なにはともあれ
>>1乙
結局クリスマスSS書けなかったorz
>>1 乙。
前スレでX'masに梢×白鳥でSS書くとか言いつつ、脳内進行度98%文章化進行度23%程度な私を許してくださいorz
>>1 乙。
前スレでX'masに梢×白鳥でSS書くとか言いつつ、脳内進行度98%文章化進行度23%程度な私を許してくださいorz
またやってもうた……吊ってくる。
>>1 スレ立て乙
さて前スレの埋め草を作るか
>>6 「戻る」押すなよw
>>8 最近更新されてないからなあ。
カムバック中の人
角煮のお絵描き大会落ちちゃったな
11 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:49:57 ID:M+useQKk BE:219841128-2BP(1000)
hssh
時流の流れだ、致し方なし
ここだけでも頑張るか
てか全スレも埋めないといかんな
まずは魔法をかけてだな
次に棗たち全員を出現させてだな
そこへ隆士を投入させて部屋へ連れて行ってry
今のは妄言だった。吊ってくる
ここは沙夜子さんが多いインターネッツですね
あけおめ〜
ことよろ〜
結局、まとめサイトどうすんの?
12月29日 年末だというのに仕事が終わらない年賀状も書いてない大変だ
12月30日 年がじょうもうあきらめ、 ssかい ないいったいおれ どうなて
12月31日 としこしそば きたー いいにおいなので くう。うまかっ です
2008 あけ おめ
12月29日
何時もと同じ…図書館で本を読む。
12月30日
今日も図書館で本を読んだ。
12月31日
久しぶりに鳴滝荘で隆士くんと出逢う。
とってもとっても嬉しくて“ほぅ”っとなった。
隆士くんと会うと嬉しいけれど、とっても、とっても、恥ずかしくて――照れ臭くて…その嬉しさを伝えられない…
だけど、隆士くんは私を“好きだ”って言ってくれた。
もっと、もっと、もっと、もっと――逢いたいよ。
逢って、一緒にお喋りしたいよ。
隆士くん………
2008年1月1日
新年の抱負。
隆士くんと一緒に楽しくお話がしたい。
そして――――この言葉にならないほどに、いとおしい気持ちを伝えたい。
日記じゃ多弁な、なっちんが浮かんだから書いてみた。
21 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/01(火) 05:17:42 ID:AGe/FeOn
お前らあけおめだああああああああああああああああああ
今年もよろしくお願いします
お前らあけましておめでとう。
今年もまったりした、いいスレでありますように。。。
みんなあけおめええええええええ
今年はねずみだっけか
ねずみ・・・ねずみか
ネズミ……。
何故か梢ちゃんがハムスターを飼ってきて、
そのハムスターをみんなが可愛がってたら、
嫉妬したマフィア達がハムスターを食ってしまうという……。
ごめん俺どうかしてるようだ
保管庫のことだがwikiってのはなんだ?
俺そういうの疎いから良く分からないんだが…
ウィキペディア?
>>25 誰でも編集出来るまとめHPのこと。
誰でも編集出来るので楽なのだが、メンバー規制しないと荒らされる危険性もある。
>>26 ありがと
保管庫が荒らされると作る方は気が滅入ると思うな…
作ってくださる方がいるのなら、その人に任せたいよね…
保管庫、せっかくやってくれるという人がいたら失礼かもしれないけど
やっぱり保管庫ということには更新停止が何年も止まってるのは困るし、
相応のモチベーションがないと1人でつづけるのは難しいと思うんだ。
保管庫という形ならまほログが今あるし、wikiが一つあってもいいと思う。
荒らしが嫌なら数人体制でやるとか、
どちらにしても保管庫を作るよりやりやすいと思うからwikiに賛成だな。
俺はwikiに賛成だ。
やはり、一人だと忙しかったり、モチベーションだったりして保管が遅れたりするしな。
ただし、規制はしっかりとしてもらいたい。
wikiってエロおkなの?
>>30 大半のwikiが18禁ものは禁止のはず。
まぁ、ほとんどの人が守ってないけどな。
@wikiでいいんでないかい?
アダルト禁止といってもレンタル鯖も無料のほとんどが禁止だろうし
そこはwikiも保管庫も特に槍玉に挙げられない限りはって感じじゃん?
さて、問題は誰がwikiを作るかだが。
俺がやっていいの?
まぁでも万が一運営の目にとまったら最悪垢ごと消される可能性も考慮しておいた方がいいな
wiki作りってそんなに簡単なのか
とりあえず立ててくるわ。
完全開放しちゃうと後が大変そうだから、編集してくれる人を数人くらい募集。
››40-41
乙です!
見れました。それと、未熟者ながら編集のお手伝いに立候補させていただいてよろしいでしょうか?
wiki編集メンバー募集中。とりあえず3〜5人くらい募集してます。
あと、専ブラ変えて初代からのログが無いので、ログをいただけるとうれしい。(形式はテキストとかでもおkです)
○現メンバー候補
>>42
>>41 携帯からも正常に表示されました
編集の手伝いはできませんが応援してますよ〜
じゃあ俺は中身のssを作っときますね
wiki賛成と言いつつも結局、wiki編集には参加しない。
これではwikiも保管庫も同じではないか。
応援だけはするけどね。
>>46 編集者を増やしすぎたら逆に効率下がるんじゃない?
船頭多くして船山に登るというか
頼むから誰かログをくれ。
これじゃぁwiki編集できないよぉ。
編集メンバーもあまり集まらないし、どうすんだよwiki。
流れ見てたけど、俺でいいなら手伝うよ?
>>28で言うだけ言って何もしないのもあれだし。
ただ、ログもとってないしwikiも編集したことないから今まで黙ってた。
使えない奴だと思ったら切り捨ててくれ。
>>49 採用です。
しかし、ログどうしようか。
モリタポ出すのは流石に勿体無いし。(2ch証券のほうでいっぱいいっぱい)
旧保管庫から一部のSSを移植することは朝飯前だが。
ログ持ってる人待つか、●持ちでも探すしかないな。
なんか、wiki見づらくなったな
おお、出来てきてる…ありがたや
作業中なのかな。
SSが上がり始めてるみたい。
wikiの人お疲れ様。
まほらばSS保管庫 @ wiki
http://www14.atwiki.jp/mahoraba/ 改めまして、こんばんは。
この度、wikiを創設した課題の人です。
とりあえず15スレ目のSSとネタ等は保管完了しました。
近日中には全てを完成させるつもりです。(現在ログ回収中)
訂正や指摘がありましたらお願いします。
現在、編集メンバーになってくれる方を募集中です。
メンバーになりたい方、なってくれる方はこのスレで名乗り出て、
「ビービーエスピンク アット mmail.tcup.ジェーピー」にメールをお願いします。
ではでは。
さてと、wiki設立感謝って事で投下
「another place 〜もう一つのまほらば〜」最終部分です
非常に間が開いてしまいましたが、それこそwikiで補完してくだされ
時間つぶしにでもドゾー
………………………………
日常…という言葉の意味は、私には一番理解し難いものだったけど
最近やっと分かって来た気がする。
「今日は、え〜っと、コレと…」
「水羊羹…」
「沙夜子さん、今食べてるのに、もうおかわり?」
「おいしいから」
奥様の部屋で買い物のリストを作る。
沙夜子お嬢様のお菓子から、まひるお嬢様のベビー用品までいろいろある。
「ずいぶん多くなっちゃったわね…少し減らしましょう」
「あ、ああぁ〜」
最終的に水羊羹の所に×を引いたリストを渡され、お嬢様がうなだれる。
それとお金を貰って、すたすたと部屋を出る。
「買って買って買って〜」
「だだっこね、沙夜子さん…いいかげんにしないと♪」
「…ヒィッ…ぁ〜〜〜〜〜」
後ろで奥様の何かが発動した気がするけど、私には関係ない。
喫茶店での一件以来、私は以前より気が楽になっていた。
あの事を喋ったあとでも、旦那様は普段どおりに私に接してくれた。
「…♪」
それにもまして、昨日は二回目の小遣いがもらえた。
買い物ついでに、私はあのお店による事にしていた。
「ありがとうございました〜」
最後のお使いリストも消費して、やっとあのお店へ行ける。
心臓がどうしてかドクドクとなる。なんだか良く分からない不思議な高揚感。
ショーウィンドウのガラス越しに見えてくる。
やっとあの人形が買えるんだ…
「オイ…久しぶりだな」
そんな気分は、私に向けられたそんな一言で吹き飛んでしまった。
ずいぶんとご無沙汰の言語。日本語ばかりの中で暗号のように響く。
気付けば後ろに見覚えのある男がいる。
ショーウィンドウの中の人形は…無視して歩くしかなかった。
「組織一の鋭利な道具が、こんな所で買い物か…まったく、使い方を知らない奴だ」
「…無事、だった…の?」
「運よく逃げたが、組織は無事じゃねえよ。アレはもうだめだ」
唖然…とはしなかった。いつもどこかで気にかかっていた事だから。
潰れた、壊れて消えうせたんだと思いたかった昔の暮らし。
私を縛るものが、歩調を合わせて隣を歩く。
「探したぜ。…組織は俺が再建させる。オマエはその鍵だ」
私の居所はばれているみたい…逃げられない。
無視して放っておいたら、家まで来るかも知れない。
慌てて小さな路地に入って、男と話をする。
「昔の仲間も少しずつ集まった…けど武力が少し欠けてる」
「…武力」
「そうさ。組織の暗殺道具…抗争にも仕事にも、お前がいれば安心だ」
もう昔のような生活には戻りたくないのに…そっちには行きたくないのに…
黙っている私の気持ちと逆に、男は私を引き戻そうとする。
「…なんで世話になってるのか知らんが、戻って来い。仕事があるんだ」
「…」
「俺が新たに始める、オマエは兵士として従ってくれればいい。金はたっぷり払うし、欲しいものもやる」
Leiという嫌な単語で呼ばれる。欲しいのは穏やかな日々なのに、男は満足だろうとでも言うように私を見る。
でも逃げたら、あそこが危険に晒されてしまう。今は男の言葉に頷くしかなかった。
「あの日の倉庫街、例の場所で待ってる…あの家の奴らも、うまく捲いて来いよ」
そういって男は人ごみの中に姿を消した。…暫く私はその場に立っていた。
穏やかで日常となりつつあった世界。ずっとあちら側に居たかったのに、壁でも出来たような気分。
結局逃げられないのかもしれない。今までいくつも罪を犯して、逃げ切ろうという方がおこがましいのかもしれない。
家の人にも、ずっと隠し通せるわけなんてない。私は本当は、違う世界の人間なのだ。
「お帰り、タチバナ♪…うん、全部そろってるわ。偉い偉い」
とぼとぼと帰った玄関で、笑顔の奥様が出迎えてくれる。
一生知らないはずだった、壁の向こうの暖かな世界。
一時の夢でも、皆私に優しくしてくれて、辛い仕事もしなくて良かった。
そう、私自身が、初めて幸せを感じられた。だから護りたい、この場所を…この人達を
わたしは、ここを去る決心をしながら最後の夕食の席に着いた。
…………………………………
(一体どうしたんだ?)
夕食の間ずっと浮かない顔をしていたタチバナ。
この家に着たばかりの頃は、気にも留めない…というより表情が無かったから気づかなかっただろうが
今まで見せた頃のないような悲しい目が気がかりだった。
丑三は声をかけてみようと思ったものの、仕事はそつなくこなしているので躊躇ってしまった。
「…やっぱり、少し話してみるかな」
「このところ明るかったのに、急にだ。…遠慮する奴でもあるし」
気にかけている事に、ぶつぶつと自分を納得させるように呟きながら立ち上がる。
皆もう寝ている頃だから、誰にも聞かれなくてすむ。何もなければそれでいい。
何か気がかりな事でも抱えているのだったら、話ぐらい聞いてやろうと丑三は部屋を出た。
(…?)
扉から差した光の中に、はらりと落ちる小さな便箋。
自分宛に出されたものだと気付いて拾いあげる。
こんな事をする相手は大体分かる。
「タチバナ…一体…」
もう、この屋敷の中には居ないような気がして、手紙と廊下とを見比べてから、
急ぎ足でタチバナの部屋に向かう。
「…」
タチバナがいるはずの部屋は開いていて、貸していた物が全て並べて置いてあった。
行動の早さに少し眩暈を覚える丑三。まるで夜逃げでもしたかのよう。
でもそれだけ、重大な事なのだろう。以前に聞いた言葉が頭をよぎった。
『私は…ここにいても、良いんですか…』
手に握った手紙に書かれていることが、なんとなく想像できる。
今まで話そうとしなかった全てを、書き連ねてあるのだろう
警察に嫌というほど聞かされた、出会ったあの日あったことも。
「今日の買い物の時…何か、あったんだな…」
そして、ついに打ち明けては来なかった、タチバナの全て…。でもそれは、今は知る必要なんて無い。
丑三は手紙を懐にしまうと、急いで使用人の部屋へ向かった。
可哀相だが、今夜は残業だ。
……………………………
夜半前に屋敷をそっと抜け出した私は、数ヶ月前に見た景色の中にいた。
暗がりに仄かな明かりがともり、倉庫の半開きのシャッターから漏れている。
「よく来たな。とりあえず尾行は無いってよ。さすがだな」
倉庫の中には柄の悪そうなのが十数人、転々と散らばっていた。
廊下を抜けた一室で、見知った男と私は対面していた。
「…」
「だんまりか、本当に余計な事を言わないんだな」
「…」
「そうそう、オマエの得物だ。返しておくよ」
仕込みの刀をポンと机の上において、持ち駒がそろったというように満足げにタバコを吸う。
不用意にも程がある。そんなに信頼される程、私は従順だったんだろうか
この分だと、遅かれ早かれ思慮に欠けるこの男の計画は失敗したかもしれない。
…私を巻き込む前に自滅してくれていたらどんなに良かったか
私は、数ヶ月ぶりにもつ刀の重みを感じながら、窓辺から外の様子を窺っていた。
「とりあえず、これでコマはそろった。あとは○○派の出方だな」
「連絡員はとりあえず飛ばしましたが…降りて来ますかね」
自分たちの机上の計画に夢中で、足元はお留守。
囲みの輪は、静かに、幾重にも幾重にもかけられていく。
タレコミが、子供のいたずらだと思われたかもしれないと、少しだけ心配していたのだけど
いくつか知っている名前もあげたからか、かなり大掛かりに動いているみたい。
「おい。なんか外の様子が変だ!かなりの数がいる!」
「なに!?」
「港にも船が出てる!警察だとしたら、逃げ道が無いぞ!」
「くっ…誰も尾けられなかったはずなのに…なぜだ」
もう逃げ道など完全に断たれたころ、部屋に若い男が飛び込んでくる
驚きから焦りへと表情が変わる頃。目の前の男は私を見て、やっとその原因に気付く。
「ま、まさか…こいつ」
「やっと、気付いた…もう逃げられない。連絡はすんでる」
「て、てめぇ!!…裏切りやがったな!」
語気荒く、男の表情が怒りで歪む。隣の男も目を見開いて、敵意をむき出しにする。
さすがにこれだけ見事に囲まれたら、組織再建などあきらめざる得ないだろう。
「クソッ…だまって俺が投降するとでも思うか?俺達を売って、ただで済むとでも?」
「…覚悟は、できてる」
「死ね…。自我に目覚めた道具は昔から処分されてきたんだ」
腰のものを取り出し、撃鉄を起こす。ゴリッと私の眉間に銃口を当てる。
100ドルもあれば買えてしまえそうな安っぽい銃でも、人を殺す力は持っている。
このまま撃たれてしまうのも悪くは無い、贖罪もかねて死んでしまおうと、昔の私なら思っただろう。
でも、今は守るべき場所がある。…戻れない所だけど、絶対にこの闇に触れさせたくない。
私が今するべきは、こいつらを一人も逃がさない事だ。
刹那。私は身をかがませ、踏み込んでいた。
何度も繰り返した動作。流れるようにその刀を引き抜く。
…バゥン!
「ぐあっ!!」
空気を弾く音。私の額に当たる筈だった弾丸が頬をかする。同時に、無意識に返していた刀の嶺が男の眉間を割った。
悶絶するような声を上げて大きな体はいとも簡単に地に転がった。死んではいないが、暫くは目を覚まさないだろう。
「油断は…命取り」
「こ、このヤロウッ!」
慌ててもう一人が猟銃を構える。私はどうと倒れる体を蹴って跳んだ。
懐に飛び込まれたことなどない、卑怯な位置から人を殺してきた人間だから、とっさに狙いをつけようとする。
その一瞬の間に飛び込んで、銃の側面をなでるように刀で切り上げる。引き金にかかるはずの指が、飛んだ。
「ぎゃっ!…ひいいぃっ!」
自分が何をされたか痛みで気付いたのか、恐怖が顔を覆う。
振り上げた刀に左手を沿え、さらに踏み込んですり抜けざま、喉に嶺撃ちをくらわせる。苦悶の表情を一瞬見せ、声も無く座り込んで気絶した。
銃声を聞きつけたのか、廊下から大勢の足音が聞こえてくる。
「クソッ!裏切りか!…撃て!」
「お、おい…銃はまずいだろ。外にサツが…」
「かまうもんか、ブッ殺せ」
ドン!…タンタンッ!
駆けつけてきた応援が、統制の取れない散発的な射撃をする。
この銃声できっと警察も動いてくれるだろう。
「机を盾にしてやがる…」
「クッ…生意気な…アレ持って来い」
長机を倒して弾除けにし、期を窺う。砕けた弾が、火花を散らしながら床を跳ねてゆく。
いつもは嫌な小さい体が役に立つ。敵は間合いに入ることを嫌って、近づいてはこない。
私を仕留めきれない敵が使う手は一つだけ、それを待つ。全てはタイミングで決まる。
ピンを抜く音を合図に躍り出る。敵の手を離れた投擲弾はまだ空中にあった。
これで終わりと油断して、射撃を怠った敵は意表を突かれて硬直した。
「う、撃―ぐぁっ!」
銃は振り下ろしの照準が鈍い。地を駆けて狙いを外し、男が声をあげる前に足元をなで斬りにする。
腱のはじけ飛ぶ鈍い音。情けなく蹲る二、三人。
キンッ!!
「…くっ!」
その中で一人だけ捨てたライフルの銃身で受け、飛び下がりながらナイフを抜く。
軍隊崩れらしく、間合いを計りながらじりじりと移動する。狭い廊下じゃ、少し私が不利だ。
「シッ!」
「…っ」
「ふっ…」
私の手元を狙ってナイフを使う。地味だけどリーチの短い相手には有利な作戦。
刀で受ければ、背の低い私には重い一撃になる。かといって突き返しは命取り。
じりじりと後退しながら逃げると、壁に背中が当たる。
「…あ」
「残念…じゃあな!」
満足げな笑みが広がった顔、急所に狙いを変える腕。
大振りになったその手首を、身を翻した勢いでドスリと壁に縫いとめた。
「ぐあぁ!」
「うがっ!…ガハッ」
ほっとくと煩いから、痛みで下がった顎に一撃加えて悶絶させる。
意外と簡単に片付いて、うめき声が静かに響く倉庫。
キュン!ガッ!
耳元で金属音がして近くの壁に突き刺さる。
とっさに横に飛ぶと、2発目が頬をかすめた。
眉間から血を流し、よろめきながらも拳銃で狙いをつける。。
一番最初の彼、どうも浅かったらしい。
ドン!ドン!
続けざまに発砲される。身をめいいっぱい屈めながら駆ける。
近くで弾けるような音が響いても。自分に当たるとは不思議と思えない。
カチン!
その音を合図に弾道に垂直に跳ねていたのを、反射的に方向転換する。
昔から仕込まれた技術を仕込んだ相手に返す。
思い切り跳躍し、距離を最速で縮め。
男が弾倉の替えを手に取った所で、それを思い切り打ち払った。
「…遅い」
そのまま、飛び越えた背後から刀を返す。ゴッと鈍い音。たまらず男は崩れ落ちた。
かろうじて身をよじったせいか、失神はせずに低くうめく。
横たわる男の喉元に刃をあてがい、近くに落ちていた銃を蹴り飛ばす。
壁際のパイプに当たって乾いた音を立て、男の戦意が目から消えた。
「テ、テメエ…ただの組織の道具のくせに…よくも」
「もう道具ではない。誰の命令も聞かない。自由に生きる」
「ケッ…今まで散々殺してきて、ひとりだけ幸せになろうってか?」
吐き捨てる言葉。この男はよく組織で会った。私のした事も良く知っている。
ここで…殺せば、その過去の一部が消せる。
「ぐっ」
刃を進めると、覚悟したように呻く。
後一歩で私の穢された過去を消せる。
…なのに、どういうわけか私は動けなかった。
「突入!」
ボンッ!!
閃光と共に、白いガスを発する物体が窓から投げ込まれ、目と鼻を強烈な刺激が襲う。
かろうじて刀を置いて跳び下がる。捕まり方は良く分からないけど…撃ち殺されたくは無かった。
ドタドタとどこか愛嬌のあるマスクをした一団が踏み込んできて
その後は目の痛みで見えなくなったけど、全てが終わったと心から安心した。
…………………………………
時間にすれば10分ぐらいの出来事。
なにかお祭りでも終わった後のような赤の光が煌く倉庫街。
パトロールカーの後部座席に座らされて、最後の戦いがまるで昨日の事のように思った。
婦人警官が運転席で忙しそうに書類を書いている。
「め、目がいてえよう…病院連れてってくれぇ」
「甘ったれるな、さあ乗れ!」
手錠をつけられた男達が次々と車に乗せられる。
これで終わり。私も檻の中で、きちんと償っていこう。
「…」
そう思いながら、ぼーっと倉庫の周りに集まる人を見ていた。
赤い光の中に、新聞記者や野次馬が映し出される。
あれだけ派手にやったから、すぐに気付かれたみたい。
「こ、こら!入っちゃいかん!…このテープの外側に待機しなさい」
「…関係者だ!」
その聞きなれた声に、ビックリしてその姿を探す。
もう会えないと思っていたのに、何故ここにいるのだろう。
「…水無月さんでしたか、今回は良かったですね」
「犯罪に巻き込まれたのが、良いと?」
「あ、い、いえ…まぁ、不幸中の幸い。彼女は無事ですよ」
刑事らしき男が歩み出て、旦那様の前に立つ。
どうしてここに来てくれたんだろう…手紙で全部白状したのに
危険に晒したくないから、去ったのに。
「しかしヘンな話ですね。身代金の要求もないなんて…水無月さん、何かご存知では?特にあの子の…」
「まさか、また私を疑っているのではないでしょうな?」
「い、いえ…そういうわけではないのですがね」
「…迷惑をかけてすみませんでしたな。私でよければ、いつでも話をしましょう」
すっと旦那様が私の方を見る。悪い事をしたわけではないのに思わず目を逸らしてしまった。
「ただ、あの子にはこれ以上、事件に巻き込まれて欲しくないのでね」
「そ、そうですか…では、彼女もショックを受けてるでしょうし…事情は明日窺いましょうか」
「そうさせてもらえると助かりますな」
「今夜は、こっちもあいつらと格闘しなきゃいけませんしね。結構ですよ」
犯罪者をたっぷり捕まえて嬉しそうな刑事。
だけど変だ。私が彼らと別扱いされてる…それに、旦那様は何を言っているんだろう。
「本当に、ありがとうございました」
「いえいえ…こっちも手配が何人か居て、大手柄ですから」
ちょっと軽薄な感じの刑事に、旦那様が深々とお辞儀をする。なんで礼を言っているんだろう…
私はわけも分からず、座席から赤い光に映し出される旦那様の姿を見ていた。
「誘拐事件も無事解決。手配犯も一網打尽…いやいや、○○刑事、お見事ですね」
「ゆうかい…?」
誘拐事件…と確かに刑事は言った。
誰がそんなことを?…私は場所と時間を告げただけなのに…
「誰が勝手に屋敷から出ていいと言った?」
「え…?」
去っていく刑事を見ながら、近づいてきた旦那様が呟くように言う。
どうすればいいのか分からない。
「まったく、突然いなくなったと思ったら…危ない事しおって」
やっと、旦那様が警察を誘導してくれたのだと知る。
私が勝手にいなくなった事を、攫われたのだと偽って…
「ど…どうして…こんなこと、いたっ!」
頭を撲たれた。
「馬鹿なことを言っていないで、帰るぞ…タチバナ」
「…ど、どこに?…うっ!」
また、頭を撲たれた。
…大して痛くない拳、私はその時旦那様の意思に気付いた。
「う、ひく…ふぇ…うわあぁあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
頭が痛かったからじゃなく。私は生まれて初めての感情に訳が分からなくて泣いた。
私でも涙が流せるんだと初めて知った。
大きな背中の旦那様に手を引かれて、泣きじゃくりながら道を歩いていった。
あの大きな黒の車に乗っても、まだ私の涙は止まらなかった。
帰るべき場所、大切な場所は、こんな私にも微笑んでくれていた。
〜ふぃん〜
終了…
…まさかまほらばのssでアクション書くとは思わなかった…
70 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 23:50:36 ID:n5OcbPZn
69さんに心の奥底からのGJを。
うおっ!
久しぶりにきて見たら新しい保管庫と良きSSが!
皆さんGJ
編集人が集まりません。
これではwikiの意味が無いです。
申し訳無い。
自分携帯からしか来れないもので……。
早くPCの修理終わらんかなあ
うう…そういうの苦手だし、どうにも食わず嫌い…
いっそ開放しちゃったら?
さすがにピンポイントで荒らしてくる奴もいないだろうし
問題は開放しても結局誰も編集しない点じゃね?
それに、下手にページを乱立なんかされたら大変かと思われ。
開放してやる人はとっくに編集人に立候補してる。
やらない人は開放しようがやらない。
別にこのスレの命運背負うとかそんなんじゃないし、
まずは気軽に食ってみてから判断すればいいのに。
まぁ、ぶっちゃけ編集は2人位いれば十分なんだけどね。
1人が作って、もう1人が修正する。そんな感じで。
オーナーと修正人が2人位が一番いいね。自分的には。
ただ、その2人すら集まらないのが今のこのスレの現状です。
今日中に多分、ログが届くと思うので、週末にはある程度完成できれば良いのだが。
15スレ目だけでも5時間位かかったからなぁ。全盛期のスレはどの位時間がかかるのやら。
あと、wikiにログも貼っとくから誰か保存しといてね。もしもの為に。
>>78 乙
俺も手伝いたいけど編集とかよく分からないので、すいません。
今、このスレには何人残っているんだ?
(・∀・)ノシ
ところでぐうたら氏って今何歳なんだ?
もう、PINKに来れる年になったの?
俺もまったくわからないし、携帯からだから・・・すまない。
なんか米の感じから、6〜10?
人によって巡回頻度も違うだろうし
名のある人だと課題 ぐうたら(いるのか?) テイル(暫く見てない)
something
84 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 13:12:52 ID:UaVuXcOk
>>83 あと、鬱さん?
微妙に一作品(あれは途中……かな?)程度だけど。
最近は名無しの職人が増えたような。
86 :
49:2008/01/12(土) 23:18:27 ID:RFRSXz6E
でしゃばるべきではないかもだけど、ご報告までに。
wiki編集人になりました49です。
トリとかコテはつける必要ないよね?
自分もwiki編集したこと無くて不安要素アリアリだけど
こんなのでもできる限り努力するので、
わからない人とかちょっと敬遠してる人もどうか手伝ってもらえると嬉しい。
ただでさえ課題の人には大変な思いして作ってもらってるのに。
SSだって読み手ばかりいても書き手がいないと始まらないだろ?
>>85 コテハンには否定的な流れがあったからかなぁ。
名前を出すってことは有名になる代わりに責任を負うことにもなるから。
名無しならほら、俺みたいに未完成のSSがあってもバレないw
87 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 00:51:19 ID:PsOdVdWI BE:157968825-2BP(1300)
01/12(土) WikiのPart.12、Part.13、Part.14の外枠が完成。
(時間の関係上、文章の保管は出来ず。文章の保管は後回し。)
ほんとすまんね。なかなか保管活動がはかどらない。
量が膨大だから仕方がないと言えばそれまでなのだが。
週明けには文章保管作業に移れれば良いのだが。
そろそろ3周年だが、今年はスレが寂しいな。これが衰退なのかな。
>>86にでも現れてるけど、
>>49氏が編集人になってくれました。彼には分類分けを手伝ってもらおうかと思っています。
因みに、編集人は現在も募集中です。あと
>>49氏は未完SSを完成させろと(ry
休み返上でwiki完成させるからもうちょっと待ってくださいね。
GJ
非常に感謝する
>>87 乙だけど、
524 名無しさん@ピンキー sage 2008/01/13(日) 02:03:54 ID:PsOdVdWI ←www
ノーマル(擬人化前)のサシミで抜ける奴は俺だけでいい。
>>523 ノーマルのパナ子さんは食べちゃいたいくらい可愛いけど、衛生的にきついわ。
擬人化?んなもんチートと同類だろ。男なら獣姦だぜ。
ほんとあの頃から変わってないなあんたwww
90 :
49:2008/01/13(日) 10:37:38 ID:4JQLOn2K
関係ないけど擬人化パナ子さんが白鳥隆子に見えるのは俺だけでいい。
「サシミ」ってあのまぐろとかの刺身かと思ったわ。
課題の人「大とろも良いが赤身も捨てがたい。あのタンポポとのコンビネーションが抜ける。」
一瞬、こんなのが頭に(ry
「パナ子」さんで藍蘭島の「サシミ」だとやっと分かったわ。
だけど、>擬人化?んなもんチートと同類だろ。男なら獣姦だぜ。
これは俺でも引くわ・・・擬人化は可愛いのは認めるけど。
まぁ、何はともあれGJです。でも、俺は別に急いで作らんでもいいと思うけど。あんまり無理すんなよ。
92 :
49:2008/01/13(日) 13:28:47 ID:4JQLOn2K
レス間隔短くてすみません。
とりあえず〜十五時の分類とカップリング表記してみました。
課題の人の労力には遠く及ばない事だけど。
課題さんにも報告したけど表記法、
例えばカップリングは名前一文字ではなく色でとか名前全部書いてとか、
ここの分類間違ってるんじゃないの?っていうのはバシバシ指摘してください。
みんなで作り上げるのがwikiなので。
どうも、初めての人はこんにちは。雄です。久々に投下したいと思います。
小ネタみたいなものなので地の文はないのであしからず。
早紀「白鳥ぃぃぃぃぃぃっ!! 愛するお前のために弁当を作った!! さぁ、喰え!!!!!」
白鳥「ええっ、どうしてここに!? 珠美ちゃんは!?」
早紀「今日はズル休みだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
理想奈「とっても可愛いけど・・・・」
翼「おいっ、誰なんだ?」
早紀「私は白鳥の彼女だぁぁぁぁぁ!!」
瑞穂「えっ、大家さんはどうしたの!?」
翼「二股か!?」
早紀「それどころか、五股だぁぁぁぁ!!!」
3人「人間として最低だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
白鳥「えっと、その・・・・・・」
早紀「さぁ、喰え!!!」
白鳥「で、でも・・・・・・・」
早紀「・・・・食べてくれないのか?」
白鳥「・・・・あ、あの・・・・ありがとうね、早紀ちゃん。」
早紀「!! 白鳥ぃぃぃぃぃぃ、やっぱりお前は私が認めた男ぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!! この世で一番愛しているぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」(抱きつき)
ぼきぼき・・・・・・
白鳥「さ、早紀ちゃん!! 骨が、骨が・・・・・あーっ!!!」
翼「恋愛式蛸足回線男の末路か、ああはなりたくはないな。」
51話の早紀は人前では恥ずかしくてイチャイチャできない訳ですので、ツンデレですかね?
こうすると素直ヒート(それとも素直クール?)ってツンデレとは正反対の属性みたいな感じが。
結構楽しい気がするので、また他の人格も新ジャンルに変えてみたいと思います。
名前を誤変換したな…嫁がお怒りだ、表へ出ろ
そんなジャンルは知らん。早紀は早紀だ
96 :
雄:2008/01/13(日) 23:50:56 ID:vv2trkO5
あっ、本当だ。それでは、ちょっと斬られに行ってきます。
なんで
>>95そんなに偉そうなん?
今まで誤変換だって多々あったけどネタとしてサラッと流すのが優しさじゃないの?
嫁って何なの?全然笑えないんだけど。
何でお前に早紀を決め付けられなきゃいけないの?
ぐうたらにでも斬られればいいと思うよ。
>>96 巷で流行ってるツンツンしてたのが段々デレてくるのじゃなくて
元祖ツンデレって奴ですね。
ぐうたろは来年センターか。
100 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 13:07:18 ID:P9HhZJrK
>>97 ちょww
お前の方がよっぽど偉そうだwww
wikiのトップ変わった?
102 :
49:2008/01/14(月) 14:33:35 ID:w/w6Y8Id
一度もレスがもらえなくて無視されているんじゃと思い始めた今日この頃。
>>90みたいなくだらない話はガン無視で構いませんが、
分類とカップリングが合ってるかどうかは誰か教えてもらえると助かります…。
特にページ15-3のぐうたら氏のものなんかは、早紀ちんは早紀ちんでも娘の名前なので
そこらへんがごっちゃにならないかとか悩んでいるので……。
おすすめのカップリングは白鳥×釘バット&ホモスキー、灰原×部長、不良達×弓道、丑三×みっちゃん&さっちゃん、珠実×棗かな。
釘&ホモ×白鳥だろjk
こうして49は無視され続けるのであった
2世ssは全部一くくりにするとか?「娘」とかで
メンバー何人集まったの?
というか、wikiの話ばっかりでうざい。
新しい保管庫を作るという大儀を振りかざしつつ、コテとして居座るなよ。
今の今まで、wikiを作らず、まほログの中の人に全て押し付けてたのも悪いとは思っている。
でも、職人じゃないのにコテ名乗ってスレに居座られるのも胸糞悪い。
それに、コテが現れると毎回スレが荒れるから嫌なんだよ。
メンバーが集まらないandスルーされるのは、このスレに良心的な持ち主がいないからだろ。
過去にあれだけ荒れたスレを見てきたのに何で今更になってまた戻って来たんだよ>
>>55 SS書かないコテと未成年コテはいい加減に死ねよ。うざいからさ。
課題さんじゃないけど、今はwikiが黎明期だから
ある程度落ち着くまで、ご容赦願いたいところが。
それを名分に胡坐をかいても駄目だとは思うけど。
かえって職人の邪魔になってたら本末転倒だからさ。
貴方の気持ちはよく伝わったけど、荒れていることに腹を立てるなら煽るなよ。
>>109 確かにwikiの話はうざいけどそこまで言う事では無いだろ常考…
それに、「俺が認めないSS上げる奴は死ね。職人は読み手がいるから成り立つんだろ。」みたいな書き込みに見えるぞ。
本当によく荒れるなこのスレ…
喧嘩してると犬SS投下しますよ?
>>111 まぁ、基地外の犯行じゃなくて意見の対立なだけなら別に…
>>112 ヤツが、ヤツが出たんだ…もう御仕舞いだ…ガクブル
>>112が早紀に犬耳としっぽが生えるというSSを投下するそうです。
116 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 09:19:34 ID:/w/fAPJx
うっぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
117 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 09:44:59 ID:0Da83uwr
このスレは何故こう定期的に荒れるのだろうか(;~Д~)?
>>115 その空気の不読っぷりはわざと……か?
↓以下何事もなかったかのように最終話以降の鳴滝荘の話で盛り上がりください
このスレの住人は学習能力が無さ過ぎる。
ハードなSSは嫌だ。(犬とか切断、レイプは氏ね。)
神以外はコテつけるな。(コテの全否定。)
未成年は来るな。(自分を棚上げにしつつ。)
↑こういう考えを改めないから何度も荒れるんだろあほ。
↓以降が反省しなかったら鬱SSうpすんぞ。
ていうか、今のこのスレってROM含めて30人くらいしかいないんじゃ・・・
30人もいるのか?
仮にいたとしてもたぶん15人くらいが未成年だろうけど。
ss振りかざして反省…?むしろドントコイ〜
ssの内容で荒れる方がまし。
自重してくださるならアプロダへ
ここって18禁に変わったの?
BBSPINK閉鎖騒動の時に鯖が日本に移って21禁から18禁になった
wikiの進行状況どうなってんの?
まだ13〜15スレだけなの?それとも俺の携帯がおかしいの?
>>125 メンバーが2人しかいないのにまだとかほざいてて、
この流れの中で空気を読まずにwikiの話題を出すお前の頭がおかしいんだよ。
まぁ、よーく考えてください。
メンバー2人と言いつつ、実際に母体作ってるのは1人だけですよ?
3年分計15スレ作品数400以上の保管庫をそんな早くに作れると思いますか?
むしろ約1週間でここまで完成できたんだからそっちを評価して頂きたい。平日まで返上してる身にもなってくれ。
それに、文句言うならメンバーになってから言ってくれよ。それじゃ、ただのクレーマーだろ。
あと、「課題の人」って言ったけど俺はあの「課題の人」じゃないからな。今更になって戻ってくる訳無いだろ常考。
私はあくまで「雇われ人」です。「クライアント」の指示で此処に来て、wikiを製作した。それだけです。他に意味は無いです。
「クライアント」の指示の「現行までのwiki製作」が終了したら消えます。なのでここに居座るつもりは無いです。
だから、wikiの事やらコテのことでごたごた争わないで頂けますか?wiki製作が否定されてるように感じるので。
3年か…何もかも懐かしい…
まぁ良く分からんがよろしく。俺は作品作るしか能がない
荒れ期待して騒いでいるのは一部なんで気にしないでくれ
>>127 だから何?
ここ見てる余裕があるならさっさと作れクズ
そして作り終わったら死ね
荒らしが紛れ込んでるが気にしない
この良くない流れをいざストップ
小ネタ
「覚醒」
そ〜っと音を立てないように、学校帰りの朝美は玄関に滑り込んだ。
けれど、どこで見ていたのか、すぐにバタバタという足音が近づいてくる。
「朝美〜遊べコラ〜」
「お姉ちゃん、ごほん読んで〜」
「あっ、なつ!アタシが先なんだぞ」
「あ、あはは…」
うろうろと父親との遊びにあぶれた難民が朝美にまとわりつく
「ねぇ、ねぇ…早く〜」
「はぁ…」
「…無視すんな〜!」
お母さんも忙しい身であるし、登下校で否が応でも玄関を通るため待ち伏せされる。
「ちょ、ちょっと待っててね…着替えてくるから」
「うう〜早くしろ〜」
「ごほん、ごほん〜♪」
逃げられないようにと部屋にまで着いてくる。
可愛い&悪戯ざかりで、しかも四人。到底両親の目は行き届かない。
「は〜…でもみんな…お姉ちゃん達に似ているんだなぁ」
足元で騒いでいる子供達を見ながら、朝美はふと、ついこの間のように思える日々を振り返る。
「…なんだよ朝美ぃ、なんかすごくヘンな顔してるぞ〜?」
呼び捨てにしながらそういって覗き込む顔…面影が重なった。
梢の人格だった四人に、大きくなるにつれて、まるで生まれ変わりのようにどんどん似てきている。
そう思っていると、突然朝美の中にふつふつと何かが沸き起こる。
ぐわしっ
「何で…女の子ばかりなんだろ…」
「ふ、ふぇっ!?」
「うあっ、い、いてぇ」
なぜか反射的に二人の頭を掴む朝美。
ちょっと力が入っている。
「懐くなら…お兄ちゃんの方が良かったのに…」
132 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 16:06:29 ID:rGyDGKPZ
連載もメディア展開も完全に終わり住人も二桁もいず
SSもほとんどなくしつこい荒らしがいるこのスレに今更ウィキなどいるのか
まぁ作者がいるうちはあったほうがやる気が出る
つーかもうその話はヤメレ、ほとぼりが醒めるまで
134 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 18:31:16 ID:0IvkFkih
135 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 20:07:18 ID:vqvjM0vj
疑心暗鬼はよくないぜ!
ことごとくsageないお前ら自重
そんなことより今日はパート1のスレ立て記念日だぜ。
>>137 ありゃ、もうそんな日なのか……。
何か書こうと思ったがネタがないなあ…。
まぁ今までどおりまったりと
思ったんだけど、もし隆士たんと朝美ちゃんがくっ付いてたら、隆士たんは朝美ちゃんが16歳になるまで
我慢できただろうか?
女子高生の梢ちゃんを身篭らせて産ませちゃった人だしナー。
むしろ白鳥きゅんは食べられる側です
ふぁーすとちっすだって奪われる側だったしなー
>>129のあからさまな荒らしに噴いたwww
>>141 棗ら分裂したあいつらを七人のナナよろしく増やしてみたらどうだろう?
ぁ、過労死しちまうww
7人ナナネタはまほらばだときついな。発明家がいない。
と、なると定説としては
部長の魔術
↓
梢分裂
↓
隆士ハーレム
こんな感じか。
しかし、俺には書けない。
白鳥君を分裂させればおk
攻撃的な白鳥
幼稚な白鳥
頭脳派な白鳥
(中略)
なんという新ジャンル
最終的に黒鳥が出てきてカオスになるのか
梢が分裂したら俺がお持ち帰りするから心配すんな
148 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 02:31:23 ID:5uovhn8g
普通に親子丼ぶりは?
>>143 まほらばだから、
梢ちゃんの5人の人格が別々で5人に増えるとか。
問題は部長がほんとに魔術を使えるかだが
クリスマス過ぎたけどクリスマスの白×梢まだ?OTZ
直リンしないと携帯からは見づらいな。
まほらばが地獄絵図とな
なんというw
アウトブレイク……OUT BREAK……
BREAK OUT…ブレイコー……
ハッ、まさか地獄絵図とは桃さんの宴会のことかーッ!
>>157 確かに地獄絵図だなw
>>wikiの人
一部のSSがちゃんと保管されてないです。
例えば、仕返しとかが未完になってます。
完結部分や別EDはうpロダに掲載されてたせいかな
最後にテイル氏が現れたのはいつだっけ。
このスレにSS職人が残っているのかさえ微妙なところだな。
まほらばスレの「かつて」の3強
ぐうたら・テイル・ヘブン
今の3強
名無し(新参)・名無し(未成年)・テイル
完全に名無しが主流のスレです。
え…新入りだと思われてる…
「次の日」から書いてるのに
というか水氏を抜くとは何事か!
リンゴ、メリー、ぐうたら、テイル、満腹、妄想特急、たろ、ヘブン、消しゴム、水、炬燵、ささかま、めっさー、鬱、雄、something、その他名無しなどなど
十分な数だと思うよ。別に他のスレと変わらない。
ただ、コテに対して否定的な空気であるのは確かかもしれんな。
あとは時代の流れだな。連載やアニメも終わってから随分と経過してるしな。
隆士が解離性同一性障害と言うSSが頭に浮かび書いてみたものの
間違いなくこれは、オリキャラだらけのカオスSSになると思い、途中でtxtファイルをゴミ箱に移して削除した。
それ以前に病気を体験してみないとメイン的なSSは書けないと察した。
なので、メインキャラを使わずにサブキャラを使ってSSを書くことにした。
恵・・・リスカなんてやったことないから書けない。
沙夜子・・・設定的に動かしづらい。
あさみん・・・心理学的に理解出来ない。
たま・・・相手がいないのですが。
何か、あと1人くらい重要なサブキャラがいたような気がするけどあえて気にしないことにする。
やっぱり俺にはSS職人は向いてない様だ。のんびり絵でも描くことにしよう。
そんなこと言ってたらSSは書けないぞ。
むしろ多重人格発症してる職人なんてこのスレにいないと思われ…
重要なサブキャラ?部長じゃね?
多重人格ではないが、分裂気味なことはある
重要なサブキャラ…あぁ殺し屋ブラザーズか。
銀先生忘れるなよ。
エロールとみっちゃんコンビを忘れるなんてっ!
いやいや、総一郎爺と梢母(名前不明)だ
このスレのテンプレにもなってる八百長のおじさんを気にかけないだと……!?
お前ら、ヘブンイレブンのオジサンを差し置いて……
おまいら、こいつを忘れるなよ
作 者 ( よ う か ん )
>>165 >隆士が解離性同一性障害
これはこれで上質なSS出来そうな気が。(かつての基地外臭がしなくもないが)
問題はハッピーエンドが存在するのかだけど・・・
需要あるなら誰かに書いてもらいたいな。俺には書け無そうだw
サブキャラか・・・あぁ、最後の方に出てきた彫刻家じゃね?
白鳥君の人格が女になったっていうのはなかったか?
ぁあ、あれだ。
サブキャラ談義でこの人たちが出ないとは…(;~Д~)
弓道ちゃん ミイラ女 幽霊ちゃん
SS保管庫(wiki)がCG保管庫になっているのだが、俺の見間違いですか?
隆士の悪夢の男子校時代を聞いてしまった珠実は…
約3ヶ月振りに来た俺に主な出来事を3行くらいで。
いつもの
まほらば
スレ
今北産業
今北産業テンプレ
新保管庫完成
賛否両論
ジョニー死亡
わざわざCGまで保管する必要性はあったのだろうか。
CG保管よりSSの分類編集を先にやって貰いたかったな。
分類不明ばっかりじゃ区別出来んよ。
187 :
49:2008/01/28(月) 18:36:21 ID:OSviQ/ib
>>186 すみません、それはすべて自分が引き受けている仕事で
課題さんはまったく関係ありません。
すべて自分の忙しさを理由とした職務怠慢です。
なるべく早い内に終わらせますので何卒よろしくお願いします。
名前つけて居座られるのも不快だと思うので早々に消えますね。
〇wiki制作賛成派
・SS職人
・読者(大人)
〇wiki制作反対派
・読者(未成年)
・固定HN否定派
・荒らし
今回の騒動は確実に自己中心の強い読者の一方的反発が原因だな。
wikiって言っても、まだ試験段階な訳だろ。
それに対して無駄な煽り合いをしたところで職人と制作者の意欲を削ぐだけで。
完成するまでは静観するのが真の大人かと。
それにしても制作者は独断的だな。CGまで格納するなんて聞いてないぞ。
しかし、これで初代保管庫の必要性は無くなってしまったけどな。
独断でも良い方向に作用すれば問題ない
まぁ、とりあえず整理完了するまでは静観しておこう
>>188 最後の2行が全然静観じゃないw
独断的というが、別に保管するのに誰の許可も要らないと思うけどね
そういうのが素早くできるためのwikiなんだろ
人のこと言えた義理じゃないが、製作者でも編集者でもないなら
その製作と苦労に関わってない以上、また手伝わない以上、尚更静観だ。
まほろぐは見づらいから新しいまとめサイト作ってくれたことには感謝。
更に、自分の時間を割いてまであの膨大な量のSSとCGを短期間で保管した製作者は神としか言いようが無い。
俺も別のスレのwikiを編集しているが、もしあの量をまとめることになったら1ヶ月以上はかかるぞ。
それを2人だけでやってるそうではないか。(それはそれで問題だけど。)
関ってない人間は静観してるのが一番だね。私も静観することにしよう。
wikiの供え書き見たけど、製作者の考えが読めない。
あれは、単にご立腹なのか、それとも俺たちに対する警告なのか?
製作者はいったい何者なんだ?
「課題の人」と名乗りつつ別人だとか、依頼で作っただとかイミフな点が多すぎないか?
それに製作者が逃げちゃったらwikiどうすんの。49だけでどうにかなるのか?
質問しつつ静観することにする。
あぁ、駄目とわかっていながらついでてきてしまう……自重しなきゃ。
〜9時までは分類分け終わりました。
何か静観という言葉がちらほら見受けられますが、
それは危険なことじゃないかなと考えています。
CG保管に関しても自分は聞いてませんでしたが、保管することは良いことだと思っています。
しかしそれを独断的だと評する人がいるのも事実です。
特にSSの分類等やっていると、意外と時間がかかるもので1スレに1時間ぐらい費やしています。
(それで1日1スレ程度しか更新出来ていないのはすみません)
しかし、いくら気をつけても不自然な表記は出てしまったりするものです。すべて自分が独断で表記しているわけですから。
そういった時に横から口や手が加わらないとwikiは独断の塊になってしまいます。
今は一枚壁を通して見られるよりも、色々な人の目からの意見、引いては即座にミスを直してくれるような人の手が欲しいなと。
しがない編集人がでしゃばりました。
あまりwikiの話題ばかりになるのもよろしくないので2週間後のチョコの日についてSSのネタ出しなどどうぞ。
え、一日前?……何かあったっけ?
むしろwikiに関してはもっと討論すべきだったのではないだろうかと思うけど。
結論出すのが早すぎたんだな。無計画だったし。
だけど、製作者の言ってることとやったことが誤りではないのは確か。
無制限解放をしないのは、せっかく作ったwikiを壊されたくはないからだろう。
この際だから無制限解放するのも良いかも知れんけど、編集権限を変えられるのは製作者だけなんだよな。
誰か製作者とコンタクト出来る奴はいないのか?
幸せだった。愛する者が隣にいて。
そして、こんな幸せが続くと思っていた。
しかし、あの日、その幸せは脆くも崩された。
「蒼葉梢、我々は貴方を危険分子と見なし、貴方を処刑する。」
唐突だった。いきなり現れた謎の集団は梢に銃を向け、引き金を引いた。
僕にはどうすることも出来なかった。
響き渡る銃声。倒れる梢。その瞬間、僕の中で何かが目覚めた。
"一方的殺戮行動と認可。これに対し力の使用を許可する。"
僅か数秒間、僕は意識を失った。気が付いたら梢を撃った者たちは皆朽ち果てていた。
そして、急いで梢に駆け寄った。しかし、梢は既に息絶えていた。僕は自分の無力さを恨み、涙した。
この日を境に、幸せな日々は、僕と謎の組織との闘いの日々へと変わっていった。
飽きたし、需要無いからボツにしたネタ。
静観、静観言いつつ誰も静観していないのにワロタwww
そりゃ、ホントに静観してるなら書き込みもしないからな
本来ならSSの感想は大概GJで終わる筈なんだけどな。
wikiの仕事配布ってどうなってんの?
製作者:
>>49が6:4くらい?
200 :
49:2008/02/01(金) 00:56:47 ID:znK2g1ow
>>194 自分は賛成ではないけれども意見を伺ってきました。
『無期限解放案は前にも出てたけど結局、編集する奴いないし、
逆に変なものを呼び込む危険性すらある。
別にたいしたwikiなら兎も角、あれほどのサイズのwikiに下手な事やらかされたら
それこそ不味いわけで。
仮に誰かが”ボム”をうpしたらどうなるか。
そしたらwikiが凍結されます。で、復旧作業は誰がやるのですか、と。
まほらばwikiはもう90%近くが完成してるし、後は記載だけだから、
わざわざ解放しても恩恵が少ないと思われる。(短期的な意味で)
記載と自己改造が終了次第、私はまほらばwikiから完全撤退するので、
長期的なスタンスでは解放しても悪くは無いかも知れませんがね。(49の実力的な意味で)
まぁ、そこはスレの住人と上手く調整してください。何かあったら報告してくれればおk。』
ということで。
>>199 とんでもない。
謙遜とかまったく無しに99:1で製作者さんに作ってもらっています。
自分は分類をひたすら埋めるだけ。wikiの知識もないので特にページを作ったりもしません。
それどころか主要人物一覧ですら作っていただいてます。
本当、自分なんかいないに等しいのでそこらへん製作者さんへの理解をいただけると。
最近、変な長文でスレの容量取って申し訳ないです。
wikiの話ばかりでスレが埋まるのも本末転倒なのでSSでも書いてきます。
>>200 製作者:wiki作り SS保管 CG保管 ページ作り 概要編集 その他
>>49:分類分け
こんな事を言うのも何だが、
>>49に必要性はあるのか・・・?
何か、製作者1人で全部出来る様な気も・・・
確かにwikiだから1人でやるのも問題だけど、この仕事配分もある意味問題だろjk・・・
何かwikiの必要性自体の方が狂ってないか、これ・・・
まぁ我関せずの態度で静観、静観言ってりゃいいだけの俺らに比べたらやるって言い出しただけでも違うが
突然書き込めなくなって何事かと思ったよ…移転したのな…
人大杉って言われて落とせんかった
非常に遅筆だがやっとここまでたどり着いた。
長編はレスの無駄使いになりやすいのでちゃんと完成させたが…
長いので章立て分割投下です。
勝手にまほらば補完計画
登場 茶 他色々
*最初の手紙
『拝啓 桃さんへ
お元気そうで何よりです。さらに、おめでたということで何よりですけど…
普通ああ言うものは、生まれてから送るのではないですか〜。
診断書のコピーなんて送られても私には分からないですよ…
こちらはといえば、特に変わったことはありません。みな元気で暮らしてます。
今年は寒いですが、アツアツの二人のせいで鳴滝荘は蒸し暑いくらいです。
初詣の時の写真を同封しますので見てくださいです。
あれからもうすぐ一年、今度は私たちの卒業が迫っています。
ところで、私の進路のことなのですが… 』
そこまで書いてから、私は一部を消した。
あのことを聞くのなら、もっと早くにすればよかったし、本気でそうしようと思うなら、電子メールのほうが早い。
もう決まっていることなのに聞こうとするのは、桃さんの言葉に頼りたいだけだ。
桃さんのいた5年間。いろんな事があったけど、長いようで短かった。
私のいた9年間も、きっと振り返ってみればそうなのだろう…。
あと数ヶ月で終わるであろうこんな毎日。
その事に実感が持てない以上に、自分でそうしたと思いたくない私がいる。
未だに、桃さんが鳴滝荘を去ったときのことが忘れられない。あの時いちばんくってかかったのは私だった…
あれと同じ事が、私に返ってきたらどうすればいいだろう。
「…結局、言えないまま…来ちゃったです」
「どう言い出せば、いいんですか…桃さん」
スタンドの小さな明かり、暗い部屋で私は机に向かって言う。
また、端に寄せた懸案事項に目が向かう。
進路調査用紙…そこには、梢ちゃんに会ってからぼんやりと持っていた、私の夢が書かれていた。
世界を渡り、その広さを知る、そんな仕事。その始まりとしての…留学。
だけどその夢は、少なくともいままで一番大切だった場所を去らなければ叶わない。
そんな想いがあるから、告げることで決まってしまうのを恐れて、皆に言い出せずにいた。
「…いつのまにか、隠し事になってしまったです」
もう、必要なのはそれだけ…というところまで来てしまっているにもかかわらず。
皆に…特に梢ちゃんに隠れて、こそこそと準備していた時から、私は逃げていた。
「ふぅ」
机に寄りかかって、見上げるとみんなの…梢ちゃんの写真が目に止まる。
『私は…梢ちゃんを幸せにしてあげたい。…どんなことだってする…この人生を捧げたっていい』
「もう、言えませんよ…あんな言葉は…」
思い出した言葉に、無意識に答える。
あんなことを言っておきながら、その時は梢ちゃんを獲られまいとしたわがままで
届かない想いに見返りを求めていたことを後になって痛感した。
そのあとは彼―白鳥さんにまかせっきりで、目標を失った私は趣味と夢にすがり…
隠し事も増えて…結局、負い目だけを重ねてきた気がする。
「…ここを出て行くなんて言ったら、梢ちゃんは…どう思うですか?」
「あの時の私みたいに…なっちゃう…ですか?」
写真に向かって尋ねてみる。梢ちゃんに面と向かっては言えない言葉。
桃乃さんに続いて、私まで出て行くなんて、梢ちゃんは絶対に想像しない。
「嘘つきです…いつもいつも…私は」
ずっと一緒にいる、共にある…そんな風に思ってきたし、それを口にしてきた。
積み重ねたものは、いまさら無かったなんて言えない。
「本当に、どうしましょうか〜です…」
考えてもいい考えなど思いつかない、時間が経てば経つほど言い出しにくくなってしまうことは分かっているのに…
結局、今日もまた悩みながら布団につくだけだった。
次回からもう少し多めに投下しますが…きっと食傷気味になるので
誰か間に投下してくれ〜
wikiの謎の製作者さんには頭が下がりますな
よろしくお願いします(無責任
* 別れの気配
窓の外に見えるのは、あの日と同じような蒼い空。
つきぬける様なその色を見ていると、なんだか私はこれからもずっと変わらぬ毎日を過ごすような気がする。
机に肘をついて、ぼんやりと外を眺める。最近はいつも、こんな風に授業を過ごす。
「珠実ちゃん…帰らないの?」
「珠実ちゃん…?…どうしたの?…放課後だよ」
梢ちゃんに二度呼ばれて、やっと気付く。
なんだか学校での時間が早く過ぎるようで、授業が終わったと言う感じがしない。
この頃はもう大部分の生徒は進路が決まっていて、学校の張り詰めた空気が切れたよう。
「あ、いえいえ…なんでもないですよ」
「…なんだか珠実ちゃん、このごろぼ〜っとしてることが多いよ…」
「そうですかね〜」
その『ぼ〜』は昔は梢ちゃんのほうが多かったのだけれど…
そう思って、頬に指を当てて笑う。態度に出てくるようでは相当重症かもしれない。
ちょっとしたことでも梢ちゃんは心配するので、ひらひらと手を振っていつも通りなことをアピールする。
「ちょっと考え事してただけです。…体の具合が悪いって訳じゃないですよ」
「…そう…それなら、いいんだけど」
まだ心配そうな目をしているけど、いつもの笑顔に戻る。
なんだか私が申し訳なくなってしまう。
「じゃあね〜、梢、お珠〜」
「ばいばい♪」
「はいです〜」
クラスメイトがひとり、またひとりと帰ってゆく。
この頃は、クラスの中にも落ち着かないそわそわが広がっている。
小学校、中学校、高校とエスカレーターしてきて、みんな腐れ縁。
初めてばらばらになるわけだから、当然みんなその気配に戸惑っている。
あと2、3ヶ月もすれば、別れの季節だ。
まるで準備をするみたいに、教室の活気はゆっくりとトーンダウンしていく。
笑顔で友達に手を振る梢ちゃんのそばで、私は帰る仕度をする。
「考え事って、もしかして、進路のこととか…?」
「え、いえ…違うですよ?」
梢ちゃんはときどき妙に勘が鋭い。一瞬ひやりとさせられる。
思わず鞄を掴み損なってしまって、悟られたくないので話題を誤魔化す。
「進路…ですか。…うふふ〜、私のことより梢ちゃんはどうなんですか〜?」
「え?…進路のこと?」
「そうですよ〜…是非とも知りたいですね〜」
当たり前のことを聞かれたようにきょとんとする。
「進路って…このまま鳴滝荘の大家をしていくつもりだけど…?」
そんな答を聞きたいのではなく、将来、のこと…
出来れば、見届けてから行きたい。そんな風に思って最近では手伝いばかりしている。
「うんうん、それは分かってるんですよ〜。でも〜、もうひとつあるですね〜」
「もうひとつ…?」
「いや〜、ほんとに二人そろって鈍感ですね〜」
「ふたり?…ふたりって?…―!」
何かに気付いたように梢ちゃんの体が震えると、ぽわっと音でも出そうなくらい顔が赤く染まる。
こういうところは昔からだけど、少しだけ変わったところがある。
「あ〜。やっと気付いたですよ〜。ほんとに鈍いです〜」
「ち、ちがう…なんのことか…分からない…よ?」
伏し目がちになりながら、そっぽを向く。放っておくと逃げてしまうので、服のすそを掴んで捕まえる。
喋るのが極端に遅くなって、ピンチを感じているのが丸分かり。
「嘘はいけないですね〜」
「嘘じゃない…かも…短大には行かなくて…鳴滝荘で…」
「だれと一緒にです〜」
はたから見たらセクハラ親父みたいかもしれないけど、梢ちゃんの肩に手を回して放さない。
周りからの視線は、私よりはむしろ梢ちゃんに効果的に働く。
「もぅ、やめて…みんな見てる…から」
「大丈夫ですよ、聞こえてませんから〜。早く教えてくださいよ〜」
「ちがぅ…」
声がどんどん小さくなってゆく、そろそろ潮時かもしれない。
「うふふ〜。…お嫁さん…ですか〜」
「…」
「ですよね?」
「…かも…」
消え入りそうな声でやっとそう言う、記憶が消えたりはしないので、私の梢ちゃんのからかいがいが増えてしまった。
「神前ですか〜?それとも教会で〜?」
「わ…わか…ないよ」
「じゃあ、この用紙の第一希望に書かないと〜、えーっと…」
「も、もう!…珠実ちゃん!…やめてっ!」
パンチが2,3発飛びそうになる。梢ちゃんの態度がころころ変わって面白い。
こういう時は、放っておけば暴走してくれる。
彼女達の存在を感じられる、こんな時が私にとってはいちばん楽しい時だ。
「ま…まだそんなこと考えるの早いし、それに、白鳥さんが決めることだから…」
「へ〜、ふぅ〜ん。そうなんですか〜」
「白鳥さんもそこまで考えてくれているか分からないし…」
「いやー。順風満帆で何よりです〜」
「うぅ〜…なんで私こんなこと話してるんでしょう…」
ショックや不安で人格が変わることはもうない。ときおり、昔の梢ちゃんにはなかった感情や態度の起伏が生まれる以外は…
学校内で、私が梢ちゃんの異常の火消しに回ることなんて、もうずっとしていない。
「じゃあ、早く帰って、旦那さんに会わないと〜ですね〜」
「珠実ちゃんの…いじわる」
べそをかきながらついて来る。…悪いとは思うけれど、白鳥さんとあんまり仲が良いものだから、いじわるもしたくなる。
私がいなくなっても、おそらく幸せに暮らしてゆける。…病気は、かすかな残り香を残して、完治したように思われた。
喜ばしいことだけれど、私と梢ちゃんの間にあった、秘密という絆が断たれたようで、寂しさも感じる。
それに、覚悟はしていたことだけれど、私は彼女達の別れを知らないままだ。
性格の変化が大体の予想を付けさせてくれるけど、もちろん梢ちゃんは何も知らない。
白鳥さんと、何かあったみたいだけれど…聞くのは躊躇われた。
「えっと、それじゃ…帰ろっか…」
「はい〜です」
静けさの戻った教室。梢ちゃんがいつものように帰る合図を出す。私もその後についてゆく。
この道を二人で帰るのも、あと何回あるだろうか…
そう思いながら、赤く染まった校舎を見ながら、二人で学校を後にした。
↑追記了
なんか突然投下不能になったり不安定だなオイ…
…人が戻るまで待つか
乙ですー
続きに期待age
>>212 ちょっとこれない間にこんな良作が投下されているとは・・・
GJは完結までとっておいて大いに期待しておく。
さて暇を見つけて投下…
出来れば珠実好きの水さんがいる間に落としたかったなぁ
* さいかい
相変わらず日の暮れるのが早く、鳴滝荘に帰ってきた時にはもう空は深い紺に変わり始めていた。
道路沿いの街灯にぽつぽつと灯がともる。
「あ、おかえり、二人とも」
門を過ぎたところで思わぬところから声をかけられる。
鳴滝荘のスケッチをしていたのか、植え込みのそばで道具の片付けをしている。
「ただいま〜です」
「あ…た、ただいま…白鳥さん」
思い出したように、梢ちゃんの顔が赤く染まる。急に言葉がたどたどしくなる。
いつものはきはきした挨拶じゃない。
隠し事の出来ない性格がちょっと羨ましくなってからかう。
「な〜に考えてるですか梢ちゃん〜?」
「あっ…え、えと…違うからねっ、珠実ちゃん」
「梢ちゃん〜。何が違うんですか〜」
「し、しらない!」
ぷいとそっぽを向かれてしまった。ちょっとやりすぎたと反省。
白鳥さんが不思議そうに私達を見比べる。
「?…梢ちゃん、どうしたの?」
「あ…えと、えと…なんでもないんです!」
慌てて誤魔化す梢ちゃん。さっきのことが頭に残っているのか、いつもと違って白鳥さんともちぐはぐしている。
ばたばたと手を振って否定した後、慌てたように走り出す。
「わ、私、お夕飯の仕度があるので…」
ダッシュで白鳥さんの横をすり抜けて、玄関の方へ逃げていってしまった。
「マ゛〜。のぼせちゃってるです〜。まったく〜」
「あ、え〜っと…。何かあったの?」
彼が、梢ちゃんが消えていった玄関の方を見ながら、心配そうに尋ねる。
とりあえず、ギロッと睨んでおく。
「え…僕?」
「直接ではないけど…あなたのせいですよ〜」
「な…何かしたっけ…?」
本気で首をひねる彼に、私は恨み半分、応援半分で教える。
まったくもって忌々しい
「いえいえ。何かするというより、あなたの態度が梢ちゃんを悩ませているです〜」
「?…僕の、態度?」
「いったいあなたは梢ちゃんをどうするおつもりなんですか〜」
「?…どうする…って?」
二人そろって同じ反応、つい溜息が出てしまう。
仕方が無いので、回りくどくても長丁場で望む。
「白鳥さん。絵本の専門学校って、私はよく分からないんですけど、何年制なんですか?」
「えっと、2年…だね。だから…僕ももうすぐ卒業なんだ」
「ほぉ〜。…いまさらながら、あなたが2才年上なんだということに気付いたです」
「え…僕って、そんなに子供っぽいかな…はは」
こういう所は会った頃から変わっていない。
「子供っぽくはないですけど、素直すぎて年相応ではないですね」
梢ちゃんと似ていて、これ以上の組み合わせなんて無いと思うくらい。…癪に障る。
私の胸のうちなど知らない白鳥さんは、頬を掻きながら困ったように笑う。
「そ、そうかな〜。やっぱり絵本ばっかり描いているとそうなるのかな」
「あなたの場合、もっと別なところにあると思いますが〜…」
なんだか話が脱線してゆくので元に戻す。
こういった人との会話は苦労が絶えない。
「…それで、あなたの歳は20ですよね〜」
「うん、そうだけど?」
「梢ちゃんは?」
「18歳だね。…この前誕生日会やったよね」
「です〜。…では男18女16になると出来ることって何ですっけ?…ちなみに、成人2人が見届けなくてはいけないです」
「?…車の運転?…そういえば免許とってないなぁ」
…まだ気付かないらしい。ひとりでドキドキしてる梢ちゃんが可哀そうだ。
それとも一般常識が欠けているのだろうか、鳴滝荘では常識的なほうだと思っていたのだけど
「そうでなくて〜他にもあるでしょう?」
「あ、そっか!分かった」
「そうです〜やっと気付いたですか〜」
「お酒…でしょ?」
殺意を覚えた私と、自分の答に何の疑いも持っていない白鳥さんが、沈黙をはさんでつっ立っている。
未成年なのに桃さんに普通に飲まされていたから仕方がないけど…気付かないか、普通。
なぜ私がコントの片棒を担がねばならないのか…。1月の寒い風が双葉台に吹いた。
「だから、あなたももう独立する時期でしょう?その後には…」
そう言いかけた時、冷たい風が吹いて背中がゾクッとした。
言葉が途切れて、また私が口を開くと、北風よりも寒いものを作る声が響いた。
「そレは婚姻デスね〜。懇意な恋人の婚姻…クッ」
「誰もあなたに聞いてないです〜!!」
条件反射で突っ込んだ先、門のところに、懐かしい顔を見た。
最近はエンカウント率ゼロだったはずなのに。
柱によりかかって、空ろな目をした女。…あまり変わってない。
「コんにちは…タマミナシさん。お久しブりデス」
「…部長〜!?…な、なにしにきたんですか〜!」
「え…部長さん?…オカ研の。…名前混じってるし」
ずいぶんと長い間見なかったのに、なぜか一瞬でその人だと分かる。…というより、忘れたいぐらい見慣れていた顔。
オカルト研究部の前部長…いや、私はなったつもりはないので部長。
部長の答が聞こえなかったらしく、白鳥さんはむしろ彼女の出現に驚いている。
「イえイえ…別に、珠実部長に会い二来た訳ではナいのデスよ…」
「じゃあ、いったい誰に会いにきたですか〜。このニブチン以外に面会は許しませんですよ〜」
「な、何で僕だけ…?」
白鳥さんを指差して手を広げる。何をしに来たのか警戒したからだけれど
相手は、私が何か悩んでいた時にはいつも助けてくれた部長だ。
一瞬、ほっとしてしまった自分が情けなくなって、慌てて気を入れなおす。
所詮、ヤッカイ村のヤッカイさんなのだ、この人は。
「珠実部長…梢部員を呼んでイタだけマせんカ?」
「一昨日きやがれビッチ!です〜」
「アふゥん…。久しブリの刺激…でなくて、大事なヨウなのデス。ドウかオ目通り願いたいのデス」
こともあろうに梢ちゃんに何をする気なのだろうか、久しぶりのガーディアンの仕事に心ときめく。
私自身の鬱憤晴らしのためにも、ここを通すわけにはいかない。
「大体今まで何してたですか〜?…というか〜仕事してるんですか〜?このニート!」
「あフぅ…そうデス…そレが問題なのデス」
よくみればマントもツギだらけで、暫く見ないうちにやせた気がする。…すごく分かりやすく貧相だ。
進学はしていなかったし、就職でも、この人に居座られてはどんな企業でもつぶれる気がする。
「イろイろ世間で言う『アるバイと』なるモノを試シてミたのデスが上手く行かズ…」
「そりゃ〜部長みたいな社会不適合者には 無 理 ですね〜」
「た…珠実ちゃん…それはちょっと」
言葉を発するたびに、期待するようなまなざしを送ってくる。
詰ってもらいに来たのか、それとも本気で困っているのかいまいち分からない。
鼻から相手にしないのも可哀相で、震える部長に尋ねる。
「そんなに、仕事が見つからなかったんですか?」
「エエ、長くテも一週間。最短だト面接を始メて5分なドとイうコトも…」
「ヤはり、ワタクシの進むべキ道はひとつデあルとイう、大魔王からの啓示デスね…クッ」
「…それじゃあ、どうぞ無間地獄にでも行くがいいです〜」
まさか住む場所がないってことは…と嫌な予感を抱えつつ話を進める。
「そレで、トうトう一文無しにナッてしマい…かつテの部員をを頼ってキたのデスが…」
「嫌です〜。って言うか何で私が部長を助けなきゃいけないですか〜?ましてや梢ちゃんが〜?」
「あハうァッ…イい…。…でなくて、今度ばカりは本気なのデス…このママでハ、行き倒れマス」
「マ゛ー! 離れろ〜です〜!部長がどこで倒れて草生そうが私の知った事じゃないです〜」
「せメテ住マいヲ、住マいヲ〜」
住居が欲しいらしい部長を振り回す。おさげにすがりつかれ…どうも必死らしくなかなか離れない
和んでいる場合ではないのだけど、なんだか久しぶりで、懐かしいやり取りだと思った。
「と…とりあえず、僕は外してるね…」
いつまで待っても話が進まなそうな様子に、白鳥さんがそそくさと退散を決め込む。
「待つです、白鳥さん」
…呼び止めていた。こんな迷惑な人でも、今の私にとっては僥倖になるかもしれない。
少なくとも、懸案事項に圧迫された私のガス抜き程度にはなってくれるかもしれない。
そんな自分勝手な考えが浮かんで、呼び止めてしまった。
「えと…何?」
「…梢ちゃんを、呼んであげて下さいです」
「あ…うん。わかった、ちょっと待っててね」
「オオ、分かっテイたダけまシタか…」
まったく私もどうかしている。梢ちゃんには迷惑しかかからないだろうに
一体どういう料簡だと、灰原さんにでも突っ込んでもらえたら、正気に戻るかもしれない。
「…案外ヤサしいノデスね」
「黙ってないと張り倒すですよ」
「オオぅ…ソうデス…ソうでナクてハ…ハぁハぁ」
「マ゛ー、治ってないです」
鳴滝荘の中に白鳥さんが駆けて行き、静かな前庭に私の影が伸びる。
まるで二年前に戻ったかと思うほど、懐かしく…暑苦しく気持ちの悪いものがまとわりついていた。
投下了
どうにも重い。何でこんなに重いんだ?
…規制食らってるわけでもないのに
一作書こうと思うからリクよろ
白×珠とかを希望してみる
>>221 続きwktk
昨日鯖落ちしたらしいし2ch自体調子が悪いのかも
* 夢
「お邪魔しマス…皆サん」
玄関に入った私と部長を、呼んで来なくていいのに全員で迎えてくれる。
新しい住人の気配を感じると、こんな風に全員集合がかかる。
でも、部長を見たみんなの反応は…当然だけど微妙
「えっと…部長さん。お久しぶりです♪」
「ご無沙汰しテオりマス」
「コイツに挨拶なんて要りませんよ〜」
梢ちゃんが律儀に挨拶する。
怪訝な顔をしている人が多い中、困った事に嬉しそう。
「あ、占いのお姉ちゃん」
「ぁ〜…ガタガタ」
「お母さん…怖がらなくていいのに」
沙夜子さんは下駄箱の後ろに隠れる。
なぜか部長と相性のいい朝美ちゃんは喜んでいる。
「あのヘンタイか…」
ジョニーは困り顔だけど、ある程度は状況を推察してくれているらしい。
明るい下で見ると、部長のやつれっぷりはずっとひどく見える。
「えっと…珠実ちゃん、部長さんは…?」
「あ〜。なんか困ってるみたいなんで…」
かくかくしかじかと大雑把に説明する。
梢ちゃんはこういう話に弱く、すぐにタダで部屋を貸してしまったりするので、先に付け加えておく。
「…それで、3号室に暫く泊めてあげようと思うですので、梢ちゃん、ご飯だけよろしく頼みますです」
「あ…うん…。だけど、お部屋はまだあるから…」
「いいんですよ、お金払えないでしょうし…迷惑もかけそうですし、私が監視するです」
「でも…」
チラッと部長に目で合図を送る。遠慮しろと言う意味だ。本人に言われたら梢ちゃんもそうしてくれるだろう。
ともかく、梢ちゃんの負担を出来るだけ減らしたい。
「そウサせて下サい…梢部員。…心苦しクなりマスので」
「そうですか…じゃあ、えっと…あがってください」
靴を脱いでとことこと歩いてゆく部長。
みんなスススと道をよけるので、私と部長の花道みたいになって気持ち悪い。
行列もそれぞれの部屋の前でちぎれて、とりあえずは解散となる。
廊下を曲がり、扉の前で立ち止まる。寝るくらいなら出来るし、ここで十分だろう。
「しばらくは、この3号室を使って寝てくださいです…。人が来る事もあるので、その時は迷惑かけないように」
「珠実部員…本当に、イイのデスか?」
らしくないことを口にする部長に、ふっと時を感じる。
この人はこの人なりに、一年間を過ごしてきたのだろう…
「まぁ〜いいですよ。少しは楽しい気分にしてくれましたから…」
「オオ…」
「そのかわり、後でお話を伺いますから、いろいろ話してくださいです」
それからふと思い出して、風呂に案内する。ぼろぼろの格好で鳴滝荘を汚されたら困る。
とりあえずは人心地をつけてもらって、話はそれからだ。
部長を待っている間、私はこのところの重苦しい感情が、すっと晴れたように感じていた。
彼女になら隠さずに話せると、信頼できる部外者の登場を内心喜んでいる。
暫くして、久々にさっぱりした感じの部長とコタツを挟んで対峙する。
とりあえず聞き耳を立てている人は居なさそう。
「それで、いまさらなんでここに来たのか、詳しく話すです」
「そロそロアなたも将来ヲ決めルコろダと思いマシてネ。再びオ迎えにキたのデスよ…クッ」
昔のように質の悪い冗談でかわす。やっぱり変わっていないのかもしれない。
成長という言葉には無縁そうな人だ。
「だから私は、部長のようにはなりませんから〜」
「ソうデスか?あナタには向イてイると思いマスのに…」
ともかく、帰る家もないというのは普通じゃない。
高校のころはちゃんと自宅から通っていたはずだし、立派な部屋も持っていた。
「それで、本当は〜?」
「お恥ずカシい限りデスが、実家を追い出サれタのデス…」
「はぁ〜?…まぁ、良く考えればさもありなんな趣味ですしね」
働きもせず、職業訓練も受けず、就学しても居ない。要するに、ニート。
おまけに普通でない不気味な趣味まで持ちあわせている。
親が仏様でもない限り、反発は避けられそうに無い。仏様でも救えないかもしれないが。
「部長〜、いいかげん全うに生きようとは思わないんですか〜?」
「フフ…あなたの言葉にはいチいチ棘がアってイいデスね」
詰ったつもりではなく、本心からそう思った。その方が楽な人生に違いない。
「マあ、私も初めはソう思ってイタのデスよ…。だカラこそ…なレない仕事もシてミたのデス」
部長はこれでもいいとこのお嬢さんだ。初めて知ったときはビックリしたけど…
水晶玉やその他の備品は、ポケットマネーで買ったらしい。
酷い言い方だけれど、黙っていれば良い貰い手がつく筈だし、仕事だってコネでどうにかなりそうなものだ。
「それデも…どうしヨウもナいモノでしょウ?…夢とイうモノは」
「そして、せっかくもらった仕事を放り出したと…?」
「ソれに、ワタクシの場合、他のコトが何一つでキナいとイう逸材でもアるわけデス」
「両方あわせて勘当&クビですか」
またどうしようもない転落人生を歩んだものだと感心する。
しかも自ら茨の道を選ぶんだから、マゾもここまで来ると国宝級だ。
「とハいエ、肉親に理解してモらえナイとイウのハ、辛いデスがネ」
「肉親だからコそ、理解シていたダけナイのデしょうケど…胡散臭イ占イ師の仕事など」
「マア、そんな訳で、暖かなベットとディナーを捨てタタめ、こんな姿にナってシマったのデス」
暫し流れる沈黙。…結局、傍からは馬鹿に見えても、一所懸命に夢を叶えようとしているのは部長。
私に、そこまでする覚悟はあるのだろうか。その最初の門すら、自らの手で開けることを躊躇い続けている。
「ダから、アナタは早く伝えた方がヨいデスよ…」
どきりとさせられる。心の中を読まれたのかと思ったら、そうではないらしい。
私の反応を見定めるように、その漆黒の瞳が見つめていた。
ふっと小さなため息をついて、自らのことを回顧するように話す。
「例え分かっテクれルにしろ、ソれには時間が必要デス…辛イままココを離レル事にナったら、後悔しマスよ」
「残サレた時間は…楽しく過ごしタいデシょう?」
悲しそうな顔でそう呟く部長。…私はまだ、親が反対せず、応援してくれるだけありがたいのだろうか
無論それは、自分が一つ一つ築いた信頼の賜物であるけれど
「部長は…気付いてたんですか?」
「別に何モ…。タだ、胸騒ぎガシて占ってミたラ…アナタが近々ここを離れルト」
「ソれで来テミた訳デス…マぁ、コレも愛のナせる業デスかね…クッ」
「寒気がするからヤメロです」
そんな風に冗談を言う部長の顔に、悲惨さは無い。むしろ、どこか清々しそうだ。
今はこんな状態だけれど、才能はあるし…いつかは報われるだろうと感じさせる。
いいかげん、私も覚悟するべきなんだ。例え分かってもらえなくても
関係が、壊れてしまっても…今のまま、中途半端を続けていても辛いだけ
決断の時が来てしまって、あの時私は仕方なくあきらめたのだと、後になって言い訳し続けるのは悲しすぎる。
「…私のは…半端な夢ですよ。…足を踏み出すことにすら迷ってる」
「ソんなコトはナいデシょう?アナタが…そのスタートまで辿り着いタノも、意思がアったカらデスよ」
面接や、試験を受ける時の私は、妙に張り切っていた気もする。
…でも今は、隠れてそうしていた事をどう思われるか分からない。そんな不安でいっぱいだ。
「言いにくいのであれば、頼りになる人に打ち明けて、手伝ってもらえばいいではないですか」
「ワタクシは、ココの住人になったばかりですし、お手伝いヲスる資格はアリまセんが…」
「幸いアなたニは、友人も多いコとデスし…」
いままで、自分自身のことで悩みを持った事なんてあまり無い。
梢ちゃんへの感情を除けば、ビックリするくらい冷淡に物事をこなしてきた。
今更、誰を頼ればいいのか分からない
告白できる人…あの人しかいないだろうか?桃さんは、遠くに行ってしまっているし
…少なくとも私が、本心をぶちまけて、それを受け止めてくれたのは彼だけ…
一番、頼みたくない相手なのだけど…一番優しく受け入れてくれそうで
「部長…どうして、わたしに…こんなに良くするんです?」
「好意…というモノですよ。アナタだって、その感覚は知っテイるでショう?」
「…私はなびきません、しゃぶりつくすですよ〜」
「ソレが嬉しいのデスよ…クッ」
出会って3年…。ある意味では梢ちゃん以上に影響を受けた先輩。
卒業の後でも、あいかわらず、冗談を言い合える仲。
出会ってもう9年間。私の望むように振り向いてはくれなかったけど…
梢ちゃんも、私の言葉や手伝いに喜んでくれたし、彼女の方からも、私にいろいろしてくれた。
きっと…これからだって、部長とのように同じ関係でいられるはず…。
確証も何も無いけど、今の私には梢ちゃんが受け入れてくれると願うしか出来ない。
時間を重ねてもそれは同じ。…いつかは言わねばならない事だから
ならば、後押ししてくれる部長がいるうちに…そう思って、わたしは口にしていた。
「明日…言ってみるです…」
「…気持ちの清算も…かねて」
部長は私の呟きを、じっと黙って聞いていた。
私のゆきさきを…決める。あくまでも…私の意志で
* 居場所
頭がまだ少し、オーバーヒートしているみたいにボーっとしていて
3号室から出た私は、洗面所で冬の冷たい水で顔を洗った。
私が結構重大なことをしたっていうのに、鳴滝荘の夜はいつもと同じ
「…」
本当は、勢いでやってしまった方が楽だから、クールダウンなんてしない方がいいのかもしれない。
タオルで顔を拭きながら、頼み方をあれこれ画策するけど、いい方法など見当たらない
今日はもう寝て、明日ぶっつけ本番でやるしかない。
そう思って、回廊に出る。いつも以上に冷え切った夜の空気は、黒々とした風景の動きを止めている。
ガチャ…
しばらく黙って、空を見上げていると、2号室から明かりが漏れて、見知った二人が出てくる。
「それじゃあ…頑張ってくださいね」
「うん、ありがとう」
差し入れでもしていたのか、梢ちゃんは幸せそうな顔で白鳥さんと話している。
「隆士さん…その、おやすみの…」
「あ…あぁ、うん…」
そんな声を聞いて少し興味が湧き、覗いてやろうと角を曲がる。
結果は、うすうす知ってはいたことだけれど、ちょっと胸が痛んだ。
白鳥さんの腕に抱かれた梢ちゃんが、少し背伸びして、ふたり顔を寄せ合っている。
薄明かりの中で二人は、お互いを強く求め合っているようで、暫くそのままでいた。
恋人…二人でいる事、羨ましく思う。
寄り添い心を通わせあう…とうとう私は、誰かとああなることは出来なかった。
邪魔をしては悪いと、足を止めていたけれど、胸の痛みにふと桃さんのような絡みをしてみたくなる。
二人の反応が楽しみで、近づいていつものように声をかける。
「あらあら〜です〜」
「あ…」
目を開けた白鳥さんが先に私に気付く。
「!」
そして、梢ちゃんが振り返る…目が合う…頭に血が上る。
本当に予想通りの反応。可哀相な白鳥さん。
ドン!
「!!」
「うわっ」
反射(?)なのか知らないけど、梢ちゃんが白鳥さんをつきとばして部屋に仕舞った。
そう形容するのが正しいほど、一瞬の動作。
「マ゛〜?」
「あ、あのね!…違うの、珠実ちゃん!…これは…えっと」
「梢ちゃん…そ、そんなに慌てないでよ。大丈夫だよ」
打った後頭部を抑えながら、彼が部屋から出てきて梢ちゃんをフォローする。
「あ!あの…ご、ごめんなさい白鳥さん…私…つい…」
梢ちゃんの慌てっぷりがすごい。きっと昼の出来事もあるのだろうけど
人に見られていないと思っていたところに私が出てきて不意を突かれてしまったらしい。
「な、なんていうか…ご、ごめんね。恥ずかしいとこ見せちゃって」
「まあ私は気にしませんが〜。梢ちゃんがヘンです〜」
「あうぅ…」
私の視線から逃れるように、白鳥さんの後ろに隠れる。
私が部屋に向かって歩くにつれ、梢ちゃんもくるりと位置を変える。
白鳥さんが慌てないのでかえって居心地が悪くなり、退散することにした。
「うふふ、梢ちゃんも単純ですね〜、放課後あんなこと言って、意識しちゃったですか〜?」
「あ…ダ、ダメだってば、珠実ちゃん」
扉を開けてから振り向いてそう言うと、必死に言わないでと目で訴えかけてくる梢ちゃん。
このネタはどうも長く使えそうだ。
「しかし〜『隆士さん』なんて、白鳥さんも果報者ですね〜」
「え…あはは、そうだね…」
「!!…うぅ…」
聞かれてしまったのか…といった感じに梢ちゃんが俯いて恥らう。
二人っきりの時には、名前で呼んでいたらしい。もっとこんな可愛い仕草を見てみたい。
今度、押入れにでも潜んでみようかと本気で思う。…事故防止もかねて
「じゃ、おやすみなさい、です〜」
あれこれ妄想を膨らませながら、パタンと一号室の扉を閉めた。
そしてしばし耳を当てて、外の声を窺う。
「はぁ…もう、珠実ちゃんったら…」
扉越しに梢ちゃんのため息。あんな話の後だから、今日はちょっとカラミすぎたかもしれない。
「え〜と…あんなこと…って、何?」
「し、知りません!」
ドカッと音がして、隣の部屋に何か叩き込まれる。
「おやすみなさい!」
バタンと扉の閉まる音。よけいなことを聞くから悪いのだ。
「おやすみです…ふたりとも」
…金色の月が輝く夜空の下、そんな楽しく、暖かな日常。
ずっとそばにいて、見ていたかった。…それでも、私は決めた、ここを出ると
投下了
一行部長語にし忘れたorz
ちょっと離れてた間にこんな良作が…
GJ!!!
続きも期待しています。
久々に「ひぐらSEED」見てたら、隆士が梢を「お嬢様」と呼んだりするSSも需要があるのではないだろうかと思ったが、
絶対、カオスSSになると思い途中で断念し産廃に送った。
>>235 ちょっと待て
それは「萌えるゴミ」だ
きちんとここに捨てていきなさい
* あしあと
茶色の古めかしい扉の向こうから、梢ちゃんの声が聞こえる。
「うわぁ…すごい」
どたどたと、慌てたような足音が外から響いて、朝のまどろみの中にいた私は身を起こした。
昨日のあれが夢だったのではと思えるほど、久々にぐっすり眠れた。
コンコンコン♪
ノックが響く。多分梢ちゃんだけど、こんな朝早くから私の部屋に来るなんて珍しい。
「はい〜。なんですか〜」
寝ぼけ眼を擦って、扉をあける。
目をきらきらさせて、飛び跳ねそうなくらい朝からうきうきしている梢ちゃん。
「珠実ちゃん、おはよう♪…すごいよ、ほら♪」
「そんなに目を輝かせて、一体何…」
どうも、昨夜の事はすっかり忘れてしまっているみたい。
梢ちゃんが中庭を指差しながらどくと、白いものが目に飛び込んでくる。
ゆらゆらと揺れながら、薄化粧した中庭に吸い込まれてゆく。
「ゆ、雪…ですか」
「うん…積もりそうだよ♪」
昨日あれだけ寒かったし、確かに降れば雪だ。
何年かぶりの景色に、私も妙に嬉しくなる。
「…ふぅ、学校行くのも大変そうですね」
「そうだね。…早く仕度して、ゆっくり行かないと♪」
大変大変といいつつ、二人とも内心では喜んでいる。
雪の中の通学は苦労よりも、物珍しさと妙な期待が湧いてしまうのだ。
「お姉ちゃん…おはよう。すごく寒いよ〜」
朝美ちゃんも起き出してきたのか、やっぱり嬉しそうにあいさつする。
寒いといいつつ、ダンボール布団でよく平気なものだ。
うしろから、ダンボール布団を抱えた沙夜子さんが、ガタガタ震えながら3号室を目指して這って行く。
「さ、さむい〜、こたつ〜」
「沙夜子さん、今その部屋は、アレが〜」
「オはよウゴざいマス」
「!!…あぁ〜」
部長も起きたらしく、最悪のタイミングで顔を出す。
泣き顔になった沙夜子さんが、逆向きに這いずり始める。
「部長さん♪おはようございます。…あの、忘れちゃったんですけど…お昼ご飯はどうしますか?」
「…当分ココに居りマスのデ、お願いしマス」
「いや〜…いや〜…」
「お母さん、だめだよそんな事言っちゃ…」
ただ飯食らいの癖に…と毒を吐きたくなるが放置。部長+沙夜子さん…役立たずコンビ。
一人増えただけで、だいぶ朝の空気がすがすがしさを失った。
「ほらほら、早く朝ごはん食べましょうです〜」
「う、うん…あ、白鳥さんも起こしてあげないと…」
ちらっと二号室を見やる梢ちゃん。世話焼きに磨きがかかったご様子。
「隆士さ〜ん、とっとと起きるです〜」
私が彼を呼ぶとカチンと凍りつく梢ちゃん。分かりやすく動揺。
昨日のあれは一生モノのネタなのだから、簡単には忘れない。
幸いみんなが私の発言をスルーしたので、梢ちゃんは助かったみたい。
どかっと一発扉を蹴って彼を起こし、朝の風景が久々に7人になった。
仕度を終えて、いつもの様にからりと扉を開ける。
ひゅっと舞い込む雪と、東京には珍しい澄んだ風。
「いってきます♪」
「いってきますです」
「いってらっしゃい。気をつけてね」
最近ではだいたい家にいる白鳥さんが、見送りにきてそんな風に声をかける。
薄化粧した道路。ポコポコと足跡をつけながら歩く梢ちゃん。
…ずいぶん昔にも、見た景色だ。
二人ともゆっくりと楽しみながら歩く。そのために早めに出たのだから。
気の早い小さな雪だるまが道端においてあったりして、二人で笑う。
「積もるのなんて、ホントに久しぶりだよね♪」
「です〜。でもそんなにはしゃぐ事もないですよ〜」
「え…。そ、そう…見えるかな。あはは…」
梢ちゃん本人はこれでも抑えてるらしい。けど、長い付き合いだから私には分かる。
それでも、黄色の長靴を履いていかないあたり梢ちゃんも大人になった。
「おもしろいよね…。模様見えないかな」
「そんな事したら冷たいですよ…って前向いて歩いてくださいです〜」
今度は降る雪を見上げながら歩く。このボタン雪じゃさすがに結晶は見えない。
そんなことよりも、お留守になった足元が心配。
「大丈夫だよー…あっ…」
「…ふぅ」
案の定、雪道に足を取られて滑る。すかさず前に回って梢ちゃんを受け止める。
ゴンと梢ちゃんが顔を私の胸にぶつけてもたれかかる。
「いたた…ごめんね」
頭を抑えながら謝る。力を入れて助け起こすと、ばつの悪そうな顔。
「梢ちゃん…」
「なあに?珠実ちゃん」
「もし、白鳥さんの傍にいたいなら…」
いつまでも、ガーディアンでありたかったけど
これからは、一人になるんだから、梢ちゃんにも気をつけてもらわないと
「こういうおっちょこちょいは、直さないとだめですよ〜」
「う、うん…」
「もう一人だけの体ではないんですから〜…ですよ〜」
突然そんな事を言う私にちょっと戸惑いつつ…そう返事する。
その後ちょっと恥ずかしくなったのか、下を向いてもじもじする。
「た、珠実ちゃん…あのね、昨日の事あんまり言うと…恥ずかしくなるから…」
「ふぅ〜『隆士さん♪』…も大変になりそうですね」
「た、珠実ちゃんってば〜」
梢ちゃんの声色を真似してからかう。
革靴だから、二人ともそろそろと慎重な追いかけっこ。
また転んでしまっても困るので、早めにつかまっておく。
「もう…たまみちゃ…」
「あははは!」
「…?」
頬を膨らませた梢ちゃん。私に怒ろうとして、すぐに笑い声にかき消されてしまう。
角を曲がった所でおなじように雪に浮かれる小学生の列に混じってしまっていた。
「すごい雪だね!…学校帰れなくなるぞ〜」
「あはは、休みになったらいいのに〜」
そんな風にはしゃぎながら、付属小学校の子供達が登校して行く。
私達は、暫く立ち止まって、子供達に抜かされた。
上から見ると傘の群れ。いつのまに私はこんなに大きくなったのだろう。
…今の私はクラスじゃちっちゃい方だけれど、それでも成長はした。
「私達も…あんなふうに見えてたんですかね?…周りの人には」
「…そう…かも」
「ずっと…前のことですけど…覚えてますか?」
「…うん。四年生の…冬。あの時も、すごかったね」
思い出と重なる風景。二人でちょっとの間、道に立ち尽くす。
やがて子供達の列が途切れて、さりさりと雪の積もる音が聞こえだす。
「9年も前の事なんだね…」
「そうですね。でもほら、そうするとー私の人生の半分くらいは梢ちゃんと一緒ですね〜」
「…うん」
あの春から今まで、私と梢ちゃんが会わない日はなかった。特に、中学生になってからは、休日も一緒だった。
思い出の多さに二人微笑んで、でも少し寂しそうに梢ちゃんは呟く。
「…9年間。すごく、短く感じちゃうのは…なんで、なのかな」
「時々自分でも、まだ小学生なんじゃ…って思っちゃうよ」
このごろ梢ちゃんが見せる悲しい顔。…それだけ、高校生活が楽しかったということだと思う。
言葉通りその9年は、他の人よりも幾分か短いけれど…多分それは関係ない。
「でも、ずいぶんといろんな事あったじゃないですか〜。アルバムもすごい数ですよ?」
「う、うん。いろいろ楽しいこともあったし、珠実ちゃんが鳴滝荘に来てくれたり…たくさんあったよ」
「それって、楽しい時間はすぐ過ぎるっていう、あれじゃないですか」
そんな風に私が言うと、雪を払うように傘をまわしながら、梢ちゃんは呟くように言う。
普段隠れている寂しがり屋な本音が、ちらりと姿を見せる。
「…楽しかったからかもしれないけど…。楽しい事が、もっともっと続いて欲しくて、思い出が足りない気がするから」
それからちょっと照れくさそうに私を見て、安心できる答を求めるように私に言う。
「きっと、そんな風に感じるんだろうね。珠実ちゃん」
「…そうですね」
私が鳴滝荘に引っ越してから、何日も繰り返された風景。
満ち足りる事のない胸のうちは私も同じ。ひとつの楽しい思い出が、次の思い出を欲しがっている。
「でも、高校生の思い出はもう終わりですね、落第でもしない限り〜」
「う…うん。そういう悪い思い出はいらないけど」
そう答えてから、自分の言っていた事に恥ずかしくなったのか、梢ちゃんは慌てたように繕う。
ずっと一緒にいてねという心の声が、表に出てしまった事に気づいたみたい。
「あと一ヶ月で、卒業で…これから先のことも良く分からなくて…不安になっちゃって。ごめんね、変なこと言って」
「珠実ちゃんとは、これからもまだまだ一緒にいられるのに…」
1号室が、空き部屋になるなんて少しも想像していない梢ちゃん。
私は、その心の声に応える事ができない。梢ちゃんに向かって言わなくちゃいけない筈なのに…
「そ、そう…ですね…」
照れている梢ちゃんの傍で、私はずっと黙っていた。もしかしたら梢ちゃんが、気付いてくれるかもしれないと願いながら。
言葉は無力。私が重ねた言葉ふたつ「ずっと」と「好き」のうち…
私はその想いを込めた言葉を届けたかったのに、梢ちゃんはもう一方をたくさん受け取って喜んでいた。
梢ちゃんは…なによりも、幸せが一瞬で崩れ去ることを怖れるから。
私には、もうその言葉を叶える事も、守る事も出来ない。
でも、今は白鳥さんが梢ちゃんのそばにいてくれる。
だから私がいなくても…きっと大丈夫だと思う。
「あ…もうこんな時間。…そろそろ急がないと」
「…そうですね」
思い出を重ねる雪の道、そこに私が残してきたのは、私自身を縛る言葉達。
嘘ではないのに、今では疎ましく思うほど、純真すぎる足跡の列だった。
「…」
何度、私の夢を打ち明けようとしただろう。
けれど、一人では言えないのだ。
思い出を嘘に変えたくなくて…そして、梢ちゃんを悲しませたくなくて…
…梢ちゃんに悪く思われたくなくて…
「…行きましょうか」
そして私は、最後のチャンスを逃してしまっていた。
指の間から流れ出ていくものに、気付く事ができなかった。
ぐあっ、タイトル入れ忘れ!
…長編の需要などとうに尽きているのは分かっちゃいるが、
書いてしまったのでごめんなさい
p,s 前スレで魚子verゲームブック要求されたけど、
…書いてるうちに何か病的なものが湧いてw
乙。久々の長作だね。
このスレに限らず、見る人がいる限り需要は何であっても尽きないよ。
素直に上手いと思う。がんばってくれ。
246 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 22:35:20 ID:S9OZk3+a
>>244 GJ!
心の動きの描写などかなり読みごたえがあってすごく好きです
その上珠実ときたらもう…
>>246 パソコンが物故割れた
見てないけど
>>244 GJ
しかし今日はすでに14日。バレンタイン。
彼女は本当に誕生日を忘れ去られてるのかな……。
桃=空気?
桃は空気だけど、空気が無かったら俺たち生きていけないだろ。
珠は二酸化炭s(ry
一酸化炭素か青酸ガスだろ
/ }}
_ ,、 -─ - /__ /
< ̄ ヽ/ ,、´, \ /
-=ニ 、// _/ /ハ/ | 、 ヽ ´
∠_ ,' ハ / //|`ト、 |l_|_ 、 , ',
/ ヽ| ト|ハ |zr=ミ、 ´| ハ! `| !リ
', ヽ|` |、 _ ン‐, '"゙ヽレリ ソ
ヽ :.:.:| | rv- 、 ` ー|: |´´ <最後は 笑顔で!
/´ `ヾ |. ヽ 丿 ハ |
/ : .\ ヽ、 ´ ィ´ |
/ : . : . :...l ヽ,,`7´ |:.: |
/ ,、 ' ´ ̄` ー-ハ-ヽ{、_ _|:.:. リ
| ´ : . : . : |ヾ、ー--`ーレン,、_
! _: ._: ._/ ヽ 丶、
|  ̄ : . : . } :.:.´:. , :.:. } `ヽ、
/| ! _ : . _:_| :.:.:.:.:.:.:.:. : .:.:.:.:.: 丿, \
| | |  ̄ : . |! 、:.:.:.:.: : :.:.: i `>ー:.:. 〉
| | ヽ、 : . ノ | / .:.:./
* 告白
大雪というほどじゃないのだれけど、雪になれない都心の街。
雪道を苦労して行った学校は、昼過ぎには休校になり。
買い物に行く梢ちゃんと別れて、私は早々と一人帰宅した。
気温が上がって泥んこになった雪のせいで、靴下までびしょびしょ。
やっと帰り着いたと思っても、玄関から先に進むのにも一苦労。
「あ、珠実お姉ちゃん。おかえり〜。大変だよね」
「ただいまです。…朝美ちゃんもですか」
朝美ちゃんの中学も似たような事になったらしい。
一生懸命、裸足をパタパタさせて乾かそうとしている朝美ちゃん。
…見ているこっちが寒くなる。
「足、冷えちゃいますよ〜。コタツでやったらどうですか〜?」
「あ、そっかぁ。…でももうすぐ乾くから」
普通の人間なら霜焼になると思う。
5号室の暖房はダンボールだけだから平気なんだろうか。
馴れは怖いなと思いながら、私は冷たい廊下を一気に突破した。
「ふぅ、畳のほうがいくらかはましですね」
「オ帰りナサい。珠実部員」
「…チッ」
部屋にはいってから、コイツが居たんだと思わず舌打ち。
露骨に態度に出すと逆効果だからやりにくい。
「彼なラ、今オ暇のヨうデスよ」
「余計な気をまわすなです」
足も暖まってきた頃、ぼそりと部長が言う。
そうだ、そのために梢ちゃんと別れて帰ってきたんだ。
「…」
暫く足を暖めて、どう言おうか考える。
隠していた本心を明かすしかないけれど、見栄えがいいように。
優柔不断だと思うくらい長く座ってから、一気に立ち上がって2号室へ向かう。
平常心を保つように努力しつつ、その扉をノックした。
「白鳥さん、ちょっと表へ出やがれです」
「え、な、なにかな…梢ちゃんのこと?」
こういう状況では白鳥さんがフルボッコにされる事が多いせいか、ちょっと怯えるようにどもる。
梢ちゃんのことって…思い当たる事があるのかコノヤロウ
「違うですよ〜?でもこの際そちらも伺いましょうか〜」
「あ…」
しまったという表情をしながら、曳かれる牛のように部屋から出てくる。
そして私は、寒い廊下を進み、あの場所までつれてくる。
「ふふふ〜、ここの場所を、覚えていらっしゃいますかね〜」
「あ、う…お、覚えているけど…今度は何?」
「…今度も大事な話なんですよ〜」
珍しく察しの良い彼に、なんだか物足りなくなる。
こういうときばかり冴えていなくてもいいのに…
「え〜と…?な、何かな?」
「…」
あの時は怒りに任せて本心をぶつけてしまったけど、今日は逆の気分。
柄にもなく、白鳥さんに尋ねられるのを待っていた。
そんな時ふと、ちょっとした悪戯をしてみたくなった。
まだ白鳥さんが入居して間もない頃にも、私はテストと称して似たような事をした。
鳴滝荘でうまくやっていけるかどうか…つまり、私の気にいるかどうかのテスト。
だから嘘じゃないのだけど、少しタチを悪くしてみる。
「白鳥さん」
「?」
「…好きです」
この言葉、ひょっとすると梢ちゃん以外の人に向けたのは初めてかもしれない。
…そう考えるとこの人にはもったいない気もする。
「え…あの…?」
言葉の意味が理解できず、ぽかんと呆ける白鳥さん。
予想外過ぎたのだろうが、なんだか少しイラつく。せっかくの冗談が間抜けになる。
「た、珠実ちゃん…本気…なんだよね?」
「だけど…ごめんね。僕は、梢ちゃんが…」
「もういいですよ」
その先を聞くのが嫌だったので、そういって止めにする。
逃げる癖がついてしまっている。本題にさっさと入ろう。
「合格…です」
「え、あれ?」
「…まさか〜私が白鳥さんに本気で迫るとでも〜」
ぽかんと口を開けて、また間抜けな顔をしている。
「やれやれ、これだからスケコマシは〜。自意識過剰もいいとこですね〜」
「え、ぼ…僕、騙された…の?た…珠実ちゃん、な、なんで?」
この2年の間に何度聞いたか分からない台詞。
こういうことには簡単にひっかかり、なよっちいくせに、自分の持った最後の一線は譲らない。
…とても忌々しいが、これから先もずっと、そうであってくれるだろう。
もう、ためらう理由もない。告げなければならない。
でもそれは、私が梢ちゃんへの想いを口にした時よりずっと重く、力のいる行為だ。
「チェックです。あなたが入居してきた時もやりましたね」
「これから先も、梢ちゃんを守り、そして傍にいてあげられるかどうか…です〜」
鳴滝荘で初めて会った人には必ずやってきた。でも、二度もやる人はこの人だけだ。
悪戯のつもりが、最初の一歩に繋がってゆく。
「これから先…って、珠実ちゃんだっているんだし、こんな変なことしなくても…」
「…」
「?…え…あれ?」
遊びで晴らそうとした陰鬱とした気分が襲ってくる。…何なのだろう、この感情は…
表情を窺われたくなくて、すっと庭の方を見る。
「…です」
「た、珠実ちゃん…?」
「白鳥さん。大事な…話があるんです…」
「え…」
ちょっと身構えるように緊張する白鳥さん。
「私と、梢ちゃんは…今年で卒業です」
「…」
「…これから先…卒業してからの、ことなんですけど」
言い出そうとして、あれだけ悩んで、出てこないと思っていたのに
言葉にするとすぐに終わってしまいそうで、悔しい気がする。
でも、ほかに尤もらしい言い方なんて思いつかない。
「わ、私は…鳴滝荘を出て、留学…します…」
「!?」
「…だから、ここにいることは出来ないんです」
一瞬、驚きが彼の顔に奔る。でもすぐに、私の言が本気であると察して、冷静になろうと努力してくれる。
そんな様子に、やっぱりみんな、私が出て行くなんて想像だにしていないんだと知る。
「そ、それは…いつ、なの?」
「9月に入学なんですけど…慣れるためにも、4月から、向こうに…」
「そ、それじゃあ…もうあんまり…」
「もう、みんなに報告するだけ…だったんです…けど」
後ろめたさや関係が変わってしまうことへの不安、そんなことが私を阻んでいた。
そして何より、梢ちゃんのことが私の中に蟠っていた。
「ごめんなさいです…白鳥さんまで巻き込んで…」
「でも、こうでもしないと言い出せそうになくて」
「そっか…」
みんなに…梢ちゃんにどうして黙っていたのかと問われた時に、一緒にいてくれる人が欲しかったから、話した。
そして、白鳥さんがみんなに話せるように舞台を作ってくれると思うから、話した。
「それで、珠実ちゃんの様子が変だって、梢ちゃんも話してたんだね」
「…」
梢ちゃんも、ちょっとおかしいと気付いていた節はあった。
結局、悩んでいたことで、梢ちゃんにも心配をかけてしまった。
「今日の…夜でいい…かな?」
「えっ…?」
「言うんでしょ?…みんなに。早くしないと、一緒にいられる時間が減るだけだし…ね?」
「は、はい…」
回廊から空を見上げながら、静かに私に問う。雪はもうやんでいたけど、相変わらず曇っている。
私は流され気味にそう答えてから、気を回してくれる白鳥さんに少し安心した。
「ありがとう…ございます」
「ううん。僕も上京する時に、いろいろあったから…できるだけ珠実ちゃんの力になりたいよ」
「…う」
言葉に詰まる。どうしてこうもこの人は、恥ずかしげもなくそんな事を言うのか…
「僕に出来るのは、みんなを集めることと、珠実ちゃんの応援だけ」
「結局、一番大切なことは、珠実ちゃんが言わなくちゃいけないけど…がんばって」
それだけ言うと、彼も黙り込む。冬の冷たい廊下で、私が白鳥さんに喧嘩を売ってから、もう一年以上たつ
あのときのことを少し思い出して、少し恥ずかしくなった。
「お願いします…私も、後悔はしたくないですから」
「うん…とにかく、夜。食事が終わった後にでも」
それだけ言うと、白鳥さんは気づかうように一人にしてくれた。
本当は、もう少し話していたかったのだけど…女々しいから、私も部屋に戻る事にした。
それでも、ふっと安心の感情が胸を満たす。
これで白鳥さんは、みんなに責められてもそばに居てくれる。
梢ちゃんだって、白鳥さんに言われたら、納得してくれるだろう。
「ふぅ…」
「珠実部員…良かったデスね」
柱の影から声がする。部屋にいればいいものを…覗きとは趣味が悪い。
「フフ…傍かラ見てイルと…少シ妬けテしまイマしタよ」
「うるさいです」
こんな大事な時に、私の頭にはまっさきに彼が浮かんだ。
梢ちゃんを幸せに出来ると、私に認めさせたただ一人の男性。…だから、私も頼りたくなる。
「これが最初で最後です。…あのスケコマシに頼るのは」
「イいのデスか?…貴女ニは、アアいウ人も必要だと思いマスけド?」
「梢ちゃんと彼よりも、いい組み合わせなんてないです。…それに」
「…?」
「…なんでも…ないです」
これからの生活を考えれば、辛いだけだ…きっと
少なくとも暫くの間、一人になるのだから…。
そう思えば、熱を持った感情にしない事への自信はあった。
「そんなことより…今は次へ…です」
雪の白が景色を閉ざし、ビルの明かりがまぶしさを増していた。
投下了
初段改行→書き込めない
が原因だと分かった俺
マジでか!?
とテストしてみる
って改行か
普通にかけてますけど?
確かに数行だと書き込める
おかしいな?
「書き込みました」と出るのに書き込めてなかったりするのは何なんだ…
ん〜
自分もたまに書き込めない時があったなあ。
……携帯が原因だろうか
もういいからいちいち初段改行するな
↑ワロス↓
267 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 17:10:10 ID:cqVtWAIO
初段改行で書き込みが反映されないのは行数が多い荒らし対策だよ。
初段改行してても行数が少ないと書き込める
ついでにほす
保管庫に隆土×朝美の純愛でオススメない?
久しぶりにSS書こうかな・・・。
白×蒼で恋人同士になる前の話を。
皆さんが忘れた頃に出来るだろうから、このレスは忘れてください。
みなとらじお 君が主で執事が俺で 02
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2336941 伊藤静「じゃあ、次もwww」
後藤邑子「斬ったほうがいい?www」
伊藤「次は斬る?www」
後藤「どうするww」
伊藤「ペンネーム『心が綺麗な天使』から頂きましったww(フンッwww) 私はこの日本に住むのにはピュアすぎます。どのようにしたら天使のような私がこの今の日本に馴染めるのでしょうか?」
後藤「.........ウザい」
二人「キャッハハハハハwwwww」
伊藤「ちょほんとさあ、大丈夫?www」
後藤「おい天使、おいおい自称天使ww」
伊藤「自分が天使だと思ってること自体がちょっと間違ってんじゃないの?っていうねwww」
後藤「うん。ね。ちょっと軽く(精神病院に)通院してみたほうがいいんじゃないの?www もしくは、今の日本に馴染めるようにちょっと汚れちゃえよwwww」
伊藤「それかもう日本出て行ったらいいんじゃないの?www」
後藤「天使が住める国にwwwwwww なんかエルフの国とかに行ったらいいんじゃないの?wwww」
伊藤「妄想の中とかに(プフッww)行っちゃえばいいんじゃないのwww」
後藤「コワイヨーwwwコワイヨーwwwww」
二人「クックックックwwww」
なんじゃこりゃ…?
しっ、目をあわせちゃいけません!
*暗転
夕食後の団欒。
白鳥さんが皆を呼び止めてくれて、その時は来た。
桃さんが旦那さんを連れて来た時のように、テーブルを囲む。
「えっとですね…珠実ちゃんから大事な話があるので、落ち着いて聞いてください」
「なんだ〜、やけに仰々しいな。彼氏でも出来たカ〜?」
「え〜?ほ…本当なの?お姉ちゃん…?」
「そ、そういう話ではないんですけど…」
いつもと少し違うやり取り。みんなが不思議そうな目を向けていた。
梢ちゃんは、みんなにお茶をいれて配っている。
白鳥さんがまとめてくれる間、私は落ち着こうと努力していた。
何ヶ月も秘密にしてきた事。しっかりと伝えたい。
みんなが静かになってから、私は簡潔に切り出した。
「えっと、集まってもらっちゃってすみませんです」
「進路の事…いままで、何度も考えて出した結論なんですけど」
「私は、留学…します。だから、4月くらいで、鳴滝荘から離れます」
去るという言葉は使いたくなかった。
昨日よりはきちんとまとめて言えたと思う。
いやな静寂が部屋を支配する。みんなが動きを止めていた。
「え…と」
「ど、どういうことなんだ。…俺はてっきり…短大の方にいくのかと思ってたが…」
「4月…ずいぶん…急なのね」
すこし驚いたように聞く灰原さんと珍しく口を開く沙夜子さん。
ここらへんは大人の貫禄というものなのだろうか、話を繋いでくれる。
「いままで黙っててごめんなさい…でも、自分の夢を叶えるために、留学したいんです」
「…」
「実は、前々から準備をしていたですけど…言い出しにくかったんです」
私があんまりすっきりと言い切ってしまったからか、みんな暫し沈黙。
部長だけが、のほほんとお茶を飲んでいる。
「…まぁ、前もって言わなかったから驚いたが…」
「それがオマエの選択なら、そうするべきだろうナ」
「…。少し寂しくなるわね」
「お、お母さん?」
灰原さんと沙夜子さんは、やがて落ち着いてそう言った。
急な話ではあったけど、内心はともかく、仕方ないと賛成してくれる。
「で、でも、珠実お姉ちゃん…あの…えと…そ、そうなんだ」
朝美ちゃんはまだ少し良く分かってないみたいで、混乱している。
そしてその隣で、凍ったように動けないでいる…梢ちゃんがいた。
「…」
信じられないというように目を丸くし、私を見る。
まともに顔を合わせられない。私は目が合わないように少し下を向いていた。
「その…本当…なの?」
「…珠実ちゃんもね、言い出しにくかったんだ。ちょっと寂しいけど…本当だよ」
「え!?し、白鳥さんは…知って…たんですか…?」
「うん…少し前に、教えてもらったから」
フォローをしてくれる白鳥さんの言葉も、耳に入っていないみたいに、
まっすぐに私を見ているのが、体全体で感じられた。
「その、私…」
顔を上げようとするのに、上げられない。
どうすればいい?…私は、どう応えてあげるべきなんだろう?
でも今は、白鳥さんに場を収めてもらおう…きっとそれが一番穏便に済む。
「だ、大丈夫ですよ。…白鳥さんだって梢ちゃんのそばに居ますし…」
「…そうじゃないよ!」
搾り出すような大きな声で否定する梢ちゃん。
今まで見た事もない強い態度。私は思わず身を縮こませた。
「こ、梢ちゃん…珠実ちゃんもね、言い出しにくかったんだよ」
「白鳥さん!…だって!…ずっと…ずっと一緒だったんです!」
「あ…ご、ごめん」
白鳥さんが悲しそうな顔になる。…その言葉は、彼にとっては棘になる。
梢ちゃんと離れていた10年…彼の取り戻せない時間を思い起こさせる。
「…とにかく、落ち着いて、梢ちゃん」
「う…うぅ…お、落ち着いてます」
彼が近づいて宥めても、梢ちゃんの様子は変わらなかった。
むしろ撥ね付けるように、遮るようにして、私を直接見つめる。
私が望んでいた事は…白鳥さんがどうにかしてくれるという甘えは…破綻していた。
「珠実ちゃん、どうして…教えて、くれなかったの?」
「そ、それは…その」
「もっと早くから知っていれば…私もっと…。そ、それになんで白鳥さんにだけ?」
「白鳥さんなら、うまく梢ちゃんに伝えてくれるかと思って…それに梢ちゃんに直接言ったら、その…困っちゃうと思って」
あらかじめ考えていたシナリオなんてどこかへ消え去る。
目に映る床の模様が私を混乱させる…梢ちゃんの言葉につぎはぎの言葉で答える。
納得してもらえるなんて、自分でも思っていないのに、口から勝手に漏れ出てゆく。
「私の…せい…?」
「…いえその…梢ちゃんだって聞くのは辛いと思って…」
「辛い…なんで?珠実ちゃん…分からないよ。わ、私…そんなに…」
「と…ともかく、そういうことなんです。分かってください」
怖くなった私が逃げるような言葉で顔を背けると、梢ちゃんの問いが細くかすれた。
彼女の中の何かが崩れて行っているというのに…愚かな私は、ほっとしていた。
「分からないよ!…い、嫌。やだ…そんなの…やだぁ」
「あ…こ、梢ちゃん?…梢ちゃん!」
「梢!…どうした、オイ!」
血の気が、さあっと抜けていく。私は今、何を思った?
その感覚と、梢ちゃんがガクンと力を失い、倒れこむのが一緒だった。
白鳥さんが慌てて抱きとめるけど、すでに気を失っていた。
「…あ…う」
長らく見なかった症状。灰原さんも白鳥さんも慌てている。
その姿を見ながら、私は話すことも動く事もできなかった。
私が…告げてしまったから…梢ちゃんがまた、こんな事に…?
「あ、あれ?…お姉ちゃん?」
覗き込む朝美ちゃんの姿が歪み、視界が回る。お前のせいだとぐらぐらと誰かに体を揺さぶられているようで…
私に向けられたみんなの視線が、自分に突き刺さるようだった。
「…ごめん…なさい…」
「た、珠実おねえちゃん!?ど、どうしたの?」
足が床に張り付いたように動かず、後悔と自己嫌悪の寒さに震えた。
何か痛みを感じたと思ったら…私の目の前が真っ黒く暗転した。
* ゆきさき
「あ…」
一体どれくらいこうしていたのか、いつの間にか自分のベットに寝かせられていた。
覗き込んだ顔がいくらか緩む、ほっとしたような表情で、白鳥さんが声をかけてくる。
監視役のつもりなのか、沙夜子さんも横で寝こけている。
「気が付いた?」
「…はい」
「よかった…梢ちゃんも珠実ちゃんも倒れちゃうんだもん」
別段体に異常は無い。ただ単に、プレッシャーから逃げて倒れただけ…
それよりも梢ちゃんの容態を知りたい。そう思ってベットを起きようとすると、白鳥さんが慌てて制止する。
「だ、ダメだよ珠実ちゃん。安静にしてないと…」
ずいぶん私も心配されたものだと思うけど…私自身もこんな風になるなんて予想もしていなかった。
「ごめんなさい…」
「う、ううん。…僕の方こそ、軽率だったよ」
謝って解決するような事じゃないけど、いたたまれなくてそう呟く
白鳥さんもなぜか、申し訳無さそうに答えた。
「あの、それで…梢ちゃんは…」
「あ…えっと」
ちょっと黙り込む白鳥さん。
不安が頭をよぎる、梢ちゃんの身に何があったのかが気に繋った。
間違いなく失神していた梢ちゃん。意識が戻っていないのだろうか…
「今呼んでくるから、少し待ってて」
ちょっと顔を曇らせながら、そう言って部屋を出て行く。
少しして、白鳥さんに支えられて、部屋に入ってきたのは…違う彼女の姿。
「…珠実さん…大丈夫…かも?」
いつもと違う眼差し。もう、ずいぶんと見ていなかった紺色の瞳
長い髪は結いなおしていないけれど、一目で分かる。棗ちゃんだ。
「な、棗…ちゃん…ですか」
少し予感はしていた事だけれど、罪悪感が湧いて、思わず目を逸らしてしまう。
私がショックを与えてしまったから、治っていたはずなのに、また変わってしまった。
「ひさしぶり…かも」
棗ちゃんが静かにベットの隣に座る。…その時になって、やっと私はもうひとつの異常に気づく
まるで人形か何かのように、だらんと四肢を伸ばしている棗ちゃん。
白鳥さんにもたれかかって、かろうじて姿勢を保っている。
「あの…棗ちゃん…どう、したんですか?」
困ったように微笑む棗ちゃん。首を傾げるようにしながら答える。
「ごめんなさい…かも。…体に力が入らないの…かも」
「…えっ?そ、それって…」
「珠実さんにも、伝えては…いなかったけど…」
驚いている私に、白鳥さんがうまく説明してくれる。
四人と最後に出会った日の事。彼女達のゆきさきが決まった日の事。
あの日、いろいろと知ってしまった白鳥さんは、とても落ち込んでいた…
けれど次の日には妙に元気になっていて、意外に思った。
そんな少し昔の話を、落ち着かない心のまま聞いていた。
「そう…だったんですか」
「あの日から…ずっと梢さんのそばにいたから、二人の事良く分かるかも…」
「…」
そんな風に私と梢ちゃんのことに話が繋がって、また胸が苦しくなる。
寂しそうに俯きながら、棗ちゃんは話し始める。
「梢さん…昔の私…みたいに、逃げちゃった…のかも」
「…怖いから、私達を代わりに外に出して…心の奥に隠れてしまった」
「でももう、私達は…梢さんの代わりになってあげることは、できない…かも」
眠っている間の事を当然のように話す棗ちゃん。
その言葉は、私には寂しい響きを持っているように感じたのだけど
さっきよりも明るい顔で、微笑んでいた。
「珠実さんも…梢さんみたいに…逃げちゃった…かも?」
そして、その微笑のまま私に尋ねる。
私は叱られた子犬のような気持ちになって、思わず目を瞑った。
「…」
「そう…かも…」
じ〜っと見つめてから、棗ちゃんは呟く。
心の底まで見透かされそうで、すこし辛かった。
「私も…昔から、逃げちゃう…癖があるかも」
「初めての人は…怖い…から。…どう思われるか…分からないから」
別に自嘲するわけでもなく、私をみつめながら穏やかに話す。
棗ちゃんと会ったうちの半分くらいは、どこかへ逃げられていた思い出がある。
「でも、そうやって自分で想像した相手の気持ちは…間違ってたの…かも」
「すごく…もったいない時間を…すごしちゃった…から」
白鳥さんがここに来てやっと、棗ちゃんも私達の目の前に出てきてくれるようになった。
だから、梢ちゃんの人格の中では一番馴染みのない存在だ。
「梢さんと珠実さん。そんな風には…なって…欲しくない…かも」
でも、そんな風に言われても、私は梢ちゃんと面と向かって話せる自信が無い。
「私だって、そうしたかったです…でも、酷い事ばかり…」
「梢ちゃん…怒らせちゃったです。もうどんな風に会えばいいのか…」
私は梢ちゃんの怒った顔を見たことが無い。
病のせいもあったけど…普通の人が怒るような時も、困ったような顔をするだけだったから
ましてその怒りが、自分に向けられるなんて、思っていなかった。
「怒ってなんか無い…かも。怖がっているのかも」
「え?」
「珠実さんと、同じかも。二人とも…心の底では繋がっていて…同じ事を怖れているのかも」
「…同じ事?…何ですか?」
嘘をついて、こんなに大事なことを隠してきて、裏切られたと憤るか、軽蔑するなら分かる。
なぜ、梢ちゃんが怖がらなくてはいけないのか分からない。
全てを知っているのかもしれない棗ちゃん。当惑する私に微笑む。
「これ以上は…二人が羨ましいから…教えてあげない…かも」
くすっと含み笑いをして、棗ちゃんはいじわるな事に、黙ってしまった。
「棗ちゃんは…梢ちゃんの気持ちが分かるんですよね?」
「…」
「梢ちゃん…今、私のことをどう…」
「だめ」
答を探して必死な私を、棗ちゃんがそう強い態度で制止する。
私は尋ねようとしていた事を慌てて呑み込んだ。
「私達には、梢さんの全てが分かってしまう。だけど…梢さんの想いは、梢さんだけのもの」
「あなたは今まで、それを守るために…頑張ってくれたの…かも」
「それなのに…覗き見るようにそれを…伝えてしまってもいい…かも?」
あまりにも長い間。そういう意識は私から離れていた。
…確かにそうだったけれど、結局それは自分の願望を叶えるために過ぎなかった。
そう自分で気付いた時から、いやな思い出として、いつからか無視してきた。
「わ、私は…そんなご立派じゃないです」
「そう…かも?」
「私が梢ちゃんと…仲良くしたかったからです。下心丸出しです」
いまさらいい人のフリをしたくない。買い被ってくれる棗ちゃんにそう答えると
何かおかしな物でも見たかのように、小さく声を出して笑う。
「た、珠実…さん…可愛い…かも」
「あ…あの?」
「もしかして…珠実さん…梢さんが、大好き…かも?」
「ど、どうでもいいじゃないですかそんなの!」
くすくすと笑う棗ちゃんに、そばに寄り添う白鳥さんまで私を見て笑う。
血の引いていた顔が熱くなる。余計な事まで喋ってしまった。
…こんな時だって言うのに、緊張感が失せてなんとなく悔しい。
「大好きな人なら…梢さんを信じてあげて…かも」
「梢さんは、ずっと…あなたの見てきた梢さんと…変わってないかも…」
「こういう時、梢さんはどんな風に思うのか…どんな風に感じるのか…あなたは優しいから、わかるかも」
ひとしきり小さく笑った後、棗ちゃんはそれだけいうと、もう話は終わりとでも言うように
抱かれた腕を伸ばして、ゆっくりと彼の掌に重ねる。
「ね、隆士君…手、握って欲しいの…かも」
「あ…うん。いいよ」
指を絡めた手と手。その温もりと気恥ずかしさを楽しむように少し弄んだ後
満足げに棗ちゃんは目を細め、唐突に呟く。
「本当はもう少しこうしていたいけど…みんながずるいって怒ってるから…そろそろ戻らないと」
「え…そ、そんな…もう?せっかくまた会えたのに…」
「…本当は二度と会えないはずだったの…。しかたない…かも」
初めて少し残念そうに俯く棗ちゃん。白鳥さんも緩んでいた表情を曇らせる。
それなのに気持ちの整理はできているみたい。
もう二度と、会えなくなってしまうのに…少なくともその声、その姿を見せる事は出来ないのに
「な、棗ちゃん達はどうして平気なんですか…。白鳥さんと、もう会えなくなるっていうのに」
さっきの話からすれば、もう他の子にも会うことも叶いそうにない。
自分の姿と重ねて、私は思わず尋ねていた。
「…私達はずっと、隆士君の傍にいる…かも。隆士君が覚えていてくれる限り」
「今は一度離れても…またここに戻ってこれる…そう信じられるから、心安く眠れるの」
「あなたも…そう。だから、頑張って」
そう言い切る根拠も、納得できる理由もない…けれど、棗ちゃんにはそれだけで十分のようだった。
揺らいでいた心が少しだけ、確かなものを見つけて強くなった気がした。
「…もうすぐ…梢さんが起きる。…もうこんなに、強いショックはないだろうから…本当に、お別れ…」
「私は…いままであんまり…珠実さんと…話せなくって…残念だけど…」
「またいつか会うときは…自分の声で…おかえりって…言う…かも。私達を守ってくれて…嬉しかった…かも」
眠たそうな目、またゆっくりと元に戻っていく。梢ちゃんの目が覚めるようだ。
おそらくは、最後になるであろう姿…それなのに、その顔に悲壮感など微塵もなかった。
「…隆士君。お話の…おまけの時間は…もう終わり…かも」
「…最後まで…このままで…いて…」
彼の腕に抱かれながら、優しく微笑む棗ちゃん。残り火が消えるように呟いて…深い眠りに落ちていった。
硬く抱きしめながら、白鳥さんもまた、進むべき道を確認しているようだった。
これが、みんなの選択。後戻りしそうになる暗い道を、信じる事で照らしながら…
「…珠実ちゃん。…もういちど、梢ちゃんに伝えてあげて」
「…はい」
九年間重ねてきた足跡は、決して気持ちのいいものばかりではなかったけど…
二人が遠く離れても、壊れない絆になる筈だから。
だから、もう一度それを信じて、梢ちゃんにきちんと謝ろう。
投下了
この長文も次回で完結です。それにしても投下が無いな…
まぁここより過疎スレも多いしまったり行きますか
>>284 GJ
読んでいくたびに話の中に入り込んでしまう様な文章で良いですね〜。
ラストも期待してますよ。
それにしても最近投下がかなり減りましたねぇ…。
ネタの投下があればそこから話が作れそうですが…
なんでゲーム板・・・?
ふっ…オマエら馬鹿だな、まさか釣られるなんて…
…釣られるなんて
釣られるなんて…そんな…そんな…馬鹿なことがッ!!
簡単に起こるから困る(;~Д~)
まだwiki完成してないな。早く表記を終わらせてくれないと読みづらくてかなわん。
292 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 15:52:53 ID:4UgRhMND
age
* あなたがいたから
「あ…」
数分後、ベットの上で梢ちゃんが目を覚ます。
「大丈夫?梢ちゃん…」
「は、はい。…ごめんなさい」
自分が倒れてしまった事に気付いて、すまなそうに謝る梢ちゃん。
やがて、私と目が合う。
「…ごめんね。珠実ちゃん」
「え…」
そして、また目を伏せる。悪いのは私なのに、梢ちゃんに先に謝られてしまう。
梢ちゃんが傷ついているのは分かるから、むしろ感情をぶつけられた方がましだった。
これは二人の事だからと、白鳥さんは静かに部屋を出て行った。
「私…珠実ちゃんが居なくなっちゃうって思ったら…」
「い…いえ。私が…隠してて突然だったから、誰でもそうなるです」
「…」
「謝るのは、私のほうです」
長い沈黙。こんな重い話題を梢ちゃんと話すのは、もしかしたら初めてかもしれない。
小学校から高校まで、ほとんど変化のないまま二人で歩んできたから。
梢ちゃんはこういう性格だし、小さな喧嘩すら、した覚えがない。
「ごめんね。取り乱しちゃってたから、もういちど、教えて…」
「…珠実ちゃんは、これからどこへ行くの?」
「…私は、世界に出てみたいんです。…うまく言えないけど、それが、梢ちゃんに会ったころからの…夢だったんです」
「夢…」
「その一歩目が…留学…にしたいです」
「そう…なんだ」
床に座って、ベットに寄りかかる私。身を起こしている梢ちゃん。
初めてそっぽを向きながらする会話。経験した事のない雰囲気。
「だから…青華短大には進学せずに、留学しようと思ってたんです」
「…」
「でも、梢ちゃんに言いづらくて…。ごめんなさい」
ずっと、すまなそうな顔をしている梢ちゃん。
「ごめんね…。私がしっかりしないから、珠実ちゃんも心配して言えなかったんだよね」
「いえ…そうじゃないです」
「…そ、そうなの…かな」
私が否定しても、梢ちゃんは自分を責めると思う。
今回の事、悪いのは黙っていた私だ。だから全部打ち明ける。
「私が本当のことを言ったら…梢ちゃんに嫌われちゃうんじゃないかって…心配だったです」
「え…?きらう…?」
初めて顔を上げて、私を見る梢ちゃん。
その瞳に、今まで心の中にしまっていた事、偽らぬ事を伝える。
「だって今まで、一緒に居るって言っておきながら、突然出ていくなんて…嘘つきじゃないですか」
「梢ちゃんに、そんな風に思われたらって思うと…怖くって」
「いままでの関係が崩れてしまいそうで…」
一語一語を紡ぐ度に、比例するように現実味を失っていく怖れ。
何を今まで怖がっていたのだろう…目の前の梢ちゃんは怒りもしない。
そう話すと、梢ちゃんも遮るように口を開いた。
「…私も…一緒だった…」
「?」
「私も、珠実ちゃんに悪いことしてきたから…そのせいで珠実ちゃんに嫌われちゃうって、いつも思ってた」
ちょっと顔を背けて、どもりながら梢ちゃんが話す。
『二人とも』という、棗ちゃんの言葉が頭をよぎった。
「…白鳥さんと、お付き合い始めてから、珠実ちゃんと会う時間が減っちゃって…」
「きっと、白鳥さんと一緒にいたかった…からだと思うの」
恥ずかしそうに照れながら、打ち明ける梢ちゃん。
いろんな場面で、おせっかいな私はそんな光景を見てきた。
「それだから、いつも珠実ちゃんに悪い事してるって…思ってた。なのに直せなくて、気付いたら白鳥さんと一緒にいて」
「…桃乃さんが外国に行っちゃった時も、何にもしてあげられなくて、自分だけ白鳥さんに慰めてもらって」
「珠実ちゃんが寂しそうにしてるの、分かってたのに…何もしなかった」
桃乃さんがここを去った時、梢ちゃんのことに気を回す余裕もなく、私は桃乃さんを引き止めようと必死だった。
「私は、珠実ちゃんに…本当にたくさんの事をしてもらっていたのに」
「何もしないでいる自分が恥ずかしくて…嫌われちゃうと思って…」
「だから、ここを出てくって行った時…本当に怖くて…思わずあんな風に」
「…ずるいよね。ああ言えば、珠実ちゃんだって困って、ここにいてくれるかもなんて思って」
喜びには素直でも…悲しい事にはいつも本心や感情を隠してしまう子だから、
私が梢ちゃんのそんな本心を聞くのは初めてだった。
心の弱々しくて、情けない部分…勇気を出せずにいた自分と重なる。
「…ごめんね」
「謝らないで下さいです。梢ちゃんは悪くなんてないです」
「でも…」
二人の距離が、遠くなっていてお互いが見えなかっただけ
だから自分がどう見えているか、そんなところにばかり気が行って、これだけ大騒ぎになってしまった。
「…ちょっとだけ、迷ってただけです」
「卒業が近くて、前が見えなくて…いつしか、自分のすぐ傍まで忘れていた」
どこかでお互いを見失い。それぞれが一生懸命に探していたのに、相手もそうしてくれていると言う事を忘れていた。
「ただ…それだけです。梢ちゃん…ごめんなさい」
「…謝っちゃ、だめだよ。珠実ちゃん」
「ずっと…言えずにきたことにですよ」
胸のつかえが取れたように、微笑んで注意する梢ちゃん。
暫く見なかった、穏やかな笑顔。
私が一番好きな梢ちゃんの表情だ。
「梢ちゃん…ちょっと失礼します」
「?…あ…」
ベットに座っている梢ちゃんに、ゆっくりと抱きつく。
ちょっと戸惑ったようだけど、私の肩に手を回してくれた。
「私…いろいろ嘘をついてきました…許してくださいです」
「…うん」
「本当は…4月までで、梢ちゃんと、みんなとさよならです」
「さみしいよ…珠実ちゃん…」
さよならという言葉に、ぎゅっと力を込めて抱きしめ返される。…私が長い間望んでいた形とは違うけど、梢ちゃんのぬくもりを感じる。
失いたくないもの。もたれたがる心を一生懸命押さえつけて、きちんと話さなくては。
「梢ちゃん、私も…です。…でも…」
「…」
「でも、それでも、私はそうしたいです」
「…私は、我慢できるよ…だから、大丈夫。心配しないで」
今度は、梢ちゃんもそう応えてくれる。
体が少し震えているけど、声ははっきりと
「でも、帰ってこられるときはきっと…ううん、珠実ちゃんが疲れたりしたら…戻ってきてね」
「はい。…必ず帰ってきますですよ」
九年間。飽きが来るほど長かったはずなのに、穏やかで大切な時間が愛おしい。
愛おしいからこそ、私はそれを壊さぬよう、強く自分を持ちたい。
「珠実ちゃん…もうすぐ、卒業式だね」
「?…はい」
「みんなともお別れ…だけど、会えないわけじゃないから」
「珠実ちゃんとも、今は別れても…また、出会えるから」
「どんなに遠くたって…きっと」
「白鳥さんだって、10年越しに会えたんだもん。…大丈夫」
「…そう…ですね」
運命…部長と違ってそんなものを信じた事はないけど…
0から私達が出会ったことを思えば、またここに戻ってくることなんて簡単だ。
四人は、たとえどうなるか分からないとしても…別れる事を選んだ。
自分たちが望む形で、再び出会う為に。
私も、旅立ちを決めた。
夢を叶えて、またここで会う為に。
始まりも終わりも、どんな人生の分かれ道も、全てここからだと思うから。
「私の夢と、梢ちゃんの夢…どっちが早く叶いますかね」
「…わかんないね」
多分勝負は見えてるけど、私はそう言ってみた。
首をかしげながら微笑んで、その瞬間から、ずっと一人で抱えてきたものは
梢ちゃんに応援してもらえる、明るい夢となった。
* 辿り着ける所まで
長い冬があけて…緑の芽吹きが始まる頃。
自分の中で最も早い数ヶ月がすぎ、とうとうその日になった。
留学なんて大仕事の筈だったのだけど…みんなの協力もあって、驚くくらいスムーズに事は運んだ。
「珠実ちゃん…」
「ほらほら、そんな顔しないで下さいです」
「…でも、珠実ちゃんだって…寂しそうだよ」
結局その日はお昼まで宴会で、白鳥さんは久しぶりに完全徹夜。
目の下にクマををつくっている。
あの日から、バランスの取れない梢ちゃんは私にべったりだったので、
白鳥さんは割りを食っていて、二人の仲はほとんど進展しなかった。
「ざまあみろ…です」
「え?…何?」
「なんでもないです〜」
桜はもう散り始めていて、卒業式も遠くなった。
私が旅立つというので、学校の友達や商店街の人達などが集まってくれた。
「留学ねぇ…すごいわね。ちょっと寂しくなるけど」
「私、留学してこっちに住み着いたヨ〜」
「えっと…あんまり突っ込まないほうがよさそうね…」
「ついこの間まで、二人とも小学生だった気がするのになぁ…ま、がんばれよ!」
私の人望なんかじゃなくて、別れの日まで時間があったせいと
花見をかねていたからだけれど、やっぱり嬉しい。
嬉しくない事といえば梢ちゃんに慰められながら、玄関先で泣いてしまった事。
卒業式のときは逆の立場だったのに…すごく恥ずかしい。
桃さんにしか見られたことなかったのに
「いってらっしゃい。珠実ちゃん…」
「うっ、ひっく…うう…はぅ…はい」
「頑張ってきてね。…お手紙、楽しみにしてるから」
ビックリしている皆の仲で、梢ちゃんが優しく抱きしめてくれて
余計に悲しくなってしまって、9年分の涙を出してしまった。
「…泣いテイる珠実部員もイイモのデスね」
「黙れっ、ひっく…です」
「マあ、私もソのウチどコかで会エるデシょう…」
まだ居座っている部長のおかげで、幾分気を取り直しながら、最後の悪態をつく。
それでも時計の針は、もう発たなければいけないと私に言う。
「それじゃ…梢ちゃん」
「…うん」
最後にもう一度梢ちゃんと向き合う。
もう十分に泣いたから、妙にスッキリしていて、逆にヘンな事に頭が回ってしまう。
「…ちょっといいですか?」
「え?…な、なに?」
梢ちゃんの耳元に口を寄せ、こっそりと喋る。
しばらく梢ちゃんをからかう事もできなくなるから…
元気付ける意味でも、私自身が終りにする意味でも…最後の悪戯
「今度…会うときまでに、幸せになっていてくださいです」
「…う、うん」
誰かに聞かれやしないかと、頬が赤くなる。
梢ちゃんもぴくっと可愛い反応をしてくれる。でも、本番はこの先。
「じゃないと…奪っちゃうですよ」
「………え?」
少しほうけた後に、ビックリして、『誰を』とでも聞きたげに私を見る。
でも私はいじわるをして、教えてあげなかった。
「じゃあ、いってきますです」
「「うん。いってらっしゃい」」
皆が挨拶している中で、梢ちゃんだけびっくりしたような顔で
それからふっと寂しそうな顔をして、微笑んで私に手を振る。
そして、皆が手を振ってくれる。
明日もこんな景色が見れるように感じながら、頭ではそうではない事が分かっている。
町の景色も、いつもと同じ。何一つ変わらない
…私が帰ってくるときも、そうであって欲しい。
そう願いながら、私は少し駆け足で、駅への道を急いだ。
本日晴天、旅立ちには最適だ。
世界は…広い
世の中には、私の知らない、好きなこと、楽しいことが
まだまだたくさんあるはずだ
今は一度離れても、再びここで出会う時
一番好きな人に、真っ先に伝えよう
だからともかく…行ってみようと思う。
帰る場所をひとつ…持っているのだから
私の心が負けないところまで…
私の、辿り着けるところまで…
* 最後の手紙
『拝啓 桃さんへ
お元気ですか。ホームステイも終わって、この秋からイギリスの大学に通うことになります。
住所は学生寮ですが、部屋まで手紙は届くので大丈夫です。
何もかも新しい生活で、まだまだ不慣れで落ち着きませんが、発見もそれだけ多いです。
鳴滝荘を出る時どういういきさつがあったか…、何回かに分けて手紙で出して来ましたが、とうとう終わってしまいました。
あれから半年…なんだかいろいろあったのに、もうずいぶんと昔のことです。
ところで、もうすぐ臨月の桃さんにショックを与えてしまわないか心配なのですが…おめでたの知らせです。
この手紙が着いたら、メールしてください。
私自身も、怒りやら嬉しさやらで少し混乱しているから、時間が欲しいです。
あのスケコマシ…フライングも甚だしいです!』
そこまで書いていたら、鉛筆が真ん中から音を立てて真っ二つに折れた。
近くにいた学生がこわごわ私を見る。どうも力が入りすぎていたみたいだ…主に怒りで
誰かさんみたいに診断書のコピーを送ってきた張本人は、喜びの真っ只中にあるらしく、手紙の字が躍っている。
羨ましいような、嫉ましいような…。でも、私はその感情がどちらに向いているのかは分からない。
…二人のせいで、今でも私のそばにボーイフレンドが出来る事はないのだ。
One has distress
Another got hopeless longing.
There accept such sorrow,
Our precious treasured place
"MAHORABA"
(〜おしまい〜)
難産でしたがここまでたどり着けました
読んでくれる方がいたら幸いですよ…ってまたタイトル…orz
投下乙
毎回wktkしながら読ませていただきました
原作者が音沙汰無しだからここだけがまほらば分補給ポイントだぜ
乙でした
保守
今、ちょっと保管庫読んできた。
といっても18禁SSの一部分だけど。
(全体だと本当にたくさんあるなあ楽しみだぜ!!)
もーーーね、すっごい面白かった。
作者さんたちマジでGJでしたと言わせて頂きたい!
いや言う。GJでしたーーーーー!!!
あああ、録画見直したくなってしまった。
というか見直し始めた。今三話終了。魚子可愛いよ魚子。
まほらばは本当に面白いな。では。ノシ
↑テンションがおかしいw
それは報告しなくていいです
ハ,,ハ
( ゚ω゚ )
>>307 宣伝お断りします
/ \
((⊂ ) ノ\つ))
(_⌒ヽ
ヽ ヘ }
ε≡Ξ ノノ `J
保守
>>310 藍蘭島スレにも保守カキコ……まさか貴様……?!
313 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 02:40:28 ID:a2vZQ/lM BE:552888375-2BP(1300)
>>49の頼みでwikiの編集権限を全開放に変えました。
後は貴方達次第です。wikiを頼みましたよ。
314 :
49:2008/03/20(木) 15:23:34 ID:vIr1iPFY
>>313にもあるとおり、wikiの完全開放をお願いしました。
自分が多忙により、これからの編集や
不測の事態に対応することが難しくなると判断したためです。
なぜ、ここに一言もいれずに開放をお願いしたかといえば、
ひとえに久しぶりにつなげたネットで
>>291を見てカチンと来たからです。
実質このwikiの編集人は1人です。
しかし、私個人が独裁するために一人なのではありません。
「一人しか集まらなかった」のです。
一人に全責任を押し付け、人の都合も関係なくこんな無能に
タラタラ編集完了するのを待って、楽な立場から文句言ってる暇があるなら
みんなにやってもらったほうがずっと早いですよね。
こんな短気で仕事の遅い編集人がずっと編集を遅らせ、
wikiの快適な利用を妨げ、挙句の果てに逃げなど返す言葉もありません。
残りの分類作業については責任をもって最後まで終わらせるつもりです。
wikiにあたっての質問、文句はこれ以上迷惑をかけたくないのでメールにてお願いします。
本当にご迷惑をおかけしました。wikiとこのスレをよろしくお願いします。
メール欄にアドレス入れ忘れていました。
晒そうが何送りつけようが構いません。非はこちらにあります。
実質
>>201の言うとおり自分は賞賛されるべきことを何一つやってません。
wikiなんて勝手にやりだした道楽かも知れません。
ただ、このスレの主役はwikiでも住民でもなくSSです。
職人に最大限のGJを忘れないでください。
3連投すみませんが、アドレス間違ってました。
すごく・・・うざいです・・・・・・
できるかどうか知らんが、各SSごとにカウンタついてると
どんなのが好まれてるかわかっていいかも
>>318 カウンタ実装は可能ですが、あまり見易くは無いかと。
ページのアクセス順位が出せる訳でも無いし。
梢ポンとデートしたいよ( ゚ω゚ )
_ _
〃 ` ヾ
! ,ノノリ^)))〉
!l>ロ゚ ω゚ノロ< お断りします
!((と)水!つ))
ノ((fく/_|〉ノ
ε≡Ξ し'ノ
322 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 01:41:19 ID:md5CLioy BE:884621478-2BP(1300)
いつになったらwikiは完成するのかね。
誰一人編集に参加してないようだが。
過去スレのhtmlは全て添付しといた。
後は、記載だけだ。それくらいお前等でも出来るんだろう?
いつまでも他力本願にやってんじゃねぇぜ。
自己犠牲精神。それが、今のお前達に必要なものだ。
323 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 17:01:47 ID:r26YRvEM
保守
私の自己犠牲精神はss作成までで尽きています
保守
保守
ネタ被りを防ぐため、wikiに簡単なあらすじ・作品解説がついてると嬉しいな。
今のカップリング表記だけでもある程度絞れるけどさ。
ちなみにわしはSS執筆だけで手一杯なので無理です。
15時のSSが消滅してる件
これは仕様ですか?
>>328 十五時だけじゃねーな。
一時から全部無くなってるな。
誰かが弄ったのか?
あれ、ホントだ。ちょっと前に見た時は15時だけで他のは見えてたんだけどな。
でも更新履歴は20日なんだけど・・・???
更新履歴は変更可能なはず。
でも、更新履歴に表示させない意図が分からない。
ページ自体が生きてると言う事は運営側から削除された訳でも無いだろうし。
いったい何が起こっているんだ?
いたずらで消されただけだろう
前からやたらにwiki保管庫に噛みついてるのが居たし、そいつがやったんじゃないの
自由編集の弊害って奴だ
見事に
>>200が的中したな。
俺は何も出来ないから、誰かが直してくれるのを待つわ。
もしかしてと思って、編集履歴(バックアップ)を見てみた。
「〜鳴滝荘のさわやかな十時〜」の編集履歴(バックアップ)
2008/03/20 (木) 19:29:28 編集者:mahoraba(最新版)
2008/03/20 (木) 19:29:28 編集者:mahoraba
(中略)
2008/01/29 (火) 21:15:00 編集者:dadan
(中略)
2008/01/05 (土) 17:55:49 編集者:mahoraba
いたずらだとしても履歴が残るはずなのに最新の履歴は 2008/03/20 (木) 19:29:28 編集者:mahoraba
更にその次に新しい履歴と時間が同じ。(=タイムスタンプを更新してない)
編集者も最初の形を作った人と同じ。(編集者:mahoraba=課題の人?)
これから導かれる答えは、編集者:mahoraba(オーナー?)が今回の件を起こしたと言う事。
もしかして、ページを作り直しているのでは無いだろうか。あくまで推測だが。
それにバックアップ残ってるから簡単に復元出来そうだよ。
ただ、編集者:mahorabaの人が何かしようとしてるかもしれんから下手に出来ないけど。
wiki復活しとるぞ。
なにやら久々に騒がしい
wikiに前にあった各ページごとのカウンタを少しつけてみたが
ところどころテキストモードになってて取り付けできへん・・・
これの変更どーやんのー? つーかなんで一部だけテキストモード?
また見づらいところにカウンタつけたなぁ
☆説明
アットウィキモード
1200行 50000バイト
テキストモード
100000行 200000バイト
長編作品は1Pに纏らなかったからモード変更しただけ。
ページ分割して、”15-1-1、15-1-2”みたいにすればおk。
しかし、ページの編集モードを変更できるのは、管理者、もしくはモード変更権限の付与されたメンバーのみです。
テキストモードになってるページの番号教えてくれれば変えとくよ。
でも、カウンタよりも先にカプ記載と内容記載を誰かやってくれと。ね。
ああなーるほど。さっき確認したら既に70超えてたりして挙動がおかしいし、
なんかもう無理につけなくてもいいよーな気がしてきたんでもういいです。
やりかけた以上は、つけられるのには一応つけとこうかと思うけど・・・
部外者の俺が言うのもあれだが、ページごとにカウンタつけても意味なくね?
○時のページに数が表示されるなら兎も角、SSのページに数が表示されてたって
どのSSが人気だとか比較できないし、そもそもそれを気にする人もそんないないだろうし。
全部外すか、つけれるページだけつけとけば良いんじゃね?
それよりも俺はストーリーのところを編集して貰いたい。主要人物だけじゃどんなストーリーか判断出来ないからさ。
そもそも今回のwiki騒動の事の発端は何だったの?
知らん
その日、都内某所のビルの谷間にひっそり佇むお屋敷で、ある葬儀が行われていた。
故人は人望があったのか、都内ということを差し引いてもけっこうな広さのそのお屋敷には、
弔問に訪れた多くの人々が集っていた。
その中に、小学校の低学年かせいぜい中学年ほどの、礼服を着こんでおめかしした少年の
姿があった。部屋や廊下で小声で会話をしている大人たちからは少し離れ、広い中庭を囲む
回廊の端に一人で腰を下ろして足をぶらぶらさせ、お絵描き帳を広げてお絵描きに興じている。
故人は少年の母親の祖父、少年にとっては曾祖父に当たるが、家が離れていることもあって、
物心ついてからは一度も会ったことはなく、しかも葬式の意味もまだ完全には理解できていない
彼には、故人を偲ぶという気持は薄く、やや暇を持て余し気味であった。
「し……ゅう…さん」
「?」
その時、誰かに呼ばれたような気がして、少年はお絵描き帳から顔をあげた。きょろきょろ
辺りを見回すと、どうもその声は中庭の木立の中から聞こえてきたようだった。
(誰だろう?)
不思議に思った少年は、お絵描き帳を閉じて脇に抱え、庭にひょいっと飛び降りると、
声の主を探しに木立の中へと歩み入っていった。
「なんだろう。これ?」
きょろきょろと声の主を探していた少年は、ほどなく庭の中央付近に妙なものを見つけて近寄った。
両手で持てるほどの石が直径1mほどの円状に積み重ねられ、高さは50cmちょっとほどで、
その上には木の板が被せられている。早い話が古井戸なのだが、今時そんなものはこの都内は
もちろん、彼の住んでいる地方都市でもなかなかお目にかかる機会はなく、少年がそれを見るのは
これが初めてだった。
「んしょ」
とりあえず、少年は上部を塞いでいた板をずらしてみた。すると、その下からぽっかりと
口を開けた黒い穴が姿を現す。さっきの声はここから聞こえたんだろうか? と、少年は
中を覗きこんでみたが、底の方は真っ暗でよく見えない。そこで彼はもっとよく見ようと、
お腹を井戸の縁に乗せるようにして、ぐっと身を乗り出した。
「わっ!?」
その時、井戸の縁を掴んでいた少年の手がずるりと滑った。上半身ががくんと井戸の中に
落ち込み、反動で井戸の外にあった下半身が跳ね上がる。そして少年は、「あっ!?」という
短い悲鳴を残し、そのまま井戸の中へと頭から真っ逆さまに落っこちていった。
「う〜ん…」
気がつくと、少年は井戸の横に倒れていた。持っていたお絵描き帳は、彼の脇に落ちている。
「あれ? 僕、なんでこんなとこで寝てるんだろう?」
むっくりと上半身を起こすと、少年は辺りをきょろきょろと見回した。(ここ、どこだろ?)
少年は思い出そうとしたが、頭でもぶったのか、頭がぼんやりしていていまいち記憶がはっきりしない。
だが、母親と一緒に“おそうしき”に来てたこと、そして庭に出て、そこにあった穴に落ちたことなど、
おおまかなことはなんとなく覚えていた。
(それからどうしたんだっけ?)
と、少年は横にある井戸をぼんやりと見つめた。確か落ちたと思ったのに、なんでここにいるんだろ?
さらに、少年は気付いていなかったが、おかしなことに彼がどかしたはずの蓋も、今は元の位置に
戻っている。その他にも、頭がはっきりしていれば気付いていたかもしれない、周りの庭木の枝々や
茂みの形状などに、まるで間違い探しのように、様々な箇所に彼が落ちる前とは微妙な差異があった。
しかし気が付かないまでも漠然とした違和感を感じ、少年は少しの間首をひねってその原因を
考えていたが、すぐにまあいいやと、落ちていたお絵描き帳を拾って立ち上がると、さっき聞こえた
声の事もすっかり忘れ、彼はもう廊下へと戻ることへとした。
「あれ?」
だが、回廊の見えるところに出てきた少年は、またもや妙な事に気がついた。お屋敷の中が
ひっそりとして、あれだけいた大人たちの姿がまったくなくなっていたのだ。彼の母親の姿すらも。
(みんなどこに行っちゃったんだろう? 寝てる間に置いて行かれちゃったのかなぁ?)
少年はしばらくその場で首をきょろきょろさせ、不安げに大人たちの姿を探したが、
どこにも人影は見当たらない。
「お母さん? お母さ〜ん!」
声に出して母親を呼んでみる。しかし屋敷の中はしんと静まり返っていて、返事をする者はない。
そこで少年は回廊に沿って少し移動し、そこでもう一度母親を呼んでみた。「お母さ〜〜〜ん?」
だが、そこでもやはり返事はなかった。少年はもう一度場所を変えようと歩き出したが、
数歩歩いたところでその足がぴたりと止まった。前方の廊下に、ようやく他の人物を
見つけたのだ。
それは年若い女の子―と言っても十代半ば頃で少年よりはだいぶ年上だ―で、腰まである
長い青みがかった黒髪を、顔の両側で一房ずつ、鈴のついたリボンで縛っていた。
やや短めの、深緑系統のギンガムチェックのスカートに、上は白いブラウスの上に、
淡いピンクの薄手のカーディガンといういで立ちのその少女は、掃除の途中だったのか、
手には雑巾を握り、立ち膝になっていぶかしげに彼を見つめていた。
少年には見覚えのない顔だったが、とりあえず誰かに出会えたことが嬉しくて、
彼は不安げだった顔をぱぁぁっと明るくすると、少女に向かって再び歩き始めた。
と、数歩も行かない内に、その少女の表情がいぶかしげなものから驚きの表情へと変化し、
Oの字に開けられた口からかすれたような声が漏れた。
「白鳥…さん?」
とりあえずこんなん書いてますゆーことで出だしだけ〜。
ふう、久しぶりだとなかなか・・・。続きをうpるのはちょっと
かかるかもしれませんが、興味をもたれた方はしばしお待ちを。
ちなみにエロです。「隆士君…おっぱい、吸ってみる?」な展開です。
ちょ…おあずけですか
それ犯罪
保守
四月も終わりに近い土曜の昼、というよりはまだ朝に近い時間、鳴滝荘では梢が廊下の掃除に
いそしんでいた。
「ふう」
四つん這いになってぞうきんがけをしていた梢は、身体を起こしてぺたん座りになると、
一つ息をついてから額を腕でぬぐった。今日は朝からぽかぽかといい陽気で、熱心に掃除を
していると、汗が滲んでくるほどだ。
梢はそれからふと顔をあげ、静まり返った鳴滝荘を見渡した。いつもは賑やかなこのアパートだが、
今は珍しく梢以外の住人、珠実・桃乃・黒崎親子・灰原は全員外出中であった。もっとも、桃乃は
夜まで帰らないそうだが、他の四人はお昼ごはんまでには帰ると言っていたので、遅くとも
あと数時間くらいでまた賑やかになるはずだ。
だが、そうとわかってはいるものの、休日で周りの喧噪も少なく、しんと静まり返った鳴滝荘に
独りでいると、梢はいやがおうでももの寂しさを感じずにはいられなかった。
こんな時彼女は、よくあの事を思い出す。辛い時悲しい時、そして寂しい時に慰めてくれた、
彼女が考え出した物語のキャラクターたち。そしてそうやって自分を励ます方法を教えてくれた
男の子のことを。
「白鳥…隆士、さん…」
その男の子の名前を口に出して呟いてみる。もう10年も前に一度会ったきりで、今は
どうしているのか梢はまったくわからずにいた。元気にしてるだろうか、今でもお話を作って
いるのだろうか、自分を覚えていてくれるだろうか…?
中庭の上に広がる青空をぽーっと見上げながら、梢はしばらく追憶に耽っていたが、
ほどなくして気を取り直すと、再びぞうきんがけを始めた。こうやって掃除に一生懸命になって
いれば、寂しさなんてすぐ忘れてしまうだろう。そして掃除がすんだ頃には、みんな帰ってくるはずだ。
「お母さーん」
「えっ?」
だが、ぞうきんがけを再開するや否や、子供の声が聞こえてきて、梢はドキリとして再び
その手を止め、廊下に腰をつけると辺りを見回した。(誰だろう?)
鳴滝荘に子供と言える住人は、今、沙夜子と一緒に出かけている朝美だけだが、今の声は明らかに
彼女ではなく、それ以前に、男の子のようだった。
しかし、梢はその声に聞き覚えがあった。ただ聞き覚えがあるというだけではなく、何か彼女の
心をかき乱すものがある声だ。と言っても不穏なものではなく、どこか懐かしく、胸の奥をきゅっと
締め付けるような、不思議な感覚を彼女にもたらした。
「お母さーん」
もう一度その声が聞こえてきて、梢の胸がまたもやざわめいた。間違い無い、この声には
聞き覚えがある。この声は…「あ…!?」
梢が立ち膝になって声の主を探しながら、必死に記憶の糸をたぐっていると、庭の木立の中から
人影が姿を現した。声のイメージ通り、小学校の中学年くらいの男の子で、黒の礼服を着こんで
おめかしして、脇には何かノートのようなものを抱えている。
声だけでなく、その服装も横顔も、脇に抱えたノートも、何もかもが梢の心を大きく揺さぶった。
あの子には間違いなく見覚えがある、あれは――「!?」
その少年がこちらに顔を向けると、彼女に気付いて嬉しそうな表情を浮かべ、とことこと
近づいて来た。少年の顔を真正面から見た梢は、遂にその声が―その少年が誰なのかを完全に
思い出した。同時に、いぶかしげだったその表情が驚がくへと変わり、Oの字に広げられた口から、
かすれたような声が漏れた。
「白鳥…さん?」
(誰だろう?)
名前を呼ばれたその男の子―白鳥は、知ってる人だっけ? と足を止めて怪訝そうに相手を見つめた。
その女性―梢も、驚いた表情で彼を見つめたまま動かない。ずっと再会を願っていた相手が突然
目の前に現れたのだから、無理もないだろう。しかしほどなく、梢は思いもよらない再会のショック
から立ち直ると、慌てて立ちあがって庭に駆け降りた。
「白鳥さん…、白鳥さんっ!」
が、梢は白鳥まであとわずかというところで走るのを止めた。おかしい…。いくら動転していようと
頭の中がいい温度に保たれていようと、隆士が10年前からまったく成長していないのがおかしいこと
くらい、さすがに彼女でも気がついた。違う、そっくりだけどこの子は白鳥さんじゃない――
「え、えっと……ボク、誰?」
梢は止まった場所からさらに数歩歩いて白鳥に近付くと、腰をおろして彼に視線の高さをあわせ、
恐る恐るといったふうに訊ねた。
「僕? 僕は白鳥……」白鳥は一瞬自分の名前が出てこず、言い淀んだが、すぐに思い出して
あとを続けた。「僕は白鳥隆士」
「!?」
少年の名前に、梢は再び驚きの表情になった。名前も同じ! それじゃあやっぱり白鳥さん?
でもそんなことって…。あ、それとも弟さんとか…? でも兄弟で同じ名前なんて変よね…。
「お姉ちゃんだあれ? お姉ちゃんは僕のこと知ってるの?」
“白鳥隆士”が10年前と同じ姿で現れたことの、説明のつきそうな理由をあれこれ考えている梢に、
白鳥が首をかしげて訊ねる。
「えっ? ええと、その、知ってるような知らないような…」
すっかり混乱してあやふやな答を返す梢に、白鳥は首をひねっていたが、今度は別のことを
訊いてきた。「ねえお姉ちゃん、お母さん知らない?」
「お母さん? お母さんと一緒に来たの?」
それを聞いた梢は、勢い込んで訊き返した。この子が本当は誰であれ、自分の会いたかった方の
白鳥隆士に何か関係があるのは間違いない。この子の母親なら、彼の現況も知っているかもしれないと
考えたのだ。
だが、少年の次の言葉に梢はドキリとなった。
「うん。お母さんと一緒に“おそうしき”に来たんだ」
“お葬式”。その言葉からは否応なしに、曾祖父の総一郎の葬儀の事が思い出される。彼女が隆士と
会ったあの日の事を。梢は声を微かに震わせ、少年に訊ねた。
「お葬式って、どこで?」
「このお家だよ」
隆士があっさりそう答えると、梢はぽかんと口を開けた。そんな彼女の様子に気付かないのか、
隆士はさらに続ける。「さっきまでいっぱい大人の人たちがいたのに、お母さんもみんなも
どこに行っちゃったの?」
きょろきょろと辺りを探す白鳥を、梢は呆然と見つめていた。鳴滝荘で葬式があったのは、彼女が
白鳥と出会った、あの曾祖父の総一郎の葬式が最後だ。やっぱりこの子は、あの白鳥隆士本人
なのだろうか?
母親もいるんだろうかと梢は辺りを見回した。大人に聞けば、はっきりしたことがわかるはず
だと思ったのだ。だが、掃除中には隆士以外の人物は見かけていなかったし、今も他に誰かいる
様子はなかった。この子も探していると言っているし、どうも近くにはいそうにない。
「ね、ねえ、ボク。お家の住所や電話番号はわかるかな?」
だったら家に連絡すれば…。そう思って梢は訊ねたが、隆士は「えーとぉ…」と
ちょっと考えこんでから、照れ臭そうに笑って答えた。「あはは、忘れちゃった」
「そう…」
梢はそれを聞いて、少しがっくりしたように視線を落としたが、その目がある物を捉えた。
隆士が脇に抱えていたお絵描き帳だ。
「そうだ、そのノートをお姉ちゃんに見せてくれる?」
「これ? いいよ」
住所でも書いてないかと、梢は差し出されたノートを手に取ると、ぱらぱらとめくってみた。
が、そこで梢は予期していなかった物を見て―いや、半ば予期していたのかもしれない―、
頭をガツンと殴られたような衝撃を受け、ページをめくる手がゆっくりとなった。
(これは…!)
梢の胸の中に、温かいものが広がっていく。そこに描かれていた絵は、どれも見覚えが
あるものばかりだった。あの日、隆士に見せて貰ったお絵描き帳にあった絵だ。懐かしさと
嬉しさに、梢の瞳は潤んでいった。
「これ、ボクが描いたの?」
「うん。お話しを考えて、それを描いたんだよ」
「……そう」
梢は呟くように言うと、再びお絵描き帳に視線を落とした。間違いない、この子はあの
“白鳥隆士”さんだ。ずっと会いたいと思っていたあの人だ…!
最後までページをめくり終えても、結局探していた住所は見つからなかったが、もはや梢は。
この少年が白鳥隆士本人であることを疑っていなかった。どうやってだか、あの日の彼が、
この10年後にひょっこり迷い出てきたのだ、と。
(タイムストリップってやつかしら?)
梢は心の中で呟いた。桃乃が面白がって嘘を教えたために言葉は少し間違えているが、
人が未来、あるいは過去の世界へ紛れ込んでしまう現象だということはちゃんとわかっていた。
でも、どうしてそんなことに?
この奇跡の再会に喜びつつも、梢は首をひねった。自分は嬉しかったが、いわば迷子になった
ようなものである。住所も電話もわからないし、わかったところで現在の家に10年前の隆士を
連れていってもよいものか、梢にはわからなかった。
「ねえ…」白鳥さん、と呼びかけそうになって梢は少し逡巡し、それから改めて彼に話しかけた。
「ねえ隆士君、お姉ちゃんに会う前はどこで何をしてたのかな?」
「え?」
梢に訊かれ、隆士は目を上に向け、考えながら答えた。「えーとね、廊下でお絵描きしてて、
それから…」そこでちょっと間があく。「そうだ、お庭にいって、穴を見てたんだ」
庭の奥を指差して言う隆士に、梢は首をひねった。そんなもの庭にあったっけ?
池のことだろうか?
「それでね、穴に落っこちちゃったんだけど、いつの間にか外で寝てたの」
「えっ?」
それには梢がびっくりした顔をする。「大丈夫? どこか痛いとこはない?」
「うん、どこも痛くないよ」
それを聞いてほっとする梢に、隆士は続けた。「それで廊下に戻ってみたら、もう誰も
いなかったんだ」
「ふぅん…」
梢はゆっくりと肯いた。“穴”というのがなんなのかはわからなかったが、とにかくそれが、
彼がこの10年後に来てしまった原因なのかもと思い、梢は隆士に言った。
「ねえ、お姉ちゃんをそこに連れてってくれないかな?」
「え? …うん、わかった」
母親に早く会いたかった隆士だったが、頼みごとを嫌とは断れない性格の彼は、やや気が進まない
素振りを見せつつも、梢の手を取ると、「こっちだよ」と彼が落ちた“穴”のところへと歩き始めた。
「ここだよ」
「ああ、井戸のことだったのね」
隆士が指差した物を見て、梢は得心したように肯いた。使われなくなってだいぶ経つために
失念していたが、なるほど、確かに穴である。
「いど?」
「うん。中に水がたまっててね、昔はここから水を汲んでたんだよ」
「へー」
そんな会話をしながら、梢は井戸を塞いでいた板をどけて中をのぞきこんでみた。暗くてよくは
わからないが、水はすっかり枯れ、むき出しの地面と、そこに転がる小石がわずかに判別できる
以外は、特におかしなところはないようだ。
「ここに落ちたの?」
怪我をしなくて良かったと安堵しつつ、梢が念をおすかのように訊ねると、隆士は「うん」と
首を縦に振った。そしてすぐ横の地面を指差す。「でも、気がついたらそこで寝てたんだ」
「そこで?」
梢は井戸の中から顔を離すと、彼が指し示す辺りを見つめた。しかし、そこも井戸と同じで、
変わったところはない。やっぱり関係ないのかしら? でも、他にタイムストリップしちゃった
原因になりそうなことはないようだし…と、梢は再び井戸の底へと視線を落とし思案に暮れたが、
どんなに考えても、やはり答えは見つからなかった。
とりあえず、みんなが戻ってきたら相談してみよう。そうすれば、彼を10年前に戻す方法が
見つかるかもしれない。それまでは、自分がこの子の面倒をみてあげればいい。いつになるかは
わからないけど…
フッと梢の胸の内に、嬉しさがこみあげてきた。それまでは一緒にいられるんだ…。
が、次の瞬間、梢は表情を暗くした。彼が元の世界…10年前に帰れないのを喜ぶなんて、と。
本人も帰りたがってるし、向こうでは母親も探しているだろう。それに…「ねえ隆士君」
梢は、横にいた隆士に声をかけた。さっきお絵描き帳を見た時、気になったことがあったのだ。
「なあに?」
「お葬式で、誰かに会わなかった?」
「誰かって?」
「えっと…小さな女の子。隆士君よりちょっと年下の…。髪の毛は肩くらいで、お姉ちゃんみたいに
鈴のついたリボンで縛ってて…それで、この廊下に座って泣いてたの。知らない?」
「ん〜と……」
梢に会う前の記憶がいまいちあやふやではあったが、今彼女に訊かれたような女の子のことは
完全に記憶になく、隆士は何度も首をひねった。頭の上に?マークがいくつも浮かんでいるのが
見えるようで、梢は慌てて言った。「あ、知らないならいいの。気にしないで」
(わたしとまだ会ってないのかな?)
梢は心の中で呟いた。お絵描き帳に、自分のために描いてくれた“大臣”や“けらい”の絵が
見当たらなかったのだ。自分と会った記憶もないということは、どうやら隆士がこちらに来たのは、
あの時の自分と会う前のことらしいと梢は見当をつけた。
つまりあの時会った隆士は、ここから帰った後? ということは、いずれ近いうちに帰れる
ということなのだろうか。それとも、隆士は帰れずに、あの時の自分は廊下でずっと泣いたまま
なんだろうか? そして隆士に教わった、辛い時にはお話しを考えて自分を励ますということも
知らないまま自分は…???
「う〜ん……あら?」
頭がこんがらがってきて考えがまとまらないまま、漠然とした不安に、頬に手を当てて悩んで
いた梢だったが、ほどなくして隆士の姿が見えないことに気が付き、慌てて辺りを見回した。
(いない…どこに行っちゃったんだろう?)
まさか、もう戻ってしまったんだろうか? そう思って梢の顔がさっと青ざめた。まだロクに
話もしてないのに、そんな…!
「隆士君? 隆士君っ!?」
焦り気味に隆士の名を呼びながら梢は走りかけたが、数歩もいかないうちにその足を止めた。
すぐそばにある池の前で、隆士がしゃがみこんでいるのが見えたからだ。お絵描き帳を脇に置き、
熱心に水中を覗きこんで何かを探しているようだ。
(よかった、まだいたんだ)
梢はほっとしつつ、再びあの自責の念を覚え、複雑な表情になる。喜んじゃいけないのに…。
今日はここまで〜
これなんて犬夜叉w
ともかくGJ続き期待
GJだお( ^ω^)
おおう、白鳥キュンの呼称を冒頭:男の子→苗字だけ判明:白鳥→フルネーム判明:隆士
という具合に使いわけようとしたら一部間違えちゃってたぜー。
おまけに家に連絡させないための記憶障害設定も、急ごしらえだったせいか
少し矛盾が出てるし・・・まあドンマイ。
つーわけで続きです
「ねえお姉ちゃん」
「なあに?」
しんみりしていた梢に、隆士がしゃがんだまま朗らかな顔を向けてくる。梢が返事をすると、
隆士は池を指差して彼女に訊ねた。「ここ、お魚さんはいないの?」
「うん、水だけしか入ってないの」
「なーんだ」
それを聞いた隆士はちょっとつまらなそうな顔をしたが、池に顔を戻すと、だったら虫か何か
他のものでもいないかと、今度は池の縁に手をつき、身を乗り出すようにして、一段と熱を入れて
池を覗きこんだ。
(白鳥さん…可愛い…)
彼女が覚えていたままの笑顔を見せる隆士に、梢は思慕の情と母性愛の入り混じった感情に
胸がときめくのを感じたが、一方で、一人ぼっちで別の世界に来てしまったことなどまるで
知る由もない隆士を思うと、同時に胸苦しさも覚えた。やっぱり早く元の世界に帰してあげないと…。
相反する気持ちに梢は心が千々に乱れ、ただ黙って幼い隆士の姿を見つめていた。
「あっ!?」
と、その隆士が突然ずるっと手を滑らせた。隆士は頭から池の中に突っ込み、どっぽーんという
派手な水音と共に大きな水しぶきがあがる。井戸のことといい、頭が重いのかバランス感覚が
悪いのか…。
「し、白鳥さん!」
「わっ! わぁっ!?」
物想いどころではなくなり、悲鳴をあげて駆け寄る梢の前で、隆士はパニックを起こして
二、三度ばちゃばちゃともがいたが、手を池の底につけて腕を突っ張らせると、いとも簡単に
頭が水面に出る。
「あ、あれ…?」
隆士はきょとんとして目を瞬かせた。池といっても所詮は庭池、そんなに深いものではないのだ。
だが、彼がほっと息をついた次の瞬間、「きゃぁっ!」という悲鳴が真後ろから聞こえてきた。
咄嗟に首をひねった隆士の目に、駆け寄る途中で何かにけつまずいた梢が、彼目がけてダイブ
してくる姿が映った。
「うわぁっ!」
避ける間もなく、後ろを振り返っていた隆士の顔に、柔らかくて大きな二つの膨らみが激突する。
しかしその感触を感じる間もないまま、隆士はそのまま梢の身体の下敷きにされ、再び水中へと
沈んでいった。
「ごめんね、ごめんね…」
「ううん、僕のほうこそごめんなさい、僕のせいでお姉ちゃんまで池に落ちちゃって…」
池からあがった二人は、梢の部屋、管理人室へとやって来ていた。隆士の頭からタオルをかけ、
しょんぼりしとして何度も何度も謝りながら彼を拭く梢に、隆士はタオルの下から、気にしてないよと
笑顔を向ける。その笑顔が、あの日自分を慰めてくれた彼の笑顔と重なり、梢はぽーっとなりながら、
隆士をタオルでごしごしと拭いていった。
「お洋服を乾かさないと…」
一通り隆士を拭き終えると梢は言った。滴が落ちない程度には水気を拭きとったものの、ずぶ濡れ
になった服は、タオルで拭いた程度でどうにかなるものではなかった。生憎と男の子用の着替えを
すぐに用意することはできなかったが、このまま濡れた服を着せておくわけにもいくまい。
「一人で脱げる?」
「うん」
訊ねる梢に隆士は肯くと、ややおぼつかない手つきながらも服を脱ぎ始めた。梢は隆士の前に
跪き、彼が脱いだ服を受け取っていった。そして最後の一枚、グンゼのパンツを隆士は脱ぎ下ろし…
「あ…」
その瞬間、梢は小さな声を漏らし、顔を赤らめた。彼の股間に揺れる可愛らしい“モノ”が
目に入ってしまったからだ。彼にそんなモノがついていることなど、今の今まで彼女の意識には
なかった。子供の可愛らしいモノとはいえ、心の準備もないままに間近でいきなり見てしまえば、
動揺もしようというものだ。
「あ、あの、はいこれ…」
梢はうろたえながら隆士の差し出したパンツを受け取ると、用意しておいたバスタオルを彼の頭に
被せ、そそくさと立ちあがった。「そ、それじゃあ、お姉ちゃんお洋服干してくるから、それで
よく身体を拭いておいてね。着るものは後で何か探してあげるから」
「うん、わかった」
頭から垂れたタオルの端っこで、大事な部分もぎりぎり隠れてはいたが、気恥ずかしくて、
これ以上身体を拭くのは本人に任せることにして、梢は隆士の服を抱えてそそくさと立ち上がり、
ドアへと急いだ。
「お姉ちゃん」
その梢を、隆士が呼び止めた。
「なあに?」
「お母さん見つけたら教えてね」
彼の言葉に、梢は複雑な表情を浮かべる。「こちら」に来たのは恐らく彼一人、いったい
どうしたらいいのだろう?
「…うん、わかった。探してみるから、隆士君はこの部屋で待っててね」
梢はとりあえずそれだけ言い、隆士の服を抱えて管理人室を出ていった。
「これでよし、と」
それから少し後。梢は物干し竿に並べた隆士の服を見上げ、満足げに小さく肯いていた。
この陽気なら昼前にも乾くだろう、それまでは自分のトレーナーか何かで我慢してもらえばいい。
それにしても…。梢は軽く目を閉じると、空を仰いで春の日差しを顔いっぱいに浴び、想った。
こうやって白鳥さんと一緒にいて、彼の服を干してるなんて夢みたいだ。いつまでもこうして……
と、またもやそんなことを思いかけて、梢ははっと目を開けると慌てて首を振って自分を戒めた。
いけない、そんなこと考えちゃ…。
念のため、ここに来る道すがら隆士の母親の姿を探したものの、やはりどこにもいないようだった。
母親に会いたがる隆士を思うと、梢はさらに胸が痛んだ。
とは言うものの、どうやったら隆士を帰してあげられるのか、梢にはさっぱりわからなかった。
隆士がこの10年後に来る原因となったらしい井戸は、どこもおかしいところは見当たらなかったし、
望む望まないに関わらず、隆士はずっとこちらにいることになってしまうかも…。
(どうしよう…)
ずっと一緒にいたいと願うのはダメ、しかし帰してあげたいと思ってもその方法はわからない。
すっかり弱り果てた梢は、ぼぉっと視線を宙にさ迷わせて、途方に暮れたようにそこに立ち
尽くしていた。
「くしゅっ!」
ほどなくして、梢の思考はくしゃみによって中断された。そういえば隆士のことばかり気にして、
自分の着替えがまだだったと、梢は濡れた胸元を引っ張ってぼんやりと思った。池が浅かったのと
隆士の上に落ちる形になったおかげで、全身ずぶ濡れということにこそなっていなかったが、
それでも身体の前側は胸からスカートまで、下着まで水が染み込んでいた。いくらぽかぽか陽気
とは言えまだ4月、さすがにこのままではくしゃみも出るわけだ。
(もう戻ろう…)
これ以上一人で考えていてもしょうがないと、梢はもう管理人室に戻ることにした。自分の
着替えもしたかったが、あまり長いこと一人ぼっちでは隆士も心細いだろうし、何か着る物も
見つけてあげないといけない。
彼を元の世界に帰す方法は、みんなが帰ってきたら一緒に考えてもらおう、そうすればきっと何か、
いい考えが見つかるはずだ。
梢はそう決めると、足早に隆士の待つ管理人室へと戻っていった。
「あ、お姉ちゃん」
管理人室に戻ると、バスタオルにくるまってベッドに腰かけ、梢の部屋のファンキーなぬいぐるみ
たちを眺めていた隆士が笑顔を向けてきた。「お母さん見つかった?」
「ごめんね、見つからないの」
眉をハの字にして首を横に振る梢に、隆士がえ〜っという顔になり、彼女は慌てて付け加えた。
「もう少ししたら他の人たちも帰ってくるから、そしたら一緒に探してもらおうね」
「他の人?」
きょとんとなる隆士に、梢はこくりと肯いた。「うん、今は出かけてるけど、このお家には
わたしの他にもいっぱい人が住んでるの」
「へー」
それで少し安心したのか、隆士は再び表情を明るくした。釣られるように、梢も表情を明るく
すると、ベッドの横、腰掛ける隆士のすぐ目の前にあるタンスへと向かった。
「今、何か着る物を探してあげるね」
だが、まずは自分の着替えだ。梢は靴下、そしてカーディガンを脱ぎ、それからスカートの
ホックに手をやって外すと、ストンと床に落として足を抜いた。さらにブラウスも手早く脱ぎ捨て、
梢は下着だけの姿となった。
(……)
隆士はベッドに座りながら、その様子をほけーっとした表情で見るとはなしに眺めていた。
異性の裸に興味を持ち始めてはいたものの、しかし完全に目覚めるにはいささか早く、隆士は
下着姿になった梢に興味は惹かれたものの、ただぼんやりと(綺麗だなぁ…)と思うくらいだ。
(あ…!)
が、梢が背中に手をまわしてブラのホックを外し、肩を少しすぼめてそれを取り去ってしまうと、
隆士の頬に、さっと赤みがさした。乳房を生で見て、初めて自分が女の子のハダカを見ているのだと
彼は意識した。それがイケナイことだというのは、そろそろ彼も理解し始めてはいたが、しかし
そうとわかりつつも、隆士は梢の胸から目を離せなかった。
その白い膨らみには、ほつれた髪の毛が一房かかって一部を隠していたが、すべてを隠すには
とうてい足りず、白く張りのいい乳肌と湿った黒髪のコントラストが、かえって艶めかしさを
増している。そしてその頂点では、桜色をしたやや小さめの乳首が、濡れて冷えたせいか
ツンと固く尖り、激しく自己主張をしていた。
(な、なんだろう…?)
胸がどきどきと高鳴り、同時に股間がなんだかむずむずすしてきて、隆士は居心地の悪さを
覚えてベッドの上でもぞもぞと身じろぎした。喉が渇き、ごくっと唾を飲み込む。
その間にも梢はパンツに手をかけ、両ウエストを摘んで少し前屈みになると、ぐいっと
引き下ろした。プリンとした真っ白なヒップがむき出しになり、隆士が再び息を呑んだ。
ほぼ真横から見ているために、一番大事な部分こそ見えてはいなかったが、下腹部に萌え始めた
ばかりの若草の如き陰毛は、しっかりと彼の目に映っていた。喉が乾き、鼓動はますます激しくなり、
隆士はぎゅっと胸を押さえた。
「どうしたの?」
と、隆士が息をのんだ気配に気付いた梢が、彼の方を向いた。反動でぷるんと小気味よく揺れる
大きな乳房と、先端にあるピンクの突起がモロに隆士の目に飛び込んできて、彼は慌てて
視線を下に逸らしたが、今度は下腹部の淡い茂みと、その下にある割れ目が目に入り、もう
どこへ目をやっていいのかわからず、目を白黒させる。
「顔が赤いよ? お熱でもあるの?」
隆士の赤い顔を見た梢が、それを濡れたせいで熱でも出たのかと思い、手にしていた脱ぎたての
パンツを床に落とすと、彼に近寄って膝に手をつき、前屈みになって顔を寄せた。白い双丘が
両腕に挟まれ、隆士に向かってむにゅっと突き出される。
「あ…あ…」
ますますしどろもどろになる隆士に、梢はやはり体調が悪いのだろうかと勘違いし、額に
手を当てて熱を測ろうと、彼が頭からすっぽりと被っていたバスタオルをひょいと取り去った。
「あっ!?」
「あっ!?」
次の瞬間、二人は同時に驚きの声を挙げた。隆士の股間を覆っていたタオルの端が一緒に
引っ張られて、その下からペニスが顔をのぞかせたのだ。しかも、今やそれは梢のヌードを
目の当たりにしたせいで、幼いながらも芽生え始めていた性意識をいたく刺激され、完全に
起立してしまっていた。
これには梢は当然のこととして、先ほど平時の分身を見られても特に気にしなかった隆士も、
動揺を隠せなかった。それの意味するところはまだよくわかっていなかったが、梢の裸を見て
そうなってしまったことに、そこはかとないやましさは覚えていた。
「……」
隆士は無言のまま、慌ててタオルを掴んでさっと股間を隠し、梢も慌ててそこから目を逸らした。
「あ、あの、ごめん…なさい…」
梢はしどろもどろに謝りながらよろよろと立ち上がると、踵を返してそそくさと隆士から離れて
タンスの前に戻った。そして床に置いておいたタオルを掴み上げると、彼に背を向けたまま、
のろのろと湿った身体を拭き始めた。
(あんなにおっきくなるんだ…)
その間、梢は今見てしまったモノのことで頭がいっぱいで、ほとんど上の空であった。
隆士のそれは、勃起してもなお大人の通常時に及ばないほどではあったが、先ほど、
まだおとなしかったモノを見てしまっただけで動揺していた梢にとって、その時の倍以上に
なっていようかという変貌ぶりは十分な衝撃だった。
それに、梢でもアレがどういう時に変化するかくらいは知っている。そしてこの場でその原因に
なりそうなのは、ただ一つしか思い浮かばなかった。
(なんだか恥ずかしいな…)
隆士が自分の裸を見てああなってしまったのだと思うと、梢の頬はさらに火照った。まだ幼い
子供だからと、彼の前で着替えることを気にしていなかったが、向こうが意識しているとなると、
こっちも意識してしまう。
だがそう思いつつも、彼女の口許はなぜか緩んでいた。恥ずかしさの中に、妙に心が浮き立つ
感じがする。例えどんな形であれ、隆士が自分に興味を持ってくれるということが、彼女には
嬉しかったのだ。自分を意識してくれるということが。
梢は身体を拭く手を休め、そっと目を閉じてタオルを愛おしそうに抱きしめた。いずれ彼は
元の10年前に戻ってしまう。いや、戻らなくてはいけない。だから一緒にいられる間に、少しでも
自分のことを見ていてほしい。向こうにいっても自分のことを忘れないように、もっといっぱい…
梢の喉がこくっと鳴った。そして彼女は何かを決意したように目を開けると、タオルをはらりと
床に落とし、ゆっくりと隆士の方を振り返った。
「ねえ、隆士君……わたしのハダカ、見たいの?」
つづく
次回、犯罪タイム開始です。
が、急にお仕事が忙しくなってしまったため、しばらくこれないかも。
366 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 02:37:17 ID:w+D7ci7L
うわぁ、すげぇGJなのに気になっちゃうでしょwwww
早く帰ってきて〜〜
あげてしまったOTL
だから常にsage入れっぱなしにしとけよ
梢ポンの倒錯っぷりがエロス
保守
保守
保守
最近は過疎だな…
374 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 03:10:15 ID:YRyDdpdN BE:426514739-2BP(1300)
久々に覗きに来たが、随分な過疎だな。
ふぃ〜、まだちょっと忙しいけど推敲済んだ分だけいきます。
「えっ?」
これ以上梢の裸を見てしまわないように俯いてもじもじとしていた隆士は、彼女の言葉に
ドキリとして顔をあげた。それは彼女の言葉に期待をしたからというよりも、ハダカを見ていた
のを注意されると思ったからだったが、隆士の不安とは裏腹に、梢ははにかんだような表情で、
特に怒っている様子はない。両腕は脇にだらりと垂らし、見事なまでの胸の膨らみや性器を
隠そうともせず、隆士は怒られるのではないかと思いつつも、その眩いまでの裸身から視線を
逸らせなくなってしまった。
「あ、あの、僕…」
梢が数歩前に出て、どぎまぎしている隆士のすぐ前に立つ。隆士はぐびっと唾を飲み込み、
数瞬の間まじまじと双丘を見つめてから、梢の表情を伺うように視線を彼女の顔に移した。
梢は隆士を安心させるように微笑みを浮かべながら、そっと彼の左隣りに腰を下ろすと、まるで
その豊かな乳房を見せつけるように、彼の方へと上半身をひねった。「見たかったら見てもいいよ…。
ううん、見るだけじゃなくて、触ってもいいのよ?」
「えっ? えっ??」
梢の言葉に隆士が目を白黒させる。ハダカを見たのを怒っているどころか、見てもいいだなんて…
いや、それどころか触ってもいいだなんて。からかわれているのか何かの冗談なのか、梢の真意を
はかりかね、隆士はあわあわと視線を彼女の顔と乳房の間で行ったり来たりさせる。
だが何度目かに梢の顔に視線が移った時、おたおたしていた隆士の表情がふっと引きしまった。
自分を見つめるその瞳は熱く潤んでいて、そこからは彼をからかっているような色は伺えず、梢が
本気でそう言っているのだというのが伝わってくる。
「……」
隆士はゆっくりと視線を梢の胸へと戻した。身長差のせいで、ベッドに腰かけた梢のバストは、
同じくベッドに腰掛ける隆士の、ちょうど目の高さくらいに位置している。二つのふくよかな
膨らみは、羞恥のためか興奮のためか、淡紅色に染まり、乳首もさらに色味を増している。それを
見ている内に、隆士はまたも体温が高まっていくような感覚に襲われれ、落ち着かない気分に
なっていく。
胸をどきどきさせながら隆士は思った。大きいな、柔らかそうだな…。触ったらどんなだろう…?
ついつい手を伸ばしたくなるが、隆士はまだ半信半疑でそれを思いとどまっていた。でも、本当に
触っちゃっていいんだろうか? 本当に怒られないんだろうか?
「いいのよ、触って」
隆士の心の声を読んだかのように、梢が恥じらいつつも再度言うと、隆士はちらっと梢の表情を
確かめてから、改めて乳房に目をやった。それからもう一度ぐびっと唾を飲み込むと、隆士は
躊躇いを完全に振り切ると、その膨らみに右手を伸ばした。が、すぐにはそこに触れず、まずは
そこにかかっていた梢のほつれた髪をそっとどかす。完全に露わになった胸丘をしげしげと眺め直し、
それから隆士はゆっくりとその膨らみに掌を押し付けた。
「ん…!」
隆士の手が左胸に押し当てられた瞬間、梢はびくっと身を固くした。よく珠実にふざけ半分で
触られるが(と梢は信じている)、幼いとはいえ男の子に、しかも直接触られるのはこれが初めてだ。
くすぐったくて恥ずかしくて、思わず身体を引いてしまいそうになるのをぐっと堪え、梢は身体の
緊張を解くと、自分の胸に置かれた隆士の手を、身じろぎせずにじっと見つめた。
(あったかい…ドキドキしてる…)
梢のバストに押し当てられた隆士の掌に、彼女の鼓動がはっきりと伝わってきた。肌は水気が
完全には拭ききれておらず、わずかにしっとりとしていたが、梢の昂る気持ちに応じるように
体温が上昇し、とても温かかった。そして掌の中央あたりには、こつんとした小さな強張りが
感じられ、なんとなくこそばゆい。
隆士はしばしそのまま動かずに、掌に伝わる感触をじっくりと味わった。それからおもむろに
手を突き出すようにして、そっと肉果を押してみた。弾力のある豊かな膨らみが、まるで掌に張り付く
かのように押し返してきて、指の間に乳肉が食い込む。隆士は押し返されるままに手を引いていき、
乳房が元通りにのお椀型になったところで再び押し込み、それを何度か繰り返してから、今度は
思い切って軽く握りしめた。
「んんっ!」
小さな手が乳房を握る感触に、梢は我慢しきれず、再び身を固くして小さな声を漏らした。
まだ年端のいかない子供による、愛撫などとは到底言えない、単に触れているだけのまさに
稚戯に等しい行為であったが、ずっと憧れていた少年に触れられることで、梢の中で徐々に昂奮が
高まっていき、その息が少しずつ荒くなっていく。
(うわあ…)
そんな梢の昂りには気付かず、隆士は無邪気な好奇心に誘われるままに、触り心地を確かめるように
何度か乳肉をむにむにと揉み込んだ。彼の手には余りある大きさのむっちりとした柔肉に、隆士は
ほぉっと感嘆の息を漏らし、さらに大胆に、空いていた左手を伸ばすともう片方の乳房を掴み、
両手でもって梢の胸の膨らみを揉み始めた。
「ふっ、はっ…」
微かに開けた口から荒い吐息を漏らしながら、梢は自分の乳房を一心に揉みしだく隆士を、
熱っぽい瞳でじっと見つめていた。未だ恥ずかしさは消えなかったが、それ以上に隆士が
こんなに夢中になってくれるのが嬉しくて堪らない。それに…「あ…ん」
梢は悩ましげな声をあげる。きゅむっ、きゅむっと隆士が肉果を握り込むたび、全身にじんわりと
快感が広がり、乳首も掌で擦られて、じんじんと痺れるように疼く。高まる官能にあわせて、隆士を
見つめる梢の瞳と口から洩れる吐息がますます熱を帯び、隆士に揉まれる乳房は固く張っていき、
彼の掌を突きあげている乳首も、その硬度を増していく。
(あ…気持ちいい…)
梢はぼんやりと、自分の中に募り始めた官能を自覚した。隆士に胸を触られるのが、こんなに
気持ちいいなんて…。
もっといっぱい触ってほしい、もっといっぱい気持ちよくしてほしい。梢は思った。隆士が自分を
忘れないためにだけだなく、自分も彼の事を心に刻みこむために、もっといっぱい彼を感じさせて
ほしい。
そうだ、触るだけじゃなくて…
「隆士君。おっぱい…吸ってみる?」
「えっ?」
梢がかすれた声で囁くように言い、肉丘を夢中で揉みしだいていた隆士は、ぎょっとしたように
その手を止め、胸元から彼女を見上げた。梢は興奮に熱く潤んだ瞳で彼を見つめ返し、もう一度、
さっきよりはっきりとした声で彼に言った。
「おっぱい、吸ってみる?」
「い、いいの?」
隆士は一瞬ぽかんとした後、のろのろと双丘から手をどかしながら、どぎまぎと訊き返した。
彼がおっぱいを卒業してから随分になる。もし実の母親でも、おっぱいを吸いたいと言おうものなら
「もう赤ちゃんじゃないんだから」とたしなめられてしまうだろう。それを、今日会ったばかりの人が
おっぱいを吸ってもいいだなんて…。
「うん、いいよ」迷う隆士に梢はこくんと肯いてみせた。そして少し声を落として付け加える。
「まだミルクは出ないけど、それでもよかったら…」
「ミルク、出ないの?」
「うん。あれはね、赤ちゃんができないと出ないの」
こんなに大きいのに母乳が出ないなんてと、意外そうな顔をする隆士に、梢は恥ずかしげに
説明をする。それじゃあ何故、出もしないおっぱいを吸わせようとするのかと訊かれたら、返答に
窮してしまうところだったが、隆士は「へぇー」と感心したふうに、梢の胸へと視線を戻した。
昂奮で、彼が触り始める前よりもいっそう張りを増した肉丘の天辺で、やはり先ほどよりも一段と
尖って突き出しているピンク色の乳頭は、いかにも彼に吸ってほしそうで、母乳が出ないと教え
られてはいても、隆士の口内に自然と唾液が溢れていく。
隆士は溜まった唾をごくっと飲み込むと、誘われるように、そっと梢の右側の乳房に顔を寄せた。
左手を伸ばして、膨らみを下から軽く持ち上げるようにして位置を調整すると、ピンクの蕾に
鼻先が触れんばかりの距離までさらに顔を近付ける。そしてあーんと口を大きく開くと、隆士は
その突起をパクリと咥えこんだ。
「あっ」
隆士の唇が乳首に触れた瞬間、乳房に触れられた時のように、梢は思わず身を固くした。しかし
今度は緊張を解く間もなく、隆士がちゅくちゅくとそこを吸い出して、肉果を揉まれる以上の
甘痒い刺激に襲われ、梢はびくっ、びくっと肩を小さく震わせた。
「ん…あ…白鳥…さん…」
思っていた以上の甘美な刺激に、梢は不安混じりの上ずった声を漏らした。気持ちよすぎて
どうにかなってしまいそうだ。やっぱりこんなエッチなことはやめたほうが…。
「あ、あんっ…」
胸の先からこみ上げる快感に、梢はびくっと身を縮ませた。彼女の胸ではちゅく、ちゅく、ちゅく…と
無心に隆士が乳首を吸っていて、今さらやめてなどとは言い出しにくく、何より、このまま胸の中に
隆士を感じていたい、乳首に触れる彼の柔らかな唇の感触を味わっていたいという想いが、不安を
はるかに上回っていた。
「はぁっ…」
梢は軽く目をつぶって首を小さく仰け反らせると、熱っぽい吐息を漏らした。ベッドについていた
右手、そして腿の上に置かれていた左手が、何かを堪えるかのようにぎゅっと握られる。胸の蕾に
血液が集まってじんじんと痺れ、時折そこに隆士の舌先が触れると、突き上げるような快感に
肩が一段と大きく踊った。
そんな梢をさらに苛むように、隆士の乳首を吸う力が徐々に強くなっていく。もしかしたらミルクが
出るのではないかという淡い期待に、「んむっ、むっ…」と小さく鼻息を漏らしながら、隆士は一心に
肉蕾を吸い立てた。ただ吸うだけでなく、舌先で乳首を転がすようにして位置を調整し、時には
肉突起を搾るように軽く歯を立て、乳房を支えるように掴んでいた左手で、その肉丘をぎゅっぎゅっと
握りしめる。
「あ…そんな…強くしたら…」
隆士に乳房を責め立てられ、梢が悩ましげに首を振りながらうわ言のように言う。隆士の口の中で、
敏感な肉蕾は完全に興奮しきって、乳輪ごとぷっくりと膨れていた。隆士はその小さめの乳輪ごと
乳首を口に含め、ちゅうちゅうちゅぱちゅぱと音を立てて吸いたて、そして唇でついばみ、舌で押し、
舐め、軽く噛み付き、なんとかミルクを出してみようとするのだが、どうしても梢の乳首からは一滴の
母乳も滲み出してはこなかった。
「あっ、あっ……あ…?」
胸先から込み上げる強烈なまでの快感に、小さく喘ぎながらびくびくと身悶えしていた梢だったが、
不意に彼が乳首を吸うのをやめて胸から顔を離してしまったので、ふっと我に返った。肩を上下させ
ながら荒い息を吐き、過剰な快感から解放された安堵と、一抹の物足りなさがないまぜとなった、
半ば呆然とした表情で胸元の隆士を見おろした。
(もう…お終い?)
その隆士は、荒い息にあわせて大きく上下している梢の胸と、その先端にある、赤く尖った乳頭を
じっと見つめていた。これだけ吸っても出ないなんて、やっぱり無理なんだろうか? 隆士はしばし
押し黙ったまま、唾液に濡れててらてらと光る肉蕾を名残惜しそうに眺めていたが、その目をちらりと
左側の乳首に移動させた。こちらも興奮で固く勃起してはいたが、直接吸われていた右側のものに
比べれば、いくぶん控えめの尖り方だ。(それじゃあこっちも…)
「あんっ」
突然隆士に反対側の乳首に口づけされ、梢がやや大きな声をあげてぎくんと頭を仰け反らす。
「あ…まだ…」何かを言いかけるが、それよりも早く隆士がちゅっちゅっと再び乳首を吸い始めると、
鎮まりかけていた官能の炎が一瞬にして燃え上がり、それ以上言葉にならない。
隆士の唇が乳首をついばみ、舌先がちろちろとそこを擦り、ちゅっちゅっと吸い立てる。時折
歯が当たって微かな痛みが走るが、それすらも今の梢には心地いい。
「あ…白鳥…さん…」
遊んでいた隆士の右手が、彼が吸いついている左の胸に添えられ、きゅむっ、きゅむっとそこを
緩やかに揉み始めた。隆士の指が肉房に食い込むごとにますます強まっていく快感に、梢はかすかに
瞳を閉じて睫毛を震わせながら、震える声で隆士の名を呼ぶ。ベッドについた腕から力が抜けていき、
崩れ落ちそうになった梢は、思わず彼の首に両腕をまわすと、ぐっと抱き寄せるようにして彼に
すがりついた。「白鳥さん…白鳥…さんっ!」
「んむっ…」
豊満な乳房に顔をぎゅむっと押しつけられ、隆士は少し苦しそうにしたが、すぐに元の調子で
乳頭を吸い始める。きゅっ、きゅっ、きゅっ…と小さな手で何度も何度も乳肉を握り込みながら、
ちゅく、ちゅく、ちゅく…とリズミカルに胸の蕾を吸う。が、頭を押し付けられているせいで
ほどなく息苦しくなり、一度そこから口を離してふわぁと熱い吐息を吐きだし、大きく息を吸ってから
再びぱくりと咥えんで吸乳を再開する。肉蕾を吸い、舐めまわし、乳房を握り込み、そしてまたも
息苦しくなって息継ぎをし、何度も何度もそれを繰り返しながら、隆士は梢の胸の蕾を吸い回した。
「あっ、あぁっ…ふっ…あんっ」
梢が喘ぎ声を漏らし、隆士の首に回した腕にぎゅっと力を入れる。不意打ちのように一瞬中断される
愛撫が、ますます彼女の官能を掻き立てていた。身体が…下腹部の奥の方が熱くなっていき、
アソコがじゅんっとなり、梢は我知らず、まるでオシッコを堪えているかのように、太ももをぎゅっと
閉じあわせてもじもじと動かした。
「……?」
夢中で乳首を吸っていた隆士が、ふとその動きが気になって乳首から口を離した。どうしたんだろう
と、少しもがいて乳房から顔を離し、ぼんやりとした視線を下に落としてみると、微かに震える
むっちりとした太ももと、股間にある薄い茂み、そしてその下に走る一本の黒いスジが彼の目に留まり、
隆士の鼓動が一瞬跳ねあがった。
(うわあ…)
さっき梢が無防備に近付いてきた時には、うろたえていたせいでそんな余裕などなかったが、
そういえば女の子のアソコをちゃんと見るのって初めてだなと、隆士はそこに目を据えたままで
何とはなしに思った。しかし、ちゃんととは言っても、太股はピタリと閉じられていて、しかも
ほぼ真上からでは、たいして見えるわけではない。アソコってどうなってるんだろう? ハダカを
見てもいいよって言ったけど、アソコも見ちゃってもいいのかな…?
子供の興味は移ろい易い。あれほど梢の乳首を吸うのに夢中だった隆士の関心も、すぐに
彼女の生殖器のほうへと移り、隆士は乳房に口を戻すことなどすっかり忘れたように、じいっと
梢の股間に目を凝らした。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…………?」
官能のうねりに飲まれて喘いでいた梢も、遅ればせながら隆士が乳首を吸うのを止めてしまって
いるのに気付き、いぶかしげに彼を見おろした。隆士は彼女の腕の中で視線を落とし、胸ではなく
どこか別の場所を見つめている。彼が注意を引き寄せられている場所が、自分の股間…性器である
ことを梢が知るのに、そんなに時間はかからなかった。
(白鳥さん…あんなとこ見てる…)
そこが濡れ始めていることを、梢も自覚していた。そんな部分を見られるなんて恥ずかしい…。
梢は内股にきゅっと力を入れ、性器がなるべく隆士の目に触れないようにする。が、ふと思い直すと、
股から力を抜いた。そうだ、自分の全てを見てもらうんだ…。はしたない、恥ずかしいという気持ちを
抑え込み、梢は隆士に全てを見せる決心をした。
というところで続きます〜。次くらいで終われるかな? 終われたらいいな。たぶん終わると思う。
まあちょっと覚悟はしておけ。
キターーーー!!!!!GJ!!!
でも梢ポンこれ犯罪wwwwwww
梢ポンよりもショタ隆士でたってしまう俺は末期か?
久々にSS読んだけど、枯れ井戸スコープさん…GJ過ぎ。
それは名前じゃなくて作品タイトルなんでは・・・
保守
ほっす
まただいぶ間が空いちゃったうえにやはり終われませんでしたが
枯れ井戸の続きいきまっす
「…そこも見たいの?」
梢の秘密の部分に目を奪われていた隆士がはっとして顔をあげると、頭上から梢が潤んだ瞳で
彼を見つめていた。「いいよ、見せてあげる」
梢はそう言うと、隆士の返事を待たず、彼を離してお尻をずらすと少し距離をとって両足をベッドの
上にあげた。それからもう少しいざってベッドの中ほどまで移動し、そこで隆士に向かって脚を
投げ出すように伸ばした。
そして梢は、膝を曲げて大きく股を開いた、M字開脚のような恰好になり、さらに見え易いようにと、
ベッドにうしろ手をついて上体を軽く反らし、腰をぐっと突き出した。これで服さえ着ていれば、
いかにもリラックスしてくつろいでいるといった感じだが、今の梢は、リラックスには程遠かった。
激しい羞恥にドクン、ドクンと心臓が破裂しそうなほどに激しく脈打ち、頬がかぁっと熱く燃える。
いや、頬どころか耳まで真っ赤に染まり、もうまともに隆士の顔を見ていられずに、思わずそっぽを
向いてしまう。だが、梢はそれでも両脚をぐっと広げたまま、秘密の部分を晒し続けた。
「こ、これで見える?」
「う、うん…」
顔を横に向けたまま訊ねる梢に、隆士は太ももの間に見える割れ目に目を奪われたまま、ほとんど
上の空でこくこくと肯いた。そしてそこに視線を注いだまま、のろのろとベッドに上がり、四つん這いに
なって梢の広げた脚の間に這い寄っていき、頭が膝と膝の間に入った辺りで止まると、彼女の秘密の
部分をしげしげと観察するように凝視した。
(へ、へぇ…)
初めて見る光景に、隆士はごくっと喉を鳴らした。髪よりもやや濃い目の茂みは、まだほんの産毛
程度だったが、真っ白い恥丘の肌に映えてよく目立つ。そのすぐ下に、彼がもっとも見たかった
深いクレヴァスが走っていて、さらにその下にはセピア色の菊座までもはっきりと見てとれる。そこを
見つめるうちに、隆士の胸の鼓動は高まっていき、既に勃起していたペニスは、痛いくらいにかちかちに
硬くなっていく。
(中はどうなってるんだろう?)
梢の秘所を見つめながら隆士は思った。割れ目は、脚を広げているためにわずかに口を開け、内部の
果肉がその艶めかしい淡紅色の可憐な姿をちらりと覗かせていた。しかしそれはごく一部だけで、
大半は秘唇の奥に隠され、その全貌をうかがい知ることはできなかったが、ほんの一部しか見えていない
ことが、彼の興味をさらに掻き立てた。
隆士は割れ目を広げてもっとはっきり見ようと、梢の股間に手を伸ばしかけたが、女の子の大事な
部分に勝手に触れるのはためらわれて、それをすぐにひっこめる。許可を求めるように梢を上目遣いに
見るが、彼女は恥ずかしげに顔を背けたままで、彼の無言のアピールには気付かなかった。
隆士はどうしようかと梢の脚の間で手をまごまごとさせていたが、やがてどうしても我慢できなく
なり、思い切って梢に訊ねた「さ、触ってもいい?」
「!?」
そっぽを向いていた梢はドキンと心臓を跳ね上げ、思わず彼を真っ直ぐに見つめ返した。息が
苦しくなってきて、梢は口をわずかに開けるとハァハァと荒い息をつく。しばらくの間、梢はそのまま
押し黙って、迷いの色を浮かべた瞳で隆士を見つめていたが、しかし、彼女の胸の中ではとっくに
答えは決まっていた。
「……うん」
しばしの沈黙ののち、梢が小さく肯くと、隆士の顔がぱぁっと輝いた。
梢の許しを得た隆士は、四つん這いの恰好から肘をベッドにつけると、さらに彼女の股間に顔を
近付けた。そして緊張した面持ちで、肘をついたままで右手を秘所に伸ばしていく。梢はその様子を、
胸を大きく波打たせながら、固唾をのんでじっと注視していたが、指先が秘唇の脇に触れた瞬間、
彼女は目をぎゅっと瞑ると、内腿の付け根の筋肉をぐっと強張らせた。
その固く張りつめた内腿を掠めるようにして隆士の左手が伸び、割れ目のもう一方の脇に添えられた。
そして隆士は一度大きく息を吸うと、指先に力を込め、そこをぐいっと押し開いた。
(わぁ…)
完全に露呈された肉唇の奥の光景に、隆士はほぉっと感嘆の息をついた。(お花みたいだ…)
割れ目の中では、隆士の感想通り、昂奮でいくらか赤味を増し、しっとりと濡れ始めていた
サーモンピンクの淫花が、まるでそよ風に揺れる花びらのようにふるふると震えていた。その
艶めかしい肉の花弁は、外側の淫唇と一緒に引っ張られて広がり、上部の肉襞の合わい目あたりでは、
包皮の下でぷっくりと膨らみ始めているクリトリスが、そして反対の下のほうでは、きゅっと窄まった
膣口が、とろりとした透明な愛蜜を、まるで涎のように垂らしているのが丸見えとなっている。
隆士は顔をくっつけんばかりに梢の股間に近づけると、彼女の秘められた部分を上から下へ、
下から上へと、余すことなく眺めまわした。
「……」
梢のきつく閉じられた双眸が羞恥に震える。隆士の荒い息が秘花にかかり、見ていなくても、彼が
昂奮しているのが手に取るようにわかった。まるで隆士の視線が突き刺さってくるようで、梢は媚肉を
恥ずかしげにひくつかせた。しかし同時に、憧れの少年に見られているということに、言いようのない
悦びが下腹部から込み上げ、全身を貫く。アソコが熱く火照って、既に膨らみかけていたクリトリスが
ますます尖っていき、秘口からは新たに分泌された秘蜜がトロリと溢れ落ちる。
恥ずかしい。けど、もっと見てほしい、もっと見られたい、もっと触ってほしい…。最前乳房を
触られていた時に感じた、倒錯した想いが梢を支配し、知らず知らずのうちにじりじりと足をにじらせ、
股がさらに大きく広がっていく。もっと白鳥さんに触ってほしい…。
彼女の想いに応えるかのように、隆士はそこを広げるのを左手だけに任せると、肉唇の脇を押さえて
いた右手を離して、広げた割れ目の中央へそっと指を這わせた。
「んっ!」
隆士の指が小陰唇に触れた瞬間、梢がびくっと首をすくめ、太股が大きく震えた。
「あっ、ご、ごめんなさい」
嫌がっているのかと、隆士が慌てて手を引っ込めて謝ると、梢は咄嗟に目を開けて彼のほうを向き、
かぶりを振った。
「ううん、いいの。続けて。ちょっと驚いちゃっただけだから」
「う、うん」
梢に促され、隆士はぎこちなく肯いて再び彼女の秘花に指を伸ばした。梢はその様子を、もう
目を閉じることはやめ、じっと見守っていた。何をしようとしているかわからないと、心の準備が
できずに過剰反応してしまいそうだ。
隆士の指が再び肉の花びらに触れると、梢は内腿を強張らせたが、今度はなんとか声を漏らさずに
堪えることができた。彼女が嫌がるそぶりを見せないことに安心すると、隆士はその柔肉の手応えを
確かめるかのように、ぷにぷにと軽く押してみた。
蘭の花びらのようなその肉は、隆士の指の下でぐにゅぐにゅと形を変えた。微かに湿り気を帯び、
柔らかく、指先にしっとりと吸いついてくるような感触が伝わってくる。ぷにぷに、ぷにゅぷにゅと
しばし指先で弄ってから、隆士は襞肉をそっと摘まむと、軽く引っ張った。
「……!」
一瞬、梢の下腹がびくっと波打ったが、隆士はいかにも繊細そうな肉襞を無理に引っ張ろうとはせず、
すぐに手放した。わずかに引き伸ばされただけだった花弁は、弾けるように縮まって、クニャリと
元の場所に納まる。隆士は伸縮性に富んだ淫花を感心したように見つめていたが、今度は指先を、
その秘花の中央に押し当てた。
二枚の肉びらがまとわりつく中、隆士は指をシュッシュッと上から下へ、下から上へと、指触りを
記憶に刻み込むかのように、何度も何度もなぞりたてる。その指先は、包皮に覆われたクリトリスの
上も擦っていき、そのたびに梢はびくっ、びくっと腰を震わせた。
「ふっ、んっ…」
梢の小さな喘ぎ声をBGMに、隆士は秘裂の中をいじり回した。皮のカバーの下で膨らんだ秘芯の
こりこりとした感触を楽しみ、尿道をつつき、ぐにゃりとした淫花を指先でこね…。そして何度目かに
下までなぞりおろした時、その指先を愛液を滴らせた膣口にあてがった。
(この穴はなんだろう?)
ぬるつく透明な液を漏らす秘口を指先で擦りながら、隆士は不思議そうな顔をした。おしっこをする
穴と思しき場所は、既に割れ目の上方の皮の弛みの近くに見つけていた。どちらかといえば肛門に似た
感じではあったが、その肛門はすぐ下にはっきりと見えている。自分にはない、おしっこの穴とも
肛門とも違う穴に、隆士は興味津々となって、しばし入口付近を指でこねるようになぞっていたが、
やがて思い切って、その中に指先をくぐらせてた。
「んっ…」
いくらある程度の心構えができていたとしても、さすがにこれには梢は思わずきつく目をつぶり、
肩を小さく震わせた。秘口がきゅっと窄まって、挿入された隆士の指先を締め付ける。だが、すぐに
梢は気を取り直して目を開くと、ゆっくり息を吐いて身体の力を抜いていった。
彼女の反応に少し驚いたように指を止めていた隆士は、膣口が緩んでいくと、またそろそろと指を
進め始めた。すぐに爪先がひくつく肉門に完全に埋没し、そして第一関節、第二関節と、隆士の指は
ずぶずぶと梢の胎内に入り込んでいく。
(すごい、まだ入るや…)
どこまでも指を飲み込んでいく穴に、隆士は興奮気味に、さらに指を進めていった。そしてほどなく、
彼の人差し指は梢の中に根元まで完全に飲み込まれた。
(うわぁ、ぬるぬるしてる…)
梢の胎内は溢れた蜜で外部以上にぬるつき、そして興奮のため熱く火照っていた。その熱く、
くにゅくにゅとした柔肉が、挿入した隆士の指にまとわりつき、きゅうきゅうと締めつけてきて、
まるで誰かにしゃぶられているようで、えも知れぬ心地よさを感じる。隆士はしばらくそのまま
梢の中の感触を噛みしめていたが、やがてそっと指先を動かし始めた。
「ん…あ…」
隆士の指が胎内で蠢く感触に、梢が吐息ともつかない声を漏らした。指は彼女の胎内を探るように
膣壁を擦りあげ、くすぐり、撫でさすった。指が触れている部分がじんわりと熱くなり、梢の体中に
広がっていく。恥ずかしさと甘美な陶酔感が入り混じり、梢はもどかしげに腰をもじもじとさせた。
愛液がどんどん溢れ、わずかな指の動きでも、ちゅ、ちゅ…と密やかな水音を奏でるほどになり、
内肉はますます熱く火照り、そこを嬲る指にねっとりと絡みついていく。
「んっ…」
指の腹で膣の上壁を探っていた隆士が、手を捻って指をぐるりと回した。柔肉が捩られるような
感覚に梢はわずかに顔をしかめ、怯えたような声を漏らしたが、幸か不幸か、梢の中をまさぐるのに
夢中になっていた隆士はそれに気付かないまま、行為を続けていた。
手を返した隆士は、そろそろと人さし指を抜いていった。たっぷりと秘蜜に濡れてぬらぬらと輝く
指が徐々に姿を現し、爪先が残るくらいまで抜き去ると、隆士は動きを反転させて再びゆっくりと
突き入れていった。たっぷりと分泌された愛蜜が指に押し出され、指と膣口の隙間からあふれて隆士の
手を伝い落ちる。
手を粘液に濡らしながら、隆士は根元まで完全に指を突き入れると、くっくっと何度か中で泳がせて
から、再びゆるゆると抜いていき、そして爪先が残る辺りでまた挿し込んでいく。
「あ…はぁっ…んっ…あっ…」
隆士の指が出入りするたび、じゅぷっ、ぬちゅっ、くちゅっ…という粘液質な水音が辺りに響き、
梢の口から断続的に漏れ出る喘ぎ声と、淫らなハーモニーを奏でる。どうしようもないほどの官能に、
梢は悩ましげに首を振り、腰を揺らす。頭の中が真っ白になっていき、何も考えられない。隆士に
触られる悦び、彼の指が生み出す肉の悦びに身を任せ、梢は甘い吐息を次々と漏らしていく。
ぬちゅ、ずちゅ、ぬちゃっ…………。やがて、いやらしい水音が途切れた。梢の胎内をたっぷりと
味わった隆士が、そこから指を引き抜いたのだ。昂奮に息を荒げながら、彼は淫蜜に濡れた人さし指を
じっと見つめた。親指の先と擦り合わせて広げてみると、つつっと銀色の糸を引いて、唾液よりも幾分
粘っこい感じだ。このねばねばはなんだろう? そして、このねばねばを出す穴も…。自分にはない、
おしっことは違う粘液を分泌する、おしっこの穴とは別の穴。とってもあったかくて柔らかくて…
そしてとっても心地ちいい。
隆士はどうしても気になって、そこに指を入れる前に思っていた疑問を口にした。「ねえお姉ちゃん、
この穴はなぁに?」
「はぁ、はぁ、はぁ……えっ?」
肩で大きく息をしていた梢は、隆士に訊かれ、一瞬ぽかんとしたような顔をしたが、すぐにうろたえた
ように拳を口に当てて口ごもった。「え、えっと、それは…」
突然そんなことを訊かれても…と梢はおろおろ考えた。説明するのが恥ずかしいということもあるが、
子供にわかるように説明するとなると、咄嗟にはいい答えが出てこない。かつてない昂りに頭の芯が
痺れている今ではなおさらである。
(えっと、えっと…)
はぁ、はぁ、と未だ収まらぬ昂りに大きく胸を上下させ、答えを求めるかのようにあちこちに目を
さ迷わせながら、梢は必死に痺れた頭を働かせた。(えっと、そこは「膣」と言って…生殖のための
器官で、それで、えっと…………!?)
保健体育の授業で教わったことを思い返していた梢だったが、泳いでいた目がふとあるモノを捉え、
その思考は途中でストップした。
梢の目の前では、隆士がベッドにお尻をつけた、いわゆる女の子座りをして、彼女の答えを待って
いる。梢の乳房や性器を弄るのに夢中で、彼がかぶっていたバスタオルはとっくに脱げ落ち、両腿の
間でぴんぴんになった肉茎が天井を向いてそそり立っている様子も丸見えで、梢の視線はそこに
釘付けにされていた。
彼女の求めていた答えがそこにあった。そうだ、膣というのは……。
隆士の勃起した性器を見つめる彼女の瞳に、情欲の炎が揺らめいた。いったん鎮まりかけていた
アソコが、再びじんじんと疼き出す。いけないことと思いつつも、隆士を求める気持ちはもう抑え
きれなかった。
数瞬の間の後、梢は喉をこくっと鳴らすと、恐る恐るといったふうに口を開いた。「あ、あのね、
そこは…」そこでもう一度こくっと唾を飲み込む。そして心を決めると、梢は後を続けた。
「お、おちんちんを入れる穴なの」
「……!」
隆士が目を丸くして梢を見つめた。そして顔を落とすと、ぱっくりと口を開いた秘唇の下方で、
とろとろと愛蜜を垂らす膣口へと視線を戻す。(おちんちんを…ここに?)
隆士は指を入れていた時の感触を思い起こしながら、そこにペニスを入れた時の感じを想像した。
ぬるぬるしてて、熱くて、柔らかくて、それがぎゅっと締めつけてきて…
「い、入れてみたい?」
「えっ?」
梢との性交を夢想していた隆士は―もっとも本人はそれを性交などとは知りもしないが―梢の声に
はっと我に返った。
「おちんちん、入れてみたい?」
熱く濡れた瞳を向けられ、重ねて訊ねられた隆士は、性交という行為の意味はわからないものの、
そこにエッチなものを感じ取り、頬を紅潮させた。(い、いいのかな、そんなことして…?)
一瞬のためらい。しかし、未だ指に残る梢の胎内の感触が、それをどこかへと消し去った。隆士は
いささか興奮した表情で梢を見つめ返し、力強く肯いた。「うん、入れてみたい!」
つづく
次はなるべく早く投下できるよう&次こそ終われるよう頑張りますので御容赦を。
ではよい連休を。
続きキタ━(゚∀゚)━!
GJ!
保守
梢ポン!梢ポン!
久しぶりに来てみたら、なんなんだこの良作は、GJ!だなぁ。
この梢ちゃんメッチャエロいな。やっぱ梢ちゃんは毎晩白鳥君のことを考えて・・・。
俺は幼男白鳥きゅんに参ってしまう
枯れ井戸の続きで〜す。やっぱり遅くなったうえにまだ終われませんでした、てへ。
梢は脚を伸ばすと、ベッドに仰向けに寝そべった。広がった紺色の髪の上に横たわる白い肉体が、
隆士の目にひときわ眩く映る。
「来て…隆士君…」
ベッドの端に寄ってちょこんと正座をして待っていた隆士は、梢に呼ばれるとのろのろと彼女に
這い寄っていった。梢が軽く脚を開くと、隆士は膝立ちになってその間に入り込んでいき、彼女の
ウェストの両脇に手をついて、組み伏すような姿勢になった。
「はぁ、はぁ…」
隆士は梢の割れ目をじっと見下ろしつつ、ゆっくりとそこにむけて腰を突き出していった。梢も
荒い息をつきながら、かちかちになった隆士のペニスの先端が自分の股間に近付いてくるのを、怯えの
宿る瞳で見つめていた。自分から誘ったとはいえ、そしてまだまだ幼く小さなモノとはいえ、いざ
挿入となると、男性経験のない梢の目には、それはいかにも恐ろしげに映っていた。初めての時は
痛いらしいが、いったいどれくらい痛いんだろう…?
初めてのHへの不安と、ずっと憧れていた少年と結ばれるという期待とで胸を高鳴らせる梢の大事な
部分に、包皮に覆われつつもぱんぱんに膨れた亀頭がぐっと押し付けられた。梢はびくっと身体を
震わせ、思わず腰を引きそうになるが、なんとかそれを思いとどまって、隆士が中に入ってくるのを
じっと待った。
「え、えと…」
隆士は入れるべき穴を求めて、上から下へ、下から上へと、押し当てたペニスの先端で、スリットの
中を探るように動かした。勃起しきっていてもなお余っている隆士の分身の包皮と、梢の淫花が絡まり
あい、くにゅくにゅと淫猥に形を変える。
「んっ…」
亀頭がクリトリスを擦り、身を固くしていた梢は小さく喘いで身じろぎをした。指でされるのとは
また別の刺激に、快感と期待が高まっていくが、いつ挿入されるのかという不安も一緒に高まり、
逃げ出したくなってくる。焦らさずに早くしてほしい…
「えっと…ここ?」
その願いが通じたかのように、肉茎の先が蜜を滴らせた梢の秘門を捉えた。「う、うん、そこよ」
梢が震える声でそう言って肯くと、隆士も肯き返し、それからゆっくりと腰を突き出した。
「くっ!?」
膨らんだ亀頭が、膣口を押し広げてにゅるりと中に入り込んだ。さっき挿入されていた隆士の人さし
指に比べ、一周り以上は太いかというモノに、梢の下腹部がびくんと波打ち、全身に緊張が走った。
だが、指でこねまわされて十分ほぐれ、愛蜜もたっぷりと分泌されていたおかげか、特に痛みが
あるわけでもなく、すぐに彼女の身体からは緊張が抜けていく。動きを止めて梢の様子をうかがって
いた隆士も、挿入を再開した。
「はぁ…あ…」
まだ狭い処女道を押し広げながら、隆士のペニスが梢の胎内に入りんでいく。梢は悩ましい吐息を
漏らしながら、下腹部の軽い圧迫感に耐えていた。そして、隆士の分身がもう少し進んだところで、
その先端が膣道の一段と狭まった場所に行き当たり、動きが止まった。梢の処女の証である。
はちきれんばかりに膨らんだ亀頭に、その粘膜の襞が引っ掛かって、それ以上の侵入の邪魔をする。
隆士はちょんちょんと突くように軽く腰を動かしてみたが、巧いように先に進めない。一度動きを止め、
はぁ、はぁと数度荒い息を吐いてから、隆士は思い切って、ぐっと腰に力を込めた。
「くっ!?」
「あっ!?」
その瞬間、亀頭が伸縮性に富んだ処女膜を押し広げ、ずぶっと奥に突き進んだ。そして勢いのままに、
隆士の肉茎はひといきに根元まで梢の中に入り込んでしまった。痛み自体はそれほど強くなかったが、
強張りが一気に奥へ達した衝撃に、梢の表情が歪んだ。隆士のほうも痛みこそなかったものの、ペニスが
一度にすべて媚肉に包まれ、呆然とした表情を浮かべている。そして二人はそのまま、しばし無言で
呆然と見つめあっていた。
「は、入った…入ったよお姉ちゃん!」
「うん…隆士君のおちんちん、全部入ってる…」
数拍おいて、肉体が完全に結合した衝撃から立ち直った隆士が興奮気味に言うと、梢はどこか夢でも
見ているような、ぼんやりとした口調で相槌をうった。そして、淫茎にきつく絡みつく、熱く濡れた
秘肉と、胎内でずくんずくんと脈打つペニスをお互いに感じながら、二人は再び無言で見つめあった。
「……」
「……」
しばし身じろぎ一つせずに見つめあっていた二人だったが、やがて揃って戸惑いの表情を浮かべた。
(…これからどうしたらいいんだろう?)
「え、ええと…隆士君……。動いて…みて」
やがて、さすがに隆士に任せておくわけにはいかないと、梢がおずおずと口を開いた。彼女とて
セックスの知識など碌にないが、それでも腰を使うという程度なら知っている。
「う…ごく…?」
「うん…おちんちんを、出したり入れたりするの」
「……」
隆士は熱くぬるついた柔肉の中でペニスを出し入れする様子を想像し、ごくっと唾を飲み込んだ。
そして緊張に唇をおののかせながら、梢に向かってこくんと小さく肯き、ゆるゆると腰を引いていった。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
「んっ、く…ん」
隆士は昂奮に大きく喘ぎながら、先端部がわずかに残るくらいまで肉茎を引き抜くと、教わった通りに
今度は動きを反転させて、ペニスをゆっくりと秘肉の中に突き入れた。じゅぷっ、じゅぷっという音と
共に、彼の分身は梢の中に消えていき、ほどなく根元まですっぽりと納まった。すると隆士は再び腰を
引いていき、そして挿入し、ぎこちない動作でそれを何度も繰り返した。
「ん…あ…んんっ…」
指よりもずっと太くて熱い肉棒に狭小な処女道を抉られ、梢の悩ましげな声が強くなる。下腹部を
支配する、軽い圧迫感と異物感。半ば戦慄を覚えつつも、梢は悦びも感じていた。それこそが、今
まさに隆士とつながっているのだと、彼女に実感させてくれたからだ。今まさに彼とセックスをして
いるのだと。
これが白鳥さんのおちんちん…。これがセックス…。ずっと憧れていた少年と、自分は今、
結ばれているのだ。(白鳥さん…!)
堪らないほどの嬉しさと愛おしさが込み上げてきて、梢は瞳の端に涙を浮かべると、ぎくしゃくと
腰を動かしている隆士の背中に手をまわし、ぎゅっとしがみついた。
そんな梢の昂りにあわせるように、隆士の分身をきつく締めつけていた媚肉の強張りが解けていき、
腰の抽送がし易くなった彼は、より強い快感を求めて、腰の動きを徐々に強めていった。
「あ…ん…隆士…君…」
「はぁっ、はぁっ、あ…お、お姉ちゃん!」
やがて、さらに緊張のほぐれた梢の胎内で、膣壁がうねうねと蠢きだし、そこを激しく前後する
肉棒に絡みついてくる。隆士の腰の動きもさらに激しさを増し、出して、入れて、出して、入れて…と
梢を突く動きにあわせ、ベッドがぎっ、ぎっと微かに音を立て始める。
「お姉ちゃん、お姉ちゃんっ!」
「あっ、あっ…白鳥さん…っ!」
ペニスから込み上げる快感が広がり、内股がずくん、ずくんと甘く疼く。その疼きはペニスを動かすに
つれてどんどん強く、どんどん広がっていき、腰やお尻までがじんじんと疼きだしていく。隆士が
ベッドについて突っ張らせていた腕から力が抜け、彼は徐々に腕を折り曲げていくと、やがて完全に
梢に体重を預けてしまう。そして快感にのけ反っていた梢の背中に両腕を回すと、彼女にしっかりと
しがみついた。
「あっ、お姉ちゃん! くっ、んっ…!」
顎を胸の谷間に乗せ、大きな二つの膨らみに顔を挟まれながら、隆士は切なげに叫んで必死に腰を
振りたてた。疼きはどんどん高まり、まるで何かが爆発しそうな、強烈な尿意にも似た感覚が身中に
募っていく。
(あ…オシッコ…出そう…)
梢の中にオシッコをしてしまうのではないかという不安が、途切れ途切れに隆士の頭に浮かぶが、
この気持ちいい行為を中断したくなくて、彼は下腹部にぎゅっと力を込め、ひたすらペニスの抽送を
続けた。
が、その抵抗は儚いもので、それから数秒と経たずに、隆士の中で膨れ上がった快感は遂に炸裂し、
彼は梢の中で、いささか早い精通を迎えた。
「うあっ!?」
隆士の呻き声と共に、梢にしがみついていた腕に力がこもった。同時に、根元まで梢に突き入れられた
肉棒が彼女の中でびゅくんと跳ねて、その先端から熱いものが迸る。
「あ…?」
身体の奥にどくどくと熱い奔流が注がれるのを感じ、梢が戸惑ったような声を漏らす。
「あっ、あ…、んっ! くっ!」
「あっ、熱っ…んっ…あ…!」
隆士が腰をがくがくと震わせて喘ぐ。陰茎がびゅくっ、びゅくっと何度も何度も律動し、その度に
何かが梢の胎内に噴出された。身体の奥に熱いものが溢れていく感覚に、梢の戸惑いはえも言われぬ
快感へと転じ、彼女も軽いエクスタシーを迎えると、ぴくぴくっと小さく身体をおののかせながら
隆士にきつくすがりついた。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…はっ…」
きつく抱き合っていた二人の息が、徐々に整っていく。それにあわせて腕の力も徐々に緩んでいき、
やがて隆士がゆっくりと梢から身体を離した。ペニスが膣から引き抜かれると、わずかな破瓜の血が
混じった愛液とスペルマが混じりあった粘液が、ひくひくと蠢く秘口からこぽこぽと溢れ出してくる。
隆士の性器も、未だにびくん、びくんと小さく脈動し、それにあわせて、白濁液が包皮の中から
滲むように溢れ出していた。
(あれって…やっぱり…)
見るともなしにその様子を見ていた梢は、ぼんやりと思った。実物を見るのは初めてだったが、
曲がりなりにももう高校生である梢には、隆士のペニスから垂れてるのが精液であることがわかった。
さっき彼がお腹の中に出したのはそれなのだ、と。
妊娠してしまったかもという不安が梢の頭をよぎるが、それが隆士の子だと思うと、むしろ嬉しい
くらいであった。それに、男性の射精がどんな時に起こるかも、彼女は承知していた。それはすなわち、
隆士が自分とのセックスで気持ちよくなってくれたという証拠なのだ。それが嬉しくて、梢は顔を
ほころばした。
「あ…あ…」
しかし一方、性知識に乏しく、射精も初めてだった隆士は、下腹部を襲った強烈な快美感とともに
性器から溢れ出た、白くてどろどろした変な液体に心配そうな顔になった。
「な、なんか変なのが出てきたよ…?」
不安を訴える隆士に、梢は安心させるように微笑んだ。「大丈夫よ」と、ゆっくりと身体を起こし
ながら彼女は言った。「これはね、赤ちゃんの素なの」
「?」
そう言われてもピンとこない顔をする隆士に、梢は説明を続ける。「これをね、今みたいに女の子の
お腹の中に出すと、赤ちゃんができるんだよ」
「赤ちゃんが?」
隆士は不思議そうに、自分の分身から垂れるザーメンを見つめ、それから、今までそのペニスを
入れていた梢の生殖器へ、そして梢のお腹へと、順番に視線を移していった。これで赤ちゃんが
できるんだ…?
「じゃあ、おっぱい出るようになったの?」
「えっ?」
隆士に訊かれ、梢は目をぱちくりとさせた。「え、えっと、それは…」
妊娠したからといって、即母乳が出るようになるものではないというのは知っている。それ以前に、
胎内で射精されたからといって、赤ちゃんができるとは限らないこともわかっていた。
「ねえ、ちょっと吸ってみていい?」
だがそれを教える前に、隆士に嬉しそうにそう訊ねられ、梢はどぎまぎとして顔を赤らめた。
「ええと、あの…」
「ダメ?」
ためらう梢に、隆士が残念そうな顔になる。そんな顔をされては、嫌と言える梢ではなかった。
それに、母乳が出もしないのに「吸ってみる?」と誘ったのは自分のほうだ。今さら、出ないからと
いって断る理由もなかった。
「う、うん…いいよ…」
「わぁ…」
梢が少し恥じらいつつ肯くと、隆士は嬉しそうにその胸に顔を近付けていった。
続く
次こそは、次こそは〜!
ということでまたしばらくお待ち下さい
GJ!
GJ!!!
でも梢ちゃんこれ犯罪wwww白鳥君もそうとうエロいな・・・。
すぐに子供が出来ちゃうわけだ。
枯れ井戸の続きいきます。今度こそ最後っす。
再びベッドに寝そべった梢の上に、隆士が覆いかぶさっていく。さっきのように亀頭を梢の秘裂に
押し当て、探るようにして少し動かすと、二度目ともいうこともあってすんなりと目当ての場所を
見つけだし、隆士はそっと梢の中に侵入していった。
「あ…入っ…た」
膣口を押し広げ、肉茎がずぶずぶと梢の胎内に入り込んでいく。狭かった処女道もさっきの行為で
さらにほぐれ、やはり最初に比べてはるかにスムーズに、ペニスは奥へと押し進んでいった。膨れた
亀頭に膣道を抉られ、ヒリヒリした痛みが梢を襲ったが、もはや身体を固くするほどのものではなく、
もどかしそうに脚をもぞりと動かしただけだ。
ほどなく、分身が根元まで梢の中に納まると、隆士はゆっくりとピストン運動を開始した。さきほど
彼がたっぷりと放出したスペルマと、やはりたっぷりと分泌された愛液が入り混じった粘液が、小さな
肉棒にかき回されて、じゅぷっ、じゅぷっと音をたてる。溢れかえる精液と秘蜜でぐちゅぐちゅに
なった狭い膣道の中で、柔らかな襞肉がひくひくと蠢きながら、隆士の分身を握りしめるように
ねっとりと絡みついてきて、前後する肉棒の動きに一瞬遅れ、ずずっ、ずずっと肉胴を這うように
擦りたてていく。
「お、お姉ちゃん、気持ちいいよぉ!」
熱い…。ペニスが蕩けてしまいそうなほどに熱く、そして気持ちいいい。腰から太ももにかけて、
またあのじんじんとした疼きが込み上げてきて、隆士は切なげに叫びながらも、より強い快感を求め、
どんどん腰の動きを速めていく。
「あ、隆士君…あっ、ふぁっ」
そんな隆士に、梢のほうも恥ずかしげに押し殺した喘ぎ声をあげ、いつしか彼の動きにあわせて腰を
揺すり始めていた。もう痛みはほとんどなく、むしろ亀頭の出っ張りが襞肉を抉るたびに、身悶えする
ような快感が込み上げてきて、抑えようにも声が抑えられない。そして彼女の胎内では、隆士の分身を
貪るように秘肉が勝手にうねりだし、一段ときつく肉胴を締めあげる。
「はぁっ、はぁっ、あっ…お、お姉ちゃん…」
うねる襞肉にペニスをきつく扱かれ、隆士は切なく喘ぎながらも、さらなる快感を求め、いっそう
強く腰を梢に打ち付けた。激しい動きに、隆士の目と鼻の先で、梢の双丘がぷるんぷるんと揺すれる。
一度目の時は下腹部に感じる快美感でいっぱいいっぱいだったが、二度目の今は多少の心の余裕もでき、
隆士は一生懸命に腰を振りたてながらも、眼前の淫靡な光景にも惹きつけられていき、やがて彼は
揺れる果実にそっと手を伸ばした。
「あんっ」
隆士の小さな手が乳房に触れると、梢がいちだんと大きな声を上げた。その手は昂奮に張りつめた
乳肉を何度も何度もぎゅっぎゅっと握り込み、梢の声はますます大きく、そして悦びの色を濃くして
いく。
「あっ、あ…んっ、ふぁぁ…あっ!」
隆士が乳房を握りしめ、突き出た先端の蕾を口に含んだ。梢の歓喜の声が流れる中、隆士はちゅぱ
ちゅぱ、ちゅっちゅと乳頭を吸い立て、反対側の乳房や乳首は、もう一方の手でまさぐり、いじり回す。
「あっ、あっ、白鳥さんっ! あっ、あぁ…」
隆士が梢の乳房を愛撫しながら、ずんっ! と腰を突き入れた。隆士の無毛の下腹部に梢の陰毛が
触れてくすぐったい。隆士はその感触を楽しむように、自分の下腹を梢の下腹に擦りつけた。隆士の
恥丘がクリトリスを擦りあげ、根元まで嵌ったペニスが梢の胎内をかき混ぜるようにぐりんぐりんと
動き回る。いくつもの性感帯を同時に責められ、梢は隆士の身体の下でびくっびくっと痙攣したように
身体をうねらせた。
「あ、あ…んんっ…あぁ…」
隆士が口を反対側の膨らみに移して、そこも同じように唇で愛していく。空いた方の乳房は反対の手で
撫で擦り、そうしながらずん、ずんと梢を突きあげ、そして彼女の胎内を掻き回す。激しい攻めに、
梢の喘ぎ声は切羽詰まったように甲高くなっていく。「し、白鳥さんっ! あっ、あっ…!」
「んむっ…ふっ…あっ…お姉ちゃん…っ!」
梢の叫びに応えるかのように、隆士も乳首をしゃぶる合間に梢を呼ぶ。そして二人は激しく腰を
ぶつけあいながら、急速に頂点へと向って昇りつめていった。
「あっ? ま、また“赤ちゃんの素”が出そうだよ、お姉ちゃんっ!」
「来て…白鳥さん…っ!」
絶頂の予感に、二人はぎゅっと抱き合った。隆士の分身が梢の中に深く突き入れ、きつくつぶられた
梢の瞳の端からは、ぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。そしてさらに何度か腰を動かしたのち、二人は
ほぼ同時に絶頂に達した。
「あっ、お、お姉ちゃんっ!?」
「白鳥さんっ!」
隆士が腕をベッドについて上体を突っ張らせ、逆に下腹部をぎゅっと梢に押し付けて、彼女の子宮
目がけて射精をした。同時に梢も、さっきとは比べ物にならないほどの激しいエクスタシーに襲われ、
爪先をぴんと伸ばして背中を弓ぞりにしならせると、甲高い絶頂の叫びをあげた。
「ふあっ、あっ!? あっ、あぁぁぁぁぁ…」
梢の胎内でペニスがびくんびくんと何度も何度も跳ねて、そのたびにびゅっびゅっと、大量の子種が
梢の中に注ぎ込まれる。さっき放出してまだ間もないというのに、どこにこれほど蓄えられていたの
だろうかというほどの量の精子がお腹の中を満たしていくのを、梢は絶頂に打ち震えながらはっきりと
感じていた。
「はぁっ、はぁっ、はっ、はっ…はぁっ……」
間もなく、精をすべて出しつくした隆士が、梢の上にゆっくりと崩れ落ちた。梢の身体の強張りも
緩んでいき、二人は折り重なるようにしてベッドに沈みこんだ。そして二人は繋がったままでしっかりと
抱きしめあい、深い絶頂の余韻にその身を委ねた。
「お姉ちゃん…」
「ん…」
やがて、梢の胸に顔を埋めていた隆士がふと顔をあげ、どこか夢見心地といった感じの甘えたような
声を出し、乳房へと手を伸ばしてきた。同時に、口を胸の蕾につけると、ちゅっちゅっと吸い始める。
「あ…うぅん…」
未だ絶頂の余韻の抜けない梢は、けだるそうな喘ぎ声を漏らして隆士の下で身じろぎをしたが、
声の調子とは裏腹に、彼女は腕を隆士の背中に回すと、彼をゆったりと抱き寄せた。頭の中から甘い
痺れが抜けきらないまま、隆士が吸いついている胸先から込み上げる官能の波が、彼女を包んでいく。
「あん…あ…ダメ…あ…あんっ…」
うわ言のように喘ぎ声を漏らす梢の胸で、隆士の愛撫は徐々に激しさを増していった。吸い付き、
舐めあげ、甘噛みし、撫で擦り、摘まみ…。やがて梢の中に入れたままだった隆士の分身が、むくむくと
力を取り戻してくる。
(あ…白鳥さんの…また大きくなって…)
「お姉ちゃん…まだ…おっぱい出ないね…」
「それじゃあ…もっと…してみよっか…?」
どちらからともなく、二人は腰を動かし始めた。梢は隆士の肉棒を、隆士は梢の媚肉を互いに
求めあい、腰をくねらせ、ぶつけあう。
「お姉ちゃん! お姉ちゃんっ!」
「あっ…し、白鳥さんっ、白鳥さんっ!」
管理人室に、二人の喘ぎ声がこだまする。そして二人はまたあの高みへと向かい、ゆっくりと昇って
いくのだった。
それから二時間近くが経った、間もなく正午という頃…
「綺麗なお庭だね…」
「ありがとう…」
玄関から回廊に出たところの柱の脇で、縁側に並んで腰かけ、中庭を眺める二人の姿があった。
つい先ほどまで、二人はずっと管理人室で交わっていたが、さすがにくたびれてしまい、そろそろ
住人たちが戻ってくる頃ということもあって、ここで日向ぼっこをしながらの休息をすることにしたのだ。
隆士の濡れた服もすっかり乾き、彼は再びその服を着こんで、脇には相変わらず大事そうにお絵描き
帳を抱えていた。梢のほうももちろん、黒のハイネックのTシャツに白のスカートと、新しい服を身に
付けている。
(あの日も、こうして二人で座ってたっけ)
縁側から垂らした足をぶらぶらさせ、楽しげに庭を眺めている隆士の横で、梢はあの葬式の日の事を
思い出していた。あの日の事は忘れたことなどなかったが、あの時の姿のままの隆士が隣にいることで、
一層鮮烈に記憶が甦り、梢は切ないまでの幸福感に包まれた。
ただ…。そんな梢の胸に、ふっと影が差す。そして隣にいる隆士にちらりと目をやる。この隆士には
あの日の記憶はない。覚えていないのではなく、自分と出会ってすらいないのだ。そう思うとなんだか
複雑な気持ちだ。これから隆士は、ちゃんと10年前に戻れるのだろうか? そしてあの日のように、
自分に話しかけてくれるんだろうか?
そして同時に、それが矛盾した願いと知りつつも、梢は隆士に帰らないでほしいと想わずにはいられ
なかった。隆士が帰ってしまう前にお互い思い出を作っておこうと、ああして身体を重ねたのだが、
それが逆に、いっそう隆士への思慕の念を強くさせてしまっていた。帰らないでほしい。このまま一緒に
いてほしい。いつまでもここに、自分の傍にいてほしい…。
我知らず、梢は廊下についていた隆士の手の上に自分の手を重ねた。隆士が不思議そうに、自分の
手の上に乗せられた梢の手を見たが、彼女の揺らぐ心を感じ取ったのか、彼は梢の顔に目を移すと、
まるで安心させるかのように、彼女ににっこりと微笑みかけた。
(白鳥さん…)
その笑顔に、梢の脳裏にあの日彼が言ってくれた言葉が甦ってくる。「僕も梢ちゃんが笑ったほうが
いいな!」という言葉が。梢の胸の中からみるみる不安の影が消え去り、代わりに暖かなものが
広がっていく。
梢は彼の言葉通り、幸せそうな微笑みを浮かべた。この先どうなるかなんてわからない。でも、今、
ここに隆士はいてくれる。それだけで十分幸せだった。今、この瞬間の幸せを大切にしよう。
今、この時を。
「お姉ちゃん…」
「隆士君…」
梢の微笑みに、隆士は安心したのか、甘えたように彼女にもたれかかってきた。梢も隆士にそっと
体重を預けると、中庭に目を戻した。そして二人は無言のまま寄り添いながら、春の陽の溢れる中庭を、
そのままずっと眺めていた。
「…?」
間もなく、もたれていた隆士が急に重くなった気がして、梢が再び隆士に目を向けると、彼は
いつしか梢にもたれたまま、瞼を閉じてしまっていた。
(疲れちゃったのかな?)と梢は微苦笑した。延々と二時間近くも愛の営みを続けていたのだから無理は
ない。かくいう梢のほうも、すっかりくたびれ、おまけにこの柔らかな春の日差しも手伝って、瞼が
重くなってきていた。
(この幸せが…いつまでも続いてくれたら…)
梢は、隆士とは反対側の隣りにあった柱に身体を預け、瞳を閉じた。そして隆士の身体の重みに、
限りない幸せを感じながら、梢はゆっくりとまどろみの中へ引き込まれていった。
(いつまでも…続いてくれたら…いいな…)
「……?」
どれくらい寝ていただろうか。柱に寄りかかっていた梢はぼんやりと目を開け、きょろきょろと
辺りを見渡した。(あれ、わたしなんでこんなところで…?)
そして唐突に思い出す。隆士のことを。あの日の姿のままの彼が現れ、そして結ばれたこと、
それからここに来て、二人で庭を眺めていたことを。「隆士君!?」
自分にもたれて眠っていたはずの、隆士の身体の重みが消えていることに気付き、梢が慌てて横に
顔を向けると、もはやそこに彼の姿はなかった。(いない!? どこに…?)
「隆士君!?」梢は慌てて立ち上がると、辺りを見回しながら彼の名を叫んだ。「隆士君っ、隆士君!
……白鳥さんっ!?」
だが、彼女に応える声はなかった。鳴滝荘の中はしんと静まり返り、梢以外に人の気配はない。
(夢…?)
一瞬、そんな考えが梢の頭に浮かんだ。あれは彼に会いたいという願望が見せた、白昼の淫夢だった
のだと。(ううん、夢じゃない)
だが梢は、すぐさま心の中でかぶりを振った。その証拠に、ちゃんと新しい服に着替えている。
それに…。
梢はそっと下腹部を押さえた。未だ股間にはロストバージンの微かな鈍痛が残り、お腹の奥にも、
隆士が残していった温もりが感じられる。まるで夢のようだが絶対に夢なんかじゃない、現実に
あったことだ。
しかし夢でないなら、彼はいったいどこにいってしまったのだろうと、梢は家中に視線を巡らせた。
それとも、家の外へでも出ていってしまったんだろうか? …(そうだ!)
と、その時梢は、隆士がいきそうなところに一つだけ思い当たり、あたふたと中庭に降りてサンダルを
履くと、その場所へ向かって駆け出していった。
「隆士君?」
梢はあの井戸の前にくると、隆士の名を呼んでみた。ここに落ちたせいで10年後に来てしまった
らしいあの井戸。だが、もしかしたらと思ったものの、ここにもやはり彼の姿はなかった。
「隆士君?」
もう一度隆士の名を呼んでから、梢は恐る恐る井戸に近寄ると、そっと中を覗き込んでみた。
「隆士…君?」
井戸の中は真っ暗で、さっき覗いたときに見えていた底のほうは、何故か今は墨を流したようになり、
まったく見分けがつかない。「あ…!」
と、その時梢は、その暗闇の中に誰かの姿を見たような気がして、目を細めて身を乗り出した。
徐々にその姿がはっきりとしてくる。少し長めでちょっと癖のある髪に、黒の礼服…(白鳥さん!)
それが隆士だとわかり、梢は安堵の表情となった。入り込んだのか落っこちたのか、とにかく彼が
見つかったことを喜びながら、梢は彼に声をかけようと口を開いた。
「…?」
が、声を出す寸前、梢はいぶかしげな表情になってその口を閉じた。隆士の隣りに、もう一人誰かが
いたのだ。暗くてよくわからないが、女の子のようだ。隆士よりも幾分幼い感じの、青みがかった髪の
少女。隆士と何かおしゃべりをしているようだ。(あれは…)
「きゃっ!?」
少女の顔をもっとよく見ようとさらに身を乗り出した梢は、バランスを崩して悲鳴をあげた。足が
地面から離れ、頭ががくんと井戸の中に落ち込む。落ちる…! そう覚悟した次の瞬間、梢はなんとか
バランスを持ち直し、彼女の足は再び地面へと戻った。
「隆士君?」
ほっと安堵の息をつきながら、梢が再び井戸の中に目を戻すと、そこにはもう隆士の姿も少女の姿も
なくなってしまっていた。真っ暗だった底のほうは、今は再び、小石の転がるむき出しの地面が
ぼんやりと見えているだけだ。
「隆士君、隆士君っ? …白鳥さんっ!」
梢は何度か井戸の中に向って叫んだが、悲痛な叫びがこだまするだけで、それっきり二度と隆士たちの
姿が見えることはなかった。もう二度と…。
消えた…。いなくなった…。(白鳥さん…)足ががくがくと震え、力が抜けていく。梢は井戸の縁に
手をかけたまま、へなへなとその場に座り込むと、がっくりと首をうなだれさせた。
梢が目を覚ます少し前。
「…………」
「ん…?」
梢に寄りかかって眠っていた隆士は、何かの物音に目を覚ました。
「……」
「誰?」
隆士の目を覚まさせた微かな音―誰かの声のようだ―が再び聞こえてきて、彼は寝ぼけ眼をこすり
ながら、その声の出所を探してきょろきょろと辺りを見回した。「……」
どこから聞こえるんだろう? 誰なんだろう? 隆士は梢から身体を離すと、音の正体を確かめようと
中庭に降り立った。そこでふと気になって、一度梢のほうを振り返ったが、いかにも幸せそうな寝顔を
していて、子供ながらに起こすのが忍びなく、隆士は前を向き直ると、お絵描き帳を抱え、一人で
その声の元へと向かっていった。
「あれ、ここは…」
その声を辿って隆士が着いたのは、あの井戸の前だった。どうやら声は、井戸の中から聞こえてくる
らしい。彼は恐る恐る井戸に近寄り、そっと中を覗いてみたが、中は真っ暗で底がまったく見えない。
「……?」
だが、目を凝らしていると、その暗闇の中に、誰かの姿が浮かびあがってきた。はっきりとはわから
ないが、彼よりもいくぶん幼く見える少女のようだ。ひっくひっくとしゃくりあげ、しきりに袖で
涙を拭っているようだ。
(誰だろう…泣いてるのかな?)
「大丈夫? 落っこちちゃったの?」
隆士は声をかけてみたが、少女は顔をあげようとしない。(聞こえてないのかな?)と、隆士は
井戸の縁から身を乗り出すと、もっと大きな声で呼びかけようと息を吸い込み…「あっ!?」
その瞬間、隆士はバランスを崩すと、またもや頭から井戸の中へと転落していった。
「う〜ん…」
気がつくと、隆士は井戸の横に倒れていた。持っていたお絵描き帳は、彼の脇に落ちている。
「あれ? 僕、なんでこんなとこで寝てるんだろう?」
むっくりと上半身を起こすと、隆士は辺りをきょろきょろと見回した。(ここ、どこだろ?)
隆士は思い出そうとしたが、頭でもぶったのか、頭がぼんやりしていていまいち記憶がはっきりしない。
だが、母親と一緒に“おそうしき”に来てたこと、そして庭に出て、そこにあった穴に落ちたことなど、
おおまかなことはなんとなく覚えていた。
(それからどうしたんだっけ?)
と、隆士は横にある井戸をぼんやりと見つめた。確か落ちたと思ったのに、なんでここにいるんだろ?
それに落ちたあと、誰かと会ってたような……。「!?」
不意に彼の脳裏に一人の見知らぬ女性の顔が頭に浮かび、同時に胸がどきどきし始めて顔がかぁっと
熱くなり、隆士は戸惑った。なんだろう? 何かとっても…とってもヘンなことがあったような…。
しかし、突如沸き起こった身体の変調に、隆士はそれ以上思い出すのがなんだか怖いような気がして、
頭をぶんぶんと振ってその記憶を振り払うと立ちあがった。きっと変な夢を見てただけだ、もう
お母さんのところに戻ろう。そして隆士は服についた埃をぱっぱと払うと、さっきいた廊下へと急いで
戻っていった。
「あれ…?」
隆士が回廊に戻ってみると、そこには相変わらず陰気な顔をした大人たちが幾人も行き交っていた。
母親の姿を探して歩いているうちに、彼は廊下の端に腰かけてしくしくと泣いている、一人の少女の姿を
見つけ立ち止まった。少女は彼より少し幼いくらいで、隆士と同じく黒い礼服でおめかしし、青みが
かった少し長めの髪を、鈴のついたリボンでおさげふうに束ねている。
少女はその愛らしい顔立ちを涙でくしゃくしゃにしていて、それだけでも十分隆士には気になったが、
それだけでなく、彼はその少女の顔にどこか見覚えがあるような気がして、彼はどうしても気にせずには
いられなかった。
隆士は少女のところに近付き、そっと声をかけた。「泣いてるの? 大丈夫?」……
井戸の前でうなだれていた梢は、やがてのろのろと立ち上がった。
(さよなら、白鳥さん…)
梢は心の中でそう呟いた。しかしその表情は、意外なほど穏やかだ。
井戸に落ちそうになる直前、梢は隆士の隣りにいた少女の顔を、はっきりと目にしていた。あれは…
あれは自分だ。隆士は戻ったのだ。元の世界に…あの日の自分のところに。そして自分が覚えている
通り、隆士はあの日の自分に話しかけ、大きな力を与えてくれたのだ。
「さよなら…」
梢はもう一度、声に出して呟くと、井戸の蓋を元に戻した。これでいいんだ、あれは10年前の隆士。
あれが彼のいるべき世界なのだ。
今には今の隆士が、この広い世界のどこかにきっといるはずだ。いつの日かきっと、また会える日が
来る。10年前の彼と出会えたくらいなのだから、そんな奇跡に比べたら、今の彼と出会うほうが
ずっと簡単なはずだ。いつになるかはわからないが、あの日の思い出、そして今日の思い出があれば、
どれだけでも待っていられる。
ジリリリリリリリ…ジリリリリリリリ…
その時、梢の耳に遠くから古めかしい電話のベルの音が聞こえてきた。玄関の奥にある鳴滝荘の
電話の音だ。そしてそれは、束の間の夢のような時間の終わりを告げる音でもあった。これからは、
またいつもの日常の始まりだ。掃除も途中だったし、みんなのお昼ご飯の用意だってしないといけない。
だけどまずは、電話に出ないと。
「はーい!」
梢は律儀に返事をすると、電話の所へ…日常へと向かい、急いで駆けていった。彼女がいなくなった
あとには、なんの変哲もない枯れ井戸だけが、池の縁にぽつんと佇んでいた。
エピローグ
「お待たせしました、鳴滝荘です」やや息を弾ませながら電話に出た梢の耳に、受話器を通して中年の
女性の声が聞こえてきた。「もしもし? わたし、白鳥と申しますが……」
鳴滝荘の住人が一人増える事が決まったのは、その日のことであった。
おわり
ということで、だらだら続けてごめんなさいでした。その割に推敲足りずに誤字脱字に
表現のダブりや文のおかしいところが多々あって恥ずかちい・・・。
次があったら、その時はもっと精進します。では。
大作完結ktkr
乙&GJ
さぁ始めから読み直してくるぜ
Nice!
正直最終章を読み始めたとき前章と繋がってない気がして何度も読み返したのは秘密だ
実はその間の「これが白鳥さんの味・・・」とか「わたしのお尻も覚えておいて」とかを
カットしたのは秘密だ。
それを自然につなげるのが書き手の腕前というものなんだけどさ。
激しくGJ
久々に興奮したよ・・・・・
424 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 17:31:37 ID:0eRcOY5j
保守
age
保守
時間空いたんで残ってたWIKIのカウンタ搭載やったんだけど、
十時くらいから編集解放されてないのがあって中断してます><
なんかもうどうでもいいんだけど、一応報告。
2カ月くらい経ったけど、誰一人として内容欄書いてくれないね。
読んだついでに適当に書いてくれれば良いのにね。
あぁ、編集権限ね。うん。
新作が投下されてもこの反応
住人の少なさを考えればわかることだろ
単につま(ry
まあ、もうなんだかんだで2年たつ、こんなものだからマターリ行こう
WIKIの各スレのメニューページ、縦一列に並んでてすごくうざいんだが直せないかな?
一度試してみたけどわかんなかったよ・・・
俺もよくわからん
age
まぁまほらばらしくマターリ進行で良いんじゃないか?
あげ
新作マダー?
ほす
保守
442 :
まほらばGX:2008/07/02(水) 02:23:04 ID:Wx+6dr2C
珠実「部長、何テレビ見てるんですか?デュ●ルモンスターズでも始めるつもりですか?」
部長「エド・フェニックスのカードに何カ不吉な予感を感じマス。」
珠実「あー、なんか態度のでかい外人ですか。どうでもいいです。」
部長「ソウ・・・彼のカードかラ・・・サイオウタクマのオーラを感じマス。」
珠実「誰ですか?サイオウタクマって。」
部長「同じ占い師であリナがラ、運命に流さレ、破滅に取り付かレタ男デス。
そシテ、私が個人的に追い続けタ男でモアりマス。」
珠実「惚れたんですかー?」
部長「イイえ、同じ占い師とシテ、対決シタイのデス。
宿命は変エラれマセンが、過酷な運命は自らの力で変えラレるのデス。
そう、ダメ人間さんと豆サンみたイニ。」
その頃、専門学校では・・・
翼「お前も光の結社に入らないか!」
隆士「いや、遠慮しておくよ・・・。」
雅「おやおや、まあまあ、こんなところで宗教の勧誘ですか?
それは見逃せませんねぇ。どうしましょ〜。」
翼「いやぁああああああああああああ!」
理想奈「光の結社じゃなくて、お仕置き部屋に入ったわね・・・。」
続かん
>>442に便乗
鳴滝荘+αでデュエルするなら・・・。
白鳥:トゥーンデッキ(絵描き)
珠実:裏サイバーデッキ(鬼畜)
朝美:ジャンクデッキ(低コスト)
桃さん:真紅眼デッキorおジャマデッキ(自重しない的意味で)
沙夜子:植物族ユベルデッキ(不幸つーか、どMかつある意味強靭)
梢ぽん:ドリアードデッキ(5属性=5重人格)
灰原:HEROデッキ(なんとなく・・・。)
部長:アルカナフォースデッキ(占い師)
エロール:ピケクラ霊使いデッキ(変態)
雅:暗黒かうわなにするんですかせんせいくぁwせdrftgyふじこ(ry
ほす
マターリやね・・・・・だがそれがいい。
マターリ通り越してもうダメかもわからんね
逆に考えるんだ
浜谷ほか変なのが全く来ない良スレだよここは
あのキティ害まだいるの?
449 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 20:44:00 ID:Hw14X5tQ
>>443 あれだな、珠実は鬼畜的な意味で言ったらダムドとかライロもありだな。
現環境で言ったらシンクロダムドとか・・・。
げ、sage忘れたorz
梢:田中
白鳥:嶋
珠実:野村
桃乃:草野
朝美:寺田
沙夜子:リック
まひる:高須
タチバナ:直人
丑三:朝井
夕:永井
よー:鉄平
姉さん:中島
部長:ドミンゴ
>>443 個人的に納得だな。
珠実「未来融合でサイバードラゴンを含む30体の機械族モンスターを墓地に送って、
オーバーロード・フュージョンでそれらを除外してキメラテック・オーバー・ドラゴン♪」
さらに、手札からリミッター解除で48000♪それで白鳥さんのブルーアイズ・トゥーン・ドラゴンに
攻撃♪エヴォリューション・リザルト・バースト〜30連打〜♪無制限解放〜♪」
隆士「ちょ、珠実ちゃそれリアルであqwsでrftじゅきぉ!」
桃さん「おお、珠ちゃん、リアルで白鳥君にサンジュレンダァ!してるね。」
沙夜子「・・・もうやめて・・・彼のライフは(リアルで)0よ・・・。」
保守するよ
干す
もう2ヶ月も保守し続けてるだけなのか…
雑談すらほとんどなく保守のみしかレスがないとなるともうダメだな
まほLOVERとしては非常に悲しい…(´Д`)
3年近くまほらば〜のスレを見てきたが、出来るなら続いて欲しい(´〜`;)
それなりに作品投下があるならいいんだが、もうそれもろくにない状態だからなぁ
モノリスの新作開始とか、新しいネタが出てくるようならいいけど
次スレ立てるころまでこんな調子なら幕を下ろしてやる頃合いかと
>>459 それは寂しいな…、久々に書いてみるか。
期待しないで待っててくれ。
新作wktk\^o^/
もうダメぽ
ま、まだまだー(ノ><)ノ
464 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 20:10:51 ID:w/uflU1j
ちょっとネタでも構成してみるか・・・・
sage忘れOTL
質問なんだが、このスレはオリキャラが登場する作品は投稿しても大丈夫か?
このスレだとオリキャラはあんまり受けがよろしくなかった
そうか…別サイトで書いてる作品を投稿しようと思ったんだが止めた方がいいな…(*_*)
面白かったら問題なし。つまんなかったらさんざん罵倒される覚悟で。
まあオリキャラ出てなくてもだけどな。
なるほど、参考になったよ。ありがとう( ̄▽ ̄;)
現実の人物と同じ名前にした方がまだ抵抗感少ないと思う。
1の保管庫って活動停止中なの?このスレはもっとSSがあったと思っていたのに。
多分停止中
wikiのほう見れば?
200くらいで一回来れなくなって、そのときぶりにここに来た。
その間に作品を書いて下さった職人さん達に、遅ればせながら、
GJ。
まだスレが残ってて嬉しいよ。
またーりでもいいから、潰したくないなぁ
潰したくはないが、かれこれ3ヶ月以上作品投下がないという状況も
見ていて忍びないと感じるのも事実……
確かに。作品投下がないと味気無い気がする…
なにとなく思ったんだが、このスレはリレー小説的なものはNGなのか?
面白そうだけど、他の人の作品とかみ合わせるとカオスになりそう。
だが今は作品投下もほとんど無いのだからやってみる価値はあると思うのだけれど、ダメだろうか?
各々の文才とかを気にしないのなら、ただただ待ってマターリし続けるよりもいいかもしれない。
・・・そもそもリレー出来るほど、ここに人が来るのか不安だけどな。
今は何人くらいこのスレに居るのだろうか?
・・・っと、まぁこのくらいしか来てないということだ
モノリス復活するけど、どうもスレ見てるとまほらば以外の作品には反応が薄いんだよな…
そりゃまほらばスレだし
いや、漫画板の本スレでね
前に読み切り載ったときもやけに反応薄くて、まほらば以外いらねとかいってるのもいたし
>>488 本スレ、結構盛り上がってるぞ?
まだまだ人が残ってるみたいだ。
モノリス復活はおめでたいな。
そういえば小島あきらさんが10月に新作を出すらしいな。
楽しみだ\^o^/
保守
492 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 23:10:25 ID:/QL8kcX+
保守
保守すんな 何か内容書け
たまに書こうとするとキャラ総出演させたくなって困るね。
鳴滝荘メンバー仲良いし、いいキャラ多すぎだし。いやん。
4ヶ月も保守だけしてるスレってのも悲しいものがあるな…
植物状態を無理矢理延命してるような感じだ
この板の7割方はそんなもんだ
>>495の例えが分かりやすぎて逆に困ってしまった
保守
紅葉ネタとかで一作書こうかと思ったけどエロくないからやめた
500 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/02(木) 22:50:13 ID:2oDDv/bP
夕ちゃんの純粋なエロって無いのですかね。
みっちゃんの家が破産して(サブプラとかで)売られたみっちゃんを丑三が買い取る。って想像したけど続かない。
この先も投下が無いようなら次スレ立てなくてもいいな
ウィキだって閲覧者ものすごく少ないし
その話は前にも出てるだろう
ところでわ!のSSってここでもおkなんじゃろか
エロネタに使いやすい設定が多いから書きやすそうなんだけどな
このまま消えちまうよりかは、複合スレにでもして残しておきたいかな。
ま、まだあと500位あるし、何とかなるかもって希望は捨てないけど。
わ!はエロいネタ多かったなw
>>1000まで 「わ!スレ」が立たなかったら次スレは「小島あきら作品総合スレ」にするのも良いのではないだろうか。
ま、そうすればこのスレで「わ!」のSS投下してもおkになるし。
507 :
イケナイ関係:2008/10/04(土) 22:07:33 ID:ogwhLdH+
「はぁ〜……どうしよう……」
ある日の鳴滝荘、隆士は何故か悩んでいた。
「根本的に頼める事じゃないし……仮に頼めそうな梢ちゃんは今日いないし……」
一体何を悩んでいるのか。話は昼間に遡る。
「あらあらぁ。それはいけませんねぇ。」
「はい……」
この日隆士は学校に遅刻した上、銀先生から出された課題を忘れるというダブルアタックをやらかしてしまったのだ。
「さて、本来ならいつも通りなのですが。」
「へ?」
いつもはここで折檻だが、何故か銀先生は折檻をする様子ではなかった。
「今回は別にしましょう。」
「と、言うと……」
疑問に思う隆士をよそに銀先生はトランプ程の紙を三枚、手早く用意した。
「一枚引いてください。その紙に書いてある事が今回の罰です。」
「はぁ……」
渋々隆士は一枚引いた。
そして書いてある内容を見て硬直し、動かなくなった。
「あら、『ヌードを描いてくる』ですか。」
その紙には、ヌードを描いてくるとあった。
「マ、マジデスカ……」
「マジです♪」
言葉が片言な隆士に対し、某オカルト部の声が小さい先輩のように銀先生は応えた。
ちなみに他の二枚は『物語十作作る』『オリジナルキャラクター百作る』だった。
「どうしよう……」
そして先程、梢がいないと言うのは、珍しく珠実と一緒に友達の家に泊まりがけで遊びに行っているからだ。
「はぁ……」
ただでさえマイナス思考に落ちればどんどん落ち込む隆士はダークサイドに落ちて行った。
「あ、お兄ちゃん。」
そこに朝美が来た。
「だ、大丈夫?」
かなりヤバい状態の隆士に朝美も流石に心配した。
「あぁ、大丈夫だよ……で、どうしたの……?」
「あ、えっとね。今日お母さんの実家に行くんだけど。」
「あぁ、今日だったっけ……」
「お兄ちゃんも一緒に来る?」
「は?」
朝美の誘いに隆士は思わずマヌケな声を上げた。
「だってお兄ちゃん一人になっちゃうし。まひるちゃんはいいって言ってたから。」
「そう言えば灰原さん、ギックリ腰で入院してたっけ。」
ただでさえ忘れがちな灰原なので、こうでもしないと存在さえ消されるのでこう言う事になっている。
「ま、明日は休みだし、いいかな?」
ちなみに梢と珠実は隆士よりも休みが一日多く、戻るのは明後日だと言う。
「課題の事は後で考えよ。」
と言う事で隆士は黒崎親子と一緒に水無月家に来た。
508 :
イケナイ関係:2008/10/04(土) 22:10:32 ID:ogwhLdH+
「こんにちは〜」
「ようこそ。」
水無月家に入ると夕が待っていた。
「確か白鳥隆士さんでしたね? お正月以来ですね。」
「はい。」
「今日はゆっくりしていってくださいね。」
「そうさせていただきます。」
そう言う事で隆士は水無月家で有意義な時間を過ごす事になった。
そして夜。
「チェックメイト。」
「ぬ……ちょっとま。」
「待ったは無しですよ。」
隆士と丑三はチェスをしていて、隆士が優勢だった。
「ぬぅ……もう一戦。」
「えぇ。」
もう一度勝負をする二人。
「所で気になったんですが。」
「なんじゃ?」
駒を動かしながら隆士は丑三に気になったある事を聞き出す。
「夕さんの事ですが。」
それは夕に関する事だった。
「失礼ですが、若いと言うよりは幼いですよね。」
「ま、まぁの。」
「出会った時からあのまま?」
「う、うむ……」
夕の体型の事を聞かれ、丑三はしどろもどろに答える。
「まさかと思いますが、丑三さんってそう趣味……」
「だ、断じてそれはないぞ!!」
全力で否定する丑三。
「そうですか?」
「そ、そうじゃとも!!」
「ならいいです。はい、チェックメイト。」
「あ……」
この勝負も隆士の勝ちで終わった。
「それじゃこの辺で。」
「う、うむ……」
チェスを終え、隆士は用意された部屋に戻る事にした。
「にしても、課題どうしたら……」
歩きながら隆士は課題の事について再び悩みだした。
「誰か引き受けてくれそうな人……いないなぁ〜……」
思い当たる節がなく、うつ向きながら歩く隆士。
「……風呂にでも入ろう……」
と言う事で隆士は浴室に来た。
509 :
イケナイ関係:2008/10/04(土) 22:12:10 ID:ogwhLdH+
「広いなぁ〜」
それなりの広さを誇る浴室に隆士は思わず声を上げた。
「ちょっと落ち着かないけど、たまにはいいかもね。」
広さに少々落ち着かないが、隆士はとりあえず身体を洗い出した。
「にしたって、課題本当にどうしようか……描いて来なきゃ何されるか分からないし……」
ずっと課題の事を引きずっている隆士。
ぶつぶつ言いながら身体を洗い続けた。
その時脱衣場から物音が聞こえた。
「ん?」
音に反応して隆士はその先を見た。
しかし湯気ではっきりと見えなかった。
「気のせいか。」
そう判断し、そのまま隆士は身体を洗い終えた。
と。
「え?」
「は?」
すぐ傍から声が聞こえた。
「「あ……」」
隆士のすぐ近くに夕がいた。
タオルで前は隠してはいるが、勿論裸の。
「わぁーーーーー!! ごめんなさい!! 今出て行きっ!!」
「きゃっ!!」
慌てて浴室を出ていこうとした隆士だったが、足を滑らせて転び、しかも夕を押し倒してしまった。
「あっ……」
その時隆士は見てしまった。
幼い体型でありながらも女性である夕の裸身を。
「……」
突然の事態に夕は言葉がなかった。
「す、すすすすみません!!」
すぐに夕の上から退け、土下座をしながら謝る隆士。
「……」
何も言わず再びタオルで身体を隠す夕。
その様子からは怒っているかどうかさえ分からない。
「いいですよ。隆士さんが入っているのに気付かなかった私にも非はあるんですし。」
裸を見られたにも関わらず夕は落ち着いていた。
「ですけど……」
「しょうがないですね。でしたら隆士さんに一つ頼んでもいいですか? それで許してあげますから。」
「ぼ、僕に出来る事なら何だって!!」
地獄で仏に会ったような心境で隆士は夕の頼みを聞く事にした。
しかしそれはある種天国地獄攻撃とも言うべき事だった。
「私の身体を洗ってくださいね。」
「……は……?」
その内容を聞いた隆士はマヌケな声を上げた。
510 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/04(土) 22:13:40 ID:ogwhLdH+
ただ夕ちゃんが好き。
それだけで書いた禁断の関係ドス。
>>510 まさか・・・ここで終わりなんて言わないよな?
続きをたのむぞぉぉぉ
こっからどう親子三代丼にもっていくか見ものだ
513 :
イケナイ関係:2008/10/05(日) 18:43:24 ID:SNK9oNWo
「な、なんと……?」
隆士は夕に聞く。
願わくば聞き違いであって欲しいと祈りながら。
だが。
「私の身体を洗ってください。」
「………………」
隆士は硬直してしまった。
「無理ですか?」
心配したのか、夕が問いかける。
「い、いえそんな事は!!」
ここで拒めばここでの事を人に話されてしまう。
そう思った隆士は引き受けるしかなかった。
「ではお願いします♪」
「はい……」
楽しそうな夕とは対極的に隆士のテンションはガタ落ちだった。
とにかく隆士は夕の背中から洗いだす。
「こ、このくらいでいいですか?」
「えぇ。」
力を入れすぎず、弱すぎず。微妙な力加減で夕の背中を洗う隆士。
「しかし……本当に若いと言うか……肌のハリといいツヤといい……」
夕の肌は年齢を感じさせない程若々しかった。
「うふ♪ ありがとうございます♪」
誉められた夕は嬉しそうに微笑んだ。
「さてと……」
背中を洗い終え、流そうとする隆士。
が、ここで夕が更にリクエストを追加する。
「前もですよ。」
「はぁ!?」
514 :
イケナイ関係:2008/10/05(日) 18:45:19 ID:SNK9oNWo
なんと前も洗って欲しいと言いだした。
隆士は驚き声を上げたが、拒否するわけにはいかない。
「えっと……本気ですか……?」
「冗談でこんな事言いません。」
夕は本気だった。
やむを得ず隆士は洗う事にした。
「と、とりあえず見ないように後ろから手を伸ばして洗いますね。」
隆士は出来る限り夕に近づき、手を伸ばして前を洗い始めた。
が、早速。
「ひゃんっ!!」
夕の乳房に触れてしまった。
「だぁ!? すみません!!」
「もう……仕方ないですが、気をつけてくださいね……?」
「はい……」
出来る限り夕の女としての部分に触れないように洗う隆士。
しかし頭の中では。
(何でこんな事になったのか……ただでさえ課題の事もあるのに……)
この状況と課題の事とでの鬱憤がたまっていた。
そしてそれは思わぬ形ではらされる事になった。
「あっ?」
(確かに課題を忘れたのと遅刻は僕の責任だけど……)
「りゅ、隆士さん……」
(だからってヌードはないよ……折檻の方がまだよかった……)
夕が話しかけても隆士は気付かず、自分が今何をしているかさえ理解していなかった。
「ちょっ……ちょっと……んっ」
夕の声の雰囲気が変化しだしても隆士は。
(どうしようかなぁ〜……)
気付いてなかった。
「はっ……あぁぁぁ……!!」
「へ?」
そして隆士は自分が何をしといたか、やっと気付いた。
「は……」
隆士の手はまた夕の乳房に触れていたがタオルは無く、身体を洗うと言うより乳房を揉んでいた。
「あ、ああああ……」
自分がしてしまった事が信じられず、手が乳房に触れたまま硬直してしまった。
「あ、あの……もう……」
「す、すみませんでしたぁ!!」
すぐに隆士は手を離す。
「もう……何で私のおっぱいを揉むんですかぁ〜……」
夕は少々力が抜けた感じの声で隆士に問いかける。
「すみません……つい梢ちゃんと一緒に入った時と同じ感じになってたと言いますか……別の事を考えていたと言いますか……」
「もう……」
夕は自分の乳房に目をやる。
見ると乳首が硬く立っていた。
(ちょっと感じちゃったじゃないですか……それに……)
そして隆士に気付かれないように自身の秘部に触れる。
そこは少しだが湯とは違う液体が溢れていた。
(やっぱり濡れちゃってる……丑三さん以外の人で私ったら……)
(何やってんだ僕は……梢ちゃんって恋人がいるのに……それに夕さんには丑三さんがいるのに……)
夕の乳房を揉んでしまった隆士、隆士に感じてしまった夕。
互いに恋人と夫がいる身でありながら起きてしまった事態に戸惑った。
「あ、あの……」
沈黙を先に破ったのは隆士。
「と、とりあえず洗い終わりましたから……」
「そ、そうですか。」
「「………………」」
洗い終わったにも関わらず、二人を微妙な空気が包み込んでいた。
515 :
イケナイ関係:2008/10/05(日) 18:47:28 ID:SNK9oNWo
「こ、このままじゃ風邪引きますから。入りましょう。」
次に沈黙を破ったのは夕だった。
「で、ですね。」
とりあえず二人は湯船に浸かる事にした。
「いい湯かげんですね。」
「は、はい。」
夕の方を向く事が出来ない隆士は、ずっと夕に背を向けている。
「ところで。」
そんな隆士に夕が話しかける。
「先程別の事を考えていたと言ってましたが? どうしたんですか?」
「……実は……」
隆士は悩みの種とも言うべき課題の事を打ち明けた。
「そうでしたか。」
「どうしたらいいのか……」
課題の事で不安にかられる隆士。
そんな隆士を見て夕が。
「……私でよければ……」
「え?」
「私でよければ……モデル……いいですよ……」
自らヌードモデルに名乗りを上げた。
「な、何を……」
夕の申し出に戸惑う隆士。
「やらなかったら隆士さんがまた大変でしょうし。それに……もう裸見られてますし……」
「夕さん……」
そんな夕に対し、隆士は。
「……いいんですね?」
最後の確認をする。
「はい。」
そして夕ははっきりと答える。
「分かりました。ありがとうございます。」
願ってもない事態に、夕に感謝する隆士。
「では夜中。皆さんが眠ってから部屋に行きますね。」
「はい。では先上がりますね。」
時間を決めた後、隆士は先に風呂から出た。
そして残った夕は。
「……少しだけ……いいですよね……」
一人罪悪感を感じていた。
そして深夜、皆が眠りについた頃。
「……」
用意された部屋で隆士はカーテンを開けて部屋の電気を消し、絵を描く用意をして夕を待っていた。
「そろそろかな……」
時間も近づき、緊張する隆士。
そして静かに部屋の戸が開き、夕が入ってきた。
516 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 18:52:03 ID:SNK9oNWo
今日はここまでなのですよ〜
明日続き投稿します。
ちなみにこれの続編の朝夕夜丼を作成しようか検討中
>>516 かなりGJ!
wktkしながら待ってるぜー
そして続編も是非お願いしたい。
>>516 正直ビビッた。夕ちゃんモノがここまでエロいとは・・・。
ナイス。GJ。ブラーボ。
GJ!!
続きが楽しみ(゜▽゜)
521 :
イケナイ関係:2008/10/06(月) 21:13:13 ID:R4iGpvJZ
「そろそろかな……」
時間も近づき、緊張する隆士。
そして静かに部屋の戸が開き、夕が入ってきた。
「隆士さん……」
「本当にいいんですね?」
「はい。」
夕は隆士に近づき、答える。
「それで、どんな感じに?」
「そうですね……」
隆士は部屋を見渡し、窓際を指差す。
「そこに寄りかかってくれませんか? 月明かりを背負った方が雰囲気出ると思いますので。」
「分かりました。それじゃ……」
夕は衣服を脱ぎだす。
「……」
隆士も男だからか、夕が衣服を脱ぐのをずっと見ていた。
「み、見ないで欲しいです…」
「す、すみません……」
謝りはしたが男のさがか、やはり見入ってしまっていた。
「……」
そして夕は隆士の前に自らの意志で裸身をさらした。
しかし一度見られたとはいえ、やはり恥ずかしいらしく、乳房と秘部を手で隠している。
「えっと……窓際でしたね……?」
「は、はい……」
夕は指定された窓際まで足を進める。
「それで、ポーズは?」
「両手を後ろに回してください。足は自由でいいですから。」
「はい……」
言われた通りに夕は両手を後ろに回し、全てを隆士に見せる。
「それじゃ、始めます。」
「はい。」
そして隆士は夕のヌードを描き始めた。
「……」
夕の裸身に気を取られつつも、隆士は手を動かす。
(うぅ……隆士さんの視線が私の全部を……)
先程と違い、薄暗い中でも隆士に自分の裸をじっくり見られている事に夕は恥ずかしくてたまらなかった。
(でも……何でこんなドキドキするのでしょう……あっ……)
夕は自身の身体の異変に気付き、少し動いてしまった。
「どうかしました?」
動いた事に隆士は気になり、一度手を止め話しかける。
「い、いえ……すみません……」
何でもないと知り、手を動かしだす隆士。
しかし。
(はぅ〜……何で濡れちゃうんですか私ったら〜……)
隆士に見られているからか、夕の秘部から愛液が溢れだし、下に垂れていた。
(く、暗いですし……気付かれてない……ですよね……うん。気付かれてない。絶対気付かれてない。)
裸を見られて感じているなどと思われたくない一心で夕は気付かれてないと自己暗示をかけた。
だが。
(夕さんの足下に何か水っぽいのが垂れてるけど……まさか濡れてるなんて事無いよね……)
普通に隆士に気付かれていた。
(いやいや、そんなわけがない。そんな風に思ってしまうのは、これのせいだ。絶対……)
隆士は目線を下にやる。
そこにはズボンの上からでも分かる位いきり立った自身のモノがあった。
(風呂からずっと収まりが効かないから、変な事を思ってしまうんだ。そうに違いない……)
夕が濡れてると思ったのを無理矢理気のせいにした隆士だった。
双方複雑な心境の中、遂に隆士は夕のヌードを描き終えた。
522 :
イケナイ関係:2008/10/06(月) 21:18:25 ID:R4iGpvJZ
「終わりました……」
「そ、そうですか……」
描き終えた後も微妙な空気が二人を包んでいた。
「あ、ありがとうございます。これで何とかなりそうです。」
夕に感謝する隆士。
「い、いえいえ。」
再び乳房と秘部を隠し、夕は脱ぎ捨てた衣服の近くへ歩く。
そして隆士も絵と道具をしましだす。が。
(さてと……これどうするか……)
隆士は再び自身のモノを見た。
(最近出してないし、風呂からずっとだからな……このままじゃ夢精は確実だ……)
「あっ……」
その時夕は、薄暗いながらも隆士の股間部が盛り上がっているのを確認した。
(やっぱり隆士さんも男の人ですからね……興奮……したんですね……)
何を思ったか、夕は裸のまま隆士に近づく。
「元気ですね。隆士さんの。」
「へ? うわぁ!!」
全力でモノが立ってしまっている事に気付かれた隆士は激しく驚く。
「こんな大きくしちゃって。いけませんよ?」
指で隆士のモノの尖端部をピンっと弾く夕。
「あくっ!!」
夕の行動に身体を震わす隆士。
「し、仕方ないじゃないですか……僕だって男ですし……そう言う夕さんだって。」
「ひゃん!!」
お返しと言わんばかりに隆士はおもむろに夕の秘部に触れた。
「やっぱり濡れてる。」
そのまま指を動かすとクチュクチュと水っぽい音が響いた。
「あっ……やぁ……!!」
隆士が秘部から指を離すと、腰が抜けたように夕はその場に崩れた。
「も、もう……隆士さんのエッチ!!」
「わっ!?」
突然隆士のズボンにしがみつき、脱がそうとする夕。
「ひゃっ」
一気にズボンを下げ、いきり立ったモノが夕の顔を叩き出てきた。
「隆士さんもこんなになってるじゃないですか。」
「お、お互い様ですよ。と言うかこの後どうするんです?」
一線を越えつつある二人。
先に踏み出したのは夕だった。
「……私には、夫も娘も孫もいますよ?」
「僕にも恋人がいますよ。」
既に互いを『異性』と見ている二人。
もはや後戻りは出来そうになかった。
「今夜だけ……二人だけの秘密ですよ?」
「勿論です。僕達だけの秘密です。」
唇を重ねる二人。
遂に二人は、許されない領域に踏み込んだ。
523 :
イケナイ関係:2008/10/06(月) 21:19:29 ID:R4iGpvJZ
「じゃあまず、これをちょっと落ち着かせましょうか。」
夕は隆士の前にしゃがみこみ、隆士のモノくわえた。
「うっ!!」
夕に自分のモノをくわえられた途端、隆士に強い刺激が来た。
「ひょうひぇひゅひゃ(どうですか)?」
くわえながら話しかける夕。
「と、とってもいいです……もっとお願いします……」
「ひゃい(はい)。」
そして隆士のモノを口にくわえ、先や筋を舐めたりしながら頭を動かす夕。
「つっ……ちょっと、もう……」
その行為に風呂から立ちっぱなしだった隆士は既に限界だった。
「で、出るっ!!」
「んんっ!!」
我慢出来ず、隆士は夕の口の中に大量に射精した。
「んっんん……」
夕は隆士の出した精液をこぼさず飲みほした。
「ふぅ……熱くて濃いの、いただきました。」
「どうも。じゃ、次は僕が。準備は出来てるようですけど、やっぱり前戯はしたいですからね。」
「どうぞ。」
夕をベッドに寝かせ、隆士も服を脱いでその上に乗る。
「ん……」
夕の唇を奪う隆士。
「ん〜……さっきまで自分のアレをくわえて、しかも精液を飲んだ後だから、何か複雑な。」
「いいじゃないですか。」
「ですね。」
始めは触れ合う程度だったが、その内どちらからともなく舌を絡めたした。
「んんっ」
隆士に口の中させ舌で犯され、体の力が抜けていく夕。
そして隆士は夕の乳房に触れる。
「さっきは意識してなかったですが、小さくてもやっぱり柔らかいですね。」
「ち、小さくて悪かったですね……」
自身最大のコンプレックスでもある胸の小ささを言われて少々怒る夕。
「この胸でよく沙夜子さんやまひるちゃんを育てれたですね。」
「も、もう!! いい加減にっあんん!!」
本気で怒ろうとした矢先、隆士が乳首を吸いだし、その快楽に夕は身体を震わせた。
「あ、赤ちゃんみたいですよ……んんっ!!」
「母乳出ないですか?」
「バ、バカぁ〜……」
片方の乳首を吸ったり噛んだり舐めたりしつつ、もう片方の乳房を揉み出す隆士。
「よく『小さいと感度がいい』って言いますけど、本当ですね。」
「そ、そんなのめいし……うんん!!」
今度は硬くなった乳首を指でいじりだした。
「でもこんなに感じてますよ?」
「そ、それは……隆士さんが上手だからで……」
「そうですかね?」
隆士はそのまま片手で秘部に触れる。
「やんっ!!」
触れられただけだが夕は強く感じてしまった。
「さっき触った時から思ってましたが、凄く濡れてますね。」
「い、言わないでください……」
「それに、体型からまさかと思ってたんですが。」
夕の秘部をいじる指先が感じた事。
それは。
「ツルツルですね。」
夕の秘部は幼い子供のように綺麗だった。
「エッチ……」
「そうさせたのは、夕さんですよ。」
隆士は身体を夕の足の方へ下がり、夕の足を開かせた。
524 :
イケナイ関係:2008/10/06(月) 21:20:52 ID:R4iGpvJZ
「あっいやぁ……」
秘部をじっくりと見られてしまった夕の顔は真っ赤になった。
「うわぁ〜ツルツルな上にグチュグチュだ。洪水みたいな……」
夕の秘部は隆士の愛撫で洪水と言う表現が適している程愛液が溢れていた。
「なっ!! バカバカバカ〜〜〜!!」
恥ずかしさが頂点に達し、夕は隆士の頭を何度も叩いた。
「痛たたたっそんな事するなら。」
隆士は叩かれながら秘部に顔を近づけ。
「いただきます。」
「ひっ!?」
秘部を舐め始めた。
それにより夕は頭を叩くのを止めた。
「あっそんな所……だ、駄目ぇ……」
秘部を舐められ、あえぐ夕。
「ここ、感じやすいんですね。」
「い、言わないでください!!」
「じゃ、ここは。」
隆士は秘部の上にある突起を指でつついた。
「あぅん!!」
指でつついただけだが夕には激しく感じる事になった。
「なるほどね。じゃ、重点的にここを。」
夕の一番感じるポイントを見つけた隆士は、その突起にキスをする。
「ひぅっ!?」
隆士の行為にずっと敏感な反応をする夕。
しかし隆士は夕に構わず、突起を舐めたり舌でつついたりした。
「りゅ、隆士さん……だ、駄目……」
夕は隆士を止めようとするが、力が入らず無理だった。
「イキそうですか?」
隆士の問いかけに夕は頷く。
「分かりました。」
夕が絶頂を迎えそうなのを知った隆士は、更に行為に激しさを増した。
「あっだ、駄目!! イっイっちゃう!! イっちゃいますぅ!!」
「イっちゃってください。」
トドメと言わんばかりに隆士は夕の突起を少々強めに噛んだ。
「イクぅあぁぁぁぁ!!」
噛まれた事が決め手となり、夕は絶頂に達し気を失った。
525 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 21:22:43 ID:R4iGpvJZ
次回遂に本番を迎えます。
だから今日はお預け!!明日ね〜
>>525 なんという生殺し・・・
だがGJ!素晴らしいぜ。
続きも期待してるよー
>>525 GJ!続き待ってます!!
しかしこの白鳥君、とんでもないドスケベだな・・・。
528 :
イケナイ関係:2008/10/07(火) 22:32:13 ID:C/G3gvpX
「あれ? 夕さ〜ん。」
隆士が呼んでも夕の呼吸は荒く、返事もなかった。
「しょうがないなぁ。」
隆士は気を失ってる夕に構わず、開かせた足の間に身体を進める。
「ここだな。」
そして自身のモノを夕の秘部に近づける。
「さ、気を失ってる場合じゃないですよっと!!」
隆士はそのまま力強く一気に夕を貫いた。
「ひゃうぅ!?」
貫かれた衝撃に夕は一発で気がついた。
「おはようございます。」
「りゅ、隆士さん!! 何をっあん!!」
知らない間に挿入された事に慌てる間も無く、夕の秘部には隆士のモノが激しく出入りしている。
「い、嫌っ!! 激しっ!! ゆ、ゆっくり!!」
ペースを落として欲しいとせがむ夕。
だが。
「そんなの……無理ですぅ!!」
隆士は止められそうになかった。
それどころか逆に激しさを増しつつあった。
「あっ!! ま、また!!」
絶頂を迎えたばかりだが、再び夕に絶頂の瞬間が近づいていた。
「イキそうですか、夕さん!!」
「は、はいぃ!! イクっ!! イクぅぅぅ!!」
「うあぁぁぁ!!」
ほぼ同時に絶頂に達した二人。
隆士は寸前で夕から引き抜き、出された精液が夕の顔や身体中に飛び散った。
「はぁはぁ……」
「あっ……はぁ……はふぅ……」
呼吸が荒い二人。しかしまだ終らず。
「あっ……隆士さんまた……」
隆士のモノは二度目の射精をしたにも関わらず、また大きくなっていた。
「たまってますからね……もう一回いいですか?」
「勿論です♪」
精液を浴びた顔で微笑む夕。
見た目の可愛らしさとは裏腹に、妖艶さが漂っていた。
「今度は隆士さんが下ですよ。」
「え、えぇ。」
ポジションを変える二人。
隆士が下になり、夕が隆士に股がった。
「私が気持ち良くさせてあげますねぇ。」
そう言い夕は腰を降ろし、自ら隆士のモノを入れた。
「はぁぁぁぁ……!!」
「くぅ……!!」
再び夕の中に隆士のモノが全部入り、二人に強い快楽が襲う。
「あっおっおっきいぃ!!」
夕は自ら快楽を得ようと激しく動く。
「ゆ、夕さんっすごっいいです!!」
夕の動きで隆士も感じていた。
それに合わすように隆士は手を伸ばして夕の胸を揉み、降りてくると同時に下から突き上げる。
「はぅぅん!!」
胸を揉まれ、突き上げられると言うあまりの気持ち良さに夕はだらしなく口から涎が垂れ、もっと刺激をと更に激しく動く。
529 :
イケナイ関係:2008/10/07(火) 22:34:38 ID:C/G3gvpX
「ゆっ夕さん!! 夕さぁん!!」
我慢出来ず、隆士は上半身を起こして夕を抱き寄せ、唇を奪う。
「んむっんっんん!!」
舌を絡め合う二人。
既に頭の中は真っ白で何も考えず、ただ刺激を求めていた。
「わっわたっし……ま、またぁ!!」
「ぼ、僕ももう!!」
そして二人とも再び絶頂の時が近づいていた。
「一緒にっ!!一緒にぃ!!」
「はいっ!! 一緒にイキましょう夕さん!!」
ラストスパートをかける二人。
「隆士さんっ!! 隆士さぁぁぁん!!」
「くっ!! で、出るぅ!!」
「はぁぁぁぁぁん!!」
「うあぁっ!!」
絶頂に達し、夕の中に隆士の精液が注ぎこまれた。
「はぁ……はぁ……」
「はぅ……」
力尽き、性器がつながったままベッドに倒れこむ二人。
「だ、大丈夫ですか……?」
「は、はい……りゅ〜ひひゃんは……?」
もはや夕は呂律が怪しくなっていた。
「自分の事心配してくださいよ。あっ……」
「あっ……」
夕は自分の腟内の隆士のモノがまた大きくなっていくのを直に感じ取った。
「どんだけ元気なんだか、僕ってば。」
「もう……またひたいんれすかぁ〜……?」
「きりがないですから、もう止めましょう。」
二人はいい加減止める事にした。
「じゃ、風呂に入りましょうか。このまま寝るのもなんですし。」
「はい……あらっ……?」
起き上がろうとした夕だったが、力が入らず無理だった。
「隆士さぁん。」
「はいはい。」
泣きそうな夕を隆士がなだめ、夕の幼い身体を持ち上げて自身のモノを夕から抜いた。
その瞬間夕の秘部から隆士の精液が溢れた。
「よく出したもんだ。」
「ですね。ひゃっ!?」
隆士は裸のままの夕をお姫様抱っこで抱き上げ、自身も裸のまま部屋を出た。
「服着るのも面倒ですし、どうせ風呂に入るんですからこのまま行きますね。」
「だ、誰かに見つかったら……」
羞恥から夕は顔を真っ赤にした。
「みんな寝てますって。それに少しくらいスリルがあっていいじゃないですか。」
「もう……」
そして二人は風呂に入り、一緒に就寝した。
翌朝。
530 :
イケナイ関係:2008/10/07(火) 22:36:21 ID:C/G3gvpX
「ん、ん〜……」
先に目覚めたのは隆士だった。
「まだ夜明け前か……でもちょうどいいか。」
隆士は隣を見る。
そこには裸のままの夕が眠っていた。
「夕さん。朝ですよ。」
起こそうと身体を揺らすが、夕は目覚めなかった。
「しょうがないなぁ。」
隆士は布団の中に手を入れ、夕の秘部に近づけた。
「朝ですよっと。」
そして秘部の上の突起を強めにねじった。
「ひんっ!!」
夕はそれで一発で起きた。
「こ、こらぁ〜……」
「起きない夕さんが悪いですよ。」
「もっといい起こし方あるでしょうがぁ。」
素振りこそ怒っているが、全く本気でなかった。
「全く……お風呂であんな事して……そんなに私としたいんですか?」
「や、それは……」
実は深夜の入浴時。
隆士は夕の身体を洗ったのだが、手つきはやらしく夕がまた感じてしまった。
夕は逃げだそうとするが腰が抜けててハイハイで逃げたのだがそれが悪く、隆士に腰を掴まれ。
「この姿勢も、そそるなっ」
「あぅん!!」
バックで挿入。
続けては。
「もう!! 身体洗うんでしょうが!!」
「すみません。もう我慢出来ません!!」
夕の身体を持ち上げて壁に寄りかからせ。
「ひぃん!!」
立ったまま夕に挿入し、更に湯船に入った後も。
「やっぱり風呂はいいですね。」
「で、でしたら普通に入りましょうよぉ〜……」
夕は隆士の足の上に座る姿勢で入浴してるが、しっかり挿入され、かつ後ろから乳房を揉まれて身動きが取れなかった。
「いいじゃないですか。」
「隆士さんのエッチ……」
「夕さんも充分エッチですけどね。」
夕の乳首を左右同時に強くねじる隆士。
「いやぁん!! 乳首駄目ぇ!!」
「ぬあぁっ!!」
乳首をねじられた事で夕はイキ、同時に隆士も夕の中にまたも射精したのだった。
つまり風呂で三回行為に及んだのだった。
「ま、まぁ若いって事で。」
「仕方ないですね。いいですけど。」
昨夜からしっぱなしの隆士に呆れる夕だが、本心はむしろ喜んでいた。
531 :
イケナイ関係:2008/10/07(火) 22:38:04 ID:C/G3gvpX
「あの……夕さん……」
ここに来て隆士は突然改まって夕に話しかける。
「また……夕さんのヌード、描いてもいいですか……?」
それは既に後戻りの出来ない関係の証の一つ。
隆士は夕のヌードに魅了されてしまっていた。
それに対し夕は。
「えぇ。私でよければ。」
素直に承諾した。
「もうヌードは夕さんしかいないです。夕さんじゃなきゃ嫌ですよ。」
「嬉しい♪ でしたら、私も一つお願いが。」
隆士の告白に喜ぶ夕は、後戻り出来ない関係のもう一つの証を要求する。
「皆さんが起きるまで……また……しませんか……?」
頬を赤く染め、上目使いでせがむ夕。
「いいですけど、大丈夫ですかね?」
「こんなにして放置にする気?」
夕は隆士の手を掴み、自身の秘部に触れさせる。
「あっ」
「あんっ……さっきので……こんなになっちゃったんですから……責任取ってくださいね……」
隆士の先程の行為から夕の秘部はまた濡れていた。
「ま、僕もこうですし。」
「あっ……」
隆士も夕の手を掴んで自身のモノを握らせる。
既に準備万端な程硬く大きくなっていた。
「あ、朝の生理現象では?」
「それと夕さんに興奮してです。」
「エッチ……でも、そんな隆士さんが……好きです……」
夕の口から遂に出た『好き』の言葉。
「僕も好きですよ。夕さん。」
二人は唇を重ねる。
恋人と夫がいる身ながらも築いてしまったこのイケナイ関係は。
「じゃ、準備よさそうですし。このまま入れますね。」
「お願いします♪」
「よっ……とぉ!!」
「あはぁぁん!! 入って来たぁぁん!!」
しばらく続きそうだった。
おわり
532 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 22:40:40 ID:C/G3gvpX
はい、以上です。
で、現在朝夕夜丼製作してます。
が、多人数プレイ執筆は未経験なのでどっちか言えば夕→夜→朝→朝&夕ってのになると思います。
そこんとこは多めに見てくださいな。
やばっ、GJ!
朝夕夜丼も是非頑張ってくれ
何ヶ月も誰も来なかったから嬉しいです
なんかクリトリスねじってビックリさせては梢ちゃんの人格を変えてヤリまくってそうだな。
>>531氏、乙です。
とりあえず久々の新作投下祝の祝砲にサテライトキャノン撃っときますね。
月が見えた!マイクロウェーヴ受信!!どごぉぉん!!!
ところで、この白鳥君は経験済みなんだろうか?
久々の神作!
GJ!!\^o^/
540 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/09(木) 20:33:21 ID:xsBOBzXY
「お兄ちゃん。おばあさんがまた来て欲しいって。」
「そっか。ありがとう朝美ちゃん。」
いつもの鳴滝荘。朝美は隆士に夕からの呼び出しがある事を伝えた。
「でも何でおばあさんがお兄ちゃんに?」
「えっ? ま、まぁちょっとね。」
朝美に言われ一瞬焦る隆士。それもその筈、かつて隆士が水無月家に行った日、隆士と夕は身体を重ねてしまい、それ以来時折二人はそのイケナイ関係を続けているのだ。
「と、とりあえず準備あるから、ちょっと出ててくれないかな?」
「? う、うん。」
いつもと違う隆士の様子に朝美は気になって仕方なかった。そして水無月家にて。
「それじゃ、またお世話にになります。」
「はい♪」
隆士が来た事に喜ぶ夕。その様子を見た朝美が。
「お兄ちゃんとおばあさんってそんなに仲良かったの?」
疑問を抱いて問いかけた。
「え? まぁね。」
「そ、そうですよ朝美さん。」
「?」
見るからに慌てている二人を見て朝美は首を傾げる。だが特に気にせず、沙夜子の所に向かう。
「ふぅ……それでは、今夜またお願いしますね。」
「はい。喜んで。」
朝美が離れたすぐ、隆士と夕は誰にも気付かれない程の声で何か約束を交した。そして時刻は一気に深夜。
「う〜ん……」
朝美がふと、目を醒ました。
「ん〜……トイレ〜……」
もようしたらしく、朝美はトイレに向かう。と。
「あれ……?」
朝美は偶然にもこっそりと部屋を出る隆士を見つけた。その手には何故かスケッチ用の道具を持って。
「お兄ちゃん……?」
気になった朝美は気付かれぬように隆士の後を追った。そしてそのまま屋敷を出て庭に来た。
「こんな時間になんだろう……あ、誰かいる。」
隆士の行く先に人影を確認した朝美は近くの物陰に隠れ、そこから覗いた。
「外だなんて、結構大胆なんですね。」
「お互い様ですよ。」
「えっ……お、おばあさん?」
朝美はその場にいた人物が夕である事に気付く。そして夕は何故かシーツを纏うと言う妙な格好だった。
「じゃ、始めましょうか。」
「はい。」
隆士は夕の前にあるベンチに腰かけ、夕は纏っていたシーツを脱いだ。
「え、えぇーーー!?」
朝美は驚いた。夕はシーツの下に服を着ておらず、隆士に裸を見せたからだ。
541 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/09(木) 20:35:18 ID:xsBOBzXY
「ど、どどっどうしておばあさんがお兄ちゃんに!?」
信じられない事態にパニックになる朝美。一方。
「今日はいつにも増して綺麗ですね。」
「うふ♪ ありがとうございます。」
隆士は夕の裸を平然と描いていた。
「こ、これってヌードデッサンだよね……でもどうしておばあさんが……」
事情を知らない朝美は二人をずっと見ていた。その内描き終り。
「終わりました。」
「えぇ。では、しましょうか。」
「はい。」
隆士は絵と道具を退かし、夕は裸のまま隆士に近づく。
「え……ええぇぇぇ〜〜〜!?」
朝美はまた激しく驚く。今度は夕が隆士のズボンを脱がしたからで、尚且つ。
「あ、アレがお兄ちゃんの……」
硬く立っている隆士のモノを見たからだ。
「あ、あんなになるんだ……」
初めて見た男性の性器に朝美は言葉が出なかった。そして朝美が見ているのを知らない二人は。
「私はもう準備出来てますから、このまま入れますね。」
「えぇ。」
そのまま行為を始めようとしてた。
「な、何々? 何が……」
何が起きるか分からない朝美はただ見ていた。そして。
「んんんっ」
「うくっ」
夕は座っている隆士に股がり、隆士のモノを自身の秘部に入れた。
「えええぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜!?」
三度目、朝美は驚いた。目の前で行われている二人の行為にただパニックになった。
「こ、これってあれだよね……こ、子供を作る……」
一応の知識はあるようだが、実際間の当たりにし、尚且つそれが兄のように慕う隆士と血の繋がりこそ無いが祖母の夕である事に朝美の頭は何も考えれなかった。
「あっああっ隆士さぁん!!」
「くぅっ今日はまた凄い腰使い……!!」
二人の方は、夕が激しく腰を動かしていた。
「あぁっあはぁっ!! 隆士さん、隆士さん!!」
「夕さんっ!!」
腰を動かしながら激しく唇を重ね、舌を絡め合う二人。
「キ、キスもしちゃって……これが……大人の関係……?」
どうやら『浮気』と言う単語が出て来なかったらしく、朝美はこの状況を『大人の関係』と言う事にした。
「そっそろそろ出ますっ!!」
「出してっ!! 私の中に隆士さんのあっつい精液、たっぷり出してぇ!!」
遂に絶頂を迎える二人。
「ふあぁっ!!」
「ああぁぁぁん!!」
隆士の精液が夕の中に注がれ、夕も絶頂に達した。
542 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 20:41:33 ID:xsBOBzXY
と言う事で俺SS製作史上最速で完成させました。
ただ多人数プレイは初めてなので上手く行ったかは不明です。
ちなみにこれを書いていて、
これの更なる続編二作を思いついたが、書ける余裕があるか不明どす。
ちなみに三作目予定は夕ちゃんとある女性キャラの百合で。
四作目予定は隆士×夕ちゃん&朝美ちゃん&その女性キャラと言う集大成を。
ま、まだ未定ですけどね。
とにかく続きは明日。
>>542 前回に続きGJ!
期待してるよ。
久々にここも潤ってきたなぁ・・・
嬉しい限りだ。
よかった
これからが楽しみだ
そして丑三のハードなおしおきが夕を襲うわけですか。
更に魔の手が梢ポンにも伸びる訳ですね。
お屋敷の地下で調教されたり目の前でさらってきた珠キチを犯して×しちゃったりして人格量産する訳ですか。
GJ!!!
でも、確かにヤバイな…。どうなるんだこれ…。
547 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/10(金) 17:54:18 ID:yB5I+wfF
「はぁはぁ……今日も良かったですよ……」
「はぁはぁ……ありがとうございます……」
「でも、ばれませんかね、外でこんな。」
「大丈夫です。皆さんの寝室とは正反対の場所ですから。」
「ならいいですね。」
性器が繋がったまま話す二人。
「はぁ〜……凄かったなぁ……あっ……あれ……?」
朝美は呆気にとられながらも一連の行為をずっと覗いた。その為か。
「え……も、漏らしちゃった……?」
自身の秘部から何かが溢れてショーツが濡れていた。
「ど、どうしよう……でもおしっことは違うような……」
まだ知識が無いらしく、それが愛液とは知らない朝美は困惑した。と。
「朝美……」
いつの間にか傍に沙夜子がいた。
「ひゃあっ!?」
「えっ!?」
「きゃっ!?」
沙夜子がいた事に驚き飛び出た朝美。そして朝美と沙夜子に驚く隆士と夕。
「お、お母さん……」
「どうしたの、こんな時間に……あら……?」
沙夜子は性器がまだ繋がっている隆士と夕に気付いた。
「朝美ちゃん。これはその……」
「え、えっと沙夜子さん……」
どうしたらいいのか分からない二人。そんな二人に送られた沙夜子の第一声は。
「SEXしてたの……?」
あまりにもストレートな一言だった。
「え、えっと……はい……」
誤魔化しようもなく白状する隆士。
「そう……」
「さ、沙夜子さん朝美ちゃん。こ、この事は誰にも言わないでくださいね!!」
「ひ、秘密にしてください!! お願いします!!」
慌てて離れ、二人に口止をせがむ隆士と夕。
「いいわ。朝美もしゃべっちゃ駄目よ。」
「う、うん……」
「「あ、ありがとうございます……」」
ほっと胸をなでおろす二人。と。
「あら。」
沙夜子の目に何かが映り、隆士に近づく。
「意外に大きいのね。」
「はい?」
それは未だに元気満々の隆士のモノだった。
「いただくわね。」
「ぬくっ!?」
突然沙夜子が隆士のモノをくわえた。
548 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/10(金) 17:56:17 ID:yB5I+wfF
「お、お母さん!?」
「あらあら沙夜子さん、大胆ですね。」
沙夜子の行動に朝美はまたも驚き、夕は平然としていた。
「ちょっ沙夜子さん待っ……」
「もう出るの? 早いわね。」
「はぅっ!!」
男として『早い』と言う単語が相当ダメージがデカイようだ。
「で、出るわけじゃないですが……何でまた……」
隆士は沙夜子の突然の行動に困惑していた。
「二人を見たら久しぶりにしたくなったの。」
「さ、さいですか……」
沙夜子の理由にうなだれる隆士。
「安心して。あの人の代わりだなんて思ってないから。ただしたいだけ。」
「はぁ……いいんですね?」
「えぇ。」
確認する隆士。そして沙夜子は返事をして服を脱ぎ捨てる。
「むぅ……沙夜子さんこんなに成長していたのね……」
沙夜子のスタイルに思わず悔しがる夕。
「どうせ私なんか幼児体型ですよぉ〜だ……」
自身のスタイルにちょっと落ち込む夕であった。
「そ、それよりもお母さん……お兄ちゃんにはお姉ちゃんが……」
「分かっているわ……それでも止められない時があるのよ。」
「でも……」
「もう入れてもいいわよ。」
朝美に構わず沙夜子はベンチに手をつけ、尻を突き出す。
「はいはい、行きますよっ」
「んんっ」
一気に沙夜子の秘部に挿入する隆士。その中はあまり前戯をしていないにも関わらず、それなりに潤っていた。
「沙夜子さんっ何で中濡れてっいるんです? 前戯してないのに。」
「んっ……別にいいじゃない……」
「そうですかっ!!」
半ばヤケに隆士は腰を動かす。
「あっいいわっ……もっと頂戴っ……」
「はいはいっ!!」
沙夜子にせがまれ更に激しく腰を動かす隆士。深夜の庭に二人の身体がぶつかる音が響く。
「お母さん……お兄ちゃん……」
朝美は未だにこの状況が信じられなかった。そして濡れている自身の秘部を握り、立ち尽くしていた。
そんな朝美に構わず行為を続ける二人。隆士は手を伸ばして沙夜子の乳房を掴む。
「結構、大きいですねっ沙夜子さんの、胸!!」
「んっ……もっと強くっ……!!」
「言われなくったって!!」
沙夜子の乳房を一層強く揉み、更に腰を動かす隆士。
「さ、沙夜子さんっ出ますぅ!!」
「い、いいわっ中に出しってぇ!!」
「くあぁっ!!」
「んんんっ!!」
同時に絶頂に達し、沙夜子の中に隆士の精液が注ぎ込まれた。
549 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 17:58:29 ID:yB5I+wfF
今回はここまで。次回から朝美ちゃんに入ります。
ちなみに何故沙夜子さんが既に濡れていたかは、皆さんのご妄想に。
毎度毎度GJ!!!
仕事はやいなぁー。
沙夜ちゃんかわいいよ沙夜ちゃん
GJ!!仕事早いねェ。
過熱した欲望はついに危険な領域へと突入する…。
552 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/11(土) 19:25:49 ID:efqfcdL1
「はぁ……熱い……」
「えと……安全日ですよね……?」
中出しした事に不安になる隆士。
「でなきゃ中になんて言わないわ。」
「ですね。ん?」
隆士はふと朝美を見た。朝美はまだ呆然と立ち尽くしていた。
「朝美ちゃん?」
心配になった隆士が朝美に近づく。
「え……? あ、大丈夫……だよ……」
大丈夫と言っている割には頭の中は混乱し続けていた。そして手は未だ秘部を握っていた。それを見た夕が。
「では、朝美さんも一緒にしましょうか。」
「はぁ!?」
「えぇ!?」
何と朝美も誘い出した。それに対し隆士と朝美は驚く。
「だって、朝美さん一人だけ仲間外れもいけませんし、それに朝美さんもずっとソコ握って期待してるじゃないですか。」
「あ、これは……」
秘部を握っている事に関して妙な誤解をされてしまった朝美。
「朝美もしたいの……?」
今度は沙夜子が問いかけた。
「わ、私……別に……」
このままではいけないと朝美は後ろに歩きだす。が。
「うふふ〜駄目ですよ〜?」
夕に捕まってしまった。
「さ、服を脱ぎ脱ぎしましょうね♪」
「えっ ?おばあさん待っ……ひやぁ〜〜〜ん!!」
抵抗虚しくあっさりと朝美は寝間着代わりのジャージを脱がされ、ショーツ一枚にされた。
「うぅ……恥ずかしいよぉ〜……お兄ちゃん見ないで……」
相当恥ずかしいようで、朝美は乳房とショーツを隠そうとする。
「ごめん。見るななんて、もう無理。」
隆士は朝美に近づく。
「お、お兄ちゃん……駄目だよ……梢お姉ちゃんが……」
「分かってるよ。でも、ここまで来たら、止められないんだっ!!」
「きゃっ!!」
隆士は朝美の腕を掴み、控えめな乳房を見る。
「み、見ちゃ嫌ぁ……」
恥ずかしさのあまり朝美は目に涙を浮かべる。
「恥ずかしがる事はないさ。朝美ちゃんの全部を僕に見せて。」
嫌がる朝美をよそに隆士は朝美の乳首を吸う。
553 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/11(土) 19:27:23 ID:efqfcdL1
「ひゃんっ!!」
初めての刺激に朝美は身体を震わす。
「だ、駄目だよぉ……朝美のおっぱい吸っちゃあ……」
「なんで?」
「だって……まだ小さいもん……」
「小さくて可愛いじゃない。それに夕さんと同じくらいだから気にする事……」
胸の大きさで夕の名を出してしまった隆士。勿論後ろには笑顔に明らかな殺気を纏った夕がいた。
「な、なんでもないさ。だから。」
気を取り直し、今度は乳首を舐める隆士。
「ふんんっ!!」
乳首を舌でつつかれたり転がされたりされ、朝美は更に感じていた。
「駄目……おっぱい駄目ぇ……」
「そう? じゃあこっち。」
乳首を吸うのをやめた隆士は右手をショーツの中に入れて秘部に触れる。
「ひゃうんっ!!」
先程よりも強い刺激が朝美を襲う。
「やっぱり濡れてる。しかもすっごく。」
朝美の秘部は隆士と夕の行為を見続けていた為に相当濡れていた。
「やぁ……お兄ちゃぁん……」
秘部をいじられ、朝美の脚が震えだした。
「立ってられない?」
隆士の問いかけに朝美は頷く。
「分かった。」
隆士は朝美を抱き寄せてベンチに座らせる。気を利かせ、下に自分の上着を敷いて。
「汚れるから、脱がすよ。」
「えっ? ま、待ってお兄ちゃん。」
慌てる朝美だが時既に遅く、隆士はショーツを脱がし、朝美は全裸になる。
「やだぁっ!! 見ないでぇっ!!」
朝美はすぐに両手で秘部を隠す。
「見せて欲しいな。朝美の全部。駄目?」
優しい口調で求める隆士。
「駄目だよぉ……朝美恥ずかしいよ……」
未だに抵抗する朝美。と。
「朝美。」
「ごめんなさいね♪」
いつの間にか朝美の後ろに沙夜子と夕がいた。そして。
「きゃあん!! 放してぇ!!」
二人で片手ずつ持ち、朝美を押さえる。
「ありがとうございます。」
二人に感謝し、隆士は朝美の足を開かせる。
554 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/11(土) 19:30:48 ID:efqfcdL1
「やぁっ!! 見ちゃ嫌ぁん!!」
隆士に秘部を見られ暴れる朝美。だが押さえられてまともに抵抗出来ない。
「まだ生えてないっか。」
朝美の秘部は綺麗なままだった。そんな朝美の秘部を隆士は舐めだす。
「あぁん!! そんなとこっ汚いよぉ!!」
「全く汚くないよ。」
舌の動きを早め、秘部全体や中、更に突起をも舐める。
「はぅんっ!! やめてよお兄ちゃん!!」
「分かった。やめてあげる。」
本気で嫌がる朝美に隆士は顔を離す。が。
「代わりに触るね。」
今度は指でいじりだす。
「あんっ!!」
朝美のソコは初めての割に濡れていて、すぐに隆士の手に愛液が絡む。
「ほら、こんなに感じているじゃない。」
自分の手についた愛液を朝美に見せる隆士。
「な、何なのぉ……?」
「女の子は気持ち良くなるとここが濡れるんだよ。」
「気持ち……でも朝美恥ずかしいのに……」
「身体は正直って事。」
隆士は今度は突起に触れる。
「はぁん!!」
全てが初めてな朝美は隆士の愛撫に敏感な反応を見せる。
「ここ、気持ちいい?」
朝美に問いかけながら隆士はその突起を指先で撫でる。
「あっわっ分かんっないよっ!!」
「う〜ん。でもこんな風になっちゃってるから、気持ちいいはずなんだけどね。」
「少し強めにしてみては?」
「ですね。」
夕のアドバイスを受け、隆士は朝美の秘部に指を二本入れ、やや強めに動かす。
「あんっ!! 駄目ぇ!! お兄ちゃん!!」
「気持ちいい?」
再度問いかける隆士。今度の朝美の返答は。
「き、気持ちっいいけどっ強すぎはっ嫌ぁ!! はぁぁん!!」
遂に朝美の口から『気持ちいい』と出た。それを聞いた隆士は。
「分かった。」
指の動きを遅くする。
「これくらいでいい?」
「うん……」
そのペースで秘部に指を入れては出したりと朝美が感じるように動かす隆士。
「あぁん……気持ちいいよぉ……お兄ちゃぁん……」
先程まで嫌がっていたとは思えない程朝美は感じていた。
「よかった。朝美ちゃんも感じてくれて。」
とりあえず安心したのか、隆士は若干指を早め、同時に乳首を吸う。
「あんっおっぱい……おっぱい吸われて、気持ちいいの……もっと吸ってぇ……お兄ちゃん……」
甘えるような声でせがむ朝美。
「うん。」
吸うだけでなく軽く噛んだり舌で転がしたりと朝美の乳首を攻めつつ、指は秘部をいじり続ける。
555 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 19:35:20 ID:efqfcdL1
本日はここまで。
このペースなら明日でセカンドは終わります。
で、正直三作目行くか行かないか検討中ッス。
夕ちゃんの相手は、とある眼鏡っ娘で。
>>555 GJ!!!
いやぁー早いし素晴らしいよ。
毎日楽しみだ。
頑張ってなー期待してるよー
557 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/12(日) 22:03:31 ID:2bXS5YTi
「はぁっんっ……んぁっ……!!」
隆士の愛撫に絶頂に達しようとしている朝美。だが。
「あっ……待ってっ駄目ぇ……」
隆士に止めるように頼む朝美。
「どうしたの?」
隆士が聞くと、朝美は顔を背け、恥ずかしそうに。
「な、何か来そうなんだけど……それ以上されたら……おしっこ出ちゃう……」
実際朝美はトイレに行こうとして偶然この場に来ていた。だから用はまだだった。
「そっか。」
だが隆士は止めるどころかむしろ愛撫を強くする。
「やっだっ駄目ぇお兄ちゃん!! 漏れちゃうよぉ!!」
「それじゃあここで出しなよ。外だしさ。」
「そ、そんなぁ!! 出来ないよぉ!! ひゃうん!!」
容赦なく乳首を吸われ、秘部に指を出し入れされ、朝美はもう限界だった。
「あっだっ駄目っ……も、もう……!!」
「イキそうなんだね?」
朝美が両方の意味で限界なのを悟った隆士はラストスパートをかけるように指の動きを激しくする。
「やっはっやめっ!! み、見ないでぇーーー!!」
朝美は遂に絶頂に達し、同時に勢い良く放尿する。
「女の子がおしっこするとこ見るのって初めて見るよ。」
「やぁ……止まらないよぉ……見ないでぇ……」
自分の意思でも止まらない尿に朝美は思わず泣きだす。そして終わった後。
「ひくっ……ひくっ……漏らしちゃったよぉ……」
朝美は幼い子供のように泣きじゃくる。
「ごめん。ちょっとやり過ぎちゃった。」
「ごめんね。」
「すみませんでした。」
泣き出した朝美に謝る三人だが、朝美は泣き止まない。
「……ごめんね。朝美ちゃん。」
「ひくっ……んっ!?」
隆士は朝美にキスをする。
(えっ!? これってキス!? お兄ちゃんが私に!?)
突然のキスに朝美は驚く。
「ごめんね。こんな事すると自制心に自信がなくて。」
「う、ううん。気にしてないよ……だから……その……」
「ん?」
朝美は何かを頼みたいようだが、言い出せなかった。
「どうしたの?」
「えっと……もう一回キスして……今度は大人の……」
朝美の要求はキスだった。しかもディープキスを。
「うん。もう放していいですよ。」
「えぇ。」
「はい。」
承諾する隆士。そしてずっと朝美を押さえていた二人は朝美を解放する。
「じゃ、大人のキスを。」
「んっ……」
再び唇を重ねる二人。そして隆士が朝美の口の中に舌を入れる。
(お兄ちゃんの舌が……これが大人のキスなんだ……)
口の中に舌を入れられた朝美は自然と隆士の舌を自身の舌で絡め、更に自らも隆士の口に舌を入れる。
(私……大人のキスをしてるんだ……私も大人に近づけたかなぁ……)
様々な事を考えてると隆士から離れ、キスは終わった。そして真剣な顔で。
「ここからは朝美ちゃんが決めて。」
最後の一線は朝美次第となった。
558 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/12(日) 22:04:23 ID:2bXS5YTi
「それって、お母さんやおばあさんみたいな事を……?」
朝美の問いかけに隆士は頷く。
「ただ最初はとても痛いし、朝美ちゃんの初めてを僕が奪っていいのかは僕には決めれない。だから朝美ちゃんが決めて。」
「……」
朝美は悩んだ。大人の女になれる機会ではあるが、隆士の『とても痛い』と言う言葉に恐怖を感じてしまったからだ。そこで朝美は。
「お母さん、おばあさん。」
沙夜子と夕に聞く事にした。
「初めての時、痛かった?」
「えぇ。」
「初めての場合は本当に痛いですよ。」
「そう……」
『大人の女』になりたいが、痛いのは嫌だ。その葛藤が朝美を悩ませた。だが。
「でも、大丈夫よ。」
「え?」
「初めてを大好きな人に捧げられるなら、痛くても平気ですから。」
「大好きな人に……」
朝美を励ます二人。そして朝美が出した答えは。
「お兄ちゃん……朝美の初めてを……貰ってください。」
このまま続けるだった。
「本当にいいんだね?」
「うん。私、お兄ちゃんの事大好きだから、大丈夫だよ。」
隆士の最後の通告にも迷わず答える朝美。
「分かったよ。朝美ちゃんの初めて、僕が貰うね。」
隆士は朝美の足の間に身体を進め、自身のモノを朝美の秘部に近づける。
「行くよ。」
「うん。」
そしてゆっくりと中に挿入した。
「んああぁぁぁ!!」
想像以上の痛みに思わず声を上げる朝美。
「だ、大丈夫?」
心配して進行を止める隆士。
「だ、大丈夫……もっと入れていいよ……」
「う、うん……」
隆士は挿入を再開し、朝美の一番奥まで届いた。
「全部入ったよ。」
「うん……これで朝美も、大人の女なんだね……」
朝美は隆士と繋がっている自身の秘部を見る。隆士のモノとの僅かな隙間から処女だった証の血が溢れていた。
「動いていいよ、お兄ちゃん。」
「分かったよ。」
隆士はゆっくりと腰を動かす。
「つっちょっとキツイな……ま、それも気持ちいいんだけどねっ」
朝美の中は隆士にはきつかったが、返ってそれが隆士には刺激となった。
「あんっ!! お兄ちゃぁんっ!!」
隆士が動く度に得られる刺激に朝美は酔いしれていた。
「な、何か来るよぉ!! ああんっ!!」
朝美は先に絶頂へ達しかけていた。
「イクんなら、イクって言ってねっ!!」
腰の動きを早く激しくする隆士。
「あっやっいぃ!! イっちゃう!! イっちゃうぅん!!」
「朝美ちゃん!! 朝美ちゃぁん!!」
「やあぁぁぁ!!」
先に朝美が絶頂に達し、その小さな身体を退け反らした。
「くぁっ!!」
若干遅れて達した隆士は射精する直前で朝美から抜く。抜いたと同時に射精し、朝美の身体はおろか顔や頭にまで精液が飛んだ。
559 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/12(日) 22:05:07 ID:2bXS5YTi
「はっあぁっはぁん……」
「おっと。」
一気に脱力した朝美は倒れるように隆士にもたれかかる。
「どうだった?」
「う、うん……痛かったけど……気持ち良かったよ……だから……」
「わっ?」
突然朝美が隆士を押し倒した。
「もう一回お願い……今度は朝美が動くから……」
何と朝美からしたいと言い出した。
「うん。いいよ。」
「じゃ、入れるね……」
隆士も承諾し、朝美は隆士に股がって自分から隆士のモノを自身の中に入れた。
「はあぁ……いいよぉ……」
先程まで処女だったとは思えない反応を見せる朝美。自ら腰を上下に動かして快楽を得ようとする。
「き、気持ちいい? お兄っちゃぁん。」
「う、うん。とってもいいよっ」
朝美が降りてくると同時に腰を突き上げる隆士。
「ひゃうん!! もっとっもっとぉ!!」
「分かったよっと!!」
隆士にもっとして欲しいと要求する朝美に対し、隆士は更に突き上げる。そんな二人を見ていた夕が。
「沙夜子さん、先いいですか?」
「えぇ。」
何かを思い、隆士に近づく。
「隆士さん、私も気持ち良くしてくださいね。」
「えっまさかっ?」
夕は隆士の顔の上に股がる。つまり隆士の目の前には夕の秘部がある。
「仕方ない奥様だっ!!」
朝美としながら夕の秘部を舐める隆士。
「はぅん!! いいですよ隆士さん!!」
「お、おばあさん!?」
「一緒に、気持ち良くなりましょうねっ」
「んむっ!?」
朝美を抱き寄せて唇を奪う夕。
(おばあさんが……私、おばあさんとキスしちゃってる……)
隆士の上で抱き合い激しくキスをする朝美と夕。その中で夕は自身の乳房と朝美の乳房を擦り合わせるように動く。
560 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/12(日) 22:05:59 ID:2bXS5YTi
「いやぁん!! おっぱいがっおっぱいが擦れていいよぉ!!」
「えぇ!! 気持ちいいですよぉ!!」
「楽しそうね……」
隆士に突き上げられ、夕と乳房を擦り合う朝美に。隆士に秘部を舐められ朝美の乳房と擦り合う夕。
そして二人同時に相手をする隆士と、この光景を沙夜子は平然と見ていた。と、何を思ったか朝美の後ろに来る。
「朝美。」
「な、なぁにお母さん!! んんっ!!」
「……痛くしないから。」
意味深な事を言うと沙夜子は右手で自分の秘部に指を入れ、手に愛液を絡め、何と朝美の後ろの穴に指を入れた。
「はぁぁぁん!! な、何してるのお母さぁん!!」
またも感じた事の無い刺激に朝美は身体を震わす。
「一人だけ見てるのも寂しいから……んっ」
そして沙夜子は左手で自分の秘部に触れ、自慰をする。
「あっはぁっおっおかしくなっちゃううん!!」
「ふ、二人が参加してからっ朝美ちゃんの中、絞まりがすごっ……」
三人からの刺激に朝美はただ感じ、口からはだらしなく涎を垂らしながらひたすらに身体を動かした。
「だ、駄目っイっちゃう!! イっちゃうよぉ!!」
胸、秘部、尻と三点同時に攻められている朝美は既に絶頂を迎えかけていた。
「やばっ……僕もっ……」
「あぁっ私もぉ……!!」
「はぁん……!!」
そして三人も間近だった。
「イクっイクぅ!! イクぅぁーーーーー!!」
一番先に達したのは朝美だった。そして。
「くぁっ!! 出る!!」
「ふあぁぁん!!」
「うんん!!」
三人も達し、隆士の精液が朝美の中に出された。
「あぁ……はぁ……お兄ちゃんの……あちゅいぃ……」
今まで感じた事ない刺激を感じ続けた朝美はほとんど放心状態だった。そんな朝美を沙夜子が持ち上げて隆士のを抜く。すると秘部から隆士の精液が溢れた。
「お疲れ様。」
「さ、次は私ですよ。」
「えっ……まだっスか……?」
「勿論♪」
一方こちらはまだしようとしていた。更に。
「私もしたいわ……」
沙夜子まで名乗りだした。
「ちょっ……」
「あ……朝美も……まだ……したいよぉ〜……」
一番フラフラの朝美まで要求してきた。
「朝美は駄目。今したでしょ。」
「そうですよ。」
「やぁあぁ……朝美もっとお兄ちゃんとエッチしたい……」
三世代で口論する三人。それに見かねた隆士の決断は。
「もう……だったら気の済むまで付き合いますよ。お姫様。」
三人と更にするだった。
「わ〜い……」
「若いわね。」
「じゃ、お言葉に甘えて♪」
その夜、隆士は三人と何度も性交をしたのだった。
白鳥隆士は称号『ビースト・スワン』を入手した。
561 :
イケナイ関係 セカンドシーズン:2008/10/12(日) 22:06:39 ID:2bXS5YTi
翌朝。
「おはようございます。」
「おはよう夕ちゃん。おや? 今朝は肌のツヤがいいの。朝美と沙夜子もじゃったが。」
「うふ♪」
そこには肌がツヤツヤした朝美、沙夜子、夕がいて。
「タチバナさん……いいですか……?」
「どうかしましたか。顔色が悪いですが。」
「何も言わずに精力つくモノ、お願いします……」
「はぁ……」
やややつれた隆士がいたそうな。
おわり
562 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 22:07:54 ID:2bXS5YTi
セカンドシーズン終わりましたぁ・・・
で、サード行くか行かないかまだ悩んでますが、どっちにしてもしばらく休息をします。
また余裕あったらその内〜
言っちゃ悪いがセリフ大杉。ほぼ一行ごとにセリフと地の文が交代って・・・。
もう少し頑張りましょう。
>>562 相変わらずの高スピード、GJ!
自分としてはやっぱりサードも期待してるよ
ひとまず乙でした!
保守
ほ
ら
が
569 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 22:37:35 ID:1HF/i8Vh
い
「スーパーほら貝タイムキタコレwwwww」
「こ、梢ちゃん落ち着いて!」
梢ちゃんが梅干し食べ過ぎて、ちょっと病む話が見たい
wiki見づれぇぞ 何とかしろ。
誰でも編集化になってるから自分でやれ
文句言うなら手伝え。
どこが見づらいのかくらい言ってくれないと直しようがない。
珠実誕生日だっていうからね、
久しぶりに来て見たけど記念SSまた書き上がらなかったんだ、うん
>>577 じゃあお前が編集してくれよ
1からお前の好みに合わせられないわ
権限プリーズ
自由状態何だから権限なんて必要なくね?
見易さに関しては個別のページを編集できても、
CSSが編集できんとどうにもならんが
なるほど納得
そこまで言うなら新しく作っちゃったほうが早くね?
584 :
イケナイ関係 サードシーズン:2008/11/09(日) 22:26:43 ID:fGNZS0uf
出会いは正月。初詣の時。
「あら?」
初詣に来ていた理想奈は偶然にも天使(理想奈談)を見つけた。それは。
「困りましたねぇ。」
同じく初詣に来ていた夕だった。が、どうやら皆とはぐれている様子。
(な、何て可愛い子なの!? 私のストライクゾーンど真ん中!!)
ホモスキーの異名を持つ理想奈だが、同時に可愛い少女も好みだった。だが夕の事を知らない理想奈はお構いなしに話しかける。
「あなた迷子なの? お姉ちゃんが一緒にいてあげようか?」
「え、え?」
理想奈に話しかけられ、ついでに子供扱いされて戸惑う夕。だが理想奈は眼鏡を光らせ夕に迫り続ける。と、ちょうど近くを隆士が通りかかった。
「あれ? 夕さんに理想奈さん。あけましておめでとうございます。」
「あら隆士さん。」
「あ、白鳥くん。」
「「えっ?」」
互いに隆士を知っている事に顔を見合わせる二人。困惑の中自己紹介をした。
「ごめんなさい。てっきり子供かと……」
「いえいえ。もういいですよ。では。」
謝る理想奈。夕は自身の幼児体型になれていたのか許した。そして隆士と夕はまるで兄妹のように手を繋いで理想奈と別れた。
「水無月夕さんかぁ……」
理想奈は離れていく天使(夕)をずっと見ていた。そして……
「夕ちゃん……かぁ……ウフフ……」
いつしか邪な想いを抱いていた。そしてそれは、止まらなくなってしまった。
「隆士さんのバカぁ……」
正月からしばらく経ったある日、夕はベッドの中でぶうたれていた。この日は黒崎親子が来ていたのだが、最近であれば一緒に来ているはずの隆士がいなかったのだ。この時隆士はと言うと。
「あっいいですよっ白鳥君ん!!」
「ま、満足しましたかっ!? 十回目ですよっ!?」「ま、まだまだですよぉ!!」
「そ、そんなぁっ先生ぃ!!」
「み、雅って呼んでぇん!!」
銀先生と教室で性交していた。何でも夕暮れ時に突如呼び出され。
「卒業したら白鳥君ともお別れですから、私が満足するまで私とSEXしてください。」
と、言う事で今に至るらしい。
「バカバカバカぁ……」
隆士が来た時はいつも身体を重ねていた夕は、今日も隆士と出来ると期待していた夕は突然の事態に落ち込んでいたのだった。ちなみに丑三とは? と思うだろうが。
「中々立たないですね。」
「う、ウヌ……」
少し前にしようとしたのだが丑三は中々立たず。尚且つ。
「ゆ、夕ちゃんっもう……」
「えっ!? まだ出しちゃっ!!」
「はぅあっ!!」
「あっ……あらあらぁ……」
見事に早くなっていて夕を満足させれなかった。
585 :
イケナイ関係 サードシーズン:2008/11/09(日) 22:30:50 ID:fGNZS0uf
「隆士さんのバカ……隆士さんじゃなきゃ、私のここは……」
夕は寂しさを誤魔化すのか、ただ自身を慰めたいのか自身の秘部に触れた。そこは僅かではあるが既に濡れていた。
「んっ……」
隆士がしてくれるように秘部をいじる夕。空いている片手は控え目な乳房を揉んでいた。
「はぁん……」
快楽にのまれ、夕はパジャマのボタンを外して前を開け、下を全て脱いだ。そして乳房を揉んだり乳首を摘んだり、秘部に指を入れたりその近くの突起をつついたりして快楽を自ら与えていた。
「あっあぁ……隆士さぁん……」
その口から出る名は夫ではない愛する男性。イケナイと分かりながらも築いてしまい、今までに何度を身体を重ねてきた。そしてその彼がしていたように自らの指で快楽を与えていた。
「隆士さん……隆士さっ……んっ!!」
自身の指で絶頂に達し、夕は身体を弓なりに退けぞらし、秘部から愛液が吹き出した。そして呼吸も荒いまま、手が乳房と秘部に触れたまま、夕はしばらくそのまま横になっていた。
「隆士さん……」
いつまでももう一人の愛しき男性の名を呼ぶ夕。だがその時、ふと妙な視線を感じて身体を起こす。が。
「んむっ!?」
突然口を押さえられ、ベッドに無理矢理寝かされた。
「しぃ〜……静かにしてねぇ〜……」
聞き覚えのある女性の声。夕は冷静に薄暗い部屋でその相手の顔を確認する。そしてその相手は、とても意外な人物だった。
「久しぶりねぇ〜夕ちゃん♪」
何と理想奈だった。だが夕を押さえているのとは反対の手には何故かビデオカメラがあった。
「ど、どうしてここに……」
何故ここにいるかと聞く夕。理想奈の返答は。
「あなたに、会・い・に♪」
最高の笑顔で答えた理想奈。と、持っていたビデオカメラを操作して夕に見せる。そこには今さっき自慰に耽っていた自分の姿が映っていた。夕の顔が青ざめていく。
「驚いちゃったなぁ〜まさかあの水無月家の奥様が浮気。しかも相手が白鳥くんだなんて。」
「な、何が目的です……」
恐る恐る理想奈に聞く夕。だが理想奈の答えは。
「言ったじゃない。あなたに会いに来たの。ゆ・う・ちゃ・ん♪」
理想奈の怪しい喋りに身の危険を感じた夕だったが、今の格好にしろビデオに撮られている事で逃げれなかった。
「ここに来るまで大変だったんだから。流石水無月家よねぇ。」
確かに理想奈がどうやってここまでこれたかは謎だが、今の夕には関係なかった。この事が明るみにされたら等、頭がパニックになっていた。そんな夕の様子に気付いたのか、理想奈が顔を近付けて話しかける。
「大丈夫。夕ちゃんが私の言う事聞いてくれたら、このビデオはあなたにあげるから。」
それはただの脅迫でしかなかったが、夕は聞くしかなかった。夕が承諾したのを確認すると、理想奈は持参してきたらしいスーツケースから一着の服を出して夕に渡す。
「これを着て。今ここでね。」
理想奈が渡した服は一般的なセーラー服だった。わけが分からないが夕はとにかく下着を取ってこようとベッドから降りようとする。が、理想奈が腕を掴んできた。
「だ〜め。夕ちゃんは、ベッドから出ちゃ駄目♪ 下着なんていらないじゃない♪ 後着替える時は一回全部脱いでからね♪」
またも満面の笑みで話す理想奈。従うしかない夕は諦めて理想奈の前で一度全裸になり、セーラー服を着る。
「こ、これでいいですか……?」
「うんうん♪ やっぱり似合うわ〜最高よ夕ちゃん♪」
理想奈はセーラー服姿の夕を先程撮っていたテープと違うテープを入れたビデオカメラで撮影しだした。
「あぁ、これは私が楽しむだけだから。誰にも見せないわよ♪」
笑顔を絶やさない理想奈。だが夕はずっと気が気じゃなかった。一通り撮影すると、次はナース服を出して来た。
「次はこれ♪」
「はい……」
今度もまた全て脱ぎ、それから着替える。
そしてまた理想奈は夕を撮影した。ナース服が終わったと思えば次はメイド服、体操着&ブルマにバニーガール、シスターや巫女、チアリーダーにレオタード、チャイナドレスにスクール水着など様々な服を夕は着せられては撮影された。
586 :
イケナイ関係 サードシーズン:2008/11/09(日) 22:32:02 ID:fGNZS0uf
「じゃあ次はこれ♪」
そう言い理想奈が出したのはランドセルと小学生が被る帽子だった。
「え? 服は?」
理想奈が出したのはランドセルと帽子『のみ』で服はなかった。
「だ〜か〜ら、それ『だけ』よ♪」
「えっ……」
つまりこれの意図は、裸にランドセルと帽子と言う事らしい。戸惑いながらも拒否は出来ず、夕は全裸になり帽子を被ってランドセルを背負った。
「お、おかしくないですか……?」
恥ずかしさで夕の顔はずっと真っ赤だった。だが理想奈は。
「ん〜!! 最っ高!!」
いつもよりも興奮し、眼鏡を輝かせながら夕を撮影していた。
(こんなの……いやぁ……)
夕は心の中で泣いていた。だが理想奈の要求は続く。
「はいっ!! これね!!」
次は白のニーソックス『だけ』を出して来た。夕は既に理解し、ランドセルと帽子から今度はニーソックス『のみ』の姿になる。
「た、たまらないわ……この幼い体型にこのいやらしさ……最高よ夕ちゃん……!!」
このまま鼻血すら出るのではと思える程興奮する理想奈。一方の夕はこの状況が早く終わる事を願っていた。しかし。
「じゃ、じゃあこれ!!」
まだ終わりはしなかった。次は猫耳に猫尻尾。更に首輪の猫セットだった。
「分かりましたよぉ〜……」
既に実際に泣いている夕だが、その猫セットを身に着けた。
「いい……いい、いい、いい!! それで『ニャア』って言って夕ちゃん!!」
「はいぃ〜……」
恥ずかしさを我慢し、夕は理想奈のカメラを見る。そして。
「ニ、ニャア……」
恥じらいながら上目使いで猫鳴きをした。
「っっっ〜〜〜!!」
それが理想奈の最終安全装置解除のスイッチとなってしまった。
「もう、我慢出来な〜〜〜い!!」
「きゃあぁっ!!」
夕に飛び付く理想奈。控え目な乳房にしゃぶりつき、片手で秘部をいじる。
「だ、駄目っ止めてくださっあんん!!」
止まらない理想奈は夕の乳首を唇に舌、歯でとにかく攻め、秘部も指を激しく出し入れする。
「大丈夫よぉ〜お姉ちゃんが気持ち良くして……あ・げ・る♪」
理性がすっ飛んだ理想奈に何を言っても無駄だった。そのまま理想奈は顔を夕の秘部に近付けて秘部を舐めだす。
「やぁん!! だ、駄目っそんなのっ!!」
嫌がる夕だが先程自慰していた事や隆士に抱かれるのを期待していた身体は理想奈の与える快楽に反応していた。
「ウフフっ感じちゃって可愛い♪」
容赦ない理想奈は夕の秘部近くの突起を舌でつつき、舐めたり舌で転がしたりキスしたりする。
「ひゃん!! そ、そこっか、感じちゃっ!!」
「は〜い♪ ここね♪」
トドメと言わんばかりに理想奈は強めに突起を噛んだ。
「いやあぁぁぁん!!」
見事に絶頂に達し、夕は気を失った。
「ウフフ……可愛かったわぁ〜……」
失い行く意識の中、夕は理想奈の怪しい笑顔を確かに見ていた。
587 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 22:36:16 ID:fGNZS0uf
時期開きましたがここに復活しました。
いやぁ〜このしばらく真面目に入院をしていましてね。
てなわけで今度は夕ちゃんと理想奈です。
理想奈って数少ない眼鏡っ娘なのにエロがないんですよね。
つぅわけで百合です。
明日残り全部行きますのだ。
うぃきCSS管理権限って管理者だけだっけ?ログインユーザーじゃ駄目なのか?
GJ!!なんだこれは、たまげたなぁ。
やべぇ!!GJ!!
>>587 GJ!!!待ってたぜ!
続きも期待してるよー
592 :
イケナイ関係 サードシーズン:2008/11/10(月) 23:15:04 ID:DA7rQdYG
「ん、んん……」
少し経ち、夕は気がついた。だが身体に妙な違和感を感じた。
「えっ……な、何……?」
猫セットはなかったものの、何故か赤い縄で身体を妙な風に縛られていた。それは俗に言う『亀甲縛り』だった。
「何っこれっ……はんっ」
縄は荒く夕の柔肌にチクチクと刺さり、その刺激がかえって快楽に繋がっていた。
「おはよう夕ちゃん♪」
理想奈は相変わらずカメラを回し、今の夕を撮影していた。
「今から夕ちゃんには私の出す質問に答えてくださいね〜」
変わらない興奮しっぱなしの理想奈。そして質問が始まる。
「夕ちゃんは誰を思って一人エッチしていたのかなぁ?」
理想奈の質問はまた夕の弱みを握る内容だった。
「そ、そんなの言えっ……」
バレているものの、そんな事は言えないと拒む夕。だが。
「答えなきゃ、こうよ♪」
理想奈は手に持っていた何かのスイッチらしき物をONにする。すると。
「はあぁぁぁ!!」
夕の身体が震えた。見ると夕の秘部に異質な物、バイブレーターが入っていた。
「と、止めてっお願いぃ!!」
バイブレーターの刺激が強すぎるらしく、止めるようせがむ夕。だが理想奈は止める気配はなかった。
「おっお願っいしますっ!! 止めてくださっふぁぁん!!」
「答えなきゃ、止・め・な・い♪」
理想奈は笑顔で答える。夕にはその笑顔が悪魔の笑顔に見えていた。
「い、言いますっ!! 言いますからっ止めてぇ!!」
観念して答える事にした夕。だがバイブレーターはまだ動いたままだった。
「じゃあ、夕ちゃんは誰を思って一人エッチしていたのかなぁ?」
「り、隆士さんっ!! 白鳥隆士さんですぅ!! 私は白鳥隆士さんを思ってオナニーしてましたぁ!!」
バイブレーターの刺激を感じながら答える夕。だが理想奈は更に質問する。
「じゃあ、夕ちゃんは白鳥くんが好きなの?」
「あっすっ好きです!! 私は白鳥隆士さんが大好きですぅ!!」
その質問を最後に理想奈はバイブレーターの電源を切り、夕から抜いた。夕は呼吸も荒く、ぐったりと横たわる。
「ありがと夕ちゃん。じゃあ最後に一つ、言う事聞いてねぇ。」
更に要求する理想奈。だが夕は返事が出来ない程に疲れていた。
しかし理想奈は構う事なく、次の行動に移った。
593 :
イケナイ関係 サードシーズン:2008/11/10(月) 23:16:31 ID:DA7rQdYG
「真夜中の散歩も、いいわねぇ〜」
「は、はい……」
二人は屋敷から出て近くの公園に来ていた。
夕は足元まである厚めのロングコートを羽尾っていたが、様子はおかしかった。顔は赤いままでコートをしっかりと押さえていた。
「ねぇ夕ちゃん。こっちにこようか。」
理想奈は夕の手を引き、一本の木の下まで連れて来る。そして無理矢理ロングコートを脱がす。
「きゃあっ!!」
夕はまだ縄で縛られたままで裸だった。つまりコート一着でここまで来たのだった。屋敷の敷地外で裸を晒した事に夕は乳房と秘部を隠して蹲る。
「か、返してください!! は、恥ずかしいです!!」
泣きながら理想奈にせがむ夕。だが理想奈はと言うと。
「そうよねぇ。このままじゃ風邪ひいちゃうもんね。」
全く聞いておらず、夕の身体を起こして木にもたれさせる。
「じゃあお姉ちゃんが、暖めてあげるね♪」
夕に密着し、右手の指を夕の秘部に入れる理想奈。
「ひゃん!!」
夕のソコは羞恥からか、いつもよりも濡れていた。
「あっ……駄目ぇん……」
涙目で訴える夕。だがそれは理想奈には逆効果だった。
「あぁん!! もう可愛い!!」
思わず夕の唇を奪う理想奈。そしてすかさず舌を入れて来る。
真夜中の公園で全裸に縄で縛られた格好で秘部をいじられて口の中まで犯された夕。その意思とは裏腹に身体は快楽を感じていた。
「んっ……も、もう……!!」
いつもよりも敏感な夕はまた絶頂を迎えそうだった。
「イきそう?」
理想奈の問いかけに夕はうなずく。それを確認した理想奈はあえて指を止める。
「ど、どうしてっ……」
「やっぱり嫌がってるのに無理矢理はねぇ。夕ちゃんがいいならしてあげるけど。」
またも来た理想奈の悪魔の要求。だが絶頂間近の夕は堪える事も出来ず、出した答えは。
「も、もう駄目!! 我慢出来ません!!」
理想奈に頼む夕。しかし理想奈は更に要求する。
「『イかせてください。お姉さま』って言えたらいいわよ。」
理想奈のエスカレートする要求。だが今の夕には関係なかった。
「イかせてください!! お姉さまぁ!!」
「いいわよ。夕ちゃん♪」
理想奈に屈伏すり夕。そして理想奈は指を動かしだす。
「あぁん!! 指っお姉さまの指いい!!」
よだれを垂らしながら理想奈の与える快楽の虜になる夕。
「ふあぁぁぁん!!」
遂に絶頂に達した夕。何も考える事が出来ず、涙とよだれまみれの顔で放心状態となっていた。
「よしよし。お疲れさま♪」
放心状態の夕の頭を撫でる理想奈。満足したのかヤケに肌がつやつやしていた。
594 :
イケナイ関係 サードシーズン:2008/11/10(月) 23:18:00 ID:DA7rQdYG
「んっ……」
夕が気付いた時は自室のベッドの上にいた。全裸ではあったが縄はなく、その跡だけが残っていた。そして理想奈もいなくなっていた。
「しばらくはお風呂、一人で入らなきゃ……あら?」
夕は枕元に手紙とビデオテープが二つあるのに気付いた。手紙を取り、内容を読む。
『今日は楽しかったわ夕ちゃん。夕ちゃんがオナニーしていたテープと白鳥くんの事を告白したテープは置いておくわ。』
それは理想奈からの手紙だった。そして手紙の最後には。
『また遊びにくるね♪』
とあった。
夕は絶望し、その場に蹲る。
「もういやぁ……隆士さぁん……」
泣きながら隆士の名を呟く夕。一方隆士は。
「全く、こんなにエッチな女の子だったなんてねっ!!」
「は、はいっ!! 私はいつでも隆士さんに抱かれたいって思ってるっエッチではしたない女ですぅ!!」
鳴滝荘の台所にて裸エプロン姿の梢を後ろから突いていた。何故こうなったかと言うと。
「ただいま〜……」
銀先生から解放された隆士が帰って来たのは真夜中だった。何でも休憩有だったがこれまでほぼずっとしていたらしく、回数は50はしたそうだ。
で、台所に来た隆士を待っていたのが。
「お、お帰りなさい。」
裸エプロンの梢だった。隆士は梢を見た瞬間後ろから抱きつき。
「こんな格好で、誰かに見られたらどうしたのかな? そんな梢ちゃんにはお仕置きがいるね!!」
と、梢の返答も待たずにエプロンの隙間から乳房を揉み、既に濡れていた秘部を確認して即挿入し、今に至る。
「くっ!! 出すよ梢ちゃん!!」
「なっ中に出してください!! 隆士さんの精液をたっぷり私の中にぃ!!」
そのまま隆士は梢の中に出し、その後20回は梢としたと言う。
595 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 23:20:26 ID:DA7rQdYG
サードシーズンはこれで完結です。
今までより短めにしてみました。
しかし前にも言いましたが、理想奈のエロって無いですよね。
何ででしょ?
後個人的にはみっちゃんのエロも見てみたいが、自分で書くとしても余裕があればでしょう。
まぁ俺は夕ちゃんがいればそれでよしなのですよ。
乙
ところで
タチバナは居ないの?
あと理想奈は難しいね
GJ!!
というか白鳥クン、なんという絶倫www
スレ見てたらなんか書いてみたくなった(^^)
なんとなく梢×朝美とか書いてみようかな?
>>595 GJ!!!楽しませてもらったぜ!
白鳥きゅんがすごすぐるwww
他に何かかくならまだまだ楽しみにしちゃうよ?
丑さん涙目ww
久々にきて見たら・・・。
なんだ、ただの神か。
梢ちゃんがひたすらおしっこ我慢して悶えるとか読みたい
オチはどうするんだ?
スカトロ系は嫌だぞ。
梢ちゃんのは汚くないよ
おしっこはまだいんじゃね?失禁とか
大の方になると流石にアウトだと思うけど
小のほうだってスカはスカだろ
漏らさなきゃOKって事で
漏らしてこその我慢だろ
梢ちゃんの可愛さがツボ
魚子で漏らして梢に戻ったらどうなるんだろ。
漏らしたってわから無いから、水でもこぼしたと思い込むんじゃね?
流石にパンツ濡れてりゃわかるだろ。
そして赤面して泣き出すと。
それ、凄く見たいな
白鳥くんが雑巾を持ってきたぞ
ちんこ立たせながら、完璧な掃除をする
それが白鳥君クオリティ
むしろ、人に知られたくなくて自分で処理するところを
それを柱から見ている珠実…
あると思います!(^ω^)
あ、今まひる×隆士がふと浮かんだ。
漏らしてから変わるより、
魚子がトイレに行けずにずっと我慢してて、
限界な状態になってから梢ちゃんになるって方が好きだ
気付いたら尿意が限界寸前とか焦るだろうな…
むしろ、変わった瞬間に漏らすとか
それはそれで良いシチュだな
失禁!
梅干しあんだけ食っているからいろいろ濃さそうだな
おしっこ漏れそうで我慢してる隆子と聞いて
二人とも超限界だった時が見たい。トイレって1つだけだよね?
627 :
名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 03:13:27 ID:uFarcx1L
とりあえず男女は別れてるぜ。
と言うかここ数日のレスを見てちょっち複雑な心境・・・かも。
どうゆう心境なんだ?
マニアックな話題が続いているからか?
話題が他にないから話してるだけで、いい話題とかあったら是非書き込んでほしい
630 :
名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 04:21:48 ID:LJrxeeKl
そう言われたら言われたで何か話題ったらイマイチ出てこない自分が情けないです。
とにかく今ラストシーズン書いてますので年内投稿目指してます。
by 627及びイケナイ関係作者
追記 イケナイが終わって余裕あったら隆士×理想奈か翼×みっちゃんのどちらか書いてみようと思う。
どちらがいいでしょうかね。
二つともはしばらくは無理でしょうから。
みっちゃん×翼
楽しみにしてまってますノシ
Wikiを更新している方、今更ですがお疲れ様です。
ときたま更新してるっぽいけど、どこが変わってるのか分からないな。別に不自由はしてないからいいけど。
もう1年も残すところ4日だね。
心の中身を充実させたい
元日からわ!の最新話が来るからほくほく
639 :
イケナイ関係筆者:2008/12/29(月) 00:13:13 ID:+53SZUOF
すいません、ラストシーズン年内無理そうッス。
出来る限り早く書くので待ってる方はもうしばしお待ちを。
まぁもしくは皆さんも一作何か書いてみては。
あけましておめでとうございます〜、今年も珠実ちゃんラブリーDEATH〜
新年から一週間……
今年も良い年でありますように
いまだから言うが…
文才も絵心もまったくない俺が、無謀にも
まほらばのゲームをつくろうとか思ってたりする…
643 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 13:48:05 ID:v6oN4K1G
女装白鳥を襲ったり、珠美を襲ってバッドエンドがあったりなゲームか
そういえば昔、多重人格の女の子と一週間を過ごすエロゲがあったな
>>643 すまん、おれまほらばにそのゲームとイメージ重ねたことあるわ
何て題名のゲーム?
>>642 どうしてもそういうのって最後のEDが書けなくてすでに挫折した俺がいる
人格崩壊した女の子に絵本を読ます、主人公に女装癖のあるエロゲなら知ってるけど
白蒼くっつかないといろいろ問題が起こるって言うか、全体的に最初からカップリングがきっちり決まってるからなぁ
それをずらすとなるとどうも後味が悪くなってしまうのが難点だ
各人の心情を考えると綺麗にまとめるのは俺には無理だった
>>645 一応 まほらば〜鳴滝荘はいまも〜(仮)
みたいなタイトルを考えている…
とりあえずエロは無しの方向だったり…
>>647 なるほど…やっぱ難しいか・・
まず振られた梢ちゃんの扱いをどうするのかが大きな難関
次にもともと存在する想い人の扱いをどうするかも難関
最もお手軽なのは亡き者にしちゃうことだけど、それだと人物的にわだかまりは消えないだろうし、
読み手の方からしても微妙な気分になる
と、自分で書いてた頃はこんな感じだったな
あーやらかした
恥ずかしいな…orz
>>643俺も気になる
若干、気になるゲームだね
ほ
|
む
>>648 応援している、どこまでも応援している。
というかおおまかにどんな内容になるんだろうか…
白鳥×橘はどう?
いいですね。
実は元々は梢ちゃんは不良だったとか
>>658 ありがとう…ありがとう!!
まじで励みになるわ…うぅ
>>662 サイトかブログを立ち上げて進行状況を無理なく不定期的に更新すれば色んな人に見てもらえて活力になるかもね。
まあ場合によっては逆になるってこともあるが…
664 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 16:57:07 ID:FgpuyKd5
たまには上げてみる
ほしゅ
2月になってから2レスしかないのか・・・
しかも両方保守だし
少し寂しいな…
認めざるをえない
670 :
662:2009/02/25(水) 17:13:35 ID:Bzr0kCEb
う…うわ…あ…
なんだか大変なことになってるし
実は作業はまったく進んでなくて…
応援してくださっている方に申し訳ないな…
>>670 進んでなくてもゲームを作ってるってだけでも嬉しい。
まあ完成させては欲しいけどもw
>>670 がんばってね〜
・・・待ってる間に朝美ちゃんとハメハメするかな
子供達の成長具合を見るに、人格統合前にえちしてた可能性も大きいんだよな、白蒼
美味しく食べられちゃったんだろうなぁ…隆士たんw
「白鳥さん、大好きです〜大好きですー♪」
「珠実ちゃん、いくらエイプリルフールだからってそんな…。」
「大好きですー。だいす…大嫌いですー。」
「え、ええ!?…あ、日付が変わってる…。」
「良い夢見れましたかー、おとといきやがれですー。」
(まぁ、日付が変わる前に言っちゃったんですけどねー。)
w
GJw
数年振りにこのスレ来たが、イレイザー氏とかテイル氏はもういないのか……
ぬくぬく
>>680 数年ぶりにお前さんもまほらばSS書いてみないか!
数年振りだと原作を読み直さないといけない可能性もあるなw
表紙だけでjokerを買っちまったぜ…
新作のほう盛り上がらないね
前から思ってたことだけど、結局みんな求めてるのは「まほらば」なんだなというのが正直な感想
だから読み切りとか新連載が始まってもみんな反応が薄いんだよね
新作が出ても「まほらばと関係ないのか…」みたいな空気を感じる
「白鳥コラ! 会いたかったぞ!」
「わわわ、え、と早紀ちゃん?」
「おう! 私だ!」
可愛い笑顔が特徴で、だけれど少し暴力的な早紀。現に今も、隆士に抱き付いているのだが、その腰に回した腕に込められる力が尋常じゃない。
笑顔な手前、悪気が無いのは隆士にも分かっている。けれど、
「痛い痛い! さ、早紀ちゃんギブギブ!」
「あ、す、すまん!」
苦しみを訴える。そうしなければ、割と本気で上半身と下半身が別れてしまう気がしたからである。
早紀は、罪悪感を感じているのか、俯き、いつもの明るい笑顔が見られなくなった。
「き、気にしないで」
「白鳥、お前本当に良いやつだー!」
「うわっ!?」
今度はちゃんと加減した力で抱き付く。それはそれで良いのだが、隆士にとってはある意味先程より辛い状況だった。何故なら、密着した体から伝わる温度、鼓動、甘い香り、柔らかい感触、全てが思春期男子の隆士には危ない誘惑にしか感じられない。
「さ、早紀ちゃん! な、何か用があって来たんじゃないの?」
肩に手を置き、早紀を離す。
すると早紀は、忘れていたというような表情を浮かべた。
「そうそう、白鳥、今日の午後から空いてるか?」
「え? うん」
「そうか、な、なら……その……」
頬を朱に染めて、モジモジし始めた早紀を見て隆士は、何となく察した。
「早紀ちゃん、午後からどっか出かけようか」
「え?」
「二人で一緒に、ね?」
「し、白鳥……あぁ! 行こう!」
互いに視線が交わり、なんとなく笑った。
そしてその後は、準備をしに分かれる。
幸いにも天気は良好だ。何処へ行くにも良いだろう。
隆士は服を着替えながら、何処へ行こうか考える。
「あ、でも早紀ちゃんから誘うみたいだったし、早紀ちゃんが行きたい場所あるのかも」
そう思うと、あまり考えなくていいか、と結論付ける。もし、行く場所が決まっていなくとも、二人ならなんとかなるだろう。
春とは言えど、まだ少し冷えるため、軽く羽織れる物を着込む。
ktkr!
689 :
687:2009/04/30(木) 00:36:08 ID:kWvn5Jwk
>>688 携帯から書いたから短いっす 誰か続き書いて欲しいわ
続き書いて欲しいわじゃねーよテメーが書ききれよ
そんな半端なモン投下すんじゃねえ、過疎スレだからって舐めんな
「GWも結局宴会騒ぎで…はぁ…課題が…。」
連日朝から夜まで黒崎家の内職手伝い、そして連日連夜の宴会を強要させられた白鳥。
開放されたのは5月7日の朝7時。GWが過ぎた頃にようやくの開放であった。
GW用に出された大量の課題は一筆も進んでいない。描く時間なんてもちろんない。
普段の4倍のお仕置きを言い渡されていたので正直学校に行きたくない。
でも行かなくちゃ…後が…後が怖いよ…。
「おやおやー?朝からずいぶんお酒臭いですねぇ。」
「珠実ちゃ…いや、ほら、また宴会でさ、いたたた…。」
「それはそれは〜、二日酔いですねー。これでもどうぞですー。」
白鳥 は 二日酔いキエール を 手に入れた !
「…何、これ。」
「二日酔いキエールですー。これを一粒飲むだけであら不思議〜、頭がパーンと気持ちよくなりますですー」
「怪しい、凄く怪しい。」
「…人の好意を拒みますかー。では永遠に頭痛地獄にまみれてるがいいDEATHー」
「あ゙あ゙あ゙!!珠実ちゃんごめん!!謝るから頭を振らないで!!」
ゴクン。
あれ、意外と口当たり良いなぁ。…でも、飲みやすいのが逆に不安でしょうがない。
「あはー、それでは発症内容をレポートにして提出してくださいねー。ではー。」
「え? …え゙?」
…今なんとおっしゃられました?
僕は大変なものを飲んでしまったのかも知れない。
「課題を、お忘れになったのですね?」
「…はい。」
「白鳥君は本当にお仕置きがお好きのようですねぇ。それではこちらへ。」
ガラガラガラ
・・・
ガラガラガラ
「あれ、白鳥。今日はやけに速かったな。」
「もう僕生きていけない…。」
「何コレ、二日酔いキエール?珠キチいいの持ってるじゃない!もーらいっ!」
「あー、飲まないほうがいいですよー。それは脳内物質のドーパミンを活性化させる効能がありましてー。」
「何それ、余計痛くなるんじゃないの?」
「いえ、一種の麻痺状態に陥るのですが…下半身がお盛んなことになるですよー?」
「…ごめん、やっぱやめとくわ。」
雅先生が顔を真っ赤にしてるとこを想像するとたまらんです。
とりあえずGWってことで。流れぶった切ってスマソ
692 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 00:41:26 ID:+SWOheOd
保守
久しぶりに来たが、なんといっても残っててくれたのがうれしいな。
保守してくれてた人に感謝だわ、さんくす
俺に出来るのは居場所を守ること位だから
保守
ほしゅ
保守
697 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 22:35:24 ID:4h7yU9cM
保守
698 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/09(木) 23:40:49 ID:h4gV/qST
ほ
保守だけで1000行きそうだな
700 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/17(金) 23:44:07 ID:iooJjMjO
ほしゅ
ほ
まだ残ってるとは…。何か感慨深いものがあるな。
もし隆士たんが梢ちゃんズ以外の娘を好きになっちゃってたら、梢ちゃんは
体目当てでいい、貴方が飽きるまででいいから私の事を見て下さい。って彼に言うかもと思た。
こんな都合のいい娘いねーよとも思たが、梢ちゃんと彼女の彼への思いならば…とドロドロ脳内。
そして、荘の皆からろくでなし認定受ける隆士
友人からろくでなし認定を受けるけど、荘ではハーレムなのかもしれんぞ
同人ゲー作ってる人、まだ生きてる?(´・ω・`)
「俺も混ぜてくれよ白鳥ぃ〜」
珠「意外とフニャチンですね〜 貴方の相手は私で充分ですね」
pixivに稀にまほらば絵がアップされてるから最近はそれが唯一の補充分だわ
他に何かいいサイトないもんかね?
あとまったり同人ゲー期待してます
まなびやで瑠璃ちゃんの活躍に期待しようぜ
↑サブヒロイン=当て馬だけどな
桃さんの血はそういう宿命にあるのか…
保守
保守
「〜♪」
「朝美ちゃんご機嫌だね、どうしたの?」
「あ、白鳥お兄ちゃん。あのね、今からカキ氷食べるんだ〜。」
「へー、カキ氷なんてあったっけ?」
「うん!冬に雪をかき集めて冷凍庫に入れておいたんだ!」
「そ、それは…また…。」
「今日はいっぱい頑張ったからお母さんにー」
ガパッ
「ー…あれ…。」
「見事な氷になってるね。」
その後に隆士たんが自腹でカップカキ氷おごってあげるのはデフォですよね。
こ、こんなに濃いの食べたら身体に悪いよ!!
じゃあ僕が口の中で薄めてから口移しで食べさせてあげるよ!
唾液飲ませまくりのべろちゅーしまくりというわけですね。
>>715-716 デフォとエロの白鳥の行動の違いが激しすぎて吹いたwww
いやどっちも好きだけども。
しかし沙夜子さん夏場は廊下下で涼んでるけど虫対策してんのかな…
718 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/28(金) 19:19:02 ID:LthVCI/h
蚊に刺されても風流の一言で片付けるんじゃなかろうか
唾液飲ませまくりって言葉の響きがイヤラシイな
ハァハァ
ごくごく
もしもし?
長寿だね
梢ちゃんへのプレゼントとして変なぬいぐるみ買ったら
粗大ゴミ買ってくれた御礼のサービスとしてヨ〜ちゃんに店の奥に連れてかれて
暗い部屋だなと思ったらヨ〜ちゃんがいきなり服脱ぎだして…
というシチュをふと思った。
ヨーちゃんは悪い子じゃないと思うんだけど、不法入国とか悪いイメージも感じてしまうんだよ。
最近、問題になってるじゃん、日本国籍狙いで結婚しにくる中華圏のおっぱいが増えたって。
つまりだな、あの手この手で白鳥を梢ポンから寝取っちゃう黒いヨーちゃんをだなぅぐぅ
「お買い上げありがとうヨ〜!家で待ってる弟達が喜ぶヨ〜」
「これだけ大きかったら朝…梢ちゃん喜んでくれるかな。」
「ヨ?ちょっとお兄さんこっち来るヨ!いいものあげるヨ〜」
「何だろう?」
「お買い上げ頂いたお礼だヨ〜、私もついでに買ってヨー!」
「う、うわああ!僕には珠…沙…こ、梢ちゃんがっ!」
事情を知ると同情をしかける白鳥、でもやっぱりダメだよと逃げようとすると謝罪と賠償を要求するニダ(ry
>珠…沙…こ、梢ちゃんがっ!
このエロ鳥め
桃は!?
桃さん恋人現役だからなぁ…ううむ
でも隆士たんへの高感度高いしなぁ。
展開次第では浮気ルートも無理ではないかも…。
あ、もち隆士たんは梢ぽんとくっつく前ね。浮気になっちゃうから。
一応乗り換えよう、っていう気持ちもあったしね。
乗り換えられて龍太郎がそのことを知っても悲しむどころか喜んでくれそう。
そして喜ぶ彼の優しさにグサッと来た桃さんは涙しながら一人恋の板ばさみを…
しかし実は白鳥はただのエロ鳥d(ry
今さらだが、枯れ井戸スコープの最後んところちょっと飛んでたな。
でももうとっくに削除済みだから残ってねーぜ。
白桃だったら
桃さん柴と何か悶着あって凄く弱って白に絡み酒
↓
酔いとその場の勢いでえっちしちゃう
↓
白、責任感と同情と性分の優しさで責任とってまう(お付き合い)
↓
桃、白という居場所に心地良さを覚えるが彼の優しさに付け込んで
悪いことをした、と罪悪感。
デロデロ展開だな。隆士たんの器量ならそんな桃さんも受け止めてあげられるとは思うけど。
そこで蒼い子がどうなるかがカギだなw
かなりおもしろそう
どう転んでも鳴滝荘には居づらくなりそうだな
「梢ちゃんが彼女になりました。」
↓
「宴会の席で桃さんを傷物にしてしまいました。」
↓
「龍太郎は許してくれました。責任を取って桃さんが彼女になりました。」
↓
「内職を手伝ったら沙夜子さんがお礼に性的な(中略)、沙夜子さんが彼女になりました。」
↓
「珠実ちゃんに罵倒されましたが、ごもっともで言い返せず、頭にきてレイプしてしまいました。」
↓
「梢ちゃんがヤンデレ化しました。包丁美味しいです。」
一方朝美ちゃんは花を作っていた
>頭にきてレイプしてしまいました
レイプされたの間違いだろう
罵倒ってか
「貴方は梢ちゃんの彼氏じゃないんですか!梢ちゃんにどう説明するんですか!」みたいに怒られたって事だろ。
そして逆ギレしてしまった、と。
「最近白鳥お兄ちゃんずっと内職手伝ってくれてるけど大丈夫?無理しないでね。」
「あ、うん。大丈夫だよ。あは、あははは。」
「…うふふ。」
「あっはははははは。」
毎日内職手伝えば毎日お礼か…
ほしゅDEATH〜
読みなおしてみると丑三さん萌えだな
梢ちゃん、統合後は千百ちゃん成分も混ざってるからコスプレえっちとかノリノリおkなんだろな。
梢ぽんwithスク水、梢ぽんwithブルマ。etc。
コスプレしながら魚子みたいに甘えてくる梢ぽん
読み返してたら女子高の体育教師、男なんだよな。
なんかエロゲっぽいよね。
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!! もうっ!!!
梢ちゃんの統合後の人格が微妙に他の人格に影響されてるとかどうよ!!
なんか白鳥にやたら色んな服着せたがる梢ちゃんとかそんな感じで!!
>>747 ちょっと書いてみた。
改行変だったらスマソ
-----
「…うーん、これとか、どうでしょう?」
梢ちゃんが僕にある服を見せる。が、それをみた僕は、
「いや、僕にはちょっと似合わないかな…あはは…」
「そうですか……」
しょんぼりする梢ちゃんを見ると、ちょっと心が痛い。
(でも、警察官の制服のレプリカなんて流石に…。鳴滝荘内でも、ね…)
そう思いつつ、別の服を探す梢ちゃんを見やる。
かつての千百合ちゃん御用達の部屋――衣装部屋に足を踏み入れる事が出来たのは偶然なのか、『統合』の影響かは分からない。
でも、使ってない洋服を次のお出かけに使いたいと言っていたのは、ある意味ファッションを気にしていた千百合ちゃんの名残かもしれなかった。
「隆士さん、これならどうでしょう?」
「あ…」
梢ちゃんが手にしていたのは――ナース服。
千百合ちゃんの…ナース服だった。
ちょっとだけ、懐かしく思いつつ、
「梢ちゃん」
「はい?」
「次のお出かけ…鳴滝荘内にする代わりに、それ…着て、くれないかな……」
-----
色々おかしいのは仕様
>>748 良いな! ちょっと甘えんぼうになる魚子ちゃんモードとか色々バリエーションを楽しめそうだ。
二種類混合とかも考えると広がりまくりのようなカオスになるような
>>748 統合した今となってはやはり千百合ちゃん自体は凄く懐かしい存在で。
一番近くにいた白鳥だからこそ感慨深いものがあるだろうなぁ。
つまりGJ!
751 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 14:19:28 ID:CoN2AQjE
ほす
「まなびや」のカバー下漫画に出て来た人達はまさか桃さんと珠ちゃん!?
753 :
同人ゲーの人:2009/10/26(月) 01:36:34 ID:O5zLkw/t
一応、生きています…情けない事に、作業の方が全く進んでおりません…期待しないで待っていていただけたらありがたいです。
754 :
同人ゲーの人:2009/10/26(月) 01:51:26 ID:O5zLkw/t
一応、生きています…情けない事に、作業の方が全く進んでおりません…期待しないで待っていていただけたらありがたいです。
>>754 生存報告があるだけでも嬉しいものです。
期待はしてますが、のんびりと待っていますので。
>>754 焦らず気長にやっていただければいいんじゃないかと思います。
生存報告に感謝。
現在気長に次作構想中
統合後に早紀達を出すとなると、
やっぱり部長の黒魔術に頼るしかないものかorz
>>754 お尋ねしますがどんな感じのゲームをお作りなのですか?
隆士たんが梢ちゃん以外の娘と結ばれててたら…なAVGですかな?
新作よんで久々にまほらば読んでやっぱりまほらばいいと思って2年ぶりぐらいに来てみたがもう職人ほとんどいなくなったんだな・・・新作で盛り上がってるわけでもないし・・・
で今後ここは小島あきら総合スレって形になるの?
ほす
hosyu
今更スレ立てても誰も来ないのさ。
pixiv見てるとまだ活動してる人はいるようだな
>>761 超GJ!
ところで部長の口調って何か特徴というか、規則性ってあった?
ある程度の法則はあったし、部長語変換ジェネレーターというのもあった
保守
いくとかカタカナにするとエロイ言葉はイくってカタカナになってたよね
>>767 俺が記憶してるものだと、たしかそれは「愛しています」と書くと全部カタカナになってしまうあれ?
クリスマスだがおこたでぬくぬくな白蒼がもっと楽しく過せるようにプレゼントですよ
つファミコン
つトランスフォーマー コンボイの謎
つたけしの挑戦状
つチョップリフター
新年一発目の保守
773 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 21:47:05 ID:co1bSMAF
みんなこのスレの復活は願ってるんだなぁ
守
ななこ
今年にはいってからいまだに4レスだと・・・
777 :
◆6THusU5GFo :2010/02/26(金) 17:08:55 ID:qdi+7Ph1
これはもうだめかもわからんね
あだ
珠実ー俺だー結婚してくれー
お断りDEATH〜
早紀ー俺だー結婚してくれー
棗ー俺だー結婚してくれー
まあなんだかんだで人はまだいるんだなこのスレ。
ほわほわぽかぽかの梢ぽんがえっちしちゃうとかありえねぇよJK。
どろどろでぐちょぐちょの部長はもうやりまくりだよ
珠実ちゃんにお断りされるのがむしろ快感
部長の気持ちがわかるようになったとでも言うのか…
らぶらぶであつあつの桃さんはもうやr
>>783 でもえっちしないと子供は生まれないぞ。
赤ちゃんにおっぱいあげてる梢おかあさんハァハァ
こずえぽんはやんでれ属性ありそうだから、エッチしなくても妊娠しそうで怖い
どうして性格が私に似た子が生まれないのかしら……
大丈夫だよ梢ちゃん! ほらみんな梅干大好きだし!
お父さんの事が超絶大好きな所とか>4つ子ちゃん
ここ数日の書き込みが急増してるのは何だろうw
皆見てるけどネタがないだけとかかね。
最新50で朝美ちゃん検索したけど該当なしって何なの。
内職手伝いますんで膝枕&耳かきしてくださいぃぃぃ
ほしゅ
保守〜
保守
だれもいねぇ
ここにいるぞお
ここにもいるお
何か栄養分欲しいな
白鳥隆士が鳴滝荘に帰ると、廊下に水無月まひるがボーッと立っていた。
その近くにはメイドのタチバナが姿勢正しく立っている。
「あの、どうかしたんですか? 朝美ちゃんに用なのかな」
肩下げ鞄に片手を添えながら、尋ねてみる。
くるりと振り返った無表情の二人にちょっとビクッとする白鳥。
それに構わず、まひるがポツリと言葉を零す。
「……その予定だったが、朝美も姉様もいない」
「どうやら外出されているようです」
ボーっとした感じの無表情のまひる。
キリッとした感じの無表情のタチバナ。
二人に口々に言われた白鳥は、ちょっと言葉が返せない。
無表情の人の相手って難しいな、と思っていると。
「……残念だが、出直すとする」
「……朝美様と沙夜子様によろしくお伝えください」
淡々と告げるまひると、ぺこりと頭を下げるタチバナ。
しかしまひるは、タチバナの言葉を聞いて身体の向きを変える。
「無用だ」
「ですが」
「無用だ」
「……そうですか。ではそのようにお願いします」
再び白鳥に向き直り頭を下げるタチバナ。白鳥も慌てて返礼する。
すたすたと狭い廊下を歩き始めた二人は、避けた白鳥の横を通っていく。
二人が通り過ぎた頃、ようやく白鳥は相手のペースから復帰した。
「あの」
少し勇気を振り絞るような声色で、声をかける。
「二人はすぐ帰ってくるかも知れないし、もう少し待ってみてもいいんじゃないかな」
二人の足がピタリと止まった。ソックスとタイツに包まれた足が同時に踵を返す。
「迷惑をかけることになる」
「そんなことないよ。朝美ちゃんの友達なら、僕も友達になりたいし」
「……お嬢様、ここはご好意に甘えては」
白鳥の言葉に少し反応し、タチバナが言葉を添える。
少し考えたような沈黙が続いたあと、まひるは淡々と告げた。
「そうか。では世話になる」
☆
引き止めてみたものの、白鳥は困っていた。鳴滝荘の面々は全員出払っていたのだ。
大家さんのテリトリーで共用スペースの台所は、勝手に使うのが憚られる。
それに、無表情な二人と向かい合って座ると面接みたいな空気になりそうで怖かった。
少し迷った後、白鳥は二人を自分の部屋に案内することにした。
「ここなら、朝美ちゃんたちが必ず前を通る場所だから。どうぞ」
そう言って、主に赤坂早紀の吶喊によってくたびれた扉を開き、半身になって二人を招く。
ただいまーっと、と改めて言う白鳥の後ろで、二人はまだ棒立ちになっていた。
「タチバナ」
「はい」
「男の部屋に招かれてしまったな」
「はい」
「初めてのことだ。少し戸惑っている」
「私もです。お嬢様」
まひるとタチバナ、無表情の二人が、無表情のまま淡々と言葉の応酬をする。
部屋が片付いたままなことに安堵した白鳥は(たまに桃乃がいたり散らかしたりする)、
二人がまだ扉の前で立ち止まっていることを知って、鞄を下ろしながら小首を傾げた。
「不思議に思っているようだ」
「そうですね」
「どう思う」
「朝美お嬢様の御友人ですし、信頼してよろしいかと」
「ふむ……」
片や無表情とはいえ、年齢的には思春期な中学二年生の女の子。
片や無表情とはいえ、心の奥にはピュアな部分を残しているメイドさん。
無表情の中に潜む二人の困惑はいかばかりか、白鳥にわかるはずもない。
「それに朝美お嬢様も大変懐かれているようです」
「朝美はみんなに優しい。だが、そうだな」
軽く瞑目し、まひるが白鳥の部屋に入る。
それに続いて、タチバナも部屋に入ってきた。
立ち止まっていたかと思うと、急に動き出してきた二人に、ついビックリしてしまう。
まるで一時停止していたビデオの映像が何もしないのに急に動き出したかのようだった。
ともあれ部屋に入ってくれた以上、白鳥は落ち着いてもてなしをはじめる。
勝手知ったる自分の部屋だったし、この部屋への来客の頻度がかなり高かったこともある。
自分の部屋に来た来客への応対は、それなりに手馴れていた。
「それじゃあ、適当に座ってて。お茶を淹れてくるから」
何も乗っていないテーブルを軽く手で示すと、白鳥は台所に向かおうとした。
それを、タチバナがスッと押し留めるように手を上げて制する。
「お茶の用意は私が。お二人はここでお待ちください」
「でも、ええと、僕がお招きしてるんですし」
「お気遣いありがとうございます。ですがここは私にお任せください」
水を打つようにピシャリと言われると、それ以上反論する気にはなれなかった。
部屋に入って早々、部屋を出ることになったタチバナがまひるに頭を下げる。
「ではお嬢様、失礼いたします」
「うむ」
まひるが短く答えると、タチバナは扉から歩いて出て――いかなくて、その場でシュッと消えた。
突然のイリュージョンに目を丸くした白鳥だが、まひるが立ったままなのに気付いて立ち直る。
自分がまだ立っていることが原因だと思った白鳥は、畳の上に座りながら相手に着席を促した。
「それじゃ、改めて。座って座って」
「……ああ。そうさせてもらう」
座布団がないため座る場所がわからなかったが、まひるはとりあえずテーブルの前に座る。
テーブルを挟んだ部屋の扉側にまひるが、奥側に白鳥が着席し、向かい合う。
そして、とたんに沈黙が訪れた。
☆
まいったなぁ。一体何を話そう。白鳥は突然つまずいた。
自分のテリトリー内なので落ち着いてはいるが、どうすればいいか考え付かない。
お茶の準備をしながら考える予定だったのだが、それはメイドさんに覆されてしまった。
とりあえず、時間稼ぎをすることにする。
「ちょっとゴメンね。鞄の整理だけさせて」
「うむ」
コクリと肯くまひるに安心すると、白鳥は持ち帰った鞄を整理しながら、考えを巡らせた。
まひるは少し白鳥の動きを目で追っていたが、特に珍しい動きがあるわけでもない。
興味が尽きると、視線を部屋に泳がせた。
あまりモノが無い部屋のなかで、立てかけられた大きなスケッチブックが目に付く。
「絵を描くのか」
ぽつりと言った言葉に、あれこれ考えていた白鳥は気付くのが遅れた。
軽くスケッチブックへ視線を向けるまひるに、ようやく問いかけの内容を理解する。
「えっと……? ああ、うん。美術っていうか、デザインの専門学校に通ってるんだ」
まひるは彫刻家の父親を持ち、芸術の都に留学していた経験もある。
朝美の近くに僅かでも芸術があることに親近感を感じ、まひるは白鳥の絵に興味を示した。
「見てもいいか」
「えっと、うん。どうぞ」
まだ短い付き合いの相手、それも常時無表情な少女を相手にし、少し恥ずかしい気持ちになる。
けれど芸術は他人の目に触れてはじめて意味を持つもの。絵本も同じだと思い、要求を受け入れる。
まひるがスケッチブックを開くと、そこには慣れ親しんだ絵画とは違う種類の絵が描かれていた。
静かな部屋の中に、パラ……パラ……とスケッチブックをめくる音が断続的に響く。
無表情なまひるの目に自分の絵が晒されている白鳥は、沈黙にあてられて緊張していった。
ノックの音が響き、タチバナが紅茶を二人分、白鳥とまひるの前に丁寧に置く。
タチバナが自分の分の紅茶を用意していなかったことに気付き、白鳥が声をかけようとする。
だが開かれた口は、タチバナがまひるにかけた言葉によって動きを止めた。
「お嬢様、それは?」
「シラトリが書いた絵だ。見させて貰っている」
「これは……。お嬢様、最初からお願いできますか」
「もう見た」
「お嬢様」
「わかった」
「では白鳥様、私も拝見させていただきます」
「は、はい。どうぞ」
少しキリッとした感じが増したタチバナが言い、まひるがページを最初まで戻す。
そして無表情の二人の前で、また一枚一枚めくられていくページ。観客が倍になった。緊張も。
静かな部屋の中に、パラ……パラ……とスケッチブックをめくる音が断続的に響く。
口の中がカラカラになった白鳥は、上品な香気が漂う紅茶を少しずつ消費しながら水分を補った。
「あ、美味しい」
白鳥がぽつりと感想を言ってみたが無反応だった。観賞に集中しているせいだろうが少し寂しい。
朝美どころか誰も帰って来ない鳴滝荘の一室で、ようやく永遠に続くかと思われた時間が終わる。
まひるはパタンとスケッチブックを閉じると、少し吟味するように瞑目してから感想を述べた。
「随分とディフォルメされている絵柄だな。こういった絵柄はあまり馴染みがない」
海外に留学して芸術の本場の名所名跡美術館巡りをした芸術家の娘であるまひる。
彼女には絵本用にディフォルメされた白鳥の絵柄は、かなり独創的なモノとして捕らえられた。
中には人物のスケッチなど、慣れ親しんだ種類の絵も幾つかはあったのだが、主題ではないらしい。
「僕は、その、絵本作家になるのが夢なんだ」
「日本のコミックなどに少し近いですね。お嬢様は海外生活が長かったため馴染みがないのでしょう」
タチバナの注釈に、白鳥はなるほどと思う。
そして随分と目が肥えた人に見せてしまったと知って、気恥ずかしい思いが増した。
「そうか。それでは評価するのは難しいが……温かい絵だ。嫌いじゃない」
「大変よろしいと思います」
相変わらずの無表情だが、読んだ感想は二人ともポジティブな内容で、白鳥がびっくりする。
まひるには絵の持つ優しげな雰囲気が、タチバナには絵柄の可愛らしさが好感に繋がっていた。
「ありがとう。嬉しいよ」
慣れない相手からの意外な賛辞に、赤面して照れてしまう白鳥。
そんな仕草をする乙女座の少年は童顔も手伝ってやたら幼く見えてしまう。
恥ずかしさを誤魔化すために紅茶に手をつけると、残り少なかった器がカラになった。
ソーサーに戻すと、タチバナがスッと音も無く動いてティーポットから紅茶を注ぐ。
「あ、ありがとうございます」
「いえ」
白鳥の感謝の言葉に、軽く会釈で返すタチバナ。
畳敷きの部屋でメイドさんが膝立ちになって注ぐ紅茶というのも珍しい。
温かいうちに一口飲んだ白鳥は、改めて感想を言うことにした。
「とっても美味しいです」
「ありがとうございます」
キリッとしたままで再び会釈をするタチバナ。
紅茶の腕を褒められることなど、当然のことなのかもしれない。
そんなことを考えていた白鳥は、ふと思い出したことがあった。
「タチバナさんの分はないんですか?」
「私は結構です。メイドですので」
「でも、今は僕の部屋のお客さんなわけですし」
「お気遣いだけで充分です」
水を打つような冷徹さで告げられた言葉に、白鳥が口をつぐむ。
二人の様子を見ていたまひるは、横から口を挟むことにした。
「タチバナ。自分の分も用意しろ」
「……は」
「私たちは客だ。シラトリの言い分は正しい」
「……わかりました。では、ついでに紅茶を取り替えて参ります。お注ぎ致しますか?」
「うむ」
短く答えたまひるのカップに紅茶を注ぎ足し、タチバナがシュッと消える。
その余韻が部屋から消えると、笑顔を浮かべた白鳥が口を開いた。
「ありがとう、まひるちゃん」
「礼は不要だ。シラトリの言い分は正しい」
紅茶に口を付けながら、まひるは思った。久々に優しい時間を過ごしていると。
学校では級友たちに上手く馴染めず、遊び相手といえば朝美たちくらいしかいない。
そんなまひるにとって、他者とこれだけ長く穏やかな時間を過ごすのは珍しいことだった。
シラトリか。改めて、名前を心の中に刻みこむ。
音を立てずにティーカップをソーサーに戻す。
まひるにとって当たり前のその仕草は、白鳥にはひどく上品なものに見えた。
そういえば、まひるちゃんってお金持ちの家のお嬢様なんだったっけ、と思い出す。
すると、白鳥の中に眠る作家魂が少しずつ刺激されてきた。
絵本や物語に、お姫様やお嬢様はつきもの。
まひるちゃんの雰囲気を少しでも描き取れれば、プラスになるかもしれない。
そう思った白鳥は、思ったままを口に出す。
「ねえ、まひるちゃん。デッサンのモデルになってもらっていいかな」
少しだけ、まひるの瞳が大きく開かれた気がした。
ちょっとビックリした様子のまひるが問い返す。
「急だな。どうした、シラトリ」
「うん。なんだか仕草がお嬢様って感じだったから。身近にそういう人がいないし、
スケッチできたら何かプラスになるような気がしたんだ。お願いできないかな」
どこか正気を疑うようなまひるの言葉に、白鳥が説明する。
それを聞いたまひるは、少し考えて、首をひねった。
「姉様がいる」
「沙夜子さんとも少し雰囲気が違うって言うか……ダメかな?」
唐突なお願いをしてしまったことに気付いて、白鳥が苦笑しながら尋ねる。
再びまひるは少し考え、相変わらずの無表情で淡々と口を開いた。
「ダメということはないが……問題がある」
「えっと、どんな?」
白鳥の追求に、まひるは思い出す。白鳥が描いていたスケッチ。
そこに描かれたキャラクターやモデルの人物は、決まって――
「私は笑顔を作れない。モデルには相応しくないように思う」
優しい絵には、優しい笑顔が似合っていた。
そのため、笑顔をうまく作れないまひるは申し出を断っていた。
まひるが少しだけ感じている劣等感が刺激され、小さな声で呟く。
「私も朝美のように笑えればいいのだがな……」
軽いため息混じりの消え入りそうな声。
それを白鳥は穏やかな声で掬いあげた。
「……まひるちゃんは、朝美ちゃんの笑顔、好き?」
「ああ」
「僕も好きだよ。見てるこっちが元気になるような明るい笑顔だよね」
まひるの竹を割ったような即答に、白鳥も笑顔を返す。
その笑顔は、朝美のものとはまた違う穏やかな雰囲気を湛えていた。
やはり笑顔とはいいものだ。まひるがぽつりと心の中で思う。
「それで、デッサンモデルのことだけど、笑顔を作れなくても全然構わないよ。
必要があれば、こっちでアレンジできるから。改めて、モデルお願いできないかな」
自分の分のティーカップと中身を新しくしたティーポットを持って、タチバナが戻ってくる。
白鳥のことを無表情に見つめていたまひるは、少し考えてから首を縦に振った。
「わかった。では朝美が来るまでモデルになろう」
静かに佇むように座り、じっと動かないまひる。
スケッチブックを開き、真剣な瞳で描画に勤しむ白鳥。
張り詰めた静寂が支配する和室の中に、黒炭の滑る音だけが響く。
それは絵本作家の卵が行うスケッチであっても、芸術の雰囲気を漂わせる静寂だった。
静寂が包む和室の中、キリッと正座したメイドさんがティーカップに口をつける。
せっかく自分の分の紅茶も用意したのに、紅茶を飲むのはタチバナだけになっていた。
内心少し残念に思いながら、相変わらずの硬質の無表情で白鳥とまひるを見つめる。
白鳥とまひる。どちらも真剣に、画家とモデルを勤めている。
いつものどかな鳴滝荘の中で行うには少し変わった光景だったが、不快感はない。
新しい芸術が産まれていく時の静寂は、水無月家で慣れ親しんだものだった。
はじめて見る組み合わせの二人が作り出している静寂。
それを観察し、吟味し、味わうようにして、タチバナは静かにティーカップを傾けた。
「ただいまーー!!」
「ただいま……」
デッサンを開始してから、どれくらいがたっただろうか。
タチバナが二杯目の紅茶を半分ほど飲んだ頃、元気な声が響いてきた。
その声に反応して、まひるの身体がピクンと跳ねる。
その様子を見て、白鳥も手を止めた。
「帰って来たみたいだね。ありがとう。もう大丈夫だから」
「途中じゃないのか」
「だいたい描けてるし、残りは思い出しながらでも描けるから」
「そうか。タチバナ」
少しだけそわそわした感じで、まひるが立ち上がる。
それに従ったメイドさんは、白鳥の方を向いてペコリと頭を下げる。
「はい。白鳥様。紅茶はご挨拶を済ませたら片付けますので」
「あ、はい。わかりました。紅茶美味しかったです。ご馳走様でした」
答えながら、白鳥も立ち上がる。折角なのでお出迎えをしようと思った。
ぞろぞろと三人で部屋を後にすると、玄関から続く廊下で黒崎親子と鉢合わせる。
「あー、まひるちゃんだー! タチバナさんも!」
「お帰りなさいませ。朝美様、沙夜子様」
「朝美、遊ぶ」
「おかえり、朝美ちゃん、沙夜子さん」
珍しい組み合わせでの出迎えに、手を口に当ててビックリする朝美。
ぼーっとしたままの沙夜子は、その隣で「ごはん……」と呟いている。
「ごめんね、えっと、待たせちゃった?」
「気にしない。こっちが勝手に来た」
てててっと小走りに駆けてくる朝美に、少し照れながらまひるが答える。
マフラーで口元を隠した友達に、朝美はホッとして笑顔を返した。
「良かったー! それじゃあ、これから遊ぼ? 何して遊ぼっか」
「前みたいにボールで遊ぶ」
「わかったよ。中庭だから、あんまり強く投げないようにしようね」
朝美とまひるの二人が仲良く廊下を歩き去り、タチバナがペコリと一礼してそれに続く。
手を振って二人を送り出した白鳥は、涙目でおんぶをせがむ沙夜子に困り顔で苦笑した。
結局おんぶさせられることになった白鳥が、ため息をつきながら部屋に戻る。
すると既に紅茶セットは綺麗に片付けられていた。テーブルも拭かれて綺麗になっている。
タチバナの手際に驚いた白鳥は、気を取り直して座り、描き途中のスケッチブックを開いた。
まだ夕焼けには遠い青空の下、大きなボールが宙を舞う。
一度弾んだボールを両手でキャッチした朝美は、まひるに尋ねた。
「まひるちゃん、待ってるあいだ退屈じゃなかったー?」
「いや。そんなことはない」
朝美が投げ返したボールが、一度弾んでまひるに帰ってくる。
メイドたちと違ってちゃんとボール遊びになることが、まひるには嬉しかった。
「シラトリの絵を見ていた」
「あー、おにーちゃんの絵を見せてもらってたんだー」
お喋りをしながらの単調なボール遊びが、まひるにはとても楽しい。
いつもにこにこの朝美も、楽しそうにボールを投げ返す。
「それと、絵のモデルをしていた」
「わー! まひるちゃんの絵かー! 見たいなぁ、まひるちゃん綺麗だもん」
「そんなことない」
短く答えたまひるがボールを投げ返そうと腕を振り上げたとき、玄関から声が響く。
「たっだいまー!!」
「帰ったぜーい」
桃乃の灰原の帰宅の声に、朝美が声のほうを振り返った。
それと同時に、まひるが放ったボールが宙を舞う。
「おかえりなさーい!! んにっ!!」
地面で一回跳ねたボールは、下から朝美の横顔に当たる。
威力は全然無かったが、ボールに押された小柄な身体はこてんと倒れてしまった。
「! 朝美、大丈夫か」
「あはは、失敗失敗」
珍しく慌てて掻けてきたまひるに、朝美が笑顔を返した。
「すまない。止められなかった」
「私の不注意だよー。よそ見しちゃダメだよね」
まひるの手を取って立ち上がり、パタパタと汚れをはたく。
中庭に面した場所まで歩いてきた桃乃と灰原も、朝美の転倒に気付いて声をかけてきた。
「うおお、朝美、大丈夫かー?」
「どっか怪我してない? 梢ちゃんに救急箱用意して貰う?」
流星ジョニーがピコピコと曖昧に慌て、桃乃が的確な質問を伴った心配をする。
まひるも真剣に自分を見つめてくる中で、朝美は慌てて元気ぶりをアピールした。
「全然大丈夫だよ。しりもちついちゃっただけだもん」
「本当に大丈夫か? 我慢してないか?」
「うんっ。ほら、どこも擦りむいたりしてないでしょ?」
朝美の様子にみんな安心し、まひるに挨拶してから灰原と桃乃がそれぞれの部屋に戻っていく。
結局ボール遊びはそれをきっかけに中断し、朝美と沙夜子が暮らす部屋に向かうことになった。
「ただいまー」
「ただいまですー」
ガラガラとスライド式の扉を開き、買い物袋を提げた梢と珠美が帰宅する。
それを出迎えたのは、キッチンで作業をしていたタチバナだった。
「おかえりなさいませ」
「あ、タチバナさん。いらっしゃい」
「鳴滝荘の前にあんなデッカイ車止めるなですー」
「た、珠美ちゃん……」
ぷんすか怒る珠美を、どこ吹く風で受け流すタチバナ。
困り顔で取り成す梢に、ぶーぶー言いながら珠美が矛を収める。
梢は苦笑すると、改めてタチバナに尋ねた。
「何かお探しですか?」
「いえ、お嬢様方に冷たいお飲み物を用意するところです。少々冷蔵庫を間借り致しました」
「でしたらコップが必要ですね。あと氷も。プリンと水羊羹買ってきましたから、用意しますね」
「それでしたら、沙夜子様には熱い緑茶をお出ししましょう」
買い物袋を下ろし、タチバナを手伝う梢。
ずっと自分が使っていたテリトリーだけあって、その手際はタチバナにも劣らない。
準備を済ませたタチバナがキッチンを後にすると、珠美が甘えた声を出した。
「私たちも晩御飯の用意の前にお茶するです〜。たい焼きも買ってきたことですし〜」
「うん。もうちょっと待ってね。白鳥さんにもたい焼きとお茶を届けてくるから」
「わかりましたです〜。梢ちゃんのお茶を用意して待ってますです〜」
内心渋々だが、珠美はさりげなく早く帰ってくるように促して、笑顔で梢を送り出した。
朝美と沙夜子とまひるがお茶をしている縁側の手前、白鳥の部屋の前に梢が立つ。
たい焼きと緑茶が乗った盆を片腕で下から支えると、コンコンとノックをした。
「白鳥さん」
「……………………はーい」
少し愛嬌のある声で呼びかけると、しばらく沈黙が続いてから返事が返ってくる。
扉をそっと開けると、部屋の奥で白鳥がスケッチブックに向かっていた。
差し入れを良くする梢は、白鳥が作業中に部屋に入ることも多い。
いつものように静かに部屋に入ると、そっとお茶とたい焼きをテーブルの上に乗せた。
「……学校の宿題をなさってるんですか?」
「ん……ううん。今日は違うんだ」
珍しく梢を見ずに答える白鳥。随分と集中しているらしい。
邪魔をしてはいけないと思った梢が腰を浮かそうとすると、不意に声をかけられた。
「あ、待って、梢ちゃん」
「え、あ、はい」
すとんと膝を畳につく制服の上にエプロンをつけた梢を、白鳥がじっと見つめる。
いつもと違う観察するような視線を受けた梢は、思わずお盆を身体を隠すように抱えた。
白鳥は少し考えこむような表情で、じーーっと梢を観察した後、ハッとして表情を改める。
「あ、ゴメンね梢ちゃん。もういいよ。お茶とたい焼き、ありがとう。後で食べるね」
「そんな、どういたしまして。それじゃ、夕食の準備ができたらお呼びしますね」
「うん。ありがとう。それまでにはこっちも終わってると思うから」
恐縮して手を振る梢が、ぱたぱたと足早に部屋を後にする。
それを手を振りながら笑顔で見送ると、白鳥は真剣な表情に戻って作業に没頭した。
白鳥が作業を終えたのは、用意された熱々のお茶が人肌程度に冷えた頃だった。
腕を突っ張るようにスケッチブックを身体から離して広げ、全体を改めて見改める。
少し角度を変えたりして観察した後、白鳥は満足した笑顔を浮かべた。
「せっかく熱いお茶持ってきてくれたのに、悪いことしちゃったかな」
しんなりしたぬるいたい焼きを一口食べ、これまたぬるい緑茶で流しこむ。
いざ食べ物を入れてみると、自分がお腹がすいていたことに気付かされた。
空きっ腹に、たい焼きの容赦ない甘味がよく響く。
ただ、晩御飯も近いだろうからと考え、残りは食べずに置いておくことにした。
内職のダンボールがひしめく部屋に、お茶とお菓子の匂いが甘く漂っている。
ボール遊びで身体を温めた朝美とまひるはジュースを、沙夜子は温かいお茶を飲んでいる。
タチバナもそこに加わり、四人の女性がひしめいていた。
「そっかー、今日は一緒にご飯食べられないんだ……」
「すまない朝美。今日は家で食べる約束があるんだ」
「ううん。仕方ないよ。おじーちゃんと夕ちゃんさんによろしくね」
「わかった。伝えておく。今度は朝美と姉様も一緒にウチでご飯食べる」
「うんっ」
名残惜しそうな朝美だったが、まひると約束を交わすと笑顔になる。
帰宅と見送り。全員で部屋を後にすると、扉を閉ざすと同時に白鳥の部屋の扉が開いた。
スケッチブック片手に姿を現した童顔の青年は、黒崎家御一行を見て表情を緩める。
「良かった」
にこっと笑い、白い靴下を履いた足でスタスタとまひるの前に行く。
真っ直ぐに自分を見上げてくる無感動な瞳に、白鳥は物怖じすることなく微笑んだ。
「絵が描けたんだ。せっかくだから、見てもらおうと思って」
「それって、まひるちゃんがモデルの? 見たい見たい!」
「見たい見たい」
白鳥の言葉に真っ先に朝美が興味を示し、沙夜子がぼーっとした口調でそれに続く。
絵のモデルになったことが多いため、まひるは特に恥ずかしがることはなかった。
密かに興味を寄せてるタチバナが見守るなか、スケッチブックが開かれる。
そこには、上品に座る水無月まひるの姿が描かれていた。
「わー、すごーい! 白鳥おにーちゃん絵上手〜! まひるちゃん綺麗〜!」
目を丸くしてベタ褒めする朝美、じっと絵を見つめるタチバナ。
沙夜子は一人、くんくんと白鳥の口元を嗅いで、ふらふらと白鳥の部屋の中に消えていく。
きょとんとした白鳥が視線を戻すと、まひるが穴が開きかねないほどにじっと絵をみつめていた。
「シラトリ、これ」
絵から視線を逸らさずに、まひるが呟くように尋ねる。
その絵に描かれていたのは、自分が知らない自分だった。
背筋を伸ばして姿勢良く座り、品のある薄い微笑みを浮かべている姿。
その表情はまるで
「なんだか、少しお母さんみたいだね〜」
朝美を見守るときのまひるの姉、黒崎沙夜子の浮かべる微笑みのようだった。
先ほど、差し入れに来た梢を観察したりして、みんなの笑顔を思い出していた白鳥は、
朝美が感想を抱いたとおり、沙夜子の笑顔をモチーフにしてまひるの笑顔を描いていた。
描いた白鳥も納得のいくハマり具合で、やはり二人はお嬢様で、姉妹なんだな、と思わされた。
白鳥は笑顔になれないことにコンプレックスを感じていたまひるの言葉を聞いて、
少しでも参考になればと、絵の中のまひるを笑顔にさせていた。
朝美のような天真爛漫な笑顔とは違ったが、それでも少しでも力になれればいいと思う。
「…………」
薄い、しかし温かみのある笑みを浮かべている絵の自分を、まひるが指でなぞる。
見ていて嬉しい気持ちになる朝美や、その他の面々とは違った笑みだが、嫌ではなかった。
また、疎遠だった姉との繋がりを感じられることも嬉しい。
沙夜子が時折朝美に向ける笑顔に、まひるは時の流れの隔たりと、羨ましさを感じていた。
その垣根を少しでも飛び越えられたような気持ちを、この絵を見ていると抱くことが出来る。
いつかこんな笑顔を浮かべられたらいい。そう、素直に思うことができた。
「……いい絵ですね。お嬢様」
「タチバナ。……ああ、そうだな」
「よかった」
絵を見ながら交わしあう二人の感想に、白鳥が笑顔を浮かべる。
よほど会心の出来だったのだろう。その笑顔はどこか自信を感じさせた。
「シラトリ。この絵が欲しい。譲ってくれないか」
「うん。いいよ。切り取るから待っててね」
「大丈夫だ。タチバナ」
「はっ」
ピッと小さな音がして、ぱらりとスケッチブックから一枚の紙が離れる。
ナイフで綺麗に切り離された断面は、そのまま額縁に収められそうなほど精密なものだった。
相変わらずの凄腕メイドさんのトンデモスキルに白鳥が冷や汗をかきながら苦笑する。
「確かに受け取った。感謝する。朝美、また遊ぼう」
「うん! 約束だよ、まひるちゃん!」
貰った絵を折り曲げずに持つまひるに、朝美が元気に別れの挨拶をする。
ここまで元気に送り出されると、別れの寂しさよりも次ぎに会う楽しみが勝ってくるから不思議だった。
リムジンのシートに座りながら、やっぱり朝美はいい笑顔をする、とまひるは思う。
そしてチラリと絵を見て、朝美と同じ笑顔が浮かべられなくても落ちこむ必要はないのだと思った。
水無月家の大きな屋敷の中、夕食後の団欒の席で、まひるは白鳥に貰った絵を家族に見せた。
無表情な中にも少し嬉しげな娘の様子に、丑三と夕も笑顔を浮かべる。
丑三は高名な画家に肖像画を描かせようと、少々空気を読まない発言をして杖を足の甲に受けたりした。
それでも成長の記録は残したいらしく、夕も朝美と一緒に、と言いながら誘いの言葉をかける。
朝美と一緒ならとまひるは少し乗り気になったが、同じくらい白鳥にも描いて欲しいと思っていた。
一緒にモデルになれずとも、白鳥の描いた朝美や沙夜子の絵と、自分が描かれた絵を並べてみたいと思う。
「温かみのある、いい絵ですね、まひるさん」
にこにこと笑顔を浮かべる年齢不詳の若さを保つ母に、まひるはコクリと頷く。
じっと絵を見つめるその横顔を眺めていた夕は、その表情の変化に瞳を丸くし、微笑んだ。
まるで絵に描かれた表情を映したように、まひるが小さな小さな微笑みを浮かべていたのだ。
「あらあら、今日はお赤飯にするべきだったかもしれませんね〜」
「!? なにを言ってるんだ夕ちゃん! ええいタチバナ説明しろ!!」
クスクス笑う夕の大袈裟な言葉に、敏感に反応した丑三が慌てふためいて声を張り上げる。
それを眺めるまひるの顔はいつもの無表情だったが、内面には小さな変化が訪れていた、のかもしれない。おしまい。
以上です。ありがとうございました。
連投規制引っかかるの怖くて前書きなしですみません。
ずっと昔に書いてたの掘り起こして纏めてみました。
保守みたいなものということで。まひる可愛いよまひる。ノシ
まひるちゃんの可愛さに萌え死んだ
久しぶり投下来たああああああ マジで乙!
久しぶりの投下GJ!
ぬくぬくしたいい雰囲気でした!
やっぱいいなぁ・・・
ほしゅ
保守
815 :
名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 14:12:13 ID:JHSk09YV
このスレは残すべき
久々の投下堪能したぜありがとさん
保守
ほ
保守
hosyuxtu
自分以外に保守してくれる人がいるとなんか安心する
822 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/03(金) 16:30:44 ID:GCZncceY
みっちゃん
新作のネタが思いつかない
保守
825 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/02(土) 19:08:53 ID:Z2r/zlXw
わ
826 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 18:19:52 ID:Y8//aMJK
エロール翼は現役○学生みっちゃんに手を出したのだろうか
ベッドで脱がしたあたりでみっちゃんが気絶してしまうに400アスモデ
気絶したみっちゃんを美味しくいただきますた
エロールはその辺案外と紳士だと思う。彼女が二十歳になるまでプラトニック貫きます、みたいな。
逆にやっちゃったのが隆士たん。
>>829 そういや、あのエピローグって本編の何年後なんだろう?
>>830 まひるが14から19歳になってるから5年後?
>>831 5年後だとするとあの四つ子はたぶん3〜4歳だろうから、梢が18〜19歳で産んだ計算に……。
うん、やっちまったんだろうね、隆士ちゃん。
なぜか梢ぽんよりちんこ立たせてはずかしそうに股間を抑えてる隆士たんの方が可愛く見える
隆士たんのボデーはふにふにすべすべ男の娘してるんだろうな。
隆子×梢
早紀以外どんな組み合わせでも隆士は受け
異論は認めない
早紀ちゃんは受けだと思う。
普段気丈な分えっちの時は隆ちゃんにかわいがられてとろけまくり。
>>836-837 お前ら本当によく分かってるな
しかしなぜ最近こんなによく伸びてるんだこのスレはw
>>832 きっとその場のノリでやっちゃって以来、毎晩梢ちゃんがお願いするからつい・・・で気がついたら妊娠、ってパターンだと思う。
梢ちゃんはああ見えてえっちに対しては積極的だと思う。
>>839 でもパンツ見られたくらいで気絶しちゃうんだぜ
>>840 チュウしたり一緒に寝たりすればすぐ改善されるさ
まあ梢ちゃんは誘い受けですから
隆ちゃんをソノ気にさせるなんて朝飯前です
843 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/20(水) 20:14:12 ID:P/btLPdM
丑三お祖父様のお年玉
844 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 15:43:00 ID:71Z0GJOU
朝美は間違いなく貯金するだろう
お年玉ってレベルじゃない金額→朝美遠慮する→せめてほしいものは→
お母さんに水ようかん→朝美にプリン…あと水ようかん
一方梢は梅干水羊羹と梅干プリンを手作りして待ってます
的な展開を妄想…