1 :
アリョーシャ:
引き続き、ドストエフスキーについて語りまくりましょう。
過去スレ及び関連スレは
>>2-7くらい。
前スレ
☆★☆★ドストエフスキー★☆★☆Part8
2 :
過去スレ:2005/06/14(火) 23:47:19
5 :
前スレ:2005/06/14(火) 23:53:45
乙
>1乙
カラマが一番好きだ。
でも人物ではキリーロフが一番好きだ。
一緒にお茶したい。
8 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 13:45:47
ラズミーヒンが一番好きだ!
そうですとも!そうですとも!
9 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 17:24:10
シャートフが好きだったなあ。
あの不器用さが。
10 :
吾輩は名無しである:2005/06/16(木) 23:30:08
イワンが好きだなあ。
悪役かと思っていたら面白い男だったw
11 :
吾輩は名無しである:2005/06/17(金) 00:35:05
イワンにもう一票。
若い頃はアリョーシャがたまらなく好きだったがな。
12 :
吾輩は名無しである:2005/06/17(金) 00:49:58
イワンもいいけどやっぱラスコーリかなー。
地下室は別格
キリーロフが好きだなぁ。
枯れ葉を緑にしようとまじめに念じるあたりが好きだね。
でもまぁ自分の考え方次第で物事はぜんぜん違った見え方してくるし、
そういう意味では人間は神のように世界を作り得るんじゃないかって時々思うね。
キリーロフにとって自殺は苦痛だったのか、それとも楽しかったのかが気になる。
おれもラスコ派ー
カラマは・・・うーん、アリョーシャかな
悪霊はダーリヤ
ダーリアってだれや?
俺もイワンが一番好きだな。
だまって譫妄症になっちゃうとこなんかが。
ラスコーリニコフはちょっと自己憐憫がすぎる。
ところで俺の辞書、譫妄症も憐憫も変換してくれない。
ラスコ(とソーニャ)がいなかったら多分ドストを好きにならなかった
よってラスコ派
前スレの1000、ちょっと来い
前スレの100の俺がきましたよ
やっぱり「戦争と平和」が最高ですよね!
それはともかくとして、イワンが好きだ。苛烈なのにヌケていてw
でも最近、尊敬し応援している人が苦境に遭い理不尽に非難され
その人を妬んで成り代わろうとしている人達が我が世の春状態
というのを経験していので、
ゾシマ長老の死の件のアリョーシャにちょいと共感。
ちゅう房の時、罪罰読んで《淫蕩》の意味が解らなかったあのころが
懐かしい。。。遠い目
辞書ひかなかったのか?
同じく厨房の時読んで淫蕩で広辞苑出してきた覚えあり。
まあ漢字からして意味はなんとなくわかったけど
確認したかったのさ・・・えろい言葉は特にね。
まあ、淫蕩って何ですの?
宗教的エクスタシーなら知ってますわ byソーニャ
そういや、下品な質問で悪いが
ソーニャのような娼婦たちは一体どこで性行為してるんだ?
ソーニャは道ばたで客引きしてるんだよね?
それとも売春宿みたいなところで仕事してるのか?
ミーチャ兄貴に一票
27 :
吾輩は名無しである:2005/06/17(金) 22:01:28
罪罰、カラマーゾフ読了しました。どっちも最高におもしろかったです。
次は『悪霊』か『白痴』にいこうかと思ってるんですが、
みなさまのオススメはどっちですか?
>>25 街娼ですから道ばたで客引き。客のお持ち帰りか仕事部屋があるのでは?
あの広いひずんだ部屋なのか?でも壁が薄いし筒抜けだな。
夏は白夜でけっこう明るいしいいけど、冬どうすんだろ?立ったまま凍死すんだろ。
他人事ながら心配。
ソーニャの客引き姿は全く想像できん。
>>27 ラスコーリニコフやスヴィドリガイロフやイワンが好きなら「悪霊」
アリョーシャ、グルーシェンカ、ミーチャが好きなら「白痴」
とか。
「罪罰」「カラマ」に比べ「悪霊」はややブラック、「白痴」は悲劇度が高い。
という俺は「悪霊」贔屓。
一方でドスト作品の中で「白痴」が一番好きという人も多い。
>>28 うーんそうか。お持ち帰りか。
最初ソーニャの部屋かなとも思ったんだけど
ラスコが部屋については皮肉発言しなかったし違うかなーと
31 :
吾輩は名無しである:2005/06/17(金) 22:51:30
>>29 うわー、自分はラスコ、アリョーシャ、ミー茶が好きですw
ブラックってのに興味がひかれるので『悪霊』読んでみたいと思います。
丁寧なレスありがとうございます。
地下室の手記を読んだ。崇高にして美なるものの恥辱のところで昇天しそうになるほど感動した
次はカラマ読みます
>>31 ええ、ラスコとアリョーシャ好きの人が。珍しい。
自分もラスコとアリョーシャが好きなんだけど
ラスコとイワンが同系統みたいに語られること多いんだよね。
イワンはなんか違う・・・・。
そう、ラスコーリニコフは加藤鷹。イワンは田宮次郎。
コレくらい俺のイメージの中では違うぞ。
なんだその例えは
両方とももっとかっこいいのにしてくれよ
ロシア人を日本人に例えるってのがすでに難しい
犬に例えるのはどうだろう
ラスコーリニコフ→シェットランドシープドッグ
イワン→ポインター
アリョーシャ→ウエルッシュコーギー
これくらい違う
じゃあスタヴローギンはボルゾイ。
ピョートルはパグ。
前スレでも出てたが、しかしなんで加藤鷹なんだ?
ラスコが加藤鷹だと顔が似てるドゥーネチカまで加藤鷹ふうになっちまうんだぞ。ありえない。
39 :
吾輩は名無しである:2005/06/18(土) 19:41:14
新潮は訳注がその場にあるし、字もデカイし、ヒモのしおり付きだし、最高だと思うんだが。
>>38 「こんな罪と罰はいやだ」というネタで使えそうだな
「ラスコ兄妹が加藤鷹に似ている」
ラスコーリニコフ=ズゴック
ドゥーニャ=ゲルググ
イワーノブナ=ギャン
ラズミーヒン=パプア補給艦
ルージン=旧ザク
ソーニャ=地球
ソーニャを買った客たち=落ちたコロニー
>>41 言いたいことはわかる気もするけど
見た目と全くイメージがつながらないんだがw
すんませーん
あくまで脳内転換イメージです。
外見は関係なしです。
ドゥーニャ美しいね
ラスコーリニコフはもっと弱そうな顔でもいいと思うけど、でも合ってる
>ラスコーリニコフはもっと弱そうな顔
もっとヤサ男っぽい実写版の画像も見たことがある。
ラスコに関してはあっちのが合ってた。
でもソーニャは
>>45のがそれっぽくていい。
ソーニャの母が怖い
原作でも怖いじゃん
容姿はいいはずだけど
そういやロシアの男ってみんな髭たくわえてんのか?
52 :
吾輩は名無しである:2005/06/18(土) 23:54:44
ポルフィーリはピーター・フォークに演らせてみたい。
>>45 そこドーネチカとソーネチカが逆じゃないのか?
>>53 どう見ても間違ってないと思うが・・・
お前のブラウザ狂ってるんじゃない?
二番目がソーニャであってるでしょ。
逆だとしたら地味顔のドゥーニャなんていやっす。
56 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 00:23:02
俺の中ではスヴィドリガイロフさんは峰岸徹。<日本人に例えてしまっているが
>>58 過去の罪を笑いながら告白すると (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
ユッコ・・・
>>45 ほんとだ、ラズミーヒンぴったり。
でもサイトではラズーミヒンになってた。いつも思うんだがラズミーヒンとラズーミヒン、
ロシア語的にはどっちが正しいんだ??
>45
個人的にはポルフィーリィ男前すぎ。
これじゃ惚れちゃうよ。
ドゥーニャはイメージぴったりかも。
>>45 このラズミーヒンがタランティーノに見えてしょうがないorz
>>45 個人的にはスヴィドリガイロフはもっと二枚目でもいいと思う
スヴィドリガイロフは岡田真澄で
>>28 >ソーニャの客引き姿は全く想像できん。
当時のペテルブルグは登録されてるだけでも5千人の売春婦がいた。私娼の数は不明。
その中で、セクシーさの自信がない街娼は、黄色い鑑札を見せて
自分は、清潔である事をアピールするしかない。
黄色い鑑札は7日おきに警察に出頭して性器調べられて更新する警察の管理許可書。
梅毒は感染から最初の発症まで2・3週間はかかるからだ。
まあ、彼女の場合ロリ顔を生かすという手もあるな。
ソーニャは顔がロリなんじゃなくて体がロリなんだと思うが
ロリ顔っていうとこう目が大きくてくりくりしてる顔のイメージ
ロリというより、幼い・貧相という類いかな。
ロリはソーニャの妹とか、スヴィドリガイロフがペテルブルグで見つけた婚約者とかw
スヴィドリガイロフの悪夢に登場した奴とか
あれは幼女そのものでは
そういやセクシー系のキャラっていないね
あ・・・ラスコの下宿の女主人が「稲妻さん」なんだっけ
74 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 16:54:51
最近『罪と罰』読み始めました。
みなさんヨロ〜
罪と罰を読んで笑い死ぬかと思った。
ソーニャ父の葬式(食事会)でソーニャ母とドイツ人家主のケンカで爆笑。
直後、真実の正義を探しに表にすっ飛んで行くソーニャ母にまた爆笑。
そのあと子供たちの歌や踊りで必死に物乞いするソーニャ母で三連コンボ。
他のドスト小説でも笑い所満載なんですけど
俺はキチガイでしょうか?w
前スレでイワンと悪魔の会話でワロタと告白して
氏んだ方がいいと言われた俺がやって来ましたよ
77 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 17:30:00
>>75
まあ、なんていうか。確かにドストの作品は笑えるよね。
もちろん>>75のようなものではないけれど、主人公の虚栄心とか、
必死に自尊心を取り繕うところなんかが。
逆に痛々しくて笑えない事も。身に覚えがあったりすると特に。
「地下室の手記」、これ最高<笑える
でも若いときに読んでたら絶望してたかもなー。
何となく「人間失格」が更に突き抜けたら、地下室にまで行ったんじゃないかという気がする。
80 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 17:39:33
>>79地下室は確かに笑えるよね。
特に馭者を興奮して叩くところなんて爆笑したよ。
人間失格と同列にするのはいいと思うなー。
地下室もそういった性質の本だよ…
>>76 氏んだ方がいいと言われた?
冗談じゃありません。現状ではあなたの感想は100%合ってます。
非凡人な人には分からんのですよ
82 :
75:2005/06/19(日) 17:53:47
>>79 地下室は、給料を貰ってない使用人とわたしの心理戦で爆笑したよ。
使用人の行動・態度・口調は最強でした。
83 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 17:54:51
>>81 つまり
>>76は平凡であるといいたいわけ?
どうでもいけどカラって
思想においてはそれほどたいしたことも言ってないよね
ジオング
85 :
75:2005/06/19(日) 17:58:38
>>83 違います。76に氏んだ方がいいって言った人は
非凡人づらしてると言いたかったわけです。
まるでルージンのようだと。
86 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 18:01:26
>>82 俺はやっぱ旧友たちに無視されるところだなー。
爆笑はしなかったけれど、なんか笑いが止まらなかったよ。
ありゃきっと心の涙だったんよ。
87 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 18:03:27
>>85
うい。つまらんアゲ足取りすみません。
88 :
75:2005/06/19(日) 18:04:46
>>86 そう!そこも良かったですね!
なんだかんだでテーブルと暖炉を長時間往復してるわたしは爆笑でした。
89 :
75:2005/06/19(日) 18:05:47
>>87 いえいえ。こちらこそ紛らわしい説明ですみません。
90 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 18:11:01
>>89 あー分かるなー。
あれは文学史上ある意味史上最高のシーンだよ。
現代にも通ずるよね。
たしかに。色あせてませんよね。
ドストって人間の悲しい性(サガ)をことさら誇張してると思います。
これでもか!ってくらい。
「コイツめ!コイツめ!人間なんて!」
と独り言を言いながら書いてるドストの姿が目に浮かびます(妄想です)
だから笑えるし、同時に心がキリキリ痛みます。
すべて悲しい笑いです。
何だか、自嘲的な笑いって感じ
93 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 19:14:02
>>91 魂のリアリズムってやつね(笑
私の場合は愉快な笑いですね。
なんか自然と笑いが込み上げてくるんですよねー。
でもまあそれも自嘲といえば自嘲かな。
地下室におもっきり共感してるし。
>>75 確かに、あれだけハデで、はた迷惑で、騒がしい死に方をいっぺん
やってみたいものだと思わせる迫力。
今なら、ワイドショーの中継ものだよな。
TVクルーのマイク取り上げたカテリーナが、「石原都知事を出せ!」
と喚く、その横でソーニャが泣きながらオロオロしてる。目に浮かぶようだ。w
>TVクルーのマイク取り上げたカテリーナが、「石原都知事を出せ!」
>と喚く、その横でソーニャが泣きながらオロオロしてる。目に浮かぶようだ。w
U゚Д゚U ハァ? 浮かばねーよ( ゚д゚)、ペッ アタマダイジョブデツカ?
頭が固いんじゃないの?
柔らかく柔らかく
ネタにも本気で怒る人か、うん、ドストキャラにいそうじゃん?
カテリーナの死亡にいたる一連の場面は「カーニバル手法」というそうな。
子難しいドストの解説書では。要するに《お祭り》なの。
>>98 そうなの?カーニバル手法でググってもヒットしなかった。
小難しい解説書だからかな。
カテリーナの例のシーンは心理描写を省いて
出来事が次々と流れるのも笑いに拍車かけてる。
早いテンポって読んでて気持ちいいw
>>100 バフチンのカーニバル論。
筑摩学芸文庫の「ドストエフスキーの詩学」で読める。
バフチンは、20世紀の偉大な文学研究家のひとり。
テンプレに、これは読んどけっていう基本的な評論を
2・3冊買いといてもいいかも名。興味持った人が参考になるようなの。
バフチン『ドストエフスキーの詩学』
江川卓の謎解きシリーズ。
中村健之介とか。
ついでに言うとドストの小説を、「ポリフォニー(多声楽)小説」と定義したのもバフチン。
それぞれ異なる価値観を持つ人物たちがそれぞれの思想の独立性を保ったまま、全体的な
世界のなかでは高度な統一を織り成すポリフォニックな世界、とかなんとかね。
>>102 アンリ・トロワイヤ「ドストエフスキー伝」や亀山郁夫「ドストエフスキー父殺しの文学」、
ヴォルインスキー「偉大なる憤怒の書」なんかどう?
あとナボコフの「ロシア文学講義」なんかもあり。
小林秀雄「ドストエフスキイの生活」もぜひ。
>>104 トロワイヤはいいかもね、カテゴリわけしたら伝記部門は決定って感じ。
他もいいかもだけど、ナボコフはどうかな?
中村健之介の「ドストエフスキー人物事典」は持っておくと便利
集計(暫定版)
バフチン「ドストエフスキーの詩学」
江川卓の謎解きシリーズ。
中村健之介「ドストエフスキー人物事典」他
アンリ・トロワイヤ「ドストエフスキー伝」
亀山郁夫「ドストエフスキー父殺しの文学」
ヴォルインスキー「偉大なる憤怒の書」
ナボコフ「ロシア文学講義」
小林秀雄「ドストエフスキイの生活」
109 :
吾輩は名無しである:2005/06/20(月) 09:58:49
E.H.カー「ドストエフスキー」を忘れてるがな。
江川卓の謎解きシリーズは、確かにすこぶる面白いんだけど、そこまで幾何学的に
解釈してるとかえって文学的解釈が狭まるように感じるのは私だけ?
↑
だいだひかる風に
例えば、罪罰でも、訳者の見解で、江川と工藤とでは違うような気がする。
違ってあたりまえなんだけど。
例えば、ソーニャの宗派の問題にしても支配者側の国家の正教ではないは一致してるけど
工藤は、「カペルナモウ」から素朴な極初期の支配者側に取り込まれる前の
キリスト教であろうとしているが
江川になると何をやってるかわからんw異端(鞭身派etc)を匂わされるし
それはそれでとても面白いのだが。。
しかし、罪罰が書かれていたころのペテルブルグの都市部は
国家のしめつけが強かったにもかかわらず
鞭身派などの分離派が密かに勢力を伸ばした時期なので
説得力はあるわなあ。
鞭身派の「贖罪のために罪を犯す」という教義は、生活のために日常的に罪を犯さざるを得ない
売春婦にはまさに、ぴったりであろうし。
>>45 ソーニャたん、イザベルアジャーニーっぽくない?
挙動不審系女優ではあるが、なんか違うな〜
個人的にはシルヴィーテステューとか、天使のラブソングの大人しいめの子のイメージだな
YOUでもいいけど
訂正、天使にラブソングを
鞭身派の教義
人は、罪を犯さざるを得ない罪深い存在である。
されば、なんじ贖罪せよ。
贖罪のため、まず、罪を犯せ。
キリストはアバター(化身)として繰り返し復活する。
ならば、男子であればその者がキリストの生まれ変わり
キリストでないとは、誰が証明できようか。
↑
個人的見解だが、ソーニャが好きな人には申し訳ないが
もし、鞭身派だったとしたら
客に身を任せていた時、宗教的エクスタシーを感じてなかった
とは言えないなあ。
むしろ、そうでもしてないとやってられないだろうと思われ。
> 客に身を任せていた時、宗教的エクスタシーを感じてなかった
>とは言えないなあ
?
正しく言うと、
客に身を任せていた時、宗教的エクスタシーを感じてたことが一度も
なかったとは言いにくいなあ。
加賀乙彦「ドストエフスキイ」も入れてくれ。
ドストの持病であるてんかんと、
作品中でのてんかんやその派生的な症状との関係を捉えていておもしろい。
>>106 ナボコフはジョークのつもりだったんだよ。でも集計に入れてもらったね。
ナボコフは「ロシア文学講義」で、何ゆえ自分はドストをこうまで「キモイ」と思うのか、を
理論展開してくれていて笑える。
あと埴谷雄高を忘れてないか。埴谷の「ドストエフスキー全論考」は彼のドスト評論を
すべて集めてあって読み応えたっぷり。
埴谷版「悪霊」である「死霊」は私はあまり感心しなかったけど、好きな人は好きみたいだね。
>>113 天使にラブソングの子はかわいすぎじゃない?
性格は似てると思うけど
おいおい、椎名麟三を忘れてもらっちゃ困るな。
「私のドストエフスキー体験」辺りでも追加してくれ。
すげえ…みんな評論本まで読んでんの?
俺、ドスト全集をたまーに読み返すだけ…。
「謎とき」しか読んでない俺が来ましたよ
「謎とき」はかろうじて面白い項目があるから読める
125 :
123:2005/06/20(月) 18:59:56
>>124 おお!ちょっとだけ先輩ですねw
俺は本編のうしろについてる解説だけw
ちょっとお聞きしますけど
罪と罰の序盤公園で酔っ払った女とそれをつけ狙う男が出てきて
ラスコが男から女を助けようとするシーン(警官も出てくる)
あのシーンがなぜあるのかわからないw
ストーリーと全然関係ないような…。
というかなくても全然問題なく感じる。
なんか意味があるんでしょうか?
ラスコが犯罪を決行する動機のひとつかな?とも思ったけど
どう考えても繋がらない…。
貧乏なのに見ず知らずの少女のために有り金をあげてしまったり
あんなに熱心に少女を助けようとしてたのに
いきなり「こんなことどうでもいいじゃないか」と思い直したり
ラスコはこんなにも病んでいる、っていうのを表すため・・・じゃないかな?
ババアは殺してもOKだけど、えんこーはダメってギャップを楽しむとこ
128 :
吾輩は名無しである:2005/06/20(月) 20:42:57
スマソ
ドストの凄さって
どういうとこなんですか?
イマイチよくわからないんですよ
ラスコは殺人計画をぼんやりとめぐらしながらも本来言い奴だ
というのを現したいから?
母親の手紙を読みマルメラードフの「行き場所がない」という言葉
がわが身と重なり犯行への動機が強まった心理状態のところで少女を助けた。
ストーカーの男→スピドリガイロフ
被害者の女の子→堕ちていく数パーセント→ドーネチカ 、ソーネチカ
の連想。
>>125 ラスコは男に「スヴィドリガイロフ君!」と呼びかけているでしょ?
辱められた少女に妹ドーニャを、卑劣漢の男にスヴィドリガイロフを写し見て
怒りに駆られているのでは?
でも自分には妹をヤツの魔手から守るだけの力がない、ドーニャも同じ運命に…と
激しい虚無感におそわれてもうなにもかもどうでもいい自棄的な気持ちに後半は
なったんだと思ったけど。
もう自分にはどこにも行き場がない、という思いつめた気持ちが犯罪を決行する
動機になったというのなら、まあ、そうかもしれない。
でもそれだと>本当はいいやつ
途中でどうでもいいやってなって
警官にそんなのほっとけとか言い出したのってなんなんだろ
まあラスコは悪人になれない奴だとは思うけど
俺もドゥーニャみたいな妹ほしい
こんな感じ? 集計(暫定版)
◎入門書
中村健之介「ドストエフスキー人物事典」
同「ドストエフスキーのおもしろさ」他
☆伝記等
アンリ・トロワイヤ「ドストエフスキー伝」
小林秀雄「ドストエフスキイの生活」
E.H.カー「ドストエフスキー」
☆小説家評
加賀乙彦「ドストエフスキイ」
椎名麟三「私のドストエフスキー体験」
埴谷雄高「ドストエフスキー全論考」
☆訳者評
江川卓の謎解きシリーズ
工藤精一郎「ロシア文学裏話」
★アンチ
ナボコフ「ロシア文学講義」
☆その他の基本参考図書
バフチン「ドストエフスキーの詩学」
亀山郁夫「ドストエフスキー父殺しの文学」
ヴォルインスキー「偉大なる憤怒の書」
井桁貞義「ドストエフスキイ」
135 :
125:2005/06/20(月) 23:09:28
レスくれた方サンクス!
なんとなくおぼろげながら理解できてきました。
言われてるように、ラスコの混乱や良さを表した。
結果的に自分の力の無さを感じた。
だから犯罪を決行して金を手に入れてナポレオンになって
善行を施していくつもりだった。
あの娘は後で出てくるソーニャのイメージづくりにも一役買ってるかもですね。
なんかまだ重要な意味があるかも。
136 :
125:2005/06/20(月) 23:15:41
あ、すんません。
ドゥーニャを守る力の無さも実感してた。
がありましたね。
>>128 登場人物がよく目をギラギラとさせたり、ぶるぶると震える所
>>128 逢ったこと無いからわからないけどカラマーザフの前書きから
おちゃめではにかみやでエロカワイイ人だったと、予想。
>>134 ナボコフを★アンチで入れてくれてありがとう。
最後に入っている井桁貞義「ドストエフスキイ〜生命の言葉」もいいよね。
さらに付け加えるならば、女性の視点から見た作家ドストエフスキーということで
アンナ夫人の日記、スースロワの日記なんかも興味深い。
スースロワとは旅行中は兄妹のように過ごしましょう、と約束したのにもう我慢できなくて
危機一髪とか、アンナ夫人に妄想的に嫉妬の爆発を浴びせ掛けるドストの姿とか生々しい。
>>128 性格悪くて傲慢不遜で感傷過多で、論理的思考が全くできないくせに偉そうに社会評論まで
手を伸ばす身のほどしらずの宗教バカだけど、なりふりかまわず「生きる意味とは何か」を
生涯かけて真摯に追求したところが好き。
>>142 ーなりふりかまわずーってところに、特に同意する
>>145 調度それ言おうと思っていたところだったw
マリリンモンローの一番の愛読書は「カラマー」だったそうだ。
映画化されたら、絶対グルーシェンカをやると熱望してたそうな。
周りのスタッフがイメージが合わないから、愛読書にドストと言わないように
言ったそうだが。大審問官を読むマリリンモンロー。
マリリン・モンローは感受性の強い、純な女性だったからドスト好きでも別におかしく
ないと思うんだけどな。
何故か世の東西を問わず、女にはドストが読めないと思い込んでいるボケナスって多くて
困るぜ。
【お勧め参考書】
◎入門書
中村健之介「ドストエフスキー人物事典」
同「ドストエフスキーのおもしろさ」他
☆伝記等
アンリ・トロワイヤ「ドストエフスキー伝」
小林秀雄「ドストエフスキイの生活」
E.H.カー「ドストエフスキー」
(ドストエフスキー周辺の女性は語る)
[愛人]ドリーニン編「ドストエフスキーの恋人スースロワの日記
[夫人」アンナ・ドストエフスカヤ著「アンナの日記」
☆小説家評
加賀乙彦「ドストエフスキイ」
椎名麟三「私のドストエフスキー体験」
埴谷雄高「ドストエフスキー全論考」
☆訳者評
江川卓の謎解きシリーズ
工藤精一郎「ロシア文学裏話」
★アンチ
ナボコフ「ロシア文学講義」
☆その他の基本参考図書
バフチン「ドストエフスキーの詩学」
亀山郁夫「ドストエフスキー父殺しの文学」
ヴォルインスキー「偉大なる憤怒の書」
井桁貞義「ドストエフスキイ」
上の表が決定版でOK?
よければ、次スレからのテンプレに追加よろ。
153 :
142:2005/06/22(水) 06:52:25
>女性キャラの造形にリアリティがない
そりゃねえ、現実の女がつまらないからですよ。
しかも、ドストに出てくる女って現実にいたら、引いてしまう
というキャラが多いじゃないですか。会話もいちいち
手をもみし抱いたり、目をギラギラさせたり、パチンと手を打ち合わせたり。
カラ兄の初対面でも
《優しいお嬢様》とか《私の天使》とか猫声で呼び合ってたのが
いきなり,育ちのいいお嬢様が《出て行くがいい、淫売!》と叫んでつかみかかるんだからw
あれは、昼メロのキャラですよ。
>>117 鞭身派(フルイスティ派)の教義
絶え間なく、罪を犯しながらも内面は敬虔に生きる。
肉体を通じて救済にいたる。
情欲を満たす事により肉の誘惑から逃れる。
確かに売春婦には合ってる。
江川氏は、ソーニャがキリストを観ることが出来るというある種の能力から
鞭身派を匂わせてるが
個人的には工藤説の原始キリスト教説がいいな。
作者はそこまで練ってないと思うけど。
117です。
解説サンクス
>絶え間なく、罪を犯しながらも内面は敬虔に生きる。
>肉体を通じて救済にいたる。
これは納得できる
>情欲を満たす事により肉の誘惑から逃れる。
こっちが問題
これを教義としてあげてしまうと・・・
派閥に関わらず、いかがなものかと
いやあでもソーニャが鞭身派かと思うと
おもしろくてニヤニヤしちゃうなあ(スケベ心ではなく。ソーニャには萌えないし)
ソーニャの部屋の描写が鞭身派のそれとあてはまってるのがスゴイなー。
訳自体は工藤派だけどね。
ソーニャはまちがいなく原始素朴キリスト教です。
創作ノートでもその線。
江川は考えすぎ。
端が鈍角と鋭角で窓がいっぱいあるだだっ広い部屋なんだろ
江川がつっついた点は「もしかしたら鞭身派かも」と
考えさせる余地を読者に与えた、ドストの遊び心なんじゃないの?
どっちかと決めつけてしまうのもつまらない希ガス
ソーニャみたいなキャラにそういう裏設定があるかもと思うとおもろい。
真実がどうであれそういう可能性を与えてくれたドスト最高。
そういや、「白痴」のナスターシャも死の直前の「オリョールに行きましょう、オリョールに」と
いうセリフから、「鞭身派の聖母」に結び付けて考える研究者(江川、亀山)もいたな。
オリョールは去勢派、異端信仰の聖地だったのだとか。
ドストに果たして、分離派のなかで「鞭身派」「去勢派」「逃亡派」etc.などに細かく分かれた
異端セクトのそれぞれの教義の区別がつけられるまでの詳しい知識があったかどうかは疑問だけど、
正統(正教)に対するカウンターパンチとしての分離派(旧教徒)に関心を持っていたのは確かなんだろうな。
>手をもみし抱いたり、目をギラギラさせたり、パチンと手を打ち合わせたり。
>あれは、昼メロのキャラですよ。
これワロタ
>>154
>彼女は誰かに哀願するように、おびえた子供のように、胸の凍る思いで呟いた。
>「ああ!わたしんとこへ・・・・・あの部屋へ・・・・・・見られてしまう・・
>・・・・・おお、どうしよう!」
単に、仕事部屋からかなと思ってたけど、。。。。ちょっと意味深。
↑誤爆?
ドスト小説の一片かと思った・・・
168 :
165:2005/06/23(木) 17:13:25
罪と罰 新潮文庫 上P425
ソーニャのつぶやき
>>165 ああ、そうか。ん〜、でもこれはほのかに憧れを感じているところのラスコが、
自分の部屋にやってくる=「客」として来るんだと勘違いしたソーニャの困惑をあらわしている
のかと思った。
でもって、以前読んだ時には「えーっ、やっだ、ソーニャって深読みしすぎー!!」とか
思ってたけど……今考えるともしかしてソーニャの懸念って当然のことだったのか──?!
本って何回も読み返してみるもんだね、うん。。。
>>165 あー、確かに仕事の客として来るってことだと思ってたけど
鞭身派の儀式の事を言ってるとも考えられなくもないね。
これがこっちのただの深読みなのか、ドストがちりばめたネタの一つなのかは永久に謎ですな・・・
さすがドストスレ、DQN臭が漂ってる
自分のことですか?
173 :
吾輩は名無しである:2005/06/23(木) 21:57:06
ロシアでいうキリストって、東方教会のことですか?
正教
ロシア正教はギリシア正教の流れを汲むから、東方教会なんじゃないの?
>>164 ニコン改革以来、火あぶり弾圧迫害の歴史で分離派の様々な諸派は、皇帝と国家体制の権威
に反抗的な反体制だからね。カウンターカルチャーの意味合いがあるのだろう。
《無僧》の宗徒たちはどのような形式の教会秩序をも認めないばかりか、
国家や皇帝、また教会そのものの存在をも認めようとしなかった。
ある意味、体制をひっくり返す方便パワーにもなりうるわけだ。
彼らに共通しているのは、ピョートル大帝こそが黙示録の獣666でその創り上げた現体制こそが、
獣の支配する体制であり、ペテルブルグ(ピョートルの町)こそは、
獣の街であると言う認識。
つまり、《強権と血と専制》という最も《反西欧的》な方法によって上からの西欧化を強引に推し進めた
ピョートル体制に対する分離派の反抗は、
無神論とニヒリズムと空想的社会主義よる皇帝と国家体制に対する懐疑反抗
全く逆方向でありながら同時に
体制をひっくり返すという共通の目的の方便になりうるということ、
一方は、新思想のインテリから、一方は下層の民衆から。
工藤説のソーニャが原始素朴キリスト教派説にしても、それは
分離派の諸派のひとつとして分類される。実際に記章派というそれに似た
セクトもあった。
獣の体制に反抗し《新しいエレサレム》をうち建てるという
という宗教上の理念は、無神論とニヒリズムによる現体制の反抗というラスコの理念と
全く逆方向からでありながら、目的は共通している。
創作ノートの「僕たちは、別々の方向を向いてはいるが、向かう道は一つだ。同じ道なのだ。」
とソーニャに言うラスコの言葉は、それを象徴しているのであろう。
ラスコとソーニャのラザロの朗読をめぐる対話の部分は、編集者によって削除されたそうだが
売春婦が主人公の恋愛対象になりうるという設定が公衆良俗
に反するという当時の検閲を担当していたカタコフの意見もあったが
反体制よりの微妙な危険思想を編集者がそこに、見出していたからであろう。
ドストって最初の奥さんは、マルメラードフのモデルだった男の
奥さんで、罪罰の肺病もちのヒステリーのカテリーナのモデルだった人。
次が、カラマのカテリーナみたいなプライドのやたら強い愛人と浮気。
次は、ドーニャのモデルみたいな小説家志望で指導もしていたインテリの女性に求婚してみごとにふられ断られ、
兄の遺児、先妻の連れ子の扶養養育に家族愛ゆえに生き血を吸われ苦しんでた。
ドストに一番近いのは、義理の兄妹に生き血を吸われてたソーニャだね。
>>176-
>>178 ドストの作品に執拗に現れる分離派の存在への暗示・ほのめかしは、ピョートル大帝以前の
西洋文化に犯される前の純粋にロシア的な精神、ロシア固有の土着の文化への郷愁や、
土俗的な民衆に対するインテリゲンチャのドストのコンプレックスの表れとばかり
思っていた。
なるほど、分離派が現体制・皇帝国家に対する反抗・反体制のシンボル・暗喩であるならば、
彼らをひそやかに共感をもって描いたと思われるドストには、無意識的であれ反権力・反体制への
衝動を隠し持っていたのかな。
晩年の「作家の日記」では、読んでるほうが恥ずかしくなるほど臆面も無く皇帝マンセーを
叫んで権力におもねってみせたあのドストが?
「カラマーゾフ」の第二部ではアリョーシャが皇帝暗殺の犯人として処刑されるはずだった、と
聞いても、皇帝の“犬”の腰抜けドストにそんな話書けねーよ、とばかり思っていたよ。
>カラマのカテリーナみたいなプライドのやたら強い愛人と浮気。
カテリーナていうより、「賭博者」のポリーナじゃ?
182 :
吾輩は名無しである:2005/06/24(金) 23:28:19
悩むのが好きな人間用のエンターテイメントなのら。
は、は、これも快楽なんですよ、あなた!
184 :
吾輩は名無しである:2005/06/25(土) 11:30:32
どなたか、キリーロフの言ってることについて論評して。
とっても気になります。
185 :
吾輩は名無しである:2005/06/25(土) 20:08:07
キリーロフ。
ニーチェとは別の意味で超人か。
言っていることは。
「もし神がないとしたら、ぼくが神だ。神が存在しないのならばぼくは我意を主張する
義務がある。ぼくの神の属性は“我意”だよ!」
ばかばかしい。結局キリーロフも神が存在しなければ生きていけないタイプ。神依存症。
神が存在しないのならば、悲痛なまでの決意で自分が神になるしかないと。
人間は人間のままでいいのにさ。たとえ神が存在しなくても、人間は「神」なんかになる
必要性なんか全くない。ありのままであればいいのに。
>>182 この「悩み」というのが、「選ばれた魂がひとたびそれを味わい知るや、もう決して安価な
満足に見かえようとしなくなるもの」なのさ。
(いや、世の中には、最も完璧な満足より、そんなものが可能だとしての話だが、この
憂愁を大切にする好事家もいる)ってなもんで。
イワンにしろキリーロフにしろ
無神論者ってより「神」と格闘しようとしてるって感じ
189 :
吾輩は名無しである:2005/06/25(土) 22:05:26
>>181 そうそう。
ニーチェにしろドストにしろ何にしろ
そんなことに悩んでたの?偏執的だねって感じが東洋にはあるね。
ニーチェもドストもナーガールジュナとか読んだのかな。
ニーチェには仏教を読んだ形跡があるけど。
190 :
吾輩は名無しである:2005/06/25(土) 22:27:28
最初から悟っちゃってるつもりになってるところに凡人の浅はかさがある。
東洋が西洋に対して受身に立ってしまうことが多いのはそのせいかも。
悩むときはしっかり、ああでもないこうでもないと悩まないといけない。
>>186 ありのまま?ありのままってなあに?
ユダヤの悪魔思想の術中にはまってるよ。
易き方へ易き方へ流れていかないようにね…
洋の東西で分かれる話じゃないと思う。
193 :
吾輩は名無しである:2005/06/25(土) 22:41:03
確かにおっしゃるとおり。
なんでもいいけど創価学会とかカルトに入っちゃだめー
>>191 ありのままとは、マルメラードフのように生きることです。
>>191 ありのままとは、謙虚であることだよ。
自分が不完全さを併せもつ動物的存在であることを認めること。
絶対的真理なんてものは、不完全な人間には不可知なものであり、それを知り得るなどと
主張する宗教の欺まん性と傲慢性を認識すること。
自分は神の被造物である、又は自分は「人神」「超人」である、なんて自惚れで自分の肥大自我を
支えようとせず、自分の限界性を認識しつつもそれでもめげず真善美をめざす人間性で勝負。
>>196 絶対的真理なんてものは、不完全な人間には不可知なものであり、それを知り得るなどと
主張する人間の傲慢さを指摘する→それが神の御心である。
という内容なのが『ヨブ記』なのだが。。。
ヨブ記は真の信仰と無神論が、実は紙一重であることを示唆している。
ヨブ記は正典なので旧約聖書に必ず収録されている。
>>196 それは平和な国の住人がハマる典型的な「宗教」だよね。
謙虚であれば、ありのままに生きられるの?
人間性で勝負して、もしも負けたらどうなるの?
キレるの?w
つまり、人は不完全な存在だから、絶対的真理(神はいるのかいないのか)
認知できない存在である。
世界は、永遠に人にとって不条理かもしれない、
天国も地獄もないかもしれない、
神の正義などないかもしれない、
信じても、何の褒美も救いもないかもしれない、
神は人間にとって永遠に不条理かもしれない、
神は永遠に沈黙するものかもしれない、
それでもなお
『私』を信じる事が出来るか?
と言う問いなのさ。 ヨブ記は。
>>200 自分は信じない。信じる必要も感じない。
でも、「ヨブ記」はドストに常に異常なまでの感銘を与えたそうだね。
「カラマ」の「ロシアの修道僧」の章でもゾシマの説諭のなかに引用されているけれども…。
自分は子供の時に聖書は半強制的に読まされたけど、一度も「ヨブ記」を理解できたことはなかった。
でも「ヨブ記は真の信仰と無神論が、実は紙一重であることを示唆している。」という言葉は
なんとなく理解できる。
神の存在を信じていても、信じてなくても、人間は「神無し」で生きていかなければならないってことさ。
それでもなお
「『私』=神を信じる事が出来るか? 」と言う問い。 ヨブ記は。
ヨブの子供達が受けたいわれなき苦しみを考える時、とても信じることはできないね。
「ヨブ記」であっても、「ロシアの修道僧」であっても、イワンの「反逆」の章での神への
指弾への答えにはならない。
204 :
吾輩は名無しである:2005/06/27(月) 06:56:42
>神への
>指弾への答えにはならない。
神がいないのか死んだのなら、指弾自体が意味ないのに。
イワンって結局、信仰者なのよ。
当時のロシアでは神と皇帝は連動していたんよ。
だから神を否定することは皇帝の否定を暗示してるわけ。
アナーキストなんかの皇帝暗殺作戦の有効性を考えてたわけだ。
皇帝が必要かという本は出せない時代だ。
>>204 そうでなくて、神の存在・不存在なんて結局証明できるものではない。
神の存在も証明できないけど、不存在も証明できない。
けど仮に神がいると譲歩しても、
こんな不条理な世界を放置しておく神の正当性を認めない。
こんな不条理な世の中だから、その神は全能でない。
とする所に、イワンの無神論の強味があったんでないかい?
ふ〜ん。じゃあ、革命で殺されたニコライ2世が最近ロシア正教の聖人になったのも
解るね。
でも、ドスト自身は、まだ、罪罰書いてた時期は、反体制の反抗気分を密かに
隠し持ってたみたいだけど、それ以降は外国に逃れて
晩年は思想家としては皇帝マンセーの右翼になっていくじゃん。
彼としては、社会改革は必要だけど、西欧旅行で、西欧の影の部分も見て
皇帝制維持で、改革できると思ってたみたいね。
もっとも西洋人の無神論は得てして有あっての無という気もする。
無神論者でもどこかで神の存在を意識しているような。
ニーチェのように神を否定していても、やはりそういう否定的感情、怒りを
ぶつける相手がいるようなというか。
どこかで神っぽいものが良心の規準となっているというか。
日本人の方がその点ナチュラルに無神論的。
全く神とかそういうものを前提としてない。
それでも別に信仰的でなくとも「神様仏様」的発想が存在したりはするけど。
ガイシュツだけど日本人的無神論の世界を突き詰めて象徴しているのが
夏目文学だと思う。
>こんな不条理な世界を放置しておく神の正当性を認めない。
>こんな不条理な世の中だから、その神は全能でない。
グノーシスを思い出したよ。
グノーシス思想によると、
旧教の神は、ただ、世界を造っただけのむしろ悪い神で、この世界は本来悪い世界で
新教の神は、いい奴なんだって。
で、キリストは新教の世界から派遣されてきたんだって。
ドストって神を信じるというよりキリストと共にいたい、
ってタイプじゃない?
新教の世界から→新教の神から
ああ、ごめん。
旧教の神は→ 旧約の神は
新教の神は→新約の神は
>当時のロシアでは神と皇帝は連動していたんよ。
さらにドストエフスキー個人の深層心理では、父─皇帝─神のイメージが直結してるよね。
悪しき父、悪しき皇帝、悪しき神を殺す事は許されるのか、「すべてはゆるされている」のか…?
だから「カラマ」で父殺しの真相が判った時に、「第三の存在」=神のイメージが突然圧倒的な迫力で
イワンの脳裏に入り込んでくるんだろうね。
直接的な人間関係で物事を考える日本人だったら、父親殺しに知らずに加担してしまったことに
良心の呵責で苦しむのは、「普段仲が悪くてもやっぱり親子の仲だもの、それが自然の情だよな」と
思うところを、いきなり神の存在証明に結び付けるんだものな…。
父親殺しに知らずに加担した→ものすごい良心の呵責→やはり神は存在する
日本人から見れば、めちゃくちゃな「論理」だよ、これ…。
考えすぎでは?
理性で言いくるめても、どうにもならない呵責
イワンは信仰者にひっくり返る寸前の無神論者というイメージがある。
アリョーシャが「大審問官物語」を「それはキリストの賛美です」と言った通り、
イワンの無神論ぶりを100%突き詰めていくと無神論の破綻に達するんだけど
その90%段階のような。
だからイワンのその後には興味がある。
強靭な無神論者としての過去があるだけに強靭な信仰者に近くなるのか、
でも自己愛の強いエゴイストで懐疑性も強いから、不信仰と信仰の間に存在し続けるのか
後者の可能性が強そうには見える。
西洋ではキリスト教が絶対的(に近い)権威を持っていた長い時代があって、
その後出て来た無神論というのは、
「やはりヘレニズムや理性の方が素晴らしい」という理性主義と、
「結局神様は何もしてくれないじゃないか。だったらあんた無しで生きてやる!」
という神への怨念や憎悪や懐疑とが背景になっているのか。
(後者はヨブ記に通じるものもあり、アリョーシャもヨブ記的世界を少し経験する。
自分が苦難に遭うより、尊敬する人のへの仕打ちの方が余程アリョーシャには堪えるのかもしれない。
ともあれイワンの無神論にもこの二つの流れが感じられる。
自分の頭脳や理性も誇る人間で、理性重視の強靭な無神論者ぶりも感じられるし
そこに「不条理さを放置する神」への疑問が加わるから一層説得力が出てくる。
但し「カラマーゾフの兄弟」でのイワンは既に、自分の無神論的な生き方をすすめている中で
、少なくとも心情的にはその破綻に瀕していたり、危機感を内心感じていたりするような人物、
もっと言えば神を切実に欲しているような人物にも見える。
けど理性的な見地からは神を信じることはできないし、自己の理性や頭脳を愛する人間でもある。
神を否定しながら一方で神から離れられなくなっているような人物。
だからこそわざわざゾシマ長老に会いに行ったのかもしれないし、
大審問官と同じく、「神様のバカヤロー。世の中はこんなに不条理で不幸に満ちてるじゃないか。
お前の存在なんてちっとも感じられないじゃないか。
そうでないんだったら、何とかしてみろ!存在感を示せゴルァ」
と神への糾弾をぶつけつつ、イエスなり神なりの反論を求めていたり、
この後に及んで夢の中での悪魔の対話中、「神はいるのか、いないのか」という切実な
本音をぶつけて、意地悪な悪魔に肩透かしを食らわされるw
イワンに比べて、スタヴローギンの方が、神の存在なんてちゃんちゃらおかしい
とずっと徹底してニヒルな生き方をしている。
けどやはりマトリョーシャ件で、体験的にそのあり方への打撃を食らわされてもいる。
イワンの無神論にせよスタヴローギンの虚無にせよ結局、どこかで神の存在が軸として存在
しているような所があるのは否めない。
鋭敏で苛烈なだけに徹底した無神論者にもなるけど、案外信仰からも遠くない。
その点もっと普通な人のラスコーリニコフの方が自然体な無神論者。
イワンやスタヴローギンより性格は実はずっといい奴ではあるけど
当時インテリの中で流行っていた無神論を普通に当たり前のこととしている。
ついでに、彼の野心も、自分の悪の面に苦しむのも、両方母親や親しい人故というのも面白い。
彼の無神論的考えはエピローグに至るまでずっとしぶとく存在するけれど
殺人後の精神体験、ソーニャや様々な人を通しての経験等を通してのブローが利いてか
人間の中にあるかもしれない神や善や愛に対する本能が刺激され、
最後の最後にそのあり方が転換する。
ピョートルにはもうはなから神の存在も良心の呵責も存在してないように見え、
我が道を進む強靭なキャラクター。
但し捉え方によっては「神がいない人間はこうなるんですよ」という風になり、
日本的無神論には馴染まない人物かもしれない。
ヴェルシーロフは、「神など抜きで、人間だけで、理性によってできるだけ
いい形で達成し得る社会を築こうじゃないか」的人間である点、
「(神なんてそもそもいないんだし、そんなものに頼らず)
人間の理性によって十分幸せな社会が築かれる」という日本人(?)に一番近いのだろうか。
但しヴェルシーロフの方がニヒルさの気もあり、複雑だった記憶があるけど
「未成年」の内容はかなり忘れているから、間違っているかもしれない。
大審問官が唱える世界も、やはり「人間の理性によって築く幸せな世界」
ではあり、ただ人間一般に対する捉え方がシビアではある。
帝政ローマ時代に「パンとサーカス」という言葉が存在したり、
「大審問官物語」が、共産主義世界や現代の福祉国家に当てはめることができることからしても
それなりに普遍性のあるものなのだろう。
「神がいなければ全てが許される」っていうのも、キリスト教社会的で
日本人からすればハァ?となりそうだ。
どこの国の人間であろうと、同じ種族である以上、
いい思いや良心も悪い思いもあったり、人間の精神的資質の差異はそう無い。
その上で
キリスト教的人間や西洋人的感覚からすれば、
「神やキリストの存在により、善と悪の区別や、善を欲し悪を斥けようとするとする
意識、人間の尊厳やそれに由来する自由の尊重への意識が、曖昧でなく人の精神に
強く定着する(もし人間が悪い方向に向かうなら、それは弱いから)」という感じなのだろうし、
日本人的な無神論からすれば、
「そもそも神なんていないんだからそれを前提にするのがおかしい。
別に神を信じてなくたって人には善意が存在する。
人間の持ち合わせの理性を最大限に発揮することが、人が幸せになる途。」
といった感じになるんだろうか。
だらだらした長文、すみません。
>>215-218 「神がなければ、すべてが許される」だなんてイワンは馬鹿、ドストは馬鹿
って言ってた人と同一人物?
書いてる内容はほとんど同じなんだが、文体が全然違う。
文体が違うと受ける印象がこうも違うのかと。
221 :
219:2005/06/27(月) 19:04:24
>>212 日本人だとそういう心情的世界になるかもね。
ドストエフスキー的な捉え方によると、多分、
イワンやスタヴローギンやラスコーリニコフのような人間にも神への感受性のものが
(本人達は否定しても)備わっていているとという前提があって、
それが作品中の何らかの体験により刺激されることで、
それらが、いくら頭の中で論理を用いて言い訳しても拭い去ることのできない良心の呵責、
として表現されているような。
結局どこかに神の影が存在するようなキリスト教的伝統に乗っ取った世界と言えばそう。
「ドリアン・グレイの肖像」なんかもこういう西洋人的良心の世界がある。
日本人からすると「なんで良心の呵責をおぼえると神の存在になるんだ?」ということになるのか。
224 :
223:2005/06/27(月) 19:25:41
言葉足らずだったけど、
ドスト的(西洋的)なメンタリティを、
前のスレのようなタイプのような人の感覚と対置して、説明しているに近いし
すごく違うっぽい
>>218 西洋人だろうと日本人だろうと人に善意も悪意もあるけれど、
それに対する意識の強さや良心への拘束のされ方が
違ってくるね。
キリスト教的な神の感覚ができると、
良心が時々に流されたりすることなく、人間の中できっちり固定され
意識されるっていうようなのだよね?
理性ったっていくらでも逃げ道があるから、
悪いことをしてもそれを誤魔化す手段になる。
日本人は神がいなくてもうまくやってける、
っていう感じだよね。
理性だけでやってけるワタシタチ日本人は幸せ
という人もいるんだろうけど、
こうしてイワン論とか読んでみても、
たとえ不条理や虚無に面しても、結局神様という噛み付き訴える西洋人
の方が幸せっぽい
何度も出てる夏目漱石のおぼえている閉塞感と比べても
227 :
吾輩は名無しである:2005/06/27(月) 22:51:45
上の人、日本人じゃないのかなぁ。
「面しても」とか「噛み付き訴える」とかすごい表現だね。
そうでもないと思うが?
>日本人は神がいなくてもうまくやってける、
>っていう感じだよね。
物質的にはね。精神的にはどーなんだろ。
なんの問題もないっしょ
自己満足
そりゃ自分達の側が劣っているとは思いたくないべ。
自分が最高と感じたい人間の欲求w
「崇高な悩み」を持たず豚のように平和に暮らすこともまた一つの幸せなのです
熱くもなく冷たくもなく、だね
崇高な悩みなんか存在しないよ
崇高な行為はまれにある
>>215-218は、私から見るとほとんど 「ネ申」(2ちゃん用語の) だぁ…(゚Д゚;)
ドスト作品の根底に流れる西欧的なキリスト教中心主義の思考や価値観に、どうしても日本人として
違和感や疑問を感じずにはいられなくて、でもどうしてもその違和感が生じるのかうまく言い当てられなくて
この一年ほどドストの本はもちろんいろんなジャンルの本を必死で読んで、なんとか読み解こうとジタバタして
いたんですが…。
その疑問点を、215-218はすべて網羅したうえで冷静に対比して分析してる。
いいもの読ませていただきました、どうもありがとう
>>215-218 このスレ読んでてよかった〜〜!!
↑すみません(^^; 唐突な書きかたしてしまって。ハイテンションな人間なもので…。
気を悪くなさらないでくださいね
>>215-218 長年の疑問が解けた思いだったのです。
キリスト教的な感覚ってわかりにくい?
日本人の無神論感覚からすれば、「神や宗教がなくたって人は理性や善意でうまくやっていけるよ、
なのに、ドストエフスキーはどうしてそう神と良心の関連に拘るの?」となるか。
自分もキリスト教徒ではないから妥当な説明ができるか全然自信ないw
キリスト教徒も無神論者も、良心や理性も悪心も、良心の呵責の作用もあるのは同じ。
神やキリスト教的な意識や宗教的が有るのと無いのとで、どう違ってくるかと言えば、
前者の方が良心の拘束力が強固なものになり、善や悪、罪の意識が明敏になる。
神や宗教意識が無くとも、人には良心の作用としての善意や人情は存在するけれど、
宗教的意識がある場合に比して、気分的であったり揺らぎやすかったり
個人的な感情レベル私的レベルのものだったりする。
理性は有用で人情より普遍性があるけれど
理性はいくらでも言い訳を作り上げるしまた万能でもないので、理性オンリーでは弱い。
(宗教と理性は寧ろ競合できるもので、理性的要素の乏しい宗教感覚もまた脆いと思うが。)
良心にもとることをしても、それで罰を受ける場合はともかく、
「許されない」という意識や罪の意識は、相対的に低い。
という感じだろうか?
或いは、重要視するものの価値観の違い、現実的な便宜を重視するか(物質的安寧)、
何か道徳的な観念を重視するか、のあり方の違いも出てくるのか。
実際にはキリスト教徒でも根性の悪い奴やふらふらとした奴もいるし、
人間のあり方は、本人の資質や経験、受けた道徳(宗教)教育やその影響ほか
様々なファクターにより形成されるんだろうけど。
>>239 「罪の文化と恥の文化」っていうのを思い出した
スタヴローギンは救いが無いなー。
宗教的な善悪の座標を否定したはいいけど、そうなると
理性による世界って言ったってこれも、こういう人間に取って、突き詰めると
これも虚しいものでしかないし刹那的ですらある。
これじゃ倦怠する。
マトリョーシャを巡る件での呵責に苛まれるけれど、ラスコーリニコフやイワン
のように、救いの糸口を見出しうる感じでもない。
スタヴローギン、スメルジャコフ、スヴィドリガイロフ、
スのつく人が多いね。
スペシネフと関係あるのかな?
243 :
吾輩は名無しである:2005/06/28(火) 13:05:31
245 :
吾輩は名無しである:2005/06/28(火) 16:15:26
西欧の神の問題とロシアは違う。帝政ロシアの問題点を考えていくと、反皇帝が
反キリストになってしまう。そこがロシア人が悩んだ点だ。
2月革命が中途半端なブルジョワ革命でおわり、更に皇帝殺しの10月プロレタリア
革命まで行かないと、古いロシアから脱け出せなかった。
ドストはスタヴローギンなどの革命家の非人間性に気づき、後のレーニン、スターリンの
共産革命の問題点を予言していた。だから共産ロシアでドストの評価は低かった。
ところが、日本のサヨの活動家はまじめに本を読んでいなかったから、革命のあった国、
ロシアの文学がすばらしいだろうと、サヨが愚かにもドストを尊敬してしまった。
246 :
吾輩は名無しである:2005/06/28(火) 16:18:21
(始めが抜けました)
ロシア正教の場合、皇帝がカトリックのローマ法王のような地位を併せ持っている。
ドストの神の問題を考える時そこを意識しなければならない。
西欧の神の問題とロシアは違う。帝政ロシアの問題点を考えていくと、反皇帝が
反キリストになってしまう。そこがロシア人が悩んだ点だ。
2月革命が中途半端なブルジョワ革命でおわり、更に皇帝殺しの10月プロレタリア
革命まで行かないと、古いロシアから脱け出せなかった。
ドストはスタヴローギンなどの革命家の非人間性に気づき、後のレーニン、スターリンの
共産革命の問題点を予言していた。だから共産ロシアでドストの評価は低かった。
ところが、日本のサヨの活動家はまじめに本を読んでいなかったから、革命のあった国、
ロシアの文学がすばらしいだろうと、サヨが愚かにもドストを尊敬してしまった。
247 :
吾輩は名無しである:2005/06/28(火) 16:23:28
>>245 イワンやラスコやキリーロフやスタの無神論は、
帝政ロシア的な問題とかかわりなく該当するけどね。
日本の天皇は何なのだ?
天皇制がなくなれば、日本のアイデンティティーがなくなると騒いだ
感覚は、もうはるか昔のことか?
>西欧の神の問題とロシアは違う。帝政ロシアの問題点を考えてい
>くと、反皇帝が
>反キリストになってしまう。そこがロシア人が悩んだ点だ。
反皇帝は一つのモチーフであっても、
ドスト作品のテーマやドストの提起した問題の本質的要素、
主要要素ではない。
>>248 天皇制はまた特殊だからなあ。
建前と本音がありそうだし。
毛沢東が亡くなった時、もうこの世の終わりだと思った中国人はいたらしい。
>ロシアの文学がすばらしいだろうと、サヨが愚かにもドストを尊敬してしまった。
サヨには、トルストイの方が尊敬されてたけどねえ、
日本のサヨが心情的にひきこもりで、電波がドストと一致しただけ。
連合赤軍のリンチ事件とかでクローズアップされたけど。
共産主義に最も、批判的な作家が、サヨに尊敬されるわけないじゃん。
>>252 >心情的引きこもり
なるほど。それは言えてるかもしれない。
大義名分や理想を唱えつつ、
自分だけは特別でありたいというプライドの高さとかも。
254 :
吾輩は名無しである:2005/06/28(火) 17:37:06
ソ連がまだブイブイいわせてた時には、
ゴーリキーとかショーロホフなんかが、
ドストと同じくらい人気あったような。
>>215-218 &
>>239 もし間違ってたらごめんなさい、それにこういうことお尋ねするのってもしかしたらすごく
失礼な事かもしれないので、お答えいただかなくても結構ですが…
もしかしたら、貴方は「イワン・カラマーゾフが答えよう」のスレ主なさっていた方では…?!
あのスレ主さんもドスト作品に造詣が深くて、いつも論旨を明快に展開なさっていて、
すごく頭のいい方でした。
過去ログ読んで憧れていたので、私が勝手に似てると思い込んだだけかな…??
>>254 左翼勢力の影響盛んかりしころ、ショーロホフは人気あった。
国語の教科書の定番だった。
今も教育分野への左翼の影響は強い。以前より巧妙。
国語の時間、ショーロホフの作品になると先生にリキが入ってたのは
そっち系だったからなのかな?
赤い馬だっけ?
話をぶったぎってすまみませんが、
現在日本でドストエフスキー研究の第一人者というと誰になるんでしょうか?
今時ショーロホフが教材に使われているのだろうか?
それはさすがにないだろうけど。
ゴーリキーって面白い?
サヨに人気ありそうなトルストイ作品って「復活」あたり?
>>265 昔は歌声喫茶に行くと、
みんなで、カチューシャ恋しや、
と歌っていたそうだからね。
>>264 「どん底」は面白かったよ。
あと、岩波文庫から出てるゴーリキーの交友録である『追憶』も、
ゴーリキー自身が聞かされた、
トルストイのドストに対する批判なんかも紹介されていて面白い。
255ですけど、さきほどは考えなしに失礼な質問をしてしまって、すみませんでした!
>>215-218 あの質問は完全スルーでお願いします。このまま、ここで書き込みなさってくださると嬉しいな。
>>262 中村健之助氏は?
話、変わって申し訳ないけど、ドストの作品の男性ってまともな恋愛出来る奴
少ないねえ。精神的SMばかり。
自己の優位が確認され、女性が被虐者になって初めて、その女性と交換らしきものが
出来るようになる。
もしくは、相手の女性を盲目的に崇拝支配される状況を恋焦がれる。
対等な立場での恋愛は極少数で興味なさそう。
そういうところが、女性読者から見ると???なのよね。
この世界から虐待される無垢な子供という存在がほんとにいなくなったら
一番困ってがっかりするのは、ドスト自身じゃなかろうか?と
感じるぐらいw
>>269 女の登場人物だって。
「悪霊」のリーザ、「カラマ」のカーチャ、リーズ
ドストの作品にまともな性格の奴、
少ないねえ。
>>270 269だけど、同意。
つまり、男女とも、対等な立ち場での恋愛が苦手な登場人物ばかり。
要するに変態好きねw
>そういうところが、女性読者から見ると???なのよね。
こういう普遍化するような言動は前スレの終盤でで批判されてたけど
>>273 269だけど
あらら
そういうところが、男性読者から見ると???じゃないの?
私は、男性読者から見ても???じゃないかと思ってたけど。
「女性読者から見ると」みたいな括りほんとやめてほしい
277 :
吾輩は名無しである:2005/06/28(火) 23:32:58
私から見るとでいいじゃん
一人称で語れ!
「女である私」の意見ならなんとも思わないけど、
「女性読者」の意見を勝手にまとめられたら迷惑。
文学を嗜んでるなら言葉の使いかたに敏感になってほしい。
>>277 自分の意見に自信がないんだよ、きっと。
だから一人称で語れない。
はいはい。じゃあ、女である私の意見で、ドストの描く恋愛の特徴は
精神的SM.
そしてその特質は、人物やその性別によってどちらかと固定されておらず
一人の人物について、Sだったのに次の瞬間突然Mに転じたり
同時に併せ持つということ。
「男であるオレ」の意見でコレと似た感想はないの?
なんでそんなに男女による違いに拘るのか、これがわからない。
そんなジェンダー刺激する話か、ドストって?
別に・・・
このスレに過敏なジェンダー人間が一人(二人以上いたらやだね)いるだけでしょ
話を元に戻してしまって悪いけれども、
岸田秀曰く、「日本には唯一絶対神は存在せず、社会秩序は神によってではなく、
人々の集まりである世間の人間関係によって保たれているということになっているから、
人殺しに関するブレーキも人間関係から導き出される」(文芸春秋、2000、11)
と。
人間は本能が壊れていて、放って置くと次々人殺しをしてしまうので、
では人間社会ではどうやって人殺し等に関してブレーキを働かせているかという文脈での引用なのだけれども、
つまり、
1.人間は他の動物と違って放って置くと人殺しを繰り返す(本能が壊れているから)
2.西洋では絶対神によって人殺しが禁じられている(十回)
3.日本では人間関係、ことに「世間」によって人殺しが禁じられている
ということを言っている。
284 :
283:2005/06/29(水) 01:51:08
これは、おもしろい見解でこの岸田秀の文脈での人殺し(ラス公)は、無神論的思考や若さゆえに神や信仰に反発している
と取れる(散々いわれているけれど)。
また、自殺(キリ)は神なき時代に失望(絶望)or自分自身に失望している+神による自殺の歯止め無し、
と考えることもできる。
西洋では神は秩序を守るために絶対不可欠で、それが死んだとかいわれているものだから、
犯罪が増える。また、日本で犯罪が西欧ほど増えないのは、秩序を人間関係によって保っているからで、
その西欧との違いは我々日本人には直感的にはわかり難い、と思う。
285 :
283:2005/06/29(水) 01:52:38
あと、揚げ足取りではないけれど厳密に言うと、無神論は、絶対神に対してその絶対神を否定する考え、
であって、日本に絶対神はいないわけで、やはり日本人は多神論の文脈で語られるべきだと思う。
一般的な日本人はその辺の何かしらに八百万の神がいると(無意識裡に)考えているが、
西欧ではその辺の何かしらも一人格からなる、一神によって生成されていると考える。
その事を前提に考えると、例えば保守論者の埼玉大の長谷川三千子教授などが、
天皇陛下の心中について悩むことは、尊い悩みであると言っているけれど、
これは敬語の使い方にあるように思う。
天皇陛下に対して「一般的な」日本人が敬語を使うのは、恐らくその辺の八百万の神の
血筋である(真偽はともかく)ためではないだろうか。
元統治者や、所謂一「象徴」に敬語を使うのは、あってもよいだろうが、自然なことではないような気がする。
天皇陛下に対する悩みが尊い悩みであるならば、イコール崇高な悩みでもあるわけで、
てことになると、尊い悩みは「天皇陛下の心中を慮る」ということになるのではないか、と思う。
てなことを考えると、じゃあ西洋での「崇高な悩み」は何なのかという疑問がわくけど、
そこは神降臨を期待ってことで。
長文スレ汚しスマソ。
キリスト教も無神論も唯一絶対神を前提にしているという意味で、同じ土俵。
それに対し、日本人の神観念は多神教的なものだから、
西欧直輸入のキリスト教や無神論を基準に社会批判をしても空回りする。
キリスト教も無神論も、日本人にあっては「なんちゃって」の域を出ない。
上で漱石の名前を出している人が何人かいるけど、
漱石は、こういう多神論的風土で、
西欧直輸入の「一神教/無神論」を悩まざるを得なかった、
明治以降の知識人の「なんちゃって」悲喜劇を描き続けた人。
『行人』なんて、もろにそうだし、
漱石の教え子だった藤村操なんかは、
「なんちゃって」悲喜劇を身も以って演じた人だと思う。
日本に於ける近代化というのは、
こういう「なんちゃって」悲喜劇の苦悩を、
どう受容していくかが課題であった、と言ってもいいのでは。
漱石の「行人」、まだ読んでなかった。上の話を聞いたらがぜん読んでみたくなった!
>>283 人間の人殺しの抑制要因としては、上記の2つの外部的な禁止要因の他にもに、
自分の同胞である同じ「人間」を殺すのはいやだ!という強い生理的な感覚や、
卑劣な真似(犯罪、殺人)をして己の利益を図って己を卑しくするのは耐えられない!と
いう強い自尊感情などの内部的要因もあると思うんだけどな。
自尊感情といっても、ドストの登場人物たちがよくヒイヒイギャアギャア騒ぎ立てている
プライド=虚栄心とは全くの別物で、己を大事にする事はイコール他者を同時に大事に
する事であると知っている精神(アリョーシャみたいに)。わたしは神を信じてても信じてなくても
この二つの感覚が欠けている限り、ダメじゃないかと思うけど。
金貸し老婆を殺してしまったことで、「自分を殺してしまった!」と叫ぶラスコは、
自分の中のその健全な感覚を自分で殺してしまったんだと思ってた。
神は、男には労働、女には出産の苦しみと言う重荷を課しました。
>>285 ただ日本人の宗教感覚が多神論的というのは、
もっとあいまいでいい加減なんだよねw
ちがった
日本人の宗教感覚を多神論的とするには、
現代の日本人の意識っていうのまもっと無関心的であったり、
あいまいだったりするんだよね
人間というロボットは基本構造として殺人や闘争や宗教に対して、
快、不快という性能が備わっている。
ドストは無神論や殺人などの理論に対して、自分の感覚としての
快、不快を考えている。
>>284 それは善悪の一面しか捉えてない考え方だね。
人間関係によって保たれる秩序とやらは、多分に主観的で
解釈が流動的だから脆弱な面を持つ。
その難儀さはほかならぬ日本人が感じるものだと思うけどな。
>>289 同意。自分やその周囲を振り返ってみても、多神論より無神論の方がピンと来る。
別に無神論の定義は
>>285の人の言うような定義に限られない。
ある著作にあんまり感化されて意見を言うと、
ものの捉え方や認識がなんだかやけに限定され視野が狭まらない?
小説だからな。
哲学本や宗教本じゃない。
基本は物語。
295 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 10:07:29
つうか日本人自体、いろんな変遷を経てるじゃん。
明治以前の世代、近代化してからの世代の日本人、
さらに戦後教育の影響の強い世代とでは感覚が異なる。
戦後教育世代においては宗教がタブー、科学的考えマンセー、
サヨ的な感覚、といったものの影響が強い。
そうすると現代の日本人とそのちょっと前の世代では
感覚違ってると思うんだよなぁ。
昔の世代は多神的だったとしても、
現代の世代ってもっと違うのでは?
案外内心宗教指向だったりしてw
今の日本人もムラ社会的な情や世間体に動かされている昔からの
体質もあるけど
現代的な風潮や現代の教育によって宗教的感覚がタブー視された
影響もたっぷりある。
きれいに言いわけられるものじゃないね。
297 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 10:38:11
たとえば
>>215の人は、日本人的な無神論、と
敢えて限定した表現を用いているね。
多神論っぽい背景も、ムラ社会感覚も
宗教無関心も、理性・科学マンセー宗教タブー感覚も含む
日本人ならではの宗教感覚をひっくるめる幅があるね。
私はそういう風に捉えて読んでた。
298 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 10:44:02
つかあんまり「これこれの言い方が正しい」「いやそれは変」
と排他的になるのはどうかと。
>>281 ジェンダーの話ではなく、恋愛の嗜好の話よ。
誰も、ドストにまともな恋愛を描いてもらいたいなんて期待はしてないし。
特に、地下室の男それの発展形の系列の人物達にとって、
二つの存在の調和ある合一、生命倍化の幸福の喜び、個人の幸福が他者の幸福と
溶け合う事によってより強くなっていく恋愛は不可能。本人がそれを望んだとしても。
彼(彼女)が愛されてると感じたとしよう。その感情は否応なく力の感情に変わり
彼をして嘲笑、支配、力の耽溺の方向に転換する。
彼(彼女)が、愛の虜になったとしよう。その感情は直ちに奴隷の感情、愛する人の前で
自分の人格を消し去りたい、支配されたいという奇怪な感情に
変換する。
ようするに、ひきこもりのビョーニンは
昔も今も同じってことよ。
「日本人の神観念は多神教的なものだから」
この領域自体がもう影薄いと思う。
今の日本人のメンタリティに影響を及ぼしているのはもっと別の領域。
303 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 11:24:10
>>301 過去に多神論的であったこと、あるいは一神教でなかったことの影響はあると思う。
一神教であれば存在したであろう価値観が存在しないから。
ただし日本人の宗教意識ってすごく特殊だから、多神教論をもって
しても説明するのが無理なところがある。
まして今の日本人の善悪感覚や道徳感覚は多神教とう要素主体に
説明するのには無理があると思う。
>>285を読んでても「無意識裡」という言葉を以ってしても
やっぱり実態から遊離して感じられる。俺には。
304 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 11:31:14
>>299 それとはちょい形が違うけど
現代人は自分のプライドが満たされることが一番だもんね。
気になる相手だからこそ、相手を支配し相手への優位をうちたて、
気になる相手から上と見られて愛されたい。
相手の幸福より自分の自尊心が満たされる幸福。
>西洋では神は秩序を守るために絶対不可欠で、それが死んだとか>いわれているものだから、
>犯罪が増える。また、日本で犯罪が西欧ほど増えないのは、秩序>を人間関係によって保っているからで、
>その西欧との違いは我々日本人には直感的にはわかり難い、
>と思う。
日本の秩序が保たれているのって、なんらかの道徳規範なり教育なり法なり、
それから日本の社会構造や地理条件による所も大きいんだがな。
「世間体」はあくまでも一要素じゃね?
>>240でも言ったけど「罪の文化と恥の文化」というのはありだと思うけど
日本人の意識のあり方だっていろんな時代や過程や要素があるから
人間関係や多神教論で説明づけようとすると無理や違和感が
出てくるのにはハゲドー
てゆーか、
犯罪にひっかからなければ、世間体にひっかからなければ
罪じゃないってね
戦後の風潮や教育ってことで昨日のショーロホフに繋がってきたねw
309 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 12:34:44
元々アニミズムやシャーマニズムが基層をなし、そうした呪術信仰的心性と習合する形で、
仏教等規範的宗教が受容され、日本人の道徳感情は養われてきたのだと思う。
日本人が最も一神教的だったのは明治から昭和初期の天皇制全盛の時代で、
当時のナショナリズムと一体化したファナティックな天皇崇拝は、
敗戦と伴に終息した。
その後、左翼思想や合理主義的世界観が、かつての規範宗教に代わる役割を担ってきたが、
ソ連の崩壊とグローバリズムの席巻により、そうした戦後的規範意識も揺らいできた。
封建時代の規範(仏教・儒教)、帝国時代の規範(天皇制)、
戦後の規範(左翼思想・合理主義)、これらに対する信頼を失い、
かと言って新しい規範も見いだせず、古い時代の規範をその時々で適当に思い出しながら、
基本はアニミズム的に成り行きまかせに生きているのが、
現在の日本的無神論と呼ばれている状況…かな。
しかし、これだと、なんだか、イワンの悪魔みたいだな。
>>309 仏教やら江戸時代の規範やらいろいろあるから
日本人の道徳感覚、宗教感覚ってたやすく説明し切れないと思うよん
あなたの、道徳感覚、宗教感覚のソースは何ですか?
と言う問いに明確に答えられる人はここにいる?
>>309 そういう無価値状態に置くのが悪魔の仕業だからw
と言ってみる。
>>311 一番無難なのは、理性とか科学とかそういうもの。
宗教とか信じるなんて非科学的で馬鹿みたい、とか。
>>309 合理主義への信仰は、少なくとも建前としては根強いかもしれない。
このスレで何度か出ている宗教=タブー感覚も、
その合理主義の影響による面はある。
更に、合理主義にせよ宗教タブーにせよ、ある時代に特定の思想を信奉するにせよ
世間体重視の影響も多少なりとも加わってくる。
世間でまかり通っていることに従っておけば安全、人と異なることをして特殊視されるリスクほか。
仏教がタブー視の圏外にあるのも、狭義故というより、
伝統的に社会に定着しているが故に世間体のハードルが低いせいか。
武士道があるではありませんか
>>311 別に教義を信じているわけじゃないけど、仏教と答えそう。
日本人は宗教無関心層が多そう。
長年ムラ社会でやってきたっていうのもあるけど
やっぱ合理主義重視の影響?
日本の場合、こういう質問にキリスト教なり何らかの宗教名を挙げるより
「無宗教」「無神論」という答える方が無難な国。
神道や仏教はガチな信仰というイメージが少ない伝統色のあるものだから
あまり抵抗感持たれないけど。
319 :
283:2005/06/29(水) 14:09:12
>>287 >自分の同胞である同じ「人間」を殺すのはいやだ!という強い生理的な感覚
岸田秀の文脈で答えるなら、人間は種族保存という本能を完全には壊しているわけではないので
その名残だと思う。ただし、プラトン『国家』のグラウコンの言葉で議論されているように、
「ギュゲスの指輪」があれば人間は悪徳非道の振る舞いをするのが当然であると言われているし
(賛否あるにしても)、人間というのはそういう「生理的感覚」(本能といってもいい)を
もってしても状況に応じてそれが鈍ってしまうような弱いものではないのだろうか。
だから人間は理性(神)によって秩序を打ち立てよう、と考えるのが西洋の考えで、
それが日本では他者との関係というものだという、説。
て優香、これが絶対的に正しいのだ!と言っているわけではなく(真偽なんかわかるのか?)、
様々ある説の中でおもしろい視点だねと、紹介したまで、念のため。
>卑劣な真似(犯罪、殺人)をして己の利益を図って己を卑しくするのは耐えられない!
欧米人の感覚では「卑劣な真似」=悪、であり悪とは善(good)の対義語であるから
神の意向に背くことである。神が戒律によって「汝人を殺すなかれ」と命令するのを
人間が忠実に守っていると考えていいのではないのだろうか。
だから、「内部的要因」というのも岸田秀の分類の中にあるのではないかと思う。
>己を大事にする事はイコール他者を同時に大事に する事であると知っている精神(アリョーシャみたいに)。
これは一般的な西欧的考えではないと思う。アジア的思想をドストは持っていたのか、興味深い指摘かと。
>金貸し老婆を殺してしまったことで、「自分を殺してしまった!」と叫ぶラスコは、
>自分の中のその健全な感覚を自分で殺してしまったんだと思ってた。
ラスが自分の「何」を殺したのかは、難しくってちょっと答えられないけれど、
何れにせよラスは、神の「汝人を殺すなかれ」という命令に背いた罪人として罪を受けるべきだ、
という世界観の中にいて、その世界観に屈さざるをえなかったのは確かではないかな。
>>289-290 286は別人です。
320 :
283:2005/06/29(水) 14:09:39
>>292 >それは善悪の一面しか捉えてない考え方だね。
何か問題でも? 諸説あるだろうけど、こうも考えられておもしろいね、ってだけなんで。
良かったら善悪を多面的に捉える説と言うのを書いてもらえると議論が面白くなるかと。
>人間関係によって保たれる秩序とやらは、多分に主観的で
>解釈が流動的だから脆弱な面を持つ。
>その難儀さはほかならぬ日本人が感じるものだと思うけどな。
その指摘は本質的には違うように思われるけど。つまり、「人間関係によって保たれる秩序」
の定義をあいまいに書かなかったこっちのせいだけれど、その秩序というのは、
所謂人の嫌がることはしない、ということがひとつにあるし説明しやすい。
自分は人から殺されたくない、ということは他人も自分から殺されたくないはずだ、
だから殺さない、という秩序のこと。これをさまざま応用して考えると、
人間関係を乱さないようにして、和を尊び、世間を騒がせず・・・等の日本文化の
特徴が出てくるのではないだろうか。こういう考えは、解釈が流動以前に
日本人の中に根付いているもので脆弱じゃないと思うけど、
その三行だけでは言いたいことが判断しづらいので詳しくもう少し書いてもらえるとうれしい。
321 :
283:2005/06/29(水) 14:10:41
上で余計なこと書いたかもしれないけどw 仕方ないので無神論、多神論について説明します。
gooの辞書で無神論は、
むしんろん 2 【無神論】
〔atheism〕
(1)神の存在を一切否定する考え方。
⇔有神論
「―者」
(2)狭義の有神論、すなわち神は唯一絶対の人格として世界を超越するとする一神論・人格神論に対して、
多神論・汎神論あるいは理神論などの神把握をいう。
とある。ちょっと御幣もあるようなので話を整理すると。
こっちの主張としては(1)と(2)を区別しよう、(2)は多神論的だ、という議論。
しかし、思いのほか日本人が「多神論的」と考える人が少ないという流れだった。
では、なぜ日本人は多神論的なのか。
日本人は日本語等のルーツが明確ではないから、日本人とはこういうものだ、とは言いにくい。
日本人とはこれこれこういうものだ、というイメージは江戸だけでは片手落ちで、
室町でも平安でも同様に語りきれない。現代の科学マンセーの思考においても、語れないと思う。
となるとやはり、日本は縄文的考えの土台の上に中国朝鮮から西欧という様々な影響を受けて現代がある
と考えて差し支えないと思う。縄文文化は外来の影響をまださほど受けていないと言う意味で、
日本の起源であり基盤といえるはずだから。
ここで重要なのは日本文化、日本人とは縄文的日本独自の考えの上に成り立っているということ。
縄文的宗教観は勿論アニミズム(多神論的)である、と思う。
そういう宗教観を土台に、現代日本の宗教観が枝葉に分かれて多様になった。「神に無関心」
という議論もこういう背景の上にある。
ここでの神とは勿論、the GodもしくはGodsの何れかであって、キリスト教的世界にない日本では
歴史的に見てもGodsの流れを汲む。Godsに無関心とは、どういうことか。
無関心をgooの辞書で引くと、
322 :
283:2005/06/29(水) 14:11:43
むかんしん ―くわんしん 2 【無関心】
(名・形動)[文]ナリ
気にかけないこと。興味を示さないこと。また、そのさま。
「政治に―な若者」「―を装う」
[派生] ――さ(名)
とある。これを「自ら積極的に神に働きかけないこと」と言い換えても構わないのではないだろうか。
これを認めるのならば、「Godsに無関心な人」は知らぬ間に基礎事実としてGodsを受け入れている可能性がある。
「一般的な」日本人は、人が死んだらまったくの別世界(天国とか)に行き一年に一度盆とかに帰ってくる、
と考えるだろうが、そういう考えは、死んだ人が自分を見守ってくれている、などの「お陰信仰」とも
共存する。この考えは、死んだら幸せになってほしいという死者への願いと、死んでも共にいて欲しいという
願いが、縄文的多神論の土台の上で仏教的世界観(死んだら仏になれる)等と合わさってできた
日本独自の宗教観だと思う。
具体例をまだ挙げるなら、「神に無関心な日本人」であっても誘われたら初詣くらい行くだろう。
このことが既に無神論的ではないのだが(ただの建物とその装飾を見に人ごみの中わざわざ行くかね?)、
行ったら行ったでとりあえず何かしら祈っとくだろう。興味ないといいつつ、その瞬間は興味あるわけだ。
興味のない理由もないし。
それに、何か窮地に陥って、非常に困った時、日本人の多くは神でも仏でも何でもいいからとりあえず祈っとくだろう。
たすかりゃいいから。墓参りも、多くの日本人がする(先祖信仰)。これも多神論的では?
>>297 「日本人的無神論」というのは、
当然そういう諸々の背景を前提にしての言葉だと思ってたよ。
多神論要素も合理主義の影響も日本人独特の敬意も含む。
そう珍しくない言い方ですよね?
324 :
283:2005/06/29(水) 14:12:01
まあ、確かに現代の急激な価値観の変化の中ではこの二・三の例もピンとこないという若者が
いるかもしれないし、現にここでレスしている自分たちもそうかもしれない。
にもかかわらず、「日本人がそうだ」とここで主張するのは、そういう若者だけが日本人なのではなく、
高齢化社会で未だにマジョリティーである爺さん婆さんや団塊の世代辺りまでの人々がそうであろうと
思われるからであって、今後がどうあれ「一般的な」日本人の宗教観を語るにはやはり、
多神論的というのが適当ではないかと思う。
こういう感覚は、他の国の宗教観と比較しなくては出てこないものだし、「神には無関心」と
言いつつも日本人は神を身近に感じているし、
「神などいない」と言っていても、なんとなく神を感じていてもそれが神だと認識しないだけだろう。
日本では神の「存在」はたいした問題ではないのかもしれない。
西洋では勿論大問題だけれど。。。
長文スマソ。この意見は完全に正しいわけでも絶対的真理でもないから、
ガンガン反論してもらって、よりよい説が出れば良スレになるとおもう。
325 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 14:15:31
>>283の人へ。
ただ、貴方の説明している多神論面は、
今の日本人のメンタリティのごく一部しか指していないと思う。
そういう歴史的ルーツがあるにせよ、
戦後の諸々の影響があって現代の日本人のメンタリティが形成されてる。
>言いつつも日本人は神を身近に感じているし、
別に?
現代の風潮を規準とするには、爺さん婆さん層というのは不適当。
人数の問題でなく流れの問題だから。
それなりの年齢をしているけど、やはりあなたの挙げる例はぴんと来ない。
今の日本の社会の中心層を構成している人達こそ
それこそ戦後日本の合理主義の影響を強く受けている層だよね。
多神論感覚よりは、合理主義―無神論の影響が強いよ。
見てても。
「日本人は無神論でなく多神論」いや「無神論」
と排他的に考えるからおかしくなるんじゃないかなあ?
実際には日本人のメンタリティは様々な要素の影響があるし、個人差もある。
多神論的要素や、村社会といった伝統的要素もあるかもしれないけど
合理主義や理性主義の影響というのも大きいし、
慨して一般性を持つものととらえられているだけに、その地位は高い。
神秘的なものを愚かしいとするあり方もその一つ。
物質社会を受けての世俗的無関心も存在するからなー。
330 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 14:44:28
>と排他的に考えるからおかしくなるんじゃないかなあ?
2ちゃんねらー(特にこの板の住人)は自我肥大症だったり
プライドが高くて、
自己主張したくてたまらない人達が多いからしゃーないw
331 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 14:48:13
若い人間も占い好きな人が多いし、
結構主流はアニミズム的だと思う。
>>329 伝統的要素も残っているけど、
やっぱり神だの宗教だのマジで信じるのは馬鹿みたいということで
理性や合理主義が大きな権威を持つ傾向は確実に強い。
こういうのはやっぱり多神論というより、
無神論的なんだよね。
宗教的無関心というのもある。
333 :
283:2005/06/29(水) 15:12:07
端折っていたことを含め簡単に言うと、
1.古代日本人は自然に神が宿ると信じていた
2.自然とは恐ろしく、同時に美しく、生活の基盤である
3.自然は神だ。だから、日本人が自然が美しいと思うのは神に近づいている、
ということだ。何故なら、美しいもの恐ろしいもの等自然に関するもの
を「神」と日本人は呼んでいるらしいからだ(賛否あるだろうけど)
4.だから、合理主義なり無神論なりあったとしてもやはり日本人の美意識が
自然にあるならば、自然=神なわけだろうから、日本人は神を身近に感じているのだ。
と言う主張。オットーは聖なるものの前では不合理な戦慄を覚えると言うようなことを言うが、
日本ではそれが自然であると言うのはわかってもらえると思う。富士山とか。
美しさ、恐ろしさ等々の感情が、不合理な畏れと魅惑を生み出す自然から
生まれでたのだと暗に仄めかす意味でも多神論的と書いていたのだけれども。。。
334 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 15:16:36
>>332 そもそも日本人的無神論って
日本人全般が無神論と言ってるのでなく、、
日本人の無神論っぽい側面について
それがロシアや西欧の無神論とはまた別の背景を持つことをふまえ
表現された言葉ですよね?
多神論的社会であったこと、恥の文化的人間関係社会
戦後の合理主義・理性主義重視(宗教はタブー)のあり方、
ほか
>>309で言われている沿革
そんなものの影響の中で形成された日本人特有の無神論性
ということで私はしっくりきました。
現代の日本人にも、
多神論要素、合理主義マンセー要素、
宗教はずかしい要素、などなど、様々な要素がある。
一神教体質でないことは確かですが
それ以外、排他的に決め付けると現実から乖離するかも・・・。
>>333 だから日本人を特定方向に限定して捉えすぎだってばw
>>333 すごーく特殊な捉え方。
一般性はないと思うよ。
337 :
283:2005/06/29(水) 15:23:23
>>335 日本人の宗教観の基盤にはアニミズムがあるよね、って言ってるだけなんだけれど。。。
特定方向て、日本人がどんな方向に展開してくかはしらん。
合理主義的とか何とかも確かにあるだろうけど、
それって表面的じゃねーの? って疑問。
338 :
283:2005/06/29(水) 15:25:47
>>336 333は一般性はないと思う、個人的感想。
だから、さっきの長文では端折った。
>>309の認識でいいと思うし。
>>337 そういう排他的な主張をするから、ピントがどんどんずれていくのだと思う。
パフォーマンスしたくて書き込む奴につっこみ入れても
どんどん痛くなるだけ。
ジェンダーの次はアニミズムヲタか。
>4.だから、合理主義なり無神論なりあったとしてもやはり日本人の美意識が
> 自然にあるならば、自然=神なわけだろうから、日本人は神を身近に感じているのだ。
そうでもないんですが。
343 :
283:2005/06/29(水) 15:32:14
合理主義とか切ってるつもりじゃないんだけど、もういいや。書き込まないから。スレ汚してごめんな。
344 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 15:34:40
現代の日本人の宗教意識を語る時、
合理主義やそこから派生する無神論要素っていうのは
はずせないんだがなあ。
日本人は多神教と塗りつぶすような言い方をされると違和感がある。
ジェンダーはどこ行った?
>>345 様々な要素があるから。
多神教性や合理主義や無神論性や世俗的無関心性ひっくるめて
日本人的無神論感覚(非一神教感覚)なんだろうけど。
348 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 15:50:25
>>347 要するに宗教的にゆるゆるなのが日本人ということですね?
349 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 15:54:03
283は別に排他的な主張はしてないんじゃない。
多神教的心性で、合理主義や無神論を受容している点に、日本人的無神論の特徴がある…と言いたいのでは?
結論
「人それぞれ」
352 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 15:59:34
>>349 いずれにしても事の一面しか捉えられないと思う。
大前提を多神論性としている以上は。
>>349 その割には強引なんだな。
自分の読んだ本や説に影響を受け過ぎて視野が限られてくる例。
>>352 同意
>>351 それでいいんじゃない?
このスレも自意識過剰な人間が多くてパフォーマンスが好きだから
言い方がドギツクなるんだよな。
素朴な疑問……(゚Д゚;)
この時間帯にこれだけ書き込みしている面々は、いったいどういうヤシ等なのかと小1時間。
専業主婦だよ。。。きっと
ちゃんとめし作れ
>>355 単発とか、昼休み時間ならともかく
そうでない時間帯に長々となると・・・
>>354 パフォーマンス、言えてるね。
前の前のスレもそうだったけど
一つ長文が出ると、注目ほしさの力んだ文章の発表会と化して
目が滑るんだよなー。
359 :
358:2005/06/29(水) 16:34:07
誤解を招く言い方だから言い直すと
一つ長文が注目されると、
今度は「私も!」とはなからマイ投稿をし注目してもらうのを目当てに書き込む人達が出てきて、大抵そういうのは目が滑る。
前の前のスレも一つ長文が出たところ「ならば私も」と息巻いて
強烈な展開になって、挙句の果てにどこかの本の丸写しを
自分の文章であるかのように投稿してた人がいた。
まあまあマターリ。
それにそろそろ板違い。
しかも扱ってるテーマが大き過ぎで一筋縄でいかない。
もっと作品的な話をしようぜ!
長文禁止にしようか。
しかし、あの長ぜりふのドストだからなあ。
>もっと作品的な話をしようぜ!
コレでいこう。
362 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 16:46:09
イワンの馬鹿?
>>360 賛成!
真剣な議論をROMできて良かったけど、そろそろ目が回りそうです私…(@o@;
>>362 それはトルストイ。
昨日からショーロホフやゴーリキーの話で盛り上がっていたけどw
>>361 長文も面白いんだけど
続々とマイ発表という展開になって目が滑るパターンがな。
前のスレもその前のスレでも懲りてる。
そういや、ドスオタさん元気かな?
>>359 いたね。
そんな女が。
まだミス住のがマシと思ったくらい。
誰かソーニャの糸杉の十字架ゲットできた香具師いる?
369 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 17:02:36
>>363 君主婦?かわいいね。お子さんはもう大きいの?
ぼくは13歳です。よかったら召し上がって下さい。
>>359 定期的に出てくるね
「ドストって馬鹿みたい!」と喧嘩腰になってやってくるお客さん
&
誰かの長文が注目されると「私のことも見て!」と力んで長文に投稿するパフォーマー
そのうちジェンダーもお決まりパターンの仲間入りをするんだろうか?
372 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 17:08:52
みんなパフォーマンスしにきてるんでしょ?
373 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 17:14:00
ドストって登場人物の名前がややこしくって
いっつも途中で読むのやめてる。
カラマーゾフは読み始めて3年もたつのにまだ一巻の3分の1しか読めてない。
まぁ名前は外国の長編小説ならどれにも言えることだけど。
374 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 17:15:05
地下室の手記は面白かった。
あれはぼくだと思った。
>>359 Part8のパフォーマーはすごく痛かったね
あの痛さは忘れられない
377 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 17:19:26
ピエロ上等。
みんな芝居して生きてないの?
あなたの役割は何ですか?
いや別に何も・・・
ジェンダーはトルストイはどう?
379 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 17:21:26
ジェンダーって誰?
>>372 2ちゃんにそういう場を求めるのは主婦とニートぐらいじゃね?
>>371 ステパンレベルの言葉遊びも追加して。
プライドを崩されたくないので言葉遊びに逃げる。
382 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 17:30:16
あなたは2ちゃんに何を求めてるんですか。
ぼくは出会いを求めてます。
不特定多数の中での出会いは、天性の色気を放っていない限り
パフォーマンスなしでは雌は得られません。
時にはピエロになって母性をくすぐることも一策であります。
だが作品の話に戻そう。
「悪霊」でおまいらが好きなのってキリーロフ?
過去スレも含めここを読む限り一番支持ありそうなんだが。
385 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 17:41:39
よんだことない
386 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 17:43:01
>>363さん出てきてください。
ぼくはあなたと話がしたい
ジェンダーはスタ様嫌い?
389 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 17:51:19
だから、
ジ ェ ン ダ ー っ て 誰 だ よ
完全に嵐はいったねぇ…今までだって荒れたことはあっても、それでもドストの作品には
それなりに即してはいたのに。
391 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 18:03:22
え?
初めて入った人にも分かるように説明できないと。。
何て閉鎖的なスレなんだ;;
>>390 前の前のスレの奴よりマシ。
自意識過剰な奴が大暴れするよりゃね。
>>387 スタ様ワロタ。杉様のようなノリだ。
キリーロフは支持があるね。
でも俺はダーシャ支持。
>>381 叩き合いっこはもうやめようよ…。
とにかくみんな、ドストの小説が好きだったり興味があって、そのひとなりの
アプローチの仕方でどすとを語ろうとしてた訳だから。
もちろん、ネチケットの問題とか話題の引き際とか他の人のことも考えて配慮すべき
ことはあるけど、熱意のあまりしたことはお互いさまってことにしようよ。
だれだってネットで一度や二度はアイタタなことしてるんだし。
…と思うのは私だけなのかな?
395 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 18:15:29
>>393 ダーシャいいよね。出番が少ないながらも印象的な女性。
ドストの女性キャラのなかでは、ドストがリキ入れて書かなかった女性のほうが
自然で私にとっては魅力ある。「白痴」のヴェーラとか。
398 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 18:18:46
みんな僕を無視して自殺に追い込もうとしてない?
>>396 ドストがリキ入れて書かなかった女性って、いいよねw
ダーシャもヴェーラもいい。
でも私はホフラコワ夫人が好き。
400 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 18:24:47
こんにちは、母親です。息子が心痛のあまり寝込んでしまいましたので、
代わりに一言を付しておきます。
あまり息子をいじめないでください。
学校でもいじめられ、ネット上でもいじめられたら、行き場所がないではありませんか。
少しは気を使ってやってください。お願いします。
実物で見てみたいのはグルーシェンカ。
かかわりたくはないけど。
>>398 こちらは文学板ドストエフスキー・スレッド。
ドストエフスキーについての話題は大歓迎。
でも原則としてスレ違いな話題については、スルーがお約束。
あなたをけっして疎外したりはしない。でもマナーは守ってね。
404 :
吾輩は名無しである:2005/06/29(水) 18:32:51
>>400 ギャグとしてなら笑える。
ほんとのことならマジ痛い。
>>399 あ、「ヴェーラ」で判ってくれる人いたんだ、うれしい!
ほとんど名もない端役レベルなんだけどね。なんか好きなの。
>400
ドスト読むといいと思うよ、息子さん。
とマジレス。
>>397 了解。
私も身に覚えのあることなので以後気をつける。
私もこのスレに迷惑かけていたのかもしれない。
>>400 ドスト読んで、いっしょに話そうよって息子さんに伝えて。
409 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 18:39:24
ぼくはロシア文学はゴーゴリから入りました。
狂人日記と地下室の手記の比較文学をこれからやっていこうと
思います。
「地下室の手記」はドスト文学の原点だよね。
>>401 このスレの上の方でマリリン・モンローがグルーシェンカ役を熱望してたって話があった
けど、もし実現してたらどうだったかな?
意外と合ってる?
外見的には野性味というかロシア女の野太さが欲しいところかな?
あの歩き方と話し方は、もうグルーシェンカでしょう。
年齢がきついが。
マリリンてケネディ兄弟と関係あったから、カラ親子を手玉にとるグルーシェンカに
妄想いってたと思う。
413 :
うんこおっぱい:2005/06/29(水) 19:44:22
今日は色々な板を見てきましたが、
ドスト板の住人が最も心優しいと
感じました。
善も悪も同じ目で見られる感性を
お持ちのようですね。
それでは、僕は永久に
消えます。
ありがとう
グルーシェンカってムチムチ系だっけ?
>>407 貴方みたいな人が迷惑かけてることは少ないと思うよ。
キャラクターはマリリンでいいけど
もうちょっとスラヴっぽさが欲しいかな
ここの住人もコテあしらいがうまくなったなw
ダーシャは魅力があるけど、
リーザはムカツクんですけど?
アントンはそんなにリーザがいいのか。
キリーロフ人気ないじゃないか
>>415 いや、私は過去スレで一回ドジ踏んだ。私は傲慢だった。でもそれについてはきちんと
詫びは入れてあるのでもう自分でもスルーする。
>>414 たしかムチムチ系。ふくよかで、甘い声の持ち主。ふっくらとした唇。あどけない表情。
けっこうモンローってぴったりだったかも。
リーザはいかにも作者ドスト好みの女性だよね。
なんだこのスレの伸びっぷりは・・・
誰か280ぐらいからここまでの流れを
3行ぐらいにまとめて
>>421 リーザは
ドストが腐れ縁的につきあったスースロワ嬢がモデルになっている女性キャラノ
系譜っぽいよね。
マリイもそれっぽいけど。
>>422 日本人の無神論的な面には
多神教的な背景も、近代の合理主義や理性主義、そこから派生する無神論
など様々な背景がある。ほい、3行。
蒸し返すのもどうかと
>>420 他の人たちと違って妙に屈折したり気取ったところがない
…というような感じですかね
フェージカは、ピョートルにずけずけ言う場面がすてき。
>>424 「カラマ」でも、
スースロワ系キャラのカーチャに対する記述がやけに親身w
いちんちですごく伸びてるんで驚愕したんだが、チャットしてたんかよ
最近面白いドスト本ないね。
キリーロフ好きだよ。多分、前スレで3回くらいは好きと書きこんだ。
このスレの最初のほうも私だ。
かたことと、なんだかんだ言って優しいのと、死ぬ前のおちゃめさがイイ。
あとお茶大好きなところとか。
他は…シャートフが結構好き。アメリカで二人といっしょに転がってたいw
女キャラは断然ワルワーラ夫人。意地っ張りなところがいい。
ステパンとセットで好きかも。
ワルワーラ夫人は好きだなあ。
でもなんでニコライはママのこと嫌ってたの?
目が滑るとか言ってる人いるけど学問的な厳密性をこんなとこで
求めてるわけじゃないし思ったことガンガン言えるのがいいんじゃないかとオモタ。
>>418 キリーロフ好きだよ!
>>428 同意!!
そして「むかし自分がこの手で抱いてあやしたご主人でなかったら…」とヘンに義理堅いところが
妙にステキ!!
>>433 チホンのところで、「ご母堂と内面的に良く似ている」と指摘されたスタがやけにカッとなって
いたけど、(精神的な意味での)近親憎悪ってこと?
あの2人、そんなに似てたのかな。スタが格好付けしいだから、わからなかっただけで?
436 :
吾輩は名無しである:2005/06/30(木) 07:01:55
キリーロフ専用スレッドがあってもいいくらい好きだよ。
『キリーロフ&シャートフのアメリカ珍道中』なんて読んでみたいぞ。
心情はアリョーシャ思考はイワン、でもムイシュキン的に天然ボケだからその自覚が無い。
キリーロフは最初に登場した時とその後では随分印象が違うと思う。
創作ノートにあまり現れず、ドスト氏が書き進めるうちに熟していったキャラクター故か。
夫から妻への手紙
誰が私の女王様かですって?あなたが私の女王様なのですよ。
私がそう決めたのです。ここで、私がどれほどあなた様に恋焦がれているか
あなたは到底お分かりにならないのです。
こちらで、夜も昼も、わが女王であり命令者であるおまえのことを
もうわけががわからなくなるくらい、思っている。1879年8月1日
あなたこそは、永遠に私の主人であり、命令者であらせられる。
私はその事を全身全霊を持って認めます。1879年8月4日
それに対する妻から夫への返事
あなたの《女王》は、あなたを強く抱きしめて、さらに熱烈に接吻します。
↑
この夫婦はだれでしょう?
>>434 長文そのものは反対じゃない。
読めてよかったという長文もあるんだけど・・・そういうのはたいていナチュラルな長文
こういうことを言うと、それに妙に刺激されて今度は同様に褒めてもらおうとして力む人や
ならば自分の長文も披露!と力む人達が続いてきてしまって、
これまでの例からしても、こういうパフォーマンス派、自己顕示目当ての人って
イタタなことが多く荒れの原因になりそれで更に目の滑る展開になる
というのが相場。
ま〜ね。前々スレ、前スレと続いて特に前々スレが酷かったもんね。
>>436 そんなに好きなの。
じゃあいっぱい語ってくれ。
キリーロフと言えば、なんかのドスト本に
自分自身は信じていないのに、信心深い近所の人のために礼拝めいたことを
手伝ってやる人物、と書かれていたのが印象的だだぁ。
ピョートルだけは関わりたくない人物w
スタヴローギンのけっこうヤケになっているような所が好き
>>438 アンナ夫人は、「妻を《女王》と見立てて命令してくれる妻に使える夫」と言う役を演じたがってる
ドストにつきあうのが上手だった。
「永遠の夫」執筆中に,「お前の永遠の夫より」と手紙に署名して
アンナ夫人から「あなたは、永遠の夫なんかじゃありません!」と
怒られてる。
なぜなら、「永遠の夫」は万年寝取られ亭主の内容だからだ。
ドストのマゾヒズムにつきあうのがアンナ夫人は最初は拒否したが
しだいに理解しつきあってやるようになった。
「悪霊」は思わせぶりな展開が続くところがじれったい。
が、それにつられて読み進めてしまう。
キリーロフが半ば強制されるようにして自殺する場面は鬼気迫るものがあるね
「悪霊」は面白いけど陰気
>>439 別におまいさんの目が滑ろーがコケよーが、どうでもよくね?
つぅか、ドスト好きなら他人の自己顕示をもっと楽しめよw
ドストにより表現される自己顕示と、
ホンモノノ自己顕示欲馬鹿とは別物。
ドスト話をするっていうよりは、
文学かぶれの「私を見て!」という自己主張になって、
こういう手合いは本当にイタいんだよな。
自己主張を賭けているかあるいは自分に酔った状態になっている相手だから
始末に終えない。
454 :
吾輩は名無しである:2005/06/30(木) 11:18:48
実際荒れるしね
ここは穏便にw
どうすると決めるというより、
マイ投稿発表のような感覚や変に触発されて我も我もと気負って書き込むと
だいたい痛くなって顰蹙買いがちだよーという教訓ということで。
我も我も状態になって痛くなるのはこの板やスレに限ったことじゃない。
この話題を引きずってもまた「目が滑る」展開になるだけ。
作品の話をしよー!
「悪霊」って細かい場面だけどツボにはまる場面が多いよね。
図々しく乗り込んでレンプケを苛々させるピョートルとか
逆にキリーロフが自殺するのをまだかまだかと待つピョートルとか。
ピョートルやニコライの登場場面も上手い。
ピョートルが鮮やかに登場。
でも(最初はまだ誰か明かされてないので)あれ?ハリー王子ってこんなん?
と思っていたら、
真打ち登場。
つまりピョートルは楽しい前座と?
キリーロフやシャートフは不審人物っぽい登場
>>435 スタヴローギン母子の内面の類似ってなんだろう
という疑問はあるなあ。
正直リーザにムカツイタので死んですっきりした
>>460 うーん、プライド高いとこ、エネルギッシュなとこ、常識を踏み破っても平気なとこ。
自分の全身全霊をなにかに打ち込まずには生きていけないところかな。
そう言えば好きな登場人物の話は出てくるけど
むかつく登場人物の話はあんまり出てこないね。
で、スタヴローギンにとっては自分の「ステパン氏」が見つからなかったと。
それが神だか土壌だかロシアの民衆だか生きる目的だかは、わからないけど。
466 :
吾輩は名無しである:2005/06/30(木) 14:35:36
ずいぶん前に読んだのではっきり覚えていないが、スタヴローギンが人をどのように感化したか、
具体的な描写はなかったと思う。あったとしても陳腐なものになっていただろうな。
>>466 専ら崇拝されている姿だけ描かれているもんね
結局、ステパン氏とワルワーラ夫人はそれなりに幸せな人生だったわけだ。
お互いがいて。
>>468 そうだね。
お互いのおかげで大変でもあったがw
スタヴローギンって、自分の「ステパン氏」探しのためにエルサレムやら
アイスランドくんだりまで行ったわけかよ… orz
ところで、クーコリニクの肖像画ってどっかで見られる?
ググってもみつからなかった。
472 :
吾輩は名無しである:2005/06/30(木) 19:51:23
悪霊が人気だね。
自分はイワンの悪魔が、スビド、スタブ系キャラの完成形だと思うのだけど、
ドストエフスキーは、何でイワンの悪魔を、
徹底した合理思考を旨とする俗物根性の権化に設定したのだろう?
>>466 記憶が薄いが、一対一で「あのね、君だけに言うね。。、君なら解るよね」
みたいなのりだったと。
女子学生風。
474 :
吾輩は名無しである:2005/06/30(木) 21:03:09
絶世の美男子に、そんな風に告白めいたことを言われたら、
クラっとしてしまうのも仕方ないかもね。
ピョートル達は自分の「皇子」を見つけた(と信じることができた)けど当の皇子さま本人は…
476 :
吾輩は名無しである:2005/06/30(木) 21:26:35
スッピンで男女を比べた場合、
女って男と比べると基本的に醜いよね…
あんまり美しくはない。眉もうすく
鼻もきゃしゃで顔に陰影がなく赤子みたいな顔してる。
美少年が美という観点では最高に美しい。
>>475 チホンの言うこと聴いて素直に寺にこもればよかったんだよ。
二日間見なかったらすげースレのびてる
ここはたまに爆発的にレスがつくね
>>475 ピョートルのやっていること自体は、スタヴローギンから見て「「ふん。ば〜か」
なんだろうけど、
それでもそういう情熱を持つピョートルに嫉妬すら覚えていたくらいだもんね。
480 :
吾輩は名無しである:2005/07/01(金) 02:24:44
てめーら、処女だの熟女だのいちいちうるせーんだよ。
>>472 イワンの悪魔が、スビド、スタブ系キャラの完成形?
たしかにスタヴローギンは自分の「滑稽さ」を他人に見抜かれるのを恐れていたけど。
スタヴの内面描写したら、実はあんなもんだったのだろうか?
そういえばスタヴにも自分の悪魔がみえていたんだっけ。
イワンと違って、すごい冷めた受け止め方だったけど。
483 :
吾輩は名無しである:2005/07/01(金) 09:28:12
自然界では普通、雌の気を引くために雄の方が美しい場合が多く、人間は
例外かと思っていたが、そうでもないかな。
484 :
吾輩は名無しである:2005/07/01(金) 10:55:59
485 :
吾輩は名無しである:2005/07/01(金) 11:21:28
スタブは勿論のこと。イワンは例外。ニーチェの現実逃避社会に、
鏡を置いたら、結果的にイワンが出来上がるかと。その際にセーブ
ィロビッチが聖堂に来るっていうお約束はいかがなものかとw
まさに小説のお決まりパターンかとw
486 :
吾輩は名無しである:2005/07/01(金) 23:02:45
誰か、教えて下さい。
罪と罰読んだんですが
主人公は思想のせいもあるが、病気で離人症の状態になり殺した。
なぜか突然、病気から回復して生気が出てきた。と、ワタスは解釈しました。
それより、ソーニャのほうがわからん。
売春をする必要もなくなったのに、なんで数回しかあった事のない
男の懲役につきあい看護婦になってやるのか?
誰か、教えて下さい。
>>486 >>病気で離人症の状態になり
どこにそんな記述が?
つか、離人症のことほんとに分かって言ってんの?
心理学の本に例として載っているのを見た事があるよ
離人症ではなく強迫神経症だったと思ったが。
>>488 離人症と強迫神経症を一緒くたにすんなよ……。
症状が根本的に違うぞ。
熱くなるなよ、要するに、そのような解釈もあり、
俺もそれが正しいと思うのよ。
>>486 そりゃ、惚れたからだろ。
ソーニャがラスコーリニコフの夢を見る場面などを見ても
彼女はラスコーリニコフにすっかり惚れてしまっている。(これ謎ときにあったね)
つまらん言い方をしてしまえば、ソーニャはラスコの彼女になりたかったのさ。
そろそろ目が滑りそうになってきた(w
>>486 俺の解釈ではラスコは二重人格。
もうひとりのラスコは自分がナポレオンだと思っている。
病気で寝てたのは単なる栄養失調と夏バテ。
ソーニャは母性本能をくすぐられたのと宣教師ごっこの相乗効果。
人格障害説はあまりにも無理があるような
495 :
うんこおっぱい:2005/07/02(土) 07:11:37
途中から、ラスコはソーニャの母性本能を意識的にくすぐったと俺は考えている。
ラスコは絶対に病気ではなかった。思想に熱を上げていただけである。
諸君も身に覚えはあるでしょう。僕は中学生の時にそれにかかっちまってさ、
国家を憂うような切ない顔して、読書にふけっていたら、
どこからともなく一人の熟女が現れてきて、僕を遠くから見守り始めた。
僕は勿論気付いてたさ。でもこちらから近づくのは、寝返り君みたいでどうもかっこ悪い。そこで、
その時になっては半ばどうでもよくなった事柄を考えているふりをしつつ、来るべき時期を厳かに待った。
余談になるが、その後まもなく、童貞を喪失した。まさに禁欲主義の勝利である。
>>495 お前なぁ……( ̄▽ ̄; そんなに熟女が好きなら「カラマーゾフの兄弟」を読めよ。
ドスト作品のなかでは、ホフラコワ夫人が熟女最強。いちおう美人だし。ペルホーチンは
うまいことやった。
初期の短篇「初恋」(小英雄)にでてくるM夫人もいいよ。こちらは楚々とした美人の人妻に
憧れる10歳の少年の恋の話だ。
ネットにくだらんこと書いてるヒマあるんだったら、ドストどんどん読めよ、このヴぉけ。
ところで、「カラマ」の「場違いな会合」にでてくる修道院の会食メニューについて
レシピの調べついたから、興味あるひとは見てね。
↑すまん、場所はアンチスレ。
我が心の料理、「魚スープ」は入っているのだろうな?
>>499 過去スレには、ブリンと一緒に教えてくれた人がいたよ
罪と罰は後半ナスターシャの出番が少ないことが許せない
↑
一体どこで活躍しろと言うのよ
まあいい子だけどナスターシャ
カラマーゾフの兄弟UをRPGでつくってほしい
悪霊か罪罰でもいいけど
504 :
吾輩は名無しである:2005/07/02(土) 17:42:05
ドストの小説はRPGというより、アドベンチャーゲーム向きだね。
505 :
吾輩は名無しである:2005/07/02(土) 18:02:38
サウンドノベルでやってほしい。
>>499 ウハー(魚スープ)、さくらんぼジャム、ブリン、は既にアンチスレに入ってるぜ。
今回追加したのはチョウザメのスープにコンポートに蜂蜜酒だ。
>>504 主人公がプレイヤーの思惑とは逆へ逆へと行きそうだな
508 :
吾輩は名無しである:2005/07/02(土) 21:41:07
整理するためにも誰か「キリーロフ」でスレ立てて。
自殺まで行ける思想はぐちゃぐちゃ言ってる奴より凄みはあるな・・。
>>502 じつは壁の穴の質草を見つけてそれを言えず小さな胸を痛めるナスターシャ
部屋に閉じこもりまったく顔を見せないでいる。
ラズミーヒン「一体何を悩んでいるっていうんだ!」
「ひとつみんなで励ましに行こうじゃないか!」
ドゥーニャ「素晴らしい提案ですわ!」
プリヘーリヤ「おおナスターシャ!私のロージャを看病してくれたナスターシャ!」
ラズミーヒンがドアを叩く ドン!ドン!
ラズミーヒン「開けたまえ!この鍵を開けたまえ!」
ナスターシャ「ほっといておくれよ!私をほっといておくれよ!」
こんな感じで。
>508
キリーロフ好きだけど専スレはいらんよーな気がする。
>>495 >ラスコはソーニャの母性本能を意識的にくすぐったと
そーいえば、「君の頭の中はあの人たち(カテリーナ、妹弟)の事ばっかりなんだから。。」
少しは僕に構ってと言わんばかりだったな。
ラスコが意識的にソーニャの母性本能をくすぐったかどうかは疑問だが、女性読者の
母性本能をくすぐることだけは確かだな。いや、不用意な主観の絶対化を避けて言い直せば
悩みさまようラスコに母性本能を大いに刺激される女性読者が存在するこたぁ確か。(自分)
「悪霊」 のスタヴについても同様。ほとんど、ダメンズウォーカーの気分…。
>>502 ラスコに自首をすすめたポルフィーリィ、その足で女中部屋のナスターシャを訪れる。
ポルフィーリィ「ナスターシャ、君は今回の真犯人が誰かを気付いているね。
君の態度の激変が、私の握っていた毛筋ほどの証拠の一つだったのさ」
ナスターシャ 「は、判事さん、あたい、あたいは…」
ポルフィーリィ「あの蒼白い天使が万が一、バカな考えを起こして“空想的なやり方”で
この一件にかたをつけてしまった場合には真っ先に私に知らせておくれ。
書置きがのこっているかもしれないのでね。
ここ四、五十時間が勝負だ」
泣き崩れるナスターシャ。ポルフィーリィ、彼女の頭をなでてやったあと退室。
>>513 ナスターシャがラスコに恋してたならそういうの結構ありかもね
創作ノートのポルフィーリーどうよ?
ソーニャ「ラスコーリニコフさんのお住まいはどちらでしょうか?」
ナスターシャ「え、あそこだよ。あの引きこもりの部屋は。」
ソーニャ「ええ?あの方、引きこもりでらっしゃるんですか?!」
ナスターシャ「あんた、あいつのなんなのさ?」
ソーニャ(顔を赤らめながら)「え、いいえ、いいえ。私は身持ちの堅い者です」
ナスターシャ「そんな事、誰も聞いてないでしょ?」
ソーニャとナスターシャのからみ。
身持ちの堅い者ワラタ
>>515 創作ノートではポルフィーリーは完成品そのままの設定。
破棄された創作ノートのストーリーでは、
ラスコがカテリーナ一家の生活費を補助するために働き始め
息子が家族に冷たいのはソーニャのせいだと思い込んだプリヘーリヤが
ソーニャの部屋に文句を言いに行き、丁度そこにいたカテリーナと
ケンカになる設定あり。あの二人のケンカだと迫力あるだろう。
519 :
吾輩は名無しである:2005/07/04(月) 18:08:35
死の家読みました。正直なんか延々と続く客観描写って感じであまり楽しめなかった。。。
今『貧しき人々』を読み始めましたが、これはおもしろい!
死の家が男だらけの囚人物語って感じだったので、ワルワーラちゃんがとっても華やかに感じる。
やっぱ恋愛系は良い!
れれれれ恋愛…?!
あれ恋愛の話だったっけ…?!
あ、ポクローフスキイ青年とのエピソードがあったか…。ビックリした…。
521 :
吾輩は名無しである:2005/07/04(月) 18:59:48
>>520 てめー読んでねーだろ?
割るわーらと爺さんの恋文交換の話なんだよ。
522 :
吾輩は名無しである:2005/07/04(月) 19:00:00
ポクローフスキイのエの恋のソ
白のキか。
ハリウッドで「白痴」が現代版で映画化される。
主演はレイフファインズ
好きな俳優だが性的強迫観念をテーマにしてるそうだが
「白痴」ってそんな話だったか?
>523
強いていえばナスターシャにはありそうだけど…。
そしたら視点もテーマも全然違っちゃうような。
525 :
吾輩は名無しである:2005/07/04(月) 21:09:06
性的なトラウマを抱える分裂症の美女に、
正反対の性格の男二人が振り回される、その悲喜劇・・
として『白痴』を読めば、かなり現代的にアレンジ出来るから、
そのハリウッド版は少し気になるね。
分裂症の女が男たちを振り回している、
というのは現代の日本でもよく見かける風景だしね。
>>521 爺さんのほうはその気かもしれないけれど、ワルワーラのほうは全くその気無し。
でなきゃラストであれほどムゴク爺さん踏み付けにしてでてきゃしないよ。マジで。
未成年と賭博者読みてー
あと、冒頭にでてくる「接吻」は復活祭の時のお互いの祝福のキスのことであって
恋愛系のキスではないよ。念のため。
つい最近「賭博者」を読みました。
ギャンブルによって追い詰められていく人々の描写は凄みを感じました。
ドスト自身が大のギャンブル狂であったことは有名ですが
自身を重ね合わせての主人公に言わせたラストの台詞には
これがギャンブラーか…と思わず絶句。
悟りなのか開き直りなのか読後もしばらく沈思黙考した作品でした。
>>526 >でなきゃラストであれほどムゴク爺さん踏み付けにしてでてきゃしないよ。マジで。
わざとらしくネタバレして無理して優越感に浸ってるwwww
処女のまま死にたいなぁ
自害しる
>>523 ハリウッド版「白痴」、いろんな意味で興味津々。
インディ系映画かな?設定もヒロインの名前も変えてあるっぽいね。
「レイフ・ファインズがマルコム・マッケイ監督予定「Who Killed Norma Barnes」に
主演する模様。
これはドストエスフキーの「白痴」をベースにした作品で、「猟人日記」の
エミリー・モーティマー、「My Summer of Love」のEmily Bluntも出演予定。」
ttp://hamchu.exblog.jp/1856921
ドストエフスキーの生涯の26日(1980)
1866年秋。ドストエフスキー(アナトリー・ソロニーツィン)は、
すでに『貧しき人びと』『死の家の記録』『虐げられた人々』そして、『罪と罰』の前編を世に出しており著名ではあったが、生活は困難をきわめていた。
魅力的な娘アポリナーリヤ・スースロワ(エヴァ・シクリスカ)との実りのない愛に苦しみ、賭博場では借金を重ね、身も心も疲れきっていた。
その生活から脱しようと、彼は新しい小説を一カ月で書き上げるという無理な契約をある出版業者と交わしてしまう。
それは、もし実行できない際は、向こう9年間に執筆する彼のあらゆる作品の印税を受け取れないという苛酷なものだ。
彼は、知人の紹介で速記学校の女学生アンナ・スニートキナ(エフゲーニヤ・シーモノワ)を知り、彼女に助力を求めた。
この文豪を尊敬していたアンナは、むしろ喜んでその仕事を引き受るが、いざ始めてみると、彼のさか立った神経に傷ついた。
一度は自分にはできないと彼の元を去ったアンナだったがこの文豪の孤独な苦しみがわかりだし、再び彼の仕事を続けに家に赴く。
真摯なそして、気高いアンナの助力でドストエフスキーの仕事ははかどった。
その新しい小説「賭博者」は、賭博に狂い、若い娘に惑わされる、まるでドストエフスキー自身を主人公にしたような内容の小説だったが、
遂に期限までに完成した。次の小説の構想をアンナに語るドストエフスキー。それは同時にアンナヘの愛の告白であった。
そして妻になる決心をするアンナ。作家45歳、アンナ19歳であった……。
みたひといる?
アンナ夫人は実務的な性格だったのでドストと上手くいったのだ。
約束の期限当日ぎりぎり「賭博者」は出来上がったが、出版業者は、わざと
雲隠れ、アンナ夫人が機転をきかして派出所に原稿を届けたから窮地を脱する
ことが出来た。
文豪として尊敬するというより、実務能力がポケ〜としてる作家に
同情したのだろう。
アンナ夫人は旅先で飲んだコーヒー1杯の値段まで日記に速記で書いとくしっかり屋さん。
かつてドストは「虐げられた人々」「伯父様の夢」などで、小説の冒頭と最後で話の辻褄が
合ってない、等のストーリー作成上の不注意さが見られたけれど、後期の小説が見事な
完成度をみせているのは、作家としての力量があがったのに加えて、アンナ夫人に口述筆記する
スタイルがよほど合っていたのだろうか。実はアンナ夫人が整合性チェック入れていたりして。
夫が語り、妻が書き取る。
夫婦の共同作業の賜物。
子作りと同じだね。
でも、アンナ夫人は終生スースロワへの嫉妬に苦しんだんだよ。
アンナ夫人とドストの馴れ初めのきっかけとなった「賭博者」は、いわば元カノ・スースロワとの
愛憎劇を昇華したもの。それの創造の現場に立ち会ったとなれば。ちょっと罪作り。
>>491 おそレスですが
>そりゃ、惚れたからだろ。
友達殺した男ってフツー引くでしょう。抵抗ないのかねえ。
ソーニャのほうにラスコに惹かれる何か必要性があったのか。
それとも、自首をすすめて責任を感じたのか。
>>538 ドスト本人も日常ではやたら金に細かかったらしいという話をどこかで見たよ
そのくせ博打であっという間にすっからかんになっちゃうわけだけど
人を好きになるって理屈じゃねえす。
殺人告白は知り合った後だし。
そうそう。
惚れちゃった後に殺人告白されたんだろ。
ラスコが殺人告白する前に
「俺と君は呪われてるから一緒に行くしかない!」ってほのめかしたのを
求愛だと受け取った上ラスコの夢見て興奮してしまったソーニャだし。
>>541 自分もその点納得いかなかった。あまりにも女の友情をなめてる。
まあ、「罪と罰」という小説自体が、犯罪被害者側の視点や無念さがまったく欠落した
犯罪者側の視点オンリーの「お話」だから。
罪なく殺されたアリョーナとリザヴェータのために泣いて抗議してやる登場人物は存在しない。
罪なくして殺されたリザヴェータのイメージは、罪なくして苦しむソーニャ、のイメージに
すりかえられて小説中からそのままアボーンなんだよ。
>>542 小説のなかでも、けっこうお金の描写って細かいよね。
帽子が80カペイカ、靴が1ルーブリ55カペイカ、お茶と新聞で50カペイカ。
ドストの小説からお金関係を全部抜き出したら、けっこう面白いかも。
>>545 まあ、ソーニャという人物自体が、ドスト自身がお化粧して口紅塗って登場した
「自分の中のかくありたいと思う理想形アニマ」だから。
あくまで、書き手と主人公にとって都合いい設定のためのキャラ。
観念的人物にうっかぶさらないとお話が収拾しない。
お話がとっちらかっちゃって後はもう「ソーニャ、頼んだぞ!」ってとこ。
>>546 ソーニャの値段、いくらでしょうね。
トルストイのカチューシャ(宿専属)で1ルーブルだから
街娼はせいぜい50カペイタ(1500〜2000円)ぐらい。
>ドスト自身がお化粧して口紅塗って登場した
想像してさくらんぼジャム吹いた
ドスやんは文章読む限り、ギラギラしたおっさんで
暴走しまくりなところを、アンナさんが抑えていた感じなんでしょうかね。
>>550 と言うより、夫婦間の文通を見る限り、ドストが病的に心配性、マゾっぽいんです。
夫人が出かけて、2時間位で電報打って無事ついたかね?何もなかったかね?
金は足りるかね?子供は事故にあってないかね?
どんなに僕が心配してるか分かってるの?電報打ってね。
こんな調子。今、生きてたらメール魔。
新潮のがどんどんデカ字化していってるんだが、『虐げられた人々』はまだデカイの出てないよね?
出るまで待つかなー
でも早く読みてーなー
>>547 言えてるね、ソーニャ=ドストの「かくありたいと思う理想形アニマ」。
男が読むと自分のアニマ像と重なってすんなりのめり込めるんだろうけど、自分は時々
女性キャラの言動でつまづいて、「ああ、これはしょせんドストの脳内で作られた虚構」
と冷めた気分に。まあ、極上の“虚構”だから文句をつける気はまったくないけれど。
>今、生きてたらメール魔。
激ワロス。さらに2ちゃんもやってたら文学板のみならず国際情勢・宗教・政治関係を
壊滅状態に陥れる大嵐になっていたかと。
>男が読むと
ね・・・
>>552 やっぱ、字デカイほうが読みやすいっすかね?
>>557 まぁでもさすがに5m離すと、ページめくるのが面倒くさいけどね。
559 :
吾輩は名無しである:2005/07/06(水) 21:38:28
だけど、昔の表紙(ドストのドアップのみ)の方がなんか渋くてカコイイ、、、
題名を表紙にドアップってのはなんか恥ずかしい。
表紙重すぎ
ロシアの町並みの風景画
とかやってもらいたい
イメージががらっと変わる
新潮のカラマーゾフだけど。
表紙が嫌いって書き込みをたびたび見かける…。
俺は逆で、あの表紙に一目ぼれだった。
それがドストとの出会いだった。
562 :
吾輩は名無しである:2005/07/06(水) 23:22:28
ドストエフスキー大好き。
アメリカ文学のサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』が
発禁になるのに何故ドストエフスキーの著書はならないんですか?
『ライ麦〜』より影響力強そう…
563 :
吾輩は名無しである:2005/07/07(木) 05:13:45
ソーニャたんのおっぱいもみたいし股間に顔を埋めてクンカクンカしたいよ
ぶさ専きたー
>>548 トルストイのカチューシャは、罪罰の40年後だから参考にならん
こういうのは需要と供給だから、供給過剰のペテルブルグでは客の言い値。
同時代の日本(江戸末期~明治初期)で街娼は掛けそば一杯の値段。
掛けそば代わりに毎日食えるな。
街娼を毎日食うと確実に梅毒もらいます。黄色い鑑札付きだ7日おきに検診受けてるので
と少し危険度は減ります。
当時、梅毒は握手とかの接触感染でも移ると信じられてたので街娼はゴキブリみたいに
嫌われてたんです。文中にあるように、他の婦女子が同席を嫌うなどの習慣もそのせいもある。
黄色い鑑札(公娼)は15歳から受けられるから当時の感覚では15はロリではないのです。
スピドリガイロフを責めるのは筋違い。
今の街娼はビフストロガノフ一皿の値段
>15はロリではない
日本でも昔は16で成人だった・・・みたいな感じか?
ソーニャって18くらい?今の感覚に置き換えるともう充分な成人ってことかな
「罪×」のソーニャはたとえ殺されたのが友達のリザヴェータではなく、自分の幼い妹の
ポーレチカであっても、怒りもせず責めもせず犯人を赦してシベリアまでついていった
のだろうか?
お前の妹の頭を斧でかち割ったのは自分だ、と告白されても「まあ、人間を虱だなんて!」と
妙に一般化した方向に話を持っていき、最後には「あなたはご自分になんてことをなさった
のです!」と犯人のために泣いてやる。
キリスト教的「柔和さ」や「従順さ」もここまでいけば、ほとんど怪物だ。
本当の妹じゃないしな
妹を食わせるために売春してたんだから「てめえなんか氏ね!」って言ったと思うよ
ソーニャが友達を殺された犯人であるにもかかわらず何で犯人を赦してシベリアまでついていった
か、推理するのも面白いな。
説1:運命の人は、人殺しだった、でも、「ぜいたく」言ってられない説。
ソーニャはACで、環境的に、愛に餓えてたので、ラスコが自分に惚れてると
思い込んでしまった。自分を選んで告白してくれたのを、自分を認め尊重してくれて
るからと思った、ある意味、母性本能くすぐられて「運命の人」と思い込んでしまったんだな。
ある意味、家族のための売春行為という自己犠牲行為に彼女なりの自負心があったのだが、それから
スピドリの寄付によって解放されたとたん、次なる自己犠牲の目標が必要だった。
「愛の苦行者」であることが唯一彼女の生き生きとした生の実感につながるのだろう。
歪んでいると言えば歪んでいるが、彼女自身が自分が歪んでいることに気がついてない。
ラスコと一緒に同時に救われることが彼女には必要だったんだな。
説2:スピドリは神!これは神のお告げだな説
ソーニャは現実を生きてなくて聖書のバーチャルな世界を生きていてなんでも聖書的に
解釈してしまうくせがあった。
苦難も救済の奇跡も神が自分に与えるもんであり、苦難を一挙に解決してくれた
スピドリの「ラスコについていくんでしょう?」を神のお告げと思い込んでしまった。
説3;セクトの指令説
謎解きにも出てるようにリザベーダは、ソーニャの所属するセクトの地位の高い聖母であった。
コレから色々推理小説風に推理できるだろう。
ある時、リザベーダは予言したのかもしれぬ。
「自分は、ある者から殺される。しかし、その者に報復してはならぬ。
苦しみ贖罪をする事により、その者は、復活し、私を継ぐもの、セクトのキリストとなるであろう。
そのための導き手が必要である。私の言葉を覚えておきなさい。」
最近目が滑ってかなわんなあ。
このスレで「目が滑る」って表現初めて知ったけどどういう意味なの?
視線がつるっつるって早く移動してしまうために内容を読みとれないってこと?
目の病気?
馬鹿はスルーしろ
>>579 わかった。
ドストエフスキーのヲタになると、
なぜかツルゲーネフにも愛着沸くなあ。
581 :
吾輩は名無しである:2005/07/09(土) 09:04:18
582 :
捨パン:2005/07/09(土) 09:43:53
このスレにも思想はあるのだ!トモヨ!
>>573 最初はなぜ親友のためにラスコに平手打ちの1発もかましてやらないんだ?!と
思ってたけど、一晩考えて結局作者はソーニャをリザヴェータとのダブル・イメージで描いて
いるから、ソーニャがリザヴェータの死についてラスコを個人的に責めなくても小説として
破綻しないのだということに気が付いたよ、とマジレス。
イメージのすり替えではなく、リザヴェータ=ソーニャ=柔和な静かな目の女たち、という
ダブル・イメージで個人的怨恨はスルーしてテーマである哲学的な論争へと的を絞る。
で、最後はソーニャはリザの十字架を身につけて「いっしょに十字架を負いましょう!」と
ラスコについて行くわけだ。(ついでにラスコのつける糸杉のは一般民衆の十字架)
ドストエフスキーって実にウマーだな…。
そうそうソーニャ=リザヴェータなんだよね
そういやソーニャとリザヴェータって身長は正反対だけど
それ以外は要素そっくりだよな
>>583 >個人的怨恨はスルーしてテーマである哲学的な論争へと的を絞る。
の、割には、全然論争してないじゃんw
『罪罰』『白痴』『カラマ』を読んだが、良さがわからん。
『悪霊』、読むべき? やめるべき?
ちなみに、本はかなり読んでる方。
>>586 読んじゃいけない!
頼むから読まないでくれ!
それでもしっかり三作読んだ
>>586の旦那は大したもんですぜ、へ、へ、へ!
>>585 前にも出たけど、その部分は検閲を恐れた編集者の手によって勝手に削除されたんだってば。
>>586 生まれ持った性格などで、ドスト的テーマがいまいちピンと来ない、という人も
いるんだろうねぇ…ある意味うらやま。
どうしても気になるんだったら、読んでみれば───。
>>586 いままでのがピンとこないならやめたほうがよさげ。
ラスコより電波が凄いやつがメインだし、
前半の焦らしのあとが面白くないと悲惨だと思う。
でもかなり読んでる方なら、「読んでみたけど面白くなかった」という
結論を得るために読んでみるのもいいんじゃない?
電波が物足りなくてつまんないって言うなら悪霊はいいかもしれないけど
電波が好きになれないタイプならやめといた方が無難だろうな
>>586 その三つを読んでダメで
次を読もうかどうか聞いてくるっつーのもなんだか。
俺ならそんな作家はもう読まない。
残念だよ。ドストが気に入ってもらえなくて。
>>576 説4;気分転換説
ペテルブルグに別にいい思い出がなかったので単に気分転換で田舎でのんびり
したかった。
↑
案外コレぐらいの気の抜けるような理由が女の場合は真実だったりする。ほんとは。
>>594 あんた、女もシベリアもなめてるね。
どっちもけっこう壮絶なもんだったりするのさ。
>>595 頼むからもう「女は」とか言うな。例のジェンダーさんか?
>>596 お前は字が読めないのか?
どこに「女は」なんて書いてるんだよ。
「女」という言葉に過剰反応してるのはお前だっつーの。
595は男とみた
なんでもいいがソーニャのモデルとしてドストの念頭には、自身がシベリア流刑に
あったとき出合った「デカブリストの妻」、フォン・ヴィージン夫人らのイメージも
あったんでない?ドストに10ルーブリ札をしのばせた聖書を差し入れてくれた
彼女らは、1825年に反逆の罪でシベリアに流された青年将校である夫のあとを
おって、なにもかも捨てて自らも酷寒の地にやってきた女たち。
物見遊山の気分じゃ、とうていシベリアくんだりまではついていかないと思うが。
このスレの住人はなにか感情を高ぶらせるような
話題について話し合っていたのだが、そのうちに
急に興奮して火花さえも散らしはじめた。しかし住人
にとってはそんなことはどうでもいいことなので、おれには
それが分かっていた。ただちょっとやっきになって見せた
だけのことなのである。
そこでおれはだしぬけに住人にそのことを言ってやった
―「諸君、そんなことは諸君にはどっちだっていいことじゃないのかね」
>>595>シベリアもなめてるね
流刑地の近くの町のこといってるの?
当時、シベリア送りになると家族がぞろぞろついてってそこが町になったりしたんだよ。
懲役態度が良いと開墾地ただでもらえたりした。オーストラリアみたいに。
シベリアは、冬こそ寒いが、夏は気候は過ごしやすく農業の生産性も高くイメージよりずっと
暮らしやすかった。
少なくとも、ペテルブルグの不潔な下層の暮らしよりまし。
それに、ソーニャって元々「獣の出そうな田舎出身の娘」だろ?文中にあるように。
>>599 >なにもかも捨てて自らも酷寒の地にやってきた
ソーニャに何か捨てるモンとかあるんかいなw
妹弟や街娼の同僚やセクトの仲間と会えなくなるのは多少は寂しかろうが。
んじゃ、第二時世界大戦のあとシベリア抑留された日本兵たちは暮らしやすい田舎で
のんびり気分転換をさせてもらったんだね。良かった良かった (´ー`)y─┛~~
>>603 シベリア抑留は重労働只働きのノルマつきの収容所暮らし。懲役と変わらん。
流刑地近くの普通の人たちが暮らす町に移り住んで洋裁店でも開くのと
何の関係が?わざと言ってるの?
>懲役態度が良いと開墾地ただでもらえたりした
ああ、コレはもちろんお勤め(懲役)を終えた後の話だよ。それで誤解したのかな。
606 :
吾輩は名無しである:2005/07/11(月) 09:59:08
それに取りつかれた人々は、すぐに魔物に乗り移られたように興奮して、発狂する。しかしその病気に感染した人ほど、人間が自分を聡明で、真理を確信していると考えたことは、かつて一度もなかった。
皆が不安に駆られて互いに理解しあえず、だれもが自分ひとりにだけ真理があると思いこんで、他人を見ては苦悶してわれとわが胸をたたいたり、泣いたり、手をもみしだいたりした。人々はある無意味な憎悪に駆られて互いに殺し合った。
>>604 シベリアの冬期の気候の凄まじさは到底、「シベリアは冬こそ寒いが」の一言では
済まされないってこと。苛酷、熾烈。収容所でも町中でもそれは変わらん。
「悪霊」読んだ!始めてのドス小説だ!
細かいところはよくわからんかった!
けど、めっちゃ面白かったような気がする。
削除されたチホン僧正のところは、
本当に、すごいな。
>>607 収容所と町をいっしょにできんでしょう?
暖房ってもんがある。
現在シベリアに住んでる人に言わせればすざましいヒートアイランドの東京で
冷房無しに過ごす方が苛酷かも。冷房は薪を燃やしてもとれんから。
ちなみに、ドスト自身は後の回想で
シベリアでの懲役の時より、作家として成功してバーデンバーデンでのんびり保養してた
ころのほうが神経の調子が悪くてつらかったと言っている。
規則正しい生活と労働で、体が頑強になり発作の回数も減ったからだ。
アヘン入りの睡眠薬(当時は合法)を常用しており、懲役中は飲む事が出来なかったから
返って、健康になったのだよ。
>609
自分は607じゃないけど、なんか話ズレてない?
シベリアの住環境の厳しさの程度と、
ドストが強制労働のおかげで健康だったことは関係ないと思うけど…。
同じような生活しててシベリアのほうが良かったならともかく。
>ちなみに というのは 「 ついでに、」という用法もある。
>ちなみに が気に食わないなら、「ところで」でもかまわんよ。
どうせ物見遊山や気分転換に行くなら、風光明媚なキエフとか黒海沿岸のオデッサとかに
行けばいいやん。3千ルーブリの債券貰ったんだから利息で暮らせる。
シベリアについてったのは、あの引き篭もりのDQNを愛してたからでしょ、やっぱ。
>>612 じゃあ、入れとくね。
説5:友達を殺したけど引き篭もりのDQNを愛してたから。
説6:何でもいいから二枚目をゲットしたかった
これを逃したらもうチャンスはないって感じで
>>614 ワロタ。たしかに面食いだよなあ。
ム所だと逃げられんしw
616 :
吾輩は名無しである:2005/07/11(月) 16:19:52
それに取りつかれた人々は、すぐに魔物に乗り移られたように興奮して、発狂する。しかしその病気に感染した人ほど、人間が自分を聡明で、真理を確信していると考えたことは、かつて一度もなかった。
みんなが不安に駆られて互いに理解しあえず、だれもが自分ひとりにだけ真理があると思いこんで、他人を見ては苦悶してわれとわが胸をたたいたり、泣いたり、手をもみしだいたりした。人々はある無意味な憎悪に駆られて互いに殺し合った。
617 :
吾輩は名無しである:2005/07/11(月) 16:28:58
江川卓訳の「罪と罰」読了。
新潮社とは違って現代に近い文で読みやすかった。
注の多さにも丸。
「へ! へ!」 このニュアンスが微妙でわかりません。
今の日本語でいうと何にあたるんだろう。
てへっ
「罪と罰」が書かれた時代は、日本だと幕末だが
1ルーブリは今の1000円程度の価値。
620 :
吾輩は名無しである:2005/07/11(月) 19:19:13
>>618 てへっ なんだな?
てへっ なんだな?
>>619 でもそれだと、マルメラードフの月給は23ルーブリ40コペイカだから、2万3千400円
相当に。いくらなんでも低すぎない?マルメラードフに限らず小役人は17〜40ルーブリが
給料の相場。一概に1ルーブリ=1000円とはいえないような。
>>621 ふむ。
青木雄二の世界文学講座『罪と罰』
ではそうだったらしいが、
アンチすれで「白夜」でピローグが一個10カペイカとあるから
10カペイカ=100円ぐらいかと
物価の変動が激しいのかも
アンチすれで「白夜」→「二重人格」
なんか紙幣と貨幣で額面は同じだけど価値が違うってのがあったような
>>619 へぇ! へぇ!
…って、なんだ違うの?
誰か未成年の書評を書いてくれ。
感想ならともかく、書評を求めるなら本屋へ逝けと。
万が一書評家がいたとしても、タダで仕事してくれないでしょ。
628 :
吾輩は名無しである:2005/07/12(火) 03:20:02
誰か未成年の書評をかけよ。つべこべ言ってねーで書け馬鹿。細かいことゴチャゴチャ言ってんな。ネチネチと…そんなんだから大成できねえんだよ。書けよ!書けこの不細工野郎!早くしろ今しろこのウスラ!
手間とらせんなヘボ!ドストスレはウスラ馬鹿しかいねーのか!?あ!?ったくこれだからドストスレは…山川健一って著作家の書評しか読んだことねーよ!他の意見も聞きてーんだよボケ!
とりあえず改行くらい人並みにできるようになれ
山川健一?ストーンズ関連の本出してる人?
アルピニスト
若しくはダンサー
>>624 銀貨1ルーブルは紙幣1ルーブルの3倍半の価値で流通していたんだって。
例)銀貨5ルーブリ=紙幣17.5ルーブリ
まあまあ、きみ、落ち着いて。
君はそんなに「未成年」が好きなの、気になるの?
ヴェルシーロフは気に入った?
>>634 とするとソーニャの初仕事が銀貨30ルーブリって、紙幣に換算すると105ルーブリ
になるのか?
初仕事だから、それ位もらえたのかな。
3人分の食費が1日1ルーブリ30コペイカと他の小説であるから
カテリーナにしてみれば「よしよし、よく行ってきた!」
と褒めたくもなるわな。
しかし、いきなり街に出て行って「処女です」とか云ってそんなもらえないと思うが
なんかツテがあったんじゃないか。
イワン・アファナーシエヴィチ閣下が怪しいという噂が…。
105ルーブリ
↑
ピロシキ(肉饅頭)1050個買えますね。
目新しい街娼がいると高く売れる・・・とか?
>>640 相手が閣下だとすると、マルメラードフは、(娘買ったでしょう?ばらしますよ。)
とか無言の圧力かけて再就職を取り付けたんだろな。
で、いざ、給料もらったらプライドが許せなくなってばっくれたんだろ。
なさけないアル中オヤジだな。
まあ、常識的なせんから考えれば、女衒のダリア・フランツェヴナが口をかけてた
先方に、直接飛び込みで行っちゃったんじゃないかと。だから後になって「それ相当の
挨拶をしなかった」とガンとばされて黄色の鑑札受けるはめになったんではないか?
レスおそっ
>>644 >直接飛び込みで
だとしたら、ソーニャそそっかしい。w
それにしても、素人の18の娘が街娼でやっていくのは
色々教えてくれる人が必要だと思うが。ダリアなんとらにはめられたんだな。
しかし、5時に出て行って8時に帰って来たとなると正味2時間。
初めてにしては苛酷な体験だったな、とか書いてみる。
自分だったらやれるだろうかと考えると鬱になる。
知らない人に会ったり知らない人に紹介されたりすることをひどく恐れた。
子供の頃からそうだったが、この頃は特にそれがひどくなっていた
↑
それより、この文中の性格でどうやって客引きすんだ?
仕事中は性格変貌するんかい?
そういうおどおどタイプがイイって客もいたかもよと、しょーもないレスをつける。
>>649 それは処女相手に2時間も、という意味ですか?
ホモ相手に2時間も、という意味でしょう?
>>651 と言うか、そういうおどおどしてる幼い風体の女が好きな野郎が
主にソーニャを買ってたんだろう
当時のペテルブルグではどんな女が人気あったのか知らないけど
どの時代にもどこにでもロリふうの女が好きな奴は少なからずいるからね
そもそも書いてる人が(ry
>>650 激変してたと思う。プライベートと仕事は別。
そもそも、客引きと値段交渉の必要のない借金前借制の宿専属の形態を選ばなかったのは、家族にちびちび恩を売りたかったのと
借金に縛られたくないからだろ。ドップリ仕事に浸かりたくなかった。
プライベートを大事にしたかったのさ。
この人は。
ミミミミナサン、ワダイヲカエマショウ…!!
ドストが理系出身って意外だな
わざわざベルギー産のさくらんぼジャムっていうのを買ってみたけど、ただ甘いだけ。
どこのメーカーのさくらんぼジャムが美味しいか知ってる人いる?
>>658 現代の日本でいう「理系/文系」という区分は、
多分19世紀西洋のアカデミズムの世界には当て嵌まらないのではないかと思う。
教育観、教育制度、カリキュラム自体が全然違っただろうからね。
学問に対する考え方が、現代の日本に較べ専門分化していなくて、
もっと総合的なものだったのではないかな。
米映画「クライム&パニッシュメント」は一応現代版で「罪と罰」をベースにしてるが
だいぶアレンジされてるみたいだ。
青春映画で、殺人を犯す主人公が高校生の美少女で、その美少女が精神的に癒され
自首を勧めるのが美少女を密かに盗撮してた同じ学校の内気なオタク少年という設定。w
タイトルが英語になるとなんかB級アクションみたいだ
それ以前に、亜米利加の映画はとんでもない改変が多い希ガス。
ハリウッド版『カラマーゾフの兄弟』では、
たしかユル・ブリンナーがミーチャをやってたよね。
違和感ありまくり。
まあ、エネルギッシュちゃエネルギッシュなイメージだけど、
ユル・ブリンナーとミーチャのエネルギッシュは、
ちょっと方向性が違うような・・
今の俳優で言うなら誰?
ラッセルクロウとかブラドピッドとかw
>>661 ワラタ。でもある意味性別を反対にしただけで
キャラクター的には合っている気もするw
殺人を犯す美青年と、それに焦がれる内気なキリストオタクの少女。
ミーチャ スタローン
イワン ウッディ・アレン
アリョーシャ デカプリオ
ソーニャを男にするとストーカーまがいの内気な盗撮オタクになるのか。w
「毎晩、盗撮してるんじゃないんでしょう?」
「ええ。。。」とドギマギして顔を赤らめ、蚊の鳴くような声で彼は答えた。
その場合、盗撮を生業(売春)としてるのか
それとも盗撮を生き甲斐(キリスト教)としてるのか
>>669 マジレスすると、殺人とやむをえない事情での売春を強引に同列に置いて
むりやりお仲間に引き寄せようとする主人公のカン違いが大間違いなのだが。
そこらへんは、ソーニャはちゃんと分かってて、
「罪の女」の罪は宗教上の罪「グレーフ」って単語をソーニャは使ってる。
「グレーフ」のロシア語の使いまわしは
「若気の至り」みたいな誰でもついしてしまうあやまちみたいな
ニュアンスがあるから、それほど深刻な罪意識ではないんだ。
最も、信仰の強い人は罪意識が深くなるんだろうが。
キリスト教で淫行が罪となるのは、人の体は、人が神から与えられた「神殿」だから
それを汚す行為は神に対する罪となる、という考え方からきてる。
>>670 マジレスしてほしいんだが、それじゃキリスト教ではオナニーも罪なのか?
フェラやクンニはどうなんだ?ついでにAFは?
>>671 670じゃないが、キリスト教では長く手淫が罪とされていたのは有名な話。
フェラだのは知らんがね。
>>671 全部おk。もうどこもかしこもやりまくりw
嘘っぱちだと思うんなら宗教スレで聞いてみ。文学板でなくw
>671
AFは獣の行為だとかソドミーだとか言って忌み嫌われてなかった?
結婚して子供を増やす目的以外は基本的に認めてなかったのでは。
確か男同士も罪だよね。
670だが、
>結婚して子供を増やす目的以外は基本的に認めてなかった
が正解。
神が認めた夫婦間で、生殖のための行為はok.
厳しく言うと、快楽を追求するための性行為は基本的に夫婦間でも姿勢としてだめ。
もちろん、時代によって移り変わりがあるし聖書の解釈があるから本音と建前みたいなもんだけど。
しかし、買売春は明らかに淫行。
「産めよ増やせよ地に満ちよ」 神はこうのたもうた。
よって子供を作る目的以外の性行為は神の御心にかなわないので×。
そして十戒には、「汝、姦淫するなかれ」
心の中で考える事すら厳密には罪となるんだよ。
しかし普段心の中でさえ潔癖な人間は、
いざ結婚しても乗り気じゃないような人種なんじゃないか?
「罪と罰」を再映画化するなら…
ラスコーリニコフ…ヘイデン・クリステンセン
ドーニャ…ナタリー・ポートマン
ラズミーヒン…ユアン・マクレガー
「エピソード3」観てきたばっかりなもんで。
ポルフェリー…ヨーダ
ナスターシャ…C−3PO
「エピソード3」見てないけど。
680 :
669:2005/07/15(金) 23:07:47
ところでなぜに670は俺にあの内容のマジレスをしたんだ?
内容には別に意義はないんだけど
>>678 ソーニャいねええええええ。
でもヘイデンのラスコって似合うな。
ナタリーのドゥーニャもいい。
ラズミーヒンはちょっと合わない。でっかい男のイメージ。
ソーニャは・・・時空をこえてレイア姫とかで
長髪になったヘイデン、もうサイコー!!ラスコのイメージにぴったり。
アナキンもラスコも、人類の最大幸福という目的のためならダークサイドへの踏み込みも
辞さないし。
ただ、自分の目的のためには××まで殺して、そのことに少しの呵責もおぼえないのが
アナキンとラスコのちがうとこ。
>>677 だから「白痴」のムイシュキンなんかが、「美しい人間」とされる訳。
>>681 だったら、
ラズミーヒン…チューバッカ
686 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 12:21:15
>>658 そうか?
思いっきり数学好きがでてると思うが。
バフチンでも読め
687 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 18:16:34
>>686 イワンの反逆はユークリッド的知性の限界に対してなされたものでもあるし、
彼の大審問官劇は理数系的苦悩の詩的表現として読むことも可能かな・
え──っ、そうか〜??
ドストは理系的思考のまったくできない、典型的文系人間だと思うけど。
確かに工兵学校出身、工兵局製図室勤務だったけど、工兵学校では成績悪くて留年、
工兵局では「毎日がじゃがいもみたいに飽き飽き」と不平たらたらで自ら退役願を提出。
工兵学校を選んだのは自らの適性を考えてではなく、父親の意向と就職の事を考えて
だと思うけど。
689 :
686:2005/07/16(土) 20:50:43
690 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 20:52:17
「数学の危機」の時代。
ドストエフスキーの生きた時代。
アインシュタインとか岡潔とか、
理系の天才にドスト好きが少なからずいるというのは、
ドスト作品の主題と表現に、
何か理数的問題意識が反映しているという証左にはならないかな?
692 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 20:54:33
バフチンはドストエフスキー論で数学(非ユークリッド)と比較、対応させて論じてるよね。
「平行線は交わる」、超越性が人間の側に降りてくる、神様が人間の世界に下りてくる。
ドストエフスキーの世界そのものやがな。
693 :
耳をすませば:2005/07/16(土) 20:59:04
ドストエフスキーを初めて読むんだったら何から読んだらいいですか?
694 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 21:01:13
>>693 処女作「地下室の手記」からでも、
最晩年の「カラマーゾフの兄弟」からでもオッケーじゃないかと思いますが。
ただ、ドストエフスキーに触れるなら後者は絶対はずせないとは断言しておきます。
誰だか同時代人が「彼は論理的思考は全然ダメだった」みたいなこと言ってた希ガス
696 :
ちゃるけん:2005/07/16(土) 21:06:32
>>690 それ言えてるう。ドストの思想と重ね合わせるとね
697 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 21:07:32
>>696 だろ。
柄谷行人の「ドストエフスキーの幾何学」からの孫引き。
698 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 21:16:07
>>693 うむ、こういう質問が、実は答えるのに一番難しいかも知れない(w
ドストエフスキーの作品は、通低する主題や問題意識には一貫したものがあるものの、
作品としての仕上がりや表現のヴァリエーションはとても豊富なので、
耳をすませばさんが、普段、どんな作品を好んで読んでいるかによって、
お薦めのドスト作品は変わってくると思います。
「神の在る無しや?」に普段から悩んでいるような方なら、
いきなり「カラマーゾフの兄弟」から読んでもいいでしょうし、
「正義とは何か?」ということに興味のある方なら、
やはり「罪と罰」がいいかな。
「霊肉の乖離」の問題について思うところのある人なら「白痴」がお薦めだし、
「無神論的状況を巡る悲喜劇」を読みたいなら「悪霊」がお薦め。
大長編が苦手ならば素直に「貧しき人々」から入るのもいいし、
不条理物が好きならば「二重人格」あたりから入るのもいい。
ああ、けど、現代の日本人だったら、
やっぱり、自意識過剰の苦悩と笑いを描いた、
694さんの挙げている「地下室の手記」が一番とっつき易いかも。
まあ、自分の性格とか趣味とかを鑑みて、
気の向いた作品から読んでみれば、
きっとドストの作品世界といい出会いができますよ。
699 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 21:18:37
「白痴」を読もうと思っているんですけど、どの翻訳がいいすか?
特になければ、新潮社にしようとおもうんです。
700 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 21:32:10
やっぱ米川正夫訳でしょう。
701 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 21:36:02
どうでもいいけど、一月で700レスか・・
何だかんだいって、文学板にしては繁盛してるよね。
さすがドストエフスキー様様だ。
702 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 21:36:28
703 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 21:38:57
>>701 例えばニュース速板はほとんどドストファンだぞ。
2時間で1000埋まってたからな、この前。
>>695 トルストイ
「ドストはたくさんのことを感じた。でも、考えるほうはだめだった。
706 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 23:08:57
トルストイは考えても論理的だけどドストは考えても考えても
支離滅裂。
707 :
吾輩は名無しである:2005/07/16(土) 23:20:17
>>706 人間は結局非合理な存在だからしょうがあるめえ
709 :
吾輩は名無しである:2005/07/17(日) 00:15:29
>>695 芸術家ってそんなもんでしょ、カミュもだしね
>>704 トルストイの思考法の枠組みでは捉え切れなかっただけだと思われw
>>710 と、いうより政治評論家としても宗教家にしても思想家にしても
あまりにもDQNなんです。
作家としては好きなんですけど。。。
アンチスレに書くべきだが、
誰でも《はあ?》と思うネタありますぜ。だんな。へ、へ、へ!
コンスタンチン・ポベドノスツェフで検索してみ。
>>694 「地下室の手記」は「貧しき人々」の間違いでは?
ドストはどう考えても「感情の人」「感覚の人」であって、「論理の人」ではないなぁ。
だからこそ、「たとえキリストが真理の外側にあろうとも、私は真理と共にあるよりは
キリストと共にありたい」と手紙に書くし、「地下室」でも主人公に「いったいその自然の
法則だの数学だのがぼくに何の関わりがあるというのか?!」「2×2が4は死の始まり」
と言わせるんだろう。脳機能のバランスがものすごく悪いまま大人になった人間の感じ。
大脳の辺縁系(情動系)が暴走していて、前頭連合野(理性)でそれを統制不可能っていうか。
芸術家には向いてるんだろうな。
>>712 検索した。
げっ、こんなヤツにドストは賛同して共鳴してたの?!!
またアンチ・スレ向きのネタが増えたな…。
あれ、ドストって社会主義者じゃなかったっけ?
捕まってシベリアに送られた経験が、罪と罰のエピローグに活かされているとか何とか。
>>717 乱暴だけど神(と皇帝)のもとでみんなが仲良く平等にって感じ?
…とか書くとなんか北一輝みたいだ
>>717 若い頃は当時の知的流行もあって空想的社会主義者、シベリア流刑で聖書に目覚めてからはスラヴ主義者で、
シベリアから戻って以降の執筆活動は、基本的にスラヴ主義に基く反西欧・反啓蒙の立場から、創作・評論が行われた。
ドストの政治的立場が如実に現れているのが、反革命の「悪霊」や反西欧の「作家の日記」等。
ドストの空想的社会主義からスラヴ主義への移行は、近代社会に於ける「転向」の一典型とも捉えられ、
たとえば、昭和初年にマルキズムに挫折した、埴谷雄や椎名麟三らがドストに傾倒したのも、
自分たちの「転向」をどう対象化するかの見本の一つとして、ドストの思想遍歴が大いに参考になったからだと思う。
空想的社会主義からスラヴ主義への転向は、一見いかにも節操がないように見えるが、
「理想の共同体の追求」という意味では、ドストの「転向」には断絶よりも連続があるように思う。
ただ、社会主義は基本的に無神論をベースにしていて、
スラヴ主義はロシア正教をベースにしている、という決定的違いはある。
「理想の共同体の追求」という意味では社会主義もスラヴ主義も同じだが、
その「理想の共同体」が無神論を前提にするか神を前提にするかで、
社会主義とスラヴ主義は決定的に対立する。
この無神論VS一神教の苦悩を戯画的次元で担わされているのが、
たとえば「悪霊」のキリーロフやイワン・カラマーゾフだと思う。
キリーロフやイワンを描く時、おそらくドストは若い頃の自分の姿を思い出していたのではないかな。
ドストは単純な社会主義的無神論者でも、単純なキリスト教徒でもなかった。
そのことを念頭に彼の作品を読むと、更に彼の作品世界への理解は深まるのではないかな。
「理想の共同体の追求」か…。
一生涯にわたってドストがなりふりかまわず自分個人の「生きる意味」と重ね合わせて
追い求めた人間と社会のあるべき姿。“キリストの真の御姿を伝える”ロシア正教のもとで、
全人類が和解して兄弟になる「理想郷」。
こういうの、気持ち悪いと感じるのは私だけなんだろうか?
宗教であれ、思想であれ、どれか一つだけが絶対的真理・絶対的善であり、他の価値観や
考え方は虚偽であり悪であると決め付ける考え方。
ドストは単純な社会主義的無神論者でも単純なキリスト教徒でもなかったけれど、いまだ
全人類が従うべき唯一絶対的な「真理」だの「神」だの「価値観」だのは存在すべきであり、
この世の不条理は全人類が「それ」を理解した時にいっさいが解決し消滅する、なんて
考えてるところはいかにも単純。時代性のことも考慮してもあまりに子供じみてる。
人間は多種多様であり様々な価値観が存在するのを認識した上で、それでも互いの共存の
道を探るのが理性ある人間の務め。「理想の共同体」とはドストエフスキーが考えた方向とは
逆に個々人が自分の信条や価値観を自由に選択できることを保証された共同体でなければ
意味がない。でなきゃ全体主義と同じ。「大審問官」を書いた時、ドストはどれだけ自分の
心酔するロシア・メシアニズムの矛盾に気がついていたのか、今興味あるのはそこのとこだな…。
721 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 12:14:14
>>720 何か一つの絶対的真理があったほうが楽でいいな。
722 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 12:18:26
>個々人が自分の信条や価値観を自由に選択できることを保証された共同体
こんなのありえるのか?
ありえないから理想か?
物語ではありませんが、大昔読まされた小林秀雄「常識について」
自分の社会への感じ方が、それほど異常ではない気がして、陽気になりました。
そして「永遠の懐疑と不信の子」ドスト
これを読めない国や時代は住みづらい社会である、と確信しました。
>>722 君、いま何処に住んでるの?
ソ連は崩壊しちゃったから、イスラム世界とか?
>>715 いや、論理の人だと思うがなあ。
だからこそ論理のネックが見える。
726 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 15:28:04
トルストイ最強。知的。
ドストはその読書はどう見ても馬鹿wwwwwwwwwwwwwww
727 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 15:32:40
728 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 15:34:38
あれだけ徹底してロジカルな思考の出来る人が、
同時にあれだけエモーショナルな文章を書きえた、
というのがドストの驚異であり、魅力なんでしょう。
カラマーゾフなんて、右脳も左脳も、
大脳辺縁系も前頭葉も、フル稼働してるよね!
729 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 15:34:56
730 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 15:35:51
>>726 自己愛激しい手合いには
自分の好きなもの=知的→それが好きな自分は知的、
他の人が好きなもの=DQN→他人(or嫌いな奴)はDQN
という風に定義付けたくなるのがよくいるんだよな・・・。
732 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 15:38:56
>>728 そだねー。
便宜的にこの言葉を使わせて貰うけど、
左脳的なもの偏重になったり右脳的なもの偏重になったりすると
物事の捉え方が片手落ちになる。
この両要素を併せて考えられた点がドストの鋭さの一つなんだろうな。
けどここがツボにはまらないタイプの人だとドストの見方がわかりにくくなる。
しかもドスト本人も多分紛れもなくエキセントリックな人だっただろうしw
>>731 そうでしょうか?
問題はDQNの定義の仕方とか貴女の卑賤的物欲に潜んでいるのでは?
この種の議論は総括的にけじめを付けてしかるべき問題ではないかと思いますが。
>>734 トルストイがどうとかドストがどうとか以前に
頭悪そう、思い込み激しそうな文章だね。
言葉ばかり先走っていて中身がなってない。
あんだけロジカルなイワンたんが恋愛においてはボロボロなのがすごく好き。
>>733 貴女の考えるドストエフスキー像は誤っています。
そんな大脳生理学的帰着に結びつくほど単純明快にはいかないかとw
739 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 15:44:41
>>736 これだから単純思考者は困るんだよね。貴女は、私がドストエフスキーだったら
すぐに肯定するでしょうね。ドストの魅力は飛躍になるというのにね。
全然分かってないね貴女。
私には見えますね。
>>740さんは卑賤的物欲に満ちた浅ましい女流作家です。
743 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 15:51:58
右脳と左脳がフル稼働して、
その矛盾が臨界点に達した時に閃く飛躍的ビジョン、
――それがドストの魅力ということでいいでしょうか?
文学スレに目が滑る書き込みが多いのは
多くの人の目につく2ちゃんねるということで自意識過剰になり
それが文章方面で発揮され、自分の文章に酔いがちになるせいなのか…。
短文で目が滑る文章もあるんだな。
要するに自分マンセー心理。
>>743 うまくまとめたね。褒めてあげるよ。
但、飛躍的ビジョンに拘泥される危険性を孕んだ貴方の思考に危機感を覚えます。
まぁそれが貴方の魅力でもあるのでしょうが。。
>>744 そうだね。
今日はまた変なのが一人紛れ込んで何度も投稿している。
>>744 それはむしろ貴女ですよ。貴女は実に自意識過剰のニンフォマニアだ。
貴女は相手のロジカルさを超えた所の真の飛躍的ビジョンには目もくれず、
ただただ自己撞着的真理の耽溺に身動き取れない状態にあります。
そんな貴女がドストを語るとはほとんど驚異的ですらあります。
電波ヲチデーですなw
つかさっきから連投しているのは煽りだろ。
>>737 同意w
あれだけ好きなのにカーチャと喧嘩状態になってしまう。
でも裁判でカーチャがああ出てくれたのだから果報者。
中村健之助の本って面白いですか?
昨日本屋行ったら中公新書だったかで
この人のドスト本見かけたんだけど。
>>751 そこで同意しておいて私に同意しないってどういうことですかあ?
結局貴女の精神はドストあるいはイワンという柄杓的美男子に奪われてるだけじゃないですか。
今ここにいる私を見ようとしてない。
ドストはそのことを危惧してたんですよ。
道化がいるな
>>753 君が自分に注目してほしいのはよくわかったw
結局貴女も馴れ合いという名の下で自身のニンフォレプチに相乗効果を与えているだけでしょう
結果として。
私がイワンなら貴女は、概ね同意wとか言ってごまかして、私と文面上での前戯段階に突入させようとするでしょうねw
>>752 その本は未読。
朝日選書のドストエフスキー人物事典はつまらんかった。
今日はかまってちゃんが来ているのか。
>>752 アマゾンの書評ではかなり評価が分かれているね
>>752 中村健之助は基本的に、
ドストは、病気でその病気を徹底的に作品に生かした人で、
自分が病気だから、他の人も皆、病気に違いないと思い込んで
作品を書いた人と言う見解を持つ人。
で私も、そう思います。
しかし、病気の人が書いた作品の方が
健康で正しい思考のできる人の書いた作品より面白いという人が
けっこう多いと言うことです。私もそうです。
気のせいです。
>>762 概ね同意。
但、どんな人でも自分を客観視できれば、己の機知害性に気付くはずです。
そう、人はほとんどが機知害なのです。それに気付かねば面白いものは書けませんね。
ここにいる人たちは、ドストをこれだけ読み込んでいるのに
機知害的、自意識過剰気味、ニンフォマニアの書き込みを見ると即座に叩こうとするでしょう。
そんな軽々しい精神でよくドストが読めるなとおもうよ。
???大丈夫?
>>720 あなたの見解は中村健之助と似てますね。
ドストの本質は、その病的な《不安感》にあり、絶えず、それを排泄せずには
いられない子供っぽさにあると思う。
>この世の不条理は全人類が「それ」を理解した時にいっさいが解決し消滅する
コレは絶えず、《不安感》に責められ抱えたものにとっては
切実な希望です。理想は理想として掲げる事は何の問題もないと思う。
>理想は理想として掲げる事は何の問題もないと思う。
自分で書いて置いて、難癖つけるのはどうかと思うが
ドストの場合は、作品が作品内にとどまるうちは何の問題もないのです。
社会評論家や思想家、宗教家の言説になると
やはり、病気の思考が前面に出てDQNになってしまうのです。
>>767 概ね同意。
但、貴方の精神の中核にあるのはやはり自己陶酔だと思われます。
そこからどう脱却するかが貴方の今後の課題です。
頑張ってください。
770 :
767:2005/07/18(月) 17:44:01
>>769 私は、
>>761から、初めての投稿ですが、意味がわかりません。
誰かと間違えてませんか?
>>768 概ね同意。
但、それは全てドストの無意識的文学計算であり、そこに読者は難癖をつける自由を見出す。
かくて人はそこから理解しようとします。しかし理解は全てドストの考えた世界の部分集合に過ぎない。
スレが伸びていたけど内容がないようだ(´・ェ・`)
>>772 今までに内容あるレスあっただろうか。
ないですよ。何もかも全部最初から分かってることしか書いてないよみんな。
期待するのが間違ってる。
まあ、またーり行きましょ、またーりとね。
まあ、皆の意見をまとめると、ドゥーニャ可愛いってことですね。
777 :
吾輩は名無しである:2005/07/19(火) 18:36:53
ふと思いついたんだけど、ドスト作品の登場人物って童貞率高いよね?
ムイシュキンはもちろんとして、「カラマ」のアリョーシャ、「未成年」のアルカージイ。
小説中にそう明記してあるんだから、確かだな。
あっ、そうだ、これ訂正しておく。
>>760 あちらのスレはよく利用させていただいてるけど、スレ主さんは別の方。
どうもありがとね、アンチスレ立ててくださった1さん。すごい感謝!
今、ドストの主要作品の金銭関係の抜書きリストをあちらに作らせていただいてます。
ドスト小説では金銭上のトラブルがストーリーの重要ポイントになっていたりするので、
金銭の流れをまとめてみたら、登場人物たちの相関関係が再認識できてけっこう面白かった〜。
ムイシュキンは、病気でそういうことができないんです、
とか言ってたような。。
ほんとに出来なかったらアグラーヤと婚約なんて出来ないんじゃないか?
それが奴の手だ。
いい女であれば話は別だ。
オレだって、相手によって勃ちもすれば萎えもする。
そう考えれば、ムイシュキン=超メンクイ説、というのもありうるな。
一方、この世にブスなどいない、どんな女にも魅力はある、
と豪語し、白痴女にまで手をつける絶倫親父フョードル・カラマーゾフ。
ムイシュキンとフョードルに、ドストの女性観、
ひいては人間観の両極が託されている・・と言えるかも知れない。
地下室と罪と罰読んでドフトにもう夢中のオカマです。
ドフトさんの白痴の原作と黒澤さんの映画白痴のDVDが今
手元にふたつあるんですが、どちらを先に見ようか
迷ってしまいました。こういう場合ってどっちが先がいいんでしたっけ?
>784
DVDを私に譲渡して原作を読むのがいいと思うよ。
ドフトってw なんか洗剤の名前みたいだな
>>784 まずドフトの白痴、次に黒澤の白痴
最後にちんことって白鳥になれ
>>784 やっぱりドストエフスキーの原作から入ったほうがいいよ。それから映画見たほうが、
自分と黒澤の解釈の違いっていうのか、そういうのも含めて楽しめると思うんだけどどう?
あと、いきなり映画見ちゃうと例えばナスターシャ=原節子で映像イメージが固定されちゃうよ。
そういうの気にならない人なら映像から入ってOKかも。
ムイシュキン=超メンクイ説
というより
ムイシュキンは、不幸だろうと幸福だろうとメンヘルだろうと健康美だろうと
言い寄られたら女は誰でもいいの。
>女は誰でもいいの
>どんな女にも魅力はある
淫蕩と女に対する従順は紙一重、本質を究めれば一緒。
どんな女にも魅力はある
これカラマの狒狒親爺の台詞だよね?
792 :
吾輩は名無しである:2005/07/20(水) 16:19:26
>791
そう。フョードル。
彼ならちんことった>784でもかまわず食っちまいそう。
793 :
ビーストテイマーk:2005/07/20(水) 23:27:37
初めて書き込むのですが・・・
ドストエフスキーの罪と罰、カラマーゾフの兄弟を読みました。
カラマーゾフの兄弟はあまり面白いとは思わなかったんですが、罪と罰は
凄かった。あれは本当に人間性を暴くドラマでした。ラスコーリニコフは
自分の大義名分の為に金貸しの老婆を殺害する。だが、良心の呵責に苦しみ、
ソニアの前で「僕は自分を殺してしまったんだ、婆を殺したんじゃない!」と
叫ぶ。あまりに衝撃的で涙が止まりませんでした。
俺の好きなところは第2巻でラスコーリニコフがソニアにヨハネ伝のラザロの
復活を読ませるところですね。ドラマチックで最高でした。
岩波は読みにくいですね。現代語に訳されているドストエフスキーはないのでしょうか?
我々はもうそのネタから脱却せねばならない
796 :
吾輩は名無しである:2005/07/21(木) 01:48:54
>>793 罪と罰は確かにすごい作品ですね。
自分は新潮文庫で読みましたよ、ちょっと古典的な言い回しも
ありましたが、比較的読みやすかったです。
岩波がそうなのは、おそらく原文に忠実に訳してる作品が多いからでしょうね。
目が滑るってどういう意味だ?
798 :
吾輩は名無しである:2005/07/21(木) 05:28:58
岩波って江川卓ならむしろ読みやすいはずだけど・・・
もしかして古本で旧訳よんだとか?
799 :
吾輩は名無しである:2005/07/21(木) 05:29:47
罪罰の訳は
訳によって、意味までちがってくるんだよね。
ソーニャとラスコの会話で、ソーニャが「カテリーナは、頭がおかしくなっていて可哀想」
と話す部分で、他訳ではラスコが「まあ、そうでしょうね、あなたたちの……暮しぶりを見れば」
となってるのが、私の読んだ訳だと(確か、池田訳)「それで、分かった。あなたがこんな暮らしをしているのが」
みたいな意味になってた。これだと、ソーニャの暮らしぶりは彼女の同情的な性格のせいだとも
受け取れるし、訳によって違ってくる。
801 :
吾輩は名無しである:2005/07/21(木) 21:17:59
米川正夫が一番翻訳者の文体、というか、これがドストの文体だと彼が思う文体
が感じられて面白いと思うが、ロシア語の出来る知人は小沼文彦のが一番原文に
忠実な気がすると言ってたな。
米川訳は誤訳だらけらしいじゃないか
原文と比較したが、米川より小沼のほうが忠実。
米川のは、誤訳というか、要するに日本ではこれなんだろうという訳が多い。
ピロシキ→揚げ饅頭とか。誤訳というほどではないというのが俺の感想。
それから、関係代名詞や分詞、接続詞でどんどんつながっていく
長ったらしいロシア独特の文章を、すぱすぱ切って、2,3の短い文章にしてる。
日本語としては分かりやすいし、調子がよくて、米川調なんていわれてるな。
とりあえず色んな訳を揃えて楽しんでる
罪罰だけだが
いくつか読んでみて気付いたけど
罪と罰って長さも違うよね。
省略してある本もいくつかあるみたい。
全3巻だからと言う理由で新潮版カラ兄弟を選んだ俺がやってきましたよ
悪くない理由だと思います
>>799 自己満足色の強いオナニー文章は読んでて白けるってことだろ
ラスコってみんなの中でどんなイメージ?
ラズミーヒンやイワンやミーチャなら、人によるイメージの相違は好く無さそうだけど
ラスコは違うぽいな。
810 :
吾輩は名無しである:2005/07/22(金) 12:53:01
翻訳は創造である。原文に忠実でもかったるいものは読みたくない。
>>809 ニヒルぶってても抜けてて熱血なところがあるのがいい。
>>809 最初シリアスに歩いているけど、
すぐ目をギラギラとさせるし興奮するし、卒倒するし。
だいたい、ドストの登場人物のセリフは「自己満足色の強いオナニー文章」
が多いじゃんw。特に女は。ソーニャのセリフとかw
>>809 悪ぶっても、結局お坊ちゃんのヘタレのところ。
母性本能くすぐる。
ラスコ好きじゃないからなー。
自己顕示欲つよくてワガママなぼっちゃんだな。
初代ガンダムのアムロと同じ種類のムカつきを感じる。
>>813 前の前のスレでオナっていた女がそんなこと言ってたな
私を見て!女はうざ
>>815 枕に顔をうずめてうじうじしてそうな所が似てるかもw
フラウはナターシャたんでおねがいします。
シャアも結構ラスコっぽいと思う。
シャア=ラスコ
セイラ=ドゥーニャ
ララァ=ソーニャ
ニュータイプ思想=ナポレオン主義
・・みたいな感じかな。
ラスコに一言、言ってやりたい。
度胸のない奴は最初からやるな!
ナポレオンは、自分の手で殺したか?
下っ端の兵士に殺せって命じただけだろ?
頭、悪いんじゃないの?
ソーニャに一言、言ってやりたい。
か・ま・と・と
ドーニャに一言、言ってやりたい。
美人って徳よねええええ!
ナスターシャに一言、言ってやりたい。
あんたが一番いい子だよ。なのに下女扱い、報われないねええ
カテリーナ・イワーノヴナにも一言。
>>828 ダリアなんとらに
「ソーニャよりあたしのほうがいけてるわよ。Sなら自信あるわ。」
と言えませんでしたか?
罪と罰のメインの登場人物みんなに
どいつもこいつもみんな痩せすぎ
マルメラードフに一言。
居酒屋で、娘の《広告宣伝》してどうすんの。
そういう方面の仕事向いてるよ、あんた。
それに、寝たふり上手すぎ!
ドストにひとこと言ってやりたい。
2chの文学板でスレの伸びがすごいですよって。
>>813 たしかにドストの登場人物は劇みたいなしゃべり方するよな。
「ソーネチカ、ソーネチカ・マルメラードワ、世界あるかぎり、永遠のソーネチカ!」
こんな言葉、日本人じゃ絶対使わないよ。
それともロシアではこれが普通なのだろうか。
>>833 若い頃に沙翁やシラーに傾倒したドストは、
戯曲の小説化を試みた、とも言われているからね。
劇的誇張によって、かえって露呈する人間的真実、
というのを、ドストエフスキーは描きたかったのだろう。
ドストのいう「リアリズム」を理解する上でも、
彼の小説の戯曲的要素を踏まえるの重要だと思う。
1838年に兄ミハイルにあてたドストエフスキーの手紙の一節。
「僕はシラーを暗記するほど読みました。<シラー口調>にしゃべってみることも
あります。夢にまででてくるのです!」
「カラマ」でイワンがカテリーナにむかって、「さよなうなら。お別れの握手はいりません。
あなたにあまりに意識的に苦しめられたので、この瞬間、あなたを赦すわけにはいかない
んです。」と言い放ってシラーの詩をそらんずる場面、素敵。
戯曲の一場面を見てるようで、実に(゚∀゚)イイ!!
837 :
吾輩は名無しである:2005/07/24(日) 14:34:02
河出の全集(米川訳)なら安く手に入るんだが、ちょっと古いよな、文章が…。
そうか?
俺は米川訳で十分満足だが。
古いと言っても戦後だろ。
否定するほどの古さか?
もともとが19世紀のロシアの話なのだから、
あんんまり現代日本風の文章で訳されても、
かえって違和感あるかもね。
に、しても、女のセリフが「・・・まし」と
江戸時代のお女中風なのは萎える。
でもドストの小説の時代設定って、だいたい日本で言えば明治維新前後じゃない?
むしろ古くさい&芝居がかった口調がドストっぽいという
勝手なイメージが根付いてる・・・。
女の「ですわ」口調とか。
役者によって大きく異なるのでは。
というか、海外文學の翻訳なんてだいたいそんなもんじゃない?
ドスト作品を関西弁に訳してくれる人っていないかな。是非、読んでみたい。
枕草子を現代っ子風に訳した本があったのを思い出した。
「なああんた、このさい大地に接吻したらええねん。自分、ごっつう悪さしとうやろ?ほな大地に謝らんかい。ほんで地べたに頭つけてお祈りしたらええねん。ほんまにすんまへんでしたってな」
「決まってますよ、死刑だノフ!」
「ハラショー!!よく言ったビッチ!」
850 :
吾輩は名無しである:2005/07/25(月) 21:41:36
>>847 いいなこれw
なんか急に生生しくなるね。
いっときだけだろ
852 :
吾輩は名無しである:2005/07/25(月) 21:48:14
翻訳は標準語で、って誰が決めたの?
>852
方言じゃその地方以外の人にわからない単語や言い回しがあるから、
出版しても他の地方の人に売れなくて儲け薄いからだろう。
854 :
吾輩は名無しである:2005/07/25(月) 23:05:11
>>852 それは近代文学の成立事情に関わる問題ですね。
>>847 ソーニャは、日本語に訳すと「チエ」だから
「じゃりん子チエ」でぴったしだなw
『虐げられた人々』読みました。めたくそおもしろかった。
個人的に、
虐げられた>罪罰>>カラマ>>>>貧しき人々>>>>>>>死の家の記録
あんまりこのスレじゃ話題になってないけど、
みんな好きじゃないのかな?虐げられた人々。。
ああ、あのょぅι゙ょが主人公の本ね!
「虐げられた人々」がドスト作品の中で一番好きっていうひと、初めて見たよ。
しいて言えば、ワルコフスキー公爵の悪の哲学が面白かったかも。
おれ、白痴と罪と罰と地下室しか読んでないけど、
いずれ虐げられた人びとも読もうと思ってる。
とりあえず新潮のは全部読もうかな。
虐げられた人々、読んだのに内容思い出すのに時間がかかった。
アフォのアリョーシャが二股する話か。
一番好きなのはカラマだけど、死の家も結構好きだけどな。
ストーリーはあんまり無くて実録に毛が生えたようなもんだったけど。
861 :
吾輩は名無しである:2005/07/26(火) 12:00:51
>>860 あれは彼には珍しく写実的でいいな。傷ついた鷹のはなしとか、囚人の類型とか、
興味は尽きない。後期の長編以外では一番面白いかも。
「虐げられた人々」主人公の大人ほっといてネリー印象的。
ドストの少女好き爆発!
女衒の家から少女助け出す話だったよな。
863 :
吾輩は名無しである:2005/07/26(火) 14:13:52
笑い声が『へへへ!』ってのに違和感感じた。
あそこで活躍するマスロボーエフは密偵かなにかかな。
家に誰もお客が来てくれなーい!と、すねてる奥さん?が主人公が訪ねた時に
ザクースカとお茶をどっさり用意して歓待してくれたのが、美味しそうだった。
866 :
吾輩は名無しである:2005/07/26(火) 15:17:33
レーヴェジェフかい?
>862
『永遠の夫』のリーザみたくなるのかと思ったら、
幸せになったからほっとした。
868 :
吾輩は名無しである:2005/07/26(火) 21:04:52
幸せになってないじゃん!
869 :
吾輩は名無しである:2005/07/26(火) 21:05:57
これから白痴を読みます。楽しみです。
主人公はムイシュキンだがら、ムーネチカ、ムーシャとか呼ばれんのかなワクワク
>>868 大人の善意が全く信じられないネリーが、段々心を開いていく過程が良いのだが
そのほのかな恋心を利用して自分の恋に利用とする主人公は果たして善人か?
子供に頼み事するのに、いちいち赤面する子供を膝に乗っけて接吻するなよ。
>>869 ねたばれ
「ムーニーちゃん」と呼ばれます。
>868
あれ?なってなかったっけ?
>>869 ムイシュキンは苗字だから愛称にならない。
874 :
吾輩は名無しである:2005/07/27(水) 02:44:41
はたまた、ムスターシュシコフとかかなwワクワク
それにしてもラキーチンをラキートカってのは萎えたなぁ、、、
「虐げられた人々」のネリーちゃんは、もう店に出て仕事させられてたのでしょうか?
例によって、訳によってその辺の解釈が微妙なんですが。。。
「ブブノワの家にいた時の私の様子も、話してあげてね」
「ブブノワのところで私が何をさせられてたかも、話してあげてね」
877 :
吾輩は名無しである:2005/07/27(水) 19:41:29
今年の夏休み中に「悪霊」か「白痴」か「カラマーゾフ」のどれかを
読破したい。去年の夏は「罪と×」を読んだ。
長さ・内容のとっつきやすさなど、3つのうちで一番読みやすいのはどれかね?
878 :
吾輩は名無しである:2005/07/27(水) 20:12:36
罪と罰の延長を読みたいのなら、カラマ。
美を追求したいなら、ハクチかアクリョウ。
おもいきってカラマから行け
読みやすさでいけば「白痴」かな。
882 :
877 :2005/07/28(木) 00:48:54
意外と読み始めると読めるんだけどな。
とっつき易さとか無視して、より意義のある読書にしたのなら「カラマーゾフ」
884 :
877 :2005/07/28(木) 00:58:15
カラ兄弟にしようかな。
たしか新潮文庫が改版して活字がデカくなってたよね?
明日買ってこよう。
885 :
吾輩は名無しである:2005/07/28(木) 01:00:53
5大長編のうち『未成年』て本屋で見かけた事無いんですけど、
何で無いんでしょう?面白くないんですか?
887 :
吾輩は名無しである:2005/07/28(木) 01:22:18
カラマーゾフって誰の訳が一番いいですか?
河出書房の世界文学全集10の「罪と罰」を読み始めましたが
おもしろいですね!ワクワクしています
889 :
吾輩は名無しである:2005/07/28(木) 07:05:55
>887
私も池田訳をおすすめする。
工藤訳味ないかなーそうかなー好きなんだけどなー
大学図書館で借りてきたやつ米川だった
市立図書館でかりなおすか・・・
>>892 池田訳は読んでいる人が少ないんじゃないか?
ちなみに私のお薦めは
1に池田訳
2に小沼訳。
リーザが指を潰して(生々しかった)「恥知らず、恥知らず、恥知らず!」と叫ぶのにはどんな意味があったのだろう?
今日読み終えたばかりだが、そこがイマイチ分からなかった。
「私ってバカバカバカ!」
のオーバーアクトじゃないの
イワンが純真なリーズたんにまた余計な事吹き込んだんだろ
899 :
吾輩は名無しである:2005/07/29(金) 13:41:38
>>896 ちなみに池田訳だと
「わたし卑劣だわ、卑劣だわ、卑劣な女だわ!」
もちろんイワンがリーズのおなぬいをからかったからにきまってるじゃんw
で、いつも膣にいれてた指を・・・
901 :
896:2005/07/29(金) 16:54:54
あるあるw
ではどの点を卑劣だと言ったんだろう?
アリョーシャに話した自虐的な話か、それとも婚約話を破棄したからか。
イワンへの手紙をアリョーシャにパシらせたから、だとしたら、手紙にはどんな内容が記されていたんだと思われますかね?
全部ひっくるめてじゃない
903 :
牛乳石鹸:2005/07/30(土) 19:21:01
以前「罪と罰」を読んでみたら主人公のクドクドした心理描写にイラついたり、馴染みのないロシア語の翻訳と言う事もあり理解しにくくて五分の一も読めないまま挫折しました。俺があほだからかもしれません。
名作として有名な作品ですが、どんな処が面白いんでしょうか?
なんとなくまた挑戦してみようとも思ってるけど、色々感想など聞かせてください。猛烈に読みたくなるような熱い感想を…
読まなくていいよ
>903
ドゥーニャタンが可愛いところ。
俺も罪罰はそれほどでもなかった。カラマは猛烈に面白かったが。
他の作品読むか、解説本から読んでみるのもいいと思う。
分からなかった読まなきゃいいのよ。
何?この人大杉状態?ぜんぜんアクセスできなかったよ。
他のドストスレも上げてくれないと見ることさえできないよ。
>908
つ専用ブラウザ
>>903 罪と罰の面白さは
主人公のクドクドした心理描写に共感したり
馴染みのないロシア語の翻訳に新鮮味や知的好奇心にかられたり
するところ。
911 :
吾輩は名無しである:2005/07/30(土) 22:43:25
>>903 小栗旬激似の俺とは違って、イケメンの主人公にいまいち感情移入できないのでは?
そういう君には「永遠の夫」がおすすめ!
顔の描写のないイワン(カラマ)でもいいかも
914 :
吾輩は名無しである:2005/07/31(日) 00:13:52
そうか、オレが罪と罰がすきなのはイケメンだからか!
赤と黒、ゴリオじいさんも好きだ品
915 :
吾輩は名無しである:2005/07/31(日) 00:44:23
まあ、小栗旬もGTOではパンツ姿曝したいじめられっ子だった訳だから、
いじめられっ子のヒッキーがラスコに感情移入したっていいさ!
俺は単に
>>903が米村訳で読んだからだと思う。
有名だから読んでみようぐらいの気持ちの人は本屋で買わないで、
図書館か家にある一冊に丸々収まった愛蔵版を読もうとするので米村訳に当たりやすい罠。
先ごろブックオフで罪と罰を105円で買ったが
北垣訳もいいな。
江川訳が好きだったけどこちらもいい。
講談社の世界文学全集の18って奴。
米村訳に当たったことはこれまでの人生で一度もないなw
919 :
牛乳石鹸:2005/07/31(日) 14:45:54
みなさん色々な意見ありがとう。
で、初心者でも一番読みやすい訳者は誰なんですか?北垣?俺が挫折した新潮版は今は手元にないけど米村訳だったのかな?
あと、初心者が最初に読むならこの作品が良いとかありますか?
920 :
吾輩は名無しである:2005/07/31(日) 15:04:50
「賭博者」なんかも、短いわりにはドストらしい強烈さがあっていいかもー。
なんか、人大杉でこのスレところどころしか読めないうちに1000いっちゃう
じゃないかという気がしてきました (ノД`)
921 :
吾輩は名無しである:2005/07/31(日) 15:21:32
>>919 ライトノベル風の文章で読みやすいのは新潮文庫の工藤訳。
人物の名前で挫折し易い人は、人物紹介と、聖書と関係した解説が詳しい江川役。
個人的には江川訳が一番いいと思う。初心者がなじみやすいのは工藤かな。
特異な誤訳?なのか、解釈でおもろい池田訳もあり。
ドストごときにプラウザ導入したくないと思う人はageましょう。w
2ch見るなら2chビュワー導入しろとドゥーニャも言ってたよ。
ということでアリョーナ・イヴァーノヴナの所逝ってくるわ。
>>919 新潮は今の新品を買えば工藤訳だが、少し前だと違う人の訳だったと思う。
どっちかはわからないので、読んでみるしかない。
罪と罰に限るなら
>>921が挙げている江川か工藤のどちらかで読んでいるのが8割。
ちなみに江川訳(岩波文庫)の始めにある人物紹介は本当に使える。
ロシア人は呼び方がいっぱいあるので、誰だか忘れてしまい話がよくわからなくなる。
日本人がロシア文学を取っ付き難いと感じるのは、呼び方が大部分を占めていると思う。
アヴドーチヤ・ロマーノヴナ、ドゥーネチカ、ドゥーニャ
例えば、この三つは全て同じ人。
誰の訳でも、主要人物のフルネームをメモしとくとより理解しやすくなるよ。
詳しい説明どうもありがとう。
又、他スレ教えて頂いて大変参考になります。
とりあえず本屋で色々見てみようと思います。
927 :
吾輩は名無しである:2005/08/01(月) 19:35:58
それにしても文学板としては破格の伸びだったな
928 :
吾輩は名無しである:2005/08/01(月) 20:39:10
929 :
896:2005/08/01(月) 23:57:56
なにこの性質の悪いフラッシュ
名前欄は忘れてくれ……
>>930 それは神様のおぼしめし次第ですな、へ、へ、へ!
いやいや、夢に出てきそうですよ、へ、へ、へ!
>>930 お立ちなさい!今すぐ、たった今出かけていって、
十字路に立って、おじぎをして、まずあんたが
血でけがした大地に接吻なさい!
そしてそれから全世界にむかって、
四方八方に頭を下げて、みんなに聞こえるような声で
『私は名前欄を消し忘れました!』といいなさい!
そうすれば神さまがまたあんたに生命を授けてくださるわ。
いらっしゃるわね?いらっしゃるわね?
ヾ(`Д´)ノ
934 :
吾輩は名無しである:2005/08/03(水) 09:54:48
この流れワロタw
935 :
吾輩は名無しである:2005/08/03(水) 11:53:57
この、「誤り方」流行りそうだな。
不祥事の記者会見なんかで。
936 :
Deaf:2005/08/03(水) 12:17:54
なんで皆、レーベジェフのまねしてるんですか?へへへ
ちょっと違った…
わたしのすてきな大事な人よ〜♪
わけもないのにぶたないで〜♪
>>922 2chビュワーでなくて、2chビューワー
もしくは2chビューアだと火薬中尉が言ってるんでさ!
2chビュワーだなんて呼んで!まあ、いけずうずうしい人!
ワダイヲ・カエマショウ…
まるまる一年かかあをかわいがり〜
まある一年かかあをかわいがり〜
ポドヤーチェスカヤを歩いていたら
むかしのかかあを見いーつけた
ペテルブルクって今もあんの?
つか何でモスクワに遷都したわけ?
教えてえらい人!
自分で勉強しろ、ハゲ。
943 :
吾輩は名無しである:2005/08/06(土) 09:54:48
wikiのドスト関連どうお?
945 :
吾輩は名無しである:2005/08/06(土) 10:15:18
どすとスレが見たいから、2ちゃんねる専用ブラウザをダウンロードしていい?って
訊いたらメッチャ怒られましたー!! 。・゜゜・o(iДi)o・゜゜・。
とりあえず、大杉くんが頼り…。
http://oo.2ch2.net/
946 :
吾輩は名無しである:2005/08/06(土) 10:16:53
オフ会しませんか?in名古屋
ちなみに漏れは89歳無職。車椅子なので同伴者はいますが悪しからず。
947 :
吾輩は名無しである:2005/08/06(土) 10:29:36
[大杉くん用2chメニュー]って何?
89で2ちゃんしてるひと初めて見たよ…
さあ、乗った!みんな乗った!
聞いたか!ぶっ飛ばさせるんだとよ!
むちでぶちのめせ!
くたばるまでひっぱたけ!
ぶち殺してやれ!
おとうさん…おとうさん…
くたばっちまうぞ!
つべこべ言うな!おれのもんだ!
やりてえようにやるだけだ!
むちでひっぱたけ!ひっぱたけ!
まだ生きてやがる!
おとうさん…あのひとたち何をしているの…?
ぶち殺しちまえ!
鼻っつらを!目の玉をひっぱたけ!目の玉を!
おれのもんだ!
まさにドストッ!!!!
950 :
吾輩は名無しである:2005/08/06(土) 16:52:00
くだらん
951 :
吾輩は名無しである:2005/08/06(土) 20:00:21
950超えたねー!!
次スレの1は、どのキャラになるかな?
ここで不肖レビャートキンの出番ではないかと愚考いたす所存であります、奥さん!
>>953 買おうと思ったが手数料1000円は迷うなぁ
大学生になって、1年の間はドストエフスキーに焦点を絞って読もうと思ってるけど
悪霊で挫折しまくり。今、死ぬ思いで下巻の300ページくらいに1週間くらいかけて辿り着いた。
ほぼ理解不能...。長編はあと白痴と未成年が残ってるけど気が重い。
別に無理して読まなくったってなー
相性があるからね
自分はドストは厨房の時にすいすい読めたけど
いい大人になった今でも遅々として進まない作品はいっぱいあるし・・・
ドストのちょっとした短篇が読みたかったな。
今さら何言っても遅いけど。
少ないページで濃いーの書きそう。
今読めるので短めなのは白夜あたりかね
昔読んだロシア怪奇小説集みたいな本にドストの短編が載ってたな
わりとシンプルな怪談で本編より挿絵が恐かった
おかしな人間の夢、百姓マレイ、とか短編もそこそこあるよ
短編についてあまり語る人は見かけないけど。
ドスト好きの人のHP見たけど、感想が化け物やね
なぜあんな高度なことを読み取れるのか...
ただ本読むのが好きなだけな理系学生のおれでは
面白いかそうでないか、くらいの感想しか抱けない....悲しい
本自体はたくさん読んでるのに、成長しないよ
うーんため息が出るような感想を書ける人が羨ましい・・・
自分の中には感想にして言いたいことはあるんだけど
それうまく言葉にできないんだよ
これは自分が理系だからなのか・・・いや単にバカだからだろうorz
解説本の影響がでかいと思うなあ。
感想ってのは創作行為でもあるから
別に出来ないからって落ち込む必要もないが
羨ましいなら練習すれば上手くなるんじゃないかな
ドストエフスキーのを読む集い、みたいのに出たことある人いる?
雰囲気が若干恐そうな悪寒
このスレで長文解説する人がいるけど、あれも解説書のどうせ受け売りだろ。
967 :
吾輩は名無しである:2005/08/08(月) 19:59:47
専用ブラウザ落としちゃった、もう知〜らないっと!
図書館に行ったらドストの新しい解説本がでてた。
亀山郁夫「『悪霊』 神になりたかった男」 みすず書房 2005年6月発行。
スタヴローギンの告白の章をメインテキストに据えた亀山節スタヴローギン論ってところ。
>>959 ドストに怪談っぽい話あったっけ?
墓場で埋葬された死者たちの会話がきこえてくる「ボボーク」あたりかな?
>>967 悪霊は苦しい。人物関係が意味不明。
名前がややこしいのよ、そもそも。日本人に分かりやすくしてほしい。
しかし今日中に何とか読みきり、明日からは未成年に入る。
同時進行で、秦先生の本を読むべしで。
アマゾンで頼んでたファインマンキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
てことで、勉強の息抜きにドストを極める
夏休みはまだまだ長いじゃけん
971 :
吾輩は名無しである:2005/08/09(火) 21:29:08
今の今までド゛フ゛トエフスキーだと思っていたおらがきたぼん
972 :
959:2005/08/09(火) 21:49:58
>>968 農家のおかみさんが子供と一緒に里帰りしてるあいだに家が火事に
知らせを受けて大慌てで戻ってみると奇跡的に父ちゃんは無傷
だが陽気だった父ちゃんは別人のように無愛想に…という話だったと記憶
えらく昔なんであやふやだけど確か「『罪と罰』のドストエフスキー作」とか
書かれてたんですよ
>>955 悪霊すら読めない奴が他の作品読んで楽しめるわけないと思うよ。
あんなに単純に楽しめる作品はドストにしては珍しい方だからね(これは主観だが)。
目で読んでるだけで、頭で読んでないんじゃない?
>>955 なんか頭ごなしで心無いレスになってしまったので付け加えさせてくれ。
悪霊の面白いところは、言ってしまえば人間関係だと思う。
それぞれが社会的な意義だとか正義を担ってるような顔をしつつ色々頑張ってるんだけど、
実は根っこの部分ではものすごく個人的な感情だけで動いてるだけなんだよね。
そこら辺の人間の薄っぺらさにリアリティがあって、かつ純粋に展開を楽しめるように仕上がっている作品が悪霊だと思う。
まぁ相性があるけど、頑張って読めばきっと面白い作品だと思うので読み通して欲しい。
975 :
吾輩は名無しである:2005/08/10(水) 07:09:29
悪霊の面白さの肝は、あの語り口にあると思う。
> 農家のおかみさんが子供と一緒に里帰りしてるあいだに家が火事に
> 知らせを受けて大慌てで戻ってみると奇跡的に父ちゃんは無傷
> だが陽気だった父ちゃんは別人のように無愛想に…という話だったと記憶
えっ… こんな話しらないよ〜 (゚∀゚;??
>>974 もしかしたら、物事を論理で割り切れる理系思考の人には、ドストの登場人物の
あの支離滅裂さ・破天荒さは理解不能なのかも。ってちょっと思った。
>974
割と幼稚な感想やね。おれもその程度の感想しか抱けない
その原因として、やはり時代背景や根本の概念が分からないというのもあるのかなあ
それはあるね
日本のこと以外はさっぱりなおれの場合
現代の外国もの作品ですらそういう違和感が邪魔するから
あの時代ロシアなんてさっぱりわからん
でもまあそういうところが楽しくもあるんだけど
学生は善とはどんなものか知りたくてアリストテレスをの倫理学を読むのに
大学で教えるのはギリシア人が善についてどう考えていたかということだ。
そんなことは普通の学生にとってどうでもいいことなのである。
こないだ読んだ本の一節なんだけど、小説を読む上でもいろいろ考えさせられた。
前もって言っとく、実のある感想なんて書かなくていい。
目 が 滑 る か ら な
チラシの(ry
982 :
吾輩は名無しである:2005/08/10(水) 11:36:44
ドストって身近にいたらかなりウザイ人間だっただろうな。
登場人物と作者が同じ人物だと思ってんのか、まぬけ
ウザさだけなら>981よりはましだろう。
感想なんて書く気はさらさらないけど、こんなにヴァ○に規制される筋合いはない。
お前の方がうぜえよ
あきらかにスレ違いなのですが、カミュスレは過疎スレのようで・・・
ここは活発なスレで、しかもドストエフスキーを読む人はカミュも読んだことがあるだろうなと思い
こちらにこさせてもらいました・・・無礼をお許しください。
---------------------------------------------------------
世界の名著(有名な文学作品)を読んでみようと思い
カミュの『異邦人』も名が挙がり、Amazonのレビューでも参考にして購入するかしないかを
決めようと思ったのですが、Amazonのレビューを見てちょっとビックリしました。
というのが、あれだけ沢山レビューがついていて、しかもほとんど皆が高評価を
下しているのにもかかわらず、レビューが参考になったかどうかに関しては
「いいえ」がどのレビューも多いんですよね。
ふつう皆が高得点をつけている作品って、どのレビューも参考になったかが「はい」
になっている場合が多いのですが、『異邦人』に関しては違うようです。
これは、読んだ多くの人が傑作だと思ったが、各個人で作品の捉え方が全然違うというこでしょうか?
『異邦人』ってそういう多面的な解釈がなされうる作品なのでしょうか?
それはアンチが必死なんだよ
>>986 おれもほとんど古典文学ばかりだよ。でもカミュはまだ手を出してないや。
海外文学ばかり読んでたから、日本人として日本文学にも力を入れる。もう少ししたら。