1 :
名無しさんだよもん:
2 :
名無しさんだよもん:05/01/01 17:15:04 ID:Hi+WmpV9
改行してくれ、見にくいから_| ̄|○
てか妙に粘着したアンチがいるぽ。
こんな隔離スレにご苦労なこったなぁ。
ありゃ改行失敗してる、すみません。
こういうときは海戦釣って九尾着るのが流儀でしたっけ?
じゃ、まああとよろしく。
5 :
名無しさんだよもん:05/01/01 21:05:13 ID:AevysDGN
えーと、スレ立ておめそして乙>1。
ところで某所TOPのお年賀画像が!
本年最初の
「落合ゲット」
【続ニセKanon初日:通算11日目】
(祐サイド)
1月16日土曜日、今朝も美汐ちゃんと澪ちゃんと一緒に登校。
『今日は部活が休みなの、一緒に帰るの』
「いいよ、図書室で待ち合わせでいいかな?」
『それでいいの』
「美汐ちゃんは?」
「御免なさい、わたし今日は用事があるんです」」
「それじゃあ仕方がないね」
『仕方ないの』
と言うことで、今日は澪ちゃんと一緒に帰ることに決定。
授業中、なんだかやたらに里村さんの視線を感じた。どうしてかなあ、彼女はわたしに
なにか含むところがあるんだろうか?
「おい相沢、お前里村に惚れられちゃったのか?」
折原君も気が付いてたんだ。なんか変なとこだけ鋭いね。
「浩平、相沢さんをからかっちゃあ駄目だよ」
「折原ー、いい加減にしろー!」
休み時間にわたしをからかいに来た折原君は、いつものごとく長森さんに怒られた上に、
七瀬さんにはたき倒された。本当に懲りないやつ、でもそれが折原君なんだよね。
ちなみに里村さんはこの騒ぎには無反応、本当になんなんだろう?
朝の約束通りに澪ちゃんと帰宅の途中、歩君と栞ちゃんに会った。
「祐ちゃん、一緒に遊ぼうよ」
「そうです、一緒に行きましょう」
「わたしは別にかまわないけど、澪ちゃんはいいかな?」
『問題ないの』
「じゃあ決定、ところでどこへ行くの歩君?」
すると歩君がかわゆく笑って、訂正、本人だけは不敵なつもりのようだ。
「ふふふっ、ゲームセンターだよ。モグラ叩きで昨日のリベンジだよ」
「そうです、リベンジするんです」
なんでモグラ叩き?それで聞いてみたらどうも昨日祐君とやったんだけど、最悪の結果
だったってことだね。わたしも苦手なんだけど、まあいいか。
『澪もリベンジなの』
ってあんたもか。なんだか史上最低のモグラ叩き大会になりそう。
で結果、澪ちゃんど下手、わたし右に同じ、歩君もっと酷い。栞ちゃん、うそでしょ、
いくらなんでも一発くらいは当たるもんだよね。と言うさんさんたる有様。
「ぎゃはは、てめーら下手すぎ」
「ほーんと下手くそ」
ぐっ、いつの間に来たのか馬鹿雪人と真琴ちゃんに見られてたみたい。悔しーい!
でもこの二人、いつの間にかいいコンビ?
「うぐぅ、そんなに言うなら、君達がやってみてよー」
「そうです、やってから言って下さい」
『やってみるの』
まああんな風に馬鹿にされたらこの反応は当然というか……。
「はっははは、任せておけ」
「見てなさい。真琴の運動神経に腰抜かすわよ」
二人とも妙に自信満々だけどねえ。
「能書きはいいから早くやってみなさい」
それでまあ、雪人は言うだけあってまあそこそこ高得点、一方真琴ちゃんは……。
「あぅー、あぅー、あーぅー!」
とあぅーの声が響き渡って、まあ確かにわたしよりは多少は上手かったよ、世間一般の
基準ではあきらかに下手のうちだろうけど。
「どうだ、参ったか」
「えっへん、真琴の腕を見た」
真琴ちゃん、胸張らないでね、わたし達みんな惨めになるから。
「真琴、お前もど下手」
「あぅー」
あーあ雪人の容赦のない一言でしょげちゃった。真琴ちゃんは雪人の言葉が相当気にか
かるみたいだね。
「おや水無瀬君、学校帰りにゲームセンターとは感心しませんね」
あれっ、この人いつの間にいたんだろう?突然雪人に話しかけてきたちょっと嫌みそう
な秀才風眼鏡君は誰?
「げっ、元二中悪徳生徒会長久瀬、お前高校でも会長やってるんだってな」
「ええ万年落第生の水無瀬君と違って、ぼくは人望があるものですから」
わー、嫌みな応酬。でもこの眼鏡の少年どこか見覚えがあるよ。
「なーんてな、やー懐かしいなあ久瀬、確か3ヶ月ぶりくらいか」
「まあそんなところだね。ところで君のまわりは相変わらず女の子ばかりだねえ、僕に紹
介はしてくれないのかな」
あれっ、今度はにこやかに微笑み合って肩を叩き合ったりしてる。もしかしてさっきの
は冗談?本当は仲がいいの?
「ああ悪い、悪い。今紹介するよ。まずこの胸のないのが従姉妹の相沢祐、で、この少し
は胸のあるのが居候の殺村凶子」
「馬鹿雪人、名前が違ーう!真琴は沢渡真琴なの」
「祐です、よろしく。雪人、変な事を言わないでよね」
しかし雪人って相変わらずとんでもない紹介をしてくれるわね。すごく腹立たしいけど
人前だから慇懃に釘を差しておく。でも覚えてなさい、今度の朝食当番の時雪人の目玉焼
きに胡椒一瓶振りかけてやる。
「水無瀬君、いい加減にしないとそのうち刺されるよ。女性にはもっと優しくするものだ」
おっ正論、この人結構いい人じゃないの。やっぱり馬鹿雪人と生徒会長を務めるほどの
人とは全然違うわね。
「ふっ、俺は女なんかにこびたりしないのさ。それでこの発育不良のちっこいのは知って
のとおりの澪」
『こびるとかそう言う問題じゃないの。ぷんぷんなの』
澪ちゃんに激しく同感。
「それとこっちの子達は祐の友達で美坂栞ちゃんと月宮歩、歩はこう見えても一応は17
歳らしいぜ」
「うぐぅ、こう見えても、と、一応は余計だよう。あっ、歩ですよろしく」
「栞です、よろしくお願いします」
「さて申し遅れました、僕は水無瀬君の中学の時の同級生の久瀬透です。よろしくお見知
り置きを」
わー名前聞いたら思い出した。やっぱりわたしこの人知ってるよ。
「えっ透!もしかしてとーる君?小学校の時一緒だった祐だよ。とーる君の転校先ってこ
っちだったんだ。元気してたー」
「ってそうかどこか見覚えがあると思ったら、君はあの祐ちゃんかー。いやー懐かしいな
あ、5年ぶりかな」
「そうか、もう5年にもなるんだ。でもとーる君格好良くなったね。馬鹿雪人とは大違い、
これからまた仲良くしてね」
わー本当に懐かしいな、とーる君だってわかったら、自然に口調が普通に戻っちゃった。
「なんだお前ら知り合いだったのか、世間は狭いな。けど祐、俺のどこが馬鹿なんだ?」
「それがわからないところが馬鹿なのよ」
このデリカシーのかけらもない粗忽者に対しては、どうしても少々とげとげしい答にな
るのは仕方がないよね。
「そうだね、水無瀬君の馬鹿なところは一生治らないだろうね」
「やーい、雪人の馬鹿馬鹿」
「雪人さんって、はっきり言って馬鹿ですね」
「まあ僕も雪人君は馬鹿だと思うよ」
『ある意味大馬鹿者なの』
全員から馬鹿扱いされた雪人が絶叫。
「全然意味わかんねえー!」
信じがたいけど本気でわかってないみたい、我が従兄ながらこいつ本当に馬鹿?
その後更に祐君や北川君とも会った。北川君が来た途端栞ちゃんの態度が目に見えてか
わったのが興味深い。あれって恋する乙女の瞳だよね。そういうことに鈍そうな祐君は気
が付いてないみたいだけど。
馬鹿雪人と真琴ちゃんもいい雰囲気だし、くー独り身は辛いね。
そう言うわけで、ここまではとっても楽しい1日だったんだけど、澪ちゃんと先に帰っ
てから、家で一人で勉強していたら、夕食前に雪人が一人で帰ってきたんだ。
「あれっ、真琴のやつ帰ってないのか」
帰宅第一声がこれ、それで事情を聞いてみたら、なんだか喧嘩して真琴ちゃんがどこか
にいなくなったらしい。どうせまた雪人が虐めたんだね。もうこの無神経男。
「まあ自分の家に帰ったんだろう、放っておけばいいさ」
「雪人は薄情だね」
「そうか、いたずら者がいなくなってせいせいしたぞ」
素っ気ない答、真琴ちゃんのこと心配じゃないのかな?昼間は仲が良さそうに見えたの
に……。結局この日真琴ちゃんは帰ってこなかった。明日探し行こう。
(祐風サイド)
いつものように雪男を起しに行ったら、部屋の中がもぬけの空だった。一体なにごとが
起こったというのだ。天変地異の前触れなのか?
首を捻りながら下に降りたら、雪男がいつものごとくジャムを食べていた。それはいい
んだけど、なんで横にしのぶが座ってるわけ?
「祐風さん、おはようございます」
「あのー、祐風、おはよう」
「ひゅうおひゃよう」
雪男、お前は食ってからしゃべれ。
「秋子さんおはようございます。しのぶと、ついでに雪男、おはよう」
「祐風、ついでは酷いです。雪男君に謝って下さい」
うっ、しのぶのやつ今朝は朝から強気だ。
「いや、ただの冗談だから」
「だから……なんですか」
「うぐぅ、御免なさい」
うううっ、あまりの迫力に思わず歩の口癖が出てしまった。
「ところで、今朝はどうしたわけ」
「そ、それはそのー、雪男君を……お誘いに……そのー……」
「わかった、みなまで言わなくていいよ」
「いちごジャム美味しいよー」
だー、またそれかよ。まったく脳天気なやつだ。
「ところでもしかして、しのぶが雪男を起こしたわけ?」
「は、はい、そのー、恥ずかしいけど、声をかけたら……すぐに……そのー、起きてくれ
ましたー」
ちっ、朝からのろけなんか聞きたくないよ。独り身には毒過ぎる。
「あらあら、青春ですね」
しかし、あたしが朝から大変な努力を傾注して起きないものが、しのぶだと一発。なん
か理不尽でむかつくなあ、しのぶがいなかったら雪男を一発殴っているところだ。
などと考えつつも朝食をかき込んで、さあ出発。
「まっ、いいか。じゃあ明日から雪男起しは任せた。そんじゃあいってきまーす」
「そんな、そんな、雪男君を任せるだなんて、そんな、そんなー」
「いちごジャム、美味しいよー。斉藤さんもどう?」
「どうって言われても、まだ結婚なんて早すぎますー」
はいはいご馳走様、会話が全然噛み合ってない気もするけど、何か熱すぎだしもう勝手
にやってくれって感じ。まあ明日から雪男を起こさなくてすむらしいのは、それはもう本
気でありがたいけどね。
学校に着いたら美坂と北川がもう席に着いていた。なんだけど妙によそよそしい雰囲気
だ、前は悪友って感じだったのに。
事情はよくわからないけど栞ちゃんのことが原因だったんだろうな。
ところで最近北川はかなり大人しくなった。昼休みにバニースーツを差し出してプレゼ
ントだとかぬかすからはたき倒しておいたが、本日はその程度でまあ可愛いもんだ。
放課後何となくゲーセンに行くときも付いては来たが、まあ大人しくしていたから付い
てくるくらいは許してやろう。ちょっと偉そうかな?
ゲーセンで出会った歩達は性懲りもなくまたモグラ叩きをしていた。まさに下手の横好
きそのものだね。一緒にいた祐も下手なのは少々意外だが、まあ考えてみれば女の子らし
くて可愛いと言う程度の下手さだな、それもまた乙女と言うものかもしれない?
なお栞ちゃんはまた零点らしい、はっきり言って才能ないから止めた方がいいと思う。
夕食後宿題をやろうとしてプリントを忘れて帰ったことに気が付いた。仕方がないので
学校に取りに行くことにする。
まあ本当は明日でもかまわないんだが、なんとなく舞人のことも気になるからな。
プリントを回収して舞人をさがしてぶらついていたら、舞人は佐祐理さんと御弁当を広
げていた。それでそのままご相伴に預かることになる。
非常に美味しいんだが、夜にこんな上手いものを食べたら太ってしまうよな。やはりあ
たしも女の端くれ、体重は気にかかるのだよ。
などと思っていたら見えない化け物に襲われて、さんざん運動する羽目になった。
舞人曰く、襲ってきたのは「魔物」らしい。魔物と戦うに慣れているらしい舞人は当然
として、佐祐理さんもひらりひらりと上手によけていたが、あたしは二三回転んでしまっ
た。これでは歩のことを笑えないな。
一応ことが終わったあとでいろいろ聞いてみたが、舞人の話は要領を得ず魔物の正体も
舞人が戦っている理由もよくわからなかった。
佐祐理さんの方はあの日からの参加で今日は3日目らしい。
「危険だから、二人とももう来ては駄目」
「あははー、佐祐理は舞人のパートナーですから一心同体ですよー」
舞人は止めたけど、佐祐理さんは結構頑固者のようで承知しない。こういう展開だとあ
たしも何となく来なければいけないような気分になってしまったりもする。まあ本当に行
くかどうか未知数だけどな。
>>7-14 もはや誰もおぼえていないであろう物を投入。
間が空きすぎたので8日目終了時点における登場人物表をコピー。(祐、祐風視点)
祐側、明子さん(叔母さんで家長おっとり系)、雪人(明子さんの息子で従兄弟、口が悪い)
真琴(なぜか雪人につっかる記憶喪失の居候少女)
折原浩平・長森瑞佳・七瀬留美・里村茜(クラスメイト)、柚木詩子(茜の親友らしい)
澪・美汐(ご近所の後輩)、歩(7年ぶりに再会した幼馴染、弟みたい)
栞(歩の友人)、北川(栞の友人らしいキザ男)、謎の金髪少女(北川の妹らしい)
みさき・雪見(先輩)、相澤祐風(7年ぶりに再会した幼馴染)
祐風側、秋子さん(叔母さんで家長、すごい人)、雪男(秋子さんの息子で従兄弟、ボケ男)
潤佳・しのぶ(友人)、美坂(クラスメイト)、アンテナ(迷惑この上ない変態馬鹿)
歩(7年ぶりに再会した幼馴染、からかいがある)、相沢祐(7年ぶりに再会した幼馴染)
舞人・佐祐理(謎の先輩)、栞(謎の下級生)、折原?(偶然であった迷惑男)
長森?(迷惑男の保護者?)
あけおめの新スレ乙。
そしてお久しぶり。>続ニセKanon
最初、マジで誰が誰なのか思い出せなかったw
>>16 確かにわかりにくいと自覚したのでこんなの作りました。
【ニセKanonシリーズ登場人物(続ニセKanon初日時点)】
相沢祐、7年ぶりに北の街華野音市にやって来て水無瀬家に居候している少女。
7年ぶりに相澤祐風、月宮歩と再会。祐風より小柄でスタイルも悪いが祐風よりは女性
らしい性格。緒音高校2年生。
相澤祐風、7年ぶりに北の街華野音市にやって来て水瀬家に居候している少女。
7年ぶりに相沢祐、月宮歩と再会。祐より長身でスタイルも良いが祐よりややがさつな
性格。華音高校2年生。
水無瀬雪人、祐の従兄弟、容姿は悪くないが女性への接し方が不器用で口が悪い。
緒音高校2年生。真琴とは同レベルで張り合っている。
水瀬雪男、祐風の従兄弟、小柄で寝坊助、やや天然。華音高校2年生。
祐風からサンドバックかおもちゃ程度に思われている節がある。
水無瀬明子、祐の叔母で雪人の母。美人で年より若く見えるが、基本的にはごく普通の人。
水瀬秋子、祐風の叔母で雪男の母。とりあえずたたものじゃないらしい。
上月澪、水無瀬家のお隣さんで演劇部所属、浩平を尊敬してるらしい。緒音高校1年生。
川名みさき、祐の先輩の緒音高校3年生。目が不自由で大食。
深山雪見、前演劇部長でみさきの親友。緒音高校3年生。
天野美汐、水無瀬家のお向かいさんで澪の友人の緒音高校1年生。
礼儀正しく趣味がやや和風テイストだが実は夢見る少女。異常な狐好きでもある。
おそらくあの事の接触が無かったのだろう。
月宮歩、祐・祐風が7年前に遊んだ少年。たい焼き食逃げ趣味だったが祐の説得で更正。
発育不良で童顔、つまり外見は小学生並み。
折原みさお、浩平の少々苦労性の妹で、澪・美汐の友人。緒音高校1年生。
美坂薫、雪男の友人で祐風のクラスメート。大人びた雰囲気のある華音高校2年生。
美坂栞の兄なのか?
北川潤、雪男の友人で祐風のクラスメート。当初はアンテナ馬鹿だったがキザ男に変身。
最近まともな部分も見せるようになり、美坂栞といい雰囲気?華音高校2年生。
北川潤佳、潤の双子の妹で祐風のクラスメートかつ友人。華音高校2年生。
潤には大変迷惑しており、兄を兄とも思っていないようだ。薫にアタック中。
斉藤しのぶ、内気な性格の祐風のクラスメートかつ友人。華音高校2年生。
ただし思い人雪男のことになると性格が一変。最近雪男攻略に成功。
美坂栞、祐風の後輩になるらしい謎の少女。歩と意気投合。薫の妹らしいのだが……。
どうやら潤に好意を持っているらしい。
折原浩平、祐のクラスメートでやや迷惑な存在。緒音高校2年生。
みさおが生きている為、永遠とは無縁と思われる。
七瀬留美、祐のクラスメートで緒音高校2年生。浩平の突っ込み役で夫婦漫才を展開。
長森瑞佳、面倒見のいい祐のクラスメートで緒音高校2年生。浩平の保護者。
留美とは親友同士。
里村茜、祐のクラスメートで緒音高校2年生。どこか影のある謎の多い少女。
沢渡真琴、突然に祐に襲いかかってきた謎の記憶喪失少女で、なぜか祐風に異常に懐く。
雪人を過剰に意識しているらしくやたらに突っかかる。天の邪鬼で少々人見知り気味。
柚木詩子、茜の親友らしい時々教室に乱入してくる他校生。
川澄舞人、夜の校舎に出没する長身で寡黙な男子生徒。華音高校3年生。
結構食い意地が張っていて、マイペースで動物好き。
倉田佐祐理、料理上手で明るい完璧超人。自称舞人の全校公認の恋人の華音高校3年生。
舞人は否定しているが、明らかにいい雰囲気。
久瀬透、祐の小学校同級生のとーる君(5年ぶりに再会)。雪人とは中学時代の悪友。
現在は華音高校2年生で生徒会長。ちなみに中学時代も生徒会長。
祐の評価は、とーる君>>>>>>>>馬鹿雪人。えっ歩君?あの子は弟よ。
キャラ一覧乙。
北川兄妹と美坂兄妹がそれぞれいい雰囲気の予感…
ってことは将来、
「あなたがうちの馬鹿兄貴とくっついちゃったら、わたしは美坂君をあきらめなきゃいけないじゃない!
つうかあんな馬鹿のどこがいいの!?」
と栞を小一時間問いつめる潤佳が見られるたりして。
なんであきらめなきゃいけないのかと小一時間……
>>21 いや、潤と栞がカップル→ケコーンしたら潤佳にとって薫は義兄になってしまうわけであって。
・・・って、これで合ってるんだよな?
結婚できないのは、三親等以内の血族と、
一 親 等 以 内 の 姻 族。
姻族とは直接の血縁が三親等より大きい者同士の間で、婚姻その他によって発生する続柄。
兄弟姉妹は2親等なので、兄弟と姉妹同士のカップルは法律上無問題。
実際に双子同士で各々結婚した夫婦は存在する。
たまにはテレビでアニメ以外も見れ。
そうだったのか・・・無知で済まんかった&サンクス。
というわけで、
>>20はそこらへん勘違いしてた潤佳ちゃんの赤っ恥発言ということで一つorz
即死回避まではまだか?
『ケロピー軍曹』
ぼく水瀬名雪、オカルト好きでごく平凡な高校一年の男子生徒、漫画雑誌の敏腕編集者
のお母さんと、一つ上の祐美お姉ちゃんと3人暮らしだよ。
って言うのがついこの間までの自己紹介だったんだけど、最近生活にオカルトの世界が
浸食してきているんだよ。
「名雪殿、一体誰になんの話をしてるのでありますか?」
「ううん軍曹、別になんでもないよ。ただの独り言だよ」
「そうでありますか。では我が輩は祐美殿のお言いつけの洗濯があるので、これで失礼す
るであります」
そう、今部屋を覗いていたカエルの縫いぐるみもどきがオカルトの元凶。どこか遠いと
ころにあるケロン星から、地球を侵略するためにやってきたケロピー軍曹だよ。
まあ侵略者って言っても結構ドジで気の良いやつで、いろいろあって今はうちの居候に
なっているんだよ。どっちかって言うと友達かな?
「軍曹さーん、遊びに来たんだよー」
突然部屋の空間に窓が開いてでてきたのが軍曹の部下その一のアユアユ二等兵。カエ
ルなのになぜか背中に羽が付いてるんだよ。
「うぐぅ、名雪さん、ぼくの顔に何か付いてる?」
「別になんでもないよ、軍曹なら洗濯だから脱衣場だと思うよ」
「ありがとう、じゃあ行くよ。軍曹さーん」
アユアユはどうも軍曹さんラブ(同性愛?)みたい。普段は大人しいんだけど二重人格
で、たい焼きを見ると人格が豹変して食逃げをせずにはいられなくなるんだよ。
「あぅーケロピー、貴様だけは絶対に許さないぞー!」
「どうしたのマコピー?」
「ケロピーのやつがまたやりやがったんだよー。もう絶対に復讐してやるからなー!」
「ウナー」
いきなり部屋に駆け込んできた思うとそれだけ叫んで出て行っちゃたのが、ケロピー軍
曹の部下その二のマコピー伍長。基本的に自爆タイプで、どうもお姉ちゃんのことが好き
みたいなんだよ。そしてお供はなぜかマコピーに懐いている子猫のピロ。
「クッククク、隊長もマコト先輩も相変わらずですね」
いつの間にか壁に背中を預けて含み笑いしているのが部下その三のシオリン技術軍曹。
いつも怪しげな薬を発明しては珍騒動を巻き起こすんだよ。
「クッククク、酷い言いぐさですね。クッククク」
「えっ、今ぼくは話してなかったよ?」
振り向いたらもういない。神出鬼没だよ。
「わたしはまた仲間はずれ」
突然現れて部屋の隅で蹲ってそう呟いたのが部下その四のマイ兵長。五人の中で性格
一番まともだと思うけどちょっと暗いんだよ。
「どうせ、わたしは暗い。隅っこは嫌いじゃない」
うーんこれはプレッシャーだよ。ちょっとだけ鬱陶しいかな?
「名雪、小父様がどこにもいないの。小父様を知らない隠すと為にならないわよ」
なんだか今日はやたらにいろんな人がぼくの部屋に来るんだよ。
この子は軍曹を慕っている恐怖の大王のカオリン・モアちゃん。得意技は右手のカイザ
ーナックルでの地球割りだよ。みんなも怒らせないように気を付けるんだよ。
「えっとね軍曹なら脱衣場だと思うよ。それで為にならないって……」
「言葉どおりよ。ありがとう名雪。小父様ー」
やれやれ、助かったよ。
ドカーン!今度はなに?家の中で爆発してるのは誰なんだよー?
「あははー、魔法刑事サユリン、大爆発」
「あのー、すみません。またお兄ちゃんがご迷惑かけたみたいで……」
このちょっと迷惑なのが軍曹の親友の魔法刑事サユリンと、その妹の気配りと控えめの
人カズミンちゃん。
結構迷惑だったりするけど、悪気はゼロだし言っても糠に釘だからしょうがないんだよ。
「名雪君、祐美さんはどこですか?隠すと為になりませんよ」
カオリンちゃんとそっくりな台詞のこの人は、マイ兵長の同居人で忍者少女の久瀬さん。
なんだかやたらお姉ちゃんにベタベタしたがるのがちょっと怪しいんだよ。
「えっとね、多分どこかに遊びに出てるんだよ」
「仕方がない人ですね。情報ありがとうございます」
さすが忍者少女、もういないよ。
ピンポーン、アッ誰か訪ねてきてみたい誰だろう。
「水瀬君こんにちわ。あの温泉旅行のチケットが当たったんで、あのご家族のかたと一緒
に行きませか?」
この女の子はアユアユがお世話になってる、ぼくのクラスメートの斉藤桃香さん。ちょ
っと変だけど、いい子なんだよ。
「斉藤さんは名雪殿を愛しているんであります」
「軍曹、今なにか言った?」
「別になんでもないであります」
「じゃあお母さんに聞いてみてから返事するね」
「あの、じゃあ良いお返事を、あのお待ちしてますね」
「名雪、ただいまー。今日は340(ミシオ)さんと会っちゃった。ラッキー!」
今元気よく帰ってきたのがぼくのお姉ちゃん。そしてお姉ちゃんが大ファンなのが、お
じさん臭いトークが大人気のDJで、なぜかシオリンとマブダチの340(ミシオ)こと
天野美汐(よしお)さん。
「こんな風に軍曹が来て以来、ぼくの周りはなんだか変なやつばっかりなんだおー。ぼく、
いちごジャムならどんぶり三杯はいけるよー。くー」
「名雪の寝言は器用ね」
「そうでありますね祐美殿。やれやれ、一番変なのは名雪殿であります」
元ネタをリアルタイムで観てるからイメージしやすいわぁ。
マイ兵長が無駄にしっくりきてるような。
>得意技は右手のカイザーナックルでの地球割りだよ。
>みんなも怒らせないように気を付けるんだよ。
噴いた。勘弁してくれw
『ハイパーゆうな第3話 高飛車縦巻ロール?』
今日は浩美ちゃんと往子ちゃんとショッピング、なぜかお姉ちゃんと真琴も一緒だった
りするけどね。
それで可愛いライトグリーンのシャツ見つけちゃった。
「あっ、このシャツ可愛い。ちょっとだけ高いけど、うーん、どうしようかなー」
「どれどれ、うん、ゆうなに似合うと思うよ。買っちゃえ、買っちゃえ」
「そやな、ええんとちゃう」
「これなら真琴にも似合うから買おうよう」
ああ真琴とは体格が似てるから(胸以外)、結構服の貸し借りはしてるんだよね。
「うぐぅ、どうせ僕には似合わないよ。ぼくっておみそ?」
お姉ちゃん、誰もそんなこと言ってないって、勝手に拗ねないでよね。
「真琴、ちょっと財布を確認するから、このシャツ持っててね」
「あぅー、いいよ。って、あー!ちょっとあんた何をするのよー!」
えっ、何があったの?
「なんですの、いきなり人を怒鳴りつけて。不作法な人ですわねー」
真琴の叫び声に驚いて振り向いたら、知らない眼鏡で縦巻ロールの女の子がわたしが買
おうかと思ったシャツを持って立っていたんだ。えっと、もしかしてこの子にシャツを盗
られちゃったの?
「あぅー、人の物をとっておいてその言いぐさはなによー」
真琴が怒って大声を出したから、浩美ちゃんと往子ちゃんも何事かとばかりにこっちに
寄ってきたよ。
「どうしたのゆうな、真琴ちゃん。何かあったの?」
「なんや真琴、いったいどないしたんや?」
「こいつがゆう姉のシャツをとったのよー」
「うぐぅ、この人が、いきなり」
「いきなり、なんですの?」
あっこわー、すごい眼光。言葉の途中で睨まれたお姉ちゃん、びびってなにも言えなく
なっちゃった。スタイル抜群の冷たい感じの美人だから余計に凄い迫力。
「うぐぅ……」
「あぅー、こいつなんか危険よー」
「あら、今度は初対面の相手をこいつ呼ばわりですか。本当に礼儀知らずさんですわね」
「あぅー、なんか真琴ってバカにされてる?」
「別にばかになどしておりません。わたくしは事実を述べただけですわ」
「世間ではそれを馬鹿にしてるって言うのよ」
浩美ちゃんかなり興奮してるよ。
「とにかく、そのシャツはゆうなが買おうとしてたのよ。返しなさいよね」
なんだか浩美ちゃんの方が激昂しちゃって女の子に詰め寄ってるよ。
「まだ買ったわけではないのですから、そちらのものと言うわけではありませんわ。です
から、わたくしが買っても問題ありませんわね」
「あぅー、そんなの屁理屈よー。人の手から奪い取ったやつが言う台詞じゃないわ」
「そうや、小生意気な屁理屈捏ねとらんとはよ返さんかい」
あーあ、往子ちゃんまで興奮しちゃって。
ところでお姉ちゃんさっきから静かだと思ったら、気絶してるよ。しょうがないなあ。
「ところであなた、その派手な制服は華音女学園の制服ね。お嬢様学校の生徒がこんな安
物のシャツなんか買わなくってもいいんじゃないの」
「まあ仮にあなたのおっしゃることが正しいとして、どうしてわたくしがあなたなんかに
指図されなければなりませんの」
なんか嫌みの応酬、浩美ちゃんってこういうのが得意なんだけど、相手の子も負けてな
いんだよね。
「だいたいあなた方は勘違いなさっていますわよ。あなた達はこれを譲って欲しいんでし
ょう。それでしたらそれなりのお願いの仕方があるのではなくて。そうでしょう、三流高
校のバーバリアンさん、陰険つり目さん」
「なんですってー!」
わー、酷いこと言うわねこの子。浩美ちゃんカンカンだよ。
「なんでもいいからとっとと返さんかい」
進展しない遣り取りに業を煮やした往子ちゃんが、ついに相手の肩に手をかけちゃった。
「「いけー、往子ちゃんやっちゃえー!」」
もう真琴と浩美ちゃんがけしかけるし。
「往子ちゃん駄目!」
「うおっー!」
慌てて往子ちゃんを止めようとしたら、往子ちゃんの体が浮いて、次の瞬間には床にた
たきつけられたよ。よくわからないけどこの子が往子ちゃんを投げたの?
「あいてー!ようもやりおったな」
良かった往子ちゃん直ぐに立ち上がったよ体は大丈夫みたい。でも往子ちゃんすごく怒
ってるよ。
「あら、もう立ち上がりましたの。野蛮なだけあって体は丈夫なようですわね」
「どうやら遠慮の必要はないようやな」
「あら、本気でこれらないと怪我をしますわよ」
もう、どうしてこういう挑発するようなことをするかな?
この子って言うだけあってすごく強くて、その後突っかかっていった往子ちゃんはのさ
れちゃった。それだけならいいんだけど倒れた往子ちゃんにとどめを刺そうとしてるの。
「シャツのことは諦めるからもう止めてー!」
「もうそう言う問題ではありませんわ」
このままじゃあ往子ちゃんが危ない。
「止めてー!」
ゴーン!突然なんの前触れもなく女の子の後頭部を倒れかかってきたマネキンが直撃。
「いったー!なにが起こったんですの?」
女の子は頭を抱えて蹲ったけど、直ぐに立ち上がってとどめを刺す気はまだ満々みたい。
「もう腹立たしいですわね、今の怒りも込めて徹底的につぶしてあげますわ」
それ絶対に八つ当たりだよ。
それでその子が往子ちゃんの頭を踏みつけようと足を挙げた途端。
スッテーン!
「いったーい!今度は何なんですの?」
あちゃー、なぜか床にマヨネーズがこぼれていて女の子のスカートがベトベトになって
る。どうも往子ちゃんを守ろうと無意識に奇跡の力が発動してるみたい。
「きー!なんでこんな所にマヨネーズが?これというのもこのゴリラ女がー!」
この子まだ諦めてないよー!でもとりあえずスカートが気になるみたいで店員さんが手
渡してくれたタオルを持ってちょっとだけ往子ちゃんから離れたんだけど……。
ザワー、ザーザー!凄い今度は故障なのか真上のスプリンクラーだけが反応して、あの子
だけびしょ濡れ。おまけに水圧のせいか眼鏡にひびまで入ってるよ。
「あはは天罰覿面、やったじゃんゆうな」
あー浩美ちゃんそんなこと言っちゃあ駄目。
「浩美ちゃん、しー」
「なるほど、どうやっているのかよく分りませんがこれはあなたの仕業ですわね。いいで
しょう今日は引き下がっておきますが、次はこうはいきませんわよ。とりあえずお名前を
お聞きしておきましょうか」
えーっ、こんな子につきまたわれるの嫌だよ。
「人の名前を聞くときはまず自分から名乗るのが常識よ」
浩美ちゃん、もう相手するの止めようよう。
「確かにそうですわね、わたくし、華音女学園高校2年生の久瀬霞(かすみ)ですわ」
「この子の名前は斉藤真由美よ」
「ひ、浩美ちゃん」
「しっ、ゆうなは黙って」
うそを言う浩美ちゃんを嗜めようとしたら、小声で制されちゃった。
「わかりました。華音北高校の斉藤真由美さんですわね。ようく覚えておきますわ」
「出来れば忘れて欲しいんだけど」
でまあその女の子は捨てぜりふを残してずぶ濡れ姿で可能限りの偉そうな態度で帰って
いったの。それはいいんだけど……。
斉藤真由美さんのことを浩美ちゃんに確かめておかないと寝覚めが悪いよね。
「ねえ浩美ちゃん、うちの学校に本当に斉藤真由美って人がいたらどうするの?その人の
迷惑になるんじゃないの?」
「ああそのことね。うん、斉藤さんはうちのクラスにいるけど問題ないよ」
えっ本当にいるの。じゃあ問題ないって言われても納得できないよ。
「えー、そんな子クラスのおったかいな?」
良かった往子ちゃん気が付いたみたい。
「ねっ、同じクラスなのにゆうなも往子ちゃんも知らない。その存在感のなさが彼女の武
器なのよ」
「なんなのそれ?」
なんか全然わかんないよ。
「そんなことまあいいじゃん。ねえゆう姉、あの生意気女シャツを忘れていったよ。もう
これ買って帰ろう。真琴退屈しちゃったよ」
真琴、下の階の本屋で漫画しこたま買ってきた人の台詞。
「そうそう、帰りにたい焼きでも食べて帰ろうよう」
「あぅー、あゆ姉ずるい、真琴は肉まんがいいー!」
「もう、わたし恥ずかしいよ」
「やれやれ。ゆうなこれも運命よ」
「浩美ちゃん、それ慰めになってない」
「まっ、なんにせえ、うちに恐れを成してあの高飛車女は逃げたってことやな」
往子ちゃん、それ全然違う。でも、説明が面倒くさいからまあいいや。
翌日霞は、斉藤真由美(実は相沢ゆうななのだが)を待ち伏せるべく、華音北高校の校
門前に現れた。なお、どうやら今日はコンタクトにしたようだ。
「おい、あの赤い制服、華音女学園の制服だぞ」
「すげえ、あのお嬢様学校のカノ女の生徒が」
「しかももの凄い美人だ」
見知らぬ美少女の登場に色めき立つ男子生徒達、霞はそのうちの手近な1グループに近
づいて声をかけた。
「ねえあなた、斉藤真由美って生徒を呼んでいただけないかしら」
「はっ、はい美人の頼みならなんでも。って待って下さい、そんな名前の生徒うちにはい
ませんよ」
「そういやー、俺もそんなやつ聞いたこともないな。水野はしってるか?」
「いや、俺も知らん」
「なんですって」
「「「ひっ、ひー!」」」
霞にもの凄い形相で睨まれて、逃げ散る男子生徒達。その後も誰に聞いても同じ答えが
帰ってくるだけ、騙されと悟って怒り心頭の霞であった。
実は全校生徒のうちで斉藤真由美の存在を認識しているのは、自分が消えかかったこと
があるために他人の存在に敏感な浩美と、立場は違えど同じ経験のある経験がある長森・
里村コンビ、無駄な情報だけに詳しい住井まりもの4人くらいであったのだ。
「いくら存在感が薄いからって、これはあんまりです」
出会いはこんな風に最悪だったけど、いろいろあって結局は霞ちゃんとも仲良くなれた
んだ。あー良かった。ところで、斉藤真由美さんの謎ってどうなったの?
>>31-36 忘れたころにやってくる保守ネタ。そもそも元ネタがわかる人が何人いるんだ?
元ネタ結構有名な方じゃないですか?
トルテとかタカマルならわかるんだけどなあw
ところで反転ムントは意外とまだ若いって事になってるみたいなんだが、
もしかして、なりゆき上とかその場の勢いとか不可抗力とかで反転カミュに
はじめてを捧げちゃったりするんだろうか?
【浩平さんが大変なの】
あのね澪なの。浩平さんが大変なことになったの。
とにかく大変なの、困ってるの。もうどうしたらいいのかわからないの。
一大事なの、もうものすごく困っているの。
落ち着くの。澪がパニックになってはいけないの。とにかく順に状況を説明するの。
澪にはスケッチ仲間がいるの。姫川琴音ちゃんと美坂栞ちゃんなの。
それでね、栞ちゃんがこの間ジャムをくれたの。それがちょっと変ったジャムなの。
栞ちゃんは彼氏さんのおばさんからもらったそうなの。
でもこのジャム、何となく身の危険を感じるから食べずにとっておいたの。
ただ捨てるとたたりとか有りそうなの。だから棚の奥の方にしまい込んでおいたの。
けど浩平さんが見つけだしてしまったの。しかも食べちゃったの、チャレンジャーなの。
『本当はただの無謀な馬鹿だと思うの。生存本能に重大な欠陥があるの。瑞佳さんもそう
言ってたの』
「澪ちゃんわたしそんなこと言ってないよ。ちらっとそう思っただけだもん」
「長森さん、今はっきりと言ってます」
「あわわ里村さん、今のは口が滑ったんだよ。心配だよ浩平がどうなるか心配だよ」
「瑞佳ちゃんって本当にだよもん星人だね」
「口が滑ったってことは本心はそう思ってるんですね」
みさきさんと茜さんの突っ込みなの。
「えーとそれは違うんだよ。困ったよ、それにわたしだよもん星人じゃないもん」
瑞佳さん完全にパニックになっているの。こうなると澪は落ち着いちゃうの。
『熱いお茶が一杯ほしいところなの。お寿司もプリーズなの』
「やはりワッフルですね」
「わたしはカツカレーでいいよ」
「ってあんた達なに落ち着いちゃってるのよー!こいつ本当に大丈夫なの?」
七瀬さんが床にひっくり返っている浩平さんを指さしているの。
浩平さんはジャムを食べるとすぐに気を失ったの。ピクピクしてるの。
でも幸いちゃんと息はあるの。不幸中の幸いなの。
今気が付いたけど、こころなしか縮んでいる感じもするの。
【浩平さんが大変なの】
「しかしまた見事にのびてるね」
浩平さんをつんつんと突いているのは、詩子さんなの。多分面白がっているの。
どうも浩平さんのことを心配しているのは瑞佳さんと七瀬さんくらなの。
ああもちろん澪は心配しているの。嘘じゃないの。
『ところで茜さんと詩子さんは最初から澪の家にいたけど、他の人はどこから来たの?浩
平さんが倒れた途端、どこからかわいて出たの。ストーカーなの?』
「わたしはみさきの付き添いよ」
驚いたの、雪見先輩まで居たの。みんな明らかに不法侵入なの。
ここは澪の家なの、勝手に飲み食いしないでなの。特にみさきさんは止めてほしいの。
広瀬さん、繭ちゃん自分の家のようにくつろがないでなの。
住井さんと沢口?さん、浩平さんがいつ目を覚ますか賭けないでなの。
賭けるにしても、せめて景品を澪の家のものにしないでなの。みんな滅茶苦茶なの。
それにしても倒れている浩平さん、こんなに可愛い顔だったの?
何か負けた気がしてとっても悔しいの。
「あの折原君も寝顔は可愛いね。でもちょっと反則的に可愛いかも」
「何かさっきより可愛くなっている気がします」
雪見先輩と茜さんは冷静に観察しているようなの。
「そう言えば確かに……。ねえそれに折原のやつ、絶対に縮んでるよ」
「そうだよ、縮んでるよ。大変なんだよ」
「みゅー、ちっちゃくなってる」
ようやくみんな異変に気が付いてきたの。でもこれはどういうことなの?
そうやって見ているうちにも浩平さんの体がどんどん縮んでいくの。
いつの間にか詩子さんとあまり変わらないくらいになったの。
それと体型もなんだか変わっているの。丸っこくなったの。
なんだか胸が膨らんでいるような気もするの。髪もかなり伸びたの。
「ねえ茜、折原君の胸が膨らんできたような気がするんだけど」
「なるほど詩子の言うとおりですね。どうもこれは確かめてみる必要があります」
「確かめるって、里村さん一体どうするつもりなんだよ?」
「それはまあ当然脱がしてみるしかないと思うのだよ」
「わっ、わー!川名先輩なんてことを言うんだよ。それは過激すぎるんだよ」
なにか澪を置いて勝手に話が進んでいるの。プンプンなの。
浩平さんの恋人は澪なの。無視しては駄目なの。
あっ!詩子さんが浩平さんの服に手をかけているの。もう怒ったのバシバシするの。
「痛た、痛い。わーごめん、澪ちゃん許してー。茜見てないで助けてよー」
「詩子、今のは自業自得です。わたしの優雅なティータイム邪魔しないでください」
「うん、このお菓子美味しいねえ」
「みゅー、美味しいの」
「みさきー、いい加減食い散らかすのは止めなさい」
だから人んちのものを勝手に食べないでなの。お行儀が悪いの。
「大丈夫、腹八分目だよ」
どこがなの?そのスナック菓子の空袋の山はなんなの?
それにそもそもがそう言う問題じゃないの。
「みんないい加減にするんだよ。浩平のことは心配じゃないの?」
「まあ、あの折原がこの程度でどうかなるとも思えないけど……」
「こいつは殺されたって死ぬものかよ」
「それもそうだな。……それと、俺は沢口じゃない、南だ!」
『みんな結構酷いの。友情ってなんなの?それから端役の人が何か言っているけど、沢口
でも南でもどうでもいいの』
「そうです、沢口君うるさいです」
「わー!ぐれてやるー!」
「あーあ、沢口のやつすねてどっかに行っちまったぞ」
茜さんはきついし、住井さんまで追い打ちなの。沢口さんちょっとだけ可哀想なの。
「でもあたしは状況ぐらいは確かめた方がよいと思うな」
そうなの、七瀬さんの言うとおりなの。
「みゅー、浩平おっぱいぷわぷわ」
いつの間にか繭ちゃんが浩平さんの服の中に手を入れていたの。胸を触ってるの。
ずるいの、駄目駄目なの。そこは澪のものなの。
「本当だね、ちっちゃいけど。まあ65点ってところかな」
あー、みさきさんまで触っているの、油断がならないの。採点は止めるの。
「みゅー、こっちはペッタンコ」
繭ちゃんどこを触っているの?それに今聞き捨てならないことを言ったの。
「わー、なにをやっているんだよ。そんなとこ触ってはいけないんだよ」
「繭!あんたさすがにそれはまずいって」
「ちょっと待ってください。ペッタンコってどういうことですか」
「茜ー、多分あれが無くなっちゃったってことじゃないかな」
「服の上からだけでその判断は早計ね。ただ小さくなっただけかもしれないわよ」
さすがに雪見先輩は落ち着いているの。
「ふっ、ゴチャゴチャ言ってないで脱がせてみればいいのよ」
広瀬さんさすがにそれはまずいと思うの。
「わっ真紀、止めなさいって」
「広瀬さん、止めるんだよ」
「うん確かめてみた方が話は早いよ。ただ住井君を追い出した方がよいと思うのだよ」
「あらみさき、あんたもたまにはまともなこというのね」
「雪見、たまにはとはちょっと酷い言いぐさだよ」
「そうだ大事なことを思い出したんだよ。住井君は出ていくんだよ」
「そうよ、とっと出ていきなさいよー」
「わー、わかったわかったからそんな乱暴にするな。痛い、痛いってばー」
住井さんは瑞佳さんと七瀬さんにつまみ出され、と言うか押し出されたの。
『それでいよいよ確かめてみるの。思わず興奮、生唾ごっくんなの』
繭ちゃんがそのまま読み上げたら、みさきさんから突っ込みがはいったの。
「澪ちゃん、それはちょっと下品だと思うのだよ」
確かにそうなの。でもそう言うみさきさんも口元がゆるんでいるの。にやついてるの。
「みんな結構好きだねー」
詩子さん自分が一番面白がっていると思うの。
「そ、そんなことないもん。わたしは浩平のことを心配してるだけだもん」
瑞佳さんは世話焼きのお母さんみたいなの。
「あーもうゴチャゴチャ言わないでぱーっと一気に脱がす」
『広瀬さんがついにやるようなの。とっても男らしいの』
「ふっ、私に惚れちゃあいけないよ」
確かに格好いいけど、それはなにか違うの。
「広瀬さん、格好つけはもういいです。早くしてください」
「みゅー、退屈」
などとゴチャゴチャやっているうちに、広瀬さんがさっとズボンを引き下ろしたの。
確かにふくらみはないみたいだけど、まだよくわからないの。
「じゃあいよいよ行くわよ」
広瀬さんは今度はパンツに手をかけたの。
それでさすがに今度はゆっくり引き下ろしていくの。
「うーん」
浩平さんがちょっと身じろぎしたの、そう言う仕草もたまらなく可愛いの。
小さくてどこかしら猫みたいなの。まあ澪よりは多少背丈は大きいけど。
それで驚いたのか広瀬さんの手が止ったの、少々手が振るえているの。
やはり広瀬さんも普通の女の子だったの。なんとなく安心したの。
「なにぐずぐずしてるの。もうわたしに任せなさい」
苛ついたのか雪見先輩が広瀬さんを押しのけたの。それで一気に脱がしたの。
「「「キャッ!」」」
思わず数人の悲鳴が上がったの。
「みゅーない、女の子?」
「ははは、ないない。折原のあれがない。夢これは夢、あたしは夢を見ているんだわ」
「大変だよもん、浩平が女の子になっちゃったんだよもん。どうしたらいいんだよもん」
瑞佳さん驚きすぎて語尾が変なの。それじゃあ本当にだよもん星人なの。
「うん確かにこれは女の子だね。けど浩平君は毛が薄いね」
みさきさん見えないからって直接触るなんてずるいの。
あっ、あー!上まで脱がしているの。澪とあんまり変らない大きさなの。
浩平さんここまでされても目を覚まさないの。大丈夫なの?
「とりあえず、このままでは風邪をひきます。なにか着せてあげましょう」
茜さんは現実的なの。でもそれは澪も全面的に同感なの。
「そうだね茜、うんわたしの服が丁度合いそうだよ。まあここには換えはないけど」
確かに詩子さんと背丈と言いサイズと言い近そうなの。
でも今は澪のものを着せてあげるの。多分下着のサイズとかは大丈夫なの。
ちょっと背丈は足りないかもしれないけど。
とりあえず比較的落ち着いている人が着せ替えごっこを始めたの。
メンバーは茜さん、詩子さん、雪見先輩、みさきさんと澪なの。
瑞佳さんと七瀬さんは取り乱したままだし、広瀬さんは興味ないようなの。
あと繭ちゃんは、きゃらきゃら喜んでいるだけなの。
いろいろ試したけど、結局は澪の制服を着せてみたの。
とっても似合ってるけどスカートが超ミニになったの。どこかしら悔しいの。
ついでに頭にリボンも付けてあげたの。これでおそろいなの。
「うん上出来、まあ澪のお姉さんってところだね」
なるほど雪見先輩、言われてみればそのとおりなの。
お姉さん、とっても良い響きなの。ちょっと甘えてみたいの。
「ちょっと残念だよ、わたしも見てみたかったよ。きっと可愛いだろうね」
「それにしても未だに目を覚ましませんね。どうなっているんでしょう?」
「折原だから起きないだけじゃないの。性別は変っても折原は折原でしょう」
広瀬さん、確かにそうだけど辛辣なの。
「そうだよ、浩平がそんなに簡単に起きわけるわけがないんだよ」
「まあ折原だからね」
瑞佳さんと七瀬さんようやくこっちに戻ってきたようなの。
「ところで浩平を元に戻すのはどうしたらいいのかな?」
やっと落ち着いてきた瑞佳さんが動き出したの。
「よく分かりませんがジャムが原因なら、製造元に問い合わせてはどうでしょうか」
茜さんはいつもながら結構冷静なの。
「澪ちゃん、製図元は?」
『お友達の栞ちゃんの知り合いなの』
「その子の連絡先はわかるよね?」
『ここなの』
「じゃあわたしが電話してみるわ」
『澪は電話できないからお願いするの』
雪見先輩が電話をかけたの。やっぱり頼れる人なの。
「はい美坂です」
「すいません、栞さんの友達の上月澪さんの友人の深山雪見と言うものですが。栞さんは
ご在宅ですか?」
「ええいますよ。栞がいつもお世話になっています、わたしは姉の香里です。今電話を替
わりますから少々お待ち下さいね」
香里さんは落ち着いている人なの。雪見先輩とちょっと似ているの。
「栞ー、電話がかかって来たわよー」
「なーにお姉ちゃん誰から?」
「澪ちゃんのお友達だって」
「今行くからちょっと待ってー」
「はい替わりました栞です。どういうご用件でしょうか」
「澪ちゃんの友人で深山雪見です。早速ですけどあのジャムはなに?」
雪見先輩単刀直入なの。
「えっ、やっぱり何かあったんですか?」
栞ちゃん、そのやっぱりってなんなの?そんな危険なものを送ってきたの?
「栞さん、そのやっぱりってなにかしら?」
「え、えーとわたし何か言いましたっけ」
「ごまかしても駄目よ。きりきり白状してもらいますよ」
さすがは雪見先輩大迫力なの。澪なら有ること無いこと吐いちゃうの。
「う、実は、あのジャムには特殊な効果があって……もしかして男の人が食べられたりし
てませんか?」
「うん、確かに知り合いの男の子が食べたね。今は女の子だけど」
「まさか祐一さん以外にも犠牲者が、ああ昔のSFドラマみたいです。愛し合いながら運
命に翻弄される恋人達、なにかこうぐっと来るものがありますね」
あらら栞ちゃんの悪い癖が出ているの。こうなるともう全然駄目なの。
「ちょっと待ちなさい、あのジャムを食べると性別が変わっちゃうってことなの?」
「ああ愛し合いながらも同性という壁に遮られるわたしと祐一さん、悲劇です」
「おんどりゃー!人の話を聞かんかー!」
雪見先輩ブチギレなの。耳が痛いの。
「みゅー、怖いよー」
「深山先輩が切れると七瀬さんよりよっぽど怖いです」
「うっ、それは同感」
繭ちゃんは当然としても、さすがの詩子さんもびびっているの。
「そうだよ、雪ちゃんを本気で怒らしては駄目なんだよー」
みさきさんどの口でそれを言うのなの。
「なんで真の乙女たるあたしが、そんなことの引き合いに出されなきゃいけないのよ」
そんなことはどうでもいいの。今大事なのは浩平さんことなの。
「うっ、う、お姉ちゃん怖いです。脅かす人は嫌いですぅ」
栞ちゃんは正気に戻ったけど、今度は怯えちゃってるの。
これじゃあまだ話を聞けそうにないの。どうにも困ったの。
「ちょっと待って、うちの大切な妹を脅かさないでもらえるかしら」
栞ちゃんのお姉さんの香里さんが電話を替わったみたいなの。この人結構怖いの。
多分香里さんは横で話を聞いていたの。
「そうそんなに大事な妹なら、もっとちゃんと躾て欲しいものだけど。まあとりあえずそ
れはいいわ。あのジャムはなに?どうしたら元に戻るの?」
雪見先輩は押しが強いの。香里さんもたじたじなの。
「そ、それは、あれはつまり、どうにも説明のしようがないものよ。元に戻す方法なんて
こっちが聞きたいわよ」
「どうもその口振りだとそっちも何かまずい事態になっているようね。なにが起こってい
るのかきちんと説明してもらえないかしら」
「あれはねー、とにかく一言では説明しがたいんだけど。まあ一言で言うと女性が食べた
時は一種独特の形容しがたい味がするだけで実害はないんだけど。男性が食べると女性
化しちゃうのよ。それでこっちも制作者の甥やその友人が女性化しちゃって困ってるのよ」
「なんなのよそれは?」
「なにって言われても、あれについて説明できる人は制作者の秋子さんだけよ」
雪見先輩の鋭い追求もどうもあまり意味がなかったみたいなの。
それと秋子さんって一度だけ会ったことがあるの。
すごい美人さんで澪より年上の子供がいるとは思えないほど若いの。
それにしても、はっきり言って頭が痛いの。これからどうしたらいいの?
浩平さんはまだ目を覚まさないの。眠れる森の美少女なの。
「どうもとりあえず、その秋子さんって人に会わないと駄目なようね。案内してもらえる
かしら」
「出来ればあのうちには近づきたくないんだけど」
「あら、そう言うことを言うわけ。それならこっちにも考えがあるけど」
「しないとは言ってないわ。気が進まないだけよ」
「まあその気持ちはわかるけど、動き出さないと事態は進展しないのよ」
「わかったわよ、案内するわ。それでいつこっちに来るの?」
「それは追って連絡するわ。こっちはまだ本人が目覚めてないから」
「了解。連絡待ってるわ」
なんだか雪見先輩が一人で取り仕切っているの。澪達は全然出番がないの。
「と言うことよ。とりあえず折原君を起こして行動に移りましょう」
「さすが雪ちゃんテキパキしてるよ」
「口を挟む余地がありませんでした」
「そうだね茜」
「良かったよ、向こうに行けば浩平はきっと元に戻るんだよ。本当にホッとしたよ」
『ところで誰が浩平さんを連れて行くの?』
「まあ澪は栞ちゃんとの窓口として当然だね。乗りかかった船だからわたしも着いていっ
てあげるよ。別にこの3人で良いんじゃないの。あとは邪魔になりそうな気もするし」
「雪ちゃん邪魔とは酷いのだよ。わたしも着いていくよ」
「困っている友人を見捨てるのは人として不出来でしょう。わたしも行きます」
茜さん珍しく積極的なの。でも決め台詞が違うの、よそのゲームのパクリなの。
「茜いるところ詩子有り、わたしも当然行くよ」
「心配だよ、浩平が心配だからわたしももちろん着いていくよ」
「みゅー、お留守番は嫌!繭も行く」
「べ、別に折原なんかどうでも良いけど、瑞佳が心配だからあたしも行くわ」
七瀬さん本音が見え見えなの、素直じゃないの。
「まあ退屈しのぎになりそうだし、頼りない連中だから着いていってあげる」
広瀬さんちょっと偉そうなの。
「う、うーん」
うるさくしてたら、さすがに浩平さんが目を覚ましそうなの。
「浩平しっかりするんだよ。体は大丈夫?」
すかさず駆け寄って抱き起こしたの。素早いの。
「えーと、あなたは誰なのね?」
えっ、浩平さんの第一声がそれなの?意表をつかれたの。
「エー浩平わたしがわからないの?わかった、またわたしをからかっているんだよ」
まあ普段の言動から言ってそう思うのも無理はないの。
「浩平じゃないのね?わたしは美少女星の美少女星人の折原みさおなのね」
やっぱりからかっているの。
「浩平、いい加減にしないと怒るんだよ。みんな心配してるんだよ」
「みさおはみさお、浩平じゃないって言ってるのね。そっちこそいい加減にするのね」
「みさおちゃんのふりなんかしても駄目だもん。正体はバレバレなんだよ」
なんだか誰も口を挟めないの。これが幼なじみの絆なの?
「違うのね、浩平は死んじゃったお兄ちゃんなのね。みさおはみさおなのね」
浩平さんも粘るの、名演技なの。演技部にスカウトするの。
「もうさすがに切れたんだよ」
「わっ、瑞佳止めなさい」
瑞佳さん、浩平さんに平手をかまそうとして七瀬さんに止められたの。
「放して、浩平には一度ガツンとしないとわからないんだよ」
「だめ!こんなやつでも今はか弱い少女だから乱暴は駄目」
「助けてもらって置いて言うのもなんだけど、こんなやつとは失礼な言いぐさなのね。そ
れにしても見かけによらず乱暴な女なのね。おまけに頑固なのね」
浩平さんなんか子供っぽいの、こうしていると澪より年下に見えるの。
「わたしには浩平が嘘をついているようには思えません」
「そうね、わたしもそう思う」
「うん、いくら折原でもこんな非常識はしないと思うな」
茜さん、雪見先輩、広瀬さん、さっきから静だと思ったらずっと観察していたようなの。
「今の状態自体が非常識だけどね」
詩子さん、突っ込み鋭いの。
「そうすると、ひょっとして記憶喪失?大変だよ。どうすればいいんだよもん」
瑞佳さん、また混乱しているみたいなの。
「みゅー、記憶喪失って美味しい?」
「繭、あんたは黙ってなさい」
「うーん、どちらかというと記憶の混乱だと思うのだよ」
みさきさん名探偵風に腕を組んでいるの。
ここは小道具にパイプとベレー帽、マントが欲しいところなの。あと片眼鏡もなの。
「失礼なのね、みさおの記憶は混乱などしていないのね。ちゃんと昨日の夕食がカレーだ
ったことも覚えているのね」
「そうだね、やっぱりカツカレーは最高なのだよ」
浩平さんは昨日はうちで夕食を食べたから、確かに夕食はカレーで間違いないの。
でもみさきさは何かが大いに間違っているの。
ところで浩平さん、澪のことも忘れてしまったの?不安なの。
「浩平君、わたしのことは覚えているかな?」
「みさき先輩なのね、屋上であったのね」
みさき先輩素早いの。澪もじっとしてられないの、今すぐ聞くの。
『わたしが誰かわかるの?』
「お友達で一年後輩の澪ちゃんなのね」
良かったの覚えていたの。でもお友達じゃないの恋人なの。悲しいの。
「みゅー、わたしは?」
「繭ちゃんなのね」
「浩平わたしが誰かわかりますか?」
「同じクラスの里村さんなのね」
「ちょっと待つんだよー!どうして幼なじみのわたしのことだけ覚えてないんだよー!毎
朝起しに行ってあげてたんだよー!」
瑞佳さん大爆発なの。まあ当然なの。
「そんなの知らないのね。第一みさおは自分でちゃんと起きれるのね」
うーんどうもこれは本気で言っているみたいなの。
「酷いよ、あんまりだよ」
「瑞佳落ち着いて、相手は病人だから」
今日は変なの、七瀬さんの方が瑞佳さんを宥めているの。
「あなたは同じクラスの乙女志願の七瀬留美さんなのね」
「なんであたしを覚えていて、瑞佳を覚えてないのよ?」
「そんなこと言われてもわからないのね。みさおは覚えてないのね」
「わたしの存在はなんなんだよ。こんな扱い酷すぎるよ」
瑞佳さんがこんなに興奮しているところは初めて見たの。
「まあ長森さん落ち着いて、とりあえず全員確かめてみた方が良いと思うんだけど」
「まあ深山先輩がそう言うなら我慢するよ」
一応そう答えたけど瑞佳さん不服そうなの。
「ねえ折原さん、他の人のことはわかるかな?」
雪見先輩なんだか子供に話しかけるような口調なの。
「わかったのね他の人なのね。まずあなたは演劇部長でみさき先輩の親友の雪見先輩な
のね。それと同じクラスの広瀬さんなのね。もう一人は、良く知らないのね」
詩子さんを知らないと言ったときだけ、ちょっと態度が変だったの。
どうも本当は知っているみたいなの。
「その表情は嘘だね。本当はわたしのこと知ってるでしょう?」
「本当に知らないのね。よその学校に平気で潜り込んでくるような人は知らないのね」
これはやっぱり知っているの。
「嘘だね」
「嘘ですね」
きっぱりと断定なの。茜さんにあの表情で睨まれると横で見ていても怖いの。
「う、嘘じゃないのね。み、みさおは嘘は嫌いなのね」
完璧に動揺しているの。嘘が下手なの。
でもそうだとすると、どうして瑞佳さんのことだけ覚えていないの?
あれは本気で覚えていない様子だったの。
「どうも変な風に記憶が改変されているみたいだね。浩平君の妹のみさおちゃんなのに、
学年は浩平君と同じ。それで長森さんのことだけ覚えていない。謎ね」
締めはやっぱり雪見先輩なの。
それで明日から冬休みだから、早速秋子さんのところにいくの。こうご期待なの。
>>40-53 とりあえず50目指して頑張るぞって話しですが、結果的にかなりオーバーしたし、
無駄に長いだけか。
>>54 大作乙&GJ
雪ちゃん大活躍だなw
なぜか浩平の人格がみさおになっているのと、長森の事だけ覚えていない点が
今回の騒動のキモになるのだろうか?
向こうは向こうで祐一と(恐らく)北川が反転してるようだし…
単発話で終わらせるには勿体無いかもと思うのココロ。
『ハイパーゆうな第4話 浩美ちゃんの弟』
ゆうなです。今日は浩美ちゃんと映画に行く予定で高校園で待ち合わせ中なんだけど、
浩美ちゃんおそいなあ。なんか大笑いできそうなB級SF映画らしいから楽しみ♪。
なんて思わずクスッとか微笑んでいたら、小学生くらいの男の子がスケートボードで近
づいてきたわね。
「ねえ彼女、とってもキュートだね。僕と一緒に遊ぼうよ」
なんかわたしに言っているみただけど、いくらわたしが子供っぽくても小学生なんかと
付き合う気なんか無いわよ。ここは無視無視。
「ねえ彼女、返事してよ」
無視無視、ここは無視してちょっと移動。
バサ、うん、今の音はなに?なにやらお尻の方がすーすーするような。
「うん、さすがぼくの見込んだだけのことはあるね。狐柄とはキュートじゃん」
この子はよりによってスカートまくりしよりましたえ。このゆうなさんを舐めたらあき
まへん、ここは一発お仕置どすえー!
「おいたはあきまへんなー!乙女のパンツを見た以上、ただでは済みまんへんえー!」
バチーン!ってあー思わず興奮して思いっきり平手打してしまったんどすえ。
「ウッワーン!ただの子供の無邪気な悪戯なのにー。ワーンワンワン!」
「まあ奥さん見て、あんな小さい子を虐めて」
「本当今時の中学生は」
わたし高校生だもん、中学生じゃないもん。ってそうじゃなくってー、子供を泣かしち
ゃあまずいわよね。
「ぼく、お姉ちゃんがアイス奢ってあげるからね、頼むから泣きやんで」
「うん」
速攻の微笑み、もしかして嘘泣き?でもまあこの際仕方がないのかな。
それでまあ今は無邪気に笑いながらソフトクリームにむしゃぶりつく小学生と、向かい
合って座ってたりして。食べる仕草がなんか可愛い。
そう思っていたら食べ終わった途端に急に改まった表情になったわね。
「お姉ちゃんさっきは御免なさい。実は僕にはお姉ちゃんと同じくらいの姉さんがいたん
だ。だけど、半年ほど永遠の世界に消えちゃったんだよ」
うんうんそうか可哀想に、本当はこの子も悪い子じゃないんだね。でもどこかで聞いた
ような話の気も……。
「そうだったの、スカートめくりは駄目だけど、わたしで良ければいつでもお姉さんの代
りになってあげるわね」
どこか母性本能くすぐられて、親身になってあげたかったりして……。
「ありがとうお姉ちゃん。お礼にいいもの上げるからちょっと膝を曲げて目をつぶって」
「こう?」
なんか弟ってのもいいかも?でまあ、素直に目つぶってたんだけど……。
チュッ!えっ、今なにが起こったの?
「かーのじょ、ご馳走様ー」
遠ざかりながら聞こえてくる小学生の声、唇に残る感触……ひょっとしてうちは、あの
子に唇奪われましたんどすか?
「ゆうな、ゆうな、どうしたのゆうなボーっとしちゃって?」
あっ、浩美ちゃんがわたしの肩を揺すってる。えっとわたしどうしていたんだっけ?
……あー!思い出したー!
「浩美ちゃーん、わたし、わたしー」
もう悔しさと恥ずかしさで言葉にならないよう。
「どうしたのゆうな、落ち着いて話してみて」
ちょっと落ち着いてから事情を説明したわけね。そしたら浩美ちゃんの方が取り乱しち
ゃった。
「なんということあるか、ゆうなが変な中学生にパンツ見られた上にキスされたある」
「浩美ちゃん、落ち着いて。そんな大声で話したら恥ずかしいよう」
「ゆうなが、わたしのゆうなが汚されたある。ゆうな有るあるよ。永遠は有るあるね。そ
こに有るあるな」
わー!浩美ちゃんが壊れちゃったよー!またエセ中国人になってる。
「さあゆうな、二人で穢れも苦しみもない永遠の世界に行くあるよ」
「わー、浩美ちゃんしっかりしてー!」
ゴゴゴゴー!なにこの物音は?……あーっ、なんか空間に窓が開いて異世界が……。
どうしよう、浩美ちゃんの能力が発動しちゃったよ。なんだか懐かしさ一杯の景色の中
で長森君によく似た幼い男の子と、浩美ちゃんをクールにしたみたいな少女が手招きして
る。誰か助けてー!
『ゆうな、こういう時こそあれを使うんです』
あー今頭の中に、お父母さん(おとかあさん)の声が……。
「浩美ちゃん、後免ー。えーい」
ポシェットからジャムの瓶を取り出して浩美ちゃんの口に放り込んでっと。
「フギャー!」
泡を吹いて倒れた浩美ちゃんが意識を取り戻すのに約3分が経過。
「ゆうな」
「なあに、浩美ちゃん」
浩美ちゃんさわやかな笑顔なのに目が怖い……。さっきは仕方がなかったのよ。そんな
に睨まないで。
「ゆうなの唇汚されちゃったから、消毒しましょう」
嫌だよう、笑顔が怖いよ。一体なにをするつもり?
「いいよ、遠慮しとく」
「問答無用!」
「きゃっ!ふんがふがが、ギャーッ!」
「うっうう、酷いよ浩美ちゃん」
うーまだ頭がくらくらするし口の中と喉が気持ち悪い、吐き気もするし。
「まっ、これでおあいこよ」
今度は心底さわやかな微笑みの浩美ちゃんだけど、わたしは全然さわやかじゃないわ。
「そうなのかなー!」
「まあいいじゃない。それよりゆうな、その小学生を探しに行きましょう。そのふざけた
ガキを教育してやらないといけないもんね」
「えー、もういいよ」
「駄目よ、わたしの気が収まらないわ。行くわよゆうな」
浩美ちゃんわたしの手を引いて勝手に歩き出したよ。いつも強引なんだから。
しばらく歩いたら小学生は直ぐに見つかったんだけど。
「浩美ちゃんの、あの子。あそこで滑ってる子」
「そう、あの後ろ姿の子ね」
浩美ちゃんはその子につかつかと近づいていって声をかけた。
「ちょっとあんた、一体どう言うつもりなの?」
「うん、なに?って浩美、なんか用?」
「あ、あんた美佐男じゃないの」
えー、どう言うことこの子浩美ちゃんの知り合い、それも兄弟とかそんな感じだよ。も
しかして弟さんとかなの?
「浩美ちゃん、この子もしかして浩美ちゃんの弟さんなの?」
「そうよ、いつか話した馬鹿弟よ」
「口の悪い馬鹿姉貴だなー。まあいいや、はじめましてゆうなちゃん、ぼく折原美佐男、
中一です。ゆうなちゃんのことは浩美にいつも聞いてたんだ」
そう言えば確かに浩美ちゃん弟がいるって言ってたけど、この子だったんだ。
「すると永遠の世界に消えちゃったお姉さんって?」
「ここにこうしてちゃんといるわよ」
「うっう、浩美ちゃんの弟に、小学生、いえ中学生にキスされた」
なんだかまたショックがじわじわとこみ上げてきたんだけど。
「美佐男!」
「別にいいじゃん、まさかファーストキスじゃああるまいし」
「…………」
ズドーンと落ち込んじゃったりして。
「…………まさか……ごめんゆうなちゃん」
「あっこら、美佐男逃げるなー!」
怒り狂う浩美ちゃんを後目に美佐男君は逃げちゃった。
「後免ねゆうな、うちの馬鹿弟が迷惑かけて」
「ファーストキスが、一生に一度のファーストキスが、四つも下の中学1年生に……」
「わっ、止めろよ、放せよー」
あれっ、美佐男君が逃げていった方から美佐男君の声がするんだけど。
「浩美ちゃん、言ってみよう」
「うん」
近づいてみたら、美佐男君が柄の悪そうな奴らに絡まれていたんだ。
「美佐男、どうしたの?」
「うん、お前らこのガキの知り合いか?こいつがぶつかってきやがったんだよ。こりゃあ
骨が折れたかもしれんなー」
「うそだよー、ちょっとぶつかっただけだよ。浩美助けてよー」
あっ、不良達がこっちを睨んでる。
「ほう、どうやらお前の弟らしいなあ。お前結構可愛いし、弟のしでかしたことのお詫び
に俺たちの相手をして貰おうか」
「止めて放してよ」
「浩美を放せー!」
もう我慢できまへんえ、こいつらに思い知らせなうちの気が収まりませんどすえ。
「あんたらー、その小汚い手を浩美ちゃんと美佐男君から放しなはれ。これ以上狼藉を働
くようなら容赦しまへんえ」
「なんだ、このチビ女。お前になにが出来るって言うんだよ。面白いやって貰おうじゃな
いか」
「そうどすか、ほな遠慮のういきますえ。覚悟しいや」
「ギャハハハ、へそが茶を沸かすぜ」
ゴーン!突然不良Aの後頭部をゴルフボールが直撃。
「ウッギャー!」
「おい山田どうしたんだ?いってー!釘踏んだー!」
ベチョ。
「ウオッー!今度は烏が糞を」
ゴスッ!
「ゴッゲ!」
不良Bの鳩尾をサッカーボールが直撃。不良Bも、倒れた表紙に頭を打って既に気絶済
みの不良Aに続き声もなく撃沈、しかも顔が倒れたところにまだなま暖かい犬の糞が。
シャー。アッ今度は野良犬が顔におしっこかけてる。とことん不運ね。クスッ。
「でた、ゆうなの必殺技、恐怖不幸の連鎖」
そのネーミングはちょっと引っかかるけどまあいいわ。
「オーッホホホ!さあ次はなにが起こるのかしら?」
「あーあ、ゆうなってばぶつけ所のない怒りを不良達にぶつけてるんだ。さすがにちょっ
とは気の毒かも」
浩美ちゃん、なにか言った?
「すげー、ゆうなちゃんって格好いい」
おほほ、もっと誉めて。
そんな騒動のせいでその日は結局映画は中止。あの時は精神が無意味に高揚してた
から平気だったけど、今思い出すと恥ずかしいよう。反省。
でもまあそれはさて置き、今は次の月曜日の放課後なんだね。
「おい、ゆうな校門前にお客さんが来とるでー」
えっ往子ちゃん、いきなりなにを言ってるの?
でもまあとりあえず校門の所まで行ってみたら。見覚えのある少年が待っていたわけ。
「ゆうなちゃん待ってたよ。ぼくのお嫁さんになってよ、一目惚れなんだ」
「こらっ!美佐男、年下が生意気言うんじゃないの」
「愛が有れば年の差なんて」
そう叫ぶと美佐男君はわたしに抱きついてきて、引き離そうとする浩美ちゃんとで大騒
動。えっともう、騒ぎは勘弁してほしんだけど。
「あっ姉さん、お待ちしておりました。俺ら姉さんのあの凄い力に惚れました。今日から
俺らを姉さんの舎弟にしてください」
「「「「「オッス!よろしくお願いするっす」」」」」
ひえー、あの不良二人に加えて子分らしいのが十人以上、一体どうなってるの?
「よかったなゆうな、可愛いフィアンセが出来てこれで行き遅れる心配はないし、おまけ
に頼もしい子分も仰山出来て両手に花やんか」
往子ちゃん無責任だよ。
「「「「「姉さんお願いするっす」」」」」
「ゆうなちゃん、是非ぼくのお嫁さんに」
「美佐男、ゆうなから離れなさい!」
「もう、イヤー!」
『ハイパーゆうな第4話舞台裏』
ところでわたしが大騒動に巻き込まれていたときに、往子ちゃんは幸せ一杯だったらし
いの。お姉ちゃんが目撃してたんだけど、なんか悔しいな。
まっそれはとにかく、ここからはお姉ちゃんが語りね。
昨日ぼくは例によって例のごとく、たい焼きを食べながら街をぶらついてたんだよ。
「ちょっと待ってお姉ちゃん、まさか食逃げじゃないでしょうね?」
うぐぅ、違うよ。昨日はちゃんとお金を払ったんだよ。
「昨日はってのがちょっと引っかかるけど、まあ良いわ続きプリーズ」
うんだからね、街を歩いていたら往子ちゃんがいたんだよ。往子ちゃんは大きいからよ
く目立つよね。
「まあそれは確かに、それで?」
往子ちゃんに話しかけようとしたんだけど、往子ちゃんは一人じゃなかったんだよ。なんと
男の子と待ち合わせだったんだよ。
「にはは、往子さん待ったかな」
「遅い鈴人」
ボカッ!往子ちゃんいきなりポカリは乱暴だよ。
「が、がお、なんでいきなり叩くかな」
「いきなりじゃない、3分の遅刻だ」
「往子さんは厳しいよ。これを上げるから許して欲しいんだよ」
男の子はなにかパック入りのジュースを往子ちゃんに渡そうとしたんだよ。
「あほ、どろり濃厚なんているかー!」
うぐぅ、また頭を叩いた。でもどろり濃厚ってなんだろう?
「痛いよ往子さん、これ美味しいんだよ」
「えーい、そんなもんをありがたがるのはお前くらいだ。今から根性叩き直したるー」
今度はコブラツイストをかけてるんだよ。
「がお、こ、この締め付けが気持ちいいんだよ」
「だから、がおはやめんかい」
「にはは、やっぱり往子さんの技は最高だよ」
うぐぅ、また頭をポカリ、でも男の子は喜んでるみたい、もしかして変態さんなの?そ
れでぼくは怖くなって逃げ出しちゃったから、後こことは知らないんだよ。
これでお姉ちゃんの話はお終いなんだけど。往子ちゃん人をさんざんからかったくせに、
自分だけ恋人作ってずるい。今度これをネタに仕返ししてやるー!
それにしてもお姉ちゃんも肝心な所を見ないなんて詰め甘すぎ、せめて証拠写真でも取
ってれば良かったのに。ちょっとネタとして弱いかな?
>>56-64 懲りずに続きです。うーん最近葉系のSSなくて寂しいですね。
随分久しぶりにこのスレに来てみたが、今はクロスオーバーやキャラ総登場が流行なのか。
('A`) <ヒロコです・・・
('A`) <最近出番がありません・・・
('A`) <ヒロコです・・・
('A`) <私、八方美人のヤリマンじゃありません!
('A`) <ヒロコです・・・
('A`) <委員長、お願いだからもうお尻はやめてってば!勘弁して!
('A`) <ヒロコです・・・ ヒロコです・・・
雅美「・・・とまあ、こんなネタ作ってみたんだけど」
浩子「あたしをネタに使うなっての」(大体、何で委員長との事をあんたが知ってるのよ!?)
雅美「次はやっぱギター侍かな?」
浩子「人の話聞きなさいよコラ」
燈人(ヤリマン…?お尻…?)←マジでわからない人
>>67 ワロタ
でも雅美よりは保志にやらせた方が当てはまってるかも。
>69
禿ワラw GJ!
【雪兎と潤の祈恋愛成就、ライバル妨害大作戦】
「あのねえ美坂君、今からちょっと時間いいかな」
「いいよ相沢さん、どうせ俺も君に話があったんだ」
「良かった、じゃあエアに行こうか」
「ああそこでかまわないよ」
美坂薫君と相沢ゆうさんがそんな会話を交わしつつ教室を出ていたった後、修羅の形相
で立ちつくす少年と少女がいます。
「ゆ、ゆうが、ぼくのゆうが、この陸上部部長にして眉目秀麗なぼくに惚れないから、き
っと男嫌いだと思っていたゆうが、まさか薫を誘うだなんて。そんな馬鹿なことは、天が
許してもぼくが許さないんだよー!」
「ガーン!あたしの美坂君が、美坂君が、クールで女に興味がないと思っていた美坂君が、
まさか相沢さんの誘いに乗るだなんて。潤ちゃんだーいショック!邪魔してやるー、ぜー
ったいに邪魔してやるのよー」
はっきり言って醜い嫉妬に狂っていて、絶対に近寄りたくない雰囲気ですね。当然のご
とく他の生徒達は関わり合いにならないようにさっさと帰宅してしまっていて、教室内に
はこの二人以外の人影は存在していません。
「ゆうはぼくのもの、絶対に他のやつには渡さないんだよー」
「美坂君は誰にも渡さないわ」
「この際、親友の薫だって容赦しないんだよー。可哀想だけど今日が薫の命日だね」
「相沢さん、あなたとはいい友達になれると思ったけど、友情も今日限りね。月の明るい
夜ばかりじゃないわよ」
「って、ん、ぼくのゆうを害しようとするのはだれなんだよー?」
「って、えっ、美坂君に危害を加えようとするのは誰?」
ようやくすぐ隣に人がいることに気が付いた二人、それまでは他人など全く眼中に入っ
ていなかったらしいです。やれやれ。
「なんだ、北川さんか。いくら君でもゆうを害そうとするなら容赦しないよ。でもあれっ、
なんで君がゆうを?……そうか、もしかして君は薫を狙っているのかな?」
「水瀬君こそ、美坂君に手出しはさせないわ、ってもしかして相沢さん狙いなの?」
「「そうか、狙いは同じだね(なのね)」」
「「ってことは、共闘成立だね(ね)」」
「「二人そろえば百人力だね(ね)。アッハハハハ」」
水瀬雪兎君と北川潤さん、利害関係の一致のみによる、なんだかいやーな感じの不純な
同盟が成立した瞬間でありました。
どうでもいいけど、君達いつまで高笑いしていていいのでしょうか?薫君とゆうさんは
とっくの昔に帰ってしまっていますよ。
一方そんなこととはつゆ知らず、喫茶店エアに着いた美坂薫君と相沢ゆうさんでありま
すが、注文をすませると早速用件に移るようです。
「実はね美坂君、あなたに相談があるんだけど」
「奇遇だな、俺もあるんだ。まあとりあえず君から話してみろよ。俺に答えられることな
らなんでも答えるよ」
「どうもありがとう、それじゃあ、遠慮無く。あのね、男の子ってどういうものをプレゼ
ントされると嬉しいのかな?」
「えっ、そんなことでいいの。でもそう言うことなら俺でなくても、雪兎や誠君・歩君で
もいいんじゃないのか」
「駄目だよ、あの子達趣味が特殊すぎるもん」
「まあ、確かに。でも、プレゼントねえ。まあ俺なら相沢さんくらい可愛い子にもらえる
なら、なんだって嬉しいけどね」
「ちょっと、美坂君おだてないでよ。それにそれじゃあ全然参考にならないわよ」
「うーん、そう言われてもなー」
「なんか時間がかかりそうね。それじゃあ先に、美坂君の相談を聞きましょうか」
「いや実は俺も同じでね、女の子ってどんなものをもらうと嬉しいわけ?」
「えっと、それなら北川さんとか久瀬会長でもいいんじゃないの。美坂君はあの人達と親
しいんでしょう」
「いやー、北川は変わり者だし、久瀬さんには別の理由があるから……」
「そう言われればそうか。うーん、わたしは何をもらったら嬉しいんだろう?難問ね」
しばらく無言で考え込む二人。実は冷静に振り返ると周囲にまともな人間がほとんどい
ないことに気が付いて、ただ愕然としていただけかもしれないですね。
「あっそうだ、一般論じゃなくてあげる相手に合わせたものを考えればいいんじゃないの。
例えば雪兎ならいちご関係か猫関係、栞(かん)君ならバニラアイアス、歩ならたい焼き、
誠なら肉まんか漫画って感じでね」
「なんか異常にわかりやすい連中だなあ」
「言われてみれば確かに」
「でもまあ、相手に合わせるって言うのはいい方法だね」
「ところで美坂君、その相手のことだけど、もしかして美坂君は久瀬会長狙いなの?」
「あっ、やっぱりわかった。まあ君は従兄弟と違って人間スピーカーじゃないからばれて
も安心だけどね」
「ああ、あいつはねー、悪気はないけどとにかく黙っていられないやつだから」
「それで、相沢さんは誰狙いなの?さっき名前が出た連中は違うんだろう。すると、倉田
先輩?川澄先輩?」
「えへへ、残念ながら違うよ」
「うーん、あと君のまわりの男って言ったら……あっ、わかった。天野君だね」
「うんまあ、彼。ほら雪兎達とは全然タイプが違うでしょう。どういう風なものをあげた
ら喜ぶかよくわからなくって」
そのころ、少し離れた席では
「うー、なんか親しげに話しているんだよ。許せないよ」
「あっー、あんなに顔を近づけて。キー!」
いたいた、いましたよ、嫉妬に狂ったカップルが……。
「カップルじゃないよー」
「そうよ、あたし達は単なる共闘関係よ」
はいはいわかりましたよ。でもねえナレーションに突っ込み入れないでもらえますか。
「まあこの際ナレーションは放っておくとして。水瀬君、どうやって邪魔しようか」
「そうだね、親密になりそうになったら、有無を言わせず正面から突っ込んで二人の仲を
邪魔するのはどうかな?」
「それはいくらなんでも猪突猛進が過ぎるわ。そんなことをしたら、二人の仲が壊れるよ
り先にこっちが嫌われると思うよ」
「そう言われればそうだよ」
あのー雪兎君、その程度は自分で気が付きなさいね。
「うーん、どうしようか?」
「どうすればいいのかな?」
どうやら二人とも、無い知恵を絞って必死に頭を付き合わせて考え込んでいるようです
ね。多分無駄な努力でしょうが。
「そうだ、この手はどうだろう」
突然雪兎君が顔を上げてポンと手を叩きました。なにか思いついたようですね。
「えっと、どんな手ですか?」
「それはつまり、ぼく達が付き合う振りをして二人を嫉妬させるという。頭脳的でハイセ
ンスなすばらしい作戦だよ」
「さすが水瀬君、天才的アイディア」
「いやー、それほどでもあるかな。あはは」
あのねー、その作戦は君達が該当人物に少しは意識されてないと、全く効果がありませ
んよ。どうも、現状では望み薄だと思いますが。
「それじゃあ早速いちゃついてみせるんだよ」
「了解、じゃあとりあえずこのクリームソーダーを二人で飲むってどう?」
「あっ、それいいよ。いかにも恋人同士って感じで。それ行ってみよう」
なんか振りにしては随分乗り気ですねえ。別にいいですけど。
ところで肝心の相沢さんと美坂君は自分たちの話に夢中で、全然気が付いてないようで
すけどいいんでしょうか?
代わりと言ってはなんですが、他に見ている人達がいますねえ。
「ねえねえマキ、ちょっとあれみてよ」
「なあにルミ?って、あれはあなたのクラスの水瀬君と北川さんじゃない。えっ、あの二
人できてたの?」
「うっそー、水瀬君は相沢さん、北川さんは美坂君狙いだと思ってたんだけど。どうやら
それって単なるカモフラージュだったみたいね」
「そうか、でも大胆よね。二本のストローで同じソーダーを飲むなんて、あれ二人は完全
に出来てますって宣言してるようなもんでしょう」
「そうそう、熱愛よね。独り者には目の毒よね」
「ねー」
「ねー」
不運にもクラス有数のおしゃべり雀コンビに目撃されていた水瀬君と北川さん、翌日に
はすっかり既成事実化されてしまっていたのでした。はい残念でした。
「ゆう、これは違うんだよー!」
「美坂君誤解なのよ」
「そんな照れなくても良いわよ。従姉妹として嬉しいわ、お幸せにね」
「そうそう、今更隠さなくてもいいよ。よーし俺も頑張るぞ」
「「「「「「おめでとう」」」」」」」
「「違うんだよー(のよー)!」」
うーん、やっぱり下手の考え休むに似たり、ですね。
「………?」
すすり泣くような声が、暗闇の向こうから聞こえてくる。
監視員がこんな時間に地下をうろついているとも考えられない、それなら…
俺は声のする方へと進んだ。
(やっぱりか…)
声の主は、由依だった。
壁にもたれかかり、両脚を抱きかかえて小さくうずくまっている。
「由依…」
「……」
「隣、いいか」
「……」
俺は静かに彼女のそばに腰を下ろした。
「……」
「郁巳さん…」
由依はゆっくりと顔を上げ、赤く腫らした瞳をこちらに向けた。
「……」
言葉が出ない。
彼女に掛けられる言葉が、俺の中に見当たらない。
「あたし、馬鹿ですよね」
「……」
「みんなの思い踏みにじって、お姉ちゃんの気持ちも考えなくて…」
「そんな事は…」
「いいんです」
俺の言葉をきっぱりと遮って、由依はまた顔を伏した。
再び、耳を痛めるほどの静寂が地下通路を覆った。
背中に当たるコンクリートの壁から、なけなしの体温が奪われていく。
由依は一人で、この寒気に耐えながらここで泣いていたんだ。
どこか儚げに佇む由依の姿に、一昨日の記憶が蘇る。
「こっちよ!早く!」
晴香の指示に従い、俺は急いで廊下の影に隠れた。
それと時を置かずに鉄扉が開き、中から数人の男性が出てきた。
何か話をしているようだったが、その内容を聞き取る前に奴らは去っていった。
「…行くわよ」
扉の前まで来た時、部屋の中から感じたむせ返るような独特の異臭と、
それに伴う淫靡な違和感が心をざわめかせた。
(まさか……!?)
悲惨だった。
窓一つない薄暗い部屋には淀んだ空気が充満している。
その臭気の中心に、由依はいた。
四肢を床に投げ出し、身体の全てをさらけ出されたまま僅かほども動かなかった。
一瞬、母の死を想った。
「これは…」
「見たままよ」
晴香は由依の制服を拾い集め、彼女に差し出した。
由依の瞳は明らかに焦点が合っておらず、晴香の呼びかけにも曖昧な応答しか返せない。
結わかれたままの黄色いリボンが白濁に汚れている。
「…しっかりしなさい、由依」
俺は、この時の晴香の言葉を、一生忘れないだろう。
「辛いのはあなただけじゃないんだから」
俺は彼女たちのために何が出来るのか。
「由依…」
それが分かれば苦労はしない。
だから、今できる事を。
「全てを許せとは言わないが…まず、自分で自分を許さないと」
「郁巳さんは…優しいんですね」
由依は小さくうずくまったまま笑って言った。
「…そんなことはないよ」
「でも、もう駄目なんです…嫌いなんです…自分が」
由依の本心。
それを受け止めてやりたい。
そう思うようになったのは、いつからだろうか。
「それでも頑張っていくしかないよ」
「…どう?」
水面を跳ねる魚のように由依は立ち上がった。
「どうやって頑張ればいいんですか!郁巳さんはなんにも…何にも知らないから!」
「由依…」
「…………!」
「ごめん、なさい……」
「謝るのは俺の方だ…」
「あたし、こんなこと言うつもり…」
「由依…」
由依は、俺の腕の中にいた。
その中で由依の身体は温かく、微かに震えていた。
「どうすればいいのかは俺にも分からない…。
でも、何かをしないと何も変わらないんだ、きっと」
「……」
「…由依が頑張れば、きっと何かは変わる。その為に俺もここにいるから」
「あの…」
「ああ」
「今夜は…一緒に居てください…」
…返事の代わりに、俺は由依を抱きしめる腕に力を込めた。
「…ありがとうございます…」
冷たい地下通路で身体を寄せあいながら、俺たちは静かに瞳を閉じた。
82 :
元380:05/01/10 03:39:19 ID:neqUSfL2
…ということでいつかの反転MOON.の続きを書いたわけなんですが…
とりあえず回線吊って首切ってきます。
GJ!
MOON.のそのあたりのストーリー忘れかけてるなあ。
晴香がCで由依がBだっけ?
いよいよAIR映画上映まじかってことで反転AIR祭りやらない?
ハードボイルドな反転美凪を・・・・
AIR反転物って、晴彦とか聖のインパクトが強くて、主役三人の影が薄いよな。
>86
反転みちるってもういたっけ?
寡黙な美形学生ナギーに生意気盛りのショタっ子みちるとの3Pとか燃えそうなんだが
>>82 久々に神が(つД`)
由依がやられるシーンもキボンとかいってみる
むしろみちるは女の子のままで、ナギーに一度レイプされてるとか。
ものすごい設定だな、それ。
91 :
名無しさんだよもん:05/01/11 12:39:25 ID:yeLQYvcB
ここの人達的には美坂兄弟とか来栖川兄弟のヤオイネタってのはどうなんですか?
いや個人的には好きってわけじゃあないんですが。
ナギーから貰えるのが「おめこ券」ってのはどうかな?
ここってショタホモはNG?
>>93 今の所は特に禁止されてない(つうかネタ自体が皆無だし)けど、
もしやる気なら本文の前にしっかり明記してくれ。
・・・千鶴さんだけ反転させて、
耕一に対する少々フォモっぽい友情と家長としての義務の板挟みで正気をすり減らし、
最後は耕一に妹たちを託してアボーンする鶴丸とか(ボソ
95 :
89:05/01/11 18:47:51 ID:pQsXP5F9
>>90 しかもナギーにはレイプとして負い目になってるのに、
みちるには友達同士でセックスしちゃった程度の認識しかないという。。
妹の存在を否定し妹でないことにするために栞と無理やりやっちゃう美坂兄。
姉に存在を否定されやけになって香里をやっちゃう美坂弟。
皆さんはどっちが好きですか?
弟の存在を否定し妹にするために弟と無理矢理やっちゃう美坂兄、かなあ…
>>97 ヤメレw
俺的には、姉に存在を否定されやけになって香里をやっちゃう美坂弟の方が好みだな。
「私に弟なんていないわ…ペットならいるけれど」な香里ならもっと良いけど。
>>96 過去にそのシチュのSSなかったっけ。<無理矢理やっちゃう兄
久しぶりにキーボードを叩く指が動いたので、ものすごいお久しぶりな物を落とさせていただきます。
こっから7レスほどお付き合い下さい。
木田朱鷺乃という少女は自身を拘束する枷によって不自由な姿勢を強制されながら、それでも精一杯体を折り曲げて男達に奉仕を繰り返していた。アイマスクによって視覚を奪われながら、荒い息遣いと共に男のモノを咥えしごく。
ぶるぶると震える反応と共に、頭を押さえつけられた。くぐもった声が喉から漏れる。男の呻き声と共に、口の中いっぱいに生臭い汁が溢れこぼれた。
飲み干さねば、男達の中には乱暴に自身を殴りつける輩もいた。半ば反射的にそれを啜り上げ、唇の端からこぼれた汁を舌で舐め取る。
その姿こそが、男達の獣欲をさらに呼び起こすと知らず、朱鷺乃は打たれた薬のせいで朦朧としながらそれを繰り返す。突き入れられるショックにガクンと体が崩れ落ちる。
既に悦楽など通り過ぎた位置にある朱鷺乃は、肉体が行う反射によって男のモノを締め付ける。ガクガクと乱暴に打ち付けられるそれは、彼女の中では既に砂のような物へと変わっていた。
暫くして、これだけは分かる熱が胎内の奥深くで広がる。
乱暴に押しのけられ、マットレスに倒れこんだ朱鷺乃は、これだけはまだ良く聞こえる耳に下卑た男共の声を聞いた。
「やっべ。俺、早すぎじゃん」
「ソウロウ君ってか? でもこいつ、締め付け凄いんだよなー」
「ほら、葉月。お前も早くヤれって。じゃないと次、俺がヤっちゃうぜ?」
「え。あ、いや、俺は……」
聞きなれた声が、した。
葉月。
葉月、と言ったか。
「真ー。なによ。怖気づいてんの?」
「ケケ。真くんはドーテー君だもんなー?」
「――っ」
からかう声と、息を呑む音。だが、朱鷺乃はその名にこそ、驚きを抱いていた。
葉月真。
それは、弟の親友の名だ。つまりこいつらは――ああ、なるほど。ラクロス部の男達という事なのか。
おずおずと触れる男の手。それはこれまでの乱暴で、無遠慮で、品など一片も求めることのできない手とは違っていた。だが、たとえ違っているとしても、その手が求める意図に変わりがある訳ではない。
胸に恐る恐る手。周りの男達が野次を飛ばす。それに押されるように、手が戸惑いを押し切るように動く。
汗に濡れた素肌の上を、ごつごつとした男の手がもぞりと動く都度、薬で高められた感覚が反応を返させる。そのたびに、驚いたように手を浮かす真を、朱鷺乃は薬ではっきりとしない頭の中ですら、嘲った。
ぐり、と男の一人が朱鷺乃の腕が乱暴に掴まれる。思わず呻き声で不平を洩らすと、さらに乱暴に持ち上げられた。
「痛――」
腰を掲げ、うつぶせにマットレスに上半身を押し付けられる。真は、手首の拘束具を掴むと乱暴に朱鷺乃の尻を犯した。
場の雰囲気に飲まれたのか――普段の葉月真ならば、ここまで乱暴な真似はしないだろう。だが、この異常な状況においては、理性など守るほうが愚かだと言わんばかりに彼は女の白い尻を犯した。
一心不乱に。それこそ、彼が無造作に掴んだ箇所こそが、拘束具を外す箇所だとすら気付かずに。
男が痙攣するように体を震わせ、朱鷺乃に覆いかぶさるようにのしかかってきた。中にたっぷりと出された汚液の温度を感じながら、朱鷺乃は不自由な姿勢に不愉快さすら覚え――そして気付いた。
両の手を拘束していた拘束具が外れているのだ。足は、犯す際に邪魔になるから、と拘束はされていなかった。ならば、今こそ――。
「おい」
初めての「女」に虚脱していた真へ向けて、囁きかける。
「お前は許してやるから――逃げるの手伝え」
「え?」
マスクをむしり取り、立ち上がる。ふらりとした足元を無視して、目の前で弛緩している男――葉月真をにらみつけた。
「きだ、せんぱい?」
ギョッとした顔の真を無視して、朱鷺乃は裸でげらげらと笑っていた男達を見回し、一瞬で蹴り倒す。
ただでさえ油断していた瞬間を、さらに朱鷺乃はえげつなく急所だけを狙って蹴り上げていた。悶絶した男達を無視し、朱鷺乃は男達の服を手早く身に着ける。
「――木田先輩、どうして」
「……説明は、あと。とりあえず警察に駆け込むから、手伝いなさい。あんたは――見逃してあげるから」
くらりと足元が崩れそうになる朱鷺乃を、慌てて真が支える。
「あんがと」
「あ、い、いえ」
顔が赤いままの真を一瞥して、朱鷺乃は口を開いた。
「ドアの向こう、多分何人かいるはず。任せても良い?」
「あ、は、はい」
「じゃ、行くよ」
真に先に出るよう指示すると、ドアの傍に隠れる。
「お。終わったのか?」
「あ、いえ。あの、みんなはまだ」
「あー? まだヤってんのか? まあ、まだ客いねえから良いけどよ」
中を覗こうと頭だけ入れてきた男に向けて、朱鷺乃は手近にあったスタンドランプを振りかぶる。
硝子が割れる派手な音と共に、男は昏倒した。それを確認して、朱鷺乃は男を部屋の中に放り込むと、外から鍵をかける。
「……あー。気分悪い」
ぐらぐらとする頭を必死に支えて、朱鷺乃は振り返る。
「さて。逃げるとしようか」
コクリと頷いた真に肩を借りて、朱鷺乃は薄暗いビルの地下から抜け出した。
木田恵が警察から電話を受けたのは姉である木田朱鷺乃が家に帰らなくなってから、二週間ほど経った時のことだった。
当初、断固として両親に来るように繰り返した警察だったが、出張で連絡が取れないこと。すぐに行けるのは自分だけだという事を繰り返した結果、不承不承ながら恵を身元引受人として来ることを認めた。
「なにやったんだ、あの馬鹿姉貴は」
舌打ちをして、ケータイを握り締めて家を出る。出掛けにメールを両親のケータイに送ったが、果たして今、どこにいるのか。
警察署へと自転車を飛ばした恵が着いた彼は受付で名乗り、女性で年配の警官に連れられて奥まった部屋へと歩いていく。妙に殺気だった警官達が数人、入れ替わり立ち代りするのを横目に、婦人警官が指差した部屋へと入った。
そこでは、こざっぱりとしたトレーナーとジーンズ姿の姉が、ソファに座っている。隣に座っているこれまた年配の女性警官が、親身そうに姉の頭や肩を撫でているのを見て、首を傾げた。
「あの」
「ああ、あなたが弟さんね?」
こちらに気付いた女性警官が、恵をここまで連れてきてくれた婦警に目配せする。背後にいた婦警が、そっと恵の袖を引いた。
「あの?」
「こちらへ。事情を説明しますから」
「はあ」
なにやら様子がおかしい事に、今さらながら恵も気付いていた。姉が何か犯罪やらなにやらを犯したと思っていたが、どうにも様子が違うらしい。おとなしく警官について歩きながら、先ほどのソファに座っていた姉を思い出す。
たかが二週間ほどであったが、やつれたように見えた。だが同時に――――。
「あの、姉は一体」
ひどく、凄艶に見えたのだ。
「説明はあちらの部屋でしますから」
婦警はそう言うと、ドアを開いて恵を中へと招き入れた。
中には年配の刑事らしき男がいた。
「警部。こちらが、木田朱鷺乃さんの弟さんです。ご両親は、どうしてもすぐには来られないそうで」
頷いた年配の刑事が、恵に座るように促した。
「あの、姉は何を」
「あー。その、非常に言いにくいのですが……」
ガシガシと頭を掻きながら、刑事が口を開く。
「その、お姉さん。朱鷺乃さんですが、この二週間ほど、あー。その、町の屑みたいなチンピラ共にですな、そう、まあ、ありていに言えば強姦されていたらしいのです」
「――は?」
「どうやら、薬を使われていたらしく、お姉さんも抵抗できなかったようで。まあ、その、今回運良く逃げ出せたようなんですが。それでまあ、うちの署としましても総動員で相手のチンピラたちを確保中なんですわ」
「詳しい検査はまだですが、一応、妊娠の危険はないそうで。不幸中の幸いですかな」
ぱちん、と扇子を閉じた中年刑事に、婦警が不満そうな顔をみせる。それを見て、「いや、これは不用意なことを言いまして」などと口元を隠す。
「あの、つまり」
「お姉さんは、被害者、という事です。事情聴取なんかは、落ち着いてからという事なんですが。結構お姉さんは落ち着いてらっしゃるようで。あらかた聞き終わってるんですな」
「は、はぁ」
「ただ、薬の影響なんかがありますんで、今日は病院のほうに泊まっていただいて。お宅へ帰られるのは、もうちょっと後になるんですが」
「は、あ」
恵は呆然としながら、立ち上がる。
「いや、このたびは本当にご愁傷様でした。しかし、チンピラ達は私どもが責任もってしょっぴきますので」
敬礼を一つ。中年の警官はそのまま部屋を出て行く。
恵は呆然としたままで、椅子の背もたれにもたれかかった。
「……あの」
まだ立ちっぱなしでいる婦警に、呟くように話しかける。
「本当、なんですか」
「残念ながら、本当です。……お姉さんは、気丈に振舞ってらっしゃいますけど」
先ほど、ちらりと見た姉の姿を思い返す。こざっぱりとした、飾り気の無い服。ぼうっとした顔でソファに座っていた。それをしきりに気遣うような、隣にいた婦警の姿。
「……あの、犯人はもう?」
「彼女を助けて、一緒に警察までついてきてくれた人がいるの。おかげで、随分早く動けたわ」
「助けた?」
「ええ。彼女が逃げ出した時に、助けてくれたって。あなたと同い年くらいの子だったけれど」
「あの、その人は?」
「事情聴取は終わって、とりあえず今日はもう帰ってもらったわ。今回の件には関わりは無いようだし」
朱鷺乃の証言なのだろう。婦警はそう言って、首を振る。
「とりあえずお姉さんの事なのだけれど。とてもデリケートな問題だから、細心の注意を払ってあげて」
「……はい」
頷いた恵を見て、婦警は続けた。
「とりあえず今日は病院の方で検査を受けてもらって。お家に帰るのはそれからという事になるわ」
「……分かりました」
「それじゃ。よろしくお願いね」
ぽんぽんと肩をたたかれ、立ち上がった。
といった具合で。明日馬さん編はひとまず幕。後始末は残ってますけども。
ああ、久しぶりに反転物書いた。
・
・
・
さて、久しぶりに吊ってこよう。
>>108 GJ!
てか、あなたの帰還を心からお待ちしていました!
『弟なんていないわ』
「わたしには弟なんていないわ」
「香里、それはどういう意味なの?」
「別に、言葉どおりよ」
わたしはそれ以上香里を追求することが出来なかった。
そうよね人には人の事情があるんだもん。そう自分を納得させて、わたしは誠と歩君の
ことに集中することになった。後免ね紫苑君、わたしじゃあ力になれなかったよ。
幸い相沢さんはそれ以上追求してこなかった。本当に良かった、だって聞かれたって本
当のことなんて言えないから。
内心動揺をどうにか押し隠して、わたしは家路につく。
そして玄関のドアを開けた瞬間、わたしはある意味わたしではなくなる。ここにいるの
は学年主席の優等生美坂香里なんかじゃない。ここにいるのは……。
「ただいま帰りましたご主人様」
そう、ここのいるのはご主人様の奴隷、一匹の牝。
「遅かったですね香里さん。まああんなものをくわえ込んでたのでは、早くなんか歩けな
いのですか?」
居間のソファに座ったまま、ご主人様がわたしに挨拶を返してこられる。
「いえ、帰り際に相沢さんに呼び止められたものですから」
本当は口答えなんかしたくないけど、ご主人様に約束を守れないルーズな奴隷だと思わ
れるのも嫌。だからついそう答えてしまう。
「言訳は良いです、それよりスカート上げて見せて下さい」
ご主人様の御命令に従いわたしがスカートを上げていく、まずべっとり愛液にまみれた
太股が、続いて股間に食い込むゴムのショーツが露わになる。
そしてそこからは恥ずかしくバイブの蠢く音が……。
「香里さん、一日中はめていた感想はどうなのですか?」
「つらくて……そして、恥ずかしかったです」
「嘘はいけませんね。本当は気持ちよかったんでしょう。淫乱な変態奴隷の香里さん」
ご主人様の口調は丁寧だけど、その一言一言がわたしの胸にビシビシと突き刺さる。
「本当に辛かったんです。ご主人様の御命令だから仕方なく香里は、香里は……」
「おや、本当は嫌なんですか?哀しいなあ、色情狂の香里さんが喜んでくれると思ってや
ったんですが。……そうですか、それなら良いです。もう止めましょう、たった今から僕達
二人はご主人様でも奴隷でもありません、元の関係に戻りましょう」
「そ、そんなあ、そんなのは絶対に嫌です。香里はご主人様のものです。もう絶対に逆ら
ったりしませんから香里を、香里を捨てないでください」
わたしはご主人様の足元にすがりついてすすり泣き哀願した。
「冗談ですよ香里さん。僕が大切な香里さんを捨てるわけがないじゃないですか。ねえ可
愛い淫乱牝奴隷の香里さん」
「ご主人様、嬉しい」
ご主人様は優しくわたしの頭を撫でてくださる。この喜びのためならどんな恥辱にも責
め苦にも耐えられる。いえ、そんなことでは駄目。そうご主人様が与えてくださるものな
ら全てが香里の喜び。
「じゃあ、僕のものを上げましょう。服を脱いでもらえるかな香里さん」
「はい、ご主人様、香里の大切な紫苑様」
そうわたしに弟なんていない、いるのはただ愛しいご主人様だけ。
そしてわたしはご主人様の生の証として、ご主人様の子供を産んでみせる。この決意は
誰にも邪魔などさせない。例え狂気と言われようと、決して……。
>>110-111 なんか名作の後で気がひけますけど、まあ軽いおやつということでお目こぼしして下さい。
>>108 朱鷺乃さん新作がっっっっ?!
待っていた甲斐がありました。
心よりGJ!!
>>108 お久しぶり〜。
やはり気まぐれ猫の爪牙はまだ失われてはいなかったのか、朱鷺乃たん。
>一心不乱に。それこそ、彼が無造作に掴んだ箇所こそが、拘束具を外す箇所だとすら気付かずに。
朱鷺乃の最後の精神的抵抗が崩れて、一気に屈服&淫乱化するのかと思っちゃったい(バカ
>>112 そうか、そういう方向も大ありだな。
クールな優等生の仮面とのギャップが激しすぎる牝奴隷香里ハァハァ
つうか紫苑、おまえ実は絶対元気だろw
>>108 久々にキタ━(゚∀゚)━!!
なんか今回の話の展開から、いろいろ苦労の跡がにじみ出るようなそうでないようなきがしますた
なんにしろGJ!
>>112 なんか栞が悪夢ちっくなことより香の逝っちゃってる具合のほうが恐い…(((゚д゚;)))
今後もガンガレ!
116 :
元380:05/01/14 03:42:28 ID:Nhqx2mLk
高槻を反転させようかどうか…
>>116 両方付いてる方向性で
とか思ったけどみさくら語でしゃべってる姿思い浮かんだのでやっぱやめてかださい
俺がこの反転香里だったら、迷わずお嫁さんを選択したいところだ。
このスレで高槻の話題が出るとき、必ず性別をどっちにするかで盛り上がるなw
ふと思った事だが・・・
('A`) <陽子です・・・
('A`) <描く人によって髪型が変わるとです・・・
なぜか岡崎朋美に萌えて萌えて仕方無い今日この頃
Yahoo! JAPANのトピックスにて「岡崎朋美、日本新でW杯優勝」
最近朋美が可愛すぎる今日この頃・・・。
春原陽平と岡崎朋美とのカップリングが最高!!
春原×朋美万歳!!
春原も良いが、杏♂×朋美や智代♂×朋美も良いと思う今日この頃
>>124 マジだ…ワロタ。
ところで朋美と春原がエチする場合、どっちがリードする側なんだろう?
「こういうのは男がリードするもんでしょバカ」とらしくなく顔赤らめる朋美とか。
岡崎と陽子の場合は、岡崎が陽子押し倒す光景しか思い浮かばないが。
>>127 勢いで岡崎を押し倒したものの、どうしていいかわからずあたふたしてるところを逆襲に転じられ、結局押し倒される陽子タン
というのはどうかね?
>>122 勢いで描いたものが貼られちゃってますね。
ひねくれ一途な朋美が大好きです、はい。
>>127 朋美と春原がエチするなら俺は朋美が攻めの方が面白そうだ。
逆でもいいが、なんとなく朋美が攻めな気がする。
朋美×朋也
>>132 「傷つけあうような」という表現がぴったりきそうだ。
>>132 それってある意味究極の一人エチかもしれんw
朋美がむやみやたらと引っ張っていくのかな、やっぱ。
時紀×朱鷺乃なんかは、もの凄く惰性かつ爛れた日々を送りそうだ。
>>129 また是非描いてくだされwすげー好みの絵でした。
>>132 陽平×陽子だったら…想像つかねーな…
>>134 その2人だけでは百年たっても話が進まない気がする。
「だりぃな…」
「だるいわね…」
「あっちいけよ」
「やーよ、めんどくさい…あんたがあっちいきなさいよ」
「だりぃんだよ」
「だるいわね」
と延々と繰り返しそうだ
ここ的には外科的手段による性転換はNG?
ヒロインが嫉妬してちょん切っちゃうとか、性同一性障害だったとか。
>>138 雅史ちゃんが「革命の日」な事になる話(未完結)とか、
岡崎が春原のためにモロッコ行ってきたネタ(「四番目の選択肢」シリーズの大元)とかあるから、
その手のも無問題な感じ。
>>129 あの絵、絶対春原の手に朋美の乳が当たってる気がするんですけどねぇっ!?
感触を楽しむ余裕もないのか春原
可哀想な春原・・・。
せめて朋美が春原の彼女なら・・・・・。
てか、むしろなれよ朋美。
朋美は絶対春原からかってそうだ
142 :
名無しさんだよもん:05/01/19 00:14:48 ID:E5rw6ly9
東鳩2やって何がびびったって、向坂環。「うぉっ、木田朱鷺乃!?」
成る程、環を自堕落にしてやる気なさせたら朱鷺乃になる、と…
>>143-144 どうせPCに移植されるからそれまで待とうと思ってたのに、
そんな事書くからTH2欲しくなったじゃないかヽ(`Д´)ノ
>>145 姿形が似てるだけで、中身はお陽さまパワー100万馬力の超パワフル姉御だが
つまり具体的に言うと、
木田朱鷺乃=アトム
向坂環=ドラえもん
って事でよろしいか?
木田朱鷺乃=ハカイダー
>向坂環=ドラえもん
は同意
To Heart2SSは1/28まで待った方がいいのカナ。カナ。
>>150 1月28日に何かあるの?
しかし、アレだ、タマ姉シナリオを性別反転させると
どう考えても犯罪チックに…
男性不信(まあ、100歩譲って苦手、免疫が無い)の子に付きまとう6年振り位にあった幼馴染
しかも、だきつく、迫る等の完全セクハラ行為で……
……おんなじ事でも女の子がするのと男の子がするのでここまで違うとは
>>151 発売から一ヶ月は待った方がいいのかな、と
【雪色シスターズ】
「お姉ちゃん始まったわよ」
「くー、ゆうるさいんだおー。始まった始まったって彼氏いない歴17年のゆうは、始ま
ったからって心配する必要もないんだから、見え張って騒ぐことなんかないんだおー」
「お姉ちゃん、なんの話しをしてるのよ。そうじゃなくて雪色シスターズが始まったって
言ってるのよー。どっちにしても起きないとまた会社に遅刻するわよ」
「わかったおー、わたしいちごジャムなら風呂桶3杯はいけるおー」
「風呂桶って……気持ち悪くなってきた。もう、知らないよ」
ああ初めましてわたし相沢ゆう、お姉ちゃんの寝惚けのせいで出だしがいきなり漫才に
なっちゃったけど、本当はとっても可愛い現役女子高生で、この物語のヒロインでーす。
「違うおー、ヒロインはこのセクシー美人OL名雪ちゃんだおー」
なにが美人OLだか、この遅刻回数で首にならないのが会社の七不思議よね。
えっととりあえず学校です。ちなみにお姉ちゃんが遅刻したかどうかは知りません。
「ゆう、なに独り言言ってるのよ」
「あっ潤」
この頭のてっぺんでアンテナが揺れてる子は親友の北川潤、なんかお盛んで彼氏と凄い
エッチをしちゃってるの。でもね、内緒だけどさよなら胸なんだ。
「そうそう、いつもながらゆうちゃんは独り言多いよね」
「もう、萌子まで」
この子も親友の斉藤萌子、普段はあまり目立たないけどお金持ちの一人娘で、ヤオイ本
とコスプレに命かけてるの。
「「また独り言だよ(ね)」」
「うるさーい、モノローグに突っ込むなって」
なんてやってるうちにホームルームの時間、担任のいつも颯爽としていて恰好良い水瀬
先生(名前は秋人、28歳独身)が教室に入ってきた。
結構謎多き存在でもあるけど、そこがまた素敵って言うんで、全校生徒のあこがれの的
なわけね。あっ、ここは女子校だから誤解のないように。
「今日は転校生を紹介します」
先生に促されて入ってきたのは凄い美人でスタイル抜群の上お嬢様っぽい人、眼鏡が似
合っていてそれがまた知的で恰好良いのよね。
「初めまして、久瀬螢子です。今日からよろしくお願いします」
凄いね立ち居振る舞いがこれまた優雅だって、なんだか完璧人間さん?
さて久瀬さんの席はわたしの隣なんだよね。
「よろしくお願いしますね」
近くで見るとますます綺麗、同性なのにドキドキしちゃうわね。
「ゆうちゃん、とうとうそっちの世界に。男同士なら萌えるのに」
「わたしは女同士も結構なかなか」
「もう、二人ともうるさーい!」
久瀬さんはこんな騒ぎもクールに微笑んで見てるだけ、人種が違うよ。
こんな風に最初は近寄りがたいとか思ったけど、実は久瀬さんには意外な弱点があって、
それをきっかけに仲良くなれたんだ。その弱点は久瀬さんの名誉のために内緒ね。
えっ別に久瀬さんに脅かされたとかそんなことはないわよ。久瀬さんは性格もいいから。
それにしても転校早々に生徒会役員になっちゃうって凄いよね。
まあそんなある日のこと、登校の時に下駄箱になにか挟まっているわけ。
こ、これは、ラブレター……。なーんて、きっと久瀬さん宛が間違って入ってたに決ま
ってるわね。違うわたし宛だ。これは、きっと女の子からの……まったくさあこれだから
女子校って嫌なんだよね。
違ってたー、美坂紫苑君だって、男の子だよ。彼氏いない歴17年のわたしにもついに
春が、ラーラララララ♪
「良かったねゆう」
「良かったねゆうちゃん」
「うん、二人ともありがとう、って見てたの」
うー、二人ともいつの間に背後をとったの?本当に油断がならないよ。
「でもさあゆう、もしかしてお相手は女の子じゃないの?」
「あっ、そうかも」
「だって紫苑って名前だよ」
二人ともなにを言うかな。男の子に決まってるわよ。
「紫苑ってさあ、女の子の名前でも有るんじゃない」
「うっ」
なんかそんな風に言われると心配になってきたよ。女の子が来たら嫌だなあ。
でもまあ、気を取り直して指定された公園にやって来ましたよ。ここのベンチで待って
いればいんだよね。
「良かった来てくれたんですねゆうさん。ぼくが紫苑です。美しい坂に紫苑と書いて美坂
紫苑です」
うわー、なにこの子、わたしより全然可愛いよ。色白でお肌もすべすべの超絶美少年。
あれーっ、でもこの子どこかで見たことがあるような気が……。
アー思い出した。前にばからしい出来事で雪に埋めちゃった子だ。ヒエーどうしよう。
でも心配なかった、なぜか紫苑君はあのパフォーマンスが気に入ってわたしに一目惚れ
らしい。ちょっと趣味が変だと思うけど、まっこの際良いか。
今日からわたしも彼氏がいるんだ、ワーイ!
「そんなこと言う人大好きです」
久瀬螢子です、とりあえず今は生徒会の仕事がおもしろくって、彼氏なんか欲しくない
のですが、でもそれはそれとして、友人に男が出来て浮かれているのはちょっとばかり、
かなり、相当に、癪です。
しかし美人に生まれてしまった以上、自分のイメージを守るためにそんなことは口が裂
けても言えません。
でも本音は、馬鹿野郎ー!男が出来たからって浮かれてるんじゃない。……あらっ、失
礼しましたわ、オホホホ。
「久瀬さんなんか今日の笑顔は怖いよ」
一方こっちはお姉ちゃんの会社の昼休みの風景ね。
まずは仲良く御弁当を広げているカップルが。
「あははー舞人、あーんしてください」
「みまみま、佐祐理の料理はいつも最高」
「あははー、そんなに誉められると恥ずかしいです」
このラブラブバカップルは、お姉ちゃんの会社の同僚の大食いの川澄舞人さんと、その
恋人の料理が上手で胸が大きい倉田佐祐理さん。
「きー、こんな酷なことはないでしょう。倉田さんなんてちょっと胸が大きいだけじゃな
いですか。足の綺麗さならわたしの方が断然上です」
「あぅー、我が社の生き字引のお局様がなに言いってんの、川澄先輩に相応しいのはこの
可愛らしいレディの真琴なのよー」
「ふっ、真琴、名雪さんじゃあるまいし、寝言は寝てから言うものですよ」
「あー、また真琴を馬鹿にしてー。ぜーったいに許さないんだからー!」
なんだか不毛な争いをしているこの二人は、やっぱりお姉ちゃんの同僚の胸が小さい(失
礼ですね足が綺麗なと言って下さい)天野美汐さん。それから格闘漫画と悪戯が大好きな
沢渡真琴さん。二人とも川澄さんに横恋慕してるみたい。
でも二人がどれだけ騒いでも、肝心な川澄さん倉田さんは全然気にもかけずにラブラブ
時空を形成しちゃっているのがなさけないところね。
さてそんな騒ぎを横目にお姉ちゃんはと言うと……。
「うにゅう、あゆちゃんのこの小さな胸がたまらないんだおー」
「うぐぅ、名雪さん胸を揉むのを止めてよー」
お姉ちゃんたらまた寝惚けてる、それにしても寝惚けると女の子の胸を触るってのは厄
介な癖よね。男だったらセクハラで大変だよ。それでお姉ちゃんの被害者の真面目な新入
社員の月宮あゆさん。なぜか中学生にしか見えなかったりするんだけど。
「うぐぅ、姉妹そろって酷いよ。ぼくゆうちゃんより年上」
ねえどうして、ナレーションに突っ込めるの?
「くー、あゆちゃん独り言は止めるんだおー。この手頃感がたまらないおー」
駄目だこりゃ。
パカーン!
あっスリッパがお姉ちゃんの頭を直撃。うーんスイカみたいにいい音だね。
「痛いよ、こんな酷いことをするのは誰なんだよ」
「うーむ今日もいい音だ。やっぱり中身がすかすかだからだな」
お姉ちゃんに軽口を叩いているのはちょっと天パー気味の髪のクールな美青年。
「薫、すかすかってどういう意味なんだよ」
あっさすがに天然のお姉ちゃんも怒ってるみたい。
「ふっ、言葉どおりだね」
「酷いよ極悪だよ」
最後に控えしこの人はお姉ちゃんの同僚にして恋人の美坂薫さん。通称リンちゃん。昔
のあだ名がカオリンでそれの省略らしいんだけど、どういう略しかたかよくわかんない。
まあこれも一種の愛情表現みたい。
「まあ馬鹿な子ほど可愛いってやつだな」
ほらね。
「うー、なんか納得いかないよ」
とまあこんな調子で今日はお終い。
「こんな終わりかた納得いかないよー!」
すまん、よくわからん('A`)
『親しき仲にも性戯あり』
へへへ明日からゆうがこの家で同居、もうすごい楽しみで11時だというのにまだ目が
覚めているよ。こんなこと5年ぶりくらいかな。
同居と言うことならゆうを手に入れるチャンスは大きいよね。いざとなったら押し倒し
てしまえばいいし。やってしまえばこっちのもの、自慢の肉棒でゆうをひーひー言わせて
虜にしてやるんだよ。ネットで得た知識だとぼくの逸物は相当大きいみたいだしね、仮性
包茎だけど。
うー、そうやって想像してたらますます興奮してきて目がさえちゃって、絶対に眠れそ
うにないんだよ。
「雪男まだ起きてる?ちょっと話があるんだけど良いかしら」
「なあに母さん、別にかまわないよ」
ちょっと邪魔された気もするけど、まあこれで気が紛れるから良いか。我ながらちょっ
と興奮しすぎだったし。
「じゃあ入るわね」
「それで母さん話ってなに?」
それにしても今更だけど母さんって若いし綺麗だよな、絶対に20代にしか見えないよ。
おまけにピンクのネグリジェが悩ましいよ。しかも凄いミニで太股が、太股がたまらん。
胸元も大胆に空いてるし生唾ごっくん、って待てよ母さんこんなの持ってたっけ?
これで夜中に二人っきりで寝室にいるんだから、いくら母子でもへんな気分になるよ。
「どうしたの、そんなに母さんをジロジロ見たりして?」
「な、何でもないよ。それより早く話を初めてよ眠いんだから」
本当は全然眠くないけど、こりゃやばいよ。ぼくだって年頃の男だよ、やりたい盛だよ。
早く話を済ませて出ていってくれないと自分に自信が持てないよ。
「じゃあ単刀直入に。雪男、あなたゆうさんのことが好きなんでしょう。それで同居を機
会に力尽くでもものにしちゃおうと思っているわね」
「か、母さん、な、なにを言ってるんだよ」
図星だけど、いくらなんでもいきなり直球過ぎるよ。
「誤魔化しても駄目よ。あなたの態度でバレバレよ」
うー、そんなに態度に出てたかな?何とか誤魔化さないと。
「でも駄目よ、ゆうちゃんとだけは許しません」
えっ、反撃するより前に痛恨の一撃が来たよ。母さん反対なの?
「何でだよ?別に良いじゃない」
「何と言われても駄目、あなたはゆうさんとは結婚できないの」
どういうこと?それはともかく母さんあまり近づくと、ふくよかな胸が当たって気持ち
いいんだけど。ってわー、それどころじゃないよ。
「母さんおかしいよ、ぼくとゆうは従兄妹同士だよ、四親等だから法的には問題ないはず
だよ」
「ええただの従兄妹ならね」
なに母さん、やけに意味ありげな表情だよ。
「それどういう意味?」
「確かに戸籍上はあなたとゆうさんはただの従兄妹ね」
うー、また意味深な言い方だよ。もう焦らさないでちゃんと教えて欲しいんだよ。
「実はね、あなたはゆうさんの叔父で甥でもあるの」
「なにそれ?全然意味が分からないよ」
「実は今まで隠していたあなたのお父さんに関係があるの」
なんだかますます謎めいてるよ。
「それでお父さんとゆうがどう関係するの?」
「死んだ水瀬のおじいちゃんのことは知ってるわね」
「うん、確かぼくが生まれて直ぐに亡くなったんだよね。でもそれがどうしたの?」
「実はね……水瀬のおじいちゃんがあなたの父親なの」
「そ、それって、えっとー、もしかしてぼくは母さんの弟でもあるってこと?」
どしぇー、びっくりだよ。
「ええ、だからあなたはゆうさんの叔父にもなるわけね」
衝撃の告白に納得は出来ないけど、とりあえず意味は分かったよ。でも、まだ分からな
いことがあるよ。
「そ、それはわかったんだけど、ぼくがゆうの甥ってのはどういうこと?」
「うーん、それはね、わたしの出生自体に秘密が有るのよ」
「秘密って?」
なんだかますます怪しげだよ。それに母さんどんどん寄りかかってきてるんだけど。
「実はね、わたしの母親は姉さん、つまりゆうさんのお母さんなの。父親は戸籍どおり水
瀬のおじいさんだけど」
えー!なんかすごく混乱してきたよ。頭の中がわやくちゃだよ。
「えーとそれってつまり、おじいちゃんが娘である相沢の叔母さんに産ませた子がお母さ
んで、さらにその娘でも孫でもあるお母さんに産ませた子供がぼく?じゃあぼくはおじい
ちゃんの子供で孫でひ孫?」
「はいよく出来ました。だからおじいちゃんから見て孫になるゆうさんは、あなたの叔母
で姪で従姉妹なのよ」
確かに理屈はそうかもしれないけど、もう滅茶苦茶だよ。そんなとんでもなく非常識な
話が本当にあるの?
あれっ、でもだとするとお母さんって何歳?
「お母さん、相沢の伯母さんって40くらいだよね。ぼくはこの間17になったところだし、
おばあちゃんがその年ならお母さんって何歳なの?」
「雪男、姉さんはまだ39よ、面と向かって40なんて言ったらお仕置きされちゃいます
よ。まあそれはさておき、わたしは28よ。つまりね、姉さんもわたしも11歳で子供を
産んだわけね」
「もしかしておじちゃん、いや父さんというかひいじいちゃんと言うか、まあとにかくお
じいちゃんってロリコン?」
「ロリコンって言うか、おばあちゃんが病気で回復不能になったときに、おばあちゃんそっく
りになってきていた姉さんについね」
お母さんは肩をすくめながらそんなことを言うんだけど。
「ついって……」
「まあ最初はそうだったんだけど、そのうちに本気で若い子が良くなったみたいで、で今
度はわたしを」
「おじちゃんってつくづく外道だね」
「まあ外道って言えばそうよね。それで次はわたしの娘を楽しみにしてたんだけど、生ま
れたのはあなたで、おまけにわたしはその後不妊になってしまったの。それで楽しみが亡
くなったおじいちゃんは傷心のあまり死んでしまったわけなの」
「もう、本気で外道だね。ぼくが女に生まれなくて良かったよ。そんな外道の子供を、し
かも近親相姦で産むなんてまっぴらだからね」
「そうでしょう、だからゆうさんを巻き込んでは駄目なの」
えーと確かにお母さんの言葉どおりだとゆうと子供を作るのってあんまりよくなさそう
だけど……でも、そんなに簡単にゆうを諦められないよ。
「いきなりそんなことを言われても納得できないよ」
「駄目です、これだけは譲れません」
そう言われても、男はそれを我慢できない、ってやつだよ。現に今だってビンビンだし。
って今は母さんに起ってるのかな?
「諦めなさい、代わりにわたしがしてあげるから」
「でも、それこそ背徳だよ」
そうやってしなだれかかってこられると理性が……。
「大丈夫よ、もう子供は出来ないんだから問題ないわ」
「そうなのかなー?」
うーでもお母さんの体魅力的だしな。どうせぼくにはおじいちゃんの鬼畜の血が流れて
るんだし、今更躊躇うこともないような。
「だから、雪男しましょうよ。ほら、この体を全部好きにして良いのよ」
そんなことを言われたらもう辛抱たまらんですよ。
「ほうら、ここもここも」
母さんはぼくの右手をとって胸に押し当てる。やわらけー。
「もう、遠慮深い子ね」
ここまでされてそれでやらなきゃ男じゃない。据え膳食わぬは男の恥とも言うし。
「えーい男は度胸だ。母さん頂きまーす」
「はーい、いらっしゃい」
昨晩張りきすぎて明け方まで起きていたから、目を覚ましたらもう2時半。だー、ゆう
はとっくに駅に着いてるよ。
「大変だよー!ゆうが凍死しちゃうよー!」
もう大慌てで服だけ着替えて飛び出したんだけど、大遅刻だよー!ゆうきっと怒ってる
だろうな。
「あらあら、しょうがないわね雪男は」
雪男が飛び出していった後、にっこり微笑む秋子さん。
「うふっ、雪男には不妊だって嘘付いて御免なさいね。さあこの子は男のかしら、女の子
かしら?あらあらわたしとしたことがちょっと気が早すぎますね。どのみち小娘ごときに
可愛い息子を渡す気などもうとうありませんが」
あのー、それって……。
「あら、見てたんですか?そうそうとっておきのジャムがあったんですが」
し、失礼しまーす。
危なかったなあ。さて一方雪男を待ち続けているゆうはと言うと。
「雪男遅い、こんなに冷えたらお腹の子に触るじゃない。だいたい父さんも無責任よね。
実の娘を孕ませといて自分は海外転勤に逃げるんだから」
さすがに誰にも聞こえないような小声とはいえ、かなり危ない発言が。
「とにかく誰かお人好しの男を捕まえて、父親になって貰わないと。さーてここには誰が
いるのかしらねー?」
血筋のせいか黒いぞゆう。
さあ犠牲者は食逃げが趣味の眠れる森の生霊少年か?
アイスマニアの薄幸死にかけ少年か?
肉まん好きの天の邪鬼狐か?
はたまた、孤独な超能力牛丼マンか?
「うぐぅ、ぼくのこと忘れてください」
「そんなこと言う人嫌いです」
「あぅー、あんただけは絶対に許さないぞー!」
「……巻き込みたくない……」
「いいんですよわたしは。愛する人の子供なら広い心で、ゆうさん」
この自己陶酔してる妄想のきつそうな少年は誰?
>>162-167 えっとあのシーンは上手くかけないので省略。
もし仮に万が一書きたい人がいたらどうぞご自由に。
反転東鳩2はいつから解禁OK?
ネタバレなけりゃいいんじゃないの
貴子「タ、タマ兄、当たってますが…」
タマ兄「当ててるのさ」
なんか違う
「ん〜」
目覚めは上々。僕はいつものようにコーヒーを入れる。
既に時刻は昼過ぎを回っていたが、今日は休日。何の問題もない。
カーテンを開け、外を見てみると澄み切った青い空が目に飛び込んできた。
昼の穏やかな一時。どうせすぐ岡崎がやってきてドタバタが始まるの
だろうから、今はこの時間を楽しもう。
コップを手に取り、コーヒーを飲みながらラジカセの再生ボタンを押す。
BGMはこれまたいつものお気に入りのヒップホップ。
昔、岡崎に一度消されたが、再び不死鳥のごとく蘇ったマイベストだ。
「いやぁ、優雅だねぇ…」
ずずぅーっ。
『…HEY!YO!ワタシ岡崎!陽平のLOVER!オマエはっ』
『えーっと、オマエは…あっ、そういえばこの前貸した100円、ちゃんと今度返しなさいよっ!』
『……何してたんだっけ?あ、そうだ、オマエは…んーと、便座カバー!
………恋人でもいいけど』
『いまいちだわ』
「ぶうーーーーーーーっ!!」
「…歴史は繰り返すってわけね」
「消したのあんたですよねえっ!!」
後始末をしていたときにやってきた、自称LOVERの岡崎は
訳がわからないといった表情でコーヒーを啜る。
「私知らない」
「ワタシ岡崎って自己紹介してたじゃないかっ!」
「まあ、そんなことはいいとして」
「スルーですかっ!?」
相変わらずの唯我独尊状態。まぁ、いつものことだけど…
「…それで?僕の優雅な一時をぶち壊しにした岡崎さんは何の御用で?」
「ちょっと、何すねてんの。あっ、私が『オマエは…便座カバー!』なんて言ったから怒ってるんでしょ?
ちゃんと、恋人でもいいわよvって付け足したじゃない〜」
岡崎はそう言うと、ウフフと笑ってゴクゴクとコーヒーを飲み干す。
「やっぱお前じゃんっ!」
「もうっ、しつこい男は嫌われるわよっ」
…何を言っても無駄なようだ。ため息をつきつつ彼女の方を見ると
「あれっ、その紙袋は?」
「ん?んふふ〜」
目に付いた袋のことを聞き出すと、返ってくる猫系の笑い顔。
何かイヤな予感がする…
「あんたってさ、黙ってさえいれば結構イイ線イってると思うのよ」
「えっ、そ、そうかなー?まー、自分でいうのもなんだけど結構僕ってもてる?って感じ?」
いつもは罵倒とケナシのコンボが得意の岡崎からのオホメの言葉に思わず僕は笑みを浮かべてしまう。
私のヨイショに調子にのる陽平。あーあ、しまりのない顔しちゃって。
くく、まあ都合がいいからこのままにさせておこう。
「うんうん。だから、ちょっと服装に気を使えばもっとよくなると思うのよ」
「いやぁー、照れるなぁー」
「そ・こ・で、私から愛するマイハニーの陽平にプレゼントを持ってきましたーっ!」
「ええっ、マジ!?何かくれるの?」
プレゼントという言葉に反応し、再び喜ぶ陽平。ああ……たまらない。
「うん、私が似合うと思った服を一着チョイスして持ってきたわ。ついでに化粧品もね」
「…化粧品?」
ピタリと小躍りをやめ、こちらを向く陽平。
「やあねー、今はもう男も化粧するご時勢よ?ちゃんと私が責任もってメイクしてあげるわよ」
「そ、そうかな?それじゃ、ちょっと頼もうかな」
すかさずフォローを入れると、あっさりと納得をする彼。かかった!?
「んじゃ、私が持ってきた服を着て、私にメイクさせてくれるのよね?」
「えっ?う、うん、まあいいけど」
にたぁ〜
「さて、それじゃぁ、お着替えしましょうねぇ〜」
言うと同時に袋を持って陽平に詰め寄る。
「えっ?えっ?」
「ふふふ、思ってた通り!すごくイイわ〜〜」
うっとりとして陽平を見つめる。
「………」
「やっぱり陽平には似合うと思ったの!……ステキよ」
気分は上々、褒めちぎりモードの私とは対照的に、何かに耐えるように下を向き、
ブルブルと体を震わす陽平。
「……これって、これって…女装ですよねえーーーーーーっ!!!!」
そう叫ぶと、女物の学生服を着てカツラをかぶり、ばっちりメイクをした陽平が
顔を真っ赤にして私に詰め寄ってきた。
「前々からずいぶん女顔だと思ってたけど…ここまでハマルとはね。
かわいいわよっ、陽子ちゃんっv」
「僕をかっこよくしてくれるんじゃなかったのかよっっ!!」
「ん〜?一言もそんなこと言った覚えはないわよぉ〜?」
そこまで言うと我慢できずに笑みが浮かぶ。
…今きっと私、猫科の笑みを浮かべているんだろうなぁ。
「くそっ!とにかくもう脱ぐからなっ!」
「そうね、それじゃ脱ぎ脱ぎしましょうか〜?」
「……いやにあっさり納得するんだね」
不審がる陽平に、すかさずワキワキと手を動かしつつ、じりじりと近づく。
「さすがにもう我慢できなかったのよねー。というわけで」
「………えっ?」
「いただきマーーースv」
ひいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーっ……
ひさびさに書いてみました。次は東鳩2を…
しかし、東鳩2って反転するとキケンな香りがするキャラがいくつかでてきますね。
∩( ・ω・)∩るー
「浩美これからちょっと良いですか」
「なに里村、なにか用?」
「ちょっとこれからぼくに付き合ってもらえませんか」
ある冬の日のこと、放課後帰宅しようとしたわたしこと折原浩美は、同じクラスの里村
明石に呼び止められた。で里村に誘われるままにやって来たのは近くの公園のベンチ。
別に今日は暇だからいいけど、これからなにがあるわけ?
「はい、これ」
「うん、なにこれ?」
「良いから開けてみてください」
里村が差し出してきたのはリボンでラッピングされた四角い箱、丁度チョコレートとか
入ってそうなやつだね。
と思ったら、中身はやっぱりチョコだよ。それも手作りのハート形。里村って男のくせ
に超甘党でお菓子づくりが得意だもんな。
「さあ浩美、全部食べてくださいね」
「今すぐ全部?」
「はいもちろん」
うーん里村のお菓子って、ほとんど例外なく甘い物好きのわたしでもちょっと引くくら
い甘いんだよね。でもこいつ物静かだけど押しが強いからなあ。
仕方なく恐る恐る口に入れると……やっぱり甘ーい!
「ところで浩美、今日がなんの日か知ってますか?」
「えっ今日、はてなんの日だったかな?節分はとっくに済んだし、他に2月の行事と言っ
たら……」
駄目だ、あまりの甘さに思考が乱されて考えがまとまらない。全然分からない。
「はー本当にしょうがない人ですねえ。チョコを食べていても分からないんですか」
「チョコ、チョコねえ」
「良いですか、今日はヴァレンタインです。どうせあなたのことだから忘れていると思っ
てわたしが作ってきたんです」
ヴァレンタイン、本気で思いつかなかったな。あー、里村そんなあきれ果てたような、
異星人を見るような目で見るな。
「けど、里村もまめだなあ。第一こういうのって女の方がするもんじゃないの?」
「良いですか浩美、女性が愛する男性にチョコを送るというのは日本だけの習慣です。本
来は男の方が送ってもかまわないんですよ」
「へー、そう言うもんなの」
里村ってほんと何でも知ってるよな。
「ところで浩美、あなたもお世話になっている人に義理チョコくらいは上げた方が良いん
じゃないですか」
「うっそう言われれば、確かに長森や岬先輩、峰男くらいにはあげるべきかも。柚木や七
瀬はともかくな。って待てよ、里村お前はいらないのか?」
「ええ、そのかわり……」
なんだよその意味深な沈黙は……。
「そのかわり?」
「ホワイトデーにはパタポ屋で三倍返ししてくれないと、嫌です」
「だー、結局そう言うオチかい」
普通にチョコやった方が良かった。忘れん坊な自分の馬鹿。さよなら来月の小遣ちゃん。
ちょっち早いけど思いつたので。
いやそれだけのネタです。傑作のあとではずいです。
179 :
名無しさんだよもん:05/01/22 15:37:34 ID:K3wQWJt4
東鳩2の委員ちょって反転スレのゆきに通じるものがあるような
>>172-174 女装させた上で襲うなんて、またえらく通好みなシュミしてるな朋美たんw
腐女子っつーよりは両刀な人ですか?
>>176-177 ほのぼのとワロタ。
この浩美はバレンタインでは渡すより貰う方が多かったりして。
>>175 危険な人
環・・・絶対的セクハラ代魔王
某三人組み…ホタルでもするつもりですか?
るーこ…黄色い救急車いき
姫姉妹…や ら な い か
とりあえずコレ位か…そこまで多くは無いと思った。
某三人組みは女のままでいいんじゃない?
原作では環の前のガッコは一応特例で男子も大丈夫らしいし。
アレって大学からじゃなかったっけ
[ヴァレンタイン続き]
里村と別れた後、里村の忠告どおりに大急ぎで義理チョコを準備。と言っても市販のチ
ョコにメッセージカードを挟んだだけどけどな。言っておくけどわたしも手作りは出来るわけ、
ただ今日は時間が……。
「はいはい、そう言うことにしておきましょう」
里村、頼むからほっといて。
さーて気を取り直してとっとと配ってくるとするか。まずは一番手は長森だな。
「ほれ長森、これやるよ」
「ありがとう、浩美にしては気が利いてるね」
浩美にしてはって、長森、一言多い。
「ねえ浩美、まあチョコに『義理』って大きな字で書いてあるまでは良いけどさ、『三倍
返しよろしく』はどうかと思うよ」
「うんそうか」
「もう良いよ、結局浩美はそう言うやつだよ」
「失礼な」
まあこう言いつつも、律儀な長森はきちんと三倍返ししてくれるだろう、ぼろいかも。
えっと、次は峰男か。おーいたいた。
「おい峰男、これをやろう」
『ありがとう、嬉しい。早速開けてみるね』
しかしこいつ包みをガサゴソと開く姿が妙に愛らしいよな。
『義理って書いてある?寂しい』
そんな見捨てられた子犬みたいま目でわたしを見るな。なにか罪悪感がひしひしと……。
「いやまあそれはその……」
『冗談。明石先輩とお似合い』
「こいつー、待てー、年上をからかうなー」
こいつずいぶん人が悪くなったぞ誰に似たんだ。しかし逃げる峰男を追いかける様子、
端から見ると姉弟のじゃれ合いにでも見えるんだろうな。
さてこの次は岬先輩だな。
「先輩これ」
「くんくん、この匂いはチョコレートだね」
さすがは先輩食べ物には敏感だな。
「うん、浩美ちゃんがくれただけで80点、点字メッセージ付だから100点かな」
「先輩、その点数はなかなか寛大だね」
「70点、メッセージの内容が義理ってのは酷いよ」
「ははは、御免なさい。それと先輩、3倍返しは遠慮しとくよ」
「そんな遠慮しなくてよいんだよ」
「いや別に遠慮とかじゃなくて……とにかく良いからね」
大慌てで先輩の家から退散。ふー危ないよ、里村の超絶甘いのもらった上にあの量の3
倍って……ぞー。
さて一番重かった岬先輩のチョコが片づいて、その後深山先輩も無事すんだな。先輩は
義理の字を見て苦笑いしてたけどさ。となると後は眉男だな。
「みゅー」
「イデデデエー、眉男ー髪を引っ張るなっていつも言ってるだろう」
「みゅー、お馬さんの尻尾」
「だからー、わたしの髪はみゅーでも馬の尻尾でもない。まあ確かにポニーテールではあ
るけど」
「みゅー?」
だから可愛く小首を傾げるなって。しかしこいつと言い峰男と言い、そこらの女の子よ
りよっぽど可愛いぞ、反則じゃないのか。
「ほれ、これをやろう」
「みゅー!」
あーあ折角のラッピンググチャグチャに開けてやがるよ。まあこいつじゃしょうがない
けどな。
「みゅー????読めない」
「いいか、それはギリって読むんだ」
「ギリ?」
意味分かってないな、こいつ本当にいくつだ。
「だから日頃お世話になったお礼ってことだよ」
「お世話?それ反対」
おお、こいつも少しは成長してるな。
「プレゼント無い」
あっしゅんとなっちまった。ちょっとまずいかな。
「いや眉男落ち込むな、すばらしいことに日本には3月14日に今日のお返しをする日が
あるんだ。だからその時にかえしてくれればいいよ」
「みゅー、わかった。楽しみにして。じゃあバイバイ」
「ほいさようなら」
やれやれ、どうしてわたしがチョコ渡す相手はこう疲れるやつばっかりなんだ。
「こら折原!小さい子からプレゼントを絞りとろうなんて女の風上にも置けないやつだ」
「五月蠅い七瀬、事情も知らないくせに口を挟むな。男のくせに女装してチョコ配り歩く
やつになんか説教されたくないぞ」
「なんですってー!」
「なんだよー」
「おやおや美しいお嬢さん方が町中で喧嘩するなんて感心しないよ」
げっ柚木、これはまたややこしいやつが現れたな。
「折原君お久。美しいお嬢さんぼくは柚木詩人と申します、以後お見知り置きを」
「まあ美しいだなんて、あたしは七瀬留美と申しますわ、こちらこそよろしくお願いしま
すね」
なにが留美だよ、留美(とめよし)、お嬢様ぶるんじゃないって。
「やあハスキーボイスも素敵ですね」
そりゃあ男だもんな。
「まあいやですわ、オホホホッ」
凄い猫かぶり、もう好きにしてくれ。っとそうそう、今のうちに帰るとするか。
「ところで折原君ずいぶん探したよ、今日は僕にくれる物がるんじゃないの?」
えっ、わたしに急に話を振るなよ。逃げ損なったな。
「さて、何のことかな?」
「とぼけないでよ折原君、チョコだよチョコ、僕と君の愛の証のチョコだよ」
ちっ、ごまかせなかったか。
「ふん、貴様とわたしの間にどんな愛もない、従って当然貴様にやるチョコなど無いわ」
「つれないなあ、君と僕の仲じゃないか」
「えーい、寄るな鬱陶しい」
「冷たいなあ、そんな照れなくて良いのに」
「しつこい!誰が照れるか」
「あのー柚木さん、折原はこのとおり本当に冷たいやつなんです」
七瀬、またわたしの悪口を。
「ですから、もうこんな極悪人を相手にするのを止めて、あたしのチョコを受け取っても
らえませんか」
誰が極悪なわけ、誰が。まったくなんちゅう言い草かなー。
「おお美しいかたはやはり心根も優しいんですね。わかりました七瀬さん、僕とお付き合
いしましょう」
おいおい、男から貰おうって本気か柚木。ってそう言えばこいつ七瀬の正体知らなかっ
たけ。それかなりまずいような……。まあ良いか所詮は柚木だし、この際二人まとめて厄
介払いできるわけだし、二人の幸せの為わたしは大人しく身をひくよ。なーんちゃってプ
プププッ。
「嬉しい、柚木さん」
「ああ、七瀬さん」
ひしと抱き合う二人、真相を知らなければ感動の光景かも。どうでも良いけど。
「じゃあ二人ともさよならね」
「柚木さん」
「七瀬さん」
全然聞いてないね。
「七瀬さん、結構たくましいんですね」
そりゃまあそうだよな。男だし、元武道やってたし。
「嫌ですわ、もう」
わたし知ーらないっと。それにしてもわたしの周りって変な男ばっかり。わたしはこん
なにまともなのになぜだろう?
追伸、里村を見返すべく翌日になったが気合を入れた手作りチョコを渡した。
自分では到底食べれないほど砂糖をぶち込んだんだけど感想は。
「甘味がたりません」
負けた。
>>184-188 朝から先日の続きと言うか他の子の話。
柚木君がいつ真相に気が付くかは神のみぞ知る。
文字通り知らぬが仏な柚木・・・(w
うむ。
朝起きたらいきなり女になっていた。
「なんでだよっ!?」
とりあえず突っ込んでみたが、状況は一向に変わりなかった。
……このまま寝間着のままでいても仕方がないので着替えることにしよう。
一通りパニックになったあと、そう思いつき、のそのそと行動を始めた。
自分自身の体の変化にドキドキしつつ、ジーンズを穿き、Tシャツに着替える。
ぶかぶかなのはこの際目をつぶることにした。なぜか腰まで伸びていた髪を
洗面所にあった母さんの髪留めで纏めると、改めて自分の顔を見てみる。
「うーん」
正直劇的に変わっているというほどでもない。睫毛が伸びて唇が多少ふっくらとなり、
顔全体が丸みを帯びているくらいか。別人のように変わっているいう感じがしないので、
なんだか女装をしている気分になる。
「って、そんなことより、なぜこんなことに…」
昨日は特に何も…
「あっ!?」
急に昨日るーこと交わした会話が頭に過ぎった。
あしたを楽しみにしているがいい
え?あした?
うーに地獄というものを見せてやる
……
るー……
「ま、まさかこれが…」
大方、これはるーこの仕業なのだろう。となると、あいつを見つけるのが先決か。
顔を急いで洗うと、すぐさま家を飛び出した。
「おはようだぞ。うー」
家から出ると、お馴染みのフレーズが耳に飛び込んできた。
「おいっ、るーこっ!こんな姿にしたのお前だろっ!!って…」
目の前にはいつものるーこが現れて…あれっ?違う!?
「るー…こ?」
「るーことは誰のことだ」
そこにはるーこによく似た男の子が、るーをしながら立っていた。
「るーこじゃない!?」
「うーはあいさつをされても返さない種族なのか?るーでは皆、ちゃんと挨拶を返すぞ」
「あ、お、おはよう…」
そう言われて反射的にあいさつを返す。そいつはそれに満足すると、再びるーをしながら宣言した。
「うーはメスに対して少し消極的だ。だから、るーは”るー”の力を使ってうーの性別を変えた。
それで少しは異性の気持ちを学ぶがいい」
「なっ!?」
今なんて言った?
「や、やっぱり、るーこのせいかよっ!!!」
「うーのために、るーの貴重な力を使ってやった。ほめろ」
「誰が褒めるかっ!というかるーこも性別変わってるじゃないかよっ!」
「るー?」
首を傾げると、訳がわからないといった顔でこうのたまった。
「るーはるーこという名称ではない。るーの名前は、るーた・きれいなそら、だ。
何度も間違えるな。それにるーは元々男だぞ」
「………」
こ、こいつ、自分にもるーの力が及んでいることをわかっていないな…
「安心しろ。一日すれば元に戻る」
「も、戻れるのか…よかった」
「たぶん」
「多分かよっ!!」
慌てる俺とは対照的に、自称るーたはあっけらかんとした顔をしている。
「るーはこれからうーともの所に行かなければならない。それでは達者に暮らせ」
そこまで言うとスタスタと歩いていった。
しばらくボーゼンとそれを眺めていたが、我に返り、あわてて追いかける。
「お、おい、ちょっと待てっ!」
「あ、タカ坊ー」
「えっ?」
「思わず振り返ると、
「ゆ、雄二?」
雄二によく似た人物がこちらに走ってくるのが見えた。
「おはよう、タカ坊。どうした?そんなハトが豆鉄砲食らったような顔をしちゃって」
「雄二、お前何言って…って、俺が貴明だってわかるのか!?」
「タカ坊、さっきから雄二、雄二って、あのバカと間違えるとは…お兄ちゃん悲しいぞ」
「えっ、だってお前、雄二…」
改めて雄二の顔を見てみる……あれっ?
「雄二じゃない…」
その男は確かに似ているのだが、雄二本人ではなかった。雄二を100倍かっこよくして
背を高くすればこんな感じになるだろうか。いや、それでもなんというか
纏っているオーラが違うような…
そのとき、ふとるーこが言っていた言葉を思い出した。
”うーはメスに対して少し消極的だ。だから、るーはるーの力を使って
うーの性別を変えた。それで少しは異性の気持ちを学ぶがいい”
そういうことか!…ということはこの人は…
「タ、タマ姉?」
「タマ姉?おいおい、どこからどうみても、
タカ坊の好き好きタマお兄ちゃん、だろうが」
「タ、タマ兄!?」
「…タカ坊、本当に大丈夫か?どこかで頭でも打ったか?」
オロオロとする俺を見て、心配そうに顔を覗き込む自称タマ兄。
「あ、えーと、だ、大丈夫だから!あ、あははは…」
とりあえず笑ってごまかしておこう。
タマ姉?はそんな俺をしばらく不審そうに見ていたが、納得したのか、それ以上は追求してこなかった。
「ところで、タカ坊、まーたそんな無粋な格好してるのか。あれだけ女性は
着飾らないと駄目だって言ったのに」
「い、いや、でも…」
言われた覚えもないし。
「しょうがないなー、タカ坊は。じゃあ、いこっか」
「えっ、どこに?」
いきなり手を引っ張られて、どこかに連れて行かれそうになる。
「ちょ、ちょっとまって!どこに何をしにいくんだよっ」
「ん〜?もちろん、うちに、タカ坊を可愛くしに、だ」
「はぁっ!?ちょっ、いいって!?」
「遠慮しない。まったく、タカ坊は元が良いんだから、着飾れば
飛び切りいい女になるのに、これだから」
あきれた声を出されながら、グイグイと引っ張っていくタマ兄。
「………」
「ほら、完成」
嫌がる俺を尻目に、タマ兄は家に連れ込むと、無理矢理白いサマードレスっぽい服を着せ、
頭にでっかいリボンをつけた。この格好、どこかで見たような…
「やっぱりその格好似合うなあ。あとはメイクをすれば完璧だ」
「い、いや、もういいからっ!」
そんな俺を見るなり、タマ兄はにやぁ、っとした顔する。
「ふーん、そう?」
「う、うん、十分だって!」
「ほー〜う?」
「あ、あはは…」
「…おやぁ?」
いきなりタマ兄は横を見るなり、不思議そうな顔をする。
「んっ?」
思わず横を見るが
「あれっ?」
何もない。と、そのとき
クンッ
いきなり地面が反転したかと思うと、次の瞬間にはベッドに倒れていた。
「っ!?」
…また引っかかった。
「ふっふっふ」
不気味な声を出したかと思うと、すかさずタマ兄は俺の上に馬乗りになる。
「さて、メイクをしようか?」
「だ、だからいいってばっ!」
「ほら、女の子がそんなに暴れない」
それでも暴れる俺に業を煮やしたのか、ピタリと無表情になりこちらをジーっと見つめてきた。
「な、なにか?」
「これ以上暴れると揉むぞ?」
「な、何を!?」
タマ兄はそれには答えず、顔に向けていた視線を俺の胸にズズっと向ける。
「……ご、ごめんなさい」
「よろしい」
あれから隙を見て何とかタマ兄の所から逃げ出してきたが、身も心もすでにぼろぼろとなっていた。
「はぁ…はぁ、あ、危なかった…」
こんな姿では身が持たない。さっさとるーこを見つけ出して
元に戻してもらおう。うーともに会いに行くといっていたが、
あれからずいぶんと時間も経っているし、公園に戻っているかもしれない。
そこまで結論をだすと、公園に向かうことにした。
悪の本拠地についた俺は、さっそくるーこを探すことにしたのだが、
「お、お前はっ!?」
いきなり後ろから声がかかる。
「えっ?」
思わず声がしたほうへ振り向くと、見知らぬ男が驚愕の表情で立っていた。
「何で休日にこんなところで…いや、その格好…」
「はぁ?」
いきなり現れて訳のわからないことを言い出すそいつに思わず聞き返す。
「あんた誰?」
「そ、そんな格好をしても俺はだまされないぞっ!」
「だ、だます!?」
さっぱり訳がわからない。
「お前がどんなに狡猾で卑怯な女か俺はよく知って…」
そこまで言うと、俺のつま先から頭のてっぺんまでマジマジと眺め、
急に顔を赤くして顔を俯かせた。
「も、もしもし?」
下を向いたまま動かなくなったそいつに話しかけると、
急に顔を上げ、ビシッ!っと指をこちらに突き出し
「こ、これで勝ったと思うなよーーーーーっ!」
いきなり走り去っていった。
「な、なんなんだ、一体…」
呆然としている俺に、さらに話しかけられる声。
「あれっ、河野さん、また遊馬と言い争いですか?」
「…あんたも誰よ……」
とにかくるーこを探さなければ。
あれからるーこの名前を呼びながら公園を探し回ったが、一向に成果は出ない。
「あいつどこにいったんだよ…」
いい加減クタクタになりベンチに座り込んだとき、誰かに呼びかける声がふと聞こえてきた。
「おーい、たかこー」
聞き覚えのある声に思えたが、別人を探しているようだ。
そちらを向くのも億劫だったので、知り合いではないという結論を出し、ほうっておくことにする。
「貴子だろ?そんな格好して何やって…」
いきなり近くで声が聞こえるので、顔を上げてみると
「あれ、雄二じゃないか」
目の前で雄二が固まって突っ立っていた。…こいつは性別が変わらなかったようだな。
もし変わっていたなら、タマ姉をかなりグレードダウンさせるとそんな感じになりそうだ。
思わずクスっと笑うと、それを見た雄二が顔を真っ赤にさせながら、やっと再起動し始める。
「お、おま…その格好、も、もしかして…」
「んっ?」
訳のわからないことを言い出す雄二に、首を傾げると、奴はいきなり俺の両肩を掴み、こうのたまった。
「そうかっ!あの日会った女の子ってお前だったのか!そうか…そうだったのかっ!!」
「何を言ってるんだ、雄二?」
と、そこまで言ったとき、幼い日のある出来事が頭に過ぎる。
かなり昔、タマ姉に女装されたときに雄二と一度会ったことがあった。
そのときはばれないようにと声を出さず、終始俯いていたので、気付いてはいないとは思ってたが
この雄二の様子を見ると…どうやらばれたか。なんとなくいやな予感がするので、早々と話を打ち切り
失敬することにしよう。
「あー、俺ちょっと用事が…」
「好きだっ!!」
…こいつ今なんて言った?
………
「な、ななななな何言ってるんだよっ!!」
なぜかわからないがこの格好がこいつのナンパ魂に火をつけてしまったようだ。
……やばい、やばいぞっ!
「いつもは髪を後ろに束ねて化粧っけもないからわからなかったが…そうか、あれはお前だったのか!
聞いてくれ、貴子!俺は昔、今と同じ格好をしたお前とここで出会って…ずっと気になっていたんだ!
俺の初恋の人なんだよっ、お前は!お前なら気心もしれているし、そ、その格好なら俺も…
……好きだ!好きです!だから付き合ってくれっ!!!」
一気にそこまでしゃべると、鬼気迫った顔をさらに近づけてきた。
「な、なあ…キス、してもいいか?」
「っ!!!!」
目をつぶり唇を突き出してきた雄二を突き飛ばすと、慌てて逆方向へと駆け出した。
「じょ、冗談じゃないっ!!」
「待ってくれ!タマ兄よりも、このはよりも大事にするからっ!」
「ひぃぃぃぃぃーーーーっ!」
逃げた俺をすかさず追いかけてくる雄二。捕まったら絶対やばいっ!
「くそぉー、るーこめぇっ!!」
すると横から聞こえてくる見知らぬ声。
「あれ、たかちゃん何してるの?」
しかし、雄二に追われている俺はそれに答える暇はない。
「ちょ、ちょっとー、ミステリ研会長の海里くんをシカトってどういうわけさっ」
知るかっつうの!
逃げても逃げてもついてくる足音。というか…なんか増えてないか!?
思わず後ろを振り向くと
「げっ!」
「タカちゃーん、どこにいくのー?」
「貴子、待てったら!」
「たかちゃん、特ダネを独り占めしようたってそうはいかないんだぞぉーっ」
…追っ手が増えてるよ!恐ろしい形相の雄二の後に、ちっこい少年とカメラを持った男がついている。
しかも、ちびっこい方は異常に足が速い。あの速さ、どこかで……
後ろを振り向きながらそんな事を考えていると、鳩尾に何かぶつかったような感触。
続いて、ざっぽーーん、という音。
「ええっ!?」
天地がひっくり返ったかと思うと、次の瞬間には水の中に投げ出されていた。
もしかして川に落ちた!?
「貴子っ!?」
「「タカ(たか)ちゃんっ!!」」
男三人の声を聞きながら、俺は暗闇の底へと沈んでいった。
「……る…」
「……るるー…」
「うーーん」
「…るーるる……るー」
「うう…」
「るーるる、るーるる、るーるーるー」
「っ!?」
がばっと起き上がると、横にいたのは
「起きたか」
変なリズムを取りながら踊っている、いつものるーこだった。
「いつものことだが、うーは寝すぎだ。さっさと起きないと遅刻になる」
「……………はぁーーーっ」
……夢、か。思わずため息をつく。
「あまりため息をつくと、幸せが逃げるぞ、うー」
「………」
まったく、誰のせいだよ…って夢を見たのは俺だから俺のせいか。
するとるーこは得意げにるーをしながらこう宣言した。
「うーが最近疲れているようなので、特別にるーが一晩中元気の出る儀式をしてやった。ほめていいぞ」
してやったという顔でそうのたまったので
ポカっ
思わず殴ってしまった。
「るぅーーーっ!」
はぁ……
ちょっと時期が早いという気もしないですが、うっかり思いついたので東鳩2ネタを書いてみました。
名前がまだ決まっていなかったようなので、とりあえず
貴明=貴子
環=珠樹
ルーシー・マリア・ミソラ(るーこ)=ルーク・クリス・ミソラ(るーた)
由真=遊馬
このみ=このは
花梨=海里
として書きました。委員長はちょっと思いつかないorz
まとめサイトに既に呼び名表があった…
るーしながら逝ってきますorz
GJ!!朝からいいもん読ませて貰いました。
あかりと志保とか長森と七瀬とか名雪と香里とか舞と佐祐理とか、
親友同士の片方を反転させる時、どっちがお好み?(保守)
キャラ名鑑
河野貴子ネタバレなし
14スレ目にて爆誕。
隣家の年下の幼馴染を起こしにいくという
由緒正しいヒロイン属性を所有。
浩子の後輩にあたるが男子が苦手。
以降ネタバレを含みます。
河野貴子
14スレ目にて爆誕。
隣家の年下の幼馴染を起こしにいくという
由緒正しいヒロイン属性を所有。
浩子の後輩にあたるが男子が苦手。
の割りに年下の幼馴染と同衾する。
年上の幼馴染に押し倒される。
UFOキャッチャーで同級生と危ない会話をする。
クラスの委員長に髪を梳かれる。
同級生を押し倒す。
宇宙人とヤっちゃう。
主人公のみ反転の場合脅威の百合ハーレムを構築する。
等、やっぱり浩子の後継者に相応しい受けっぷりを見せてくれる。
東鳩2ネタ早いよーorz 今リアルタイムでやってるのに・・・途中気づいて慌てて読み止めたけどルーシーとかまだ出てきてなかったのに(つД`)
俺も見た時点でるー出てきてなかったな
ちなみに俺もリアルタイム組だけど姫百合姉妹の性別反転SSおっそろしい事になりそう
ぐふ、時期早々すぎたですかorz
ほんと申し訳ありませぬ…
反省文でも書いてきます…
投下する前に予告(ネタバレあり)とか断っておけば問題ないかと。
36 :名無しさんだよもん :05/01/23 17:07:30 ID:7sFE8tPO
瑞樹「はぁ〜、浩平にはちゃんとしたお嫁さんが必要だよ」
浩平「なら、お前がなってくれよ」
瑞樹「えっ? え? えええええ!!
だ、だって、ぼく男だよ。な、なに考えてんだよ浩平。
へ、へんなこと言わないでよ!」
では東鳩2は投下する前にネタバッレ注意と書けば問題ないでFA?
>204
積極的なほうが反転してる方が個人的には好み。
36 :名無しさんだよもん :05/01/23 17:07:30 ID:7sFE8tPO
瑞佳「はぁ〜、浩子にはちゃんとしたお婿さんが必要だよ」
浩子「なら、お前がなってくれよ」
瑞佳「えっ? え? えええええ!!
だ、だって、私女だよ。な、なに考えてんだよ浩子。
へ、へんなこと言わないでよ!」
「マルチ危ない!」
道で車にひかれそうになったマルチを助けようとした俺は、もの凄い衝撃で吹き飛ばさ
れた。俺跳ねられたんだな、すげーいてえな。俺はこのまま死ぬんだろうか?などという
考えを最後に俺の意識は闇に閉ざされた。
はずなんだが、どうやら意識が戻ったようだ。だがどこも痛くないところ見ると、俺は
もう死んでしまっていてここはあの世なのだろうか?しかしあの世ってのはごく普通の部
屋なんだなあ。それともあまりに長期間意識を失っていて怪我が治っているのか?
まあそのあたりの疑問はさておき、一応動けるみたいだからとりあえず起きてみるか。
起きあがるときに体の動きに違和感があったような気がするが、まああの世なら生きて
いたときと感覚が違って当然のような気もするし、怪我が治るほど長期間眠ったままなら
それはそれで感覚が変っていても不思議はないよな。
おや、こっちに鏡があるじゃん。なんだ映っている顔はマルチだぞ。ってことはここは
どうやらの世ではなさそうだ。
「ああマルチさん、あなたは無事だったんですね(おいマルチ、お前は無事だったのか)」
なんだよマルチ不思議そうな顔で、どうして返事をしてくれないんだ。
「マルチさん、どうして返事をしてくださらないんですか?(マルチ、なんで返事をしな
いんだ?)」
鏡の中のマルチの唇は確かに動いているのに返答は返ってこない。一体どうなってるん
だろう?
そうしていたら俺の声を聞きつけてか、誰かがドアを開けて部屋に入ってきた。って、
芹香先輩と綾香か。
「良かった浩之気が付いたのね」
「…………(浩之さん良かったです)」
「あっ芹香様、綾香様、マルチさんはどうしてしまわれたのですか?(よう先輩、綾香、
マルチはどうしてしまったんだ?)説明していただけませんか(説明してくれよ)」
「なに言ってるの浩之、マルチはここにはいないわよ」
「えっ、でも鏡にマルチさんが映っていますよ(えっ、でも鏡にマルチが映っているぜ)」
「浩之、鏡に映ってるのマルチじゃないから」
「マルチさんじゃないんですか?(マルチじゃないのかよ?)」
うーむマルチじゃなかったら何なんだ?けど言われてみれば確かにマルチとちょっと違
うような気もするな。マルチより少し幼いかも知れない。
「それはねマルチのバリエーションでマルコって言うのうよ」
「母を訪ねて三千里ですか?(母を訪ねて三千里?)」
「いやそのマルコじゃないし」
「では東方見聞録ですか?(じゃあ東方見聞録かよ?)」
「マルコ・ポーロでもないから。でさあ話が進まないからボケはもう良いわ」
「そうですか(そうか)」
「えっとね、小さいマルチだからマルコって言ってたわね。意味はよく分らないけど」
それチビ○子ってことでは……。
「まあ実は問題はそう言うことじゃなくて、それが今の浩之の体なんだけど」
「なんですってー(なんですとー)」
そう言われて見下ろすと確かに俺の体じゃねえ。そう言えば先輩と綾香が妙に大きく見
えたのは気のせいじゃなかったのか。
「正確に言うとあなたは浩之じゃないんだけど、浩之の記憶をもったマルコなわけ」
「意味がよく分らないのですが(意味がよくわかんねえんだけど)」
「だから浩之の体はグチャグチャで、かろうじてほぼ無事だった脳だけ取り出した状態な
のよ。それでクローンの体を作ってるんだけど、完成までに1年くらいはかかるわけ」
「ではわたしは死んでしまったのですか?(じゃあ俺は死んじまったのかよ?)」
「まあ生物学的にはほとんど死んだも同然だけど、一応は失踪ってことにしてるから戸籍
上って言うか、法律的には生きているわよ」
それ生きてるって言えるのか?
「それでは脳だけこのボディに入っているのですか?(それじゃあ脳だけこのボディに入
ってるのかよ?)」
「いやその体に浩之の脳が入っているんじゃなくて、ただその体に浩之の記憶を入れてあ
るだけだから」
「どうして記憶だけを移したりしたんですか?(なんで記憶だけを移したんだよ?)別にそ
のクローン体が準備できるまで眠ったままでも良いのではないですか?(別にそのクロ
ーン体が準備できるまで眠ったままでも良いんじゃないの?)」
「でもそれだと1年間眠ったままだから、元の体に戻ったら浦島太郎状態よ」
それはなんか嫌だけど……。
「ですがこの体で経験しても、わたし本体でないのなら意味がないのではないですか?(だ
けどこの体で経験しても、俺本体じゃないんなら意味ないんじゃないの?)」
「大丈夫、そのボディで得た経験は脳本体に移植できるようになっているから」
「はー、そうなんですか(はー、そうかよ)」
「ああそれと気が付いてないかもしれないけど、今の話し方はそのボディの設定だから」
「はいっ?(へっ?)わたしの話し方いつもと変ってますか?(俺の話し方いつもと違っ
てるのかよ?)」
はて、全然自覚がないんだが。
「やっぱり気が付いてなかったのね。まあ一言で言うとマルチみたいな口調なんだけど」
うーん、そう言われても自分ではわからないんだが。
「多分思考を言葉に代えるときに勝手にそう言う口調になるようになってるから、話して
いる本人にはわからないんだと思うわ」
「そう言うものでしょうか、でもなぜそんなことになっているんですか?(そう言うもん
か、だけどどうしてそんなことになってるんだ)」
「まあ基本設定を変えてないだけなんだけどね。でも考えても見なさいよ、その体で浩之
の普段の話し方じゃ変でしょ。それとも自分の意志で女の子らしい話し方をしてみる」
「それは……嫌です(そりゃ……嫌だな)」
「でしょう、だったらそれで我慢しなさい」
「はー、仕方がないです(うっ、仕方がないか)」
「………………(そのままの口調の方が可愛いですよ)」
そう言われてもちっともうれしかないんですが。
その後綾香がこの体のことを説明してくれたんだが、ようは子供の遊び相手用ってこと
で小学生タイプの体らしい。
つまり身長142センチ胸のふくらみなんかほんの申し訳程度、まだまだブラ不要AA
にすらなりゃしない。どこをどう見ても完全に小学生体型だな。
ちなみに今の服装はTシャツとデニムのミニスカート、幸いパンツが見えそうなほどに
は短くないのが救いかな?
「………………(可愛いですよ浩之さん)」
先輩、折角誉めてくれたけどあまり慰めにならないよ。
「じゃあこれで事情は分かったわね。それで来週から小学校に通って貰うわ」
えっと、いきなりなにを言うんだよ。
「どうして今更小学校へ行かなければならないんですか?(なんで今更小学校へ行かなき
ゃならないんだよ?)」
「だってマルコは小学生をメイドロボットに慣れさせる為の実験って名目で作ったんだか
ら、ちゃんとそれように使用しないといろいろと問題があるのよ。本当はその体の使用料
だって高いのよ、浩之払えるの?」
「多分無理です(多分無理だな)」
なんでこうなるんだよ。
ああそうそう、マルチは俺が事故ったショックで不安定な状態になって現在調整中だそ
うだ。まあ無事で良かったよ。
でまあ今日から小学生だ。
「メイドロボットのマルコです。これからしばらくの間皆さんと一緒にお勉強することに
なりましたので、どうかよろしくお願いします」
さてクラスメートになるガキどもときたら興味津々な様子だよ。
「うぐぅ、人間そっくりだよ」
「メイドロボットが学校へやってくるなんてゲームみたいで素敵です」
「栞君はゲームのやりすぎなんだよ」
「それがわかるってことは雪男だってやってるんじゃん」
「うっ、それはそれだよ、薫突っ込み厳しいよ」
「あははー、雪男君の負けですね」
「はちみつくまさん、佐祐の言うとおり」
「みんな酷いよ極悪だよ」
はーやれやれ、小学生ってこんなににぎやかなものだったけ。俺、ここで上手くやって
いけるんだろうか?
そして1年後。
「綾香様、どうして女性のクローン体、しかも12歳の体しかないんですか?」
「いやーそれがね、この間の落雷で本来のクローンボディと浩之の脳本体が破損しちゃっ
てさ、研究用に、たまたま、作っていたその体しか残らなかったわけ」
「なんなんですか、それはー!」
「でさあ、その事故でデータ自体消えちゃったからもうその体しか使えないわよ。それで
しょうがないからその破損した体で浩之の死亡診断書作って、さっき死亡届出したから」
「そんなー!」
「でもまあそのまま放り出すのは可哀想だから新しい戸籍を準備したから。それでね、今
のあなたはわたしたち姉妹の妹浩香なの」
「勝手に話を進めないでくださーい」
「だって他にしょうがないじゃない」
「それはまあそうなんですけど……」
「ねっ」
ねって言われてもねえ。
「………………(わたしは妹が増えて嬉しいです)」
「うんわたしも妹が出来て嬉しい。どのみちもう女の子に慣れちゃったでしょう。今度は
中学生だから頑張ってね浩香ちゃん」
それはまあ確かに1年間女の子扱いされていたら自分でもそんな気になってきちゃいま
したけど、姉妹で勝手に盛り上がらないでください。わたしこれからどうなるんですか?
[その日の深夜]
「あの事故のおかげで全て上手くいったわね姉さん、これで、もう浩香を変な女に盗られる
心配はないわ」
コクコク
「浩之ロリ化計画の成功を祝ってかんぱーい!」
「……(乾杯)」
>>215-220 いまさら東鳩です。あっ交通事故はあくまで偶然で綾香が仕組んだわけではありません。
>>213 すると志保、香里、七瀬、佐祐理、詩子ってラインかな。
>>214 個人的にはこっとのほうが萌え。
春原の馬鹿が考えた3on3のメンバーを探していると、職員室前に定年間近の古典教師・幸村俊恵を発見。
この際、こいつでもいいわ。
「バァさん、バスケはできるかしら?」
私がそう訊くと、バァさんは明後日の方向を向いて話し始めた。
「そうさねぇ…。高校時代はバスケットの姫・俊恵ちゃんと呼ばれていたねぇ…。
だけど、実はバスケを始めたのは恋のためだったのよねぇ…。
あたしが1年の時にねぇ、3年の三郎先輩がかっこよくてねぇ…憧れだったのさぁ…。
三郎先輩、あんたたちにも見せてあげたかったわぁ…、本当に懐かしいねぇ…。
それで、その三郎先輩だけどねぇ、クラスメートのみっちゃんと取り合いになってねぇ…でも結局三郎先輩には彼女がいたのよぉ…。
失恋しちゃったわねぇ…みっちゃんと二人でずっと泣いてたわぁ…そうそう、みっちゃんと言えばねぇ…」
話の途中で春原が私の袖を引っ張ってくる。
「ねぇ、岡崎ぃ…」
「何よ、春原」
余りにも情けない声に仕方なく返事をする。
「他の人探した方が早いよ〜」
切実そうに私を見つめてきた。
「僕もそう思いますっ」
春原に続けて渚も言う。私も、溜め息を付いてこう応えた。
「…同感だわ…」
誰もやらないキャラに挑戦しようとしたら萌えない事に気がついたorz
>>223 いやいや、充分面白いよ。確かに萌えはしなかったが…
誰もやらないで思いついたんだけど、
髭が反転したら仇名はなんだろ?
>>226 お肌すべすべってことで
すべ美だ間違いない
あたし潤花・キタガワーズ少尉、銀河を支配するカノンヴァール皇国軍の最精鋭エンジ
ェル隊のエースよ。しかも頭脳明晰容姿端麗性格良しと非の打ち所が無く、お嫁さんにし
たい軍人ナンバーワンでもあるわけ。
「潤花さん凄いですぅ。ところで3時のおやつのケーキが焼けたんですけどー。みんなで
お茶にしませんかー」
このボケボケなのは、奇跡だけが取り柄の女ミルフィーユウ・相沢、通称ユウ。階級は
わたしと同じ少尉だけど、まっ、あたしのライバルにはほど遠いわね。
「そうなんですかー。わたしボケボケなんですね。どうしてなんでしょう?従姉妹に似た
せいなんでしょうかー?」
本当にいつもながらあきれかえるほどのんびりした口調ね。
「えへへー、それだけが取り柄ですからー」
誉めてないって……もう良いわ。それとこの子お菓子づくりは上手だけど、なぜか料理
は下手なの。って言うかなんでも甘過ぎ。すき焼きならまだしも、焼き肉に砂糖をぶっか
けるのは止めて欲しいわね。
「そうですねー、わたしカップ焼きそばのお湯を捨て忘れたことがあるんですよー」
誰もそんなこと聞いてないわよー。
「まあまあ潤花さん落ち着いて、せっかくユウさんがおやつを作ってくださったんですか
ら、ここはお茶にいたしましょう」
この慇懃だけど腹の中でなに考えるのか分からない女はミント・久瀬少尉。実家は名門
らしいんだけど、本人は陰謀好きで結構せこい女よ。
「全て神の思し召しです」
この目立たない上に陰気な宗教女は、ヴァニラ斉藤少尉。あんたねえ、鬱陶しいからも
う少しはしゃべりなさいよね。
「失礼ねー、ヴァニラさんは正常なのよー。潤花やユウの方がやかましすぎるのよー」
このくそ生意気なキツネの縫いぐるみはマコピー、本来は一応ロストテクノロジーであ
るミサイルのコンピュータなんだけど、屁理屈ばっかっで全然役に立たないわけ。
今の立場はヴァニラのペットってところかな?
「なんでも、いいから早くお茶にしようぜ。あたしはなんか腹がへっちまって」
「今切り分けますから、もう少し待ってくださーい」
「これで酒が有れば最高なんだが」
「フォルテさん、今は勤務中ですよ」
「ミントは細かいなあ。酒の一本や二本であたしの腕はにぶりゃしないよ」
「そう言う問題ではありません」
このがさつな女が一応リーダーで最年長フォルテ・石橋中尉、自称23だけど本当はも
っと年いってるんじゃないの?趣味もおっさんくさいし。
「潤花お前一週間掃除当番決定」
「ひどーい、職権乱用ブーブー」
「うるさーい、問答無用」
「まあまあ潤花さん、フォルテさんも仲良くやりましょう。喧嘩していては折角のユウさ
んのケーキがまずくなってしまいますよ」
「そうですよー、お茶は仲良くやりましょうよー」
そしてこの狸おやじがわたし達の上司アキコット・ヒューイ中佐、昔は超新星の赤きジ
ャムとか訳の分からない異名を取ったらしいんだけど、今はただの隠居おやじって感じ。
だけどなんだか逆らえないんだよね。別に中佐の料理が美味しいからじゃないからね。
「潤花墓穴だな。お前が食い意地が張っているのバレバレだよ」
「余計な一言ですね」
「そうですよー、中佐の御飯はとっても美味しいですよー」
「神に感謝を」
うるさーい!
こんなお馬鹿なことばっかりやっているように見えるわたし達だけど、実は白き月宮の
聖女アユヤーン様をお守りする親衛隊なわけ。
「なんか聖女なんてぼくの柄じゃないよ」
確かに、羽は付いてるけどドジッ子見習天使がいいとこかも?
「うぐぅ、酷いよ」
「確かに、食逃げをする聖女なんて聞いたことがないね。堕天使かい?」
フォルテさん、ナイス突っ込み。
「フォルテさーん、そんなに虐めては可哀想ですよー。子供のすることですからー」
「うぐぅ」
ユウ、あんたの天然の方が酷いと思う。
「相沢さんは他意がないぶん余計に質が悪いですね」
ミント、それはわたしも同感。
こんな平和な生活にも終わりがやってきた。カノンヴァール皇国で追放された妾腹の皇
子カオリアが叛乱を起こし、首都を制圧したカオリアはアユヤーン様を監禁し、皇帝はじ
め皇族のほとんどを殺戮したんだ。
そしてわたし達は、ミサカ皇家の唯一の生き残りであるシオリ皇子をお守りして、まだ、
味方が支配している辺境へ逃げ延びることになったんだ。
だけどこのシオリ皇子ってのがねえ。
「弟なんていない、ですか。あの人がそう言うならそうなんでしょう」
「皇位奪回なんて無理です。起こらないから奇跡って言うんですよ」
「ぼくを普通の男の子として扱ってください」
なんか考え方が酷くネガティブな気が……。
そんな皇子をお守りしながらも敵の追撃を振り切りやっと合流した部隊の指揮官が、マ
イト・川澄中佐。落ち着いているって言えばそう見えないこともないけど、もしかしてな
にも考えてないのかも?
「わたしは反逆者を狩るものだから」
彼の台詞と来たらこの一点張り、頼もしいんだかそうじゃやないんだか。
「そうそう、マイトさん射撃演習でガラスを割りすぎると減給ですよ」
ミント、あんた細かい。
そしてマイト中佐の副官で親友の、サスケ・倉田大尉。
「マイトの副官のサスケ・倉田です。皆さんよろしくお願いします」
腰が低いけどとても有能な人で、事務処理能力と対人コミニケーション能力に欠けてる
マイト中佐をサポート、この人がいないと艦隊は一日も回らないとか言われているみたい。
「あははーわたしは全然大したこと無いですよ。ただの普通の軍人ですから」
ここまで謙遜されると嫌みなくらい。おまけにその多忙な中でマイト中佐の身の回りの
お世話までして食事まで作ってあげてるんだって。
それがまたすごく美味しいらしいんだけど、そこまで尽すのってちょっと危ない関係?
「わたしも、サスケさんのお料理食べてみたいですー」
ユウ、あんたはいつも平和ね。
そう言えば、ユウとサスケ大尉が初めて会ったときって結構面白かったわね。マイト中
佐とは既に廊下でぶっかって知り合いになってたんだけど。
「マイト、このお嬢さんは誰ですか?」
「えへへー、全軍公認のマイトさんの恋人ですー」
「へー、そうなの。良かったですねマイト」
「………………違う」
ユウが柄にもなく冗談を言ったからこっちも固まっちゃったけど、けどマイト中佐、あ
なた否定するタイミング遅すぎ。
「えー違ったんですか」
サスケ大尉真に受けてたんですか?
「えへへー、冗談なんですから真に受けないで下さいよー」
ユウ、あんたも冗談ならもっと早くそう言え。しかしサスケ大尉って有能なんだけど、
ある意味ユウよりボケボケ?
他の乗組員って言ったら、そうそうもう一人いたわね宇宙鯨の世話係のミッシー・天野。
「あの子達はいい子ですよ。それはそうと相沢さん、あなたとは運命を感じます」
この少年結構黒くて危ないやつかも。まあボケボケのユウとなら逆にお似合いかもね。
「へえーわたしとお似合いなんですかー?」
「いいんですよわたしは」
さて一方敵方はと言えば、まず反乱軍の総帥であるシオリ皇子の異母兄カオリア。
「わたしは世界を手に入れる。わたしは常に一人だ、弟なんていない」
ネガティブなところが弟そっくり。で常に一人ってなに、対人恐怖症?
「言葉どおりだ」
意味わかんないわよ。
そんな風に孤独を自称するカオリアの忠実な部下ナユキ司令。
「この宇宙はカオリア様のもの、そしてカオリア様と宇宙のいちごは、みーんなわたしの
ものだよー」
スケールが大きいんだか小さいんだか分からない女ね。
「降伏するなら今のうち、今降伏すればいちごサンデー7杯で許してあげるよ。あっ、も
ちろん一人につき7杯だよー」
「あっ、あの小惑星猫さんみたいだよ。ねこーねこー」
「わー提督、止めてくださーい」
案外扱いやすいかも?
「わたしこの間紋章機に猫さんマークを付けたら、追いかけられて大変でしたー」
「そうですわ、わたしも防寒用に猫の着ぐるみを着たときに追いかけられて困りました。
いえ紋章機のエアコンが故障したせいですよ、けっしてわたしの趣味では」
「あぅー、わたしも猫と間違えられて追いかけられた」
「全て神の思し召しです」
あんたらねー。
ほんと、こんなことでちゃんと皇都に帰還できるんだろうか?あーあ。
ほんじゃまぁ、数スレ使います
「あ、長森!」
不安と期待を胸に、私はやっと見つけた幼馴染に声をかけた。
けど、
「え、…えっと」
長森は困ったように頭を傾げるだけ。
「…長森、私がわからない?」
声が震えない様に注意して私は最後の望みをかける。
それでも、
「ごめん僕ってあんまり物覚えの良い方じゃなくて
あ、でもすぐに思い出すからちょっとまって」
それは私の望まない答え。
長森は私のことを忘れてしまった。
私の一番身近な人が。
でも、いまだに一生懸命思い出そうとしている長森を見て、
ちょっと嬉しくなる。
(やっぱり長森は長森なんだね)
そうだ、私はこのどうしようもないお人好しに、
今までずっと迷惑をかけ続けてきたんだ。
最後まで迷惑を掛けるよりはこれで良かったのかもしれない。
「ごめんね。よく考えたら初対面だった」
そういって一歩はなれる。
「え、でもさっき僕の名前を…」
「長森和己といえば有名人だからね。それで知り合いみたいに錯覚してたんだ
ほんとうにごめん」
深く頭を下げてから、私は階段に向けて走った。
一人残された廊下で長森和己は呆然としていた。
脳裏に浮かぶのは今走り去っていた女の子。
頭を下げてから走り出すまでの一瞬に見えたもの。
「あの娘…泣いてた」
見間違いではなく、確かに見た。
大きな瞳から零れていた滴を。
それに小さな声であまり聞こえなかったけど。
「どういう意味だろう?『今までありがとう』なんて」
長森と別れてからも、私は学校の中を回っていた。
もしかしたら誰かが覚えていてくれるかもしれない。
もしかしたら誰かが思い出してくれるかもしれない。
そんな、限りなく薄い望みで、
でもそんな都合の良い事が起こるわけがない。
もうすぐ日も沈んでしまう。
(…帰らなきゃ。叔父さんにまで忘れられたら私は…)
もうここには私の居場所は無いんだと、
朱にそまった校舎を見て思う。
(屋…上?)
小さいけど、金網の近くに何かの影が見えた。
(この時期に屋上ににいる人なんて…)
ただひとつの心当たり、
ちょっと天然の入った、でもとても暖かい、
(岬先輩)
いつかのように屋上の扉はとても冷たかった。
それを開け放って一番初めに感じるのは、
身を切る様な冷たい風。
太陽は今まさに沈もうとしていて、世界を紅に染めている。
そして、私の目の前に背を向けて立っている、
「…岬先輩」
私の声に先輩が振り向く。
ほんの一瞬のはずなのに、とても長く感じられる時間。
私は息をするのも忘れて先輩の言葉を待つ
どうか先輩が覚えていてくれますように
「えっと、誰だったかな?」
「ぅ…ぁ」
我慢できずに、声が零れた。
先輩に忘れられた。その事だけが心にしみる。
世界が色を失ったような感じ、
すべてが灰色に染まり何も見えなくなる。
もしかしたら、もしかしたらなんて、
ありもしない可能性に縋ってたのは、
(私は…、私は先輩が好きだったんだ)
自分の気持ちなのに、こんなになるまで気づけなかった。
滑稽すぎて笑うこともできない、忘れられてから好きだと分かったなんて。
でも、仕方ないのかもしれない。
私が好きだからといって、先輩が好きになってくれるとは限らないんだから。
そう。長い付き合いの長森にさえ忘れられたんだから、
あって半年もしない、先輩に忘れられるのは仕方ないことなんだ。
「……先…輩」
私は…私は嫌な女だ。
先輩の――目の見えない人特有の――焦点を結ばない瞳を見て、
たとえ一瞬でも、
先輩の目が見えなくて、良かったなんて考えてしまったんだから。
もし直視されて、それで知らない人間を見たような反応をされたら、
私はきっと耐えられない。
でも、それでも、そんなことを考えて良い筈ないのに。
私みたいな嫌な女が、先輩を好きになる資格なんてないんだ。
「なんてね。驚いたかな?」
「せん…輩。何で…」
私にはそれしか言えない。
「結構前に廊下でぶつかった時に、いつか仕返しするって言ってたよね」
私の方に近づきながら喋る先輩。そういえば確かにそんなこともあった。
でも、違う私が聞きたいのは――
「―――先輩!」
「うわっ、ちょっと、ひろみちゃん!」
もうだめだった。
私は叫ぶと同時に、先輩に抱きついていた。
「ぅぅぅぁぁああぁぁぁ」
「え? ひろみちゃん泣いてるの」
――先輩は忘れてしまったんじゃなかったの?
――どうして私のことを覚えてくれてるの?
「ごめん、ちょっと悪ふざけが過ぎたみたいだね。ごめんね」
頭に軽い衝撃。先輩の手だ。優しく頭をなでてくれる。
だから私はもっとキツく先輩を抱きしめた。
先輩はきっと、この時間だけは私の好き勝手を許してくれると思うから。
夕日が完全に沈むまで私は先輩の胸で泣き続けた。
以上反転ONEでした。
長いくせに内容の薄いものになっちまいました。
もうちょっと内面を掘り下げれたら良かったんですけどね。
数スレ使うっていうからそんな凄い大長編なのかと思ったじゃないか。
気付いてないんじゃ? >スレとレス
あんまいじめてやるな
GJ
ここはいつもの空き地の土管の上。一心に漫画を読みふける柚木を覗き込む七瀬。
「あっ柚木、その漫画面白そうだね、次はぼくに読ませてよ」
「なんだ七瀬か、まあもう読み終わるから別にいいけど。ただぼくはちょっと用事
で先に帰るから、あとで家に持ってきてくれよ」
「OK」
柚木から漫画を借りた七瀬、早速熱中して読み始める。その傍らに何時の間にか折原浩美が。
「わー、これ本当に面白いねえ」
「七瀬楽しそうだね。次はわたしに見せてよ」
「いいよ浩美ちゃん。もう少し待ってね」
それからしばらくするとガキ大将広瀬が登場。
「オーレーはヒロセー、ガーキダイショー。おっ七瀬、お前いいもん持ってるじゃ
んか、ちょっと俺によこせよ」
「えっ、でもぼくまだ読んでる途中」
「広瀬君、その次はわたしが読む番なんだけど」
「なにー、俺に文句があるのかよー。よこせ」
「あっ」
「おー、こりゃあおもろい。よし、この本は俺が貰ってやるからありがたく思え」
「あー」
広瀬は漫画を取り上げて悠然と立ち去る。
「なんだよ七瀬の意気地なし。そんな男らしくないお前なんか嫌いだ」
「がーん、そんなー浩美ちゃん」
「わたしは秀才の里村君と遊ぶから、七瀬はもう付きまとうなよ」
冷たくそういい残して空き地を立ち去る浩美。
七瀬は泣きながら家に帰り、いつものようにだよエモンに泣きつく。
「わーん!だよエモン。広瀬に虐められて、浩美ちゃんに振られたよー」
「しょうがないだよもん、七瀬君はいつも駄目だよもん。それでどうして欲しいんだよもん」
「うん、たくましい男になって、広瀬と浩美ちゃんを見返してやりたいんだ」
「わかったよ。ジャーン牛乳だよもん」
「これただの牛乳みたいだけど?」
「そうだよただの牛乳だよもん。ぼくは未来から猫型ロボットではないだよもん。
便利な道具なんか持ってないだよもん」
「駄目だこりゃ」
いや、ここは反転させないと
七瀬「読みかけの上に借り物の漫画本を力ずくで奪われる・・・
これこそ乙女にしか(ry」
で終わっちゃうからw
248 :
239:05/01/28 22:25:25 ID:l03C+Whj
>241
すまん。
マジで勘違い。スレをいくつも埋めるような話は俺には書けん。
朝から10レス以上消化する予定。
ただしSSじゃなくて、パロディ?、むしろパクリ?
スキー旅行の資金稼ぎのため立ち食いそば屋でバイトする保科智と神岸明であるが、は
っきり言って今は客ゼロ状態、思いっきり暇である。
「保科君、アルバイトってこんなに暇で良いのかな?」
「さあな神岸君、けど楽して金が入る方がええんちゃうか」
「まあそうだね、レオン達もこっちでバイトすれば良かったのにな」
暇そうにそんな際を交わしていると、ガラッとドアが開き久々の客が入ってくる。
「「へい、らっしゃい」」
「やあ、勤労青年諸君きっちり働いてるかな」
「なんだ、保志か」
「お邪魔委員長、明も頑張ってるね」
「ああ藤田さんいらっしゃい。外は寒かったやろう。こんな寒い日はうどんに限るでえ」
どうやらお客は二人の友人、長岡保志と藤田浩子達のようだ。
「俺、エビ天そば、卵サービスね」
「藤田さんは、なんがええんや」
保志の注文を無視して浩子に話しかける智。
「うん、あたしはね、芥子明太子うどん卵落とし頂戴」
「あれっ保科君、うちにそんなメニュー有ったかな?」
「あんなー神岸君、藤田さんがあるゆうたらそれはあるんや」
「そうだね、浩子ちゃんがあるっていたらそれはあるよね」
とりあえず二人とも浩子には弱いらしい。
「おい、俺はエビ天そば卵サービスだって」
「藤田君ちょっと待ったてえな、直ぐに出来るさかいな」
「えへへ、腕によりをかけて作るからね」
「わー楽しみだね」
いつの間にか席に着いていたもう一人の客、執事風の大男セバスチャンに向き直る智。
「それで、そっちの方はなんでっか」
「うむ、わしは天ぷらそばを貰おう」
「へい、天ぷらそば一丁」
「はい、了解」
「おい、俺は天ぷらそば卵サービスだって言ってんだろう。聞いてるのかよ。俺は客だぞ」
「聞いとるよ。なら客らしゅうして貰おうか。なんやその卵サービス言うんは」
無視されて苛つきど怒鳴りつけてきた保志を睨み付け、静かにそう答える智。
「あれっ、怒っちゃった?」
さすがに智の怒りに気が付いたようだが、保志は大して気にしたふうもない。
ガラッ、再びドアが開き一人の本当はまだ若いのだろうがやけに老成した感じの若い客
が入ってきて、途端に店内が緊迫感に包まれた。
「かけをいただけますか」
『出来る、いきなりかけを注文するとはよほどのそば好きなんか?いやこの男には緊迫感
が有りすぎるで』
男に気圧されしばし立ちつくす智。
「麺が泣いていますよ」
「あっー!」
「まだですか?」
「よし、やったろうやないか。神岸君、あんたは手出さんといてや」
智は手早く注文の品々を作っていく。
「へいお待ちどう」
「わー、委員長早いね」
「いやー、別に大したことやないでー」
素直に感心し拍手する浩子に智は照れ笑い。
「無駄が多いですね」
「なんやて」
智を冷ややかに見つめた男は一言呟いてからおもむろにそばを食い始めた。
「なんだよあれは?」
男のそばを食べる様子に興味を持った保志のつぶやきに答えるように、セバスチャンが
おもむろに語り始めた。
「ふむ小僧、わしが解説してやろう。カウンターの対しては正面を向かずおよそ28°の
角度を持って斜めに構える。重心は外側の足に乗せて他方をリラックスさせる。丼の位置
は高からず低からず、麺をすするにつけて胡蝶の舞うがごとくに胸元を、ズズー、上下す
る。見事よのう、全く隙がない」
「だからなんだって言うんだよ」
「わしにはわかる、やつはおそらく」
「教えてんか、あいつなにもんなんや」
保志を突き飛ばしセバスチャンに詰め寄る智。
「あやつは立食いのプロじゃ」
「立食いのプロやて?」
「さよう、いわば立食いのオーソリティ、立食い道の実践者といえよう」
「うっ、この情報通を自認する保志君が知らないとはね」
「うーん、わいも知らんなあ」
「無理もない、彼らは食い物史の闇の中に生きる者達でな。江戸初期寛文の頃江戸は長森
牛乳坂に住まいした時そばだよ衛門がその開祖と言われるが、真実は定かではない。とも
かく一口に立食いのプロと言っても実態は様々じゃ」
「延々と店に居続けてただひたすらに食い、ついには主人が根負けして全ての勘定をただにしてくれるまでねばり続けると言う居残派」
『お寿司は最高、いくらでも入るの。おやじ、えんがわ追加なの』
「更にはターゲットとなった店を食いつぶすクラッシャー派」
「なめないで欲しいね、俺は七瀬だ」
「はたまたあるいは食い物の持つ暗黒面に引かれ、海を渡ってしまった帝国派」
「ふっ、日本なんてだっさー」
「くそー、そんなことも知らなかったとは、保志君一生の不覚」
「わいは、わいは、なんて未熟やったんやー!この立食いの世界にこないに壮絶な男の生
き様が有りよったとは」
「だが、時の流れには勝てん。かつてはただ食い業界の動向をも左右したプロ達も今では
わずか数名を残すのみ、伝説の中の男達じゃよ」
セバスチャンの言葉が終わると同時に、男はトンを丼を置いて立ち去ろうとする。
「お邪魔しました」
「あっ、お代下さい」
代金を貰おうとした明を男は冷ややかな目で振り返った。
「そう言う台詞はお代を取れるものを食べさせていただいたときに言うものですよ」
「なんやてー!わいの作ったそばは金を払うに値せん言いよるんかー」
「わたしはそばを食べたかったんですよ、あなたの出したものは、あれはそばではありま
せん」
丁度その時外出していた店長、つまり智の母が帰ってきた。
「なんやなんや、ちょっと店を留守にしてたら、あんたらなにやらかしたんや?すみまへ
んこいつらアルバイトなんですわ」
「関係ありません。とにかくこの店のそばは食べられません」
「食ったやないか」
「出されたものは仕方がありません。食べないともったいないですから」
「ふむ、間違いいな」
男の言葉に頷くセバスチャン。
「聞き捨てならんなあ。自慢や無いけどよう聞き、うちはばあ様の代からこの道一筋創業
八三年の老舗なんや。うちは生まれついての立食いそば屋や。それを黙って聞いてりゃな
んやて、ほな食えるそばを出したろうやないの。なにが食いたいんや」
「あやつ、なんやかやと店のものにけちを付けて結局代金を負けさせるさすらい派のプロ」
「そうまでおっしゃるなら」
「その名も」
「けつねたぬきそばをもらいましょうか」
「けつねたぬきの美男こと、天野美男」
出されたけつねたぬきそばを食べ終わり、店主に問いかけるけつねたぬきの美男。
「あなたこの商売は何年です」
「二十と二年」
「無駄な時を過ごしましたね。揚げが薄いですし、天かすが大きすぎます。麺はさっき食
べましたが小麦粉5、そば粉4、卵1と言ったところでしょうか、見てくれは良いですが、
そば粉よりつなぎの方が多くてそばとは言えませんね」
「ひええ」
「老舗ののれんにあぐらをかいて修行を忘れましたね、縁があったらまた会いましょう」
そう言い残し悠然と店から立ち去るけつねたぬきの美男。
「負けたで」
「母ちゃん」
「店長」
智と明は泣きながら店長に駆け寄る。と突然店長が伸び上がって絶叫。
「商人は踏まれても踏まれても立ち上がるもんだす」
思わず転ける智と明。
「おいおい吉本新喜劇かよ」
美男が立ち去った直後、店の電話が鳴り明が受話器を取る。
「あー雅美ちゃんかあ。えっなに!」
電話の相手は別の店でバイト中の明の幼なじみ佐藤雅美らしい。
ところ変ってこちらは雅美がバイト中の牛丼店。
「とにかくもの凄い勢いなの。追っかけで御飯を炊いてるんだけどとても間に合いそうに
ないわ」
雅美の背後には、猛烈な勢いでつゆだくの牛丼をかき込んでいく長髪を後で束ねた若い
男とくたくたになりながら牛丼を運ぶ店長の姿が。
「ええそうよ、沖田総司かなにかみたいな恰好で、剣なんか持ってるわ。えっ、どうして
そっちでわかるの?」
こちらはまた立食いそば屋。
「間違いない、その男は牛丼の舞人こと川澄舞人じゃ」
「あのねその男は立食いのプロなんだ。今さっきこっちにも一人来たんだよ」
その時また店に入ってくる人影が。
「オー大変ねー、今のうちの店に客が来たね」
「ただ食いしていったのだな」
斜め前のワッフル店でバイトしていたレオンが駆け込んできたなにか言おうとしたが、
セバスチャンに遮られた。
「オーどうしてわかったね?雨でもないのに傘を持って、もっと甘くないと嫌ですとか言
ってたねー」
「ワッフルの明石こと里村明石じゃな」
「今や数えるほどしか残っていない立食いのプロがこの葉鍵町に3人」
「保志、保志君情報でわからないの」
「いきなり言われたって無理だよ。セバスチャンさんわかりますか?」
「うむそれは…………わからん」
どっと転ける一同。
翌朝、保志と浩子が登校しようとしていると、後方から智達が追いついてきた。
「おはよう藤田さん」
「おはよう、浩子ちゃん、保志」
「おはよう、浩子、保志君」
「みんなおはよう」
「よう、今朝はとっておきの保志君情報があるんだぜ。俺さあ昨日の帰りにおゆうさんに
会ったんだ」
ここから回想シーン、保志にであったおゆうは振り向きざまに。
「立食いのプロはね、同じ町で顔を合わせるのを嫌がるのさ。それが3人も居たとなると
……きっとまだ集まる、そして必ず」
「血の雨が降るんだってさ」
「あほ、脅かすな」
「まあ冗談はともかく、おゆうさんの話だと、立食いのプロ達は何者かが葉鍵町周辺の立
食い屋制圧のために送り込んだ兵隊だろうって言うんだ」
「長岡、これは葉鍵商店街の危機やで」
「うーん、問題は裏で糸を引くのが誰かってことね」
その時丁度通りかかっていた建設中のビルの多いが落ち、倉田グループのマークが露わ
になる。
「なに、倉田やてー」
「どういうこと?」
「これスーパーだよ」
「倉田の立食いスーパー。おい、長岡」
そして放課後、保志達は倉田グループの御曹司佐祐(サスケ)を呼び出す。
「あははー、確かにあれはわが倉田流通チェーンが誇る超近代的巨大スーパーマーケット
ですがそれがどうかしましたかー」
「目玉は最上階ワンフロアぶち抜きの回転式巨大展望台立食いコーナーやな」
「あははー楽しみにしていて下さい、決してあなた達を失望させるようなものは作りませ
んよ」
「貴様、その為に昔から地元にある立食い屋をつぶそうと、立食いのプロ達を送り込んだ
わけだな」
「あははーさすが学園パパラッチこと長岡君の保志君情報ですね。もうそこまで知ってい
るんですか」
「黙れ!そんなことは学内報道の良心この保志君が許さん」
「長岡君、そないに興奮せんとき。倉田君、君は立食いのなんたるかをわかっとらんのや」
「ガラス張りの展望室で牛丼食べても美味しくないねー」
「第一ワンフロアぶち抜きじゃあいろんな食べ物の匂いが混ざって気持ち悪いだろう。俺
は許さんぞ、もし強行するなら報道の恐ろしさを思い知ることになるぜ」
「考え直さんか倉田君」
「考え直すつもりはありませんよ。でもトラブルは困りますね。実はこんなことも有ろう
かと思って用意していたイベントが有るんですよー」
「イベント?」
駅前の喫茶店で、倉田側の選手を偵察する保志達。なぜかセバスチャンも同行している。
まずやってきたのは一見中学生に見える童顔で小柄な男。
「あの羽リュックを背負ったちっこいのは誰だ?」
「ふむあやつはたい焼きのあゆ太郎こと月宮あゆ太郎」
「やつの手口は?」
「食逃げじゃ」
「食逃げ?」
「そうじゃ、商品を渡した途端にやつはオリンピックランナーも真っ青の猛スピードで逃
げるのじゃ」
「うぐぅ、誰かぼくのことを噂してるんだよ。やっぱりたい焼きは食逃げが一番だね」
「あっ、今度はストールなんか持ってる変な男と、チビのコンビだ」
「バニラの栞(美坂)とテリヤキバーガーの眉男(椎名)。あのコンビは去年の冬札幌で
わずか2週間のうちに、ハンバーガースタンド3軒、アイスクリーム店3軒、ゲームセン
ター1軒をスクラップにしたという強者じゃな」
「二日に一軒のペースか早いな、いったいどうやって?」
「さんざん飲み食いしたあげく、客を巻き込んで大乱闘を起こすらしい」
「おっかないやつらやなあ」
「そんなこと言う人嫌いです」
「みゅー?」
続いて、白い杖をついた男が友人らしい男と一緒に現われた。
「あっ目の不自由な人がいるな」
「あやつはカツカレーの岬こと川名岬。カレーの味の判定についてはやつの右に出るもの
はおらん。やつが十杯以上食べなかった店は間違いなく潰れるという」
「雪ちゃん、ここのカレーは何点だろうね」
「君ねー、まったく岬の食欲には頭が下がるよ」
「これで倉田側は、けつねたぬきの美男、ワッフルの明石、牛丼の舞人を入れて七人か」
「クレープの浩美こと、折原浩美。ラーメンセットの往穂亡き後の唯一の立食い女プロ。
倉田側は彼女を入れて8人ね」
さっと写真を差し出したのは不良っぽい風貌の少女、その名もけつねコロッケのおゆう
こと相沢ゆうその人だった。
「なんで美少女星の美少女星人のあたしが写真だけなのよ、永遠の世界に行っちゃうわよ」
「おゆうさん葉鍵商店街がピンチなんだ。俺たちと一緒に戦ってくれないか」
「頼むわ、あんたの力が必要なんや」
「わたしには関係ないわ」
保志達のの頼みをにべもなく断わると、おゆうはそのまま店を出ていった。
立ち去ろうと歩を早めるおゆうに食い下がろうとする保志。
「待ちなよ……けつねコロッケのおゆうさん」
保志の言葉におゆうは一瞬だけ歩を止めた。それで勢いづく保志。
「妙な二つ名だと思ったけど君は」
そこまで言って自信ありげに顔上げた保志だがおゆうは既に立ち去っており、代わりに
目の前にいたのは、やんちゃそうなジーパンの少年とウェーブへーアーの大人びた少年。
「なによー、おゆうを虐めるやつだけは誠と薫が絶対に許さないんだからー」
「そうだね、おゆうさんにちょっかいを出すと後悔するよ」
「後悔ってなんだよ」
「言葉どおりだ」
そう言うとウェーブへーアーの少年薫はポケットからおもむろに愛用のナックルを取り
出して右手に装着。
「ウッギャー!」
数秒後、保志の悲鳴がいったいに響き渡った。
ここは倉田家の佐祐の執務室、執事隊員が佐祐に入手した情報を報告している。
「長岡保志側のメンバーはおよそこの通りのようです」
「あははーこのメンバーだと侮れないのは水瀬親子ですね。秋人さんに手を出すのはやば
すぎますが息子の方は……」
なにかを思いついた佐祐は執事隊員に何事か指示を出した。
その日の午後、学校帰りのコタツネコこと水瀬雪男は、突然通学路を外れなにかに引か
れるようにフラフラと歩いていく。
「こっちに猫さん、猫さんがいるんだおー」
そのたどり着いた先には一匹の愛らしい子猫が。
「猫、ネコー!」
子猫に飛びつき転げ回る雪男、鼻水と涙だらけになりながら恍惚の表情で猫と戯れてい
る。猫の方は雪男の幸福に反比例するように目一杯不幸のようだが。
ガシャーン、突然檻が頭上から落ちてきて閉じこめられたが、猫に夢中の雪男はその状
況に気が付いてさえいないようだ。そして雪男の入った檻は、倉田家執事隊の手によりそ
のままどこへともなく運び去られていった。
まあ勝負が終われば解放されることだし、それまで大好きな猫と戯れられるのだから雪
男本人としては幸福なのだろう。
翌日決戦会場前にて
「遅い、おゆうさんも、水瀬も遅すぎる」
メンバーがそろわずいらつく長岡側だが、開始時刻は刻一刻と迫ってくる。とりあえず
たまたまそのあたりで着ぐるみを着てビラを配っていた友人のの雛山理夫を店長の許可を
取って拉致、しかしまだ一人不足だ。
そして、選手登録の期限ぎりぎりになったが、ついに。
「けつねコロッケのおゆう、義により葉鍵商店街に助太刀するわ」
「やったで、これで勝負になるでー」
ここで選手紹介、長岡側は長岡保志、藤田浩子、神岸明、保科智、水瀬明人、セバスチ
ャンに、急遽着ぐるみのまま参加の雛山理夫、そしてけつねコロッケのおゆうで八人。
それに対する倉田側は、けつねたぬきの美男、クレープの浩美、照焼バーガーの眉男、
バニラの栞、ワッフルの明石、牛丼の舞人、たい焼きのあゆ太郎、カツカレーの岬でやは
り八人。
そして戦闘開始、戦いも一時間を過ぎたところで、まず着ぐるみマンこと雛山理夫が普
段食べ付けないごちそうを食べ過ぎてリタイア。続いてクレープの浩美がダウン。
浩子、保志、テリヤキバーガーの眉男と続き、バニラの栞とワッフルの明石はカレーの
辛さにダウン。調子よく食べていた牛丼の舞人もたい焼きのあゆ太郎のあおりを食らって
気絶。智はなにか作戦を立てていたようだが上手くはいかなかったようで。
しかし、思わぬ善戦に喜ぶ商店街の人達。
「おやおや、セバスチャンさん。もう食べないんですか。食べ物を粗末にすると罰が当た
りますよ」
「負けられない、あの人だけには」
おゆうの脳裏に過去の光景が浮かぶ。
「なぜです、どうして今更弟子を止めろなんて言うんです。師匠にあやかってけつねコロ
ッケのおゆうと言う名前まで頂いたのに」
「この前お湯を捨てずにカップ焼きそばを作りましたね、それはあなたには克服すること
が出来ない欠点です。それなのにあなたの師匠を続けろと言うんですかそんな酷なことは
ないでしょう。わたしはあなたの師匠を続けられません」
にべもなくそう答え立ち去ろうとする、美男にすがりつくお下げ髪のおゆう。
「嫌だ、わたしは師匠についていきます」
「立食いのプロに女はいりません」
すがりつくおゆうを冷たく拒絶し、立ち去る美男の後ろ姿。
「今のわたしは女じゃない、ただのはぐれ者の立食い士」
懸命に食べ続けるおゆうの目前で、突然苦しみだし崩れ落ちるけつねたぬきの美男。
「勝った」
それを見届けたおゆうも静かに倒れていくのだった。
一方周囲の状況など目に入らないかのように、まだ黙々と食べ続ける秋人。
「秋人さんもう止めてください。いくらなんでもお体に触りますよ」
「大丈夫です、シェフに頼んで全ての食事にはこれを混ぜてありますから」
そう言って秋人がテーブルの下から取り出したのは秋人特製謎ジャムの瓶。
ブーッ!それを見た途端、倉田側でただ一人残っていたカツカレーの岬が盛大に吹いた
あげくに気絶。確かにその反応は無理もないとは思うが……。
「やったー勝ったぞ」
歓声を上げて秋人に駆け寄り秋人を胴上げする商店街の人達。
その後人気のない河原に二人きりでたたずむ、けつねたぬきの美男とおゆう。
「老いたりとは言えこのけつねたぬきの美男に勝ったのです、これからいろんな青二才が
あなたに挑戦してくるでしょう……でも、その挑戦だけは絶対に受けてはいけません」
美男はそこで言葉を切り、しばし二人の間を沈黙が支配する。
「相沢さんはわたしのようにならないで下さい。あなたはこれ以上立食いの世界に深い入
りしてはいけません。時代が悪すぎます」
「師匠」
「ふふっ、もうおさげにはしないんですか?」
そう言い残してゆっくりと立ち去って行く美男、そして頬を染めて見送るおゆう。
葉鍵立食いウォーズ全一巻の終わり。
懐かしいな…
うる星だっけか?
誰か〜東鳩2のSSキボン。
>>262、
>>263今更ですが
>>250-261の元ネタは、
「うる星やつら第122話必殺!立食いウォーズ(26巻収録)」
一応配役(登場順)
保科智=メガネ「長岡、そう簡単に藤田さんはわたさんでー。藤田さん好きやー」
神岸明=チビ「浩子ちゃん……」
藤田浩子=ラム「ヒロインなのに全然目立てなかった」
長岡保志=あたる「活躍してないぞ。あたる役なのにラムの浩子との絡みも余りないし」
セバスチャン=チェリー「わしだけ反転しておらんな、まあ所詮解説役じゃ」
けつねたぬきの美男(天野)=けつねたぬきの竜
「この後わたしは相沢さんと……良いですね。良いんですよわたしは」
江戸は長森牛乳坂に住まいした時そばだよ衛門=本郷団子坂に住まいし時そば清衛門
「登場が名前だけ(しかも微妙?)なんて酷いんだよ」(by長森瑞樹)
居残派のプロ(上月峰男)=居残派のプロ『原作と違って台詞があって良かったの』
クラッシャー派のプロ(七瀬竜)=クラッシャー派のプロ「俺のどこがクラッシャーだ」
帝国派のプロ(広瀬真樹夫)=帝国派のプロ「読者諸君ぼくの正体がわかったかな?」
保科の母=立食いそば屋店長「どうでもええんやが、実は原作の店長は男なんや」
佐藤雅美=三宅しのぶ「この役は原作では角刈りがやってた役なのよ」
牛丼の舞人(川澄)=牛丼の牛五郎「牛丼お代り」
レオン=パーマ「なんか今一目立ってないねー。浩子とちゃんと話したかったよ」
ワッフルの明石(里村)「わたしは自分で話してません。そんなの嫌です」
けつねコロッケのおゆう(相沢ゆう)=けつねコロッケのお銀「実はヒロイン?」
倉田佐祐=面堂終太郎「あははー佐祐は悪役ですかー。でも鍵では貴重なレギュラーです」
たい焼きのあゆ太郎(月宮)=回転焼の甘太郎「うぐぅ、ぼくなんで気絶したの?」
バニラの栞(美坂)=大盛りのマサ「わたしの名前はカンと読んでください」
テリヤキバーガーの眉男(椎名)=ハンバーガーのテツ「みゅー、おなか一杯」
カツカレーの岬(川名)=中辛のサブ「腹八分目だね。それと最後のあれは酷いよ」
岬の友人(深山雪峰ユキミネ)=原作の該当役なし「岬、あれは自業自得だよ」
クレープの浩美(折原)=クレープのマミ「リタイアの原因ってまさか永遠の世界?」
ラーメンセットの往穂(国崎)=たこ焼きのメグミ「あたしのこの扱いはなんだよー」
誠(沢渡)=フランケン一号「あぅー、なんでオカマ言葉になってるんだよー」
薫(美坂)=フランケン二号「僕にはオカマの相棒なんていないよ」
水瀬秋人=さくら「役的には反転不要だったのでは?」
水瀬雪男=こたつねこ「役も猫さんだし、猫さんともたくさん遊べたし、幸せだよ」
着ぐるみ仮面こと雛山理夫=牛丼仮面「家族にもごちそう分けてあげたかったよ」
東鳩SSと見せかけて実はKanonSS?
今考えたら雛山理夫=角刈、綾香=面堂とかの東鳩メンバーで他の作品もやれるかもね。
東鳩2はコテハンでネタバレ警告後、投下でいいんでしたっけ?
書いたはいいけど、掲載していいものか考え中…
ネタバレと事前に書いてくれればOKだよ。
登校キボン。
注意!
この先TO HEART2のネタバレの可能性があります。
ネタバレしたくない方は、ネタバレしちゃった人、をアポーンするか
読み飛ばしてください。
悪夢再び
朝起きたらいきなり女になっていた。
「またかよっ!?」
前回と同じく突っ込んでみたが、やっぱり状況は変わらず。 ……とりあえず着替えるか。
前回のあれで慣れたのか、割と冷静に着替えることができた。相変わらず服がブカブカなのは
この際目をつぶることにする。身支度が終わると洗面所に行き、顔を洗ったついでに髪留めで髪を纏める。
その後、全身を見るために数歩後ろに引き、改めて鏡の中の自分を見てみると
「同じか…」
るーこに見せられた悪夢の時の顔そのものだ。男のときとあまり代わり映えがないので、相変わらず女装をしている気分になる。
……あれ、ということは
「これは夢?」
なんだ、また夢なのか。大方るーこがまた呪いのダンスでも踊ってこれを見せているのだろう。とりあえず
起きたら一発殴っておくとして…
「んー、せっかく貴重な体験をしているんだ。となれば…」
普段できないことをやろう。しかし何をしようかな。
前回はタマ姉に捕まって着せ替え人形にさせられるわ、雄二とその他に追い掛け回されるわで散々だった。
……そうだ、今度はしっかり計画を練って行動すれば雄二を手玉に取れるかもしれない。
あの時は雄二にえらい目に合わされたし、仕返しにこの姿でからかうのも一興だな。どうせ夢だし。
となるとこの格好はいまいちだ。雄二をからかうにしても、この格好ではいささか効果が出そうにもないし
何か別のことをするにも女物の服を着ていたほうが面白そうだ。…よし、女性服を着てみよう。
い、いや、別にタマ姉に女装させられたのが癖になっているというわけじゃないぞっ!?
誰ともなしに言い訳をしつつ、母さんのクローゼット前まで移動した。
「くっ、スカスカか…」
服を脱ぎ、まずは下着を、という段階でいきなり躓いた。サイズが違うのか、ブカブカで
さっぱり胸に引っかからず、ズリズリと下に落ちてしまう。なんだか非常に悔しい気分だ。
「しかたないな、ブラは諦めよう」
ごそごそと今度は服を物色し始める。
「なんかいまいちぱっとしないな。もう少し…おっ、これは」
白っぽい服とスカートをタンスの奥のほうで見つけ、それを手に取る。うーん、これでいいか。
というわけでさっそく着替えることにした。着ている服を脱ぎ、見つけたばかりの服に袖を通す。ついでに
一緒に見つけたリボンも付けてみることにした。着替えが終わると、出来栄えを確かめるために
洗面所へと移動をする。
「………なかなかいい感じだ」
思わず自分の変わり具合にうっとりしてしまう。
「っと、こんなことしている場合じゃない」
準備もできたし、雄二の家に向かおう。玄関をくぐり、靴を履く。しかし、いざ歩き出そうとすると
スポンと靴が脱げてしまった。これは靴も変えないとだめか。仕方なしに母さんの靴を取り出し履き替える。
何から何まで母親のものづくしだな。と、そこまで考えたとき、恐ろしい事実に気づいた。
「この少女趣味の服とリボン……まさか、着てたのか!?」
家を出て、雄二の家へ向かう途中、道端で聞き覚えのある誰かの話し声が耳はいった。
この声は……るーこか?
「ひさしぶりだな」
「ニャー」
「元気だったか?」
「ニャー」
「出勤か」
「ニャー」
「帰宅か?」
「ニャー」
「どっちなのか、はっきりしろ」
「ニ、ニャー」
また猫と会話してるし。相手の猫はいきなり問いかけられて困っているようにも見える。
まぁ、都合がいいからこのまま通り抜けることにしよう。るーこと話してしまうとせっかくの夢が
覚めてしまうかもしれないし、とりあえず今は雄二をからかうことが先決だ。
「おはようだぞ、うー」
「ひゃぅっ!?」
そ知らぬ顔で横を通り抜け、ほっとしていると、お馴染みのフレーズが後ろからいきなり聞こえ、
思わず飛び跳ねてしまった。
「変わった挨拶だな。うーではるーのかわりに飛び跳ねて挨拶することもあるのか」
「いや、違うって…」
脱力しながら答えると、既にるーこは実践し始めていた。しかし納得がいかないのか、首をひねりながら
るーをしてこちらに話しかけてきた。
「しかし非効率的だ。るーのほうが簡潔かつ洗練されている。やはりうーは革命されるべきだ」
「だから挨拶じゃないって!びっくりして飛び跳ねただけ!というか、なんでっ!」
そこまで言うと、あわてて先に続く言葉を飲み込む。お、おちつけっ。今の俺の姿ならるーこには
正体がばれていないはずだ。きっとこいつは見知らぬ誰かに挨拶をしているだけなのだろう。
「お、おはよう、いい天気だねー。それじゃっ」
早口でまくしたてると、後ろを向き、駆け足で歩き出す。
「ところで、うーはなぜ女物の服を着ている。ジャパニーズ・ジョソウか?」
「ち、ちがうぞっ!?」
図星なのだが思わず力いっぱい否定してしまった…というかバレてるーーー!?
「えっと…どちらさまでしたっけ?」
笑顔でとぼけてみる。
「それはどう見ても女物だ。うーは実はメスだったのか?」
「人の話を聞けってのっ!」
…だめだ。なぜかしらんがこいつにはばれているようだ。やっぱり顔があまり変わっていない
からなのだろうか。
「はぁー…よく俺が貴明だってわかったな」
「るー?」
今のは、一体何が言いたいんだ、のるーだな。…というか最近るーの区別がつくようになってきたのは
喜んでいい事なのだろうか。
「いや、いくらあまり変化してないとはいえ、体格や髪型、おまけに声まで変わっているんだぞ。
よく俺だってわかったな、ってことだよ」
「いつものうーと別段変わりはない」
「いや、さすがにそれはないだろう」
確かにあまり変わってはいないものの、男か女かと聞かれたら100%女と言い切れるくらいには
変化しているはずだ。さらに縮んだ身長とこのロンゲ。
「るーにはうーの顔は皆、同じに見える」
「えっ?」
今なんていった?
「るーには、うーも、うーこのも、うーたまもみんな同じ顔に見えるぞ」
「まじかよっ!?」
るーこにとって地球人の顔は、俺たちが動物の顔を見分けにくいのと同じように区別しにくいってことか!?
するとるーこはるーっとるーをしてこう言った。
「もちろん冗談に決まっている。本気にするなんて幼稚だぞ、うー」
「………」
ポカッ
「るうぅーーっ!」
「お前の冗談は冗談に聞こえないからやめてくれ…」
思わず空を仰ぎ見る。ああ、今日も快晴だ…
気持ちがよいくらい澄み渡った空を眺めていたら、ほんわかとした気分になってきた。
ぽかっ
「いてっ」
ぼーっと空を眺めていたら、後頭部に走る軽い衝撃。
「るーの事を無視するな。いじめか」
「あ、ああ、ゴメン」
「るぅぅー」
さっさとスルーするはずだったのに、いつのまにかるーこのペースに嵌ってだいぶ時間を食ってしまった。
…というか、るーことのやりとりでなんだか疲れてきたな。なんだか雄二の事などどうでもよくなってしまった。
既に悪戯をする気も薄れたし、もう潮時か。さっさと起床することにしよう。
「それで、これはお前の仕業で夢オチなんだろ?殴らないからさっさと起こしてくれ」
「るー?うーが何を言ってるかさっぱりわからない」
首を傾げながらとぼけるるーこに、すこし苛立ちながら再び催促する。
「だからっ、るーこがこの夢を見せているんだろっ!早く起こしてくれってばっ」
「うーは覚醒状態でも夢を見るのか?いくらるーとて、そこまではできない。すごいぞ、うー」
「…だから」
とそこまで言ったとき
気持ちがよいくらい澄み渡った空を眺めていたら、ふんわかとした気分になってきた
ぽかっ
いてっ
ぼーっと空を眺めていると、後頭部に走る軽い衝撃
るーの事を無視するな。いじめか
あ、ああ、ゴメン
るぅぅー
不意にさっきのやり取りを思い出した。
………
頬に手を持っていき、思いっきり抓ってみる。
「い、いたたっ!?」
って、痛い!?
「な、な、なななな、なにいぃぃぃぃぃっーーーー!?」
「うるさいぞ、うー」
以上です。
∩( ・ω・)∩るー
∧||∧
( ⌒ ヽ
∪ ノ
∪∪
>>225 ハァハァ
>>270-274 ネタバレ気にしない人だから楽しかったです。
続きがあったら是非又書いてくださいね。
保守的に反転キャラの口調についてなど、
「ですます」「だよ」「わたし」「ぼく」はそのままでもあんまり違和感ない気がするけど、
みなさんどう思います。
長森あたり、「だよ」のままで面倒見が良くて少々気弱な感じで個人的には好感度良。
あゆの「ぼく」と「だよ」もそのままでいいか。ただこっちはマスコット系ね。
もっとも名雪の「だよ」は男だとのんびり屋で気弱な感じで、周囲からやや軽く見られている
かもしれない?
美汐なんか口調直す必要ゼロな気もする。
おじさん臭い高校生ってやだなー
ちょびっと名前案
愛佳は学ではいかがか。
佳乃があまり変わってない気がするw
若いのに将来がとっても不安なセクハラ親父っぷりですな。
この前岡崎と春原の中身が入れ替わるSS見つけたんだよ・・
まあそれそれでよかったよ・・・
284 :
名無しさんだよもん:05/02/01 19:45:47 ID:fd3eGz9p
たまにはage。
愛佳は真名人(まなと)とかもありかも。
あと、花梨は凛(りん)とか。いくつかのエロゲを彷彿とさせる様な名前だが。
今日は節分→節分と言えば鬼→そういや「鬼」の末裔だったよな俺ら
鶴丸「…という訳で、先祖を偲ぶ意味もこめて、お二人にはこの某鬼娘な虎縞ビキニを」(真顔
裕子「断る」
はじめ「これはちょっと…。いくらなんでも冗談が過ぎます鶴丸さん」(赤面
鶴丸「これが冗談を言っている顔に見えますか?さあさあ」
裕子「鶴丸!いい加減にしないと…!」
鶴丸「あー、そう言えば『これ着た裕子さんってきっとすごく素敵なんだろうなー』って初音が言ってましたよ」
裕子「…そ、そうなの?」
はじめ「裕子さん!そんなので懐柔されちゃダメですってば!」
梓「…鶴兄、何か脳みそに虫わいてないか?」
楓「啓蟄にはまだ早いですよ」
初音「また変なキノコ食べたのかなあ?」
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
以上、保守代わりの小ネタ。
『ロリカノンですか外伝:今日は節分ですか』
今日は節分です。ゆうには前々から温めていた計画があるです。
「真琴隊員、あゆあゆ隊員準備は良いですか?」
「真琴は準備OK」
「ぼくも準備は出来てるよ。でもなんでぼくここにいるの?」
「じゃあ二人ともいくです」
「はいはい」
「また無視なんだね」
さて、隊員二人を従えてお姉ちゃんの部屋に潜入です。と言っても別に普通に入っても
お姉ちゃんが起きるわけないです。
枕元まできたですが、お姉ちゃんは相変わらず脳天気に眠っているです。これから地獄
を見るとも知らないですね、と言うのは大げさですが。
「ふっふふ、今日こそリベンジです、ゆうとお姉ちゃんを起こし隊が必殺節分攻撃でお姉
ちゃんを起こしてみせるです」
「まっゆうの作戦なんかどうせろくなもんじゃないけど、真琴も付き合ってあげるわ」
そんなこと言う割にやる気満々に見えるです。真琴は悪戯好きですからね。
まっ良いです、やるです。
「さあまずは、手分けして目覚ましを止めるです。一人10個がノルマですよ」
「名雪さんって、どうしてこんな無駄なことをするのかな」
「名雪だからよ」
「それ答になってないよ。でも、なんだか納得できるんだよ」
「おしゃべりは良いから手を動かすです」
少々脱線してもさすがに3人でやると早いです。
さて無事目覚ましの処置も済んだことですし、いよいよやるです。
「鬼は外、福は内。お姉ちゃんは起きろー!」
バシッ!太平の惰眠をむさぼるお姉ちゃんの顔面に豆を力一杯ぶつけたです。
「小雨だおー」
言うに事欠いて小雨……ですか?
「あはは、ほーらやっぱり非力なゆうじゃあ効果無しね。ここは真琴に任せなさい。そー
れ名雪起きろー!」
バシッ!
「キツネの嫁入りだおー」
「真琴も駄目ですね」
でもなんか微妙な表現です。真琴にピッタリですが。
「さあじゃあ次はあゆあゆがやるです」
「うぐぅ、本当にやるの?」
相変わらずのりが悪いですね。
「なによー、一人だけ逃げようなんてずるいわよ」
「や、やるよ。やればよいんでしょう」
あゆあゆはずるいとか言われるのに弱いですね。
「名雪さん後免、起きてー!」
バシッ!
「通り雨だおー」
「起きないですね」
「起きないね」
「一斉にやったらどうかな?」
「やはりそれしかないですか」
「あーら、それならわたしに任せなさーい。名雪の一匹や二匹たたき起こしてあげる」
この、聞きたくない声の持ち主はあの人ですね。
「香里さん止めるです。後から抱きついてゆうの胸と変なところを触ったりしないです」
「あら変なとこってどこかしら?それに胸は触った方が大きくなるのよ。わたしがゆうち
ゃんの未発達な胸を大きくしてあげる」
余計なお世話です。あっあああ、服の中に手を入れないです。
「あはは、ジタバタ暴れるところがまた可愛い」
駄目です、非力なゆうの抵抗では香里さんを喜ばせるだけです。
「止めなさいよこの変態女。ゆうが嫌がっているじゃない」
「そうだよ、香里さん無理矢理は良くないよ」
真琴、あゆあゆ偉いです。ゆうの中で二人の株が上がったですよ。
「なにか言ったかしら?」
「あぅー、ま、真琴はなにも言ってないわ」
「う、うぐぅ、ぼくもなにも言ってないよ」
「弱っ」
駄目ですやっぱり役に立たないです。所詮はキツネと精神年齢小学生です。
「香里さん、ブラをずらしちゃ駄目です。パンツの中に手を入れるのは止めるです」
「嫌っ」
うっうう、その一言ですか。
「くー、わたしいちごパンツなら御飯三杯はいけるおー」
こう言うときは平和に寝ているお姉ちゃんが憎たらしいですよ。
結局香里さんはゆうをさんざんおもちゃにしてから放してくれたです。
「香里さん酷いです。服がグチャグチャになったです」
「大丈夫あとでわたしがなおしてあげるし、その恰好も可愛いわよ」
「そう言う問題じゃないです。第一真琴やあゆあゆの教育に悪いです」
「あら、それは確かにそうね。小学生が見るものじゃないわね」
「あぅー、真琴は小学生じゃないわよ。立派なレディーよー!」
「うぐぅ、ぼく香里さんやゆうちゃんと同い年」
「まっそれはともかく、約束どおりに名雪を起こしてあげるわ」
こういうところは頼もしいです。期待してるですよ。
「それじゃあ、せーの!名雪ー!起きろー!」
バシーン!
「だおー!雹だおー!」
さすがは香里さんです。豆をぶつけられたお姉ちゃんは一発で跳ね起きたです。
と思ったですが、お姉ちゃんはそのまま気絶したです。香里さん力を入れすぎです。
結局お姉ちゃんは香里さんが責任を持って学校に引きずっていったです。
ゆうのお姉ちゃんを起こせ節分大作戦…………失敗です。
節分記念番外編。
>>287氏の楽しいコネタのあとに投下するほどのもんでもないですが、
今日をはずすとお蔵入りだし……。
あ、すっごい業者広告と見間違えそうなので言い訳?
↑なんですが、反転同人誌作ってた+PARADOX+さんが期間限定でその同人誌を公開していらっしゃるそうです
2月中旬までだそうなので要ちぇきでー
しっかり堪能しますた。陽子カワ(・∀・)イイ
【かのんマティック】
ぼく月宮歩17歳になったところ、7年前に両親を亡くしてそれからずっと一人っきり
で生活していたんだよ。
ところがそんな寂しい生活は、一人の可愛いメイドさんの出現で、それはもう劇的に変
ることになったんだよ。
「初めまして、わたくしカノン家政婦斡旋所からまいりました相沢ゆうと申します」
「うぐぅ、今度の家政婦さんはこんなに若い人だったんだよ。びっくりだよ」
165センチくらい有るのかな結構すらりとしてスマートな美人さん、ただ顔はどっちか
って言うと可愛い系かな。でもスマートな分、胸はあんまり大きくないような。
「歩様、今なにか不愉快なことを考えられませんでしたか?」
「うぐぅ、そ、そんなことないよ」
一見ほえほえに見えるけど、意外と鋭い人だよ。
まあそれはともかく、今日もおやつのたい焼きを買いに行こうっと。
「おじさんたい焼き10匹」
「あいよ、900円」
「えっと900円ね、うぐぅ、おじさん後免。財布忘れたまた今度ー!」
「あっこら待て、たい焼き泥棒!こらーっ!」
一目散に逃げてどうにかおじさんを振りきったよ。後免おじさん、今度まとめて払うか
らね。さて済んだことは仕方がないから、温かいうちにいただきまーす。
パクッ、ゴン!
「うぐぅ痛いよ、誰頭を叩くのは?」
「食逃げはいけないと思います」
振り向いたら居たのはゆうさんだよ。それでこの後さんざん怒られちゃったよ。
それから何日か経ち、ゆうさんがいる生活も日常になった今日この頃なんだけど。
「ただいま歩君。貧相なおさんどん、今日の夕食はなに?」
「毎度毎度家庭訪問にかこつけてよその家に夕食を集りに来ないでください」
「さあ、歩君にはわたしの豊満なボディを堪能させてあげる。さあ、歩君いらっしゃーい」
「わー、石橋先生、息が、息が苦しーい」
「教師のくせに教え子を誘惑しないでください。歩さんがその無意味に巨大な乳の間で窒
息して苦しんでいますよ」
この色気過剰な人は石橋佐織先生、ゆうさんとはこんな感じでいつも喧嘩してるけど、
これは喧嘩するほど仲が良いってやつだよ。
「なによ、貧乳メイドの分際で」
「胸なんて飾りです、偉い人にはそれが分からないんです」
などと騒いでいたらゆうさんの料理目当ての友人達がぞろぞろとやってきたよ。
まずは幼なじみで弓道部の北川潤、特徴は胸が大きいところだよ。
「やっぱり女は胸よねー歩君」
「違うわ、女の価値は胸なんかじゃないわ。そうだよな歩」
やっぱり幼なじみである、風呂屋の娘で貧乳の斉藤深雪。貧乳のよしみでゆうさんと結
託するときがあるんだよ。それはともかく、とりあえず喧嘩は止めて欲しいんだよ。
そしてこれまた幼なじみの、作家志望でグルメの久瀬千鶴子。今日もまたゆうさんの料
理を一口食べた途端に眼鏡がキラリと光って。
「うぉー!こ、これは3丁目のイタリア料理店アマルフィのカルボナーラに勝るとも劣ら
ない味ですわー!」
良いんだけどそのいきなりのうぉーだけは止めて欲しいよ。それとなぜかこいつって生
徒会長なんだよ。女性陣は以上三人。
で次は男どもで、まずは悪友で自称プレイボーイの水瀬雪男。
「まあこう見えてもぼくはフェミニストだからね。その証拠にいちごサンデーなら御飯3
杯はいけるよ」
あのさー、言ってる意味が全然分からないんだよ。
「全然関係ないだろ雪男、ちなみに僕に弟なんていないから」
同じく悪友で剣道部の美坂薫。酒屋の二代目だったりするんだけど、雪男への突っ込み
はともかく、薫のも意味がわかんないよ。
「言葉どおりだ」
その後もいろんな人達が僕の目の前に現われたんだよ。そうまずは、ぼくの学校の新任
教師川澄舞人先生。実はその正体はゆうさんを狙って現れた異星人モンスターの戦闘用
アンドロイドで、その名はマイトだったんだよ。
「わたしは組織の敵を狩る者だから。ゆう勝負」
そのゆうさんの危機に現れたのが、ゆうさんのサポート用狐型ロボットのマコト 。
「あぅー、マコトはゆうのサポート役だからたよりないゆうに協力してあげるわよー」
この二人は立場上ちょっと相性悪いみたいだよ。
この二人?の出現で、実はゆうさんがモンスターに対抗して作られた組織カノンの、奇跡
の力を持った戦闘用アンドロイドだったって分かったんだよ。
でもゆうさんにはまだ秘密がありそうなんだよ。
川澄先生の教え子で、なんだか先生と怪しい雰囲気なのが倉田佐祐理さん。
「あははー、先生これ食べてください」
「これは、なに?」
「あははーチョコレートですよ。今日は2月14日ですから」
「そう」
まあこんな調子で進展があるんだかないんだかわからないけど、でもやっぱりお似合い
のカップルだよ。
そしてモンスターやカノンと対立する存在であり、地球を影で支配してきた第三の組織管
理者の登場。そしてその手先である改造人間4033(シオン・ミサカ)号。
「いやだなあ、ぼくのことは4033号じゃなくてシオンと呼んでください。海外ドラマみたいで
恰好良いでしょう」
ニヒリストなんだけど、ちょっとキザっぽいかもね?
管理者が作り上げた戦闘用改造人間で、管理者からしてきた340号こと美汐ちゃん。
「あなたは今日から340号ではありません、わたしの妹美汐ちゃんです」
「み・し・お、美汐ですか。素敵な名前ですね」
こうして美汐ちゃんはゆうさんの妹、相沢美汐になったんだよ。
そしてぼくと同じ学校に通うことになった美汐ちゃんに一目惚れしたのが、例の自称プ
レボーイの雪男なんだけど。
「あ、あのーみ、美汐ちゃん、ぼくとどつきあい、じゃなくて、お、お月見、月見団子は
最高なんだよ」
「えっとなんのことでしょう?」
雪男は口先だけでてんでだらしないんだよ。まあぼくも人のことは言えないけど。
なんだかだんだんぼくの周囲がきな臭くなってきたんだけど、そんなある日ぼくの保護
者である水瀬の叔父さんこと秋人さんがやって来た。
「歩君遊びに来ましたよ。しばらく泊まっていきますからね」
叔父さんは実はカノンの総帥なんだけど、実は問題はそんなところではなくて……。
「首領様、お土産に特製ジャム1ガロンは止めてください」
「うぐぅ、ぼくもゆうさんの意見に賛成だよ」
「美味しいと思うんですけどね」
その意見に賛成する人はきっと誰もいないよ。それが証拠に悪友どもが叔父さんがいる
間寄りつかなかったもんね。
でもこんな楽しい日々にも終わりの日はやって来た。ついに管理者とモンスターの最終
決戦が迫る中、シオンがゆうさんを狙ってやって来たんだよ。
「カノン最強の戦士のあなたと言えどこの包囲網から逃げられませんよ。起こらないから
奇跡って言うんです」
「いいえわたしは勝ちます、そして歩さんと一緒に暮らすんです」
「ゆうさん、ぼくは信じているよ」
「信じ合う心ですか?そんなことを言う人は嫌いですね」
激戦の末にようやく彼らを撃退したと思う間もなく、管理者の愚行により滅びようとす
る人類を救おうとしたゆうさんは、最後の奇跡の力を使ってしまって……。
「最後のお願いです、わたしのこと忘れてください」
「そんなことできないよ、ゆうさんはぼくが本当に忘れてしまって良いの?」
「本当はまだ生きていたいです。歩さんと一緒にたい焼きを食べたかった……でも」
「駄目だ、待って。行かないでゆうさーん!」
それが生きて動いているゆうさんを見た最後だった。最後の奇跡の力を使ってしまった
ゆうさんは全機能を停止し目覚めることのない眠りについてしまったんだ。
あれから7年、俺はカノンの戦士としてただひたすらに管理者の残党と戦い続けた。
本当はゆうさんはこんなことを望んでいなかったのはわかっている。だけど俺は……。
そしてついに最後の戦いがやって来た。
「覚悟しろシオン、管理者の残党ももう貴様だけだ。地獄で仲間が待ってるぜ」
「歩君、ぼくは君との7年間の戦いの中でやっと悲しみという感情を手に入れたんです。
でも君は今ただ憎しみだけで生きている。だからぼくは、君のためにもここで殺されるわ
けにはいかないんです」
「勝手なことをほざくな!」
激闘の結末はあっけなかった。残骸に足を取られたシオンに出来た一瞬の隙。
「死ねー!」
「しまった!ぐっ!ゲホッ……あゆみ君、ぼくは最後まで笑っていられましたよ、でも君
の心は、これで楽になれたのですか?ガクッ」
これがシオンの最後の言葉だった。そうさ戦いが終わって残ったのはむなしさだけだ。
全てがむなしくなった俺はカノンを辞め、久しぶりにゆうさんが居なくなって見る影も
なく寂れ果てた我が家へと帰ってきた。待っている人など誰もいやしないのに。
帰宅の途中薫の店で酒を買った。そうさ、ゆうさんが居なくなってからたい焼きも食べて
ないな。
家の前に来たとき懐かしい匂いに気が付いた。くんくん、これはたい焼き?まさか?
にわに駆け込んだ俺の目の中に、縁側に座ってたい焼きとお茶を準備している一人の女
性の姿が飛び込んできた。
「歩さん、お帰りなさい」
「ただいま」
303 :
名無しさんだよもん:05/02/05 20:17:35 ID:7PFTtkip0
>>293 やっぱこのカルテット良いわー。+PARADOX+さんGJ!
春原スレで春原BADのAFTERネタ見たから、オチがさらにシャレにならなくなりますたw
・・・で、ふと思ったんだが、
朋美「貴女以外のものなんかもう何もいらない。
ただ貴女だけが欲しいの。
貴女と私 二人だけの永遠の夜が。
なのに世界には余計なものばかり。
私達の間に図々しく割って入ってくる。
邪魔者ばかりだから だから消すの 全部ね」
陽子「『神無月の巫女』だっけその台詞? なんでまたそんなアニヲタっぽい・・・
って、ちょっと・・・ひいぃぃぃぃーーっ!」
な展開もありなのか?
明日は言わずと知れたヴァレンタインデー、去年まではあかりの義理チョコだけが頼み
の綱だった俺だが、今年は違うぞ。
あかりはもちろん、先輩、委員長、琴音ちゃん、葵ちゃん、多分マルチもくれるだろう
しな、ワーッハハハ!今年の俺は勝利者だぜい。
とまあそんな風に、俺はうきうき気分で眠りについた。
「浩子ちゃん、浩子ちゃん起きて、学校に遅刻するよ」
うんなんだあかりか、人が折角良い夢を見ているのに邪魔するなよ。
「うーん、まだ眠いのよー」
「駄目だよ、本当に遅刻するよ。それに今日はヴァレンタインだよ」
おっそうだった、チョコをもらえるこの大切な日に遅刻するわけにはいかんな。
「おはようあかり。で当然くれるんだよね」
「おはよう浩子ちゃん。ところでわたしがなにを上げるわけ?」
「もう、とぼけなくても良いわよ。チョコよチョコ」
あかりのやつキョトンとした表情になったぞ。こうしているとますます犬チックだな。
「あのねえ浩子ちゃん、わたし達女同士だよ。そりゃあそう言う趣味の人もいるけど、わ
たし達はただの幼なじみの親友で、そんな関係じゃないよね」
へっ、女同士?今度は俺の方が呆気にとられちゃったよ。
「女同士?朝から冗談は止めてよ。わたしは男よ」
「はー、浩子ちゃんまだ寝惚けているんだね。浩子ちゃんは女の子だよ。確かに男の子み
たいに背が高くて、声もハスキーで、ほんのちょっとがさつだけど、でもそれなりに可愛
い女の子だよ」
なんか誉められているんだか、けなされているんだかわからないけど、どうも俺のこと
をからかっているわけじゃあないらしい。
「うーん、男だと思うんだけどな」
「もう、馬鹿なこと言ってないで支度して学校へ行こうよ。本当に遅刻しちゃうよ」
なんだかよくわからんけど、確かに時計を見たらそろそろ支度しないとやばいな。うむ、
この問題はひとまず置いといて、さっさと着替えるとするか。
まずはパジャマを脱ぎ捨てて、あれっ、俺こんな色のパジャマ着てたっけ?まあそんな
ことはどうでも良いな。えっと制服はっと……なんでセーラー服なんだ?
でふと下を見下ろしたら、胸が膨らんどる、大して大きくもないが……エーッ!俺女だ
よ、女になってるよ。あかりの話はやっぱり本当だったんだー!
ちょっとばかり呆然としていたわけだが、まあとにかく学校へは行かざる得まい。そう決心
して、ふと顔を上げて姿見を見てみたら、いつの間にか制服に着替えてるよおい。無意識
のうちに着替えたのか、そこまで手慣れているのかよ。
それはそうと、今の俺の姿は確かにあかりの言うとおり身長170センチ弱、胸は無いけ
どまあ可愛いじゃん。じゃなーい!俺ってナルシストかよ?
「浩子ちゃん、鏡の前で百面相してないで急ごう」
おっと、あかりが横にいたんだった。しかし今気が付いたんだがあかりのやつ、俺を浩
子って呼んでるな。
「ねえ、浩子ってのがわたしの名前なわけ?」
「浩子ちゃんいつも以上に変だよ。なにか悪いものでも食べたの?駄目だよ女の子なんだ
から食事くらいはちゃんとしないと。それと、浩子ちゃんは素材は悪くないんだからもっ
と身だしなみにも気を遣った方が良いよ、髪の毛ばさばさ」
そう言いながらあかりは俺の髪を直してくれたけど、またまた誉められてるんだかどう
だか微妙だな。まあ今はそれは良いとして。
「わたしはいつから女になったわけ?」
「まだそんな変なこと言って、浩子ちゃんは浩子ちゃんで、昔から女の子だよ」
どうやらあかりの記憶では俺は最初から女に生まれたことになっているらしい。一体全
体どうなっているんだよ?
結局疑問は解けてないわけだけど、とりあえず身支度を朝食を済ませて登校中、学校へ
行けばなにか手がかりがつかめるかもしれないしな。ちなみにあかりは俺の言葉を冗談だ
と思っているらしい。
それでまあ、道々あかりと当たり障りのない会話を交わしていたわけだけど。
「それで、浩子ちゃんは誰にチョコをあげるの?」
「チョ、チョコ?なんでわたしが?」
いきなりなにを言い出すかなあかりは。
「浩子ちゃんって、本当にこういう行事に興味ないよね」
いや、貰う気なら満々なんだけど、上げる方はねえ。
その後、志保や葵ちゃんに会ったんだけど、二人とも俺が最初から女だったって認識し
ているらしい。と言うことはあかりが嘘を付いている可能性は限りなく低くなったな。元
々そんなこと出来るやつじゃないとは思っていたけど。
けどそうだとすると、俺の記憶の方がおかしいのか?
それはともかく、なんか女になってみると男どもの浅ましくチョコを欲しがる姿が見苦
しいなあ。いやもう物欲しそうな態度が見え見え。
矢島なんかあかりに露骨にモーションかけてるよ。あかりの方は全然気が付いてないの
か、かわしているのか完全無視なのが情け無いけどな。
まったくあれじゃあ俺が本当の女でもちょっと躊躇しちゃうよ。まあ元に戻れたらこの
経験を生かすとするか。って本当に元に戻れるのか?
教室に着いたんだけど、誰も彼も自然に俺を女として扱っている。ここまで手の込んだ
悪戯をするような、いやむしろ出来るような連中じゃないよな。やっぱり俺の方がおかし
いのか?なんか混乱してきたぞ。
「やあ浩子ちゃんおはよう」
「雅史君おはよう」
うむ相変わらずさわやかで人当たりの良いやつ。けど、雅史も少しばかり浮ついてるな。
やっぱりチョコが欲しいのか。考えてみれば雅史には義理チョコくらいはやっても良いよ
な。残念ながら?準備していないからいかんともしがたいわけだが。
席に戻る雅史の後ろ姿にかすかに哀愁が漂っていたりして、俺のチョコそんなに欲しか
ったのか?雅史なら選り取りみどりつかみ取りだろうに。
実際、雅史は大人気で本命・義理入り交じってやけに多量に貰っていた。あっちでは柿
本が貰ってるし、畜生、本当なら今年は俺ももらえる予定だったのに。
などと思っていたら、琴音ちゃんとマルチがくれた。けどあきらかに義理のマルチはと
もかく、琴音ちゃん「お姉様」って潤んだ目で見上げられると、なんだかいけない気分に
なりそうなんだけど。
さていつの間にやら昼休みになった。昼飯どうしようかなあと思ったら、あかりと志保
が一緒に御弁当を食べようと誘ってきた。よくわからないんだけど、どうもそれが通常の
行動らしいな。
けど弁当なんて準備してないぜ、一応探す振りをして忘れたことにするか。ところが、
なぜか鞄の中に御弁当とチョコらしい包みが入っていた。どういうことだ?
とりあえず弁当の方を開けてみると、今一見栄えが良くない。あかりならもっときれい
に作るから、どうも自分で準備したものらしい。実際味も今一だった。
どうも女の俺はやや下手ながら一応料理が出来るらしい。
しかしなんだね、弁当が自分のものだってことはチョコも俺が準備したんだろうな。渡
す相手は……雅史しかいないじゃん。まあ日頃雅史には世話になってることだし、思い切
って渡すとするか。
「雅史君、いつもお世話になってるから義理チョコ」
「ありがとう、浩子ちゃん」
はっきり義理だって言ってるのに、雅史のやつ結構嬉しそうだな。なんか雅史の笑顔を
見てると渡した俺も嬉しくなってきたぞ。うむ、女の子はこれが楽しいのかな?
その後ブルマー姿でバレーボールをやったりしているうちに放課後になった。ところで
俺ってなんか全然戸惑いもなく自然に着替えてるんだよね。周りは下着姿の女の子のだら
けなのに全然変な気分にならないし。俺やっぱり生まれたときから女だったのか?
まあとりあえず芹香先輩のところに行ってみるか。こういうオカルト現象は先輩の先輩
特許ならぬ専売特許だからな。
「先輩、浩子です。おじゃましまーす」
「…………………………………………………」
なになに、浩子さんいらっしゃい。それと御免なさい浩之さん。
えっ!御免なさいってどういうことだ?
「先輩、御免なさいってどういうことなの?」
「…………………………………………」
「えっ、浩之さんを女の子にしたのはわたしです。それどういうことですか?」
うむ、良かったやっぱり俺の頭がおかしくなったわけじゃあなかったんだ。しかしこの
手の事件の解決で一番頼りになるのは先輩だとは思っていたけど、まさか原因自体が先輩
だったとはね。
「……………………………………………………」
「浩之さんが女性になったのは、わたしの魔法が原因です、って、先輩そんなことまで出
来たの?まあ先輩なら出来そうな気もするけど」
「………………………………」
「一生懸命頑張りましたから。うん、先輩はいつも一生懸命だよね」
「………………………………………」
「でもこんなに上手くいくとは思いませんでした。ってちょっとそれはどうかと思うよ」
「………………………………………」
「大丈夫明日には、周りの人の記憶も含めて元に戻りますねえ。ふーんそれならまあ良い
かな。ところで着替えとか自然に出来るのはどうしてなの?」
まあ今の話だと元に戻ったあとで雅史に追いかけられとか言う、困った事態は起こらな
いみたいだな。
「……………………………………………………………」
「そう、自然に女性として振る舞えるように心理ブロックをかけてあるの。けど、女言葉
で話ているのは今まで気が付かなかったよ」
自分では普通に話してるつもりなんだけどな。でも考えてみたら、いつもの口調じゃあ
周りの連中が変に思うか。まあ何となく納得。
「ところで先輩一番肝心なことだけど、どうしてこんなことをしたの?」
「……………………………………………………」
「えっ、わたしが他の女の子からチョコをもらうのを見たくなかったからなの」
コクコク
それってちょっと酷いよな、俺の、俺のチョコが……。でもそこまで思い詰めていたの
かと思うと、なんか動機はけなげで可愛いかも。
「まあ良いわ。今日だけなら女の子で居るのも言いわ。貴重な経験をありがとう先輩」
「………………」
「うん、別に怒ってないから謝らなくても良いよ」
「……………………………」
「うん別に急いでないからもう少し待つのはかまわないよ」
それからしばらくして、先輩はチョコ(多分?)の包みを手渡してくれた。
「……………………………」
「お詫びの印と、お世話になっているお礼、そして最後はわたしの気持ちです。ふーんそ
れで三つもあるんだ。わたしも先輩の気持ちとっても嬉しいよ。でもね先輩、今度はちゃ
んと男の時に渡してね」
コクコク
先輩可愛いぞー。思わず先輩をギュッと抱きしめちゃった。先輩の体柔らかいなあ。う
む琴音ちゃんの時も思ったけど、女同士ってのも良いかもな。
いかんいかん、またまた危ない気分に。これ元に戻ったときに変な影響でないよな?
そしてその夜俺は、先輩から貰ったチョコを美味しく頂いて幸せいっぱいな気分で眠り
についた。
なんだけど……。
「先輩、起きても元に戻ってないわよ。どうしてなの?」
「…………………」
「うん、早く調べてみてね」
先輩もかなり驚いているみたい。書棚からなんだか分厚い本(多分魔法の本)を引っ張
り出してきたわけね。
一生懸命魔法書を調べている先輩は、とってもけなげで可愛いな。年上だけど食べちゃ
いたい可愛さ。ああわたしっていけない女の子かも?
って待って、今様ようやく気が付いたけど、今日は思考まで女性化してるんだけど。
「先輩、大変なの。今日は思考まで女性化しちゃってるわ」
そう叫んだんだけど、先輩は集中してるからか本から顔を上げないわけ。
先輩、早く。でも、一生懸命頑張っている先輩の姿を観察するのも良いわね。
先輩を見ていたら全然時間書きにならなくなってきたけど、結構時間が経ったみたい。
ようやく先輩が本から顔を上げたの。
「……………………………」
「えー!あのチョコのせいなの?先輩がチョコに込めた念が、女性化の魔法と変な複合作
用を起こしちゃったってことなの」
「………………」
「間違いありませんって……。それで元に戻るの?」
「……………………………………」
「そう、研究してみないとわからないの。お願いですからなるべく早くしてくださいね」
その後なかなか元に戻れないままにオカルト研究部に出入りしてたり、琴音ちゃんに迫
られたりしてたら、いつの間にか藤田は百合だって噂になってしまったわけ。
それで同級生の坂下さんや下級生の葵ちゃんに迫られるし、志保のネタにはされるし、
もうなんだか毎日大変ね。
【たべられるもの】
鍛錬を終えて部屋に戻ってくると、ドリィとグラァがいた
「どうしたんだお前達。鍋なんか持って」
「姫様。知ってますか?
今日は、”ばれんたいん”という日だそうです」
「ばれんたいん?」
聞きなれない言葉だ。それに何か甘い匂いがする……
「”ばれんたいん”というのは、女性が親しい”人”に親愛の情を込めてチョコレートを送る日だそうです」
何故かニコニコ顔で説明するドリィ
「それで、わたしたちも姫様にチョコレートを送ろうと思ったんですけど……」
「そうか、嬉しいぞ」
鍛錬で疲れているので、甘いものがもらえるのは嬉しい
さっきからしていた甘い匂いは、ドリィの持っている鍋のチョコレートなのか……
それにしても何故鍋?
ドリィは何故か、顔を赤らめながら話を続ける
「最初は、わたしたちの体にチョコレートをかけて
『わたしたちを、た・べ・て(は〜と)』
っていうふうにしようと思ったんですけど……」
「……はぁ?」
「わたしたち、気付いちゃったんですよね」
「……な、何に?」
何か、危険な気がしながらも話を促す
いや、それよりも逃げ出すべきか?
「何か物足りないことに……」
「……」
「それに姫様、もしかしたら遠慮して食べてくれないんじゃないかって」
「……」
た、確かに食べなかった気がする……
「そこで思ったんですけど、やっぱり食べられるよりも食べる方がいいじゃないですか!」
「はぁ」
勢いづくドリィにちょっと腰が引ける
というか、気がついたらグラァが後ろにまわって体を押さえてるんですけど
「こ、こら! ぐ、グラァ、動けん! それと、ドリィ! 何で近づいてくる!」
「というわけで、姫様にチョコレートかけて食べちゃおうってわけですよ」
「お、おちつけっ。あたしは美味くない!」
「大丈夫。チョコレートの温度は人肌ですから、火傷しませんよ」
「人の話聞けよ! というか、鍋傾けるな! かかってる、かかってるぅ!」
「それじゃ、姫様……」
「「いただきま〜す」」
「キャアアアアァァァァァァァ……」
フェードアウト
何となく思いついたので書いてみた
えろいな〜
>>288-291 必殺節分攻撃って、某ケロロ軍曹でも似たようなのあったなw ショットガンな威力の豆まき。
この香里なんか好きだわ。
>>296-301 すごい終わり方だったとは聞いていたけど、そんなんだったのかー。>原作
KANONキャラにした意味はどこに・・・ってツッコミはもうお約束やね。
>>305-311 フライングGJ。浩之がチョコ貰うの見たくなかったから女にしちゃった先輩萌え。
ヴァレンタインは貰ったチョコの数より誰から貰ったかどうか・・・
そんなふうに考えていた時期が俺にもありました(AA略
>>313-314 「わたしたちを、た・べ・て(は〜と)」ネタは定番だけど、「(相手にチョコかけて)いただきまーす」オチは
斬新なアプローチかもしれん。発想の勝利だドリグラ。
朋美と陽子のバレンタインも気になるけどな
男の自分にあげるのかそれとも・・・
>>317 >すごい終わり方
正確には管理者の愚行で破滅の時を迎えた地球を救うためにまほろは死亡。
優は虚脱状態になるが、その後ヴェスパー改めヴィナスの戦士として管理者の残党を掃討。
20年ほど後に、最後に残ったフェルドランスを倒した後辞職して久々に帰宅。
帰宅するとまほろ(正確には人間に生まれ変わったまほろ)が庭で歌っていたと。
ちなみに新生まほろの養父母はリュ-ガと田中さん。
なお凛は教師に、式条校長に行き遅れと言われ、あんたに言われたくないと激怒。
ちづは美人作家、深雪は川原酒店の女将さん。みなわとはまじも結婚。
誤爆?
誤爆に見えても仕方ない気はするが、残念ながら誤爆ではないぞ。
>>318 朋美「みんな集まった?」
岡崎・春原・陽子「うぃーっす」
朋美「さて、ここに三枚のチョコがあります。
一枚は砂糖の代わりに塩が
一枚は里村専用チョコby折原ひろみ
一枚は血汚齢糖(チヨゴレイトウ)
シャッフルしてあるから好きなのを選んでね。 ちなみに取った物は全部食べるように」
陽子(・・・絶対嫌がらせだ)
岡崎(塩チョコレートが一番マトモっぽいっつーのが・・・)
春原(ていうか「血汚齢糖」って何なんですかねえっ!?)
朋美はこういう系キャラじゃない気もするけど、まあなんとなく。
(*゚Д゚)< 今年のバレンタインを予言
◇レス番下1桁. ◇時刻の秒十の位 ◇時刻の秒一の位
[1] はじめに. [1] 「キタ━(゚∀゚)━ !! 」と [1] チンコ引き千切られる。
[2] 祐子に. [2] 「必死だなw」と. [2] 濃厚な一晩を過ごす。
[3] 浩子に. [3] 「愛しているの」と [3] 24時間説教される。
[4] ふゆ様に. [4] 「反省しる」と. [4] 言われながらオナニー。
[5] 朋美に. [5] 「逝ってよし」と. [5] 押し倒されて首チョンパ
[6] 往穂に. [0] 「ウホッ」と. [6] 刺される。
[7] ゆうに [7] プレゼントを捨てられる。
[8] ひろみに. [8] キスされる。
[9] 郁巳に. [9] 一生からかわれる。
[0] 朱鷺乃に. [0] チョコを貰う
俺的にはちとワロタけどな
しかしハクオロおかーさんが排除されてるのは納得いかなかったり
ふゆは様つきかw そしてさりげなく混ざっている郁巳…
(*゚Д゚)< 今年のバレンタインを予言
>>324で予言
でも最初のやつ、レス番だと相手選べるよね
汐が幼稚園から帰ると朋美が台所で何かを作っていた。
「ただいまー。おかーさん、何作ってるの?」
「もうすぐ、ヴァレンタインだからチョコレートを作ってみんなに配るのよ」
「ふーん。ねぇ、ぼくも一つ食べていい?」
「いいけど、ちょっと待ちなさい。今、隠し味を入れるから」
「隠し味?」
そう言って、朋美が取り出したのはオレンジ色のヤツだった。
「お、おかーさん……それ、なに……」
「これ? この間、知り合った北の未亡人友達に貰ったの。
『未亡人に必須のアイテム』。これで、みんなイチコロらしいわ」
ジャムジャムジャm……
オレンジ色のヤツが鍋に投下されていった。
「これで、完成っと。ホワイトデーが楽しみね♪」
「おかーさん、ぼくやっぱチョコいらない……」
「そんな、遠慮しなくていいわよ。つーか、食べなさい」
「嫌だぁぁぁぁーーーー!!」
朋美って未亡人なんだっていうおはなし
2月のわたしはちょっぴり憂鬱、なーんて気取ってみたけど、要はヴァレンタインをど
うしようかってことなのよね。なにせわたしの場合、上げなきゃいけない人が多すぎて。
まったくこれも奇跡の弊害なのかしらね。そんなある日何の気なしにテレビを見ていた
ら映っていたのがチョコ・フォンデュ。そうよ、これだわ!
でまあ当日、居候先の家長の秋人さんにキッチンをお借りして一同をご招待。
「皆さんいらっしゃい。今日は日ごろの感謝の気持ちで皆さんをご招待しだんだ。どうか
心ゆくまで食べていってね」
「よっし、じゃあ誠からいっきまーす」
ボカ!
「あぅー痛い、ゆうなにをするんだよー」
「なにするんだじゃない。肉まんなんか入れるな」
「じゃあ、ぼくがっと」
「歩、たい焼きも駄目!」
「うぐぅ」
「ではここがぼくが行かせていただきます」
「紫苑君、バニラアイスは溶けるわよ」
「じゃあ、いちごサンデーも駄目かな?」
「あったり前でしょう。あなた達常識ないの?」
「美味しいとおもうんだけどなあ。紫苑君もそう思うよね」
「そうですよね雪男さん」
なんかどっと疲れが……。
「みんな駄目駄目、男は黙って」
「舞人、牛丼と納豆の方がやばいと思う」
「そう」
そうって、そんな残念そうな顔をされても。どうしてこの人達は鍋の周りに準備してあ
る果物やマシュマロにしないかな?
「あなた達ねえ、なんでこうまで自分の欲望に忠実なの。ちゃんとまともな材料が準備し
てあるでしょう。これは闇鍋じゃないのよ」
「じゃあ誠はチョコまんにしとく」
「ぼくもチョコクリームのたい焼きにしとく」
拘るわね、第一いつの間にそんな物持ちこんでたの?いやまあ本人が良いならそれで良
いけどさ。
「ではぼくは、少し冷ましてからアイスにかけて食べることにします」
「なんとなく趣旨が違ってる気もするけど、好きにすれば」
「しょうがないよ、ここはいちごジャムにして置くんだよ」
「だからね、それじゃあ固まらないでしょう。雪男あんたチョコフォンデュの趣旨分かっ
てる?。そこにちゃんと雪男のためのいちごも準備してあるでしょう」
「うー、残念だよ。きっとすばらしい味がぼくを待っていたはずなのに」
まだ言うか、この恐怖いちご大魔王め。まあ確かにいちごジャム入りチョコはいいと思
うけど、でも固まらなきゃしょうがないでしょう。
ところで舞人がやけに静かだと思ったら、一人黙々と串にいくつも刺したマシュマロ食
べてた。
「串団子みたいで、なかなか良い」
ああそう、なにか間違ってる気がするけど本人が満足してるなら良いんじゃない。
「相沢君、このメンバーでまともになると思った君が甘いんだよ」
「わたしは和菓子の方が好きなんですけど。これ以上馬鹿騒ぎに巻き込まないでください」
薫も天野君も冷たいよ。
「あはは、ぼくは大勢でわいわいやるのは好きですよ。ホワイトデーにはうちに皆さんを
ご招待しましょうか」
佐祐さん、わたしの味方はあなただけね。
「うぐぅー!」
「あぅー!」
「えぅー!」
「だおー!」
「ぽんぽこたぬきさん!」
何事?悲鳴に驚いて振り向いたら歩達がテーブルに突っ伏していた。
いやそれより、チョコが魔女の大釜みたいに不気味に変色してものすごく泡立ってるし、
変な匂いが漂って……これってひょっとして?
「美味しいですよゆうさん。わたしの特製ジャムとチョコに生み出すハーモニーがまた絶
品ですね」
秋人さん、やっぱり犯人はあなたですか。
「まさに闇鍋ですね。こんな酷なことはないでしょう」
「まさしく天野君の言葉どおりだね」
「うーん、ぼくは頭の悪い普通の少年だからあれがなにかはよくわからないですね」
「やっぱりこれが奇跡の弊害なの?」
恐怖闇鍋ヴァレンタイン完
>>324を受けて、独自にバレンタインデーを予想
浩子
燈人にチョコをあげるが、市販の物なのでちょっと心苦しく、いつもよりも
濃厚なサービスでカバーする。
はじめ
梓にチョコをあげるのを忘れ、お仕置きとしてたっぷりと虐められる。
ゆう
秋人にチョコをあげる際に、「私も貰って下さいv」と言う事を考えるが、
実行出来なくてチョコだけを渡す。しかし、秋人の「私はチョコよりも、
ゆうさんの方が良いんですが」と言う一言で、なし崩し的に情事になだれ込む。
結局やる事は同じな人達。
さらに
>>336に続けてみる
かずき
前日までちゃんと全員分のチョコ(時間無かったので市販品)があったはずなのに、
修羅場完徹でカロリー不足になったのか、明け方ふと気がつくとどれも包み紙だけに・・・。
亮子
特に気合入れるでも恥ずかしがるでもなく、普段と変わりない態度で恵太にチョコを渡す。(そこがまた男連中に誤解される元)
清すぎる関係の方は1ミリも進展せず。
恵太の童貞暦はまだ当分終わりそうもない模様。南無。
「岡崎っ、僕は今日という日を一生忘れないだろう!」
部屋でまったりとしていると、春原が脈略もなくそんな訳のわからないことを言い出した。
俺は雑誌から目を離さず、やつの言葉の意味を考える。今日…って何か特別な日だったか?
「確か、お前の命日だったっけか」
「僕死んでないって!」
「そうか、今日だったか。惜しい人を亡くしたよなっ」
「笑いながら言わないでくださいよっ!!」
「んで、今日は何の日なんだよ」
そう問いかけると、春原は締まりのない顔をして
「今日はバレンタインデーじゃんかっ!去年までは縁のない行事だったけど…今年こそはっ!」
こうのたまった。
「今年もお前には縁のないものだと思うけど」
俺にもないけどな。しかし、それを聞いた春原は不敵な笑みを浮かべた。
「確かに去年まではくれるような相手はいなかったさ…しかし今年はあの二人がいるっ!!」
「あの二人っていうと…岡崎朋美に春原(雌)か?春原はともかく、奴がくれるとは思えんが」
頬を染めてチョコを春原に手渡す姿を想像してみる……ありえない。
「…たしかに女岡崎は無理かもしれない。しかし、あいつならくれるはずだ!なんせ自分自身だしっ!」
「というか、お前、自分にチョコもらってうれしいか?」
そんな突込みを入れると、やつは顔をくわっ!っとさせて
「うれしいねっ!」
とおっしゃった。
「お前、切羽詰りすぎな」
「たっだいまーー!」
そわそわする春原を尻目に再び雑誌を読んでいると、ドアを蹴破るようにしながら女春原が入ってきた。
「おっ、おかえりぃ」
妙にどもる春原を訝しがりながら、彼女はコタツに足を突っ込んでいる俺の隣に無理やり座ろうとする。
「さっむいねー。やっぱりまだコタツはかかせないよっ」
「おい、俺の横に割り込むな。狭いし読書の邪魔だ」
体で押し返そうとすると、必死になって抵抗してくる女春原。
「えー、いいじゃん。今日は寒いから、くっついてたほうがあったかいよぉ」
「…また三途の川を渡りたいのか?ん?」
脅しをかけてどかそうとするが、女春原は春原によく似た不敵の笑みを浮かべ、得意げにこう言った。
「あれれー、そんなこと言っていいのかなぁー?チョコあげないよ?」
「いらん」
即答をすると、途端に動揺した表情でオロオロし始める。
「そ、そんなこと言わないで食べてくださいよぉーっ。手作りなんだからっ」
そういうとカバンから赤い包装紙に包まれたハート型のチョコを取り出し、俺の前に置いた。
「…お前が?」
「てっ、手作り!?」
俺とは対照的に、春原はずいぶんと輝いた表情をしている。
「もっ、もちろん僕の分もあるんだよねっ!?」
「春原、突っ込むべきところはそこじゃないだろ。つうか食える代物なのか?」
「へっへーん、ちゃんと杏ちゃんに教わりながら作りましたよぉー。だから味もバッチリ!」
「杏がねぇ…」
同じ春原とはいえ、仮にも女の子を辞書で追い返すわけにもいかず、引きつりながら教える杏が
目に浮かぶ。
「だから食べてくださいよぉー」
「ぼっ、僕のもあるよねっ!ねっ!」
しつこく食い下がる春原に業を煮やしたのか、女春原は横に置いたカバンから何かを取り出すと、
春原の方へ放り投げた。
「はい、チョコ」
「おおっ、とうとう僕にもチョコがっ!!……って、これポッ○ーじゃんかよっ!!」
「うん。チョコじゃん、それ」
「あんた、さっき岡崎に手作りチョコ用意してましたよねえっ!!」
憤怒の形相で分身に詰め寄る春原。
「材料切れちゃったんだから、しょうがないでしょー。いらないなら返してよっ」
「い、いるって!!」
切り札を出され、スゴスゴと引き下がる春原。………哀れだ。
「えへへ、ちゃんと自分の分もあるんだよ。ほらっ」
「しっかりしてるな」
カバンから俺の前においたチョコより若干小さいものを取り出し、横に並べた。
「おっ、お前、さっき材料ないって「それいらないなら返してよー」なんでもないです…うう……」
春原………
「それじゃ、お茶いれるねっ」
嬉しそうに台所に向かう女春原。男の方はというと
「うう…チョコだけど、チョコだけど……」
泣きながらポッ○ーを齧っていた。
「あー寒いわね、まったく」
再び紙面に顔を向けようとすると、岡崎朋美がドアを開け、寒そうに中に入ってきた。
俺の正面に腰を下ろすと、台所にいる女春原に向かって声をかける。
「春原ー、私にもお茶ね」
「あいあーい」
続けて横になり、雑誌を読もうとする彼女だったが
「…んで、あいつは何してるわけ?」
春原に気づき、怪訝そうな顔で俺に聞いてきた。
「初めてもらったバレンタインチョコに感動しながら味わっているところだ」
「へぇ、あんなのにあげる物好きもいるのね。驚きだわ」
「まぁ、自分自身からだけどな」
二人で微笑ましく春原を見ていると、奴は急に岡崎朋美の方へ顔を向け、ズリズリと詰め寄っていった。
「ねっ、ねぇ!岡崎は僕にバレンタインチョコくれるよね!ねっ!?」
「ちょ、ちょっと、顔近づけないでよっ。握りつぶすわよ?」
しかし、岡崎朋美の抗議をものともせず、さらに詰め寄る春原。
普段のあいつならさっきので情けない声をあげて遠ざかるんだが……必死だな。
「あー、もうわかった、わかったから。ちゃんとあるからその汚い顔を離しなさいっ」
「ほ、ほんとっ!?」
春原が涙と鼻水にまみれた顔を遠ざけると、彼女はしかたないといった様子で
カバンから何かを取り出し、奴に放り投げた。
「ほら、感謝しなさいよ」
「や、やっと僕にもまともなチョコが……っ!?」
それを受け取った春原は至福な様子から一転、絶望のそれへと変える。
「ほう、チ○ルチョコか。定番だな」
「こういうアホをあしらうのにはこれが一番ね」
「はは、わかってた…わかってたさ……だって、岡崎だもん…」
「よかったな。今日は二つももらって大量じゃないかっ」
「…何か違うよね…こういうの……」
何かを悟った顔でチョコを食べる春原。
「あっ、そうだ。あんたにもあるわよ」
そういって岡崎朋美は俺にもチョコを放ってきた。
「キット○ットか。これ好きなんだよな」
「あら、奇遇ね。私も好きなのよ、それ」
「やっぱ、好みも同じなのな」
「そうね」
二人で笑いあいながら、チョコを食す春原を眺めた。と、そこへお茶を入れ終わった女春原が戻ってくる。
お茶を入れ終わった彼女はテーブルにマグカップを並べると、また俺の隣に座り始めた。
文句を言おうと思った俺だったが、
「あれっ、岡崎、まだチョコ渡してないの?」
という彼女が発した言葉を聴いて、思わず横の人物を見る。
「いや、俺はキット○ットもらったし、あいつも旨そうにチ○ルチョコ食ってるだろ?」
「えっ、岡崎も私と一緒に手作りチョコ作ったんだけど」
「ちょ、ちょっと黙りなさいっ!」
女春原の言葉に急に焦りだす岡崎朋美。
「あっ、聞いてよー、岡崎。岡崎…って女のほうね、岡崎ったら最初のほうは嫌がってたのに、
最後なんかノリノリになっちゃって。男のほうの私にあげるチョコなんてねぇ、それはもう凝って…」
「………春原?」
笑いながら話していた彼女だったが、言葉を遮るように呼びかける岡崎朋美を見て表情を凍らせ、
ずりずりと後ずさりをし始めた。
「ひ………ひぃぃぃぃっ!」
「キジも鳴かずば撃たれまい……わかるわね?」
片手一本で人を宙吊りにしている人物と、その手の先で人から物になりつつある彼女を尻目に、
俺はこっそりと岡崎朋美のカバンから二個入ってるチョコのうち、小さいほうを取り出すと
お茶を片手に食べ始めた。おっ、なかなか旨いな。
「……あっ、おば…あ、ちゃん…?」
「滅しなさい…」
大変なことになっている二人の横にいる当の春原はというと
「チョコ…まぁ、こんなもんだよね…チ○ルもチョコだよね…ははっ…」
…まぁ、どうやら本人が思っているほど寒いバレンタインデーでもなさそうだ。
未だにこちら側に戻ってこない春原を見ながら、今度はトラブルガールが作ったチョコも食べてみる。
最後に食べたチョコは今まで食べたどのチョコよりも美味かった…かもしれない。
>>318 こんなもんでどうでしょう?
本家の人と当日ブッキングしないようにフライング投下。
と、プレッシャーをかけてみる…
・・・・・・・これイーよ!久々に萌えたよ、あんちゃん!w
「誠、はいこれ」
「へー、ゆうがプレゼントくれるなんて珍しいね。いっただきまーす」
早速プレゼントの中華まんに食いつく誠。
「あぅー!なにこれ、変な味」
「なにってチョコレート入り豚カツのチョコトンに倣って作ったチョコ肉まんだけど」
「全然美味しくないよー」
「紫苑君はい」
「わーバレンタインですね。この場で頂いてもよいですか」
「いいわよ」
「ではいただきます」
ゆうの渡したチョコにかじりつく紫苑。
「うわー!なんですかこれは?」
「えっわたしの作ったチョコだけど、何か問題ある」
「滅茶苦茶苦いですよこれ」
「そりゃあわたし砂糖嫌いだから全然入れてないもん」
「そんなチョコは人類の敵です」
所詮料理の苦手なゆうの作るもの、いくら頑張ってもこの程度が落ちであろう。
朱鷺乃は何気に料理上手だったりして。誰にも披露しないけど。
そして「ほらよ」と犬にジャーキー放ってやるような感じで透にチョコくれてみたりとか。
>>344 じきに隠れツンデレ属性に目覚めるかもしれないな朋美(w
貴子の容姿ってどうなってるかな
髪はロングってのは無いと思うんだけどショートか、と言われるとまた微妙な感じ
プロポーションは中の上か、本人の控えめな性格と裏腹にトランジスタグラマー?
>>348 東鳩2のほうかな?
個人的にはロングで貧乳に一票。
もともと童顔らしいし、髪の長さはネタバレ気味だけど
タマ姉にやられたアレがあるから
>>349 どうせだから大きくしてやろう、とタマ兄に揉まれてたりして
誰でもいいから東鳩2の反転SSを投下してくれ〜
ネタバレとか神経質になるのはさすがにもういい頃だろ・・・・・
あと反転クラナド。
>>347 時紀は原作でも恵美梨のかわりに料理できるぞ。から揚げやとんかつも可。
「よう、そんなところにいたのか。これまあ一応やるわ。凪にはお米券のお礼に手作りラ
イスチョコ。鈴樹には特製どろり濃厚チョコ味だ」
「へー、ライスチョコですか。往穂さんが手作りチョコとは意外ですね」
「にははー、どろり濃厚チョコ味?」
思わぬプレゼントに喜びながら口中に治めた二人だが、その直後。
「国崎さん、ライスチョコって炊いた御飯を入れた手作りチョコのことじゃないですよ」
「往穂さん、これどろり濃厚にココア混ぜただけでしょう?」
「なにか問題があるのか?」
「「こんなの食べられません!(ないよ!)」」
「馬鹿国崎、凪に変な物食わせるなー!」
「いてー!みちおなにしやがる!ってわー!なんでメスが飛んでくるんだー!」
「ふむ、大事な弟に変な物を食わせてはかなわんからな。今のうちに抹殺しておく」
「冗談じゃねえ。誰か助けてくれー!」
「あーあ、往穂君があの世行き1号になっちゃうよ」
>353
手作りチョコ以前に、チョコを買う金が有った事が意外だw
「あっちいけよ」
「やーよ、めんどくさい…あんたがあっちいきなさいよ」
「だりぃんだよ」
お前が向こうに行けよ、俺は疲れたんだから。
言いかけた愚痴を飲み込んで、時紀は再びベッドに身を横たえた。
そうすれば、見慣れた天井がそこにある。それを見ていれば、取りあえずは何も考えなくて済む…。
「だるいわね」
そう言いながら女性――朱鷺乃は、のろのろと身体を起こした。
腰まで伸びた長髪が裸身にべったりと張り付き、だらしない美しさを引きたてている。
――窓でも開けるか。
――流石に2時間もヤりっぱなしだと、空気悪い…。
だが、当人がそんなことを気にする気配は微塵もないようだ。
「水、飲むか?」
「いらない」
朱鷺乃は考える。コイツは今、何を考えているのか。
思いやりとか親切心とか、そういう類いのものを前面に押し出すようなことはしないだろう。
なぜなら、コイツは私なのだから。
――究極のマスターベーションね、ある意味。
なら、理由は一つだ。少なくとも、自分にはそれしか考えられない。
朱鷺乃はそこで考えることをやめた。
飽きた、とか煩わしくなった、とかいう理由をつけて。
答えを認めたくないので。
窓に手を掛ける朱鷺乃の後姿を、時紀はぼんやりと見つめている。
彼女とベッドに入ってから、もう二時間以上が経過していた。
だが、不思議と疲労感は無かった。
いつも透子やしのぶ、明日菜たちとしている時とは違う感覚が確かにあった。
――コイツが俺だからだ、ってのか?
――訳わかんねぇ……畜生。
時紀は、いま自分が感じているものの正体が分からなかった。
だからとりあえず、もう少しこの関係を続けてみることにした。
訳が分かるまで。
そんな日が来ないことを知っていながら。
窓に手をかけたとき、蛍光灯の照り返しで自分の姿が窓に映った。
二時間前と比べて、髪形は大きく崩れ、息も少し上がっている。
そして何より、行為の最中に流れ続けた汗で顔中がてらてらと光っている。
――エロいな、これ。
――功美に教えてやったら喜ぶかね、こういうワザ。
ふとそんなことを考えた時、朱鷺乃はすっかり忘れていたことを思い出した。
「…ん?どうした?」
「別に。…呆れてた」
「俺の分、残してくれ」
――今頃、功は真帆ちゃんとよろしくヤってるのか。
――それはありえない。あいつにそんなワザはない。
時紀は天井から窓際の朱鷺乃へと視線を戻そうとし、
そこには既に誰もいなくて、彼女がテーブルの側で鞄をあさっているのが見えた。
「何やってんだ?」
「忘れ物。捜してんの」
「何を?」
「だから、探し物だっての」
しばらくがさがさと彼女の荷物を物色した後、
朱鷺乃は手に缶ジュースをぶら下げてベッドに戻ってきた。
その辺の自販で売ってる350mlのやつだ。
「それが?」
「これしか無かったのよ」
ベッドの上で呆気にとられている時紀をよそに、
おもむろにプルトップを開けて中身を口に流し込む朱鷺乃。
そして恋人同士のように、唇を合わせる。
「「んっ……」」
重なりあった二つの唇から、ため息に混じれて褐色の雫がこぼれ落ちる。
二人の裸体を伝ってベッドシーツにシミを増やす、
そのあいだに雫はほの白い湯気を立てはじめる。
やがて二人は互いの舌で劣情を燃え上がらせていく。
相手の口に含まれた液体――次第に褪せていく褐色を舌の上で転がすように。
「…ココアかよ」
「こんな日じゃなきゃ、飲まないしね」
「口の中が甘ったるい」
憎まれ口を叩きながら、時紀は朱鷺乃の腰に手を添えた。
「…っ……はぁ…っ……」
それだけで身体の奥が疼き、熱い吐息が漏れる。
ヤマネコのように鋭い輝きを持った朱鷺乃の瞳は、
その美しい色を保ったまま、形だけを変えていた。
目尻をだらしなく下げ、熱く濡れ、これから得られる快楽を予期して震えていた。
彼女の心を妖しいときめきが再び駆け抜けるのに、そう時間はかからなかった。
「なぁ」
「…何よ」
「ヤるか?」
「…すれば?」
朱鷺乃は口元を妖しく歪める。明日馬と付き合っているうちに身に付けた仕草だった。
夜はまだ長くなりそうだ、時紀はそんなことを考えた――
360 :
元380:05/02/13 02:16:23 ID:M7AYqX5a0
…ということで時紀×朱鷺乃なバレンタインデーを書いたわけなんですが…
>>137氏のネタを拝借しました。お詫びと感謝を申し上げます。
えろえろな空間を演出したかったのですが、まだまだ力不足のようで_| ̄|○
それでは回線吊って首切ってきます。
ぬぁ、ホントに『らしい』二人ですな。
GJ
バレンタインラッシュですな。
>344
GJ!こういうの好き。
東鳩2投下します
作中の話がいくつかありますがネタバレはないはずです。
4月9日
今日はいつになくタマ姉からの攻撃が厳しい。
きっとタマ姉なりに俺を心配してくれての発言だろけど、女が苦手だっていう
トラウマを植え付けた本人がそれを言うか?
「底力を見せなさい。今からでも遅くないから。わかったわね、タカ坊」
「…」
→タマ姉は相変わらずだ。
俺だって女の子と付き合うってことに興味はありありだ。でも、身に付いた悪癖は
そうそう拭い去れるもんじゃない。
それに加えて、タマ姉へのささやかな反抗心もあって、俺はタマ姉の言葉を聞き流した。
4月19日
平々凡々とした学校生活、その一日の終わりに雄二からとんでもない爆弾を落とされた。
自分の平和の為に親友たる俺の家にタマ姉を押し付けてようというのだから…ウチを
伏魔殿にする気かよ。
まぁ、でも、その案のついでとはいえ俺の心配を混ぜてくれたのは少し嬉しい、かな。
4月26日
朝から不吉極まりない夢をみてしまった上に、墓の中まで持っていくつもりでいた
俺の黒歴史の1ページが危うく白日の元に晒されそうになった。
あんな事、俺自身だって忘れていたのに。いや、思い出したくなかったからこそ忘れていたのか?
けど、女装した俺に雄二が一目惚れしてただなんて…なんていうか、ショックだ。
奴にだけは悟らせるわけにはいかないな。とは言え、首謀者があのタマ姉じゃあ…。
あの人の口に戸を立てるなんて恐れ多くてできやしない。
今現在も、鏡の向こうに映った童顔である自分が少し憎らしい。
もしや…今朝の夢はその暗示じゃないだろうな?……ううっ怖気が走ったぞ。
翌日
朝起きたら女になっていた。
「またか!またなのか!」
しかし昨日の夢と同じく、イのいちに鏡に向き合うと…そこに映ったのは昨日の夢の中の
俺こと、ことみではなかった。
「て、いうか…誰?」
顔立ちは俺とよく似ていたが、なによりも髪の長さが違う。決して長くはないけど男の
それじゃあない。
そして大きめだった筈のパジャマはだぶだぶで、それでも男ではないという証が胸の
あたりで自己主張していた。
「おおお落ち着け俺!これってきっと昨日の夢の続きかなんかだ!いやぁ連作の夢なんて
イマジネーションの貧困な俺にしては凝ってる。そう!あれだよ、明晰夢!
昨日のこととか思い出してみれば…」
色々と記憶を探ったものの、それは正確なものばかり。
昨夜巡回したサイトの履歴も、夜食べたインスタントフードも記憶の通りゴミ袋に入っていた。
迷信を信じるわけじゃないが、試しに腕を抓ってみる。
「痛い…」
そもそも抓める肉が予想以上に少ないもんだから尚更だった。
「は…はは……」
乾いた笑いが、閑散たるリビングに広がり、また静寂。
「どうしろってんだよ…」
「……」
「おはよう、このみ。今日もタカ坊、来てないの?」
「うん。何度もチャイム鳴らしたんだけど」
「合鍵は?小母様から預かっていたんじゃないの」
「それが…見つからなくって」
肝心な時に鍵をなくすというポカに自分の頭を小突くこのみ。
「雄二、クラスの方では何か連絡、ないのかしら?」
「何もねぇよ。あいつがガッコ休むこと自体珍しいのに、その連絡ひとつよこさないってのは
今までなかったんだぜ?修学旅行まで間もないってのに」
「でもタカくん、家にいるような気はするの」
「このみがそう言うなら、きっとそうなのかもね。今日で三日目、さすがにいつまでも受身じゃいられないわ」
呟き終えると環は通学路と逆方向を向き、一目散に走り出す。
「タマお姉ちゃん!?」
「二人とも、先に学校に行ってなさい。いいわね?雄二!このみを遅刻させたら承知しないわよ!」
もう三日目。その間はろくな物も食べちゃいないし、眠りにつこうにも寸刻みだった。
悩んで、現実逃避しての繰り返し。
この二日間、何度鳴ったか知れない電話の音に気が狂いそうになる。
ことみが鳴らしたであろうチャイムが数回。じきにそれも止み、申し訳ない気持ちで
胸が詰まっていた時分、一番聞きたくない声が届く。
「タカ坊!いるんなら、今・直ぐ!でていらっしゃい」
身が竦み、心拍数が一段早くなるのがわかった。
ついに…という感じだ。タマ姉が来たってことは、もう誤魔化しきれない所まで
来てるってこと。
玄関に鍵は掛けてあるが、本気になったタマ姉は窓をぶち破りかねない。
のそのそと起き上がりながら、隠れられる場所はないかと算段を立てようとしたが、
「前にも言ったわよね?鍵を隠すなら定期的に場所を変えなさいって」
「!」
また一段と早く心臓が跳ね上がる。
なんてこった!これじゃ隠れる時間すらないじゃないか。
「3秒待ってあげる。さもないとお仕置き込みでひっ捕まえるわよ」
早すぎだろうが!3秒じゃリビングから飛び出しても間に合わないって!
「さーん……」
あぁぁ……どうしたらっ。
名案が浮かぶはずもなく、遮二無二玄関へ向かい駆け出す。
とにかくタマ姉を家の中に入れるわけにはいかない。入ってこられたが最後、
俺の家にも関わらず、俺以上にこの家の構造を把握し、追い詰められてしまうのは明らか。
「……ゼロ!…はぁ、残念だわタカ坊。せいぜい今のうちにジタバタすることね」
俺は頑張った。けど階段を降りた所で無情な宣告。
ガチャっと鍵が回される音。何かに捕らえられたように体は動こうとしない。
次いでドアがギィィと開かれていく。やけにスローモーなその動作と音に相い対して
俺の中では生きた心地がしなかった。
「たぁ〜かぁ〜坊〜」
俺が玄関から視認できる位置にいたのを知ってか知らずか、いつものハイソな声と
うって変わって投げかけられた声は地獄の亡者のそれだ。
心なしか楽しんでいるふうでもある。こんな状況でもタマ姉のバッドトリップは起こるものなのか。
金縛りにあった俺の身体もようやくそれで目覚め、脱兎の如く奥の方へ駆け込んだ。
「待ちなさい!」
負けじと背後で強く地を蹴る音。おそらく靴を脱ぐ事だってしてない。
勝手知ったるにも程があるっての!
その間にも俺はどこに逃げ込んだらいいものか、かつて無いほど思索を巡らせた。
トイレに逃げ込めればかなりの間粘れるけど、開閉の動作の間に俺は三途の川を拝む
ことになるだろう。
僅かな思案の末に、開け放たれていたドア一枚分のラグを使って俺は浴室に逃げ込んだ。
擦りガラス越しに制服姿のタマ姉が映りこむ。
「タカ坊、何があったか知らないけど男なら、いい加減っ観念、なさい!」
「悪いけどっ、そうも言ってられないんだ…よっ!」
互いに渾身の力を込めて浴室の戸を押し引きする。
タマ姉だって女だ。膂力で男に敵うわけが…。
そこまで考えて、ふと、ぎりぎりと力を込めた自分の女性らしい細腕に目がいった。
「……………しまった」
呆けた声と接戦の均衡が破れたのは同時。僅かに空いた隙間からしなやかな指が入り込んでいく。
「くっ!」
今度こそ渾身。ありったけの力を搾り出し戸を押し出したが、
「あっ痛っ!」
短い、でも確かに悲痛なタマ姉の悲鳴。
俺のせいで指が挟まれたのは明らかだった。
その瞬間、ごちゃごちゃしてた頭の中は瞬時に晴れ、迷う暇もなくタマ姉の傍に寄り添った。
「た、タマ姉、ごめんっ!俺…おれ……」
「っっ…だい、じょうぶ。まだ、雄二の頭を割れる位出来そうだから」
俺に当り散らすことも叱り付ける事もさて置いて、気丈に振舞うタマ姉に自分が情けなくなる。
「待ってて。今、冷やすものとか持ってくる」
ひとしきり謝り、タマ姉の指の治療も終えた頃になって、タマ姉からの訝しげな視線を一身に感じる。
「タマ姉。具合、どう?」
「平気よ。そんなに凄い力で挟まれたわけでもないみたいだし」
手をグーパーさせて、アピールしたが一瞬、痛みにか笑顔が歪んで台無しに。
「本当、ゴメン…」
「いいんだってば、もう。ねぇ、それよりも…タカ坊……なのよね?」
長い間を置いて、いよいよ本題を突いてくる。
緊張からか、口の中が渇いて返事もままならず、大きく一度だけ頷いた。
「ちょっと脱いで見せてくれるかしら」
「ええっ?けど…」
「ホントなら力づくで確かめてやりたいトコだけど」
プラプラと包帯で包まれた指を誇張させる。段々調子が戻ってきてるみたいだ。
仕方ない。おそるおそる、といった手つきで三日前から着っぱなしのパジャマを開放する。
ホントいえば、おっかなくて自分の身体がどうなってるかなんて確かめられなかった。
最初にトイレで下半身のアレが無くてアレがついてたのを見た時はそのままトイレから
逃げ出した覚えがある。尿意が無いって事は一体いつ用を足していたのか。
記憶が飛び飛びではあるけど…俺の無意識はかなり逞しいらしい。
初めて目にする俺の今の身体は、
「…小ぶりなのね」
「突っ込むのはソコじゃないだろ!」
あらかた確認が終わり晴れてタマ姉から『河野貴明は女の子』と裁定が下された。うわぁーい…。
「って納得できるかよ!!」
「落ち着きなさいな。で、なにか…その…心当たりはないわけ?」
お手上げなのが分かってて、敢えて尋ねられる。
「全然。全く。完全に。怪しげな薬を飲んだ覚えも無いし、へんてこな魔術の実験台に
された覚えも無いし、女の子と一緒に階段を転げ落ちたり羽リュックの女の子とぶつかった
ような覚えも無いって」
後半はやけくそ気味だ。
「これから……どうしたもんか」
「小父様達に連絡は?」
「したところでこの身体がどうにかなるわけでもないし。外国って言っても転々としてる
らしいから前に聞いた連絡先も通じるかどうか…。病院に行くべきかな」
「無理よ。タカ坊が女の子になったって証明できるものが無いんだもの。学校だって
同じよ。『性別が変わっちゃいました』だけですんなり通ると思う?」
学校のことを話そうとした矢先、出鼻を挫かれてしまった。
「このみと雄二にも相談しないと」
「だ、駄目だ!頼むよタマ姉。他の連中には勿論だけど、二人にも黙っててくれよ」
「タカ坊。あの子達が信じられないって言うの…?」
「違う!でも今はあいつらにこんな格好で会うなんて出来ない。本当はタマ姉にだって」
暫しの間、沈黙が続いた。溜息を吐くようにタマ姉から重苦しく言葉が発される。
「これからどうしたいの?タカ坊は」
「戻れるもんなら、すぐにでも戻りたいさ。けど、よくわかんないけど、『これ』って
そう単純なものじゃないだろ?」
認めるのを躊躇うようにタマ姉は、そうね、とだけ答える。
「かといって学校に行くこともできないんじゃ…」
現状を言葉に示す度、気持ちが沈んでいくのが解る。
それでも今の俺には吐き捨てるが如く不満と不安を口にするほか無かった。
「ふむ……タカ坊。家を出る支度をなさい」
「は?何だよ突然」
「私の家にしばらく泊まるの」
「何がどうしてそうなる!?」
「どのみち此処にいても八方塞がり。それにタカ坊、ろくに食事もしてないでしょう?
血色もよくない。指針が見つかる前に倒れるわよ?」
「でもあっちで雄二に会ったら俺…」
「大丈夫。タカ坊がどうしても二人にバレたくないって言うなら、その事も考えがあるから」
俺の我侭を通してくれた上で尚、正論は向こうにある。
今は頷く他なかった。
「ん〜で…なんで俺がこんな格好を…」
「何って、家政婦…よりも女中さん?硬い言い方だと侍従かしらね?」
女中ってかこの服――――――メイド服っていうんじゃ…。
「私専属の住み込みで働いてる人ってことにしておけば雄二との接点も減るでしょう」
ノォ!!断じて否ですよ!
タマ姉は雄二のメイドにかける歪んだまでの情熱を知らないからそう言えるんだ!
「たまねぇ〜。他に『らしい』服ないワケ?むしろこの服の出所って何処だよ」
「ああ前の学校でね。学祭で喫茶店をやったときの餞別。今のタカ坊でもちょっと
胸の辺りは緩いかしら」
普通の女の子ならこういった場面では怒るのかな。
「とはいっても、あんまり普通な格好でいたらタカ坊だって直ぐバレるじゃない。
ここはインパクト重視でいったほうが中身より器に目がいくってものよ」
インパクト強すぎで雄二が異界の扉を開かなけりゃいいけど…。
「ほら、早速レッスン開始!学校まで休んであげたんだから雄二が戻るまで言葉遣い
ぐらいは最低限身に付けてもらうわよ」
………楽しそうだね…タマ姉。
「ま、サマにはなってきたわね。いよいよ実践よ」
「いえっさー」
悪ノリしたタマ姉を押し留める術などあろうはずもなく俺は通学路を全力ダッシュするより
消耗し、倒れ伏していた。
「ん、帰ってきたみたいね。いい、タカ坊?まずは顔合わせ。でも雄二に植え付けるのは
タカ坊じゃなくて、あくまでも御手伝いさん、っていう言わば記号。
あっ。タカ坊って呼ぶのもまずいかしら。そもそも貴明じゃ自己紹介も出来ないじゃない」
名前か。そういえば考えもしなかった。とはいっても先日、屋根裏で発見した名付け表を
思い出すと、例え一時でも俺の名前を手放すのは寂しいものだ。
「よし、貴子ね!」
「安直過ぎだ!」
感傷に浸ってた直後にこれ。突っ込まずにはいられない。
「いいのよそれで。下手に本名とかけ離れた名前にしたら呼びかけに反応できないでしょう?
それって凄く不自然よ」
「うううぅ……」
不承不承頷いた。
「それでもタカ坊とは呼べないから…タカ嬢?タカっち?タッコ?」
「好きにしてくれ…」
「まぁ呼び方については追々ね。ひとまず中庭の掃除。雄二とあったら自然に、
あくまでも自然に自己紹介だけして私の部屋で待機。よろしい?」
「へーい」
「しゃんとする!御手伝いが主人の前でそんな姿を見せない!」
「は、ハイぃ!」
俺もしかして選択を誤った?
着替えてからも座りっぱなしだったから気に留める事もなかったが、
「落ち着かねぇ…スースーする…」
スカートってこんな感じなのか。
下着は土下座寸前まで頼み込んで今はまだ男物を穿いている。
ふ、ふふふ…そう。あくまでも『まだ』な。
本当にこれでバレないんだろうか。確かに雄二の奴のメイド狂いは折り紙つきではある。
しかしタマ姉が評すには今の俺は身体も縮み、骨格も変化してはいるけど顔の作りには
さして大きな変化はないという。
通常ありえないスピードで伸びた髪を下ろし、全容がわかりにくいようにセットしては
もらったけど…。
「あ―――ああああああああぁぁああ?!!!!」
掃き掃除も上の空で考えふけっていた俺の背後でなんとも間抜けな驚き声。
三日以上会わないことなんて珍しくもなかった筈なのに、やけに懐かしい。
アホ声を上げてるのが誰か分かってはいたが、あえて驚いた風を装って振り返る。
「な、な、生メイドだああああああああああああああああ!!!!」
…………
………
……ほら言わんこっちゃない。つーか『生』って何だ。非『生』との違いって?
メチャメチャ広い敷地を誇る向坂家でもさっきの叫び声はさすがに御近所に響いただろう。
タマ姉の鉄拳確定だな。
に、しても…なーんいうか…ここまで余裕のない雄二を見るのは初めてだ。
こう悪戯心と言うか、からかいたくなるのを抑えて向こうの出方を待つ。
……おかしいな。なにやら身体を折り曲げて震えちゃいるが、その後のアクションがない。
「きみ………なまえは…?」
搾り出すような雄二の声。
なんか、呼吸困難なのをおして喋ってる印象を受ける。
そういえば名前。苗字はどうしたらいい?正直に河野と答えて、続けて貴子ときたら
いやでも河野貴明を連想させはしないだろうか。
軽く悩んだ末に
「き、今日から御屋敷で働かせていただく貴子という者です」
とだけ答える。なーんとなく雄二相手ならこれで通じるという確信があった。
とりあえずやることやったんだから雄二が大人しい内に退散してしまおう。
と、視界を移動させた刹那。
「貴子ちゃん!!俺と付き合って、いや結婚し、ゲハァ!!?」
あっという間の出来事だった。
10mはあっただろう距離を一瞬で詰め寄り、その後…この馬鹿は何て言った?
で、気付いたら前のめりに倒れてた。
凶器は足元に転がる3kgと記された鉄アレイ。
弾道の先には、なるほど。タマ姉が事の次第を監視していたらしい。
こいこい、と促されるので、足元に転がった今やオブジェと化したモノを少しばかり
気に掛けながら、赴いた。
「なんっていうか。あんな反応を見せるとは思ってなかったわ。タカ坊。あいつって
そんなに女の子に餓えてたの?」
「違うような、違わないような」
「タカ坊が男から見ても十分通用するのはわかったから、よしとしましょうか」
よくわからないことを一人で納得しながらタマ姉は部屋に戻っていく。
「タマ、っと…環さん。あの人は」
誰に聞かれるとも知れないので習った通りにタマ姉に呼びかける。
「ほっときゃいいわよ。死にゃしないから」
…ふつう、死ぬと思うな。でも雄二だから良いか。
とりあえず導入部、みたいな感じで
まだ由真エンドと雄二エンドしかやってませんがおいしい話がいくつかあったので。
他にも後天的反転じゃなくて最初から反転バージョンな
地の利をいかせるか?年下の幼馴染、長年連れ立った同い年の幼馴染、←との差も包容力で補う年上の幼馴染
って設定も面白そうでしたが正統TSを書きました
あとはバトンタッチ
今までROMってたがついに初吊りだぁ
∧||∧
( ⌒ ヽ ウヒョー
∪ ノ
∪∪
>363
超GJ!!
東鳩2の反転SS待ってたんよ。
続きを楽しみにしています。
ウヒョーにワロタ
「はい紫苑君あーんして」
「ゆうさんちょっと待ってください。今年は
>>346みたいなことはないでしょうね」
「大丈夫、今度は去年のリベンジ用に転校前の友達に取って置きのレシピ貰ったから」
「本当ですかー?甘くないチョコは甘くないジャム並にいやですよ」
紫苑君かなり疑わそうな目でゆうさんを見つめています。
「疑り深いわねー。大丈夫よ『必殺対里村用象も一撃劇甘チョコ』なんだから。ほとんど砂糖
で出来てるようなものなのよ」
「それなら良さそうですね」
おい紫苑君、そのネーミング別の意味でやばいんじゃあ……。
「では、いただきまーす」
「まあ甘すぎるからわたしは味見が出来なかったんだけどね」
ゆうさんの台詞を聞いた途端紫苑君の顔面が蒼白になったんですが、時既に遅し、チョコ
はもはや紫苑君の舌に触れていました。
「かっらーい!塩、塩、塩、塩からーい!。み、みずー!」
「あれーもしかして、砂糖と塩を間違えた?」
古典的ボケお疲れ様。
「いいですかゆうさん、もう絶対に市販のチョコにして下さいね」
「しょうがないなあ、来年は寝ぼけてる雪男に試食させてからにするわ」
「それちょっと酷いと思います」
「そんなことする人嫌いだよー」
「どうした雪男突然叫びだして」
「いやなんか突然そう叫びたくなったんだよ」
「俺にはそんな危ない親友はいないな」
>>363さんのような萌えは書けないので小ネタの続き。
>>363さん本来の反転SSってこうじゃないとね。続き頑張ってください。
風呂に入ってたら思いついた
>>378の裏話
前日に試作品のチョコを貰った歩君、またの名を実験体一号。
「うぐぅ、歯がとろける甘さだよ」
「やったー大成功。よかったそんなに美味しいなら紫苑君も大喜びね」
「うぐぅ、意味が違うんだけど……聞こえてないんだねゆうちゃん」
そして歯の痛みに眠れなかったため、翌朝歯科医に直行した歩君。
「うーん、これは酷いね重度の虫歯だ。しかし君の場合まだしも不幸中の幸いと言
うべきか。ふむしかし君、この年で半分以上が乳歯とは珍しいねえ」
「うぐぅ」
べべんべんべん(三味線
To Heart2が発売されAIRも映画化され葉鍵板も賑わう今日この頃。
巷ではバレンタイン近しと男も女も落ち着かない様子。
さて、では我らがヒロインたちはどのようなバレンタインを過ごすのでしょうか。
K.Hさん
「あー、どうしようかな〜、一気に四つ用意するとなると出費が痛いな〜
つーか同じのでいいのかな、いや、違うとかえって気をつかわせちゃうかな
ん、まてまて、Hくんのは義理っぽくしたほうがいいのかな?」
H.Hさん
「ひぃ、ふぅ、みぃ……みっつ以上は数えれないっちゅーねん。
なんてバカ言ってる場合じゃないわね、………むしろ問題は
あの犬チックが私より料理うまいことよね」
Hさん
「んー、そのイベントがあるかどうかが問題ね私の場合」
K.Tさん
「あ゛っ、なんで私がそんなものあげなきゃいけないのよ」
(禁煙中につき不機嫌なようで)
O.Hさん
「今年はやるわよー、なんと言っても絶対あいつ
「バレタインにチョコを貰う、うん、それでこそ男だよな」
とか言うに決まってるし、さてさて、キムチ買ってこなきゃ♪」
A.Y
「ん〜、これで義理分はよしっと、あとはAさんにあげるのだけかな」
(14日深夜、とある少女がチョコを被ってしまい丁寧に拭いてもら(うわっなにをする
>>382 Y.Kさん
「バレンタインデーというのはそもそもはカトリックの祝祭なのであって・・・
これでも私は一応プロテスタントなわけであって・・・
でも日本のバレンタインデーは、既に宗教から遊離した単なる一般行事とも言えるし・・・・・・うぅ〜(悩」
ところで今更ながら知った事なんだが、
プロテスタントにはシスターは存在しないんだってね。(女性の牧師はいるけど)
ロザリオも使わないし。
むかーし出した反転葉鍵名鑑ネタ読み返すと、思いっきりカトリックのと混同して書いてますた(恥
>>382-383 F.Fさん
「……はわっ! 今日って14日だ!
うぅ〜、どうしよう、すっかり忘れてたよ〜。もうこんな時間だよ〜(泣)」
>382-384
A.Iさん
「用意してしまった・・・葉平さんへのチョコを用意してしまった・・・」
「あ、大志。これ」
「ん? どういう風の吹き回しだまいしすたー」
「どうとはご挨拶ね。そりゃあ私は女の子捨ててますけどね、
たまにはそれらしいことしないと自分のジェンダーまで喪失しそうなのよ」
「何を訳のわからんことを言っておるのだ。
春の大会戦を目前に控えた今、カロリー補給が必要なのは貴様のほうであろうが。
チョコレートは血糖値を速やかに上げて脳の働きを活性化させ集中力を高める
至高の野戦携帯口糧だ。我輩に構うことなく存分に食うが良い」
(……こいつ、照れ隠しでもなんでもなく素で言ってるな。絶対……)
F.Fさん 最近見てないなぁ
やっぱりみんな若い股に目がいくんですかね?
若い子…あれ?普通に変換できるよな。何でこんな文字に…orz
「はよ〜ですよ隊長殿」
「おはよう好巳、タマ兄…と、雄二は?」
「あいつなら昨夜の夜更かしが祟って、まだ夢の中だよ(本当は「まだ眠い」なんて
言うからそれに託けて1段階ふかぁ〜い眠りについてもらったわけだが)」
「あ、そ。そっか……。はい二人とも。後ですれ違うのも面倒だから今渡しておくね」
三つあるうちの二つを、残りひとつと間違えないように取り出す。
三つともラッピングは同じなのだけど。
「わぁ。タカちゃん、これってもしかしてチョコ?」
「毎年のことなんだから聞き直さなくてもわかるじゃない」
「俺は久しぶりだな。タカ助から貰うのは。加えて、こうやってキレイに包まれたやつ
なんかは初めてだよ」
「あたしだって成長しましたからぁ、いつまでも板チョコやら駄菓子チョコなわけないって」
「ふふ、そうむくれなくたってタカ助は立派なレディになってるよ。コレ、いま食べても?」
「え、あ、っと…うん」
真顔でそうやって気障なセリフを吐かれちゃ不意打ちにもなる。
「タマお兄ちゃん大胆だねー」
「俺は美味しいトコは早め早めにいただく主義なの。う〜ん残念。手造りとはいかないか」
そうは言ってもタマ兄は終始ニコニコ顔を崩さない。
更に言えば、その発言は数人の女子から貰える事が確定してるのかな。タマ兄もてるから。
「期待されても困るよ。あたしは二人よか料理できないんだから」
「だから、むくれなくてもいいさ。こっちの方がイーブンっぽく受け取れるし」
タマ兄の表現はよくわからない。
その日、雄二が登校したのは昼休みも迫る時間帯。
「くっそ〜兄貴の奴ぅどこまで外道なんだよ!おまけになんだぁ〜?
この『出遅れましたね』的な空気は。好きで遅刻したんじゃねえっての。
俺には学校中の女の子達からチョコを貰うと言う崇高な使命があるってのに」
一日のターニング・ポイントも過ぎた時間に何を戯けたことを。
「まぁいいや。雄二。昼、食べに行こ」
「あぁワリィ。ちょっくら校内一周してくっからよ!今日の為に、俺がどれだけの
フラグを立てたと思ってる!?ってなわけで先に食っててくれよ」
ひとりで散々盛り上がった末に弾丸の如く教室を飛び出していく。
あたしの話なんか聞きもしない。
「なによ…………バカ…」
予鈴がなる頃。雄二は出て行ったときのテンションが嘘のように、幽鬼のような足取りで戻ってきた。
誰が見るにも轟沈してきたのは明らかだった。
「ちくしょぉ〜。なんだってみんなして俺をシャットアウトしていくんだよぉ」
そのアグレッシブ過ぎるところが致命的なのよ。気づけ。
特定の相手だけならまだしも学校中の全学年にチョコをくれ、なんて駆け回ったら
御断り喰らうのは当たり前じゃない。
「貴子〜。好巳と兄貴にはもうやったんだろ?お前だけは味方だよな?なっ」
「授業。始まるわよ」
「貴子さまぁ〜」
フン。
放課後。
「世界は俺の敵だ…」
昼休みからの二限。雄二はボソボソと恨み言を吐き通しだった。
周りの身にもなって欲しい。
………ホント、しょうのない。
「そろそろ帰るけど。雄二はまだ残るのよね」
「待て待て!帰る!一緒に行くってば!」
「そう?アンタは放課後も予定びっしりなんだろうから野暮だったんじゃない?」
「ねぇよそんなの。全滅だよ全滅!笑いたきゃ笑ってろ」
「…別に。行くわよ」
鞄を両手で包むように、あたしは雄二を待たず教室を後にする。
「おい!そんな急ぐなって」
――――――
「うふふ。あんな光景を毎日繰り返してたら誰だって向坂君にチョコあげようなんて
考えませんよね」
教室に残っていた愛佳が心底楽しそうに二人を見送っていた。
――――――
道中、雄二は戦果ゼロなことに意気消沈してるのか、口数も少ない。
これじゃ、きっかけもできないじゃないのバカ雄二!
……バカはあたしか。なんで………こんなにソワソワしてるんだろ。
ほんと…バカ。
分かれ道を目と鼻の先の地点までひかえ、意を決し公園の中に入っていく。
「貴子?」
「ついてきて」
日も傾きだし、遊ぶ子供もほとんどいない公園の中で更に影のまで進み、振り返る。
うっ…改めて面と向かっただけで決心が揺らぐ。
たかが幼馴染にチョコを渡すだけ…今朝もやったことじゃないの!
「こ、これ…アンタのぶん」
「お、おう。サンキュな」
「ふんっ義理堅い幼馴染に感謝することね」
「わかってるわかってる♪」
「(わかってないわよ……どあほ)」
「じゃ、帰ったらその心遣いを噛み締めながら食わせてもらうとすっか」
「だ、ダメよ!!今食べて!」
二人に、特にタマ兄に見つかるわけにはいかないの!
「バッ…ん〜な恥ずかしいマネ…あっ」
「いいか、ら……え?恥ずかしい?」
「うっせえ!食べるから聞き流せ!」
「う…うん」
雄二が包装紙を剥がし、中から不恰好な一口サイズのチョコが出てくる。
雄二も毎年のものと何かが違うのを察してか、がつがつするような事はせず、ゆっくりと
した動作で一個、口の中に放り込んだ。
「……………」
「…粉っぽいな」
「悪かったわね!」
「あ。やっぱこれ貴子の手造り?」
「勘違いしないでよね!アンタのなんか失敗作の集まりで構成しただけなんだから!」
「う〜ん。俺って結構幸せもの?」
「聞けぇ!!人の話を!」
―――終劇―――
バレンタインデー、それは乙女の一大決戦である。
その勝負に、最終奥儀『私を食べてv』を発動させるべく、
一人の少女が準備を・・・・・・
「無理だよーー(泣)」
出来ないでいた。
ここは水瀬家。そこに居候している少女、相沢ゆう。
今、彼女は悩んでいた。
もうすぐ訪れるバレンタインデーに向けて、手作りチョコを作成中なのだ。
いや、チョコ自体は出来ている。問題なのはそれを渡すシチュエーションだった。
「普通ならそのまま渡せば良いんだろうけど、秋人さんに渡すならもう少し考えて・・・」
秋人と言うのは、ゆうの叔父であり、この水瀬家の主。そしてゆうとは隠れた恋人同士でもあった。
「でも、本に載っている『彼氏へのチョコの渡し方』って、ほとんどが『私も一緒にねv』
って言うやつばっかりなんだもんなぁ。」
それは本の選び方が間違っているのではないだろうか。
しばし熟考の後、
「やっぱり、普通に渡すのが一番よね。うん。」
と納得をして、チョコをラッピングする。
そしてバレンタインデー当日の夜、デートを終えたホテルの一室。
用意していたチョコを取り出すゆう。
「あ、あの・・・秋人さん、これ・・・受け取ってください。」
可愛らしく赤いリボンでラッピングされたチョコを差し出す。
「ありがとうございます、ゆうさん。ここで開けても良いですか?」
「あっ、はい!ど、どうぞ!一応試食はしたので、大丈夫だとは思いますけど・・・」
更に真っ赤になって答えるゆうを微笑ましく思いながら、ラッピングを外して開ける。
そこにはハート型のチョコに『秋人さんへ』とホワイトチョコでメッセージが書かれただけの
シンプルな物だった。しかし食べてみると、ベースのチョコに数種類のチョコの固まりを
混ぜ合わせたりしていて、口の中でうまく溶け合っている。
女の子らしく、請った作りのチョコに満足そうに礼を言う。
「美味しいですよ、ゆうさん。」
「良かった・・・」
秋人の口から感想を聞き、安堵の表情をうかべるゆう。
そんなゆうを見ながら、秋人は少し意地悪な顔をして言う。
「でも、私が本当に欲しかったのは別の物なんですがね・・・」
「え・・・?」
急に雰囲気の変わった秋人に困惑するゆう。
そんな彼女を尻目に、先程解いたラッピングの赤いリボンを指でつまむ。
それをそのまま、ゆうの目の前まで持っていく。
「あ、秋人さん?」
秋人の思惑が分からず、戸惑うゆう。
しかし、秋人は変わらずに微笑んでいるだけだ。
『欲しかったのは別の物』
『目の前の赤いリボン』
そのキーワードが頭の中で一つの答えを出す。
『私を食べてv』
「あっ///」
思いついて赤面する。
ゆうが思い至ったのに気付いているだろうに、微笑んだままの秋人。
その目とリボンとを交互に見ながら、ためらうゆう。
しばらくの時間が過ぎ、漸くゆうがリボンに手を伸ばす。
おずおずと、手を伸ばしては引っ込めて、また手を伸ばす。
その間も秋人は手を下げる事はなく、ゆうの目の前にリボンを差し出している。
そんな秋人を見て意を決したのか、リボンを受け取るゆう。
そして、受け取ったリボンを首に巻き、手前で蝶々結びにする。
「あ、秋人さん。」
「はい、ゆうさん。」
うつむき、これ以上ないと言う位に顔を真っ赤にさせたゆうに対し、
秋人は優しく答える。
膝に置いた手をぎゅっと握り締めて、潤んだ瞳を上げるゆう。
愛しい人を見ながら、
「わ、私を・・・食べて、下さい。」
言葉をつなげる。
「分かりました。では、おいしく頂きますね。」
秋人はそんなゆうを見て、微笑みながら彼女を側のベッドへ押し倒す。
「きゃっ・・・」
それ程力を込められた訳ではなく、予想もしてはいたのだが、
押し倒されたゆうは、軽く悲鳴を上げる。
「怖いですか?」
「こ、こんなのは初めてだから・・・ちょっと不安で・・・」
何度となく秋人と身体を重ねてきたが、軽いシチュエーションの違いでも敏感に
羞恥を感じるゆう。そんな彼女を見て、秋人は
「大丈夫ですよ。私はゆうさんを傷つけたりはしませんから。」
と優しく諭す。その言葉に安心したのか、ゆっくりと身体から力が抜ける。
それを待っていたかのように、手早く少女の服を脱がし始め、自分も服を脱ぐ。
もちろん、首に巻いたリボンはそのままだ。
「あぁ・・・」
ゆうが体をよじる。が、形だけの拒絶は意味を成さない。
「ゆうさん・・・綺麗ですよ。」
少女を賛美しながらも、掌で太腿を撫で、仰向けの彼女の首筋に唇を這わせる。
「はぁ・・・あんっ・・・」
ぞくぞくとした感覚に襲われ、声を上げるゆう。
首から下へ、その美しい曲線を描く乳房に唇を押し付け、舌で舐め転がしていく。
秋人は、快楽の反応を示す乳首を口に含み、ちゅばちゅばと音をたてながら吸い上げ、
見る見る乳首が唾液にまみれながら勃起していく。
「あん、あぁんっ・・・あくっ・・・あふ・・・ああぁんっ・・・」
ゆうが甘い声を漏らしながら、体をくねらせる。
「秋人さん・・・駄目ぇっ・・・・・・そんな・・・乳首ばっかりぃ・・・ぃんっ・・・!」
「そうですね。こっちがお留守になっていますから・・・」
少女の言葉を受けて、その足の間に手を差し入れる。
薄い恥毛に飾られた秘部を、指がまさぐる。
「あうぅん・・・あっ、あはぁっ・・・んっ・・・だめ・・・そ、そっちも一緒なんて・・・だめです・・・あぁん・・・!」
そう言いながらも、すでに秋人に開発されてしまっているゆうの体は、
その愛撫がもたらす快楽を拒み切れない。
指が熱く濡れた秘唇に潜り込み、その内側をこすり上げる。
「あうん・・・! あっ、ああぁっ・・・!あ、秋人さんっ・・・!」
少女の手が、男の腕をつかむ。
それは、愛撫を制止しているようでもあり、さらなる快楽をねだっているようでもあった。
そして、秋人が更に激しく指を抽送させる。
「あっ、やぁっ!やん、やぁんっ、やっ・・・!」
その蜜壷から愛液を溢れさせながら、ゆうがかぶりを振る。
だが、その声には、隠しようのない情欲の響きがあった。
「じゃあ、そろそろ・・・行きますよ・・・」
秋人は、ゆっくりと指を抜いてから、腰をゆうの足の間に割り入れる。
すでに天を向いていた肉棒をあてがい、先端を秘唇に食い込ませる。
そして、まるで先の言葉通り、少女を食べるかのように、ゆっくりと腰を進ませた。
「ああああぁぁ・・・」
丸い亀頭部が少女の膣内を割り広げ、肉襞をこするようにしながら侵入していく。
まだ初々しさを残しながらも成熟を始めた柔らかな膣肉が、肉棒を包み込む。
「あうううんっvv!」
体の内側を熱い肉塊に満たされる感覚に、ゆうは満足げな息を漏らしてしまった。
「あっ///」
自分の上げた声にはっとなり、真っ赤になるゆう。
しかし、秋人はそんなゆうに反応せず、そのままの姿勢で、動こうとしない。
「はぁ・・・はぁ・・・あっ・・・あ、秋人さん・・・・・・?」
ゆうがとまどった声をあげる。
「ふふっ・・・動いて欲しいですか?」
秋人は、その顔に笑みを浮かべながら、ゆうに聞いた。
「そ、それは・・・あん、あうっ・・・はん・・・あぁっ・・・・・・」
ゆうは、もどかしげに、体を動かす。
肉の楔を打ち込まれた少女の体が、さらなる快楽を求め、疼いている。
「あぁ・・・秋人さん・・・お願、お願い・・・します・・・」
ゆうは恥じらいに頬を染めながら、秋人に訴えた。
「はい?何をです?」
「やだぁっ・・・いじわるっ・・・しないでぇ・・・」
そう言うゆうの声は、まるで男に媚びているようだった。
「動いて・・・動いて欲しいんです・・・あ、秋人さん・・・私をいっぱい食べてぇ・・・」
「ふふ・・・しかしこれでは食べているのはどちらか分かりませんね。」
「やぁっ・・・言わないで、下さい・・・・・・はぁっ・・・あっ・・・」
淫らな言葉を言うことでさらに性感と興奮が高まったのか、熱い息を漏らす。
そんなゆうを見て、とうとう秋人も我慢できなくなったのか、本格的に腰を使いだす。
「あくうぅっ!あぁっ!きひぃんっ!」
「あぁ、可愛いですよゆうさん!」
可憐ながら、娼婦の様なゆうの肢体を見せつけられて、早くも限界に近づいていく秋人。
「あうぅっ、あんっ、ああぁんっ!あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ!」
ゆうも、秋人の下で弓なりに身体を反り返らせる。
そんな少女の反応に満足しながら、さらに腰の動きを加速させていく。
「んはぁっ・・・!奥に・・・奥に届いてぇっ!あぁん、あひっ、ひぃんっ!」
「ゆうさん!イきますよ!」
叫び、ラストスパートをかける。
その腕がゆうの腰に回り、強く抱擁する。
愛しい人に抱きしめられ、自らも相手の背中に腕を回し、腰に足を絡めて絶頂に達するゆう。
「ああああああぁーッ!イクっ!イクっ!イきますぅっっ!あ、秋人さんっっ!!」
「ゆ、ゆうさんっ!」
どくっどくっと、少女の膣内に大量の精液を放つ。
「ひぃぃぃっ!熱いッ!熱いぃっ!あぁぁーっっ!!」
子宮の入り口に浴びせられる精液の感触に、立て続けに絶頂を極めるゆう。
しばらく二人の息遣いだけが、部屋の中を満たしていた。
そんな中、ゆうが口を開く。
「秋人さん。」
「なんです?」
「どうして、私が『私を食べて』って考えていたのが分かったんですか?」
そう、ゆうが考えていたのを知っていなければ、秋人の行動は説明出来ない。
そんなゆうに暫しの後、くすりと笑って答える。
「それはバレンタインのチョコを渡す時の、所謂定番文句ですからね。
実際、私も何度か言われた事がありますし。」
「えっ!ほ、本当ですか?」
秋人の言葉に焦るゆう。
「ええ、本当ですよ。でも、実際に食べたいと思ったのも、食べたのも
ゆうさんだけですけどね。」
「うっ///」
しれっと恥ずかしい事を言う秋人に、赤面するゆう。
今日は何度顔が真っ赤になったのだろう。
「でも、ゆうさん。」
「は、はい?」
秋人の言葉に現実に引き戻される。
「私はもっと食べたいのですが・・・・・・おかわりは、ありますか?」
にっこりと微笑む秋人に、ゆうは俯き、そして
「・・・・・はい。」
こくりと頷く。
バレンタインの夜は、まだ終わらない。
後日、秋人の独白
「この間はうまく誤魔化せましたね『どうして分かったのか』。
ゆうさんが『私を食べて』なんて事を考えていたと言うのがちょっと以外でしたが、
雑誌の影響なら仕方ないですね。
しかし、台所にその付箋の付いた雑誌を置き去りにするとは、誘っているのかと
思いましたよ。ゆうさんの事ですから、本当に忘れたんでしょうけど。
その雑誌に私の食べたチョコの作り方まで載っていましたからね、
ゆうさんの手前、言う訳にはいきませんよ。
まあ、たっぷりと可愛いゆうさんを頂いた事ですし、結果オーライと言うことですね。」
と言うわけで、秋人×ゆうのバレンタインデーでした。
>>336のネタから実質一日で書き上げたので、ボロボロですな_| ̄|○
首に巻いた赤いリボンと秋人×ゆうのシチュエーションが書きたかっただけです。
しかし、そう言えば今までエロしか投下してない自分がいるよママンΣ(´Д`;)
それでは、回線切って首吊ってきます。
∧||∧
( ⌒ ヽ ブラン
∪ ノ
∪∪
ノ翌日一人息子が号泣に100ガバス
「岡崎」
のんびりと読書していると春原から声がかかる。
返事をするのも面倒なので、視線だけそちらに向ける。
「僕さ、甘いものとか好きなんだよね」
ああ、相変わらずこいつの頭の中は不思議でいっぱいだ。
とりあえず聞かなかったことにして、視線を雑誌に戻す。
「岡崎っ」
無視されたのが頭にきたのか、少し声を荒げて私を呼ぶ。
「なによ?」
「僕、甘いものが好きなんだ」
「あっそ、せいぜい虫歯に気をつけるのね」
無視はしていない、きちんと忠告もしたので彼も満足しただろう。
「なぁ、今日って何の日だ?」
「カレンダー見なさい、あとこれ以上邪魔したら外に放り出すから」
延々と話しかけてくる彼に、鬱陶しげに返事をする。
少し眠い、それとさっきからしつこく話しかけてくる春原がうざったい。
無視しても煩そうなので、昼寝することにした。
テーブルに腕を置きそこに頭を乗せて、眠る体制に入る。
「ね、寝るのか? 僕に何か渡すものとか…」
春原の言葉を完全に聞き流し、ふとカレンダーを見る。
そうか、ようやくこのバカの意味不明な言動の意味がわかった。
今日はバレンタインデー、そしてこいつはチョコが欲しいのだろう。
たぶん一つもチョコは貰えなかったはずだ。 いや絶対貰えてない。
ウキウキと希望を胸に登校、トボトボと絶望を胸に下校する姿が目に浮かぶ。
「僕に何か渡すものがあるだろ? あるよねっ?」
言いながら春原はゆさゆさと私の肩を揺する。
こいつ、もしかして貰えるまでねだるつもりだろうか。
殴っても殴ってもゾンビのようにチョコをねだる春原。 恐ろしい。
しょうがない、たまには平和的に解決しよう。 飴と鞭は大切だ。
ゆっくりと手を上げ、思いっきりテーブルに叩きつける。
ダンッとテーブルを叩き、岡崎は無言で部屋を出て行った。
いつチョコを貰えるか待っていたが、岡崎は全くその素振りを見せない。
それどころかチョコを所持しているかすら疑問だった。
というかバレンタインデーということに気づいているかすら不明。
いや、きっと恥ずかしいのだろう。 うん、そうに違いない。
そう思ってチョコを渡しやすい空気を作っていたが、
彼女は怒ってどこかへ行ってしまった。
はぁ、溜息が出る。 怒った彼女からチョコを貰うことは不可能に近いだろう。
もう諦めよう、これ以上岡崎の機嫌を損ねると何をされるかわからない。
帰ってきたとき、彼女の怒りが少しでも収まっていることを祈ろう。
しばらくして、岡崎が帰ってくる。 その手にはビニール袋を持っていた。
買い物にでも行ってたのか。 珍しい、いつもなら僕に無理矢理行かせるのに。
そのままベッドへと向かい、横になる。
「夕飯に起こして、あとこれお土産」
ビニール袋を床に置き、背を向けて寝始める。
それの中を覗くと、様々なお菓子が入っている。
そしてそれらは全てチョコレート菓子だった。
「僕、岡崎のこと信じてたよっ!」
バレンタイン用に売られているものではなく、普通のチョコレート。
きっとバレンタイン用のチョコは買うのが恥ずかしかったのだろう。
それにお土産を装うとは、素直に渡してくれればいいのに。
「それはどうも」
背を向けたままの岡崎から、眠そうな声が返ってくる。
早速彼女に貰ったものを食べ始める。 そのチョコはとても甘く感じた。
そう、岡崎の愛ってやつを感じる。 やっぱりいい奴だ、うんうん。
言い忘れたけど、と彼女はチョコを貪る僕に声をかけてくる。
「あんたにあげるのはどれか一個だけ、他のは私のだから」
食べたら、コロス。 そう言って岡崎は再び寝る。
さーっと全身の血の気が引く。 僕は既に、3つ目のチョコに手をつけていた。
「はいどうぞ」
そう言って笑顔で綺麗に包装された小さな箱を渡してくる春原。
「そうか、爆弾処理だな? 初体験だが、任せろ」
工具を取ってくる、と本を置いて立ち上がる。
「いや全然違うし、おもしろくないよ」
真顔でダメだしをされた。 ショックだ。
「で、なんだこれ?」
春原のノリの悪さに少しムカつきながら聞く。
「今日は何の日?」
彼女は質問に答えずにそう聞いてくる。
カレンダーを見ると、赤ペンで今日は塗りつぶされていた。
春原に視線を移す。 ニコニコと笑顔だ。
「バレンタインデー」
「ぴんぽーん」
はい、と渡してくる。 頬を掻きながらそれを受け取る。
相手がこいつとはいえ、ちょっと嬉しかったりした。
これからはもう少し優しく接してやろう。 週一回程度に。
そう思いながらバリバリと豪快にその包装を破る。
「も、もうちょっと丁寧に開けて欲しいな」
「ワイルドが売りなんだ」
包装紙を丸めて、ポイッとゴミ箱に捨てる。
「に、二時間の苦労が、わずか数秒で…」
ほろりと涙しながら彼女はゴミ箱を見つめる。
箱を開けると、少しいびつな形のチョコレートが3個入っていた。
「手作り、か?」
「うん、自信作だよっ」
春原は親指を立てて言ってくる。
「ロシアンルーレットとかないよな? 一個だけハズレとか」
「そんな嫌がらせみたいなチョコ作らないよ。 岡崎じゃあるまいし」
「ささ、どうぞ」
岡崎に早く食べるよう急かす。
彼は気が進まないのか、中々手をつけようとしない。
「変なもの入ってないだろうな?」
「入ってませんよっ」
岡崎はようやくチョコを手に取り、ジッとそれを睨む。
しばし睨み続け、ふむ、と何か考え付いたように私を見る。
「試食してみろ」
そう言って彼はチョコを差し出してくる。
どうやらとことん信用されていないらしい。
その態度に文句を言おうとして、あることを思いついて止めた。
彼の持っているチョコの端を、少し齧り取る。
「どうだ? 解毒剤は用意してるのか?」
「だから変なものは入ってません」
味はいい出来だ。 流石は私のお金と時間と愛の結晶。
岡崎はウンウンと唸ると、食べる決心がついたらしい。
「なむさんっ!」
そう叫んで口にチョコを投げ込む。
心の中でガッツポーズを取る。 やった、間接キスだっ!
彼は天井を見つめ、恐々と顎を動かしている。
「普通だな……だがそれが逆に不安だ」
「どこまでも失礼っスね…」
二つ目を食べてもらうべく、箱から取って岡崎の口の近くに持っていく。
怪訝にそれを見て、仕方なさそうに口を開く。 そして閉じる瞬間に手を引く。
彼の歯がカチッと音を立てた。 彼はムッとした表情で残った方のチョコを掴む。
慌てて再びチョコを近づけると、凄い勢いでチョコに齧りついてきた。 私の指ごと。
「いだぁっ! ゆ、指がぁぁっ」
指ごと噛んだ張本人は素知らぬ顔でモグモグと咀嚼している。
加減はしてくれたらしく、血はでていない。 一瞬食い千切られるかと思った。
痛みで滲む涙を拭き、殆ど齧り取られたチョコを自分の口に入れる。
412 :
2月15日:05/02/15 07:11:15 ID:jia609GX0
バレンタインデー、それは漢の一大決戦である。
それは、水瀬家で従姉妹の帰りを待つ水瀬雪弥にとっても同様であった。
未だ戦果の無い彼にとって、彼女だけが最後の希望だったのだが・・・
「ゆう、どうしたんだろう」
時計の針は既に10時を回っていた。早寝遅起きを体現する彼にとっては深夜といっていい。
料理の出来るゆうと父親が揃って出掛けたせいで、彼は夕食だというのにトーストを食べることになった。
「夕食は外で食べてくる」
女っ気の無かった父さんの言葉にも驚いたが、同じ言葉がゆうの口からも聞かされるとは・・・
随分と幼い頃からゆうを想っていたように思う。
7年という時間は少なからず自分の想いを風化させたが、
美しく成長したゆうの姿は、ひと目でさえ、自分の奥で燻り続けるものを燃やす何かがあった。
40日ほどとはいえ、同じ学校に通い、同じ屋根の下で暮らし、誰よりもゆうの傍にいたはずだ。
日に日に彼女の艶を増させたその恋心も、はにかむようなあの笑顔も、全て自分に向けられたものだと思っていたのに・・・
しかし、ゆうの言葉は、自分以外に思い人、食事を共にするような相手がいることを匂わせた。
彼女がチョコの自作用の材料を買っていたのは知っている。
心を込めて作られたであろうチョコレートは、今頃誰とも知らぬ男の腹に消えてしまったのだろうか。
まさか、ゆうまで食べられているなんてことは・・・
そこまで想像して、雪弥は自身が事態を悪い方向にばかり考えていることに気付いた。
そう、ゆうの貞操観念が強いことは、転校早々にゆうを巻き込んだ女子の猥談でしかと聞いた(寝ながら)。
あの時は結婚までゆうとは出来ないのかなあと随分がっかりしたものだ。
そんなゆうが、バレンタインとはいえ、出会って2ヶ月もしない男に躰を許すなど有り得まい。
そうだ。そうに決まっている。僕にチョコをくれなかったのも恥ずかしかったからだろう。
きっと、本命チョコを渡せなかった女子達で集まって残念会でも開いているのだろう。
バカだなあ。僕はずっとゆうのチョコだけを待っているのに・・・・・・もう14日が終わっちゃうよ?
時計の長針と短針が頂点で出会うのを見届けた僕は、そのまま眠りについた。
413 :
2月15日:05/02/15 07:12:09 ID:jia609GX0
「・・・・・・あれ?」
僕は自分の部屋で目を覚ました。居間のコタツで寝入ったと思ったんだけど・・・時計に目をやった。
「17時・・・・・・そうか!」
やっと納得出来た。全て夢だったのだ。まだ14日は終わってなどいない、いや、迎えていなかったのだ。
きっと今頃ゆうは中々起きてこない僕にヤキモキし、どうチョコを渡すのか一生懸命考えているのだ。
早く顔をみせてゆうを安心させてあげないと。ゆうはどんなチョコを、どんな風に渡してくれるのかな。
そのときの僕は、なぜ14日・・・金曜であるはずの今日の朝、ゆうが起こしに来てくれなかったのかを考える余裕はなかった。
「ゆう、おはよう!」
台所で夕食の支度をするゆうに声をかけた。
「おはよう・・・雪弥、もう5時だよ?」
振り向いて呆れた表情で挨拶を返す彼女に心底安心した。いつものゆうだ。
「お腹空いちゃったよ。何か食べるものない?」
我ながら露骨な急かし方だが、夢の二の舞はもうたくさんだ。
「トーストならすぐできるけど、晩御飯はもうちょっとまってね」
「そうじゃなくて!!・・・その、あるだろう?間食の代表というか、手軽にカロリー補給出来る・・・」
一瞬荒げた声に畏縮したゆうに、押さえ気味の声でアピールする。
しばしの思考のあと得心したのか、ゆうは冷蔵庫から一つの大きめな、簡素な箱を取り出し差し出した。
「これでよければ食べて」
やけにあっさりと手渡されたそれを、逸る気持ちを抑えて蓋を開ける。こ、これは・・・
「ゆう、ありがとう!!」
大量のチョコレート・・・それも手作りだ。僕はゆうの返事も待たずにそれにかぶりついた。
414 :
2月15日:05/02/15 07:13:19 ID:jia609GX0
「ふぅ〜、おいしかった」
箱の3分の2ほどを空けたところでゆうのストップがかかった。
これから晩御飯なのだし、食べ過ぎては太る。まあ、ゆうの手作りチョコレートで太るのなら本望だけど。
「味は大丈夫だった?」
「うん、美味しかったよ」
台所からエプロン姿のまま出て来たゆうに返答した。
「そう、失敗作だったから心配だったんだけど」
「・・・・・・え?」
「でも、しばらくおやつに出来ると思ってたんだけどなあ」
失敗作?おやつになる予定だった?どういうことなの?
「そういえば、雪弥って陸上部の部長さんなんだし、それなりにチョコ貰えたんでしょ?そっちは食べなくていいの?」
ゆうは何を言っているのだろう・・・今まで寝てた僕が他の女の子から貰えるわけがないじゃないか。
「あ、後で秋人さんにお礼言わなきゃだめだよ?朝、こたつで寝てた雪弥を部屋まで運んでくれたんだから。」
「!? ゆ、ゆう。一つ聞きたいんだけど・・・今日は14日だよな?」
声が震えるのを止められなかった。
「何いってるの?もう15日だよ。土曜日だからさっきまで寝てられたんだよ」
「で、でも、ゆうは、さっき、チョコをくれたじゃないか!!」
自分でも何を言っているのかもう解らなかった。ただ、事実を否定したくて・・・
「ひょっとして、雪弥にも昨日渡した方がよかった?
その、材料いっぱい買ったつもりだったんだけど、なかなか納得いく出来にならなくて。
雪弥はどうせ学校でもらってくるだろうから、完成品は全部秋人さんの分でいいかなって・・・」
・・・なんで、なんで父さんの名前がそこで出て来るんだよ?
「あっ!・・・あのね、秋人さんにはいつもお世話になってるし、その・・・」
焦って弁明らしき言葉を並べるゆう。まるで言ってはいけないことを言ったかのように。
父さんは家主だもんな。チョコあげたっておかしくないよな。
なのに、なんで、そんな言い訳みたいに・・・
思考の渦に呑まれた僕は、ゆうが何時の間にか目の前からいなくなっている事に気が付かなかった。
415 :
2月15日:05/02/15 07:16:22 ID:jia609GX0
「お帰りなさい、秋人さん」
我に帰って玄関の方を見ると、ゆうは今帰ってきたらしい父さんを出迎えていた。
エプロン姿で父さんの鞄を受け取る姿はまるで新婚の夫婦だ。
本当に嬉しそうな、決して僕に向けてくれない表情のゆう。
もう見ていられなかった。
僕は部屋に駆け込み、声を殺して泣き続けた。
雪弥の2月15日はこんな感じだったと予想。
とりあえずこれが限界。睡魔が・・・
>>405さん、勝手に続きっぽいモノ書いてしまって申し訳ありませんでした。
それでは、回線吊って首切ってきます。
甘ったるい流れからようやく塩辛いのがきたな( ゚ ∀゚)……(;゚д゚)……( ´Д`)
>jia609GX0
鬼だ!アンタ鬼だよ!
しっとマスクYの誕生・・・か?(w
雪弥「酷い・・・酷いよゆう・・・・・・何で父さんなんだよぉ・・・」(グスグス
潤「うわあ、寝汗と涙と鼻水でグシャグシャになってる。 しかもこんなに苦しそうなのに全然目を覚まさないし」
薫「寝言も実に興味深いな? こいつにしては内容が妙に具体的なんだが」(チラ
ゆう「ま、待ってよ! 私そんなことしてません!
こら雪弥! 秋人さんにもチョコあげたからって変な風に妄想しないでよ! 誠にも歩にもあげたのよ!?
起きなさい! 起きなさいってばー!!」
勇輝「ごめん。ふゆの気持ちは嬉しいけど、もう理玖から本命貰っちゃったから・・・」
理玖「まあ悪いがそういう事だ。 ついでに俺、勇輝と寝たぜ」(ポ
ふゆ「い・・・・いやあああああああぁぁぁぁぁ!!」
スフィー「バレンタインデー特製スペシャルチョコホットケーキおかわり! 四の五の言わずじゃんじゃん持って来ーい!」
結一「・・・幼馴染みのよしみで多少は色つけるけど、正直領収書の金額は覚悟しといてくれよ・・・?」
さつき「終わった・・・色々な意味で終わった・・・」
亮子「バレンタインデー? 何それ?」
恵太「orz」
拓美「くすくす・・・くすくすくす・・・・・・」(チリチリチリ
叶人「いくら瑠璃君が朝帰りしたからって、電波で無実別悪夢攻撃は近所迷惑だと思いますよ?
愉快ですけど」
・・・すまん
>>416、そのままでは雪弥が悲惨すぎて何かオチをつけたくなってしまった。改悪御容赦。
あと、貴子×雄二、秋人×ゆう、裏(ry表(ry
皆さんグッジョブでした!
つーかやっべ
裏春原にマジで惚れそう。
あーいう娘、大好きだ。
漏れは、裏岡崎ハァハァ
423 :
名無しさんだよもん:05/02/15 17:48:32 ID:GLCNHZEO0
ふゆのビジュアルってth2の委員ちょでOKですか
保管庫ではロングでストレートなご様子
425 :
405:05/02/15 21:02:55 ID:503Fwlm40
>>416さん、ネタに付き合ってくれてありがとうございます。
しかし自分で書いておいて何だが、雪弥の立場を考えると……(;´Д`)
もはや15日さえ終わろうとしてるけどバレンタイン投下
ひとつのドアを前にして、長森和己は大きく深呼吸した。
何回と無く開け放ったドアだ。
初めは異性の部屋ということで、緊張したりもしたが今ではそんなものは微塵も無い。
しかし今日は特別だ。
2月14日
世間ではバレンタインと呼ばれ、男の子にとっては期待と不安に心膨らませる日だが長森にとっては違う。
思い出されるのは遥か数年前。幼馴染であり腐れ縁でもある折原ひろみと会ってから初めてのバレンタイン。
まだ小学生だった当事、ひろみから渡されたのは銀紙で包まれた三個のチョコだった。
まとめて食べてほしいと言われ、長森は律儀にそれに従った。
なにせ普段は勝気で、いつも自分を振り回してばかりいる女の子に、
涙目+上目遣いにお願いされたのだ。ここまでされたら従うほか無い。
そしてもともと素直な長森が断れるはずも無いのだ。
もらったチョコをポケットに、浮かれた足で家に帰り牛乳片手に三つとも口に入れて、
長森は一気に昏倒した。
そのとき渡されたチョコは、ウィスキーボンボンだったのだ。
以来毎年、長森はひろみによって様々な目にあって来た。
一昨年前は鉛筆がすべてチョコになっていた。(ちなみに芯がビターで木の部分がミルクチョコ)
昨年に至っては朝起こそうとシーツを捲ったら、猫耳メイドの人型チョコが寝ていた。(しかもひろみは意匠の一つ一つにまで凝った、その人型チョコを叩き壊してみんなへの義理チョコにした)
長森にとってバレンタインはすでに期待などできないものになっていた。
ゆえに長森はひろみの部屋のドアを慎重に開ける。
足音を立てないように室内に潜入。いつもならカーテンを開け放って声を掛けるが、今日に限ってはそれは自殺行為だ。
まず初めに部屋の隅々まで探索する。特に人の入れるような所は念入りに。
安全を確認ののちようやくカーテンを開く。心地いい朝日が入り込んできてほっとするがまだ安心はできない。
ベットを見ると人型に盛り上がった掛け布団が目に入る。どうやら頭までかぶっているらしい。
ここでも、慎重に慎重に布団を捲っていく。徐々に現れるのは見慣れた女の子の顔。
ひろみだ。念のために頬をつついてみる。プニプニと柔らかい感触。どうやら生身、ひろみ本人のようだ。
「ふぅ―――」
安堵のため息、今日一日は気は抜けないが今は安心しても良いらしい。
「ほらおきろよー!」
言って一気に布団を巻き上げた。
「!?!?!!?!???!――わあああああああ!!!!」
急いで布団を戻す。
「ぅんん? ――あぁ、おはよう長森」
「お、おはようじゃいよ。ひろみ何してんだよ!!」
朝の挨拶に対して随分な言い様だがそれも仕方ない。何故なら――
「ん? 何ってバレンタインのプレゼント」
「プレゼントって!!! 裸にリボン巻いて何考えてんだよ!!」
「いや、チョコじゃありきたりかなと思って」
「僕はありきたりで良いよ!! 頼むから普通に過ごさせてくれぇぇぇ!!!」
以上でした。
他にも色々とONEの朝イベントの反転版を考えてます。
機会があったら投下したいと思います。
おまけ
「大体どうやって自分にリボンを巻いたんだよ」
「いやぁ、さすがに自分だけじゃできなかったから由紀叔父さんに頼んだんだよ」
「なぁ!!?」
「叔父さんも嬉々としてやってくれたし」
「ひ、ひろみのバカヤロウーーーー!」
秋人さんと石橋先生、由紀夫さんと渡辺先生の大人の関係って既出?
>>431 いや、誰も思いつきさえしてなかったぞそういうの。
ふと思いついただけだけど、そうかなかったのか。
他には神岸光と保科母の不倫、それを知った息子同士がこのライバルでもあったこともあり
微妙な関係に……。
なーんて展開だと浩子は悩ましいところだね。
でも本命は別だったりして。
まあ自分には書けませんけど。
もう一つ思いついた。
研究主任長瀬女史に筆おろししてもらう綾人。
晴彦「ワイの立場は・・・・」
鈴「わ、お父さんお酒にチョコシロップ入れちゃってる」
往穂「人形芸がウケないばっかりに・・・スマンカッタ・・・」
>>434 むしろ男マルチや男セリオの「性能」を自ら試験する研究主任長瀬女史
ゆうがやってくることを告げられた翌日、部活を終えた雪男が帰宅すると、父親の秋人
がいつになく真剣な表情で待っていた。
「雪男おかえり。着替えが終わったらリビングに来なさい。ちょっと父さんから重要な話
があります」
「なに、父さん?」
「いいから、早く着替えてきなさい」
「うん、わかったよ」
秋人の態度をいぶかしくもいながらも、雪男は着替えてリビングにやって来た。
「それで、どんな話なの父さん?」
「うむ、実は今度父さんは再婚することにしたんです」
「そう、おめでとう父さん。それで相手はぼくが知っている人?」
「ああもちろん、よく知っている相手ですよ」
「へーだれだろう?思いつかないよ」
「そうですか、わかりませんか。じゃあ紹介します。美香さん入ってきてください」
秋人の声に促されてキッチンから姿を現わしたのは、確かに秋人の言葉どおりに雪男が
よーく知っている女性だった。
「水瀬君こんばんわ」
「えーっ!お父さんの再婚相手って石橋先生なのー!」
「はははっ、驚いたようですね」
「水瀬君、びっくりした?」
「お、驚いたに決まってるよ」
雪男が返事をするまでにしばらくの時間が……。さすがにのんびり屋の雪男も立ち直る
のに多少時間を要したらしい。
「秋人さん大成功ですね」
「そうですね美香さん」
「うー、あのさー、二人してぼくをからかっているわけ」
手を取り合って喜ぶ秋人と美香を見て、ちょっと不機嫌そうにそう呟く雪男だった。
「別にからかってないどいませんよ。まあ驚かそうとは思いましたけどね」
「そうよ水瀬君、わたし達に悪気はないわよ。ねー秋人さん」
「そうですね。美香さん」
にっこり顔を見合わせる二人。
「うーなんだか納得がいかないよ。でもまあ二人が仲良いのはわかったよ、お幸せにね」
「うむ、雪男が快く承知してくれてわたしも嬉しいですね」
「わたしもホッとしました。反対されたたらどうしようかと思いましたもの。だってもう
秋人さんのいない生活なんて考えられないんですもの」
「それはわたしも同じですよ美香さん」
「あーはいはいご馳走様」
と急に秋人が雪男の方を向き真剣な表情になった。
「ところで雪男、もう一つ言うことがあるんですが」
「なに、もうなにを聞いても驚かないよ」
「雪男、お前は新学期から転校です」
「えー!どういうこと?」
「だって雪男、担任の先生がお母さんってのは良くないでしょう」
「それはそうかも知れないけど、普通卒業まで待つとかするでしょう」
「だってもう籍入れちゃったし」
「そう、美香さんの言うとおりもう待てませんからね。それを反対するなんて、雪男は親
不孝者なんですか」
「そんなこと言っても急すぎるよ」
雪男君かなり不満そうですね。
「それにもう転校手続きは済んでるから反対しても無駄ですよ」
「酷いよ、極悪だよ」
「それと雪男、実はもう一つ理由があります」
「それはなに?」
「今度ゆう君を預かることになりましたからね。万一間違いあったら兄さんや義姉さんに
申し訳が立ちません。お前はゆう君に好意を持っているようだから一つ屋根の下は危険す
ぎますからね。前から婚転校させようかとは考えていたんですが、それが決定的な理由に
なったわけです」
「ちょっと待ってよ、それだと、転校ってもしかして家を出ろって言うこと?」
「そう当然です。前から陸上部に誘われている学校がありましたね、あそこの寮に入るよ
うに手続きしておきましたから、荷物さえまとめれば直ぐにも出発可能ですよ」
「頑張って陸上の星に成ってね雪男君」
「そりゃあないよー」
1月6日午後1時、駅前にて
駅の構内から姿を現わした大きな鞄をもった少女を待ち受ける水瀬(旧姓石橋)先生。
「あなたがゆうちゃん」
「はい相沢ゆうです。美香さんですね。今日からお世話になります」
「はい、こちらこそ。もっとも籍は入れたけどわたしはまだ同居してないから、しばらく
は秋人さんのことをお願いね」
「えへへ、わたしの方がお世話に成りっぱなしだと思いますけど頑張ります」
「頑張ってね、まあ立ち話もなんだから行きましょう」
「はい。でも新婚家庭にわたしみたいなお邪魔虫が入っても良いんですか?」
「ゆうちゃんみたいな可愛い子なら大歓迎よ。うふっ」
ちょっとばかり意味深に微笑む美香さんでした。
そして3年後の正月、ゆうの部屋。
「うぐぅ、ゆうちゃんなんでチャンネル変えるの?ぼく初笑いおもしろ寄席見てたのに」
「今だけは駄目よ、だって従兄弟が箱根駅伝に出てるんだもん」
「ああ、雪男さんだね。そうか選手になれたんだすごいね」
一方、リビングでは
「ほーら雪美高い高い」
「キャハハ」
「秋人さん、そろそろ雪男君が走る頃じゃないの」
「ああそうですね、ではテレビを付けましょう」
「あー、にいたん、にいたん」
「ほー、雪美はお兄ちゃんが分かるんですね。偉いですよ」
「ゆきたん、えらーい」
「ぼくって孤独?いやまあもてもてではあるんだけどさ」
>>441 ぞんざいに扱われてるように見えて、
実は他の反転Kanonネタのよりはマシだったりするのかもしれない雪男にワロタ
だな。
雪男の奴、転校先で彼女できてる可能性もある。
性別が反転すると恋愛が容易になる組み合わせ、難しくなる組み合わせがあるな。
祐一と名雪だと最悪できちゃった場合でも、秋子さんさえ了承すれば、祐一が親父に殴り
飛ばされるくらいで済むけど。
反対の場合、お預かりした親戚のお嬢さんを息子が傷物にしちゃったら、秋子さんでも秋人
さんでも手放しでは喜べないでしょう。
と言うよりあらかじめそんな事態にならないように手を打つでしょうから、反転名雪の恋愛
成就はかなり困難かも。
>>439は極端にしても、釘をさすとか監視するとか何らかの行動は起こすでしょうね。
反転真琴の場合もいくらゆうが拾って来たにしろ、家に置いている以上責任はあるからそ
れに准ずるだろうし、大切な預かり者のお嬢さんをそうむやみには夜間には外出させない
と思われるから、反転舞もかなり不利だな。
すると、反転あゆと反転栞は一歩リード。
とは言え祐一場合だと名雪の母親としての責任だけの問題だけど、ゆうだとゆうに対する
責任が出てきますから、祐一に対するよりは恋愛関係は干渉厳しそう。
まあ反転名雪は3スレでゆう(を秋子さんと認識)との話が1本あるだけで、4スレ以降は秋人さんにゆうを寝取られるポジションに落ち着いたからなあ。
反転あゆはゆうよりも貴野さんとのカップリングの方が印象強いし。
しかし、国内では結婚も出来ない預かり者の姪を傷物にしてしまう秋人さんはどうなんだ?
>>445
もう季節イベントはひな祭りまでないのがちょっと寂しい・・・
>>446 それはそれ、これはこれってやつじゃないのかな。
もう少し真面目に考えると、自分でやる分にはリスクも責任も全て自分が負うわけです。
けれど17歳になったばかりの少年にそんな覚悟があるのか?
また可愛い我が子だからこそそんな重荷は背負わせたくない。とか。
今一説得力がないかな?
まあとにかく、秋人さんならちゃんと理屈を考え付くと思われ。
反転ハクオロの場合、ユズハとの子供をどうするかがちょっと問題だな。
腹ボテで政務するおかーさんってのもそれはそれで萌えだが。
お面じゃなくて稚児が残るとか(((;゚д゚)))
【ミスキャストリターン】
「浩平起きる」
そんな声とともにわたしは揺り起こされた。そして目を開けたわたしの顔の直ぐそばに
いたのは無表情だけど整った顔立ちの少女、つまり川澄先輩だった。
「浩平早く起きる。学校に遅刻する」
「川澄先輩、どうして家に?」
わたしの質問に川澄先輩は無表情のまま小首を傾げた。
「川澄?わたしは長森、長森瑞佳。今朝の浩平は変」
長森瑞佳、その名前を聞いた途端にどこからかわたしの中に記憶が流入してきた。彼女
はわたし折原浩平(高校2年生でこの話、ってどんな話よ?の主人公)の幼なじみ、毎朝
のようにわたしを起しに来てくれているらしい。
なぜ高校2年生の女子生徒美坂香里であったはずの自分が男になっているのか理解でき
ないけれど、とりあえず長森さん(なぜかこう呼ぶようになっていた)に促されるままに
身支度を済ませた。
どういうわけか男の体になっていることに違和感が無く、着替えもスムーズに出来るの
が不思議なところね。
身支度を済ませてふと傍らのテーブルを見ると、幼い栞の写真が立ててあった。長森さん
はその視線に気が付いたらしく、ぽつりと呟いた。
「みさおは可哀想だった」
その言葉でまた情報が入ってくる、彼女は子供のころに病気で死んだ妹みさお。って待
ちなさい、まさか病気繋がりで栞がみさおになって、その姉って言うだけでわたしがこの
役になったんじゃあ?
「ギクッ!」
「そんな役振る人嫌いです」
「長森さん、今なにか言った?」
「ぽんぽこたぬきさん」
一瞬意味が分からなかったけど、前に相沢君が言っていたことを思い出した。これはノ
ーの意味だ。じゃあ今のは空耳ね。死人に口なし、栞の声が聞こえるわけはないわ。
「そんなこと言うお姉ちゃん嫌いです」
「死人に口なしの意味が違いますよ。そんな酷なことわざはないでしょう」
空耳空耳。
教室に入ると倉田先輩が挨拶してきたんだけど、誰なのかしら?
「あははー、折原君、瑞佳おはようございます」
「佐織おはよう」
「あなたは誰?」
「あははーまた折原君の冗談ですか。佐織は瑞佳の親友の稲城佐織ですよー」
なるほど親友繋がりなわけね。まあここは稲城さんに合わせておきましょう。
「もちろんジョークですよ。おはようございます」
ちなみにクラスにはなぜか久瀬君そっくりの嫌みな眼鏡少女がいた。
ホームルームの時間になったけど、どうやら転校生が来るらしい。
「転校生の七瀬留美君だ。みんな仲良くしてやるように」
そう先生に紹介されたのは、相沢君を女にしたような少女だった。いや、多分彼女は相
沢君なのだろう。だけどまさか転校生繋がりだけでこの配役?
七瀬さんの自己紹介の後、クラスにいたツインテールの女の子(本来の世界での名前は
この子も七瀬さんだったかしら?)を男の子にしたらしい子が七瀬(相沢)さんに質問。
「七瀬さん恋人はいる、いなければ俺が立候補」
「いるかー!あたしは男よー!」
すごく嫌そうにそう返答、どうやら七瀬さんはわたし同様に相沢君としての記憶を持っ
ているらしい。まあ多分わたしだけが彼女?正体を知っているわけね。
「なんですか今のは。目立とうと言うわけでしょうか、生意気ですね。この広瀬真希の名
にかけて後悔させてあげます」
そうか、久瀬君は虐め役の広瀬さんか。七瀬さん(相沢君)もお気の毒様、これは厄介
な人に見込まれたわね。まあせいぜい頑張ってね。
翌日の登校中、空き地で汚い毛布をかぶって誰かを待っているらしい少女がいた。どこ
かで見たことがある子だなと思ったんだけど、その時は思い出せなかった。
歩いているうちに昨日クラスにこの子がいたことは思い出したんだけど、確か前(つま
り元いた世界)にも見たことがあるのよね。
「折原君おはよう」
「ああ七瀬さんおはよう」
教室について七瀬さんと挨拶を交わした途端に思い出した。あの子相沢君にまとわりつ
いているのを見たことがある。確か真琴とか言ってたわね。
「浩平は薄情。置いていくのは極悪」
長森さんと稲城さんは今日はあんと3時間目にようやく登校。
「あははー、瑞佳の言うとおりですよー。わざわざ瑞佳が起しに行ったのに。どこにもい
ないから家中探していしまいました」
「職務質問された」
いやそんなことを責められても、わたしは普通に起きれるわけだし……。まったくこの
折原ってやつは何者なの?相沢君より質が悪いわね。
その後、空き地の少女のことを長森さんに聞いてみる。
「こんこんきつねさん」
「はー?」
「瑞佳はあの子は里村さんだって言いたいんですよ」
えっと、どこをどう聞いたらそうなるんでしょうか?残念だけど、この二人はあまり情
報源として役立ちそうにないわね。
m9(^Д^)
クロスオーバー学園物ってだけで読む気がしない。
まあなんとかも山の賑わいと言う事で
>>455乙
>>451 お腹の子供が最終決戦を左右する鍵に・・・
って小説版逆シャアかよ
痛い話は書けないのでネタフリ
タマ兄を慕って追いかけてきた九条院3人組の恨みを買って輪姦される貴子をキボン
奏さんに逆恨みされる「ゆう陵辱」と被りそうだけど気にしない
>>457 これもクロスオーバー学園もの、しかもパクリ。
『またまた純情マコト!ゆうが好き』
今日も今日とて毎夜の日課の相沢ゆうさんへの悪戯を済ませた悪戯子狐マコト君が、お
家のあるものみの丘へと帰っていくようです。
と思ったのですが、どうやら向かっている少々方向が違ったようです。付いたところは
大きな木の切り株、そしてその周りにはなにやら人間らしからぬ存在が多数。
実はあまり人には知られていないのですが、妖狐を含めた妖怪達も学校に通っていたり
します。まあ生霊とかも混ざっているのはご愛敬ですが、レベルはかなり高いのです。
「くー今日の課題だおー」
教師役の眠り猫ナユキ先生が、寝惚けて書いたミミズののたくったような字の書いてあ
る黒板を棒で指さしています。このナユキ先生実は人間と猫又のハーフで、起きていると
きは人間の男子高校生をやっていますが、眠ってしまうと母方の血が出て猫又になってし
まうのでした。
人間界ではさして成績優秀なわけではないのですが、妖怪に混じると先生ぐらいは務ま
るのでありました。ちなみに起きているときは猫又としての記憶はないそうです。
「くーみんなで読むんだおー」
しかし残念ながら字が下手すぎ(『女子キつナよキ勿の糸会ナとカつく』と読めるよう
ですが、どういう意味なんでしょう?)て、生徒達には意味不明で読めないのでした。
「くーどうしたんだおー。こんな簡単な文章も読めないのかおー」
シーン
「くー読める子はいないのかおー」
シーン
「くー情けないんだおー。これは『好きな物の絵をかく』と読むんだおー」
「うぐぅ、さすがはナユキ先生だよ」
「それは人間として生活してるんだから当然です」
「あぅー、好きな物の絵をかく」
マコト君の脳裏に浮かぶのはちょっと意地悪く微笑む女子高生相沢ゆうさん。
「あぅー、なんであんなやつの顔が浮かぶんだよー」
そう頭を左右に激しく振るマコト君ですが、結局はゆうさんの顔をかいたのでした。
ちなみに周りの友達達は、たい焼きの絵やなんだか訳の分からない抽象画?を書いてい
るようです。
「くーかき終わったら先生に出すんだおー」
かいた絵を先生に提出する生徒達。
「くー今日の授業はこれまでだおー。それでは宿題を出すおー。今日絵にかいた好きな物
を、必ず明日の村祭の最後の日までに持ってくるんだおー。忘れた人は逆さ磔の上お父さ
んのジャムを丼3杯飲ますんだおー」
そこで一呼吸置くナユキ先生。
「くーもし持ってこないと……好きな物を壊してしまうんだおー」
「あぅー」
「うぐぅー」
「えぅー」
「くーだから絶対に忘れてはいけないんだおー。必ず持ってくるんだおー」
「先生さようなら」
さてそう挨拶はしたものの、生徒達はみな不安な面もちで帰宅していきます。もちろん
マコト君も例外ではなく……。
「あぅー、好きな物を壊してしまう、好きな物を壊してしまう。あぅー」
いつもは悪戯ばかり仕掛けていますが本当は大好きなゆうさんが、先生に壊されてしま
っては大変です。マコト君は気が気ではありません。
とふと見ると、近くの木の根本に物知りのかかしのミシオ君が寄りかかってお茶を飲ん
でいるのが目に入りました。ミシオ君ならきっと良い知恵を貸してくれるに違いありませ
ん、そう思ったマコト君は木の方に駆け寄っていきました。
「ミシオ、ミシオー、カクカクシカジカと言うわけなんだよー」
「今日はどこがステーションでしょうか」
要領を得ないミシオ君の解答にマコト君はちょっと苛ついています。
「ミシオー、マコトはとっても急いでるんだけど」
「猫はとっても執念深いそうですよ。七年前の雪兎のこととか」
「あぅー」
「今日は星の流れもいいですし、先ほどまでは南の太郎岩のあたりを走っていましたよ」
「ミシオー、ありがとう」
そうお礼を言うとマコト君はパタパタと駆け出していきました。
「双子座が水晶宮に入りましたね……なんて素敵な星日和なんでしょう」
「ハーハー」
おや一生懸命駆け回ったマコト君が帰ってきたようです。
「ミシオー、バスはどこ?」
「バスならさっき西のみどり沼のあたりを走って行きましたよ」
「あぅー、お邪魔したよー」
「ミシオー」
おやまたマコト君が帰ってきてしまいました。
「お待ちなさいもうすぐですよ」
「ミシオー、あのね」
焦ってミシオ君にくってかからんか勢いのマコト君ですが、ミシオ君は落ち着いた態度
を崩しません。
「目を閉じて……耳を澄まして……どこまで行きたいのかもう一度考えてみなさい」
素直に目を閉じたマコト君…………そしてしばらくすると。
「もう良いですよ」
マコト君が目を開けると。
「ほらっ」
マコト君の視線の方向からバスがやってきました。
「今日はここがステーションだったんですよ」
「ありがとうミシオ」
ミシオ君にお礼を言ってマコト君はバスに乗り込みます。
「お客さんどこまで」
「あぅー華音町まで」
「了解」
一方マコト君がバスで華音町へ向かっている頃です、ここはゆうさんが通っている学校
の教室ですが……おやー、ゆうさんをはじめ生徒達全員不機嫌なようですね。
「どうしたの不機嫌な顔は。わたしは確か昨日言いましたよ。一人でも宿題を忘れたら全
員居残りで補習を行いますと」
なるほど担任の石橋先生のお話だと、クラスの誰かが宿題をしてこなかったようです。
「なにが連帯責任だよ。ガキじゃ有るまいし」
「そうよ宿題をやってこなかった人だけにするべきよ」
この口調だとゆうさんはちゃんとやってきたようですね。
「そうよねー、真面目にやってきたわたし達は馬鹿みたいじゃない」
「随分です」
「あんまりよね」
「やってられないわ」
「美香先生素敵」
口々に文句を言う女生徒達。一人だけ違う生徒が混ざっていますが。
と、突然ゆうさんの従兄弟の水瀬君が立ち上がってみなを宥め始めました。
「まあまあ、みんなそう興奮しないんだよ。縁あって一つのクラスに集ったぼく達だよ。
苦楽をともにし失態を犯したクラスメートとともに苦汁をなめる……それもまた学習だと
思うんだよ」
「言いたいことはそれだけ?宿題を忘れた水瀬君」
そう言って眼光鋭く水瀬君を睨み付けたのは同じクラスの川澄君です。
「やあそこにいるのは宿題を忘れた倉田君じゃないか」
とりあえず狙いを逸らそうと友人を指さす水瀬君です。
「あははー宿題を忘れた舞人じゃないですかー」
なんと親友の倉田君の話だと水瀬君を責めていた川澄君も忘れてるんですね。
「宿題を忘れた七瀬君」
「奇遇だねー」
互いを指差し合う男子生徒達。
「あーあ、やんなっちゃうわね」
「なんだかんだ言って男子はほぼ全員忘れているのよ」
「くそー、なんで真面目なぼくまで。ぼくには宿題を忘れるような親友はいないぞー」
学年主席の美坂君としては思わず愚痴が出るのもむべ成るかな。
さて一方マコト君はようやくゆうさんが住んでいる水瀬家に着きましたが、ゆうさんは
補習の真っ最中なので当然家にはいません。
困ってしまったマコト君がそこらを走り回っていると、声をかけてきた人がいましたよ。
「そこのキツネ君、いったいなにをしてるんですか?」
ああこの理知的な眼鏡少女は、ゆうさんと同じ学校の生徒会長の久瀬さんですね。
「あぅー、キツネじゃないよマコトだよー」
「なるほど、マコトキツネですか」
「あぅー、だからキツネじゃなくてマコト。ってそれどころじゃないよー。ゆうを知らな
い?今夜ゆうを連れて行かないと大変なことになるんだよー」
しばらく後、汁粉屋でマコトから事情を聞いた久瀬さんですが。
「それは過激な教師ですね」
「ゆうが壊されては大変なんだからー」
「どうすればあのがさつな相沢さんが壊れるのかわかりませんが」
「きっと先生はゆうを捜し出して壊してしまうんだ」
「まあそれはとにかく美味しいですね」
「そうに違いないんだよー」
「これはたまりませんね。大納言小豆が最高です」
「猫は執念深いとミシオも言ってたんだよ」
「うーん美味美味」
「あぅー、いい加減にしてよー」
汁粉に夢中でまともに取り合ってくれないように見える久瀬さんに痺れを切らしたマコ
ト君、店から出ていこうとしますが……後から久瀬さんに首根っこを掴まれました。
「君は相沢さんの居場所を知ってるんですか?」
「あぅー」
画面変ってまた教室、頬杖付いて溜息を吐くゆうさん。
「あーあ、早く帰りたい」
ガラッ!突然教室のドアが開いて誰かが入ってきました。
女性らしいその人影はゆうさんの席へつかつかと近づいてきます。
「相沢さん、行きましょう」
いきなりゆうさんの手をとって席から立たせます。
「えっどういうこと?」
「こらっ久瀬さん、今は授業中よ」
まあ石橋先生が止めようとするのは当然ですね。
「あぅーここはわたしが説明しましょう」
マコト君は校長の水瀬秋人先生に化けているつもりのようですが、まだまだ未熟なマコ
ト君のこと、身長が3等身のままですからその姿はどうみてもマコト君そのものです。
「あぅー実はゆう君の身に危険が迫っているのです」
説明を始めたマコト君ですが、授業を邪魔された石橋先生がこのまま放っておくはずは
ありません。背後からつんつんとマコト君の頭をつつきます。
「こらっ、なんなの君は?」
「あぅー、校長に向かってなんなのとはなんです?」
「誰が校長よ」
「あははーまあまあ先生落ち着きましょう」
「校長先生のありがたいお話を聞く」
気の毒な石橋先生は、補習が潰れる良いきっかけだとばかりに、男子生徒達に取り押さ
えられ、あまつさえ亀甲縛り猿轡付と言う情け無い艶姿にされてしまいました。
「うんぐぅぐー」
「美香先生素敵。このまま持って帰りたい」
なんだか若干一名危ない表情の女生徒が混じってますね。
「それでどうしたんだよお父さん、じゃなくて校長先生」
「あぅー実はカクカクシカジカこういうわけです」
「へーキツネも大変なのね」
「あぅーわたしも聞いていて胸が締め付けられるおもいです」
「うんぐぅ(止めて、変なとこ触らないで)」
「美香先生可愛い」
「動物ながら宿題をやり遂げようとする心意気はまことにあっぱれですね」
「冗談じゃないわよ、授業の邪魔をして、この悪戯キツネ。コーン、コーン」
ようやく縛りからも危ない金髪の女生徒からも抜けだし、マコト君の頭をこづいたつも
りの石橋先生ですが……。
「誰がキツネですか。コーンですか」
「あっ、校長先生」
本物だったみたいですね。
「叱られてげんなりの美香先生、可愛い」
「なんにしても今から行けば間に合うかも知れないんだよ」
「あははーみんなで出かけましょう」
「そういきませんよ。どうしても行くならわたしを倒してからにしてね」
「先生邪魔」
身を張って生徒を止めようとしたのに、あっさりと押しのけられて掃除用具入れのロッ
カーに閉じこめられてしまう石橋先生。まあ仕方がないですよね、身長147センチ中学生
体型で運動不足の石橋先生ですから。
「運動にしても歯ごたえなさ過ぎ」
「あははー舞人の言うとおり、今一消化不良ですね」
「駅前のバッティングセンターでも行こうかな。その後百花屋でいちごサンデーだよ」
「駄目よ雪弥約束なんだから。それにいい加減にしないと太るわよ」
「あーん待ちなさいあなた達」
ドンドン!
「みんなに無視されて泣いている美香先生可愛い」
「みんなー戻ってきてーあーん」
石橋先生の叫び声とロッカーを中から叩く音が、むなしく校舎にこだまします。
ザッザッザッ。それでもどうにかロッカーから抜けだし校門まで来てみると……どうや
ら先生の祈りが天に通じ、生徒達が戻ってきたようです。
「みんなわかってくれたのね。偉いわ先生感激よ。さあ教室に戻りましょう、先生は全然
恨んでないから」
石橋先生は感動の涙が目の幅涙に。
「そうね話し合えばわかるのね。先生感激だよ。教育は不毛じゃないのね、水瀬く……」
しかしああ無情、生徒達は石橋先生を抱えると荷物なみに梱包、更には大きなスポーツ
バックの中に入れてしまいました。
「うんぐぅぐぅ」
そしてそのまま反対方向に歩いていきます。
「ねっ、言ったとおり石橋先生はぼくのバックにきっちり入っただろう」
「雪弥にしては珍しく言葉どおりだな」
「雪弥にしては、は酷いよ」
「スポーツバックにすっぽり入ってしまう美香先生素敵」
あなたはなんでもいいんですか?と言うより先生を助けてあげなさい。
「生徒にぞんざいに扱われる美香先生ス・テ・キ」
やがて生徒達はとある小さなお社の前で立ち止まりました。
「へーこんなところに神社があったんだよ」
「ここでなにをするの?」
「ここで待っていれば迎えに来てくれるようですよ」
そしてやって来たバスに乗り込む一同。バスはなぜかふわりと空中に浮かび上がり、一
路目的地へと向かっていきます。
「あははー飛んじゃってますよ」
「間に合うかなー?」
「100メートルを7秒で走れば間に合うよー」
「それはもう良いって」
しばらく飛ぶうちにバスは森の上空にさしかかりました。
「あっ森だ」
「本当に来たんだね」
「祭をやってるよ」
「綺麗ね」
そしてバスが森の中の空き地に降りると、そこにはかかしのミシオ君が待っていました。
「村祭最後の夜に……ようこそいらっしゃいました」
少々口調が小父さん臭い、もとい物腰が上品ですね。
「あははーようこそいらっしゃいましちゃいましたー」
「猫は執念深い……。酷い先生……。子供にプレッシャーを与えるなんて……。子供を脅
かすなんて……。文句の一つも言いたい……そう思っておられるんですね」
そんなミシオ君の独白を聞く人もなく、生徒達は森の教室に向かっていきます。
「ナユキ先生は猫さんティッシュの安売りを見ると、友達との約束を忘れてしまうと言い
ます、しかも二回も(水瀬さんち参照)。って誰も聞いていないですね」
一方バスの中で気持ちよくゆられながら眠ってしまった雪弥君は、ナユキ先生に成って
しまっていました。そしてバスから降りるとみんなと別れて教室へ直行です。さすがは陸
上部長、獣道をもの凄い勢いで疾走。
「くーひょいひょいだおー」
眠りながら張り出した木の枝をよける様なんか神業です。さすがは猫又。
「あー!ダーリンがいないわ」
突然一人の女生徒が大声を張り上げました。
「どうしたの斉藤さん」
「ダーリンがいないの?」
「雪弥ならどうせどこかで油を売ってるんだよ」
「もうしようがないわねダーリンは。あとでお仕置きよ」
雪弥君の恋人の斉藤さんはお冠のようですね。
「くーお父さんのジャムだけはいやだおー。せめて紅生姜にして置いて欲しいおー」
マコト君を胸の前で抱っこしたゆうさん、木の切り株の学校に着くとナユキ先生に迫っ
ていきます。ナユキ先生の正体に気が付かないのはお約束ってことで。
「あなたが先生ね。ちょっと一言言いたいんだけど。大体宿題なんてねえ」
「くー宿題?なんのことかおー?」
どっとずっこける妖怪学校&高校の生徒達。
「うぐぅ、たい焼きを盗ってきたぼくの立場は?」
「えぅー、わざわざアイスボックスとドライアイスを準備したんですよー。そんなこと言
う人嫌いです」
そうか、あの抽象画はアイスクリームだったんですね。
「そうです。ナユキ先生はすっかり忘れていたんですね。はーお茶が美味しい」
その後お祭りを楽しむ生徒達。石橋先生もやっと金髪の女生徒北川さんに解放されて。
「はーい美香先生綿飴ですよー。たこ焼きの方がいいでちゅかー?」
「うー北川さん、またわたしを子供扱いするー」
「えー焼きそばの方がいいんでちゅか?」
「リンゴ飴がいい」
「はいリンゴ飴とお面ですよー」
「わーい」
お終い。
「うる星やつら第181話またまた純情キツネ!しのぶさんが好き」(第40巻収録)より
なんかもう、性別反転ネタじゃなくてパロディ元が何なのかを楽しむような代物ですなw
すっぱりさっぱりワカラン。
力作だし面白いとは思うけど・・・
このスレの趣旨は「反転」の部分にあるので、
パロディがダメとは言わないが、反転の面白さよりパロデイ要素が
前面に出ちゃうと、個人的にはなんか冷めちゃうなあ。
まあ、基本ストーリーを反転させただけのものは過去スレで
やり尽くされているのは確かだけど、もっと反転しているという設定を
楽しめるものが読みたいなあ。
まあ、SSも書けない自分がこんなことを言う資格はないんだろうけどさ。
| \
| ('A`) ギシギシ
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄ アンアン/
↑ ↑
雪弥 秋人&ゆう
| \
| ('A`) 秋人サンスキー
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄ /
| \
| Σ( 'A`) 雪弥ナンカニハ
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄ モッタイナイ /
||
|. ('A`)
| ( ) \
| | | ギシギシ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ アンアン/
岡春反転(入れ替わりの方)がすっごい気に入ったので(続きが読みたい)
同人でマンガ化してもいいかなぁ?
とりあえず、練習と周りの認知の意味で導入が描きたいっ
なんて言うか祐一と名雪ならまだしも、ゆうと雪弥ってうまくいく要素がない気がする。
間違ってくっついてしまうと不幸になっていくような。
きっと二人とももっとふさわしい相手が他にいるんだよ。
自分としてはそんなイメージ。
480 :
476:05/02/21 19:22:11 ID:0t8HP5Sp0
ありがとう
面白く出来るようにがんばるぜよ('A`)ノ
| \
| ('A`) ギシギシ
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄ アンアン/
↑ ↑
朋也 朋美&春原
| \
| Σ( 'A`) ホラホラ、モウスコシ激シクイクワヨ春原?
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄
春原ウケカヨ! アン…ア、アウ・・・ヒィィィィ・・・! /
| \
| ('A`) アラ? 腕ヒシギ程度デ気絶ナンテ
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄ ナサケナイワネ /
南無…
>>478 >間違ってくっついてしまうと不幸になっていくような。
これ読みたいと思った俺は…
結婚して同居したら秋人さんにゆうを寝取られる雪弥
>>483 どーしてもそういう方向にもっていきたいのかあんたらは・・・
よっぽど名雪が嫌いだったんだな。
反転世界でゆう×秋人がデフォなのは、
きっと反転作家には秋子萌えが多いからに違いない!
と言ってみるテスト
それにしても反転名雪が哀れすぎる
大体、叔父と姪は三親等なんだから、そんなデフォで
くっつけたらダメじゃないか!
いや名雪は一番好きなんだけどねぇ…なんでだろ?
名雪が幸せっぽい反転物なら喫茶まうぜにあったbluesnowsマジオヌヌメ
>>485 公に出来ない禁断っぽいところがまたそそるのですよw
自分の感覚だけど、鍵キャラは女性だから許せる、萌え対象となるんであって、
男性化したらちとあれだし。
それならサブキャラの方がまともだから男性化しても問題ないんだよね…。
>自分の感覚だけど、鍵キャラは女性だから許せる、萌え対象となるんであって、
>男性化したらちとあれだし
同意、特にKanonヒロインは、女の子だけに許される甘えた部分が魅力と不可分になって
いる面がある。
それでも舞は寡黙さをストイックに仕立てる手がある。
栞は線の細い弟的存在ならまあ許せるかも。
あゆと真琴は恋愛対象というより男女あまり関係なしのマスコット的存在にする手もある。
名雪は男だとボケの面かウジウジの面が目立ってしまうから、なんかいらつく存在になる
ように思う。典型的振られキャラというか。
もちろん男名雪を魅力的キャラにすることは可能だろうけど、少将難易度高め。
とくに春原男なのが悔やまれる次元だしな
鍵脇役反転キャラ(♀→♂)
秋人:包容力のあるオトナ
薫:大人しめの優等生
晴彦:明るい酔っ払い
聖:知的なサド
確かに脇の人間の方が扱いやすいな。
デスノのL風の朋美描いてたら停電して飛んだ
ぶっちゃけゴルゴムの仕業
のぶひこに罪は無い
俺名雪は女だから許せる面が多すぎで
反転したらksむかつく存在になるな
>>495 男が見るとそうだろうけど、女の視点だとどうなのかな?
名雪の行動をそのまま男がやったら確かにかなりむかつくし気持ち悪い。
もっとしゃきっとせんかいと怒鳴りつけたいくらい。
だから言ってあまり変えてしまうと反転名雪じゃなくてただのゆうの従兄弟になってしまうし。
ゆうが守ってあげたいタイプなら、ウジウジのトロ助君でも面倒見てくれるかもしれないけど、
恋愛感情まではどうだろう?
まわりにもっと母性本能刺激しそうなあゆとか真琴とかうろついてるしね。
冒頭の2時間放置とか、起きないときとか、朝ゆっくりジャムを食っているときあたり、
男女が逆なら手が出るんじゃあるまいか。
名雪っぽく見せるために特徴を残す場合
「だよ」言葉、男が使うと、幼い又は人がいい又はひ弱等の印象が有るが、
あゆだと幼い感じ、長森だと人がいい感じ、名雪だとひ弱な感じ、あくまで個人の印象。
寝坊、男だとなんだかなあって感じで、だらしないだけのような。
マイペース、男だとはっきり言って我侭でずれてるだけに見えて、むかつくのみのような。
猫といちごへの執着、男の場合軟弱にしか見えないと思う。
正直反転させるメリットが少ないキャラかな。完全なギャグキャラにすればまた別だろうけど。
元キャラの特徴を残すと言えば、
柳川(裕子さん)なんかはいつの間にやらすっかり別人28号になってるな。
>>493 ドンマイ。そしてL風朋美に期待sage。
だから、
春原可愛いよ春原
これだけでこのスレにおける私の主張の八割を占めるのであります。
どこかに春原いないかな。
>>493ですが
なんか昨日の停電以来時々PCから変な臭いがするんですが。
おまけに変な煙も出るし・・・
またケーズデンキ逝きですか・・・
神様がこんな時間に…
起きててよかった。
>>501 いやー、すばらしい仕事です!
で、この後どうなったかを勝手に予想
1 朋美の一撃で春原が華麗に宙を舞う
2 普段は強気な朋美だが、押されると意外に弱いことが判明。一気に最後までいっちゃう
恐らく1の可能性が99%だと思われるが、個人的に2を激しく希望
505 :
名無しさんだよもん:05/02/23 09:39:00 ID:7IO3f9AW0
相当下がってしまったので「ドキュメントミス反転決定戦」age
むろん決着はつかない方向で。
>>504 脈無しなら押し倒した時点で宙を舞ってそうなので
2でw
>>504 「したいなら…やりなさいよ。そのかわりもう一生口きいてやらないから」
と言われておずおず引き下がる春原。
ここから不器用な恋愛の始まり始まり。
>>502 煙まで出るって、なんかやばそうだな・・・気をつけて。
逆に、「春原ならいいか…」と覚悟を決めて脱力してしまった岡崎に対し、
どうしたらいいかわからなくなって結局止めてしまう春原、というのはどうだ。
勢いで押し倒したはいいが素肌を見た瞬間ビビって動けなくなった春原に、
「やるんなら最後までちゃんとやりなさいよ…バカ…」
と、軽く瞳を潤ませながら見上げるツンデレ朋美、というのも面白いかも。
翌日からは春原のほうが辟易するラブラブっぷりになる気が。
この後よりも何よりも先に、同時刻矢張り押し倒されてる朋也の姿が浮かんだ訳ですが
それは……陽子タンが騎乗位?(*´д`)ハァハァ
陽子たん…
朋美も確かにイイ!
だが、陽子はもっとイイ!
次は陽子イラストきぼん
>>513 だが陽子の場合押し倒しては見たものの、
どうしたらいいのかわからずに真っ赤になってあたふたし、
そこから朋也が攻めに転じて…というのを考えたのだが。
「岡崎はどう思ってるか知らないけど…私だって…私だって…女の子なんだからね……」
騎上位で朋也を押し倒しながら涙ぐむ陽子タン
派鍵反転キャラの中で、俺的萌えランキングぶっちぎり一位の陽子
可愛すぎでもう…
2番目は七瀬に一票
⊂⌒~⊃。Д。)⊃……今宵の此処は天国か……萌え尽きた……
このスレでリアルタイム更新が待ち遠しかったのは燈人君シリーズ以来だ。
ありがとうとしか言えない。ありがとう。
>>521-523 嗚呼、もう・・・
早起きして良かった・・・
陽子タン、かわいいよ陽子タン
やあやあ、これは良い春原ですねハァハァ(´д`;)
何この神の降臨っぷり。
なにこのコンボ
しかもそれぞれ味付けが違う
これぞシンクロニシティ!
皆さんGJですよマジで(*´Д`)
<チラシの裏>
(´-`).。oO(朋也にアホ毛はないんだけどな)</チラシの裏>
絵師の方々GJ!
いや、もう凄すぎです………
それにしても陽子派多いなぁ。
朋美には頑張って欲しいので、ちょっといろいろ用意してきます(絵じゃないですけど
お絵描き掲示板にも陽子キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
い、いかん致死量DA!!
萌死しちまうよ
先生!萌えの補給し過ぎで死んでしまいそうです!(*´Д`)
幸せ…
朋美分が足りないです隊長殿!
それはともかく続けていいものか迷ったけど
>>374の続き
「タカ坊。お風呂に入ってきなさい」
日本庭園には似つかわしくない物体を放置して、用意してもらった臨時の俺の
部屋―――タマ姉の部屋の隣―――に戻ってきて開口一番がそれ。
「いきなり何だよ?」
「女の子だからかしらね?幸いにも大した匂いでないにしろ、三日も不摂生してたんでしょう?
当然、汚れてるはずよ。本当なら真っ先に入れてあげるべきだったんだけど…」
「そういえば…」
髪の毛もまとまりがなく、ボサボサになっている。においは…。
「こらっ。女の子が鼻を鳴らして匂いを嗅がない!」
「女の子って…はぁ……わかったよ。風呂場って何処だっけ?」
女扱いされて、釈然としないまま、教えられた場所へと向かう。
途中、庭の中では未だに雄二が倒れ伏していた。いい加減ほったらかしもまずくないか?
かといって今のアレは、路程に蹲ってるゾンビだ。下手に近づいて捕まえられでもしたら
たまったもんじゃない。俺は他のお手伝いさんが介抱してくれることを祈りながら、その場を後にした。
「脱ぎづらいったらないな」
尤も、女物なら何を着ていても同じ事をぼやいただろう。
このスカートを脱ぐという行為に対し感じた、空しさというか背徳感といったら筆舌に尽し難い。
身体がどうあれ、俺の意識の中では今の格好は女装に他ならないのだ。
エプロン、中のワンピースと脱いでいき備え付けの籠に放り込んでいき、ふと考える。
人様の浴室でこんな脱ぎ方をしてタマ姉に見つかったら何と言われるか…。
背筋が寒くなるのを感じ、すぐさま出来る限り見栄えよく、服をたたみなおした。
側に立てられた、俺の部屋のものよりずっと装飾が見事なスタンドミラー。
そこには、ベタな表現ではあるが、知らない人間が立っていた。しかし……。
胸の膨らみが分かり、女性と見て取れる下着にトランクス姿。ミスマッチどころの話じゃない。
なにか見てはいけないものを見た気分にさせられる。それが俺本人とくれば尚更ブルー。
「あっ…」
触れた肌は自分のものの筈なのに、頭の中に送られた情報は俺の苦手としてきた「華奢で
柔らかい女の子の肌」だった。これに比べたら以前の男としての身体に対して「ゴツゴツ」
なんて形容されても不思議じゃない、そんな…感触。
息が……詰まる。自分の身体に触れられないなんて、そんな莫迦な話があるか。
ぐっと目を瞑り、一息に脱いでしまう。ブラジャーを着けられなくて本当によかった…。
豪勢な木造りの扉の先にはこれまた豪勢な風呂、というより大浴場。
ああ、そういや昔、あちこち遊び回って泥だらけになって、ここに通されたっけ。
んで、懲りずに浴場でも遊びつづけたんだ。ホント…懐かしいよ。
「タカ坊。湯加減どうかしら?」
「んー悪くなぃ…っええ!?」
視線の先には既にタマ姉が浴場に入った後。バスタオルで隠してはいたけど全身のラインが
浮かび上がったその肢体はハッキリと目に焼き付いてしまった。
「たたたたたたたた、たま、タマ姉!何入ってきてんだよ!!」
「仕方ないでしょう。タカ坊は女の子のお風呂の入り方とかわからないんだから」
「そんなの知る必要ないし知りたくもない。俺、もう上がるから!」
目を背けながらタマ姉の脇をすり抜けようにもガッチリ押さえつけられる。
あああ〜そんな身体を密着させないでくれぇ…。
「暴れないの。もう、頭も洗わずにどこに行こうっていうのよ。そこに座りなさい」
縮んだとはいえ、背はタマ姉より数センチ高いにも関わらず、力では全く敵わず、従う他なかった。
「いい?女の子の身体はデリケートなんだから、身体を洗うにも時間と手間がかかるのよ」
まさに手取り足取りという表現がぴったりなひと時。肌と肌が触れ合う度、俺は
気が気でなくなる。タマ姉は、といえば胸やら腹を触られ反応してしまう俺の様子を
楽しんでいるフシさえあった。
そして…辿り着いてしまった。女体の神秘とでも著そうか。
「ここって……どう洗えば?」
「手洗いが理想かしら。乱暴に擦ったりしたら傷つくから。…もうタカ坊。そんなに
真っ赤になっちゃって。のぼせて倒れるわよ?興味津々なのは分かるけど自分の
ことなんだから。意識したら負け、いい?」
ごくりと喉が鳴る。心臓はバクバクいって、意識は朦朧。よく今まで気絶しなかったと
自分で誉めてやりたい。それもここで最高潮。働かない頭でその場所に手を伸ばし―――
―――親父。お袋。俺、新しい世界を垣間見たよ。
「なぁ、タマ姉」
身体を洗い終え、次のステップとして髪を洗う。撫でるようにという言い付けを忠実に
守りながら、俺の隣で同様に髪を洗うタマ姉に声を掛けた。その姿を直視できるわけも
なかったが、手を止める様子もなく「なに?」と聞き返してくる。
「タマ姉は恥ずかしくないの?俺、こんなだけど中身はまだ男なんだぜ?」
「恥ずかしくないわけ…ないじゃない…」
「えっ…」
至近距離だからこそ、その呟きが聞き取れた。反射的にタマ姉のほうへ振り向きそうに
なったが、すぐ気恥ずかしさがもたげて向き直る。
「でもね。タカ坊を預かると決めた以上、しっかり見ていてあげないと、って。けど
勘違いしないで欲しいの。私は、タカ坊『だから』世話を焼けるってことを。他の人
相手だったら、こんなに必死になんてなれないわ」
「……ごめん」
「謝らないの。誰が悪いわけでもないんだから」
それでも、何に対してなのか分からないまま俺は謝らずにはいられなかった。
「そっちはもう終わった?私のほうはもう少しかかりそうだから湯船にでも浸かって
なさい。終わったら一緒に出ましょう」
「ど、どうして一緒なんだよ?」
「決まってるじゃない。だって、タカ坊ひとりでブラ着けられる?」
もうマジ勘弁してください。
身に付けてるもの何から何まで女物です。もうお婿にいけない…。
相変わらず着せられた服はメイド服。先程と違うのは下着もしっかり女物の着用を
強制されたこと。この密着感といったら言い表しようがない。
現在は作戦会議という名目でタマ姉手製の晩飯を取りながら俺用の部屋で話し合っていた。
「これからのこと考えなきゃね。とはいえ、どこから手を回せばいいものやら…」
「学校に行くのはマズイかな?ほら、よくサラシを巻いて誤魔化す話があるだろ?」
「ダメよ。じきにプールに入ることになるんだから。授業と体育はいいとしても2,3年の
プール期間中、全部休む気?第一、タカ坊の身体の仕組みが普通の女の子とどう違うかは
わからないけど、どんどん女としての体つきの変化は顕実になっていくんだから、
バレないほうがおかしいわ。健康診断にしたって回避は難しいわよ」
「そんな…このままじゃ俺、留年しちまうって」
「私だって、小父様方に申し預かった手前、タカ坊に留年なんてして貰いたくないわよ。
でも、今のタカ坊は河野貴明とは証明されてないわけだから、そもそも基本的人権すら
ないの」
「えと…それってつまり?」
「戸籍がないから学校には行けないし、なにか問題が起きても身元不明だから何処かの
施設に放り込まれても文句は言えない」
突きつけられた現実に、眩暈を覚える。これが悪い夢じゃなくてなんだという?
俺は、間違いなく河野貴明なのに…。
手元からカタカタと音が鳴る。知らずに震えてたのか。
不意に背後から抱きすくめられる。言わずもがなタマ姉に。しかし、こんな風に柔かく
抱きしめてもらうのは何時以来だろう?
「大丈夫。私はずぅっとタカ坊の味方だから。いざとなればタカ坊の一人や二人、
面倒見てあげる」
二人は…いらないよな…。
「タマ姉に迷惑はかけられないって」
「迷惑なんかじゃないわ。でも、相応の役職には着いてもらうことになるだろうけど。
働かざるもの食うべからず、ってね」
「ちなみにその相応な役職とやらは……」
含みのある口調。嫌な予感がして、たまらず訊いてみる。
「あははっ。タカ坊が今体現してるじゃない」
楽しそう、むしろ、嬉しそうに、頭のヘッドドレスを指で弾きながら言い放つ。
この格好な仕事で永久就職って、つまりアレか!
『ダニエルになるー。なるー。るー』な展開になるのか!
「………それは…ちょっと」
「ええぇ〜いいじゃな〜い。タカ坊がずーっと一緒にいてくれるなら私も心強いし、
なにより面白いのに」
アンタは俺をマスコットかクリーチャー扱いにしたいのか。
「いいじゃないの、齢16で内定が決まってるなんて気楽で。でも高校生活くらいは勤め
上げたいわよね、やっぱり」
―――そして夜を徹して今後の方針を話し合った。
俺の経歴を一時的に作り上げるか、河野貴明という戸籍を修正するか。
いずれをとって一般庶民である俺にとっては途方もない話だ。タマ姉の話によれば、
向坂家にはお抱えの弁護士先生がいて、タマ姉とも顔と名前はお互い周知の間柄らしい。
後は向坂家のご威光の出番というワケだ。
俺の今後の人生が掛かってるとはいえ正直この流れは承知しかねていた。弁護士の
アドバイスを受けるのだから正規の手法でいくことは保証されているとは思うが、その為に
どれほどの費用が掛かるとも知れないのだ。
加えて、俺達の一存で事を運んでよいものか、という話。親父達に連絡をつけるか否か。
そこでまた随分と時を費やした。
もうひとつの議題が、このみと雄二にどう説明するか。
タマ姉は二人の神経はそんなにヤワでもないし、味方は多いほうが良い。と主張したが
俺は自分を受け止める時間が欲しいとゴネて、結局タマ姉も折れた。
……そう。ゴネたんだ。わかってる。心のどっかじゃわかってたんだ。
このみはきっと俺が急にいなくなったことに心配する。雄二だって表面はどうあれ…そう
思ってくれるだろう。俺は…自分の「知られたくない、見られたくない」というエゴを
優先させたに過ぎないんだ。
結果、春夏さん達も納得させられるように親父達にだけは俺の身体に起きたことを伝える
ことにした。手順は俺が親の都合で日本を一時離れた事を書き置いて、親父達にメールなり
FAXなりで念を押す。急な話であることをアピールする為に学校への休学届けは第三者に
任せる、という算段。
予期せぬハプニングとはいえ、俺を案じ、帰国して仕事を頓挫させることの無いように
強く言っておかなくちゃな。
いや、あの親なら俺が女になったのを一目見るためだけに戻ってきてもおかしくない…。
そんときゃメールで俺の姿を添付して送りつけてやろう―――
「強引過ぎる気もするけど、段取りはこんなとこか。それにしてもタマ姉が向坂の名前を
使うことに積極的なのは少し驚いたな。権力って類のものは毛嫌いしてるもんだと
思ってたんだけど」
「無闇矢鱈に振りかざす力は嫌いよ。でも火急の事態だし、能があるなら使わないとね。
それにお金っていうのは貯めるものじゃなくて使うものでしょう」
「政治家連中に聞かせてやりたい言葉だね」
「さ、大分話し込んじゃったから今日はもう寝ましょう。もう、『今日』だけど」
タマ姉はそう苦笑しながら苦笑しながら膳の片づけをする。
「明日から大変よぉタカ坊。タカ坊には向坂に勤める侍従としての礼節、技能を叩き
込んであげるから」
「礼節に……技能?」
「まずは言葉遣いに始まって、作法、炊事、洗濯、裁縫etc。ま、言ってみれば花嫁修業
みたいなものよ。昼間は学校に行かなきゃいけないけどそれ以外の時間は私が付き合って
あげる。明日から毎朝5時起きでジョギング開始」
「あの……冗談、だよな?」
「まさか。タカ坊が外の世界に出ても恥ずかしくないように私が責任持って一人前のレディに
仕立ててあげるから」
「う…嘘だろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!?」
以上です
1,2シーンだけでダラダラと書き綴ってしまった…
では吊ってきます
>>544 あ〜 も〜 こーゆーの大好きだわ。 風呂敷を広げすぎな感がしなくもないけど、何はともあれGJ!
>>545 ▽お絵かき@Leaf,key板△
神が降臨しまくりで・・・GJとしか言いようが無いですね!
陽子タン萌え。ハァハァ!
>>544 タマ姉の猛烈な攻勢が好きです。
………やはり後天性性別反転モノでお風呂アタックは避けて通れぬ道か(避ける必要など皆無だが
陽子タン最高!
春原は男の状態で萌え要素詰め込まれ過ぎだ。
だから性別反転させるとその萌え要素が露骨になって
有り得ないくらいに萌えるんだよなぁ。
朋美を押し倒したはいいが、びっくりした朋美に殴られて
「そうですか、やっぱり岡崎は岡崎だったんですね。結局は僕をからかってただけなんだ」
「え、いや、ちょっ・・・春原・・・・・・待っ」
朋美の静止を振り切って涙ながらに部屋から離脱
その後、泣いて歩いてるところを渚あたりのまだ春原にきつくない人たちに慰められて
おもわず抱きついたところを追ってきた朋美に見られて
殺されると思っておもわず身構えるが
「嫌だぁ・・・陽平とっちゃ、嫌ぁ」
とかいいながら涙流して俯く朋美
とかいうのを妄想しましたが、朋美のキャラ上こんなシチュにはならんっぽいですねぇ・・・
551 :
513:05/02/26 12:30:05 ID:LfezcEaa0
予想というか願望だったのだけど(c)ヤン・ウェンリー
いやぁ、眼福、眼福
>550
誘っておいて殴るならともかく、押し倒された側が抵抗したのを「からかってただけなんだ」と解釈するのはどうかと>春原
無理矢理剥ぎ取ろうとする春原に抵抗する朋美だけど、暴れた弾みで右肩に激痛がはしり悶絶。
朋美の尋常じゃない苦しみかたに春原はうろたえまくった挙句逃走。
悪態をつく朋美。
というのを思いついたんだけど、その後がどうしようもなく気まずい感じになりそうな鬱展開なのでこれも却下しよう。
やっぱりあれですよ、目をつぶってキスしようと迫るところにヘッドバッド。これなら朋也&陽子の方もシンクロで処理可能。
今回の戦果はおでこにキスしたってことで。
>>550 もうちょっとラストを意地っぱりぽくすれば、朋美っぽくなるんじゃなかろうか。
或いは、そのシチュのまま朋美を陽子に、春原を岡崎に変換してみるとか。
>>550 そういう路線は朋美より折原ひろみの方がしっくり来そうだな、と言ってみるテスト。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 朋美のおっぱい!朋美のおっぱい!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
最近は反転渚とか反転杏の影が薄いなと思いました
556 :
550:05/02/26 17:36:13 ID:2Cmc9w+w0
>>551 あー、勘違いさせてすんません
春原の「からかってただけ」は朋美が春原の事を好きって言ってたことについての発言のつもりでした
だけど春原と朋美の組み合わせって有り得ないくらいに萌えるんだよね?
なんか見てる仲が悪そうに見えるけどお互い信頼し合ってるっていうか・・・。
>550
これ最高ですよ!!
こういうSS待ってました!!
あ〜だれか書いてくれないかな〜〜・・・。
>>557 すごくよく分る。
陽子と朋也の組み合わせと同じくらい萌える。
朋也×陽子・春原×朋美の場合
ダイレクトな愛情表現と本当は好きだけど素直になれない関係だけど
朋也×朋美とかだとどうなるのだろうか?と考えるこのごろ。
ひんそーな俺の頭では妄想できん!!
>>550 朋美のキャラだと無言で飛び蹴りかましたあと走って逃げそうだけどw
淀みなく流れる時間、怠惰な日々。今日もそんな一日になる、はずだったのに…
「岡崎は僕のこと何だと思ってるんだよっ! 僕は…僕は岡崎の事がっ…!」
今日の岡崎は何時にも増して変だった。突然怒りだしたかと思ったら、次の瞬間には俯き、静かになる。
極めつけはテーブルの上に転がるビールの空き缶。普段は酒なんか飲まないくせに、
いきなり二本を一気飲み。さらにツマミを食い散らかすと、後始末を僕に押し付け、本人は横で
ケラケラ笑うのみ。仕方なく片付けをしようと立ち上がると、いきなり抱きついて邪魔をしようとする。
「おっ、岡崎っ!?」
「な〜に、アンタこれくらいで照れてるの?アハハ、だからヘタレってみんなにバカにされるのよっ」
好きな女の子に抱きつかれて平静を保てる男はそうはいない。
さらにヘタレと呼ぶのは杏とアナタだけなんですがね…
「か、片付けられないから、早く離してよっ!」
「むぅ、しょうがないわね。さっさとしなさいよ?」
思惑とは裏腹に、口から出たのはありきたりの言葉。
…やっぱり僕はヘタレなのかもしれない。
洗い物を済ませ、ついでに果物を手に取る。脂っこいものを食べたし、口直しにはちょうどいいだろう。
そんなことを考えていると
「ちょっと〜。まだ〜?」
向こうから僕を呼ぶヘロヘロ声が聞こえてきた。どうやらかなり酔っているようだ。
「はいはい、今戻るって……って!?」
目の前の光景に、手から果物がこぼれ落ちる。
「おっ、岡崎っ!?なんて格好してるのさっ!!」
「……ん〜〜?」
岡崎は僕のベッドの上でまどろんでいた。
…ただし、胸元を全開に開いて。
「…岡崎、恥ずかしくないの?」
「別に?ちょっと暑かったから涼んでるだけなのに、なにそんなに慌ててるんだか。
み、みっともないわよ?」
焦っているこっちがおかしいかのような言い方。
その口調に、思わず僕のほうが間違っているのかと考えてしまう。
まぁ、どうせ、何時ものようにからかっているのに違いない。
結論を出すと、動揺を悟られないように何時ものような軽いきり返しを。
そう思ったのだが
「それに、アンタみたいなヘタレが手出せるわけないし」
その言葉が僕の想いを辛うじてせき止めていたダムに止めの楔を打ち込む。
はいったヒビはどんどん広がり、その度に僕の気持ちがあふれ出す。
「春原……」
その声で我に返ったとき、既に僕は岡崎を押し倒し、全ての想いをぶちまけていた。
俯いている彼女の髪から潤んだ目が見え隠れし、掴んだ左手から震えが伝わる。
「……っ!」
いつも強気な岡崎が僕の言葉と行為で…おびえていた。
そんな彼女を見て僕はとっさに跳ね上がり、距離をとる。
「あっ、そ、…その、いつもやられっぱなしじゃシャクだし、お、お返し…」
壊れたダムは元には戻らないというのに
「そ、そんなにびっくりされると僕もやりがいがあったなー、なんて、さ…」
僕は無駄な努力を繰り返す。
「……ごめん」
じっとこちらを見つめる岡崎の視線に耐え切れず、僕は後ろを向く。足がガクガク震える。
止めたいのに、止まらない。
サッカーを失って、なくしたと思っていた光。
見つけたと思ったのに。
また…失ってしまうのだろうか。
でも
「春原…」
声と共に背中に広がる暖かな感触と彼女の甘い匂い。
「お、岡崎…?」
「だから、あんたはヘタレなのよ。……こんな時くらい根性みせなさいよね……バカ…」
微かな光は輝きとなって、僕の先を照らす。
彼女がいてくれるなら、僕はもう道を間違えないだろう。
淀みなく流れる時間、怠惰な日々。今日もそんな一日になる、はずだったのに
「あ、今日からここに住むんで、よろしく」
「マ、マジかよっ!?」
忘れられない一日となった。
>>501のシチュを妄想
どうやらうちはツンデレ属性が好きな模様…
コンコン。
わたしが部屋でくつろいでいると誰かが部屋のドアをノックした。
「岡崎…なワケないよね…誰?」
岡崎ならノックなんてしないで入ってくる。
「風太郎です。春原さん、風太郎の話を聞いてくれますか?」
「あのー…女子寮は男子禁制なんですけど…見つかれば停学だよ?」
「風太郎は大人の男ですから停学なんて怖くありません」
でも、何となく解っていた。
風太郎くんの姿は何故か皆に見えなくなっている。
「いいよ、入っても」
「礼なら言いません」
「ちゃんと言いましょうねっ!」
遠慮もせずにズカズカとわたしの部屋に入る風太郎くん。
「汚い部屋ですね」
「放っといてよっ」
風太郎くんがわたしのベッドの上にあるピンクの布を拾いあげる。
「Aカップですか、貧乳ですっ」
ってわたしのブラ!
「わーっ!いいから座ってよっ!」
これ以上物色されたらたまったものじゃない。
「風太郎、岡崎さんが好きでしたが、岡崎さんは渚さんが好きみたいなんです…」
「まぁ、付き合ってるもんね」
「でも、風太郎だって、いつも岡崎さんが垂れ流すフェロモンに酔っています。後ろから揉みしだきたくなるおっぱいをいつも目で追ってます!」
「可愛い顔して煩悩全開っスね!」
「どうしたら岡崎さんは風太郎の前で開脚してくれますかっ!?」
「どうしたらって言われても…」
「お友達じゃないんですかっ!?」
「友達でも解らないよ…」
「じゃあ風太郎はいつまで童貞でいればいいんですかっ!?」
「知らないよっ!」
「風太郎、高校に入ったらとっかえひっかえで女の子とニャンニャンする予定だったんですよっ!?」
「それ、女の子の目の前で言う台詞じゃないよね?」
「でも、春原さんに相談しても無駄なら、岡崎さんのダイナマイツボディは諦めるしかないですね…」
「うん、それがいいと思うよ」
ああ、何でこんな話を聞いてあげてるのかな、わたし…。
「と言うワケで、これからは渚さんにアプローチしては毎回玉砕しているズタボロハートの春原さんに乗り換えることにます。スレンダーで無い乳っぷりが魅力であるロリ美少女の春原さんも悪くないですよねっ」
「ロリって…あんたこそ思いっきりショタですよねぇっ!?」
「春原さんは失礼ですっ!風太郎は大人の風格を持ってますっ」
「うぅ…もうヤダこの子…」
ごめんなさい、何となく思い付いただけです…。
>どうしたら岡崎さんは風太郎の前で開脚してくれますかっ!?
…漢だ…漢がおらせられる
やべえ、風太郎面白すぎる。
別の意味で男らしいよ風太郎…w
見た目ショタじゃなかったらこんなエロガキぼてくりこかす。
男でそのキャラは凶悪だな! ←褒め言葉
むしろ風太郎×朋美が見てみたいような……。
地味に朋美っつーか、岡崎萌えなのかも、自分。
朋美×朋也が見てみてぇ…
575 :
568:05/02/27 22:50:28 ID:v7JJtQhgO
風太郎、久しぶりだなあ。相変わらずの天然ぶり、最高。
スルーされてる565が哀れだ…
とりあえずおつかれ…
しかし風太郎と陽子のカップリングって、違和感バリバリなのは俺だけ?
春原X岡崎以外受け付けないのは相当病んでいるのだろうかorz
>>565 ああもう。ヘタレ×ツンデレの組み合わせがこんなに相性いいとは知らなかった。
今度こそは大切なものを失うなよお二人さん。
・・・で、ぶっちゃけあの後エチしちゃったんですかね?
>>568 自分に真っ正直なところが素敵すぎるぞ風太郎w
>575みたいなルックスじゃなきゃきっと俺も殴ってる。
>>578 >・・・で、ぶっちゃけあの後エチしちゃったんですかね?
してないに決まってるじゃないか。
へたれ春原が脱・童貞戦士をしてしまったら他の童貞紳士同盟の面々が哀れすぎるだろう?
とりあえず春原には結婚まで童貞でいてもらわないと。
580 :
550:05/02/28 03:58:45 ID:Mr3qOlOm0
>>579 勃たなかったとかだったら洒落にならないくらいのヘタレっぷりですが
さすがにそこまでいくと朋美にすら見捨てられそう・・・
581 :
名無しさんだよもん:05/02/28 09:57:28 ID:ur3vBpmxO
>>578 しちゃったって事でいいんじゃないか
多分、してる途中で春原がパニくってどうしていいか分かんなくなった所を朋美にされちゃう感じかと。
>>580 朋美は包容力が高そうだから、それすらも受け入れそうだ。
春原がどんなにヘタレでも、呆れはするが見捨てないって感じで。
>>580 イザという時に勃たなくて失敗、っつーと燈人×浩子の前例が。
あっちは悩みあった末に絆がより強くなったわけだが。
>>582 朋美は物理的な包容力も高そうだw
585 :
名無しさんだよもん:05/03/01 01:57:30 ID:vvBlklaP0
とても大切なものの筈なのに、失いたくない物の筈なのに・・・・
どうしてだろう・・・・・ どうして私はこんなにも素直になれないのだろう・・・・
今日の私は腹が立っていた・・・ いや、ここ最近はずっとそうだった・・・
腹が立っているのは、春原のことが好きなのに素直になれない自分自身にだ。
どうしようもない程、腹が立って普段は飲むことのないお酒まで飲んでしまった。
そして、春原に八つ当たりしてしまった。
でも、この気持ちは消えてくれない・・・
気が付いたら私は片付けをしようと立ち上がった春原に抱きついていた
「おっ、岡崎っ!?」
「な〜に、アンタこれくらいで照れてるの?アハハ、だからヘタレってみんなにバカにされるのよっ」
どうしてこんな事を言ってしまうんだろう
「か、片付けられないから、早く離してよっ!」
「むぅ、しょうがないわね。さっさとしなさいよ?」
私は春原に嫌われているのかもしれないという不安に胸を締め付けられる
>>565 すみません。勝手に朋美サイドなんか書いてしまいました。
駄文で申し訳ないです。
東鳩2が発売してはや3ヶ月。このタイミングで朋美と陽子の話題でスレが盛り上がるとは・・・
いーぞもっとやれ!
春原 「ねんがんの 朋美の○○○をてにいれたぞ!」
京・風太郎・智司「殺してでも奪い取る」
春原 「な なにをする きさまらー!」
○○○のところは好きな言葉を入れて下さい
春原 「ねんがんの 朋美の初体験をてにいれたぞ!」
そう かんけいないね
ゆずってくれ たのむ
メ几
木又してでも うばいとる
]ア さっさとヤれよ このへたれが
朋美「つーわけで、春原の処女もらう事になっちゃったんだけど・・・
正直んな初体験イラネ」
>>590 その春原が男か女かで受け取り方が全然違ってくる。
二人は一心同体だから並べて同時に、だろ?
朋也が男春原の処女をもらう光景は想像したくないが、
朋美なら、まあ、男春原でもありかな?
「ちょっと待ってよっ!僕、男!男ですからっ!」
「…嫌なの?それは、あんた自身がヘタレである事を恨むしか無いわね…」
岡崎は不敵な笑みを浮かべながらバイブを近付けてくる。
「ひ…ひぃぃぃぃぃーっ!」
陽子タンだと展開が普通になるので
敢えて陽平で書いてみた。
朋也と陽平で境界越えるのはアレだが、
朋美と陽子だと美しいものになるのではないだろうか。
その際朋美×陽子だけではなく、陽子×朋美というのも良いな…
陽平×朋美にこだわりたい俺がいる。
>>585の純情素直になれない派朋美にじれったくも萌えて、
その後のギャップのありすぎる流れにワロタ。
598 :
名無しさんだよもん:05/03/02 01:31:21 ID:1oUKLCOA0
今気付いたんだけど、結構朋美と杏のキャラってかぶらない?
周りの人間関係GA
うぐぅあっぽー?
そろそろ次スレで扱う謳い文句を考えねばなるまいて
>>101 天使なんていらない
うを、面白いっす!!
反転岡崎&春原を探して辿り着いたら、なんか凄いツボにヒットですよー
朱鷺乃さんエロいわ不屈だわカッコイイわ……惚れますわー
うぃー、続きが早く見たいものだー
新婚さんな朋美ってのもイイかも。
なかなか起きない春原を、おでこにキスして起こすとか。
やってしまった後で、自分のベタさ加減に気づいて顔を真っ赤に染めるのはお約束。
>>604 春原より渚(♂)の方がしっくりきそうだ、それ。
むしろ春原の耳元で、オタマでフライパンを叩きまくる朋美
朋美「一度やってみたかったのよね、これ」
銀のお玉と金のフライパンか。
608 :
素直になれなくて:05/03/03 00:41:30 ID:zAFAxGG30
どうやら私はかなり酔っているみたいだ
いつもならこんな事は絶対にしない筈なのに・・・
春原が片付けをしている間に私は・・・
私は春原のベッドの上でまどろんでいた。
ただし、胸元を全開に開いて。
「ちょっと〜。まだ〜?」
春原を呼ぶ声もヘロヘロだった。
「はいはい、今戻るって……って!?」
春原の手から果物がこぼれ落ちる。
「おっ、岡崎っ!?なんて格好してるのさっ!!」
「……ん〜〜?」
そんな私を見て動揺する春原
「…岡崎、恥ずかしくないの?」
「別に?ちょっと暑かったから涼んでるだけなのに、なにそんなに慌ててるんだか。
み、みっともないわよ?」
そんなの、恥ずかしいに決まってる。
自分の好きな男の前でこんな格好をして恥ずかしくない訳がない・・・
私は自分の口から好きだと言うことは多分出来ないだろう。
だからここで春原に襲われてもいいと思ってこんな格好までしてしまったのに・・・
どんな形でも春原に初めてを捧げる事が出来るならそれでいいと思っていた
でも、きっと春原は私がただ、からかっているだけだと思っている筈だ
「それに、アンタみたいなヘタレが手出せるわけないし」
そう思った瞬間私は心にもないことを言ってしまった・・・
>>585の続きです 書いてて自分はきっと朋美萌えなんだなと実感
俺は陽平×朋美にこだわりたいんだ!!
>608
もう最・高!!
続きを激しく希望!!
>>610 春原に勇くらいの大胆さがあれば朋美も
>>608みたいにはならんだろうに…
顔を間近で合わせるのは初めての人間にその場の勢いでキス
私は、岡崎が好き
彼のさりげないやさしさも、時には意地悪なところも
全部、大好き
叶うのなら私は彼の全てが欲しい。ほしい…けど
でも、今の彼との性別を超えた親友関係も実は気に入ってたりする
だからこのままでもいいかな、なんて思ってた
でも……
「来年で俺達もいよいよ卒業だな」
彼の一言に私は足元が崩壊するかのような衝撃を受けた
「あははっ、岡崎がいっぱいいるぅ〜」
しらふで告白なんてやってられない。だから私は岡崎に内緒でお酒の力を借りることにした。
もちろんちょこっと、だけど。
「…お前、頭大丈夫か?」
呆れながらこちらを眺めている岡崎。お酒の勢いで告白、と決めたのは良いものの…この後どうしよう…
とりあえず、抱きついてみようかな。私は彼の腰に狙いを定め、しがみつこうとした。
スカッ
「あ、あれれぇ〜?」
捕らえたはずの手は空を切り、私はたたらを踏んだ。
「妄想発言の次は阿波踊りか?」
「ううぅ、踊りじゃないのにぃ…」
どうやら自分が思っている以上に酔っているみたい。今度は偽者を掴まないように目を凝らし、
まずは本物を見極めることにしよう。
「この俺にガン付けとは…いい度胸だな」
「ガンなんてつけてませんよっ!」
せめて熱っぽい視線って言ってほしかったな。まぁ、とりあえず声のおかげで彼の位置が大体掴めたから
よしとしようか。今度こそ岡崎に抱きつくために一歩踏み出し、手を伸ばす。
「今度こそ捕ま……って、わ、わぁっ!」
「おっ、おいっ」
どさっ
踏み出した足から急に力が抜け、私は手を伸ばしたままの体勢で岡崎のほうへと倒れてしまった。
「い…ってぇー、お前な、もうちょっとよくみ…」
なんだか岡崎の声がすごく近くから聞こえる。おまけに、倒れたはずなのにほとんど痛くない。
不思議に思って顔を上げてみると
「あれっ、岡崎の顔が目の前にあるよ?」
「…お前が押し倒したんだろうが」
どうやら岡崎を巻き込み、さらに勢いあまって押し倒してしまってるみたい。
気がつくと私は彼の胸に顔をうずめるような格好で圧し掛かっていた。
……こんな間近で岡崎の顔を見たのは初めて…かも。
そう意識した途端、心臓が口から飛び出すくらいに鼓動が乱れる。おまけに、私の顔は
今どうしようもないくらい真っ赤になっているはずだ。でも、目の前に見える岡崎の顔も、なんだか赤い。
…少しは意識してくれてるのかな?その様子になけなしの勇気を奮い立たせ、演技を続けることにした。
私は岡崎に乗っかったまま体を起こし
「つ〜かま〜えたっ♪」
お酒に酔っている振りをして能天気にそう言った。
「ちょっと待て…お前アルコールはいってるだろ!」
「んん〜?どうしてそう思うのぉ〜?」
「お前、酒臭いぞ」
「そんなに臭うかなぁ?」
そういいつつ岡崎の方へ顔を近づけ、息を吹きかけた。
「おっ、おいっ!」
「どう〜?お酒臭い?」
「い、いいから顔を近づけるなっ!」
「あれぇ〜?岡崎、もしかして照れてる?」
むしろ照れているのは私のほうだろう。もう心臓はバクバクで、顔もあきらかに火照っている。
「そ、そんなわけないっ!」
「ふぅ〜ん?それじゃ、これならどうかな?」
私は仰向けになっている岡崎の方へ倒れこみ、体を彼に密着させた。
「ねぇ、えっちな気分にならない?」
「ならないって!いいから離れろっ!」
「いやですよ〜」
そういって私は胸をグリグリと押し付ける。……杏ちゃんくらいあれば一撃なのになぁ。
と、そのとき
ぐいっ
「あっ…」
気がつくと、私は岡崎に持ち上げられ
どさっ
今度は逆に押し倒されていた。
「おまえ…ふざけるのもいい加減にしとけよっ!?」
「お、岡崎…」
「男にそんな事するくらいだから、覚悟…できてるよな?」
岡崎は私の制服のボタンを外して前を開くと、アンダーウェアを胸が見えないくらいまで引き上げた。
「岡崎っ、ちょっとまって!」
「待てない」
彼は私の制止の声を聞かず、手を私のお腹に置き、撫でるようにしながら胸のほうまで動かし始めた。
「ま、待って、岡崎っ…」
私は岡崎が好き。だから彼が私を抱きたいのなら、喜んでこの体を捧げる覚悟がある。
でも、やっぱり結ばれる前にまず、キスをして欲しかった。だから
キスしてくれなきゃヤダ
そう続けるはずだったのに…
「……冗談だって。しかし、いかに魅力のないお前でもそういう行動をとれば襲ってくれる奴が
いるかもしれないぞ?」
そう言うと、岡崎は立ち上がって私から離れ、背を向けた。
…どうして
「まぁ、俺には効かないけどな」
……私、そんなに…魅力ない?
「なんせ春原だし」
「っ!!」
私の中で何かがはじけた。
「それじゃぁ、俺帰るな」
あれから一度もこちらを振り返らなかった岡崎。
「…ちょっと…待って」
私は岡崎を呼び止めた。
「なんだよ…早く用件を言えよ」
でも、こっちを向いてくれない岡崎。
私は…
「ねえっ!こっちを向いてよっ、おかざきっ!!」
「春原…?」
私の様子を不審に思ったのか、彼はこちらを振り向き、そして目を見開いた。
「おまっ、お前…」
「…これでも魅力、無い?抱く価値も無い?」
「な、なんで下着姿になっているんだよっ!?」
驚いた顔で私を見ている彼に一歩、また一歩と近づく。
「私だって……女の子なんだよ?」
「お、おい…」
私は岡崎の手を掴んで
「私だって恋をするんだからぁーっ!!」
ベッドに押し倒した。
「春原…」
はいったヒビはどんどん広がり、その度に私の気持ちがあふれ出す。
「ねぇ、岡崎は私のことどう思ってるの…? 私は…私は、岡崎のこと、好き…」
もう、止められなかった
全てを失うかもしれないのに
せき止められていた私の気持ちがドンドン溢れ出していった
そうやって、全部流れて、最後に残ったものは何なのだろう
光り輝く何か?
それとも…
「…うっ、ひっく…ねぇ、おしえてよぉ…おかざきぃ…」
こんなはずじゃなかった。
たとえ振られてもお酒のせいにして親友関係だけは、そう思ってたのに。
うまく…やるはずだったのに。
足はガクガク、腕はブルブル。
顔は涙でぐちゃぐちゃになって、おまけに体が寒い…もう最悪。
だけど
「……春原、俺は…俺も……」
んー、さむいねっ、岡崎っ♪
んな格好してるからだ
岡崎がひんむいたんじゃんっ
半分は自分で脱いだんだろ
だから、責任とって
あっためてねっ
前回投下したのとシチュは似てたり、似てなかったり。
多分、朋美の方も陽子と同じ考え…なのかも。あっちはさらに確信犯っぽいですが…
>>523 >>521 >>522 とつなげて、神々が自分の駄作に絵をつけてくれたと妄想…ハァハァ
逝ってきますorz
>>585 ナイスです!
計画犯的な朋美しか頭に無かったので、
いかに自分が俗世の瘴気に当てられているかがよくわかったりorz
>>612-616 r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ ⊂(。A。)
619 :
名無しさんだよもん:05/03/03 13:31:52 ID:93X22iAj0
620 :
素直になれなくて:05/03/03 13:37:39 ID:GCn7VuF1O
「岡崎は僕の事何だと思ってるんだよっ!僕は…僕は岡崎の事がっ!…」
気が付いたら、私は春原に押し倒されていた。
「春原……」
こうなる事は分かっていたし、覚悟もしていた。
でも、押し倒された瞬間、怖くなった、目は潤み掴まれた左手は震えていた。
>>619 なんかこう、体全体から俺様オーラがにじみ出ているのが最高です
>>619GJ!
アホ毛装備か…
なんか反転秋生と言われたほうがしっくりくる
タバコくわえさせたらまんまだな
反転アッキーもいいね!!!
たまには両思いストーリーではなく、朋也・陽平が一方的に陽子・朋美に惚れる話というのもみてみたい。 オレは妄想するのが精一杯でとても文章には出来ないが
反転直幸さんも見てみたいな
息子を振り回す天然系の直子ママなら以前登場してたな。
なかなか素敵だった。
>>620 >608の続き?短すぎてこの後が気になるじゃないか!
628 :
素直になれなくて:05/03/03 22:38:40 ID:zAFAxGG30
「岡崎は僕の事何だと思ってるんだよっ!僕は…僕は岡崎の事がっ!…」
気が付いたら、私は春原に押し倒されていた。
「春原……」
こうなる事は分かっていたし、覚悟もしていた。
でも、押し倒された瞬間、怖くなった、目は潤み掴まれた左手は震えていた。
「……っ!」
そんな私を見て飛びのき距離をとる春原
「あっ、そ、…その、いつもやられっぱなしじゃシャクだし、お、お返し…」
ただ春原を見つめる事しかか出来なかったそして、気まずい沈黙…
「そ、そんなにびっくりされると僕もやりがいがあったなー、なんて、さ…」
そう言っている春原の声は震えていた…
「……ごめん」
春原はそう言って私に背を向ける。
その背中を見て思い出す大切なものを失ったあの時の事を
「春原…」
私はそっと春原を抱きしめる。
「お、岡崎…?」
「だから、あんたはヘタレなのよ。……こんな時くらい根性みせなさいよね……バカ…」
好きだよ陽平、もう離さないから…ずっと傍にいるから…
「 あ、今日からここに住むんで、よろしく」
「マ、マジかよっ!?」
その日は私にとって忘れられない1日になった
>>620 携帯からだったんで短かったので纏めて書いときました。
629 :
名無しさんだよもん:05/03/03 22:49:14 ID:zAFAxGG30
>>585 >>608 >>628 取り敢えず終了です。
朋美は以外と乙女チックな所があるっていう設定で書いてみました。
こういうキャラが好きって言うだけですが…
普段は素っ気無いけど以外と乙女チックなキャラ萌えな自分
>>629 >普段は素っ気無いけど以外と乙女チック
俺もこういうの大好きだ。グッジョブ!
そういや今日はひな祭りだったな。
設定的に反転ヒロイン達がお雛様飾ったりできるかは難しそうだけど、
みんな思い思いに楽しんでいるんだろうな。
・・・なんか五月雨堂では「呪いの七段飾り」とか出てきて一騒動起こってたりしてw
呪いのせいでお雛さまのコスプレさせられるさつき。
やっぱ朋美は杏とキャラ被るなぁ・・・
何ていうか、杏から暴力性を差し引いてもう少し達観してる感じなのかな
>>632 そもそも杏は「グレてない女版朋也」としてキャラ造形されてる気ガス。
本編中でも朋也と杏の考え方が似てるって描写がいくつかあったし。
634 :
名無しさんだよもん:05/03/04 02:16:57 ID:oYiA/uYy0
タチの悪さは杏よりも朋美の方が上かもしれないけど。
要するに朋美はグレた杏なんだな
だがそれがいい ・・・・いいかな?
637 :
名無しさんだよもん:05/03/04 11:39:30 ID:iTg1Xu0KO
>>625 即興文
岡崎朋美が僕の前に降って出た時は、嗚呼…ようやく神様に願いが届いたのですね。
祈った覚えなんか一度無いけど。いやぁ、だってウチ無宗教ですから。
などと年齢=彼女イナイ歴の僕は舞い上がったものだ。それも―――
「気安く触らないで、ぶち殺すわよ」
二、三、言葉を交わしただけで脆く儚く崩れ去っていったとです。
当たり前だけど岡崎は知ってる人間もいないこの場所で行くあては無い。
僅かな会話だけで理解した彼女の人となりから僕はこの部屋から追い出されてしまうのでは?
と、よくない想像をしたけど幸か不幸か彼女は僕との同居を承諾した。
予想通り、主導権はすっかり握られてしまったけど。
岡崎朋美は美人だ。凛とした雰囲気は藤林杏に似てなくも無いけどこっちのは刃物のそれ。
衣食住は周りに頼らざるを得ないが、それ以外僕にも寮の誰にも寄り掛かったりしない。
彼女と同じく、いずこか、っていうか僕が女になっているとかいう世界に飛ばされた
友人、岡崎の心配も忘れてはいない。
でもそれ以上に僕は岡崎朋美のことが気になって仕方なかった。
初めはただ単に身近な異性だからって理由かもしれない。
けどあくまでも、きっかけがそうであっただけで今は岡崎をもっと知りたい、頼りにされたい。
そう思うようになった。
「ひいいぃぃー!」
「このヘタレ!」
まぁ前途は多難だけどさ。
僕はめげることなく岡崎に――男の岡崎とそうしてたように――接しつづけた。
バカやって、岡崎がそれを冷たくあしらう。
そんなことの繰り返しでも楽しかった。
日が経つにつれて、岡崎が冷たい態度の中に少しだけ笑いを含むことが増えていく。
その笑みは決まって「バカなんだから」っていうものだけど、ある時のこと。
「ふ…ふふ…あはは……あ〜、もぅ……アンタって本当に春原なのよね」
岡崎が声を出して笑ったのはその時が初めてだった。
捨て身のボケをかました甲斐もあるというもんだ。
口元に手を当てる仕種は岡崎本人が上品というわけでなく無意識に笑ってることを隠すためだと、
なんとなく思えた。
いつもの岡崎が影を潜めたその僅かな時間、岡崎がたまらなく可愛く見えた。
何時のことからか、と訊かれればこの瞬間だったと思う。
僕が岡崎朋美に恋したのは。
なんか『似て非なるもの達』のダイジェストみたいになった…
ここ二日間、寝ながらにして起きているような状態が続いていたため備え付けのベッドに
潜り込んでからは、春に声優が代わる小学五年生もビックリの速度で眠りに落ちていった。
そして何か…夢を見た気がしてならなかった。
とても…とても大事なことがあった筈なのに、誰かと会った筈なのに。
夢は夢のままで終わってしまった。
密談を終えた翌日、タマ姉の宣言通り叩き起こされる。文字通りの方法で。
どんなに早くても七時起きが俺の慣らされた習慣であって、早朝五時という時間帯は
神の領域に等しい。
寝ぼけ眼をさする、というか止まれば眠ってしまう身体を、精神的に引き摺って、
タマ姉に物理的に引き摺られて、町内4キロを走破した。
本当なら10キロ走るのが日課だというが、男でいた時すら、このみにも足で負けていた俺だ。
ついていける筈が無い。
この身体に慣れていないという理由もあった。自分の身体だという実感が持てない。
つい先日まで、気にする事も無く身体が感じ取っていた、腕の振り具合やら両足に掛かる
重力といったものが明らかに自分の意志を汲み取ってくれないのだ。
昔、老人の身体能力を擬似的に感じてもらうための催しで全身におもりを着けたことがある。
言ってみれば、あの逆バージョン。
思い通りに動けないという意味合いは同じだ。
今のはイメージされて捻出される力−女としての身体のギャップ、という式から、残りの
シンクロしてくれない、余った力に振り回されるといった次第。
一人で二人羽織をやってるような、不快感。
おまけにその差異はマニュアル車で言えば、セカンドのまま50km/h以上で走るが
如く、滅法燃費が悪いときた。
段々と慣らしていけばいいとタマ姉は言ったけど、俺はこの「容れもの」と付き合って
いかねばならない未来に得も言えぬ不安が募るばかりだった。
向坂の家に戻ると次は朝食の準備を強いられた。
失敗のツケは自分持ち、できなければ飯抜き、と家主からの容赦ない御達しに、助言のまま
俺の部屋くらいあるキッチンを駆けずり回る。
料理が出来る、包丁が扱えるといっても、それはあくまでも「男の料理」の範疇。
主食クラスの物しか作った事の無い俺にとってそんな経験は、バランスの良い食事を
作ることに関しちゃ何の助けにもなっていなかった。
母親ってのは偉大だったんだとつくづく実感できる。
下知を飛ばしながら外出用に持っていく弁当を作っているタマ姉も然り。
今更ながらにタマ姉だって女性なんだと強く認識させられた。
ちなみに何で学校も無いみどりの日に弁当がいるのか訊いてみたら、このみに事情を
話に行くついでに昼食を、という事らしい。雄二も連れて。
どうでもいいが「さしすせそ」の「せ」って反則じゃないか?「そ」が味噌の「そ」
なのは…まぁいいけど、「せ」が醤油ってのは…。確かに昔風に言えば「せうゆ」だけどさ、
時代錯誤もいいとこだ。
ついでに言わせて貰えば、この行為が雄二のためでもあるってのが腹立だしい。
時計を見る限り、あいつはきっとまだグースカ言ってるに違いない。
あいつの味噌汁だけ三倍の味噌を入れてくれようかと本気で画策していた。
もしこの生活が続くものならいつかは実行してしまうだろう。
完成した食事は「仕事の成果としてみるなら」と前置きされ、不合格と告げられる。
でも身内の作る料理として曖昧な評価を出されるよりはよっぽど気が落ち着く。
また、俺の粗末な料理に箸をつけながら二の句に
「けど、嬉しいわ。タカ坊が作ってくれたんですもの。嬉しい、すごく」とも言ってくれた。
広間の雄二たちとは別室で自分が作った朝食をとる。
この身体になって味覚が鋭くなったか、舌が塩加減や甘い辛いにやけに敏感に反応した。
二ヶ月程前まで摂っていた母親のそれを反芻してみる。
「こりゃあダメだし喰らうのも当たり前、か」
改めてレトルト漬けであったこれまでの生活を恥じた。
雄二は俺と顔をあわせることなくタマ姉と出掛けていったらしい。
立場上、見送るのが筋なのだろうけど、何も言えずにギクシャクするのは目にみえていた。
学校にいかなくなって4日目。
たったそれだけの時間なのに随分と懐かしい。
思えば、ここ最近は何かしらイベントとハプニングに見舞われた日々だった。
その日その日は平凡な毎日だと感じて疑わなかったのに。
あの場所に還りたい、と今さら嘆いても零れ落ちたものは大きすぎた。
おそらく今日の昼時にでもタマ姉が俺についてのでっちあげた顛末をこのみ達に言って
聞かせるのだろう。
「俺がやらなきゃいけない事なのにな…」
そう易々と変われる筈も無い。
そんな思考すら既に逃避…。
俺は…未だ雄二とタマ姉の言う通り、臆病者だ。
タマ姉がいないからといって休息につけるかと思ったら大間違い。
威厳というか風格のある家政婦さんが後事を預かった、と現れたが…普段とは別次元な
時間に起床した俺は自室のテーブルに突っ伏している最中で、それを家政婦さんに
見咎められこっぴどく絞られた。
どうも仕える者としての心得を説かれたみたいだがろくに覚えちゃいない。
それが後で復唱してみろ、と言われて閉口してしまい、また怒られたのは言うまでも無い。
聞けばこの人は向坂家の家政婦の中でチーフ的な立場の人で、雄二が監視されてる〜とか
嘆いていたのもこの人の役目らしい。まぁ確かに覗き見が得意そうではある。
けれど仕事への真摯ぶりが嘘のように、それ以外の時間は驚くほどフランクだった。
気さくで噂好きな普通のおばちゃんという印象。
しまいには「いっちゃん」でも「えっちゃん」でも呼びやすいほうで呼んでちょうだい、
などと言われたがどちらも誰かを思い起こすのでお断りした。
―――話は戻って、侍従の研修として始めに課せられたのが言葉遣い。
タマ姉の言い様から女の子オンナノコした口調を強いられるのかとゲンナリしていたが
幸いにも求められたのは、ですます調のもう一段階上の言葉遣いで、サービス業のバイト
みたいなものだと切り替えれば苦にもならない。
この屋敷には雄二とタマ姉以外は同世代がいないから口調でボロが出ることはそうそう無いだろう。
俺は年上には敬語で話すことを忘れない人間だからな。
って云っても雄二に様付けしなけりゃいけないのは癪だが致し方ない。
むしろ苦労したのは立ち居振舞いの方だ。
男の時の俺の足運びでは女性の観点からすれば大股歩行で慎ましくない、と断ぜられる。
教わった足運びは摺り足のようでそうでない、小刻みに、しかし流麗に。
歩幅が小さいことがこんなにストレスの溜まることだとは想いもしなかった。
おまけに心体不一致の今の身体じゃ慣れない動作は徹底的にできない。
歩くという当たり前のことを意識して行わなければならないもどかしさ、加えて
主人に対する際の立ち位置、客人を案内する際の振る舞い、と講釈が飛び交い俺は頭が
軋むような痛みを憶えた。
昼食を取った後も遑は与えられず、もてなしの研修と続く。
お茶ひとつ出すにも、温度に気を使いなさいとか、茶器は予め暖めておきなさい、と
知らない知識を植え付けられていくが、欲していないものを与えられても感嘆する余裕もなし。
メイドという仕事を甘くみていた所為もあったが、この時点で教わる仕事の内の三割にも
満たないというのだからうんざりしたくもなる。
そうして対人関係のイロハが時を費やしていた最中、電話を受けたチーフがタマ姉たちがが
帰ってくる、と俺に促した。
促す……つまり実践してこい、と?
初日にしてメイドの真似事なんて早計だ、と抗議してはみたがチーフは
「心配ないわ。貴女に教えることはもう何も無い…」なんて涙ぐむ仕草をしながらのたまってみせやがった。
さっきまで覚えることはまだ山のようにあるとか言ってたくせに。
クラスのコンビニでバイトしてる奴が初日からレジ打ちなんてありえねぇとか言ってたのを
思い出した。要するに働かせる側からすれば、どんな職場であろうが習うより慣れろというわけか。
言い付けに従い服装を整える。帰ってくるのが雄二だけだったら昨日の二の舞ではあるが
昨日の俺とは一味違う。………悲しいことにな。
門前に立ち大きく深呼吸。心臓がドクドクと動きを早めていくのがわかった。
こんなに緊張するのは中学の卒業証書授与の時以来じゃなかろうか?
それも仕方の無いこと。言ってみれば初陣だからな。
もう一度深呼吸。未だ鼓動は早鐘を鳴らし続けるが、御しきれないものじゃない。
「ん。覚悟完了」
口にしただけで随分と気が楽になる。
やがて遠くの曲がり角から此処からでも目立つ赤み掛かった髪の持ち主が―――
―――時間を遡ること、昨晩―――
「痛っつぁ〜……は!?俺は、何でこんなとこに!つーかここドコだ!」
あ、よく見たら俺ン家じゃねぇか。しかしも暗いし。
「あがっ、ったたたたたぁ…………」
うつ伏せの体勢から立ち上がろうとして強烈な痛みにのた打ち回っちまう。
大体にして、どうして俺が家の庭で寝てなきゃいけない?
思い出そうにもギリギリと頭痛に襲われてそれどころじゃねぇ。
むしろ誰か起こすなり介抱なりしてくれてもいいだろうが。あのオバハン共め。
普段来て欲しくない時は現われるやがるくせにこういう時はからっきしときた。
あ〜、悪態ついてる内に頭ん中はすっきりしてきたぜ。
俺は…そう!ここでなんかこーウンメイ的ってやつ?を体験したんだよ!
「メイドだメイド!!ありゃ本物のメイドだった!」
名前も聞いたはずだ。……ああっくそ思い出せねえ!
軽い記憶障害ってやつか?ちきしょう……ん?
イラついて座り込んだまま地面をバシバシ叩いてたら暗がりの中に黒光りするもの発見。
「鉄アレイ…」
それを見てるだけで、頭がまた痛んでくるみたいな錯覚を憶えた。
「こいつのせいか…ってことはやったのは姉貴だな?」
あんのゴリラメスが。下手したら死んじまうぞコレ。
冗談でも投げていいモンと悪ぃモンがあるだろうが。マジでやったんなら尚タチが悪ぃ。
「俺のバカバカ!暴力女の一撃ぐらいでポッカリ記憶落とすなよ!
俯いちゃいたがけっこう……いや、かなり可愛かった。間違いないね!」
背も姉貴より高かった気がする。認めたくないが姉貴はスタイルだけは一級品だ。
そいつを上回っちまうとは…。そう考えたら益々名前を忘れてたことが悔やまれる。
文句のひとつでも言ってやらにゃ腹の虫が治まらん。
「あ、もしかして…」
今更気付いたが、メイドさんが理由も無くここに居たわけないだろうが。
おまけに今だって家政婦を何人も抱え込んでるんだ。
そうだよメイドの一人も向坂の家に雇い入れてなかった今までこそ、おかしいんだよ。
膳は急げ、あのコの名前と何処で働くのかを姉貴に問いただしてやらぁ。
「うははっ。みてろよ貴明!」
恋愛原子核保有の朴念仁のダチとして肩身の狭かった俺にもようやく春が来た!
さっきまでの体調が嘘みたいに意気揚々と姉貴の部屋の前まで来て、俺は固まった。
『雄二、今入ったら承知しないわよ』との張り紙。
「名指しかよ……」
長い経験から俺は悟る。
部屋に入ることはおろか、ノックで了承を求めようが俺は再度地に沈むだろう。
姉貴の機嫌ひとつで、ヘタを打ちゃ次に目を覚ますのは朝だ。
積年、俺の身体に染み付いた嫌な震えがきやがる。
だがな!いつまでも独裁に屈するワケにゃいかねぇんだ!
俺とあのメイドさんの輝かしいラブラブライフの為にもなぁ!!
・・・・
・・・
わたくしはかるーく二回ほどお姉さまのお部屋のドアをノック致しました。
何の反応も無い。
条件反射で震えちまうのと同じく、積年下僕として飼いならされてきた中で育てられた
俺の鋭敏な感覚も部屋が空である、といってる。
「けっ!恐るるに足らずだぜ!」
啖呵を切ったはいいが何の進展もありゃしなかった。
もしかして、家空けてんのか?そういや今何時かも確かめてねえ。
腹がぐーぐー鳴りっぱなしであるからして普段メシを食ってる時間よりは遅い。
食べもんはないかと居間に行くと見栄えのいい和食が並んでいた。
温かい料理にはしっかり封が被されてある。姉貴のこういった気遣いは素直にありがたい。
けどなぁ…そいつをも〜ちょい弟の方にも回して貰いたいもんだぜ全く。
その後も何度か部屋を訪れちゃみたが結局姉貴が姿を見せることは無かった。
貴明のことも聞いておきたかったのによぉ。
ついでだぞ。あくまでも、あのメイドさんの事を訊くついでに、だ。
以上
展開遅せeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!∧||∧
>>647 展開遅かろうと何だろうとGJ!
ヘタレなりバカなりに不退転決めてるっぽい春原と雄二にワロタ
そしてなんとなく思いついたハクオロおかーさんAA。
制作期間一分。胸周り弄っただけだしw
'´ヘ_~'~_ヘ
|ミ.l.. T ll
|!ilレ´ヮ`ノ|. /ヽ
ハ, ) )ソ) )ソつ<) )
ゞ.ト-'卵'-! \ノ
く__/ l !_」
.l___!_j
東鳩2未プレイでネタが分からん。
そろそろ買おうかな・・・。
650 :
反転渚視点:05/03/05 20:06:17 ID:5XdiCU9w0
「この学校、好きか?」
自分に問いかけるように、呟く。
そして、自分で答える。
「俺は――好きだ」
その答えは、自然に、口をついて出てきた。
「けれど……なにもかも……変わらずにはいられない」
それは、俺が、休学している間を通して、思ったこと。
「楽しいことも、嬉しいことも、全部……」
そう、全部。
「全部、変わらずにはいられない」
変化していってしまう。
俺だけを、置いて……。
「それでも、この場所が好きでいられ……」
「見つければ、いいじゃない」
「え……?」
ハッと気付く。
背が高く、スタイルのいい、髪の長い少女が、そこに立っていた。
「次の楽しいこととか、うれしいことを見つければいいじゃない」
風が吹く。
桜の花びらが舞い散る中、少女の髪が揺れる。
「あんたの楽しいことや、うれしいことはひとつだけなの? 違うでしょ」
そう言って、少女は笑った。
そして俺に、手を差し伸べる。
「ほら、行くわよ」
何となく思いついたんで書いてみた。
そういや渚ってあんまり目立って出てきてないなあ、と。
俺口調の渚ってものすごく違和感あるな…
>>649 キャラの相関はともかく恋愛原子核なんてのはマヴラブのネタ
マブラヴじゃまいか
Muvluvなんだからどっちでもいいような気はするが
656 :
名無しさんだよもん:05/03/06 02:42:43 ID:ArO/chy30
>>655 パスワードがかかってて解凍できないっぽ
パスワード公開希望
まずネットのルールと常識を覚えよう。
メール蘭にsage。んで、>655のメル蘭を良く見ると・・・ これで意味通じるかな?
そう言えば、そろそろホワイトデーだが、反転キャラはどんなお返しをされるか考えてみた。
浩子
燈人から手作りクッキーをもらって普通に食べる。
そのままのほのぼのとした雰囲気のまま、一緒にベッドイン。
ゆう
秋人から手作りクッキーを渡され、「今度は私を一緒に食べてみませんか」
と言われてそのまま・・・
裕子
初音から手作りクッキーをもらって照れながら一緒に食べる。
しかし、鶴丸の入れたセイカクハンテンダケの影響で性格が変わり
凶暴になった初音は、おしとやかになった裕子を思うままに陵辱。
>>655 女にそういう台詞言わせることができれば男としては勝ち組だな聖先生。
ここに至るまでにどんだけ往穂をイヂメたのかと妄想すると・・・ハァハァ
あと雪弥化してる佳之ワロタ
そういや反転岡崎・春原による、春原BADENDの展開はどうだろうか
岡崎(朋美)「わたし、春原じゃないと駄目みたい・・・」
春原(陽子)「ひいぃぃぃぃー!!」
百合全快になりそうだが、俺には文才がないから書けない_| ̄|○
誰かこのネタで投下してくれる神はいないものか・・・
単行本のカバー裏にいそうだ
こんな朋美は嫌だ
デビルトリガーが使える
665 :
夫婦の営み:05/03/07 21:18:48 ID:b8Vp17930
「あんまり声を出すと、渚も岡崎さんも起きちゃいますよ?」
早人は秋江の耳元でそう囁いた。
秋江ははっと息を飲むと、声が出ないよう、両手で自分の口を塞いだ。
間を置かず早人の右手が、無防備になった秋江の豊満な乳房を鷲掴みにした。
「んぅっ!」
声こそ漏れなかったものの、体は敏感に反応し、呼吸にもそれが如実に表われている。
胸を揉む手に段々力がこもってくる。故意か偶然か、中指の先が乳首に触れており、それがまた快感を増幅させた。
早人は、その小さな手に持て余すように乳房をこね回しながら、いつもと変わらない表情で秋江を見つめていた。いつもと変わらない、優しい微笑みで。
だが今の秋江にとってその笑顔は、自分を陵辱する悪魔のそれと全く同じものであった。
乳首をつまみ、コリコリと軽く刺激を加える。
声が出せない分、快感が体の奥で反響しているらしく、それほど激しく弄っていないにも関わらず、秋江の体はビクビクと激しく震えていた。
「相変わらず凄い感度ですね。ほら…」
早人は空いた左手を秋江の股間に滑り込ませた。そのまま中に指を入れ、軽くかき回す。
不意を突かれた秋江は脚を閉じることすらできず、身をよじらせて、声を出したい衝動を必死に押し殺していた。
「…こんなに濡れてる」
中から引き抜いた指を、秋江の目の前まで近づけて見せる。
爪の回りに満遍なくついた透明な粘液が糸を引き、ぬらぬらといやらしく光っていた。目を逸らす秋江。
早人は口を塞いでいる秋江の手の甲でそれを拭うと、額が触れ合うぐらいの距離まで顔を近づけた。
「その手を……どけてくれませんか?キス、できませんから」
秋江は不安の眼差しで早人を見つめていたが、やがてその穏やかな目に誘われるように、ゆっくりと口の前から手を外した。
その瞬間だった。
「ひいぃっ!」
秋江の膣の中に、いきなり指がねじこまれた。それも、一度に二本も。
さんざん我慢させられた上にこの不意打ちで、秋江の口からは激しい喘ぎ声が漏れてしまった。
再び口を塞ごうとしても、目の前には早人の顔があり、手を差し込むことができない。
早人の指が、秋江の中で跳ね回った。
666 :
夫婦の営み:05/03/07 21:19:52 ID:b8Vp17930
「あぁ…うぁっ……あっ、んあっ!」
観念して喘ぎ声を漏らし、快感に身を任せようとしたその時だった。
突如早人の唇が、秋江の唇を塞いだ。
「んむっ!?」
強く口を押し付け、秋江の口を無理矢理開けさせて舌をねじこむ。
その間も容赦なく、早人は秋江の体を責め続ける。
これでは思うように声が出せない。出口を失った快感は逆流し、体内でどんどん膨れ上がっていった。
やがて早人は指を抜き、唇を離した。
秋江は目を潤ませ、顔を真っ赤に上気させたまま肩で息をしていた。
「は…早人……お願い……もう…我慢できないっ……」
「秋江さん……」
早人は秋江の潤んだ目を見つめながら、にっこりと微笑んだ。
しかし、その目は笑っていなかった。
「何度言ってもわからないんですね。そんな時はどう言うか、ちゃんと教えたはずでしょう?」
ひっ、と秋江の息を飲む音が聞こえた。
早人の右手が乳首を激しくつねりあげ、同時に左手がその口を塞いだ。
「んぐぅううぅぅぅっ!!」
痛みの混じった鋭い快感が秋江の身を焼いた。口を塞がれながらあげた喘ぎ声は、今まであげたどんな声より激しかった。
早人は両手を離すと、再び顔を近づけた。
「それで、何でしたっけ?秋江さん?」
「あ……あぁ……」
秋江の目の色は、もう完全に性欲に飲み込まれてしまっていた。快楽を我慢させられ続けたせいで、完全に正体を失っている。
やがて、だらしなく半開きになった唇がゆっくり動き出した。
「お願い…します……あ…秋江のことを……滅茶苦茶に………犯してくださいぃ……」
早人は秋江の頬に軽くキスをした。
「よく言えました。いきますよ……」
そして膣口に亀頭を押し当て、そのまま勢いよく一気に刺し貫いた。
秋江の口から、声にならない声があがった。
667 :
夫婦の営み:05/03/07 21:20:36 ID:b8Vp17930
早くここから離れなくては。
気づかれる前に部屋に戻り、眠りについて全てを忘れてしまわなければ。
心の中でそう繰り返し叫んだが、朋美は二人の寝室の前から一歩も動けなかった。
目は襖の隙間から見える激しい情事に、耳は二人の荒い息遣いに、完全に支配されてしまっていた。
眠れなくて台所へ水を飲みに行った帰り、たまたま夫妻の部屋の前を通りかかった、ただそれだけのことだったはずなのに。
「は…やと……はやとぉ……あんっ、あっ、ああっ!」
外見だけならば中学生にも見えるあの小柄な早人が、自分より二回りも大きい秋江をいいように嬲りものにしている。
姉御肌で豪快な性格のあの秋江が、早人に責められて別人のように快楽を貪っている。
普段の微笑ましく仲睦まじい二人からは想像もできない、あまりに淫靡で刺激的な光景だった。
潤したはずの喉がどんどんカラカラになってゆく。
朋美の手が、無意識に股間に伸びた。
「んっ……」
寝間着の上から軽く触っただけだというのに、それだけで電流のような快感が背筋を走った。
壁を背にし、静かに床に座り込む。
下着の中に手を差し込むと、もう言い訳のしようがないほどヌルヌルになってしまっていた。
上着の裾をまくる。秋江には及ばないものの、一般平均に比べれば十分大きい胸があらわになる。
まくった裾を自分の口に咥えて声が漏れないようにすると、朋美は胸を掴み、勃起しきったクリトリスを撫で回し始めた。
「んふっ…ふぅぅっ……」
早人と秋江が気づかないこと、渚が目を覚まさないことを祈りながら、朋美も同じく快楽に溺れていった。
夫婦の営みはまだまだ終わりそうにない。
二人と一人の夜は続く。
昔スレでSS書いてた者です。
衝動的にSSやりたくなったので、久々にこんなの書いてみました。
GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
昼行灯のSと気の強いMですか!最高!
670 :
(0):05/03/07 23:41:55 ID:i0ftTkwr0
―――光
光を探していた
全てを忘却しながら
それでも、光を求めていた
“何故”かは判らない
記憶は失われてしまった
時を越えて
探し続けていた
世界すら超えて
真っ白な忘却の中、求め続けていた
光―――ひかりを―――
一つ一つ祈りを拾い集め
一つ一つ願いを抱えながら
そして、その果てに―――
―――手を伸ばした―――その、無数の光に
671 :
(1):05/03/07 23:46:22 ID:i0ftTkwr0
―――夢を見ていた気がする
どんなものかは覚えていない
ただ、酷く永く、そして取りとめも無いものだったように思う。
まぁ、大したものじゃないだろう
そうして俺は、まぶたを開いた
最初に視界に移ったのは見覚えのある風景だ
なんともだらしのない、ぶっちゃけて言えば汚い
だが、下手をすると自分の部屋よりも馴染みが深いかもしれない部屋
……?
一瞬、戸惑う、何か……違和感を感じたのだ
そう、いうなれば、子供向けの間違い探しゲームで存在するはずの複数の間違いが見つからないかのような、そんな違和感
「……そうか、そういえば……春原の部屋に泊まったんだったか……?」
それほど、珍しい事も無い……ハズだ
たいした理由が無くとも、俺はよく春原の部屋に入り浸っていたのだから
昨日はいったい何をしていたとかいった事は覚えていないが
やることはどうせ一緒だ、どーでも良い事をして、へタレをおちょくるのだし
あまりにどーでもイイことでありすぎて忘れたと言ったのであたりだろう
しかし、確か俺は春原の部屋に泊まることに色々な抵抗を持っていた気がする。
第一あのツラを、朝から拝むのは俺の精神衛生上によくない。
何故、俺は今回に限って、そんな例外的状況にいるのだろうか?
672 :
(1の2):05/03/07 23:48:21 ID:i0ftTkwr0
「んぐ……すぴょるるる……もう食べられないっスー」
なにやら、足元で奇妙な声がした
いや、字面だけなら普通の寝息と寝言なのだが(それでもベタだが)、変に声の質が高いと言うか……
視線を向ける
見覚えのある金髪の生物が不摂生極まりない部屋絨毯の上で、
この上なく、だらしの無いツラで涎を一杯ベタベタに転がっている……ソレはいい、ソレはいいのだ、どーせへタレだから
ソレよりも問題がある
まずこの金髪、髪が少し長い
来ているものは学生服なのだが、女物だ
ぶっちゃけ女装?
………………………
「コイツ、いつの間に、こんな趣味を……」
我知らずそんな言葉が俺の口からもれでる。
それだけショックだったという事だ、ヘタレだ変態だと思っていたが、まさかここまでとは
このヘタレに対する俺の中の評価が『友人のようなもの』から『友人のようなものだったもの』へとスナップするーのを感じながら、俺は悩んだ。
ナンだ、友人だったものとしては、何か悩み事でもあるのかもしれんし、話を聞いてやれば正気に戻るか可能性もある。
結果的には俺がコレを調教……もとい更生してやらねばならんかもしれん
ソレが不可能な場合は、マジで、友好関係の修正を入れにゃならんからな
とりあえず、この道を踏み外そうとしている馬鹿を起こそう
一片たりとも、春原の無実の可能性は俺の脳裏によぎることなく
とりあえず俺は、惰眠をむさぼる人類失格生物の肩に手を伸ばした。
673 :
(1の3):05/03/07 23:50:32 ID:i0ftTkwr0
……が、次に起きた奇妙な現象に、その予定は無駄に終わる
俺の手が春原の肩をすり抜けたのだ
錯覚かと思った
だが、二度、三度とソレを試すたびに、俺の手はすり抜け、空を掴む
ためしに、周りの本やコタツに触れようとしたが結果は同じものだ。
「……な……んだ?」
徐々に驚愕と混乱が頭に浸透する……ハズだったのだが
「……ン」
足元のソレとは違う誰かの声が俺のとなり……具体的に言えばベッドから聞こえてき俺の意識は大きくそれた。
そこには一人の少女がいた
先程まで、ベッドで寝ていたのだろう、まだ眠たげな表情
長い黒髪に整った顔立ちが印象的だった。
一瞬、俺と少女の目が合う
「……」
「……」
「……?」
永い様な一瞬の沈黙
だが、少女は特に俺に反応を見せることなく視線をはずした。
674 :
(2):05/03/07 23:52:03 ID:i0ftTkwr0
真っ暗な眠りから、わたしは目が覚めた
何かを見た気がする、だけどそんな筈は無い
夢なんて見ない、ただまぶたが開いただけ
眠りすぎたのか、それともそれだけ深い眠りだったのか
頭の中がぼやけている、ただ、ボーっと、見覚えはあるけれど
自分のものではない部屋の天井を見ていた。
気分はあまりよくない
友人の春原の部屋に泊まるのは今回が初めてだ。
彼女とは特別親しい関係だが、それでも、最後の領域として境界は保ってきていた。
何より、騒がしくも不条理な彼女の相手を一晩相手にするのは億劫であったから
だが、その線引きも昨晩自分から破ってしまった。
―――さん
―――どこに行っていたの?
―――朋美さん―――何処に―――
昨晩の出来事が思い出され、気分がまた暗く重く沈んだ
胸がシクシクと心を苛む
ああ、嫌だ
何故こんなにも嫌な思いをしなければいけないのか
ふらりと、体を起こし、嫌な思考を振り払う
ある意味見飽きた、春原の間抜け面でも、眺めれば少しは気分も晴れるだろうか
675 :
(2の2):05/03/07 23:54:13 ID:i0ftTkwr0
「………」
おかしな視線を感じた
とても、近い、ぼんやりと、周囲を見渡す
「………?」
………え?
隣に立つ誰かの姿を見た気がして、思考が止まった。
私と同じ学園の制服を着た男の人
でも、それは一瞬、本当に一瞬で、隣には誰もいない
一瞬見えた幻の下に、豪快に眠る春原の姿は会ったけれども
寝ぼけているんだろうか、我ながら妙な幻を見たものだ
ああ、こういう心の状態が駄目なのだろうか
だとしたら、幸せそうにアホ面をさらす春原でも、弄って気分を晴らそう―――なんか無性にムカついたし
―――とりあえず、朝から過激な私の八つ当たりが彼女を見舞った事を明記しておく
676 :
(3):05/03/07 23:57:43 ID:i0ftTkwr0
―――さて、ここまで来ると俺にも自体が飲み込めてくる
と、言っても、おさわり程度、いまだに結構混乱しているところも多いが
何がどうなったのかは判らないが
どうやら、俺は幽霊のような存在のようだ
物には触れられない、人には見えない
ある特定の人物を中心とした半径10m以内から移動することが出来ない等々
俺は死んでしまったのだろうか?
そう考えても、それなりにおかしくは無い
実際自縛霊のような状態だ
だが、状況がそういった予想を結構な勢いで否定する。
第一に、岡崎という人間は死んでいないという事だ
第二に、岡崎朋也という人間がココには存在していないという事だ
ではどう言う事かと言われても俺にわかる訳が無い
ただ、ややこしい事が起きているという事だけは確かなようだ。
目の前を一人歩いていく少女―――俺の死を否定し、そして俺の存在を否定する、岡崎朋美という存在の姿を眺めながら俺はどうしたものかと首を捻った。
677 :
(4):05/03/07 23:59:27 ID:i0ftTkwr0
一人通学路を歩いていく
色々と春原を弄り倒していたため、随分と遅い登校だ
まぁ、もともと、無遅刻、無欠席とは無縁な学園生活を営んできた身としては、おかしな事ではなく、いつもの事であるのだけれども
春原は、私の仕打ちを理由に今日は無断欠席と決め込むようだ。
どちらかといえば、昨晩、一人一気飲み大会を敢行したのが理由だと私は思う。
幸せそうに見えたあの寝顔は、苦悶の表情だったらしい
相変わらず、読みやすいのか読みにくいのかわからない表情をしている、あの妖怪は
別に、お酒は二十歳になってからというつもりは無いが、強くもない酒を一気飲みするのはどうかと思う。
まぁ、それを無理にさせたのは私であるのが―――そこは心の棚の38段目辺りの置いておこう
春原をからかって、高揚していた気分も一人になるとまた冷めてきていた。
変わらない道、これからあと1年間通い続けるその道筋は、何処にも行く事の出来ない閉じたレールのようだ。
678 :
(4の2):05/03/08 00:02:04 ID:rV4KLdXE0
私はこの町が嫌いだ
忘れたい記憶が染み付いたこの町が
何も新しい事など始まらない
周りには他の生徒の姿は無い
別に今日が休日というわけではなくて
生徒が登校するような時間ではないのだから当たり前
けれど、そんな閑散とした状況に焦るでもなく、私は悠長に歩き続けた。
「はぁ」
小さなため息とともに空を仰ぐ
そこに、校門があった。
誰が好んで、あんな場所に据えたのか
長い坂道が、悪夢のように延びていた。
「はぁ」
別のため息。
私のよりかは大きく短かった。
679 :
(4の3):05/03/08 00:05:18 ID:i0ftTkwr0
隣を見てみる
そこには同じように立ち尽くす男子生徒の姿があった。
小柄な姿から、下の学年に見えるけれど、校章の色から同じ三年生だとわかる
けれど、見慣れない顔だった。
男の子にしては少し長い髪が、肩の少し上で風にそよいでいる。
「………」
「………」
今にも泣き出しそうな顔だった。
私なんか常習犯だから平気だけれど、きっと真面目な子なんだろう
この時間に一人で教室に入っていく事に、抵抗があるのだと思う。
「うんうん…」
何かを自分に言い聞かせるように、目をつぶってコクコクと言い聞かせる。
なんだかそのしぐさが、男の子にしては可愛く見えた。
「……」
そして、少年は目を開く
じっと、高みにある校門を見つめた。
680 :
(5):05/03/08 00:07:50 ID:rV4KLdXE0
「この学校は好きですか」
懐かしい記憶が鮮明によぎる
なぜか忘れていた記憶だ、今この時まで思い出さなかった事が不思議な―――
―――そんな、ひとりの少女との出会いの記憶……だから、俺は呆然と立ちすくんだ
着ているものも、性別も違うけれど、それは確かに懐かしい少女と同じ人だった。
「僕は、とてもとても好きです」
ああ、そうだった、こいつは本当に純粋で
過ごしてきた道と、歩いてきた場所を愛する人間だった。
「でも、何もかも、変わらずにはいられない」
思い悩んで、立ち止まって、それを繰り返して
「楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ」
儚いけれど、体も強くなかったけれど
「ぜんぶ、変わらずにはいられない」
弱かったけれど、本当に弱かったけれど
でも、幾つも幾つも積み重ねて、いつか誰よりも本当に強くあったそんな―――
「それでもこの場所が好きでいられますか」
681 :
(5の2):05/03/08 00:10:51 ID:rV4KLdXE0
それは確かに運命の瞬間の再現だった
そこに存在する俺の立場は違ったけれども
立ち尽くす、二人の在りようは違うものであったけれども
声をかけなければ……そんな衝動に駆られる
だが、同時に不安がよぎる
そうしない方が良いんじゃないかと
そうして、別々の道を行けば良いんじゃないかと
……
「僕は……」
『見つければいいだけだろ』
「見つければいいだけでしょ」
その言葉は二つ綺麗に重なって響いていた。
682 :
(5の3):05/03/08 00:13:30 ID:rV4KLdXE0
「……え?」
今まで、そこに、誰かがいる事など気づいてもいなかったのだろう。
少年―――渚が驚いて、俺を見る。
―――いや、俺の隣に確固として存在する岡崎朋美を、か
「次の楽しいこととか、うれしいことを見つければいいだけでしょ」
もう一人の俺があの日と同じ言葉をつむぐ
それは、自分自身にも帰る、そんな言葉だった。
きっと、この時、その言葉に、俺自身も救われていたんだと思う。
「あなたの楽しいことや、うれしいことは一つだけなの?違うでしょう」
「………」
そう。
何も知らなかった無垢な頃。
誰にでもある。
「ほら、いきましょう」
少年の手を引いて彼女が歩き出す。
それは、強引だったけれど、とても自然な事に見えた。
彼女たちは登り始めた
長い、長い坂道を
きっと、俺も
―――坂道にも分岐点というものがあるのかもしれない。
……朋也×朋美で反転ものを書こうとしたのだけど
なんか、物凄い勢いで、想定とは別の方向にきりもみ回転して飛んでいったのだ
おかしいのだ、変なのだ
やっぱり、才能が無いと言うことなのかしらん?
>>668 えーとこれはいわゆる一つの・・・
完璧(パーフェクト)だウォルター
まさに真夜中は別の顔。
この後は耐え切れなくなった朋美が渚に夜這いかけたりするんだろうか?
>>683 こういう、なんかジュブナイルSFっぽい雰囲気はけっこう好みだったりする俺。
グッジョブ。
恐ろしい夢を見た。 私と岡崎が熱いキスを交す夢。
冷や汗をかき、天上を見つめる。
気分最悪だ、寝直そう。
そう思い寝返りをうつと、ゴツンと何かに額をぶつける。
「痛いわね…」
頭を押さえながら言う岡崎の顔が目の前にあった。
「え……? ええぇっ?」
「な、なにやってんの?」
「あんたが中々起きないから、一緒に寝てたのよ」
「ひぃっ、なんで下着姿なの!?」
嫌な予感がして布団とともに距離をとると、彼女は下着姿だった。
「制服に皺が付くじゃない」
「そういう問題じゃないでしょっ」
岡崎は白い肌を私に晒しながらも、恥ずかしげもなく横になっている。
「は、早く服着てよ」
「なんであんたが恥ずかしがるのよ?」
よっ、と彼女は起き上がり、床に整頓されている制服をスルーした。
そしてハンガーに掛けてある方の制服を取る。
「それ私の! 私の制服ですよっ!」
「あら? そうだっけ?」
ちっ、と岡崎の小さく舌打ちが聞こえた。
今度こそ彼女は自分の制服を持ち、着始める。
その様子をぼーっと見る。 羨ましい。
スタイルいいなぁ、おっぱい大きいなぁ。
じーっと見つめる私の視線に気付いたのか、岡崎は話し掛けてくる。
「なに? 見たい?」
「いいいいっ! 脱がなくていいから!」
スルスルと上着を脱ぎ始める彼女を必死に止める。
「あの、着替えたいんですけど…」
「着替えたら?」
パジャマから制服に着替えたい。
けどいつもなら気にならない岡崎の視線が、何故か気になる。
「あ、これ、昨日買った新しい雑誌だよ」
ふと目に付いた買ったばかりのそれを岡崎に渡す。
彼女は、ふーん、とパラパラと雑誌を捲り、すぐそれを置く。
「見ないの?」
「別に、後で読むわよ」
じーっと彼女は私を見続ける。 おかしい、何かがおかしい。
だけどいつまでもパジャマでいるわけにもいかない。
違和感は気のせいだと思い込み、着替え始める。
着替えている最中、無言でじっと私を見ている岡崎に少し恐怖を感じた。
「いやー、今日も清々しい重役出勤っスね」
もうすぐお昼になる時間に登校、いつものことだ。
そうね、と相方である彼女は答える。
「そういえば何時から私の部屋にいたの?」
珍しく一緒に登校する岡崎、ちょっと気になることを聞いてみた。
「7時頃、かな」
「え……?」
7時? 今は12時ちょい、5時間近くも私の部屋にいた?
何をしてたんだろう。 起こしてくれればいいのに。
「なにしてたの?」
「ん? 寝てたのよ」
寝てたんだ。 え、まさかあの下着姿でずっと?
「冗談よ、冗談」
岡崎の行動に恐ろしさを感じていると、彼女はそう言う。
「は、はは、そうだよね」
微笑を浮かべる岡崎に、私は冷や汗が止まらない。
「ちょうど昼食の時間だね」
学校に到着すると、廊下は生徒達で騒がしい。
「お昼どうする?」
「大丈夫、教室へ行くわよ」
何が大丈夫なのかはわからないが、
岡崎がそう言うからには何かあるのだろう。
「どうすんの? 誰かにお弁当頼んでるとか?」
机に鞄を置き、岡崎に聞く。
「はい」
彼女は自分の鞄から二つのお弁当を取り出し、片方を渡してくる。
「なにこれ? 岡崎が作ったの?」
「そうよ」
「へー、岡崎って料理できたっけ?」
「楽勝、人の底力は無限の可能性よ」
知らなかった、彼女にそんな技術があったなんて。
お弁当を開け、二人で食べ始める。
「ぅわ、おいしいねコレ。 も一個ちょうだい」
朝も食べてなかったので、空腹を満たすため貪る。
さらに岡崎の分も少し分けてもらう。
彼女の作ったお弁当は予想以上に美味しかった。
お腹もいっぱいになると、岡崎は飲み物を買いに行った。
不気味だ。 今日の彼女は妙に静かで優しい。
岡崎は普段も静かだが今日は静か過ぎる、異常だ。
彼女のいつもの嫌味や無理難題が飛んでこない。
とうとう私の存在の素晴らしさに気付いたんだろうか。
「何一人でブツブツ言ってんのよ」
考え込んでいると、何時の間にか岡崎が帰ってきていた。
はい、と私の分を渡してくる。 やはり妙に優しい。
ゆさゆさと肩を揺らされる振動で目覚める。
昼食をとってからずっと眠っていた。
寝惚け眼を擦り、私を揺すっていた人物を見る。
「もう放課後よ」
その言葉を聞き、回りを見渡すと教室には誰も居なかった。
私と私を起こした岡崎以外は。
「寝癖が付いてるわよ?」
岡崎の少し冷たい手が頭に触れる。
彼女は何度か私の髪を指で梳く。
「さ、帰りましょ」
ポンと私の肩を軽く叩いて言ってくる。
少し寝惚けたまま岡崎の後を付いて教室を出る。
「今日泊まるから」
「は? どこに?」
岡崎のいきなりの宿泊宣言に戸惑う。
あんたの部屋、と岡崎は答える。
「別にいいけど、狭いよ?」
「それじゃ決まりね、ちょっと用意して行くから」
そう言って彼女は少し早足でどこかへ行く。
たぶん自宅へ一度帰るんだろう。
「ねえ岡崎」
「ん?」
岡崎は泊まるための荷物を持って来て、雑誌を読み耽っている。
なんとなく暇を持て余した私は彼女に声をかける。
「誰か好きな人とかいる?」
「唐突ね」
岡崎の周りには色んな男の子がいる。
誰が本命なのか私としてはとっても気になる。
「いるわ」
「へぇー、誰?」
「春原」
「ほー、春原くんが本命ですか……春原?」
春原、私? なんでまた私。
今朝の夢が思い浮かぶ。 いやそんな、岡崎に限ってまさか。
ああ、そうか。
「あれですね、愛より友情ってやつ?」
まさか彼女がそこまで私を思ってくれていたとは。
ちょっと岡崎に感動した。
「私は友情より愛よ」
彼女の一言で部屋の空気が凍った気がした。
あれ? 友情より愛? え?
好きな人が私、友情より愛。
あ、好きな男の子がいなくて消去法ってやつで私になったのかな?
んー? うん、きっとそうだ。
「まぁ、ありがと」
よくわかんないや、考えてると頭痛くなってきた。
「私ちょっとお風呂入ってくるね」
お風呂で気分転換しよう。
「私も一緒に入るわよ」
「え? えぇ!」
背後から岡崎の服を脱ぐ衣擦れの音が聞こえる。
一緒に入ろうと言う彼女の誘いを断ろうとしたが、
私が岡崎に口で敵うはずもなく、言い包められて一緒に入ることになった。
彼女は服を脱ぎ終えると、先に風呂場に入って行く。
同姓とはいえ、恥ずかしくないんだろうか。
けど、親友である私をからかい、イジメる岡崎が折角誘ってくれたんだ。
きっと私達はここから本当の親友になるんだ。
「失礼しまーす…」
何が失礼なのかわからないが、とりあえず言いながら風呂場に入る。
服を脱ぎ、覚悟を決めている間に洗い終えたのか、岡崎は湯船に浸かっていた。
お湯に髪を浸けないため、髪止めをしている彼女の姿は新鮮だ。
「髪、洗ってあげようか?」
のんびりと浸かっている岡崎が声を掛けてくる。
ここで断るのもどうかと思ったので、好意に甘えることにした。
「目潰しは絶対に止めて下さいよ?」
「やらないわよ」
岡崎ならやりかねないので一応釘を刺しておく。
湯船から上がった彼女の裸体が目に入る。
自信があるのか全く隠そうともしない。
おっぱい大きいなぁ、羨ましいなぁ、分けてくれないかな。
彼女は座った私の背後に立ち、シャンプーを手にとる。
目を瞑ると、岡崎は私の頭にお湯をかけて洗い始める。
割と彼女の洗い方は上手だった。
「体も洗ってあげようか?」
「いや、それはちょっと…」
断ろうとするが、岡崎に愛用のボディソープを奪われる。
「いいからいいから」
「えー、まぁ背中だけなら…」
背中だけということを約束させ、岡崎に洗ってもらう。
「あんまり強く擦らないでよ?」
「大丈夫」
大きな不安を抱えながら、無事に終わることを祈る。
「ひいぃっ」
突然ぬるっとした感触が背中に当たった。
「なななにっ?」
素早く少し距離を取って振り返る。
そこには膝立ちで両手を前にだした体勢の岡崎が居た。
「今のなに?」
「ん? これ?」
彼女はぬるぬると手を擦り合わせる。
「なんで手で洗ってんですかぁっ!」
「たぶん気持ちいいわよ?」
「気持ち良くなくていいから! 普通に洗ってよっ!」
「いいじゃない、スキンシップよ」
岡崎がじりじりと近寄ってくる。
それに合わせて後退るが、すぐに背中が冷たい壁に当たる。
「や、止めようよ? ね? いや本当に…」
彼女は微笑を浮かべているが、目が笑ってない。
「抵抗されると、絶対やりたくなるのよね」
「じゃ、じゃあ抵抗しないから、背中だけだよね…?」
ぬるぬると背中を岡崎の手が洗っている。
その両手はゆっくりと下へ移動してきている。
「あ、あの、お尻は勘弁してください…」
「じゃあ前洗わせてくれる?」
「う、うぅぅぅ…」
「うぅぅ……汚れちゃったよぉ…」
「何を言ってるの、綺麗に洗ってあげたじゃない」
しくしくと泣いていると、岡崎が言い返してくる。
「セクハラですよ、貞操の危機を感じましたよ」
「楽しかったんだからいいじゃない」
「私は全然楽しくありませんでしたよっ」
「そんなに拗ねないでよ」
お風呂の中で味わったセクハラの嵐、怒らない方がおかしい。
「岡崎とは二度と一緒にお風呂に入らない」
「ごめんね。 ほら、お菓子いっぱい持ってきてるわよ?」
かなり珍しい岡崎の謝罪の言葉と、結構な量のお菓子。
この二つで渋々許してあげることにした。
「なんかもう疲れちゃった、寝ようか?」
「そうね」
岡崎の持ってきたお菓子を食べつつ、雑談したり読書して疲れた。
「岡崎は寝るとこどうする?」
「ベッド」
「私に床で寝ろと?」
「一緒に寝ればいいでしょ?」
先ほどの風呂場での悪夢が甦ってくる。
「変なことをしないと誓ってくれる?」
「何を言ってるの、親友でしょ?」
岡崎の口から初めてその単語を聞いた気がする。
確かに、私は親友の言葉を信じない人間じゃない。
彼女の言葉に嬉しさを感じ、一緒にベッドへと横たわる。
「あ、電気消して」
「ん」
消すのを忘れていたので、岡崎に頼む。
ちょっと狭いけど、たぶん眠れるだろう。
「あの…」
「なに?」
じわじわと確実に擦り寄って来ている岡崎に声をかける。
するとすぐ耳元に彼女の声は返ってきた。
「近寄りすぎじゃないかな?」
「そう?」
もうほとんど私の背中と岡崎の体は密着している。
「昨日のこと、覚えてる?」
「き、昨日? 何かあったっけ?」
思い出そうとして、全く思い出せないことに気付く。
あら? 昨日って何してたっけ?
「頭打って、そのまま忘れちゃった?」
「頭……?」
はて、何のことだろう。
なんとなくとても思い出したくないような事があった気がする。
「え、と、学校行って、岡崎と帰って…」
そこからが思い出せない。 何かとんでもない事があったような。
「本当に忘れた?」
「んーと……ごめん」
「そう、じゃあ別にいいわよ」
そう言うと岡崎は私の体を背後から抱きしめる。
「春原は、私のこと好き?」
「え、うん」
背中に当たる感触、ドキドキしてくる。
「私も好きよ」
「はぁ、どうも…」
直接言われると気恥ずかしいものがある。
「ずっと、一緒に居てくれるわよね?」
「う、うん」
それを最後に、私を抱きしめたまま岡崎は眠る。
この時は、その質問の意味がよくわからなかった。
朋美×陽子
非常に(・∀・)イイ!!
朋美×陽子の場合、これはこれでGOODENDのような気がw
何はともあれGJ!!
最近のアニメは百合通り越してガチレズなキャラも少なくないんだよなあw
神無月の巫女とか舞-HiMEとか。
>>659 かずき「クッキーはいらないから今度の新刊に原稿描いて。もち通常の三倍量でね」
由太・詠輔・綾「(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル」
>>659 ホワイトデーのお返しにはキャンディーが定番ということで、
生地にたっぷり水飴を混ぜ、中には色々なキャンディをいっぱい詰めた特製パンをつくる早人。
「秋江さんのために作った自信作ですっ。いっぱい食べてくださいねっ」
「いやー、うらやましいなーおばさん。
私も欲しいのはやまやまなんだが、愛しの奥様のためだけにわざわざ作ってくれたものだからなー。
そういうわけで、どうぞ遠慮なく独り占めしてくれ」
「(……愛情だけで越えられない壁っていうのはあるな……)」
糖分の含有量が多すぎる生地は一発で焦げます……
容量ヤバくないか?
次スレ用のキャッチフレーズも決めてないってのに
いつの間にやら460KB超えか・・・
SS投下はしばらく控えてもらった方がよさそうだ。
あと次スレ用テンプレ案代わりの一発ネタ
,j;;;;;j,. ---一、 ` ―--‐、_ l;;;;;;
{;;;;;;ゝ T辷iフ i f'辷jァ !i;;;;; 春原を女にしてみたところで萌えるわけがない・・・
ヾ;;;ハ ノ .::!lリ;;r゙
`Z;i 〈.,_..,. ノ;;;;;;;;> そんなふうに考えていた時期が
,;ぇハ、 、_,.ー-、_',. ,f゙: Y;;f 俺にもありました
~''戈ヽ `二´ r'´:::. `!
◆前スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう!その12?
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1104567216/l50
ある意味それで十分だな
それ気に入った
よし!じゃあ誰か早く立てろ!善は急げだ!
新スレも建ったし久々の最萌え選手権か?
まぁ朋美派としての俺にとっちゃ残念だが、陽子がぶっちぎりのトップだろうな
708 :
名無しさんだよもん:05/03/09 14:41:59 ID:GljBK4nv0
反転クラの「似て非なる者達」の続きが非常に気になりまちゅ……
あれって続き有るのかなぁ。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 よーこ!よーこ!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
だから僕は!すのぴーだけで十分なわけですよ!?
たぶんすっごい甘え上手なんですよ!
朱鷺乃。続き読みてえです。
ああもう陽子さんは本ッ当に可愛いなあ……。
いぢりたおして、泣かせてやりたい……。
イカス女の朱鷺乃さんも読みたい
似て非なる者達も続きがめちゃ読みてー
主人公がメイドになっちゃってる東鳩2も読みてー
見たいものが一杯あるスレでスナー
最近陽子たんのことを考えると、
萌えよりもムラムラする気持ちを感じる。
この感情は恋なのか。
朱鷺乃とか朋美×陽子とか陽子×朋美とかもいいけど、
昔からいるひろみやさつき、ふゆ(みんな平仮名だw)達の話も読んでみたい。
まだまだ出尽くすような状況じゃないはずだし…と書き手を煽ってみるw
個人的には、乳もMっ気もたっぷりな秋江がスマッシュヒットしたわけだが。
エロ過ぎるぜ奥さん。
>>659の悪初音に蹂躙される裕子さんもあんな感じなのかね?
717 :
名無しさんだよもん:05/03/10 01:29:56 ID:/vRdOh6E0
>>708 禿同
すっげーいい感じだったのに・・・。
書いてた神はもうスレすら見てなさそうな気配・・・。
缶詰後の大発射で虚脱感に襲われて、和樹そのまま風呂で眠り呆けてしまったり。
憤懣やるかたない編集長、意識は無くとも自己主張する和樹の疲れマラを頼りに
股間との位置関係をあれこれ試しつつ一人で腰を振るもうじき明け方
うわこっちに誤爆したorz まじスマソ
ええと、悪初音くんは敬語責めではないけれど、幼い顔つきに浮かべる邪悪な表情と
意地悪気だが突き放す風ではない悪態、普段されている分の倍返しな舐め・手技に
裕子さんの肢体に身を摺り寄せる女というよりは母性への無意識の追憶など、
暴れん坊なのは棒だけではないのですよ。
まあ裕子さんもしたたかに夜の反逆の牙を研いでいるわけですが。
その分昼はつっけんどんになったり逆に猫可愛がりしてみたり。
>>713 俺も朋美×陽子にムラムラする…
陽子×朋美見てぇえええええ!!
>>717 俺まだいるよ…
いつも見てるよ…
いや、やっぱ朱鷺乃んだろう。
ホワルバ好きの俺としてはふゆも非常に捨てがたい。
最近、秋人との関係が恋人同士から新婚さんになりつつある
相沢ゆうの今後に期待してます
四兄弟に翻弄されるはじめさんをまた見たいのう…
早人さんの奴隷という新たな面を見せてくれた秋江おばさんに一票。
朱鷺乃も捨てがたいがやはりいじられっ娘のふゆたんハァハァ
最近出番の少ない往穂さんに一票
やっぱり陽子に一票。
それも百合モードの朋美に狙われている設定の時限定で。
スレがどれだけ進んでも、やっぱりふゆが好き。
「…ん」
「遼? えっと、これ、バターサンド?」
「ちょっと遅れた」
「遅れたって…??」
「現地直送だから。んじゃ」
「あ、待ってよ。これっていったい何なのーっ!?」
………
……
…
「…もしかしてホワイトデー? 三倍返しじゃなくてサンドなの?」
おおー、ふゆと遼(はるか)はグッドカップルだと思うのですよ。
ベストカップルになれないところが良い。
最近すっかり影が薄くなってしまった長瀬祐子ちゃんにいっぴょ。
プリーヅカムバッーク!
733 :
名無しさんだよもん:05/03/18 02:33:06 ID:BbV6CXaK0
お絵かき掲示板に祐一(女)と久瀬(女)の反転イラストが出てるぞ。
朱鷺乃も確かいたような気がします
スゲー!!! スレ違いだけどスゲーと言わずにいられない!!
SSまだ〜?
すっかりショタコン&ツンデレ属性が板についてしまった裕子さんに一票。
アヒャ気味Sキャラだったのも今は懐かしい話。
740 :
元380:2005/03/24(木) 00:44:05 ID:qDFatNtn0
>>740 ええもう、ああいうのを待ってたんですよ!
そしてあらためて長瀬ちゃんに一票
そろそろこっちも消化しきらないとなぁ
というわけで最近ご無沙汰な宮田さつき嬢に一票
似て非なるものたち……の続きプリーズ
すぐに描けとは言わないし、絶対描けとも言わないけれど
中の人がんばってー(T◇T)
後、朱鷺乃さんもかなり続きをはやく読みてー
恵と二人でいるときに突発性発情期の発作起こして、
「・・・まあ妊娠しなきゃ別にいいか」と弟を押し倒す朱鷺乃とか。
安全日だと思って中で出させてたらできちゃいました
これだな
中田氏イベントなら何でもいい
なかなか埋まらんなぁ。
最近本スレにさつきがいっぱいで嬉しい限りだw
さつきって誰?
反転けんたろ
目の前に逆さで素っ裸の男性が現れて仰天するさつき嬢。
いろんな意味で健太郎よりもショックがでかいだろう。
目が覚めると年頃の少年に何日も看護されていて、
裸見られたどころの話じゃなくなってる女ハクオロもショックは大きかろう。
そう言いつつ朋美に一票入れる俺。
♂スフィーは魔法使うとチンコが小さくなる
吐き出すからな。
て、弾数少ないのな…哀れ也。
だからこそ魔力をせっせと溜め込んでいるんじゃないか。
まあ、溜まった端からさつきに中出ししちゃったりもするわけだが。
で、魔力の元をたっぷり受け取ったさつきが豊乳となるわけか。
そして魔力を還流しようとぼに(ry
らんま1/2のひなこ先生のようだな
761 :
名無しさんだよもん:2005/04/26(火) 15:10:40 ID:aiCJZK9J0
反転天いなで今、ひそかに恐れているのがどうやらラストヒロイン・・・、もといラストヒーロー(?)がアコギを装備したダイビングマンだってことだ。輪姦された女子高生が飛び降り自殺!死亡フラグたってそうで・・・。
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
死ななくともリンカーン→自殺未遂な流れになったら世間の風当たり相当厳しいだろうね
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
しかし、ヒロインが「いっそ死んだ方がまし」な結末を迎える
鬼畜・陵辱系エロゲーも普通にあったりするしなあ…。
朱鷺乃には彼女なりにハッピーエンドになってもらいたいところ。
ところで埋め立て用人気投票ってまだ続いてるの?(w
ふゆちゃんに一票入れとくけど。(彼女にも幸せになってもらいたいなマジで)
なかなか埋め立て終わらないですねw
とりあえず蝉枝に一票。
残り容量どのくらいだろうと思いつつ裕子さんに一票。
何をどうやったのか、逆ハーレム状態のふゆ。(全員に玩具にされているとも言う)
勇輝と理玖にはADバイトの合間にちょくちょく突っつかれ、大学では遼と岬に可愛がられる。
真那のバイトは部屋で二人っきりでいろいろ。帰宅の合間に弥生と英奈にさらわれる。
エコーズで晶に愚痴るも「惚気なら帰るよ」と冷たくあしらわれ、フランシスに泣き付く。
…同じ大学生のはずのかずきとは大違いだw
かずきver.を考えてみよう。
・・・・・・千紗の反転名ってまだ出てない?
まだ出てないっぽいね。
よく考えるとえらくストイックな青春送ってるかずきに一票w
かずきの場合、逆ハーレム化したとしても同じような状況にはならなそうだ…w
「次回4Pの漫画よろしく。今回4コマで3P埋めたったんやからええやろ」
「イラストで1枚参加するね。え? 百合モノはだめ?」
「あの…泊り込みで修羅場ということで、ドリンク持ってきました…」
「かずきーっ! このこみパの帝王を無視すんなー!」
「マイシスターかずき。何故上記の会話に色気が欠片もないのかね」
「あんたが強制的に参加させた今回のイベントのせいでしょーがぁっ!」
蝉枝なんか、逆ハーレム状態になっても特に何事も無く過ごしそうだ。
家にいると月弥と夕貴がわいわいうるさいので、
哨戒がてら外をぶらぶらしていたら高史とばったり。
買い物の手伝いなんかしたりして、その時に家の様子なんかを話して。
「それは二人が蝉枝さんのことを好いてらっしゃるんですよ」
「そうなのか?対処に困るのだが…」なんて会話があったりなんかして。
暑いので浜辺の木陰に入ったら潔司が「待っていましたよ、蝉枝さん」
なんて格好つけて言いながら団扇をぱたぱた。
帰りがけに岩切と夜間戦闘。
そんな日々。
「君が遅刻しただけでも相当に驚きなのに、すぐに仕事に行かないで俺に話とは。
いったい何があったというんだい?」
緒方プロ社長緒方英二は、そう言って笑いながら目の前の女性、篠塚弥生を見やった。
彼はただ、純粋に驚いていた。彼女がマネージャー職を後回しにする事態を想像するくらいなら、
むしろ世界滅亡の想像の方が現実味を帯びている。
「…大変、申し上げにくいのですが…」
彼はさらに驚いた。彼女がこんな風に言いよどむなど。
演技でなく本当に躊躇している様子なんて、一生見る機会がないと思っていたが。
「何でも言ってくれよ。弥生姉さんの意見ならオレとしても…」
「いえ、意見ではないのです。…由綺さんのマネージャーを、辞めさせてください」
彼は今度こそ生涯ありえないほどに驚いた。
たっぷり1分は空白の時を過ごし、ようやく英二は言葉をつむぐことに成功した。
「笑えない冗談、って訳じゃなさそうだな…。理由も言えないのかい?」
彼女がその専属アイドル、森川由綺に道ならぬ恋心(と言うべきかどうかわからないが)を抱いているのは
彼も知っているし、弥生自信も、それが英二に知られていることを知っている。
その彼女が、こうやって人払いをしてまで英二に辞職を伝えると言うのは、いったい何が起こったと言うのか。
そっと自らの指先を盗み見る。畜生。オレとあろうものが動揺して震えてやがる…。
英二の動揺を読み取ったかどうか、弥生は一度深呼吸して間をおいて…言葉を紡いだ。
「…到底信じられない話なのですが、私が今朝起床すると、男になっていました」
その瞬間の英二の顔を見たら、実の妹の理奈でさえも笑い転げて窒息するのではなかろうか。
弥生の目にはその表情は、怒り、泣き、笑い、驚き、呆れ、その他諸々の感情が一度に浮かんだように見えた。
「重ねて言います。信じられないでしょうが冗談でもありません。私は、つい今朝方から男性になっています」
「い…いや…君が冗談を言うとは思わないが…なんだ、その…」
この銀髪の社長のこんなに弱りきった声というものを聞けるとは。弥生は小さく嘲笑した。…自らに向かって。
そう。彼が反応に困るようなことを自分が事実として伝えたのだから。笑われるべきは私だ。
「とりあえず証拠は見せられますが」
「証拠って…」
英二の声に弥生は、まずスーツの内ポケットを探るような動作を見せた。
ややあって英二の目に晒されたのは…胸に巻いていたらしきタオル。
差し出した弥生の胸は先ほどのようなふくらみは跡形もなくなっていた。
「…えええ!?」
「このとおり、昨日までの姿を装ってはいますが、今の私には乳房はありません」
いくら英二が凝視しても、弥生の胸は穴も開かなければ盛り上がりもしない。
このとき英二の脳裏に、まさか最初からニセ胸だったのか? との疑惑が浮かんだが、すぐに打ち消した。
夏場に多少薄着のときなど、確実にあの胸は本物だったと確認していたし、第一に彼女はそういう偽りをするタイプではない。
「下半身の方にはもっと確実な証拠がございますが…」
「い、いい、いや、そっちはいいよ。…って、やっぱり下半身もなのか…」
「胸だけなくなったのなら私としても何も問題はなかったのですが」
いや、ちっとは問題にしろよ。と思ったか思わなかったか。
とにかく英二は事態を把握し、困惑のため息をつくのだった。
「で、緒方さん。私の代わりのマネージャーですが」
「いやいやちょっと待て。男になったのは大変だが、それが辞職に繋がる理由はなんだ」
さっさと話を進めようとする弥生に、困惑の抜けきらない英二は質問を返した。
「…社長は私の気持ちをご存知だと思いましたが」
「存じてるが、これまでだって抑えてきてたじゃないか。…まさか、男性になったから押さえ切れなくなったとか言うのか?」
「ありていに言えばそのとおりです」
緒方英二は、今日の俺の心臓に働きすぎだと労わってやりたくなった。
「おいおい…。君がその気なら、由綺ちゃんは昨日までの君でもモノにできてただろうに」
「昨晩、由綺さんは自分の彼氏との体験談を私に話してくれました」
…あちゃあ。英二はその言葉で大体の事情が飲み込めた。
「青年…やっちゃったのか…」
「音楽祭の前日だそうです」
「マジ?」
英二が思い返すも、音楽祭での由綺の動きにとりたてておかしなところはなかった。
…彼女の演技力がすごかったのか、かの青年のモノがダメージを残さない存在だったか。
「…私が男性となったからには、彼女を奪い返すことができます。異性ですから彼女の意識の障害もありません」
由綺の場合は弥生が女性のままでも奪い返せた気もするが、弥生側の意識の問題なのだろう。
「と言うわけで私が行動に出てしまわないうちに、辞職したいのです」
これは少なくとも、俺の言葉だけでは引き止められないな…。
英二は嘆息し、考えるのを一時保留して窓の外を眺めたのだった。
>>773-775 この続きが読みたい。
確かに男になっちゃったら何の問題も無くゴーゴーだろうからなぁw
即興で作ったから誤字があるなあ。
773 弥生自信→弥生自身
774 弥生の胸は→弥生の胸には
確認していた→認識していた
775 押さえ切れなく→抑え切れなく
俺の心臓→自分の心臓
このスレの残りを埋めるのに役立てばと書いてみました。
続きは…考えてませんorz ネタが浮かべば…。
次、気をつければいいよ
冬弥君が同じ様に朝起きたら女性になっていた、なんてネタを投下してみる。
ふゆに一目惚れして葛藤する弥生さんとか、どうよ?
それは一時的にせよ問題が解消されたわけで、弥生さん的には二兎を得に行けばいくんじゃ?
彼女自身の捉え方にもよるだろうけど。
つうかそれは英二さんがプロデュース的に黙っちゃいないようなw
このままだと冬弥にとてはNTRかw
それはそれで
>>781 ふゆ(♀冬弥?)にとってはむしろステイタスというか宿命
なら英二さんが朝起きたら女になっていたら・・・
ひとしきり驚き困惑した後はあっさり順応し、冬弥に逆セクハラかましだしたりしてw
結局、弥生はもう一日様子を見るということで家に帰された。
「ある日男になってたなら、ある日女に戻ってもおかしくないだろ?」と言われたためである。
しかし弥生には、多分今のままだと自分は女に戻らないだろうという確信があった。
昨晩の由綺の体験告白を聞いたときに生まれた衝動。
『自分が男だったら、彼女を襲っているだろう』
自分が生涯の全てを捧げようとしている彼女が、よりにもよって大事なイベントの前日に、
体に不調を残しかねない性交を行ってしまうとは。
憤りと悔恨と、そして自己を嘲笑する狂気の声とから生まれた破滅的な暗い欲望。
今目の前で恥ずかしそうに笑っている彼女を、
押さえつけ、
拘束し、
罵倒し、
殴打し、
泣き叫ぶ声を聞きながら犯してやりたい!
…すぐに我に返ったものの、その時の衝動そのものを忘れることはどうしてもできなかったのだ。
「天罰、ですかね…」
歪んだ衝動を実行できる体にされることで、自分の精神が少しづつ削り取られてゆく。
衝動に身を任せれば良いと囁く悪魔を耳元に宿らされたわけだ。
もしも万が一、自分がその衝動に負けてしまったなら…。
「おそらく、私は完全に狂ってしまう。私が私でなくなり、私と言う存在は終わってしまうだろう」
自宅で半日あまり過ごすも、事態は何も好転しなかった。もちろん、衝動を忘れることもない。
いやそれどころか、普段毎日顔を合わせている彼女に会えないことで、身を苛む焦燥は増してゆく様だ。
自分が居ないので今日は、臨時の手すきの人間が由綺のマネジメントをしてるはずだ。
弥生からの指示も何もない状態であるから、どう考えても彼女のスケジュールはぐだぐだになるだろう。
ブッキングがあるほど忙しい日々ではないが、逆に不要なほどの空き時間ができてしまうのが予想される。
それをいいことに今頃彼女は、ADのバイトに来た藤井さんと談笑してるのではないか?
あの青年は由綺さんと情を交わしたことに調子に乗って、過剰な親しさを見せているのではないか?
藤井冬弥の手のひらが、森川由綺の耳を撫でる。
森川由綺はそのくすぐったさに小さく笑い、そして目を閉じる。
藤井冬弥は、森川由綺の細い肩をそっと掴み、片手でその顎を持ち上げる。
森川由綺の手はいつの間にか藤井冬弥の背に回され、そして
「違う!」
弥生はカッと目を見開いた。
瞳に映るのは見慣れた天井灯。彼女はベッドで横になっているうちに夢を見ていたらしい。
「違う…違う」
何が違うと言うのか。起きぬけで少々朦朧とした頭には、確固たる意味が浮かんでこない。
「…そう、か」
いや、思い出した。耳元の悪魔は、まどろみの中の弥生に誘惑を仕掛けていたのだ。
…夢の中の藤井冬弥は、篠崎弥生の顔かたちをしていた。
また投下。弥生さんスレに落としたほうが良いかも知れず。
>>786 _n
( l _、_
\ \ ( <_,` )
ヽ___ ̄ ̄ ) グッジョブ!!
/ /
そう言わんと、こっちに居着いてくれい
なんつーか、UMAさを感じるSSです。
しかし問題はオレがWAを全然わからないということだorz
解らないながらも面白さが伝わってくる。
Unidentified Mysterious Animalですか。
とりあえず適当なエロゲ屋に行ってWhiteAlbum買いやがれーっ!
∧||∧
( ⌒ ヽ >785 篠崎→篠塚
∪ ノ 今気付いた。致命的過ぎる…
∪∪
>>790 弥生さんの名字すっかり忘れてた俺が言うのもなんだが生`
そしてGJ
現行スレのほうも終わりが近いし、続きは新スレで?
>>789 東鳩2以降、「うま」がUMAに自動的に変換されるようになった俺のPC…
関係ないけど「ゆま」と打てば由真が出る。
>792 IDがみかか
うちは遊馬が第一候補だな。て言うか普通に由真って出ると思う。
>>793 ナチュラルに「あすま」と読んだ漏れガイル
>794
篠原さんとこの坊ちゃんの事かー!!
最近だと別のトコでも遊馬くんが居たなぁ。
アクセントが違っていて新鮮だった。
し ず る 〜 る 〜
〃∩ _, ,_ /) 〃∩ _, ,_ /) 〃∩ _, ,_ /)゛
⊂⌒( `Д´)ミ( ⌒ヽつ⊂⌒( `Д´)ミ( ⌒ヽつ⊂⌒( `Д´)ミ( ⌒ヽつ
`ヽ._つ⊂ノ⊂( ,∀、)つ.`ヽ._つ⊂ノ⊂( ,∀、)つ.`ヽ._つ⊂ノ⊂( ,∀、)つ
だな。
それにしても、早いとここのスレを埋めないとな。
いつの間にか本スレに抜かれてるぞw
トゥルルルルル…
…電話が鳴った。
今日、この時間に自宅にいることはきわめてイレギュラーな事態である。
それを知っているのは、事務所の人間くらい。そうでなかったら、ただのセールスであろう。
「…はい、もしもし」
『…弥生さん? 由綺です。…体調が悪いと聞いたんですけど、大丈夫ですか?』
体中の血が、一瞬沸騰したかと錯覚した。それほどまで、弥生の精神は由綺の声を聞いて興奮させられてしまっていた。
何とかそれを声に出さぬように努めながら、どうにか受け答えをする。
「…ええ、急に体調を崩しまして。音楽祭というイベントを乗り切って、気が緩んだのかもしれません」
『そうなんですか…。あの、声もなんだかいつもより低いようですけど』
「…! そう、ですね…。喉もいがらっぽくて。典型的な、疲労による風邪の初期症状です」
気が付かなかった。そうだ、肉体が男性化していたなら、声帯も男のものになっていてしかるべきだ。
緒方英二が気付かなかったというのは少々解せないが、直接会って会話するよりも声だけの方が気付きやすいのだろう。
「とにかく、数日は養生しようと思います。今日同様に代理の人間を立てますから、由綺さんは滞りなくお仕事の方を…」
『弥生さん、お見舞いに行っていいですか?』
危うく大声を出しそうになって、弥生は自分の口を手で押さえた。
由綺さんが、私の家に来る?
いけない。危険だ。今の私は彼女に何をするかわからない。
…いや、逆にわかっている。彼女を前にしてこの衝動は長くもつまい。
それこそ自分は、彼女にありとあらゆるどろどろしたものを叩きつけてしまうに違いない。
震える声で、弥生は電話に告げた。
「…エエ、オネガイシマス」
…何と言った?
今、私の喉は何と言う言葉をつむいだ!?
『うん、じゃあ今夜、仕事が空けてからすぐにそっちに向かいます。何か買って行きますか?』
「い、いえ、お構いなく…それよりも」
『…え、もうすぐ次の仕事ですか? …すいません弥生さん。それじゃ、また今夜』
プツッ…ツー、ツー、ツー
切れてしまった電話をじっと見つめて、弥生は呆然とした。
ついに弥生にまとわり付く悪魔は、体を乗っ取ってきている。
もはや自分の理性は欠片ほどもあてにならない。このままでは衝動のまま、彼女を辱めてしまう。
「逃げる…でも、どこに…」
由綺がこの家に来たときに自分がいれば、確実に全てが終わってしまう。それを避けなければならない。
が、今の自分があてにならない以上、外出しても由綺のいるところを目指してしまうかもしれない。
確実に目的のある場所があれば、それに向けて意識を保つことができるかもしれないが…。
「目的…」
今は午後7時。今日の仕事が終わるのはおそらく10時ごろだ。それ以降に開いていて用事のある店自体あまりない。
…エコーズは開いているかもしれない。が、あそこでは由綺本人に会う可能性も少なからずある。
それに、他の人物にも会う可能性が…
「…藤井、冬弥」
目的なら…あるではないか。森川由綺を、奪った男。幸い、家も知っている。
弥生は一人微笑んだ。その笑みは温度の無いものではなく、確実に熱を持った感情のある残酷な笑みであった…。
さーてどうなるかな orzワカンナイ・・・
ちなみに埋めのつもりで投下しているので新スレに書く予定はありませんよ。
次スレが埋めを必要としてたらそっちには投下するかも。
乙ですー。
反転WAはやっぱりいいですね。俺もまた何か書こうかな。
ま、まさか・・・冬弥のお尻が狙われている!?
そこで冬弥も反転ですよ
805 :
名無しさんだよもん:2005/05/18(水) 17:12:52 ID:5K6Tw2kD0
なるほど、それで本編の逆パターンで冬弥を弥生さんの性欲処理の道具に・・・!
なにやらやたらすっきりした顔で由綺と話す弥生さんですがクローゼットの中にはドロドロやねって感じの女冬弥が拘束監禁!
無敵ですナ
ふゆのアレな境遇を冬弥も少しは分かち合うべきだと思うので性別はどちらでも良いでつ
由綺の名を呼びながらひたすら冬弥を突き上げる弥生さんとか
state
どくっ…。どくっ…。
また自分のおなかの中で、液体が流れる音がする。
弥生さんに捕まってから、確実に一昼夜は経っている。いったい何度犯されたのだろう。
それにもかかわらず弥生さんのモノは硬さを失っておらず、未だに前後動を繰り返す。
その口から漏れる声はただ「由綺さん…由綺さん…」と繰り返すだけ。
もう俺の肛門は血まみれ糞まみれで、今となっては痛みも感じず痺れだけが残る。
括約筋も切れてしまっているのだろう。腰から下にも力が入らない。
冷静にこんなことを考えているのは、もうどこか心が壊れたしまったからかもしれない。
弥生さんはとっくに壊れている。なら俺も、壊れてしまっていけないはずは無い。
どくっ…どくっ…。
直腸内に新たな奔流を感じつつ、次第に俺の意識は闇に堕ちていった…。
>807 こんな感じ?
ううむ男のままか・・
>>809 かずき「・・・というネタで新刊は行ってみたいんだけど、どう?」
志子(♀大志)「よろしくてよ。『ホモが嫌いな男(ry』という名言もあることですし」
瑞樹(♂瑞希)「やーめーれー!」
>>811 所詮は埋め立て用のネタなんだからそうカリカリするなって。
由綺の代わりにふゆを堕とす弥生(♂)。
うむ、完璧だ。
ごめんよ…orzニンゲンノクズデス
つーか元々弥生反転は不評だったのかな…。
まあ女が男になって喜ぶ人はあまりいないか。皆さんすまん。
俺は興奮してましたよw
こないだ本スレで弥生さん反転書いたの俺ですし。
書きたいように書いていいと思いますよ。
熱くなれたら尚良し、ってことでw
本スレと言うとその16のことでしょうか。弥生さんいたっけ。
ウホッなのになんか妙な気分になった自分……
とりあえず彰スレに戻るとするか。
819 :
名無しさんだよもん:2005/05/20(金) 16:54:50 ID:7KMpPlO/0
>>813 もちろん愛してなんかない
妄想加速中!女冬弥総受け!男はるかや男みさきさんにまで!?あまつさえ男マナちゃんにもdeathかーーー!!!
>>819 それってふゆじゃーん!
…いや、この場合は中身は男のままだからいいのか?
「……どうしてこんなことに」
かずきの呟き。目の前では殺気だった顔つきで睨みあう男が二人。
瑞希と、玲。二人はかずきを通じての友人だった。片やオタクを毛嫌いする自称一般人。片やそのオタクの最右翼たるコスプレイヤーである。それでも二人が友人づきあいできたのは、その間に千堂かずきという女がいたからだろう。
だが、今はもう無理だった。かずきが何を言った所で二人が聞き入れる事も無い。
互いに、譲れないのだ。
「かずきは渡さない」
「いつからかずきちゃんがお前の物になったんだよ」
いつ殴りあいに発展してもおかしくない――空気が帯電しているかのような緊迫感が漂う。
「待ってよ、ねえ。二人とも」
「かずきは黙ってろ!」
「かずきちゃんは黙ってて」
かずきが口を挟もうとしても、瑞希は鋭く、玲は静かに言い放ち、遮る。これではどうしようも無い。正直、逃げ出したい。だが、逃げ出すわけにもいかない。
空気はより重々しく、より刺々しくなっていく。居たたまれない気持ちになったまま、瑞希と玲の顔を交互に見比べた。
「やめてよ……もう」
瑞希は呟く。
「――そもそも、ここは私の部屋なのにぃ」
「モテる女は辛いわね、マイシスターかずき」
「うきゃぁっ!?」
突如、背後から抱きしめられた。というか、そのまま胸を下から救い上げるように持ち上げられる。
「……また育ったようね」
しみじみと呟かれる。
「ゆ、ゆ、ゆ、志子!?」
いつの間に部屋に上がりこんでいたのか、背後から自分を抱きしめている女――九品仏志子が眼鏡越しに鋭い視線を向けてくる。
「それで、この有様はどういった状況なのかしら? マイシスターかずき」
「え、えっと」
二人の目の前で、二人の男が呆然とした顔でこちらを見つめている。そこには先ほどまでの険悪な空気は微塵も無い。二人の視線はかずきの胸元に集中し――という所で気付いた。
「ちょ、志子!? 放してってば!」
今も志子の指の中で自在に形を変えるふくらみ。薄手のシャツ越しにならば十二分にその柔らかさは見て取れるだろう。恨みがましい目で睨み付けると、二人の男は顔を真っ赤にして視線をそらした。
「あら、何を今さら。私達の仲じゃないの」
愉しげに目を細めた志子が、さらにさわさわと指先を動かし始める。
「ちょ、や、やだっ、やめ……あんっ!」
高く甘くなる声に、男達の顔がさらに赤くなっていく。
「……フフ。可愛い声よ……かずき」
「駄目、やめ……こ、だめ……ん……って! いい加減にしなさいっ!!」
ごすっと鈍い音を立てて志子のわき腹に肘を打ち込んだ。
「……それで? そもそも原因はなんだったのかしら? かずきの部屋で喧嘩だなんて」
「えーと、それはー」
涙目のまま、志子が問う。視線の先では瑞希と玲が真っ赤になったまま正座をしていた。
答えにくそうに声をあげるかずきを一瞥し、志子は二人に向き直った。
「女の部屋で、男が言い争うなんて、あまり外聞が良いとは思えないけれど?」
「そ、それはだから……っ」
瑞希がゴニョゴニョと口の中で何事かを言っている。
視線を玲に向けると、玲は平然とした顔をして志子に言い返した。
「だって、かずきちゃんなら、こっちのピーチより、絶対にセリオの方が似合うと思うんだよ! 九品仏さんだってそう思うでしょう!?」
「――は?」
玲が差し出した布地を前に、志子が一瞬眼鏡をずり落とす。
「だ、だからっ! かずきはピーチのコスプレのほうが絶対に似合うって!」
ぎゃーぎゃーと言い合う男二人。あれが似合う。こっちの方が似合う、と繰り返す男たちを他所に、志子はかずきに顔を向ける。
心底から、疲れた顔をしているかずきが、そこにいた。
「さっきからこうなのよう……」
「……そう」
はあ、とため息をついて。
そして、笑った。
「甘い。甘いわよ、高瀬瑞希! 芳賀玲!」
「なっ」
「なんだと!?」
「かずきに似合うコスプレは、そんな手垢のついたコスプレなどでは無いわ! なぜならば!」
「なぜならば!?」
ノリノリになって問い返す玲と瑞希を他所に、かずき一人がテンションの高さに取り残されていく。
「――そう、なぜならば! かずきがもっとも映えるのは、これ! この、ToHeart2の柚原このみコスプレなのだから!」
バッと音を立てて志子の鞄から出てきたのは、桃色のセーラー服。
「さ、かずき。これを着て見せて頂戴? ああ、もちろん男共はさっさと部屋から出て行くこと」
フルフルと震えるかずきを他所に、志子は手早く瑞希と玲を玄関から外へと追い出していく。
「さ、かずき。着替えてみましょう? あなたのサイズに合わせて作ってみたけれど、どうもまだ育ってるみたいだから、サイズ直しもしないと」
浮き立った声の志子を前に、かずきはついに絶叫した。
「……あんたもか――! 志子のばか―――!!」
その後しっかりと、志子の手ずから着替えさせられたかずきでありました。
埋め立て
>>825 かずきのこのみコス、唯一にして最大の欠点
こ の み が 巨 乳 な ど こ の み に 非 ず !
いや完璧主義の志子が必死にサラシ巻いたんだよきっと。
かずきの喘ぎ声に近い悩ましい苦鳴に内股ぎみな別室の二人。
個人的に秋江さんは折笠愛で譲れないところだったり。
あと、
往穂→高山みなみ
浩子→かかずゆみ
長瀬ちゃん→能登かわいいよ能登
最近折笠愛見ないなあ
能登ウザイよ能登
ここはすばらしいスレッドですね。
女体化だけじゃなく男体化もやってる。
軟体化ならはるかスレが得意です。
変態化ならマナスレへどうぞ。
>>827 実は「あれから目覚しい発育を遂げた高3のこのみコス」という論法で・・・
やっぱ無茶か。