代数的整数論 021

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1132人目の素数さん
代数的整数論 021
Kummer ◆g2BU0D6YN2 が代数的整数論を語るスレです。
現在は代数的整数論の準備をしています。
代数的整数論のみに興味ある方はこのスレは必要になった段階で
参照することをお勧めします。
ただし、このスレが終了すると見れなくなる恐れがあるので、
適時チェックして内容をセーブしたほうが良いでしょう。

内容についてわからないことがあったら遠慮なく
質問してください。
その他、内容についてのご意見は歓迎します。
例えば、誤りの指摘、証明の改良など。
なお、このスレの主題に直接関係のないコメントについては
原則としてレスはしません(たとえそれが励ましの言葉であっても)。
2132人目の素数さん:2010/12/23(木) 20:55:36
3132人目の素数さん:2010/12/23(木) 21:24:58
おおおおお
くまーさんだ。
戻ってきてくれてうれしいよ
4猫と貉は別物 ◆MuKUnGPXAY :2010/12/24(金) 13:06:14
復活おめでとう御座います。心からお祝い申し上げます。


5132人目の素数さん:2010/12/24(金) 13:15:58
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6猫と貉は別物 ◆MuKUnGPXAY :2010/12/24(金) 14:30:25
なるほどナ。そういう考え方かてアルのや。ワシは了解したるけどや、その代わ
りに何かの犠牲をアンタ等かて払わなアカン事にナルだけや。判ってるわナ。


7132人目の素数さん:2010/12/24(金) 14:53:04
このスレは閉鎖ということで。

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■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■
■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様のご愛顧有難う御座いました■■■■■■
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8猫と貉は別物 ◆MuKUnGPXAY :2010/12/24(金) 14:56:25
まあ、ソレが現実的な選択やとワシは思うワ。


9132人目の素数さん:2010/12/28(火) 18:52:28
もういないのか
10粋蕎 ◆C2UdlLHDRI :2010/12/28(火) 19:05:16
出よ『Kummer ◆g2BU0D6YN2』、其して精進レスを致し賜え!!
11132人目の素数さん:2010/12/28(火) 19:12:04
なんだ、やっぱり>>1は偽者か
12猫は傲慢 ◆MuKUnGPXAY :2010/12/28(火) 19:17:59
閉鎖っちゅう話になってた筈や。エエ加減にせえやナ。

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■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様のご愛顧有難う御座いました■■■■■■
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13132人目の素数さん:2010/12/28(火) 19:25:44
反感買うってなんで?やっぱり嫉妬か?
14猫は傲慢 ◆MuKUnGPXAY :2010/12/28(火) 19:56:17
アンタ等がワシの反感を買うたのや。そやし嫉妬とはちゃう。まさかオマエは
人から嫉妬されるモンとはちゃうやろ。

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■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■
■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様のご愛顧有難う御座いました■■■■■■
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15132人目の素数さん:2010/12/28(火) 21:07:19
日本語でおk
16猫は傲慢 ◆MuKUnGPXAY :2010/12/29(水) 09:22:20
別に英語でもフランス語でもエエがな。そやし何で日本語にせなアカンのかをち
ゃんと説明せえや。エエな。


17132人目の素数さん:2010/12/29(水) 11:46:47
kummerが戻ってくるまでの間、測度論くらいからまとめようとおもうんだけど、
part009の過去ログだけが手に入らない。
ファイル形式はなんでもいいからupしてくれる人はいないですかね?
18N.S. Nanasi ◆NMwJFki61g :2010/12/29(水) 17:26:13
代数的整数論 009
http://unkar.org/r/math/1195560105
でいいのか?
19132人目の素数さん:2010/12/29(水) 17:26:34
>>17
それこそKummer本人がLaTexにして欲しいね。
20132人目の素数さん:2010/12/29(水) 17:52:27
>>19
それをやるなら専用サイトを作って有料で配布しようかなと思ってる。
1スレ300円くらいでw
21132人目の素数さん:2010/12/29(水) 17:59:36
今、積分論を見直してるんだが意外と時間がかってる。
Bochner積分とかベクトル測度をやろうとしてるんだけど、このあたりの文献で適当なものが
手に入らないんで自分で考えてる。
22132人目の素数さん:2010/12/29(水) 18:12:41
>>19
ほんとはそれがいいんだろうけど、当人はそういうのあんまりやる気無さそうだしw
これだけまとめたものはそうはないから、やはり体裁を整えて残したいよね。
一応ログは全部揃えたけど、結構大変そうだなこれw

>>18
ありがとう^^
23猫は東大生が大好き ◆MuKUnGPXAY :2010/12/29(水) 18:12:52
楽しみにしてますから、早く公開に漕ぎ付けて下さいまし。


24132人目の素数さん:2010/12/29(水) 20:54:21
>>23

猫さん、それはKummerセンセに言うてはるの?
それとも >>22(=>>19?)に言うてはるの?
25猫は東大生が大好き ◆MuKUnGPXAY :2010/12/29(水) 21:01:13
>>24
ああいう数学の実質的な議論が展開されるのであれば、ソレは誰であっても良
いと思います。


26132人目の素数さん:2010/12/29(水) 22:30:30
早く、クマさんに復帰してもらいたいね。
27132人目の素数さん:2010/12/29(水) 23:02:05
>>22
>ほんとはそれがいいんだろうけど
>当人はそういうのあんまりやる気無さそうだし

頑張ってくれ。
但し、他人の書いたものを電子媒体に纏めるのは大変だよ。
ある事情があって、昔の謄写版印刷を幾冊かやったがエラク疲れた。
28東大生:2010/12/29(水) 23:26:36
東大生およびその卒業生のみがこのスレッドに書き込む資格があります。
29猫は東大生が大好き ◆MuKUnGPXAY :2010/12/30(木) 00:05:38

30132人目の素数さん:2010/12/30(木) 00:05:57
日本語すら出来ない >>28 はここに来る資格はない。
31猫は東大生が大好き ◆MuKUnGPXAY :2010/12/30(木) 00:10:05
>>30
いや来て貰ってその蘊蓄とやらを沢山カキコして貰ったらエエと思いますね。
幾ら優秀なエリートの東大生サンでも文章が長くなればなる程に中身が崩れる
だけでしょうから、ソレを探してソコから叩けば良い訳ですね。なので先ずは
東大生サンがミスをスルのを待てばエエのですワ。

そやし黙って見てまひょ。


32132人目の素数さん:2010/12/30(木) 00:15:28
>>31
なんともいえない猫のイタイ書き込み
33猫は東大生が大好き ◆MuKUnGPXAY :2010/12/30(木) 00:18:19
人から見てイタくても自分がイタくなければ無問題。ワシは唯東大生サンが失敗
スルのを待ってるだけや


34東大生:2010/12/30(木) 00:35:08
小学生のときは、ランドセルにフランス語で書かれた論文を入れて、学校で読んでいたものだった。
塾で子供と接しているが、最近の子には熱意を感じない。
35猫は東大生が大好き ◆MuKUnGPXAY :2010/12/30(木) 00:42:58
でもアナタには10000人分の熱意がアルからソレで充分。頭がエエ人はお役目が
沢山あってホンマに大変なんやなァー


36猫は東大生が大好き ◆MuKUnGPXAY :2010/12/30(木) 01:06:04
私も基本的にはそう思いますが、でもああいう話はココには勿体無いですね。


37132人目の素数さん:2010/12/30(木) 21:13:39
>>34 :東大生
> 塾で子供と接しているが

こんな奴が教える塾なんぞ、碌なモンじゃないわな。
38132人目の素数さん:2010/12/30(木) 21:25:52
SEGっていうハイレベルな塾みたいですよ
大学への数学でお馴染みの
古川先生が主宰してらっしゃる
東大出身の講師が多いみたいですね
39こうちゃん:2010/12/30(木) 21:36:12
>>38
コイツ、タレ目で、ニートの、クズ・カスの、クソガキ!!!!!!!
40132人目の素数さん:2010/12/31(金) 20:29:20
過去スレたどってるんだけど、昔は面白い議論してたんだね、kummerさんw

ガロア理論 Part 2
http://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1089611846/695
41Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/12/31(金) 23:12:31
終了
42N.S. Nanasi ◆NMwJFki61g :2010/12/31(金) 23:35:22
おつかれー
Kummerさんの過去の投稿を
つぶやくTwitterBotとか作っても面白いかも
43132人目の素数さん:2011/01/01(土) 00:09:24
過去スレで、内容を改変してうpするのはやめてくれって言ってるんだねー、kummerさん。

>>41 本物
44132人目の素数さん:2011/01/01(土) 00:14:15
いつの間にか年が変わってたw

あけおめ〜
45132人目の素数さん:2011/01/01(土) 00:15:52
>>41 本物  ×
>>41 本物? ◯
46N.S. Nanasi ◆NMwJFki61g :2011/01/01(土) 00:20:09
そういえば,スレそのままならいいと,
たぶん前スレで俺も言われてた気がした.
47132人目の素数さん:2011/01/01(土) 10:42:07
引用文献ではHalmosやbourbakiが挙げられてるけど、
Kolmogolov,Fominによるところが大きいよね>積分論。
48132人目の素数さん:2011/01/01(土) 12:13:41
>>47
Kolmogolov,Fominは参考にしてないですよ。

主に参考にしたのは以下の著者の本
Bourbaki
Hewitt-Ross
Halmos
Rudin
伊藤清三
三村征征雄(現代数学概説II)

今、次に書くことの準備として参考にしてるのは
Fremlin
Loomis
Dunford-Schwarz
Royden(real analysis)
Folland(real analysis)
Infinite Dimensional Analysis: A Hitchhiker's Guide
49132人目の素数さん:2011/01/01(土) 12:49:33
今、主にやろうとしてることはBourbakiの積分論の主要な結果を
一般の測度空間上の積分論に拡張すること。
その拡張した積分論を逆にRadon測度に応用して、Bourbakiの積分論の主要な結果を導くこと。
このようにすることでBourbakiの積分論と普通の積分論の両方の理解が深まるだろう。
50132人目の素数さん:2011/01/01(土) 14:47:43
なるほど。期待してます。
51132人目の素数さん:2011/01/07(金) 01:14:44
類体論の話を沢山聞きたいです
52132人目の素数さん:2011/01/07(金) 01:59:22
本物のKummerさん、ガンバって代数的整数論の連載を復活させてよ
53132人目の素数さん:2011/01/07(金) 04:25:01
類体論スレも復活きぼん
54東大生:2011/01/07(金) 07:44:29
クンマーってバカだろ?
前に黙って見ていたら、間違い、自明な証明、無意味な一般化が多く見られたので
以来、見ないことにしているw
こんなもん、織田せんせーが見たら激怒しそうw
55132人目の素数さん:2011/01/07(金) 09:22:05
何かしら権威によりすがらないと発言できないんですかねー
56猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/07(金) 09:55:24
>>54
馬鹿はクンマーやのうてオマエや。


57132人目の素数さん:2011/01/07(金) 15:09:13
もうエエかァ? ほしたらや:

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58132人目の素数さん:2011/01/07(金) 15:18:50
>>54

「東大生」はアホだな。
「以来、見ないことにしている」なら何故書込む?
59132人目の素数さん:2011/01/07(金) 15:43:11

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■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質痰スレの為に ■■■■■■
■■■■■■■ウンコ食って終了しました。 皆様のご愛顧有難う御座いました■■■■■■
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60132人目の素数さん:2011/01/07(金) 21:10:52
もうねなんていうのかな頭以前に人間のレベルが低いんですわ
61132人目の素数さん:2011/01/08(土) 12:02:21
>>54
>自明な証明

自明な証明>>>...>>>非自明で理解不能

>無意味な一般化が多く見られたので

あんたにとって無意味なだけだろw
62132人目の素数さん:2011/01/08(土) 12:25:04
>>47
内測度のことを言ってるならKolmogolov,Fominの本ではなく高木の解析概論を参考にした。

話は少し変わるが前に無限次元の微積分について書いたら

>恥ずかしくないの?
>Lang が地獄で怒ってるわよ!

と書いたやつがいるがLangの本は見ていない。
自分の読んだ本と似たようなことが書いてあるからそれを真似たに違いないって、
どんだけ短絡思考なんだよw
63132人目の素数さん:2011/01/08(土) 14:44:36
代数的整数を扱う分野らしいけど
じゃあ普通の数論と代数がくっついた分野は無いの?
もしかしてそれが初等整数論なの?
64132人目の素数さん:2011/01/08(土) 15:56:34
>>63

「普通の数論」とは何かね?
65132人目の素数さん:2011/01/08(土) 16:00:33
>>64
ただ単に整数を扱うって意味で
66132人目の素数さん:2011/01/08(土) 16:14:41
>>65

通常の有理整数を扱うのは「初等整数論」かな。
ただ初等整数論というと、方法論が「初等的な」整数論という意味の方が多数派なんだろうね。
ついでだが、「『初等』整数論だから容易」という事は全然ないから気を付けた方が良い。
67132人目の素数さん:2011/01/08(土) 18:31:33
くんまー、悔しいのうw
68132人目の素数さん:2011/01/08(土) 18:40:52
悔しいのうw
69猫は作業 ◇MuKUnGPXAY:2011/01/08(土) 18:41:32
もうエエかァ? ほしたらや:

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70132人目の素数さん:2011/01/08(土) 18:41:55
クンマーは無職である。
しかし貴族らしいw
71132人目の素数さん:2011/01/08(土) 19:17:34
>>62

>無限次元の微積分
>Langの本

Differential and Riemannian Geometry か
Real and Fucntional Analysis 辺りだろうが
何れにせよ読む必要があるとは思えない。
72132人目の素数さん:2011/01/08(土) 19:38:07
Langって死んだん?
73132人目の素数さん:2011/01/08(土) 20:13:47
>>72

2005年没。
74132人目の素数さん:2011/01/08(土) 20:20:36
>>71
>何れにせよ読む必要があるとは思えない。

必要でないって何に?
あんたにとって必要ないのは確かだろうがw
75132人目の素数さん:2011/01/08(土) 20:23:26
>>74

お前にはLangを読む能力はないから気にするな。
76132人目の素数さん:2011/01/08(土) 20:25:35
>>73
ほんまや。Weilほど長生きできんかったんやね。
なむ(−人−)
77132人目の素数さん:2011/01/08(土) 20:40:25
クンマーって無職なんだろ? 
78132人目の素数さん:2011/01/08(土) 20:41:04
>>75
自分が読むのに苦労したからって他人を巻き込むなw
79猫は作業 ◇MuKUnGPXAY:2011/01/08(土) 20:44:28
もうエエかァ? ほしたらや:

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■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■
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80132人目の素数さん:2011/01/08(土) 20:49:14
>>67
なんで悔しいんだよ
意味不明
81猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/09(日) 00:54:37
ワシは悔しくなんてアラヘンのや。そやし:

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■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■
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82132人目の素数さん:2011/01/09(日) 09:07:22
悔しいのおw 無職のくんまー
学歴ものうてのうw

好きだった数学でもバカにされてのお

しょせん、アマチュアw
悔しいのお
83猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/09(日) 09:33:06
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■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■
■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様のご愛顧有難う御座いました■■■■■■
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84132人目の素数さん:2011/01/09(日) 09:33:39
パリ第7大学に行って来ました。
別のところで猫先生のこと話しましたよ。
85132人目の素数さん:2011/01/09(日) 09:37:05
猫はドンキホーテ
86132人目の素数さん:2011/01/09(日) 09:41:05
クラッシュの話を続けます:

エコノミストが言うには、ギリシャがクラッシュした際、ヘッジファンドの果たした
役割が大きかったと。ヘッジファンドは公然化していない債務とかを
表に出す事で、より大きなクラッシュが来るのを防いでいる
そういうモラルなんだと。

日本もヘッジファンドが仕掛けているらしいですが、
中々、動かない。
87132人目の素数さん:2011/01/09(日) 09:43:45
数学板のあり方だけど、京大の某先生のスレとか
低業績の数学者を晒すスレとか
女性数学者批判のスレとか
セクハラ、アカハラの告発スレとか
社会的にみて、どういう貢献が
実際にあったんだろうか?

あのような議論のおかげで
何か大学で変わったことってある?
88132人目の素数さん:2011/01/09(日) 09:48:07
猫は講演して歩けばいいんじゃないか?
1回10万円くらいで

池上彰みたいにね
89猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/09(日) 09:51:20
>>88
私は池上彰さんみたいに立派な人ではないので、ソレは不可能です。


90132人目の素数さん:2011/01/09(日) 10:30:19
>>82
必死だなw
悔しいのはお前の方だろw
91132人目の素数さん:2011/01/09(日) 10:52:36
悔しいのおw
92132人目の素数さん:2011/01/09(日) 10:53:41
クンマーは無職です。本人が認めています。
93132人目の素数さん:2011/01/09(日) 10:57:40
無職のくんまーは時々名無しで現れて反応しているようです(笑)

悔しいんだw? 分かり易い奴だなw
94132人目の素数さん:2011/01/09(日) 11:02:39
ワンパターンの突っ込みウザイ
はっきり言って、ほとんどの数学の教科書の大部分の内容は他の数学書または論文のパクリだよ。
そのままコピーというのはさすがに少ないが、アイデアは他人のものが多い。
ほとんどの内容がオリジナルな教科書というのは例外的。
たとえばガウスのDisquisitiones Arithmeticaeはその例外的なものだろう。
ある程度確立された数学の分野をまったくオリジナルに再構成するなんて不可能に近いし
仮に出来たとしてもそんな独自すぎる本は教科書としては不適当だろ。
この当然のことがわかってないやつが多すぎる。

例えばLangうんぬんと言ってたやつ、Langが書いた教科書の内容がほとんど彼のオリジナルだと
思ってるとしたらアホ。
95132人目の素数さん:2011/01/09(日) 11:30:31
だからと言って俺が書いたものが全て他人のアイデアのパクリと言うわけではない。
これも誤解してる奴が多いみたいだから注意しておく。
もしそうなら証明の間違いはもっと少ないはずだろw
96132人目の素数さん:2011/01/09(日) 11:36:26
おまえのアイデアなんて皆無だろw

97132人目の素数さん:2011/01/09(日) 11:49:51
>>96
本当にそう思ってるわりには内容に意味もなく難癖をつけてるなw
98132人目の素数さん:2011/01/09(日) 12:54:38
相変わらず、おまえはバカだなw

名無しがみんな同じ人間が書いていると思っているんだろw
99132人目の素数さん:2011/01/09(日) 13:07:21
>>98
>名無しがみんな同じ人間が書いていると思っているんだろw

なこたあない
例えば>>94>>95は一応別人向け

>>97は適当な推測
>>96だって根拠のない推測だろ
お互いさまだ
100132人目の素数さん:2011/01/09(日) 13:10:59
>>98
>相変わらず、おまえはバカだなw

そのわりに俺の書いてるものをよくチェックしてるみたいだなw
101132人目の素数さん:2011/01/09(日) 13:31:49
>>66
群論とかの現代代数学と密接に関連した整数の分野は無いのかなって話です
初等整数論が初等幾何学並みかそれ以上に難しいのは知ってるぜ
102132人目の素数さん:2011/01/09(日) 14:55:43
うぬぼれの強いくんまー
自演と嵐以外誰も相手してくれないかわいそうなくんまー
数学好きでもオリジナルなことは何もできないくんまー
学部生にもバカにされるくんまー
失業者くんまー

悔しいのおw
103猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/09(日) 15:04:06
>>102
いや、そんな事はアリマセンがな。もしクンマーさんが出て来はったらワシが
大真面目に書き込みを読んで勉強させて貰いまっさかい、そやしアンタみたい
な糞馬鹿には無視された方が皆がやり易くてエエと思いますね。ソレよりもア
ンタみたいなアホは誰も相手になんかせえへんさかい、早く消えろや。

また出たらワシが叩いて虐めるさかいナ。


104132人目の素数さん:2011/01/09(日) 15:11:32
>>101
> 群論とかの現代代数学と密接に関連した整数の分野

やっぱり"Algebraic Number Theory"なんだろうね。
"algebraic numbers" の "theory" じゃなくて
"numbers" の "algebraic theory" と言う意味で。
確かCatalan conjectureは Algebraic Number Theoryを使用して
証明されたんじゃなかったかな。
105132人目の素数さん:2011/01/09(日) 15:15:17
>>78
> 自分が読むのに苦労したからって

俺は低レベルのお前と違って、Langで苦労はしておらんぞ。
106132人目の素数さん:2011/01/09(日) 15:19:32
>>94

はKummerセンセかね?
だったら

> 例えばLangうんぬんと言ってたやつ

は、如何でもいいじゃん。
Langなんてどうせ、human-readableじゃないんだから。
107Kummer:2011/01/09(日) 15:46:25
>>106
>Langなんてどうせ、human-readableじゃないんだから。

永田ほどじゃないだろw
俺はLangはわりと好き
Bourbakiの元メンバーだし
108132人目の素数さん:2011/01/09(日) 15:58:34
>>107
>永田ほどじゃない

まあね。
Local RingsはGrothendieckが「読めた代物じゃない」と言ったそうだから。
109132人目の素数さん:2011/01/09(日) 16:16:54
>>104
日本語に訳したら代数的数論ですね!
数論幾何がこういう順番なんだから
数論代数とかありそうなもんなのにな
110132人目の素数さん:2011/01/09(日) 16:24:40
知ったか乙w
111132人目の素数さん:2011/01/09(日) 16:25:54
>>108
俺はLocal Ringsをすらすら読めた
112132人目の素数さん:2011/01/09(日) 17:28:44
>>108
グロタンどころか、ある学生が永田先生のところに質問をしに持っていったら、
誰がこんな教科書を書いたんだと激怒したらしいからw
113Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 17:35:02
(X, Φ, μ) を測度空間(過去スレ007の317)とする。
Φ は集合環(過去スレ007の189)であるから
A, B ∈ Φ のとき A ∪ B ∈ Φ かつ A ∩ B ∈ Φ となる。
一般に順序集合 L において任意の a, b ∈ L に対して sup(a, b) と inf(a, b) が存在するとき
L を束(lattice)と言う。
束は数学の到るところに現れる。
測度論をより深く研究するには Φ の束としての性質を調べる必要がある。
114Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 17:38:31
定義
L を順序集合とする。
S を L の部分集合とする。
s = sup S が存在するとき s を S の結び(join)とも呼び s = ∪S とも書く。
(x_λ)、λ ∈ Λ を S の元の族とする。
s = sup{x_λ;λ ∈ Λ} を s = ∪{x_λ;λ ∈ Λ} または s = ∪(x_λ;λ ∈ Λ)
とも書く。
S = {x_1、...x_n} のとき sup S を x_1∪...∪x_n とも書く。

S が空集合のとき sup S は L の最小元である。

t = inf S が存在するとき t を S の交わり(meet)とも呼び t = ∩S とも書く。
(x_λ)、λ ∈ Λ を S の元の族とする。
t = inf{x_λ;λ ∈ Λ} を t = ∩{x_λ;λ ∈ Λ} または s = ∩(x_λ;λ ∈ Λ)
とも書く。
S = {x_1、...x_n} のとき inf S を x_1∩...∩x_n とも書く。

S が空集合のとき inf S は L の最大元である。
115Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 17:41:28
定義
L を順序集合とする。
L の任意の2元 a, b に対して a∪b が存在するとき L を上半束(upper semilattice)と言う。
空集合も上半束と考える。
上半束は最小元を持つとき有界(bounded)であると言う。
116Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 17:42:29
定義
L を順序集合とする。
L の任意の2元 a, b に対して a∩b が存在するとき L を下半束(lower semilattice)と言う。
空集合も下半束と考える。
下半束は最大元を持つとき有界(bounded)であると言う。
117Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 17:45:11
L を有界な上半束とする。
L における空集合の上限は L の最小元であるから
L の任意の有限集合(空集合も含む)は上限を持つ。
逆に任意の有限集合(空集合も含む)が上限を持つ順序集合は有界な上半束である。
よって有界な上半束はそうでない上半束より自然な概念だと考えられる。
118Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 17:49:20
定義
L を上半束とする。
L の部分集合 S は任意の a, b ∈ S に対して a∪b ∈ S となるとき L の部分上半束と言う。
L が有界なときは、特に断らない限り L の部分上半束は L の最小元を含むものとする。
119Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 17:50:16
定義
L を下半束とする。
L の部分集合 S は任意の a, b ∈ S のとき a∩b ∈ S となるとき L の部分下半束と言う。
L が有界なときは、特に断らない限り L の部分下半束は L の最大元を含むものとする。
120132人目の素数さん:2011/01/09(日) 17:54:18
だからさ、Local Ringsもまともに読めない奴なんて、論文なぞ書けないぜ
121Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 17:54:31

X を位相空間とする。
X の準コンパクト(quasi-compact)(過去スレ006の104)な部分集合全体 QComp(X) は
包含関係に関して有界な上半束である。

注意:
X がHausdorff空間でないとき X の準コンパクト部分集合の有限個の交わりは
準コンパクトとは限らない。
よって、QComp(X) は包含関係に関して下半束になるとは限らない。
122Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 18:02:30

G を群とする。
G の有限生成部分群全体 FSub(G) を包含関係に関して順序集合と見なす。
このとき FSub(G) は有界な上半束である。
有限生成群の部分群は有限生成とは限らないので FSub(G) は下半束になるとは限らない。
123Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 18:19:23
>>122は以下で定義するコンパクト元全体の作る上半束の特別な場合である。
124Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 18:20:11
定義
S を順序集合とする。
S の元 a は次の条件を満たすときコンパクトと言う。
T を S の部分集合で sup T が存在し、a ≦ sup T とする。
このとき T の有限部分集合 F があり a ≦ sup F となる。
125Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 19:09:43

X を集合とする。
X の冪集合 P(X) を包含関係に関して順序集合と見なす。
このとき P(X) のコンパクト元とは X の有限部分集合に他ならない。

証明
F = {a_1、...、a_n} を X の有限部分集合とする。
F ⊂ supΓ とする。
ここで Γ は X の部分集合の集合である。
各 a_i は sup Γ に属すから Γ に属すある部分集合 A_i に含まれる。
よって、F ⊂ sup {A_1、...、A_n}
よって、F は P(X) のコンパクト元である。

逆に F を P(X) のコンパクト元とする。
Γ = {{a};a ∈ F} とおく。
F = sup Γ であるから Γ の有限部分集合 Φ があり F ⊂ sup Φ となる。
よって、F は有限集合である。
証明終
126Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 19:10:34

G を群とする。
G の部分群全体 Sub(G) を包含関係に関して順序集合と見なす。
このとき Sub(G) のコンパクト元とは G の有限生成部分群に他ならない。

証明
H を G の有限生成部分群とする。
H ⊂ sup Γ とする。
ここで Γ は G の部分群の集合であり、
sup Γ は Γ で生成される部分群である。
H の生成元を x_1、...、x_n とする。
各 x_i は sup Γ に属すから Γ に属す部分群の元の有限個の積で表される。
よって、Γ の有限部分集合 Φ があり各 x_i は sup Φ に属す。
よって、H ⊂ supΦ
よって、H は Sub(X) のコンパクト元である。

逆に H を Sub(G) のコンパクト元とする。
Γ = {<a>;a ∈ H} とおく。
ここで <a> は a で生成される H の部分群である。
H = sup Γ であるから Γ の有限部分集合 Φ があり H ⊂ sup Φ となる。
sup Φ ⊂ sup Γ であるから H = sup Φ である。
よって、H は有限生成である。
証明終
127Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 19:11:53

A を環とし、M を A-左加群とする。
M のA-左部分加群全体 Sub(M) を包含関係により順序集合と見なす。
このとき Sub(M) のコンパクト元とは M の有限生成 A-左部分加群に他ならない。

証明
>>126と同様である。
128Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 19:13:14
定義
S を順序集合とする。
S の任意の元 a が S のコンパクト元からなる集合の sup となるとき
S はコンパクト生成されるという。
129Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 19:15:56

G を群とする。
G の部分群全体 Sub(G) を包含関係に関して順序集合と見なす。
>>126より、G の巡回部分群は Sub(G) のコンパクト元である。
G の任意の部分群はそれに含まれる巡回部分群全体で生成されるから
Sub(G) はコンパクト生成される。
130132人目の素数さん:2011/01/09(日) 19:17:48
>>120
>Local Ringsもまともに読めない奴なんて、論文なぞ書けない

Grothendieckは論文書けなかったっけ?
131Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 19:18:23

A を環とし、M を A-左加群とする。
M のA-左部分加群全体 Sub(M) を包含関係により順序集合と見なす。
>>127より、M の有限生成 A-左部分加群は Sub(M) のコンパクト元である。
M の任意の A-左部分加群はそれに含まれる有限生成 A-左部分加群全体で生成されるから
Sub(M) はコンパクト生成される。
132Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 19:23:24
命題
S を上半束とする。
a と b を S のコンパクト元(>>124)とすると a∪b もコンパクトである。

証明
T を S の部分集合で sup T が存在し、a∪b ≦ sup T とする。
a はコンパクトであるから T の有限部分集合 F_1 があり a ≦ sup F_1 となる。
同様に T の有限部分集合 F_2 があり b ≦ sup F_2 となる。
よって、a∪b ≦ sup(F_1 ∪ F_2)
よって、a∪b はコンパクトである。
証明終
133Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 19:24:48
命題
S を上半束(>>115)とする。
S のコンパクト元全体の集合 Comp(S) は S の部分上半束(>>118)である。
S が有界(>>118)のときは Comp(S) も有界である。

証明
>>132より Comp(S) は S の部分上半束である。
S が有界のとき S の最小限はコンパクトであるから Comp(S) に属す。
よって、Comp(S) は有界である。
証明終
134132人目の素数さん:2011/01/09(日) 19:30:26
>>109
> 数論幾何がこういう順番なんだから
> 数論代数とかありそうなもんなのにな

Arithmetic Algebra?
何だか、(整)数論とは関係ない物のように聞こえるなぁ。
\mathbb{Q}の拡大Algebra(それも可換でないとか、結合則が成立しないとか)さ。
いい名前を付けるのも難しいね。
135132人目の素数さん:2011/01/09(日) 19:33:18
>>112
>ある学生が永田先生のところに質問をしに持っていったら、
>誰がこんな教科書を書いたんだと激怒したらしい

それは初耳。
で、「こんな教科書を書いたのは若気の至り」と反省したんなら許せるけど・・・
136猫は作業 ◇MuKUnGPXAY:2011/01/09(日) 20:32:27
オマエ等を全員ワシが打ち据えたるがな。

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■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■
■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様のご愛顧有難う御座いました■■■■■■
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137猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/09(日) 21:27:56
>>136
ココでは真面目な数学の話題が進行しているので打ち据える必要はアリマセン。
打ち据えなければならないのは誹謗中傷や名誉棄損をスル馬鹿者だけです。


138Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 21:43:10
定義
S を集合とする。
μ: S×S → S を写像とする。
(x, y) ∈ S×S に対して μ(x, y) = xy と書く。
μ は次の結合律を満たすとする。

結合律: x, y, z ∈ S のとき (xy)z = x(yz)

このとき S を半群(semi-group)と呼ぶ。
139Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 21:46:28
定義
S を半群(semi-group)とする。
S の元 a は a^2 = a となるとき冪等(idenpotent)と言う。
S の任意の元が冪等であるとき S を冪等半群と言う。
S が単位元を持つとき冪等モノイドと言う。
140Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 21:53:19
S を上半束とする。
S の任意の元 a, b, c に対して以下が成り立つ。

(L1) 可換律 a∪b = b∪a
(L2) 結合律 (a∪b)∪c = a∪(b∪c)
(L3) 冪等律 a∪a = a

S が最小元 0 を持てば
(L4) a∪0 = a

よって、上半束は冪等可換半群であり、
有界な上半束は冪等可換モノイドである。
141Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 21:58:25
命題
S を冪等可換半群とする。
このとき S に一意に順序関係が存在し S の任意の元 a, b に対して
ab = a∪b となる。
S が単位元 e を持てば e はこの順序に関して S の最小元である。

証明
一意性:
S に順序関係 ≦ が存在し S の任意の元 a, b に対して ab = a∪b となるとする。
a ≦ b のとき ab = b である。
逆に ab = b なら a ≦ b である。
よって、このような順序関係は S の算法から一意に決まる。

存在:
ab = b となるとき a ≦ b と定義する。
aa = a だから a ≦ a

a ≦ b かつ b ≦ c のとき
ab = b かつ bc = c
よって ac = a(bc) = (ab)c = bc = c
よって a ≦ c

a ≦ b かつ b ≦ a のとき
ab = b かつ ba = a
ab = ba だから a = b

以上から ≦ は順序関係である。

(続く)
142Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 21:59:46
>>141の続き

a, b ∈ S のとき a(ab) = (aa)b = ab
よって、a ≦ ab
同様に b ≦ ba = ab
よって、ab は {a, b} の上界である。
a ≦ c かつ b ≦ c のとき
ac = c かつ bc = c
(ab)c= a(bc) = ac = c
よって、ab ≦ c
よって ab は {a, b} の上限である。
即ち、ab = a∪b

S が単位元 e を持てば S の任意の元 a に対して ea = a
よって、e ≦ a
よって、e はこの順序に関して S の最小元である。
証明終
143Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 22:05:34
>>140>>141から上半束と冪等可換半群は本質的に同じものである。
また有界な上半束と冪等可換モノイドも本質的に同じものである。
下半束に関しても同様である。
144Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 22:14:57
定義
L と M を上半束とする。
写像 f:L → M は L の任意の元 a, b に対して
f(a∪b) = f(a)∪f(b) となるとき準同型と言う。
145Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 22:16:14
定義
L と M を有界な上半束とする。
上半束としての準同型 f:L → M は
L の最小元を M の最小元に写すとき単位的と言う。
特に断らない限り有界な上半束間の準同型は単位的とする。
146Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 22:49:26
有界な上半束とその間の準同型の作る圏を BULat とする。
冪等可換モノイドとその間の準同型の作る圏を ICMon とする。
ただし、冪等可換モノイド間の準同型は単位元を単位元に写すものとする。
有界な上半束 L に対して I(L) を>>140により定まる冪等可換モノイドとする。
f:L → M を圏 BULat における射とする。
f は I(L) から I(M) への準同型と見なせる。
これを I(f) と書くことにする。
このとき、I:BULat → ICMon は関手である。

逆に冪等可換モノイド X に対して L(X) を>>141により定まる有界な上半束とする。
h:X → Y を圏 ICMon における射とする。
h は L(X) から L(Y) への準同型と見なせる。
これを L(f) と書くことにする。
このとき、L:ICMon → BULat は関手である。
LI:BULat → BULat は恒等関手であり、
IL:ICMon → ICMon も恒等関手である。
よって、I と L は同型関手(過去スレ017の358)で互いに逆関手である。
よって、BULat と ICMon は同型である。
147Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 22:52:53
命題
L と M を上半束とする。
任意の準同型 f:L → M は順序を保存する。
即ち、a ≦ b のとき f(a) ≦ f(b)

証明
a ≦ b のとき a∪b = b であるから f(a∪b) = f(b)
よって、f(a)∪f(b) = f(b)
よって、f(a) ≦ f(b)
証明終
148Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 22:54:46
>>146の修正
>これを L(f) と書くことにする。

これを L(h) と書くことにする。
149Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 23:05:49
定義
L と M を上半束とする。
写像 f:L → M は上半束の圏 ULat の射として同型射のとき
同型写像または同型射または同型と言う。
即ち f が全単射の準同型で f^(-1) が準同型のとき f は同型写像と言う。
このとき L と M は同型であるという。
150Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 23:09:19
定義
L と M を有界(>>115)な上半束とする。
写像 f:L → M は有界な上半束の圏 BULat の射として同型射のとき
同型写像または同型射または同型と言う。
このとき L と M は同型であるという。
151Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 23:26:01
命題
L と M を上半束とする。
f:L → M を準同型とする。
f が同型であるためには f が全単射であることが必要十分である。

証明
必要性:
自明である。

十分性:
f が全単射の準同型とする。
x, y ∈ M のとき f^(-1)(x∪y) = f^(-1)(x)∪f^(-1)(y) を証明すればよい。
f は全射だから x = f(a)、y = f(b) となる a, b がある。
f(a∪b) = f(a)∪f(b) = x∪y だから
f^(-1)(x∪y) = a∪b = f^(-1)(x)∪f^(-1)(y)
証明終
152Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/09(日) 23:32:56
命題
L と M を有界(>>115)な上半束とする。
f:L → M を準同型(>>145)とする。
f が同型であるためには f が全単射であることが必要十分である。

証明
必要性:
自明である。

十分性:
f が全単射の準同型とする。
>>151より x, y ∈ M のとき f^(-1)(x∪y) = f^(-1)(x)∪f^(-1)(y) である。
一方、f(0) = 0 であるから f^(-1)(0) = 0
よって、f^(-1) は準同型である。
証明終
153Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 00:13:12

L と M を上半束とする。
f:L → M を同型とすると f は全単射で順序を保存する(>>147)。
しかし、この逆は必ずしも成り立たないことを示そう。

G を位数 6 の巡回群とする。
G の位数 2 の唯一の部分群を H とする。
G の位数 3 の唯一の部分群を K とする。
G の部分群全体 Sub(G) = {{e}、H、K、G} は有界な上半束である。
一方、集合 {1, 2, 3, 6} は自然数全体の部分集合として全順序集合であるからやはり有界な上半束である。

写像 f:Sub(G) → {1, 2, 3, 6} を
f({e}) = 1
f(H) = 2
f(K) = 3
f(G) = 6
と定義する。
f は全単射で順序を保存するが Sub(G) は全順序集合でないので
f は同型ではない。
154Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 00:35:58
定義
L と M を順序集合とする。
写像 f:L → M を全単射とする。
f と f^(-1) が順序を保存するとき f を同型と言う。
このとき L と M は同型であるという。
155Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 00:42:22
命題
L と M を上半束とする。
写像 f:L → M を全単射とする。
f が上半束の同型であるためには順序集合の同型(>>154)であることが必要十分である。

証明
必要性:
f が上半束の同型であるとする。
>>147より、f およびその逆写像 f^(-1) は順序を保存する。
よって、f は順序集合の同型である。

十分性:
f が順序集合の同型であるとする。
a, b ∈ L とする。
a ≦ a∪b、b ≦ a∪b であるから f(a) ≦ f(a∪b)、f(b) ≦ f(a∪b)
x ∈ M、f(a) ≦ x、f(b) ≦ x とする。
f は全射だから x = f(c) となる c ∈ L がある。
よって、f(a) ≦ f(c)、f(b) ≦ f(c)
f^(-1) は順序集合の同型だから a ≦ c、b ≦ c
よって、a∪b ≦ c
よって、f(a∪b) ≦ f(c) = x
よって、f(a∪b) = f(a)∪f(b)

双対的に f(a∩b) = f(a)∩f(b)
証明終
156Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 00:46:45
定義
L を順序集合とする。
L の任意の2元 a, b に対して結び a∪b と交わり a∩b が存在するとき
即ち、L がこの順序に関して同時に上半束かつ下半束のとき L を束(lattice)と言う。
空集合は束であると見なす。
最小元を持つ束は下に有界(bounded below)であると言う。
最大元を持つ束は上に有界(bounded above)であると言う。
最小元と最大元を持つ束は有界(bounded)であると言う。
通常、束 L の最小元を 0、最大元を 1 と書く。
157Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 01:24:19

X を集合とする。
冪集合 P(X) は包含関係により有界な束である。
空集合は P(X) の最小元であり、X は P(X) の最大元である。
158Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 01:39:20
>>114を修正する。

定義
L を順序集合とする。
S を L の部分集合とする。
s = sup S が存在するとき s を S の結び(join)とも呼び s = ∨S とも書く。
S = {x_1、...x_n} のとき sup S を x_1∨...∨x_n とも書く。
(x_i)、i ∈ I を L の元の族とするとき、
s = sup{x_i;i ∈ I} を s = ∨{x_i;i ∈ I} とも書く。

t = inf S が存在するとき t を S の交わり(meet)とも呼び t = ∧S とも書く。
S = {x_1、...x_n} のとき inf S を x_1∧...∧x_n とも書く。
(x_i)、i ∈ I を L の元の族とするとき、
t = inf{x_i;i ∈ I} を t = ∧{x_i;i ∈ I} とも書く。
159Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 01:41:10

G を群とする。
G の部分集合全体 Sub(G) は包含関係により有界な束である。
H_1、H_2 ∈ Sub(G) のとき H_1 ∧ H_2 は H_1 と H_2 の集合としての交わりである。
H_1 ∨ H_2 は H_1 と H_2 から生成される部分群である。
160Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 01:41:58

A を環とし、M を A-左加群(またはA-右加群)とする。
M の部分 A-左加群全体(または部分 A-右加群全体)は包含関係により有界な束である。
特に A の左イデアル全体(または右イデアル全体)は包含関係により有界な束である。
161Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 01:43:29

N = {1、2、...} を自然数全体とする。
a, b ∈ N で b が a で割りきれるとき a ≦ b とする。
これは N の順序であり、この順序により N は束になる。
a, b ∈ N のとき a ∪ b は a と b の最小公倍数であり、a ∩ b は a と b の最大公約数である。
N は下に有界な束であるが上に有界でない。
162Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 01:45:19

任意の全順序集合は束である。
163Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 01:47:54

X を集合とし L を順序集合とする。
L^X を X から L への写像全体とする。
f, g ∈ L^X とする。各 x ∈ X に対して f(x) ≦ g(x) のとき f ≦ g と定義する。
このとき L^X は順序集合である。
L が束のとき L^X は束である。
164Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 01:49:00
例(下半束だが束でない例)
実数体における [a, b)、a ≦ b の形の有限区間全体は包含関係に関して下半束であるが束ではない。
165Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 02:15:44
命題
束は次の性質をもつ。

(L1) 可換律 a∨b = b∧a
(L2) 結合律 (a∨b)∨c = a∨(b∨c)
(L3) 冪等律 a∨a = a
(L4) 吸収律 a∨(a∧b) = a

(L1)’可換律 a∧b = b∧a
(L2)’結合律 (a∧b)∧c = a∧(b∧c)
(L3)’冪等律 a∧a = a
(L4)’吸収律 a∧(a∨b) = a

逆に集合 L に二種類の二項演算 ∨、∧ が定義され上の条件を満たすとする。
このとき、L に順序関係が定義され L は束となり、 L の任意の元 a, b に対して
sup(a, b) = a∨b、inf(a, b) = a∧b となる。
このような順序関係は一意に定まる。

証明
束は明らかに上記の性質を持つ。
逆に集合 L に二種類の二項演算 ∨、∧ が定義され上の条件を満たすとする。
>>141より L に一意に順序関係 ≦ が存在し L の任意の元 a, b に対して
sup(a, b) = a∨b となる。
同様に L に一意に順序関係 ⊂ が存在し L の任意の元 a, b に対して
inf(a, b) = a∧b となる。

a ≦ b なら a∨b = b だから(L4)’より a∧b = a∧(a∨b) = a
よって、a ⊂ b である。
逆に a ⊂ b なら a∧b = a だから(L4)より a∨b = (a∧b)∨b = b
よって、a ≦ b である。
よって、順序関係 ≦ と ⊂ は一致する。
証明終
166132人目の素数さん:2011/01/10(月) 03:59:39
Kummerさん、復活オメ!
167Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 08:45:48
定義
X を集合とし、R を X 上の関係とする。
即ち R は X×X の部分集合である。
R^(-1) = {(y, x);(x, y) ∈ R} とおき、これを R の逆関係と言う。
168Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 08:56:51
定義
X を集合とし、R を X 上の前順序関係(過去スレ008の139)とする。
R の逆関係 R^(-1) は前順序関係であるから (X, R^(-1)) は前順序集合となる。
これを前順序集合 (X, R) の双対前順序集合と言う。
R を明記しないで X を前順序集合と言うことが多いが、
この場合 X の双対前順序集合を X^o と書く。

X が順序集合のときその双対 X^o も順序集合である。
これを X の双対順序集合と言う。
169Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 09:18:51
定義
P を順序集合に関する命題とする。
P の双対命題 P^o とは次の性質を持つ命題のことである。

任意の順序集合 X が P を満たすことと X^o が P^o を満たすことは同値である。
170Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 09:19:40

P を次の命題とする。
P:順序集合 X が最小元を持てばそれは一意に定まる。

P の双対命題 P^o は次の命題である。
P^o:順序集合 X が最大元を持てばそれは一意に定まる。
171Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 09:24:06
定義
Π を順序集合に関する命題の集合とする。
Π^o = {P^o; P ∈ Π} と書く。
172Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 09:27:30
>>169の修正
定義
P を順序集合に関する命題とする。
P の双対命題 P^o とは次の性質を持つ命題のことである。

順序集合 X が P を満たすことと X^o が P^o を満たすことは同値である。
173Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 09:34:30
定義
P を順序集合に関する命題とする。
順序集合 X が P を満たすことと X が P^o を満たすことが同値であるとき、P を自己双対と言う。

Π を順序集合に関する命題の集合とする。
順序集合 X が Π に属す全ての命題を満たすことと X が Π^o に属す全ての命題を満たすことが
同値であるとき、Π を自己双対と言う。
174Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 10:00:12
定義
Π を順序集合に関する命題の集合とする。
P を順序集合に関する命題とする。
Π に属す全ての命題を満たす順序集合 X は常に P を満たすとき Π ⇒ P と書く。
175Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 10:06:52
[順序集合に関する双対原理]
Π を順序集合に関する命題の集合とし、P を順序集合に関する命題とする。
このとき Π ⇒ P なら Π^o ⇒ P^o である。
176Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 10:10:36
[順序集合に関する双対原理](>>175の系)
Π を順序集合に関する命題の集合で自己双対(>>173)とする。
P を順序集合に関する命題とする。
このとき Π ⇒ P なら Π ⇒ P^o である。
177Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 10:12:57
[順序集合に関する双対原理](>>175の系)
P を順序集合に関する命題とする。
このとき φ ⇒ P なら φ ⇒ P^o である。
即ち P が全ての順序集合に対して成り立つなら P^o も全ての順序集合に対して成り立つ。
178Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 10:21:39
定義
X を順序集合とする。
X の元 a は a < x となる x ∈ X が存在しないとき X の極大元と言う。
179Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 10:22:37
定義
X を順序集合とする。
X の元 a は x < a となる x ∈ X が存在しないとき X の極小元と言う。
180Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 10:40:31
双対原理の応用を簡単な例で示そう。
次の命題 P を考える。
P:空でない有限順序集合は極大元(>>178)を持つ。
この証明は読者に任そう。

さらに次の命題を考える。
Q_1:順序集合 X は空でない。
Q_2:順序集合 X は有限集合である。
Q_3:順序集合 X は極大元を持つ。

Π = {Q_1、Q_2} とおく。
P は Π ⇒ Q_3 と同値である。
>>175より Π^o ⇒ (Q_3)^o である。
(Q_1)^o = Q_1、(Q_2)^o = Q_2 であるから Π^o = Π である。
よって、Π ⇒ (Q_3)^o である。

一方、(Q_3)^o :順序集合 X は極小元を持つ。

よって、次の命題が得られる。
P^o:空でない有限順序集合は極小元(>>179)を持つ。
181Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 10:51:11
定義
L を束とする。
L の双対順序集合 L^o (>>168)は束である。
これを L の双対束と言う。
182Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 10:58:31
L を束とする。
L^o は束であるから>>175から束に関する双対原理が得られる。
183132人目の素数さん:2011/01/10(月) 11:01:01
>>180
> P:空でない有限順序集合は極大元(>>178)を持つ。

茶々を入れて悪いが、この証明は
「有限」の定義次第では結構めんどくさい事になるんじゃ?
184Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 11:01:35
定義
Π を束に関する命題の集合とする。
P を束に関する命題とする。
Π に属す全ての命題を満たす束 X は常に P を満たすとき Π ⇒ P と書く。
185Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 11:03:50
[束に関する双対原理]
Π を束に関する命題の集合とし、P を束に関する命題とする。
このとき Π ⇒ P なら Π^o ⇒ P^o である。
186132人目の素数さん:2011/01/10(月) 11:10:48
>>183
X に極大元がないと単射 N → X が存在することになって矛盾。
ここで N は自然数全体の集合。
187132人目の素数さん:2011/01/10(月) 11:22:41
[束に関する双対原理](>>185の系)
Π を束に関する命題の集合で自己双対(>>173)とする。
P を束に関する命題とする。
このとき Π ⇒ P なら Π ⇒ P^o である。
188Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 11:23:32
[束に関する双対原理](>>185の系)
Π を束に関する命題の集合で自己双対(>>173)とする。
P を束に関する命題とする。
このとき Π ⇒ P なら Π ⇒ P^o である。
189Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 11:24:20
[束に関する双対原理](>>185の系)
P を束に関する命題とする。
このとき φ ⇒ P なら φ ⇒ P^o である。
即ち P が全ての束に対して成り立つなら P^o も全ての束に対して成り立つ。
190Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 11:31:45
L を束とする。
M を L の部分集合とする。
M の任意の2元 a, b に対して a∨b ∈ M、a∧b ∈ M となるとき
M を L の部分束(sublattice)と言う。
191Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 11:35:51
定義
L を順序集合とする。
a ∈ L に対して
[a, +∞) = {x ∈ L; a ≦ x}
(a, +∞) = {x ∈ L; a < x}
(-∞, a] = {x ∈ L; x ≦ a}
(-∞, a) = {x ∈ L; x < a}
と書く。

a, b ∈ L、a ≦ b に対して
[a, b] = {x ∈ L; a ≦ x ≦ b}
[a, b) = {x ∈ L; a ≦ x < b}
(a, b] = {x ∈ L; a < x ≦ b}
(a, b) = {x ∈ L; a < x < b}
と書く。
192Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 11:40:19
L を順序集合とする。
a ∈ L に対して
[a, +∞) および (-∞, a] は L の部分束である。

a, b ∈ L、a ≦ b に対して [a, b] は L の部分束である。
193Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/10(月) 11:43:30
定義
L と M を束とする。
写像 f:L → M は L の任意の元 a, b に対して
f(a∨b) = f(a)∨f(b)、f(a∧b) = f(a)∧f(b)
となるとき準同型と言う。
194132人目の素数さん:2011/01/10(月) 12:16:05
【芸能】番組降板で収入激減必至の麻木久仁子にアデランスがモニターをオファー

http://hato.2ch.net/test/read.cgi/ske/1294548248/l50
195猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/10(月) 12:18:33
>>194
そういう下らん書き込みはすんなや。そやけどナ、また出る様やったらワシが
撲滅スルさかい覚悟をせえや。そんな馬鹿芸能人の話はワシが許さんのや。


196132人目の素数さん:2011/01/10(月) 12:23:07
グルーポンのからくりはご存知ですか?

3000円のメニューがあるとします。
グルーポンに出す時には通常1万5千円と書くんですね。
で半額と言ってクーポンを売るんですよ。
7500円だからお得でしょ?
グルーポンには3750円とられてしまうので
お店には3750円しか入らないんですねえ。
でも3000円で出している料理なんで
かなりの儲けになるんです。
197132人目の素数さん:2011/01/10(月) 12:29:07
ロイヤルスゥイートなんていうルームカテゴリーを10万円で設定します。
グルーポンに出す時には、とてつもない価格にしておくんですね。
で、これを8割引きのクーポンにします。2万円なのでお得ですよね?
グルーポンに1万円とられますから、ホテルには1万円しか入りません。
ホテルがあまりもうからないと思うでしょ?

ここからがすごいんです。
ロイヤルスゥイートなんて2部屋しかなくて、
クーポンの期限は6ヶ月。このクーポンを600枚売ったら
どうなりまっか?

たいていの人は行かれないんですねえ。
クーポンを2万円で買ったけども、使えないんですねえ。
使えない分もホテルの儲けになりますんです。

すごいでしょ?

これがグルーポンのビジネスモデルなんです。
198132人目の素数さん:2011/01/10(月) 12:34:52
猫さん、いますかー?

麻木久仁子をどう思いますか?
村々しますか?
199猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/10(月) 13:13:03
居ますよ。何時も監視してますので。ほんでその麻木って人は姿すら見た事が
ないので何も知りませんね。何だか馬鹿なネット報道が出てたのを見ただけで
すワ。ワシはテレビなんていう馬鹿製造装置は持ってないしナ。


200132人目の素数さん:2011/01/10(月) 13:17:00
猫の定理
***********************************
猫には数学の才能はないが、
2chを荒らす才能はたっぷりある(大爆
***********************************
201猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/10(月) 13:36:22
>>200
そういう事です。今更当たり前の事をカキコしない様に。



202132人目の素数さん:2011/01/10(月) 14:32:50
11日から牛丼値下げ すき家250円吉野家270円松屋240円 牛丼屋がチキンレース

すき家、吉野家、松屋/1月11日から牛丼値下げセール
(商品 / 2011年01月06日)

大手牛丼チェーンのすき家、吉野家、松屋フーズは1月6日、1月11日から17日まで牛丼の値下げセールを実施すると発表した。
主力の並盛りの価格はすき家が250円、吉野家が270円、松屋が240円で松屋が最安値となった。
値引幅では、最大手のすき家が牛皿、牛皿定食などを除き一律30円引き、吉野家は牛丼・牛皿・牛鮭定食・牛サラダ定食などを含め一律110円引き、松屋も牛めし・牛めし野菜セット・同豚汁セットなどを含め80円引き。
値引幅では吉野家の110円が最大で、すき家の30円が最小となった。
すき家では、その他に牛丼類全品も謝恩価格の30円引きで販売する。ミニは200円、大盛350円、特盛450円、メガ580円。
吉野家は、牛丼並盛は270円。大盛370円、特盛520円、牛鮭定食390円、牛鮭サラダ定食470円などで販売する。そば処吉野家でも謝恩セールを同時開催し、そばセットを110円引きで販売。
松屋フーズは、大盛340円、特盛440円、牛めし野菜セット380円、同お新香セット360円、同豚汁セット460円などを展開する。近畿2府4県(大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県)の店舗でも期間限定で牛めし(並)を 240 円で販売する。
http://www.ryutsuu.biz/commodity/d010630.html
203132人目の素数さん:2011/01/10(月) 14:33:54
俺はセンター試験の試験監督にあたっているので、
晩飯は吉野家で食うことにするか。
204猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/10(月) 14:46:46
何時までもセンター試験を続けていると国家が更に崩壊スルだけでしょうね。


205132人目の素数さん:2011/01/10(月) 16:17:07
おまえはセンター試験の監督から逃げていたそうだね
206猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/10(月) 16:30:08
ソレを言うなら証拠を出せや。ほんでその証拠を基に法廷で戦うさかいナ。
もし根拠がナイでそういう事を言うたらソレはもう名誉毀損やろが。エエな。


207132人目の素数さん:2011/01/10(月) 16:42:00
>>186
> X に極大元がないと単射 N → X が存在することになって矛盾。

つまり Xが無限集合の定義を「単射 N → X が存在する」とした訳ね、なるほど。
(Xが無限集合の定義を「Xから真の部分集合Yへの単射が存在する」にすると、
面倒なんだよね。)
208132人目の素数さん:2011/01/10(月) 16:43:31
>>206
中学生?まさか成人でそんな子供じみた恥ずかしい書き込みしないよね?
209猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/10(月) 16:46:08
>>208
私は成人ですが、どんなに子供じみた事でも恥ずかしいとは一切考えないので。
だから徹底して貴方達と敵対します。だから覚悟をして下さい。


210β:2011/01/10(月) 16:54:08
なにを荒れているのかい?

それよか俺の論文がアナーレンに出るから読んでくれ
211132人目の素数さん:2011/01/10(月) 16:56:53
全国1万4千人調査 都道府県別女のSEX「よがり声」と「絶頂語」

http://news.nifty.com/cs/entame/showbizddetail/jitsuwa-20110109-571/1.htm
面白いことに、オーガズムワードには、方言があまり使われないという。
「世界的に見ても『イク、イク』『来る、来る』『終わっちゃう』『最高』という言葉が基本形です。
中略
声が大きく、にぎやかな反応の県の上位3県は1位千葉県、2位福岡県、3位埼玉県。
そして、比較的おとなしい反応の県は1位山口県、2位愛知県、3栃木県だった。
中略
神経伝達物質の分泌にはブレーキが利くものなのですが、セックスの時にはブレーキが働かずに過剰に分泌されるため
『この先どんな風になってしまうのか』という不安感が恐怖につながるようです。
だから、必死で腰を使いながらも『ダメ、ダメ!』と無意識に拒絶語を発するのです」
212132人目の素数さん:2011/01/10(月) 17:03:13
束って何ですか?

213132人目の素数さん:2011/01/10(月) 19:29:24
>>212

A lattice is a poset in which any two elements have a unique supremum and an infimum.
214132人目の素数さん:2011/01/10(月) 22:55:36
なんで変なスレばかりがあがっているんだ?

猫にとって都合の悪い事があるからシャッフルして隠蔽しているんだろw
215猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/10(月) 23:38:01
別にワシに都合が悪い話なんて何もアラヘンのや。そやから遠慮なしにカキコせえや。
ワシかて一切の手加減はせえへんさかいナ。アンタ等が足腰が立たへん様にナルまで
攻撃されるのや。まあ覚悟スルこっちゃナ。


216132人目の素数さん:2011/01/11(火) 01:02:02
今分かっていることは、猫という人物がKummerという人物に迷惑をかけているという、ただそれだけのことだね。
217猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 01:47:36
そやけどオマエ等が掛けてる迷惑の方が酷いんとちゃうのんかァ! ワシはオマエ等
が全部消滅スルまで絶対に引かへんさかいナ。まあ判ってるとは思うけんどナ。


218132人目の素数さん:2011/01/11(火) 02:12:03
オマエ「等」という解釈は適切でないと思うし、それはただの論点のすり替えにすぎないよ。
何にせよ、猫と名乗る人物がKummerと名乗る人物に迷惑をかけている、というのは事実だ。
そして猫と名乗る人物が活動を続ける限り、Kummerと名乗る人物には迷惑がかかり続ける。
ただそれだけのこと。それが良いとか悪いとかいうことはない。
(まあ、Kummer自身が無駄な書き込みを迷惑と思っているかどうかは知らないが)
219132人目の素数さん:2011/01/11(火) 07:07:57
>>212
>>113>>156に定義が書いてあります。
220Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 07:10:14
>>180
>空でない有限順序集合は極大元(>>178)を持つ。

X を有限順序集合とする。
X の元の個数 n に関する帰納法でこれを証明しよう。
n = 1 のときは明らかである。
n > 1 とする。
a を X の任意の元とする。
a が X の極大元なら証明は終わるから、a は X の極大元でないとする。
よって、a < b となる b ∈ X がある。
帰納法の仮定より有限順序集合 X - {a} には極大元 c が存在する。
c < a なら c < b となって矛盾である。
よって、c は X の極大元である。
221猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 07:11:48
>>218
私の標的はクンマーさんではアリマセンのや。ワシが攻撃の目標とスルのはあく
までも数学とは無関係の話題を出して出してカキコしてカキコして懲りない馬鹿
だけですね。ココは数学板なので数学に無関係な非生産的な書き込みをスル連中
はワシが足腰が立たなくなるまで徹底的にぶちのめすだけですね。そやからアン
タの書き込みは無意味でしかないのや。特に名誉毀損と誹謗中傷と他人のプライ
バシーの弄びに関してはワシは断固とした態度で臨むだけやね。この糞共よ、
覚悟しろよ。


222132人目の素数さん:2011/01/11(火) 07:12:24
増田うぜぇ
223Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 07:20:47
定義
L と M を束(>>156)とする。
f:L → M を準同型とする。
f が全単射で f^(-1) が準同型のとき fは同型という。
このとき L と M は同型であるという。
224Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 07:28:24
命題
L と M を束(>>156)とする。
f:L → M を準同型とする。
f が同型であるためには f が全単射であることが必要十分である。

証明
>>151と順序集合に関する双対原理(>>177)を使えばよい。
225Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 07:30:21
命題
L と M を束(>>156)とする。
写像 f:L → M を全単射とする。
f が束の同型であるためには順序集合の同型(>>154)であることが必要十分である。

証明
155と順序集合に関する双対原理(>>177)を使えばよい。
226Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 08:19:59
命題
L と M を束(>>156)とする。
任意の準同型(>>193) f:L → M は順序を保存する。
即ち、a ≦ b のとき f(a) ≦ f(b)

証明
束は上半束(>>115)であり、f は上半束としての準同型であるから>>147より f は順序を保存する。
227Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 08:40:33
定義
L と M を順序集合とする。
f:L → M を写像とする。

(1) x ≦ y のとき f(x) ≦ f(y) となるとき f は単調増加または単に単調という。
または f は順序を保存するともいう。

(1’) x ≦ y のとき f(x) ≧ f(y) となるとき f は単調減少という。
または f は順序を逆向きに保存するともいう。

(2) x < y のとき f(x) < f(y) となるとき f は狭義単調増加または単に狭義単調という。

(2’) x < y のとき f(x) > f(y) となるとき f は狭義単調減少という。

(3) x ≦ y と f(x) ≦ f(y) が同値であるとき f は順序埋め込み(order embedding)
または単に埋め込み(embedding)であるという。
228Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 08:53:35
順序埋め込み(>>227)であるが束の準同型ではない例

G を位数 12 の巡回群とする。
n が 12 の約数のとき G の位数 n の部分群は一意に存在する。
この部分群を H_n と書く。
L = {H_1、H_2、H_3、H_12} とおく。
M = {H_1、H_2、H_3、H_4、H_6、H_12} とおく。
M は G の部分群全体である。

L と M はそれぞれ包含関係に関して束である。
f:L → M を包含写像とする。
f は順序埋め込みであるが束の準同型ではない。
229Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 08:59:20
順序埋め込み(>>227)であるが束の準同型ではない例

G を群とする。
>>159で説明したように G の部分集合全体 Sub(G) は包含関係で束である。
G の冪集合 P(G) も包含関係により束である。
f:Sub(G) → P(G) を包含写像とする。
f は順序埋め込みであるが一般に束の準同型(>>193)ではない。
230132人目の素数さん:2011/01/11(火) 09:40:34
>>216

くまーの自演乙w

くまーは無職、失業者
231猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 09:48:55
>>230
オマエ、ちょっと訊くけどや、無職で失業者っちゅうんは何でアカンのや?
ちゃんと答えろよナ。返事せえへんかったら追い詰めるさかいナ。


232132人目の素数さん:2011/01/11(火) 10:19:57
>>221
いやいや、猫と名乗る人物が他のスレッドに要らない書き込みをするのに対して、
その制裁的措置としてここのスレッドに要らない書き込みがされる、ということだよ。
233猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 10:20:10
>>230
コラ、返事をシロや。何で無職で失業者がアカンのや。返答せえへんかったら
どうなるかは判るわナ。


234132人目の素数さん:2011/01/11(火) 10:20:49
例えばこんな風に。

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■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■
■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様のご愛顧有難う御座いました■■■■■■
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■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■
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235猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 10:22:11
>>232
なるほど、サンクションですか。では私も貴方達に思いっきりサンクションを。


236132人目の素数さん:2011/01/11(火) 10:22:58
サンクションというのは、例えば痴漢が職を失うということ?
237猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 10:24:36
そういう事だと思いますね。


238132人目の素数さん:2011/01/11(火) 10:28:23
多くの名無しは痴漢はしていないけれど、どういう制裁を受けるの?
239猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 10:37:08
何度も繰り返しますが名誉毀損、誹謗中傷、他人のプライバシーの弄び、及び
下らない下ネタ等は私の撲滅の対象になります。特に陰湿な書き込みは私が全
力で対抗します。但しソレをサンクションと言うのかどうかは私は知りません。
貴方達が他人を攻撃スルのを私が見ていて学んだ方法でお返しをしてるだけで
すね。だからココ2ちゃんではごく普通の光景ではないでしょうか。


240132人目の素数さん:2011/01/11(火) 10:42:25
でも、誰も痛くもかゆくもない
くんまー以外はなw
241猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 10:48:18
もう一度繰り返しますが、ココでの私の活動は:
★★★『貴方達が自分の気に入らない書き込みに攻撃を加えるのと全く同じ』★★★
ですね。貴方達が好き放題に誰かの書き込みに対して陰湿に攻撃をしかけてい
たり、また筋や論理どころか道義でさえ吹っ飛ばして無茶苦茶をしていたのは
私が2007年の秋頃から2ちゃんをずっと下調べしていた時からちゃんと見
ていましたので良く知っています。あの糾弾スレは大変に参考になりましたね。
何回か無記名で煽りの書き込みをして実験しましたので。但し無記名での書き
込みはその時だけですけどね。


242Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 10:48:51
定義
X を順序集合とする。
x、y ∈ X で x < y とする。
区間 (x, y) (>>191)が空集合のとき、即ち x < z < y となる z がないとき
y は x の直後の元と言い、x は y の直前の元という。
x と y は互いに隣り合っているという。
243猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 10:50:49
>>240
そんな事はどうでもいいんですね。寧ろ『誰も痛くも痒くもない』からこそ私は
ココでの書き込みを趣味として楽しめますので。あ〜馬鹿潰しは楽しい〜ってね。


244132人目の素数さん:2011/01/11(火) 10:57:44
でも誰も潰されていないという現実から

眼をそむけるのか?
245猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 10:59:06
>>244
はい、そういう現実には目をそむけます。どうでもエエ事なので。


246132人目の素数さん:2011/01/11(火) 11:00:56
猫が2ちゃんねるざんまいしているのは、やはり一人で数学の研究を出来ないという欠陥を持っているからか?
多くの数学者が定年になって好きな研究に没頭出来る日が来る事を夢みているのだけど、
強制定年となった猫が、なぜに2ちゃんねるばかりをしていて、研究に没頭しないのか不思議だよ。
筑波でも定年になったのを喜んで、研究に打ち込んでいる人もいるのではと思うけど、どうよ?

堀田先生だったか、大学をやめてセイセイして、好きな数学が出来るとどこかに書いておられたけど?
247猫は作業 ◆MuKUnGPXAY :2011/01/11(火) 11:09:28
私はそういう事は一切気にしませんね。私は「自分の判断でコレが必要」とか、
また「自分の判断でコレをしよう」と考える事をその時の状況に合わせて精一
杯やるという考え方なので、だからとにかく何をするのかは自分で決めている
という事ですね。だから「他の人がどうしてる」なんてえ話は参考にはしませ
んね。まあ堀田先生は堀田先生という事で。いずれにしても堀田先生みたいな
偉い数学者は私には参考にはなりませんね。私は長年鬱積してても立場上言え
なかった事をココでかなり吐き出したので、自分の頭の整理にはかなりなりま
したね。だから私を思いっきり叩いて下さった2ちゃんの皆さんには結構感謝
していますね。この私自身の理解は他所でも使えるかも知れませんしね。

まあまあ。


248Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 11:09:51
定義
ユークリッド平面上の有限個の点の集合 H_0 ≠ φ と有限個の線分の集合 H_1 ≠ φ の
組 H = (H_0, H_1) で次の条件を満たすものをHasseの図式という。

(1) H_1 に属す線分の両端は H_0 に属す。

(2) H_0 の各点は H_1 に属す線分の端点である。

(3) H_1 の各線分は X-軸に水平ではない。

(4) H_1 の各線分の上には両端以外に H_0 の点は乗っていない。
249Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 11:25:38
定義
H = (H_0, H_1) をHasseの図式とする。
a、b ∈ H_0 とする。

(1) (a のY-座標) < (b のY-座標) となっていて a と b を両端とする H_1 に属す線分があるとき
b は a の直後にあると言う。

(2) a = x_0、x_1、...、x_n = b となる H_0 に属す点の列があり、
各 x_(i+1) は x_i の直後にあるとき a < b と書く。

(3) a、b ∈ H_0 とする。a = b または a < b のとき a ≦ b と書く。

このとき関係 ≦ により H_0 は順序集合になる。
これをHasseの図式 H から定まる順序集合と言う。
250Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 11:31:15
定義
H = (H_0, H_1) をHasseの図式(>>248)とする。
S を順序集合とする。
S が H から定まる順序集合 (H_0、≦) と順序集合として同型(>>154)なとき
H を S に対応するHasseの図式という。
251Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 12:26:44
命題
S を空でない有限順序集合とする。
このとき S に対応するHasseの図式(>>248)が存在する。

証明
S の元の個数 n に対する帰納法による。
n = 1 のときは明らかである。
n > 1 とする。
>>220で証明したように S は極大元(>>178)を持つからその一つを a とする。
T = S - {a} に対応するHasseの図式を G = (G_0、G_1) とし、g:T → G_0 を順序同型とする。
a の直前の元(>>242)全体を b_1、...、b_m とする。
g(b_1)、...、g(b_m) の上にある点 P を適当に選び、
各線分 L_i = [g(b_i)、P] の上に g(b_i) 以外の G_0 の点が乗っていないようにする。
H_0 = G_0 ∪ {P}、H_1 = G_1 ∪ {L_1、...、L_m} とおけば、
H = {H_0、H_1} が S に対応するHasseの図式である。
証明
252Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 12:45:01
>>192の修正

L を束(>>156)とする。
a ∈ L に対して
[a, +∞) (>>191)および (-∞, a] は L の部分束である。

a, b ∈ L、a ≦ b に対して [a, b] (>>191)は L の部分束である。
253猫は作業 ◇MuKUnGPXAY:2011/01/11(火) 12:45:55
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■■■■■■■ このスレは他板・他スレ運営妨害の非常に悪質糞スレの為に ■■■■■■
■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様のご愛顧有難う御座いました■■■■■■
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254Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 12:46:23
演習問題
(1) 3次対称群 S_3 の部分群の作るHasseの図式(>>248)を描け。

(2) >>161より自然数全体 N は整除の関係により束になる。
>>252より任意の自然数 n に対して [1, n] (>>191)は N の部分束である。
[1, 12] のHasseの図式を描け。

(3) 位数12の巡回群の部分群のなす順序集合のHasseの図式を描け。
255Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 12:49:58
演習問題(>>254への追加)

3個の元からなる集合 {a, b. c} の冪集合のHasseの図式を描け。
256Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 12:57:03
>>229
>G の部分集合全体 Sub(G) は包含関係で束である。

G の部分群全体 Sub(G) は包含関係で束である。
257Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 13:01:15
演習問題(Jacobson:Basic Algebra I)

G を有限群とする。
G の部分群の全体 Sub(G) が包含関係で全順序集合となるためには
G が素数冪の巡回群であることが必要十分である。
258132人目の素数さん:2011/01/11(火) 13:24:33
猫はなんで研究に没頭しないのかな

時間の無駄をしても、独創的な論文が書けるほど甘い世界じゃないだろ
数学は
259132人目の素数さん:2011/01/11(火) 13:25:19
そうだよな
たとえ猫の目的が果たされてここがすばらしい世界になっても
数学には1つも貢献しないだろうし
260132人目の素数さん:2011/01/11(火) 13:26:39
猫は荒らすな
261132人目の素数さん:2011/01/11(火) 13:27:44
全面的に猫を支持するで
262132人目の素数さん:2011/01/11(火) 13:29:34
257の証明をお願いします
263132人目の素数さん:2011/01/11(火) 13:31:06
ハッセの図の定義をしてkださい
264132人目の素数さん:2011/01/11(火) 13:32:53
猫は俺に電話をかけるな!
命令だ。
265Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 13:36:57
>>248の修正
定義
ユークリッド平面上の有限個の点の集合 H_0 ≠ φ と有限個の線分の集合(空かもしれない) H_1 の
組 H = (H_0, H_1) で次の条件を満たすものをHasseの図式という。

(1) H_1 に属す線分の両端は H_0 に属す。

(2) H_1 の各線分は X-軸に水平ではない。

(3) H_1 の各線分の上には両端以外に H_0 の点は乗っていない。
266Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 13:42:43
>>220
>空でない有限順序集合は極大元(>>178)を持つ。

これは次のように証明してもよい。

X を有限順序集合とする。
X の元の個数 n に関する帰納法でこれを証明しよう。
n = 1 のときは明らかである。
n > 1 とする。
a を X の任意の元とする。
帰納法の仮定より有限順序集合 X - {a} には極大元 c が存在する。
a < c なら c は X の極大元である。
c < a なら a は X の極大元である。
a < c でも c < a でもないなら c は X の極大元である。
267Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 13:47:02
268Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 13:58:46
>>257の解答

必要性:
G の部分群の全体 Sub(G) が包含関係で全順序集合であるとする。
a を G の位数最大の元とする。
a で生成される G の部分群を H とする。
b を G の任意の元とする。
b で生成される G の部分群を L とする。
仮定より L ⊂ H または H ⊂ L である。
L の位数は H の位数を超えないから L ⊂ H である。
よって、b ∈ H である。
b は G の任意の元であるから G = H である。
よって G は巡回群である。
G の位数が二つの異なる素数 p, q で割れるとする。
G の位数 p と位数 q の部分群をそれぞれ H_p、H_q とする。
仮定より H_p ⊂ H_q または H_q ⊂ H_p であるがこれは不可能である。
よって、G の位数は素数冪である。

十分性:
自明である。
269Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 14:15:13
命題
S を順序集合とする。
S の冪集合 P(S) を包含関係により順序集合と見なす。
f:S → P(S) を f(x) = (-∞, x] (>>191)により定義する。

このとき、f は順序埋め込み(>>227)である。

証明
x ≦ y なら f(x) ⊂ f(y) である。
逆に f(x) ⊂ f(y) とする。
x ∈ f(x) だから x ∈ f(y) である。
よって、x ≦ y である。
証明終
270132人目の素数さん:2011/01/11(火) 14:33:22
クンマーはなんでテフで打たないんだ?
テフで打って、コーネル大学のアーカイブに投稿すればいいだけじゃないか?
それとも著作権で問題となることをしているのか?
271132人目の素数さん:2011/01/11(火) 14:35:20
X軸に水平でないとはどういう意味?
272132人目の素数さん:2011/01/11(火) 14:36:12
座標平面を机の上の載せると、平面上の線はいずれも水平だと思うが?
273132人目の素数さん:2011/01/11(火) 14:37:44
そもそもユーくリッド平面とは?
大学入試的には座標平面と書くけど? 
274Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 14:37:57
>>271
X軸に水平でない平行でないの間違いです
275Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 14:38:50
もといw
X軸に平行でないの間違いです
276Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 14:39:58
>>248>>265の修正

定義
ユークリッド平面上の有限個の点の集合 H_0 ≠ φ と有限個の線分の集合(空かもしれない) H_1 の
組 H = (H_0, H_1) で次の条件を満たすものをHasseの図式という。

(1) H_1 に属す線分の両端は H_0 に属す。

(2) H_1 の各線分は X-軸に平行ではない。

(3) H_1 の各線分の上には両端以外に H_0 の点は乗っていない。
277Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 14:45:39
>>273
ここは大学入試じゃないんで
ユーくリッド平面をご存知ないですか
Wikipediaで調べてください
278132人目の素数さん:2011/01/11(火) 14:59:08
だからユークリッド平面ってどういう定義なの?
R^2 に計量とか入っているってこと?
279132人目の素数さん:2011/01/11(火) 15:00:06
クンマーは高校生に言い負かされているなw
280Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 15:00:36
命題
S を順序集合とする。
f:S → P(S) を>>269で定義した写像とする。
このとき、S の元 a, b に対して a∧b が存在するなら
f(a∧b) = f(a)∩f(b) である。

証明
x ≦ a∧b とする。
a∧b ≦ a、a∧b ≦ b であるから x ≦ a かつ x ≦ b である。
よって、 (-∞, a∧b] ⊂ (-∞, a] ∩ (-∞, a] である。
即ち、f(a∧b) ⊂ f(a)∩f(b) である。

逆に x ∈ (-∞, a] ∩ (-∞, a] なら x ≦ a かつ x ≦ b である。
よって、x ≦ a∧b である。
よって、 x ∈ (-∞, a∧b] である。
即ち、f(a)∩f(b) ⊂ f(a∧b) である。

以上から f(a∧b) = f(a)∩f(b) である。
証明終
281132人目の素数さん:2011/01/11(火) 15:01:44
ハッセの図で線分は交わってもいいんですか?
282Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 15:11:20
>>278
だからWikipediaで調べてください。
283Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 15:12:08
>>281
いいです
284132人目の素数さん:2011/01/11(火) 15:16:45
>>279
ユークリッド平面のどこがおかしい?
285132人目の素数さん:2011/01/11(火) 15:20:52
>>280より S が下半束(>>116)のとき、>>269で定義した f は
下半束の準同型(>>144の双対概念)である。
しかし S が上半束のとき、f は上半束(>>144)の準同型とは限らない。
286Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 15:21:39
>>280より S が下半束(>>116)のとき、>>269で定義した f は
下半束の準同型(>>144の双対概念)である。
しかし S が上半束のとき、f は上半束(>>144)の準同型とは限らない。
287132人目の素数さん:2011/01/11(火) 15:24:14
288Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 15:34:06

>>161より自然数全体 N は整除の関係により束(>>156)になる。
>>252より任意の自然数 n に対して [1, n] (>>191)は N の部分束である。
n が平方数 > 1 で割れないとする。
即ち p_1、...、p_m を互いに異なる素数としたとき
n = (p_1)...(p_m) と書けるとする。

このとき [1, n] は束として T = {p_1、...、p_m} の冪集合 P(T) と同型である。
289Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 15:57:03

Z を有理整数環とする。
Z のイデアル全体 I(Z) は包含関係により束となる。
(I(Z))^o を I(Z) の双対束(>>181)とする。
一方、>>161より自然数全体 N は整除の関係により束(>>156)になる。
写像 f:N → (I(Z))^o を f(n) = nZ により定義する。
このとき f は束の同型である。
290Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 16:10:13

>>161より自然数全体 N は整除の関係により束(>>156)になる。
>>252より任意の自然数 n に対して [1, n] (>>191)は N の部分束である。
一方、G を位数 n の巡回群とする。
G の部分群の全体 Sub(G) は包含関係に関して束となる。
m ∈ [1, n] のとき f(m) を G の位数 m の部分群とする。
このとき写像 f:[1, n] → Sub(G) は束の同型である。
291132人目の素数さん:2011/01/11(火) 16:41:54

おい、猫

おれの質問にこたえろや
292Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 17:05:09
定義
S を順序集合とする。
S の冪集合 P(S) を包含関係により順序集合と見なす。
f:S → P(S) を f(x) = (-∞, x] (>>191)により定義する。
>>269より f は順序埋め込み(>>227)である。
このとき f を S の下写像(down map)と言う。
293Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 17:07:54
定義
L と M を順序集合とする。
f:L → M を写像とする。
x ≦ y と f(x) ≧ f(y) が同値であるとき f は順序双対埋め込み(dual-order embedding) という。
294Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 17:11:14
定義
S を順序集合とする。
S の冪集合 P(S) を包含関係により順序集合と見なす。
f:S → P(S) を f(x) = [x, -∞) (>>191)により定義する。
>>269の双対命題(>>172)より f は順序双対埋め込み(>>293)である。
このとき f を S の上写像(up map)と言う。
295Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 17:12:27
>>294の修正

定義
S を順序集合とする。
S の冪集合 P(S) を包含関係により順序集合と見なす。
f:S → P(S) を f(x) = [x, +∞) (>>191)により定義する。
>>269の双対命題(>>172)より f は順序双対埋め込み(>>293)である。
このとき f を S の上写像(up map)と言う。
296Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 17:21:31
定義
S を順序集合とする。
T を S の部分集合とする。
写像 T↓:S → P(S) を T↓(x) = T ∩ (-∞, x] により定義する。
T↓ を T-下写像(T-down map)と言う。
T↓ は単調増加(>>227)である。
297Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 17:26:12
>>296の修正

定義
S を順序集合とする。
T を S の部分集合とする。
T の冪集合 P(T) を包含関係により順序集合と見なす。
写像 T↓:S → P(T) を T↓(x) = T ∩ (-∞, x] (>>191)により定義する。
T↓ を T-下写像(T-down map)と言う。
T↓ は単調増加(>>227)である。
298Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 17:27:44
定義
S を順序集合とする。
T を S の部分集合とする。
T の冪集合 P(T) を包含関係により順序集合と見なす。
写像 T↑:S → P(T) を T↑(x) = T ∩ [x, +∞) (>>191)により定義する。
T↑ を T-上写像(T-up map)と言う。
T↑ は単調増加(>>227)である。
299Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 17:34:20
定義
S を順序集合とする。
T を S の部分集合とする。
任意の x ∈ T に対して (-∞, x] ⊂ T となるとき T を S の下集合(down set)と言う。
S の下集合の全体を Down(S) と書く。
300Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 17:36:47
定義
S を順序集合とする。
T を S の部分集合とする。
任意の x ∈ T に対して [x, +∞) ⊂ T となるとき T を S の上集合(up set)と言う。
S の上集合の全体を Up(S) と書く。
301Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/11(火) 18:03:01
>>212
>>263
使用する専門用語についてはそれが定義されている箇所のレス番号をなるべくつけるようにしてますが
それがついていない場合はスレを遡って調べてください。
因みに、このスレ全体をテキストエディター(例えば秀丸)でコピーして検索すれば
簡単に定義の箇所が見つかります。
過去スレを検索する場合は各過去スレをテキストエディターでコピーして同一のフォルダーに格納し、
テキストエディターのgrep機能で検索すればこれも簡単に定義の箇所が見つかります。
さらにテキストエディターのタグジャンプ機能を使えばその場所に一発で飛べます。
このシリーズを読みまともに理解しようとする場合、秀丸のようなテキストエディターは
ほぼ必須だと思ってください。
302132人目の素数さん:2011/01/11(火) 21:26:23
逃げるな、猫

うしろめたいのか?
303132人目の素数さん:2011/01/11(火) 21:27:52
>>302
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/sec2chd/1294655819/
猫は規制されて書き込めないよ。
304132人目の素数さん:2011/01/11(火) 22:50:23
猫よ、見ているだろうか?
もりたぽを使えば
2ちゃんねるに規制なしでいくらでも書き込めるようになるぞ。
年間わずか500円だ。
ぜひ一連の市民活動への導入を検討してほしい。
305132人目の素数さん:2011/01/11(火) 23:07:49
一緒に規制されてたりして
306132人目の素数さん:2011/01/11(火) 23:28:51
証明した
307Kummer ◇g2BU0D6YN2:2011/01/12(水) 02:11:49
>>260
>253は猫になりすましてるだけだよ
トリップを表す◆が◇に化けてるだろ
それとトリップの英数字列が太い字体になってしまってるだろ(少なくとも専ブラで見ると太い)
あれ、猫に成り済まそうとして、猫のハンネとトリップからなる文字列「猫は作業 ◆MuKUnGPXAY」全体を
HNに指定したってこと
この投稿は、試しにKummerさんのHNとトリップの文字列「Kummer ◆g2BU0D6YN2」全体をHNに指定してみました
(Kummerさん、ごめんね)
するとトリップを表す◆が◇に化けてしまって、しかもKummerさんのトリップの文字列「g2BU0D6YN2」が太字になってるだろ
308Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 02:43:33
>>307
>>41は私じゃないんだが、こういうのはどうやるの?
309Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 03:35:18

Ψ を集合 X の部分集合からなる集合とする。
Ψ が遺伝的(過去スレ007の767)であるとは
Ψ が X の冪集合 P(X) の下集合(>>299)であることに他ならない。
310Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 03:43:26
命題
S を順序集合とする。
T を S の部分集合とする。
T が S の下集合(>>299)であるためには S - T が S の上集合(>>300)であることが必要十分である。

証明
必要性:
T が S の下集合であるとする。
x ∈ S - T に対して x ≦ y とする。
y ∈ T なら x ∈ T であるから y ∈ S - T でなければならない。
よって、S - T は S の上集合である。

十分性:
順序集合に関する双対原理(>>177)より、S - T が S の上集合であれば T は S の下集合である。
証明終
311Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 03:47:01
命題
S を順序集合とする。
Ψ を S の下集合(>>299)の集合とする。
このとき ∪Ψ および ∩Ψ は S の下集合である。

証明
自明である。
312Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 03:48:53
命題
S を順序集合とする。
Φ を S の上集合(>>300)の集合とする。
このとき ∪Φ および ∩Φ は S の上集合である。

証明
自明である。
313Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 03:54:23
定義
S を順序集合とする。
T を S の部分集合とする。
>>311より T を含む S の下集合全体の共通部分は T を含む最小の下集合である。
これを ↓T と書き T の S における下閉包(down closure)と言う。
314Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 03:56:27
定義
S を順序集合とする。
T を S の部分集合とする。
>>312より T を含む S の上集合全体の共通部分は T を含む最小の上集合である。
これを ↑T と書き T の S における上閉包(up closure)と言う。
315Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 04:05:49
命題
S を順序集合とする。
T を S の部分集合とする。
このとき、↓T = {x ∈ S; x ≦ y となる y ∈ T がある} である。

証明
T’= {x ∈ S; x ≦ y となる y ∈ T がある} とおく。
T ⊂ T’である。

x ∈ T’なら x ≦ y となる y ∈ T がある
z ≦ x なら z ≦ y だから z ∈ D である。
よって T’は下集合である。

D を下集合で T ⊂ D とする。
x ∈ T’なら x ≦ y となる y ∈ T がある
y ∈ D だから x ∈ D である。
よって、T’⊂ D である。

以上から T’は T を含む最小の下集合である。
証明終
316132人目の素数さん:2011/01/12(水) 05:03:07
ねこはおじけづいて逃げたようんだなw
317Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 11:09:34
>>273
>そもそもユークリッド平面とは?

正確にはユークリッド平面に直交座標を入れたものです。
単に座標平面と言うと射影平面とかいろいろあって紛らわしいんで。
まあ、座標平面と書いても誤解の恐れはないでしょうが。
318Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 12:16:21
定義
S を順序集合とする。
a ∈ S のとき ↓{a} (>>313) を a で生成される主下集合と言い ↓a と書く。
>>315より、↓a = (-∞, a] である。
319Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 12:18:58
定義
S を順序集合とする。
a ∈ S のとき ↑{a} (>>314) を a で生成される主上集合と言い ↑a と書く。
>>315の双対命題(>>172)より、↑a = [a, +∞) である。
320Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 12:40:19
X を集合とする。
A、B、C を X の部分集合とすると次の分配律が成り立つ:

A ∩ (B ∪ C) = (A ∩ B)∪(A ∩ C)
A ∪ (B ∩ C) = (A ∪ B)∩(A ∪ C)

このような分配律の成り立つ束を分配束(distributive lattice)と言う。
321Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 13:01:03
命題
L を束(>>156)とする。
L の任意の元 a, b, c に対して
(1): a∧(b∨c) = (a∧b)∨(a∧c) とする。

このとき、
(2): a∨(b∧c) = (a∨b)∧(a∨c) となる。

証明
(a∨b)∧(a∨c) = ((a∨b)∧a)∨((a∨b)∧c) ← (1)
= ((a∧a)∨(b∧a))∨((a∧c)∨(b∧c))    ← (1)
= (a∨(b∧a))∨((a∧c)∨(b∧c))      ← 冪等律 a∧a = a より
= a∨((a∧c)∨(b∧c))           ← 吸収律 a∨(b∧a) = a より
= (a∨(a∧c))∨(b∧c            ← 結合律
= a∨(b∧c)                ← 吸収律 a∨(a∧c) = a より
証明終
322Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 13:10:33
定義
L を束(>>156)とする。
L の任意の元 a, b, c に対して
(1) a∧(b∨c) = (a∧b)∨(a∧c)
(2) a∨(b∧c) = (a∨b)∧(a∨c)
をそれぞれ分配律と言う。

分配律 (1) と (2) が成り立つ束を分配束(distributive lattice)と言う。
>>321とその双対命題(>>172)より (1) または (2) が成り立つ束は分配束である。
323132人目の素数さん:2011/01/12(水) 13:18:55
>>273

ユークリッド平面=2次元空間、だろ。
「大学入試的に」如何書こうが、此処の議論には関係がない。
余計な事は書くな。
324Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 13:20:42
命題
L を分配束(>>322)とする。
a, b, c ∈ L に対して
x∧a = b、x∨a = c となる x があれば x は a, b, c により一意に決まる。

証明
x∧a = b、x∨a = c
y∧a = b、y∨a = c
とする。

x = x∩(x∨a) = x∧c = x∧(y∨a) = (x∧y)∨(x∧a) = (x∧y)∨b

一方、b ≦ x、b ≦ y だから b ≦ x∧y
よって、(x∧y)∨b = x∧y
よって、x = x∩y

同様に y = x∩y
よって、x = y
証明終
325Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 13:26:30
定義
L を有界(>>156)な束(>>156)とする。
a ∈ L に対して a∧x = 0、a∨x = 1 となる x を a の補元(complement)と言い
a’または¬aと書く。
>>324より a の補元は存在すれば a により一意に定まる。
326Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 13:29:34

X を集合とし P(X) を X の部分集合とする。
P(X) は有界な束であり、最小元は空集合 φ で最大元は X である。
A ∈ P(X) の補元は A の補集合 A’である。
327Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 13:30:35
定義
L を有界(>>156)な束(>>156)とする。
L の任意の元が補元(>>325)を持つとき L を相補束(complemented lattice)と言う。
328Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 13:37:34
>>325の修正

定義
L を有界(>>156)な束(>>156)とする。
a ∈ L に対して a∧x = 0、a∨x = 1 となる x を a の補元(complement)と言う。
>>324より L が分配束のとき a の補元は存在すれば a により一意に定まる。
このとき a の補元を a’または¬aと書く。
329Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 13:46:03
定義
L を有界(>>156)な束(>>156)とする。
a, b ∈ L、 a∧b = 0、a∨b = 1 となるとき a と b は互いに相補的であると言う。
330Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 13:53:09
>>327の修正

定義
L を有界(>>156)な束(>>156)とする。
L の任意の元が補元(>>328)を持つとき L を相補束(complemented lattice)と言う。
331Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 13:57:17
定義
L を有界(>>156)な束(>>156)とする。
L の任意の元が補元(>>328)を一意に持つとき L を一意相補束(uniquely complemented lattice)と言う。
332132人目の素数さん:2011/01/12(水) 14:36:57
>>308
トリップ検索ツールというのを使えばできる。
膨大な時間がかかるから正常な人間はしないけどw

トリップ割れてるみたいだから、変えたほうがいいかもですよ。
333Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 14:43:34
>>332
短い文字数のトリップ使ってるんだけど、短いと比較的簡単に割り出せるんですかね?
334Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 14:50:07
test
335Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/12(水) 14:52:46
>>334
アドバイスに従って今後このトリップを使います。
336Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 14:55:09
定義
分配束(>>322)かつ相補束(>>330)である束をBoole代数(Boolean algebra)と言う。
337132人目の素数さん:2011/01/12(水) 14:58:52
>>333
それはあまり関係ないと思います。
必ずしも自分が入力した文字を見つけ出すわけではなく、虱潰しにトリップと
一致する文字列を検索するものなので、、、
338Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 14:59:30
>>336
代数という言葉は結合代数とかLie代数とか多用されているのでBoole代数よりBoole束と
言ったほうが適切かもしれない。しかし、Boole代数という用語は広く使われているので
慣用に従うことにする。
339Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 15:14:28
定義
L を最小元 0 を持つ順序集合とする。
0 の直後(>>242)の元を原子(atom)と言う。
340Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 16:42:06
定義
L を最大元 1 を持つ順序集合とする。
1 の直前(>>242)の元を余原子(coatom)と言う。
341Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 16:47:54
定義
L を順序集合とする。
a、b ∈ L、a ≦ b のとき a は b に含まれると言い、b は a を含むと言う。
342Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 17:16:01
定義
L を最小元 0 を持つ順序集合とする。
L の 0 と異なる任意の元が原子(>>339)を含む(>>341)とき L を原子的(atomic)と言う。
343Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 19:37:49
定義
L を最大元 1 を持つ順序集合とする。
L の 1 と異なる任意の元が余原子(>>340)に含まれる(>>341)とき L を余原子的(coatomic)と言う。
344Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 19:59:07

X を空でない集合とする。
X の冪集合 P(X) を包含関係により順序集合と見なす。
このとき、X の各点 a に対して {a} は P(X) の原子(>>339)である。
X - {a} は P(X) の余原子(>>340)である。

P(X) は原子的(>>340)かつ余原子的(>>343)である。
345Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 20:08:26
命題
L を一意相補束(>>331)とする。
a ∈ L が原子(>>339)のとき a’は余原子(>>340)である。

証明
a’= 1 なら a = 0 となって仮定に反するから a’< 1 である。
a’< b < 1 となる b があるとする。

a’< b より 1 = a∨a’≦ a∨b
よって、a∨b = 1
また、a ∧ b ≦ a より a ∧ b = 0 または a ∧ b = a である。

a ∧ b = 0 なら a∨b = 1 より b = a’となって仮定に反する。
a ∧ b = a なら a ≦ b
よって、a∨b = b となってこれも a∨b = 1 に反する。

以上から a’は余原子である。
証明終
346Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 20:18:23
命題
L を一意相補束(>>331)とする。
a と b を L の原子で a ≠ b とする。
このとき a ≦ b’である。

証明
>>345より b’は余原子だから a∨b’= b’または a∨b’= 1 である。
a∨b’= b’なら a ≦ b’である。
よって、a∨b’= 1 とする。
このとき a∧b’= 0 なら a’= b’、a = b となって仮定に反する。
よって、a∧b’= a
よって、a ≦ b’である。
証明終
347Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 20:30:03
L を分配束とする。
a、b、c ∈ L、a ≦ c のとき a∨(b∧c) = (a∨b)∧(a∨c) = (a∨b)∧c である。
即ち、a ≦ c のとき a∨(b∧c) = (a∨b)∧c である。
これをmodular律という。
348Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 20:32:47
定義
modular律:a ≦ c のとき a∨(b∧c) = (a∨b)∧c
が成り立つ束をmodular束と言う。
349132人目の素数さん:2011/01/12(水) 20:56:55
>>308
> >>307
> >>41は私じゃないんだが、こういうのはどうやるの?

Kummerさんのトリップを生成してる文字列が41の人に破られて(解読されて)いるんだと思います。
41はその解読した本物の文字列をトリップに指定してるから本物のトリップが付いているんです。
2ちゃんねるにはトリップ破りを依頼するスレがどこかにありましたし、トリップ生成の文字列として
例えば数学者の名前とか数学用語なんかを選んでるのならば破られる可能性が高いです。
自力で破ろうとするのならば、無作為に文字列を生成させてそれをトリップ生成アルゴリズムで
トリップに変換して一致するかどうか試すか、そうでなければそういう可能性が高そうな文字列から
試すでしょうから。
350Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 20:57:49

modular束が重要なのは主に次の事実による。
G を任意の群とする。
G の正規部分群全体の作る束はmodular束である。

証明
H, K, L を G の正規部分群で H ⊂ L とする。
H(K∩L) = (HK)∩L を証明すればよい。

H(K∩L) ⊂ HK
H(K∩L) ⊂ HL ⊂ L
よって、H(K∩L) ⊂ (HK)∩L

逆の包含関係を証明しよう。
x ∈ (HK)∩L とする。
x = hk、h ∈ H、k ∈ K と書ける。
k = h^(-1)x ∈ HL ⊂ L
よって、x = hk ∈ H(K∩L)
よって、(HK)∩L ⊂ H(K∩L)
証明終
351Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 21:05:27
>>350と同様にある環上の加群(module) M の部分加群(submodule)の作る束もmodular束である。
modular束という名前はこの例から来たものと思われる。
352Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/12(水) 21:11:31
>>349
有難うござます。
破られてもまた変えればいいだけなのに物好きな人もいるものですなw
353132人目の素数さん:2011/01/12(水) 23:12:41
斉藤裕先生亡くなってたのか・・・まだ若かったと思うが。
354132人目の素数さん:2011/01/12(水) 23:27:21
くんまーの書いてるこれは正しいの?
355132人目の素数さん:2011/01/13(木) 03:38:43
トリップ割ってみるか
356 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/13(木) 03:39:38
ほれほれ
357 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/13(木) 03:52:37
猫死亡
358Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 04:05:46

位数 2 の巡回群 C_2 の2個の積 G = (C_2)×(C_2) を考える。
G は Klein の4元群と呼ばれる。
G = {1, a, b, c} とすると
a^2 = b^2 = c^2 = 1
ab = c、bc = a、ca = b

G はアーベル群であるから>>350より G の部分群全体 Sub(G) は包含関係に関してmodular束である。

H = {1, a}、K = {1, b}、L = {1, c} とおく。
Sub(G) = {{1}、H、K、L} である。

H∧(K∨L) = H∧G = H
(H∧K)∨(H∧L) = {1}∨{1} = {1}
よって、H∧(K∨L) ≠ (H∧K)∨(H∧L)
よって、Sub(G) は分配束ではない。

1∧G = {1}、1∨G = G
H∧K = {1}、H∨K = G
K∧L = {1}、K∨L = G
H∧L = {1}、H∨L = G
よって、Sub(G) は相補束である。
359 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/13(木) 04:18:24
俺本物だよ
360Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 04:21:51
>>358の補足
Sub(G) は相補束(>>330)であるが一意相補束(>>331)ではない(例えば H の補元は K と Lの2個ある)。
361 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/13(木) 04:23:51
今回はちゃんと長い文字数にした?
362 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/13(木) 04:30:23
テス
363Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 04:32:25
定義
L を束とする。
a, b ∈ L、a ≦ b とする。
x ∈ [a, b] に対して x∧y = a、x∨y = b となる y を
区間 [a, b] における x の相対補元(relative complement)と言う。
364Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 04:40:58
定義
L を束とする。
L の任意の区間 [a, b]、a ≦ b が L の部分束として相補束(>>327)であるとき
L を相対相補束(relatively complemented lattice)と言う。
相対相補束は有界とは限らないことに注意する。
365Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 04:43:43
定義
L を束とする。
L の任意の区間 [a, b]、a ≦ b が L の部分束として一意相補束(>>331)であるとき
L を一意相対相補束(uniquely relatively complemented lattice)と言う。
366Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 05:10:47
命題
L を有界(>>156)なModular束(>>348)とする。
x ∈ L が補元(>>328) x’を持てば x ∈ [a, b] となる任意の区間 [a, b]、a ≦ b において
x は相対補元(>>363)を持つ。

証明
y = (x’∧b)∨a とおく。
a ≦ y ≦ b である。

x∧y = x∧((x’∧b)∨a) = (x∧(x’∧b))∨a = 0∨a = a
x∨y = x∨((x’∧b)∨a) = x∨(x’∧b)∨a = x∨(x’∧b) = (x∨x’)∧b = 1∧b = b

よって y は [a, b] における x の相対補元である。
証明終
367 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/13(木) 05:11:37
トリ割れと聞いて
368Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 06:19:14
定義
L を最小元 0 を持つ束とする。
任意の a ∈ L に対して区間 [0, a] (>>191)が L の部分束として相補束(>>327)であるとき
L を区分的相補束(sectionally complemented lattice)と言う。
369Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 08:20:52
>>328>>325の修正

定義
L を有界(>>156)な束(>>156)とする。
a ∈ L に対して a∧x = 0、a∨x = 1 となる x を a の補元(complement)と言う。
a の補元が一意に存在するとき a の補元を a’または¬aと書く。
370Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 08:34:25
命題
Boole代数(>>336) B の任意の区間 [a. b] (>>191)は B の部分束(>>190)としてBoole代数である。

証明
[a. b] は B の部分束として分配束である。
>>347よりBoole代数(>>336)はmodular束(>>348)であるから
>>366より [a. b] は B の部分束として相補束である。
よって、[a. b] は B の部分束としてBoole代数である。
証明終
371Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 08:42:17
命題
Boole代数(>>336)は一意相補束(>>331)かつ一意相対相補束(>>365)である。

証明
>>324よりBoole代数は一意相補束である。
よって、>>370よりBoole代数は一意相対相補束である。
証明終
372Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 11:46:23
命題
L を最小元 0 を持つModular束(>>348)で区分的相補束(>>368)とする。
このとき L は相対相補束(>>364)である。

証明
[a, b]、a ≦ b を任意の L の区間(>>191)とする。
x ∈ [a, b] に対して x’を x の [0, b] における補元(>>369)とする。
即ち x∧x’= 0、x∨x’= b である。

y = (x’∧b)∨a とおく。
a ≦ y ≦ b である。

x∧y = x∧((x’∧b)∨a) = (x∧(x’∧b))∨a = 0∨a = a
x∨y = x∨((x’∧b)∨a) = x∨(x’∧b)∨a = x∨(x’∧b) = (x∨x’)∧b = b∧b = b

よって y は [a, b] における x の相対補元である。
証明終
373Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 11:47:30
定義
最小元を持つ分配束(>>322)で区分的相補束(>>368)である束を
一般Boole代数(generalized Boolean algebra)と言う。
374Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 11:50:36
>>347より分配束(>>322)はmodular束(>>348)であるから>>372より一般Boole代数(>>373)は
相対相補束(>>364)である。
375Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 12:00:48

集合 X 上の集合環(過去スレ007の189)は包含関係により一般Boole代数(>>373)である。
逆に X の冪集合 P(X) の部分束 Φ (>>190)が一般Boole代数なら Φ は集合環である。
376Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 12:04:27

集合 X 上の集合代数(過去スレ007の196)は包含関係によりBoole代数(>>336)である。
逆に X の冪集合 P(X) の部分束 Φ (>>190)がBoole代数なら Φ は集合代数である。
377Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 12:14:54
定義
S を順序集合とする。
S の部分集合 C は S の順序に関して全順序集合となっているとき鎖(chain)と言う。
378Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 12:23:12
定義
S を順序集合とする。
C を S の鎖(>>377)とする。
C の元の個数 n が有限のとき n - 1 を C の長さ(length)と言い length(C) と書く。
C の元の個数が無限のとき C の長さは無限とし、length(C) = +∞ とする。
379Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 13:12:45
定義
S を順序集合とする。
S の鎖(>>377)全体を Γ とする。
sup {length(C); C ∈ Γ} を S の長さと言い、length(S) と書く。
380Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 13:18:14
定義
S を順序集合とする。
a、b ∈ S、a ≦ b とする。
S の鎖(>>377) C で a = min(C)、b = max(C) となるものを a から b への鎖と言う。
このとき a を C の始点、b を C の終点と言う。
381Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 13:21:00
定義
S を順序集合とする。
a、b ∈ S、a ≦ b とする。
a から b への鎖全体を C(a, b) とする。
C(a, b) を包含関係で順序集合とみたときその極大元を a から b への極大鎖と言う。
382Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 13:26:13
定義
S を順序集合とする。
S の部分集合 A は任意の a, b ∈ A、a ≠ b に対して a < b でも b < a でもないとき
反鎖(antichain)と言う。
383Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 13:32:54
定義
S を順序集合とする。
A を S の反鎖(>>382)とする。
A の元の個数を A の幅(width)と言い width(A) と書く。
A の元の個数が無限のとき A の幅は無限とし、width(A) = +∞ とする。
384Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 13:34:55
定義
S を順序集合とする。
S の反鎖(>>382)全体を Δ とする。
sup{width(A);A ∈ Δ} を S の幅と言い、width(S) と書く。
385Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 16:33:30
定義
S を順序集合とする。
S の反鎖(>>382)全体を Δ とする。
Δ を包含関係で順序集合とみたときその極大元を S の極大反鎖と言う。
386Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 17:32:58
定義
S を順序集合とする。
S の任意の区間 [a, b] (>>191)の長さ(>>379)が有限のとき S を局所的に有限な長さ
(locally finite length)を持つと言う。
387Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 17:34:22
定義
S を局所的に有限な長さを持つ順序集合とする。
S の任意の区間 [a, b] (>>191)に対して d(a, b) = length([a, b]) (>>379)とおく。
388Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 21:28:56
定義
S を順序集合とする。
x ∈ S に対して x を終点とする鎖(>>380)の長さの sup を x の高さ(height)と言い ht(x) と書く。
389Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 21:30:17
定義
S を順序集合とする。
S の任意の区間 [a, b] (>>191)に対して a から b への全ての極大鎖(>>381)の長さが
有限で等しいとき S はJordan-Dedekindの鎖条件(Jordan-Dedekind chain condition)を満たすと言う。
390Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 21:37:41
S をJordan-Dedekindの鎖条件を満たす順序集合とする。
x ≦ y ≦ z のとき d(x, z) = d(x, y) + d(y, z) である。
391Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/13(木) 22:15:49
定義
S を順序集合とする。
Z を有理整数の集合とする。
写像 d:S → Z で次の性質を持つものを S の次数関数(graded function)と言う。

(1) x < y のとき d(x) < d(y)

(2) y が x の直後(>>242)の元のとき d(y) = d(x) + 1
392Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 04:19:05
命題
S を局所的に有限な長さを持つ順序集合とする。
S が次数関数(>>391)を持つためには S がJordan-Dedekindの鎖条件(>>389)を満たすことが
必要十分である。

証明
必要性:
S が次数関数 d:S → Z を持つとする。
a < b を S の元とし、a = x_0 < x_1 < ...< x_n = b を極大鎖(>>381)とする。
各 x_(i+1) は x_i の直後(>>242)の元であるから、
d(x_(i+1)) = d(x_i) + 1、i = 0、...、n-1
よって、d(b) = d(a) + n
よって、d(b) - d(a) = n
よって、S はJordan-Dedekindの鎖条件を満たす。

(続く)
393Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 04:19:53
>>392の続き

十分性:
S がJordan-Dedekindの鎖条件を満たすとする。
a ∈ S を任意に選び固定する。
x ∈ S に対して
d(x) = d(a∧x, x) - d(a∧x, a) とおく。
ここで、d(x, y) は>>387で定義したものである。

x, y ∈ S、x ≦ y に対して
d(y) - d(x) = d(a∧y, y) - d(a∧y, a) - d(a∧x, a) + d(a∧x, a)

一方、>>390より
d(a∧x, a∧y) + d(a∧y, y) = d(a∧x, y)
d(a∧x, x) + d(x, y) = d(a∧x, y)
よって、
d(a∧x, a∧y) + d(a∧y, y) = d(a∧x, x) + d(x, y)

ここで、再び>>390より
d(a∧x, a∧y) = d(a∧x, a) - d(a∧y, a)
よって、
d(a∧x, a) - d(a∧y, a) + d(a∧y, y) = d(a∧x, x) + d(x, y)

よって、
d(y) - d(x) = d(x, y)
よって、d は次数関数である。
証明終
394Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 05:28:02
>>390の修正

S を局所的に有限な長さを持つ順序集合でJordan-Dedekindの鎖条件(>>389)を満たすとする。
このとき、x ≦ y ≦ z のとき d(x, z) = d(x, y) + d(y, z) である。
395Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 05:37:31
定義
S を順序集合とする。
N = {1、2、...} を自然数全体の集合とする。
次の条件(ACC)を昇鎖律(ascending chain condition)と言う。

(ACC) f:N → S を任意の単調増加写像(>>227)とするとき f(N) は有限集合である。
396Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 05:38:56
定義
S を順序集合とする。
N = {1、2、...} を自然数全体の集合とする。
次の条件(DCC)を降鎖律(descending chain condition)と言う。

(DCC) f:N → S を任意の単調減少写像(>>227)とするとき f(N) は有限集合である。
397Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 05:43:53
定義
S を順序集合とする。
(1) S の空でない任意の部分集合が極大元を持つとき S は極大条件を満たすと言う。
(2) S の空でない任意の部分集合が極小元を持つとき S は極小条件を満たすと言う。
398Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 06:10:23
命題
S を順序集合とする。
(1) S が昇鎖律(>>395)を満たすためには S が極大条件(>>397)を満たすことが必要十分である。
(2) S が降鎖律(>>396)を満たすためには S が極小条件(>>397)を満たすことが必要十分である。

証明
(2) は (1) の双対命題(>>169)であるから双対原理(>>177)より (1) のみを証明すればよい。

必要性:
S が昇鎖律を満たすとする。
T を S の空でない部分集合とする。
S が極大条件を満たさないとする。
S は空でないからある元 a_1 ∈ S がある。
a_1 は極大元でないから a_1 < a_2 となる a_2 ∈ S がある。
この操作を続けて S の元の列 (a_n)、n = 1、2、...で a_n < a_(n+1) となるものが構成出来る。
これは昇鎖律に反する。

十分性:
S が極大条件を満たすとする。
N = {1、2、...} を自然数全体の集合とし、
f:N → S を任意の単調増加写像(>>227)とする。
f(N) は極大元 a を持つ。
f(n_0) = a とすれば n_0 ≦ n のとき a ≦ f(n) である。
a は f(N) の極大元であるから a < f(n) ではない。
よって a = f(n) である。
よって、f(N) は有限集合である。
よって、S は昇鎖律を満たす。
証明終
399Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 07:24:30
命題
S を極大条件(>>397)と極小条件(>>397)を満たす順序集合とする。
このとき S は局所的に有限な長さを持つ(>>386)。

証明
S が局所的に有限な長さを持たないとする。
S の区間 [a, b] で長さ(>>379)が有限でないものが存在する。
M = {x ∈ [a, b];[a, x] の長さは有限でない} とおく。
b ∈ M であるから M は空でない。
よって、極小条件より M は極小元 c を持つ。
a < c であり、c は a の直後(>>242)の元でないから
区間 (a, c) = {x ∈ S; a < x < c} は空でない。
よって、極大条件より (a, c) は極大元 d を持つ。
d は c の直前(>>242)の元であるから [a, d] の長さは有限でない。
これは c の定義に矛盾する。
証明終
400Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 07:37:12
>>389の修正

定義
S を局所的に有限な長さを持つ(>>386)順序集合とする。
S の任意の区間 [a, b] (>>191)に対して a から b への全ての極大鎖(>>381)の長さ(>>379)が
等しいとき S はJordan-Dedekindの条件を満たすと言う。
401Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 07:49:58
命題
長さ(>>379)が有限な順序集合は極大条件(>>397)と極小条件(>>397)を満たす。

証明
S を長さが有限な順序集合とする。
S は昇鎖律(>>395)と降鎖律(>>396)を満たす。
よって、>>398より S は極大条件と極小条件を満たす。
証明終
402Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 09:41:47
過去スレ001の205で次の定義をした。

定義
位相空間 X が可約とは、 X = F_1 ∪ F_2 となる、X の閉部分集合
F_1, F_2 で X ≠ F_1, X ≠ F_2 となるものが存在することをいう。
空集合でない位相空間が可約でないとき既約という。

位相空間 X の部分集合 A が既約とは、A に部分空間としての位相を
いれたときに、既約なことをいう。

これを束に拡張すると次の定義が得られる。
403Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 09:42:41
定義
L を束とする。

(1) L の元 a が∨可約とは a = x∨y、x < a、y < a となる元 x、y が存在することをいう。
L の最小元でない元が∨可約でないとき∨既約と言う。

(2) L の元 a が∧可約とは a = x∧y、a < x、a < y となる元 x、y が存在することをいう。
L の最大元でない元が∧可約でないとき∧既約と言う。
404Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 09:54:58
演習問題
>>161より自然数全体 N は整除の関係により束になる。
このとき N の∨既約元(>>403)とは何か?
405Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 10:23:41
>>403の拡張

定義
L を上半束(>>115)とする。
L の元 a が可約とは a = x∨y、x < a、y < a となる元 x、y が存在することをいう。
L の最小元でない元が可約でないとき既約と言う。
406Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 10:25:22
>>405の双対

定義
L を下半束(>>116)とする。
L の元 a が可約とは a = x∧y、a < x、a < y となる元 x、y が存在することをいう。
L の最大元でない元が可約でないとき既約と言う。
407Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 10:49:57
命題
L を極小条件(>>397)を満たす空でない上半束(>>115)とする。
L の任意の元は有限個の既約元(>>405)の結び(>>158)となる。

証明
L の元で有限個の既約元の結びとならないものの集合を Ψ とする。
Ψ が空でないとして矛盾を導けばよい。
極小条件より Ψ には極小元 a が存在する。
a は既約でないから a = x∨y、x < a、y < a となる元 x、y が存在する。
x と y は有限個の既約元の結びとなるから a も有限個の既約元の結びとなって矛盾である。
証明終
408Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 11:47:25
命題
L を最小元を持つ上半束(>>115)とする。
L の任意の原子(>>339)は既約(>>405)である。

証明
自明である。
409Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 11:55:18
命題
L を区分的相補束(>>368)とする。
L の元が∨既約(>>403)であるためには原子(>>339)であることが必要十分である。

証明
必要性:
a ∈ L が∨既約であるとする。
a が原子でないとして矛盾を導けばよい。
a が原子でないなら 0 < x < a となる x がある(定義>>403より a は最小元でない)。
L は区分的相補束だから a = x∨y、0 = x∧y となる y がある。
y = a なら 0 = x∧a = x となって矛盾。
よって、y < a
よって、a は∨可約(>>403)となって矛盾。

十分性:
自明である。
証明終
410Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 12:01:21
命題
L を極小条件(>>397)を満たす区分的相補束(>>368)とする。
L の任意の元は有限個の原子(>>339)の結び(>>158)となる。

証明
>>407>>409による。
411Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 14:21:12
定義
L を上半束(>>115)とする。
L の最小元でない元 a に対して a に含まれる(>>341)既約元(>>405)のなかで極大なものを
a の既約成分と言う。
412Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 14:22:55
定義
L を束とする。
L の最小元でない元 a に対して a に含まれる(>>341)∨既約元(>>403)のなかで極大なものを
a の∨既約成分と言う。
413Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 14:29:43
命題
L を分配束(>>322)とする。
a、b、c ∈ L で a ≦ b∨c とする。
このとき、a が∨既約元(>>403)なら a ≦ b または a ≦ c である。

証明
分配律より a = a∧(b∨c) = (a∧b)∨(a∧c)
a は∨既約だから a = (a∧b) または a = (a∧c)
よって、a ≦ b または a ≦ c である。
証明終
414Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 14:48:42
命題
L を分配束(>>322)とする。
a を L の元で a = x_1∨...∨x_n とする。
ここで、各 x_i は∨既約であり、i ≠ j のとき x_i ≦ x_j でないとする。
このとき、{x_1、...、x_n} は a の∨既約成分(>>412)全体である。

証明
x を a の∨既約成分とする。
>>413より x ≦ x_i となる i がある。
よって、x = x_i である。

逆に各 x_i に対して x_i ≦ x ≦ a となる∨既約元 x があるとする。
>>413より x ≦ x_j となる j がある。
x_i ≦ x_j であるから命題の仮定より i = j である。
よって、x = x_i となる。
よって、x_i は a の∨既約成分である。
証明終
415 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/14(金) 15:24:16
しょっちゅうさる食らってるだろお前
416Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 16:17:09
>>407の修正

命題
L を極小条件(>>397)を満たす空でない上半束(>>115)とする。
L の最小限でない任意の元は有限個の既約元(>>405)の結び(>>158)となる。

証明
L の最小限でない元で有限個の既約元の結びとならないものの集合を Ψ とする。
Ψ が空でないとして矛盾を導けばよい。
極小条件より Ψ には極小元 a が存在する。
a は最小限でも既約でもないから a = x∨y、x < a、y < a となる元 x、y が存在する。
x と y は有限個の既約元の結びとなるから a も有限個の既約元の結びとなって矛盾である。
証明終
417Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 16:34:29
命題
L を極小条件(>>397)を満たす空でない分配束(>>322)とする。
L の最小限でない任意の元 a は a = x_1∨...∨x_n と一意に書ける。
ここで、各 x_i は∨既約であり、i ≠ j のとき x_i ≦ x_j でない。
このとき、{x_1、...、x_n} は a の∨既約成分(>>412)全体である。

証明
>>416より、a = y_1∨...∨y_m と書ける。
ここで、各 y_i は∨既約である。
{y_1、...、y_m} の極大元全体を x_1、...、x_n とすれば
a = x_1∨...∨x_n となり、i ≠ j のとき x_i ≦ x_j でない。
>>414より、{x_1、...、x_n} は a の∨既約成分全体である。
証明終
418Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 16:57:14
例(代数幾何の初歩の知識を仮定する)
K を可換体とする。
A = K[X_1、...、X_n] を K 上のn変数の多項式環とする。
f ∈ A のとき V(f) = {x ∈ K^n; f(x) = 0} とおく。
A の部分集合 S に対して V(S) = ∩{V(f); f ∈ S} とおく。
V(S) の形の K^n の部分集合全体を K^n の閉集合として K^n に位相が入る。
これを K^n のZariski位相と言う。
A はNoether環であるから、K^n の閉集合全体は包含関係により極小条件(>>397)を満たす。
しかも K^n の閉集合全体は空でない分配束(>>322)である。
よって、>>417より K^n の空でない任意の閉集合 V は V = V_1∪...∪V_n と書ける。
ここで、各 x_i は∨既約であり、i ≠ j のとき V_i ⊂ V_j でない。
このとき、{V_1、...、V_n} は V の∨既約成分(>>412)全体である。
419 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/14(金) 17:37:35
さる避け
420 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/14(金) 18:08:04
さる避け対策
421 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/14(金) 18:17:18
さるよけ
422Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 18:25:30
話の途中だが、ここで>>154の補足をする。

定義
L と M を順序集合とする。
写像 f:L → M を全単射とする。
f と f^(-1) が順序を逆向きに保存する(>>227)とき f を反同型(anti-isomorphism)と言う。
このとき L と M は反同型であるという。
423Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 18:29:29
定義
L を順序集合とする。
反同型写像 f:L → L を自己反同型と言う。
このとき L は自己双対(self-dual)であるという。
424Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 18:34:51
定義
L を順序集合とする。
f を L の自己反同型(>>423)で f ≠ 1 かつ f^2 = 1 となるとき
f を L の対合(involution)と言う。
425 ◆g2BU0D6YN2 :2011/01/14(金) 18:35:39
さるよけ
426Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 18:44:04

B をBoole代数(>>336)で B ≠ {0} とする。
x ∈ B に x の補元 x’を対応させる写像は B の対合(>>424)である。
427Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 18:55:48
演習問題
X を n 個の元からなる集合とする。
X 上に定義される順序関係の個数を求めるアルゴリズムを求めよ。
出来ればこのアルゴリズムをコンピュータプログラムで実現せよ。
428Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 18:57:19
演習問題
X を n 個の元からなる集合とする。
X 上に定義される順序関係全部の集合を同型で分類し、この同型類の個数を
求めるアルゴリズムを求めよ。
出来ればこのアルゴリズムをコンピュータプログラムで実現せよ。
429Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/14(金) 18:58:25
演習問題
>>428で求めた同型類のなかで自己双対(>>423)となっているものの個数を
求めるアルゴリズムを求めよ。
出来ればこのアルゴリズムをコンピュータプログラムで実現せよ。
430Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 06:58:49
定義
A を必ずしも可換でない環、M を A-加群とする。
M の A-部分加群全体 Sub(M) は包含関係に関して順序集合となる。
Sub(M) の長さ(>>379)を M の長さと言い、length(M) と書く。
431Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 08:46:45
次の命題はJordan-Hoelderの定理(過去スレ001の286)の一部であるが
束論の説明の都合上改めて証明しよう。
432Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 08:48:22
命題
A を必ずしも可換でない環、M を A-加群とする。
M の A-部分加群全体 Sub(M) は包含関係に関して束となる。
M の長さ(>>430)が有限なとき Sub(M) はJordan-Dedekindの条件を満たす。

証明
N と L を M のA-部分加群で N ⊂ L とする。
N から L への極大鎖(>>381)の長さ(>>378)が全て等しいことを証明すればよい。
N から L への極大鎖の長さの最小値を s(N, L) と書く。
n = s(N, L) に関する帰納法による。
n = 0 のときは N = L となり命題は成り立つ。
よって、n > 0 と仮定する。
N = N_0 ⊂ N_1 ⊂ N_2 ... ⊂ N_n = L と
N = L_0 ⊂ L_1 ⊂ L_2 ... ⊂ L_m = L
を極大鎖としたとき n = m を証明すればよい。
N_1 = L_1 のときは s(N_1, L) ≦ n - 1 だから帰納法の仮定より
n - 1 = m - 1 となって n = m である。
よって、N_1 ≠ L_1 と仮定してよい。

(N_1 + L_1)/N_1 と L_1/(N_1∩L_1) は同型であるが、N_1 ≠ L_1 より N_1 ∩ L_1 = 0 であるから
(N_1 + L_1)/N_1 は L_1 と同型である。
よって、N_1 + L_1 は順序集合 Sub(M) の元として N_1 の直後(>>242)の元である。
一方、s(N_1、L) ≦ n - 1 であるから帰納法の仮定より
length([N_1, L]) = n - 1 であり、N_1 + L_1 から L への長さ n - 2 の極大鎖がある。

一方、上と同様に (N_1 + L_1)/L_1 は N_1 と同型であるから
N_1 + L_1 は順序集合 Sub(M) の元として L_1 の直後の元である。
よって N_1 + L_1 から L への長さ n - 2 の極大鎖とつなげることにより
L_1 から L への長さ n - 1 の極大鎖が出来る。
よって、s(L_1, L) ≦ n - 1 であるから帰納法の仮定より m - 1 = n - 1
よって m = n である。
証明終
433Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 09:02:10
Birkhoffの Lattice theory(1948)によると>>350はDedekindが加群に関して最初に証明したと言う。
434Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 10:27:00
定義
L を束(>>156)とする。
a, b ∈ L のとき四つ組 (a∧b、a、b、a∨b) を L における菱形(quadrilateral)と言う。
集合 {a∧b、a、b、a∨b} の要素の個数が4でないとき
菱形 (a∧b、a、b、a∨b) は退化(degenerate)していると言う。
集合 {a∧b、a、b、a∨b} の要素の個数が4のとき
菱形 (a∧b、a、b、a∨b) は非退化(non-degenerate)であると言う。

菱形 (a∧b、a、b、a∨b) が退化しているためには a ≦ b または b ≦ a が必要十分である。
435Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 10:42:43
L を束(>>156)とし、a, b ∈ L とする。
x ∈ [a∧b, a] (>>191)のとき x∨b ∈ [b, a∨b] である。
写像 f:[a∧b, a] → [b, a∨b] を f(x) = x∨b で定義する。
f は単調増加(>>227)である。

x ∈ [b, a∨b] のとき x∧a ∈ [a∧b, a] である。
写像 g:[b, a∨b] → [a∧b, a] を g(x) = x∧a で定義する。
g は単調増加である。

L をmodular束(>>348)とする。
x ∈ [a∧b, a] のとき (x∨b)∧a = x∨(b∧a) = x
よって、gf(x) = x

x ∈ [b, a∨b] のとき (x∧a)∨b = x∧(a∨b) = x
よって、fg(x) = x

よって、f は順序同型であり g はその逆写像である。
即ち、菱形 (a∧b、a、b、a∨b) の対辺 [a∧b, a] と [b, a∨b] は L の部分束として同型である。
436Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 16:27:30
>>435より次の命題が得られた。

命題
L をmodular束(>>348)とする。
任意の a, b ∈ L に対して
写像 f:[a∧b, a] → [b, a∨b] を f(x) = x∨b で定義する。
写像 g:[b, a∨b] → [a∧b, a] を g(x) = x∧a で定義する。
このとき f は順序同型であり g はその逆写像である。
437Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 16:41:40
定義
S を順序集合とする。
a、b ∈ S で b が a の直後(>>242)の元であることを a -< b または b >- a と書く。
438Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 16:43:10
定義
S を順序集合とする。
a、b ∈ S で a と b が比較可能でないとき、
即ち a ≦ b でも b ≦ a でもないとき a || b と書く。
439Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 16:50:14
>>436より次の命題がただちに得られる。

命題
L をmodular束(>>348)とする。
任意の a, b ∈ L に対して
a∧b -< a ⇔ b -< a∨b
440Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 16:52:26
定義
S を順序集合とする。
a、b ∈ S で b が a の直後(>>242)の元であるとき区間 [a, b] (>>191)を素区間と言う。
441Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 16:57:46
>>439を言い換えると次のようになる。

命題
modular束における菱形(>>434)のある辺が素区間(>>440)であるためには
その対辺が素区間であることが必要十分である。
442Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 17:12:54
定義
L を束(>>348)とする。
任意の a, b ∈ L に対して
a∧b -< a ⇒ b -< a∨b
となるとき L を上半modular束(upper semimodular lattice)と言う。
443Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 17:44:42
>>442の修正

L を束とする。
任意の a, b ∈ L に対して
a∧b -< a ⇒ b -< a∨b
となるとき L を上半modular束(upper semimodular lattice)と言う。
444Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 17:46:01
定義
L を束とする。
任意の a, b ∈ L に対して
b -< a∨b ⇒ a∧b -< a
となるとき L を下半modular束(lower semimodular lattice)と言う。
445Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 17:53:34
>>439より、modular束(>>348)は上半modular束(>>443)かつ下半modular束(>>444)である。
446Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 18:35:05
ここで、有限順序集合の表示方法について説明する。

S を順序集合とする。
S に対応する(>>250) Hasseの図式(>>276)を H = (H_0, H_1) とする。
説明を簡単にするため S と H_0 を同一視する。
すると S の順序構造は H_1 により定まる。
α ∈ H_1 に対して α の始点を a, α の終点を b としたとき
α を [a, b] と書く。
例えば S = {a, b, c} とし、H_1 = {[a, b]、[a, c]} とすれば S のHasseの図式は V字形となる。
447Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 18:46:45

>>254
>(1) 3次対称群 S_3 の部分群の作るHasseの図式(>>248)を描け。

S_3 の部分群全体を L = {0, a, b, c, d, 1} とする。
ここで、0 は単位群、1 は S_3、
a, b, c はそれぞれ位数 2 の部分群、
d は位数 3 の部分群を表す。

L のHasseの図式は>>446の方式で表すと
{[0, a]、[0, b]、[0, c]、[0, d]、[a, 1]、[b, 1]、[c, 1]、[d, 1]}
である。
この図を描いて見ることを薦める。
448Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 19:07:32
上半modular束(>>443)であるがmodular束(>>348)でない例

S = {0, a, b, c, d, e, 1} とし S の順序構造を
素区間(>>440)の集合 {[0, a], [0, b], [a, c], [b, c], [a, d], [b, e], [c, 1], [d, 1], [e, 1]}
で定める(>>446)。
この図を描いて見ることを薦める。
この図からわかるように S は上半modular束(>>443)である。

d∨e = 1、d∧e = 0 であるから (0、d、e、1) は菱形(>>434)である。
この菱形の辺 [e, 1] は素区間(>>440)であるが、その対辺 [0, d] は素区間でない。
よって、S は下半modular束(>>444)でない。
よって、>>445より、S はmodular束(>>348)でない。
449Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 19:17:25
束論は図、特にHasseの図式(>>276)を描くことにより非常に分かりやすくなる。
というより図を描かないと分からないと言ったほうが正確かもしれない。
そもそも lattice(格子)という用語自体、束のHasseの図式が格子に似ているからだろう。
450Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/15(土) 19:18:42
>>449
>そもそも lattice(格子)という用語自体、束のHasseの図式が格子に似ているからだろう。

そもそも lattice(格子)という用語自体、束のHasseの図式が格子に似ていることから来たものだろう。
451Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 05:17:36
命題
L を局所的に有限な長さを持つ(>>386)上半modular束(>>443)とする。
このとき L はJordan-Dedekindの条件を満たす(>>400)。

証明(>>432を参照)
L の任意の区間 [a, b] (>>191)に対して a から b への全ての極大鎖(>>381)の長さ(>>379)が
等しいことを証明すればよい。
a から b への極大鎖の長さの最小値を s(a, b) と書く。
n = s(a, b) に関する帰納法による。
n = 0 および n = 1 のときは命題は自明である。
よって、n > 1 と仮定する。
a = a_0 ⊂ a_1 ⊂ a_2 ... ⊂ a_n = b と
a = b_0 ⊂ b_1 ⊂ b_2 ... ⊂ b_m = b
をそれぞれ極大鎖としたとき n = m を証明すればよい。

a_1 = b_1 のときは s(a_1, b) = n - 1 だから帰納法の仮定より
n - 1 = m - 1 となって n = m である。
よって、a_1 ≠ b_1 と仮定してよい。
a -< a_1 だから a_1∧b_1 = a または a_1∧b_1 = a_1 であるが
a_1 ≠ b_1 より a_1∧b_1 = a である。
a -< b_1 で L は上半modular束だから a_1 -< a_1∨b_1 である。
同様に b_1 -< a_1∨b_1 である。

s(a_1、b) = n - 1 であるから帰納法の仮定より
length([a_1, b]) = n - 1 であり、a_1∨b_1 から b への長さ n - 2 の極大鎖がある。
b_1 -< a_1∨b_1 であるから b_1 から b への長さ n - 1 の極大鎖が出来る。
よって、s(b_1, b) ≦ n - 1 であるから帰納法の仮定より n - 1 = m - 1
よって n = m である。
証明終
452Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 05:42:25
定義
S を順序集合とする。
a、b ∈ S で a = b または a -< b (>>437)であることを a =< b または b >= a と書く。
453Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 06:11:24
命題
L を束とする。
L が上半modular束(>>443)であるためには
a, b, x を L の元としたとき、
a -< b なら a∨x =< b∨x となることが必要十分である。

証明
必要性:
L は上半modular束であるとする。
a -< b とする。
任意の x ∈ L に対して a ≦ b∧(a∨x) ≦ b
よって、 a = b∧(a∨x) または b∧(a∨x) = b である。

b∧(a∨x) = b のとき: b ≦ a∨x だから a∨x = b∨x

a = b∧(a∨x) のとき: b∨x = b∨(a∨x) であることと L が上半modular束であることから
a∨x -< b∨x である。

十分性:
a -< b なら a∨x =< b∨x とする。

α と β を L の元で、α∧β -< α とする。
仮定より、(α∧β)∨β =< α∨β である。
(α∧β)∨β = β だから β =< α∨β である。
β = α∨β なら α ≦ β だから α∧β = α となって α∧β -< α に反する。
よって、β -< α∨β である。
よって、L は上半modular束である。
証明終
454Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 07:16:18
命題
L を局所的に有限な長さを持つ(>>386)束とする。
L が上半modular束(>>443)であるためには
a, b を L の任意の元としたとき、length([b, a∨b]) ≦ length([a∧b, a])
となることが必要十分である。

証明
必要性:
L は上半modular束であるとする。
写像 f:[a∧b, a] → [b, a∨b] を f(x) = x∨b で定義する。
>>453より x -< y のとき f(x) =< f(y) である。
length([a∧b, a]) = n とする。
a∧b = x_0 -< x_1 -< ... -< x_n = a を a∧b から a への極大鎖(>>381)とする。
b = f(x_0) =< f(x_1) =< ... =< f(x_n) = a∨b
よって、b から a∨b への極大鎖で長さ n 以下のものがある。
>>451より L はJordan-Dedekindの条件を満たすから
length([b, a∨b]) ≦ length([a∧b, a]) である。

十分性:
a, b を L の元で、a∧b -< a とする。
length([b, a∨b]) ≦ length([a∧b, a]) = 1 より、
length([b, a∨b]) = 0 または 1 である。
length([b, a∨b]) = 0 なら a∨b = b となり a ≦ b である。
よって、a∧b = a となり a∧b -< a に反する。
よって、length([b, a∨b]) = 1 である。
よって、b -< a∨b となり L は上半modular束である。
証明終
455Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 07:48:29
>>454と双対的に次の命題が得られる。

命題
L を局所的に有限な長さを持つ(>>386)束とする。
L が下半modular束(>>444)であるためには
a, b を L の任意の元としたとき、length([a∧b, a]) ≦ length([b, a∨b])
となることが必要十分である。
456Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 09:32:36
定義
L を束とする。
S を L の部分集合とする。
S を含む L の部分束(>>190)全体の共通部分は S を含む最小の部分束である。
これを S で生成される部分束と言う。
457Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 09:42:09
定義
集合 S = {0, a, b, c, 1} の順序構造を
素区間(>>440)の集合 {[0, a], [a, b], [b, 1], [0, c], [c, 1]}
で定める(>>446)。
S はこの順序構造で束になる。
この束を五角形(pentagon)という。
458Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 09:53:33
L を束とし、a、b、c ∈ L、a < b とする。
{a, b, c} で生成される部分束(>>456) M は次の元(同じものがあるかもしれない)からなる
(M のHasseの図式(>>276)を描くことを薦める)。
M = {a、b、c、a∧c、b∧c、a∨(b∧c)、a∨c、b∧(a∨c)、b∨c}

この集合の部分集合 P = {b∧c、c、a∨(b∧c)、b∧(a∨c)、a∨c} はもし全ての元が異なれば
L の部分束として5角形(>>457)である。

もし L がmodular束(>>348)なら a∨(b∧c) = b∧(a∨c) だから P は5角形にならない。
459Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 11:18:49
命題(Dedekind)
L を束とする。
L がmodular束(>>348)であるためには L が部分束として5角形(>>457)を含まないことが
必要十分である。

証明
必要性:
L が5角形を含むとする。
a、b、c ∈ L、a < b で {a∧c、a、b、c、b∨c} が L の部分束で5角形となるものがある。
a∨(c∧b) = a∨(c∧a) = a
(a∨c)∧b = (b∨c)∧b = b
よって、a∨(c∧b) ≠ (a∨c)∧b
よって、L はmodular束でない。

十分性:
L がmodular束でないとする。
a、b、c ∈ L、a < b、a∨(c∧b) ≠ (a∨c)∧b となるものがある。
>>458で見たように {a, b, c} で生成される部分束(>>456) M は次の元
(同じものがあるかもしれない)からなる
M = {a、b、c、a∧c、b∧c、a∨(b∧c)、a∨c、b∧(a∨c)、b∨c}

この集合の部分集合 P = {b∧c、c、a∨(b∧c)、b∧(a∨c)、a∨c} のどれか二つが一致すれば
a∨(b∧c) = b∧(a∨c) となることが容易に確かめられる.
しかし、a∨(c∧b) ≠ (a∨c)∧b であるから P は5個の相異なる元からなる。
よって、P は L の部分束として5角形である。
証明終
460Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 14:58:14
補題
L を束(>>156)とし、a、b、c ∈ L とする。
a < b、a∧c = b∧c、a∨c = b∨c であれば
P = {a∧c、a、b、c、b∨c} は L の部分束として5角形(>>457)である。

証明
a ≦ c とする。
c = a∨c = b∨c
よって、b ≦ c
一方、
a = a∧c = b∧c = b
これは a < b に反する。

a ≧ c とする。
c = a∧c = b∧c
よって、c ≦ b
一方、
a = a∨c = b∨c = b
これは a < b に反する。

以上から a || c (>>438)である。

双対的に b || c である。
よって、{a∧c、a、b、c、b∨c} の各元は互いに異なる。
証明終
461Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 15:33:43
補題
L を束(>>156)とし、a、b、c ∈ L とし、
a < b、a∨(b∧c) ≠ b∧(a∨c)とする。
このとき、P = {a∧c、a∨(b∧c)、b∧(a∨c)、c、b∨c} は L の部分束として5角形(>>457)である。

証明
x = a∨(b∧c)、y = (a∨c)∧b とおく。
>>460より、x < y、x∧c = y∧c、x∨c = y∨c を証明すればよい。

a ≦ y、b∧c ≦ y より x ≦ y である。
本命題の仮定より x ≠ y であるから x < y である。

b∧c ≦ c ≦ a∨c より y∧c = ((a∨c)∧b)∧c = (a∨c)∧(b∧c) = b∧c
一方、b∧c ≦ x より、b∧c ≦ x∧c ≦ y∧c = b∧c
よって、x∧c = y∧c

b∧c ≦ c ≦ a∨c より x∨c = (a∨(b∧c))∨c = (a∨c)∨(b∧c) = a∨c
一方、y ≦ a∨c より、a∨c = x∨c ≦ y∨c ≦ a∨c
よって、x∨c = y∨c
証明終
462Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 15:38:47
>>459の証明は次のようにしたほうがいいかも知れない。

命題(Dedekind)
L を束とする。
L がmodular束(>>348)であるためには L が部分束として5角形(>>457)を含まないことが
必要十分である。

証明
必要性:
L が5角形を含むとする。
a、b、c ∈ L、a < b で {a∧c、a、b、c、b∨c} が L の部分束で5角形となるものがある。
a∨(c∧b) = a∨(c∧a) = a
(a∨c)∧b = (b∨c)∧b = b
よって、a∨(c∧b) ≠ (a∨c)∧b
よって、L はmodular束でない。

十分性:
L がmodular束でないとする。
a、b、c ∈ L、a < b、a∨(c∧b) ≠ (a∨c)∧b となるものがある。
>>461より、L は5角形 P = {a∧c、a∨(b∧c)、b∧(a∨c)、c、b∨c} を含む。
証明終
463Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 17:50:31
命題
L を局所的に有限な長さを持つ(>>386)上半modular束(>>443)とする。
>>451より、L はJordan-Dedekindの条件を満たす(>>400)。
よって、>>392より L は次数関数(>>391) d:S → Z を持つ。
このとき、任意の a、b ∈ L に対して
d(a) + d(b) ≧ d(a∧b) + d(a∨b) となる。

証明
>>454より、length([a∧b, a]) ≧ length([b, a∨b]) である。
length([a∧b, a]) = d(a) - d(a∧b)
length([b, a∨b]) = d(a∨b) - d(b)
よって、d(a) - d(a∧b) ≧ d(a∨b) - d(b)
よって、d(a) + d(b) ≧ d(a∧b) + d(a∨b)
証明終
464Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 17:52:48
>>463の双対として次の命題が得られる。

命題
L を局所的に有限な長さを持つ(>>386)下半modular束(>>444)とする。
>>451の双対より、L はJordan-Dedekindの条件を満たす(>>400)。
よって、>>392より L は次数関数(>>391) d:S → Z を持つ。
このとき、任意の a、b ∈ L に対して
d(a) + d(b) ≦ d(a∧b) + d(a∨b) となる。
465Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 18:07:08
命題
L を局所的に有限な長さを持つ(>>386)束とする。
L が上半modular束(>>443)かつ下半modular束(>>444)とする。

このとき L はmodular束(>>348)である。

証明
>>451より、L はJordan-Dedekindの条件を満たす(>>400)。
よって、>>392より L は次数関数(>>391) d:S → Z を持つ。

L がmodular束でないとする。
>>462より、L は5角形 P = {a∧c、a、b、c、b∨c} を含む。
ここで、a < b、a∧c = b∧c、a∨c = b∨c である。

>>463>>464より、
d(b) + d(c) = d(b∧c) + d(b∨c) = d(a∧c) + d(b∨c)
d(a) + d(c) = d(a∧c) + d(a∨c) = d(a∧c) + d(b∨c)
よって、d(b) + d(c) = d(a) + d(c)
よって、d(b) = d(a)
これは a < b と矛盾する。
証明終
466Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/16(日) 18:10:29
命題
L を局所的に有限な長さを持つ(>>386)modular束(>>348)とする。
>>451より、L はJordan-Dedekindの条件を満たす(>>400)。
よって、>>392より L は次数関数(>>391) d:S → Z を持つ。
このとき、任意の a、b ∈ L に対して
d(a) + d(b) = d(a∧b) + d(a∨b) となる。

証明
>>439より、modular束(>>348)は上半modular束(>>443)かつ下半modular束(>>444)である。
よって、>>463>>464より、任意の a、b ∈ L に対して
d(a) + d(b) = d(a∧b) + d(a∨b) となる。
証明終
467Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 13:16:52
>>436を参考にして次の定義を導入する。

定義
L を束とする。
任意の a, b ∈ L に対して
写像 f_a:[a∧b, b] → [a, a∨b] を f(x) = a∨x で定義する。
写像 g_b:[a, a∨b] → [a∧b, b] を g(y) = b∧y で定義する。
f_a と g_b が互いに逆写像となる全単射のとき対 (a, b) をmodular対という。
468Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 13:23:22
>>467の修正

>>436を参考にして次の定義を導入する。

定義
L を束とする。
任意の a, b ∈ L に対して
写像 f_a:[a∧b, b] → [a, a∨b] を f_a(x) = a∨x で定義する。
写像 g_b:[a, a∨b] → [a∧b, b] を g_b(y) = y∧b で定義する。
f_a と g_b が互いに逆写像となる全単射のとき対 (a, b) をmodular対という。
469Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 13:55:07
L を束とし、a, b ∈ L とする。
写像 f_a:(-∞, b] → [a, +∞) を f_a(x) = a∨x で定義する。
写像 g_b:[a, +∞) → (-∞, b] を g_b(y) = b∧y で定義する。

簡単のために f_a と g_b をそれぞれ f、g と略記する。
f と g はともに単調増加である。
任意の x ∈ (-∞, b] に対して gf(x) = b∧(a∨x) ≧ x
任意の y ∈ [a, +∞) に対して fg(y) = a∨(b∧y) ≦ y

よって
f(x) ≦ y なら x ≦ gf(x) ≦ g(y)
x ≦ g(y) なら f(x) ≦ fg(y) ≦ y

即ち次の関係が成立つ。

f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)

[a, +∞) と (-∞, b] は前順序集合(過去スレ008の139)であるから
過去スレ017の281より、小さい圏(過去スレ017の280)と見なせる。
f と g は単調増加であるから関手(過去スレ017の302)と見なせる。
このとき上記の関係より (f, g) は随伴状況(過去スレ019の362)である。
470Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 14:05:48
定義
S と T を順序集合とし、f:S → T を単調増加写像とする。
単調増加写像 g:T → S があり、
任意の x ∈ S に対して gf(x) ≧ x
任意の y ∈ T に対して fg(y) ≦ y
となるとき g は f の残余(residual)と言い、f は残余を持つ(residuated)と言う。
471Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 14:15:58
S と T を順序集合とし、f:S → T を単調増加写像とする。
>>469よりわかるように f の残余(>>470)とは f を関手とみたとき f の右随伴関手に他ならない。
472Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 15:22:03
命題
S と T を順序集合とし、f:S → T を写像とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) f は単調増加である。

(2) T の任意の主下集合(>>318) D に対して f^(-1)(D) は下集合(>>299)である。

(3) T の任意の主上集合(>>319) U に対して f^(-1)(U) は上集合(>>300)である。

証明
ルーチンなので読者に任す。
473Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 15:57:21
次の命題は>>469>>471よりほとんど明らかであるが後に参照するため述べておく。

命題
S と T を順序集合とし、f:S → T を単調増加写像とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) f は残余(>>470) g を持つ。

(2) 単調増加写像 g:T → S があり、f(x) ≦ t ⇔ x ≦ g(t)

証明
(1) ⇒ (2)
g は単調増加だから f(x) ≦ t なら x ≦ gf(x) ≦ g(t)
f は単調増加だから x ≦ g(t) なら f(x) ≦ fg(t) ≦ t

(2) ⇒ (1)
f(x) ≦ t ⇒ x ≦ g(t) において t = f(x) とおくと x ≦ gf(x)
x ≦ g(t) ⇒ f(x) ≦ t において x = g(t) とおくと fg(t) ≦ t
よって、g は f の残余である。
証明終
474Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 16:13:21
命題
S と T を順序集合とし、f:S → T を写像とする。
以下の条件は同値である。

(1) f は単調増加で残余(>>470)を持つ。

(2) T の任意の主下集合(>>318) D に対して f^(-1)(D) は主下集合である。

証明
(1) ⇒ (2)
g を f の残余とする。
>>473 より、任意の t ∈ T に対して f(x) ≦ t ⇔ x ≦ g(t)
即ち、x ∈ f^(-1)((-∞, t]) ⇔ x ∈ (-∞, g(t)]
よって、f^(-1)((-∞, t)) = (-∞, g(t))

(2) ⇒ (1)
任意の t ∈ T に対して a ∈ S があり、f^(-1)((-∞, t]) = (-∞, a] となる。
(-∞, a] = (-∞, b] なら a ≦ b

(-∞, x] = (-∞, b] なら a ≦ b かつ b ≦ a より a = b
よって、f^(-1)((-∞, t]) = (-∞, a] となる a は t により一意に定まる。
よって、a = g(t) とおく。
t ≦ s なら (-∞, t] ⊂ (-∞, s]
よって、f^(-1)((-∞, t]) ⊂ f^(-1)((-∞, s])
よって、(-∞, g(t)] ⊂ (-∞, g(s)]
よって、 g(t) ≦ g(s)
よって、g は単調増加である。

任意の t ∈ T に対して f^(-1)((-∞, t]) = (-∞, g(t)] であるから
f(x) ≦ t ⇔ x ≦ g(t)
よって、>>473より g は f の残余である。
証明終
475Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 16:36:10
>>474の (2) は連続写像の開集合の逆像が開集合であるという事実を想起させる。

>>471で述べたように残余写像とは右随伴関手に他ならない。
このことから残余を持つ写像が順序集合の研究において重要なことは想像がつくだろう。
この概念が最初に現れたのは次の論文らしい。

Derderian, J.: Residuated mappings, Pacific Journal of Mathematics, 20, 35-43 (1967).
476Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 16:50:17
>>474
>よって、f^(-1)((-∞, t)) = (-∞, g(t))

よって、f^(-1)((-∞, t]) = (-∞, g(t)]
477Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 16:52:15
S と T を順序集合とし、f:S → T を残余(>>470) g を持つ写像とする。
>>473 より、任意の t ∈ T に対して f(x) ≦ t ⇔ x ≦ g(t)
即ち、x ∈ f^(-1)((-∞, t]) ⇔ x ∈ (-∞, g(t)]
よって、f^(-1)((-∞, t]) = (-∞, g(t)]
よって、g(t) は f^(-1)((-∞, t]) の最大元である。
よって、g は f により一意に定まる。
478Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 17:02:50

Z を有理整数全体の集合とし、R を実数全体の集合とする。
f:Z → R を包含写像とする。
任意の x ∈ R に対して f^(-1)((-∞, x]) = Z ∩ (-∞, x] の最大元は [x] である。
ここで、[x] はGaussの記号、即ち x を超えない最大の整数を表す。
よって、>>477より f は残余を持ち、その残余写像 g は g(x) = [x] で定義される。
479Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 17:44:17
演習問題(例を兼ねる)
X と Y を集合とする。
f:X → Y を写像とする。
f_*:P(X) → P(Y) を f_*(A) = f(A) により定義する。
ここで、P(X)、P(Y) はそれぞれ X、Y の冪集合である。
f_* の残余は何か?
480Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 17:48:36
演習問題(例を兼ねる)
N = {1、2、...} を自然数全体の集合とする。
m ∈ N を固定する。
f_m:N → N を f_m(n) = mn で定義する。
f_m の残余(>>470)は何か?
481Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 17:56:35
演習問題(例を兼ねる)
A を可換環とする。
A のイデアル全体を I(A) とする。
I(A) は包含関係で順序集合になる。
I を A のイデアルとする。
f:I(A) → I(A) を f(J) = IJ で定義する。
f の残余(>>470)は何か?
482Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 18:37:06
命題
S と T を順序集合とし、f:S → T を残余(>>470) g を持つ写像とする。
このとき以下が成り立つ。

(1) fgf= 1

(2) gfg = 1

証明
(1)
任意の x ∈ S に対して x ≦ gf(x)
よって、f(x) ≦ fgf(x)

任意の y ∈ T に対して fg(y) ≦ y
よって、任意の x ∈ S に対して y = f(x) とおけば、
fgf(x) ≦ f(x)

以上から fgf(x) = f(x)
即ち、fgf = 1

(2)
任意の y ∈ T に対して fg(y) ≦ y
よって、gfg(y) ≦ g(y)

任意の x ∈ S に対して x ≦ gf(x)
よって、任意の y ∈ T に対して x = g(y) とおけば、
g(y) ≦ gfg(y)

以上から gfg(y) = g(y)
即ち、gfg = 1
証明終
483Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 19:28:01
>>482の修正

命題
S と T を順序集合とし、f:S → T を残余(>>470) g を持つ写像とする。
このとき以下が成り立つ。

(1) fgf= f

(2) gfg = g

証明
(1)
任意の x ∈ S に対して x ≦ gf(x)
よって、f(x) ≦ fgf(x)

任意の y ∈ T に対して fg(y) ≦ y
よって、任意の x ∈ S に対して y = f(x) とおけば、
fgf(x) ≦ f(x)

以上から fgf(x) = f(x)

(2)
任意の y ∈ T に対して fg(y) ≦ y
よって、gfg(y) ≦ g(y)

任意の x ∈ S に対して x ≦ gf(x)
よって、任意の y ∈ T に対して x = g(y) とおけば、
g(y) ≦ gfg(y)

以上から gfg(y) = g(y)
証明終
484Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 19:39:08
X と Y を順序集合とし、f:X → Y を残余(>>470) g を持つ写像とする。
h = gf とおく。
>>483より 任意の x ∈ X に対して h^2(x) = gfgf(x) = gf(x) = h(x)
よって、h^2 = h である。
よって、h:X → X は以下の性質を持つ。

(1) h は単調増加である。

(2) 任意の x ∈ X に対して x ≦ h(x)

(3) h^2 = h
485Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 19:45:46
定義
X を順序集合とし、f:X → X を写像とする。
f が次の以下の性質を持つとき f を X の閉包写像(closure map)と言う。

(1) f は単調増加である。

(2) 任意の x ∈ X に対して x ≦ f(x)

(3) f^2 = f
486Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 19:48:21
定義
X を順序集合とし、f:X → X を閉包写像(>>485)とする。

x ∈ X に対して f(x) を x の f に関する閉包(closure)と言う。
x = f(x) のとき x を f に関する閉元(closed element)と言う。
487Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 19:55:35
定義
X を順序集合とし、f:X → X を写像とする。
f:X → X^o が閉包写像(>>485)のとき f を開核写像と言う。
ここで、X^o は X^o の双対順序集合(>>168)である。
即ち、f が次の以下の性質を持つとき f を X の開核写像と言う。

(1) f は単調減少である。

(2) 任意の x ∈ X に対して f(x) ≦ x

(3) f^2 = f
488Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 19:57:52
定義
X を順序集合とし、f:X → X を開核写像(>>487)とする。

x ∈ X に対して f(x) を f に関する x の内部(interior)と言う。
x = f(x) のとき x を f に関する開元(open element)と言う。
489Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 20:12:15
>>326の修正


X を集合とし P(X) を X の冪集合とする。
P(X) は有界な束であり、最小元は空集合 φ で最大元は X である。
A ∈ P(X) の補元は A の補集合 A’である。
490Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 20:50:50

X を位相空間とする。
P(X) を X の冪集合とする。
A ∈ P(X) に A の閉包 A~ を対応させる写像は閉包写像(>>485)である。
A ∈ P(X) に A の内部 int(A) を対応させる写像は開核写像(>>487)である。
491Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 21:08:48
>>487の修正

定義
X を順序集合とし、f:X → X を写像とする。
即ち、f が次の以下の性質を持つとき f を X の開核写像と言う。

(1) f は単調増加である。

(2) 任意の x ∈ X に対して f(x) ≦ x

(3) f^2 = f
492Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 21:10:20
>>488の修正

定義
X を順序集合とし、f:X → X を開核写像(>>491)とする。

x ∈ X に対して f(x) を f に関する x の内部(interior)と言う。
x = f(x) のとき x を f に関する開元(open element)と言う。
493Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 21:11:27

X を集合とし P(X) を X の冪集合とする。
A ∈ P(X) を固定する。
E ∈ P(X) に A ∪ E ∈ P(X) を対応させる写像 f:P(X) → P(X) は閉包写像(>>485)である。
E ∈ P(X) に A ∩ E ∈ P(X) を対応させる写像 g:P(X) → P(X) は開核写像(>>491)である。
494Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 21:25:06

A を可換環とする。
A のイデアル全体を I(A) とする。
I(A) は包含関係で順序集合になる。
I ∈ I(A) を固定する。
f:I(A) → I(A) を f(J) = (JI:I) で定義する。
ここで、(IJ:I) = {x ∈ A; xI ⊂ JI} である。
このとき f は閉包写像(>>485)である。
495Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 21:27:37

A を可換環とする。
A のイデアル全体を I(A) とする。
I(A) は包含関係で順序集合になる。
f:I(A) → I(A) を f(I) = rad(I) で定義する。
ここで、rad(I) = {x ∈ A;x^n ∈ I となる整数 n ≧ 1 がある}
このとき f は閉包写像(>>485)である。
496Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 21:32:00

A を可換環とする。
A のイデアル全体を I(A) とする。
I(A) は包含関係で順序集合になる。
I ∈ I(A) を固定する。
f:I(A) → I(A) を f(J) = I(J:I) で定義する。
ここで、(J:I) = {x ∈ A; xI ⊂ J} である。
このとき f は開核写像(>>491)である。
497Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 22:47:29
定義
X を順序集合とする。
X の部分集合 F はある閉包写像(>>485)に関する閉元(>>486)全体となるとき
閉包集合(closure subset)という。
498Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 22:48:48
定義
X を順序集合とする。
X の部分集合 U はある開核写像(>>491) f:X → X に関する開元(>>492)全体となるとき
開核集合という。
499Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 22:59:05
命題
X を順序集合とし、f:X → X を閉包写像(>>485)とする。
f に関する閉元(>>486)全体を F とする。
g:F → X を包含写像とする。
このとき g は f の残余(>>470)である。

証明
f および g は単調増加である。
任意の x ∈ X に対して gf(x) = f(x) ≧ x
任意の y ∈ F に対して fg(y) = f(y) = y
よって、g は f の残余(>>470)である。
証明終
500Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/17(月) 23:21:05
X を順序集合とし、f:X → X を閉包写像(>>485)とする。
f に関する閉元(>>486)全体を F とする。
x ∈ X、y ∈ F で x ≦ y とすると、x ≦ f(x) ≦ f(y) = y
よって、f を関手と見たとき f(x) は x の F-反射(過去スレ018の135)であり、
F は X の反射的部分圏(過去スレ018の136)である。
501Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/18(火) 08:34:33
過去スレ017の281より、順序集合は圏とも見なせる。
ここで、圏論におけるいくつかの基本的概念を順序集合において翻訳してみよう。

X を順序集合とする。
X の双対圏(過去スレ017の352)とは X の双対順序集合(>>168)のことである。

X の始対象(過去スレ017の288)とは X の最小元 0 のことである。
X の終対象(過去スレ017の288)とは X の最大元 1 のことである。

X の任意の元は X の分離対象(過去スレ018の212)である。
X の任意の元は X の余分離対象(過去スレ018の219)である。

X における射は全て全単射(過去スレ017の345)である。
X における同型射(過去スレ017の350)は全て単位射(過去スレ017の330)である。

x, y ∈ X のとき x と y の積とは x∧y (>>158)のことである。
x, y ∈ X のとき x と y の余積とは x∨y (>>158)のことである。

X が積を持つ(過去スレ018の910)とは X の元の任意の族 (x_i)_I に対して
inf(x_i) が存在することである。

X が余積を持つ(過去スレ019の50)とは X の元の任意の族 (x_i)_I に対して
sup(x_i) が存在することである。

X が上半束(>>115)であるとは X の任意の2元の余積が存在することである。
X が下半束(>>116)であるとは X の任意の2元の積が存在することである。
X が束(>>156)であるとは X の任意の2元の積と余積が存在することである。

X が有界(>>115)な上半束(>>115)であるとは X が有限余積を持つ(過去スレ019の51)ことである。
X が有界(>>116)な下半束(>>116)であるとは X が有限積を持つ(過去スレ018の911)ことである。
X が有界(>>156)な束(>>156)であるとは X が有限積と有限余積を持つことである。
502Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/18(火) 10:10:13
>>501の続き

x ≦ y のとき射 x → y の差核(過去スレ017の772)とは
単位射(過去スレ017の330) x → x のことである。
x ≦ y のとき射 x → y の差余核(過去スレ017の850)とは
単位射 y → y のことである。

X における正則単射(過去スレ018の456)は全て単位射(過去スレ017の330)である。
X における正則全射(過去スレ018の558)は全て単位射(過去スレ017の330)である。

X における極値的単射(過去スレ018の496) x → y とは x =< y (>>452)のことである。
X における極値的全射(過去スレ018の580) x → y とは x =< y (>>452)のことである。

x ∈ X の部分対象(過去スレ018の646)とは (-∞, x] (>>191)の元のことである。
x ∈ X の部分対象の作る前順序集合(過去スレ018の657)とは
X の部分順序集合 (-∞, x] のことである。

x ∈ X の商対象(過去スレ018の653)とは [x, +∞) (>>191)の元のことである。
x ∈ X の商対象の作る前順序集合(過去スレ018の668)とは
X の部分順序集合 [x, +∞) のことである。

x ∈ X の極値的部分対象(過去スレ018の646)とは y =< x (>>452)となる y のことである。
x ∈ X の極値的商対象(過去スレ018の653)とは x =< y (>>452)となる y のことである。

x ≦ z、y ≦ z の引き戻し(過去スレ017の866) とは x∧y のことである。
z ≦ x、z ≦ y の押し出し(過去スレ017の867) とは x∨y のことである。
503Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/18(火) 16:09:42
>>502の続き

X を順序集合とする。
R = {(x, y) ∈ X×X; x ≦ y} とおく。
X を圏と見たとき R は X の射の集合と見なせる。
s:R → X を s(x, y) = x で定義する。
t:R → X を t(x, y) = y で定義する。
このとき、(X, R, s, t) は圏 X のグラフ |X| (過去スレ017の344)である。

X と Y を順序集合とする。
関手 f:X → Y (過去スレ017の302)とは単調増加写像(>>227)のことである。
反変関手 f:X → Y (過去スレ017の305)とは単調減少写像(>>227)のことである。

関手 f:X → Y は全て忠実(過去スレ017の403)である。

関手 f:X → Y が充満(過去スレ017の403)とは、f(x) ≦ f(y) ⇒ x ≦ y となることである。
即ち、充満関手とは順序埋め込み(>227)に他ならない。

関手 f:X → Y が本質的に全射(過去スレ017の388)とは全射のことである。

f: X → Y
g: X → Y
を関手、即ち単調増加写像とする。
自然変換 τ:f → g があるとは、任意の x ∈ X に対して f(x) ≦ g(x) となることである。
このとき f ≦ g と書く。
X から Y への単調増加写像全体を Hom(X, Y) と書く。
Hom(X, Y) は関係 ≦ により順序集合となる。

f: X → Y が圏同値(過去スレ017の404)とは順序集合の同型(>>154)のことである。
504Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/18(火) 16:38:46
>>503の続き

X を順序集合とする。
I を小さいグラフ(過去スレ017の325)とし、G:I → |X| (過去スレ017の344) を
I 型の図式(過去スレ017の833)とする。
lim G (過去スレ018の839) とは inf {G(i);i ∈ I} に他ならない。
colim G (過去スレ018の847) とは sup {G(i);i ∈ I} に他ならない。

X が圏として完備(過去スレ017の828)とは X の元の任意の族 (x_i)_I に対して
inf(x_i) が存在することと同値である。
このとき過去スレ018の915より、X は完備束(過去スレ018の914)である。

X が圏として余完備(過去スレ017の829)とは X の元の任意の族 (x_i)_I に対して
sup(x_i) が存在することと同値である。
このとき過去スレ018の915の双対より、X は完備束(過去スレ018の914)である。

X が圏として有限完備(過去スレ019の178)とは、
X が有界(>>116)な下半束(>>116)であることと同値である。

X が圏として有限余完備(過去スレ019の179)とは、
X が有界(>>116)な上半束(>>115)であることと同値である。
505Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/18(火) 16:44:21
以上から順序集合、特に束の理論は圏論の特殊な場合と見ることが出来る。
逆にいうと圏論は束論を一般化したものと言える。
506Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/18(火) 18:06:14
定義
X を順序集合とする。
X の元の任意の族 (x_i)_I に対して sup(x_i) が存在するとき
X を上完備(upper complete)と呼ぶ。
507Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/18(火) 18:07:29
定義
X を順序集合とする。
X の元の任意の族 (x_i)_I に対して inf(x_i) が存在するとき
X を下完備(lower complete)と呼ぶ。
508Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/18(火) 18:15:03
上完備(>>506)な順序集合 X は上半束であり、最小元(sup φ)と最大元(sup X)を持つ。
下完備(>>507)な順序集合 X は下半束であり、最大元(inf φ)と最小元(inf X)を持つ。

上完備かつ下完備な順序集合 X は完備束(過去スレ018の914)であり、
最小元(inf X)と最大元(sup X)を持つ。
509Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/18(火) 18:21:55
>>508の修正

過去スレ018の915より下完備(>>507)な順序集合 X は完備束(過去スレ018の914)である。
双対的に上完備(>>506)な順序集合 X は完備束である。
510Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 09:18:17
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の空でない部分集合とする。
A の任意2元 a, b に対して a ≦ c, b ≦ c となる c ∈ A があるとき
A を上向きの有向部分集合と言う。

双対的に下向きの有向部分集合が定義される。
511Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 09:22:01
定義
X と Y を順序集合とする。
f:X → Y を単調増加(>>227)写像とする。

A を X の部分集合で次のどれかとする。
(1) A は X の任意の有限部分集合である。
(2) A は X の空でない任意の有限部分集合である。
(3) A は X の任意の部分集合である。
(4) A は X の任意の空でない部分集合である。
(5) A は X の任意の上向きの有向部分集合(>>510)である。

このとき、sup A が存在するなら sup f(A) が存在し、f(sup A) = sup f(A) となるとき
それぞれ以下のように言う。

(1) f は有限部分集合の上限を保存する。
(2) f は空でない有限部分集合の上限を保存する。
(3) f は部分集合の上限を保存する。
(4) f は空でない部分集合の上限を保存する。
(5) f は有向部分集合の上限を保存する。
512Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 09:32:28
>>511の修正

定義
X と Y を順序集合とする。
f:X → Y を写像とする。

A を X の部分集合で次のどれかとする。
(1) A は X の任意の有限部分集合である。
(2) A は X の空でない任意の有限部分集合である。
(3) A は X の任意の部分集合である。
(4) A は X の任意の空でない部分集合である。
(5) A は X の任意の上向きの有向部分集合(>>510)である。

このとき、sup A が存在するなら sup f(A) が存在し、f(sup A) = sup f(A) となるとき
それぞれ以下のように言う。

(1) f は有限部分集合の上限を保存する。
(2) f は空でない有限部分集合の上限を保存する。
(3) f は部分集合の上限を保存する。
(4) f は空でない部分集合の上限を保存する。
(5) f は有向部分集合の上限を保存する。

inf についても同様に定義する。
513Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 09:41:11
X と Y を順序集合とする。
f:X → Y を写像とする。

f がsupまたはinfの保存に関して>>512のどれかの条件を満たせばf は単調増加である。

X における空集合の sup は X の最小元である。
よって、X に最小元 0 があるとき f がsupに関して>>512の(1)または(3)を満たせば
f(0) は Y の最小元である。
最大元とinfに関しても同様である。
514Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 09:51:11
順序集合について定義した概念のあるものは前順序集合(過去スレ008の139)にも
同様に定義される。
515Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 09:56:53
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
a ∈ X に対して
[a, +∞) = {x ∈ X; a ≦ x}
(a, +∞) = {x ∈ X; a < x}
(-∞, a] = {x ∈ X; x ≦ a}
(-∞, a) = {x ∈ X; x < a}
と書く。

a, b ∈ X、a ≦ b に対して
[a, b] = {x ∈ X; a ≦ x ≦ b}
[a, b) = {x ∈ X; a ≦ x < b}
(a, b] = {x ∈ X; a < x ≦ b}
(a, b) = {x ∈ X; a < x < b}
と書く。
516Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 09:58:26
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の部分集合とする。
任意の x ∈ A に対して (-∞, x] ⊂ A となるとき A を X の下集合(down set)と言う。
X の下集合の全体を Down(X) と書く。
517Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 10:01:37
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の部分集合とする。
任意の a ∈ A に対して [a, +∞) ⊂ A となるとき A を X の上集合(up set)と言う。
X の上集合の全体を Up(X) と書く。
518Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 10:06:16
命題
S を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
T を S の部分集合とする。
T が S の下集合(>>516)であるためには S - T が S の上集合(>>517)であることが必要十分である。

証明
>>310と同様である。
519Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 10:10:14
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の部分集合とする。
>>311と同様に A を含む X の下集合全体の共通部分は A を含む最小の下集合である。
これを ↓A と書き A の X における下閉包(down closure)と言う。

双対的に A の X における上閉包(up closure)を定義しこれを↑A と書く。
520Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 10:11:52
命題
S を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
T を S の部分集合とする。
このとき、↓T = {x ∈ S; x ≦ y となる y ∈ T がある} である。

証明
>>315と同様である。
521Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 10:16:07
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
a ∈ X のとき ↓{a} (>>519) を a で生成される主下集合と言い ↓a と書く。
>>520より、↓a = (-∞, a] である。

双対的に a で生成される主上集合を定義しこれを↑a と書く。
522Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 10:34:09
命題
X を集合とする。
Γ を X における集合環(過去スレ007の189)とする。
Γ は ∩ を乗法、対称差(過去スレ007の191)を加法とすることにより
(単位元をもつとは限らない)可換環となる。

証明
X の部分集合 A と B の対称差を AΔB と書くことにする。
A, B, C ∈ Γ とする。

AΔB = BΔA
(AΔB)ΔC = AΔ(BΔC)
AΔφ = φΔA = A
AΔA = φ
よって、Γ は演算 Δ によりアーベル群となる。

(A∩B) = (B∩A)
(A∩B)∩C = A∩(B∩C)
A∩(CΔD) = A∩((C - D) ∪ (D - C)) = (A∩C - A∩D) ∪ (A∩D - A∩C) = (A∩C)Δ(A∩D)

以上から Γ は可換環である。
証明終
523Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 11:00:35

X を集合とする。
P(X) を X の冪集合とする。
>>522より、P(X) は可換環である。
X は P(X) の単位元である。

Ψ を P(X) の部分集合とする。
Ψ が P(X) のイデアルになるための必要十分条件は
Ψ が上に有向(>>510)な下集合(>>516)となることである。

証明
必要性:
Ψ が P(X) のイデアルとする。
φ ∈ Ψ であるから Ψ は空でない。

A ∈ Ψ、C ∈ P(X) のとき A∩C ∈ Ψ であるから Ψ は下集合である。
A、B ∈ Ψ のとき A△B ∈ Ψ、A∩B ∈ Ψ であるから
A∪B = (A△B)△(A∩B) より A∪B ∈ Ψ
よって、Ψ は上に有向である。

十分性:
Ψ が上に有向な下集合とする。

A ∈ Ψ、C ∈ P(X) のとき A∩C ∈ Ψ である。
A、B ∈ Ψ とする。
A△B = (A - B)∪(B - A) で A - B ∈ Ψ、B - A ∈ Ψ
よって、A△B ∈ Ψ
よって、Ψ は P(X) のイデアルである。
証明終
524Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 11:25:36

X を集合とする。
P(X) を X の冪集合とする。
>>522より、P(X) は可換環である。
Ψ を P(X) のイデアルとする。
>>523より、Ψ は上に有向(>>510)な下集合(>>516)である。
>>518より、 P(X) - Ψ は上集合(>>517)である。

A、B ∈ P(X) - Ψ とする。
X - A、X - B ∈ Ψ より (X - A)∪(X - B) = X - (A∩B) ∈ Ψ
よって、A∩B ∈ P(X) - Ψ
よって、P(X) - Ψ は下に有向(>>510)である。

よって、P(X) - Ψ は空集合を含まないとき X のフィルター(過去スレ006の75)である。
525Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 11:43:56
集合 X の冪集合 P(X) が対称差と∩により可換環となるという事実(>>522)は
言われてみれば証明は簡単だが、これを最初に公に述べたのは Marshall Stone だと
思われる(1930年代)。
この事実はBoole代数(>>336)の研究にとって非常に重要である。
526Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 12:36:09
>>525は、『命題の価値はその証明の難易度に比例する』という考えに対する良い反例になっている。
527Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 12:55:20
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
X の部分集合で上に有向(>>510)な下集合(>>516)であるものを X のイデアル(ideal)と言う。
X の部分集合で下に有向(>>510)な上集合(>>517)であるものを X のフィルター(filter)と言う。
528Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 12:59:13
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
X のイデアル(>>527)で最大元を持つものを主イデアル(principal ideal)と言う。
X のフィルター(>>527)で最小元を持つものを主フィルター(principal filter)と言う。
529Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 13:04:05
主イデアル(>>528)とは (-∞, a] の形の部分集合である。
即ち、主下集合(>>521)である。

主フィルター(>>528)とは [a, +∞) の形の部分集合である。
即ち、主上集合(>>521)である。
530Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 15:34:37
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の部分集合とする。
このとき、以下は互いに同値である。

(1) A は上向きの有向部分集合(>>510)である。

(2) ↓A (>>519)は上向きの有向部分集合(>>510)である。

(3) ↓A (>>519)はイデアル(>>527)である。

証明
(1) ⇒ (2)
x、y ∈ ↓A のとき>>520より x ≦ a、y ≦ b となる a、b ∈ A がある。
A は上向きの有向部分集合だから a ≦ c、b ≦ c となる c ∈ A がある。
よって、x ≦ c、y ≦ c である。
c ∈ ↓A だから ↓A は上向きの有向部分集合である。

(2) ⇒ (3)
自明である。

(3) ⇒ (1)
A ⊂ ↓A だから a、b ∈ A のとき a ≦ x、b ≦ x となる x ∈ ↓A がある。
>>520より x ≦ c となる c ∈ A がある。
a ≦ c、b ≦ c だから A は上向きの有向部分集合である。
証明終
531Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 15:48:33
命題
X を順序集合とする。
A を X の部分集合とする。
このとき、以下は互いに同値である。

(1) sup A が存在する。

(2) sup↓A が存在する。

さらに、このとき sup A = sup↓A である。

証明
(1) ⇒ (2)
α = sup A とおく。
任意の x ∈ ↓A に対して x ≦ a となる a ∈ A がある。
a ≦ α より x ≦ α である。

β ∈ X とし、任意の x ∈ ↓A に対して x ≦ β とする。
A ⊂ ↓A だから 任意の a ∈ A に対して a ≦ β である。
よって、α ≦ β である。
よって、α = sup ↓A である。

(2) ⇒ (1)
α = sup ↓A とおく。
A ⊂ ↓A だから 任意の a ∈ A に対して a ≦ β である。
β ∈ X とし、任意の a ∈ A に対して a ≦ β とする。
任意の x ∈ ↓A に対して x ≦ a となる a ∈ A がある。
よって、x ≦ β となる。
よって、α ≦ β である。
よって、α = sup A である。
証明終
532Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 15:59:27
命題
X を上半束(>>115)とする。
A を X の空でない部分集合とする。
B = {a∨b;a、b ∈ A} とおく。
このとき、以下は互いに同値である。

(1) sup A が存在する。

(2) sup B が存在する。

さらに、このとき sup A = sup B である。

証明
(1) ⇒ (2)
α = sup A とおく。
任意の x ∈ B に対して a、b ∈ A があり、x = a∨b となる。
a ≦ α、b ≦ α より x ≦ α である。

β ∈ X とし、任意の x ∈ B に対して x ≦ β とする。
A ⊂ B だから α ≦ β である。
よって、α = sup B である。

(2) ⇒ (1)
β = sup B とおく。
A ⊂ B だから任意の a ∈ A に対して a ≦ β である。

α ∈ X とし、任意の a ∈ A に対して a ≦ α とする。
任意の x ∈ B に対して a、b ∈ A があり、x = a∨b となる。
a ≦ α、b ≦ α より x ≦ α である。
よって、β ≦ α である。
よって、β = sup A である。
証明終
533Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 16:07:30
定義
X と Y を順序集合とする。
f:X → Y を写像とする。
X のイデアル(>>527) I に対して sup I が存在するとき
常に sup f(I) が存在し、f(sup I) = sup f(I) となるとき
f はイデアルの上限を保存すると言う。
534Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 16:41:34
命題
X と Y を順序集合とし、f:X → Y を写像とする。
このとき、以下は互いに同値である。

(1) f は有向部分集合の上限を保存する(>>512)。

(2) f はイデアルの上限を保存する(>>533)。

証明
(1) ⇒ (2)
自明である。

(2) ⇒ (1)
任意の a ∈ A に対して、(-∞、a] は X のイデアルであるから
a = sup (-∞、a] より、f(a) = sup f((-∞、a]) である。
よって、x ≦ a のとき f(x) ≦ f(a)
よって、f は単調増加である。
A を X の上向きの有向部分集合(>>510)とし、sup A が存在するとする。
α = sup A とおく。
>>530より、↓A (>>519)はイデアルである。
>>531より、sup A = sup↓A である。
よって、f(α) = f(sup↓A) = sup f(↓A)
f(α) = sup f(A) を証明すればよい。

任意の a ∈ A に対して a ≦ α とする。
f は単調増加だから f(a) ≦ f(α) である。
λ ∈ Y があり、任意の a ∈ A に対して f(a) ≦ λ とする。
任意の x ∈ ↓A に対して x ≦ a となる a ∈ A があるから
f(x) ≦ f(a) ≦ λ
f(α) = sup f(↓A) だから f(α) ≦ λ
よって、f(α) = sup f(A) である。
証明終
535Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 20:40:19
>>532の修正

命題
X を上半束(>>115)とする。
A を X の空でない部分集合とする。
B = {sup F; F は A の空でない有限部分集合} とおく。
このとき、以下は互いに同値である。

(1) sup A が存在する。

(2) sup B が存在する。

さらに、このとき sup A = sup B である。

証明
(1) ⇒ (2)
α = sup A とおく。
任意の x ∈ B に対して A の空でない有限部分集合 F があり、x = sup F となる。
a ∈ F のとき a ≦ α より x ≦ α である。
β ∈ X とし、任意の x ∈ B に対して x ≦ β とする。
A ⊂ B だから α ≦ β である。
よって、α = sup B である。

(2) ⇒ (1)
β = sup B とおく。
A ⊂ B だから任意の a ∈ A に対して a ≦ β である。
α ∈ X とし、任意の a ∈ A に対して a ≦ α とする。
任意の x ∈ B に対して A の空でない有限部分集合 F があり、x = sup F となる。
a ∈ F のとき a ≦ α より x ≦ α である。
よって、β ≦ α である。
よって、β = sup A である。
証明終
536Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/19(水) 21:04:40
命題
X を上半束(>>115)とし、Y を順序集合とする。
f:X → Y を写像とし、f は空でない有限部分集合の上限を保存する(>>512)とする。
このとき、以下は互いに同値である。

(1) f は有向部分集合の上限を保存する(>>512)。

(2) f は空でない部分集合の上限を保存する(>>512)。

証明
(1) ⇒ (2)
A を X の空でない部分集合とし、α = sup A が存在するとする。
B = {sup F; F は A の空でない有限部分集合} とおく。
>>535より、α = sup B である。
B は上向きの有向部分集合であるから f(α) = sup f(B) である。
f は空でない有限部分集合の上限を保存するから
f(B) = {sup f(F); F は A の空でない有限部分集合} である。

x ∈ B のとき A の元 a_1、...、a_n があり x = a_1∨...∨a_n となる。
f は空でない有限部分集合の上限を保存するから f(x) = f(a_1)∨...∨f(a_n) である。
同様に y ∈ B のとき A の元 b_1、...、b_m があり y = b_1∨...∨b_m となり、
f(y) = f(b_1)∨...∨f(b_m) である。
よって、
f(x)∨f(y) = f(a_1)∨...∨f(a_n)∨f(b_1)∨...∨f(b_m)
= f(a_1∨...∨a_n∨b_1∨...∨b_m) ∈ f(B)
よって、f(B) は上半束となる。
よって、>>535より、sup f(A) = sup f(B) である。
よって、f(α) = sup f(A) である。

(2) ⇒ (1)
自明である。
証明終
537Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 06:29:52
定義
X を順序集合とする。
X の任意の上向きの有向部分集合(>>510)が上限をもつとき
X を上有向完備(upper directed complete)という。
538Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 06:46:16
定義
X を順序集合とする。
X の任意の上に有界な空でない部分集合が上限をもつとき
X を制限完備(conditionally complete)という。
539Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 07:19:32
命題
X を制限完備(>>538)な順序集合とする。
このとき X の任意の下に有界な空でない部分集合は下限を持つ。
特に X は束である。

証明
A を X の下に有界な空でない部分集合とする。
B = {c ∈ X;任意の x ∈ A に対して c ≦ x} とおく。
A は下に有界だから B は空でない。
A は空でないから B は上に有界である。
X を制限完備だから β = sup B が存在する。
任意の x ∈ A に対して β ≦ x であるから β ∈ B である。
よって、β は B の最大元である。
よって、β = inf A である。
証明終
540Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 07:36:48

実数全体の集合はその自然な順序に関して制限完備(>>538)である。
541Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 07:52:36
命題
X を制限完備(>>538)な順序集合とする。
このとき完備束(過去スレ018の914) Y があり、X は Y、[0、1)、(0、1]、(0、1) (>>191)の
どれかに順序集合として同型(>>154)である。
ここで、0 は Y の最小元であり、1 は Y の最大元である。

証明
X に最小元と最大元がある場合は Y = X
X に最小元があり、最大元がない場合は Y = X ∪ {1}
X に最小元がなく、最大元がある場合は Y = {0} ∪ X
X に最小元と最大元がない場合は Y = {0} ∪ X ∪ {1}
とおけばよい。
証明終
542Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 08:27:08
定義
X を順序集合とする。
X の任意の空でない可算集合が上限をもつとき
X をσ-上完備(upper σ-complete)と言う。
双対的にσ-下完備(lower σ-complete)を定義する。
x がσ-上完備かつσ-下完備のときσ-完備(σ-complete)と言う。
543Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 08:44:00
命題
最小元をもつ上有向完備(>>537)な上半束(>>115)は完備束(過去スレ018の914)である。

証明
X を上有向完備な上半束とする。
A を X の空でない部分集合とする。
>>535より、sup A が存在する。
X は単位元を持つから過去スレ018の915(の双対)の証明と同様にして
X の任意の部分集合は下限を持つ。
よって、 X は完備束である。
証明終
544Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 09:23:19

X を位相空間とする。
X の開集合全体を Open(X) とする。
Open(X) は包含関係により束となる。
Open(X) の任意の部分集合は上限を持つ。
よって、過去スレ018の915の双対より Open(X) は完備束(過去スレ018の914)である。
Γ を Open(X) の任意の部分集合とすると、∩Γ の内部が ∧Γ である。
545Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 11:03:51
定義
X を集合とする。
f:X → X を写像とする。
f(x) = x となる元 x ∈ X を f の不動点(fixed point)と言う。
546Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 11:06:29
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → X を写像とする。
任意の x ∈ X に対して x ≦ f(x) となるとき f を増大写像(inflationary map)と言う。
547Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 11:29:16
>>543の修正

命題
最小元を持つ上有向完備(>>537)な上半束(>>115)は完備束(過去スレ018の914)である。

証明
X を最小元 0 を持つ上有向完備な上半束とする。
X は最大値 sup X を持つから X の任意の空でない部分集合 A が下限を持つことを証明すればよい。
B = {b ∈ X;任意の x ∈ A に対して b ≦ x} とおく。
0 ∈ B だから B は空でない。
C = {sup F; F は B の空でない有限部分集合} とおく。
C は X の上向きの有向部分集合(>>510)である。
よって、sup C が存在する。
>>535より、sup B = sup C である。
β = sup B とおく。
任意の b ∈ B と任意の x ∈ A に対して b ≦ x であるから
β ≦ x である。
よって、β ∈ B である。
即ち β は B の最大値である。
よって、β = inf A である。
証明終
548Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 12:30:37
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → X を写像とする。
f(x) ≦ x となる元 x ∈ X を f の前不動点(pre-fixed point)と言う。
x ≦ f(x) となる元 x ∈ X を f の後不動点(post-fixed point)と言う。
549Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 12:31:28
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → X を写像とする。
f の不動点(>>545)全体を Fix(f) と書く。
f の前不動点全体(>>548)を Pre(f) と書く。
f の後不動点全体(>>548)を Post(f) と書く。
550Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 12:40:13
>>546の修正

定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → X を写像とする。
任意の x ∈ X に対して x ≦ f(x) となるとき f を拡大写像(inflationary map)と言う。
551Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 12:50:26
命題
X を完備束(過去スレ018の914)とし、f:X → X を単調増大写像とする。
このとき f は不動点(>>545)を持つ。

証明
Post(f) (>>549) は X の最小元 0 を含むから空ではない。
よって、α = sup Post(f) が存在する。
任意の x ∈ Post(f) に対して x ≦ α
よって、f(x) ≦ f(α)
一方、x ≦ f(x) だから x ≦ f(α)
即ち、f(α) は Post(f) の上界である。
よって、α ≦ f(α)
f は単調増大だから f(α) ≦ f(f(α))
よって、f(α) ∈ Post(f)
よって、f(α) ≦ α
よって、f(α) = α
証明終
552Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 16:41:36
命題
X を最小元を持つ上有向完備(>>537)な順序集合とする。
f:X → X を単調増加(>>227)写像とする。
Pre(f) (>>549)を f の前不動点全体(>>548)とする。
このとき、以下が成り立つ。

(1) f(Pre(f)) ⊂ Pre(f) である。

(2) A を Pre(f) の任意の空でない部分集合で X における A の下限 inf A が存在するなら
inf A ∈ Pre(f) となる。

(3) Pre(f) に最小元 α が存在するなら α は Fix(f) (>>549) の最小元でもある。

証明
(1) x ∈ Pre(f) のとき f(x) ≦ x
よって、f(f(x)) ≦ f(x)
よって、f(x) ∈ Pre(f)
よって、f(Pre(f)) ⊂ Pre(f) である。

(2) α = inf A とおく。
任意の x ∈ A に対して α ≦ x
よって、f(α) ≦ f(x) ≦ x
よって、f(α) ≦ α
よって、α ∈ Pre(f)

(3) α ∈ Pre(f) だから f(α) ≦ α である。
(1) より f(α) ∈ Pre(f) だから α ≦ f(α) である。
よって、f(α) = α
よって、α ∈ Fix(f)
Fix(f) ⊂ Pre(f) だから α は Fix(f) の最小元である。
証明終
553Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 16:51:18
命題
X を完備束(過去スレ018の914)とする。
f:X → X を単調増加(>>227)写像とする。
このとき、Pre(f) (>>549) の任意の部分集合 A の X における A の下限は Pre(f) に属す。
よって、過去スレ018の915より Pre(f) は完備束である。

証明
>>552の(2)より Pre(f) の任意の空でない部分集合の X における下限は Pre(f) に属す。
一方、空集合の X における下限、即ち X の最大値は Pre(f) に属す。
証明終
554Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 18:01:32
>>551は次のように改良される。

命題(Tarskiの不動点定理)
X を完備束(過去スレ018の914)とする。
f:X → X を単調増加(>>227)写像とする。
このとき Fix(f) (>>549)は空でない。
Fix(f) の任意の部分集合 A の X における下限および上限は Fix(f) に属す。
よって、Fix(f) は完備束である。
さらに Fix(f) の最小元は Pre(f) (>>549) の最小元であり、
Fix(f) の最大元は Post(f) (>>549) の最大元である。

証明
Fix(f) = Pre(f) ∩ Post(f) である。
即ち、M = Post(f) とおくと、Fix(f) = {x ∈ S; f(x) ≦ x}
>>553の双対から M は完備である。
よって、>>553から Fix(f) は完備である。

X の最大元は Pre(f) に属すから Pre(f) は空でない。
>>553から Pre(f) は完備だから最小元を持つ。
よって、>>552から Fix(f) の最小元は Pre(f) の最小元である。
よって、Fix(f) は空でない。

X の最小元は Post(f) に属すから Post(f) は空でない。
>>553の双対から Post(f) は完備だから最大元を持つ。
よって、>>552の双対から Fix(f) の最大元は Post(f) の最大元である。
証明終
555Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 18:13:35
>>554の修正

>>551は次のように改良される。

命題(Tarskiの不動点定理)
X を完備束(過去スレ018の914)とする。
f:X → X を単調増加(>>227)写像とする。
このとき Fix(f) (>>549)は空でなく、完備束である。
さらに Fix(f) の最小元は Pre(f) (>>549) の最小元であり、
Fix(f) の最大元は Post(f) (>>549) の最大元である。

証明
Fix(f) = Pre(f) ∩ Post(f) である。
即ち、M = Post(f) とおくと、Fix(f) = Pre(f|M) である。
ここで、f|M は f の定義域を M に制限したものである。
X は完備束だから最小元 0 と最大元 1 を持つ。
0 ∈ M だから M は空でない。
>>553の双対から M は完備である。
よって、M は最大元を持つ。
M の最大元は Pre(f|M) に属すから Fix(f) は空でない.
>>553から Fix(f) は完備である。

>>553から Pre(f) は完備だから最小元を持つ。
よって、>>552から Fix(f) の最小元は Pre(f) の最小元である。

>>553の双対から Post(f) は完備だから最大元を持つ。
よって、>>552の双対から Fix(f) の最大元は Post(f) の最大元である。
証明終
556Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 19:14:51
>>481の解答

g:I(A) → I(A) を g(J) = (J:I) で定義する。
ここで (J:I) = {x ∈ A;xI ⊂ J} である。

gf(J) = (IJ:I) であるから J ⊂ gf(J)
fg(J) = I(J:I) であるから fg(J) ⊂ J
よって、g は f の残余である。
557Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 19:16:38
>>470の修正

定義
S と T を順序集合とし、f:S → T を単調増加写像とする。
単調増加写像 g:T → S があり、
任意の x ∈ S に対して gf(x) ≧ x
任意の y ∈ T に対して fg(y) ≦ y
となるとき g は f の剰余(residual)と言い、f は剰余を持つ(residuated)と言う。
558Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 19:25:29
>>277の拡張

定義
L と M を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:L → M を写像とする。

(1) x ≦ y のとき f(x) ≦ f(y) となるとき f は単調増加または単に単調という。
または f は順序を保存するともいう。

(1’) x ≦ y のとき f(x) ≧ f(y) となるとき f は単調減少という。
または f は順序を逆向きに保存するともいう。

(2) x < y のとき f(x) < f(y) となるとき f は狭義単調増加または単に狭義単調という。

(2’) x < y のとき f(x) > f(y) となるとき f は狭義単調減少という。

(3) x ≦ y と f(x) ≦ f(y) が同値であるとき f は前順序埋め込み(preorder embedding)
または単に埋め込み(embedding)であるという。
559Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 19:27:49
>>557の拡張

定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を単調増加写像(>>558)とする。
単調増加写像 g:Y → X があり、
任意の x ∈ X に対して gf(x) ≧ x
任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y
となるとき g は f の剰余(residual)と言い、f は剰余を持つ(residuated)と言う。
560Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 19:37:55
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
a と b を X の元とする。
a ≦ b かつ a ≠ b のとき a < b または b > a と書く。
561Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 19:45:24
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
x、y ∈ X で x < y (>>560)とする。
x < z < y となる z がないとき
y は x の直後の元と言い、x は y の直前の元という。
x と y は互いに隣り合っているという。
このとき x -< y または y >- x と書く。

x = y または x -< y であることを x =< y または y >= x と書く。
562Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 19:58:40
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
a ∈ X とする。
a < x (>>560)となる x ∈ X が存在しないとき a を X の極大元(maximal element)と言う。
x < a (>>560)となる x ∈ X が存在しないとき a を X の極小元(minimal element)と言う。
563Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 20:01:28
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
a ∈ X とする。
任意の x ∈ X に対して x ≦ a となるとき a を X の最大元と言い
a = max(X) または a = max X と書く。
X の最大元は一意とは限らない。

任意の x ∈ X に対して a ≦ x となるとき a を X の最小元と言い
a = min(X) または a = min X と書く。
564Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 20:04:38
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の部分集合とする。
c ∈ X とする。
任意の x ∈ A に対して x ≦ c となるとき c を A の上界と言う。
任意の x ∈ A に対して c ≦ x となるとき c を A の下界と言う。
565Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 20:16:37
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の部分集合とする。
B を A の上界(>>564)全体とする。
B に最小元(>>563) α が存在するとき α を A の上限(supremum)と言い、
α = sup A と書く。
α は A により一意に決まるとは限らない。

A が空集合のときは X が A の上界全体であるから sup A は X の最小元である。

双対的に A の下限(infimum)が定義され inf A と書く。
A が空集合のときは A は X の最大元である。
566Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/20(木) 20:22:38
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y を写像とする。

A を X の部分集合で次のどれかとする。
(1) A は X の任意の有限部分集合である。
(2) A は X の空でない任意の有限部分集合である。
(3) A は X の任意の部分集合である。
(4) A は X の任意の空でない部分集合である。
(5) A は X の任意の上向きの有向部分集合(>>510)である。

このとき、sup A (>>565)が存在するなら sup f(A) が存在し、f(sup A) = sup f(A) となるとき
それぞれ以下のように言う。

(1) f は有限部分集合の上限を保存する。
(2) f は空でない有限部分集合の上限を保存する。
(3) f は部分集合の上限を保存する。
(4) f は空でない部分集合の上限を保存する。
(5) f は有向部分集合の上限を保存する。

inf についても同様に定義する。
567Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 06:20:57
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
x、y ∈ X とする。
x ≦ y かつ y ≦ x のとき x と y は同値と言い、x 〜 y と書く。
〜 は X の同値関係である。
568Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 07:05:58
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
X/〜 を X の同値関係 〜 (>>567)による商集合とする。
p:X → X/〜 を標準写像とする。
x ≦ y のとき p(x) ≦ p(y) と定義することにより X/〜 は順序集合になる。
X/〜 を X に付随する順序集合と言う。
569Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 07:06:53
>>558の修正

定義
L と M を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:L → M を写像とする。

(1) x ≦ y のとき f(x) ≦ f(y) となるとき f は単調増加または単に単調という。
または f は順序を保存するともいう。

(1’) x ≦ y のとき f(x) ≧ f(y) となるとき f は単調減少という。
または f は順序を逆向きに保存するともいう。

(2) x < y のとき f(x) < f(y) となるとき f は狭義単調増加または単に狭義単調という。

(2’) x < y のとき f(x) > f(y) となるとき f は狭義単調減少という。
570Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 07:13:09
前順序集合(過去スレ008の139)の全体は単調増加写像(>>558)を射とすることにより圏となる。
この圏を Preord と書く。
順序集合の全体は単調増加写像(>>558)を射とすることにより Preord の充満な部分圏
(過去スレ017の362)となる。
この圏を Ord と書く。

X ∈ Preord に X/〜 (>>568)を対応させることにより関手 F:Preord → Ord が得られる。
このとき、X/〜 は X の反射(過去スレ018の135)であり、
Ord は Preord の反射的部分圏(過去スレ018の136)である。
571Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 07:22:53
>>570の修正

(過去スレ008の131参照)
前順序集合(過去スレ008の139)の全体は単調増加写像(>>558)を射とすることにより圏となる。
この圏を Preord と書く。
順序集合の全体は単調増加写像(>>558)を射とすることにより Preord の充満な部分圏
(過去スレ017の362)となる。
この圏を Poset と書く。

X ∈ Preord に X/〜 (>>568)を対応させることにより関手 F:Preord → Poset が得られる。
X ∈ Preord のとき p:X → X/〜 を標準写像とする。
(X/〜, p) は X の Poset-反射(過去スレ018の128)である。
よって、Poset は Preord の反射的部分圏(>>136)である。
572Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 07:46:33
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を単調増加写像(>>569)とする。

以下の条件は互いに同値である。

(1) f は剰余(>>559) g を持つ。

(2) 単調増加写像 g:Y → X があり、f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)

証明
(1) ⇒ (2)
g は単調増加だから f(x) ≦ y なら x ≦ gf(x) ≦ g(y)
f は単調増加だから x ≦ g(y) なら f(x) ≦ fg(y) ≦ y

(2) ⇒ (1)
f(x) ≦ y ⇒ x ≦ g(y) において y = f(x) とおくと x ≦ gf(x)
x ≦ g(y) ⇒ f(x) ≦ y において x = g(y) とおくと fg(y) ≦ y
よって、g は f の剰余である。
証明終
573Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 08:45:57
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を単調増加写像(>>569)とする。
過去スレ017の281より、前順序集合(過去スレ008の139)は小さい圏(過去スレ017の280)と見なせる。
f は単調増加であるから関手(過去スレ017の302)と見なせる。
>>572より f の剰余(>>559)とは f の右随伴関手(過去スレ019の442)に他ならない。
574Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 09:11:27
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
S を X の部分集合とする。
s = sup S (>>565)が存在するとき s を S の結び(join)とも呼び s = ∨S とも書く。
S = {x_1、...x_n} のとき sup S を x_1∨...∨x_n とも書く。
(x_i)、i ∈ I を X の元の族とするとき、
s = sup{x_i;i ∈ I} を s = ∨{x_i;i ∈ I} とも書く。

t = inf S が存在するとき t を S の交わり(meet)とも呼び t = ∧S とも書く。
S = {x_1、...x_n} のとき inf S を x_1∧...∧x_n とも書く。
(x_i)、i ∈ I を X の元の族とするとき、
t = inf{x_i;i ∈ I} を t = ∧{x_i;i ∈ I} とも書く。

注意:sup S および inf S は S により一意に定まるわけではないが、
存在すれば全て互いに同値(>>567)である。
575Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 09:21:21
過去スレ017の281より、前順序集合(過去スレ008の139)は小さい圏(過去スレ017の280)と見なせる。
ここで、圏論におけるいくつかの基本的概念を前順序集合において翻訳してみよう。

X を前順序集合とする。
X の双対圏(過去スレ017の352)とは X の双対前順序集合(>>168)のことである。

X の始対象(過去スレ017の288)とは X の最小元(>>563)のことである。
X の終対象(過去スレ017の288)とは X の最大元(>>563)のことである。

X の任意の元は X の分離対象(過去スレ018の212)である。
X の任意の元は X の余分離対象(過去スレ018の219)である。

X における射は全て全単射(過去スレ017の345)である。
x, y ∈ X のとき x と y が同型(過去スレ017の350)とは x と y が同値(>>567)であることである。

x, y ∈ X のとき x と y の積(過去スレ017の747)とは x∧y (>>574)のことである。
x, y ∈ X のとき x と y の余積とは x∨y (>>574)のことである。

X が積を持つ(過去スレ018の910)とは X の元の任意の族 (x_i)_I に対して
inf(x_i) (>>565)が存在することである。

X が余積を持つ(過去スレ019の50)とは X の元の任意の族 (x_i)_I に対して
sup(x_i) (>>565)が存在することである。
576Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 11:58:59
>>575の続き

X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
x、y ∈ X、x ≦ y のとき射 s:x ≦ y の差核(過去スレ017の772) Ker(s, s) とは
同型射(過去スレ017の350) x’→ x のことである。
即ち同値(>>567) x’〜 x のことである。

射 s:x ≦ y の差余核(過去スレ017の850) Coker(s, s) とは
同型射(過去スレ017の350) y → y’のことである。
即ち同値(>>567) y 〜 y’のことである。

X における正則単射(過去スレ018の456)とは同型射のことである。
X における正則全射(過去スレ018の558)とは同型射のことである。

X における極値的単射(過去スレ018の496) x → y とは x =< y (>>561)のことである。
X における極値的全射(過去スレ018の580) x → y とは x =< y のことである。

x ∈ X の部分対象(過去スレ018の646)とは (-∞, x] (>>515)の元のことである。
x ∈ X の部分対象の作る前順序集合(過去スレ018の657)とは (-∞, x] のことである。

x ∈ X の商対象(過去スレ018の653)とは [x, +∞) (>>515)の元のことである。
x ∈ X の商対象の作る前順序集合(過去スレ018の668)とは [x, +∞) のことである。

x ∈ X の極値的部分対象(過去スレ018の646)とは y =< x (>>561)となる y のことである。
x ∈ X の極値的商対象(過去スレ018の653)とは x =< y となる y のことである。

x ≦ z、y ≦ z の引き戻し(過去スレ017の866) とは x∧y (>>574)のことである。
z ≦ x、z ≦ y の押し出し(過去スレ017の867) とは x∨y (>>574)のことである。
577Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 12:05:43
>>576の続き

X を前順序集合とする。
R = {(x, y) ∈ X×X; x ≦ y} とおく。
X を圏と見たとき R は X の射の集合と見なせる。
s:R → X を s(x, y) = x で定義する。
t:R → X を t(x, y) = y で定義する。
このとき、(X, R, s, t) は圏 X のグラフ |X| (過去スレ017の344)である。

X と Y を前順序集合とする。
関手 f:X → Y (過去スレ017の302)とは単調増加写像(>>569)のことである。
反変関手 f:X → Y (過去スレ017の305)とは単調減少写像(>>569)のことである。

関手 f:X → Y は全て忠実(過去スレ017の403)である。

関手 f:X → Y が充満(過去スレ017の403)とは、f(x) ≦ f(y) ⇒ x ≦ y となることである。

関手 f:X → Y が本質的に全射(過去スレ017の388)とは、
任意の y ∈ Y に対して x ∈ X で f(x) 〜 y (>>567)となるものが存在することである。

f: X → Y と g: X → Y を関手、即ち単調増加写像とする。
自然変換 τ:f → g があるとは、任意の x ∈ X に対して f(x) ≦ g(x) となることである。
このとき f ≦ g と書く。
X から Y への単調増加写像全体を Hom(X, Y) と書く。
Hom(X, Y) は関係 ≦ により前順序集合となる。
578Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 12:15:53
>>577の続き

X を前順序集合とする。
I を小さいグラフ(過去スレ017の325)とし、G:I → |X| (過去スレ017の344) を
I 型の図式(過去スレ017の833)とする。
G の極限 lim G (過去スレ018の839) とは inf {G(i);i ∈ I} に他ならない。
G の余極限 colim G (過去スレ018の847) とは sup {G(i);i ∈ I} に他ならない。

X が圏として完備(過去スレ017の828)とは X の元の任意の族 (x_i)_I に対して
inf(x_i) が存在することと同値である。

X が圏として余完備(過去スレ017の829)とは X の元の任意の族 (x_i)_I に対して
sup(x_i) が存在することと同値である。

x ∈ X とし、(x_i)_I を x_i ≦ x となる元の族とする。
(x_i)_I の交わり(過去スレ019の110)とは inf (x_i)_I のことである。

x ∈ X とし、(x_i)_I を x ≦ x_i となる元の族とする。
(x_i)_I の余交わり(過去スレ019の143)とは sup (x_i)_I のことである。
579Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 12:24:03
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
X から Y への単調増加写像(>>569)全体を Hom(X, Y) と書く。
f: X → Y と g: X → Y を単調増加写像>>569)とする。
任意の x ∈ X に対して f(x) ≦ g(x) となるとき、f ≦ g と書く。
Hom(X, Y) は関係 ≦ により前順序集合となる。
f、g ∈ Hom(X, Y) で f ≦ g かつ g ≦ f のとき f と g は同値と言い、f 〜 g と書く(>>567)。
580Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 12:35:29
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
f:X → Y を単調増加写像>>569)とする。
g:Y → X を単調増加写像で gf 〜 1_X (>>579)かつ fg 〜 1_Y (>>579)となるとき
g を f の準逆写像という。
ここで、1_X および 1_Y はそれぞれ X、Y の単位写像である。
このとき、f および g は同値写像または単に同値と言い、X と Y は同値であると言う。
581Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 13:46:57
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を単調増加写像(>>569)とする。
f(x) ≦ f(y) ⇒ x ≦ y となるとき f は充満(full)であると言う。
582Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 13:49:09
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を写像とする。
任意の y ∈ Y に対して x ∈ X で f(x) 〜 y (>>567)となるものが存在するとき
f を本質的に全射と言う。
583Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 14:03:59
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を単調増加写像(>>569)とする。
f が同値写像(>>580)であるためには
f が充満(>>581)かつ本質的に全射(>>582)であることが必要十分である。

証明
過去スレ017の281より、前順序集合(過去スレ008の139)は小さい圏(過去スレ017の280)と見なせる。
このとき>>577より f:X → Y が写像として充満(>>581)かつ本質的に全射(>>582)であるとは
f が忠実充満(過去スレ017の403)かつ本質的に全射(過去スレ017の388)な関手であることと
同じである。
よって、過去スレ017の399より本命題が従う。
証明終
584Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 14:35:39
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を単調増加写像(>>569)とする。
X の任意の部分集合は上限(>>565)を持つとする。
このとき f が剰余(>>559)を持つためには
f が部分集合の上限を保存する(>>566)ことが必要十分である。

証明
Freydの特殊随伴関手定理(過去スレ019の749)を f:X → Y に適用する:

>>575より X の任意の元は X の余分離対象(過去スレ018の219)である。
>>578より X は圏として余完備(過去スレ017の829)かつ余交わり(過去スレ019の143)を持つ。
即ち、X は強余完備(過去スレ019の181)である。

>>573より、f の剰余(>>559)とは f の右随伴関手(過去スレ019の442)に他ならない。
f が部分集合の上限を保存する(>>566)とは
f が小さい余極限を保存する(過去スレ019の265)ことと同じである。
>>578より余交わり(過去スレ019の143)とは部分集合の上限のことであるから
f は余交わりを保存する(過去スレ019の267)。

よって、Freydの特殊随伴関手定理より本命題が従う。
証明終
585Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 16:25:43
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を単調増加写像(>>569)とする。
このとき f が剰余(>>559)を持つためには
任意の y ∈ Y に対して f^(-1)((-∞, y]) の最大元(>>563)が存在することが必要十分である。

証明
必要性:
f が剰余 g を持つとする。
任意の y ∈ Y に対して f(g(y)) ≦ y
よって、g(y) ∈ f^(-1)((-∞, y])
一方、任意の x ∈ f^(-1)((-∞, y]) に対して f(x) ≦ y
よって、x ≦ g(f(x)) ≦ g(y)
よって、g(y) は f^(-1)((-∞, y]) の最大元である。

十分性:
任意の y ∈ Y に対して f^(-1)((-∞, y]) の最大元(>>563)が存在するとする。
選択公理より、写像 g:Y → X で
任意の y ∈ Y に対して g(y) が f^(-1)((-∞, y]) の最大元であるものが存在する。
y ≦ z なら (-∞, y] ⊂ (-∞, z] だから g(y) ≦ g(z) である。
よって、g は単調増加である。

任意の y ∈ Y に対して g(y) ∈ f^(-1)((-∞, y]) であるから f(g(y)) ≦ y である。
任意の x ∈ X に対して x ∈ f^(-1)((-∞, f(x)]) であるから x ≦ g(f(x)) である。
よって、g は f の剰余である。
証明終
586Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 16:39:07
>>584の直接証明をしよう。

命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を単調増加写像(>>569)とする。
X の任意の部分集合は上限(>>565)を持つとする。
このとき f が剰余(>>559)を持つためには
f が部分集合の上限を保存する(>>566)ことが必要十分である。

証明
必要性:
f が剰余(>>559) g を持つとする。
A を X の空でない部分集合とする。
a = sup A (>>565)とする。
任意の x ∈ A に対して x ≦ a であるから f(x) ≦ f(a) である。
よって、f(a) は f(A) の上界(>>564)である。

任意の x ∈ A に対して f(x) ≦ c とする。
x ≦ g(f(x)) ≦ g(c)
よって、a ≦ g(c)
よって、f(a) ≦ f(g(c)) ≦ c
よって、f(a) は f(A) の上限(>>565)である。
即ち、f(sup A) = sup f(A)

0 を X の最小元とする。
任意の y ∈ Y に対して 0 ≦ g(y)
よって、f(0) ≦ f(g(y)) ≦ y
よって、f(0) は Y の最小元である。

以上から f は部分集合の上限を保存する(>>566)。

(続く)
587Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 16:39:56
>>586の続き

十分性:
f が部分集合の上限を保存する(>>566)とする。
任意の y ∈ Y に対して f^(-1)((-∞, y]) の上限(>>565) α が存在する。
仮定より、f(α) = sup f(f^(-1)((-∞, y])) である。
任意の x ∈ f^(-1)((-∞, y]) に対して f(x) ≦ y
即ち、y は f(f^(-1)((-∞, y])) の上界である。
よって、f(α) ≦ y
よって、α ∈ f^(-1)((-∞, y])
よって、α は f^(-1)((-∞, y]) の最大元である。
>>585より、f は剰余を持つ。
証明終
588132人目の素数さん:2011/01/21(金) 20:44:24
柳下浩紀 建部賞
589Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 21:03:46
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を写像とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) f は単調増加(>>569)である。

(2) Y の任意の下集合(>>516) D に対して f^(-1)(D) は下集合(>>516)である。

(3) Y の任意の主下集合(>>521) D に対して f^(-1)(D) は下集合(>>516)である。

(4) Y の任意の上集合(>>517) U に対して f^(-1)(U) は上集合(>>517)である。

(5) Y の任意の主上集合(>>521) U に対して f^(-1)(U) は上集合(>>517)である。

証明
(1) ⇒ (2)
a ∈ f^(-1)(D) とする。x ≦ a なら f(x) ≦ f(a) ∈ D
f(x) ∈ D だから x ∈ f^(-1)(D)
よって、f^(-1)(D) は下集合である。

(2) ⇒ (3)
自明である。

(3) ⇒ (1)
a、b ∈ X、a ≦ b とする。
b ∈ f^(-1)((-∞、f(b)])
よって、a ∈ f^(-1)((-∞、f(b)])
よって、f(a) ≦ f(b)
よって、f は単調増加(>>569)である。

双対的に (1) ⇔ (4) ⇔ (5)
証明終
590Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 21:29:40
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を写像とする。
以下の条件は同値である。

(1) f は単調増加(>>569)で剰余(>>559)を持つ。

(2) Y の任意の主下集合(>>521) D に対して f^(-1)(D) は主下集合である。

証明
(1) ⇒ (2)
g を f の剰余とする。
>>572 より、任意の y ∈ Y に対して f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)
即ち、x ∈ f^(-1)((-∞, y]) ⇔ x ∈ (-∞, g(y)]
よって、f^(-1)((-∞, y]) = (-∞, g(y)]

(2) ⇒ (1)
任意の y ∈ Y に対して x ∈ X があり、f^(-1)((-∞, y]) = (-∞, x] となる。
x は f^(-1)((-∞, y]) の最大元である。
よって、選択公理より、写像 g:Y → X で
任意の y ∈ Y に対して f^(-1)((-∞, y]) = (-∞, g(y)] となるものが存在する。
y、z ∈ Y、y ≦ z なら (-∞, y] ⊂ (-∞, z]
よって、f^(-1)((-∞, y]) ⊂ f^(-1)((-∞, z])
よって、(-∞, g(y)] ⊂ (-∞, g(z)]
よって、 g(y) ≦ g(z)
よって、g は単調増加である。

任意の y ∈ Y に対して f^(-1)((-∞, y]) = (-∞, g(y)] であるから
f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)
よって、>>572より g は f の剰余である。
証明終
591Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/21(金) 21:37:37
>>590>>585とほとんど同じである。
592Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 10:21:13
命題
C と D を局所的に小さい圏(過去スレ017の343)とする。
F:C → D を関手とする。
F の右随伴関手(過去スレ019の442)が存在すれば同型を除いて一意である。

証明
G:D → C を F の右随伴関手とする。
ε:FG → 1_D を (F, G) の余単位(過去スレ019の425)とする。
過去スレ019の427より、任意の M ∈ D に対して ε(M):M → F(G(M)) は
M から F への普遍射(過去スレ017の573)である。
よって、普遍射の一意性から G は同型を除いて一意である(詳しくは読者に任せる)。
証明終
593Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 10:29:16
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
f:X → Y を単調増加写像(>>569)とする。
このとき f の剰余(>>559)が存在すれば同値(>>579)を除いて一意である。

証明
>>573より f の剰余(>>559)とは f の右随伴関手(過去スレ019の442)に他ならない。
>>592より、f の剰余(>>559)が存在すれば関手としての同型を除いて一意である。
よって、本命題が得られる。
証明終
594Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 10:30:44
演習問題
>>593を圏論を使わないで直接証明せよ。
595Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 10:36:17
命題
X を順序集合とする。
Y を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
f:X → Y を単調増加写像(>>569)とする。
このとき f の剰余(>>559)が存在すれば一意である。

証明
g、g’を f の剰余とする。
>>593より、g ≦ g’かつ g’≦ g (>>579)である。
X は順序集合であるから g = g’である。
証明終
596Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 11:04:24
命題
C、D、E を局所的に小さい圏(過去スレ017の343)とする。
次の関手を考える。

  F   H
C → D → E
C ← D ← E
  G   K

(F、G) と (H、K) は随伴状況(過去スレ019の362)とする。

このとき、(HF、GK) は随伴状況である。

証明
次の2変数の関手の自然同型(過去スレ018の144)がある。
Hom(F(X), M) ⇔ Hom(X, G(M))
Hom(H(M), S) ⇔ Hom(M, K(S))

よって、次の2変数の関手の自然同型がある。
Hom(HF(X), S) ⇔ Hom(F(X), K(S)) ⇔ Hom(X, GK(S))
よって、(HF、GK) は随伴状況である。
証明終
597Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 11:09:38
命題
X、Y、Z を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
f:X → Y と f’:Y → Z を単調増加写像(>>569)とする。
f の剰余(>>559)を g とし、f’の剰余(>>559)を g’とする。
このとき、f’f の剰余は gg’である。

証明
>>573より f の剰余とは f の右随伴関手(過去スレ019の442)に他ならない。
よって、本命題は>>596から従う。
証明終
598Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 12:32:12
剰余(residual)(>>559)という言葉はあまりいいと思えないし非対称なので
英語版Wikipediaを参考にして次のように変更する。
599Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 12:33:04
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を単調増加写像(>>558)とする。
任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して

f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)

となるとき f は g の下随伴(lower adjoint)と言い、
g は f の上随伴(upper adjoint)と言う。

このとき、(f, g) を随伴対(adjoint pair)と言う。
600Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 12:39:47
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を単調増加写像(>>558)とする。
任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して

f(x) ≦ y ⇔ g(y) ≦ x

となるとき (f, g) をGalois対(Galois connection)と言う。
このとき f と g は互いに対極であると言い、
g を f の対極、f を g の対極と言う。
601Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 12:50:28
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を単調増加写像(>>558)とする。
>>572より、g が f の上随伴(>>599)とは g が f の剰余(>>559)であることと同じである。
602Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 12:55:51
>>600の修正

定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を単調減少写像(>>569)とする。
任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して

f(x) ≦ y ⇔ g(y) ≦ x

となるとき (f, g) をGalois対(Galois connection)と言う。
このとき f と g は互いに対極であると言い、
g を f の対極、f を g の対極と言う。
603Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 13:05:51
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を単調減少写像(>>569)とする。
Y^o を Y の双対前順序集合(>>168)とする。
f^o:X → Y^o を f^o(x) = f(x) で定義し、
g^o:Y^o → X を g^o(y) = g(y) で定義する。

このとき、(f, g) がGalois対(>>602)であるとは
(f^o, g^o) が随伴対(>>599)であることを意味する。
604Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 13:57:48
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を単調減少写像(>>569)とする。

以下の条件は互いに同値である。

(1) (f, g) はGalois対(>>602)である。

(2)
任意の x ∈ X に対して gf(x) ≦ x
任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y

証明
>>572の証明と同様である。
または>>603に注意して>>572より得られる。
605Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 14:20:30
>>602の修正

定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を単調減少写像(>>569)とする。

任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
任意の y ∈ Y に対して y ≦ fg(y)

となるとき (f, g) をGalois対(Galois connection)と言う。
606Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 14:27:23
>>604の修正

命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を単調減少写像(>>569)とする。

以下の条件は互いに同値である。

(1) (f, g) はGalois対(>>605)である。

(2) 任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して y ≦ f(x) ⇔ x ≦ g(y)

証明
(1) ⇒ (2)
g は単調減少だから y ≦ f(x) なら g(y) ≧ gf(x) ≧ x
f は単調減少だから x ≦ g(y) なら f(x) ≧ fg(y) ≧ y

(2) ⇒ (1)
y ≦ f(x) ⇒ x ≦ g(y) において y = f(x) とおくと x ≦ gf(x)
x ≦ g(y) ⇒ y ≦ f(x) において x = g(y) とおくと y ≦ fg(y)
よって、(f, g) はGalois対である。
証明終
607Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 14:30:31
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を単調減少写像(>>569)とする。
(f, g) がGalois対(>>605)のとき、
f と g は互いに対極であると言い、g を f の対極、f を g の対極と言う。
608Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 14:32:21
>>603の修正

X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を単調減少写像(>>569)とする。
Y^o を Y の双対前順序集合(>>168)とする。
f^o:X → Y^o を f^o(x) = f(x) で定義し、
g^o:Y^o → X を g^o(y) = g(y) で定義する。

このとき、(f, g) がGalois対(>>605)であるとは
(f^o, g^o) が随伴対(>>599)であることを意味する。
609Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 15:17:15

G を群とし X を G-集合(過去スレ004の388)とする。
P(G) と P(X) をそれぞれ G と X の冪集合とする。

f:P(G) → P(X) を S ∈ P(G) のとき
f(S) = {x ∈ X; 全ての s ∈ S に対して sx = x} で定義する。

g:P(X) → P(G) を A ∈ P(X) のとき
g(A) = {s ∈ G; 全ての x ∈ A に対して sx = x} で定義する。

このとき (f, g) はGalois対(>>605)である。
610Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 15:25:45

L を可換体とし K をその部分体とする。
L の自己同型で K の各元を固定するもの全体のなす群を Aut(L/K) とする。
G = Aut(L/K) とおく。
L は G-集合(過去スレ004の388)である。
よって、>>609のGalois対(>>605)が存在する。
611Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 15:36:17

n を整数 n ≧ 1 とし K を可換体とする。
A = K[X_1、...、X_n] を K 上の多項式環とする。
X = K^n とおく。
P(A) と P(X) をそれぞれ A と X の冪集合とする。

α:P(A) → P(X) を P ∈ P(A) のとき
α(P) = {x ∈ X; 全ての f ∈ P に対して f(x) = 0} で定義する。

β:P(X) → P(A) を S ∈ P(X) のとき
β(S) = {f ∈ A; 全ての x ∈ S に対して f(x) = 0} で定義する。

このとき (α, β) はGalois対(>>605)である。
612Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 15:46:56

A を可換環とする。
X を A の素イデアルの集合とする。

P(A) と P(X) をそれぞれ A と X の冪集合とする。

α:P(A) → P(X) を E ∈ P(A) のとき
α(E) = {p ∈ X; E ⊂ p} で定義する。

β:P(X) → P(A) を S ∈ P(X) のとき
β(S) = ∩S で定義する。

このとき (α, β) はGalois対(>>605)である。
613Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 16:13:44
命題
X を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
上随伴(>>559)を持つ単調増加写像(>>558) f:X → X 全体 Lad(X) は
写像の合成によりモノイド(過去スレ017の299)となる。

証明
>>601>>597より、Lad(X) は写像の合成に関して閉じている。
X の単位写像を 1_X とすれば (1_X、1_X) は随伴対(>>599)であるから 1_X ∈ Lad(X) である。
よって、Lad(X) はモノイドである。
証明終
614Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 16:29:08
命題
X を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
下随伴(>>559)を持つ単調増加写像(>>558) f:X → X 全体 Uad(X) は
写像の合成によりモノイド(過去スレ017の299)となる。

証明
>>613と同様である。
615Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 16:36:15
命題
X、Y、Z を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
f:X → Y と f’:Y → Z を単調減少写像(>>569)とする。
f の対極(>>607)を g とし、f’の対極を g’とする。
このとき、f’f の対極は gg’である。

証明
>>608>>597より得られる。
616Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/22(土) 17:16:23
命題
X を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
対極(>>607)を持つ単調減少写像(>>569) f:X → X 全体 Pol(X) は
写像の合成によりモノイド(過去スレ017の299)となる。

証明
>>615より、Pol(X) は写像の合成に関して閉じている。
X の単位写像を 1_X とすれば (1_X、1_X) はGalois対(>>605)であるから 1_X ∈ Pol(X) である。
よって、Pol(X) はモノイドである。
証明終
617Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 08:13:48
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
f:X → Y を単調減少写像>>569)とする。
g:Y → X を単調減少写像で gf 〜 1_X (>>579)かつ fg 〜 1_Y (>>579)となるとき
g を f の準逆写像という。
ここで、1_X および 1_Y はそれぞれ X、Y の単位写像である。
このとき、f および g は反同値写像または単に反同値と言い、X と Y は反同値であると言う。
618Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 08:38:27
命題
X を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
上随伴(>>559)を持つ単調増加写像(>>558) f:X → X 全体を Lad(X) とする。
下随伴(>>559)を持つ単調増加写像(>>558) f:X → X 全体を Uad(X) とする。
Lad(X) および Uad(X) は>>579より前順序集合となる。

f ∈ Lad(X) のとき f の上随伴(の一つ)を f+ と書く。
α:Lad(X) → Uad(X) を α(f) = f+ で定義する(選択公理を使う)。

g ∈ Uad(X) のとき g の下随伴(の一つ)を g_ と書く。
β:Uad(X) → Lad(X) を β(g) = g_ で定義する(選択公理を使う)。

このとき α と β は反同値(>>617)であり、互いに準逆写像(>>617)である。

証明
f、g ∈ Lad(X)、f ≦ g とする。
>>590より、任意の a ∈ X に対して f^(-1)((-∞, a]) = (-∞, f+(a)] である。
同様に g^(-1)((-∞, a]) = (-∞, g+(a)] である。

a ∈ X のとき g(x) ≦ a なら f(x) ≦ g(x) ≦ a
よって、g^(-1)((-∞, a]) ⊂ f^(-1)((-∞, a])
よって、(-∞, g+(a)] ⊂ (-∞, f+(a)]
よって、g+(a) ≦ f+(a)
よって、g+ ≦ f+
よって、α は単調減少写像である。

同様に β は単調減少写像である。

>>593より、任意の f ∈ Lad(X) に対して f 〜 (f+)- (>>579)である。
同様に、任意の g ∈ Uad(X) に対して g 〜 (g-)+ (>>579)である。
よって、α と β は反同値(>>617)であり、互いに準逆写像(>>617)である。
証明終
619Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 08:42:18
命題
X を順序集合とする。
上随伴(>>559)を持つ単調増加写像(>>558) f:X → X 全体を Lad(X) とする。
下随伴(>>559)を持つ単調増加写像(>>558) f:X → X 全体を Uad(X) とする。
Lad(X) および Uad(X) は>>579より順序集合となる。

f ∈ Lad(X) のとき f の上随伴を f+ と書く。
α:Lad(X) → Uad(X) を α(f) = f+ で定義する。

g ∈ Uad(X) のとき g の下随伴を g_ と書く。
β:Uad(X) → Lad(X) を β(g) = g_ で定義する。

このとき α と β は反同型(>>422)であり、互いに逆写像である。

証明
>>618より明らかである。
620Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 09:19:27
命題
X を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
上随伴(>>559)を持つ単調増加写像(>>558) f:X → X 全体を Lad(X) とする。
f ∈ Lad(X) のとき f の上随伴(の一つ)を f+ と書く。
このとき、f 〜 f+ ⇔ f^2 〜 1 (>>579)

証明
f 〜 f+ ⇒ f^2 〜 1 の証明:
f 〜 f+ とする。
1 ≦ (f+)f 〜 f^2
よって、1 ≦ f^2

f^2 〜 f(f+) ≦ 1
よって、f^2 ≦ 1

よって、f^2 〜 1

f^2 〜 1 ⇒ f = f+ の証明:
f^2 〜 1 とする。
1 ≦ f^2 かつ f^2 ≦ 1 である。
よって、f 〜 f+
証明終
621Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 09:20:52
命題
X を順序集合とする。
上随伴(>>559)を持つ単調増加写像(>>558) f:X → X 全体を Lad(X) とする。
f ∈ Lad(X) のとき f の上随伴を f+ と書く。
このとき、f = f+ ⇔ f^2 = 1

証明
>>620より明らかである。
622Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 09:35:53
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y を単調増加写像(>>558)で上随伴(>>559) g を持つとする。
このとき以下が成り立つ。

(1) fgf 〜 f (>>579)

(2) gfg 〜 g

証明
(1)
任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
よって、f(x) ≦ fgf(x)

任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y
よって、任意の x ∈ X に対して y = f(x) とおけば、
fgf(x) ≦ f(x)

以上から fgf 〜 f(x)

(2)
任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y
よって、gfg(y) ≦ g(y)

任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
よって、任意の y ∈ Y に対して x = g(y) とおけば、
g(y) ≦ gfg(y)

以上から gfg 〜 g
証明終
623Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 10:15:39
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を写像とする。
f(x) 〜 f(y) (>>567)なら x 〜 y となるとき f を本質的に単射と言う。
624Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 10:32:40
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → X を単調増加写像(>>558)で上随伴(>>559) g を持つとする。
このとき以下は互いに同値である。

(1) gf 〜 1 (>>579)

(2) f は本質的に単射(>>623)である。

(3) f は本質的に全射(>>582)である。

証明
(1) ⇒ (2)
f(x) 〜 f(y) なら x 〜 g(f(x)) 〜 g(f(y)) 〜 y
よって、x 〜 y となる。

(2) ⇒ (1)
>>622より、任意の x ∈ X に対して fgf(x) 〜 f(x)
f は本質的に単射だから gf(x) 〜 x

(1) ⇒ (3)
任意の x ∈ X に対して g(f(x)) 〜 x
よって、g は本質的に全射である。

(3) ⇒ (1)
f は本質的に全射だから任意の y ∈ X に対して g(x) 〜 y となる x ∈ X がある。
>>622より、gfg(x) 〜 g(x)
よって、gf(y) 〜 y
証明終
625Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 10:36:06
命題
X を順序集合とする。
f:X → X を単調増加写像(>>558)で上随伴(>>559) g を持つとする。
このとき以下は互いに同値である。

(1) gf = 1

(2) f は単射である。

(3) f は全射である。

証明
>>624より明らかである。
626Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 13:21:29
定義
X を任意の集合とする。
R を X 上の任意の2項関係とする。
即ち R は X×X の部分集合である。
x ∈ X のとき R(x) = {y ∈ X; (x, y) ∈ R} とおく。
A ⊂ X のとき R(A) = {y ∈ X; (x, y) ∈ R となる x ∈ A がある} とおく。
R(A) = ∪{R(x); x ∈ A} である。
627Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 13:25:23

X を任意の集合とする。
P(X) を X の冪集合とする。
P(X) は包含関係により順序集合となる。
R を X 上の任意の2項関係とする。
即ち R は X×X の部分集合である。

α:P(X) → P(X) を
α(A) = R(A) (>>626)により定義する。
β:P(X) → P(X) を
β(A) = {x ∈ X; R(x) ⊂ A} により定義する。

このとき (α, β) は随伴対(>>599)である。

証明
明らかに α と β は単調増大である。
A ∈ P(X) のとき
β(α(A)) = {x ∈ X; R(x) ⊂ R(A)} である。
よって、A ⊂ β(α(A))

α(β(A)) = {y ∈ X; (x, y) ∈ R となる x ∈ β(A) がある}
よって、y ∈ α(β(A)) のとき (x, y) ∈ R となる x ∈ β(A) がある。
よって、y ∈ R(x) ⊂ A
よって、α(β(A)) ⊂ A

以上から (α, β) は随伴対(>>599)である。
証明終
628Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 14:23:20
命題
X を任意の集合とする。
P(X) を X の冪集合とする。
P(X) は包含関係により順序集合となる。
f:P(X) → P(X) を単調増加写像(>>558)上随伴(>>559) g を持つとする。
このとき X 上の2項関係 R があり、
任意の A ∈ P(X) に対して f(A) = R(A) (>>626) である。

証明
R = {(x, y) ∈ X×X; y ∈ f({x})} とおく。
任意の x ∈ X に対して f({x}) = R({x}) である。
任意の A ∈ P(X) に対して A = ∪{{x}; x ∈ A} である。
よって、>>584より、f(A) = ∪{f({x}); x ∈ A} である。
よって、f(A) = ∪{R({x}); x ∈ A} = R(A)
証明終
629Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 14:25:14
>>628の修正

命題
X を任意の集合とする。
P(X) を X の冪集合とする。
P(X) は包含関係により順序集合となる。
f:P(X) → P(X) を単調増加写像(>>558)で上随伴(>>559) g を持つとする。
このとき X 上の2項関係 R があり、
任意の A ∈ P(X) に対して f(A) = R(A) (>>626) である。

証明
R = {(x, y) ∈ X×X; y ∈ f({x})} とおく。
任意の x ∈ X に対して f({x}) = R({x}) である。
任意の A ∈ P(X) に対して A = ∪{{x}; x ∈ A} である。
よって、>>584より、f(A) = ∪{f({x}); x ∈ A} である。
よって、f(A) = ∪{R({x}); x ∈ A} = R(A)
証明終
630Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 14:41:06
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y と g:Y → X を単調減少写像(>>569)で
(f, g) をGalois対(>>605)とする。

このとき以下が成り立つ。

(1) fgf 〜 f (>>579)

(2) gfg 〜 g

証明
(1)
任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
よって、f(x) ≧ fgf(x)

任意の y ∈ Y に対して y ≦ fg(y)
よって、任意の x ∈ X に対して y = f(x) とおけば、
f(x) ≦ fgf(x)

以上から fgf 〜 f

(2)
任意の y ∈ Y に対して y ≦ fg(y)
よって、g(y) ≧ gfg(y)

任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
よって、任意の y ∈ Y に対して x = g(y) とおけば、
g(y) ≦ gfg(y)

以上から gfg 〜 g
証明終
631Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 14:44:57
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → X を写像とする。
f が次の以下の性質を持つとき f を X の閉包写像(closure map)と言う。

(1) f は単調増加(>>569)である。

(2) 任意の x ∈ X に対して x ≦ f(x)

(3) f^2 〜 f (>>579)
632Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 14:50:33
>>631の修正

定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → X を写像とする。
f が次の以下の性質を持つとき f を X の閉包作用子(closure operator)と言う。

(1) f は単調増加(>>569)である。

(2) 任意の x ∈ X に対して x ≦ f(x)

(3) f^2 〜 f (>>579)
633Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 14:52:37
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → X を写像とする。
f が次の以下の性質を持つとき f を X の開核作用子(kernel operator)と言う。

(1) f は単調増加(>>569)である。

(2) 任意の x ∈ X に対して f(x) ≦ x

(3) f^2 〜 f (>>579)
634Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 15:04:12

X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y と g:Y → X を単調増加写像(>>569)で
(f, g) を随伴対(>>599)とする。

このとき gf は閉包作用子(>>632)である。

証明
(1) gf は単調増加である。

(2) 任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)

(3) >>622より、fgf 〜 f
よって、gfgf 〜 gf
証明終
635Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 15:08:29

X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y と g:Y → X を単調増加写像(>>569)で
(f, g) を随伴対(>>599)とする。

このとき fg は開核作用子(>>633)である。

証明
(1) fg は単調増加である。

(2) 任意の x ∈ X に対して fg(x) ≦ x

(3) >>622より、gfg 〜 g
よって、fgfg 〜 fg
証明終
636Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 16:10:02

X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y と g:Y → X を単調減少写像(>>569)で
(f, g) をGalois対(>>605)とする。

このとき gf および fg は閉包作用子(>>632)である。

証明
(1) gf は単調増加である。

(2) 任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)

(3) >>630より、fgf 〜 f
よって、gfgf 〜 gf

以上から gf は閉包作用子である。
fg が閉包作用子であることも同様に証明される。
証明終
637Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 16:16:10
>>635の修正


X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y と g:Y → X を単調増加写像(>>569)で
(f, g) を随伴対(>>599)とする。

このとき fg は開核作用子(>>633)である。

証明
(1) fg は単調増加である。

(2) 任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y

(3) >>622より、gfg 〜 g
よって、fgfg 〜 fg
証明終
638Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 18:19:44
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、h:X → X を閉包作用子(>>632)とする。
このとき順序集合 Y と単調増加写像 f:X → Y と単調増加写像 g:Y → X で
(f, g) が随伴対(>>599)となるものがあり、h = gf となる。

証明
X 上の同値関係 R を (x, y) ∈ R ⇔ h(x) 〜 h(y) (>>567)で定義する。
Y = X/R とおき π:X → Y を標準写像とする。
Y における順序関係を π(x) ≦ π(y) ⇔ h(x) ≦ h(y) により定義する。
x、y ∈ X、x ≦ y なら h(x) ≦ h(y) だから π(x) ≦ π(y)
よって、π は単調増加である。

選択公理により写像 ψ:Y → X で各 γ ∈ Y に対して γ = π(ψ(γ)) となるものがある。
g:Y → X を g = hψ により定義する。
x、y ∈ X、π(x) ≦ π(y) なら g(π(x)) 〜 h(x)、g(π(y)) 〜 h(y)
よって、g(π(x)) ≦ g(π(y))
よって、g は単調増加である。

任意の x ∈ X に対して y = ψ(π(x)) とおくと (x, y) ∈ R であるから h(x) 〜 h(y)
よって、g(π(x)) = hψ(π(x)) 〜 h(x) ≧ x
よって、g(π(x)) ≧ x

他方、任意の x ∈ X に対して x 〜 ψ(π(x))
h は単調増加だから h(x) 〜 hψ(π(x))
よって、π(h(x)) = π(hψ(π(x)))
h(x) 〜 h^2(x) だから π(h(x)) = π(x)
よって、π(g(π(x))) = π(hψ(π(x))) = π(x)

以上から (π, g) は随伴対である。
証明終
639Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/23(日) 18:25:32
>>638の修正

命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、h:X → X を閉包作用子(>>632)とする。
このとき順序集合 Y と単調増加写像 f:X → Y と単調増加写像 g:Y → X で
(f, g) が随伴対(>>599)となるものがあり、h 〜 gf (>>579)となる。

証明
X 上の同値関係 R を (x, y) ∈ R ⇔ h(x) 〜 h(y) (>>567)で定義する。
Y = X/R とおき π:X → Y を標準写像とする。
Y における順序関係を π(x) ≦ π(y) ⇔ h(x) ≦ h(y) により定義する。
x、y ∈ X、x ≦ y なら h(x) ≦ h(y) だから π(x) ≦ π(y)
よって、π は単調増加である。

選択公理により写像 ψ:Y → X で各 γ ∈ Y に対して γ = π(ψ(γ)) となるものがある。
g:Y → X を g = hψ により定義する。
x、y ∈ X、π(x) ≦ π(y) なら g(π(x)) 〜 h(x)、g(π(y)) 〜 h(y)
よって、g(π(x)) ≦ g(π(y))
よって、g は単調増加である。
任意の x ∈ X に対して y = ψ(π(x)) とおくと (x, y) ∈ R であるから h(x) 〜 h(y)
よって、g(π(x)) = hψ(π(x)) 〜 h(x) ≧ x
よって、gπ 〜 h で g(π(x)) ≧ x

他方、任意の x ∈ X に対して x 〜 ψ(π(x))
h は単調増加だから h(x) 〜 hψ(π(x))
よって、π(h(x)) = π(hψ(π(x)))
h(x) 〜 h^2(x) だから π(h(x)) = π(x)
よって、π(g(π(x))) = π(hψ(π(x))) = π(x)

以上から (π, g) は随伴対である。
よって、f = π とおけばよい。
証明終
640Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 05:56:07
>>639の修正

命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、h:X → X を閉包作用子(>>632)とする。
このとき順序集合 Y と単調増加写像 f:X → Y と単調増加写像 g:Y → X で
(f, g) が随伴対(>>599)となるものがあり、h 〜 gf (>>579)となる。

証明
X 上の同値関係 R を (x, y) ∈ R ⇔ h(x) 〜 h(y) (>>567)で定義する。
Y = X/R とおき π:X → Y を標準写像とする。
Y における順序関係を π(x) ≦ π(y) ⇔ h(x) ≦ h(y) により定義する。
x、y ∈ X、x ≦ y なら h(x) ≦ h(y) だから π(x) ≦ π(y)
よって、π は単調増加である。

選択公理により写像 ψ:Y → X で各 γ ∈ Y に対して γ = π(ψ(γ)) となるものがある。
g:Y → X を g = hψ により定義する。
任意の x ∈ X に対して (ψπ(x)、x) ∈ R だから g(π(x)) = h(ψπ(x)) 〜 h(x) ≧ x
よって、gπ 〜 h で g(π(x)) ≧ x

x、y ∈ X、π(x) ≦ π(y) なら g(π(x)) 〜 h(x) ≦ h(y) 〜 g(π(y))
よって、g(π(x)) ≦ g(π(y))
よって、g は単調増加である。

上記より、任意の x ∈ X に対して h(x) 〜 hψ(π(x))
よって、π(h(x)) = π(hψ(π(x))) = π(g(π(x)))
一方、h(x) 〜 h^2(x) だから π(h(x)) = π(x)
よって、π(g(π(x))) = π(x)

以上から (π, g) は随伴対である。
よって、f = π とおけばよい。
証明終
641Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 06:14:30
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、h:X → X を開核作用子(>>633)とする。
このとき順序集合 Y と単調増加写像 f:Y → X と単調増加写像 g:X → Y で
(f, g) が随伴対(>>599)となるものがあり、h 〜 fg (>>579)となる。

証明
この命題は>>640の双対であるが、一応証明する。

X 上の同値関係 R を (x, y) ∈ R ⇔ h(x) 〜 h(y) (>>567)で定義する。
Y = X/R とおき π:X → Y を標準写像とする。
Y における順序関係を π(x) ≦ π(y) ⇔ h(x) ≦ h(y) により定義する。
x、y ∈ X、x ≦ y なら h(x) ≦ h(y) だから π(x) ≦ π(y)
よって、π は単調増加である。

選択公理により写像 ψ:Y → X で各 γ ∈ Y に対して γ = π(ψ(γ)) となるものがある。
f:Y → X を f = hψ により定義する。
任意の x ∈ X に対して (ψπ(x)、x) ∈ R だから f(π(x)) = h(ψπ(x)) 〜 h(x) ≦ x
よって、fπ 〜 h で f(π(x)) ≦ x

x、y ∈ X、π(x) ≦ π(y) なら f(π(x)) 〜 h(x) ≦ h(y) 〜 f(π(y))
よって、f(π(x)) ≦ f(π(y))
よって、f は単調増加である。

上記より、任意の x ∈ X に対して h(ψπ(x)) 〜 h(x)
よって、π(f(π(x))) = π(hψ(π(x))) = π(h(x))
一方、h(x) 〜 h^2(x) だから π(h(x)) = π(x)
よって、π(f(π(x))) = π(x)

以上から (f, π) は随伴対である。
よって、g = π とおけばよい。
証明終
642Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 07:20:57
>>599>>605の修正

定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を写像とする。
任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して

f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)

となるとき四つ組 Γ = (X, f, g, Y) をGalois対応(Galois connection)と言う。
f を Γ の左随伴部分(left adjoint part)、
g を Γ の右随伴部分(right adjoint part)と言う。
f は g の左随伴(left adjoint)、g は f の右随伴(right adjoint)と言う。

誤解の恐れがない場合、Galois対応 (X, f, g, Y) を (f, g) とも略記する。
643Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 07:30:01
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y を写像とする。
Galois対応(>>642) Γ = (X, f, g, Y) があるとき f を左随伴写像または左随伴と言う。
Galois対応(>>642) Γ = (X, g, f, Y) があるとき f を右随伴写像または右随伴と言う。
644Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 07:50:26
命題
(X, f, g, Y)をGalois対応(>>642)とする。
このとき、
任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y

証明
任意の x ∈ X に対して f(x) ≦ f(x)
よって、x ≦ gf(x)

任意の y ∈ Y に対して g(y) ≦ g(y)
よって、fg(y) ≦ y
証明終
645Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 07:58:16
命題
Γ = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
このとき、f および g は単調増加(>>569)である。

証明
x、x’∈ X、x ≦ x’とする。
>>644より x’ ≦ gf(x’) である。
よって x ≦ gf(x’) である。
よって f(x) ≦ f(x’) である。
よって、f は単調増加である。

y、y’∈ X、y ≦ y’とする。
>>644より fg(y) ≦ y である。
よって fg(y) ≦ y’である。
よって g(y) ≦ g(y’) である。
よって、g は単調増加である。
証明終
646Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 09:07:35
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を写像とする。

以下の条件は互いに同値である。

(1) (X, f, g, Y) はGalois対応(>>642)である。

(2) f および g は単調増加(>>569)であり、
任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y

証明
(1) ⇒ (2)
>>645より、f および g は単調増加(>>569)である。
>>644より、
任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y

(2) ⇒ (1)
任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して、
g は単調増加だから f(x) ≦ y なら x ≦ gf(x) ≦ g(y)
よって、x ≦ g(y)

f は単調増加だから x ≦ g(y) なら f(x) ≦ fg(y) ≦ y
よって、f(x) ≦ y
証明終
647Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 09:14:39
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → X を閉包作用子(>>632)とする。
f に関する閉元全体(>>486)を Y とする。
g:Y → X を包含写像とする。
このとき (X, f, g, Y) はGalois対応(>>642)である。

証明
f および g は単調増加(>>569)である。

任意の x ∈ X に対して x ≦ f(x) = gf(x)
任意の y ∈ Y に対して fg(y) = f(y) = y
よって、>>646より、X, f, g, Y) はGalois対応である。
証明終
648Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 09:24:42
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)で、
Y が X の部分集合で g が包含写像とする。
このとき、f は閉包作用子(>>632)であり、
Y は f に関する閉元全体(>>486)である。

証明
>>645より、f は単調増加(>>569)である。
>>644より、
任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x) = f(x)
よって、x ≦ f(x)

任意の y ∈ Y に対して f(y) = fg(y) ≦ y
よって、f(y) ≦ y
y ≦ f(y) だから f(y) = y である。

よって、任意の x ∈ X に対して f(f(x)) = f(x)

以上から f は閉包作用子であり、Y は f に関する閉元全体である。
証明終
649Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 09:31:24
>>647の双対

命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → X を開核作用子(>>633)とする。
f に関する開元(>>492)全体を Y とする。
g:Y → X を包含写像とする。
このとき (X, g, f, Y) はGalois対応(>>642)である。
650Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 09:42:30
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → X を閉包作用子(>>632)とする。

x ∈ X に対して f(x) を x の f に関する閉包(closure)と言う。
f(x) 〜 x (>>567)のとき x を f に関する閉元(closed element)と言う。
651Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 09:54:16
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → X を開核作用子(>>633)とする。

x ∈ X に対して f(x) を f に関する x の内部(interior)または開核(open kernel)と言う。
f(x) 〜 x (>>567)のとき x を f に関する開元(open element)と言う。
652Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 12:37:35
>>647の修正

命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → X を閉包作用子(>>632)とする。
f に関する閉元(>>650)全体を Y とする。
f(X) ⊂ Y であるから f は写像 f:X → Y と見なせる。
g:Y → X を包含写像とする。

このとき (X, f, g, Y) はGalois対応(>>642)である。

証明
f および g は単調増加(>>569)である。

任意の x ∈ X に対して x ≦ f(x) = gf(x)
任意の y ∈ Y に対して fg(y) = f(y) 〜 y
よって、fg(y) ≦ y

よって、>>646より、(X, f, g, Y) はGalois対応である。
証明終
653Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 13:18:04
定義
I を集合とし、(X_i)_I を I を添字集合とする前順序集合(過去スレ018の657)の族とする。
X = ΠX_i を (X_i)_I の直積集合とする。
(x_i)、(y_i) ∈ X とする。
各 i ∈ I に対して x_i ≦ y_i となるとき (x_i) ≦ (y_i) と定義する。
このとき X は2項関係 ≦ により前順序集合となる。
これを (X_i)_I の直積前順序集合と言う。
今後、特に断らない限り (X_i)_I の直積集合 ΠX_i はこの前順序により前順序集合と見なす。
654Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 13:30:10
前順序集合(過去スレ008の139)の全体は単調増加写像(>>558)を射とすることにより圏となる。
この圏を Preord と書く。
I を集合とし、(X_i)_I を I を添字集合とする前順序集合(過去スレ018の657)の族とする。
X = ΠX_i (>>653)とおく。
各 i ∈ I に対して p_i:X → X_i を射影とする。
このとき、湧き出し(過去スレ018の713) (p_i:X → X_i)_I は
Preord における積(過去スレ018の858)である。
655Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 13:41:31
定義
X を集合とし、Y を前順序集合(過去スレ018の657)とする。
X から Y への写像全体を Y^X とする。
Y^X は X を添字集合とする集合の族 (Y_x)_X の直積と見なせる。
ここで、各 x ∈ X に対して Y_x = Y である。
よって、>>653より、Y^X は前順序集合となる。
よって、f、g ∈ Y^X で任意の x ∈ X に対して f(x) ≦ g(x) となるとき、f ≦ g と書く。
f ≦ g かつ g ≦ f のとき f と g は同値と言い、f 〜 g と書く(>>567)。
656Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 13:47:17
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
このとき以下が成り立つ。

(1) fgf 〜 f (>>655)

(2) gfg 〜 g (>>655)

証明
(1)
>>644より、任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
>>645より、f は単調増加であるから f(x) ≦ fgf(x)

>>644より、任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y
よって、任意の x ∈ X に対して y = f(x) とおけば、
fgf(x) ≦ f(x)

以上から fgf 〜 f

(2)
>>644より、任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y
>>645より、g は単調増加であるから gfg(y) ≦ g(y)

>>644より、任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
よって、任意の y ∈ Y に対して x = g(y) とおけば、
g(y) ≦ gfg(y)

以上から gfg 〜 g
証明終
657Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 14:03:04
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、Y を X の部分集合とする。
h:Y → X を包含写像とする。
h が本質的に全射(>>582)のとき Y は X において順序密と言う。
Y は X の順序密な部分集合という。
658Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 14:47:13
>>648の修正

命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)で、
Y が X の部分集合で g が包含写像とする。
このとき、

(1) gf は閉包作用子(>>632)である。
(2) Y は gf に関する閉元(>>650)全体の順序密(>>657)な部分集合である。

証明
(1)
>>645より、gf は単調増加(>>569)である。
>>644より、任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
>>656より、任意の x ∈ X に対して fgf(x) 〜 f(x)
よって、gfgf(x) 〜 gf(x)

以上から f は閉包作用子である。

(2)
gf に関する閉元全体を C とする。
>>644より、任意の y ∈ Y に対して gf(y) = f(y) = f(g(y)) ≦ y
>>644より、y ≦ gf(y)
よって、gf(y) 〜 y
よって、Y ⊂ C

任意の x ∈ C に対して f(x) = gf(x) 〜 x
f(x) ∈ Y だから Y は C の順序密な部分集合である。
証明終
659Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 16:02:35
>>649の修正

命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → X を開核作用子(>>633)とする。
f に関する開元(>>651)全体を Y とする。
f(X) ⊂ Y であるから f は写像 f:X → Y と見なせる。
g:Y → X を包含写像とする。
このとき (X^o, f, g, Y^o) はGalois対応(>>642)である。

ここで X^o と Y^o はそれぞれ X と Y の双対前順序集合(>>168)である。

証明
f:X^o → X^o は閉包作用子(>>632)である。
Y^o は f に関する閉元(>>650)全体である。
よって、本命題は>>652から得られる。
証明終
660Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 16:10:22
>>658の修正

命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)で、
Y が X の部分集合で g が包含写像とする。
このとき、

(1) gf は閉包作用子(>>632)である。
(2) Y は gf に関する閉元(>>650)全体の順序密(>>657)な部分集合である。

証明
(1)
>>645より、gf は単調増加(>>569)である。
>>644より、任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
>>656より、任意の x ∈ X に対して fgf(x) 〜 f(x)
よって、gfgf(x) 〜 gf(x)

以上から gf は閉包作用子である。

(2)
gf に関する閉元全体を C とする。
>>644より、任意の y ∈ Y に対して gf(y) = f(y) = f(g(y)) ≦ y
>>644より、y ≦ gf(y)
よって、gf(y) 〜 y
よって、Y ⊂ C

任意の x ∈ C に対して f(x) = gf(x) 〜 x
f(x) ∈ Y だから Y は C の順序密な部分集合である。
証明終
661Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 16:52:04
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)で、
X が Y の部分集合で f が包含写像とする。
このとき、

(1) fg は開核作用子(>>633)である。
(2) X は fg に関する開元(>>651)全体の順序密(>>657)な部分集合である。

証明
(1)
>>645より、fg は単調増加(>>569)である。
>>644より、任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y
>>656より、任意の y ∈ Y に対して gfg(y) 〜 g(y)
よって、fgfg(y) 〜 fg(y)

以上から fg は開核作用子である。

(2)
fg に関する開元全体を U とする。
>>644より、任意の x ∈ X ⊂ Y に対して fg(x) ≦ x
>>644より、x ≦ gf(x) = g(x) = fg(x)
よって、fg(x) 〜 x
よって、X ⊂ U

任意の y ∈ U に対して g(y) = fg(y) 〜 y
g(y) ∈ X だから X は U の順序密な部分集合である。
証明終
662Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 17:27:43
>>660の前に次の命題を置くべきだった。

命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
このとき、

(1) gf は閉包作用子(>>632)である。
(2) g(Y) は gf に関する閉元(>>650)全体の順序密(>>657)な部分集合である。

証明
(1)
>>645より、gf は単調増加(>>569)である。
>>644より、任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
>>656より、任意の x ∈ X に対して fgf(x) 〜 f(x)
よって、gfgf(x) 〜 gf(x)

以上から gf は閉包作用子である。

(2)
gf に関する閉元全体を C とする。
>>656より、任意の y ∈ Y に対して gfg(y) 〜 g(y)
よって、g(y) ∈ C
よって、g(Y) ⊂ C

任意の x ∈ C に対して gf(x) 〜 x
よって、g(Y) は C の順序密(>>657)な部分集合である。
証明終
663Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 17:33:30
>>661の前に次の命題を置くべきだった。

命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
このとき、

(1) fg は開核作用子(>>633)である。
(2) f(X) は fg に関する開元(>>651)全体の順序密(>>657)な部分集合である。

証明
(1)
>>645より、fg は単調増加(>>569)である。
>>644より、任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y
>>656より、任意の y ∈ Y に対して gfg(y) 〜 g(y)
よって、fgfg(y) 〜 fg(y)

以上から fg は開核作用子である。

(2)
fg に関する開元全体を U とする。
>>656より、任意の x ∈ X に対して fgf(x) 〜 f(x)
よって、f(x) ∈ U
よって、f(X) ⊂ U

任意の y ∈ U に対して fg(y) 〜 y
よって、f(X) は U の順序密(>>657)な部分集合である。
証明終
664Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 17:39:36
定義
Γ = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
>>662より gf は閉包作用子(>>632)である。
gf に関する閉元(>>650)を Γ-閉元と言う。

>>663より fg は開核作用子(>>633)である。
fg に関する開元(>>651)を Γ-開元と言う。
665Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 17:45:49
このあたりは次の記事を参考にしている。
Wikipediaより抜粋:
Marcel Erne, Jurgen Koslowski, Austin Melton, George E. Strecker,
A primer on Galois connections,
in: Proceedings of the 1991 Summer Conference on General Topology and Applications
in Honor of Mary Ellen Rudin and Her Work,
Annals of the New York Academy of Sciences, Vol. 704, 1993, pp. 103-125.
(Freely available online in various file formats PS.GZ PS,
it presents many examples and results, as well as notes on the different notations
and definitions that arose in this area.)
666Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 18:11:04
定義
Γ = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
f が単射のとき Γ は余反射(coreflection)と言う。
g が単射のとき Γ は反射(reflection)と言う。
667Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 18:15:49
定義
Γ = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
X が Y の部分集合で f が包含写像のとき Γ を開核対応(interior connection)と言う。
Y が X の部分集合で g が包含写像のとき Γ を閉包対応(closure connection)と言う。
668Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 18:30:11
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
X の部分集合 F は任意の x ∈ X に対して
[x, +∞) ∩ F = {y ∈ F; x ≦ y} に最小元が存在するとき
X の閉包系(closure system)という。
このとき、[x, +∞) ∩ F の最小元を x~ または cl(x) と書き x の閉包(closure)という。
x ∈ X の閉包は同値を除いて一意に定まる。
X が順序集合のときは x ∈ X の閉包は一意に定まる。
669Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 21:02:25
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の部分集合とする。
A の元と同値(>>567)な元は A に属すとき A は X の飽満(replete)な部分集合と言う。
670Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 21:05:58
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の部分集合とする。
A~ = {x ∈ X; x 〜 a となる a ∈ A がある} を A の飽満化と言う。
A~ は A を含む最小の飽満(>>669)な部分集合である。
671Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/24(月) 21:23:30
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
F を X の閉包系(>>668)とする。
各 x ∈ X に対して [x, +∞) ∩ F の最小元 cl(x) を選択公理により選び
写像 f:X → X を f(x) = cl(x) により定義する。
このとき f は X の閉包作用子(>>632)である。

証明
x, y ∈ X、x ≦ y のとき [y, +∞) ∩ F ⊂ [x, +∞) ∩ F である。
よって、f(x) ≦ f(y) である。

x ∈ X のとき x ≦ f(x) である。

x ∈ X のとき f(x) ∈ F であるから f(f(x)) 〜 f(x)

以上から f は閉包作用子である。
証明終
672Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/25(火) 06:14:53
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → X を閉包作用子(>>632)とする。
f に関する閉元(>>650)全体 F はX の飽満(>>669)な閉包系(>>668)である。

証明
x ∈ F、x 〜 y (>>567)とする。
y 〜 x 〜 f(x) 〜 f(y) より、y 〜 f(y)
よって、y ∈ F
よって、F は飽満である。

x ∈ X に対して x ≦ y、y ∈ F とする。
f(x) ≦ f(y) 〜 y
よって、f(x) ≦ y
よって、f(x) は [x, +∞) ∩ F の最小元である。
よって、F は X の閉包系である。
証明終
673Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/25(火) 06:59:03
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
X の閉包作用子(>>632)全体を Clop(X) と書く。
f、g ∈ Clop(X) とし、任意の x ∈ X に対して f(x) 〜 g(x) (>>567) のとき
f 〜 g と書いた(>>655)。これは Clop(X) 上の同値関係である。
この同値関係による同値類全体を Clop(X)/〜 とする。
f ∈ Clop(X) が属す同値類を [f] と書く。

他方、X の飽満(>>669)な閉包系(>>668)全体を Clsys~(X) と書く。
f ∈ Clop(X) に対して f の閉元(>>650)全体を X(f) と書く。
>>672より X(f) ∈ Clsys~(X) である。
f、g ∈ Clop(X)、f 〜 g のとき明らかに X(f) = X(g) である。
よって、写像 α:Clop(X)/〜 → Clsys~(X) で
任意の f ∈ Clop(X) に対して α([f]) = X(f) となるものが一意に存在する。

F ∈ Clsys~(X) のとき>>671より閉包作用子 f で
各 x ∈ X に対して f(x) は [x, +∞) ∩ F の最小元となるものが存在する。
この f を f_F と書く。
写像 β:Clsys~(X) → Clop(X)/〜 を β(F) = [f_F] により定義する。

このとき α と β は互いに逆写像である。

証明
f ∈ Clop(X) とする。
任意の x ∈ X に対して x ≦ f(x) ∈ X(f) である。
x ≦ y、y ∈ X(f) とする。
f(x) ≦ f(y) 〜 y
よって、f(x) ≦ y
よって、f(x) は [x, +∞) ∩ X(f) の最小元である。
よって、βα([f]) = [f] である。

(続く)
674Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/25(火) 07:00:03
>>673の続き

F ∈ Clsys~(X) とする。
f = f_F とおく。
x ∈ X のとき f(x) ∈ F である。
F は飽満だから f(x) 〜 x なら x ∈ F である。
よって、X(f) ⊂ F である。
他方、x ∈ F なら f(x) 〜 x であるから x ∈ X(f) である。
よって、F ⊂ X(f) である。
よって、F = X(f) である。
よって、αβ(F) = F である。
証明終
675Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/25(火) 08:42:01
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
過去スレ017の281より、X は小さい圏(過去スレ017の280)と見なせる。
f:X → X を閉包作用子(>>632)とする。
f に関する閉元(>>650)全体を Y とする。
x ∈ X、y ∈ Y で x ≦ y とすると、x ≦ f(x) ≦ f(y) = y
よって、X を圏と見たとき f(x) は x の Y-反射(過去スレ018の135)であり、
Y は X の反射的部分圏(過去スレ018の136)である。
676Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/25(火) 09:07:53
定義
C を圏(過去スレ017の340)とする。
D を C の部分圏(過去スレ017の361)とする。
D の対象と同型(過去スレ017の350)な C の対象は常に D の対象であるとき
D は C の飽満(replete)な部分圏と言う。
677Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/25(火) 14:03:45
D を圏 C の充満(過去スレ017の362)な反射的部分圏(過去スレ018の136)とする。
I をグラフ(過去スレ017の325)とし F:I → D を図式(過去スレ017の833)とする。
(f_i:L → F(i))_I を C における F の極限(過去スレ018の839)とする。
r:L → L’を L の D-反射(過去スレ018の135)とする。
各 i ∈ I に対して D-射 g_i:L’→ F(i) で f_i = (g_i)r となるものがある。
u:i → j を任意の I-射とする。
F(u)f_i = f_j であるから F(u)(g_i)r = (g_j)r
よって、F(u)(g_i) = g_j である。
よって、(g_i:L’→ F(i))_I は D における錐(過去スレ018の838)である。
このとき過去スレ020の474より r は同型で (g_i:L’→ F(i))_I は D における極限である。

よって D が C の飽満(>>676)な部分圏であれば L は D の対象である。
678Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/26(水) 20:53:33
>>676の飽満な部分圏とは過去スレ018の81で定義した同型的に閉じた部分圏と同じもである。
679Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/26(水) 20:55:05
>>678
>>676で定義した飽満な部分圏とは過去スレ018の81で定義した同型的に閉じた部分圏と同じものである。
680Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 09:58:17
>>677で引用した過去スレ020の474の証明がやや不透明なので再証明する。

命題(過去スレ020の474)
D を圏 C の充満(過去スレ017の362)な反射的部分圏(過去スレ018の136)とする。
I をグラフ(過去スレ017の325)とし F:I → D を図式(過去スレ017の833)とする。
Φ = (f_i:L → F(i))_I を C における F の極限とする。
r:L → L’を L の D-反射(過去スレ018の135)とする。
各 i に対して D-射 g_i:L’→ F(i) で f_i = (g_i)r となるものがある。
このとき Ψ = (g_i:L’→ F(i))_I は D における F の極限である。

証明
u:i → j を任意の I-射とする。
F(u)f_i = f_j であるから F(u)(g_i)r = (g_j)r
よって、F(u)(g_i) = g_j である。
よって、Ψ = (g_i:L’→ F(i))_I は D における錐(過去スレ018の838)である。
よって、C-射 s:L’→ L で Φs = Ψ (過去スレ018の714)となるものがある。
Φsr = Ψr = Φ
よって、sr = 1_L である。
rsr = r(1_L) = r = (1_L’)r
即ち、(rs)r = (1_L’)r
一方、D は C の充満な部分圏なので rs:L’→ L’は D-射である。
r:L → L’は D-反射であるから rs = 1_L’である。

以上から r:L → L’は同型である。
よって、T = (g_i:L’→ F(i))_I は D における F の極限である。
証明終
681132人目の素数さん:2011/01/28(金) 10:54:44
おまえ、いいかげん、やめろ!

うざいんだよ

自分のブログでもやっとれ
682Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 11:54:55
命題
D を圏 C の反射的部分圏(過去スレ018の136)とする。
F:D → C を包含関手とする。
このとき F は極限を保存(過去スレ019の303)する。

証明
R:C → D を反射関手(過去スレ018の141)とする。
過去スレ019の370より、(R, F) は随伴状況(過去スレ019の362)である。
よって、過去スレ019の464より、F は極限を保存する。
証明終
683Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 13:14:05
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
過去スレ017の281より、X は小さい圏(過去スレ017の280)と見なせる。
Y を X の部分集合とする。
Y が X の反射的部分圏(過去スレ018の136)であるためには
Y が X の閉包系(>>668)であることが必要十分である。
このとき、各 x ∈ X に対して x の Y-反射(過去スレ018の135)は
[x, +∞) ∩ F の最小元である。

証明
自明である。
684132人目の素数さん:2011/01/28(金) 13:17:17
自明なら書くなよ この低脳
685Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 13:24:06
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
Y を X の閉包系(>>668)とする。
A を Y の部分集合とし、Y における A の下限 a が存在するとする。
このとき、a は X における Y の下限でもある。

証明
>>683より、Y は X の反射的部分圏(過去スレ018の136)と見なせる。
よって、本命題は>>682より得られる。
証明終
686β:2011/01/28(金) 13:29:14
くま

仕事ないのw? 四六時中ネットに書き込みかよw
687Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 13:31:34
>>685の修正

命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
Y を X の閉包系(>>668)とする。
A を Y の部分集合とし、Y における A の下限(>>565) a が存在するとする。
このとき、a は X における A の下限でもある。

証明
>>683より、Y は X の反射的部分圏(過去スレ018の136)と見なせる。
よって、本命題は>>682より得られる。
証明終
688Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 13:42:37
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
Y を X の閉包系(>>668)とする。
A を Y の部分集合とし、X における A の下限 c が存在するとする。
このとき、c の閉包(>>668) c~ は c と同値(>>567)であり、Y における A の下限である。

証明
>>683より、Y は X の反射的部分圏(過去スレ018の136)と見なせる。
このとき、c の閉包 c~ は c の Y-反射(過去スレ018の135)である。
よって、本命題は>>680より得られる。
証明終
689Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 13:48:03
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
Y を X の飽満(>>669)な閉包系(>>668)とする。
A を Y の部分集合とし、X における A の下限 c が存在するとする。
このとき、c ∈ Y であり、c は Y における A の下限である。

証明
>>688より明らかである。
690Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 13:59:47
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
Y を X の閉包系(>>668)とする。
A を Y の部分集合とし、X における A の上限(>>565) c が存在するとする。
このとき、c の閉包(>>668) c~ は Y における A の上限である。

証明
>>683より、Y は X の充満(過去スレ017の362)な反射的部分圏(過去スレ018の136)と見なせる。
このとき、c の閉包 c~ は c の Y-反射(過去スレ018の135)である。
よって、本命題は過去スレ020の481より明らかである。
証明終
691Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 14:43:38
演習問題
>>687>>688>>690を圏論を使わないで証明せよ。
692Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 15:09:46
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
X の任意の部分集合の下限が存在するとする。
Y を X の部分集合とする。
Y が X の飽満(>>669)な閉包系(>>668)であるためには
Y の任意の部分集合の X における下限が Y に属すことが必要十分である。

証明
必要性:
>>689で証明されている。

十分性:
Y の任意の部分集合の X における下限が Y に属すとする。
x ∈ X に対して A = {y ∈ Y; x ≦ y} とおく。
仮定より A の X における下限 c は Y に属す。
x ≦ c であるから c ∈ A である。
よって、c は A の最小元である。
よって、Y は X の閉包系である。

a ∈ Y、s ∈ X、a 〜 s とする。
A = {y ∈ Y; s 〜 y} とおく。
a ∈ A であるから A は空でない。
t ∈ X が A の下界(>>564)なら t ≦ a 〜 s より t ≦ s
よって、s は A の X における下限である。
仮定より s ∈ Y である。
よって、Y は飽満である。
証明終
693Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 15:26:18
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
このとき、(Y^o, g, f, X^o) はGalois対応である。
ここで、X^o および Y^o はそれぞれ X と Y の双対前順序集合(>>168)である。

証明
X^o および Y^o の順序関係を ⊂ で表す。

任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して
f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)

よって、任意の x ∈ X^o と任意の y ∈ Y^o に対して
y ⊂ f(x) ⇔ g(y) ⊂ x
よって、(Y^o, g, f, X^o) はGalois対応である。
証明終
694Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 15:30:41
定義
Γ = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
>>693より、Γ^o = (Y^o, g, f, X^o) はGalois対応である。
これを Γ の双対Galois対応と言う。
695Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 16:00:02
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y を単調増加写像(>>569)とする。
単調増加写像 g:Y → X で、gf 〜 1_X (>>655)、fg 〜 1_Y となるものがあるとき
f を同値写像または単に同値と言う。
g を f の逆同値写像または単に逆同値と言う。
このとき、X と Y は同値であると言う。
696Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 16:18:50
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
X_0 = {x ∈ X; gf(x) 〜 x}
Y_0 = {y ∈ Y; fg(y) 〜 y}
とおく。
このとき f(X_0) ⊂ Y、g(Y_0) ⊂ X である。
f の X_0 への制限を f_0、g の Y_0 への制限を g_0 とすると
(g_0)(f_0) 〜 1_(X_0)、(f_0)(g_0) 〜 1_(Y_0) である。
よって、X_0 と Y_0 は同値(>>695)である。

証明
x ∈ X_0 とする。
y = f(x) とおく。
g(y) = gf(x) 〜 x だから f(g(y)) 〜 f(x) = y
よって、y ∈ Y_0
よって、f(X_0) ⊂ Y である。
同様に g(Y_0) ⊂ X である。

x ∈ X_0 とする。
gf(x) 〜 x だから (g_0)(f_0) 〜 1_(X_0) である。

y ∈ Y_0 とする。
fg(y) 〜 y だから (f_0)(g_0) 〜 1_(Y_0) である。
証明終
697東大生:2011/01/28(金) 16:32:16
下らん書き込みをするな! この低学歴のバカめ>>1
698Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 16:59:22
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
X_0 = {x ∈ X; gf(x) 〜 x}
Y_0 = {y ∈ Y; fg(y) 〜 y}
とおく。
f の X_0 への制限を f_0 とする。
ι:Y_0 → Y を包含写像とする。
このとき gf(X) ⊂ X_0 であり、f 〜 ι(f_0)gf である。
即ち、同値関係 〜 を同一視すれば f:X → Y は

 gf  f_0   ι
X → X_0 → Y_0 → Y

と分解される。

証明
>>662より gf は閉包作用子(>>632)である。
よって、任意の x に対して gfgf(x) 〜 gf(x)
よって、gf(x) ∈ X_0
よって、gf(X) ⊂ X_0 である。

>>656より、fgf 〜 f
よって、f 〜 ι(f_0)gf である。
証明終
699132人目の素数さん:2011/01/28(金) 17:00:21
>>697 東大生
> 下らん書き込みをするな! この低学歴のバカめ

自己紹介乙
700Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 17:17:25
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
過去スレ017の281より、X および Y は小さい圏(過去スレ017の280)と見なせる。
このとき、(f, g) は随伴状況(過去スレ019の362)である。

証明
>>645より、f および g は単調増加(>>569)である。
よって、f および g は関手と見せる。
よって、Galois対応の定義(>>642)より (f, g) は随伴状況である。
証明終
701Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 17:25:11
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
f と g は互いを同値(>>655)を除いて一意に決定する。

証明
>>700>>592(およびその双対)より明らかである。
702Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 17:58:33
命題
(X, f, g, Y) および (Y, h, k, Z) をGalois対応(>>642)とする。
このとき、(X, hf, gk, Z) は随伴状況である。

証明
>>700>>596より明らかである。
703Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 18:09:22
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
任意の x ∈ X に対して f(x) = min {y ∈ Y;x ≦ g(y)}
任意の y ∈ Y に対して g(y) = max {x ∈ X;f(x) ≦ y}

証明
定義(>>642)より、任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して
f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)

>>644より、
任意の x ∈ X に対して x ≦ gf(x)
任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y

これより、明らかである。
証明終
704Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 18:31:38
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
X_0 = {x ∈ X; gf(x) 〜 x}
Y_0 = {y ∈ Y; fg(y) 〜 y}
とおく。
このとき、
任意の x ∈ X_0 に対して f(x) = min {y ∈ Y;g(y) 〜 x}
任意の y ∈ Y_0 に対して g(y) = max {x ∈ X;f(x) 〜 y}


証明
x ∈ X_0 に対して A_x = {y ∈ Y;g(y) 〜 x} とおく。
gf(x) 〜 x より f(x) ∈ A_x である。
一方、>>644より、任意の y ∈ Y に対して fg(y) ≦ y
よって、y ∈ A_x なら f(x) 〜 fg(y) ≦ y
よって、f(x) = min A_x である。

双対的に、任意の y ∈ Y_0 に対して g(y) = max {x ∈ X;f(x) 〜 y} である。
証明終
705Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 18:39:11
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
このとき、
f は部分集合の上限を保存(>>566)し、
g は部分集合の下限を保存する(>>566)。

証明
>>700より、(f, g) は随伴状況(過去スレ019の362)である。
よって、過去スレ019の464およびその双対から本命題が得られる。
証明終
706132人目の素数さん:2011/01/28(金) 19:42:05
>>697 東大生

このアホ↑まだ居たのかよ?
707Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 20:01:35
命題
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
このとき以下は互いに同値である。

(1) gf 〜 1 (>>579)

(2) f は本質的に単射(>>623)である。

(3) g は本質的に全射(>>582)である。

証明
(1) ⇒ (2)
f(x) 〜 f(y) なら x 〜 g(f(x)) 〜 g(f(y)) 〜 y
よって、x 〜 y となる。

(2) ⇒ (1)
>>656より、任意の x ∈ X に対して fgf(x) 〜 f(x)
f は本質的に単射だから gf(x) 〜 x

(1) ⇒ (3)
任意の x ∈ X に対して g(f(x)) 〜 x
よって、g は本質的に全射である。

(3) ⇒ (1)
任意の y ∈ Y に対して g(x) 〜 y となる x ∈ X がある。
よって、gfg(x) 〜 gf(y)
>>656より、gfg(x) 〜 g(x) 〜 y
よって、gf(y) 〜 y
証明終
708Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 20:34:10
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y と g:Y → X を写像とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) (X, f, g, Y) はGalois対応(>>642)である。

(2) f は単調増加(>>569)であり、任意の y ∈ Y に対して
g(y) = max f^(-1)([-∞, y])

(3) g は単調増加(>>569)であり、任意の x ∈ X に対して
f(x) = min g^(-1)([x, +∞))

証明
(1) ⇒ (2)
>>645より、f は単調増加である。
定義(>>642)より、任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して
f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)
よって、任意の y ∈ Y に対して x ∈ f^(-1)([-∞, y]) なら f(x) ≦ y
よって、x ≦ g(y)
一方、>>644より、f(g(y)) ≦ y
よって、g(y) ∈ f^(-1)([-∞, y])

(続く)
709Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 20:34:54
>>708の続き

(2) ⇒ (1)
任意の y ∈ Y に対して g(y) = max f^(-1)([-∞, y]) とする。
x ∈ X と y ∈ Y に対して
f(x) ≦ y なら x ∈ f^(-1)([-∞, y])
よって、x ≦ g(y)

逆に x ∈ X と y ∈ Y に対して x ≦ g(y) なら f(x) ≦ fg(y)
一方、g(y) ∈ f^(-1)([-∞, y]) だから fg(y) ≦ y
よって、f(x) ≦ y

(1) ⇒ (3)
(1) ⇒ (2) の双対である。

(3) ⇒ (1)
(2) ⇒ (1) の双対である。
証明終
710Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 21:00:49
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を写像とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) f は左随伴(>>643)である。

(2) Y の任意の主イデアル(>>528) P に対して f^(-1)(P) は主イデアルである。

証明
(1) ⇒ (2)
Galois対応(>>642) Γ = (X, f, g, Y) がある。
よって、任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)
即ち、x ∈ f^(-1)((-∞, y]) ⇔ x ∈ (-∞, g(y)]
よって、f^(-1)((-∞, y]) = (-∞, g(y)]

(2) ⇒ (1)
任意の y ∈ Y に対して x ∈ X があり、f^(-1)((-∞, y]) = (-∞, x] となる。
x は f^(-1)((-∞, y]) の最大元である。
よって、選択公理より、写像 g:Y → X で
任意の y ∈ Y に対して f^(-1)((-∞, y]) = (-∞, g(y)] となるものが存在する。
よって、任意の x ∈ X と任意の y ∈ Y に対して f(x) ≦ y ⇔ x ≦ g(y)
よって、(X, f, g, Y) はGalois対応である。
証明終
711Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/28(金) 21:05:46
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、g:Y → X を写像とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) g は右随伴(>>643)である。

(2) X の任意の主フィルター(>>528) P に対して g^(-1)(P) は主フィルターである。

証明
>>710の双対である。
712東大生:2011/01/28(金) 21:15:41
>>706=>>1

クンマー w 悔しいだろw 
無能の低脳めがw
713132人目の素数さん:2011/01/28(金) 21:37:16
>>712

無能の低脳「東大生」はトンスル飲んで寝ろ。
714132人目の素数さん:2011/01/28(金) 22:14:24
kingは初めの頃は割とまともに数学の話をしてたんだが、
自称東大生は一回でも数学の話をしたことがあるのか?
俺はまだ見たことがないんだが。
715132人目の素数さん:2011/01/28(金) 22:20:25
>>712

無能の低脳「東大生」はトンネル飲んで寝ろ。
716132人目の素数さん:2011/01/28(金) 22:20:47
せんせー、東大生くんが息をしてませーん
717132人目の素数さん:2011/01/28(金) 22:49:29
>>714
> 自称東大生は一回でも数学の話をしたことがあるのか?

無茶を言っちゃイカンよ。
奴にマトモな話が出来る訳ないだろ。
アンタも人が悪いよな、分っていて態と聞くとは・・・
718Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 10:04:43
>>695>>580とほとんど同じであった。
よって、今後>>695の代わりに>>580を使うことにする。
719東大生:2011/01/29(土) 10:27:14
いいよ だれもなにも気にしていないからw>>718
720Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 10:27:23
記法
π = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
この事実を π:X ⇒ Y または X ⇒ Y と書く。
次のように書く場合もある。

 π
X ⇒ Y
721Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 10:39:06
記法
π = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
π-閉元(>>664)全体を X^π と書く。
π-開元(>>664)全体を Y_π と書く。
722Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 10:40:28
記法
π = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。

f を π_* と書く場合がある。

g を π^* と書く場合がある。
723Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 10:46:37
>>702の修正

命題
(X, f, g, Y) および (Y, h, k, Z) をGalois対応(>>642)とする。
このとき、(X, hf, gk, Z) はGalois対応である。

証明
>>700>>596より明らかである。
724Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 10:51:03
記法
π = (X, f, g, Y) および ρ = (Y, h, k, Z) をGalois対応(>>642)とする。
このとき、>>723より (X, hf, gk, Z) はGalois対応である。
(X, hf, gk, Z) を π と ρ の合成と言い、ρπ と書く。
725132人目の素数さん:2011/01/29(土) 11:17:50
>>719    東大生
> なにも気にしていない

気にしていないなら朝鮮人みたいにシャシャリ出てくるな。
そうか。気になってしょうがないんだな。
情けない奴だ、全く。
726Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 11:46:21
定義
π = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
f および g が本質的に単射(>>623)のとき π は同値であると言う。
>>707より、これは f と g が同値写像(>>580)で互いに準逆写像(>>580)であることと同値である。
727Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 11:54:11
命題
Galois対応 π:X ⇒ Y (>>720)は
次のように分解される。

X ⇒ X^π ⇒ Y_π ⇒ Y

ここで、X ⇒ X^π は閉包対応(>>667)であり、X^π ⇒ Y_π は同値(>>726)、
Y_π ⇒ Y は開核対応(>>667)である。

証明
>>696>>698より明らかである。
728Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 12:09:35
定義(>>668の双対)
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
X の部分集合 U は任意の x ∈ X に対して
(-∞, x] ∩ U = {y ∈ U; y ≦ x} に最大元が存在するとき
X の開核系(interior system)という。
このとき、(-∞, x] ∩ U の最大元を x^o または int(x) と書き x の開核(interior)という。
x ∈ X の開核は同値を除いて一意に定まる。
X が順序集合のときは x ∈ X の開核は一意に定まる。
729Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 13:44:25
定義
π = (X, f, g, Y) と π’= (X, f’, g’, Y) をGalois対応(>>642)とする。
f 〜 f’(>>579)かつ g 〜 g’のとき π と π’は同値であると言い、π 〜 π’と書く。
730Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 13:46:22
>>727の修正

命題
Galois対応 π:X ⇒ Y (>>720)は
次のGalois対応の合成(>>724)と同値(>>729)である。

X ⇒ X^π ⇒ Y_π ⇒ Y

ここで、X ⇒ X^π は閉包対応(>>667)であり、X^π ⇒ Y_π は同値(>>726)、
Y_π ⇒ Y は開核対応(>>667)である。

証明
>>696>>698より明らかである。
731Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 14:43:06
>>643の修正

定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
f:X → Y を写像とする。
写像 g:Y → X があり (X, f, g, Y) がGalois対応(>>642)となるとき
f を左随伴写像または左随伴と言う。
732Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 14:44:22
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、
g:Y → X を写像とする。
写像 f:X → Y があり (X, f, g, Y) がGalois対応(>>642)となるとき
g を右随伴写像または右随伴と言う。
733Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 14:55:01
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を写像とする。
X の任意の部分集合の下限が存在するとする。
このとき、以下の条件は互いに同値である。

(1) f は右随伴(>>732)である。

(2) f は部分集合の下限を保存(>>566)する。

証明
Freydの特殊随伴関手定理の系(過去スレ019の750)を f:X → Y に適用する:

X と Y は小さい圏である。
>>575より X の任意の元は余分離対象(過去スレ018の212)である。
>>578より X は圏として完備(過去スレ017の828)である。
X は冪良(過去スレ018の650)である。
f が部分集合の下限を保存する(>>566)とは
f が小さい極限を保存する(過去スレ019の259)ことと同じである。
よって、Freydの特殊随伴関手定理の系(過去スレ019の750)より本命題が従う。
証明終
734Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 14:59:43
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を写像とする。
X の任意の部分集合の上限が存在するとする。
このとき、以下の条件は互いに同値である。

(1) f は左随伴(>>731)である。

(2) f は部分集合の上限を保存(>>566)する。

証明
>>733の双対である。
735Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 15:02:13
演習問題
>>734を圏論を使わないで証明せよ。
736Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 15:11:52
>>733への補足

(2) ⇒ (1) の証明において f が単調増加であることを示す必要がある。
これは f が部分集合の下限を保存することから直ちに出る。
x、y ∈ X、x ≦ y とする。
inf{x, y} = x だから f(x) = f(inf{x, y}) = inf{f(x), f(y)}
よって、f(x) ≦ f(y)
737Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 17:50:43
定義
X を位相空間とする。
A を X の部分集合とする。
A の閉包を A~ と書く。
x、y ∈ X、{x}~ ⊂ {y}~ のとき x ≦ y と書く。
≦ は前順序関係である。
この前順序関係を位相空間 X の特殊化前順序(specialization preorder)と言う。
738Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 17:56:40
命題
X を位相空間とする。
X が T_0 空間(過去スレ018の223)であるためには
X の特殊化前順序(>>737)が順序であることが必要十分である。

証明
自明である。
739Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 21:46:24
X を集合とする。
X 上に定義される位相の全体を Top(X) とする。
各元 τ ∈ Top(X) に対して τ に関する開集合全体を τ と同一視する。
よって、Top(X) は包含関係に関して順序集合となる。
Φ を Top(X) の任意の部分集合とする。
∩Φ は X 上の位相であるから過去スレ018の915より Top(X) は完備束(過去スレ018の914)である。

他方、X 上の前順序の全体を Preord(X) とする。
Preord(X) の各元は X 上の2項関係、即ち X×X の部分集合と見なす。
Preord(X) は包含関係の逆により順序集合と見なす。
即ち、R、S ∈ Preord(X)、R ⊂ S のとき R ≧ S とする。

τ ∈ Top(X) に対して τ で定まる特殊化前順序(>>737)を W(τ) と書く。
x、y ∈ X のとき xW(τ)y とは
x ∈ U となる任意の U ∈ τ に対して y ∈ U となることと同値である。

τ、σ ∈ Top(X)、τ ⊂ σ とする。
x、y ∈ X のとき xW(σ)y なら xW(τ)y である。
よって、W(τ) ≦ W(σ) である。
よって、W:Top(X) → Preord(X) は単調増大である。

Φ を Top(X) の任意の部分集合とする。
κ = sup Φ とおく。
κ に属す開集合は ∪Φ に属す開集合の合併である。
よって、x、y ∈ X のとき
xW(κ)y ⇔ (任意の τ ∈ Φ に対して xW(τ)y) ⇔ x(∩W(Φ))y ⇔ x(sup W(Φ))y

よって、W(κ) = sup W(Φ)
よって、W は Top(X) の任意の部分集合の上限を保存する。

(続く)
740Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 21:48:58
>>739の続き

よって、>>734より、W は左随伴(>>731)である。
即ち Galois対応 (Top(X), W, T, Preord(X)) が存在する。
R ∈ Preord(X) に対して T(R) を求めてみよう。

>>703より、W(τ) ≦ R 即ち R ⊂ W(τ) となる τ ∈ Top(X) 全体の最大元が T(R) である。
R ⊂ W(τ) とすると、x、y ∈ X、xRy なら x ∈ U となる任意の U ∈ τ に対して y ∈ U となる。
即ち、各 U ∈ τ は R に関する上集合(>>517)である。
よって、T(R) の各開集合は R に関する上集合である。
逆に R に関する上集合全体は任意個の合併および共通集合に関して閉じているから
X の位相を定義する。
この位相が T(R) である。
741Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 21:55:42
定義
X を集合とする。
R を X 上の前順序関係(過去スレ008の139)とする。
R に関する上集合(>>517)全体を開集合とすることにより X の位相が定義される。
この位相を R で定まる X のAlexandrov位相と言う。
742Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/29(土) 22:15:08
命題
X を集合とする。
X 上に定義される位相の全体を Top(X) とする。
各 τ ∈ Top(X) に対して τ に関する開集合全体を τ と同一視する。
よって、Top(X) は包含関係に関して順序集合となる。

他方、X 上の前順序の全体を Preord(X) とする。
Preord(X) の各元は X 上の2項関係、即ち X×X の部分集合と見なす。
Preord(X) は包含関係の逆により順序集合と見なす。
即ち、R、S ∈ Preord(X)、R ⊂ S のとき R ≧ S とする。

τ ∈ Top(X) に対して τ で定まる特殊化前順序(>>737)を W(τ) とする。
R ∈ Preord(X) に対して R で定まる X のAlexandrov位相(>>741)を T(R) とする。
このとき (Top(X), W, T, Preord(X)) はGalois対応(>>642)である。

証明
>>739より明らかである。
743Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 00:01:46
定義
X を位相空間とする。
X の開集合の任意の族の共通部分が開集合となるとき、X をAlexandrov空間と言い、
この位相をAlexandrov位相と言う。
744Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 07:35:13
命題
X を位相空間とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) X はAlexandrov空間(>>743)である。

(2) X の閉集合の任意の族の合併は閉集合となる。

(3) X の各点は最小の近傍を持つ。

(4) x を X の任意の点とする。
x の近傍(即ち x を含む X のある開集合を含む X の部分集合)全体を Φ(x) とする。
Ψ を Φ(x) の任意の部分集合とすると ∩Ψ ∈ Φ(x) である。

(5) (A_λ)、λ ∈ Λ を X の部分集合の任意の族とする。
int(∩A_λ) = ∩int(A_λ) である。
ここで int(A) は集合 A の内部を表す。

(6) (A_λ)、λ ∈ Λ を X の部分集合の任意の族とする。
cl(∪A_λ) = ∪cl(A_λ) である。
ここで cl(A) は集合 A の閉包を表す。

証明
ほとんど自明である。
745Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 08:21:00
命題
X を任意の集合とする。
X 上に定義される位相の全体を Top(X) とする。
各 τ ∈ Top(X) に対して τ に関する開集合全体を τ と同一視する。
よって、Top(X) は包含関係に関して順序集合となる。
τ ∈ Top(X) に対して τ で定まる特殊化前順序(>>737)を W(τ) とする。
R を X 上の任意の前順序関係(過去スレ008の139)とする。
このとき集合 {τ ∈ Top(X); W(τ) = R} は最大元 τ_0 を持ち、
τ_0 はAlexandrov位相(>>743)である。

逆に τ_0 を X のAlexandrov位相とすると
τ_0 は集合 {τ ∈ Top(X); W(τ) = W(τ_0)} の最大元である。

証明
R に関する上集合(>>517)全体は任意個の合併および共通集合に関して閉じているから
X の位相 τ_0 を定義する。
τ_0 はAlexandrov位相で集合 {τ ∈ Top(X); W(τ) = R} の最大元である。

逆に τ_0 を X のAlexandrov位相とする。
W(τ_0) = R とする。
x を X の任意の点とする。
>>744の(3)より x は最小の近傍 V(x) を持つ。
V(x) = {y ∈ X; xRy} である。
U を R に関する任意の上集合とする。
U = ∪{V(x); x ∈ U} であるから U ∈ τ_0 である。
よって、τ_0 は R に関する上集合全体と一致する。
よって、τ_0 は集合 {τ ∈ Top(X); W(τ) = W(τ_0)} の最大元である。
証明終
746Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 10:03:21
命題
X を任意の集合とする。
X 上に定義されるAlexandrov位相(>>743)の全体を Alex(X) とする。
各 τ ∈ Alex(X) に対して τ に関する開集合全体を τ と同一視する。
よって、Alex(X) は包含関係に関して順序集合となる。
τ ∈ Alex(X) に対して τ で定まる特殊化前順序(>>737)を W(τ) とする。

他方、X 上の前順序の全体を Preord(X) とする。
Preord(X) の各元は X 上の2項関係、即ち X×X の部分集合と見なす。
Preord(X) は包含関係の逆により順序集合と見なす。
即ち、R、S ∈ Preord(X)、R ⊂ S のとき R ≧ S とする。
R ∈ Preord(X) に対して T(R) を R で定まるAlexandrov位相(>>741)とする。

このとき、W:Alex(X) → Preord(X) は順序集合としての同型であり、
T:Preord(X) → Alex(X) はその逆写像である。

証明
>>742より、π = (Top(X), W, T, Preord(X)) はGalois対応(>>642)である。
π-閉元(>>664)全体 Top(X)^π = Alex(X)
π-開元(>>664)全体 Preord(X)_π = Preord(X)
よって、>>730より、Galois対応 Alex(X) ⇒ Preord(X) は同値(>>726)である。
Alex(X) と Preord(X) は順序集合であるから本命題の主張が得られる。
証明終
747Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 10:31:54
命題
X と Y をAlexandrov空間(>>743)とする。
f:X → Y を写像とする。
このとき f が連続なためには
f が特殊化前順序(>>737)に関して単調増加(>>569)であることが必要十分である。

証明
>>589より、 f が単調増加であるためには
Y の任意の上集合(>>517) U に対して f^(-1)(U) が上集合となることが必要十分である。

一方、>>745より、Alexandrov空間の開集合とその特殊化前順序に関する上集合は一致する。
よって、本命題の主張が得られる。
証明終
748Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 10:37:23
命題
X を任意の集合とする。
X 上に定義される前順序関係(過去スレ008の139)の同型類全体と
X 上に定義されるAlexandrov位相(>>743)の同相類全体は1対1に対応する。

証明
>>746>>747による。
749Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 10:40:50
命題
X を任意の集合とする。
X 上に定義される順序関係全体と
X 上に定義される T_0 位相かつAlexandrov位相(>>743)の全体は1対1に対応する。

証明
>>746>>738による。
750Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 10:42:39
命題
X を任意の集合とする。
X 上に定義される順序関係の同型類全体と
X 上に定義される T_0 位相かつAlexandrov位相(>>743)の同相類全体は1対1に対応する。

証明
>>749>>747による。
751Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 10:45:25
命題
X を任意の有限集合とする。
X 上の位相は全てAlexandrov位相(>>743)である。

証明
自明である。
752Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 11:19:28
X を有限集合とする。

(1) >>751>>746より X 上に定義される位相の全体と X 上の前順序関係全体は1対1に対応する。

(2) >>751>>748より X 上に定義される位相の同相類全体と
X 上の前順序関係の同型類全体は1対1に対応する。

(3) >>751>>749より X 上に定義されるT_0位相の全体と X 上の順序関係全体は1対1に対応する。

(4) >>751>>750より X 上に定義されるT_0位相の同相類全体と
X 上の順序関係の同型類全体は1対1に対応する。

n ≧ 1 を整数とする。
O(n) を n 個の要素の集合に定義される順序関係全体の個数とする。
O^*(n) を n 個の要素の集合に定義される順序関係の同型類全体の個数とする。
Birkhoffの Lattice theory(1948)によると
O(2) = 3、O(3) = 19、O(4) = 219、O(5) = 4231?
O^*(4) = 16、O^*(5) = 63

O(5) = 4231? と?がついている。
1948年というとコンピュータはまだ普及していなかったから手計算で計算したのだろう。

Wikipediaの項目 finite topological space によると、
5個の要素の集合上に定義されるT_0位相の個数は4231である。
上記(3)よりBirkhoffの本の数値4231は正しいことになる。
753Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 15:04:27
Topを位相空間全体の圏とする。
Setを(小さい)集合全体のなす圏とする。
U:Top → Set を X ∈ Top にその台集合 U(X) ∈ Set を対応させる関手とする。
(Top, U) は準具象圏(過去スレ019の794)である。
X を集合とする。
X 上に定義される位相の全体を Top(X) とする。
Top(X) は準具象圏 (Top, U) の X 上のファイバー(過去スレ019の799)と見なせる。
よって、Top(X) には過去スレ019の799で定義した前順序が入る。
即ち、τ、σ ∈ Top(X)、1_X:(X, τ) → (X, σ) が連続であるとき τ ≦ σ と書く。
これは σ ⊂ τ と同値である。

他方、Rel を2項関係を持った集合 (X, R) 全体の圏とする。
(X, R)、(Y, S) ∈ Rel のとき射 f:(X, R) → (Y, S) は xRy ⇒ f(x)Sf(y) を満たす写像である。
V:Rel → Set を (X, R) ∈ Top にその台集合 X ∈ Set を対応させる関手とする。
(Rel, V) は準具象圏(過去スレ019の794)である。
X を集合とする。
X 上に定義される2項関係の全体を Rel(X) とする。
Rel(X) は準具象圏 (Rel, V) の X 上のファイバー(過去スレ019の799)と見なせる。
よって、Rel(X) には過去スレ019の799で定義した前順序が入る。
即ち、R、S ∈ Rel(X)、1_X:(X, R) → (X, S) が Rel-射であるとき R ≦ S と書く。
これは R ⊂ S と同値である。

Preord を前順序集合全体の圏とする。
Preord は Rel の充満(過去スレ017の362)な部分圏である。
E:Preord → Rel を包含関手とする。
(Preord, VE) は準具象圏である。
X を集合とし、X 上に定義される前順序関係の全体を Preord(X) とする。
上と同様に Preord(X) に前順序が入る。
R、S ∈ Preord(X)、R ≦ S とは R ⊂ S と同値である。

以上から>>739において定義した Top(X) と Preord(X) の順序はそれぞれ逆に定義したほうが自然であった。
754Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/30(日) 19:33:10
定義
X を位相空間とする。
(X_i), i ∈ I を X の部分集合の族とする。
各 i に対して、f_i:X_i → X を包含写像とする。
X の位相が (f_i), i ∈ I に関する X の終位相(過去スレ019の70)と一致するとき
X の位相は (X_i), i ∈ I で定まる(X is coherent with or determined by (X_i), i ∈ I)と言う。
755Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 05:22:46
次の命題は>>745から明らかであるが後の参照のために挙げておく。

命題
X を位相空間とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) X はAlexandrov空間(>>743)である。

(2) X の特殊化前順序(>>737)に関する任意の上集合(>>517)は X の開集合である。

証明
(1) ⇒ (2)
U を X の特殊化前順序に関する任意の上集合とする。
x を U の任意の点とする。
>>744の(3)より x は最小の近傍 V を持つ。
y を V の任意の点とする。
x の任意の近傍 W は V を含むから y ∈ W である。
よって、x ≦ y である。
U は上集合であるから y ∈ U である。
よって、V ⊂ U である。
よって、U は開集合である。

(2) ⇒ (1)
(U_i)、i ∈ I を X の開集合の任意の族とする。
各 U_i は上集合であるから ∩U_i も上集合である。
よって、仮定より ∩U_i は開集合である。
よって、X はAlexandrov空間である。
証明終
756Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 05:46:51
命題
X を位相空間とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) X はAlexandrov空間(>>743)である。

(2) A を X の任意の集合とする。
x ∈ cl(A) ⇔ x ∈ cl(F) となる有限集合 F ⊂ A がある。
ここで cl は閉包を表す。

証明
(1) ⇒ (2)
>>744の(6)より、cl(A) = ∪{cl{y}; y ∈ A} である。
よって、x ∈ cl(A) なら x ∈ cl{y} となる y ∈ A がある。
逆に x ∈ cl(F) となる有限集合 F ⊂ A があれば
x ∈ cl(F) ⊂ cl(A) より x ∈ cl(A) である。

(2) ⇒ (1)
F = {x_1、...x_n} ⊂ A のとき cl(F) = cl({x_1}) ∪...∪cl({x_n})
よって、cl(A) = ∪{cl{x}; x ∈ A} である。

(A_λ)、λ ∈ Λ を X の部分集合の任意の族とする。
A = ∪A_λ とおく。
cl(A) = ∪{cl{x}; x ∈ A} = ∪{{cl{x}; x ∈ A_λ};λ ∈ Λ} = ∪cl(A_λ)
よって、>>744の(6)より、X はAlexandrov空間(>>743)である。
証明終
757Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 06:11:46
命題
X を位相空間とする。
Y を X の部分集合とする。
X に特殊化前順序(>>737)を入れる。
Y に X の部分位相に関する特殊化前順序を入れる。
このとき x、y ∈ Y、x ≦ y ⇔ f(x) ≦ f(y)

証明
x、y ∈ Y、x ≦ y とする。
x ∈ U となる X の任意の開集合に対して x ∈ U ∩ Y である。
U ∩ Y は Y の開集合であるから y ∈ U ∩ Y ⊂ U である。
よって、f(x) ≦ f(y) である。

逆に、x、y ∈ Y、f(x) ≦ f(y) とする。
x ∈ W となる Y の任意の開集合に対して W = U ∩ Y となる X の開集合 U がある。
f(x) ∈ U であるから f(y) ∈ U である。
よって、y ∈ U ∩ Y = W である。
よって、x ≦ y である。
証明終
758Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 06:37:52
命題
X を位相空間とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) X はAlexandrov空間(>>743)である。

(2) X の位相は X の有限部分集合全体で定まる(>>754)。

証明
(1) ⇒ (2)
U を X の部分集合とし、X の任意の有限部分集合 F に対して U ∩ F が F の開集合であるとする。
このとき U が X の開集合であることを示せばよい。
X はAlexandrov空間であるから>>755より U が X の特殊化前順序(>>737)に関する上集合(>>517)
であることを示せばよい。
x ∈ U、x ≦ y とする。
F = {x, y} とおく。
>>757より F の特殊化前順序に関しても x ≦ y である。
x ∈ U ∩ F であり U ∩ F は F の開集合であるから y ∈ U ∩ F ⊂ U である。
よって、U は上集合である。

(2) ⇒ (1)
U を X の部分集合とし、X の特殊化前順序に関する上集合であるとする。
>>755より U が開集合であることを示せばよい。
よって、F を X の任意の有限部分集合としたとき U ∩ F が F の開集合であることを示せばよい。
>>757より、U ∩ F は F の特殊化前順序に関する上集合である。
一方、>>751より、X の任意の有限部分集合 F に対して F はAlexandrov空間である。
よって、>>755より U ∩ F は F の開集合である。
証明終
759Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 07:24:12
>>739のGalois対応 (Top(X), W, T, Preord(X)) はある一つの集合 X に関するものであった。
これを集合の圏 Set に広げて考えると圏論的Galois対応という概念が得られる。
760Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 07:30:44
定義
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
関手 F:C → D は U = VF となるとき準具象関手と言う。
761Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 07:39:08
記法
(C, U) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
A の対象 S に対して S のファイバー(過去スレ019の799)を C(S) と書く。
762Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 08:01:56
命題
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D を準具象関手(>>760)とする。
S を A の任意の対象とする。
C(S) (>>761)および D(S) には過去スレ019の799で定義した前順序が入る。
このとき F(C(S)) ⊂ D(S) であり、F は C(S) の前順序を保存(>>569)する。

証明
X ∈ C(S) なら VF(X) = U(X) = S
よって、F(X) ∈ D(S)
よって、F(C(S)) ⊂ D(S) である。

X、Y ∈ C(S)、X ≦ Y とする。
f:X → Y で U(f) = 1_S となるものがある。
F(f):F(X) → F(Y) で VF(f) = U(f) = 1_S
よって、F(X) ≦ F(Y) である。
証明終
763Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 09:51:18

Topを位相空間全体の圏とする。
Setを(小さい)集合全体のなす圏とする。
U:Top → Set を X ∈ Top にその台集合 U(X) ∈ Set を対応させる関手とする。
(Top, U) は準具象圏(過去スレ019の794)である。

Preord を前順序集合全体の圏とする。
V:Preord → Set を X ∈ Top にその台集合 V(X) ∈ Set を対応させる関手とする。
(Preord, V) は準具象圏である。

X ∈ Top に対して X で定まる特殊化前順序集合(>>737)を W(X) と書く。
f:X → Y を Top における射とする。
x、y ∈ X、x ≦ y とする。
U を Y の開集合で f(x) ∈ U とする。
x ∈ f^(-1)(U) であり f^(-1)(U) は X の開集合であるから y ∈ f^(-1)(U) となる。
よって、f(x) ≦ f(y) である。
よって、f は W(X) から W(Y) への射と見なされる。
これを W(f) と書く。

W:Top → Preord は準具象関手(>>760)である。

X ∈ Preord に対して X の上集合(>>517)全体を開集合とすることにより位相空間が得られる。
この位相空間を T(X) と書く。
f:X → Y を Preord における射とする。
>>589より f は T(X) から T(Y) への射と見なされる。
これを T(f) と書く。

T:Preord → Top は準具象関手である。
764Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 10:43:50
定義
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D と G:C → D を準具象関手(>>760)とする。
C の対象 X に対して F(X)、G(X) ∈ D(U(X)) (>>761) である。
C の各対象 X に対して F(X) ≦ G(X) (過去スレ019の799)となるとき
F は G より細かい(F is finer than G)、または G は F より粗い(G is coarser than F)と言い、
F ≦ G と書く。
765Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 11:08:34
定義
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D と G:C → D を準具象関手(>>760)とする。
自然変換(過去スレ017の370) τ:F → G は、各 C-対象 X に対象に対して
V(τ(X)):V(F(X)) → V(G(X)) が単位射 1_U(X):U(X) → U(X) に等しいとき
準具象的と言う。
766Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 12:41:53
命題
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D と G:C → D を準具象関手(>>760)とする。

以下の条件は同値である。

(1) F ≦ G (>>764)

(2) 準具象的自然変換(>>765) τ:F → G が(一意に)存在する。

証明
(1) ⇒ (2)
C の各対象 X に対して F(X) ≦ G(X) (過去スレ019の799)である。
即ち、D-射 u:F(X) → G(X) で V(u) = 1_U(X) となるものがある。
V は忠実(過去スレ017の403)だから u は X により一意に決まる。
この u を τ(X) と書く。
τ が自然変換であることを証明しよう。

f:X → Y を任意の C-射とする。
F(f):F(X) → F(Y) と τ(Y):F(Y) → G(Y) の合成 τ(Y)F(f):F(X) → G(Y) および
τ(X):F(X) → G(X) と G(f):G(X) → G(Y) の合成 G(f)τ(X):F(X) → G(Y) が等しいことを
示せばよい。
V(τ(Y)F(f)) = V(τ(Y))V(F(f)) = U(f)
V(G(f)τ(X)) = V(G(f))V(τ(X)) = U(f)
よって、V(τ(Y)F(f)) = V(G(f)τ(X))
V は忠実(過去スレ017の403)だから τ(Y)F(f) = G(f)τ(X)

τ の一意性は定義(>>765)と V が忠実なことから明らかである。

(2) ⇒ (1)
自明である。
証明終
767Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 12:57:18
定義
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D を準具象関手(>>760)とする。
F が圏の同型関手(過去スレ017の358)のとき F を準具象同型と言う。
768Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 13:03:22
定義
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D と G:D → C を準具象関手(>>760)とする。
1_C ≦ GF (>>764)かつ FG ≦ 1_D となるとき (C, F, G, D) は圏論的Galois対応、
または誤解の恐れがないときは単にGalois対応と言う。

誤解の恐れがない場合、圏論的Galois対応 (C, F, G, D) を (F, G) とも略記する。
769Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 13:09:35
定義
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D を準具象同型(>>767)とする。
このとき (C, F, F^(-1), D) は圏論的Galois対応(>>768)である。
これを圏論的Galois同型、または誤解の恐れがないときは単にGalois同型と言う。
770Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 14:45:28
命題
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D と G:D → C を準具象関手(>>760)とする。

以下の条件は同値である。

(1) (C, F, G, D) は圏論的Galois対応(>>768)である。

(2) 随伴状況 (F, G, η, ε) (過去スレ019の441)で
η と ε が準具象的自然変換(>>765)となるものが存在する。

証明
自明である。
771Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 15:12:20
定義
X を集合とし、R をその上の2項関係とする。
即ち、R は X×X の部分集合である。
x ∈ X のとき R(x) = {y ∈ X; (x, y) ∈ R} と定義した(>>626)。
A を X の部分集合とする。
任意の x ∈ A に対して R(x) ⊂ A となるとき A を R に関する上集合と言う。
772Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 15:16:43
命題
X を集合とし、R をその上の2項関係とする。
R に関する上集合(>>771)全体を開集合と定義することにより X 上に位相 が定義される。
この位相により X はAlexandrov空間(>>743)になる。

証明
自明である。
773Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 15:26:37

Topを位相空間全体の圏とする。
Top の対象は集合 X とその上の位相 τ の組 (X, τ) と見なされる。
Setを(小さい)集合全体のなす圏とする。
U:Top → Set を (X, τ) ∈ Top にその台集合 X ∈ Set を対応させる関手とする。
(Top, U) は準具象圏(過去スレ019の794)である。

他方、Rel を2項関係を持った集合全体の圏とする。
Rel の対象は集合 X とその上の項関係 R の組 (X, R) と見なされる。
(X, R)、(Y, S) ∈ Rel のとき射 f:(X, R) → (Y, S) は xRy ⇒ f(x)Sf(y) を満たす写像である。
V:Rel → Set を (X, R) ∈ Rel にその台集合 X ∈ Set を対応させる関手とする。
(Rel, V) は準具象圏(過去スレ019の794)である。

(X, τ) ∈ Top に対して X で定まる特殊化前順序関係(>>737)を R(τ) と書く。
(X, τ) ∈ Top のとき W(X, τ) = (X, R(τ)) と書く。
f:(X, τ) → (Y, σ) を Top における射とする。
x、y ∈ X、xR(τ)y とする。
U を Y の開集合で f(x) ∈ U とする。
x ∈ f^(-1)(U) であり f^(-1)(U) は X の開集合であるから y ∈ f^(-1)(U) となる。
よって、f(x)R(σ)f(y) である。
よって、f は W(X, τ) から W(Y, σ) への射と見なされる。
これを W(f) と書く。
W:Top → Rel は準具象関手(>>760)である。

>>772より、(X, R) ∈ Rel に対して X の上集合(>>771)全体を開集合とすることにより
X 上の位相 τ(R) が得られる。
(X, τ(R) を T(X, R) と書く。
f:(X, R) → (Y, S) を Rel における射とする。
f は T(X, R) から T(Y, S) への射と見なされる。
これを T(f) と書く。

T:Rel → Top は準具象関手である。
774Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 15:27:58
>>773
>Rel の対象は集合 X とその上の項関係 R の組 (X, R) と見なされる。

Rel の対象は集合 X とその上の2項関係 R の組 (X, R) と見なされる。
775Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 16:41:37
演習問題
>>773において、(Rel, T, W, Top) は圏論的Galois対応(>>768)である。
776Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 17:07:39

1 を一個の対象 0 からなる圏とする。
(C, U) を 1 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
f:X → Y を C における射とする。
U(f) = 1_0 であるから f は X と Y により一意に決まる。
よって、C の任意の対象 X, Y に対して Hom(X, Y) は高々一個の元からなる。
即ち、C は痩せた圏(過去スレ018の33)である。
過去スレ017の281より、C が小さい圏のとき C は前順序集合(過去スレ008の139)と見なせる。

逆に X が前順序集合のとき X は圏 1 上の準具象圏と見なせる。
このとき、1 のファイバー(過去スレ019の799) X(1) は X である。
X(1) には過去スレ019の799で定義した前順序が入るが、これは X の前順序と同じものである。
よって、Galois対応(>>642) (X, f, g, Y) は圏論的Galois対応(>>768)と見なせる。
777Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 19:33:11
定義
(C, U) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
D を C の部分圏(過去スレ017の361)とする。
E:D → C を包含関手とする。
(D, UE) は圏 A 上の準具象圏である。
これを (C, U) の準具象部分圏と言う。
778Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 19:59:37
定義
(C, U) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(D, V) を (C, U) の準具象部分圏(>>777)とする。
各 C-対象 X に対して D-反射(過去スレ018の135) r:X → X^ で
U(r) = 1_U(X) となるものが存在するとき
(D, V) を (C, U) の準具象反射部分圏と言う。

このとき反射関手(過去スレ018の141) R:C → D で
各 C-対象 X に対して D-反射 r_X:X → R(X) で U(r_X) = 1_U(X) となるものが存在する。
このような反射関手を準具象反射関手という。
779Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 20:02:31
>>778と双対的に準具象余反射部分圏と準具象余反射関手が定義される。
780Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 20:20:01

Rel を2項関係を持った集合全体の圏とする。
Rel の対象は集合 X とその上の項関係 R の組 (X, R) である。
(X, R)、(Y, S) ∈ Rel のとき射 f:(X, R) → (Y, S) は xRy ⇒ f(x)Sf(y) を満たす写像である。
U:Rel → Set を (X, R) ∈ Rel にその台集合 X ∈ Set を対応させる関手とする。
(Rel, U) は準具象圏(過去スレ019の794)である。

Symm を対称的な2項関係を持った集合全体の圏とする。
ここで、X 上の2項関係 S が対称的とは、
任意の x, y ∈ X に対して xSy ⇔ ySx となるものを言う。
Symm は Rel の充満(過去スレ017の362)な部分圏である。
V:Symm → Set を (X, S) ∈ Symm にその台集合 X ∈ Set を対応させる関手とする。
(Symm, V) は (Rel, U) の準具象部分圏(>>777)である。

(X, R) ∈ Rel のとき (X, R∪R^(-1)) ∈ Symm である。
ここで、R^(-1) = {(y, x) ∈ X×X;(x, y) ∈ X×X} である。
1_X:(X, R) → (X, R∪R^(-1)) は Symm-反射(過去スレ018の135)である。
よって、(Symm, V) は (Rel, U) の準具象反射部分圏(>>778)である。
781Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/01/31(月) 20:36:02

(Rel, U) と (Symm, V) を>>780と同じものとする。
(X, R) ∈ Rel のとき (X, R∩R^(-1)) ∈ Symm である。
1_X:(X, R∩R^(-1)) → (X, R) は Symm-余反射(過去スレ018の146)である。
よって、(Symm, V) は (Rel, U) の準具象余反射部分圏(>>779)である。
782Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 07:42:20
命題
(C, U) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(D, V) を (C, U) の充満(過去スレ017の362)な準具象部分圏(>>777)とする。
E:(D, V) → (C, U) を包含関手とする。
以下の条件は互いに同値である。

(1) (D, V) は (C, U) の準具象反射部分圏(>>778)である。

(2) 準具象関手(>>760) R:(C, U) → (D, V) で R:C → D は反射関手で
1_C ≦ ER (>>764)、RE = 1_Dとなるものがある。

(3) 準具象関手(>>760) R:(C, U) → (D, V) で
(C, R, E, D) は圏論的Galois対応となるものがある。

証明
(1) ⇒ (2)
任意の X ∈ C に対して D-反射(過去スレ018の135) r_X:X → X^ で
U(r_X) = 1_U(X) となるものがある。
D は C の充満な部分圏であるから任意の M ∈ D に対して 1_M:M → M は D-反射 である。
よって、反射関手 R:C → D で 1_C ≦ ER、RE = 1_D となるものがある。

(2) ⇒ (3)
自明である。

(3) ⇒ (1)
1_C ≦ ER、RE ≦ 1_D である。
即ち、任意の X ∈ C に対して X ≦ R(X) かつ任意の M ∈ D に対して R(M) ≦ M
X ∈ C、M ∈ D、X ≦ M なら R(X) ≦ R(M) ≦ M
逆に R(X) ≦ M なら X ≦ R(X) ≦ M
即ち、X ≦ M ⇔ R(X) ≦ M
よって、(1) が得られる。
証明終
783Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 08:50:21
補題
(C, U) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(D, V) を (C, U) の準具象反射部分圏(>>778)とする。
M を D の任意の対象とする。
M の D-反射(過去スレ018の135) r:M → M^* は同型である。

証明
S = U(M) とおく。
M の D-反射 r:M → M^* で U(r) = 1_S となるものがある。
1_M:M → M に対して D-射 s:M^* → M で rs = 1_M となるものがある。
U(r)U(s) = 1_S である。
U(r) = 1_S であるから U(s) = 1_S である。
よって、U(sr) = U(s)U(r) = 1_S
よって、U は忠実だから sr = 1_S
よって、r は同型である。
よって、M の任意の D-反射は同型である。
証明終
784Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 08:54:32
命題
(C, U) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(D, V) を (C, U) の準具象反射部分圏(>>778)とする。
U が準忘却関手(過去スレ018の35)であれば D は C の充満(過去スレ017の362)な部分圏である。

証明
M を D の任意の対象とする。
S = U(M) とおく。
M の D-反射 r:M → M^* で U(r) = 1_S となるものがある。
>>783より、r は同型である。
U は準忘却関手であるから r = 1_M である。
よって、過去スレ018の139より D は C の充満な部分圏である。
証明終
785Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 09:24:04
定義
(C, U) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
U が準忘却関手(過去スレ018の35)のとき (C, U) は準忘却的であると言う。
786Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 16:04:03
定義
圏論的Galois対応(>>768) (C, R, E, D) は E:D → C が埋め込み(過去スレ018の34)のとき
圏論的Galois反射(categorically Galois reflection)と言う。
787Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 16:08:55
定義
圏論的Galois対応(>>768) (C, E, G, D) は E:C → D が埋め込み(過去スレ018の34)のとき
圏論的Galois余反射(categorically Galois coreflection)と言う。
788Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 16:32:14
命題
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D と G:D → C を準具象関手(>>760)とする。

以下の条件は同値である。

(1) (C, F, G, D) は圏論的Galois対応(>>768)である。

(2) 各 S ∈ A に対して C(S) と D(S) をそれぞれ S のファイバー(>>761)とする。
C(S) と D(S) には過去スレ019の799で定義した前順序が入る。
f_X:C(S) → D(S) と g_X:D(S) → C(S) を
それぞれ F と G により引き起こされる写像とする。
このとき、(C(S), f_S, g_S, D(S)) はGalois対応(>>642)である。

証明
自明である。
789Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 17:11:30
命題
(C, F, G, D) および (D, H, K, E) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
このとき、(C, HF, GK, E) は圏論的Galois対応である。

証明
>>788>>723より明らかである。
790132人目の素数さん:2011/02/01(火) 17:29:20
mm
791Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 17:53:03
定義
(C, U) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
C^o、A^o をそれぞれ C と A の双対圏(過去スレ017の352)とする。
U^o:C^o → A^o を U の双対関手(過去スレ018の680)とする。
このとき (C^o, U^o) は A^o 上の準具象圏である。
これを (C, U) の双対準具象圏と言う。
792Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 18:03:07
定義
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C^o, U^o) と (D^o, V^o) をそれぞれ (C, U) と (D, V) の双対準具象圏(>>791)とする。
(C, F, G, D) を圏 A 上の圏論的Galois対応(>>768)とする。
F^o, G^o をそれぞれ F と D の双対関手(過去スレ018の680)とする。
このとき、(D^o, G^o, F^o, C^o) は圏 A^o 上の圏論的Galois対応である。
これを (C, F, G, D) の双対と言う。
793Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 20:47:55
命題
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
以下の条件は同値である。

(1) (C, F, G, D) は圏論的Galois対応(>>768)である。

(2) A-射 f:|F(X)| → |Y| が D-射 ⇔ A-射 f:|X| → |G(Y)| が C-射
(この記法については過去スレ019の795参照)

証明
(1) ⇒ (2)
f:|F(X)| → |Y| が D-射 f:F(X) → Y とする。
X ≦ G(F(X)) より |X| → |G(F(X))| → |G(Y)| の合成 f:|X| → |G(Y)| は C-射 である。

同様に、A-射 f:|X| → |G(Y)| が C-射なら f:|F(X)| → |Y| は D-射である。

(2) ⇒ (1)
各 X ∈ C に対して 1_|F(X)|:|F(X)| → |F(X)| は D-射 であるから
|X| → |G(F(X))| は C-射である。
よって、X ≦ G(F(X)) である。
同様に各 Y ∈ D に対して FG(Y) ≦ Y である。
よって、(C, F, G, D) は圏論的Galois対応である。
証明終
794Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 21:01:22
定義
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D と G:C → D を準具象関手(>>760)とする。
F ≦ G (>>764) かつ G ≦ F のとき F と G は準具象的に同型であるという。
795Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 21:12:07
命題
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D と G:C → D を準具象関手(>>760)とする。
F と G は準具象的に同型(>>794)であるとする。
(D, V) が準忘却的であれば F = G である。

証明
(D, V) が準忘却的であれば、過去スレ019の800より、
各 S ∈ A に対して S のファイバー D(S) における関係 ≦ は順序関係となる。
よって、F = G である。
証明終
796Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 21:22:29
>>794の修正

定義
(C, U) と (D, V) を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D と G:C → D を準具象関手(>>760)とする。
F ≦ G (>>764) かつ G ≦ F のとき F と G は準具象的に自然同型であるという。
797Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 22:36:10
命題
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) と (C, F’, G, D) は圏論的Galois対応(>>768)とする。
このとき F と F’は準具象的に自然同型(>>796)である。

証明
各 X ∈ C に対して X ≦ GF(X)
>>793より、F’(X) ≦ F(X)
同様に F(X) ≦ F’(X)
よって、F と F’は準具象的に自然同型である。
証明終
798Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 22:41:46
命題
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) と (C, F’, G, D) は圏論的Galois対応(>>768)とする。
このとき D が準忘却的(>>785)であれば F = F’である。

証明
>>797より、F と F’は準具象的に自然同型(>>796)である。
よって、>>795より、F = F’である。
証明終
799Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 22:48:45
記法
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D と G:C → D を準具象関手(>>760)とする。
F と G が準具象的に自然同型(>>796)のとき F 〜 G と書く。
800Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 23:01:24
命題
(C, F, G, D) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
FGF 〜 F (>>799)かつ GFG 〜 G である。

証明
各 X ∈ C に対して X ≦ GF(X)
よって、F(X) ≦ FGF(X)
各 Y ∈ D に対して FG(Y) ≦ Y
よって、FGF(X) ≦ F(X)
よって、FGF 〜 F である。
証明終
801Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/01(火) 23:10:01
命題
(C, F, G, D) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
GFGF 〜 GF (>>799)かつ FGFG 〜 FG である。

証明
>>800より、FGF 〜 F
よって、GFGF 〜 GF
同様に FGFG 〜 FG である。
証明終
802132人目の素数さん:2011/02/02(水) 12:57:59
おおおおお
くまーさんだ。
戻ってきてくれてうれしいよ
803132人目の素数さん:2011/02/02(水) 13:53:02
復活おめでとう御座います。心からお祝い申し上げます。

804132人目の素数さん:2011/02/02(水) 13:54:11
なるほどナ。そういう考え方かてアルのや。ワシは了解したるけどや、その代わ
りに何かの犠牲をアンタ等かて払わなアカン事にナルだけや。判ってるわナ。

805132人目の素数さん:2011/02/02(水) 13:54:55
まあ、ソレが現実的な選択やとワシは思うワ。

806132人目の素数さん:2011/02/02(水) 13:55:42
もういないのか
807132人目の素数さん:2011/02/02(水) 13:56:25
出よ『Kummer ◆g2BU0D6YN2』、其して精進レスを致し賜え!!
808132人目の素数さん:2011/02/02(水) 13:57:10
なんだ、やっぱり>>1は偽者か
809132人目の素数さん:2011/02/02(水) 13:57:55
反感買うってなんで?やっぱり嫉妬か?
810132人目の素数さん:2011/02/02(水) 13:58:40
日本語でおk
811Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 14:34:56
命題
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
このとき、C と D が準忘却的(>>785)であれば
(1) FGF = F かつ GFG = G
(2) GFGF = GF かつ FGFG = FG

証明
(1) は>>800>>795より得られる。
(2) は>>801>>795より得られる。
証明終
812Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 15:00:45
命題
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
C^* = {X ∈ C; GF(X) 〜 X} とおく。
このとき G(D) = {G(Y);Y ∈ D} は C^* の同型的に密(過去スレ018の74)な部分圏である。

証明
>>800より、任意の Y ∈ D に対して GFG(Y) 〜 G(Y)
よって、G(Y) ∈ C^*
よって、G(D) ⊂ C^*

任意の X ∈ C^* に対して GF(X) 〜 X
よって、G(D) は C^* の同型的に密な部分圏である。
証明終
813Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 15:03:36
命題
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
D^* = {Y ∈ D; FG(Y) 〜 Y} とおく。
このとき F(C) = {F(X);X ∈ C} は D^* の同型的に密(過去スレ018の74)な部分圏である。

証明
>>812の双対である。
814Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 15:56:29
命題
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
C^* = {X ∈ C; GF(X) 〜 X} とおく。
I:C^* → C を包含写像とする。
このとき、(C, GF, I, C^*) は圏論的Galois反射(>>786)である。

証明
>>801より任意の X ∈ C に対して GFGF(X) 〜 GF(X)
よって、GF(C) ⊂ C^*
よって、GF は C から C^* への準具象関手(>>760)と見なされる。
任意の X ∈ C に対して X ≦ GF(X)
任意の X ∈ C^* に対して GF(X) ≦ X
よって、(C, GF, I, C^*) は圏論的Galois反射である。
証明終
815Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 16:04:15
命題
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
D^* = {Y ∈ D; FG(Y) 〜 Y} とおく。
I:D^* → D を包含写像とする。
このとき、(D^*, I, FG, D) は圏論的Galois余反射(>>787)である。

証明
>>814の双対である。
816Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 16:34:00
定義
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D を準具象関手(>>760)とする。
F の準具象的準逆関手とは、準具象関手 G: D → C で
GF が 1_C と準具象同型(>>767)になり FG が 1_D と準具象同型になるものを言う。
817Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 16:37:42
定義
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D を準具象関手(>>760)とする。
F が準具象的準逆関手(>>816)を持つとき F を準具象的圏同値と言う。
このとき、C と D は準具象的に圏同値であると言う。
818Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 16:42:07
命題
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
C^* = {X ∈ C; GF(X) 〜 X} とおく。
D^* = {Y ∈ D; FG(Y) 〜 Y} とおく。
とおく。
このとき F(C^*) ⊂ D^*、G(D^*) ⊂ C^* である。
F の C^* への制限を F^*、G の D^* への制限を G^* とすると
(G^*)(F^*) 〜 1_(C^*)、(F^*)(G^*) 〜 1_(D^*) である。
よって、C^* と D^* は準具象的に圏同値(>>817)である。

証明
X ∈ C^* とする。
Y = F(X) とおく。
G(Y) = GF(X) 〜 X だから F(G(Y)) 〜 F(X) = Y
よって、Y ∈ D^*
よって、F(C^*) ⊂ D^* である。
同様に G(D^*) ⊂ C^* である。

X ∈ C^* とする。
GF(X) 〜 X だから (G^*)(F^*) 〜 1_(C^*) である。

Y ∈ D^* とする。
FG(Y) 〜 Y だから (F^*)(G^*) 〜 1_(D^*) である。
証明終
819132人目の素数さん:2011/02/02(水) 18:13:09
ガロワ生誕二百年だそうで
ガロワ関連の本を最近よく見かけます
また喜ばしからず哉
820Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 19:50:23
命題
C と D を圏 A 上の準忘却的(>>785)な準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
C^* = {X ∈ C; GF(X) 〜 X} とおく。
D^* = {Y ∈ D; FG(Y) 〜 Y} とおく。
とおく。

(1) G(D) = C^* であり、I:C^* → C を包含写像とすると
(C, GF, I, C^*) は圏論的Galois反射(>>786)である。

(2) F(C) = D^* であり、J:D^* → D を包含写像とすると
(D^*, J, FG, D) は圏論的Galois余反射(>>787)である。

(3) F(C^*) ⊂ D^*、G(D^*) ⊂ C^* である。
F の C^* への制限を F^*、G の D^* への制限を G^* とすると
(G^*)(F^*) = 1_(C^*)、(F^*)(G^*) = 1_(D^*) である。
よって、F^* および G^* は準具象同型(>>767)であり互いに逆関手である。

証明
>>812>>813>>814>>815>>818>>795より明らかである。
821Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 20:07:27
注意
C と D を圏 A 上の準忘却的(>>785)な準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) を圏論的Galois反射(>>786)とする。
D は C の部分圏と同一視する。
このとき>>820において C^* = D^* = D である。

圏論的Galois余反射(>>787)の場合も同様である。
822Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 20:32:09
>>814
>I:C^* → C を包含写像とする。

I:C^* → C を包含関手とする。
823Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/02(水) 20:39:19

Set を小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
>>773において、(Rel, T, W, Top) は Set 上の圏論的Galois対応(>>768)である。
Rel および Top は Set 上の準忘却的(>>785)な準具象圏(過去スレ019の794)である。
よって、>>820が適用出来る。
Preord を小さい前順序集合全体の圏とする。
Alex を小さいAlexandrov空間(>>743)全体の圏とする。
Rel^* = Preord
Top^* = Alex
である。
よって、Prord と Alex は準具象圏として同型である。

I:Preord → Rel を包含関手とすると
>>814より (Rel, WT, I, Preord) は圏論的Galois反射(>>786)である。

J:Alex → Top を包含関手とすると
>>815より (Alex, J, TW, Top) は圏論的Galois余反射(>>787)である。
824Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 08:08:38

X を集合とする。
X 上の一様構造(過去スレ006の194)全体の集合を Unif(X) とする。
Unif(X) に包含関係と逆の順序を入れて順序集合と見なす。
過去スレ006の220より、Unif(X) の元の任意の族は下限を持つ。

X 上の位相全体の集合を Top(X) とする。
Top(X) に包含関係と逆の順序を入れて順序集合と見なす。

Φ ∈ Unif(X) に対して Φ が定める X 上の位相を t(Φ) とする。
τ ∈ Top(X) に対して u(τ) = inf {Φ ∈ Unif(X);τ ≦ U(Φ)} とおく。
t:Unif(X) → Top(X) および u:Top(X) → Unif(X) は単調増加である。
任意の τ ∈ Top(X) に対して τ ≦ tu(τ)
任意の Φ ∈ Unif(X) に対して ut(Φ) ≦ Φ
よって、>>646より (Top(X), u, t, Unif(X)) はGalois対応(>>642)である。

Top を小さい(過去スレ017の321)位相空間全体のなす圏とする。
Unif を小さい一様空間(過去スレ006の194)全体のなす圏とする。
Top および Unif は小さい集合全体のなす圏 Set 上の準忘却的(>>785)な
準具象圏(過去スレ019の794)である。

関手 F:Top → Unif を (X, τ) ∈ Top のとき F(X, τ) = (X, u(τ)) で定義する。
関手 G:Unif → Top を (X, Φ) ∈ Unif のとき G(X, Φ) = (X, t(Φ)) で定義する。
(Top, F, G, Unif) は圏論的Galois対応(>>768)である。
よって、>>820が適用出来る。
よって、Top^* と Unif^* は準具象圏として同型である。

I:Top^* → Top を包含関手とすると
(Top, GF, I, Top^*) は圏論的Galois反射(>>786)である。

J:Unif^* → Unif を包含関手とすると
(Unif^*, J, FG, Unif) は圏論的Galois余反射(>>787)である。
825Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 08:31:11
命題
(X, Φ) を>>824で定義した圏 Unif^* の対象とする。
Φ が定める X 上の位相を τ とする。
Φ は τ を定める一様構造の中で最も細かい(過去スレ006の219)一様構造である。

証明
>>824より、(Top(X), u, t, Unif(X)) はGalois対応(>>642)である。
(X, Φ) ∈ Unif^* であるから>>820の(3)より Φ = u(τ) である。
よって、>>704より、Φ = u(τ) = min {Ψ ∈ Unif(X);t(Ψ) = τ}
証明終
826Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 09:21:19
>>820への注意
>C^* = {X ∈ C; GF(X) 〜 X} とおく。

C は準忘却的(>>785)であるから過去スレ019の800より、
各 S ∈ A に対して S のファイバー C(S) における関係 ≦ は順序関係となる。
よって、C^* = {X ∈ C; GF(X) = X} である。

同様に D^* = {Y ∈ D; FG(Y) = Y} である。
827Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 10:05:38
>>666の修正

定義
π = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
g が単射のとき π はGalois反射(Galois reflection)と言う。
f が単射のとき π はGalois余反射(Galois coreflection)と言う。
828Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 10:45:46
>>827の修正
>>666の修正

定義
π = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
g が埋め込み(>>558)のとき π はGalois反射(Galois reflection)と言う。
f が埋め込み(>>558)のとき π はGalois余反射(Galois coreflection)と言う。
829Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 12:08:56
命題(>>784を参照)
π = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
X が順序集合で g が単射のとき π はGalois反射(>>828)である。

証明
y、y’∈ Y、g(y) ≦ g(y’) とする。
>>656より、gfg(y) 〜 g(y)
X は順序集合であるから gfg(y) = g(y)
g は単射だから fg(y) = y
同様に fg(y’) = y’
一方、f は単調増加だから fg(y) ≦ fg(y’) である。
よって、y ≦ y’である。
よって、g は埋め込みである。
よって、π はGalois反射(>>828)である。
証明終
830Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 12:10:49
命題
π = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
Y が順序集合で f が単射のとき π はGalois余反射(>>828)である。

証明
>>829の双対である。
831Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 12:17:04
(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
>>776で見たように (X, f, g, Y) は 1 上の圏論的Galois対応(>>768)と見なせる。
このとき X が順序集合であることは
X が 1 上の準忘却的(>>785)な準具象圏(過去スレ019の794)であることと同値である。
Y に付いても同様である。
832Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 12:36:56
命題
X と Y を順序集合とし、(X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
X^* = {X ∈ C; GF(X) = X} とおく。
Y^* = {Y ∈ D; FG(Y) = Y} とおく。
とおく。

(1) g(Y) = X^* であり、ι:X^* → X を包含写像とすると
(X, gf, ι, X^*) は閉包対応(>>667)である。

(2) f(X) = Y^* であり、κ:Y^* → Y を包含写像とすると
(Y^*, κ, fg, Y) は開核対応(>>667)である。

(3) f(X^*) ⊂ Y^*、g(Y^*) ⊂ X^* である。
f の X^* への制限を f^*、g の Y^* への制限を g^* とすると
(g^*)(f^*) = 1_(X^*)、(f^*)(g^*) = 1_(Y^*) である。
よって、f^* および g^* は同型(>>154)であり互いに逆写像である。

証明
>>820>>831より明らかであるが
>>662>>663>>727からも明らかである。
833Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 12:45:35
定義
X を集合とし、τ をその上の位相とする。
Φ を X 上の一様構造(過去スレ006の194)とする。
Φ が X 上に引き起こす位相が τ と一致するとき Φ は τ と両立すると言う。
834Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 12:47:54
定義
X を位相空間とする。
X 上の一様構造(過去スレ006の194)で X の位相と両立(>>833)するものが存在するとき
X は一様化可能(uniformizable)という。
835Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 13:36:35
定義
C と D を圏 A 上の準具象圏(過去スレ019の794)とする。
F:C → D を準具象関手(>>760)とする。
S を A の任意の対象とする。
C(S) (>>761) には過去スレ019の799で定義した前順序が入る。
>>762より、F(C(S)) ⊂ D(S) である。
よって、F は写像 f:C(S) → D(S) を引き起こす。
この f を F の S におけるファイバーと言い F_S と書く。
>>762より、F_S は C(S) の前順序を保存(>>569)する。
836Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 14:00:21
命題
X を一様化可能(>>834)な位相空間とする。
X 上の一様構造(過去スレ006の194)で X の位相と両立(>>833)するものの中で
最も細かい(過去スレ006の219)ものが存在する。

証明
>>824より (Top, F, G, Unif) は圏論的Galois対応(>>768)である。
X の台集合を S とする。
>>788より、(Top(S), F_S, G_S, Unif(S)) はGalois対応(>>642)である。
ここで、F_S、G_S はそれぞれ F、G の S におけるファイバー(>>835)である。
f = F_S、g = G_S とおく。
仮定より X = g(Y_0) となる Y_0 ∈ Unif(S) がある。
よって、>>820の(1)より X ∈ Top^* である。
即ち、gf(X) = X である。
よって、>>704より、f(X) = min {Y ∈ Unif(S);g(Y) = X}
よって、f(X) が求めるものである。
証明終
837132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:00:38
別に英語でもフランス語でもエエがな。そやし何で日本語にせなアカンのかをち
ゃんと説明せえや。エエな。

838132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:01:30
kummerが戻ってくるまでの間、測度論くらいからまとめようとおもうんだけど、
part009の過去ログだけが手に入らない。
ファイル形式はなんでもいいからupしてくれる人はいないですかね?
839132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:02:25
代数的整数論 009
http://unkar.org/r/math/1195560105
でいいのか?
840132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:03:25
>>17
それこそKummer本人がLaTexにして欲しいね。
841132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:04:27
>>19
それをやるなら専用サイトを作って有料で配布しようかなと思ってる。
1スレ300円くらいでw
842132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:05:28
今、積分論を見直してるんだが意外と時間がかってる。
Bochner積分とかベクトル測度をやろうとしてるんだけど、このあたりの文献で適当なものが
手に入らないんで自分で考えてる。
843Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 14:06:14
定義
X を一様化可能(>>834)な位相空間とする。
>>836より、X 上の一様構造で X の位相と両立するものの中で最も細かいものが存在する。
この一様構造を位相空間 X の細かい一様構造(fine uniformity)と言う。
細かい一様構造を持った一様空間を細かい一様空間(fine uniform space)と言う。
844132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:06:28
楽しみにしてますから、早く公開に漕ぎ付けて下さいまし。

845132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:07:31
>>23

猫さん、それはKummerセンセに言うてはるの?
それとも >>22(=>>19?)に言うてはるの?
846132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:19:01
ねこ復活か?
847132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:28:30
早く、クマさんに復帰してもらいたいね。
848132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:31:25
東大生およびその卒業生のみがこのスレッドに書き込む資格があります。
849132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:32:23
850132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:33:24
日本語すら出来ない >>28 はここに来る資格はない。
851132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:34:32
>>31
なんともいえない猫のイタイ書き込み
852132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:35:28
人から見てイタくても自分がイタくなければ無問題。ワシは唯東大生サンが失敗
スルのを待ってるだけや

853132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:36:27
小学生のときは、ランドセルにフランス語で書かれた論文を入れて、学校で読んでいたものだった。
塾で子供と接しているが、最近の子には熱意を感じない。
854132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:37:26
でもアナタには10000人分の熱意がアルからソレで充分。頭がエエ人はお役目が
沢山あってホンマに大変なんやなァー

855132人目の素数さん:2011/02/03(木) 14:38:28
私も基本的にはそう思いますが、でもああいう話はココには勿体無いですね。

856Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 14:38:34
>>824より、(Top, F, G, Unif) は圏論的Galois対応(>>768)である。
一様化可能(>>834)な位相空間全体とその間の連続写像のなす圏を Top^* とする。
細かい一様空間(>>843)全体とその間の一様連続写像のなす圏を FUnif とする。
>>820の(3)より、Top^* と FUnif は準具象圏として同型である。
857Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 14:44:57
一様化可能(>>834)な位相空間 X は過去スレ007の92より次の性質(CR)で特徴付けられる。

(CR) x を X の任意の点、A を X の閉集合で x を含まないとする。
連続関数 f : X → [0, 1] で、f(x) = 0 となり、
A の各点 y で f(y) = 1 となるものが存在する。

このシリーズではHausdorff位相空間 X が性質 (CR) を持つとき完全正則と定義した(過去スレ007の94)。
これはBourbakiの定義を真似たものだが、現在ではHausdorff性を仮定しないで
(CR) を持つ位相空間を完全正則と言っているものが多いようだ。
858132人目の素数さん:2011/02/03(木) 15:15:24
>>34 :東大生
> 塾で子供と接しているが

こんな奴が教える塾なんぞ、碌なモンじゃないわな。
859132人目の素数さん:2011/02/03(木) 15:16:42
>>38
コイツ、タレ目で、ニートの、クズ・カスの、クソガキ!!!!!!!
860132人目の素数さん:2011/02/03(木) 15:17:30
過去スレたどってるんだけど、昔は面白い議論してたんだね、kummerさんw

ガロア理論 Part 2
http://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1089611846/695
861132人目の素数さん:2011/02/03(木) 15:18:27
終了
862132人目の素数さん:2011/02/03(木) 15:19:29
おつかれー
Kummerさんの過去の投稿を
つぶやくTwitterBotとか作っても面白いかも
863132人目の素数さん:2011/02/03(木) 15:20:29
過去スレで、内容を改変してうpするのはやめてくれって言ってるんだねー、kummerさん。

>>41 本物
864132人目の素数さん:2011/02/03(木) 15:21:28
いつの間にか年が変わってたw

あけおめ〜
865132人目の素数さん:2011/02/03(木) 15:22:31
>>41 本物  ×
>>41 本物? ◯
866132人目の素数さん:2011/02/03(木) 17:25:58
そういえば,スレそのままならいいと,
たぶん前スレで俺も言われてた気がした.
867132人目の素数さん:2011/02/03(木) 17:26:41
引用文献ではHalmosやbourbakiが挙げられてるけど、
Kolmogolov,Fominによるところが大きいよね>積分論。
868132人目の素数さん:2011/02/03(木) 17:27:31
なるほど。期待してます。
869132人目の素数さん:2011/02/03(木) 17:28:28
類体論の話を沢山聞きたいです
870132人目の素数さん:2011/02/03(木) 17:29:30
本物のKummerさん、ガンバって代数的整数論の連載を復活させてよ
871132人目の素数さん:2011/02/03(木) 17:30:28
類体論スレも復活きぼん
872132人目の素数さん:2011/02/03(木) 17:31:25
何かしら権威によりすがらないと発言できないんですかねー
873132人目の素数さん:2011/02/03(木) 17:32:36
>>54
馬鹿はクンマーやのうてオマエや。

874132人目の素数さん:2011/02/03(木) 19:10:39
>>54

「東大生」はアホだな。
「以来、見ないことにしている」なら何故書込む?
875132人目の素数さん:2011/02/03(木) 19:11:34
もうねなんていうのかな頭以前に人間のレベルが低いんですわ
876132人目の素数さん:2011/02/03(木) 19:12:46
代数的整数を扱う分野らしいけど
じゃあ普通の数論と代数がくっついた分野は無いの?
もしかしてそれが初等整数論なの?
877132人目の素数さん:2011/02/03(木) 19:13:34
>>63

「普通の数論」とは何かね?
878132人目の素数さん:2011/02/03(木) 19:14:27
>>64
ただ単に整数を扱うって意味で
879132人目の素数さん:2011/02/03(木) 19:15:31
くんまー、悔しいのうw
880132人目の素数さん:2011/02/03(木) 19:16:27
悔しいのうw
881132人目の素数さん:2011/02/03(木) 19:17:24
クンマーは無職である。
しかし貴族らしいw
882132人目の素数さん:2011/02/03(木) 19:18:24
Langって死んだん?
883132人目の素数さん:2011/02/03(木) 20:34:44
>>72

2005年没。
884132人目の素数さん:2011/02/03(木) 20:35:49
>>74

お前にはLangを読む能力はないから気にするな。
885132人目の素数さん:2011/02/03(木) 20:36:35
>>73
ほんまや。Weilほど長生きできんかったんやね。
なむ(−人−)
886132人目の素数さん:2011/02/03(木) 20:37:24
クンマーって無職なんだろ?
887132人目の素数さん:2011/02/03(木) 20:38:26
>>75
自分が読むのに苦労したからって他人を巻き込むなw
888132人目の素数さん:2011/02/03(木) 20:40:11
>>67
なんで悔しいんだよ
意味不明
889132人目の素数さん:2011/02/03(木) 20:41:14
パリ第7大学に行って来ました。
別のところで猫先生のこと話しましたよ。
890132人目の素数さん:2011/02/03(木) 20:42:24
猫はドンキホーテ
891Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 23:12:27
命題
C と D を圏 A 上の準忘却的(>>785)な準具象圏(過去スレ019の794)とする。
(C, F, G, D) を圏論的Galois対応(>>768)とする。
以下の条件は同値である。

(1) (C, F, G, D) は圏論的Galois反射(>>786)である。

(2) G は充満(過去スレ017の403)である。

(3) G:Ob(D) → Ob(C) は単射である(Ob(D) および Ob(C) はそれぞれ C、D の対象全体を表す)。

(4) F:Ob(C) → Ob(D) は全射である。

(5) FG = 1_D

証明
(1) ⇒ (2)
G は埋め込み(過去スレ018の34)であるから過去スレ018の39より D を C の部分圏と見なせる。
このとき、>>782より D は C の準具象反射部分圏(>>778)と見なせる。
よって、>>784より G は充満である。

(2) ⇒ (3)
G(X) = G(Y) とする。
G は充満だから G(f) = 1_G(X) となる f:X → Y がある。
|f| = |G(f)| = 1_|G(X)| より X ≦ Y (過去スレ019の799)である。
同様に Y ≦ X である。
C は準忘却的であるから過去スレ019の800より、 X = Y である。

(続く)
892Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/03(木) 23:13:11
>>891の続き

(3) ⇒ (4)
>>788より各 S ∈ A に対して (C(S), f_S, g_S, D(S)) はGalois対応(>>642)である。
よって、>>707の双対と D が準忘却的であることから得られる。

(4) ⇒ (5)
>>707の双対と D が準忘却的であることから得られる。

(5) ⇒ (1)
FG = 1_D より G は埋め込みである。
証明終
893132人目の素数さん:2011/02/04(金) 03:14:47
猫は講演して歩けばいいんじゃないか?
1回10万円くらいで

池上彰みたいにね
894132人目の素数さん:2011/02/04(金) 03:15:41
>>88
私は池上彰さんみたいに立派な人ではないので、ソレは不可能です。

895132人目の素数さん:2011/02/04(金) 03:16:35
>>82
必死だなw
悔しいのはお前の方だろw
896132人目の素数さん:2011/02/04(金) 03:17:48
悔しいのおw
897132人目の素数さん:2011/02/04(金) 03:18:36
クンマーは無職です。本人が認めています。
898132人目の素数さん:2011/02/04(金) 03:19:29
無職のくんまーは時々名無しで現れて反応しているようです(笑)

悔しいんだw? 分かり易い奴だなw
899132人目の素数さん:2011/02/04(金) 03:20:48
だからと言って俺が書いたものが全て他人のアイデアのパクリと言うわけではない。
これも誤解してる奴が多いみたいだから注意しておく。
もしそうなら証明の間違いはもっと少ないはずだろw
900132人目の素数さん:2011/02/04(金) 03:21:36
おまえのアイデアなんて皆無だろw
901132人目の素数さん:2011/02/04(金) 09:23:26
>>96
本当にそう思ってるわりには内容に意味もなく難癖をつけてるなw
902132人目の素数さん:2011/02/04(金) 09:24:10
相変わらず、おまえはバカだなw

名無しがみんな同じ人間が書いていると思っているんだろw
903132人目の素数さん:2011/02/04(金) 09:24:55
>>98
>相変わらず、おまえはバカだなw

そのわりに俺の書いてるものをよくチェックしてるみたいだなw
904132人目の素数さん:2011/02/04(金) 09:25:47
>>66
群論とかの現代代数学と密接に関連した整数の分野は無いのかなって話です
初等整数論が初等幾何学並みかそれ以上に難しいのは知ってるぜ
905132人目の素数さん:2011/02/04(金) 09:26:34
>>78
> 自分が読むのに苦労したからって

俺は低レベルのお前と違って、Langで苦労はしておらんぞ。
906132人目の素数さん:2011/02/04(金) 09:27:17
知ったか乙w
907132人目の素数さん:2011/02/04(金) 09:28:01
>>108
俺はLocal Ringsをすらすら読めた
908132人目の素数さん:2011/02/04(金) 09:28:45
>>108
グロタンどころか、ある学生が永田先生のところに質問をしに持っていったら、
誰がこんな教科書を書いたんだと激怒したらしいからw
909Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 15:53:31
Galois対応(>>642)の応用として順序集合のDedekind-MacNeille完備化について述べる。
順序集合 X のDedekind-MacNeille完備化 X^ とは X を含む完備束(過去スレ018の914)の中で
ある意味最小のものである。
910Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 16:07:50
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y を埋め込み(>558)とする。
任意の y に対して A ⊂ X で y = sup A となるものがあるとき f を結び密(join-dense)と言う。
任意の y に対して B ⊂ X で y = inf B となるものがあるとき f を交わり密(meet-dense)と言う。

X が Y の部分前順序集合で f が結び密な包含写像のとき X は Y において結び密であると言う。
X が Y の部分前順序集合で f が交わり密な包含写像のとき X は Y において交わり密であると言う。
911Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 16:14:41
>>910の修正

定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y を埋め込み(>558)とする。

任意の y ∈ Y に対して A ⊂ X で y = sup f(A) となるものがあるとき
f を結び密(join-dense)と言う。

任意の y ∈ Y に対して B ⊂ X で y = inf f(B) となるものがあるとき
f を交わり密(meet-dense)と言う。

X が Y の部分前順序集合で f が結び密な包含写像のとき X は Y において結び密であると言う。
X が Y の部分前順序集合で f が交わり密な包含写像のとき X は Y において交わり密であると言う。
912Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 16:25:35
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y を結び密(>>910)な埋め込み(>>558)とする。
このとき任意の y ∈ Y に対して y = sup {f(x); x ∈ X、f(x) ≦ y} である。

証明
B = {f(x); x ∈ X、f(x) ≦ y} とおく。
y は B の上界(>>564)である。
A ⊂ X で y = sup f(A) となるものがある。
A の各元 x に対して f(x) ≦ y であるから f(A) ⊂ B である。
z を B の任意の上界とすると z は f(A) の上界である。
よって、y ≦ z である。
よって、y = sup B である。
証明終
913Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 16:44:32
>>558の修正

定義
L と M を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:L → M を写像とする。

(1) x ≦ y のとき f(x) ≦ f(y) となるとき f は単調増加または単に単調という。
または f は順序を保存するともいう。

(1’) x ≦ y のとき f(x) ≧ f(y) となるとき f は単調減少という。
または f は順序を逆向きに保存するともいう。

(2) x < y のとき f(x) < f(y) となるとき f は狭義単調増加または単に狭義単調という。

(2’) x < y のとき f(x) > f(y) となるとき f は狭義単調減少という。

(3) f が単射で x ≦ y と f(x) ≦ f(y) が同値であるとき f は前順序埋め込み(preorder embedding)
または単に埋め込み(embedding)であるという。
914Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 16:46:28
>>911の修正
>>910の修正

定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y を埋め込み(>>913)とする。

任意の y ∈ Y に対して A ⊂ X で y = sup f(A) となるものがあるとき
f を結び密(join-dense)と言う。

任意の y ∈ Y に対して B ⊂ X で y = inf f(B) となるものがあるとき
f を交わり密(meet-dense)と言う。

X が Y の部分前順序集合で f が結び密な包含写像のとき X は Y において結び密であると言う。
X が Y の部分前順序集合で f が交わり密な包含写像のとき X は Y において交わり密であると言う。
915Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 16:47:49
>>912の修正

命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y を結び密(>>910)な埋め込み(>>913)とする。
このとき任意の y ∈ Y に対して y = sup {f(x); x ∈ X、f(x) ≦ y} である。

証明
B = {f(x); x ∈ X、f(x) ≦ y} とおく。
y は B の上界(>>564)である。
A ⊂ X で y = sup f(A) となるものがある。
A の各元 x に対して f(x) ≦ y であるから f(A) ⊂ B である。
z を B の任意の上界とすると z は f(A) の上界である。
よって、y ≦ z である。
よって、y = sup B である。
証明終
916Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 17:29:40
命題
Set 小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Preordを小さい前順序集合全体の圏とする。
PreordはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
f:X → Y をPreordにおける射とする。
f が準具象圏Preordにおける埋め込み(過去スレ019の816)であるためには
f が前順序埋め込み(>>913)であることが必要十分である。

証明
必要性:
f が準具象圏Preordにおける埋め込みであるとする。
f は単射かつ始射(過去スレ019の812)である。
x, y ∈ X、f(x) ≦ f(y) とする。
このとき x ≦ y を示せばよい。
x = y のときは明らかであるから x ≠ y と仮定する。
集合 Z = {x, y} において x ⊂ y により順序関係 ⊂ を定義する。
g:Z → X を包含写像とする。
f は始射で fg:Z → Y は単調増加だから g は単調増加である。
よって、x ≦ y である。

十分性:
f が前順序埋め込みであるとする。
Z ∈ Preord とし、g:Z → X を写像とし、fg:Z → Y が単調増加であるとする。
x, y ∈ Z、x ≦ y なら fg(x) ≦ fg(y) である。
f は前順序埋め込みであるから g(x) ≦ g(y) である。
よって、g は単調増加である。
よって、f は始射である。
f は単射であるから f は準具象圏Preordにおける埋め込みである。
証明終
917Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 18:23:38
命題
Set 小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Ordを小さい順序集合全体の圏とする。
OrdはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
f:X → Y をOrdにおける射とする。
f が準具象圏Ordにおける埋め込み(過去スレ019の816)であるためには
f が順序埋め込み(>>227)であることが必要十分である。

証明
>>916の証明と同様である。
918Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 18:32:29
命題
Set 小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Ordを小さい順序集合全体の圏とする。
OrdはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
X、Y ∈ Ord とし f:X → Y を順序埋め込み(>>227)とする。
このとき f が結び密(>>914)かつ交わり密(>>914)であれば
f は準具象圏Ordにおける本質的射(過去スレ020の34)である。

証明
>>917より f は準具象圏Ordにおける埋め込み(過去スレ019の816)である。
g:Y → Z をOrdにおける射で gf が埋め込み(過去スレ019の816)であるとする。
y、z ∈ Y、g(y) ≦ g(z) とする。
X の部分集合 A、B があり y = sup f(A)、z = inf f(B) となる。
a ∈ A のとき f(a) ≦ y より、g(f(a)) ≦ g(y)
b ∈ B のとき z ≦ f(b) より、g(z) ≦ g(f(b))
よって、a ∈ A、b ∈ B のとき g(f(a)) ≦ g(y) ≦ g(z) ≦ g(f(b))
よって、g(f(a)) ≦ g(f(b))
>>917より gf は順序埋め込み(>>227)だから a ≦ b である。
f は単調増加だから f(a) ≦ f(b) である。
b ∈ B は任意だから f(a) ≦ inf f(B) = z
a ∈ A は任意だから y = sup f(A) ≦ z

即ち g(y) ≦ g(z) なら y ≦ z である。
よって、g(y) = g(z) なら y ≦ z かつ z ≦ y となり y = z である。
よって、g は単射である。
よって、g は埋め込みである。
よって、f は本質的射である。
証明終
919Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 19:44:08
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
X の任意の部分集合の下限が存在するとする。
このとき、X は完備であるという。
920Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 19:47:05
命題
X を完備(>>919)な前順序集合(過去スレ008の139)とする。
このとき、X の任意の部分集合の上限が存在する。

証明
過去スレ018の915の証明と同じである。
921Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 20:23:56
命題
Set 小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Preordを小さい前順序集合全体の圏とする。
PreordはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
Q を Preord の対象で完備(>>919)とする。
このとき Q は準具象圏としてのPreordにおける単射的対象(過去スレ020の18)である。

証明
m:X → Y をPreordにおける埋め込み(過去スレ019の816)とする。
f:X → Q をPreordにおける任意の射とする。
写像 g:Y → Q を以下のように定義する。

(1) y ∈ Y に対して y = m(x) となる x ∈ X があるとき:
g(y) = f(x) とする。
m は単射であるから g(y) は y により一意に決まる。
(2) y ∈ Y に対して y = m(x) となる x ∈ X がないとき:
g(y) = sup {f(x);x ∈ X、m(x) ≦ y} とする。
>>920より、この sup は存在する。
この sup は一般に y により一意に決まらないが選択公理を使って選んでおく。

m は埋め込みだから x、x’∈ X、m(x’) ≦ m(x) のとき x’≦ x である。
よって f(x’) ≦ f(x) である。
よって、y = m(x) とおけば、g(y) = f(x) = sup {f(x’);x’∈ X、m(x’) ≦ y}
よって、(1) の場合も含めて任意の y ∈ Y に対して
g(y) = sup {f(x);x ∈ X、m(x) ≦ y} である。

y、y’∈ Y、y ≦ y’のとき m(x) ≦ y なら m(x) ≦ y’であるから
{f(x);x ∈ X、m(x) ≦ y} ⊂ {f(x);x ∈ X、m(x) ≦ y’}
よって、g(y) ≦ g(y’) である。
一方、任意の x ∈ X に対して f(x) = g(m(x)) であるから f = gm である。
以上から Q はPreordにおける単射的対象である。
証明終
922Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 20:36:39
定義
Set 小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Preordを小さい前順序集合全体の圏とする。
PreordはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
Preordの対象 X に対して X の単射包絡(過去スレ020の47) (m, Q) が存在するとき
(m, Q) を X のDedekind-MacNeille完備化と呼び DM(X) と書く。
過去スレ020の44より、X の単射包絡は同型を除いて一意である。
923Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 20:39:33
>>922の修正

定義
Set 小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Ordを小さい順序集合全体の圏とする。
OrdはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
Ordの対象 X に対して X の単射包絡(過去スレ020の47) (m, Q) が存在するとき
(m, Q) を X のDedekind-MacNeille完備化と呼び DM(X) と書く。
過去スレ020の44より、X の単射包絡は同型を除いて一意である。
924Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/04(金) 20:58:04

R~ = [-∞, +∞] を補完数直線(過去スレ007の7)とする。
R~ は順序集合として完備(>>919)である。
よって、>>921より R~ はPreordにおける単射的対象(過去スレ020の18)である。
よって、R~ は小さい順序集合全体の圏Ordにおける単射的対象でもある。

一方、有理数体 Q は R~ において結び密(>>914)かつ交わり密(>>914)である。
よって、>>918より、包含写像 Q → R~ はOrdにおける本質的射である。
よって、R~ は順序集合として Q のDedekind-MacNeille完備化(>>923)である。
925132人目の素数さん:2011/02/04(金) 22:22:52
前からずっと気になってたんだけど、なんで代数的整数論のスレで圏論やってるの?
926132人目の素数さん:2011/02/04(金) 22:51:49
クンマーさん
復活おめでとう
927Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 07:18:46
定義
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の部分集合とする。
A の上界(>>564)全体を A^u と書く(u はupperの頭文字)。
A の下界(>>564)全体を A^l と書く(l はlowerの頭文字)。

(A^u)^l を A^(ul) と書く。
A^(lu)、A^(ulu) なども同様の意味とする。

x ∈ X のとき {x}^u を x^u と書く。
同様に {x}^l を x^l と書く。
928Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 07:45:55
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
P(X) を X の冪集合とする。
P(X) は包含関係により順序集合と見なす。
P(X) における順序を ⊂ で表す。
P(X)^o を P(X) の双対順序集合(>>168)とする。
P(X)^o における順序を ≦ で表す。

写像 u:P(X) → P(X)^o を A ∈ P(X) のとき u(A) = A^u (>>927) で定義する。
写像 l:P(X)^o → P(X) を B ∈ P(X)^o のとき l(B) = B^l (>>927) で定義する。

このとき (P(X), u, l, P(X)) はGalois対応(>>642)である。

証明
>>646より、以下を証明すればよい。
(1) u と l は単調増加である。

(2) 任意の A ∈ P(X) に対して A ⊂ A^(ul)
任意の B ∈ P(X)^o に対して B^(lu) ≦ B

(1) の証明:
A, B ∈ P(X)、A ⊂ B とする。
B の上界(>>564)は A の上界でもあるから B^u ⊂ A^u である。
即ち A^u ≦ B^u である。
よって、u は単調増加である。

A, B ∈ P(X)^o、A ≦ B とする。
即ち B ⊂ A である。
A の下界(>>564)は B の下界でもあるから A^l ⊂ B^l である。
よって、l は単調増加である。

(続く)
929Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 07:46:39
>>928の続き

(2) の証明:
x ∈ A^u のとき、任意の a ∈ A に対して a ≦ x である。
よって、A ⊂ A^(ul)

x ∈ B^l のとき、任意の b ∈ B に対して x ≦ b である。
よって、B ⊂ B^(lu)
即ち B^(lu) ≦ B
証明終
930Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 08:45:03
命題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
Y を X の閉包系(>>668)とする。
X が完備(>>919)であれば Y も完備である。

証明
>>688より明らかである。
931Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 08:48:17
命題
π = (X, f, g, Y) をGalois対応(>>642)とする。
π-閉元(>>664)全体を X^* とする。
このとき X が完備(>>919)であれば X^* も完備である。

証明
>>672より X^* は X の閉包系(>>668)である。
よって、>>930より X が完備であれば X^* も完備である。
証明終
932Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 09:05:03
補題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
A を X の部分集合とする。
A^(ul) と A^u を>>927で定義した X の部分集合とする。
このとき、A^(ul) = ∩{(-∞, x]; x ∈ A^u}

証明
a ∈ A^(ul) ⇔ 全ての x ∈ A^u に対して a ≦ x ⇔ a ∈ ∩{(-∞, x]; x ∈ A^u}
証明終
933132人目の素数さん:2011/02/05(土) 09:15:36
>>925
その疑問の前にこういう疑問は持たないの?
なんで代数的整数論のスレで関数解析をやってるの?
なんで代数的整数論のスレで積分論をやってるの?
なんで代数的整数論のスレでHaar測度をやってるの?
934Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 11:27:28
補題
X を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
π = (P(X), u, l, P(X)) を>>928のGalois対応とする。
P(X)^* を π-閉元(>>664)全体とする。
A を X の部分集合とする。
このとき、A^(ul) (>>927) は {(-∞, x]; x ∈ A} の P(X)^* における上限である。

証明
B ∈ P(X) のとき B^(ul) ∈ P(X)^* である。
よって、P(X)^* = {B^(ul); B ∈ P(X)} であることに注意する。

x ∈ A のとき (-∞, x] = x^(ul) (>>664)である。
よって、(-∞, x] ⊂ A^(ul)
よって、A^(ul) は {(-∞, x]; x ∈ A} の P(X)^* における上界である。
B ∈ P(X)^* を {(-∞, x]; x ∈ A} の P(X)^* における上界とする。
任意の x ∈ A に対して (-∞, x] ⊂ B である。
よって A ⊂ B
よって A^(ul) ⊂ B^(ul) = B
よって、A^(ul) は {(-∞, x]; x ∈ A} の P(X)^* における上限である。
証明終
935Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 11:43:55
命題
X を順序集合とする。
π = (P(X), u, l, P(X)) を>>928のGalois対応とする。
P(X)^* を π-閉元(>>664)全体とする。
写像 m:X → P(X)^* を x ∈ X に対して m(x) = x^(ul) (>>927)で定義する。
このとき (m, P(X)^*) は X のDedekind-MacNeille完備化(>>923)である。

証明
明らかに m:X → P(X)^* は順序埋め込み(>>227)である。
よって、>>921>>918より、
P(X)^* が完備であり m:X → P(X)^* が結び密(>>914)かつ交わり密(>>914)であることを言えばよい。

P(X) は完備であるから>>931より P(X)^* も完備である。
>>932より、m は交わり密である。
>>934より、m は結び密である。
証明終
936Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 12:49:38
命題
Set 小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Preordを小さい前順序集合全体の圏とする。
PreordはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
X、Y ∈ Preord とし f:X → Y を前順序埋め込み(>>913)とする。
このとき Y が順序集合で f が結び密(>>914)かつ交わり密(>>914)であれば
f は準具象圏Preordにおける本質的射(過去スレ020の34)である。

証明
>>918の証明と同様である。
937132人目の素数さん:2011/02/05(土) 13:12:18
>>925
圏論を使うと議論の見通しが良くなる場合が多いからです。
圏論は代数的整数論だけでなく数学のほとんど全ての分野で有効です。
938Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 13:37:52
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y と g:Y → X を単調増加写像(>>913)で gf 〜 1_X (>>579)とする。
A を X の部分集合で s = sup f(A) とする。
このとき、g(s) = sup A である。

証明
任意の a ∈ A に対して f(a) ≦ s である。
よって、a 〜 gf(a) ≦ g(s) である。
よって、g(s) は A の上界である。
b を A の任意の上界とする。
任意の a ∈ A に対して a ≦ b である。
よって、f(a) ≦ f(b) である。
よって、s ≦ f(b) である。
よって、g(s) ≦ gf(b) 〜 b である。
証明終
939Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 13:47:41
命題
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とする。
f:X → Y と g:Y → X を単調増加写像(>>913)で gf 〜 1_X (>>579)とする。
このとき、Y が完備(>>919)であれば X も完備である。

証明
>>938の双対より A を X の部分集合で s = inf f(A) とすると、
g(s) = inf A である。
よって、Y が完備であれば X も完備である。
証明終
940Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 14:31:26
命題
Set 小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Ordを小さい順序集合全体の圏とする。
OrdはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
Ord の対象 X が完備(>>919)であるためには
X がOrdにおける単射的対象(過去スレ020の18)であることが必要十分である。

証明
必要性:
>>921より明らかである。

十分性:
X がOrdにおける単射的対象であるとする。
>>935より X のDedekind-MacNeille完備化(>>922) (m, Y) が存在する。
過去スレ020の29より m:X → Y は断面(過去スレ018の430)である。
よって、Ordにおける射 r:Y → X で rm = 1_X となるものが存在する。
よって、>>939より X は完備である。
証明終
941Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 14:59:07
補題
Z を順序集合とし、X ⊂ Y ⊂ Z とする。
X が Z において結び密(>>914)なら X は Y において結び密である。
X が Z において交わり密(>>914)なら X は Y において交わり密である。

証明
自明である。
942Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 15:22:21
命題
Set 小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Ordを小さい順序集合全体の圏とする。
OrdはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
X、Y ∈ Ord とし f:X → Y を順序埋め込み(>>227)とする。
このとき f がOrdにおける本質的射(過去スレ020の34)であるためには
f が結び密(>>914)かつ交わり密(>>914)であることが必要十分である。

証明
必要性:
f:X → Y がOrdにおける本質的射であるとする。
>>935より X のDedekind-MacNeille完備化(>>922) (m, Z) が存在する。
M を Ord における埋め込み(過去スレ019の816)全体からなる類(過去スレ017の323)とする。
M は明らかに次の条件を満たす。

(1) M の全ての射は単射である。
(2) M は Ord の全ての同型射を含む。
(3) M は射の合成に関して閉じている。

よって、過去スレ020の50より、本質的な射 g:Y → Z で m = gf となるものがある。
f および g は埋め込みであるから X ⊂ Y ⊂ Z で、f と g は包含写像と見なせる。
このとき>>935の証明より X は Z において結び密かつ交わり密である。
よって、>>941より X は Y において結び密かつ交わり密である。

十分性:
>>918で証明されている。
証明終
943132人目の素数さん:2011/02/05(土) 15:37:18
>>933

最近のゆとりはWeilも知らんか・・・
944Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 16:39:20
>>940の証明においてDedekind-MacNeille完備化(>>922)の存在定理(>>935)を使用したが、
次に述べるように、これを使わなくても証明出来る。
945Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 16:41:47
命題
X を順序集合とする。
X の下集合の全体を Down(X) と書いた(>>516)。
>>311より Down(X) は完備である。
f:X → Down(X) を f(x) = (-∞, x] (>>191)により定義する。
このとき f は結び密(>>914)である。

証明
>>269より f は順序埋め込み(>>227)である。
任意の D ∈ Down(X) に対して D = ∪{(-∞, x];x ∈ D} である。
よって、D = sup f(D) である。
証明終
946Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 16:49:26
>>940の別証

命題
Setを小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Ordを小さい順序集合全体の圏とする。
OrdはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
Ord の対象 X が完備(>>919)であるためには
X がOrdにおける単射的対象(過去スレ020の18)であることが必要十分である。

証明
必要性:
>>921より明らかである。

十分性:
X がOrdにおける単射的対象であるとする。
X の下集合の全体を Down(X) とする。
>>311より Down(X) は完備である。
f:X → Down(X) を f(x) = (-∞, x] (>>191)により定義する。
>>269より f は順序埋め込み(>>227)である。
>>917より f は準具象圏Ordにおける埋め込み(過去スレ019の816)である。
よって、過去スレ020の29より f:X → Down(X) は断面(過去スレ018の430)である。
よって、Ordにおける射 r:Down(X) → X で rf = 1_X となるものが存在する。
よって、>>939より X は完備である。
証明終
947Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 16:58:59
>>946は前順序集合全体の圏Preordに拡張できることを示そう。
948Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 17:00:06
命題
X を前順序集合とする。
Ψ を X の下集合(>>516)の集合とする。
このとき ∪Ψ および ∩Ψ は X の下集合である。

証明
自明である。
949Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 17:08:36
定義
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を写像とする。
x ≦ y ⇔ f(x) ≦ f(y) であるとき f は本質的に埋め込み(essentially embedding)であるという。
950Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 17:14:11
X と Y を前順序集合(過去スレ008の139)とし、f:X → Y を写像とする。
X と Y をそれぞれ痩せた圏(過去スレ018の33)と見たとき
f が本質的に埋め込み(>>949)であるとは
f が関手として充満忠実(過去スレ017の403)であることと同値である。
951132人目の素数さん:2011/02/05(土) 17:46:14
だからさ、Local Ringsもまともに読めない奴なんて、論文なぞ書けないぜ
952132人目の素数さん:2011/02/05(土) 17:47:27
>>122は以下で定義するコンパクト元全体の作る上半束の特別な場合である。
953132人目の素数さん:2011/02/05(土) 17:57:32
>>120
>Local Ringsもまともに読めない奴なんて、論文なぞ書けない

Grothendieckは論文書けなかったっけ?
954132人目の素数さん:2011/02/05(土) 17:58:22
>>140>>141から上半束と冪等可換半群は本質的に同じものである。
また有界な上半束と冪等可換モノイドも本質的に同じものである。
下半束に関しても同様である。
955132人目の素数さん:2011/02/05(土) 17:59:11
>>146の修正
>これを L(f) と書くことにする。

これを L(h) と書くことにする。
956132人目の素数さん:2011/02/05(土) 17:59:57

任意の全順序集合は束である。
957132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:05:08
例(下半束だが束でない例)
実数体における [a, b)、a ≦ b の形の有限区間全体は包含関係に関して下半束であるが束ではない。
958132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:05:53
Kummerさん、復活オメ!
959132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:06:50
定義
Π を順序集合に関する命題の集合とする。
Π^o = {P^o; P ∈ Π} と書く。
960132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:07:52
[順序集合に関する双対原理]
Π を順序集合に関する命題の集合とし、P を順序集合に関する命題とする。
このとき Π ⇒ P なら Π^o ⇒ P^o である。
961Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 18:31:44

X を前順序集合とする。
X の下集合の全体を Down(X) と書いた(>>516)。
>>948より Down(X) は完備である。
f:X → Down(X) を f(x) = (-∞, x] (>>191)により定義する。
このとき f は本質的に埋め込み(>>949)である。
962132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:43:34
定義
X を順序集合とする。
X の元 a は a < x となる x ∈ X が存在しないとき X の極大元と言う。
963132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:44:15
定義
X を順序集合とする。
X の元 a は x < a となる x ∈ X が存在しないとき X の極小元と言う。
964132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:45:22
L を束とする。
L^o は束であるから>>175から束に関する双対原理が得られる。
965132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:46:18
[束に関する双対原理]
Π を束に関する命題の集合とし、P を束に関する命題とする。
このとき Π ⇒ P なら Π^o ⇒ P^o である。
966132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:52:48
>>183
X に極大元がないと単射 N → X が存在することになって矛盾。
ここで N は自然数全体の集合。
967132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:53:41
【芸能】番組降板で収入激減必至の麻木久仁子にアデランスがモニターをオファー

http://hato.2ch.net/test/read.cgi/ske/1294548248/l50
968132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:54:43
猫さん、いますかー?

麻木久仁子をどう思いますか?
村々しますか?
969132人目の素数さん:2011/02/05(土) 18:55:29
>>200
そういう事です。今更当たり前の事をカキコしない様に。

970Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 18:58:30
命題
Setを小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Preordを小さい前順序集合全体の圏とする。
PreordはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
Preord の対象 X が完備(>>919)であるためには
X がPreordにおける単射的対象(過去スレ020の18)であることが必要十分である。

証明
必要性:
>>921で証明済みである。

十分性:
X がPreordにおける単射的対象であるとする。
f:X → Down(X) (>>516) を f(x) = (-∞, x] (>>191)により定義する。
f は本質的に埋め込み(>>949)である。
Y = f(X) とおく。
選択公理より写像 g:Y → X で fg = 1_Y となるものがある。
y、z ∈ Y、y ≦ z のとき fg(y) = y ≦ z = fg(z)
f は本質的に埋め込みであるから g(y) ≦ g(z) である。
よって、g はPreordにおける射である。
m:Y → Down(X) を包含写像とする。
X は単射的対象であるからPreordにおける射 h:Down(X) → X で
g = hm となるものがある。
1_X 〜 gf (>>579) であるから 1_X 〜 hmf である。
>>948より Down(X) は完備であるから>>939より X は完備である。
証明終
971Kummer ◆IxIr9aihfg :2011/02/05(土) 19:11:45
命題
Setを小さい集合(過去スレ017の321)全体の圏とする。
Preordを小さい前順序集合全体の圏とする。
PreordはSet上の準具象圏(過去スレ019の794)である。
X と Y をPreordの対象で X と Y は同値(>>580)であるとする。
このとき X がPreordにおける単射的対象(過去スレ020の18)なら Y も単射的対象である。

証明
>>970より X は完備(>>919)である。
よって、>>939より Y は完備である。
証明終
972132人目の素数さん:2011/02/05(土) 19:13:20
俺はセンター試験の試験監督にあたっているので、
晩飯は吉野家で食うことにするか。
973132人目の素数さん:2011/02/05(土) 19:14:06
何時までもセンター試験を続けていると国家が更に崩壊スルだけでしょうね。

974132人目の素数さん:2011/02/05(土) 19:14:34
いよ、ねこ元気か?
975132人目の素数さん:2011/02/05(土) 19:15:00
おまえはセンター試験の監督から逃げていたそうだね
976132人目の素数さん:2011/02/05(土) 19:16:01
ソレを言うなら証拠を出せや。ほんでその証拠を基に法廷で戦うさかいナ。
もし根拠がナイでそういう事を言うたらソレはもう名誉毀損やろが。エエな。

977132人目の素数さん:2011/02/05(土) 19:16:45
>>206
中学生?まさか成人でそんな子供じみた恥ずかしい書き込みしないよね?
978132人目の素数さん:2011/02/05(土) 19:16:46
センターなんて国家崩壊を目前にして意味があるのか?
979132人目の素数さん:2011/02/05(土) 19:18:06
なにを荒れているのかい?

それよか俺の論文がアナーレンに出るから読んでくれ
980132人目の素数さん:2011/02/05(土) 19:19:00
束って何ですか?
981132人目の素数さん
猫もとうとう四心の術を会得したか。。。