学を卒業してから3年…。
私は東京で一人暮らしをしていた。
その理由は、奇跡的に合格した大学に通うためだ。
大学入学から1か月程経ったある日。
私はいつものように電車に乗って自宅まで帰っていた。
車内は空いていたが、あまり座ることが好きではなかった私は、
吊革に掴まり、音楽を聴きながら窓の方をボーっと見ていた。
私の見ている方向のドアが開く。
某名門大学がある駅ということもあり、多くの学生が乗り込んできた。
電車が発車してから30秒程たったとき、私の背中をツンツンと押してくる感触があった。
イヤホンを外しながら後ろを振り返った。
?「○○くん…?。」
私「は…い。そうですけど…。」
私を小突いてたのは、白いカーディガンを着た綺麗な女性だった。
私「…?」
?「私だよw Eだよw」
私「えっ? E…? △△中学校の…?」
?「そうそうw」
その女性は、あのEさんだった。
ただ、トレードマークの眼鏡を掛けていなかったので確信が持てなかった。
しかし、胸元の異様な張りを見て、その娘がEさんだと確信した。
久しぶりの再会で、会話が弾む私とEさん。
そのとき、Eさんの後ろにいた男友達(以下A、Bとする)がEさんに話しかける。
A、B「□□、友達? 誰?」
E 「小中一緒だった友達。」
ふーん、という顔をするAさんとBさん。
二人とも長身で少し髪の毛が茶色い…、世間一般で言う「イケメン」というやつだ。
(ちなみに、□□というのはEさんの下の名前)
E「○○くんw この辺に住んでるの?w」
私「うん。▲▲駅降りてすぐのところ。」
E「本当!? 私、隣の駅だよw」
そんな近況報告のような会話をしていると、私の家の駅が近づいてきた。
Eさんもそれに気付いたようで、鞄をゴソゴソとし出した。
E「○○くん! 携帯っ! 早くw」
別に断る理由もなかったので、Eさんと携帯の番号とメールアドレスを交換した。
そして、私は電車を降り家へ帰った。
それからというもの…、Eさんから毎日のようにメールがきた。
偶然の再会から1年半…。ある日、Eさんから電話が来た。
E「もしもしー、○○くん? 来週、大学の友達同士で遊ぶ予定あるんだけど…来ない?w。」
私「いや…、大学違うし遠慮しとくよw」
E「いやいや、大丈夫大丈夫w」
何が大丈夫かわからないが、Eさんの男友達のA、Bも来るようなので行くことにした。
A、Bとは、Eさんを通じて知り合いになっていたからだ。
そして約束の日。
男子5女子4の合コンぽいノリの集いだった。
イケメン共の中で完全に浮く私…。軽いイジメかと思ったw
Eさんは電話で「遊ぶ」と言っていたが、いざ言ってみると、ただの「飲み会」だった。
飲み会がはじまると、A、Bを含め男子3人がEさんに群がる。
もう一人のイケメン男は、女子二人に挟まれハーレム状態。
私は、物凄く太った女の子(以下D)が放置され可哀想だったので、その娘の話し相手になってあげていた。
お酒が進むにつれて、みんな酔いが回ってくる。
無駄にお酒が強かった私とDさんが話してると、何ともいえない音と悲鳴が…。
Eさんが盛大に吐いていた…。
周りにいた男子も女子も、一気に酔いが覚め引き気味だった。
私は、テーブルの掃除等は店員さんに任せ、グッタリするEさんを起こし女子トイレへ向かった。
私の右手にしがみ付きながら歩くEさん…。腕には柔らかく汚れた胸が当たっていた…。
トイレに入り背中を擦る。全てを吐きだすEさん。
Eさんは一言、
E「……め…ん…。」
とだけ言っていた。
あとから来たDさんにEさんのことを任せて私は外へ。
雑貨屋で適当なジャージを買ってきてEさんに着替えるようDさんに渡した。
しばらくしてEさんの具合も少し良くなったので解散することに。
Eさんと家が近い私は、Eさんを家まで送ることになった。
Eさんの家に着いた。
一人暮らしをしているEさんの家に初めていったが、
お世辞にも綺麗とは言えない外見の家だった。
しえん
中に入り、布団を敷き、Eさんを寝かせ毛布を掛けた。
帰ろうとするした瞬間、Eさんが私の足を指先で引っ掻いた。
E「…ありがと。」
私「…お酒気を付けなよw」
E「…うん。」
そしてEさんの家を出た。
数日後、Eさんから電話があった。
E「もしもしー、○○くん? 今日家に遊びに来ない?w」
私「少し遅くなるけど、それでもよければ。」
しかし実験の授業が中々終わらず、Eさんの家に行くのが予想以上に遅れてしまった。
Eさんの家に着いたのは夜の9時頃だった。呼び鈴を鳴らすとEさんが出てきた。
私「○○ですけどー。」
E「遅いよw どうぞーw 」
部屋へ案内された。テーブルの前に座る私。
そのとき、Eさんは部屋の中をウロチョロ…。
E「○○くん、昨日ジャージありがとう…w」
私「あれ返さなくていいからね。 俺着れないしw」
思ったよりEさんが笑わなかった。
E「○○くんって、汚いの好きだよね…w」
私「…は?」
よくわからないことを言い出した。
E「汚い靴手で洗ったり、トイレに手つけて謝ったり、昨日も服ビチャビチャだったし…w」
確かに、昨日Eさんをトイレに連れていく途中、大量に吐き掛けられたけど…w
E「そういうの気にならない人なの?…w」
なんか凄い勘違いをされてる気がした…。
私「手も服も洗えばいいじゃん。」
当たり前のことだけど、Eさんがキョトンとしていた。
E「○○くんって…、誰にでもそうなの?w」
私「わかんない。だって、そんな状況作るのEさんしかいないしw」
E「変わんないね…、○○くん。」
私「それはお互い様w」
Eさんは手をギュッとし、少し下を向いた。
E「だから…、○○くんのこと…まだ好き…なの。w」
…。まだって。4年前だぞ、好きって言ってたの…。
そんなことも考えたが、とても嬉しかった…。
私「ありがと…。w」
Eさんが嬉しそうな顔をした。
そしてEさんは勢いよく頭を下げ、こう言った。
E「もう○○くんに迷惑かけないようにします…、だから…私と付き合ってください!」
よく考えたら、Eさんから直接気持ちを聞くのは初めてだった。
本当にEさんは私のことを好きだったんだなと実感した。
ずっと頭を下げているEさん、太もものあたりに添えてある手が震えていた。
Eさんの昔の辛い出来事や、今一生懸命頭を下げている姿。
そのとき、この娘を自分の手で幸せにしてあげたいと心から思った。
私は言葉に出すのは恥ずかしかったので、ゆっくりと立ちあがっり
Eさんの前へ行き肩をポンっと叩き笑っといた。
それを見たEさんが大声で泣き始める。
そして私にタックルするように抱きついてきた。
E「あwせdrftgyふj…。」
全く何を言っているか聞き取れなかった。w
ただ、抱きしめる手から嬉しさだけは伝わってきた…。
いつまで経っても泣きやまず、子供みたいにそのまま寝始めたw
Eさんを布団へ移動し、今日は帰ろうとした。
そのときEさんが起きた。寝た振りだった。
E「○○くん…。今日は一緒に寝よっ…。w」
私「…うん。」
そして布団の中へ。抱きつくEさん。
Eさんの胸が当たる…。自然と下半身が硬直していった。
それに気付いたEさんが言った。
E「…w。 いいよ、好きにして…。 前の続きしよ…。」
"好きにして…"その言葉で私の我慢は限界を超えた。
E「はじめてだから…。やさしくねっw」
そんな言葉を聞いて、尚更興奮してしまった私。
Eさんとの初体験は鮮血の苦い思い出となった。
こうして、私とEさんは 付き合うことになりましたとさ。
めでたしめでたし。
再会編 〜完〜