1 :
マロン名無しさん:
2 :
マロン名無しさん:03/10/08 03:02 ID:Ch3V5vNG
3 :
ジェスタ:03/10/08 03:14 ID:???
4 :
ジェスタ:03/10/08 04:02 ID:???
夜のぶどうヶ丘高校、双眼鏡を片手に美術室を観察する者がいた
「やはりいないようですね、元宮君は…」
『彼』が振り返る
『狗』の息は荒い
「なら…何処にい…ると思う?」
『狗』が胸を押さえながら立ち上がる
『狗』(『彼』)「さぁ?それは貴方の考えることです
だが、この学校で俺達が認識しているスタンド使いは全員集まっています
そして、初めて知った顔も含めて人数は偶数人…おそらくアレで全てでしょう
ん?アレは…吉良君だな、丁度いい、協力者が独りになってくれました、会いに行きましょう」
『狗』が荒い息で廊下を進む
『狗』(『彼』)「相当きついようですね、ディスクの二枚同時使用と云うのは…
しかし早くしましょうよ、俺の役目は貴方へ貸した二枚目のディスクの回収であって協力ではないのですよ?
尤も、貴方の『ファインド・マイセルフ』ではいざ戦闘と云うことになった場合無力、そこは協力しますがね」
『彼』(『狗』)「黙ってくれ、そんなことは分かっている
スタンドの能力が精神の力だというなら、絵美を求める僕に不可能はない」
『彼』が足を止めて前を行く『狗』をみた
『彼』(『狗』)「どうした?」
『狗』が問う
『狗』(『彼』)「いや、なんでもないですよ…
少しだけ羨ましくなったのさ」
そういって歩き出す、今度は『狗』の歩みが止まる
『彼』が振り返って声を掛けた
『狗』(『彼』)「因みに聞きたいんですがね…
美術室には以前写真を渡した三人の他にもう一人恐らく中等部の生徒ですが女生徒がいましたよ
元宮君の『肉体』には誰を使うか決めてあるのですか?」
>ジェスタ氏
スレ立て&リレー継走、お疲れ様です
スレタイに『静』と入ってないのはどうだろうという気もしますが
まあ、前スレも中心になって引っ張って来てくれた氏が決めた事ですから
従いましょう
別の話投下します
ラブコメになるよう、頑張ってみました
相変わらずつたないですが…
女「静さん、待って〜〜!」
男「待ってくださーい!」
廊下の向こうから聞こえてきた声に、聶歌と由紀子は顔を見合わせた。
また静が、何か厄介事を引き起こしたのか。
そう思っていると案の定、曲り角の向こうから静が駆けて来た。
曲がった先に2人がいるのを(そして他には誰も見ていないのを)確認すると、
人差指を唇に当ててから、姿を消した。
由紀子「今のは…?」
聶歌「追っ手が来ても黙っていてという事だろうな」
やがて曲り角の向こうから、ボーイッシュで背の高い女子と
気の弱そうなむさくるしい男子が駆けて来る。
女「静さーん…あれ!?」
角を曲がって見ると自分達が追っていたはずの女子の姿は無く
別の男女がキョトンとしている(ふりをしている)だけだった。
女「いなくなっちゃったよ!?」
男「やはり!ウワサで聞いた通りだ。『アークティカ』ッ!!」
ギャンッ!
いきなり男がスタンドを出し、その足元から『影』が伸びて凄い勢いで廊下を走る!
次の瞬間、聶歌の目には窓が、由紀子の目には聶歌の背中が飛び込んで来た!
由紀子「エッ!?」
聶歌「!!」
静「あ痛っ!」ドテーーン
女「きゃあっ、なんで私、こんな所で大塚に抱きついてるのよっ!!?」
男「ま、ま、ま、ま、気にしないで、ほら、静さんあそこにいるよ」
追っ手の2人と聶歌達との中間に、透明化を解除した静が尻餅をついていた。
鼻を真正面から壁にぶつけたらしい。
女「待って、お願い、話だけでも…」
なおも逃げようとする静だったが、
由紀子「ダメよ、静。この場はあなたの負けよ」
聶歌「もちろん本当にヤバそうだったら加勢するけど、見たところ
スタンド使いとはいえ、悪い人達では無さそうだし」
2人は演劇部部長の寺沢と副部長の大塚と名乗った。静達より1学年上だという。
大塚「静さんには是非、わが演劇部が誇る天才脚本家・桜井の傑作
『ナイマス丸・バウ太』の主役をやって欲しいんですよ」
静「その『天才』とか『傑作』とかゆーのがうさん臭いわ」
寺沢「あ、それはごめんねー。アイツ、そう言ってやらないとスネるのよ」
大塚「『間抜けさ』と『知性』とをあわせ持つ新しいタイプの男装の麗人『バウ太』に
静さんはイメージピッタリなんだそうですよ」
聶歌「なるほど」
静「その『間抜けさ』ってのが気にくわないのよ!それに私は演劇なんかに興味は無いわ」
聶歌「へぇ、意外だな。…だが『間抜けさ』についてはともかく
『男装の麗人』だったら、部長さんの方が適役ではないですか?」
寺沢「んーそうかもしれないけどね。ところが、わがぶどうヶ丘高校演劇部には
『主役は決して部員が演じてはならない』ってゆー掟があるのよ。
なぜなのか、その理由は誰も知らない。でも、その伝統は長年ずっと守られてるわ」
大塚「だから常に、脇を部員達で固めた上で、主役は外部からスカウトしてるんです」
由紀子「コホン…それなら、私なんていかがかしら?
『間抜けさ』だったら静をいつも見てるからうまく演じる自信があるし、
それに私のスタンド能力は、かなり演劇向きだと思うんですよ」
聶歌「へぇ、意外だな。」
寺沢「『スタンド』?」
大塚「あ、ああ、えーと、『立つ』、つまり『立ち居振る舞い』に自信ありって事ですね!
とりあえず、桜井の奴に訊いてみましょう」
桜井「…大塚、寺沢、お前達はちゃんと俺の本を読んだハズじゃないのか!?」
良く言えば『孤高の芸術家風』悪く言えば『人付き合い下手で傲慢な感じ』の男だった。
大塚「そんな、ひと目見ただけで否定しなくても…」
桜井「ただの女でも男でもない、『男装の麗人』だぞ。女だとバレるシーンもちゃんとある。
敵のサーベルがかすめて、胸もとがはじけ飛ぶんだ」
由紀子「何ですって!」
静「ちょっと待って…それってもしかして、『21巻』の『マリスさん』?」
桜井「!!…ああそうだ。でも『それをとっさに逆用して攻撃』はしないぞ。
そこまでやったらパクリだからな。俺は岸辺先生を尊敬してるから
ちょっと参考にさせてもらっただけだ」
静「やっぱり!あの辺の話は、ファンの間でも『らしくない』とかいって
賛否が大きく別れる所なんですよね。
私は露伴オジサマの意外な一面が垣間見えてイイ!と思ったんだけど」
どうやら『ピンクダークの少年』にそんなようなシーンがあるらしい。
この2人以外には、マニアじゃないのでよく分からなかったが。
静「由紀子、この人は信用しても良いわよ。露伴オジサマのファンに悪い人はいないわ!
胸だったらパッドを7、8枚くらい入れてれば何とかなるだろうし」
由紀子「し、失礼ねー」
桜井「なるほどパッドか!当たり前すぎて逆に盲点だった。そうだよな、別に乳をそのまま
晒す訳じゃないんだから、『衣装』工夫すればどうとでもなるよな。うっかりしてた。
いやー、俺は最初外見と雰囲気だけで、君が良いだろうと思っていたけど
なかなか冴えてるじゃないか」
寺沢「それじゃあ問題無いわね。じゃ、改めて、由紀子さんお願いするね」
由紀子「…何だか釈然としないけど、まあいいわ。こちらこそよろしくお願いします」
頭を下げるのと同時に、由紀子の頭から髪が数本、桜井の頭へ飛ぶ。
だがそれに気付いたのは静と聶歌と大塚だけだった。
静「よーし、それなら私も協力しちゃうぞ!」
由紀子「ちょっと、今さら何を言い出すのよ!?」
静「誤解しないで。『裏方』としてなら参加するって言ってるのよ。
まずはパッドをたっぷり仕込んだ『主人公の衣装』を作ったげるね♪」
寺沢「よし、休憩にしましょう!」
部員達「はーい」「お疲れー」「まだ終わりじゃないって」「あははー」
「飲物ある?」「ちゃんと大塚さん用意してくれてるよ」
寺沢「凄いじゃない由紀子さん」
由紀子「そうですか、どうも」
寺沢「桜井の奴、いつもあまりにも厳しすぎる演出として、部員にもゲスト主役達にも
不評なんだけど、今回は少なくともあなたには全然怒鳴ってないじゃない。
よっぽどアイツと波長合ってるのかな。それともどこかで演技の経験あるの?」
由紀子「いいえ、今日が初めてです」
寺沢「天才的と言っても良いわね。どう、今回のが終わったら、改めて
うちに入部しない?主役は出来なくなっちゃうけど。実は私もそのクチなんだ」
由紀子「そうなんですか。ありがとうございます、考えときます」
実は『トゥー・マッチ・ラブ・ウィル・キル・ユー』で演出の桜井の感情を
細かく読み取りながら演技しているので、稽古中に何か失敗しそうになっても
桜井がそれを叱るよりも早く自分でそれを修正できるのだ。
大塚「なるほど。それは確かに演劇向きの能力だね」
校舎の裏手。静と聶歌は大塚達と一緒に大道具作業をしていた。
大塚「それに比べると、僕の『アークティカ』は物体の向きを変えるだけだから…」
部員「大塚さーん、ここの釘が抜けないんですけどー」
大塚「どれどれー。…ああ、こりゃ固いな。それに土台の木がかなりモロくなっている」
すると大塚は『アークティカ』を出して、釘抜きに力を込めるふりをしながら
『釘と釘抜き』を『釘が抜ける方向に90度回転』させる。
部員「すごーい、さすが大塚さんだ。いつも思うんですけど、
あれだけ勢いよく抜いてるのに、よく釘が飛んでいきませんね」
大塚「ははっ、まあちょっとしたコツがあるのさ。
…とまあ、こんな事くらいにしか使えないけどね。
後は、舞台上でつまずいて転びそうになった子を助けたりとか」
聶歌「随分堂々と使ってましたけど、他にスタンド使いはいないのですか?」
大塚「いないよ。演劇部では僕一人だけ」
その横で静は、何が楽しいのか、黙々と大工仕事をしていた。
大塚「今日もありがとう。今回は僕のほかに男手があって、本当に作業が進んでるよ」
聶歌「男は大塚さんと桜井さんだけで、あとは女性ばかりなんですね」
大塚「そうだよ。アイツは演技指導専門で、力仕事は全然手伝ってくれないからね。
奴は人には厳しい事を言うくせ自分はまるっきり下手糞だから舞台には立たないし、
僕は見てくれがこんなだから雑用ばかりやってるせいで、
ウチが女子だけの部だと思ってる人もいるようだがね。
さあ、君達ももう帰っていいよ。部員達ももう帰したし。
そろそろ『役者組』も終わって帰る頃だ」
静「もうちょっと作業があるんでしょ。私も手伝っていきますよ」
聶歌「おい静。…ったく、しょうがないなあ」
大塚「はははっ。…君達は、付き合ってるのかい?」
聶歌「えっ、いや、そういう訳では…」
静「私のやる事なす事危なっかしいから、いつも見てないと心配なんですよ」
大塚に向かってそう言った後、聶歌の方を向いて得意げに鼻をふくらませる。
いつもいつも言われてる事を今回は私が先に言ってやったわよといってるかのようだ。
聶歌「……何なんだ君は。」
その時。
???「よう、たのしそうじゃねえか」
ド ド ド ド ド ド
寺沢「皆肌で感じてるだろうけど、今回は非常にイイ感じで進んでいます。
この調子で、今回の舞台は大成功させましょう。では解散!」
部員達「お疲れ様でしたー」
寺沢「今回は由紀子さんに参加してもらって、大正解ね。
桜井が怒鳴る回数が減るだけで、皆も萎縮しないで伸び伸び出来てるし。
自信ありって言うだけあって『立ち居振る舞い』もしっかりしてたし」
由紀子「ど、どうも。(そっちの方は本当に素質あるのかな、私)
部長さんもさすがに格好良いですよね。
でも、男役あれだけキマっているのに、意外と皆キャーキャー言いませんね。
むしろ私や他の男役の子の方が言われてるくらいで」
部員達「そりゃあ…ねえ」「あのね、部長は大塚さんとラブラブなんだよ」
由紀子「ええーーっ!!『あの』大塚さんと!?」
部員達「ほら、やっぱり驚いた」「誰が見たって『美女と腑抜けた野獣』だもんね」
「しかもどっちかっつーと、部長の方が大塚さんにベタ惚れ状態」「ウッソー!」
「こないだ私聞いたんだよ。人前では『部長!』『大塚!』と呼び合ってるくせに
2人きりになったとたん『鏡子ちゃん』『聖三郎さん』だって」「キャーーッ!」
「それにね、実は部長、中学の頃はすっごいワルだったんですって」
「あっそーそー、それを大塚さんが体を張って、演劇の世界に引きずり込んで
更生させたんだってね」「へえーっ、大塚さんカッコイイ!」
「見た目以外はね」「アハハ、そんな事言ったら部長に悪いわよ」
寺沢「そう思うんだったら、無駄話してないで、とっとと帰りなさい!!」
どう見ても不良学生としか言いようがない連中が数十人、静達と対峙していた。
大塚「君達か。何度来ようと、僕が守ってる限り、鏡子ちゃんは悪の道には戻らんぞ」
静、聶歌、それに作ったばかりのセットをかばうように前に出る。
不良「へん、なに寝惚けてやがる。今さら寺沢鏡子なんてどーでもいい。相手はてめーだ。
てめーみてーなクズヲタに、いつまでもナメられてる訳にゃいかねーんだよ!」
大塚「…愚かな。一般人に何が出来るというのか。
『スタンド使いはスタンドでないと倒せない』これが『ルール』だ」
雑用専門とはいえ、さすがは演劇部副部長だけあって、意外な程迫力がある。
普段からは想像もつかない鋭い視線に気押されて、不良達の大部分がたじろぐが、
不良「ビ、ビビってんじゃねえ!…へっ、なんだかよく分からねえけど
殴っても蹴ってもてめーには当たらねーって『技』の事だろ。ならコイツはどーだ」
不良達の人垣を割って、巨漢が姿をあらわす。太っていて、首の無い妙な体格。
『身長2mの重ちー』と言えば読者には分かりやすいだろうか。
巨漢が相撲の『ぶちかまし』のように突進して来る。
大塚「『アークティカ』ッ!!」
巨漢「ヌオオッ!?」
『体』は横を向くが、勢いは止まらずそのまま『横』に倒れて転がり出す。
大塚「ハッ…うわあっ」
ゴロゴロゴロ…ドズーーン
大塚を巻き込んで、そのまま後ろのセットに激突する。
不良「今だ、フクロにしちまえー!」
一斉に襲いかかろうとするが、
静「おやめなさい!乱暴狼籍は許しません!!
………ああっ、いー場面なのに、肝心な時に、格好良いセリフが思い浮かばない!」
聶歌「そんなのどうだっていいだろ。どうやら大塚さんは戦い慣れてないようだ。
僕達だけで片付けるぞ!」
静「分かってるわよ!」
不良「ンだとぉ。ざけんな、やっちまえー!」
結果は火を見るより明らかだった。
全身透明になった静に、透明にした作業道具や木材で殴られては
うぞーむぞーが何人いようと相手になる訳が無かった。
不良「うわああっ」バシャッ!
ひとりの不良が昔読んだ漫画でも思い出したかそれとも単にパニックに陥ったか、
夢中でペンキを静にぶちまける。
普通の透明人間ならここで無力化するはずだが、静はペンキをも透明にする。
不良「ひぃっ、バケモンだあっ」
一方、聶歌の方はといえば
聶歌「無駄無駄無駄無駄無駄無駄…」
能力を発動させるまでもない。
粗方片付いた頃、巨漢が起き上がる。実は転がったりぶつかったりで、ふらふらなのだが
静「よぉしッ!最後はこの戦うヒロイン静・ジョースターが
『魅せる新必殺技』でキメちゃうわよッ!!」
姿をあらわして(ペンキだけは透明のまま)巨漢のもとへ走って行き、天空高くジャンプ!
静「『アクトン・ベイビィ・ロスト・レタナ(失われた網膜)』ッッ!!」
バシィッッ!!巨漢の額に指を突きたてる。
静「ふっ…自滅なさい」
巨漢「ぐああああ、な、何も見えねえ〜〜!」
めくらめっぽうに走り回り、壁にぶつかって気絶する。
静「人間は物を見る時、網膜に当たった光を捕らえて、脳で認識する。
では、網膜だけを透明にして、光を捕らえられなくすればどうなるか…答えは明らかね」
もちろんそんな格好付けなくても出来る技である事は言うまでもない。
静「正義は勝つ!…じゃ、ありきたりね。えーと……」
格好良い決めセリフを考えてる静を無視して、聶歌が大塚を助け起こす。
大塚「ああ、ありがとう。…だが、せっかく君達に手伝ってもらって作ったのに、
メチャクチャにされちゃったな」
静「それなら大丈夫よ。一度は作ったってゆー『事実』があるんだから(携帯を取り出す)
もしもし義兄さん?学校に不法侵入して乱暴狼籍はたらいた連中を捕まえたから、
補導しに来てよ。…えっ?非番だから他の人を代わりに行かせる!?
ダメよ、何言ってんの!義兄さんじゃなきゃ困るの!」
寺沢「かんぱーい!!」
ジュースの入ったコップが軽快な音をたてる。打ち上げパーティーである。
静「どうしたの、主演女優?大成功だったのに、顔色悪いじゃない」
由紀子「うん……私今回の、長時間人の感情を読んで、喜ぶ行動ばかりとり続ける『技』が、
出来る事は分かってたんだけど、実際使うのは初めてだったのよ。
でもそんな事したらどうなるのか、少し考えれば分かりそうなものなのに……」
静「…?能力使い過ぎて疲れたの?」
聶歌「今回は、静の馬鹿が本当に御迷惑おかけしました」
大塚「何言ってるんだい。君達のおかげで大盛況だったんじゃないか」
寺沢「そうよ、由紀子さんはもちろん、あなた達も協力してくれたからこそ
最高の舞台に出来たのよ。感謝してるわよ」
部員「部長〜〜」
寺沢「あ、もちろん皆の事も忘れてないわよ。ここにいる全員の力が一つになって…」
部員「そうじゃなくて、桜井さんの様子が変なんですけど」
桜井「失敬な!ただ『ある決意』を胸に秘めてるだけだ」
由紀子「ギクッ」
寺沢「…はぁ、確かにこりゃ『変』だわ……いつもと同じくね」
部員達「アハハハハハハ…」
大塚「…汐華君、君も自分の気持ちに素直になれよ」
聶歌「は?(…以前にも誰かに似たような事言われた気が!?僕は充分素直だと思うが?)」
桜井「そうだ、素直になる事は大切だな!特に、普段自らを偽って演技する我々演劇人は!
…とゆー訳で広瀬君、俺とお付き合いしてはくれまいか?」
皆「ええええーーーーッ!!?」
由紀子「や、やっぱりぃ…」
寺沢「ちょっと桜井、やっぱ今日のあんた『変』過ぎ。酒でも飲んでるの!?」
桜井「俺は、こんなにも俺の気持ちを分かってくれる人に、初めて会った。
きっと心が通じ合っているのだと思う」
由紀子「ど、ど、ど、どうしよう、静ぁ〜〜」
静「あはは、いいんじゃないの?悪い人じゃないって言ったでしょ。応援しちゃうよ?」
To Be Continued…
おお、ラブコメっぽくて良いね
>>demonai氏
身長2mのしげちーワラタ
乙
ところで、この際だから聞きたいんだけど、結局静のお相手は誰にします?
本命聶歌、対抗平良、大穴新キャラ、ってところですか
>>16 本命はあえて決めずに
エロゲやギャルゲの主人公のように皆と仲良く
たまにちょっといい感じになったりする
というくらいがよいかと
サイト更新完了ー。
シゲさんウメさんの話と『狗』の話、あとは設定を更新しました。
土・日曜ごろにはリレーSSや新スレになって投稿されたSSもサイトにうpします。
つーか物凄い勢いでまとめサイトに人が来てて、ちとビビりました。
20 :
ジェスタ:03/10/10 02:01 ID:???
どーもです(ビクビク
スレ立ては難しいなぁ
611 ◆YMXGRjSTq6氏、demonai氏
ss乙です
ドミノ工場氏、サイト更新ご苦労様です
漫画化してくれる神は降臨しないかなぁ
21 :
ジェスタ:03/10/10 02:18 ID:???
なお、『wooly colder parody』は
>>924に基づいて考えました
んで
ファインド・マイセルフ
本体:『狗』
能力:本体と本体の最も近くにいるスタンド使いの精神を入れ替える
リレーでは暴走してるってことで…
後、激しく今更だが『ワン・ビジョン』にもっと合ってる名前を発見した
『real by reel』
ドミノ工場氏へおながい
(>408-411 )>418-419 >422-425 >225-228 >230-231 (>232 )
>295 >297 >302
も、小ネタに加えていただけませんか?
>>ドミノ氏
更新お疲れ様です&申し訳ありませんが補足よろしくお願いします↓
本体名:梅川太郎《ウメさん》 (76)
スタンド名:『ケイヴ・イン』
能力:横穴や洞穴を高級ホテルの一室のように変えるスタンド。
電気や水などもなぜか供給されている。
元となる横穴の大きさは最低1m×1m。部屋の大きさは一定。
部屋の中では、視界の範囲外の出来事を認識できなくなる(本体も対象内)。
破壊力:なし スピード:なし 持続力:A 射程距離:B 精密動作性:E 成長性:E
本体名:重田元男《シゲさん》 (75)
スタンド名:『ダスト・マイ・ブルーム』
能力:宙に浮く小型の箒(十本ほど)を自在に操る
破壊力:B スピードC 持続力:A 射程距離:C 精密動作性
:C 成長性:E
(こっから下は普通の書き込み)
鈴木さん(仮名)というのは実は四田本人で、怖いから静たちの取材についていかなかった…
という伏線を張っておいたにも関わらずすっかり忘れていた自分を殴りたい
あと、なんだか皆さんが呼びにくそうなので名前を変えてみました
めちゃくちゃ適当ですけど
24 :
ジェスタ:03/10/10 22:33 ID:???
ところで『狗』のディスクには無反応だがええの?
無反応も何も…
もはや貴方にしか事態収束できないから
貴方に期待して見守ってるだけですよ
>>24 そこらへんは後でなんとでもなるでしょう
俺が続き書きましょうか?
27 :
ジェスタ:03/10/11 00:13 ID:???
といっても続き書く気力が無かったり・・・すみません
あー、最近鬱だ
29 :
マロン名無しさん:03/10/11 23:40 ID:oZJs3fis
とりあえず定期age
流れを無視してここでSSを一気に投下するのってあり?
32 :
30:03/10/13 06:23 ID:???
じゃあSS投下しまっす。
題名は勝手に決めてください。
33 :
30:03/10/13 06:29 ID:???
今日の静は不機嫌だった。朝から何も喋らず、由紀子が話しかけても生返事しか返さない。
見かねた聶歌が助け舟を出した。
「おい、次は美術だぞ。そんなウーパールーパ見たいな顔はやめて、準備したらどうだ?」
「うっさいわね! 今日私あんまり寝てないのよっ! 深夜の週刊少年『岸部露伴』の再放送
見てたらノリでそのまま『深夜映画』みちゃって睡眠時間が四時間よ! わかる四時間!
しかも、その映画がホラー映画で夢に見ちゃって寝起き最低の気分だっつうの!」
よく見ると化粧で隠しているが静の目の下には薄っすらとクマが出来ていた。目も少し血走っている。
「それは全部、自業自得だろ」と聶歌は冷ややかに突っ込んだ。
「怒鳴ってる暇があったら、さっさと教室を出たほうが良い。最後に出た奴は戸締りをさせられるからな」
手に持った教材を静の頭へドンと乗せる聶歌。乗せるというより叩くといった感じだったが、
それを静が払いのけようとする瞬間「ヒョイ」と退ける。
「早く、無駄な事はしたくないんだ」と促す聶歌に悪態をつきながら静は立ち上がり、由紀子もそれに続いた。
「聶歌くんは何の絵を描くの?」
「そうだな。題材にもよるけど、出来れば簡単なものが良いな」
そう言って軽く笑い合う由紀子と聶歌の少し後ろを、不機嫌そうに歩く静。欠伸をかみ殺しながら背を丸め、
肌寒くなってきた最近の朝に向かって悪態をついていたその時。
廊下を走っていたどっかの男子の肩が静の背中に当たって体勢を崩し、静の手から美術の教材やら筆やらが
入ったクリアケースが落ち、地面に接触した瞬間、盛大に中味をぶちまけた。
しばし呆然とその様子を見ていた静だったが、やがて黙々とそれを拾い始めた。聶歌もやれやれと言った様子で
拾うのを手伝う。由紀子も遠くへと転がっていった静が絵の具などを拾い集める。
34 :
30:03/10/13 06:33 ID:???
「あー最悪だわ、今日」
そう呟く静の顔は無表情で余計に怖かった。
ようやく集め終え、中味を確認すると案の定、足りないものが出てきた。絵を描くための『木炭』である。
「最後の一本なのに。本当についてないわ。全部、あの映画のせいだわ」
「私の貸してあげるから、ね? 早く行こう遅刻するわ」
肩を落とし、歩き始めた三人。しばらくすると後ろから誰かが追いかけてくる気配がした。
「すいませーん! 落し物ですよぉ!」
静が振り返ると、男子が一人こちらへ走ってくるのが見えた。
「これぇー!」と手に持ったモノを振りながら走ってくるのだが、「これ」が小さいせいかよく見えない。
かなり近づいてきたところで、ようやくそれが自分が落とした木炭であると静は気付いた。
「はぁはぁ…これ、先輩の『木炭』ですよねぇ?」
先輩という言葉に三人が反応する。
「ありがとう。あなた中等部の生徒かしら?」
由紀子が少し背を傾けてお礼を言う、木炭を持ってきた男子は由紀子よりもまだ背が低かった。顔もかなり幼く、
見ようによって小学生に見える。
「はい。中等部二年の和丸聖(かずまる せい)といいます」
息を切らせながらそう言うと、聖は木炭を静に差し出した。
「ありがとう。最後の一本だったのよ。得しちゃったぁ!」
この日、初めて良い事があった静の顔がパーと明るくなる。それ見た聖の顔が微笑を浮かべるのを見て、
聶歌は「おやおや」といった感じで聖を観察した。
色素の淡い髪の毛は軽くウェーブがかかっているが、これはおそらく天然だろう。色白の肌に大きい目。黒目も大きい。
これが童顔の原因か。小さい鼻に、微笑んでいる口から覗く大きめの八重歯。制服にも目立った改造は見当たらない。
強いて言うならボタンが全てキラキラと光る宝石のような物が使われていることくらいだった。
『チワワ』―――それが聖に対してもった第一印象だった。
35 :
30:03/10/13 06:34 ID:???
「本当にありがとうね。今日は朝からいいこと無くてさぁ。でも君のおかげでハッピーに過ごせそうだわ」
「そんな、照れちゃうな」
頭をぽりぽりと掻く聖を見て女子二人が声を合わせて「かわいーーーーん!」叫ぶ二人をよそに、聶歌は聖に質問した。
「あの木炭どこにあったんだ?」
「あ、傘入れの下にありました」
「傘入れの下?」
聶歌の感が本能に何かを訴えた。
「はい、床と傘入れの間に出来た隙間に…」
「…なんで静の木炭だとわかったんだい?」
「え?」
「さきに『ありがとう』と言ったのは由紀子さんのほうだ。普通なら彼女の方に渡さないか?」
聖の顔に動揺が走る。
「ぼ、僕、先輩が落とすところ見ていましたから…」
「だったら…」
キーコンカーンコーン
チャイムが始業をしらせる。
「やっべ! 行こう由紀子!」
「うん。聶歌くんも、早く」
「ああ、わかってる」
後ろ髪を引かれる思いで聶歌は二人の後に続いた。聶歌が再び振り向いたときには既に聖の姿は消えていた。
36 :
30:03/10/13 06:37 ID:???
今日の美術は学校にあるものの写生だ。三人は運動場にあるサッカーのゴールポストと転がっていたサッカーボールを写生していた。
「最高にハイってやつだわぁ! 筆が進んじゃうぅ!」
寝不足による高揚感も手伝って、静はバリバリとカンバスに線を走らせる。
「調子良いんだから、もう」
少し呆れた風に笑う由紀子もせっせと手を動かしている。しかし、二人とは対照的に聶歌の手は止まっていた。それに気付いた由紀子が
「どうしたのー?」と声をかけた。
我に返った聶歌は「なんでもない、以外に難しいなって思って」と返したがもちろん誤魔化しだった。由紀子の目を気にして、線を描き始めたが
由紀子が再び絵に夢中になると、再び考え始めた。
(あの草史って男子。何か怪しい。スタンド使いかもしれないな。今までの考えをまとめてみよう。
1、傘入れの下にあった『木炭』をわざわざ探し当てた。
2、その木炭を、礼を言った由紀子ではなく呆けていた静に渡した。
3、その理由を静が落としたところを見ていたからと言ったが、しかし、それならば何故その場で渡さなかったのか?
4、そもそもなぜ中等部の奴があそこに? たしかに中等部からそんなに場所は離れていないが、上級生でごった返しているあんな場所にわざわざ行くだろうか?)
「聶歌くん、また手が止まってるよ」
由紀子の声で我に返った。呆れたような笑顔を向ける由紀子にぎこちなく笑顔を返した聶歌は、今度こそ絵に没頭せざるおえなくなった。
昼食時。サン・ジェルマンの新発売されたローストビーフと鮭の燻製サンドをゲットし、聶歌は珍しく上機嫌で学校へと戻ろうとしていた。
昼前の体育でお腹がペコペコだったが、体育の教師が早めに授業を切り上げてくれたので買う事が出来たのだ。喉が渇いていたので、
買った牛乳を取り出し、ストローをぷすりと刺し込み、吸い上げる。
「う!」
37 :
30:03/10/13 06:39 ID:???
聶歌は思わず口を押さえる
「温くなっているっ!」
その事実に聶歌はハッとし、袋の中を覗いた。肌寒さに負けて買った肉まんが見えた。
「くそ! あのバイト。嫌な予感がしたんだ。今日始めてみる奴だったからな! 肉まんと冷たい飲み物は別だって
ことくらい常識だろう! まったく!」
文句を言いつつもストローをすする。ふと前を見ると和丸聖がいた。学校からサン・ジェルマンへの道の曲がり角に
ピタッと張り付いて、誰かを待っているようだった。手に持ったサン・ジェルマンの袋をブラブラと揺らしながら地面を
じっと見つめていた。
朝のことを聞きなおそうと思い、聖の方へと歩き始める。すると、聖は待っている人はもう来ないと判断したのか、急に学校への
道に向かって走り始めた。それを見た聶歌も走り出す。聶歌の足なら学校に着くまで余裕で追いつけるはずだ。聖が曲がり角を
曲がった瞬間。
「きゃあ!」
「うわぁ!」
聖が誰かとぶつかったようだ。これは好都合と草史に駆け寄る。
「おい、大丈夫、か…」
ぶちまけられた袋の中身、尻餅をついている聖。そして、そしてぶつかった相手は…!
38 :
30:03/10/13 06:42 ID:???
「静・ジョースター!」
思わず叫びそうになった聶歌だったが、なんとかその叫びを飲み下した。
「すいません、大丈夫ですか!?」
呆然とする聶歌をよそに、聖は「いたぁーい」と声を上げる静に駆け寄った。
「あら? あなた朝の…」
「あ、先輩」
聖の頬が僅かに赤くなる。
「縁があるわね。そっちこそ大丈夫?」
「はい、大丈夫です。すいませんでした」
「良いの良いの。あーあー、こんなにちらばっちゃって」
盛大にぶちまけた聖の袋の中身を見て、静かは苦笑を浮かべ、そばに落ちていたものを拾い出した。
「すいません。ぶつかった上に手伝ってもらっちゃって」
「あはは。君って本当に礼儀正しいね。うんうん。後輩たるものそうでなくてはなぁ。うふふふ」
落ちた海老カツサンドを拾おうとした両者の手が、重なり合った。「あ」と声を発した聖が慌てて引っ込める。
「ご、ごめんなさい」
「いや、いいから別に。照れないでよ。なんかこっちまで恥ずかしくなるじゃん」
「すいません!」
聖はそう言い、素早く海老カツサンドを拾い上げると、その場を後にした。
タイミングを見計らい聶歌は静に声をかけた。
39 :
30:03/10/13 06:44 ID:???
「おい」
「なんだいたの」
「いたのじゃない。なんなんだ、彼は!?」
「朝の子だよ。えーと和丸―――」
「そんな事は分かってる。僕が言いたいのは彼が何者かって事だよ」
「何が言いたいの?」
「このさいだからはっきり言おう。彼はスタンド使いの可能性がある」
静は思わず聖が走っていった道を振り返る。
「まっさかぁ…」
「彼の行動はおかしい点が多すぎる。中等部のくせに高等部の校舎にいたり、さっきは君とタイミングを計ったようにぶつかった」
「どうやってタイミングを計って言うの?」
「それが彼の能力なんだろう。少しは頭を使ったらどうだ」
「喧嘩売ってんの? あんたさ、その人を見下したような態度してるからもてないのよ」
「今話しているのはそういうことじゃない。それに僕は君が思っている以上に人気があるんだ。昨日だって下駄箱には――」
「あのさ、もう行って良い? あんたの自慢話なんざ聞きたかないのよ」
「待て、話はまだ終わって―――」
聶歌の言葉を待たず静は走り去ってしまった。めずらしくいらだっている自分と話を聞かない静に舌打ちをしつつ、
聶歌は学校へと続く道を歩いていった。
「なるほど、それで今日は変だったんだね、聶歌くん」
「そんなに変だったかな」
「ええ。酔っ払った蜘蛛みたいに、心ここに在らずって感じ」
そう言って微笑む由紀子。聶歌は彼女に自分の考えを包み隠さず話した。由紀子は聶歌の考えをすんなりと受け入れ、
協力する約束した。
「由紀子さんは話が早くて助かるよ。それに僕の作戦には由紀子さんの能力が不可欠なんだ」
「スタンド使いの疑いがあるのなら放っては置けないわ」
「そう言うことさ。由紀子さんの理解力を十分の一でいいからあの馬鹿に移植したいよ」
聶歌は和丸聖について調べた情報を全て話し、作戦も伝える。ふとなんで自分はこんなにも必死になっているの
だろうかと思ったが、すぐに考えるのをやめた。
40 :
30:03/10/13 06:47 ID:???
放課後の図書室。聖はここにいる。聶歌の調べた情報によると、聖は図書委員で今日は図書室で当番のはずだ。
彼に本探しを頼むと五分もかからないうちに見つけて来るらしい。
情報どおり、聖は図書室にいた。返却受付の中でぼんやりしている。
「ねえ」
「はい、なんでしょう…あ、あなたは」
「あら今朝の後輩くん」
「和丸です。和丸聖」
「よろしく和丸君。わたし由紀子。広瀬由紀子よ」
「知ってます。静先輩のご友人ですよね?」
「ええ、そうよ。静の事詳しいようだけど…」
「あ、ボク、新聞とかにも興味あるから、それで」
「あー、なるほど」
「―――あの、用件は?」
「そうそう、静のお願いでねぇ。この学校の昔の記録を調べたいんだけど」
「何年ごろの記録ですか?」
「十七年前の記録なんだけど」
「そうですね。学校の記録となると奥の資料室ですね」
「案内してくれない?」
「え? 別にいいですけど…」
聖が資料室のほうを向いた瞬間、トゥー・マッチ・ラブ・ウィル・キル・ユーを植え込む。これが聶歌の作戦1だった。
まずは成功。聖が資料室に入るのを見計らい、聶歌も動き出す。
「私こっちをさがすから、和丸君はそっちお願いね」
「はい、見つけたら声をかけるので」
「よろしくー」
41 :
30:03/10/13 06:50 ID:???
作戦2の開始だ。といってもあとは聖がスタンドを使うのを待つだけなのだが。由紀子は聖の感情を逐一読み取る。
スタンドをだす瞬間の感情のうねりを逃すまいと集中する。一分、二分、三分、五分、その時だった。うねりが由紀子の
体を振るわせた。
「いまよ!」という信号が聶歌に送る。それを受けた聶歌が資料室へと侵入、聖の姿を探す。見つけた。重そうな資料を持った聖。
その足元に、子犬くらいの青白い生きものが二匹、じゃれついている。
「見たぞ、和丸聖!」
弾かれたように聶歌に向き直る聖。彼を挟むように由紀子が反対側に立つ。
「ここからでは影でよく見えないが、その犬が君のスタンドだな」
資料を抱えた聖は、足元の子犬たちに眼をやる。
「変な気は起こすなよ。『D・J・T』を叩き込まれたくなかったらな」
しかし、聖は動いた。聶歌ではなく由紀子のほうに振り返り、叫ぶ。
「『ダイアモンド・ドッグス』! その女をどけろぉぉ!!」
足元にいた子犬が猛スピードで由紀子に体当たりをかました。夕日の中に躍り出たそのスタンドは体こそ犬の形をしていたが、
頭と顔が平たくつぶれており、矢印のような形をしていた。さながらハンマーヘッドシャークのようである。二匹の攻撃に吹っ飛ぶ由紀子。
「貴様っ!」
脱兎のごとく走り出す聖。
「無駄ぁ!」
すでに後ろにつけていた聶歌が『D・J・T』を繰り出す。聖の後頭部を捕らえたと思った瞬間。聖は振りかえりもせずに
持っていた分厚い資料でガードした。
「なにぃ!」
殴られた反動を利用して前に飛ぶ聖。とろそうに見えて運動神経は抜群らしい。資料棚の上にスタッと降り立つ
その動きはまるで地球に降り立つヒーローのようだった。
42 :
30:03/10/13 06:52 ID:???
「お前、なにものなんだ!?」
「和丸聖、中等部二年。好きな教科は国語と英語。嫌いな教科は無し。体操を三歳の頃からやって、今は地元の運動チームに所属してます。
好きな食べ物は魚の煮付け、嫌いな食べものは椎茸。あの噛んだ瞬間に出てくる甘い汁が嫌いなんですよね」
「そういうことを―――」
「この能力に気がついたのは小学生の頃です。母さんのなくしたダイヤ指輪をこの二匹が、あ、こっちの横に顔が平べったいのが『ジェフリー』で
縦に平べったいのが『ライト』っていうんですけど、この二匹がベッドの下から持ってきたんですよ」
あくまでもマイペースに話す聖に唖然としながらも、資料棚の上から彼を叩き落すチャンスを窺う。
「でも困ったな。本当に困った」
いまだ!
「無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!」
聶歌の攻撃よりも一瞬早く聖はそこから飛び退いた。地面に降り立った聖にすかさず攻撃を加える。これも草史はバク転で避けた。
「僕の攻撃がくるのを分かっていたみたいいだな」
「ええ、わっかてますよ。そういう能力ですから。僕の能力その一。タイミングが分かるんです。避けるタイミング。ぶつかるタイミング。
その瞬間、こいつらがボクにしか聞こえない声で吼えてくれるんですよ」
「なるほど。それで謎が一つ解けたよ。その能力で静にぶつかったり、僕の攻撃を避けれたわけだ」
「ええ。で、能力その2。もう分かっているかもしれませんがそれは『見つけ出す』という能力です。物だけじゃなく人でも、なんでも。
その気になれば一日中、人と会わないで済む場所だって見つけ出せますし、万引きして店員に見つからない逃走経路だって
見つけられます。そんな事はしませんけどね」
「その能力を使って静の馬鹿と恋仲になろうとでもしたのかい?」
聶歌がそう言った瞬間、聖の表情が険しくなり、唇がわなわなと震えだした。
43 :
30:03/10/13 06:53 ID:???
「気持ち悪ぃこといってんじゃねえぇぇ! 誰があんなバイタに惚れるかぁぁ!!」
急に切れ出した聖に面食らいつつ、聶歌は尋ねた。
「どういうことだ?」
「ボクが惚れてるのはあんな尻軽女じゃない。あいつはただの外堀だ! 外堀を生めて本陣に切り込むためのなぁ!」
「じゃあ由紀子さんか?」
「学習しろ、ボケっ! バイタには惚れねえっつてんだろぉ!」
聶歌はすっかり混乱してしまった。どういうことだ? すると急に聖はその場にペタンと座り込むといじらしく、
床に指で「の」の字を書き出した。
「ボクがぁ、惚れているのはぁ、あ・な・た」
そういって「ゲッツ!」の構えをする聖。その相手は―――言わずもがな、我らが汐華聶歌である。
ド――――――――z__________ン
「なんだってえぇぇぇぇぇーー!!」
「一目見たときから、決めてました! 好きっス! 付き合ってくださいっす!」
「き、気持ちは嬉しいが、ぼぼ、僕には無理だ!」
「そんな、ボクに恥をかかせる気ですか!」
「恥も何も…僕にはそう言う趣味は無いっ!」
言うや否や脱兎のごとく逃げ出す聶歌。まさか狙われていのが自分だったとは!
「『ダイアモンド・ドッグス』! 先輩を逃がすんじゃない!」
「『D・J・T』!! 彼の記憶を喪失させろぉ!」
『D・J・T』から放たれた攻撃を聖は呆気なくかわし、すかさず二匹に聶歌の足をすくわせる。すっ転んだ聶歌の足を
二匹に引っ張らせ、自分のほうへ引きずり込んだ。
44 :
30:03/10/13 07:04 ID:???
「無駄ですよ、先輩。僕の愛から逃げる事は出来ません」
「待て、落ち着こう。話し合おうじゃないか。これではあれだ、ムードが無いぃぃ!」
聶歌の言葉をさえぎるように聖は彼の上へと跨る。ちらりと覗く尖った八重歯が悪魔を連想させた。
もう駄目だと思ったその時。
「聶歌、来てやったわよー。話ってなにー?」
作戦3が発動してしまった。聶歌にはこれが天の助けでもなんでもなく、チェックメイトに思えた。
程なくして静の足が聶歌の視界に入る。彼女の息を呑む気配が伝わってくる。
「あんた…なにしてるの?」
「待て! これは誤解だ!」
「ごめんなさい、先輩。ボクらこういう関係だったんです!」
「お前は黙ってろ! 違うんだ、これは!」
「い、今時珍しくないよね、ははは。うん、愛って自由だよねぇ、あはは」
引きつった笑顔を浮かべる静。この馬鹿女! と声を上げそうになった時。忘れ去られていた協力者が復活した。
「静、来たのね」
「由紀子!」
「聶歌くんの言っていることは本当よ。だって彼…『聖くんの事を一日中考えて、この作戦を決行したんだから』!」
「あー! 微妙に勘違いを助長させる事をっ!」
「本当ですか! 先輩! 嬉しい!」
なすすべなく聖の抱擁を受け入れる聶歌。顔に胸を押し付けられ、言葉を発する事が出来ない。
しかし、むにゅっという男にあるまじき感触を味わったとき、聶歌の中で何かが弾けた。
「そうか、カミングアウトって勇気がいるもんね。聶歌、悩んでたんだね」
「そうだったの、聶歌くん!」
静の言葉に協力した由紀子までが。
「ボク、先輩に一生尽くさせてもらいます!」
「おめでとう!」
「おめでとう! 聶歌くん!」
45 :
30:03/10/13 07:06 ID:???
涙を流して拍手までしだした静と由紀子に聶歌はぶちきれた。聖に容赦なく『D・J・T』を叩き込み、
『ダイアモンド・ドッグス』の二匹の首根っこを押さえつける。
「お前ら人の話を聞けぇ!」
聶歌の怒声が資料室に響き渡る。
「見ろ、こいつはスタンド使いだ! 僕はそれを暴くために作戦を立てたんだ! カミングアウトのためなんかじゃない!
ていうか僕はノンケだ! カミングアウト以前の問題だ! それにこいつは女だ!」
「この期に及んでそんな言い訳通じるわけ無いでしょ!」
「黙れ、馬鹿女! 君のそのアホさ加減にはホトホト愛想が尽きた! アホの君でも分かりやすいように証拠を見せてやる!」
スタンドを押さえつけられ動けないでいる聖を立たせ、おもむろに制服に手をかける。
「あ、やだ! 先輩!」
「見ろ、これがこいつの正体だ!」
引きちぎられた制服の下から現れたのは何重にも巻かれた『さらし』だった。かなり潰されてはいるが、
体のわりには結構な大きさ、「巨乳」といっても差し支えない大きさの胸。
「由紀子より大きい…」
静の心無い由紀子は傷ついた。
「なんで女の格好をしているかは知らんが、迷惑な話だ! 僕は年上にしか興味はない!」
そう言い捨て、聖を開放する聶歌。へたりと座り込む聖の目には涙が浮かんでいた。
「これで分かったな。僕は正しかった。今度からもう少し頭を使って行動しろよ」
そう言い残し、聶歌は資料室を後にした。怒声は図書室にも聞こえていたらしく、図書室にいた全員が聶歌を見る。
聶歌はそれも無視して図書室から出て行った。
46 :
30:03/10/13 07:07 ID:???
「あんたね、あのあと大変だったのよ! あの子、泣き止まないし、騒ぎ聞きつけた先生が来るしで!」
「知らないね。君が僕の言葉に耳を傾けていれば、あんな事にはならなかった」
「そう言う問題じゃないでしょ! おかげでこっちは散々な目に―――」
「僕はなにも間違った事はしていない! それにあれは…」
「なによ、なんのためにやったっていうのよ?」
そういえば、何故自分はあんなに必死になっていたのだろう。聶歌は頭をひねった。
「言いなさいよ。なんのため?」
(こいつのため? ……まさかな)
「『老人』の仲間と思っただけさ。それより、あの子は結局どうなったんだ?」
「さあ? しばらくは大人しくしてるんじゃない? もともとは大人しい子みたいだし。けど諦めてないみたいよ」
そう言ってイタズラっぽく笑う静の顔を、横目で見ながら聶歌は授業の準備始めた。
その聶歌を見つめる男子の格好をした女子が一人。誰にも見つからない場所を見つけだし、その場所から一途に聶歌を見つめている。
「聶歌先輩、ボク…いつかあなたを……」
To Be Continued
47 :
30:03/10/13 07:10 ID:???
『ダイアモンド・ドッグス』
本体 和丸聖
「なんでも見つけ出せる二匹の犬型スタンド。物や人はもちろん、場所、タイミングなど。
その気になれば転校生とぶつかる道を見つけ出して、ぶつかるタイミングも見つけ出す事も出来る。
顔が横に平べったいのがジェフリー。縦に平べったいのがライト」
破壊力:D スピード:A 射程距離:A(校舎全部を網羅できるくらい)
持続力:C 精密動作性:E 成長性:B
48 :
30:03/10/13 08:17 ID:???
あ、一部、聖の名前が「草史」となってるところがありますが、それは間違いです。
すいません。
あと聖がなんで男の格好をしているかは不明です。だれかもっともらしい理由を考えてください。
じゃあROMに戻りまつ。
>>30 おもしろかった
まさにラブコメですね
オチも想像がつきませんでした
ROMに戻るなんて言わず、また気軽に書いてくださいね
理由考えてみました。SS風に。
こっちはラブコメには程遠い……火曜サスペンス?w
↓
聖が生まれた時、精一は落胆した。
『女』だったからだ。
和丸家には厳格な家訓がある。
いわく――「後継者は最初に男子を産んだ者を選ぶ」
つまり、和丸財閥の後継者となるには『男』を産む必要があったのだ。
「まずい…これで盛子の子供が男だったら……・!」」
和丸精一は、間もなく出産を控えた妹の名前を憎らしげに吐き捨てた。
もしそうなれば、財閥の後継者は盛子の夫・政広が選ばれてしまう……。
「くそ、くそ、くそ……どうしてこいつ、女なんだ……」
「……くやしい?」
精一の妻である晴代が聖を抱きかかえながら尋ねてきた。
「決まってるだろ! そもそもお前が女なんか産むから……」
「大丈夫よ。いい方法があるわ」
「なに…?」
「この子、男として育てるのよ」
晴代は妖艶な笑みを浮かべた。
「なに馬鹿なことを……」
言って、だが考える。
晴代はボーイッシュな美人で、とするとその娘も男っぽい可能性が高い。
もちろん年月が経てば気付かれるだろうが――
「フフ……」
精一は笑みを漏らした。
その頃には、俺は和丸財閥の頂点に立っている! 逆らえるものは誰もいない!
「いい考えじゃないか、晴代……」
「でしょう?」
こうして、聖は男として生きることを義務付けられたのだった。
英語教師でロリコンでSな
アレッシー先生って、どうよ
ポルナレフJrって作っていいと思いますか?
ここって話しを書く上でのルールとかあるの?
結構興味あるんだけど、流れとか、
雰囲気とか壊すの嫌なんで質問させてもらいます。
>>55 設定をぶち壊すような事はしないほうが良い訳ですね。
後……やっぱりラブコメ限定ですか?
>>56 超絶面白ければぶち壊してもいいと思うよ
がんがれ
同じように、なるべくラブコメがいいってだけで他のを禁止されてるわけじゃない
図書室見ればわかるけど、大半はラブコメじゃない罠
>>57 ありがと。
ちょっくらやってみるわ。
何時になるか分からんけど。
ぶどうヶ丘高等学校には、『池』がある。
……正確には、『あった』だが。
かつては池だったそれは、今はただの水溜りだ。
だがそれでもそこは、生徒達からは『池』と呼ばれている。
涌き出ていた水が少なくなり、もはや『池』と呼べないとしても、それは変わらず『池』だった。
……その『池』のふちに、ただ座っている生徒が居る。
あるいは、釣りをしているように『見える人間』には『見える』だろうが。
彼の髪型は、特徴的だ。……一言で言うなら、『パイナップル』。
それだけで、全ての説明がつく。そんな髪型だ。
彼は、一心に『釣り』をしているように見えた。『池』のふちに座り、『池』の真ん中の僅かな水溜り。
全長三十センチほどの水溜りを凝視して、巧みに手を動かし、獲物を狙っていた。
『見えない』人間が見ても、彼の『釣り』は『見えた』だろう。
しなる竿。ピンと張った糸。それらが鮮やかに浮ぶほどに、彼の『釣りの仕草』は上手かった。
『見える』人間が見れば、彼の『釣り』は『素晴らしかった』だろう。
獲物の動きを敏感に感じ、力の加え方を変え、引っ張りあげる。
それは、竿の力だけでは無い、彼自身の実力もあると、分かっただろう。
……一瞬後。水溜りから魚が姿をあらわした。
その魚は……『マグロ』だった。
……水溜りの深さからは考えられない、魚。それが、釣れた。
―――釣れない魚を、釣る。それが―――彼のスタンド―――。
『フィッシング・ボーン・メランコリィ』の能力だ。
釣れた『マグロ』は、もはや抵抗する気力も無いのか、
そのまま彼が隣に置いておいた『バケツ』に突っ込まれた。
奇妙な光景。学校の池から釣れたマグロを、バケツに突っ込む生徒。
それは奇妙だが、それは一部の生徒からすれば『日常』であった。
そして、その『日常』を暮らす生徒にとって、『非日常的』な事は、殆ど無いであろう。
殆ど―――。
だが、今日。彼は、『非日常』を味わう事となる。
マグロを釣った事で、一段落ついたのか、彼は、手に持っている竿―――。
彼のスタンドである、『フィッシング・ボーン・メランコリィ』を『解除』した。
そして、バケツを持とうとする。が―――そこに、違和感。
―――軽い。『マグロ』の重さが感じられない。
一瞬。ほんの一瞬目を離した隙に、『マグロ』が消えた。
そう、考えるべき。そして―――彼―――ペッシュは、こう考えた。
(……これは……自分に対する挑戦。釣った獲物を『取る』事は、釣り師に対する挑戦ッ!
ならば、受けて立つ……誇り高い自分の血統に誓って……。
強敵に敵に挑み、誇り高く散って行ったペッシ叔父さんの……名にかけて!
この挑戦!受けて立つ!)
彼―――ペッシュは、親族から、叔父さんの話をよく聞かされた。
叔父さんは、自分の属する組織の為に戦い、そして散って行ったと。
叔父さんは、常に『覚悟』を決めていた、と。
そして、叔父さんが、自分の同じような能力を持っていたと言う事も。
(こんな状況。待っていた……。
この学校に、自分と同じような人間がいた事は知っていたが……。
……これでッ!自分は叔父さんに辿りつけるッ!)
(一旦休止。
続きは、今日の内か、明日にでも……)
>>62 乙
メモ帳に一旦書いておいて、それからコピペで投下した方がいいよ
致命的なミスしてしまった……。
仕方ないのでこのまま続けます……。
>>63 アドバイスサンキュ。
今度からそうします。
66 :
ジェスタ:03/10/13 16:58 ID:???
>>30,ロイー両氏
乙です
30にはまた書いて頂きたい
>>51 アレッシーの『シー』を『sea』だと思い込むと、荒海
体育教師だけど
>>57 >大半はラブコメじゃない罠
もうしわけねぇ
>>58,
>>60 楽しみにしてます
今更だけど、ラブコメじゃなくてジュブナイルって事じゃダメなの?
>>67 テキトーテキトー
悩む前に書け!書けたら投下!
69 :
30:03/10/14 22:02 ID:???
遅レスですが。
>>ロイー氏
和丸財閥ですが。
作者も知らない真実に驚きです(w
いいですねー。金持ちで男装。ラブコメですね。
>>反応してくだすった皆様。
有難うございます。
これに気をよくして、また投稿したいと思います。
その時は夜露死苦お願いします。
良いですねえ、活性化してますね。この調子ではリレー忘れられてしまいそうですねw
でも続けちゃいます。やっぱり話の進展はしませんが。しかも少々下品になっちゃいました
聶歌「(静)吉良、随分トイレ長いわね。もう87レスにもなるわよ」
吉良「(平良)そうだな…俺の体なんだから、大きい方だとしてもすぐ終わるはずだがな?
スポーツマンだからという訳でもないだろうが、俺って快食快便が自慢なんだ」
四田「(鴉子)…まあ何にせよ、これが私達やあなた達じゃなくてよかったわよ、静」
聶歌「(静)あ、そうか、そうよね!男同士や女同士でない限り、トイレにも行けやしない。
行きたくなる前に、早く解決しないと!」
由美子「(由紀子)でも今の状況って、行動する決め手に欠けるのよね」
聶歌「(静)由紀子、あんたね、自分が平気だからって、冷たい言い方はやめてよ」
静「(聶歌)落ち着け静。そうやって興奮すると、かえって近くなったりするぞ。
…だがせめて、僕が入れ替わったのが君じゃなくて男性だったら
まだ良かったんだけどな。そうすれば僕の能力で、他の人の便意を
肩代りしたりする事も出来たんだが…まあそんな事を言っても仕方ないか」
聶歌「(静)先生は何か有効な能力持ってないの?体内の物体を体に触れずに排出するとか」
瀬戸「(大柳)そういうのは無いな…どうしてもやるとしたら『クラフト・ワーク』で
膀胱出口や肛門を『固定』するくらいか」
聶歌「(静)ダメね……それにしてもホント、吉良遅いわね」
吉良「(平良)そういえば聞いた事がある。小さい頃から便秘に悩んでいる人は
それが解消して快便になった後も、一旦トイレで大を始めると、速く済ませるのが
何となく気が済まなくて、長時間便器の上でぼーっとする場合もあるそうだが…」
聶歌「(静)ちょっと!いい加減下品な話はやめてよ!」
吉良「(平良)何だよ、別に食事時でもないし」
瀬戸「(大柳)いや、食事時になる。そろそろ宿直室に食料取りに行った瀬戸先生が
戻って来る頃だ」
ガラッ!扉を開けて大柳が入って来る。片腕には電子レンジを、もう片腕には袋を抱えて、
大柳「(瀬戸)レトルトパックがたくさんあったぞ。こっちのはご飯で、それからこっちは
カ レ ー のパックだ」
聶歌・四田・由美子・由紀子「最低!!」
大柳「(瀬戸)え?」
73 :
ジェスタ:03/10/14 23:04 ID:???
そんなオチをつけるために2レスも使ったのか
ワラタ
>>30氏
大歓迎
心よりお待ちしております
>>demonai氏
おもしろすぎ
肛門固定とか大爆笑
大柳が聶歌にワザとじゃんけん2回負けてもらって
DJTを3分の2奪って肩代わり役になったら?
それで解決した後に,今度は自分がワザと3回負けて
返してあげるの
76 :
ジェスタ:03/10/15 21:12 ID:???
イカサマの勝負じゃボーイ・U・マンの能力使えなそう
「ここが杜王町ね、わりとイイ感じの町じゃない
まあわたしの好みからすればちょっとイナカっぽいけどね
この町のどこかにスタンドのディスクを盗んだやつらが潜んでいる
わたしの使命はそいつらを見つけ出してディスクを回収すること
ディスクは非常に便利な能力を与えてくれるけど・・・
悪意を持った人間の手に渡ると・・・今まさにそういう状態にあるわけだけど
恐るべき災いを引き起こすかもしれない危険がある・・・
厳重に管理されていなくてはならないものだわ・・・
急がなくては災いはすでに起こっているかもしれないのだから・・・」
「撫子、なにブツブツ独り言呟いてるの?」
「演出よ演出
演出は大切なのよ
演出しだいで人は脇役以下の地味で無個性な人物にも
偉大なカリスマを秘めたスーパースターにも成り得るものなのよ」
杜王町駅前広場にその少女はいた
まだ幼いと言えるその少女は訪れた杜王町の町並みを見て独り言を呟いていた・・・いや一人ではない
「はあ・・・まあいいけどね
君の演出好きは今に始まったことじゃないし」
「これはわたしが魔法少女として新たな舞台に立った第一歩なんだからね
しっかり決めておかないと
魔法少女に付きもののマスコットキャラが不気味な人形ってのは
まあ大目に見ましょう」
「不気味な人形で悪かったな
僕だって好きでこんなになったんじゃないのに・・・」
少女は人形を持っていた
それも普通の女の子が持つような可愛いものではなく
十人が見れば十人が不気味と言うであろう趣味の悪い人形だ
その人形が言葉を話し少女と会話しているのだ
「アトゥム神のディスクを取り戻すまでは君が頼りだ
こんなことに巻き込んでしまってすまないと思うが・・・」
「ああ、それに関してはあなたが気に病むことはないわ
むしろ感謝してるわ
わたしを魔法少女にしてくれたんだから」
「君のそういう性格・・・すごく助かるよ
ところで杜王町に着いたんだから静・ジョースターに電話して連絡を・・・」
「だめよ!そんな印象に残らないような普通の出会い方は
演出が大事だってさっき言ったばっかりじゃない」
「・・・・・・」
「始めは敵として現れるというのがいいかな」
「おいおい」
「偶然を装って出会って・・・本とかハンカチなんかを渡してすぐに立ち去る
そして彼女はそれを使おうとして挿まれたメモ用紙に気がつく
『静・ジョースター 本日中にあなたのスタンドのディスクを返してもらう 花京院撫子』
そしてそれを読むと同時に再び姿を現す」
「いや静の能力は生まれつきのものでディスクじゃないし」
「わかってるわよ
でも彼女はわたしがわかってるということはわからないわよね」
「(・・・性格が助かるっていうの撤回しようかな)
しゃれにならん真似は人間としてやめとけ」
花京院 撫子
年齢12歳
花京院典明の親戚の娘
魔法少女に憧れている。演出好き。
自分自身のスタンド能力は無いが、ほとんどのディスクの能力を引き出すことのできる才能がある
人形
エンポリオ?ウェザー?
アトゥム神のスタンドで人形にされたらしい
多数のディスクを所持している
何だかキャラが色々な意味で魅力的すぎて
かえってそれがあだになってポカりそうな感じ?
カードキャプターのパロですか?
面白そうだからいいんだけども
今進行中の学園物とはまったく関係ない話を思いついたので書いてみよう。収束できるかな?
美しい金色の髪に、蝋燭の炎の光がじわりと映っている。
外はもう真昼にもかかわらず、部屋の中は薄暗く、そこに二人の男が椅子に座り、話していた。
一人は、ラフな服装をした、西洋風の男。もう一人は、灰色の服を着た男だった。
灰色の服を着た男は奇妙にも、どの民族とも見分けがつかず、年齢もわからない、特徴の無い人間だった。
まさしく、『灰色の男』と言える、人間だった。
金色の髪をした男は、もう一人の男に優しく諭すように話をした。
「・・・・スタンドは精神のパワーそのものということは・・・知っているな・・・?
そこで・・・一つ私は考えたのだ・・・・」
『灰色の男』は微動だにせず、話を聞いている。
「・・・私は百年前・・人間を超越した肉体を手に入れた・・・・
しかし・・『精神』は人間のままだ・・・私は帝王となるべき存在だ・・・人の上に立つということは・・
それらを超越した『精神』をもって無ければならぬ・・・」
「そのためには・・君は・・何が必要だと思うね?」
『灰色の男』はゆっくりと、低くしゃがれた声で話し出した。
「・・・『体験』・・・ですか・・?」
「その通りだよ。まさしく精神の成長に欠かせないのは『体験』なのだ・・・」
「しかし、Mr,DIO、アナタはすでに不死の肉体を手に入れておいでだ。
それさえあれば常人以上の『体験』を得ることが出来ます」
少しの間を置き・・・この金髪の男――DIOと言うらしいこの男は、再びその口を開けた。
「・・君は知らぬとは思うが、私は一度自分の肉体を捨てている。今の私の肉体は、
もとはジョナサン・ジョースターと言う男の肉体だったものなのだ」
「彼の肉体には、微量ながらあの太陽と同じエネルギー・・・憎き波紋エネルギーと言うのらしいのだが、
それが残っていたために、少しずつ、じわりじわりと侵食していくカビの様に、肉体を朽ちさせているのだ」
「・・・時間が・・無いと・・?」
「その通りだ。現在ジョースターの末裔が私の下へと向かって来ている。
不思議なものだが、彼らがこのDIOの所へたどり着くことが、奇妙な直感としてあるのだよ。
・・・・そして、私は・・恐らく私が命を落とすことも、同じ様に感じている」
金髪の男は、自らの傷口を見せるかのように、そう言った。
「・・・私は今までに、いくつかの『種』を世界に広げた。『種』は各々『体験』を積み、また新たな『種』を残していくだろう。
そして今は私の肉体が朽ちようとも、その『種』達は何世代かの後に収束し、一つの魂を生み出す。」
「それは帝王になるべく生まれた、『全てを超えた魂』となるのだよ。」
そう言うと、金髪の男は二つのノートを取り出し、片方を灰色の男に渡した。
「詳しいことはこのノートに記してある。私は、もう行かなくてはならないからね・・・・
ちなみにこれとは別に『体験』を生み出す方法も考えてあってね。それは別の友人にやってもらおうと思っているんだ」
もう、外は既に日が沈み、昼間のあわただしさは消えうせている。
金髪の男は立ち上がり、こう言った。
「期待しているぞ・・・Mr,上条。
これを実現できるのはお前以外に一人としていないからな」
蝋燭の火が突然明るさを増し、灰色の男の首筋の、星型の痣が金色に照らし出された。
「はい、最善を尽くします。」
灰色の男がそう言った時には、金髪の男の姿はなかった。
部屋には、黄金のような風ふき・・・・・夜の闇と同化していった。
トゥービーコンチニュー
85 :
太い:03/10/17 18:19 ID:???
私、ただジョジョのssが書きたいってだけのゲスな輩なのですがちょっと書いてみたのでカキコってみます。
『イカサマは「如何にもその様だ」と書く』
汐華聶歌は腹を立てている。
それは自分の朝食の目玉焼きがおせっかいな奴にソースをかけられた醤油派の人間のような怒りっぷりだった。
「静君、汐華君、広瀬君ちょっと来てくれないか」
事の発端は今朝、大柳先生がそういって三人を呼び出したことだった。
「ちょっといいづらい話なんだが、最近体育会系クラブの間で賭けトランプがはやっているのを知っているか?」
「賭けトランプ?そんな話は体育会系クラブの連中に聞いたらいいんじゃないですか?」
静がそう言うのに周りも頷いたのを見た大柳はそれに対して首を横に振る。
「いや、この件は君たちのほうがいいんだ」
「エッ?どゆこと?」
「スタンド使いが絡んでいる――そういうことですね」
「しかも、ソイツはそれで過剰に儲けているのね」
判らなさげな静と違い、後ろの二人は真剣な顔をして口を開いた。
「その通り。正直、主犯格のスタンド使いらしき生徒の目星はついてるんだ。3年の卓野律というんだが、どうにもそいつが逃げるのがうまくてね」
「だから正々堂々と勝負を挑んでそいつのスタンドを見極めろ、と」
「それって場合によっちゃあボコボコにしちゃってもイイって事ですか?」
「う・・・まあ、危険なスタンドだった場合は仕方がないが・・・とりあえず被害者を一人連れてくるから彼に話を聞いてみてくれ」
86 :
太い:03/10/17 18:22 ID:???
「でヨォー、そのままあっさりストレートで負けちまったんだ!おかげで今月スカンピン、静をデートにも誘えねェ!!」
「誘われたって断るわよッ!!」
昼休み、被害者といわれて現れた平良は七つのことを静たちに告げた。
その賭けトランプは放課後のクラブ棟の一階の端の使われていないロッカールームで行われるのだが、最初入るときに合言葉を言わないと入れないこと。
一度に三人までしか勝負しないこと。
始める前に卓野がルールシートと呼ぶルールを書いたボードを見せられること。
そこには
『嘘をついてはいけない。
許可なく席を立ってはいけない。
暴力に訴えたりしてはいけない。
イカサマをしてはいけない。
ルールは試合中変更されない。
ルールを破ったと発覚したときはそれなりの制裁を受けていただく。
なお、ゲーム続行が不可能になった場合は有り金全て戴きます』
などと書かれていたこと。
自分は見ていないがそこに書いてあるルールを破った奴はゲーム中抜け殻のようになっていたらしいということ。
賭けてくる金額が万単位であること。
そして自分が卓野にポーカーであっさり負けたことだ。
「『ゲーム中抜け殻のようになった奴がいた』って下りで卓野がスタンド使いだと思わなかったの?」
「イィやぁ?そういやぜェんぜん思わなかったナァ」
「「「だめだこりゃ」」」
87 :
太い:03/10/17 18:23 ID:???
「汐華君、中等部から和丸聖君を連れてきて」
由紀子のその一言が彼を怒らせていた。
「タイミング他探し物のわかるあの子のスタンドならその賭けトランプに最適だと思うし、ルールを破らない範囲ならスタンドも使えると思うから」
「スタンドはいかさまじゃないのか?」
「あら、覗き見たり摩り替えるのはいかさまでも、初めッから判るのは個人の資質でしょ?」
「無理やり臭いな。向こうもそれで納得してくれるといいけれど」
恐らくルール上『トゥー・マッチ・ラブ・ウィル・キル・ユー』は役に立たないだろうから、彼女なりに貢献したくて考えたことなのだろうが彼とっては嫌がらせでしかなかった。
確かに静や由紀子では彼、いや彼女?を連れて来ることはできないのだが。
聶歌が教室の戸をあけ、「和丸聖という人はいますか」と言おうとしたそのときだった。
「先輩!愛にきてくれたんですね!!」
どっぎゃーん
「ちがっ、いやちがわなッアァッ・・・」
「やっぱり!ついにボクの愛を受け取ってくれる『覚悟』ができたんですね!!『覚悟』は幸福につながります!さあッこの婚姻届に判をォォッ!!」
いつの間にかべったり張り付いた聖はものすごい剣幕で叫びながら懐から紙切れをひっぱり出す。
「君は中学生だろうッ!?ボクも高校生だッ!まだ結婚はできないッ!!」
「そんなものうちの権力でどうにでもなりますッッ!!さぁぁッッ!!拇印でかまいませんからァァァァ!!!」
さらに爆走する聖、授業終了直後の帰りかけた周りの生徒たちはひそひそ話しながらこちらを見ていた。
「いい加減にしてくれッ!!僕は君の愛なんか受け取らないッ!!ッ!『D.J.T』!僕が彼女からもらう『愛情』を犠牲にして周りの生徒の記憶を消せッ!!!」
そして『D.J.T』から発射された金色のオーラは中等部の三分の一を包んだらしい。
しかしまあよく『D.J.T』が発動したものだ。
88 :
太い:03/10/17 18:28 ID:???
「ご苦労様、汐華君」
「ボクは先輩のために協力するんですよ!決してテメェらみてぇなバイタどもの為じゃねぇからな!!」
あぁ、この調子じゃすぐまたあのレベルまで戻ってしまうな・・・。
聶歌はそう心の中でつぶやいた。
で、紆余曲折あったが放課後のクラブ棟、使われていないロッカールーム前。
「この扉をノックしてから平良の言ってた合言葉を言えばいいのね」
現在の面子は静、聶歌、聖。
大柳と由紀子は用心の為に廊下の両方で見張りをしている。
平良はあまり役に立ちそうにないし練習があるのでクラブである。
「パンツの中に泥が入ったから着替えたいな」
男の声のほうが自然だろうということで聶歌がノックして合言葉を言う。
「ここは使ってないだろ?」
中からは少しキンとする男の声が返ってきた。
「替えがないから洗いたいんだ」
聶歌がそう言うと中で鍵の開く音がした。
「下ッ品な合言葉ね」
金属の扉を開けて三人は中に入る。
そこには燕尾服のような改造をされた学ランにシルクハットをかぶった異様に細長い体躯の、なんとも手品師のような男が丸いテーブルを前にしてくつろいでいた。
古いロッカーとテーブル、そして4脚の椅子だけが置かれたそのあまり広くないその部屋を照らすのは小さな裸電球と格子のついた40cm四方ぐらいの小窓から入る夕日だけだった。
まだちょっと書ききれてないのでとりあえず今はここまでです。残りは今日中には上げられるとは思います。
89 :
30:03/10/17 23:14 ID:???
>>86-88 自分の書いた登場人物が使われるとなんだかハァハァしてしまいますね(w
続きが激しく気になります!
91 :
90:03/10/17 23:54 ID:???
いや、これからどうなるのかは分からんのだが・・・
これが世に言う脊髄反射レス?
ごめんね
>>82
最近『静は頭が悪い』が定着してるような気がするのだが
力より策で戦うタイプじゃなかったのか
戦い自体ほとんどやってないが
そろそろ静が活躍する話が読みたいぞ
まぁラブコメだからね
どじっ娘の方がはまるんですよ
>>92 あの例の「戦闘中になるとアホだった筈なのに急に頭が切れるようになる」
って法則を使えばいいだよ。
>>89 そうかッ逆もまた真なりッ!
『ペッシュ』や『撫子』で何故かいいしれぬ不安を感じて
『灰色の男』で地獄に突き落とされたような『絶望』を感じたのに
太い氏の作品に再び光明を感じたのは
「作者以外にその『話』や『キャラ』を扱えるかどうか」の差だったんだぁぁッ!!
(ちと大袈裟か)
96 :
30:03/10/19 01:43 ID:???
>>95 なるほど。他の作者でも扱えるキャラか…
一個SS書き上げたけど、もうちょっと様子見ることにします。
また新キャラつくっちゃったんで。
97 :
太い:03/10/19 02:31 ID:???
すいませんいろいろあって時間を確保できなかったばかりか詰まっちゃってまだ書きあがってません(汗
宣言しといて何にもしないのも気が引けたので小ネタをうpさせてもらいます。
休み時間・・・聶歌が次の時間の準備をしていると、横から女子生徒の会話が聞こえてきた。
女子1「私のはメカっぽいなー」
女子2「へー、私の『スタンド』って花の形してんだよねー」
聶歌「(『スタンド』ッ!?『スタンド』だとッ!!?まさか『スタンド使い』ッ!!」)
女子2「んでさー私の『スタンド』茎のとこも光って花びらが飛ばせるんだー」
女子1「うわぁ・・・キワモノねぇその『スタンド』、持ち主に似てるわ」
聶歌「(・・・念のために聞いておこうか)・・・すまないが、何の話をしているんだ?」
女子1「へ?自分の『スタンド』の話だけど?」
女子2「そういや汐華君の『スタンド』ってどんななの?なんかマジメッぽそうだけどなー」
女子1「そうねー色は白とかかな?私のは黒くて関節一つが多いんだけど」
聶歌「待て!『スタンド』の話はッ!!」
『キーンコーンカーンコーン』
「きりーつ」
98 :
太い:03/10/19 02:34 ID:???
聶歌が話をやめさせようとしたその時、チャイムが鳴って先生が入ってきた。
聶歌「(クゥッ!こんな時にッ!!)」
静「すいません!遅れました!!」
トイレに行っていた静は駆け足で教室に帰ってきて自分の席に着いた。
そこはさっきの女子生徒二人と隣接する場所、そして聶歌とは机一つ他人を挟んだ場所だった。
聶歌「(クソッ!これじゃあ『スタンド』の事を聞き出せないッ!!)」
そしてその二人に隣接する静はその二人とひそひそ話をしていた。
女子2「ねーねー、ジョースターさんの『スタンド』ってどんなの?」
静「え?ああ、私の『スタンド』は透明なのよ」
聶歌「(自分の『スタンド』をバラすなァァァァッッ!!!)」
女子1「ふーん。聞いてよ、この子の『スタンド』ってば花の形で勝手に動いてよく本体が傷つくらしいのよ」
静「ナニソレぇ?ボロいのねぇ」
女子1「しかも変な能力がついてるんだって」
女子2「あー!言ったな!いいのよ!愛があるから!あの子は私一部なの!!」
女子1「そりゃ結構ね。でもやっぱり私のみたいな質実剛健なのがいいわよ」
静「後、やっぱりパワーがあるほうがいいわよねー」
聶歌「( オ マ エ ラ イ イ カ ゲ ン ニ シ ロ ォ ォ ォ ォ ッ ッ ! ! )」
そして次の休み時間・・・
聶歌「ジョースターさんッ!!なんて話をしていたんだ君はッ!!!」
静「へ?自分の机についてる『電気スタンド』の話だけど?」
ギャフン。
すいませんでしたー(>_<;)
俺も投下
ずっと前に小ネタで出された指相撲をやってみようかと
・・・あんま『すごい描写』を期待しないでね。空飛ぶとか
今日のところは勝負の直前までうぷ
静がその少年と出会ったのは、トラサルディーでのバイトの帰り道だった。
「お姉さん、指相撲しません?」
目の前に立ちふさがったその少年は、見たところ静よりも少しだけ若い風だった。
静の見慣れたぶどうヶ丘学園中等部の制服を着ている。。
ということは、静の後輩なわけだ。
(でもこんな後輩……知らないわね)
少年は学校帰りのようで、右手に学生カバンを提げている。
また、もうひとつドラムバッグを袈裟懸けにしていた。
それには黒地に白色で『B!S!C!』と書かれている。
静はそのバッグに見覚えがあった。
水泳部(『B』udohgaoka 『S』wimming 『C』lub)専用のクラブバッグだったはずだ。
(てことはこの子、水泳部?)
だが目の前の少年はいかにもひ弱そうで、スポーツをしているようにはまったく見えない。
鼻の上に乗っかった黒縁の大きな眼鏡がその印象をさらに強めていた。
「……指相撲、嫌いですか?」
少年が、僅かに顔を歪めて悲しげな表情をする。
静は怯んだ。こんな表情をされると弱い。
「え、いや……嫌いってわけじゃないけど……」
「よかった……!」
少年は一歩を踏み出し、そして片腕を突き出した。
「じゃあやりましょう……指相撲」
「え…? でも、なんで、ていうか、ええと、どうして?」
と言いつつ後ずさりする静。いちおう警戒は解かない。
人通りの少ない小道で、見知らぬ少年が、笑顔を浮かべて、「指相撲しましょう」
……怪しまないほうがおかしい。
「うーん、やっぱり抵抗がありますか…仕方ないですね」
少年は呟いて、肩に提げたバッグをごそごそとまさぐった。
「ああ、あったあった。これです。これ、差し上げますよ」
「そ! それは……!!」
少年がバッグから取り出したもの、それはまぎれもなく――!
「そう、『ピンクダークの少年』の原稿ですよ。もちろん複製ではありません、生原稿です」
「ホ、ホントにくれるの!?」
「指相撲してくれたら、です」
「え……? う…う〜ん……」
静は考え込んでしまった。
(静、これはなんかの罠よ! こんな状況でロクな目にあったことないでしょう!
絶対変なコトたくらんでるわよ、この子。もしかしたらスタンド使いかも……)
(バカッ! 人を疑ってばかりじゃダメ! きっとこの子、ただの指相撲好きよ!
それで露伴オジサマの漫画も好きなだけ! きっとそう!)
(欲に流されちゃダメ! よく考えるのよ!)
(うるさーいッ! この際、騙されてもいいのよ! 生原稿が手に入るのなら――)
(でもそれじゃ……!)
(……!)
(……!)
数分間に渡る激しい脳内会議の末――静はようやく結論を出した。
「やってやろうじゃないの!」
ちょっとまとめ
進行中
Cut,Shuffle...OPEN THE GAME!(リレー)
ドミノ工場氏の辻マヤ物語
名無しさんの『池』
>>60-62 名無しさんの『ディスクキャプチャー撫子』
>>77-79 名無しさんの『黒幕編』
>>82-84 太い氏の『イカサマは「如何にもその様だ」と書く』
>>85-88 ロイー氏の『指相撲』
>>100-101 んー、私はなんか最近時間がない
その内何か書きたいとは思っているが
ところで『トト神』と『アイアン・メイデン』が戦ったら世界がバグりそうじゃない?
103 :
マロン名無しさん:03/10/20 23:17 ID:QSXZLrgp
>>102 トト神は「時の巻き戻し」まで予言するんじゃなかろうか
ザザーン・・・ザザーン・・・
太平洋上に浮かぶ一隻の旅客船。
カーテンを閉め切って薄暗い三等客室の中、
ぼくとお兄ちゃんは何をするでもなく壁を背にして何処かからの波の音を聞いていた。
お兄ちゃんとは3日前、この船で出会った。
「もしかしてナインティーンハンドレットかい!?」
ぼくが一人ぼっちなのを見てからかっている、自称映画通たちから助けてくれたのがお兄ちゃんだった。
お兄ちゃんは男の様でもあり女の様でもあり、若い様でもあり年をとっている様でもあった。
顔つきは精悍してだが顔面に妙なペインティングをしていて、
肩まで伸びた髪は人房々々丁寧に結ってある。
服はブランド品なのだろうがどちらかと言うと女性向けのものを着ていて、それがまったく似合っていない。
体型は180はあるだろうかがっしりしていて、
そしてその服の上からでもそのたくましさがわかってしまっている。
一見していかにも怪しげでコワモテなお兄ちゃん。
助けてもらって何なのだが、映画通の時には我慢出来たのに、
ぼくはそんなお兄ちゃんを見て泣いてしまったのだった。
お兄ちゃんはおろおろ困ってしまっていた。
「…日本ってのはどんな所だ?」
ふいに、そして特に興味も無さげにお兄ちゃんが言った。
「うーん………。どうって言われてもなあ…。そう漠然と聞かれても答えよう無いよ」
考えた結果そう答えた。
「ふーん…」
返事も興味無さげだった。
(本当に興味無かったんだろうな…なら聞かなきゃいいのに…)
「お兄ちゃんはどんな国だと思う?」
皮肉を交えてぼくはそう聞いた。
「…サムライが多い」
「………。そんなのもう百年以上前滅んだよ」
呆れてものを言う。
「ウッソ!マジで!?サムライは日本人のタマシイだろ!ジン…ギ?
えと、ニンジョ〜…?だっけ?そーゆー心を日本人は忘れちまってるのかよ!?」
「ああ、そういう意味?そういうのなら日常生活とかに残ってると思うけど…」
「例えば!?」
「(何だか急に食いついてきたなあ…)…そうだなあ。う〜ん…。あっ店の人がすごい
接客丁寧だよ。向こうの人と違って………ってなんか違うな。」
「へえ〜〜〜っ!他には!?」
「(こんなのでいいのか?)…えーと。チップ払わなくても親切だよ。タクシーとかで。」
「へえ〜〜〜〜っ!シンセツだな!日本人てのは!実はさっきまでスゲー不安でさ!それを聞いて安心したぜェーッ
ところで按摩はいないのか?………」
ピンポンパンポン
『間もなく、当船は日本・社王港に到着致します。お荷物のお忘れ物の無い様、準備はお早めにお願い致します』
ピンポンパンポン
薄暗い三等客室(お兄ちゃんは紫外線に気を使っているらしい。)に放送が鳴り響いた。
「おっ!到着みたいだな」お兄ちゃんが言った。
「うん…」
「何だよ急に。元気ねーな。母ちゃんとやっと会えるんだろ?」
「うん…っ………………っ…」
お母さんのことは嬉しい。でも、お兄ちゃんとはもうこれきり。
そう考えていたらいつの間にかぼくは泣いてしまっていた。
「…ぐすっ…うっうっっ…うわあああ〜んっ……」
・・・・・
「……ううっ…ぐすっ………はっ!………ちらっ」
見上げると、お兄ちゃんはやっぱりおろおろしていた。
「…っごっごめんお兄ちゃん!ぐすっ…な、何でもないから!ぜーんぜん!気にしないで!」
「…そうか?」
「うっうん!」
「……そうだよな。気にしないでいいんだよな」
「う…うん。気にしないで……」
「そうだよな。また会えるんだから……、気にしないでいいんだよな!」
ニッ!と笑うお兄ちゃん!
「う……うん!」
そして笑顔で答えるぼく!
ピンポンパンポン
『当船は日本・社王港に到着致しました。お荷物のお忘れの無い様お気を付け下さい。なおパスポートは…』
薄暗い三等客室に到着の放送が鳴り響いた。
「どうやら着いたようだな。じゃあ行くか!」
「うん!」
もう、涙はなかった。
「あ、それはそうと『お兄ちゃん』じゃなくて呼付けでいいっつっただろ?」
「うん!ヘルお兄ちゃん!」
十分休み中…
静「ねー次の授業何だっけ?」
由紀子「英語よ」
聶歌「時間割表も持ってないで、どうやって君は毎日鞄の中身を組んできてるんだ?」
静「へへ〜ん。それはね〜!ジョースター家に代々伝わる秘技があるのよっ!」
聶歌「ほう」
静「知りたい?ねえ知りたい?」
由紀子「どうせ最初から教科書ノートは持ち帰らないとかでしょ」
静「え〜〜〜!何で知ってるのォ〜!?」
由紀子「教室掃除したことある人はあんたの机の重さは誰だって知ってるわよ」
聶歌「無駄話はここまでにしておいて、
英語の授業と言えば今日からネイテイブスピーカーの先生が授業補佐として来るらしいな」
静「えっ!何それ!?私知らないよ!」
由紀子「あんたは昨日の英語寝てたからでしょ」
聶歌「馬鹿は放っておこう」
由紀子「それもそうね」
静「何よ〜〜〜〜っ!!」
静「それにしても聶歌。無駄嫌いのあんたにしては珍しく『無駄』な話題振るじゃな〜い?
ぷぷぷ。や〜い!言ってる事とやってる事が違う〜!」
聶歌「君と一緒にしないでくれ。……で由紀子。そこをどうするか何だが……」
静「何よ〜〜〜〜〜〜〜っっ!!私だけ仲間はずれにして〜〜〜〜〜〜〜っっっ!!!」
聶歌「うるさいな。静かにしていてくれないか?」
由紀子「まあまあ。静にも説明してあげましょうよ。
(このままほっとくと作戦の邪魔をしかねないしね)」
聶歌「そうだな。
(作戦において不安要素は取り除くべきだ)」
静「な〜んか納得いかないわねえ〜…」
聶歌の言いたい事は、つまりはそのネイティブスピーカーの先生はスタンド使いの可能性がある、という事だった。
この社王町には何かがあるのかスタンド使いたちが集まっている。
そしてその先生も『引き付けられてきた』という可能性も大いにあり得る。
先生が味方になるにしろ敵になるにしろそのスタンド能力は早めに知っておいた方がいい、
というのが聶歌の考えだった。
その方法として、まずは以前『和丸聖』に行ったように隙を見て
由紀子の『トゥー・マッチ・ラブ・ウィル・キル・ユー』を埋め込む事にしたのだった。
キーンコーンカーンコーン。チャイムが鳴った。
静はアクトンベイビーの能力で透明になって教室の外で先生たちが来るのを見張っていた。
静「ぶつぶつ…まったくあいつらさんざあたしをのけ者にしといて
結局あたしの能力に頼るんだから…それにしてももうチャイム鳴ってるのに
何で先生たちは遅れてきてもいいのかしら?まったくずるいわよね〜ぶつぶつ」
静がぶつぶつ言っていると先生たちが来た。
ガラガラガラ。
英語教師「おーい席つけー」
英語教師が教室に入ってきた。
つづいて例のネイティブスピーカーの先生も入ってきた。
聶歌「……」
聶歌は様子を伺いタイミングを計っている。
教壇の前に英語教師。その隣(入り口側)にネイティブスピーカー。
英語教師「えー、昨日話したから知っていると思うが今日から授業補佐としてネイティブスピー…
っとあれ?席が空いているな。休みか?えーっとあそこは……」
ガラッ!!!
教室の後ろの席の方のドアが突然開く!
「すいません!遅れました!」静だ!
その瞬間、教室中のすべての目がその方向に向く!
もちろんネイティブスピーカーの目もッ!
聶歌(今だッ!!)
聶歌は由紀子に自分の頭に埋め込ませておいた『トゥー・マッチ・ラブ・ウィル・キル・ユー』による念を送った!
由紀子(わかったわ!)
アクトンベイビーの能力で透明になった由紀子はスデにネイティブスピーカーの隣にいたのだった!
由紀子(『トゥー・マッチ・ラブ・ウィル・キル・ユー』ッ!!)
バシュバシュバシュ!!
隙だらけのネイティブスピーカーの脳天に向けて髪の毛が発射され突き刺さるッ!
ガキガキガキイィーーン!
…!?
髪の毛が…髪の毛に弾かれたッ!?
呆気に取られる三人。
そして何も気づいてない風に見えるネイティブスピーカー。
英語教師「?何をしている?ジョースターさん?早く席に着きなさい。
えーとじゃあそのネイティブスピーカーの先生を紹介する。ヘルメェス・コステロさんだ。」
ヘル「ヘイッ!」
三人「 ¶!」
ヘルメェス・コステロ (25) ♀
英語科教員補佐(アメリカから留学)。
スタンドは持っていなく、見えもしないが何となくその存在は感じるらしいが気のせいだと思っている。
頭部へのスタンド攻撃を何故か跳ね返すようだ。
日本語は喋れなく、生徒を見るとヘイッ!と話しかけ、何か怖がられている。
唯一喋れるのは『〜ッテウチノネエチャンガイッテタ』と『引ッコンデロ!……』
エルメェスの生まれ変わりなのだろうか?
長々とスレ汚しスマソ。
あんまし関係ない導入で4レスつかってるし……聶歌が一番役立ってないし……はあ…
113 :
30:03/10/21 16:25 ID:???
なんか『按摩』でそんな気がしたw
話としては、なかなかいいですな。
ただ、一つ問題がありますね。
今まで誰もはっきりとは指摘してなかった事だけど
「静はジョセフに育てられた以上、
ネ イ テ ィ ブ に 英 語 を 話 せ る はず」だという事です。
(もちろん『受験英語』は別)
ヘルメェス女史とも、静だけはごく普通に意志疎通できてしまうのでは?
…それを見越した上でのキャラ設定だとしたら、失礼しました。
それと、確かエンポリオと静達が同年代だから、
『生まれ変わり』どころか『双子の妹』でもおかしくないと思いますが。
>>115 「産まれ変わり」ってのはメイドインヘブンで一巡した後の
エルメェス(エンポリオがバス停出会った人)って事だろ。
>>116 そういうことは深く考えんでもいいんだがな、このスレは
>>117 そりゃ悪かったけど、どっちかっつーと深く考えてるのは115だろ。
俺は114でもあるが、『按摩』なんて小ネタ挟んできてくれたんで
この話は楽しめたよ。
>>113-118 反応どもです。スルーされてたらと不安だったのでよかった…。
>>115 静、アメリカ住んでたことすっかり忘れてた…。
意思疎通できると思います…。
>>116 一応そういう意味で書きましたけど、全然別人でもいいと思います。
>>112 どーでもいい設定書き忘れ
前世の体験?からか紫外線には気を使っている。催眠術にかかり易いらしい。
>>116 あっそうか。普通に考えたら、そりゃそうですね。
素で「生まれ変わりってどういう事だろう…?」と悩んでた私って馬鹿?
>>117 確かにそれは、私への指摘でしょうなw
>>119 お疲れ様でした。
また次も面白いの、期待してますね。
名前忘れちゃ意味無い…
122 :
30:03/10/22 22:12 ID:???
えーとSSを一気に投下します。
題名とかは前のやつ同様、皆さんが考えてくれると嬉しいです(そういうセンスが全然ないんで)。ではいきます。
123 :
30:03/10/22 22:15 ID:???
もし、あなたが女性で、悪漢達に絡まれていたとしよう。路地裏に連れ込まれ、力任せに振り回され、命の危険すら感じる。
悪漢どもの下品な笑い声と生臭い息が、さらに絶望感を助長させ、これから起こりうる事態を想像して絶望するだろう。
そんな時、一人の男が現れて、その悪漢たちをあれよあれよと薙ぎ倒していく。お礼を言うと、「礼なんて良いよ」と、
名前も言わないで男は去っていく。その男がどんな素性で、どんな男だったにしろ、あなたはその男に好意を持ってしまうはずだ。
日曜日。由紀子は一人、目的もなく外を歩いていた。静は出かけていて(どうせ露伴のところだろう由紀子を見抜いていたが)、
妹も友達の家に遊びに行ってしまった。父親と母親もデートと洒落込んでいて、一人残された由紀子は暇を持て余し、ブラブラと
散歩をしているのである。
アンジェロ岩に差し掛かったところで、由紀子は足を休める事にした。頬杖をつきながら日曜だというのに人影のまばらな広場を
ボーっと眺めていると、
「ねえ彼女。もしかして暇? 暇人?」
「暇なら遊ばない? 良い所知ってんだ」
頭の悪そうな茶髪とグラサンの男二人組が、由紀子に声をかけてきた。暇すぎて神経が弛緩していたらしく、由紀子は彼らが
近づいてきた事に全然気がつかなかった。
「結構よ。他をあたってくれない?」
「そんな冷たくすんなよー。ね? マジやばいから、そこ」
知性のかけらも感じさせない言葉遣い。日焼けサロンで焼いてきたであろう褐色の肌が、由紀子には醜く見えた。
茶髪が彼女の腕を掴んで引っ張っていこうとする。
「触らないでよ!」
その言葉に二人組みの表情が代わった。薄皮がはがれたようにどす黒い雰囲気が発せられ、態度が急変する。
124 :
30:03/10/22 22:18 ID:???
「おいおい。なに切れてんの? 俺たちゃあ好意でやってんだぜ?」
「いいから、来いよ!」
無理やり連れて行こうとする二人の力に、必死に踏ん張る由紀子だがずるずると引きずられている。
こんな時、攻撃力を持たない自分のスタンドが恨めしくなる。由紀子が渾身の大声を上げんとしたその時。
また『誰か』が由紀子に声をかけた。
「なあ、嬢ちゃん。これって無理やり連れて行かれそうな状況?」
ほがらかな春の日差しのような声。華奢な体つきにすらりと伸びた足。身長は175くらいだろう。緑色の
帽子を深く被っていて顔がよく見えないが、帽子からのぞく髪は、墨汁をたらしたように真っ黒だった。
由紀子はその『誰か』の言葉にぎこちなく頷く。当然、『誰か』の闖入に男二人組は黙ってはいない。
「なんだてめぇ、文句あんのか?」
「関係ねーだろ。どっか行け」
その言葉に『誰か』は声をあげて笑った。何処までも透き通るような声。由紀子の胸が場違いながらドキンと高鳴った。
「嬉しいねぇ。知性のかけらも感じさせないその台詞。しびれるね、いやまったく」
のほほんとした温かみのある声には似つかわしくない言葉。帽子を目深に被っているので顔は見えないが、
『誰か』は由紀子のほうを一瞥し、微笑んだようだった。
「てめぇ、いい加減にしとけよ? やるよ? マジで」
「良いよ。ほら。どこでもいいぞ。殴ってみろよ」
『誰か』の意外な言葉に男二人組は顔を見合わせたが、すぐに茶髪が『誰か』に殴りかかる。乾いた音が響いたが、
『誰か』はよろけたもの倒れなかった。すかさずグラサンが『誰か』の腹に蹴りをいれる。腹を押さえうずくまる。
苦悶の呻き声をあげると思われたが、『誰か』は再び透き通るような明快な笑い声をあげた。
男二人組もさすがに変だと思い始めたのか思わず後ずさる。
「先に手を出したのはお前達だな。一応聞いておくが、まだその嬢ちゃんから手を放さないのは、覚悟が出来てるって事だよな?」
『誰か』の言葉に二人は由紀子を掴んでいる手に目を落とす。男達が手に汗をかき始めているのを由紀子は先ほどから知っていた。
125 :
30:03/10/22 22:22 ID:???
「てめー! 俺らの邪魔―――」グラサンの言葉が言い終わらないうちに『誰か』は既に動いていた。喋っているグラサンの
腹に鋭い蹴りを打ち込む。反吐を撒き散らせながらその場に崩れ落ちるグラサン。間髪いれず茶髪の顎にまるで剃刀の様な
フックを叩き込んだ。茶髪の目玉がグリンと回り、膝から崩れ落ちた。
「『私は自衛のための暴力を暴力とは呼ばない。知性と呼ぶ』。byマルコムX。そしてそのこれは嬢ちゃんの分だ」
『誰か』は倒れた男達の横っ面に蹴りを入れた。弾かれたように吹っ飛ぶグラサンと茶髪を呆然とした面持ちで見つめる由紀子に、
『誰か』は早々に背を向ける。
「あ、待って! 待って下さい! お礼くらい言わせてください」
「礼なんかいいよ。こっちは好きでやった事だ」
背中越しに聞こえるその声はあくまでも明快でほがらかだった。目の前で起こった暴力沙汰と『誰か』から感じる魅力に由紀子の
胸はますます高鳴っていた。
「じゃあせめて名前だけでも…」
男はしばしの逡巡の後、口を開いた。
「クロヤギだ。呼びたければクロヤギと呼んでくれ」
「クロヤギさん…」
クロヤギの背中はもう何も聞くなという有無を言わさぬ雰囲気を発していた。由紀子はそれを察してもう何も言わずクロヤギを見送る。
相変わらずその小さい胸は鳴りっぱなしだ。これが恋なのかしら? と由紀子はふと考えた。
クロヤギは何故あんな事をしたのか自分でも分からなかった。彼は暴力が好きだ。だがあれは暴力とは少し違う。
あの絡まれている少女を見た瞬間、体が動いていた。『任務』とは関係なく暴力振るう。これは彼のポリシーに反する事だった。
クロヤギは「愛」というものに憧れていた。彼に両親はいない。彼が小学生低学年の時、ありがちな話で交通事故によって
ともども死んでしまったからだ。彼は養護施設に預けられた。幼い妹と一緒に。彼は妹を溺愛し、まだ言葉もおぼつかない妹といつも一緒に過ごした。
その事をからかわれることもあったが、そんな奴には習っていた空手をお見舞いしてやった。
だが彼の生活は突如、崩壊した。彼と妹と、彼が里親に貰われる事になったのだ。彼は妹と一緒にいさせてくれと懇願したが、
結局は離れ離れになった。
126 :
30:03/10/22 22:25 ID:???
新しい里親は彼を愛してくれた。ありがちな子供のいない夫婦。彼も次第に生活になれ、妹の事を忘れるようになった。
しかし、彼の生活はここでも崩壊する。夫婦に出来なかったはずの子供が生まれたのだ。そうすると夫婦の興味は
実子に移り、しだいに彼は居場所をなくし、しまいには邪魔者扱いされた。彼が死ぬほどの高熱を出したときも、
救急車を呼びはしたが、里親は病院にまで付き添わなかった。朦朧とした意識の中でクロヤギは思った。
「これは妹を忘れようとした自分への罰なのだろうか?」
そして見舞いにも来ない里親に対する強い怒り。
「愛してくれないのなら、なぜ妹とボクを引き裂いたんだ」
この思いと怒りを糧に、彼は生き抜いた。
そして彼は退院し、愛の無い家庭の中で数年を過ごし、中学を卒業すると同時に家を出た。熱から生還したときに
手に入れた能力は誰にも喋らずに。
聶歌は日曜日を本屋で過ごしていた。手に取った文庫本をパラパラと眺めては元の場所に戻す。それを繰り返していると、
いつしか本に誘われ、店の奥まで入り込んでいた。
「おいおい、ここの本屋は商売する気があるのか? シェイクスピアをこんな奥に配置するなんて」
シェイクスピアの一冊を手に取り、パラパラとページをめくる。これを買おうとレジに向かおうとすると、いつの間にか帽子を
目深に被った男が道を塞ぐように立っていた。すらりと伸びた足に華奢な体だが、聶歌は警戒した。男の体は痩せていると
いったそれではなく、鍛え抜かれた無駄の無い体だと見抜いたからだ。
「汐華聶歌だな?」
涼しげな声が聶歌の鼓膜を震わせる。聶歌は質問に答えなかった。
「あんた誰です?」
「質問に質問で返すか。失礼な人だな、お前」
「あんた道を聞いているつもりなのか? ここは本屋ですよ」
127 :
30:03/10/22 22:27 ID:???
聶歌の言葉に男は口をゆがめた。笑っている。
「『老人』からの伝言。明日、かねてより練っていた計画を実行する。邪魔するな。だとさ」
『老人』という単語に聶歌は身構えた。
「分かっていると思うが邪魔したら始末するってことだ。その役目は俺が仰せつかってる」
「あんた、『老人』の、やつの部下か?」
「兵隊だよ、俺に考えというものは存在しない。下された命令を遂行するだけだ」
「そうか。じゃあここで眠っているんだな。兵隊さん!」
聶歌は手に持っていた文庫本を男に投げつける。それに重ねるようにスタンド攻撃を繰り出した。
「『D・J・T』!!」
『D・J・T』の拳がうなる。しかし、その拳はむなしく空を切った。
「先に手を出したな? それで、不意打ちのつもりか?」
男の声が下から聞こえた。いつの間にか聶歌の懐にまで潜り込んでいた。慌ててスタンドを戻したが、既に遅かった。
「『ティア・ミー・ダウン』!!」
男の拳に流線型の滑らかな物体が浮き上がる。それを見た直後。
ドズゥゥンンン!
聶歌は体の中を駆け巡る轟音と激痛と共に吹っ飛ばされた。強かに背中を本棚に打ちつけ、地面に倒れこむ。不完全ながらガードには
成功したはずなのに、この衝撃。ゲロを吐きそうになるのを必死に押さえ込み、立ち上がろうとしたが足が動かない。
「スピードはあるようだが、動きが素人だな。こんなやつを警戒する必要があるのか?」
聶歌は何か言おうとしても、口から漏れてくるの「うう」とか「うあ」と言った呻き声だけだった。
「それでも手加減したんだぞ」
男の言葉に聶歌は愕然とした。この威力で手加減した。ならこいつが本気になったら―――考えるだけでも恐ろしい。
「理解したようだな。俺は『彼』と違う。『老人』の部下と言うことに誇りも持たないし、能力を過信もしない」
128 :
30:03/10/22 22:29 ID:???
男はいまだ立てないでいる聶歌に近寄り、片足を上げた。
「これは保険だ」
ガスッ!
男のストンピングが聶歌の背中にめり込む。痛みで顔をあげた聶歌の目に、帽子で見えなかった男の目を見えた。
冷たい鏡のような目。
「邪魔したら、この『黒山羊』がお前を始末する」
そう言うと男は去っていった。『黒山羊』、その言葉を噛み締めながら、聶歌は痛みが引くまでその場で地面に
這いつくばるという屈辱を味わわなければならなかった。
「へー、そんな漫画のような事があるんだねー」
由紀子の話を聞いた静は心の底から驚いていた。あのアンジェロ岩の前で絡まれること自体珍しいが、
さらにそれを助けるものまで現れるとは。
「そうなの。ちょっとやり過ぎって感もあったけどね。けどその助けてくれた人が―――」
「なに? カッコいいの?」
「良い声だったのよ」
「良い声ぇ? なにそれ。顔は? 顔!」
「さあ、帽子被ってて良く見えなかった。でも顔の形は悪くなかったし、きっと良い男よ」
「はぁ…由紀子。人間というのはね、見えない部分を自分の理想で補ってしまう悲しい生き物なの。きっと顔を見せなかったって事は、その男…」
「別にそれでも構わないわ。男の人は『将来性』よ。お父さんだって、高校の頃は小さくて冴えない感じだったらしいけど、いまは違うもの」
「そんな株みたいな男選び辞めなさいよ。やっぱ男は顔とオーラよ!」
そう力説する静を哀れむような目で見る。それに気付かない静は、その両方を兼ね備えた岸部露伴おじ様の良さとやらを力説していた。
それを右耳から左耳に流しつつ、由紀子はそろそろ突っ込んでくれるはず聶歌がまだ学校に来ていないことに気付いた。
「ねえ、聶歌君。今日は休みなの?」
「昨日のおじ様ったら―――って、聶歌の事で話の腰を折らないでよ。なんか今日は休みだって。病気したらしいよ」
「ふーん。初めてだよね、聶歌君が学校休むなんて」
「そうよねぇ。馬鹿は風邪引かないって言うのにさ」
クラス中から冷めた視線が静へ向けられる。なぜか由紀子が恥ずかしくなってしまった。
129 :
30:03/10/22 22:32 ID:???
「うおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」
「ど、どうしたの!?」
放課後の下駄箱前で急に叫びだしたのは静だ。まわりの生徒が一斉に静を見る。なぜかまた由紀子が恥ずかしくなった。
彼女の手を引いて、急いで人気の無いところまで連れて行く。
「なに考えてんのよ! 急に叫びだすなんて!!」
「違うのよ、これ見て、これ!」
静が差し出したのは一枚の便箋だった。ひったくる様にそれを受け取る
『静くんへ、君に告白したい事がある。カフェ・ドゥ・マゴで待っている。 岸部露伴』
明らかに偽装だ。字はワープロで書かれているし、そもそも岸部露伴が学校まで来てこれを入れて行った所を想像すると
かなり奇妙だ。それなのに静は顔を真っ赤にしてもじもじしている。さらには気持ち悪い声で
「どうしよう、いつかは来ると思ってたけどぉ」などとのたまっているのだ。本当にこの子頭が弱いんじゃないかしらと由紀子は
思ったが、きっと突っ込み役の聶歌がいないせいで頭が弛緩しまくっているのだろうと思いなおした。
「静、まさかいく気じゃあ…」
「なんで? 行くよ。露伴おじ様が待っているもの」
「だってこれ、明らかに偽者じゃない!」
思わず声が高くなってしまう由紀子を宥める様に静は喋りだした。
「由紀子。この世は不思議な事であふれているわ。私達スタンド使いだってその一部。そう…そんな不思議があるのなら。
露伴おじ様が急に私に告白する不思議だってあるのよ!!」
「なに言ってんのよぉぉぉ!!」
「早く行かなくちゃ! 待ってて露伴おじ様!」
くるりと向きを変え走り出す静。しばし呆然とした後、由紀子はハッと我に帰り、静の後を追いかけた。
と、言うわけで二人はカフェ・ドゥ・マゴにいた。オープンカフェの一番良い席に陣取って呼び出した相手を待つ。
便箋を眺めながらニヤニヤしている静かを横目に見ながら、冷静に考えるとヤバイこの状況に青ざめていた。
130 :
30:03/10/22 22:35 ID:???
(そもそも、この子を呼び出した相手は誰? 平良くん? でもあの人はこんなまどろっこしい事する人じゃない。
じゃあ誰? なんのために?)
由紀子は知人たちの顔を片っ端から思い浮かべたが、こんな事をしそうな人物は思い当たらなかった。文字通り
由紀子は頭を抱えた。
「静・ジョースターさん?」
聞き覚えのある声。涼しくほがらかな優しい感じのする声。
「ええ、そうだけど。あんた誰?」
「露伴先生の代理のものだよ。座っても良いかな?」
静の礼儀の無い質問に温和に答えるその人物は間違いなく昨日の男だった。
「クロヤギ…さん?」
由紀子の言葉に声の主の動きが止まる。目深に被った緑色の帽子。そこから覗く真っ黒な髪。スラリと伸びた足。
「クロヤギ」だった。
131 :
30:03/10/22 22:38 ID:???
昔誰かが言っていた。
「恐怖に縛られた人間は違った意味で何でも出来る」と。その人物に聶歌は尋ねた。
「でもボクは闇が怖い。暗い廊下にでるとぶるぶる震えて何も出来なくなる」
その人は笑ったと思う。そして聶歌にまるで掛け算を教えるようにこう言った。
「ならお前は闇の向こうに捕らわれたチルがいてもそのまま震えているかい?」
チルとは当時聶歌が可愛がっていた猫の名前だ。聶歌は考えたが、頑張って助けに行くと答えた。それを聞いた
その人はにこりと微笑んだ。
「それはお前に『大いなる精神』が宿っている証拠だ。『恐怖』とは! 愛する人を見捨てることも厭わせないものだ。
下衆にも劣る所業をさせるものだ! 恐怖に捕らわれた者は恐怖に対して尻尾を振る。安心感を得るために!
お前はそんな人間になりたいか?」
聶歌は首を横に振った。すると、その人の手が聶歌の頭を撫で、彼の顔は自然にほころんだ。そう、恐怖に囚われてはいけない!
それを乗り越える『大いなる精神』、『黄金の精神』が僕に安心感を与えてくれるのだ! 『老人』に屈した時も『大いなる精神』を思い出し、
その恐怖から抜け出す事が出来たのだ。『黒山羊』は聶歌に力と痛みによって恐怖を植えつけた。聶歌もその恐怖に囚われそうになった。
が、彼には大いなる精神が宿っている。聶歌は『黒山羊』の脅しを克服し、静を探し歩いていた。
「やはり学校を休んだ事は失敗だったな。皆勤賞を失った上に、こんな事態になるなんて…」
過去の事を悔やんでも仕方が無い。今はしなければならない事をする。しかし、聶歌は『黒山羊』という名前は知らなかった。
おそらく『老人』の部下の中でも特殊な立場なのかもしれない。警察で言うところ公安のような物かと聶歌は考えた。
かれこれ一時間近く探し回っているが、一向に見つからない。少し足を休めようとカフェ・ドゥ・マゴに立ち寄る。オープンカフェの
席を選んでカプチーノを頼んだ。出された水に口に含みつつ、周りを何気なく見回す。くたびれたサラリーマン。近所の住んでいる
主婦達。女子高生と帽子を被った男。
(あの帽子…)
見覚えのある帽子だった。あの後姿もどこかで見た覚えがある。男から女子高生へ視線を移す。どこかで見た顔―――って
『静・ジョースター』!?
132 :
30:03/10/22 22:40 ID:???
思わず口に含んだ水を噴出しそうになるのを押さえ、聶歌はこの『奇跡』を神に感謝した。このさい何処の神でも良い。
とにかく感謝します。ゆっくりと席から立ち上がると深呼吸をし、帽子の男を見据える。まだ静達も『黒山羊』も、
こちらに気付いた様子は無い。聶歌は再び水を口に含むと、三人の席に向けて動き出した。
まさかこんな所で再会できるなんて、これこそ『奇跡』だわと由紀子は思った。クロヤギは仕事が終わり次第、
露伴おじ様はここに来ると説明した。静は由紀子とクロヤギが知り合いだという事に多少驚いていたが、それよりも
おじ様が気になるらしく先ほどから落着かない様子で待っている。由紀子は由紀子で再び会えた感動を噛み締めながら
クロヤギと他愛も無い会話を繰り広げていた。最初はあれほど警戒していたが、クロヤギに会えた事でそれら全てが
吹き飛んでしまったのだ。
「あの、失礼かもしれないんですけど。クロヤギさんの髪の毛って、凄い綺麗ですよね」
クロヤギは苦笑いしながらも「ありがとう」と返した。
「でも、嬢ちゃんの髪の毛のほうが綺麗だと思うけどなぁ。艶やかだし。女性の髪の毛とはこうであるべきだって感じだ」
そう言われ、由紀子は顔を真っ赤にし、思わず顔を伏せる。髪の毛を誉められた事はもちろんだが、クロヤギの涼しげな
声で言われるとまるで異次元から聞こえてくる啓示のように思えたからだ。
その後、しばしの沈黙。なんか喋らなくちゃ。そう思い顔をあげた由紀子の目に、意外なものが映りこんだ。
汐華聶歌―――今日は病気で寝込んでいるんじゃなかったの? 素朴な疑問を浮かべた由紀子の目に、聶歌の『D・J・T』が映った。
(机に這いつくばれ!)
『D・J・T』の拳が黒山羊の後頭部めがけ放とうしたその時。
「だめぇぇ!」
133 :
30:03/10/22 22:43 ID:???
その声に弾かれたように振り向く『黒山羊』。それと同時に拳を放つ聶歌。『黒山羊』の動作が一瞬遅れ、
彼の胸に『D・J・T』の拳がめり込んだ。鈍い音と共に、『黒山羊』が卓の上に倒れこみ、叫び声とコーヒーカップが
散らばる音に客の視線が一斉に集まった。胸を押さえ咳き込む『黒山羊』に駆け寄る由紀子。静は何が起こったか
分からない様子だ。『黒山羊』を心配そうに見つめる由紀子を見て、先ほどの叫び声は彼女のものかと、聶歌は理解した。
「どいてくれ。そいつは―――」
「急に殴りつけるなんて、なに考えてるのよ!」
ほとんど絶叫に近い由紀子に気圧されつつも、聶歌は落着いて話し出した。
「そいつは『黒山羊』といって、あの『老人』の仲間だ。そいつは危険な奴なんだ」
「なにを言ってるの? クロヤギさんは危険な人じゃないわ。私を助けてくれたもの!」
「助けた?」
「なんなのよ! これは一体どういうことなのよ!?」
全く事態が飲み込めていない静に聶歌は『D・J・T』で平常心を与える。落ち着きを取り戻した静と由紀子に、
手短に昨日あった事と『老人』が何か企んでいる事を話した。
「じゃあこの人は露伴おじ様の代理人だけではなく『老人』の部下だったって事?」
「それ自体が罠だって言ってるだろ!」
静の理解の遅さに苛立ちを隠せない聶歌。やはり助けないほうが良かったかと少し後悔した。由紀子は
信じられないという面持ちで、まだ咳が止まらない『黒山羊』を見つめている。
「げほっげほ、かはっ―――いやまったく。参ったな。ガキなんざ脅せばなんとでもなると思ったが、
どうやら見くびっていたらしいな。恐れ入ったよ」
春の風のような『黒山羊』の声が木枯らしのようにかすれている。相手が手負いだろうと油断しない
聶歌の決意を感じ取った『黒山羊』は大きく息を吸い込み、体を落着けると、またあの涼やかな声で喋り始めた。
「ここでは人目がつく。『老人』が来るまで遊んでやるよ。全力でな」
134 :
30:03/10/22 22:46 ID:???
静をとりあえず安全な場所へ移す事に、『黒山羊』は反対しなかった。「例えどこに移そうが、すぐに連れて行く」と断言し、
呆気なく静を開放した。由紀子も帰るように言ったが、彼女はこれを頑なに拒否し、もし聶歌が負けたときには自分が
『黒山羊』を止めるとまで言い放った。三人は郊外にある広い空き地に移動した。平日の夕方、人気は無く、
決闘には相応しい場といえた。
「良いねぇ。荒野の決闘って感じだ」
そう言いながら上着を脱ぐ『黒山羊』は黒いタンクトップを着込んでおり、その無駄の無い、しなやかな筋肉をまとった
腕があらわになる。上着を脱ぎ捨て、深呼吸をひとつ。不意に『黒山羊』は由紀子の方を向いた。
「すまないな、嬢ちゃん。こんな形で会いたくは無かったよ」
そう言って悲しそうに微笑む『黒山羊』に由紀子は何もいえなかった。
「『老人』の好きにさせるわけにはいかない。行くぞ!」
「トライ・『ティア・ミー・ダウン』(俺を打ち壊してみろ)!!」
『黒山羊』の両拳に流線型の滑らかな物体が浮き上がる。やはり『彼』と同じ身にまとうタイプのスタンドのようだ。
「『D・J・T』!!」
聶歌の鋭く速いラッシュが『黒山羊』に迫る。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄っ!!」
ボクサーのガードよろしくラッシュを防御する『黒山羊』。流線型は肘から下全体を満遍なく覆っているため、問題は無い。
ラッシュを締めくくる渾身の一発が叩き込まれ、『黒山羊』はそのまま二メートルほど滑るように後退した。
「なるほどな。お前の力は良く分かった。結論。お前では俺には勝てない」
『黒山羊』は断言した。聶歌の頭に血が上る。いつもなら決して引っかからない挑発だが、昨日本屋で這いつくばらされた
屈辱と、恐怖を克服する過程を思い出したからだ。
「お前が脅しに屈せずここまで来た事には敬服する。マジで尊敬するよ。―――だがな。俺に真正面から勝負を挑んだのは
勇気でもなんでもない、ただの蛮勇だったなぁ…!」
135 :
30:03/10/22 22:52 ID:???
聶歌は一気に間合いを詰め、『黒山羊』に攻撃を放つものの、軽いフットワークに翻弄され、まるであたらない。
これが人間の動きなのか!? 聶歌は驚愕した。
「所詮、判断するのは人間という事だ」
本屋のときと同じ、下から声が聞こえた。どっと汗が噴き出す。スタンドを戻し、ガードの体勢を取らせる。
暴走機関車の様な唸り上げた拳が迫ってくる。流線型が僅かに光を発し、それを確認した直後。衝撃と共に
聶歌は無重力を味わった。踏みしめていた地面が消え、耳元で風がびゅうびゅうと鳴っている。一瞬、
何が起こったかわからなかった。視界がぐるりと回り、一面に空き地が広がる。聶歌は理解した。
地上五メートルほどに『浮かされたのだ』と。こちらを見上げる由紀子と『黒山羊』が見え、そして急激に地面が迫ってきた。
咄嗟に『D・J・T』をだして受身を取る。着地した瞬間、さらに汗が噴き出した。
「どうだい? ブルっちまうだろう?」
『聶歌』を見下しながら、『黒山羊』は喋り始めた。
「俺の『T・M・D』を味わって怖気づいたか? まだまだこんな物じゃない―――」
居合いのような構えから、一気に距離を詰める。轟音と共に拳が弧を描いた。
「―――ぞっとぉ!!!」
聶歌はガードしたが衝撃は凄まじく、そのまま地面に叩きつけられた。地面に顔がめり込み、土と血の味が聶歌の
口の中に広がる。
「また這いつくばったなぁ。お前の貧弱なスタンドでは俺の攻撃をガードしきる事なんて『奇跡』に等しいってことだなぁ」
暴力による高揚感が『黒山羊』の気分を昂ぶらせる。這いつくばった聶歌の腹に容赦なく蹴りを入れる。鈍い音と共に
聶歌の体が跳ね上がり、呻き声が漏れた。
「もうやめてください!」
悲痛な由紀子の叫び声に動きを止めた『黒山羊』だったが、「邪魔するな」と言い捨てると再び蹴りを入れ始めた。
「なんでそんなひどいことするんですか!? 私を助けてくれたのに。私の髪の毛を誉めてくれたのに。なのに、
なんでそんな事が出来るんですかぁ!」
136 :
30:03/10/22 22:54 ID:???
涙声になっている由紀子の声に、『黒山羊』の胸はちくりと痛んだ。いつもなら何を言われようが意に解する事無い彼が、
何故か彼女の言葉にだけは揺らいでしまっている。『黒山羊』は混乱した。助けてしまった時といい、今といい。この女は
何者なんだ!?
「だからもうやめてください。お願いだから…」
『黒山羊』の心が音を立てて引き裂かれる。冷静でいようとする頭が、それ自身を拒否し、奥底から何かを突き上げてくるようだった。
「黙れ! お前こそなんなんだ! 俺の心を掻き乱して! それがお前の能力か!?」
あきらかに『黒山羊』は動揺していた。涼しげな声にひびが入ったように裏声が混じり、それを色濃く伝えている。
「愛されなかったから…『黒山羊』か?」
不意に聞こえた言葉に今度こそ『黒山羊』の動きが止まった。自分の足の下で咳き込んでいる聶歌が笑いながら言葉を続ける。
「山羊は唯一、神の祝福を受けられなかった動物だ。だからサタンは山羊の頭をしている。そしてお前は『黒山羊』。ピッタリだな」
「貴様ぁぁぁ! 分かったような口を―――」
『黒山羊』が冷静さを失っている今しかない。聶歌は最後の勝機をここに賭けた。
「『D・J・T』、彼の記憶を消せぇぇー!」
一筋の光弾が『黒山羊』の胸を貫く。よろよろとよろけながら二歩三歩と後退する『黒山羊』を由紀子は沈痛な面持ちで見つめていた。
「うう…俺は、なにを…してるんだ?」
「教えてやる。今からお前は眠りにつくんだ!」
呆けた表情で聶歌を見返す『黒山羊』の顔に『D・J・T』の拳がめり込んだ。思わず由紀子は目をそらす。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、無駄ぁ!」
怒涛のラッシュに渾身の一撃。『黒山羊』の体は中を舞い。放物線を描いた。衝撃で緑色の帽子が吹き飛び、
漆黒の髪が四散する様に露わになった。
宙に舞っている間、『黒山羊』は理解した。戦っている最中、『D・J・T』に記憶を消されたのだと。自分がそんなミスを
するとはにわかに信じられなかったが、視界の端に映った、少女を見て、なぜかその疑問も解けてしまった。少女に
妹の面影を見ながら彼の意識は飛んだ。
137 :
30:03/10/22 22:56 ID:???
『黒山羊』が地面に落ちると同時に由紀子は彼の元へ駆け寄った。若戸呼吸を確認し、両方とも以上が無いとわかり
胸をなでおろす。先ほどから尋常ではない由紀子の態度を見、聶歌はずっと思っていた質問をする。
「なぜその男に肩入れしてるんだい?」
由紀子は少し困ったような顔したが。やがて正直に喋り始めた。
「なんだか始めてあった時から惹かれてた。この人の声とか、仕草に。他人の気がしないっていうかなんていうか。
だからまた会えたときは本当に嬉しかったの。『奇跡』てあるんだなぁってね。」
『黒山羊』の頭を膝に乗せ、優しく頭を撫でるその姿は、息子を慈しむ母のようだった。
そのまま数十分が過ぎた。聶歌はその場で座り込み、切れた口の中を鑑で確認している。由紀子は飽きることなく
『黒山羊』の頭や顔を優しく撫でていた。
「『黒山羊』を倒したか…」
まるで風の音のように老人の声が二人の耳に届く。
「『老人』…」
まるで奇術のように『老人』は現れた。そして影のように寄り添う『彼』も。
「これはお前が強くなったと見るか、こいつの慢心と見るか、それとも…」
『老人』はそこまで言うとくぐもった笑い声を上げた。空気を不愉快に震わす嫌な声だ。
「さあお嬢さん。悪いがそいつを渡してくれんかな? それはもともと私の『獣』だ」
『黒山羊』の頭を、離さないと言う様に抱きかかえる由紀子。
「無駄だ、由紀子さん。今は彼を渡すしかない」
「彼の言うとおりだよ、お嬢さん。ご婦人に力づくというのはなるべく避けたい。すまないが渡してくれんかね?」
物腰は柔らかいが、声の隅々に隠しきれない邪悪さが感じて取れた。由紀子はしぶしぶといった様子で『黒山羊』から離れる。
気絶している『黒山羊』を『彼』が樽でも運ぶように肩に乗せ、『老人』の後ろへと下がる。
「ではまたな。若者達よ。今度はこうは行かんぞ…!」
強烈な風が吹き、それと共に三人の姿は掻き消えてしまった。ただ『黒山羊』の被っていた帽子が風の余韻に揺れて残っているだけだった。
138 :
30:03/10/22 22:58 ID:???
次の日から聶歌は何事も無かったように学校に登校した。顔の傷を女子に聞かれたりしたが、
熱でボーとして階段から落ちたと説明した。
静は今度事件でさすがに自分の軽率さを反省したらしく。今度から少しは考えて動くと宣言した。
その少しがどの程度なのかは説明されなかったが…
『老人』の計画は失敗したものの、彼はカフェに勤めるウエイトレスを落とし、上機嫌だった。
『彼』はいつもどおり。
『黒山羊』は全治二週間の怪我を負ったが、再起不能にはならず。髪の綺麗な少女(由紀子のこと)と
妹に思いはせる日々が続いている。
そして由紀子。『黒山羊』の残した帽子を被って日曜日は出かけるようになった。暇なときはいつの間にか
アンジェロ岩に足が向き、何もせずボーっと過ごしている。あの気持ちは恋なのか? それとも別の違う感情なのかは
今の由紀子には分からない。しかし、あのときの自分は凄く充実していたと言うことで、ひとまずは納得した。
この由紀子と『黒山羊』がまた再会するときが来るのだが、それはまた別のお話。
To Be Continued
139 :
30:03/10/22 23:00 ID:???
『ティア・ミー・ダウン』
本体 『黒山羊』 本名不明
「身にまとうタイプのスタント。両腕の他にも両足にも装着できる。攻撃したものに与えられる『物理的な力』を
極限まで増幅させる事が出来る。しかし装着によって身体能力があがることは無いので全ては本体の
身体能力にゆだねられる。本体が剥き出しなので装着部分意外は防御力は弱い。
本体曰く、『彼』のスタンドだって粉々に砕く事が出来る。らしい。」
破壊力:A スピード:B 射程距離:E
持続力:A 精密動作性:E(物が全くつかめなくなる) 成長性:C
花京院 撫子
年齢12歳、花京院典明の親戚の娘
魔法少女に憧れている、演出好き
自分自身のスタンド能力は無いが、ほとんどのディスクの能力を引き出すことのできる才能がある
和丸聖
ぶどうヶ丘高校・中等部の生徒
和丸財閥の長女だが男として生活させられている
スタンド名―ダイアモンド・ドッグス
ペッシュ
ペッシの甥、ぶどうヶ丘高校の生徒
スタンド名―フィッシング・ボーン・メランコリィ
ヘルメェス・コステロ (25) ♀
英語科教員補佐(アメリカから留学)
スタンドの存在は感じるらしいが気のせいだと思っている
頭部へのスタンド攻撃を何故か跳ね返すようだ
日本語は喋れない
非スタンド使い
人形
エンポリオ?ウェザー?
アトゥム神のスタンドで人形にされたらしい
多数のディスクを所持している
『灰色の男』(上条)
ジョースターの血族なのか?
スタンド使いのようだ
DIOの知り合いらしい
DIOの求める『体験』を生み出そうとしているっぽい
『黒山羊』
『老人』の部下、生き別れの妹がいる
力が好きだが『任務』と関係ない暴力は振るわないのがポリシィ
スタンド名―ティア・ミー・ダウン
ダイアモンド・ドッグス
本体 和丸聖
なんでも見つけ出せる二匹の犬型スタンド。物や人はもちろん、場所、タイミングなど。
その気になれば転校生とぶつかる道を見つけ出して、ぶつかるタイミングも見つけ出す事も出来る。
顔が横に平べったいのがジェフリー。縦に平べったいのがライト
破壊力:D スピード:A 射程距離:A(校舎全部を網羅できるくらい)
持続力:C 精密動作性:E 成長性:B
フィッシング・ボーン・メランコリィ
本体 ペッシュ
ほんの少しでも水があるところならば釣れないはずの魚を釣ることが出来る
ティア・ミー・ダウン
本体 『黒山羊』
身にまとうタイプのスタント。両腕の他にも両足にも装着できる。攻撃したものに与えられる『物理的な力』を
極限まで増幅させる事が出来る。しかし装着によって身体能力があがることは無いので全ては本体の
身体能力にゆだねられる。本体が剥き出しなので装着部分意外は防御力は弱い。
本体曰く、『彼』のスタンドだって粉々に砕く事が出来る。らしい。
破壊力:A スピード:B 射程距離:E
持続力:A 精密動作性:E(物が全くつかめなくなる) 成長性:C
と、いうわけで週末にでもss書こうかと思います
>>30様ッ!あなたは必ずこのスレを支配できるッ!
もっと! もっと! 学園ラブコメを書ける思いなしゃれッ!
空気を吸って吐くことのように!
HBの鉛筆をベキッ!とへし折る事と同じようにッ
できて当然と思うことですじゃ!大切なのは「認識」することですじゃ!
ssを書くという事は、できて当然と思う精神力なんですぞッ!
おお、こんなスレがあるとは…
昔ちょろっと書いた、学園ラブコメラスボス案貼らせてもらってかまいませんかね?
能力「時の進みを遅くする。最終的には時が止まる」
ステアウェイトゥヘブンの逆。
物がゆっくり動く、落ちる。車に乗るより走る方が早い。救急車ものろいので病人はヤバイ。
信号はなかなか変わらない。氷はいつまで経っても溶けない。
テストはいつまで経っても終わらない。スピードを競う競技では新記録多発。
カップ式自販機でジュース買うとなかなか注ぎ終わらない。
射程範囲は杜王町全域。
「このままだと…杜王町の時が止まってしまう…なんとかしないと…」
ボスは転校生。無意識の能力。
転校してきて能力が目覚める。スタンド使いの多い杜王町で刺激を受けたとか何とか。
だれが時間を遅くしてるのかを探し出す。
この間に静と転校生はイイ関係になってて
「アンタだったんだ…でも…何とかしてみせる…だって私…」
とかすごいラブコメ的展開に。
『謎の転校生の巻! その@』
静「ヤッベ超ヤッベ!新学期早々遅刻だなんてシャレなんないって!」
?「うわっ!」
静「きゃっ!?」
ドグシャア!飛んでくパンや鞄。
静「ちょっと!あんたどこ見て」(ここでコマが替わる)
静「はひっふぇんふぉ…」(口元アップ。ジョルノがブチャに指突っ込まれたシーンみたいな感じ)
(何ッ!? パンが口に…おかしい…さっきたしかに飛んでったはずなのに…
鞄も中身ブチまけたはずなのに元通りに…なんで…?)
?「大丈夫?ごめんごめん。でもまあ前方不注意はお互い様って事で…急ぐからごめんねー!」
静「……」
友達「ねえ静ぅー 知ってるー?」
静「何を?」
友達「今日転校生来るらしーよぉー しかも見た奴の話によるとかなりカッコイイんだってー!」
静「ふーん」
友達「何よーぉあんま興味なさそうな顔してー考え事ー?」
静「いや今朝ちょっと一悶着あって…」
友達「あ、先生来た」
先生「えー転校生を紹介します じゃあ入って」ガラッ
静「あー!」
転校生「?あ、君は」
(アオリ)スタンド使いは…惹かれあう!?
補足。
パンくわえて走ってたら曲がり角でドーン、のあれです。
描写と能力が微妙に合ってないのはいつものジョジョ節ということで。
もっと早い時期に気付いてくれれば良かったのに…
あるいはせめて『図書室』覗いてから書き込むとか
そうしてくれれば、きっと皆貴方の事を大歓迎したはずなのだが
転校生ネタなんて、何度やったか分かりゃしない
なまじっか『能力』等の作り方とか素晴らしいだけに、かえって惜しい
えーと、実は私、ラブコメによくあるパターンの
「主人公に恋愛アドバイスをするラブラブ先輩カップル」
の役を担わせようとして、この2人のキャラを考えたのですが
(広瀬夫妻は動かしにくいですしね)
気が付くと脳内で、主人公そっちのけで
2人だけの世界につっ走りだして、どうにもならなくなってしまいました。
クールダウンするために、とりあえず吐き出させて下さい。
むしろそういう訳ですので、スルーしていただいた方がありがたいかも。
外伝の外伝「あるバカップルの思惑」もしくは「ジ・アークティック・オペラのオマケ」
「『鏡子ちゃん』」
僕がそう言うと、彼女に『スイッチ』が入る。
「…聖三郎さぁん」
頬が上気し、息が荒くなり、眼はうるんで僕だけを見つめだす。
ほんの数秒前までの書類に頭を抱えつつも凛としていた姿は、もうどこにもない。
僕のもとに駆け寄り、抱きつこうとする。彼女の方が背が高いので、僕の頭は丁度彼女の胸に…
と、それはさすがにマズいので、彼女の手をすり抜け、椅子に座る。
彼女は当然のように膝に座り、僕の首に腕をまわす。
こうすれば僕の方が高くなる(つまり僕が胴長短足ってことだが)。
「もう、こんな時に私の『スイッチ』入れちゃうなんて、どういうつもり?」
「お互い数字とにらめっこして、疲れたからね。リフレッシュさ」
抱き締めてやると、心底嬉しそうな顔を僕の胸にうずめる。
不思議なもんだよな、こんな僕に…。別に催眠術とか使った訳でもなければ、
スタンド能力が影響してる訳でもない。僕のスタンドは物理的に『向き』を変えるだけだ。
そして彼女も、人格が変わった訳でもなく、ただ僕しか眼に入らなくなっただけ。
他の人ではこうはならない。僕の『声』が、『言葉』だけが『スイッチ』だ。
以前部員に目撃された時、そいつは『2人っきり』だったからと思ったようだが、
それはただ単に僕が、『2人っきり』の時以外名前を呼ばないというだけの事。
恥ずかしいからね。
そういえば汐華君に『老人』とかいうスタンド使いの話を聞いた事があるが、
彼女には関係ないだろう。
『眼を閉じたまま僕の所へやって来て、僕の前で眼を開けた事』なんて無いもんな。
それに、彼女は昔から僕が好きだと言っていた。ここまで露骨な愛情表現する事は無かったが。
いつからだろう…そうだ、あれは1年の終わり頃、卒業してゆく3年の先輩から
部長と副部長を託された(当時2年はいなかった)直後に、『連中』が
十数人で襲って来たのを、彼女の眼の前で僕が撃退した時からだ。
あの時気丈な彼女が泣きながら、初めて僕に大胆に抱きついて来て、それ以来こうなったんだ。
小学生男子というヤツはどうにもヒネクレもので、
女の子と一緒に居たり好きだと表明したりする事を、恥ずかしがって嫌がる。
といっても僕の場合は、その状態になるのもそこから卒業するのも人より若干遅かったのだが
それで『僕に振られたと思った』というのが、彼女が柄の悪い『連中』と
関わるようになった理由だと言うから、僕の自業自得だろう。
だがそんな事はもうどうでも良い。僕は全身全霊懸けて彼女を護る。
元々『連中』から彼女を隠す『隠れ蓑』として始めさせたに過ぎない『演劇』だけど
それに真剣に取り組みだして、部長を務める程までになった以上、
『彼女の舞台』も全力で護ってみせる。
幼い頃に出会った『手のひらマークの帽子の男の人』は言っていた。
スタンド能力は大切なものを護るための力だと。だから僕は『アークティカ』で彼女を護る。
『連中』程度だったら、何人来ようが問題ではない。とはいえ、
この間は油断しすぎて格好付けすぎたため、不覚を取りかけたが。
汐華君達が加勢してくれなかったらどうなっていた事か。まだまだ覚悟が足りないな。
そういえばあれ以来奴等来ないな。やはり最後『お巡りさん』に連れて行かれたからか。
「私…幸せ………いつまでもこうして…」
でも、僕も好きだからとはいえ、命を懸けて護っているのだから
たまにはこんな役得あっても良いかな…なんてね(自分で仕掛けといて何言ってんだか)。
でももういい加減にしとくか。
僕の姿が見えなくなるか、僕があの言葉を言うと『スイッチ』が切れる。
「さあ、もういいかな、『部長』」
少し名残惜しそうな顔をするけど、彼女が立ち上がり、
お互い身だしなみを整えて(別に変な事してた訳ではないけど)
彼女が理性の戻った顔で僕ににっこりと微笑んで、それでおしまい。
「あと少し、頑張ろうね、大塚」
そう、舞台の準備や演技だけじゃない。色々と事務処理もあるんだ。
部長と副部長は大変だw
「『鏡子ちゃん』」
カレがそう言うと、私に『スイッチ』が入る。
「…聖三郎さぁん」
頬が上気し、息が荒くなり、眼がうるむのが自分でも分かる。
私を名前で呼ぶのは甘えても良いという合図。こうなってはもうカレの事しか考えられない。
カレのもとに駆け寄り、抱きつこうとする。と、私の手をすり抜け、椅子に座る。
もう!この期におよんでまだじらそうっていうの?
逃がさないように膝に座り、カレの首に腕をまわす。
でも確かほんの数秒前まで私達、大事な仕事してたような…。
今さら否定されてももう後戻りなんかできないけど、一応訊いてみる。
「もう、こんな時に私の『スイッチ』入れちゃうなんて、どういうつもり?」
「お互い数字とにらめっこして、疲れたからね。リフレッシュさ」
抱き締めてくれるので、顔をカレの胸にうずめる。ああ、カレの体温を感じるのが心底嬉しい。
「私…幸せ………いつまでもこうして…」
私ばっかり、こんなに幸せで良いのかな。私に抱き付かれて、カレは喜んでくれてるかしら。
「さあ、もういいかな、『部長』」
ええーっ、もう終わり!?幸せな時間なんてあっという間。
でも私達『清いお付き合い』してるんだもの、節度は守らないとね。
あまりベタベタしすぎて、カレに…副部長に嫌がられたら困るわ。立ち上がり、
お互い身だしなみを整えて(別に変な事してた訳ではないけど)にっこりと微笑んで、
「あと少し、頑張ろうね、大塚」
そう、私は演劇部の部長だもの。『演技』なら誰にも負けない。
『気さくでクールで演技力と指導力に優れた部長』を『演じる』のなんて朝飯前。
次にまた甘えさせてくれる時まで、演じ続けてみせるわ。
151 :
143:03/10/24 23:14 ID:???
>>146 スマソ。書く前に一応図書室はざっと読んだんだけど…まあたしかにネタかぶりまくりでしたな。
>>144を昔(今年の頭くらいだったっけ…)ジョジョスレに貼ったときはスルーされましてね…。
静ラブコメネタはもりあがらんのか…と寂しく思ってネットから離れてたらこれだからつい。
(自分が静ラブコメ発案者というわけではないです。
当時ぽつぽつ「7部はラブコメかもしれん。だったらいいな」というネタが出てました)
図書室にあるスタンドネタとかぶってない能力ネタがいくつか有るので、
キャラとか流れとか空気がわかったら書かせてもらうかもしれないです…そのときはよろしく…
「ルールは普通の指相撲と同じ、十秒間押さえれば勝ちのシンプルなものです」
「OK。さっさとやりましょ」
静は少年の顔前に、手を勢いよく突き付けた。
「イヤに自信たっぷりですね。フフフ……楽しめそうですよ」
言いながら、静の手に自分の手を絡ませる少年。
むしろ少年の方が自信たっぷりで、それに少しむかつく静。
揺さぶりを掛けてみる。
「当然、自信満々よ。あなたみたいな『子供』(少し強調)に負けるわけないでしょ?」
勝負は戦いの前から始まっている。精神状態は勝敗を大きく左右する。
静の軽い挑発は、思ったよりも効果があった。どうやら少年は『子供』扱いされるのを嫌っているようだ。
額にうっすらと青筋を浮かべながら、少年は静かに言った。
「子供……ですか。フフフ、貴方には自殺願望があるようですね?
いいでしょう。愚裏摺(ぐりずり)部屋の名にかけて、瞬殺して差し上げますよ」
「ぐ、愚裏摺部屋?」
「指相撲の部屋です。大相撲にも○○部屋とか△△部屋とかあるでしょ……あれと一緒です」
「へぇ……そんなのあるんだ……」
静は素直に感心した。
そんなものがあるなんて世の中は広い。どんな稽古をしているんだろうか? ちょっと気になる。
「そんなことはどうでもいいです。さあ、準備はいいですか?」
「『さっさとやりましょ』、って言ってるでしょ。準備は万端よ」
「わかりました。このコインが地面に着いたら始め……ということで」
少年の左手には、いつのまにかコインが乗せられていた。金色の、外国のコイン。
弾かれる。
彼の指から放たれたコインはキラキラと光を振り撒き、ゆっくりと舞い降りて――
『チャリーン』
――そして勝負は始まった。
「先手必勝ッ! 愚裏摺流指相撲術、火愚魔落とし!!」
開始直後の一瞬の隙をついた電光石火の一撃!
裂帛の気合と共に、少年の指は見事に静の指を叩き落した。
「しまったッ!」
静は思わず唇を噛んだ。自分のマヌケさ加減に呆れる。
バトル中に油断するなんて! 冷静に考えれば、開始直後の奇襲は十分に予測できたはず。
だが幸いなことに、押さえは浅い。少年のリーチが短いせいで、技の掛かりが甘かったのだ。
静は慌てず冷静に少年の指を振り放し、慎重に間合いを取った。
押さえられたとはいっても、その時間は1秒にも満たない。
普段は頭の弱い静でも、こういう時は頭の回転数が上がるのだろうか。
「命拾いしましたね……フフフ」
「フン! 今のはちょっと油断しただけよ!」
「そうだとこちらも嬉しいんですがね。今のままじゃ手応えが……無さ過ぎる」
「余裕ね……じゃあ、今度はこちらから行くわよ!」
静は指を大上段に構え、一気に振り下ろした。
指の長さは静のほうが段違いに長い、それを利用して、間合いの外から少年の指を絡めとる作戦だ。
速さ・角度・タイミング、全てが申し分無い攻撃。
だが敵もさる者、わずかに指を退けてそれを回避する。
(見切られてる!?)
指相撲は攻撃された後の隙をどう生かすかがポイントとなる。
後の先の返し……カウンターが基本なのだ。
静の攻撃の後、その硬直を狙って少年の指が、斜め六十度から振り下ろされる!
「だけど……!」
静は指を捻ってそれを回避する。
相手の攻撃の後はこちらのチャンス……静は迷わず指を振り上げた。
「甘いわよッ! これで……私の勝ちッ!!」
静が勝利の雄叫びを上げる!
「甘いのはそちらの方ですッ! 愚裏摺流・奥義……憑乃和返し!!」
少年の咆哮が響き渡る!
一瞬の激突!
競り負けたのは――静の方だった。
「な、なんてこと……!」
「奥義・憑乃羽返し……素人がそう簡単にかわせるものではありませんよ」
「まさか、初撃を囮にして、相手の攻撃を誘うなんて……!」
あの一瞬。
少年はわざと初撃を空振って隙を作り、相手にそこを攻撃させた上で、
空振りの勢いを殺さず、素早く相手の指の上を取ったのである。(分かりにくい説明…ごめんなさい)
まさに神技。
少年の指はがっちりと静の指に絡みつき、生半可なパワーでは抜け出せそうに無い。
(……しょうがない、これだけは使いたくなかったけど……『アクトン・ベイビィ』!)
瞬間、溢れ出る圧倒的パワーに、少年の指は弾け飛んだ。
「フフフ……やってくれますね」
意外なことに、少年は不思議と余裕を保っていた。必殺(?)の技を破られたにも関わらず、だ。
いぶかしむ静。
こいつもしかして……スタンド使い?
「そんな目で見ないで下さい。……白状しますよ、そうです、僕もスタンド使いなんです……」
彼の背後、なにか輝きを放つものが滲み出てくる。
(スタンド? やっぱりこいつ、スタンド使いッ!!)
頭でそう理解する前に、静は反射的に左拳を繰り出していた。
少年がスタンド使いだというのなら、もはや遠慮することはない。
こんなくだらない指相撲に付き合うこともなく、このまま本体をぶん殴ればいいのだ。
「アクトン・ベイビィ!」
顔面を狙って放たれる拳。
だが……少年はあっさりとそれを回避した。
徹夜明けでテンションが高いからか、なんか妙な方向に突っ走ってしまった。
読み返してみても、なんじゃこりゃとしか言いようがない
適当にスルーしてくだせえ…
第1155話『that is the way』
コーンーニーチーハー、始めまして〜、俺の名前は進藤歩
ぶどうヶ丘高校一年生の美男子だ
自分で言うのもなんだけど生まれてこの方女に不自由したことがない
たかが、15のガキが何言ってるって?よく言われる
まぁ、お前ら凡人には分からないだろう、アレだ、ホラ、『英雄、色を好む』ってやつだ
お前ら凡人には言っても無駄だろうけど教えとこう
俺には特殊な能力がある、『俺にはある』と言うと語弊があるかもしれないな
背後霊ッつーか守護天使ッつーか、SPっつーか、まぁ、そんな感じだ
ホラ、コレ、見えないだろう?今まで誰も見えたことがない
フォルムといいカラーリングといい、ノーブルでスマートでロックで、ブッ飛んでるんだけどな
一応『xtc』と名付けたけどね
いいよ?コレ、誰にも見えないし、壁も通り抜けられる
チラッとムカついたやつをぶん殴ってやったときにはそいつ全治一ヶ月とか言ってたな
当然俺がやったなんて誰も思わない
イヤ、そんなことは結構どうでもいいんだ、便利ってだけで自分でやってもいいんだからな
『xtc』でなければならない理由はコレ、どうせ見えねぇだろうけど
『xtc』の右手から出てくるカプセル、こいつを獲物に服用させる
方法は何でもいい、飲ませてもいいし、肌に塗ってもいい、たぶん、注射しても鼻から吸ってもいいだろ
それで30秒も待ってれば向こうから俺に言い寄ってくる
曰く、『アタシと付き合ってください(はぁと)』
尤もそれも俺のこの甘いマスクと美声と物腰あってのものだろうな、お前ら凡人じゃ無理だ
唯一の欠点といえば飽きて捨てても言い寄ってくること
あんなにうっとーしーモノってなかなかないぞ、しつこい女は嫌だね
そんなときにはコレだ、左手のカプセル、コレを使えばもう寄って来ない
んじゃ、最後に一つ、俺みたいな完璧超人はさ、孤独なんだよね
何つーの?誰も俺の知性についてこれねぇ、みたいな
じゃぁ、今度こそお別れだ
コレから二年の静・ジョースターをオトしてこなきゃ、初めて見つけた俺の同類
1-Aの進藤君使っちゃった、いいかな?
一応今日明日くらいで書き上げるつもり
>>143氏、また来てねー
ところで皆さん書きかけ作品が多いな、自分もその一人だけど
どちらも
凄いブッ飛んでていーなー
さて、まずはとりあえず顔合わせをしておこうかな
『xtc』を使うのも結構疲れる、普通に惚れられるならそれはそれでイイッ!
この俺と静のファースト・インパクトだからな、トビキリ印象的なのがいい
フム…そういえばコノ手はまだ使ったことがなかった
やってみるか…曲がり角でぶつかるッ!!
静かは漫画をよく読んでいたな、きっとそんな出会いに憧れてることだろう
う…うまくいけば、パ、パパ…パンティーが見えるかも
翌日
よし、ここだな、ここ一週間の調査で静の通学路は分かっている
寝坊してなけりゃぁ後1分ほどでこの十字路を通るはずだ
むっ、来たぞよし、カウントダウン開始
5
4
3
2
1
今だッ!!
「静ッ、危ない」
?この声は確か静の友人A…
あ、パンツ?
暗転
「まったく、大丈夫だった?ちゃんと前見て走りなさいよ」
『朝迎えに行く』これしか静の遅刻癖を治す方法はないのかと思いながら由紀子が言った
「何言ってんの、アレは向こうが飛び出してきたんじゃない、悪いのはアタシじゃないわ
しかし由紀子…これでアタシ、3度目だぞ
人生で3回も曲がり角で人とぶつかるなんて、そんなヤツあるかなぁ」
フ、フフフ、素晴らしい蹴りだった…
俺が格闘団体を率いていたら真っ先にスカウトするとこだな…って、遅刻じゃねぇかーーーーーー
それはそれは見事な蹴りだったそうな
3回であってる?
進藤君の挑戦はこれからもマターリ続いたり続かなかったりします(後二回は続けるつもりだけど)
よろしければ皆様も
ところで、登場人物の一人称とか二人称とか決めません?
とりあえず静は『アタシ』を推してみる
そしてお前の次のレスは「静の一人称は『I』だろ」だ
静の一人称は『I』だろ
とは口が裂けても言わないぞ!
個人的には『I』とか『You』とか叫びまくるファンキーなキャラがいても面白いと思うけどね
誰か書いて下せえ
静の一人称は『Me』だろ
ってそんな静タソやだ
普通に『私』で良いんじゃないですかね?
わざわざそんな所で特色出さなくてもいいような気がしますが。
実は寺沢鏡子を造る時に『ボク』にしようか結構迷ったのですが
そこまで狙う事もあるまいと思って『私』にしたんでした。
他の誰にもキャラ使ってもらわなければ無意味ですがw
それはともかく、こんな小ネタ考えてみました。
ロイー氏には申し訳ないけどw、かなり地味ーな話です。
別にここから話をどうこうしようという気は無く、ただちょいとした設定補完のつもりで。
できれば1レスで終わらせようと思ってたのですが、意外と長引いてしまいました。
彼は憂鬱だった。今日は『息子』の三者面談のため学校へ行かなくてはならない。
『息子』は成績優秀で、最近妙な連中と付き合いがあるようではあるものの
特に『目立った』悪事もしないし、普通なら問題無いはずのだが…
…彼は『息子』を恐れていた。最近ますます『弟』に似てきたからだ。
彼が5歳の時両親が離婚し、彼は母親に育てられた。
どのような事情があったのかは知らないし、今さら知るすべも無いのだが
母の方はそれでも『父』を愛し、自分も、息子である彼も旧姓に戻さなかったのに対して
『父』は激しく母を憎み、たまに会った息子の彼をも常に憎悪の目で見ていた。
彼が11歳の時『父』は別の女性と再婚し、翌年『弟』が産まれた。
今度の結婚は『父』にとって成功だったようで、彼の母の時とはうって変わって
幸せな家庭を築いてるように見えた。
特に『父』は『弟』を溺愛していたようで、たまに見かけた時など
「私の『たったひとりの息子』です」などと発言していて、彼の心を痛めつけた。
彼が29歳の時のある夏の夜、住宅地を歩いている『弟』を見かけた。
こんな夜中に一体何を…?『弟』の方は彼に気付かなかったようだが
その時突然『父』が現れ、彼を押さえつけて言った。
「今夜ここで見た事は全て忘れろ。仮にも一度は息子だった事があるから命は助けてやるが、
もし今夜の事をお前が誰かに匂わせたとでもわしが思ったら、即座にお前も
お前の母親も、家族も皆殺しにするからな」
翌日、新聞で一家惨殺が報じられた。彼はすぐに『弟』の仕業だと思ったが
誰にも言わなかった。『父』に言われた事もあるが、何よりその時眼に入った
『弟』の顔に何か恐怖を感じたからだ。以来誰にも言っていない。
彼が33歳の時『父』が癌で亡くなった。彼の母も『父』の後妻もその前後に病死している。
『父』の葬儀には行ったが『弟』が怖かったので、単なる知り合いのふりをしてすぐに帰った。
彼が45歳の時『息子』が産まれたが、丁度その頃『弟』は行方不明になった。
そして今彼は61歳、『父』が死んだのと同じ歳になった。
外見上は自分は、葬式の時に遺影で見た『父』と瓜二つになったが、
『父』が『弟』を溺愛したようには『息子』を愛する事など出来そうにない。
来年『息子』は、あの夜の『弟』と同じ歳……外見だけでなく、その温和そうな顔の下に
一緒に住むからこそかろうじて気付けるおぞましい何かをも、あの時とそっくりに感じられた。
自分のように『同じDNAを持ってる』というだけでは、説明できない何かを……
せめて『行動』だけは似ないで欲しいと祈る事のみが、親として彼が出来る全てであった。
「初めまして、吉良吉則の父の吉良吉春と申します」
「担任の川尻です(…?どこかで見たような顔だな?何かの『写真』で?)」
167 :
マロン名無しさん:03/10/30 23:41 ID:OSOBHXwd
下がっているな、ジョジョ!!
168 :
マロン名無しさん:03/10/31 19:51 ID:3FO6mG0t
ジョジョ第七部:「スティール・ボール・ラン」
副題:「泥棒の神様」
舞台:フランス パリ
主人公:ジョアシャン・ジョセー(Joachim Joche)
世界は一巡した後のそう遠くない未来。西暦は未定。
一巡してしまったため年号があまり意味を持たない。
しかし歴史的建造物、歴史的事件などケープカナベル事件以前に築いてきたことは確
固たるものとして存在。
承太郎、ジョセフなどはもういないが、ジョースター家の黄金の精神とDIOの意志
は残っている。
パリ。
地下街の貧困層からノートルダムの盲目の浮浪者に至るまで「神さま」と呼ばれ敬愛
されている一人の若き青年。
名前をディディエ・ブレソール(Didier Bressole)
イニシャル「D・B」は「ディオ・ブランドー」との因果的繋がり。
窃盗団「エッソ・トリニナード・スティール(The Esso Trinidard Steel) 」のリー
ダー。
活動内容は主に裏社会の掃除。汚い金の処理など。基本的に正義的。
団員は5人+犬(名前はパッセ)
ディディエのスタンド名は「スナッチャー・ライフ」
ジョアションはパリの「ポンピドゥー・センター」で 工学美術のオブジェ「自動展
開するドーム」の模型を見ているところでディディエと出会う。
ディディエは、言うなればブチャラティ的存在。数年前までは医者だったが医療ミス
(原因は不明、しかし手術を担当していたのがディディエ一人であったため病院のメ
ンツのため解雇) 後にディディエの能力のせいであると判明。ただし悪意はなかっ
た。
169 :
マロン名無しさん:03/10/31 19:52 ID:3FO6mG0t
「スナッチャー・ライフ」は「盗む」能力。スタンドで殴ると相手から何かを奪え
る。ディディエ自身も何が盗めるかはわからないので使いづらい。しかし本人はどう
でもいいと思っている。最強であるとの自負が強い。
今後展開しだいでは「体に食い込んだ銃弾を奪う」「敵の体力を奪う」など期待でき
る。
スタンドが攻撃時「URYYYYYYY!!」と叫ぶ。
窃盗団の一人:ヴァンサン(Vincent)左目が義眼。義眼はアクセサリーとして機能
しており、しょっちゅう柄が変わる。数字のHであったり、射撃の的であったり。
能力名「スリー・ドアーズ・ダウン」 能力は謎。ただ、ドアを開けずにいつの間に
かアジトの部屋に入っていた。
アジトにいる犬:パッセ
おそらくスタンド使い。本を舐めている。愛読書は『マクベス』。
他の団員については不明。仕事の内容も今の時点では不明。今後主人公が窃盗団とど
う絡むかも不明。
ハイハイ
いついかなる場合においても
『荒らしはスルー』が大原則だよー
まぁ彼は荒らしかどうかわかんねーから反応したんだろうけどね
クソッ!まさかあんなことになるなんて静の友人Aが邪魔しなければ全て上手く言ったはずなのに
仕方がない、明日又やり直してもいいがとても明日まで待てないな
と、なると、次の手段はどうするか…ウン、多少古典的ではあるが『放課後に呼び出す』にしてみよう
さて、まずは手紙を書いて、どうするか目立つのもあまりよくないな、下駄箱にでも入れておくか
フフ、とにかく二人きりになってしまえば『xtc』で…
『やぁ、少し待たせてしまったかな?』
『あなたがこの手紙をくれたのね、あら、あなたは確か一年の進藤君』
『おや、俺のことを知ってるのかい?』
『エ?えぇ、だってたまに見かけてかっこいい人がいるなって、あっ』
『何だい?今なんて言おうとしたんだい?』
『そ、それは…』
『ホラ、恥ずかしがらないで言ってごらん』
『私と付き合ってください』
ム、約束の時間をだいぶ過ぎてしまったな
まぁいい、ヒーローは遅れて登場するものだ(ん?ちょっと違うか?)
ガラッ、教室のドアを開ける
ン?アレは男だな、男子学生だ、何で静はいないんだ?
大体あの男が持ってるのは人間の足じゃないか?
本当に静はいない様だな、フフフ、静は恥ずかしがりやさんだなあ
って、足?何でアイツは人間の足なんて持ってるんだ?
「何だ?お前、その足本物か?動くなよ、お前はなんだか凄く汚らわしい感じがするぞッ!!」
こいつが何者でもいい、とりあえず『xtc』で寝かしつけとこう
「何だ、君もスタンド使いなのか?校章の色からすると一年だな?すると君が進藤君か?」
何だ?こいつ、何で俺の名前を知っている?
アレか?モーホー?ヤオイ?ジュネ?ウワッ、キショッ!!
とか、考えてる間にそいつは『xtc』の劣化コピーみたいなやつを出していた
「まったく、最近は本当についていないな…『アイアン・メイデン』ッ!!」
ヤバッ、まさかアイツ俺に惚れ薬を飲ませる気か?
ム、約束の時間をだいぶ過ぎてしまったな
まぁいい、ヒーローは遅れて登場するものだ(ん?ちょっと違うか?)
ガラッ、教室のドアを開ける
ン?静がいない、何で静はいないんだ?
そうかそうか、フフフ、静は恥ずかしがりやさんだなあ
「広瀬さん、静が何処にいるか知らないか?アイツは今日週番なんだが…」
「今日は岸辺露伴の新刊の発売日だそうよ…」
久方ぶりのまとめサイト更新です。
遅れまくりで申し訳ありませんでした。
今回は長編と短編を2話づつ、小ネタと設定を少し更新しますた。
あと先日(と言うか2ヶ月近く前に)書いた辻マヤの話は
小ネタのつもりで書いたんで続き作ってないんです。
書いてるには書いているのですが、書くスピード:E(超ニガテ)なんでほとんど進んでおりません。
小気味良いくらいに何も書けてねぇ・・・(;´Д`)イヤーソ
せっかく両氏が雰囲気を戻してくれたのにまた蒸し返して恐縮だが
>>172 >168-169 が嘘だとしたらもちろん荒らし
本当だとすると、このスレの内容とはますます縁遠くなるからやっぱり荒らし
どちらにしても明確に荒らし。
我々は原点を『原作ジョジョ』に持つような、とある世界を楽しんでるのであって
もはや『原作ジョジョ』の新展開の話はよそでやっていただきたいな、と
クソッ!クソッ!!クソッ!!!
何だ?何だってこんなに作戦が裏目にばっか出てくるんだ
エーーーーーーーーイ、行くぜ!次の作戦!!
ズバリッ『スリにあって困った静を俺が颯爽と格好よく助ける』作戦だッ!!
「と、云うわけでだ、この写真の女のかばんをひったくれ」
愛する女の為あえて、試練を与える俺、かっこいい〜〜〜
「それはいいけど、お兄さん、いまどき500円じゃ、園児だって働かないぜ」
生意気なことを言う餓鬼だ、仕方がない、財布から札を一枚取り出して与える
「だからさ〜お兄さん、僕の言うこと分かんないかな〜?」
:
「う〜ん、まぁ、相場には届かないけどあんまり持っていっても可哀想だしこれでいいよ」
うう…何てことだ、結局静とのデート代を全部持っていかれてしまった
フン、いいさ、『xtc』の効果で結局静が払いたがるだろうしな(大富豪の娘ってうわさだし)
場末の小型書店から紙袋を手に出てくる静
「フゥ、まったく困ったものね」
独り言はもちろん英語だ
「ここにはあんま来たくなかったのに、何で露伴先生の漫画の背表紙がずれてるのよ
おかげで6軒も本屋さんを回ることになっちゃったじゃない
本棚に並べるときに絵がずれちゃうことが分かんないのかしら?
ここにカバーのきれいな本があったからいいけど、エロ本ばっか置いてあるから恥ずかしいのよね」
紙袋から『精読用』の一冊を取り出し、残りの『保存用』と『布教用』をかばんの中にしまう
自販機で買ったコーラ片手に普段の静からは想像出来ないような器用さで人ごみをすり抜けながら『ピンク・ダークの少年』74刊を読む
?しまった、改稿されているこの回は確か、スタンド使いの騒ぎで買い逃していたはずだ
頭の中で古雑誌を扱っている書店の地図を引き出している時だ
「お姉さん、ちょっといいですか?」
左側から声がした
振り向くと声を掛けてきたのは小学生の男の子のようだ
っと、右手に衝撃が掛かった
「え?何?」
気が付けば静のカバンはどんどん静から遠ざかっていく
「お姉さん!何してるんだよ!カバン盗られちゃったんだよ!早く追いかけなきゃ」
餓鬼に払った仕事の依頼料を回収しようとナンパしているときだ
メールが来た
合図だ、もうじきあの餓鬼がここへ来る
ナンパを中止して餓鬼を待つ
オッ、来た来たキターーーーーーーーーーーッ!!
「依頼は成功、見事カバンを取ってきたよ」
素晴らしい、マーベラスだ、餓鬼(名前はなんていったかな?)
「追いつけそうで追いつけない位の速さで逃げてきたからね、後2,30秒であのお姉さん追いついてくるんじゃないかな?」
餓鬼からカバンを受け取る、後は静が追いつくのを見計らって一芝居
『捕まえたぞこの餓鬼』
『ああ〜〜〜〜、ごめんなさい〜〜〜、もうしませんから見逃して〜〜〜〜』
そこで静到着
『あなたがこの子を捕まえてくれたの?』
『ああ、今回は俺がいたからいいけどもっと気をつけなくちゃだめだぜ、静』
『えっ?何でアタシの名前を…』
てな感じだ、素晴らしい俺のシュミレーション(注:×シュミレーション,○シミュレーション)
179 :
30:03/11/02 23:58 ID:???
>>175 お疲れ様です。
自分のSSに題名まで付けて頂いて、ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん、どうなってんのさあのカバン」
餓鬼が俺の服を引っ張りながら呼んでいる、うるさい奴だ
さて、そろそろ芝居を始めるか
ン?カバンはどうした?確か俺が受け取って…
辺りを見回すと、カバンが宙に浮いてる?
「し、静ッ!!」
何もない空間から静が姿を現した、どうなってんだこれ?
「なるほど、あなたが黒幕だったわけね。でも、何であなたアタシの名前を知ってるの?
ま、まさか、ストーカ?あぁ、露伴先生ごめんなさい、美しさは罪です。だから早くアタシを独り占めして〜〜」
いきなり一人芝居始めやがった、可愛いやつめ
と、突然芝居(?)を止めてこちらを向いた、なんだか呼吸が変だ、俺の前だから緊張してるのか?
「とりあえず、あなたには反省してもらうことにしましょう、痺れる波紋ッ!!」
オオオオォオォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーー!!
体の動きが鈍い、いや、鈍いのではない、体が動かない?
アァ!しかもあの餓鬼寝返りやがって、いかにもお子様っぽく静に甘えてんじゃねぇーーーーーー
こうなったら明日だ、明日『xtc』で問答無用で惚れさせてやるッ!!
>>ドミノ氏
お久しぶり&更新乙です
波紋ッ!「静は実は病弱で日傘必須」と同じくらい忘れ去られていた設定ッ!
グッジョブ!!>>ジェスタ氏
自分もとっとと
>>154からの続きを書かなくちゃ、と思いつつ・・・書けてません
明日は休みだし、ゆっくりと書こうかなぁ
>>ドミノ工場氏
更新乙です、毎度毎度ありがたい
>>30氏
ニアミスですな、次回作期待しております
>>ロイー氏
マターリ,マターリ行きましょう
後、『まったく泳げない』が使われていない
激しいアクションがあっても、いまだお互いの手は離れず……拳を挟んで、静は少年を睨みつけた。
「焦らずとも全て説明して差し上げます。まずは…紹介しましょう。彼女の名は『レディ・レイン』……」
少年が背後を指し示す。そこには『ぼんやりとしたもの』が存在していた。
「……?」
静は目をこすったが、『ぼんやりとしたもの』に変化は見られない。
その理由を考えようとして……静は気付いた。
目の異常ではない。
どんなスタンドなのか、どんな姿なのか、『まったく思考できていない』のだ!
「な、何を……したの?」
「『ママ』――レディ・レインのことです――の能力は『精神の封印』……
指相撲によって相手の精神を親指に集中させ、そしてその指を押さえつけることによって、精神そのものも抑えつけるのですよ。
精神を完全に封印された者は考える気力も、動く気力もなくなり、人形のようにただぼんやりとするだけ……
さらにその結果、精神の具現たるスタンドも封印されるのです。
さっきのあなたの攻撃も、まるでカメかナマケモノみたいにノロマでしたよ!(嘲笑)
やっぱり『ママ』と比べたら、たいしたことのないスタンドですね。ちょっとがっかりです」
まるで自分のスタンドを『誇る』……というよりも『自慢している』ような口調だ。
『どーだ、すげぇだろー』と言わんばかりの顔は、まるで小学生のように輝いている。
「ママ、ママ、って…なんでスタンドが『ママ』なのよ?」
「理由はまた今度書きます」
「は?」
「いえ、なんでもないです。とにかく、指相撲を続けましょう。
今回は5秒程度でしたからあなたはまだなんとか動けますが…今度は完全に十秒、押さえますよ。
そうなればTHE ENDです」
静は無理矢理引き摺るように、重い思考を働かせた。
少年のやり口は今のところ二つ。
開始直後の奇襲と、囮を使ってのカウンター。
奇襲は用心していれば大丈夫。カウンターも、一度からくりを知ったからには二度は効かない。
よし、今度はこちらが攻める番だ。静は大きく息を吸った。
コインの『チャリーン』という音と同時に、横から絡め取るような動きで攻撃をしかける。
少年は軽く指を持ち上げてそれをかわし、
「動きが鈍くなってますよ!」
振り下ろしてくる。
あっけないほど簡単に押さえられる静の細い指。
が、静は構わずそのまま振りぬいて少年の指を無理矢理引き剥がす。
そして間髪容れず、さっきと逆方向から再び薙ぐ。
攻撃の直後を狙われ、今度は少年も余裕のない動きで、しかし危なげなくかわす。
さらに薙ぐ。
その動きには思考が追いつかず、もはや反射行動と化している。
少年は、今度は薙ぎに対して同方向の移動で対処、そして『レディ・レイン』をアクトン・ベイビィに当たらせる。
静はスタンドからのダメージを感じ、深追いすることなく一旦指を引いた。
アクトン・ベイビィとレディ・レイン、パワー低下が否めないアクトン・ベイビィのほうが、やはり形勢不利だ。
体にズキズキと、鋭い痛みが走る。
しかし、それもどこか別の世界の出来事のように思えた。
「その精神でよくやりますね…」
誰かがそう言うのが聞こえる。
目の前にいるのは誰だっけ? 私は今、何をしている?
「次で決着です。愚裏摺流最終奥義、その一撃で終わり……意識が吹っ飛びかけているようですね……聞こえてますか?」
聞こえているに決まっているわ。なんだかわからないけど、終わりなんでしょう?
「そう、終わりです」(これでまた一つ、スタンドが消える……スタンドは『ママ』だけが存在していればいいんだ……!)
少年は指を高く振り上げた。
『愚裏摺流・最終奥義…死路紅魔撃!』
少年の、渾身の力が込められた一撃が来る!
静はもはや本能だけで指を動かす……!
衝撃は……ない。
(かわせ…た……?)
早計だった。
次の瞬間、衝撃は別の所に……『親指の付け根』が、爆発したかのような痛みに襲われる。
(こ、これはァ……!)
「『人差し指と親指の間』……この部分に打撃を叩き込む……
骨に直接衝撃を伝え、短時間だが親指を麻痺して動かなくさせるッ……これが最終奥義・死路紅魔撃!
指も動かせない! スタンドも使えない! 考えることすらできないッ!!
これで……終わりだァァ――」
「――ァァぁぁぁぁああ??」
少年は見た。いや、見なかった。見えなかったのだ。
静の指、いや腕全体……少年の腕が……忽然と消え失せていた。
「な! 消えた? いや、見えないだけなのか!? これはなんなんだァ!?」
狼狽する少年。
それを様子を見て、静が笑みを漏らす。
『はっきり』とした声で、『しっかり』と言葉を紡ぐ。
「アクトン・ベイビィ……! フフフ、私ってツイてる!!」
「な……! スタンド能力……? しかし、能力を使えるほど精神力が残されているはずが……!」
少年の見えない指に、なにかの感触。
――指だ。
気付いた瞬間、彼の指は恐ろしい力で押さえつけられていた。
一秒…二秒…三秒…
(これは人間の力じゃない…! スタンドの力? スタンドが完全に復活してるというのかッ!)
四秒…五秒…六秒…
「終わりよ」
静かなる宣告。
七秒…八秒…九秒………
それは精神を封じられた者や人形のような者の言葉でもない、強固なる意思を持つ者の言葉だった。
『十秒』――。
この奇妙な指相撲は、静・ジョースターの勝利に終わった。
「本当にツイてるわ……ね、聶歌?」
倒れ伏した少年の向こうでぼんやりと空を見上げていた聶歌の目が、静の声を聞いて意志の光を取り戻していく。
「あ……勝ったのか?」
「もちろんよ。あんた、なんでこんなところにいるの?」
「ちょっと買い物にね。君こそ、なんで戦っていたんだい?
まったく、あの少年がべらべらと喋ってくれて良かったよ。
じゃないと君が好きで指相撲してるんだと思って、通りすぎていたところだった」
「失礼ね、誰が好きで指相撲なんかを……。ああ、そういえば……!」
(結構ノリノリだったじゃないか)
と思う聶歌。
実際かなり難しい仕事だった。
あまり静に精神力を与えすぎると、今度は『DJT』の能力が弱まるし、
かといって与えないと『アクトン・ベイビィ』の力が出なくなる。
その微妙なコントロール、絶妙のバランス……ミスタさんに見せてやりたいくらいだった。
「くそッ!」
聶歌は親指を押さえた。まだ痺れている。
(こんなことまでしたのに、なんでアリガトウの一言もないんだ? 割に合わない、無駄な行為だ……)
「あ! あった、あった。ん〜、これよ〜…」
静が嬌声を上げながら、少年のカバンからなにやら白いものを取り出した。
「ピンクダークの少年の生原稿! このためにわざわざ……って、これコピーじゃない!」
だましたわね、このペテン師! と地面に倒れている少年をガシガシとけたぐりまわす静。
「そ、そんなもののために、この指相撲を……!? 無駄だ…無駄すぎる……」
聶歌が茫然と立ちすくむ中、通りにはいつまでも静の怒号が響いていた……
to be continued…
本体名:未定(また考えます)
スタンド名:『レディ・レイン』
能力:指相撲に勝つことで、相手の『精神』を封印する。
完全に封印された者は無気力状態となり、スタンドも使えなくなる。
美しい女性のヴィジョン。本体のみ会話することができる。
破壊力:C スピード:C 持続力:A 射程距離:E 精密動作性:E 成長性:B
なんつーかこのSS書くのは疲れます
明日は早いし、今日はもう寝ますわ
というわけで、おやすみ
『ディスクキャプチャー撫子』の続きを書いてみた
「着いたわ、ここね」
撫子は門の前でつぶやいた
「どうするつもりなの?」
人形が聞く
「どうするも何もとりあえず『様子見』よ、用意もしていないしね…」
手に握っていた地図を今一度広げ確認する、ここだ、間違いない
撫子が門から眼を放したその瞬間ッ!!
門が開き、中から出てくる人影ッ!!
「今日も美味かったよ、トニオ君によろしく言っておいておくれ」
「ありがとうございました、又お越しくださいませ」
老紳士の声と、少女の声が交差した
そう、ここはレストラン『トラサルディー』
「いらっしゃいませ、一名様ですか?」
眼鏡をかけたメイド服の少女が撫子に向かって挨拶する
「(し、しまったあ〜ッ、静・ジョースター!もっと出会いを演出するはずだったのに!)、あっ、え〜と、その」
「お客様?」
「(とりあえず様子見でランチするはずだったのに、今日は確かバイトの日じゃないはずでしょ?)」
静が顔を覗いてくる、やばい、顔を覚えられる
♪♪♪♪♪
ケイタイが鳴った
「あっ、あ〜〜スミマセンまた今度」
100mほど全力ダッシュしてケイタイに出る
「…ハロー…ハァハァ…撫子です…ハァハァ」
この着信メロディ(往年の魔女ッ子アニメの主題歌だ)は確か…
『九条だ…』
九条先生だ
『撫子君、定時連絡はどうした?昨日の筈だったが…』
「…ハァハァ、いろいろありまして、スミマセン」
『静には会えたのか?』
「あ、え…ハイ」
嘘は言っていない
『そうか、ところで『組織』のディスクを狙う別の組織が存在するという噂を聞いた
そいつらが杜王町にいるかどうかは分からないが、一応注意しておいてくれ
それから、定時連絡を忘れないこと、では彼にもよろしく』
電話は勝手に切れてしまった
「義父さんからだったのかい?」
人形が話しかけた
「そうよ、いつもどおり一方的に話して勝手に切っちゃったわ、後あなたによろしくって
まったく、もうちょっと話しやすい雰囲気作りとかあるじゃない?
面と向かっても無口だし、なんだか偉そうだし…
演出ってモノがどれだけ大事か分からない人が多くて困るわ」
人形の顔を引っ張りながら毒づく撫子
「そんな言い方はないだろう?このディスクだって義父さんの口添えがなければ借りられなかったんだ
無口なのは演出過剰よりよっぽどいいし、偉そうなのは偉いからだよ…って聞いてるの?」
撫子は人形を振り回しながら大通りへ向かっていた
「はぁ〜、ランチはどうしようかしら?今日は『トラサルディー』って決めてたから半端なものじゃ受け付けないわ…フゥ」
「全く、君は分かってるのかい?九条究太朗先生の凄さを
よしッ!今一度このアナキスが義父さんの偉大さについて教えてあげよう
いいかい?
***大学教授にしてSPW財団超自然部門相談役、九条究太朗海洋学博士は
高校生の時に最強のスタンド使いとも言われる吸血鬼DIOをスタンド無しで倒し
その後杜王町に巣食う殺人鬼、吉良吉影をも仲間の協力があったとはいえ倒した
僕の『ダイバー・ダウン』だって歯が立たなかった
:
:
:
いいかい?これからは義父さんにちゃんムグゥ」
「見て見て『サン・ジェルマン』があるわ、こんな田舎町なのに、今日のランチは『サン・ジェルマン』で決まりね
いい、あなたは黙っててよ。正体がばれたら魔法の国へ帰らなければならないんだから」
(何処だよ、魔法の国って…)
もう僕にも何がなんだか
1:撫子はなんちゃってグルメ
2:天国製製空条承太郎→九条究太朗
3:人形→アナキス(())
4:流石に魔法の国はノリで言っただけ
『that is the way』は起承転結の承転が思いつかない
>>ロイー氏
乙です、その勢いで『撫子VSアトゥム神』どうです?
あ、因みに撫子が使命無視して観光しているって描写するの忘れてたよ
>>ジェスタ氏
乙
その調子で『撫子VSホワイトスネイク』をどうぞ
>その勢いで『撫子VSアトゥム神』どうです?
無理です!
じゃんけんの続きも構想してますし
じゃんけんじゃねぇ、指相撲だ!ということに今更ながら気付いた俺
_| ̄|○
うー、やはりそうなっちゃいますか…
確かに、よりリアリティを追求するなら
舞台は天国製後の世界という事になっちゃうんでしょうな
出来れば承太郎は承太郎のままにしておきたかったけど…
今までの(原作&このスレ内)話とも整合性が面倒になりそうだし
>>ロイー氏
一応脳内設定では
・神父がためていたディスクを誰か(スタンド使いの看守?)がゲット
・んで、いろいろあって『老人』やSPW財団(など)に散らばる
・撫子はSPW財団関係者
・『ディスクを狙う別の組織』は『パッショーネ』
ただしディスクを狙ってるかどうかは私には分からない
・ディスクを入れることは誰にでも出来ると思うが
『老人』の部下に(能力の応用として)ディスクを取り出せるやつがいる
なイメージ
それじゃ、お互いss頑張りますか
>>196 究太朗にはちゃんと痣があって、刑務所にいた予備とは別というのを今思いついた
予備の名前はやっぱり承太郎なんだろうか?
激しく適当、ちょっと思いついただけss案(要放置)
>>143 由紀子学校帰り、校門で『黒山羊』に会う
「久しぶりだね、ところで君の妹さんは今いないのかい?
君達の力を貸してほしい
このままだと…杜王町の時が止まってしまう…なんとかしないと…」
実は組織が危険視してた逆天国製のスタンド使いが組織に監禁されていたのだ
>『老人』の部下に(能力の応用として)ディスクを取り出せるやつがいる
案1:『相手のスタンドを(一時的に)自立型にするスタンド』
スタンドを強制的に引き出し、制御不能にする。相手がDISCスタンドの場合、DISCの強制排出となる。
案2:『ムーディ・ブルースのようなスタンド』
物体(DISCを入れた人orDISCそのもの)を過去の状態(入れる前)に戻す。タイム風呂敷?
案3:『気絶させるスタンド』
気絶すればDISCは排出されるみたいだし。ってこれはハロウィンか
イマイチだなぁ
どなたか、きまぐれでも書いてくれませんかね…
…他力本願だな、俺
とりあえず、これからも頑張りませう>ジェスタ氏
実はディスクを取り出す裏技がある。というのはどうでしょう
既にスタンドのディスクを挿し込まれている人に別のディスクを半分だけ挿し込む
すると挿し込まれていたディスクが押し出されるように半分出てくるので2つとも回収する
ただし、めったにない事だがこの時2つのスタンドを同時に使える可能性があるため戦意がある相手に使うのは危険
200 :
マロン名無しさん:03/11/08 21:09 ID:yDtdw1FY
hosyu&age
実は次のリレー用ネタ用意してあるんですけど…
やっぱり『Cut,Shuffle』が完結するまで待った方が良いですかね?
終わりそうもないし、いいんじゃない?
ほしゅ
川尻「よう、おはよう、賢。今日は晴れて良かったな」
大柳「ああ、おはよ……ふわぁ〜〜ぁ」
川尻「何だよ、寝不足か?せっかくの体育祭だってのに」
大柳「まあ、ちょっとな。今日はみんな楽しみにしてたからな」
川尻「そうだよな。台風が近付いて来ててもう駄目かと思ったけど、見事に晴れ上がったよな」
大柳「へへっ、どんなもんだい……ふわぁ〜〜ぁ」
川尻「オイオイ大丈夫か?年配の先生方なんか、教職員陣の成績は
お前にかかってると思ってる人も多いんだぞ。少し仮眠でもするか?」
大柳「ああ、そうしとくよ」
一般生徒「おい見たか?昨日の夜杜王町の上空に、UFOが出たんだぞ」
「ああ見た見た。凄い光ってて、一晩中飛び回ってたもんな!
あちこちにレーザーまで撃って、空高くだったけど凄い迫力だったよな」
「何だか台風の雨雲を追い払ってるようにも見えたな」
大柳「ふわぁ〜〜ぁ、ちと張り切り過ぎたかな」
静「おかしい…絶対におかしいわ、このパワーバランス」
『赤組陣地』の最前列で静がつぶやいた。
ぶどうヶ丘高校の体育祭では、各自の希望や運動能力、出場したい種目等を考慮して
チーム分けされるので、同じクラスでも同じチームになるとは限らない。
だがさすがにスタンド能力までは、その際に取られるべきバランスには含まれない、
はずなのだが…
静「どうして私が赤組なのに、聶歌も由紀子も平良も、大塚先輩や卓野先輩まで白組なのよ!
力がかたより過ぎてるわ!不公平よ!!これじゃ勝つのは難しいわ…」
四田「やあ、何かしらんが随分荒れてるじゃないか」
静「四田君!あんたはどっちのチーム!!?」
四田「うわ、鼻息荒いなw一応は白組だけどね。でも僕達報道関係は原則として中立の立場で
報道に専念するから、積極的に競技に参加して点数稼いだりする事は無いんだ。
全体競技やクラブ対抗にはそれなりに一生懸命に参加するし、その得点は人数に応じて
振り分けられるけどね。でも勝ち負けには客観的報道対象以上の興味は無いのさ。
ちなみに今は、開会前の各陣営の様子を取材中」
静「ったく使えねーわね」
四田「ははは、そんなら例えば、僕もこの間見たけど、あの『バイト中』の格好で
チアガールでもしたらどうだい?結構皆の志気も上がるんじゃないか」
桜井「うむ、それだけではないぞ!!」
静「うわっびっくりした。いつの間に…」
桜井「我が赤組には寺沢がいる。奴に学ランでも着せておけば、女共の志気は心配いらん。
ただ問題は、奴自身が大塚と離ればなれになったと言ってヘコんでいる事だがな。
…ム!?だがしかし、由紀子君にも同じ事されたら、かなり不利か?」
四田「…あなたが、演劇部の『天才脚本家』桜井さんですか。僕は新聞部の四田といいます。
一度お話を伺いたいと思っていたのですが、今日は体育祭ですので…」
桜井「うむ、いつでも取材に来るがいいぞ。
そうだ、丁度良い、ついでに紹介しておこう。次回公演の主役候補の進藤君だ」
進藤「フッ、世露死苦」
静「…ったく、スタンド使い以外でいくら『濃い人材』が揃っていても何にもならないのよ」
他にスタンド使いはいないかと、自陣を見回す静。と、その眼に映ったのは
静「吉良吉則……この際仕方無い」
つまらなそうに、だがなぜか(いつもと違う意味で)眼だけは鋭く光らせている彼の前に立ち
静「あんた、言いたくないようだけど、スタンド使いなんでしょ!?薄々勘づいてるのよ。
万が一本当に違うようだったら、私がハイになって珍しく馬鹿な事言ってると思って
聞き流してくれても良いけど、そうでないのなら聞いて頂戴!
白組には、うちのクラスの聶歌や由紀子、平良など、スタンド使いがいっぱいいるのに、
赤組には私達だけ。パワーバランスが不公平なのよ!あんたの能力は知らないし、
私の事をあまり良く思ってないのは分かるけど、赤組勝利のために
ここは一つ協力して欲しいの!!」
言いたい事だけ言って去る。
一般生徒「何だいありゃ?」
吉良「さあ?彼女、誰に向かって言ったんだろうね」
一般生徒「えっ、君じゃないのか」
吉良「まさか。確かに彼女とは同じクラスだけど、特に話した事もないし」
クッ、間抜けめ。目立つような事するんじゃあない!
…だがまあ、別に協力してやっても構わないぞ。こういう場では
積極的に参加しようとしない方が、逆に目立ったりするからな。
それに沢山の、ブルマから伸びる脚と足首を見定める事ができて、僕も気分が良いし。
しかし、どうやって僕の『アイアン・メイデン』を協力させるというんだ?
団体競技では無力だろう。やるとするなら『僕が出場登録してる個人競技』しか無いな。
そ ん な 競 技 は 存 在 し な い が ( 禿 藁
??「フッ…静クン、俺の事を忘れてもらっては困るな」
静「あんた誰?」
??「な…竹西だよッ!肝試し委員会委員長の!!」
静「だからお前誰だよ」
竹西「マジに忘れたのか!?前スレ>441 参照ッ!!」
静「もう落ちてんじゃないの。何にせよ、あんた初登場よ」
『恐怖の銅(フィア・カッパー)』
本体 竹西仁
10円玉のような色の小柄な人型スタンド。短めのマッシュルームヘアの頭頂部が
大きくハゲたような頭、アヒルのようなくちばし、亀の甲羅を持つスタンド像。
他人の負の感情を食べてみずからのスタンドパワーにする。ただし全て食べ尽くす事は無い
(本体曰く「俺のスタンドはつつましいから」)。
そのパワーを変換して(『口』から吐き出して『手』でこねて)『幻覚』を作る事が出来る。
この『幻覚』には実体が無く、あくまで『そう見えるという能力効果』に過ぎないので、
生身の肉体はもちろんスタンドであっても同じ『幻覚操作系』でなければ触れる事は出来ない。
『アクトン・ベイビィ』でも透明に出来ない。(それで『前回』はバレた、らしい)
燃費はかなり悪く、「幻覚を見せて相手を恐がらせて、その場でその『恐怖心』の一部を
食べて、新たに幻覚を作って恐がらせる繰り返し」という方法なら続くが、
それ以外では1個か2個作るとそれでパワー切れ。
この『幻覚』は本体が消そうと思うか再起不能になるまで消えない。
一度消しても再び出す事が出来るが、『二度』消した物は消滅して、作り直さないと出せない。
破壊力:E スピード:B 射程距離:C
持続力:D 精密動作性:A 成長性:D
竹西「ククク…いつも一緒に行動している汐華聶歌や、『ぶどうの杜』で噂になった平良清は
今回は敵の白組。すなわちッ!普段はクラスが違うためなかなか会えないこの俺とは
立場が逆転した訳だ。クックックッ、クヒヒヒヒヒヒヒヒェ、邪魔者はいない。
やぁってやるぜ!今回こそ良いトコ見せて、静ゲットだァァー!!!」
わざわざ楽しい体育祭に来て、エサとなる『負の感情』を出してる人などいない事にも、
それ以前に自分がキャラ的にキモいためモテるはずなど無い事にも、全く気付いていない。
仗助「よう静、応援に来たぞ」
静「あ、兄さん…」
仗助「父兄参加の競技もあるんだろ?助っ人もつれて来たぜ」
億康「やあ静ちゃん、久しぶりだな!」
仗助「敵方には康一と由花子がいるからな。こういう時あいつらの能力はなかなか厄介だしな」
億康「…だが仗助、向こうに康一はいるけど、由花子の姿が見当たらんぞ?」
静「ああ、由紀子のお母さんだったら、PTA会長だから教職員席よ。一応中立の立場」
億康「よぉっしラッキー!それなら勝ったも同然!」
仗助「…ム?聶歌君と話している、あの『女性』は何者だ?」
聶歌【トリッシュさん!?なぜあなたがこんな所にいるんです?】
トリッシュ【別口で、日本に用事があったのよ。それはもう終わったんだけどね。
せっかく来たんだから、ついでにあんたの様子でも見てこうかと思ってね。
そうしたら、何やら面白そうな事やってるっていうじゃない】
由紀子「聶歌くん、そちらの方は…?」
トリッシュ「聶歌ノオ友達デスカ?アジメマシテ、『姉』ノトリッシュトイーマス
(ふーっ、やっぱ日本語って難しいわ)」
聶歌【ったく…くれぐれも注意して下さいよ、僕のクラスメートにもその父兄にも
スタンド使いがたくさんいるんですから】
康一「…イタリア語か……えっ!
(ちょ…ちょっと待って……『スタンド使い』!?まっまさかッ!
たっ大変だッ!汐華という名でイタリア人のスタンド使いといったらッ!)」
静「ったく、露伴オジサマも何時になるかは分からないけどちゃんと見に来るって
約束してくれたんだから、格好悪い所見せる訳にはいかないってのに…」
桜井「ム?岸辺先生が来るのか?それなら良いネタを提供できるよう頑張らねばならんな。
うまくすればサインくらい貰えるか…」
だが静は聞いていなかった。静の脳内では、非スタンド使いなど戦力外だったからである。
静「そうだ、中等部には?…由美子ちゃんは白組、水泳部の蜂谷君は赤組か…。
まああの2人は発動条件が難しいから影響無いだろうけど。…あっ和丸君!
よかった!赤組だったのね。嬉しいわ。よーし、これでなんとか互格に…」
和丸「…何言ってんの?ボクは見学だよ。体操服すら着てないのが見えないのかい。
それに、聶歌さんを害するような応援なんてするつもりは全く無いからね」
静「えーっ、何よそれ!少しは参加しなさいよッ!」
鴉子「…確かに変よね、今回のチーム分けは。
あなたがさっき言ってた『パワーバランス』はともかくとして」
静「あ、黒尾先輩も赤組だったんですね」
ちなみにこの話の段階では、静は鴉子がスタンド使いだとは知らない。
鴉子「私が知る限り、ラブラブになってるカップルは皆、別々のチームになっている。
自分の恋人を応援する事が出来ないようになってるのよ。
山田君と鈴木さんもそう。そしてあなた達も……」
静「?」
繭美「静ー!最初の競技の『2人3脚』に出場する選手は、
『開会式』に出ないで入退場門に集合だってー」
静「えー、『開会式』見てみたかったのにな…分かった、今行くー!」
『開会式』が始まる。校長が登壇すると、どこからともなくコールが起こる。
「校長(オサ)! 校長(オサ)! 校長(オサ)! 校長(オサ)! 」
またたく間にコールはグラウンドを埋め尽くし、青空に響きわたる。
「校長(オサ)! 校長(オサ)! 校長(オサ)! 校長(オサ)! 」
「校長(オサ)! 校長(オサ)! 校長(オサ)! 校長(オサ)! 」
「校長(オサ)! 校長(オサ)! 校長(オサ)! 校長(オサ)! 」
…どうも自分の考えたキャラを優遇する傾向があるな。いかんな〜。
ロイー氏の『指相撲少年』の名前は勝手に『蜂谷君』としてしまいました。すみません。
それと、太い氏が
>>88 の続きをなかなか書いてくれないので
『卓野律』のスタンド能力がわかりませんが、見切り発車ですw
というわけで、様々な競技での、職人の皆様の御参加をお待ち申し上げておりますw
とりあえず第1競技の『2人3脚』は、私が火曜あたりにうpする予定です。
その後は全然考えてませんので…よろしくお願いします。
学校の友人はイニシャルが『九・究』となるところからキュキュと呼んでいるか
カハハハ、くだらね〜
は、置いといて
これがリレー第二弾かッ!!
全キャラ登場の体育祭ッ!!
では私はとりあえず火曜までに進藤君の話を終わらせることとしよう
校長(オサ)! 校長(オサ)! 校長(オサ)! 校長(オサ)!
最近どうもレスが伸び悩んでいるな
静 ジョースター
1999年杜王町で当時来日していたジョセフ・ジョースターに拾われた
結局両親は見つからずジョセフに養子として迎えられる
15歳の夏ジョセフの死をきっかけに当時進学の決まっていたアメリカの高校をキャンセル
本当の両親を探すために来日(つまり、同級生より1つ年上)
義兄である東方仗助、その母東方朋子と共に暮らしている
汐華 聶歌
汐華初流乃(ジョルノ・ジョバァーナ)の異父弟
『パッショーネ』と繋がりがありその一環として『地球平板説友の会』(後述)へスパイとしてもぐりこんだ
しかし『老人』の『オール・エイジス』の恐怖に屈し一時は構成員として働いた(『パッショーネ』のことはばれずに済んだ)
その後、静と会ったことにより脱退
以来、静を守るためぶどうヶ丘高校に在籍し続けている
年上が好み、無駄なことが嫌い
最初は完璧超人のつもりで登場させたのだが今や…
吉良 吉則
吉良吉影の甥
静とは1年の時から同じクラス
目立つことが嫌いで人生が平穏に過ぎればいいなと思っている
『老人』や『彼』など『地球平板説友の会』とは比較的深く関わりを持つが構成員と云うわけではない
足フェチで旅行者の女性などを襲い常にその足を持ち歩く
瀬戸 荒海
ぶどうヶ丘高校中等部体育教師
ロリコンでS、離婚暦三回
ブルマ廃止に強固に反対し続け今や日本でブルマを採用しているのはぶどうヶ丘高校のみである
『開かずの間』の鍵を隠し持っておりその中の『ハロウィン』を飼っていた
スタンド能力を悪用し何人もの女生徒をその毒牙にかけた
『ハロウィン』を見つけてから(2010年頃)獲物は『ハロウィン』に喰わせており失踪事件として扱われた
静(達)が間抜けなのか、整形したかは誰か適当にフォロー頼む
『地球平板説友の会』
『老人』を長とする秘密組織
『老人』のハーレムを作ることを最大の目的とする
ナースとスチュワーデスは取り込み済み
女子高生として静を狙っている
『ホワイト・スネイク』のディスクを何枚か持っている
確認されているもので『アトゥム神』、『ファインド・マイセルフ』
構成員として『彼』、『狗』、『黒山羊』等
ラブコメにしては変態が多すぎるな
『that is the way』 はなんか書けないからオチだけ載せとこう(ウッワ、最悪)
そのうち補完しときます…
あるいは補完してくだすっても
「ねぇ繭美、アンタあの進藤君と付き合ってたって噂がたってたけど本当?」
「うわっ、やめてよせっかく忘れてたのに思い出させないでって」
「ふ〜ん、本当なんだ」
「あ〜、自分でもなんで付き合ってたのか分からないわ
あんなチビでデブで不細工で鈍くさいのに
それにさ、デート代なんて全部私が出してたのよ?信じられる?」
「ウッワ、最悪」
『xtc』
本体:進藤 歩
能力:右手から出てくるカプセルを服用すると強制的に惚れさせる
左手から出てくるカプセルを服用するとカプセル(右)を服用する前の感情に戻る
秋のスタンド大運動会(仮題)
プログラム1番:2人3脚
繭美「本当に大丈夫なの?私達、『肩を組んで走る練習』はやったけど
肝心の『足を結んで走る練習』は、とうとう一度もしなかったじゃない」
静「大丈夫だってば。繭美は普通に走ってくれればいいの。
私はそういうのに合わせるのって得意だし、本番に強いから」
とても信憑性は無いが、自身満々でそう言われては、それ以上何も言えない。
繭美「ねえ、白組の、私達の競走相手の2人、確か両方とも陸上部よ。しかも短距離の」
静「ふっ、愚かね。どんなに足が早くても、2人3脚じゃ何の役にも立たない。
呼吸が合わずにすっ転ぶか、それを恐れてまともに走れないとかいうのがオチね。
大事なのは鉄壁のコンビネーションよ」
繭美「……私達って、仲良くないとは言わないけど、そこまでだったっけ?」
やがて静達の走る順番がまわってくる。
静「あっ、ちょっと待って。足の紐の調子が、ちょいとおかしい」
しゃがんで、一旦解いてからまた結びだす。
繭美「何やってんの、早く早く!」
スターター「位置について。よーい」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
静「いいこと、私の事気にせずに、全力で走るのよ」
繭美「え!?」
パァァン!号砲とともに、とても2人3脚とは思えないスピードで走り出す。
繭美「すっ凄いッ!まるで私一人で走ってるみたいッッ!」
吉良「なるほど…あらかじめ足首の『義足』を『肌色の布』か何かで腰からぶら下げておいて
それを隠した上でその脚でコンビを組み、スタートギリギリで結び直すふりしながら
『本当の脚』の代わりに『義足』をパートナーの脚に結び付けて
『義足』の透明化を解除して『本当の脚』を透明化したのか。
つまり『2人4脚』で走っている訳だな。そりゃ2人3脚よりは安定して速いはずだ。
当然見ていると左右の脚の動きがバラバラで、人間として不自然だが、あの速さなら
僕のように常にじっくり脚を観察したりしてない限り、見破るのは難しいだろう。
だが……」
ド ド ド ド ド ド
静「何でこんなデッドヒートしてるのよォッ!」
白組の陸上部コンビが、静達とほぼ互格の速さで抜きつ抜かれつしている。
陸上部コンビ「121212121212121212121212………」
不気味に、凄い早口でブツブツ言っている。双子か何かには見えないのに、息ピッタリだ。
確かに息の合い方が完璧ならば、個々人の身体能力の差によって静達にまさるだろう。
静「繭美、もっと思いッきり走るのよオ〜〜ッ!!!」
陸上部コンビ「121212121212121212121212………」
通常では考えられぬ白熱した競走に場内は大いに沸いているが、静達にはそれどころではない。
だがその時、『白組陣地』の様子が静の視界に入った。
聶歌「分かってるのか!?静はこういう時、スタンド能力でどんなイカサマ、汚い手でも
使うのも辞さないだろう。負けず嫌いだからな。スタンドの事を隠そうなんて
これっぽっちも思わないはずだ。こっちだってなりふり構ってたら、対抗できない!」
由紀子「さっきから何を言ってるの、聶歌君」
聶歌「間抜けた事を言ってるんじゃあないぞ。静がスタンドを使って暴走するより前に
戦争するくらいの気持ちで全力で、押え込んでやらなきゃならないんだ!」
平良「おい、少し落ち着けって」
聶歌「これが落ち着いていられるか!今の静は敵でしかない、友達だなんて考えは捨てろ!
でないとこっちの足元が悠々とすくわれるぞ」
由紀子「…聶歌君って、そういう事言う人だったの?」
聶歌「うっ…いや、もっと言ってやろうか…」
という内容までは聞こえなかったが、聶歌が由紀子達と何やら言い争いしてるのを見て
ハッと気がついた。
静「聶歌の奴め…陸上部コンビに『協調性』譲渡したわね。ま、負けるかァ〜!」
陸上部コンビ「121212121212121212121212………」
繭美「ハア、ハア、ハア、もう駄目ェ〜」
息詰まる攻防。ゴールテープは目前。そして………
繭美「ゼエ、ゼエ、ゼエ、ゼエ…」
静「ハア、ハア、な、何とか…繭美の『胸の差』で勝てた…。
…クッ、こうしちゃいられない、早く紐をほどかないと」
繭美「え、なんで?」
布の『義足』から本当の『脚』に戻さないと、止まってへたりこんでいる状態では
すぐにバレてしまうから、とは当然言えるはずが無かった。
静「チクショウ、聶歌め…」
『D・J・T』の効果はスタンド使いでない一般人かどうかに関係なく発揮されるため
陸上部でなくともこれを使われては、『2人4脚』に出来ない一般人では勝ち目が無かった。
静達の前の組(聶歌が『D・J・T』を使い始める前の一般人同士の対決)で
赤組が勝っているため、現在赤の2勝3敗だが…
竹西「フッ、心配するな静クン。何を隠そう最後の走者は俺のコンビ。
しかも俺には『秘策』がある。ちょっと俺の右脚を透明にしてくれたまえ」
今いち信用できなかったが、数少ない『仲間』のスタンド使いである事だし、
言われる通り『アクトン・ベイビィ』を発動させる。だが消えない。
静「これって…」
竹西「そう、『幻覚』で俺の『脚』を作ったのさ。走ってる最中はこれだけを
パートナーに合わせ、透明にしてもらった本当の脚を別に動かせば、転ぶ心配もなく
速く走れるという訳だ。名付けて『2人4脚作戦』!斬新なアイデアだろう?
ちなみに、なぜか君が『怒りの感情』を出してたから、それでこの『脚』を作ったんだ」
静「………」
黙ったまま、自分の腰につけた布の透明化を解除し、その先端につけていた物を
はずして竹西に投げて渡した。受け取ったのを確認して再び透明にする。
竹西「こ、これは!?」
静「おじいちゃんの義手をメンテナンスしてたメーカーに作ってもらったの。
紐を結び直す時、パートナーの足だけ縛ったら怪しまれるでしょ。
その『足首』と縛るのよ。それで何とか、頼むわよ」
竹西「な、なるほど、そうか!俺のためにこんな物まで用意してくれたのか!
(やったぜ、静が期待してくれてる。これで俺が圧勝した日にゃ、
静は俺にメロメロだぜ。)グヒヒヒヒェ…」
静「………(ウザッ)」
しかし…竹西は『幻覚』の『脚』をパートナーの動きに合わせる事に気を取られてしまい、
結局さほど速くもならず、負けてしまった。
静「ったく、全然使えないじゃない。最低ね」
結果:2対4で白の勝ち
だが、なぜか勝負が決した後、由紀子達に土下座して謝る聶歌の姿があった。
聶歌「…やはりこの方法は、そう何度も使う訳にいかないな…」
ネット禁止されちゃって、自分のとは別のパソコンで書いてる
最悪だ・・・
>>demonai氏
『蜂谷君』ですか
下の名前は『蜜夫』だなw
便乗して体育祭の小ネタを書こうかな
指相撲ネタの続きは、本格的には書けそうにないんで、ネタをミックスさせて・・・
現在の話とは全く関係ないが
竹西と進藤はお互いこう思った。
「こいつッ…俺とキャラかぶりまくってやがるッ…!
まあ、俺の方が百兆倍カッコ良いという違いはあるがな」
秋のスタンド大運動会(仮題)
プログラム5番:玉入れ
静「玉入れッ! ふふふ、こればっかりは私の勝ちね! これで、赤組は更にリードを広げられるわ!」
吉則(どうせ、自分が透明になって、籠に直接球を入れるつもりなんだろうが・・・・・・ま、お手並み拝見といったところかな)
聶歌「静のことだ、透明になって球を入れるつもりだろう。だが・・・うまくいくかな? ふっふっふ・・・・・・」
由紀子「なんか、妙に対抗意識を燃やしてるわね・・・・・・っと、私の出番だわ。って言っても私の能力は役に立ちそうにないけど」
聶歌「君には『玉入れの才能』を与えようか?」
由紀子「汐華君って、玉入れうまいの?」
聶歌「イタリアに玉入れなんか、あるわけないだろう?」
由紀子「ハァ・・・行ってきまぁす・・・・・・」
聶歌「頑張ってくれ! 静の暴走を止められるのは君しかいない!」
桜井「なあ、四田くん。少々盛り上がりに欠けるとは思わないか? 何とかしてくれ。してくれないと、取材には応じられないな」
四田「そ、そんなぁ! じゅうぶん盛り上がってるじゃないですか。おい、平良君。どう思う?」
平良「ハハハーー! 俺だ、俺の出番だァーー! 静、おまえを倒すのは申し訳ないが、それも愛ゆえのこと! わかってくれぇ!!」
四田「聞いてないな・・・・・・くそう。・・・・・・じゃあ、僕が何とかしますよ、桜井さん。その代わり・・・・・・」
桜井「わかっている。次の講演のこと、僕の才能の片鱗、僕の半生、そして私生活に至るまで、何でも答えよう!」
四田(私生活って何じゃそりゃ)
それぞれの思惑が交錯するなか、ついに玉入れが始まる!!
平良「ハハハ! 『ボール・パーク』は無敵だぜ!! 球をガンガン引き寄せて・・・・・・ん? スタンドが出ない?」
由紀子「どうかした、平良君? 頑張らないと負けちゃうわよ? ・・・・・・それっ! あっ、入った!!」
平良「ど、どうしたんだ、『ボール・パーク』!?」
静「ふっふっふ、蜂谷君のスタンドがこんなところで役に立つとはッ!」
蜜夫「あんな単純男、騙すのは簡単ですよ。『ぶどうヶ丘高校が誇るエースと握手がしたい』っていったら、
すぐ手を出してくれました。要は、指を押さえられればいいんですからね。まあ、正式に勝負がしたかったのですが・・・・・・」
静「ごめんね。でも、これで赤の勝ちは間違いなしよ! ありがとう! よし、後は透明になって・・・・・・」
そして・・・・・・
賢《はい、ジョースターさ〜ん。姿を消さないで下さいね〜》
静「う〜、大柳先生が審判だったなんて! これじゃあ、スタンドが使えないじゃない!」
賢《ジョースターさん、うるさいですよ。競技に集中しましょうね》
静「あ〜、何てことなの!」
結果:なぜだか百発百中だった由紀子の活躍により、白組勝利
四田「どうです、広瀬さんの異常な活躍は! これぞ『編集』の妙! これで白組と赤組の得点はタイですよ」
桜井「いいねぇ。何をしたのかはわからないけれど、良い仕事したね!」
とまあ、即興で書いてみましたが
蜂谷ネタをほとんど絡められなかったのが残念
キャラの性格を把握できていないのもまだまだって感じですなぁ
くそう、もっとうまく書きたいな
実はイタリアにも玉入れあったりしたらどうしよう
小ネタでスンマセン
「フゥ…」
吉則がトイレで用をたしていると、隣にスーツの男性がやってきた
(何だ、こいつは、こんなに空いているのにわざわざ隣にって)
『彼』だった
「何でいるんだ!?アンタ」
「イヤね、『老人』がビデオ撮れって」
意味不明だけど、そこがまた良いな。
実は『彼』って天然キャラかも。
ところでふと思ったんだけど、もしかして
『黒幕編』の『Mr.上条』って、『老人』の事じゃないだろうか
>>225続き
「何を?」
「沢山の、ブルマから伸びる脚と足首」
「何円だッ!?2本ッ!!予約ッ!!」
>>226 それいいね
体育祭ってどんな競技があったっけ?
二人三脚と玉入れが出ているが
後は
中、短距離走、障害物競争(スタンド戦に最適ですな)、代表リレー
応援合戦、パン食い競争、大玉ころがし(高校でもあるのか?)
綱引き(吉則視点で)、他にどんなのがある?
再び小ネタ
『借り物競争』
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「な、何ぃー?『スタンド』だとぉ
誰だ?こんなものを指定したのは、まさか静か?
何を考えているんだあいつは
…………………………
あ、マイクスタンドでいいのか」
概出だけど
229 :
マロン名無しさん:03/11/26 20:57 ID:rl3RGPDT
ageとこう
大柳先生ならできるなw>スタンド拝借
1.味方チームのスタンド使いと出来レースジャンケンをする
2.1度だけで中断し、スタンドの1/3を奪う
3.んな面倒なことしてる間にビリになっている
4.八つ当たりで体の1/3が動かせない仲間をボコにする
5.( ゚д゚)ウマー
…おい。
作業中にデータが前触れもなくあぼーんした時ってこうなるよね。
゚
∧∧ ゚ __
. (* A) |ヽ \
/ u っ . | `----|
⊂ ) )/二二iー−'|_|〔≡〕|
という訳で。
先日、PCが挙動不審になったので修理に出していました。
本日、そのPCが帰ってきました。
編集していたログが、書いていたSSが。
HDD交換に伴うシステムの初期化より、
何 も か も 吹 っ 飛 び ま し た 。
バックアップはとっておりません。
申し訳ありませんが、まとめサイトの更新はしばらくお待ちください…。
232 :
マロン名無しさん:03/12/04 23:15 ID:235FkllQ
さ、寂れてるぜ!
233 :
マロン名無しさん:03/12/07 01:23 ID:9oQRW9aR
寂びれ杉につきネタ投下
静の前のオトコが静を追って来日
234 :
マロン名無しさん:03/12/07 02:25 ID:YEUphrvw
235 :
マロン名無しさん:03/12/07 02:26 ID:YEUphrvw
236 :
マロン名無しさん:03/12/07 02:27 ID:YEUphrvw
237 :
マロン名無しさん:03/12/15 21:40 ID:eIQx0If7
age
保守
秋のスタンド大運動会(仮題)
プログラム8番:父兄による綱引き
この競技は父兄の参加希望者先着10名ずつによって争われます。
仗助「よぉッし!いっちょやってくるか」
静「兄さん達頑張ってねー」
億康「へへっ、俺も頑張っちゃうよ」
仗助「あ、億康、オメーは最後尾についてくれ。『例の作戦』のためにな」
億康「…!(ニヤリ)そうだったな」
トリッシュ「コノロープヲイッパルノデスカ?面白ソウデスネ」
康一「…(向こうには仗助くんと億康くんがいるし、
こっちにもどうやらスタンド使いらしいトリッシュさんがいるし、
ムチャクチャやらないか心配だよッ。僕一人で抑えられるかな)」
川尻「両軍とも、準備はよろしいでしょうか。
中央のリボンが、時間までに自分の陣地に入るか
または終了の号砲が鳴った時点でより陣地に近かった方が勝ちとなります。
それでは、よーい」
パァンッ!号砲と共に両軍引っ張りだした。
両軍「オーエス!オーエス!」
トリッシュ「オーエス!(って何かしら?日本語ってホント奇怪よね)」
白組の、トリッシュの前後に陣どったオヤジ達は妙に張り切ってたようだが、
すぐにそんな事はどーでもいい試合展開になった。
ジリジリと順調に、綱が赤組側へ引っ張られていく。
康一「やッ、やっぱりッッ!
露骨に『クレイジー・D』と『ザ・ハンド』全開で引っ張ってるよ!
『トリッシュさんのスタンド』もパワー型のようだけど
さすがにあの2体協力にはかなわないようだし、
僕の『エコーズ』や一般人達ではたちうちできない!」
仗助「ヘッ、『例の作戦』使うまでもなく楽勝だな。
…ムッ、向こうもスタンド出したか!?」
トリッシュ「『スパイス・ガール』ッッ!」
突然白組勢が後退し始める。それと共にリボンも白側へ進む。
だが、赤組勢は 動 い て い な い !
仗助「どういうことだ!リボンが俺達から遠ざかって行く!
まるで綱が『伸びて』いるようだ。
こッ、これがあの『女性』のスタンド能力なのか!?」
トリッシュ【ロープを、特にリボンから向こうを重点的に『柔らかく』した。
これでそっちはいくら引っ張っても無駄ね】
仗助「クッ、それなら!億康、出番だぜ!!」
億康「よっしゃッ!任せとけ!『ザ・ハンド』ッ!」
左手で綱を掴んだまま後ろを向き、
ガオンッ!真後ろの『空間』を『削り取る』。
パッ!綱が、それにとりついてる両軍もろとも赤組側に『瞬間移動』する。
白組陣地内に入りかかっていたリボンが、中央近くまで引き戻される。
仗助「あと2、3回ってところだな」
億康「一気に決めるぜ」
ガオンッ!ガオガオガオンッ!
リボンはもうほとんど赤組陣地内だ。
トリッシュ【そんなッ…】
パァンッ!試合終了を告げる号砲が鳴り響いた。
仗助「よぉし、勝った!」
リボン位置を確認して綱を離す仗助と億康。
だが他の人は手放さず、グイグイ白組側へ引っ張られていく。
仗助「オイオイ、勝負はもうついたはずだろ。今さら何やってんだ?」
周囲の人「?何言ってんだ?」
パァンッ!試合終了を告げる号砲が鳴り響いた。
仗助「な、なにィッ!?…ハッ!」
ド ド ド ド ド ド
康一「『エコーズACT1』。
仗助くんと億康くんにだけ、一足早く号砲を聞いてもらった」
仗助「くそッ、まんまとしてやられたぜ」
結果:白組勝利
うーん……いまいちだ…
やっぱちょっと練りが足りないな
>ドミノ工場です氏
Don't mind!
キャ〜パパかっこいい〜
245 :
233:03/12/22 06:44 ID:???
ここはあれか?
もう消える運命にあるのか?
コテハンはもう来ないのか?
demonaiさん乙
246 :
233:03/12/27 00:48 ID:???
放課後、静と聶歌はカフェドゥマゴにいた
聶歌「何だよ、頼みって?」
静「いや、その、ちょっと言いにくいことなんだけど。その、つきあってほしいのよ。」
聶歌「付き合う?何処へだ?まさかまた荷物持ちしろって言うんじゃないだろうな?」
静「いや、そうじゃなくて…」
聶歌「じゃぁ何だ?新聞部か?いつも言ってるだろ、僕は無駄なことは嫌いなんだ。」
静「だからそうじゃなくて。」
その時、聶歌の後ろから英語が聞こえた。
???「静!ひどいじゃないか。モリオウ町を案内してくれるって言ったじゃないか。」
静「ちょ、ちょっとなんでアンタがここにいるのよ?ハッそうだわ。」
静が突然聶歌に抱きついた。
聶歌「な、何だ静いきなr」
静「しッ、ちょっと黙ってて。」
静「丁度よかった、紹介するわ。ボーイフレンドの汐華聶歌よ」
聶歌(なんだって〜)
コテハンの皆様、どうか続きを書いてくれ
このまましずむには惜しいスレだ
247 :
マロン名無しさん:03/12/27 10:35 ID:rnriMDY6
保守
>>246の続き
「こっ、こいつは……?」
聶歌は驚愕した。
このような場所には似つかわしくない、これこそまさに紳士ッ!といった様子の男が、そこに立っていた。
二十代前半といったところだろうか。
ばっちりと黒いスーツを着こなし、きっちりとセットされた金髪がきらきらと輝いている。
頭の天辺から爪先までブランド品で固められていて、かなりの金持ちだと言う事がわかる。
『そ、それは俗に言う、恋人ってやつじゃないか?』
紳士が悲痛に叫ぶ。
『そうよ! もう、ラッブラブなんだから! だからジョエルさんとは結婚できないの!』
ジョエルと呼ばれた男は、頭を左右に振った。
『静ッ! 僕はジョセフさんに言われたからあなたと結婚するんじゃないんだ! 愛しているからなんだよ!』
『でも、だからってね――』
「おい、ちょっと、静」
聶歌は何だかヒートアップしている会話を遮った。
「なんだこれは。話が見えないんだけど。あの男の人は君の結婚相手なのか?」
「あれ、あんた英語できたんだっけ? ああそうか、イタリア育ちだもんね。英語が話せても不思議じゃないか」
「いやそんなことはどうでもいいから」
「えーとぉ、この人は、二日前に日本に到着したばかりで、おじいちゃんのお知り合いのジョエル・ジョーンズさんよ」『ジョーンズさん、こちら汐華聶歌くん』
静が両者を紹介した。
と、ジョーンズが驚いたように声をあげた。
『ジョーカ? あのジョルノ・ジョバーナの弟のジョーカー・ジョバーナかい!?』
《知ってる》人なのか、と聶歌は思った。
聶歌がイタリアのギャングの総元締めであるジョルノの弟であることは、ある程度地位の高い人間でなければ知り得ないことだ。
高価そうな持ち物から見ても、やはり、かなりの要人であるのだろう。
いや、静の祖父でニューヨークの不動産王であるジョセフの知り合いならば、むしろ当然のことかもしれない。
『あー、えーと、まあ、そんなところです』
曖昧に言う。はっきりと肯定するのは気が引けた。
『オウ、グレイト! 知り合いになっておけばイタリアでの販売網が……あっ、いやいや。
始めまして、ジョーカ君。ジョエル・ジョーンズです。ジョジョと呼んでください』
『聶歌です。……あの、僕も静も、ついでに言うと兄もジョセフさんもジョジョなんですけど、紛らわしくないですか?』
『オウ、イッポンとられたな! ハッハッハ! じゃあ、ジョエルと呼んでくれ!』
「……おい、静。なんなんだ、この人は」
「おじいちゃんがね、『ジョエルさんは将来性もあって優秀だから』って、勝手に婚約しちゃって……。
ジョエルさん、こう見えても《デジタル産業の首領》とか呼ばれてる人で、かなりのお金持ちなのよ」
「こう見えてって、どう見ても金持ちだが。
……それで、僕を恋人に仕立てて結婚を回避したいと? さっき言ってたのはその事か」
「わかってるじゃなーい! さっすが聶歌!!」
「……迷惑だ」
聶歌は溜息をついた。
『ところでジョーカ。静のガールフレンドだというのは本当ですか?』
いきなりの直球が、ジョエルから放たれた。
「なんて答えればいいんだ?」
「おもいっきり肯定しちゃって!」
静に振りまわされるのはかなり嫌だったが、この際、もう仕方なく、聶歌は静の言う事に従った。
「わかった……ハァ…・・…『はい、そのとおりです』」
ジョエルが、聶歌の瞳をじっと見つめる。色素の薄い瞳が鋭い光を放っている。
『……嘘だね?』
『! どうして分かったんですか!?』
「あっ、聶歌、そんな簡単にバラしてどうすんのよ!」
隣で静が文句を言うが、それは無視して、聶歌はさらに尋ねた。
『まさか、あなたもスタンド使い?』
『電気スタンド? そんな安っぽいものは使わないよ。僕はシャンデリアオンリーさ。
全米ベストシャンデリアーにも選ばれたくらいでね……。なぜそんなことを?
……まあいいや、君の嘘を見破った理由はね、言ってしまえば勘ってやつさ』
『勘?』
『君とは、人生経験が段違いなのさ……フフフ。
じゃあ静、聶歌君、二人で杜王町を案内してくれないかな?』
『いいですよ』
『ああ、もう聶歌! 勝手にOKしないでぇ!』
『決まりだ。ではまず、食事にしようか』
向こうに車を置いてあるんだ。ちょっと待っててくれ、とジョエルはどこかへ行ってしまった。
二人きりになると、静は猛烈な勢いで聶歌に文句を言い始めた。
「ちょっと、あれはなによ! 私は彼から離れたいから、あんたに協力を申し出てるって言うのに、なんであっさり了解しちゃうのよ!」
「君への嫌がらせ」
「な、なんですってー!?」
そんな事をやっているうちに、ジョエルが戻ってきた。
《車》というのは、いかにも高級そうな黒塗りのリムジンだった。
『ヘイ、乗ってくれ!』
窓を開け、ジョエルが呼びかけてくる。
(それと……こいつが本当にスタンド使いじゃないのか見極める必要があるからな……)
怒る静を捨て置いて、聶歌はリムジンに乗り込んだ。
こんな感じでどうですか
>>233氏
SSは久々なんで疲れました。他の事で忙しいので今は無理ですが、いつか続きは書きたいです。
252 :
ロイー ◆YMXGRjSTq6 :03/12/27 11:30 ID:4gd0zv3P
いまさらながら。
昔の男じゃないなぁ……すみません
ついでに職人サマ募集age
253 :
233:03/12/29 02:58 ID:???
thxロイーさん
職人様は発想が違うな、最高です
聶歌はジョエルがスタンド使いかどうか試すためにトラサルディーへ連れてきた。
ジョエル「ここは?」
聶歌「静がアルバイトしてる店です。」
ジョエル「そんな、静。アルバイトなんかしなくても私と結婚すれば一生働かなくても暮らしていけま〜す」
静「(冗談じゃないわよ!)」
254 :
マロン名無しさん:03/12/30 23:16 ID:wTgQOWXi
あげ
『次の競技は、女子600mリレーです。
赤組、白組両者が6人で競い合うこの種目は……』
「いよッし! 気合入れていくわよッ!」
燃え滾る闘志を隠そうともせず、喝を入れる彼女は静・ジョースター。
それもそのはず、前競技の父兄綱引きで見事に敗北を喫した赤組としては、
得点数の高いこのリレーを落とすわけにはいかないのである。
なお、あの時『エコーズACT1』の放った『音』は仗助、億泰の二人にしか聞こえなかったので、
応援席で勝利を確信していた静は、『どうして途中で綱を引っ張るのをやめたのよッ!!』と二人に詰め寄ったことも付け加えておく。
そんなこんなで――この勝負、不甲斐ない兄(+億泰)のためにも、静としては絶対に負けられなかった。
が。
「でも静、あなたこの競技出ないじゃない。何か秘策でもあるの?」
疑問を投げかけるは、このリレーにてアンカーに選ばれた黒尾鴉子。
そう、今回静はリレーには出ないのだ。他に選びたい競技が多かったので、
そちらを選んでいたら入れなくなってしまったのである。
「フフフッ、それなんですがね」
妙に悪役っぽい笑いを浮かべる静。ジョースター家にあるまじき行為である。
「結構、頭使ったんですよ――」
一方こちらは、康一&トリッシュの活躍で見事父兄綱引きの勝利を収めた白組陣営。
「次はあたしのリレーかぁ。それじゃ姉さん、行ってくるね」
白組のアンカーである広瀬由美子は、笑顔で由紀子にそう告げると、入場門へとその足を向けた。
「ちょっと待ってくれ、由美子ちゃん」
「え?」
それを引き止める声。
由美子が振り向いた視線の先には――彼女の憧れ、汐華聶歌その人がいた。
「『D・J・T』……」
由美子が疑問の声を上げるよりも早く、聶歌が自らのスタンドの名を呟く。
途端、由美子は自分の足がとても軽くなったのを感じた。
自分では信じられないほど軽やかに。
人間でのステータスに当てはめれば、スピードAだと思える程に。
「僕の『脚力』を君に与えた。この競技が終わったら返してもらうけれど、間違いなく早くはなったはずだ」
「汐華さん……」
無論聶歌にその気は無かったのだが、由美子はその思考を次々に自分の都合がいい方へと動かしていった。
最終的にもたらした彼女の結論は――
「汐華さん、ありがとうございますッ! 私……私ッ、『あなたのためにもッ!』絶対に勝ってみせます!」
「……え? いやちょっと待ッ、由美子ちゃ」
「絶ッッッッッッッッッッッッッッ対に! 負けなァァァァァァァァァァいッ!!」
聞く者全てにアヌビス神を彷彿させる叫びを上げて、由美子は入場門へと走り去っていった。
聶歌の『デュエル・オブ・ジェスタ・アンド・タイラント』、自身の『サウンド・オブ・サイレンス』と合わせ、
アヌビス三刀流広瀬由美子の誕生であった。
「あーあ、見事に勘違いモード入っちゃったわね。ああなるともう止まらないわ」
背後から『ポン』と肩を叩き、由紀子がある意味でトドメを刺す。
はぁ、と聶歌は肩を落とすと、深くため息をついた。
「まったく、僕たちの勝ちのためとはいえ……なんて無駄なことだ」
「まあいいじゃない。後でまた『D・J・T』使って、由美子に今のこと忘れさせれば」
「そうか、その手があったな……」
心底ホッとした表情になる聶歌。
しかし、その表情が一瞬で凍りつく。
「何、どーしたのよ?」
由紀子も怪訝そうな表情で前に向き直して――聶歌と同じように、ピタリと固まった。
二人の視線の先にいたのは――
「汐華先輩……」
戦慄の形相で聶歌を睨み付けている、和丸聖の姿だった。
「まさか、先輩あんな女を……あんなバイタのことォォォォォォォォォォッ!!」
「誤解だぁぁぁぁぁぁぁッ!! ゆッ、由紀子さんッ! コイツに何とか論理的な説明を……」
「……聶歌君、きっと……『無駄』なことね」
面白そうなので書いてみますた。活性化の意味も込めて。
続きはまた次回になります。
『さて、どこに行く? どこか、お勧めのレストランはあるかい?』
ジョエルは張りつけたような笑みを浮かべている。
その表情に不快感を覚えながらも、聶歌は努めて冷静に答えた。
『さあて、僕はあまり詳しくないですからね……。静なら知ってるでしょう。なにせ、万歳なほど食いしん坊ですし』
『何言ってんのよ、聶歌! 私そんなに食いしん坊じゃないわよ! 昨日の夕飯だって御飯三杯で済ませたし!』
静が真っ赤になって否定する。が、あまり否定になっていない。
『安心して、静。少しポッチャリしていたほうがチャーミングだと思うよ』
と、ジョエルもあまりフォローになっていないフォローをする。
『……まあいいわ。とりあえず、こういう時はトラサルディーって相場が決まってるわよね、聶歌?』
『決まってるのか。別に反対はしないけど』
『トラサルディー?って、どこにあるんだい?』
疑問形ではあったが、それは聶歌たちに対しての質問ではないようだ。
すぐに、天井に取りつけられているスピーカーから、ボソボソとした声が流れた。
《知っております……。すぐに向かいましょう……》
『誰?』
と、静が訊く。
ジョエルは誇らしげに、
『セバスチャンさ。お抱え運転手でもあり、僕の屋敷の執事でもあり、僕の会社の第一秘書でもある。知ってるかい、彼は昨年の執事選手権に出場してね、見事に金賞を受賞したんだ』
『へー、すごい人なんだ……』
『彼のすごい所はそんな事だけじゃないさ。例えばシャンデリアに……』
『ええっ……それで、その白熊は……』
『……もちろんマダガスカルはだね……』
奇妙な話に花を咲かせるジョエルと――静に、聶歌はなぜか苛立ちを覚えた。
――なんだかんだ言って、仲が良いんじゃないか。
しばらくして、聶歌はリムジンが知らない道を走っているのに気が付いた。
(トラサルディーに向かうんじゃなかったのか?)
車は郊外に向かっているようだ。曲がり角をいくつも曲がり、さらに加速していく。
目前に、大きな屋敷が見えた。
それに近付いていく――と、車が急ブレーキを踏んだ。
キキキキィッッッッッッ!
鋭い悲鳴のような音が響く。
『い、痛ッ! な、なにッ? どうしたの? え? あれっ? ここ何処?』
狼狽する静。頭をいやというほど窓ガラスにぶつけて涙目になっている。
聶歌は冷静に、しかし内心熱いものをたぎらせながら、ジョエルを睨みつけた。
『ジョエルさん、ここは何処です? 』
『ハハハ、なに、心配する事はないよ』
ジョエルは薄ら笑いを浮かべている。
『全て……予定通りだからなッ!』
バンッ!とリムジンのドアが開いた。
そこは庭園だった。
いや、庭というよりは草原と言った方が正確だろうか。
聶歌の目の前には、百坪はあろうかという空間が広がっていた。
『お降り下さい……』
陰気な声がした。いつのまにか、ドアの脇には小柄な老人が立っていた。
セバスチャンだ。
その接近に気付かなかった事に驚きつつ、リムジンを降りる聶歌。
静もそれに続き、最後に、ジョエルがゆっくりと、気取るように降り立った。
読者の皆様に向けて、ちょっと補足というか蛇足というか訂正
最初の方で静がジョエルの事を「ジョーンズ」と呼んでいる部分がありますが、ジョエルに統一します。
あと、「」は日本語で、『』は英語です。
というか、読者がいるかどうかが問題ですが。
ノシ
いますよ
『さて、行こうか』
傍らに控えるセバスチャンに何やら命じて、それから聶歌に背を向けて歩き出すジョエル。
『ちょっと待ってください』
聶歌はジョエルを呼び止めた。
『どこに向かうのですか?』
ジョエルは振り向いて、薄く笑う。
『恐いねぇ。殺気に満ちた目をしてるよ? せっかくのハンサムが台無しだ』
聶歌は思わずぶん殴りたくなったが、それでも必死で感情を押し留める。
『あなたの目的は?』
震える声で尋ねる。
『いっつしーくれっと』
ふざけた答えが返ってきた。
『静のためだよ、聶歌君。君は黙って付いてくれば良いんだ』
『《静のため》? 信用できませんよ。それは本当に静のためなんですか?』
『フフ、素晴らしいナイトっぷりだね。感心するよ』
二人の間に険悪なムードが漂っている時、静はというと、二人から少し離れたところできょろきょろと辺りを見まわしていた。
「聶歌! あそこにある岩、パンダに似てると思わない?」
などと言っている。
「静ッ! ちょっと来てくれないか!」
静はすぐに駆け寄ってきた。
「何か用事?」
「少し目を閉じていてくれ」
「はあ? まさかアンタ、私にキスする気じゃ……」
静が心底嫌そうな顔をする。
「心配するな。そんなことがあるのは、相手が余程の物好きか、そうでなければ何かの罰ゲームの時だけだろうさ」
「そ、そこまで言う……?」
文句を垂れながらも、静が目をつぶる。
これで良し。
ジョエルを見ると、まるで娘の成長を見守る父親のような目をしていた。
優しげだが、少し寂しげな目だ。
ジョエルが口を開く。紡ぎ出された台詞はイタリア語だった。
『彼女は、まさしく僕の伴侶に相応しい。僕のボキャブラリーじゃ彼女を形容しきれないね。天真爛漫で、無邪気で、優しく、逞しく、前向きで、そして頭が良い』
『頭が良い?』
初めて聞く評価だ。
目を閉じて、ポカンと口を開け、マヌケ面を晒しているこの女が?
『こいつのどこをみたらそんな事を思えるんですか?』
イタリア語で問い返す。なるほど、これならば会話の内容を静に聞かれることはない。
『フフ、僕は彼女が子供の頃から見守ってきた。君が知らない彼女を知っているんだよ。
私以上に彼女の事を知っているのは……ジョセフさんくらいかな?
……口では私を拒否しながらも、彼女は僕を信用しているよ。
訊くが、君はどうなんだい? 彼女に信用されているのかい?」
聶歌は即答できない。
『……ハハハ、そう睨むなよ。君は僕を信用していないようだね。僕はそんなに信用できないかい?』
今度の質問は、間違いなく即答できる。
返答として、聶歌はスタンドを出現させた。聶歌の周囲の空間が歪む。その黄金の精神が形をとる。ぼんやりとした気配から、確固たる存在へ。
これから聶歌がしようとする事を知れば、静は止めるだろう。まあ、そうされないために目を閉じさせたのだが。
さらに、念には念を入れて≪思考力≫も高めてある。周りに注意を払わないほど、思考に没入するだろう。
聶歌は、目の前に立つ男に、静かに告げた。
「失礼だが、ジョエルさん、あなたを試す……!」
スタンドをけしかける。
もしも彼がスタンド使いならば、スタンドで反撃するだろう。
スタンド使いでないならば……骨折くらいはしてしまうかもしれない。
随分と荒っぽいやり方だ。以前ならばこんな事はしなかった。
理由は?
『老人』からの攻撃は熾烈になっている。周囲のスタンド使いは増えている。不可思議な出来事が頻発している。
ゆっくりと、だが確実に日常は変化して、奇化して、異化して、不気味にねじれていっている。
信用できる人間は、まさに一握りだ。
近頃は過敏になりすぎていると自分でも思う。
そのうちにあらゆる人間を疑い始めるのではないか……そういう思いにとらわれたりもする。
それでも――自分のために、そして静のために、
聶歌は叫んだ。
「行けッッッ! DJTィィィ!」
聶歌のスタンドが弾かれたように飛び出し、一直線にジョエルを目指す。
ジョエルは特に何もせず、立っているだけ。
(気付いてない!? スタンド使いじゃないのか?)
聶歌が気を緩めた刹那――ジョエルの背後から《何か》が滑り出た。
……≪何か≫?
決まっている。スタンドだ。
268 :
263:04/01/07 21:55 ID:???
続きに期待です。
269 :
マロン名無しさん:04/01/07 22:15 ID:Q8OvE/y+
あげ
鋼田一豊大の長い一日
俺はいつも通り朝日とともに目覚め、鳥がさえずるすがすがしい朝を迎えた
いつものように手際よく山菜を摘み、キュウリをもぎ取る
いつものようにそれを調理し、サラダにする
いつもと同じ風景、変わらぬ朝食
ただ変わるといえば天候や太陽の位置、そして俺のしわの数だけだった・・・
俺がこの鉄塔に入って何年がたつだろう・・・
最初のころは「どう抜け出すか」ばかり考えてきた
しかし、例の写真の親父とあって、高校生と戦ってから俺の中で何かが変わった
もう出ようとは思わないし、また未練もない
このまま自然と一体化して朽ちていくのも良いと思いことすらある・・・
今ではスーパーフライを操れるようになってきた
しかしそれももう関係のないことだ
前、操れることに気づいたが、することもなくただ外を散歩しただけだった・・
町の中は空気も悪く、木や動物も居ない
何より朝日と鳥のさえずりがない
俺は、あの鋼鉄の町よりこの居心地のいい鋼鉄の檻を選んだ
しかし 以前の「どす黒い悪」がまだこの町に居るらしい
この美しい自然の中に居るというのだ・・・
もう使わないと決めていたが今一度使おう
スーパーフライ・コンクエストを!!
俺は長いことこの檻の中で自然と共に暮らしてきたせいか、以前に比べてだいぶ落ち着いてきたと思う
「悟りを開く」というのはこのようなものなのかもしれない
それが関係しているかどうか解らないが、あるときを境にスーパーフライを操れるようになった
発動解除はもちろん閉じ込める場所やその人数なども今では俺の自由だ
今は逆に、この鉄塔に入ったものをこの鉄塔の一部になるようにしている・・・
静かに・・・ただ静かに暮らしていたかった・・・
そんな時、鉄塔の頂上で景色を眺めているとき、スタンド使いが争っているのが見えた
まだ続いているのか、一度終結したものがまた再発したのかはわからない
おそらくどちらにしても自分には関係のないことだろう、このまま見逃せば一生この檻の中で暮らしていけただろう
しかし、なぜか無性にに憤りを感じた
272 :
マロン名無しさん:04/01/08 20:46 ID:z+2nFIM9
期待age
あと、メモ帳にいったん全部書いてから、コピペで投下したほうがいいよ
どうかしよう とは思ったものの
街は頂上から幾度となく見ているのでどの家がなくなり、どの建物が建った ということくらいしか解らない
話題や事件などが一切解らないのだ
むやみに動いてはむしろ危険だ
だが、動かざるをえない、心が動けと言っている・・・
とりあえず以前スタンド同士が争っていた所に罠を張ってみよう
ただ待つだけ・・・
慌てず・・・
慎重に・・・
獲物が罠にかかるまで・・・
To be continued
276 :
233:04/01/09 01:04 ID:???
なんだか又にぎやかになってきてうれしい限り。
ところでネタ投下しようかと思ったんだけど、やっぱ自分で書いたほうがいいのかな?
先人の人たちみたいにうまく書ける自信ないんだけど。
ネタだけ書く人ってこのスレ(SSスレ)的にどうなの?
>>276 もともとネタスレだし、いいんじゃないのか?
スタンド――獣のビジョンが飛びあがった。
その場にきらめきだけを残し、次の瞬間にはDJTの頭部に体当たりしていた。
吹き飛ばされるDJT。無様に地面に激突する。
対照的に、獣は空中で姿勢を立て直し、音もなく着地した。
『やはり……スタンド使いだったんですね』
聶歌は、主人を守るようにジョエルの足元にうずくまった獣に視線を向けた。
それは犬だった。恐らく、ドーベルマン。
獰猛なオーラで包まれたその躯は、しかしドーベルマンよりも一回り大きい。
その全身は金属で覆われ、輝いている。無機質で、つるりとした表面。
実際にビジョンを見ている今、最早ジョエルがスタンド使いである事に疑いようがない。
(だがしかし……彼は敵か? 味方か? ……くそっ! うまく≪思考≫ができない!)
ジョエルは、しばらくの間、聶歌を見つめていたが、その内にポンと手を打った。
『………分かったぞッ! 君も僕と同類なんだな?』
『なにをいまさら』
唇を舐める。ぬるりとした感触と共に、鉄の味が広がる。先ほどの攻撃で唇が切れたらしい。
だが、怪我らしい怪我はそれだけだった。
歯の一本や二本くらいは覚悟していたのだが、カウンター気味に攻撃を食らったわりには聶歌に大してダメージが残っていない。
(ということは……ということは、えーと、敵のスタンドは、スピードタイプ……なのだろうな)
なんとか推理し、聶歌は身構えた。
――スピードで分が悪いなら、パワーで押し切るまでのことだ。
聶歌は突進した。
『くらえッ! デュエル・オブ・ジェスタ・アンド・タイラントッ……ぉ?』
いつのまにか獣が消えていた。獣が消えて、代わりに岩があった。
そう、岩が、銀色の岩が、目の前に。
聶歌は激突した。額に鈍い痛みが走る。
(くそ! 倒れるわけにはいかない……ここで倒れたら、静にも危害が及ぶかもしれない……たお…れ…る…な……)
視界は暗闇に閉ざされた。
目覚めると、白い天井が見えた。
どうやら聶歌は、ベッドの上で横になっているようだ。
(ここは…どこだ? なんで僕はこんなところで……痛ッ!)
頭がずきりと痛んだ。
それで全てを思い出す。
そうだ。ジョエルと対決して、突然スタンドが消えて、入れ替わるように現れた大岩に激突して――
(静は!?)
聶歌は慌てて飛び起きた。
「あ、起きた起きた」
間の抜けた声がすぐ傍から聞こえた。
静がベッドの脇に座っていた。ニコニコとしている。
ほっとした。
聶歌が倒れている間には、何もなかったようだ。
辺りを見まわすと、そこは豪勢なベッドルームだった。
落ち着いた色の家具で統一されているが、よく見なくともそれらが高価な品々である事がわかる。
部屋の持ち主は、よほどの金持ち……ジョエルか?
(ここはどこだ?)
その思考を読んだかのように、静が答えた。
「ここはね、ジョエルさんの別荘よ。ほら、聶歌が倒れた場所、あそこはここの庭だったみたいね」
「別荘? 庭?」
「詳しくはジョエルさんから聞くといいわ。食堂で待ってるみたいだから」
食堂のドアを開けて、まず目に飛び込んできたのは、巨大なテーブルとその上の美味しそうな料理だった。
そしてその向こうに、あのいけ好かないハンサム面も見える。
「やあ、目覚めたかい、聶歌君」
「ええ、おかげさまで」
セバスチャンに案内され、席に着く。
――と。
(スタンドの事は、ジョエル様には黙っておいてください……)
耳元で、ボソボソと声がした。
「え!?」
振り向くと、セバスチャンはニッコリして、立ち去っていった。
え…と、つまり、そういうことは、こういうことで……?
電撃が走った。
全てがつながった気がした。
(そうか、そういうことだったのか……!)
ジョエルが話しかけてくる。
『しかし君も情けないね。僕をスタンダーだと勘違いした挙句に、興奮しすぎてぶっ倒れるなんて』
『なんです、それ? どう意味ですか?』
『僕はシャンデリア派だと言っておいただろう?
スタンド派の連中に敵愾心を燃やすのも結構だが、限度というものがあるだろう。
まあ、だがしかし、それだけシャンデリアへの愛情が強いという事か……それもまた結構な事だね
新たな同類――シャンデリアーとの出会いには、素直に喜ぼう』
ジョエルはいろいろと勘違いしているようだった。
『私も、聶歌がそんなにもシャンデリア好きだったなんて知らなかったわ』
静もいろいろと勘違いしているようだったが、彼女には後で説明せねばなるまい。
『どうも、いろいろと迷惑をかけまして』
『いやまあ、詳しく言わない僕も悪かったよ。今更ながら説明するとだね、コレは一種のサプライズパーティなんだ。静を別荘に招待するつもりで、ついでに驚かせてしまおうというね。残念ながら、オマケがくっついてきてしまったが……』
(本当に残念でしたね)
心の中だけで呟く。
『見たまえ、天井を。このシャンデリアを見せたかったのだ』
ジョエルが上を指差す。
聶歌が見上げると、そこには、天井を埋め尽くすほどの数のシャンデリアがぶら下がっていた。
色も形も大きさも様々。直径十mほどの巨大なものから、一mほどの繊細な造りのものまで。
聶歌は呆気に取られてしまった。
『どうだい、すごいだろう? 全部で数億円くらいはあるはずさ』
『うわぁ、綺麗ねー』
隣で静が感嘆の声をあげている。確かに綺麗だとは思うが……ここまでやっては、やり過ぎと言うものだった。
聶歌は上を向くのをやめ、皿の上からカリフォルニアロールを取って、口に放り込んだ。
具が何かはわからなかったが、まったりとして、コクがあって、それでいてしつこくない、最高の一品だった。
(うん、うまい)
後でセバスチャンに具の正体を聞いておこう。
ジョエルの薀蓄と静の感嘆をBGMに、聶歌は次なる皿に取りかかった。
『あなたがスタンド使いだったんですね』
食事も終わり、静も用意された部屋(いつのまにか泊まっていくことになってしまった)に行ってしまってから、聶歌はセバスチャンを呼びとめた。
セバスチャンは年季を感じさせる柔らかな笑みを浮かべて、
『そのとおりでございます……。私はスタンド使い……≪ソリッド・シルバー≫が私のスタンドの名でございます……』
『自由に形を変えるスタンド、か……。やられましたよ』
『すみません……しかし、あのままだとジョエル様に危害が及びましたので……』
そのとおり。
疑心暗鬼に陥り、先に攻撃を仕掛けたのは聶歌の方で、セバスチャンは自分の主を守っただけ。
……どう考えても、非は聶歌にあるのだった。
『すみません』
聶歌は素直に謝った。
『気になさらないで下さい……。私は一介の執事。客人にそのようにされても、困ってしまいます……。
ああ、ジョエル様から伝言があります。『同類のよしみで、今日のところは勘弁しておくが、絶対に静は渡さないからな!』 だそうです。
それでは、後片付けが残っておりますので……今日はメイドが休暇中なので大変なのですよ……これで失礼いたします……』
『あ、ちょっと待ってください。全然関係ないことなんですが、さっきの料理の中にあったカリフォルニアロール、アレには何が入っていたんですか?
美味しかったんですけど、なんていう具なのか全然分からなくって』
『アレですか? ジョエル様の好物なのですが……ミミズとコオロギのミンチです……。
美味しかったですか……? こう言っては失礼ですが、なかなか物好きですな……』
セバスチャンは深く一礼して、調理場へ立ち去っていった。
「……悪かったな。物好きなんだよ」
聞かなけりゃ良かったな、と思いつつ、
「おっと、忘れていた」
スタンドを発動、セバスチャンの≪体力≫を上げる。
あのご老体に皿洗いは堪えるだろう。せめてもの罪滅ぼしだ。
「疲れたな。風呂にでも入るか……」
ジョエルによると、風呂にも巨大なシャンデリアがあるそうだ。趣味が悪いにも程がある。
聶歌は風呂に向かって歩き始めた。
風呂は混浴で、そこには静が入っていることも知らずに……
→to be continued
を忘れてた……
無理矢理、オチをラブコメ風にしてみました
>>鋼田一豊大の長い一日
面白かったです。鋼田一豊大とは渋いチョイス
出来れば続きをキボン
>>233氏
どんどん投下しちゃってください
スタンド名:「ソリッド・シルバー」
本体名: セバス・チャン
能力:金属の立方体のヴィジョン。表面に映し出したものに姿を変える。
その能力値は、変化したものの能力+スタンド本来の能力。
破壊力:D スピード:D 持続力:B 射程距離:E 精密動作性:A 成長性:D
スタンド名:「スーパーフライ」
本体名:「鋼田一豊大」
能力:物体と融合することでその空間を支配することができる
その空間から出ようとした人間をその物体の部品に変化させる
さらに、このスタンドおよび融合している物体に攻撃やエネルギーを与えると
そこから同じ威力、同じベクトルでエネルギーを反射させる
人型 遠隔自動操作型 空間支配系
破壊力:C スピード:D 持続力:A 射程距離:A 精密動作性:A 成長性:完成
そういや、このスレ立てたの自分だったな…
又なんか書いてみます
>>ジェスタ
忘れてたのかよ!
>> ドミノ工場です氏
心中お察しします
まとめサイトは好意でやっていただいてるんで気楽にやって下さい
>>233 出来ればssにして下さった方が…
ネタだけでも歓迎です
>>demonai氏
いかにも『ジョジョバトル』っぽくていいですね
康一カコイイ
>>ロイー氏
最後までボケたおしたジョエルがイイ
でも、もう一編位静視点で欲しいかな
>>255氏
続き楽しみにしてます
>>270氏
まさか鋼田一豊大を出してくるとは、期待して待ってます
>>286 いや、ウン、まぁ、ネ…
最近冗談にならない位忙しくてss書くのはおろか2ch来るのも無理だったんで
2月半ばには暇になってるはずだからその頃には
他スレで発見たまごっち
「おい!億泰!矢って覚えてるか?」
「忘れるわけねぇだろ、もともと俺らが使ってたんだぜ、で、それがどうした?」
「あれでスタンドを貫くとスタンドが進化するんだってよ! 知ってたか?」
「なにぃぃぃ!しらねぇ、そんなの聞いたこともねぇ 何で知ってんだよ」
「この前承太郎さんとジジィ(いまだにオヤジっていえねぇぜ)が話してるのを聞いたんだよ」
「へぇ〜知らなかったな〜、試してみればよかったぜ」
「ジャ〜ン」
「おお!どうしたんだ!?」
「承太郎さんからちょっと『借りて』きました〜ん」
「なるほど 『借りて』きたのね」
「早速試そうぜ まずお前がやってみてくれ」
「OK!もし何かあったらお前が直すってことだな」
「さっすが億泰クン、話が早いね」
「じゃあ貸せよ やってみる」
「ホイ」
「じゃあこれで俺のザ・ハンドを貫いて・・・と」
「あ」
このあと二人は承太郎にコテンパンに怒られたとさ
289 :
マロン名無しさん:04/01/15 19:58 ID:dEmkA+UK
保守アゲ
保守
291 :
マロン名無しさん:04/01/19 14:33 ID:woWvEfyI
ドミノさん更新乙&SBR連載開始記念age
何はともあれSBRの連載開始は喜ばしい事ですね。
と、いう訳でまとめサイトの更新をしました。
今回は長編にジェスタ氏の『that is the way』を。
短編には黒幕編(
>>82-84)とdemonai氏の短編(
>>165-166)の2話を追加しました。
あとキャラやスタンドが増えてきたので、
人物紹介&スタンド設定のページをまとめ直してみました。
「こいつが漏れてる」とか「これを追加しる」などの意見キボンヌです。
293 :
233:04/01/25 03:30 ID:KAHFWVkK
センター終了&SBR開始&ドミノ工場ですさん更新乙&SS予告編age
吉則と『老人』でお楽しみ下さい。
「静タンはホントにいい子ですよネ… 」
「あの娘はいい奥さんになりますよ。エロい。 」
「俺静タンと結婚する(足奪う)。ガチで。 」
「オイオイそりゃあオメー無理だよ
見りゃあわかるだろ?静タンは露伴にゾッコンLOVE。 」
「それでも〜〜俺は〜〜静タンの〜〜足が欲しいの〜〜ッ
静タンのーッ 足がーッ 欲しいーーッ 欲しいーーーッ!!
静タンの静タンの静タンの足足足足
足ッ足ッ足ッ足が欲しいぃーーッ!! 」
「一ツだけ方法があるぞ吉良よ 」
「マジで!? 」
「静タンは露伴にゾッコンラブ…
しかし露伴さえいなくなれば…ホレ?ん? 」
「露伴の野郎ーーー!!ブッ殺してやるーー!! 」
「ヤッヂマイナーー!! 」
「さっそく『矢』刺してアイアン・メイデンをレクイエムにしてきまス 」
「行ってらっしゃい」
大丈夫か?俺
>>293 小ネタがちりばめられた予告…
ちょっと楽しみ
295 :
233:04/01/26 06:27 ID:???
真っ白な雲がポツンポツンとだけ浮かんでいる7月の真っ青な空
蝉の声が校舎に染み入る
始業のチャイムの音でそれがかき消された
しかし彼の耳にはどちらも届いてはいなかった
彼‐吉良吉則‐の耳に入るのは唯一つ
女生徒A「繭美ィ〜アンタまた胸大きくなったんじゃないのォ〜?」
女生徒B「やだッ!あんまり見ないで結局ダイエット間に合わなかったのよッ」
女生徒C「由紀子ってさ、胸はないけど脚はきれいじゃない」
女生徒D「ところで静?そーゆー水着ってドコで売ってるの?」
スクール水着を身にまとい水際で戯れる女生徒達の声だ
吉則 (フフ、何だ何だなかなか『いい足』がそろっているじゃないか…
去年は先に卒業する上級生ばかりチェックしていたが…
しかし残念だ。何故この時期なんだ?
学期末テストなんてあるせいでアイアンメイデンをフル活用できないじゃないか)
吉則はケータイの時計に眼をやる
そろそろ10分、ストックを温存するにはこの辺りで『引き返さなければ』ならない
吉則「しかたがないそろそろ…ン?あ、アレは」
外界の灼熱から完全に切り離された建物、真っ白な壁、真っ赤な床の廊下を進み、重厚な真っ黒な扉をノックする
反応を確認して扉を開いた
『彼』 「『老人』、吉良が不穏な動きを見せているとの報告です」
『老人』はもうボロボロになったノートを引き出しにしまった
『老人』の最も古くそして最も信頼されている『彼』だがあのノートだけは見せてもらったことがない
『老人』「何事だ?」
『彼』 「ここ数日、『吉良が静ジョースターをストーキングしている』と
ちなみに前回の殺人から一ヶ月、次の獲物を狙い始めるころですね…」
「う、うあああぁぁぁ……」
彼は叫び声をあげながら、じりじりと後ずさる。
部室はすでに『支配』されてしまっている。
彼は『支配者』を見た。
『彼女』は部屋の真ん中に立っている。
薄暗い部屋の中、ドアを背にしているので、『彼女』の表情は暗闇に塗り潰されている。
だが、その目は……瞳だけは、らんらんと輝いていた。周囲を睥睨している。
その周囲――まるでケーキに群がるアリのように、部員がひれ伏している。
――みんな、この女に支配されてしまっている。
共に練習に励んだ親友も、野球を基礎から教えてくれた先輩も……
『彼女』が近づいてくる。
「助けて……」
彼のその願いは決して聞き入れられることはない。
「君にも……『甘い降伏』を……」
『彼女』が呟いた。
と同時に、彼の頭に重い衝撃が走る。
彼の意識は完全に途切れた。
放課後。
窓の外には下校していく生徒たちの姿が見える。その中には恋人たちもいて、仲良く腕を組んでいる。
(最近、あなたに会えないわね……)
静はため息をついた。
(私がいなくて寂しがっているかしら? もしかして浮気してたり……なんて、あるわけないわね。ごめんなさい、あなたを疑うなんて……どうかしてるわ)
まるで遠距離恋愛に悩む女子高生か単身赴任の夫を待つ妻の言葉のようだが、言うまでもなく静の妄想が120%注入されている。
(ああ、露伴先生……。私、貴方に逢いたい……ッ!)
静の甘い妄想は――
「聶歌先輩〜〜ッ!」
突然の大声に打ち砕かれた。
教室に飛び込んできたのは和丸聖。いつも遠くで見ているだけの彼――いや、彼女にしては珍しく直球なアプローチだ。
「あれ、先輩は? どこですか?」
「ものすごい勢いで逃げてったわよ……」
由紀子が後ろのドアを指す。
「先輩、なにか用事でもあるのかな……?」
首をかしげながら聖は静の隣に座る。
「あんた、なんで何も言わずに座ってんのよ。後輩なんだから、もっとしおらしくしたら?」
静は文句を垂れた。
露伴との愛の語らい(繰り返すが、妄想)をぶち壊しにされたので、少し頭にきているのだ。
が、聖はまったく意に介していないようだ。逆に、
「あなたみたいな人を先輩だなんて思っていませんよ。真に先輩と呼ばれるべき人物はただ一人、聶歌先輩だけです」
かなり毒の混じった言葉を返される。
「ええと、ところで、なにか汐華君に用があったの?」
静が癇癪を起こすのを恐れたのか、由紀子が間に割って入った。
「いえ、大したことじゃないんですけど。今度野球部の大会があるので、先輩を誘おうと思って……」
聖の話によると、野球部が大々的なキャンペーンを行っていて、その大会にカップルで行くと記念品がもらえるらしい。
つまるところ、応援に飢えた野球部(応援席はいつも閑散としている)の必死のアイディアなのだが、どうやらそれが聖の微妙な乙女心をくすぐったようだ。
「その日だけは男装もやめて、女の子として聶歌先輩とデートしたいなー、って。『聖を甲子園に連れてって』とか言っちゃったりして……キャー!」
きっと頭の中では、静ばりの凄まじい妄想が展開されているのだろう。
「野球部と言えば……聖君、『美鳥木アカリ』って子、知らない?」
思い出したように、由紀子が言った。
(緑黄赤…じゃなくって、美鳥木アカリか……)
聞けば確実に記憶に残る名前だが、残念ながら静の脳内データベースには登録されていなかった。
「あんた、知ってるの?」
静は聖を見た。
聖は考え込んでいたが、やがてはたと手を打った。
「ああ、思い出しました。クラスメイトです。確か先月転校してきたオンナがそんな名前でした。彼女がなにか……はっ! まさか、ヤツが聶歌先輩に近づいてるとか!?」
立ち上がってわなわなと震え出す。
「違うわよ。落ち着きなさい。これは隣のクラスの子から聞いた話なんだけど……今朝は野球部員が全員欠席したんだって。
それで、野球部のマネージャーが聖君と同じクラスだって言うから、何か知っているかと思って……」
「その野球部のマネージャーが美鳥木さん?」
「Exactory」
「……残念ですけど、僕は知りませんね。野球部のことだから、大方全員で腐ったものでも食べたんじゃないですか?」
静は野球部員の平良清を思い浮かべた。彼なら賞味期限切れの納豆でも食べそうだ。
「まあいいわ。ちょっと気になっただけのことだしね。さ、そろそろ帰りましょ。聖君も一緒に帰らない?」
由紀子が机の上の教科書を鞄に入れ、立ち上がった。静もそれに倣って席を立つ。
「うーん、聶歌先輩もいないし……、しょうがないから一緒に帰ってあげましょう」
「なんかむかつく言い方……」
こうして、三人はそろって帰ることになった。
>>ドミノ氏
いつもご苦労さまです。
あまり無理せず、自分のペースで更新してくださいね。
>>233氏
乙。
面白そうな話ですね。
続きを期待しております。
むう、今気づいた。聖は中等部だった。
んー、聖のクラスメイトが野球部のマネージャーってことは、中高一貫クラブ?
「オい、てめえラ。チょっと待テ」
声をかけられたのは、校門を出てすぐのところでだった。
イガグリ頭の少年が十数人、鉄製の門の前で。
「誰? あなた達……」
由紀子が眉をひそめる。突然のことでも、冷静に髪の毛を飛ばしているところが彼女らしい。
静は少年たちをじっとにらみつけた。
全員が陶酔したような目をしている。静たちと相対していても、彼らの視線はふらふらとして落ち着きがない。
中には髪の毛をかきむしったり、弛緩した口の端からだらだらとよだれを垂らしている者もいる。
どう見ても異常な状態だった。まるでドラッグをキメているような。
そこで、静は気づいた。
――彼らの顔には見覚えがある。
「由紀子! こいつら野球部よ!!」
「え? 嘘!?」
「嘘ではないですね。僕の知り合いも何人かいますよ」
聖が言う。彼女も冷静さを失ってはいないようだ。
その足下では二匹の犬が戯れている。すでに臨戦態勢は整っている……というわけだ。
「そウ、俺たちハ野球部……だが、今はそんナこと関係ナい。今ノ俺たチはアカリ様のシもべダ……」
野球部員の中の一人が声を発する。
「アカリ……美鳥木アカリ……?」
由紀子が呟く。
「『様』をツけんカ無礼者ッ!」
声を荒げる野球部員。限りなく雄叫びに近いブーイングが起こり、空気を震わせる。
「『広瀬由紀子を倒セ』という命令ダったが、命令の有無二関わラず、アカリ様ヲ侮辱した者はブチノメスッ! ソう決まっテいるノだッ!!」
すでに、静たちはすっかり包囲されてしまっていた。
肩を大きく震わせ、両目をカッと見開き、野球部員たちはじりじりと輪を狭めていく。
静は、ゆっくりと『アクトン・べイビィ』を出した。
出したものの、どうすればいいのかわからない。
野球部員は恐らく操られているのだろう。彼らを攻撃するのは気が引ける。
……本体だ。
美鳥木アカリさえ『再起不能』にすれば、解決するはず。
だが……いったいどこにいるのだ?
「ヤれッ、お前ラ! 不届きもノを成敗しロ!」
先頭に立った野球部員が叫ぶ。
「くぅッ! 『アクトン・ベイビィ』!!」
静たち三人が透明になった。
これで少しでも足止めになるか?
(聖くん、アンタの能力で『美鳥木アカリ』を探してくれない?)
きょろきょろと辺りを見回している野球部員に聞こえないよう、小声で聖に囁く。
(やるだけやってみます……)
二匹の犬が勢いよく駆け出した。
(あ、由美子ちゃんも探して。あの子の能力なら野球部員を元に戻せるかも……)
(でもあの子、まだスタンドを制御できていないから当てにはでき……あ! マズイッ!」
急に由紀子が二人を押し倒した。
直後、野球部員の拳が静の頭上ぎりぎりのところを通り過ぎていった。
静の背中に冷や汗が流れる。
「こコだッ! なゼダかわからんが見エなくなっていル! だガ、確かにここにヤつらがいるゾッ!」
野球部員の一人が叫ぶ。
その声を聞き、他の連中もぞろぞろと集まってきた。
(ピーンチ……ああ、もう、ボコボコにぶん殴っちゃおうかな)
静がやけくそになりかけたその時ッ!
『ボォォォル・パァァァクッ!!!』
突如響いた大音声とともに、『吸い寄せる』能力が発動した。
あっという間に野球部員たちは一点に集められ、絡まりあって動かなくなってしまった。
静は声のした方に視線を向けた。
「よぉ、静ァ! おまえのヒーローが助けに来たぜぃ!」
平良清だった。そういえば、彼も野球部員だったか。
「ヒーロー? ……なに言ってるの?」
「ひでぇ……せっかく助けに来たのに……」
平良が、がっくりと肩を落とす。
「誰です? この人」
聖が不審げに視線を向けている。
「ところで、これはいったいどういうことだ? 全員野球部――うわ、佐藤先輩、鈴木先輩まで? どうなってんだ!?」
「そういう平良こそ、どうして美鳥木アカリの影響を受けてないわけ? あなた、野球部でしょ?」
「美鳥木アカリ……マネージャーの仕業なのか、これ? 彼女、まさかスタンド使い……?
いや、俺は昨日、クラブは休んだんだ。ちょっと風邪気味で、病院行ってたんだよ。だけど、その間になにかあったのか?」
平良に説明する由紀子を横目に、静はぺたんと地面に座り込んだ。
とりあえず、平良のおかげで一段落だ。
あとは美鳥木アカリを探して、締め上げるだけ。
『ダイアモンド・ドッグス』の探索結果待ちといったところか。
続く…と。
…誰もいないなぁ。
>>304 いるよぉ。
いつも楽しませてもらってるよぉぉぉ!!
306 :
233:04/01/30 05:06 ID:???
『老人』「『忠告』せねばなるまい…『二人』と『蟲』を呼べ」
『彼』「?分かりました,ですが何故その二人なのです?」
『彼』の知る限りどちらの能力も吉良に太刀打ちはできないだろう
いな、『彼』でさえ『老人』でさえ無理だ
アイアン・メイデンに勝てるスタンドなど不意打ち以外では思いつかない
『老人』「フフ,そうだろうな,そう思うのがあたりまえだ
しかし,最強のスタンドなど存在しない王には王の料理人には料理人の仕事がある…
あの二人こそアイアン・メイデンの天敵なのだ
しかしそうだな,適当に戦闘用のスタンド使いを一人付けてやれ
命令は吉良に忠告すること、だが返答如何では制裁せねばなるまい…』
ちょうどその時、背後から足音が聞こえた。
静の背後と言えば校門、つまり学校の方向だ。
誰か下校してくるのだろうか。
カツン、カツン。近づいてくる。
振り向くと、見慣れた顔がそこに立っていた。
汐華聶歌。
「なんだ、聶歌……どこに行ってたの?」
静は立ち上がり、駆け寄った。
「ん? ちょっと、人と会ってたんだよ……」
あたりを見回す聶歌。
「なかなかすごい状況のようだね」
「いろいろあったのよ。こういうときに限ってあんたはいないし。大変な目に遭っちゃった」
聶歌は静の言葉を最後まで聞いていなかった。脇目も振らず、平良に近づいていく。
「君が倒したわけか……?」
聶歌が、ひとかたまりになった野球部員に目をやった。
平良は得意げに胸を張り、
「おう! まあ、お前は全くの用無しだったわけだな!!」
「……すまないね」
「謝るなら静に謝れよ。お前、静を守るって大口叩いておいて――」
「何を言っているんだ?」
嗤う。静が見たこともないような表情だった。
「僕はこれから起こることに対して謝っているんだよ」
静は自分の目を疑った。
『DJT』が拳を突き出すのが、やけにはっきりと見えた。
……平良が崩れ落ちた。
聶歌の声が、耳の奥で響いた。
「本当にすまないね」
「なにやってんのよ、聶歌! 平良を、どうして、そんなこと……?」
静はわけもわからず、聶歌に掴み掛かった。
(まさか聶歌が……)
信頼と疑念が、静の心の中でせめぎ合う。
由紀子と聖も、驚愕の表情で聶歌を見ている。
「安心しろ。さすがに、君たちに危害を加えるつもりはない」
聶歌が静の手を振りほどいた。
そして歩き、立ち止まったのは聖の正面。
「和丸聖、一緒に来てくれないか? 話したいことがあるんだ」
「え? 何ですか? 行きます、行きますよ!」
「ちょっと、聖君! 聶歌の様子がおかしいって……君もわかってるでしょ!?」
由紀子の制止にも聞く耳持たず、聖は聶歌にぴったりとくっついてしまった。
「それでは、これで。頑張ってくれ」
聶歌は会釈し、聖を連れて校内に戻っていった。
静は「待って!」と叫んだが、聶歌の背中には届かない。
呆然と、静は二人を見送った。
「頑張ってくれ……どういう意味?」
由紀子のその疑問は、すぐに解けた。
「イくぜ、てメえら。静・じョーすターと広瀬由紀子二、制裁ヲ下せェェェ!!!」
平良が気絶し、『ボール・パーク』の能力が消えたのだ。
その引力から開放された野球部員たちは、凶暴な光を目に宿らせて立っていた。
>>305 ありがとう。
いや、なんか本当に誰もいない感じでさ。
個人的には無言てのは一番つらいんだよね。まだ罵倒レスの方がいいくらい。
>>304 遅いと思いますが、
いつも楽しく見させていただいてます。
頑張ってください。
「本当に……汐華聶歌は指示通り動いてくれるかしらッ!?」
「今のヤツは僕の能力の支配下にあるんだよ? 完璧に決まっているじゃないか、アカリちゃん」
「『アカリちゃん』はやめなさいッ! でも、汐華聶歌はあたしの能力が聞かないほどの精神力の持ち主だし……万が一と言うことがあるんじゃないのッ!?」
「いやいや、精神力は関係ないよ。僕の能力は『精神』自体に働くからね。大丈夫だよ、アカリちゃん」
「『アカリちゃん』はやめなさいッ! ……信用していいのね? わかってるッ!? アンタは奴隷なのよッ! あたしを騙したら、ただじゃ済まさないんだからねッ!」
「わかってるって。アカリちゃんがいなければ、僕は生きていけないんだから……。愛してるよ、アカリちゃん」
「『アカリちゃん』はやめなさいッ! しかも二度もッ!」
「アハハハ……」
「笑うなッ!」
「もうすぐ汐華が帰ってくるだろう。和丸聖を連れて……ね。アカリちゃんの夢が叶うわけだ……」
「アカリちゃんはやめなさいッ! そう、もうすぐ……もうすぐなのねッ! 虜にしてやるわッ! あたしの『スタンド』で……ッ!」
「『スイート・サレンダー』……本当に恐ろしい能力だよね、アカリちゃん」
「『アカリちゃん』はやめなさいッ!」
幕間ってかんじ?
>>310 いえいえ、レスどうもです。
単なるわがままなんで、あんまり気にしないでください。
やはり、誰もいなくても投下するくらいの根性がなくちゃダメですよね。
313 :
233:04/02/01 04:43 ID:???
「あるところにキラヨシノリというスタンド使いがいました
よしのりはきれいな女の人の足がとっても大好き
ことあるごとに旅行者や住人の足を切り取って大事に持っていました
シズカジョースターはメガネっ娘の女子高生
キシベロハンとロハンの漫画がとっても大好き(いい娘だね!)
今日も今日とてロハンの家に遊びに行こうとしてました
あるひヨシノリはシズカの足を見て一目で気に入り、シズカの足が欲しいな,と思いました
でも、シズカはこわ〜いスタンド使いロウジンが先に目をつけています
ロウジンにはほかにもつよ〜い部下がいっぱいいます
(ブルブルどうしよう?)
でもヨシノリはシズカの足をいただくことにしました
ヨシノリのスタンドのほうがず〜っと強いと思ったからです
さっそくヨシノリは尾行を開始、シズカの後をつけます
ひとを殺そうと思ったら周りに人がいてはだめです
おまわりさんに逮捕されてしまうからです
(あ,シズカが一人になった.周りに人もいないぞ)
ヨシノリは大喜びでシズカに近づきます
パァーーーーーーーーーーーーン
おやおやなんということでしょうシズカはフタリの撃ったてっぽうで死んでしまいました
でも大丈夫、ヨシノリは慌てず騒がずときを逆k…」
314 :
233:04/02/01 04:45 ID:???
(な,何てことだ。これは『老人』の差し金か?)
義則は静を押し倒しながら考えた
1:静は何故殺されたのか?
2:静は誰に殺されたのか?
3:これはスタンドの攻撃なのか?
4:静をかばうことで自分の不利になることは無いか?
そこまで考えたとき乾いた音がした
弾丸は実物のようだ,スタンドではない
自分も静も無事だ
バタンッと音のした方向を見た
黒塗り,スモークガラスの高級車から男が二人出てきた、チビとノッポだ
ノッポのほうのニヤニヤしてる顔が異常に腹立たしい
「おぉっ!予言が変わったぜ〜よしっ攻撃しろよ、でも合図を忘れるなよぉ〜」
チビが言う
ノッポはそれを聞いているのかいないのかスタンドを発動させた
「『サタデー・ナイト・フィーヴァー』ッ!!」
スタンド使いッ!!
『地球平板説友の会』の刺客なら係わり合いになるのはやばい
しかし,その場合静は見殺しにしなくてはならない…
315 :
233:04/02/01 04:55 ID:???
>>ロイー氏
当然といや,当然だけど俺も呼んでますよ
先の展開が読めなくてこのところワクワク週間ですよ
そんなことよりちょっと聞いてくれよ
自分の文体がしっくりこないんですよ.文体
文の締めとかセリフの説明とか色々試してるけどど〜モナー
スレ汚しにならないようにガンガリます
ところで義則・静のフラグ立ててもおk?
>>315 がんがれ!
あと、吉則ですよ。
フラグを立てるのは…まあ、立てるだけなら問題ないかと。
ラブコメですし。
「と、とりあえず、学校の中に逃げましょ」
平良はおいてきぼりだ。仕方がない。
(後で迎えに来るからね)
心の中で謝っておく。
「由紀子、行くわよ……!」
小声で伝える。
由紀子がうなずくのを確認して、静は走り出した。
「アクトン・ベイビィ!」
部員を全員透明にするッ!
部員達はお互いがぶつかり、転び、混乱している(はず)。
その隙を突き、まず由紀子が、続いて静が校内に入る。
とりあえず、これで当初の目的は達成したことになる。
だが、校門を閉めなければ、部員達はそのうちに追ってくるだろう。
スライド式のそれは意外に重かったが、スタンドも使って何とか動かす。
……閉まった。
透明にしておくのを忘れない。
これで少しは足止めになるだろう。
(ふうっ……)
いや、息をついている暇など無い。
一刻も早く美鳥木アカリ……そして聶歌を探さねば。
わんっ!
静の頭脳は、日頃とは比べ物にならないほどの回転を始めていた。普段が回らなすぎなのだが。
(どこにいるの……? 中等部の……教室? いや、人目につきすぎる? 人がいない……『開かずの間』? 違う。『ハロウィン』がいるわ。野球部……部室。可能性は高いかもしれない。今は誰もいないし……)
わんっ!
(聶歌はどっちに行ったんだろう? いやまず、聶歌はなんで平良を殴ったりしたの? それに、野球部員もおかしい。操作されている……んだろう。そう思いたい。ならば、美鳥木アカリのスタンドは他人の操作?)
疑問だらけだ。情報処理系のスタンドが欲しい、と心の底から思う。
「ああもう、聖くんが聶歌についていっちゃうから!」
わんっ! わんっ!!
「さっきからうるさいわね! 今考え事を――……犬? ……ジェフリー?」
『ダイアモンド・ドッグス』の片割れ、『顔が横に平べったい』ジェフリーがたたずんでいた。
いつの間に戻っていたのだろう。
それに、もう1匹……ライトはどうしたのだろうか。
ジェフリーは静の姿を確認すると、身を翻して駆け出した。
「……ついてこいって事かしら?」
由紀子に意見を求めようと横を見たら、誰もいなかった。
「静! おいてくわよ! まったく、あんたはいつもトロいのよ……」
由紀子はすでに走り出していた。
角を曲がって、見えなくなってしまう。
静は慌てて追いかけた。
ジェフリーは野球部の部室に向かっているようだ。
サッカー部が練習している横を通り過ぎ、プールの近くまで行くと、ようやくグラウンドの端にある古びたプレハブが見えてきた。
と、扉の前に人影(+犬影)が見えた。
由美子である。『顔が縦に平べったい』ライトもいる。
「由美子ちゃんも……連れてきてくれたのね……」
聖は、さて、どういうつもりなのだろう。
聶歌についていったのはフェイク?
考えてもわからないので、野球部部室に突入することにした。
「聶歌さん、操られちゃったんですかぁーッ?」
由美子が驚いている……と思ったら違った。
喜んでいる。
「私、キ、キスとかしちゃっていいかなぁっ?」
「なんでよ……」
「だって、敵に操られたヒーローを正気に戻すのは、愛のこもった熱ぅ――――いキスでしょッ!?」
「勝手にしなさい……静、どうするの? もうこの際、部室に入っちゃったほうがいいんじゃない?」
「私もそう思ってたところ……でも、ちょっと待って」
静はドアの一部を気づかれないくらいに透明にして、中を覗きこんだ。
「いるわ……。男が一人……こいつはどうでもいいわね。その隣に女がいるわ。たぶん、彼女が美鳥木アカリね。あとは――」
そこで、静の視線は釘付けになった。
聶歌が聖と抱き合っていた。
聶歌はこちらに背を向けているのでその表情を窺い知ることはできないが、聖の顔だけはよく見えた。
真剣だった。
純粋に、真剣な『愛』が滲み出ている表情。
例えるなら『曾根崎心中』? 『タイタニック』?
もしくは『ジョジョの奇妙な冒険Part6ストーン・オーシャン』のラスト直前の『アナスイ』(違うか)?
冗談のような軽い気持ちで抱きついているわけではない……。
そう思った。
途端、もやもやとした感情が、一瞬、静を支配する。
思わず、静はドアを吹き飛ばしていた。
320 :
233:04/02/04 06:28 ID:???
くはー、スンマセンでした
いや、ちゃうねん
実は義則ってのは吉則とは別人でえっと…
あー、その…
SPWの…いや、パッショーネの…あー
…
逝ってきます
保守
「あんたたちナニやってんのよ!?」
視線が静に集まる。部屋にいたのは四人。
イスに一人座っていて、聶歌は裏口にもたれ掛かっている。
聖は静に近いところ、部室の真ん中あたりにいて、その傍に聖よりも背の低い少女が立っていた。
「……あなたが美鳥木アカリ?」
「あんたが静・ジョースターねッ!? 意外と早かったじゃないッ!」
美鳥木アカリは不敵な笑みを浮かべた。
「意外と早かったけどッ――少し遅かったわねッ!!」
スタンドだ。体表がてらてらと光った、紫色の不気味なヴィジョン。
腕を一閃。聖の腹に炸裂した。
「あ…ぐぅ……」
呻き声を漏らし、聖は床に倒れ込んだ。
「聖君ッ!」
由紀子が部室内に飛び込んでくる。由美子も。『ダイアモンド・ドッグス』も。
聖のスタンドが消えていないということは……
(よかった! ダメージは浅いようだわ)
「大丈夫ッ!?」
「起き上がれる?」
呻きながらも、聖は上半身を起こした。
ほっとして駆け寄る静たち。
しかし聖は静たちには目もくれず、なぜか美鳥木に近づいていく。必死に這いずっていく。
そして、美鳥木に向かって手を伸ばす。
まるでその光景は、美鳥木に助けを求め、すがりついているような……。
聖が叫んだ。
「もっと殴ってぇ~~~~~~!」
(はあ!?)
静たちが呆気にとられた隙に、聖の小さな体は美鳥木のスタンドに担ぎ上げられていた。
「バッイバーイッ!!」
明るく手を振り、美鳥木アカリは聶歌を従えて部室の裏口から出ていった。
「ちょ、待……」
硬直から立ち直った静が後を追おうとする。が、行く手に何者かが立ちふさがった。
第三の男。
さっきまでは気にしなかった……いや、気にもならなかった男。
「ヒャハハッ! 今こそ復讐の時……というわけだな、静・ジョースタァ――ッ!」
「あなたはどうでもいいのよ! あなたなんて知らない! それより、美鳥木アカリを追わないと――」
「『俺を覚えていない』? それは俺の能力のせいだ。正確には『気にならない』、だがな……。そうだろう? 今、お前は! 俺のことなんてどうでも良いはずだ!
そう、『あの時』……おまえらは『決着をつけて』気が緩んだ。『ヤツのことは後回しでいい』、そう思った。『興奮している後輩をなんとかするほうが先だ』とな。
そこで『意識を固定』してッ! お前らの『意識』は俺には向かなくなったッ!
『あの時』はかなり追いつめられていたからな……そのぶん、効果は抜群だった。ちょっとやそっとでは能力は解けないぞ……。
俺はそうやってお前らから逃れ、そして――『老人』と出会った」
男は、喜びを抑えきれないといった感じで喋り続ける。
「『老人』の元で、俺はさらにアカリと出会った……。まさに理想の女性だったよ。小さくて、かわいらしくて、ちょっと気の強い……それでいてドジっ子だッ!
彼女と共に暮らすのが俺の望みッ! そのためには、お前らを始末しなければならない。吉良の坊主じゃないが、逃げ回る人生はごめんだからな!
……能書きはこれで終わりだ。俺の目的のため、アカリの『目的』のために……死んでもらうぞッ! まずはおまえだ、ジョースターッ!」
とか、あの人を出してみたり。
リレーの方でも出てるから、上手くつながないといかんね…
お二人がそれぞれ面白い話やってるから
入りこみ難かったりして!?w
保守。
>>325 というより、スレを全部見ないと話がわからないから、新規の読者を獲得できないんだろうね。
ネット解禁ッ!!
先ずはレス読んできます
男は素早くナイフをとり出し、獣のように切りかかってきた。
閃きが軌跡を描いて静に迫る。
静は横にステップした。鼻先をナイフが掠める。
続いて後退。距離をとろうとするが、ナイフはしつこく追ってくる。
叫んだ。
「由紀子ッ! なんとかならないの? ヤツを『意識』できないことには……攻撃すらできないじゃないッ!」
「静、あなた避けてるじゃないの」
「『 ナ イ フ 』を意識してんのよォォォ! もう限界ッ!!」
静は、襲い来る刃をしゃがんでかわした。
だがしかし、自らが口にした通り、そうやって避けるのも限界に近づいていた。
相手に『意識』が向かないというのは、思ったよりもひどいアドバンテージだった。
斬りかかってくるモーションどころか、相手の位置すら判然としない。
まるで深い霧に包まれたように、敵の姿が漠然と浮かんでいるだけだ。
霧の中から飛んでくるナイフを誰が避け続けていられよう?
静は追いつめられていた。
「お姉ちゃん……私を思いきり殴って!」
由美子の提案は、由紀子の度肝を抜いた。
「由美子……あんた、そうやって無理やり『スタンド』を出そうってことなの?
妹が『気絶するほどに』殴れって……? お姉ちゃんにそんなことをさせたいの?」
「私、役に立ちたいのよ! 聶歌さんを助けたいし、静先輩も助けたい!
助けられるのは私だけでしょ?
私の『能力』で敵の能力を解除しないと……みんな助けられないでしょ?」
「………歯ァ思いっきり食いしばりなさい!」
「!! うんっ!」
目をつぶって歯を食いしばる由美子の姿に一瞬ためらいを覚えたが、それでもやるしかない。
由紀子は由美子の顎に、とびきりのアッパーをヒットさせた。
同時に、透明で強大な力が部屋に満ちていく。
「見えたッ!」
静はナイフを完璧にかわした。男の姿を捉えることができたのだ。
「こ、これは……あの時と同じ? またスタンド能力が使えなくなって……」
男は、困惑の色を隠せない。だが、すぐに冷静さを取り戻し、
「スタンドが使えないのはお前らもだろう? ならば……!」
「次にお前は、『本体同士の戦いなら俺の方が有利』と言う!」
「……本体同士の戦いなら俺の方が有利……ハッ!」
「おじいちゃん風に言えば、『これが静・ジョースターの戦い方…… 老いてますます、健在というところかしら?』……まだ若いけどね」
静は不敵に笑った。
サンライトイエロー・オーバードライブッッッ!
『山吹色の波紋疾走ッッッ!』
静の強烈な一撃が、男を軽々と吹き飛ばした。
男は裏口のドアに叩きつけられ、さらに勢いでそれをぶち抜き、ドアの破片と共に地面に転がった。
静はゆっくりと近づいていった。
「瀬戸先生……」
まさしく瀬戸荒海だった。
生徒に人気の美形教師。学園に潜む恐怖の殺人鬼。
「確かに、ロリコンはこの男の特徴だったわね……」
由紀子が隣に立っていた。由美子を背におぶっている。
彼女が目を開けて寝る特技を持っているとは聞いたことがないから、もう起きているのだろう。
由紀子が叩き起こしたのだろうか?
由紀子は哀れみと蔑みの目を荒海に向けて、
「もうこの男は立てないわよ。美鳥木アカリを助けに行くこともできないでしょうね。さ、彼女を追いましょ」
荒海はそれでも立ち上がろうとしていた。静にはそう見えた。
しかし実際のところ、荒海は体を起こすことすらできず、ただ手を伸ばしてぼそぼそと呟くのみだ。
「…………」
「なに? なんて言ったの?」
静は彼の口元に耳を近づけた。「危ないわよ!」と由紀子が叫んだが、気にしなかった。
「アカリは……俺がいないとダメなんだ……俺がッ! いない……と……」
宙をさまよっていた荒海の手が、がくんと落ちた。
最後まで、美鳥木アカリを手に入れたかったのか。それとも彼女を助けようと手を差し出していたのか。
それは静にはわからなかった。
>>327 ジェスタ氏、復帰ですか?
こりゃめでたい。
素晴らしいSSを期待しております。
333 :
233:04/02/14 02:45 ID:???
ノッポが吉則と静の前に立ちはだかった
「先ずは名乗らせてもらおうか?俺は『二人』、こっちの小さいのは『蟲』だ」
『二人』は余裕たっぷりに自己紹介した
『二人』?『蟲』?名前からすると『地球平板説友の会』の刺客か?
しかし、それにしては奇妙だ、それなら黙って仕事を行うだろう
それとも、まさか『アイアン・メイデン』に正面から戦って勝てるとでも思ってるのか?
ともかくそうと分かればこいつらの相手をしてる暇はない
静の足は惜しいがあきらめるしかないッ!
吉則がそう思って静に視線を送った時、
「吉良ッ!来てるわッ!」
静が叫んだ。急いで吉則が振り返ると、『二人』のスタンドが向かってきている
しまった、今からでは時を逆行させる暇はない。とにかく『T・M』で防御しなければ
静の目に『T・M』を晒すことになってしまうが仕方がない、後でゆっくり時を逆行させればいいことだ
「『T・M』ッ!出て来いッ!!」
しかし、無情にも『二人』の『サタデー・ナイトー・フィーヴァー』の拳は吉則の顔面を捉えた
グシャアアアァァァッァァァアァァァァァァアア
『老人』のもとで見た戦闘タイプのスタンド攻撃ほどの威力ではない、だからといってノーダメージでいられるほどの攻撃でもなかった
吉則は苦しみに耐えながら言葉を繰り返した
「ば、馬鹿な…どういうことだ?出て来いッ!!『T・M』」
「『天国』へ行く方法があるかもしれない」
『老人』の一言に『彼』は少し驚いた
「その『天国』とは神の国と云うことですか?或いは極楽浄土のような…
私には宗教のことはよく分かりませんが…」
『彼』自身考えたこともないような話題だ、今ひとつ『老人』の発言の真意がつかめない
「おい、妙な顔をするな、わたしの言ってる『天国』とは『精神』に関する事だよ
精神の向かう所……
死ねって事じゃあない
精神の『力』も進化するはずだ、そしてそれの行きつく所って意味さ。」
『老人』の言葉はどこかおかしい、半分独り言のような、或いは『彼』ではない誰かに語りかけているようでもある
「精神の…向かう先…」
「この地球上ではだ…………この地球では…
『海と陸地』の割合が7対3で決まっているように…生物の魂の数もきちっと決まっているそうだ
つまり、この地球で人間の人口が増えれば増えるほど、その分だけ他の生物が絶滅していると考えてさしつかえなく…
魂全体の数は影響なく、一定ということらしい…
その『魂』が、一つの所へ向かっていったとしたなら、すべての魂が『一つの目的』を持ったとしたら…
その魂は何を見ると思う?その精神の先にはどんな事が起こる?」
「そこが『天国』ですか?」
では、『老人』の目的とはなんだろう?
「『ミーム』と云う言葉がある
親と子の姿形が似ているのは遺伝子に依るものだが、ミームとは文化の遺伝子のことだそうだ…
では、精神や魂にも遺伝子はあるのではないか?受け継がれる意思…
私の受け継いだ意思…私から受け継がれる意思…それらがやがて、『世界』を、『天国』を創る
新たな『世界』の先駆者となる為には…その『世界』で他人の上に君臨する為には…
他人にはない『体験』をしていなければならない…
私の意志の遺伝子を受け継ぐもの、彼らの体験はいつか収束し…、『全てを超えた魂』となるだろう」
「では『老人』はその捨石になろうとでも言うのですか?」
『彼』は老人の世界(ハーレム)を創るために尽力しているつもりだった
「フフフ…流石に私もそこまで聖人君子ではない…出来れば私もその『世界』を見たい
その為の『ファインド・マイセルフ』だ」
などと、黒幕編の続きを書いてみた
その内第一回リレーを完結させてみようかなどと思っております
けどなんか私が書くと『ラブ』は言わずもがな『コメ』ですらなくなってしまうんだよな〜
ここ最近活躍されているのはロイー氏と233氏ですか
ご苦労様です
ロイー氏はキャラの使いどころがいいし、話を膨らませるのがうまいですね
233氏のフラグって生きている静にってことですよね?
ともあれアンチ『T・M』に期待大です
ジェフリーの姿はとうに消えていたので、静たちにはアカリの行き先もわからなかった。
行き先はわからなかったが、彼女の姿はすぐに見つかった。
戦いの音が聞こえてきたからだ。
「スタンド同士が戦ってる……」
音はすぐ近くから、具体的には目の前にあるスポーツ用具入れの裏側から聞こえてきている。
静たちは慌てて走った。
そこでは『D・J・T』とアカリのスタンド『スイート・サレンダー』が、激しく拳を交わしていた。
「遅いぞ。早く助けてくれ」
だがセリフとは裏腹に、聶歌の表情には余裕が感じられる。
また、先程までのような異常はカケラほども感じられない。
聶歌の背後に聖がくっついているところを見るに、聖も正気に戻っているようだった。
「聶歌……なにがどうなってるの?」
「君たちが瀬戸荒海を倒してくれたおかげで、ヤツのスタンド能力が解除されたんだよ。僕はヤツの能力で……おっと」
切り込んできた『スイート・サレンダー』をあしらい、逆に一撃を加えた。
「スタンドの能力値自体は大したことないな……口だけか」
「うるさいわよッ! かっこつけ! このダサ男!!」
アカリがどこからか喚いている。どこにいるのかと思って、静はきょろきょろとするが、見つからない。
「くそッ……荒海のやつ、使えないんだからッ! もう、ムカツクムカツクムカツクゥッ!」
声は倉庫の上からだった。
古くなってひびも入っているだろうコンクリートの上に、勝ち気そうな少女が立っていた。
何故あんなところにいるのだろうか。
かなり追いつめられた状況のようだが、それでも攻撃的な口調は変わっていなかった。
「美鳥木アカリ……君の方がうるさい。
ああ、話の続きだ。瀬戸の能力で、僕は『恐怖』を『固定』されてしまって……その『恐怖』と言うのがじつに厄介でね。詳しい経緯は省くが、『和丸聖のストーカー行為に対する恐怖』を『固定』されてしまったんだよ」
「すみません……僕のせいでこんなことになってしまったみたいで……」
聖はうなだれて、いつもの元気がすっかり失われている。
「どういうことだかさっぱり……。由紀子、わかる?」
「つまりこういうことでしょ?
聖君は、どこから汐華君を見ているのかわからない。『ダイアモンド・ドッグス』を使えば、気づかれない場所を『見つける』ことなんて簡単でしょうからね。
そういうものは結構きついものよ。精神的にね。それが積み重なり、『恐怖』が最大限まで高まったところで――」
「――瀬戸の能力で、その感情を『固定』されたわけだ」
聶歌は由美子の言葉の後を引き取った。
「その時の気分と言ったら、もう……最悪だったよ。真冬に全裸でアイスクリームを食べている気分だった。
そんなところに、あの少女が現れたわけだ。こんなことを言ってね。『和丸聖を連れてきてくれたら、その苦しみから救ってあげる』……」
「……それだけで、あんなことしたの? 平良を殴ったり、聖君を拉致ったり……」
「いや、美鳥木の能力の影響もあった。彼女のスタンド『スイート・サレンダー』の攻撃には……『依存性』がある。
殴られればもっと殴られたくなり、蹴られればもっと蹴られたくなる。麻薬のように、病みつきになるんだ」
「あ、それで……」
静は、野球部員の異常な行動、部室での聖の奇怪な言動を思い出す。
あの出来事も、腑に落ちる。
「しかし、その無敵の能力には時間制限があるんだよ。『依存』が継続するのは『十秒まで』、というね」
「え? それっておかしくない? あいつらとか、十秒以上おかしかったわよ?」
由紀子が問う。
「そこで瀬戸のご登場さ。『依存』という精神状態で『固定』した、というわけさ。見事な連携だよ、まったく」
《アカリは……俺がいないとダメなんだ……俺がッ……いない……と……》
あの言葉は、あながち誇張というわけでもなかったということなのか。
たった『十秒間』の『依存』など、全くと言っていいほど役には立たない。せいぜいわずかな隙を作る程度か。
だが例えば、『クレイジー・ダイアモンド』のラッシュを食らったとき、『十秒』以上の隙は確実に生まれるだろう。
二人で協力してこその、無敵の能力。
現に、荒海が再起不能になって、彼女は急激に追いつめられることとなった。
233氏とジェスタ氏乙。
>>233氏
吉則のラヴっていうのが気になりますね。どういうふうにフラグが立つのか…
ゆっくりと頑張ってください。
>>ジェスタ氏
私なんぞコメディなんて代物はすっかり頭の中から消え去ってますから。
ジェスタ氏も気にせず、どんどんと作品を発表してくださると嬉しいですね。
342 :
233:04/02/14 23:06 ID:???
馬鹿なッ!『I・M』が出てこないなんて事は今まで一度もなかった
吉則は三度言葉を繰り返す
「『I・M』!出て来い」
「吉良…それがあなたのスタンドなの?」
静が臨戦態勢をとりながら話しかけてきた、吉則は静に視線をやる
静の焦点は吉則よりも少し後ろにあっていた
その視線を追うように吉則も自分の背後を見る
『出テコイダナンテ、マスター…ソンナ命令ハモウシナイデ下サイ…
私ハイツデモアナタノソバニイルノデスカラ…』
「なっ?『アイアン・メイデン』…」
スタンドがしゃべる?そんな話は聞いたことがない
『ドウシマスカ?マスター、アイツラヲブッタオシマスカ?ソレトモ時ヲ逆行サセマスカ?』
どうなっているのか分からない、しかし『I・M』が自分のスタンドで自分の命令を聞くということは変わらないようだ
そうなれば迷うことはない、静を殺させることも、こいつらと係わり合うこともごめんだ
「今だぜぇ〜ヤレッ!!」
『蟲』が何か言ったがかまわない、『I・M』の能力は最強だ
「『I・M』時を…
「『I・M』ッ!時を逆行させろォォ」
:
:
・
・
「時はッ!!逆行したッ!!そんな馬鹿なッ!!」
343 :
233:04/02/14 23:08 ID:???
時は逆行した。確かだ、さっき立ち上がったはずの静がいまは座り込んでいる…
しかし、先程の声は、いやそもそも『10分』逆行させたはずだ
「吉良…それがあなたのスタンドなの?」
静が臨戦態勢をとりながら話しかけてきた
『二人』の動きから眼を離してはいけない、逆行したのは3秒?4秒?
「あなたのスタンドは戦闘タイプなの?それとも補助タイプ?」
静がうるさい、どうせこいつらか自分に殺されるのだ。せめて黙っていろ
だめだ、思考がうまくはたらかない
「『どういうことだ?』って聞きたそうな表情してんで説明させてもらうがよ
これが俺のスタンド『サタデー・ナイト・フィーヴァー』の能力ッ!
射程距離内のスタンド一体を自立型スタンドにし、さらに能力の発動をその場にいる全員に可能とさせるッ!
自立型スタンドを見るのは始めてかい?」
馬鹿なヤツだ…偉そうに自分の能力についてべらべらしゃべりやがって
そういうことなら僕が発動させるのは可能と云うことじゃないか、依然ッ!変わりなくッ!!
「『アイアン…
「『I・M』時を逆行させろ」
:
:
・
・
どういうことだ?なぜ能力発動のタイミングが分かる?
ハッ!!そうか…もう一人のスタンド使い…『蟲』ッ!!
344 :
233:04/02/14 23:13 ID:???
つーわけで、見切り発車もそろそろだいぶ苦しくなってきました
うー、ロイー氏やジェスタ氏がうらやますぃ
一週間くらい続き考えて書けなかったらネタばれするんで適当に続き書いてくださいなんていってみたりして…ハハ
ジェスタ氏復活したし俺はもういいかな?
笑えねぇ _| ̄|○
いや、がんがるけどね
345 :
233:04/02/17 02:35 ID:???
書き忘れてたけど『S・N・F』はロイー氏(
>>198)の案1を参考にしました
さっき気付いた…
俺の前回の書き込みはヴァレンタインデーだった…
学園ラヴコメSSスレなのに…
ヴァレンタインネタがなかった…
俺達は一体…
何を書いているんだ…
お約束ネタ
静 「ハイ、聶歌これあげる」
聶歌「何だ?これは」
静 「何ってチョコよ、バレンタインの。じゃぁ、ホワイトデーは期待してるから」
聶歌(チロルチョコで一体何を期待するっていうんだ?)
↓次の人、平良編
静 「平良、チョコあげる」
平良「おお、ありがとう。すっげー嬉しいよ」
静 「義理だけどちょっとだけフンパツしたのよ」
平良(・・・チロルチョコを・・・一箱?!)
「それで……肝心のことよ。彼女の目的は?」
「……美鳥木の目的は和丸聖と付き合うことでね。だったかな?」
聶歌が倉庫の上に視線を向けた。
「ちょっと違うわッ! 結婚よ、結婚ッ! 私は結婚したいのッ!」
「聖君のことが好きだったの?」
それならば、静にも納得できる。
だが、アカリはあっさりとそれを否定した。
「んなわけないじゃないの」
「ええっ!? じゃあ、なんで結婚する必要があるのよ?」
アカリはチッチッチと指を振って、
「わかってないわねッ。あたしの目的はただ一つッ! 金ッ! 金ッ! 和丸財閥の莫大な財産ッッ!!
あたしの頭はそれで一杯なのよッ! 地獄の沙汰も金次第ッ! タイム・イズ・マネーッ!!」
アカリが叫ぶ。まったくもって、自己中心的かつ利己主義的な話だ。
「……なんて子なの」
静がおののき。
「最悪なガキだわ」
由紀子が呆れ。
「僕はあんなバカ女と結婚なんてしたくありません……」
聖は泣きそうで。
「というわけだ。乙女たちの敵には、『再起不能』になってもらわなければいけないな」
聶歌が締めくくった。
「黙ってよッ! アンタたちにはわからないでしょうよッ!
美鳥木家は昔は超大金持ちだったのッ! 誰もが私のパパにひざまずき、忠誠を誓ったわ……ッ。
でも、パパが死んで……みんな手の平を返したように冷たくなって……。
だから、また大金持ちになって復讐してやるのよッ! あの……腹の突き出た金の亡者どもにねッ!!」
「くだらないな。そんなお涙頂戴の感動話……今どき、昼ドラでもやらないぞ」
「聶歌、見てるの? 昼ドラ……」
「うっ、たまにな……」
その時間は当然学校があるというのに、たまにもくそもないだろう。わざわざ録画しないと見れないじゃないか。
「とにかくッ……行くぞッ! 美鳥木アカリ!!」
「馬ッ鹿、来なくていいわよッ!」
『スイート・サレンダー』が飛びかかってきたのを、
「無駄ッ!!」
聶歌は『DJT』で払い、そして倉庫を殴りつけた。
「無ゥ駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」
ラッシュが、古びたコンクリートを破壊していく。
ヒビが広がり、倉庫全体が揺れ、脆いところから崩れていく。
「う、うわぁ……」
アカリの体勢が崩れる。
「いまだッ! 静ッ!」
倉庫は壁の部分が半分くらい潰れてしまっていて、いまや静の身長くらいの高さしかない。
静は縁に手をかけ、一息に飛び上がった。
そのまま空中で、アカリの姿を捉える。
驚いたような表情でこちらを見ている。
倉庫の反対側から黒い影が飛び上がってきた。
『アクトン・ベイビィ』が拳を突き出す。
「これで、とどめ――」
グチャァアッ!
『アクトン・ベイビィ』のパンチはアカリには届かず……代わりに、飛び出してきた荒海の顔面を歪めた。
「荒海……どうしてッ!」
荒海は垂れ流す鼻血を拭こうともせず、アカリの顔をじっと見つめた。
「よかった。君の……かわいい顔に傷がつかなくて」
「荒海、鼻血がッ!」
アカリが洋服の裾で拭こうとする。
「いや、いいよ。実際、顔面よりも体の方がガタガタだから……だから、洋服を汚す必要はないって」
「でも……」
「その気持ちだけで十分さ。……ああ、かわいいなぁ、アカリちゃんは」
「荒海……あたし、あなたのこと誤解してたわ。結局、あなたは金さえ手に入ればあたしの元から離れていくだろうって……ッ」
アカリの目にはうっすらと涙が浮かんでいる。
それを、荒海の指が優しく拭う。
「馬鹿だな、アカリちゃん……言ったろう?」
「愛してる、ってな……」
「荒海ッ!」
「アカリッ!」
抱き合う二人。バックでは、巨大な夕日が沈まんとしている。
「温かい……。死んだパパみたい……」
「そうかい? ハハハ、僕はパパよりも恋人になりたいんだけどね」
「バカね。もうとっくになってるわよ。立派な恋人に、ね……」
「そうか……あははッ」
「そうよ……うふふッ」
「あはははははッ!」
「うふふふふふッ!」
――すっかり蚊帳の外に追いやられた人々。
「ねぇ、笑ってるわよ……。気持ち悪いんだけど」
「どうなってるのよ、聶歌?」
「ロリコンとファザコンがくっついた、というだけだろう。馬鹿馬鹿しい……」
「聶歌先輩と私も、いつかはあんなふうに……!」
「このまま放っておいて……また悪さしないかな、あの二人」
「しないだろうな。だが、とどめは刺しておかねば。和丸聖、よろしく頼む」
「あ、はい……(声を張り上げて)『言っときますが、僕は女ですからねッ!!』」
(上から)「ウソッ! マジでぇっ!? ……まあ、いいけどね。愛さえあれば金なんて……」
(上から)「そうだね。愛より尊いものなんて、存在しないよ……アカリちゃん」
「……もう、帰りましょうか」
「そうだな……」
瀬戸荒海――この後、どうやってか復職。
美鳥木アカリ――荒海とラブラブ。
To Be Continued→
やったッ! 美鳥木編、完ッ!
>>345 全く気づきませんでした。w
ありがとうございます。
バレンタイン吉則編
静「これ、バレンタインのチョコ……義理だけど」
吉則「そ、そんな! バレンタインにチョコをもらうだなんて……全然平穏じゃない!
バレンタインでも、僕はもっと平穏に、平和に、日常と変わりなく過ごさなくてはいけないのにッ!
静「……よくわからないけど、いらないの? だったら別にいいけど」
吉則「いや、もらおう」
山なし。落ちなし。意味なし。
バレンタイン由美子編
由美子「静先輩、わたしの本命チョコを受けとって
ああ、透明になって逃げないで」
バレンタイン四田海編
静「あなたにもチョコあげるわ」
海「ベネッ!これを編集すればこれからは毎年チョコがもらえる」
静「え?ってことは今まで…」
そろそろ最下層に近づいて参りましたね。
355 :
ジェスタ:04/02/23 00:54 ID:y06cl7rc
『Cut,Shuffle...OPEN THE GAME!』の続きを書こうとしています
で、だいぶ間が開いているのでおさらいということで
人格交換
静⇔聶歌
由紀子⇔由美子
吉則⇔清(平良ね)
大柳⇔瀬戸
鴉子⇔海(四田だよ)
絵美⇔『ハロウィン』
『狗』⇔『彼』
吉則は『狗』を探して学校を徘徊中
『狗』と『彼』は絵美を探して学校を徘徊中
絵美は『開かずの地下室』
他は美術室
『狗』の目的は絵美に身体を与えること
目的:絵美に身体を与えること
スタンド:ファインド・マイセルフ
本体と本体の最も近くにいるスタンド使いの精神を入れ替える
1123456789012345678901234567890123456789012345678901234567890
2 内容はあんまり期待しないでいいかも
3 なんだかはしょりすぎてます
4 後,
>>355『狗』の説明のところ編集し忘れすみません
5 それと,やっぱりラブコメっぽくねぇ(泣
6
7 >>ロイー氏
8 美鳥木編、完おめでとうございます
9 いやあ、楽しませてもらいました
10何と云うか『ハンドフル・オブ・ペイン』の使い方が私よりうまいような気が
1 瀬戸はリレーで繋げておきます
2 あと、『スイート・サレンダー』が『スイート・スレンダー』に見えて
3 スレンダーバディなアカリタンに(ry
4
5 ところで,平良って「たいら」って読むのですか?
6 図書館行ったら瀬戸と辻の間にあって戸惑いました
7 いや、ずっと「ひらよし」だと思ってたもので…
8
9 えー,出来れば年表(?)を作りたいです
20出来たら職人様方作品の時期を教えていただきたい
1 季節or月指定程度でいいと思います
2
3 ←今更感もありますが参考までに
4
5
6
7
8
9
30
1
2
「吉良、随分トイレ長いわね。もう300レス以上にもなるわよ」
それを聞いた大柳は少し沈黙してから言った
「なぁ、この現象-スタンド能力だとは思うが-悪意ある攻撃だと思うか?」
一同が大柳に注目した
最初に口を開いたのは聶歌だ
「吉良は今…攻撃を受けている?」
「もしかしたらコンビニにいっただけ,とかかもしれないがな…」
結局吉則を探しに行くことになり、二組に分かれた
「アタシと聶歌,由美子ちゃん,大柳先生ね」
静が指折り確認する
当然残りのチームは由紀子,清,鴉子,海,瀬戸だ
「犯人を見つけたらどうしましょう?」
「向こうが気付いていないようなら集合した方がいいだろうな
まだ相手の能力のことは完全には分かっていない。それに敵が一人とは限らない」
「とりあえず,30分したらここに戻ることにしようか」
「くれぐれも無闇な交戦は控えること」
一方、こちらは吉則
ミネラル・ウォータで口を湿らせつつ階段を上がった
「そろそろ疲れてきたぞ。何が目的か知らないが,ずいぶん歩き回ってるようだな
まったく手間をかけさせる。ストックは…まだ大丈夫だな…」
そのとき,カチリと音が下から聞こえた
吉則は壁を背にして背後を振り返る
「誰だ?『狗』か?出て来い」
静かにしかし意思のこもった声で問うた
音の主はもう足音を隠そうとはせず近付いてきた…足音は二つ
「『彼』ッ!あなたもいたのか」
「やあ,吉良君。少し頼みたいことがあるんだが…」
頼みごと,『彼』からの頼みごとはいつも厄介だ
『頼み』ではないのが更に憂鬱にさせる
(さてと…)
聶歌は考える
この現象は『狗』の仕業と考えてよいだろう
今日中に『狗』を見つけることが出来なければポルナレフさんを呼ばなければならない
しかし、それは出来れば避けたい
吉良は恐らく『地球平板説友の会』の関係者だ
それに静が繋がりを持っている『SPW財団』
どちらにも『パッショーネ』の存在,そして僕がその関係者だと知られるわけには行かない
『狗』の目的は何なのか?
単独の行動か?それとも『老人』の命令?
後者ならば他にも兵隊がいるはずだ
そう、それに『ファインド・マイセルフ』はこれほど広範囲に,そして複数のペアに対して能力を発揮できないはず
と、なればそれをサポートしたスタンド使いがいるはずだ
つまり老人の命令で動いている?何の為に?
また静が狙いか?何だってこんな間抜けを狙うんだろう?
向こうの組は大丈夫か?
瀬戸がいることがそもそも心配だが…黒尾先輩がいる
『コンプリケイテッド・ゲーム』すら圧倒したのだ,下手なスタンド使いなら返り討ちに出来るだろう
それに,『地球平板説友の会』との繋がりもあった
付き合いの浅かった自分よりも所属のスタンド使いについて詳しいかもしれない
いざとなれば広瀬さんの『トゥー・マッチ・ラブ・ウィル・キル・ユー』もある
むしろ心配なのはこちらだな,人数が一人少ないのはとりあえずおいておくとして…
大柳先生がスタンドを何種類か使えるらしいが,恐らく一度に使える能力は一つだろう
由美子ちゃんは普段はスタンドは使えない
静は,静は…静は何処へ行った?
「吉良ッ!大丈夫?」
「ジョースター君ッ!交戦は控えろと言っただろう」
あぁ、僕は無駄なことは嫌いなんだ
とりあえずここまで…
次回は明日か28日か,かな
乙。
そうだよなぁ、鴉子はちょっと強すぎたよな。
まずアイディアありきの話だったから…
まあ、気にしないでおこう。
平良は「たいら」だと思いますよ。「たいら」で変換できますし。
時期について。
あまり考えてはいないのですが、
美鳥木編は、少なくとも瀬戸登場よりも後、シャッフルの前ですよね。
「陥没〜」は時期未定。指相撲もだな。ここらへんは適当。
「黒い天使〜」はいつなのか。時期を特定する描写はなかったはずだから、他作品に名前が出てくるか否かで決まる、か。
う〜、わかんね。
『彼』と,『狗』それに吉則の間に静が飛び込んでいった
結果それは、吉則と『彼』達を分断することとなった
「人格が入れ替わったのはあなた達の仕業ね?」
大柳はスタンドを出しながら手摺を飛び越えた
「『ボーイ・U・クラフト・ワーク』」
スタンドで、内ポケットに入っていたペンやら何やらを固定し,階下へ先回りする
由美子は…聶歌の背後で佇んでいた
とにかく静が戦い始めてしまった以上仕方がない,参戦するしかないだろう
『D・J・T』を出しつつ一歩一歩階段を降りながら言った
「ハジメマシテ,こんばんはアンタがこの現象を起こしたんですか?」
(まったく我ながら白々しい,取り敢えず吉良が『老人』の関係者と云うのは確定だな)
「ハジメマシテ,いい月だね…夜中の散歩には丁度いい」
階段の踊り場で『彼』は余裕たっぷりにこちらを見回しつつ言った
『彼』がこちらに合わせてくれたのは正直感謝する,尤も静の身体に聶歌が入っていることを分かっているとは思えないが
しかし、相変わらずの会話のナックル・ボーラだ
「この状況でナニ余裕かましてるんだい?質問に答えろよ」
大柳も階段を一歩づつ昇りながら敵に向かって間合いを採っている
「『狗』ッ!そいつを捕まえろッ!」
彼が突然叫んだ
と,同時に『狗』が『ファインド・マイセルフ』で静に攻撃を仕掛ける
一瞬送れて聶歌と大柳が『彼』達に突っ込む
しかしタイミングが悪い『狗』のほうが早い,静を羽交い絞めにすると同時に吉則を『F・M』で捕らえた
(あの馬鹿ッ!逆に人質になってどうするんだ)
「と,云うことだ,取り敢えずそこの女の子と先生はスタンドをしまってもらおうか?
2秒以内にしまわなかった場合,更にスタンドを発動させた時点で彼らを攻撃させてもらう」
先ず大柳がスタンドを解除したのを見て聶歌も『D・J・T』を引っ込める
「ウン,有難う.こちらとしてもあまり手荒なことはしたくはないからね
ついでにそちらの先生は二階まで降りて頂こうかな?それで、君は壁に手をついてもらおう」
大柳は敵に背を見せない様に下っていく,その表情は隙さえあれば容赦しないと云う意思がこめられていた
(無駄だ、大柳先生…奴等はそうそう隙なんか作らない)
結局聶歌の思う通り『彼』達に隙などは現れず大柳は二階までたどり着いた
「では、吉良君…といったかな…確か,悪いが先程言った通りにしてくれるかな?
大丈夫,君が僕らの言う通りにすれば友達の安全は保障するよ」
(何を頼まれたというんだ?それに今の呼びかけ…いや,芝居だ,吉良は必ず『老人』と接点がある)
『狗』の『F・M』が吉則を解放した
吉則は『彼』の顔色を伺いながらゆっくり階段を下りて行き,二階に下りた吉則は廊下の奥へと姿を消した
それを確認して『彼』は聶歌へ顔を向けた
「さて…」
「次のあなたのセリフは『いつまでもこうしていても仕方がないな』よ」
「…いつまでもこうしていても仕方がないな,ハッ!」
「何だと?」
いつの間にか静が姿を消していた
『彼』も『狗』も辺りを見回している
「『アクトン・ベイビィ』ッ!!ドララララララララァッ!!」
『A・B』のラッシュが彼を捉えた
しかし,所詮『A・B』のラッシュでは『c・g』にダメージを与えることは適わない
逆に学ランの襟をつかまれ…聶歌めがけて投げられた
『D・J・T』でなんとか静を受け止める
「大丈夫か,静?」
「大丈夫よ,ナイス・キャッチ,聶歌」
自分から攻撃を仕掛けておいてこれじゃぁどうしようもない
「頃合だろう『狗』」
『彼』がそう言って『狗』と背中を付き合わせた
階上から由美子が,階下から大柳が迫って来る
「『ファインド・マイセルフ』ッ!!」
>>ロイー氏
どうもありがとう
取り敢えずある程度判明している分はこれかな
タイトル(静の学年,季節or月)
その人は切り札、全てを翻すジョーカー(1,春)
Killer with Iron Maiden(1?,?)
黒い天使は『アイ』を囁く(1,?)
ぶどうヶ丘怪奇譚 美術室の幽霊(?,秋,)
走る為に生まれてきた(1,夏休み)
Deliberately Limited Preliminary Prelude In Z(2,春)
静・ジョースターの困惑(1,秋)
Cut,Shuffle...OPEN THE GAME!(2,冬)
秋のスタンド大運動会(仮題)(2,?)
吉良フラグ立て(233氏)(2or3,夏)
鴉子が(在校生として)いれば学年は1or2
由美子が(ryなら2or3ってことですな
基本的には前スレは静一年(除Deliberately〜,Cut,Shuffle〜)
2スレ目が二年ってことでいいのか…な?
それと前スレ921で指摘したけど
Killer with Iron Maidenの冒頭の
静「えっ?『吉良吉則』?そりゃ1年の時から一緒だから名前くらいは知ってるけど…」
が微妙
>>ロイー氏
瀬戸ですが
Deliberately Limited Preliminary Prelude Period In Z(2年春登場)
Cut,Shuffle...OPEN THE GAME!(2年冬)
美鳥木編(職場に復帰)
↑の順番でも
デリ→美鳥木編→シャッフルの順番でもどちらでもよさそう
ただ、上の流れでシャッフルの構想を練ったんでデリ→シャッフル→美鳥木編でいいですか?
>>364 いいです。
そういうことはとくに気にしませんし。
さて、受験しに行きますか…。
『彼』は満面の笑みを浮かべ『ファインド・マイセルフ』のディスクを金庫へしまった。
「これでもうしばらく『F・M』は必要ない…老人のための最高のボディが見つかった。」
3月12日
杜王町の山中で遺体で発見
10日午後2時20分ごろ、杜王町の山中で、ハイキングに来ていたグループが、
林道東側のり面に白いビニールシートにくるまれた二体の遺体を発見し、110番通報した。
遺体は若い男性と老人であり、遺体の位置は数メートルと離れていなかった。
捜査一課は杜王署に捜査本部を設置、殺人・死体遺棄事件として捜査を始めた。
捜査の結果、遺体は数年前に失踪届けの出ていたぶどうヶ丘高等学校教師鳥栖一(当時25)と断定された。
また、老人は失踪届けの出ている人物リストにもおらず身元の判明は難航している。
4月の暖かい日、静たちは新聞部の部室で新入部員獲得のための会議を開いていた。
すでに新年度になってから半月、新入部員が一人も入ってこないのだ。
マッド・ティー・パーティー
もっとも、聶歌と由紀子にとっては ちょっぴり騒がしいお茶会 のようなものだ。
静や四田や他の部員が激しく意見を交わしているのを尻目にイタリアと日本の紅茶の違いについて話していた。
ふと、由紀子が視線を入り口のドアにやるとそこには見慣れない男子生徒が立っていた。
彼は新生活に希望あふれる感じで部室を見回していた。
やがて、由紀子と目が合った。
「新聞部の部室はこちらですか?
僕は新一年生の上条と申します。新聞部への入部を希望します。」
ただ単に思いついただけです
あと600レスくらいは放置でかまいません
むしろ永久に放置でもいいかも
>>ロイー氏
ガンガレッ!
私も今年受験した
共に喜びを分かち合おうじゃぁないか
某島から帰ってきた。
自分では良くできたと思う。
受かるかどうかは別問題だが。
個人ネタスマソ。
これで余裕が出来たので、新作に取りかかりマス。
UPはいつごろでしょうかね。
「名前(恐らく偽名):『ペリー・ザイロッツェ』
通称:"消滅のアサシン"
性別:不明
年齢:不明
国籍:不明(イタリアと言われているが、定かではない)
出身地:不明(同上)
職業:暗殺者
備考:スタンド使いである《重要》
高度な変装技能を持つ
主な活動範囲はイタリア、たまに海外でも目撃されている……」
「これは? プロフィール……ですか?」
『……そいつが日本に向かってる。お前も聞いたことがあるだろう? 俺たちの世界じゃ有名人だからなぁ』
「知っていはいます。"消滅のアサシン"……ターゲットを『消し去ってしまう』という、恐るべき暗殺者……」
『標的はお前じゃない、という情報はある。今回は日本の、とある富豪がターゲットだそうだ。
だがッ! だが、……用心するに越したことはねえ。この情報もカムフラージュ……偽物かもしれねぇ』
「心配性ですね、ミスタさん」
『それが仕事みたいなもんだからな』
「大丈夫です。明日からしばらく旅行に行く予定なんですよ。友達と一緒に、知り合いの親戚の家に呼ばれて……」
『知り合いって、もしかして例の彼女か? 不動産王・ジョースターのかわいいかわいい一人娘……ウヒヒッ』
「……怒りますよ。その下卑た笑いもやめてください」
『ヒッヒッヒ、わかった、わかった。じゃあな、十二分に気をつけろよ』
「わかってますよ。兄さんに宜しく伝えておいてください」
「結局、静・ジョースターと行くことは否定しなかったな。聶歌の野郎……ちょっと羨ましいぜッ!」
俺はペリー。
ペリー・ザイロッツェ。
友達からはなぜかツェペリって呼ばれるが、あまり好きな綽名じゃない。
そうだな、ストレートに「ペリー」と呼んでくれればいいよ。
俺の歳を知りたい?
見ての通り、男にしては背が低いだろ? そのせいか若く思われるんだよな……いくつに見える?
十八、九って? 残念、二十五なんだ。
まあ、俺はかっこいいからな。若く見えるのもしかたない。
それに、こんな子供みたいな格好だからな。さすがに学生服ってのは恥ずかしい……。
俺ってば生まれも育ちもイタリアだから、普段はファッションにも結構気を使ってるんだぜ?
いつもこんな服着ているなんて思われたくないな。
職業?
無職だよ。あっ、逃げないで!
ハハハ、いやね、収入がないわけではないんだよ。同居人が稼いできてくれるからな。
紹介しようか? こいつらだ。
『スティーブ』と『ポール』と『ロン』。まとめて『スティーブ・ポール・ロン』という。
こいつらが、俺の同居人だ。ちょっと命令すれば俺のために小金を稼いできてくれるお利口さんたち……え? そんな三人、どこにも見えないって?
そりゃそうだ。
これは『スタンド』といって、同じく『スタンド能力』が使える人間じゃなけりゃ見えないのさ。
『スタンド』ってなぁ、少数の人間だけが使える一種の超能力だと思っておけばいい。
その数少ない『スタンド』の中でも、『遠隔自動操作型』というのはかなり珍しいんだぜ?
つまり選ばれた存在の中の選ばれた存在というわけだよ、俺は。
どうだ、見直したか?
おいおい、どこに行くんだよカワイコちゃん!
『ついてこないで』? 『アンタみたいにナンパな……いや、デンパな男はお断り』?
おいおいそりゃないぜ、ちょっと待ってくれって……あーあ、行っちゃった。
くそっ、せっかく頑張って日本語も覚えたのに! 日本の女の子は外人に弱いんじゃなかったのかよッ!
……しょうがねぇ、この怒り、標的にぶつけるか。
いいか、スティーブ、ポール、ロン。
覚えとけ、標的はこいつだ。大富豪・二条洲 多治代(にじょうす たじよ)……なかなか、かわいいお婆ちゃんだな。
でも、だからって手加減はいけないぜ。近くで俺も見守っていてやるから、安心して殺ってこいッ!
『アハハハ、わかってる、わかってるって!』『うう……殺しは…嫌だけど……』『ものの見事に"消して"やるゼッ……』
こんなん書いてみた。
眠い。おやすみなさい。
続きは明日。
「お邪魔しまーす!」
「あらあらどうも。よく来てくださったわねぇ」
白髪の老女が、温和な笑みで四人を出迎えてくれた。
静に由紀子、そして聶歌のトリオは今、湖畔にある洋館に来ていた。
館の主人である二条洲さんは、あのジョエル・ジョーンズの知り合いであるらしい。
目的はパーティだ。もちろん、ただのパーティではない。
このパーティに呼ばれたのは本来ジョエルだけだったのだが、
「どうしても」と二条洲さんに頼み込んで静たちの出席も承諾させたという。
いや、狙いは静だけだったのだろう。聶歌と由紀子は静を誘うための餌だ。
「感謝したまえ」とか言いながらあの男は聶歌の前に現れたが、はっきりいって迷惑そのものだった。
本人の了承なく交わされた約束に感謝しろとは……聶歌は、呪詛の言葉をジョエルにたっぷりとぶつけた。心の中で。
そのせいかどうか。一番楽しみにしていたジョエルが急用で出席できなくなったのだから、滑稽な話である。
というわけで、三人はジョエルの代役も兼ねて、二条洲家主催の『多治代さま当主引退パーティ』に出席することになったのだった。
へっへぇ、いるいる! きらびやかな衣装に身を包んだレディたちがぁッ! いいなぁ、行きたいなぁ!
やり方を間違えたかもしれねぇな。
あのパーティに潜入していれば簡単に標的を暗殺、しかるのち美女に囲まれてウハウハだったのに。
『潜入するまでが大変だろ、このボケ!』
うっせぇよ、ロン。いいか、おまえら――
……ん? あれは……もしかして、ジョーカー!
あのジョルノ・ジョバーナの弟……なぜこんなところに?
『どうかしたのかよ、ペリー! 』
少々予定を変更しなけりゃならねぇな……。
おまえらとっとと向こう行って、暗がりで待機しとけ。
いいか、誰にも見つかるなよ!
『だ、誰かに見つかったら……どうしよう……』
心配するなよ、ポール。見つかりはしないさ。
招待された客は、ホールでパーティ中だぜ?
誰も天井裏なんて気にしてねぇよ。
いいか、とにかく待機だ。絶対に動くなよ。
俺が電線を切って、屋敷の中が暗くなってから動き出すんだぞ。
そして、ここが大事なところだ、"消す"にあたってジョーカーだけは最後まで残しておけ。
ヤツは利用価値がある。
俺が直々に出向いて、話をする。
わかったか?
『アハハハ、わかったよぉ! ジョーカーは最後まで残しておく……だね! アハハッ!』
よし、伝えることは以上だ。
あとはいつも通り、三人で相談して、臨機応変に事に当たれ!
"消滅のアサシン"の仕事っぷりを見せてやろうじゃないか!
2回目の『ファインド・マイセルフ』の入れ替えで混乱中
ジェスタは頭の弱い子です
>>ロイー氏
念のため言っておこう
試験中にネタ考えちゃだめですよ
後期試験も在るならガンガッテ下さい
では,ロイー氏の合格を祈りつつ
一瞬めまいがした,先程まで『彼』と同じだった視線がいつの間にか彼を見上げている
顔をあげる,目の前で静が呆けていた
体が入れ替わっている,自分の身体に戻っている
そんなことを言っている場合ではない,戦闘中だったのを一瞬忘れていた
急いで『彼』に視線を戻す
いない?
「聶歌さん!」
男性の声がした
?そうだ、自分と静が入れ替わった…『彼』は『狗』と…すると…
『彼』たちは階段を下っていた,その先にいるのは瀬戸…しかしその中身は
「由美子ちゃん!」
『彼』は由美子を突き飛ばし,更に一階に向かっている
「追うぞ,汐華,ジョースター君,広瀬君も来るんだ」
大柳の声がした
『狗』は何故こんなことをする?
そしてもう一つ…何故逃げ回るのだ?
全員が相手ならともかく4人相手なら『彼』なら(ry
続きは想像してゾッとした
ともかく,『彼』は何かを狙っている,でなければこんな遠まわしなことはしない
しかし,清清しいほど感想レスがないスレですな
どうせ勉強してませんし…
感想レスがないのはしょうがないかなぁ。
住民自体いなさそうだし。二人か三人くらい?
住民A
住人B
読んでるんだけど、最近なんだかこんがらがっちゃって
あんまり理解できてないんさ
いや面白いんだけどね
住人C
感想レスが無いのは話がぶつ切りしすぎてて感想自体書きづらいからだと言い訳してみる
>>380 だよね。
俺も実はよく解ってない。
あれだねぇ、最初から全部読んでいかないと内容が理解できないところが、新規参入者を拒んでいるんだろうねぇ。
そろそろ潮時か…
あ〜なるほど
とりあえずぶつ切りなのはなんとかしましょう
男――
「母上。次期当主は是非僕をご指名ください……」
女――
「お母様。次期(略」
若者――
「ババァよぉ、別にぃ、当主なんてどうでもいいんだよぉ。それよりさぁ、金くれよぉ。欲しい車があるんだよねぇ。二千万するんだけどさぁ……」
少年――
「おばあちゃん、パパたちを当主にしたらダメだよ? 絶対ロクなことにならないよ。当主にはボクがふさわしいって、おばあちゃんも思わない?」
幼児――
「おばーちゃん。おやつちょーだいー」
入れ替わり立ち替わり、多治代さんの前に現れる人々。
二条洲 太郎。五十一歳。長男。二条洲グループのトップ。
二条洲 高子。四十五歳。長女。海外事業を掌握する。
二条洲 拓郎。二十二歳。長男の息子。わがまま。
二条洲 達也。十六歳。長男の息子。なまいき。
二条洲 民子。三歳。長女の娘。かわいい。
etc,etc……
手に入れた情報によると、パーティの後には二条洲家次期当主の指名があるらしく、
そのために一族全員が、今日、この場に集まっているらしい。
情報源――
「なんで先輩たちがここに居るんですか?」
「ジョエルさんって知ってる? この業界では結構有名らしいんだけど。
その人に招待されたのよ。でも、彼は来れなくなっちゃって……。
和丸君はどうして――ああ、そういえば財閥の御曹司なんだっけ。その関係ね?」
「そうです。僕の父も出席できなくなっちゃって……代わりに僕が。本当は嫌だったんですけど、仕方なく」
和丸君は大きく溜め息をついた。
彼女の家庭の事情は込み入っているから、いろいろと苦労もあるのだろう。
「このパーティの後、どうするんです? できたら一緒に帰りませんか?」
その誘いはありがたかったが、少々タイミングが悪かった。
「ありがとう。でも、ついさっき多治代さんから『今日は泊まっていったら?』って言われてたのよ」
「残念だけど、そういうことさ。それに、他に気になることもあってね、今日は帰りたくないんだ」
聶歌は聶歌でなにやら事情があるようだった。そういえば、朝からそわそわしている。
しかし、なぜ、こうも事情アリの人が静の周りには多いのだろうか。
申し出を断られた和丸君は少し残念そうに笑った。
「わかりました……まぁ、仕方がないので一人で帰ります。
いや、運転手もいるんですけど。でも、その人がとても暗い人で……車の中に二人っきりっていうのが、とても疲れるんですよ……」
和丸君の笑顔に少し影がさす。なんだか大変そうだった。
自分が悪いわけではなくても、少々後ろめたくなってくる。
「本当にごめ――」
「静、静! ほら見て、モデルの、えーと、なんだっけ。なんとかって名前の人よ! 綺麗な衣装……ルックスもイケメンね……」
静の言葉を遮ったのは、由紀子の嬌声だった。
上京してきた田舎者のようにキョロキョロしている。
「もう、由紀子ってば。大声出さないでよ! はずかしいでしょ!」
「ごめん、ごめん。……って、あれ? 和丸君、いたの?」
「『いたの?』って、……まぁ、いいですけど。広瀬先輩なんてどうでもいいですし。
それじゃあ、聶歌先輩。静先輩。これで失礼します」
なにげに酷い一言を残して、和丸君は人の渦に消えていった。
よぉし。
パーティも、もう終わりだ。
結局、ジョーカーは帰らなかったか……場合によっちゃ早めに行動しとかなきゃならなかったが、ラッキーだった。
泊まっていくのか?
会場に残ったのは、二条洲多治代、太郎、高子、拓郎、達也、民子、そしてジョーカーとその取り巻き。
全部で九人……。
さて、これからが腕の見せ所だぜ。
あいつらはきちんと動けるかな……?
『な? 様子を見たほうがいいって言ったろ?』
『アハハ、さすがスティーブだね! それで、これからどうすればいいんだろうね?』
『ペリーが……停電させるんじゃないの? それを……待てばいいんじゃ……ないのかな……』
『いちいち言われなくてもわかってんだよ! ポールはうるせぇんだッ!』
『うぐっ……そんな怒らなくてもいいじゃないかぁ……。いっつもスティーブは怒ってばかりだ……』
『泣くなッ! この泣き虫がッ!』
『アハハハハッ、まぁ、なんにしろ、もう少しこうやって隠れとかなきゃいけないみたいだねぇ……』
眠っみぃ…
保守のため、SS投下ってかんじですか。
乙です。
保守。
前期落ちた。OTL
後期受けて、いま帰ってきました。
ほしゅ
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < SSの続きまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| .有田みかん. |/
∧ ∧ マチクタビレタ〜
/ ヽ / ヽ マチクタビレタ〜
/ ヽ___/ ヽ
/ l___l \
| ● | | ● | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
へ | へ ヽ / | < SSの続きまだ〜!?
\\ \ \\ ヽ/ / \____________
チン \\ .> \\ ヽ
チン \\/ \\ _ |
\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ / ̄ ヽ / _
\回回回回回/ ̄ ̄ヽ / ̄ ̄ /|
\___/ ヽ____/ / |
/
では保守のつもりで小ネタなど…
トゥルルル ガチャ
「もしもし、先生?」
「おお、静くんかー!」
「なッ…桜井先輩!?
バ、バカなッッ!私は確かに川尻先生に電話したはずッ!
なぜ先輩が先生の所にいるんだ…ハッ、まさかッ!?」
「おいおい、何か妙な勘違いしてないか?
川尻先生とウチの電話番号は似てるんだ。
昔からよく間違えてかけるやつが多いんだよ」
45巻133ページ参照
∧ ∧ イライライライライラライライライライライラ
/ ヽ / ヽ イライライライライライライライラ
/ ヽ___/ ノ( ヽ イライライライライライライライライラ
/ ノ( ⌒ \
| ⌒ ▼ ┌─ ▼ | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
へ | ノ( / \ | < SSまだかよ!おせんだよ!!っんっとに!!
/ \\ \⌒ / ̄ ̄ ̄\ / \____________
/ /\\ .> ヽ
チンチンチン// \\/ i i _ |
チンチンチン i | ‖| / ̄ ヽ / _ イライライライライラライライライライライラ
チンチンチン Σ [ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ / ̄ ̄ /| イライライライライラライライライライライラ
\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/  ̄ ̄ヽ____/ / | イライライライライラライライライライライラ
チンチンチン \回回回回回/ チンチンチン / | イライライライライラライライライライライラ
\___/ チンチンチン / | イライライライライラライライライライライラ
395 :
マロン名無しさん:04/04/01 02:53 ID:uA5EOggN
自分で書け
396 :
マロン名無しさん:04/04/05 06:13 ID:Jmc4EPf1
アレだ、きっとロイー氏もジェスタ氏も受験とか書いてたから
この時期引越しとか何かで忙しいんだ…ろう
この停滞を期に前スレ初期みたいにしばらくネタスレにするってのはどうだ?
書いてほしいSSネタとか
第○部のあのキャラが杜王町に来たらどうなる?とか
アクトンベイビーの能力とかオリジナルスタンドの考察とか
とりあえず,言いだしっぺが一つ
エコーズが進化し音を消せるようになったエコーズAct.4を得た広瀬康一と
姿を消せる静がSPW財団・超自然部門の特命を受け『地球平板説友の会』へ潜入
指令は一つ『奪われたホワイトスネイクのDISKを取り戻せ』
露伴「静クン、無事戻ってきたらヘブンズドアー使っていい?」
じゃあアクトン・ベイビーの攻撃方法でも考えてみるか
1・透明化+波紋 基本技
2・透明なナイフ 恐ろしい攻撃だが、これを使うようでは既にラブコメじゃねえ
3・透明なバナナの皮 ラブコメの技としては基本
4・透明な金タライ 威力はともかく、絵的にはイイ
4・透明な油 バナナの皮の応用編、場所によってはバレにくく使えるだろう
5・透明なロウソク 油とのコンボに使う、本体がマッチやライターで注意を惹きつけておけばより有効。だからラブコメだって
6・透明な仲間 最後の切り札はコレだろうな
398 :
マロン名無しさん:04/04/06 01:03 ID:0O3Tn5Gj
よく考えたらエコーズAct.4とアクトンベイビーのコンビは
ハイウェイスターには無力だったな
強さ議論してるわけじゃないからいいけど
>>397 なんか即レスされた気分だ(w
でわ、3・をお借りして
敵「これでとどめだ」
聶歌「やばすぎるぞこの状況どうする?」
静「『アクトンベイビー』ッ!!」
ずるぅ--------z______________
敵「こッ、これはバナナの皮!だと?」
ドンッ(敵と聶歌のぶつかった音)
静がバナナの皮で敵を転ばせるとは思ってもいなかった聶歌
敵とぶつかった勢いで静の方へ倒れる
結果的に静の胸へ顔をうずめる形になった聶歌
静「何するのよ、この変態〜」
アクトンベイビーのラッシュが聶歌を襲った
聶歌「僕が悪いのか?」
さて静タンの胸は何カップ?
>結果的に静の胸へ顔をうずめる
静の胸へ顔をうずめる
顔をうずめる
顔 を う ず め る
顔 を う ず め る
400 :
マロン名無しさん:04/04/10 19:17 ID:yPoRcjwG
AカップBカップCカップDカップEカップFカップGカップ
8組のバストを選ぶとしたら君ならどれが好き〜
Fカップ好きは自分に素直,思った事を隠せない,でも
理想と現実だいぶ違うから夢から覚めなさい
Eカップ好きは少しお利口さん,Fカップ好きより少しはお利口
それでもまだまだ,夢見がちだから大人になりなさい
Dカップ好きはだいぶお利口,Fカップ好きよりいくらかCOOL
そこまで現実わかっているならもう一頑張りで〜す
Cカップ好きは正解に近い,もっとも限りなく正解に近い
でもCに満たない女性も多いので油断は禁物です
「おっぱいチョイスのセンスでその後の人生は大きく左右されます
まるで左右のおっぱいのように・・・」
Bカップ好きは中途半端,好みとしては中途半端
「なくてもいいけどチョッとあった方が・・・」そんなの微妙過ぎ〜
Aカップ好きは卑屈すぎます,自分に自信がない証拠です
おっぱいは決して恐くな〜い,勇気を持ってくださ〜い
Gカップ好きとHカップ好きはでかけりゃいいってもんじゃない事を
肝に命じておいてくださ〜い!女性の敵ですよ〜
いろんなおっぱい見てきたけれど,最後に私が言いたい事は
女の人を胸で判断するのは良くない事ですよ〜!
ラララ・・・
さ………最後の……age…
メ…ッセージ…で…す…これが…せい…いっぱい…です
皆さん 受け取って…ください…伝わって………ください……
403 :
マロン名無しさん:04/04/16 01:49 ID:dZEDRqfW
_| ̄|○
受験も終わり、引っ越しして、忙しい時期もようやく過ぎたのですが、
新しい環境にはネットに繋がったパソコンがありません。
非常に申し訳ないのですが、これが最後の書き込みになりそうです。
ネカフェに行こうにも近所にないし、あってもお金が掛かるのでちょっと無理っぽいです。
本当に、申し訳ありません。
すみません。↑は私です。
―――――終了―――――
私実家に帰らせていただきますから。 ルーラで。
「ルーラ!」
_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
デケデケ | |
ドコドコ < 静は頭が悪い娘ォォォォ >
☆ ドムドム |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _|
☆ ダダダダ! ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
ドシャーン! ヽ オラオラッ!! ♪
=≡= ∧_∧ ☆
♪ / 〃(・∀・ #) / シャンシャン
♪ 〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
|| γ ⌒ヽヽコ ノ ||
|| ΣΣ .|:::|∪〓 || ♪
./|\人 _.ノノ _||_. /|\
ドチドチ!