葉鍵キャラを性別反転させてみよう!その16

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1名無しさんだよもん
  ,j;;;;;j,. ---一、 `  ―--‐、_ l;;;;;;
 {;;;;;;ゝ T辷iフ i    f'辷jァ  !i;;;;;   春原を女にしてみたところで萌えるわけがない・・・
  ヾ;;;ハ    ノ       .::!lリ;;r゙
   `Z;i   〈.,_..,.      ノ;;;;;;;;>  そんなふうに考えていた時期が
   ,;ぇハ、 、_,.ー-、_',.    ,f゙: Y;;f     俺にもありました
   ~''戈ヽ   `二´    r'´:::. `!


◆前スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう!その12?
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1104567216/l50
2名無しさんだよもん:05/03/09 12:39:33 ID:7RfrFZx30
初代スレ:葉鍵のキャラを性転換させたらどんな感じ? http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1015/10153/1015395011.html
2代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させたらこんな感じ! http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1017/10178/1017826789.html
3代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させたらいい感じ! http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1025/10251/1025102249.html
4代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その4 http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1030/10304/1030414461.html
5代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その5 http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1035/10359/1035923181.html
6代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その6 http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1038/10389/1038936645.html
7代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その7 http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1049/10492/1049292019.html
8代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その8 http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1066/10666/1066656649.html
9代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その8.5 http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1068/10686/1068646334.html10代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その8.6
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1070125178/l50
11代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その9
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1080402614/l50
12代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その10
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1090234112/l50
13代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その10.5
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1090583749/l50
14代目スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その1
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1096054010/l50
3名無しさんだよもん:05/03/09 12:41:18 ID:7RfrFZx30
◇まとめサイト:性別反転スレッド@葉鍵板
ttp://hanten.hp.infoseek.co.jp/
4名無しさんだよもん:05/03/09 12:52:14 ID:th6NfrIxO
>>1お疲れ様
5名無しさんだよもん:05/03/09 12:53:14 ID:iWOHiW+d0
乙なのです
6名無しさんだよもん:05/03/09 13:25:38 ID:4wtfeUNy0

ちゃんと16代目になってるな
7名無しさんだよもん:05/03/09 21:33:29 ID:eDXjjqSY0
>>1

マジでそのテンプレで本決まりとはw
8名無しさんだよもん:05/03/10 00:42:26 ID:M/n/didZ0
乙です
9名無しさんだよもん:05/03/10 01:27:12 ID:UhA5HBDp0
即死待ちスレはここですか?

やばいような…。
10名無しさんだよもん:05/03/10 01:38:24 ID:noKmQeJa0
新スレおめ〜

さっそくだけど、planetarianの屑屋さんを反転させたらどんな感じになるんだろう?
男言葉使ってたりして(さすがにオレ女じゃないだろうが)。
11名無しさんだよもん:05/03/10 02:29:46 ID:BxwP1nbN0
そーいやplanetarianネタは一回も出てきてないね。
ぶっちゃけオレも買っといて全くやってないけど(汁

それと>1乙
12名無しさんだよもん:05/03/10 05:32:10 ID:fUFRkDPC0
屑屋が ぱ ん つ は い て な い
13名無しさんだよもん:05/03/10 07:25:39 ID:EPM8lr+U0
ほしゅ
14名無しさんだよもん:05/03/10 08:38:06 ID:5tDtf0oe0
>>1
15名無しさんだよもん:05/03/10 14:27:59 ID:6HkRSH010
即死防止age
16名無しさんだよもん:05/03/10 14:59:56 ID:LLVWbvln0
>>12
こつえーロリキャラが ぱ ん つ は い て な い  のはまだいいとして、
大人の女(たぶん)でそれは犯罪だろw 色々な意味で。
あるいは反転屑屋もロリ系にじてみるか。

個人的には「砂ぼうず」の朝霧純子みたいなのをイメージ。
17灯籠 ◆LAMPq94ziM :05/03/10 15:58:12 ID:nlsV9AA0O
>>1

ってか、このペースじゃ即死してしまうぞ
18名無しさんだよもん:05/03/10 16:42:49 ID:dn3vq8t+0
国崎往穂・岡崎朋美・相沢ゆうで相手を囲むようにして攻撃すると
反転トライアングルアタックが放てます 効果(攻撃力三倍)
19名無しさんだよもん:05/03/10 17:41:06 ID:DPm/BOsH0
これは随分とおっぱい率の高そうなトライアングルでつね。
20名無しさんだよもん:05/03/10 18:51:48 ID:exewiBZE0
矢に弱そうだ
21中の人:05/03/10 18:55:47 ID:zDXj1GcK0
即死回避のためにくだらんものを書いてみたけど
投下してもいいのかな?
22名無しさんだよもん:05/03/10 19:00:24 ID:exewiBZE0
ばっちこーい
23名無しさんだよもん:05/03/10 19:23:38 ID:lxISR7Kt0
(投下待ち…………)
24ギモン:05/03/10 19:27:37 ID:zDXj1GcK0
岡崎朋美はモテる
京を筆頭に、智司、有紀くんに渚くん、あと風太郎…はちょっとわからないけど
とにかくここ最近は、こりゃないでしょっ、ってくらいのモテモテっぷりだ
だから、私は最近考える
彼女に恋人ができたら私から離れていっちゃうのかな、って
…別に岡崎に対して百合の感情があるわけじゃあ、ない………けど
ただ、彼女は私の中で特別なポジションにいるから
だから、もしそうなっちゃったらさみしいな、なんて思ってしまう

…ほんとうに?

「あのさ…岡崎ってさ、恋と友情、どっちをとる?」
「…はぁ?あんた、頭大丈夫?ついでに顔」
私が勇気を出して投げかけた質問を岡崎はあっさりとのし付けて返してきた。
「顔は余計ですよっ!」
「いや、ね、最近寒いから頭と一緒に顔も麻痺しちゃったのかと」
「私の顔は年中ホットなバカンスバンザイなんだからっ!」
「それはそれでどうかと思うわよ…」
さらりとひどい事をスラスラと述べる唇は、やっぱり綺麗で、
ページをめくりながら頬づえをつく姿は悔しいけど、すごく様になっている。
だからこんなにもてるのかなと、思い知らされちゃったり。
別に気になる男の子なんていないけど、やっぱりいいなぁ、なんて。
25ギモン:05/03/10 19:29:03 ID:zDXj1GcK0
「それで、何の話だっけ?」
「例えばね…例えば、私が誰か男の子と付き合ってるとして」
「…アンタが男と?ありえないわね」
顔を引き攣らせながら岡崎がまたひどいことを言ってくる。
…そんなに私って女として魅力ないように見えるのかな?
「だから例えば、だってば!…それで、その男の子が岡崎のことを
好きになっちゃって。それで、その人が岡崎に告白してきたら……岡崎は
恋と友情、どっちをとる?」
「もちろん恋」
即答デスカ。
「岡崎って、恋とか愛とかどうでもいいわよ、ってタイプだと思ってたけど。
やっぱり友情より恋なんだね」
「当然。薄っぺらい友情より愛。これね」
ずきん、と胸が痛む。本気かどうかわからないけど、その言葉…結構傷つくなぁ。
「あーあ。岡崎は平気で親友の私から恋人とっちゃうんだ?」
「…別に春原から奪うつもりはないけど。でも、友情よりは恋をとるかな」
だけど、と岡崎が続けた言葉が
「私は春原のこと…親友だと思ってるから、恋人ができても」
うれしいはずなのに
「アンタから離れたりはしないわよ…やぁね、こんなはずいこと言わせないでよっ」
なぜか胸に刺さった
26名無しさんだよもん:05/03/10 19:31:30 ID:o77NvB0y0
【ミスキャストリターン第2話】
 わたしこと美坂香里は、なぜか朝起きると折原浩平という少年になっていた。そして同
級生の長森(川澄先輩)さんや、その親友の稲城(倉田先輩)さんと、なんとも奇妙な生
活を展開することになったわけ。
 他にクラスには広瀬(久瀬君)さんや里村(真琴?)さんがおり、転校生として七瀬(相
沢君)さんがやって来た。

 そんなある日のこと、わたしは本当は真面目なんだけど、なにかに急かされるように掃
除当番をさぼって屋上に。よくわからないけどこれはフォーマットなのね。
「くー誰だおー」
 なんだか先客がいたみたい。
「わたしは二年の折原浩平。あなたは?」
 いや正体が名雪だとはわかっているけど、この世界での役がわからないのよね。
「くーわたしは川名みさき、3年だおー。ところで今日の夕日は何点だおー。わたしは眠
っているからわからないんだおー」
 まったく睡眠中の名雪(川名先輩)のこの器用さときたら……。

「うーん、99点ってところかな」
「くー浩平君は甘口だおー。でもなんで1点だけマイナスなんだおー?」
「だってまだ最高があると思いたいから」
「くー良い考えだおー」

「みさきー、みさき。どこにいるの?」
 あれっ、階段の方から誰かの声がしてきたわね。
「くーわたしは隠れるから居ないって言って欲しいんだおー。昼寝の邪魔は酷いんだおー」
 川名先輩まだ眠るつもりなんですか。そう思っていたらドアが開いて、姿を現わしたの
は目立たない少女、でもどこかで見たことがあると思ったら斉藤君じゃないの。
「ああ台詞のある幸せ……じゃなくて、そこのあなたここに寝惚顔の女の子いなかった?」
 うーんどうしようかな。隠れ場所を教えるべきなんだろうか?
27中の人:05/03/10 19:31:48 ID:zDXj1GcK0
短いけど、こんだけでございます。
実はもう1個あったり…
時間をおいて投下しておきます。
ついでにage
28名無しさんだよもん:05/03/10 19:32:14 ID:o77NvB0y0
>>26
被ったご免消えます。
29中の人:05/03/10 19:33:55 ID:zDXj1GcK0
>>28
ひぃぃ、スンマセンorz
もう投下しても大丈夫でございます!
30名無しさんだよもん:05/03/10 19:39:17 ID:exewiBZE0
>>29
あぁ生殺しっ
切ないな春原
31名無しさんだよもん:05/03/11 09:21:43 ID:Lj/WG7a80
>>24-25
まずい・・・前スレの朋美×陽子SSのせいで変な深読みしてしまう

>「…別に春原から奪うつもりはないけど。でも、友情よりは恋をとるかな」
春原「から」奪うんじゃなくて、春原「を」奪うつもりで、
>「私は春原のこと…親友だと思ってるから、恋人ができても」
「(あんたに)恋人ができても」だったりして
32名無しさんだよもん:05/03/11 17:00:23 ID:mMAMgLgVO
陽子タンハァハァ
33キモン:05/03/11 18:20:24 ID:kCA8IMDL0
岡崎朋美はモテる
京を筆頭に、智司、有紀くんに渚くん、あと風太郎…はちょっとわからないけど
とにかくここ最近は、こりゃないでしょっ、ってくらいのモテモテっぷりだ
だから、私は最近考える
彼女に恋人ができたら私から離れていっちゃうのかな、って
…別に岡崎に対して百合の感情があるわけじゃないけど
ただ、彼女は私の中で特別なポジションにいるから
だから、もしそうなったらさみしいな、なんて、ね

「あのさ、岡崎ってさ、恋と友情、どっちをとる?」
「…拾い食いはやめたほうがいいわよ?」
…友情と恋の事を聞いたのに、なぜ拾い食いの注意をされなければならないのかな。
「犬猫じゃあるまいし、そんな事しませんよっ!」
「あまりにも縁のないことを言うから、なんか変な物食べて頭がおかしくなったのかと。
大体アンタって犬っぽいから、道に落ちてる食べ物を食すくらい造作もなさそうだし」
「いたって正常ですっ!それに私は誰にも属さない孤高の狼なんだからっ!」
「孤高じゃやっぱり縁のない話じゃない。それに、そもそも狼って群れるわよ?」
「うぅ…」
さらりとひどい事をスラスラと述べる唇は、やっぱり綺麗で、
頬づえをつきながらページをめくる姿は、悔しいけどすごく様になっている。
だからあんなにもてるのかなと、改めて思い知らされた。
「それで、何の話だっけ?」
「……あれ、なんだっけ?」
「アンタが忘れてどうするのよ…」
呆れた顔をしてこちらを見る岡崎。でも、口調とその態度とは裏腹に、岡崎は優しい目をしている。
いつも、いつでもそうだった。だから、ひどいことを言われたり、からかわれても彼女の傍にいるのは
すごく居心地がいい。でも岡崎に恋人ができちゃったら、こんなやりとりも減っちゃうんだろうな…
…あっ、思い出した。
34キモン:05/03/11 18:21:48 ID:kCA8IMDL0
「えっとね、例えば私が誰か男の子と付き合ってるとして」
「はぁっ!?アンタが男と?ありえないわね」
顔を引き攣らせながら岡崎がまたひどいことを言ってきた。
…そんなに私って女として魅力がないように見える?
「だから例えば、だってば!…それで、その男の子が岡崎のことを好きになっちゃってさ。
その後、彼が岡崎に告白してきたら……岡崎は恋と友情、どっちをとる?」
「もちろん恋」
即答デスカ。
「岡崎って、恋とか愛とかどうでもいいわよ、ってタイプだと思ってたけど。やっぱり友情より恋なんだね」
「当然。薄っぺらい友情より愛。これね」
ずきん、と胸が痛む。本気かどうかわからないけど、その言葉、結構傷つくなぁ。
…そんなに私たちの友情って薄っぺらいんだ。
「…岡崎はいざとなったら平気で親友の私から恋人とっちゃうんだね」
「別に春原から奪うつもりはさらさらないけど。でも、最終的には友情よりは恋をとるわね」
それに、と岡崎が続けた言葉が
「私は春原のこと親友だと思ったこと一度もないし」
胸に刺さった
「…あはっ、そう、なんだ……親友って思ってたの、私だけなんだ」
さすがに今のはグサリときた。私は零れ落ちそうな涙を堪えながら、なんとか軽口を装って
それだけを返した。岡崎は私のことがきらい、なのかな…
だから、いつもひどいことばかりするのかな…
なぜ、と、どうして、があふれ出し、頭の中でグルグルと飛び交う。
35キモン:05/03/11 18:23:10 ID:kCA8IMDL0

………でも
「ったく、アンタ、質問の仕方が悪いのよ」
耐え切れなくなって岡崎に背を向けた私に
「私はどんなときでも」
優しい言葉を投げかけて
「春原を見捨てたりはしない」
「でも、岡崎は友情より恋を取るって…親友だと思ってないって、言ったじゃない…」
フワリ、と私を包みながら
「確かに言ったわね。…だって」
彼女は別の意味で止めを刺してくれた
「アンタは私の恋人でしょ」
……え゜っ?

「…えっと、聞き間違えかな?今、私のこと恋人って…っていうわけないよねっ。あははっ」
「あんな男共に春原は絶対渡さないからっ!」
「ひいいぃぃぃぃ!?」
「私はいつでも春原だけを見てるから…安心しなさい」
「というかモテてるの岡崎じゃんっ!あなた思いっきり勘違いしてますからっ!!」
「あら、少なくとも風太郎はアンタのこと狙ってるけど」
「…えっ?」
「ちょっと…なに赤くなってるのよ!浮気したらコロスわよ?」
「だからそういう問題じゃないですよねぇっ!?って、どこ触ってるのさっ!?」
「あんな可愛い事いうから我慢できなくなったじゃない。責任とってよね?」
「だからっ、やめっ…あっ、って駄目だって!!」
「今夜は徹夜になるわね♪」
「ひいいぃぃぃぃぃぃぃぃ……」

聞かなきゃよかった…
36思いついた中の人:05/03/11 18:28:59 ID:kCA8IMDL0
ずばり、向こうはこちらをいじって10分で書いたオマケ物だったり…
簡単にオチが読まれそうだったんであとから投下。
でも>>31にバレてたorz

最近、陽子と朋美人気が上昇中で、すばらしい書き手がどんどんでてきたけど
やっぱり元祖裏コンビの話が読みたいなぁ…
あとふゆも…
37名無しさんだよもん:05/03/12 01:11:22 ID:EPphXKJS0
朋美がどんどん直球レズっ娘になってってる・・・


もっとやってくだちい
38前スレ646から続き:05/03/12 03:10:50 ID:xZleiMBi0
翌日。
目を覚ました時間はいつもなら遅刻確定になっちまう程の大寝坊。
しかぁし!生憎と今日は国民的休日だ。働いてるヤツ、ごっくろーさん。
早速朝メシを食いに行きたいところだが、寝ボケ面ぶら下げたままじゃ姉貴にどやされる。
顔を洗い、すっきりさせたところで居間に行くと姉貴が食事に手を付けずに茶を啜ってた。
「おはよう。あんまり言うのもなんだけど、休日だからといってこんな時間まで寝て
 いるのは感心しないわよ」
そう言って、またズズっと茶を啜る。他の男から見たら優雅〜なんて敬われるとこだろうが
俺からしたら、枯れてやがる…としか見えん。
へいへい、と生返事を返しながら姉貴の向かいにドッカと座り込む。
「姉貴。ゆうべはどこ行ってたんだよ?俺、何度か部屋に行ったんだぜ?」
「そんなの。張り紙はしておいたじゃない」
「『部屋に入るな』で何を読み取れってんだ」
「出掛けてますってことよ」
だぁぁ!俺は禅問答したいわけじゃねえんだよ。
「昨日貴明の家に行ったんだろ。収穫なしで姉貴が丸一日学校サボるわけないしさ。
 あいつに何かあったのか?」
「タカ坊のことはちゃんと話してあげるわよ。まずは朝食にしましょ。その為にこうして
 待っててあげたんだから」
はぐらかすように、姉貴は鍋に火を掛けたりと作った料理を温めなおした。
釈然としねえ…けど無理に聞き出そうとしたところで一睨みされて終わっちまう。
ここは従う他ない。
食卓を改めてよく見たら、なにか違和感を感じた。
姉貴は料理に関して味付けはもちろん見た目にもそつがねぇのに、今日に限って無骨な印象を受けた。
支度も整っていたただきます、と姉貴の先導でメシを食う。
―――なんだこりゃ。
食い始めてすぐに味の違いに気付いた。見た目も妙だったがこいつはもっと顕著だ。
いつも作ってもらってる料理よか数段グレードが落ちてる。
「なあ…姉貴。これって」
「うん?ああ、わかった?やっぱり」
39名無しさんだよもん:05/03/12 03:12:03 ID:xZleiMBi0
箸で料理を指しただけでも察しがついたらしい。つっても姉貴は苦笑いどころか笑みすら
浮かべてやがる。
「今朝のはどう見ても失敗じゃねぇのか?なんだってそんなに嬉しそうなんだよ」
「さて、何故かしら?強いて言えば奉仕される側の幸福感かな」
「はぁあ?」
さっっっぱりわからん。
言うことだけ聞けば、こいつは姉貴じゃない別の奴が作ったっぽいが…。
人に出すにゃ修行不足だろ、これ。
「ま、出されたモンを残しちゃバチが当たるってな。で?待ってたって言ったけど、
 俺に何か用でもあんのかよ。こっちも聞くこと訊きてぇんだけど」
「ちょっと買い物に付き合って欲しいのよ。このみも一緒にね。その後二人にタカ坊の事を話すわ」
なんだそりゃ。どう考えても順番というか…事態の流れがおかしくねぇか?
「貴明は…どうしたんだよ」
「深刻なこと………ではないわ、うん」
「いま間があったぞ」
「気のせいよ。ともかく、話すなら一同揃っていた方がいいでしょう。春夏小母様にも
 伝えておく義務が私にはあるわけだし」
「おい!それって大事なんじゃねえのか!?」
「落ち着きなさい。もし本当に大事なら私がこんなに平静でいられると思って?」
「鉄面皮、ミス猫っかぶり、見栄女王、他にも―――あががががががががががががが!!」
「あらぁ。朗らかで知られる私に似つかわしくない単語がどっさりじゃない。ねぇ?」
割れる割れる割れるゥーーーーーーー
40名無しさんだよもん:05/03/12 03:12:57 ID:xZleiMBi0

「でさぁ。なんだって買い物を先に済ませなきゃいけねぇんだよ」
悪魔の拷問にしばらくのた打ち回った後、倒れたままの俺を蹴り起こして外まで引き摺られた。
そのままでは引き摺られた俺が電柱にぶつかろうが車の巻き添えになろうが、おかまい無しな
展開になるからして、こうして二本の足でチビ助の家に向かうところだ。
「どうせなら昼食でも取りながら話そうかと思ったの。でもお昼まで待ってたら、
 あんた逃げ出すじゃない?」
「(バレてたか)見くびんなって。ダチのことなんだからおとなしくついて行くさ」
それでこの荷物かよ。中身は毎日学校で使ってるのと同じ重箱だろう。
例によって、その全てを俺は持たされてる。
あ〜あ〜こういう時こそお手伝いさんって人種が……
「そうだぁ!!!……ぐげっ!?」
「突然往来で叫ばないで頂戴。みっともない」
俺の脇腹に肘鉄ぐぁ…。
しかもこの性悪女…弁当を取りこぼさないだけのギリギリに手加減してやがる。
くそ…でもこいつは何が何でも確かめねばいかんのだぁ…。呼吸法!
「すぅーはぁー、―――おし。姉貴よぉ、昨日家ん中にメイド姿の女の子がいなかったか?」
数瞬後、不意に俺の額に掌が当てられた。
「ナンデスカ、そのリアクション」
「―――おかしいわね…。脇腹を打ってどうして頭が悪くなるのかしら」
「俺はいたって健常だ!」
「嘘おっしゃい。いくら向坂が名士の家柄だからって、メイドぉ?お笑い種ね。
 逆に訊きたいのだけど、ユウ、あなた見境なく女子に手を出したりしてないでしょうね?」
「んなっ!?ナニ言い出すんだ姉貴は!」
「あら、どうして動揺してるのかしら?」
「突拍子もなく変なこと言うからだろうが!」
「聞くところによれば、しょっちゅう校内の女子に話し掛けて回ってるそうじゃない。
 しかも学年関係なく」
「どこのどいつだよ…んーなことチクったのは」
「チクるぅ?」
小声で呟いたのが余計に姉貴の注意を引いちまったらしい。
41名無しさんだよもん:05/03/12 03:13:51 ID:xZleiMBi0
「語るに落ちたわねユウ。嘆かわしいったらないわ。あ、ちなみにソースはタカ坊と
 このみだから。ふふふ、あんたよりよっぽど甲斐甲斐しいわね私の妹分達は」
「チッキショ〜あの昼行灯どもが。あ、あのな!ミョーな勘繰りはすんなよ?
 俺はヤロウだけの味気ないパーティーで修学旅行が潰れないように誘い掛けてただけ
 なんだって!」
「ふ〜ん。なら同学年の子だけでもいいわよねぇ?そういえばあんた街中で私に声掛けた
 事もあったっけ」
ぐぁぁっ!それを思い出させるなぁ!ニヤニヤすんじゃねえっての!
ありゃあ俺の人生の中で最大級の汚点だぜ全く!
「頼む…いや、お願いしますからそれ以上言ってくれるな」
両手を軽く上げてギブアップという意思表示。
だっていうのにこのアマ、「あら、これからが面白いのに」だと。
ああ〜殴りてぇ〜。…………返り討ちどころか橋の上から投げ捨てられそうだけどな。
「まぁ御説教は後に取って置くとして―――」
置くな、頼むから。今消化しやがれ。
「―――向坂の名を意識しろとかは言わないわ。ただ行き当たりばったりの感情で女の子に
 接するのはよしなさい。気さくで屈託がないのは良い事だけど誰彼構わずというのは
 あなたの人間を浅くさせるわよ」
「はッ。お互いを知り合った上でお付き合いしましょうってか?ん〜なオママゴトは
 貴明にでも任せときゃいいのさ」
「あら、タカ坊は強い子よ。男らしさは欠けちゃいるけどね」
「だからだよ!頼ることしかできない奴もムカつくが、あのバカは頼ることを放棄し過ぎなんだ」
俺がつい語気を荒げたせいか姉貴は一瞬、呆けた顔を見せたがすぐ笑い出す。
「ふふ…ホントに…そうね。タカ坊も今度御説教してあげないと」

チビ助を交えて、買い物を終えて、俺等は柚原宅に向かっていた。
当たり前といわんばかりに荷物のほとんどは俺が持たされて、だ。
お嬢様方はアイスなんぞを食いながらダベってやがる。
貴明め…会ったら承知してやらんぞ。これはあいつのお役目だろうが。
42名無しさんだよもん:05/03/12 03:14:43 ID:xZleiMBi0
「タマお姉ちゃん。今日の買い物って誰かのお使いなの?」
「んー?どうしてかしら?」
「ん、っとね、下着はわたしのともタマお姉ちゃんのともサイズ違ったし、ブラウスとかも
 わたし達には大きめじゃないかなって。だから、頼まれ物だと思ったのですよ」
「見てることはちゃんと見てるじゃない。正解よ。誰の物かは…じきに分かるわ」
女達の話に俺が混ざれるはずもなく、黙ってついていき、やがて見慣れた建物が。
庭の奥じゃ毛むくじゃらの犬が威厳のねえ格好で眠ってる。
「あ、ねぇねぇタマお姉ちゃん。ゲンジ丸に挨拶してこうよ」
「ひぃっ……!」
お?なんだ…今、姉貴のやつ…?
「どうしたの?タマお姉ちゃんこっちに戻ってからまだ会ってないでしょ?
 タマお姉ちゃんは命の恩人だもん。きっと喜ぶのですよ。ねー?」
「あ…う…え、ええっとぉ………雄二…そう!雄二もずっと荷物持ちで疲れてるでしょ?
 お腹もすいてきたし先に一息つきましょ。ね?ね?」
な、なんだぁ?この取り澄ました態度。なんか隠してやがるか?
「いや、俺は別に―――」
「疲れたわよね〜?(ニコッ)」
「おうよ!このみぃ、腹が減っては戦ぁできないぜ?」
「ええっユウくん決闘するの?誰と?」
このお子様は…。
「貴明のでぇじな話があんだろぉがよ」
「あ…そだよね。じゃあタマお姉ちゃん、今度一緒にゲンジ丸の散歩に行こうよ」
「そ、そうね。暇な時にでも一緒させてもらおっかなぁ…は、あははは」
「うん!きっとだよ?」
チィ…思わず流されちまったが俺、もしかして大魚を逃がしちまったんじゃないか?
43名無しさんだよもん:05/03/12 03:16:11 ID:xZleiMBi0
「ただいま〜」
「お帰りなさい。さぁタマちゃんあがって。ユウくんもお疲れ様ね」
出る前にも会ったが…あいっかわらず若いよなぁこの人。
とても一児の母親には見えん。だからつって春夏さんまで口説こうなんて思っちゃいないが。
にしても、このみン家にお邪魔すんのも随分久しぶりだ。
なんといっても此処は貴明のテリトリーだからな、ケケケ。
到着して間を置かず昼食タイムに入る。
姉貴の弁当に加えて春夏さんの手料理も加わって昼メシとは思えないほど豪華な内容だった。
食後の茶をご馳走になる頃、姉貴がようやく本題を切り出した。
―――なんともふざけた話じゃあある。
簡潔に言えば、貴明の親父さん達の仕事――その延長らしいが――の都合で貴明の
意思確認なしに膝元に呼び寄せられた、ってことらしい。
差し出された、姉貴が昨日貴明の家で見つけたという置き手紙。
小奇麗でクセのない字面。あいつの字で間違いなかった。
次に春夏さんが出したのはプリントアウトされた文書。こっちの字には見覚えがねえ。
チビ助が「それいつ届いたの〜?」とか騒いだが置いておこう。
その内容は突然の事に対しての俺達への詫びと、貴明の書置きより詳しい理由。
それと臨時の保護者役だった春夏さん達に貴明の休学届けを出して―――
「―――貰いたい、ですって」
「そんな…やっとタカくんと学校に行けるようになったのに…」
「このみ。タカ坊にはタカ坊の事情があるのよ。ずっと会えないわけじゃないんだから」
「でもでも!ひどいよ…なんにも言わずに行っちゃうなんて」
俺も同感だ。こんな身勝手な話があるかよ。
昨日までなんでもないと思ってた日常に突然デカイ穴でも空けられたみたいだった。
44名無しさんだよもん:05/03/12 03:17:00 ID:xZleiMBi0
……もうひとつ腑に落ちねぇこともあった。
「私だって同じ気持ちよ。たまたま手紙を見つけたのが私だった、っていうだけの話でね」
それは姉貴の態度。
この一ヶ月で姉貴が貴明に向けてる感情は、このみが貴明に持ってるだけのと同等まで
膨れ上がってると、俺は確信していた。
なのにこの落胆の差はおかしかねぇか?
一足早く置き手紙を見つけたから?自分は落ち着けるだけの時間があったから?
だったら休学するって報せに対して、この余裕じみた態度は何だよ?
わからねえ。わからねえことだらけで俺は黙る他なかった。
泣きが入る寸前まできていたこのみを姉貴と春夏さん三人がかりで宥めてグズがおさまろうって
頃に姉貴がこのみに家に来ないか、と誘った。
紹介したい子がいるんだと言う。それが誰か俺だって知らない。
突然すぎるこの申し出。いったい姉貴のやつ何考えてんだ。何を知ってる?
ただ姉貴がこのみをどれだけ気に掛けてるかは解ってる。
それは当のこのみにも伝わったはずだ。
よくわかってない表情で「することもないし…」とついて来る事に賛同した。
45名無しさんだよもん:05/03/12 03:18:25 ID:xZleiMBi0

帰り道、またしても荷物は全部俺持ち。弁当は空になった分だけ軽くなったのが救い
じゃあるが理不尽だぜ。
待遇への不満でもなんでもいい、この押し黙った重っ苦しい空気を変える為に軽口のひとつでも
叩くのが俺の役目だったんだろうが迂闊な方に口が滑ったら、チビ助がまたグズりかねない。
貴明ぃ…。親の都合だか何だか知らねぇが戻ってきたらシバき倒してやる。
屋敷の門が見える辺りまで来て、見慣れないものが目に入った。
真っ白い頭の飾りに、その存在の象徴とも言えるエプロンドレス。
「おい!あれ!あれって!」
自分が誰に訴えかけたのかもわかってないほど俺は昂ぶる。
「うわー、ねぇねぇユウくん、メイドさんがいるよ。すごいよ〜」
さっきまでしょげてたチビ助も未知との遭遇に目を輝かせている。
そうだろうそうだろう、この歴史的瞬間にいつまでも鬱オーラ背負ってられっかよ!
「こら雄二。あの子も初仕事なんだから、少しは主の一員らしくなさい」
あるじ…。おおぉ……なんて甘美な響きなんだよチクショー!
「ダメね…これは」
早る気持ちを身体ごと姉貴に抑えつけられながら、メイド姿の女の子の前まで辿り着く。
顔が真っ赤だぜ、うんうん初々しくっていいじゃないのさ。キミィ!
「ただいま」
姉貴がニコニコ…むしろニヤつきながらそれだけ言うとメイドさんが深々と頭を下げる。
「―――お帰りなさいませ。お嬢様方」
46名無しさんだよもん:05/03/12 03:19:34 ID:xZleiMBi0
以上
即死回避の役に立てれば重畳です
47名無しさんだよもん:05/03/12 04:15:56 ID:n2a45/l90
キター!! 反転東鳩キター!!!!
48名無しさんだよもん:05/03/12 17:31:17 ID:YikRYKDz0
>>36
朋美×陽子、GJです。
朋美って朋也以上に春原依存度が高いよなぁ
49名無しさんだよもん:05/03/12 22:33:17 ID:hJ97EJzk0
38-45
くそー、めちゃくちゃ続きが気になるぞ
次回の続きを期待してますぜ、アニキー
50天使なんていらない14(1/3):05/03/12 23:02:27 ID:ImBLvtGM0
 木田朱鷺乃が学校を休んで、三週間ほどが過ぎた。栗原透は困惑気味のまま、彼女の空席を見てため息をつく日々をすごしている。榊忍は、外見上は特に気にした様子を見せず――だがそれでも、時折物思いに耽っているようだった。
 しかしながら、その他大勢や教師からすれば、朱鷺乃は学校内では浮いた存在であり、学校を無断欠席する事も多かった生徒だったことが原因か、彼女がいない、という事実はさほど学内では問題とはならないようだった。

 朱鷺乃は自室のベッドの上に膝を抱えて座り、じっと壁を見つめていた。
 警察に駆け込み、自分を強姦していた男達を思い出せる限り顔と名前を伝え、ブタ箱送りにした。その中には当然、自分をあんな場所に陥れた男――麻生明日馬の名もああった。
 警察で面通しをした時に、顔をあわせた。マジックミラー越しで実際に相手に気付かせずにする事もできると言われたが、それを断ったのはひとえに朱鷺乃の意地だろう。
 警官に付き添われて姿を見せた朱鷺乃を見た明日馬は、一瞬目を見張り、そして自嘲するように笑った。
 それだけだ。それ以上、何か言葉を交わす事もなかった。
 男達は罪状を否認する者もいたようだが、主犯格である明日馬が仲間の名前と行った犯罪を洗いざらい警察に自白したことから芋蔓式に逮捕者が増えていった。
 大学に巣食った強姦サークル――。テレビではそんなセンセーショナルな見出しが躍っている。
 ブラウン管に踊るそれらをぼんやりと眺めながら座り込んでいると、不意にフンフンという息遣いが近寄ってきた。
 毛むくじゃらのムクイヌのような子犬が、朱鷺乃の足の周りをうろうろとしているのだ。
 それを払う事すらせず、ただ周りをウロウロするに任せている朱鷺乃の袖を、不意に犬が噛んだ。
51天使なんていらない14(2/3):05/03/12 23:02:59 ID:ImBLvtGM0
「……なに」
 ぐいぐいと引っ張ってみせる犬にチラリと視線を落とし、ボソリと呟く。ボサボサの髪に、痩せこけた頬。凄艶さの増した美貌に浮かぶのは、険の強さだ。
 アン!
 犬が一声高く鳴く。改めて袖を引っ張る犬に、ようやく気付いた。
「散歩にでも行きたいの?」
 散歩、という単語に反応したのか、犬の目に期待の光が宿る。キラキラとしたそのつぶらな瞳を前に、朱鷺乃は忌々しげに舌打ちをした。
「あの馬鹿弟……散歩させてないのか」
 実際には、部屋に篭もってしまっている姉を心配して出歩けなかったわけだが、そんなことは知らぬ朱鷺乃である。俯き、そして吹っ切るように顔を上げた。
「……リードって、何処にしまってんのよ」
 立ち上がり、部屋を出る。それについて足に絡みつくように歩くポイを、片足で器用に避けた。
「ああ、もう。邪魔だっつーの」
 居間に入って戸棚をあさる。記憶に頼って戸棚の中を漁り、目的の物を見つけ出した。
 散歩用のリードと、糞処理のための道具一式である。
「……ほら、行くぞ」
 玄関で呼ぶと、まさに突進といわんばかりの勢いでドアに駆け寄るポイに、朱鷺乃の口元が綻ぶ。
「ドアにぶつかるなよ?」
 リードを首輪につけて、ドアを開ける。
 数日振りに出た外は、妙に明るく――そして寒く感じた。
「……そっか。もうクリスマスか」
 あの約二週間にわたる監禁の間に、世間はすっかりクリスマス一色だ。
 ぐい、と手が引かれた。
 見ればポイがリードの限界一杯にまで既に駆け出している。
「……勝手に先に行くな、駄犬」
 リードを強く引きなおし、玄関に鍵をかけて歩き出した。

52天使なんていらない14(3/3):05/03/12 23:05:02 ID:ImBLvtGM0
 毛むくじゃらの子犬が一匹、リードを一杯一杯に伸ばしたままで歩く。その片方の先端を持っている少女は、気だるそうな表情のままでただぼんやりと街並みをゆっくりとした歩調で進む。
 夕暮れに染まった紅い空。東の空はもう藍色に染まっている。夜が、近い。
 不意にリードのもう一端が強く紐を引いた。
「!?」
 見れば子犬が、学生服姿の少年の足元に嬉しそうにじゃれ付いている。
「――あ、木田、さん……?」
 大きな眼鏡越しに見える瞳が、驚いたように見開かれる。黒い詰襟の学生服に、ダッフルコート姿の小柄な少年は戸惑ったように足元の子犬と、その首輪から繋がるリードの反対側を持っている朱鷺乃を見比べていた。
「あんたが拾って、私に押し付けた犬でしょ。なに意外そうな顔してんのよ」
 久方ぶりに会った人間への第一声が、それだった。
 キョトンとした顔で朱鷺乃を見て、それから少年――栗原透は嬉しそうに笑った。
「良かった。三週間も休むから、入院でもしてるのかと思ったんですけど、元気そうで」
 その言葉には他意など何もなく。
 ただ、心の底から朱鷺乃の平気そうな様子に安堵していた。
「……そう。ありがと」
 だからだろう。
 朱鷺乃は風になぶられた髪を片手で押さえ、小さく微笑み返した。
5350-52:05/03/12 23:06:36 ID:ImBLvtGM0
お久しぶりです……本当に。ROMってはいたのですが書き込むのは凄い久しぶりでした。
そんな訳で明日馬さんはお縄に。スーフリみたい!とか書いてて思ってしまいました。
それでは、また。良い電波の来た日に。
54名無しさんだよもん:05/03/12 23:10:08 ID:mTsgudDk0
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!激しくGJですわー
55名無しさんだよもん:05/03/13 00:15:39 ID:jrAaiJeS0
三日月が南天に空高くかかっていた。空には雲ひとつなく、遮るもののない数多くの星が、月光と共に夜空に瞬いている。
国崎往穂は、神社の境内にいた。境内の真ん中の、社殿へ続く石畳の上に一人で立っていた。
あたりは静寂が支配していた。何一つ音を立てるものはない。
海風が吹き付けて木々のざわめきの収まることのない時間のはずなのだが、まるで夕凪がずっと続いているかのように、全く風が吹いていなかった。
ふと、社に目をやった。
別に何も変な所はない。いつもと変わらない、古びた木造の社殿だ。奥には、羽根の安置されていた一室がある。
歩を進めて扉を開け、その社殿の中に入る。
前に来た時と同じく、狭い部屋の中央に祭壇が置いてあった。が、そこに祀ってあった羽根はもうない。
往穂はしばらく祭壇を眺めた後、一歩歩み寄り、何気なく上に手を置いた。
その瞬間だった。
背後で、ぎい、ばたん、と扉の閉じられる音がした。
慌てて後ろを振り向く。だが、そこにあったはずの扉は、他の三方と全く同じ板張りの壁になってしまっていた。
扉が閉じられたのではなく、あったはずの扉がなくなってしまった。
不意に往穂の目の前を、一枚の光る羽根が降りていった。
空中をひらひらと舞いながら、羽根はゆっくりと床に落ちた。
天井を見上げると、もう一枚降ってきていた。
手を伸ばしてそれを受け止めようとする。
しかしそれは往穂の手のひらを透り抜け、そのまま床に着地してしまった。
床に落ちた二枚の羽根をしばらく見つめた後、再度天井を見上げる。
今度は雪のように、無数の羽根が降ってきた。
それらは往穂の体に全くかかることなく、足元にどんどん積もっていった。
羽根の放つ光で白く照らされ、熱が篭もってゆく室内。
往穂の体も、火を入れられたかのように熱く火照っていた。
やがて降り積もった羽根で目の前が真っ白になり、全身を焼けるような熱が包む頃。

往穂の胸を、何かが貫いたかのような強い衝撃が襲った。
56名無しさんだよもん:05/03/13 00:16:26 ID:jrAaiJeS0
ソファーの上から跳ね起きると、往穂は首を振って周囲を見回した。
白い壁紙の待合室。診療所の玄関と、その横に窓ガラス。反対側には診察室に続く扉がある。
続けて、胸元に手をやった。シャツにも体にも穴は空いていない。トップ91アンダー65のFカップはそのままだ。
ようやく、自分が夢を見ていたのだということに気付いた。
大きく溜め息をつくと、額に滲んだ汗を拭った。
「……おはよう」
気が付くと、目の前に聖がいた。
既に着替えたのか、シャツにスラックスといういつものスタイルだったが、何故か額を押さえてうずくまっている。
「おはよう。一体どうした」
「どうしたじゃない。キミが急に起き上がるから、頭をぶつけたんだ」
そういえば、起き上がった時に何やら鈍い音がしたような気がする。
「いつまで経っても起きてこないから、何かあったかと来てみれば、顔を覗き込んだところでこれだ」
「……すまん」
壁に掛けてある時計に目をやる。丁度8時を回ったところであった。
いつもより一時間以上も寝坊していたことになる。
「何か悪い夢でも見ていたのか?」
「夢?」
「うなされてたぞ」
そう言われて、先程の夢を思い出す。
(なんで今更……)
診療所に居候してしばらくになるが、羽根の夢を見たのは今日が初めてのことだった。
やけにリアルな内容だったせいか、目が覚めた今でも、夢の中での感触が体に残っていた。
胸が痺れるように痛い。全身は熱を帯び、心臓も運動した後のように高鳴っている。
57名無しさんだよもん:05/03/13 00:17:02 ID:jrAaiJeS0
「とりあえず、起きたんなら毛布を持っていくぞ。そろそろ洗わなきゃならん」
そう言うと聖は、往穂の下半身にかかっていた毛布を剥ぎ取った。
ズボンを穿いているから見られて困るものでもないし、それにもう起きるつもりだったので往穂も抵抗しなかった。
だが寝床から降りようとした時、聖の様子がおかしいのに気づいた。
下方の一点に視線を止めたまま、全く動かないのである。
「聖?」
「……なんだそれは」
そう言って聖は、往穂の股間を指差した。
つられて下を見てみる。
ズボンの股の付け根の部分が、前方向に向かって膨らんでいた。
「なんだろう?腫れ物か?」
「痛くはないのか?」
「全然。今初めて気づいた」
聖は窓を開けると、首を出して外を見回した。現在近所に人影はない。
「とり急ぎ失礼するぞ」
上半身を起こして寝転んだままの往穂のズボンに手をかけ、そのまま下着と一緒に引き下ろした。
そこにあった往穂の股間の腫れ物の正体は、

見事なまでに勃起した男性器であった。
58名無しさんだよもん:05/03/13 00:17:35 ID:jrAaiJeS0
前スレで書いた早人×秋江がそこそこに好評だったので、調子に乗ってこんなのをやってみました。
書いといて今更何ですけど、反転で更にふたなりってアリですかね?
59名無しさんだよもん:05/03/13 00:21:40 ID:I3El7ll90
もう日付変わってるが、今日はいい日だ
実にいい日だ
60名無しさんだよもん:05/03/13 12:06:52 ID:zWyYHHpa0
>>53
あいかわらず怠惰な雰囲気の朱鷺乃が最高です。
最後の一文が絶妙。

>>58
特に規定はしてないしアリだと思う。そればっかりになるのは嫌だけど。
とりあえず、『ふたなり化してもどうせ聖には勝てっこないんだろうなぁ』という予測をたてつつ続きに期待。
61名無しさんだよもん:05/03/13 12:37:14 ID:AzYtrnfO0
フタナリマジイカス
62名無しさんだよもん:05/03/13 12:38:32 ID:pSZzLhmWO
「んっ」
頭がぼーっとして思考がまとまらない
「やっと目が覚めたみたいだな」
聞いた事もない男の声
「そのまま犯っちまってもよかったんだけど、寝てる奴犯っても面白くないからな」
そう言われてやっと自分の置かれた状況に気が付く…
「な、なにしてるのよ」
私は着ていた服を全て剥ぎ取られ両手を縛られた状態で数人の男達に囲まれていた
「さっさと解きなさいよ」
「やっぱ、強気だねぇ岡崎は」
違う男がそういう
「ちょ、止めなさいよこんな事したらどうなるか分かってるの!?」
「ばーか、ここまでして止める訳無いだろ。」
63名無しさんだよもん:05/03/13 12:42:11 ID:Y/4PFMJW0
むしろ弱点増えて飽くなき医学的好奇心の対象となる気がw
64名無しさんだよもん:05/03/13 13:11:02 ID:j16NloDb0
ttp://ranobe.sakura.ne.jp/updir/data/kousatu_note.jpg
この考察上

春原=ウ行
損な役割をやってしまう(やらされる)
思わず同情を引くタイプ

岡崎=オ行
顔がすごい(反転本参照)
一番現実的な性格
65名無しさんだよもん:05/03/13 13:28:55 ID:pSZzLhmWO
>>62
こんなんかいちまった
妄想全開でかいちまった…
6662派生させてみたり:05/03/13 16:03:47 ID:JLKjw1nI0
私の必死の抵抗はまるで無駄だった、数人がかりで、手足を押さえつけられ無理やり、床に貼り付けにされる。
力で負けるならと、自分から出た声とは思えないような悲鳴を上げて助けを求める、けれど彼らは容赦の無い暴行を私に加え
なにかの布地を口元に押し込んでくる。
「あーうるせー」「ハハッ、必死だねぇ〜岡崎」「ほらこれでもくわえて静かにねー」
「うわ、それパンティじゃん、お前等マニアックだな」「やっぱ定番だろコーユーの?」
無理やり口内に布の塊を詰め込まれる、それが私自身の下着だと思いいたり
言いようの無い、羞恥と屈辱感が胸の中を渦巻いた。
「この、変態下種共……!!」
もちろん、その声は、押し込まれた下着のせいで意味を持たなかったけれど、せめて心だけは負けないようにとの、そんな意思表示
私は精一杯の表情で彼らを睨み付けつけた。
だけど正直怖い、見た覚えもない男達に身にまとうものも無く無遠慮に肌を晒すなんて想像もしたことが無かったから
親にだって見られた事のないところを見られている。
いつか見せてもいいと思える相手以外の男達にそれを晒していると言う事実の、そのあまりの悔しさに気が遠くなってくる。
「ひゅー、岡崎のって綺麗な桜色な」「もしかして、まだ、だったり?」
「あいついるだろ、ヤってるって、絶対」「あのへタレが?無理無理」
金髪の憎からず思っている彼が思い出され、不意に涙がこぼれる。
でも、感傷に浸れるのは一瞬けだ、男達の一人が無造作に私の下半身に手を伸ばしてきたのだから
いざ、事が始まろうとなって、私の空元気も強気の仮面も吹き飛んだ
自分でも信じられないほどの力で暴れる、本当に死に物狂いだった。
嫌だ!嫌だ!!こんなのは嫌だ、助けて、助けてよ―――すのはらぁ……!!



ガーン!
大きな金属音が響いた
突然のことに、男達がいっせいに、音の源、背後の扉に振り向く
そこに、アイツが立ってた。
見た事もない程の怒りの表情もあらわに
「おまえらぁっ!岡崎に……おかざきになにしてんだぁぁぁっ!!」

―――叫んだ
6762派生させてみたり:05/03/13 16:08:10 ID:JLKjw1nI0
いや、なんとなく、62を見て続けてみたり
この後、春原が一人なせいで、リンチされたりぼこぼこにされたりするけど
みっともなく、カッコ悪く、何度も何度も立ち上がって、クソッタレ共に立ち向かい、漢を上げるのです。

―――たまには、カッコイイ春原も見たいのさ
68名無しさんだよもん:05/03/13 16:16:35 ID:+7YFzWQTO
芽衣シナリオの最後みたいにか
6962派生させてみたり:05/03/13 16:36:49 ID:7yYTWdfI0
いえす
70名無しさんだよもん:05/03/13 19:10:15 ID:rIf35n430
>>66
GJ! こういうのもイイ!
71名無しさんだよもん:05/03/13 23:03:25 ID:oqGzb0m+0
私は必死で抵抗したけど両手を縛られた状態では無駄だった
「必死だねぇ〜岡崎」「やっぱ抵抗してくれないと面白くないからな」
自分でも分からないうちに私は悲鳴を上げて助けを求めていた……
「無駄だって。この倉庫ほとんど使われてねぇから人なんて滅多にこねぇからよ」
「でも、あんまうるさいとやべぇよな」「だな、じゃぁこれでも咥えとけよ」
そう言って男が私の口に布の塊を押し込んで来る
「うわ、それパンティーだよな」「1回これやってみたかったんだよな」
その男の声で私の口に押し込まれた物が自分の下着だということに気付く
羞恥と屈辱感で泣きそうになるのを必死に堪える
「んっ、んんっ!!」
私は男たちを睨み付ける
「まだ、強気だねぇ〜岡崎」「まぁその強気が何時まで持つか楽しみだぜ」
そう言って一人の男が私の下半身に触れる。そのおぞましい感触に気が狂いそうになる。
「岡崎のって綺麗だな桜色だな」「案外あの噂マジかもな」「あぁ、春原とレズって奴か」
私の頭の中にアイツの姿が思い浮かぶ。その途端涙が零れ落ちる。でも男達は私に感傷に浸る事すら許してはくれなかった
「んっ、んんーーー!!」
男のモノが私の中に入ってきた
「お、やっぱ初めてか」
その痛みに私の処女が奪われたのだと思い知らされる
その痛みにこれが夢ではないと思い知らされる
そしてその事実に私の頭の中は真っ白になる
「やっべ、もう出そうだ」
私の中に男の精液が注ぎ込まれる
その後は何度も男達に犯された口も後ろの穴も犯された


「んじゃ岡崎また明日もココに来いよな」
「来なかったらこの写真学校中にばら撒くぜ」
そう言って男達は去っていく、男達がいなくなった瞬間私は声を出して泣いた……
72名無しさんだよもん:05/03/13 23:19:34 ID:oqGzb0m+0
>>62 の続きです
朋美助からないルートです
ん〜なんか微妙になってしまった…

73名無しさんだよもん:05/03/13 23:20:58 ID:wp9H19W50
>>72
どこで選択肢を間違えるとそっちに入りますか?
74名無しさんだよもん:05/03/14 00:33:22 ID:wuoTw2op0
春原の性別も変わるんだな。
75名無しさんだよもん:05/03/14 00:43:29 ID:ZO5tdH5y0
>>73
春原の好感度が足りないとこっちに……

>>74
62を書いた時点で春原男でなく女の方で書いたってのが理由ですな
76名無しさんだよもん:05/03/14 00:51:04 ID:ZO5tdH5y0
私は必死で抵抗したけど両手を縛られた状態では無駄だった
「必死だねぇ〜岡崎」「やっぱ抵抗してくれないと面白くないからな」
自分でも分からないうちに私は悲鳴を上げて助けを求めていた……
「無駄だって。この倉庫ほとんど使われてねぇから人なんて滅多にこねぇからよ」
「でも、あんまうるさいとやべぇよな」「だな、じゃぁこれでも咥えとけよ」
そう言って男が私の口に布の塊を押し込んで来る
「うわ、それパンティーだよな」「1回これやってみたかったんだよな」
その男の声で私の口に押し込まれた物が自分の下着だということに気付く
羞恥と屈辱感で泣きそうになるのを必死に堪える
「んっ、んんっ!!」
私は男たちを睨み付ける
「まだ、強気だねぇ〜岡崎」「まぁその強気が何時まで持つか楽しみだぜ」
そう言って一人の男が私の下半身に触れる。そのおぞましい感触に気が狂いそうになる。
「岡崎のって綺麗だな桜色だな」「もしかして、まだ、とか?」
「アイツいるだろやってるって、絶対」「あのへタレが?無理無理」
私の頭の中にアイツの姿が思い浮かぶ。その途端涙が零れ落ちる。でも男達は私に感傷に浸る事すら許してはくれなかった
「んっ、んんーーー!!」
男のモノが私の中に入ってきた
「お、やっぱ初めてか」
その痛みに私の処女が奪われたのだと思い知らされる
その痛みにこれが夢ではないと思い知らされる
そしてその事実に私の頭の中は真っ白になる
「やっべ、もう出そうだ」
私の中に男の精液が注ぎ込まれる
その後は何度も男達に犯された口も後ろの穴も犯された


「んじゃ岡崎また明日もココに来いよな」
「来なかったらこの写真学校中にばら撒くぜ」
そう言って男達は去っていく、男達がいなくなった瞬間私は声を出して泣いた……
77名無しさんだよもん:05/03/14 00:56:00 ID:ZO5tdH5y0
>>76
男だとこうなるが、まだ続きもあったり
ていうかこの場合春原♂と♀どっちがいいんだろう?
78名無しさんだよもん:05/03/14 01:28:11 ID:TtQikDG/0
>口も後ろの穴も犯された
>男だとこうなるが
朋也がレイープされて、陽子が助けにくるのかとオモタw
7966の続きを勝手に妄想(1/3):05/03/14 02:25:24 ID:pUQ/NWWDO
「はは…噂をすれば何とやらってヤツだな」
「あのヘタレの事話題に出したの誰だよ」
「でもアイツ、何か足ガクガクしてるぜ?」
それでも春原は男をキッと睨み付けたまま、叫ぶ。
「僕は勝てないケンカはしない主義だけどなぁっ!岡崎に…何かしたら…そんなん関係ねぇーーっ!」
そして、そのまま飛び蹴りで突っ込んだ…。
春原はスグに男達に取り押さえられて袋叩きになっていた。
圧倒的に不利な状況だし、弱いのに。助けに来るなんて馬鹿な奴…。
でも、嬉しい…。
嬉しいのに…。
「てめぇ弱ぇんだから来ても意味ねーんだよ」
バキッ!
春原への暴力は私に対するものとは違い、手加減がない。
私が弱そうだと笑った春原の身体は壁まで吹っ飛ばされる。
それでも…春原は起き上がった。
「うるせーっ!」
そして、向かって行く。
「女一人守れないで、マジでヘタレだな」
ドゴッ!
「そんな事ねぇっ…!」
ベキッ!
「つーかウゼェよ。勝てねーんだから諦めろって」
ドカッ!
すのはら…。
バキッ!
もういいよ…。
グシャッ!
やめてよ…。
ベシッ!
死んじゃうよ…!
グキ…ドシャッ!
「…お前ら…謝れよぉっ!岡崎に…謝れっ!」
8066の続きを勝手に妄想(1/3):05/03/14 02:27:34 ID:pUQ/NWWDO
それでも…春原は…まだ…私の事を言ってる…。
「おかざきを…傷つけたんだ…謝れ…っ!」
カッコいい程に馬鹿だった…。
「動けねーんだろ、もう」
「つーかさ、目の前で岡崎まわしたらコイツどーすると思う?」
「泣いちまうんじゃね?」
「やめ…ろぉ…」
春原の声が聞こえたのに、そんな事はお構いなしで私の身体に知らない手が触れる。
自分の処女がこんな奴等に奪われる…それ以上に…春原の目の前でこんな事になる方が辛かった。
好きな人の…目の前で…。
すのはら…っ!
ガシッ。
「やめろって…言ってるだろっ…?」
もう、動けないはずなのに…春原は男の手首を掴み、私から引き剥がした。
「いいの…?僕…お前らの…顔…覚えたけど…」
もう、声を出すのも大変そうだった。
「どっか…行けよっ…今なら…誰にも言わないでやるから…」
もう、最後の手段なんだろう。
もう、春原には、これしか出来ないんだろう…。
「てめーの言う事を先公が信じるわけねーよ!」
「…誰が…先公に言うって…?…智代だよ?坂上智代だよ?」
春原の一言で男達の顔色が変わった。
そうだった。馬鹿な筈なのに、こういう切り返しは上手いのよね、こいつ…。
「ちっ…」
8166の続きを勝手に妄想(3/3):05/03/14 02:29:13 ID:pUQ/NWWDO
下種野郎にとって智代は怖い存在だ。
男達は舌打ちをすると倉庫からぞろぞろ出ていった。
「岡崎…大丈夫?」
明らかに私より死に近そうな春原がそう言いながら、私の口に詰められていた下着を取る。
取ってから下着だと気付いて慌てている様子はもう、いつもの春原だ。
「こっちもお願い」
私は縛られた手を何とかしてもらおうと春原に手を突き出した。
「うん…」
春原は何故かいつも持ち歩いているナイフで縄を切った。
私は自由になった手ですぐに春原に抱きついた。
「怖かった…」
「お…岡崎…?」
「春原っ、すのはらぁ…」
そのまま、私は春原の胸に顔をうずめて泣いた…。
82すのぷ〜作者:05/03/14 02:31:46 ID:pUQ/NWWDO
ごめん凄く書きたくなりました。
(2/3)になるべき場所が(1/3)のままになっててすいません。
83名無しさんだよもん:05/03/14 07:21:28 ID:CZfnORa00
いやもう、なんちゅーか、めっさ萌えだわ。ヤベーよ。マジヤベー。

この後いつも強気だった岡崎が目に見えてしおらしくなる展開キボン。
その変化に気づく藤林杏(京?)や坂上智代。
二人して春原をゲロらせると、不良達を完膚なきまでボコル二人。
そしてとどめに早人パンで止めをさす渚。
岡崎朋美に手を出すと大変な目にあう・・・・そんな伝説が生まれる・・・・

↑なんじゃこりゃ?
84名無しさんだよもん:05/03/14 13:01:51 ID:KlSyHSGy0
久しぶりにちょー好きだったサークルのHP行ってみたんですよ。
そしたらTOP絵が陽子たんだったわけですよ。

うわやばいボクこれから健康診断行くのに鼻血ボタボタ出てるよ出てるよやばい
85名無しさんだよもん:05/03/14 13:15:56 ID:neHbiqTLO
ドコデスか!?
86名無しさんだよもん:05/03/14 13:54:00 ID:dQgObIuTO
「ちゃんと言われたとうりにしてきたよな?」
その男の声に私はスカートをたくし上げる…
「……」
男達の命令で下着を身につけずローターを入れたまま授業を受けさせられた。
「言われたとうりにしてきたみたいだな」
私は最初に犯された時男達に写真を撮られていた。それをネタに私は男達に犯され続けていた…
最初のうちは、ただ犯されるだけだったが次第に男達の要求はエスカレートしていった…
次に何を要求されるのかと思うと怖くてたまらない…
でも、それ以上に怖いのは犯されるているのに感じる様になってきた自分の身体の方だ…
87名無しさんだよもん:05/03/14 14:52:56 ID:dQgObIuTO
>>86
なんとなくまたかいちまった…
88名無しさんだよもん:05/03/14 14:55:59 ID:6UV9OLVJ0
>>87
レスがついたからって図に乗るな。ちゃんと書き上げてから出直せ。
89名無しさんだよもん:05/03/14 16:29:59 ID:JsTXqlmk0
まぁ活気があってよろしいっつーことで
とはいえ1,2レスで片付く内容なら「ネタふりだ」という認識で投下すべきだね
90名無しさんだよもん:05/03/14 17:20:12 ID:bvO4VbxX0
>>84
まとめサイトのリンクが更新されてたけど、そことは違うHPですか?
それにしても、陽子のこのスレへの貢献度は凄まじいものがあるな………
91名無しさんだよもん:05/03/14 18:08:08 ID:KlSyHSGy0
84です。
|つ ttp://www.cc.rim.or.jp/~kao/c_g/index.htm

僕が好きなのは繭でした。
てか繭絵の更新ないかと思って行ってみたらこんなコトになるとわ……
92名無しさんだよもん:05/03/14 18:25:41 ID:KUPOLHX50
アイドル天使ようこそようこに萌えた!
93名無しさんだよもん:05/03/14 22:12:57 ID:3dLk5Pcs0
今の反転ブームは朋美と陽子だな!!
俺は春原×朋美だが・・・!!
94名無しさんだよもん:05/03/14 23:17:04 ID:HzfNJG3q0
鳩2の反転でミステリ研が舞台だと「イリヤの空〜」の浅羽がおにゃのこな感じかな?
スラップスティックに絞れば面白そうなんでちょっとネタ考えてみる。
9579-81の続き…。:05/03/14 23:48:11 ID:pUQ/NWWDO
「えっ?岡崎…まさかもう何かされちゃったとか!?」
春原は、堰を切ったように泣き出した私を見て最初はオロオロしていたが、挙動不審に周りを見回し、かすかに深呼吸をした。
そして、春原は着ていた制服のブレザーを私の肩にかけ、何も言わずに優しく抱き締めてくれた。
時々頭を撫でてくれるその手は、どちらかというと小さいけれど、感触でやっぱり男なんだと認識した。
「あの…岡崎…」
春原が手を止めて話しかけてきた。私は春原を見上げる。
「岡崎がこんな目に遭った事はちゃんと智代に言うから…」
「え…?」
「あ、僕がボコボコにされた事は言わないけどさ…本当は僕一人で岡崎を守れたら良かったんだけどね…ははは…」
「アンタ、本当に馬鹿ね…」
私は春原の頬に触れる。
「アイツ等を追い払ったのは智代じゃなくて、アンタでしょ…」
そして、私は彼にキスをした。ごく自然に。
有り難うと大好きの気持ちを込めて…。
96すのぷ〜作者:05/03/14 23:51:11 ID:pUQ/NWWDO
やばい。知らないうちに陽平×朋美にハマってしまった。
カッコいい春原は書いていて楽しいです。

>>83
それは確かに見たい気もしますね。
97名無しさんだよもん:05/03/15 00:05:16 ID:V5QaM/T60
女性である往穂の股間に、男性のシンボルが隆々とそそり立っている。
聖も往穂もしばらくの間、そのシュール極まりない光景をただ呆然と眺めていた。
下ろしたズボンを元に戻す。
何を言ったらいいかわからない。どう反応したらいいかわからない。二人ともそんな表情をしていた。
もう一度、往穂の下半身を見やる。
下着とズボンの上からでも、明らかに股間が盛り上がっているのが見てとれた。もはや「腫れている」というレベルではない。
一度深呼吸してから、再度ズボンを脱がす。
そこにあったのはやはり、紛うことなきペニスであった。
男性器独特の朝の生理現象のせいなのか、何もしていないにも関わらず、パンパンに膨らんで小刻みに脈打っている。
「…NASAの開発した宇宙素材か?」
医師らしからぬ、突拍子もないことを口にする聖。
だが、そのぐらい飛躍した発想でなければ目の前の現実を説明できないのも、また事実であった。
往穂は何も言わず、焦点の合わない目で自分の下半身をぼーっと見つめていた。
予想の範疇を大きく超える事態に遭遇してしまったせいで、一時的に思考が停止してしまったのだろう。
「いつからこんな風に?」
「…………」
「国崎くんっ」
「え?あ、ああ…何?」
「これは一体いつ生えてきたんだ?」
「……わからない。今起きて、気がついたら生えてた……」
「寝るまでは何もなかったということか……昨夜、何か変わったことは?」
「昨夜は別に何もないけど…寝てる間に夢を見た……」
「どんな?」
「夜中に神社にいたら、羽根がいっぱい降ってきて……」
「…………」
夢に出たからと言って、この件に羽根が絡んでいるという確証にはならない。
だが、こんな非常識なことを成し遂げ得る存在となると、知る限り羽根の力以外には思い浮かばない。
どうもこれは、自分には手出しのできない領分の話なのではないか。聖はそう思った。
しかしだからと言って、このまま往穂を放っておくわけにもいかない。
それでは、一介の町医者である聖にできることといえば、一体何か。
98名無しさんだよもん:05/03/15 00:06:02 ID:V5QaM/T60
聖は往穂を診察室のベッドの上に座らせると、椅子にかけておいた白衣を羽織った。
「残念ながら、うちには婦人用の診察台がなくてな。すまないが、そこで我慢してくれ」
そう言いながら薬液の入った洗面器に両手を浸し、丁寧に消毒する聖。
まっさらなタオルで手を拭くと、ベッドに歩み寄って傍らの椅子に腰を下ろした。
往穂はズボンと下着を脱ぐと、聖の方を向いて体育座りの姿勢をとった。
「足を広げて」
聖がそう言うと、往穂はおずおずと足を広げ、聖の前に局部を晒した。
少し間を置いたせいか、先程に比べてペニスは若干萎んでいた。
萎んではいたが、改めて見てみると実に立派な持ち物だった。
目測で、直径5cm、全長およそ15cm。半勃ちのこの状態で既に、一般平均より一回り大きい。
これが本気になったなら、一体どれだけの大きさになるのだろうか。
指先で軽く亀頭に触れる。
粘膜独特の貼りつく感触があった。生えてからまだ間がないためか、表面に荒れは全くない。まるで少年のそれのように綺麗だった。
粘膜を痛めないよう丁寧に撫でると、往穂の体が小さく震えた。
「痛いか?」
「い、いや…痛くはない……」
続けて、全体を指でなぞる。
亀頭から雁首、雁首から裏筋へ。それからもう一度、ゆっくりと同じ経路を辿った。
「っ……!」
聖の指が動く度、女性器を愛撫されている時と同じ、痺れるような快感が往穂の全身を走る。
初めて体感する部位だからか、普通より感度が鋭い気もする。気をつけていなければ喘ぎ声が出そうになる。
「ひ、聖……」
「静かに」
そうして往穂に触れる聖の表情は、真剣そのものであった。
いたぶる意思など全くない。ただ医師として真剣に「異物」を診察している。
決して邪魔をしてはいけない。
それがわかるから、往穂も奥歯を噛み締め、必死で快感を押し殺していた。
不意に亀頭から指が離れ、竿の部分に手が添えられた。
脈打つ鼓動と熱が手のひらに伝わってくる。神経だけでなく、血液もきちんと通っているようだ。
続けて、袋の部分を軽く握る。中には確かに睾丸が二つついていた。
99名無しさんだよもん:05/03/15 00:06:35 ID:V5QaM/T60
生殖機能が働いているかどうかは不明だが、この様子では少なくとも、射精すること自体は可能だろうと思われた。
「痛みを感じたら言ってくれ」
そう言うと聖は、綿にでも触れるように、ゆっくりとしたペースで手の中の袋を揉み始めた。
体が昂ぶっているのは相変わらずだが、この刺激と言えない刺激は、往穂の精神を少しずつ鎮めていった。
心地よいリズムが往穂の中に広がる。
やがて、少しずつ力がこめられていった。
何とも形容し難い質の強い痛みを感じたが、不思議とそれほど不快には思わなかった。
「……痛くないのか?」
「……え?」
「いや、結構力を入れてるつもりなんだが……」
「い、痛いのは痛いけど……」
揉まれててうっとりしてたとは言えず、返答に窮する往穂。
聖は怪訝な表情をしていた。男としてこの痛みを嫌というほど知っているだけに、往穂のこの反応が理解できないのだろう。
一瞬、潰れるぐらい握ってやったらどんな反応を示すだろうと思ったが、今はきちんと調べる方が大事だと思い直し、掴んだ手を離した。
「……しかし、何と言ったものやら……」
一呼吸置いて、改めて往穂の男根に目をやる聖。
往穂が女性だということは、本人のみならず聖もよく知っている。
それが、今朝になって突然これである。本当に、何とも言い様がなかった。
「やっぱり本物…なのか……?」
「現時点では、本物の可能性が非常に高い、としか言えないが……」
しかし、どう見ても、どう考えても男性器である。それも、完全に往穂の体の一部となっている。
それを覆すのは、おそらくどうやっても無理だろう。聖は半ばそう確信していた。
ふと、聖の脳裏に一つの疑問が湧いた。
女性器はどうなっているのか。男性器と入れ替わりで消えたのか。それともまだついているのか。
何にせよ、このままの体勢では調べられない。
「すまないが、次は四つん這いになってくれないか」
「え?ま、まだ調べるのか……?」
「すまない。すぐに済む」
「…………」
俯いてしばらく黙っていた往穂だったが、やがて意を決したように膝立ちになると、聖に尻を向けてベッド上に屈んだ。
100名無しさんだよもん:05/03/15 00:07:25 ID:V5QaM/T60
ふたなり往穂モノの続きです。
スレの流れ完全に無視してますが、ご容赦を。
101名無しさんだよもん:05/03/15 00:24:11 ID:43zpbjia0
遅刻常習犯どころか重役出勤当たり前の不良娘が相手だとしても・・・

恋人同士っつーよりは漫才コンビかイジメ関係にしか見えなくても・・・

なによりその娘自身が恋愛感情を鼻で笑って否定しても・・・


岡崎朋美という「女」が日常的に近くにいる、この一点をもって
学校中の魔法使い予備軍な男どもから嫉妬と羨望の視線を向けられる春原。

こういう彼も俺は大好きです。


>>100
いやいや待ってましたよGJ!
当人達は真剣なんだろうけど、想像してみるとなんか倒錯的で淫猥な光景だな。
102そんな ◆VanagaUkNI :05/03/15 04:55:13 ID:3A9nG5AV0
http://banaga.axisz.jp/cgi-bin/hakagi/img-box/img20050315045138.jpg
反転久瀬
「く、倉田君がポニーテールが好きとか言ってたからじゃないんだからね!」
「ぜったい倉田君にせーとかいに入ってもらうんだから!」
「倉田君が言ってたからってしまパンなんかはかないんだからっ」
基本的にツンデレ方面で
103名無しさんだよもん:05/03/15 13:41:26 ID:0crKHCGR0
(;゚∀゚)=3ハァハァ
104名無しさんだよもん:05/03/15 19:37:15 ID:EvqjMZKu0
>>82
>>96
あぁ〜、陵辱ものは死ぬほど嫌いだけどこういうシチュは最高にツボだからなぁ。二律背反。
まぁ、それはそれとして春原が格好いいのは大好きです。

>>100
住穂、いい感じに流されまくってるなぁw
やっぱり住穂はいじられキャラがよく似合うと再確認。
105名無しさんだよもん:05/03/15 19:57:30 ID:EvqjMZKu0
陽子に続いてお絵かき掲示板に朱鷺乃が!!
106名無しさんだよもん:05/03/15 20:18:37 ID:9GXGiH3C0
>>102GJ!
いいカンジにキツめな性格が出てるけど、リボンが似合ってない気がする
やはり奏さんは学校ではゴム留めで私服では冒険しすぎ、という印象がある

>>105
ときのんはキツめなタレ目(ああ、わかりにくい)が良いと思うがどうか
107名無しさんだよもん:05/03/15 22:16:10 ID:tAoV26Z/0
>106
いや、倉田君の気を引く為の精一杯のおしゃれ、と言う解釈はどうだろう。
108そんな ◆VanagaUkNI :05/03/15 22:30:23 ID:0owFKSgS0
倉田君の真似をしてるわけだが
倉田君がリボンしてるかどうかは知らん

まあ佐祐理さんのリボンの対だと思って
109名無しさんだよもん:05/03/15 23:22:33 ID:NDG9CFAe0
首輪してたらどうしようとか考えたオレ馬鹿orz
110名無しさんだよもん:05/03/16 09:45:36 ID:t7SgsbHl0
倉田「君」なのか。「さん」じゃなくて。
111名無しさんだよもん:05/03/16 10:35:37 ID:SnLNkDGd0
>>109
おまいは俺か?

倉田君から「 チ ョ ー カ ー です(ニコニコ」とプレゼントされた首輪だったりしてw
112名無しさんだよもん:05/03/16 11:55:27 ID:60Dyh/ys0
>>102
久瀬のこと嫌いな俺もこの子には萌えたぜ(*´д`)
113名無しさんだよもん:05/03/16 23:04:15 ID:ym5gKlnH0
しかし・・・

朋也×朋美とか時紀×朱鷺乃みたいなねたって全部「一卵性の双子」なら矛盾無く存在できるんだよなぁ・・・
114名無しさんだよもん:05/03/16 23:09:00 ID:wcfA9mhU0
問題は時紀と朱鷺乃の場合、どう考えても

時紀 「……」(ぷかー)
朱鷺乃「……」(ぷかー)

と屋上で二人並んで座って煙草吸ってる図しか思い浮かばないという事。
115名無しさんだよもん:05/03/16 23:40:01 ID:iYw+hrYKO
>>113
一卵性の双子で男女の組み合わせは生まれませんよ、確か。
二卵性でも似てる人は似てるので問題はないけど。
116名無しさんだよもん:05/03/16 23:41:29 ID:AvMl97HHO
朋也&朋美が双子だった場合、
直幸さんが更に老け込みそうだな。
117名無しさんだよもん:05/03/17 00:01:41 ID:o1YfPuiL0
>>114
いや、それはそれでいい絵になると思うが
118名無しさんだよもん:05/03/17 00:25:46 ID:SDHTseza0
>>115
極めて確率は低いが、遺伝学的には、生まれる可能性は0ではないよ。
ただ、大抵の男女の双子は二卵性なのは事実だけど。
119名無しさんだよもん:05/03/17 02:12:27 ID:Kvn/qOEY0
ベッド上に両手をつくと、その拍子に往穂の胸が大きく揺れた。
今更ながら往穂は、自分が下着を着けていないことに気づいた。
寝起きなのでそれも当然なのだが、この状況では意識してしまう。
当のペニスは、先程の触診で完全に興奮状態になったせいで、起床直後より更に膨張してしまっていた。
自身の重みを支えきれないのか、完全に反り返ることができず、若干傾いた状態で往穂の股間から突き出されている。
(……凄いなこれは)
少なくとも、聖が今まで直に見てきたモノの中では、文句なしに一番大きかった。
見れば見るほど、男としてコンプレックスを抱かざるを得ないようなサイズだった。
改めて、突き出された往穂の尻に目をやる。
女性器はなくなってしまったのではないかと思われたが、幸い元あった位置に残されていた。
が、よく見てみると、完全にそのままというわけではなかった。
「女性部分の方も、若干変化しているな……」
「え……そ、それって、どういう……」
「陰唇のあたりに変化はないんだが、陰核、つまりクリトリスがなくなっている。その場所から入れ替わりに、男性器が生えているようだ」
「…………」
たった一夜にして自分の体にもたらされた、あまりに急激で理不尽な変容。
さすがにショックを隠し切れず、おし黙ってしまう往穂。聖にもかけてやる言葉がなかった。
(こんな時は……)
根本的な解決を求めるより、たとえ一時凌ぎに過ぎなくても、何か別のものに意識を向けさせるに限る。
聖は何も言わず、いきなり往穂の膣に指を突き入れた。
「ひぅぅっ!」
先程の触診のせいか、こちらの方も完全に出来上がっていたため、急な挿入にも関わらず、さして抵抗は感じなかった。
120名無しさんだよもん:05/03/17 02:13:01 ID:Kvn/qOEY0
熱く濡れた肉の感触が、聖の指の根元まで絡みつく。間を置かず、少し乱暴に指を動かした。
「ちょ、ひっ、聖、待っ……んあっ、あぁっ!」
指がポイントを突く度、子宮が震え、締め付けがきつくなる。思わず、聖の心臓も高鳴った。
「……国崎くん。あんまり締め付けられると、触診にならないんだがな」
事務的な口調でそう言いながら、動かす指を緩めない聖。
往穂の腰が動く度に、胸とペニスが激しく揺れる。シュールだが、淫靡な光景だった。
尻を向けている往穂からは見えないが、聖のスラックスも大きく膨んでいる。
(この辺で止めないと、互いに歯止めが利かなくなりそうだな……)
そんな冷静な思考が、ふと聖の頭をよぎる。
その一方で、
(この状態でオルガスムに達したら、一体どうなるのか?)
という好奇心も芽生えていた。
しかし、検診の建前があるとはいえ、往穂の不安に付け込む形での行為に、全く後ろめたさを感じないわけではない。
どうする。止めるか、続けるか。
そう考えながら、ややペースを落とし気味に指を掻き回していた、その時だった。
突如、往穂の下半身がガクガクとわななきだした。
「お…ねがい……だめ…だめぇっ……!」
喘ぎのトーンが一段高くなり、膣の締め付けが断続的に強くなる。
エクスタシーの前兆だった。
そして間もなく、力一杯聖の指を締めあげたかと思うと、
「んあっ……あ…ああぁ――っ!」
おとがいを反らしながら一際高い叫び声をあげ、やがてがくりと頭を垂れた。
達したのである。あっという間の出来事だった。
121名無しさんだよもん:05/03/17 02:13:34 ID:Kvn/qOEY0
「はぁ…ぁ……はぁ……」
往穂はシーツに顔を伏せ、肩で息をしながら余韻に浸っていた。
聖は中に指を入れたまま、半ば呆然と往穂の尻を見ている。
激しくした覚えはない。むしろ優しくした方で、普段ならとても満足できるような強さではないはずだ。
往穂の感度は、明らかに数段上がっていた。
ペニスに目をやると、怒張しきった亀頭が、尿道から滲み出た汁に濡れている。だが、射精はしていない。
どうやら、女性部分と男性部分では、性的絶頂は連動していないらしい。
――なんと好奇心と欲望をそそる体か。
思わず検査していることを忘れ、生唾を飲み込む聖。
だが、聖にも一応、一家の主としての自覚と責任感があった。
このまま続けると、診療所を臨時休業してしまうことになってしまう。
開業までまだ余裕はあるが、さすがに往穂と自分をたっぷり満足させるだけの時間はない。
スイッチを入れるのは、今でなくともできることだ。だからここは我慢して、後の楽しみに取っておくべきだろう。
そう思い直した聖は、往穂の中からゆっくり指を引き抜き、ひとつ深呼吸をした。
「とりあえず、今回のところはこのぐらいにしておこう。時間がないから、検査の続きは昼にでも、な」
指についた愛液をタオルで拭いながら、聖はそう言った。
だが往穂の返事はない。相変わらず聖に尻を向け、顔を伏せたままである。
「……聞いてるのか?」
首を伸ばして往穂の顔を覗き込む。
往穂の目はとろんと潤んで、焦点が定まっていなかった。呼吸はあらく、口も半開きになったままである。
完全にスイッチが入ってしまっている状態だった。
こうなったら、もうどうにも止められない。下手に止めてしまうと、後々までそのストレスを引きずることになりかねない。
時計に目をやる。八時半を過ぎたところだった。
開業のことを考えると、当然ながらしっかり虐め抜く余裕はない。
では、どうすればいいか。往穂を適度に満足させつつ、手早く切り上げる手段。
聖はスリッパを脱ぎ捨てると、白衣を着たままベッドに上がり、往穂の横に腰を下ろした。
122名無しさんだよもん:05/03/17 02:14:08 ID:Kvn/qOEY0
枯れ木も山の賑わい、ということで。
123名無しさんだよもん:05/03/17 06:55:51 ID:U8tmEXb60
>>116
大丈夫だ二人とも人間性は普通だから

春原の場合美佐枝さんが老け込むけどw
124名無しさんだよもん:05/03/17 08:12:57 ID:lkk2gD8C0
>>122 え、エロエロであります隊長!
125名無しさんだよもん:05/03/17 10:04:22 ID:PJusoo+30
全然枯れ木じゃないであります(*´Д`)
126名無しさんだよもん:05/03/17 11:10:27 ID:QbPxd5br0
もし天いなで時紀だけが反転し、朱鷺乃になったとすればマリみてのような展開になると思う
127名無しさんだよもん:05/03/17 12:25:51 ID:PJusoo+30
そもそもd子とセックスしないから有り得ないと思う
128名無しさんだよもん:05/03/17 18:21:35 ID:HjfgasZp0
>>122
スイッチが入ったのは住穂じゃなくて聖の方だと思うがw
それはそうとこの聖って男verなのな。今回でやっと気づいた
129名無しさんだよもん:05/03/17 21:11:34 ID:Y/mYd8sp0
>>126
そのような場合、しーちゃんと朱鷺乃がキャラが被りあって対立する可能性が高い(w
果たしてトン子がどちらを「お姉さま」と呼ぶかで無駄に張り合う二人。
130名無しさんだよもん:05/03/17 23:20:47 ID:fjQSl/xA0
ある意味、押しが強く搦め手も使えそうな朱鷺乃に分があると見た
131名無しさんだよもん:05/03/17 23:36:47 ID:I0n0do9t0
先生、絵板がGJな展開になってます!
132そんな ◆VanagaUkNI :05/03/17 23:41:28 ID:JwjmTfsi0
なんかね
反転久瀬で1本描いちゃおうかなとか思ったり思わなかったり
133天使なんていらない15(1/5):05/03/18 00:52:31 ID:CpJHh4/f0
 体の奥底にほんのりと残る熱。それはいつもより不快な温度を全身に広げ、いつしか汗ばんでいる。それすらも気持ち悪く。
 男たちの手が全身を這い回る。それは本来なら気色悪いだけの物なのに、次々と奥底の種火が燃え上がる。
「……っ」
 じっとりとした空気。すえた匂いに混じって、男達の下卑た笑い声が響く。
 貫かれる衝撃に、全身が震える。
 呼吸が荒く乱れていく。
 全身が震え、熱を帯びた意識が思考をかき乱す。
「……っ」
 耳元で誰かが何かを囁いている。まるで嘲るかのように。弄ぶ言葉。知らず歯を噛み締める。

「――木田朱鷺乃!!!」

「――ぁ」
 場違いな怒鳴り声にハッと顔が上がった。
 見れば教壇の上からこちらを睨みつけている中年の男性教師がいる。自分はといえば、机に半ば突っ伏していた。
「久しぶりに学校に来たかと思えば、早速居眠りか? お前、一体なにをしに……」
 そこで教師の表情が変わる。
「おい、木田。どこか具合が悪いのか?」
「……ぇ?」
 これが自分の声か?と自ら問いたいほど、唇から零れた声には張りがなかった。まだ今も全身につい先刻まで見ていた夢の残滓が残っている。体の奥底に灯った火が、今もちろちろと燃えている。
「顔が真っ赤じゃないか。熱でもあるのか? おい、保健委員。木田を保健室へ」
「あ、はい」
 ガタンと音を立てて立ち上がったのは、栗原透だった。
 透は恐る恐るという顔で朱鷺乃に歩み寄ると、その腕を取る。
「えっと……立てる? ……木田さん」
 その声にちらりと見上げた。
134天使なんていらない15(2/5):05/03/18 00:53:02 ID:CpJHh4/f0
 大きな眼鏡のレンズの向こうにある子犬じみた瞳が、心配そうにこちらを見つめている。線の細い少年が、それでもわずかに力を込めて朱鷺乃の腕を引いた。
「……っ」
 こんな男の手を借りねばならぬほど、弱ってなんかいない。そう心を奮い立たせ、足に力を込めた。
 ふらりと立ち上がった朱鷺乃を支えるように、透が先導する。ふらふらとしながら、それでも歩いて朱鷺乃は教室を出て行く。その刹那、ちらりと見えたクラスメートの中で、榊忍がこちらを強張った顔で見つめているのが、意識の片隅に残った。

「先生?」
 保健室のドアをあけた透は、そこに誰もいないことに途方に暮れた。所用でもあったのか保険医は居らず、無人の保健室の真ん中で困った顔をしたまま、朱鷺乃に振り返る。
「あの、木田さん?」
「……寝てりゃ治る。……あんたは、教室に戻ってなさい」
 ふらりとする体を無理やりに支え、白いシーツのベッドの上に寝転がった。息苦しさを感じて、スカーフを解いてしまう。
「……っはぁ」
 熱を帯びた吐息を唇から零す。
 そこでふと視線が、いまだ室内に残る透に向いた。
「……なによ」
「え? あ、えっと、そのなんでも……」
 真っ赤になって朱鷺乃から顔を逸らす透。それを横目に見ながら、気にした素振りも見せずに朱鷺乃は布団を被った。
「……寝るから。あんたはもう良いよ」
「え、でも。保健の先生が帰ってくるまでは、いるよ」
「別にあんたがいたって、なんにもできないでしょ」
 朱鷺乃の声に冷たさが戻る。その温度は、透にとってみれば受けなれた物だった。
 ほんの数週間前のことなのだ。
 彼女と、肌を重ねていたのは。
「――でも、気になるから」
 透はそう言って、丸椅子を持ってくるとベッドの傍に置いて座り込んだ。
135天使なんていらない15(3/5):05/03/18 00:53:36 ID:CpJHh4/f0
 朱鷺乃はもう目を閉じているようだ。じっと見つめていると、不思議な気持ちになった。
 彼女のこんな穏やかな表情を見るのは、もしかしたら初めてなのかも知れない。
 いつだって――まるで何かに追い詰められているかのような、そんな切羽詰った顔をしていた。怒っていたり、蔑んでいたり。悦楽に耽った笑みを浮かべたり。
「……っ」
 ビクン、と不意に朱鷺乃の体が跳ねた。
「木田さん!?」
 喉から漏れそうな声を、朱鷺乃が枕に顔を押し付けて殺す。
「――き、木田、さん?」
 汗ばんだ顔。ほつれた髪が朱鷺乃の頬や額に張り付いて、その顔を凄艶に見せる。
「……っあの馬鹿男。なにが、習慣性はない、よ――」
 歯軋りしながら、そんな声が漏れた。
「え、木田さん?」
 じっと、朱鷺乃の目が透を見据える。まるで値踏みするかのような、そんな目で。
「――栗原」
「え?」
 不意に名を呼ばれた。その唐突さに目を白黒させている透は、にゅっと伸びた朱鷺乃の腕に、あえなくベッドに転がされる。
「き、木田、さん?」
 透の腹の上に馬乗りになった朱鷺乃が、口元を歪める。
 押し付けられた朱鷺乃の秘所。その熱に、心臓が跳ねる。
「木田、さん……?」
「あんたで、いいや。もう、この際」
 吐き捨てるようにそう呟いて、朱鷺乃が透のズボンを引き降ろした。


136天使なんていらない15(4/5):05/03/18 00:55:40 ID:CpJHh4/f0
 ――明日馬の使った薬は、基本的に常習性がない。いわゆるセックスドラッグの一種だった。だが、朱鷺乃を襲った経験は薬によるトランス状態に合わせ刷り込みのような効果を生み出したのだ。
 フラッシュバックにも似た、不意に訪れる快楽への欲求。ただの性欲とは違う、抗いがたいその感覚に朱鷺乃はこの一週間悩まされ続けていた。
 カウンセラーとの面談でも、少しずつ緩やかになるのを待つ以外ない。そう言われていた。だが、こんなのが我慢できるはずがない。そして今、目の前には彼女の言うことならばなんでも聞く男がいる。なら――何を迷う必要があるだろう。

「あ、きだ、さん。だめ、イッちゃう――!」
「あは――ははっイイよ、栗原……っ」
 透の泣き声にも似た喘ぎ声に、全身が震える。絶頂が近い。ぎゅう、と思い切り男を締め付けて、奥へとさらに導いていく。
「や、だめっ、あ、イク――――――っ!!」
 ドクン、と熱が胎内の奥深くで広がる。深く、より深くへと銜えこむ。
「ンー――――――――っ!! っはぁ……」
 透の上で背を逸らし、絶頂に震える。そして糸が切れたようにぐったりと倒れこんだ。


137天使なんていらない15(5/6):05/03/18 00:59:48 ID:CpJHh4/f0
「――っは」
 胎内に満ちる熱と硬さ。押し出されるように漏れた吐息。
「あ……あっ、木田さぁん……」
 涙を目尻に浮かべて、震える男を下にして、朱鷺乃は満足そうに笑う。
「ん……いいよ、栗原……ぁ」
 全身に満たされる欲望。この脆弱な男を、良いように扱える快感。つい先刻まで燻っていた熱が一息に燃え上がっていくのが分かる。
「あ、なん、で」
 再びぐちゅぐちゅと音を立てて腰を振りたくる。突き上げられる感触に体を震わせながら、透の問いに答える気にすらならない。
「――あ、はぁ」
 そんな事を考える余裕なんて、ない。今、この快楽を追及する事しか、朱鷺乃の頭の中にはなかった。
「ん……っあっ……!」
 朱鷺乃の形のよい唇から零れる嬌声に、透の性器は再び充血し硬さを取り戻す。結合部から零れ出る白濁が泡立ち、ぐちゅぐちゅとさらに淫靡な音を立てていく。
 一度イッたばかりだからか。すぐに射精感がこみ上げてきた。
「や、だ、だめ、木田さん、また――」
「ん……っ!!」
 ビクン、ビクンと透の腰が震える。熱が溢れていく。
「……っはぁ……」
 満足げな吐息を漏らし、朱鷺乃は今度こそ力なく倒れこんだ。
138天使なんていらない15(6/6):05/03/18 01:00:52 ID:CpJHh4/f0


 荒い呼吸のまま、体の上に倒れこんだ朱鷺乃の体臭にドキリとした。
「あ……木田さん?」
 反応がない。訝しく思って見ると驚くべきことに、朱鷺乃は目を閉じて寝息を立てていた。
「……そんなぁ」
 愕然としながら朱鷺乃の下から這いずり出る。途中、抜け落ちる感触に一瞬動けなくなるも、どうにか後始末を終えた。
 朱鷺乃の乱れた制服をどうしようかと考えるも、女子の制服の着せ方なんて知っているはずもなく。脱ぎ捨てていないのをいいことに、裾を引っ張って、見た目だけどうにか整えた。
「……なにがあったんだろ、木田さん」
 不意に襲われた(まさに襲われた、だろう)事も、無理やりな性交のことも。透の知っている木田朱鷺乃とはまるで違う。まるで何かに追い立てられているかのような。そんな雰囲気があった。
 だが、今。寝息を立てる朱鷺乃は無邪気な寝顔をしている。つい先刻まで、淫靡な行為に耽っていたとは、まるで思えないくらいに。
「……あ」
 時計を見れば、もうすぐ休み時間になってしまう所だ。
「……サボっちゃった」
 そう呟くのと、授業の終わりを告げるチャイムが鳴るのは同時だった。



139天使なんていらない15:05/03/18 01:01:30 ID:CpJHh4/f0
絵板で朱鷺乃を描いてくださった神と、続きを楽しみにして下さるスレの住人の方々に感謝を。
ちょっと投下の順番間違えて途中から無理やり手直ししてますが、どうか見ない事にしてください(苦笑)
140名無しさんだよもん:05/03/18 01:09:28 ID:/brce/X80
>>139
エロイなぁ実にエロイなぁ
このまま弟くんも喰っちゃってくれないかなぁ、などと期待してます

ハイ
>>45から続き
141名無しさんだよもん:05/03/18 01:10:10 ID:/brce/X80
―――タマ姉に…はぁ…予想してたとはいえ雄二も、って!ええっ?このみ!?
なんでこのみまでついて来てるんだよっ。
わざわざ帰宅の電話入れておいて、その事は伏せておくなんてタマ姉めが…。
三者三様のアクションを見せながら、こちらに近づいて来る。
今更逃げおおせるはずもなく、さっきつけたばかりの覚悟は既に軋みをみせていた。
ええと…このみは御客扱いだから、どう応対すりゃいいんだっけ…ああもう目と鼻の先じゃないか!
そうして困窮してる間に三人が俺の前に辿り着き、その視線を一身に浴びる。
取り乱さず姿勢を維持した俺を誰か誉めてくれ。とはいえ心臓はバクバクだ。
エプロンの前で合わせた手にはじっとりとした厭な汗が浮かんでくる。
なんて言えばいいんだっけ―――その前になんかするんだっけ―――ああ〜どうしたら―――
「ただいま」
試験終了5分前よりフル回転して且つ、ぐっちゃぐっちゃになってた俺の頭にその言葉は
すとん、と落ちてきた。
言ったのはタマ姉。…その顔は知ってる…俺をからかって面白がってる時の顔だ。
ただ……楽になれた。ただいま、と言われたら人はこう返すしかない。
そしてそいつを仕事用に変換。
「お帰りなさいませ。お嬢様方」
お辞儀の角度、顔の上げ下げのタイミング。俄仕込みでも形にはなっただろう。
「ねぇキミ!昨日俺と会ったよね?名前は?付き合うにあたって理想の男性ぞぉおうっ!!」
顔を上げた先に待ち構えていたように雄二が捲くし立て、当然のようにタマ姉にどつかれた。
もしかしてこの光景、日常化したりしないだろうな?イヤだぞ俺。
目の前で肉隗が製造されて、それを何食わぬ顔で眺めてるのって精神的によろしくない。
「イイィィヤッハァァアアア!!ふっっかぁ〜〜つ!!」
わ…スゴ……もう立ち直った。これもメイドジャンキー雄二の底力か?
……うぉっ、寒気が…。
「ちっ、まるでゴキブリね」
「あはは…こんなに元気なユウくん初めてかも」
俺は今河野貴明とは別人としてここに立っていたが、この一瞬だけいつものグループに
戻ってきた錯覚に陥る。
その望郷にも似た思いも俺自身が握りつぶす。今は他人を演じなければ。
俺は貴子、向坂家の使用人だ―――そう…言い聞かせる。
142名無しさんだよもん:05/03/18 01:10:54 ID:/brce/X80
「あのバカはほっとくとして…出迎え、ごくろうさま。ちょっと予定が変わってね。
 私の妹分を招くことになったから」
よく言うよ…。全部折込み済みのクセに。
「では環さん、ご案内は客間の方でよろしいでしょうか?」
高い声…。自分のものじゃないみたいだ。
これが仕事と認識できているうちはまだ大丈夫なのだけど…。
やや棒読みチックに喋ってしまったが、かんだりするよかずっとマシ。
「居間のほうでいいわ。この子には遠慮はいらないから」
「では、そのように」
お互い表面上は取り澄ましちゃいたけど滑稽極まりない。
タマ姉なんか周りに誰もいなかったら腹を抱えて笑い転げているところだろう。
だって肩がブルブル震えてんだもんな。
何だかこの一連の出来事がタマ姉の俺に対する新手の嫌がらせに思えてきた。
そう思うと少し悔しくて、くるりとターンしようとしたところでジャンキーにつかまった。
「ちょ〜っと待ったぁ。名前を聞かなきゃ主従関係は始まれないじゃんか。
 あ、俺、向坂雄二。君のご主人様ね」
だ〜れが誰の主人だってんだ。こいつは何処かで線引きしないとつけあがる一方になる。
でもそれを止めるのはタマ姉の役回りだ。俺の意思がどうあれ、きっとな。
「存じています」
だからそれだけ応える。ちなみに肯定したのは俺が雇われ側って部分だけ。
「じゃなくて!俺は名前が聞きたいの!昨日も、出会った時にこんなふうに手を取り
 合ったんだよなぁ?ロミオとジュリエットみたいに運命的にさ」
ヤバ………。こいつ、口説いてるつもりなのか、これで?
タマ姉は完全に引いてるし、このみも苦笑と共に「この人可哀想ね」視線を送ってる。
これが冗談だって言うなら一級品だが……ロミオよ、独りで勝手に毒でも何でも呷ってくれ。
俺はお前の後を追うなんて愚は犯さんから。
こころの中だけで溜息をつき、マニュアルゼリフで淡々と答える。
「貴子と申します。本日付けでこちらに仕えさせて頂くことになりました」
「んじゃあさ貴子ちゃん!仕えるモンとして姉貴だけじゃなくて俺のことも呼んで欲しいな〜。
 雄二さんでも雄二様でも、ご主人様でも構わないぜ!さぁ…!さぁ!!」
許されるなら…否、許されんでもいいからこいつの出っ張った部分を全て切り落としてやりたい。
143名無しさんだよもん:05/03/18 01:12:00 ID:/brce/X80
タマ姉に救いの視線を送ったが、「言ってあげなさい」と諦観のご様子。
…………俺は使用人、使用人、使用人。これは仕事仕事仕事…。
「―――雄二さん」
「ぐっふおっ!」
疼いてる。
「―――雄二様」
「げっはぁぁあっ!!」
悶えてる。
「―――ご主人様」
「ぶぅぅぅるぅぉあぁぼぉぉぉぉおおおおおおおお!!!」
エビ反り。
あいつの脳内では数万人の歓声に包まれている最中なのだろう。
おーい、キチガイがいるぞー。

二人とキチガイ一名を居間へと先導し、俺は茶を出すためにキッチンへ引っ込む。
いつもなら誰かが率先して飲み物を出したものだが、このみ辺りは「あやや…お構いなくです」なんて
お客気分に呑まれていた。
なんとなく…してやったりという気持ちはある。
予め用意してあった茶器の側には、いつ置いていったのかチーフが残したアドバイスのメモ。
研修の慌しさで所々知識が抜け落ちていた現状でこれはありがたい。
まず茶器を湯で温めておき、茶葉もグラム単位まで量り、記されたアドバイスに従い淹れていく。
そこでふと、悪戯心という名の好奇心が。
るーこのやってた『あれ』が出来ないだろうか?
頭上まで掲げたティーポットから腰の辺りまでの落差をつけ、カップにお茶を注ぐという、
なんとも曲芸じみた方法。
実際あの時も見世物以外の何物でもなかったが、るーこ曰く空気を含んで美味しさが増すとか。
念のためお茶がはねても仔細ない位置を確保して、力加減に気を使いながら掲げたポットを傾ける。
山吹色の液体が曲線を描くサマはしょんべん小僧を連想させた。
そしてそう思ってから己の発想の貧困さというか、エゲツなさに気が悖った。
「ととっ……あっ!」
なんとかカップ内に命中したものの、勢いのままお茶は器に収まる事無く飛び散ってしまった。
144名無しさんだよもん:05/03/18 01:12:45 ID:/brce/X80
うわっちゃあ……こういうのは面白半分でやるもんじゃないな。他の人に見られなくてよかったぁ。
うむ、るーこと俺じゃ技術の違いがあって当然だよな。そもそもあいつ(自称だけど)宇宙人だし。
その後、後始末という名の証拠隠滅を済まして、普通に淹れたお茶を居間に運んだ。

で、なんで俺がここにいなきゃならんのだ。
お茶だけ出して早々に退散するつもりだったのにタマ姉に召し出されてしまった。
前髪垂らして誤魔化しているとはいっても、覗き込まれたらバレちまうかもしれないのに。
「姉貴も人が悪いぜ。メイドなんかいない、とか言ってたのによ」
「あら、嘘は言ってないわよ。この子は使用人。メイドっていうのは俗称でしょう」
「ん?ってことは今朝の料理も貴子ちゃんが?
 うぉぉ!!そうと知ってりゃもっと味わったのにぃ!」
俺だってお前のメシなんざ作りたかなかったわ。
「貴子さんの苗字はなんていうのですか?何歳なのですか?」
こうズケズケと答えに窮することを聞くなよこのみ…。
あ〜いっそ魂のニックネームとかにした方が後腐れ無かったかも。
ヘンリエッタとかな。…………やっぱ嫌。
「その子に苗字は無いのよ。今まで孤児として向坂の庇護下で生活していたから」
ナイスタマ姉!それなら俺の家族構成とか詳しい部分もでっちあげなくていい。
「そうなんだ、じゃないや…だったんですか。ごめんなさい…」
「お気になさらないで下さい。歳の方ですが、数えで今年十七になるはずです」
嘘の情報にこのみの沈んだ顔を見てると少し…胸が痛む。
「マジ?なら俺とタメじゃん!いやー赤い糸の存在、感じない?」
「感じません」
自分でも驚くほど冷淡な切り返しができていた。
これって雄二に対する俺の新しい役回りが決まったのかも。
「でも貴子さん背高いですよねー。モデルさんみたい」
「そうね。丁度タカ坊と同じか低いくらいかしら」
っ!?タマ姉!
口を挟むわけにもいかず、タマ姉を睨み付ける事しかできない。
「……タカくん…」
145名無しさんだよもん:05/03/18 01:14:09 ID:/brce/X80
呟きは自分だけのもの。俺に感づいたわけじゃない。
ただその落胆振りは直視していられるものでもなかった。
それでも…今の俺はこのみを慰められる立場ではなく、その資格もなかった。
「このみ…タカ坊の話題が出るたびその調子じゃ周りに何事かと思われるわよ?」
「わかってる…けど……」
雄二とタマ姉がこのみを宥めている間、俺はもどかしさから知らず歯噛みしていた。
やがてもう大丈夫、と笑顔を見せるが幼馴染の俺達から見れば少しも大丈夫でないことは
皆わかりきっていた。
そこでタマ姉は二人を残し、思い立ったように俺を人気のない場所まで連れ立った。
「どう?タカ坊」
「どう…って……」
「このみよ。あれを見ても、まだ隠し通したいの?」
「う………」
「戻ってくる前に事情を話したときなんかもうわんわん泣いちゃって…。
 血相変えてタカ坊の家に押し入ろうとしたんだから。どこにいるの、ってね」
―――ショックだった。
あの元気っ娘がそこまで追い詰められてしまうなんて。
「この際、このみには教えてあげたらどうなの」
「……」
「タカ坊!」
…そうだよな。このみを泣かせちまったんだ、俺は。
そうさ、俺達にとって陽だまりみたいなこのみを泣かす位なら俺が負う恥ずかしさなんて!
「わかった。俺から、話すよ」
「それでこそタカ坊!さ、お膳立ては私がしてあげるから、スパっと言っちゃいなさい」
「それはそれで不安だけど……まてよ…?」
なんだろう、タマ姉のこの行動力は。確かにタマ姉の面倒見の良さは群を抜いてる。
けど、まてまて。
このみを連れて来たのは?口を滑らせたように俺の名前を言ったのは?
そして今の流れ―――
146名無しさんだよもん:05/03/18 01:15:56 ID:/brce/X80
「タマ姉…謀ったな?」
「今頃気付いても遅いわよぉ」
「ならこのみが泣き喚いて取り乱したってのも?」
「泣いたのは本当よ?喚くまでいかないけどね。新しく出来た妹も大事だけど、
 その年下の可愛い妹はもっと大事なの。
 たぁかぼぉ…自分は男だ、って言うなら一度吐いた言葉を覆したりはしないわよねぇ?」
くっ…ああそうだった。タマ姉はこういう人だったよな!
当事者たちの気持ちを無視して、でもそれは何時だって正論で。
ここ数日やたらと親切だったからスッパリ忘れちまってたさ!
「イヤならいいのよぉ?貴子ちゃんたらこんなに綺麗な女の子ですもんねぇ」
ほほほ、とこれ見よがしに追い討ちを掛けてきやがる。
「言う!言うよ!!男に二言はない!ただし、雄二にはまだ言わないからな。
 ってか…できることなら一生黙ってたい」
「気持ちは…わからなくもないわ」
多くは語るまい、という口調で同意された。

居間に戻り、タマ姉がこのみに夕食の支度の手伝いをして欲しいと頼んだ。
それは別段珍しいことでもなくて、ついでに一緒に食っていけという意味でもある。
「このみ、ちょっといい?」
来い来い、と俺たちの元に呼び寄せるとぱたぱたと近寄ってきた。
お膳立てっつってたが一体どんな切り出しかたをするつもりなのか。
「なぁに?タマお姉ちゃん」
「ええ、あのね、『これ』タカ坊」
「ほえ?」
「えっ!?ハァァッ??!」
俺の方が驚くっちゅーの!後は俺に任す?なんだそれ…それがお膳立てかよ!?
フライパンだけ渡されて満漢全席こさえろってのと同レベルだぞ!
「じゃ、私は報道管制敷いておくから」
?…ああ、居間に置いてきたパパラッチのことか。
タマ姉はじゃあね〜と口元に手を添え、キッチンから出て行った。
147名無しさんだよもん:05/03/18 01:16:41 ID:/brce/X80
残された俺たちのやるせない空気といったらない。
「えと、貴…子さん?さっきのって」
「ぅぅんー。なんって言ったらいいか……ええい!論より証拠だ」
言葉に頼るのを放棄した。
ヘッドドレスを外し、伸びた前髪をかきあげ、目を細める。
「わからないか?」
「あの…タカくん―――」
「そっ―――」
「―――のお姉さんですか?」
そうだ、という前に俺は盛大につんのめった。
「ちっがう!!貴明だ、俺が!正真正銘の河野貴明!」
「ふぇえ!?でもでもタカくんは男の子なのですよ。タカくん女装癖があったの?」
無言ではたいた。
「はうっ」
「ふ…ふふ…このみ、あくまでボケたおすつもりなら俺も禁断ネタでいくぞ?
 あれはお前が泊まりに来て二人で怪談特集の番組を見た夜だったよなぁ?
 このみが最後におねしょをしたのがちゅ―――」
「すとっぷ!!すとーーーーーっぷぅ!!!」
リンゴか、ってくらい真っ赤な顔をして口を塞がれる。
勝った…!何に勝ったのかは俺自身もわかってないわけだが。
その悦もあっという間に霧散する。突然このみが涙ぐんだのだ。
「ど、どうしたこのみ?あ…っと、すまん、触れられたくない事だったか?
 悪い、俺調子に乗っちまって…」
「ちがうよ…ちがうの…。タカくんだよ…仕種とか、話し方もみんな…タカくんそのものだもん。
 嘘じゃないよね?わたしの目の前にいる人はタカくんなんだよね?」
「ああ、黙ってて、悪かった」
俺はこのみを懐に迎え入れた。色々な『ごめん』を込めて。
「うっ……っ、タカくぅぅん……!」
堪え切れない、とばかりに泣き出してしまい、一ヶ月前の卒業式の再現となった。
ただし…こんなふうにこのみを泣かせてしまったのは他でもなく俺の所為。
その事実が胸の内に楔を打ち込まれたように…疼いた。
148名無しさんだよもん:05/03/18 01:17:32 ID:/brce/X80

「あ〜そろそろ泣き止んでくれよ。何事かと思われちまう」
「だってぇ。嬉しいけど、何にも言わずにいなくなっちゃって…わたし、凄く悲しかったんだよ?
 なのにタマお姉ちゃんだけには話してたなんて。やっぱりタカくんいじわるだよ」
「そいつは不可抗力ってもんだ。本当はタマ姉にだって隠してきたかったんだけどな。
 あんな感じだろ?隠れる間もなくとっ捕まっちまった。
 それにさ、考えてみろよ?もし、このみは自分が男になっちまったら俺達に話せるか?」
「それは…無理かも。あの…タカくんってホントに女の子になっちゃったの?」
口で説明するのも面倒なので、ホラ、とこのみの手を俺の胸に押し当てた。
「ホントだ…むね…ある」
「下は勘弁しろよ?念のため言っとくけど、このカッコも着せられたんだからな。妙な勘繰りすんなよ」
「うん。でも、どうして?」
「さあ……なんでだろうな」
そんなこと俺が聞きたい位だ。
とりあえず現状わかってる事と決めてある事を大まかに伝えた。
このみも泣き止み、話の片が付くのとほぼ同時にタマ姉が戻ってくる。
大方顛末のほとんどを覗いていたことだろう。ほんと、かなわないよな。
「このみ。雄二にはまだ言うなよ?」
「えっ。どうして?」
「決まってる。俺の身と名誉を守るためだ。今の俺と会ってからのあいつ、見てただろ?」
「そ、そーだね…」
このみの苦笑いはタマ姉に同様の提示をした時と同じものだった。
「タマお姉ちゃん。わたし、時間のある時にでもココに来てもいいかな?」
「いいわよ。てゆーか今更尻込みして聞くことでもないじゃない」
「やたー!」
「じゃあ私達で『タカ坊を女の子にしちゃおう大作戦』開始ね♪」
………………やっぱ言うんじゃなかった。
149名無しさんだよもん:05/03/18 01:19:02 ID:/brce/X80

それからというもの、激動の一週間であった。
朝は早くに起き、マラソンに家事。昼間は使用人の仕事と振る舞いの訓練。
夕方にかけてはこのみも交えて料理の特訓。
そして時間を問わず雄二からのちょっかい。
ゴールデンウィークに入ってからは益々厄介事が増えた。
九条院からタマ姉を連れ戻すために来たという女の子たちに俺が当て馬に使われたり、
立場的に一使用人でしかない俺を温泉旅行に連れて行ったりと平穏な日なんて無かった。
それともうひとつ。
タマ姉が俺の戸籍を塗り替えるために出掛けたこともあった。
よっぽど危ない橋でも渡ったのか、帰ってきたタマ姉の顔は真っ青で、けど俺がその事を
尋ねても詳しいことは教えてもらえなかった。
ただ、その工作の甲斐あって俺の戸籍は今のところ『河野貴子』にしてもらえるらしい。
また、五月下旬から俺が転校という形で今まで通り学校に通えるよう手筈を整えて貰ったとの事。
修学旅行に間に合わないのは残念だったが、まぁ高望みは出来ないよな。
異常な事態に見舞われた俺が、この短期間にこれだけ安定した生活を取り戻せるのも
全てはタマ姉のおかげだ。
だからといって俺をおもちゃにするのは勘弁してもらいたいけどな。
この背丈にゴシックロリータはないだろうに…。

そんな一週間も過ぎ、今日も今日とて帰宅直後から雄二につかまっていた。
「なぁなぁ貴子ちゃん。そんな畏まった喋りじゃなくてさ、もっとくだけて話さないかい?」
「いえ、そのような畏れ多いことは…。使用人としての分際を超えることです」
この一週間で仕事用の口調も随分上達した。
それも雄二が俺に絡んできた結果というのは皮肉なもんだ。
「んじゃあ頼みってことで引き受けてくれよ。命令とは言わないけどさ。
 それならいいだろ」
少し悩むが、仕方ない、と受けることにする。
「はい、承知しました」
「ほらほら。じゃ…なくってさ」
「………うん、わかった」
150名無しさんだよもん:05/03/18 01:20:51 ID:/brce/X80
「いょっし!今日は俺んトコの学校の話、聞いてくれよ」
―――それから雄二を中心とした学校での近況を聞かされる羽目になった。
「―――でさ、俺のクラスにメイドロボがトライアルに来たんだぜ。
 名前はミルファちゃんっていってな。メイドロボなのにすっげぇ乱暴で大雑把でよぉ。
 貴子ちゃんみたいなホンモンのメイドとは大違いだぜ」
雄二の情報は初耳沙汰が多い。
メイドロボでミルファという名前だってことはきっとイルファさんの妹機のことか?
そういや珊瑚ちゃんに瑠璃ちゃん、元気かなぁ。
あ、でも瑠璃ちゃん辺りは「貴明見なくなってせいせいしたわー」とか言いそうだよな。
「―――その黄色い娘が『タカちゃんを何処にやった〜』って煩くてさぁ」
笹森さんだな。俺のことを探すくらいなら得意の泣き真似で新しいカモを捕まえりゃいいのに。
「ちなみにそのタカちゃんってのは河野貴明っていってさ。俺の……まぁマブダチだわな」
近況のこともさることながら、俺が尚、驚いたのは雄二が俺のことを親友としてかなり
好意的に説明されていたことだった。
俺なんか人に雄二のこと話す時は結構辛口なのに。
……ちょっと見直したぞ雄二。同時に反省、俺。
やがて俺の口調は最低限の注意を払うだけで、どんどんフランクになっていった。
「ここんとこ毎日修学旅行の打ち合わせでさ。委員ちょなんか失神寸前だぜ」
「でも、いいじゃない。楽しそうで」
―――それが
「なわけないって。どうせならもっと別の所に行きてえよな」
「仕方ないんじゃない?旅行先が北海道なのは伝統なんだから」
―――いつのまにか
「……あ〜あ〜やっぱヤロウだけじゃつまらねぇよな貴明がいないとさ」
「嘘、どうせ雄二は女の子を誘おうと駆けま…わ……………って…」

「た・か・あ・きぃ?」
―――油断になっていた
151名無しさんだよもん:05/03/18 01:21:37 ID:/brce/X80
以上
やっと本当のスタート地点に立ったという感じです
アレ?おかしいな一日の出来事だけで60kも使っちまってる'`,、('∀`) '`,、


orz
152名無しさんだよもん:05/03/18 06:01:41 ID:+iffhDAW0
ああ、やっちゃったーやっちゃったー(w
今後が楽しみだ、うん。

……しかし、約170でその服装は……ド迫力だろうなぁ;
153名無しさんだよもん:05/03/18 06:03:14 ID:4NCBKfhw0
>>140-151
GJ!
こういうのいいですねぇ、続き期待してまつ。
154名無しさんだよもん:05/03/18 09:24:40 ID:mmDYpVzi0
はげしくぐぅぅぅぅっっじょぶぅぅ!!!
155名無しさんだよもん:05/03/18 13:05:02 ID:0GxclHs10
何この朋美も陽子もいないのにやたらと続きが気になる新作ラッシュ。
156名無しさんだよもん:05/03/18 16:09:49 ID:r9P3iAHI0
面白くなってきた
続きキボンヌ
157名無しさんだよもん:05/03/18 18:12:38 ID:5JrJ43W40
禿げしく既出な事を言うかもしれんがまた蔵の反転本が出るらしいな
158名無しさんだよもん:05/03/19 03:51:39 ID:pR3HkE0A0
朱鷺乃本とか作る猛者は居ないものかのぅ。

遅くなったがちょーGJ>>139
朱鷺乃んの無邪気な寝顔を知ってしまった透のこれからに期待大っす。
159名無しさんだよもん:05/03/19 12:26:09 ID:9Z0qHrch0
なんか透がかっこよすぎで違和感がバリバリと
160半分の太陽、二つの月1(1/5):05/03/20 00:56:07 ID:tNP5UdtCO
私は雨の中を走っていた。
雫を振り払い、見慣れた建物に入る。
並んでいるドアの中で、いつも開けているそのドアの前に立つ。
ガチャ…。
ここしか来る場所が無かった。
「岡崎?どうしたの?」
「別に…」
春原が驚くのも無理はない。私は全身ずぶ濡れだったのだから。それに、こんな真夜中に春原の部屋に来た事は今まで無かった。
でも、母親の態度が、いつも以上に酷くて。思わず手を上げてしまって。家を飛び出してきただなんて言えなかった。
「泊めて…」
初めての申し出。春原と寝起きを共にするのは癪だが、ココ以外に行く宛はなかった。
「え…岡崎、帰らないの?」
「もー帰らない…」
ヘタレ春原が間違いを起こす事もないだろう。
それに、春原なら別に…って何考えてるのよ私…。
「僕の服で良ければ貸そうか?」
「嫌よ、アンタの服なんて汚いでしょ」
「決め付けはやめましょうねっ!」
そんな事を言った割に、ちゃんと洗濯されている服はほとんど無くて、結局借りたのは制服のワイシャツ。
「下着と制服以外洗ってないなんて最悪ね…」
「すいません…」
春原はがっくりと肩を落として正座している。
「それにしても、春原って細い割に肩幅はあるのね…」
161半分の太陽、二つの月1(2/5):05/03/20 00:57:34 ID:tNP5UdtCO
「まぁね。一応元サッカー部だし」
普段春原が着ているものを身に付けて、その体型差に初めて気が付く。
今までは、あまり男として意識した事は無かった。でも…。
考えてると、何か視線を感じた。春原がぼーっと私の方を見ている。
「…どこ見てるの?」
「えっ!?あ…別に…そのっ…!」
突然の問い掛けに異常な程慌てる春原。
どうせ私の身体でも見ていたのだろう。
「あんまり見ないでよ…」
濡れたせいでノーブラなんだから…。
それでも春原は私の方を見るのをやめなかった。
「な、何よ…」
「泣いてたよね?」
「えっ?」
慌てて目元に手をやると、確かに濡れていた。
「あ、雨よ!」
「岡崎がそう言うなら目が赤くても信じるけど…」
そう言って春原はゲームブックを読み始めた。
あぁ、どうしてこいつはこんなに優しいんだろう。
下らない悪ふざけ、一緒に馬鹿をやってるだけの私に、どうしてこんなに優しいんだろう…。
「問い詰めないのね…?」
そんなに優しくされたら、好きって気持ちが溢れてしまう。
だから、敢えて挑発的に言ってみた。
それなのに、春原は顔を上げて、さも当たり前のように笑って答える。
162半分の太陽、二つの月1(3/5):05/03/20 00:58:58 ID:tNP5UdtCO
「男としては頼って欲しいけど、岡崎が必要ないなら別に…」
「春原…」
私は思わず下を向く。
今、春原の顔を見たら間違いなくまた泣き出してしまいそうだった。
「ひぃぃっ!すいません!身の程知らずでしたっ!怒らないでっ!」
この馬鹿は何だか盛大な勘違いをしてるし。
「春原、疲れたから寝てもいい…?」
「あ、もちろん!ベッド使いなよ」
私は言われるがままに春原のベッドに入った。
「何か春原臭がする…」
「何スかソレっ!?」
「アンタが放つ臭気」
「何か僕、人間じゃないみたいだよね?」
「え、違うの?」
「人間ですっ!」
何とかいつもの調子に戻った。私は安心して布団に潜り込み、目を閉じた。
……目を閉じた瞬間、あの女の悲しそうな顔が思い浮かぶ。
そして、私を『朋美さん』と呼ぶのだ。
もう嫌、こんなのは嫌。
ガバッ!
思わず私は跳ね起きてしまった。
「何?」
パジャマに着替えていた春原が不思議そうに私を見る。
「…目を閉じたら思いだすのよ…」
「あ…」
春原はまずいことを聞いてしまった、と言いたげに申し訳なさそうな顔をした。
「春原…手…握ってていい…?」
163半分の太陽、二つの月1(4/5):05/03/20 01:00:26 ID:tNP5UdtCO
少しの沈黙の後。
「…ごめん、何か僕の耳がおかしくなった気がする。もう一回言ってくれる?」
「…わ、私の手を握っててくれる?」
こんな恥ずかしい事二回も言わせるんじゃないわよ…!
「ひぃぃぃっ!」
「なんでそこでその反応なのよっ!?」
「どうしよう、岡崎が何かおかしいよっ!」
「頼れって言ったのアンタでしょ?」
「あ…そ…そう言う事ね…」
春原はようやく納得して私に手を差し出した。
「何だったら添い寝してもいいよ、なん「うん、じゃあお願い」
わざと春原の「なんちゃって」に被るように答えた。
「ななな…何ですとっ!?」
予想外だったのか春原は激しく動揺している。
「添い寝してくれるんでしょ?」
私は掛け布団をめくってベッドをポンポンと叩いた。
「ごくっ…」
春原の顔は真っ赤だ。この程度で意識しまくりなのが何だか微笑ましい。
ベッドの下には明らかに拾い物っぽいエロ本が何冊かあるのは知ってるけどね。
やっぱり春原くらい童顔だったら買えないのかしら?よく解らないけど。
っていうかこいつも男なのよね…。
「襲わないでよ?」
「襲わないよっ!」
春原は黙って布団の中に入ってきた。
164半分の太陽、二つの月1(5/5):05/03/20 01:01:27 ID:tNP5UdtCO
しばらくたって春原が私に話しかけてきた。
「岡崎、起きてる?」
「寝たわよ」
「応えるって事は起きてますよねぇっ!?」
「うるさいわねー、興奮してないでちょっと黙ってなさいよ」
「こ、興奮なんてしてないよっ!」
「ほら、解ったから寝なさい」
「ちっ…」
「またボンバヘッ!のテープに上書きするわよ」
「ひぃっ!すいませんっ!」
「ま、いいわ…おやすみ…」
結局、その日は春原と同じベッドで一夜を過ごしてしまったのだった(何もしてないけど)。
165すのぷ〜作者:05/03/20 01:04:02 ID:tNP5UdtCO
最近自分の中で陽平×朋美ブームが…。
166名無しさんだよもん:05/03/20 07:49:15 ID:awvh14gc0
漏れも・・・よって(;゚∀゚)=3ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア
167名無しさんだよもん:05/03/20 08:04:20 ID:CtnjUf1C0
私にとって朋美は月、陽子は太陽です
168名無しさんだよもん:05/03/20 15:45:28 ID:eRpvJ5Ea0
Hシーンなし!?
169名無しさんだよもん:05/03/20 18:32:17 ID:pFpllLpu0
朋美が可愛すぎて、たまらん。
春原、よく我慢したなぁ……
170名無しさんだよもん:05/03/20 19:14:01 ID:3SR5rEi30
>164-160
いいなぁ、なんかいいなぁ、コンチクショウ!
171名無しさんだよもん:05/03/20 23:21:45 ID:d11HLfEL0
この小説いいなぁ・・・。
続き書いてくれないかな〜・・・。
それにしても朋美×陽平信者は多いな・・・。
俺もそうだけど!!
172名無しさんだよもん:05/03/20 23:32:57 ID:tDr7OXAq0
>>168
そこはほら、全年齢対象版だからだろw


ところで朋美は嫁行く時、
直幸パパに「今までお世話になりました」って言ったりするんだろうか?
173名無しさんだよもん:05/03/20 23:45:43 ID:XVi8ZO4b0
陽子ピン萌えの俺はきっと少数派
174すのぷ〜作者:05/03/20 23:47:38 ID:tNP5UdtCO
そんな事言われたらエロ書けなくなっちゃうじゃないですか!
でも俺がHシーン書くと春原が下になりますが。

しかし、すのぷ〜も書かずに続きを書いてる俺って一体…。
175名無しさんだよもん:2005/03/21(月) 03:55:56 ID:Oz0xXZAn0
なんか最近、お絵描き掲示板が天国だ。
176名無しさんだよもん:2005/03/21(月) 07:04:18 ID:FtpnE3NT0
てっきり陽子が連発すると思ったら久瀬とゆうがくるとは・・・。
さすが神絵師様たちだ、われわれ凡人の予想をいい意味で裏切ってくれる。
177名無しさんだよもん:2005/03/21(月) 09:26:42 ID:AmyC8eHS0
久瀬×ゆう&舞人×佐祐理or舞×祐佐ってどこかにありませんか?
178名無しさんだよもん:2005/03/21(月) 21:09:38 ID:7VHCPkCf0
寝ている父親をまたぐ娘

それが岡崎家クォリティ
179名無しさんだよもん:2005/03/21(月) 21:27:55 ID:T8ID4jIRO
そして、親父は朋美たんのパンツをさりげなく見ている。
「朋美ちゃん…今日は白かい…?初々しいねぇ…」
180半分の太陽、二つの月2(1/4):2005/03/22(火) 12:25:05 ID:PiyE5WohO
「う…ん…」
随分と長い時間寝ていた気がする。
閉められたカーテンの隙間からオレンジ色の光が漏れていた。
「嘘…もう夕方…?」
隣を見ると春原は幸せそうな顔をしてまだ寝ている。
「…岡崎ぃ…」
その寝言にドキッとした。
「…今日のひよこは僕…」
…何の夢を見てるのよこの馬鹿は。
「…岡崎は…にわとり…」
やっぱり丸めた新聞紙で殴ってやろうか。
とりあえず、布団から出てコタツの中に手を突っ込む。
コタツの中で乾かしていた制服はすっかり乾いていた。
…ちょっとシワになってるから後でアイロンをかけないと駄目かもしれないけど。
バタァン!
私が着替えようとした瞬間、いきなりドアが開く。
「おい!陽平っ!朋美どこにいるか知らないか!?」
「京…!」
おそらく、春原一人だと思ったのだろう、ノックをせずに入ってきたのは、京だった。
「朋美…っ!?陽平貴様っ!」
春原の頭に広辞苑が突き刺さった。
「わぁっ!?な、何っ!?」
普通の人間ならそこで飛び起きるんじゃなくて永眠してるわよ…。
「陽平っ!」
「うわっ、京!?何怒ってんだよっ!?」
「朋美に何をしたっ!」
「何もしてないよっ!怖くてできるかっ!」
181半分の太陽、二つの月2(2/4):2005/03/22(火) 12:26:31 ID:PiyE5WohO
「怖いだと!?怖くても朋美があんなカッコでいたら男なら我慢できないだろ普通…!お前は本当にヘタレだな!」
私を目の前にして問題発言をする京。
「僕は攻めるより年上のお姉さんに攻めてもらう方が好みだからねっ。わざわざ危険は冒さないのさっ」
続いて春原まで問題発言をしている。
こいつらアホだわ…。
「陽平、てめぇ羨ましすぎるぞ!オレと変われよっ!」
「僕に言うなよっ!」
「って言うか京は私に用があったんじゃないの?」
とりあえず京の問題発言を聞いた後にこのカッコを見せるのも嫌なので、春原の布団を羽織って暴走中の京に話しかける。
「いや…。悪い、椋が心配してたから探してただけだ…」
「相変わらずね…」
「そんな事よりこの状況はどういう事なんだよ朋美」
「ここに泊まっただけよ」
「そんなエロいカッコして、それだけなんて信じられないんだが…」
「エロいって…」
「さっき布団を羽織って隠したよな?陽平には見られるのは良くて、オレに見られるのは駄目なのか?大体、陽平に何かされるとか思わないのかよ?」
直球すぎる。京って、言葉をオブラートに包む事を知らないのかしら…。
182半分の太陽、二つの月2(3/4):2005/03/22(火) 12:27:51 ID:PiyE5WohO
とりあえず適当に対応しておく。
「…だって、春原の事男だと思ってないし。その辺の石ころみたいな感覚?」
「あ、そうか。それなら…」
「それで納得しないでくれませんかねぇっ!?」
「「あァ!?」」
「ひぃぃぃぃぃーーっ!」
さて、春原が余計な口を挟む前に京を何とかしないと。
「京、私が春原の部屋に泊まったって事は内緒にして欲しいのよ」
「確かに不純異性交遊にされそうだな。お前ら不良に見られてるし…」
「いいかしら?」
「フルーツ牛乳で手を打とう」
安上がりね…。
「解ったわ、有り難う」
「じゃあ、オレ戻るな。明日は来いよ」
「解ってるわよ。今日は寝坊しただけだもの」
ドアに手を掛け、思いだしたように京が振り向く。
「陽平も来いよ。椋に迷惑かけたら貴様の舌を引っ張り出して校庭引きずり回すぞ?」
「ひぃっ!行くよっ、行きますっ!昼からっ」
ビュンッ!
「朝から来い!」
春原の顔には家庭の医学がめりこんでいた。
「じゃあ、明日な」
バタン。
「相変わらず京は怖いなぁ…」
「アンタがいらん事言うからよ。あ、今日家に着替え取りに行くから。しばらく泊めてね」
183半分の太陽、二つの月2(4/4):2005/03/22(火) 12:29:02 ID:PiyE5WohO
できれば、母さんを叩いてしまった事がうやむやになるまでここにいたい。
しかし、春原は首を縦には振らず、溜め息をついた。
「岡崎ってさ、僕が聖者か何かだと思ってるわけ?」
「だからさっき言ったじゃない。その辺の石ころよ」
「そう言う意味じゃなくて!京じゃないけど何かされるとか思わないの?」
「思わないわね。京や智司なら心配になるけど、春原なら安心できるかな」
とか言って持ち上げれば春原は私に手を出したりはしないだろう。
「ははは、見る目があるねぇ岡崎は!僕はジェントルメンだからねっ」
「…アンタは一体何人いるのよ…」
複数形だからソレ…。
でも、実際は春原より私の方が何かしてしまうかもしれない…。
今まで気がつかなかったけど、私は春原が…。
あー、やめやめ。春原にそんな感情持ってるなんて有り得ない。
そんなの私が絶対認めないわよ…。
184すのぷ〜作者:2005/03/22(火) 12:31:00 ID:PiyE5WohO
月は太陽があるから美しく輝けるのです。
ちなみに春原以外みんな反転されてます。
185名無しさんだよもん:2005/03/22(火) 13:07:22 ID:0o+4nbnW0
みんな、深呼吸して絵板を見てくるんだ、心を落ち着けて、な
186名無しさんだよもん:2005/03/22(火) 13:10:08 ID:3sb5tj9L0
観鈴ちんかわいいよ杏もかわいい
187名無しさんだよもん:2005/03/22(火) 16:24:24 ID:+6mOioRZ0
流石だ春原。ハゲワロタw
188焼プリン ◆NRtIkON8C2 :2005/03/22(火) 16:59:29 ID:tTYBjhvh0
おまいら北川に気付いてやれよ…

アンテナかわいいよ、アンテナ。
189名無しさんだよもん:2005/03/22(火) 18:57:18 ID:elUJZFDk0
なんとなく、需要がこれっぽっちもなさそうな、
反転Kanon男性陣をA4用紙にシャーペンで描いてみる。

……雪耶(男名雪)が卑屈っぽくなっちったw
190名無しさんだよもん:2005/03/22(火) 21:47:50 ID:zOqhWvhr0
>>185
すまん…絵板ってどこ?orz
まとめサイトからいけるのかそれとも別場所か…
191名無しさんだよもん:2005/03/22(火) 21:58:33 ID:hj8t0a0c0
>>184
徐々にツンデレ化しつつある朋美がめっちゃかわいい。
これで襲わない春原って実はすごいんじゃ………いや、やっぱヘタレか。

>>185
心落ち着けていったはずなのに興奮を抑えられなかったよ………
神絵師様方、GJ!!
192そんな ◆VanagaUkNI :2005/03/22(火) 22:49:44 ID:4E5sPLBf0
お絵かき掲示板@Leaf,Key 十五代目
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1109035998/
ここ
じゃないってw
193名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 00:50:20 ID:crCp9fkF0
そういえば反転さゆりまいゆういちのイラストのコメントみて思ったんだが
久瀬と祐一ってどっちも同じ年だよね?
194名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 02:37:50 ID:CzGb/ne30
そのはず。でも佐祐理さんに対してめちゃくちゃなれなれしい言葉使いだったし、3年と思う香具師がいてもおかしくはナイト思う。 かくいう俺も最初3年かと思ってたし。
195185:2005/03/23(水) 02:39:13 ID:pFNj6KLK0
>>192の場所で合ってる?
質問ばっかですまん…orz
196190:2005/03/23(水) 02:39:43 ID:pFNj6KLK0
名前ミスorz
>>185じゃなくて>>190。・゚・(ノД`)・゚・。
197そんな ◆VanagaUkNI :2005/03/23(水) 03:48:04 ID:65yo2Yyp0
なあその久瀬の設定を昨日くらいに知ったオレの立場はないので
久瀬は3年で通す!
それがまいですてにー
198名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 04:19:58 ID:umERFQlG0
>>197
m9(^Д^)プギャー
m9(^Д^)プギャー
m9(^Д^)プギャー
199名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 05:18:50 ID:PPL9uPCP0
佐祐理さんより偉そうだから、ずっと3年だと思ってた・・・
200すのぷ〜作者:2005/03/23(水) 08:07:31 ID:BHitxm7nO
でもアニメの上履きから判断すると2年ですよね。
…まぁゲームやってる時は俺も3年だと思ってたけど。
201名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 10:56:18 ID:cqFCXlGY0
そんなわけで、蔵反転「似て非なる者達」の冒頭をマンガ化してみましたが
読んだ人はどうだったでしょーか(;´Д`)ドキドキ

マンガ力はまだまだだけど、好感触だったので今後描いていこうと思っとります
とりあえず↑のマンガ化しながらオリジナル要素考えていくです(´・ω・)ハナシカンガエルノヘタナノデ
202名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 12:14:38 ID:xv4dYyH10
前スレが上がりすぎてるんで、埋め立ておながいします。
203名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 13:11:57 ID:znABCjUe0
>>201
アレェ!
204名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 15:48:53 ID:U10ztynq0

 私は腕時計に目を落とした。
 8時35分、約束の時間はもう過ぎている。
 どうかしたのかな?時間を間違えたとか?
 …多分、そんなことはないと思う。この時間を指定したのは彼だし。
 じゃあ、何か別の事情があるとか…?
 それなら私から迎えに行った方が、早く合流できるはず。
 私は体育館の中に入ることにした。

 館内はまだ戸締まりされていなくて、中に入ることができた。
 コートの中には両開きの窓から月明かりが差し込んでいた。
 だけど、見渡す限りでは人の気配はないみたい。
(…どこにいるんだろう?)
 用具室に体育指導室と、いろんな部屋も覗いてみるけれど、彼の姿はどこにもない。
 ひっそりと静まった空間に私の足音だけがきゅい、きゅい、と響く。
(…あっ、そうだ)
 ふと、部活動用の更衣室が一般用とは別に、この奥のほうにあることを思い出した。
 そこに行ってみて、いなかったら諦めて最初の場所に戻ればいいかな。
 私は体育館を出て、運動部の部室棟へと向かった。
 どの部屋も真っ暗で、人のいるような気配は無いけれど…?
 男子バレー部の部室前に着き、ドアをノックする。返事はない。
 ドアノブに手をかけると鍵はかかっていなかったらしく、あっさりと開いた。


 着替え中の新城くんがいた。
 全裸だった。
205名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 15:49:36 ID:U10ztynq0

「な…長瀬サンっ!?」
 新城くんは手にしていたパンツで慌てて……その……前を、前を隠しました。
「あ……あ…」
 頭の中が真っ白になる、っていうのをよく小説で読んだことがありました。
 今、きっとそんな感じになってるのかもしれないです。
「…あ、あの、俺…着替えてるんですけど…」
 新城くんが前を押さえながら恥ずかしそうに呟いた。
 …と、とにかく謝らないと…。
「ご、ごめんなさい!わざとじゃないんです!」
「いやあの長瀬さん、そんなのいいから」
「…知らなかったの、着替え中なんて。中にいるのかも分からなかったし…」
「だから後にしてってば」
「ノックしても返事が無かったし、だから…」
「長瀬さん!とりあえずそこ閉めて、ね?」
「は、はい!」
 矢も盾も無く、とにかく急いで外に出てドアを閉めました。
 私はぽつんと暗い廊下に一人で取り残されました。
 …み、見ちゃった。新城くんの……裸。
 私は閉めたばかりのドアに背中をもたれたまま、自分の心臓の鼓動が激しくなるのを聞きました。
 顔が…熱い。
 私、まだちょっと混乱してます。
206名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 15:50:36 ID:U10ztynq0

 部屋の中からは何の声も返ってこない。
 やっぱり怒っちゃったのかな、今ので…。
 女の子に裸を見られるのって、気になっちゃうよね、きっと。なんて謝ったらいいんだろう。
 そんなことを考えていたら、後ろのドアがいきなり開いた。
 私は勢いで前に押される。中から出てきたのはもちろん新城くん。
「ごめんね、遅れちゃって。迎えに来てくれたんだよね?」
「あ、あの…」
 何を言ったらいいのか分からない。とにかく謝らないと…
「今日は顧問に捕まっちゃってさ。いま、何時?」
「えっと…8時52分…くらい」
「げ!?マジで?ゴメン!さっきまでシャワー浴びてたんだけど全然出なくて焦ってさ。
 で、ガンガン叩いてたら逆に止まんなくなって。いやー、大変だったよー」
「あ、あの、新城くん…」
「でも俺、こんなに遅れると思わなかったよ、本当にゴメン。
 時計持ってくるの忘れちゃったんだよね、持ってきてたら間に合ってたんだけど。ホントだよ?
 しかもみんな俺を置いてとっとと帰るしさ、それで…」
「新城くん」
 謝らないと。さっきのことを謝らないと。
207名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 15:51:27 ID:U10ztynq0

「あの……ごめんなさい」
「……」
 新城くんは開きかけた口を結ぶと、そのまま黙ってしまった。
 じっと私を見つめている。
 すこし怖かった。
 なんて言われるか分からない。怒られるかも…。
「長瀬さん、じろじろ見てたでしょ?意外とえっちぃね」
「み、見てないです!!」
「まあまあ、隠さなくていいから」
「隠しても嘘ついてもいませんっ!!」
「はいはい」
「だからっ!!」

「……落ち着いた?」
「え?」
「ほら、長瀬さん固まっちゃってたから。大丈夫?OK?」
「…………」
「ゴメンね、本当に。シャワー入らなかったらもう少し早く来れたんだけど」
 え……?
208名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 15:52:13 ID:U10ztynq0

 この人…わざと変なこと言ってたの?
 どうして?
「あ…あの…どうして?」
「え?だって汗かいちゃったし、嫌われたらいやだし」
 新城くんはそういって苦笑いを浮かべた。
 え…
 私に会うから…わざわざ?

「いい?男はオオカミよ。万一に備えてちゃんとシャワー浴びときなさい」

 職員室で叔母さんにからかわれた言葉が脳裏をよぎる。
 私はちらりと新城くんを見た。
 新城くんは私のことを見ていた。
 …どうしよう、胸がどきどきするよ。熱いよ、叔母さん。
「どうしたの?何か考えてる?」
「――え、あ、あの…」
「ほら、もう気にしないで、ね?」
 不思議だ。
 この人といると、私の中の狂気がどこかに行ってしまう。
 まるでお昼寝をしている時のように。
「よーし!じゃ、早速調査に出発だー!」
「はいっ」
 新城くんを先頭に、私たちは夜の校舎へと潜りこんでいった。

209名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 16:02:29 ID:9kt+BOm00
210元380:2005/03/23(水) 16:07:34 ID:U10ztynq0
…ということで反転さおりんを書いてみたわけなんですが…
こんな時間に投稿するのは久しぶりです。
周囲の視線がやや気になりm

それでは回線吊って首切ってきます。
211名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 17:35:01 ID:ZMq6WyVj0
>>201
もしかしてこの前の蔵等+反転本の人ですか? GJです!

>>210
.r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ  ⊂(。A。)

そおか、こういうシチュもありだったか
212名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 18:03:31 ID:HjyZBrE70
>>210
GJ!
長瀬の照れっぷりがいい。
213半分の太陽、二つの月3(1/6):2005/03/23(水) 21:52:38 ID:BHitxm7nO
ピピピピッ、ピピピピッ。
カチッ。
私は、家から持参してきた目覚時計を止める。
「うーん…眠い…」
ちなみに、今日はパジャマもちゃんと着ている。
隣りに春原がいなければ清々しい朝なんだけど。
「春原、起きなさい」
肩を揺すってやると、鬱陶しそうに寝返りをうった。
「うー…」
「起きなさいって。京に殺されるわよ」
「んんー…」
一向に起きる気配がない。
あの目覚ましで起きないのだってかなり有り得ないんだけど。
仕方ない。額に『肉』とでも書いておいてやろう。
私は油性マジックを探し、ミッションを終了させた。
そんなこんなで今日は珍しく朝から登校した。
ちなみに、隣りはもちろん空席だ。
「あ、おはようございます、岡崎さん」
「おはよう、藤林くん」
「朝から来てくれて良かったです」
「まぁ、京に言われたし」
「兄さんにですか…あ、そうだ」
しゅっ、しゅっ、しゅっ。
藤林くんは突然トランプを繰り出した。
「あっ」
バラバラバラ。
見事に床にぶちまける。それを拾って照れたような笑顔で私に差し出した。
「あの、3枚引いて下さい」
「…いいけど」
得意(?)の占いらしい。私は適当にカードを引いて藤林くんに渡した。
214半分の太陽、二つの月3(2/6):2005/03/23(水) 21:53:58 ID:BHitxm7nO
「えっと…今日はとてもいい事があります」
…悪い事があるって事ね…。
「知らない女子生徒に感謝されます」
…誰かに恨まれてるのかしら?
「そ、ありがと」
それだけ言うと私は机に突っ伏した。
昼になってようやく春原が登校してきた。
「岡崎っ!」
空っぽの鞄を机に叩き付けて私を睨み付ける春原。
「何よ、うるさいわね…三つ目がとおるの真似?」
春原は、額に絆創膏を貼っていた。
「アンタ、僕のおでこに『肉』って書きましたよねぇっ!?しかも油性で!」
「だって起きないんだもん。貧弱なアンタが筋肉マンのごとくマッチョになれるように、願いを込めて書いてあげたのよ。むしろ感謝される勢いよ?」
「余計なお世話だーっ!」
「アンタが悪いのよ?元運動部とは思えない体だし」
「僕が悪いんですかねぇっ!?」
「うん」
「はぁっ…まぁいいや…昼飯食いに行こうぜ…」
「今日も学食?」
「お金ないからね」
ガラッ!
「陽平っ!キサマァ!」
「ひぃっ!京!」
「昨日言った事覚えてるよなぁ?」
「す、すみませんっ!寝坊しましたっ」
「よくも椋に迷惑かけたな?」
「ひぃぃーっ!殺さないでっ!」
「兄さん、やめて!」
215半分の太陽、二つの月3(3/6):2005/03/23(水) 21:55:22 ID:BHitxm7nO
振り向くと、藤林くんが二人(というか京)をとめようと京のブレザーの袖口を引っ張る。
「む…椋がそう言うなら…」
「じゃあ二人とも仲直りの握手をしましょう」
藤林くんは二人の手を引っ張って握手させようとする。
しかし、春原は怯えきっていて京に近付こうともしない。
「春原くんっ!」
ぐいっ!
藤林くんは春原を力一杯引っ張る。
ぶちゅっ。
そのはずみで、春原と京がキスをさせられていた。
「「ぎぃゃぁぁぁぁぁぁぁーーっ!!」」
「わわわわわっ!ご、ごめんなさいっ!」
二人とも白目をむき、頭から煙を吹き出して倒れている。しばらくは再起不能だろう。
仕方ないので一人で学食に行くことにした。
でも、春原がいないとやっぱり面白くなかった…。
とりあえず昼食を食べ終わって教室に戻ろうとした時だ。
「アナタ、岡崎さんでいいわよね?」
「そうよ」
答えたものの、誰だったかしら?校章は2年生だけど…。
「今日は彼氏と一緒じゃないのね。喧嘩でもしたの?」
「彼氏って?」
思い当たるふしがない。
「いつも一緒にいる金髪の人でしょ?不良同士、とってもお似合いよ」
私の顔が真っ赤になっているのが自分でも解った。
216半分の太陽、二つの月3(4/6):2005/03/23(水) 21:56:37 ID:BHitxm7nO
思わず大声を出す。
「す、春原は彼氏じゃないわよっ!」
「あら、知らなかった。ごめんなさいね。そんなことより、今日は坂上くんの事でアナタにお話があるのよ。時間は取らせないわ」
智司の?…あぁ、思い出した。生徒会副会長ね、この娘。
「手短にね」
「ええ、今は生徒会室に誰もいないから特別に不良のアナタも入れてあげるわ」
後輩の癖に偉そうに…。まぁ暇だからいいけど。
私は副会長について生徒会室に入った。
「わたしは、アナタが坂上くんの足枷になってる気がしてならないの」
「足枷って…最近はあんまり話してないわよ?」
春原も智司へのリベンジを諦めたみたいだし、会いに行く理由がなかった。
「あったりまえよ!今も話しまくってたら、わたしが許さないもん!」
「じゃあいいでしょ、もう」
「良くないの!坂上くんったらいっつもアナタの事を考えて仕事が手につかないんだからっ!」
「そんなの智司の勝手じゃない」
頼むからこれ以上私を面倒事に巻き込まないでよね。
「それは困るの!わたしが困るの!」
「…あんた智司が好きなの?」
「違うもん!ただ、坂上くんがどこまで高みに行けるか見たいだけだもん!」
「だからってどうするのよ…」
217半分の太陽、二つの月3(5/6):2005/03/23(水) 21:58:11 ID:BHitxm7nO
「坂上くんの事は何とも思ってないって言って欲しいの」
「はァ!?」
何言ってんのコイツ。
「だってぇ…坂上くんはアナタの事が好きなんだもん、仕方ないじゃない!」
…知らなかった。智司が私に恋愛感情を抱いてるって発想すら無かったわ。
ガラッ。
「おはよう…って岡崎…どうしてここに…」
タイミング悪く智司が入ってきた。
さっきの会話は聞いてないみたいだが…。
「あ、坂上くん。こんにちは」
副会長はいきなりお淑やかに話し始めてるし。
「久し振りね、智司」
「あぁ…今日は春原はいないのか?」
「私と春原は二人でワンセットなわけ?」
「すまない、そう言うつもりで言ったわけじゃないんだ。お前が俺の所に来る時はいつも春原がいたからな…」
どっちかって言うと逆だけどね。
「春原なら今キスのせいで倒れてるわよ」
京もろとも。
「な、なんだとーっ!?」
「何驚いてるの?」
「マジなのか?」
「マジよ」
「…そうか、解った…お前は俺にそれを伝えに来たんだな…?」
なんで落ち込んでるんだろう。春原と京がキスしたからって智司に不利益があるとも思えない。
「じゃあ、私もう帰るわ」
「あぁ…春原と幸せにな…」
218半分の太陽、二つの月3(6/6):2005/03/23(水) 21:59:48 ID:BHitxm7nO
ぴたっ。
本当にそんな音が聞こえたかのように私の動きが止まった。
「ナニイッテルノカシラ?」
「春原が倒れるほどのキスをしたんだろう?」
…勘違いしてたのねコイツ…。
「ええ。でも相手は京よ?」
「な、何…」
智司はしばらく固まっていた。後ろで副会長が地団太を踏んでいる。
「世の中にはいろいろな愛のカタチがある!気にするな!」
いきなり笑顔になってるし。
とりあえず新たに発生したらしい誤解を解くのも面倒だ。
私は愛想笑いをしてその場を後にした。
うーん、本当に智司は私が好きなのかしら…。
「ちょっとぉ、岡崎さんっ!」
副会長が慌てて追いかけてきた。
「あんな事言ったら、ライバルが減ったって喜んじゃうじゃないっ!逆効果じゃないのぉ、何考えてるのよっ!このお馬鹿さんっ!」
「…別に智司にも生徒会にも興味ないから安心なさい」
私はそれだけ言うと、彼女を無視して自分の教室へと戻った…。
219すのぷ〜作者:2005/03/23(水) 22:04:05 ID:BHitxm7nO
誰も反転させた事がないので副会長を反転させてみました。
名前何なんだろう。
220すのぷ〜作者:2005/03/23(水) 22:32:30 ID:BHitxm7nO
筋肉マンってかいちゃってるよ…。
キン肉マンだろ…。
221名無しさんだよもん:2005/03/24(木) 00:22:44 ID:bdmDN4WY0
これ以外にも果てしなく誤解を繰り返しては一喜一憂してそうな智司にワロタ
中途半端に鈍くて鋭い男に惚れて、副会長さんも大変だな
そして春原と京はご愁傷様w
222名無しさんだよもん:2005/03/24(木) 02:11:56 ID:nuL13Vcx0
作者よ!!俺はアンタに感謝している!!
朋美が可愛い!!可愛い過ぎる!!。
それにしても今回は春原の出番少なかったな。
京とのキスはワラタw
で、次は朋美と春原のキスだろ?
223名無しさんだよもん:2005/03/24(木) 05:06:44 ID:8thU1Kmz0
激しくGJ!!
224朋美×渚:2005/03/24(木) 17:28:41 ID:WqdQsYsL0
昼休み、食堂へやって来た。
「はぁ…」
売店のまわりは、相変わらずの混みようだった。この光景を見るだけで、買いに行く気力すら失われる。
(そうも言ってられないか…お腹減ってるし)
首をコキッと鳴らし、臨戦態勢に入る。そして今まさに人の群れの中に我が身を投じようとしたそのとき。
「あ」
視界の隅に、見知った顔が見えた。そう、彼はたしか、古河渚と言った。
彼も昼飯の調達だろう、人混みをじっと見つめていた。しかし、その足は一向に目的の場所へ踏み出そうとしない。

「ねえ」

気になり、声をかける。
「えっ…はいっ」
後ずさりしながら、こちらの姿を確認する。
「あっ、岡崎さん」
嬉しそうに、私の名前を呼んだ。
「岡崎さんも、パンを買いにきたんですかっ」
「そ。古河も?」
「はい、そうなんですけど…」
ちらと売店を見る。
「あー、すごい人の数だもんね」
「はい…やっぱり人がいなくなるまで待とうと思います…」
京あたりなら、これぐらい訳なく進んで行くのだろうけど。
長い間休学していたし、見た目あきらかにその辺の女子より線の細い彼には
至難の業なのだろう。
「古河は何パン狙ってたの?」
「えっと、今日はやきそばパンを買ってみようと思ってたんですけど…」
「やきそばパンね、オッケー」
「え、岡崎さ――」
古河が言葉を言い終わる前に、私は人混みの中へと駆け出していった。
225朋美×渚:2005/03/24(木) 17:30:06 ID:WqdQsYsL0
((う、やっぱキツイ…)
出遅れた分、人混みがますます拡大していく。
おまけに女で体重の軽い私は、人の流れに逆らえず、品物を手に取ることすら適わなかった。
そんなとき、
「ちょっと、人の足踏まないでよっ!」
耳慣れた声がした。
そちらに顔を向けると、春原がいた。
――手に、やきそばパンを持って。
「春原っ」
「あ、岡崎っ!?」
どうやら、今まさに清算をつけようとしているところだった。
「待った、春原…っ」
売店のおばちゃんに話し掛けようとするのを、寸前で阻止した。
「春原、まさかそれ、定価で買おうとしてんじゃないでしょうね」
「なにいってんの、当たり前じゃん」
「馬鹿っ、あんた何年この学校にいんのよ、ここの売店でモノ買うときの裏技知らないのっ?」
「え、なにそれ、そんなのあるの?」
「見てなさい――」
財布から50円玉を二枚取り出し、両手で高速でこすり合わせた。
シャカシャカシャカシャカ……
「わっ、50円玉が三枚になったっ!」
「そう、この技を使えば、ひとつ150円のパンが――」
「――100円で買える?」
「その通りよ春原。そしてそれを三日続ければ――」
「――150円返ってくる!」
「賢いわね春原。さらにそれを三十日続ければ――」
「――1500円になって戻ってくる!?」
「ブラボーよ春原、さらにそれを三千日続ければ――」
「――150000円手に入るっ!!」
「さすがね春原、あなたは天才だわ」
「すごーい! 早速やってみるよっ!」
226朋美×渚:2005/03/24(木) 17:31:48 ID:WqdQsYsL0
「よし、じゃあやきそばパンは私が持っててあげるわ」
「うん、お願いっ」
春原は私にやきそばパンを渡し、財布から50円玉を二枚取り出した。
「おばちゃん、このやきそばパンくださいっ」
私の手の中にあるパンを指して言う。
「はい、150円ね」
「どーぞっ」
返事するやいなや、両手に持っていた50円玉を高速でこすり合わせた。
シャカシャカシャカシャカ……
「………」
「はい、ちょうど150円だよっ」
「………」
「あれ? どうしたの、おばちゃん」
「この忙しいときに…」
「うん?」
「下らないことで時間とらせんじゃなーーーーーいっ!!」
「ひぃぃっ」
おばちゃんの怒声が轟いた。
それに驚いた春原は、上体を後ろにそらしすぎてバランスを崩してしまう。
「あっ、おっ、岡崎っ、助けてっ」
そんな春原を見た私は、優しく微笑むと――

とんっ

差し伸べられた手を、優しく押してあげるのだった。

「あっ――」

「ああぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーー」
そのまま春原は、人混みの波に飲まれ、消えていった。
「おばちゃん、これと、これちょうだい」
残った私は、春原の持っていたやきそばパンと自分用の玉子サンドを買い、古河のところへ戻っていった。
227朋美×渚:2005/03/24(木) 17:34:15 ID:WqdQsYsL0
朋美×渚を書こうと思ったら何時の間にか春原展開に。
タイトルに偽りあり。
みんなごめーーーーんっ!
228半分の太陽、二つの月4(1/4):2005/03/24(木) 21:18:08 ID:dEt/AkogO
放課後。私は家には戻らず、そのまま寮へ。
「春原、ただいまー」
京とキスしたのが相当ショックだったのだろう。春原は授業を受けずにそのまま帰っていた。
「岡崎ぃ…」
泣きそうな顔でこっちを見る。
「僕のファーストキスが…」
予想以上にショックみたいね…。
「あれは事故よ。気にする事ないわ」
「気にするよっ!」
「そんな事よりおでこの絆創膏が剥がれてる事を気にしなさい」
「岡崎冷たい…」
それからしばらく春原は泣いていた。
「岡崎」
ようやく泣きやんだ春原が私の方をじっと見ていた。
「…何よ」
「キスして」
バキッ!
「いつまで引きずってるのよっ!」
「じゃあおっぱい触らせて」
げしっ!
「触らせるかっ!」
しかもキスと関係ないし。
「もうずっと一人で落ち込んでなさい!私は寝るから」
私は春原が見てない事を確認すると、とっとと着替えてベッドに入った。

早く寝過ぎたのだろう。私は、真夜中に目が覚めた。
「岡崎…」
その聞き慣れた声で私は完全に覚醒した。
「え…?」
一瞬、自分の身に何が起きているかが解らなかった。
上から何か降ってきてるような圧迫感。そして、パジャマの前ボタンが全部外されていた。
229半分の太陽、二つの月4(2/4):2005/03/24(木) 21:19:46 ID:dEt/AkogO
「す…すのはら…?」
「我慢してたんだけど…京の言う通りだよね」
「えっ…」
「京とキスする前に岡崎としておけば良かった…」
春原の手に力が入ったような気がした。
「だから、今度は、そうなる前に…」
春原の手が私の身体に伸びる。
どうしよう、どうしよう…!
春原になら、いいと思ってた。だからこの部屋に泊まっていた。
でも、こんなに早くにこうなるなんて思わなかった。
恐怖と期待が入り交じって、頭の中がぐちゃぐちゃだ。
「だ…だめ…今は…」

次の瞬間、私は天井を見ていた。
パジャマもちゃんと着ていたし、春原は隣りでぐっすりと寝ている。
夢…?
まだドキドキしている。身体が熱い。
下半身に感じる違和感。思わず股の間に手を伸ばす。
「んっ…」
そこは下着の上からでも解るくらいに熱くて、濡れていた…。
あんな夢だけで。
もう一度隣りを見る。童顔な事も手伝ってか、春原の寝顔は無垢な子供のように見えた。
その顔を見ると、背徳感まで沸きあがってきたが、もう既に私の身体は快楽を求めている。
…大丈夫よね。あの目覚まし時計で起きなかったんだから。
私は上着の下から手を入れ、自分の胸を掴む。
230半分の太陽、二つの月4(3/4):2005/03/24(木) 21:21:01 ID:dEt/AkogO
手のひらに収まりきらないそれは、どちらかと言うと大きいのかもしれない。
とりあえず、私に合うサイズのブラは、バーゲンではそんなに見掛けないし。
「ん、ふっ…あ…んぁぁ…!」
下着の上から触れていたはずの手が、気付けば下着の中に入り込んで秘裂を直に触っていた。
漏れだす液体の量が増したせいか、指が中に入り込んだ。
クチュン。
「ひゃあぁっ!」
この指がもし春原のだったら…。
そう思いながら指の数を増やして行く。
胸を揉んでいたはずの手も下半身へと伸び、一番敏感な肉芽を撫で回す。
「あっ…あぁぁっ!」
さらに激しい快楽が私を襲った。
身体からもやもやとした熱気が立ち上がる。
息が荒くなる。
「あ…ぁ…春原っ…すのはらっ…!」
「岡崎…?」
その声に、私は現実へと引き戻された。
「何…してんの…?大丈夫…?」
私の手は布団の中で動いていたので春原からはその様子は見えていない。
「は、春原っ……」
うなされてるとでも思ったのだろうか。
涙で滲んだ視界に、春原の心配そうな顔が入る。
もう我慢できなかった。
ガバッ!
「ちょっ…岡崎…っ!?」
「アンタ、キスしてって言ったわよね?おっぱい触らせてって言ったわよねっ!?」
231半分の太陽、二つの月4(4/4):2005/03/24(木) 21:22:06 ID:dEt/AkogO
私は、布団を剥いで春原の上に馬乗りになった。
ギシッ、と大きな音をたててベッドが軋む。
春原の目の前で私の胸が大きく揺れたのが解った。
「ひぃっ!?」
「アンタのせいよっ、責任取りなさいよ馬鹿っ!」
「待ってよっ、何か今の岡崎はおかしいよっ!」
「ここまでしてその気にならないワケ!?このヘタレっ!」
いや、本当は春原も間違いなく興奮している。
彼の下半身に目をやると、股間の辺りはちゃんと盛り上がっている。
思ったよりは大きい。
「うわっ、おかざきっ!」
私は、強引にその中身を取り出した…。
232すのぷ〜作者:2005/03/24(木) 21:24:18 ID:dEt/AkogO
寸止めエロ。
俺が書くと春原受けだやはり…。
♀×♂が好きなんです。ごめんなさい。
233名無しさんだよもん:2005/03/25(金) 00:05:30 ID:nuL13Vcx0
やべぇよ、やべぇよ!!
コレイイよ!!
攻める朋美萌え!!春原はやはり受けかw
次回の展開が楽しみになってきたぞ!!!
234名無しさんだよもん:2005/03/25(金) 00:27:28 ID:6YEwoz5G0
なかなか良いお仕事です。ぜひ続ききぼんぬ
235名無しさんだよもん:2005/03/26(土) 00:30:42 ID:ymtcwc/70
>「は、春原っ……」
ここだけは気になりましたがGJ
236すのぷ〜作者:2005/03/26(土) 00:48:27 ID:GWgV8CniO
>>235
すいません誤字です。携帯から書き込んでるので。
正確には「は→す」です…。

妹分に無理言って絵をつけてもらったのですが
走り描きだそうなので貼ろうか迷ってます。
237名無しさんだよもん:2005/03/26(土) 16:11:26 ID:tOAvqm4sO
春原バチコーイ!!
238名無しさんだよもん:2005/03/26(土) 19:31:32 ID:VGZQ+1Yx0
春原♀がバイオ4のアシェリーに見えるとです・・・
239名無しさんだよもん:2005/03/26(土) 20:36:51 ID:kedammCT0
保管庫更新されてて初めて気付いたが天いな、が天いら、になってるジャマイカ
伏線と期待していいのだろうか
240名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 04:59:45 ID:LgOEvhS40
筆記用具を片付け、教科書とノートを仕舞う。
授業が長引き少し遅くなってしまった。
カバンから数個の弁当箱を取りだして、目的の教室へと向かう。
椋に弁当を渡し、一人の少女を一緒に昼食を食べようと誘うため。
本当は二人きりで食べさせてやりたいが、弟は内気だ。
金色の変なのも憑いているので椋が誘うのは困難だろう。
三人で中庭で昼食、きっと弟も喜ぶ。
朋美と少しでも会話をさせてやり、仲を良くしてやりたい。
そんなことを考えながら弟達の教室の扉を開く。
教室内を見回すと、椋はすぐに見つかった。
だがもう一人の目的の人物の姿がどこにもない。
「椋、朋美は今日来てるのか?」
「え、あ、来てたけど」
弁当を渡しながら聞く、どうやらどこかへ行っているらしい。
チラリと彼女の席を見ると、すぐ近くの席に金色の物体が眠っていた。
彼女の行方はあれに聞くとしよう。
「ちょっと待っててくれ」
「うん」

机に倒れ伏している金髪の頭をノックする。
「おい、起きろ」
何度も続けていると、小さな唸り声とともにムクリと起きた。
「朋美はどうした?」
「くぁ……ふあぁぁ」
彼女は伸びをして大きな欠伸で返事をする。
ムカついたので思いっきり額にデコピンをしてみた。
「った、なにすんのっ」
「朋美は?」
「どっか行った」
陽子は額を押さえて不貞腐れたように言う。
241名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 05:01:14 ID:LgOEvhS40
「見ればわかる、どこへ行ったのか聞いているんだ」
「知らないよ、大体予想はできるけどね」
陽子は瞼を擦り、首をコキコキと鳴らす。
「どこだ?」
「さぁねぇ」
まだ寝惚けているらしいので頭を再度ノックしてやる。
「早く言え」
「それは人にものを頼む態度じゃないよ」
「頼んでいない、命令している」
「あはは、面白いこと言うね。 絶対教えてあげない」
椅子を下げて立ち上がり、彼女はどこかへ行こうとする。
逃がさまいと襟首を掴んで更に聞く。
「どこに行ったんだ?」
「自分で探せば? 若いうちから楽しちゃダメだよ」
妙に頑固だ。 起こされたのが余程頭にきたんだろうか。
「昼食、わけてやるぞ」
彼女の動きが止まり、少し考えるような仕草をして振り向く。
「仕方ないなぁ、折角の友人の頼みだし教えてあげましょう」

「たぶん図書室だね」
図書室、朋美が居るとはとても考え難い。
確かに彼女は読書好きだが、あんな所に行ってまでするとは思えん。
「本当だろうな?」
「お腹空いてるだろうし、居ると思うよ」
そんなところに朋美は昼飯のアテがあるのか。
「よし、行くぞ」
「へ? 私も?」
当然だ。 陽子の腕を掴んで無理矢理連れて行く。
242名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 05:02:44 ID:LgOEvhS40
図書室に着くと、陽子は扉を開いて中に入っていく。
誰かが中にいるのか鍵は閉まってなかった。
「あれ、居ないね」
彼女の言う通り、朋美の姿はそこには無かった。
陽子は奥の方に歩いていく。
そこでは一人の少年が座って黙々と弁当を食べていた。

「もしもーし、岡崎来てた?」
彼女が話しかけると、少年の箸の動きが止まった。
ゆっくりと陽子を見上げ、その場でぺこりと挨拶をする。
「美味しそうだね、ちょっと貰っていいかな?」
少年はこくりと頷いて箸と弁当を陽子に渡す。
彼が俺の存在に気づき、じっと見つめてきた。
初対面なので何を話すべきか困り、しばし互いに見詰め合う。
「岡崎朋美、来てたか?」
俺の問いに少年は一つ頷く。
「どこか行ったのか?」
この問いにも彼は頷いた。
「どこに行ったか知ってるか?」
んー、と彼は少し考えて、すぐに口を開く。
「髪の長い人と一緒に出て行った」
「智司だね、それは」
少年の言葉に、陽子が聞き覚えの無い名前を付け足した。
彼女はリスの様にもぐもぐと頬張っている。
「何故髪が長いってだけでわかるんだ?」
「京より先に私に聞きに来たからね」
なんと、先客がいたのか。
「そいつの所に行くぞ」
陽子を立たせ、弁当と箸を少年に返して図書室を出る。
243名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 05:04:08 ID:LgOEvhS40
「岡崎ならいない」
聞く前に答えられた。
ここは学年の違う教室、朋美がいるはずが無い。
念のためにと入り口で適当な生徒を捕まえて彼を呼んでもらった。
「フラれちゃったの?」
「バカを言うな、用事を思い出したと言われて無理に誘えるか」
紳士だ。 その謙虚さをこの金髪にわけてやってくれ。
「お弁当持って来てたよね?」
「うむ、最高の出来だったんだがな……」
なに、自作弁当か。 こいつも料理スキルを持っているのか。
弟に強敵出現の予感がしてきた。
「渡さなかったの?」
「今日はパンの気分と言われてな、受け取って貰えなかった」
「じゃあそのお弁当いらないよね? 私に頂戴」
「別に構わないが……」
彼はそう言って教室内に戻り、弁当を持って来る。
そして朋美に渡すはずだったのであろう弁当を陽子に渡す。
なんて遠慮の無い少女だ。
「洗って返したほうがいい?」
「できれば洗っておいてくれ」

智司とやらと別れ、昼食をゲットして嬉しそうな陽子に尋ねる。
「朋美が次にどこ行ったかわかるか?」
「たぶん渚くんのとこ」
誰だそれは、また新しい名前がでてきた。
「よくわかるな」
「ふふふ、岡崎在るところの春原在り。 岡崎の事で私の知らない事は無いよ」
自信満々に彼女は語る。 頼もしい相棒だ。
244名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 05:05:34 ID:LgOEvhS40
「おーい」
渚くんという人物を探すために校内を探索していると、
運良くすぐに見つかり、陽子が声を掛ける。
「あ、春原さん」
こんにちはと彼は挨拶をする。
礼儀正しい、どっかの不良二人組みの友人とは思えない。
「お昼食べた?」
「さっき食べ終わったところです」
「それ、余ったの?」
彼が片手に持っているカレーパンらしき物を指して言う。
「岡崎さんにあげようとしたんだけど、脂っこいのは嫌いだとかで……」
「うそうそ、この前ステーキ定食ぱくぱく食べてたよ」
朋美の顔マネをしながら食べるフリをする。
微妙に似ていた、だが本人が見たら間違いなく拳が飛んでくる。
「人の奢りだからって舐め腐ってますよ」
私の部屋のお菓子も勝手に食べるし、と陽子は愚痴り始める。
「あれで何で太らないのかね、栄養が胸に全部いってんのかな?」
「さ、さぁ……」
本人の前では口が裂けても言えないだろう。
「運動してるわけでもないのに、不思議だよね?」
余計な話を展開する陽子の後頭部を軽く叩いて黙らせる。
「朋美がどこに居るかわかるか?」
「ちょっと前まで一緒に居たんですけど……」
また入れ違いだ。 今度はどこへ行ったのだろう。
「確か食後のコーヒーを飲みに行くって言ってました」
朋美がコーヒーを求めて行く場所。
「売店か」
「いや、たぶん有紀くんのとこだと思うよ」
知らん、また新しい名前が追加された。
245名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 05:13:44 ID:LgOEvhS40
「いらっしゃいませ」
陽子に連れられてある部屋に入っていく。
そこにはどことなくのんびりした雰囲気の少年が居た。
「むむむ……」
首を傾げながら陽子は部屋の中を探索する様に歩く。
そしてテーブルの上にあったコーヒーカップを持つ。
「これは……岡崎が居たとみたっ」
「正解です、春原さん」
パチパチと賞賛の拍手を陽子に送る少年。
ここには居たが、もういないってことか。
彼女は椅子に腰掛け、先程貰った弁当を開けようとする。
「おい、まさかここで食う気か?」
「お腹空いたからね、もう疲れちゃったしさ」
頂きます、と完全に彼女は昼食タイムに入ろうとしていた。
「何か作りましょうか?」
少年が俺に聞いてくる。 ここで調理する気なのか。
「いや、いい。 教室に弁当あるから」
俺も疲れた、さっさと帰って昼食とるとしよう。
「帰んの?」
「もう時間が無いからな」
「岡崎は人気者で気まぐれだからねぇ、せいぜい頑張って」
ありがたい応援の言葉を貰い、陽子を置いて教室へと帰る。

結局あれだけ苦労して見つけることはできなかった。
しかも俺の知らない朋美の男友達が次々と出現する。
あの中の何人が弟のライバルとなるのだろう。
ただの友人でいてくれることを今夜から毎晩祈ろう。
軽く憂鬱になりながら廊下を歩いていると、
帰ろうとしていた教室の扉を開けている朋美を見つけた。
246名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 05:15:31 ID:LgOEvhS40
「朋美っ」
名前を呼ぶと、彼女が振り返る。
「ん、なにか用?」
「ああ、一緒に」
言いかけて気付く、彼女は既に昼食は済ませている。
「いや、なんでもない」
「はあ? 最後まで言いなさいよ、気になるじゃない」
断られるとわかっている頼みを言うのは辛い。
どうしたものか考えていると、突然彼女の体が揺れた。
「昼食を一緒に食べないかって言いたいんだよ、京は」
朋美の肩の上から陽子の顔がでてくる。
さっきのは陽子が朋美の背中に飛び乗ったのか。
いつの間に、どこから現れたんだ。
それに昼食もう食べたのか、どうなってるんだよこいつ。
「私はもう昼食は済ませてるの、これから睡眠タイムに入るのよ」
「食べてすぐ寝ると豚になるよ?」
「それを言うなら牛でしょ」
朋美は体を捻って入り口の扉に陽子をぶつけて落とす。
痛そうだったが、彼女は何事もなかったように起き上がった。
「いいじゃん別に、京は岡崎をずっと探してたんだよ?」
「そう言われてもね、もう食べれないんだけど」
陽子は断ろうとする朋美の肩を組んで小声で話し始める。
聞き耳を立てるのもまずいと思い、ここは彼女に任せて椋の席へ向かう。

諦め気味に椋と弁当を食べていると、二人がやってきた。
「はい、どいたどいた」
椅子を持ってきて俺と椋の間に二人は座る。
「頂きまーす」
陽子は何時の間にか箸を持っていた。
まだ食うのか。 朋美用の弁当を彼女の手から死守するため遠ざける。
「別にそれは食べないよ、岡崎の夕食になるんだから」
247名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 05:17:28 ID:LgOEvhS40
「なに? 夕食?」
この弁当が朋美の夕食になるとはなんだ。
「そういうことね、洗って返すから」
「智司には悪いけどしょうがないよね、私が食べちゃったから」
「は? あんたアレ食べたの?」
俺がこの教室へ戻る間に食べ終わってここまで移動してきたのか。
いや、深く考えないでおこう。 陽子だしな。
「アレは凄いね、結構な高得点ですよ。 恋人候補に一押し」
その言葉にぴくっと俺と椋が反応した。
そうか、陽子を味方につければ援護はかなり期待できる。
思いつきもしなかったな。 だが彼女はすぐ裏切りそうだ。
椋はさっきからチラチラと何か言いたげに朋美を見ている。
話しかけ辛いのか、はたまた話題が思い付かないのかもしれない。
「委員長ってさ、前にここで占いやってたよね?」
「そうなの?」
ナイスだ陽子。 俺は今日ほどおまえに感謝した日は無い。
「は、はい、一応できます」
「占いって、アノおまじない思い出すわね」
疲れたような表情で朋美は言う。
そのおまじないってので何か嫌な事があったのだろうか。

椋は朋美と順調に雑談を交わしている。
「どう? 私良い事した?」
陽子が俺にだけ聞こえるように小さな声で話しかけてくる。
「ああ、ナイスフレンド、ナイスガールだおまえは」
「でしょ」
気を良くしたのか彼女はえへんと胸を張る。
「そこで報酬の要求ですが、明日私の分のお弁当作ってきてよ」
それが目的だったのかよ。 ちょっと失望した。
けど今日は陽子に随分と助けられた。
明日は、四人分の弁当を用意しよう。
248名無しさんだよもん:2005/03/27(日) 17:23:54 ID:44T/LuxL0
いやぁ、いいねっ
陽子さんナイスです。
249半分の太陽、二つの月5:2005/03/27(日) 22:59:11 ID:NpoyIoQSO
私が触っても身体が跳ねただけで、まったく抵抗は無かった。
握っている物体の事も忘れ、実はコイツ男じゃないかも、と思ってしまう。
そして、その握っている物体は、ムけてるともムけてないとも言えない微妙な代物。
ベッドの下にエロ本はあるし、自分でいろいろと処理してる筈なんだろうけど。
「おかざきっ…」
とりあえず、経験がないのは明らかだ。
…私もだけど。
「春原…17歳よね?」
「うん…誕生日遅いしねっ」
春原に経験があったら相手に嫉妬してしまいそうだから、童貞なのは別にいい。むしろ歓迎。
でも、半分くらい?しかムケてないのは結構ショックかも。
あぁ、神様。やっぱり春原陽平はヘタレでした。
「春原…」
「な、何…」
「ムいていい?」
「そ、そんな事したら痛いんだぞ!?」
痛いって…それでムくのを諦めたんだったら本当にヘタレねコイツ。
「男なら我慢しなさいよっ!」
…とは言ったものの。どうやっていいものだか解らない。…仕方無いわね。
「春原…どうして欲しい?」
「え…」
「とりあえずアンタの好きな事してあげるわよ」
「…岡崎にしてもらえるなら…何でも…」
男の癖に凄い受け身ね…。これじゃ訊いた意味がない。
250半分の太陽、二つの月5:2005/03/27(日) 23:02:20 ID:NpoyIoQSO
でも何だろう、この優越感。
とりあえず、無難なところでキスをしてあげようかしら。
本番行為の前に、キスはしておきたいし。
でも、こっちから舌を入れるのは嫌かな…やっぱり春原に入れて欲しいな。
「春原、キスしてあげるから舌入れていいわよ」
「いや、岡崎が入れていいよ」
あぁもう、コイツは!
そう言えば京と言い合ってる時、攻めてもらう方が好きとか言ってたような…。
「いいから言うとおりにしなさいよっ!」
「だって絶対岡崎下手って言うだろっ!?」
「言わないわよ…アンタが初めてなんだから…」
こんな事言わせないでよ…!
「それでも下手って言いそうなんですけど…」
「いいからキスしなさい。アンタがキスしてって言ったんでしょ?拒否したら握りつぶすわよ?」
今握っている物体を。
「ひぃっ!」
春原はオズオズと私の顔に自分の顔を近付け、キスをした。
最初は遠慮がちに入れていた筈の舌はどんどん私の舌に絡んできて、巻き付いてきて。
薄目を開けると春原は恍惚とした表情で私の口を蹂躙している。
あぁ、この顔にさせているのは私なのよね…。
そして逆に私を押し倒して、口を離した。
「ぜぇ…ぜぇ…岡崎…どうだった…?」
251半分の太陽、二つの月5:2005/03/27(日) 23:03:39 ID:NpoyIoQSO
涙目の春原は肩で息をしながら問うてくる。
「下手…」
「…言わないって言いましたよねぇっ!?」
「嘘。気持ち良かった…」
まだ、身体がゾクゾクしていた。
「え…」
春原は意外そうな顔で私を見る。
「春原は…?」
「気持ち良かったに…決まってるじゃん…」
照れながら言うその姿がたまらなく可愛かった。
「じゃあ…次は何して欲しい?」
私に突然訊かれて春原は慌てる。
「あ、えっと…」
春原に全てを任せるには激しく不安が付きまとったし、何より、精神的には私が優位に立っていたかった。
一度快楽に捕らえさせた今なら、正直に要求してくるだろう。
「岡崎に…任せるよ…」
……。
「…女々しいわね」
また私が決めたらエロい女みたいじゃないの。
「何か無いの?口でしてとか」
「じゃ…口で」
うぅ…やっぱり私が決めたみたいじゃない…。
ずっと握り続けていた物体は、さっきより膨張して赤くなっていた。
平均がどんなものか知らない私には酷く大きく見える。
「大きい方?」
「いや、普通だと思うよ…」
「これで普通!?」
…初めてが春原で良かった…。
私が咥えようとした時。
「あ、岡崎待ってよっ」
「何?」
「洗った方がよくない…?」
252半分の太陽、二つの月5:2005/03/27(日) 23:06:39 ID:NpoyIoQSO
「別に、汚いなんて思わないわよ」
殺し文句を言ってから口に含む。
「う…岡崎…!」
瞬間、春原は私の頭を押さえ付けた。
切羽詰まったような呻き声が聞こえた。
何となく、私を襲うのを我慢している感じもする。自意識過剰かもしれないけど。
正式な方法かも解らなかったが、とにかく強めに刺激を与えていた。
舌で強めに先端を舐めたその時。
プキッ。
「!!」
何かがはじける音。口の中に妙な味が広がった。
「痛っ…てぇっ…」
声に反応して目だけで上を見ると、春原の顔は苦痛に歪んでいた。
私の頭を押さえ付けていた手を無理やりどけて口を離すと、春原のはバッチリ亀頭と呼べるものになっていた。
「あら…全部ムけたのね?」
「痛いよっ…なにすんだよっ…」
春原はそう言いながらマジ泣きしている…。
「大丈夫よ、痛くならないように舐めてあげるから…」
私は優しく春原の手を握ってあげる。
「う、うん…」
「大丈夫よ…」
そう言いながらも、さらに強めに舐めあげていく。
「くぁ…話が違っ…痛い…つっ…おかざきっ…!」
涙の混じったような声で痛みを訴え、叫ぶ。
私はその声を聞く度に軽く歯を立てたりして痛みを増長させた。
後で私だけ痛い思いをするのは不公平。
253半分の太陽、二つの月5:2005/03/27(日) 23:07:38 ID:NpoyIoQSO
手加減なしで春原に刺激を与えていった。
そのうち、私の頭を押さえ付ける春原の手に力が籠る。凄い力。脱出不可能。
春原の荒い呼吸音がやたらと響いた。
「くっ…うぅっ!」
高い呻き声。
口内に熱が吹き出され、私を押さえ付けていた春原の力がガクッと抜けた。
私は喉にぶちまけられた苦しさに思わず下を向いて噎せ返った。
「…ん!…ぐ…げほっ…」
口からこぼれる白い液体は、生臭くて、苦い。
「岡崎…ごめん…」
「はぁ…シーツ洗わないと駄目ね…」
あくまで優位に振る舞った。本当は…泣き出したかったけど。
春原が私の上に立つのは絶対に嫌だった。
春原には、ずっと私だけのものでいて欲しいから…。
そして…。
「ねぇ…春原…次は何して欲しい…?」
無理に勝ち誇った笑顔を作り、同じ質問を繰り返した…。
254すのぷ〜作者:2005/03/27(日) 23:12:53 ID:NpoyIoQSO
エロシーンが朋美視点だと超難しい。
嘘っぱちだったらすみません。

そして朋美の演技(?)には常に騙されっ放しの春原。
春原の誕生日が遅いってのは妄想なんで…。
255名無しさんだよもん:2005/03/28(月) 10:49:57 ID:Ko8MK1F40
 ( ´Д`)/ <先生!はじめてなのにいきなり春原のブツを咥えちゃったりする朋美たんは
           正直エロゲ・エロ本の見すぎだと思います!

 (*´Д`)/ <でもツンデレで強情っぱりな所が俺的にスマッシュヒットなので問題ありません!
256名無しさんだよもん:2005/03/28(月) 13:05:43 ID:kmqDnChSO
朋美たんは春原のエロ本を中身まで読んでると見た!
そして朋美たんは春原よりエロい…(*´Д`)
257名無しさんだよもん:2005/03/28(月) 13:07:51 ID:UBokhLnL0
>>すのぷ〜作者

大変おいしくいただきました、続きを激しく期待します(ノ´∀`*)

>>255

しかし、朋美の性格上から耳年増の可能性は大いにありうることですよ
間違った知識ばっか吸収してるとかね

258名無しさんだよもん:2005/03/28(月) 19:38:55 ID:fO6wSIM40
>>227
遅レスですが、GJ!

>「ブラボーよ春原、さらにそれを三千日続ければ――」
>「――150000円手に入るっ!!」

九年近く毎日学食に通うつもりか、春原w
259名無しさんだよもん:2005/03/28(月) 22:13:27 ID:Ad94Ho7X0
260名無しさんだよもん:2005/03/29(火) 00:51:45 ID:9TEKgFiJ0
>>259
待たんかいコラw


ところでお絵かき掲示板に反転和樹絵キテルー!(今は鯖落ちして見れんけど)
一見地味な風貌の娘だなと思いきや・・・
261名無しさんだよもん:2005/03/29(火) 02:54:35 ID:yZ+igInG0
>>259
ワラタw
ひぐらしかよw
262名無しさんだよもん:2005/03/30(水) 00:18:04 ID:455dtzMd0
「………………………………」
 ――唐突だが、国崎往人はこれまで20と数年間生きてきた。
 自分の正確な年齢など、母親がいなくなった辺りから数えなくなって久しいが、たしかその辺りだったように思う。どのみち、彼のような生き方をしてきた人間にとって、自分の歳など大して重要でもない。
 まあ、なんにせよ20年である。
 世間的にはまだまだ若造であるが、それでも、およそ自分の人生において起こり得るであろう出来事の大半は、体験するか見聞きするかしてそれなりに理解している年であると思う。そして、それに伴い、ある種の覚悟が決まる年でもあるだろう。
 往人は、自分がまともでは無い生き方をしている、という自覚があった。少なくとも、世間的に真っ当と呼ばれる人生からはかなり遠い道のりである。
 生業の関係上、いわゆる社会の裏街道にも片足を突っ込んできたし、目的の関係上、いわゆるオカルトと呼ばれるような出来事にも、むしろ自分から近づいていった。そして、それぞれの状況で、それぞれに非凡な体験をし、或いは死に目を見たりもした。
 経験の量が多ければ、それに伴う覚悟も多方面に強靭なものになる。以前経験したことがあれば、それに類似する逆境に対する耐久力は跳ね上がるからだ。経験値というのは、極めて有り難い財産なのである。
 長くなったが、つまりは国崎往人には結構な経験値があり、それによる覚悟もそれなりのものであった、ということである。往人自身もそれに対して自覚的であったし、まあ、一種の自慢の種でもあった。
 「…………………………………………………」
しかし往人は今、それらの覚悟と自信を完全に砕かれた心境で放心していた。
 絶句。
 人間、本当にどうしようもなくなると、最早声も出なくなる。悲鳴を上げる、などという重労働を出来るはずもなく、往人はただただ呆けた顔で立ち尽くしていた。
263名無しさんだよもん:2005/03/30(水) 00:22:15 ID:455dtzMd0
(……………いや待とう。少し待とうじゃないか俺。目を瞑れ。まず深呼吸だ。そして落ち着こう。状況を整理するんだ)
瞑目した。
 のっぺりとした闇の中、ゆっくりと二つ、深呼吸をする。
考える。
これまでの事。これからの事。
母親の事。翼の生えた少女の事。自分の芸の事。
なんでこの町のガキ共は俺の芸に興味を示さないのか。む、なんだ貴様は。ええい去ね。貴様のような地球外毛玉に関わってる暇なぞないんだ。
芸が見たければ見物料を持ってこい。こら、骨なぞいらんわ。その怪しげな踊りを止めろ。ええい、銀河系外の星となれぇぇ。ぴこぉぉぉぉぉ――
「……………よし」
頭の中で異次元生物的毛玉を撃退し、往人は目を開いた。
 仮初の闇が光に駆逐され、その目に映るのは廃駅洗面所の鏡が一枚――
「…………………………………………………………………………」
それを見た瞬間、往人の精神は、再び忘我の淵に旅立った。
 そこに写ったのは、一人の人間。
 灰銀の、硬質そうな髪が伸ばされ、背中の半頃まで達している。肩幅はそれなりにあるが、全体として随分な撫で肩。その下には、それなりにボリュームのある双丘が揺れていた。
 顔付きは、細い。もともと細面ではあったが、それより更に細い。全体として小顔になった中、前髪の後ろの眼差しだけが、自分の記憶と変わらぬ鋭い造りを残していた。
「………あ〜〜」
声を出してみる。耳に入る自分の声は、低く抑えられたような印象だったが記憶にあるものより数オクターブ高いアルト。喉に触れる。恐ろしいほど、フラット。
 自分の足、大腿部の間に違和感を覚えるに至っては、最早誤魔化しようも無かった。
 
これは、女の体だ。

――――――ええと……朝起きたら、女になってました?

「……はあ?」
誰にとも無く、疑問符を放つ。そして
「はああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
往人は数分遅れで、ようやく悲鳴を上げることが出来た。
264名無しさんだよもん:2005/03/30(水) 00:28:35 ID:455dtzMd0
どうも、初書きです。
需要とか時勢とか全部無視して、AirSS。アニメ素晴らしかったっす。
超ド素人なんで、至らぬ所多々あると思いますが(sage忘れるとか)、イジメんで下さい。
……苛めたら泣くぞ。
265名無しさんだよもん:2005/03/30(水) 04:49:16 ID:j8DsplfT0
初書きでこれほどとは。今後の展開に期待。
あと、1文が1行に収まりきってないのは見づらいと思うので、
続きを書くときには気を付けてくれ。GJだ。
266名無しさんだよもん:2005/03/30(水) 08:13:49 ID:54wEaJD90
じゃあ俺は世界の中心で春原を叫んでくるよ
267名無しさんだよもん:2005/03/31(木) 03:37:13 ID:qvem9oc60
ハゲしくGJ!!
Airの反転SSって少ないから楽しみっす。
頑張ってください。
268名無しさんだよもん:正暦1016/04/01(金) 17:43:53 ID:wEw4m72/0
最近ここ見始めたけれどツボにはまって悶えてますよ
作者さん頑張ってください

どうでもいいけど2chのトップとか日付が凄いな
269名無しさんだよもん:正暦1016/04/01(金) 22:59:42 ID:6x8TuHhc0
今日はエイプリルフールだとわかってながらも英二や理玖にあっさり騙されまくり、
ぬか喜びしたり泣いたり落ち込んだりと忙しいふゆ

クール顔と口調のままとんでもない法螺話を始める蝉枝

陽子の嘘に対しさらにでかい嘘でカウンターする朋美


大志「む! ・・・修羅場中すまんが、聞いてくれマイシスターかずき」
かずき「いきなり何よ?」
大志「原稿にコーヒーをこぼしてしまった」
かずき(卒倒
瑞希「このバカ大志!いくらなんでも嘘には限度ってものがあるでしょ! かずき!しっかりしてー!!」
270150から続き:正暦1016/04/02(土) 02:16:12 ID:0TjGaCpj0
「えっ、あのっ、そうじゃなくて、お、いえっ…わたしは」
ばれた――どうして――ごまかさないと――
「な、なぁに言ってるんですか雄二さん!なんで私が貴明なんて呼ばれなくちゃいけないんですか」
冷静になることが出来ていたなら、もっと上手にこの場をいなせていたかもしれない。
そうは言っても俺の口からはギリギリの弁解と完全に上擦った声しか出せなかった。
「あー。でもさ、さっきの切り替えしって貴明にしかできない呼吸なんだよなぁ。
 それに修学旅行先が北海道で、尚且つ伝統だなんて言った覚えないんだけど?」
「そ、それは…教えてもらったんですよ!
「へぇ…誰にさ?」
「もちろん、タマね……っ」
っっバカ!!
「『タマね』?何?」
「あ…う…」
動揺が際限なく広がっていき誤魔化そうにもドツボに嵌っていくだけ。
もう思考能力は果て、取り残された迷子の子供のように精神は参っていく。
マズイ…おれ、泣きそうだ。
雄二と対面してるのも辛くなって咄嗟に背を向ける。
それは同時に降参の意を示した瞬間でもあった。
「貴明」
「……いつから…疑ってた?」
雄二の呼びかけは問いではなく、だとしても俺もそれを無視して聞き返した。
「初めはあんたの事『メイドさんが来た』って浮かれた目でしか見てなかったけどさ、
 チビ助を連れて来た次の日からあんだけ塞ぎ込んでたチビ助は元の調子に戻ってるわ
 家に来てまであんたに懐いてるわで、な」
「……」
「あとさ、連休中に姉貴の客を応対してただろ。あん時女の子達に詰め寄られる度に
 後退ってたんだよ。自分じゃ気づいて無いかもしんねぇが、まるで女の子が苦手―――」
「もういい!!もう……言うなよ」
居た堪れなくなり雄二の言葉を切り伏せる。
271名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:17:21 ID:0TjGaCpj0
何から身を守ろうというのか、両の手は知らず、自身を抱きしめていた。
「は、はは、なんだよ……っ」
するとナニか?
俺はそこまで証拠を披露しておきながら雄二の前で女言葉使ってすました態度とって…。
まったく…なんて滑稽、なんていう惨めっぷりだろうか。
「貴明、なんだろ?あんた…」
「………笑えよ」
「あ?」
「ダチがこんな格好してて、言葉使いまで変えて、さぞお笑い種だっただろうさ。
 そうだよ河野貴明だよ。笑ってやってく―――う、わぁ!?」
ヤケっぱちに捲くし立てていた最中に突然、背後からムンズと抱きすくめられる。
その手は俺が文句を言うより先に胸に伸びる。
「ちょ、おいっ!はな…せっ」
「う〜む…この感触は…いやパットってことも有り得る。どれ」
初め握るという位の力加減が段々と揉みしだくというものに変わっていく。
「ぅんん!?バカ!ゆう、じ…やめ、ろ…」
「うむむ…はっきりしねぇな。じゃお次は下を―――いだだだだだだだだだだだだ!!」
雄二の絶叫とともに離れた手を振りほどき飛び退く。
身を庇うように振り返った先ではタマ姉が仁王の様に立ちはだかっており、雄二は背後からの
アイアンクローに苦悶の声を上げていた。
「白昼!堂々!女の子に!後ろから!襲い掛かるなんて!」
語気を強めるたび、雄二の頭からミシミシと厭な音が大きくなっていく。
「ご、ごかいだあぁ!俺はただ…」
「誤解ぃ?あれだけ触りまくってよく言えたもの…ねぇ!!」
「ぐぎゃあああああああ!!!!」
ああ、終わった…。振り乱された腕はダラリと崩れる。
人って吊らされたまま脱力するとあんな感じになるんだな。
糸の切れた操り人形のような雄二をタマ姉は事も無げに投げ捨てた。
「大丈夫?」
声を掛けられ、俺はようやく一連の出来事への解釈が追いつき始める。
今になってかたかたと震えが来た。
272名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:18:44 ID:0TjGaCpj0
「あ、うん。とりあえずは」
「嘆かわしいわね。突然ケダモノに成り果てて貴子ちゃんを襲うなんて」
タマ姉は雄二にバレたことを知らないために、俺を貴子と区別していた。
「どうしたものかしら。なにが原因か知らないけど貴女をユウと一緒にしておくのは危険ね」
「あの、タマ姉」
「こら、聞こえてるかもしれないじゃない」
俺の禁を破る発言に細々と窘めてくるが、俺はいいんだ、というふうに首を振る。
「こいつにも、バレちまった」
「うそ!?」
雄二が明かしてみせた俺の手掛かりをそのままタマ姉に伝える。
「あちゃあ〜。それは雄二なら気付いても不思議は無い、か。
 にしてもタカ坊、これだけ時間おいて、まだ女が苦手だなんて言ってるの?」
「そう簡単に割り切れるもんじゃないんだよ。鏡も自分の裸も、見るのが怖いんだ」
「タカ坊…そういう考えも過ぎると心身に響くわよ。最悪ノイローゼにかかったみたいに
 自分の身体への嫌悪が攻撃になって、自滅するとも限らないのよ?」
「嫌悪とは違うさ。でもやっぱ、まだ直視できるほど吹っ切れたわけじゃないから」
「はぁ。で、どうするのコイツは?」
正直言えばあまり一緒には居たくないかもしれない。
純粋に気恥ずかしいというのもあるが、それ以上に俺に異性を求めてこられでもしたら…
さすがにそれは…耐えられない。
だからと言って俺が自分の家に戻ることはもう出来ない。
戸籍の書き換えも終わってしまった故、親父達もいない内に俺が河野貴明としてあそこに
帰ることは叶わないんだ。
「今の俺に決定権はないんだ。雄二の言い分も聞くべきじゃないかな」
「そうね…まぁ心配しなくてもいいわよ。もし何か余計な進言しても全部跳ね返してあげるから。
 ほらユウ、いつまで寝たふりしてるの! とっとと起きなさい」
その顔色はふりとかシャレじゃ出せないと思うな…。
「起きないわね…?………はあっっ!!」
気合一閃。タマ姉の直突きが仰向けの雄二の腹部に突き刺さる。
なんか…びくんってヤバげな跳ね方したんだけど…。
顔色が一層ケレン味たっぷりな感じになってもタマ姉は「しぶといなぁ」とかいいながら
雄二を庭園の池まで引き摺っていく。
273名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:19:37 ID:0TjGaCpj0
「えっとタマ姉?なにする気なのかなあ?」
「なにって、水でも掛けてやれば起きるでしょう?全身で浴びれば尚更じゃない?
 あ、もしかしてタカ坊もユウのことシバいてやりたかった?」
ふるふるふる、とおもいきし否定するとタマ姉は「そお?」と何でもない顔で応えながら
雄二を池に突き落とした。
優雅に泳ぐ鯉と「出」みたいなポーズで浮かぶ親友はコントラストというにはギャップが激しすぎた。
どざえもんという言葉が似合うほどピクリともしないソレに不安を覚え始めた矢先、
ごぼごぼと盛大に気泡が生まれていく。
「殺す気か!!」
「何を言ってるのかしら?『暑いから泳ぐ』って私達の静止を振り切って飛び込んだアンタが悪いのよ」
「なにが悲しくて俺がこんな水溜りにダイブせにゃならんのだ!
 俺はなぁ!俺…は……」
探すように見止められた雄二の視線を受けることが出来ず、顔を背ける。
「頭は冷えた?着替えたらタカ坊の部屋までいらっしゃい。全部話してあげる」
歩き出すタマ姉の後を黙って付いていく。
池の中で呆然と佇む雄二と視線を交わされることはついになかった。

俺は男物の服を着て雄二を出迎えることにした。
そんな事で今更雄二からの認識を変える事なんか出来やしないが、女装で顔を合わせたくはなかった。
そんな俺を気遣ってか顛末に関してはタマ姉は率先して伝えてくれた。
「ほんっっとーに女になっちまったのか?」
「あんたさっきあれだけ狼藉働いて信用できないって言うの?」
「いや、だってよ…普通男が女になるなんて信じられるわけねぇだろうが。
 貴明は元々女顔だし、ふとしたことで女装癖に目覚めてその上、俺をからかおうってハラかとだな。
 大体気付けたからよかったものの、俺だけ除け者ってのが気に喰わねえ!」
「黙ってたのは謝る。けどな、此処一週間のお前の行動思い出してみろ。引くだろ普通」
「ぐ…」
自分のことながら思うところありまくりなのが解ってるのか押し黙る。
「わかった?タカ坊自身、自分の変化に戸惑ってるんだから軽率な行動は慎むこと。いい?」
「わぁ〜ってらぁ。んなこたぁよ。……貴明、その、ちゃんと顔、見せてくれないか?」
「えっ…」
274名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:20:45 ID:0TjGaCpj0
「言ったそばからあんたは!」
「ちょっ、待てって!…今まではバレないように見え辛くしてただろ?
 だから、女になってからのお前の顔、はっきり見た事無いからよ。駄目、か?」
雄二とこの部屋で話を始めてからも、俺はベッドの上で体ごと顔を雄二から背けていた。
後ろめたさか、先の惨めな感情からか定かじゃなかったが、それは無意識にやったことだった。
語り手はタマ姉が買って出たので俺は相槌を打つだけ。
それも、むこうが見たいと言うなら拒む理由も無い。
「タカ坊…」
下ろした前髪を左右に分けて見せる。
「――――――ぁ」
雄二は言葉もない、といった表情を浮かべる。
俺も今の自分の顔はじっくり覗いたことは無いので、さぞかし違和感でもあったのだろう。
あんまり長く固まって黙りこくっているので俺は了解なしに添えた手を下ろす。
「これで満足か?」
「―――あ、ああ。た、確かに貴明だぜ、その顔立ちは。
 なんっつーか、き―――いや、なんでもねぇ」
動揺しながら言いかけたことを口篭もる。その内容に些かの興味もあったがそれ以上に
雄二の反応が俺という存在への認識を物語っていて、悲しかった。
「そ、それで、貴明のウチでの立場はどうなんだよ?もう隠す必要なくなったんなら
 メイドの真似事させる必要もないんだろ?」
「そうねえ…今はお父様方も遠方に出払っているからこそタカ坊を使用人として誤魔化すことも
 出来ていたけど、それが居候となると…思わしくないわね。
 私が当主だったら居候のひとりやふたり誰にも文句は言わせないのだけど」
「続けるよ、俺。使用人の仕事」
姉弟で唸っていた所の、その申し出に二人とも「えっ」という顔で見上げてきた。
「衣食住与えてもらってるからな。なにか手伝いでもやってないとバチが当たるってもんだ」
「タカ坊が気にする事じゃないわ。
 生活費だって小父様から預かっているのを充てているだけなのよ?」
「いいんだよ。俺がやりたいってだけなんだから」
やること与えられてる内は何も考えなくていいからな…。
「……いいのかよ」
275名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:21:32 ID:0TjGaCpj0
俺が二人に軽く笑ってみせると雄二が重たい声でそう訊いてくる。
「なにがだよ?あ!言っとくけどお前の好事家を満たす為じゃないからな!
 勘違いすんなよ」
「ばーか。見損なうな!」
「ふん、どうだかな」
ようやく俺達はいつも通り笑いあう事が出来た。
やがて今度は雄二がハッとしたように顔を背けてしまったけど。
「これまで通りなら貴子ちゃん、て呼んだほうがいいか?」
「好きにしろ。でも人前で貴明なんて呼ぶなよ?」
「言わねぇよ!」

その後、バレるだけバレてしまったにも関わらず俺の生活スタイルは変わることは無かった。
暇さえあれば料理の指南を受けていたので、そっちはかなり上達した、というささやかな
自負も持つに至っている。ま、誰に食べさせるってわけでもないけどな。
雄二は…俺に絡んでくることをやめたらしい。
男が女になって、あまつさえメイド服着て駆け回ってるんだ。
やっぱり……気持ち悪いよな、そりゃ。
時々雄二から感じる視線に気付いて振り返るとあいつはすぐどっかにいってしまう。
自分が避けられているという事を物語っていた。
必要があれば話すのだけど、雄二の歯切れが悪くてそれも噛み合わない。
まるで俺たちの関係が友人からクラスメートにランクダウンしてしまったようで、つい数日前の
ことだっていうのに俺にモーションかけてた頃が懐かしくなっちまった。
あんなに鬱陶しいとしか思えなかった時間なのに。
あれ、っと思い当たり、俺はすぐ首を振り自嘲する。
いかんいかん。ちょっとすれ違ってるだけであのバカに同情しようなんてな。
お仕事お仕事っと。
この時間帯は商店街への買出しだ。
車を運転できる人と、手すきで地理にも詳しい俺が大抵この役回りに当てられている。
しかし今日に限って車を出せる人がいないらしい。
「タカ坊。ひとりじゃ荷物も持ちきれないでしょ?暇持て余してるみたいだからユウのこと
 こき使ってやりなさいな」
276名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:24:11 ID:0TjGaCpj0
「おい、誰が暇人だよ。俺だって明日から修学旅行なんだからな」
「準備くらいとっくに済ませてあるんでしょう?」
雄二にはタマ姉が求めてるほどの几帳面さは無いだろうがこの場はハイと言わざるを得ない。
「要るものがあるならついでに買ってくるも良し。それにあんた、女の子に重たいもの
 持たせて自分は家で安穏としてるつもりなの?」
女の子という単語に雄二は固まったように俺を凝視して、目が合うとすぐあさってを向く。
大方「女の子ぉ?どこにいるんだよそんなの」とでも吐いてしまいたんだろう。
「了〜解。馬車馬のように扱き使うがいいさ」
「ですって。遠慮せず全部こいつに持たせてやって構わないから」
そう言い残し、タマ姉は買出しのメモを俺に渡して自分の部屋に戻ってしまった。
あとに残された俺達の間には如何ともし難い空気が流れる。
「えと…じゃあ。行くか」
「ん、おお。って、その格好のままいくのかよ」
指摘された通り、俺の格好はメイド服のままだ。
正式に働くにあたり、デザインは同じで俺の採寸に合わせて、このメイド服はいまや七着
用意されてある。清潔を心がけ、きっちり一週間分毎日替えろ、ということだ。
「まさか。エプロンとコイツを外せば……な?」
残るのはワンピースのみ。メイド仕様なので裾のヒラヒラが目立つがこれは仕方ない。
「な、っつったってよ…」
「?変か?」
自分の体を覗いて見ても異常は見られなかったが?
「ああ、いや!何でもねぇんだ。遅くならないうちに行こうぜ」
慌てた様子で屋敷から出て行く雄二に取り残されたような感覚を覚える。
追いついた先でも二人、特に何を言うでもなく沈黙が痛い。
「なぁ。明日から修学旅行だろ?お土産とか決めたのか?」
「そうだな…まぁ帰って来てのお楽しみだ。姉貴のマカダミアナッツの二の轍は踏まねぇよ」
「期待せずに待ってる。でも白虎刀やらニポポ人形なんてのは勘弁してくれよ?」
ははは、と俺が笑いながら突っ込むが雄二はそっけなく「ああ」と生返事を返すだけ。
277名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:25:35 ID:0TjGaCpj0
「雄二。俺、お前になんかしたか?」
「へ?なんだよ突然」
「いつもならさ、こういう時ボケるのはお前の方だろ。最近そっけないし、なんだか…」
寂しいんだ、とまでは言えなかった。つかず離れずが丁度いい俺たちの間柄で、それを
言ってしまうのは憚られる。
「貴明―――」
「雄二。誰が聞いてるとも知れないんだぞ?その名前は…」
「いや、やっぱりまだ呼び慣れなくてな。今は誰もいねぇし、いいだろ?」
「まぁ…」
「お前さ、変わったよな」
「どこがだよ。直せって言われてる言葉使いだってこの通りじゃないか」
「他はまるっきしだっての。廊下で歩いてんの見たとき誰かと思った。
 今だってなんつーか…男の歩き方より無駄がねえ」
それに関しては最近やっと及第点をもらった立ち居振舞いの訓練の賜物だ。
仕事着を着てる以上、それを意識してしまうのは当然なわけで。
「それに……今のお前って…」
歩きながら暫し見詰め合う格好になる。雄二が口を開こうとした刹那
「あー。雄二やー」
のほほーんとした声がそれを遮った。
「るー」
「こんにちは向坂様」
両手を高々と上げ、某宇宙式挨拶で現れたのは珊瑚ちゃんとイルファさんと…誰?
イルファさんとそっくりだけど髪の色は栗色。メイドロボであることは耳のパーツですぐわかる。
「お〜珊瑚ちゃんに、げっ…ミルファちゃんも一緒かよ」
「なにが『げっ』なのよ。失礼ね。……ユウジ、その人は?」
そうか。この娘が例のトライアルの。
「私は向坂家に仕えさせて頂いております河野貴子と申します」
仮にも主人と一緒の状況。少し気が引けたが仕事口調で応対する。
「まぁ…あ、いえ失礼を。聞いたような響きのお名前でしたので。
 申し送れました、私はイルファと申します」
少しドキっとさせられた。
イルファさんが深くお辞儀しながらいつか聞いた長〜い正式名称を披露する。
278名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:27:27 ID:0TjGaCpj0
「向坂様とは妹伝手の御知り合いなんです」
「嘆かわしいことにね」
「ミルファ、いけませんそんな態度。
 申し訳ありません。この通りメイドロボに似あわずガサツ者でして」
「いいっていいって。ミルファちゃん学校でもこの調子だし」
雄二の発言にイルファさんはまあ…とミルファさんを睨みつけるが、当のミルファさんはどこ吹く風。
しっかし姉妹機でこんなに反応が違って、それでいて人間くさいんだから。
だいこんいんげんあきてんじゃー恐るべし、だな。
三人のやり取りを見ていたら、何時の間にか珊瑚ちゃんが俺の前に立ってじっとこっちを窺っていた。
まずい…今は普通の格好だし、前髪の細工もない。……バレたのか?
「るー」
俺の不安をよそに、珊瑚ちゃんは再び挨拶。
「うち姫百合珊瑚。よろしくなー貴子。あんな、貴子ってほんまもんのメイドさんなん?」
「え、ええ。使用人という呼び方が正しいですが、この服にエプロンと…」
手持ちのハンカチを三角折りしてヘッドドレスに見立てる。
「これでメイド服になるのですよ」
「すごいなーメイドさんやー。なぁなぁいっちゃん、みっちゃん。
 二人もメイド服着て見せたってー」
珊瑚ちゃんの思いつき発言に17型姉妹は苦笑いを浮かべるばかりだった。
買出し組として意気投合した俺とイルファさんを中心に、どこが安いだの、どの食事処が
おいしいだのと五人で商店街をハシゴして行く。
珊瑚ちゃん達のマンションは駅前の方なので、買出しが終わると現地解散となった。
そして俺達は肩を並べ、来た道を戻って行く。
荷物は雄二が全部持っていた。俺もいくつか持つ、と言っても袋ごと奪われてしまった。
「ミルファさんに名前で呼ばれてたよな。学校でも仲良いほうなのか?」
「あの娘、人を呼ぶ時はみんな下の名前で呼ぶんだよ。例外が珊瑚ちゃんと瑠璃ちゃんらしい。
 あ、例外っていやぁ、委員ちょだけは名前で呼ばれないで委員ちょのままだったから
 怒ってたっけな。
 ところで、何で貴明はメイドロボの二人にさん付けしてたんだよ」
「イルファさんとは男の時に会ってたから、それからかな。なまじっかおんなじ顔だと
 区別しにくいだろ?」
279名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:30:06 ID:0TjGaCpj0
「そうかあ?イルファさんとミルファちゃんは全然違うって。トライアルならイルファさんに
 来て欲しかったぜ、まったく。でも二人ともロボとは思えないよな。
 いちいち人間くさいし」
「だな。あれは珊瑚ちゃんのプログラムの恩恵らしい」
「人は見かけに寄らないっつ〜か」
行きと違い俺達の間にはいつもの『俺達』があった。
それも今限りのものなのだろうか。
屋敷の入り口を前に俺は雄二に漠然と抱えていた疑念をぶつけてみた。
「なあ雄二。俺さ、お前に嫌われたわけじゃないんだよな」
雄二は一瞬質問が理解できないといった顔をしたが、すぐしまった、と表情を変化させる。
そしてすまなそうに背を向けた。
「それはねぇよ。絶対ねえ。悪ぃのは……俺だから…」
そう呟いて荷物を台所に置き、引っ込んでしまった。

三日後。
今日は修学旅行に行った雄二が帰ってくる日だ。
あいつがいないと静かでいいが、それとは別にタマ姉の猛攻が一身に向けられてくるので
早く帰って来い、なんて密かに思ったりしてた。
最近は仕事もただこなすだけではなく、意思を乗せる余裕も出てきており、今日なんかは
ホコリを被った衣装箪笥を徹底的に整理していた。
仕事上、普通は他人の物でしかないのだけど、俺にはそこに納められていた子供服には
どれも見覚えがあり、さながらタイムカプセルを掘り返してる気分に浸っていた。
「あ、これって………」
小さな白いワンピース。次いで見つけた大きなリボンのついた白い帽子。
今でこそ良い思い出として語れるが、それは昔タマ姉に無理矢理女装させられた時の物だった。
それは同時に、雄二の初恋の相手を演じてしまった時の衣装でもある。
試しに被ってみると、帽子の方は大きくて今の俺が被っても見劣りはしない。
280名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:30:53 ID:0TjGaCpj0
「ふふ、懐かしいなあ」
確かに、良い思い出ではある。
「―――え」
「ん?ああ、お帰り」
声に振り向くと雄二が立っていた。予想より随分と早い帰りだけど。
なんでそんなに驚いた表情を湛えているのか。
「いま……懐かしいって言ったよな?」
「そう、だけど…なに…っ……!」
―――あ!まさか…。
「お前が、君が…あの時の…」
がしっと腕を掴まれてしまう。てゆーか、どんどん顔が近づいてくるのは何故?
「やっと…会えた…」
じょ、冗談だよな!?なっ!
281名無しさんだよもん:正暦1016/04/02(土) 02:31:47 ID:0TjGaCpj0
∧||∧
282名無しさんだよもん:正暦1016,2005/04/02(土) 14:35:30 ID:t3gG9j3W0
禁断の恋!?
283名無しさんだよもん:2005/04/02(土) 20:57:06 ID:ka4hMvu30
>>281
あんたは悪魔だぁぁぁぁ
とんでもないとこで切るなんてxADあだkskcまsvふぁふぁ
284名無しさんだよもん:2005/04/02(土) 23:12:42 ID:KfRwPJEJ0
他の何処で薦められるよりもここを見る方がTH2をプレイしたくなります…。
PC版出ないのかなあ…反転シナリオ追加で…。

そして陽子支援
ttp://mizukimoe.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/img-box/img20050402230134.jpg

SS書いて下さった方どうもありがとうございました。ご馳走様です。
285名無しさんだよもん:2005/04/02(土) 23:21:22 ID:FvZV5uE50
なんで陽子はこんなに萌えるんだろう
なんか反転とは違う次元で陽子萌えしてるよ…

>>284GJ、実はここ知ったきっかけが氏のサイトだったり
286名無しさんだよもん:2005/04/03(日) 04:38:18 ID:PC5HHzQs0
>>281
                ∩
                ( ⌒)      ∩_ _グッジョブ !!
               /,. ノ      i .,,E)
              ./ /"      / /"
   _n グッジョブ!!  ./ /_、_    / ノ'
  ( l    _、 _   / / ,_ノ` )/ / _、 _    グッジョブ!!
   \ \ ( <_,` )(       /( ,_ノ` )      n
     ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ     |  ̄     \    ( E)
       /    /   \   ヽフ    / ヽ ヽ_//
287名無しさんだよもん:2005/04/03(日) 09:35:31 ID:/bUtMDH10
>>284
Hシーンキボンヌ
288そんな ◆VanagaUkNI :2005/04/03(日) 13:01:20 ID:AWY1FrIy0
反転久瀬のガイドライン作ったよ
289名無しさんだよもん:2005/04/03(日) 20:37:30 ID:h5GUhdR60
>>284
やっべ後の含めて萌える!
290名無しさんだよもん:2005/04/03(日) 21:34:19 ID:uASPMElb0
>>284
なんでこう、赤面している反転キャラってこんなにも可愛いんだろうか。
この二人のラブラブっぷりは反転キャラカップリングの仲でも確実に一、二位を争えるな。
291名無しさんだよもん:2005/04/03(日) 23:23:41 ID:bpAls8JU0
>290
うむ。なにしろ本編ですら結ばれるルートのある二人だからな、無理もなかろうよ。

つか春原がイカン。
基本的にノリがいい弄られ属性の上に、おバカでヘタレでお調子もの。
萌え要素がこんなに詰まった友人キャラはレアだ。
292名無しさんだよもん:2005/04/03(日) 23:52:55 ID:e5gZMIMBO
しかも顔も女顔だしな。
男の状態でも充分萌える。
エロCGがあってもいい。
…抜きはしないが。
293名無しさんだよもん:2005/04/04(月) 03:37:08 ID:CCzdLbak0
http://img.2chan.net/9/src/1112553289656.jpg
イルファさんが好きです。
294名無しさんだよもん:2005/04/04(月) 07:26:12 ID:L+wIICej0
295名無しさんだよもん:2005/04/04(月) 07:39:59 ID:QqSKRlFL0
反転TH2ひそかに楽しみにしております。

とりあえず貴子分追加で
ttp://mizukimoe.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/img-box/img20050404072938.jpg

描いてるうちに貴子がかわいくなってまいりました。
許されるものなら漫画化とかしてみたいなぁ。
296名無しさんだよもん:2005/04/04(月) 08:17:24 ID:MkT1OOov0
でも、背はでかいんだよね
297名無しさんだよもん:2005/04/04(月) 08:56:09 ID:NiIIxYWo0
背の高さを気にする貴子、…もえっ
298名無しさんだよもん:2005/04/04(月) 09:23:54 ID:8Ncfmhab0
北川→アンテナ
春原→おさげ

それが反転クオリティ
299名無しさんだよもん:2005/04/04(月) 10:14:05 ID:anhDnoi30
まだ出てきていないと記憶する向坂ゆうき(仮)はどんな感じなのかな。
お嬢様なのにミーハー気味とか、ちょっとだけお兄ちゃんにいぢめられたりとか?
300名無しさんだよもん:2005/04/04(月) 10:29:56 ID:DWVyX3pk0
>>294,295
シ、シンクロニシティ・・・ッ!!
バストの数値自体は人並でも、ノッポなので相対的に貧乳に見えちゃったりするんだろうか。
301名無しさんだよもん:2005/04/04(月) 11:25:50 ID:AysBqqKi0
陽子はポニーテールも似合いそうだなぁ。
ツインテールも合いそうだ。
つーか陽子なら何でもいいのかも漏れ・・・orz
302281:2005/04/04(月) 18:16:10 ID:iM50PN1/0
>>294,295
OK即保存した

>>295さん
貴子はGファンタジー連載の貴明の反転がイメージにあったのでぴったりです。
イラストでも漫画でもどんどんうやっちゃってください。
303名無しさんだよもん:2005/04/04(月) 20:26:31 ID:T/XCZDTS0
ラブラブ度で朋也×陽子に対抗できそうな反転カップリング(独断と偏見に基づく)

長瀬ちゃん×瑠璃(ただし拓美さんが出てくると色々と台無しに)
柳川さん×初音(親密になればなるほど柳川さんにショタコン疑惑が)
浩子×燈人(やはり積み上げてきた年月は大きいか)
かずき×大志(大志がその気になってくれさえすれば)
ゆう×秋人(ある意味最強カップリング)
304名無しさんだよもん:2005/04/05(火) 00:15:05 ID:zKblsV890
蝉枝と月弥はラブラブっつーのとはちょっと毛色が違うんだよな。
305名無しさんだよもん:2005/04/05(火) 00:57:24 ID:eqC5EqFQ0
ふゆ×?

…一応勇輝や理玖ならラブラブかな?
弥生でラブラブを見てみたいが…
306名無しさんだよもん:2005/04/05(火) 01:13:14 ID:crHJKLDz0

(…ほら、鍵が開いてるよ)
(やっぱり…)
 私たちはささやくように呟いた。
 東校舎の非常口で、いつもは閉じられているはずの扉の鍵が開いたままになっていた。
 一般の生徒がここの鍵を持っているわけがない。となると…
「誰かが隠れてる、ってことになるのかな?」
 返事の代わりに私はこくりと頷く。
 実際、この棟のどこかに彼らが潜んでいる確率は非常に高い。
「じゃあ、もう奴らの犯行現場まであとわずかって訳か。正念場だね、祐ちゃん」
 伊織…新城くんは頬に笑みを浮かべて、手首を回してぱきぱきと鳴らした。
 少し怖いような、だけど頼もしさを感じさせる笑顔。
「…祐ちゃん?」
「えっ、あ、どうしたの?」
「どうしたのー、はこっちの台詞だよ。大丈夫?怖いの?」
「ううん、怖いわけじゃない…」
 そのとき私はつい数十分前のことを思い返すのに夢中だった。
307名無しさんだよもん:2005/04/05(火) 01:14:23 ID:crHJKLDz0

「ごちそーさまでした!んで、どうするの?どこから回る?」
 新城くんは私が買ってきたてりやきハンバーガー2つをあっという間に平らげると、
 紙ナプキンで手をぐしゃぐしゃ拭きながら私に訊ねた。
「うーん…まずは、新城くんがその人影を見たっていう所から…」
「だね。うん。昨日のやつらがどこに行ったかは知らないけど、ここにいたのは確かだし」
「…うん、ならこの辺りから調べていきましょう。それで、新城くんが…」
「あ、ちょっと話は変わるんだけど」
 新城くんは私の目を覗きこんだ。
「なに?」
「…その「新城くん」っての変えて欲しいんだよね。なんかよそよそしくって」
「でも、私と新城くんは4時間半前に会ったばかりだし…」
「ほら、また。伊織でいいよ。その方がなんかすっきりするし馬鹿っぽくないし」
「いおりくん、って呼べばいいの…?」
「うん。その方が呼ばれてる感じするし。長瀬さんは名前なんて言うの?」
「え?…ゆ、祐子、です」
「祐子ちゃんか…。それじゃ祐ちゃんね、決定!」
「え……」
 『祐ちゃん』なんて…親戚の人くらいにしか呼ばれたことない…。
「あ、あの…」
「こっちだよ、祐ちゃん」
「うぅ…」

 やっぱり、まだ『祐ちゃん』という呼ばれ方には抵抗があるみたいです。
308名無しさんだよもん:2005/04/05(火) 01:15:09 ID:crHJKLDz0
 
 並びにある部屋を一つずつ調べていき、生徒会室の前まで来たときだった。
「!」
 新城くんが不意に足を止め、扉の奥の気配を念入りに探り出した。
(居たの!?)
(静かに!)
 耳を扉に押しつけて中の様子を伺う新城くん。と、次第に顔色が変化していく。
 気まずい表情だ。いったい何があったんだろう?
(どうかしたの?)
(誰か…中にいる。何人か)
(私にも聞かせて)
(え!?ダメダメ!)
 新城くんはあわてて首を横に振った。
(どうして?)
(…どうしても、っていうならいいけど)
 一体なんだろう、渋々そこをどいた新城くんが隠そうとしたものは…?
 私は入れ替わりに扉に耳をそばだて、部屋の中を確めた。

「…あ…あ…あ…ああッ…」
「…んふッ…んはあッ…」

 ……間違いない。ここだ。
 私は――きっと見ている伊織くんが恥ずかしくなるほどに顔を真っ赤に染めて――3回頷いた。
 1回は合図のため、残りはお礼と、自分への納得。
309元380:2005/04/05(火) 01:21:11 ID:crHJKLDz0
…ということで>204-208の続きを書いたわけなんですが…

>>303
さつきやひろみでラブラブは無理ですかっ
最近ご無沙汰なヒロインたちが心配で仕方がありませんっ
あと、
>>305氏の所為で弥生×ふゆ書きたくなりましたどうしましょうか。

それでは今夜はこの辺で。最近忙しくなってきましたがまた次の機会があれば。
回線吊って首切ってきます。
310名無しさんだよもん:2005/04/05(火) 01:29:44 ID:eqC5EqFQ0
>309
ヽ(`д´)ノ ソッコウデカキヤガレ


       OTZ 嘘ですごめんなさいできたらでいいですごゆっくり無理はなさらずに
311303:2005/04/05(火) 08:39:31 ID:6yHBfR1/0
>>309
>さつきやひろみでラブラブは無理ですかっ

いや、無理ではないと思いますよ。むしろ全然OKです。
あくまで独断と偏見に基づいて書いただけですから。
弥生×ふゆ、楽しみにしております。
312名無しさんだよもん:2005/04/05(火) 12:03:16 ID:ZfAaxxTw0
朋也、陽子でパーティ組んだら「ラブラブ?」のPT称号
更に杏を加えたら「三角関係」のPT称号

元ネタはコスプレRPG
313名無しさんだよもん:2005/04/05(火) 15:46:32 ID:qQad87bn0
そういや反転verだとマジアンのちびキャラ接客シーンは
魔法でバニー姿やブルマ姿にされたさつきが走り回ることになるのだろうか
314名無しさんだよもん:2005/04/06(水) 13:19:00 ID:4Q8RZ/qT0
現役女子大生(休学中だけど)がバニーコスやブルマで接客する古物商・・・

結一「さつき・・・さすがにそれは見てて痛々しいぞ」
さつき「私だって好きでこんな格好してるわけじゃなーい!(泣
     あ、いらっしゃいませー」


ところで某MADLAXの録画見返してたら、
ヤンマーニで醍醐を圧倒する那須宗子なんて変なのが連想されてしまった。
315名無しさんだよもん:2005/04/06(水) 15:00:34 ID:oB8zjEjh0
幼女(ryもすごいぞ
316名無しさんだよもん:2005/04/06(水) 22:41:03 ID:+5E6lI840
ブルマはともかくバニーは高校生が着ても物足りんだろう。
それともロリバニー以外認めないのだろうか…。
317名無しさんだよもん:2005/04/06(水) 23:27:10 ID:PHbbak+T0
あの、さつきは大学生ですよ一応
318名無しさんだよもん:2005/04/06(水) 23:45:44 ID:+5E6lI840
いや、>314で大学生がバニー姿なのを「痛々しい」とか言うから。
「高校生が着ても」でなく「高校生以下が着ても」と書くべきだったか。
319名無しさんだよもん:2005/04/07(木) 00:09:41 ID:xaKzd2ix0
「痛々しい」っつーか「イタイ」だなw
多分魔法で無理やりシナつくらされてるだろうし。


・・・まさかこれって新手の羞恥プレイ!?
320名無しさんだよもん:2005/04/07(木) 01:32:39 ID:YJIZC1f70
性癖の特殊な顧客ばかりなのでモーマンタイ
おそらくネットで同好の士が「五月堂超オススメ!今週はロリバニー強化週間のモヨリ」とか
情報交換しているのではあるまいか?(w
321名無しさんだよもん:2005/04/07(木) 15:56:22 ID:d7838hl2O
1:【イメクラちがう】今週の五月堂 part8【制服だ!】(226)
2:ADがクソカワイイ件について 見切れ12秒(899)
3:聖上のためなら死ねる人の数→(25)
4:かずき先生で抜くたびにageるスレ(323)
5:【女帝】 朋美VS朱鷺乃【決戦】弐試合目
6:たかちゃんの胸を揉んで大きくしてあげるスレ(132)

>>320こんなのが頭に浮かんだ
322名無しさんだよもん:2005/04/07(木) 17:20:42 ID:basHpHKc0
反転ちゃんねる乙
323名無しさんだよもん:2005/04/07(木) 19:17:31 ID:GdJlX5SJ0
5:【女帝】 朋美VS朱鷺乃【決戦】弐試合目
みっ見てー!
324名無しさんだよもん:2005/04/07(木) 23:52:58 ID:8a2YoaiF0
>320
つまりさつきはロリ体型だったのか…?

てかバニーは大人が着てこそ似合うもんだと思うんだがなぁ。
325名無しさんだよもん:2005/04/08(金) 00:01:30 ID:G4eNT5/y0
反転マジアンでは魔力の量によってスフィーではなくさつきがLv.1〜4に変化します。

って設定で誰かSS書いてなかったっけ?
326名無しさんだよもん:2005/04/08(金) 00:45:49 ID:H/rPu4H60
実は「アンタも道連れじゃー!」と女装でバニーやらされてるLv.1スフィーだったりしてw

>>324
ならば、はじめさんや裕子さんのバニー姿ならいいわけだな?つうかちょっぴりマジで見てみたい。
蝉枝が着たら・・・それはそれでありかも試練。
327名無しさんだよもん:2005/04/08(金) 17:36:44 ID:a8RXcrFaO
俺の脳無いバストランク

蝉枝>朋美≧朱鷺乃>>>(越えられない山々)>>>陽子>>ふゆ≧たかちゃん>>風太郎=さつきLV1
328名無しさんだよもん:2005/04/08(金) 17:59:06 ID:sezN/TAp0
楓&初音女装バニーにセクハラかましまくりなはじめさんとか。
329名無しさんだよもん:2005/04/08(金) 23:09:47 ID:O5Zo+93w0
>327
個人的にはふゆが風太郎と並ぶのだが、それはともかく
ハクオロ母さん>蝉枝だとおもうのだがどうよ?
330名無しさんだよもん:2005/04/08(金) 23:15:17 ID:caSzqM3T0
俺の意見としては、
ハクオロ母さん>秋江おばさん>蝉枝というところだが。

というか、そこに風太郎を並べることはアリなのかw
331名無しさんだよもん:2005/04/08(金) 23:39:28 ID:a8RXcrFaO
俺の脳無いランク完全版


ハクオロ≧蝉枝>朱鷺乃≧朋美>>往穂>>はじめ>さつき(通常時)>>かずき>浩子≧祐子=ゆう=ひろみ>>>陽子>>>ふゆ=たかちゃん>>風太郎=さつきLV1

こんなんでどうディスカ?
332名無しさんだよもん:2005/04/08(金) 23:50:43 ID:x2wPxCyG0
ていうか、やっぱ風太郎はランキング入りがデフォなのな。
333名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 00:01:10 ID:uVWobPjHO
>>332それは当然‥‥つか、さつきLV1がいかにぺったんこか表現する対象として入れただけで深い意味は無いどす。後、秋江入れ忘れてたorz
ついでにゆうとか祐子とかっていまいちキャラが薄くて分けにくい
334名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 00:01:17 ID:RI5ssFxo0
>俺の脳無いランク完全版

脳?胸じゃなくて?
つまり馬鹿な順番?
335名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 00:04:45 ID:wYOiMaF00
本当は脳内とでも書きたかった のかなぁ
336名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 00:20:23 ID:T9zQjI8h0
あんまり不等号つけると、長くなりすぎて読みづらいんで、
「爆乳」「巨乳」「美乳」「微乳」の4ランクぐらいに分けてみてはどうだ。
337名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 00:30:36 ID:e75vQkTx0
まあ>>327からの流れで言いたいことはわからんでもないけど。
それと追加。
城戸芳美・・・たぶん並乳
那須宗子/牟祢(むね)・・・美乳(純情エージェント)と微乳(ボクっ娘)の二通り
松浦亮子・・・巨乳


あと、アフォランキングなら陽子たんがぶっちぎりでトップだと思うんですがどうかw
338名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 00:31:45 ID:uVWobPjHO
「普通」と「つるぺた」と「風太郎」もな

どうでもいいけど体重を気にしているランキングは
1位はじめ(遺伝
2位かずき(運動不足
だと思う
339名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 00:59:14 ID:sDbfIZW90
逆にはじめは「鬼の血のせい」という免罪符でもって気にしないのでは。
340名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 03:17:54 ID:NlugryCs0
俺の脳内ではこのくらい

爆:横子>ハクオロ>蝉枝
巨:柳川裕子>はじめ>志子>秋枝
豊:往穂≧朋美>朱鷺乃>七瀬あきら
普:浩子≧ゆう>かずき>さつきLV4>縦子>柊勝美>芳野ユウ>ひろみ
貧:貴子>陽子≧潤>祐子
微:ふゆ>奏
風:志麻タン>さつきLV1
341名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 08:15:19 ID:RpAiM8j60
まあアレですよ。書き手と読み手の数だけ反転キャラの姿があるんでしょう。
ヒロイン組はともかく、主人公組は立ち絵も顔出しCGもない連中ばっかりのノッペラボウ集団。
ゲームをプレイしていて
「きっと○○タンと並べたときによく似合う身長差だよ」 「瞳の色は○色だ」
とか想像して楽しんだ人もいると思う。

ヒロイン達ほどキャラの立ってない(特徴に乏しい)主人公達だけど、それを逆手にとって書き手ごとの個性を生み出す事も出来るだろうし、
反転ヒロインにどういう属性を付加するかも書き手の楽しみだと思う。同じ書き手でもカップリングや方向性次第で違うキャラにもなるだろうし。

・・・前置きが長くなったが、はじめさんとは別に女耕一が存在するように、
「宝塚俳優のようにタキシードの似合いそうな男性的(貧乳)なハクオロさん」とか
「巨乳ゆえに肩こりや痴漢に悩まされる♀冬弥(ふゆ?)」
「タマ兄の過剰なスキンシップでその爆乳を弄ばれる♀貴明」
とかの存在も許されるんだよな?妄想してもいいんだよな?
342名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 10:14:28 ID:LLCqzNa4O
スレ違いになるかもしれんうえに、流れを無視して悪いんだけど、

ONE2のキャラは反転ネタやっちゃいかんのかな?
微妙に葉鍵じゃないし、知ってる人少ないだろうから需要ないかなぁ…。やっぱ。
343名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 10:31:16 ID:e75vQkTx0
>>341
もともと書き手が書きやすくするための「基本設定」だからね。
どのような妄想だってありっすよ。

性的魅力(つうか胸)はあっても男運にまるで恵まれない♀冬弥萌え。


>>342
そういやあったなそんな作品もw
葉鍵の範疇から外れようと知名度なかろうと、供給があれば需要も支持も生まれる。多分。
344名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 10:58:48 ID:SaLZqjb80
たかちゃんが貧乳ってことで、思いついたネタ。

潤「巨乳の親友とは何事か!」
陽子「全く持って羨ま……もとい嘆かわしい!」
ゆうき(女雄二・仮)「 工エエェェ(´д`)ェェエエ工工
             あたしが大きいんじゃなくて、貴子が小さいだけだってばー」

ゆうきは人並み=でも貧乳比率の高い親友キャラの中ではかなり巨乳、で。
345名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 20:56:25 ID:nq12iRmS0
ttp://snowtown.gozaru.jp/sunohara/sunohara.htm
何気に反転界の大物になってきてる春原
346名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 00:12:44 ID:iW0ASIy10
すごいなおいw
まさに>>1そのまんまな状況。

反転久瀬のガイドラインもできてるし、これからは脇役の時代か!?
347そんな ◆VanagaUkNI :2005/04/10(日) 02:41:15 ID:hVjfp3fN0
反転久瀬はここでは全く話題になってないわけでw
348名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 09:23:06 ID:nN1h5fGA0
朝祐一が起こしに行ったら名雪が男になっていた。
下がりすぎなので名雪の朝立ちage
349名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 10:57:39 ID:Evb3xkLl0
風子×風太郎とか杏×京も見てもたいな
350名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 12:03:57 ID:gEnLQhAj0
五月雨堂の店長さんLv1〜3
ttp://omowoho.hp.infoseek.co.jp/3_satuki.gif
Lv4はLv3とどうやって描き分ければ良いのか見当もつきませんorz
351名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 17:00:54 ID:8HjeOG5tO
反店長GJ
352名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 18:47:49 ID:a/47f+lN0
>Lv4はLv3とどうやって描き分け
結一のコンプレックスを刺激する身長とか
猫耳眼鏡次男の目を釘付けにするふくよかなオパーイとか
ぐうたら魔法少年(王子)を敷く国宝級に立派なお尻とか?
……まあ女子高生(Lv3)→女子大生(Lv4)の差異はちょと難しいかもなぁ。


>ばなが
ここは矢張り自慢のフリル下着で啓発すべきではと
353名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 19:30:21 ID:x5aM+Nop0
>>349
確かに見てみたい。
でも漏れ敵には、陽子×陽平の破壊力には及ばない。
354名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 19:35:02 ID:8HjeOG5tO
陽平×陽子って文字通りのバカップルになりそうw
355名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 19:54:47 ID:54QmFSCu0
>>354
だがそれがいい
356名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 20:51:11 ID:ZVG329Th0
朗報ですよおまいら
ttp://home.catv-yokohama.ne.jp/xx/mypace/mirror/1178.jpg

>>350
これだとレベルを左にずらして、これでもかという位のLv1ロリっ娘を追加した方が良いのでは?
あとは各々のLvで乳の大きさ修正で
357名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:15:24 ID:Pl5XUiMb0
反転志麻賀津紀くん及び美佐枝さん話を書いたつもりだったが、
何か俺は激しく間違えたかもしれないので先に謝っておきます。ごめん。

でも一応は投下。

ちなみに志麻くんは志麻佳月、美佐枝さんは良樹さんと相成りました。
358名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:15:56 ID:Pl5XUiMb0
――性悪女に、騙された

そう思い込もうとして失敗するのは、いつものことだ。
なぜなら、記憶の中にある彼女はおよそ駆け引きというモノからは遠くかけ離れた存在で。
だからこそあの突然すぎた別れが実感できない。
ああでも、やっぱり彼女は性悪だったのかもしれない。

「わたしは、良樹さんのことが好きです」

そうでないと言うなら俺の前に現れて「性悪なんかじゃない」と主張すればいいんだ。
なあ、志麻さん。そう思わないか?

傍らには主人の懊悩など知る由もなく心地よさそうに眠る一匹の猫。
そういえば彼女もこんな風に、人の気も知らずマイペースに振舞う性質だったっけ。
359名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:16:39 ID:Pl5XUiMb0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「……願い事?」
「そうです。わたしは、あなたの願い事を叶えにきました」

この子は頭の中が温いのだろうか。
なにかマイナーな宗教の勧誘だろうか。
呆気にとられる俺を置き去りにしたまま、少女の言葉は続く。

「本当に叶うんですよ? わたしはそう聞いてますから」
「そりゃ……すごいね。聞いたって、誰に?」

なんでも彼女が言うには、昔病院の中庭で出会った俺に勇気づけられて、
病気を克服することが出来たらしい。オーケー、そこまでは理解した。
これだけ可愛らしい子なら顔立ちぐらい憶えててもよさそうなもんだけど。
問題は、奇妙極まりないその申し出にある。

「あ、えっと……誰、だったでしょう……でも確かに……」
「よし、その人が誰だったか思い出してくれ。それが俺の願いだ。それじゃあこれで」
「かっ、帰らないでください。……それに、そんなことで大切な願いを使ってしまっていいんですか?」
「んなこと言われてもね……」

見たところ馬鹿でもなさそうなのに言うことはさっぱり要領を得ない。
五十嵐さんを誘いそこねたこともあり、俺は少し不機嫌な口調になる。

「だいたいさ……俺は君のこと良く憶えてないし、
 その程度のことを恩に着せるつもりもないんだよ。却って迷惑だ」
「……でも……わたしが、しなければいけないことなんです」
360名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:17:17 ID:Pl5XUiMb0
俯き加減で消え入りそうな声。
細い肩が力なく落ちるさまを見て、俺はため息をつく。
この子は、見た目より遥かに頑固者らしい。

「……少し、歩きながら話そう。その願いとやらに関して」
「あっ……はいっ! 願い事が決まったらいつでも言ってくださいね?」

ぱあっ、と花が咲くように笑って左側に並ぶ少女。
無防備な笑顔に少しだけどぎまぎしながら問いかける。

「志麻さん、だっけ? 志麻さんの家はこっちの方角でいいの?」
「途中までは一緒だと思います。……それより願い事は決まりましたか?」
「早いっての!」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

不思議な出会いだったと思う。奇天烈な出会いと言ってもいい。
思えば俺は、あの時からすでに志麻佳月という存在が気になって仕方なかったのだ。

「つかみは十分すぎるし、まあ……その後もいろいろあったしな」

苦笑混じりに一人ごちてから目を閉じる。
記憶の中に住まう彼女の言葉や仕草、垣間見た様々な表情。
幾ばくかの痛みを覚えながら、志麻佳月の断片をかき集める。
361名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:19:35 ID:Pl5XUiMb0
「うおっ、すっげ可愛い! 噂になるだけはあるなあ……畜生、良樹俺はお前が憎いっ!」
「うん、ストーカーには見えないな。むしろこの子がお前に誑かされてるように見えるよ」
「えっ? えっ? あの……ええと……」
「ユウキ、サトシ、そんくらいにしとけ。………つうか志麻さん」
「はい、なんでしょう」
「あのね………俺の背に縋り付くように隠れるなあああああぁぁぁっ!!! 誤解されるだろっ!!!」
「ご、ごめんなさい……でも、この人たちは?」
「俺のクラスメートだよ。ユウキとサトシ。別に憶える必要は無いけど」
「ひでえなあ……サトシどう思う? 今の発言は」
「勝者の余裕だろうね。五十嵐さんを諦めてこの子をゲットした、と。なるほど」
「好き勝手言うなっ! 諦めたらそこで試合終了だっ!!」
「ていうと、五十嵐さんとこの子の二股?」
「なんて野郎だ……校内ランキング一位の美人と
 幼さの残る美少女を同時に毒牙にかけようなんて……」
「あの、相楽さん。それはそれとして願い事は決まりましたか?」
「お前らちっとは会話を成立させろおおおおおおおおおおっっ!!!!!」

騒がしい悪友達にも、いっぺんで気に入られた彼女。
362名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:20:23 ID:Pl5XUiMb0
「……志麻さん。君はアホか?」
「えっ? どうしてですか?」
「雨やどりも出来ない場所で、傘も差さずに佇む人間を他にどう評すればいいんだ」
「そう、ですね……でも」
「帰れ、って言っても帰らないんだろ?
 だったらせめてその傘使って。もう一時間で授業終わるし」
「今日は願い事を言ってくれますか?」
「はあ……なんでそうまで頑固かね……。
 じゃあこの雨止ませてくれない? ぱっと、魔法みたいに」
「雨なんかそのうち止むじゃありませんか……そういうのじゃなくて」
「ああ、わかったわかった。続きは放課後にね。すぐ出てくるから、さ」

愚かしいほど頑なに、けれども真摯に願い事の提示を求めた彼女。

「つまり……そいつが好きな相手には彼氏がいると。
 良かったじゃん。それを伝えられて落ち込んでるそいつに優しくすればイチコロだろ?」
「……そういうもの、なんですか? わたしには良くわからないんです…」
「そーゆーもんだって。だから志麻さんも、それを千載一遇のチャンスだと思って……」
「そんな風には思えませんっ!!」
「し、志麻さん? いや、その……」
「好きな、人が、傷つくってわかってるのに……そんな風に思えるわけないじゃないですかっ……!」
「……ごめん。良くないこと言ったな、俺」
「いえ、わたしこそ……大声出してごめんなさい……」

自分の事を言われているのにも気づかなかった間抜けなフラれ男。
そんな俺を気遣うあまりメッセンジャー役を忘れた彼女。
363名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:21:17 ID:Pl5XUiMb0
「相楽さん、その、えっと……恋と戦争においてはあらゆる戦術が許される、と言います」
「それ、つい昨日君が否定した」
「そ、そうでした……じゃあこれ、使ってください」
「ハンカチなら持ってるけど……つうか泣いてないよ、俺」
「これにはたまねぎの絞り汁が染み込ませてある、とユウキさんが……」
「無理やり泣かせてどうするっ!!!」
「ごめんなさい……わたし、こういうときどうすればいいのかわからなくて」
「……ん、いいよ。フラれ男を心配してくれたんだろ?」
「……ごめんなさい」
「謝ってばかりだね。どうして志麻さんが謝るのさ?」
「わたしにも原因のあることだと、思うから……」
「そうだね…………原因はあるかもしれない」

だって、失恋の痛手よりも、君が悲しそうにしてるほうが辛かった。

「志麻さんは……もしかして俺のことが好きなの?」
「………っ! あ、わたし……そのっ……! わたし、は……」
「もしそうだとしたら、男の趣味悪いよ。
 志麻さんはそんなに可愛いんだから、もっと高望みしていいはずだ」
「そんな、こと……」
「ユウキなんかいつも言ってる。俺のことが羨ましいって。志麻さんに毎日待っててもらえるのは果報者だって」
「……ユウキさんも、サトシさんもいい人ですよね。わたし、あの人たちが好きです。でも……」
「……でも?」
「わたしは、相……良樹さんのことが好きです。
 ユウキさんでもサトシさんでもなく、良樹さんのことがいちばん……すき」
「……ありがとう」

そんな一言しか出ないほど、嬉しかった。
364名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:22:12 ID:Pl5XUiMb0
「志麻さん……今俺が何しようとしてるか、分かる?」
「……たぶんわたしと同じだと思います」
「なんでそう思うの?」
「わたしも、そうしたいから……」
「じゃあ、するよ?」
「ど、どこからでも、かかってきてください」
「用法おかしいだろ、それはっ!」
「ごめんなさい……じゃあ、えっと……ふ、ふつつかものですが、よろしくお願いします……」
「それもちょっとおかしいって……」

ブランコを寄せて、唇を重ねた。
華奢な肩を抱きしめると、喉の奥できゅう、っとくぐもった声がして。
なんだか子猫を抱いてるみたいだな、と埒も無いことを考えてた。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「なんで、あんなにこだわってたんだろうな……」

それからの日々は賑やかで楽しくて。
生徒会長としてやるべきことも沢山あって。
そばに志麻さんがいてくれて。
――だから「願い事」なんて、二人とも思い出しもしなかったのに。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
365名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:23:03 ID:Pl5XUiMb0

「あの……まだ決まらないんですか?」
「願い事のこと? ……もう、いいじゃん。俺、これ以上何も望まないよ」
「でも、でもっ……わたし、そうしなきゃ、いけないのに……」
「………いいんだよ。ホントに」

焦燥にかられて、苦しそうにしている君を見るのが嫌だった。
俺には何も出来ないから、尚更に。

「創立者祭は一般入場も可だからさ、一緒にあちこち回ろう」
「…そうですね」
「ちょっと仕事はあるけど、ぱぱっと終わらせてくるから」
「はい、頑張ってくださいね」
「それまでユウキとサトシと遊んでてくれ。
 あいつら志麻さんのボディガードも兼ねてるから。二人とも乗り気だったよ」
「はい……楽しみです。本当に……」
「じゃあ、いい子の志麻さんにご褒美。………俺の願い事、言うよ?」

――志麻さん、ずっと俺のことを、好きでいてください

ちゃんと、言った。
俺の願い事を、彼女なら叶えてくれると、そう思った。

なのに――
366名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:23:53 ID:Pl5XUiMb0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「はぁっ……ひどいフリ方だよなあ」

彼女は創立者祭の日、学校に来なかった。
翌日もその翌日も、来なかった。
町のどこを探しても、「志麻佳月」は見つからなかった。

「なあ、お前もそう思わないか? ……って、あれっ?」

呑気に寝こけていたはずの同居人、いや、同居猫に投げかけた言葉が宙に浮く。
いつの間に出て行ったのだろう、カーペットに僅かな温もりだけを残して猫は消えていた。
……まったくもって勝手だ。
これじゃシリアスな回想に浸っていた自分がアホみたいじゃないか。
いやまあ、眠り猫を相手に古傷を暴露するのも大概なアホではあるが。
ああ、もうやめよう。こんなことを思い出してしまうのも今日が創立者祭であるからだ。

「そういや、岡崎夫婦も来るとか言ってたな……他にも何人か。久しぶりに馴染みの顔でも拝んでくるかね」

瞬間、脳裏に閃くものがあった。
数年前の創立者祭。校内をあちこち探し回って、ようやく発見した世話のやけるやつ。
また、あそこに行っている可能性はおおいにある。
もしそうなら、首根っこを捕まえて愚痴の続きを聞かせてやらねばなるまい。

「……勝手に消えられるのは、もうこりごりだ」

部屋を出て、まっすぐ玄関に向かう。
ドアを開けると、心地よい風が最前の感傷を吹き飛ばしてくれるようで――。

知らず、胸が躍った。
367名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:25:18 ID:Pl5XUiMb0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

〜そのころ校内の一角で交わされたある一般生徒同士の他愛も無い会話〜



なあ、どこかで良樹さん見た?

良樹さんて寮の管理人の? いや見てないけど…

見つけたら「旧校舎に行ってくれ」って伝えてくんない?  

なんでよ? だってあの人、来てるかどうかもわからねえじゃん

さっきさ、機材運んでる途中ですっげえ可愛い子に声かけられたんだよ。「良樹さん、来てませんか」って

そら、よっぽど可愛いんだろうな……いるかいないか分からない人探すくらいには

でもよ、「良樹さんと約束した」って言ってたんだぜ、その子

ふーん……まあ、見つけたら、な

ああ、頼むわ
368名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 21:26:21 ID:Pl5XUiMb0
以上です。

……ご都合な上に男視点話になってしまったことを深く陳謝する。マジごめん。
369名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 23:43:50 ID:Tc3sXCzy0
>>356
無理がありすぎるわぁぁぁぁ!(w

>>368
まあ元々がご都合でなければ成り立たんような話だし。
良樹が実に葉鍵主人公っぽくてナイス。



ところで
体重気にしてそうなタイプ:ふゆ、祐子、亮子
気にしてなさそうなタイプ:浩子、朱鷺乃、往穂(つうか太るほど食えたためしがない)
と妄想してみるテスト。
あと、ハクオロおかーさんは体重自体よりも腰周りの締まり具合の方が気になる人と見た。
370そんな ◆VanagaUkNI :2005/04/10(日) 23:53:15 ID:hVjfp3fN0
祐子はギャルなので
371名無しさんだよもん:2005/04/10(日) 23:57:22 ID:GFzupLcR0
>350
356の言うようにレベルずらした方がいいかと思う。
…ちなみにLv1はメープルシr
372名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 01:06:50 ID:XjWYSkLuO
>>368
志麻きゅん(*´Д)

>>369
ふゆって健康番組とかにころっと引っ掛かりそうだよな。


優柔不断な所と薄幸ぶりが重なってこんなことになりそう


みの「ヨーグルトがダイエットにいいらしいですよ奥さん!」
ふゆ「ヨーグルト、ヨーグルト」‥‥もぐもぐ
堺「アメリカの研究機関が明らかにしたもっとも効率よく体重を減らすにはトマト!」
ふゆ「トマト、トマト」‥‥もぐもぐ
みの「やせるにはきなこ!」‥‥もぐもぐ
堺「アミノ酸!」‥‥もぐもぐ
みの「アスパラガス!」‥‥もぐもぐ

一月後‥‥
ふゆ「‥‥あれぇ!?」
373一発ネタな:2005/04/11(月) 08:57:36 ID:GAnhTm8y0
登校時偶然会った時の朋也と陽子
朋也「プッ……やべっ、笑っちまった」
陽子「どういう意味ですかねぇ!」
374名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 10:43:24 ID:DfPIvh9e0
朋美萌え
375名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 13:34:20 ID:IKhyiLwu0
>>352
亀レスだがスフィーのLvと対応してるなら本来の姿はEDにのみ登場するLv.5。
Lv.4でもまだ完全に元の姿に戻ってるわけじゃないっす。
376名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 13:56:33 ID:XjWYSkLuO
てことは
LV1→幼女(ぺったんこ)
LV2→小学生(ふくらみかけ)
LV3→中学生(なみもり)
LV4→高校生(おおきめ)
LV5→大学生(ぱつんぱつん)

で、FA?
377名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 17:23:37 ID:ITcK4wDs0
小→中→高→大→社会人(OL) でいいかと。
てか幼女と小学生に区別あるんだ…。そうだよな。最近なんか特に、小学生の発育いいからな…。
378名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 18:02:44 ID:1Y0mOTr20
ttp://www.cc.rim.or.jp/~kao/c_g/index.htm
トップ絵更新されてますよ
379名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 18:39:34 ID:3bGQSXtD0
つまり揉み心地とか生え具合とか表面からでは判りにくい部分で判別するわけでつか。

LV2はどの学年かで話が変わってきますな。
380名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 18:55:22 ID:mUiXfeRD0
貴様等はそんなにスフィーに小学生を襲わせたいんかいw

>>377
さつきは休学中な二十歳の身だからOLってのはないな
Lv4で元通りでいいんでない?
381名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 19:35:35 ID:vS5nkrEH0
>>372
「…あれぇ!?」ハゲワロス
382名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 19:58:54 ID:XjWYSkLuO
>>380そうするとLV5はどうするのかという問題が‥‥
383名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 20:08:39 ID:zT1JmJ6U0
>>382
未来のしっとりとした感じに。
384名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 21:41:20 ID:hRiZ9hdx0
そおかスフィー(♂)は
「小学生の女の子は好きです。でも年上の大人な女性はもっと好きです」
な香具師だったのか。


>>372
ふゆは「痩せる時は胸から。太る時は胸以外から」という、
当然といえば当然だけどやっぱ釈然としない体質だと思うのだがどうか。
385名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 23:26:09 ID:+wdAt6Yl0
つまり結論としては

    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  さつきのおっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡  
   |   | 
   し ⌒J
    _ _
   ( ゚∀゚ )  ということでよろしいかと。
   し  J
   |  ス |
   し ⌒J
386名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 23:36:56 ID:XjWYSkLuO
>>385
正解
387名無しさんだよもん:2005/04/11(月) 23:41:20 ID:ITcK4wDs0
魔法の国の住人のスフィーが魔力の量で伸び縮みするのはいいとしよう。
で、なぜか伸び縮みするような体質にされたさつきは魔法は使えない。(使えるという説もある)
ではこれは何を目的としているのか?

実はさつきの胸はマナの貯蔵庫に改造されたんだよ!
だからレベルが上がると上限なしにどんどんでかくなるんだ!
おっぱい星人のスフィーも大満足だね!
388名無しさんだよもん:2005/04/12(火) 07:28:46 ID:mJ2blsnW0
つうと過剰な魔力を排出するにはさつきのおぱーいから乳腺を経由する段階で液体に変化して……


搾乳幼女骨董屋店主が眼鏡給仕魔法少年にぼにぅ授乳ですか!!!!1!!
389答、消費数が非常に多いから:2005/04/12(火) 13:18:04 ID:YaKxxensO
空気を読まずに小ネタを投下

〜前回のあらすじ〜
>>372みごとダイエットに失敗したふゆは、せめていいものを着ようと女性誌に手をつけたのだった!


「友達に差を付けろ!貴女だけのこだわりアイテム!」
「こだわりアイテム♪」‥‥しゃきーん(キャッシャー音)
「海外ブランドでこの春のファッションリーダーはあなた!」
「ファッションリーダー♪」‥‥しゃきーん
「春を先取り新色20色!」‥‥しゃきーん
「有名ブランド新作8連発!」‥‥しゃきーん



英二「で、なんで下着ばっかり?」
ふゆ「‥‥あれぇ!?」
390名無しさんだよもん:2005/04/12(火) 13:37:20 ID:81L++bRE0
・・・で、なんで英二がふゆのが下着ばっかりなんだと確認できるのかと小一時間(ry


>>378
陽子もいいけど、朋美もいいなあ。
密かに人気あるのか反転蔵等。
391名無しさんだよもん:2005/04/12(火) 18:10:09 ID:clbcscCC0
お絵かき掲示板に投稿している絵師様のサイトをのぞいてみたら、
メイド服陽子キターーーーーーー!!
392名無しさんだよもん:2005/04/12(火) 22:34:54 ID:q/5hdNVz0
該当する絵師さんが増えたから探すのが大変だ。
嬉しい悲鳴とはまさにこのことか。
393名無しさんだよもん:2005/04/12(火) 23:57:49 ID:8u6r3Hb00
orz
ヒントを下さい…
394半分の太陽、二つの月6:2005/04/13(水) 02:00:00 ID:GyYeXrVrO
春原は私の質問には答えず、息を切らせて目を閉じていた。
「春原、聞いてるの?」
「なに…?」
「何したいの?言いなさい」
「何かそれって、僕が岡崎の弱みに付け込んでるみたいだよね…」
やっぱり春原は私を求めてこなかった。
「このヘタレ!私がいいって言ってるんだからいいのよっ」
私は春原の手を引っ張って胸を触らせた。
自分で触らせたのに身体が震えた。凄く恐い。
私の胸に触れている汗ばんだ手が春原のものじゃなければ耐えられなかった。
「岡崎っ、駄目だって!」
「何が駄目なのよ…気持ちいいんじゃないの…?」
すぐにでも春原に押し倒されてしまいそうだったけど挑発した。
だって。一人だけで想うなんて辛いから。
これは、せいいっぱいの強がりだ。
「本当は僕だって…っ!」
あぁ、ついにくる。自業自得と解っていても怖い…。
「僕だって…」
それでも春原は私を犯そうとはしなかった。
「何で我慢するのよ!ガバッとヤッちゃいなさいよっ!」
「だって、そんなら僕が相手じゃなくたっていいっしょ!?」
395半分の太陽、二つの月6:2005/04/13(水) 02:02:00 ID:GyYeXrVrO
そのひとことが突き刺さった。そんな事無いのに。
男って、とにかくHしたいって思ってるわけじゃないの?思い込み?勘違い?
「岡崎は僕の事、野獣か何かだと思ってるの?」
私の言葉で春原を傷つけてしまった…?
「ち、違うのっ!私は春原じゃないと嫌だから、春原以外にはこんな事できないから…」
だって、大好きなんだから。
「……」
「だから…お願い…今このまま終わったら、私、もっと変になっちゃうよ…すのはらぁ…」
僅かな筈なのにとても長く感じる間があって。
「それで岡崎の気が済むんなら好きにしていいよ」
春原はそう言って私を見た。
「え…?」
「ただ、僕が主導権持ったら絶対歯止めが効かなくなるから、岡崎がして」
それが、春原なりの答えだった。
「春原…」
私は春原のパジャマのボタンを外し、その素肌にはだけている私の胸を擦りつけた。
「んっ…」
乳首が春原の肌に触れ、私はすぐに反応してしまった。
「あっ…春原っ」
これで春原が私のこと嫌いになったらどうしよう…。
でも、心地よい。私は春原の肩のあたりに顔を押しつけた。
お腹の方に何かが当たる。「…春原?」
私は目線をその感覚の場所に向けた。
既に一度果てていたのに、再び固く大きくなっていた。
「あ…これはっ…」
春原は罰が悪そうに私を見る。
でも、春原が私で反応してくれるのは正直嬉しかった。
396半分の太陽、二つの月6:2005/04/13(水) 02:05:14 ID:GyYeXrVrO
「もっと気持ち良くさせてあげるから…」
私は春原のモノを足で挟んだ。まだ挿れてしまうのは怖い。
「ひぃっ…!」
それでも、春原はすぐに情けない声を上げた。
そして、無意識なのか私の背中に手を回して引き寄せた。
「岡崎っ!僕…!」
私の胸が春原の身体に押しつけられる。
「春原…今してあげるね」
怖いけど、春原の表情があまりにも気持ち良さそうだから思わず口走った。
こんな形だとしても、初めてを春原にあげられる…。
私は、春原のを自分のに押しあてた。
「おかざき…!?」
春原が驚いたように私を見る。
私はそのまま身体を起こし、いわゆる騎乗位のポーズをとった。
そのままゆっくりと腰を下ろしていく。
そして、貫くような痛み。
「あっ…あぁぁ…!痛ぁっ!」
思わず腰を上げて引きぬいた。春原のモノが血に濡れる。
「岡崎、血が…」
「…気にしないで…」
私はまた春原を飲み込む。
「ひぁ…!あーっ!あぁーっ!」
初めては痛いとは聞いていたが、予想以上に痛い。
それでも私は、ジュプジュプと音を立て、抜き差しを繰り返した。
やがて、下から突き上げるような痛み。
「あっ…ダメ…きゃうっ!」
春原が動いたのだ。
397半分の太陽、二つの月6:2005/04/13(水) 02:06:14 ID:GyYeXrVrO
「どうしよう岡崎っ、僕、もう出ちゃう…!」
「いいから…中に出してっ!」
私は春原の身体を抱き締めた。
「ひっ、そんな事したらっ…おかざき…!」
ドクン、ドクッ…。
「あぁぁぁぁぁーっ!!」
私の胎内に熱いものが流れ込んでくる。
それでも身体を貫く痛みは消えない。
おそらく意図的ではなく本能的なのだろうが、春原はさらに私を突き上げ、熱を流し込む。
私は痛みに耐えるだけで、最後の絶頂までは導かれなかった。
「はぁ…はぁ…」
結局、ふたりでぐったりしてしまった。
童貞と処女のHなんて、本や人づての会話とは違って甘美でも何でもなかった。
「岡崎…気持ち良かったよねっ…?」
全然そんな余裕は無かったのだが、上気した顔をした春原を見て、私も頷いた。
「春原…私のこと嫌いにならないでね…」
398すのぷ〜作者:2005/04/13(水) 02:10:38 ID:GyYeXrVrO
女視点難しすぎます。
難産でした。
陽子よりも朋美の方が大好きです。

そして陽平の方にメイド服を着せたことならある…。
399391:2005/04/13(水) 06:35:08 ID:BSxa9tSs0
ダークみすずをお書きになられた絵師様のサイトです
400名無しさんだよもん:2005/04/13(水) 06:39:27 ID:BSxa9tSs0
お書き→お描き
401名無しさんだよもん:2005/04/13(水) 08:33:08 ID:VscUDKc+O
>>398
(*´д`)イイヨイイヨ〜!
402名無しさんだよもん:2005/04/13(水) 13:34:11 ID:3yOrA6Ch0
うーん…
やっぱり女春原のほうがいいかも
403名無しさんだよもん:2005/04/13(水) 13:41:12 ID:Jjl2omWm0
>>398
これはいいツンデレですねGJ
最早リードしてるのか奉仕してるのかわからなくなってる朋美萌え。

・・・それにしても、テキスト見る限りハクオロ並みの速さに見えてしまうぞ春原w
404名無しさんだよもん:2005/04/13(水) 13:56:36 ID:VscUDKc+O
>>402
そういう事は思っても口にだすなや‥‥

>>403
ハクオロって反転してもやっぱり早いんだろうな‥‥多感性って言うのか?イキぐせなんて言い方もあるな‥
405名無しさんだよもん:2005/04/13(水) 16:25:48 ID:sH0swROe0
陽子→いつも原因を作る人
朋美→解決する役
朋也→巻き込まれて苦労する役
陽平→巻き込まれどん底になる役
406名無しさんだよもん:2005/04/13(水) 17:37:19 ID:hoUF+2Zu0
>>398
GJ!!自分が極度のツンデレ好きだと思い知らされた………
俺も朋美の方が好きだなぁ
407名無しさんだよもん:2005/04/13(水) 18:26:14 ID:/BNB5ZIl0
漏れはおバカな子が好きなので陽子激ラヴだ。
涙目でプルプルしながらにらまれたらズッキューンだ。
408名無しさんだよもん:2005/04/13(水) 20:50:59 ID:hoUF+2Zu0
陽平朋也同盟のHPのトップ絵に陽子が!
ってか、この頃特に探してるわけでもないのに陽子をよく見かけるようになってきた。いい傾向だ。
409名無しさんだよもん:2005/04/13(水) 21:28:43 ID:f7fR9PVM0
朋美最高!!
やはりツンデレな朋美は可愛いな〜。
410そんな ◆VanagaUkNI :2005/04/13(水) 22:01:58 ID:XpKpEZra0
久瀬も仲間に入れて
411名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 00:23:39 ID:7i6Tbsk30
>>391
ダンケ!
412名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 02:22:12 ID:lxYhenwt0
>>410
あなたのおかげで久瀬たんにツンデレに加えて「嫌がるくせに実はノリのいい人」属性が
付加されてしまったぞw
学園祭以降、男子生徒からの人気が急上昇しそうだ。
いや、あのあと速攻いつも通りに戻ってしまってプラマイゼロかも。
413そんな ◆VanagaUkNI :2005/04/14(木) 03:15:56 ID:2NTeN1hJ0
久瀬たんの行動原理はいかに倉田君の気を引くかの一点です
他の男は眼中にいありません
414名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 04:01:43 ID:vEDtHU3K0
反転という次元を超えて朋美に恋しそうだ
415名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 05:04:25 ID:jifyBs2Z0
陽子かわいいよ陽子
416すのぷ〜作者:2005/04/14(木) 14:09:38 ID:vbG/+2KjO
朋美好評で嬉しいです。
てなわけで相方が描いた朋美を投下。
ttp://diary9.cgiboy.com/0/sunopu/2005,4/111341029331205.jpg

ちなみに春原が男なのは俺が陽平のほうが好きだから、
早いのは、春原関連のエロ漫画やSSを見てるとみんな早いから…。
417名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 20:29:39 ID:8W7VOPPW0
>>416
おぉ、朋美がアホ毛装備だ!
………なんか感心するポイントが違うような気もするが気にしないでくれると助かる
418名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 20:43:37 ID:H0zwI6xn0
朋美はアホ毛装備が基本。
419名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 22:05:37 ID:K0QBIPLsO
>>416
朋也だった頃の髪の色以外、もはや面影ないなw
420名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 22:36:42 ID:NM7Emxbh0
朋美・エル・アトワリア・クリエール?
421280から続き:2005/04/14(木) 23:00:33 ID:fMt9PTYH0
コマ送りのようにゆっくり近づいてくる雄二からは言い様の無い迫力を感じた。
また、今まで俺の人生の中でこんなに熱っぽい視線を向けられたことは初めてで、
離れなければという思考すらどこかに飛び去ってしまっていた。
「貴子。俺、決めたぜ」
肩を掴む力が一層増す。
そして、はたと気付く。俺の名前から、ちゃんが取られ呼び捨てされてることに。
「ここんとこ俺の様子がおかしかったの、お前も気付いてたろ?
 じつ言うと…避けてた。お前のこと。でもな、前にお前が聞いたように嫌ってたわけじゃねえ。
 どう接していいかわかんなかった。気になってた娘が貴明だ、とか言われても
 頭追いつかねぇし…かといって今まで通り接しようにもお前、その、可愛いし…」
かっ、可愛い!?雄二が俺のことを…?
な、なんなんだよ…この空気。頼むからそんなマジな目で見つめんなよ…。
不気味な焦燥感がこみ上げてくる。雄二にこれ以上喋らせてはいけない、そんな危機感が。
「迷った…。言うか言わないか…いいや、自分の気持ち認めんのが、さ。
 けど、さっきお前があの帽子被ってんの見た時、まさかと思ったよ。
 貴子がきまぐれで被ってるだけだろうと思ったけど……お前が振り返って、あん時は
 見えなかった素顔が帽子から覗いて見えた時、改めて感じたんだぜ?運命的ってヤツをさ」
言うな…それ以上は言うなよっ!!
そう喚きたててこの場から逃げ出せたらどんなに良かっただろう。
俺の口から出るのは「あ、う…」と、たじろぎから出た呻きだけ。
「で…さ、今決めた。ガキの頃とはいえ女装した男に惚れちまったのはちと癪だけどよ、
 初恋の相手がこうやって異性として目の前に居んだから我慢する必要は無いってな。
 貴子。俺、お前に惚れた。男だったって事実があっても俺は自分の気持ち優先にする。
 好きだ、貴子」
「そん、な………おれ…俺…は…」
全くなんという事だろう。
わけもわからず女になってから、最大級の悪夢だ。親友だと言える男から告白されるなんて。
422名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 23:01:54 ID:fMt9PTYH0
「何考えてっか大体想像つくぜ?
 なにもこっちだっていきなり俺の気持ちを受け取ってくれとは言わねえよ。
 でも、姉貴達が貴子を女らしくしようとすれば俺はそれに便乗するし、それ以外でも
 アプローチしてくつもりだ。今はそれでウザがられても構わねえ」
俺の心は落ち着きを取り戻そうとするどころか、感情はひた走りに沸点へと駆け上がっていった。
「勝手なこと…勝手なこと言うな!!俺の気持ちは丸投げかよ!」
もう一秒でもこの場所に居なくない。
閑散とした物置をそのままに俺は自分の部屋へと駆け込んだ。
今日はもう仕事どころか何もする気になれない。
憤怒か自己への燦然か、いずれにしろ治まらない動悸が恨めしかった。
何も雄二が女である自分に好意を向けてきたのは初めてじゃない。
それでも…言葉にされるとこんなにも堪えてしまうものなのか。
「なんで俺は女なんだよ…戻りたい……男に、戻りたいっっ」
悔し涙を流したなんて数年ぶりのことだった。

憂鬱な気分を未だに引き摺ったまま、朝を迎える。
ベッドに潜ってからの時間、眠りに着けていたのはその半分ほどだろう。
それでもきっちり朝のジョギングに間に合う時間に目が覚めてしまうのだから習慣とは恐ろしい。
洗面所へ向かう。鏡に映った俺はそれはそれは酷いもんだった。
冷たい水で顔を清めても少しも気は晴れない。
そのままトイレへ。どうも起きてからというもの下っ腹がキリキリ痛む。
便座に座ってから、何時の頃からか習慣になってしまったタマ姉の教えが頭を擡げる。
―――事に及ぶ前に先に水を流す。
きっと俺にはそういった類の羞恥心は永遠に理解できないだろう。
あくまでもマナーとして、そして偽装の為にやっていただけだ。
423名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 23:03:18 ID:fMt9PTYH0
それも今は行う気になれなかった。『女だからする』行為は何一つしたくなかった。
?なにか……いつもと違う。音が、というより尿が出てる感覚じゃない気が…。
品の無い、と思いつつも便器の中を窺ってみる。
「―――た、」
赤かった…朱かった!
「たまねええええええええええええええええええええええええ!!!!!!」
あらん限りの叫び声をあげた。おそらくは生涯最高のものと言える程の。
待ち人はすぐに来た。
スポーツウェアだったことから大方俺を呼びに行こうとしていたところだったのだろう。
「た、タカ坊!どうしたの!?」
「タマ姉……俺はもうダメだ。もしもの時はHDDを窓から投げ捨ててでも処分してくれ…」
雄二に頼みでもしたらコピーされて参列者に配りかねない。
「タカ坊!なに言ってんのかさっぱりわかんないわよ!
 …ちょ、その格好?ねぇ、何があったの?何かされたの!?」
そういえば、俺の格好は昨日からメイド服のままで髪はボサボサで、おまけに今ちょっと
泣き入ってるっぽいし、その上トイレから抜け出して下着も半脱ぎ状態なもんだから
タマ姉は想像力逞しくなってしまっているようだ。
「誰が」を省いて「何か」と訊いてくる事からタマ姉の中では容疑者はアレで確定らしい。
なおもタマ姉が説明を求めるも、俺は気が動転していて言葉もままならない。
俺は震える手でトイレの中を指差した。
何が起きたのか?、その恐ろしさから赤いモノは流せず終いにされていたのだ。
俺の異常の証をその現実ごと流してしまえたならどれだけ良かっただろう。
タマ姉がおそるおそる便器の中を見て固まったかと思えば俺とそっちを何度も見比べる。
「なんて言ったらいいのか…おめでとう、と言うべきかしらね?」
苦虫を噛み潰した顔で、それでいて笑うのをこらえているような表情で告げた。
その言葉の意味するところが解らず、俺はただ憤慨するばかり。
「なにがおめでたいっていうんだよ!あの血、見ただろ!?
 俺の身体…やっぱりおかしかったんだ…」
「このコ本当に解ってないのね。どこもおかしくなんかないのよ。月のものなんだから」
424名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 23:04:28 ID:fMt9PTYH0
「つきの、もの?」
「月経っていえば解るかしら?」
月経…俺の日常じゃ使われない記憶の辞書に書き留められた単語だ。
同時に、もっと現実味のある単語が頭の中に浮かぶ。
「つまり……俺が…生理…に?」
「来るならそろそろじゃないかと思ってたけど、何も言ってなかったわね。
 これで、タカ坊は内外共に女の子になったわけだ」
それは…あれか?子供産んだりするのか…?…えっ、誰が?…俺が?
脱力。欠片ほどの現実感も無い。
女であることに嫌気がさしたその翌日にこの仕打ち。俺が一体何をしたと言うのか。
「ともかく!教えなきゃいけない事たくさんあるけど、先に下着を替えましょう。
 お風呂は…今はよした方がよさそうね」
現実は俺を置き去りにしてヘビィであった。

部屋に連れられてから対処法だの心構えだのを聞かされたが半分も頭に入りはしなかっただろう。
下着を替え、薄手の私服に着替えた後、今日の仕事は休むよう言い渡される。
「少しは落ち着いたかしら?痛くはない?」
「重たい…感じがする」
「気分の方は?」
「最悪」
思考はドロドロしているのに受け答えは実に淡白なもの。
件にあがっていた情緒の不安定が始まっているのだろうか?
先ほどから着用しているナプキンの触感がまた気に障るのだ。
ただでさえ、男の下着より密着感のある下着に綿に似たものを挟む異物感。
「コレ…いつぐらいまで続くんだ?」
「人によりけりね。それでも一週間弱程度は覚悟しておくべきかも。
 どちらかというと、しんどくなるのは二日目からが多いから、あんまり辛いようだったら
 言いなさい。そういった痛みを抑える薬も処方されてるから」
初日からして不景気極まりない宣告だった。
まだ序の口、期間も長い。そして、こんなことが毎月起こるという。
自分の運命に本気で怨嗟を発したのはこの時が最初だろう。
425名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 23:05:47 ID:fMt9PTYH0
「不安なのはわかるけど、今日は大人しくしてなさい。後のことは引き受けるから」
ありがたい提示ではあったが、一日中この痛みと真っ向むき合うのはごめんこうむる。
そして、向き合わねばならないのは痛みだけじゃない。
逃げでもいい。何かしていたかった。
「食器の片付けとか…その位はしてちゃ駄目かな」
「ダメね。こういう時って本人じゃ気付けないもので、何をやっても上手くいかない
 ものなのよ。食器を割ってしまって余計にイライラするのがオチね。
 どうしても何かしてないと落ち着かないって言うなら学校の教科書にでも目を通しておけば?
 もうじき通い直す事になってるんだし」
すっかり失念していた。もうすぐ俺の学校生活が再スタートするんだ。
ああ…でも、ダメだ。望んでたはずなのに念願叶ったはずなのに、今は少しも嬉しくない。
やがてタマ姉達は学校に行き、部屋には時たま家政婦さんの足音が聞こえるだけ。
下腹部からは断続的に鈍い痛み。半端に我慢できる痛みが苛立ちを助長させる。
いっそ下半身を切り落として別のものに交換できればいいのに。
―――嗚呼。今の俺は相当に頭が悪い。
眠りにもつけず自分の中で禅問答を繰り広げていた。
今の俺に突きつけられた問題は身体的なものに留まらない。
雄二…なんであんなことを。
あいつが女の子をナンパしているのは幾度となく見てきた。成功例は知る限り無いが。
まさか俺がその対象にされてしまうとは。
想像もできなかったか、と問われれば、そいつは微妙だ。
最大の起爆剤は何かと言えば、メイド服よりか雄二の初恋話だろう。
俺が女になりさえしなければ、雄二の初恋話は奴をからかう一材料でしかなかった筈。
いや、この状況に置かれてからだって、その認識は崩れたわけじゃない。
それだけに意外だった。
あの、真に迫り、正面きってぶつけられた雄二の情動。
過去のものだと思っていた。少年の頃のたわいの無い恋心だと。
でも……あいつは本気だったんだ。名前も知らなかった白い女の子。つまりは俺に。
426名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 23:06:49 ID:fMt9PTYH0
あんな雄二は見た事が無い。
日々彼女を欲しがっていながら、それは渇望と言うよりは口癖。
女の子に声を掛けて回るのも、あいつの言葉を借りれば礼儀で、俺の主観を付け足せば
趣味的なものにしか映らなかった。
そんな裁断が下せる俺だからこそ、あいつが如何に本気なのか分かってしまった。
俺自身はそんなこと知りたくないってのに…。
どう接しろっていうんだよ。それ以前に、俺はどう応えたらいい?
雄二と、いや男と付き合うなんて論外だ。
突っぱねて、突っ返して、目一杯拒絶して、はたしてそれで諦めてくれるのか?
わからない…わからない……本気で異性を好きになったことのない俺には………。
何が最良なのか、そもそも最良とは何を指す?
わからない。

目を覚ました時にはもう空には赤みが差していた。
カーテンを引く。赤い色はしばらく見たくなかった。
何時の間に寝こけていたのか、思考に耽ったのも満更無駄じゃなかったってことか。
けれども半端に寝た所為か、生理からくる体調不順か、眠った後だと言うのに疲れは増していた。
食欲は出てきたみたいだ。それも当然か。朝から何も摂ってないんだから。
ふらふらとキッチンへ向かっていた時だ。
「ん…よぉ貴子じゃん」
暗剣殺ってのはあるんだな。よりにもよってこのタイミングで。
「私服でどうしたんだ?今日も買出しに行くのか?荷物持ちなら喜んで買って出るぜ」
腕捲りしてアピールして見せてやがるが手でしっし、と追い払うジェスチャーだけ返してやる。
今こいつと会話すればまたトンデモ発言に振り回されかねない。
それと共に、口論に発展して俺がキレる事態は避けたかったという理由もある。
生理中だったから、ひいては俺が女として正常に機能しているから気が短くなっていた
なんていうのは思われるのも思うのも厭だ。
「昨日聞いたんだけど、そろそろ学校行くんだってな。一緒のクラスになれたらいいよな〜」
無視だ、無視。
427名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 23:08:04 ID:fMt9PTYH0
食べるもの、それか簡単に拵えることのできる物はないか、棚と冷蔵庫を覗く。
「小腹でも空いたのか?俺のお菓子、お裾分けしてやろうか」
………なんて鬱陶しいんだ、コイツは。
キッと睨みをきかす。雄二は睨まれることより俺が振り向いた事にニコニコしてた。
「なんでだ」
「あぁん?」
「なんでそう普通に接してこれるんだお前は」
「あ〜昨日のこと?そっかそっか貴子の方も意識はしてくれてるんだ」
「俺はそんなこと…!くっ…」
落ち着け…こんな所でヒステリックになって何になる?
「昨日も言ったけど、いきなり答え貰おう、とか急かすようなことはしねぇって」
カラカラと笑ったかと思うといきなり真面目な面持ちになる。
「でもよ。今回ばっかりは簡単には諦めねえからな。なんせ十何年か越しで燻り続けてた
 気持ちだかんな、今の内は多少嫌われてようがへこたれないぜ。
 俺、確かにちょっと前まで、お前と一緒に遊んでた頃はフラフラしてた。
 でも、本気だぜ?こいつに関しちゃあ。わかるだろ?」
―――お前なら、と。
ああ、わかってる。
わかっちまうから俺が塞ぎ込んでる事だって、お前もわかってるだろ雄二?
今の雄二は…強い。俺が何を言っても、どんなに抗議しても、暖簾に腕押し……。
普段の俺なら此処で退けたはずだが…あぁっ、くそ!
もとよりこいつと話し始めた時点で俺の癇癪は決まっていた、か。
―――タガが外れるその一瞬は心地よかった。
――大事なものを壊した時の自虐的な高揚感に似たものがあった。
428名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 23:09:54 ID:fMt9PTYH0

その後の俺はどうにも止まれなかった。
雄二への憤り。
諦念と化していながらも秘していた、女になったことへの不安と理不尽への不満。
滅多に吐かない口汚い言葉も飛び出し、しかし雄二は柳のようにそれらを受け止める。
その余裕がまた気に喰わなくて、更に突っ掛かっていった。
途中わけもわからなくなって、瞳が潤んだのを覚えている。
涙が零れなかったのは僥倖と言えただろう。
タマ姉が現れなかったら何処までいってたことか…。
気分が荒ぶる呼吸と共に静まっていく中、雄二の一言がまた効いたのなんのって。
「落ち着いたか?」とだけ。こいつは…甘んじて俺の罵声を受け止めた、と?
その見解に辿り着くと恥ずかしくって仕方がなかった。
親にだってろくに見せたことのない鬱憤の発露。きっかけはどうあれ全てブチ撒けてしまった。
それを雄二に見られた上に呑みこまれてしまうとは。自分がどうしようもなく矮小に思えてくる。
「ごめん…」
グズりそうになるのを堪え、それだけは言えた。もう十二分に鼻声だったけど。
「気にすんなよ。ホレ、いつまでもくよくよすんじゃねえって。
 ずっとその調子なら、弱みに付け込んじまうぞ?」
頭を撫でようというのか、伸ばされた手をサッと躱す。
雄二なんかは俺のその反応に「おっ、もう復活か」なんて笑ったが、さに非ず。
これ以上優しくされたら、本当に付け入る隙を与えてしまいそうだったから……。

雄二だけは満足な御様子で、此度の一件は終わるかに見えたが、トドメを差したのはタマ姉。
その日の晩。支度を自ら一手に引き受けたタマ姉作の夕食に俺は凍りつく。
朱かった……紅かった!!
「まぁ、なんていうか…儀式よ儀式。タカ坊は不本意だろうけど」
「なーんだ。さっきやけにヒスってたのはこういう事かよ、貴子」
「ば、ば、ば、バカ姉弟ぃぃぃいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
429名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 23:10:43 ID:fMt9PTYH0
   |
   |
   ∧
   ∪     セイリネタデヒッパッチャッタ
   ∧ ∧
   ∩   )
   |   |
    |  〜
   .∪∪
    | ̄ ̄ ̄ ̄



   ||
   ||
 ∧||∧
(  ⌒ ヽ  ミンナゴメンネ
 ∪  ノ
  ∪∪
430名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 23:24:07 ID:NM7Emxbh0
準備万端ですか…いや吊りのほうじゃなくてね?
431名無しさんだよもん:2005/04/14(木) 23:53:17 ID:lxYhenwt0
そういやここだと月のものネタって意外と出てなかったな。
TSものの定番なのに。(あるいは定番だから?)

最後のほう微妙に雄二がカッコよかったりして、確かに準備万端かも。色々と。
432名無しさんだよもん:2005/04/15(金) 00:00:31 ID:5CNQ5aHq0
もう戻れないな、貴子
433名無しさんだよもん:2005/04/15(金) 00:43:58 ID:lyC2Ak+R0
>>421-429

キタキタキタキタキタキタキタキタ――――――――――――――――――――ッ!!!!!
 〃∩ _, ,_    /)    〃∩ _, ,_    /)    〃∩ _, ,_    /)゛
⊂⌒( `Д´)ミ( ⌒ヽつ⊂⌒( `Д´)ミ( ⌒ヽつ⊂⌒( `Д´)ミ( ⌒ヽつ
 `ヽ._つ⊂ノ⊂( ,∀、)つ.`ヽ._つ⊂ノ⊂( ,∀、)つ.`ヽ._つ⊂ノ⊂( ,∀、)つ

まさにTSモノの王道!
男としての自我が揺さぶられていく過程が秀逸ッ!
434名無しさんだよもん:2005/04/15(金) 01:35:17 ID:khjRwIbx0
>もしもの時はHDDを窓から投げ捨ててでも処分してくれ…
何を保存しているのかなぁ?(・∀・)ニヤニヤ
435名無しさんだよもん:2005/04/15(金) 17:10:18 ID:5CNQ5aHq0
TH1のHCG
436名無しさんだよもん:2005/04/15(金) 18:29:32 ID:9aMd0Gn2O
河野貴明連夜の一人ごっつコレクションだろ。
437焼プリン ◆NRtIkON8C2 :2005/04/15(金) 18:56:38 ID:eoDSsAZ60
>>436
それめっさほしい。
438名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 07:15:54 ID:eZS7Ym/I0
もしClannadをPS2とかでリメイクするんだったら反転シナリオも入れて欲しいな

隠しシナリオ扱いでもいいから・・・
439名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 07:24:45 ID:WD3KJHk8O
いやいや、いくら何でも実際にあったら普通のプレイヤーはだだっ引きするって。
二次作で終わらせなければならない話もあるんですよ
440名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 10:22:10 ID:gI6g3YLo0
でもこんなゲームに手を出しているやつが普通なわけないよな。
441名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 10:49:45 ID:0KR6f5UU0
葉鍵アンソロで反転ネタ使われたら笑う
442名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 10:59:07 ID:16zHuEk/0
まあ春原エンドある時点で(ry
443名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 17:16:16 ID:WD3KJHk8O
この流れなら言える

幼少タマ兄と貴子のアナルネギプレイきぼん
444名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 18:00:47 ID:tmIG6Xov0
ネギ! ネギ! ネギ!
445名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 20:48:44 ID:8tJeJfrD0
アナルはかんべん
446名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 21:10:16 ID:2f3sR1MI0
混浴というシチュエーションで一番萌えるのはどのカップリングだろうか
447名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 21:11:40 ID:8tJeJfrD0
貴子と雄二
448名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 22:32:47 ID:WD3KJHk8O
カルラとウルトとハクオロ←肴
449名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 23:04:50 ID:jjqePGR40
アルルゥとカミュとムント←叱られた報復
450名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 23:31:38 ID:CwSPb3Vw0
はじめと裕子と初音←おっぱい責め
451名無しさんだよもん:2005/04/16(土) 23:54:22 ID:yEV3W6iP0
春原が入ってる状態からネタを広げるのが一番楽しい。
452半分の太陽、二つの月7:2005/04/17(日) 00:04:02 ID:N+TUJHCaO
そのまま眠ってしまったのだろう。
目覚めるともう日が高くなっていた。間違いなく昼を過ぎている。
起き上がろうとすると、鈍い痛みが走った。
「痛…」
その痛みに昨日の行為が夢ではないと確信する。
隣では春原が幸せそうな顔で眠っていた。
「春原、もう昼よ」
私は春原の肩を軽く揺する。
「うぅー…」
春原は薄目を開けて私を見た。
「おはよ…」
「うん、おはよう春原」
そう言った途端気恥ずかしくなり、私はベッドから降りて立ち上がる。
激しい立ちくらみ。私はバランスを崩してしまった。ぱしっ。
春原が私の手を引いてくれたお陰で床との衝突は回避できた。
「大丈夫?」
「ちょっとだるい…」
私は正直に答える。
「今日は学校サボろう…ってか休もう。具合悪いんでしょ?」
コイツなりに心配してくれてるのかしら…。
「春原は…?」
「古河の母さんか芳野さんに聞いてみる。こういう事は大人の女性に聞くべきだよねっ」
「は?」
「だって岡崎『つわり』ってやつでしょ?」
先生、ここにアホな子がいます。
「違うわよ…」
「ありゃ、違うの?中に出したら赤ちゃんが出来ちゃうんじゃなかったっけ?」
あぁ、頭が痛い。素で言ってるのよね、コイツ…。
「出来ないから出していいって言ったの」
「???」
453半分の太陽、二つの月7:2005/04/17(日) 00:05:46 ID:N+TUJHCaO
春原がアホな事は解り切っていたが、ここまでアホだったなんて…。
「日によって出来る日と出来ない日があるのよ」
「あ、そうなの?」
というか、春原は子供作る気だったんだろうか。
「それに、もし出来てたとしても、昨日の今日じゃ解らないわよ」
「え、じゃあ何でそんなに具合悪そうなのさ?」
「あんたねぇ、私に何回出したと思ってるの…?」
ギロリと睨み付ける。
「ひぃっ!」
「初めてであんなに出されたら誰だってだるくなるわよ。まだ痛い…」
「ははっ、実は僕も痛いんだよね」
「痛くなるまで出すなっ!」
ばきっ!
「何でいきなり殴られなきゃいけないんスかっ!?」
「あんたが余りにもアホだからよ」
どうしてこんなアホを好きになっちゃったんだろ…。
「なんだよっ、せっかく心配したのに元気じゃん…」
「心配してなんて頼んでないわよ」
本当は春原に心配してもらえるなんて、嬉しくて仕方なかった。
でも、こうやって本心を隠すのが普通で。素直になれないのが日常で。
だからこそ、昨日の行為はあってはいけなかった。春原に弱みを見せてはいけなかったのに。
昨日の私はどうかしていたのだ…。
454半分の太陽、二つの月7:2005/04/17(日) 00:07:00 ID:N+TUJHCaO
「岡崎?どうかした?」
あんなことがあった次の日だというのに春原はいたっていつも通りだ。
「別に…」
何だかさっきまで考えていたことが馬鹿馬鹿しくなってくる。
ダンダンッ!
激しくドアを叩く音。
「朋美っ、陽平っ!」
京の声だ。私がいることを知っているからか、とりあえずノックらしき事はしているみたいね。
そこで初めて私と春原はお互いの姿を見て慌てる。
「春原っ、パンツ穿きなさいよっ」
「岡崎こそおっぱい隠せよっ」
とりあえずどたばたして着衣を整えた。
「「どうぞっ!」」
バァン!
「お前ら、どたばたしてたみたいだが、さては今まで寝てたな?」
「そうよ、安眠妨害も甚だしいわね」
我ながらナイス開き直り。
京には昨晩の事を絶対に知られたくない。
「だから、来ねーと椋が心配するんだって」
「じゃあどうして委員長じゃなくて京が来るんだよっ」
「奥ゆかしくて可愛い椋に、他人の部屋に上がり込むなんて芸当が出来ると思ってんのか?ぶっ殺すぞコラァ!」
「ひぃぃぃーーっ!」
相変わらず言ってることがむちゃくちゃな京とヘタレな春原。
「まだ昼休みだ。今から準備して学校行くぜっ!」
455半分の太陽、二つの月7:2005/04/17(日) 00:08:21 ID:N+TUJHCaO
しまった。だるいのに強制登校させられてしまう。
開き直りは春原にさせるべきだった…。
そう思っていると春原が私の前に出て。
「京、岡崎は具合悪いみたいだから休ませてくれない?僕は行くから」
ハッキリと京に告げた。
「どういう事だよ?」
「そういう事よ。春原は徹夜の看病で気付けば爆睡ってわけよ、ほほほほ」
京に突っ込む隙を与えないように春原をフォローしてやる。
うーん、ちょっと白々しかったかしら。
「…風邪じゃないよな?」
京は訝しそうに私たちを見てそう言うと、春原の腕を強引に引っ張った。
「えっ、ちょっ、なんスかっ!?」
「陽平、ちょっと便所来い」
そのまま春原を部屋の外に引きずっていく。
やばい、バレた!?
私は慌ててこっそりと京の後を追った。
しかし、さすがに男子トイレには入れないので聞き耳を立てる。
『まさか朋美に何か変な事してないだろうな?』
うぁぁー。バレてるわよ絶対ー。
『し、してませんよぉぉ?』
春原も声が裏返りすぎよっ。
『目が泳いでるぞ』
『してないっての!京には関係ないだろっ』
そこで逆ギレするなーっ!余計に怪しまれるでしょっ!
『まぁいいさ、身体に聞いてやる』
『ひぃぃぃぃーっ!』
456半分の太陽、二つの月7:2005/04/17(日) 00:09:25 ID:N+TUJHCaO
『昨日朋美と変な事してたら、抜きまくってるだろ?』
『うわ、京っ…やめてよっ…あふっ…』
以下検閲。
と言うか、聞いていられなくて…春原の部屋に戻った…。
しばらくして、京が春原を引きずって戻ってくる。
「悪い、どうやら思い違いだったみたいだ。今日のサボリは見逃してやる。じゃ、オレ戻るな」
そう言うと微妙にぐったりしている春原を私に引き渡して去っていった…。
「岡崎ぃ…僕汚されちゃったよ…」
「あんた昨日の今日で早過ぎよ…って言うか誰でもいいわけ…?」
「ち、違うよっ」
「どうだか…」
昨日の様子だと私だけって感じだったのに。
何とかごまかせても、全然ホッとしない。
それどころか、嫌な気分が募るばかりだった…。
春原の馬鹿…っ。
457すのぷ〜作者:2005/04/17(日) 00:12:07 ID:N+TUJHCaO
流れを無視して投下すいません。

俺的にはセクハラ大王風太郎が混浴で起こすドタバタ劇を見たいw
458名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 00:18:49 ID:2qZnXakd0
やっぱり女春原のほうがいい
男だと、ただのアホ…
459名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 00:42:47 ID:zDlKnjGU0
>>457
汚された春原に笑うべきか、何のためらいもなく(検閲削除)する京の凄みに感嘆するべきか・・・w
あと春原に対する精神的優位さを自分から崩してるような気がしないでもない朋美萌え。

>>458
つ[チラシの裏]
460名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 03:22:32 ID:/75i7x520
ふゆとその弟
461名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 03:57:56 ID:LVd8wRC80
河島遼とその妹かなた
462名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 05:53:15 ID:19lNH0DwO
 貴子がこっちのアナに興味を持ち始めたのは最近の事では無かった。
 多分、タマ兄との一件が代程のトラウマになっているのだろう。貴子は小学生の頃から体調の悪い日や高校の入試の日ですら欠かす事ができなくなっていた。
 ‥‥ホント、自分でも嫌になる。こういう事に興味のある同性もあるかもしれないが貴子のそれは異常なレベルだ。
 これではいけないと思ってはいるが、今日も貴子のは腕はプラスチックにゴムのイボイボがついたその機械に手が伸びて‥‥‥








「‥‥やっぱり男アナはフ○よりT○Sね」
「たかちゃ〜ん!ニュースなんか見てると学校遅れるよ〜」
463名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 06:10:14 ID:19lNH0DwO
本当は未亡人朋美×京みたいなもの書こうとしたらこんなのができてしまった‥‥orz





後、“春原厨”は“いい加減”にしないと“翔サン”が“シングル・アングルパンチ(あご打撃)”キめに逝くからな(ビキ
“そこ”んとこよろしく“頼(よろ)”んだぜ
464名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 11:06:54 ID:BA+8cNkN0
正直なところ朋美と陽子が不良少女に見えない

まあ原型が不良っぽくないからいいや
465名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 11:08:12 ID:Ifdy4vJY0
>>464
まあ、ありゃ、不良ってよりは、ただの落ちこぼれだからな。
466名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 12:05:37 ID:2qZnXakd0
>>463
春厨乙
467名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 18:19:14 ID:4Wor134a0
>>457
素直になれない恋する乙女モード全開な朋美に胸キュン(死語
それにしてもこの二人ってことあるごとに墓穴を掘りまくってるような気が………
468半分の太陽、二つの月8:2005/04/17(日) 23:19:47 ID:N+TUJHCaO
あれから何だか気まずくなって、その日の夜は、コタツで寝た。
学校でも無視に撤した。
そして放課後。春原の部屋で荷物をまとめた。
「岡崎、何してんの?」
「今日までお世話になりました」
私は皮肉めいた口調で春原にそう告げた。
「え、何言ってるか解らないんだけど」
「別に解らなくていいわよ。あんたアホだし。じゃあね」
私はそれだけ言うと、荷物を持って春原の部屋を後にした。
「待ってよ岡崎っ」
聞こえない。
ずっと、友達として線引きをしていたらこんな事にはならなかったのかも。
まぁ、責任は春原に迫った私にある。でも、認めたくはなかった。
寮を出て考える。さぁ、次は何処に行こう。
…行く宛てなど、無かった。
「春原の馬鹿…」
家にはまだ帰りたくなかったけど、春原のそばにいるのはもっと辛い。
あんなアホ、何で好きなのか自分でも解らなかった。
ガラーーーーンッ!
「きゃっ!」
考え事をしてると突然目の前に何か落ちてきた。
よく見るとスパナだ。
「悪い!大丈夫か?」
女の電気工が、慌てて降りてきた。
「大丈夫だけど、まさか素人じゃないわよね?」
「愛で街を照らす女といえば解るかな?」
全然解りません。
「とりあえず、こういう者だ」
謎の電気工の女性はヘルメットを脱ぎ、私に名刺を差し出した。
「芳野祐香?どこかで聞いたような…」
「そう、愛で街を照らす女と人は呼ぶ」
469半分の太陽、二つの月8:2005/04/17(日) 23:21:03 ID:N+TUJHCaO
絶世の美女だが、ちょっと変な人だった。
「そこの夢見る少女…」
「岡崎朋美です」
「じゃあ、夢見る少女・岡崎でいい?」
「…普通に岡崎にして下さい」
訂正。ちょっとではなく、凄く変な人だ。
「岡崎、これから時間ある?」
「ありますけど」
「じゃあ、これで今日は終わりだから待ってて」
「はぁ…」
何だか掴み所の無い人だ。
でも、彼女が仕事をしている姿はかっこよかった。
「お待たせ、家出少女」
「えっ」
どうして解ったのだろう。
「何があった?」
「う…」
「別に言えないならいい…ただね、どんなに辛くても偽りの愛は求めちゃいけない」
「はぁ…」
「まぁ、とりあえず乗りなさい」
初対面の人に車に乗るように促された。が、不思議と不信感はなかった。
「はい」
私は、彼女のトラックの助手席に座った。
「ユウカさん…」
「芳野でいい」
「芳野さん、どうして私を車に乗せたんですか」
「絶望に満ちた顔をしていたから」
抽象的な人だ。
470半分の太陽、二つの月8:2005/04/17(日) 23:22:17 ID:N+TUJHCaO
「私のよく知ってる人と同じ表情をしていたんだ。夢に挫折して、自暴自棄になって、最後には薬をやって身体を売って…そんな馬鹿な女に」
「……」
私は、そんなにひどい顔をしていたのだろうか。
トラックが停まる。
「戻りました」
芳野さんが事務所らしき場所に入っていく。
はっきりとは解らないが、中に居るのは全員女性のように見えた。
「お待たせ。行く宛てが無いんだろう?」
芳野さんは再びトラックに乗りこんだ。
「はい…」
「今は反発してもいい。いつか解りあえれば」
そう言うと、ポケットから携帯を取り出して、どこかにかけているみたいだ。
「あ、もしもし、公太郎さん?そちらに私の後輩を連れていってもいい?……え?あぁ、あなたの弟と同い年だと思う。女の子だけど…あぁ…うん…有難う…」
ピッ。
電話を切って私を見る。
「私の婚約者の家だけど泊まっていいそうだから」
「えっ、ちょっと待って下さい!いきなり悪いですよ!それに後輩って?」
「その制服を着てるって事は私の後輩だ。私もそこの高校だったから」
「そうだったんですか…じゃなくて!突然私が行ったら迷惑ですよっ」
「大丈夫だ。伊吹公太郎先生って3年前まであんたの学校の教師やってた人だからな」
471半分の太陽、二つの月8:2005/04/17(日) 23:23:31 ID:N+TUJHCaO
「それなら私はその人と面識ありませんよ」
言いながら、古河くんならあるんだろうか、とふと思った。
「彼の弟さん、あんたと同い年なんだけど植物状態なんだよ」
「えっ…」
「だから、迷惑だと思うならその子が目を覚ましたら友達になってあげれば、それが岡崎からの愛の贈り物になる」
「でも…」
「女の子の野宿は危険だ。不安なら私も一緒に泊まるが」
なんて、いい人なんだろう。素直にそう思った。
何だか、凄く暖かかった。
「有難うございます…」
「そう、夢見る少女はそれでいい」
程なくして、トラックは一件の家の前に停まった。
「祐ちゃん、いらっしゃい。岡崎さんも、初めまして」
花壇に水をやっている男性が笑いかける。
「突然ごめん、公太郎さん」
「えっ、この人が公太郎さん…?」
話から判断して30代は過ぎていると思ったが、公太郎さんはかなりの童顔だった。
春原もかなり童顔だけど。そう考えてから私はかぶりを振る。
男でもいいなんてあんな奴…!
「どうかしましたか?」
「いえ、何でも…」
「実は岡崎さんのことは古河くんに聞いてます」
やっぱり面識があったらしい。
「自分の事を不良って言ってるけど、とても優しいって言ってましたよ」
あいつ、余計な事を…。
「ふぅくんが元気だったらお友達になれたかもしれませんね」
「弟さんですか?」
「はい、祐ちゃんからお話を聞いたみたいですね」
472半分の太陽、二つの月8:2005/04/17(日) 23:24:43 ID:N+TUJHCaO
結局、伊吹家に上がらせてもらった。
どうやら、弟さんの名前は風太郎と言うらしい。
変な彫刻を配り歩くセクハラ少年と同じ名前だ…。
結構珍しい名前だと思ったんだけど。
そう言えば風太郎の苗字ってなんなのかしら?今度聞いてみよう。
「それにしても、古河くんの言うとおりの人ですね」
「そうですか…?」
優しいのかな、私って…。
「夢見る少女・岡崎だからな」
「ユウカさん、その呼び名はやめて下さい」
「名前で呼ぶなぁっ!」
「どうしてですか?ユウカさん」
「いーやー!さぶいぼがーっ!」
芳野さんもからかい甲斐のあるおもしろい人だった。
春原ほどじゃないけど…。
…違う違う。春原は私なんかどうでもいいのよ。
そんな奴のことなんて考えちゃ駄目。
駄目なのに…。
473すのぷ〜作者:2005/04/17(日) 23:28:26 ID:N+TUJHCaO
あまり使われてないキャラを出してみました。
公太郎さんがハム太郎と呼ばれそうだ。

そして、春原をアホに書きすぎて申し訳ない。
春原に罪はない。俺が悪い。
474名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 23:31:56 ID:Bl37EZR80
おお、新展開。GJ!

そういや、反転芳野とか反転ハム子は初めて見た気がする。
475名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 23:32:03 ID:qoMO7WEg0
>473
いや、漏れはあなたのおかげで春原をちょっとだけ見直した。
…本当にちょっとだけだけど。
476名無しさんだよもん:2005/04/17(日) 23:57:11 ID:zDlKnjGU0
エロゲに出たら、処女信者連中から総スカン喰らうかコアなファンがつくかの
どっちかになりそうなヨカーン>反転芳野
477名無しさんだよもん:2005/04/18(月) 01:15:30 ID:nUajk5rL0
いいな祐香さん。
惚れそうだ。
478名無しさんだよもん:2005/04/18(月) 18:03:09 ID:vNVyUk2mO
>>473
とりあえず、ハム太郎に気づかせてくれて、感謝
479そんな ◆VanagaUkNI :2005/04/18(月) 19:47:20 ID:7d1ROTwk0
皆さん関心無いと思いますが
反転久瀬本入稿しました
レヴォでお待ちしてます
480名無しさんだよもん:2005/04/18(月) 20:02:51 ID:1A6oYoOv0
【反転カノン過去編】
『相沢ゆう7さい』
××年8月5日
 なつやすみなので今日からおばさんの秋子さんのお家にあそびに来ました。
 秋子さんはやさしいし、お母さんとちがってごはんがおいしくてうれしいです。
 でも、いとこの雪弥はねてばっかりで、おひるまではちっともあそんでくれなくてつま
らないです。
 だから今日は一人であそびにいきました。

 てきとうに歩いていたらちょっとまよってしまって、むぎばたけに出てしまいました。
 そこでおなじ年くらいの男の子に会いました。名前はかわすみまいと君と言うそうです。
 いっしょになかよくあそびました。まいと君はかくれんぼがうまかったです。
 たのしかったのでまた明日もいっしょにあそぼうとゆびきりしました。

 いっぱいあそんで帰ったら雪弥はまだねていました。
 夕ごはんのときに、わたしが雪弥はさんねんねたろうだっていったら、雪弥はぷーっと
ふくれました。
 それでふぐみたいと言ったら、またふくれました。

 まいと君は雪弥とちがってかっこうよかったです。
 でもあまり話さなかったので、男の子をあかるくするものってなんだろうってはなした
ら、雪弥がうさみみのカチューシャを出してきました。
 男の子なにのなんでそんなものをもっていたのかよくわかりません。
 雪弥ってやっぱりへんです。
481名無しさんだよもん:2005/04/18(月) 20:03:40 ID:1A6oYoOv0
『相沢ゆう9さい』
×○年8月12日
 今日はけがをしたキツネの子供を拾いました。
 バカ雪弥は動物のあつかいが下手だから、このことはないしょにしておきます。
 キツネはとってもかわいいです。おしっこをかけられたので見てみたら、小さいおちん
ちんが付いていて、おすでした。
 
×○年8月25日
 キツネのけがはほとんど良くなりったので、今は大体キツネとあそんでいます。
 雪弥はいつもねてばっかりだからです。
 今日は雪弥からかりたマンガをよんでやったり、沢渡誠せんぱいの話をしました。
 マンガは「こいはとうとつ」っていう少女マンガでした。やっぱり雪弥って変です。


『相沢ゆう10さい』
×○年12月26日 
 今日も雪弥は起きてこないので、一人で商店街に行きました。
 秋子さんが買物をするときはにっこりと笑うのよって言っていたので、その通りにした
らたい焼き屋のおじさんが一匹おまけしてくれました。
 これがいわゆる女の武器なんだと思いました。

 家に帰ったら雪弥がわたしのたい焼きをとりました。雪弥はこのごろいじわるです。
 秋子さんは「あらあら仲良しさんねえ」と笑っていましましたが、ぜんぜん仲良しじゃ
ないと思います。
482名無しさんだよもん:2005/04/18(月) 20:04:25 ID:1A6oYoOv0
×○年12月27日
 今日は商店街で小さい男の子と会いました。名前は月宮歩ちゃんです。
 道を歩いていたらだれかが後からスカートを引っ張るので後ろを見たら、1年生くらい
の小さい女の子が泣いていました。 
 わたしはもうお姉さんなので、自分より小さい子には親切にしないといけないと思って、
たい焼きを買ってあげてお話ししました。
 そうしたら女の子じゃなくて男の子でした。
 お母さんがいなくなっちゃったと泣いていたので、かわいそうだからお姉さんになって
あげようと思いました。

 帰ってきたら雪弥にスカートをまくられそうになりました。でも雪弥はとろいので失敗
してこけました。ざまあみろです。

 夕ご飯の時に歩ちゃんの話をしたらなぜか雪弥につねられました。それであっかんべーを
したら、雪弥はまたふぐみたいにふくれていました。
 わたしは同級生くらいの男の子は雪弥みたいにエッチでいじわるなので嫌いです。
 やっぱり沢渡せんぱいみたいなかっこう良いお兄さんや、歩ちゃんみたいなかわいい弟
の方がぜんぜんいいです。
 秋子さんは「ゆうちゃんが可愛いから虐められるのよ」と言いましたが、それならわた
しはかわいくなくていいです。

×○年12月28日
 めずらしく雪弥といっしょに出掛けました。秋子さんのお使いです。
 雪弥は男女びょうどうだと言って、わたしにかばんを持たせました。
 雪弥はふぇみにすとじゃないです。
 そう言ったら、ゆうの晩ご飯は全部べにしょうがっておどかしました。
 こういうのはきょうはくって言うんだと思います。
 やぬしのむすこのけんげんでずるいです。
 くやしいので、ちゃんとりょうりが出来るようになって、いつか雪弥を見返してやりま
す。でも雪弥にはわたしのりょうりは絶対に食べさせてあげません。
483名無しさんだよもん:2005/04/18(月) 20:05:22 ID:1A6oYoOv0
×△年1月4日
 明日はお家に帰る日です。雪弥や歩ちゃんともお別れです。
 いじわるなバカ雪弥と会わないのはせいせいしますが、歩ちゃんは一人で大丈夫なのか
とっても心配です。
 きっとまた会おうねの約束と、わたしの代りだと思ってがんばってと言う気持ちで、歩
ちゃんが強い男の子になれるように赤いバンダナをプレゼントすることにしました。
 明日が来てほしいような、来ない方がよいようなふくざつな気持ちです。
484名無しさんだよもん:2005/04/18(月) 21:41:41 ID:/OdOz0Gl0
>>482
>雪弥は男女びょうどうだと言って、わたしにかばんを持たせました。
>雪弥はふぇみにすとじゃないです。
>そう言ったら、ゆうの晩ご飯は全部べにしょうがっておどかしました。
>こういうのはきょうはくって言うんだと思います。

反転してもタカリ魔かよw
485名無しさんだよもん:2005/04/18(月) 23:59:56 ID:3U6nnyPP0
ゆう的に雪弥の評価がストップ安の気配w

>>479
しっかり関心ありますよー。
当日ヒマ取れるようだったら行ってみたいなと。
486名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 00:08:15 ID:NrKKlvfR0
フェミニズムって男女同権運動のことじゃなかったのか…?
女性を優遇しない=フェミニストじゃないって言うのは間違いかと思うのだが…。
487名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 00:18:35 ID:Yp41ZduB0
>>486

つっこんでやるな。相手は七歳児だ。
488名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 00:30:02 ID:mp7L30KI0
日本においてはフェミニスト=女の子に優しい男の意味。
戦闘的男女同権論者はまた別の存在
489名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 02:18:07 ID:LGoecujT0
「ふぇみにずむ」「じぇんだーふりー」なる言葉を月弥から教えられ、
なんかちょっぴり遠い目になる蝉枝

ところで、この二人が混浴しても色気とは異なる雰囲気になりそうだな。
490名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 09:22:13 ID:/ax6pOlG0
雪弥があまりに可哀想過ぎる・・・orz
491名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 16:32:05 ID:Up6RHuHl0
雪弥なら評価のストップ安なんて簡単に更新してしまいそうな予感。
でも、本編開始時の初期値が低いほど、ギャップを見せつけたときの好感度上昇が大きくなる・・・かも。

・・・再開後も子供っぽい態度で呆れられ続けて、舞人や祐理さんの当て馬扱いに・・・
というのが自分の中の雪弥像なんだが・・・ゴメン、雪弥に惚れるゆうって想像出来なかった。
492名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 16:32:17 ID:TMqW0wG70
そうか? 俺は名雪と同じく殺意を感じるんだが
493名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 19:12:17 ID:EYM0diC+0
なんか……ここまで良い所の見当たらない反転キャラってはじめて見る気がするんだが(汗)
494名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 19:20:24 ID:GXkVKMvG0
ネタなのか、アンチなのか、微妙なとこだな
495名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 19:31:35 ID:MChCdZPa0
いじられキャラなんじゃ?
雪弥は不幸でこそ雪弥かと
496名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 20:29:22 ID:/ax6pOlG0
>>494
正直悪意を感じる。
497名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 20:36:04 ID:1n3W2b4w0
久々に再会したら、ゆうもそろそろお年頃で沢渡先輩のこととかあって色気づいている。
それであせった雪弥だが、自分の気持ちがなんなのかわかっていないし、
当然ゆうに気持ちを伝えることなど出来るはずもない。
結果的に気になる子にちょっかいを出すと言うありがちな行動に出た。
しかし生来の不器用もあって常に逆効果。
ゆうの方も、雪弥の気持ちを理解し許してやれる包容力があるほど大人ではない。
もっとも本気で嫌っているわけでもないが。って感じか?
今後7年の冷却期間が吉とでるか凶とでるか?
個人的には多分雪弥は報われないだろうなって思うけど……。
ゆうは歩のことは単なる母性本能的保護感情だと思っているが、本当はどうだろう?
498名無しさんだよもん:2005/04/20(水) 02:37:45 ID:O7JEutXE0
雪弥のイメージってちょっと抜けてるというかぼへーっとしてるって感じだから
子供の頃も意地悪とかしないんじゃないかな
反転名雪だしね
だから>>482-483って違和感バリバリ
499名無しさんだよもん:2005/04/20(水) 04:16:15 ID:pgxZLfeb0
エッチでいじわるって感じではないな。バカはまぁ…ゆうひどいなw
ゆうからすれば鈍くてトロい奴だろう。やきもちもあんまり焼かなさそう
かばん持たせるのも、原作では恋人っぽく振舞うのが目的だと思うので、雪弥の場合はむしろゆうのかばん奪い取りそう。
で、ゆうは意味がわからず「なにするのよっ」と。
500名無しさんだよもん:2005/04/20(水) 19:59:50 ID:HmYLjTmg0
【反転カノン過去編:男の子サイド】
『川澄舞人7歳』
××年8月5日
 今日はお友達が出来てうれしかった。あいざわゆうと言う女の子だ。
 ゆうはぼくをこわがらずにたのしくあそんでくれた。こんな子ははじめてだ。
 これからもいっしょにあそびたいな。ぜったいにずーっといっしょにあそびたいな。

『水瀬雪弥6歳』
××年8月5日
 いとこのゆうが来るので早くおきようとおもって早くふとんにはいったのに、なぜだか
ねむれなかったんだよ。
 それでおきるのがおそくなって、めがさめたらゆうは一人であそびにでてしまっていて、
つまらなかったからもう一度ねなおしたんだよ。
 たくさんおひるねして、おきたらゆうがかえってきていたよ。
 ゆうごはんのとき、ゆうがあたらしくできたともだちのはなしをしていて、「男の子を
あかるくするほうほうがないかな」って言っていたから、ようちえんのおゆうぎかいのと
きにつかったうさみみのカチューシャをわたしたらへんなかおをしたよ。なんでだろう?

『キツネ?歳』
けがをした日(×○年8月12日)
 けがをしてこまっていたら、にんげんのおんなのこにつかまってすごくこわかった。
 へんなところにつれていかれて、けがをしたところにへんなものをぬられたり、なにか
であしをぐるぐるまきにされた。
 でもなんだかけががあまりいたくなくなったし、おかあさんのおっぱいみたいなあじの
する、なつかしくておいしいしろいみずもくれた。
 ぼくをいじめるつもりじゃなかったみたいだ。

けがをしてから2かいおひさまがのぼった日(×○年8月14日)
 おんなのこのなまえはゆうというみたいだ。
 おいしいたべものもくれるし、しんせつでおかあさんみたいだよ。
501名無しさんだよもん:2005/04/20(水) 20:00:50 ID:HmYLjTmg0
あれからんなんどかおひさまがのぼった日(×○年8月25日)
 このごろゆうはほとんどいつもぼくとあそんでくれる。
 こいはとうとつという、えのかいてあるぴらぴらをたばねたものをみせながらはなしか
けてくれたり、さわたりまことというひとのおはなしをしてくれた。
 ゆうはさわたりまことがすきなんだろうか?
 ぼくのこととどっちがすきかな?ぼくはゆうがだいすきだ。ずっといっしょにいたいよ。
 よくわからないけど、にんげんはけっこんというものをするとずっといっしょにられる
みたいだ。それならぼくはゆうとけっこんしたいよ。

『水瀬雪弥9歳』
×○年8月25日
 ゆうは最近なにかぼくにかくしているみたいだよ。
 このごろはあまりあそんでくれないしつまらないよ。どうしたらゆうともっと仲良くな
れるんだろう?
 ゆうが家にいるとなかなかねむれなくて、だから昼間はいねむりしてしまうんだよ。そ
れでゆうはぼくのことをねぼすけだって思っているみたいだよ。いやだなあ。

『月宮あゆみ9歳』
×○年12月27日
 商店街で相沢ゆうちゃんと言う女の子にあった。
 ないているボクをなぐさめてくれて、たい焼きもくれた。
 ゆうちゃんのくれたたい焼きは、お母さんがいなくなってから食べたもので一番おいし
かった。またゆうちゃんとたい焼きを食べたいよ。

『水瀬雪弥10歳』
×○年12月27日
 今日もゆうは一人であそびにいっちゃったんだよ。ゆうは冷たいよ。
 それでなんかむしゃくして、帰ってきたゆうのスカートをまくろうとしたら、すべって
転けちゃったんだよ。
 夕ご飯の時、ゆうは今日友達になった男の子の話をしていた。
 なぜかむしゃくしてゆうをつねったら、あかんべーをされたよ。よけいはらが立ったよ。
502名無しさんだよもん:2005/04/20(水) 20:01:33 ID:HmYLjTmg0
×○年12月28日
 お母さんのお使いでひさしぶりにゆうと一緒に商店街にいったんだよ。
 かばんを持ってあげるつもりだったけど、なんかはずかしくてすなおに言えなかったん
だよ。気が付いたらゆうにかばんを持たせていたよ。
 それでゆうが文句を言うからなんだか言い合いになったんだよ。
 どうしてこうなっちゃうんだろう?

×△年1月4日
 最近ゆうと喧嘩ばっかりだよ。明日はお別れなのに。
 そうだ、お母さんが女の子は贈り物が好きだって言っていたから、明日はなにかプレゼ
ントして仲直りしよう。でもおこづかいはあまり残ってないし、なにがいいんだろう?

『月宮歩9歳』
×△年1月4日
 ゆうちゃんと仲良くあそんで楽しいけど、ゆうちゃんはいつもお姉さんぶっているんだ。
 明日は最後だから、お気に入りの高い木に登って男らしいところを見せるんだ。
 そうしたらゆうちゃんもボクをそんけいしてくれるかな?
503名無しさんだよもん:2005/04/20(水) 20:02:26 ID:HmYLjTmg0
【反転カノン過去編:番外】
『相沢ゆう8歳』
×◎年8月7日
 甘くないジャムが……

×◎年8月8日
 昨日ことが全然思い出せません。なんで日記にあんなことを書いたのかもわかりません。
 どうしてか秋子さんに聞いてはいけないような気がするし、雪弥は起きてこないのでど
うしようもないです。

 しょうがないのでまた商店がいに行きました。そうしたら知らない明るいかんじの女の
子がしたしそうに話しかけてきたので、「あなたはだれ?」って聞きました。
 そうしたら突然、「忘れられてる。めいやくが、もうえいえんのめいやくが」ってわけのわか
らないことを言って、はしりさって行きました。
 なんだかぜんぜんわけがわかりませんでした。

 ほかにもふきげんそうなお兄さんと、いもうとらしいビクビクしている女の子や、ちょ
っときつそうな男の子と、お兄ちゃんの後を付いて行っているかんじの夏なのに青白いか
おの男の子の兄弟も、わたしのしりあいみたいに話しかけてきました。
 でもわたしはしらない子たちです。昨日はなにがあったのかわかりません?
504名無しさんだよもん:2005/04/20(水) 22:17:34 ID:mpfLMbtc0
>『キツネ?歳』
なんかアルジャーノン思い出しちまった・・・
(まあ、そもそも真琴のネタ元の一つなんだろうけど)


あと甘くないジャムやめて甘くないジャム
505名無しさんだよもん:2005/04/21(木) 00:24:14 ID:WogyoeRt0
女性ならともかく男性の作った謎のジャムは怖いのでやめてください…。
506名無しさんだよもん:2005/04/21(木) 11:28:56 ID:YXeR4e7B0
>>505
なぜ、女性なら「ともかく」なのだ?
507名無しさんだよもん:2005/04/21(木) 13:00:37 ID:+UPwc0vR0
>>506
ジャムは白いんです…
濁ってるんです…
ねばねば白濁してるんです…
508名無しさんだよもん:2005/04/21(木) 18:44:52 ID:1bcIfr6C0
どうせ反転させるなら
ジャムの性質も反転させちゃえよ
509名無しさんだよもん:2005/04/21(木) 19:19:01 ID:8mp2ufgb0
逆転ホームラン!!

性格も反転させたらええんや!!
510名無しさんだよもん:2005/04/21(木) 20:45:14 ID:K+yKKFgt0
>>508
ジャムの性質を反転って、至高の味のジャム?
511名無しさんだよもん:2005/04/21(木) 20:59:32 ID:RFKkYkGl0
究極と至高で戦うのか?
これならまだ救いがあるな。
512名無しさんだよもん:2005/04/21(木) 21:52:55 ID:YXeR4e7B0
どっちにしても
謎ジャムキモイ
513名無しさんだよもん:2005/04/21(木) 22:03:33 ID:nEmWFDxK0
>>500-503
えいえんのめいやくワロタ
雪弥は言動が裏目裏目に出るタイプだったのか

ところで、「ふきげんそうなお兄さんと、いもうとらしいビクビクしている女の子」って誰だ?
514名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 00:00:31 ID:ZYxKNPKi0
>>513
佐祐理さんとその弟のことかと。
反転だと、妹と遊んであげたいけど、
母親の言付けで妹を立派なレディにするべく、
自身を抑えるお兄さんですね。
515名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 01:03:05 ID:XK2xgvcd0
反転した場合は本人が跡取りなんだから、
各種教育で忙しく遊んであげられない&
妹と兄の立場ではなく上下関係のある接し方しか許されない、って感じでは。
516名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 11:55:26 ID:9d4KEuI20
そんなことより
貴子の話マダー?
517名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 12:06:51 ID:gow8PURm0
何やっても裏目に出る雪弥萌え。
518名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 13:55:50 ID:nVyZbKKp0
料理の腕前まで反転した柏木鶴丸・・・

何その完璧超人系
519名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 17:59:17 ID:oiqAcH7V0
>>518
性別・料理の腕前とそれ以外全部も反転すると料理以外は人格容姿その他ダメダメになるなw
520名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 17:59:48 ID:oiqAcH7V0
あ、人格は反転したほうがいいのか
521名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 19:39:03 ID:aJZUEMuh0
人格反転した陽子→クールでヘタレじゃない
人格反転した朋美→クールじゃなくてヘタレ
522名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 20:43:45 ID:nTex646A0
>>521
つまり、
人格反転した陽子≒朋美
人格反転した朋美≒陽子

ということでFA?(w


しかしあまり設定の細かいところまで反転させちゃうと、そもそも誰だかわからなくなる罠。
やりすぎは禁物かと。
523名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 21:39:26 ID:tOSZESI40
ただでさえキャラクターの根幹をなす「性別」を反転させてるわけだからなぁ。
まあハンテンダケは使用上の注意をよく読んでってとこですか。


……というか鶴丸さんはただでさえいろいろとアレなのであまり苛めないであげて下さい。
いや、物語の都合上不幸になりがちなのはまあ仕方のないことですよ?
524鬱カノン:2005/04/22(金) 23:10:55 ID:X4HGeJ+v0
『欝カノン』
 町工場を経営していた父が商社の不正を漏らしてしまったため、干されて会社は倒産、
わたしは夜逃げするように故郷を離れ、一人北の街にある叔母さん(母の妹)の家に預け
られることになった。名前も母方の姓の相沢に変えてね。
 子供の頃はよく遊びに来ていたのだけれど、この街にはなにか嫌な思いがあって、ここに
来るのは7年ぶりだ。

 方向音痴のけがあるわたしは二三回迷いはしたけど、まあなんとか無事に水瀬家にたど
り着いた。それにしても寒い街ね。気に入らないわ。
 厄介者が押し掛けたにしては、叔母の秋子さんはそれなりに歓迎してくれた。
 けど、この家には同い年の従兄弟、確か名前は雪弥だったわね、がいたはずなんだけど。
 まあ居候としては、家庭の内情をあれこれ聞くのははばかられるわね。

 そう思っていたら背後にあるドアの方から視線を感じる。それで振り向いたら、ひょい
と顔を引っ込めた。今のが雪弥?
「隠してもしょうがないから言っておくわね。雪弥はね、優しすぎるの。それで中学校で
虐めにあってずっと登校拒否なのよ」
「そうですか」
 まあそうとしか答えようがない。そう言えば昔から要領悪い子だったわね。確かにあの
まま大きくなったら虐められるかも。
「今日はゆうちゃんのことが気になって降りてきてみたいだけど、昼間はほとんど部屋か
ら出てこないから、まあ余り気にしくなくていいわ」
「わかりました」
 なんだかここの家も問題だらけなんだ。うちの一族って要領悪いんだろうか?

 翌日、居候としては早起きして秋子さんのお手伝いをしようとしたけど、秋子さんの姿は見
えず、朝食の準備がちゃんとしてあって、食卓にはメモが置いてあった。
 それによると、今日はたまたま仕事で早くでなければいけないってことだそうだ。
  わたし5時過ぎに起きたんだけど、秋子さんっていつ起きたの?
525鬱カノン:2005/04/22(金) 23:12:28 ID:X4HGeJ+v0
 秋子さんが出掛けてしまい、雪弥と二人っきりか。気まずいなあ。でもまあ、あの子は
部屋から出てこないだろう、とりあえず食事を済ませるか。
 朝食を食べて洗い物をしていたら、いつの間にか背後に誰かが立っていた。なんだろう
と振り向いた途端に床に押し倒された。
「ちょっとなにするの?やめてよ」
「うー、うー」
 なに、もしかしてまともにしゃべれないの?わたしにのしかかっているのは、いわゆる
オタクっぽいデブで眼鏡の少年だけどどこか見覚えがある。こいつ雪弥だ。
 雪弥は身長は175くらい有るけど、体重の方は軽く100キロ超えてるみたい、滅茶
苦茶重い。155aでやせてるわたしじゃあ払いのけるなんて無理だ。

 バリッ!雪弥のやつ、乱暴にわたしの服を剥がそうとするから、ボタンがはじけ飛んだ。
 そうかこいつ、わたしのからだが目当てなんだ。そうだよね、そんなうまい話あるわけ
ないわね。わたしはきっとヒッキーの雪弥の性欲処理用にこの家に引き取られたんだ。
 しょうがないよね食べさせてもらっただけじゃなく高校にも行かせてもらえるんだも
ん、この程度は我慢しなきゃあね。けどさあ。

「ちょっと、乱暴は止めてよね。服が破れちゃうでしょう。自分で脱ぐから止めて」
「うー」
 まあこっちの言うことはわかるらしい、わたしののしかかったままだけど一応雪弥は手
をとめてくれた。
 この体勢じゃあ脱ぎにくいけど、しょうがないからどうにかこうにか服を脱いでいく。

「うーうーうー」
 わたしが裸になると、雪弥は嬉しそうにわたしの胸に顔を擦りつけてくる。正直気持ち
悪いだけだけど、どうせ汚れきった体だし、学費と生活費だと思えばんなてことない。
 工場を救うために商社のおやじどもに好きかってされたんだから。今更一人増えても関
係ない。けど、こいつ本当に気持ち悪い、こんなのと血縁関係が有るだなんて願い下げだ。
本当はもう男なんかと一切関わりたくないけど。 
526鬱カノン:2005/04/22(金) 23:13:49 ID:X4HGeJ+v0
 胸中雪弥の唾液でベトベトにされたけど、雪弥はわたしの控えめな胸には直ぐに飽きた
ようだ。ゴソゴソとズボンとパンツを引き下ろして、いきなりズブリとわたしの秘裂に突
っ込んできた。
 あんたねえ濡らすくらいはしなさいよね。まあ言うだけ無駄か。それに短小だから大し
て痛くもないし。

「うーうーうーうっ」
 雪弥はその後しばらく好き勝手にわたしを蹂躙して、自分勝手に精を放つと黙って立ち
上がり部屋を出ていった。
 こんなこと、今までのことを考えたらなんでもない。でもやっぱり涙が出た。

 こんなので妊娠したら最悪だけど、わたしはもう子供なんか作れない。本当は不幸なこ
となんだろうけど、今の境遇なら幸せなことなのかもしれない。
 そう商社のオヤジ達も避妊なんかしてくれなかった。そして当然の如く妊娠したんだけ
ど、わたしはやられ損で工場は援助してもらえなかった。
 それで一家心中、わたしだけが命を取り留めた。だけどその時子供は死んでしまい、わ
たしは収容先の病院で、もう妊娠できないって宣告されたわけ。最低の人生ね。

 翌日、今日は初登校だ。別に何と言うこともなく授業は終わったけど、帰り道にで委員
長に声をかけられて公園に連れ込まれた。
「どういう御用かしら美坂君?」
「君さあ、あの水瀬の従姉妹なんだろう。それに一家心中の生き残り。それをぼくがしゃ
べったらどうなるかな?ただでさえ転校生って浮いてるのに、ますます君の立場が悪くな
るんじゃないかな」
 今更孤立したって平気だけど、面倒は早く澄ませたいわね。
「で、なにがそっちの要求なの?」
「話が早いね。要求は君の体だよ」
「あなた、結構もてそうなタイプだと思ったんだけど。ひょっとしてわたしみたいな貧相
なのがお好みなの?」
「いや、君の言うとおりぼく自身は女に子に不自由はしていないよ。君に相手をして欲し
いのはぼくの弟さ」
527鬱カノン:2005/04/22(金) 23:14:53 ID:X4HGeJ+v0
「なに、可愛い弟の筆下ろしでもさせようってわけ?わたしは別にかまわないけど、わた
しって汚れきってるよ。それでも良いの?」
「良いんだよ。あいつはもう長くないんだ、せめて死ぬ前に童貞だけは卒業させてやりた
いんだよ。相手は後腐れがない方がよいしね」
「ふーん、まあそっちが良ければわたしはかまわないわ。少なくとも雪弥の相手をするよりは人助けだし」
 結構整った顔立ちの美坂の弟だから多分それなりに可愛いんだろう。少なくともキモオ
タ(って言うのよね確か)の雪弥よりはましでしょう。

「そうかじゃあ早速頼む。ぼくに付いてきてくれ」
「わかったわ。ただ、一つだけ言ってだけ良いかしら」
「かまわないよ」
「あなたって、弟思いかもしれないけど、陰険で最低のゲスね」
「誉め言葉と受け取っておくよ」
「そう」
 あーあ、確信犯ってのはどうしようも無いわね。

 美坂に連れて行かれたのはごく普通の民家、表札から言ってこいつの家らしい。
「弟、紫苑はもうどうせ助からないから自宅療養なんだ。あいつほとんど学校にも行けな
くてさ。だから、水瀬みたいに通える学校に行かないやつは、許せないんだよ」
 そう言ったときだけ、美坂は感情をむき出しにした。まあ雪弥はたしかに人間終わって
ると思う。けど、昔のわたしならともかく、今のわたしにはなんの感情もわかない。

「ねえ、ご託は良いわ、さっさと済ませましょう」
 結局わたしにとって、これは単なる取引だからね。
「そうか、まあ君には関係ないな。わかってると思うけど両親は留守だから」
「あっそう、で君はどうするの?見物する?それとも3Pがお好み?わたしはどうでもか
まわないわよ」
 そう、オヤジ達にもっと酷いことされたからなんでも平気。
「残念ながらそう言う趣味はない。ぼくは念のために下で両親の帰りを見張っているから。
二階でことを済ましてくれ」
「そう、了承」
528鬱カノン:2005/04/22(金) 23:16:06 ID:X4HGeJ+v0
 家に入って美坂に紹介された紫苑は確かにやつれていたけど、そんな今すぐに死にそう
な状態には見えなかった。まあ美坂の話が嘘でも別にかまわないけど。
 けどこの紫苑って子、すごく肌が白い、こっちが劣等感抱きそうななんて言うか夢幻的
な美少年、セックスなんて大嫌いだけど、どうせ相手をするならせめて、ひひおやじやブ
サイクよりは美少年の方がいいわね。

「紫苑君初めまして、わたしはお兄さんの級友の相沢ゆう」
「あっどうも、美坂紫苑です。よろしくお願いします」
「えっとまあ時間がもったいないから早速しましょうか」
「はい」
「えっと、わたしが自分で脱いだ方がよいかな?それとも脱がせたい?」
「あの、下着姿になって下さい。そこからは自分で脱がせたいです」
「いいわよ。君は妙な遠慮をせずにはっきりしていて良いわね」
「どうせぼくにはもう時間がないですから、遠慮してもしょうがないです」
「そう」

「さあ下着姿になったわよ」
 別にこんな予定はなかったから、ごく普通の下着だ。
「ゆうさんはスリムですね」
「ふふっ、はっきりガリだって言っても良いのよ」
「ぼく、グラマータイプは苦手で」
 まあこの子のイメージだとそうかも。
 
 その後わたしのブラに手をかけた紫苑君だけど、上手くホックがはずせないみたい。
「手伝おうか?」
「いいえ、自分でやりたいんです。あっとれた」
「はいよくできました」
「子供扱いはやめて下さい」
「ふふっ、後免」
529名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 23:27:17 ID:nGKKEOuv0
リアルタイム、乙
鬱は良い…心が洗われる
でもこの設定ならもっと光の当たらない作品で冒険して欲しかった
530名無しさんだよもん:2005/04/22(金) 23:29:41 ID:nTex646A0
>鬱カノン
いくらなんでも凄惨すぎるわあぁぁぁぁ!
朱鷺乃の比じゃないキャラになってるゆう(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル  
531名無しさんだよもん:2005/04/23(土) 04:24:48 ID:IxN4wZG40
雪の字がちょっとアレだけど、GJ.
欝は良いね。
あと方向性が間違ってる美坂くんの家族愛が超GJ。
532名無しさんだよもん:2005/04/23(土) 09:25:19 ID:k2q5++Q30
毎日家主の息子にやられるのがいいかげんキモくて耐えがたくなったり、
家に居るのが鬱陶しくて学校に居る時間が長くなったり、
少なくとも見映えのする美坂くんとそれなりにアレでコレな感じになったり、
その流れでしばしば外泊するようになったり
その事実をしって怒り狂った名雪男が美坂くんに襲い掛かったり
「勇気を出して」(プ外へでた息子に秋子さんが喜んで見せたり

したりしないかなぁ……
533名無しさんだよもん:2005/04/23(土) 11:28:00 ID:voIFPsUa0
Kanonは飽田
TH2反転キボンヌ
534名無しさんだよもん:2005/04/23(土) 15:35:30 ID:vpDysJnP0
TH2反転は鬼門。誰がタマ兄など見たいものかよ!
535名無しさんだよもん:2005/04/23(土) 16:20:13 ID:lJncUYuC0
>>534
まあ俺も
( ゚∀゚)o彡゜ タマ姉!タマ姉!
なんでタマ兄を見ると複雑な気持ちになるが、逆の発想で逝こう。

雄二のみ反転で向坂姉妹丼
536名無しさんだよもん:2005/04/23(土) 16:35:54 ID:JhyAU8Ei0
>>534
つ[貴子たんメイド編]
537鬱カノン:2005/04/23(土) 17:03:23 ID:AuOouuxp0
「ところでゆうさん、さっきっから気になってたんですけど」
「なに?」
「どうして体中にアザがあるんですか?」
「これっ?家庭の事情でひひおやじを相手にしなきゃ成らなかったのよ」
 まあ隠してもしょうがないから正直に答える。いわゆるSMってやつね、縄とか鞭とか。
それでも有る程度日にちが経ってるから大概の傷は治ったんだけど、一人だけいたのよね
真性サディストのくそおやじが。プレイ用のやつじゃなくて乗馬用の鞭を使うんだからた
まらないわよ。これは当分消えないと思う。

「こんな汚れた女だけど紫苑君はいいの」
「いいんですよ。ぼくの相手をしてくれるだけでぼくにとっては天使です」
「大げさね」
「ぼくは本気ですよ。それとゆうさん、ベッドの上に寝てもらえませんか」
「いいわよ」
 指示どおりベッドに横たわると、紫苑君はわたしのショーツに手をかけてそろそろと引
き下ろしていく。なんかこんな風に優しく扱われるのって初めてだから、くすぐったいっ
て言うか恥ずかしい。

 わたしを裸にすると紫苑君は、わたしの体を物珍しげに探査し始めた。どういうわけか
紫苑君にならそう言う風にもの扱いされても不快ではない。
 探査に飽きると紫苑君はいよいよ挿入をご希望、手で握って誘導してあげる。正直気持
ちよくはないんだけど、わたしを人間として扱ってくれているから、おもちゃ扱いの雪弥
とするよりは全然不快じゃない。
「ぼく、やっぱり下手くそでしたね」
 一度射精した後、紫苑君は寂しげにそう呟いた。後免ね反応が悪くて。
「まあ初めてだもん、もう一度頑張ればいいのよ」
 我ながら下手な慰め方だけど、他になんて言って良いやら。
538鬱カノン:2005/04/23(土) 17:04:08 ID:AuOouuxp0
 結局紫苑君とはその日二回した。感じる振りをしてあげた方が良いかなとも思ったけど、
紫苑君を騙すのはなぜか嫌だった。
 紫苑君とはそれっきりだ。多分もうこの世にいないんだろうな。きっと天国行きの紫苑
君とはもう会えないだろう、わたしやお兄さんは地獄行きだろうから。そう言えば雪弥は
天国行きかもね、あれで悪意だけはなさそうだから。って言うかもう少し悪意が有ればあ
そこまでには成らなかったかも。

 雪弥は相変わらず、秋子さんのいないときにわたしを弄ぶ。しばらく暮らしていたらわ
かったけんだけど、別に話せないわけではなくて、ただ言葉を発することが嫌であるだけ
らしい。だから滅多に口を開かないわけ。
 今は雪弥に好きにさせているけど、こいつと一生暮らす気なんかさらさらない。第一従兄
弟同士なんて気持ち悪いわ。だから高校を卒業したらこんな辛気くさいところにいつまでも
いるつもりはない。どこかに就職して部屋でも借りるつもり。その点間違っても子供が出来
たりしないのはありがたい。
 だけど、この計画は直ぐに破綻することになった。

 一ヶ月後、例によって雪弥に押し倒されていたら、忘れ物して帰ってきた秋子さんに見
つかった。わたしはこの状態は秋子さんの暗黙の了解があると思っていたけど、それはど
うやら大間違いだったようだ。
「この泥棒猫!」
 わたしは一度も見たことがない険しい表情の叔母に平手打ちされ、壁に叩きつけられた。
「引き取ってやった恩を仇で返して大事な雪弥を誘惑して、このこそ泥が。まったく、親
も親なら子も子ね」
 その言葉の前半は完全な誤解だし、後半はそっくりあんた達親子に帰してあげたいわね。
「うー、うー、うー」
 雪弥は不満げに叔母にしがみつく。まあおもちゃを取り上げられてむずがる子供ってと
ころか?わたしと雪弥の関係なんてその程度だ。
「なに雪弥、わたしだけじゃあ不満だって言うの?」
 わー最低、この親子そう言う関係だったんだ。わたしはそのまま水瀬家から放り出され
た。もう最悪。わたしは他人に興味がないから母子相姦に気が付かなかったわね。
539鬱カノン:2005/04/23(土) 17:04:54 ID:AuOouuxp0
 そんなわけで家からたき出されたんだけど、どうしようもう学校へも通えないし、高校
中退じゃあやっぱり風俗ででも働くしかないのかな?けどわたしまだ17だし、この容姿
じゃあ年を誤魔化すのも辛いか。どのみちこの街じゃあそんなお店もないしね。
 それで行き場が無くて所在なく公園で座ってたら、わたしの前に人影が。そりゃあそう
か、夜中に女の子が一人で公園にいれば変な男が寄ってくるのは当然か。ただ乱暴だけは
止めて欲しいな。

「ねえ君いくところがないの。それならぼくたちの所においでよ」
 一応親切そうな声だ、当然下心はあるだろう、まあ着いていった先でされるんだろうけ
ど、食事と寝床でも有れば別に良いか。そう思って顔を上げたら、目の前にいたのはわた
しおなじくらいの背丈の小学生?の男の子と、それより10センチは高い中学生くらいの
少年の二人組だった。
「ボク、月宮歩」
「沢渡誠」
「わたしは相沢ゆう。誘ってくれてありがとう」
 小学生が月宮歩で中学生が沢渡誠ね。

 歩に連れて行かれたのは森の中にある山小屋?だった。
 ここに来る途中で気が付いたんだけど、どうも誠は人見知りらしく、歩が二人のうちの
リーダーらしい。
 二人に食べ物を分けて貰い人心地、それからやった後で寝た。火の気はないけど、とり
あえず屋根のある場所で寝れるのはありがたいわね。
 こうしてわたし達三人の奇妙な共同生活が始まった。あとでわかったんだけど、歩はな
んとわたしと同い年だった。誠の方は記憶喪失だけど多分中学生くらいらしい。
 歩は商店街の人に受けがよいらしく残り物を貰ってくるし、誠は森の食べられるものを
探すのが天才的に上手い。そしてわたしは二人の性欲を満たしてやる。まあギブアンドテ
イクってやつね。
 お風呂がないのが残念ねって思っていたけど、近所の親切な風呂屋が残り湯を使わして
くれるんだそうだ。ホームレス?にしては文化的で悪くない。
540鬱カノン:2005/04/23(土) 17:05:25 ID:AuOouuxp0
 けどこの生活も長くは続かなかった。まず誠が壊れだした。だんだん退行していき、最
後には寝たきりになっていたんだけど、ちょっと目を離したすきに突然消えちゃった。多
分死ぬところ見られたくなくてどこかに行ったんだろうけど、まるで野生動物みたいだ。
 それからしばらくして歩もいなくなった。「捜し物が見つかったんだ」って言う謎の言
葉を残してね。

 その後わたしはなぜか土地の有力者倉田家に拾われて、住み込みで下働きをすることに
なった。倉田家は最近跡取り息子が悪い噂のあった友人と学校で変死して、それで不幸な
若者を救おうって気になったらしい。ほかにもわたしみたいなのが数人。つまり他人の不
幸がわたしの幸運か。世の中そんなもんだ。
 あと風の噂によると、叔母はあの後女の子を産んだらしい。誰の子かは想像が付くけど
それ以上は詮索したくない。きっと大きくなったら兄貴?のおもちゃだね、お気の毒さま
だけど、そんな環境に生まれたのが不運なだけ。

 それと、わたしを弄んだオヤジどもの会社が潰れた、その後なんか不祥事がボロボロ発
覚して何人かは逮捕されたし、他の何人かは自殺したらしい。
 あのサドオヤジに至っては家宅捜索したら、死体が数体出来たそうだ。どうやら街で拾
ってきた家出少女とかをやりすぎて殺したものらしいけど、当然殺人の疑いで逮捕されて、
有罪なら死刑ってことももあるらしい。殺されなかったわたしは運が良いんだろうか?
 結局わたしに関わった男はみんな不幸になって行くみたいだ。もしかしてわたしは疫病
神なのだろうか?
541鬱カノン:2005/04/23(土) 17:10:25 ID:AuOouuxp0
なんかTVドラマ板のファイトスレをみていたら思いついただけのもの。
>>529ただのゆうつながりですから。
>>530誰が一番悲惨でしょう?
>>531雪弥はほとんど不幸の道具ですから、単に家主息子の立場を利用するどら息子の
    方が良かったですか?
>>532ご希望に添えなくて申し訳ない。
542名無しさんだよもん:2005/04/23(土) 23:57:21 ID:voIFPsUa0
>>541
氏ね
543名無しさんだよもん:2005/04/24(日) 00:08:45 ID:PGbfnko40
まあこれはこれでありかもしれないと思う俺。


ところでいよいよレヴォの日なわけだが。俺は行けないけど。
休日出勤なんて嫌いだorz
544名無しさんだよもん:2005/04/24(日) 09:56:36 ID:WztmTzo30
>542
春原を見て落ち着いて来い。
俺はそうした
545名無しさんだよもん:2005/04/24(日) 20:09:05 ID:79eTZliP0

 スタジオの仕事が一段落付いて、ふゆは次の仕事に備えて休憩しようと廊下へ出た。
 すると廊下の向こうから、弥生がこちらに向かって歩いてきた。
 勇輝はいないようだ。
「ふゆさん、今、お時間よろしいでしょうか?」
「え、あの、私、今は…」
 仕事の途中、と言いかけたが、ふゆには思い当たることがあった。
 彼の仕事の合間と、自分の仕事の合間が「偶然」重なるなんて?
 そんなことが?
「…はい、ちょうど休憩しようと思ってたんです」
「それはよかったです」
 弥生は目を細めて微笑んだ。
「少々、お付き合い頂きたいのですが。お時間は取らせません」
「分かりました」
 この場面で、自分に反論する余地が残されていないことをふゆは知っている。
 やむなく弥生に付いていく事にした。
546名無しさんだよもん:2005/04/24(日) 20:10:33 ID:79eTZliP0

 いつもは控え室に使われている小部屋に二人は入った。
 今は「偶然」誰もいなかった。
「…今日は、勇輝は一緒じゃないんですね」
「ええ」
 冗談めかしたふゆの言葉にも弥生は冷静に応える。
 それがかえって彼女の気持ちを沈めていく。
「今日は勇輝さんからの頼まれものがございます」
「…私に?」
「クリスマスライブのご招待チケット、前から2列目…といったところでしょうか。
 貴女に是非来て頂きたいと、勇輝さんも仰っておりましたから」
 弥生の手には小さな、普通の封筒が握られていた。
「見たんですか!?」
「いえ、ただの想像です。ですが、その類いの物であると思えましたので」
 弥生はしれっとした表情のまま封筒をふゆに差し出す。
「お受け取り頂けますか?」
「はい。ありがとうございます。でも…いいんですか?」
「?」
「私、勇輝に会いに行くんですよ?平気なんですか?」
547名無しさんだよもん:2005/04/24(日) 20:11:59 ID:79eTZliP0

「結構です」
 弥生は微笑んでいた。
「これは勇輝さんの、今年最大のイベントです。少しでも多くの方に観て頂きたいのですよ」
「『私の勇輝さんの』イベントを?」
「はい」
 ふゆはわざと弥生の口調を真似てみたが、それはなんの意味も持ち得なかった。
「彼は私の望むものを一つ一つ、そしてやがては全て、手に入れるでしょう。
 …彼は、私の全てです」
 その瞬間、ふゆは弥生の中に人間めいたものを垣間見た気がした。
 今までの会話からは得られなかったものを。
「ですから、彼に対する無為な心労を掛けたくないのです。分かりますね?」
「…分かります、でも…」
「『でも』は無いんです。分かりますね?」
 弥生はふゆの言葉を遮り、彼女を見据えて、言った。
「それまで極力、勇輝さんとの無駄な接触は避けて頂きたいのです」
「無駄な、って…!」
 そのくらい自分でも分かっているつもりだった。
 なのに、どうしてそこまで露骨に指摘されなければいけないのだろう。
 ふゆは無意識に右の掌を握り締めた。
548名無しさんだよもん:2005/04/24(日) 20:12:48 ID:79eTZliP0

「!」
「なにも勇輝さんだけが男性としての機能を持っている訳ではないでしょう?」
 弥生は両手でふゆの手を包み込んだ。
 そして自分の胸へと押し当てる。
 その間、たった数秒の時間が、ふゆには永遠にも感じられた。
 重ねた掌からやや低めの体温が、
 そして衣服を通じて、弥生の心音が伝わってくる。
 1、2。1、2。1、2。1、2。
 規則正しく、決して乱れることなく。
 これならせめて、無機質な…機械か何かが入っていたなら。
 助けを求めるように、ふゆは弥生の顔を見上げた。

 弥生は目を細めて微笑んでいた。

「あっ…わ、私…まだ…仕事中ですから!」
 ふゆは強引に手を振り払い、逃げるようにその場を立ち去った。

 一人部屋に残された弥生は、自分の掌を、あくまで無表情に見つめた。
 そこにはもう彼女の体温は存在していなかった。
549元380:2005/04/24(日) 20:19:15 ID:79eTZliP0
…というわけで>>305氏の意向により弥生×ふゆを書いてみたわけなんですが…
ああ、レヴォ行けなかった。久瀬本が…_| ̄|○|||

さておき。WAものを最近読んで無かったので書いてみました。
Kanonもいいけど、WAもね。
次以降も(続けば)ふゆを精神も肉体もいぢめてあげたいと思います。

それでは回線吊って首切ってきます。
550名無しさんだよもん:2005/04/24(日) 23:43:51 ID:FSWjBNqN0
元380の人イ`&GJ!

傍目からはハンサムに囲まれてモテモテ、
でも本人的には何気に心身ともにキツイ環境だったりするふゆちゃん萌え。
彼女自身は幾分子供っぽい純愛路線なのに、
周りは揃いも揃って(やや悪い意味で)「大人の男」なのが最大の問題なんだろうな。


・・・勇輝×弥生(女性)×ふゆとか見てみたいなあ(ボソ
551名無しさんだよもん:2005/04/24(日) 23:45:49 ID:P1noqFHl0
弥生さんだけ名前がそのままだからうっかり
>弥生は両手でふゆの手を包み込んだ。
>そして自分の胸へと押し当てる。
この辺でハァハァしかけたw
552名無しさんだよもん:2005/04/25(月) 00:04:48 ID:Uh5nUxSk0
もういっそ勇輝抜かして弥生さん×ふゆで。
553名無しさんだよもん:2005/04/25(月) 00:15:28 ID:BdtTIo+B0
ふゆを百合(つうかガチレズ)の道に引きずり込んで勇輝と分かれさせようと画策する
クールビューティー弥生さん・・・


うわ、すごくいいかもしんない。
(元380氏ゴメソ)
554そんな ◆VanagaUkNI :2005/04/25(月) 01:59:49 ID:02kvfkBk0
>>549
久瀬本はGW前に虎に卸すわ
555名無しさんだよもん:2005/04/25(月) 03:32:03 ID:PgkaejDs0

「…分かります、でも…」
「『でも』は無いんです。分かりますね?」
 弥生はふゆの言葉を遮り、彼女を見据えて、言った。
「それまで極力、勇輝さんとの無駄な接触は避けて頂きたいのです」
「無駄な、って…!」
 そのくらい自分でも分かっているつもりだった。
 なのに、どうしてそこまで露骨に指摘されなければいけないのだろう。
 ふゆは無意識に右の掌を握り締めた。

「!」
「なにも勇輝さんだけがあなたを満足させられる訳ではないでしょう?」

 弥生は両手でふゆの手を包み込んだ。
 そして自分の胸へと押し当てる。
 その間、たった数秒の時間が、ふゆには永遠にも感じられた。
 重ねた掌からやや低めの体温が、
 そして衣服を通じて、弥生の心音が伝わってくる。
 1、2。1、2。1、2。1、2。
 規則正しく、決して乱れることなく。
 これならせめて、無機質な…機械か何かが入っていたなら。
「そして、貴女も――」
556名無しさんだよもん:2005/04/25(月) 03:32:52 ID:PgkaejDs0

「えっ…あ…」
 二人の手が弥生の身体を離れ、ふゆの胸へとあてがわれる。
「勇輝さんにしかその肉体が燃え上がらない訳ではないでしょう?」
「…っ」
 ふゆの身体がぴくり、と震えた。
 弥生のそれには及ばないものの、ふゆの胸囲も成人女性の平均よりも大いに豊かである。
 いま、重ねられた三つの掌が、柔らかな乳房をやわやわと揉みしだく。
 動きを奪われて硬直する5本の指の間を、熟練の正確性で10本の指が這い回る。
「あっ…わ、私…まだ…仕事…」
「そちらのスケジュールは確認しております。少なくともあと14分は問題ないかと」
「ひ…人を、呼びます…」
「それは困ります」
「…!」
 弥生はふゆの身体を強く引き寄せると、強引に唇を奪った。
 舌を絡ませ、ふゆから無理やり声を奪う。
 それには警告の意味が多分に含まれていた。
 ふゆは、凍りつく脊椎と引き替えに、新たな熱を身体の奥に感じ始めていた。


 一人部屋に残された弥生は、自分の掌を、あくまで無表情に見つめた。
 指先にわずかに残された湿り気に、弥生は言いようのない感情を覚えた。

557元380:2005/04/25(月) 03:36:27 ID:PgkaejDs0
…ということで>>545-548の弥生さんガチVer.を書いてみたわけなんですが…

こういうのでいいんでしょうかw?>553氏
だれか続けたい方がいればお譲りします。みんなでふゆを堕としましょう。
では回線吊って首切ってきます。
558名無しさんだよもん:2005/04/25(月) 13:46:13 ID:y5uFPH6S0
ふゆに胸なんてありません。
559名無しさんだよもん:2005/04/25(月) 14:35:34 ID:aBE1BWUi0
「この話の」ふゆは巨乳設定なんだと思えば無問題。
平たい胸を巧みな指技で弄繰り回されるふゆってのもそれはそれで萌えるがw


>>554
俺もレヴォ行けなかったんでありがたいことです。
秋葉原なら余裕もって買えるか?

>>555-556
弥生さんの容赦ない攻撃キタァ(゚∀゚)ァァ( ゚∀)アァ( ゚)ァア( )ァァ(` )アア(Д` )ァア(*´Д`)アァン
男版でも女版でもキャラ変わってないあたりが素敵w
ふゆマッハ堕ちの気配。
560名無しさんだよもん:2005/04/25(月) 15:23:36 ID:ZIi558pt0
弥生は相手を堕とさない。体だけ。それこそが弥生のスタンダード。
ふゆは堕ちない。つーか堕ちてないつもり。それこそがふゆのジャスティス。
561みさお君チェンジ:2005/04/25(月) 20:20:07 ID:eSCCo+FT0
【みさお君チェンジ】
 ぼく折原美佐男、わけあって両親は居ないけど浩美姉さんと小坂の叔父さんと3人暮ら
し、子供の頃に大病して死にかけたりもしたけど、今は元気に明るく楽しく暮らしている
高校1年生さ。でまあ健全な男子高校生としてはエロ本なんか見たりもするわけで、
「おおこりゃあすげえ………………あれー、なんか体がすごく熱くなってきて」
 ぼくはそのまま意識を失っていたようだ。

 で、目が覚めたらもう朝だよ。しょうがないな、起きて学校へ行こう。
「うーん、こんなことをしている時に寝ちゃうなんて、最近疲れているのかなー?」
 バサッ。えっ髪の毛が頬にかぶったぞ。おかしいなあぼくの髪はそんなに伸びてなかっ
たはずだけど。それで鏡を見ようと立ち上がったんだけど、なんだか体のバランスが変だ。
おかしい、熱でもあるんだろうか?なんだか体が重いような気もするし。

 まあそれでもとにかく鏡の前に立ってみたんだけど、えっとどうして知らない女の子が
映っているわけ?なーんかどこかで見たことがあるような、すごく懐かしいような、でも
やっぱり知らない女の子だ。
 あれっ、この子よく見たらお姉ちゃんに似てるよ。年はぼくと同じくらいだね。もしか
して知らない親戚の子が遊びに来たのかな?

 まあとりあえず挨拶するか。
「初めましてこんにちわ、ぼく折原美佐男。君は誰?」
 うーん返事がないな、って言うか、彼女の唇動いていたけど?
 それでおやっ?て首を傾げたら、彼女も同じように動く。試しに右手を挙げてみたら彼
女も同様に。いやまて、そもそも鏡にぼくが映ってない。それってもしかして……。
 さー、一瞬のうちに血の気が引いていくのが分かって、それと同時に鏡の中の少女も真
っ青な顔になった。
 そのまま立っていられなくなって床にへたり込み、恐る恐る触ってみたら……。ある!
……そして、ない!
「ウッワー!ワー!大変だよー!」
562みさお君チェンジ:2005/04/25(月) 20:21:43 ID:eSCCo+FT0
「えらいこっちゃ、えらいこっちゃ。ワー!ハンギャホンギャ、ラリルレロー!」
「うるさーい美佐男、なに奇声上げてんのよー!」
 ぼくが動転して古代パチャマゲラ語(意味不明)をしゃべっていたら、バーンとドアが
開いてお姉ちゃんが部屋に入ってきた。
「って、あんた誰?」
「ヘシュルレロレロ」
「わー、美佐男が部屋に古代パチャマゲラ語をしゃべる女の子連れ込んでる」
 お姉ちゃんのその言葉を聞いた途端正気に戻ったよ。その誤解やばすぎ。

「違うよ、お姉ちゃんぼくだよ。美佐男だよー!」
「えっ美佐男。うーんそう言われれば確かに美佐男だわ」
 えっ、信じてもらえるのは良いけど、お姉ちゃん簡単に信じすぎじゃないの?まっ、そ
れはともかく。
「お姉ちゃん。ぼくどうしちゃったんだろう」
 その疑問に対してのお姉ちゃんの反応は想像を絶するものだった。
「由起夫叔父さん、大変だよ美佐男が大人になった」
 へっ、どう言うこと?

「なんだ浩美、五月蠅いぞ」
「いいから叔父さん早くー!」
「おっ、これは?」
「これ美佐男だよ。ねっ叔父さん、美佐男も大人になったわけ」
「そうか、こりゃあめでたい。今夜は赤飯だな」

「お姉ちゃんも、叔父さんもわけわかんないよ。ねえ一体どういうことなの?ちゃんと説
明してよ」
「うむ、これは我が一族の特徴でね。大人になった印なんだ」
「そうそう大体12歳から15歳くらいになると、性別を自由に変えれるようになるんだ」
「そんな変な話いきなり言われても信じられないよ」
「そうは言っても現実なんだから信じるしかないでしょう」
「それはそうなんだけど……」
563みさお君チェンジ:2005/04/25(月) 20:23:04 ID:eSCCo+FT0
「もう、煮え切らない子ねえ。これが証拠だ」
 えっ、お姉ちゃんが男の子に成っちゃった。結構格好いいかも?
「わたしも変わったわよ」
 今度は叔父さんが女の人に……。スタイル抜群で結構美人だ。今はパジャマ代わりのジ
ャージ姿だから今一だけど、ちゃんとしたスーツとか着たら、きっとテレビドラマの美人
弁護士役とかの女優さんみたいにすごく恰好いいよ。

「これじゃあ信じるしかないけど、それでどうしたら元に戻るの?」
「どうって、戻りたい思ったらそれで元に戻るけど」
「そうなの?」
「そうさ」
 そう答えてお姉ちゃんと叔父さんは元に戻った。

 それでぼくも元に戻ろうと頑張ったんだけど。………………5分経過。
「お姉ちゃん、どうしても元に戻らないんだけど」
「変ねえ、どうしてかな?叔父さんなにか知ってる?」
「うーむ、まあ時々不器用なやつもいるそうだから」
「だってさ。美佐男、あんたはとろいからね」
 お姉ちゃんその言い方酷いよ。

「しょうがないな、校長が知り合いだから何とか頼んでみるか」
「それって、女の子のまま学校へ行けってこと?」
「当然だな、いつまでも学校を休むわけには行かないだろう。けどまあ、様子見のために
今日は休みにしたほうがよいだろうけどな」
「叔父さん、じゃああたしも学校休んで美佐男に女の子のこといろいろ教えてあげるよ」
「おおそりゃあいいな、本当は俺も付いていてやりたいんだけど、仕事で休めないからな。
じゃあ頼んだぞ浩美」
「オッケー、任せておじさん、一日で美佐男を立派なレディに仕込んでみせるわ」
 勝手に決めないでよ。すっごく不安。だいたいさあ、お姉ちゃんが張り切るとろくなこ
とにならないんだもん。ぼくはどうされちゃうんだろう?
564みさお君チェンジ:2005/04/25(月) 20:24:21 ID:eSCCo+FT0
 叔父さんはそのまま出勤しちゃって、それでぼく達はとりあえず朝ご飯を食べて、お姉
ちゃんが学校に欠席の連絡。
 後かたづけしてたら、玄関のベルが鳴った。いつもの通りお姉ちゃんの許嫁の瑞樹兄ち
ゃんが迎えに来たんだな。それでいつもの習慣で、ついドアを開けちゃったんだけど……。
「えっと、君は誰かな?浩美の親類の子かなにかかな?」
 しまった、どうやって答えよう。ぼくがうろたえているから、瑞樹兄ちゃんは不審そう
な表情になった。

「浩美、なんだか知らないけどまた悪戯を企んでいるんだね。時間がないんだよ、早く出
てこないと承知しないよ」
 でも矛先はお姉ちゃんに行くんだね。自業自得だけど。
「うるさいなあ、今日はなにも企んでたりしないわよ。そんなに疑り深いと禿げるわよ、
お小言長森」
「そんなことはどうでも良いんだよ。今日はめずらしく素直に出てきたんだからちゃんと
学校に行くんだよ」
 言ってる内容は多少は違うけど、概ねは毎朝恒例の遣り取りだよ。どうしてお姉ちゃん
は素直に起きないんだろう?

「えっとね、ちょっと今日は用事があるから学校は休み。さっきもう連絡したから」
「そんな嘘は駄目なんだよ。さあ学校へ行くよ」
 本当のことを言っているんだけど、普段が普段だからお姉ちゃん全然信用がないよ。
「しょうがないなあ。この子美佐男なんだよ」
 えっ、お姉ちゃんばらしちゃあまずいよ。
「えっそうなの?美佐男君もとうとう大人になったんだ」
 んっ、瑞樹兄ちゃんなんで納得しちゃうの?

 不思議に思う気持ちが表情に出たみたいで、瑞樹兄ちゃんが聞かないのに答えてくれた。
「ああぼくも一族なんだよ」
「えっ、そうなの?」
「これが証拠だよ」
 変身した瑞樹兄ちゃんは、身長160センチ弱くらいでそこそこスタイルも良いし顔も好
みのタイプ、お姉ちゃんの許嫁じゃなかったらお付き合い願いたいくらいだね。
565みさお君チェンジ:2005/04/25(月) 20:25:25 ID:eSCCo+FT0
「そう言うわけで、今日は美佐男の服とかを買いに行くつもりなわけ」
「なるほど事情はわかったんだよ。じゃあわたしも学校を休んで付き合うよ。浩美に任せ
て置いたら美佐男君がどうされるかわからないんだよ」
 良かった。瑞樹兄ちゃんが付いてきてくれるなら、お姉ちゃんだけより多分ずっとまし
だよ。

「とりあえず出掛けるのなら着替えないとね。幸い背丈はわたしとあんまりかわらないか
ら服はわたしのやつを着せるとして……パンツもわたしの新品で良いか」
「そうだね、身長は155くらいだから浩美よりちょっと低いくらいだね。でも、胸はサ
イズ合いそうにないよ。浩美はペッタンコだし、わたしもそんなに大きくはないよ」
 瑞樹兄ちゃんは女性化すると一人称がわたしに変わるみたい。それに仕草も自然に女の
子らしくなるよ。はっきり言ってお姉ちゃんより女らしいみたい。
「本当、誰に似似たんだろう?ひょっとして90近くあるんじゃないの?」
 そうなんだよね、90は大げさとしてもぼくの胸ってかなり大きいんだよね。そう言え
ばさっきから肩が凝るような気がするんだけど。

「今思いついたんだけど、買いに行くのは良いんだけど、これだけ育っててブラが初めて
っていうのは不自然だと思うんだよ」
「なるほど長森の言うとおりね。一応この場でサイズを測ってスーパーで今着ていくやつ
くらいは買っておくか」
「うん、それがいいと思うんだよ」
 あのー、勝手に決めないで欲しいんだけど……。

「じゃあ美佐男脱げ」
「えっー!どうしてそうなるの?」
「いいじゃん、女同士なんだから恥ずかしがる必要ないって」
「しょうがないよ。服の上からだとサイズが測りにくいし」
 うー、瑞樹兄ちゃん、あっ今は姉ちゃんか、も当てにならないよう。
「そうそう、あたしらはプロじゃないし」
「でも恥ずかしいよう」
「問答無用」
「あれっー」
566名無しさんだよもん:2005/04/26(火) 01:45:49 ID:hUClnnoZ0
>>557
ばっちぐーですw
マジでこの続き書こうって職人さんいないかな・・・。

>>561-565
性別反転どころか性別リバーシブルなのか!
こういう事態を周囲がごく当然のように納得しているっつーのもそれはそれでヤな状況ではある。
あと、高校一年で姉以上の発育を見せるとはなかなか立派だな美佐男くん。
567名無しさんだよもん:2005/04/26(火) 02:08:27 ID:5PmRrYy60
>557
なんかもういろいろとGJだ。ていうか305な自分は狂喜乱舞してます。
ああ、HDDのカビと化した弥生さんSSのプロットを読み返そうかな…。
568名無しさんだよもん:2005/04/26(火) 15:50:38 ID:aiCJZK9J0
>557
いっそもう、何でも言うこと聞きますってぐらいぐちゃぐちゃに。濡れ場の真っ最中に勇輝から電話かかってきたときに、何でもない、とか言うようにふゆに強要する弥生、とか。
569みさお君チェンジ:2005/04/26(火) 19:34:47 ID:bz3R+aCV0
 抵抗したけど結局脱がされてしまいました。
「うっうっ、酷いよ」
「それにしてもでかい。直接見るとますます大きいわね」
「まあまあ落ち着いて。じゃあ測るよ。みさおちゃん手を挙げて」
 瑞樹姉ちゃんがメジャーを回していく。

「ところで瑞樹姉ちゃん、なんでちゃん付けなの」
「なんかそのほうが似合うと思うんだよ」
「そうだね、それと美佐男、女の時は美佐緒って名乗りなさい」
「別に良いけど、それって決定事項なの」
「当然よ、だからうちの一族の名前は男女共用か、語尾をちょっと変える程度ですむよう
になっているのよ」
「なるほど、そう言われればそうか」

 なんて話をしている間にサイズ判明。
「やっぱり90まではなかったけど、86だよ。しかもD」
「あたし前から疑問なんだけど、どうしてうちの一族って基本形が男の方が胸大きいわ
け?なんか女としての自信が無くなるんだけど」
「でも浩美は男の時は、わたしより背が高いし、恰好良いよ」
「まああたしは美男子星人だから」
「はー浩美はまったく……。それはともかく、つまり基本形の性より変身後の方が異性か
ら見て魅力的になる傾向があるんだよ」
「なるほど、そう言えば叔父さんも男の時はむさいオヤジだけど、女性化すると女優さん
みたいだな」
 むさいオヤジは言い過ぎだと思うけど、確かにお姉ちゃんの言うとおりだよ。

「ところで、お姉ちゃん」
「なにかな、美佐緒?」
「どうしてぼくの胸を揉んでるの?」
「だって、自分のじゃあ揉み甲斐が無くてね」
「良いから止めてよ」
570みさお君チェンジ:2005/04/26(火) 19:35:36 ID:bz3R+aCV0
「もう浩美はいい加減にするんだよ。わたしは着替えるから浩美はブラ買ってくるんだよ」
「はいはい了解。思いっきり際どいの買ってくるね」
「お姉ちゃん!」
「じゃあねー。あー面白い、ランランラン♪」
 お姉ちゃんは鼻歌歌いながら逃げちゃった。一体どんなの買ってくるんだろう?

「まあまあ美佐緒ちゃん、心配しなくても所詮は近所のスーパーだから、そんな変なのは
ないと思うんだよ」
「それなら良いけど……」
「とりあえず、パンツ履き替えようか」
「うん……わかった」
 渋々ながら頷いて、パジャマとパンツを脱いで瑞樹姉ちゃんから手渡されたパンツを見
てみる。ごく普通?の白地に水色のストライプのやつだ。

「瑞樹姉ちゃん、女の子のパンツってこんなに小さいの?これで本当にはいるの?」
「結構伸びるものだから心配しなくても大丈夫なんだよ」
「そう言うもの」
「そう言うものだよ。論より証拠、履いてみなさい」
「でも」
「いつまでも裸でいるつもり?それに早く着替えないと浩美が帰ってきておもちゃにされ
ちゃうんだよ」
「うっ、それはいやだよ。わかったよ、履きますよ」
 しょうがなくパンツをはく、確かに瑞樹姉ちゃんの言うとおりピッタリフィット。女の
子のパンツって柔らかいんだな。

 そのあとブラはないからTシャツを着て、お姉ちゃんのスカートを借りる。
「これ短すぎない。足がすーすーして変な感じだよ」
「別にそんなに短くはないよ。可愛いんだからもっと胸を張るんだよ」
 そう言われても……。
571みさお君チェンジ:2005/04/26(火) 19:37:09 ID:bz3R+aCV0
「ねえ瑞樹姉ちゃんが女の子になったときってどうだったの?」
「どうって、最初は戸惑ったけど。わたしは割りと直ぐに慣れたんだよ。浩美に言わせる
と、わたしは元々女みたいだからだって言うんだけど、そんなことはないと思うんだよ」
「でも、瑞樹姉ちゃんは良く気が付くし、優しいし、ちょっと当たっていると思うよ」
「そんなことないもん。まあ美佐緒ちゃんも直ぐに慣れるよ」
「本当にそうならいいけど」

 なんて話をしてたら。
「ただいまー。おっ美佐緒、結構似合うけどどうせならもう少し派手なやつを」
「浩美、自分の趣味を押しつけないんだよ」
「長森は五月蠅いよ。まあいいや、ブラ買ってきたから、さあ付けよう、今付けよう。ホ
レホレ」
 お姉ちゃんが目の前でちらつかせてるのは、ごく大人しいデザイン(だと思う多分?)
のやつだけど、ブラって女性専用の下着だからパンツより恥ずかしい気が……。

 躊躇っていたら、お姉ちゃんにまた胸を揉まれて、それでシャツに先っぽが擦れて嫌だ
から、降参して大人しく付けることにする。
 けど付け方がよくわからなくて、お姉ちゃんにさんざん笑われた。酷いよ、笑ってない
で助けてよ。結局瑞樹姉ちゃんが教えてくれて、どうにかこうにかぼくの胸はカップに収
まった。それで感想、なるほどなんだか収まるところに落ち着いた感じだよ。
 それから瑞樹姉ちゃんのコーディネイトで、水色のワンピースに着替えた。
 お姉ちゃんは、「なんで本物の女のあたしのセンスを信用しないのよ」ってブツブツ言
ってたけど、信じられないよ。
 けどこれからこの恰好で外に出るの?なんか不安だなあ。
572みさお君チェンジ:2005/04/26(火) 19:39:03 ID:bz3R+aCV0
古すぎて誰も知らないだろうけど「題名」&「設定」に元ネタあり。
元ネタ知ってるとヒロイン役(反転なし)が誰かモロバレ。
573名無しさんだよもん:2005/04/26(火) 20:30:32 ID:EpYm8mhb0
ふたば君
574名無しさんだよもん:2005/04/26(火) 21:55:29 ID:SGNgnoxx0
いや、突っ込んで欲しかったなら突っ込むけど…
あれのヒロインはふたば(双葉にあらず)でしょw
575名無しさんだよもん:2005/04/26(火) 23:36:02 ID:07p/QUPu0
たぶん573は「題名」&「設定」の元ネタに反応してるのだとおもわれ
576名無しさんだよもん:2005/04/26(火) 23:44:14 ID:SGNgnoxx0
漏れも572にレスしたんだが…
577名無しさんだよもん:2005/04/26(火) 23:59:31 ID:hUClnnoZ0
「ワンダル・ワンダリング」や「エーべルージュ」をまず連想した俺
さらにマイナーだ・・・
578名無しさんだよもん:2005/04/27(水) 00:16:40 ID:ZVM4eOwX0
>>577
どっちも好きだった。単行本と、エーベは小説版2種類とも持ってる…。
579名無しさんだよもん:2005/04/27(水) 00:27:43 ID:M2gRh/eU0
たしか陽気婢もキャプテンでリバーシブル物描いていたような…
タイトルなんてったっけ?
580名無しさんだよもん:2005/04/27(水) 00:52:41 ID:xCKPZhww0
>>579
「フレックスキッド」
全二巻だよ。
比較的お勧め。
581名無しさんだよもん:2005/04/27(水) 01:38:27 ID:mjvm6hLu0
ぶちゃっけありえない。
え、何がって、今の状況が。

キングサイズのベッド。
具体的に言うと、七人寝ても大丈夫に寝てた私を、珊瑚ちゃんが起こす。
意識朦朧とした私をシルファがおずおずと手を引っ張って洗面所に先導。
何とか顔を洗った私を、ミルファがタオルで拭く。
そして、ようやく起動し始めた頭で現在の状況を考えつつ、
私はミルファに先導されて、食卓へ。
席についた所へ、瑠璃ちゃんとイルファお手製の朝食が珊瑚ちゃんによって運ばれ、
もくもくと食べる私の頭をミルファが整える。

「…だめだぁ、私ダメ人間になってるぅぅぅぅ」
「それ、昨日も言っとたで、貴子」
「るー☆」
582名無しさんだよもん:2005/04/27(水) 01:39:20 ID:mjvm6hLu0
姫百合姉妹は姉妹のままで。
どんなルートだ…
583あぼーん:あぼーん
あぼーん
584あぼーん:あぼーん
あぼーん
585あぼーん:あぼーん
あぼーん
586あぼーん:あぼーん
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592名無しさんだよもん:2005/04/27(水) 21:29:56 ID:lzj4eAbe0
ぶーん^^
593あぼーん:あぼーん
あぼーん
594あぼーん:あぼーん
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595あぼーん:あぼーん
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あぼーん
604名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 00:44:31 ID:1l6lu/0S0
ふと、雄二を性別だけ反転させてみると・・・

メイドロボに熱中気味なシスコンで、子供のころ女装したタカ坊に
初めての胸キュン(死語)しちゃった経験あり・・・のレズっ娘お嬢(現在「彼女」募集中)

わけワカンネw
605名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 00:45:39 ID:LisUnfL60
・・・
606名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 00:46:01 ID:ln/uMPe10
胸キュンって死語か?
607名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 01:16:17 ID:9St+uD8r0
胸キュンはともかく、ココまで男であったときの要素残した都合のいい反転は始めてみた。

正しく訳ワカラン。(一応褒め言葉
608名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 01:29:55 ID:fOt/XaJq0
この反転雄二とくっついた場合、それまで付き合ってた“彼女”達からすごい目で見られそうだなぁ……
609名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 01:50:59 ID:gwAeyF6mO
そろそろ反転アウロン様なわけだが、フライングしたのにPCのスペックがあわね‥‥orz
610名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 11:50:21 ID:F6z1ooJa0
つーか、雄二だけ反転ってのは最悪の展開かも。
できのいい姉に虐待される日々、唯一の味方だった幼馴染もいつの間にやら姉に懐柔され・・・。
611名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 13:18:12 ID:gwAeyF6mO
>>610
   そ れ だ !
612名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 17:19:24 ID:w0xMah1s0
主人公だけ反転しても面白くなりそうなゲーム
613名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 20:04:38 ID:So//+s6q0
>612
月.
614今更だけど:2005/04/28(木) 21:56:54 ID:x2bkbUw40
誰も覚えてないだろうけど、一応>>26の続き
 しばし悩んだんだけど、やっぱりさぼりは良くないわね。
「糸目の先輩ならそこで寝てますよ」
「くー酷いおー浩平君、極悪だおー」
「そこにいたの。さあみさき行くわよ。毎日毎日掃除当番さぼって昼寝なんて許さないわ。
あー台詞があるって本当に素敵」
 なんか後半やけに実感がこもってるわね。
「痛いおー、耳を引っ張るのは止めるんだおー」
「うっさい、行くわよ。なーんてね。体育用具室でいいことしましょうね」
 最後の台詞が少々危ないわね。

 とまあこんな感じで川名先輩は連行されていった。もうこれ以上ここにいてもなにもな
さそうだから、掃除は終わってしまったとは思うけど一応教室に帰ってみると。
「わたしはさぼりを切るものだから」
 突然それだけ言って斬りかかってくる長森さん。
「わー!誰か助けてー!」
「問答無用」
「あははー瑞佳がんばれー」
 もう今日はさんざんな一日よー!

 とりあえず真剣持った長森さんに追いかけられるのは二度と後免なので、今日はちゃん
と長森さんが来るのを家で待っていた。
「おはよう浩平、最近は真面目、楽でよい」
「あははーでも瑞佳はお世話できなくて、ちょっと寂しいんじゃないの」
「そんなことない」
 稲城さんのからかいにちょっと顔を赤らめた長森さんが可愛い。わたしが中身も男だっ
たら惚れちゃうかも。
615今更だけど:2005/04/28(木) 21:58:14 ID:x2bkbUw40
 そして普通に家を出て学校に向かっていたはずなんだけど、なぜか気が付いたら山道を
歩いていた。
「あははーどうして佐織たちは裏山を歩いているんでしょう?」
「はちみつくまさん」
「いや、わたしに言われてもね」
 頼むからそんな捨てられた子犬みたいな目で見ないで。神経に堪えるから。

 まあ今更しょうがないのでしばらく歩いていると、金髪の女の子が泣きながら穴を掘っ
ていた。女の子の頭には女の子の動きに合わせて揺れるアンテナが、んアンテナ?
 案の定振り向いてきた女の子は北川君の顔だった。しっかし、北川君って女の子になっ
ても全然違和感ないわね。って言うかむしろ滅茶苦茶可愛い。
「みゅーを探しているの」
 うーんあまり時間がないんだけど、そんな泣き顔で来られたらほって置けないじゃない。

「探すのを手伝う」
「佐織も手伝いますよ」
「わたしも手伝います」
 これじゃあ探さないわけにはいかないわね。

「それでみゅーってなんなの」
「えっとね、天使のお人形なの。このあたりの木のどれかの根本に埋めてあるの」
 なんだかどこかで聞いたことがあるような話ね。
「あははーもしかして三つのお願いがかなったりしませんか?」
「お姉ちゃん凄い。なんでわかるの」
「あははー佐織のことは佐織と呼んでください」
「うん、ありがとう佐織お姉ちゃん」
 それから4人でお昼まで探し回ったけど、人形は見つからなかった。まあ山の中で木を
探すんだから当然だけど。
616今更だけど:2005/04/28(木) 21:59:09 ID:x2bkbUw40
 もうついでだからと今日はさぼることにして、ハンバーガーでお昼を済ました後で捜索
を再開。そのまま夕方まで探したけど結局見つからない、どうもなにか大切なイベントを
逃したような気もするんだけど、まあいいか。
 ちなみに北川君は椎名繭と言う名前で、中学3年生らしい。

 またまた別の日、お昼でも食べようかと思って学食にいたら、突然背中が熱くなったの
よね。それで振り向いてみたら……。
『御免なさい、わざとなの』
 って書いたスケッチブックを持った栞がいたわけ。
「ああそう。ってあんたねー、わざとってなによわざとって」
『お姉ちゃん逃がしませんよ』
「いや逃がさないって言われても」
『まさか、わたしがあの役だけだと思っていたわけじゃないですよね?』
 うーんそう思っていたんだけど、なんかこれから大変そうね。

『自己紹介が遅れたの、1年の上月澪なの。澪は話せないからこれでお話しするの』
 なるほどそう言う設定なわけね。それで上月さん(栞)も元の世界の記憶があるってこ
となんだ。少なくともわたしと栞、相沢君には元の世界の記憶があるらしい、すると他の
人ももしかしたらちゃんと本来の記憶を持っているのかも知れないわね。
 その後もなんやかんやといろいろとあったけど、結局洗って返すと言うことで澪ちゃん
にうどんを浴びせられたシャツを持っていかれた。いいけど本当にちゃんと返してくれる
んでしょうね。うー寒っ。

 ザワザワ、あらっ向こうの方に人だかりが出来ていてなんだか騒々しいわね。
 好奇心に駆られて近寄ってみたんだけど……うっ、見なきゃ良かった。
「くーいちごジャムカレーは最高だおー」
『そんなもの人類の敵です』
 澪ちゃんいったいいつの間に横にいたの?まあそれはともかく、その言葉には同感。
「そんなことないおー。とっても美味しいんだおー」
 寝てるのにどうして上月さんの書き込みが読めたのかしら?まあ川名先輩には聞くだけ
無駄なんだけど。
617今更だけど:2005/04/28(木) 22:00:01 ID:x2bkbUw40
 別の日、なぜか七瀬さんの制服を手に持っている。よくわからないんだけどこれもフォ
ーマットらしいわね。
「七瀬さんの制服の独り占め、そんな酷なことはないでしょう」
「だれっ?」
 知らない赤毛で小父さん臭い男の子がいきなり声をかけてきたから驚いちゃった。
「なにを言うんですか、悪友の住井護ですよ」
「ああ住井君か。おどかさないでよ」
「そんなことより、七瀬さんの制服です。これが今わたしの手元にあると言うことは……
やはり……運命……なんですね」
 なんだか危ない雰囲気が漂っているのでそのまま退散。ところであの後、七瀬さんの制
服どうなったんだろう?

 その後もなんだかいろいろとあったんだけど、結局わたしは永遠の世界とやらに来てし
まっている。どうも本当は誰かと恋人同士に成らなきゃいけなかったらしいんだけど……。
でもわたしの意識は女なんだから、誰かと何かあるわけもないわよね。

「永遠はあるよ、ここにあるんだよー。本当にあるんだよー。一緒に永遠を守ろうよー」
 この子は長森さんの分身らしいミズカという女の子なんだけど、自分では魔物とも名乗
っていたわね。
「ふっ、これでずっとお姉ちゃんと一緒です」
 みさおも居るんだけど、なんか取り付かれた気分。
「まあ住めば都でここも悪いところじゃないと思うよ。たい焼きも沢山あるし」
 この少年はこの世界への案内人っていうか、どうもよくわからない存在の氷上シュン君。
どうして背中に羽があるのかは不明?
「だからって、食事が牛丼とたい焼きとアイスだけなのは勘弁してほしいわね」
「うぐぅ」
618今更だけど:2005/04/28(木) 22:01:13 ID:x2bkbUw40
 そのころ本来の世界では、なぜか登場人物達(女性陣)にもみくちゃにされる七瀬が。
「七瀬はわたしの物」
「あははー逃がしませんよー」
「七瀬さん、あなたを虐めていたのはわたしの愛情表現なの。わたしと付き合ってー」
「みゅー」
『七瀬さんはわたしの物なの』
「くー、一緒にいちごジャムカレーを食べるんだおー」
「なんでもいいから茜の相手をしなさいよー」
「もう勘弁してー。浩平って言うか香里ー、帰ってきてー」

「女同士は不健全です。ですからわたしと七瀬さんがお付き合いする。これはもう運命…
…なんですね」
619名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 23:00:09 ID:AY/h+lt+0
key新作 智代アフターの鷹文にTSの風あり
しっかし絵違うな
620名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 23:38:31 ID:R028WY880
>>610

「姉さんより、このみよりも、あたしのほうがたかあきのことずっと好きなんだから!」
なんて言っているところを想像してみればいい。
621名無しさんだよもん:2005/04/28(木) 23:58:07 ID:UxPdM55+0
フラグ立てが足りないと、
「あたし達、ずっと友達だよね・・・?」ENDになるのか。
男としては最悪なオチかも。
622名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 00:06:44 ID:ZourtGiI0
>>620
1. 「またタマ姉かぁ」 反転雄二がタマ姉の当て馬ルート
2. 姉妹丼ルート
3. 翌朝貴明が突如女の子に!貴子レズルート

・・・とりあえず3通りほど想像してみた。
623名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 00:22:50 ID:lFMLoLy/0
そういうのは想像とは言わない。
624名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 00:35:40 ID:c7sabzLv0
そういや今月でたマジキューのTH2本に貴明のTSネタマンガ載ってたね
625名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 13:14:04 ID:yEYmS2s40
タマ兄ぃ、貴子で雄二そのままだと雪男も号泣するルートになる悪寒
626名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 14:03:37 ID:Hkp6NO9q0
「ゆう、ちょっと話があるんだけど」
「なによ珍しく深刻な顔しちゃって、雪弥には似合わないわよ」
「茶化さないでよ。本当に真剣なんだ」
「わかったわよ。で、なに?」
「ゆう、僕と結婚して欲しいんだよ」

「あのねー、あんたまだ17でしょう。日本の法律では男は18にならないと結婚できないの」
「だからー、今じゃなくて将来の話だよ。ゆうがお父さんのことを好きなのは知ってるけど、
日本の法律では叔父と姪は結婚できないんだよ」
「えっ、わたしと秋人さんは結婚できるわよ」
「そんなはずないんだよ」
「それができるのよ。だってあたし養女だもん。お父さんやおじいちゃんとは駄目だけど、
秋人さんは傍系親族だから大丈夫」
「うっわーん!そんなの嘘だよー!ゆうの極悪人ー!」

「ってちょっと雪弥……あーあどっか走り去っちゃった。別にできるからってするとは限らな
いんだけど、まあこんな風に人の話を聞かないようじゃあ、ちょっと夫候補には失格かな」
「じゃあちゃんと聞いていたボクは合格?」
「誠もちゃんと聞いてたよ」
「盗み聞きも失格」
「うぐぅ」
「あぅー」

「ふっふふ、これでライバルが3人自滅で消えました。やはり最後に勝つのは僕ですね」
「紫苑、盗聴は良くないぞ」
「そんなこと言う兄貴は嫌いです」

「まあしないとも言ってないけどね」
627名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 19:08:24 ID:gjFK0PPaO
女魔王アロウン様マダー?
628名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 21:32:04 ID:c7sabzLv0
>625
このみも反転してたら…貴子総受かぁw
629428の続き:2005/04/29(金) 21:48:01 ID:19LlzZCA0
いつも通りの朝だった。
今や5〜7キロは軽く流せるほど身に慣らしたジョギングをこなし、朝食の準備。
「ん〜今朝の味噌汁は会心の出来だな♪」
仕事として人に出すにはまだまだ遠い、と告げられるであろう。
それでも料理が上手く出来ると、奇妙な達成感と喜悦が、そこにはあるのだ。
「なあにタカ坊、随分楽しそうじゃない?今にも小躍りせんばかりよ?」
「だぁってさあー。ようやっと生理痛から介抱されたんだぜ?喜ばずにいられるかって」
「大げさねぇ。三週間もすればまた来るっていうのに……あ、あれタカ坊?」
無情の一撃に俺はがっくり項垂れる。
せっかくその事実を意識的に忘れようとしてたのに。
「タマ姉にはデリカシーが足りないよ…」
「あーら情けないこと。女なら誰だって経験してる事なのよ?あのこのみだってそうなんだから」
あの、を強調するタマ姉は何気に失礼だが、よく考えてみればそうだ。
むむ、あのお天気娘に出来て俺がへこたれてるのは何か癪だぞ。
「なんっかはぐらかされた気もしないでもないけど…わかってるよ。
 うまく付き合っていくしかないんだって事ぐらいはさ。
 じゃ、俺部屋に戻って仕事の準備するから」
一週間前からやけに俺に対して親身になる雄二と顔を会わすのが憚られて、俺は自分の
分の朝食を盆にあげ、部屋に戻ることにした。
「仕事?何言ってるのタカ坊。貴女今日から学校でしょう?」
「あ」
いかん。ナチュラルに忘れてた。
まずいなあ…向坂家の使用人生活がすっかり染み付いちまってる。
「というわけで、朝食も一緒に摂りましょ。時間には余裕あるから着付けも手伝うわ」
「い、いいってそんなの!たかが制服だろ」
「そーんなこと言ってタカ坊、スカーフとかちゃんと締められるのかしら」
「できるさ。襟の周り通して結ぶだけじゃないか」
訝しむタマ姉に、手で結ぶ真似事をしてみせる。
630名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 21:51:07 ID:19LlzZCA0
「うーん…やっぱりタカ坊だけじゃ心配だから手伝うわ、ハイ文句言わない!
 着衣の乱れは心の乱れ。それにタカ坊ってばとんでもない処でポカしそうなんだもの。
 何て言おうと、タカ坊はまだまだ女の子初心者なんだから。私に任せなさい」
「だから心配なんだよ」とは言えませんでした。

朝食を摂り終わるまで雄二が現れることは無く、タマ姉と二人で俺の部屋まで戻る。
俺はハンガーに掛けてある制服と睨めっこしていた。女子用の。
「さ、早く着替えちゃいなさい」
ドアに背を預けタマ姉が催促する。
「あの、タマ姉?見られてると着替えらんないんだけど」
「なに言ってるの、女同士なんだから何も恥ずかしいことなんて無いわ」
「タマ姉がそういっても俺にとっちゃやっぱり異性なの!」
反論しても手は動かす。女だ男だって言うのは毎度の事だからだ。
そして例え嫌々でも、擬態せねばならない必然が俺にはあったから。
メイド服の着脱も慣れたもの。
んで、構造が単純な筈の制服には苦戦気味。いや精神的に…さ。
「ねぇタカ坊…なんでこっちに身体向けながらなの?せっかく全身が映るだけの鏡も
 用意してあるのに」
口元を苦笑に歪め問われる。
理由は二つ、ひとつは見たがってた様だから、そっちを向いてただけだけど。
「まだ、直視できないんだ……。まともな服なら良いけど、裸とか下着姿だと、どうにも…ね」
「はぁぁ?正気で言ってる?鏡に映ってるのは他ならぬ、貴方なのよ?」
「けど髪もけっこう伸びたしさ、不意に覗いちまうと自分だって思えなくって……」
「女嫌い、ね。困ったものだわ」
「嫌いとかじゃない。苦手なだけさ」
お決まりの受け答え。
「にしたって…。存外、根は深いのかもね」
その根っこまで掘り下げたのはアンタだろうに。
もちろんその事について面罵するなんて以ての外。
横合いからスカーフの結び方の間違いを指摘されたり、スカートのポケットについて等、
聞いてもいない知識を伝えられながら女子用の制服に着替え終える。
631名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 21:52:45 ID:19LlzZCA0
異常がないか鏡の前に立ってみる。
―――これは……まずい。
見慣れた服のはずなのにひどく斬新、否、むしろエキセントリック。要は……
「…に、似合わねぇ」
まるっきり女装だった。世間からしたら誤った表現だが、俺から見れば正にそれ。
映されているのが俺だけだからまだ緩和されてるものの、身長170前後ある身体には不釣合い。
う〜む…この制服は小柄な者が着てこそ際立つのだな。ひとつ学んだ。
「なぁタマ姉。この制服のスカート、短すぎじゃないのか?」
いつもの服は裾が長いから気に留める必要も薄かったが、丈が膝よりも上のスカートには
全くと言っていいほど耐性が無い。
外気が素肌に張り付くような感触も戴けない。
「そうは言っても、それ、採寸は全て規定内のはずよ?大丈夫、慣れよ慣れ!」
「ぅぅぅ…。俺もタマ姉みたくオーバーニソックス穿いてこうかな…」
それでも人目が気になることに変わりないだろうが、空気に触れる感触はましになるだろう。
「貸してあげよっか?」
「頼む」
程なくしてタマ姉が自前であろうソックスを持ってきて来てくれた…のだが。
「何故に黒……」
「同じ色じゃ味気ないでしょう?コントラストよ。タカ坊、私より背が高いからそっちの
 方が凛々しく見えていいんじゃなくて?」
「凛々しいとかより目立たずにやっていきたいよ」
「無理ね」
即答された。
少しばかりの羞恥を噛み潰しながら、教わった通り、座った状態で片足をピンを突き上げ
するするとソックスを通していく。
その合間に近頃気にしていたことを訊いてみた。
「この髪、結構伸びたけど切っちゃダメかな?なんかこう…耳にかかるのがこそばゆくって」
もてあそぶ髪の長さは肩までもう少しというところか。
632名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 21:54:58 ID:19LlzZCA0
「駄目。絶対ダメよ。タカ坊ってば私生活じゃちっとも女の子らしくしようとしないんだから
 長い髪はそれを覆う貴重な記号なの。代価だとでも考えなさい」
「納得いかん…。気に障るとことか、手を加える位はいいだろ?」
それは当然、と返される。ついでに散髪屋に連れてかれる事も確約させられてしまった。
サロンだか美容院だかしらないが俺は髪を切り揃える以外するつもりはないぞ。

離れた場所からけたたましく目覚まし時計が鳴り響く。
誰のものかは分かりきっている。鳴ったと気付いてすぐ、音は鳴り止んだ。
「ねえタカ坊。ちょっとあいつの様子見てきてくれないかしら。
 あの子目覚ましを止めてからが長いのよ。下手したら二度寝してるかも。
 その時は蹴飛ばすなり、水ぶっ掛けるなりしてくれていいから起こして頂戴」
水掛けた場合に掃除するのは俺なんだよなー、と考えてたら「後始末はユウに押し付けて
くれていいから」と付け足した。……鋭いお人だ。
何か言い及ぼうとする前に退散してしまったタマ姉に、しょうがない、と俺も部屋を出る。
渡り廊下に雀の囀りが小気味よく耳に届く。
これが登校の朝だと思うだけで心が浮き立った。
勝手知ったるなんとやら、ノックなしで雄二の部屋に入り込む。
案の定というか、『いかにも雄二だな』という寝相で爆睡中であった。
さて…どう起こしたもんか。レベル別にすると声を掛けるか、布団を剥ぎ取るか、蹴飛ばすか…
水はあまり使いたくない。
かといって穏便にすればこいつはつけ上がるに決まってる。
俺は無言でカーテンを全開にして、奴の手の内に収まっていた目覚ましを剥ぎ取り、
手の届かない場所に置いて再度目覚ましを鳴らした。
おっ、音量調節できるんじゃないか。最大にしておこう。
よく聞くタイプのベル音が部屋中に木霊する。十秒程聞いてるだけで不快になれる。
あはは、面白い。雄二はもぞもぞと手をあらぬ方向へ彷徨わせてるぞ。
やがて布団を頭から被り篭城の構え。なかなかに手強い。
俺は布団から指が離れた隙を拾い、一息に剥ぎ取ってやった。次いで目覚まし攻撃再開。
「〜〜〜〜〜〜〜〜。だあああああ!!うるせえぇぇぇぇ―――え!?」
勢いよく跳ね起きる。全く手間の掛かることで…。
「たか……こ?」
633名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 21:56:17 ID:19LlzZCA0
「その通りだネボスケ野郎。さっさと起きないと遅刻するぞ?」
「え、いや…そのカッコ…」
「へ?」
自身を見下ろす。ああ…そういや俺、いま制服姿だったか。
「今日から学校だからな。それがどうしたよ。似合わないのは百も承知だ」
「……あ…えーっと……ん、んーなことねぇよ。すげー、可愛い」
「また言う…。煽てられても俺はちっとも嬉しかないんだ。いいからとっとと起きろ。
 いつまでその粗末なモノひけらかすつもりだ」
顎で雄二の股間の起立した部分を指す。俺だって再三体験したことだから珍しくもないが
ヤロウの元気な姿なんか見ていたくない。
「なにを!この御本尊の何処が粗末だってんだ!!」
立ち上がりバッとトランクスを脱ぎ捨てやがった……………………こいつ正気か?
これでもか、とばかりに腰を突き出し―――これ以上説明させるな。
恥ずかしがるとでも思ってるのか?俺は嘗て無い程冷淡な視線を送ってやる。
「……」
「……」
「………」
「………っ」
視線に耐えられなくなったか頬の筋肉が僅かに歪んだのを見逃さなかった。
トドメとばかりに雄二『ご自慢の箇所』に目をやり、ハン、と薄く嘲笑してやった。
「う、うおあぁぁぁぁぁああああ!!そんな目で俺を見ないでぇええええええ!!!」
愚昧な……須く、悪は滅ぶものだ。

「いや〜しかし一瞬目を疑ったね俺は。幼馴染の女の子に起こされるシチュエーション
 なんて都市伝説だとばっかり思ってたぜ」
立ち直りの早い男だ…。
今現在俺達はこのみと合流する為に住宅街に向かっていた。
いつも送り出す位置にいた俺にとって、そしてこの面子で住処から登校するというのは
新鮮なものだった。
634名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 23:04:40 ID:Y4qoGzSN0
>今更だけど
あんまりバッドじゃないえいえんENDだなw
(中身が裕一とはいえ)七瀬がもみくちゃにされているというのは面白い光景かも。

でもいちごジャムカレーは勘弁。
635名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 23:47:00 ID:IVKc8a950
>>633

傍目から見ると3人の女の子と雄二は学校へ行ってるわけだな。
636名無しさんだよもん:2005/04/29(金) 23:53:32 ID:c7sabzLv0
雄二…ギャルげーの主人公みたいだぞw
637名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 00:16:58 ID:wwWwd92B0
むしろ雄二よ、今がチャンスだw
638連投規制orz:2005/04/30(土) 00:52:28 ID:px2j0fdt0
「なにが幼馴染の女の子だ。夢は夢で終わらせておけ」
「けどホント似合ってるよな。そのタッパでその制服ってのは迫力あるぜ。
 あとは姉貴並とは言わねぇからもうちょい胸が出てればなぁ…スレンダーで良いけどよぉ」
これってかなりのセクハラ発言だよな?でも突っ込んだら俺が女みたいに言われそうだ。
故に雄二の視線から逃れるように歩調を速める。
「あ、ダメよ貴子さん、そんな歩き方したら。外も、学校にも、こぉ〜んな野獣共が
 目をギラギラさせてるんだから」
「俺もかよっ、いででででで!!千切れるっ裂けるって!!」
雄二の耳を抓んで引っ張りながら、外用の呼び方で俺を正す。
はっとして歩みを戻し、メイド時の足運びにシフトさせる。
「最初は辛いかもしれないけど、周りからの視線には慣れていかないとね。
 出来る限り隙は見せないこと。男達からの下卑た思考に付き合ってたらこっちが保たないわ」
よもやタマ姉は俺が男であることを忘れちゃいまいな?
「あのさ…口調も変えてかなきゃマズいのかな?なにもかも演技で生活してたらいつか
 ボロが出るかもしれないし、ストレス溜まりそうだよ」
「少なくとも一人称は必須。おれ、なんて言う女子も全くいないとも言えないけど、
 奇異の目で見られるのは確実でしょうね。
 でも………うん、いいんじゃないかしら。それ以外では地で話しても」
そこまで話していると進行方向とは別な場所から軽快な足音が近づいてきた。
このみだ。いつもなら一緒に俺が走らされていたんだろうが、こうして見るとその
余裕の無さが改めて思い知らされる。
相変わらず足の速い娘だ。俺たちを見つけるや更にペースアップしやがったし。
陸上部に入らないのが不思議な位だ。
「みんなおはよーーーっと!」
土埃が舞わんばかりに俺たちの前でブレーキをかける。
はは…このみはいつも通りだな。けど随分久しぶりな感じがする光景。
息切れの様子も見せず、このみはいきなり俺に抱きついてくる。
「タカくん…だよね?制服似合ってるよ!かっこいいでありますよ」
「誰かも確認しないで飛びついたのか?まぁ一応、あんがと。
 可愛いとか言われるよりはよっぽど嬉しいよ」
639名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 00:53:15 ID:px2j0fdt0
「はっ!がきんちょは所詮がきんちょ!お前じゃ一年経っても貴子の魅力には追い付けねえよ」
「わたしガキじゃないもん。それにぃタカくんはカワイイとかキレイよりカッコイイの
 方がいいのですよ」
「あーこのみ。このバカの言葉は無視してもいいけどさ。そのタカくんての…」
「ストップ。貴子さん、道すがら話しましょう。せっかく余裕を持って出てきたのが
 無駄になっちゃうわ」
一同頷く。
「いや〜愉快愉快。あと女の子がひとりふたり居ればハーレム男女比じゃん俺!」
「俺を頭数に入れるな」
「え〜〜?そうしたら今の時点で男女比1:1じゃねえか」
「―――あ〜ら……だ・れ・が!女じゃないって言うのかしらあんたは」
「いっっ…だだだだだだだだだだ!!だだ、誰も姉貴の事とは、痛っ、ギブギブ!!」
「うーん。この光景。やっぱりこれが無いといつもの俺達じゃないよな」
「あははー」
「笑ってんじゃねぇお前ら!!イタっ、いたひ…御姉様……マジ、勘弁……」
それは『何時か』で『いつもの』朝だった。

四人で歩き始めてからというもの先頭に立つこのみはやたらとアクションが激しい。
意味も無くターンしてみたり、時には「えへ〜」などとニヤけてみたり。
「やっぱガキだな。ちょろちょろと落ち着きの無ぇ」
「ふーんだ。ユウくんはタカくんとまた学校行けるのが嬉しくないんだー。
 わたしは嬉しくて仕方ないのであります!」
「バッカ言え!こちとら朝から起こしてもらったり肩並べて登校したりの黄金コンボだ!
 人目さえなけりゃそこらで転げ回りたいくらいだぜ!」
前向きにダメ人間だな、この男。
「ええ!?ユウくんズルイズルイ!わたしもタカくんに起こしに来て欲しいよ〜」
プラス一名。
640名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 00:57:01 ID:px2j0fdt0
「このみ。さっきの話の続きだけど、その『タカくん』ての。これから外に出てる時はナシな?」
「ええ〜〜?なんでなんで?」
「いや、何でって言われても……わかるだろうが?」
「このみ。貴子さんの為にも、私達が出来る事はして上げなきゃ駄目よ?」
タマ姉の「貴子さん」という部分に思い当たったようにシュンとなるこのみ。
「……は〜い。でもそしたら、これからは何て呼べばいいの?タカさん?」
「「ダメだ!」」
「ふぇ!?」
何故か俺と雄二がハモった。ちらりと見ると…奴も同意見のようだ。
流石…腐っても親友、といったところか。
「いいかチビ助、よく聞け。『タカさん』という名前、いや称号といってもいい。
 そいつはなぁ…ある人種にしか許されない呼び名だ。間違っても貴子にゃ相応しくない!」
俺も相槌をうつ。このみといえば雄二の意味不明の迫力に押され、たじろいでいた。
「ね、ねぇタカ坊…誰なの、雄二のいってるタカさんて?」
「俺も詳しくは……ただ、日本の何処かの工事現場、としか」
「なにそれ?」
実の伴わない話ではある。しかし抗い難い言霊というのはあるものだ。
「わかったかチビ助。あいつじゃ荷が重いんだ。『タカさん』以外なら良し」
「あ、あうう…じゃ、じゃあタカ先輩…」
「タカから離れられんのかお前は」
「でも、やっぱりタカくんはタカくんだから」
さいですか。
学校に近づくにつれ、段々と人が増えてきた。そろそろスイッチ入れとくか。
「貴子。お前にひとつ言っておくことがあるんだけど」
「却下」
「いや聞けって。こいつは頼みでもあるが貴子の為でもあるんだぞ?」
「……聞くだけなら」
「いいか?お前の立場は『転校生』だ。そして!得てして転校生の女の子というものは
 可愛いと相場が決まってるんだ!」
何時の時代考証だよそんなの。
641名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 00:59:15 ID:px2j0fdt0
「みなまで言うな!俺だってそんなジンクスは風化したものだと思ってる、がだ!
 今の貴子は『いかにも』な感じだからな。つまり何が言いたいかっつーと、目立った
 行動は取るな。見た目に騙された男共に囲まれたくはないだろ?」
「解ってるさ、そんなことは。こうなる前の私だって目立つタイプじゃなかったろ?
 昔も今も、波風立てない生活を望んでることに変わりないよ。
 あ〜でもなあ…私って学校移った事無いから自己紹介でなんて言ったらいいか…。
 タマ姉は転校してきた時なんて挨拶した?」
いきなり飛び出した「私」という一人称に雄二もこのみも唖然としてる中、
「こういうことで人の真似をしても仕方ないわよ?私は…普通にしてたら何時の間にか
 溶け込んでいたから」
と律された。いや、アナタの普通は常人の普通とかけ離れてるし。
すっかり青々と実った葉を纏う木々を抜け、眼前にそびえる学校。
心の中で久しぶり、と呟く。
「ひとまず解散、だな。私は職員室に寄ってくから」
「おう、一緒のクラスになれる事を祈ってるぜ!」
「タカ先輩はこのみと同じクラスに来て欲しいなー」
「それダブりって意味じゃねえか」
「貴子さん、お昼は屋上に集合ね」
各々言いたい事を言いながら去っていく。
「あ…」
今日からまた一緒、そのはずなのにその後姿がやけに遠く感じられたのは何故?
景色が、見慣れたはずの校舎のイロが一転したように感じた。
―――バカバカしい…。
少しばかりセンチになってるみたいだ。
俺は頭を振りながら職員室を目指す。自己紹介について頭を悩ましながら。
っと…忘れちゃいけない。今こんだけ短いスカート穿いてるんだから気をつけないと。
階段では殊更気を揉んだ。慣れてしまえばどうということも無いんだろうけど。
曰く「見られてしまう事も思慮にいれなさい」との某姐の言葉が蘇る。
…いくら頭ン中が男でも、下着を覗かれるのはやっぱり気分の良い事ではない。
訓練の必要あり……だな。
642名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 01:02:37 ID:px2j0fdt0
職員室に入る。どのクラスに編入されるかも聞いていなかったので、とりあえず顔を
知っている2−Bの元担任を見つけ聞いてみた。
すると別の教師の方へ通される。この時点で雄二と再び同じクラスになる線は消滅した。
ちょっと残念、と感じたのは不安から来る弱音だな、うん。
新しい担任に付いていった先は2−A。
そこに俺の知り合いは………いないな。幸か不幸か微妙なところだ。
担任が教室に入り数刻、俄にざわめきが伝わってくる。
「入ってきなさい」という声。なれない事はするものじゃない、と改めて思う。
その言葉だけで俺の心臓は加速したからだ。
こういう時は平常心が大事というけど、それ無理。アンチテーゼという程ご大層なもの
じゃないが、緊張するなら矯正なんてせずに、したままでもいいだろう。
かえってポカをやらかしても大事にはなるまい。……最後にもう一度深呼吸。
扉を開き教壇の方へ歩み出る。黒板には既に「河野貴子」と記されてあった。
ありがたい。いま名前を書けと請われれば手が震えて字が歪んだことだろう。
左へならえでクラスの人間と相対する。瞬間、教室が渇いた静けさに包まれた。
こんな数の人から視線を一身に受けたのは何時以来だろうか。
「河野貴子です。少し口調が荒っぽい私ですが、よろしくお願いします」
会釈。俺らしい、なんとも面白味の無い挨拶。しかし先手を打つ意味ではよくできた。
口調について後々いろいろ指摘されても面倒なだけだ。
空いてる席に座るよう促された。女子列で最後列の席。
視線の先には思わぬ顔があった。
十波……?十波、由真…。
ある理由から、一瞬見間違いかとも思ったが、確かに彼女だ。
では理由とは何か?十波はメガネなんてかけていなかったはずだ。
加えて、多かれ少なかれ好奇の面持ちを見せるクラスメイトの中でとりわけ彼女は無関心。
一ヶ月前、特筆するほど仲が良かったわけではないけど俺の記憶の中の十波はムスっと
しているか、周りの全てが珍しいかのように表情をくるくる変える女の子だった。
643名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 01:07:59 ID:lPcBOCxU0
5レス規制だっけ?
ガンガレ&期待してるよ。
644名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 01:18:45 ID:J5QXMrUq0
タカさんクソワロスwwwww
まあこのみがタカさん知ってたら余計に怖いがw

しかし読みごたえがありますな、GJ!
645名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 01:24:45 ID:34ILCuy+0
タカさん…w
646名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 09:39:55 ID:uGEUdGV50
 近所の商店街じゃあ目立つし品揃えも大したこと無いからって理由で、電車で5駅ほど
離れた街に来たんだけど、道を歩いてるとなにかみんながぼくを見てるような気がして気
恥ずかしいんだけど。
「こらっ美佐緒、そんなにおどおどしない。あまりきょろきょろとしてるとみっともない
でしょう」
「そうそう、ちゃんと前を見て歩くんだよ。下見てもお金なんか落ちてないからね」
「わかってるんだけどさあ……」
 でも本当に視線が突き刺さるような気がするんだよね、特に胸とお尻に。

 そんな感じで何処を歩いたのかよくわからないような状況だけど、先導していたお姉ち
ゃんが立ち止まったから目的地に着いたらしい。
「じゃあ美佐緒、ここ入ろうか」
 けど、お姉ちゃんが指さした店って……。
「お姉ちゃん、ここって……」
「浩美、わたし達は未成年だよ」
 なんでアダルトショップに行かなきゃいけないわけ。

 自然ジト目でお姉ちゃんを睨むぼくと瑞樹姉ちゃん。
「うっ、なによその目は……冗談よ、冗談に決まってるじゃない。いくらあたしでも、美
佐緒に穴あきパンツとかスケスケのブラなんか付けさせようなんて思ってないわよ」
「語るに落ちてるんだよ」
「信用できないね」

 まあお姉ちゃんの本気か冗談かわからない寄り道はあったけど、本当の目的地らしいシ
ョッピングモールに着いた。
「まずはやっぱり基礎から、最初は下着からね」
「まあそれが妥当かな」
 お姉ちゃん達がそう言うならそう言うものなのかな?
647みさお君チェンジ:2005/04/30(土) 09:41:14 ID:uGEUdGV50
 あっそうだ、最初にちゃんと釘を差しておこうっと。
「お姉ちゃん最初に言っとくけど、有用なアドバイスは受けるけど、基本的には自分で選
ぶからね」
「はいはい、わかりました」
 お姉ちゃんは渋渋って感じでそう答えたけど、絶対になにか企んでるよ。

 それでちょっと恥ずかしいけど下着コーナーへ直行。瑞樹姉ちゃんが予算と照らし合わ
せながら適当に普段用の分を勧めてくれる。初心者としては結局はそれに頷く程度かな。
まあ瑞樹姉ちゃんなら信頼できるよね。
 って気が付いたらお姉ちゃんがいないよ。なんか悪い予感がするなあ。

 なんて思っていたら、あっちの角からお姉ちゃん登場。
「美佐緒、まあ普段のそれはいいけど、こういうのも2、3枚は必要だよ」
 そう言ってお姉ちゃんが持ってきたのは、赤に黒いレースのびらびらが付いた際どいや
つとか、紐に小さいハート形の布が付いただけとかの、派手で恥ずかしいやつばっかり。
 ブラの方もカップが小さすぎて、これって乳首も丸見えになるんじゃないの?

「いいよそう言うのは」
「えー、こういうのも良いんだよ。あたしは気に入ってるけどな」
「そんなに好きなら自分で着ればいいじゃない」
 自分の趣味を押しつけないでよね。けど、お姉ちゃんの反論ときたら……。
「だってあたしが着ても全然似合わないじゃない」
「まあ確かに浩美の幼児体型じゃあね」
「長森あんた正直すぎ」
 今の会話には、ぼくも思わず納得してうんうんって頷いちゃったよ。
648みさお君チェンジ:2005/04/30(土) 09:42:24 ID:uGEUdGV50
「どっちにしろぼくはそんなの着ないよ」
「こういうの男の子には受けるんだからね。ねっ、長森」
「ぼくは男と付き合うつもりないよ」
「なんでわたしに振るんだよ。わたし変な趣味ないもん」
「もったいないなあ、美佐緒なら似合うのに。あたしがそんなの見たら直ぐに押し倒しち
ゃうよ」
「お姉ちゃん!」

「はいはい、もうしょうがないなあ……じゃあ長森着てみてよ」
 突然矛先が瑞樹姉ちゃんに。
「えーそんなの恥ずかしいんだよ。……でも、浩美が望むのなら……恥ずかしいけど我慢
しても……。駄目だよ浩美、そんなに見つめたら、あっ、もう駄目」
 あー、もしもしー、駄目だ瑞樹姉ちゃんが変になっちゃった。

「よしっ、作戦成功。今のうち、今のうち。さあ美佐緒試着だ、これ着てみろ」
「えー、嫌だよそんなの」
 それにしてもお姉ちゃん酷すぎ。
「だーめ、もう逃がさないからね。そんな良いからだしてるのに生かさないなんて犯罪。
それ脱げ、ここで脱げ」
 わー!絶体絶命のピンチだよー。

「お客様、申し訳ありませんが他のお客様のご迷惑になるようなことはおやめ下さい」
 ほっ、天の助け。店員さんのストップが掛ったよ。
「そうだよ浩美、みっともないんだよ」
 良かった。瑞樹姉ちゃんも帰ってきたみたい。

 けど、気が付いたらぼくたち注目の的。みんなぼく達をチラチラと見たり、何か内緒話
をしてるよ。恥ずかしいから慌てて今まで選んだやつだけ買って退散。
 この場はそれで済んだけど、洋服買うときも、どこから見つけたんだかバニースーツだ
のお尻が見えそうな超ミニだの引っ張り出してくるし、もういい加減にしてよね。
 瑞樹姉ちゃんが一緒じゃなかったら、なにを買わされるんだかわかったもんじゃないよ。
649みさお君チェンジ:2005/04/30(土) 09:43:13 ID:uGEUdGV50
 その後いろいろと小物を買ったりとか結構大荷物、女の子って大変だよね。
 でも最後のケーキバイキングは良かったよ。ぼく甘いもの好きなんだけど、男じゃあ入
れなかったりするもんね。ちなみにお姉ちゃんの食欲には驚嘆、あの小さい体(特に胸)
の何処にはいるわけ?
 それから、最後に制服の採寸と注文。うちの制服カーディガンが可愛いよね。もちろん
直ぐには間に合わないから、とりあえずは瑞樹姉ちゃんの制服を借りて登校の予定。だっ
てお姉ちゃんのじゃあ胸が入らないもん。
「余計なお世話よ」

 ところで、結局家に帰ってからあの変な下着を付けさせられた。お姉ちゃんがあの時ど
さくさに紛れて紛れ込ませていたんだ。
 おまけにデジカメで写真まで撮られた。お姉ちゃん、変なことに使ったら承知しないか
らね。
「余分なこと言ったあんたが悪い」
650タワリシチ:2005/04/30(土) 17:21:22 ID:/RltrnjF0
女魔王アロウンはともかくtttのヒロインって全く魅力がない。斯くなる上は反転アルサルとのビミョーな百合もので。
しかし、反転アルサルって考えてみると完璧に梓やん!そして名前はアルトリアか?
651みさお君チェンジ:2005/04/30(土) 18:29:15 ID:uGEUdGV50
 結局翌日も元に戻れなくてその次は土日で休み、その間もお姉ちゃんにいろいろとおも
ちゃにされたけど、それについては語りたくないよ。
 でまあ今日は月曜日なんだけど、女の子での初登校と言うことになった。かなり早めに
家を出たんだけど、結構学校へ向かっている生徒が多い。転校生(に見える?)のせいか、
みんながぼくに注目してるようで嫌だなあ。
 ところで、ぼくだって誰にもばれないよね。親友の上月くらいには打ち明けた方が良い
んだろうか?でもあいつああ見えて結構おしゃべりだしな、口は利けないけど。
 などと考えているうちに無事に学校について、まずは叔父さんの指示通りに校長室にご
挨拶に参上。

 コンコン、とりあえずドアをノック。校長室に入るのなんて初めてだから緊張するなあ。
「どうぞ」
「おじゃまします。1年3組の折原美佐緒です」 
「はい、校長の水瀬秋人です。小坂さんから事情は聞いてますよ。それで余り心配しなくて
も良いです。君のお姉さんのことでは随分経験を積ませて貰いましたからね」
 まああのお姉ちゃんじゃあね。なにしでかすかわからない人だから。けど校長先生の声
って若々しいのに渋くて恰好言いよね。
「はい、よろしくお願いします」

「それと、折原さん。わたしから一つ提案があるのですが」
「なんでしょう?」
「実はですね、あなたのクラスの数人に秘密を打ち明けて協力者になってもらってはどう
かと思うんですが」
「えっ、それはちょっと……」
 うーん、咄嗟にそう答えたけど、どうだろう考えてみる価値はあるかな。
652みさお君チェンジ:2005/04/30(土) 18:31:20 ID:uGEUdGV50
「まあ無理には勧めませんよ」
「えっと、やっぱりお願いします」
「そうですか、わたしは相沢さんと天野君あたりが良いと思うんですが」
「相沢さんと、天野君ですか?」
 相沢さんは基本的には大人しい(運動とか苦手だし、成績は普通)けど、どういうわけ
か結構目立つこおろぎさとみ声の女の子だ。ちなみにぼくは南央美声。
 それはさておき、相沢さんは家庭の都合で親戚のうちに預けられて、この4月からこの
街に来たそうなんだけど、なんか病気で一年遅れているらしいよ。
 天野君の方は見かけは別に年くってるわけじゃないけど、なんか妙に態度が落ち着いて
いる男子生徒だ。天野君も運動はあまり得意じゃないし人付き合いはあまり良くないよね。
けど別に孤立してるって感じでもなくて、相沢さんと付き合ってるって噂もあるよ。ちな
みに成績は割と優秀な方だよ。まあ二人とも親切で口が堅そうだから良いかも。

「それではよろしくお願いします」
「では二人を呼びますよ」
 校長先生は、内線で相沢さん達を呼び出した。
「二人には別室に待って貰っていましたから直ぐにやって来ますよ」

「校長先生、1年3組の天野です」
「相沢です。ご用件はなんでしょう?」
「ゆうさん、天野君良く来てくれました」
「校長先生、わたしを名前で呼ぶってことはプライベート関係ですか?」
「はい、そうですよ。これは叔父としてのプライベートなお願いです」
「わっかりましたー秋人叔父様。叔父様だーいすき」
 そう言って相沢さんは校長先生の飛びき首に手を回してして頬にキス。えっ、相沢さん
って結構軽いの?もしかして普段は猫かぶり?
653みさお君チェンジ:2005/04/30(土) 18:32:14 ID:uGEUdGV50
「相沢さん砕けすぎです。そこの女性が戸惑っていますよ」
「もう、天野は堅いなあ。叔父姪の間だからこのくらい良いでしょう」
 あの有名な陸上部の水瀬居眠り副部長(次期部長候補)が校長先生の息子さんなのは知
ってたけど、相沢さんって校長先生の姪だったんだ。じゃあ、親類の家って校長先生の家?
けどこの二人仲良さそう、やっぱり付き合ってるのかな?
「あっ、そこのあなた、特別扱いは困るからわたしが叔父様の姪だってのは内緒にしてね」
 急にこっちを向いてウインク。割と小悪魔系?
「あっ、はいわかりました」

「しょうがないですね相沢さんは。ところで校長先生わたしたちが呼ばれた理由はなんな
んでしょう?それとそちらの女性を紹介していただきたいのですが」
「ああそうでした。それでは説明しましょう。実は(中略)と言うわけなんですよ。それ
で、ゆうさんと天野君には折原さんのサポート役をしてもらいうと思うんですが」
「よろしく折原さん。他ならぬ叔父様のお願いだからゆう頑張っちゃいます」
 小さくガッポーズ。天然の女の子ってこんな感じなの?
「よろしくお願いしますよ折原さん」
 天野君の方は対照的に落ち着きすぎだよ。
「あっえーと、こちらこそよろしくお願いします」

「でも凄いわね、あの折原君がこんなに可愛くなっちゃって。特にそのスタイル……羨ま
しいわね」
 確かに相沢さんは身長はぼくと同じくらいだけど、超スレンダー。胸はAか、もしか
してAAかな?男の子の時は可愛いなあとしか思わなかったけど、女の子になると思わず
チェック入れちゃうよ。
「折原さんの秘密を聞いたらこっちにことも説明しないとフェアじゃないよね。実はわた
し達も普通じゃないんだよ。天野は妖狐、わたしは妖狐ハーフなの。だからわたし達も変
身できるよ。折原さんみたいに本当に性別が変わる訳じゃなくて見かけだけだけどね」
 ポン、相沢さんの言葉が終わると同時にあたりに煙が立ちこめて、それが消えたらそこ
には相沢さんによく似た小学生くらいに見える男の子が立っていた。
654みさお君チェンジ:2005/04/30(土) 18:33:08 ID:uGEUdGV50
「へへっ、ぼく相沢祐一だい。お姉ちゃんよろしくね」
 うーん、いかにも悪戯な小学生って感じでかわいい。半ズボンがよく似合ってる。
「やれやれ、わたしも変身しないといけないようですね」
 ポン、天野君がショートヘアーの女の子に変身。やっぱりどこか落ち着いた雰囲気があ
るんだよね。なんて言うか二人並ぶと年の離れたお姉さんとやんちゃな弟って感じ。

 二人直ぐに元の姿に戻ったけど、実は一つ気になることがあるんだよね。思い切って聞
いてみようかな。
「あのー校長先生、相沢さんが妖狐ってことは親類の校長先生も妖狐なんですか」
「いいえ、残念ながらわたしは普通の人間ですよ。わたしの兄嫁が妖狐なんです」
「姓が違うのは。叔父様が婿養子になったからよ」
 別に聞いてないのに答えてくれた。相沢さんってかなりおしゃべりみたい。
「実はこの学校はいろいろ事情がある生徒が酷く多いようなんです。わたしも全員把握し
ているわけではないんですけどね」
「もしかするとこの学校生との半分が普通の人間と違うのかもしれませんね」
 なんか天野君が言うと非常に説得力があるんだけど。

「さてわたしはこれで失礼します。いろいろ打ち合わせがあるでしょうから始業時間まで
はこの部屋を使ってかまいませんよ。ゆうさん、スペアキーは家に帰ってから帰してくれ
ればよいです」
 校長先生はそう言い残して部屋を出ていった。

 それで三人だけになっていろいろと打ち合わせ。それが一応落ち着いたところ相沢さん
がこんなことを言いだした。
「ところで折原さん、さっき妖狐ハーフだってことは説明したけど、実はこの姿はわたし
の本当の姿じゃないのよ」
「えっ、そうなの?」
 今のは割と不意打ちだな。
「ええ、見せてあげるね。でも……絶対に内緒よ」
 なんか妙に真剣な表情、相沢さんの正体ってそんなに凄いの?
655みさお君チェンジ:2005/04/30(土) 18:34:22 ID:uGEUdGV50
「はい変身解除」
 あれっ、相沢さんが消えた。と思ったら、下の方から同じこおろぎさとみでも子供役の
時みたいな声がするよ。
「もう何処見てるのよ。ここにいるわよ」
 それで視線を下げたら、いたよ女の子が……。けど……。
 変身をといた相沢さんって、身長140センチないかも?胸は完全に真っ平ら。小学生?
それに髪の間から三角形のものがピョンと跳びだしてピクピク動いてる。もしかして耳?
 なんか無茶苦茶可愛い。思わず頬が緩んじゃう。

「なによ笑わないでよ。ちょっっと乳がでかいからってバカにしないでよね」
 あれー、怒らせちゃった。
「別にそんなつもりはないけど、でも驚いたよ、どう見ても小学生、それも中学年くらい?」
「しょうがないでしょう。妖狐は人間より寿命が長い分成長も老化も遅いの。わたしはハ
ーフだけど妖狐の方の血が強く出たのよ」
「まあ相沢さんの肉体年齢は、人間で言うと概ね10歳ってところですね」
「なんて言うか、リアルちよちゃん?」
「それは違うと思う」

「けど耳と尻尾はともかく、別に普段からその格好でも良いと思うんだけど。その方が絶
対に可愛いよ」
「嫌よ、この恰好じゃあみんな愛玩動物扱いしかしてくれないし、ロリオタに付きまとわ
れたくないわよ。これでも精神的には普通の16歳の少女なんだから」
「まあ相沢さんが普通の16歳の少女かどうかは世間的には異論があるでしょうが」
「黙れ、おっさん」
「おっさんとは失礼ですね。わたしは落ち着いているだけです」
「うっさい、女子高生から見たら27は立派なおっさんよ」
656名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 19:25:24 ID:HWT8unq1O
>>650
そこでアロウン様(♀)×アルサルですよ。
口では小馬鹿にしつつも‥‥みたいな関係


アロウン様は本編の微妙なヘタレっぷりのせいで反転すると女魔王つーかド○ンジョ様みたいになるヨカソ
657名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 19:51:05 ID:w3WYYyF30
そろそろ反転Clannadも見たひ
658名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 20:40:46 ID:HyUfAHHq0
>>633
>立ち上がりバッとトランクスを脱ぎ捨てやがった……………………こいつ正気か?
>これでもか、とばかりに腰を突き出し―――これ以上説明させるな。
>恥ずかしがるとでも思ってるのか?俺は嘗て無い程冷淡な視線を送ってやる。

ワラタ
659名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 21:55:19 ID:heRMqgFr0
>>642
タカさんと聞いて一瞬、とんねるずの石橋貴明かと思ってしまった。
660名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 23:40:10 ID:lPcBOCxU0
>>651-655
クロスオーバーネタキター。こういう時にはKANONキャラは便利だ。
・・・つうかおまいらも変身できるのかYO!
ゆうは二段変身してやがるし。

あと、CV:こおろぎさとみ&南央美が瞬時にイメージできた俺は
ちょっと終わってるかもしれない。
661名無しさんだよもん:2005/05/01(日) 10:46:02 ID:ZQK3h4oE0
>>633
>そんな目で俺を見ないでぇええええええ

wwwwwwGJ
662名無しさんだよもん:2005/05/01(日) 11:16:18 ID:IvetXEIt0
貴子GJ!!
663名無しさんだよもん:2005/05/01(日) 22:29:12 ID:Y4gixyka0
主人公の男キャラだけが反転した場合
1.筆跡は変わるのか
2.恋愛対象は男に変わるのか女のままなのか

というのを何故か考えてみた
664みさお君チェンジ:2005/05/01(日) 22:42:55 ID:hLwjCNTo0
「えー、天野君ってそんな年なの?小父さん臭いとは思ってたけど、本当に小父さんだっ
たんだ」
「折原さんまでそんなことを……わかりましたわたしはもう折原さんの面倒は見ません」
 えー、それは困るよ。
「天野、叔父さん特製」
 それだけボソッと呟く相沢さん。
「うっ、あれですか。そんな酷なことはないでしょう」
「だったらちゃんとやってよね」
「わかりました。きちんとしますよ」
 いきなり態度が変わったけど、叔父さん特製ってなんだろう?

「あのねー、折原さん。命が惜しかったらその疑問は心に仕舞っておくことね」
「えっと、ぼくなにも言ってなかったんだけど……」
「それくらいわからないとここでは生きていけないわ」
「そんなもんなの?」
「そう言うものなの」
 なんかい間の会話の最中だけ相沢さんが滅茶苦茶大きく見えたよ。もう大迫力。

「ところで相沢さん、そろそろ元の姿に戻ってもらえませんか」
「あっそうだったわね、そろそろ教室に行かないと遅刻に成っちゃう」
「そうですよ、今日は雪弥さんが一緒じゃないんですから言訳は通用しませんよ」
「まったく雪兄に付き合って走るなんて、普通の女の子には無理よ」
「まあ確かにそうでしょうね。あの人と一緒に走っていたらオリンピック出場も夢ではな
いでしょう」
「だから雪兄と一緒の登校だと、わたしいつも引っ張られるとか、背負われるとか、抱えられ
たりして足が地面に着いてないよ」
「まあ相沢さんは30キロないですから、雪弥さんなら抱えていても余裕で走れますね」
「あれ恥ずかしいから嫌なのよね。雪兄はわたしを必要以上に子供扱いするしさ」
665みさお君チェンジ:2005/05/01(日) 22:43:41 ID:hLwjCNTo0
 なんか口を挟む余地がないんだけど。

「えっと、じゃあぼくはこれで職員室に行くから」
「まあ頑張ってね」
「では、また後で」
 こうして二人と別れて職員室に向かう。ところで相沢さんが、別れ際に「そうそう、わ
たしアレについてはあまり力になれないよ、なにせまだ来てないから」って言ってたけど
どういう意味なんだろう?なにか大切なことみたいだけど……。

 ドシン!考え事してたら前方不注意で誰かにぶつかってこけちゃったよ。
「あっ、御免なさい」
「わたしは別に大丈夫ですよ。それよりあなたの方が平気ですか?」
 咄嗟に謝ったら頭上から女性の落ち着いた声で返事が返ってきた。やばい、もしかして
先生?って思って顔を上げたけど制服姿だから生徒みたい。先輩さんかな?
「ぼくは大丈夫です。本当に御免なさい」
「いいんですよ。それより早くスカートを直してください。女の子がはしたないですよ」
 えっ、わー!パンツ丸見えだよー。わー、恥ずかしかった。でもこの女の子以外に近く
に人がいなくて良かったよ。

 スカートを直して立ち上がってから、改めて頭を下げる。
「すいません。ぼく1年の折原美佐緒です」
「わたしは2年の里村茜です。もしかしてあなたは2年の折原さんと関係有るんですか?」
 へーやっぱり先輩さんかあ。多分お姉ちゃんのクラスメートかな?それでえっと、弟、
じゃなくて妹って言っちゃってはまずいんだった。一応従姉妹って事になってるんだよ。
「えっと従姉妹です。家庭の事情で同居することになって今日転校してきたんです」
「そうですか、よく似ているしそうではないかと思ったんです。でも人にぶつかる悪い癖
は真似ないでくださいね。そしてこれからよろしくお願いします」
「はいこちらこそ。姉が迷惑かけてると思いますけど」
「そうですね、確かに」
 里村先輩とはそれでお別れ、けどすごく素敵な先輩だな。なんだろう先輩のことを考え
るとなんだかドキドキしちゃうんだけど。
666みさお君チェンジ:2005/05/01(日) 22:44:16 ID:hLwjCNTo0
 職員室について一応クラスを聞く振りをして、担任の神尾先生に挨拶。神尾先生はちょ
っと大雑把だけどさっぱりしていて生徒に結構人気の先生なんだ。
 そうしたら、もう一人転校生がいた。180以上はありそうなすごく大きな子で、胸の
方もぼくよりふたまわりは大きいよ。それにかなり年上に見えるんだけど。
「折原さん、あたしは国崎往穂。年は19だけど今まで全国を流離ってたから高校通うの
は初めてなんだ。まあ見ての通りのがさつな女だけどよろしくな」
「あっ、こっちこそよろしくお願いします」
「折原さんは折原君の従姉妹やったな。こいつは今うちに居候しとって、まあわいが保護
者みたいなもんや。本人が言うとおり乱暴もんやけど、根は悪うないから仲良うしたって
や。ほな、ホームルーム行こか」
 さて、これからクラスに行くわけだけど、良く知っているクラスに他人の振りしていく
のって大変そう。上手くやれるんだろうか?
667名無しさんだよもん:2005/05/01(日) 23:17:19 ID:tqOHmKOA0
ここで転校生往穂とは。そうきたか・・・GJ!
不良っつーよりは姐御系っぽいな。
そしてやっぱり登場の叔父さん特製ワロタ。


>>663
「ある日突然女になってしまった」ネタだったらどっちも変わらないだろうな。
最初から女の場合、むしろ脇役男キャラに惚れる話も少なくない。朋美×春原とか。
668名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 00:32:49 ID:I+5SldtD0
今日横浜の虎に行ってきたんだけど、反転久瀬本は見つからなかった。
ひょっとして、まだ卸されてませんか?
669そんな ◆VanagaUkNI :2005/05/02(月) 01:38:59 ID:PRkcGabZ0
うんまだ
5日以降
3〜5のイベントで買うのが吉かも
670名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 01:41:41 ID:j2YqLXHH0
反転渚×朋美キボンヌ
671名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 08:45:59 ID:tuM1wQmc0
反転久瀬本が反転久弥本に見えたよ
672名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 09:46:21 ID:Dyjxxxdv0
反転高橋と反転水無月が組んだら、やはり作るのは801ゲーだろうか。
673名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 14:25:48 ID:ecJ1wyzh0
ここの住人的にAIRってどうなの?アニメ化もされたし、映画化もされた。
本放送見れなかったのと、レンタルが無かったのでDVDを買ったけど、中々いい出来だし。
これに便乗して反転AIRのSSが増えるかな?と期待してたのに。
674名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 15:15:49 ID:HGdPu0R40
反転AIRは……正直他ほど受け入れられないかも……
でも、読んで見たいね。
675名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 15:45:06 ID:WYctz8e60
どう考えても主人公は体売って生活することになりそうな悪寒
676名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 16:43:17 ID:DtrtBuGv0
女の極貧一人旅なのが悲惨に思えるかもしれん。

反転関係ないけど、AIRって人少ないうえに横の繋がりも薄いんだよな。
正直、美鈴の家でダベってる姿しか思いつかん。
677名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 18:10:41 ID:smM4238i0
でもアニメ版だとまあまあ登場人物同士で知り合ってたから
それを基準にすればもっとネタが増えるかも

なんかAIRって往人だけ反転してても
ストーリーが破綻しなさそうだ
678名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 18:13:31 ID:smM4238i0
・・・と思ってたら美凪BADを忘れてた
679名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 19:50:13 ID:IRy2q8UM0
いやいや、あれだって別にそのままでも…w
680名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 20:47:21 ID:lGO39Z5c0
3日〜5日の葉鍵系イベントって何がありましたっけ?
4日のPURESNOWと5日のBNLくらいしか存じません。
681名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 20:49:41 ID:WYctz8e60
BSも同日開催じゃなくて?
682名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 21:19:40 ID:lGO39Z5c0
BSとは?
683名無しさんだよもん:2005/05/02(月) 23:28:36 ID:IRy2q8UM0
1.ブラックスミス
2.バックスペース
3.ブルースフィア
684名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 00:07:21 ID:cxk9fEdH0
>>679
お前さん天才
685名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 01:23:19 ID:5GjfgUWV0
カラスにならずに反転して戻って来るというのはどうだろう
686名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 02:08:04 ID:0o8oYpgv0
>>685
ズレた人ばっかだからまともな反応してくれそうなのは晴子とポテトだけだな
687名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 02:46:18 ID:iPp8AU/w0
晴子もちょっとあやしいな。

…ポテトだけっ!?
688名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 03:05:51 ID:cxk9fEdH0
いやポテトだけとか悲しすぎますからマジで!!
689名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 21:42:25 ID:qnxomEOP0
ジキル博士はミスハイドみたいなSSよんでみたいな

一人で二人分・・・
690降り積もる想い:2005/05/03(火) 22:04:18 ID:WFO2/mYk0

 雪が降っていた。
 この世界すべてを白く染め上げようと言わんばかりに降り積もる雪。
 その中、街の中心にある駅前のベンチに、僕は佇んでいた。

「寒いなぁ……」
 独り言と共に出した吐息はたちまち真っ白に染まり、凍てついた空気に溶ける。
 生まれてからずっと暮らしていた街。冬の寒さには慣れていると思ってたけど、早朝から夜もふけた
この時間まで、十数時間をこの気温の中で過ごしていた。身体はすっかり冷えきっている。
 ただ、そうなることも見越して、あらかじめ厚着をして来たことが救いだけど。
 ふと、街頭の時計に目を移す。11時45分。もちろん午後の。それを示す時計の文字盤が、街路灯の
水銀ランプに照らされて、闇の中でぼんやりと浮かび上がっている。
(そうか、あと15分か……それまでに彼女が来なかったら、僕はどうすればいいんだろう?)
 さっきまで会社帰りのサラリーマンが大勢出てきた駅も、今は静寂に包まれている。今日の終電も
去り、僕の周りにはもう誰もいない。
「来てくれれば良いんだけど」
 そんな孤独の世界で、自分に言い聞かせるように、そう呟いた。
691降り積もる想い:2005/05/03(火) 22:05:30 ID:WFO2/mYk0
 4日前、僕の父親である水瀬秋人が、交通事故で意識不明の重体に陥った。
 警察から聞いたところでは、父さんは車に轢かれかけた僕の従姉弟、相沢ゆうの身代わりになって、
撥ねられてしまったと言う。
 ゆうからは、父さんとは商店街で偶然逢って、一緒に家へ帰る途中に事故に巻き込まれたと聞いた。
 でも、それでゆうが受けたショックはとても大きかった。この事故を完全に自分の責任と思い込んで、
自分の部屋に閉じこもってしまったんだから。
 僕が作った食事をろくに食べもせず、ドア越しに何を言っても反応なし。さすがに心配になって、ゆうの
部屋に踏み込んで彼女を慰めようとした。それが2日前のことだった。
 でも……僕じゃどうにもならなかった。
「ゆう、元気出してよ……」
「……お願い。私のことなんかほっといてよ。私をひとりにして……」
「ゆうの……ゆうのせいじゃないよ。父さんは――」
「違う! 違うわよっ! 私が……私がいなければあんなことには……っ! ううっ、うあああっ……」
「ゆう……」
「ごめん、ごめんね雪弥。ごめんなさい、秋人さん。秋人さんっ……うっ、えうっ、うわああんっ!」
 これがここ数日でゆうと交わしたまともな会話。今思い出しても、ゆうの悲しみが僕の心に突き刺さる。
 その後も、何度かゆうとコミュニケーションを取ろうと試みたけど、僕の言葉が届くことはなかった。
彼女と顔を合わせることすらできなかった。
 このままじゃ、ゆうはどうにかなってしまう。そこで僕は、とある賭けに打って出た。
 部屋のドア越しに、ゆうに自分の意志を伝えたのが今日の早朝。「あの場所で、今日1日待ってるよ。
7年前のあの場所で」と言い残し、家を出た。ちょっとした「仕掛け」を残して。
 それ以来、僕はここに座って、ゆうが心を開いてくれるのをずっと待っている。
692降り積もる想い:2005/05/03(火) 22:06:41 ID:WFO2/mYk0

 空を見上げると、漆黒の中から純白の粒がふわりふわりと落ちて来る。もう何時間も降り続けてるけど、
止む気配を全く見せない雪。
 夜空の闇に吸い込まれてしまうんじゃないか、なんて錯覚を覚えながら、僕は考える。
(本当なら、こんな所にいないで、病院で父さんの傍にいるのが筋なのかもしれない。でも……)
 父さんのことはもちろん心配だ。男手ひとつで自分をここまで育ててくれた、尊敬すべき父なのだから。
 自分も大人になったらああいう男になりたいと思う。人生の目標でもある父さん。
 だから、不安なんだけど僕はどうにかそれに押し潰されないでいられる。あの父さんは、そんな簡単に
死んだりしない。そう思い込むことによって。
 それに、父さんにはお医者さんや看護師さんが何人もつき、それぞれ最善を尽くしてくれているはず。
今はそれに頼るしかない。
 じゃあその一方で、ゆうはどうなるのか。
 彼女は文字通りの孤独だ。ひとりで苦しみ、心を壊しかけている。父さんを失うことは耐えられないけど、
好きな人を見捨てるのも絶対に嫌だった。だからこそ、僕はここにいる。
693降り積もる想い:2005/05/03(火) 22:07:39 ID:WFO2/mYk0

「僕って、待ってばかりの人生だよね」
 そう声に出すと、改めてつくづくそう思う。
 幼い頃は、保育園で父さんが迎えに来るのを待つ毎日だった。
 小学校に上がると、待つ場所は保育園から家に代わった。
 ゆうと出逢ってからは、冬休みになるのが楽しみになった。毎冬、彼女が僕の家に泊まりに来るのが。
 そして、空白の7年間。大きなショックを受けて心を閉ざし、僕の前から去ったゆう。彼女に幾度か
手紙を出したけど、音沙汰はなし。
 初めて逢った瞬間から、ゆうには心惹かれていた。それが恋だと自覚するようになったのは、しばらく
先のことだったけど。
 だから、彼女のことを忘れようと思っても、そうおいそれと忘却できるものじゃなかった。
 それでも、時の流れは薄情なもので、ゆうの存在はやがて、記憶の奥底へと仕舞われていった。
 でも、去年の終わり頃、ゆうが再び僕の家に――それも居候としてやって来ると父さんから聞かされた時、
僕の心は大きく揺れた。
(結局、僕はゆうを忘れることなんて、できなかったんだ)
 そして、彼女は自分を覚えてくれているのか。それが心配だった。
「そんな心配してたから、待ち合わせの時に遅刻しちゃったんだっけ」
 その時のことを思い出し、微かに笑う。
 この、今座ってるベンチで待ち呆けていたゆうをひと目見た時、僕は驚いた。昔から可愛い女の子だった
けど、あんなに可憐になってるなんて。だから、僕なんかが声をかけて良いのかなんて変な考えが浮かんで、
ゆうをすます待たせる破目になった。
 でも、彼女は僕のことを覚えてくれていて、ちょっとぶっきらぼうで、そして優しくて……。
 昔から何も変わっていなかった。彼女は、僕が良く知ってる相沢ゆうのままだった。
694降り積もる想い:2005/05/03(火) 22:08:35 ID:WFO2/mYk0

 そのゆうと、ひとつ屋根の下で暮らすようになって、僕の日常はとても楽しくなった。
 彼女と一緒に学校へ行き、一緒に授業を受け、一緒に帰る。それだけでも幸せになれた。まだこの街や
新しい学校に不慣れなゆうに、色々と世話を焼いてあげるのも楽しかった。
 そんなある日、僕はゆうから「私、雪弥のことが好きかもしれない」と言われた。いきなりやることに
なった実力テストに向けて勉強してた途中、気分転換のためにベランダに出た時のことだった。
 なぜ、今頃になってゆうが僕のことを好きになってくれたのかはわからない。だから、僕はゆうの告白に
その場で応えられなかった。本当はその一言を待っていたにもかかわらず……。
 その後でいろいろ考えたけど、出た結論はやっぱりひとつしかなかった。僕もゆうのことが、従姉弟と
してじゃなく、ひとりの女の子として好きだってこと。
 遅ればせながら、そんな想いをゆうに伝えた。そうしたら、彼女は泣きそうな顔になって、でも笑って
僕の想いを受け入れてくれた。そして、僕らは結ばれた。
 ゆうは、恥ずかしさを堪えて、僕に全てを見せてくれた。
 不安を隠して、僕に大切な初めてを捧げてくれた。
 痛みを我慢して、僕とひとつになってくれた。
 行為が終わると、笑顔を見せて僕に身も心も委ねてくれた。
 そんな信じられないような一夜が明けた後、僕とゆうの関係はこれまでとは大きく変わっていた。
 家事は苦手だと言っていたのに、わざわざ早起きして僕のためにお弁当を作ってくれた。教室で一緒に
食べるのは恥ずかしかったけど、それでも嬉しかった。ゆうと「恋人同士」になれたのだから。
 でも、そんな幸せな、新たな日常が崩れ去るのは突然だった。
 父さんの事故。それで、ゆうから笑顔が消えた。僕の好きな、あの可愛い笑顔が。
 僕だって、許されるのなら塞ぎ込みたい。
 父さんは今も生死の境を彷徨っている。もしも、もしも父さんがこのまま……そしたら、ゆうだって
本当に「壊れて」しまうかもしれない。
 そうなったら、僕は……。
695降り積もる想い:2005/05/03(火) 22:09:22 ID:WFO2/mYk0
(寒い。心が寒い……)
 あ、あれ? なんで……なんで泣いてるんだろう? 意識のない父さんと面会した時でも、こんなこと
なかったのに……。
 父さんが死んでしまう可能性に恐怖したのか。従姉弟が心を閉ざしてしまったことが悲しいのか。
それとも、そのふたりに対して何もできない自分の無力を情けなく思ったのか。なぜ泣いたのか、その
理由は自分でもわからなかった。
(ダメだ。僕がこんなんじゃ、ゆうが来ても何もできないよ)
 心の奥で沸き上がった激情を強引に押し止める。涙を拭うと、じっと正面を見据えた。
 時計は11時59分――あ、今変わった。午前0時ちょうどになった。ゆうに伝えた(彼女が聞いて
くれてたかどうかはわからないけど)タイムリミット。
「……ダメだったか」
 ゆう……もう、僕じゃどうにもならないのかな?
(いや、やっぱりもう少し待ってみよう)
 そう思い直し、浮かしかけた腰をもう一度下ろす。
 いつの間にか、また頭や肩に雪が積もっていたのに気づき、それを払い落とす。ここに来てから何度
同じことをしたか、もう覚えていない。
(あと5分、いや3分だけ)
 なんて思いながらも、結局はそれよりも遥かに長く待ってしまうんだろう。7年前もそうだった。
 心を閉ざしたまま、この街から去ったゆうをずっと待ち続けた。もう帰って来ないんだとわかって
いながらも、何日も、何日も。
(待つことは、僕の運命なのかもしれないな)
 だとしたら、僕はそれを受け入れるしかない。今はただこうして、ゆうを――僕の好きな女の子が、
僕のことを信じてくれるまで待つことしかできない。

 そして、その運命の行き着く先にあったのは、僕の愛する人の姿だった。
696降り積もる想い:2005/05/03(火) 22:10:24 ID:WFO2/mYk0

 石畳を蹴る音。息急いて走る女の子。
 僕は飛び上がって喜びたい衝動に駆られたけど、それを懸命に堪える。このベンチにいなきゃ、僕は
彼女との約束を破ってしまうことになる。
「はっ、はあっ……雪弥っ……!」
「学校、サボってる人発見」
「そ、それは……あなたもでしょっ……はあっ、はっ……」
「うん。おあいこだね、ゆう」
 息を整えるゆうの頬は赤く火照っていた。ここまで全力で走って来てくれたのがよくわかる。
「寒くなかった?」
「雪弥のほうがずっと寒かったんじゃない……?」
「僕は大丈夫だよ。慣れてるからね」
 嘘だ。本当はメチャクチャ寒い。今にも歯がガチガチ鳴り出しそうだったけど、そんな姿はカッコ悪くて
とても見せられないから、我慢する。
「雪弥……ごめんなさい。私、わたし……」
「ううん、もう言わなくていいよ。ちゃんと来てくれたんだから」
 僕の想いは――あの目覚まし時計に託した想いは、ちゃんとゆうに届いていたんだ。だから、彼女は
今こうして、僕の目の前にいる。
「雪弥」
 ようやく落ち着いたゆうが、僕と向き合って背筋を伸ばした。彼女の潤んだ瞳が僕に「話を聞いて」と
語りかけている。
 だから僕も表情を改め、ゆうをじっと見据える。これからの会話は、僕たちの将来にとって、とても
大切になる。そんな確信があった。
697降り積もる想い:2005/05/03(火) 22:11:43 ID:WFO2/mYk0
「私、そんなに強くなんてなれない。だから、雪弥のこと、支えにしてもいいよね……?」
「うん。ゆうは女の子なんだから……こんな頼りない僕で良ければ」
「そんなことない……それと、あの言葉も本当よね?」
「うん。約束するよ。もし破ったら、イチゴサンデー奢ってあげるから」
「それは雪弥の食べたいものでしょ……ふふっ」
 ゆうが笑った。父さんの事故以来、彼女が初めて笑った。瞳に大粒の涙を溜めていたけど、それでも
僕に笑顔を見せてくれている。
「遅れたお詫び、しなくちゃね」
 ゆうが座ったままの僕の前に屈み込む。目線が同じ高さになる。
 そして彼女はゆっくりと目を閉じ、顔を近づけて……。
「それと、これが私の気持ち……」
 僕の冷たい唇に、ゆうの温かいそれが、そっと触れた。
 この瞬間、僕とゆうの心は、完全にひとつになって、溶け合っていた……。

698エピローグ:咲き誇る想い:2005/05/03(火) 22:13:02 ID:WFO2/mYk0

 3年生最初の日。僕とゆうは、薄桃色の桜並木の下を、肩を並べて学校へと歩いていた。
「どうにか間に合いそうだね」
「そうね。雪弥がしっかりしてれば、もっとゆっくりできたんだけど」
 僕は、そんな手厳しい言葉に「あはは……」と、乾いた笑いで答えるしかなかった。

 僕とゆうが、雪の降る駅前で本当の「恋人同士」になってから、ひとつの奇跡が起きた。
 入院中の父さんが意識を取り戻して、回復に向かったのだ。事故から一月後には個室から一般の病室に
移り、そのさらに一月後には退院を迎え、家に帰って来た。
 心配していた後遺症もなく、今では普通に生活している。
 僕らに、ついに日常が戻ってきたんだ。
699エピローグ:咲き誇る想い:2005/05/03(火) 22:14:09 ID:WFO2/mYk0

「もう。新学期になっても、雪弥の寝坊癖は変わらないのね」
「ごめん。努力はしてるんだけどさ、何でだろうね?」
 その努力――小遣いをはたいて目覚まし時計を買うくらいのことだけど、効果はあまり出ていない。
今日だって、ゆうに起こしてもらわなきゃ、始業式からいきなり遅刻していた訳だし。
「ま、私だってあんまり朝に強い方じゃないんだけどね。でも、最近はちゃんと目が覚めるけれど」
「どうして?」
「それはね……あの目覚まし時計を使ってるからかな?」
「……あ、あれを?」
「そうよ」
「恥ずかしいなぁ……あれ、消さない?」
「ダメ。絶対ダメ」
 有無を言わさず、即座に却下される。
 そっか……ゆうは僕のあの録音で毎日起きてるのか。嬉しいやら恥ずかしいやら、ちょっと複雑。
 でも、ゆうはそんな僕の苦悩(?)に関係なく、僕に向かって、とびきりの笑顔を見せた。
「だって、あれは私の宝物だもの。雪弥が約束してくれたんだし、ねっ」
 愛おしい。この上なく愛おしい。そんな気持ちが込み上げ、僕は不意に、ゆうを抱きしめていた。
「あっ!? ちょ、ちょっとっ?」
「ゆう」
「え? なにっ?」
「僕は、ゆうのことが好きだから……。初めて逢った時から、今も。これからもずっと……」
700エピローグ:咲き誇る想い:2005/05/03(火) 22:14:55 ID:WFO2/mYk0
 強張っていたゆうの身体から、ふっと力が抜ける。そのまま自然に、僕に身を預けてくれた。
「私も、雪弥のことが好き。もう雪弥のこと、待たせたりしないから」
「うん。ありがとう」
 言葉からはゆうの想いが、身体の触れ合った場所からはゆうの温もりが、僕に直接伝わってくる。
 僕もゆうも、心臓がドキドキしてたけど、それでも心地良い時間が流れる。ずっとこのまま――。
「……そういえば、時間は?」
「あっ」
「いけないっ、もう遅刻じゃない!」
 そうだった……。
 もともと、時間ギリギリで家を出たんだっけ。それで道路でこんなことしてたもんだから……。
 いいところだったけど、しょうがないね。
「あー、えっと……急ごうか」
「っと、ちょっと、手引っ張らないで! もっとゆっくり走ってよ」 
「あっ、ごめん」
 歩幅をゆうのペースに合わせると、彼女が苦笑しながら言った。
「これじゃ、私が雪弥に置いてけぼりにされないか心配よ」
 そんなことない。絶対にないよ。僕はいつでもゆうと一緒だよ。
 そんな想いを伝えるように、繋いだ手をきゅっ、と強く握った。ゆうもより強く握り返してくれる。
 そして僕たちは、咲き誇る桜の下を駆け抜けて行った。
701エピローグ:咲き誇る想い:2005/05/03(火) 22:15:55 ID:WFO2/mYk0

 ゆう。良く聞いて欲しい。
 僕には、奇跡なんて起こせない。これからどうなるかもわからない。
 でも、僕はゆうの傍にいることはできるよ。
 桜の咲くあったかい春も。
 暑いけれど楽しい夏も。
 紅葉のきれいな涼しい秋も。
 そして、雪の降る寒い冬がまた来ても……。
 約束するよ。ずっと、ずっと一緒にいるから。
 だって、僕は……ゆうのことが、本当に大好きだから。

702名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 22:19:07 ID:WFO2/mYk0

 以上、反転名雪と反転祐一で、「降り積もる想い」と「エピローグ:咲き誇る想い」でした。

 名雪について、以前「男にすると魅力がなくなる」みたいな話題になった時、ふと思いついたネタです。
「性格が全然違う」と取られるかもしれませんが、男になっている以上、少しくらい「男らしい」一面が
あっても良いんじゃないかと思い、「父親を心配しつつも、好きな人をどうにか救いたい」と苦悩する
雪弥を、原作の名雪シナリオを準拠に書いてみました。
 なお、反転スレでは「秋人×ゆう」がほぼデフォとなっている訳ですから、「空気嫁」などの批判は
甘んじて受ける覚悟です。

 では、お目汚し失礼しますた。
703名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 22:31:00 ID:+7o/laG00
>>702
空気嫁なんて、とんでもない。GJだ!
このスレですっかり評価が確定した感のある雪弥を
ここまでカッコ良くしたのは一つの功績だ。
漏れはお前さんの仕事を称えるぞ!
704名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 22:32:03 ID:hgKJezA20
>>690
ブラボー おおブラボー!
705名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 22:47:35 ID:2D1mVkcv0
>702
ざっと読んだけど、いいアイデアだと思う。
別にゲーム化するわけじゃないから、ゆう視点で他の男がどうとか考えなくて良い訳だし。
単に性別を入れ替えるだけよりずっと面白い。
706名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 23:00:01 ID:5r5UOSg90
性別反転スレが始まってから3年余り・・・
雪弥にもようやく春が来たみたいだ 。・゚・(ノ∀`)・゚・。

まあ石橋先生と微妙な雰囲気になってる雪弥なんてのも好きだったが(って誰も憶えてないか)


>>689
「みさお君チェンジ」がやや似てるか?こっちは同一人格だけど。

御堂や高槻あたりが変身して身も心も清楚な女性になったりしたら、
萌えるよりむしろ笑えそう。
707名無しさんだよもん:2005/05/04(水) 02:47:09 ID:tr9rNU5i0
最初はまたKANONかよ・・・よく飽きないねーな。などと
失礼なことを思ってしまったが、すまなかった。GJだ。
何もゆうの視点に拘る必要はないということが新鮮だった。
名雪を男にするとただイラつく存在というこの板の評価をぶっ壊したのは凄い。
ちょとポケポケ〜として頼りない男の子だけど好きな娘のために悩んで苦労して
結ばれる。いいもん読ませてもらったよ。超GJ!!
708名無しさんだよもん:2005/05/04(水) 05:09:27 ID:Ur6v6h3+0
大したものだ…。
元のシナリオの要素を性別反転設定に従って、これだけ上手く再構成できるとは。
709名無しさんだよもん:2005/05/04(水) 08:31:44 ID:qcmOgaar0
>>702
よく頑張った!感動した!
710名無しさんだよもん:2005/05/04(水) 13:31:21 ID:GLNmv6Mb0
またKANONかよ・・・よく飽きないねーな。www
711名無しさんだよもん:2005/05/04(水) 15:48:21 ID:GOfyXjel0
>>710
すまそ、前スレで家追い出された(?)裏名雪が蔵の高校に編入するやつ考えてた
712名無しさんだよもん:2005/05/04(水) 18:02:42 ID:qcmOgaar0
>>689
やさしく言うと「おれ、夕子」みたいななネタか・・・むずいな・・・・
713名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 12:51:00 ID:tncn0Xml0
>>689 >>712
ついてこれる人が少ない内にTtTで書けばいいんだよ!
714名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 12:52:43 ID:f61ntw/p0
>>702
この調子で男にすると評価ががた落ちする
ONEキャラも救ってやってください。
715名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 19:06:22 ID:hChPeQQF0
>>712
元ネタワカンネ
716名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 20:17:49 ID:rhL20PXZ0
717名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 22:02:28 ID:HS9Gd1W10
人それぞれだから祐一×名雪派のひとは好きにすればいいけど、個人的には反転の有無
に関わらず名雪は祐一を思い切った方が幸せになれると思う。
舞も名雪ほどではないにしろそんな感じ。
祐一とくっついてもそうじゃない場合に比べて特に幸せでもないような、だとすると他の子
が犠牲になる意味がないと言うか、名雪と付き合うこと自体が無意味なような。
つまり名雪に手を出すと言うことは試験勉強しなければ駄目なのに、ついつい2チャンをして
しまうようなそんな感じなのだと思う。

>>711
良い設定じゃないですか。新天地で本当の幸せを見つける、そのほうが雪弥の為だと思い
ます。
718名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 22:21:18 ID:y00S2HAw0
>>717
それもまた一つの意見ですな。
でも、そもそも多ヒロイン型のゲームにおいて、誰を選ぶのが正解かなんて
そんな答は無いからね。
切って幸せになるかならないかも、プレイヤーが感じて決めればよいこと。
大きなお世話ですわ。
719718:2005/05/05(木) 22:26:08 ID:y00S2HAw0
ついでにいうと、あなたが反祐一×名雪なのはあなたの勝手ですが、
雪弥のSSを賞賛してた皆さんは、別にゆう×雪弥がベストカップルだって
賞賛してるわけじゃなく、これまでと違った切り口で雪弥を描いたことを
称えているわけだと思うのですよね。
それなのに、やれ名雪とくっついてもためにならないだの、雪弥は新天地で
やり直した方がいいだの、そんな無粋なレスつけんでもいでしょうに、ねえ。
もう少し、ゆとりを持って、自分的にベストじゃないカップリングのSSでも、
楽しむ余裕を持ちましょうよ。そっちの方が世界が広がるからさ。
720名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 22:39:40 ID:RjHtK/fx0
別に717は690-702に対してのレスとは言ってないが…
違うとも言ってないけどね。
721名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 22:44:54 ID:BE0PiNgg0
というわけで、ゆうへの想いを絶ち切って

香里とくっつく雪弥



北川「水瀬・・・俺はお前のこと親友だと思ってたのにorz」
722名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 23:09:49 ID:NB8mqg8u0
しかしそれは香里をねらうゆうの策略だった
723そんな ◆VanagaUkNI :2005/05/06(金) 00:47:58 ID:VCDVT2p50
反転久瀬本は今日とらに卸して来たヨン
出庫状況等はとらのHPで確認してね
724名無しさんだよもん:2005/05/06(金) 17:24:57 ID:cqtcOEI90
>>716
昼は朋也、夜は朋美って感じか
725名無しさんだよもん:2005/05/06(金) 23:29:52 ID:LTwJxFi30
昼間は「はじめさん」で柏木四兄弟といちゃつき、
夜になると「耕一」となって裕子さんに大人の関係を強要する毎日

まさにエルクゥな生活
726名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 01:34:13 ID:WF49teUu0
日中に「けんたろ」状態になって五月雨堂ですひーから回収した魔力(生命力)を
夜間にぼにうとして排出させられて結局元に戻る「さつき」。
727名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 07:33:26 ID:a5kghk930
こみぱRevの第五話のこのみかずきに萌えた
728名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 07:58:51 ID:f75m77iK0
昼は「陽平」でへタレ扱いされて
夜は「陽子」となって朋也と熱い仲になるのか
729名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 13:47:53 ID:u0F1sECJ0
反転本、まだ表示されないねぇ
直に逝ったら店棚にはあるかも知れないけど・・・
こーいう時田舎住人ってツライわぁ
730名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 15:32:32 ID:K/4WuORl0
【ドキュメントミス反転決定戦:前編】
 ここは紀伊学園、担任の石橋美香先生監督のもとミニテストの真っ最中なのですが、水
瀬雪弥君と沢渡誠君、なにやら怪しい動きをしてますねえ。カンニングですか?
 もちろんそんなことをやっていれば石橋先生(27歳独身)が気が付かないわけはなく
……。パンパン出席表で二人の頭を一撃した後。
「君達なにをやっているのかな?」
「あぅー、ミニテスト」
「ミニテストはわかってます。その手に握っているものがなにかを聞いているんです」
「これ?」

 なんと誠君、手に握っていた紙をいきなり口の中に放り込みました。
「こらっ、食べるな!」
 石橋先生再び誠君の頭を一撃。誠君、たまらず口の中の物を吐き出しました。

 石橋先生が吐き出された紙の結び目をほどくと……。
「これはなにかなー?えーっと、開いたらなにか字が書いてあるわね。ふーむなになに、
相沢ゆう?」
 続いて2枚目。
「こっちは、北川潤?」
 3枚目。
「ゆうにしておいてやるよー」

 以下。
「斉藤真由美」
「いちごジャム美味しいおー」
「北川さん好きだー」
「ゆうちゃん、なーんちゃって恥ずかしいよー」
「胸の大きな斉藤さん」
「美香先生素敵」
「ハイル久瀬会長」〜中略〜
731名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 15:34:18 ID:K/4WuORl0
「潤……なんなのこれは?????」
「くー、続けて読み上げるんだおー」
 いつの間にか黒板の前に立ち読み上げられた名前を板書する雪弥君。

「なんなのよーこれは?沢渡君教えなさい」
「あぅー、これでどうしてわからないわけ」
 誠の君の服を掴んで詰め寄る石橋先生ですけど。
「あー、お馬鹿な美香先生も素敵」

「美人コンテストですね」
 突如出現したのは神出鬼没の水瀬秋人校長であります。
「美人コンテスト?わー!校長先生御免なさい。全部わたしの監督不行届です」
「まあまあ、それでトップは誰なんですか?」
「くー、お父さん今のところこんな感じだおー」
 居眠り状態のまま黒板を指さす雪弥君。結果はトップの北川さんが5票、次点の相沢さ
んが4票、以下斉藤さん、久瀬さんが各3票等々、結構ばらけてます。
「ふーむ競ってますねえ。開票を続けてください」
「ねえ校長先生、それで本当にいいの?……ねえ……」
「相手にされてない美香先生可愛い」

「あぅーそれが……」
「どうしました誠」
「開票したいのはやまやまなんだけど……残りは食べちゃった」
「誠は野生生活が長かったら、一度口に入れた物は大概食べちゃうんですよ」
「そうですかゆうさん。それでは仕方がないですね。それはともかく、わたしはかねがね
うちの学校には美人が多いと思っていました」
 当然とばかりににニコニコ微笑みながら頷く、相沢ゆうさん、北川潤さん、久瀬麗華さ
ん、斉藤真由美さんをはじめとするクラスの女生徒一同であります。
732名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 15:35:43 ID:K/4WuORl0
「そのうちに、誰が一番でしょうか?と思うようになりました」
 一転女生徒達の表情が曇りましたよ。
「それはちょっと」
「顔で女を評価しようだなんて感心しませんわね」
 特に生徒会長でもある久瀬麗華さんはご機嫌な斜めのようですね。

「そんなことはないぞ。ぼく達だって女性の顔ばかり見ているわけではないからね。健康
的な体とか」
 おおさすがクラス委員長の美坂薫君、言うことが違いますね。
「くー、そうそう斉藤さんのおっぱいは大きいんだおーとか。久瀬さんも結構なかなかだ
おーとか、北川さんはモデル並みのスタイルだおーとか。それにくらべてゆうは美香先生
はよりはましだけど、貧乳閑なしだおーとか」
「いやねえ水瀬君ったら、恥ずかしいわ」
「まあ当然の評価ですわね」
「雪弥、あんたの今日の晩ご飯全部紅生姜ね」
「水瀬君酷い」
「しょげてる美香先生……最高」

「優しい心だとか、溢れる知性だとか」
「柔らかいお尻だとか、制服から溢れでる太股だとかも見てるんだおー」
「いやですわ、相当に嫌らしい目で見ておられるのね」
「最低」
「雪弥ー!お前が横から余計な口出しをするから、ぼくまで同じような目で見られるじゃ
ないかー!って言うかいい加減に起きろー!」
「くー、正直は美徳だおー」

「あーもういい。お前を相手にしたぼくが馬鹿だった。つまりそういうことじゃなくて、
女性の総合的な美という物をだね……」
「そのとおりです。美貌・知性・健全な精神……そして力と技……これら全てを兼ね備え
た女性こそがミス学園に相応しいのです」
「なんだかわからないけど校長先生が燃えてるわ」
733名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 15:37:05 ID:K/4WuORl0
 校長命令で以後の授業はそのまま中止となり、「みんなで選ぶミス紀伊学園」の予備選
が執り行われることと決定し、募集ポスターが大々的に掲示されました。
「うぐぅ賞金百万円って、たい焼きいくつ食べられるんだろう?」
「参加が女生徒だけだなんて、そんな酷なことはないでしょう」
 なんで男子小学生と小父さんがこんな場所にいるんでしょう?
「あははーあなた本当に高校生ですか?」
「牛丼三千杯以上。ごくりっ」
「美人コンテストなんて学園ドラマみたいで素敵です」

 そして昼休み。まずは屋上の水瀬斉藤ご夫妻。
「それでねえ水瀬君、わたしに入れてくれるわよね」
「くーすやすや」
「もうダーリンたら寝てないで起きてよ」
「くー斉藤さんの太股は枕に最適だおー」
「しょうがない人ね」

 一方相沢さん北川さんの含む女子グループの様子です。
「ねえねえゆう、あなたも結構いい線行くんじゃない?」
「わたしは駄目よ。ファン層が偏ってるし、スタイル悪いし。北川さんが一番じゃないの?」
「わたしは美香先生が一番だから」
「なにか二人とも気がないわねえ」
「どっちにしろ、北川さんは美坂兄弟が放っておかないでしょう」
「それもそうかも」
「うーん、わたしはちょっと迷惑なんだけどな」

 はたまた校庭の一画では。
「えー本当に俺とデートしてくれるのかよ?」
「うん、でもそのかわり……わたしに投票してよね」
「わ、わかったよ折原。我が会の全力を挙げて支援するぜ」
 おやおや学園の小悪魔ことロリロリ美少女折原浩美さんは、純情少年七瀬君をたらし込
む作戦に出た模様ですね。
734名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 15:38:16 ID:K/4WuORl0
「これで里村と七瀬は良し。長森と観男は最初からわたしにメロメロだし、次は岬先輩ね。
ウフッ」
 わっ、本当に小悪魔です。

 さて一方養護教諭高槻さくら先生の元を訪れたのは、生徒会長久瀬麗華さんです。
 どうやら生徒会長の立場上自らが立候補できないために、他の生徒がナンバーワンにな
るよりはと、次善の策として高槻先生を応援することにしたようです。
「それで?」
「と言うわけで私達生徒会主流派は、先生を全面的にバックアップするつもりですの。も
はや制服の時代ではありませんわ」
「百万円か、研究費の足しにもならんが、まああっても邪魔にはならんな。……よかろう」
「ではそう言うことで」

 久瀬さんが出ていった後、高槻先生は邪悪、ギロッ!失礼、妖艶な笑みを浮かべて。
「ミス学園ともなれば、実験体の美少年にも不自由せんな。良きかな良きかな」
 こ、怖っ!

「やれやれ、オレも大概いろんな学校を渡り歩いたけど、こんな浮ついたところは初めて
だな。まっ、所詮オレには関係ないか……」
 と中庭の芝生にの転がり我関せずの体の、三年生国崎往穂さんですが……。
「ねえねえ女生徒にも投票権はあるのよね?」
「絶対往穂お姉様よねー」
「「「ねー!」」」
 下級生女子には妙な人気があるのでした。

「ふふっ、これで当分退屈しないで済みそうですね」
 水瀬校長のお言葉どおり、それから退屈する閑など無くなりました。
 後に月と大気と奇跡と永遠の七日間と呼ばれ、紀伊学園関係者の心胆を寒からしめた「第
一回ミス紀伊学園コンテスト予備選」の前哨戦は、かくしてその火蓋を切ったのでした。
735名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 15:39:13 ID:K/4WuORl0
「コンテストなどやるまでもないな。ミス紀伊学園に相応しい女生徒は北川さんしかあり
得ないね」
「お兄ちゃん、チラシ全部配ってきましたよ」
「よし紫苑、そこにある分を全部特別教室の机の上に張ってこい」
「えぅーまたですか。そんなこと言う人嫌いです」

 二年四組北川潤を推す、美坂薫・紫苑兄弟。
 二年七組折原浩美を推す、ロリコングループ「唯一の永遠」
 養護教諭高槻さくらには、生徒会長久瀬麗華を中心とした「エレガンス友の会」
 三年四組国崎往穂を応援する倉田一美達一年女性徒集団。
 その週の初めにある程度の活動をしていたのはこの四派だけで、その内容も比較的穏や
かなものだったんですが……。

「ねえ四派って?学園一の巨乳を誇るわたしの立場は?」
「くー、斉藤さんはぼく専用の抱き枕だから、ミスコンなんて出なくていいんだおー」
「まあダーリンがそう言うならいいのかしら」
「そうそう、静にお昼寝が一番だおー、くー」

 まあラブラブカップルは放っておいて、放課後使われていない特別教室では……。
「えっ、わたし?」
「はちみつくまさん。ゆうのその貧相なスタイルがよい」
「あははー、育ちすぎは嫌いですが。折原君のわざとらしさも嫌いですから」
「なんか誉められた気がしないんだけど」
「まあ他に票が入らないと可哀想だから、誠も応援してやるんだよー」
 相変わらず素直じゃないですね。
「わたしが相沢さんを応援するのは、運命なんです」
「たい焼きの名にかけて、ボクも当然ゆうちゃんを応援するんだよ」

 このように週の半ばにはいると状況は一変しました。三年男子が主流を占める倉田佐祐
君&川澄舞人君以下の隠れ相沢派と、三年女子から成る反国崎派が手を結びゆうを擁立。
往穂を応援する一年女子の切り崩しに取りかかったのであります。
736名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 15:41:09 ID:K/4WuORl0
 この攻勢に対し元々しっかりした組織を持たない往穂ファンは分裂、その一部は「とな
りの魔法少女ミラクルユウファンクラブ」へと鞍替えしました。
「ちょっと、なんなのよこの変な名前は」
「あははーぼくの趣味ですがお気に召しませんか?」
「ボクは可愛いと思うよ」
「空からお菓子が降ってきそうで素敵ですよ」

「あのねえ、わたしは魔法なんか使えないんだけど。これって詐欺じゃないの?」
「奇跡の力で歩さんと誠さんと舞人を救ったんだから、ゆうさんは十分魔法少女ですよ」
「けどあれは歩が最後のお願いをみんなを助けてくださいにしたせいだよ」
「でも願いを叶えるのは相沢さんなんですから、いいんじゃないですか」
「けどなんだか釈然としないような」
「佐祐を悲しませる者は切る」
「うっ、それで良いわよー」
 ゆうさん本人はやや困惑気味のようですが。

 しかし運動が活発化するにつれ、副会長遠野凪美君をはじめとした陰性目立ちたがり派
の男子生徒が腰を上げ往穂派をバックアップ、その勢力を強化するに至ったのであります。
「にははー往穂さんが一番に決まってるよ」
「投票者にはお米券進呈」
「往穂君を応援するのはヨシオ君も賛成だけど、それ選挙違反じゃないの」
「大丈夫だ佳男、規定のどこにも買収が違反とは書いてないぞ」
「そうか、理科教師(生物担当)のお兄ちゃんがそう言うなら問題ないね」
「よっしゃ、居候が百万とれれば浜茶屋の再建資金になるでー」
「お父さん、うちって浜茶屋なんてやってたっけ?」
737名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 15:41:50 ID:K/4WuORl0
 そんなわけで、戦いの焦点は2、3年女子無関心派が握る浮動票へと絞られました。
「ミスター学園コンテストなら里村君に入れるんだけど、ミスコンなんて興味ないわね」
「そうね、南の言うとおりよ。あたしが入れたいのは七瀬君だけどね」
「七瀬君ねえ、ミス女装コンテストなら優勝なのにね」
「氷上ちゃん、それきつすぎ」
「ねえねえ、折角のイベントなんだから楽しまないとつまらないわよ。それで誰がミスに
なるか賭けない。一口100円よ」
「住井って本当に好きねえ」

 このように運動の過熱化に伴いやや芳しくない事態も生じ始めており、ここにいたり秋
人校長は御前会議を招集、予備選の日程を早めることを決断しました。
 またこの時、秋人校長はお祭り少年柚木詩人を正式に実行委員長に指名し、巧妙に責任
転嫁をはかることを忘れなかったと伝えられています。
「と言うわけで明石、副委員長をやってくれ」
「嫌です」

 そんなこんなでついに予備選結果発表となりました。
「じゃあ予備選の結果を発表するよ。二年四組北川潤、同じく相沢ゆう、二年七組折原浩
美、養護教諭高槻さくら、三年四組国崎往穂。予備選通過者は以上5名だよ」
 こうして無事予備選を終え戦いは一段落したかに思われたのですが、しかし彼らの全く
知らないところで事態は思いもかけない新たな展開を見せようとしていたのです。
738名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 18:17:42 ID:9jIH2OAk0
(; Д) ゜ ゜
739名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 19:38:38 ID:F65bD/4b0
もっと手法をかえていかないと「ま  た  カ  ノ  ン  か」が定型レスになりかねないな
追いつきつつある前スレの埋め立て代わり、とかならまだいいんだが
740名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 21:06:01 ID:Amg5l6900
クラナドとプラネタリアンはなかとですか・・・
このスレで投票すれば間違いなく朋美と陽子の一騎打ちナんだろうなぁ…



(´-`).oO(オレはkanon信者だから、相沢ゆうに入れるけどナー
741名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 22:07:29 ID:psGJY/mR0
>養護教諭高槻さくら
>「ミス学園ともなれば、実験体の美少年にも不自由せんな。良きかな良きかな」
何気にメチャ恐ろしい人が・・・(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル


あと石橋美香先生(27歳独身)と言われて「先生のお時間」の人を思い出したのは秘密だ。
742名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 00:45:35 ID:z42JECa70
しかしうる星やつらとはまた懐かしいネタを。
743名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 00:55:43 ID:qz/5Oltu0
多分わからない人のほうが多い気がw
744名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 02:37:43 ID:Fq1uSuqM0
>>739
それに関しては手遅れな気がしないでもない
745名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 04:10:35 ID:MirQymrS0
語尾にだおーを見る度生暖かい気持ちになる
746名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 04:19:36 ID:qz/5Oltu0
このスレでだおーやうぐぅを頻繁に付ける一人称SSを書くのは同じ人じゃないの?
747名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 14:00:10 ID:vxcqCI8H0
>>741
べつに何の問題もない。詳しくはこっちを参照。
ttp://hanten.hp.infoseek.co.jp/7-382.html
748名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 14:25:01 ID:pHomojbC0
今日は母の日…という事で、

「朋也くんもお母さんにプレゼントしてあげるべきですっ!」と渚に押し付けられたカーネーションの扱いに困って
仕方なく直子ママンに渡したら大喜びのマジ泣きされる朋也
749名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 14:50:33 ID:QhRKxscf0
>>748
朋美でもいけそうだな母娘家庭も悪くない・・・
750そんな ◆VanagaUkNI :2005/05/08(日) 18:03:04 ID:1xWOywi20
>>729
秋葉1にしか出庫されてないぞw
751名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 18:55:13 ID:GYFVGPfB0
>750
つーはんでちゅーもんしますた。

どこでもドアとかマジで欲しいっすわw
752名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 22:50:39 ID:ko6LhmaD0
>>749
「今日の晩ご飯はご馳走にしましょう♪」とすっかり躁状態な母親の顔を見ているうちに
なんか妙にいたたまれない気分になって、
「ゴメン、あたし春原と外で食べる約束してたんだ」と逃げ出す朋美。
そのまま春原の部屋に転がり込んで一夜を過ごす…


どうもうまくないな。
753名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 23:12:16 ID:mtXmD5hG0
春原の何気ない言葉が朋美を救うっていうパターンはどうだ?
754名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 00:51:58 ID:1M7KeyiYO
TtTアロウン反転です‥‥出番少ないけどかんべんなorz


「私!魔女様をに〜さまのお嫁さんに推薦します!」
「な‥‥なぁぁぁっ!?」
「なんだ、この布切れは?」
「えへへ‥‥よく似合ってます。に〜さまとおそろいですよ」
「ま‥‥まて!リアンノン!
正気か?俺はこんな奴は絶対に断るっ!」
「に〜さま!に〜さまはゲール族の何ですか?」
「もちろん、一の戦士だ」
「じゃあ、私は?」
「もちろん、俺の大切な妹で‥‥次の族長を立てることの出来る、一族のかけがえのない予言の巫女だ‥‥」
755名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 00:55:36 ID:1M7KeyiYO
「だったら、私がこの証を魔女様の首に巻いたって事は?」
「そ、それは‥‥そいつが我らが族長で‥‥」
「で?」
「‥‥俺の‥‥妻に‥‥」
「おい、ちょっと待ておぬしら。妾の意志はどうでもよいのか?」
「関係の無い奴は黙ってろ!」
「妾の話ではないのか?」「うるさい!お前も嫌ならなんとかか言え!」
「いや‥‥別にいやだとは言っておらんが?」
「そらみろリアンノン!コイツだって嫌だとは‥‥って、はぁあああっ!?」
「アロウン様っ♪」
「話の続きは後で、だ。
先ずは此処を出るぞ‥‥火を持てオガム!」


此処までです。
つか、続き思い浮かばね
756名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 01:10:03 ID:1M7KeyiYO
うわ、地の文書いてない修正前投下してた‥‥orz
上二つはスルー推奨でおながいします‥‥
757名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 01:12:52 ID:yz6gSW7K0
TtT未プレイだがワロタ
どこのラノベ系ファンタジーだよw
758名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 01:57:43 ID:dj7LaAvZ0
つか、tttネタ持ってくるの早杉でね?

>>752 幾らなんでも母ちゃん可哀相杉じゃねーか?
リアルの母ちゃんは大切にしろよ?
759名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 08:03:38 ID:MV7xIWsw0
実は川澄先輩の奴隷になりたくて、川澄先輩が切れることを期待して、
いろいろと嫌がらせしちゃう久瀬さん。
倉田家に行った時に高価な壷を壊してしまい借金のかたに倉田先輩に
弄ばれちゃう相沢さん。
とか言うのを誰か書いてくれないかな。
760名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 08:10:55 ID:1M7KeyiYO
>>758
スマン、一応体験版に含まれてるところまでにしておいたんだがやっぱり早すぎたか‥‥('A`)ツカ、スルーシテクレヤ‥‥
761名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 08:13:48 ID:MUZgjPCs0
>759
ごめん。
前に似た様な構想で色々頑張ってみたんだが、
何か変なコントみたいな話にしかならなかった…(;´Д`)
762名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 08:45:24 ID:MV7xIWsw0
>>761
こんなにすぐ返事が来ると思わなかった、感謝。
コントはコントで好きですけどね。

あと、裏では相沢さんが舞シナリオ方面に行っちゃったから代わりに美坂弟シナリオ
をやったら、感謝のしるしとして美坂兄弟にサンドイッチにされちゃう北川さん。
763名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 12:46:24 ID:+jLp3E5U0
>>761
いやいや構わず続けてくれ
今求められてるのは過去のお手軽設定より新たな開拓だよ
764名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 23:45:50 ID:OAKMduRy0
昨日、川澄先輩を退学にすると発表した。
今日は相沢さんや倉田先輩が来たが、冷酷に突っぱねた。
後で倉田先輩が一人で交換条件を持ってきたが、それすらはねのけた。

だけど、私は知っている。彼はこのくらいでは動じない。
だって、今の彼には仲間がいるから。受け入れてくれる人がいるから。
その人たちがいるから、私は彼の元に近づけないのだ。


だから私は…それを取り除いた。


「…久瀬…」
「うふ、ふふふ、ふふ…どうしたんです? 川澄先輩」

鈍く光を反射する西洋風の剣を向けられたまま、私は嘲笑して見せた。

私の足元には紅いぬいぐるみが転がっていた。


いかん、書いてみたけどつまらんわこれ。ごめん。
765名無しさんだよもん:2005/05/09(月) 23:59:37 ID:+xY9HxwQ0
「夜な夜な校舎をさ迷い歩く人影」なる怪談が広まっている事を聞きつけた久瀬ちゃんが
その正体を見極めてやろうと夜の校舎に居座って舞人と遭遇。
彼への不信感やら生徒会長としての義務感やら倉田先輩への下心やらがごちゃ混ぜの状態で
舞人ルートに突入。

ってネタを昔思いついたことがあったな。
766名無しさんだよもん:2005/05/10(火) 12:58:22 ID:Hu5vGUEG0
またKANONかよ・・・よく飽きねーなwww
767名無しさんだよもん:2005/05/10(火) 17:33:57 ID:tkViQIi/0
ワンパターンなイチャモンつけるばかりで、
新しいネタをふって流れを変えようという気もない香具師に言われてもなぁw
768名無しさんだよもん:2005/05/10(火) 20:13:17 ID:sW0V1l/u0
kanonイラネ
769名無しさんだよもん:2005/05/10(火) 20:30:23 ID:MWckuCVIO
Kanonはいらないとして‥‥くもんはいるよな?
770名無しさんだよもん:2005/05/11(水) 06:17:16 ID:yWvs8okk0
苦悶式学習?
771名無しさんだよもん:2005/05/11(水) 08:45:35 ID:JX114Q0n0
Kanonウゼー
U−1ネタを思い出す
772名無しさんだよもん:2005/05/11(水) 16:34:58 ID:ynkZf//u0
ウゼーウゼーと言う者達は、そんなにもうざいのならば
何故自分でネタを考えないのだろーか・・・

この謎は恐らく一生解けないであろう。
773名無しさんだよもん:2005/05/11(水) 16:55:31 ID:czYFN/1MO
>>772
そうやってあっさり釣られる奴がいるからウゼーって奴が絶えないんだと思うよ
いちいち突っ掛からずに半年ROMってスルーか護身を憶えろよ。
774名無しさんだよもん:2005/05/11(水) 17:06:35 ID:ZZJ2tVzf0
>771-773
おまいらみんな同類だよ。
おれもな。
775名無しさんだよもん:2005/05/11(水) 17:10:46 ID:czYFN/1MO
じゃあ、この話は終わりにして↓が次のテーマでネタふりな


つ『修羅場』
776名無しさんだよもん:2005/05/11(水) 22:14:24 ID:FNaGUEz60
なら、
朋美と春原の、恋人とも腐れ縁ともつかぬ微妙な関係にヤキモチ焼く風子
と言ってみる春原スレ住人でもある俺。


風子「岡崎さんっ! 陽平さんを賭けて風子と勝負ですっ!」
朋美「私としてはあんなの別に欲しくもないんだけど・・・で、勝負の題目は?」
風子「乙女の勝負といえば、もちろん料理対決ですっ!」
朋美「お互いが作ったものを春原に食わせてどっちが美味しいか決めさせるわけね?
    ・・・OK、受けて立つわ」(ニヤリ
風子「風子、負けませんから!」
朋美「春原には私から伝えとくわね(さーて、これは面白くなりそうだわ)」

春原「(何だろう・・・今一瞬ものすごい悪寒が)」
777名無しさんだよもん:2005/05/11(水) 22:25:00 ID:07ADex2h0
さらば春原w
778名無しさんだよもん:2005/05/11(水) 22:29:51 ID:2FTp11Ao0
ゴッドスピード・春原
779名無しさんだよもん:2005/05/11(水) 23:21:26 ID:ObJXYF9i0
乙。誰か書いてくれないかなこの小説。
そして春原よ永遠にw
780名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 02:47:33 ID:Otg0euTR0
>つ『修羅場』

大志「どうしたマイシスターかずき?手が止まっておるぞ」
かずき「なんで私が徹夜で東鳩高校の制服を縫ってるのかしら…」
大志「愚問だなマイシスター。それはズバリお主がこのみコスで世界征服の第一歩を踏み出すからであろう」

無駄に微妙にテレビネタ。
レイヤースキルまで身につけてしまうとかずきは完璧(ダメ)超人ではあるマイカ
781名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 08:41:57 ID:iyVG8HHO0
智紀と京のガチバトル思い浮かんだ


ひいっ
782名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 09:31:40 ID:OhA/+iIMO
そして漁夫の利を得る渚
783名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 16:27:32 ID:c8bqPHQA0
京と杏の大ゲンカ・・・辞書の投げ合い
784名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 16:36:07 ID:r+bRIaVn0
>783
そして同時に顔面に辞書がヒットしあってダブルノックアウトか
785名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 21:09:24 ID:c8bqPHQA0
>>784
んで巻き添えを喰らってる岡崎sと春原s
786名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 21:22:48 ID:XzG0x0sx0
修羅場…

「バカ野郎! それはあたしの飯だ! 返しやがれこのっ!」
「ぴこー!」

…とか?
787名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 21:40:09 ID:exVuosgz0
絵板に反転魔王たまが書かれてる。
788名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 21:59:20 ID:1/d1dHu60
なかなか基本ついてるよな。>反転魔王たま

>>780
おたく横「オ…オパーイが大きいこのみちゃんなんて不許可なんだなー!」(血涙
おたく縦「せめてこのサラシを巻くでござるよ!さあ!さあ!!」
かずき「な、なんなのあんたら!?」

会場では別の意味で修羅場に。
789名無しさんだよもん:2005/05/12(木) 23:12:31 ID:u4Dx2DCu0
誰か東鳩2かクラナドの反転SS投下してくれよ。
790名無しさんだよもん:2005/05/13(金) 06:55:05 ID:ikuXyn4+0
じゃあ朝が来たから新しいテーマな

>つ『もう一人の自分』
791名無しさんだよもん:2005/05/13(金) 10:59:14 ID:eq5H8CIjO
『もう一人の自分』

かずき「あぁ、もう一人自分が居たら‥‥」
由宇「泣き言うとる暇あったら手ぇ動かさんかい!」
792名無しさんだよもん:2005/05/13(金) 19:00:34 ID:z8UqQE2c0
来須川先輩が男女1人ずつ……



…なんか妖しげな儀式をはじめそうだ。
793名無しさんだよもん:2005/05/13(金) 23:22:00 ID:4r8jyhcb0
柏木千鶴と鶴丸がタッグを組んで台所に・・・

逃げて!みんな逃げて!
794名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 00:09:46 ID:Th9SLh9r0
春原二人(*´Д`)
795名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 00:27:14 ID:GQX1/AOL0
>つ『もう一人の自分』シチュ:環×2
貴子「雄二は良い友達だったわね…(遠い目)」
このみ「このみもユウくんのこと忘れないよ〜(遠い目)」
雄二「ま、まてお前ら見捨てっ…っっっ(ツインアイアンクローにて悶死)」
やることとやられることが変わらないオチ。

>>788
>おたく横「オ…オパーイが大きいこのみちゃんなんて不許可なんだなー!」(血涙

それは実は…娘の制服をコソーリと着込んだ春夏さんコスっ<ややこしい
796名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 09:04:56 ID:TEsNS+OO0
折原が男女二人いた場合、結託して長森をからかうのか?
お互いをターゲットにして自爆するのか?
797名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 10:51:47 ID:nUzlchFe0
往穂と往人さん・・・役割としては同じなのに性格合わなそう・・
798名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 12:39:39 ID:ACpJWQL20
浩平とひろみの場合、
一度は打倒長森に結託するも策に溺れて失敗し、
それをきっかけに火花を散らしあう2人の図が浮かぶ。
なんかこう、ガキの使いの罰ゲーム並の罠を家中に仕掛けそうだ。
799あきもせずカノン:2005/05/14(土) 13:08:38 ID:TEsNS+OO0
 7年ぶりにやってくるはずの従姉妹を駅前まで迎えに来た水瀬雪雄だが、待ち合わせ場
所であったベンチに従姉妹の少女は待っていなかった。
 客観的にはそれも当然かもしれない。待ち合わせの時間は午後1時、そして今は午後3
時、雪の降りしきる中ぼけっと2時間も戸外で待っているなんて、正気の人間ならやりそ
うもないことだから。

 うー、ゆうが居ないよ。きっと待ちくたびれて家に向かっちゃったから、入れ違いにな
ったんだよ。けど短気すぎるよ、そりゃあちょっとばかり遅刻しちゃったけど、待ってい
てくれないんなんて極悪だよ。
 大体この辺では一時間遅刻は当たり前なんだから、実質1時間の遅刻だよね。っていう
ことはその一時間は遅れて当たり前だから、それはつまり……ぼくは全然遅刻してないっ
てことになるんだよね。
 なーんて全然理屈にもならない滅茶苦茶な言訳を考えながら家に帰る間は別に大して心
配してなかったんだけど、家に帰ってもゆうは来てなかった。
 それでまた探しに出たんだよね。そう言えばゆうって方向音痴だったもんな、きっとど
こかで迷ってるんだよ、しょうがないなあ。

 しかし雪雄がゆうと再会することはなかった。雪雄の従姉妹相沢ゆうはそのまま行方不
明になってしまったのだった。
 その後雪雄や父の秋人がいろいろ調べた結果、ゆうは自宅を出たのは間違いないのだが、
そもそもこの街に向かう列車に乗っていなかったらしいことがわかった。
 だがそれ以上の手がかりは得られず、ゆうの行方は杳として知れなかったのである。

 ゆうが行方不明のまま始まった新学期、雪雄はゆうの捜索で多忙な父を手伝って夕食の
為の買物に出掛けていた。そして目的の店の前まで来た時。
「うぐぅー、そこの君どいてよー!」
 こうして出会った一見小学生にも見える少女、それが月宮あゆだった。

 そしてあゆが生き埋めにして、(ボクそんな凶悪なことしないよ)あやうく殺しかける
ことになった線の細い少女美坂栞。
「こんなことする人嫌いです」
800あきもせずカノン:2005/05/14(土) 13:09:25 ID:TEsNS+OO0
 翌々日の買物帰りに雪雄の後を付けてきて、勝手に行き倒れになった謎の少女。
「やっと見つけた」
 彼女は記憶喪失だと称し、水瀬家に居着いてしまった。
「あんたがただ一つの道しるべだから」
 その後ただ少女は自分の名前だけを思い出した、その名は沢渡真琴。

 さらに、忘れ物のノートを取りに行った夜の校舎で出会った黒髪の先輩川澄舞。
「わたしはここにいないといけない。ここを守らないと駄目だから」

 こうしてぼくは短期間に4人の少女と知り合いになり、雪の季節の間不思議な経験をす
ることになった。細かいことを語る時間はないけど、ただ栞ちゃん以外の3人がゆうの関
係者だったのは驚きだったよ。

 あれから5年が過ぎて、ゆうのことは忘れたわけじゃないけど、普段はほとんど思い出
すこともなくなった。そんな日常の中(真琴だけはいつの間にか消えてしまったけど)で、
ぼくは3人の女性に囲まれているわけなんだよ。
 親友の美坂(実は栞ちゃんの兄貴だった)は、「寝惚け顔してこのプレイボーイが、羨
ましいぜ」とか言ってるけど、本人はたまったもんじゃないんだよ。

「雪雄君、当然ボクと結婚してくれるんだよね」
「あゆさん、冗談は童顔と背だけにしてください。雪雄さんは運命に従いわたしと結婚す
るんです。命の恩人と結婚できるなんてドラマみたいで素敵です」
「雪雄はわたしの物、小娘達は引っ込む」
 最近毎日がこれだよ、もう勘弁してよう。しかもそれぞれの外野に超強力な応援団が付
いてるしさ。
「あゆちゃんは娘みたいなものだから。父さんとしても大賛成ですよ」
「雪雄、まさか親友の妹見を捨てたりしないよな」
「あははー、舞を見捨てるような外道はお父様に頼んで街から追放です」
 本当に勘弁してー。
801あきもせずカノン:2005/05/14(土) 13:10:33 ID:TEsNS+OO0
 それで結局、雪雄はイスラム教に改宗した上に某国に移住して、3人全員と結婚する羽
目になりましたとさ。
 なお雪雄達が結婚したのと同じ頃、東京都内某所でほとんど裸でさまよっていた若い(推
定20代前半定)女性が保護された。彼女は何らかの原因で記憶を失っていたものの、何
者かにかにかなり長期間にわたり監禁されていたものと推定される。
 この事件は国内では大規模に報道されたのだが、海外にいた雪雄とその関係者は誰も気
が付かなかったのだった。
802名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 14:36:51 ID:SnNNMiDh0
なにこの糞SS、ふざけてるの?
803名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 16:59:49 ID:93DPZVkL0
なんというか・・・これじゃあ『またカノンかぁ』とかいわれてしまうのも仕方なくないか?
キャストを他作品にあてはめただけだったり、今回みたいに思いつきだけで30分で書いたようなのが多いし。
地雷投下してるのが1人なのか複数いるのかはしらないが、自覚あるならトリップでもつけてくれ。あぼーんするから。
なんかカノン好きな自分にとっては、今の状況がやるせない。この前の雪弥モノとかが良かった分余計に。
804名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 18:52:02 ID:FvmH/1UZ0
>803
>746
805名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 18:59:11 ID:OYOqCqhs0
川澄、倉田、水瀬、美坂、久瀬、誠、雪

頻出する上記ワードをNGにするだけでも大分すっきりする
カノン、kanon、KANONは意見レスも弾くので非推奨
806名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 20:00:12 ID:nUzlchFe0
そろそろテーマ変えないか↓
807名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 20:24:20 ID:dgcyhxDjO
つ『メイド』
808名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 22:06:17 ID:6ScMGgT70
>>807
つ「メイドさんタカ坊」


あるいは
昨日(5月13日)の鶴丸の誕生日パーティーの余興で、メイド服姿で接待する
はじめさん(結構ノリノリ)と裕子さん(ほとんど羞恥プレイ)とか。

まあ、楓くんや初音くんも一緒にやらされてたりする罠w
809名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 22:08:18 ID:r3fphH7K0
なんどかあぼーんするためにコテつけろと言われてもつけないしな
810名無しさんだよもん:2005/05/14(土) 23:24:17 ID:VlPt6Nfa0
>805
やるのは自由だが、人名でしか使わないようなものは兎も角「雪」単体は無辜の巻き添え発生の悪寒。
811名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 07:43:04 ID:cf7q2Xbe0
>>807
メイド陽子は見たことあるけどメイド朋美は見たことないな・・・
812名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 08:29:26 ID:pACGYNUw0
 転校を機に男の中の男と認められようと狙っていた七瀬(男)だが、登校前に偶然出会
った双子にそのもくろみを完膚無きまでに叩きのめされることとなるのだった。
 登校途上の曲がり角で折原浩平に吹っ飛ばされ、運悪く折原ひろみのスカートの中に頭
を突っ込みぼこられた。これだけでも十分不運なのだが、問題はそれだけではなかった。
転校先のクラスに折原兄妹が居たのである。

「今度転校してきた七瀬です、皆さんよろしくお願いします」
「あー!今朝の痴漢野郎」
「おお、あのひろみに手を出した勇者か」
 七瀬が挨拶した途端に折原兄妹から発せられた言葉、これで七瀬の評価は確定した。
「あの凶暴な折原(妹)に手を出した命知らずな男の中の男」
「あの折原(妹)なんぞに手を出す悪趣味な変態、女なら誰でもいいのか、まさに漢だ」
「痴漢なんだって嫌らしいわね。ああ言うのが男ってものなのね」
 これが彼に対する級友達の評価だった。

「よかったな七瀬、希望どおり男の中の男と認められたぞ」
「俺の望んでたのはそう言う意味じゃなーい」
「黙れ、変態男」
「あれは俺のせいじゃない」
「そうやって人のせいにして逃げるのは男らしくないぞ」
「そうそう、そんなやつ願い下げね」
「お前が言うな、100%お前のせいだー!」
 折原兄妹のステレオ攻撃に、七瀬の叫びがむなしく教室に響き渡った。
813名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 13:54:33 ID:VJxpp8vJO
>>807こんなんできた
携帯で即興だから見にくいかもしれんけど許してくれ
秋江サイド
どうした小娘。こんな所に呼び出して‥‥?
あん?夜の回数?
あー、そういうことか。あたしゃてっきり猿みたいにヤリ捲ってるもんかと思ってたけどお前も案外‥‥なあ。
ほんっとに、バカかお前?こーゆーのは女からその気にさせるだよ!
渚とか早生みたいに普段ぼけーってしてる奴でも性欲だけはちゃんとあるんだからよ。そこんとこを‥‥あん?後ろ?

やべっ!?

‥‥ちっ。あたしは早生の夜のフランスパンも大好きだー!!

(中略)

はぁはぁ、とにかく!
渚としたいんならまずその気にさせる事!
そのためにコイツだ!
‥‥なんだその目は?メイド服だよメイド服。見りゃ分かるだろ?
ちょっ、お前、バカか?!
漢ってのは最終的には見た目なんだよ!何でザクが赤いか分かんねーのか?格好いいからだよ!何で角があるか分かんねーのか?格好いいからだよ!何で足が無いか分かんねーのか?飾りだからだよ!
‥‥コホン。とにかく!騙されたと思って一回着てみろ。お前のサイズの用意しとくから。
814813続き:2005/05/15(日) 13:57:38 ID:VJxpp8vJO
‥‥一日後
朋美サイド

‥‥結局着ちゃった。
ていうか、ホントに大丈夫なのこの服?
スカートの丈こんなに短いし、歩いただけで見えるんじゃ?
胸だってこんなに強調させて‥‥あーもうっ!騙されたっ!からかうつもりで渡したに決まってるわ!
やっぱり秋江になんか相談するんじゃなかった!
‥‥はぁ、バカやってないで着替えて晩ご飯の準備しよ‥‥

“ガチャっ”

っ!渚!?

え?ああ。今日は速く終わったんだ、仕事。
‥‥へ?この格好?あー、気にしないで
お帰りなさいませご主人様ー。
なんちゃってね〜
今、晩ご飯の作っちゃうから先にシャワーでも浴びて‥‥はぁ?ご主人様より旦那様のほうがいい?ちょ、なに言って‥‥っはうぅっ!
え、
あ、
うぅ、
ば、ばかぁ。そんなとこ‥‥
へ?口答えしたからお仕置きです、って‥‥?

ぁぁぁぁああ!!
ひぐっぅぅ!!

あああっ、ダメっ!そこはホントにダメぇっ‥‥!

(省略されました続きを読みたければココを一秒間に十八連打してください)
815642から続き:2005/05/15(日) 14:25:22 ID:RI/Hvnjs0
更に、担任から授けられた言葉は、俺の混乱を加速させた。
「解らない事があれば長瀬に聞くといい。いいかな、長瀬?」
「はい」
長瀬、と呼ばれた十波由真が回申。
ながせ…?どういうことだ一体…。
能面のままの彼女は俺の記憶の十波と離れるばかりだった。

「くっそ〜マジ、ショックだぜ…。こういうのは同じクラスってのがパターンなのによぉ」
「いつまでもグダグダ言うな。メシが不味くなる」
昼休み。俺達は申し合わせていた通り屋上で昼食を摂っていた。
「どう貴子さん?転校生として上手くいってるかしら」
「当り障りなく、とはいっても視線が集まるのは勘弁だよ。誰も俺の事を知らないってのも
 違和感あるよな。A組の奴らで面識あったのは数えるほどしかいないからだけどさ」
話しながら十波…じゃないや……長瀬の事を思い浮かべる。
HR以後も担任の言伝を口実にして何度か話し掛けてみたものの、彼女の反応はそっけない。
事務的というか、機械的というか。
人って、こんな短期間に変貌できるものかと、頭を悩ませた。
「貴子さん?駄目よ?他の人にタカ坊の事、聞いたりしちゃあ」
「自分から馬脚表すような事はしないって」
ふぅ、ほんと鋭いんだからなタマ姉は。
「さっそくちょっかい掛けられたりしてないだろうな?うちのクラスでも話題の的だぜ。
 スレンダーでカワイイ娘が転校してきたってな」
「………」
そんな評価は願い下げだ。にしても今の俺の外見ってそんなに注目されるものなのだろうか。
じっくり鏡で自分を眺めたことがないので、いまひとつ実感が湧かない。
もとより、例え俺が絶世の美女だと謳われたとしても全然嬉しくない。
むしろ悲劇だ。
816名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:26:18 ID:RI/Hvnjs0
この場で口にこそしなかったが、俺に向けられた視線は好奇からくるものばかりじゃなかった。
いや……好奇ではあるのだろう。ただし…悪意の付加された。
まず顔をしたためて、次に……胸。時には足まで。視線の主はいずれも男だった。
女になって初めて雄二と対峙した時もジロジロと見分されたが、嫌悪感は当時の比ではない。
男の時は見られていると感じても、なんの感情も湧き上がってはこなかったというのに
あの感覚は何だというのだろう。
視線に晒されたこの身は、まるで裸で真冬の路上に投げ出されたような悪寒に襲われるのだ。
女というものは皆こうなんだろうか?それとも俺の感覚がおかしくなってしまったのだろうか。
学校に来てたった数時間だというのに、この有り様。
今、俺は危うい立場にいた。
周りの男に幻滅しようものなら、それは俺という人格をも否定することになる。
だからといって慣れろ、と言われても容易に順応できるかどうかは怪しい。
気が滅入りながらも食事をとろう、と重箱の蓋を開ける。
「わぁ!タマお姉ちゃん、今日のおべんと、すっごい豪勢!」
「ふふーん。でしょお?なんといっても貴子さんとの合作だものね」
「えっ?本当?どれとどれ?」
箸で自作のおかずを指す。いずれも和食である。
指し示すたびに、このみがそのおかずをつまんでいく。
「嘘っ、おいしいよ!?」
「なんだよ、その『嘘』ってのは。失礼な奴だな」
「だぁってだって。前はこんなに美味しいの、ううん、それ以前に料理だってあんまり
 作らなかったタカ先輩が私よりお料理上手だなんて許せないでありますよ」
「たゆまぬ努力の成果ってやつだ。人間必要に迫られれば何だって上達するんだよ。
 悔しかったらもっと春夏さんに教わればいい。必殺カレーばっか練習したってしょうがないだろ」
「なんか物騒な名前のカレーだな…」
ふと、雄二の飲んでいるパックジュースに目がいく。見たことの無い銘柄。
「雄二、それは?初めて見るような…」
「ああ新作だよ。お前がいなかった間いくつか入荷してたんだ。こいつは今日はじめて飲むんだけどな」
「上手いのか?」
「飲むか?」
俺は「ん」と短く肯定して、ストローからずずっと吸い込む、が、中身がでない。
817名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:28:20 ID:RI/Hvnjs0
そのことに首を傾げるのと同時に三人から「あ…」という声が漏れる。
なんだというのだろう?いや、そんなことよりこのジュースは…。
「雄二…これ、中身が出てこないんだけど?」
改めて紙パックを持ってみると確かに質量はあるのだ。なのに吸い出せない。
「え……あ、それな。コツがいるんだとよ。吸い出すんじゃなくてパックを潰して中身を
 押し出すんだ。今までは、なんか怪しげな名前だから敬遠してたんだけど、ネタには
 なるかと思って、な」
言われてパッケージを見る。どろり……?
マスカット味の限り無く固体に近い液体は、そこそこうまかった。
一口分戴いて雄二に返すが、パックを…というよりストローを凝視して止まない。
気が付けば、このみが先程からジュースの行方を呆けた様子で追っていた。
「どうしたこのみ。お前も飲んでみたいのか?」
「ううん、そうじゃなくて…えと…」
「…?なんだ?」
「かっ、か、間接…キス……」
「はあっ?」
このおぼこは何をのたまってくれるのか。
俺と雄二だぞ?飲み物のハシゴくらい珍しくもなんともない。
「キス…って気色悪い表現するな!だいたいストローだぞ。なあ雄二?……雄二?」
「いやぁ…そいつはなんというか男の悲すぃーサガってやつで…」
「意識してる、とかぬかすんじゃないだろうな」
雄二は否定しない。
わかっている…わかっちゃいるけど雄二までが他の男子と同様に見えてしまう。
それが居た堪れなくなり俺は早々に弁当を平らげ席を立つ。
「私は先に戻ってるから」
「あ、おい!?貴子…?」
背中に戸惑いの声を受け止めたが振り返ることはしない。
818名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:29:45 ID:RI/Hvnjs0
「……」
―――ギギギギギギギギギ……
「割れる〜〜〜〜!!!なんで俺が〜〜〜〜!!?」
「自分で考えなさい!貴子さん!放課後に、ね」
その言葉と雄二の悲鳴で卑屈になった心が少し和らぐ。
今度は、背を向けたままだけど手を振って意思を示した。

教室に戻ろうと階段から廊下へ出るところで同じ顔をした女の子二人と出くわした。
「あー。貴子やー」
その片割れ、珊瑚ちゃんが「るー」と俺に挨拶する。
「珊瑚ちゃん?どうしたの?この階は二年の教室しかないはずだけど」
「ちゃうよー。うち、電算室にいってたんや」
「さんちゃん、このひと…誰?」
対して、もう一人の瑠璃ちゃんは怪訝な表情を送りながら、独特のイントネーションで
珊瑚ちゃんに問い掛けた。
流石に相手が女だと思ってると聞き方が違う。
男の時は初対面でこいつ呼ばわりだったのに。
「貴子はうちといっちゃん達と一緒に買い物したんよ。なかよしさんやー」
「ああ…っとぉ、河野、貴子。よろしくね……えと…」
このまま珊瑚ちゃんに説明させたら話題がほやほや〜っとあらぬ方向で飛んでいきそうなので
強引に自己紹介する。もちろん初対面だという演技込みで。
「瑠璃……姫百合瑠璃」
瑠璃ちゃんも珊瑚ちゃんの性格は分かり過ぎてるようで、阿吽で応えてくれた。
「あれ?そういえば貴子は何でガッコの制服着てるん?」
「うん。私は今日から転校生ってことで此処に通ってるんだよ」
「はー、貴子はメイドさんやのに勉強しとるんやなー。えらいなー」
「メっメメメメメメメメ、メイドぉ〜〜〜!?」
メイドという単語に瑠璃ちゃんが大声で反応する。
819名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:39:15 ID:RI/Hvnjs0
な、なんか……周りの皆がこっちの方、見てるんですけど。
「そやで。雄二のウチでぇ…メイドさんや〜」
何が嬉しいのか珊瑚ちゃんは「るー」のポーズ。
つーか…余計な事は言わんでよろしい!周りが聞き耳立ててるじゃないか!
「ふっ、ふっ、不潔やーーーーーー!!そんなメイドーーーー!」
君も火に油注ぐ発言するな!どんな歪んだメイド像浮かべてるんだ!?
「あああああのっ!私、用事あるから先戻るからっ!」
これ以上事態が悪化する前に戦略的撤退を発動するでありますっ。
背後から珊瑚ちゃんの「またなー」という屈託のない声が憎むに憎めなかった。
教室に戻り五限目の予鈴が鳴る頃。
周りの俺を見る目が二、三層ほど柄を上げたものに変わっていた。
バレてます!バレてました聞かれてました!!
おのれチビっこ姉妹が!俺が男だろうが女だろうが災厄を振り撒いてくれるか!
クラス中の「河野さんメイドなの?」視線が痛いです。
自分が元男だという事実を隠す為にも、静かに、安穏に過ごしていきたいという俺の
願いは初日を終えずして崩れ去ったっぽい。
俺自身には一切声を掛けることなく圧し掛かって来る重圧は教諭が入って来ると同時に収まった。
救われたような気持ちで顔を上げると、長瀬由真が肩越しに俺を窺っていたのだ。
気取られた事を悟るや、前を向いてしまったが、垣間見た彼女の爛々とした目の輝きは
俺に遺された十波由真のものとピッタリ重なった。

再び学校に通いだして早数日…。
新しいクラスにも問題なく溶け込んで――ーは、いなかった……。
それは例えば女子の輪の中で―――
「河野さん河野さん、今度来た物理担当の教育実習生見た?」
「あの根暗顔って〇〇〇に似てるよねー」
「私も見かけたけど…その芸人はわかんないな…」
「うっそー。〇〇〇知らないなんて今時テンネンキネンブツもんよ?」
元々さしてテレビっ子でもなく、ここ最近は学校に仕事と、あくせくな毎日を送る俺が
女子の話題についていけるケースは少なくて。
820名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:40:18 ID:RI/Hvnjs0
それは例えば更衣室の中で―――
クラスの女子は俺の持っていた予備知識以上にあけすけで、彼女たちが着替るなか、
俺はロッカーと睨めっこしながら努めて無心で着替えることを強いていた。
女子更衣室とはいえ十分な広さがある筈もなく、隣の子の素肌と素肌が接触することが
何度も起き、俺はその度に身を強張らせてしまい女子から訝しげな視線を送られる。
先日なんかは「河野さん突撃レポーぉト!」とかいって下着の上から胸を鷲掴みにされた。
その時の俺は、突然胸を握られたこととか、すぐ真後ろから香ってくる女の子の匂いだとか、
落ち着け、と自分に言い聞かせるより先に頭の中が真っ白になって、その子を跳ね除けてしまった。
その子や俺を取り巻いていた女子も、その時はおふざけが過ぎた、と苦笑して場を流したが
結果として女子からの不信に拍車を掛けたことだろう。
そうして現在。男子と話していた方が安心していられる自分がいた。
相変わらず悪意の混じった視線やセクハラ発言――と、定義していいのだろうか?――には
嫌悪バリバリだけど、河野貴子の本質はやっぱり男なんだと……そう、思う。

今日の昼食はひとり。さて、どこで食おうかと考えていると長瀬がいくつかのパンを
持って教室に戻ってきた。
彼女が十波と同じ行動パターンを取ってるんだとしたら、珍しい事。
二ヶ月前からも、A組にまわされてからも、彼女は大抵小牧と一緒に食事を摂るか、
でなければ学食で食べるのが常だった。
十波と長瀬。俺の疑念を解決するには良い機会じゃないだろうか?
思い切って正面に廻って声を掛けてみる。
「長瀬。今日の昼は、ひとり?」
「……」
声を掛けられたのが望外だったのか、少し目が泳いだがこくりと頷く。
「そか。なら、さ。私と一緒しないか?」
逡巡。やがて俯き、「ダメかな…?」と不安を覚えた矢先、
「いいけど…」
と短く了承してくれた。
821名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:46:01 ID:RI/Hvnjs0
じゃあ、とばかりに俺が弁当を持ち出して長瀬と向かい合うように座る。
食べ始めてからも、どう切り出したら良いか頭を働かせている間に長瀬が一つ目のパンを
食べ終えてしまった。
マズイ!早くとっかかりを得ねば…と焦っていると長瀬がナニヤラちらちらとこちらを
窺っているのに気付く。視線の先は……俺の弁当。
「ああ…食べるか?分けてやるよ」
「別に…っ、そんな…つもりは……」
「いいっていいって。そら、割り箸」
「う、うん………………あ…おい、しい…」
「口に合ってよかったよ。まだ三、四人にしか食ってもらったことないから」
「河野さん、料理、上手なんだ」
「貴子でいいよ」
『以前の由真』には河野貴明河野貴明とフルネームで呼ばれてばかりで、同じ顔、同じ声で
さん付け呼ばわりされるというのは肌に合わない。
「まあ上達するっきゃないって状況に立たされてたからな」
「ねえ貴子、さん「『さん』はいらないって」うん…。貴子ってその……め、め…」
「メイドって噂?」
聞くことに戸惑うのは彼女の性格か、はたまた長瀬もまた瑠璃ちゃんのようにメイドという
存在に歪んだイメージを持った後ろめたさからだろうか。
どんな理由であろうと長瀬が聞き易いよう、何でも無い事のように扱ってみせた。
「メイドじゃなくて、使用人だよ。雇われて他人の世話してることは一緒だけどさ」
「使用人……」
長瀬はその単語の意味するところを咀嚼するように呟いている。
「執事と使用人の違いってなに?」
「は?」
まるで進行中の刻を吹っ飛ばしたかのような脈絡の無さ。
でもこれって、十波といた頃はよくあった事…だよな?
822名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:46:53 ID:RI/Hvnjs0
「執事ねぇ……やることはそう変わらないんじゃないかな?ただ何となく主人の側を
 離れない、みたいなイメージあるよな。
 でもやっぱ同じかもしんない。身の回りの世話したり、雇い主の送り迎えやったり」
「楽しい?」
「楽な仕事なんて無いと思うけど…けどこうして上達した料理誉めてもらうのは悪かないよな」
「そう」
「興味でもあるのか?」
「別に…」
「そうか……?」
「…………忠告しておくけど」
おいおい、また話題が飛んだな。
「貴子って浮いてるから気をつけたほうがいいわよ」
「なんだよそれ?」
「女子から離れて男とばっかり話してるから。良くない噂、広まってる」
「なら、私と一緒にこうしてたら疑われるんじゃないのか?」
「いいの。あたしって元々馴染んでるタイプでもないし」
「ん。だったら、言いたい奴には言わせておけばいい」
お互い食べるものは無くなっていた。話すなら、今だ。
「長瀬、私も聞いていいか?」
「あたしの方も、名前でいいわよ」
「いや、それは遠慮しておく。なんか調子狂うし」
「ズルイわよ、それ」
何でだよ…。でも……いいぞ。ノってきたな?
「長瀬ってずっと前から目、悪い?」
「そうよ」
「先月、コンタクト着けてたりしてなかったか?」
「ううん。でもちょっと前まではこの眼鏡、修理に出してた。
 それもこれもあの…………??なんだっけ?」
俺に聞くな。
でも、なんだろう。今、彼女がもの凄く十波に近付いた。
ともかく裏付けは取れた。なんで俺に十波と名乗ったのかは分かんないけど、長瀬は十波だ。
ここから先は……リスクが伴う。でもここまで来て聞かずにはいられなかった。
823名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:48:08 ID:RI/Hvnjs0
「なぁ長瀬。十波って知ってるか?」
「なっ―――なんであんたが知ってるのよっ!?」
ガタンと椅子を押し退け立ち上がる。
教室にいた連中も何が起きたか解らずに視線だけが集まった。
長瀬も、それに気付き脱力したように腰を落す。
「もしかして…そっちが地なのか?」
「知らないわよそんなことっ。それより!どうしてその名前を知ってるのよ?」
ここが本当の境界。これ以上踏み込んでしまえば確実に怪しまれる。
俺は心のどこかで知られたがっていたと言うのだろうか?
この口が止まることは無かった。
「前に私の知ってる奴がさ。長瀬の事、十波って呼んでたんだ」
「誰よそれ」
「そいつ、貴明っていうんだけど……知ってるか?」
「たかあき?………たかあき……」
そこに人別帳でもあるかのように瞳を上方に向け、記憶の探ってる様子。
「―――知らない」
「えっ!?」
あっけらかんとした返答に今度は俺が面食らった。
「知らないって、どういうことだよ!河野貴明、本当にこの名前に覚えが無いのか!?」
自分が今どれだけ危うい発言をしているか頭では解っていたが感情が追いつかない。
「知らないってば。それ、あんたの兄弟?」
「嘘だ!…………あっ…」
声を張り上げる。のぼせ上がった俺は教室内の静寂に引き戻され、
「ごめん。変なこと訊いた」
短く詫びをいれて席に戻った。

放課後。午後の授業の内容は全く頭に入って来なかった。
十波が俺のことを覚えていない?自分はその程度の認識でしかなかったのか?
824名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 14:54:31 ID:RI/Hvnjs0
何かがおかしい。
じっとり厭な汗をかいた自分の手を見る。自分の体なのに妙に朧げで頼りなく見えた。
どうしようもなく不安に陥っていく。けど、どう確かめたら良い?
とぼとぼと昇降口から抜けると、遠くの方に場違いな容姿の女性を見つける。
イルファさんだ。大方珊瑚ちゃんと瑠璃ちゃんを待っているのだろう。
……そうだ!イルファさんなら、きっと…!
思い立ったが駆け足で彼女の元に駆け寄った。
「イルファさん。珊瑚ちゃん達のお迎えですか?」
「まあ貴子さま。今日はお二人とも早めに帰ると言っておりましたので、こうして…」
「ご苦労様です。ところでイルファさんに訊きたい事があるんですけど…」
努めて冷静に。
「はい。お役に立てることなら何なりと」
「あのですね……河野貴明っていう人を知りませんか?」
「ご兄弟の方ですか?」
「……そんなとこです」
イルファさんの目から瞳が失せて、人形のようになってしまった。
それでも、その姿は記憶を掘り起こす人間となんら差異は無く見える。
「―――少々お待ちください、もっと深いデータベースも検索してみます―――」
心臓を握り潰されたようだった。イルファさんまでも俺が身近な人間だったという記憶が欠如している。
いや、まだだ。ここからだ。だから俺は来栖川が誇るメイドロボの彼女を頼ったんだから。
重たい沈黙の果てに、イルファさんの目に光が戻ってきた。
「お待たせ致しました。結果なのですが……私のメモリー内に河野貴明という人物は
 おりませんでした。わたしが来栖川研究所からロールアウトされてから一ヶ月間、
 入力されてきた人物のデーターベースは一人足りとも削除されてませんので間違いは
 ないです。
 しかし…何故か私はその人の事を良く知ってる気がするのです。こんなことは初めて
 なのですが……お役に立てなくて申し訳ありません―――貴子さま?どこか具合でも?」
「いえ……なんでも……引き止めて………すみま、せん…でした………」

もう駄目だった。堪え切れず遮二無二走り出す。
どこへ向かおうというのか、この足は。
825名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 15:03:36 ID:RI/Hvnjs0
―――俺が、いない?河野貴明が?そんな、バカなこと!!
やがて足が止まる。息をするのも苦しいほど胸が痛い。
これっぽっちしか走ってないのに、この息の上がりよう。
精神的にまいっているのは明らかだ。
酸素不足の眩暈も収まり、改めて周囲を見渡すと俺は自分の家の垣根に背を預けていたのだ。
無意識の内に、俺自身のルーツを求めていたのか…。
縋るような想いで、予め持ち歩いていた鍵を使い久方ぶりの我が家に帰る。
アルバム!あれなら!
本棚を荒らしながら必死にアルバムを探す俺は、もはや半泣き状態。
「…見つけた」
うっすらとホコリをかぶった分厚い冊子。
めくろうとして、戸惑う。一分ほど、そうしていただろうか。
恐る恐る中身を認める。始まりは俺が赤ん坊の頃のもの。
親父か、母さんか、中々マメに俺のことを写真に収めていたようだった。
小さい頃の俺はどの写真でも髪が短く服装も男物で、男か女か判断できない。
段々、俺とこのみ、タマ姉に雄二と一緒の写真が増えていく。
温かな気持ちに包まれるのも束の間。厭なものを見た。
小学校入学式の写真。
にこやかな両親の間で緊張した面持ちの俺は―――赤いランドセルを背負っていた。
胸が痛む。ギリギリと俺を苛む。
信じたくない。その一心で更に、乱暴に、ページをめくっていく。
中学校の入学式。
俺の着ていた制服は、女子のものだった。
これは決定的だ。
自分に覚えが無い以上、この写真の人物が俺である確証は無い。
でもこれで決定付けられてしまった―――河野貴明が、いない……と。
ガタガタと震えが襲う。
まだ俺は少しも信じちゃいない!信じられる筈があろうか!?
「親父!母さん!」
この場にいない人間の答えを求め、受話器を取る。良かった、まだ通じてる。
電話番号のメモを取り出し、自由の利かない指先で慎重にダイヤルする。
826名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 15:27:56 ID:cf7q2Xbe0
>>807
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無理ww
827名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 15:28:26 ID:RS6YklCD0
>>815-825
メイドと学生の二重生活も始まってドタバタマターリ…と思いきや
なんかいきなり急展開!?
828名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 15:29:29 ID:cf7q2Xbe0
829名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 15:30:15 ID:RI/Hvnjs0
電話は………通じなかった。
何度もメモを確認して、何度も掛け直しても、電話は通じない。
おそらくはまた別の地域、あるいは別の国に飛んで連絡先が変わったのだろう。
これ以上誰に縋れと云うのか。
誰でもいい!俺を貴明と呼んでくれる奴は……。
自然と、この指は向坂家の番号を押していた。
この時間、果たして雄二かタマ姉は家に戻っているだろうか…。
「たのむ、たのむ、たのむ…!出てくれよっ」
[はい、もしもし]
「っっ、雄二か!?」
[おっ?ああ、貴子か?どうしたんだよ、電話なんて珍しい]
「なあ雄二!お前は俺がわかるよな?」
会話もへったくれもなかった。ただ悲痛に訴える他なかった。
[お、おい。なに言って…」
「答えてくれよ!!俺は…俺は…誰なんだよ!!」
[貴子!?どうしちまったんだ!おい!!今どこに「っっくっ!」―――]
切れた。いや、切った。
「貴子、貴子、たかこ。もう貴明なんてどこにもいないんだ。俺は…お、れ…」

あてもなく歩く。今は街の喧騒から少し離れた、いわば裏道にあたる場所にいた。
今は、向坂の家には戻りたくない。
どうでもいい。
それ以外、考えられなかった。
「――っ!―――?――――!?」
誰か俺の近くで喚いている。うるさい。でも、やっぱどうだっていい。
「おい!聞こえねえのか!?」
ふと見れば、知らない男数人に囲まれていた。
タマ姉じゃないけど、いかにも不良な出で立ちをした連中。
「お?この女知ってるぜ。ウチの学校で槍玉になってるヤツだ。なんでも、女共から離れて
 男とばっかツルんでるみたいでな」
830名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 15:31:36 ID:RI/Hvnjs0
なに言ってんだこの男?
こいつを含め、どう見ても俺より一回り年上なのに。とても高校生には見えないぞ。
「へっへぇ、そいつぁイイ。アッチもさぞやお盛んなんだろうなあ」
「なぁ、ちょっとオレタチに付き合えよ。極楽見せてヤんぜ?」
バカバカしい。相手にしてられるか。
男たちの間をすり抜け、ようとしたが腕を掴まれ強引に壁に押し戻される。
「逃げられっと思ってんのか?ああ!?」
「はな、っせ!!この!」
「おい。口塞げ。あそこに連れてくぞ。車回せ」
俺を知ってると言ったリーダー格の男に従って、一人が俺を抑え、もう一人はどこかに
消えていった。
どこか夢現であった俺は此処で初めて恐怖という感情を思い出した。
831名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 15:32:37 ID:RI/Hvnjs0
以上

  ヘ( `Д)ノ  俺は逃げるぞおおおおおお!!   
≡ ( ┐ノ
:。;  /
832ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:39:21 ID:ckuYGMhq0

「……」
 午前1時30分。僕の部屋は、エアコンの微かな唸りだけが響いている。
 本当ならもうとっくに寝てる時間だけど、僕の目は完全に冴えている。それというのも、さっきまで
僕が置かれていた状況が原因だと思う。
「ゆうのことはもう大丈夫……だよね」
 もう何があっても、僕が傍にいる限り、ゆうは自分を保っていられる――多分。
 少なくとも、目覚まし時計で大見得を切った以上、僕は彼女の支えでなければならない訳で……。
今はどうにか、それは達成されてる。
(それに、ついさっきのことだし)
 1時間半ほど前のことを思い返す。
 雪の中、僕はゆうを待ち続けた。そして、彼女は来てくれた。お互いの想いが一緒だったことも
確認できた。それを証明するようなキスの感触も、まだ僕の唇が覚えてる。
 でも、これで僕たちを取り巻く問題の全てが解決した訳じゃない。
「父さん……」
 事故で大怪我を負った父さん。まだ意識を失ったままで、これからどうなるのか、全くわからない。
 ゆうのことが解決したから、今度はそっちの方が余計に気になるようになってしまった。
(もしこのまま……ううん、そんなことはないよ。大丈夫、きっと大丈夫……)
 でも、この考えには全然根拠がない。ただ信じるだけ。
 傍らに置いてある、電話機の子機を見つめる。
 父さんの容態が変わったら、病院が電話してくれることになっている。だから、もしこれが鳴った時、
父さんは良くなってるかもしれないし、逆に……。
833ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:39:54 ID:ckuYGMhq0
「もう止めよう。ゆうもそろそろお風呂から上がる頃だし」
 無理に、考えを全く関係ないことに向ける。
 駅前から一緒に帰って来た時、僕たちふたりは寒さで震えていた。だから、ゆうに先に入浴するように
勧めたんだけど、彼女は「あなたはずっと外にいたんだから」と言って、僕に譲ってくれた。
 おかげで僕は助かった……1日中あの寒い中にいたんだ。お風呂のあったかいお湯でどうにか
生き返って……で、今はゆうが入って――。
 その時、トントン、とドアがノックされた。
「雪弥、まだ起きてる? いいかしら?」
 ゆうだった。噂をすればなんとやら。お風呂から上がったんだ。
 エアコンのある部屋とは違って廊下は寒いから、早く入れてあげなきゃ。
「あ、うん。どうぞ」
 即答すると、ドアがゆっくり開く――え?
「ゆ、ゆう……?」
 あれ? な、なんで服を着てないの?
 僕の前に立つゆうは、その身にバスタオルをまとっただけの姿で……。
「雪弥……」
 一瞬だけ、ゆうが笑みを見せる。すぐに壊れてしまいそうな、儚い笑顔だった。
 でも、僕が何か言おうとした直前、ゆうは僕に飛びついてきた。その弾みで、彼女を覆っていた
バスタオルが解けて……音もなく、床に落ちた。
834ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:41:02 ID:ckuYGMhq0
「私を、抱いて……」
「えっ、ええっ?」
 えーと……抱いて、って、それはあの……エッチなことをして欲しい、ってことだよね?
「あ、あのさ……まだ不安なのかな? その、僕じゃ……」
 あの目覚ましに吹き込んだ約束だけじゃ安心できなかったから、ゆうはいきなりそんなことを
言い出したのかもしれない。混乱しながらもそう結論づけた僕は、そう聞いていた。
「ううん、違う」
 でも彼女は、僕の胸元に顔を埋めたまま、首を横に振る。
「私は、雪弥がいれば平気よ。でも、やっぱりまだ怖い。秋人さんが……どうなっちゃうのかが」
 そう。僕も今の今まで、そのことを考えていた。父さんのこと。心配でたまらなかった。ゆうの心を
救えた今でも。
「だから、今だけは……今だけでいいの。それを忘れさせて。お願い、私の支えになって……」
 ああ……もうここまで言われたら、拒みきれない。
 それに、僕の身体は恨めしいくらいに正直だった。裸になったゆうに抱きつかれて、その、股間の
アレが……大きくなってる。
 僕は何も言わずに、彼女をベッドにそっと、なるべく優しく押し倒した……。
835ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:41:48 ID:ckuYGMhq0

 何も身に着けずに、美しい裸体を僕に晒すゆう。
(綺麗だ……)
 顔立ちはもう言うまでもないし、形の整った胸も、細い腰や手足も、ふっくらとしたお尻の部分も、
滑らかな肌も、何もかもが綺麗だった。
「ゆ、雪弥も脱いで。私ばっかり恥ずかしい……」
 僕の舐めるような視線に気づいたのか、ゆうが消え入りそうな声で訴えた。
「う、うん」
 僕もぎこちなく応じると、着ていたねこ柄の寝間着を脱いだ。そして下着も、全部。これで条件は
ゆうと同じ。恥ずかしいのもゆうと同じだけど。
 ただ、今はその恥ずかしさよりも、これからゆうとセックスができる、って期待感の方がずっと強かった。
 改めて、ゆうと重なる。素肌が触れ合い、彼女の温もりが伝わってくる。
「キス、するよ」
「あ、ゆき――んっ……」
 返事を確認もせず、そっと唇を重ね合わせる。さっき駅前でやったみたいな、軽い感じのキス。
 のつもりだったんだけど……。
(んっ……?)
 その最中、僕の唇に違和感。ゆうが僅かに舌を出して、それが触れていたんだ。
 今日のゆうはなんだかとても積極的だ。じゃあ僕も……。
「ん……はぁ、あっ……ふわぁ……」
 お互いの舌先がちょこん、と接触する。でも、それで済ませるつもりなんてなくて、ほぼ同時に、
僕とゆうの舌は絡み合いを始める。濃厚なディープキス。こんなのは初めてだ。
836ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:43:00 ID:ckuYGMhq0
「んんんっ……はぁっ、はっ……んむうっ……」
 ゆうの甘く色っぽい吐息が、合わさった唇の間から漏れる。それでますます淫らな気分になって、
より激しく舌を絡め、しまいにはお互いの口の中まで貪った。
 そうして、溶けるようなキスを終えて唇を離した時、唾液の糸が僕らを繋いで、崩れ落ちた。
「凄いや。余計ドキドキしてきちゃったよ」
「私も……」
 とか言いながらも、僕はそれ以上を求めてて、手がゆうのおっぱいを包み込む。
「あ……やあぁ……」
 半球の膨らみに指がめり込み、形を大きく変える。柔らかいのに弾力があって、僕の指を押し返そうと
抵抗する。
「んっ、いっ……あうっ!」
「大丈夫? 痛くない?」
「う、うん。でも……もうちょっと、優しく……」
 言われたように、そっと丁寧に、撫でるように。
 手のひらにポツンとした感触がある。それがだんだん固くなってきて、それに合わせてゆうの声も
艶を帯びてくる。
「あん……あっ、はあん……」
(感じてる……のかな?)
 少なくとも、痛いって感じじゃない。だから調子に乗って、僕は乳房の先端にある、ピンク色の突起に
しゃぶりついた。
「っ、あっ! ふあうっ!」
 それは僕の口の中でますます固く勃起していく。コリコリとした感触が、僕の唇や舌に心地良い。
軽く噛んでみると、ゆうは大きい声を上げた。
837ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:43:58 ID:ckuYGMhq0
「ああっ、ヤダっ! やめてぇっ!」
「ごっ、ごめんっ!」
「あっ、違う……もっと、して欲しい……」
 嫌がるように叫んだから、てっきり痛かっんだと思ったけど……。でも、まだ慣れてない僕の愛撫で
感じてくれて、求められるのは嬉しい。
「じゃあ、こっちも……」
 再び乳首にキスをするのと同時に、僕の手はゆうの下半身へと伸びた。
「そ、そこはっ……!」
(濡れてる……)
 ちょっと触っただけでもわかった。ゆうのそこは、もう熱く湿っていた。
 そのまま、指でまさぐる。くちゅり、って音と共に、僕の人差し指が、ゆうの柔らかい肉の中に
飲み込まれた。
「あっ!」
「凄く熱いよ、火傷しそうなくらい」
「あっあっ! やっ、イヤっ!」
 でも、今度は止めなかった。さっきみたいに、ゆうが本気で嫌がってる訳じゃないのを知っていたから。
 一度指を抜いて、入り口の部分を重点的に責める。
「っ! ひゃあっ! ひああっ!」
 薄い下の毛をかき分けて、一番敏感な部分を探り当てる。
 ゆうの蕾に触れると、彼女は今日で一番大きな嬌声を上げた。でも構わずに、既に固くなっていた
そこにクリクリと刺激を与える。
「そ、そこおっ、ダメっダメえっ! 感じちゃうっ! おかしくなっちゃうっ!」
838ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:44:35 ID:ckuYGMhq0
(女の子って、こんなに感じるんだ……)
 この前――僕らが初めて結ばれた時、ゆうはこんなには乱れなかった。僕が下手だったのはもちろん
だけど、とにかくひとつになることを急いで、こういった前座をおざなりにしていたからだろう。
 だから、僕はその轍は踏むまい、と思った。もっとゆうを気持ち良くしてあげたい。
 それに……僕も見たかった。ゆうの全てを。ゆうが僕の行為で感じてる姿を。
 いったん身体を離し、はぁはぁと切なく息を吐くゆうを見下ろす。そして僕は、彼女の両足を掴んで、
左右に大きく広げた。
「なっ、なにするのっ!? は、恥ずかしい……っ!」
「ゆうのこと、もっと良く見たいから……」
 薄く生え揃ったヘアーは丘の部分をうっすらと覆ってて、「飾り毛」という呼び方がピッタリだと思う。
その下にあるのは、ゆうの「女性」の部分。
 この前、僕が処女を奪ったところは、透明の液体で濡れてて、割れ目が少しだけ開いていて、その奥は
鮮やかなピンク色で……。
「ゆう……綺麗だよ……」
 僕の心の奥で、理性のたががひとつ、音を立てて砕け散った。
 その直後に、両手を使ってゆうの割れ目を思いっきり左右に広げた。
「きゃああっ! ひっ、開かないで! 見ないでぇっ……」
 彼女の抗議にも構わず、内側が明らかになったそこにキスをして、舌を這わせる。
「や、ヤダぁ……そんなとこ舐めるなんてぇ、汚い……」
「汚くなんかないよ。こんなに綺麗なのに。ゆうの味がする……美味しいよ」
「うっ、嘘よおっ!」
「ホントだって」
 僕はそう言って、ゆうの割れ目に深く口づけた。今の言葉を証明するように、蜜を強く吸い出す。
839ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:45:17 ID:ckuYGMhq0
「んっ、あっ! やっ、ちょ、ちょっとおっ――はんっ!」
 わざと音を立てて嚥下する。それだけじゃなくて、溢れた蜜も舐め取って、さらには膣内への入り口や、
小粒の真珠を思わせる秘芯にも刺激を与える。
「ひゃああっ! あはぁっ!」
 僕は興奮しきっていて、獣のようにゆうの女性器を貪っている。でも、頭のどこかでは冷静さがまだ
残っていて、どうすればゆうを満足させてあげられるかを考えていた。だから、一番敏感なクリトリスを
重点的に愛撫する。
「やああっ……だっ、ダメえっ! イッちゃうっ! これ以上はダメよっ!」
(あ……そろそろ、なのかな?)
 僕でも、女の子をイカせることができるんだ。男として、ちょっとだけ誇らしくなった。そして本当に
イカせるため、僕はゆうのクリトリスに口づけて、強く吸い上げた。
「ふぁああっ! ああああああっ!」
 その瞬間、ゆうの全身が弓のようにピーン、とのけぞって、やがて脱力した。
(やった……!)
 密やかな満足感を覚えつつ、僕は身体を起こして、改めてゆうと向き合う。
 肩で息をし、瞳もどこか虚ろだったけど、僕の愛撫で初めて絶頂した彼女はそれでも美しかった。
 僕はゆうが回復するのを待つ。少しして、ようやく彼女が言葉を発した。
「あぁ……はぁ、ふわあぁ……雪弥ばっかりずるい……その、私も……」
「えっ?」
「私も……雪弥のを、口でしてあげる……」
「……うん、じゃあ……お、お願い」
 いきなりの申し出にちょっと戸惑ったけど、それ以上にワクワクしていた。
 だから僕は、起き上がって僕の股間に目を向けるゆうに、全てを任せることにした……。
840ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:46:11 ID:ckuYGMhq0

「お、大きい……のね」
「そ、そうかな?」
 誰とも見比べたことなんてないから、僕のアレのサイズがどうなのかなんてわからないけど、それを
じっくりと観察しているゆうは、大きいと評価してくれた。悪い気はしなかった。
「こんなに大きいのが、私の中に……入っちゃったんだ。それに、不思議な形してるし」
 吐息を感じられるくらいに、ゆうの顔が近づいている。こんなに凝視されてると、確かに恥ずかしい。
さっきまでのゆうの気持ちが少し理解できた。
「じゃあ、するわね」
「うん――っ……」
 細くしなやかな指が、そそり立った竿に巻きつく。その感触に、思わず息を飲む。
 ゆうは僕のを握ったまま、さらに顔を近づけて、透明な液がにじみ出ていた先っぽをそのまま口に含んだ。
「ううっ……」
 彼女の唇が、僕の一番敏感なところ――先端と竿との境目の、くびれた部分を刺激する。その未知の
感触に思わず呻き声が漏れる。はっきり言って、気持ち良い。
 でも、ゆうはこれからどうすれば良いのかわからないみたいで……だから、希望をそのまま伝えた。
「そのまま、顔を上下に動かして。それと、舌も使って……」
 僕を見上げるゆうの視線が、微かに頷いて、僕の言った通りにしてくれ――っ!?
「痛っ!」
「ひゃっ! あっ、ご、ごめんなさい! 痛かった……よね。やっぱり」
「つつつ……だ、大丈夫だから、その、今度は気をつけて」
「うん。ホントにごめんなさい」
 八重歯が当たったもんだから、思わず叫んじゃった。あー、痛かった。
841ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:46:48 ID:ckuYGMhq0
 再び僕を咥え、口での奉仕を再開するゆう。
「んっ、んっ……ふああっ……んふぅっ……」
 ちょっと苦しそうだけど、それでも一生懸命、僕をしゃぶってくれている。ちゃんと唇でしごいて、
舌で舐めてくれて……あったかくて、くすぐったいようで、でも神経が麻痺するほどの快感に襲われる。
(これがフェラチオ、ってやつなんだ……)
 こんなことしてもらうのは初めてだったし、だから、そう長く保てなくて、ゆうがより奥まで僕のを
飲み込んだ瞬間、僕は達してしまった。
「っ、ゆうっ! うああっ!」
 何の警告もなしに、ゆうの口の中に精液をぶちまける。
「っ! んんっ! ふううっ……んっく、んんっ……」
 でも、ゆうはそのまま、僕を解放することもなく、喉を鳴らして……。
「ぷはっ……はぁ、苦い……」
「あ……ごめん。何も飲まなくても……」
「でも、雪弥のなんだし、全然イヤじゃなかったから」
 僕の射精したのを、全部飲み干してくれた。そこまでしてくれるゆうがたまらなく愛おしい。そして、
あれだけ出したにも関わらず、僕のペニスは、全然治まっていなかった。
 愛情と欲望が、僕の心の中で融合して、増殖して、ひとつの望みになった。
(もうダメだ。ゆうとひとつになりたい!)
 そう思うや否や、いきなりゆうの肩を掴んでベッドに押し倒す。その弾みで、長くサラサラした髪が
流れるように舞った。
「ゆ……ゆうっ!」
「きゃっ!」
 軽い悲鳴を無視して、もう一度、ゆうの脚を大きく広げた。
842ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:47:34 ID:ckuYGMhq0
「やあっ、ああっ……」
 僕に強引にご開帳されたゆうは、恥ずかしさのあまりに顔を両手で覆ってしまう。
 でも肝心な場所は、さっきの僕の愛撫で解れたのか、割れ目が左右に開いて、ヒクヒクしてて、
蜜もトロトロと溢れていて、僕を「おいでおいで」って誘っているようにも見えた。
「僕、もう我慢できないよ。ゆうが欲しい……」
 ゆうの両脚の間に、自分の身を割り込ませる。
 さっき出した精液がまだ残っている分身の先端が、ピンク色の入り口に触れた。
「顔を見せてよ」
「あっ、雪弥っ……」
 ゆうの手を取って、彼女の可愛い顔を見られるようにする。すると、ゆうも僕を正面から見つめてくれる。
 その表情だけで、ゆうの意志はわかっていたけど、一応確認は取らなきゃ。
「ゆう、挿れるよ」
「うん……私の中に、来て」
 その返答に僕は頷いて、腰を前に進める。まず先っぽが、次に竿の部分が、ゆうの膣に包まれる。
「んっ……あっ、あああっ……!」
「だ、大丈夫?」
「う、うん。そのままして……んああっ!」
 一気に押し込む。ゆうの悲鳴が痛々しいけど、それでも奥まで貫いた。
「全部、挿入ったよ……」
 僕の先端が、コリコリとした感触を得ている。ゆうの子宮とぶつかっているんだ。
 それに、僕とゆうの陰毛も触れ合って、混ざっている。その感触が少しくすぐったい。
843ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:48:27 ID:ckuYGMhq0
「あ……はぁあっ……ゆきやぁ……おっきいのが私に入ってる……」
「どう? 痛くなかった?」
「うん、大丈夫だから……動いていいわよ」
「で、でも」
「痛くないから……雪弥の好きにして。お願い」
 おそらく、嘘だと思う。瞳に涙を湛えるゆうの表情が「痛い」って言ってる。セックスするのはこれで
まだ2回目なんだし。
 でも、僕は……口では彼女を気遣いつつも、分身にねっとりと絡みつくヒダヒダの感触に、ちょっと
我慢できなかった。
「じゃあ、動くからね」
 確認するように言ってから、分身をゆっくりと引き出す。
「んんんっ……んっ!」
 抜けかかったところでまた戻す。ゆうの声はまだ苦しげだ。僕だけ気持ち良いんじゃ、なんか申し訳ない。
「ほら、ゆうも気持ち良くなってよ……」
 僕はゆうの手を取って、交わってる部分に導いた。そして一緒に、一番敏感なところをまさぐる。
「あっ、はうっ! はううんっ! あはあっ!」
 僕たちの指がクリトリスを刺激するたびに、ゆうの背が大きく仰け反る。それと同じタイミングで、
僕の分身がきゅっ、と絞めつけられる。
「はああっ! やっ、イヤっ! そこダメぇっ!」
(もう大丈夫……だよね?)
 そう判断して、腰の前後運動を再開させた。
「ふあぁぁ……あ、あっ、あうっ、あっあんっ!」
 声にも表情にも、もう苦痛みたいなものは感じられなかった。僕は安心して、ゆうを愛するのに専念する。
844ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:49:00 ID:ckuYGMhq0
「ふぁっ、あっ、はあっ! ああんっ!」
 僕の腰の動きに合わせて、ぷるんぷるんと揺れるゆうのおっぱい。それを思わず鷲掴みにする。
「あっ、あんっ! はあぁんっ!」
「うっ、ううっ……締まるよっ!」
 固く尖った乳首も一緒に弄ると、ゆうのあそこがさらに狭くなった。僕をより気持ち良くしてくれる。
 でも、それは僕だけじゃなくて……。
「んっ、はうんっ! ダメっ、いっ、イイのっ! ダメえっ!」
「ゆう、どっちなの?」
「ううん……あっ! イイっ……気持ちイイっ! 雪弥のがイイのっ!」
 ゆうが乱れる。僕がゆうの奥を突き上げるたびに、胸を揉みしだくたびに激しく、そして可愛く喘ぐ。
その顔は汗と涙とよだれに塗れていたけど、それでも女神みたいに美しい。
 そんなゆうの姿に、僕も堪えきれなくなった。もっと強く、もっと激しくゆうを求める。
「ゆう、ゆうっ! 好きだよっ!」
「あんっ、ああんっ! 私もっ、大好きっ! 雪弥が大好きっ!」
 僕のが、ゆうの膣をより激しく往復する。
 僕を咥え込んでる部分は、ピンク色の花びらがめくれ上がったり、押し込まれたりして、そして愛液で
ぐちょぐちょになっている。
 奥まで突っ込むと、お互いの恥骨が密着して、陰毛が絡む。それすらゆうが分泌する愛液が染み込んで、
僕のペニスも含めて、ベトベトになっちゃっている。
 それに、グチュグチュと淫らでいやらしい音がして、僕を包む感触も、凄く気持ちが良くて……もう
メチャクチャだった。身体も、そして心も。
 ゆうが好きだ、愛しいって気持ちと、もっともっと快楽を得たいと思う欲望から、がむしゃらに
腰を動かしていた。
845ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:49:42 ID:ckuYGMhq0
(ゆう、可愛い……)
 うっ……背筋が痺れてきた。もうそろそろ限界だった。
「ゆうっ……僕、もう出そうだよ……いいかな?」
「ヤダぁっ! 一緒が――雪弥と一緒じゃなきゃイヤっ!」
「うん、わかったよ……っ!」
 僕と「一緒」を望むゆうに、何としてでも応えたかった。おっぱいを揉む手に力を込め、さらに
ゆうに圧し掛かり、強引にキスをする。身体と精神、両方でゆうをイカせたかったから。
「っ! んんんっ……ふぁっ、はっ……」
 僕たちの唇が密着し、舌が激しく絡む。下半身での繋がりに負けないくらいに、大胆に。
 その時、僕の背中にゆうの腕が巻きついた。そのまま強く抱きしめられ、唇をさらに強く押しつけ合う。
「んっ、んぅんっ……はぁっ、はっ、あっ……ふわああっ!」
 息が苦しくなって唇が離れても、舌の絡め合いだけは続ける。おかげで、僕の方はどうにか堪えることが
できたし、ゆうの方は……そろそろみたいだった。
 舌も放れた途端、ゆうが悶えながら叫ぶ。
「あああっ、イッちゃうっ! イクっ! 雪弥っ! 私イッちゃううっ!」
 その瞬間、ゆうの膣内がこれまでになく締まった。
 僕の全身がブルブルと震え、ゆうの子宮を強く突いた時、これまで耐えていたものが一気に解き放たれた。
「ゆうっ!」
「ああんっ! はああんっ! ひああああんっっ!」
 僕の分身が歓喜にうち震え、脈打ちながら、ドクドクと大量の精液を放出する。
 子宮に直接流し込めるくらいの勢いで射精は続き、ゆうの膣内を満たしていく。
「はあっ、はああっ……ゆうっ……!」
「ああっ……熱いっ、雪弥のがいっぱい出てる……気持ちイイっ……」
「好きだよ、ゆう。愛してるよ。世界で一番愛してるから……」
「ゆき……や……私も、雪弥のこと愛してる。幸せよ……」
 お互い、快感に悶えながらも純粋な想いを口にする。
 でも、言葉だけじゃ足りなかったので、もう一度、深いキスを交わした……。
846ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:50:26 ID:ckuYGMhq0

 僕たちの夜がそれで終わることはなかった。
 欲望に火がついたままなのはお互い様で、その後も何度も交わった。
「そんなぁ……後ろからなんてっ! こんなカッコ恥ずかしいっ!」
「でも、ゆうだって腰振ってるじゃないか。すごくエッチだよ。それにほら、胸だって……」
「イヤぁっ! 言わないでっ……あっ! あふっ、あんっ! ダメっ! 変になっちゃうっ!」
 動物のように後ろからゆうを責めたて、大きく揺れるおっぱいも一緒に弄くったり。
「あはぁあっ、ふっ、深いっ……! 奥まで届いてっ……」
「ふぅ……全部、挿入ったね。ゆう、そのまま腰上げて……」
「うん……っ、ふあああっ……はふんっ! わ、わたしぃっ、雪弥のこと犯しちゃってるっ!」
 寝そべった僕の上に、ゆうを馬乗りにさせて、気持ち良くしてもらったり。
「あん、あんっ! 雪弥っ、ゆきやあっ! 抱いてっ、強く抱きしめてっ!」
「ゆうっ! ゆうっ!」
「あぁ……嬉しいっ……! してっ、もっとっ! もっと愛してえっ!」
 座ったまま、正面から抱き合って、ベッドのスプリングを頼りに激しく突き上げたり。
 僕はゆうの膣内で何度も射精して、彼女も僕との行為で何度も絶頂してくれた。
 精力の限界が来ても、愛し愛されるのは止められなかった。お互いを舐め合って、汗やエッチな液で
汚れた身体を清めたり、口づけを交し合いながら、夜明けを迎えた。
 その間、最初の目的――父さんがどうなってしまうかわからないという苛酷な現実を忘れるという目的は、
十分達成できたと思う。不安は快楽で麻痺し、抱き合って布団に包まっていると消えてなくなった。
847ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:51:17 ID:ckuYGMhq0
「学校、またサボっちゃったわね……」
「良いよ、今日くらいは。明日からまた頑張ろうよ」
 だから僕らは今もこうして――本当は学校に行かなきゃならない時間にもかかわらず、何もせずに
睦み合っている。
(あ……お腹空いたなぁ)
 そういえば、昨日からろくな食事をしてないんだっけ。こんな時に思い出すなんて。
 それは多分、ゆうも同じはず。ご飯作ってあげなきゃね。
 で、それを食べ終わったら、少し眠ろう。昨日からろくに寝てないし、さすがにちょっと疲れた。
「昨日からほとんど食べてないでしょ。何か作るよ」
「じゃあ、私も手伝うわ」
 でも、僕らは愛し合った時の格好のままだった。ベッドから起き上がろうとして、それを思い出す。
「ちょ、ちょっと着替えて来るから……後ろ向いてて」
 ゆうが顔を赤らめながら、ベッドから降りようとする。
(さっきまで、あんなに恥ずかしいことしてたのにね)
 今更恥ずかしがることなんて、とか思ったその時……幸せの中にいた僕とゆうを現実に引き戻したのは、
一本の電話だった。
「っ!」
 一瞬凍りつく僕たち。病院からかもしれない。直感的にそう思った。
 日頃聞きなれた着信音だけど、今はやたらと耳障りに感じる。
「……」
 ゆうは少しだけ青ざめ、不安を隠せないでいた。僕も同じような表情をしているのかもしれない。
 僕は無理に笑顔を作って、「大丈夫だよ」という意味を込めて頷くと、電話の子機を手にした。
848ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:53:01 ID:ckuYGMhq0
「はい、水瀬です……は、はい。そうです……えっ!?」
 電話の相手から、その一言を聞いた瞬間、僕の頭の中は真っ白になった。
『水瀬秋人さんが、意識を回復されました。峠は越えましたし、もう命に別状はありません』
(父さんが、父さんが……助かった?)
「じゃあ、父さんに……父さんと話せるんですか!?」
『いえ、まだ治療は続いてまして、検査等もありますので、面会はもうしばらくお待ち下さい。それで、
今後のことなど、お話しすることがありまして……』
「はい! はい! あ、ありがとうございます……わかりました、すぐに行きます!」
 興奮しながら通話を終える。受話器を持つ手の震えは最後まで治まらなかった。
 ゆうも、僕の電話での話しぶりから、何が起こったのかは察しているみたいで、その表情には
さっきまでの不安はなく、逆に僕に何かを期待するような視線を向けていた。
 そして僕は、彼女の期待に応えた。応えられることが、本当に嬉しかった。
「父さんが、父さんが……意識を取り戻したって。もう大丈夫だって……」
「ゆ……雪弥っ! 雪弥ああっ!」
 ゆうが僕に飛びつく。僕にしがみつきながら、胸の中で声を上げて泣き出す。それはこの前みたいな
悲しいものじゃなくて……純粋な、喜びの嗚咽。
「ううっ、ふええっ……よかった、よかったああっ……」
「うん、うんっ……!」
 僕も、ゆうを抱きしめながら、涙が溢れてくるのを堪えられなかった……。
849ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:53:42 ID:ckuYGMhq0

 病院から吉報が届いてから、およそ一週間後。
 僕とゆうはいつものように、父さんを見舞いに病院に来ていた。
「ああ、雪弥、ゆうさん。いらっしゃい。毎日じゃなくても良いのに」
「いえ、秋人さんとお話しできるのは私たちも楽しみですから。ね、雪弥?」
「そうそう。で、父さん。今日の調子はどうなの?」
「まだ食事はできないけど、身体の痛みはもうほとんどなくなって……」
 今日1日、何があったか――それこそ日頃の、取るに足らない出来事だって、父さんは楽しそうに
聞いてくれたし、僕らもそれを話すのが楽しかった。
 ただ、僕らには家のこともあるし、病院側の都合もあるから、そんなに長居はできないけど。
「じゃ、父さん。今日はそろそろ帰るよ。明日も来るから」 
「雪弥。その前に少し話があります。ゆうさん、ちょっと席を外してもらえますか?」
「あ……はい、わかりました」
 ゆうが一足先に病室を出る。「そこで待ってるわね」と言い残して。これで、病室は僕と父さんの
ふたりだけになった。
「で、父さん。話って?」
「時に、避妊はしてるのか?」
「えっ!?」
 あ、ああ……な、何で知ってるんだよ!? 僕はまだ、ゆうとそんな関係になったなんて、一言も
話してないよ!
「ど、どうして……?」
「空気が違ってたし、お前もゆうさんも、お互いを見る目が以前とは変わってた」
「何でそんなことを……」
「私はお前の親だよ? これまでずっとふたりで過ごしてきたんだ。それくらいのことはわかる」
850ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:54:32 ID:ckuYGMhq0
(うーん……ダメだ。やっぱり父さんにはかなわないや)
 これじゃ、何を言っても無駄だよね。いや、別に隠すつもりなんてないし、頃の良い時に、ゆうと
ふたりで打ち明けようと思っていた。「僕たち、つきあってます」って。
「うん。僕とゆうは……その、父さんの思った通りの関係だよ」
 でも……ゆうは僕の従姉弟。血の繋がりもある。父さん、僕がゆうとつきあうのに反対なのかな……。
「ゆうさんと同意の上でなら、父さんは何も言わないよ。お前たちももうそういう年頃だしな……」
 そう言って「そうか。道理ですっかり男らしくなって……」とか続けながらうんうんと頷く父さん。
なんかひとりで納得してるし。
 でも反対されなくて良かった。それに、これで僕とゆうは「公認」ってことになるのかな? あ、そうだ。
それには後で伯父さんと伯母さん――ゆうのお父さんとお母さんにも話して、認めてもらわないと……。
 そんなことをとりとめもなく考えていると、微笑を浮かべていた父さんの表情が変わった。父親としての
威厳に満ちた、真面目な顔に。
「でも、男としてのけじめだけは、しっかりつけなきゃいけないぞ。まだ高校生なんだし、もしも万一の
ことがあったら、私も兄さんとお義姉さんに顔向けできないしな……」
「……」
 何も言えなくなる僕。確かに父さんの言う通りだった。これまでゆうと、その……セックスをする時、
避妊をしたことは一度もない訳で……。
「という訳で、後で薬屋さんに行ってきなさい。見栄を張らずに、ちゃんとサイズが合うのを買うように」
「はい……」
 僕はただ、父さんの重みのある言葉に、素直に頷くだけだった……。
851ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:55:23 ID:ckuYGMhq0

 廊下へ出ると、ゆうが扉の傍で僕を待っててくれていた。
「ね、秋人さんと何話してたの?」
「えっと……それは、後で話すよ。ここじゃちょっとね」
「?」
 そんなことを話しながら、病院の外に出た。
 まだ2月だし、相変わらず寒いけれど、今日は見事なまでの冬晴れで、僕の心の色みたいだ。
 人通りの少ない病院の敷地内を歩いている時、とうとう待ちきれなくなったのか、ゆうが少し小声で
聞いてきた。
「ねぇ雪弥、さっきの話って……」
「あ、うん。あのさ、僕たちの関係なんだけど……父さんにバレてた」
「えーっ!? まだ話してないのに?」
「そうなんだよ。僕も驚いた……それで、今日買い物行くでしょ?」
「え? ええ。晩ご飯の材料買ってこないと」
 今は父さんが入院中だから、僕たちは家事を助け合って生活している。それはまるで……その、
新婚夫婦みたいだなー、なんて思ったりして。って、何考えてんだろ、僕。
 気を取り直して、本題に入る。
「その時にさ、ちょっと薬屋さんに寄って行くから」
「薬屋さん? 何か切らしてたかしら……」
「切らしてたってよりも、もともとなかったからさ……えーと、その……避妊具」
「……っ!」
 僕の一言で、たちまち真っ赤になって絶句するゆう。こんなこと言うのは僕だって恥ずかしいけど。
でも、大切なことだから、ちゃんと言わなきゃ。
852ひとつになる想い:2005/05/15(日) 22:56:26 ID:ckuYGMhq0
 周りに人がいないことを確認して、僕は話を続ける。
「あのさ……まだ子供つくっちゃう訳にはいかないでしょ。父さんとの話ってのはそのこと」
「そうなんだ……ああっ、恥ずかしいっ! 明日からどんな顔して秋人さんに会えばいいのよ? もう……」
「父さんはああいう人だから、別にいつも通りで良いと思うけど……ゆう、ごめんね」
「えっ? なんのこと?」
「その……今まで避妊のこと、全然考えてなくて」
「ううん、それは私が……雪弥のこと、そのまま受け入れたかったから……」
「ゆう……」
 ここにいるのが僕らだけで良かった。つくづくそう思った。今の話は、他人に聞かれるにはあまりにも
恥ずかしいから……。
「でも、ありがとう。私のことも考えてくれて」
 そんな場所だからか、基本的に恥ずかしがりやさんのゆうが、満面の笑顔を僕に向けた。
 僕は一瞬呆気に取られ、心奪われた。そのあまりの可愛さに。
「い、いいや、僕はゆうに嫌な思いをさせたくないから……」
 それだけを言うのが精一杯だった。けど、今のゆうはとても積極的で、率直だった。
「イヤな思いなんてしないわよ。私、雪弥の赤ちゃん、欲しいから……」
「えっ? ええっ?」
「あ……な、なんでもないわ。さっ、行こっ」
「う、うん」
 僕もゆうも、照れてしまって相手の顔をまともに見られない。
 でも、僕の右手とゆうの左手はしっかりと繋がれてて……それが僕らの、ひとつになった想いを
象徴しているのかもしれない。
 雪融けの季節はまだまだ先だけど、僕の心の中は、もうすっかり春だった。
853702:2005/05/15(日) 22:58:36 ID:ckuYGMhq0

 以上、>>690-701の「降り積もる想い」と「咲き誇る想い」の間の話となる、
 「ひとつになる想い」でした。
 前作を書いた直後、雪の駅前で結ばれた雪弥とゆうが、その直後にどうなったのか。それがふと
思いついたのですが……。
 悪乗りし過ぎたorz
 でも書くのが楽しくて止められんかった……。
 長文スマソ。それと内容スマソ。今はそれしか言えません。
 では吊ってきます。

 ∧||∧
(  ⌒ ヽ
 ∪  ノ
  ∪∪
854名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 23:27:20 ID:DMBy4rut0
>>853
エロ乙。
まあなんと言おうが、俺は好きだ。
855名無しさんだよもん:2005/05/15(日) 23:49:59 ID:4zibnNTT0
なんか大作が一気に二つも…お腹いっぱいです。GJ!!

しかしながら、失礼を承知で素直な感想を少し…
>>830 このシリーズ大好きです。いつもこちらの想像を上回る展開が次から次へ出てきて、いつも楽しみにしてまうす。
が、エロ導入が露骨… 別に21禁板に居るのは解ってるし、エロが嫌いなわけでもありませんが、
よりにもよってこのタイミングでエロにしなくても… ちょこっとFateのエロ導入を思い出してしまったorz
いや、まだエロ展開になると決まった訳では無いんでしょうが…
どんな展開になっても多分このシリーズが楽しみであることは変わらないと思うし、続きも期待してます。ただちょっと言ってみたかったんです。許して下さい…

>>853 秋人さん、おっさん杉じゃね?w 秋子さんを意識するなら、もう少し若さを出したほうがイイカモ???
他は最高でした。 皆またカノンかよとかいうけど、様は内容がしっかりしていればKanonでも全然問題ないんだよね。
ご馳走様でしたw
856名無しさんだよもん:2005/05/16(月) 00:18:12 ID:CXbTcn/b0
大作連続で影が薄くなっちゃったけど、
>>812
そういう方面の「男の中の男」もあったかw
ひろみに手を出すのが悪趣味というのは不細k…ゲフンゲフン
美少女だけど性格が悪すぎるからなんだろうな。

>>813-814
そう言って、夜は受け専でグチョグチョだってことは判明してるんですよ秋江さんw
やっぱそのメイド服の効能は実践済みなんですか?


ところで、容量的にもうすぐ新スレが必要になりそうだな
テンプレその他の用意キボンヌ
857名無しさんだよもん:2005/05/16(月) 00:43:34 ID:1InLwPe70
ここのスレの神様たちは偉大ですね。
ここの影響で今まで頑なに鍵派だったのに今日うっかり
TH2買ってきちまった。朱鷺乃も好きなんでTH2クリアしたら次は天いなだ。
反転なんて今まで興味の対象外だったのに
反転ヒロインは誰をとっても皆萌えてたまらんな。
858名無しさんだよもん:2005/05/16(月) 01:11:40 ID:Pvb5iH5L0
ぜひふゆやはじめの元も見てあげてくださいな。
859名無しさんだよもん:2005/05/16(月) 19:53:14 ID:xYlHWq/p0
男名雪と秋子さんの母子相姦は有ったけど、秋人と名雪の父子相姦ってのは
確かまだないよね。
それでそのただれた関係を改めさせるべく秋人の前に身を投げ出すゆう。
歩「ゆうちゃん、ボクはそれって大して変わらないと思うよ」
誠「誠を置き去りにした三角関係なんて許さないんだからなー」
舞人「わたしは背徳を切るものだから」
紫苑「ぼくを無視してそんなことする人たち嫌いです」
860名無しさんだよもん:2005/05/17(火) 01:35:40 ID:A54Q4RRj0
>>815-830
いきなり急転直下でトンでもない事に!?
男だった自分の記録がなくなってるって昔サンデーでやってた「天使な小生意気」を思い出すねえ。
しかしこの後DQN集団にジョンソン確定?
それとも、るーこかワールド使い登場の伏線かなあ。
861名無しさんだよもん:2005/05/17(火) 01:42:35 ID:+vrGgMWV0
ま、ま。今後を先読みされるとやる気なくすからやめとき。
862名無しさんだよもん:2005/05/17(火) 17:30:27 ID:Zzm0EVN70
これからどうなるか楽しみだな。
特に雄二と貴子の関係はw
863名無しさんだよもん:2005/05/18(水) 16:23:41 ID:nGGHeOWcO
前スレのレス数を追い抜いてしまった件について。
864名無しさんだよもん:2005/05/18(水) 16:34:40 ID:F6ZVSYZ50
まあ向こうは向こうでゆっくりやってるからな・・・
865名無しさんだよもん:2005/05/18(水) 19:36:08 ID:K6teA7hZ0
今480KB
芹香姉さんにドキドキの思春期綾人君。
それに絡むのは浩之の方が良いのか浩子のほうがよいのやら。
866名無しさんだよもん:2005/05/18(水) 21:53:06 ID:JlTTZiaC0
浩之に使うための薬を綾人で実験、とか。
867名無しさんだよもん:2005/05/18(水) 22:02:14 ID:vbdR9Q6j0
サクラカエリザキ (/´∇`)/ 〜Φ

http://sickness.notlong.com
868名無しさんだよもん:2005/05/19(木) 17:06:22 ID:HPNOLut+0
このみにコスプレするかずき・・・
869名無しさんだよもん:2005/05/19(木) 17:15:42 ID:cZ7xrvNU0
アメリカ第16代大統領まだー?
870812の続き:2005/05/19(木) 21:21:48 ID:nT/U1Yu20
「おいこら折原ーっ!この請求書はなんのつもりだー!」
「なんだ七瀬、五月蠅いぞ」
「お前じゃない、ひろみの方だ」
「ひろみなら居ないぞ。で、なにがあったんだ?」
「これだよ、これ。お前の妹が山葉堂の飲食代を俺のつけにしていやがったんだ」
「その程度で怒るとは器が小さいぞ。真の男なら女性に奢るのは当然だな」
「うっ、そう言うものなのか?」
「そう言うものだと思うぞ、そうだよな長森」
「いきなりぼくに振らないで欲しいんだよ」

「そんなことはどうでも良い。賛成か反対かどっちなんだ」
「浩平はいつも強引だよ。まあいいよ、どうせぼくはひろみに奢らされる運命なんだよ」
「ほれみろ、長森もこう言ってるぞ。これを払ってやれば、七瀬、お前も男の中の男だ」
「男の中の男、良いかもしれん。……って騙されないぞ」

「疑り深いやつだな。よし、他のやつにも聞いてみよう。どう思う住井、沢口」
「あたしは奢ってもらえるなら男の中の男と認めちゃうよ」
「わたしは南だって、いい加減覚えなさいよね」
「まあ細かいことに拘るな。それで返事はどうなんだ」
「細かくない!まあそれはともかく、男の中の男とかともかく、奢ってくれる程度の甲斐
性もないようじゃあ、男として駄目じゃないの」

「うっ、世間の認識はこうなのか」
「そうだぞ、男とはかくあらねばならぬ辛い存在なのだ」
「そうです、男ならワッフルを奢ってくれなくては嫌です」
「わたしも茜に賛成」
「うんうん、わたしも奢ってくれるなら男の中の男と認めるよ」
「みさきに奢れるよなら真の男と認めても良いわね」
『男ならお寿司をどんと奢るの』
871812の続き:2005/05/19(木) 21:22:27 ID:nT/U1Yu20
「ほらみろ、みんなこう言ってるぞ。やはり俺は正しいんだ」
「わかった、今日の帰りにでも払ってくるぞ」
「偉いぞ七瀬、それでこそ真の男だ」
「と言うわけで浩平奢ってください」
「わたしも一緒ね」
「浩平君ありがとう。わたし思いっきり食べるよ」
「みさき、あんたは腹八分目にしておきなさい。その分わたしが食べるから」
『澪も頑張って食べるの』

「って、わー!お前らいつの間に?」
「浩平、これも定めだよ」
「兄貴がんばれよ。じゃあ七瀬行こうか」
「行こうかって、おいひろみ、まだ食うの気なのか?」
「当然よ。ああ兄貴、七瀬の説得サンキューね」
「この裏切り者ー!」
 茜とみさきに両腕をとられて連行される浩平の絶叫、BGMはドナドナだ。
872名無しさんだよもん:2005/05/20(金) 00:58:49 ID:ckk70+Tg0
>>870-871
いつの間に七瀬とひろみがそんな仲にΣ (゚Д゚;) そして浩平哀れw
あと、残り要領ヤバそうだけどテンプレネタ貼ってみるテスト

このさきには
暴力的で
鬼のような
性別反転ヒロインどもが
あなたをまってます。

そ れ で も 進みますか?

<はい>       いいえ


ひろみ「…って、誰が暴力的だってのよこら!」
朋美「まあアタシじゃない事は確かね。春原?あれは遊んであげてるだけよ」
はじめ「私は鬼ですかそうですか」
朱鷺乃「正直どうでもいい……あーダル」


前スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう!その16
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1110339530/l50
873名無しさんだよもん:2005/05/20(金) 08:49:09 ID:t/6YlkqO0
その面子に浩子とかハクオロおかーさんは入らないのかなぁw
874名無しさんだよもん:2005/05/20(金) 13:46:46 ID:OZxMntAW0
年寄りくさい朱鷺乃萌えw
875名無しさんだよもん:2005/05/20(金) 20:27:34 ID:3KL11mCv0
俺の中では陽子の声はかないみかだから
876名無しさんだよもん:2005/05/20(金) 23:13:22 ID:dhPiGX/WO
俺の陽子は榎本温子。
877名無しさんだよもん:2005/05/20(金) 23:55:02 ID:6iWKBXNg0
>>875 いいかも。

>>876 いいかも。
878名無しさんだよもん:2005/05/21(土) 07:50:50 ID:+VbNj0Yt0
俺の朋美は冬馬由美・・・・

合わんな・・・
879名無しさんだよもん:2005/05/21(土) 09:20:08 ID:neWp91up0
葉鍵キャラを性別反転させてみよう!その17
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1116634632/

たてたよ
880名無しさんだよもん:2005/05/21(土) 10:25:07 ID:mWRwinve0
>>879
早すぎだ
せめて12?スレにトドメを刺してから立てるべきだ
三重複で消されるぞ
881名無しさんだよもん:2005/05/21(土) 10:42:17 ID:fucEq6kw0
立っちゃったものは仕方ない。
早急にここと前スレ埋め立てるべ。

>>878
俺なら朋美のCVは田中理恵だな。あずまんがのよみ風。
882名無しさんだよもん:2005/05/21(土) 11:16:38 ID:idukyo+q0
17が即死しないように、んで12?とここの埋め立て…

いっそ3スレまたぎの連載SSでも期待しますか。
883名無しさんだよもん:2005/05/21(土) 18:26:57 ID:+VbNj0Yt0
絵板に朋美の絵があった!!
884名無しさんだよもん:2005/05/21(土) 20:17:11 ID:Fpx+94f30
ここの埋め立ては反転キャラのCVネタか?
朋美は根谷美智子がいいな。
885名無しさんだよもん:2005/05/21(土) 21:10:58 ID:85w9RVQb0
>>859
それは、ゆうが名雪(女だからね)に正しい男を教える為に秋人以外の、KANON男性衆とくんずほぐれつヤラセまくるって話しかい?
886名無しさんだよもん:2005/05/22(日) 00:22:07 ID:mPbYzYc/0
12?スレに誤爆してしまった(苦笑

個人的に秋江さんは折笠愛で譲れないところだったり。
あと、
往穂→高山みなみ
浩子→かかずゆみ
長瀬ちゃん→能登かわいいよ能登

追加
蝉枝→井上喜久子(MGS3のザ・ボスっぽく)
さつき→桑島法子
887名無しさんだよもん:2005/05/22(日) 03:24:10 ID:tybYSBsP0
蝉枝には高野麗を推したく。
888名無しさんだよもん:2005/05/22(日) 08:19:20 ID:Nvx54/BV0
往穂は三石琴乃さんを希望。
なんとなく、自分の中で某先生とイメージが被るものがあるので。
889名無しさんだよもん:2005/05/22(日) 11:02:29 ID:iAS8E8570
ハクオロおかーさんには榊原良子はどうか。
いや、自分がファンなだけなんだが。
890名無しさんだよもん:2005/05/22(日) 12:28:14 ID:jH9hAsMe0
>889
17歳の人もよさそうだ
ふだん先生風味で戦場ではザ・ボス
891名無しさんだよもん:2005/05/22(日) 17:07:29 ID:dBpMcdhL0
チキンなので
SS書いても投下できない…
俺はいつだってそうだ
行動を起こそうと思っても、何もできないんだ…
892名無しさんだよもん:2005/05/22(日) 17:20:13 ID:ODqVbK9w0
んーじゃあしばらくみんな目つむってるから投下してみ?

大丈夫誰も見てないから。
893名無しさんだよもん
(屮゚Д゚)屮 カモーン
不安ならどこぞのあぷろだにでも上げてみなされ
無論パスは付けといてね
添削希望なら各々なんらかのカタチで応えられるだろうし