スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ part6

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1名無しさん@ピンキー

もしかしたらあり得たかもしれない物語。
ひょっとしたら辿り着けたかもしれない結末。
そうした幾つもの可能性が重なり合ってるのがSchool Daysです。
そこで、スクイズで可能だったと思われる展開を自由な発想でSSにしてみませんか。
もちろん、Over flow関連作全てが「あり得た可能性」に含まれるので他作もアリです。

(前スレ)
スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ part5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1207811343/l50

<心ちゃんからの お・ね・が・い ダヨ!>
次スレは980レス、480KB超えたら立てるの。
荒らしには反応しちゃダメ。 みんな仲良くなんだからね。
このスレはsage推奨だからメール欄にしっかりsageと入れる。 いれる???(ぽっ
言うこときかない子はまじかるハートがおねえちゃんに代わっておしおきするんだから
2名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 09:50:36 ID:TMi5UGgO
   _,,....,,_  _人人人人人人人人人人人人人人人_
-''":::::::::::::`''>   ゆっくりしね!!!         <
ヽ::::::::::::::::::::: ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
 |::::::;ノ´ ̄\:::::::::::\_,. -‐ァ     __   _____   ______
 |::::ノ   ヽ、ヽr-r'"´  (.__    ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、
_,.!イ_  _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7   'r ´          ヽ、ン、
::::::rー''7コ-‐'"´    ;  ', `ヽ/`7 ,'==─-      -─==', i
r-'ァ'"´/  /! ハ  ハ  !  iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ  ,' ,ゝ レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||
`!  !/レi' (ヒ_]     ヒ_ン レ'i ノ   !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i |
,'  ノ   !'"    ,___,  "' i .レ'    L.',.   ヽ _ン    L」 ノ| .|
 (  ,ハ    ヽ _ン   人!      | ||ヽ、       ,イ| ||イ| /
,.ヘ,)、  )>,、 _____, ,.イ  ハ    レ ル` ー--─ ´ルレ レ´
3名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 13:38:35 ID:bQ+asWBN
>>1
誠死ね
4名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 20:09:51 ID:wiQaRWX3
>>1
世界死ね
5名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 21:36:28 ID:494jItFT
わかった
そんなに死ぬSSみたいなら
いつか書いてやるよ
6500 ◆kXZDMIdjKo :2008/06/23(月) 13:54:47 ID:D8URFpOv
前スレで誠を美少女にして泰介が美少女になった誠をレイプする
「散る誠」ないかなとか言っていたのをSS化している。

今週中には投下を予定。
7名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 21:42:41 ID:73NYKNvx
保守がてら、今までこのスレに作品を投下してくださった職人の方々を紹介します。
常連さんは懐かしむように、新規さんはナビ代わりに、お読みくださいませ。
(スレ登場順、お名前がわかる範囲で。)

◎ HeadlessCross 氏
代表作:いたるssシリーズ。
HeadlessCross名よりも、いたるssの名で親しまれる職人。
スレpart1時代から息長く投下されるほのぼのコメディは、疲れた心に大変心地良い。
ブログ「その他もろもろ」公開中。

◎ mark 氏
代表作:怒りの誠、ほか短編も多数。
スレ初の長編小説作家。
長編・短編、シリアス・コメディ・ダークと何でもこなす、オールラウンドプレーヤー。

◎ これっきり(part1スレ341) 氏
代表作:見ているだけで…。
part1スレでmark氏と並びスレを盛り上げた職人。
諭し役としての踊子、正面から負けに向き合う世界という、難しくも魅力的な使い方を開発した。

◎ 芽生えた思い 氏
代表作:芽生えた思い。
上記2氏と同時期に登場し、相乗効果を為した職人。
結論分岐、濡れ場描写という、新たな小説の形を切り開いた。
8名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 21:43:45 ID:73NYKNvx
◎ スクイズイフ 氏
代表作:スクイズイフ。
サマイズの爽やかさと、スクイズの奥深さとを存分に引き出す職人。
刹那一押しなら、迷わずこの方を頼もう。


◎ BEAT SWEET 氏
代表作:BEAT SWEET。
スレpart3の先陣を切った職人。
特徴ある現代的な表現は、小説の新たな可能性を呈示した。


◎ ◆Z1avlYLVtI 氏
代表作:彼女だけの彼。
レイプ後の2次被害という、極めて難しい素材で大作を仕上げた、part3の職人。
引き込まれる描写と深い愛情は、言葉好きでなくとも是非読みたい一品。


◎ water 氏
代表作:「みんなの誠」その後。
サブキャラの光が、メインディッシュたり得ることを証明した御仁。
お持ち帰りしたくなる光の可愛さに、攻略対象から光を外したPS版開発陣は、激しく後悔したことだろう。
9名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 21:44:24 ID:73NYKNvx
◎ woodchuck 氏
代表作:散る言葉if、聖域、ほか短編も多数。
幸せ描写・不幸描写ともに読者をぐいぐい引き込ませる、屈指のストーリーテラー。
mark氏と並んで、広い守備範囲を持つ万能職人。
ブログ「勝手にSchool Days」公開中。


◎ ショートホラー(仮称)氏
代表作:通し番号つきショートネタ集。
短編専門のホラー職人。
条理・不条理を織り交ぜた各種作品は、怖いとわかりつつもつい読んでしまう「中毒」性がある。


◎ みどりの日 氏
代表作:あるカップルの肖像、後夜祭if、など短編数本。
part3から参戦の、ラブとコメディを主軸とする短編職人。
「にやり or にやにや」の仕掛け人。


上記以外にも、たくさんの名作職人さんがいらっしゃるのですが、
お名前がなかったり、作品数が少なかったりしたため、個別列挙しませんでした。
また、不覚にも見落としてしまった職人さんもいるかもしれません。
あらかじめ、陳謝する次第です。
10名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 23:53:01 ID:1S0e4Omf
KISS氏は見なくなったな
11名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 23:57:15 ID:Drcacmg9
◎ KISS 氏

代表作:誠INデート前夜、本交換の夜 など中・短編多数
part5より加わった新星
独自の世界観、ディープな趣味域で生き生きと動くキャラの魅力で魅せます


◎ SINGO 氏

代表作:破局に向って ほか シリアス以外にも短編コメディも得意、多数あり
同じくpart5より加わった新星
メリハリのあるストーリー展開のうちに、読者を気持ちよく置いていく…
スピード感&重厚感を併せ持った作風で読者をひきつけます


(表題のつけられていなかった作品は、仮題として抜粋しています)
僭越ながらpart5でコテ付で参入された書き手さんを紹介させていただきました。
12名無しさん@ピンキー:2008/06/24(火) 02:37:31 ID:1fIKugqk
無いようなので、過去ログ一覧

1:http://sakura03.bbspink.com/eroparo/kako/1193/11939/1193987088.html
2:http://yomi.bbspink.com/eroparo/kako/1199/11993/1199367974.html
3:http://yomi.bbspink.com/eroparo/kako/1202/12025/1202532657.html
4:http://yomi.bbspink.com/eroparo/kako/1203/12039/1203986961.html
5:http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1207811343/


何回か話題になってる保管庫だけど、
2chエロパロ板SS保管庫に、過去の投下を整理して依頼すれば、収録してくれるハズ。


それとは関係なしに、自分用に過去ログまとめてるんだけど、
投下が本当に多くて、実に活気のあるスレだと再認識した次第。
職人様方、このスレでも期待してます!
13名無しさん@ピンキー:2008/06/24(火) 02:43:15 ID:1fIKugqk
14スクイズT:2008/06/25(水) 00:56:03 ID:qaNoe6hD
前スレ
>>468
喜んでもらえて良かったです〜
ただイタルの16歳Verはどんな容姿か想像できずツインテールではない…
と思っているんですが…どうなんでしょうね?

まあ刹那からリボンを貰って付けてることにしましたが…途中で書いていて気がついた
顧問様が描いた17歳いたるはツインテールだった…

見なかったことにしようw

さて〜ではまた次のお話で会いましょう
15KISS:2008/06/25(水) 08:12:38 ID:/1Tt7zoO
ギル☆ロワ

今日が金曜日だというのは家に帰ってから気がついた。私はノートパソコンを起動させると
あるアンソロジーオンライン小説サイトにアクセスした。そのサイトはギャルゲー専門の
バトル・ロワイアルを取り扱っている。人呼んでギャルゲー・ロワイアルといわれる。
ここでは同人小説家や同人で活躍している絵師、ライトノベル作家の卵が集まって
ギャルゲー・ロワイアルで作品を書いている。
私―西園寺世界―は月に1500円払って楽しく読んでいた。
さて、今日はどんな展開をするのかな・・・それが楽しみなんだよ。
あっ!今週は私が活躍する出番なんだ。楽しみだなぁ〜
そうそう、これは前回までのことなんだけど、あの「世界」の私はカレーの中に爆弾を
入れてふっ飛ばし、誠との間にできたおなかの子供をこのみのせいで流産し、私は
リヴェンチ・ソルジャーとかしたという設定だ。ちなみにあの「世界」の桂さんはというと
登場開始に助けた男を拷問死させ、言葉教団という宗教団体を設立させたところだった。
さて、身の上話を終えて小説を読みますか!

五分後、ギャルゲー・ロワイアル チャット部屋にて
19:30カシワギさんが入室されました。
19:30(カシワギさん) ちょっと!今回のやつ、カニバリズム描写はいくらなんでも酷いよ。
19:31(あゆ好き大佐) そうか〜、このギャルゲロワではグロは当たり前なんだけどね。
19:31(葉鍵五右衛門) たしかにカシワギさんのいう通り、グロすぎるな。
19:31(カシワギさん) そうでしょ?でしょ?
19:32(葉鍵五右衛門) でもグロ描写重視はここのルールなんだよな。1ヶ月のアクセス数10000ためだよな?
19:32(カシワギさん) へー、そうなんだ。
19:32(あゆ好き大佐) このサイトの経営主が1ヶ月のアクセス数10000のノルマを達成するための手段の一つに
              すぎないんだ。だから作家はグロ描写重視して書いているんだよ。
19:33(葉鍵五右衛門) その経営者ってやつはどんなやつなんだろうね。
19:33(あゆ好き大佐) あと、ギャルロワ1での楓がアニメ仕様と名雪がショベルカーで大暴れするのも
              その経営者の意見によるものと聞いたことがある。
19:33(カシワギさん) なるほど、その経営者とやらの命令は絶対で逆らえないわけか・・・
16KISS:2008/06/25(水) 08:14:30 ID:/1Tt7zoO
そのころ、病院の理事長室で止がマッキントッシュのパソコンでギャルゲー・ロワイアルを見ていた。
無論、作品のチェックとアクセス数を調べていた。
ふふふふ、俺が立ち上げた二次創作サイトがアクセス数10000以上になっているとはな・・・・ここの会員も
大勢いるから俺の懐に入るぜ。もちろん、小説家と絵師に払うギャラをケチってもケチらなくても
大もうけだぞ。さて、俺の指示通りに小説家たちがTo Heart2勢を全滅させているはずだ。序盤でほとんどの
奴を抹殺させたからな・・・今頃、このみは死に体になっているはずだ。そう思うと口から笑みがこぼれて
くる。
話は、数ヵ月前に戻る。
俺はラディッシュコロンビア支店設立のためにコロンビアに飛んだ。出資者の一人に合うためだ。その出資者の
男は俺と同じ女好きで世界各国の美女を100人囲っているのが自慢の男だった。まぁ俺の足元に及ばないがね。
ちなみにメデジン・カルテルのボスでもある。俺とその男が外でテキーラを飲んでいる最中のことであった。
「トメール、わいと賭けせいへんか?おみゃが勝ったらわいが囲っとる、女の子全部やるけん」
「賭けというと?」
「ギャル・ロワというサイトがあるやろ?第二シーズンには東鳩2やCLANNDが出るそうやな?」
「そうだが・・・それがどうした?」
「わいはCLANNDが一番最初に全滅と賭けておるんじゃ、おみゃはどの作品が全滅するとにらんどるじゃ?」
「To Heart2にかけていますがな」
俺は毒々しい笑みを男に向けた。
「そかそか、おみゃ、聞いた話によると病院にモルヒネが大量にストックしているそうやな?」
「なるほど、モルヒネよこせということか?」
「そうや、モルヒネも金になるんや、わいが勝ったらモルヒネ全部よこすんや」
と男が言った。しかし、あのサイトは俺が経営しているわけだからTo Heart2を全滅させるのは簡単なことだ。
ああ、メディアコントロール出来る立場にいることが素晴らしい。

さて話を戻そう。
俺は一つ一つ作品を読んでいた。To Heart2勢全滅を期待して・・・しかし・・・
CLANND勢のほうが先に全滅していたのだった・・・・
「ぬおおおおおおおおおお!」
俺はディスプレイに向けてマウントパンチをかました!

ディスプレイが粉々に粉砕した!

終わり
17名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 15:17:45 ID:m/KwQ3Zn
もうスクイズが設定だけ当てはめたタダのおまけに
なってるじゃん、スクイズの必要性ないし、
メインじゃないじゃん
趣味丸出しにし過ぎなんだよアンタ
18名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 16:22:42 ID:BOfl7RD8
気に入らなければスルーしましょう
「面白さ」なんてのは千差万別100人いれば100通りある
ひとついえることは
「投稿する者が居なければ誰も楽しめない」ってコト

投稿者を魚とすれば
ある魚が棲みにくい水は
種類を問わず他のたいていの魚にとって
棲みにくくなるってことに気がついて欲しい
19SINGO:2008/06/25(水) 18:33:11 ID:EK51DQbB
》葉鍵ロワイヤル
ですね。わかります。
貴方とは趣味が合いそうですな。
私も最初から最後までハマってました。
誰が生き残るのかギャンブルも流行りました。
お気に入りキャラは、正義の味方に転向した御堂(誰彼)と
出現と同時にギャグ小説と化す北川(カノン)。
20mark:2008/06/25(水) 19:29:51 ID:hqi/9aTh
どうもです。このスレもいよいよ6代目になりましたか。
……まず、言い難いお知らせを1つ。私、markはこのスレを
最後に脱退する事にしました。正直な所、モチベーションを保つのが
ずっと困難な状態であり、ここいらが潮時なのかなと。ネタもマンネリ化
しつつありましたし。

あと1〜2作短編を書いて、最後にpart1と2で書いた例の長編の
1部(あるいは2部)をリニューアルして終わりにしようかと考えています。
もともとあれも一発ネタの短編のつもりでしたので。唐突で
大変勝手な言い分ですみません……

あと、俺の方がmarkよりもっと上手い物書けるぜという方、ぜひともwelcomeです。
もちろん今後も残って書き続けてくれる方もしかり。
いろんな人が影響し合って、切磋琢磨してくれれば、馴れ合いだけの蛸壺にならず、
2次創作でも今よりレベルの高いものを見る事が出来るんじゃないかと思います。

読み手も書き手も楽しめる―――
それは基本ですし、もちろん表現の自由というのも承知していますが、同時に耳の痛い事、言い難い
事をはっきり言ってくれる人を無視する事はあってほしくないです。(ただの荒らしやうさ晴らしは論外ですが)

おまえ何様なんだよな事ばかり言ってしまいましたが、このスレッドが出来る限り
長く活気に満ち溢れている事を願う者として、僭越ですが述べさせてもらいました。

ともかく、決めた以上は最後まで頑張りますので、どうか宜しくお願いしますね。
それでは今日はこれで失礼します。
21名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 23:10:24 ID:pZ175jA9
>20
お疲れ様でした。
作品投下は義務ではないので、創作意欲が低下したら書かねば良いだけのこと。
固く構える必要などありません。
まして、part1時代から、ずっと盛り上げてくださったのですし。
もっとも、またふと書きたくなったら、宣言に関わらず、いつでもお書き下さいませ。

(付記)
苦言の扱いは、本当に難しいですね。
非建設的な苦言は黙殺で構わないが、建設的な苦言は葬るべきでない。
悩ましいところです。
22スクイズアフター:2008/06/26(木) 01:19:55 ID:FwGrBb7k
>>20
自分が面白いと思わない作品を誰が面白いものか!

ある作品のキャラが言う小説家のセリフですが〜まさに私はそれが当てはまって書いてます
だから自分に飽きがくれば去るのもまた一つの終わりです

長い間ご苦労様です〜
まあむしろネタなんてすぐに枯渇している作品をアニメとしては一年近く保たせた訳だから…

ってかネタはもはや尽きる手前かも知れない〜
自分も名前がない時代からパート1から書いてますが(ブランク長いけど)
今書いてるのが最後かもしれないと思ってますから…

今度は別作品にいくかもしれませんがまあそれも一興かと〜
では最後まで頑張りましょう

markさんお疲れさまです
23スクイズアフター:2008/06/26(木) 18:32:20 ID:FwGrBb7k
S_Days-after 0話
プロローグ…
羽田空港〜ロビー
?「刹那!…刹那!…」
必死に叫ぶ少年がロビーにいる…
人の名前と認識するには多分一時置くかもしれない…
それ程、変わった名前を彼は必死で叫んでいた…

その声を聞き自分の事を探しているのはすでに判っていたが…
刹那「伊藤…」
彼女はその少年を一瞥した後、パリ行きの搭乗口へエスカレーターで降りていく…

降りながら様々な思い出が彼女の脳裏を過ぎる…
…あの二学期の初め〜席替えの事を思い出す…刹那がくじで取った伊藤の席の権利を…
世界が欲しいと〜
世界に渡すとありがとうと言い満面な笑みで喜ぶ…
でも…それが全ての始まりと苦悩の日々との戦いだった…
私はその世界を置いて旅立つ…
もう守る事もできない…最悪な状態で旅立つ事に私は後悔している…
刹那「ごめん…さようなら…《世界…誠…》」
これは私が犯した罪の罰だと思う…世界の為に人を傷付けて壊して…
自分の為にその世界を裏切って…

だからもう会えないし連絡もしない〜二度と…
世界に誠の浮気がバレなければ…私はそう祈りながら降りていく…
あの少年の声が最後に耳に届く…刹那〜と…
刹那「伊藤…」
もう一度言う…心に深く刻みつけるように…


墓地〜
黒服を着て1人、手を合わせる少女が墓の前で佇んでいる…
刹那「ごめん…世界…やっぱり…死ねなかった…よ…」
誠と世界が死んだ事は正月明けに聞いた…
伊藤は自宅で刺殺、世界は学校の屋上で…斬殺…と…
私は後悔した…日本に自分が残した罪を…私が世界を殺して伊藤を殺した…

死ぬなら人知れず死のうとして私は死に方を考えながら部屋に籠もり…
どれだけの月日が流れたのであろうか?
私は死ねない身体になっていた事に気がつく…
そして今は日本…半年ぶりの帰国…
刹那「私はもう死ねない…ごめん世界〜まだそちらに行けなくて…
でもいつかは行く〜それは何年先になるかは検討つかないけど
今死ぬわけにはいかなくなったの…私達は…」


どれだけの時間いたのか…判らないが…
立ち去ろうと去り際に墓に向かって言う…
刹那「また来るよ…今度は秋頃かな…それまで待っててね…世界…」
そう〜今から会わなければいけない…それ次第で私の運命も決まるのだから…
ううん…私達の…

その人に会ったら今度は伊藤の墓を教えてもらわないと〜

0話「刹那の決意」完
24スクイズアフター:2008/06/26(木) 18:34:17 ID:FwGrBb7k
スクイズアフター0話をお送りしました〜

まああのアニメ10話の話と半年後の話です
元々この話を考えたのはアニメの刹那が自殺したとあの御方が言っていた
のをモチーフに……では刹那が死なない方法を考えた時…
この話が誕生しました〜
勿論自分も刹那には生きていて欲しいのですが最近SSを書くようになって
やはり刹那は自殺したかも…と思うようになってきました
だから死ねない理由さえあれば…と考えたのがこの話です

しかしこの話書いていて途中で気がついて……多分未完で終わります

理由はその時話しますね〜では1話でお会いしましょう〜
25名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 19:03:59 ID:IjBq+l/g
今更ですが、中の人パロ
(アニメ最終回より)
世界が家から飛び出した後、めった刺しにされて息絶えようとしていた誠の元に
幾人もの不気味な半魚人達が現れた
「「「我々には新しい船長が必要だ…」」」
その中の一人が、誠の心臓目がけて一突き、そして…

しばらくして言葉がやって来た。
あたりは血の海、だが誠は死んではいなかった!
誠「言葉…、俺は当分言葉に出会えなくなってしまう…」
驚く言葉。誠の話によると、自分は死者の魂を送り続ける幽霊船の船長になってしまい、
もはや10年に1度しか地上に降りることしかできないという
そして役目を怠った場合、誠は醜いタコのような呪われした体になるそうだ

しかし言葉は、
「例え10年に1度にしか会えなくても、ずっと誠君を待ち続けます!」
と固い決意を伝えた
かつての言葉の崩壊を目の当たりにした誠も、もう2度と言葉を捨てないと固く誓い、
2人は最後の1日にいつまでも愛し合った…

(もう少し続きます)
26名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 19:05:19 ID:IjBq+l/g
>>25
やがて別れの夕暮れ、波止場で誠は自分の心臓が入った宝箱(チェスト)を言葉に託した
言葉はそれを、手提げカバンの中に大切に入れて保管する
そして緑色の閃光がほとばしり、誠を乗せた船は一瞬にして姿を消した
それをいつまでも見続ける言葉…

「聖なる夜に、クリスマスの鐘が響く〜♪」
あれから10年
クリスマスの賑わいをよそに、言葉はあの波止場にたたずんでいた
そばには9~10歳くらいの愛らしい子供が…

朝焼けの中で、言葉が子供に指差した地平線から
緑色の光と共に幽霊船が姿を現した
その船先には、精悍になったものの10年前と変わらぬ誠の笑顔があった…

「世界の果て」END(西園寺“世界”は出てこないが気にしないでほしい)
27名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 19:47:53 ID:QizlGyfo
>>20
まずはお疲れ様でした
この後も作品をという事なので本当は最後に言うべきなのかもしれませんが・・
ただマンネリといわれますが
一読者としては最近のご投稿も楽しんで読ませていただいていたので残念です
願わくば一時の休息、充電後に復活をされますよう ご検討ください

>俺の方がmarkよりもっと『上手い』物書けるぜという方

でもこれはナシ ただでさえ最近投稿してないですが
これがあるとさらに引きこもらざるをえなくなります 私

苦言に関しては見解の相違がありそうですが
わたしの基準は
「その発言を読んだ書き手および他の書き手、将来の書き手候補の参加者が
 (もう一度)投稿したくなるか」・・・・・です 

わたしは上手い下手、好み・好みじゃない関係なしに
こうしたSSスレというのは投稿があること自体が貴重だと思います
色々なひとの色々な作品を読むことができるのはうれしい
いろいろな作品が自由に出ていれば「自分も書いてもいいかな」と思う人は出てきます
実際自分はそう思って参加したわけですし
建設的な意見といっても書き方があると思っています
新たに書き込むたびに一読者の好みで叩かれれば?その逆でしょう
新たな書き手となるひとの目線で『ここはうるさい』と思われるのは
極力避けたいというのが基準の根拠です

もっと言うなら
文句があるものは、向うを張ってSS書けばいいのに・・と思う
そうしてくれれば私はもっと楽しいから(笑


28名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 19:53:11 ID:QizlGyfo
>>24
ものすごく効果的なプロローグ
いつもの先読みは封印しておとなしく1話を待ちます GJ

P.S.
わたしは刹那が誠と関係せずにフランスへいくという本設定でも
自殺はしないんじゃないか派です 
舞さん踊子さんほかの今後に責任を感じるタイプだと思うから

>>25
10年に一度かぁ 七夕よりもきつい・・ しかも年とらないのは・・
もし元ネタがあるものなら是非教えてください >半魚人・船長ほか
29統制官:2008/06/26(木) 22:35:23 ID:rIlciOEN
>>25-26
リアル設定基本のスクイズに非現実ファンタジ-要素は合わない
30名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 22:54:04 ID:W+MTf9jZ
>>29
御伽噺は現実から非現実へ昇華させたものが多い
でもストーリーとしては立派に成立しているけどな
合う合わないでいうなら、アンタが一番合ってない このスレにw
31SINGO:2008/06/27(金) 02:49:39 ID:6d8OBXzH
どうも先輩がた。
前スレの田中Story第二部でカットされたHシーン(18禁)、
ここで投稿して完全版とします。

舞台はアニメLastの後日談Ifであり、
【破局に向かって】第二部
(前スレの>>372-377
の続きです。
誠と世界が逝亡くなった日常で、刹那が田中をラブホに連れ込んでます。
でわ、田中を逆レイプする刹那、禁断のカプコンビをご覧下さい。
(18歳未満は、ご遠慮下さい)

【破局に向かって】第2.5部
 School BABYL その後に
32SINGO:2008/06/27(金) 02:50:39 ID:6d8OBXzH
【破局に向かって】第2.5部
 School BABYL その後に
ラブホテルの一室。
刹那にフラれ、絶望状態の俺をココに連れ込んだのは、他ならぬ刹那だった。
ココが何をする所なのか、俺も刹那も知っている。
俺は刹那が好きだ。だから刹那が求めるなら、喜んでこの身を差し出す。
だが、それも状況による。
刹那は俺の事を愛していない。どころか、何とも思っていない。
そんな刹那を抱くという事は、レイプ以外の何物でもない。

これは刹那の実験。
好きだった伊藤を亡くして心を閉ざした刹那が、伊藤以外の男を愛せるか
どうかの実験。
俺は、その実験体だ。
(こんなの間違っている)
いくら刹那の事が好きだとはいえ、こんな結ばれ方は嫌だった。
だが、実験を拒めば、刹那はパリに行ってしまう。もう会えない。
だからといって、実験を受け入れても、刹那が日本に留まるという保証は
どこにもない。
まるで脅迫だ。俺に選択の余地は無かった。

俺の目の前で、刹那は自分から服を脱ぎ出した。上着を脱ぎ、スカートを
脱ぎ…とうとう刹那は、ブラとショーツだけの下着姿になった。
俺の視線は、刹那の姿に釘付けになる。
一瞬の油断。そのスキを突いて刹那は俺の腹に体当たりをしてきた。
「!?」
刹那の不意打ちで後退する俺。足がベッドの端につまづいて、俺は後に
ひっくり返った。
後頭部と背中に柔らかい感触。後がベッドで助かった…
と思う暇もなく、刹那は俺の上に覆いかぶさってきた。
刹那の唇が迫ってくる。刹那は俺の唇を塞…がずに、舌でこじ開けてきた。
刹那の舌が俺の口内に侵入してきて、俺の舌を犯し始めた。いつもとは
違うキスに、俺は全く対応できない。
「ぷはっ。…ハァハァ」
刹那は俺の息苦しさに気付いたのか、俺のタイを緩め、取っ払った。
のみならず、俺の胸元を思いっきり左右に開いた。ぶちぶちとボタンが飛ぶ。
「田中、凄い巨乳」
刹那は俺の胸にキスの雨を降らせた。
くすぐったくて悶える俺。たまらず俺は刹那を引き剥がした。
すると、刹那は俺から奪ったタイで、俺の両手首をグルグル巻きに縛った。
「な、何を…?」
両腕の自由を奪われた俺は、抵抗どころか、上体を起こす事すらできない。
「不公平。田中も脱いで」
刹那は俺のズボンに手を伸ばしてきた。ベルトを外し、チャックを下ろし、
そしてトランクスの中に手を突っ込んできた。
「や、やめ…」
俺の制止の言葉も聞かず、刹那は俺の『欲棒』を引き出した。
33SINGO:2008/06/27(金) 02:51:35 ID:6d8OBXzH
「ふぅん。こうなってるんだ…」
刹那は俺の欲棒を、まじまじと見つめた。
「田中の…大きい」
刹那は俺の欲棒を握り、上下に擦った。すぐさま快感が襲ってくる。
俺は必死で我慢した。せめてもの抵抗だ。
すると刹那は俺の股間に顔をうずめた。俺の欲棒に舌を這わせてきたのだ。
「んっ、ちゅ」
ぎこちない動作だが、それで生じる快感は、手でされた時とは比べ物にならない。
俺の欲棒は、ますます膨張していく。
「わ。まだ大きくなるの?…えと、次は…あむ」
刹那は俺の欲棒を口にふくんだ。
「うわッ?」
そのまま刹那は上下運動を始めた。
刹那は俺の欲棒に吸い付き、舌を絡めてくる。時々、刹那の歯が当たるが、
その刺激すら快感を増幅させてくる。
口による擬似性交とはいえ、あまりの快感に、早くも俺の欲棒に限界がきた。
「駄目だッ、出る!」
だが、刹那は俺の欲棒を吐き出そうとしない。
どくん。
「…!?〜んん!!」
呆気なく、俺は刹那の口内に欲望を放出してしまった。
刹那は口内の粘液を飲み込もうとして…結局、息苦しそうに吐き出した。
「ん…けほっ、けほっ」
「無茶な事を…。好きでもない男のモノなんて飲めないだろうに」
この俺の台詞に刹那はムッときたのか、俺を睨み付けてきた。
刹那は立ち上がると、おもむろにブラとショーツを脱ぎ捨てた。
刹那の、つるつるの薄胸と縦スジがあらわになる。
俺は金縛りにあった様に、刹那の綺麗な裸体に見惚れた。抗う事すら忘れて呆然と。
ハッと気付いた時には、刹那は再び俺の上に覆いかぶさっていた。
刹那は俺の腰の上に跨がると、自分の縦スジを俺の欲棒にあてがった。
「じゃ、入れるから」
(まさか本気で繋がるつもりか?好きでもない男と?)
今こそ理解した。刹那は確実に心を病んでいる。
「や、やめろッ」
「止められるの?こんなに硬くなってるのに」

刹那は何の躊躇もなしに腰を降ろしてきた。
せめてゴムを…と言う暇もなかった。そもそも俺はそんな代物を持っていないし、
一般常識では、ホテルに備え付けの避妊具は、たいてい誰かの悪戯で穴を
開けられている。
刹那は俺の欲棒を呑み込んでいく。
(き、きつい…)
刹那は、体型のみならず、中までスレンダーだった。俺の欲棒の先端を
強く締め付けてくる。
「痛ッ…」
初めてなのだろう、刹那の表情が苦痛に歪んだ。
が、それでも刹那は上から強引に腰を押し付けてきた。
34SINGO:2008/06/27(金) 02:52:18 ID:6d8OBXzH
「ああぁっ!」
ごりっという音がして、刹那の腰が落ちる。俺の欲棒が刹那の中に納まった。
「ん、全部入らない…」
(お、奥に当たってる)
「ハァ、ハァ」
刹那は腰を上下し始めた。それに合わせて、刹那の中が俺の欲棒を強く
締め付けてきた。
今まで感じた事のない快感が俺を襲う。
「あっ、はっ、あんっ」
緩慢だった刹那の腰の動きが、徐々に早くなっていく。
一方の俺は無抵抗で。ただ、ひたすら悲しかった。
(刹那は…俺の事を実験体としか見ていない)
結合部からの潤滑液と刹那の破瓜の血が、湿った音を立てて飛び散った。
その卑猥さに、とうとう俺は…キレた。
(刹那が俺の事を見てくれないのならッ!)
目茶苦茶にしてやる。憎しみで俺の事を忘れられなくしてやる。
俺は自分を抑え切れず、下から乱暴に刹那を突き上げた。
「んっ!あ、んぁ!」
何度も何度も突き上げる。
(そもそも、俺に跨がっているこの娘は誰だ?)
本当の刹那は、人の尊厳を踏みにじる様なマネは絶対にしない!
「だめ、田中、激し…うあ!」
彼女の動きと俺の動きが同調し、快感は倍に跳ね上がった。
「凄い、田中…あん!もっと」
凄まじい快感で、やがて俺の欲棒に限界がきた。
ここで、ようやく俺は自分の行為の愚かさに気付いた。
俺は慌てて腰の動きを止める。
「ヤバイ出るッ!早く、どいて…」
だが、刹那は何かに取り憑かれたように、さらに腰を上下させてきた。
(う、嘘だろ?)
このままだと刹那の中に出してしまう。必死で刹那の中から欲棒を抜こう
としたが、上から押さえ込まれている為、身動きが取れない。
「駄目だッ!」
どくん。
「熱っ!」
とうとう俺は刹那の中で欲望を放出してしまった。
刹那の全身が痙攣を起こしたように震え、俺の欲棒をさらに締め付けてきた。
「ハァ、ハァ」
刹那は俺の胸に倒れ込んできた。
(出してしまった…刹那の中に)
刹那の目は、涙で濡れていた。
俺は、なんて事を…。
刹那だけは傷付けたくなかったのに。大切にしたかったのに。最低だ、俺は。
しばらくして、呼吸が整うと、
「…物足りない」
刹那は呟いた。それは、つまり『実験』の失敗。俺は刹那の特別になれなかった。
もう、どうでも良かった。とにかく、これでこの責め苦から開放される。

「もう一回」
刹那は再び実験を要求してきた。
(もう、やめてくれ)
俺は泣いた。

        BAD END
35SINGO:2008/06/27(金) 02:53:29 ID:6d8OBXzH
終わりです。いえ、終わりません。
物語は第三部
(前スレの>>423-427
に続きます。

私の作文能力では、ここまでが限界。何しろ、18禁はコレが初挑戦だし。

刹那×田中って異端?
反対派の方々、済みません。
36名無しさん@ピンキー:2008/06/27(金) 15:52:51 ID:N2rF+uhH
>>35
新境地お疲れ様でした
いっぱいいっぱい(物理的なものではなく精神的なもの)な刹那の感じがよく出ていて
さらに『実験』と称する冷徹さもみえて、作風にあった濡場と思いました GJ
37mark:2008/06/28(土) 17:18:03 ID:+IED2wHC
どうもです。この前は生意気な事ばかり言ってすみません。私の意見に対し
思っていた以上に反響があり、貴重なご意見を目にする事もできました。
確かに、創作するという事を固く考えすぎていた面が私にあったのかもしれませんね。
下手にプロ化して、新規参入がし辛くなっては本末転倒ですし、何より
意欲を削いでしまうのは私の望む事ではありません。

どんな創作も、それを作る人間(ここの場合は書き手)と、それを見て、聞き
感じる、考える人間が居ないと成立しませんしね。それを思うと
ネットという媒体は、文章型の創作(1次2次に関わらず)には、うってつけだなと思います。
パソコンと本人の意欲さえあれば、容易に表現できますから。
38mark:2008/06/28(土) 17:19:18 ID:+IED2wHC
では、今日はいつも通り、淡々と投下します。悪名高いL×Hの追加END「暗躍」からの
IF展開を。にしても警察ネタばっかだなあ…… 世界の引いたお御籤はある意味当たったの
でしょうか?


3学期始業式から数日後

誠と世界の席だけが空席である。

「伊藤、今日も休みなのかな……」
「多分ね。まあ無理もないけどさ」

光と七海が2人の居ない席を見て呟く。
彼女達にいつもの元気さは感じられない。

「お前ら揃ってシケた面してんのな?いつもはギャースカうるさい癖に」
「わかってんなら放っておいてくんない?あんたの相手する気ないから」
「いつまでも過ぎた事をクヨクヨとだなぁ……っておい!俺を無視すんなってば」

澤永の呼びかけを無視し、光達は教室を出る。

「……なーんか、西園寺がいなくなってから、3組もどんよりしちまったのな……」

世界が起こした事件を知って、彼もそれなりにショックを受けていた。
先程も励ますつもりで光達に声をかけたのだが、かえって逆効果だったようだ。

「あーあ、西園寺といい桂さんといい、どうして俺に振り向いてくれなかったんだよう……」

やっぱり澤永は澤永である。

39mark:2008/06/28(土) 17:20:30 ID:+IED2wHC
中庭

「まったく!澤永のヤツ、ホントにデリカシーないんだから」
「そう言うなって。馬鹿なりに私らに気ぃ遣ってるのはわかるし。ウザイけど」
「そうだけどさぁ、もうちょっと人の気持ちってのを考えて貰いたいもんだわ」

澤永なりに光達を心配しているのはわかっていた。
しかし、事件の真実を知ってから数日程度で心の整理などつくはずもなく、何とも言えない
陰鬱な気分が続き、ささくれ立っていた。

始業式に入り、退屈なはずの全校集会が、校長のことばで一変した。
冬休み中に、この学校の女子生徒が殺害され、その遺体が原巳浜駅近くに遺棄されていた事。
そこまでは、以前ニュースで聞いた内容と同じだった。

しかし、その犯人が逮捕され、それが同じ榊野学園の生徒であったという事。
そしてそれが、光・七海の友人であり、誠の恋人でもある世界だったと言う事。
心の奥底でほんの少しだけ危惧していた予感が的中し、愕然とした。

「どうして、あんなことになったのかな……?」
「私も同じ気分だよ。世界がひ……そこまでやったなんて、今でも信じられない」

人殺しをやったと言いかけて、七海は慌てて表現を遠まわしにした。
元日に一緒に初詣に行く途中、誠と幸せそうに過ごしていた世界。
それを見て、冷やかしたり、先輩との恋仲を逆に突っ込まれたりと、いつもと変わらない時間を
過ごしていたはずだった。
偶然、商店街のテレビのニュースを聞くまでは。

身元不明の遺体が、あの桂言葉だと気付いて世界に問い掛けた時、
今思えば、あの時だけ世界の声が、妙な明るさを帯びていた。早く神社に行きたいからというよりは、
事件の話題を打ち消すかのように。
あのニュースを聞く前、言葉がちょっかい出してきたら追い払ってやると七海が言った時、
『もうそんな心配はないから』と世界が言ったことばの意味。

そして、あれが世界と過ごした最後の日になってしまった………
40mark:2008/06/28(土) 17:21:25 ID:+IED2wHC
「世界、今頃どうしてんのかな……」
「わかんないよ。もう私らが会う事も出来ないだろうし」

仮に会えたとしても、何を話せばいいのか、わからない。
殺人と言うタブーを犯した彼女に対して、どう接すればいいのか。
どうして、そんな事する前に悩みを打ち明けてくれなかったのだろう。
世界にとって、私達の存在って何だったんだろう?

世界のお母さんは、娘が取り返しのつかない罪を犯してしまい、
どんな気持ちでいるのだろうか。
世界のバイト先のラディッシュには何度も通っていたけど、もう気軽に立ち寄れない。

既に遠くフランスの地へと引越した刹那が、この事を知ったらどれだけ悲しむだろうか。
日本に戻ってきても、彼女に会わす顔がない。

そして、世界の手によって殺されてしまった言葉。
光や七海にとって、彼女の存在は決して穏やかになれないものだったが、
いざそれが無くなってみると、言い様のない虚しさしか残らず、それを認めざるを得ない気分だった。

「あ、もうこんな時間か。そろそろ戻らないと」
「そうだね」

そう言いながら、光達は制服についた枯草を払って立ち上がり、
校舎の中へと消えていく。
彼女達が去った後は、冷たい風が中庭の草木を微かに揺らしていた――――


(SAD END3)
41スクイズアフター:2008/06/28(土) 18:26:22 ID:m/gsA2Hq
>>SINGOさん
刹那×田中逆レイプご苦労様です〜
病んでる具合がかなり良かったです
処女で騎乗位喪失〜
多分破瓜の痛みより世界や誠を失った悲しみのが強くて
身体の痛みを感じないのかもなあ〜
まあ二次創作ですから〜気にしなくてもいいでしょう
またの話を楽しみにしてます

>>markさん
やっぱり暗躍の後日談は捕まったのか〜
世界は完全犯罪できそうにないなあ〜
世界にとって友達か〜難しいなあ…巻き込みたくないからなのか…
信用できなかったのか?
ご苦労様でした〜次の作品を楽しみにしてます
42名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 22:10:52 ID:195ijQqQ
>>38
暗躍エピソード
何度みてもそのときの世界の気持ちというのが浮かばず
それゆえ一番気持ち悪いエピソードというのが自分の持っている感想
そうした目でみて光や七海の持った疑問ややるせなさというのが
とても共感しやすいものでした う〜ん 難しい題材 
GJでした
43名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 22:14:50 ID:ATRvvVEl
>>25(singo様)
こういう演出もアリですね。
「馬鹿(=アニメ版誠)は死ななきゃ治らない」の逆転の発想でしょうか(笑)。
GJ。

>>32(mark様)
原作には欠片も繋がりのない展開ですが、原作らしく感じらた者は、
自分だけではないことでしょう。
GJ。

>>38
来ましたsad endシリーズ。
シンプルな描写の中に、そこはかとない悲しみを埋める、ある意味、熟練の技。
GJ。
44名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 19:43:47 ID:iSCB2Yqa
>>25-26
元ネタは「パイレーツ・オブ・カリビアン」ですね
誠役の平川大輔さんは、ウィル・ターナー役のオーランド・ブルームの日本語吹き替えをやっています
45名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 20:37:03 ID:ZVjRofVC
>>44
情報ありがとう 色々仕事してるんだなぁ

前スレ埋めときました(報告
46名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 16:16:11 ID:yUAi2vCb
ショートネタ21


船舶操縦者の手記 1

 本土を離れたボートがゆっくりと海の上を流れていく。
これから先、私を待つものは人生という死への旅路。
旅のお供は家から持ってきたありったけのレモン、特別に取り寄せた天然水、
お小遣いを貯めて買ったティーセット、ロウソクを一箱とマッチを一箱。
そして、胸に抱く愛しい愛しい伴侶の首。

あぁ…あなたの魂の待つところへゆくその時が待ち遠しい。
家を出る前に見た天気予報では夜から雨が降るらしいから、今日は星を見れない…
仕方ないな。大人しく、胸元の伴侶と共に船室で横になろう。




船舶操縦者の手記 2

 昨日降った雨が甲板を濡らしていたから水を掃いて乾くのを待つ。
私はその間、愛しい伴侶のためにレモネードを作って出来立てをご馳走する。
彼はせっかく飲んだレモネードを首の下から溢してしまうけど、仕方がない。
瞳孔が確認できないほど濁り、乾いて眼球が潰れた彼と一緒にレモネードを飲んだら、ロウソクに火を灯して溶けたロウを彼に垂らす。
目元の一部が欠けてたからこうして直して元に戻さなくちゃいけない。
お昼にはまた一緒にレモネードを飲みましょうね?




船舶操縦者の手記 3

今日もまた、彼は飲んだばかりのレモネードを首の下の穴から漏らしてしまった。
だから仕方がないけど、ロウ穴をで塞ぐことにした。瞼の一部がひび割れていたからここもロウで補修。
色を失っていた唇は私の血で赤く赤く……

食材は既に底を尽きた。
私が誠くんの魂が待つところへいくのも時間の問題……
早く…会いたいよ……誠くん……




船舶操縦者の手記4

□月○日 今日は誠くん









※日記はここで途切れている。
 なお、本文書は海上保安庁の巡視船が発見した遭難船に遺されていた日記より抜粋したものである。
 船舶発見当時、船内には人はおらず、無人であった。船舶操縦者の私物と思わしき鞄は中身がなく、
  他にはティーセットと蝋燭、マッチがあるのみであった。現在、海上保安庁では、船舶操縦者の行方を
  調査するとともに、東原巳のマンションと榊野学園で発生した殺人事件との関連性を調査中である。
47名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 16:18:20 ID:yUAi2vCb
遅れ馳せながら、新スレ移行おめでとうございます。
色々と目立つ凄惨な事件があった為に、ネタの投下を自粛していました。
モチベーションの回復を兼ねて暇を見て書いたネタをまずは投下しました。

次は、本調子に戻った時にまた。
48SINGO:2008/06/30(月) 19:07:44 ID:jUvtCmkr
46
Niceボート。
アニメLastの言葉は、その後どうなったのか、誰もが気になる所です。
ページをめくるたびに、読んでいる私まで気がおかしくなっていきそうな
『幸せな日記』
言葉は余程、誠の事が好きだったんだなぁ。(大石ふうに)
49SINGO:2008/07/01(火) 02:27:29 ID:/jF6IERN
10話【さよなら世界】
の世界のパリ行きに、もし誠と刹那が見送りに行ったら…の話。

《空港ロビーにて》
誠「どうしても行くのか?」
世界「もう決まった事だから」
刹那「世界…」
世界「じゃ私、行くね。刹那、あとよろしく」
?「待って下さい」
世界「え?桂さん?どうしてココに?」
言葉「西園寺さんを引き止めに来ました」
世界「まさか、私と誠の仲を認めに…?」
言葉「いいえ。貴女との決着をつけに。誠君を賭けて決闘を申し込みます」
世界「こんな脳味噌チ○コ、要らないから、あげるわ。決闘する必要なんて無いし」
誠「おい!」
言葉「それだと、うっかり西園寺さんを殺す事が出来ないじゃありませんか」
誠「目的そっちかよ!てか、どこがうっかりだよ!思いっきり計画的だろ!」
世界「…ヤバ。実はね、誠は私を棄てて刹那を選んだの。だから殺すなら刹那にして」
刹那「盾にした!助かりたいからって親友を盾にしたよ、この寝取り魔!」
世界「さよならルートだと、刹那が真の寝取り魔でしょ!」
刹那「世界だって、サマイズで私のまこちゃんを寝取ったくせに!」
言葉「つまり、お二人を殺せば、万事解決と」
刹那「目がすわってる!世界のせいよ!何とかして!」
世界「共通の、強大な敵が現れた今こそ、手を取り合って共闘する…」
刹那「正当化しないで!宇宙人が攻めてきても、日本と北朝鮮は手を組まないから!」
世界「よく見て刹那。桂さん、素手よ」
刹那「あ本当。ノコギリの無い桂さんなんて、恐るに足らず」
言葉はポケットから
バキューン!!
誠「発砲したァー!?言葉!改造モデルガンは違法だぞ!」
言葉「大丈夫です、実銃ですから」
世界「よけい悪いわ!コレのどこが決闘よ!」
刹那「落ち着いて世界。伊藤を盾にすれば、ホラ桂さんは撃ってこれないから」
誠「お前は鬼か!落ち着き過ぎだ!」
バキューン!!
誠「言葉ァ!」
言葉「大丈夫です。跳弾て知ってますか?ビリヤード効果といって…」
バキューン!!
誠「そんな話、聞きたくねーよ!」
刹那「リロードのスキを突くしかないわね。という訳で伊藤、それまで盾になって」
バキューン!!
誠「無茶言うなァ!」
世界「あ、桂さん弾切れみたい」
言葉「澤永さん、次の銃を。あと、コレのリロードをお願いします」
泰介「はい。コトノハサマ」
刹那「あ、レイパー」
世界「レイパーね」
誠「泰助平じゃないか」
泰介「レイパー言うな!てか誠、今どさくさに紛れて何か言わなかったか?」
50SINGO:2008/07/01(火) 02:28:35 ID:/jF6IERN
世界「てか澤永、全裸で鎖に繋がれて、一体何やってんのよ?」
刹那「桂さんを調教しようとして、逆に調教されたようね」
誠「その格好でよくココまで来れたな」
言葉「折って畳んでスーツケースに入れてきました」
刹那「酷い。動物虐待」
世界「そうよ桂さん。せめて生き物扱いしてあげて」
泰介「お前ら、後で犯す!」
言葉「その前に殺します」
バキューン!!
誠「世界!何とかしてくれ!」
世界「どうやら私のスタンドを見せる時がきたようね。私は、発射された銃弾の後に回り込み、その銃弾をつまむ事が」
バキューン!!
誠「早くしろォ!すでに読者にバレてる技を、わざわざ説明するな!」
世界「ザ・ワールド!」(DIO風に)

〜時は止まる〜
世界「この停止した時間で、動けるのは私だけ!とうっ!」
世界、華麗にジャンプ。

〜時は動き出す〜
刹那「はっ?世界はどこ?」
誠「あ!あそこだ!」
世界、パリ行きの飛行機に搭乗。
刹那「逃げた!親友を見捨てて一人で逃げたよ、ベストof卑怯!」
誠「何がスタンドだ!何の解決にもなってねーよ!」
刹那「ならば奥の手。いでよ!サーバント・バーサーカー!」
ガシャーン!
田中、窓から登場。
誠「おおフェイトか!頼むぞ柔道部エース」
刹那「行って、バーサーカー」
田中「ウス」
田中、刹那を肩に担いで窓から脱出。
誠「また逃げられたァ!あのペド野郎!てか作者、二回も同じネタ使うな!ぶっ殺す!」
言葉「やっと二人きりですね、誠君」
誠「喰われるー!清浦、俺を独りにしないでくれー!」
泰介「あの、俺も居るんですけど。てか、やじ馬でいっぱいなんだけど」
誠「何だ泰介、まだ居たのか」
泰介「何そのウザそうな顔!ギャグコメディーは俺の専売特許だろ」
言葉「ここから先はラブロマンスです。用が済んだら消えて下さい。この世から」
誠「むしろ生まれてくんな。もう気ィ済んだろ?」
泰介「ひでー!こうなったら道連れだ!誠、『仲間』になれ!」
泰介、鎖を片手に誠に飛び掛かる。
誠「そう来たか!くそっ。この技だけは使いたくなかったが…」
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!
泰介「ぶげえッ!?」
泰介、言葉のオラオラ百烈拳を喰らってフッ飛ぶ。
誠「あれ?」
言葉「澤永さん。汚い手で誠君に触らないで下さい」
泰介「そんな…あんまりだ…」
誠「そうだぞ言葉。俺の魅せ場、横取りするなよ」
泰介「お前ら鬼だァ!!」

         終劇
51SINGO:2008/07/01(火) 02:29:46 ID:/jF6IERN
終わりです。
久しぶりの、ブレーキがイカれたコントを投稿しました。
シリアスばっか書いてたせいか、ギャグ物はブランク気味。勘が鈍ってます。

自分で書いてて何だけど、泰介、キャラ変わりすぎ。
田中Storyだと、あんなにマトモ?だったのに…。
52500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/01(火) 15:59:26 ID:4GhzQNl4
「散る誠」完成したので投下します
性転換してるのは誠と言葉の2人
時間設定は「散る言葉」イベントで泰介が言葉をレイプされて
誠と言葉がセックスした後以後です
53500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/01(火) 16:00:45 ID:4GhzQNl4
「散る誠」

「う〜ん・・・朝か。あれ?何か股間に違和感が。」
誠は自分の股間を見た
「何だこれは?」
昨日まであったチンポがなくなっていた上に、アンコからドロっとした血が出ていた
「うわ・・・これが生理ってやつか。ってか何で女になったんだろ?まあとりあえず
 母さんの生理用品借りようか。」
誠は鏡を見て驚いた
「言葉みたいだ・・・。しかも髪は肩に届くほど伸びているし。そんなことよりトイレトイレ・・・。」
トイレに入って用を済ませ
「女って大変だな。トイレとか生理とか。あ、母さんのナプキンあった。」
ナプキンを付けてトイレから出て朝食を済ませ制服に着替え学校へと向かった

「おはよう、世界。」
「おはよう、泰介。」
世界と泰介はびっくりしていた
「あなたは・・・誠くん?」
「お前は誠だよな?」
「おはよう世界さん、澤永くん、・・・あとその子は?」
「「「???」」」
目の前にはまるで女の子と間違えてしまいそうな男の子がいた
「あなたはどなたですか?」
「桂言葉です。あなたは?」
「伊藤誠です。」
そのあと学校中が大混乱したのは言うまでもない
それまでの性別が変わるのだから・・・
だが2週間ほどで以前の様子に戻った
誠も言葉も性転換後の生活に慣れた
54500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/01(火) 16:02:02 ID:4GhzQNl4
そんなある日
「誠。」
「何、泰介?」
「後で音楽室に来てくれないか?」
「いいよ。」

「泰介、来たよ。」
「おお、誠か。」
「ここに呼んだ理由は何?」
「実は俺・・・誠が好きになったんだ。」
「え・・・。」
「だから、俺とセックスしてくれ。」
そう言った後、泰介は誠を裸にした
「泰介・・・何するの。」
「誠の胸大きいな。さて、まずは。」
泰介はカミソリとクリームを取り出し、誠のアソコにクリームを付けた
「動くなよ。今から剃ってやる。」
数分後誠のアソコはパイパンになった
「泰介。ひどいよ。」
「誠の泣き顔かわいいな。」
泰介も服を脱ぎ全裸になり、誠のマンコに触った
「ああん・・・。」
「誠って感じやすいんだな。ちょっと触れただけで喘ぐなんて。ほとんど濡れていないけど入れるかな。」
泰介は自分のチンポを誠のマンコに入れ始める
「いや・・・やめて。」
ブヂュッ!
「ぎゃあ・・・」
泰介のチンポは誠の処女膜を破り奥へと入り込んだ
「痛い、痛い。」
誠のアソコから血が流れてきたが泰介は気にせずピストン運動を開始した
(言葉も泰介にされたんだよな・・・。)
肉を裂くような激痛を感じながらそんなことを考えていた
「もうすぐイキそうだ。」
ドビュドビュ・・・
誠の膣内に泰介の精子が飛び散ったが、泰介のチンポはまだまだ元気だ
「二回戦開始だな。」
またピストン運動が開始した。2回目は痛みよりも快感を感じるようになっていた
しばらくするとまた射精した
2回目の射精をしても泰介のチンポはまだ元気だが、泰介は誠のマンコからチンポを抜いた
誠の膣からは血の混じった精液が大量に流れてきた。
しばらくすると誠は尿意をもよおしたが、セックスされたことで尿道がゆるくなったのか
すぐに出た。尿が精液を洗い流していたようにも見えた
55500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/01(火) 16:03:28 ID:4GhzQNl4
「こんなところでおもらしするなんてしつけが必要だな。」
そう言って誠を四つんばいにして誠のアナルにチンポを入れた
「た、泰介・・・そこはらめえ・・・。」
まったく濡らしていないため挿入するのがきつい
しかし泰介は無理やり奥まで入れた
誠には痛みだけが伝わる
「い・・・痛い。」
誠は痛がっているがピストン運動を開始した。
「誠のアナルは最高だな。」
しばらくすると
「うう・・・。」
ドビュドビュ・・・
アナルにも射精された。まるで浣腸しているようだ
泰介がチンポを抜くと
ぶりっぶりぶりぶり・・・
誠の肛門から血と精液の混じった便が放出された
「はあ・・・はあ・・・。」

「それじゃもう一回マンコに入れるよ。」
「そんな・・・肛門入れた後のチンポ入れないで。」
誠はぐったりしていて抵抗できず、すぐにチンポを入れられてしまった
さっきとは違いすんなり入った
「誠は淫乱な女の子だな。腰まで振るなんて。」
「あ・・・ああ・・・。」
誠は涙を流し始めた。だが泰介ままったく気にせずピストンを続けた
しばらくしてもうすぐ射精しようかというときに誠が一言叫んだ
「言葉ーーーー。」
ドビュドビュ・・・
これで通算3回膣に射精された。
しばらく誠と泰介はお互いの体を求めていた
56500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/01(火) 16:03:59 ID:4GhzQNl4
この後、泰介は汚物を処理してくれて、シャワー室に運んでくれた
泰介が体を洗ってくれているけどアソコがしみる
シャワーを浴びた後
「誠、今日は一緒に帰ろう。」
「うん。」

「誠ってかなりHで淫乱な女の子になったな。」
「そうなったのは誰のせい?」
「それより誠、本当は桂さんとHしたかったんだろ?」
「え・・・。」
「最後に言葉って叫んだだろ。」
「・・・。」
「無理矢理Hしてごめんな。」
「・・・泰介がかなり変態で絶倫なのはよくわかった。」
「いや誠は男だったからHな行為はすぐ受け入れてくれるかなとか思って。」
「今の体は女なんだけど。」
「・・・今度何かおごってやる。」
(言葉もパイパンにされたりアナルされたのかな?)

(完)
57500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/01(火) 16:18:25 ID:4GhzQNl4
今回は以上です。
次は言葉×誠の和姦モノを投下する予定
58名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 18:00:06 ID:kyFNY23k
>>49-50
singoさん
泰介がとんでもないことになっていますな。
泰助平はいいな。

>>52-57
500 ◆kXZDMIdjKo さん
誠性転換ネタできましたか。
いっそ誠を妊娠させてください。
59名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 02:49:37 ID:2HAwA6gY
ショートネタ22

薄暗い何処かの部屋のベッドの上で、二つの影が動いている。

「ウフフ……西園寺さんの体って、ひんやりしてて気持ちいいですね…」
「…………」

影の正体、桂言葉は西園寺世界の胸元に身を預け、彼女の肌に手を這わせる。
胸元に最初置かれた指はツー…と下腹部へと下り、臍の周囲を回って戻ってきた。

「西園寺さんがいなかったったら、私、誠くんとお付き合いすることは出来なかったと思います…。」

世界の肌に這わせていた手を退けると、言葉は世界の胸元に軽く接吻し、世界の髪を一撫でした。

「ふあっ……あぁッ…!」
「擽ったかったですか?フフフ……西園寺さん、可愛い…」

言葉は立ち上がると、世界の横たわるベッドから一歩下がった。
世界を眺める言葉の顔には、敗者を見下す勝者の笑みが浮かんでいる。

60名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 02:57:18 ID:2HAwA6gY
「私、今日は食事の用意の当番なんです。支度があるのでそろそろお暇します。それじゃ、また後で…」

「い、いやっ…あぁ…っ!」

言葉はベッドから離れて出口へと歩き出す。
言葉が部屋のドアを開けると、全裸で足を鎖に繋がれて横たわる衰弱した世界の姿が、外から入り込んだ明かりによって照らされた。

「誠くんと食事が終わったら、西園寺さんの分も持ってきてあげますから。それまで、ゆっくり…おやすみなさい…。フフッ……」

扉がパタンと閉められると、再び部屋を暗闇が包み、西園寺世界は一人取り残された。
静かになった部屋に、既に何度目になるか分からない世界の嗚咽が響き渡る。
気が幾ばくか晴れるまでそれが続いたあとは、同じく何度目になるか分からない呟きを口にした。

(私……なんでこんなことに…………)








『……次のニュースです。一月前から行方不明の榊野学園在籍の西園寺世界さんについて、警察では家出や誘拐の線で現在も捜査を続けていますが、進展はなく……』








61スクイズアフター:2008/07/03(木) 01:05:20 ID:GcCPvymq
S_Days-after 1話a
澄みきった青い空に白い煙が漂う…
特に吸うわけでなく口に煙草をくわえてボッーとするのが毎日の日課…

あれからどれくらい経ったのか…少なくともあの年の頃からは倍以上の月日が流れる…

あの年の頃…ある意味私が生きてきた人生の中で…
一番楽しくて強烈で焦燥感を味わった忘れたくても忘れられない…
あの高校1年の頃…

あれから高校、大学、そして…教師として〜この場所に戻ることになった日々…
ここに何故戻りたかったか〜今となっては思い出せない…

ただ…一つだけ判っている事…何も終わってないって事〜
少なくとも私にはそう思えてならない…だからわざわざ母校の教師として赴任してきた…
私の名前は黒田光…英語を担当して榊野学園に赴任して3年…
私があの頃と変わったところがあるとしたら…身長が少し延びたぐらいで〜
髪型も変わらない〜お気に入りという訳でもなく〜例え何年経とうがすぐに私と分かるのなら…
それが理由…まあ前に付き合ってた男は下ろした方が良いとか言ってたような気もするけど…

光「さて行くわ〜世界…また明日来るね…今日はこれから入学式なんだ…じゃあね〜」
私は鍵を取り出すとドアを開け施錠する…
光「まだ…時間あるか〜乙さんのところに行ってお茶してからにするか〜」
階段を降りていくと…新しい制服を着た新入生達が掲示板を見て〜
自分がどこのクラスなのか…友達らしい子達と一喜一憂〜
そうじゃない子達も期待と不安を覗かせながら掲示板を見ている…
光《懐かしいなあ〜毎年見る風景だけど…》
私はそう思いながら通り過ぎようとして…ふと目が止まる…

一瞬〜世界に見えた子がいた…私は目を擦ってまた見ると…
光《ははは〜全く目の錯覚かな?》
白昼夢でも見た気分だった…
光《まだそんな歳でもないのに…まだ寝ぼけてるかも〜》
私は足早に乙さんのいる部室棟に向かう…
光《まだ体育館には誘導してないか〜》
生徒会の子達が見当たらないからまだ保護者も来てないのか〜
父兄らしい方達はまだまばら…後、数時間後には長くて眠くなりやがる有り難い〜
お経のごときお偉い様の祝辞もあるから今のうちに寝ておくのもいいか〜と…
欠伸を噛み殺しながら私は歩く…

…がふと気になる気配〜と言うのか?
虫の知らせ?
とにかく何かに惹かれるようにふと桜並木の並ぶ通りへ…
急に風が吹いて桜が舞う一瞬!
62スクイズアフター:2008/07/03(木) 01:05:57 ID:GcCPvymq
S_Days-after 1話b
ふと声がした…多分新入生…
??「マコト!」
しかしこの名前にはそれ程は驚かなかった…
私は声に驚いていた…

光「セ…カイ…?」
私はその声の方に振り向く!

一瞬、焦点が合わないまま見たその風景にはアノ懐かしい2人がいた…
光「伊藤…世界…」
伊藤誠…私の生涯忘れられないであろう最初の男…
余りにも強烈な思い出がフラッシュバックする…
しかも隣にいる子は見間違えるはずがない!
光「世界!」
つい叫んでしまった…
それに気がついたのか…私を見る2人…
??「…え〜と…何でしょうか?…」
怪訝な顔で私を見る2人…
そしてやっと気がつく…彼らが着ている制服は今年新調されたばかりの新制服…
光「あ…あ〜ゴメンね…つい知ってる人に似ていたから…新入生だよね〜」
??「はい…」
彼女が言い切る前に背後から…
??「ヒカリ?」
私は驚いて振り返ると…
光「せ…刹那?…」
そこにはあの頃とは背も伸びて髪型も変わりリボンはしていないが…
何回か会った刹那のお母さんそっくりな姿で立っていた…
刹那「本当に…光なんだね〜久しぶり…だね」
光「セツナー!」
私は周りを気にせず彼女に抱きつくと思わず泣いてしまった…
刹那「元気だった?髪型変わらないね〜すぐわかったよ…」
光「うわ〜ん…刹那だ〜本当に刹那だ…会いたかったよ〜」
刹那「うん」
刹那はそんな私を優しく抱き締めてくれる…

暫くすると私はやっと落ち着いたのか…疑問を口にする…
光「一体今までどこで何してたのよ?〜」
刹那「それは説明すると長くなるから〜
それよりもしかして光…先生になったの?」
光「うん!」
刹那「あの光が先生か…( ̄ー+ ̄)フッ」
光「もう変わらないわね〜アンタも〜」
??「あの〜」
2人が声をかける…
刹那「あ〜ゴメンね…光先生〜紹介が遅れたけど…私の子供達を紹介するよ…」
光「こ、子供?」
刹那「うん…挨拶しなさい〜これから3年間お世話になるから…」
誠「あ〜僕、誠って言います〜よろしくお願いします!」
世界「こら!姉より先に挨拶するなあ!〜あ、私、世界です〜よろしくお願いします!」
光「え?ちょっと待ってよ…何でこの歳で子供がいるのよ!
それに…《何で伊藤も世界もこんなにそっくりなのよ!》」
刹那「この子たちは…伊藤の子供よ…つまり父親は伊藤誠よ…」
私は余りの事実に呆然とする…
63スクイズアフター:2008/07/03(木) 01:06:52 ID:GcCPvymq
S_Days-after 1話c
入学式が終わり新入生達はそれぞれ掲示板に張り出されたクラスへ行く…
入学式よりもさっきの衝撃の事実にまだ頭が一杯だった…
乙女「何、鳩が豆鉄砲喰らったような顔してるのよ〜」
光「へっ?〜あ…ごめん、つい…ね…
あ…乙さん…あのね…」
乙女「うん?何?」
光《まだ今言うのは不味いか?…まだ伊藤の事…》
光「あ〜何でもないよ…じゃあ私、自分の受け持ちの所行くから…」
私は足早に歩いていく…
乙女「うーん怪しいなあ?」

教室に着くと扉の前で一息つく〜一番最初が肝心だしこれから1年受け持つし…
私は意を決して扉を開ける…

ふと…やはりと言うか〜一瞬ダブってしまった…
あの頃の教室に…しかし本当に一瞬だった〜
すぐに現実を知ると教壇に上がり教室にいる子達全体を見渡す…
あの後調べたから知っていた…そうさっき会った子達が座っている…

さて…
光「皆さんはじめまして〜今日からこの1年3組を受け持つ黒田光と言います…
皆さんよろしく!…」
緊張してるのか空気がまだ馴染んでない…
光「さて〜では左の席の前の阿藤さんから順にクラスのみんなに自己紹介お願いね〜
趣味なんか言えれば、なおよし!」
私は名簿と顔を見ながら子供達を覚えていこうとする…
何人か自己紹介が終わって…
恭介「あ〜えと緒方恭介です〜趣味はパソコンです〜よろしく」
光《緒方?…ああ有紀の弟さんか〜》
またしばらくすると…

世界「清浦世界です〜世界って名前はワールドの世界と同じ字で〜す
趣味はゲーム全般〜遊ぶのは全部好きです〜よろしく!」
光《あの頃の世界もあんな感じだったかも〜》
誠「え〜と清浦誠で〜す…趣味は料理です〜よろしく…
あと世界とは似てませんが双子です〜」
光《何か…そっくりかも〜やる気ないところとか〜》
自己紹介も終わり多少緊張が解けたのか〜みんなの顔からは笑顔も見られる…
光「はい〜後1人は手違いで明日からになりますので自己紹介は明日…
後、ある程度は大体顔や名前も覚えたでしょ〜だから学級委員や各係も決めて貰います…
で…清浦姉弟〜委員が決まるまで暫定で委員やってもらうけど良いかな?」
世界・誠「う…あ、はい〜判りました」
光「う〜ん素直でよろしい!
じゃあ終わったら帰っていいから…
委員は日誌を職員室まで持ってきてね…ではよろしく!」
私は教室をそう言って出て行く…
64スクイズアフター:2008/07/03(木) 01:07:37 ID:GcCPvymq
S_Days-after 1話d
学園内〜職員室
扉が開く…
誠・世界「失礼します〜」
2人はお辞儀しながら自分の姿を見つけると向かってくる
誠「先生…これ日誌です〜」
光「はい〜ご苦労様…やっぱり君達が委員に?」
世界「はい…先生って分かってて臨時にさせたんですか?」
光「まあ〜私がしなくても君達目立ちすぎだからね〜実際多いんじゃない…委員は?」
誠「まあ〜そうですね…」
光「でしょうね〜とにかくご苦労様…明日から頼むわね〜」
世界「はい…ではこれで失礼します」
誠と共にお辞儀して出て行く
光「さてと〜ってグエ!」
後ろから腕を回され首を締めてくる…
乙女「光…あ、あれは…誰?」
乙女は声を震わせながら光に問い詰める!
光「…《しまった!乙さんに説明するの忘れてた!》ギ、ギブ〜ギブ!」
乙さんの手を叩いて主張する!
乙女「光!ちょっと来て!」
強引に手を引かれて職員室を出る…

「やれやれまたか〜相変わらず…」
回りの同僚達は半ば呆れ顔をしながらも…
いつもの事と特に関心もなく仕事に専念する…

学園内〜屋上
乙女「あの…伊藤は何?それにあのえ〜と西園寺さんだ!あの子も何?」
光「…え〜とね…とりあえず落ち着いて…私もわかる範囲で話すから…」
乙女「う、うん…」
光「実は…」
私はわかる範囲で話す…
以前、榊野学園にいてパリに転校した元同級生が母親である事…
あの子達が伊藤誠の子である事…
名前はそれぞれの親御さんから許可を貰って付けてる事…

乙女「それだけ?」
光「うん〜さっき聞いた話だと…今知ってるのはそれだけ…」
乙女「そうなんだ…」複雑な顔で答える…
光「今日この後…会う事になっていて〜詳しく聞くつもり…」
乙女「…わかった…ゴメンね…あまりにもびっくりしちゃって…」
光「…」
乙女「でも本当に似てるよね…」
光「まあね…《本当…ああ言うのを生き写しって言うんだよね〜
まさか実は本当に伊藤と世界が…転生〜とか?
はあ私ゃ何アホな事を考えてるんだろう…》」
乙女「私も付いて行っちゃー不味いかな?」
光「あ〜うん…後で確認してみる〜刹那なら多分いいとは言うと思う」
乙女「うん…そうか…伊藤の…子供達…か〜」
何か嬉しいような何処か悲しげな表情が浮かんでいた
光「《やっぱり今だに写真を飾ってるんだから…好きなんだよね〜
伊藤の事》じゃあ〜とにかく降りよう…仕事片付けないと」
65スクイズアフター:2008/07/03(木) 01:08:22 ID:GcCPvymq
S_Days-after 1話e
屋上から職員室に向かう途中…
??「加藤先生〜やっと見つけた!」
乙女「あら緒方さん〜何かあった?」
友紀「キャプテンが探してましたよ〜部室に来て下さいって!」
乙女「わかった〜すぐ行くわ…」
どうやら友紀はあちらこちら探しながら走ってきたようだ…
光「友紀お疲れ様〜相変わらず忙しそうね…」
友紀「はは〜そうですね…本当に生徒会と部活の両立がこんなに大変だったなんて…
思いませんでした…」
光「そう言えば友紀の弟〜私が受け持ったからね〜」
友紀「あ…はい〜出来の悪い弟ですが〜よろしくです…
あ〜でもさっき弟のメールで知ったんですけど〜
まこちゃんとせっちゃんも同じクラスらしいのでこの二人もよろしくです〜」
光「まこちゃん?せっちゃん?…誰?」
友紀「あ…間違った〜え…と清浦姉弟の世界と誠です」
光「…あの2人と知り合いなの?」
友紀「小学生からの友達〜幼馴染みですね」
光「へ〜《まさか緒方姉弟と清浦姉弟が繋がってたとは〜》
そういえば美紀さんは元気?」
友紀「元気すぎて困ってますよ〜また遊びに来て下さいね…
退屈らしいですから」
光「うん〜またいくって伝えておいて…」
有紀「はい!伝えておきます!」
そのまま走って次の仕事に向かう…

光「さて私も自分の仕事片付けて〜刹那の家に行かないと!」
そう本番はこれから…伊藤と刹那の関係や子供達や何故今まで連絡が無かったのか?
少なくともこの空白の時間を埋める大事な話だから…

1話「再び…動き出す日常」完
66スクイズアフター:2008/07/03(木) 01:18:01 ID:GcCPvymq
スクイズアフター1話をおおくりします〜

まあ正直…これだけな話なんですが〜そうただ単に光先生を出したかったのと
刹那が自殺できない理由を単純に考えていただけで〜

で〜実はこの作品を書いていて果たしてこれ以上は掲載しない方がいいのかな〜と思いまして
と言うのも確かに誠も世界もいますが既に別キャラ〜
しかも緒方姉弟…勿論あの作品からこれまたオリジナルで…
つまりスクイズであってスクイズじゃないんじゃないかと思ったら…
失敗したかな〜と

それを考え直しているとさらに致命的な欠点があって…
一応次が最後なのですが…これがトドメみたいなものでして…
ではまたその時まで〜
67500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/03(木) 15:14:22 ID:z9tFXMtl
「散る誠」2

あれから3週間ほど過ぎた。
泰介にレイプされて数日は膣が痛むし、肛門の痛みは1週間ほどでかなり治まったものの
血の混じった下痢は2週間は続いた。
泰介との一件以来言葉とは出会っても何となく話しかけにくい。
話しかけられても素っ気無い対応をしてしまう。

そんなある日
「誠ちゃん。」
「言葉。」
「今日家に来てくれる?」
「いいよ。」
「良かった。2人で話したいことがあるの。」

「ねえ、誠ちゃん。澤永くんとHしたんでしょ。」
「なぜ知っているの?」
「澤永くんが言ってくれたの。誠ちゃんを押し倒してしまったって。」
「・・・。」
「それに、誠ちゃんは僕とHしたいってことも聞いたよ。」
「それは・・・その。」
「誠ちゃん。今日は僕がHしてあげる。」
「うん。言葉なら・・・。」
68500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/03(木) 15:15:45 ID:z9tFXMtl
すぐに2人は裸になった
「誠ちゃんは胸大きいね。それに髪もきれいだし。
 私が女だった時よりきれい。」
誠は顔を赤くしてうつむいていた
「まずはキスしてあげる。」
言葉は誠にキスをした。しかも舌を絡ませて
ぐちゅぐちゅ・・・
(そういえば、女になってからキスしたのは初めてだ。)
キスされながらアソコを愛撫されている
「ぷはっ。」
「気持ち良かったでしょ。誠ちゃんのアソコはもう濡れているよ。」

言葉はチンポを誠のマンコに挿入しようとする
「言葉のチンポって長くて太い・・・。」
ズブッ
「ああっ・・・誠ちゃんのアソコはキツイ・・・。」
「言葉のチンポが入ってくる・・・。」
しばらくすると奥まで入り
「言葉と一つになっている・・・。」
「それじゃ動かすよ。」
言葉はピストン運動を開始した
誠は初めは顔をゆがめていたが、次第に腰を動かすようになった
「ああ・・・いい。言葉のチンポいい。」
しばらくすると
「もう出そう。」
「私の中に出して。」
ドピュドピュ・・・
69500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/03(木) 15:16:23 ID:z9tFXMtl
誠の膣に精子が注がれた
「ああ・・・言葉の精子が入ってくる。」
「誠ちゃん。僕のチンポはまだ元気だから2回戦開始するよ。」
「私を言葉のものにして。たくさん中出しして。」
この後2回射精され合計3回中出しされた

行為が終了し、言葉がチンポを抜くと誠の膣からは精子があふれていた
「これで言葉と肉体関係できちゃった。」
「体きれいにしてあげる。一緒にシャワー浴びようね。」
・・・
「今日は僕の家に泊まって。誠ちゃんの家には連絡しておいたから。」
「うん。」

「言葉とのセックスとっても気持ちよかった。」
「そう。」
「好きな人とセックスするのってすごく気持ちいいんだね。」
「澤永くんとした時はどうだったの?」
「あいつはただ自分の欲求を満たすだけだったから。
 しかもアソコの毛は全部剃るし、アナルに入れるし。」
「誠ちゃんにはそんなことまでしたんだ。誠ちゃんはかわいいからいじめたくなるんだね。」
「・・・。」
「誠ちゃん。これからもっとしてあげる。」
「うん。私の体は言葉のものだよ。」

(完)
70500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/03(木) 15:24:25 ID:z9tFXMtl
「散る誠」2完成しました。

次は誠が泰介との子を妊娠してしまい
1、誠「泰介との子は産みたくない」または出産を決意するが、ドクターストップにより
  堕胎エンド
2、言葉「誠ちゃんのお腹から生まれてくる子だったらかまわない。」と言い
  出産エンド
3、出産を決意するものの流産してしまう
  流産エンド
4、実は単なる生理不順などで妊娠はしていない
  非妊娠エンド

この中からいくつかのEDを書く予定。
71SINGO:2008/07/03(木) 19:33:31 ID:kQ5uo/mj
》スクアフ様
グレイト。転生ネタ?とは斬新で予想外です。
生まれ変わっても一緒とは、流石わ世界。力づくで誠を手に入れただけの事はある。
三人ずっと一緒というのは、刹那の願い、てか理想かも。

》散る誠
♂言葉は男女問わずモテそう。第二の誠になる危険性あり。
もし刹那や七海が性転換しても、誰も気付かないかも。
次回予告はしない方が吉です。手品もSSもネタバレしない方が楽しさUP。

SSの醍醐味は、意外な変則カプコンビが誕生する所ですな。
泰介×真琴
♂言葉×真琴
刹那×田中
止×田中
まあ、相手が止であろうと、田中は逆レイプされる要員ですが。
72名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 23:40:11 ID:D680/k4E
>>51
鈍ってないと思いますよ
逃げた二人ですんごくワロタ

>>57
泰介のセリフが単刀直入すぎて・・でも「らしい」
2とともに変わったシチュエーション楽しみました

>>60
ひさびさにゾクっとするお話
21の方は自分には難しく感想がかけませんでしたが
こちらはストレートに意図がわかりそのぶんたっぷり楽しめました

>>66
この展開は読めなかったなぁ
遺伝子のなせる業、さすが刹那の濃縮度(ry
でも「あたらしい3人の世界(ワールド)」はとっても魅力的でしたGJ
73名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 11:13:15 ID:wvFNKu3B
前スレでの誠性転換の案がSS化されている。
>>53-56>>67-69はGJ

>>70
その中だと2か4をSS化してもらいたい。
1の堕胎はちょっと・・・やめたほうが無難か。
74スクイズアフター:2008/07/05(土) 01:18:42 ID:MFm9L8uX
>>71
まあ一応血が繋がっているから可能性としては有り得るかな〜と
まあ短い作品ですがよろしく

>>72
実は双子ネタは初めてではなくて別の子が世界と言葉を産むのも以前書いた事がありました
かなり初期のまだSS書いてない頃のヤツで多分ブログに残ってるかも〜
確か最終回が延期されて予想で書いた話…
今思い出すとかなり違う展開でこれもいつか書き直したいかもね
一応全3話の予定です〜
ではまた〜
75500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/05(土) 11:33:44 ID:nPKO5i9i
「散る誠」3A

言葉と肉体関係をもってからもう1ヶ月近くが過ぎた
誠と言葉が付き合っていることはもう学校中に知れ渡っていた

「あれ、そういえば生理ってまったく来ていないな。
 女になってすぐ以来2ヶ月以上経っているぞ。まさか・・・妊娠?
 今日学校終わったら病院に行って診てもらうか。」

その日の放課後
誠は急いで家へ帰り、着替えて産婦人科医院へと向かった
「あれは・・・誠ちゃん?」

「伊藤さん、どうぞ。」
「今日はどうしましたか。」
「生理が来なくて。」
「最後に来たのはいつですか?」
「2ヶ月ほど前です。」
「それじゃ、その間に性行為はしました?」
「はい。」
「その時に避妊はした?」
「いいえ・・・。」
「じゃあこれから検査しますのでこちらの部屋へ。」

「下半身の下着は脱いで内診台に座って下さい。」
誠は言われた通り下半身裸となり、内診台に座った
M字開脚になってアソコを見られている
「今から検査しますのでそのままにしていてください。」
・・・
「検査終わりましたので下着つけてさっきの部屋へ戻ってください。」
76500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/05(土) 11:34:16 ID:nPKO5i9i
「検査の結果、妊娠はしていないようですね。生理不順だと思います。
 一週間分薬を出しておきますが、生理がきたら飲むのをやめてください
 また、一週間経っても生理が来なかったらまた来てください。
 あと、しばらくは性交を控えてください。」
(とりあえず、妊娠はしていなくてよかった。)

その翌日
「誠ちゃん。」
「何?言葉。」
「昨日産婦人科に行ったでしょ?」
「なぜ知っているの?」
「誠ちゃんを見たの。」
「見られていたのね。」
「僕に言ってくれればいい病院紹介してあげたのに。」
「・・・。」
「で、何で受診したの?」
「生理が2ヶ月ほど来ていなくて。」
「で、結果はどうだったの?」
「生理不順だって。」
「妊娠じゃないんだ。」
「薬もらって飲んでいるから。あと、しばらくはHを控えるようにってね。」
「そうなんだ・・・。」
「生理終わったらまた受診するつもりだけどね。」
「何で?」
「ピル処方してもらおうと思って。今はまだ妊娠したくないから。」
「そう・・・ね。」

その2日後
「言葉、今日生理来た。」
「誠ちゃん。これで妊娠していないことがはっきりしたね。」
77500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/05(土) 11:34:44 ID:nPKO5i9i
数日後、生理もおさまり誠はピルを処方してもらうため再び産婦人科を受診した
そして・・・
「誠ちゃん。入れるよ。」
「うん。早く入れて。」
誠は言葉の部屋に居る
「ほぼ一週間ぶりのセックスだね。」
「だいぶ溜まってたでしょ。今日はたっぷり出して。」
「誠ちゃんはだいぶ僕のセックスに慣れたね。」
「言葉が私を開発してくれたから。それに、言葉は私のことを考えてしてくれるから。」
「でも誠ちゃん。ピル処方してもらわなくてもコンドームつけてほしいなら言ってくれればよかったのに。」
「コンドームつけると言葉はあまり気持ちよくなくなるだろ?」
「誠ちゃんってHで淫乱な子だね。」
そんな会話をしているうちに
「あ・・・イク・・・中に出すよ。」
「思いっきり出して・・・。」
ドビュドビュ・・・
「はあはあ・・・言葉の精液・・・久しぶり。」
「それじゃ誠ちゃん2回戦開始よ。」
「もっとメチャクチャにして・・・。」
この日は通産5回中出しされた

「言葉・・・。」
「誠ちゃん・・・。」
しばらく2人はお互いの体を求め合い舌を絡めたキスを始めた
キスをした後、言葉はチンポを抜いた
「たくさん出してくれたね。」
「それじゃ誠ちゃん体洗おうね。」
・・・
「今日はもうこんな時間だし、誠ちゃんの家には連絡しておいたから一緒に寝よ。」
「うん。」

「誠ちゃんが妊娠していなかったのはちょっと残念。」
「どうして。」
「誠ちゃんは僕の両親にとっても気に入られているのよ。
 特にお母さんは早く孫の顔見たいって言ってくるし、
 お父さんも僕が妊娠させてしまってもちゃんと責任とってあげると言ってくれているのよ。」
「でも、私たちまだ高校生だから。さすがにまだ・・・。」
「そう?でも高校卒業したら籍は入れようね。」
「そうね。」
そんな会話しながら眠りについた

(完)
78名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 14:34:25 ID:4SyiBCHT
>>75-77GJ
3Aということは3Bや3Cも投下するのですか?
期待しています。
79SINGO:2008/07/07(月) 12:46:34 ID:gxbhIcf3
》散る誠
泰助平編とは射って変わってマイルドな仕上がりで大津。
エロを書いたら右に出る者はいませんな。
私は早くもタネ切れ状態。
80500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/09(水) 13:17:08 ID:gmCKiJUv
「散る誠」3B

言葉と肉体関係をもってからもう1ヶ月以上過ぎた
誠と言葉が付き合っていることはもう学校中に知れ渡っていた

ただ、誠の体に異変が起きていた
ある日の昼食時
「一緒に弁当食べよ。」
この日は言葉と2人で屋上にいた
弁当箱を開けた瞬間
「うぷ・・・トイレ。」
「誠ちゃん?」
・・・
「はあ・・・梅干し一つ。」
「・・・誠ちゃん、もしかして妊娠?」
「うっ・・・。」
(そういえば生理はもう2ヶ月以上来ていない。)
「明日いい病院紹介してあげるから一緒に行こう。」
「うん。そうだね。」

その翌日の放課後
誠は言葉が紹介した産婦人科医院に居る
どういうわけか言葉の母も一緒に居る
「伊藤さん、どうぞ。」
「どうしました?」
「生理が2ヶ月以上来てない上に食欲なくて。」
「それじゃ検査しますので付き添いの方は待合室に戻ってください。」
・・・
誠は下半身裸となって診察台に座っている
「検査しますのでしばらくそのままにしていてください。」
・・・
「検査終わりましたので下着を着けてさっきの部屋にもどってください
 あと付き添いの方を呼んできますので。」
言葉と言葉の母が入ってきた
81500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/09(水) 13:17:42 ID:gmCKiJUv
「検査の結果妊娠10週目ですね。」
(10週ということは泰介との子・・・)
「ですが、この子の今の体では出産に耐えられる状態とは言えません。
 今回はあきらめたほうがいいです。幸いまだ10週ですので初期中絶で済みます。」
こうして数日後誠は中絶手術を受けた
手術中言葉はずっと横に居て手を握ってくれた
手術終了後
「誠ちゃん残念だったね。」
「ううん。泰介との子だったから。」
「誠ちゃんのお腹から産まれて来る子だったらかまわないのに。」
「そういえば言葉のお母さんも残念がっていたね。」

手術受けて5日後
「あれ・・・大出血している。本来なら出血おさまるはずなのに。
 病院行って診てもらうか。」
・・・
「出血がおさまるどころか大出血していたのですが。」
「それじゃ検査しますので。」
・・・
「残念ですが、再手術が必要です。」
数日後再手術を受けた
再手術のときも言葉はずっと横に居て手を握っていてくれた
手術終了後ベッドで休んでいると言葉の両親が来た
しばらく話をすると言葉の両親は帰って行った
「言葉のお父さんってああいった感じの人なんだ。
 それにしても言葉のお父さん、私たちの仲をすぐ認めてくれたね。」
「そうだよ。お父さんも誠ちゃんを気に入っているんだから。」
「言葉のお父さんも残念がっていたね・・・。」
こうして術後の検査を終えて家に帰った
82500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/09(水) 13:18:14 ID:gmCKiJUv
「ただいま。」
「おかえり。」
「あ、母さん。」
「聞いたわよ誠ちゃん。桂さんとの子を妊娠したけど
 堕ろしてしまったんでしょ。しかも今日再手術受けてきたんでしょ。」
「うん・・・。」
「誠ちゃんが女の子になって子供を産めるようになったと思って喜んでいたけど
 残念だわ。」
「母さん・・・。」
「数日前に桂さんの両親に会ったの。」
「・・・。」
「誠ちゃんが女の子になって、元は女の子だった桂さんと付き合っていて
 しかももうそんな関係になっていて。」
「・・・。」
「母さんもあなたたちの仲を応援するわよ。今回のことは忘れて早く
 体を回復させようね。」

再手術後は数日で出血はかなりおさまった
術後の検査中
「もう出血はほぼおさまっていますね。順調に回復しています。」
「あの・・・すいませんがピル処方してもらいたいのですが。」
「本来ならそのための検査をして処方してあげたいのだけれど
 今のあなたの子宮は炎症をおこしているからその治療が終わったら処方してあげるので
 しばらく我慢してね。」
2週間ぐらい経って子宮の炎症がほぼ回復し、ピルを処方するための検査を受けている
「もう体は回復しましたので性行為しても大丈夫ですよ。ピルも処方しておきますので。」
83500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/09(水) 13:18:39 ID:gmCKiJUv
その翌日
「言葉・・・私のアソコに入れて・・・。」
「誠ちゃん、入れるよ。」
ここは言葉の部屋だ
「言葉とセックスするの1ヶ月ぶりだね。」
「ピル処方してもらったんだよね。」
「うん。これで妊娠の心配はないよ。」
そして
「誠ちゃん。イクよ。」
「中に出して。」
ドビュドビュ・・・
「言葉の精液・・・久しぶり。」
「じゃあ2回戦開始するよ。」
・・・
「はあはあ・・・。」
「誠ちゃんもう限界みたいね。」
「うん・・・いつもなら3回ぐらいじゃこうならないんだけど・・・。」
「じゃあ今日はもうやめようね。」
「そうだね。」

「最近は言葉のお母さんによる食事で栄養たっぷりつけて、さらに体力回復のためにジム通っているのに・・・。」
「セックスのほうの体力は落ちたままだね。」
「久しぶりだったからかな?でもこれから言葉と何回もすれば回復していくかな。」
「誠ちゃん・・・本当に淫乱だね。」
「今はまだ子供つくれないけど、いつかは言葉との子を産みたい・・・。」
「そうだね。」
「でも・・・堕ろした上に2回も手術して体に傷を残したから・・・。」
「大丈夫だよ誠ちゃん。たとえ誠ちゃんとの間に子供ができなかったとしても
 誠ちゃんを見捨てたりしないよ。」
「言葉・・・。」
「高校卒業したら籍入れようね。」
「うん。」
「誠ちゃん。ずっと一緒だよ。」

(完)
84500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/10(木) 12:34:08 ID:onlFW+BX
「散る誠」4B

手術後再び言葉とセックスするようになって1週間以上経過したある日
「あれ・・・また母乳出ている。この間診てもらったときにはしばらくすれば
 出なくなるとは言っていたけど・・・そうだ。」
誠はこの日の放課後泰介を音楽室に呼び出した
「誠。」
「あ、泰介。」
「どうしたんだ?こんなところに呼び出して。」
「泰介に話があるの。」
「そういえば誠は俺との子を妊娠してしまって堕ろしたんだよな。
 しかも2回も中絶手術を受けて。」
「泰介・・・。」
「誠の体に傷を残してごめんな。」
「ううん、気にしないで。ただ、ひとつだけ言うこと聞いて。」
「何だ?」
「母乳が出るようになってしまったから全部吸って。」
そういうと誠はピアノ椅子に座り、胸を出した
「さあ吸って。」
泰介は戸惑いながら誠の胸に吸い付いた
「泰介に吸われている・・・。いい・・・。」
しばらくすると
「ぷはっ。」
「おいしかった?もう片方も吸ってね。」
・・・
「全部飲んでくれたね。」
「誠・・・何で俺に飲ませてくれるんだ?」
「泰介との間にできた子が飲むはずだった母乳だから泰介に処理させたかったの。」
「そうか・・・。」
「また吸ってもらうね。」
こうして、その後も何度か泰介を呼び出し母乳を吸わせた
85500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/10(木) 12:34:45 ID:onlFW+BX
「もうほとんど母乳出なくなったね。今まで吸ってくれてありがとう
 お礼にセックスさせてあげる。」
「え・・・いいのか?」
「安心して、避妊しているから。」
誠と泰介は全裸になった
泰介は誠のマンコを愛撫しはじめ、すぐにマンコが濡れ濡れになった
「それじゃ入れるぞ。」
「入れて。」
泰介はチンポを入れた
すぐに奥まで入った
「ああ・・・泰介と一つになっている。」
「誠・・・腰を動かすよ。」
泰介はピストン運動を開始したが、すぐに誠も腰を動かしはじめた
「誠は淫乱な子だな。すぐに自分から腰を動かすなんて。
 桂さんとヤりまくっているんだろ。」
「うん。言葉が私を開発してくれているから。」
しばらくすると
「誠・・・出すよ。」
「出して。」
ドビュドビュ・・・
「泰介のが中に入ってくる。」
泰介はチンポを抜こうとした
「泰介、まだ抜かないで。私まだ気持ちよくなってない。」
「誠・・・それじゃまたピストン運動開始するぞ。」
「うん。」
こうして泰介は何回も誠の膣に中出しした
「はあはあ・・・。」
「誠、もう十分だろ。」
「うん。でもしばらく私を抱いて。」
しばらく2人はお互いの体を求めていた
86500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/10(木) 12:35:22 ID:onlFW+BX
泰介がチンポを抜くと誠の膣から精液があふれる
「こんなに出してくれたんだ。でも泰介、もっと優しくしないと初めての子は泣いちゃうよ。」
「・・・。」
「でも気持ちよくしてくれてありがと。」
「妊娠させてしまった俺にセックスさせてくれるなんて・・・。」
「気にしないで。それに、例え言葉との子だったとしても堕ろさなければならなかったと思うし。」
「それじゃ体拭いてやる。」
泰介はアソコを拭いてくれた
2人は制服を着た
「それじゃ誠、桂さんと幸せにな。」
「うん。」
泰介は去っていった
誠は家に帰ろうと玄関に行くと
「誠ちゃん。」
「言葉・・・。」
「さっき澤永くんとHしていたでしょ。」
「うっ・・・。」
「聞いていたのよ。最近誠ちゃんと澤永くんは2人で音楽室にいる光景を何度もみたよ。」
「・・・。」
「しかも母乳吸わせてHしているなんて。」
「そこまで・・・。」
「今日は僕の家に来なさい。お仕置きしてやる。」
87500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/10(木) 12:35:53 ID:onlFW+BX
2人は言葉の家に行き、言葉の部屋に入った
すぐに2人は全裸になった
「それじゃお仕置き開始よ。」
いきなり言葉はチンポを挿入した。誠のマンコは泰介とのHで少し濡れていた
「誠ちゃんのアソコ濡れているね。ピストン開始よ。」
言葉はいつもより激しく腰を動かし始めた
「ああっ・・・いつもより激しい・・・。」
すぐに誠も腰を動かしはじめた
「誠ちゃん・・・腰を振るなんてよっぽど気持ちいいのね。」
「言葉にされているから。」
「自分が押し倒されて子作りさせられた場所で、しかも妊娠させた子とするなんて
 誠ちゃんってドMの変態だね。」
「・・・。」
そんな会話の後
ドビュドビュ・・・
「まだまだだよ。」
すぐに激しいピストン運動を開始した
この後合計5回出された
「はあはあ・・・。」
「誠ちゃん気持ちよさそうな顔しているね。これじゃお仕置きにならないから今日はこっちにも入れるよ。」
言葉は誠のアナルにいきなり挿入した。言葉のチンポは濡れていたのですぐに入った
「誠ちゃんの肛門キツイね。」
「うう・・・痛い・・・。」
すぐに言葉はピストン運動を開始した。誠ははじめは痛がっていたが、だんだん快感に変わっていった
「出すよ。」
「出して・・・。」
ドビュドビュ・・・
「こっちの穴にも出したね。でももう1回はさせてもらうよ。」
再びピストンしたが、誠は2回目になると気持ちよく喘いでいた。
そして
ドビュドビュ・・・
「じゃあ抜くよ」
言葉は勢いよく抜いた。誠のアナルから精子が出てきた
88500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/10(木) 12:36:21 ID:onlFW+BX
「やばい・・・トイレに行かなきゃ・・・でも体が言うこと聞かない。」
誠は1週間ほど便が出ておらず、しかもアナルセックスして直腸をかなり刺激し、精液で浣腸したため
かなり便意をもよおしている。だが、この日は泰介とセックスし、言葉とはいつもより激しいセックスをしたため
誠の体力は限界に達していた
「誠ちゃん、ここでしなさい。」
言葉は誠ちゃん専用と書かれた洗面器を持ってきた。誠は若干の抵抗はあったもののトイレまで我慢できそうもなかった
のでおとなしく洗面器で用を足すことにした
ぶりぶりぶり・・・
「誠ちゃんが僕の前で排泄してる。でもこのぐらいしないとお仕置きにならないよね。」
「うう・・・。」
この後、言葉は汚物を処理して誠を浴室まで連れて行った
「今から体洗ってあげる。」
いつものように体を洗ってくれたが、全裸のまま部屋に戻された
「今日はオムツはいて寝なさい。」
言葉は誠にオムツをはかせた。誠は罰だと思っておとなしくはいた
その後は普通に寝巻きを着せてくれた
誠はすぐに眠りについた

その翌朝
「誠ちゃんおはよう。」
「言葉・・・おはよう。」
「誠ちゃんよっぽどつかれていたのね。」
「言葉がいつもより激しくしてくれたから・・・。」
「それじゃオムツはずしてあげる。」
言葉はオムツをはずし、誠のアソコとアナルをきれいに拭いてくれた。そのあと誠はパンティを履いた
「言葉、昨日は泰介としちゃって・・・。」
「いいよ。もう罰はすんだから。それに昨日で最後だったんでしょ。」
「うん。」
「でも誠ちゃん。吸ってほしかったら僕に言ってほしかったな。」
「泰介に責任とってもらいたかったから・・・。」
「そう・・・。」
「でも、言葉にアナルセックスされるとはおもわなかったな。」
「それは・・・誠ちゃんへの罰として・・・。」
「実は私、1週間ほど便秘だったんだ。」
「そうだったんだ。」
「はじめは痛かったけどまるで浣腸されてるみたいだったかたら。」
「じゃあまたしてほしくなったら言ってね。」
「また便秘になったらね。」
「それより誠ちゃん。今日は誠ちゃんと行きたいところあるんだけどいい?」
「いいよ。」
「良かった。それと今日はお父さんとお母さん両方いないから今日も泊まって。
 誠ちゃんの家には連絡行っているから。」
「うん。喜んで。」
「今日は優しく抱いてあげる。」
「・・・そうね。」
そんな会話しながら2人は部屋を後にした

(完)
89統制官:2008/07/10(木) 19:28:16 ID:Y2wZpcnM
○スカトロ禁止令発布

スカトロネタはこれを禁ず
90SINGO:2008/07/10(木) 21:18:58 ID:oCvarKt2
【榊野学園 体育大会】

《パン食い競争》
世界「刹那、ゴメン。私パス。実はダイエットしてるの」
刹那「走ってもカロリー消費するけど」
世界「えぇ〜。しんどいから嫌」
刹那「それのどこがダイエットなの?」
言葉「宜しければ、楽に体重を落とせる方法、お教えしましょうか?」
世界「本当?桂さん、教えて♪」
言葉「でわ…」
プランA 髪は意外に重い。ばっさり切る。
プランB 骨太体質は痩せていても重い。豪華な食事は避け、質素にする。(特に金持ち)
プランC 巨乳は凄く重い。脂肪吸引手術しろ。
世界「桂さん、喧嘩売ってんの?」
刹那「羨ましい。私も一度でいいからダイエットというものをしてみたい」
世界「むがー!!!!」

《女子 騎馬戦》
言葉 VS 世界。
なぜか本編(ビンタするシーン)に移行。しかも、
ごすっ。
世界「ぐぼぉ」(何ィ!グーだって?普通、女子の顔をグーで殴るゥ?)
ガッ、ゴッ、ガッ。
世界(しかも桂さん、的確に不細工になるポイントを殴ってきている。
なんて嫌な女!咄嗟にバックに花を散らせたけど、このままだと、もたない。
しからば奥の手!)
ズゥム。
世界、二本指を言葉の鼻穴に。
世界(決まったァ鼻フック!何人たりとも、この悪魔のカギ爪から逃れる手は無い。
どんな美人でも、たちどころに不細工顔に……何ィィ!?)
言葉、バックに竜二(byサマイズ)を配置。
世界(バックに竜二?己より不細工な人物をバックに配置する事によって、
何かまだマシだと思わせ、ギリギリの所で踏みとどまったァ!?)
言葉「次は私の番です!」
世界(させるかァ!こうなったら、こっちも…澤永よ!)
世界、バックに泰介を配置。
ごすっ。
言葉、泰介にパンチ。
世界「澤永ァ!」(馬鹿な!先に澤永を片付けたァ!?)
ズム。
言葉、足の指二本を世界の鼻穴に。
言葉「貴女の負けです西園寺さん!諦めて(誠君から)手を引きなさい!」
ギギギ。
世界「ぐああ!」

収拾つかなくなったんで、両者失格。
91SINGO:2008/07/10(木) 21:19:49 ID:oCvarKt2
《玉入れ》
なぜか雪合戦に移行。いや、玉合戦か。
言葉、世界の顔面ばかり狙う。
世界、言葉の胸ばかり狙う。しかも石で。
泰介「死ねやオラァ!」
泰介、どさくさに紛れて誠を狙う。味方なのに。
誠「やめ、泰介、俺に何の恨みが?てかキンタ〇ばっかり狙うな!」
玉が、たまたまタマに当たって、コリャたまらん。

《借り物競争》
世界「誠、一緒に来て!」
誠「面倒臭いな。何で俺?」
世界「だって、死ぬほど好きな人、って書いてあるから」
誠「死ぬほど?まるで永遠ENDだな。ちょっと見せてみろ」
【死なすほど好きな人】
誠「我が子へENDかよ!世界、これネタだよな!本気じゃないよな!?」
言葉「西園寺さん。マイ誠君にハンド出すとは、ナイス度胸ですね」
世界「桂さん!いつの間に背後に!?」

一方、泰介は…
泰介「ええと。なになに…」
【スーパーマン コーヒー ライター】
泰介、つなげて読んだ為に、手近な女子に襲い掛かる。
泰介「うおぉ!開かせろ!」

榊野学園にて暴行事件発生。
被害者 澤永泰介(16)
黒田光ほか女子数名から殴る蹴るの暴行を受け、意識不明の重体。

《二人三脚》
刹那「何で、私と田中がペアなのよ…」
田中「そんなこと言われても…」
刹那「歩幅、私に合わせて。田中の歩幅だと、一歩目で私の股が裂けるから」
田中「もともと尻は割れてるだろう」
刹那「そのギャグ古い。せめて××××を…って田中、何言わせるのよ!」
ボカ。
刹那、田中を殴る。
一応、足を結んで練習。
刹那、なぜか悶えて笑う。
刹那「田中、ちゃんとスネ毛、剃ってきて!こすれて、くすぐったい」
田中「そんなこと言われても…」
田中、刹那の生スネをチラリと見て、
田中「清浦さん、手入れ楽でいいよな。毛、ぜんぜん生えてないし」
ボカ。
刹那、性的に勘違いをして、田中を殴る。
刹那「何で田中が知ってるのよ!!」
田中「何でって、清浦さんスネ毛無いし。あれ?清浦さん、一体、何の話を…?」
刹那「わあぁ!記憶を失え!!」
ボカ。
田中、昏倒。

1年3組、負傷者?多数。
続行不能。

         終劇
92SINGO:2008/07/10(木) 21:21:05 ID:oCvarKt2
激終。
シリアス、ギャグ、18禁エロ…と、一通りこなしてきたんで、
今回はシモネタに挑戦してみました。
ので、ギャグは控え目です。あしからず。


マジころDVD買って見た。(田中刹那のカプコンビがあると聞いたんで)
何ちゅーか、本中華…、ツッコミ所が満載。
私以上にブレーキがイカれた作品で、もはや突っ込む事すらままらない。
けしからん。もっとやれ。
93mark:2008/07/10(木) 23:40:00 ID:b6vPPOro
あと数日で初代スレでやった長編の加筆・修正版を投下出来るかと思います。
(1部・2部)もう少しお待ち下さい。
その前に、もう1つ何か別のSSを書いておこうかと。ぶっちゃけこっちの方が頭使うなあ……
誠×刹那モノとだけ。今日はこれで報告終わりです。
94名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 05:20:03 ID:/MxPWeh8
>>90
銀魂・竜宮城ネタ糞ワロスでマジ吹いた
アニメ銀魂では来週から竜宮城編です
谷村新司ネタやるのだろうか
95名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 05:22:02 ID:/MxPWeh8
>>91
スーパーマンコーヒーライター

禿ワラwwww
96woodchuck:2008/07/11(金) 16:18:58 ID:Fq4DyXAR
やめろっと言われても 今さら遅すぎるぅぅぅ♪
ということでスカトロねたインスパイア版投下

___________________________

出演:言葉  ちょっとジゴロな誠
場所:仁布公園の森の中
時刻:まだ寒いはず
注意:エロありスカあり主に羞恥系
___________________________


「ねぇまことくん・・ ほんと、ほんとにするんですか?」
「・・・・もう、さっき納得しただろ?」
「納得なんてしてないです でもまことくんがお願いっていうから」

羞恥からか 首筋にうっすらと汗をうかべた言葉が
唇をふるわせながら最後の抵抗を試みている
ここは仁布公園内の遊歩道から少し入った林のなか

「うん お願い、言葉…」

念を押すようにもういちど優しくお願いする

「はい でもやっぱり恥ずかしいですし それにまことくん以外の誰かが見てるかもって思うと その・・

「わかったよ じゃぁこれをお尻に掛けてあげるから」
「えっ 」
「僕は真正面でしゃがんでみててあげる ここまで近くだったら
 たとえ遠くから気がついていたって 実際の場所は見えないだろ?」
「そ・・ それはそうですけど そんなの恥ずかしすぎて死んじゃいますぅ」
「大丈夫 見るのは僕だから」
「…は はい」

観念をしたように
ゆっくりと手を掛けた下着をおろす言葉
さしだした俺の手にそれを引き渡す
そのまましゃがみこもうとする言葉に声をかけて
スカートも汚れると理由をつけて脱がせる
そして約束どおり、俺の着ていた上着を腰に巻いてあげる

「言葉だって こんなに濡れてるよ 」
「や・・ だめです 触っちゃ」
「じゃぁ しゃがんで こっちを向いて」
「・・・・・(コクン 」
97woodchuck:2008/07/11(金) 16:19:22 ID:Fq4DyXAR
斜面をつかって言葉が汚れないように座らせる
このほうが俺の視線も届きやすい

「すこしづつ力をいれるといい 緊張しているから最初は大きく息をすってから
 ゆっくり吐き出すんだよ 口を軽くあけて 奥歯はかみ締めないように・・・」
「は はい そうします」
「うん いい子だ」
「・・・・(コクリ 」

真っ赤にした顔を小さくふりながら言葉が目をつぶって集中しているのがわかる
俺はそうっとポケットから携帯電話を取り出す
シャッター音は泰介の悪知恵を拝借して消してある

やがて小さく水音がしはじめる
まずはそっと一枚、二枚 
たくさん水分を取らせただけあって勢いは止ることがない

「ことのは そっと目をあけてごらん」

目を開けた言葉の全身を写しこむ

「ひゃぁっ ダメ ダメです まことくん!!!」

慌てた言葉が股間と顔を隠して背中を丸めると
目標をうしなって回りにしぶきが飛び散る
俺は構わずシャッターを押し続ける

全てを出し終えて半ば放心状態になった言葉の姿を最後にとり終えると

「よくがんばったね」

そういって濡れてしまった言葉の手を拭き そのまま自分の顔を拭く
そのまま言葉の足を拭きながら周辺を刺激して言葉を困らせる
98woodchuck:2008/07/11(金) 16:19:45 ID:Fq4DyXAR
「ま・・ まことくん)

まだ何か言おうとする可愛い口を塞ぎ
さらに丁寧にその元を拭きとる

「言葉、さっきから全然拭き終われないから困ってる」
「・・・・・(真っ赤」
「少し上に上がってくれるかな」
「は・・ はい」

言葉ので濡れた地面を避けるように上に登り
そのまま上着を敷物にして言葉を寝かせるとおもむろに唇を近づけゆっくりと刺激する
言葉は声を押し殺そうとして自分の指を噛んでいる

「切ないのかい?」
「・・・・(コクコク 」  必死に答える言葉が愛らしい
「でも、一度満足しないと止らないだろうから・・」  俺はさらに刺激を加える
「ちょっとしょっぱいね」  そういうと足まで真っ赤になるのがわかる
「でも おいしいよ 」  言葉の下半身にはこれほどかと力がずっと入り続けている

やがて指先までとどく震えに包まれて言葉の全身の力が抜けるのがわかった

「どう? 満足できたかい??」
うっすらと目に涙をためた言葉が恨めしそうに俺を睨みつける

「もうぉ 知りません」

このことばが聞きたくていつもイジワルをしている気がする
でも今回、その代償はかなり大きかった
すっかり力の抜けてしまった言葉に下着とスカートを履かせ
すっかり濡れてしまった上着はその場に残し
言葉をおぶって駅まで歩くはめになってしまったのだ
背中にはまだ怒ってる言葉が居る

「さっきの写真は後から消しますからね」

やはり甘い
それなら、その場で消さなきゃだめだよ・・・言葉

___________________(おわり)______
99名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 16:33:52 ID:Fq4DyXAR
>>92
ほんとオールマイティですね・・
でも個人的にはギャグ系(今回のも含め)好きかな リズムがすごくいい
元ネタ知らないのですがそんなの関係ないほど十二分に楽しい GJ

>>94
知ってるとさらに楽しめるのですよね
見てみようかと思わせたらパロとして「勝ち」だと思います

>>88
連作お疲れ様でした
インスパイア版はもしかしたら不快かもしれませんが
お仲間にしてください

>>93
「もうひとつ『別』」ですよね 楽しみにお待ちしています
100名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 19:35:32 ID:vgoQ16PU
>>散る誠シリーズ
GJ。
ただ、スカトロネタ投下する場合は注意書きはしたほうがいいかな。
101名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 19:55:27 ID:4LcpOiBQ
そんな細かいこと言い始めたら
書くほうは嫌になるけどな
102名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:11:49 ID:z/JxYq0E
「ね、ねえ伊藤……本当にここ、桂さんの家なの?」
チャイムを押す寸前になって不安な声で聞いてきたのは同じクラスの黒田光。
「ほら、ちゃんと『桂』って書いてあるだろ。 もしかして読めないのか?」
「う゛……そのぐらい知ってるわよ! わ、私が言いたいのは……」
強がっては見せてもいざとなると尻込みする黒田。
何しろ言葉の家は高級住宅街にあって佇まいも庶民の俺たちとは大違い。
気後れする気持ちはわからないわけでもないけど黒田が不安になるのにはもう一つワケがあるのだ。
「ここまで来ちまったんだ。 いい加減に覚悟を決めろ!」
「待って伊藤! 心の準備がまだ……」
人差し指に力を入れてチャイムを鳴らした。
これでもう後戻りは出来ない。
待っている間、黒田は俺の背中に隠れたままで怖くて震えているのが嫌でも伝わってくる。
(無理ないか。 ここに来た目的が……な)
ため息をついて、黒田に付き合わされた自分にも呆れてしまう。
泰介と言葉が付き合うことですら驚きだったのに、その泰介に黒田が片想い中だとは思わなかった。
俺が言葉ではなく世界を選んだ結果、人間関係がここまで変わってしまうとは。
黒田が危機感を抱いて「なんとかしてよ伊藤!」と相談されたあげく、泰介を釣ったエサが……はぁ
俺と世界がいつの間にか別れたことになって、それで今度は舌の根も乾かない内に黒田と付き合うことになってて、その挙句にお互いの彼女を交換し合ってセックスしようって……どう考えても普通じゃないよ。
神さまお願いします、どうか世界に刺されませんように―――


―――光 スワップルート改 ―――

103名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:13:43 ID:z/JxYq0E
「あれ、おかしいな?」
チャイムを鳴らしてからしばらく経つけど誰も出てこない。
試しにもう一度鳴らしても結果は同じだ。
「もしかして留守なんじゃ……」
「そんなことないよ。 だってほら、泰介からメールでもう着いたって」
「……本当だ」
メールを開けると確かに泰介からのメッセージがある。
けど一緒に覗いている黒田が近すぎるのに気づいて、真夏の薄着と良い匂いに一瞬ドキリとさせられる。
黒田もやっぱり女の子で、世界とは違う魅力に意識が行ってしまった。
「ねえ、澤永の携帯にかけてみれば?」
「あ……ああ、そうだな」
黒田から離れて、さらには背中まで向けて泰介の携帯に急いでかける。
まさか黒田に欲情したなんて、間違っても気づかれたくない。
俺がここにきたのは成り行き上、仕方か無くなんだ―――と世界への罪悪感と、それともう一つ複雑な気持ちがまだ残っていた。
「おお、誠!」
そんな俺の気持ちをわかってくれない泰介の声に力が抜ける。
しかも底抜けに明るい声だから抑え切れない怒りがふつふつと込み上げてくる。
「泰介! おまえ今どこにいるんだよ!」
「どこって、桂さんの家だよ。 俺、おまえにメールしたぞ」
「だから、チャイム鳴らしても誰も出てこないんだよ! 本当にいるのか?」
「チャイム? 鳴ったかな……」
泰介との会話は全然噛み合わない。
加えて真夏の暑さと相俟って怒りが頂点に達する寸前で、ようやく泰介があることに気づいた。
「悪い悪い、桂さん今手が離せないんだった。 いやぁ、すっかり忘れてたよ。 カギ開いてるはずだからさ、おまえたちも早く入ってこいよ」
「入ってこいって……おい、泰介!」
やけに明るい声で、言いたいことだけ言ってから携帯が唐突に切れた。
時間にしてみれば3分にも満たないのに、泰介との会話でごっそりと気力が削がれてしまった。
それを見ていた黒田がまだ不安なのか、恐る恐る聞いてくる。
「伊藤、やっぱり澤永って桂さんの家にいるの?」
「………………どうやらそうみたい。 カギが開いてるから勝手に入ってこいってさ」
ほとんど投げやりに答えてしまう。
「ねえ、やっぱり本当にやらないとダメなの?」
「……嫌ならやめようぜ。 俺もう疲れたよ」
黒田も初めから乗り気じゃなかったからな、やっぱりこの話は無かったことで―――と帰ろうとしたところを黒田に捕まってしまった。
「ちょ、ちょっと伊藤! 私一人にしないでよ!」
「だっておまえも嫌なんだろ! 今日は日が悪いからまた今度!」
「ダメだって! 澤永と桂さんが二人っきりなんだから絶対にダーメー!!」
玄関先で始まる黒田との攻防戦。
敵は澤永一人ではなかった。

104名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:15:33 ID:z/JxYq0E
「お、おじゃましまーす」
ドアを開けて中を覗いたのは黒田だった。
誰もいない玄関で俺たちを出迎えたのは、転がっていた男物の靴だ。
「澤永よね、これ。 もう靴くらいきちんと揃えなさいよ」
文句を言いながら脱ぎ散らかれた靴を揃えてあげる。
家の中はやけに静かで広さが際立って見え、黒田はしばらく呆然としていた。
「……桂さんの家って中もすごいね」
「ほら、そんなとこに突っ立ってないで二階に行くぞ」
「わ、わかってるわよ!」
なかなか進まない黒田の代わりにしょうがなく前に出た。
そしてついに言葉の部屋の前に辿り着くと隣では黒田が深呼吸を始める。
これから泰介とするんだから緊張するよな……
泰介のためにここまで覚悟を決めた黒田がいじらしく思えてきた。
「落ち着いたか、黒田?」
「……う、うん」
その時の黒田が見せた顔はとてもキレイだと感じた。
正直な話、その黒田に好かれている泰介が羨ましかった。
これなら―――
「大丈夫、今の黒田なら泰介だってイチコロだよ」
「そ、そうかな?」
「ああ、俺が保証してやる」
黒田を励ましながら思い切ってドアを開けた。
だが、この時ほど俺の保証というモノが当てにならないのを痛感したことはなかった。
105名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:18:02 ID:z/JxYq0E
部屋の中はなんと形容していいのかわからず、俺と黒田は声が出なかった。
締め切った室内は冷房をガンガンに効かせているのに、見るからに熱気がムンムン伝わってくる。
「やっときたか、早く入れよ」
「お……おう」
首だけこっちに向けて泰介がいかにも嬉しそうに出迎えてくれた。
額に汗を滲ませ、爽やかな笑顔と白い歯を覗かせている姿がなんとも似合わない。
その顔を見ているだけで頬の筋肉が引き攣って変な顔になる。
泰介に目が行っているから見えないけど、たぶん黒田も俺と同じ顔をしているに違いない。
「悪いな二人とも、あと少しだけ待っててくれ……すぐに、終わらせるから……さッ!」
顔だけのお出迎えもちょっとだけで、泰介は忙しそうに声を荒げる。
なるほど、チャイム鳴らしても出てこないワケだ……
部屋の真ん中で、素っ裸の泰介が尻をこっちに向けて腰を振っていた。
パン!パン!と音がするたびに言葉の呻き声が聞こえてベッドがギシギシ鳴る。
ちょっと変だと思ったのは喘ぎ声が「ああん!」とか上擦った声ではなくて、「う゛ーう゛ー」といった声にならない声がしているところだ。
「ぃ、伊藤ぉ……」
「ま……負けるな黒田、泰介が好きなんだろ? ここで逃げたら泰介を取られたままだぞ」
今にも泣きそうな黒田を励まして、手を引っ張って部屋に入った途端いきなり挫けそうになった。
セックスの真っ最中の言葉と泰介にもそうだが部屋に転がっている数々のアイテム。
俺が踏んでしまったのは卵形の道具で、電源が入ったままなのかヴヴヴヴヴっとモータ音を鳴らしながら細かく振動していた。
しかもちょっと濡れているせいで使用済みなのがわかり、靴下にじわっと水気が浸透してくる。
「こ、これってまさか……」
黒田は黒田で違うモノを見つけたらしい。
手に取った「ソレ」はいかにもな形状をしていて、俺が踏んだモノよりも重苦しい音を立てながら首が回る機能が付いている。
「すごいだろ、それ。 人気の機種らしくてさ、桂さんに試したらもうイキまくりで興奮しちまったよ」
それで俺たちが来る前に始めたのか……
その言葉は泰介に責められて「う゛ーう゛ー」と呻いたままだ。
しかもマニアックな格好をしいるから二度驚かされてしまった。
「泰介……それも一緒に買ったのか?」
「これか? これは先週買ったヤツで桂さんのお気に入りみたいなんだ。 普通にセックスするよりずっと感度が上がるんだぜ」
身体の自由を奪う目隠しと口枷と手錠で、得意げに言葉の尻たぶを叩くと甲高い声を上げて身体を仰け反らせる。
飛び散った汗が蒸発して部屋の中に籠もった臭いに中てられて、張り詰めた意識をじわじわ弛緩させているのに俺と黒田は気づけなかった。
「な、すげえだろ誠。 桂さんみたいな美人でスタイルも抜群の女の子が、このエロい身体が俺の物だなんて……俺、生きてて良かったよ!」
「あ―――ああ、良かったな……泰介」
「そうか、誠も俺たちを喜んでくれるのか! 友だちっていいよな! ほら、誠がきてるよ桂さん」
目隠しをズラして顔を向けさせる。
泰介に責められて快楽に溺れかけた言葉の目と目が合う。
どんよりと濁った目は引き込まれそうなほど底なしで、俺は目が離せなくなった。
106名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:21:41 ID:z/JxYq0E
「う、ほおっ! おお、おぅ……桂さんのおマ×コ、すごい締まる……」
「た……泰介?」
「やっぱり人に見られると違うみたいだね桂さん……なら」
俺が見ている前で、泰介はピストンを止めて体位を変えて手錠や口枷など全部外す。
その際にチ×ポが抜けて汚らしいモノでも見たように(実際そうなのだが)黒田が悲鳴を上げた。
「ひぃッ!」
「ああ、そうか。 黒田は伊藤以外のチ×ポ見るの初めてなんだっけ。 驚かせてごめんな」
生々しい姿に戦慄する黒田だが、今の俺には気を回す余裕がまるで無い。
「でも驚くのはまだ早いぜ。 桂さん、今度は自分で挿れてみてよ……誠たちが見ている前で」
「はい……」
絨毯に座って殿様気分で命令する泰介も泰介だが、命令通りに狙いを定めて腰を落とそうとする言葉も言葉だ。
泰介のチ×ポを手で支えて先端が挿るとくぐもった声で俺に知らせた。
「―――ん゛ん゛ッ!」
「さっすが桂さん、もう先っちょが挿ったよ。 最初は全然ダメでさ、俺が手取り足取り教えてあげたんだ」
自慢げに話す泰介の声が煩くてイライラしてくる。
けど身体は正直なモノで、ギチギチに突っ張っている股間が痛くて苛立ちがそこに溜まってくる。
言葉とは別れたはずなのに、どうして俺がこんな気持ちになるのかわからなかった。
「あああっ! う、う゛ん゛ん゛ん……澤永さぁんンッ!」
「うっひゃあ! 桂さん、スイッチ入っちゃってるよ」
そこにいるのは俺の知らない言葉だった。
あぐらをかいた泰介にしがみ付きながら腰を器用に動かしている姿も、ずちゅずちゅと音を立てて唇を吸う言葉なんて知らない。
「んむゥ、むむ、むぅぅぅ……澤永さんのおチ×チン、気持ちいいです。 だからぁ……」
「ちゃんと飲ませてあげるよ、俺のザーメン。 だからさ、もっとエロいところを見せてあげなよ……ギャラリーだっているんだから」
「あふ……ぅンッ! も、もちろんです」
刹那、言葉と目が合った気がしてならなかった。
まるで俺に見られること望んでいるような微笑を浮かべた顔はひどく艶めかしく、胸に残ったしこりがズキズキと疼く。
言葉よりも世界を選んだことに対する負い目があって堪らず視線を外したが、それすらも無駄な抵抗だった。
泰介を押し倒した言葉が騎乗位で嬌声を上げ始めた。
「あ、ああっ、素敵です! 澤永さんのが奥まで届いて……腰が勝手にぃぃぃ!」
「ほらほら、もっと腰振ってよ桂さん。 おっぱいもブルブルさせてさ」
「ンン……ン、んふぅぅぅ! こ……こうですか?」
「いいよいいよ! すっごいスケベだよ今の桂さん!」
泰介の腹の上で踊る言葉の胸が大きく揺れて汗が弾ける。
「見ろよ誠ぉ、桂さんのおっぱい! 下からだとバインバイン跳ねてるのが丸見えなんだぜ! 後でおまえにも桂さんとさせてやるからさ、楽しみにしてなよ」
酷く頭痛がしてきて泰介の声が雑音にしか聞こえなかった。
なのに股間は窮屈なほど腫れ上がって、目が言葉の胸に釘付けのままで苛立ちが余計に募る。
その胸に泰介の手が伸びていくのをじっと見ていることしか出来なかった。
「あふぅ! い、いやぁ……澤永さんの手、いやらしい……」
「気持ちいいんでしょ、桂さん。 このおっぱいって大きいのに敏感だからなぁ、特に乳首がねッ」
「だめぇ! そんなに摘まないでぇぇぇ!」
白い喉を見せながら身体を大きく仰け反らせて、鋭く尖った感覚に抗うために歯を喰いしばる。
107名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:24:36 ID:z/JxYq0E
「え、これだけでもうイキそう? なんか今日の桂さんって感度ビンビンじゃない」
「だって! 誠くんが……誠くんがぁぁン!」
「へへへ、だったらもっと見てもらわなきゃ! たぁ〜〜〜っぷりと……それから隅々まで」
騎乗位の体勢で繋がったままの言葉を抱き寄せて上に折り重なる。
「はっ、はっ、あふンっ、ぅんん。 え……と、これからどうすれば?」
「ん? もちろんそのでっかいケツ開いて中まで見てもらうんじゃん。 こうやってさ!」
「いやッ! そんなに開かないでください……は、恥ずかしい」
「ウソばっかり。 ケツの穴まで見られて感じちゃうって顔に書いてあるよ」
泰介のチ×ポを飲み込んだ穴だけじゃなくて後ろの穴のシワまで全部見える。
まるで息をするようにサーモンピンクの穴が閉じたり開いたりを繰り返してヒクついてる。
恥ずかしがりながらも俺に痴態を曝け出す自分の女に気を良くした泰介はさらに調子に乗って命令する。
「今度は自分で開いてさ、誠たちにお願いしなよ。 中まで覗いてくださいって」
「おねがい……ですか?」
「桂さんだって今日は楽しみにしてたじゃん。 アナルプラグで拡張したケツの穴を広げてさ、誠くんのチ×ポ突っ込んでぇ! っておねだりしてみなよ」
泰介のセリフに吐き気がして、今まで我慢してきたモノがブツリと切れた。
イラついたまま言葉がしゃべろうとする前に立ち上がる。
「おっ、誠もその気になった? ならサンドイッチしようぜ、な! 桂さんもいいだろ?」
「さんどいっちって……あの、まことくん?」
「二穴責めだよ、二・穴・責・め♥ 前と後ろにチ×ポ突っ込まれてヒイヒイ言わされるの。 病み付きになるぜぇ」
へらへら笑う泰介を無視してギチギチに腫れ上がったチ×ポを取り出す。
黒田が何かしゃべっているような気がしたけど今さら止まらないし、やめる気もない。
でかい尻を振って誘っているんだから別に構わないさ、俺が悪いんじゃない!
「ま、まことくん……まって、おねがい……」
なんだよ、泰介とはセックスしても俺とはしたくないって言うのか?
玩具の中にローションまであるのを見つけて、怒りを通り越して逆に笑えてくる。
「こんなものまで買ってあるんだから相当やりまくったんじゃないか、泰介?」
「当ったり前だろ! 前も後ろも開通済み、桂さんの初めては全部俺が美味しくいただきました」
「……ファーストキスは俺だったけどな」
「あ、そういやそうだったな……けどいいか! 初フェラは俺だったし、桂さんを俺好みの女に調教しちゃったもんね!」
泰介のポジティブな考えが本当に羨ましい。
「それより早くしようぜ誠ぉ」
「そうだな。 じゃあ準備をして……と」
でかい尻を広げてローションを垂らすと冷たさで言葉が身を捩る。
邪魔な服を脱いでから俺にも垂らして、準備が整うとケツの穴に狙いを定める。
久しぶりに触れた言葉の身体は女の子らしくてとても柔らかかった。
108名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:27:45 ID:z/JxYq0E
「……言葉、おねだりは?」
「あ、はい……まことくんの、いれてください」
「今さら恥ずかしがんなよ。 どこに何を挿れて欲しいのかはっきり言えって!」
尻を上げて両手で押し広げる言葉をもっと虐めたくなった。
「そうそう、ちゃんと言わないと俺も抜いちゃうよ」
「そんな、澤永さんまで……」
「いつもみたいにお願いしなって。 おマ×コだけじゃ足りないんです、お尻の穴にもザーメン飲ませてください! ってさ」
そんなことまで言ってるのかよ……本当にあの言葉なのか?
自分の耳を疑いたくなったけど泰介が言ったことは全部本当だった。
「……まことくんのおチ×チンで、お尻の穴を……か、か………………掻き回してください!」
手を握ることさえ怖がっていた言葉。
駅のホームで突然されたキス。
学校の屋上でランチを一緒にした思い出も何もかもが壊れてチ×ポ狂いに変わり果てた言葉が俺を誘っていた。
「そんなにケツに挿れて欲しいのかよ……ただの変態じゃないか!」
「そ、そうです……変態です! お尻で気持ちよくなる変態女子高生にお仕置きしてください!」
「くそッ……わかったよ!」
もうどうでもよくなって、思いっ切りチ×ポを捩じ込んだ。
思いの他すんなり挿ったのには驚いたけど考えるのも億劫でガンガン責め立てる。
「ッア、ア、アアアァァァ……あ゛お゛お゛お゛お゛!」
「すっげぇ! 誠のチ×ポが動いているのわかる……ヘンな気分になってくるよ!」
「……気持ち悪いな泰介。 それよりそっちも動けって! お望み通り言葉にたっぷりお仕置きをしてやろうぜ」
「よしきた!」
言葉の下で泰介も動き始めた。
「ああっ、ひぃぃっ……ぃい゛い゛い゛い゛ッ! イク、イキます! イクぅぅぅ!」
「なんだよ、もうイったのかよ言葉。 でも俺はまだイってないからな……このままさせてもらうぜ」
「俺も俺も! 桂さん、何回イけるか挑戦だ!」
「え―――まってください……か、からだがぁぁぁ!」
余韻が収まらないまま言葉は俺たち二人に挟まれてイキっぱなし状態になる。
その後に何回イったかは知らないけど言葉はケツの穴を開けたまま失神してしまった。
せっかく中出しした精液を溢れさせて、力の無い声で呻き声を上げている。
けど俺はまだ納まりが着かず、ビンビンに勃きり立ったままだ。
109名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:30:29 ID:z/JxYq0E
正直言ってまだ出し足りない。
「―――っひゃあ! もうすごいすごい。 こんなにエッチな桂さん初めてだよ」
一戦終えた泰介が満足げに喜んでいる。
でも俺と同じでまだチ×ポを勃たせているのを見て思い出した。
「泰介、まだいけるよな」
「そりゃいけるけど……桂さん失神してるぞ?」
「黒田がいるだろ」
名前を呼ばれて俺たちの3Pに魅入られていた黒田が正気に戻った。
けど腰が抜けてしまったのか首を振って嫌だと言っているだけで逃げられない。
俺はチ×ポを勃たせたまま手錠を拾い上げて黒田を後ろ手に拘束する。
「やだ……やめて伊藤!」
「大人しくしてろよ……ああもう暴れるなって! 泰介、おまえも手伝えよ!」
「いいのかよ誠。 本気で嫌がっている気がするんだけど……」
「そんなワケあるかよ。 試しにスカート捲ってみな」
「うは、もうヌレヌレじゃん!」
「だろ? それにもともとスワップしようぜって約束だからな。 やっていいぞ、泰介」
バックスタイルで黒田のケツを上げさせて泰介を誘導する。
男二人の力に敵わないのはわかってるのに無駄なことをする黒田には本当にイライラした。
「さわなが……おねがいだからやめて、わたし………………いやあああ!」
悲鳴が上がって、やっと泰介のチ×ポが黒田の中に入った。
けどやけにキツイ黒田の中と流れた血に気づいて泰介がぎょっとする。
「え、黒田って初めてなの? なんで?」
「黒田が好きなやつって泰介、おまえなんだってさ」
「なにそれ? 俺が好きってどういうこと? おまえたち付き合ってんじゃないの? 全然わかんないよ!」
「だから黒田は中学の時からずっとおまえが好きだったの! 泰介とセックスがしたくてしたくてやってきたんだよ!」
ここまで言って泰介はやっと話が飲み込めた。
「じゃあおまえらって……」
「そう、俺と黒田は付き合っていないしセックスもしてない! だから好きにしていいぞ、おまえに惚れてるんだから」
「なんだ、それならそうと早く言えって。 ヘンな気を回しちゃったじゃないか」
後は簡単な話だった。
嫌がる黒田を組み敷いて、言葉にしたように自分好みの女に仕込む気でいた。
110名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:34:11 ID:z/JxYq0E
「ぬいて、さわなが……おねがいぃ゛ぃ゛ぃ゛」
「そうかそうか、黒田が俺のことを……ぐふ、ぐふふ♪ すぐに俺のチ×ポ無しじゃ生きていられなくしてやるからな」
「やめ―――」
泰介と黒田はもう放置しても大丈夫そうだ。
けどさっきから勃ちっぱなしのチ×ポは全然納まりが着かない。
そのチ×ポにぬめった感覚がしたと思ったら言葉がフェラチオを始めていた。
「なにしてるんだよ言葉……」
「あ、あの、おチ×チンが硬くなったままだから……」
そうやって泰介に仕込まれたのかよ!
納まりが着かない理由が嫉妬だったことに気づいた瞬間、俺は言葉の手を引いて部屋から連れ出した。
泰介と同じ部屋にいさせたくなかった。
「来いよ、言葉!」
辿り着いた場所はバスルームで、おあつらえ向きにお湯が張ってあるのを見ると言葉を入れさせる。
汚されたままの身体を抱きたくはなかった。
それでも気持ちが落ち着かなくて、泰介のザーメンが残ったままの膣内に挿れてしまう辺り、どうしようもないほど気が狂いそうだった。
「いい、いい! 誠くんのおチ×チンいいです!」
「ちくしょう……こんなのが気持ちいいのかよ! 本当に泰介に調教されたみたいだな!」
「だ、だって誠くんがいなくなって寂しくて……それに澤永さんは私を必要としてくれたから……」
「それでかよ、それで泰介に全部あげちまったのかよ……くっそぉぉぉ!」
自分でも最低なことを言っているのに気づいていたけど、声に出さずにはいられなかった。
それよりも惨めなのは俺の方が先にイかされてしまったことだ。
泰介に開発された言葉の身体は世界よりもずっと具合がよくて、搾り尽くされるかと思うほどよく馴染んで絡み付いてきた。
「くふ……ぅンっ、まことくんのビクビクしてます……」
「はぁッ、はぁッ……ん、ぐぅ!」
腰を引くとようやく納まりが着いたのか、萎えかけたチ×ポがぐちゃぐちゃに汚れていた。
膣内に出した量は今までで一番多くて、どれほど気持ちよかったのか窺える。
言葉も言葉で中出しされたのが余程気持ちよかったのか、のぼせた顔をして満ち足りていた。
「ん、あッ、ああん、きもち……いい。 おなかいっぱいです、まことくん♥」
濡れた目が向けられて、また性欲が沸きあがる。
今まで味わえなかった分を取り戻したいのか、チ×ポが勝手に硬くなる。
言葉の身体はすでに出来上がっていて、まだまだ試していない部分がたくさんある。
大きく熟したバストもしなやかな動く指も、紅くぬめった唇も舌も残っている。
「あ、また大きくなってる……素敵」
熱い息を吐きながら言葉は勃起したチ×ポを口に含んで、いやらしく音を立てながら吸飲し始めた。
世界とでは得られなかった快感にずぶずぶと溺れていく。
引き返せないところまで俺は来ていた。
今さら世界を思い出しても気が重くなるだけで頭が億劫になってくる。
それに頭の片隅で言葉が何か囁いていた。
「大丈夫ですよ。 西園寺さんのことは私が何とかしますから」
そんな声が聞こえた気がした。
111名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:37:37 ID:z/JxYq0E
携帯が鳴っていた。
メールの着信を知らせるメロディが鳴り続け、折り畳みの携帯を開けるとメールが表示された。
「なになに……最近連絡無いけど浮気なんかしてないわよね?」
俺の携帯なのに黒田が勝手に弄っていた。
「えーと、浮気なんかするかよ。 愛しているよ、ちゅっ……っと!」
「おい、人の携帯使って何しているんだよ」
「代わりに返事出しておいたよ。 世界もまめだよね」
パリに行ってしまった世界と俺は、未だに付き合っていた。
遠距離恋愛というやつで、携帯だけが俺と世界を繋いでいることになる。
だから今みたいに黒田が返事をしても世界は俺からのメールだと思っているに違いない。
確かめる方法なんて無いんだから世は全てこともなし。
俺が何やってるのか、世界は全く知らない。
「清浦、口開けて」
泰介が命令すると言われた通りに清浦は口を開ける。
そこへチ×ポをねじ込んですぐに腰を使い始めた。
普段から感情をあまり表に出さないから余計に人形みたいに見えてくる。
実際、愛玩人形としてしか今の清浦は機能していない。
上の口を泰介が、前の穴を俺が使って調教の真っ最中だ。
けどやりっぱなしで、清浦の反応が段々無くなって面白みにかけてきた。
「でもさ、いいのか誠。 これじゃ西園寺に刺されても文句言えないぞ」
「当分こっちに帰ってこないんだからバレないだろ」
「まさか清浦がこんなことになってるなんて西園寺のやつ、夢にも思ってないだろうな」
俺と同じで清浦にチ×ポを突っ込んでいる男が言うセリフじゃない。
「でしたら西園寺さんがこちらに戻ってきたら仲間に入れてあげませんか? 一人だけ仲間外れなのは可哀想ですよ」
俺たちの話を聞いていた言葉が顔を上げた。
繋がっている部分を重点的に責めて清浦の調教を手伝っていたところだ。
とそこに黒田も入ってくる。
「だったら七海も誘おうよ! なんか男に振られたらしくてさ……」
「○学生の女の子と二股かけられたんだって? 酷い男もいたもんだ」
「伊藤、あんたも十分酷い男だって気づいてないの? 澤永と二人で刹那をレイプしててさ」
「お膳立てしたのは黒田だろ!」
何気ない会話を楽しみながら俺たちは清浦を犯していた。
「なあ清浦、もっと喉使ってくんない? 全然気持ちよくないよ」
「ちょっとぉ、刹那だってまだ慣れてないんだから優しくしてあげなさいよ」
「で、でもさ……」
「んもう、しょうがないな。 刹那、私がお手本見せてあげるね」
清浦に代わって泰介のチ×ポを黒田がしゃぶる。
すっかり仕込まれたテクニックは抜群で、喉を突かれても少しも苦しまない。
むしろ逆に喉の柔肉を使って締め付ける。
「うっひょお! 黒田の口マ×コ、最高!」
頭を掴んで根元まで飲み込ませる。
泰介の汚い陰毛に口を付けている黒田をボーっとした目で清浦が見つめていた。
「清浦、ちゃんと覚えるんだぞ。 後でテストするからな」
狂乱はまだ終わりそうもない。


―――END
112名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:41:07 ID:z/JxYq0E
以上ヽ(゚∀゚)ノ
113名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 08:28:05 ID:nUENZF0j
素晴らしい<(゚∀゚)/
114名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 12:07:42 ID:SGXWX3bT
>>110-111の間に何があったか解説してくれ
115名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 13:03:25 ID:6+WLAsOm
普通にかんがえて
(光が)刹那を呼び出して差し出したんだろうな・・・
116tyoujiya:2008/07/12(土) 15:40:21 ID:dFAdx8ke
はじめまして
唐突ですが初投稿させていただきます。宜しく。
117tyoujiya:2008/07/12(土) 15:41:13 ID:dFAdx8ke
それは二学期の始め頃のある晴れた日の朝、
学校へ向かう電車の中で、私はその男女に気がついた。
それは私から僅かに離れた位置、男は若いサラリーマン風に見え、
女は私の着ているのと同じ制服を着ている・・・つまり私と同じ学校の生徒らしい。
二人とも私からは背中しか見えなかった。

私が気になったのは、女の子のすぐ後ろに立っていた男の方の、
その何やらもぞもぞとした手の動きだ。
そして女の子の方は肩を震わせていた。
いや、泣いているんだ。
・・・そして私は理解する。

痴漢だ!
そう理解した私は即座に彼らの方へ向かい、女の尻を執拗にさわっていた男の手を掴み、
びくっとしながらこちらへ振り向く男を強く睨みつけた。
もともと少々きつい顔立ちと言われている(←私としては実に遺憾であるが)私に
睨まれた途端、気弱そうなその男は逃げるように去っていった。
私は、まだ肩を震わせていた女の子に、できるだけ優しく語りかけた。

「ねえ、だいじょうぶ?」

その言葉に目にうっすらと涙をためた女の子が振り返る。

「あ・・・」
「あ・・・」

私とその女の子が驚きとともに口を開いたのは同時だった。

「か、桂ぁ?!」
「加藤・・・さん?」

ああ、なんと言う不覚!
いま考えれば、その長い黒髪や背格好からどうして気づかなかったのだろう。
そう、私、加藤乙女はそれが彼女とは気がつかなかったこととは言え、
不覚にも、私が最も嫌いな女であるクラスメートの桂言葉を助けてしまったのだ。
118tyoujiya:2008/07/12(土) 15:42:12 ID:dFAdx8ke
「うう・・、加藤さん・・・ありがとう・・ござい・・ます」

桂はまだ泣きながら私にお礼を言っている

あの後・・・、お互いが誰だったかに気づいたほぼ直後に電車は駅につき、
私は桂の手を取り、急いで学園とは反対側の改札口を抜けると
隠れるように建物の物陰に桂を連れてきた。

なにせ、桂はクラスみんなの嫌われ者。
その中でも私が最も桂を嫌ってることはおそらく自他共に認めている事実だ。
だから、今みたいに桂にお礼を言われたりしてるところを
クラスメートの誰かに見られたりしたらと思うとぞっとする。
特に玖実や夏美らなんかに知られた日には何を言われるものやら・・・。


「だから私はあんたなんかと知ってたら助けたりなんかしなかったんだから、
 恩になんか着なくていいんだからね!
 あと、私に助けられたとか絶対に人に言わないでよね」
「は・・・はい」

というわけで、私はようやく泣き止んだ桂にさっきのことを口止めする。
桂はどこか淋しそうに、か細い声でそれを承諾した。

私はそのまま学校に向かおうと足を踏み出そうとしながら、
ふと思い直して桂の方に向き直った。

「桂、あんたさあ、さっきみたいな時には大きな声だした方がいいよ。
 そうすれば痴漢なんてするようなへたれた男はたいていさっきのヤツみたいに
 すぐ逃げていくんだからさ」
「は、はい・・・。
 でも私、男の人が怖いから、ああいう時震えちゃって怖くて声も出せなくて・・・」
「こわい? 男が?」
「はい・・・、私昔からそうなんです」

あれ?なんかイメージ違うなあ。桂って・・・、そう、七海が言ってた、
桂は中学の時から誰彼構わず男に媚び売ってちやほやされていい気になってるヤツだって・・・。
・・・そうか、こいつ、いつも私がクラスで辛くあたってるもんだから、
今度は私に媚売ってクラスでの自分の立場を少しでも良くしようとしてるのか・・・。
そう納得した瞬間、私はつい親切心で忠告などしたことを後悔し、
同時に桂のことが以前にも増して嫌いになっていた。

「まったく・・・、あんたってホントに姑息でむかつくヤツだね」
「え?」
「とにかく言ったように、さっきのことは誰にも言わないでよ!
 それに今後も私に気安く話し掛けないでよ」
 
それだけ言い捨てると、私は桂の返事を待たずに足早に学校へ向かった。
一度だけ振り返ると、取り残されたように立ち尽くす桂が私を悲しそうに見つめていた。
私はその悲しそうな瞳を見て、心に痛みを感じたような気がしたが、
すぐに気の迷いだと自分に強く言い聞かせた。
119tyoujiya:2008/07/12(土) 15:46:34 ID:dFAdx8ke
とりあえず以上です。ですがまだまだ続きます。
これから原作某ルートとシンクロしていく予定です。
遅筆なんで投稿は少し間をおくことになると思います。
とにかく宜しくです。
120tyoujiya:2008/07/12(土) 16:06:02 ID:dFAdx8ke
補足
一応基本的に乙女視点のストーリーです
121名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 16:33:43 ID:6+WLAsOm
>>119
ようこそです
すごくさらりとした でも新しい切り口のプロローグでGJでした
ぐっと引き込まれたところで「続く」だったので続きが待ち遠しいですが、
納得されたものが大事なのはわかってますので楽しみにお待ちしています

(どうでもいいような、でも誰かが言うだろうなってな誤字があったので「来実」
 ご気分わるくしたらすみません)

乙女の思考が乙女らしくてよかったです
122名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 19:09:38 ID:gcuyKyma
投下ラッシュすごいな。

>>500 ◆kXZDMIdjKo
散る誠シリーズお疲れ様
誠でも女になってレイプされてそれが原因で妊娠して中絶したらさすがにかわいそうだ。
でも押し倒されて子作りさせられた場所で妊娠させた男にセックスさせてあげるって
その上言葉にまたアナルしてとか言うとは誠は相当ドMだな。

>>SINGO
泰介・・・誠のタマ狙って女のアソコ開かせるって・・・。
刹那は性的な意味と勘違いしているな。

>>woodchuck
なかなかいい羞恥プレイ
個人的にはスカトロも悪くないと思う。
123mark:2008/07/12(土) 22:17:21 ID:+WV1axzB
ようやく完成。102〜111のスワップENDは、みんな性の暗黒面に
堕ちてしまった感じですね。支配と倒錯による快楽のみのセックス……
tyoujiya氏のは、久々に新たな風が来た感じです。今まで言葉に対して
抱いてたマイナスイメージを乙女が払拭できるといいのですが、まだそれを
認めたくない様子。今後の展開に期待。
124mark:2008/07/12(土) 22:17:39 ID:+WV1axzB
では私も3daysで最後の投下を行うとしますか。
最初で最後のエロSSを。せっちゃんはどうやって曲者揃いの猛者を
なぎ倒し(笑)、愛欲もとい恋人の座を勝ち取ったのでしょうか?(誠×刹那)
サマイズ寄りのワールドならありえるか?にしてもエロ系の描写は頭を使う…… 
誠の主人公特権+性欲魔人ぶりは抑え気味に、ややリアル寄りコミュの理想系にしましたがどうでしょう?

ピンポーン……

「はーい」
「伊藤、私」
「お、来たか。どうぞあがって」

刹那が誠の家にやって来た。紆余曲折あって、誠は刹那と付き合うように
なったのだが、最近はこうして、互いの家に出入りする事が多くなった。
共に両親は仕事で忙しく、家を空ける事も少なくなかった。
まあ…、そういう事をするには都合が良いというわけだ。

「親の居ぬ間になんとやら…… 伊藤のド助平ぶりには毎度呆れる」
「俺の家に入り浸ろうとする清浦も清浦だと思うぞ」
「むう……」
頬を膨らませ、目を少しきつくする刹那。

「テレビでも見てくつろいでなよ。これから晩飯作るからさ」
「私にも手伝える事ない?」

料理は誠の専売特許ともいえるが、刹那も地味ながら家事をこなすのは
好きだったりする。

「うーん…… そこまでしてもらっちゃさすがに悪いよ。呼んだのは
 俺のワガママみたいなもんだし」
「…じゃあ、食器並べる」

こんなやりとりも、別に珍しくない。
どこの棚の何段目にどの食器が幾つ置いてあるかも殆ど把握済みだ。
刹那は手際良く、子供用の椅子を運ぶ。(誠の妹が遊びに来た時に使う物だそうだ)
高い位置にある食器棚は、小柄な彼女では背伸びしても届かないのだ。

戸を開けて、コップ2つと、スープ用のカップを出す。
そして、別の棚に入っているインスタントの袋2つ。中身はコーンスープ。
大小のスプーンそれぞれ2つと、お箸も忘れずに。
それらを手際良くテーブルに運び、近くに置いてあるクロスを
3枚ほど敷く。

あとは誠の料理が出来るまで、少し暇が出来る。
刹那はテレビを見ながら、手慣れた様子で危なっかしい様子も
見せずに料理する誠を見て、微笑する。

125mark:2008/07/12(土) 22:18:03 ID:+WV1axzB
「いただきます」

今日の夕食:炒飯、生野菜のサラダ(茹玉子添え)、コーンスープ、麦茶

「今日は家に食材があまりなくてさ。大したもの作れなくてすまん」
「ううん。炒飯だって、本気で作ろうとするととても難しい。
 伊藤はそれを自然にやってのける」
「俺のはただの慣れだよ。プロの料理人にはとてもかなわないさ」

そう謙遜する誠だが、他人の為に自然と気遣えるという
事が料理にも表れており、刹那にはそれが嬉しかった。


食事の後、後片付けし、お風呂の準備をする。
温度設定は少しぬるめに。
バスタオルを何枚か揃えておく。

風呂が沸くまでの間、誠は何故か照れくさい気分になる。
別にこれが初めてというわけではないが、する前は少し緊張気味になりがちだ。
対して、刹那の方は普段と変わらず、淡々としているように見える。
彼女を表面的にしか知らないと、万事この調子かと思ってしまう。誠も以前は
刹那の事を冷静沈着で誰にも頼らず、甘えない人間だと思っていた。

しかし、刹那は誠と過ごせる時間を誰よりも楽しみにしている。
それを大っぴらに表現するのが苦手なのと、公私をきっちり区切る性格が、
彼女の情熱的な一面を見えにくくしていた。

「あと数分で湧くよ。はいろっか」
「うん」
126mark:2008/07/12(土) 22:20:25 ID:+WV1axzB
浴室

ちゃぷんと水音が不規則な音を立てる中、誠と刹那は
お互いの身体を洗いっこしていた。
そうしながら、甘いキス。

「んっ……まこちゃんは舌入れるのスキだね」
「そう?自分ではそんなつもりないんだけど」
「うわ…… やっぱりまこちゃんは天性の女殺し」

泡いっぱいのスポンジで、ちょっときつめに擦る。

「痛いってば。せっちゃんだって、この前はエキサイトしてたじゃん」
「あの時はそういう気分だったの。今日は今日」

そう言いながら、誠の胸をごしごしと。
再び、キスをする。
誠の背中に片腕を巻きつけながら。

「うん……ん……ふぅ……」
「なんか、頭がぽーっとしてくるな……」
「ふふ。でも自分だけ気持ち良くなるのはダメ」

少しだけ、身体を離す。
「わかってるよ。フェアにいかないとね」
指で刹那の乳首をちょんと突っつく。

「あん、もう…… まだ早いって」
「いっそここでしない?終わった後に再び入らなくて済むし」
「却下って言いたいところだけど、……まこちゃんが望むなら」

浴室で情事に至るのは、これが2回目である。
少し熱めのシャワーで身体の泡を流す。

「んん……むう…はあ……ぷはぁ」

浴槽のふちに腰掛け、先程より激しいキスで、貪り合う。
お湯が流れる音に混じり、粘着質な水音が混じる。
不意にぺろっと。

「あぅ…って、こら」
「ふふ、さっきのお返し」

誠は乳首を舐められ、思わず反応する。

「まったく、もう…」
127mark:2008/07/12(土) 22:20:43 ID:+WV1axzB
そう言いながら、再びキスに没頭し、気持ちが昂ぶっていく。
指で鎖骨や首筋、腕、お腹をなぞりつつ。
同年代の女の子よりも随分と華奢な、白い身体。
ほんの少し膨らんだ胸をなぞり出す。
吐息が徐々に色気を帯びてきた。そんな様子に誠も興奮し出す。

「はあ…… もう少し強くしても平気」
「わかったよ……」

気持ち、指の力を強めに。

「痛い。強すぎ」
「ごめん。この前はこのくらいで感じてたから。これならどう?」
「うん……そんな感じ…ちょっとくすぐったい位が丁度いい」

誠は生意気にも色事の素質はあるのだが、その分、自分の判断だけで
進めがちな所があり、刹那がダメ出しをして、その時々で適切な
行為をしてもらえるよう、こうして誠に伝える事が多いのだ。

今度はいろんな場所に口付けて、反応を確かめる。
素の状態でそういう事をされても何も感じないが、気持ちが乗り出したなら
話は別だ。動作の1つ1つが心と身体を解き解し、心地良さと快感に変わっていく。

「はぁ……まこちゃんは、そんなに私の胸がスキなの?」
「まあ……な」
「ふふ、赤ちゃんみたいで、可愛い♪」

刹那は誠の頭をなであげる。子供扱いされているのに、なぜか心地良いような
気分にさせられる。

「なら、これならどうだ?れろっと」
「んあっ!?そこは反則だよお……」
「おへその穴も、ちっちゃくて可愛いぜ」
「もう…ばか」
細い太股や刹那の大事な部分を、指の腹でそっとなでる。しばらくそうしてるうちに……

128mark:2008/07/12(土) 22:20:58 ID:+WV1axzB
コンドームを着け、ゆっくりと、湯船の中で2人は向き合う形で
交わり出す。お互いの身体が密着し、それがいっそう安らぎをもたらす。
すぐに動き出さず、じっとし、2人は合間にキスを交わす。

「もうちょっとだけ、こうしてたいな」
「そう」
「激しくされるよりも、繋がってぎゅっとしたりされるのが好き。
 ……まこちゃんは、動く方が好きなんだろうけど」
「うーん、そう言われると弱いなあ。……男としては、
 どうしても動きたくなるというか……ねえ?」

誠は刹那と抱き合ったまま、苦笑いする。

「そろそろ…いいよ」
「OK、せっちゃん」
そのことばを合図に、ゆっくりと動き出す。
浴槽のお湯が高波のように揺れだし、水音が大きくなる。
吐息と、キスの粘着質な音がそれに混じり、頬は上気する。

挿入して動きさえすれば、感じるとかイクというわけではなく、
その時の気分や体調、各人の好み、バランスなど様々な事が
複雑に作用するものであり、それは刹那も例外ではない。
いくら誠との相性が良くても、やはり互いのコミュニケーションがおざなりになれば、
緑が失われ荒涼とした砂漠になってしまうだろう。

誠と刹那は試行錯誤しながら、微細な共同作業を営んでいた。
いや、営みつつあった。オスの衝動に身を任せたい欲望も、もちろん誠にはあるのだが、
人のセックスが持つ、慈しむような、うまくことばに出来ないような不思議な繋がりが
心地良くなりつつあった。

「なんか、のぼせそう……」
「はあ、はあ……お湯につかり過ぎたかな。上がる?」
「うん……」

浴槽からあがり、縁に座り休憩する。足には冷たい水を張った洗面器とバケツ。
神経の昂ぶりを少し鎮めるには丁度いい。

「せっちゃんは、まだする?」
水で濡らしたタオルで身体の汗を拭きながら、問い掛けた。
「……お風呂でこれ以上はムリ。少し休んでからならベッドで」
「無理しなくたっていいよ。調子に乗ってここでしたいと言ったの俺だし」
129mark:2008/07/12(土) 22:22:20 ID:+WV1axzB
結局、浴室では不完全燃焼で終わり、身体をクールダウンする事にした。
風呂から上がり、冷蔵庫にストックしてあったお茶とジュースを出して、
一息いれる事にする。

「ふう……おいしい」
「結構汗かいてたな。無理して続けたら危なかったかも」
「ごめん。途中で終わっちゃって、がっかりしたでしょ?」
「んな、せっちゃんが謝る事ないよ。元々悪いのは俺だから」

お風呂でHしたいというワガママで、刹那の体調を崩してしまっては
元も子もない。初めから素直にベッドですれば良かった。
いや、刹那が「今日は今日」と言ってたように、同じ事をすれば同じ結果を
得られると錯覚してしまったのは、自分の浅はかさだ。
最後まで出来ず残念な気持ちはあるが、それを招いたのは自分自身だ。

「……どうしたの?まこちゃん」
「うーん、またせっちゃんに教えられたかなって」

誠は刹那という人間との繋がりを持てた事に感謝すると共に、
セックスというものが、自分自身を容赦なく暴くものであり、
そこから共に学び続ける姿勢が重要なのかもしれないと思ったのであった。
それでもつい夢中になり、互いに迷惑を掛けてしまう事もあるのは、まだまだ誠と刹那が
若い証拠であるのだが。

「今日はこのまま寝物語かな?せめてものお詫びで」
「ふふ… お話したい事いろいろある。もちろん
 ちゃんとぎゅってしてくれないとイヤだから」


(PILLOW END)

130SINGO:2008/07/12(土) 23:44:05 ID:wtY1x87p
スレが新しくなってからというもの、18禁エロが大量に投稿されましたな。
…てか、よく考えたら、先陣切ったの、私じゃん!
感染的に拡がった?
とにかく、責任の全てを放棄するぞ、私は。


》スワップ後の、光による斡旋なら、菩薩の山県も加えるべきかな(サマイズみたいに)。
加藤は…拒絶するかな?変に常識人だし。
三馬鹿娘は…似合いすぎて、意外性に欠ける。いらないや。
田中は…刹那専用の肉奴隷だから、パス。
131名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 00:20:12 ID:Fxugz6ok
>>130
放棄していいよ
言いだしっぺは自分だから・・・
まさかこんなに続いてでてくるとは思わなかったんだもん(笑
でもいいよね いっぱい読めて嬉しい

追記)
雪崩とかがけ崩れって最初の崩れ方で規模が決まるらしいですよ
もちろん雪(地)層の性質にもよるらしいですけどw

>>124
これはいいイチャイチャ
やってることはかなりなのに
感じさせないほんわかムードはさすがです GJ
132名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 06:10:15 ID:EeOYe0qR
誠×踊子さん純愛キボンヌ
133SINGO:2008/07/13(日) 12:28:43 ID:PK27iQYB
>>131
> 雪崩とかがけ崩れって

過大なる評価、どうもです。
斬新・予想外なものを出したい(私のスタンス)という理由だけで書いたエロSSが、
まさかこんなに連鎖爆発を生むとわ思わなかったっす。
しかし、いくら斬新予想外でも、逆レイプされて童貞喪失ってのは、普通、
リアル世界ではありえないよね。
私を除いて。
134500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/13(日) 14:19:11 ID:FKxAzvmt
スレにぎわっていますね。

>スカトロネタ投下する場合は注意書きはしたほうがいいかな。
すいません。次スカトロネタ投下するときは注意書き加えますので。

次は言葉(♂)×澤永(♀)を投下しようと思っています。
135名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 22:29:18 ID:WGMCATw3
>>133
事実は小説より・・・・
通常は陳腐なはずなんですが奇異な経験があるのは財産で・・
でも田中のあのシーンは良かったです 勢いだけじゃなくって
プロットとしてすごく練りこまれてたと思いますし
読み手として襟をつかまれたら
次の瞬間前に落とされて気がついたら天井見えてました

>>132
難しいお題がでましたw組み合わせではなく「純愛」
設定が肝なんだろうナァ (描けるかは別ですけど)考えるのが楽しそう

>>134
お待ちしてます 「逆」に期待するところも大きい
136mark:2008/07/13(日) 23:50:54 ID:BJOJ808h
2日目です。長編『怒りの誠』の加筆・修正版を投下します。最終的な
展開は同じですが、後半でのやりとりが若干違います。
言葉はかなり意地っぱりで、誠はもはや同性同名の別人で、こんなヒーローな
誠なんてありえない(笑)。過去スレが見られる人は比べて見てはいかがでしょう?
それでは。
137mark:2008/07/13(日) 23:51:10 ID:BJOJ808h
怒りの誠(修正版)

例の如く、悪質な苛めを受け、泰介にまで犯された言葉は、人生に絶望し
自殺しようとする。しかし……


夜の10時を過ぎ、誠は風呂上りで一息つきながら自分の部屋で
くつろいでいた。今日の後夜祭で言葉とフォークダンスを踊りたかったが、
クラスの出し物の仕事が思ってた以上に忙しく、予期せぬトラブルも幾つか発生し、
結局言葉とはっきり約束できないまま、3組内で缶詰で終わってしまい、少し残念だった。

正式に約束はしていなかったが、自分と踊れる事をきっと楽しみにしていたと思う。
学祭委員を務めている言葉とは、その関連で最近はなかなかお互いに時間が
取れず、メールで互いの状況を伝えつつ、雑談するに留まっていた。

(明日からまたもとの日常に戻るのか…… 言葉には明日謝っておくか)

そう思い、歯を磨く為に洗面所に行こうと、暇潰しでやっていたネットを切り上げ、
パソコンのスイッチを切った。そのまま部屋を出る。
10分程経ち、洗面所から戻った誠は、早いけどそろそろ寝ようかと思い、その前に
明日の授業で使う教科書やノートを通学用のリュックに詰めるべく、
机に近づいた。そして、机に置かれた自分の携帯に目が行く。

「あれ?着信入ってるな。こんな時間に誰からだろう」

自分が部屋に居ない間に着信が入ったようだ。こんな時間だと、多分出会い系
だろう。ひどい時は1日に10数回もそういう類のメールが入り、いちいち削除するのも
面倒くさく感じる程だった。最近はパッタリ途絶えていたが、
また増え出したか?そう思いながら、新着の履歴を一応チェックする。

「突然こんなわがままな…… ん?」
138mark:2008/07/13(日) 23:51:26 ID:BJOJ808h
送信者:

件名 :

    突然こんなわがままな事を言ってごめんなさい。ですが、
    私はもう、誠君のそばにはいられません。短い間でしたが、
    素敵な時間をありがとうございました。とても嬉しかったです。
    ……さようなら


「送信者の名前が入っていないけど、これ……言葉?」

新手の迷惑メールにしては、どこか悲しさを感じさせる文章だ。
それに、自分の事を君づけで呼ぶ人間は、知っている限り、言葉しかいない。
じゃあやっぱり言葉のメールなのか?
まさか悪戯メールとか?いやいや、世界や泰介達ならそういう悪ふざけもありえなくもないが、
言葉は故意に人の嫌がるような事をするヤツじゃない。

「まさか、いやいやそんな事は…… 言葉に限ってそれは…… 実は、
 急な引越しが決まってて俺に言い出せなかったとか?」

それは違うぞ―――
心の中の自分がそう告げる。
とにかく、電話してみよう。その方が早い。
誠はそう思い、言葉の携帯に電話を掛けた。


「携帯に繋がらない…… お風呂に入ってて出れないとか?
 それとももう寝てしまったのか」

何度携帯に掛けても言葉が出ない。理性はもう遅いんだから、
明日また掛け直せばいいじゃないかと言うが、感情が納得しない。

「こんな時間に人様の家に電話するのは気が引けるが…… 仕方ない」
誠は言葉の自宅に電話を掛けた。時間は既に11時近くになっている。
プルルルル……… ガチャ。
139mark:2008/07/13(日) 23:51:42 ID:BJOJ808h
「はい、桂でございます」
「夜分遅く申し訳ありません。あの、僕はこと……桂さんの同級生の伊藤と申します。
 申し訳ありませんが、言葉さんは今いらっしゃいますか?」

電話口からは聞き覚えのない女性の声。恐らく言葉の母親だろう。
失礼に当たらないよう、慣れない敬語を使う。

「言葉なら、今日は文化祭の後片付けと打ち上げが長引いたので、お友達の
 家に泊まってくるって言ってたわ」
「そうですか。……あ、あの、誰の家に泊まるかは言ってませんでしたか?」
「さあ、そこまでは…… 用事なら私から伝えておきましょうか?」
「いえ、いいです。夜分遅く失礼致しました」

電話を切り、誠はいっそう不安になる。こんな時間に電話を掛けて
非常識じゃないか、娘はとっくに寝ているとでも怒鳴られたなら、
不安はそこで解消したも同然だった。しかし……

「家にもいなかった…… なんか物凄く嫌な予感がする……」

誠は思わず自宅を飛び出し、言葉を直接捜す。ほんの少し連絡が
とれず、言葉のメールだとはっきりしたわけでもないのに、
心配のし過ぎ、思い込みが過ぎると思う。しかし、考え得る最悪の可能性が
自分の勘違いであると願うには、なぜか胸騒ぎが治まらず、
冷静にはなれなかった………
140mark:2008/07/13(日) 23:52:00 ID:BJOJ808h
「まさかこんな時間まで学校にいるとは思えないが……」

誠は数時間前まで居た学校に足が向いていた。
暗がりに染まった廊下を歩きながら、4組の教室へ向かう。
昼間は賑わっていた学校も、夜は誰もおらず、所々に張られている
学祭用のポスターや、部やクラスの展示物などが孤独さを際立たせる。

「誰も居ないみたいだな」

お化け屋敷の会場になっている4組は、ドアに鍵が掛かり中には入れなかったが、
人の気配も何の物音もしない。自分の足音が響くのみだ。
他に言葉の居そうな図書室や、学祭委員の集合場所になっている部屋なども捜したが、
結果は同じだった。

「教室にはいなかったし、やっぱり誰かの家に泊まっている?
 でも言葉って、普段俺や世界と一緒にいるイメージしかないし、
 外泊なんて……………あ」

ようやく思い出した。そして駆け出す。
つい最近まで、自分と言葉、世界の3人で過ごしていたあの場所を。
もしかしたら、いやきっと………!


屋上


十数メートル下の地面を見つめながら、言葉は独りで佇んでいた。
動かぬまま、思い詰めたような表情をしたまま、ずっと。

ゆっくりと、上履きを脱ぎ丁寧に揃えだした。
そのまま、フェンスの手前にある柵を乗り越え、言葉はフェンスに片足を掛ける。
少し軋む音がしたが、構わずもう片方の足を隙間に掛ける。
足の裏に網が食い込んで痛いが、それもあと数分で気にならなくなるだろう。

(さようなら、お父さん、お母さん、心……誠君…)

そのまま、フェンスを登り出した。
141mark:2008/07/13(日) 23:53:59 ID:BJOJ808h
「……のは」
「え…?」

人の声?……きっと空耳だ。

「ことのはぁーーーーー」
「ま、誠君!?」

空耳じゃない。まさか、そんな白馬の王子様みたいな事って……
そう思った次の瞬間には、誠は柵を乗り越え、言葉の腰を掴んでいた。

「言葉、こんな所で何してるんだよ!?」
「嫌ッ離してッ!!!」
「落ち着くんだ!馬鹿な真似をするんじゃない!!」

荒い息をしながら、誠は言葉をフェンスから引き剥がそうとする。
その様子に困惑しながらも、言葉は手足を離そうとしない。

「離して下さい!私はもう、誠君のそばにはいられない……」
「何言ってるんだか訳わかんねえよ!何で俺のそばにいられないんだよ?
 理由を話してくれるまで、絶対離さないから!」
「こんな私に…もう誠君の彼女である資格なんて……ないんです!」
「だからその理由を教えて欲しいって言ってるんだよ!!」

思わず誠の声が荒くなる。しかし目を閉じ、身体を震わせながら、
なおも言葉はその問いを拒んだ。

「………!それだけは、言えません………」
「理由も教えてくれず、勝手に飛び降りようとする人間の
 言う事なんか聞けないよ……!」
「ごめんなさい…… ごめんなさい……でも、それだけは、誠君にだけは
 知られたくない……… だから、離して………!!」

既に涙声になりながら、それでも言葉は拒み続ける。
これ以上問いを迫れば、誠を蹴飛ばしてでも登りかねない。

「………わかった。そこまで話したくないなら、無理強いはできない。
 でも、少しだけ俺の話も聞いてくれないか?……飛び降りるのは
 それからでも遅くはないだろう……?」
「……………………………………………はい」

ようやく抵抗を止め、フェンスから降りる。

142mark:2008/07/13(日) 23:54:22 ID:BJOJ808h
ベンチに腰掛け、無言で俯いたままの言葉に、誠は静かに話し掛けた。

「まず… 言葉がそこまで思い詰めている事に気付けなかった
 自分を恥じるよ」
「……………………」
「何を思い詰めていたのかはわからない。…けど、いい加減な気持ちで
 ああいう事をしたわけじゃないんだろう?」
「……………………」
「君と初めて付き合い始めた頃は、お互いにすれ違ったり、空回りしたりで、
 正直上手くやっていける自信がなかった。でも、一緒に居るうちに、
 君の良い所がなんとなくだけど、わかるようになってきたと思う」

言葉は無言で俯いたまま、反応しない。率直な気持ちを伝えている
つもりだが、今の彼女にはそれさえ届かないのだろうか?
それだけ言葉が傷付いてしまったという事なのか。
でも、もし自分の想像が当たっているなら、まだ…… 諦めるな。
誠は自分の携帯を取りだし、あの受信履歴を言葉に見せた。

「このメール…… 言葉が送ったんだろ?」
「………! それは………」
「俺の壮大な勘違いかもしれない。言葉は死ぬつもりだったもんな。
 でも、このメールを送った人は、生きたがってると思うんだ。
 誰かに伝えたくて、そして自分を助けてほしいってさ」
「違います!私は……」

言葉は声をあげて否定する。それは言葉の本心を逆に
示すもの。

「違うのか。じゃあやっぱり俺の勘違いなんだ」
「そうです…… 誠君は凄く勘違いしています…… 私がそんなメール、
 送るわけ……ないじゃないですか……」

「……こんな時まで、意地なんか張らなくたっていいんだ」
「意地なんか張ってません!……そんなメールなんか、送ってないです……」
「じゃあ、なんで泣くんだよ?君が送ったんじゃないなら、泣く必要なんかないじゃない」
「泣いてなんかないです…… 私は…… わたし……は……」

誠の問いを否定することばとは裏腹に、言葉の目から涙が溢れ出す。
143mark:2008/07/13(日) 23:54:40 ID:BJOJ808h
「言葉は強いヤツだよ」
「……え?」
「本当に死にたかったなら、俺を無視してでも、それこそ殺してでも
 飛び降りたと思う。メールなんか送らずに黙って自殺したと思う。
 でも、言葉はそうしなかった」
「……………」
「自分の気持ちをさらけ出すのって、すごく勇気のいる事なんだぜ?
 ましてや、死にたい程思い詰めてたなら尚更だと思う」
「………誠君」
「でもさ、それに呑まれないで、言葉は助けを求めてくれた。
 そういうのって、誰にでも出来る事じゃないよ」
「……………」
「自分だけの力で何かを為し遂げたりするのは、もちろん凄い事だと思う。
 けどさ、どうしようもない事や、自分の弱さを認めて人に頼る事が出来るのは、本当に
 勇気のあるやつだと思うんだ」
「………誠君…!」

「だから……逝かないでくれ…… 言葉がいなくなったら、俺……
 意気地なしだから、人生耐えられないよ………」
自分でも何を言ってるのかわからなくなり、誠の目からも涙が溢れ出す。

「……誠君……まこと…くん……私……わた……し……!」
感極まった言葉は、誠の胸に顔をうずめ、子供のように泣いた。

「言葉………」
「ごめんなさい……ごめんなさい………ごめん…なさい……」
誠と言葉はしばらく、誰も居ない屋上で咽び泣いた――――

144mark:2008/07/13(日) 23:55:02 ID:BJOJ808h
そして言葉は、誠に事の真相を話した。乙女達グループを中心に悪質な苛めを
受けている事を。また、その苛めには誠と同じクラスメートである七海も関わって
おり、彼女の知り合いである部員達からも執拗な嫌がらせを受けている事を。
さらに七海の友人であり、誠・言葉の友人でもある世界が、もしかしたら裏で糸を
引いているかもしれない事を。

そして、誠の友人である泰介に無理やり犯された事も、全て。

全ての話を聞き終えた誠は呆然とし、あまりの自分の鈍感さに情けなさをおぼえ、
そして、普段の優柔不断な誠からは考えられないくらいの、怒りの気持ちが
湧き起こったのであった。

「あいつら………許せないよ……」
「誠君……無茶な事は考えないでください…… 私がもっとしっかりしていれば、
 こんな事にはならなかったんです…」

あんな目に遭ってまでも、自分よりも誠の事を気遣おうとする言葉に、
誠は申し訳なさを痛い程感じていた。

「それは俺のセリフだよ。…俺が最初からもっとしっかりしていれば、言葉を
 こんな辛い目に遭わせずに済んだのに…… ホント、彼氏失格だよな」
「誠君は駄目じゃありません!……こんな汚れた私を助けてくれました……
 失格だなんて、そんな事言わないでください……」
「言葉は汚れてなんかいない……!自分を貶めるような事言うな…」

お互いの謝りあいが続いた後、誠は今後の事をどうするか考える。
…これが、誠と言葉の人生における大きな分岐点であり、そして試練でもある事を、
夜空だけが知っているかのように、静かに佇んでいた。


(第1部 完)
145mark:2008/07/14(月) 22:31:22 ID:nAy5DE+E
最終日。アンコール・追加公演はありません。怒りの誠第2部修正版を投下。
これも殆ど初代スレと同じですが、セリフ等は一部変更・追加しております。
澤永のうざさが3割増しくらいになってるかな?
しかしある種の引き金の1つとして欠かせない名脇役(苦笑)ですね。

無名時代から約8ヶ月、投下し続けてきましたが、今までどうもありがとう。
それでは、どうぞ。
146mark:2008/07/14(月) 22:31:45 ID:nAy5DE+E
怒りの誠U 澤永の逮捕(修正版)


言葉の自殺未遂から翌日―――


「桂は今日は風邪で欠席するとの事です。それでは……」

ホームルームが終わり、1限までの空き時間のあいだ、乙女達が
集まっておしゃべりしている。

「とうとう休み出したか桂のやつ」
「後夜祭の後片付けもあるのに、いい度胸してるよね〜」
「いえてる。ちょーっと苛め過ぎたかも?あははは」

気弱なみなみまでが言いたい放題である。

「でもさすがにヤバくない?もしセンセ達にばれたら、うちらもヤバイよ」
「だいじょぶだって。気弱なあいつにチクる度胸なんかなさそうだし」
「仮に知られそうになっても、反省したフリして大人しくしてればいいしさ。
 第一、うちらがやったっていう確かな証拠なんかないもん」
「それならいいけど」
「夏美ちゃんは心配し過ぎだよ〜。たかが1人で何ができるっての。ねえ、乙女ちゃん?」
「うん?ああ、そうだね」
「ほら、乙女ちゃんだってこう言ってるし」
「まあ乙女が大丈夫って言うなら、そんなに気にする事もないか」

乙女は夏美たちへの返事と裏腹に、言葉の欠席に少しだけ引っかかる思いを
抱いていた。

(体育はよく見学してたけど、学校を休む事なんか1日もなかったのに
 なんか気になるな……)

147mark:2008/07/14(月) 22:32:03 ID:nAy5DE+E
一方、誠のクラスでは―――


「誠が欠席するなんて珍しいな……」

自分の隣に居るはずの人間が居ない事に、世界は少しだけ違和感を感じていた。

「馬鹿は風邪引かないと思ってたけど、違うのかね?」
「澤永に言われちゃおしまいだよ〜。ま、あたしは引き方がバカだったに一票」
「もう、あんまり馬鹿馬鹿言わないでよー」

誠の欠席をネタに盛りあがる光と泰介に世界はムッとする。

「…伊藤の事が気になるの?」
「なっ…!そういうのじゃなくて、私はただ友達として……」
刹那の問い掛けに世界はあわてて弁解する。

「それにしても、あんた顔がにやけてるけど、何かあったの?」
「あ、わかっちゃう?まあ俺にもやっと春が来たっていうかな。
 だははは」
「目がえろい」
「聞くだけ時間の無駄のようね」

泰介の締まりのない笑顔を見て、光と刹那は冷めた口調でそう応えた。


授業終了後


「さてと、退屈な授業も終わった事だし、誠も今日はいないから
 まっすぐ帰るとするかな。お前らはどうすんだ?」
「私は家の手伝いがあるから寄り道は無理だよ」
「……学祭の反省会があるから」
「私も今日はバイトのヘルプ頼まれてるから、一緒に寄り道は無理だね」
「なんだよみんなバラバラかよー。今日は厄日だな」

ある意味予想通りの返答に泰介は呆れ顔になる。

「あんたと一緒に帰ると貞操がヤバそうだしねぇ〜」
「同感」
「右に同じく」
「ちょっ……お前ら容赦ないのな…… じゃあな、また明日」

泰介は世界達と別れ、1人に。下駄箱で靴に履き替え、昇降口から出ようと
した所で、思わぬ人物に遭遇した。
148mark:2008/07/14(月) 22:32:26 ID:nAy5DE+E
「やあ、泰介」
「あれ、誠じゃないか。お前風邪で休んだんじゃなかったのか?
 西園寺達も心配してたんだぜ」
「ごめんごめん。ちょっと夜更かしし過ぎちゃってさ…… それで盛大に
 寝坊しちまって、つい……」
「それでついズル休みしちまったってわけか。いやはや、お前にしちゃ
 不良だね〜」
「おいおい、1日休んだだけで不良も何もないだろう」
「わははは。心配しなくてもちゃーんと黙っててやるからさ。それより、
 こんな時間に学校に何しに来たんだ?授業はもう終わったぞ」

いつも通りの調子で会話のやりとりがなされた後、泰介が当然の疑問を
誠に向けてきた。

「ああ、ちょっと用事があってな……」
「用事?だったら早いとこ済ませちまいなよ。西園寺達に見つかったら
 いろいろ言われるぞ」
「いや… お前に用事があるんだ」


裏門前

「ここの生徒は殆ど正門から出入りするから、内緒話をするには
 うってつけなんだよな。で、俺に話って何だよ?」
「噂で聞いたんだけどさ、お前、4組の桂と付き合ってるって本当なのか?」
「なんだ、もう知っちまったのか。お前にしちゃ耳がいいな。
 …でも桂さんの名前までは他の奴には話してないんだけどな。誰から聞いた?」

「それは…… 内緒だ。名前は出さないって条件で教えてくれたんでな。
 お前がしゃべんなくても、雰囲気で何となくわかったんだとさ」
「ちぇっ、隠し事は出来ねえもんだな。まあいいや、確かにお前の言う通り、
 俺は桂さんを彼女にしたぜ。正直あんなに上手くいくとは思わなかったけど、
 まあ結果オーライってとこかな?これを皮切りに、俺と彼女と2人きりでの
 クリスマスディナーに誘いたいんだけどさ、今日休みだったんだよなあ」

そう言い、泰介は溜息をつく。

「女に縁の無いお前が、どうやってあの桂を口説き落としたか気になるな」
「おいおい、それは最重要機密だぜ〜?俺の純愛をそう易々とお前に
 話すわけにはいかねーな」

口ではそう言いながらも、自分の初体験を自慢したいという気持ちが、
泰介の表情に表れていた。

「今度ピュアバーガーで好きなだけおごるからさ、頼むから教えてくれよ」
「うーーん、そこまで言うんだったら話してやらない事もないぞ」
「サンキューな、泰介(…………………)」
149mark:2008/07/14(月) 22:32:48 ID:nAy5DE+E
得意げに話し続ける泰介の姿と、相槌を打ちながらさも関心したかのように振舞う誠。
しかし、誠の笑顔には陰りが出始めていた。

「……というわけで、俺も晴れて童貞を卒業出来たってわけだ。今思い出しても、
 桂さんの胸の感触といい、細い腰つきといい、中といい最高だったぜ〜。この感動は
 一生忘れられまい」
「……そうか」
「いや〜それにしても、加藤のアドバイスがなかったら、俺もお前と同じ
 暗い青春を今でも送り続けていたわけよ。だははは」

泰介の明るい表情とは対照的に、誠は暗い顔つきになる。

「まあ、お前もこの俺を見習って、早く彼女作れよ〜。人生一度きりだから、
 お前ももっと楽しまないと。バカやれるのも学生のうちだけだからなー。
 前々から思ってたが、大体お前は誰にでも………」
「…………………」
「うん?どうしたんだ誠、さっきから陰気なツラして」

誠が暗く硬い表情をしている事に泰介はようやく気付く。

「……………泰介。オレ……」
「あ、ああゴメンゴメン。ちょっと調子に乗り過ぎたな。大丈夫だって、
 この俺だってあの桂さんを彼女に出来たんだから、お前ならすぐ出来るさ」

自慢し過ぎたと思ったのか、泰介はあわてて誠をフォローしだした。

150mark:2008/07/14(月) 22:33:11 ID:nAy5DE+E
バキッッ!!


不意に、誠が泰介の右頬に拳を繰り出し、泰介は思わず尻餅をつきそうになる。

「痛ってぇなあ。いきなり殴る事ないだろう。男のヒステリーは
 見苦しいぜ」
「………もしお前が、ほんの少しでも罪悪感を感じてたのなら、せめて
 身柄を引き渡すまで一緒に付き添ってやるつもりだった」
「誠?お前何言って……」

誠のひどく淡々とした口調に、泰介は殴られた怒りが薄れ、逆に誠の様子に
困惑する。

「お前とは何だかんだで、気の合う友達だと思ってたけど………
 俺のとんだ勘違いだったようだな」
「……………誠………」

泰介の様子に構わず、誠は淡々と告げた。

「言葉は昨日自殺するつもりだった」
「………え!?な、何で」
「あと少し助けるのが遅かったら、言葉は今日、この世にいなかった」

そのことばに、泰介はようやく事の重大さに気付きだした。そして、なぜ
自分が人気のない場所に連れ出されたのかも。

「ま、誠………お前、まさか……」
「言葉は警察に被害届を出したんだ。お前にレイプされたって。それだけじゃない。
 お前に『アドバイス』をくれた加藤や、その仲間から酷い苛めを受けている事もだ」
「誠………あ、あれはそんなつもりじゃなくて、お俺はただ……」
「加藤がお前を唆していたとは、言葉も俺も知らなかったけどな。………もう警察はお前を
 逮捕しようと動いている。お前の家族にも連絡が伝わってるだろうな」

顔面蒼白になり足が震え出した泰介に、誠は冷徹にことばを突き付けた。

「せめてもの情けだ。泰介、大人しく自首しろ」
「ひっ……… うわぁぁああああっ」
151mark:2008/07/14(月) 22:33:37 ID:nAy5DE+E
自分が逮捕されるという現実に恐怖した泰介は、誠を突き飛ばし、そのまま裏門から逃走する。
しかし、逃走を予測していた警察官が既に張っており、彼はあっという間に捕らえられた。
誠はこの為に泰介を引きとめ、通行に利用する人間の少ない裏門に誘導したのだ。

もちろんそれは、悪質な事件とはいえ、性というデリケートな問題もあって、
他の生徒への影響をなるべく少なくしたいという学校側と警察の事情もあったのだが、
泰介の罪をほんの少しでも軽くする為、彼に自首させたいという誠と言葉の強い要望が
あっての事だった。(もちろん誠は最初、そんな酷い事した奴に気を遣う必要なんかないと
反対したが、見ず知らずの人間ならともかく、自分を犯した泰介は誠の友人でもあり、
彼の今後の人生も考えて、せめて罪を自覚した上で自首させてほしいという言葉の意見を汲んだのであった)

そんな彼らの想いも泰介には通じず、彼は憔悴しきった状態で手錠を掛けられ、
パトカーに乗せられて、学園を去っていく。
そんな一部始終を、騒ぎを聞きつけた野次馬な学生達や一般人の中、
誠は独り、悲しげに見つめていた――――


(第2部 完)
152スクイズアフター:2008/07/14(月) 23:14:59 ID:vVGMA4cw
S_Days-after 2話a
清浦家〜リビング
光「ごめんね〜突然1人連れてきちゃって…」
刹那「ううん…光がいいって判断したなら信じる…
ようこそ加藤先生…」
乙女「あ…はい…」
光「まあ〜あの当時の事を知ってて協力してくれる仲間が多い方が…
後々助かるかもしれないし〜ね
《って乙さん〜顔に出過ぎだよ…まあしゃあないか〜》」
乙女「子供達は部屋ですか?」
刹那「今、緒方さんの家で入学祝いのパーティーをやってるみたい」
光「刹那は行かなくていいの?」
刹那「うん〜お客さんが来るって知ってるし…話の内容が…ね〜アレだから…」
光「やっぱり…その知ってるの?…お父さんの事や名前の由来とか?」
刹那「名前の由来はね〜小さい頃から話していたけど…
伊藤や世界の詳しい話は高校入学が決まった日に話した…」
光「そう…《ショックだったかも…》わかった…じゃあ…まず教えて…
何で刹那が伊藤と〜そういう関係になったの?」
刹那「あ…うん…その前にあの時の話から…」と当時の事を語り出す…

刹那「二学期の初めに伊藤と世界は席が隣通しになって仲良くなっていったの…
けど…その後、伊藤は4組の桂さんと付き合うようになった…
どうも世界の話によれば伊藤に桂さんを紹介したらしい…」
光「あ〜うん、それは知ってる…プールの時、聞いた」
刹那「でもその交際もなかなか上手くいかなかったらしくて…
伊藤から相談されていたらしい…それで親身になって世界は…
相談にのってたらしいけど〜いつの間にか伊藤と世界は男女の関係に…」
光「やっぱりそれって…世界は伊藤の事、好きだったから…なんだよね」
乙女「好きでもない男に抱かれたくは…ないだろうし…ね」
刹那「…うん…そうだね…でも伊藤は桂さんにはっきりと別れを告げなかったから…
桂さんは世界が誘惑して寝取ったって…それが真実かは判らないけど…
私は世界の為に何とかしたくて〜桂さんに別れを告げるように…
伊藤を追い詰めたの…そして桂さんと別れてくれて…でも…」
そう言うと加藤先生の顔をチラッと見ると…
刹那「でも…伊藤には他にも男女の関係を持ってた女性がいて…」
乙女「…」
光「…《そうか刹那は知っていたんだ…乙さんと伊藤が…》」

刹那「私には時間がなかった…だから早朝に伊藤の家に行って説得する為…
でも伊藤は私を押し倒してきたの…俺に本当は抱かれに来たんだろうって…」
153スクイズアフター:2008/07/14(月) 23:15:36 ID:vVGMA4cw
S_Days-after 2話b
光「うわ〜最低ね…」
刹那「うん…でも私自信も最低だと思う…上辺は拒否したけど心の中では…
喜んでいた自分がいたの…それとこんな最低なヤツ好きになったなんて…
って思ったら泣いちゃった…そしたら伊藤はゴメンって言って離れて…
謝ってくれたの…それから暫くお互いに黙っていたら…
散歩しようって言われて近くの海岸に出かけたの…」
光「アノ…伊藤が…ね〜《あのヤリチンが途中で止めるなんて〜》」
乙女「伊藤は優しいね…気を使ってくれたんだ〜あなたに…」
刹那「うん…一緒に伊藤は散歩しながら伊藤は昔の話をしてくれて…
今、思っている思いを教えてくれたの…それで私は伊藤と過ごしてみて判ったの…
伊藤は優しい…優しすぎるの…」
光「優しすぎる?」
刹那「優しすぎるから相手を傷付けたくない…
傷付けたくないから…何も言えない…
何も言えないから会わないようにする…
会わないようにするから自分の心を傷付ける…
あの人は繊細すぎるの…優しすぎて…そして伊藤が泣き出したの…
俺はどうすればよかったのか?…って…だから思ったの…
私は伊藤を追い詰めてしまった…って…それに気づいたら…もう何も言えなくなったの…
だから私は伊藤を抱き締めていた…私はそんな伊藤だから好きになったんだ…と…」
光・乙女「…」
刹那「私は伊藤に自分の想いを伝えた…そして伊藤の部屋で私達は何度も愛し合った…
どれだけの時間が過ぎたのかは判らないくらい時間が経っていた…
私は眠る伊藤を置いて空港に向かった…遅れて伊藤が空港に来たけど…
私はそれを振り切って旅だったわ…もう二度と世界にも伊藤にも会わないって誓って…」
光「そんな事があったんだ…」
刹那「光…学祭後は何があったの?」
光「あ〜ああ…あの時はね〜」
乙女「光!後は私が言うよ…清浦さん…学祭後の事だけど…伊藤は変わってしまったの…
あの優しかった伊藤はいなくなった…その原因を作ったのは…多分私…
私は中学の頃からずっと伊藤の事、好きだった…
でも伊藤は私を友達としか見てくれなくて私の気持ちに気付いてくれなかった…
だから告白して休憩所に誘って伊藤と愛し合ったの…でも…
女バスの打ち上げで私との情事がカメラに撮られていて上映されたの…
私は別に伊藤の彼女でなくてもいい〜桂や西園寺さんがいても
私を女として見てくれるだけで良かったのに…」
154スクイズアフター:2008/07/14(月) 23:16:14 ID:vVGMA4cw
S_Days-after 2話c
刹那・光「…」
乙女「結局それが原因で伊藤は西園寺さんと疎遠になって〜
私とも連絡がなかなかとれ無くなったの…
連絡がとれなくなった原因は例のビデオが女子達の間で噂になって
伊藤にアプローチする子が増えて…多分伊藤はその女子達と遊んでいたみたい…
でも西園寺さんとの間に妊娠騒動が発覚してからは女子達は敬遠していったから
チャンスとは思ったけど…伊藤に西園寺さんの事を聞いたら妊娠は自分のせいじゃないの一点張り…
もう私が好きになった優しい伊藤じゃなかった…
だから私は伊藤への想いを断ち切ってサヨナラしたの…」
沈黙が支配する…
刹那「そんな事があったんだ…」
何とか振り絞るように話す刹那…
みんなそれぞれの想いが交錯する中…

ピンポーン!
刹那「あ…ちょっとごめんなさいね〜お客さん来たみたい…」
インターホンに出ると…
刹那「どちら様ですか?…まあ〜すぐ開けるわね!」
玄関に向かうと…
ガチャ〜
刹那「お帰りなさいサッチャン〜」
??「刹那さん…ただいまです」
ふと玄関が気になりそっと見ると…刹那と訪問者が仲良く話していた
刹那「ご苦労様〜疲れてない?」
??「はい…大丈夫です〜あ、それより…あの居ますか?」
刹那「あの子達は緒方さんのところよ」
??「わかりました〜報告はまた明日の夜にでも…」
刹那「うん、わかったわ〜」
??「では失礼しますね〜」
足早に玄関を出て行く…
刹那「お待たせ…」
光「今の子は知り合い?」
刹那「うん〜三條刹姫さん…世界達の幼稚園からのお友達よ…」
光「サンジョウ…サツキ?…って今日入学式に遅れた子?名前が同じだけど…」
刹那「そう〜飛行機が遅れて今日は来れなかった子よ…」
光「道理でどっかで聞いた名前だと思ったわ〜」
刹那「あの子も世界達と同様にお願いね…色々難しい年頃だから…」
乙女「三條ってあの財閥と何か関係あるの?」
刹那「あの子は財閥の現当主よ…」
光・乙女「?!」
刹那「細かい事は省くけど彼女が入学式に間に合わなかったのは
財閥関係で海外に行ってたからなの…」
光「何か…大変そうね〜」
刹那「以前の当主からは頼まれてるから…色々ね…あの年で受け継ぐのは大変だけど…
あ〜何か脱線したわね…それであの事件…世界と伊藤が亡くなって…」

ピンポーン!
刹那「あら〜今日は千客万来ね…またちょっと失礼して…」
155スクイズアフター:2008/07/14(月) 23:16:52 ID:vVGMA4cw
S_Days-after 2話d
インターホンに出ると…
刹那「どちら様で…ああ、止ちゃん!どうぞ入って〜」
乙女「え?!止ちゃん…って…何で?」
光「イタルちゃん?」
暫くすると合い鍵で入ってきた訪問者は…
止「刹那さん!お久し振りです!」
刹那「お久し振り〜勉強の方はどう?頑張ってる?」
止「はい!って…アレ?乙女先生〜お久し振りです!」
乙女「うん〜久し振り…医大はどう?はかどってる?」
止「はい〜まあ何とか…でも何で乙女先生が…って…あ〜そうか〜あの子達の事ですか?」
乙女「そんなところ〜」
止「なる程〜で…あの子達は何処ですか?」
刹那「隣の緒方さんのところよ…」
止「わかりました〜じゃあ…うん?…あれ?あなたは?」
光「うん?…《誰子ちゃん?…何か見覚えがあるような?》」
止「あ〜生前、誠お兄ちゃんとよく一緒にいた…え〜と…黒田お姉さんだったかな?」
光「あ…伊藤の…まさか妹さん?」
止「はい!お久し振りです〜」
光「あ…あはは大きくなったね〜見違えちゃった〜」
止「えへへ〜あ、じゃあ…あの子達に入学お祝い持ってきたので〜
そっちに行きますね…じゃあ失礼します」
刹那「うん〜ごめんね…また遊びに来てね…」
止「はい〜」

光「そうか〜伊藤の妹か…あれ?まさかあの口調だと榊野学園出身?」
乙女「まあね〜止ちゃんが卒業した翌年に光が来たのよ…」
光「な、なるほどね〜《うわ…何かヤバい空気かも〜》」

刹那「光…今のどういう事?止ちゃんが言ってたよく一緒にいたって…」
乙女「そうよね〜どういう事?」
光「《キタ−…誤魔化すしかない!》
え〜と多分たまたま私と伊藤が一緒にいたのを見て世界と勘違いしたんでは?」
刹那「あの伊藤嫌いな光が…よく一緒にいたのを見てた止ちゃん…
世界と勘違いは…有り得ない〜だって髪型も以前と変わらない訳だし…」
乙女「確かに不思議だね〜光…言いたい事があるなら今聞くけど?」
光「…《うわ〜駄目だ完全に疑っているよ〜》」
暫しの無言のプレッシャーと視線に私は観念する…
光「わかった〜判りました!…別にね…刹那や乙さんを騙くらかすつもりはないの〜信じてお願い!」
刹那「じゃあ教えて?一体どういうことなの?」
光「む〜う…つまり簡単に言うと…さっき乙さんが言ってた〜
伊藤と遊んでた少女Aみたいなあ〜感じ?」
刹那・乙女「……」
絶句する刹那と乙女…
156スクイズアフター:2008/07/14(月) 23:17:34 ID:vVGMA4cw
S_Days-after 2話e
努めて明るく言った積もりだったが…それが却って違和感を増幅していた…
光「本当は誰にも…それこそ死ぬまで言わないで…
って思ってたの…だって…」
急に情けなくなった思いだった…
この2人はそれぞれの伊藤に対しての想いがあるのに…
私にはそれがない事が何か歯がゆく感じていた…ただ泣けてきた…
光「うう…ごめん…ごめんなさい…」

刹那「光…泣かないで…あなたを責めてる訳ではないから…
事情も聞かないでごめん…光…」
光の手を握る刹那…
乙女「つい…私も…言い過ぎた…ごめん…」
刹那と同じく光の手を握る乙女…

しばらく経って光が落ち着いたのを見計らって…
刹那「光…光に何があったのか…教えて…今日はお互いの空白の時間を埋めに集まったんだから…」
光「う、うん…話は学祭後の休み明け…
刹那の転校、世界の不登校…とにかく訳が分からなかった…
七海に聞いても答えてくれなくて…怒ったら逆に凄まれて〜
後でクラスメートに教えて貰った…七海が女バス辞めた事を…
それから学校は変わった…
3組は暗く苦しい雰囲気が漂っていた…私は何とか以前の状態に戻したかった…で考えたわ…
まず世界を復帰させる事を…
世界が登校すれば七海も以前のような関係に戻れるかもしれない…
と思って毎日電話もメールもかけたけど…効果なかった…
お見舞いにも行った…でもドア越しで中にもいれてもらえず…
ない頭で考えて…伊藤をお見舞いに行かせたらって考えて〜
伊藤に頼んだけど〜なしのつぶて…忙しいだの何とか言ってたから
ムカついて〜アイツの弱味を握ってやろうと思って…後を付けたの…
そしたら…例の伊藤と遊ぶ女子達が場所は第二理科室、体育倉庫、屋上、果ては公園とか…
とにかくエッチしまくっていたわ〜1日で2人とか3人とか…普通じゃなかった…
私は勿論、最初は世界の復帰の為に動いていたけど〜
暫くして女子達の伊藤の噂を聞いたら…段々興味が湧いてきて…
どっちが本音か判らなくなって…伊藤の家に行って問い詰めたの…
でも伊藤は…涼しい顔で返してきた…好きにすればいいって…
しかも私に迫って黒田もエッチな事、興味あるんだろう?って…
正直、伊藤が強引だったのか?私が望んだのか?…
結局、そのままズルズルと伊藤と関係を続けてしまったの…
全くよく世界を友達なんて言えたものだと…自分に嫌気がさしたわ…」
157スクイズアフター:2008/07/14(月) 23:18:09 ID:vVGMA4cw
S_Days-after 2話f
刹那「光…」
光「でも世界の妊娠騒動でみんな女子達は離れていったわ…
私もそれがきっかけで伊藤との関係を止める事ができたんだよ…
喜んでたよ…世界…やっと前みたいに戻れるって…
でも最後に世界の声を聞いたのはその電話だった…
まさか世界が…しかも伊藤まで…ただただあの時は驚くしかなかった…」
話し終えて自分は当時の気持ちに立ち帰っていた…

暫くの沈黙の後…刹那が話し始める…
刹那「私は世界達が亡くなったって聞いた時、ショックで倒れたの…
だから通夜にも葬式にも参加できなかった…お母さんだけは帰国したけど…
そして私は世界の後を追うつもりだった…
どう死んだら人に迷惑をかけないで自殺できるか…
いつの間にかそんな事ばかり考えるようになったわ…」
光・乙女「…」
刹那「体調が戻って…海に身を投げようとして海を目指したわ…
誰もいない海…ここなら迷惑はかからない…お母さんには遺書を書いておいた…
結局、お母さんには迷惑をかけてしまうけどね…
でもね…誰もいない海なのに誰かの声がしたの…最初は耳鳴りかな?と思ったけど…
気のせいにして海に向かったわ…そして急にお腹に痛みが走ったの…
でも…本当に一瞬だったけど凄い痛みがきてすぐ消えたの…
それで私はある考えに至ったの…本当…
あの痛みがなかったら予定通り海に入っていたと思う…
家に戻るとまだ遺書は見つかってなかったからお母さんを心配させなくて良かったけど…
次の日…医者に行って判ったわ〜私のお腹に赤ちゃんがいる事が…」
乙女「それが…あの子達か…」
刹那「その後、お母さんに妊娠の事を説明して…お母さんは私の好きなようにしなさいって…
私は日本に帰る事にしたの…
世界のお墓に行って、その足で踊子さん〜世界のお母さんに会いに行ったの…
踊子さんには自分が妊娠している事、相手が世界の恋人伊藤誠である事、
もし産まれてくる子が女の子だったら世界と名付けたい…
踊子さんはそれを聞いて喜んでくれた…一緒に暮らそうとも言ってくれて…
できれば日本で産みたかったからこっちから頼むつもりだったの…
次の日、今度は伊藤のお母さんに会いに行ったの…
電話して明日はいるとの事で…最初凄く緊張したけど昨日の踊子さんと同じ説明して…
最後にもし産まれる子が男の子だったら誠と名付けたいって…
伊藤のお母さんは最後泣き出して…」
158スクイズアフター:2008/07/14(月) 23:18:50 ID:vVGMA4cw
S_Days-after 2話g
刹那「私どうしたらいいか判らなくなって…
でも伊藤のお母さんは私に泣きながらありがとうって言ってくれたの…
お母さんもずっと寂しい思いをしていたらしくてぜひお願いしますって…
もし良かったら一緒に住まないかとも言われて〜一応住む場所は決まってるって言ったら残念がってたけど…」
乙女「葬式の時のおばさんは端から見てても辛そうだったから…
嬉しかったんだろうね〜」
光「でも…伊藤のお母さんは女の子だったら世界にするって聞いて怒らなかった?」
刹那「うん〜一応私と世界の関係も話して…でもお母さんは構わないって…
うちのバカ息子が女の子を沢山泣かして罰が当たったんだって…
許してくれたの〜それで暫くしてお腹の子が2人と聞いて…
伊藤のお母さんがわざわざ会いに来てくれて…ちょうど踊子さんも一緒だったから…
踊子さんは改めて謝罪したけど伊藤のお母さんはもう水に流しましょうって…
それからは頻繁に家に来ては朝まで飲んで騒ぐぐらいにまでなってね…」
光「でももし双子が両方女の子だったらどうしたの?」
乙女「気になる所ってそこかよ?」
光「だって両方男の子だって有り得るからね〜」
刹那「そこは誠は真琴でも良いし…男の子だったら別に世界でも構わないと…」
光「なるほど〜」
乙女「で…その後は?」
刹那「うん…順調だったよ〜踊子さんなんか将来の為にも大検を受けたらって…
だから病院行ったり家では家事、暇な時に勉強したりしてたよ…
で…8月16日に無事出産〜女の子と男の子だった…
うちのお母さんも駆けつけてくれて…踊子さんも伊藤のお母さんもみんな喜んでくれたの…
踊子さんなんて世界が帰ってきたって言って伊藤のお母さんも誠が帰ってきたって…
うちのお母さんはさっぱり状況が掴めなかったみたいだけど…頑張ったねって…
でも…さすがに双子の出産は私の身体にはかなり負担だったらしくて回復するまで2ヶ月近くかかっちゃって…」
光「うわ〜それはキツいね…」
乙女「清浦さんは身体が小さいからそれだけでも出産には苦労するよね〜」
刹那「でも何とか回復して…まあその後色々あったけど…
幼稚園に通ってた頃…
不思議な事があって誠が迷子になって見つからない事があったの…」
光「迷子のどこが不思議なの?」
乙女「話の腰を折らない!…で続けて〜」
刹那「捜しても見つからなくて警察に連絡しようと…」
159スクイズアフター:2008/07/14(月) 23:19:28 ID:vVGMA4cw
S_Days-after 2話h
刹那「でも突然携帯に連絡があって…踊子さんからだったの…
誠が家に帰ってるって…すぐに戻って叱るより無事だった事を安心したら涙が出ちゃった…
で…落ち着いたら聞いたのどうやって帰ってきたのか?
だってまだ電車やバスの乗り方を知らない子供が
二駅もの道を家まで無事に戻れるか不思議だったから…
でも誠は秘密とか言えないの一点張り…それでも上手く誘導して大体はわかった
どうも知らないお姉さんに家まで送ってもらったようで…
後で知人がうちの誠と見知らぬ女性と歩いていたのを見た人がいるので
まず間違いない…それ以降絶対に誠や世界から目を離さないようにしていて
幼稚園を卒園の頃、伊藤のお母さんが転勤するからマンションを使って欲しい
って言われて卒園したらすぐ引っ越したの…なるべくそこからは離れたかったから…」
乙女「なんか怖いわね〜」
光「それ以降は大丈夫だったの?」
刹那「うん…それに緒方さんの姉弟と仲良くなったからさっきのような心配事はなくなったけど…
でも思うのその女性って桂さんだったのかな?って…勿論確証はないけどね…」
乙女「桂…ね〜そう言えば行方不明だったかな?」
光「あれ?でもあの事件って15年前…もう時効が成立したんじゃないの?」
刹那「だから怖いの…また桂さんがやってきて誠を
今度こそ連れて行ってしまうんじゃないかって…」
光「心配し過ぎじゃない?だって本当に桂さんかは判らないし…」
刹那「取り越し苦労なら別にいいけど…」
乙女「わかった〜まあもう高校生だし大丈夫とは思うけど…気にかけておく…
あ〜もう言いにくい!光の友達は私の友達という事で〜
刹那さんこれからは乙女か乙さんか好きに呼んで!」
刹那「じゃあ刹那でいいよ〜乙さん…」
乙女「OK…」
刹那「それじゃあ改めて呑み直そうか?〜さっき貰ったお土産はお酒だから…」
光「さっき見た時、美味しそうに見えたから!楽しみ!」
刹那「光変わらないね〜そういうところ…」
改めてお酒を注いで…
刹那「やっと15年にして同じ想いを共有できる友達との再会に乾杯…」
乙女「そうだね〜伊藤誠に翻弄された女3人に幸あれ!で乾杯!」
光「乙さん…刹那…今日こうやって集まれた事…多分忘れないよ…
後…世界と伊藤に乾杯!」
それぞれ3人は思い思いの事を掲げながら酒宴は進む…

2話「伊藤へのそれぞれの想い」完
160スクイズアフター:2008/07/14(月) 23:20:05 ID:vVGMA4cw
スクイズアフター一応の最終回です〜
え?最終回?
以前も書きましたが失敗作な為、これ以上は…理由は桂言葉です
この作品は15年と言う時間の流れで誠、世界の復活と
清浦誠と時効後の桂言葉との交流が中心になって物語が展開する予定でした

ですが…実はこの物語を思いついて暫くして時効が今は25年に延びているのを知って…
終わったと感じました…勿論それを無視も良いけどね〜
まあそれとオリジナルキャラばかりになるのでスクイズであってスクイズではない事になりそうなので…

ただせっかく作ったキャラなので最後に番外編3話を載せて終わりにします…
ではまた〜
161名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 22:06:14 ID:OvIYYuoO
>>136
分岐スレのお話は「ありえた」話ではあっても
実際は「なかった」話なんですから
キャラが違うのは(ストーリー上)当然のような気がします
芋ルートと光エンドの誠では人格違う(とも思える)んですから
それだって当たり前といえば当たり前
ストーリーのなかでキャラだって成長するものでしょ?自分はそう思います
(っていうのが自分の場合の言い訳なんですが)
加筆修正のこだわりしっかり感じました。GJ
長らくの作品のうぷお疲れ様でした
また充電されて再度起こしになられるのを心待ちにしています

>>160
いろいろなキャラ配置がされていてこれからというところ
「致命的」の意味がわかって、それだけはスッキリしましたが・・
慌てて確認したら2005年1月から施行だったんですね
たしかに根本からかわる
どこか別想定で切り抜けられると良いのですけど

それとは別に3人の掛け合い面白かった
15年立つとあの悲惨な事件も皆それぞれ乗り越えてるものなんですね
いたるも含め明るさが見えてよかった、GJ
162tyoujiya:2008/07/16(水) 08:47:30 ID:2lV8+sLN
118からの続き、乙女視点ストーリーの続きを投下します

その前に
>>121 名無し様
>>123 mark様
感想ありがとうございます。
とにかくこの話では乙女の心情を丁寧に綴っていきたいと思っています。

では・・・

163tyoujiya:2008/07/16(水) 08:48:22 ID:2lV8+sLN

痴漢の件の後も、私と桂の関係は全く変わりなかった。
私は相変わらず桂のことが嫌いだったし、桂がクラス委員なのをいいことに
厄介ごとをみんな桂一人に押し付けていた。
クラスみんなに嫌われてる上、クラスの仕事をみんな押し付けられている桂は
時に辛そうな表情も見せたが、
私はそんな桂を見て、友達と一緒にいい気味だと笑い合っていた。

ただそんな日々の中で桂の方に少し変化が感じられるようになった。
なんと言うか、学校ではいつも暗い表情しか見せなかった桂が、
時々一人でニコニコと笑ってる様子を見せるようになった。
特に昼近くになるといつもどこかそわそわした様子を見せ、
そして昼休みになるといそいそとどこかへ消える。

「最近桂の様子変じゃない」
「男でも出来たのかな?」
「え〜、桂に彼氏ぃ〜?」
夏美たちは桂の変化についてそんな風に話している。
桂に彼氏か・・・。
私は中学の時からの思いを好きな相手にいまだ伝えられないというのに、
あんなヤツに彼氏が出来るなんて・・・
そう思うとどうにもむかついて仕方がなかった。

164tyoujiya:2008/07/16(水) 08:49:22 ID:2lV8+sLN

学園祭が近づいたある日、
伝統の休憩室をうちのクラス=1年4組に設置するからと、バスケ部の先輩たちに言われた。
うちのクラスの出し物がお化け屋敷と知って隠し部屋を作りやすいと判断されたようだ。
そして私は、設置スペースを空けておくように手配しておくよう頼まれた。

そこで次の日の昼休みに、委員である桂にそのことを話そうと話し掛けたが、
何か別の用事があるような様子で、こちらの話に身を入れて聞こうとする様子がない。
そんな桂に対して私がいらついていると・・

「男なんだ」
「彼氏待たせてるんだ」
と、近くにいたみなみと来実が桂に絡む。
桂は口ごもったまま、しかし否定しようともしない。
私もまたそんな桂を強く問い詰める。

「桂、そうなの? クラスの用事より彼氏の方が大事って?」
その言葉を弱々しく否定した桂は
ようやくこちらの話をちゃんと聞く気になったようだった。

休憩室設置の件についての私の話を聞いた桂は、
出し物の急なレイアウトの変更には無理があると言ったが、
私は学園の伝統なんだからと、強引に押し切り、
その上その全ての責任を桂一人に押し付けた。
こちらの要求を渋々承諾した桂は、弁当を手にしてそのまま力なく教室を出て行った。

でも・・・桂、ちょっと泣きそうだったな・・・。

もともと私は桂の事が嫌いだし、いつも桂に対しては辛くあたっていたが、
今日の私はいつも以上にきつくあたっていた。
彼氏がいることを結局否定しなかった桂にまたむかついたからだ。

でも私には本当はわかっていた。
本当に私がむかついているのは、そんな桂に比べて
ずっと好きな人に告白できないでいる私自身・・・
そのイライラを桂にぶつけて、・・・私って嫌な女だ。

それなのに・・・

「桂泣きそうだったね。いい気味〜」
「ふふっ、まったくね」

来実の言葉に笑顔で応える私。
・・・少しだけ罪悪感・・・。
だからその自己嫌悪を振り払うためにも、私は決めた。

よし私だって、振られてもいいから今度こそこの思いを・・・
そう、今度の学園祭で・・・・!

165tyoujiya:2008/07/16(水) 08:49:53 ID:2lV8+sLN

ただ、その数日後、桂に対して抱いた僅かな罪悪感を覆す光景を私は見ることになった。

それは朝の登校時
桂が隣りのクラス=3組の伊藤に親しそうに話し掛けていたのだ。
3組の伊藤・・・、伊藤誠・・・
私の中学から好きだった・・・そして未だに告白できないでいる相手・・・
その伊藤と桂が何で?!

ただ、楽しそうな桂に比べ、一方の伊藤は笑顔でそれに応えながらも、今ひとつ楽しそうには見えない。
そして私はまた七海の言葉を思い出す。
桂は中学の時から誰彼構わず男に媚び売ってちやほやされていい気になってるヤツ・・・。

あいつ、まさか今度は遊び半分で伊藤にちょっかいかけてるんじゃ?

だとしたら・・・

許さない!

166tyoujiya:2008/07/16(水) 08:53:17 ID:2lV8+sLN
その日のホームルームの時間。
本来は当日まで間もない学園祭のことについて話し合わなければならないのだが、
クラスのみんながみんなそんなことはお構いなしにそれぞれ勝手な話をしている。
委員である桂は、困ったような様子で、しかし何も言えずに教卓の前でうつむいている。
ふふっ、いい気味。

かくいう私は、みなみ、夏美、久美といういつもの面子とと一緒に
この学園の女子に伝わる、学園祭における伝統の告白のやり方についての話題で
盛り上がっていた。
でもお互い相手がいないと自虐的に笑いあう私たちだが、そのとき来実が私につっこんできた。

「乙女ちゃんはいるって顔してる」

その言葉に、私はこの前決意した自分の思いを彼女らに明かす。

「いるっていうか、ダメ元で誘うのもありなんでしょそれって・・・」
「ありあり」
「だったら、玉砕覚悟で行ってみるのもいいかなーなんて・・・」

しかし私は今度は告白する相手の名前まで追及されることになってしまう。
いや流石にそこまでは詮索されたくない・・・。
だがみなみらの厳しい追及に
「同じ中学出身で・・・」
というヒントを出してしまったがために、
みなみたちの推理は私の好きな相手の名前を確実に暴き出そうとしていた。
嗚呼、危うし私!

だがその時、
「何見てんだよ」
夏美が桂に向かって言った。
桂がずっとこっちを見ていたらしい

その言葉に対し
「ホームルームだからちゃんと話し合わないと・・・」
と応える桂。
ふん何言ってんのこいつ、話してるのは私たちだけじゃないのに。
ホント、むかつくヤツ。
そしてそれをそのまま言葉にして睨んでやると、桂は悲しそうに私の顔を見ると
黙ってうつむいてしまう。
ふん困ったような顔しちゃって、そうしてれば同情してもらえると思ってんの?
ますます苛々してきた私は、もっと桂を困らせてやろうという衝動に駆られる。
167tyoujiya:2008/07/16(水) 08:53:57 ID:2lV8+sLN

「いいがかりつけられてやる気無くした。桂一人でやればいいんじゃない」
そんなことが出来るわけないと判っていながらそう言うと、桂は悲しそうに私を見つめる。
私はその悲しそうな瞳がどうにも気になってしまう。
いやいや、同情なんて禁物だ。そして私は今朝の伊藤の事を思い出し、更に桂に絡む。

「男に色目使ってばかりいるやつになんて従えないでしょ」
「色目なんて使ってません」
流石に桂も少しだけむっとしたようで私に言い返してくるが、
その反抗的な物言いに私はまたむかつき、今度ははっきり言ってやることにした。

「アンタ、誰にも見られてないとでも思ってんの?
 アンタが、3組の伊藤にちょっかいかけてんの見てんだから」
「あ・・・」
「ほらね。悪いけど伊藤に近づくのやめてくれない? 
 隣りのクラスの男子に色目使わないで真面目に準備やるって言うなら、私らも手伝うし」

そのとき来実が
「伊藤って原巳中出身だよね。・・・そうか、乙女ちゃんの好きな人って」
うわっ、ばれちゃったじゃないの!? まったく・・・、
それもこれも桂のせいだ! あーホントにむかつくわ、こいつ!

と・・桂もその来実の言葉に驚いたような顔をしている。
その時桂が口を開いた

「加藤さんって・・・」

え・・?
だが桂はそのままうつむいて黙りこくってしまった。
何よ?私がどうしたって言うの?

しかし、僅かな沈黙の後、
「あの、加藤さん・・、二人だけで話したいんですけど」
そう言った桂の顔は、どこか思いつめているようにも見え、一瞬私は答えに窮した。

だが・・
「何よ桂私たちとは話もしたくないって言うの?!」
「い、いえ、そういうわけじゃ・・ない・・ですけど・・」
「だったらここで言いなさいよ!」

そう来実たちが口々に桂を攻め立てると、私も
「何の話か知らないけど、こっちにはあんたと二人で話す事なんて無いんだよ!」
と桂の言葉を強く拒絶する。
しかし・・・

「あの、いいからお願いします!」
桂は驚くほど強い口調でそう言うや、私の腕を掴むと、そのまま引っ張っていく。
それは、華奢でいつも体育を休みがちなひ弱な桂の何処にこんな・・?
と思うほどに強い力で、
桂はそのまま私を引っ張って教室を出ると、階段の影まで連れてきた。
て言うかいいのかよ、桂。クラス委員のくせにホームルームをほっぽり出して・・・。
まああのまま桂がいても話し合いになんてならなかっただろうけど・・・。

ともあれ、桂の望むように二人きりになってしまったが、
まあこうなったら話だけでも聞いてやるか。
168tyoujiya:2008/07/16(水) 08:55:20 ID:2lV8+sLN

「まったく、なんのつもりよ。こんなところで・・・
 まあ私としてはあんたが伊藤にちょっかい出さないって約束するんなら
 学祭の出し物にも協力してやるけど・・・」
「加藤さんは、誠くんの事好きなんですか?」

な 何なのよ。学園祭の話じゃなくてそっちの話?
「そ、そういうこと言ってるんじゃないでしょ?」
私はつい剥きになってしまうが、またも思いつめたような沈黙の後に
桂が発した言葉は私にこの上ないショックを与えた。

「私誠くんとお付き合いしているんです」
「な・・・?!」
「誠くんからお付き合いを申し込まれたんで、
さっき加藤さんが言ったように色目を使ったとかそんなんじゃないんです」

その言葉に私は頭の中が真っ白になり

「そ、そんなの信じないよ・・・
 だいいち伊藤があんたなんかと付き合うわけ無いじゃないっ」

そう言うのが精一杯だった。
桂はそんな私をまた悲しそうな目で見つめると、言葉を続けた。

「加藤さん、私一学期から加藤さんにずっと辛くあたられて、
 正直言うと加藤さんの事、嫌な人だなって思ってました」
「え?」
「でも、あの時、加藤さんが痴漢から私を助けてけれた時・・・」
「そ、そのことは口にするなって言ったでしょ」
「は、はい。ごめんなさい。
 でも、私、それで加藤さんを嫌な人だって思ってた自分を恥じて・・
 本当は加藤さんは、困っている人を放っておけない、いい人なんだって・・・」
「やめなって言ってるでしょ!!」

私はつい声を荒げるが、桂はそんな私に気圧されながら更に言葉を続ける。

「ご、ごめんなさい・・・。
 でも私、だから・・・もし加藤さんが誠くんを好きなら、
 私が誠くんと付き合ってることで加藤さんを傷つけてしまうって・・・、
 そう考えると辛くて・・・

 でも、ダメなんです。
 もう私どうしようもないくらい誠くんのことを好きになっていて・・・
 だから・・・」

桂の声はいつの間にか震えていた。

「ごめんなさい!」

桂は搾り出すような声でそう私に謝ると、泣きそうな顔を背けて教室の方へ走り去った。
私は一人残され、呆然と立ち尽くす。
169tyoujiya:2008/07/16(水) 08:55:58 ID:2lV8+sLN

と、その時

「乙女、気にすること無いよ」
と、みなみ、夏美、来実が現れる。3人ともついてきて私と桂の話を聞いていたのだ。
「桂のヤツ、乙女ちゃんが伊藤の事好きだって知って意地悪言ってるんだよ」
「そうそう、あんなヤツ、ちょっと見てくれがいいだけでよほどふらふらした男じゃなきゃ、
 本気で好きになるわけ無いって」
「ほんと、桂って嫌な奴だねー」
口々に私を元気付けるようにそう言う3人。
でも・・・。

「で、でも桂、伊藤につき合い申し込まれたって言ってたし・・・」
「ばかねー、乙女。あんなやつのいうこといちいち信じてるの?」
「そ、そんなことないけど、でも私今朝、桂と伊藤が話してるとこも見てて・・・」
「それだ! 桂のヤツ今度は伊藤を、いつもの男遊びの相手に目をつけたんだよ。
 それで乙女ちゃんに釘を刺して・・、それもあんなしおらしい振りしちゃってさ。
 ホント、むかつく奴!」
「そ、そうかな・・・」
「乙女、しっかりしなよ! 
 学祭で告るんでしょ! 桂なんかのハッタリで二の足踏んだりなんかしたら
 私たちが容赦しないんだからね!」

 口々に私を励ましてくれるみなみたち3人。
 私はこの時、彼女らの友情を本当に嬉しく思った。
 
 でも桂の言う事は本当にでたらめだったのかな?
 もしみなみたちの言うとおり、私への嫌がらせであんなことを言ったんなら・・・、
 本当に伊藤に遊び半分で手を出そうとしてるなら・・・

 絶対に許さない!

 そう思いながらもさっきの声を震わせて私に謝る桂の泣きそうな顔が脳裏から離れなかった。


170tyoujiya:2008/07/16(水) 08:56:25 ID:2lV8+sLN

だが、それから数日を経たある日を境に桂の様子が変った。

時おり見せていた笑顔は全く見られなくなり、
以前にも増して暗い表情となって、瞳にも生気が無くなったかのようだ。
授業開始終了時の号令をかけるのも忘れることもあり、
昼近くになっても、以前はそわそわと嬉しそうにしていたのが、
ただ憂鬱そうな様子で、昼休みになるととぼとぼと力なく教室から出て行く。

「なんか最近桂の様子おかしくない?」
「例の彼氏に振られたとか?」

そうなのかな? 
その彼氏ってやっぱり伊藤だったのかな。
まあ伊藤にしろ他の誰かにしろ、もし桂が振られて、それで最近元気がないんだったら・・・、だとしたら・・・

−ざまあみろ



171tyoujiya:2008/07/16(水) 08:57:32 ID:2lV8+sLN
−以上です。
読んでいただければわかるように原作某シナリオとシンクロしてます。
長い割に地味な展開になってしまいました。
もちろんまだ続きます
次回の投下まではまた、かなり間が空くと思いますが、
今回よりはストーリーにうねりが出せればと思ってます。
どうぞ宜しくです
172名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 21:10:20 ID:uWyS7rub
>171
乙彼。
続きの投下を楽しみにしてます。

>>170ラストの
>
>−ざまあみろ
がイイ。
いかにも「らしい」一言ではないかと。
173SINGO:2008/07/17(木) 02:08:16 ID:yD2RxQkU
どうも先輩がた。
ギャグ、シリアス、18禁エロ、シモネタと一通り書いてきたんで、
今回は未来編、卒業後の話に挑戦してみました。
ので、投稿します。

モチーフは、PS2版の澤永光夫婦と墓参りEnd。
あと、自作の二世とか登場します。


【破局に向かって】番外編

    出演
伊藤誠   西園寺世界
澤永泰介  黒田光
田中    清浦刹那
ほか
174SINGO:2008/07/17(木) 02:10:02 ID:yD2RxQkU
【破局に向かって】番外編

光「刹那?やっぱり刹那!久しぶり〜」
刹那「え?もしかして光?」
光「刹那、全然変わってない(成長してない)わね〜。一目で判ったわ」
田中「黒田さん、綺麗になったな。それに凄く大人っぽい」
泰介「よう。相変わらずデカイな。また背、伸びたのか?」
田中「どうも。はじめまして。田中といいます」
泰介「おい!」
誠「さすが泰介。友達から他人に格下げされてるよ」
世界「あはは。澤永、ただ者じゃないわね」
誠「ただ者以下だけどな」

榊野学園を卒業し、5年ぶりに(偶然にも)再会した黒田光は、澤永泰介と
一緒に歩いていた。腕に赤子を抱いている。
刹那「光に似て、可愛い」
田中「父親に似なくて良かったな」
泰介「おい!」
刹那「名前、何ていうの?」
泰介「航介ってんだ。いい名前だろ?航空とか航海のコウ」
田中「後悔先にたたずのコウか」
泰介「おい!」
光「光と書いて、光介って案もあったんだけど」
誠「……」
世界「どうしたの?誠」
誠「やっぱりというか、それしかないというか。泰介、黒田と結婚したのな」
世界「アノおまじない、光には効果あったのね」

一方、刹那と田中は、小学生くらいの子を連れていた。
泰介「それよか、田中の子、やけにデカくね?」
光「お名前、なんて〜の?」
刹羅「たなか せつら。5さい、です」
田中「羅刹にしたかったんだが、ダメ出しされてな」
光「アンタ馬鹿ぁ?」
泰介「5年前ってーと…そうか、清浦。田中を逆レイプして出来た子か」
刹那「言わないで」
何か複雑な事情(と情事)があったらしい。
刹那「そのフレーズ、顔を会わすたびに言われそう」
田中「そうだな。刹那さん、いまだに『攻め』だし……あ」
田中が口を滑らせた。
刹那「わぁ馬鹿!!」
光「…マジ?」
泰介「お前、どんだけ奥手なんだ?もと柔道部エースのくせに」
世界「……」
誠「世界、どうした?」
世界「いまだに信じられないな、って。刹那が田中とくっついた事が」
誠「そんなに意外か?クラス委員で結構、仲が良かっただろ」
世界「誠、鈍感。刹那はね……やっぱ何でもない」
誠「…?何がだよ?」
世界「お似合いって事。田中、硬派で紳士だし。少なくとも誠より数百倍は」
誠「るっせ」
175SINGO:2008/07/17(木) 02:10:50 ID:yD2RxQkU
《ピュアバーガー》
刹那「そういえば、七海は今どうしてる?」
光「あ〜。ソレなんだけどさ。七海、彼氏とモメたらしーよ」
刹那「えと…花山院先輩だっけ?」
光「うん。その先輩、家庭教師やってたでしょ。教え子と二股かけてたのよ。
で、孕ませたのが七海にバレちゃって」
刹那「うわ」
光「その教え子が、よりによって七海の妹の…」
刹那「…!卯月ちゃんて、確か…」
光「うん。先輩、7つも年下の子と付き合ってたのよ。卯月ちゃん、今は18
だけど、11の頃から肉体関係あったらしーわよ」
刹那「目を覆いたくなるような数字ね」
田中「凄い歳の差カップルだな。てか犯罪だ」
泰介(見た目だけなら、お前ら夫婦もスゲー犯罪なんだけど。身長差50cm
以上のカップルって、ヤベーよ)
刹羅「ねえママ、なんのおはなし?」
刹那「…えと、ゴメンね。ママにも判らない」(大嘘)
世界「まったく最低よね、男って生き物は」
誠「俺を見ながら言わないでくれ」

光「刹那。これから、どーすんの?」
刹那「えと、それは…」
なぜか口ごもる。様子が変だ。
すると、代わりに子供が答えた。無邪気に。
刹羅「おはかまいりです」
なら、なぜ口ごもる?もし親族の墓参りなら、口ごもる理由が無い。
光「…あ」
光は、その意味に気付いた。
泰介「ああ、そうか。あれから、ずいぶん経つよな…」
泰介も気付いたようだ。

7年前。
伊藤誠と桂言葉の交際は、意外な形で破局を迎えた。
西園寺世界は、キューピッド役の筈だった。だけど、誠への恋心を抑え切れず。
そんな世界を誠が受け入れて、そこから生まれた三角関係。
それから、どんどん収拾がつかなくなって。
そして迎えた最悪の結末。

泰介「嫌な事件だったな、アレは」
光「ホント。伊藤がしっかりしてれば、こんな事にならなかったのに」
泰介「まったくだぜ」
誠「…うう」
田中「よせ、二人共。子供の前で」
刹羅「ねえママ、なんのおはなし?」
刹那「……」
世界「ホント。アレは誠が悪い」
誠「反省してるよ。返すコトバも無い」
176SINGO:2008/07/17(木) 02:11:27 ID:yD2RxQkU
気まずい雰囲気。
どうにも居心地が悪い。それを打ち破ったのは、光の赤子の泣き声だった。
田中「刹那さん。そろそろ行こうか。彼女が待っている」
刹那「ん。光、澤永。一緒に来る?」
光「ごめん。行きたいのは山々なんだけど、多分、私にはその資格、無いと思う」
泰介「俺も。会わす顔がないな。あの時、俺達は何も出来なかったからな。
今、俺が行っても、親友の聖域を汚すよーなモンだ」
誠「泰介…まだ俺の事、親友だと思ってくれてるのか?ありがとう…」
世界「誠、泣いてるの?」
刹那「じゃ、私達、行くから。七海にもよろしく言っといて」
光「うん。バイバイ。また今度、ゆっくり話そ」

刹那達が去った後、澤永夫婦は赤子をあやしながら、
泰介「なあ光。あんな事言ったけど、本当は…」
光「いーのよ。二人の死を悲しむ資格があるのは、多分、刹那だけだから」


《模手原坂下 共同墓地》
刹那と田中(と刹羅)の前には、
【西園寺家 之 墓】
刹那「久しぶりね世界」
田中「俺の事、覚えてるか?」
刹那は世界の墓に花束を。そして、田中は線香を供えた。
合掌、暫くの黙祷。
ただ刹羅だけが、不思議そうに両親と墓を見比べていた。
やがて、
刹那「じゃ、行こ」
刹羅「うん」
田中「伊藤の墓は…確か東原巳だったか?」
墓地をあとにする三人。

世界「ねえ誠。私達、いつ許されるのかな?」
誠「さあな。許されちゃいけない気もするよ。俺は清浦との約束を破った」
二人が許されるには、刹那の願いを叶えるしかなかった。
世界は、刹那のぶんまで誠を愛する事。
誠は、刹那の代わりに世界を守る事。
すでに、その機会は永遠に失われている。
そう。誠は世界を棄てた。世界は自分を棄てた誠を刺殺し、自身も破局を迎えた。

誠「清浦を裏切った。俺達は償い続けるしかないんだよ。あの世で」
世界「うん。桂さん、あっちに逝るはずだから、今度こそ三人で仲良くしよ」
あの世で。
誠「ああ」
そして二人は、一陣の風にかき消された。

   Ghost End


   キャスト
伊藤誠   西園寺世界
澤永泰介  田中
澤永光   田中刹那
澤永航介  田中刹羅
177SINGO:2008/07/17(木) 02:12:26 ID:yD2RxQkU
終わりです。
コレはシリアスに分類されるのかな?番外編といいつつ、密接にリンクしてるし。
あと、どっかのネタであったようで、パクり臭い。

破局に向かってシリーズでは、桂言葉のポジション、最後まで空気でした。
田中のポジション、どうあっても刹那に逆レイプされるのね。
このカプコンビ、大好き。
泰介は…お馬鹿でナイスガイのポジションが良いな。
レイパー定着は、実は私は好きくない。他にも利用価値あるはず。
引き立て役とか、かませ犬とか、サンドバッグとか。
誠は…サイテー。うらやましいから死刑ね。
178スクイズアフター:2008/07/17(木) 12:30:04 ID:f+zFp4/v
>>161
まあ要望があれば書いてみたいですが…
もしかするとここよりブログで書く方が良いかもしれない
まだブログの引っ越しすらままならないからなあ〜いつになるやら
感想ありがとうです

>>177
番外編…最終章と言うべきか?
でも最初混乱したけどなるほど幽霊な訳ね〜
しかし言葉がいないのは彼女だけ生きてるとか?
それとも…誠は殺しはしてないから天国?
世界、言葉は地獄?
でも田中×刹那は惚れた方が弱い法則が良いかもね〜
179SINGO:2008/07/17(木) 18:08:00 ID:yD2RxQkU
混乱誘発は仕様です。
誠と世界のセリフをカットして読み直すと、違和感が無くなります。

言葉の生死はともかく、本人はこの世に未練ないでしょ。すでに成仏?
ヤリチ○誠は地獄逝きで確定。
アニメ裏話だと、誠を刺殺するシーン、一回殺しただけじゃ気が済まない
って声優さんがリテイク要求して、計三回も刺殺やり直したらしいっす。

【一発ネタ】
世界、誠の腹に包丁を突き立てる。
世界「ひどいよ!私を棄てて、自分だけ桂さんと幸せになろうなんて!」
溢れる血。
誠の脳裏に、次々と流れる走馬灯。

その走馬灯すべてが泰介(しかもビキニパンツ一丁)。
誠「うおぉー!こんな走馬灯、嫌だー!やり直しを要求する!!」

終わらない
180500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/17(木) 20:51:53 ID:e3MtrOyM
予告どおり言葉(♂)×泰介(♀)もの完成したので投下します。
泰介の名前を転換後は泰子としています。
どうせなら誠も女の子の名前らしく真琴にすればよかったかな?

これから投下しますが、「散る泰子」2のほうはスカトロありなので
苦手な人はスルーして下さい。
181500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/17(木) 20:53:32 ID:e3MtrOyM
「散る泰子」1

「澤永さん。たっぷり可愛がってあげる。」
私は今桂さんに犯されようとしている
私の名は澤永泰子。元は澤永泰介という名前だったが、女になったことで若干変更した
私を犯そうとしている桂さんも女の子から男の子になった
私は1ヶ月ほど前桂さんを押し倒して犯した
桂さんは初めてだったみたいでかなり痛がっていた上に、本当は誠にされたかったみたいだ
お互いに性が転換したことで立場が逆転した
「僕が女だったときに押し倒して犯して傷物にしてくれたね。今度は僕があなたを
 犯して女にしてあげる。」
「や・・・やめて・・・。」
「すぐに気持ちよくなるよ。」

ズブッ

「ぎゃああ・・・」
「澤永さんのアソコきついね。でもまだ奥まで入っていないよ。」
言葉は強引に奥まで入れた
泰子の股から血が流れてきた
「澤永さんとひとつになったね。」
「ああ・・・痛い・・・。」
「じゃあ腰を動かすよ。」
言葉はピストン運動を開始した
「い・・・痛い・・・やめて。」
「口では嫌と言っていても体は喜んでいるんでしょ。」
言葉はさらに激しく腰を動かし始めると泰子の体にさらに激痛が走り
泰子は泣き出してしまった。だが、止める気配はない。そして
ドビュドビュ・・・
182500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/17(木) 20:54:10 ID:e3MtrOyM
「澤永さんの体にたっぷり僕の精子注いだね。」
「うう・・・。」
「じゃあまたするよ。」
言葉は再びピストン運動を開始した
動かすたびに泰子の膣から血液と精液が流れる
「痛い・・・やめて・・・。」
2回目でも痛みのほうを感じていた
しばらくするとまた射精したものの、また再びピストン運動をし
合計5回中出しした
行為終了後に言葉がチンポを抜くと泰子の膣から血液と精液が流れ出ていた

言葉はとりあえず泰子の膣をきれいに拭くと泰子を産婦人科に連れて行った
「今日はどうしましたか?」
「この子レイプされちゃったみたいで・・・。」
「じゃあ今から妊娠しないように膣を洗浄して精子を殺しますので
 こちらの診察室に来てください。」
レイプしたのは桂さんだろというツッコミはさておき泰子は診察室に向かった
下半身裸となって開脚式の診察台に座った
「今から膣を洗浄しますのでしばらくそのままにしてください。」
膣洗浄したあと、膣があちこち傷ついているのでその治療もした
処置終了後
「とりあえずこれで妊娠の可能性はないと思いますが、もし体調不良になったらまたきてください。
 あと、妊娠したくないのでしたらピル処方をおすすめします。」

「桂さん、わざわざ病院まで連れて行ってくれて・・・。」
「本当なら澤永さんには妊娠しているかどうか不安な日々を送ってもらいたかったけど
 妊娠していたら責任とれないからね。」
「・・・。」
「でも、これでレイプされた女の気持ちわかったでしょ?」
「うん・・・。」
「じゃ、これからもHしてもらうよ。」

(完)
183500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/17(木) 20:55:04 ID:e3MtrOyM
「散る泰子」2

あれからもう2週間ほどが過ぎた
泰子は言葉とHした翌日にはピル処方のための検査を受けピルを処方してもらった
その後言葉とは何度も肉体関係を重ねていったが、言葉は一方的に泰子を犯して
泰子には出来るだけ快感を感じさせないようにしていた・・・

ピンポーン
「澤永さんどうぞ。」
「おじゃまします。」
この日は言葉の家に来た
そして言葉の部屋に向かった
「それじゃ澤永さん脱ぎなさい」
2人は裸になった
「澤永さんのアソコ濡れているね。じゃあ入れるよ。」
「ああ・・・桂さんのチンポ入ってくる・・・。」
すぐに合体し、ピストンを開始した
「ああ・・・気持ちいい・・・」
「澤永さんよほど気持ちいいんだね。自分から腰を振るなんて。
 もう僕のHになれてきたね。」
しばらくすると
ドビュドビュ・・・
「ああ・・・桂さんの精液・・・」
「澤永さんはマンコのほうはだいぶ開発したから今日はお尻を開発しようか。」
「そんな・・・うんちする穴に入れるなんて。」
言葉は泰子を無理やり四つんばいの状態にした
「それじゃ入れるよ。」
ズブッ
「い、痛い・・・。」
「お尻の穴の締め付けは最高だね。」
しばらくすると
「全部入ったね。」
言葉はピストン運動を開始した
「痛い痛い・・・やめて・・・。」
「お尻は慣れるととっても気持ちいいんだよ。」
ドビュドビュ・・・
184500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/17(木) 20:56:13 ID:e3MtrOyM
「射精されてる。まるで浣腸されているみたい。」
「じゃあまた動かすよ。」
再びピストン運動を開始しはじめ
「痛い痛い・・・うう・・・。」
泰子は苦痛だけを感じていた
何度も射精された後
「はあはあ・・・。」
「気持ちよかったでしょ?」

泰子の体は悲鳴を上げていた
「ト、トイレに行かせて。」
「ここでしなさい。」
言葉はどこから持ってきたのかおまるを持ってきた
「なぜおまる・・・。」
「嫌なの?」
「わ、わかりました。」
泰子はおとなしくおまるを使うことにした
とてもトイレまで我慢できそうにない
ぶりぶりぶり・・・
「この年になっておまるで用を足すなんて。泰子ちゃんは赤ん坊ですね。」
「・・・。」
かなりの羞恥プレイだ
泰子が用を足した後
「せっかく僕が腸に精液注いだのに出すなんて、おしおきが必要ね。」
言葉はチンポを再び泰子のアナルに入れた
排泄したことで泰子の尻は濡れていたのですんなり入った
185500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/17(木) 20:56:46 ID:e3MtrOyM
射精後
言葉は泰子を浴室まで連れて行った
「体をきれいにしようね。」
「・・・。」
「まだセックスの余韻にひたっているようね。」
「・・・。」

体を洗った後
「どうだった?アナルされた気分は?」
「まだお尻が痛い。」
「でもこれで両方の処女を奪ったね。」
「私が男だったときはアナルに入れなかったのに・・・
 意地悪・・・。」
「ごめんね。今度から優しくHするね。」
「うん。」
「それじゃ明日ね。」

(完)
186500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/17(木) 20:57:33 ID:e3MtrOyM
今回は以上です。
187名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:09:01 ID:6C59ZPWP
>>179
バスタードネタか
(魔道剣士カイが操る怪鳥コカトリスの石化ガスで石に変化する
主人公ダーク・シュナイダー、しかし変な態勢ポーズ
だったので、やり直し要求の魂の叫び、カイ思わずズッコケ)
188名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:20:07 ID:WQ4ukQhZ
>>171
>今回よりはストーリーにうねりが〜

今回は次回へのつなぎなんですよね
期待してます

伊藤との付き合いを言及された乙女の葛藤
&言葉の空気読めてない部分が秀逸でした

189名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:25:41 ID:WQ4ukQhZ
>>177
一応1レス目で読み取りました(ゴーストの会話)が、
世界と誠のセリフが隅ではなくまんなかにちりばめられてたらやばかったかも(笑
でも、SINGOさんのSSを読むと設定が重要なのを再確認させられます
自分ももっと練りこまないといけないなぁ  
文句なく面白い、刹那の大人の事情ぶりが一番笑ったGJ
190名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:25:43 ID:YtOf57kY
>124 (mark様)
こういう作品を待っていました。
エロを入れると、大抵、肝心のピローが薄くなるか、分量が増えて間延びした感じになるのですが、
これは、読みやすい分量にまとまりつつ、中身は濃い。しかも、らぶてんこ盛り。
GJです。
ほぼラス作品というのが、何とも惜しまれてなりません。

>152 (スクイズアフター様)
時効改正…。無念としか言いようがありませんね。
まあ、パラレルワールドと割り切って続けるのも、十分アリと思います。
というか、せっかくの力作。お蔵入りは勿体ないの極みです。

>163 (tyoujiya様)
これはまた、テイストの変わった、読みごたえある作品が来ましたね。
不憫な言葉に、痛々しい乙女と、誰も幸せそうでない異色作。
続きを読みたいような、読みたくないような(笑)。
それにしても、原作は、アニメ・ラジオ共に終了して久しいですが、
気鋭作家はいるのですね。
191名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 23:17:02 ID:YtOf57kY
>174(singo様)
幽霊という設定は、読めなんだ。
いい意味で、してやられた(笑)。
192SINGO:2008/07/18(金) 18:25:42 ID:u7RvqOI6
SINGOです。
過大なる評価、どうもです。
Ghost Endは、いくつかヒントをばらまいておきました。
誠と世界が、皆の会話の輪に入ってない所とか。
てか、原増す誠に子供がいない時点で、読者の誰もが変だと疑うでしょ。


私が設定を重視したのは、読者の皆さんから突っ込まれたくないからです。
でも、ここは「Ifもしも」の世界ですから、設定なんてのは、無視したいっすね。
特に、斬新・予想外なものを出したい私にとっては。
うちの田中は設定無視しまくりですが。
193500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/18(金) 20:14:38 ID:qlCyNhmd
「散る泰子」3

「澤永さん、今日もしてあげる。でもその前に・・・。」
「んむっ。」
言葉はいきなり泰子にキスをした。しかも舌を絡めて
その上、アソコを愛撫してくれている
その舌を絡めたキスは15分ほど続いた
アナル開発以来言葉は泰子に対して優しくHするようになった
「ぷはっ。」
「もうかなり濡れているね。入れるよ。」
ズブッ
「ああっ・・・入ってきた・・・桂さんのチンポ。」
いつものようにピストン運動したが、もう少しで射精しようかというところで抜いた
「あれ・・・なんで射精する前に抜くの?」
「今日はね、特別ゲストがきているの。その子が澤永さんを抱いてくれるのよ。」
ドアが開いた
「おじゃましまーす・・・って泰子?」
「誠?」
「誠くん、いらっしゃい。」
「言葉と泰子、2人とも裸?」
「今澤永さんとHしていたの。私が澤永さんを開発しておいたから、たっぷりしちゃって。」
誠は裸になった
「泰子、入れるよ。」
「うん。入れて。」
誠と泰子が合体した
「泰子の中あったかいな。」
「さっき桂さんがしてくれたから。」
「それにしても泰子は言葉とやりまくっているな。」
そんな会話をしているうちに
「ああっ・・・いい・・・誠。」
「俺もだよ・・・泰子。」
しばらくして
「泰子・・・イキそう・・・。」
「中に出して・・・。」
ドビュドビュ・・・
「はあ・・・誠の精液が私の膣に・・・。」
「泰子・・・気持ち良かった?」
「うん、もっとして・・・中に出して。」
「泰子ってかなり淫乱な女の子だね。それじゃ2回戦開始するぞ。」
再びピストン運動を開始し
「ああっ・・・誠・・・かなりいい・・・。」
(誠のチンポは桂さんのに比べると小さいけど・・・まるで女の子と会話するようにセックス
 してくれる・・・。ちゃんと女の子のことを考えてくれる。)
194500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/18(金) 20:15:34 ID:qlCyNhmd
その後、誠は3回中に出しチンポを抜いた
「誠、お願いがあるの。」
「なんだ?」
「私のお尻にも入れて・・・私の腸を誠の精液まみれにして。」
「おい言葉・・・そんなことまでさせているのか?」
「うん。澤永さんを徹底的に調教したのよ・・・。」
「・・・わかった。入れてやる。」
泰子は誠のほうに尻を向け四つんばいになった
誠は泰子のアナルに自分のチンポを入れた
「ああ・・・誠のチンポが腸に・・・。」
「アナルのほうもだいぶ開発されたんだな。」
「うん。」
「じゃあ動かすぞ。」
誠はピストン運動を開始し
「ああ・・・腸を刺激されている・・・いい。」
「泰子、僕も気持ちいいよ。」
しばらくして
ドビュドピュ・・・
「ああっ誠の精液で浣腸されている・・・。」
誠がチンポを抜こうとすると
「まだ抜かないで、もっとして・・・。」
「泰子・・・相当のMだな。」
この後数回出した

「はあはあ・・・誠。」
「泰子・・・よっぽど気持ち良かったんだな。」
誠は泰子を浴室に連れて行き
「泰子、体を洗ってやるぞ。」
「うん。」
「それにしても、言葉の調教は激しいんだな。」
体を洗った後、泰子をベッドに運んだ
泰子をベッドで休ませ、誠は言葉を廊下へと連れ出した
「言葉・・・ちょっとやりすぎじゃないか?」
「誠くん、澤永さんは喜んでいるのよ。」
「でもな・・・まあマンコのほうはいいかもしれんがアナルはあまりやりすぎると
 いずれ泰子の体に異変が起こるぞ。」
「そうかな・・・。」
「とにかくアナルは控えろ。」
誠はしばらく言葉に説教をすると帰っていった
195500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/18(金) 20:16:25 ID:qlCyNhmd
そして・・・
「う〜ん・・・あれ、誠は?」
「帰っていったよ。」
「そう・・・。」
「僕、誠くんに説教されちゃった。もっと澤永さんの体のことをを考えろって。」
「誠・・・。」
「これからはアナルはできるだけ控えるね。」

数日後
泰子はオナニーをしていた
「はあ・・・誠・・・。あれなら女の子にモテるのも無理はないな・・・。
 セックスのときに女の子のことをちゃんと考えているし・・・。
 私が男だったときはただ欲望を満たすだけのセックスしたからな・・・。
 桂さんが誠のほうを見ていたのも無理はないな・・・
 それに最近は西園寺さんと仲良くしているし。西園寺さんはかなり
 気持ちいいセックスしているんだろうな・・・。」
そんなことを考えているうちに
「誠・・・イク・・・。」
・・・
「ハアハア・・・誠・・・恋人は無理でもセックスフレンドになってほしい。
 私を見て・・・。」

(完)
196名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 22:35:12 ID:6GgwgXEl
なんかもうただスクイズキャラの名前使っただけの変態エロ小説だな。
いい加減自重しろよ。
197名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 22:58:18 ID:tKlMYPj7
GJ!変態エロでもどんどん投下して下さい。
198名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 23:39:22 ID:hb/VGveN
>>196
自重という言葉を辞書でひくこと推奨w
199名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 00:30:29 ID:H/Irgtpq
女体化シリーズはもうお腹いっぱいです
もういいよ
200500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/19(土) 00:50:39 ID:+GZNyb1f
どうやら不評のようですね・・・。
201名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 01:19:03 ID:MExJAOCm
>>200
愛憎表裏 
だから気にすることは無いが、
そのあたりに反応すると、荒らすやつを勢いづかせるだけだよ 
バカはほっとけばよい
202名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 02:08:52 ID:H/Irgtpq
まあ理由も書かずにダメ出しってのは意味不明なので、書いときます

・女体化ってのは肯定派と否定派にはっきりと分かれるものである
 投下している作者は否定的な意見が来るのも覚悟して投下すべき
 
・キャラを掴めてなさすぎ
 原作通り(そこまでいかずともある程度近づけて)に書かないと
 乱暴な言い方をすれば、ただ名前を借りて好き勝手に書いているようにしか見えない
 お気に入りのキャラが理解不能な言動をしたり、行動をすれば誰だって首をひねる

自分が気になったのはこの二点


あ、それと、少しでも批判的な意見を書き込めば荒らし扱いというのはどうかと思います
203名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 02:32:07 ID:VntQQSYL
>>202
同意。
キャラを無視するならここに投下する必要なし。
204tyoujiya:2008/07/19(土) 06:13:09 ID:gyWfmKd6
どうもです。
感想書き込んでいた皆さん、ありがとうございます。
続きはしばしお待ちを(汗

で、ココで話題になってる件ですが、
物語を綴るためのエロ、或いはキャラクターを描くためのエロなら
許容すべきですが、
ただエロを描写するためののためのエロ描写は
レスの趣旨から外れると思われます。

もちろんどちらかという判断は、書き手と読み手双方に委ねられるわけですが




205名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 09:55:22 ID:MExJAOCm
>>202
・少しでも批判的

自分の書き込みを見ればいい。
建設的な理由もかかず吐き捨てるような書き込み。
後になってから慌てて理由を書き込んで正義面ですか?笑わせますね。
これを荒らしといわずしてなんというのでしょう。
さらに「否定的な意見も来ることを覚悟」といいますが、
否定したい「だけ」なら読まなければいいでしょう。
スルーって言葉も知らないのですか?
意見が来るかもしれないことは確かですが、
そういう書き込みが正当化されるかどうかは別物ですよ。

・キャラがつかめなさすぎ

そういう批判は問題ないでしょうね、なら一歩踏み込まないと
「掴めていない」って書くのは簡単、自分ならどう書くか、表現するか書いてみるべきでしょ?
非難するだけなら簡単ですよ 読むだけですからね。
そこまで言うなら書いてみたらいかがですか?

>>203さんにも贈ります
206名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 10:06:16 ID:MExJAOCm
>>204
>エロを描写するためののためのエロ描写
>スレの趣旨

一応ここってエロパロ板なんですよ。
二次スレは原則一作品一スレであることを考えると、投下先を奪うことになる。
(参照: http://yomi.bbspink.com/eroparo/ )

仮に分岐ストーリーということに限定するとした場合、
萌えを主体とした日常ひとこまの短篇SSも、
『分岐ストーリーではない』といことではみ出ることになりますね。
私としてはかなり困る事態となりそうです。
207tyoujiya:2008/07/19(土) 11:02:06 ID:gyWfmKd6
>>206
うーん、ちょっと誤解があるようですね。

別に自分は
エロに終始する作品であっても
短編SSでも構わないのですよ
先にも書いたように物語を綴るため、
或いはキャラクターを描くためのものなら。

実際206さんの言う「萌えを主体とした日常ひとこまの短篇SS」も
そう言う目的のものだと思います。


ただ、ここに書かれた批判の中にもあったように
スクイズキャラの名前使っただけ
キャラを無視
でエロのみを書く事を目的としたものは批判されてもやむなしということです。

で、もう一つお断りしておくと自分は
500 ◆kXZDMIdjKo 氏の作品を批判しているわけではなく、
あくまで一般論として述べています。

何せ自分も女体化は苦手なんで氏の作品は読んでませんので(苦笑

そんなわけで苦手ならスルーするのはやはり基本で、
>>199
のように自分が苦手だからと言う理由だけで全否定というのは
あまり感心しません。
208名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 11:43:22 ID:6Csqgiom
誠や泰介を性転換してレイプされた女性の気持ちを体で感じてもらうSSを待っていた者としては
500 ◆kXZDMIdjKo 氏の「散る誠」や「散る泰子」シリーズは非常によかった。
ただ、>>187-192を見ていると最近投下したばかりのSSであるにもかかわらず500 ◆kXZDMIdjKo 氏の作品に
GJとか乙とか言った書き込みがないところを見ると>>202の意見に同意せざるを得ない。
ただ、>>187-192はちゃんとスルーしているので>>196>>199のような書き込みはやめたほうがいいと思う。
209SINGO:2008/07/19(土) 12:30:06 ID:iYjkKHpc
みんな仲良くしてよ。

キャラ無視は確かにマイナスだど、キャラを掴みきれてないだけなら、不可抗力だし。

エロSSの先陣切った私としては、流行させてしまっ責任を感じる。
複雑な気分。他人事では済まされません。

女体化は、当初は斬新で予想外。私の拒絶感は小さかった。
あえて改善点を挙げるなら、
ばらまき早漏をやめて、一発一発を濃厚にし、前戯にもを力を加えると、
それだけでかなり印象がアップする(と思う)。
ストーリーは、お好みのままに。
あと泰介はキャラそのものが不人気。両刃の剣です。
210名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 14:35:40 ID:2rI4oY47
>>207
そもそもここはエロパロ板内のスレなんですってば。
スクールデイズの作風からして、エロなし物語重視もありだとは思いますが、
エロ(のみ追求作品)を否定するのはそもそも論としておかしいのです。
また『キャラを無視』というけれど、性転換の話というのは、
例えば、性転換させることで立場がかわり、泰介が気がつかなかった部分に気がつくなどすれば、
十二分にキャラクターや物語を掘り下げる題材になりうるわけです。
考えようによっては、初期設定の多くを切り捨てるわけで、
むしろキャラクターの性質のみに焦点を当てる行為(描くにはリスクが大きいけれど)ともいえる。
この作品でも>>195のラスト11行部分なんてのは享楽的で、オーバーフロー的でありすぎると言ってもいい。
好みの差をいわれる事はあっても、否定されるべきものとは思わないですね。
むしろ斬新なアイデアでGJだと思う。(GJと言えと言っているわけじゃないですよ。)

>エロのみを書く事を目的としたものは批判されてもやむなし

この表現ですでに、個人的な枠にはめ込んでいると思います。
エロだけと感じるか、そうでないかは読む側に委ねられますが、
ある人が、そう感じたからと言って皆がそう受け取るとも限らない上に、
たとえ皆がそう感じたとしても、それを否定することはおかしい(板の性質上)わけです。
エロが不快であればスルーすればいいわけで、
それをあえて批判・批評する場合、する側にも相応の素養・資質は必要かと思います。

最後に、
スレ(スレでいいんですよね?)の趣旨ということを再三おっしゃいますが、
「スレの趣旨」っていったいどういうものなんでしょう?
私には、板趣旨に矛盾したスレ趣旨を設定しておられるようにしか思えません。

>>208
>188,189は私ですが、スルーしたというよりは
感想を書くのが難しくて見送ったというのが正しいですね。
書く側と同じ労力というわけにもいきませんが、
せめて感想をかくなら、納得するところまでは読んでおきたい。
おざなりに読んで、「納得」せずに感想を書くのは失礼ですから。
そういう意味で、難しいと思った作品であったのは間違いありません。
211tyoujiya:2008/07/19(土) 15:15:41 ID:gyWfmKd6
>>210
なんかまだ誤解があるみたいですね。
別に私はエロも性転換も特定の作品も、いずれも否定していません。
性転換モノも苦手と言ってるだけで。

で、自分の言う「スレの趣旨」ですが、
タイトルが「スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ」
である以上、スクイズのイフストーリー、
もしくはスレの当初からの投稿状況を踏まえて
広義でスクイズの二次創作の投稿の場と考えるのが妥当と思います。
しつこいようですがそこにエロはまったく否定してません。


ただし、スクイズの二次創作であることを目的とせず
エロのみを書く事を目的としたものは批判されてもやむなし
と言ってるのです。
無論これもしつこいようですが特定の作品の批判として言ってるのではなく
飽くまで一般論です。


で、とりあえずこれ以上は荒れそうですし、
自作の続きにもそろりと取りかかりたいので
とりあえず自分からの書き込みはここで終わりとします。
これでもしまだ誤解が消えないとしても、自分の語彙不足と思って諦めます。
212名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 18:13:14 ID:isHdLswI
ショートネタ23
(表記を忘れていましたが、21の語り手は海上保安庁職員、22の語り手は西園寺世界です)

語り手:西園寺世界

海岸で桂さんと話を終え、一人残っていた誠を殺めた私。
込み上げる何かから逃れるように海岸を後にした私は、いつの間にかどこかの山道を歩いていた。
周囲に人気はなく、アスファルトの道路の両側には鬱蒼とした森林があるばかり。
空は夜の帳が下りはじめ、夕暮れが消えかかっている。
鴉の鳴き声が時折聞こえる山道を当て所なく、ただ歩き続けていると、後で何か音が鳴った。
何かと思い、振り向いて足元を見る。

すると、そこには私が誠を刺した血塗れの包丁が落ちていた。


頭上の空では、鴉が鳴き続けていた。




213名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 19:30:10 ID:2rI4oY47
>>211
>スクイズの二次創作であることを目的とせず

該当作品を適当な「一次スレ」に投下して、意味が通じるか考えればわかりますが、
文句なしに「二次創作」なんです。
たしかにエロに偏っているかもしれませんが、特定作品を対象にした二次創作である以上、
(そもそも「板趣旨」とスレたての原則からして)このスレ内に認められるべきものです。

>エロのみを書く事を目的としたものは批判されてもやむなし

やっぱり板趣旨に反したスレの趣旨をお考えだったようですね。
そもそもエロパロ板ですから・・・ってのが頭から抜け落ちておられるようだ。
そもそも本来は『エロのみを書く事を目的とした創作物』のための板(でもある)なんですよ。
このスレが作品の性質上、エロから離れたものが多くなっているだけです。
二次スレはひとつだけという約束を守るためには、相互に譲り合うのが当たり前であり、
もともと居住権のあるものに対して、『批判されてもやむなし=当たり前』というのは、
本末転倒もいいところです。

214SINGO:2008/07/19(土) 21:11:16 ID:iYjkKHpc
もう仲良くしてとまでは言わないけど、場の雰囲気を悪くし合うのは、やめてよ。
せっかくの飯がまずくなるでしょ。
飯を出すタイミングも作る気も無くなる。
十人十色。人それぞれ。自分は自分以外になれないんだから。
自分の持論が上だと思うなら、なおさら
「アンタのレベルなら、その認識で正しいのさ」
「そういう考え方もあるんだな。俺には関係ないが」
てな具合に、クールにスルーし合ってよ。

済みません。新参者がでしゃばったマネを。
でも、私は「この板は、みんなの物」などという傲慢な考えは持っていません。
にちゃん様に場をお借りしている身であって、居住してるわけじゃない。
場の雰囲気を悪くするのは、居住どころか寄生。
勘弁願いたいです。

》ショートネタ(我が子へEnd?)の世界のその後の結末が気になる。
あそこで寸止めするのは意地悪でしょ。

215名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 21:20:46 ID:KVEDrpMV
みんなのものが傲慢なら
自分の好みのモノじゃなきゃ許さねーってのはどう表現するんだ?
216名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 21:36:49 ID:WqLV4NBC
>200
とりあえず力作乙彼です、と
女体化云々、スカトロ云々は気にならないです

が、今回の男体化言葉のやり口はあまりにも原作でのレイパーの行動をなぞりすぎていて不愉快に感じます
こいつは男体化した桂言葉ではなく、改名しただけの泰介じゃん……と
ぶっちゃけ、あの最低の場面を想起して怒りが再燃しました
これってもしかして作者氏の狙い通り?オレって釣られちゃった?

「コトノハは体で誠を釣ろうとした糞ビッチなんだぜ?それに自分がレイプされたことの復讐をしてるんだ!原作やアニメ版で世界ちゃんの首をかき斬りやがった糞ビッチはこれぐらい下衆なことをしでかして当然じゃねーかよww」
という意見もあるでしょうし、そういうスタンスで製作されたSSもアリだとは思いますが……ね

ともあれ、あまりへこみすぎませぬよう
性別変更ってのは美味しいネタだと思いますし、次回作に期待します
217名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 00:21:15 ID:WKwBn/eI
スルーなんてダメである。気に入らないし、
そんなのがある事自体許せないのだから、
消えろ・止めろ・描くな・禁止・抹殺すべし
と命令するのであり、相手に向かってビシッと指さして
「お前は禁止だ!」と絶叫するのである
218名無し:2008/07/20(日) 00:28:02 ID:rzOosYGh
School Daysを無料でダウンロードするサイトはありませんか??
あったら教えてくださいお願いします。
219名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 00:28:50 ID:WKwBn/eI
こちらが基準を決め、選び、評価する、のであって、
そちらは拒否権はなく、ただ描くだけである。
基準から外れるモノは排除であり抹殺であり存在の禁止である。
自分の所、領域ではなく、ココでその力を奮うのである
220tyoujiya:2008/07/20(日) 01:12:20 ID:YynowVoH
昼間はスレの雰囲気を悪くしてすいませんでした。
とりあえずあの件につきましては、人それぞれ意見もあるでしょうし
先述したように自分からはもうノーコメントとします。

では気を取り直して
>>170からの続きです

221tyoujiya:2008/07/20(日) 01:13:34 ID:YynowVoH

学園祭当日となった。

私は、みなみ、夏美、来実といういつもの面子と共に、
初めて教室内に設営された休憩室のベッドを見る。
私は設営に参加できなかったが、中々の出来だ。
でも来実に言わせると実際のラブホほど本格的じゃないらしい・・・
って、ち、来実め、いつの間に自分だけ・・・。

「乙女も誘うんでしょ?」
という夏美の問いに私は
「誘っても断れるかもしれないし・・・」
と、言葉を濁しながら、でも気持ちは決まっていた。

と、そこへ間もなく学祭開始ということで私たちを呼びに桂が現れた。
それがまるで、私たちがきちんと学祭に協力するよう
釘を刺しに来たように感じられ、実に鼻につく。
尤も私らは受付の当番を一日中桂に押し付けるつもりだから、
むっとくる筋合いのものでもないんだけどね。

ともあれこちらも桂には、一応休憩室のことを先生にちくったりしないよう釘を刺しておく。
それを承諾する桂の顔には、休憩室に・・・いや、そこで行われる行為に対しての
嫌悪感が浮かんでいる。
ふんっ、清純ぶっちゃって。

ちなみに桂は、先述の変化を見せた時以来ずっと元気がないままで、
私たちは、桂が彼氏−それが伊藤かどうかはともかく−に振られたに違いないと
ほぼ確信に近いものを抱いていた。
だからこそ、私の口からつい意地の悪い言葉が飛び出す。

「あんたも使う? 伊藤と付き合ってるんでしょ?」
「あ・・・」
「どうしたの? まさか、あの時でまかせで嘘ついてたの?」
「嘘じゃ・・・なかったんですけど、今は・・・」
「嘘じゃなかったら、連れて来れるんじゃない」

それでも誠は忙しいからと言い逃れようとする桂を私は、
伊藤は、午後は当番から外れて暇な筈だと追い討ちをかける。
ちなみにこれは私が伊藤を誘うためにチェックしておいたデータだが・・。
その私の桂は黙り込んでしまう。

「あーら。やっぱり嘘だったんだ。
 そうよねえ。伊藤があんたなんかと付き合うはずないもんね」
その私の言葉に
「嘘じゃないです!
 誠くんは・・・本当に私とつき合うって・・・言ってくれました」
と反論する桂は、それなら伊藤を誘って連れて来いというこちらの言葉を
売り言葉に買い言葉のように承諾する。

「誠くんは、私の・・・彼氏です」
「い、いいじゃない。連れて来て貰おうじゃないの」

ふん、つまらない意地張っちゃって。
どうせ連れてこられるわけないんだから、その時は覚えてなさいよ。

でも・・・もし本当に連れてきたら・・・
伊藤が桂の彼氏だったら・・・
いや、そんなこと、あるわけ・・・ない・・・。

222tyoujiya:2008/07/20(日) 01:14:21 ID:YynowVoH


午後になった。
伊藤も当番を終えてフリーになっているはずだし、今がチャンス。
ずっと抱いてきたこの思いを今度こそ伝えるんだ!
私は意を決して、伊藤を誘いに向かう。

と、偶然にも向こうから伊藤が歩いてきた。一気に私の心臓が高まった。
だが伊藤は、誰か女の子を連れていた。
3組の出しモノの喫茶店の制服を着たその子には私も見覚えがあった。
七海と一緒にいるところをたまに見る3組の子・・そう、確か西園寺って言った筈。

クラスメートが一緒にいるのはちょっと目障りだけど、せっかくのチャンスだ。
私は意を決して伊藤に話し掛ける。

「この後、誰かと約束してる?」
「してない」
「そ、そうなんだ。良かった・・・。
 特に約束とかないんだったら・・・後で私と回らない?」

だがその時、
「あのっ、これから私たち、一緒に行かなきゃならないんですけど」
と私たちの間に西園寺が私たちの間に割り込んできた。
「えっ? あ、ああ。ごめんなさい」
つい謝ってしまう私。
その私を見る西園寺の目つきは不愉快さと敵意を剥き出しにしたものだった。
「行っていいですか?」
「あ、はい」
「じゃ、失礼します」

あ・・・・
そして伊藤は西園寺に引っ張られるように行ってしまった。

な、なんなのよ? あの子の、私の事を泥棒猫と言わんばかりの目つきは!?
あー、ホント腹立つ!
でも、私が本当に腹をて得ていたのは
結局伊藤を誘えなかった自分自身の不甲斐なさだった。

223tyoujiya:2008/07/20(日) 01:15:12 ID:YynowVoH

そして私は伊藤を誘えなかったストレスを、結局学祭終了間近になっても
伊藤に来てもらえていない桂を、みなみたち3人と共に責め立てることで晴らしていた。

まあそれも桂が未だに意地を張ってるせい・・・いわば桂の自業自得だ。
何せ桂ときたら、伊藤はきっと忙しいだの、何か用事があるだの必死で言い訳して
未だに来るって言い張ってるんだから。
だから私はそんな桂に言い訳できないようにさせてやることにした。

「実はさぁ・・・私、ここに来る前に、伊藤と会ってるんだよね。
「えっ?!」
「それで、今日約束してるかどうか聞いちゃった。
 でもさあ、桂の言ってる事とちょっと違うんだよねー」
その私の言葉にもう言い訳できないと悟ったのか黙りこくる桂。

「ちょっとって?」
「伊藤は桂と約束なんかしてないって」
「あはは、それちょっとじゃないって」
「あれー?そう?あはは」
そう言って桂を嘲笑い飛ばすことによって、さっきまでのストレスが少しだけ収まる。

しかし来実の
「嘘つき確定じゃん」
と言う言葉に、桂は
「嘘じゃないです。誠くんは・・・きっと来ます」
と、この期に及んでまだそんなことを言い張る。
そんな桂に私は心底腹が立ってきた。

だから私は、
「みんなに謝りな。見栄張って嘘つきました。ごめんなさいって」
と、泣きそうな桂をきつく責め立てた。

と、ふと教室の入り口のところに、私の目が行った。
そこに伊藤が立ってじっとこちらをの方を見ていたのだ。

あちゃー、まずいトコを見られちゃったなあ。
4人で一人を責め立ててるとこなんて、いじめと思われても言い訳できないしなあ.
それに伊藤、なんだかんだ言っても桂と顔見知りなのは間違いないらしいしなあ。
伊藤、私のこと軽蔑するかなあ? いや、絶対するよねえ・・・。
そんな思いを巡らしていると・・・、

しかし、伊藤はそのまま立ち去ってしまった。
え? 何? 桂見捨てられたの?
そうとしか思えず、そう考えると、
目の前で伊藤は必ず来ると言い張っている桂があまりに滑稽で、可笑しくてたまらなかった。

だが、その一方で私の中に何か大きな違和感が生じていた。
224tyoujiya:2008/07/20(日) 01:18:20 ID:YynowVoH
その時。
「おい、何やってんだ!」
と言う声と共に3組の澤永が現れた。
私たちに責め立てられている桂を庇いに来たらしい。
だが桂の事が好きなんじゃないのという私の言葉を慌てて否定しようとする澤永には、
桂への下心が露骨に見て取れた。

しかしまあ桂も、誰彼構わず男を誘惑するとは聞いてたけど
よりによって女子に全く人気のない澤永なんかにまで粉かけてたのかね。
そう思うと、流石にちょっと呆れた。

まあ桂には澤永程度がよくお似合いよね・・・。


そして・・・、私の心の中に黒い衝動が沸き起こった。

225tyoujiya:2008/07/20(日) 01:19:24 ID:YynowVoH

私は澤永に、桂は彼氏に降られて落ち込んでるから、代わりの彼氏になるよう薦め、
「既成事実作っちゃえば、澤永のこと好きになるって」
とゴムを渡す。
そして更に、
「無理矢理にでもやっちゃったら、桂もアンタのこと好きになるわよ」
と、桂が嫌がっても強引に抱くよう、抵抗しても怯まぬよう、
澤永を唆した。
それでもまだ澤永は躊躇する様子を見せたが
「それとも何? ビビって抱けないって?」
と煽ると、ようやくその気になったようだ。

一方で私は、桂が澤永と付き合ってると周囲に誤解されるように発言して、
その誤解を解こうとする桂に対し、二人で話し合うように奥の休憩室を使うように勧めた。

「桂さんも澤永の誤解は解いておかないといけないでしょ」
「そうですね・・・ ありがとうございます」

ふふ、私にお礼なんて言っちゃって。ホントにおめでたいわね、こいつ。

「じゃ、奥へどうぞ」
その私の言葉に、桂は一緒にいる男がこれから強引に自分を抱く気まんまんとは知らず−

「ばーか」

私の投げかけたその言葉にも気づかずに休憩室に入っていった。

そしてそれと同時に私と夏美たち3人は、休憩室の入り口にじっと聞き耳を立てる。


さあーて、いよいよ桂強姦の実況ライブ中継の始まりはじまりぃ〜♪



226tyoujiya:2008/07/20(日) 01:21:06 ID:YynowVoH

というわけで今回はここまでです。
前回ストーリーにうねりを持たせたいと書きましたが、
結局展開的には原作シナリオをなぞったものになってしまいました。
無念。

しかしついに、おそらくみんなが恐れていたであろう展開に
突入させてしまいましたが、さてどうしましょう。

ともあれ次回は、言葉強姦実況ライブ中継をねちねち描きたいと思います。
乞うご期待?

では今後とも宜しくです。
227名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 01:25:20 ID:PiKwbcuu
フタ言葉に純潔を散らされる澤永以下三人を想像してしまった。
228名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 02:03:03 ID:OELBr7CH
>>226
最初の痴漢騒ぎ部分以外は
原作の某ルートのなぞりなんですよね
新要素については次に期待します
229名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 10:01:10 ID:sIjYG0bl
>>tyoujiya氏

やっぱし言葉嫌いの感情が優先してしまい、自分の感じた『違和感』には
目を瞑ってしまいましたね。その正体が何であるか気付いた時には
乙女にとっても手遅れな状態にならないといいのですが…… 真に自分に
素直になる事を期待したいものですね。
230SINGO:2008/07/20(日) 12:22:04 ID:imzLPS1C
加藤の暗黒面がよく出ています。
だからこそ、そのルートで誠と結ばれる事は、決して無い。
男はそういうのに敏感だから。
心黒くなった女性は、ソレを改めない限り、男に(心から)愛される事は無いでしょう。
加藤はソレに気付くべきですね。
231500 ◆kXZDMIdjKo :2008/07/20(日) 14:44:42 ID:R+MBI8UH
スレが荒れた原因は完全に私ですね・・・。

SINGOさん
>あえて改善点を挙げるなら、
>ばらまき早漏をやめて、一発一発を濃厚にし、前戯にもを力を加えると、
>それだけでかなり印象がアップする(と思う)。

的確なアドバイスありがとうございます。

>>216さん
>今回の男体化言葉のやり口はあまりにも原作でのレイパーの行動をなぞりすぎていて不愉快に感じます
>こいつは男体化した桂言葉ではなく、改名しただけの泰介じゃん……と
>ぶっちゃけ、あの最低の場面を想起して怒りが再燃しました

泰助への制裁となぜ言葉が誠のほうを見ているのかというのをやりたかったのだが、
泰助への制裁をかなり重視した結果言葉が極悪人になってしまいましたね。

SINGOさんや216さんのアドバイスや意見を今後のSS作成の参考にさせていただきます。
232SINGO:2008/07/20(日) 19:36:42 ID:imzLPS1C
>>231
> 的確なアドバイスありがとうございます。

いえいえ。アドバイスなんて大それた物ではないですよ。
前スレで前戯を要求してた人がいたんで。で、
刹那田中逆レイプを書く時、実況中継形式にしたら、必然的に濃厚遅漏になって。
そしたら意外にも、読者様からのブーイングが無かったんで。この方がいいのかと。
レイプじゃなく逆レイプにしたのも、刹那ファンを敵に回したくないから。
あと僕が斬新・予想外を追求するのは、より多く色々な作品を読みたいから。
僕が率先して常識や枠やルールをブチ壊せば、視野が広がって、他の職人様達もリミッターが外れるから。
最後に。貴方は荒らしてなんかいない。もっと色々なものを投稿して欲しいっす。

233tyoujiya:2008/07/20(日) 19:37:57 ID:YynowVoH
感想ありがとうございます。

>>225
の続き投下します。
234tyoujiya:2008/07/20(日) 19:39:21 ID:YynowVoH

かくして桂強姦の実況ライブ中継が開始された。

休憩室の入り口で聞き耳を立てる私たちの耳に、中での桂と澤永の会話が聞こえてくる。
澤永はとりあえず桂を口説いているようだが、
そのあまりに下手くそな口説き方に、思わず苦笑がもれる。
そして澤永の、前の彼氏を諦めさせようとする言葉に、桂の向きになって反論する声が聞こえてくる。

「剥きになっても彼の心は戻らない」
「戻りますっ! 一度の間違いなんですっ! 本当は私のこと・・・好きだって・・・」

澤永の言葉を必死で否定する桂の声が聞こえる。
その言葉から察するに、桂のやつ、一度は彼氏になった男に振られたってことだよね、やっぱり・・・。
でも・・・ 間違いって何? 
・・・私は少し気になるが・・・

その直後
「好きなんだ! 桂さんのこと!」
という澤永の声に桂の悲鳴が重なるのが聞こえた。
ついに澤永が桂を押し倒したらしい。
桂の助けを求める叫びが聞こえるが、みなみたちはそれを聞いてくすくす笑っている。
いや、私の口からも思わず笑いが漏れていた。
ふふ、あんたなんか誰も助けに来やしないっての、いいかげんに諦めな。ばーか。

「まこっ・・・誠くんっ!! 嫌ぁぁっ!! 誠くん!!」
あーあ、今度は伊藤の名前なんか呼んじゃって、伊藤ならさっきあんたを見捨ててどっか行っちゃったわよ。
それなのに、ホントにおめでたい女ね、アンタは。

そう思いながら、しかし私の心の中ではさっき感じた違和感が
ますます大きくなっていた。
もう、何なのよ、さっきから! この妙な違和感は?!

しかしその直後、私は澤永の発する言葉にこの上ない衝撃を受けることになる。

235tyoujiya:2008/07/20(日) 19:40:18 ID:YynowVoH

「誠なら、今頃西園寺と仲良くやってるよ! 
 誠と西園寺はつき合ってるんだ」

え? 何? 伊藤と西園寺って・・・・・・・あ!?

私は先ほどの、西園寺が私に向けた敵意に満ちた目つきを思い出し、そして納得する。
ふと見ると、みなみたちがみんな私の方に振り返っていて、
しかし私と目が合うと、慌てて視線を泳がせる。

あれ?
つまり私、今この瞬間に失恋確定を知らされたってこと?




がーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんっっ・・・・・・OTL


私がようやくそれを理解した時、桂はまだ澤永に反論していた。

「西園寺さんと誠くんは、一度だけ間違いをおこしただけで・・・私、許してますっ・・・だから」

え? 桂って西園寺のこと知ってたの?
それでも自分が伊藤の彼氏だなんて言い張ってたの?
それに一度だけの間違いって・・・?
さっきもそんなこと言ってたけど・・・?

私はいちいちそんなことが気にかかり、
更に失恋のショックと、心の中に巣食う違和感によって、
さっきまで楽しんでいた筈の桂強姦の実況ライブ中継を
いつの間にか楽しめないでいる自分に気がついた。

もうっ、しっかりしなよ、私!
せっかくあのむかつく桂がバカ男に無理矢理汚されるとこを生で楽しめるんじゃない!
それに、失恋の憂さもこれで少しは晴れるってもんじゃない!

だから・・楽しまなきゃ・・・。


そして私の耳に、

「もう諦めなよ。前の彼氏なんて、俺が忘れさせてあげるから」
と威嚇するような澤永の言葉に続いて・・・


「嫌ぁぁぁぁぁぁーーーーっ!!」


、桂の絶叫が響いた。


236SINGO:2008/07/20(日) 19:41:12 ID:imzLPS1C
僕の被害妄想ならいいんだけど、荒らし好き(荒れ好き)が見え隠れしている…気がする。
おそらく次の標的は僕でしょう。生意気な事を言ったし、荒れを止めようとしたし。
しばらく僕は投稿を控えるべきですか?
僕のSSが糞だから叩かれるなら、まだ納得いくけど、
僕の事が気に入らないって理由だけで、SSまで叩かれるのは、嫌だし。
237tyoujiya:2008/07/20(日) 19:41:47 ID:YynowVoH

ちょっと短いですが、今回は以上です。
なんか書いてる自分自身、乙女が歯がゆくなってきました。

とりあえず次回は原作にも無かった、具体的な言葉のレイプ描写を
いやらし〜く書こうかなあ?

ともあれこれからも宜しくです
238SINGO:2008/07/20(日) 19:48:53 ID:imzLPS1C
チョウジヤ様
書き込み、かぶってしまって済みません。
239tyoujiya:2008/07/20(日) 19:53:09 ID:YynowVoH
>>238
いえ、気にしてないですよ。

荒らしの件もさほど過敏に考えないでいいと思いますよ。
純粋に作品への批評か、嵐のための批判かなんて
誰が読んでもわかると思いますし。
240名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:56:13 ID:sIjYG0bl
>>tyoujiya氏
原作あるいはアニメは、プレイヤーの立場なら俯瞰的に各キャラの思惑を
見る事がしやすいですが、各キャラにとっては、その人個人のバイアスが
かかるうえ、全体的に物事を俯瞰して見れませんしね……

乙女も誠がどういったいきさつで言葉と別れ世界に走ったのか知らないですし、
言葉に対する悪感情が先だって、結果的に『楽な』道を選んでしまいました。
そのまま自分に生じた違和感を無視したまま突き進むのかそれとも……
ここは下手に遠慮せず、書いちゃって下さるとありがたいです。それでこそ
澤永や乙女のピエロさが引き立つでしょう。
241tyoujiya:2008/07/20(日) 21:15:43 ID:YynowVoH
ごめんなさい、ここまでと言いつつもう少しだけ投下します。

>>235
からの続きです

242tyoujiya:2008/07/20(日) 21:18:24 ID:YynowVoH

桂の絶叫に重なるように、
「いいかげん静かにしろよ!」
という澤永の威嚇するような声、
それに続き、

ばしぃ!

何かを叩く音が響く。
そして桂の絶叫が途切れ、代わりにすすり泣くような嗚咽が聞こえ始める。

!? ・・・澤永の奴・・・、桂を殴ったんだ。

だ、だからって、何を動揺してるのよ、私は・・・?
これから桂は、もっと酷い目にあうのよ。
そうなるように仕向けたのは私なのよ。
大体私は桂なんて大嫌いなはずなのよ!
その桂が酷い目にあうなんて喜ばしいことなのよ!
それなのに、何で私はこんなに動揺してるのよ?!

そんな私の動揺に呼応するように
「ねえ、ホントに止めなくていいのかな?」
と不安そうに、みなみが誰にともなく尋ねる。
だがそれに対して、来実が、
「何言ってんのよ今更。
 大体桂にはこのくらいやって、少しは男の怖さ思い知らせてやらなきゃ!」
そう言うと、夏美とみなみも
「ま、そういうことだね」
「う、うん」
と同意して、再び中の様子に聞き耳を立て始めた。

243tyoujiya:2008/07/20(日) 21:19:17 ID:YynowVoH

男の怖さ・・・。
その来実の言葉に、私の脳裏にあの時の・・・桂を痴漢から助けた時のことが浮かぶ。

「私、男の人が怖いから、ああいう時震えちゃって怖くて声も出せなくて・・・」
「こわい? 男が?」
「はい・・・、私昔からそうなんです」

そうだ。桂は男が怖いって言ってた・・・。

・・・な、何をくだらない事思い出してるの、私は?
大体それは、桂がクラスでの立場を良くするために、
私に媚を売って言った言葉だったはずじゃない!

本当にしっかりしなよ、私。
いよいよ桂が汚されるところだから、しっかり楽しまなきゃ!

だがそう自分に言い聞かせようとする私の耳に、
すすり泣きの声に混じって、またも桂が誰かに助けを求める声が聞こえた。

「助けて・・・・・・ん・・」

え? 何? かすれたような声だったからよく聞こえなかったけど、
桂は今誰に助けを求めたの?
だが、再び発せられた桂の言葉は、今度ははっきり私にも聞き取れた。

「助けて・・・、加藤・・さん・・・」


 ?!

244tyoujiya:2008/07/20(日) 21:21:20 ID:YynowVoH

今度こそ今回はここまでです。

乙女、歯がゆいよ、乙女・・・

というわけで以降も宜しくです。

245名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 21:25:47 ID:QtQy+Ekh
>>241
ここで最初の伏線に交わるんですね
いやここまで進むのは読者思いと思う(次への期待が高まるから)
助けを求めた相手もそうだし、その次の乙女の行動に期待がかかりますGJ
246名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 23:33:23 ID:WKwBn/eI
原理主義者にとってはパロや同人は禁忌である。
原作通り、一言一句、一挙手一投足たりとも
加えても引いてもならない、とする彼等にとっては
存在自体許し難い事なのである。さらに過激な
超原理主義者に至っては、あの時の気持ちや理由や真意は?
といった不明瞭な部分への解釈すら認めない者すらいる。
(考えるな、感じるんだ、に相当)
247名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 00:32:57 ID:AJpE5z2U
>244
股間の独鈷杵がいきり立つ程エロく、理不尽にふるわれる暴力への怒りで脳が漂白されてしまう程凄惨なレイプ描写をヨロシクです

それを見てどう動く、加藤乙女さんよ?
「スクールデイズの分岐ルート」として如何な結末へと向かうのか、楽しみです
248スクイズアフター:2008/07/21(月) 14:38:19 ID:KijO7hZE
S_Days-afterオリジナル登場人物
アニメifの15年後〜刹那が誠の子供を身ごもったと仮定して作った物語
声優はもしアニメ、ゲームを作ったらと仮定して書いてあります
一部どこかで聞いたようなキャラもいますが…
気にしないでください

清浦誠…平川大輔
基本的に伊藤誠と同じ性格〜違うのはマザコン…刹那ママには弱い
つい世界を姉貴と言ってしまい怒られるが姉弟喧嘩はしない
刹姫、有紀の気持ちを知っているが優柔不断な性格ゆえ決めかねている
伊藤誠には嫌悪感を持ち自分が清浦誠なのか伊藤誠なのか〜疑問に思い始める

清浦世界…河原木志穂
性格は西園寺世界と同じ〜違うのはクールなところ(刹那の性格も合わさっている)
ゲーム好きは踊子が家に遊びに来る度に買ってくる為
(西園寺世界がゲームが好きで子供の頃に買ってあげられなかった為、
後〜孫ではないが似たようなものな為)
緒方恭介とは付かず離れずの関係〜現代3回目の破局中
恭介以外の男子と二回付き合ったがすぐ別れた〜理由は色々〜()

緒方有紀…亜城めぐ
母似の性格で誠が大好き〜刹姫とは小学からの誠争奪戦のライバル
1つ年上な為、常に誠といられる刹姫が羨ましいと思っている
しかし抜け駆けは嫌らしく刹姫とは正々堂々と勝負している
バスケ部の期待の戦力で生徒会に所属して将来の会長候補

緒方恭介…松本吉朗
性格は社交的で母似…姉貴には頭が上がらず誠とは親友
世界とは付かず離れずの関係で世界と別れても例え他の男と付き合っていてもいつかは帰ってくると信じている
パソコンが趣味〜世界とはオンラインゲームで毎日遊んでいる
ゲーム内では結婚している

三條刹姫(さつき)…岡嶋妙
性格は少し小悪魔的で幼稚園の頃から清浦姉弟とは親友
最初は鈴本刹姫だったが小学2年の頃、母が亡くなって父方三條家に引き取られる
そして清浦姉弟の学校に転校してきて以来、友紀vs刹姫となって誠争奪戦を繰り広げていく
刹那から気に入られていて形式上、誠と刹姫は親同士の許婚…
勿論ある理由からで実際は拘束力はない〜が刹姫は本気で結婚するつもり
サツキネットワークと言う謎の情報網がある
249スクイズアフター:2008/07/21(月) 14:38:50 ID:KijO7hZE
S_Days-after 3話a
学園〜職員室前
誠、世界「失礼しました…」
2人はそう言って職員室を出てきた…
恭介「お勤めご苦労さん〜」
恭介が職員室外で3つの鞄を持って待っていた…
誠「ちぇ…恭介なら世界がクラス委員やるからお前は立候補すると思ったのになあ〜
いつものラブラブアタックはどうしたんだよ?」
鞄を受け取りながら不満をぶつける誠…
恭介「まあ〜しゃあないやん…俺達まだ破局中だからなあ〜運命だと諦めてだな〜」
世界に鞄を渡しながら恭介は宥める…
世界「誠〜そういう事よ…諦めなさい…あ、恭介〜帰ったら狩りに付き合いなさいよ〜」
恭介「ああ〜任せておけって…今日はじゃあオンはやらないんだな?」
狩りとは携帯ゲームの通信機能を使ったファンタジーゲーム…
オンとはネット通信によるオンラインゲームの事…
誠《全く…仲が悪いのか?仲良いのか?…訳判らん!》
世界「多分、母さんは今日は遅くまで友達と飲むからね〜オンは入れないと思う〜」
恭介「ふ〜ん…そんなせっちゃんも珍しいよなあ〜」
3人で下駄箱へ向かいながら清浦姉弟の母親を渾名で言う恭介…
近所や親しい人達は大概その渾名で言う…世界達も公的な時以外はそう呼ぶ…
世界「まあたまにはいいんじゃない〜せっちゃんだって同世代の人達との交流も大切だよ…
学校の元同級生ならね…尚更…」
恭介「そんなもんか〜って誠〜そう言えば部活はどうする?
やっぱり…無理か?」
誠「多分無理だな…中学は理解ある顧問に先輩がいたから…
流石に片手間じゃ高校の部活は無理だよ〜」
恭介「まあ〜そうだよなあ…お!メールだ〜姉貴からだ…
え〜何々?先帰ってろって…姉貴は生徒会の仕事が忙しいみたいだな…
え〜とラジャー…っと…さっさっと食材買って帰ろうぜ!!」
誠「おう!姉貴…じゃなかった世界行こう…」
世界「全く!あれほど姉貴って言うなって言ってるでしょ!!」
怒りながら2人の後を追う世界…
恭介「あ…先生!さよなら〜」
前から歩いてきた先生に挨拶する恭介…
世界「さようなら!先生!」
?「さようなら〜帰りは気をつけて下さいね…」
誠「…」
1人、先生を前にして立ち止まる…
?「あら?先生の顔に何か付いてるかしら?」
誠「あ…いえ…さようなら…先生…」
?「はい〜さようなら…」
立ち去っていく誠を目で追いながら…
?「さようなら…誠くん…また明日…ふふふ…」
250スクイズアフター:2008/07/21(月) 14:39:21 ID:KijO7hZE
S_Days-after 3話b
学園内〜
誠「なあ〜恭介…さっきの先生って入学式で紹介された新任の…
あれ?何て人だったか?」
恭介「何!?誠がせっちゃんや姉貴や刹姫以外の女に興味があるなんて…
何だ?あの美人が好みか?それともあの胸か?流石オッパイ星人!」
誠「うるさいな〜誰もそんな事聞いてないよ!名前だよ!ナ・マ・エ!」
恭介「名前は確か…心先生…葛城心だったか?」
誠「心…葛城心…」
世界「コ・コ・ロ…」
恭介「何だ?世界も気になるのかよ?」
しばらく思い出そうと悪戦苦闘するが…
世界「駄目〜思い出せない!…そんな変わった名前忘れるはずないのに〜」
誠「う〜ん…俺も駄目だ〜思い出せない!」
恭介「前世の恋人とか親友とか?」
世界「それ…洒落になってないんだけど…恭介…」
恭介「うわ〜ごめん…ついうっかり…」
恭介は俺達の名前の意味を知る数少ない友達だから…
誠「まあ〜いいや…さっさと買い出し行こうぜ!」
世界・恭介「おう!」
俺達は足早に校門を抜けると駅に向かっていった…

清浦家〜リビング
色々な料理の準備を終えエプロンを置く
誠「じゃあ俺、隣に行くよ…たまにはのんびりしなよ…」
刹那「うん〜誠ありがとう…お言葉に甘えさせてもらうわ…」
誠「はは〜いつも仕事で忙しいんだからたまには羽を延ばさないとなあ〜
せっちゃんは…」
刹那「…う、うん…」
その目はいつもの母親の目とは違う…
嬉しさと哀しみと懐かしさを含んだ目に変わった事を悟る誠…
誠「…《いけねーつい…せっちゃんって言っちまった》
じ、じゃあ…か、母さん行くよ…」
刹那「あ…うん〜いってらしゃい誠…」
足早に去っていく…

誠《全く…駄目だな…ついせっちゃんって言っちまう…
もう言わないって決めたのに…》
そう…子供の頃はせっちゃんと言うのは普通だった…
何時の頃からか…せっちゃんと呼ぶ度にさっきのような目をするようになったのだろう?
それが分かったのは中学1年の頃…たまたま部屋の掃除をしていて見つけてしまった…
それは父、伊藤誠の赤ちゃんから高校入学までのアルバムだった…
写真はないと言われていただけに興味をそそられたが…
自分のアルバムと比べても余りにも似ている事に気がついた〜
以前から似てる似てると言われていたが…勿論細かいところ…
髪の色や目、口などよく見ると違うが…全体的な印象はそっくりだった……
251スクイズアフター:2008/07/21(月) 14:39:49 ID:KijO7hZE
S_Days-after 3話c
だからせっちゃんは俺、清浦誠を通して父、伊藤誠を見ている事に気がついた…
せっちゃんがそれで懐かしんで喜ぶのなら構わないと思っていた…
だが…あの話をした時からだ…あれは榊野学園の合格が決まった日の夜…
伊藤誠は俺達の父親で西園寺世界はせっちゃんの親友…そう聞かされていた…
だがせっちゃんから語られた真実は余りにも重かった…
伊藤誠は西園寺世界、もう1人の女子と付き合っていた…俗に言う二股である…
しかも痴情のもつれから世界は誠を殺して…世界はもう1人の女子に殺されたと…
それを聞いた俺はショックだった…そして伊藤誠を憎むようになってしまった…
俺は清浦誠だ…伊藤誠の生まれ変わりでもクローンでもない…
…ないんだが…それまで気にしてなかった有紀姉と刹姫との関係…
そう…まるで伊藤誠が二股をかけていた事と全く同じ事をしている事に気付いてしまった…
俺は…血や遺伝子に逆らえないのか?
俺も伊藤誠と同じ事をしてしまうのか?
俺はどっちの誠なんだ!…

あれ以来、その話はなくなった…だが何で今頃になってそんな事を言うのか?
と当時疑問に思ったが…せっちゃんは言う…榊野学園に受からなければ言うつもりはなかったと…
しかし受かってしまった…受かった以上、例え15年前に起こった事件でも
覚えている人が皆無かもしれなくても何かのきっかけで発覚するかもしれない…
その覚悟で通えるかをせっちゃんに問われたが…答えはすぐには出なかった…
後に…有紀姉、恭介、刹姫に相談して俺達は榊野学園に通う事を決めた…
ただ…この事がきっかけで世界と恭介が別れた事はせっちゃんには話していない…
また仲が戻っていただけに今の2人を見ていると辛くなる…

緒方家〜
有紀「まーくん〜身体の調子悪い?」
俺の顔を覗き込むように心配する有紀姉…
誠「だ、大丈夫だよ…お!…このサラダ美味しいね〜」
有紀「これ私が作ったの〜これも食べてね!まーくん…
って!あんたたちいい加減にしなさい!せっかくの料理が冷めるでしょ!!」
恭介「うわ!はいはい〜世界食べようぜ!!…お!このサラダ美味しいぜ!
さすが姉貴だぜ!これならすぐ嫁さんに行けるぜ!」
有紀「もうさっき、まーくんに褒められたから良いの〜
はい〜まーくん!これなんかも美味しいよ!」
誠「ゆ、有紀姉〜そんなに慌てないでよ…」
有紀姉のターンが続く……
252スクイズアフター:2008/07/21(月) 14:40:20 ID:KijO7hZE
S_Days-after 3話d
和気藹々と食卓を囲んでいると…
ガチャと言う扉が開く音が聞こえたかと思うと…
??「有紀姉さん!そこまでですわ!」
誠「げ!〜さ、刹姫!お前…いつ日本に?」
刹姫「つい今し方到着して只今戻りましたわ〜まこちゃ〜ん…会いたかったです!」
と言って誠を抱きつく〜先程の有紀のターンがそっくり刹姫に移行した瞬間だった…
誠「そ、そうかおかえり刹姫…」
刹姫「はい〜ただいまです〜」
世界「おかえりー長旅ご苦労様…」
刹姫「世界!ただいまですわ!」
恭介「おかえり〜しかし相変わらず小さいなあ〜ちったあーどこか成長したか?刹姫…」
刹姫「恭介も相変わらずのアホ面も変わらないですわね〜余計な御世話です!」
有紀「ははは〜お早いおかえりで…その大丈夫だったの会社乗っ取り阻止は?」
刹姫「はい〜せっ…刹那さんが立てたプランで十分対抗できましたわ!」
誠「…《最近夜遅くまで起きてたから〜大変だな…母さんも…》」
刹姫「それより〜有紀姉さん…随分と私がいない間にまこちゃんとラブラブしてたようで〜」
有紀「…な、何の事かな?…お姉さん〜全く覚えがないわ〜」
惚けているとメモ帳を取り出し…
刹姫「映画、ゲーセン、遊園地に水族館…映画は2回言ってますわね〜」
有紀「はあ〜相変わらず情報が早い事で…」
半ば諦め顔で返答する…
誠「…《全くアイツのメモ帳は閻魔帳かよ〜まさかアレは知らないだろうな…》」
刹姫「まこちゃん…まこちゃんも隠してる事ありますわよね?」
誠「《ギクッ》な、何の事かな?」
刹姫「ほう〜惚けますの?…正直に言えば私は許しますわよ…」
誠「《駄目だ…仕方がない…正直に言おう…》
正直に言う…その…あの乃木と会ってた…って言ったって
別にデートとかじゃなくて悩み相談されて…って?…刹姫…どうした?」
刹姫が明らかに動揺していた…
刹姫「え!?あの〜その〜乃木さんね…そう乃木さんか…桜井さんも…でしょ?」
誠、有紀「!!?」
刹姫「乃木さんはさすがに情報から漏れてましたわ…」
誠「げ?!卑怯だぞ〜何で桜井は知ってて乃木さんは知らないんだよ!」
有紀「まーくん〜ちょっとお姉さんと話そうか…刹姫も来るわよね?」
刹姫「勿論〜乃木さんの事を詳しく聞かせて貰うわ〜まこちゃーん!」
2人は誠を別部屋へ引き摺っていく…
誠「うわ〜助けて!世界!恭介!」
世界、恭介「ごゆっくり〜」
253スクイズアフター:2008/07/21(月) 14:40:50 ID:KijO7hZE
S_Days-after 3話e
隣の部屋では誠がどんな目にあってるか〜世界も恭介もよく分かっている…
ゲームをやりながら2人は話す…
世界「全く誠も要領悪いんだから〜せっかく乃木さんの事は黙っていたのに…」
恭介「相変わらず人気あるのなあ〜女の子に…
まあ姉貴と刹姫との事が原因なんだから皮肉だよなあ〜
世界挟み込むぞ!」
乃木は誠達とは同級生で以前から誠にアプローチをかけていた女の子で〜
有紀、刹姫が警戒していた子…
桜井は同じ中学の後輩ではあるが有紀、刹姫とは顔見知りな為、問題なかったのだが…
世界「了解!…まあね〜有紀姉や刹姫は目立つし有名だからね〜
あの2人が夢中になってる男の子に関心がいくのも無理ないわね…」
恭介「乃木はあからさまだからなあ〜やっぱりデート?」
世界「多分ね〜あの子、アメリカに行くから最後の思い出作り…だったはず〜
だから武士の情けで有紀姉にも刹姫にも秘密にしていたのに〜
誠自体、鈍感過ぎるのよ…女心を…って恭介そこサポート!」
恭介「OK!…アイツは優しすぎるからなあ〜
まあ…そこがアイツの良いところでもあるし〜悪いところだよなあ〜」
世界「それで自分を傷付けて苦しんでるんだから…本当に…バカなんだから…」
少し涙目になる世界…
恭介「世界…気に病むなよ…お前だって十分苦しんでるんだから…さ…」
世界「ありがとう…恭介…」
恭介「俺は見守るぐらいしかできないから…いつまでも待ってるから…」

ピンポーン!
恭介「うん?誰だ?…」
ひとまずゲームを止めてインターホンに出る…
恭介「はい〜緒方ですが…あ、お久しぶりです〜今開けますね!」
慌てて玄関に向かう…そして…
止「ヤッホー世界ちゃん!おひさ!!」
世界「うわ〜イタルさん!お久しぶりです〜」
世界は立ち上がると止に抱きつく…
止「2人とも高校入学おめでとう〜って…あら誠くん達は?」
世界「ははは〜今、誠達は隣の部屋で…」
パタン!
誠「止さん!助けて!」
恐怖に引きつった誠が止の後ろに隠れてガタガタ震えていた…
有紀、刹姫「止さん〜お久しぶりです!」
止「3人共元気そうね〜相変わらず…」

落ち着いたところで止は…
止「遅くなったけど私からの高校入学のお祝いね〜はい…
世界ちゃん、誠くん、刹姫ちゃん、恭介くん…それと有紀ちゃんへ〜」
それぞれにプレゼントを渡していく…
有紀だけが戸惑っていた…
254スクイズアフター:2008/07/21(月) 14:41:20 ID:KijO7hZE
S_Days-after 3話f
有紀「あ…止さん…私は去年入学したから…お祝いは…」
止「うん〜私もそう思ったけど…去年お祝いあげられなかったし…
みんな一緒が良いかなと思って…迷惑じゃなかったら受け取って〜」
有紀「ありがとう止さん…大切にしますね!」
止「うん…じゃあ私はこれで帰るね〜」
刹姫「止さん〜もう帰ってしまうんですか?」
止「まだ大学に提出するレポートが終わってないから…」
誠「う〜ん…そうか…でもせっかく来たんだし…せめて料理食べて下さい…
最近食事ちゃんと取ってますか?何か顔色悪いですよ?」
止「…あ、うん…そうね〜じゃあこの美味しそうなハンバーグ良いかな?」
誠「止さん〜大好きですねハンバーグ…もし何だったら後で包みますか〜
前も凄く喜んでいたから…」
止「そうね…お願い…おに…うん…誠くん〜」
誠「あ〜はい…じゃあ食べててください…準備しますから…」
止「うん!」
恭介「止さん〜これもいけますよ…うちの姉貴の自信作です〜」
サラダを差し出す恭介…
有紀「もう恥ずかしい事言うな!はは〜どうぞ止さん〜」
止「うん〜戴きます!」

その光景を見ながらさっき止さんが言いかけた事を思い出す…
そうあの時の目はせっちゃんと同じ懐かしさと哀しみを持った目…
せっちゃんから聞いた事がある〜止さんは伊藤誠お兄さんが大好きで…
よく好きなハンバーグを作って貰ったらしい…
誠「《俺が作ったハンバーグ…果たして止さんを少しでも癒せてるのかな?》」
そんな事を思いながら包んでると…
世界「誠!このまま包む気?キッチンペーパー入れないと大変よ〜」
何時の間にか世界が横に来ていた…
誠「あ!?いけねー悪い世界〜」
世界「誠は気にしすぎなのよ〜誠は誠…あんたはあんたなんだから…
他の誰でもない…私の双子の片割れ〜それで良いんじゃない?」
誠「世界?…」
世界「しっかりしろ〜清浦誠!私達は姉弟じゃない…双子よ!
せっちゃんのお腹で産まれて私がたまたま早く出ただけよ!
だから私達は姉でも弟でも兄でも妹でもない…だから分かるのよ〜
伊藤誠なんか気にするな…あんたは清浦誠なんだから…」
誠「…」
世界「ほら〜清浦誠…あんたが作ったハンバーグ渡してきなさい!」
誠「ああ〜ありがとう世界…」
2人揃って…みんなの輪に入っていく…

3話「姉でも弟でもない双子」完
255スクイズアフター:2008/07/21(月) 14:41:58 ID:KijO7hZE
スクイズアフター番外編3話をお送りします〜

まあ一応キャラが判りにくいので最初に声優と簡単な説明を…
当初、全く悩みなどなかった清浦誠、世界…しかしふと1話、2話を書いていく内に
彼らが自分らの名前の意味を知った時、果たして平常でいられるか?
そして誠も世界もどんどん似てきます…回りの反応は?
そんな事を思いながら話を作ってみました〜ただ有紀と刹姫の微妙な関係がちょっと書き切れてないのが
残念です〜

世界も何故恭介と別れたか?
もう少し煮詰めても良かったかと思うけど〜

さて突然現れた新任教師…葛城心…本当は光や乙女と絡ませる予定でしたが…
いきなし誠と絡ませる事でこの2人の過去の出来事を醸し出せたら〜
などと思いましたが〜伝わったかどうか?


さて次はどうしようか?ネタも尽きたから暫くは新ブログとネタ作りと以前の書き直しをしようかと思います〜
ではまた〜
256tyoujiya:2008/07/21(月) 18:24:03 ID:fnXtmlBH
3夜連続投下となりました
>>243
からの続きです

急転直下にして怒涛の完結編?!

257tyoujiya:2008/07/21(月) 18:26:01 ID:fnXtmlBH

私に助けを求める桂の声を聞いたとき、この身体は勝手に動き出していた。
私は休憩室に飛び込むと、今まさに桂に挿入されようとしていた
(下半身剥き出しの)澤永のイチモツを掴み、
「このエロエロ星人! いいかげんにしなぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
とそのままジャイアントスイング!
澤永の身体は、凄い勢いで窓ガラスを破って外に飛び出した。

窓の外で激突音がし、それと同時に
「ぎょえーっ!」
と悲鳴が上がる。
見てみると、澤永と重なり合うように西園寺が倒れていた。
投げ飛ばされた澤永と偶然激突したらしい。
二人ともマンガのようなたんこぶを頭に作り、目を渦巻状にして気絶していた。
更に澤永の脳天にはガラスの破片が突き刺さり、血がぴゅ−ぴゅ−と噴出して、
なんだかとても綺麗だった。

そしてその傍らには伊藤が立ち尽くしていた。
どうやら西園寺と一緒にいたらしい。
と、伊藤がこちらに気づく。
「加藤? それに、言葉?! どうしたんだその姿は?」
伊藤はレイプされる寸前だった桂の衣服の乱れに驚く。
「どうもこうもないだろ! 桂はそこの澤永に無理やり犯されるとこだったんだ!
 ずっと伊藤に助けを求めてたのに、あんたがそのアホ毛女と乳繰り合ってるから、
 仕方なく私が助けてやったんだ!」
私は、自分が澤永を唆したのを棚に上げてそう言った。

258tyoujiya:2008/07/21(月) 18:27:12 ID:fnXtmlBH

すると伊藤は
「そうだったのか、ごめん言葉・・・。じゃあこれから俺とフォークダンスを踊ろう」
とのたまい始める
「は? 何それ? アンタその西園寺と付き合ってんじゃないの?」
「いや、世界とのことは気の迷いだった。俺、やっぱり言葉が好きだ」

おいおい、伊藤。あんたさっき思いっきり桂を見捨ててたんじゃないの?
心の中でのつっこみとともにその唐突な展開に私は呆然とするが、
もう一度伊藤を見ると、奴の視線は無理矢理はだけられていた桂の胸元や、
剥き出しにされた股間にばかり行っており、鼻の下はこれ以上ないくらいにだらしなく伸びていた。
どうも桂のレイプ間際だったというシチュエーションが、
伊藤の何かのスイッチを入れてしまったらしい。
私はそんな伊藤の様子に百年の恋も覚めてしまった。

一方の桂は
「誠くん、信じてました。嬉しいです」
と目を潤ませて微笑んでいた。
おいおい、桂、本当にそれでいいのか?

「加藤さんありがとうございます」
と礼を言う桂に、私は、
「礼には及ばないわよ。人間として当然のことをしたまでだから」
と自分が澤永を唆したのを棚に上げて白々しく応える。

そして桂は伊藤に手を引かれてグランドに向かい、そのまま二人で
フォークダンスを踊りだした。
伊藤の目は、相変わらず桂の胸元ばかりに行っており、その鼻の下はすっかり伸びきっている。
桂よ、とりあえずそのはだけた胸元を直せ。他のギャラリーも注目してるぞ。
ともあれ伊藤とフォークダンスを踊る桂の姿は、レアな上に作画枚数も少ないものの幸せそうだった。

と、ふと横に目をやると、目を覚ました澤永がまだ気絶している西園寺を犯していた。
暴発寸前で私に邪魔されたので、我慢が出来なかったらしい。


はあ・・・・、なんかもう疲れた。帰ろ。

259tyoujiya:2008/07/21(月) 18:27:49 ID:fnXtmlBH

−後日談−

結局桂は伊藤と付き合うことになり、桂は毎日とても幸せそうだ。

屋外で堂々と西園寺を犯していた澤永は、当然のように教師たちに咎められ退学になった。

西園寺は振られたのとレイプのショックでずっと引きこもっているらしい。

そして私はというと・・・

もともと桂いじめの先鋒だったくせに桂を助けたということで4組女子には裏切り者と見なされ、、
更に西園寺と伊藤の仲を邪魔をしたのが七海を怒らせたらしく、
今や4組女子と運動部女子全体双方による壮絶ないじめの対象になっていた。
おまけにみなみたちに私のレイプ教唆の件をばらされたために、
感謝されていたはずの桂にまで見限られてしまった。
ふと自分の机に目をやると、「死ね」とか「裏切り者」とかのマジックの殴り書きに混じって、
「加藤さんて最低です」という桂による書き込みまで見られる・・・・・・OTL

とほほ・・・・・・っていうか、今回何であんなにはっちゃけた展開だったのに、
ここのオチだけ妙にリアルで鬱なのよ?!!



−BAD END?−

260tyoujiya:2008/07/21(月) 18:29:17 ID:fnXtmlBH

というわけで完結です。






えー、・・・ごめんなさい。
今回投下分257〜259は、番外的嘘展開エンドですのでなかったことにしてください。
て言うか本当にこれで終わりだったら、今まで読んでくれた人は流石に怒るでしょ?
いや、なんか暑くて衝動的にはっちゃけたくなったもので。

正編の展開はこれからじっくり書きますんで、またしばらく間をおかせてください。

では以降も宜しくです
261名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 22:05:22 ID:c+kQXCOj
>255
お疲れ様でした
今は紅茶でも味わって英気を養ってください

>260
うん……まぁ、暑いしね
>255氏もですが、気分転換も必要でしょう

でも、このノリはいきなりで吹いたッスw
言葉の代わりにレイパーにヤられちゃう世界が少し不憫ですが

>伊藤とフォークダンスを踊る桂の姿は、レアな上に作画枚数も少ないものの幸せそうだった。
……うん
ちょっと原作を思い出して泣けてきた&世界への反撥心がムクムクと首をもたげてきた
せかいちゃんはおトモダチがたくさんいるんだから、オレ一人くらい同情しなくてもいーよね?
262名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 22:39:15 ID:s5h/OspN
>>tyoujiya氏
なんじゃこりゃー!?と思いきや、番外ギャグENDでしたか。スケベ面した誠を
間近で見たら、そりゃ乙女の恋心も冷めるよねえ(笑)。おまけに以前と立場が逆転し
悲惨な目にあってるのに、乙女ざまーみろな皮肉じゃなく笑えるのはなぜでしょう?
こういうノリだったら、ノコギろうが、メッタ刺そうが、飛び降り脳みそブチまけ
だろうが死なないですねきっと。

……しかし笑えるのはここまで。本命はかなりどぎつい展開になりそうです。
263SINGO:2008/07/22(火) 02:41:30 ID:AsTxw+0O
どうも、先輩がた。
今回は、アニメのスクイズの特別編とも言える
【マジころ】を題材にしてみました。
ので、投稿します。

今回も、うざいくらいに田中刹那のカプコンビで行きます。

【School Days 特別編】
OVA マジカルハート 心ちゃん 第0話
刹那Side Story
264SINGO:2008/07/22(火) 02:42:27 ID:AsTxw+0O
【School Days 特別編】
OVA マジカルハート 心ちゃん 第0話
刹那Side Story

俺は田中。
今、とある教会に向かっている。
その教会には、俺の想い人…清浦刹那が待っている。
…といっても、これから挙式をあげる訳ではない。残念な話だが。

端的に説明すると、
何をトチ狂ったか、教会を占拠した(つもりの)清浦は、そこをアジトにし、
悪の秘密結社を築いたのだ。
世界征服だと?馬鹿か。
こちらの次元の清浦は、思い付いた事をすぐ実行に移すので、始末に負えない。
まるで涼宮春日だな。さしずめ俺はジョンか?
憂鬱な気分だ。付き合う方の身にもなってくれ。

《教会》
「何やってんだ?清浦さん」
「ドクターSと呼んで」
清浦は黒マント付きのヨロイを着込んでいた。
スクーウォーズのグースベイダーの気分でいるらしい。
「コスプレか?」
「悪の秘密結社というからには、まず形から入らないとね」
頭が痛い。この俺の、溢れんばかりの脱力感は何だ?
「色が黒なのもポイント。古今東西、悪の統領は、たいてい黒服を着ている」
なら、神父やシスターは悪か?教会で、そんな話をするな。
「巷じゃ、正義の四人組がハバをきかせてるらしいの。あんなコスプレ好きの変態達に、私達が
負ける訳にはいかない」
清浦のソレもコスプレだが。てか、私達って言うな。まるで俺が含まれてるみたいだろ。
「田中のコスチュームも用意した。着てみて」
渋くタキシードで頼む。
☆じゃん☆
うを!!何で、ボンテージスーツなんだ!?
しかも何だソレ!乳首を隠す部分が、意図的にカットされている!SMそのものだ!
俺にソレを着ろってのか?冗談じゃない!!
清浦、正気か?
てか、こんな物を教会に持ち込むなァ!!
「コレ、世界の趣味らしいの。私は興味ないって言ったのに、ムリヤリ
押し付けられて…」
嘘ついた!イエス様の前で嘘ついたよ、このSM嬢!
俺は知ってるんだぞ!
Summer Days に、SMエンドがある事を!
完璧にソレ、お前ら家族の性癖だろ!!
しかも親友を犠牲にして、さらに辱めてる!
鬼か清浦!
とにかく、俺は嫌だぞ、そんなコスチュームは。
絶対、警察に通報される。
「でも、露出が過ぎる。隠す所は隠すべき。田中、コレをはいて。」
☆じゃ〜ん☆
だから、何で網タイツなんだァ!?
いい加減にしろ!犯すぞ、このアマ!!
265SINGO:2008/07/22(火) 02:43:15 ID:AsTxw+0O
おっと、いかん。落ち着け俺。平常心、平常心。
「む。残念だが(大嘘)どちらもサイズが小さすぎる。俺には入らない」
母さん。巨体に生んでくれて、ありがとー!
「じゃ、こっちの全身タイツを着て。伸縮自在でサイズフリー」
俺をコケにしてるのかァ!
マジで犯すぞ!!
押し倒して、押し倒して、いっその事、180度ひっくり返して、騎乗位にしてやるぞ!!
俺は子宮ガンだから、我慢してやっているが、俺が本気になれば、お前に
孕まされる事だって出来るんだからな!!
「……」
いかん、いかん。文脈が変だ。どうやら錯乱してしまったらしい。
クールになれ、俺。
深呼吸、深呼吸。くんか、くんか。
よーし、落ち着いた。
まったく、馬鹿か俺は。そもそも、男の俺が卵を産めるわけ無いだろ。
「田中、落ち着いて」

「コスチュームは、もういい。で、これから何をする気だ?」
「コレを見て」
刹那が用意したソレは、マンモス型のボストンバッグ?だった。
「コレは…?」
「私の最高傑作。洗脳ガス発生装置・携帯式」
洗脳か。いかにも悪の秘密結社っぽいな。
「このガスを吸った人達は、己の欲望に忠実になり、暴徒と化すの。
例えば、レイパーが澤永になる」
逆だ。澤永がレイパーになるのだ。意味は全く同じだが。
「効果範囲は、最大で半径1km。しかもガスマスクでは防げない」
恐ろしく危険だな(性的な意味で)。
「という訳で、田中。コレを使って、街中にガスをまき散らしてきて」
いや、待て。遠隔操作はどうした?
「携帯式でガスマスク無効って、俺にも被害が及ばないか?」
「……」
「……」
ぶいっ。
何だ、そのVサインはァ!?
俺に行けって?特攻しろって?うおぉ!ふざけるなァ!!
誰か、あの二本指、へし折ってくれェ!!
「すまん。俺、用事を思い出した」
「待って。これを見て」
ん?清浦、その右手のコントローラーみたいな物は何だ?
あれ?何だ?体が勝手に…?
「昨晩、田中が寝てるスキに、不死身のサイボーグに改造したから。
名付けて、究極超人 R・田中一浪(←古い)」
うおおおををを!!!!
「俺の体に、なんて事するんだァ!てか、女のくせに男の寝込みを襲うな!」
「田中。その発言、男女差別になるから」
俺の人権を侵害した奴が、男女差別を語るなァ!!

        つづく

続きは、OVAをご覧下さい。多分、アニメショップで売ってます。
266SINGO:2008/07/22(火) 02:43:58 ID:AsTxw+0O
終わりです。いえ、終わりません。
物語は
OVA マジカルハート 心ちゃん
に続きます。

今回は、理性あるキャラのブレーキがイカれました。
泰介(ギャグ要員)不在のコントSSって珍しいかも。

ところで、皆さんはギャグコントSSを書かないのですか?
なんか、あんまり見かけない気がします。

あと、僕はあくまでシリアス専門です。デビュー当時から、そうだったし。
もともとギャグは専門外。
267名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 04:19:01 ID:GzNelJr6
>>260
うん。たまには言葉が報われてもいいよね。なんか癒されたよ。有難う。
268名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 08:41:42 ID:WcnO/lpw
>>255
>有紀と刹姫の微妙な関係が〜
この分量でほかの人物配置を描ききっているわけで
話が伸びたときには十分説明されるのだろうし
少なくとも「清浦誠」の心情は十分に伝わってきます
心、いたる・刹那ほかの心象、話がどんどん膨らむところ期待大だったんですが
>さて次はどうしようか?ネタも尽きたから
ぇぇぇえええ! そんな〜って感じです GJでした

>>260
子供の頃、苦い薬飲む前にアイスクリーム食べたんですよ
アイスは美味しかったけど、でも薬はやっぱり苦かった覚えが・・・(違
次は薬かぁ〜
269名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 08:50:54 ID:WcnO/lpw
>>266
書かないのではなく「書けない」のですよ。少なくとも自分はそう。
でも、いいなぁこの掛け合い やっぱりコッチ方面のセンス抜群ですよ
趣味の世界では、趣味の人が専門の人間越えることもありますしね いいんじゃないですか?w
SINGOさんのおかげ(せい?)でスレ内での田中の人格の一部が完成した感がありますね
シリアス部門の彼も好きですがこっちはノリがよくでいい
今回は素材(マジころ)選択の勝利もあるのかな sp.GJ
270tyoujiya:2008/07/22(火) 09:00:26 ID:M5Hi8ksO
>>266
この後の田中の運命を考えると切ないですね。
そうか、田中は意識を保ったまま操られた挙句
鮮血の結末かァ〜w

しかしその後何の罪悪感も無くみんなと和やかにラディッシュでお茶してる刹那・・・怖っ
271tyoujiya:2008/07/23(水) 09:48:25 ID:xniZaBo/
えー改めて
>>243
からの続きです

ついに乙女を襲う凄惨な悲劇!
覚悟して読むべし? 
272tyoujiya:2008/07/23(水) 09:48:59 ID:xniZaBo/

あ、桂が私に助けを求めている。どうしよう。
「乙女、桂、あんたの名前読んでるよ。どうするの?」
みなみが訊いてくる。
それでも私が逡巡していると、
「もう、乙女ちゃんが助けないんだったら私たちが桂を助けるからね」
え?
来実がそう言うや、来実、夏美、みなみの3人が休憩室に飛び込んでいった。
えぇぇぇぇぇっ?! 
ナニこの唐突な展開?!

「桂、大丈夫?!」
「この女の敵!」
ばきぃっ!!
「くたばれ! エロ魔神!!」
どかっ、グシャ!
「ギャーっ!」
おそらくは澤永が来実たちにぼこぼこにされているであろうことを示す台詞と擬音の後
3人に支えられるように桂が休憩室から出てきた。
泣いている桂を3人は口々に慰めている。
「桂、大丈夫?」
「はい」
「もう泣かないで」
「はい、ありがとうございます」
あまりにいきなりな展開に呆然とその様子を見ているしかない私。
その時・・・。

「桂、恨むなら乙女を恨みなよ。あいつが澤永にあんたを無理矢理抱くように唆したんだから」
なっ?!
「そう、私たち止めたんだけど・・・」
「それに今までも酷いことしてごめんね。私たち、乙女に無理矢理やれって言われて
 仕方なくアンタをいじめてたの」
嘘つけぇぇぇぇーっ!
「い、いいんです。私、気にしてません」
「優しいね桂は。それに比べて乙女はホントに酷いやつだ」
なんじゃそりゃっ?!

273tyoujiya:2008/07/23(水) 09:49:35 ID:xniZaBo/

と、更にその時
「加藤ってそんな奴だったのか、見損なった」
え、伊藤の声?!
振り返ると伊藤、そして一緒に西園寺、七海、それに変な髪形の女・・・確か黒田だっけ?が立っていた。
「変な髪形とか言うな!」
と黒田。いや、言ってないし・・・。
「思ったりもすんな!」
こいつエスパーか?
いや、そんな場合ではなかった。

「い、伊藤、違うのよこれは・・・」
私は何とか弁解しようとするが、
「ちがわないでしょ! だったら澤永を唆さなかったの?!」
と夏美が言う。
「そ、それは・・・」
言葉に詰まっていると、今度は
「伊藤、乙女ってホントはあんたのこと好きなんだけど、間違ってもこんな奴恋人なんかにしない方がいいよ」
とみなみが言う。
こ、こら、ばらすな・・・・っていうか何てこと言うのよ!
だが時既に遅し、伊藤は冷たい目で私を見ると、
「全く・・・、お前みたいな女に好かれるなんてホントに迷惑だ。
 いやこんな酷いことするなんて、お前とはもう絶好だ!
 中学の頃の仲間にもお前とはもう付き合わないように言っておくからな!」
がーーーーーーーーーん!!
なんと言う最悪の失恋っ・・・・・・OTL

「乙女、アンタ最低だよ。明日から運動部女子みんなで制裁な」
「私の澤永に変なこと唆すな、ばーか」
と、七海と黒田も私を責めてくる。
その七海は桂に向かって
「桂、大丈夫。今まで冷たくしてごめんね。これからは同じ中学出身同士、仲良くしよう」
「はい・・・」
七海・・・、みなみたちもだけどあんたら態度変りすぎ・・・。
そんな風に心の中でつっこんでいると、今度はまた別の声が・・
「あーあ、お姉ってほんとに酷いことするよね」
その声のほうを振り向くと、妹の可憐が呆れた顔で私を見ながら立っていた
「可憐、何であんたがここにいるのよ?」
「何でって、お姉の学校の学園祭なんだし伊藤先輩もいるんだから、
 私が遊びに来てても全く不自然じゃないでしょ?」
いや、それは確かにそうなんだけど・・・。
「それよりお姉、ひどすぎーっ。お父さんに言いつけてやるから、今夜は家族会議だからね!」
もう私は袋叩き状態だった。

274tyoujiya:2008/07/23(水) 09:50:19 ID:xniZaBo/

と、西園寺に慰められている桂と目が合った。
すると桂は汚物でも見るような目で吐き捨てるように言った。
「加藤さんって最低です。軽蔑します」
「桂さん、あんな子もう相手にしちゃ駄目だよ」
「はい」
・・・・なんだかもう色々とどうでもよくなってきた私に、夏美が
「じゃあ乙女、私たち帰るから、明日のクラスの後片付けはあんた一人でやんなよ」
なんじゃそりゃ? 後片付け関係ないやん!
とつっこむ気力も無い私に背を向けて夏美たち三人は帰っていった。

「じゃ私らも帰ろうか」
西園寺の声をきっかけに、伊藤たちも桂を連れて去っていく。
呆然と見送る私の耳に、西園寺と桂、伊藤の会話が聞こえてくる。
「桂さん伊藤を寝取っちゃってごめんね。でもやっぱり桂さんに悪いから
 これからは「二人の恋人」EDを目指そうか?」
「は、はい」
「誠もそれでいいよね?」
「お、俺はむしろそっちの方が美味しいけど、言葉はそれでいいのか?」
「はい、誠くんが私のことも好きでいてくれるなら・・」
「じゃあ、決まりっ! 
 でも桂さん、誠に私の体がぶよぶよとか言わせないでよ!」
「うふふ、わかりました」
「じゃあ今度、私がレモンカスタードケーキ差し入れしてあげるね」
と、最後のは黒田の台詞・・。

なんだか意味不明な会話をしながら去っていく桂たちを見送り、
私が呆然と立ち尽くしていると
「か、加藤・・・」
振り向くと、先ほど夏美たちにぼこぼこにされた澤永がはいずりながら休憩室から出てきていた。
「お・・、お前今誠に振られたよな?」
「だ、だから、どうだってのよ?」
澤永のデリカシーの無い言葉に私が答えると、
「か、代わりに俺が慰めてやるよ」
そう言うや否や、先ほどまでのふらふらな様子とは打って変わった
ケダモノのような俊敏さで澤永が私を押し倒す。
「な、何すんのよ?!」
「何するって・・・ナニするに決まってるだろ。
 そうしたらお前、俺の彼女になってくれるんだろ?」
「な、何わけのわかんないこと言ってんのよ?」
そう言いながら、私は澤永を押しのけようとするが、凄い力で押さえつけられて動けない・・
「おいおい、おまえが言ったんだぜ。無理矢理にでも抱けば 女は俺のこと好きになってくれるって・・」
あ・・・。
「桂さんは失敗したけど、今度はもう邪魔も入りそうにないからな」
や、やばい・・。私は本格的に貞操の危機を感じるが、押さえつけられた体が動かない。
て言うか、どうしてこの前と言い、はっちゃけ展開から、オチだけこんなに鬱になるのよ?!

と、そんなツッコミも虚しく・・
「もう諦めなよ。誠のことなんて、俺が忘れさせてあげるから」
と威嚇するような澤永の言葉が耳に響き・・・


「嫌ぁぁぁぁぁぁーーーーっ!!」



BAD END?


275tyoujiya:2008/07/23(水) 09:51:18 ID:xniZaBo/

えー、・・・ごめんなさい。
またやってしまいました
今回投下分〜は、257〜259同様、番外的嘘展開エンドですのでなかったことにしてください。

暑いんです。うちにはクーラー無いんです。

いや、本当にすみません、次回こそ正編の続きを投下しますんで。
まだ全く手付かずですが・・・(汗)。

これに懲りずに今後とも宜しくです。
276スクイズアフター:2008/07/23(水) 13:10:42 ID:qZLsaRMx
>>261
では紅茶でも戴いて…暑いから麦茶をがぶ飲み〜
次の話もまたちょっと考えてます〜またイフ並みに長い話になるかもしれないので…
さて暫くはのんびりとさせてもらいます〜

>>268
そうですね〜また時効を切って彼らの葛藤とラブコメを描く作品にしてもう少しキャラを煮詰めてみようと思います

一応ノートみたらまだ書ける内容があるのでまたやってみます
277名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 20:58:35 ID:07iZ1Y9w
>>272-274
乙女にとっては自業自得だな。

でも次はきついEDになりそうだな・・・。
278名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 21:33:58 ID:McDPIIVN
>>275
君、おふざけは2度が限度だ

3度目は……わかるね?
279名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 21:36:04 ID:MVYs1AQ4
でもパターンとして3つ目がどうなるのかは期待してみたかったりする

1)世界
2)乙女

3)誠? ・3ばか?

いや、別に書いてくれって言ってるわけじゃない
いや、言ってるのかw
280SINGO:2008/07/24(木) 01:54:50 ID:hMT0GBsO
>>269
過大なる評価、どうもです。
初期の(脳内設定)田中は、刹那に惚れてる純情少年だったのに、シリアス編で
とんでもない属性が付いてしまいました。


》散る加藤
ギャグ作家の誕生じゃー♪
泰介を差し置いて、加藤がギャグ要員張るとは思わなんだ。
暗黒加藤がギャグ化すると、なぜか憎めない。
あと、以前に改心した加藤(でもギャグ)は好感が持てたっす。
281名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 05:23:07 ID:o6U2oKI+
>>275
いいぞーもっとやれー・・・と唆してみるか。
今回も言葉が助かって一安心したところだがそろそろ心臓に悪いのが来るのを覚悟しなければいけないのかな?
282名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:50:35 ID:c/4jffsV
>>275
笑った。
まだネタがあるなら、どこまでもギャグ路線でもいい。
まあ、乙女主義者には苦々しいかもしれんが、
二次創作は、「楽しんだ者勝ち」だからね。
283名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 07:12:11 ID:dlnTI3C7
>>275
別にギャグ路線も番外も否定しないけど、先に本編を終わらせてからやった方が良いと思う。

それはさておき、変わり身の早い三馬鹿&甘露寺に笑ったw
可憐あたりはレイプ教唆の件を知ったら素で言うかもだけど。
284名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 08:08:56 ID:RgQAhjia
ギャグ=本編
シリアス=パロ

ということなんでしょ?
285名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 20:41:35 ID:qKbfh/nr
言葉様×誠
286tyoujiya:2008/07/26(土) 20:01:20 ID:OuJPy9+1
どうもです。
賛否取り混ぜ、番外オチも反響があって嬉しいばかりです。

というわけで今度こそ本当に(笑)
>>243
からの続き投下します

改めて257〜259及び272〜274の事は忘れてください(笑)

287tyoujiya:2008/07/26(土) 20:02:20 ID:OuJPy9+1

え? 今・・桂、私の名を?

「加藤さん・・、助けて・・」

聞き間違いなんかじゃない! 桂は私に助けを求めてるんだ。
でも、何で私に・・・・?

「きゃはははっ、桂の奴、今度は乙女ちゃんに助け求めてるよ。ばっかじゃないの?!」
「ふふっ、ホントよね。いよいよバージン奪われそうで頭がどうかしちゃったんじゃない?」
来実と夏美は、私の名を呼ぶ桂を嘲笑する。
「あ、そういえば、乙女ちゃんて、前に痴漢から桂を助けたことあるんだっけ?」
「あ・・・、うん」
「でもそれって桂だと気づかずに助けちゃったんでしょ?」
「う、うん」
「あはは、それなのに、あいつ今度も乙女が助けてくれるなんて期待してるんだよ」
なおも桂を嘲笑う来実と夏美。
ただ、みなみだけが無表情に私の方をじっと見ている。
その時・・・

「加藤さん・・」

また、私を呼ぶ桂の声が・・・。
「ねえ、また乙女ちゃんの名前呼んでるよ。ホント救いようがないね、桂も。
 乙女ちゃんが桂のことを助けるなんて、そんなことあるって本気で信じてんのかな?」

!!

来実の一言に私ははっとなる。

乙女ちゃんが桂を助けるなんて、そんなことあるって本気で信じてんのかな?

・・・そうだ、桂は私のことを信じてるんだ・・・。

そして私はあの時の桂の言葉を思い出す。

「あの時、加藤さんが痴漢から私を助けてくれた時・・・」
「そ、そのことは口にするなって言ったでしょ」
「は、はい。ごめんなさい。
 でも、私、それで加藤さんを嫌な人だって思ってた自分を恥じて・・
 本当は加藤さんは、困っている人を放っておけない、いい人なんだって・・・」

そう。私は、桂だってわかってたら助けなかったのに・・、桂にもはっきりそう言ったのに・・
それなのに桂は、ずっと私のことをいい人だなんて信じてた・・・。

それなのに、私はずっと桂を信じなかった。

288tyoujiya:2008/07/26(土) 20:05:01 ID:OuJPy9+1

「私、男の人が怖いから・・・」
桂がそう言った時も、
誰彼構わず男に媚び売ってちやほやされていい気になってるような桂がそんなわけないって
クラスの立場を良くしようと媚を売ってるんだと決め付けて・・・
姑息でむかつくヤツだなんて言って・・・

桂が伊藤と話してるのを見たときも、
遊び半分で伊藤にちょっかいかけてるんじゃないかと一人で勝手に思い込んで・・・。
それを許せないなんて思って・・・

桂が伊藤とつき合ってるって言った時も、
伊藤が桂なんか相手にするわけないって勝手に思い込んで、
でたらめだって決めつけて・・・

あれ? 
そう言えば、私はどうして桂のことを、
男に媚び売ってちやほやされていい気になってるようなヤツだなんて思い込んでいるんだろう?
・・・そう七海に聞いたから?

そう、聞いただけだ。
私はそんな、自分の目で見たわけでもない、ただ聞いただけのことを鵜呑みにしていた・・・。

でも・・
私は自分の目で見ている。
桂が痴漢にあった時、あいつ震えて泣いてた。

私は知ってる。
伊藤と付き合ってると私に言う時、あいつはわざわざ私と二人だけになって、
あの時来実たちが、私も伊藤が好きだと気づいていたから、
だから私に恥をかかせないように、桂は気遣ってくれていた。

そして・・
「加藤さんが誠くんを好きなら、
 私が誠くんと付き合ってることで加藤さんを傷つけてしまうって・・・、
 そう考えると辛くて・・・」
そんなっ風に私にすまないと思いながら、桂は
「でも、ダメなんです。
 もう私どうしようもないくらい誠くんのことを好きになっていて・・・」
そんな風に自分の気持ちを抑え切れなくて・・・

そして私は見て、聞いている。
桂がそんな自分自身の思いを、私にすまないと思いながら、
「ごめんなさい!」
震える声で、泣きそうな顔で私にそう謝るのを・・・。

289tyoujiya:2008/07/26(土) 20:05:36 ID:OuJPy9+1

そして・・・
私は、ずっと見ていたはずだ。
私が桂を否定し、冷たくあたるたびに見せていたあいつの悲しい顔を・・・。
そうだ。桂は私をいい人だなんて、そう信じてたからこそ・・
だからこそ、私に否定されて、冷たくされるたびにあんなに悲しい顔をしていたんだ。

なのに私は、その桂の悲しそうな顔を見ながら・・
そしてその顔を見て、私はずっと心の何処かに痛みを感じていたはずなのに・・
それを自分自身の気の迷いだと決め付けていた。

でも、私は今、自分の心の迷いを否定できなくなっている。
気持ちの奥底からわきあがる疑念を抑えることが出来ない。

桂のことをずっと信じないで、否定してきた私・・。
でも・・・
私は・・
ずっと間違っていたんじゃないのだろうか?


290tyoujiya:2008/07/26(土) 20:06:10 ID:OuJPy9+1

「乙女ちゃん?」
「乙女!」
え?
来実と夏美が私のことを呼んでいることに気がつく。
「もう、乙女ったら何ぼうっとしてんのよ」
「そうだよ。これからいよいよいいところなんだよ」
そう言って休憩室の中の様子をうかがうように私に促す二人。
私が耳を澄ますと・・

「綺麗だよ、桂さんのあそこ。乳首と一緒で綺麗なピンク色だ・・」
「いや・・・、見ないで・・・。見ないでください」
桂の下着が剥ぎ取られたことを示す澤永の声と、
必死で拒否しようとする桂の涙声が聞こえる。

その様子を聞き、まもなく桂の純潔が奪われようとしていることに対する
期待に満ちた薄笑いを浮かべている来実と夏美。
でも、みなみだけはいまだに、無表情に私の方をじっと見ていた。

そのみなみから何故か目を背けながら、私は考えていた。

今日、桂がずっと言っていた、自分が伊藤の彼女だと言う言葉を・・・
そして桂は、澤永に押し倒された時も、ずっと伊藤の名前を叫んでた。
本当に桂が伊藤の彼女だったかはわからない。
でも、2人の間には、桂に伊藤をそこまで信じさせる何かがあったんじゃないのか?
そして、だとしたらそんな伊藤の信頼を裏切っているのは伊藤の方じゃないのだろうか?

バカ! 私ったら何を考えてるの?
確かに私は、これまでの自分自身が間違えていたんじゃないかと疑い始めている。
でも、よりによって伊藤を疑うなんて!
伊藤がそんなヤツじゃないことは私が一番良く知ってるはずじゃないの!
だからこそ私はずっと伊藤のことを好きでいるんじゃない!?

その時、私の脳裏に、先ほどの私たちが皆で桂一人を責め立てている時に、
それを目にしながら黙って立ち去った伊藤の姿が浮かんだ。

!?

その時、私ははっきりわかった。私の心にさっきから巣食っていた
違和感が何なのかを・・・。


291tyoujiya:2008/07/26(土) 20:06:53 ID:OuJPy9+1

「ほら、乙女! またぼうっとして・・」
「駄目だよ乙女ちゃん。いよいよこれからなんだから・・」
来実と夏美がまた私に声をかける。

休憩室に耳を澄ますと、
カチャカチャとベルトを外しズボンをずり下ろす音がする。
「いや・・、嫌あ・・・」

澤永の暴力を恐れ、叫び声を挙げることも出来ないまま、
かすれたような涙声で拒絶をつづける桂の声が私の耳に響く。
来実と夏美は、相変わらず期待に満ちた薄笑いをうかべている。
でも・・
私はもう笑うことは出来なかった。


私は桂が嫌いだ
うじうじしてはっきりしないところも、
お嬢様ぶったところも、
空気の読めないところも、全て嫌いだ。
男子たちが桂のことを可愛いとか噂をしていると、
それだけでむかつく。
そして私は今までずっと、
そんな桂をうざいからと辛くあたって、傷つけて、
傷ついた桂を見ていい気味だって笑っていた・・・。

それなのに桂は、そんな私のことをずっと信じて・・

さっきだって・・
「桂さんも澤永の誤解は解いておかないといけないでしょ」
「そうですね・・・ ありがとうございます」
自分を汚させようとしている私を信じて、お礼まで言っちゃって・・
でも私はそんな桂の背中に、薄笑いを浮かべ
「ばーか」
そんな残酷な言葉を投げかけた・・・。

そして・・・

「加藤さん・・」

休憩室の中から、また、力ない声で私の名を呼ぶ声が聞こえる。
そう、何故そこまで私なんかを信じてるのかわからないけど・・・
でも・・・
今もずっと桂は私のことを信じてるんだ!


292tyoujiya:2008/07/26(土) 20:07:42 ID:OuJPy9+1

私は桂のことなんか嫌いだ。
でも、それは桂を信じなくていいって理由なんかにはならなかったんだ。
少なくとも、桂のことが本当に信じられるか信じられないか、自分で確認するまでは・・・。
ましてや、嫌いだからって、
こんな形で汚させていいなんてこと、絶対にない・・・。
こんなにも私を信じてくれている桂を・・・。


ふと見ると、相変わらず来実と夏美は休憩室の中の様子に耳を澄ませ、
みなみは私の方をじっと見ている。
そう言えばこの子らって、何で私のことを慕ってくれてるんだっけ?
そんな疑問が頭に浮かぶ。
そう、たしか・・・
「そりゃあ乙女はスポーツもがんばっててなんか頼もしいしね」
「それに乙女ちゃんていつも颯爽としてカッコいいもん」
「うん。私たち、乙女のことを尊敬してるんだよ」
いつだったかそんなことを言ってたっけ・・・。


でも・・・

私は頼もしくもかっこよくも無いよ。
私は弱い人間なの。

293tyoujiya:2008/07/26(土) 20:08:12 ID:OuJPy9+1

そう、私は・・
自分を信じてる人間に対して、冷酷に徹しきれるほど強くなんか無い。

だから・・・


「夏美・・、
 来実・・
 みなみ・・・」

「え?」

「私のこと、軽蔑してくれていいよ」


その言葉と共に私は、薄暗い休憩室のカーテンをくぐり中へと一歩を踏み出す。

後ろ手にカーテンを閉める間際、3人の方を振り返ると、
来実と夏美がきょとんとしているのに対し
みなみだけが微笑んでいるように見えた。


294tyoujiya:2008/07/26(土) 20:11:34 ID:OuJPy9+1

今回はココまでです。
なんつーかひたすら乙女の葛藤に終始して、今回も全然物語は動いていませんが、
いよいよ次回からは原作から離れて展開するはずです。
多分。きっと・・。

ちなみに乙女が言葉を痴漢から助けた件を3馬鹿が知ってるのは、
自分が伊藤と付き合ってることを告げる言葉と乙女が二人きりで会話してたときに、
ついてきていた3人がしっかり聞いていたからです。念のため・・。

と言うか、今回の展開(・・と言うか乙女の気持ちの着地点)には
また賛否両論ありそうな気がするなあ・・(汗)

ともあれ
このところ仕事が残業上等な状況で、また結構間が空くと思いますが
とにかく以降も宜しくです。

295tyoujiya:2008/07/26(土) 20:21:20 ID:OuJPy9+1
訂正です

>>290
×そんな伊藤の信頼を裏切っているのは伊藤の方じゃないのだろうか?
○そんな桂の信頼を裏切っているのは伊藤の方じゃないのだろうか?

296スクイズアナザー:2008/07/26(土) 21:03:08 ID:l8rWVcyO
>>294
原作と違って言葉が乙女に気を使う…例の誠くんは私の彼氏ですシーン…
アニメでもそうだけど言葉は自分から出る言葉がどれだけ人を傷つけているかを知らないから…

今回の起点が痴漢とこのシーン…まさにifとして感じます

次の話は仕事が忙しいでしょうから楽しみに待ってます〜
297名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 23:17:57 ID:rCA8s5yO
>294
乙彼さまです
冷やした紅茶をどうぞ
飲み干した瞬間に「では次の任務です」なんてこたぁないですよ?

>ひたすら乙女の葛藤に終始して、今回も全然物語は動いていませんが
いや、今回はこれで良いと思いますよ、私ゃあ
乙女が動くのに必要不可欠なパートでしょう
電子偵察機が離陸するまでの手順を2ページ程描き続けるSF小説とか、1巻丸々敵味方の人間描写に費やしたロボット漫画と同様に

あとは、動いた後にどんな風に物語が転がっていくかです
期待します
298名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 23:26:25 ID:015oY32q
>>tyoujiya氏
結局は言葉を見殺しにするかと思っていましたが、乙女もまだ
人の心は残っていたみたいですね。というか言葉自身の問題以上に
誠の問題という可能性に気付き出しました。
そして自分のバイアスが言葉という人間に対する見方を曇らせ続けていたことを。

原作・アニメ共に、各人の事を良く知らないで傷付けたり、
場合によっては破滅を選んでしまったり……
さて、このワールドの乙女は初めて他人の為に動こうとしていますが、
自分で撒いた種を見事刈り取れるでしょうか?
299woodchuck:2008/07/28(月) 10:14:59 ID:nSfEyTtV
季節ネタのSS


花火大会

______________________

出演:誠 言葉    心ちゃん あれっ?
場所:原巳浜
時刻:サマイズ某ルートの一年後
注意:えろ無しぐろ無し暴力なし
______________________



横に浴衣姿の言葉が並ぶ
今日は俺のほうが頼んで、去年の夏に着ていた赤い浴衣を着てもらった

「今年の流行は違うのにぃ〜」と口を尖らせる心ちゃんとは違い
言葉はにっこりと微笑んで準備をしていてくれた
今年は俺も浴衣をひっぱりだして着ている
さっきまで心ちゃんも一緒にいたはずなのだが
友達を見つけたと言った瞬間走り出して今は頭の先しか見えない

「こらっ こころ! 勝手に行ってはダメ!」

言葉が珍しく大きな声を出して叫んでいるけれど
心ちゃんには届いたのかどうだか・・・

「っとにもう こころったら…」

お姉さんの顔をしてぼやいている言葉
付き合い始めた頃、こんな言葉がとても新鮮だった
いつも静かに本を読んでいる言葉には想像できなかった一面
人ごみにまぎれてしまった心ちゃんと別れて
皆が進む道をはずれて浜辺の奥、堤防に向う
300woodchuck:2008/07/28(月) 10:15:21 ID:nSfEyTtV

「ところで、今日はお母さん達はどこにいるんだい?
 迎えに行ったときには家にいなかったみたいだけど」
「それがですね お友達と一緒に特等席で見るんだとか言って 早めに出かけてしまったんです。」
「特等席?」
「はい、涼しい室内で花火が目の前に見えるって」
「そんな場所もあるのか〜」
「まことくんもその方が良かったですか?」
「いや、団扇片手に言葉と二人だけで見るほうがうれしい」
「…そうですよね わたしもうれしいです。」

そういってつなぐ手の力をちょっとだけ強める言葉

「涼しいかどうかは別として・・ こちらも景色は結構いいんだぜ
 でも、足元だけは気をつけて」

浜辺から少しはなれて、堤防の上を歩く
言葉のために懐中電灯で照らす
堤防はもちろんだけれど
このあたりは浜辺にも人はいない

「人がいませんね」
「そうだろ? ここの浜辺は一旦奥に入るから、丘の木々の影に隠れて花火が見難くなるからさ
 もともと人はあまり来ないんだ カップル以外はね」
「・・・・ 」
「でも、この堤防を進むと急に開けて〜 ほら!」
「あっ 灯台が見えますね」
「ぁぁ 灯台の先からの打ち上げだからね ここなら良く見えるのさ」
「まことくん すごいです。 でもどうして?」
「小さい頃さ、花火に行くって日に母さんが急な夜勤入れてしまって…」
「お母さんのお仕事大変ですものね」
「うん、、、でも小さい俺にはわかるはずもなくってさ」
「そうですよね、、、」
「それでいつものように怒って家を飛び出したと。」
「まことくんったら」
「それは小さい頃の俺に言ってくれ」
「うふふ・・」
「それでさ、母さんが心配して迎えに来たんだけど ちょうどそのときにここにいてさ」
「はい 」
「打ち上げの最初だけだったけど ここで一緒に見たんだ」
301woodchuck:2008/07/28(月) 10:15:43 ID:nSfEyTtV
「・・・・ 思い出の場所なんですね」
「マザコンだとか思わないのかい?」
「そんな… 思うわけがりません。私だってお父さんやお母さんとの思いでは大切です。」
「そうだな、言葉もとっても家族想いだった。」
「わたし、家族しか知りませんでしたから。まことくんとお付き合いするまでは、、、」
「そうなのか?」
「他は家庭教師の先生とか・・」
「そうだ・・ お嬢様だったんだな」
「・・・・まことくん いじわるです」
「でも最近は友達増えたじゃないか」
「全部、まことくんのつながりじゃないですか」
「紹介したのは俺かもしれないけれど、俺を置いて出かけてしまうのは俺のせいじゃないだろ」
「・・・(赤」
「友達ってさ、作るのも、友達でいるのも、同じくらい難しいんだよな」
「・・・  」
「言葉と恋人のままいるのはこんなに簡単なのに」
「簡単なんですか?」
「うん こうやってキスを欠かさなければいいんだからさ」

・・・

「もうっ まことくんったら」
「少なくとも、恋人になるのはすごく難しかった どうやって誘えばいいかわからなくって…
 それで、あんな形になってしまって…)
「そんな・・ あれは・・)
「いや やっぱり俺は強引だったって今でも反省しているんだ だからちょこっとだけやり直ししたくてさ・・)
「まことくん」
「それで、去年の浴衣をお願いしてみた」
「…はい、わかってました」

もう一度やさしく唇を重ねる

「好きで好きでたまらないんだ あの時も今も変わらない
 一年経ったら少しは冷めるものかと思ってたけれど 何も変わらなかった」
「…まことくん?」
「言葉 愛してるよ」
「…わたしもです 愛してます まことくん」

ちょうどそのとき最初の花火が上がって二人を明るく照らし出した。

_____________(おわり)

302SINGO:2008/07/28(月) 21:37:00 ID:Nc1KF9Xk
マイルドで大津。
僕には、この手の癒し系ほのぼのSSが書けぬ。うらやましす。
303名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 22:08:54 ID:bDZYgGqm
>>299-301
GJです。
こういう良いハナシが見れるからSSスレから離れられない。
304名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:34:21 ID:rovgB7Tx
>>299
しみじみ味わいたい一品。
305名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 19:03:06 ID:nqBrrKfq
ここで投下されてる作品が他作品や商業小説を改変したものだってタレコミがあったが、それらしい作品が確かにあるな
暇を持て余したニートのデマだと思って大して気に留めてなかったが、事実と分かった以上、話は別だ
盗作作者が撤退しない限り、このスレにはそれ相応の処置を下すしかなさそうだね
306名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 20:14:50 ID:atSW8K6q
なんで荒らしってこういう「キチガイ」じみた工作するんだろうか
307名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 20:36:10 ID:C2MfJM3c
キチガイだから←結論
308名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 21:48:52 ID:tUAoVvHK
>暇を持て余したニート

わかります。>>305のことですね
309tyoujiya:2008/07/29(火) 23:37:31 ID:dFwjipa7
どうもです
乙女SSの方は少しづつ書き進めていますが、
今回はOVA「マジころ」の行間的小ネタを唐突に思いついたので投下します。

310tyoujiya:2008/07/29(火) 23:38:09 ID:dFwjipa7
セツナインダー田中号を倒し、Dr.Sは去った。
かくして榊野町ゾンビ事件は終わりを告げ、
勝利したマジカルハートは、桂心の姿に戻り仲間たちと笑顔をかわす。

その心の姿を遠くから見つめ慈しむように微笑む一つの影。
それは、突如現れマジカルハートを救った謎の戦士マジカルワードだった。

その活躍を誇ることなく去っていくマジカルワード。
だがその顔には、先ほどまでの笑顔は消え、どこか愁いを帯びていた。
果たして何が彼女の心を曇らせているのだろうか・・・。


そして、マジカルワードは淋しげにつぶやいた。





「私も・・・

















 ゾンビ・・見たかったなあ・・・」


311tyoujiya:2008/07/29(火) 23:39:25 ID:dFwjipa7

以上です。
乙女SSの続きも出来るだけ早く投下できるようがんばります。
ではでは〜。
312名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 23:55:03 ID:kTMgN7r6
>310
笑った。
313名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 00:30:58 ID:A0/Z6dBi
>>ここで投下されてる作品が他作品や商業小説を改変したものだってタレコミ

まあ別に不思議なことでもなんでもないとは思う。
よそのスレでもパクリって定期的に疑惑や問題となって噴出してきているし、
エロパロ板では結構ある話なんで。

いずれにせよ、ちゃんとソースを出せって。そうじゃないとなんとも言えんわ。
314統制官:2008/07/30(水) 07:11:14 ID:fkw0WeZ2
>>305
証拠ソース明示ナシのお前は禁止、退去命令を下す、逆らうな、従え
315SINGO:2008/07/30(水) 09:17:54 ID:KiEQ3nZc
>>305
の意図はともかく、
盗作だと思われるのは、それだけ皆さんの書くSSが上手で面白いからでしょう。
そういう意味では、テキトーに読み飛ばされて駄作と言われるよりかは、
まだマシな方だとは思いますが。
とにかくスルーしましょう。
316名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 09:33:26 ID:Z4ooWGPw
>>310
GJ 笑った、、、
317名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 09:44:39 ID:CuHbgmm8
>>tyoujiya氏
確かに、ゾンビを退治した後に呼ばれて飛び出てマジカルワード
参上でしたからね。ホラーフリークの彼女としては物足りない思いも
あったのかもしれません。もっとも、あの状態ならゾンビ泰介が100人束になっても
返り討ちにしそうですが(笑)。
318tyoujiya:2008/07/31(木) 07:57:05 ID:KLurrDUc
日曜に少し時間がつくれたのと、僅かな時間を見つけながら書いたとこまで投下します。
>>293 の続きです
319tyoujiya:2008/07/31(木) 07:59:15 ID:KLurrDUc

「嫌ァ! やめてェっ!」
薄暗い休憩室の中では、桂の叫び声が響いていた。
先ほどまでは澤永の暴力を恐れ、涙声で拒絶の言葉を機械的に繰り返すだけだった桂だが
ズボンをずり下げて下半身を剥き出しにして迫る澤永に・・
今まさに自分の純潔が奪われろようとしていることへの恐怖から再び激しく抵抗していた。
「ほら、暴れんなって何度言えばわかるんだよ!」
澤永は、そんな桂に再び手を振り上げる。
その動作に、再び自分を襲うとする暴力への恐怖に目をつぶる桂。
でも、澤永の手が桂に振り下ろされることはなかった。

なぜなら・・
この私の手が、背後から澤永のその腕をしっかりと掴んだからだ。

そうされてはじめて澤永は、背後に人が・・私がいたことに気づいて振り返った。
「な・・加藤? 何でお前が・・?」

「加藤さんっ!?」
同時に私に気づいた桂が私の名を叫ぶ。
その桂の、やっぱり来てくれたんだ≠ニ言わんばかりの喜びの表情を見て、
私は罪悪感に苛まれながら、澤永の腕を引っぱり、
桂を背に庇うように自分の身体を移動させ、そして言い放つ。

「いいかげんにしなよ、澤永! 
 こんなに・・泣いて嫌がってる女の子を無理矢理抱こうとするなんて!
 あんたそれでも男?!」
「な、何言ってんだ、加藤。お前が言ったんだろ?
 どんなに嫌がっても無理矢理桂さんを抱けって。
 そうすれば、桂さんも俺のことを好きになってくれるって」
澤永の言葉に、桂がはっとしたように私を見る。
その顔からは、先ほどの喜びの表情が掻き消えている。
私は唇をかみながらその桂から顔をそむけ、更に澤永に向かって怒鳴る。

「バカじゃないの!あんた!
 そんなことで女の子が男を好きになるわけないでしょっ!」
「え? そ・・そうなのか?」
「あたり前でしょ! 
 大体誰に何言われようが、こんなに女の子を泣かせて暴力まで振るうなんて
 やっていいことのわけないでしょ!
 あんたのやったことは男として最低よ!!」
「な・・?」
「もう、いいからどっか行きな!
 そうじゃないと学校中にあんたのこと強姦魔って言いふらすよっ!」
「わ、わかったよ・・。まったく、何なんだよ、一体・・・」
澤永はそう言うと、慌ててズボンをずり上げそそくさと休憩室を出て行った。

320tyoujiya:2008/07/31(木) 08:00:18 ID:KLurrDUc

そして私は改めて桂の方に目を向ける。
桂は、涙でくしゃくしゃな顔で私を見ていた。
衣服はひどく乱れ、胸ははだけられてブラはむしり取られ、
ショーツもずり下ろされ性器が剥き出しにされていた。
桂をそんな無残な姿にさせてしまったのは、私が澤永を唆したせいなんだ。
その事実に苛まれながら、
それでもぎりぎりで桂の純潔を守れたことに私は心底ほっとする。

「桂、大丈夫?」
「は、はい・・・。加藤さん、ありがとう・・・ございます」
声をかける私に、涙に濡れた頬をこすりながら礼をいう桂。
本当に・・・こいつって・・・・
ここに至って、私は心底桂に腹が立ってきた。

「何礼なんか言ってるのよ・・?」
「え?」
「今の澤永の言葉聞いたんでしょ? 私があいつにあんたを抱かせようとしたって・・・」
「ぁ・・・・・・」
沈黙をもって私の問いを肯定する桂。
「それだけじゃないわ。
 私はそうしてあんたが澤永に押し倒されて泣き叫ぶのを・・助けを求めるのを・・、
 すぐ外で聞きながら、まるでショーを楽しむように笑ってたのよ」
その自分自身の言葉によって、私は自分のしたことの醜さを痛感させられる。
「べつにあんたに恨みがあったわけじゃないのよ。
 いや、むしろ私の方が恨まれてても仕方ないよね。
 ずっと私はあんたのことを理不尽に嫌って
 辛くあたったり、嫌なこと押し付けたりしてたんだから・・・」
「そんなこと・・・」
「その上、今度は私は・・面白半分にあんたを汚そうとしたのよ」
「・・・」
「あんた、前に私のことをいい人だなんて言ってたけどさ・・・、
 さっきも、私の名を呼んで助けを求めたりしてたけどさ・・・」
「・・・」

「でも、今度こそわかったでしょ?
 私がいい人なんかじゃないって・・・。
 信じるに足らない人間だって・・・。
 どんなに醜くて・・、残酷な人間かって・・・」

そう口にしながら、私の声は震えていた。
今度こそ桂は私を見限るだろう。
もう決して私のことを信じることなんてないだろう。
私は自分自身それを望みながら・・

心の何処かでそれをひどく恐れていた。


321tyoujiya:2008/07/31(木) 08:01:18 ID:KLurrDUc

それなのに・・・
「でも・・」
「え?」
「加藤さんは・・私を・・助けてくれました・・」
消え入りそうな声でそんなことを言う桂。
な?!
この期に及んでまだ・・・!?

「あんた、まだそんな事言ってるの?!
 私があんたを痴漢から助けたのはあんただって知らなかったからだって、何度言えばわかるのよ!
 あの時だってね、痴漢にあってるのがあんなだって知ってたら、
 きっと震えて泣いてるあんたの事、私は笑いながら見物してたわよ!」
「・・その時の事じゃありません・・・」
「え?」
「今・・加藤さんは・・澤永さんから私を助けてくれた・・」
 
?!

「ば・・ばかじゃないのあんた! 
 その澤永にあんたを無理矢理抱かせようとしたのは私なのよ!
 それを止めたからって、そんなの・・・」
「でも・・・でも・・・」
その後を言葉に出来ないまま、桂は私を悲しそうな目で見つめる。

やめてよ、もうそんな目で見ないでよ。
私の事なんかいいかげん見限ってよ!
嫌ってよ!
憎んでよ!

だがそんな思いは通じていないのだろう。
相変わらず桂は私を、黙り込んだまま悲しそうな目で見つめていた。
私はもう、なんだか本当にばかばかしくなってきた。

「はあ、もういいよ」
「え?」
ため息をつきながらの私の言葉にきょとんとする桂。
「頑固なんだねえ。桂は・・」
そう呆れたように言いながら、苦笑する私に、
「はい。私、頑固なんです」
桂はそう答えながら、少しだけ微笑む。

そして私は・・・


心の何処かでその微笑みを嬉しく思っていた。


322tyoujiya:2008/07/31(木) 08:02:09 ID:KLurrDUc

僅かな沈黙。
乱れた衣服や髪の整える桂。
私は再び口を開く。

「ねえ、桂。あんたに聞きたいんだけど・・」
「え?」
「あんた・・」
「はい?」

「あんた、本当に伊藤の彼女なの?」
「あ・・・」

再び僅かな沈黙の後、
「はい、私は誠くんの彼女です・・・」
そう答える桂の顔からは既に微かに浮かんでいた微笑みは消え、
その声はひどく力ないものだった。

だからこそ、そんな言葉に納得できるわけはなかった。
だから私は桂に問い続ける。
「でもさあ桂・・、だったら、何故伊藤は今日来てくれなかったの?
 何故伊藤は今あんたの側にいないの?」
「そ・・・、それは・・・
 誠くん、きっと何かクラスの用事があって・・忙しくて・・・、だから・・・」
「用事・・ねえ・・。
 桂、あんたそれ本気で言ってる?」
「・・・・・・」

私の問いに沈黙してしまう桂。
桂自身も自らの言葉を信じているわけではないのだ。
そう、もし本当にクラスの用事だったとしても、一日中一度も来れないわけなんかない。
それに、桂は気づいていなかったが、さっき伊藤は来ていたのだ。
それなのに、私たちに責め立てられている桂の姿を目にしながら黙って立ち去って・・・。

それに・・・何よりも・・・

323tyoujiya:2008/07/31(木) 08:03:43 ID:KLurrDUc

「あのさあ桂、私さっき、教室に戻る前に伊藤に会ったって言ったじゃない」
「は・・・はい・・・」
「その時伊藤、一人じゃなかった」
「え?」
「3組の・・西園寺と一緒だった」
「あ・・・」
「二人・・凄く仲良さそうに見えた・・・。
 それに伊藤その時、忙しそうにも用事があるようにも見えなかったよ」
「・・・・・・そう・・ですか・・・」
そう言ったきり、悲しげにうつむいてしまう桂。
そんな桂に、これ以上続けることが更に桂を苦しめることになるとわかっていながら
それでも私は質問を重ねる。

「桂・・驚かないんだね?」
「え?」
「本当は知ってたんでしょ? 伊藤と西園寺の事・・・」
「そ・・そんなこと・・・
 だって・・・誠くんの彼女は・・私だから・・・」
まるで自分に言い聞かせるかのように私の言葉を拒否する桂。
だが、その声は震えていた。

「じゃあ質問を変えようか・・・」
「え?」
「さっき桂、澤永に言ってたよね。伊藤と西園寺がたった一度間違いを犯したって・・」
「あ・・・」
「二人が犯した間違いって一体何?
 いや、そもそもあんたと伊藤と西園寺と・・一体どういう関係なの?」
「それは・・・」

そして、桂は私の問いにゆっくりと語り始めた・・・。


324tyoujiya:2008/07/31(木) 08:04:42 ID:KLurrDUc

今回は以上です。

以前レイプ描写をねちねちやりたいと書きましたが、
うちの乙女さんはそんなこと許してくれませんでした。
>247氏はじめ期待されていた方には残念でした。

それにしても自分で書いておいてなんですが、澤永は本当にバカですねえ。
ただ書き手としては、どんなあり得ない思考をさせても
澤永だから納得させてしまえる≠ニいう非常に扱いやすいキャラでもあるんですけどねw

ちなみに寸止めされた澤永が、
休憩室外の3馬鹿を襲うという展開もありませんので、念のためw

では以降も宜しくです。
325名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 09:14:46 ID:HI5kCYWh
レイプが未遂に終わって良かった〜。
ここ最近、スレをのぞくのが怖かったけど、ひと安心だ。
326名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 13:23:06 ID:gRYISdUI
>>tyoujiya氏
言葉に面と向かって非難されたり憎まれるよりも、ある意味辛い状態ですね。
それはそのまま自分のした事に向き合わされる事に他ならないですから。
ともかく、最悪の事態だけは何とか回避できたようで。

しかし、真実を知る事は、言葉は既にそうでしょうが、乙女にとっても
辛い事ですね…… 今現在の誠を知った乙女はどうするのでしょうか?
327名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 00:33:52 ID:C0FxjoAf
>>319
本編でも、これくらい前向きな乙女なら、不人気投票にあがらずにすんだものを。
ともあれ、GJ。
328名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 03:30:01 ID:F+6vpw/i
GJ!!
正直乙女はレイパーの同類としか思えなくてアレだったけど、ここの乙女は良いですね。
この後の展開が楽しみです。
329tyoujiya:2008/08/01(金) 08:55:16 ID:9tlBtcF4

どうもです。

感想ありがとうございます。
こんなの乙女のキャラクターと違うとかいわれたらどうしようかと、
正直ビクビクしてましたが、
取り敢えずは好い印象をもっていただいてるようで嬉しいです。

では
>>323 の続き投下します。

330tyoujiya:2008/08/01(金) 08:56:07 ID:9tlBtcF4









「何よ・・・それ・・?」

桂の話が終わった直後に私の口から出た言葉がそれだった。
私は、その自分の声が震えているのがわかっていた。
そしてそれが、怒りによるものだということも・・・。


自分と同じように体育を見学していた西園寺が話し掛けてきたという
2学期が始まってしばらくしてからのある日の事から始まった桂の話は、
友達になろうという西園寺の申し出、伊藤を桂に紹介したのも西園寺だということ、
お昼を屋上で3人で過ごすようになった毎日・・といった出来事を経て、
そんなある日の、伊藤からの突然の告白、
そして始まった彼氏と彼女としての日々・・を綴っていった。

「誠くんからお付き合いを申し込まれたんで、
さっき加藤さんが言ったように色目を使ったとかそんなんじゃないんです」
そう、桂は確かに以前も私にそう言っていたっけ。

そしてそれらを語る桂の言葉からは、
西園寺が友達になってくれたことが、
伊藤の彼女になれたことが、
この学校に入ってからずっと友達がいなかった自分にとって
どれだけ嬉しかったかという思いが痛いほど伺えた。
だからこそ、その桂の思いは、
ただ気に食わないという理由だけで桂をクラスで孤立させるように煽ってきた私の心を痛ませた。

しかし、その後に続いた話は、
桂にとってそれがどれだけつらかったかを想像させるに余りある内容だった。
ある日の昼休み、いつものように屋上に行った桂が目にした伊藤と西園寺の性行為・・、
それ以降屋上にも来なくなり、桂を避けるようになった伊藤と西園寺・・、
そして、そのまま迎えた今日という日・・・。

331tyoujiya:2008/08/01(金) 08:57:55 ID:9tlBtcF4

「何よ・・・それ・・?
 そんなの・・裏切りじゃない・・」
しかしその私の言葉を、それでも桂は否定する。
「違います。誠くんが私を裏切ったなんてそんなこと・・。
 あれは・・一度だけの間違いなんです・・」
「間違いって・・・」
しかしいくら桂が否定しようが、そんなの、どう考えても裏切りだろう。

私の脳裏に先ほど廊下で出会った伊藤と西園寺の姿が思い出される。
楽しそうな二人の姿が・・・。
そう、伊藤と西園寺は、
桂を裏切って、
傷つけて、
つらい思いをさせて、
なのに自分たちはあんなに楽しそうに・・・。

違う! 伊藤がそんなやつのわけがない!
再び自分の中に生じる伊藤への疑念を否定しようとする思い・・、
だがそう思おうとするたびに
さっきの、桂を見捨てるように立ち去った伊藤の姿が心に浮かぶ。
そしてあの時からずっと、私の中にあった違和感・・・
それは・・・。

そうだ、伊藤はそんなやつじゃなかったんだ。
それが彼女であろうがなかろうが、
目の前で女の子がつらい思いをしているのを見て黙って立ち去るようなやつじゃなかったんだ。

もう私は、伊藤への疑いを覆すことは出来なかった。
どんなに伊藤はそんなやつのわけがないと思おうとしても・・・。

でも・・それでも私は・・伊藤を・・・。

332tyoujiya:2008/08/01(金) 08:58:41 ID:9tlBtcF4

その時桂が口を開いた。
「加藤さん・・・」
「え?」
「私、男の人が怖くて・・・」
「あ・・ああ、前もそんなこと言ってたよね」
「それで、誠くんが私の手を握ってくれた時も・・私嫌な顔しちゃって・・
 その後も二人でいる時は、やっぱりどうしても緊張しちゃって・・
 きっと誠くんに、嫌な思いをさせてしまってたんだろうって思うんです」
「・・・・」
「だからそれで誠くんついふらっと西園寺さんと・・・」
「・・・・・・」
「でも、それはきっと一度だけの気の迷いで・・・。
 だって誠くんは、
 私の事を嫌いになったとも・・もう恋人じゃないとも・・言って・・ないから・・・」

震えている桂の声・・。
その時私には、桂の気持ちが痛いほどわかった。
だって・・私だって・・・。

「桂は・・・」
「え?」
「桂は、伊藤が本当に好きなんだね」
「は・・はい・・・。
 私は・・誠くんの彼女ですから・・」
「そっか。だから・・伊藤の事を信じたいんだ・・」
「あ・・・・・」

そうだ。桂は伊藤の事が好きだから・・・
だから信じたいんだ。
裏切られたなんて思いたくないんだ。

そして私も・・。

333tyoujiya:2008/08/01(金) 08:59:20 ID:9tlBtcF4

「ねえ、桂」
「え?」
「桂は知ってるよね?
 私も・・伊藤の事、好きなんだよ」
「あ・・・」
「それもね、私は桂よりもずっと前から・・ずっと・・ずっと伊藤の事が好きだった」
「・・・・」
「だから私も、伊藤の事を信じたい」
「・・・・」
「でもね桂、本当に伊藤の事が好きなら信じてるだけじゃ駄目だと思う・・」
「え・・?」
「きちんと・・本当の事を確かめなきゃ駄目だよ」
「あ・・・」
「ね?」
「は・・はい」

この時の私は、自分でも驚くほど優しく桂に語りかけていた。
「だから・・行こ」
「え?」
「本当の事を確かめに・・よ」
そして私は桂に右手を差し出す。
 桂は一瞬戸惑いながら、差し出した私の手を握り答える。

「はい・・」
それは小さな声だったが、私はそこに桂なりの決意と覚悟を感じ取った。

そして私は桂の手を強く握り返し、休憩室の出口へと一歩を踏み出す。
真実を知るために・・・。

でも・・・

私は、真実を知った時に一体どうするのだろう・・?


334tyoujiya:2008/08/01(金) 09:00:43 ID:9tlBtcF4

今回は以上です。
次回はいよいよ、優柔不断主人公と寝取りヒロインとの直接対決?

では以降も宜しくです。
335247:2008/08/01(金) 10:50:16 ID:7ewmkOIy
>334
拝見しました
おぉ、乙女が漢になろうとしている?イイよイイよ〜♪

意外に早く分岐点を回ったように思います
当初予告からだと言葉がガッツリやられちゃったのが変わり始めの切っ掛けになって、もう少しゆっくりと変化していくのだろうか…とビクビクしつつ楽しみにしてましたので
前段で溜めに溜めた瞬発力大爆発って感じです

さて、この分岐の先に何が待っているのか
楽しみに待ちます

>寸止めされた澤永が、
>休憩室外の3馬鹿を襲うという展開もありませんので

あぁ、世界をヤっちゃった番外編とモロ被りですしねー
残念、残念♪<タイーホ!
336名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 22:28:18 ID:sOhEdhZO
>>tyoujiya氏
自分にとって都合のいい過去の思い出に逃げるのではなく、現在の誠を
正しく知るという選択をした乙女と言葉。
ある意味、初めて自分の意志で考え、行動できるようになったと思います。
しかし、知らない方がいい事ってのも、世の中ありますしねぇ……

このワールドの乙女・言葉がこれから直面する真実をどう受けとめ、
そしてどう彼女なりの答えを出すのか……
337tyoujiya:2008/08/01(金) 22:52:50 ID:9tlBtcF4
あー、自分で書いておいて今気づいたんだけど
>>319 での乙女と澤永の口論の時って、ずっと澤永性器丸出しなんだよねー。

全く気にしない乙女、冷静過ぎ〜w
338tyoujiya:2008/08/02(土) 13:00:36 ID:qKnXD9yu
どうもです。
ちまちまと3日連続になりましたが

>>333 の続きです

339tyoujiya:2008/08/02(土) 13:02:24 ID:qKnXD9yu

休憩室のカーテンをくぐって外へでると、
入り口のところにはまだ夏美たち3人が立っていた。

夏美と来実は私たちが出てきたのを見るや目を逸らす。
まあ、しょうがないか・・。
さっきまでは一緒になって桂にひどいことをしていた私が、
手のひらを返したように桂を助けたりしたんだもんね。
私の事、裏切り者みたいに思ってるかもしれないわね・・・。

ただ、みなみだけは私の事を無表情に見つめていた。
みなみ? ・・そう言えばみなみは私がこの休憩室に入る前から、
ずっとこんな風に私の事を見つめていた。
そう、私の名を呼ぶ桂の声が休憩室から聞こえて、私が迷い始めたころから・・・。
でも、みなみって私たちの中では一番自己主張の少ない、
いつも私たちのペースにあわせて一番後ろからついてくるようなタイプの奴だったよね?
そのみなみが、私の事をずっとこんな風に見つめて・・・。

みなみあんたも私を裏切り者と思って軽蔑してるの?
それとも、他に何か言いたいことがあるの?
それがひどく気になったが、それでも今は伊藤のところに行かないと・・。

「桂、行くよ」
「は、はい」
答える桂の手を引いて、私は3人の横を無言で通り過ぎる。
夏美と来実は相変わらず目を逸らしたままだったが、
みなみだけは私とすれ違いざまに・・・確かに微笑んだ。
そうだ、私が桂を助けに休憩室に入るときもみなみは微笑んでいた。
みなみ・・・あんた、一体・・?
340tyoujiya:2008/08/02(土) 13:03:50 ID:qKnXD9yu

その時、桂が私に話し掛ける。
「あの、加藤さん・・」
「ん? 何?」
「なんだか小泉さんたちと変な雰囲気でしたけど・・・」
「そりゃ、まあ・・、
 今まで一緒になってあんたに辛くあたってた私が
 あんたを助けたり、こんな風に手までつないだりしてるんだ。
 嫌われちゃったかな?」
「あ・・私のために・・?」
と、申し訳なさそうにする桂。
「気にすることないよ。それより、あんたこそ大丈夫?」
「え? 何がですか?」

そうだ、最悪の事態は避けられたとはいえ、
ついさっき、桂は澤永に襲われかけ、あまつさえ殴られもしている。
それ以前にも今日一日桂は、私たちに辛くあたられ、
信じていた伊藤には来てもらえずと、
精神的にかなり参っているはずだ。

それに、これから桂が確かめようとしている真実は、
おそらくは桂自身を傷つけることになるだろう。
そのことは伊藤は信じてると言い続けている桂にも本当はわかっているはずだし、
だから例え桂が真実を確かめることに気後れしても不思議はない。

にも拘らず、桂の足取りは驚くほどしっかりとしていた。
そこには、私に即されたこととは言え、
真実を知ることに対する桂の覚悟の並々ならぬ強さが感じられた。

そう、私は、いつもおどおどしてるような桂から知らなかったけど、
桂は、私なんかが思っているよりずっと強い奴なのかもしれない。

そして私は改めて思う。
私は・・
桂の事を本当は何一つ知らなかったんじゃないかって・・・。


「あの・・・加藤さん?」
「ふふ、何でもないよ。それより早く伊藤を見つけに行かないと・・・」
「でも、行くって何処へ?」

その時校内放送が聞こえてきた。
「ただいま、校庭では後夜祭が行われていますが、
 30分後にその最後のイベントとなるフォークダンスが始まります。
 榊野学園学園祭もいよいよ本当のフィナーレ。
 後夜祭最大のクライマックス、
 燃え盛るキャンプファイヤーの前で盛り上がるフォークダンスに、
 ふるってご参加ください」

その放送が終わると同時に
「さ、行くよ」
と私は歩みを早める。
その私に
「はい」
そう答えてついてくる桂にも、私たちが何処へ向かうべきかはっきりわかったようだ。


341tyoujiya:2008/08/02(土) 13:04:51 ID:qKnXD9yu

以上です

予告に反して
優柔不断主人公と寝取りヒロインとの直接対決?
は次回に持ちこし?

では以降も宜しくです
342名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 16:40:16 ID:Z48yemMe
>>tyoujiya氏
見る限り、みなみも本当は本来行われるはずだった「ショー」を望んでいなかった
という事ですかね。夏美や来実も乙女がなぜ言葉を助けたのかを
わかってくれるといいのですが。
さて、物語はいよいよ佳境に入り出してきた様子。燃え上がる炎は悲しみか。
343名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 10:34:48 ID:XJrEcJMj
1回1回が短すぎで引っ張りすぎ
344名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 10:59:14 ID:2LqT02YF
でも逆に言えば
『短い』と不満に思うほど引き込まれて
『ひっぱりすぎ』と思うほど焦らされているわけですね
まさに作者冥利に尽きるんじゃないかな・・・・GJです



でも、、、自分も同じ不満を持ってたりして
>343さんの気持ちもわかる
次が待ち遠しい
345SINGO:2008/08/04(月) 05:04:13 ID:jJa0MDV6
どうも先輩がた。
今回は、癒し系ほのぼのSSに挑戦してみました。

【刹那のダイエット講座】

世界と刹那の、まったりマイルドな日常会話をご覧下さい。
346SINGO:2008/08/04(月) 05:04:44 ID:jJa0MDV6
【刹那のダイエット講座】

《ピュアバーガーにて》
世界「ねぇ刹那。私、また太ったみたいなの。何かいいダイエット方法ある?」
刹那「ハンバーガーとポテトとナゲットを頬張りながら言ってる時点で、
世界の正気を疑うけど。てか何で私に聞くの?」
世界「ホラ刹那って、ようスレンダーだから」
刹那「今、思いっきり『幼児体型』って言いかけなかった?」
世界「気のせい、気のせい」
刹那「私も好きでこんな体型してる訳じゃない。世界も知ってるでしょ。
私のお母さんが、女手ひとつで私を育ててくれた事」
世界「それと何の関係があるの?」
刹那「当初、生活は裕福とはいえなかった。で、私の為に、お母さんは
自分の食費を切り詰めたの。例えば…」

母『ママはお魚で我慢するから、刹ちゃんはお肉を食べなさい』
さらに、
母『ママは牛乳で我慢するから、刹ちゃんはパンを食べなさい』

刹那「…てな訳で、カルシウムと乳が足りない私は、背が伸びず、貧乳に…」
世界(もの凄い母の愛情なのに、ありがた迷惑に見えるのは、私だけ?)

刹那「ま、実践してないけど、知識としてのダイエット方法なら教えられる」
世界「いいから教えて。あと、背と胸を大きくする方法もあれば、ついでに」
刹那「そっちがメイン?言っとくけど、牛乳療法はアテにならないから」
世界「ガーン!それ本当?今までの努力は一体…」
刹那「試してたみたいね。昔はともかく、今の市販されてる牛乳は、偽物だから。
本物の牛乳はベタベタしてる」
世界「え?じゃ普段、私達が飲んでるアレは?」
刹那「色つき水か、水増し乳製品。近いうちに、表示規制されると思う」
世界「しょぼーん」
刹那「落ち込まないで。世界にピッタリの良い方法があるから」
世界「♪」
刹那「楽しみながらでもダイエットできる。寝ながらでも」
世界「ピッタリというコトバに他意を感じるんだけど」
347SINGO:2008/08/04(月) 05:05:47 ID:jJa0MDV6
刹那「食べてすぐ寝ると太るっていうけど、昼寝とかの短時間の仮眠は大丈夫。
三食きちんと食べて、おかわりと間食を無くせば、とりあえず太らない」
世界「痩せる方法は?」
刹那「やっぱり運動ね。運動の後は、ジュースやポカリよりも、水かお茶がいい」
世界「運動〜?しんどいから嫌」
刹那「言うと思った。だから楽しむの。カラオケは結構、カロリー消費する。
しかもアゴを上下させる事で、連動して胸筋を引っ張るの。バストUPになる」
世界「ふーん。意外」
刹那「あと、世界の趣味、ガンシューティングだったよね。ゲーセンの」
世界「覚えててくれたの?その設定、ユーザーの大半が忘れてるのに」
刹那「腕をまっすぐ前に伸ばして銃を構えると、銃の重さと腕自体の重さで、
通常よりカロリー消費する。しかも腕と連動して胸筋も鍛えられて、バストUP」
世界「刹那、やけに詳しいわね。なんか科学的だし」
刹那「田中の受け売りなの。柔道でも体重別に階級とかあるらしいから」世界「ふうん。あの田中がね。なんか意外」
刹那「確か、田中流カロリーコントロールとか何とか言ってた」

すると、そこへ光と七海が来店してきた。
光「あ。世界、刹那。二人ともココに居たの」
七海「何の話してたの?」
世界「ダイエットとバストUPの話。そうだ、一緒に試してみる?田中の…
ええと、何コンだっけ?」
刹那「カロリー」
世界「そうソレ。たなカロリコン」
刹那「ぶっフォ!!」
世界による盛大な略称で、刹那は飲んでいたジュースを鼻から吹いた。
光「……遠慮しとく」
七海「私も。間に合ってるし」
世界(マニアってる?妹マニアの彼氏の事?)

《翌日》
田中「あの…清浦さん。クラスの女子が、冷たい目で俺を見るんだけど。
特に、清浦さんと一緒にいる時とか」
刹那「ごめん」
田中「なぜか謝られたァ!原因、清浦さん?一体、何を言ったのさ!?
てか俺、出番があるたび、変な属性が付くんですけどォ!」
田中、カリスマ委員長から→蔑げすま委員長に格下げ。

         終劇
348SINGO:2008/08/04(月) 05:06:34 ID:jJa0MDV6
終わりです。

やっぱり来ました、彼。
SSでの彼の人生、狂いっぱなしです。
刹那のせいで。
349名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 07:18:43 ID:l+rLEOuo
癒し系お笑い(ギャグ)
ギャグ系ほのぼの
どちらにしても
「ギャグ」が抜けているのは偽装表示だと思いますw  GJ
350名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 23:16:23 ID:Y+qjRctQ
>>346
あはは。
ネタの質・数・テンポ、どれもグー。
351tyoujiya:2008/08/05(火) 05:01:44 ID:c2cFXDUj
>>348
あはは、この世界は愛せます


というわけでどうもです
ご意見ありがとうございます

ちなみに前回の投下分が特に短かったと思いますが、これは自分でもそう思ったのですが、
ちょうどあそこでこのSSを書き込んでいるファイルの2つ目が一杯になったのと、
物語の場面が変わるところだったというタイミングが重なって敢えて投下しました。
不愉快に感じられた方には申し訳ありません。

ただ、引っ張りすぎというのはご容認いただくしかありません。
乙女がこれまでどれだけ言葉を苦しめ、ひどい事をしようとしたかを考えれば、
そう簡単に様々なことを決着させるわけには行きませんので。

いや、別に乙女の事が嫌いなわけでも憎いわけでもないですよ。
これも筆者なりの愛情の形です。
かなり屈折してますがw

というわけで、
>>340 の続きです。

別に短かすぎという指摘が合ったから剥きになったわけではないですが、
今回は結構長いですよw

352tyoujiya:2008/08/05(火) 05:03:38 ID:c2cFXDUj

校庭に出ると、放送通り後夜祭で盛り上がっていた。
たくさんの人の中でも、カップルがやたら目に付くのは
この学校では、この後夜祭のフォークダンスが
カップルのお披露目という意味を持つからだろう。

ふと桂の方を見ると、
そんなカップルたちの様子をまぶしそうに、そして悲しそうに眺めていた。
・・・そうだよね・・・。
桂だって、今日、この時、伊藤とフォークダンスを踊ることを
ずっと望んでいたに違いないんだ。

そしてその伊藤は、きっとこの中に西園寺と一緒にいる。
とは言え、どうやって見つけようか?
と、考えあぐねていると・・・

「誠ぉ、いよいよだね! 私ドキドキするよぉ」
と、はしゃいだ声が少し離れたところから聞こえてきた。
それは今日のお昼にも聞き覚えのあった声だった。
まさかと思って声のほうに目を向けると、そう・・、
探すまでもなく伊藤と西園寺はあっけなく私たちのすぐ近くに見つかったのだった。
なんだかちょっと拍子抜け・・・・してる場合じゃないよね、うん。
353tyoujiya:2008/08/05(火) 05:04:26 ID:c2cFXDUj

「誠くん・・・」
私と同様に、伊藤たちに気がついた桂は、
その名を呼びながら伊藤たちの方へ行こうとするが、
「待って、桂」
と、私はその腕を掴んで止める。
「加藤さん?」
「桂、ちょっとだけでいいからここで待っててくれない?
 最初は私だけで伊藤たちと話をさせてほしいの」
 
そう、もし伊藤たちが桂の事を裏切って、騙していたんだとしたら、
桂が一緒にいたら、その場だけの嘘や言い訳でごまかされたりするかも知れない。
でも、私は本当の事が知りたいんだ。
だからそれだけは願い下げだった。
それに、何よりも私は、
そんな風に嘘や言い訳で本当の事をごまかそうとする伊藤の見苦しい姿を見たくなかった。

「はい。わかりました。ここで待ってればいいんですね」
桂はあっさり私の言葉を承諾した。
え? 
私は意外だった。
「そうだけど・・・でも、いいの?」
桂だって、早く伊藤ときちんと話したいと心がはやってる筈だ。
それなのに・・・
そんな私の疑問を察したかのように桂は答える。
「いいんです。・・だって、私・・・」
そこまで聞いて、私は桂が何を言いたいのかがわかった。
だから私は桂の言葉を先に奪って、悪戯っぽくこちらから問い掛けた。
「私の事・・信じてるから?」

その私の言葉に桂は一瞬きょとんとして、
「はいっ」
嬉しそうに微笑んで答えた。

「うん、じゃあ呼んだら来てよね」
私は微笑みを返しながらそう言って桂に背を向け、歩き出す。
真実を知るために・・・。

でも・・
真実を明かすことで、今の桂の微笑みはきっとまた消えてしまうのだろう。
そう思うと、少しだけ気が重くなった。

354tyoujiya:2008/08/05(火) 05:05:27 ID:c2cFXDUj

一歩足を進めるたびに伊藤たちの姿が近づく。
だが、伊藤たちは私には全く気づかずに楽しそうに話している。
「ねえ誠、私の事ちゃんとリードしてよね」
「ああ、わかったよ、お姫様。
 そう言う世界こそ、ダンスの最中に俺の足を踏んだりするなよ」
「もうっ、私そんなことしないも〜ん」
「はは、冗談だよ。じゃあ姫の華麗な舞いを期待するかな・・」
「むぅ、その言い方、私の事全く信用してないっぽいよぉ?」

聞こえてくる二人の会話は、
知らない人間が聞いたら恋人同士の甘く微笑ましいものに聞こえただろう。
でも、今の私にはひどく穢れたものに聞こえていた。
そして私は伊藤に声をかける。

「伊藤・・・」
「え? 加藤・・」
伊藤は名前を呼ばれてようやく私に気づいた。
「どうしたんだよ。俺に何か用か?」
「うん。少し話がしたいんだけど、いい?」
「あ、ああ」
伊藤は戸惑いながらも私の言葉を承諾するが、その時、
「あのー、すみませんけど用事なら後にしてくれませんか?」
そう言って西園寺が割って入ってきた。
そして言葉づかいこそ丁寧だが、まゆを吊り上げながらのその言葉には
西園寺の隠しようのない私への敵意が感じられた。
そうか、西園寺も私が伊藤を好きなこと気づいてるんだ・・。
納得する私に向けて西園寺は更に言葉を続ける。

「あのですね、これから私たち・・・」
「フォークダンスを踊るところ?」
「あ・・」
先に言おうとしていたことを言われ、機先を制されながら、
西園寺は尚も私に言い放つ。
「そうです。あなたもこの学校の生徒なら、
 後夜祭のフォークダンスを踊るって事がどう意味かわかってますよね?
 だから、邪魔しないで欲しいんです」
そう言いながら西園寺は、言外に、
自分が伊藤の彼女なんだから私はあきらめるようにと
そうはっきり言っているようであった。
355tyoujiya:2008/08/05(火) 05:06:20 ID:c2cFXDUj

しかし私はあえて問い返す。
「さあ、どういう意味だったかしら?」
私のとぼけた言い方に、むっとしたのか西園寺は
「だ、だったらはっきり言います。私と誠は・・・」
と剥きになって言いかけるが、私は
「ちょっと待って」
とその言葉を遮る。

「そこから先は伊藤の口から聞きたいわね」
「え?」
「あなただって、むしろ伊藤から私に直接言って欲しいんじゃないの?」
「あ・・」
その私の言葉に、西園寺は私の真意を測りかねながらそれでも
「そ、そうね・・・・。じゃあ誠、
 誠の口からこの人に言ってあげて。私たちがどういう関係か・・・」
そう伊藤に後の言葉を託した。

「え・・俺が・・?」
いきなり後を託され戸惑う伊藤。
「いいのよ。はっきり言ってよ、伊藤。
 それとも何も言わなくても、相手が勝手に
 そっちの都合のいいように物事を察してくれてるとでも思ってるの?」
「え・・?」
私の言い方に伊藤は何か引っかかるものを感じたようだが、
それでも西園寺に背中を押されるようにして口を開く。

「あ・・あのな加藤、これから俺の言うこと聞いてもからかうなよ」
「うん・・」
「実は俺とここにいる西園寺・・いや、世界は今つきあってるんだ。
 俺は世界の事が好きで・・」
「私は誠の彼女なんです。
 だから、これから二人でフォークダンスを踊って、恋人同士のお披露目をするんです。
 わかっていただけました?」
伊藤の言葉を受けるようにして、勝ち誇ったかのように言う西園寺。

だが、私は全く動揺していなかった。
考えてみれば不思議なものだ。
当の伊藤本人から、はっきりと自分の失恋を知らされたというのに・・・
「ありがとう伊藤。それに、西園寺さん。その言葉が聞きたかったのよ私。」
そんな言葉が口から出ていた。

「でも、あんたたちがはっきりその言葉を言ってあげなきゃいけない相手は
 ちゃんと他にいる筈だよね。
「え?」
そして私はその相手を呼ぶ。
「もういいよ! 桂、こっちにきなよ!」
「は、はい」

「!」
「!」
私の呼びかけと、少しはなれたところでそれに答える声を聞いて
そして、歩いてくる桂の姿を見て、
伊藤と西園寺の顔色が変った。

356tyoujiya:2008/08/05(火) 05:07:57 ID:c2cFXDUj

「誠・・くん・・」
「言葉・・・何で・・?」
「桂・・さん」
お互いにその名を呼び合う3人だが、伊藤たちをまっすぐ見る言葉に対し、
伊藤と西園寺の方は気まずそうに桂から目を背ける。
私はそんな伊藤と西園寺に向かって言う。

「桂ね、今日ずっと教室で伊藤を待ってたのよ。
 ずっと、伊藤が来てくれるって信じてね」
「え?」
「そして、ずっと言ってるのよ。自分の事、伊藤の彼女だって」
「・・・」
「でも、それだとさっきあんたたちが私に言ったことと矛盾しちゃうのよね。
 だから伊藤、桂に言ってあげてよ。さっき私に言ったことを」
「・・・・」
「どうしたの、伊藤? だまっちゃって・・。
 なら、西園寺さんでもいいわ。あなたから桂に言ってあげてよ。
 あなたがさっき私に対して誇らしげに言ったのと同じ事を・・・」
「あ・・・」
「そして、私にも教えてよ。
 どうして桂がそんな風に思い込んでるのかを・・・」

 桂はずっと私の問いかけの言葉を聞きながら、黙って伊藤たちの答えを待っている。
 だが、伊藤と西園寺はずっと気まずそうに黙り込んだままだ。
 その様子に私ははっきりと確信する。
 私の知りたかった本当の事≠ェなんだったのかを・・。

しかし、だからこそ私は
はっきりと伊藤たちの口からきちんと真実を明らかにさせようと、更に追及する。
「ねえ、伊藤、
 桂は私にいい加減なでたらめを言ってるの?」
「・・・・」
「西園寺さん、
 あなたたちは一体、桂に何をしたの?」
「・・・・」
しかし、伊藤と西園寺は相変わらず黙り込んだままだ。

二人とも・・・
そうやって黙ってれば本当の事をごまかせるなんて思ってるの?
そんなこと・・・許さない!
そして私はその怒りと、
私のずっと好きだった相手はこんなやつだったのかという失望とを叩きつけるように怒鳴る。
「どうしたのよ! いつまでも黙ってないで何とか言いなさいよ!!」

「! ・・そ・・それは・・・」
私の気迫に押されたかのように、伊藤がようやく口を開こうとする。

でも、その時・・・

357tyoujiya:2008/08/05(火) 05:08:56 ID:c2cFXDUj

「おーい、世界ー、伊藤ー。何やってんのよー?」
「もうすぐフォークダンス始まっちゃうよー」
「世界・・、早く・・」
そんな言葉と共に3人の女子がこちらにやってきた。
ようやく口を開きかけた伊藤も、彼女らに気を取られて言葉を途切らせてしまう。
全く、なんて悪いタイミングで・・・。

私が苦虫を噛み潰していると、
「あれ、乙女じゃない?
 こんなとこで何やってんの?」
「な、七海?」
やってきた3人のうちの一人は七海だった。
そっか、七海と西園寺って仲良かったんだっけ。
他の2人もよく七海と一緒にいる子たちだ。
確か小さい方が3組のクラス委員の清浦・・、
もう一人は、黒田って言ったっけ?

とか思っていると、七海が私の側にいる桂の存在に気づく。
「桂・・、」
「あ・・甘露寺・・さん・・」
「あんたが何でこんなとこにいるんだよ!」
そう吐き捨てるように言う七海。
ただ、そこにいるだけの桂に理不尽な敵意と嫌悪感を向ける七海に私は少し腹が立ったが、
しかし自分にはそんな資格は無いとすぐに思い直す。
だってこの七海の姿は、ついさっきまでの私の姿だったから・・。

一方で西園寺に対して、黒田がはしゃぎながら話し掛けているのが耳に入ってくる。
「もう何やってんのよ、世界。
 早くキャンプファイヤーの方に行かなきゃ!
 伊藤とフォークダンス踊って公認カップルのお披露目するんだって
 あんなに張り切ってたじゃないのぉ」
「ちょっ・・光、やめてよ・・・」
「もう、世界ったら。照れなくてもいいじゃない。
 そりゃあ私は世界が伊藤なんかと付き合うってのは気に食わないけどね・・」
「だ、だから光、本当にもう・・・」
無邪気に発せられる黒田の言葉の一つ一つは、
伊藤と西園寺がクラス公認で付き合ってることを明確に示していた。
西園寺は桂の方を気にしながら黒田の言葉を制止しようとしていたが、
私にも聞こえているように、そのやり取りはしっかり桂の耳にも届いていた。

ずっとそのやり取りを黙って聞いていた桂だったが、
やがて、思いつめた様子で西園寺のほうに向けて歩き出した。
358tyoujiya:2008/08/05(火) 05:09:33 ID:c2cFXDUj

「西園寺さん・・」
「え?・・あっ! か、桂・・さん・・」
黒田を制止するのに気を取られて、桂が近づいてるのに気づいていなかった西園寺は、
いきなり声を掛けられて動揺する。
「西園寺さんは、誠くんと付き合ってるんですか?」
「え・・あ・・・」
「お友達の皆さんも知ってらっしゃるって事は
 随分前からのお付き合いって事ですよね・・・」
「・・・・」
桂の問いに、また西園寺が黙り込む。
「ちょっとあなた、なんだか知らないけど世界と伊藤の仲に何か文句でもあるの?
 言っとくけど2人はここにいるみんなが認めてるお似合いのカップルなんだからね!
 まあ、私は認めたくは無いんだけどさ・・」
そこにいた黒田が桂に突っかかるが、桂はそれを無視するように
「これが、加藤さんの言っていた本当の事≠ネんですね?」
と、尚も西園寺に詰め寄る。

相変わらず黙り込んでうつむいている西園寺。
そんな西園寺に私は、心底怒りが込み上げてくる。
ホント、なんなのよこいつ・・。
さっきは私に対して強気に突っかかってきたくせに、
自分に都合が悪くなると黙り込んじゃって・・・。
伊藤も、こんな女の一体何処がいいのよ!?

「ちょっと桂、あんた何世界に因縁つけてんのよ」
と、今度は七海が桂に突っかかってきた。
「あ、七海、ちょうど良かった。
 何だかこの子、世界と伊藤が付き合ってることが気に食わないらしいのよね」
黒田の言葉に、
「ははーん、そういうわけか・・」
と七海が納得したように、凄みのある笑顔を浮かべる。

「桂、あんた本当に中学のころから変んないね」
「え?」
「いつもいつも。、他人の彼氏だろうが誰彼構わず男にコナかけて・・」
「私・・そんなこと、してません」
「それで今度は、世界の彼氏である伊藤に手を出そうって言うわけ?」
「そんなこと・・、それにもともと誠くんの彼女は・・」
「でもね、そんなの私の目の黒い内は許さないからね!」
「あ・・」
桂が何か言いかけてもそれには全く耳を貸さず、
脅すように責めたてる七海に、段々何も言えなくなる桂。

でも、そんなの駄目だ。
こんな形で本当の事≠うやむやにされてたまるもんか。
だから・・。
359tyoujiya:2008/08/05(火) 05:11:03 ID:c2cFXDUj

私は桂を庇うようにして、七海との間に割って入った。
「七海、いい加減にしなよ。
 少しは桂の言うことも聞いてやったらどうなの!」
「え・・、乙女?」
そう言ってきょとんとする七海。今の私の言葉が相当意外だったようだ。
いや、まあ気持ちは十分わかるけど・・・。
「へえ、意外ねえ。乙女が桂の味方をするなんて」
「味方とか、敵とか、そう言うことを言ってるんじゃないの。
 桂の言い分だって聞いてあげてもいいでしょって・・そう言ってるのよ」
だがその私の言葉にも七海は、まるでバカにするような薄笑いを浮かべ
「はぁ? 桂の言い分? そんなの聞くだけ無駄でしょ。
 それに私は前から言ってるはずだよ。
 桂は誰彼構わず男たらしこんでいい気になってる最低のやつだって。
 こいつは間違いなく敵だよ、敵!」
桂を一瞥しながらそう言い捨てる。

その七海の態度に私は呆然となる。
な、なんなのコレ? まるで・・何を言っても通じない・・。
でも、これって・・。
そう思いながら私は桂の方を見る。
そうだ、この思いは・・私が桂にずっとさせてきた思いだ。
私も、桂が何を言っても全く信じないで、相手にしないで・・
でも、その事でどんなに桂に辛い思いをさせてきたか・・。

そんな思いに苛まれている私に、七海が話し掛けてくる。
「乙女、さっきからあんたなんか変だよ。
 あんただって桂の事を気に食わない奴だって言ってたじゃない。
 それなのに一体どういう風の・・・。
 まさかあんた、桂に何か美味しい思いでもさせてもらって・・・それで・・?」

なっ?!
360tyoujiya:2008/08/05(火) 05:12:53 ID:c2cFXDUj

七海、あんた、私の事をそんな風に思ってたの?
私は・・・
七海の事、バスケ部に入部して出会った時から、ずっといいやつだなって思ってきた。
バスケが上手くて、でもそれを全然鼻にかけたりしないで、
面倒見が良くて、誰にでも分け隔てがなくて・・・
そんな七海って凄いなって、ずっと尊敬してた・・・。
それに・・・
仲のいい友達とも思ってた。
でも、七海は私の事・・・
 「まさかあんた、桂に何か美味しい思いでもさせてもらって・・・それで・・?」
・・・そんな程度の人間にしか思ってなかったんだ。

その瞬間、私には七海がひどくつまらない人間に思えた。
そして・・・
私の後ろでうつむいてる、自分の事を裏切ったり散々傷つけた相手を
それでもバカみたいに信じてるやつのほうがはるかにましな人間に思えた。
だから・・・。

「七海、じゃあはっきり言ってあげるわ。
 他人の彼氏に手を出して、いい気になってる女ってのは桂なんかじゃない。
 あんたと仲良しの、その西園寺って女の方よ」
「え?」
七海だけじゃなく、清浦と黒田も私の言葉に反応する。
「嘘・・・」
「そうよあんた。いい加減なこと言わないでよ!
 世界がそんなことするわけないじゃないのよ!」

そんな風に弁護の言葉を発する友人たちに反して、当の西園寺は
私の言葉が更に続くことをおびえるかのように、黙りこくっている。
そして私は、自分が感情的になっているのがわかっていながら、
七海を挑発するかのように続ける。
「そうね、ちょっとちがったわ。他人の彼氏じゃなかったわよね。
 その西園寺って奴は、友達の彼氏とこそこそ隠れて関係を持って、
 それがその友達にばれたら、
 今度は公認カップルだなんて開き直ってる最低の女・・・」
361tyoujiya:2008/08/05(火) 05:13:59 ID:c2cFXDUj

私がそこまで言った時、
七海が無言で私の胸倉を掴んできた。
「おい、これ以上世界の事侮辱するなら、いくら乙女でも許さないよ」
凄みを利かせて言う七海だが、私はその七海を睨み返し
更に怒りを煽るように言葉を続ける。
「七海、あんたもそうやって庇っているお友達の西園寺に、
 逆に先輩に手を出されないよう気をつけなよ・・・ぐっ」
「乙女、本当にいい加減にしなよ」
七海がそう言って、私の胸元を掴む手に力を入れる。
全く、七海ってこんなにバカ力だったんだ・・。
胸元を締め付けられ、その息苦しさに私はふと我に帰る。

あれ? そう言えば何で私こんなことになっちゃてんだろ?
ついさっきまであんなの嫌ってたはずの桂なんかを庇って、
そのせいで七海とこんなことになって・・・
あ・・、これって私、バスケ部での立場凄くまずいことになっちゃうんじゃない?
おまけに夏美たちにも軽蔑されちゃってるだろうしなあ・・・。
それに、何よりも伊藤とも気まずくなって・・・。
もしかして、明日からの私の学校生活って、結構つらいことになるんじゃない?
あーあ、桂のなんかの為にこんなことになっちゃって、ホント、私バカみたい。
そんな思いについ苦笑が漏れそうになる。
でも・・その時、

「やめてください!」
叫び声と共に桂が七海に組み付いていた。
桂の思わぬ行動に意表を疲れたのかきょとんとなる七海。いや、私もだが。
そして私の胸元を締め付ける力も少し緩む。
その七海に更に桂が訴える。
「甘露寺さん、加藤さんを離してください。
 もともと加藤さんは私のために・・、だから悪いのは私なんです。
 それに加藤さんも、私のためのお友達とこんな風になるなんて良くありません!
 だから、二人とももうやめてください」
362tyoujiya:2008/08/05(火) 05:18:21 ID:c2cFXDUj

だが、私が何を言っても聞く耳を持たない七海に、桂の言葉が通じるわけはなかった。
「離しなよ、桂!」
そう言って組み付いている桂を軽く振り払う七海。
「きゃっ」
桂は、あっけなく突き飛ばされてしりもちをつく。
でも・、七海には通じなかった桂の言葉だけど、
その言葉は、ついさっき私によぎったばかりの自虐的な迷いを払拭させた。
だから私は息苦しさをこらえながら桂に向かって微笑みながら言う。

「違うよ、桂・・・」
「え?」
「桂が悪いことなんて何もないでしょ? 
 だから、自分が悪いとか簡単に言っちゃ駄目だよ」
「加藤さん・・」
「それに桂、私は桂のためのこんなことになってるんじゃないよ」
「え?」
「私は・・私たちは・・、
 私たちが知りたい本当の事を明らかにするためにここにいるんじゃなかった?」
「あ・・」
そして桂は立ち上がりながら、私の言葉に
「はい」
力強くうなずいた。
私はその桂の様子に満足する。

そうだ。桂のためじゃない。
私は私自身の、真実を知りたいという思い故にここにいるんだ。
その結果が今の状況だっていうんなら、意地でも後悔なんかしないんだから!


・・とは言えこれから一体どうしよう。
こちらの話は聞く耳もたれない上に、
この七海の腕もとても振り解けそうにないしなあ。
と、私が途方に暮れかけていたその時・・

「ちょっとあんた、その手を離しなさいよ!」
「そーだ、乙女ちゃんにひどいことすんな!」

え? この声は・・?
そして近くの物陰から三つの人影が姿を見せた。


363tyoujiya:2008/08/05(火) 05:20:39 ID:c2cFXDUj

今回は以上です

予告どおりの直接対決
・・・と思いきや、
世界一派の参戦でますます自体は混迷を極めてまいりました。
ちわけで嫌がらせのようにまだまだ引っ張りますw
でも七海以外は殆んど空気w 特に刹那w


ともあれその七海一人に苦戦している乙女ですが、
更にその後ろには今のところは空気とは言え
世界のためには相手の精神を破壊させることすらいとわない刹那と
スクイズでも1,2を争うしたたかさを誇るイカリングが控えているわけで、
全てのスペックが平均的な上精神コマンド弱気な乙女は、果たしてどう立ち向かうのでしょうか。

その鍵を握るのは、ラストに突然現れた謎(w)の3人なのでしょうか?

てなわけで、果たして本当に収拾がつくのか作者ですら不安になってまいりましたが
ともあれ以降も宜しくです

ちなみに次回の投下まではまたかなり間が空くと思います。
364名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 09:15:41 ID:sTzhmCW0
>>348
さすが上手いわ 笑わかされました
365名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 09:56:58 ID:h2tYkX4O
>>tyoujiya氏
クロスデイズの主人公である勇気も、こんな感じで誠・言葉・世界の
三角形に楔を打ち込む役割を果たすのでしょうか?
さて、このワールドの乙女は、さっきまでの本編と同じ彼女ではなくなりましたね。
そしてアンチ言葉で共通していても、内実はかなり違う乙女と七海。

七海の場合、世界に対する友情が厚い反面、乙女と同じかそれ以上に頑なな
所があり、真実を知ろうとしない。中学時代の言葉を(表面的に)知っている事も
逆に作用してしまっている様子。誠たちの問題にケリがついても、今までのように
乙女と仲良くやっていく事は無理かもしれませんね……

本編・アニメでも散々言われてきた事でしょうが、ここでも誠達がはっきりしない事、
仮初めの平穏で誤魔化そうとしても、余計泥沼に嵌っていく事が実感として
わかっていないんですよねえ…… それがどれだけの人間を傷付け、誤解させているかを。
366SINGO:2008/08/05(火) 11:16:28 ID:30j2mfjY
やっぱ、暗黒加藤よりも改心加藤の方が好感持てます。

関係ないけど、アニメ ハッピー7のラストで、黒暗天が恋敵を助けたシーンを思い出した。
キャラは、ドクターSみたいだったけど。
367名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 19:42:36 ID:KLcXyM5m
>>365
だよね、同じ学校の同学年で誤魔化し回避続くワケないだろ、と。
まぁコイツらの場合、現実逃避で何にも考えてなくて、
なんとなくの時間経過の既成事実化で、向こうが察して自然消滅〜
みたいな都合のいい事期待してたんだろうが、
「なるわけねぇだろ!死ねカス!」とちゃんと言っておく
368名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 21:42:48 ID:AGKjTQix
>>346-347SINGOさん
たなカロリコンはすごい発言だな。田中哀れ。

誰か言葉か世界あたりをふたなりか男化して
股間のナイフを誠にめった刺しするSSないかな。
369名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 23:28:54 ID:NowAk7uw
普通、エロSSは描きたいエロシーンを決めてストーリーを練る
萌えSSは同じく萌えシーンが最初
ギャグSSは当然だけど、オチの「ギャグ」が初っ端(のはず)

田中ろりこん
これから始まった作品ならそれは・・って思うよな 普通、、、
でもそうじゃなく日常会話の萌をねらってて(途中で思いついて)というのなら
もうそれは神の領域
370名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 23:30:21 ID:NowAk7uw
>>368
思いついたがなんとやら
がんばって書くんだ!
371名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 12:53:44 ID:RwWDIb19
みんな待機か
372SINGO:2008/08/08(金) 19:31:11 ID:NItD/Iqr
どうも。田中信者のSINGOです。
ただ今、ネタ切れ中です。誰か僕の代わりに刹那×田中を書いてくださいな。


>>369
> 田中ろりこん
> これから始まった作品ならそれは・・って思うよな 普通、、、

↑お察しの通り、僕には神がかり的な閃きは、ありません。
全ては、ラストのオチをメインにした、計算づくの構成です。

僕はSS書く時、頭の中で起承転結を描き、下書きの時は、逆に結転承起
の順で仕上げていきます。
ラストから仕上げていくと、アラ不思議、ストーリー上の矛盾点を発見
しやすく、つじつま合わせが楽になります。
矛盾が生じやすい大どんでん返しSSとかは、この手法、役に立ちました。特に【破局に向】の第二部とか。
373名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 20:33:03 ID:bo/H4ypv
>>372
勉強になります

僕の場合は結末決めずになんとなく書き始めちゃうことが多いですね
(根っからの気分屋なので・・)
これだとおっしゃるとおりどうしても矛盾が生じやすいです
それゆえ作品内のカレンダーとか必須だったりします
あと、当初の予定よりも長くなっちゃうのが多いですね
書き起こす順番は「起転承結」の順かな
374tyoujiya:2008/08/10(日) 17:32:26 ID:+YOqXlQy

どうもです。

>>362 の続き投下します。

375tyoujiya:2008/08/10(日) 17:33:58 ID:+YOqXlQy

物陰から出てきたのは夏美、来実、みなみの3人だった。
そして・・
「あ、あんたたちどうして・・・?」
「何だい、あんたらは?」
私と七海が声を上げたのはほぼ同時だった。

「ごめん、乙女。またこっそりついてきてたの」
私の問いに夏美が答える。ああ、そう言えば以前もそんなことあったっけ。
そして来実が七海の問いに答えるかのように
「誰だって良いでしょ! それより早く乙女ちゃんを離しなさいよ!」
と噛み付いていく。
七海はそんな来実や夏美を睨みつけるが
「何よ、そんな顔したって怖くないんだからね。
 あんた、スポーツ特待生だからってみんながみんな黙って言うこと聞くとか思わないでよ!」
「そーだ! ちょっとばかり図体がでかいからって私たちがびびると思ったら大間違いよ!」
と更に七海に噛み付く夏美と来実。
しかし2人の言葉は、その威勢のよさに反してかすかに震えていた。

そっか、怖いんだ2人とも・・・。
そりゃそうか。七海は特待生ってこともあって、
バスケ部のみならず学年全体の体育会女子の顔だ。
下手に逆らえばそれらをみんな的に回すことになるかもしれない。
怖くない筈がないよね・・。
それでも私のために虚勢を張って・・・でも・・。

「ふん、そんなに離してほしけりゃ、ほら・・」
七海はそう言って、私を夏美たちの方へ突き飛ばすように離す。
ずっと圧迫されていた胸元をいきなり離されたことで咳き込みながらよろける私を
「乙女、大丈夫?」
そう言って、今まで黙っていたみなみが支えるように受け止めてくれる。
「みなみ、どうしてあんたたち・・・」
あんたたちは、手のひらを返したように桂を助けた私のことを軽蔑しているんじゃないの?
その、言葉にしないまま飲み込んだ思いを読み取ったかのようにみなみが微笑んで言った。
「私たち、乙女の事を軽蔑なんてしないよ・・・」
「え?」
みなみの微笑みは、私が桂を助けに休憩室に入った時に・・・
そして桂を連れて休憩室を出て来た時に私に向けてくれたのと同様の、優しい微笑みだった。

376tyoujiya:2008/08/10(日) 17:34:39 ID:+YOqXlQy

「乙女ちゃん、大丈夫?」
「乙女・・」
来実と夏美も私を気遣って寄ってくる。
「加藤さん大丈夫ですか」
そして桂も・・・。
その桂に私より先に声をかけたのは・・・
「桂、あんたも大丈夫なの?」
「え?」
「さっき甘露寺に突き飛ばされたころんだでしょ。怪我とかしてない?」
「あ、はい・・。大丈夫ですけど・・・」
夏美と来実だった。
2人とも桂と目を合わせようとしないけど
その言葉は明らかに桂を気遣っているものだった。
見ると気遣われている桂自身もまた戸惑っているようだ。

するとその様子を見ていた七海が意外そうな様子で言う。
「へえ? 桂、随分お友達が増えたじゃない?」
だがその七海の言葉に・・
「ちがう・・。私は・・桂の友達ってわけじゃ・・ない」
そんな言葉が、途切れ途切れに私の口から出ていた。
そして夏美と来実も・・
「わ、私だって桂となんか・・友達じゃ・・ない・・わよ・・」
「そ、そうよ。私だって、桂なんかずっと・・気に食わないと・・思ってるし・・」
そんな言葉を口にするが、
しかしそれは私の言葉と同様にどこか歯切れの悪いものだった。

そう・・確かに私は今、以前と違って桂の事を信じたいって思ってるし、
嫌な奴とも思ってはいない。
そして本当の事を明らかにしたいって言う桂と同じ思いを持って、
そのために今、七海とこんなことにまでなってるけど、
それでも・・私は・・
桂と・・友達ってわけじゃ・・
大体・・私には・・そんな資格・・・・

・・・・あれ? 私・・今・・何を・・・

その時、再び桂に向かって、七海が嘲笑うように言う。
「なーんだ、友達じゃないのか?
 ま、そりゃそうだよね。あんたみたいな奴に友達なんか出来るわけないからね。 
 桂、中学の時から相変わらず淋しい学校生活送ってるんだねぇ。ふふっ」
その言葉に、悲しそうに俯く桂。
その桂の姿に、私の胸がひどく痛む。
見ると、夏美と来実も唇を噛んでどこか辛そうに俯いている。
ただ、みなみだけはそんな私たちと桂の姿を交互に見つめていた。

377tyoujiya:2008/08/10(日) 17:35:40 ID:+YOqXlQy

「ま、そんなことどうでもいいわ。とにかくそっちの言うとおり乙女を離してやったんだ。
 その目障りな桂を連れてとっとと消えな」
「そうよ。こっちは変な風にからまれて迷惑してるんだから」
更に私たちに七海が、黒田まで加わってそんなことを命令してくる。
「何言ってんのよ。あんたらは後から来てろくに事情も知らないくせに。
 もともと悪いのはねえ・・」
気を取り直したように言い返す夏美だが、
その言葉を遮るように七海が問い返してくる。
「へえ? じゃああんたたちは事情を知ってるって言うの?」
「そうよ。大体あんたたちのほうがもっと後から来てんじゃない!」
「事情なら詳しく知ってるさ。少なくともあんたたちなんかよりははるかにね」
え? 事情を詳しく知ってるって・・・
七海に答える夏美の言葉に引っかかるものを感じる私だが、
その私の疑問を察したように、みなみが耳打ちするようにささやきかける。
「乙女、私たち、休憩室での乙女と桂の会話も外で全部聞いてたのよ」
ああ、そういうわけか。
まあこの子達の行動パターンを考えれば予測できたことよね。
私はそう思い、つい苦笑する。

「そうよ、それに私たち後から来たわけじゃないわよ。
 あんたらが来る前からずっとそこの影で様子を伺ってたんだから・・・痛っ!」
今度は来実が夏美に加勢するように、黒田の言葉に反論するが
後ろからその夏美に小突かれる。
「来実、あんたはそうやってすぐ余計なことを・・・」
「何よう・・。夏美ちゃん、いきなりひっぱたかないでよう」
小突かれた頭を押さえながら頬を膨らます来実だが、
夏美の言う通り来実の言葉は七海につけいる隙を与えた。
「ふふん、なるほどね。
 あんたらはずっとこそこそ隠れて泥棒ネコみたいに覗き見してたってわけだ。
 そんな奴らがえらそうに何を言おうって言うのかしら?」
「くっ・・」
その言葉に悔しそうに、しかしすぐに言葉が返せない夏美。

だが・・・
「乙女、桂といい、こいつらといい、あんたも少しは付き合う奴を選んだら?」
侮蔑したような七海の、私へ向けられたその言葉は許せなかった。
378tyoujiya:2008/08/10(日) 17:36:39 ID:+YOqXlQy

「七海・・・あんた、私の友達を侮辱する気?」
私はそう問いながら七海を睨みつけるが、
「何言ってんだ? 最初に私の友達を侮辱したのはそっちだろ」
七海もそう言ってこちらを睨み返してくる。

「ちょとあんた、本当にわからない奴だね。さっきから乙女が言ってるでしょ。
 もともと友達を裏切って、さっきまで平気な顔でへらへら笑ってたのは
 その西園寺って奴だっての」
「そうよ泥棒ネコはその西園寺じゃないの!」
夏美と来実が私と同じように七海を睨みつけ、私の加勢をするように言う。
すると今度は黒田が七海の加勢をする。
「あんたら、まだそんないい加減な事言ってるの?!
 世界も泥棒ネコなんて言われて黙ってる事ないでしょ?
 少しは何か言ってやりなさいよ!」
その黒田の言葉に煽られるように西園寺は、
「泥棒ネコなんて・・・私・・そんな事・・・」
僅かにそれだけをぼそぼそと口にするが、また俯いて黙りこんでしまう。
「ほら、世界だって違うってはっきり言ってるよ」
いや、はっきり言ってないし・・。
まあそれは口にしないでおいたが・・。

ともあれ、もはや西園寺を責めようとする私と夏美、来実の3人と、
あくまでこちらの言うことを聞こうとせずに西園寺を庇う七海と黒田は
一触即発の対立ムードだった。
ただ、同じように西園寺の味方と思われる清浦だけは、ずっと争いに加わらずに
黙って俯いている西園寺と伊藤を何処か観察するように見つめている。
西園寺と伊藤は何かを口にすることを恐れているかのようにじっと俯いたままだった。
そして桂は、きっとこんな争いになることを望んではいなかったのだろうが、
それでも止めることも出来ずに、ただ不安そうに私たちを見ていた。

379tyoujiya:2008/08/10(日) 17:37:54 ID:+YOqXlQy

しかしこの状態はいつまで続くのだろうか。
確かに夏美たちが、私の味方になってくれているのは嬉しいことだが、
結局七海たちとこちらの言い分は平行線のままで、
人数が増えた分険悪さだけが増した気もする。

そして何より恐れる事は、この無用の対立に呑みこまれて
結局このまま、私が明らかにするべき本当の事が曖昧になってしまうことだ。
それだけは・・嫌だ・・・。

私が焦りを感じていた時

「はいはーーい、みなさーーーん!
 ケンカはそこまでですよーーーーーーーーーーーっ!!」

なんとも能天気な声で私たち全体に呼びかける言葉が私たちの耳に響いた。
え? この声って・・・。
私がその声の方に目を向けると・・・。


380tyoujiya:2008/08/10(日) 17:41:55 ID:+YOqXlQy

今回は以上です

というわけで謎の(w)3人の正体は、バレバレの面子でしたwww

そして今回は、「スクイズ」における榊野学園1年生主要キャラが、
噛ませ的に早期退場したレイパー(本作では未遂)を覗いて総登場という賑やかな展開となりました。

あと今回、七海の言動がまるっきり悪役くさいんですが
その辺まで気ィ使ってると本当に執筆が進みそうにないんで勘弁してください(汗)。

しかも今回も前回同様の引きのラストというワンパターンっぷりに、これまたへこむなあ。。

そうだ、せっかく今3組が(誠含め)5人、4組も5人でしかも対立してるという構図なんだから
謎の声の正体は江田島平八みたいな性格の榊野学園校長で、
次回は往年のジャンプ漫画的な武闘会開催という展開でいこう!
よし、そう決めた! 
今決めた!

というわけで、次回「イカリングの恐怖! 炸裂、来実執念の最終奥義」の巻にご期待ください(嘘)

ちなみに次回の投下は盆明けかも知れません。
有明マンガ祭にもいかねばなりませんし・・・(汗)。
381名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 20:40:13 ID:NcAIv3mu
>>tyoujiya氏
夏美たちも少しは男じゃなくて、仲間を上げてくれました。が、七海がそれで
引っ込むほど事は単純ではなく、さらに険悪ムードに。
ラストで喧嘩を止めに入った人物って一体誰ざんしょ?純粋に止めに入って
きたのかそれとも…… あと、知の刹那の動きも気になるなあ。

刹那は基本的に世界の味方ですが、それは世界(と誠)が誠実であればの話。
言葉に対する裏切りを知っても、世界を庇うのか?
382名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 23:59:56 ID:Y3O2GKDE
>380
げに恐ろしきは、女の執念。GJ。
383名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 01:15:20 ID:s3vFm1dA
>>tyoujiya氏
お疲れ様です。乙女と三馬鹿が好きになりました。
続きが凄く気になります。

とりあえず七海と世界市ね
384名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 02:47:24 ID:00xdxRXJ
この学校、原作もアニメも教師の存在が皆無なんだが、
他に上からモノ言って止められるキャラいたか?
レイパー以外、みんなこの場にいるのに、
385名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 16:47:39 ID:KtayZ4R8
足利





は有り得ないか〜
386名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 17:04:42 ID:au3iCoTa
特別顧問様

もありえんよな。
387名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 17:55:32 ID:C7XAodwA
実写映画化した場合、伊藤誠は三浦春馬になると思うぜ
388名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 22:23:34 ID:00xdxRXJ
爆乳美少女な言葉とチビロリな刹那とデカ巨乳女な甘露寺を
実写でやれる女優が浮かばない。他キャラは
スペック普通だから問題ないけど。
389名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 11:44:12 ID:MaTZ/WFr
役作りが無理だろ、jk
390名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:36:15 ID:hJCYXY1z
実写版スクールデイズってあったたような気がしたが…何かのAVと見間違えたかな?
391SINGO:2008/08/13(水) 01:28:15 ID:m+E+J1xl
どうも先輩がた。
今回は、ちょっと恐いお話に挑戦してみました。
ので投稿します。
ようやく言葉様の出番です

【喪失の伊藤誠】Lost Memorys

このSSで、この夏の暑さを吹き飛ばす事が出来れば、幸いです。

392SINGO:2008/08/13(水) 01:28:52 ID:m+E+J1xl
【喪失の伊藤誠】Lost Memorys

「誠君…?誠君!!よかった!」
目が覚めるなり、いきなり言葉が抱き着いてきた。
「あれ?何で言葉がココに?…てか、何で泣いてるの?」
そして気付く。見慣れない部屋。
シーツもカーテンも壁も、すべてホワイト一色に統一された部屋。
「あれ?ココどこ?病院?何で俺、入院してるの?」
「誠、覚えてないの?」
言葉の隣には、世界…じゃなくて、母さんがいた。
…なんで母さんなんだよ?俺(と読者)のテンションを下げるなよ。

病室で目覚めた俺は、部分的な記憶を失っていた。
「ん〜思い出せない」
「私の事も、西園寺さんの事も?」
「はは。忘れる訳ないだろ。ただ、いつ、どこで、何がどうなってこうなったか、さっぱり」
けど、部分的喪失で助かった。全記憶喪失だったら多分、発狂してるよ俺。
「誠君、事故にあってココに運ばれたんです」
仮に頭をぶつけて記憶が飛んでも、日付や場所くらいは覚えてる筈だ。
なのに覚えてない。本物の記憶喪失だよコレ。
「ん〜。事故で記憶喪失なんて、フィクションだけだと思ってたのになぁ」
「じゃ本当に覚えてないんですね?ドッキリとかじゃなくて?」
「ああ。その事故のトコだけ覚えてない」
「よかった…」
安堵する言葉。
(……?)
かすかな違和感。
今の言葉の安堵は、俺が言葉を覚えてた事に対してじゃない。
部分的とはいえ記憶喪失になった事に対して、言葉は安堵している。
よかったって?記憶喪失のドコが良いんだよ?
俺は、言葉に対して疑問を持ち始めた。
言葉がナースコールボタンを押す。ほどなくしてナースがやって来た。

ナースに精神安定剤を注射されると、俺はベッドに寝転がった。
生活に支障がない程度の記憶喪失だが、やっぱり気になる。
「なあ言葉。俺、どんな事故に遭ったの?」
「さあ?私は一緒にいませんでしたから。誠君が事故で入院したと聞いて
ココに駆け付けて来たんです」
至極、当然な解答だが、今の俺は納得できないでいた。
(言葉…本当に知らないのか?)
少なくとも、医師は知ってる筈だし、その医師から聞き出す事も出来た筈だ。
けど言葉には、そのそぶりが一切ない。
時間的余裕が無かったのか?事故ったのが今日なら、仕方ないけど。
「俺、どれだけ眠ってた?」
「私が駆け付けて、まる1日は眠ってましたから…2日間くらいでしょうか?」
その数字にも、俺は疑問を抱いた。
なぜか?
それは言葉の雰囲気だ。明らかに見舞い『慣れ』してた。
それに、入院生活には欠かせない必需品が、用意周到な程に揃ってた。
1日や2日で、ここまで揃うか?
不信感は、さらに高まった。
393SINGO:2008/08/13(水) 01:30:10 ID:m+E+J1xl
《診察室前 入口》
言葉と母さんが連れ添って廊下を歩いているのを見た俺は、こっそり後を尾行した。
二人とも俺の見舞いに来てくれてる訳だから、一緒にいるのは変じゃない。
だけどホラ、二人そろって診察室に入ったのは、やっぱり変だろ。
俺は聞き耳をたてた。いわゆる盗み聞きだ。
(好奇心は猫をも殺す、ってコトワザがあったっけ?)
すると、
「でも、誠君が記憶を失ったのは、ある意味、好都合なんです!」
(…え?)
俺は耳を疑った。好都合?言葉、一体、何を言って…?
「そうねぇ。忘れてるのが、あの事件だけというなら、生活に支障はないわね」
(事件?母さん。事件って何だよ!?事故じゃなかったのか?)
「判りました。息子さんの精神衛生上にも良くないので、詳しい事は伏せておきます。
が、退院すれば、警察の事情聴取を受けます。最終的に彼は事件を思い出すでしょう」
「……」

胃がキリキリと痛む。
吐き気をもよおした俺は、洗面所に駆け込んだ。
気持ち悪い。
(言葉、知ってたのか?知ってて黙って…俺に嘘をついてたのか?)
ふと、顔を上げた俺は、必然的に鏡の中の俺と目があった。
「……!!」
やけに髭が濃い。
今は一体、いつなんだ?
「ここに居たんですか?」
「ひッ!!」
背後からの声は、言葉…じゃなくて、ナースだった。
「伊藤さん、絶対安静なんですから、部屋に戻りましょ。それに…お注射の時間ですから」

俺はベッドに寝転がる。
今更ながら気付いたが、花瓶の花が萎れかかっていた。
(間違いない。かなりの間、俺は眠ってた)
今日の日付を確認しようとして、やめた。いつ意識を失ったかを知らない
から、意味が無い。
しかも…言葉、母さん、そして医師。あの様子だと、真実を教えてはくれないだろう。
俺が眠ってたのは1〜2日間だと、言葉は言ってた。
けど、この髭…最低でも1〜2週間以上は経ってる。(判らない。言葉、何で嘘をついたんだ?)
それに、事件って何だ?警察がどうとか言ってた。事情聴取?
俺が犯罪に走ったとは思えないが、記憶喪失だから何ともいえない。
俺は一体、何をしでかしたんだ?

ふと、椅子の上のバッグが視界に入った。言葉の私物だ。
俺は室内を確認する。誰もいない。誰も見ていない。
俺の手は、言葉のバッグに伸びた。
理性は、やめておけと命じていた。
けど、俺は真実を知りたい。記憶を取り戻して、そして普通の人間になるんだ。
俺は、思い切ってバッグのジッパーを開いた。
「…!?」
中のモノを見た俺は、すぐさまジッパーを閉めた。拒絶するかの様に。
(何だ?何だよ、今のは…)
なあ言葉。こんなモノをこんな所に持ち込んで、一体、何する気なんだよ?
バッグの中に入っていたモノは、あまりにも場違いな…

ノコギリだった。
394SINGO:2008/08/13(水) 01:30:50 ID:m+E+J1xl
《病室》
今日も言葉は俺を見舞いに来てくれた。
俺はもう大丈夫だってのに、言葉は俺の身の回りの世話をしてくれる。
だが、俺から見れば、何もかもが不信だった。監視されてる気分だ。
「なあ言葉。どんだけ頭を強く打てば、記憶喪失になるんだろうな」
俺の頭に外傷は無い。
「…?どうしたんですか?誠君」
ダメだ。このまま遠回しに尋ねても、のらりくらりとスルーされる。
ラチがあかない。
「俺は…俺は事故で入院したんじゃない」
俺は唐突に切り出した。
「え?」
「言葉の言った事は全部嘘だ。俺は何かの事件で、かなりの間、眠ってた」
いや、それすら怪しい。強制的に眠らされてたかもしれない。
「…誠君。どうしてソレを…?」
認めたか。
「教えてくれ。事件って何だ?俺の知らないとこで、何があった?いや、何を隠してる?」
「世の中には、知らない方が良い事もあるんですよ」
違うだろ。俺の記憶が無い方が、言葉にとっては好都合なんだろ。
どこまでシラをきるつもりなんだ?
「そんなに怯えなくても大丈夫ですよ。私がついてますから」
言葉は終始、穏やかな口調だった。どころか微笑みすら浮かべている。
俺を安心させてくれる、天使の笑顔だ。
いや待て。馬鹿か俺は。また騙される気か?
思い出せ、俺。言葉のバッグに入ってたのは、何だった!?
俺は言葉を凝視した。
言葉の余裕の笑みが、かえって不気味だった。
言葉は俺に近付いてきた。正確には、俺の枕元のナースコールボタンに、だ。
あの時と同じだ。ナースを呼んで、また俺を鎮静剤で大人しくさせるつもりだ。
「近寄るなァ!」
「きゃっ!」
俺は言葉を突き飛ばした。尻モチをつく言葉。
罪悪感は無かった。感じる余裕も無かった。
俺は自分の財布と携帯電話を掴むと、病院から逃げ出した。

認めたくないけど、多分、母さんも医師もグルになって俺を欺いてる。
なら、誰が俺の味方になってくれる?
泰介は…駄目だ。あいつは言葉に気がある。すでに言葉に懐柔されてる可能性(危険性)がある。
世界だ。世界しかいない。
世界なら、真実を教えてくれる。何も知らなくても、味方になってくれる筈だ。
今すぐに携帯電話で……
くそ!バッテリーが切れてる!言葉の仕業か!?
充電器は手元にない。コンビニで買うしかない。

胃がキリキリと痛む。
訳がわからない。
俺はただ、記憶を取り戻して普通の人間になりたかっただけなのに…
どうして…どうして、こんな事に?
「世界、助けて…」
俺は走った。
395SINGO:2008/08/13(水) 01:31:44 ID:m+E+J1xl
《原巳浜 海岸砂浜》
結局、世界は電話に出なかった。メールを送ったけど、返信してこない。
(バイト中か?こんな時に限って…)
気が付けば、俺は世界を求めてココに来ていた。
ここは俺の地元だ。つまり、世界の行動範囲の外。世界がうろついてる筈がない。
夏休みはこの近くの店でバイトをしてたらしいが、今はどうだか判らない。
いや、
この砂浜で、俺は世界と会った記憶がある。
胃がキリキリと痛む。

真っ赤な夕日。真っ赤に染まる海。
『私をこんなにして、自分だけ桂さんと幸せになろうなんて…』
俺を血で真っ赤に染めた世界は、我が子を妊娠していた。
『産むしか…ないじゃない!!』

(思い出した。この場所で、俺は世界に刺されたんだ…)
俺は、キリキリと痛む腹…の刃物傷を手で押さえた。
かつて俺は、世界が俺から離れられないのをいい事に、世界を性処理の道具にしてた。
「そんな…俺は、なんて事を…」
しかも、記憶を喪失して、その罪を無かった事にして…。
「ああぁぁ…」
涙がこぼれた。
(俺はただ、記憶を取り戻して普通の人間になりたかっただけなのに…)
取り戻したものは、最低のクズ野郎の自分自身だった。
いつまで泣いてただろうか。やがて、
「思い出してしまったんですね。誠君」
その声に振り返ると、言葉が立っていて、残念そうな表情で俺を見ていた。
「ああ、思い出したよ、全部。うう…」
そう。記憶が戻れば絶対に後悔する。だから言葉は何も教えてくれなかった。
言葉は終始、俺を気遣ってくれてた。なのに、俺は言葉を拒絶した。
それだけじゃない。かつて俺は、世界のみならず、言葉まで性処理の道具にしてた。
「ごめん言葉。許してくれ。最低だ俺、俺…」
「許します」
即答。
「え?」
「いいんです。もう過ぎた事ですから」
「ありがとう言葉…」
思い返せば、言葉はいつもそうだった。無条件で俺の味方をしてくれていた。
だからこそ、それに甘えていた自分自身を許せない。
世界にも謝らないといけないな。
許してもらえるとは思えないけど、人として最低限の責任は取りたかった。
俺は誓う。一生、自分の犯した罪を背負い、償い続ける。
記憶は戻った。けど俺は、まだ肝心な事を忘れてる。

そういえば、言葉…
バッグの中の、ノコギリに付着した赤いモノは、一体、何だ?

世ノ中ニハ 知ラナイ方ガ良イ事モ アルンデスヨ

       Lost End
396SINGO:2008/08/13(水) 01:32:29 ID:m+E+J1xl
終わりです。
記憶喪失ネタは、ドラマではお約束ですが、もし自分がリアル記憶喪失になると…
恐怖だと思います。僕なら発狂しますね。

このSSは原作とリンクしています。
解釈にもよりますが、アニメとリンクさせると…恐ろしいですね。
このSSの存在意義を消し飛ばしてしまいますから。

てか、今度こそ本当にネタが尽きた…。
皆さんは充電中?
まさか引退って事はないですよね?
397名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 02:27:58 ID:CXi9rAoz
>>SINGO氏
誠が記憶喪失になってる間に『何が』あったのか想像できましたが、
あえて触れないでおきます。記憶が戻らないままの方がある意味
幸せだったかもしれませんが、それでも自分のした事をなかった事には
決してできません。それは言葉も世界も同じ。修羅の道を歩き続ける覚悟は
本当にあるのかと。

最後は自分さえも容赦なく焼き尽すのに。
398名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 19:41:18 ID:59Ls9xM/
>tyoujiyaさん
乙女主役のSSを楽しんで拝読しています。
原作もSSも登場人物がダーク化する話が多い中、
改心して悲劇を回避しようとする話は貴重なので、この先も楽しみです。
(歌舞伎とかの舞台でも悪人が善の心を取り戻す「もどり」のキャラは大抵人気ですし)

ところで、今では夏美や来実も乙女と共に立ち向かっていますが、
当初3人組の中でみなみだけが一線を画していたのはなにか深い理由があるのでしょうか?
(私は中の人が栗林さんだから別格なのかと思っていました)
そして水掛け論に口を挟んだのが誰かも気になります。口調的に刹那とは違うと思いましたし、
みなみか愛か、それとも澤永の姉貴なのか?お盆明けの投稿を楽しみにしていますので、これからもがんばってください。
399名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 12:58:05 ID:btQnutKZ
>>387
こんなSchool Daysは誠が死んでくれない!のレス459参照
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/asaloon/1202125271/

誠役を三浦春馬にする他にも、刹那役を志田未来というのも手かも
400名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 15:23:02 ID:62rXFl9U
400ゲット
401名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 19:48:22 ID:Uy0oVG7z
>>396
事件に関与した言葉がそこに(無傷で)いる
それだけでもう怖さ100倍です
いったい世界(の体)はどうなったんだろう
見つからない(見つかってたら言葉もただじゃいられないですよね?)
って、、、と思うと・・GJ



引退ってわけじゃないんですが
ネタが思いつかないんですよ
えろえろネタなら上がってるのあるんですけど
今の雰囲気だと・・・・ちょっと・・・・いや次はお盆明けってtyoujiyaさん書いてたか
ならシリアス&健全な雰囲気ぶち壊してもいいかなと思わなくはないけれど

続編が待ち遠しくって固唾をのんで待ってる感じです
(感想も全部でてから書こうかなんて思ってただけで・・
 たしかにみんな書込すくなめですね お盆休みのあるひとがうらやましい)
402スクイズアナザー:2008/08/17(日) 23:42:55 ID:rHPssVvN
保守上げ&報告


一応書いてますがこう暑いと頭が回らないと言うかまだキャラが把握してない為
当分かかりそうです〜

今回のメインキャラは言葉です〜
だけどスクイズの言葉と少し似ているけど違う言葉…それが上手くいかない…
ってわけで書く気はあるけどなかなか話ができないスクイズアフター改めてアナザーでした〜
403名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 21:52:45 ID:nTllk1Wy
HN扱いしてたのだけれど
よく考えたら作品ごとに変えてるから作品名なんだよね・・・今更気がついた >スクイズ**氏
404保守:2008/08/21(木) 22:48:54 ID:lLh4lxBc
これはとある仕事に従事する者の記録である。

今日の仕事場は分譲マンションの一室だ。
結構な高さで見晴らしも良いから、普通のマンションに比べれば高い代物なんだろう。
ま、そんなことはこっちには関係ないけどな。
現場は窓際の部屋だ。ドアを開けて見渡して思ったのは、
『こりゃあちょっと骨が折れるな。』
というようなことだった。こっちもプロだから、いや、プロだからこそ面倒な仕事と
いうものは嫌でもわかってくる。時間が惜しかったのでそれ以上のことは考えなかった。

まずは、部屋の大きな家具を運び出す。ある程度は住人が既に片付けていたみたいだが、
全部どかさないことにはカーペットが運び出せないのだ。
小一時間掛かって一通り運び出し終えたところで、問題の箇所と向き合うことになった。
汚い。ここ最近の仕事の中でも一番汚いと確信できるほどに。
いつものようにクリーニングを始めるが、よほど頑固な汚れらしく落ちる気配が無い。
持ってきた漂白剤なんかも試したがどうにも効き目が薄い。
結局、この部屋のフローリングはすべてやり直しにすることで決着したけどね。
ついでに家具の処分もすることになった。もっとも、残すものはごく僅かで大半は
こっちで処分を引き受けることになったが。1人1台PCを持つ時代、現場にも1台あったが
処分することになった。人の秘密や記録を知るには絶好の一品だが、向こうにしてみると
知りたくも無いのかもな。

丸一日掛かってこの仕事は終わった。数日後にはある私立高校からの依頼が待っている。
好きでこういう稼業をやっているわけじゃないが、誰かがやらなきゃいけないことでもある。
え、俺の仕事は何かって?

『片づけ屋』さ。

今日の現場は、今話題の首切り殺人事件の現場ってわけだ。
405tyoujiya:2008/08/21(木) 23:23:48 ID:Q6eb1vbB
お久しぶりです。
感想とか色々ありがとうございます。
前回ラストの声の主の予想とかも色々出ましたが、
能天気な口調&上から目線な物言いと言うことで
踊子さんと予測する人が一人くらい入ると思いましたがいませんでしたねえ。
まあ自分でそう言ってる時点で踊子さんではないわけですが・・w

あと3馬鹿の変化がそれなりに好評みたいですが、
さっきまで言葉がレイプされそうな様子を盗み聞きしながらゲラゲラ笑ってたくせに
ふざけんなと言うような批判があると思ったんだけどなあ・・。意外でした。
まあその辺の3馬鹿の心情も後に補完する予定ですが。

あと 
>>398 さん
色々ご質問をいただきましたが、それらに答えるのはネタバレにつながりそうなので、
答えは今後の作品の中から読み取っていただければ幸いです。

てなわけで、有明まんが祭をエンジョイした疲れと多忙のため、
乙女SSの続きはがんばって執筆しているもののもう2〜3日後になりそうです。
今回はご挨拶までと言うことで、今後とも宜しくです。
406名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 00:01:01 ID:UYZjzY5K
>>tyoujiya氏
久しぶりですねえ。充実したサマーデイズを過ごしていた様子で。
こっちは自分と姉の2家族で海に行きましたけどね。海で泳いだのは
10数年ぶりで、結構楽しかった。ガソリンがもっと安けりゃ、車で思いきり
遠出したい、高速ぶっとばしたいですが(笑)

体調を崩さないよう、どうぞSSの執筆を頑張って下さい。
乙女や七海より上位に立てる人間…… 2人くらいしか思いつかないな。私の勘は
ロクなやつじゃないと出ましたが。どうか外れてくれ(笑)。
407tyoujiya:2008/08/23(土) 17:22:45 ID:so224gDn
お待たせしました。
乙女SS
>>379 からの続きです。
408tyoujiya:2008/08/23(土) 17:23:31 ID:so224gDn

「まったくもー、しょーがないですねーー。
 みんながみんなして、そんなふうに相手の話を聞こうともしないで、
 自分の感情だけで言いたい事だけ言ってたら、全く話が進展しないじゃないんですかぁ?」
お姉さん口調とでも言うのか・・どこか目下の者に言い聞かせるような雰囲気で
それでいてどこかとぼけたような口調でそう言いながら、
睨み合ってる私たちから一歩引いた位置で腰に手を当て仁王立ちで、
いかにも「困りましたねー」といわんばかりの表情で立っているのは・・

「み、みなみぃ?!」
私と夏美と来実の頓狂な・・叫びに近い言葉が重なる。
そう、それはみなみだった。
そ、そう言えばみなみはさっきから夏美や来実のように
積極的に七海たちとは対立しようとしていなかったけど・・・
いや? それより何より・・・
何? この珍妙なキャラクターは?
夏美と来実も私と同じ気持ちらしく、目が点状態になっている。
いや、桂や、3組の連中でさえみなみを呆然として見つめている。
そして、私たちの驚愕など眼中に無いが如く、みなみは言葉を続ける。

「でも、だからって別に殴り合いのケンカをしたいわけじゃないですよねー?
 そうでしょ? 甘露寺さん」
「え? あ・・ああ・・」
唐突に珍妙なキャラクターを表に出したみなみにいきなり話を振られた七海が
やはり戸惑いながら、それでもかろうじてうなづく。
「そして加藤乙女さん、あなたもこんな風に話が進まないことを望んでるわけじゃないですよね?」
「あ・・ うん」
私もまたいきなり振られ、ただ素直に肯定してしまう。
て言うか何で私はフルネームなのよ?

「ならこっから先は、先生が仕切りますけどよろしいですかー?」
一人称は先生なの?
ともあれ、3組の連中も含めて全員、みなみのキャラクターに呑まれたまま誰も返事をしない。
「あららー? 返事がありませんねー。
 返事がないってことはこの先は先生が任されていいって解釈しちゃいますよーーー」
などと自分のいいように解釈しようとしているみなみ・・・。
何だか凄く楽しそうだ。
確かに現状は何とか打破したいと思ってるけど、だからと言って・・
うーん、このままこの珍妙なキャラクターに任せてしまっていいのかな?

409tyoujiya:2008/08/23(土) 17:24:27 ID:so224gDn

「ちょっとあんた何勝手なこと言ってんのよ?!」
黒田が我に返ったようにみなみにくってかかるが
「あらー、それならあなたはこのまま不毛な対立を続けたいんですかー?
 それともお友達の西園寺さんが侮辱されたままこの場は解散ってことでもいいんですかー?」
「そ、それは・・・」
相変わらずのほほんとした口調のみなみの言葉だが、
言っていることは正論っぽく、黒田は言葉に詰まる。
「だ、だからって何であんたなふざけたやつに仕切られなきゃいけないのよ?!」
と、今度は七海がみなみに噛み付こうとするが、
「七海、光も・・、この人に任せよう」
「え?」
「な、何言ってるのよ、刹那?」
七海たちを制したのは清浦だった。

「確かにこの人、なんかちょっと変だけど、でも言ってることは正しい。だからえっと・・」
「私ですか? 4組の小渕みなみです。みなみ先生って呼んでください」
なんか頭痛くなってきた。
「じゃあ小渕さん。とりあえずあなたにこの場を任せる」
「呼び名の件は華麗にスルーですか? まあいいですけど・・、
ではそちらの皆さんは私に任せてくれるということでいいですね?」
みなみは先生と呼ばれないことにやや落胆したようだが、
それでも3組の連中に改めて確認する。
「あ、ああ・・」
「うん」
「・・・・・・」
七海と黒田が渋々とこたえ、伊藤と西園寺は沈黙したままかすかに頷く。

「4組の皆さんもいいですね?」
「あ・・うん」
「い・・いいよ」
今度はこちらに振られ、
私は・・夏美と来実もいまだみなみの真意もキャラクターを理解できぬまま
それでもその言葉に同意する。
「桂さんもいいですね?」
桂の方を見ると、桂はみなみの言葉に無言でこくこくと頷いていた。
だがそのまま桂は顔を上げようとせず俯いたままだった。
その肩がかすかに震えている。
「桂・・・」
私は心配になり、その顔を覗き込む。
・・・・・・!

410tyoujiya:2008/08/23(土) 17:25:27 ID:so224gDn

「ちょっとあんた、何笑ってるのよ?!」
桂は笑いをこらえていた
「だって・・・小渕さん・・・変・・・」
桂は口を押さえながら、それだけをようやく言葉にする。
いや、確かにみなみは変だけどさ・・・。
全くもう、誰のためにこんなことになってると思ってるのよ?
少しは空気読みなさいよ。
私は心の中でそうつっこみながら、
桂が笑える余裕を得ていることが何処か嬉しく、そしてほっとしていた。

「それではとりあえず皆さん、仲良く中庭に移動しましょーーー」
「は?」
みなみの言葉に、私と夏美、来実、七海と黒田が、
疑問を表す一文字を思いっきりハモっていた。
ちなみに清浦はその言葉を予想をしていたかのように全く動じておらず、
伊藤と西園寺は無言のまま。
そして桂は・・
まだ笑いをこらえていた・・・。
だから、あんたは少しは空気読みなさいと・・・。
いや、それはともかく、なんで中庭に?
私の・・いや私たちの心中を察したかのように・・
「そうね・・。たしかにここじゃ話しにくい」
そう周囲を見回しながら言ったのは清浦だった。

清浦に習って周囲に目を配ると、何人もの生徒が怪訝そうな顔をしてこちらを注目していた。
なるほど、さっきまでの掴み合いのけんかにならんばかりの険悪な雰囲気や、
更に珍妙なキャラクターまでいきなり登場したともなれば、そりゃあ注目もされるわよね。
はあ・・・。
見ると夏美たちや七海たちも周囲の雰囲気を察してみなみの提案の意味を察したようだ。
それを見計らったかのように、
「はいみなさん、わかっていただけたようですね。
 それでは先生についてきてくださーーーーい!」
そうみなみがいってすたすたと歩き出し、
それに先導されるように私たち全員もそれについて歩き出す。
ちなみにみなみは、清浦にはスルーされてもあくまで一人称は先生でいくらしい。

ぞろぞろと皆で校庭の隅に移動する図は、何となく間抜けなものがあり
それだけで何か毒気を抜かれているような気になる。
ちなみに私は桂に寄り添うように歩いていた。
桂は少し緊張しているみたいだ。
間もなく真実をきちんと受け止めなければならないことを・・・そしてその真実が
自分の望むことではないことももうわかっているのだろうから当然か。
それでも既に自分なりに覚悟は出来ているのだろうか、桂の足取りはしっかりしており、
私と目が合うと「自分は大丈夫です」と言いたげに薄く微笑んだ。

伊藤と西園寺はずっと、まるで刑場へ向かう囚人のように無言で、重い足取りだった。
間もなくフォークダンス開始と知らせる放送が聞こえてくるが、
伊藤も西園寺ももはやそんな心境ではないだろう。
そしてそこから僅かに離れて歩きながら、
清浦がその二人を観察するかのように見つめていた。


411tyoujiya:2008/08/23(土) 17:26:03 ID:so224gDn

「じゃあとりあえず、お互いの名前もわからないってのもどうかと思うので、
 名前くらいは確認しておきましょうね」
中庭に着くなり、みなみがそんなことを言い出す。
「では、まずは3組の皆さんですが・・、
 そこの西園寺さんと伊藤くんは揉め事の当事者なので私たちみんなわかってます。
 甘露寺さんも特待生で有名なので知ってますよ。
 あと・・あなたはクラス委員の清浦さんでしたね・・」
みなみはみんなの返事を待たず、それぞれの名前を確認していく。
「えーと、あとそちらの変な髪型の人は・・名前なんて言いましたっけ?」
「私だけ無名みたいでなんか腹立つわね。黒田よ。
 って言うか、髪形はあんただって十分変よ」
「あらー、ごめんなさい。これは先生一本取られましたねーーー」
みなみと黒田のそんなやり取りに、確かに髪型は2人とも十分変だと改めて思う。
桂の方を見ると、また笑いをこらえていた。

「次に私たち3組の面々ですが、
 こちらから、小泉さん、森さん、そして・・
 こちらの桂さん・・は中学が同じ甘露寺さんと
 クラス委員同士の清浦さんは知ってますね。
 そして、伊藤くんと西園寺さんも・・よく知ってるはずですよね?」
「・・・・・・」
みなみの問いかけに無言のままの伊藤と西園寺。
そしてその2人を、再び笑顔の消えていた桂が悲しそうに見つめている
桂は2人が関係を持っている事実をその目で見てさえ、それでも、
自分は伊藤の彼女なのだと、そして西園寺の友人なのだと信じていた。
それなのに、今当の2人は言葉と知りあいだという事さえ言葉にしようとしない。
そんな2人を見つめる言葉の心中を思い・・・
私はただ、やるせなさに唇をかんだ。

「はい、そしてこちらは加藤乙女さん。
 バスケ部の甘露寺さんと同じ中学の伊藤くんはご存知ですねーー?」
こちらの感情に構わず、みなみによる紹介は私の番になっていた。
その能天気な口調に、さっきまでのやるせなさも何処かはぐらかされる。
はあ・・・まったくもう・・・
って言うか・・・何でまた私だけフルネームなのよ。
「そして私はさっきも言ったけど小渕みなみ。
 もし気が向いたらでいいんですが、みなみ先生って呼んでくれると嬉しいです」
最後に自分の事を改めて紹介するみなみだが、
先程清浦にスルーされたせいか、呼称の要望がやや弱気になっていた・・・。

412tyoujiya:2008/08/23(土) 17:26:45 ID:so224gDn

「で、まずは皆さんが何故揉めてるかって話を整理したいんですけど・・・」
「そんなの、もともと世界の事を泥棒ネコとか言ってきたからでしょ!」
「何言ってんのよ! もともとその西園寺が・・・」
みなみの提案に、黒田と来実が再び言い争いを始めようとするが、
「シャーーーラーーーッップ!!」
それをまたみなみが大声で一括する。
「だからね、黒田さんも森さんも、さっき先生が言ったでしょ。
 そうやってお互いが感情でものを言ってたら話が進まないって・・」
その言葉に沈黙する黒田と来実。

「と言うわけで改めて話を整理しますので、まずはどちらも口を挟まないようお願いしますね」
あくまで笑顔で穏やかな口調のみなみの言葉だが、そこには何処か威圧感が感じられる。
「まず4組の、小泉さんや森さん、そして加藤乙女さんの見解ですが、
 それが正しいのかいい加減な話かはともかく、3組の・・
 そちらの西園寺さんが友達を裏切ってその友達の彼氏を奪ったと・・そう言うことでいいですね?」
「あ、ああ・・」
みなみの問いかけに頷く私たち。
・・・て、また私だけフルネーム・・・・・・もういいや。
「そして3組の皆さんも気づいていられるとは思いますが、
 西園寺さんが裏切ったというそのお友達というのはこちらの桂さんの事で、
 桂さんの彼氏だったというのがそちらの伊藤くんの事です」
そこまでみなみが言ったとき、今度は七海が口を開く。

「ねえ小渕さん。一つ聞いていいか?」
「はい?」
「その話って一体誰が言ってたんだ?」
「桂さんですがけど・・」
みなみがそう答えると、七海の口元が再び小馬鹿にしたように歪む。
「はんっ。あんたらそんな女の言うでたらめを間に受けてるってわけだ」
「はあ・・。困りますねえ、甘露寺さんは・・。
 そうやって自分の感情だけででたらめと決め付けられては・・」
みなみがため息をつきながらそう言いかけると、今度は黒田が
「そうよ、大体世界とその桂って子が友達だったなんてことも私たち知らないよ。
 そこからしてもうでたらめくさいじゃない」
そう口を挟んでくる。

「それにさ、あんたたち、さっきも桂と友達じゃないって言ってたけど
 それなのになんで、友達でもないような女が一方的に言ってる事を間に受けてるのさ?」
その七海の挑発にも似た問いかけに、私は一瞬答えに窮しかけるがそれでも口を開く。
「確かに、私は桂とは友達じゃないけど・・
 ただ・・彼女の言ったことは信じられると思った。そ・・それだけよ」
「そ・・そうよ」
私の言葉に続くように口を開いたのは夏美だった。
「桂、あんたの事は・・嫌い・・・だけど。今だけはあんたの味方させて貰うよ」
桂と目を合わせないまま、そんなことを言う夏美。
桂はそんな夏美を不思議そうに見つめる。

413tyoujiya:2008/08/23(土) 17:29:24 ID:so224gDn

「そうよ、確かに私だって桂の事は気に食わないけどさ・・
 ただ、桂よりもその西園寺って女の方がはるかに気に食わないだけよ!」
来実も夏美に続いて感情をぶつけるように言う。
「あんたたちまたそんなこと・・!」
即座に黒田が反応し、場は再び険悪な空気に包まれ始めるが・・・
「まったくもう、皆さんしょうがないですねえ。
 小泉さん、森さん、感情でものは言わないって約束ですよ」
みなみが相変わらずのんびりした口調で割って入った。
しかしそんなみなみに対し
「何言ってんのよみなみちゃんだってわかってるでしょ! そいつは・・」
高ぶらせた感情のままに言葉を発しようとする来実だが・・

「来実っ!!」
さっきまでのさん付けの名字呼びではなく、
名前を呼び捨てながらみなみが来実を怒鳴りつける。
笑顔も消して来実を睨みつけるみなみの厳しい雰囲気は、
先ほどまでの穏やかな雰囲気とは打って変わった・・・いや、
これまでの付き合いの中でもみなみが決して見せなかったもので、
来実だけでなく、私や夏美、そして3組の連中も絶句する。
だがみなみはすぐに、再び表情を和らげ
「ほほほ、先生声を荒げちゃいました。ごめんなさいね」
とさっきまでの調子に戻るが・・・

そう、そのとぼけた言動に惑わされていたが、
私にはようやく・・はっきりわかった。
みなみは・・真剣なんだ。

414tyoujiya:2008/08/23(土) 17:29:55 ID:so224gDn

「それから甘露寺さん」
「え?」
みなみは今度花並に向けて話し掛ける。
「甘露寺さんは先程から、桂さんの言ったことがでたらめだって頭から決めつけてますけど、
 桂さんが具体的にどんなことを言ったのか・・
 桂さんの言い分では桂さんと伊藤くんと西園寺さんがどんな関係で、
 西園寺さんがどう桂さんを裏切ったのか、全くわかっていないわけですよね?」
「・・・・」
「ですからこれから私が、桂さんが言ったことを要約して話しますから、
 せめてそれを聞いてから、でたらめかどうか判断してもらえませんか?」
「だからそんな話は聞く必要ないって、何度言えば・・・」
「七海、少し黙って」
「え?」
七海の言葉を遮ったのは清浦だった。

「七海、光も・・小渕さんの話を聞こう・・」
「刹那?」
「七海の言うとおりにそれがでたらめにしろ、誤解にしろ、そして・・もし本当の事にしろ、
 あの人たちが、世界と伊藤の事を何かしらの理由で悪く思ってるのは事実。
 だからこそ、まず、きちんと話を聞かなきゃ・・・。
 そして、その話がでたらめならきちんと否定すればいいし、
 誤解だったらきちんと誤解を解けばいい。
 でも、今の七海みたいに一方的に否定してるだけでは向こうも納得しない。
 それとも、あの人たちが世界を悪く思ってるのをわけもわからないまま放っておくの?」
「そ、それは・・・・・・わ、わかったよ」
「光も・・いい?」
「う・・うん」
まるで自分を援護するように七海たちを諭した清浦を、
すこし意外そうな目で見ながらみなみは口を開く。
「ご協力ありがとう清浦さん。
 流石クラス委員ですねーー。先生感心しちゃいましたーー」
「いいから、早く話しを進めて」
大仰に礼を言うみなみを清浦はあくまで素っ気なく受け流す。

415tyoujiya:2008/08/23(土) 17:30:28 ID:so224gDn

「じゃあ、桂さん。さっき休憩室で桂さんが加藤乙女さんに話していたことを
 ここで私の口から話しますけどいいですか?」
「あ・・、は・・はい・・」
みなみの言葉を戸惑いながらも桂は了承する。しかし・・・
「ちょ、ちょっと待ってよ」
今度口を挟んだのは他ならぬ私だった。
「桂から直接話を聞いたのは私よ。だから話すんなら私が・・・」
「だめです」
「え・・?」
私の申し出をみなみは、どこか冷たい響きすら感じさせる声できっぱりと拒絶する。
「今の加藤乙女さんに話をしてもらっても、
 どうしても桂さんに肩入れした感情での話になってしまうでしょうからね。
 ここはやはり私があくまで中立の立場で、客観的に話をさせてもらいます」
「で、でも・・」

「加藤乙女さん。自分の感情だけで物事を見ようとすれば、
 また・・本当のことを見誤るかも知れませんよ」
「え?」
「乙女は、そのことがわかったからここにいるんでしょ?」

最後にいつものように私を呼び捨てでそう言ったみなみは、
相変わらず微笑みを浮かべながら、でも、真剣な眼差しで私を見つめていた。
みなみ・・・、今のはもしかして今まで私がただ感情的に嫌って・・
そのためにずっと桂の事を見誤っていたことを言ってるの?

そんな心の中での問いかけにはみなみは答えてくれず、
「では、始めますね」
そう言って、さっき私が桂から聞いた、
この2学期に桂と伊藤と西園寺の間に起きたという出来事を話し始めた



416tyoujiya:2008/08/23(土) 17:31:52 ID:so224gDn

今回は以上です。

と言うわけで、謎の声の正体は
>>398 さんが複数回答でしたが一応正解でした。

>>378 パートで、乙女がみなみの動向だけ言及してないことをヒントとしたつもりだったんですけどね。
て言うか自分で書いておいて何だが、みなみはっちゃけすぎだw

おまけに登場人物増えたせいで、全く話がすすまねえ・・OTL
ともあれ、次回、寝取り女と優柔不断主人公の悪行が身内にも明らかに?

と言うところで実はまた1週間くらい忙しくて執筆時間が取れなさそうなので
次回投下は2週間くらいは先になるかもです。

てなわけで今後も宜しくです〜

417名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 19:24:14 ID:MRdnQeUD
>>tyoujiya氏
お疲れsummerです。いや〜主観だけで判断すると見誤る―――
てっきり七海の天敵である足利先輩あたりが介入してきたと思ってましたが。
正体はみなみでしたか…… 状況を打破する為に、『真剣に』お姉さん
先生キャラで押し通そうとしているみたいですが。
ぢつは隠れた実力者?

一方、世界派で裏のリーダー的存在の刹那もやっぱし、聡明な判断を
しましたか。これから明らかになるであろう真実は、彼女と世界の
関係にも影響を与えかねないものですが、どう受けとめるのか?
ついでにもう1人の張本人である誠はここまで影が薄い薄い(笑)
これから更に針の筵deathねぇ〜?
418SINGO:2008/08/23(土) 20:03:08 ID:WNRUiX1y
>>416
ナイス展開。斬新かつ予想外。読者の想像の斜め上をいく作文テク。
グレイトっ。

南さん、一見おちゃらけてるからこそ、その内側の真剣さが引き立ってます。
三人娘は性格は悪いけど、友情は本物だったのね。
一方の世界は、親友の刹那にすら真実を隠したまま。こちらの友情は偽物だとは言わないけど
金メッキの友情だな、と皮肉りたい。
419名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 10:43:34 ID:FAh2EuTG
「おにーちゃ、まだ起きてる?」

「ごめんね、こんな時間に。今日のこと、謝っておこうと思って。 どうしてもはずせない用事があったから、おにーちゃとエッチ出来なくて、本当にごめんね」

「ううん、気にするもん。だっておにーちゃ、いつもいたるとのエッチ、楽しみにしてくれてたんだもん。
明日まで焦らすことも考えたんだけれど、おにーちゃにはやっぱり、毎日いたるのこと抱いて欲しかったから…。
でも大丈夫、明日からはちゃんとすぐに帰ってくるからね。別におにーちゃのこと嫌いになったとか そういうことじゃないよ?ほんとだよ?どっちかっていうと・・・」

「えへへ、ううん、なんでもない。なにもいってないよ!うん、ほんとになんでもないから。 あ、そうだ、お昼の精力剤はどうだった?いつもと材料を変えてみたんだけど」

「そっか、よかった。身体に合わなかったらどうしようって思ってたんだけど、これで一安心ね。」




以上、いたる×誠の妄想でした
420統制官:2008/08/24(日) 19:46:21 ID:PlH9FFnv
書く場合はいきなり本編ではなく、挨拶と
作品の事前の前説紹介を忘れずに。
421名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 22:50:11 ID:fBKhr2i8
>>420
んなことの注意の為に一々コテつけてしゃしゃり出てくんな
422統制官:2008/08/25(月) 00:07:36 ID:ZtXRJKNJ
>>421
黙れ反抗主義者め、逆らうんじゃない、従え
全く2chは刃向かうバカが多くて困る。
秩序維持の為の必要なる統制指導管理に逆らうな
423名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 09:12:59 ID:bbmKXbLA
なんか妙なの増えたな・・・。 末期なんかねぇ・・。
424名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 12:02:21 ID:GEDSnfau
最近ショートホラー氏来ないな…
425名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 16:05:42 ID:zJtXouKe
>>422
一番のバカはおまえ
他はまともなのに困ったもんだ
426名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 17:45:12 ID:zDM4Y5wx
>>398と同一人物です。
>>416
声の主は、みなみでしたか。これからの展開も楽しみなのですが、
急にみなみが神視点的な言動をとり始めたのが唐突に思えました。
次の投稿時に、なぜ彼女がすべて見通しのような行動・立場になったのかという
経緯などを入れてみてはいかがでしょうか?(目上みたいなコメントですみません)

>>365
私も勇気が他のオバフロ主人公とは一線を画した、
それこそ止一族の(男どもの)暴挙やスクイズの惨劇を回避するキャラクターになってもらいたいですね。
なんだかひぐらしの前原圭一みたいになってしまいますが(笑)

>>387
三浦春馬の誠は結構適役かもしれませんね(もちろん本人ではなく、キャラの演技とか)
となると、言葉はガッキー、刹那は志田未来あたりでしょうか?
427SINGO:2008/08/25(月) 18:43:15 ID:1E+QVFh1
>>426
> 急にみなみが神視点的な言動をとり始めたのが

確かに神視点的ですね。
盗み聞きしをて、事実の大半を知ったから、こういうのもアリですが。
しかし、改めて読むと、
この南さんの豹変は、神視点になったというよりも
神視点になりたいがための、神視点になったフリ
の様に見えました。
神視点になりたい→真実を知りたいという欲求願望。
作中の刹那も知りたがってたし。だから南さんに追従したのかも。
428名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 19:54:53 ID:NMByMwf5
ここって保管庫とかないんかのぅ
429統制官:2008/08/25(月) 23:38:05 ID:ZtXRJKNJ
>>425
黙れってんだ、逆らうな
430名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 00:27:52 ID:lhzYGLQy
>>429
初期スレからこんな人いたっけ(笑)
いや〜、統制官の話し読みたいわ〜。
431名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 01:46:52 ID:O72jpGW/
>>424
別に来ないからって困ることもない
あの人のSSはネタがワンパターンだったから食傷気味だったし、二度と来なくともいい
432名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 04:00:00 ID:cSjeX2Zw
KISSも来なくていい、趣味露骨丸出しでマニアック過ぎる上、
それを前面に出すからスクイズ要素が設定当てはめただけのオマケになってる
433名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 15:29:00 ID:O72jpGW/
不要な物書き

ショートホラー
KISS
434名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 18:22:36 ID:xxDAK2AY
>>430
半年前くらいに怪しいのがいたなw
っつか書き手に高圧的な人はあんま居なかったような。
ほとんどの人は、低姿勢がいい人達ばかりですね。

読む側にマナーの悪い人が多少いた気はするけど・・・。
435名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 20:29:16 ID:BP1x9PQV
誠の待ち受け画面が言ぴー様じゃなくて刹那だったらどうなっていただろう。
436名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 20:55:26 ID:oVe1IzQY
自分の気に入らない作品=不要というのはどうかと思いますが・・・
読みたい人がいない作品なんて無いでしょうし
気に入らないなら見なければいい 自分好みの作品を書いて欲しいなら頼めばいい
作品を良くする意思のあるアドバイス的な(?)批判なら良いと思いますがただただ批判するだけなら
誰のためにもなりません それを見た人が不快に思うだけです
>>419
その作品からして短編を書く方と判断してよろしいでしょうか?
437名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 21:43:39 ID:UxbLMOZ0
エロパロ板の中でもかなりキモいスレだな
馴れ合い酷すぎ
438名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 00:09:05 ID:D0kZWc5Z
馴れ合わなきゃSSスレは成立しねぇよ
アホか?
439名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 00:20:38 ID:gru6mTVB
成立するって。よそのスレを見てみなよ。
例えば、コテハンつけたままベラベラと喋り捲るスレってここぐらいのもんだぞ。
こういうのって一番嫌われるんだよ。

特定の書き手がベラベラと喋りに喋って、お互いが持ち寄ったSSにこれまた
コテハン付きでGJや感想レスをする、と。
もうアホかと。
せっかくの有名ゲームなのに、こんなことしてたら新規さんがキモがって寄り付かない
でしょうが。

ここら辺のことをもっと考えたほうがいいよ。このスレは浮いてるってことをさ。

とりあえず、ここの書き手氏一同はよそのスレも見てくれ。いかに自分たちが
浮いてるかってことがわかるから。
440名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 00:28:26 ID:Rqk0NLVy
長文レスもキモい
441名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 01:12:39 ID:5lzE3IXR
>>439
最初のテーマを読み直してみろ。

このKYクレーマーが。

気長にSSを楽しみに待ってる身になってみろ。
442名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 01:17:00 ID:uZrf9O3a
幾つか他スレを覗いてみたけど、ここだけが特別浮いてるとは
思わなかったけどな…… 題名やカップリング同士の名前、スレッド番号を
そのまま固定ハンドルにしているのが多かったけど、このスレみたく
ペンネーム使用してるのもあったし。

内容も、まあいろいろw スレッド毎にテーマも異なるし、ここより過激なのも
数知れず。しかし、原作・アニメ等で作品の性質やキャラを詳しく知っていると
人によっては作風がどうしても受け入れられないというのは理解できる。

読み手から見て明らかに改変・趣味に走りすぎで、でも雰囲気を壊したくない、荒れを引き起こしやすく
なるから、意見を抑えているという人もいると思うんだ。

その辺の問題は創作する人や、感想・意見を述べる人がどう判断するかに委ねるしかないけど、
私があえて不満あげるなら、肯定にせよ、批判・異論にせよ、他スレよりか
ちょっと少ないかな?無反応が1番やりづらい。何かしら意見があるなら、レスポンス
を返してほしいなと。とりあえず言いたいのはそんだけ。長文生意気ですまん。
443統制官:2008/08/27(水) 01:25:59 ID:XC06NeMU
>>437>>439
お前を禁止する!ココはココ、他は他、でよいのだ!
小馬鹿口調も禁止だ!出ていけ!
444名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 01:50:05 ID:5lzE3IXR
>>443
こういうスレ荒らし撃退は任した。

思う存分にやってくれ。

445名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 12:45:09 ID:D0kZWc5Z
>>443
正直おまえがまず出ていって欲しい
446名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 13:54:14 ID:egh3zDa9
439はあながち間違ってないでしょ。
ちょっと前にあったけど、書き手に批判的なレスがあると
荒らし扱いされるのはどうかね。

馴れ合いキモイに同意。
447名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 14:10:54 ID:D0kZWc5Z
>>446
自演乙
448名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 14:11:41 ID:ysD56mwV
SS書いて乗せる場合はコテハンつけて
感想は名無しにすればいいのかな?

でもIDで分かってしまう場合もあるからアレだが…

と言うことでいいのかな?
449名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 22:12:36 ID:heSPZuoP
>>448
抽出してある人のSSだけ一気に読もうと思えば
そうしているだけで十分にありがたいんじゃないかと思う
馴れ合ってるのを気に入らないと言っている人は
結局なにか他に理由を『見つけて』は文句を言うに決まっているので
相手にするだけ無駄ですね

>>446
批判的と「批評している体裁で悪意を晒す」は違いますのでねぇ
せめて書き手の労力に敬意を払う程度のことはしていただきたいものです
450名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 23:21:00 ID:yz21BLws
>>448
そういった要望が出たらそれで行けばいいと思う
>>439は嫌悪感を示すためにコテハンを引き合いに出しただけだからな
コテハンをどうこうして問題が解決するかはわからんが

>>448は解決策を提案してくれたからいいけど
キモいとか言って嫌悪感をぶつける人は解決策を提案しないから困る
キモいだけじゃわからんせめて詳しい要望くらいつけて欲しい
俺達は何をどう改善すればいいんだ?
451名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 23:44:41 ID:heSPZuoP
でもまぁどういう新規さんかは別にしても
こうやって普通に来ていただいているしw
書き手の参加者も増えてきているわけで
荒らしが増えたこと以外はなにも問題を感じないですけどね
あたらしいSSを待つ間の保守だと思って眺めていればいいんじゃないでしょうか
452名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 00:13:52 ID:CiCZkawy
以前よそで聞いた話なんだが。
書き手は読んでもらっているということを、読み手は読ませてもらっているということを
忘れずに。そうすればみんな幸せになれるって。
とりあえず、リセットしてやり直そうか。

>>450
言われてるように雑談とか投下以外では名無しでやればいいんじゃないの。
書き手・読み手スレの過去ログをざっと読んできたところ普通のことなんだそうな。
というよりも、怠れば叩かれても文句言えないとか。
>>449
>>451
そんな煽りカキコするなって。またぶり返してしまうからさ。
453名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 00:14:57 ID:nlz/6IHw
他のスレではコテハンつけたまま雑談すると嫌われる傾向にあると思う
でもここでは初期の頃からそれが普通にあって
なんだかんだで長く続いてるから別にいいんじゃないかな
このスレが結構平和にやってこれたのは、調和が保たれていたってことなんだろうし

作品的には調和を壊して成立する要素が強いけどw
454名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 00:16:20 ID:CiCZkawy
投下時以外は名無しでの間違いだった。
連投スマソ
455名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 02:25:36 ID:IvV9BNx6
どうやら収束に動き出したようで 上の方で若干批判はあったけど、
反対に復帰希望や、新作を書いて欲しい職人さんはいるのかな?
(もちろん書く書かないは書き手の自由だけど、どういうものを望んでいるか
傾向は掴めると思う)
456名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 19:18:12 ID:1y94snqD
わたしは他所のスレないしは板の作法が正しいとは限らないと思う立場ではあるけれども
参考までに・・・

いわゆる復帰希望や新作希望、特定シチュの希望などなどは、
荒れる元といわれている。
無論、それでもそういった希望を書き込むやつはいるけれども、
わざわざ注文をとる必要は無い。
実際にそれは、>424からの流れをみてもわかることじゃないかと思う。

書き手の馴れ合いを嫌うというのが、一般論としてあるというなら、
読み手に迎合するを嫌うのも、一般論としてはある。
それぞれをどこまで許容するかは、スレ住人が決めることだろうし。
それぞれを極限まで否定すると、魚がすまない殺伐とした環境になるだろうってのは、
想像に難くないんだけれど。
457名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 22:50:08 ID:y5L6+XgA
確実なのは書き手でも感想でもない事グダグダくどくど言ってたら
書き手さん書きにくくなる、書く気なくる、来なくなる、
という訳でもう皆黙れ、以上。
458名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 01:24:49 ID:lIImhqoc
し〜ん
459名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 14:35:05 ID:OZQ4e+5A
tyoujiyaさんが「もし乙女が改心したら…」のSSを書いていますが、
「泰介が改心したら…」(言葉を手篭めにしようとする時に、言葉の悲痛な叫び声で正気を戻して、止めて謝るとか)
というのがあっても、面白いかもしれないですね。
レイパーの汚名返上なるか?(たぶん無理だけど)

>>248
スクイズアフターのオリキャラのうち、
有紀・恭介・刹姫の両親は誰にあたるのでしょうか?
ピュアメールの人間関係はよく知らないので、教えてくださると幸いです。
460woodchuck ◆SKcjTO.kys :2008/08/29(金) 16:17:42 ID:m2Cdrvke

「完璧な○○○(ひらがな)」

__________________

出演: 誠 言葉
場所: 二人の家のリビング
時間: 原作某ルート後6年以上
注意: エロありというかエロのみ

※ 鷹揚な方のみご覧ください
__________________


いくつもの危機を乗り越えて
二人が結婚をしてはや4年
仲がよすぎると子供はできないなどと申しますが
本当の理由は違っていたようです



「ま・・・ まことくん ダメです ダメですったら」
「そう?  言葉のここも喜んでるように思うんだけどなぁ」
「そ・・そんなことありません 絶対にありません」
「ふ〜ん そうなんだ じゃぁこれは何?」

身動きがとれないようにリビングのソファに手足を固定され
力なくもがく言葉を、ことばと指先だけで焦らし苛める
指先から光り、滴り落ちる流線が言葉の羞恥心をあおる

「まことくん 今日はいつもよりもイジワルです」

少しだけ涙ぐみそうになっている
でも、これは恋人同士から夫婦になった二人にとって
信頼関係を確認する儀式にも等しい
461woodchuck ◆SKcjTO.kys :2008/08/29(金) 16:18:40 ID:m2Cdrvke
「大丈夫、僕はイジワルだけどそれ以上に言葉を愛しているんだから」

そう、この台詞を言うための儀式
そして涙は喜びのものにかわるのだ
動けない言葉の代わりに
中腰になって近づき、やさしく唇を重ねる
何も言わずとも、やわらかい唇が開き
小さく動く舌が俺の舌を誘い出す

部屋に響く小さな水音が二重奏に変わる
指と舌がリズムをあわせて動き、ときどき言葉の息がもれ聞こえる
人差し指につづき中指が加わるはず・・・
でも会陰を戸惑いながら動いていた中指は
人差し指とは違うところをくすぐり始め
冒頭の言葉の叫びをもう一度呼ぶことになる

「ま・・・ まことくん ダメです ダメですったら」
「そう?言葉は今日も期待してるんだって思ったんだけど 違うのかい?」
「違います だって、だって今日は赤ちゃんを作るって まことくん言ってたじゃないですか?」
「うん そうだったね」
「だったら…」
「でもさ、子作りだけで時間をつぶすなんて勿体ないだろ?
 子供は二人の愛の結晶なんていうじゃないか 愛し合ってできて初めて…そうは思わないか?」
「それはそうですけど」

ちょっとうるさくなって来たので、もう一度口を塞ぐ

「もぅぉ・・・)

静かになり、また指の音だけが響く
中指は止まることなく動きを重ね、前後に小刻みに動き始める
瞬間、言葉の体に力が入るのがわかる
でも、指による小刻みな刺激がそれを解き、じきに受け入れはじめる

唇をはなし、言葉の豊かな胸に顔を埋めるようにする
462woodchuck ◆SKcjTO.kys :2008/08/29(金) 16:19:11 ID:m2Cdrvke
「まことくんは私のおっぱいが大好きなんですよね?」
息継ぎをするように顔をあげ答える
言葉の顔は自信にあふれている
「そうだよ 胸だけじゃない ここも・・・ここも全部」
答えるたびに口と指で交互に刺激を加えて確認をする
くぐもったあえぎ声で応えてくる言葉

「でしたら・・ でしたら今日はその こちらにその・・」
「こちらって? こっち? それとも ・・」
指を交互に抜き差ししながら言葉に問いかける
俺の指が動いている間は
言葉はまともには返事ができない
だからわざと指の動きは止めないようにする

「あ・・ぁぅ あ・・ そんな指をと・・ とめて・・」

言葉に頼まれたことはすべて受け入れる
それが俺の決めたこと
だから指を引き抜き、代わりに胸に埋めていた顔を下にスライドさせ舌で刺激することにする
両手で胸をもみしだき、大腿に挟まれたまま大きく息をする
次から次へとにじみ出てくる透明な液体をわざと音を大きく響かせるようにすすり、舐めとる

「ですから・・ 前のほうに」
「前? はっきり言わないと僕の好きなほうにするよ」

縛り付けられ、ほとんど自由の利かない下半身を
それでも必死に揺らしながら抵抗をこころみる

「もう、ほぐれたようだし… 言葉、大きく息をすって!」
素直に大きく息を吸い込む
「ゆっくり、そう・・口をすこしだけ開いて・・ゆっくりと吐きだして・・」
言われたとおりに従う言葉
その吐息にあわせてゆっくりと後ろを犯す
初めてのときに比べて、今はもう抵抗も少ない
しっかりと受け止めてくれる
463woodchuck ◆SKcjTO.kys :2008/08/29(金) 16:19:45 ID:m2Cdrvke
「ぁぁ・・・ いいよ言葉 最高だ・・・」

何度も深呼吸を繰り返しながら
それでも必死に受け入れようとがんばる姿が愛らしい
手首を継ぎとめている縄をとき、指先から肩までをそっとなでる
首筋を触れられたとき大きくのけぞる
背中に手を回し、体重をすべてあずけて
穿つように言葉のなかにねじ込む

高いリズミカルな音が続くにつれて
吐息のなかに混じる嬌声がだんだん割合を増す
肌が汗ばみ、口の端から小さく涎がおちる
目がだんだんうつろになり、頻回にからだをひくつかせる

「ことのは・・ もう少し苛めてあげるよ」

そういって左手を言葉の敏感な花びらの頂点にあて
つまみこすりあげると同時に
言葉は、いつもの姿からは想像もできないような媚声をあげて脱力してしまった
俺はそんな言葉の姿に満足しつつ、
言葉を眺めながらしばらく抽送を続け蕾のなかに全てを出し尽くした
その後もふたり抱きあったままソファにもたれている

息のあらいまま
言葉は動きを封じられた足をとくことなく
そのまま両手でおれを抱きしめている

いつでも俺を直接感じていたいから
でも、学生で妊娠するわけにもいかないから
そういって、俺に文字通り、すべてを許してくれたあの日の言葉を思い出す
俺のために恥ずかしさを我慢して一生懸命にがんばっていた言葉


「まことくん・・ 満足してくれたんですか?」
「ぁぁ・・ とても気持ちよかったよ 言葉・・僕は幸せだよ」
「うふふ ならいいです・・・ でも、そろそろうちの両親も、お母様も待ちくたびれてますから」
「待ちくたびれてるから?」
「お風呂にはいったら、旦那さまのお勤めも果たしてください お願いします」

そう、言葉に頼まれたことはすべて受け入れる
それが俺の決めたこと
でも今はもう少し言葉に抱きしめていて欲しい

「もうちょこっと抱き合ってから・・な・・」
「はい・・・・ 」
_____________________完璧なひにん /終


今の雰囲気ならぶち壊しても罪は軽そうってことで投下
464名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 00:33:44 ID:zcQvsHsu
>>459
泰介改心SSは以前あったような気が…
465名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 01:44:09 ID:+iaevE5M
>>459
え〜と緒方姉弟は名前の通り
ピュアメールの主人公の緒方圭とヒロイン澤永美紀の子供と言う事で描いてます
もう一人のヒロイン奈川碧は、ら〜じPONをみる限り圭とは結婚しなかったから…
澤永美紀が圭と付き合っているニュアンスがあったので自動的に〜

最初は清浦姉弟と緒方姉弟同士の恋愛を考えましたが〜
変化を入れるために三條刹姫を入れて誠争奪戦を導入…

ちなみに三條刹姫は叔母風呂のゲームからは関係ありません〜
刹那がお母さんでいますので彼女のポジションのキャラを入れたかったのと
声優が岡島妙さんがいいと思いDC2の杏をイメージして刹姫を作りました

三條は名字で過去の大臣から取り刹那がせっちゃんでしたのでさっちゃんがいいかと思い
サツキと命名〜後は刹は刹那から…姫は彼女の家を想像して


まあ最初は考えましたが他に思い付くキャラもいなかったので
三條刹姫は止の血からはなしとしました


まあもし再開するならまた少しキャラの性格など作り替えてみたいと思います


しかしネタ切れやな〜困った…
466名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 17:38:19 ID:vmlSMYQd
最初はワクテカして作品を読んでたが、今は誰が書いても同じような作品ばかり
それでも読んでたが、そろそろ食傷気味になってきた

ぶっちゃけ今のSS書きには全員引退してもらって、ご新規さんに来てもらいたいな
今のSS書きにはもう何も期待出来ない


ショートホラーみたいなインパクトがあればまだ話は別だったが。
467名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 19:34:01 ID:vP7vT/IP
OK 引退しよう
468名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 20:01:56 ID:ZmNOBcjB
>>456
公式設定上では碧は歩(父)の子供産んでいるのでどちらしろ、圭との繋がりはほぼ無くなったかと。
469名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 20:02:06 ID:ZmNOBcjB
>>465だった。
470名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 22:02:59 ID:IjaFz9EL
ぇっ… 想定外だなこの状況
一度こうなると無理なのかナァ
471名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 22:28:01 ID:nEEKuD/v
>>459
>泰介が改心したら…
↑それが書ける人、丁寺屋さんくらいかな?
加藤SSの続きも、早く読みたいね。
472tyoujiya:2008/08/30(土) 23:39:39 ID:p9CZsi7q
どうもです

この1週間確かに忙しかったのですが、それとは別に月曜日からマウスがぶっ壊れて
変えのマウスを買いに行くひまもなく、今日までネットも全く出来ませんでした。
で、久々に来てずいぶん書き込みがあるなあと思ったら・・・・・・。

まあ自分はマイペースでやっていきますがね。

>>426 
>>427
このSSが乙女視点である以上その辺がまだわからないのはやむなしです。
それは、他の2人の言葉に対する態度の様変わりも同様ですから。
ただ、その辺も後々きちんと書く予定ですのでしばしお待ちを。

>>464
確かにありました

>>471
いや、無理です。
基本的にやつは悪人ではないと思いますが、馬鹿だから
自分のやったことが悪いことだと気づけるような脳みそがないと思われ。
レイプの件がばれて、学校中から「レイプ魔」と蔑まれるようになれば、
なんとか自分のやったことの意味に気づくかもしれませんがね。

では乙女SSの続きはもうしばらくお待ちください。
473名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 03:13:08 ID:oSB1MIxN
アニメ泰介ならまだ可能性ありそうだけど
474名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 10:59:26 ID:aX1ULwFo
解説なんて読みたくもない
475名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 13:11:51 ID:qGRqPIgz
解説もそうだが、SS書きの私情なんぞ邪魔なだけだ
476名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 16:38:12 ID:SwOaPlfL
おいおい、なんなんだ最近の文句垂れ野郎どもは、
調子乗り過ぎだろコイツら、黙ってろよ
477名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 17:39:52 ID:FKVkiGcv
荒らしが2レス1セットで文句垂れるのは何故なんだぜ?
流行りか?
デキてんのか?
馴れ合ってんのか?
同一人物か?
478名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 17:50:31 ID:aX1ULwFo
>>476どこをどうみても雑談スレ
479名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 18:48:26 ID:FKVkiGcv
>>478
>どこをどうみても雑談スレ

こいつ・・・とうとうこのスレと全SSを否定しやがった・・・
480名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 22:52:41 ID:v3Fb5mm/

・・・・・面白いからあげてみるかな・・・・・・

400からざっと眺めてみた。
落とされたSSは連載モノを含めて4つ。
感想が落とされたのはその連載モノに対してのみ。
その感想も、ほとんどが馴れ合いのレス含みであり、
残りは全部雑談と罵り合い、うち乞食と基地外が少数。
>>478
たしかに・・・・・正しいかもしれん。w
481名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 23:17:40 ID:SwOaPlfL
スレ根本否定してる奴は具体的にどうしろってんだ?
482名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 23:20:24 ID:v3Fb5mm/
・・・・・横からごめんよ・・・・・

スレを根本から否定しているのは、レスで揶揄した奴?
それとも、揶揄されるようなことをし続けている奴?どっちなの?
483名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 08:06:31 ID:mtMmHwtv

【表現規制】表現の自由は誰のモノ【104】
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/news2/1219491880/
484名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 11:20:38 ID:gimEedBs
>>481
単純に
SSを落とすやつはふつうに落とす
読んだやつはふつうに感想を書けばいいんだと思う
SS書きへの報酬は感想であり
SS読みへの報酬はそれを踏まえた新作だから
舞ルールをおしつけるキッチーとかはもう問題外だけど
485名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 19:40:35 ID:hSRyh+2A
?それ普通に今までできてねぇか?
書く、感想、あーだこーだワイワイ
一部いるイラネ・ツマンネ・こうしろ・ああしろ・バカは放置
問題ないじゃん
486名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 21:11:21 ID:iXnX3Mf1
>>485
今まではできていたについては同意
でも今出来ているかどうかと聞かれればそれは否定

「批判されて当然」とか言い出しても平気な雰囲気になるまではできていたかな
下手だろうが好みに合わなかろうが受け入れる素地があった
考えてみ、本スレに落とされる絵師に『ヘタクソ』コールしたらどうなるか
雑談に夢中になってSSが落とされても無視とかも以前は無かったんじゃないかな
400レスからとあったので見直したけれど、保守と書かれて落とされたSSなんか
結構着眼点面白いと思うけど無視されてるし、その次のも同じだね
以前ならバカが現れても放置せずにそれ以上の声で消す、
ないしは、正当な作品レスや感想レスでかき消していたよね
つまりスレを守る意識があったんじゃないかって思う。それが今はない
荒らしているのは荒らしレスの人だけだと思ってるなら結構おめでたいと思うよ
コテハン馴れ合いがあっても
ときどき沸くバカがいてもこのスレが保たれていたのはそれがあったから
それをしないなら、他のスレがたどった同じ道をたどるしかないだろうね

って  俺語りすぎw
487名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 13:23:10 ID:INJfx3Hu
本格的な長編も読みたい
488名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 17:20:06 ID:thS++jjD
>>435
>誠の待ち受け画面が言ぴー様じゃなくて刹那だったら

こういうのも長編で描いて欲しいっす。
自分のスキルでは難しすぎるし。
我こそは刹那マスターというお方、お願いします。
489名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 22:13:53 ID:aJt079fA
アニメ2スレですればいいのになん。
490名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 22:37:40 ID:OYPIUPrb
>>489
エロが絡む場合はここじゃないとダメだろ。
491名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 22:51:09 ID:XBfShdIh
ここの作者って自分語りやら解説やら余計なんだよな
NGがあるかどうか、投下、終了宣言だけでいいのに
他のスレだったらもっと叩かれる
492名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 00:16:47 ID:SVQLKDBP
次はいつ落とすとか
あいさつだけで出てきて何もなしとか
場を荒らしにきているとしか思えないやつもいるし
>>480エロが絡んでるのなんていったい何人いると思う???
493名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 04:53:59 ID:u6Y3nlLS
>>491
SS書きはただ機械的にSSだけ投下してろってか?
お前何様?

他のスレなら他のスレならって
そんなに他のスレがよければなんでここにいるの?
ここはそれでコミュニケーションが成り立ってるんだからそれでいいだろ。
アホか!



>>492
相変わらず文句は2レスでワンセットなんだなw
494名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 07:04:57 ID:zyYQN4yP
>>491-492
このスレが気に入らないんなら、いつまでもここに居座る必要はないよ。
ここは皆が仲良く楽しむ場。
あんたには無縁の楽園だ。
居ても辛いだけだよ。


書き手同士の馴れ合い、それって良いじゃん最高
と開き直ってみる。
495名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 07:29:57 ID:Oyi1sbza
わざわざ作者のモチベーションとかテンションとか落とす書き込みしてる人って何なの?
他のスレとやらの空気とここの空気をそんなに一緒にしたいの?
…多分ここと合ってないんだよ。どこか自分に合う所探せばいいんじゃないですか。
496名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 09:08:30 ID:zyYQN4yP
もはやそういう次元じゃないね。
避暑地で仕入れた情報だけど、
奴の目的は、このスレを機能させなくすることらしい。
個人のブログにまで単騎突撃してるらしいよ。

2レスでワンセットは、携帯とPCで一人二役を演じてるってことで確定?
497名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 09:45:46 ID:97sFQKTr
荒らしはスルーしとけば良いんじゃね
あっちも戦う人はスルーされているし
498名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 10:36:39 ID:ANp/sla8
>>496
それか、前日22時カキコと日付変更翌日0時過ぎカキコだから
日付またぎのID切替り待って書いたのかも
499スクイズアナザー:2008/09/03(水) 13:00:31 ID:30lzK7zu
久々の投稿です〜スクイズアフター以来です
それではどうぞ〜
500スクイズアナザー:2008/09/03(水) 13:03:12 ID:30lzK7zu
Another_S_Days1話a
コトノハ〜!
声のした方を見ると見知った2人の女の子が立っていた…
私は急いで2人の下に走っていく…
ハアハアと息を弾ませて駆けつけると…
「言葉〜おはよう!」
「コトピーおはよう…」
息を整える間もなくの挨拶…ゆっくりと息を落ち着かせて…
「おはようございます!世界さん…せっちゃん…」
と挨拶しつつ…
「遅れてごめんなさい!」
「大丈夫〜まだ全然時間があるからのんびりと行こう〜」
「コトピー行こう〜」
「はい!」

私は桂言葉…今日、榊野学園の入学式…
さっき話していた女の子達は小学生の頃からの友達…
でも実は…
「でもやっと一緒の学校に通えるね〜」
「ええ〜そうですね楽しみにしてましたから…」
「学区が違うから小中学校は仕方がないよね…」

そう彼女達とは小学生の頃からの友達だけど学区が違う為、
高校で初めて同じところへ入学した…
「言葉は絶対お嬢様学校に行くとばかり思ってたよ〜」
「お母さんが友達と同じところの方が良いんでしょ?って言われました…」
「さすがおばさん…お見通しだ…」
「ふふ〜ですね〜」

お母さん同士が友達だったから私達も友達になったのだけど…
小学生以前にも会っていたらしくて…その時の事は多分お互いに覚えていない…
私達が友達になったきっかけが私のお父さんが亡くなったのが始まり…
「今日は久しぶりに言葉の家でパーティーだから〜楽しみ!」
「もう世界ったら…その前に入学式でしょ…」
「さいでした〜えへへ…」
「心も楽しみに待ってますよ〜」

小学4年生の頃にお父さんは亡くなった…急性心不全らしい…
私は暫くショックで学校を休んだりしていた…そんな時、彼女達が遊びに来ました…
どうもお母さんが友達に頼んで連れてきたくれた事を後で知ったけど…
それ以来、月に2、3回は遊びに来てくれるようになって今の関係になりました
私はお父さんを失って友達ができたのです…
正直引っ込み思案でなかなか友達ができなかった事もあり世界さん達との交流は常に新しい発見でした…

校門を抜け校舎に着くと既にクラス分けが張り出されているみたいでみんな不安と期待を胸に掲示板を見ているようです…
「あ!!〜みんな一緒だよ!刹那、言葉!」
「これで毎日、一緒だね〜コトピー」
「はい!良かったです…本当に…」
一緒の高校、一緒のクラス…今まで夢見ていた事が現実に…
501スクイズアナザー:2008/09/03(水) 13:04:13 ID:30lzK7zu
Another_S_Days1話b
世界さんは今…ハアハア…せっちゃんを助けに…ハアハア…向かって走ってます…
私は昔から走るのが苦手で…ハアハア…完全に出遅れてしまった…ハアハア…もうダメ…
足を止めて息を整えるだけで精一杯…ハアハア…ハアハア…ハアハア…
ふと隣を見ると…さっきせっちゃんが絡まれていると教えてくれた
山県さんも息も絶え絶えにしていた…
「山県さん…ハアハア…ごめんね…ハアハア…ご迷惑おかけして…」
「いえいえ〜ハアハア…全然…ハアハア…大丈夫…ハアハア…ですから…」
お互いに二の句が告げられず…息を整えていた…

少し遅れて現場に着くと世界さんと…せっちゃんがいる…男子はいなかった…
「スイマセン…ハアハア…遅くなっちゃって…ハアハア…」
やはり言葉が続かない…
「大丈夫…ありがとうコトピー…」
「良かった…世界さんが助けたんですね〜すごいです!」
そう言うと世界さんはせっちゃんを見て苦笑いをし始めた…
ちょうど遅れて山県さんがやってきた…
「あ…山県さん〜さっきはありがとう…」
「いえ〜ハアハア…無事だったみたいですね…」
息も絶え絶えに答える…
「あのね〜助けたの私じゃなくて…伊藤だったかな?刹那を助けてくれたのって?」
「え?!伊藤!」
驚いていたのは山県さん…
「うん?山県さん?もしかして知り合い?確か同じクラスの男子だったよね〜刹那?」
「うん…あと…優しそうな人だった…」
「あ…うん…多分、その伊藤だと思う…伊藤誠…東原巳中出身…私と同じ中学の…男子…だよ」
「へえ〜友達なの…山県さんは?」
世界さんの質問に山県さんは…
「…ただのクラスメイトだよ…伊藤とは…」
「あ…そうなんだ〜はは…ごめんね〜とにかくありがとう…山県さん〜」
「うん…」
せっちゃんも気がついたのか黙って聞いてしまったけど…
伊藤って人と何かあったのか…話す度に辛そうにしていた…
だから世界さんも途中で切り上げたんだと思う…
「世界…そろそろ入学式始まるよ…」
「本当だ〜言葉、山県さん〜行こう!体育館に!」
せっちゃんからのフォローと知ってか知らずか…世界さんは私達を急かす〜
私達をそれに促されるように体育館へ急いで向かう…
いよいよ榊野学園の入学式が始まる…


1話「入学式」完
502スクイズアナザー:2008/09/03(水) 13:07:19 ID:30lzK7zu
という訳でアナザースクイズでした〜
解説はいらないようなので皆様にお任せします

そしてまだ未完成でしたがこれを最後の投稿とします
これからもSSは書き続ける予定です〜

まああと確かに新規の方を考えた時、馴れ合いになるのはマズいかと思いまして
ここを去る事にします〜
それでは老兵は去ります〜お元気で…
503 ◆SKcjTO.kys :2008/09/03(水) 13:31:34 ID:6LqOLfI4
>>502
ものすごい”IF”だぁ〜わくわく・・・・・・・(沈黙) ぐぁあ 止めを刺された気分です
でもSS書きは続けられるんですよね一読者としてとてもありがたいです
考えれば全部ここで読もうとする自分がわがままだったんだと
ぶろぐのほうでちょっと書いていたんですけど
私も限界を先日来感じていたので後に続くことにします

皆様
気になる作品のROMと感想書き込みは続けますが投下側は卒業します
きゃらスレに短篇なんかは落とすこともあると思いますのでその際にはよろしくお願いします
このすれには
SS書きはじめのきっかけをもらい育てていただいた感謝、それに愛着があります 
次の作家さんも是非そんな喜びを受け取られますよう
これまでありがとうございました
504名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 00:13:27 ID:3MkW+YlY
丁寺屋さん続き マダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
505名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 18:41:14 ID:l632bBvz
>>504
踊子「はしたないわよ世界。お茶碗をチ〇チンしちゃ駄目」
世界「伏せ字にするなァ!!」
506名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 21:37:46 ID:TAU37gSo
>>476
今更だが、君が黙ってね
507名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 01:06:54 ID:JYQ3I7c4
>502
お疲れ様でした
ここで読めなくなるのは惜しいですが、SSがんばってください

>503
短編、気長に待ちます
後に続く人たちへの励ましもよろしく

お二人とも今まで面白いSSを投下してくださり、ありがとうございました
508名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 19:41:36 ID:jag/uE+z
次々と引退している人がさびしい〜な・・・・・・。

今まで素敵な作品あありがとうございます。


P.S.>>437>>439>>440>>446
このスレを大いに変化させた責任は取れよ。書き込み逃げはマジチキン!
  ダサくてたまんねーな。
   
509名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 23:13:55 ID:jag/uE+z
>>508
『あ』が一つ多いな(笑)
510名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 23:19:06 ID:VIdUKxOL
>>508
なにコイツ
511名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 23:40:31 ID:+quoSznN
次スレはいらんな
512名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 23:55:33 ID:6M/EkA0K
踊子 心 使ったから次あたり世界か刹那を考えてたんだけどな〜 >1のコメ
そんな寂しいこといわんといてw
513tyoujiya:2008/09/06(土) 00:38:01 ID:ENc2ksvg
えー、なんと言うか、一部の方の引退は(タイミング的に荒らしの思う壺になっていることも含め)
非常に残念ですが、ともあれこれまでお疲れ様でした。
今後も場を移してでもご活躍されることを祈っております。

では、あいかわらず微妙な空気ですが(w)とりあえず
>>415 からの続きです

514tyoujiya:2008/09/06(土) 00:38:47 ID:ENc2ksvg





先程までの胡散臭いほどの明るい雰囲気とお姉さん口調とは打って変わって、
無表情に淡々と語られるみなみの話は、あくまで客観的な視点で、
それでいてわかりやすく要約されたものだった。
そして話が一区切りするたびにみなみは
「ここまで間違いないですね? 桂さん」
といちいち桂に確認した。
そのたび無言で頷く桂は、
自分の辛かった状況を改めて客観的に聞かされることで、辛そうな表情になっていた。

一方七海や黒田は、話の途中で性懲りもなく
「嘘、私たちそんなの聞いたことないよ!」
「いい加減なこと言うな」
などと口をはさもうとしたが、
「最後まで黙って聞いて。口をはさまないって約束した」
そう二人を制したのは、清浦だった。
「さっきも言ったとおり最後まで話を聞いて、
 もしでたらめや誤解なら、きちんと否定すればいい・・・」
それは静かだが、どこか威厳のある物言いだった。
清浦は、みなみの・・いや、元は桂の言い分全てを信じているのかはともかく、
そこから清浦なりに真実を読み取ろうとしているらしい。
そして清浦は、まるで自分に言い聞かせているかのように低く呟いた。

「でも、もし本当の事なら・・・
 それをきちんと受け止めなきゃ・・・」

また、七海や黒田が口を挟んだ際の言葉から
伊藤が元は桂とつき合っていたこと、西園寺の紹介で桂と伊藤が付き合っていたことはおろか、
西園寺と桂が友達だったことさえ、七海や黒田、清浦のいずれも知らなかったらしい。




そしてみなみは最後まで語り終えた。

みなみの話が終わると共に、七海と黒田が痺れを切らしたように否定してきた。
頭からそんな話はでたらめだと、
桂が伊藤の彼女だったり西園寺の友達だったりする筈はないと・・・。
しかしその根拠は、自分たちが知らなかったからという、ただそれだけだった。
それでも・・
「それに、やっぱりその話おかしいよ。
 だって屋上にきたときに桂さんが二人が抱き合ってるのを見たって言うけど、
 その時も3人でお昼を食べる約束をしてたんでしょ?
 だったら、いつ桂さんが来るかわからないのに・・・
 いや、来るとわかってるのにそんなことしてたってこと?」
その黒田の言葉は私にも引っかかった。
そう、確かにそれはわざわざ自分たちの関係ばらすような行為だ。
しかし・・・

515tyoujiya:2008/09/06(土) 00:39:20 ID:ENc2ksvg

「光、待って」
そう言って清浦が、どこかおびえたような表情で黒田の質問を遮り桂に問い掛けた。
「桂さん、もしかしてその日って、委員会のある日だった?」
「は、はい。・・でも、どうしてそれを・・・」
「そう・・・そうだったの・・」
桂の答えを聞いて、思いつめた表情でうつむく清浦。
「な、何よ、刹那。それがどうしたって言うのよ?」
「もうやめて、光。
 わかったから・・。もう、わかったから・・・」
「刹那・・・・・」
黒田と七海に怪訝そうに見つめられながら、清浦は微かに震えていた。
もしかして清浦には何か思い当たることがあるの?

ともあれ清浦の雰囲気の気圧されるように黒田と七海は黙り込み、
それを待っていたかのように、みなみが口を開く。
「さて、ではとりあえず黒田さんと甘露寺さんからは、今の私の・・・いえ、
 元は桂さんの話を否定する意見が出たようですが、でもそれって結局
 お2人がそう思ってる、そう信じたいってことでしかないっですよね?
 そして、今の私のした話がもし事実と違うとしても、
 それを否定できるのはやはり当事者だけなんですよね。
 それなのに、どうして先程からそこの2人は一言も弁解しないんでしょうか?」

?!

みなみのその言葉に、私と桂、夏美、来実、そして七海と黒田がほぼ同時に、
みなみの視線が向けられた方を見る。
同時にその視線の先にいる・・先程からずっと押し黙って俯いていた2人
・・・伊藤と西園寺もはっとしたように顔を上げ、
私たちの方に向けてまるで恐れるかのように視線を向けてきた。

「そ、そうだよ、世界! あんなのでたらめだって言ってやりなよ」
「ちょっと伊藤、あんたも何か言いなさいよ! 
あんたと、あんたの彼女があんなふうに言われてるんだよ!」
まるで、2人がこの場にいることをようやく思い出したかのように
黒田が西園寺に、七海が伊藤に、今皆語ったことへの反論を促すが・・
「・・・・・・」
「世界・・?」
「・・・・・・」
「伊藤?!」
西園寺も伊藤も、再びそこにいる全ての人間から目を逸らすようにして黙り込み、
黒田と七海は怪訝そうにそんな2人を見つめる。
しかし、ここまできてしまった以上、黙し続けることが許されるはずなんかない。
伊藤も流石にそれはわかっているのだろう。
顔を地面に伏せたまま、それでもようやくその口を開いた。

「俺は・・、俺たちは・・・言葉を傷つけたいわけじゃなかった・・」

516tyoujiya:2008/09/06(土) 00:40:11 ID:ENc2ksvg

その言葉に七海と黒田は驚きを隠せないように
「い・・伊藤?」
「ちょ・・何言ってんのよ?!」
そう伊藤を問い詰めようとするが、更に伊藤は続ける。
「今の話は、全部本当だ。
 俺は、世界の仲介で言葉と付き合い始めながら、いつしか世界を好きになっていて
 世界も俺の事を好きでいてくれて・・・
 それで・・お互いの気持ちを押さえ切れなくて・・・。
 本当は言葉にはっきり言わなくちゃならなかったのに、
 言葉が傷つく姿を見たくなくて言えなかった・・・」
その言葉が信じられないように愕然としている七海と黒田。
清浦はその言葉を予想出来ていたかのように無表情に西園寺の方を見ている。
夏美と来実は呆れたように、覚めた目で伊藤たちを見ていた。

桂は・・
何も言わずに、ただ悲しそうに伊藤たちをじっと見つめていた。
そして私は、伊藤の言葉を聞き、そしてそんな桂を見ながら強く唇を噛んでいた。
そう、私は悲しかった。そして、悔しかった。
そんな自分の感情を意識しながら、ようやく気づく。
私は既にそれが真実だと確信していながら、
その真実を明らかにさせたいと望みながら、
それでも伊藤の口からそれが否定されることをそれでも願っていたのだと。

「ねえ世界? 嘘でしょ? そんなことないよね?」
黒田は我に帰ったように、西園寺に伊藤の言葉を否定するよう求めるが・・
「・・・・・・」
西園寺は相変わらず、
その黒田からも・・他の誰からも目を逸らしたまま俯いて押し黙っていた。
だがその態度こそが、伊藤の言葉が真実だと肯定していた。
そしてそんな西園寺の態度に対し
「なによ・・それ・・」
そう言いながら西園寺からゆっくりと後ずさりで離れていく黒田の視線が
何処か冷やかなものにかわっていく。

「で、でもさ・・」
今度は七海が口を開く。
「桂は男だったら誰彼構わず媚売って、ちやほやされていい気になってるようなやつだからさ・・。
 世界だって最初からそうとわかってたら紹介なんかしなかったろうし、
 伊藤だってそれがわかったから、桂の事嫌になったんでしょ?」
「甘露寺・・・お前、言葉の事そんな風に思ってたのか?」
「え?」
「でも・・・違う」
まるで場を取り繕うとするような七海の言葉だが、伊藤はそれを否定した。
そして・・・
「七海。あんた私にも・・・いや、みんなにそんなこと言ってるけどさ・・・」
私もそう口を開かずにはいられなかった。

517tyoujiya:2008/09/06(土) 00:41:37 ID:ENc2ksvg

「私もずっとそんな風に思ってたけど・・・でも、違うのよ。
 桂は本当は、男が怖くて手が触れることさえ戸惑っちゃうような・・そんなやつなの」
「な・・何言ってんのよ、乙女? 
 あんた、桂に何言われたか知らないけど、
 そうやってカマトトぶって男をたぶらかすのが桂の手なんだって・・・」
「・・・だったらさ・・
 そうやって桂が男に媚売ってるところを、七海はその目で見たことがあるの?」
「え?」
「どうなのよ?」
「そ・・それは・・・」
七海はそのまま口ごもってしまう。
「ないよね? それなのに七海は中学の頃から桂がそんなヤツだって思ってる。
 それはきっと、その頃からみんながみんなしてそんな風に噂してたから、
 七海も自然とそう思い込んでいただけじゃないのかな?」
「あ・・・」
「でも、私だってそれは一緒。 七海がそんな風に言ってるのを聞いて、
 みんなが桂をそんな風に思っている雰囲気に自分も染められて、
 私も今までずっと桂はそんな嫌なヤツだって思いこんでた。
 だから、そのことで、七海を責めるつもりはないよ・・」
私の声はいつの間にか震えていた。

「 ・・・でも・・
 もう・・そんなのやめよう・・・。
 根も葉もない話や噂でそんな風に簡単に思い込んで・・・
 でも、そんな風に思われている人間がどんなに辛いか・・悲しいか、
 私たちはきっと何もわかっていないんだよ・・。
 だから・・・やめよう・・もう・・・」

それは、七海にだけじゃなく、夏美や、来実、みなみ・・、
そして・・私自身へ向けた言葉だった。
気がつくと、その夏美たちも私のほうに真剣な目を向けており、
七海も神妙な顔で黙り込んでいた。

彼女らにわかってもらえたのだろうか・・・はっきり確信がもてぬまま、
私は、伊藤のほうに向き直る。

518tyoujiya:2008/09/06(土) 00:45:55 ID:ENc2ksvg

―また少し短くなりましたが今回は以上です。

こちらのモチベーションもやや上げにくい状況ですが、
これまで読んでくれた方々のためにも
最後まで投下し続けていきたいと思います。
519名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 00:50:23 ID:038LBNB+
>>518
GJ。投下し辛い空気の中御苦労さまでした。
520名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 01:26:25 ID:NeT3koml
>>518

お疲れ様です。
前から自分が一度見てみたいと思っていた話だったので、毎回楽しみにしてます。
周囲の反応が興味深いですね。個人的には刹那がこの後どう出るのかが気になります。
友達として世界と誠を叱るのか(作中では見られない姿ですが)、世界が非難されるのを庇うのか。
そして相変わらず何も言わないのが、世界らしいなあ。

ここは本来SSスレなのですから、趣旨から外れたレスによる空気など壊して下さっていいと思います。
続きをお待ちしてます。
521名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 03:27:57 ID:dL/SEnAK
>>518
GJです。
また続きが気になる展開ですね。
皆がどう思い、考え、行動し、どんな決着を迎えるのか。そしてその先に得るものはあるのか。色々と楽しみにしています。
522名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 18:44:38 ID:XWD9ROvw
>518
乙彼&GJ!
継続は力なり、ですよ大兄

この分岐ルートはどう展開していくのか、この先に待つ結末はどんなものになるのか、楽しみに待ちます
523名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 19:20:53 ID:ZHAJG8r3
>>tyoujiya氏
渦中の人である誠も、ついに自分の過ちを認めましたか。
もっと早くそうしてれば、ここまで酷い事態にはならなかっただろうに……
真実を知る痛みは覚悟していたとはいえ、やはり辛い様子の乙女に言葉。
そして世界の一番の理解者である刹那も、誠と世界の『裏切り』にショックを
受けた様子。こんな誠や世界は誰も見たくなかったでしょうね……

ともかく、彼らの行く末を静かに見届ける事にします。
524名無しさん@ピンキー:2008/09/08(月) 12:34:47 ID:TI2CIZeY
ショートネタ26(位?)


閑静な住宅街の小さな交差点で信号待ちをしていた時のこと。
いつの間にか後ろにいた二人の男女が会話をし始めた。

「誠」
「世界」

どうやら二人は知り合いのようだ。
挨拶もそこそこに、二人は楽しそうに会話をし始めた。
様子から察するに、二人は恋人同士なのだろう。
話中に学校という単語が多いことから、学生と思って間違いなさそうだ。

「ところで誠、今日は何処に行ってたの?」
「俺の葬式だよ。」
(えっ!?)

その言葉に驚いて振り向くと、そこには誰もいなかった。




525DIO支配下のポルナレフ:2008/09/08(月) 23:56:30 ID:GP3Onpdu
くだらんアブドゥル!!
526名無しさん@ピンキー:2008/09/09(火) 01:04:24 ID:10UGimUF
>>524
誠と世界2人が・・・ということはアニメ版の後?
2人は死んで少しは和解できたということでしょうか?
527名無しさん@ピンキー:2008/09/09(火) 17:45:47 ID:l0XWZdnp
>>524
Ghost Endネタは以前にもあったね。確か永遠Endの後日談で、言葉が幽霊だった。
528名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 10:46:07 ID:bZzZSdt6
そもそもショートショートのホラーでは
・ゴースト
・刃物や銃器などを手にした後ろの正面
・口にしたのは実は〜
・目の前にいるのは実は〜
他にもあるけど
パターンはやはり限られている
その限られたパターンの組み合わせでいかに面白いものを作るかであり
俳句とか短歌に似たような味わいを楽しむものだと思う
なので同じ文章でも1行の余分が味わいやリズムを壊したりするし
その空白で数倍面白くなったりする 難しい

>>524
・どうやら二人は知り合いのようだ。
・話中に学校という単語が多いことから、学生と思って間違いなさそうだ。
(・その言葉に驚いて振り向くと、そこには誰もいなかった。 )

私なら上の3行は消します 最後のは好みが別れるから残すかも
でもいつも思いますが雰囲気がィィ GJ
529名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 21:42:43 ID:nqM30n5L
>>502,503
しばらくこのスレに来なかったのですが…、衝撃の事実。
お二方とも、様々な形ででスレを盛り上げて下さった方々。
なんとも、寂しいものがあります。
ともあれ、お疲れ様でした。そして、今までありがとう。

昔の名前:み○○の日
530名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 23:25:39 ID:RxPrkvmD
>>529
オマエもいらないよ。
531名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 23:29:14 ID:GKCwATGz
↑何だこいつ
532名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 00:53:47 ID:zN81KJgY
明らかにココそのもの自体を嫌ってるオーラ感じる
533名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 10:38:09 ID:Bd57cKWS
>>529
オマエがいらない
勘違いするなよ
534名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 11:37:26 ID:zN81KJgY
>>530>>533
なんで同じ事2回言うの?
535名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 13:11:09 ID:2a/nQxsn
>>530>>533
てめえが一番いらねえんだよ!!死ねやボケが!!
536名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 19:44:06 ID:N6EB8V/H
ショートホラーはまだ居やがったのか、しぶとい
こいつは余計なことは言わないが、肝心なことも言わない
作品自体が意味不明なネタが多いし、ホラーは旬過ぎてる
ぶっちゃけて言うと、さっさと消えて欲しい

つーか、ここのSS書きは一度全員消えたほうがいいよ
ご新規さんに期待したい
537名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 19:46:30 ID:87N1qt+l
>>536
嵐乙
538名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 20:32:50 ID:2a/nQxsn
>>536
あー、まったく・・・アク禁に出来ねえのかこいつは
539名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 22:09:42 ID:k3QNrpxl
感想も書かず
荒らしに反応していればそれもまた荒らし
540名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 11:38:08 ID:R7OFoTB0
まだまだ投下が続いているのはうれしいねえ
541tyoujiya:2008/09/12(金) 19:07:47 ID:YIiPjlOA
どうもです。乙女SS
>>517 からの続き投下します

542tyoujiya:2008/09/12(金) 19:08:40 ID:YIiPjlOA

伊藤は、私とも目を合わせようとはせず、相変わらず顔を伏せていた。
そんな伊藤を見ながら、私は思い出していた。
中学の時から、他の友達たちも一緒になって伊藤と馬鹿をやった頃の事を・・・。

その頃から既に楽しさを感じながら、それだけでなく同時に、
伊藤と一緒にいると胸がドキドキした。
榊野学園に入学してからは顔を合わせる機会も減ったけど、
たまに顔を合わせて、ほんの少しでも話が出来た時は、それだけで嬉しかった。
でも・・・今の伊藤の姿に、そんな感情は少しも沸かない・・・。
私はそれが悲しくて・・・
そして、悔しかった。

それでも・・私は口を開く。
「伊藤・・、やっぱり本当なのね?
 西園寺は桂に友達になろうだなんって言っておいて、
 伊藤は桂に付き合いたいって自分から告白しておいて、
 二人は桂の知らないところでこそこそと関係を持って・・・。
 そんなの、ひどいじゃない・・・」
「・・・・・・」
その私の言葉にも、沈黙でしか答えない伊藤。
私はそんな伊藤に対し、感情的になっていく自分を抑えられなくなっていく。

「伊藤はさっき、 桂が傷つく姿を見たくなくて本当の事が言えなかったって言ったけど、
 そんなの、本当は自分たちが悪者になりたくなかっただけじゃない!
 自分たちが可愛かっただけじゃない!
 そのくせ、その関係を桂に知られたら・・・
 今度は2人で傷ついた桂を避けて・・・
 そんなの、自分たちのした事からただ逃げてただけじゃない!
 そうやって逃げてれば、桂が伊藤たちの事を勝手に忘れてくれるとでも思ってたの?」
「・・・・・・」
「でもね、桂は伊藤の事をずっと信じてた。
 屋上で見たのもきっと一度だけの間違いだって・・・。
 自分はまだ伊藤の彼女なんだって・・・」
「・・・・」
「今日だって桂は、伊藤が来るのをずっと待っていたよ。
 最後まであんたが来なくて、嘘つき呼ばわりされて大勢に責め立てられても、
 それでも嘘じゃないって、自分はあんたの彼女だって言い張って・・・。
 それなのに、伊藤は、桂がどんなに傷ついてるか考えもしないで・・
 平気な顔でそこの西園寺と楽しそうに・・・」

言葉が震える。感情が止められない。
そして私は、自身のこの感情が伊藤に対する怒りだけじゃないことに気づいていた。
そう・・・私だって同じだ。
桂は私の事をずっと信じていたのに・・
その桂をずっと平気で傷つけてきた。
・・本当は私に伊藤を責める資格なんてないのに・・・。

ふと周囲に目をやると、皆がそんな私の方を見ていた。
桂も・・真剣に真実を求めながら・・。
みなみも・・・また、無表情に私を見ていた。
そう言えばみなみはさっきから感情で発言することを諌めていた筈なのに
今度は・・・私を止めないんだね?

543tyoujiya:2008/09/12(金) 19:09:34 ID:YIiPjlOA

「ねえ、伊藤・・・。あんた、自分から桂に付き合って欲しいって言っておいて
 どうして桂から心が離れちゃったの?
 桂が、男が苦手で、手を握らせることにも戸惑うような性格だったから嫌だったの?
 でもそんなの、2人がつきあっていく中で少しづつ進展していくものじゃないの?
 それでも、伊藤はそれだけのことが待ちきれずに
 学校の屋上でも何処でも簡単にやらせてくれるような西園寺に気持ちが行っちゃったの?」
「・・・・・・」
「どうしたのよ、伊藤!
 黙ってないで何とか言ってよ!」

最後には、私はヒステリックに叫んでいた。
伊藤に何か言って欲しい。それは私の切実な気持ちだった。
伊藤が桂よりも西園寺を好きになってしまったのは事実だ。
でも、男と女のことだから、そういうことだってあるかもしれない。
望まぬままに、それでも相手を傷つけてしまうことだってあるかもしれない。
それならそれでいいから、納得出来る言葉を伊藤の口から聞かせて欲しかった。
桂のためにも・・・
私自身のためにも・・・。
桂の中の・・、
そして・・ずっと伊藤のことが好きだった私の中の伊藤を汚したくないから・・・。

そして、そこにいる全員が、次の伊藤の言葉を待っているかのようにじっと黙っていた。
しかし、それでも伊藤は黙ったままだった。
その沈黙を破って・・
「あーっ、もうっ! 西園寺もむかつくけど、この男もすっごいむかつく!
 まったく何なのよさっきから! 黙ってれば何とかなるとか思ってるの!」
沈黙に耐え切れないようにそう叫んだのは来実だった。
「だいたい桂にしても、乙女ちゃんも、いったいこんな男の何処に惚れてんのよ?」

!? 
・・ば・・ば・・・

「 ば か っ ! 」

私がそれを口にする前に、みなみと夏美がハモりながら叫んだ。
「来実ぃ〜、あんたって子は、全く〜!」
と夏美は来実の頭をぐりぐりする。
「痛たたたた! なにすんのぉ? やめてよ夏美ちゃん〜っ!」
そんな来実の悲鳴を尻目にみなみは、
いかにも気の毒だと言わんばかりの生暖かい笑いを浮かべながら私の方を見ている。
そして私は額に手を当てて天を仰ぐ。

544tyoujiya:2008/09/12(金) 19:10:29 ID:YIiPjlOA

嗚呼・・・、来実のバカ!
長い間ずっと秘めてきた私の思いがこんな形で伊藤に知られるとは・・・。
ふと視線を落とすと、流石に伊藤も驚いたように私を見つめている。
少し前までの私なら、うろたえてパニックを起こしていたかもしれない状況だ。

でも、なんだかもうどうでもいいや。
だって、今私の目の前にいる伊藤は、私が好きだった伊藤とは別人だから・・・。

「伊藤、あんた・・・変わっちゃったよね。
 私の知ってる伊藤は、女の子を傷つけて平気でいられるようなやつじゃなかった。
 ましてや、目の前で女の子がいじめられてるのを見ながら、
 黙って立ち去っちゃうような、そんなヤツじゃなかったよね?」
私が伊藤に問い掛けた時・・

「嘘っ!」
そう叫んだのは清浦だった。
「な、何言ってるの、あなた? 伊藤がそんなことするはず・・ない」
そういって私の言葉を否定しようとする清浦は、ひどくうろたえているように見え、
七海や黒田もそんな清浦を、驚きと共に怪訝そうに見つめていた。
それは、ついさっきまで、全てを真実として受け入れているように神妙だった清浦が
唐突に見せた動揺だった。
そんな清浦に言い聞かせるように私は言葉を続ける。

「嘘じゃないわ。さっき言ったでしょ。
 伊藤が来るって信じていた桂が、嘘つき呼ばわりされて大勢に責め立てられていたって。
 そうやって、桂を嘘つき呼ばわりして責め立てていたのは私たちよ。
 でもね、私たちのやってたことなんてやっぱりいじめ以外の何物でもないわ。
 私たちは桂を責め立てることで、傷つく桂を見て楽しんでたんだから・・・」
その私の言葉に、夏美と来実が気まずそうに目を伏せ、
みなみだけは、相変わらず無表情にそんな私を見つめていた。

「伊藤、あんたはその時、教室の入り口でそれを見てたわよね?」
「あ・・・」
ずっと黙っていた伊藤が、微かに驚いたような反応を見せる。
私があの時に、伊藤に気づいていたとは思っていなかったのだろう。
「私はあの時、そんなふうに自分がいじめをしてるのを伊藤に見られたのに気づいて、
 これで伊藤に嫌われてしまうかもしれないって、そんなことを怖れたけど・・・
 でもあんたはそんな風にいじめられてる桂を放って、黙って立ち去ったよね?」

「え?」
今度は桂が驚きの声を上げ、それが信じられないかのような表情をこちらに向ける。
そっか。やっぱり桂は気がついてなかったのね・・。
そして、やっぱりそんなの信じられない・・・信じたくないよね?
自分がずっと信じてた相手が、苦しんでいた自分を見捨てていただなんて・・・。
でも相変わらず黙り込んだままの伊藤の態度が、それが真実だと桂に容赦なく悟らせ、
それと共に桂の表情が力のない悲しいものとなる。
一方、同様に真実を受け入れたかのように清浦も、再び神妙な表情で目を伏せ押し黙った。
そして、私は自分の思いに決着をつけるため、再び口を開く。

545tyoujiya:2008/09/12(金) 19:12:30 ID:YIiPjlOA

「ねえ伊藤、私はさ、
 さっき来実が言った通り、ずっと伊藤の事が好きだったよ。
 そう、中学の頃からずっと・・」
「加藤・・・?」
ずっと目を伏せ黙り込んでいた伊藤だったけど、私のストレートな告白を受けて、
何処か戸惑ったように、それでもはっきり顔をこちらに向ける。
「でも、私の好きだった伊藤は、それが好きな子だろうとそうでなかろうと、
 目の前で辛い目にあっている女の子がいたら、それを決して放っておけないヤツだったよ。
 そんな伊藤だから、私は好きになったんだよ」
その私の言葉に呼応するように清浦が再び顔を上げ、鋭い目で伊藤を見つめる。
「ましてや、桂は半分はあんたのせいで辛い目にあってたんだよ。
 それなのに、そんな桂を見捨てて・・・
 何故よ? どうしてよ・・?!」
再び自分の言葉が震えているのが、自分でわかった。
伊藤はそんな私を、黙ったまま、何処かすまなそうに見つめている。

「ふふ、可笑しいよね。
 私ったら度胸なくって、ずっと・・ずっとこの思いを伝えることが出来なかったけど、
 ようやくこうやって思いを口にできたと思ったら、
 私の好きだったはずの伊藤は何処にもいなくなってるんだもん・・・」

そう言葉を続けながら、声の震えは収まらず、
最後のほうは言葉にさえなっていたかどうか自分でもわからなかった。
ふと見ると、伊藤が私を見る表情に何処か驚きが混じっている。
いや、伊藤だけじゃない。桂も・・みなみも・・他のみんなも
何処か驚いたように私の顔を見つめていた。

何? 私の顔になんかついてるの?
そう思って自分の顔に触れた手の平が・・濡れた。
546tyoujiya:2008/09/12(金) 19:13:51 ID:YIiPjlOA

涙・・?
そっか。私、泣いてるんだ。
・・・そう認識しながら、私はそれでも言葉を続けようとする。

 ねえ、伊藤。どうしてそんな風に変わっちゃったの?
 何があんたを変えちゃったの?

・・でも、自分が泣いていることを意識した途端、もうそれは言葉にならず、
私はかすかな嗚咽と共に肩を震わせ、ただ幾粒かの涙を地面に落としていた。

「加藤・・・」
伊藤が、そんな私に何か言葉をかけようというのか名前を呼んでくる。
その声は戸惑いと共に、何処か優しい響きを帯びてもいたけど、
私は少しも嬉しくなかった。
そう、女の子を裏切って、傷つけて、
それで平気な顔でいられるような今の伊藤に優しくされたってちっとも嬉しくない。
そう思った時、誰かが背後から私の手をそっと・・優しく包むように握った。
そして・・
「加藤さん、ありがとう」
そう語りかけてきたその声は・・・
桂の・・声?

振り向くと、桂は優しく微笑みながら、私をまっすぐ見つめていた。
「でも、私のために加藤さんがずっと好きだったはずの誠くんに嫌な言葉をぶつけて、
 それで辛い思いをするなんて・・泣いてしまうなんて・・そんなの、やっぱり駄目です」

 ちょ・・桂、違う。別にこれはあんたのためってわけじゃない・・。
 私は、私の伊藤への気持ちに決着をつけるためにこうしてるだけで・・・

でもそれはやっぱり言葉にはならなくて、そして桂はそんな私の気持ちに構わず言葉を続ける。
「それにやっぱり、これは私自身の問題ですから、
 誠くんとも、西園寺さんとも私自身で決着をつけないと・・。
 ですから、後は・・私に誠くんと話をさせてください」
その言葉には、私が今まで桂に対して感じた事がない強い意志が感じられた。
私はその意志に気圧されるように、一度だけ無言で頷いてあとずさり、
その場には桂と伊藤の2人が対峙することとなった。


547tyoujiya:2008/09/12(金) 19:15:30 ID:YIiPjlOA

今回はここまでです。
次回投下は多分連休明けです。
今後とも宜しくです。
548名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 20:43:24 ID:9O/GOhLL
>>tyoujiya氏
かつて憧れていた誠の「現実」を思い知らされた、乙女のやるせなさが伝わって
きます。原作やアニメでの暗黒面も、誠への想いが根底にありますからね。
それが誠本人によって無惨に打ち砕かれた悲しみは如何ばかりでしょうか。

刹那の動揺は恐らく、入学式に誠に助けてもらった事と関係があるんでしょうが、
乙女や言葉だけでなく、知らずに刹那も裏切っている誠の罪深さは計り知れません。
さて、いよいよ言葉の本領発揮ですかね。まさかの誠切りなるか?
549名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 20:53:45 ID:ZwJ3wUWq
>>547
いい話でした〜
多分この乙女はアニメの11話の心情なんでしょうね…

しかし刹那の言葉があれで終わりなんでしょうか?
まあ乙女SSだから主役はあくまでも乙女だし〜

いよいよ対決か〜こういう展開は結構珍しいかもしれない
言葉が誠を見限る…珍しい話…なんでしょうか?
次も楽しみにしています
550名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 21:57:28 ID:V2pxS7/s
>460
オチの付け方、タイトルの設定の仕方に、ニヤリとさせられました。

>547
アニメ版と比べ、1本芯が入った乙女は、切ないですが、
読みごたえがあります。
551名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 04:23:32 ID:5uJJwyU+
乙女の誠への追及内容は全てハッキリ言うべき事、確認すべき事で、
全部必要な台詞であるのだが、全部詰め込んで乙女が1人で言うと、
やっぱどうしても説明文っぽくなってしまうな…いや、必要な
台詞なのは十分承知してるし、原作やアニメではこういう心情の
説明部分が欠落してイライラしたもんだから、大切ではあるんだが…
552名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 10:05:32 ID:vYBCTztH
つかいい加減長すぎ
553名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 17:58:25 ID:wBoo/gil
何を今更
554名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 05:43:42 ID:wAR4MYKN
来実は場の空気を読まないようでいて、作品の空気を和ませますな。

>>548
>まさかの誠切りなるか?
次回言葉が懐から鋸を取り出すわけですね? わかりますw

>>551
でも他の人間にも追及を分担させるとフルボッコになりますな。

>>552
俺の予想では多分まだ10分の1くらいの筈だから、
あんたはもう読むのやめた法がいいよ。
555名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 00:07:16 ID:8z4McoKK
他人をレイプさせようとしてた連中が
正義派に鞍替えして好き放題ってのは
ある意味彼ららしいといえば彼ららしいけどw
556席替え:2008/09/15(月) 10:46:18 ID:r5ST89a0
スレに影響されてSS投下してみる。
こんなの初めてだからちょっと恥ずかしい気味。
反省も後悔もしない予定。


『席替え』

二学期の始業式も終わり、生徒は各々の教室へと戻る。
HRまではまだまだ時間があるはすだ。俺は欠伸をしながら外の風景を眺めていた。
泰介はというと、例の『おまじない』ってやつを実践するために
携帯のカメラで他クラスの女子を写真に収めるための旅に出た。
まだ戻ってきていないところを見ると全クラス回っているのかもしれない。
…〜っとまた欠伸が出た。眠い…窓際で最後列の俺の席はすぐに眠くなって困る。
とは言っても、嬉しい悲鳴というやつなのだが…。
教室に教師が戻ってくるまであと20分ほどだろうか。
それまでは暇なはず…だったのだが…
557席替え:2008/09/15(月) 10:46:48 ID:r5ST89a0

「えと、皆さん コッチ注目。」
なんだなんだとざわめきはじめるクラスメイト達。
クラス委員長である清浦が教壇に立って皆に話しかけているのに気づいた。
「刹那ぁ〜、バカ泰介だけ居ないよ〜?まったくあいつぅ、どこに行ったんだか!」
「なら光、探し(…フッ、)いや、いい。このまま進める。
(コホン)…新学期ということで席替えをします。異議がある方はどうぞ。」
その発言に教室が一瞬静かになった、がその直後
「ぅおおお〜〜っ、マジでか!ようやくコイツと離れられる〜!!」
「アタシも前からそう思ってたとこよ、フン!」
「うへ、前にだけはなりたくねーなぁ。」
「俺はなるべく前希望。最近、黒板見えなくてな。メガネとかはカンベンだし。」
「んじゃ前になったら交換してくれよ。」「OK。」
クラスメイトがそれぞれの意見を口にしたために一気に騒然となった。
「なぁなぁ清浦、先生には相談しなくていいのか?」
「ん、式の前に了承済み。」
と質問の相手に対してVサイン。
「で、方法はクジ?アミダ?それとも自由に取り合うとか?」
「ん、今の席に愛着や理由のある人には悪いから、希望者の席だけでやろうかと。」
「なるほどねぇ、希望者の具合を見てそのメンバーで決めるってコト?」
「ん、望まない席になるのは嫌でしょ?それじゃあ、席替えしたい人は挙手。」
558席替え:2008/09/15(月) 10:47:22 ID:r5ST89a0

…結果は半々ってところだった。もちろん俺は手を上げない。
「挙手した人は前に集まって。空いているとこで希望を採るから。」
「あっ、刹那!アホ泰介の席はどうするの?」
ふと見ると泰介の隣の席だった女子は嬉しそうな顔で教壇前に立っている。
「…ん、澤永はそのままってコトで。」
「(うへ、あいつの隣は死んでもイヤ。てか誰も座る人居ないって。)」
「(きっと触られたらニンシンしちゃう〜!)」
「(むしろアイツの席を移動させちゃえばイイのに。委員長も何考えてるんだか。)」
…俺は聞いてはいけないものを聞いてしまったみたいだ…。

「じゃあ空いている席で希望を採る。」
「私あそこ〜」「んじゃ俺は…」
どういうわけか皆の希望はある程度バラバラだったので、すんなり決まりそうだ。
俺の隣の席だった娘も希望した席に移動出来たらしい。荷物を取りに来たときに
「私、目が悪いから…伊藤の隣ってのも良かったんだけど…ごめんね。」
「そっか、勉強に差し支えるなら仕方がないよな。新しい席でも頑張れよ。」
「…うん、今までありがと!ぁ…その、伊藤?
もしも良かったら前みたくノートとか見せてあげるから…声かけてね?」
「おう、頼りにしてるよ。」
「う、うん♪」
妙に嬉しそうな顔をして行ってしまった。
そうですか、社交辞令ですね、わかります。
…ってか、わりと仲良くしてきたと思っていたのに、
そんな顔で席を離れるのを見ちゃうと、いくら俺でもちょっとショックだ。
559席替え:2008/09/15(月) 10:47:56 ID:r5ST89a0

(ハァ…)、え〜と、泰介の席は…というと予想通り埋まってなかったのだが、
「しょーがない、私がボケ泰介の隣に座るしかないかぁ!」
「え〜黒田ぁ、正気?熱でもあるんじゃないの?クスクス♪」
「なんか顔も赤いし〜?ってかそれ、何熱?ナニ熱ぅ〜?」
「し、仕方ないじゃん!…ぇと、誰もアイツの隣に座らなかったら
先生に咎められて今回の席替えがご破算にされちゃうかもだし!!」
「はいはい、そういうコトにしといてあげる♪」
「う〜、何でみんな笑ってるのよ〜!」
何か喋っているみたいだったが良くは聞こえない。でも黒田が座ることになったらしい。
良かったな、泰介。あの物好きが居なかったらお前、一人ぼっちの席だったぞ?

さて、教壇の前に残っているのは清浦と…西園寺の二人だけか。
それにしてもずいぶん揉めてるなぁ。
で、残りの空いている席は、っと…俺の隣と斜め前の席か。
斜め前は甘露寺の隣の席か…あいつら中がイイからどっちが座ってもいいじゃ…
あれ?何かおかしいぞ。
俺の隣がまだ空いてるってことは『俺』の隣だから揉めてるってことかな?
そのうえ泰介の隣よりも決めるのに時間がかかるってことは…。
…なるほど、そういうコトでしたか…orz
560席替え:2008/09/15(月) 10:48:34 ID:r5ST89a0

誠がひっそりと悲しんでいたころ、教壇前には二人しか残っていなかった。
一人は西園寺世界。そしてもう一人は…
「…世界、どっちの席にするの?」
「え〜っと、どうしようかなぁ…最前列からいきなり最後列ってのもねぇ…。」
「なら私が伊藤の隣ね。それじゃぁ…」
「わ〜っ!待って待って!!もうチョット考えさせてよ、やっぱ最後列って魅力的だし?」
「ふう…世界、早く決めて。」
ため息をつく少女の名前は清浦刹那。
クラス委員長ということもあり、今回の席替えではテキパキと皆をまとめてきた。
残るは二席だけだというのに、なかなか決まらないので困った顔をしている。
そもそも今回の席替えは世界から提案されたものだったのだ。

〜始業式が始まる前…
「刹那ぁ、二学期になったんだし、席替えしてみない?」
「ん、いいけど…先生に聞いてみる。」
「ありがと〜刹那ぁ!やっぱ持つべきものは権力のある友ね♪」
「で、世界はどのあたりを希望してるの?」
「ん〜やっぱ後ろっちゃ後ろよねぇ。最前列にも飽きたなぁ〜なんて♪」
「ふむ、ならなるべく問題が出ない様に考慮したやり方を考えてみる。」
「どんな風に?」
「席替えしたい人だけを集めてその人達だけで席替えをする。」
「なるほど〜。伊藤はあの席のままがイイって言うだろうしねぇ。」
「(なんでそこで伊藤?)…クラスの皆がどの辺りに座りたいかの予想は付いてる。
…ちなみに伊藤の隣の娘は目が悪いからきっと前列に移動するはず。」
「へぇ、そうなんだぁ。刹那の采配なら他のみんなから伊藤の隣を守れるよね?
そして自分が上手くそこに座れるように仕向けれるもんね。いいなぁ〜最後列。」
「仕向けるだなんて人聞きが悪い。…でも、あの場所はキープする。」
「いよっ!刹那さん、おヌシもワルよのぉ〜クックック♪」
「…それじゃ先生に了承してもらいに行ってくる。」
「あ、いいよいいよ、私が頼んでくる。刹那にまかせっきりじゃ悪いしね♪」
「ならお願いする。私はもう少し計算してみ…」
「せ〜んせっ!あのですねぇ〜…」
「…世界…」
561席替え:2008/09/15(月) 10:49:33 ID:r5ST89a0

〜そして現在…
「世界、どっちの席にするか決まった?」
「う、う〜ん…でも刹那、伊藤の隣に行きたかったんでしょ?」
「私はいいの。世界が好きな席を選んで。」
「え〜、でもそれじゃぁ…刹那が先に決めてよぉ。」
「…私はクラス委員長だから誰にも不平や不満が出ないようにするの。」
「むぅ〜…あ、ならジャンケンで勝った方が先に決めるっていうのはどう?」
「(ハァ)…さいしょはぐー…」
「じゃ〜ん ケーンッ! ポンヌァアリャアアァッッッッ!!!!!」
世界の手はまるでその掛け声が込められているかのごとく強く握り締められていた。
そして刹那の手は…大きく広げられた形。
「…あ、アハハ…私の負…けだね…。」
がっくりと肩を落とす世界。
一方無表情とも思える刹那は、すたすたと元の席に戻って荷物を運び始めた。
世界はふらふらとした足取りで元の席に戻る。その席の新しい住人から
「あれ西園寺、チョット顔色悪いんじゃない?」
と言われるが、軽く会釈してから自分の荷物をまとめ、歩き始めた。
うつむいて溜息混じりに新しい席へと向かう世界。
そして永い旅の終着点には先客が居た。
「ぇえ?せ…つな?だって…この席は…」
「…世界は私に先に決めてと言った。ジャンケンでも私が勝った。
不満が出ないようにするとも言った。だから私が望む席を選んだ。ただ、それだけ。」
「ぅ、うんっ!ぁ…ありがとう、刹那…。」
「ん、早く席について。そろそろ先生も来r…」
と、そのとき『ガラガラーッ』と扉が開く音がする。
「ぉおあぁっ!?なんで俺の隣に黒田がっ…ってゆーか俺抜きで席替えするなよ〜!!」
「こぉんのエロ泰介!あたしが隣で何が文句あるっていうの〜!?」
「…刹那…?」
「…ん、忘れてた。」
結局不満は出てしまった。たった一人ではあるが…
562席替え:2008/09/15(月) 10:50:37 ID:r5ST89a0

俺は窓から外の景色を眺めていた。
あれ?青空ってこんなに汚いものだったっけ…。
心からそう思ったのは人生で初めてかもしれない。
泰介の席の隣には黒田が座っている。
あれほどまでにボロクソに言われていた泰介の隣ですら埋まったというのに
…俺の隣の席は最後まで残されたというのが現実だ。
なるほど、俺への悪口は『口に出すことすらおぞましい』ってことだったんだ。
そういやさっきまで隣に居た娘も席替えをするのが嬉しそうな顔をしていたなぁ。
そりゃそうだよなぁ…。泰介の場合は『触られると妊娠』だもの。
俺だったらきっと『同じ空気を吸うだけで妊娠』ってとこだろうな、あはは。
…おk、理解した。よし、明日から学校休もうっと…

「い〜と〜おっ♪今日から私が隣だよっ!ヨロシクね♪」
「さ、西園寺…お前、どうしてここに!?」
「?…席替えしたからじゃない?どうしてそんなことを聞くの?」
「い、いや俺に近づくと…その…お前まで…」
「何かおかしいよ伊藤、熱でもあるの?」
そう言って西園寺が俺のおでこに手を当ててきた…。
(あ、暖かい…。これが…人のぬくもり?)
「熱は無いみたいだね…ってうわ、ナニ?伊藤、泣い…てるの?」
やばい、うるっときたみたいだ。俺は慌てて顔を背けて涙を拭う。
「ち、ちがう!その…ありがとうな西園寺、心配してくれて。」 
「う、うん…。何か悩み事でもあるの?その…良かったら私が聞いてあげよっか?」
「あ、いや…その、西園寺はどうしてこの席に?」
「どうしてって…後ろの席だとラクそうだし、伊藤の隣って面白そうだしね♪」
「そうか…ありがとう。ありがとう西園寺…お前が隣で…嬉しいよ。」
「(えっ?…それって…)う、うん私も…その、嬉しいな。ウフ…ウフフ。」
俺はまた外の景色を眺めてみた。
あぁ、青空って本当に綺麗だなぁ…
心からそう思ったのは人生で初めてかもしれない。

その後、一連の妄想劇を西園寺に話したら大きな声で笑って否定してくれた。
無事に(?)席替えも終わり、西園寺に喋ったことについて口止しようとすると、
「食券一週間分ってとこかな♪」
「了解です。」当分買い食いの類は自粛するはめになりそうだ。


END
563名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 11:51:45 ID:+fhw7xZv
>556
乙彼
こーゆーほのぼのした話もいいもんさね

誠の一連の妄想劇と健気すぎる刹那が好い
564名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 15:45:31 ID:qagm9B+E
>556
最初から誠に世界への好意が生まれてるのと、前の席に甘露寺&刹那という
状況だと、誠が言葉と接触する余地なさそうだなあ。
後ろの席で「4組の桂さんが云々」みたいな会話しても、耳ざとく聞いてた甘露寺が
「桂?やめなやめな、あいつは・・・」とか言い出しそうだし。
565名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 19:12:45 ID:pOSLwJwL
>>席替え
やっぱ泰介はこういう扱いの時が輝く(笑)。ひでー言われようだが、
あながち間違いでもないしねえ。
原作・アニメ共に誠は構ってちゃんではないけど、微妙に被害妄想はいってる
誠も情けなくて良いですね。これだと3組内の幸せで閉じたワールドのまま
進むのかな?
566tyoujiya:2008/09/15(月) 19:52:09 ID:qagm9B+E

どうもです。
乙女SS
>>546 の続き投下します。
567tyoujiya:2008/09/15(月) 19:55:21 ID:qagm9B+E

桂がまずその言葉を向けた相手は、しかし伊藤ではなかった。

「西園寺さん、あなたもこちらに来てください」
「え?」
桂が発した要求に、ずっと押し黙って俯いていた西園寺が反応する。
「こっちに来てくださいと言ったんです。
 それとも西園寺さんは、誠くんを私から奪うことは出来ても、
 その程度の頼みを聞いてくれることは出来ませんか?」
その言葉は何処か桂らしからぬ棘のある言い方ではありながら、同時に厳しさをも感じさせ、
西園寺はまるで逆らうことを許されないように
ゆっくりとした足取りでこちらに歩いてきて伊藤の横に立った。

寄り添うようにして立つ伊藤と西園寺を見つめる桂の瞳は、先程と同じ厳しさを漂わせながら、
それ以上に悲しさに彩られているように見えた。
その桂が口を開く。
「誠くん・・ 西園寺さん・・」
「言葉・・・」
「桂・・さん・・」
「私は馬鹿じゃありませんから、今までの話で大体の事は理解したつもりです。
 それでも・・最後に一つだけ確認させてください」
「あ・・ああ・・」
「・・・・」

「私は、、もう・・・誠くんの彼女ではないんですね?」
「あ・・・・」
「西園寺さん、あなたが誠くんの彼女なんですね?」
「・・・・」

静かだが、返答の拒否を許さないかのような厳しさを含んだ桂の問いに
伊藤と西園寺は、目を伏せたまま無言で頷く。
そんな2人の様子を、先程からの厳しくも悲しい瞳で見つめる桂は、
僅かな沈黙の後に口を開いた。
568tyoujiya:2008/09/15(月) 19:56:33 ID:qagm9B+E

「そうですか・・・わかりました。
 なぜ? ・・・って言いたいところですが、それに答えてもらっても、
 きっともう誠くんの気持ちは戻らないんでしょうね・・」
「・・・・・」
「ただ、私はずっと信じてました。
 私は誠くんの彼女だって・・・。
 西園寺さんは大切な友達だって・・・」
「・・・・・」
「でもお二人は、本当の事を言わずにごまかし続けることで
 その私の気持ちをずっと裏切っていたんですね?」
「・・・・・」
「もう・・お二人は、私の言葉に答えてさえくれないんですね・・。
 なら、それでもいいです。
 でも・・私も人形じゃないから、傷つきもすれば怒りもするんですよ」

はっきりと・・しかし静かな口調で綴られる桂の言葉は、伊藤たちを責めているというよりは、
むしろ悲しさを訴えているかのようだった。
しかしそれでも、伊藤も西園寺もそんな桂に何も答えることはなく、
ただ俯いて押し黙っていた。
そして・・

私も人形じゃないから、傷つきもすれば怒りもするんですよ

その桂の言葉は私の心をも刺した。
そうなんだ。桂は人形じゃない。
そんなこと、あたり前のはずなのに、
私だってその桂を今まで平気で傷つけて、傷ついた桂を見て笑って、
そして・・ひどく残酷なやり方で汚そうとさえしたんだ。
その事実が私を苛む一方で、目の前では桂が最後の決着をつけようとしていた。
569tyoujiya:2008/09/15(月) 19:57:28 ID:qagm9B+E

「だから・・・これくらいはさせてください」
そう桂が言うや・・・

ばしぃっ!!

ばしぃっ!!

2つの音が響き、伊藤と西園寺が顔を押さえていた。
桂が平手で二人の頬を打ったのだ。
私は・・いや、そこにいる全員がその光景を呆然と見詰めていた。

「卑怯者・・」
桂は静かにそう伊藤たちに言い放つ。
その言葉に伊藤と西園寺は、はっとして桂を見るが、
桂はその2人に背を向けて
「さようなら、西園寺さん・・。さようなら、まこ・・伊藤くん」
そう言ってこちらに歩き出した。
さっきまで「誠くん」と呼んでいた桂に「伊藤くん」と呼ばれた伊藤は
打たれた頬を押さえながらただ呆然とその背中を見詰めていた。

「桂・・・」
私は桂にかける言葉の見つからないまま、ただその名を呼ぶ。
桂はそれに応えるように、こちらに淋しげな微笑みと共に一礼をして・・
「あ・・」
しかしそのまま私の前を通り過ぎ、校庭の方へ歩いていった。
私はその背を見送りただ立ち尽くす。
570tyoujiya:2008/09/15(月) 19:58:02 ID:qagm9B+E

その時、誰かが泣き出すような声が聞こえた。
見ると西園寺が顔を手で覆って泣いており、
伊藤がその身体を支えるように背中を抱き、清浦が慰めるように何か語りかけていた。
だが、それを見る私の気持ちは、何処か白けたものだった。
そして、先程まであんなに西園寺を庇っていた黒田と七海もまた、
伊藤たちから距離をおき、何処か冷めたような目でその様子を見つめていた。

私は、再び校庭の方に目を向けるが、桂の姿はもう見えなかった。
その時・・
「追わないの?」
背後からのその声に振り向くと、みなみ、夏美、来実が立っていた。
声はみなみだった。そして・・
「行ってあげなよ」
夏美もそう言い、来実もまた私を促すように無言で頷く。
「乙女だって、桂の側にいてあげたいんでしょ?
 それに・・桂をこのまま一人にしておく気?」
そのみなみの言葉に・・いや、3人に向けて私は強く頷くと、
私は身を翻し足早に駆け出していた。

その時、再び背後で誰かが泣き出す声がし、私は足をとめて振り返る。
見ると夏美が泣きながらしゃがみこんでおり、みなみと来実がそれを気遣うようにしていた。
いや、気遣っている来実もまた泣き出しそうな顔をしていた。
私は気になったが、その私の視線に気がついたみなみの
「いいから早く行って」と言いたげな眼差しに、再び身を翻し駆け出した。
そう。今は桂の側に行ってあげたい。
何をしてあげられるか、どう声をかけていいかさえまだわからないけど・・。

そして私は駆けながら、誰にも聞こえないような小さな声で呟いた。
「伊藤・・・さよなら・・」
それは伊藤に対するというよリ、私自身がずっと抱いてきた恋心に対する別れの言葉だった。

571tyoujiya:2008/09/15(月) 19:58:33 ID:qagm9B+E

校庭に出ると、既にフォークダンスも後夜祭も終わっていた。
さっきまで大勢いた人も、後片付けをする実行委員以外殆んどいなくなっていた。
しかし、そのおかげで桂の姿はすぐに見つかった。

桂は私に背を向けた恰好で、既に火の消されたキャンプファイヤーの櫓をじっと見つめていた。
その姿はひどく淋しげで・・悲しげで・・
私はかける言葉も見つからないまま、ゆっくりと桂へ近づいて行く。
その時・・
「加藤さん・・」
桂はこちらへ振り返らぬまま、私の名を呼んだ。
「走ってきたんですか? 息が乱れてますよ」
そう言われて気がつく。確かに私の息はあがっていた。
そっか。それで桂は背後の私に気がついたのか。
そして桂は、いまだ振り返らぬまま、こんなことを訊いてきた。
「加藤さんも、まこ・・伊藤くんとフォークダンス、踊りたかったですよね?」
淋しげなその声に、私は今の桂の気持ちを理解したような気がした。

そうだよね。伊藤と・・フォークダンス踊りたかったよね?
いや、学園祭だって・・一緒に回りたかったよね?

桂の言うとおり、私もそれを願っていたけど、
私は最初からきっと駄目だろうって半分以上諦めていた。
でも、桂は違う。
桂の中では、自分はさっきまで伊藤の彼女だったんだ。
だから桂は、きっと伊藤は自分を迎えに来てくれると信じて・・・でも・・・。

と、桂がこちらを振り返りながら言った。

「加藤さん、ちょっとつきあってくれますか?」

572tyoujiya:2008/09/15(月) 20:01:10 ID:qagm9B+E

今回はここまでです。
>>551 氏が指摘されたとおり、乙女が言うべきことを全部言っちゃったもんだから、
言葉的決着はやけにあっさりになりました。

本作自体が長すぎという指摘もありましたが、流石にもうゴールを見据えながら書いてます。

て言うか
>>554
>俺の予想では多分まだ10分の1くらいの筈だから
・・って、自分を殺す気ですかw

そんなわけで、もうしばらくお付き合いいただけると嬉しいです。
573名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 21:14:04 ID:pOSLwJwL
>>tyoujiya氏
おつかれ様です。原作やアニメでもこういう方向でケジメつけれたら、
言葉の株は更に上がったでしょうね。そうならないからこその
スクールデイズとも言えますが。 このワールドの言葉も強い、けど悲しい。
ユーザーが知ってるルートよりは遥かにましな選択しましたけど、
後味悪いなあ…… 乙女や言葉はもちろんですが、この苦い経験は誠と世界も
きちんと受けとめ、乗り越えてほしいです。
574名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 22:15:41 ID:HAzB8iWs
2スレ目あたりで誠世界言葉の3P書いたものだが
その続き物で今度は刹那も加わって誠が3人に
ラブラブしつつ搾り取られるSS考えてるんだが
投下OK?

でも、今、ネット環境ないから何時になるかわかんないけどwwwwww
575名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 22:55:42 ID:fHx5ML0/
>tyoujiya氏
乙です。四角関係がきっちりけじめついてて何よりです。
…相変わらず世界にはむかつきますが。
泣きたいのは乙女や言葉だというのに…。
個人的に3組のその後の関係も書いてくれると嬉しいです。

>573
というか、誠と世界がきっちりケジメをつけてれば
言葉も酷い目に遭わなかったわけで…。
576名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 02:06:38 ID:0w6XZg9R
キャラ崩壊の真髄をみたきがする
577名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 03:32:33 ID:DAxH0aDe
>572
GJでした。

> 言葉的決着
こういう展開は分岐ルートならではの醍醐味ですねぇ。
あっさり目ではあるかもですが「いかにも言葉らしい」終わらせ方だったと思います。
そして、次の場面が気になる引き。
次回も楽しみです。

> ゴールを見据えながら書いてます。
百里の道程を行くに九十九里をもって半ばとす。
この分岐ルートがどんな結末を迎えるのか、実際にエンドマークが打たれるまで期待してワクワクしてしまうのはスクイズという題材のせいでしょうか?
ともあれ、ゴール目指して頑張ってください。
578名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 04:32:09 ID:fufjnTZZ
あれ?
480KB超えてる?
579名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 09:37:08 ID:+KfdkS+y
なるほど。言葉に味方が出来るか否かで、こうもStoryが変わってくるのね。
しかも、誠と世界の駄目ぽさが露見するし。

刹那の胸中も複雑だろうね。
知らないうちに「言葉察知警報機」として世界に利用されて、
しかも、その利用目的は屋上でギリギリまでHするためだし。
金メッキの友情は剥がれる運命なのかな?
580名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 09:44:18 ID:k2X0nrQ/
ここ最近続けてスレを立てていたものです。
ROM専に戻ってまして、来訪頻度が下がっておりますので見過ごすかもしれません。
次にSS落とす人かその直後の人くらいでスレ立ててくださいね。
(10KBくらいまだあるので 今のペースだとまだはやそう)
よろしくお願いします。
581名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 18:33:46 ID:fufjnTZZ
>>574
是非投下願います!
582名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 00:13:20 ID:qTwFDIqV
>>575
一応、原作の言葉よりのルートで
ケジメをつけてから世界と付き合うルートもあるけどな(ポルナレフルート)。
そしてそのまま世界よりに進めると「鮮血の結末」が待っている罠。
「永遠に」でも手遅れだが一応ケジメをつけている。
583名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 17:47:12 ID:h9kTT+dL
スクイズほど極妻用語の「決着(ケジメと読む)」が似合うモノは他にない
584名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 20:24:04 ID:zdpaNG/M
原作で、最速かつ最低なケジメ付けが、学園祭での受付場だな。
泰介より先んじて乙女達を制止して「世界が好きなんだ」を選択して言葉を切ったはいいが、
その舌の根も乾かぬうちに休憩所で言葉と交尾して「ビデオテープ」
あとは言葉に流されるも、もう一度言葉を切ったら「永遠に」END。
ケジメつけても駄目じゃん。
585名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 21:19:57 ID:f81g0qYo
しかも終始一貫
「俺と世界は悪くない。空気読んであきらめない言葉がうざい。
言葉のせいで堂々と愛し合えない俺と世界がかわいそう」
って態度を崩さないからな。
ポルナレフでも永遠にルートでも。
586名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 19:05:27 ID:bOuPTfBv
>>572
すばらしい内容でした。tyoujiyaさん、お疲れ様です。
どんなに壊れても誠だけは決して見限らない言葉ですから、この展開を書くのに相当な覚悟があったのではないでしょうか?
(こんなの言葉様じゃない!と思う人もいそうですし)
2人は鋸どころかビンタ程度ですみましたが、こうした現実的でリアリティな重みと痛みのあるスクイズもいいなと感じます。

いつものようにリクエスト・希望展開としては、
光と七海が世界に幻滅して絶交したとしても、刹那だけは世界を見捨てないでほしいです。
敢えて世界を突き放して、自分がいなくなる事で自らの過ちを自覚させるのを待ち、悔い改めて改心するのを確認したら戻ってくるというのが、
本来の良心を持つ刹那らしいと思います。
乙女と言葉もそれまでの因縁がありますから、安直に友達になったという終わり方にせず、少しずつ“普通”の関係を築き直していくというのが希望です。
乙女と3馬鹿が変わりすぎという意見も書いてあったので、彼女達にもなにか贖罪の行動を取ってほしいです。
そして言葉も無条件に受け入れるのではなく(友達と思っていた世界に裏切られた直後なので)、疑うとかと少し違いますが、もう少し多面的に人と接するように成長するとか…
あとは元凶3人に与えられる罰でしょうか。泰介は未遂とは言え強姦ですから良くても退学、逮捕の可能性もあるでしょう。
誠と世界も、もしかしたら退学するかもしれません(もしかしたら乙女自身が、けじめをとって退学するかも)。ただ、誠と世界にとっては
退学=学園内で白い目で見続けられるから逃げるみたいにもとらえられますし、刹那もそんな世界を見たくないでしょう。
私としては、やはりこの2人には生き恥をさらし続ける事でいい方向に変わってほしいですね。
そしてやはり最後に、(今回はそうでもありませんでしたが)みなみが神視点になった種明かしをしてほしいです。

いよいよ佳境に入りますが、次回の連載も楽しみにしているのでがんばってください。
587名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 22:00:43 ID:OK1B5rtg
中学の時、七海と言葉が仲良かったら高校でイジメなんてなかったんだろうなぁ
588名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 22:40:25 ID:buih9aEH
つうか言葉への偏見やイジメがブス女の僻み嫉妬と
わからないのかコイツらは?あるいは自覚ないのか?
589名無しさん@ピンキー:2008/09/20(土) 20:08:18 ID:NXd5aTk7
>587
そのifを描いたのが、PS2版の付録「Valentine Days」なんだろうなぁ。
言葉が七海・乙女・光(及び世界・刹那)らを温泉に招待なんて本編じゃ考えられない。
590tyoujiya:2008/09/21(日) 18:05:53 ID:R8Lw+yOK
どうもです。乙女SSの続き投下しようと思い、残り容量が不安なので
新スレッド立てようとしたら

エラーメッセージ:「新このホストでは、しばらくスレッドが立てられません。

と出てしまいました。

そんなわけで、誰か代わりに立ててくれると助かります。

ちなみに以下のようなカンジで立てようとしました。

     *          *

スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ part7

もしかしたらあり得たかもしれない物語。
ひょっとしたら辿り着けたかもしれない結末。
そうした幾つもの可能性が重なり合ってるのがSchool Daysです。
そこで、スクイズで可能だったと思われる展開を自由な発想でSSにしてみませんか。
もちろん、Over flow関連作全てが「あり得た可能性」に含まれるので他作もアリです。

(前スレ)
スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ part6
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1214095427/l50

<乙女との約束だからね>
次スレは980レス、480KB超えたら立てるの。
荒らしはスルーよ。 みんな仲良く、いじめなんてしちゃ駄目よ。
だ・・誰よ、お前が言うななんて言ってるのは? うっさいわね!
基本的にsage推奨だからメール欄にしっかりsageって入れなさいよ。
べ・・別にあんたのために言ってるんじゃないわよ。
以上の事はこのスレの約束事なんだからね。きちんと守りなさいよ!


     *          *

これをそのまま使ってもらってもいいですし、その辺は任せますので、どなたか宜しくお願いします。
591名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 19:34:11 ID:xls7qiae
>590
試してみましょう
592名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 19:41:03 ID:xls7qiae
>590
いよいよクライマックスですなぁ
場は何とか用意できましたので存分にブチ撒けられませい

スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ part7
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1221993335/l50

しかしながら不覚をとりもうした
テンプレは>1と>2に分割すべきでござった……コトノハ様の鋸の錆になってきます
593tyoujiya:2008/09/21(日) 20:32:13 ID:R8Lw+yOK
>>592 さま
ありがとうございました。
早速投下させていただきました。

他のみなさまも、次スレにおいてももうしばらく
乙女SSを宜しくです。
594名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 22:08:51 ID:qoz+OO5n
立てたら埋めろよ
行儀悪いな
595名無しさん@ピンキー:2008/09/22(月) 10:20:41 ID:UAOxj1LI
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:ハ:i:.i.:.:::i.::.:|',r|リンタ'´  " iソ;} .|:.ル/ヾ:.ノ"j;;;;テ.|:.i::.,r'´ ,,r':;メ'./.:.:/.:.:.::.::i.:.:.:.:ソ
i:.:.::i:.:ト.:.::ト.::メリ;;;;;i.|    ..,`"`.|:|_ム,_ ト、.rf;;ソ |i'´ ‐''ニテミvハイ.::::i.::.::.:iニ彡|
.:.:.::ハ.::ヾ:.:ト;i,`=;="     '  ./|:|r-|.トミi,`  r:  `   /ケネ;く V::./.:/.:/:.:.::..:|     
.:.:.::ハト、ヾヽ、     -‐'' ,ィ':.|r|rテf.トム、 .r 、_   .,{::;;rテ:レ'.:.:/.:/.:/::.:.::.:.::|
.:.::/.:.:.:i.:.::.:.:\.'` ‐ 、_ , r;i;.:.i.:.:トi|::: ト,.| |.ヽ.`i_ソ   `'"/テ//.:/.:.:i.:.:.:.:.::|i    
.:.:/.:.:ハヾ.:.::.:.:\_,r‐;、.i ヽ、:.i:.::| i| i_.| .| ./`、 _ _ ,,,~´. r-=:'´.::/.:.::ト:.:.:.:.:.:i:ヽ,
:/.:.:イ ヽヾ.:.::.:.::.|i.i  iトミュ、 ヾ、:::ヽi| .i|:.レ'_r'´ メ´   /´.:..:.::/.:.:.:.:| |.:.:.::.iリヽ|i
.:.::./|   \__.::.:.:`ミ、;. `-、i ir'^r、:トi| i| // ./ _,, r'´._,,:.::.:.:.::イ.:.:.:.:.:.:Vi/`;i:.:.:リハ|
:./ .|_,,,,,,,,,__`-、.:.:.:` ミュ .ソ | .|_`V<  /,r'/´/‐'´__,,,.,,,/' .|.:.:.::.:.:| ト._|.::.:ノ iiト、
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    |    _,rー‐- 、  \_,,;- ,_`ォ 、_ .|  /         /
596名無しさん@ピンキー
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      つ 7i!「┼  ‐┘ ノ!ノ由ヽ  ̄}「_リ   t'ィ゙r┘
      -ft‐  7メ ノ   ├‐  l  L,   ≪リ、_)   フ〉
     j」乙 =キ=   ___の,::=‐ -ぅヶ‐   く,ん'
     n.n  ゝ..::´::::::::::::::::〃⌒ヽ、月リ   ナ ヽ
     u !| _ft/::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::\    c!、
      n リ  j/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ   ─┐
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      ヾ フ::l::r'l:::/!::/セミl::::::ハ:::尨_ハ::::::i:::ト、`!  ロっ
      ´ ̄]八!/i」:瓜リ !/ W   小ハl  −、_て
        / j、八i  ´  j〉   爪i         ハ
       /   ハ jヽ、  t_ア .ィ   !    〉  , !
      /    |  { > __/ ,!   !   〈   / {
     ,     〈 l   t―- 、 / !  i     v /  {
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    {   〈`ヽ  j__ \   ヽ  /   〉    {     ヽ
.    〉 \ ヽ ∨ ) }  >= 、 ,`=v   /    ′    ゙,
   |   丶} ;'  厶_/  //  /!  /    ! {      !
   |     ∨ /  /  //  , !  /    }!     @
   {      ′/、 /  〃丶,′! .゙     ヽj       {
   ヽ     〈  ゙ y   /  /、丿イ       〉       ム
   丿   __>、 ′  ′// 丿      ∠         }
   〈_/┌/ `ー‐ー-r匕r''⌒ヽ z―‐t  /ヽ   / 〈
   く /  八        ∧/ ヘ、 く \ `く  |/     `、
.    リ     `,      /  〉  ∧  ぃ   ̄ソ   ヽ
    \   !   /、 /  / j | \ イ