グレッグ・イーガン その2

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1名無しは無慈悲な夜の女王
前スレ: グレッグ・イーガン
http://book.2ch.net/test/read.cgi/sf/985011770/

Greg Egan's Home Page(公式サイト)
http://gregegan.customer.netspace.net.au/
乙、量子サカー シューーート!!
日本既刊リスト

創元SF文庫
・宇宙消失

ハヤカワ文庫SF
・順列都市 上・下
・祈りの海
・しあわせの理由

河出文庫
・20世紀SF〈6〉1990年代―遺伝子戦争
 (「しあわせの理由」収録)
漏れあったら補足よろしくです。
あ、ごめん、割り込んじゃったね
>>5
いや、連続書き込み規制かかったんで
ちょうどよかったかも
>2補足

ハヤカワ文庫SF
・90年代SF傑作選(下) 「ルミナス」収録

1乙ー!
こんな進行で落ちないのですか、SF版は。
>>8
そうなんです。

イーガン(本人)のサイト面白いなあ。さっぱりわからんが
1さん乙。
さいきんテッちゃんスレに入りびたりで(ロムラーだけど)
こっち来てなかったので新スレ立ってて驚いた。
>1乙!

>10漏れもw
12一乙:03/10/11 09:27
扶桑社ミステリー文庫
ハッカー/13の事件 「血をわけた姉妹」収録
まあ、血をわけた姉妹は、しあわせの理由にもあるから。
皆さん補足乙そしてthx。
15 :03/10/11 13:27
>>12

これ何気にいい作品ばっかり集まってる良質アンソロジーだよなぁ。
でもこれじゃ普通手に取らないよ。扶桑社って売り方ヘタだねぇ。
>>15
いま手元になくて他の収録作が思い出せないけど、確かSFミステリが
多かったよね。SFファンをターゲットにできなかったものか。
まあ「血をわけた姉妹」や「イエユーカ」(だっけ?)あたりはミステリ
(だけ読む)ファンにもアピールできそうだけど。
>>16
クローム襲撃(ギブスン,ウィリアム)
夜のスピリット(マドックス,トム)
血をわけた姉妹(イーガン,グレッグ)
ロック・オン(キャディガン,パット)
免罪師の物語(シルヴァーバーク,ロバート)
死ぬ権利(ジャブロコフ,アレクサンダー)
ドッグファイト(スワンウィック,マイクル)
われらが神経チェルノブイリ(スターリング,ブルース)
マシン・セックス(ドーシイ,キャンダス・ジェイン)
マイクルとの対話(マーカス,ダニエル)
遺伝子戦争(マコーリイ,ポール・J.)
スピュー(スティーヴンスン,ニール)
タンジェント(ベア,グレッグ)
SFミステリというよりほとんどSFばかりだな。これをあの文庫で
出したのか。
すれ違いだけど。
あの文庫って犬とか猫シリーズも出しているしな。
あなどれない。

しかし、「ワンの絨毯」が読みにくい状態ってのは、なんとかしてくれ。
長編何時出るんだ。
訳出されたSFマガジンもどっかいってしまったし。
20名無しは無慈悲な夜の女王:03/10/13 03:49
中身には関係ないけどオビの人選や文句がイヤなんだよなー。
別に誰が褒めたって関係ないのにさ。
>>20
同意。帯みて「買おう!」と思う人より萎える人が多いかも。
仮に好きな作家○○が帯で「○○氏絶賛」なんてことになっていても
なんか嫌。

新聞や雑誌の書評欄に取り上げてもらうほうが効果的だよね。
22ミステリ板住人 ◆qzqKe0UO2g :03/10/18 18:46
なんだよ、板の看板スレかと思ったらパート2になって
伸び悩んで沈んでるやん
長編が邦訳されないことには、にんともかんとも。
>>21
なんか新聞の書評あった?
オーストラリアのパースまで旅行してきました。
かなりきれいで住み易い街並みでしたよ♪
26名無しは無慈悲な夜の女王:03/10/20 18:11
未訳の長編・短編で一番読みたいの何?
27名無しは無慈悲な夜の女王:03/10/20 18:28
Diasporaって翻訳されてるの?
英語で何とか読んだけど、あまりにも行過ぎた話でちょっとこれまでの翻訳された長編のようには楽しめなかった。
うひょうこれから読むつもりだったのに、そうかあ・・・
29名無しは無慈悲な夜の女王:03/10/29 10:09
保守age
しあわせの理由がよかった。

もし自分がああなったら 幼女に対する
コントロールボタンをマックスにするな
>>27はイーガンファンであってもSFオタではなかった、ってことかな?
>30
わざわざ生きづらい道を選んでどうするよ?
nyの解説を読んでると
順列都市を思い出しました。
>30
そもそも嗜好というものが全く存在しない状態から、そんな選択肢を選ぶ可能性はないでしょ。
以前の性癖を正確に再現するみたいな意図がない限り。
3527:03/11/05 02:08
>>31
SFオタかどうか微妙ですね。
20年以上も前、中学から高校まではSFマガジンも買ってたしSFばっか読んでたけど、ここ10年くらいはどうしても仕事のための読書優先でフィクションを読む時間があまり作れない。
ヒューゴー、ネビュラ、ローカスあたりの受賞者でハードSF系のものが翻訳されたときだけ手にとって見る。
そんな状態です。
Diasporaを英語で読んだのも仕事のための英語の勉強の一環だった。
でも、デジタル世界の人格の3人称代名詞としてVe(たぶんVirtualのVとHeもしくはSheをくっつけたんでしょうけど)とか造語されてるのが好きじゃない。
想像力とアイデアともにたいしたもんだと思うけど、other-worldlyな感じを出すための細かい工夫が行き届いている割にはグレイズナーロボットとかそういうメカニカルな未来技術についてはディテイルがない。
基本的にコンピュータテクノロジイとナノテクの正常進化に依存していて、SFらしいでっちあげの技術なしで実現可能な遠未来というのがなんだか。
ステイプルトンの最初の人間、最後の人間みたいな感じ。
36名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/08 03:42
>メカニカルな未来技術
超巨大加速器Forgeの描写とかわりとハードだったと思うんですが。

でも、ちまちました技術的詳細は実はどうでもよくて、イーガンが
矢継ぎ早に繰り出すアイデア群の数々と壮大なでっちあげ宇宙論に
ひたすらハァハァする作品かと。
大体、五次元宇宙とその惑星・生態系をあれだけリアルに描いた作
品がこれまであっただろうか・・・。後半以降の技術描写の省略ぶ
りは逆にむしろ小気味いいほど(フェムトマシン云々とか)。

最後がもう燃料切れという感じでダメダメでつが・・・
37名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/15 17:40
http://news5.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1068815136/
パラシュートのアイコンの先には悲惨な現実が…
はじめは面白かったけど、
やっぱり「日本人の資質は」とか言い出す奴がいて萎えた
>>38
何が?
『貸金庫』を読んで涙が止まらなかった・・・
41名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/18 17:49
誰かSchild's ladder読んだ人いる?
ていうか題名なんて読むんだ・・・
42名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/21 01:21
先日「宇宙消失」読み終えました。
SFはかじり始めなんですが、かなり楽しめました。
「しあわせの理由」という本が売っていたので、今はそれを読んでいます。
これもいい感じ。
Schild
【人名】シルト、シルド
と英次郎にはあった
44sage:03/11/21 17:21
じゃ、『シルドの梯子』でつね・・・。
『万物理論』も一向に出ないし、邦訳出るの下手したら10年後に
なるのではという恐怖から通販で頼んでしもた(つД`)
読めるかな・・・。
十年以内には読めると思う。
短編集はかった?
『しあわせの理由』は収録作品の多くを短編集Luminousで
読んだり、作者サイトで読んだりしたのでまだ買ってません。
でも『血をわけた姉妹』などは未読なのでいずれ入手しようかと
・・・。『宇宙消失』『祈りの海』『順列都市』は全部買いますた。
あと作者サイトに載ってる中短編ぜんぶと、DiasporaとTeranesia
読了済み。
「しあわせの理由」読み終わりました。イーガンの作品には、生体脳
と機能的に等価なコンピュータモデルをつくるのに色々な技法が出
てきますね。どれが一番実現可能性が高いのか関心があります。

1.普通に全身麻酔してからX線で断層撮影
「順列都市」

2.脳に不凍液を注入してマイナス数度に冷却→核磁気共鳴で断層撮影
「移相夢」

3.液体窒素で冷却→スライスして染色→電子顕微鏡で撮影
「しあわせの理由」

4.脳内に繊維を張り巡らし各所のニューロンの活動をモニタ
→同じ振る舞いをするようにニューロコンピュータを調整
「ボーダー・ガード」「ぼくになることを」

空間的にどのような配置で神経細胞が接続しているかだけではなく、
レセプタの種類や数まで分からないと駄目なんでしょうね・・・。
21世紀中には実現するのでしょうか。
48名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/26 18:04
いっそ同人誌で翻訳するとかはありなんでしょうか
49名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/27 01:52
>>48
(・∀・)イイ!
著作権的にはやばいんだろうけど・・・
漏れは英語ダメなので、海賊版翻訳作ってうpしてくれる神降臨きぼん!!
その手の奴って何度立ちあがって消えてったっけ?
2ch有志で違法行為しよう。
51名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/27 20:30
このスレで一行ずつ訳してけば?
52名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/28 12:26
リストつくってみますた。
SingletonとOracleは長いので訳すのツライかも。
個人的にはTAPとCloserがおすすめかな。

※未訳中短編のうち、作者サイトなどで公開されているもののリスト※
<SF>
"Singleton"
http://gregegan.customer.netspace.net.au/MISC/SINGLETON/Singleton.html
戦後イラクで劣化ウラン弾の?放射能で不妊になった科学者夫婦が量子コンピュータの頭脳を持った子どもを作り・・・
"Oracle"
http://gregegan.customer.netspace.net.au/MISC/ORACLE/Oracle.html
1950年代、スパイ容疑で監禁された数学者の所に不思議な能力を持つ女性が訪れ・・・
"Orphanogenesis"(長編Diasporaのプロローグ)
http://gregegan.customer.netspace.net.au/DIASPORA/01/Orphanogenesis.html
仮想都市で子どもの意識がどう生まれるかを描く
"The Planck Dive"
http://gregegan.customer.netspace.net.au/PLANCK/Complete/Planck.html
ブラックホールに飛び込む話
"TAP"
http://www.infinityplus.co.uk/stories/tap.htm
あらゆる感情を伝達できる人工言語TAPを脳にインストールした女性が殺され・・・
"Closer"
http://eidolon.net/?story=Closer&pagetitle=Closer§ion=fiction
恋人のことを「主観的に」知ることは可能なのか。実験の果てに・・・
"Worthless"
http://www.infinityplus.co.uk/stories/worth.htm
"The Demon's Passage"
http://eidolon.net/?story=The%20Demons%20Passage&pagetitle=The+Demon's+Passage§ion=fiction
"The Vat"
http://eidolon.net/?story=The%20Vat&pagetitle=The+Vat§ion=fiction
53名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/28 12:27
54名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/29 03:48
イーガンって面白いけど読みにくいのよね
55名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/29 05:55
しわよせの理由
イーガンのホラーってどんな感じなんだろう?

移送夢のラストシーンは怖すぎ。
57名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/29 22:01
漏れ馬鹿だからさ…量子サッカーがいまいち理解できなかったよ…
58名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/29 22:05
>>57
プールの中で2チームが波遊びしてるようなもんです
59名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/29 22:49
漏れは祈りの海を期待してたぶん、なんだこんなもんか、とちょっと落胆した。
もっと壮大な話だと思ってたのと、あの世界のセックスっつーか生態についていけなかった…
放浪者の軌道は素晴らしかったけどね
60名無しは無慈悲な夜の女王:03/11/30 07:01
「ぼくになることを」とか「適切な愛」とかってホラーそのもののような気が。
脳の人の視点で読んだら(;゚Д゚)ガクガクブルブル
61名無しは無慈悲な夜の女王:03/12/01 23:41
「ぼくになることを」がホラーなのは判るけど、「適切な愛」はフェミニスト小説
って気がする。ホラーなら「移相夢」では。
「脳の人」ワロタ

「移相夢」読んだとき、オープン・ユア・アイズつー映画思い出した
適切な愛の裏返しがキューティなのかなあ。
違和感を感じながら妊娠する女、
悦びをもって妊娠する男。
宝石の人<「脳の人など(もう)いない!」
65名無しは無慈悲な夜の女王:03/12/02 17:35
実は宝石の人などいない!>移相夢
キューティ
>>61
適切な愛は別にフェミではないのでは?
男性の場合でも一応同じことが可能な設定だと思うんだけど、
「その質問にあえて答えるのは、絶対避けたいわね」
っていうのが、そういう含みかなと
でも、実際男の場合はどうすんだろう
タヌキの八畳敷きのように…
>>67
『適切な愛』がフェミニズム小説とは感じなかったけど
性別逆にしたら、そう感じたかも。
70名無しは無慈悲な夜の女王:03/12/04 17:03
早川の株を買占め筆頭株主に。
しあわせの理由面白い?
収録作のどれでもいいんだけど、お勧めおしえれ
725段階:03/12/05 10:56
3 適切な愛
5 闇の中へ
2 愛撫
4 道徳的ウイルス学者
5 移相夢
3 チェルノブイリの聖母
3 ボーダー・ガード
4 血をわけた姉妹
5 しあわせの理由
>71
過去ログ嫁…といいたいところだが、そんなもんではわからんと思うので
とりあえず『しあわせの理由』を頭から全部読んでみろ。
イーガンの作風自体が肌に合わんという人もいるだろうし、それこそ自分で読まないとわからないんじゃないか。
>72は親切だけど、「どれが面白い」なんてのは完全に主観だからして残念ながら頼りにはならない。
漏れにとってはどれも面白かったしね。
74 :03/12/06 17:31
長編でも短編でもいいんだが新刊まだか?
もったいないと思いつつも残りは「ルミナス」ひとつになっちまった。
これを読んでしまうべきか否か。もうちょっと取っておくべきだよな。
75名無しは無慈悲な夜の女王:03/12/06 21:45
今から宇宙消失読んでみます
順列都市面白かったので楽しみです
ワンの絨毯は収録されないんだよな?
>収録されないんだよな?
って何に?新刊予告あったっけ?
祈りの海買って、表題作と放浪者の軌道だけ読んだんだけど
とりわけ放浪者の軌道が面白かったんだが
イマイチ意味がわからなかった。
ネタバレなので一応メール欄に
おっとすまねぇ、名前欄にかいちまった
ウケねらいでわざとやったわけじゃない、勘弁してくれ
100光年ダイアリーの158、159ページにある
フランシス・チャンの理論がサッパリわからない
誰か解かる人に説明を求む
>>77
短編集には、ってこと。
82名無しは無慈悲な夜の女王:03/12/10 18:49
長編の一部らしいから・・・>椀の絨毯
フランシス・チャンの理論はみな流し読みしたということか…
SFのFの方の理論がわからないと言われてもなぁ

通常の検知
 光が検知器に当たると充電される

時間逆転銀河の検知
 充電された検知器を向けると放電した
 だからそこに時間逆転銀河がある

ということでしょ?それとも時間逆転銀河のほう?
ぶっちゃけ、どれ読んでも読後感が同じというのはどうしたものか。
テーマを多少変えてもさ、刺激される受容体が同じだからマンネ(ry
>>85
なるほどねえ。
>>85
どれを読んでも似たような読後感だが面白いと思うのならそれでよし。
似たような読後感でつまんね、飽きたというのならしばらくイーガン
から離れるのがいいでしょう。
俺の寄贈した『しあわせの理由』が某区中央図書館に収蔵されたぜ
イーガン初収蔵だイェア
>>88
近所の図書館には宇宙消失から普通にあったけど
そういうものじゃないのか?しかも中央図書館で
どちらにしても乙
家の市の図書館にはハヤカワSF文庫を全収録してる図書館がありますが、何か?
って言うか、東京の図書館って皆大きいイメージがあった。
人間の目を時間逆転銀河に向けると光子が出て行くのかねえ。
それとも「そんな事はできない」のかねえ。
どっちの因果律が「優先」されるのか、とか考えちゃいかんのですか。
>>92
どっちの因果律も同じモノです。
いんがりもんぐり
たとえば引きこもりの人たちは、外部と接触しない限り拡散し続けるんだろうか。
バージョンは少なくなりそうだけど。
ひきこもりは部屋の中一杯に拡散するんだろ
ひきこもってないバージョンが見られて収縮させられそうな気がするなぁ
部屋の中でだけ拡散しつづけてる、ひきこもりはかなり真性だぞ

まあ、本当はひきこもり自身が自分を収縮させるんだろうけど
トンネル効果で壁抜けしたバージョンが発見されて収縮したりして。
観測するまで中のひきこもりが生きているか死んでいるかわからない
シュレディンガーのひきこもりワロタ
結局、今年出版予告されていたイーガンとベアの長編翻訳が
出ずにがっかり。
春までには出してくれー。
ベアのはダーウィンの続編のことだよね?
イーガンの予告って何?
「万物論」でしょう。
「じゃんけん」と「ブルーマース」も早くぅ〜
「しあわせの理由」読みました。初イーガンだったが
どれも良かったでござる。
表題作のほろ苦さが堪らんかった。
今、"ぼくになることを"を読んだんですけど
あの世界の人たちは、理論上みんなビッグクランチまで生き残るわけですか?
>>105
読んだならわかっている筈だが、現代日本人よりも平均寿命は短いのでは?
書き直しました(`・ω・´)

今、"ぼくになることを"を読んだんですけど
スイッチ後の人たちは、理論上みんなビッグクランチまで生き残るわけですか?
108イー:04/01/12 06:17
>107
実際にクランチがあるかはさておき、『しあわせの理由』内の「ボーダーガード」
という短篇は、宝石世界のその後が書かれています。
「ボーダーガード」は物語小説としては失敗作ですが、認識に関する意味の変化
は恐ろしく示唆に富み、読者として想像を逞しくする余地がふんだんにあります。

さて、「ボーダーガード」の世界では(はっきりとは明示されていないものの、
幾つかの記述を併せ読むと)人類は真空と重力の研究にブレイクスルーを起こし、
現宇宙とは隔絶した別の宇宙を無数に創造しており、そこから無限にエネルギー
を得ています。
「ボーダーガード」は永遠をテーマとしており、“永遠性に伴う障害”の克服が
イーガンの意図と思われます。
一方で、「読者に楽しい思考実験を提供したい」というのも作者の意図であり、
ビッグ・クランチなど新しい視点の貫入については、ある程度自分で考えた上で
(こことかで)皆にアイデアを提供し、また啓発し、あるいは妄想を開陳したり
萌えたり煽ったり荒らしたりするのが、より良い味わい方だと、俺は思います。

俺の意見としては、別宇宙に逃げればいいじゃん(・∀・)
みたいな単純なのから、
世界の計算力を無限に引き上げ続け、ゼノン的に時間切れを引き伸ばせ(;゚Д゚)
のような徒労感溢れる妄想まであります。

長文失礼。
109イー:04/01/12 07:16
微妙に質問の意図とズレたか(;´Д`)

>107
ビッグクランチは条件とならない可能性が高い。
理論的には、永遠に人格の保存は可能。また、永遠に変化・加工も可能。
(「ボーダーガード」より)
110名無しは無慈悲な夜の女王:04/01/12 09:57
松本零士世代としては「永遠の命」に何となく罪悪感が刷り込まれてるわけで(w
イーガンの見解は俺っちには割とパラダイムシフトな感じやったね。

>世界の計算力を無限に引き上げ続け
永遠マイナス1って感じでしょうか。
やっぱビッグクランチ(って起こるのか?)の克服が必要?
ジーリーみたく過去に逃げるつーのもまたオツなもの・・・。
>世界の計算力を無限に引き上げ続け
ティプラーだっけ?
フラッシュフォワードでも言及されていたような。
Frank Tiplerによる、「Physics of Immortality(不死の物理学)」は、おそらく科学書と
してはもっとも突飛な著作のひとつであろう。この本がSF小説ならどこからも苦情は
こない。しかしTiplerは、Tulane大学の有名な物理学の教授で、理論物理学の学会誌
に論文を掲載している人物なのだ。「不死の物理学」では、最新の宇宙論とコンピュ
テーション理論を使って、すべての生命体は、この宇宙が終焉した後に、物質の体
で復活すると主張している。彼の主張を簡単に説明するとこうなる。ビッグクランチで
宇宙が消滅する最後の瞬間に、究極の時空の特異点が形成され(一回きり)、無限
のエネルギーと無限の計算パワーが生じる。言い換えれば、巨大な宇宙コンピュータ
が収縮するにつれて、その計算パワーが増大し、ついには過去・現在・未来の宇宙史
全体を正確にシミュレーションできるところまで達する。彼はその常態をオメガポイント
と呼ぶ。このとき発生する無限の計算パワーが、かつて存在したすべての意識を肉体
も伴って「死から」復活させるという。おかしなことにTipler自身はこの理論を完成させた
ときは無神論者だったそうだ。キリスト教で昔から教えられている天国で復活すると
いう教理との類似性については、「偶然」だという。彼は、キリスト教の復活の教えと
彼の理論が同じことだということを、科学的観点から確信したという。

ttp://across.zive.net/~across/true/tech/bbs/test/read.cgi?bbs=tech01&key=1014141392
リンクはこっちのほうがいいか

和訳
ttp://www.tranztec.co.jp/Science/GodistheMachineJP.htm
原文
ttp://www.wired.com/wired/archive/10.12/holytech.html

オメガポイントで検索してもフォトンベルトかトランスパーソナルか
ジョージ・セブロウスキーしかひっかからなくてさっぱりだたーよ

大型テスラコイルによる放電演出のオメガポイント社
ttp://www.omegapoint.jp/
……すげーことになってる!宇宙ヤバイヽ(;∀;)ノ
115107:04/01/12 17:29
(´・ω・`)あと、600年生きてえなあ

>>108-109
dクス
ボーダーガード読んで見ますね
116イー@MMN:04/01/13 08:56
>112
>言い換えれば、巨大な宇宙コンピュータが収縮するにつれて、その計算パワー
>が増大し、
「我々はひょっとして、とんでもない思い違いをしていたのかもしれない(中略)
拡散を続ける宇宙は、今も途方もない速度で計算能力を失っているんだよ!」
「な、なんだってー!!(AA略」
「“最近のSFは……”というご老人の慨嘆、あれは思い入れや反発ではなく、
公平な真実の感覚だったんだ!」
「な、なんだってー!!(AA略」
「旧約聖書やギリシア神話に残る人類の黄金時代、徐々に銀、青銅、鉄へと劣化
してゆく逸話がそれを説明している。優れた文明が発展するどころか必ず衰亡に
到るのは、それを維持するソフトが計算力不足で走らなくなったからなんだよ!」
「な、なん(AA略」
「それだけじゃない、原始地球は生命を誕生させ、進化を促すプログラムを書き
上げたが、現在ではそれはできない。つまり、今ある生命が失われたら、二度と
この宇宙に生命は生まれなくなってしまうんだ!!」
「な(AA略」
117イー:04/01/13 08:57
妄想はさておき、>113
前スレで、『順列都市』の「塵理論」のセル・オートマトンは、量子のふるまい
さえシミュレートするのではないか、と発言したけど、実際に仮説があったとは
驚きました(俺のは当てずっぽう)そして、おもしろい。

SFマガジンに二話まで訳されたチャールズ・ストロスの『アッチェレランド・
シリーズ』は、オメガ・ポイントが間近に迫った地球が舞台。とは言え、それを
信じてるのは主人公のみだったり(・∀・)
下手なSFよりも、現実の科学者の考えることの方がはるかにマッドだな。
久々にゾクゾクしたよ。
これらの理論に負けていないイーガンもすごいが(W
「無からの宇宙創生」の提唱者、アレキサンダー・ビレンキン教授のインタビュウが
Newton2月号に掲載されている。
教授の説によれば、宇宙のインフレーションは止むことはないとのこと。
ビッグバンに先立って、宇宙創生の直後に真空の急激なインフレーションが起こり、
このインフレが停止した空間から順次ビッグバンが開始されるのだという。
我々の観測はビッグバン以前を探ることはできず、宇宙の真の開始の記憶は失われて
しまったと教授は語る。
ビッグリップ(大破裂?)が起こるという説もあるらしいね
121tzn:04/01/15 00:54
こっちもぶっとんでいます。
ttp://members.jcom.home.ne.jp/miurat/simulate.htm
リン・スモーリンの宇宙進化論も切れてる。
ブラックホール化すると無限に縮小するが、超ひも理論とやらによると
プランク長さより小さくなると大きくなることと区別が出来ないんだそうだ(俺には意味不明なんで説明を求められても困る)。
で、この理論が正しければブラックホールが出来る耽美に新しい宇宙が出来上がってるとか。
そしてダーウィン的な自然選択によってブラックホールの出来やすい物理法則な宇宙が、圧倒的多数になる。
したがって、この宇宙もブラックホール最大化宇宙である可能性が非常に高い(偶然そうでない宇宙に暮らしている確率は低い)。
逆にいえば、この宇宙の物理定数がブラックホールの増殖に最適なものでなければ、この理論は間違っている。
したがって、この理論は反証可能な理論=科学だそうだ。

いや、俺には意味不明なんだけれど
やはり宇宙は何でもアリだな
124イー:04/01/16 07:49
>122
ワラタ。漏れにも訳わからん(゚∀゚)

個人的には、カルヴィーノ『レ・コスミコミケ』での、
「皆さんに、スパゲッティを作ってあげたいわ!」開闢説が大好き。
皆さんに、復刊してあげてホスィ。
>>121
リンク先の文章だけ読んだだけだけど

>実際に生じている全意識のうち、私たちは少数派の生物学的意識であるより、
>多数派のシミュレーション意識である確率の方が圧倒的に高いからです。

って変じゃね?よく分からん議論だ…。生物学的意識よりシミュレーション意識の方が多数派って
いつ決まったんだ?
何かテツ学者って何を今頃って感じの古いSFのアイディアを嬉しげにわめいている事があるよな…。
>>125
シミュレーションが一回でも出来てしまえば
そのシミュレーション内でまたシミュレーションが行われて・・・・・
っていう感じになって、シミュレーション意識が爆発的に増えるっていう話じゃね?

>何かテツ学者って何を今頃って感じの古いSFのアイディアを嬉しげにわめいている
禿DO

 
127121:04/01/16 20:39
シミュレーションの爆増は疑問だが、
それを認れば「俺はシミュレーション」の可能性も爆増します。
>>127
認めればね。あるいは家庭用パソコンで大量の意識をシミュレートできるようになるとか。

>何かテツ学者って何を今頃って感じの古いSFのアイディアを嬉しげにわめいている事があるよな…。
まあ、新しいかどうかは重要じゃないしな。
それ言ったらSFでも古い哲学のアイデアが沢山あるわけだし。
129125:04/01/17 00:17
いやさ、意識は地球の人間の脳だけの物かつー問題もある訳じゃない。
塵理論じゃないけど真空中のオートマトンだって何してるかわからない訳だし。
まだ仮定が少し人間中心主義だなーと思ったわけですよ。
そもそも、この話でのシミュレーションの定義がわからん
よかったら誰か教えて下さい
いや、意味がわからないのは「意識」って言葉の気もしてきたぞ
132121:04/01/17 02:48
爆増したシミュレーションにコペルニクスの原理が適用できるのか
おおいに疑問なり。
意識のシミュレーションが爆増した世界って『ボーダーガード』でしょ。
俺の意識がシミュレーションならなんでこんなに貧乏で無能でモテないの?
即刻環境の書き換えを要求するよ。
>>129
それこそ数百年はさかのぼれる古い哲学のアイデアだと思うんだが。
>134
( ゚д゚)ノ[しあわせの理由]ドゾー
>>134
貧乏で無能でモテないヤシをシミュレーションしても貧乏で無能でモテない
当たり前のことじゃないか
>>135
ほおおおお、ソラリスの海も塵理論も「数百年前の古い哲学者」は語っていたと。

知りませんでした。無知蒙昧な小生の後学のためにどなたが語ったのか御教示ねがえませぬか。
139名無しは無慈悲な夜の女王:04/01/18 02:42
>>107
イーガンの作品の多くは同一の世界のようなので、順列都市かオルナタティブ
数学宇宙に逃げるのも手では?(後者の場合はオルナタティブ数学ではビッグ
クランチは存在しない場合だが、光速が破られてないところをみると、駄目っ
ぽい)
140イー:04/01/18 08:04
>130
>シミュレーション
《全体/部分》を完璧に“再現/複製”可能とする行為、ほどの意味かと。
『順列都市』は別の意味でも実験小説(・∀・)

アドルフォ・ビオイ=カサーレス『モレルの発明』は、意識とシミュレーション
の関係を、実体/虚像と関連づけて考察した(と、今なら解釈できる)SF小説。
1940年代の作品ということもあり、ガジェットは古びているが、時代を超越した
思弁性には目を見張るものがある。
イーガンが“片思い”を扱ったら、こんな小説になるんじゃないかとも思う。
(ちなみに作者のビオイは、ボルヘスの弟子であり友人。共著が幾つもあるほか、
短篇「トレーン、ウクバール、オルビス=テルティウス」にも登場している)

>134
( ゚д゚)ノ[顔の美醜について]ドゾー
>>138
まてまて、ソラリスの海がどっから出てきた?
142125=129:04/01/18 12:03
>>141
人間以外の(人間には理解不能と思われる)意識を持つ知性の例として上げました。
お気に召さないようでしたらソラリス無しでも結構です。

「数百年前の哲学者」のお名前御教示下さいますよう重ねてお願い申し上げます。
久しぶりに来たらえらく殺伐としてるな
殺伐としてるのは二人くらいだと思う
どうせ答えられないんだから放っとけばいいのに。
>>128
>認めればね。あるいは家庭用パソコンで大量の意識をシミュレートできるようになるとか。

「今はまだそう(家庭用の〜)ではないから認めないよ」
という問題ではなくて、将来的にそういう事が起こりうるのであれば、
「現在」もまたシミュレーションである蓋然性は高い、という論理ではないのかな。
マトリックスは見たでしょう?
>>146
でも>>121の論には「意識が自然に発生するのは地球の人間の脳のみ」という隠された前提がある。
そんな事は言えないだろう。
少なくともSF読みなら。
>>146
マトリックスの世界は人間の脳に直接情報を入力しているように見えるのだが?

人間の脳のシミュレーションなんて出て来たっけ?
>>148
「アーキテクト」はそうかもね。
150名無しは無慈悲な夜の女王:04/01/19 15:21
哲学者が唯我論に陥って面白がりたいという気持ちは分からんでもないが
正直まだそんな事やってんのかという感想しか出ない。
>>135
キリスト教における「永遠」を考えたエイレナイオスとか、
ユダヤ的カバラ伝統にのっとった世界の組み替えとかを言っているのかな?
まあ、話の流れとはマターク関係無いんだが、V.S.ラマチャンドラン「脳のなかの幽霊」
ttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047913200/250-7394780-0837843
はイーガン読みには結構来るモノが有るな。おもろい。

”脳の特定部位を刺激したら漏れの中に神が降りてきたよ(・∀・)ユンユン”
”事故で頭を打った後、親しい人間が偽者に見える・・・・ってか過去の漏れも偽者かも”
”事故で足を切断したのに「足が有る」感覚が消えません。あとセクールの感度が上がった”
等の例は、抽象的な「自分」という概念が脳という器官の働きに依存しているかという
ことで・・・なんつーか、イーガンが如何にもネタにしそうな感触が有る。
>>151
いや、違うね。そいつらはそんな事言って無いよ。君はカバラの素人だね。
>>142
>>141は俺じゃないんだけど(文句つけてるわけじゃないよ、あくまで念のため)。
>>135で念頭にあったのはスピノザ(むしろ、ライプニッツの方が近いのかもしれないが読んでない)。
そのときは真空とかが意識をもっているかもしれない、というアイデアと理解してレスしました。

単にソラリスみたいな人知と異質な知性ってアイデアであれば、エピクロス派の”神”(原子の流れの上にある自足する知性)
や別世界人があるし、あるいは道家思想の渾沌くらいまでさかのぼれるんでは?
キリスト教とかの神もそう想定されてたりすることもある。
あるいは、カントとか。
>>147
単に問題になってる意識の種類が人間の意識だけだからでは?
グレッグ・イーガンの名前を見かけるたびに
小泉今日子の「見逃してくれよ!」を思い出します。

「いーがん!いーがん!」
121のリンク先の論って、要するに生物の自己複製の話を意識の自己複製に置き換えたよーなもん、と理解すればよろしいのでせうか。
・今生きてる全ての生物個体が先行する個体の子孫である可能性が極めて高いのと同様のロジックで、今ある意識も先行する意識のシミュレーションである可能性が高い。
・もし今ある意識が先行する意識の複製でないならば、今ある意識は”一代限り”のものか、“全ての意識の歴史の始まり”とゆーことになる。
前者は悲しいし、後者は特殊すぎて信じがたい、という話?

なんか神の存在証明のバリエーションって感じもするですな。
被創造の証明っつーか。
157名無しは無慈悲な夜の女王:04/01/19 19:20
>>153
どこらへんに間違いがあるのか講釈きぼん。
確かにカバラはよく知らない。
ところでエイレナイオスはカバラとは直接無関係だが。
早く次の作品が読みたい。
読みたいったら読みたい!
SFで今をえぐるグレッグ・イーガン。
次のテーマは、どんなだ?
テーマは、いつもどおり
それはそれでよし。
祈りの海の、最初の「貸金庫」を、長編にして欲しいな。

最初、祈りの海って短編集だとは知らなくて、
貸金庫が中途半端に終わったときに、すごい後味が悪かった。

あの続きが激しく読みたい!!
俺は貸金庫、あの長さあの終わり方が好きだなー。
えーあの終わりがイーガンよ
邦訳を読みつくし、Diaspora→Teranesiaと読み漁り、最新
長編のSchild's ladderいま読んでまつ。
まだ1/3くらいだけど、これがめちゃおもろい!!!
全体の感想は読了まで保留だけど、今までのところ長編の
なかでも最高傑作という印象。

時は、2万年後の宇宙。(おそらく『祈りの海』と同設定)
地球から半径数百光年にまで植民惑星は広がり、人々は
肉体を持って旅するのではなく、星々を結ぶ紫外線パルス
の超広帯域ネットワークに乗って恒星間の距離を瞬時に渡
り、それぞれの世界に適応した肉体に住まうのだった。
(これら旅人のほかに、肉体を捨てたacorporeal非実体人
や、精神を量子プロセッサ上で走らせる技術を嫌悪し核融
合船で肉体とともに旅するanachronaut時代錯誤人(w
といった人々も存在する。祈りの海の惑星コヴナントはこ
れらの分派のひとつがつくったものと思われ)
そんななか、地球から三百七十光年離れた最果ての地、
ミモザ・ステーションでの<量子グラフ理論>の実験が、
光速度の1/2の速さで膨張しすべてを喰らいつくし、内部
では独自の法則を持つ宇宙<新しい真空>を生み出して
しまった!
二千以上の星系から人々が追い立てられるなかで、真空の
膨張を容認しつつ性質を理解しようとする<屈服主義者>
と、真空を可能な限り早く破壊しようとする<防衛主義者>
が一時的に手を結び、亜光速で飛行し真空に対して相対的
に静止しつづける宇宙船リンドラー号を建造した。

屈服主義者のひとり、チカーヤは惑星パックナーから到着
したばかりで、歳は四千歳。真空を説明しようとする理論
が次々と破綻し、惑星ザパタの寿命まであと一年、地球の
最後まであと百五十年。膠着状態が続き、フラストレーシ
ョンがたまるなかで彼につづきリンドラーに搭乗してきた
のは、千二百年ぶりに出会う初恋の相手、マリアマだった!
しかし彼女は防衛主義者の陣営に属しており、チカーヤに
は幼いときの苦悩がよみがえるのだった・・・
燃えー!!!
イーガンが描く、初の本格的な宇宙SF。Diasporaでは登場
人物がほとんど肉体を持たない存在だったので、宇宙が舞
台といえども描写に迫真感が欠けるきらいがあったように
思うけど、今回は宇宙船の描写なんかもゴリゴリっす。
事件の設定や人間関係など舞台設定がうまく、緊張感が
すげぇ気持ちイイです。

例のようにぶっとびガジェットもページを繰るごとに満載。
プロローグの主人公、いきなり身長が2ミリメートルとか、
宇宙はコンピュータシミュレーションに酷似した「量子グ
ラフ理論」で説明されるとか、プランク・ワームという量
子グラフで組まれたウィルスとか、地球を白色矮星シリウスB
を使って光速度の1/2にまで加速しようという与太話とか
とかとか!!

英語もそれほどむつかしくない気がするので(Teranesiaより
やさしい気が)、ぜひともおすすめしたいです。
(;´Д`)ハァハァ
バクスターかとオモタ(w
オレも読んじゃおっかなー
訳出るの何年先かわからんし。
170名無しは無慈悲な夜の女王:04/01/27 17:38
(;´Д`)ハァハァハァハァハァハァ・・・・・もっとキボン
>>165-167
がネタだったら神だな。
ネタだったら作家デビューしてくれ
ネタではないようだが・・・
ttp://gregegan.customer.netspace.net.au/SCHILD/SCHILD.html
最新のもいいけど、『万物理論』はマダー?(・∀・っ/凵 ⌒☆
174165:04/01/31 03:07
一気読みしてしまいますた(ネタにあらず)。
最期がちょっと唐突で、まだまだエピソードが残って
いるのに紙幅が尽きたという感が。
この人は、広げた風呂敷を畳むのが下手なのかな・・・
中短編はあんなに上手いのに。

理論/技術上のブレイクスルーを説明する箇所が節目節目
にあって、これがまた異様にむずい。個人的には高校物理
以上の知識がないので、ヒルベルト空間やらラグランジアン
やら言われてもハァ?という感じだったのですが、『宇宙
消失』とか他作と同様、それはそれとして厳密に理解でき
なくても適当にイメージとして取っておけばまあ読める
つくりにはなっています。
でも、ちゃんと数式からわかっているひとはさらに堪能
できるんだろーなー。
175165:04/01/31 03:08
後半以降の筋はそれ自体ネタバレになるのでうまく説明
できないのですが、「キター!!」と叫ばされるところ満載。
いちいち設定がブっ飛んでいるところを除けば、大枠は
オーソドックスといえばオーソドックスな展開なのですが。

しかし確かに設定だけ見るとバクスターっぽいですねー。
大仕掛け小仕掛けも楽しいのですが、そこはイーガン、
光速度の壁に隔てられた諸世界に生きる人々の描写が
切なくてよかったです。主観的には一瞬の旅も数百年の
別離に相当し、親しい人や故郷そのものを見知らぬものへと
変えてしまう(ある社会がまるごとそれを防ぐには・・・
というすごいエピソードがありますが)。

また、不死は不変を意味せず、精神と肉体を望みのままに
操作できる力は自分自身をもいつしか他人へと変えていって
しまう。それでも、諸行無常と悟りきってしまうのではなく、
一歩一歩、できうる限りいまの自分と他者に誠実でありながら、
二度と後戻りのできない「はしご」を一歩一歩登っていくのだ、
という・・・ああ、イーガン節。
あーそれがタイトルなわけですね。
>>176
そうでつ。
そのへんの印象は『しあわせの理由』と『ボーダー・ガード』を
併せたような感じ。
"Schild's ladder"というモノ自体はあまりストーリーには
絡まないのですが。
178イー:04/01/31 13:20
読みたい。だが……

邦訳を待つよりも、俺の英語スキルを向上させた方が、てっとり早く読める気が
してきたよ(つд`)アァ アト ブツリガク モナー
(;´Д`)ハァハァ
両面読みとり可能なドキュメントスキャナと裁断機を買おうか最近マジで検討中……

(英文をテキストデータ化すると辞書ソフトと連携できるので、
テキスト化する手間を考えても英語ヘタレな俺としてはそちらの方が早そう)
>180
辞書引くのがめんどいならコレ使った方が早くないか?
ttp://ascii24.com/news/i/hard/article/1999/03/16/615898-000.html?geta
既出だろうけど、もっとガンガン邦訳してほしいですね。
創元でもハヤカワでも(比較的)売れ筋なんだろうし。

訳者が2人(1人?)しかいないせいだったら、嫌だ。
この人たちでないと訳せないというわけでもないだろうに。
それともこの人たちくらいしか人材がいないのかな?

訳者にも生活があるし、縄張りをキープしたいという気持ちもわかる。
出版社としても馴染みの翻訳者に頼みたいのだろう。
でもねえ。遅れすぎ。
183JSB:04/01/31 23:04
はっきり言って、山岸真逝ってよしだ

ふざけんな
仮に山岸某が日本で一番イーガンを読み込み、理解している翻訳者で
あったとしても、彼ひとりが結果的にイーガンの訳を独占している
(そう意図したかどうかは別として)ことにより、多くの長編、短編が
未訳である状況は嘆かわしいよね。
最新作を日本語で読めるのは10年後になりかねないペースだ。
俺がイーガンに求めるものはアイディアとストーリーの面白さだから、
山岸某より少し落ちる程度の翻訳文でも全くOK。誤訳バリバリで
日本語としても滅茶苦茶というんでなければいいよ。
どうしても山岸某が関わりたいなら監修として参加し用語等をチェック
するとか、監修じゃ嫌なら形式上「共訳」ということでもいいだろう。

俺は山岸某に個人的な恨みはないよ。知らない人だし。
もし山岸がいなければイーガンの日本への紹介がずっと遅れていた
のだとしたら、感謝すらしてもいい。

まあ俺が原書をスラスラ読めるなら問題ないんだけどね。
事情をよく知らんのですけど、
ハリポタの日本語訳の人みたいに
山岸氏が独占翻訳権でも買っちゃったとかいうことなんですか?
良い訳をしようとしたら、それなりに時間がかかるのかもしれないし、
依頼するのは出版社だろうし。
というかなぁ。

イーガンはまだ恵まれてる方なんだよな。
短編集の翻訳が出るってだけでも…。
188JSB:04/02/01 21:21
あれ?いつもはPROXY規制にひっかかるのに、なぜか書き込めるようだな。

おまえら、来月のSFマガジンにはイーガンの短編とチャンのインタビューが載るぞ
イーガンの未訳作品の読み方
1 まずイーガンのサイトに行く。
2 いくつか未訳の作品が全文英文で掲載されているのでコピペする。
3 web翻訳か翻訳ソフトで全文翻訳。しかしこれはイマイチ。
4 ドクターマウスかロボワード系のソフトでアイコン合わせたら意味が表示されるようにして
少しずつ読み解いていく。あらすじメモるのもよい。

全部ではないとはいえ、かなりの作品をネット上で公開している
というのは太っ腹よねぇ。でも、あれらもハヤカワが独占翻訳権
持ってるのかしら?
>>189
漏れも挑戦してみようかな・・・どれがおもろかった?
>>186
それはそのとおりでしょ。
だからこそ「ひとりの翻訳者にだけ担当させるな」と出版社にも翻訳者にも
言いたいわけ。
まあ、ここで吠えても届くわけはないが。
翻訳者が独占権買ってるわけじゃないのなら
翻訳者に対して逝ってよしとかふざけるなって言っても筋違いな気がするが。
依頼が来ないならどうしようもないんでは?
俺は「逝ってよし」とも「ふざけるな」とも書いていません。
似た意見を持つちょっと口の悪い人が書いたのでしょう。

イーガンの作品はガンガン翻訳されてほしい。
翻訳者や出版社に悪意がなくとも、翻訳者が一名しかいないことが
結果的に足枷になっているのなら、なんとかならないものかと思います。
まあ専門家(出版社、評論家、翻訳家)がそれで良しとしている以上
どうにもならないのでしょうけれど。
来月のSFMに載る短編ってなんてやつ?
>184
その心配もあるかもしれんが、某交点みたいに十年待つことは無いと思う。タブン

>195
Axiomatic だったかな?
>>194
>俺は「逝ってよし」とも「ふざけるな」とも書いていません。

キミ誰よ?
198名無しは無慈悲な夜の女王:04/02/06 16:13
Schild's ladderを注文したその足で『祈りの海』を購入。
『しあわせの理由』は先に読んであるが、
前者の方がサクサク読めるような印象。
Schild's ladderはバクスターのようなハード・バカSFを希望。
イーガンはどちらかというとスケールの小さな話を精密に書く
タイプだと思っていたんだが。
199名無しは無慈悲な夜の女王:04/02/09 16:54
>オルタナティブ数学宇宙
という表現が(≧∇≦)カッコイイ!と思ったのですが
検索しても引っかからなかった…
造語?
200名無しは無慈悲な夜の女王:04/02/09 18:00
アタイこそが 200げとー
201名無しは無慈悲な夜の女王:04/02/09 19:28
「ジンバブエのンジャリ音楽(『しあわせの理由』より)」ってどんなモンよ。
202名無しは無慈悲な夜の女王:04/02/11 04:10
訳者は出版社が決めるよ。
「この人は気心も知れてるからやらせてみよう」「文体的や実力的にこの人に
まかせるのが確か」とかそんな感じで。
だから例えばル=グインが小尾美さや佐藤高子しか訳させてもらえないのは有名。
結局人つながりだからね。

伊藤典夫クラスになると訳者に発言権があって、他の訳者がうっかり手を出すと
逆鱗に触れることもあるらしい。
204予定かよ!:04/02/11 20:09
「SFが読みたい!2004年版」
発表!ベストSF2003
海外篇
1『あなたの人生の物語』 テッド・チャン
2『しあわせの理由』 グレッグ・イーガン

東京創元社
今年は話題作も目白押し。(略)イーガン『万物理論』(略)を予定。
205JSB:04/02/11 20:29
すでに4年以上刊行予定のままだよ。
原作は1995年発表だから、今年で9年待ってるわけで
もうすぐ10年だ。
結局チャンが一位か。
この2冊が読めた2003年はいい年でした。
207名無しは無慈悲な夜の女王:04/02/12 01:36
「しあわせの理由」は面白かったな。
ネタバレになるから、どう面白かったかは書かないけど。
>>200
まあそんなもんなんだろうね。「仕事とはそういうものだ」
と言われたらそれまでだが、(日本の海外SF市場では)人気作家
なんだから、訳者をヘンに固定せずにどんどん邦訳して欲しい。
アタイこそが 独占翻訳権げとー
なんか翻訳界ってドロドロしてそうだね。
全員ドロドロと溶け合って一つの生命体になっておるのだよ
そういえばイーガンって、どんなに遠未来の話でも個人は個人で、
「個々の人格が融合した超生命・超意識体」みたいなのってぜったい
でてこないよね。
あくまで個人の葛藤・苦闘がテーマであるというか。
神も悟りもなく、「個」を超越した救いなどすべて幻想であり欺瞞である、
という信念というか。
漏れの語学力じゃ、原書で読んでもわけわからんのだろうな、
214名無しは無慈悲な夜の女王:04/02/14 10:43
>>212
「意識の融合」なんて科学的にありえないっておもってるんじゃね?
下位レベルの自分が上位レベルの描写したってヘボいだけじゃー
だいたい下位レベルネタのほうがおもろいやんけ!
と考えているとか。
"closer"って未訳短編(作者サイトでよめる)では、
恋人同士が意識(ていうか「宝石」のニューラルネットワーク)
を融合させるところがでてくるよ。
だんだん混ざっていくとこを段階的に描写していておもろい。
>>212 >>214
ワンの絨毯は?
218212:04/02/14 14:50
>>215
上位の存在などない(上の人などいない!)
と考えていると思うのです。Closer私も読んだけど、1+1=1
でしかない、というのがクールだと思いますた。2にも3にも
無限大にもならず、幼年期の終わりは永遠にやってこない。

>>217
Diasporaに組み込まれた部分としては読んだんだけど、SFMに載った
のは未読なのです。
地球からあちこちに散らばった自分のクローンが、ディアスポラ=
探索の旅の終わりに一つに融合する予定、という話が出てきたけど
そのことかな?
流れ星のジャッカル
SFM4月号に90年の短編「行動原理」訳載。
今から見ると結構懐かしい感じすらするオーソドックスなイーガンって感じ。
221JSB:04/02/23 22:16
つーか、そんな10年以上古いものばっかりSFMに載せてないで、
OracleやThe Planck Dive等を訳そうとなぜしないのかね
古い作品でさえまだ紹介しきれてないからだろうが
うーん、英語勉強しようって思うな。

頑張って老後の楽しみにするぞ!
やめとけ、つーか老後までまたないほうがいい。

老眼で細かい横文字読むのはつらいよ。
若いうちに挑戦を。

俺の場合、イーガンはそのうち訳されるだろうと思って
バクスター読んでいたが、ほぼよんだし、これ以上は待てんから、
アマゾンでまとめ買いしたよ。
例えば長編は山岸、短編は(山岸監修でもいいから)他の訳者というように
分業すれば少しは紹介スピードも速くなるような。

焼け石に水か。
ラジカルな翻訳業界用語事典
ttp://trans.kato.gr.jp/gyokai.html

大学翻訳センター
古くから業界にいる人には有名な話らしいのだが、化粧品のCMで有名なDHCはもともと
翻訳会社として出発した。現在の社名はDaigaku Honyaku Center の頭文字をとったもの
だという。初期のスタッフには、その後独立して大物となったY氏やS氏がいたとか。

業界の縄張り意識
一般に通訳と翻訳は同じような仕事だと思われがちだが、まったく別の業界である。翻訳
業界の中でも、ビジネス翻訳、出版翻訳、映像翻訳はそれぞれ違う業界だという考え方
がある。通訳者>産業系翻訳者>ノンフィクション出版>フィクション>SF>映像の順で
縄張り意識が狭くなる。SF系の翻訳家には偏狭な人が多いらしい。
657 名前:えっちな21禁さん[] 投稿日:03/11/07 20:38 ID:py0yNT/k
>>656
ドモホルンリンクルは再春館製薬
DHCは「大学翻訳センター」の頭文字
翻訳がメインでそのために利益率の高い化粧品で儲けて翻訳に資金を回すというのがコンセプトで
以前はそれを堂々と公言していた。
ただ化粧品が馬鹿当たりした今ではそれを隠しているかもしれない。
いや、バイオテクで人工脳髄を開発しそれで大学の教科書を
翻訳しようという会社とみた。
230名無しは無慈悲な夜の女王:04/02/29 00:57
今日、近くの本屋に行ったら、碌にSFを置いてもいないのに、何故か「宇宙消失」が
平積み。スゲー。
なんでも創元のSFフェアーだそうだ。
「しあわせの理由」で初めてイーガンを読んで以来、「宇宙消失」を見つけるまで散々探しまわったのに…
創元SF文庫自体、そこらの本屋では全く見かけないのにな。平積みにするほど売れるんだろうか?
売れてるんでないの。増刷してるし。
俺買ったの四刷だった(と思う
俺が最近買ったのは7版だった。売れてないとは思わんが、ハヤカワなんかと比べたら刷る冊数が
違うだろうし、よく分からんな。
ところで、この場合は重版だろって思ったんだが、増刷と重版ってどう違うの?
七「版」かYO!
すげーな。
最近の印刷に、版なんて実際は使わないと思うけど。

同じ版で刷り続けるのが重版。増刷は同じ意味。
7刷だと7回、追加印刷したことになる。

何かの理由で版が変われば改版、再版。
7版だと7回、版が変わっていることになる。

誤植修正から誤訳の修正、文章やレイアウトの変更、
あるいは活字がすり減ったとか、版を変える(組み直す)理由は
いくつもあって、版が違うといっても中身の違いの程度はさまざま。
236名無しは無慈悲な夜の女王:04/02/29 07:31
コンピュータ組版になっているから、確かに版の意味は薄れているね。
しかし重版を重ねるとは、確かにイーガンは売れているのだね。
確かに。重版を重ねるとは、馬から落ちて落馬しそうな勢いだな。
あまり難解で難しいことを言わないでくれ。
頭が頭痛で痛くなる。
239訂正:04/02/29 16:15
>7刷だと7回、追加印刷
>7版だと7回、版が変わっている

第一刷は追加ではなく、
初版では変わるわけもないから
6回のまちがいだった。

しかし、早川と創元の両文庫から出る作家というのは
最近では珍しいよね。
洋書5500円以上お買いあげで500円OFF 3/14まで@Amazon
なんでこの機会に原書買おうかと思ったんだが…5500円に届かねぇ _no
何か薦めて欲しいのか?
アマゾンの時価はこのくらい。
短編集を除くとしたら確かに不足だね。

Axiomatic \1276
Luminous \1276
Diaspora \766
Teranesia \1276
Distress \1093
Schild's Ladder \1276
てかもうなんでもいいから早く翻訳して出してクレヨー

原書読むのはやっぱ大変・・
244名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/04 22:02
読まないけど(笑)
冠毛シリーズの続編は原書では出ているの?
>244
つ、釣りでつか?(゚Д゚;)
保守
一度「発進」したスレは保守など必要ないのだよ
回転数が超絶的に低い唯我論者国家のような気も……
祈りの海としあわせの理由を買ったのですが、
どちらも多くの短編の科学的な話についてゆけず挫折してしまいました。
イーガン読みの方々はああいうのを理解しながら読んでらっしゃるんですか?
どうにもロジックが苦手で…
>>249
むしろそういうのを適当にスルーできるようになった方がいい。
少なくとも私はそう。
>>249
科学的ネタが分かっているとよりおいしいってだけで、
アバウトな理解だけで読める話も数編あると思う。
(「貸金庫」とか「しあわせの理由」とか)
確かに中にはややこしいロジックそのものがミソの作品もあるけども。
252名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/27 13:46
>>251
「宇宙消失」の場合、観測者問題という物理のアイデアが骨子だから、
それが分からないと読んでも「ハア?」という感じになるかもね。

確かにややこしいロジックは理解するに超した事はないけど(未だに、
順列都市の唯我論と塵理論を私は未だ良く分からない)楽しめる作品も
多いよ。
253名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/27 16:19
早川のノンフィクション文庫買えば?
分かりやすくSF向きの科学や数論を説明してるのあるよ。
254名無しは無慈悲な夜の女王:04/03/27 17:56
>>253
ブルーバックスもお勧め。
>>254
青背か
科学的背景はほとんど理解せずに(できずに)、まあそういうもんなんだろうな
ということで適当に読んでいるけど、その程度の杜撰な読み方でも十分楽しめる。
理解するに越したことはないと思うけどね。ブルーバックス読んでみようかな。
今日「しあわせの理由」を読み終わって、もう、すごい短編集だと思うし、十二分に楽しんだのだけれど、本筋とは関係ないところで疑問がひとつ。

「血を分けた姉妹」で二重盲検法(double blind method)についての記述があるけれども、それがちょっと引っかかったんだけど、みんなどう思った?
258JSB:04/04/02 22:18
東京創元社にはじめて問い合わせてからはや四年。
今回の問い合わせにも何も進展なし。

-----
お問い合わせありがとうございます。

イーガンの『万物理論』は、本年中の刊行を目指して
現在進行しております。
刊行が近づきましたらホームページ等でおしらせいたしますので、
お楽しみにお待ちいただけると幸いです。

--------
259>>258:04/04/07 06:37
>>258
それはつまりもしかして4年前から「本年中の刊行を目指して」だという…
目指すのは自由だからな
塵理論で考察すると「主観時間で1年」ということでは。
刊行を目指した時点で発進完了かもな。
創元はもっと演算パワーを買って下さい・・・
じゃんけんとかブルーマースも早く出してくれよぅ。
264JSB:04/04/10 00:59
創元とオルタネート創元のふたつが、ちょうど「近刊:万物理論」の上で
せめぎあっていることが、留美茄子の計算でわかりました。

「万物理論」をオルタネート側に持っていかれることを防ぐには、
創元に「まだかゴルァ」して、こっちの世界にひきずりこむしかありません
265名無しは無慈悲な夜の女王:04/04/10 03:00
>>257 ふつうにびょういんでやっつるよ。
266257:04/04/10 04:07
>>265
いやね、イーガンが「三重盲検法」って言ってる手続きって、実は「二重盲検法」がちょっと厳密になっただけじゃないかと思ったのよ。
そりゃそうだと思うよ。

二重より「いい加減」だったら使われるはずないし。
>>267
だから>>257は、
「三重盲検っていっても結局二重盲検と同じじゃん! 演出以上の意味ないんじゃ」
といいたいのでは?
演出以上の意味って、あれは話の骨格じゃん。

「通常の常識では二重までは許容」、
ところが「三重」が用いられた場合、こうなる。

という点で、「三重が許される状況の恐ろしさ」と同時に
「二重が許せて三重が許せないのはなぜだ?本質は同じではないのか?」
というような疑問に繋がっていく、と思うんだけど。
270257:04/04/11 01:00
イーガンの言うところの「二重盲検法」って、不完全な形だと思うんだよ(まあ、医療に詳しいわけじゃないんで、実際にああいう適用されてるのかも知らないけどさ)。
「あなたに投与されるのは偽薬かもしれないし効く薬かもしれませんよ」って患者に言う時点で、プラシボ効果なんざ測定できなくなっちまうんじゃないかなと思うのさ。
そういった可能性も知らせないってのが、二重盲検法であるはずで。
医者も患者も、両方が「効く薬を使っているんだ」と思っていないと、二重盲検法なんてなんの意味も無いんだよ。

もちろん、あの作中でのやり方では、すっげく倫理的に問題があるし、それが重要だってのはわかるんだけども、「二重盲検法」っていう用語の使い方に違和感を感じたんだわ。

つまり何が言いたいかというと
「二重盲検法」って言いたいだけちゃうんかと、小一時(ry
まったく関係ないんだが、ダブルバインドと聞いて教育関係の話を思い出した
>270が何をムキになってるのかわからない。
>270
>「あなたに投与されるのは偽薬かもしれないし効く薬かもしれませんよ」って患者に言う時点で、プラシボ効果なんざ測定できなくなっちまうんじゃないかなと思うのさ。

二重盲検法はプラシボ効果を測定するためのものじゃないですよ。

274270:04/04/11 21:15
>>272
気になったから、言ってみたくなったんだよ。それだけ。
我ながらガキみたいだなw

>>273
それはごもっとも。バイアスを排除するためのものだから。

てか、スレ違い気味になってきたんで、消えますわ。
>医者も患者も、両方が「効く薬を使っているんだ」と思っていないと、二重盲検法なんてなんの意味も無いんだよ。

「思いこみによる効果」を排除するなら、「同一条件」でやれば意味はあると思うよ。
「思いこみによる効果も含んだ、実際と同じ条件での効果」を測定するなら、たしかに無理だね。

googleで拾った説明。
信頼性が高い臨床治療研究の方法。コントローラーと呼ばれる治験監督者が主治医とは別にいる。
ある薬の効果を調べるために、そっくりな偽の薬を用意する。薬剤の濃度を変えて検討することもある。
いずれにせよ主治医も患者もどちらを使っているかわからないようにして、偏りを除く。
独立したコントローラーが定期的に成績を監視し、統計学的な手法を用いて有効性を判定する。  
このスレを読んで、ようやく二重盲検法と三重、四重の作中での意味がわかりますた
276は、>>249>>250のどちらのタイプだろうか?
俺なんて薬害エイズレベルの話しとしてしか認識してなかったぞ。
279276:04/04/24 11:36
>>277
この作品の場合は>>250と同じタイプ
作品によってはめちゃめちゃ難解でも理解するまでしばらくその場に佇んだり
たまたま詳しい分野だったのですっきり理解したり、いろいろ
>>258->>264
281JSB:04/04/30 21:24
http://www.sfseminar.org/arc2004/special2004.html

(昔の『パーマン』の主題歌で)
怪しい理屈をふりかざし
来たぞぼくらのイーガンが
未訳は91作だい
万物理論も忘れるな

-----

91作も未訳があるのか。
今のペースじゃ全部訳されるのに50年はかかるな
山岸に訳させるよりイーガンに日本語で書かせる方が早い稀ガス
本当に訳してるのか、激しく疑問なのですが。
 週刊新潮にこの本の劣悪な翻訳について記事にしてもらった時、週刊誌の記者が
電話の向こうでこう言っていたことが忘れられない。
『他の翻訳者の人何人かに意見を求めてみたんですけど、誰もあまり他人の悪い訳
のことを正面きって話してはくれないんですよ。』
 つまり、他人を批判すれば自分も批判されることになるかもしれないからである。
 これは、医者が他の医者の診療行為(誤診や医療ミス)についてあれこれ批判しな
いのと同じ。正義感を振り回すよりも、自分の身が可愛いということである。
 しかし、愚劣な翻訳によって被害を受けるのは読者である。
 医療過誤で被害を受けるのは患者である。
 日本人の翻訳がいつまでたっても『日本社会のしがらみ』で改善しないというのなら、
今はインターネットで洋書が簡単に買えるのだから、洋書をそのまま読むようにした方
がいい。

4/15
ttp://plaza.rakuten.co.jp/atsushimatsuura/diary/?PageId=1
不愉快な日記だな。おまけに楽天だし。
ありふれたことをえらそうに書いてある。
286名無しは無慈悲な夜の女王:04/05/02 21:55
その程度の「誤訳」は(個人的には)あってもいいから
未訳分をさっさと処理してほしい。
分業制にすればできるんじゃないの
SFセミナーで山岸さんが来年の春までに何とか短編集を纏めたいとか。
あと、長編も順調らしいけど、年末ぐらいには何とかしたいとか。

とうろ覚えで書いてみる。
288名無しは無慈悲な夜の女王:04/05/03 21:31
その「山岸さん」が一人で担当しているのが問題なんだが…。

氏にはオムニバス短編集を纏めるとか、他の作家を紹介するとか、
そっちの方向に頑張ってもらうことにして、
イーガンの訳は他の複数の人間ですすめていくことはできないのかな。
289JSB:04/05/03 21:34
2000年から毎年言ってるよ>今年中には

そば屋の出前みたいなもんだ
つーか、山岸真、短編の翻訳とか文庫解説とかやってるけど、
長編の翻訳はわずか2本(どちらもイーガン)だからな。

本職の翻訳家じゃないだろ?
遅いのは止むを得ないって面も。
んー、じゃあなおさら本職の翻訳家に任せるべきじゃないかな。
山岸真の功績は認めるとしてもね。
まあ、俺らがここで何を言っても出版社や翻訳家は方針を変えたりしないだろうけど。
そりゃそうだ。

でも出版社あてに要望とかだしても・・・むりなのかな。
>281
>今のペースじゃ全部訳されるのに50年はかかるな
その頃には安いポータブル量子コンピュータが発売されてて翻訳なぞ問題にならなくなってると思う・・・
万物理論まーだー?

……順列都市が99だから、もうすぐ五年だあ。
その頃にはイーガンの未来世界もレトロフューチャー扱いだろうな。
シリーズ物やファンタジー系ではない海外SFでは、売れ筋かつ話題性のある
貴重な作家なんだから、訳者を一人に固定しないでガンガン出版してほしい。
「山岸真・監修」とでもしておけば、彼の面子も守られるだろうし。
せめて下訳だけでも複数人に振れよな
実際、訳が大変だから刊行遅いの?
何か他の事情とかないの?
299 :04/05/20 21:50
おやつ食べてるからとか?
8月で確定か
待ち切れなーい
グレッグ・ベアもグレッグ・ゲイツもグレッグ・イーガンもグレッグ・クリフォード・モンゴメリーも好き
>>301
デイヴィッド・ブリンもデイヴィッド・ファインタックもデイヴィッド・エディングスも好きだ
>>301
ベンフォードやイーリイやルッカは?
304名無しは無慈悲な夜の女王:04/06/03 16:45
関係無いレスで申し訳ないのですが、お勧め作品スレや
あなたが選ぶベスト○SFスレみたいなのはないのでしょうか?
このへんとか? http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/998126206/
スレに関係ない質問ならこのあたり推奨 http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1084843598/
306名無しは無慈悲な夜の女王:04/06/03 21:56
順列都市ってどうしてあんなにタルいんですか
まだ一巻目の半分くらいですが、すぐ眠くなるから良い催眠本にはなってます
1巻の最後まで読んだら「エエエエェェ」となる。
で、またタルイなーとか思いながら2巻を読む。
2巻中ほどあたりから、ここからは普通にスリリングじゃん、となる。
308名無しは無慈悲な夜の女王:04/06/03 22:46
>307
そうですか、もう上下巻買ってしまったのでかんばって了読します。
俺は自分のコピーで時間シャッフル実験を始めたあたりから読むのがとまらなくなったけど。
まぁガンガレ。
>>309
同意。あそこらへんのスリリングさは最高だと思う。
今でも時々読み返すよ。
311名無しは無慈悲な夜の女王:04/06/04 08:59
順列都市がどこにも売ってないよ!
ママゾンとかも売り切れだし
>>309-310
俺もあの辺からキター!!って感じ。
あそこ読んで駄目だと読まない方がいいかも。
たしかにあれがハァ?なら最後までハァ?だろうしな
314名無しは無慈悲な夜の女王:04/06/06 03:14
>309,310,312
俺はむしろ萎えたとこ何だが。
ネットで分散して計算したり、速度を遅くしたり止めたりするのは
いいんだが、逆順計算や順序ばらばら計算はチューリングマシンの
停止問題に抵触するから不可能。これは原理的な問題だから、いく
ら未来の最適化コンパイラやランタイム・ライブラリが凄くても無
理。
ふーん、そうなんだ。
これからはヴェルヌの月世界旅行みたいな読み方しないといけないのか。
知らなければ今後再読するときも普通に読めていたんだと思うと、ちょっと悲しいな。
>>314
まあそもそもチューリングマシンかどうか分からんだろ。
勝手に思い込んでダメ出ししないように。
>>314
作品自体が停止問題には関係ない立場をとってるんじゃない?
そもそも意識は停止する必要のない計算だという議論もあるぞ。
>>314
逆にしたりするには計算の最後がわかってないとだめだから、ってこと?
停止問題について大雑把にしかしらないのでよくわからない
>>314
逆順計算や順序ばらばら計算はチューリングマシンの
停止問題に抵触するの?
初耳なんですが…。
停止問題を『計算途中で停止してしまうかも知れない問題』と間違えてない?
ビッグマックの200円セールの「世界は変わっても、ビッグマックは変わらない。」CMって、
無限の暗殺者っぽいよね。
ttp://www.mcdonalds.co.jp/sales/cmlib/cmlib_h_f.html
停止定理やゲーデルの不完全性定理について考えるコピーたち
でも最後のビルとかは時間加速してるようにも見えるが・・・。
このCM初見だわ。おもしろいな。
「無限の暗殺者」を映像化するのは可能かもしれないけど、
原作読んでない初見の観客に理解できるように作るのは大変だろうな。
324名無しは無慈悲な夜の女王:04/06/10 18:23
英語出来ないの。。しょぼん。
だから早く翻訳して下さい。
おーじーが羨ましい。。
バースにサイン貰いに行きたいyo!
>>320
そのコピー、魚なんとか三代目っぽいな。
『電気パルスで脳を刺激して鬱を克服』

ネタ元
http://www5.big.or.jp/~hellcat/news/
ソース(英文)
http://www.reuters.co.uk/newsArticle.jhtml?type=healthNews&storyID=5403066§ion=news

しあわせの理由を連想してしまったよ。既成技術っぽいけど。
327 :04/06/23 08:35
hosyu
>>313
たしかにあれがハァハァなら最後までハァハァだろうしな
翻訳待つのに飽きたので、Distress読みはじめますた。
おもしれえええええ。
バイオテクノロジー特許法でがっぽり儲ける多国籍企業、
それに反抗する人たちが違法コピーした技術で作った島(生きてる)
がおもな舞台。

残り130ページまで来たけど、まだ奇病Distressと
「万物理論(TOE)」との関係が全然謎。
また例のごとく超アクロバットの予感。。。
>>329
特有の造語とかのニュアンスってわかる?
普通の小説なら良いんだけど、ファンタジーやSFの場合、
その小説にしか出てこない造語があったりして、結構とっつきにくいところがある。
アシモフやハインラインくらいなら、なんとかなるんだけどさ。
>>330
それなりにわかるよ。全然意味わからん場合でも、要素の意味は
英辞郎とかで引けることが多いし。
Distressに関してはまったくわからん、というのはなかったけど。
むしろマニアックな科学技術用語とかのほうがツライ。。。

単語のひとつやふたつわからなくても、文意は大体把握できるもんだし、
未知語の意味も推測できる(そういう場合、あとで辞書引くと推測も
大体当たっている)。

反対に、ひとつ未知語があることによって文全体の意味ががわから
なくなっている(ように思える)ときは、実は文の構造自体を
取り違えたりしていることが多いんだよね。

まあ、多少意味わからん単語があってもぐいぐい読ませてくれる
のがイーガンのいいところかも。
山本弘の新刊で宇宙消失をベタ褒めしてた
333名無しは無慈悲な夜の女王:04/07/10 05:29
早く翻訳出せっていってるのがいいかげんわからないの?
翻訳がまだ出ていない世界は選択されない
収束して現実が確定した時に消滅する
きみの怒りは無意味だ
335名無しは無慈悲な夜の女王:04/07/14 00:09
「コンピュータ上でコピーが走り、意識を持つ」ということと、
「コンピュータが意識を持てる」ということは同じと考えて良いの?
>>335
良いんじゃない?当然でしょ。というのがイーガンの世界。
265 名前:ご冗談でしょう?名無しさん[] 投稿日:04/07/13(火) 11:41 ID:Epf3Mlx4
猫を飼っている人ならわかると思うが、家から出た気配もないのに猫がどこにも見当たらないことがある。
不確定性原理です。もしくは自分の背中に猫がしがみついてます。

266 名前:ご冗談でしょう?名無しさん[] 投稿日:04/07/13(火) 12:15 ID:+2BXfvE3
猫じゃなくて猿にしとけ

267 名前:ご冗談でしょう?名無しさん[sage] 投稿日:04/07/13(火) 12:39 ID:???
物理は猫だね

270 名前:ご冗談でしょう?名無しさん[] 投稿日:04/07/13(火) 17:30 ID:/9n6lFih
>>265
ネコを検出器と毒と一緒に箱に入れても、一定の確率で箱の外に染み出してしまう。
ってこと?


271 名前:ご冗談でしょう?名無しさん[] 投稿日:04/07/13(火) 17:35 ID:nT4M5OY+
>>270
トンネル効果とかいう奴ですか?

272 名前:ご冗談でしょう?名無しさん[] 投稿日:04/07/13(火) 17:51 ID:6H0MxnGN
>>267
猿を観測するのが猿の旦那の先生(助教授)

273 名前:ご冗談でしょう?名無しさん[] 投稿日:04/07/13(火) 18:34 ID:Epf3Mlx4
>>270
家という障壁内に猫を閉じ込めると、猫の運動量が特定できないということ。
シミュレートと人工知能はまた違うのでは。
>>338
どこが?
トップダウンとボトムアップの違いでしかないのでは?
340名無しは無慈悲な夜の女王:04/07/14 17:01
>>88
よくやった。俺も古本屋で見つけたら布教用にキープしてる
シュミレートは人間の意識だけど、人工知能は人間の意識じゃない。
意識は身体性に大きく影響を受けるから、2つは別のもの。

シュミレートできるなら、意識を持つことは出来るだろうけど。
違うといえば違う。
>341
趣味だからね。
シミュですよ。
コミニュケーションがうまくできてない
コニュミケーションですよ
>>335
違うかもしれない、と考えながら読むのがイーガンの読み方。

ところで、「物理的宇宙で、人間が生きて、意識を持つ」ということと
「宇宙が意識を持てる」は同じと考えますか?
人間の(仮に)脳が意識を持ってることを人間が意識を持つというわけだから
宇宙の一部である人間が意識をもつことは宇宙が意識を持つと言うこともできないかな?
てっちゃんスレ即死したか。
>>348
ありゃー。気づかなかった。作品でないと厳しいなあ。
ワシらはテッド・チャンスレの住人や。自分らを同化する。抵抗は無意味や。
>>350
それは「どうか」な。

あースミマセン言ってみたかったんです
「宇宙消失」読了。
この人の本は、初めて読みました。
感想としては、一章は中々おもしろく読めたんだけど
二章からがテンポがあまりよくなくて楽しめなかった。
締めも唐突な印象。
面白いところもあったので他も試してみたいんだけど
短編のほうが面白いのかなー。

あと主人公にローラの捜索を依頼したのって結局、誰だったの?
>>352
イーガンは良くも悪くも好みの分かれる作家で、
2章がアウトだと、正直イーガンはつらいかも。
イーガン好きには2章からが面白いところなので。
1章が好きなのであれば、エフィンジャーの「重力が衰えるとき」などがお勧め。

もっともイーガンは短編の方が話の齟齬が少なくて読みやすいので、
せめて「祈りの海」は読んで欲しいところ。

あと、主人公にローラ捜索を依頼したのは誰か?
これは他ならぬ主人公自身であり、人類そのものでしょう。
「未来の拡散中の人類が、
自らを出現させるために過去へトンネル抜けしたときにたどった断層線」。
354352:04/07/23 10:38
>>353
レスありがとうございます。
「祈りの海」を読んでみようと思います。
2章はどうも冗長に感じてしまうんですよ。短編にトライしてみます。

あと、主人公にローラ捜索を依頼したのは誰か?
「未来の拡散中の人類が、
自らを出現させるために過去へトンネル抜けしたときにたどった断層線」。
ああ、なるほど。私の読み込みが足りませんでしたね。
宇宙消失は『解釈問題』に興味があるかどうかというのが分岐点かもな。
宇宙消失は量子力学の知識がある程度内と楽しめないな。
ひょっとしたらありすぎてもプッなのかもしれんが
解釈問題に興味があってもテンポが悪くて読みにくいな、とは思った。
どうしても同じようなことの繰り返しが多くなるし。
宇宙消失は俺は終段よりむしろ中盤の方が、
出口の無い迷宮で一歩一歩探りながら進むという感じで
楽しめたのだが、(カフカ的な感じすらした)
まあ人それぞれという事だな。
359名無しは無慈悲な夜の女王:04/07/25 19:31
>>335については>>335の解釈が正しいでいいでしょ
まず有機系物質の組み合わせで脳が,ヒトの意識が出来ている。
ほかの物質でも同様のシステムを作れると考えるのは自然なこと。
科学に疎い人ほど生物機械論を受け入れない傾向があるけど
>まず有機系物質の組み合わせで脳が,ヒトの意識が出来ている。

>ほかの物質でも同様のシステムを作れると考えるのは自然なこと。
どうつながる?
361名無しは無慈悲な夜の女王:04/07/25 20:27
いわゆるイーガンの不老不死に関する考えに興味があります。
宝石やセルオートマトンを走らせる奴、或いはグレーズナーロボット。
真剣に早く実現して欲しい。
何だかんだ言うけど、人が死ぬのはおかしいし、不死になりたい。

あ、そういえばイーガン作品に良く登場する「超富豪」って羨ましい
ですよね。
漏れがゲイツ並に金があったら絶対不死化へのプロジェクトを推進するのに。
>>361
そうか?なぜそこまで不死を求めるw
人生は有限だから不死ネタSFがおもしろいんじゃないかねえ。
363名無しは無慈悲な夜の女王:04/07/25 20:41
でも、いざ不死が実現したら、結局ほとんどの人が不死になる道を
選びましたーってのが、何だっけ、量子サッカー?
364361:04/07/25 21:01
>>359
それは欺瞞だよ。
現状、死すべき定めだからそう言って自分を
慰めているだけ。
人が死ぬのは、おかしい。
不死になればこの宇宙のビッククランチからも逃れられ、
実質神に等しい存在になれる。
俺は永遠に物を知り、楽しみたい。
>>364
答えてくれなくていいが、もしあなたが今30歳以上であるなら、すごいな。
私も若い頃はそんなことを考えていた。
が、気力・情熱がなくなっていったよ。
私もそのような考えを、また持てるように、がんばろうと思ったよ。
366JSB:04/07/25 22:17
不老不死が実現しても、まだ「万物理論」が邦訳されていない罠
ローダンを最後まで読みたいんじゃないか?
>>364
不死になって、いろいろ楽しみたいっていうのには、同感。
もっとも、絶対に死ねないとしたら、ちょっと躊躇するけど。

あと、「人が死ぬのは、おかしい」ってのはどういう意味なの?
別に人が死んでもおかしいとは思わないけど。
#もしかして、他人の死を見るのが楽しい、とか?
不条理だ、という意味だろう。たぶん。

イーガンの宝石は不老不死とは違うと思うんだけど。

自分と全く同じ記憶と性格なら、自分と同じなのか、
ってのがテーマになってるように、
そいつが生き延びても、自分ではないという気がする。
370361:04/07/25 22:39
>>368
人が理性と悟性を持つ以上、自然界では普通の出来事の
死でも、やはり理不尽かつ断固として受け入れ難いという
事です。
人は常に死に対し、ある時は戦い、ある時は妥協しながら
も、結局は死に負けつづけて居ます。

因みに20台です。
年齢を重ねると、考えも変わってくるのかなぁ。
>>369
> そいつが生き延びても、自分ではないという気がする。

確かにイーガンの「宝石」の話を読むと、そんな気がして怖くなる。
それでも、やっぱり実際に「宝石」化が可能になったら、
あんまり抵抗もなくやってしまうだろうな。

ちなみに、いわゆるスタートレック的な転送装置で、
転送元で人体をスキャン後に分解して、転送先で完全に元通りに再合成する、
というやつがありますが、
それも自分ではないという気がしますか?
>>370
不老不死への考え方に、年齢は大きく効いている。

じーさんばーさんなら、先が短い。生きているうちに不老不死の技術が
開発される見込みもないし、だったら死を受け入れるしかないと考える。

ある程度、若い人なら、不死か不死の技術が生きているうちに開発されるかも、
という希望が持てるから、死を受け入れたがらない。

私は、「宝石」でもいいから、ずーっと生きたいよ。
生物は死なないと進化も無いからなあ。

それに>>370みたいな考え方は不老不死の『不老』
の方に力点が置かれている気がするな。
よぼよぼになって体力知力も衰えれば
生きていても仕方ないしな。
374名無しは無慈悲な夜の女王:04/07/25 23:34
>>373
暫時、体を改変していけば良い。
それに不死に不老はつきもの。
不老じゃない不死はあり得ない。
ギリシア神話にあったと思う。
最後はセミになってしまったんだっけ。
永遠に生きられる存在に自分を移動させたとして、
果たしてそれは「俺」なのか?ってのは
宝石もそうだしその続編のボーダーガードもそうだし
順列都市もそうだよね。
イーガンの場合、永遠の命よりもそっちの方が主眼な気がする。
まあ「今生きてる俺」が主人公の場合
そうなっちゃうのが必然なのかもしんないですが。
>>376
そのあたりの自我テーマを、イーガンは興味深く書いてくれるから大好きなんだが、
ちっとも新しいのが読めない…。
>>373
>よぼよぼになって体力知力も衰えれば
>生きていても仕方ないしな。
自分の価値基準を改変してどんなに悲惨でも生きてさえいればいい
という思考法にすれば問題ない
>>370
例えば、「死は負けだ」という価値観自体どうなんだろう。
>>379
イーガンの量子サッカー?の話でもありますが、結局は
死ぬ事は受け入れ難い、認識の果ての断絶なんです。
確かに有性生殖は死を持って完結しますが、人間の場合
はそれでは納得出来ません。
死にたくないのに、否応無く死ぬ。
これを死に負けると表現しました。
>363
サカーの話だと不死人が既に繁殖してて、以前の意思決定は触れてなかったような。
生命獲得でブレイクスルーして、
知能獲得でブレイクスルーして、
次は不死か。
そう考えるとやっぱ人類が不死を目指すのは当たり前なのかも。
不死人と人類は人類とほかの哺乳類くらいの別な生き物になるだろうけど。
>>379
輪廻の輪から抜け出すことが「勝ち」ですよね
「ですよね」って。同意を求められてもなあ。
みんな夏のせいよ
>>384
ネタである可能性が高いだろ。
>>379
どうなんだろうって、中国人なんじゃないか。きっと。
荒俣先生の受け売りだけど。
またそうやって死ね価値を高めてる!
これだから前エンドーリ世代は・・・
エンドーリ装置的なものの実用化に間に合いそうもない世代が、
「死ぬ価値を高め」たくなる気持ちは分かる気もする。

自分が使えないのに、後の世代が使えるのはズルい、と感じる、
いわゆる「すっぱいブドウ」な心理なんだろう。
死ぬ価値か。

アポトーシスが個体の成長に重要な役割を果たしている、
とか言うのを読むと、「死」ってのは「成長」「変化」の一つの形にすぎないという気がする。

不死って言っても、活動を凍結しない限り、数年すれば別の人間になっているわけで、
結局は諸行無常、ってことでは。
現代人は技術だけは進歩したが中身は原人をひきずっているとよく言うが
死という旧弊から解放された不死人たちはもっと理性的になれるのだろうかね?
死により世代が変わるというのは進化の要素がある。
凡人が無駄に長生きするよりは、
新たな世代のアインシュタインが
生まれる余地を作る方がよいのかもしれない。
>>392
あなたが死んではいかがですか?
そう急かなくてもみんな死ぬから安心すれ。
ところがね、ぼくは違うんだよ。
負け犬諸君、ぼくの糞を喰うがいい。ぼくは永遠に生きるのさ
そういえばクローン人間作ってる教団って
不死になるために作ってるんだよね。
クローン=自分、だから
次々にクローンを誕生させれば不死を得られる、
という理屈らしい。
397JSB:04/07/29 23:37
おまいら、宝石で不死になっても
同じように山岸も不死になって相変わらずちんたら訳しているから
結局いつまでたっても読めないのは変わらないぞ
不死になると死ぬまでに絶対読めるということで忍耐力の許容量もあがりますから大丈夫ですじょ
年一冊のペースで訳して欲しいというのはそんなに無理な注文だろうか?

翻訳家を語る
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1021361834/207
宝石化したら、翻訳に頼らずに英語で読みます。
宝石より英語が読めるモッドの方が先に出来るだろうな。
それより、日本語が書けるモッドを作者につけてもらって
日本語で書いてもらおう。
403名無しは無慈悲な夜の女王:04/07/30 01:16


          い い 加 減 に 早 く や く せ っ て い っ て る の が 

          ま だ わ か ら な い の で つ か !


>>398
もし仮に、10年後に必ず読めると判っていれば、今すぐは読みたくならなってか?



そ ん な わ け な い だ ろ
よくきけよ、おれは絶対に百光年ダイアリーに書かないからな。
どんなに翻訳が遅れるかを書いたりはしない――
10年前の>>398を死ぬほどガッカリさせたりはしないんだ。
Sを飲んでイーガンの翻訳が読める世界へ。
宇宙消失(1999/08)
順列都市(1999/10)
祈りの海(2000/12)
しあわせの理由(2003/07)

5年で4冊は悪いペースではないような希ガス
'99〜'00で3冊出たのにそれ以降1冊しか出ていないともいえるがな
長編が読みたいんだよおおおおおおおおおおおおおお
英語の勉強するのが一番早いな
イーガンの短編をオーソン・ウェルズに朗読してもらえれば…
412JSB:04/07/30 21:36
>>398
>不死になると死ぬまでに絶対読めるということで忍耐力の許容量もあがりますから大丈夫ですじょ

宝石山岸も「死ぬまでに訳せばいいや」って思ってるんで永遠に訳さないんだよ
10年に1回の翻訳も、100万年に1回の翻訳も、
そこには違いないなどない。……かも。
コピーになって待てばすぐだ。
コピーになって自分の処理速度を落とせばいいんだよ
371が指摘している「スタトレ的転送機で転送されると自分じゃなくなるのでは」
という疑問は俺も昔から考えてた。
本当の自分は分解されて死亡して、転送先に自分のデータを引き継いだ、自分をオリジナルだと信じているコピーが現れるのでは、とか。
で、もっと考えていくと、こんな考えに行き当たる。
例えば失神して意識を回復した場合、そこに宿る意識は失神前と同じと言えるのか?
・・・いや、それを言うなら、今朝目覚めて日常生活を送った俺は今日一日だけの存在で、
実は昨日の自分のコピーであり、明日の自分は今日の自分のコピーに過ぎないんじゃないか、とか。
>>416
哲学板にでも行け。
別に哲学板行かなくても。
イーガンの問題意識はそういう点にもあるのでは?
>>418
そうそう。

自我などの、哲学的で小難しくなりそうなテーマでも、
SF の範囲でなんとか興味深くして読ませてくれるのが、
イーガンのいいところ。
しかしイーガンはそのへんいつも問題提起だけで終っちゃうんだ。
そんな問題にそれなりの答え提示しちゃったらもう自前の宗教でも始めるしかなくなるだろが
422名無しは無慈悲な夜の女王:04/08/01 12:29
>で、もっと考えていくと、こんな考えに行き当たる。
>例えば失神して意識を回復した場合、そこに宿る意識は失神前と同じと言えるのか?
>・・・いや、それを言うなら、今朝目覚めて日常生活を送った俺は今日一日だけの存在で、
>実は昨日の自分のコピーであり、明日の自分は今日の自分のコピーに過ぎないんじゃないか、とか。

なんでそんな飛躍するのか疑問。
あれですか、よく言われるコミュニケーションの不可能性とかいうことを
真面目に考えちゃうタイプですか。
>>416
他人の記憶と矛盾なく生活出来るなら問題ないよ。
問題は無いけど納得がいかない、って話でしょ?

逆のパターンを考えてみると判るかも。
自分の友人や恋人がある朝から急に「元の人物と全く同一の立ち振る舞いをする
別人」に中身が入れ代わったとしたら、それに全く何の感情も抱かないのかどうか。
別人だと気づくのなら「全く同一の立ち振る舞い」じゃないよ。
全く同一の立ち振る舞いなのに「気づいた」のなら、それは電波。

確かに納得のいかない話しだけれど。

毎日昼食を取る店で、なんとなく今日はいつもと違う
メニューを注文してみようという気分になった。
自分は昨日までとは別の自分なのだろうか?
完全なコピーだったら、記憶も人格も一緒だから同一人物といっていいな。
違うのは、オリジナルかコピーかという違いだけ。

怖っ!
>>425
その人がコピーだという情報を
「知っている」「知らされている」場合
のことは考えないの?
「元の人物と全く同一の立ち振る舞いをする別人(完全なコピー)」
が元の人物ではないとなぜいえるのか。
皆が寸分違わぬコピーだらけの世界と、オリジナルの本物の世界との
本質的な差異とは?

順列都市で言う「コピー」じゃなくて、人間の複製のことね>コピー
全く同一なら、外部からは判別できないだろが。
判別というか区別できるのはコピー作業?を行っている外部の系だけで、
その世界内では、外部から(他人から)も内部から(自分自身)もコピーか
本物か判別不能。
「自分は偽物ではないか」と疑うのも「自分は本物だ」と主張するのも根拠
がない。
>>422
全然違う問題だろ…。スレ違い何であんま深く突っ込まないが。
でもまあ、あまりつきつめて考えすぎて
「オレ実は本当のオレじゃなくてコピーかもしれない」
と他人に漏らしたりすると、黄色い救急車のお世話になるからほどほどにな。
>>431
「スタトレ的転送機で転送されているのは自分のコピーであって、
その際にオリジナルの自分は分解して死んでしまうのではないか」
という真っ当なSF的疑問から
「突き詰めれば、今日の自分は昨日消滅した自分のコピーに過ぎないのでは」
というお花畑に行きつく論理の飛躍っぷりが
なんか似てるなあって
例えば自分が誰かのコピーでも、恋人がそうでも、
「見分けられない」限りは問題ないと思う。

だけど、自分が分解されるかどうか、ってのはコピーが残るかどうかは
関係ないと思う。
>>431
スタトレの「私」は転送先で再転換される。
違う物質で構成されているわけだ。
そして、昨日の自分と今日の自分。
いや、今この瞬間の自分とその刹那の先の自分。
脳回路が自分だとするならば、シナプス配列や脳化学物質の
構成や組成は二度と同じ物がありえず、よって昨日の自分は
今日の自分ではなく、今この瞬間の自分は、その瞬間後の自分
ではないのでは無いかという問いなんだよ?

そういう他人を中傷するような言い方は止したほうが良い。
436431:04/08/01 22:06
>>435
全然違う問題だから、違う問題だと言ったまでだ。

君の反論も意味不明だぞ。
とボケてみる。
437435じゃないが:04/08/01 22:22
ベストセラーにさえ「人体なんて数年で入れ替わるのに、
記憶を頼りに自分は不変と無条件で信じ込んでるとは」とか
書かれてる現在、その疑問は、ごく当たり前だと思う。

明快な回答が得られることはないだろうけどね。
>>435
俺へのレスだとしたら、反論↓

たとえば、転送装置で転送されたあとも
オリジナルの自分は分解されずに残るとしましょう。
そのほうが話が分かり易いので。
んで、転送先で再構成された自分のコピーと、
残ったオリジナルの自分は、物質的に見て全く同じものだね。
この「質的に全く同じな別のもの」を作り出す過程がコピー。

でも、あなたの書いてる(そしてイーガン作品でよく問われている)、
脳の状態は二度と同じでなくて云々、というのは
コピー問題とは全く様相が異なります。
「脳=自分とするなら、ちょっと前の状態から幾多の化学変化を
経てできた今の脳(=自分)は、果たしてさっきの自分と同じといえるのか
――自分というものはいかにも不確定的な存在だ」
というのが後半のお話なのではないんですか?

つまり、転移機では、
「質的に同じだけど別の自分」を創り出すことが
問題になっているのに対して、
後半で言われているのは
「質的に変化する自分」であって、
この二つを混同するのはマズイということです。

要は、イーガン的な不確定性を語るのに
転移装置の例を引き合いに出すのは、お門違いだってこと。
439433:04/08/01 22:26
>>438は俺です。長くてスマソ
440435:04/08/01 22:41
431→×
433→○

でした、
431さん、ごめん。


>>438
そうですね。
スタトレ的な転写は質実ともに「同一の個体」を複製するのに
対し、イーガン的なというか漏れ的な疑問は、同一のものでは
ありませんね。

ただ、そういうスタトレ的に複製した脳の状況や構成を、コンピュータ
上で走らせると、初期パラメータは同一でも、果たしてそれは自己か
否かという問題には繋がりますね。
確かに、スタトレ的なものとは別物でした。
こんなのがあるんだ。
ttp://www.lifestudies.org/jp/perfit.htm
442433:04/08/01 23:14
>>440
あ、でも「宇宙消失」では、波動関数を収縮させるたびに
他の選択肢をとった無数の自分を「殺して」いるから、
スタトレ的転移装置(コピー作ってオリジナル消滅)と似てる・・
443JSB:04/08/04 22:39
さて、このあたりで読者諸氏のご意見を聞かせていただきたいのですが

1)来年で「万物理論」発表10周年だが、
はたして今年中に邦訳が出版されるか

2)なぜこれほど邦訳が遅れているのか

私の意見
1)出るわけないだろ
2)なんちゃって翻訳家だから
1)来年の10周年にあわせて刊行するので今年は出ない

2)舞台の方が忙しくて
ttp://www.stardas21.com/profile/meil/yamgisimakoto.html
▼伊藤典夫先生の偉大さを改めて思い知らされた一日。わずか4枚の原稿のために、
ラファティの短篇を60篇、原文と訳文を対照しながら再読したそうだ。読んでいるうちに
翻訳の問題点がいくつも見えてきて、原稿が進まなくなってしまったとか。ワープロ打ち
された読書メモを見せてもらったが、さすがにものすごい読み込み。自分なりの読み解
きをして理解したと確信しない限り、訳せないという人なのだ。しかも、感性でおもしろい
と思う、というのではなく、分析的に理解しないとわかったとは見なさないのですね。だか
ら、ディックはよくわからないので訳さない、と平然とおっしゃる。あー、私のように、ディッ
クはなんだかわからないけどおもしろいや、とか言ってちゃダメなのか。『アインシュタイン
交点』に30年かかったのも当然といえよう。(後略)
ttp://member.nifty.ne.jp/windyfield/diary0012a.html#10


ダメ翻訳屋のやっつけ仕事も困るが、邦訳を待っている読者の身には完璧主義の訳者
も悩ましい。訳者が後世に残る良い仕事を、と思えば思うほど、現在の読者は待ちぼうけ。
>>435
そういう「自分」問題については永井均の著書を読んでみるのがいいんじゃないかな。
人格のコピーの話や、「宇宙消失」を読んだとき、これって永井均だって思った。
そもそもこんな問題がありうると考えるタイプの人間と、そうでないひとがいて
そうでないひとにとっては、ほとんどデンパなんだよな…。
>>416の後半については、渡辺恒夫で読んだ覚えがある
そこから展開される考察については、読んだ当時は俺もデンパだと思った。
悪いけど漏れアンチ巨人だから
>>444
多彩な人なんだな。これじゃあ翻訳業に手が回らなくても仕方が無・・・って駄目じゃん!
今更申し訳ないのだが
ネタバレになるけど
「道徳的ウイルス学者」の最後、子供が死んでしまうことになる理由が
いまいちよく分からないのだが誰か教えてもらえないでしょうか?

P162の台詞
「半ダースの胎内血中タンパク質の受容体をウイルスの表面に作るいくつかの遺伝子を〜
(中略)一ヶ月ほどは、母乳を飲ませても安全だ。」
のあたりがよく分かりません…orz
>>449
ネタバレ警報



授乳期間として一ヶ月ほどは、母乳を飲んでもウイルスが発現しないような措置を
講じていた。だが、父とも母とも遺伝子の異なる胎児は、十ヶ月の妊娠期間中に
ウイルスが発現して死ぬだろう、ということをすっかり忘れていた。
451449:04/08/09 20:34
>>450
主人公が妊娠期間中と授乳期間は別々に考えてたってことですね
ありがとうございました
>>450
それだと最後に(メル欄)って言ってるのと矛盾しないか?
娠期間中にウイルスが発現して胎児が死ぬんだったら
子供は生まれてこないってことになるから、母乳の心配をする必要はないと思うんだが

よく分からなくなってきた・・・
>>449
すごく単純に読めばいい。
一ヶ月ほどは母乳を飲ませても安全だけど、それ以降は毒入り危険飲んだら死ぬで。

胎内血中タンパク質の受容体をウイルスの表面に作って安全策を講じた。
だから胎内血中タンパク質がある妊娠中は安全。
出産後も(母親の?子供の?)胎内血中タンパク質が分解するには
一ヶ月程度かかるのでその間は母乳(母親の血液成分)を飲ませてもいい。
生後4週間以降は授乳によってウイルスの変異が進むので危険。
>>453
なるほど
便乗質問だったけどサンクス
その話、昨夜読んだばかりなんだけど、
主人公の狂信&独善っぷりが胸糞わりぃー!
落ちにも笑う気になれん。
胸糞悪くかかれたキャラに胸糞悪くなってどうする。
作品を批判したいなら
あの科学者の考えは正しいと擁護して見せろ。
457455じゃない:04/08/11 19:09
胸糞悪くかかれたキャラを胸糞悪いと言って何が悪い。
どこをどう読めば
作品を批判したいように読めるのか。
あれはちょっと意地悪なユーモアというか皮肉を笑う作品ではないのですか。
俺はそのつもりで読んでたよ、書いた人はどうか知らんけど。
>>457
落ち「にも」笑う気になれないとあるが。
実際に起こりそうなホラーとして読むのはどうか?
461455:04/08/12 02:56
457さん代弁サンクス。456さんは胸糞悪いキャラにはどう感じるんでしょうか?
私は感じ方を口にしただけであって、物語として不出来だとか面白くないとか批判したわけではないよ。
「胸糞悪いキャラの出てくる、笑えない作品」でよくできてるものなら沢山あるでしょ。
それを意図してたんだったら、正に作者の狙い通りの感想なわけだし。

設定されてる年代も現代に近いもの(つうかすでに過去)だったし
現実とかけ離れた物語として割り切れず、
ブラックユーモアであることは分かるけど、それ以上に気味が悪く感じた。
実際さ、例え強姦であっても絶対に堕胎を許さない宗教って
未だにあるじゃないすか。
中絶手術を請け負う医者を順番に殺したりとか
殺害リストを公開してたりとかさ。
だから、自分はものすごく現実に近い物語だと思いました。
あと「適切な愛」もね。
金の都合でああいうことをやらざるを得ないってのは
とてもリアルだと思う。
中絶は殺人と主張するくせに、強姦の場合は中絶OKと主張する人より論理的な気もする。
キチガイであっても前提はともかく論理だけは正しかったりするしな
ショウクロスさんは高齢童貞の希望の星ではある
466名無しは無慈悲な夜の女王:04/08/18 22:30
「万物理論」(Distress)、10月発売決定おめ。
2002年内発刊予定が2年程ずれちゃったけど、こんなのエリュシュオンの民
にとっては誤差の範囲だよね。どうしても読みたいって人は英語で読めばい
いんだし。

http://ensemble-sf.org:8080/modules/news/article.php?storyid=73
とうとう出版されるか。
感無量です。
ま、まだソースが提示されていないから、確定では無いが。
>>466
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
まーじーでー?
完全に諦めてたのだが
>>466
( ゚∀゚)=3
グイン・サーガは150巻を越えると思う。
>472
それくらい出れば女史が死んでも、
あとは縦読み、斜め読みで読者の脳内で続けていける。
「発進」というやつだな。
ぼくになることをを読んだのですが、結局”オリジナル”は消滅したってことですよね?
他の人々はちゃんとスイッチを行った後も、”オリジナル”が存在して自分の体を動かしている。
でも主人公は一種の医療ミスみたいなもので、オリジナルは消えてしまった。というか消されてしまった。
で、語り部である宝石が生き残った。
他のも読んだのですが、やっぱり自分探しの話なんですね。
無限の暗殺者なんかは、自分を見つけて喜んでる感じですが
割とミトコンドリア・イブとかを読むと「アイデンティティがどうした」みたいな
冷めた感じで、読後感は似つつも結論が分かれてる気がするんですが、どうですか。
どうですかってのもなんですが。要するに面白いですね、祈りの海。全部読んではいませんが。
 
>他の人々はちゃんとスイッチを行った後も、”オリジナル”が存在して自分の体を動かしている。
…いやこれは違うと思う。
>474
主人公への医療ミスはオリジナルが消えたことではなく、
宝石とオリジナルとの同期に失敗したこと。
全然読めてないぞ。もっかい嫁。
というより、宝石はオリジナルの完璧で不滅なコピーだというのはあくまで建前で、
「オリジナルとの同期が完璧でないのは仕様」という感じだったような。
宝石の方でも消されたくないから後から医療ミスを訴えない、
それが病院と宝石たちとの暗黙の了解。
すいません、どうも読解力低いようで…
もっかいちゃんと読んできまつ。
それにしても無限の暗殺者のラストは痺れた。カッコよ杉
>>477
ああそうか「オリジナル」と同期していないのは主人公だけだと思っていたけど、
他の人々にもおこりうることなんだな。
主人公のケースはそれが明確になっただけで。
全く気づいてなかった・・・。
オリジナルの脳は老衰で使えなくなっていくから
老衰のない宝石とそもそも同期できないって話かと思ってた…
結局、みんなオリジナルの意識は消えているものかと。
オリジナルのように振舞えるのは教師のおかげでさ
オリジナルの脳を宝石が完璧にコピー、スイッチしてオリジナルの脳は消去
宝石になって不滅の自分のできあがり

こういう謳い文句だろ

スイッチする時点で生身の脳の消去の削除は確定している
宝石がオリジナルの脳と同期できてない(できえない?)ので、
オリジナルの意識の継続性も消滅し、似て非なる宝石意識が誕生
意外とみんな覚えてないもんだな
じゃあ、本質的にはオリジナルの自分、は死んでるわけか。
スイッチをすると「自分はいなくなるので」という不安は的中していたと
読み返すのも、また楽し。
で、それを宝石の側から語っているところがイーガン。
「じゃあ、スイッチを不安がっていたこの自分っていったい?」
なるほど、ホラーだなぁ
宝石が不安に感じていたのはそっくりそのままオリジナルの不安なんだもんな
オリジナルは決意してスイッチしたけど、やっぱり消えてしまって
それを知ってる宝石は、それで最後に「ご先祖様みたいなものさ」と開き直った、と
イーガンって凄いね
俺はチャンより好きさ
あの現象は実は全ての人間に起こっているのだ、と考えるともはやホラーの域に達してていい感じ。
488JSB:04/08/21 02:18
ちょっと違うのでは。

スイッチ後の脳消去は、統計的にほとんど同期がとれている期間に行われる。
(2週間だっけか?)
しかし、1%、0,1%、0.01%の確率で、脳消去の前に同期がずれる。
そうなると、スイッチ後の生身の脳はものすごい体験をするわけで、
実際主人公の生身の脳もそれを体験したわけだ。
しかし、医者はそしらぬ顔をして脳を消去してあぼーん

誰にでも起きていることではないが、ごくわずかの確率で確実に起きているってことだろう
そうだね。
読み直したら、手術前に統計的に同期が取れている数週間だけ教師を外す、とあった。
教師無しでも十分に同期が取れていることを顧客に体験させるためだが、稀に大きく
同期が外れることがある。
そんな時本来は手術をやめるべきだが、手術を敢行して唯一の証人(オリジナル)を
消せば問題ない。

まあ、教師信号でフィードバックする泥縄で作られたた宝石に完璧なコピーを期待する
のが土台無理なんだよな。
「統計的にほとんど同期がとれている」これ即ち完璧な同期がありえないということで、
統計的にほとんど同じ自分になる決断をする、ホラーな話。
イーガンのアイデンティティ系はほとんど全部ホラーだろ
>>489
昨日のお前と、今日のお前とは完璧に同期してないわけだが。
>>491
今の俺は今の俺と完璧に同期しているし、
昨日の俺は「決断」して今日の俺になったわけじゃない。
>>492
昨日の意識がそれの意志と関係なく
消えてしまったってほうが怖い。かどうか。
>>493
それを思い詰めると不眠症になる。
だが、今この瞬間の意識もまた、自分の意志によらず毎瞬毎瞬
移ろっていくことに恐怖を覚えたら、発狂する。
>>494
逆に死ぬのが怖くなくなるやつもいる。
496名無しは無慈悲な夜の女王:04/08/22 00:13
週刊モーニングの「新釈 うああ哲学事典」の最近のネタがイーガンぽくて
おもろい。
497名無しは無慈悲な夜の女王:04/08/22 00:20
>>492
我は我である、だな
498名無しは無慈悲な夜の女王:04/08/22 00:26
>487
>あの現象は実は全ての人間に起こっているのだ、と考えるともはやホラーの域に達してていい感じ。
自殺したり吹聴したり発狂したりせずに対処できたものだけが成人とみなされ、それ以外のものは削除されるとか。
スイッチ後一年目にサプライズ・パーティーで両親や恋人に囲まれて「宝石の世界へようこそ」とかいって、微笑まれたりして。
昔はホラー書いてたらしいしね。
>>496
ていうよりイーガンの劣悪コピーみたいな話で読んでると腹たつ。
>>496
あの下手絵のヤツだろ?
あいつのマンガは全般的に読んでてムカツク
教えて君ですみません。
「ぼくになることを」のラスト、一箇所だけ理解できません。
「祈りの海」P94のL4、「満足している顧客を消去する」とはどういう意味ですか?
オリジナルと宝石に食い違いが発生してる場合、両者とも「満足」はしてないはずでは?
>502
主人公は「満足」しているぞ。
イーガンってさ、映像化が困難とか言われてるけど
ナレーションありなら出来るよな。
まあナレーション入れれば何でもありな気もするけど。
>>504
一人称視点前提で第三者的なナレーションが入れにくく、
モノローグを入れようとすると声も変わってしまう「貸金庫」なんかはちょっと……
>503
主人公(宝石)が「満足」したのは、発生した問題が解決してからです。
ここで話題になっているのは、解決法の選択肢のひとつとして教師を再起動したと仮定した場合の話。
その場合、脳も宝石も消去されてないし満足もしていません。
教師を再起動するまでは宝石は満足してるじゃん、スイッチした後なんだから。
「逆教師」があったらおもしろかったかも。

「教師」は、宝石に脳のまねをさせるが、
「逆教師」は、脳に宝石のまねをさせる。
509名無しは無慈悲な夜の女王:04/08/31 20:16
新作まだかいな。
やっと近刊案内でましたね。
近刊案内が出てからが本当の勝負だな
大丈夫。未来ダイアリーで確認した。
>>512
全てが記されてる訳じゃないから気をつけろ!
…と日記には書いておこう。

浅田飴


って古いね俺も。
>>511
大丈夫。来月にも出版される世界へ移動する。
カントールの塵のつくりかたって数学板で聞けばいいかな?
カントールの塵でぐぐると、イーガンネタしかhitしないな。
"Cantor set"かな?
cantor dustやフラクタル・ダスト(これは違う意味?)はあまりhitしない。
>511
大丈夫。刊行される世界に収縮したから。
>>517
本当か?実は途中で行き止まりになるんじゃないのか?
惜しむらくは、20世紀中に刊行される世界に収縮しなかったことだな。
「祈りの海」が出たのが2000年12月なのになんとも難しい注文だな。
>>407参照
521名無しは無慈悲な夜の女王:04/09/07 19:18
順列都市の最後、現実世界のマリアデルカは母親を救えたと思う?
漏れは、コピーするのを諦めたんだと思うけど。。

後、ダラムっていい人だよね。
>後、ダラムっていい人だよね。

あっちの世界ではな。
「救えた」が何を意味するのかわからんが、死んだよな。
524名無しは無慈悲な夜の女王:04/09/08 01:43
>>521
俺はコピーはしたけど、動かす金が無いからスローでの会話さえ出来ない、
その上コピーを維持するデータバンクの維持費にさえ事欠く、って思ってた。
525521:04/09/08 04:37
ダラムはいい人ですよ。
マリアデルカの執拗な論理にもきちんと誠実に答えていたし。
マリアとダラムは良いカップルです。

救えたという意味は、母親をコピー出来たか否かです。
何だか、最後の現実世界のマリアはすっかり腑抜けになってしまった
気が。。
526JSB:04/09/17 22:41:14
「万物理論」10/25発売 1260円というところまでわかった
何ページなのかまだわからん

10/25(月)は仕事休んでがんがん読むぞ
…高くね?
文庫の値段とは思えん。
よほど厚いのか?
普通900円超えるような厚さなら上下巻に分冊するだろ。
もしかしてハードカバーか?がそれだと安すぎる気もするな。
わけわからん。
>529
創元の近刊案内だとSF文庫
ttp://www.tsogen.co.jp/np/kinkan.do

総ページ700 - 800とみた
531530:04/09/18 07:30:31
作者違うし(おそらく)国も違うしジャンルも違うから
参考にはならんかも知れんけど。

ttp://www.tsogen.co.jp/np/detail.do?goods_id=3289

この本は720ページで1500円。高えー。
創元だとグリーンマーズ下巻が544頁で1155円…
最近文庫高価くなった感じはあるな。
内税になったというのもあるんだろうが。
534521:04/09/18 19:29:05
万物理論万歳!
イーガン万歳!
ダラム万歳!

で、万物理論とはどのような内容ですか?
ToE?
うん、ToEでしょう。
537521:04/09/18 22:55:42
TOEって何ですか?
time of end?
Tour of England
長編リスト
An Unusual Angle (1983)
Quarantine (1992) 「宇宙消失」
Permutation City (1994)「順列都市」
Distress(1995)
Diaspora(1997)
Teranesia (1999)
Schild's Ladder (2002)

短編集
Axiomatic(1995)
Our Lady of Chernobyl (1995)
Luminous(1998)
「祈りの海」(2000)
「しあわせの理由」(2003)
540521:04/09/18 23:19:37
頭が悪いので分かりません。
頭が悪いイーガンファンも居るんですよ、ぷんぷん。
あ、記入忘れた。

Distress(1995)「万物理論」

TOEは「Theory of Everything」のこと。
林一&林大コンビに訳してもらおうぜ。
543521:04/09/19 00:01:04
>>541
有難う御座います。
せおりーおぶえにしんぐかぁ。
電脳上のコピー人間出るかなぁ。
544521:04/09/19 00:03:56
エブリシングだった…恥かしいー。
Distress(1995) ←これは出る
Diaspora(1997) ←?
Teranesia (1999) ←??
Schild's Ladder (2002)←???

誰か、ディアスポラ移行の小説の概要を知っている方
居ませんか?
どうしても、触りだけでも知りたい。
どうせ、テラネシアが翻訳される頃には、じーさんに
なってるよ!
「ディアスポラ」は一部が翻訳されてたよね?
たしか「ワンの絨毯」
546未訳長編のSynopsis:04/09/19 00:09:18
イーガンHPのSynopsisより(おそらくネタバレ有)

Diaspora
2975年、孤児のYatimaは、ランダムに変異させられた電子精神の種から、
Konishiポリスの概念により育てられた。
Yatimaは都市の連合体、太陽系のほとんどの人々が暮らすコンピュータネットワーク内を探検し、
友人のInoshiroが捨てられたロボット体を入手するのに加わり、アトランタの居留地の、
繁栄している「fleshers」のコミュニティにでくわす。

21年後、月の観測所からニュースが届く。
近傍の双子の中性子星であるLac G-1からの重力波により、地球が、7百万年は生じないと
されていた中性子星同士の衝突により生じるガンマ線の嵐におそわれることが判明した、という。

YatimaとInoshiroはアトランタの「fleshers」のコミュニティに警告に戻るが、
疑われて信じてもらえない。救われる人々もいるが、地球は破壊される。

災害の後、生存者たちは、中性子星の早すぎる衝突の原因を調べ、
その目的で千の「ポリス」を恒星間に打ち出す。

この離散(Diaspora)により到達したのは、旅行者たちの古い集団からのメッセージを
示すために変化させられた惑星で、それは
「Lac G-1よりも大きな危険が迫っており、ただ一つの手だては、この次元の宇宙からの脱出」
というものだった。
547521:04/09/19 00:20:05
皆さん、どうもです。
うーん、読んでみないと分からないけど、ディアスポラまで
行っちゃうと、なんか雰囲気が違う。
順列都市のように宇宙にも今だ手が届かず、さりとて現在では
無い近未来、もしかしたら漏れ達が生きているうちに実現するかも
しれない。
そういう雰囲気だからよかったし、漏れが大好きなポール・ダラムの
奮闘やマリア・デルカのネットジャンキーぶり、そしてトマス・リーマン
の身亡き身で考える罪と罰。
そういう雰囲気が良かった。
取り留めなくて、ごめん。
>>547
テレネジアは近未来だから安心しる
イーガンHPのSynopsisより

Teranesia
Teranesiaへようこそ、ここは蝶の国、とある理由で進化が止まった所。

Prabir Sureshはパラダイスにいた。一つの島全体が9歳の少年のものなのだ。
どんなエキゾチックな熱帯の生物よりも奇妙な想像上の生物に、
名前を付け、探検し、繁殖させる。Teranesiaは、生物学者の両親と
赤ん坊の妹「Madhusree」とのみ共有する、彼の王国だった。

彼の家族が、はるかな南モルッカ諸島までくることになった、
この島の蝶たちの進化の謎はPrabirにはあまり関係なかった。
彼の人生はビーチやジャングルや学校やネットにより可能となった
友情でできていた。

インドネシアで起こった内戦により、このパラダイスは終わりを迎えた。
蝶たちの謎は解かれずに終わったが、しかし約20年たって、
この地域から、植物や動物の奇妙な新種の報告がなされはじめた。
知られている近縁種から、最近の、汚染や病気、あるいは他の
どのような突然の変動によるものとしても劇的すぎる変異を遂げた種。
550つづき:04/09/19 00:48:03
Madhusreeは今や生物学を学ぶ学生で、両親のあまり知られていない業績を
誇りに思っており。彼女を苦しめた内戦のトラウマの記憶は薄れ、
この新しい現象を調査するために作られた国際的な探検隊への参加を決意する。

Prabirは妹の安全に関する恐怖を抑えられず、気が進まないながらも妹の跡を追う。

しかし荒れ果てた諸島の旅は困難で、Madhusreeは痕跡を隠してしまう。
彼女を見つけるために、Prabirは独自にきていた科学者Martha Grantに合流する。
Marthaは、謎の手がかりと彼女の出資者へもたらされるであろう商業的な
利益の両方を得る目的で調査にきていた。

PrabirとMarthaがTeranesiaの謎を解こうとするうちに、
Prabirは彼の過去と直面し、彼の人生を形作った、苦しみに満ちた現実に
立ち向かうことになる。
Schild's Ladder は165で紹介されてたんでそちらをどうぞ。
翻訳されたら無条件で買う俺にとって紹介など無用だ!
原書で買って積読状態の俺に(略
554521:04/09/19 01:07:55
またまたありがとう御座います。
うーん、やはり漏れだけの意見だと思いますが、順列都市の
衝撃が忘れられない。
マシン上で走らせる、コピー。
お金で買える不死。
時代の流れを悟ったポール・ダラム青年は不死への探求へと
乗り出す。
その彼の人生行路や如何。

ダラムさんもマリアも肉体を持ち、かつ発信させコピーを持つ
二重性が良いんじゃないか?
何よりディアスポラではグレイズナーロボットが出ないみたいじゃないか!

まぁ、ぐちを言わせて貰ったけど、イーガンは一番好きな作家。
中でも「順列都市」は漏れのバイブル。
イーガン、一生付いていくよ!

万物理論は近未来の話ですか?
>何よりディアスポラではグレイズナーロボットが出ないみたいじゃないか!
でるよ。
>万物理論は近未来の話ですか?
ウィ
556521:04/09/19 01:28:38
>>555
いやぁ、本当ありがとう。
これですっきり眠れます。
そっかー、グレイズナーロボット出るかぁ。マリアでるかぁ。
万物理論楽しみ!
騙されやがった。
>>554
とかげ座G-1の異変を月の重力波天文台で最初に発見するのがグ
レイズナーロボット派の一人。
ディアスポラに先立ち太陽系近傍の恒星探査船団も出したりして
る。
主人公たちポリス市民派は主観時間が現実時間の数百倍以上に相
当する分子コンピュータ上で生きてる(順列都市の逆!)んで、
現実世界にはおいそれと出られず引きこもってるという設定。
放棄された空きグレイズナー二体を若きヤティマと猪四郎が見つ
けて乗り込み、アトランタの遺伝子操作派肉体人コミュニティへ
と遊びに行くのが序盤の見せ場。おもろいよ。

万物理論はアナーキストの島Statelessがとてもいい感じ。移住
してぇ…つーか特許著作権無視しまくりの島だから、翻訳もさぞ
早くでることだろう…
559JSB:04/09/19 11:22:02
ディアスポラはハヤカワSF文庫で近刊予定だが、
まあ山岸のことだから出るのは10年後だろうな

googleで検索すれば、原書を読んだ日本人の感想がけっこうHitするけどえ
これはウルトラ・スーパー・ハードSFだよ。
今まで訳されたイーガンのどの作品よりも、難解で科学的アイディアの爆発
Schild's Ladder 読んだ。なんか途中で「『さよならジュピター』です
か???」とか思ってしまった。後半は Diaspora と似たような印象。
ガジェットは楽しいんだけどストーリーはどうでもいいなあ。
いいよ俺ガジェット燃えだから。早く読みてー
あ〜!!!!今すぐ訳せ

 い ま す ぐ だ !

山岸ふざけんじゃねー、お前の作品じゃねーだろ!!!
誰でもいいから早く訳せ
>>562
藻前が訳せ
短い奴は幾つか訳したんだけど、公開できなんだよな
このスレにたて読み・斜め読み・沓冠を駆使して書いてくれ。
「術と試練」方式。
>>564
P2Pで配布すれば無問題。
無問題って、それはイーガン本、短編掲載雑誌の売れ行き低下に
つながるので、自分で自分の首を絞めているようなもの。

CDやDVDと比べても、マーケットは遙かに小さいからなぁ。
いま読めたからといって、出版されたイーガンの本を買わないという奴が
ここにいると思うか? いないだろw
いるだろ。普通に。
イーガンのページで公開されている短編なら、訳されたものは
出版されないだろうからあまり問題ないかも。
>>568
ここにひとりござる
というか小説までPCモニタで読みたくねえ…
じゃプリントアウトすれ
○innyではSF小説も結構流れてたりするのにびっくり。
言語の壁というのも不思議なもんだ。
意味的にはほとんど共通の認識がありながら、
言語野という脳のモッドが特殊化して再配線が
ほとんど不可能なため四苦八苦してる。
頭のいい人は楽々乗り越えているんだろうけど。
>>574
イーガンの祈りの海も流れているとの”噂”だね
買えよ! と思うのだが _| ̄|○
スキャン画像が流れてるのなら、OCR(最近はフリー体験版もあるとか?)で
画像からテキストデータにできてしまうしな(変換ミスは多いだろうけど)…恐ろしい。
578JSB:04/09/29 22:15:22
「万物理論」では10/28になった模様。

創元って公式発売日より前に本屋に並ぶのかな
むぅ10/28か。無双キャラのように本屋に突っ込む覚悟
ノルマは1人10冊だろ
581530:04/09/30 18:33:57
一万円越しちゃいますよ。
582名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/01 17:59:41
「祈りの海」は傑作だって聞いて読んだんだが
最初の話と幾つかの作品は面白かったけど
肝心の表題作は宗教とバイオの混じった話で
正直何が面白いか分からんかった。
>>582ハゲドウ
「ドラッグによる宗教体験」て、いまさら陳腐な。
両性具有もやり尽くされてるから古いとしか感じなかったな。
なんで短編集のタイトルにしたんだろう? 一番つまらないのに…
『祈りの海』のネタバレです。
>>582-583



宗教的体験や心も実は環境と脳の偶然の相互作用にすぎなかった、というのがあの作品のキモでしょう。
イーガンは結構宗教的な子供だったと言うし本人の個人的な部分も反映されているのかも知れない。
宗教の影響の濃い社会ではあの作品はそれなりに衝撃的という事では。

逆に言えば宗教に対してあの程度の懐疑でも衝撃となるくらい、
欧米豪人の心の奥には宗教的な部分があるという事かもね。

舞台設定に関して言えば、
本当は地球の具体的な宗教でやった方が効果的なんだろうけど
それだと例え架空の宗教でもかなりの反発を呼ぶ恐れがあるから、
という理由もあるのかも知れない。
「ドラッグによる宗教体験」を扱った小説には
読者を含め「ドラッグによる」から「ニセモノの宗教体験」だ、
という先入観がある。
つまり「ホンモノ」の存在が前提にあるわけ。

イーガンのは「ホンモノもニセモノもないよ」
っていうことで、これは結構「衝撃的」じゃないかな。
まあ、日本人にはあまり馴染みがないことだから、
わかりにくいし、いまいち面白くないように思えても仕方ないと思うが。
「人生を決定しうる信念」の例として、
イーガンが「宗教」を使っただけだと思うんだが。
「宗教」にこだわりすぎじゃないか?
588名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/04 03:18:40
>>582に同意
あと、解説でセナが誉めてるイェーユ化も屑ね。
指輪を開発したメーカーが現地政府と正等な契約を結んで対価を払って、
それでも貧乏人は指輪の恩恵に預かれないって話なら少しは面白かった
かもしれないけど。
じゃ、『祈りの海』で一番良かったと思う作品は?
個人的には「放浪者の軌道」なんだけど。
ぼくになることをと放浪者が双塔だな。
ぼくになることをが好きです
貸金庫がいちばん好きだ、なんか切なかったな。
貸金庫が好き、よくあの設定でリアリティを出せてると思う

逆に放浪者はリアリティを感じられなくてつまらなかったけど、
押してる人が多いし、そういう人は感じられてるのかな、
だとするとうらやましいな
594582:04/10/04 14:13:31
>>584>>585
なるほどそういうことね
>>593
おれはバカ話が好きなのでリアリティは2の次です。
百光年・放浪者・暗殺者が「祈りの海」のベスト3
貸し金庫もいいけどね。
「闇の中へ」が結構好きさ
597596:04/10/04 23:29:53
と思ったら祈りの海じゃなかった..orz
私も放浪者が一番好きかな。
あのモラトリアムで感傷的な雰囲気がたまらない。
貸金庫は自分が主人公の立場だったらどうしよう、と思わず考えちゃうよな。
600名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/05 21:11:26
アタイだけが 600げとー  
やはり放浪者と貸金庫が人気だな
おれもこの二作が好きだ

「しあわせの理由」からだと
ボーダー・ガードと適切な愛が良い
〃'´⌒` ヽ      これを見た貴方は、童貞を卒業することができるのじゃー
〈((リノ )))i iヽ   これをそのまま5分以内に他のスレにコピペすれば、運命の人に出会えるのじゃー
l从・∀・ノ!リ人   貼らなかったり、虐待したりしたら、結婚した相手との間に
⊂)丕⊂))ヽ)     奇形児が生まれるのじゃー。
 〈/_|j_ゝ
603名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/06 15:41:18
祈りの海 じゃないけど、「ルミナス」が一番イイと思うな。
604名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/06 16:57:29
貸金庫が一番インパクトあったかな?
イーガンにはもっと荒唐無稽な話も書いてほしい
>>603
ルミナスもいいな。
数学的平行宇宙なんてベイリーが書きそうだとおもったよ。
祈りの海では放浪者の軌道が好きだけど
邦訳中短編で一番を決めるんなら、おれもやっぱルミナスだなー

冒頭の、血が付着しただけで大変なことになっちゃうアレとか
無意味な部分も含めてかこいいよ
607JSB:04/10/09 00:34:19
東京創元のサイトに「万物理論」の山岸のあとがきが掲載されているぞ
貸金庫好評ですな。勿論漏れも大好きだけど。
609てろmea:04/10/10 20:14:08
カバー地味だね、えせ科学書みたいw
610名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/11 00:37:17
この人の小説にはオチがないね
611名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/11 13:12:01
放浪者の軌道読んで思ったんだけど、イーガンてヒッピーとか嫌いなのかな。
日本の昔の不良なんかもそうだけど、体制がやだ、共同体がやだ、学校がやだ、
俺らは自由だとか言って、結局みんな同じような格好で、別の共同体の掟に従っ
てるだけ。一人だけ俺はスーツが好きだとかで着てたら浮きまくりで、潰されそ
う。
612名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/11 13:17:52
>>521
順列都市の存在ロジックを認めるなら、何もしなくても母親は不死。
>611
いやそれってイーガンにかこつけた自分の好みだとおもうな。

そもそもヒッピーは「共同体がいや」とはいわないだろう。
日経サイエンスに「台風をあやつる」という記事があった。いよいよか。
615名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/17 18:56:58
イーがんの小説は難しくて苦手だな
小説家である以前に哲学者で科学者じゃない?
読者に自分の作品を分かってほしいとは思ってないみたい。
そうかね?ほとんどはテーマそのまんまって位に分かりやすいと思うけどなぁ
617名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/17 19:21:19
>>615
お前が馬鹿だからだよw
短編のほうはテーマがはっきりしてて読み易い。
長編はやや読み難いと思うな。
>>618
たしかに短編のほうが読みやすいね
短いからな
というか短編が読み易いのは当たり前でイーガンに限った話じゃないだろ
イーガンはそれが顕著だ、ということだ。
たしかに長編は読みにくいもの。
まとまりが無いというか、テンポが悪いというか。
本人も長編が下手だと自覚していたらしい
「闇の中へ」はゲーム化したら面白いかもと思ったが、
よく考えたら初期のマリオじゃねーか。
18秒後にゲームオーバーになってない確率が50%
626イー:04/10/22 20:35:13
河出奇想コレクションにてオリジナル短篇集『TAP』発売決定(´∀`)

山岸真・編/訳だけど(つ∀`)イツニナルコトカ…
627名無しは無慈悲な夜の女王:04/10/22 22:40:43
マジか? 山岸真も、やっと仕事する気になったんだな。
しかし、イーガンの未訳短篇って何かあったっけ? 奇想コレも長編が欲しいなー。
うれしい。でも、ディアスポラやテラネシアとか長編も読みたい。。。
629JSB:04/10/23 01:05:47
未訳短編は40以上あるぞ

OracleやPlunc Diveが読めるのはいつの日やら
奇想コレクションはネオクラシックってイメージがあったけど、イーガンは
“未来の古典”て意味付けだろうかね? ちょっと嬉しい不意打ちだったよ。
奇想コレの次回配本が来春やし、リストでは大分後ろやから、相当先だぞ

既訳のリビジョンアップがほとんどってことは無いかと思うが。
そろそろ万物理論が本屋に並んでも良い頃だが。
まただまされちゃったのね、じゃないだろうな。
SFMにレビュウのってたぜ
東京創元社のサイトにのってたぜ。29日発売。
税込1,260円、ページ数624Pの、文庫本だ。
よーし、購入・読了後に、また来ます。
万物理論の訳者あとがきで、遅れたことを山岸氏が平謝りに謝ってる。
叩かれたのが相当こたえたのかな・・・
俺が金持ちだったら山岸をイーガン翻訳に専念させるんだがな。
山岸にやらせる前に、先ず権利を買い取れ。
639JSB:04/10/28 18:27:09
本日17:30ごろ、秋葉原の書泉なんとかで購入。

今後、ディアスポラがハヤカワから、
テラネシアが創元から出ると書いてあるが、いつになることやら。

第三短編集のことも書いてあったが、これは河出のことなのだろう
ジュンク堂で発見できず。明日にはあるだろうか…
641イー:04/10/28 20:23:17
気付けば、三年も待ち続けたんだな……明日が楽しみだ(つ∀T)
通ってる大学の生協に注文してあるんだが、
あした届くといいなあ。
明日入荷って言われた…(´Д`;)
ようやくゲット

オルタネイティブDNA萌え
うちは田舎の地方なのに何故だか置いてあったヽ(´ー`)ノ
これがイーガンの実力か!!
書店店長の実力
山岸…そんなに謝らなくてもいいよ…

謝ってる暇があったら早くイーガンの翻訳進めやがれ
代表傑作を訳したからあとは遅れてもいいだろう、との意味では。
地方の中型書店勤務だけど、うちには三冊入荷!
わーい、月曜日に残2だったら、POPつけとこう。
冒頭のエピソードにガクブル&堪能、
まさか、こんな密度で600ページも続くんですかハアハア。
私も読み始め。
わーい、冒頭のえぐすぎ。

けれど明日は仕事なので、もう読めない。
多分途中で辞められないから。
おあずけですか? 生殺しですか……?...orz
読了。
食事もトイレも抜きで一気読みしてしまった。

次の長編はまた5年先か…。

いろいろ疑問もあるんだけど、ネタバレだろうから
しばらくしてから書き込みます。
光学迷彩を使う蜘蛛型ロボットが・・・。
幸せそうだなおまいら。
おれも今から本屋行って買ってきます。
厚みの関係か平積み3冊だった。
でも1200円たけぇ。ベスターも買うつもりだったのに足りなかった
DNA置きかえる富豪萌え〜

でも眠いから、これ以上おもしろくならないうちに寝よう
『ワンの絨毯』の Diaspor版で変更されたところってどこらへん?
最初と最後はくらべて「おなじだなー」と思って、あとはめんどうだからひかくしてなかったんだけど
「世界を意思通りに進行させる能力(可能性)を持つ人間を巡るハードボイルド」つうパターンだよな、また。
結局そこんところの疑似科学理論の理解の深さで、面白さがかわってくるんだろうな〜。主人公の切迫感とか。やっぱカシコイ人向けなのかな。
宇宙消失の波動関数の収縮で云々、っていうのが電波だって言う人は
SFそのものをあまり受け入れられないんじゃないかと思ったり
基本電波ですし。それをどう屁理屈こねて話すかという。個人的にはエヴァみたいに
完全にオカルトにいっても、SFはSFです。個人的にはね
>>657
オレはカシコくないから正直ツライ…。
どちらかというとディックの泥沼ダメ人間ワールドの方がオレには合っているようだ。
一気読みするつもりだったけど、第一部読み終えたところでひとやすみ。
彼女のことを思い出したので、酒飲んで寝ます。
別れた直後には「しあわせの理由」を読んだなあ。
>660
・゚・(ノД`)・゚・。
万物理論読み終わったけど、あまりおもしろくなかった。
さまざまな前兆が解かれていくところはおもしろかったんだけど、
肝心のTOE発動が、なんかたいしたことなくて拍子抜け。
わかってるひとは想像をふくらまして楽しめるのかな。
>658
イーガンはものすごく議論が細かいから、逆に肝心なゴマカシドコロ(SFのキモ)で「えっ!?」と思うほど
違和感が出てしまうことが結構多いと思う。批判する人は、そこらへんが気になるんでは。
ラッカーなんかは、人物の名前からしてイカレてるから、嘘があまり気にならない。
もっとオーソドックスな手法としては、テッド・チャンみたいな、アイデア周辺の議論をボカして嘘を見えにくく
するのがあると思う。
個人的には、こういうテク(ラッカーは天然だろうけど)を使わないで真っ向勝負するところがイーガンのいい
所だと思います。
山岸…読みづらいぞ、訳文。――と……使いすぎだろ。
ワンの絨毯が短編集に入ってないのは万物理論に組み込まれてるからだ、っていっときながらどこがそうなのかも教えてないし。
今後10年20年も作品について回る後書きで遅訳を詫びるのも野暮すぎだし…
万物理論120ページ程読んだ。吐き気するくらい憂鬱・・・・
オレも言われたなぁ、あーゆーこと('A`)
>665
・゚・(ノД`)・゚・。
あのカノージョがなんで主人公に怒ったのか、唐突だったんだけど、理由を想像できる人はいます?
「仕事に熱中してあたしを大事にしてくれない」なのかと思った。
他の設定は理詰めなイーガン先生だけど、これはわざとぼかしてるんだろうか、
異性の思考はわからないのでエイリアンにしたのだろうか。
>ワンの絨毯が短編集に入ってないのは万物理論に組み込まれてるから
いや違う。未訳の「Diaspora」のほう。
>>667
プロット的には、第一部に登場する珍奇人間たちの
頑迷さ(自閉症治療手術拒否とか)に批判的な主人公だが、
彼自身も自分のルールばかり優先して恋人の気持ちが
わかってない、という意味なんだろうけどねえ。

実際は「仕事に熱中してあたしを大事にしてくれない」
としか読めないよなあ。
>>667
一生懸命がんばって、ちゃんとふたりの時間をつくったりしたんだけど。
無理してるようで、うっとうしく感じられたりしたものなのかなあ。
「きみのために頑張っている」って事が、いつも嬉しく感じられるわけではなく
こんなふうに、パートナーの負担になってしまうこともあるんだと思うよ。
だからって、この場合、どうすれば良かったかなんて、わかんないよ。
終わるときは、あんなふうに終わることもある。
…、恋愛板いこうか…。・゚・(ノД`)・゚・。
プロット的には直前の自発的自閉症者協会の人の話とリンクしていて、良い。

第二部、ATMの基礎概念でつまづいたので、第一部を読み返してました。
>>670
ぶっちゃけATMは本筋とあんまり関係ないんで、読み飛ばしてもまったく
理解に支障なし。その単語自体後半はまったくでてこないし。
>>667
女が切り出す別れ話の奇怪さと不可解さは世界共通だよな・・・と
>ワンの絨毯が短編集に入ってないのは万物理論に組み込まれてるからだ、っていっときながらどこがそうなのかも教えてないし。
よく読め
何度読んでも「基石」が「墓石」に見えてしまう。
秘密墓地
>673

よく読め >668
>>664
それ原文を重視した結果だと思う。イーガンむちゃくちゃ――使うよ。
英語から日本語に訳出するときに消したり括弧表現に改めたりするのとどっちがいいのかね。
関係ないがエンベディング読んでたら「:」をそのまま日本語に出してて斬新だと思った。やまがたさん……
読了。
うぅぅぅ。第一部が心に痛いです。
ラマント野の欠如って言う言い訳がものすごく自分にとって魅力的に聞こえたことにショック。

さてここからささやかなネタバレ。
本題とはさほど関わりないけど。





しかしアンドルー君やたら切腹して無いかい?
腹の中からモノを取り出すなんて率直に言って悪夢だ。







>>676
亀レスだったか。
>>678
おれ読んだ次の日その夢見たよ。
読み終わりました。ルミナス好きにはたまらん長編。






>>678
順列都市でも腸ズルズル引き出して首に巻いてた奴がw
682名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/05 17:09:21
しかしツルペタの凡性に「萌え」てたり、
光学迷彩の思考戦車といい
イーガンからはんなりとヲタ臭がする。10年前の時点で今現在のオタ問題の凡てにケリつけてるっぽいし。
2億倍凄い上遠野浩平みたいなw
今回無いかなーと思ったら、やっぱりあるのね>チンコ勃ってきた(AA略
私も第一部まで。
鈍感男のことを思い出して思い出し怒りがっ。
……って、みんなのトラウマをえぐる小説なのか?
685名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/05 18:46:30
しかし、あの別れ話を切り出した女、あまりに勝手じゃないか?
イーガンの書く女性にいわゆる「萌え」がまったく無いのは、少々
硬直的だと思う。
男女平等の社会での女性像はああいうのだという、突き放しと
言うか…。
そんなに単純なものじゃないだろ、実際。
>>685
いや、けっこう萌えましたよ。
かわいいじゃん。
酒を飲んで泥酔して、記憶が飛んだ経験が何度かある。
その間の「自分」の振る舞いを、一緒に居た奴が教えてくれたりするが、
その「自分」の振る舞いは、〈自分〉の記憶ラインに統合されておらず、
〈自分〉から見ると、その晩限りの枝になっている。

――――――――――――――┬――――――〈自分〉の意識
                            └―「自分」の意識

そのとき〈自分〉の仲間たちと話していた「自分」は、
その晩限りで死んだのだと思う。
碁石
689JSB:04/11/05 23:23:34
10分前に読了
頭がクラクラしている

しかし、前2作の長編にくらべると、やけに暖かムードなのが意外だ

基石は奇跡との語呂合わせかと思ったが。
690名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/06 09:48:20
>基石は奇跡との語呂合わせかと思った

えっ???
keystoneとmiracleとの語呂合わせ?
>>685
もっと複雑な性格の女だったら話がこじれるだろ。
モサラや汎性に嫉妬してステートレスで暴れる基地外女だったら困るよ。
イーさんの感想楽しみにしてるんだけど来てないねぇ。
まだ読み終わってないのかな・・。
万物理論をつい今しがた読了。
なんだかなぁ・・・順列都市といい、自分にはイーガンの長編は合ってないんだろうか。
短編のほうが面白かった。

ガジェットや細かい設定はオリジナル要素満載で良し。
特に最初の事件取材の描写の細かさは最高だった。
ただ、TOEという一本の主軸に沿って進行していく個々の場面が
過去に読んだ色々な有名作家の代表長編から引っ張ってきて
混ぜたような感じを受けてしまう。
最後のほうが拍子抜けだったのもちょっと・・・。
あと、主人公の性格というか言動というか、ダメっぷりが読んでて不快。
まあこれはああいう性格の奴が職場にいるせいで余計に腹が立つせいかもしれない・・・
>>690
なんらかの洒落を訳者が意訳した可能性はあるだろ。
原文確かめたわけじゃないのでなんとも言えんが。
695JSB:04/11/06 20:40:09
3作を比較すると私的にはこんなとこかな

A. 大ネタのぶっとび度 :順列都市 > 宇宙消失 > 万物理論
B. 小ネタの充実度 :宇宙消失 > 万物理論 > 順列都市
C. 終盤での怒涛の展開 :万物理論 > 宇宙消失 > 順列都市
D. ページをめくるワクワク度:宇宙消失 > 順列都市 = 万物理論
E. 文学(?)度 :万物理論 > 順列都市 = 宇宙消失

みなさんのご意見もお聞かせください
万物理論まだ買ってないが、それ見たら読みたくなってきた。
イーガンの持ち味のうち、「科学的設定を駆使してアイデンティティの問題を突き詰めていく」方が弱くて
「科学的に出発したはずなのにいつの間にかトンデモに行き着いてる」が前面に出てる感じ>万物理論
>>656 誰も教えてくれないから『ワンの絨毯』を本棚から探し出して読み始めたのだが、
共通する造語ってACだったのだな。
>>697
だがそこがいい
700名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/07 03:01:49
アタイこそが 700げとー     
>697
というかイーガンの長篇は何故かそうなるな
単に短編では飛躍が文字数の関係で押さえ気味になるだけかもしれんが
以前から不思議に感じてるけど、J.D.バローの「万物理論」となにか関係あるの?
両者を読んだ人、いますか?
いるけど、特に関係なし。ってゆーか一般名詞だし。
正直ちょっと期待はずれだった。
ディストレスや万物理論への言質が抽象的な内容に留まってるし。
万物理論そのもののトンデモ解説を期待してたんだけど、理論はブラックボックスで、
「万物理論が発表されたら宇宙が改変される」方のトンデモ展開の話だったね。
前者を期待してたので、残念だった。
>>701
順列都市ではアイデンティティ方面を徹底的にやったと思うけど。
707名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/08 00:11:30
やっと読んだ。疲れた。
前2作に比べて小説としては格段にうまくなってると思った。
ただ、最近イーガンの長編短編いろいろ読んで、この手のテーマに慣れすぎちゃってるせいか、
あーまた例の話ね、と思ってしまって目からウロコの瞬間がなかったのが残念。
これが初イーガンだったらまた違ったんだろうな。
ハラハラドキドキしたのも小説部分にであって、悪路バティックな論理展開にではない。
前作より社会科学寄り? テッドチャン好きには面白いかも。理解みたいだし。
アレゲ人間としては順列都市のほうが好きだな。でも面白かった!
1.主人公が文字通り、クウェールたんハァハァ(*´Д`) なのにワロタ
しかも肩揉みかよ
2.西出たんの扱いがひどすぎる・゚・(ノД`)・゚・。せめてセリフひとつくらい喋らせてやれよ
あ、でも死後復活はナシな
3.山岸たん,謝り過ぎw
>>708
>西出たんの扱い
うん。「登場人物紹介」に、ちゃんと紹介されてるのにな。
…。あ、京都に行こう。
>>709
あとがきで触れられている、そのひとの性別について。
ヤスコたんは、転男性か、転女性なのかもしれんね。

そうだ、京都に行こう。
どうでもいいが、音的にはヤスコは「ヤスオ」ではなく「ヤスヒコ」の、
まちがいではないのか、とおもた。
ヤスコが男性扱いってのはジェンダーの混乱ぶりを示す日本人向けの小ネタなんじゃないかって気もするのだが…
2050年代に京都在住で世界的権威の研究者ってことは、
現在バリバリ京大の現役学生の可能性があるね。
もしくは田中さんみたく島津製作所の新入社員とか
(島津がなんで物理やってるのか知らんが)。

俺も京都なんだが、>>710さんの説で転女性だとすると、
天才オカマ物理学者が近所に住んでることに((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
714713:04/11/08 16:31:53
ああ、作中ではheだから転男性(元女性)の可能性が高いのか。
天才男装の麗人物理学者。なんか格好いいな。つまらん。
勝手な奴だなw
ところで大根田が結局どう発動したのか、よくわからんかったよ。
今回は大ネタそのものよりHワードやステートレスをめぐるあれこれのほうが面白かったな。
プロット自体は、ありがちな"世界の破滅"を巡るアクション映画と変わらん気がする。
でも面白かったので満足。

214ページで貶されてる映画は『ヤング・アインシュタイン』?観たことないけれど。
以前ちょっとだけ名前の出た永井均が最近出した『私・今・そして神』が、
主観的宇宙論ものへの注釈か批評みたいにも読めた。
イーガンが科学指向で永井が哲学指向だから印象はずいぶん違うけど。
>>704-705
万物理論の具体的なイメージができたら、小説ではなく論文を書いてると思われ。
順列都市のセル・オートマトンと違い、今あるものを巨大・複雑にすれば
いいってもんではないからな。
>>718
独我論にこだわる人の話って気持ち悪くない?
例を出すと永井に感化されてるっぽい人の
ttp://www.ice.nuie.nagoya-u.ac.jp/~h003149b/lang/p/note2.euc
の 2004-07-04あたりで、
永井に影響された感じでイーガンについて書いているけど、ちょっと電波っぽい気がする。
721720:04/11/09 17:45:58
>>718 追加
そもそもイーガンって、哲学的だったり「神」なんて言葉の出てくる議論を拒否する人だと思う。
インタビューでも、
「なぜ何も無いのでなく何かが存在するのか」という疑問に「神」を持ち出す人達がいて、
そう感じるのは理解できるけど、それが答えだとは全く考えない、
と述べているし。

「なぜ何も無いのでなく・・・」ってライプニッツのいう形而上学の第一問題だけど、
そういう事はmetaphysicsではなくphysicsの問題であるべきだ、
というのがイーガンの立場じゃないかと。
>>720
巨大なテキストへのリンクを貼るな。ブラウザがフリーズしたかと思ったぞ。
>>720
心理学者の渡辺恒夫も、独我論にこだわる部分が、
永井均とはまた対照的に電波ぽい。おすすめ。
永井均よりもイーガンの方が哲学的だけどな。
永井の議論は、言語というメディアの曖昧さに依存しすぎている。

例えば、エッシャーの絵に出て来るような無限循環階段は、
二次元の絵でなら描けるけど、三次元模型としては作れない。
つまり二次元の絵という媒体の曖昧さに依存しているわけだ。
永井均の議論、というか「いわゆる哲学」には、そういう側面がある。
二次元の絵の曖昧さに依存せず三次元のレベルで、
無限循環階段を強引に問題にしたら、イーガンぽくなる。
725名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/11 01:42:05
読み終わったけど、期待したほどインパクトなかったなあ。

物理理論を使った「ブラッド・ミュージック」みたいだけど、
世界が変容した後の驚きがたりない。もっと無茶苦茶やってほしかったw
ステートレスの社会的な存在基盤がよくわからん。
書き込み不足のせいか、ユートピアンのコミューンとしか思えない。
イーガンは「吉里吉里人」を読んでいないのか?
…読んでないよなw
50年後の世界にしては、倫理観が変わりすぎてるような。
肉体改造があんなに一般化するには100年とかそれ以上かかるんじゃないの?

けなしてばかりも良くないので褒めるところを探してみる
第一部のいろんなフランケンサイエンスは面白かった、あれで短編を書いたらもっと楽しめたような希ガス
サイトの下方スクロールしてなかった…or2
まぁ面白いし気にすんな
729イー:04/11/12 05:59:05
ようやく読了。寝る間さえ惜しんだのに二週間も掛かったのか・゚・(ノд`)・゚・

思ってたよりも遥かに形而上学的で、プロット自体が遭難(DISTRESS)してゆく
小説なのかと思いますた。いや、本当に。
事象(physics)の裏側に、より深いレベルの真実(meta-physics)の存在を認
めないTOEのように、イーガンの主張がストレートに表明されたラスト。でも、
そこに行き着くまでが長すぎだ。本当に数学的証明のように書きやがって(つ∀`)
ピースが欠けて推測要素が一つでも入ると、もう形而上学になってしまうあたり
かなり笑いました。
あと、後半のアキリ萌え。>667はイーガンの個人的経験に間違いない(`・ω・´)
730名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/12 17:58:33
厚い本のくせに目次が無いのが不便
後書きで○章の冒頭で○○とか言われても、どこなのか探すのがメンドイ
>>726
ある特定のアングルから見たときだけそう見える
ってやつだと思う。
>731
このせっかちさんめ
読んだけど、なんか(既刊に比べて)ほんわかしてんね。新刊。序盤除くけど。
感想としては概ね>>697と同じ感じかな。

序盤〜中盤のインパクトは宇宙消失や順列都市と比べるべくもないけど、最終盤の
大回転は非常に楽しめマスタ。最後の世界描写なんかは想像するだけで楽しいよなー。
734名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/15 12:31:37
万物理論読了 鳥肌アンド涙
『貸金庫』『しあわせの理由』の次に好き
オイラも万物理論読了。

結局アンドルーにコレラを感染させたのは誰なんだろう?
読み終わった。上の方にもあるネタだけど
基石がどうしても碁石に見えて読みづらかった。
世界がどうかなっちゃう感がいいな。
イーガンつまらない…
ホーガン読んで、解説でくそみそに貶してるSFオタが、イーガン誉めてるから、
ハードSFだと思ったのに…

1920年代ならともかく、90年代で人間原理も無いもんだと思う。で、
ハードSF的なアイデア抜かすと、物語がなんか変だぞ。長編のアイデアを惜しげも無く
って誉めてる馬鹿がいたけど、世界観が統一されてないし。
ホーガンなんぞが好きなやつにはわからんだろうね。
「長編のアイデアを惜しげも無く」って言ってるからには短編の話だよな。
「世界観が統一されてない」ってどういうこと?
ホーガンスレでひとりキレてるのって同一人物かね。
解説者憎しでイーガンをクソミソに言われても、困る。
>>739
読んだのは万物理論。で、正確には長編数本分のアイデアをだった。

>「世界観が統一されてない」ってどういうこと?
風車とバイオテクノロジーの技術的発展度がなんか変。生体工学とコンピュータの
発展がなんかちぐはぐ。
前半と後半がなんかちぐはぐ、主人公の彼女って何で出てきたの?って感じ。
精読してあげつらっても面白くないから、なんとなくでゴメンなんだけど。

>>741
まぁそうかもだね…
イーガンの長編はアイデアの奔流を楽しむものであって、
小説自体は上手なほうではないと思うよ。

細かいことが気になるなら短編のほう読んでみたらどうだろう。
万物理論読了。面白かった。不満は物理ネタが希少なこと。
邦題からすると物理関係の話がもっとありそうなのに。

短編集TAPに収録される(されてほしい)Planck Diveが
物理ネタの密度が濃いみたいなのでそちらに期待しまふ。
ゆっくり読んで楽しめた「万物理論」。
盛り上がったので「順列都市」を再読中。
マリアの話は、「万物理論」で別れた、彼女の側の視点だ。
なるほど、こっちから見ると、男の方が鈍感なものだな。
早川から出ている二つの短編集と『宇宙消失』を読んで面白く思ったのですが、
次に『順列都市』を買おうと本屋を探しても見当たらず、オンライン書店で検索しても
絶版になってます。
今後版を重ねることはないのでしょうか。
俺はホーガンも好きだよ!
>>742
そんなこといったらホーガンは科学技術と政治学の発展がちぐはぐ。
現実世界は、コンピュータと宇宙開発の発展が、ちぐはぐですね。
ホーガンといえばステートレスの社会システム読んで「断絶への航海」を思い出した。
「民主主義はスローモーな無政府主義」ってなんかぐさっときますね。
ホーガンよりクライトンのほうがつまらんなぁ。
なんか・・・ストーリーのついた科学論文読ませられてる気分になる。
イーガンが好きなのはひたすら論理を積み重ねてそれでも人間への信頼を忘れないとこなんで、クライトンのはなんか「冷たすぎる」
751JSB:04/11/16 22:19:45
>>737

君にはイーガンの「宇宙消失」を激しく薦める。
これぞハードSFだぞ。絶対にホーガンには書けない。

確かに、万物理論をハードSFと呼ぶのはちょっと違うと
私も思うな
>746
早川は絶版ではなくても半永久的な品切れ状態がつづくことがしばしばあるので
今のうちに新刊書店で在庫を探すか、古本屋を当たるかしたほうがいいと思いますよ。
やっぱり読者の絶対数がどうしても限られているからなあ。
753名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/17 10:51:06
順列都市の様な傑作が何故品切れに。
SFファンは読んでおくべき作品なのに。
>>751
宇宙消失も読んだ。
最悪だと思った。聞きかじった人間原理で小説書いてみました。
って感じ。
「人間原理」て言うの、好きだな…
>>720
そこのページに

「ボーダー・ガード」で、1つの満月と8つの凸月に照らされている場面

って書いてあるけど、探してもそれらしい所がない。どこ?
757JSB:04/11/17 19:32:06
>>754

つうか、量子力学の確率波収束は人間原理とはべつものなのだが

ききかじりは、754のほうだな
万物理論読んだ。

本筋に関係ないけど、外国の人はテントの中でも
靴はいてるんだなーと思った。
>>720
永井の言ってる神はそういうのじゃない
読まずにいい加減なこというのは良くないな。
「哲学的」をどういう意味で使ってるのかしらんが、イーガンが扱ってる
問題は一般には哲学の範疇に入るもの(でもある)
一度読んで最悪だと思った作者の本に再度挑戦し、しかもスレにま
で書き込むなんて熱心だね。
A. 大ネタのぶっとび度 :ラッカー > イーガン > チャン
B. 小ネタの充実度 :イーガン > ラッカー > チャン
C. 終盤での怒涛の展開 :ラッカー > イーガン
D. ページをめくるワクワク度: ここは微妙
E. 文学度 :チャン > イーガン > ラッカー
オカルト板の元狂人さんの書き込みなんだけど

>法や常識の枠外にある狂人の論理も説明できるのが現状です。
(当時は、父親の行為と、自分一人が高い思考能力を持っているという幻想を正当化するために
「電波による思考傍受」「個々の他人など存在せず、全て自分の一部である」
「生死は等価である。今自分は生きながら死んでおり、遍在している」などの考えを信じることで
独特の世界観を構築していました。)

なんかかぶる気がする。イーガンて、だいじょぶ?
>>762
それ読んで納得、イーガンて統失系なんだね。
日本のSF界って統失系を凄く評価する、60'Sウンコ学生みたいな
価値観が残ってるんだね…
また妙な納得の仕方を…まあひとそれぞれだから何もいえませんが。
>>756
たぶん文庫288ページ
>満惑星に近いラプラスの第一像と、そのもっとも明るくて
>凸状に膨らんだ八つの相棒たちが通りを明るく照らしていて
の部分。

277-278ページに説明されてるように三次元トーラスの世界では
いくつもの惑星ラプラスを空に見ることができる。
そのうちで最も明るい九つのラプラスの描写をしているところ。
>>764
まぁ、SF界に限らず、出版会って言うのが正しいよね。
変態の領域に達したSEXとか、キチガイとか、そんな話ばかりに賞が送られる。
もちろん物凄く売れてる健全で健康的な作品にも賞が送られてるので、
全部とは言いませんがね。
>>761
「空を飛んだ少年」とかチャン以上にブンガクだとおもうけどなぁ
健全で健康的な作品なんてあるのか?
769名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/19 00:09:39
イーガンはやっぱり放浪者の軌道だな。
かっこいいねあれ。世界観もいいし。
「...それはもちろん、そのとき立っている位置によって違った」
っていうのがしびれる。
個々の〈イズム〉の重力からは自由だけど、
〈イズム〉全体の合成重力からは自由になれない。
つまり「ニヒリストに憧れている相対主義者」の物語だな。
殊能たんの日記で万物理論の感想が
ニューミュージックくささワラタ
ニューミュージックとはよくいったなあ。
万物理論の感慨冷めやらぬところで次の話なんだが、奇想の「TAP」他収録作はなんだろうね。
SFマガジン初訳の作品がほとんどと思うけど、新訳も表題作以外にあるだろうしね。
個人的にはイーガンのサイトで読めない作品を収録してほしいとは思うのだが。
万物理論読了。

第1部いらね。
ジーナいらね。
アキリとのラブシーン(?)も。

意味もなくページ稼いでる用に見えた。

むしろ1部が一番おもしろかったが。
というか、1,2部だけでいいや
第一部はすげー重要だろう。
1部だけでいい。そこでしばらく読むのをストップした。
ってーか彼女の話とか自閉症の話があってのあのラストなんでは?
万物理論による宇宙の解体が起こらなかったのは、
唯我論的理解では説明できない「他者」の存在の為。
ジーナもアキリも「他者」であった、という事が必要だった。
と、理解したよ。
宇宙の法則が明らかになった、アレフ以降の世界でも、
人々は心のすれ違いに、泣いたり笑ったりして生きるのだろう。
>>779
セカイ系?
「万物理論」てタイトル聞いて
ホーキング一号を思い浮かべてしまったのだが、
読んでみるとあながち間違いじゃなかった。
>>779
まったく的外れだな。
>>778
なるほど、やっぱイーガンって統失系なんだ。

人々のスレ違いや、自閉症の話なんて、改めて説明されても、眠たいなぁと
思ってて、ラストみてそりゃそうだって思ってた。それより、なんで相互に
影響を与え合うか?そっちの方が不思議で、ここの謎解きを期待してたから、
#一人一人の宇宙が一緒に存在できる事って不思議でしょ?
こんなに長々物語り書いて、やっぱり不思議だねで終わるなら、
イーガンってほんと何いいたいか分からないって思った。

あの本はイーガンが言う所のラマント野持ちに対して書かれた本だった訳だ。
784名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/21 12:40:43
読んでいて、レムの『完全な真空』に収録されている『新しい宇宙創造説』のことを思い出したよ。
785ヘル ◆KAjjI3zD4s :04/11/21 13:34:30
万物理論は超駄作だね(⌒∇⌒)アハハッ
痴話喧嘩やホモセックスの話を延々と読まされて、
さあTOEが発動したどうなるかなーと思ったら…
…マジックマッシュ体験記?インナートリップ描写みたいなので
適当に誤魔化している。
サイバーパンク以降ようやく現れた“革命児”だと期待していたのに、
ここにきて60年代のニューウェーブ風に戻っちゃってる。
ブルース・スターリングも呆れ顔だろうね。

説明しなければ宇宙に意味も目的もない、なんてこと
最後に堂々と言ってるけど、何を今更って感じかな(⌒∇⌒)アハハッ
ドゥールズ&ガタリとかもちゃんと読んでる僕にしてみれば
80年代にカエレ!ていうのが正直なところ。(・v-)

《わきまえろ科学!》のメンバーたちをオマヌケな感じに書いて
モサラとかに突っ込み入れさせてカタルシスを得てるとこなんかは
すごく幼稚に感じたな。2CH風に言えば、“厨臭い”っていうのが
適当な表現かな。ここまでヒステリックなのはやっぱり何かのコンプレックス
に端を発しているんじゃないかな。

タチコマ風の殺人ロボットが暴れるシーンは
“別な意味で”面白かったけど、全体的に無駄なページ稼ぎが目立つ作品。
半分くらいの分量でまとめられたと思うよ。
イーガン新作!てことで期待してたんだけど、今回はガッカリだったかな。(-_-)
>マジックマッシュ体験記?インナートリップ描写みたいなので
>適当に誤魔化している
>説明しなければ宇宙に意味も目的もない、なんてこと
>最後に堂々と言ってるけど、何を今更って感じかな

こう読んでしまったら、確かに駄作だろう。
どう読むのも勝手だが、イーガンは新しい世界を書こうとした訳じゃない。
そもそも、これまでのイーガン作品のどこに惹かれてたのかね。
これだからキミとボクのお子さまは。
新作って言っても、約10年前の作品なんだよなあ
>>785
 >…マジックマッシュ体験記?インナートリップ描写みたいなので適当に誤魔化している。
それは、こういうところか?
p558
 >>空が剥がれおちて、≪神秘主義復興運動≫のメンバーが夢精するとき
 >>人事不省で見るようなスターゲートの幻覚が真実だと明かされ、
 >>思考が不可能になり、理性は砂糖づけにされてこんがり焼かれる。
80年代「ドゥールズ&ガタリとかもちゃんと読んでる僕」さんは、
数行後とかも、ちゃんと読めないのか。
 >>複雑な仕掛けも、目をくらませる宇宙論的テクノポルノも、
 >>地獄の設計図もそこにはない。
 >>なんの洞察(ヴィジョン)もない。ただ理解があるのみ。
その調子だと、バクスターもギブスンも、スティーブンスンもスターリングも
君が読書に費やしてきた時間は、すべて無駄だな。
キモチガワルイ。
790789:04/11/21 17:29:50
>>785
私は、自由な意見を交換するこの掲示板において、貴方の視点による批評に対し
一方的な煽りレスと判断されてもしかたのない書き込みをしてしまいました。
このスレに常時いらっしゃる皆さんにとっても、たいへん不快な書き込みだったことでしょう。
深く反省しています。
特に、最後の一言は、単なる感情的な侮蔑であり、私自身の幼稚な人格を露呈してしまいました。
たとえ、一時の感情を伝えたいと思っても、他人を不快にさせる言葉を直接ぶつけるべきではありません。
最後の言葉を、せめて、下記のとおり伏字による表記に訂正させていただきたいと思います。

訂正) キモチガワルイ >> キxチガxxイ
>>789-790
文字を文字通り読んでるわけだ。
ソーカル/ブリクモン以降のご時世に
「ドゥールズ&ガタリとかもちゃんと読んでる」なんて呑気だなぁ。
あと普通、表記は「ドゥルーズ」だよな。
個人的にはスピノザ、ベルグソン辺りをドゥルーズ経由で知ったことは
無駄ではなかったと思ってるし、
イーガンの作品を読む上でもリファレンス足りうると思う。
でもハードSFを期待されてるイーガンという作家を考えるとなんか微妙だな。
その辺、このスレの人たちには、はぁ?ですか?
何の話か全くわかりません。
Rainタンがイーガンスレとホーガンスレを間違えているみたいな気がする
ああ、いたなそんなの。そーいや似てるね。
>>792
名前だけは知ってるけど、おおむね、はぁ?
だが、いい機会なので、次に何か読んでみる。
おそくなったが「万物理論」読了。
「順列都市」の翌年の作品なんだな、これ。
そう思って、只今こちらを再読中。
遅まきながら万物理論読了…後、なんとなくあの歌が久しぶりに口をついて出たり。

”わたしは今ひとりじゃない。いつどこにあろうと、ともに歌う仲間がいる”

…いやそういう話でしょ、これ?(汗)
劣化版「所有せざる人々」
>>793,794,795,796
792です。いやぁ、まぁそうだよね。駄文に付合っていただき多謝です。
「万物理論」のステートレスのイメージにすげー惹かれて、
イーガンてハードSFの枠以上の資質持ってるじゃん、とか思って。
んー、この言い回しも微妙だけど。
800名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/22 23:47:32
読了。
とてつもなく古い主題を最新の科学理論でコスメするのが
SFの醍醐味ですが、まさにその王道。
経験論のヒューム先生も、数学と物理学の総合を考えたカント先生も
喜んでいるでしょう
>>798
やっべ万物理論読みたくなった
読みなさい。
つまらないけど。
つまらなくはないな。
変なのが棲みついちゃったな。
やっと読み終わった、長かった。

主人公が彼女にふられたのは「ルール」に拘りすぎたからだよね。
最後に汎を諦めなきゃいけなかったのはTOEによる宇宙の解体を防ぐためで、
やっぱり法則に従っているわけだから、この二つのエピソードが繋がってる…
っていうのは考えすぎですか。
>最後に汎を諦めなきゃいけなかったのはTOEによる宇宙の解体を防ぐため
そうだっけ?これは違う気がする。
ヒマなんで訳してみたよ。
http://wiki.fdiary.net/eganfan/?Closer
時間がかかったわりには結構適当なので間違いがあったら指摘してください。
一部フランス語訳からの重訳というおそろしいことをしてます。
ちなみに「TAP」にCloserが載ったら、これは消してしまうつもり。
半年程度の短い命だと思って読んでくださいね。
テクノ解放主義万歳。
>>808
本当にありがとう。とても面白かったよ。
やはりイーガンは短編だね。
珍奇アイデアがストレートに伝わるし。
「背伸びしないで、マイケル。そんなことをしても自慰する癖さえ克服できないわ」

「浮気はダメよ。今のところ、私の欲求不満すら克服できてないわよ」
くらいだと思う。

「そして、ただの定式化されたクズとも」

「どちらも、よくあるがらくたってレベルじゃない」かな。
感動!嬉しい!ご苦労様です。
>>806
>最後に汎を諦めなきゃいけなかったのはTOEによる宇宙の解体を防ぐため
p595ラスト三行を、文字通りとって、自分も最初はそう解釈した。
けれど、アキリとの関係を幻想だと捨て去ったのは、その関係が
TOEが明らかになって、望んだ幻想のようにはあり得ないとなった時に
主人公自身の記憶、人生から選び取った選択だと考えています。
多くの人間が自殺したというのが判らなかったのだが、
生きる拠り所が、そういった他者との関係である人間が少なくないのは、
なんだか判ると思った。
うーん、うーん。>>808も読んで、なんかこう、急ぎレスしたが、
またよく読んで考えてくる。ありがとうー。
だ・か・ら、ラマント野を持ってるから、勘違いしてた人類が、
TOEの発見によって、ラマント野は無意味だと気付いた訳でしょ。

このスレにも、沢山ラマント野持ちが居るみたいだね。
ラマント野を持つということは、一種のキチガイなんだって事。
>>813
ある意味そうはっきり言ってくれて、よくわかる。
ラマント野の機能に囚われているな、俺は。
「主人公は他者との係わりを捨て去ることはなかった
 それによって、宇宙の崩壊は回避されたのだ!」
感動的だ!という話だと、うっかり誤読するところだった。
>>814
糖質系の糖質系の為の本だから、この本読んで感動出来たり、
ハードSFだ!!とか叫べるのは、ラマント野持ったキチガイだけだね。
殊能はイーガンをキモいというが、これくらいキモい方が感情移入できる。
というか、殊能はイーガンの奇想をユーモアで処理しろというが、
スラップスティック(と作者が思いこんでる)SFなんか読みたくないし。

いや、楽しめる俺の方が基地外なのか…。
イーガンは統失っつーより、明らかにその逆、偏執のほうだろ。
>>817
それが逆だと思うの?
糖質って偏執だよ。
レッテル張りは不毛だと思うです
糖質ってなんだろう?とか考えてるうちに
糖質50%オフの発泡酒が冷蔵庫にあることを思い出し
さっき焼いたクッキーを肴に飲んでます。
その他雑酒の税率は上げて貰いたくないね。
>>820
そのクッキーって塩味?
>>818
すまん、だいぶ前にどっかで読んだ「分裂病」と「偏執病」のちがいについての文を
誤解してたようだ。
>>815
同感!レッテル貼りや、決めつけといった
いかにも「他人のモデル化」能力に囚われた
ラマント野の発達しすぎた>>815とかな。
万物理論読んで愚かな人類をばかにしよう!
826名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/27 19:05:03
>>824
イーガン普通につまんねぇし、日本の出版界だけだよ、
イーガンを誉められるの。

キチガイ系に受けるSFだろ。
そーかぁ?イーガン面白かったぞ。
けど「万物」と短編集2冊連読したらお腹いっぱい。
もう面白いのはあきた。
ベケットに帰ろうと思います。
なんせあそこには何もない。
スキゾとパラノなんていわれてた時代もあったな
万物理論読んでる途中でどっかいっちゃった〜
もう一冊買わなきゃ・・・
>>826
・・・ひょっとして、ディックとかも日本でしか評価されてないとか思ってる?
>>783
>>#一人一人の宇宙が一緒に存在できる事って不思議でしょ?
なにが言いたいのかよく判らんが、物理法則を決定できる人間(観察者)が、めいめい
勝手な世界観の中に住んでいるのに、なぜ物理法則に整合性があるのか判らない、とい
うことか?それなら作中にはっきり書かれてる(というかそれがネタの核心)だろう。
正しいTOE以外では、説明能力が不足してたり、矛盾を抱え込んでいたりで、そ
のTOEによって宇宙を説明するはずの当の本人の存在を説明できない。それでは論理的
に破綻してしまうから、正しいTOE以外の宇宙観は、宇宙の真の姿となることができない。
キミとボクでしか世界を説明出来ない人大杉
>>784
確かに通じるものがあるね。
834名無しは無慈悲な夜の女王:04/11/28 23:24:38
>>830
なんでディックが出てくるんだろ( ´・ω・`)

>>831
不思議さが伝わってないから、反論がトンチンカンなんだけど、まぁ良いや(w

イーガン好きは、好きでいれば良いと思う。
星雲賞挙げたい奴は挙げれば良いさ。
そう。それでいいんだって。
もう止まったか。早いな。
ホーガンオタが暴れたせいで
選民思想くさくなってきたし
838ヘル ◆KAjjI3zD4s :04/12/03 18:45:55
イーガン本人だって「万物〜」は思い出したくない過去だと思うよ。
無理に長くしたのは、90年代以降における出版界の諸事情があるから。
薄い本だと利益が出にくくなってきてるんだよね。
「万物理論」ならぬ「出版界の理論」てワケ。(⌒∇⌒)アハハッ

このスレ読んでみると、イーガンを「本当に」理解してるのは
僕も含めて数人しか居ないみたいだね。(⌒∇⌒)ハハッ
アニメとかラノベの方が好きなのに、ムリして「イーガン」を読むイナカ者
が多い。本の内容なんかどーでも良くて、「イーガン読んでる僕はカッコイイ」
ていう「ファッション感覚」で読んじゃってるワケ。
当然内容なんかロクに理解できないから、楽しさもわからない。
超駄作の「万物〜」が評価されてるのは、「ファッション層」がどれだけ多かったかを
如実に物語ってるよね。
839796:04/12/03 20:47:45
学生時代には考えられないようなスローペースで
ようやく「順列都市」終盤にさしかかりました。
プロットやアイデアを追っていった初読と違い、
不死を前にした登場人物達の、それぞれの有様に、
「無限」を前にした自由と呪縛に、胸がいっぱいになっています。
「宇宙消失」、短編、そして再び「万物理論」を
こうやって、ゆっくり再読していくのが楽しみです。
>>838は何かの改変コピペ?
せっかくコテ名乗ってくれたんだ、NGネームに指定するんだ
   ∩___∩       |            , '´l,
   | ノ\     ヽ      |         , -─-'- 、i
  /  ●゛  ● |      |       _, '´ /     ヽ、
  | ∪  ( _●_) ミ     j     iニニ, "● ∪    ヽ、
 彡、   |∪|   |     >>838   iニニ、_          ',
/     ∩ノ ⊃  ヽ            〈`'ー;==ヽ、〈ー- 、 !
(  \ / _ノ |  |             `ー´    ヽi`ヽ iノ
      l´ ̄ ̄`l'''''−、
      l´ ̄`l  ̄`l、 lヽ, l  .⊆ヽ、
`ヽ、    |.   |    ヌ|'''''`   '''-,, _ノヽ、..... |`ゝ  .ヽゝ
    `ヽ、l,__,.l             ヽ、 `',...l┴、  .l~~l |ヽ
;;;ヽ、  /'''´ ̄(●)'l/'''-,,,、 ,,.::--''´ ̄ヽヽノ |  |   l_,,,l l~~l
 ヽヽ/         (●) ヽ _,,,.::--''   |  |  l~~l l~~l
;;;、 `/      U        ヌ――――-、|_l .l .l l .l
 .`/   U           |、____ノ_  l .l l .l
、...l             U     |´         `lゝ´入ノ

>>839
マイペースな人ですね。減速してた?
俺もピーのように生きたいものだ。
その為には無限の時間が必要なのか。
ああ、究極の引きこもりライフ。
そういえば
唯我論者国家≒ギャルゲー世界
なネタって以外と出てこないね
万物理論まだ読んでないや
>>844
舞台が「エリュシオン」のメイドゲーもあったな、そういや。
illusion 以外に3Dのギャルゲーを作ってるとこあるの?
http://www.illusion.jp/download/jinkou.html
>>838
糖質のひとが去ってネタも切れかけてることだし、お前がいうところのイーガン
の楽しさとやらを存分に語ってくれ。
ttp://www.interchannel.co.jp/game/elysion/
>>847
これのことをいったんだが・・・舞台の名前じゃなくてタイトルだった。すまん。
雑誌「スタジオ・ボイス」今月号、特集・最終ブック・リスト2005
で「万物理論」が、1ページ使って紹介されてましたよ。
851名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/08 09:46:52
そのSVの佐々木敦ってやつの書評読んだけど。
確実に、「万物理論」読まないでかいてるね。
ざけんなつーのカス。
852名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/08 10:08:24
イーガンで一番いいと思ったのは、ルミナス。
Web本の雑誌 の新刊採点に「万物理論」が取り上げられてる。
ttp://www.webdokusho.com/frame-shinkan.html

ネット上の評価がおおむね好評なのとは違い
全般的に評価が低いのが逆に新鮮かも。
宇宙消失を見るに、イーガンはなんか長編が今一
順列都市はたぶん突然変異だったんだよ
テラネジアは?
順列都市は短編3、4本分を一つの世界にまとめた、って感じ。
万物や消失は一つの大ネタに拘りすぎて失敗してるんじゃないかと。
万物読了。SFとしては傑作だが小説としては駄作・・・かな。
なんかバクスターとかフォワードみたいな(w

>>853
「蒼穹の昴」は超傑作だと思うけど(わしはマジ泣きしたよ)
「万物理論」より”深い”かどうか・・・難しいなぁ。。。
>>853
グレッグイーガンを読んで、ハードSFを語って欲しくないなぁ…
だって、イーガンはハードSFじゃ無いから。
定義論争は要りません
ところで、万物理論よんでバクスターの「時間的無限大」
を思い出したのは俺だけ?
どこらへんが?
時間的のネタバレになるのかもしらんが
「時間的無限大における究極観測者が過去を遡及的に決定する」ってあたりかな?
そう。あと、カルトっぽさとか。

別にパクリだとか言ってる訳じゃなくて
最近、バクスター、日本では不遇みたいだから、
読まれてないのかなぁと思って。
>>675
めちゃワロタw
サイバーパンク系への回答かもしれん。
>>864
イカ星人のパクリやん
オレも万物読んでバクスターの初期作品みたいだなぁと思った。
SFとしては傑作だが小説としては駄作。。。
867名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/14 02:06:47
万物理論内で塵理論をトンデモあつかいしてたし、自分のぐだぐださ加減に自覚的っぽい。
押井守みたいに自分が主人公になって理屈ぶんまわすのがただただ好きなひとなんじゃなうかなあ。
そういう意味では高次元のおなにー作家。
868808:04/12/14 07:34:56
>>810
めっちゃ遅くなったけど Closer の訳語の指摘ありがとう。直しておいたよ。

>>851
俺もSV読んだけどクソってほどのこと書いてないじゃん。
(多分本文を読んでないだろうから)鋭い指摘もないけど、べつに害はないよ。
第一紙面の3/4以上が書影なんだから書きようがないんじゃない。雑誌自体写真ばっかりで薄っぺらい内容だったし。

それより>>853みたいな自分のコンプレックスむきだしの知能障害書評を書いてる
人のほうが問題だと思うよ。つーかこの本に短期間で網羅的な書評を書くのはかなり難しいことだと思う。
869名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/14 11:45:56
というか>>853のサイトは基本的にSFへの採点が低い。
しかも理解できないとか、そんなんばっか。
「自称本好き」のシロウトが応募して書いてるだけだからなあ
アマゾンの評と同レベルできわめてヌルい。

あの中では、みたか師匠でさえ光って見える(w
適切の愛の女っておかしいよな

俺だったら自分の配偶者の代理母なら快く引き受けるけど
見た目の違うクローン人間とセックスするほうが嫌
>>869
イーガンの作品って中途半端に理論物理知ってる人にしか
理解出来ないよ。
大切なのが中途半端に、ってところで、きっちり知ってる人には
対論の扱いがずさんで、ストーリの中心に置かれた理論が無茶苦茶
だから、ストーリ全体を楽しめないし、全く知らない人にとっては、
ストーリはつまらないし、理論の説明も無いから、何言ってるの?
って感じ。

>>871
そうだろうか?
あの複雑な気分はよくわかるな、自分は。
>>871
配偶者や恋人にどれくらいベタベタしてるかで分かれるような気がする
連れ合いは俺のこと何でもわかってくれてる!って香具師なら>>871のような
感覚だろう
適切な愛は結局恋人の男女も他人同士だということだと思う
ただの移植じゃなくて「妊娠」という行為だからなあ。あの違和感は。
移植という観点からとらえるとわからないかもしれない。
流れぶった切ってスマソ、
イーガン作品の主人公(特に長編の)って、宗教理念とか神秘主義とかカルトとか
純粋理性と対立するものを嫌悪してるような印象があるけど、
それってイーガン本人もそういうものを嫌ってるってことなのかな?
今日授業でユング心理学やったんだけど、
オカルティズムの権化として万物理論の中で名指しで批判?されてた割には
なんかイーガンの人物描写とかに思い当たるような概念とかがあったりして
気になったんだよね。「投影」とか。
>>876
イーガンって、ニューサイエンス(腹抱激藁糞信者)系だと思うよ。
ニューサイエンスのてっぺんは、簡単に批判出来ない物もってるけど、
ほぼ100%屑。イーガンのその中の一人。
878名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/14 22:20:35
>>877

>イーガンって、ニューサイエンス(腹抱激藁糞信者)系だと思うよ。

屑は藻前
ニューサイエンス云々は別にして、
宗教理念とかカルトとか、俗流心理学とかは嫌いだろうね。

ただ、書かれた時代が少し古いし(95年といえば日本では地下鉄サリンの年)、
そもそも欧米の宗教は今でも日本のよりきてるから。
例えば、ハリポタを批判するキリスト教関係の論理ってのは
「魔法の存在は邪悪」であって、「魔法なんてありえない」じゃないんだよね。
>イーガンって、ニューサイエンス(腹抱激藁糞信者)系だと思うよ。

アホかい
881876:04/12/14 23:14:47
>>879 なるほど、参考になります(日本のカルトが暴れた年に刊行だなんて、何の因果だ)。
まあ同じ宗教家でも原理主義的なものもあればもっと広義の解釈を許す一派もあるんだろうけど…
(ACの主流派とか過激派の違いみたいな)

最近SFに限らず、科学とオカルティズムの対立とか疑似科学や
(恥ずかしながら、ニューサイエンスと疑似科学って同義?)
蒙昧な科学技術賛美(あるいは絶対批判)への批判が取り上げられている著作がやたら目につくんだけど、
SF小説家ってどうやってその辺のバランス取ってるか気になる…
882名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/15 00:32:12
>>881
>ニューサイエンスと疑似科学って同義?
違うわいボケ(w
正当純粋ニューサイエンスってのは、目的(Purpose)意識(Consciousness)何故(Why)
を科学でも問うべきだって言う奴。
此処で言う、目的とは、何の目的が有って生物は存在するのか?
意識とは、地球(ガイア)に意識、意思というものが有るのか?
何故、E=mc^2なのか(E=mc^2が他の物理法則に還元されないと仮定して)?
という、高いレベルの科学的研究で、「地球が怒ってる」とか言うレベルじゃない
事には注意してね。

これまでサイエンスでは扱う事を禁じられてきた事(目的、意識、何故)を科学の
手法で扱ってみようじゃないか。と言う科学者の間で始まった運動。

んがぁ、ニューサイエンス気取ってる馬鹿の内ほぼ100%は、似非科学屋に
成り下がってる(w

んでも、SF作品ってのは、この3点を入れて成り立つ場合も多いから、
良く分からない人にとっては、ニューサイエンス系という批判をSF作品に
ぶち当てるのは抵抗があるのかもしれない。
883二十番:04/12/15 09:47:43
>>872
理論の扱いのちゃんとしたものを読みたいなら論文でも読めばいいんじゃないかしら?
ストーリーがつまらなかったのは、あなたにイーガン受容体(c)電脳建築家がなかったからで
「あらそう、わたくしはおもしろかったですけれど」と言うほかありませんわ。
物理を専門になさっているかたとお見受けしますが、後学のために無茶苦茶だと思ったところを聞かせていただけませんかしら。

>>871
あのお話は愛というものが理性的なものではない、ということを書いたものですわ。
彼女の本能は人工的な妊娠に騙されて、「適切な愛」を感じろとメッセージを送っていたので、
彼女の理性はそれを受け入れられないのですわ。
そして、それを受け入れなかったからといって非人間的であるとは言えない、とイーガンは言いたかったのですわ。
>>882
素直に哲学科ででもやればいいたぐいの話だよな。
883がキモいんですけど、なに?ネカマ?
スルー汁
887596:04/12/15 15:10:26
汎だな
クキー残ってた… orz
>>882
うわああ恥ずかしい。馬鹿を一つ訂正してくれてありがとうです。

>「地球が怒ってる」とか言うレベルじゃない
そこの「意味」を取り違えると「万物の霊長となるために主は人類を造りたもうた」
「母なるガイアが云々〜」とかいうカルトに都合のいい方向に行ってしまいそうですね。
昔は科学が「意味」に踏み込まないことでかろうじて宗教との住み分けができてたっぽいから、
そういうことまで科学の扱う領域が拡大しちゃうと宗教との対立が激化したり
逆に混ざり合ったりとか、大変なことになりそうだ。
うーん、イーガンってニューサイエンス気取り?も嫌ってそう。
890名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/15 20:52:03
ちょっと違うんじゃないかなあ。
イーガンはそういうのやそういうのの反対者からまったく離れた場所でシコシコやってるんだと思う。
彼が書くのは現実の体系化や意味づけではなく、また科学の無目的性を称揚するわけでもない。
「科学でもってこーんな現実が作れちまうんだぜオラオラオラーッ」
とぶちあげた後で「で、その現実の中で人間はこうやって生きてる」と語るのがイーガンなんじゃないか。
891890:04/12/15 20:56:28
語りとして、小説として弱い部分があるにせよ、
だからこそイーガンは「これがSFだ!」の叫びとともに受け入れられたんだと思うわ。
今気づいたけど>>890で書いたのはSFの神髄と言えるもんだからね。
ストーリー小説なんてまさに「意味」に縛られたジャンルじゃん。
その基準でいえばイーガンが駄作なのは当たり前かと。
>>882
>という、高いレベルの科学的研究で、「地球が怒ってる」とか言うレベルじゃない
>事には注意してね。
ガイアの「意識」に高いレベルも何もないだろ。
低いレベルでまじめに主張するか、「意識」という字面だけ流用した言葉遊びにしかならんよ。
ギミックやデバイスに過剰反応しちゃいますw
そもそも意識ってものなのが一体何なのかすら厳密に定義できるわけじゃないしなあ

イーガンの、作中のイベントは刺激的なのにストーリーが中途半端な感じになっちゃうのって
テーマの主軸である「自己問題」について何らのカタストロフィも与えられないからなんじゃないかなあ
賢明だとは思うけど「自我意識」っていう一番の問題に結論を出さずじまいに終わっちゃうし
なんか、常に消化不良気味の感が残る
>>890
>「科学でもってこーんな現実が作れちまうんだぜオラオラオラーッ」
>とぶちあげた後で「で、その現実の中で人間はこうやって生きてる」と語るのがイーガンなんじゃないか。

基本的に同意。
あと、個人的に思うのが、近年の作品は
「その現実の中で人間はこうやって生きてる」
と提示した理論なり世界観の中での人の適応を描くより、
「こんな現実でお前ら生きていけるか、ゴルァ!」
といった倫理啓発の比重が高くなってるんじゃないかと感じるんだけど。
そういった意味じゃ『万物理論』はどちらかというと、まだ初期作だよな、と。
ノーベル賞科学者のクリックとか意識の問題について考えてる科学者は多いけど
全然ニューサイエンスとは関係ないからな。
モチツケ・・・



イーガンコールをワーコン横浜でするよなオマエラ?
899名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/16 01:20:58
万物理論読んで、90年代版ブラッドミュージック(長編版)だと思った。
急いで万物理論を完成させないで、ヌーサイトがやったみたいに隔離され
た複数の人間群に同時に異なる理論を与えた場合の影響を調べるとかして、
メタな物理法則を調べて(情報物理学ね)、操る技術を確立して欲しかった。
あのストーリーだと主人公の個人的な趣味を反映させただけ(それも一回こ
っきり)。あんなファシストを誕生させてしまったことを考えれば、TOE
反対派のほうが正しかったといえる。
900名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/16 01:51:18
アタィこそが 900へとー
短編の、なんかもう現実にありそうな感じで
生理的に訴えてくるやつが好きだな。
適切な愛とかしあわせの理由とかキューティとか。
肌触りの悪い服を着たような気分になる。
>>895
しまったカタストロフィってなんだ、カタルシスだorz

>>901
自分は短編なら無限の暗殺者かな
ぜんぜん違うかもしれんが世界がめまぐるしく変化していく描写に
バラードの結晶世界に似た煌きを感じた
貸し金庫とか暗殺者とかダイアリーとかルミナスとかぶっ飛んでるのが好き。
ベイリーやワトスンすきなんで
>>902
無限の暗殺者はゲーム化できんかね。
際限なく変化していく町並み表現にはリアルタイムCGしかない。
まあ、あのオチは最初から気づいとけ!という感じだったが。
>904
ゲーム化するなら「闇の中へ」もおもしろそうだ
GPS付きケータイあたりでやったらおもしろそうだな。
闇の中へゲーム。
907名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/17 20:35:15
移想夢のストーリー意味不明だす

ちゃんと呼んでたつもりだったけど

なんかいきなり牛乳パックが倒れて
夢の中に入っちゃうってお話?
908イーガン初心者:04/12/17 21:55:25


順列都市読みたい



誰か俺に売ってくれ
amazon…は現在上巻が品切れか
早川は上下分冊の場合どちらかが品切れによくなるんだよなー。
順列都市なんて1冊にすればいいのに。
金のからみもあるけどさ、なんとかならんのか?
911名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/18 18:44:18
>>907
分身作ってそいつに宿題やらせて遊びに行こうと思ったら
いつのまにか自分が宿題やらされてて分身はおやつ食べてる話

……だったような
順列都市、まだ普通に売ってる本屋もあるぞ。足で探せ。
913テロメア:04/12/18 21:27:15
>>899
操る技術=現実での交渉術<>エヴァの劇場版の最後=こちらニート引篭り界
>>907
主人公自体が移想夢だったと言うお話
915名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/19 18:56:29
>>882
ちょーっと自然科学が宗教から分離してきた歴史を振り返ってみれば、明確な宗教と
科学の弁別が不可能であるのが判る筈なのだが義務教育をさぼったのかな?
『万物理論』読了。
「宗教だの民族文化だのといった妄想に執着していた愚民が、
 強制的に目を開かされて、科学的な唯物論者になりました。
 めでたしめでたし」
というのがメインストーリー。
しかしその「ハッピーエンド」自体は人間宇宙論という魔法の結果で、
この点はストーリーの根本的欠陥だと思う。
「暴力はいけない」とか何とか言ってる主人公が、
けっきょく敵以上の暴力で問題を解決する話がよくあるが、
何かそういうのに似た展開で、釈然としない。
しかし、話の大枠としての >>916 とは別に、
半分独立しているエピソード群の方は質が高いと思った。

主人公が取材していたフランケン科学のエピソードは、
独立した短編として読んでみたい。
人工島ステートレスを紹介した旅行記風の部分から、
ステートレスが傭兵に攻撃され、
住民が撃退する部分までを、中編として独立させれば、
娯楽アクションとしてきっちり起承転結してるし、
長さも手頃なので、ハリウッド映画にもできそうだ。
>>916
うーん、今手元にないから失念してるかもだけど、そんな話かなあ?
個人的には、かつての人間は「自己は・世界は〜であらねばならない」的な「〜主義」を
生きるよりどころにしていて、それを理由に「〜でない存在」を排除してきたけど、
そんな架空の信条にすがらなくても自己は自己として生きられるっていう話だと思った。

ただ、まあそのことへの答えがステートレスや汎性なんだとしたら
自分もちょっと釈然としないけども。

かもだけど
近未来の社会のシミュレーションという観点で『万物理論』を見ると、
中国やインドの存在感が無いのでバランスが悪くなってると思う。
この時代の各国のGDPの順位は、
1 中国
2 インド
3 米国
くらいのはず(欧州を一国と見なさない場合)。
政治や文化における力関係も、タイムラグはあるにせよ、
基本的には経済的力関係に沿ったものとなる。
そういう風に多文化的になった世界では、
「科学技術≒西欧文化」みたいな発想は実感的じゃないだろう。
921JSB:04/12/22 19:22:12
発表されてから10年もたってから邦訳されたんだからしょうがないよ

ちんたら訳してるからこういうことになる
>>920
現在の世界情勢知ってれば、後知恵で何とでも言えるよな…
子供みたいに要求ばかりしてんなよ。
>>920
その調子で、「アップルシード」にもなんか言ってくれ。
あと、「2001年宇宙の旅」と「2010年」と、50年代の月着陸物のSFと(ry
924名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/23 03:03:01
>>920
ママに、クリスマスプレゼントにはこの本が欲しいってお願いしておくんだ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532350565/qid%3D1103738172/249-0291145-7008373
欧米の経済的(文化的・政治的・軍事的……)覇権は21世紀前期で終わり、
その後はアジア諸国(特に中国)が影響力を増すことになる――なんていう話は、
数十年前からデフォールトの未来予測になってるんだが。
例えばハンティントン『文明の衝突?』が
〈フォーリンアフェアーズ〉に掲載されたのが1993年で、『万物理論』の前年だよ。
あ、『万物理論』の原著が1995年だから、2年前ね。
>>924
アマゾン貼る場合、qidからあとはなくてもいいんだよ
予測は予測だし、あらゆる作品がそれに順ずるべしってのもどんなもんか。
929JSB:04/12/23 10:28:52
>>925
>その後はアジア諸国(特に中国)が影響力を増すことになる――なんていう話は

「宇宙消失」がまさにこれなのだが
>>925-926
万物理論が1995年の1年で全部構想されて書かれたと
思ってるわけじゃないよね。
なんじゃいな、要するにこれからの近未来小説は全て
中国が台頭した世の中じゃないとダメだってことなのか。ミャハー
ttp://x51.org/x/04/08/2029.php

しあわせの理由おもいだした
>>932
50万人に一人ってことは世界で一万人、日本だけでも250人、東京で24人ってことか。
カントのSF的な焼き直しだろ
まぁ、面白いけど
実存主義の焼き直しだよ
現実創造の現代的な焼き直しだよ
>>932
そのサイトめちゃめちゃ興味深いな!
士郎正宗じゃないけど、「人間が人間であるために必要なパーツってどれだけあるか」
ってことを考えさせられたりするね。
>>937
x51はあんまり真に受けないほうがいいぞ
939JSB:04/12/24 09:34:56
>>936
確かに、ハーネスの「現実創造」を読んだときは、
イーガンは絶対にこれ読んでるなと思ったよ

当時はまだ「宇宙消失」と「順列都市」ぐらいしか訳されていなかったが
940さくら:04/12/24 09:39:42
冬のソナタの歌は盗作だよ

次スレ立てていい?
まだ早くはないですか。
『順列都市』読了。記念カキコ♪
SFじゃないけどデヴィッド・ドイッチュの
「世界の究極理論は存在するか」
ネタがイーガンとかぶりまくり。
つか、大統一理論ネタは昔からあるでしょ
参考にしたんじゃねーの
ゴスの"オムファロス"なんてのを思い出したのはわしだけですか。
中国がGDP1位は考えられるけども、インドがアメリカを抜く
というのはどうかな。アメリカの成長率が急激に鈍るなら別だが、
余り考えられないし。抜くとしても21世紀末以降だと思うぞ。
中国脅威論キター
>920-931の議論?に対する遅レスだろ。
まず、GDPって何よ。
総額or一人当たり?
換算は為替レートor購買力平価?

購買力平価での総額GDPなら、
中国はとっくに3位の日本を抜いて2位、
インドは4位だぜ(トップはアメリカ)
952ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 :04/12/26 17:57:27
SFヲタ御推薦の「万物理論」を読んだ。
正直言って、わけわからないつまらない本であった。
山本弘「神は沈黙せず」の方がまだ面白い。
このような作品を持ち上げているようでは、SFはますます駄目になってしまうよ。
ちなみに、自分は「幼年期の終り」「ソラリスの陽のもとに」に感動し、
今でもたまに読み返すタイプであり、センス・オブ・ワンダーに
対する感受性は恵まれている者である。
953名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/26 18:09:33
>>952
>センス・オブ・ワンダーに 対する感受性は恵まれている者である。

プッ
・・・新手か。
ミス板は相手しないってのが2chのルールなので宜しく。
なんでミス板って2ちゃんの最底辺って言われてるか解った気がする。
つか、俺もイーガン好きなほうだが「万物理論」はイマイチだと思った。
なぜSFは「90%の屑」の方で語られるのか
>>956
まあ、我々も士農工商・犬・・私小説・SFな訳だがな
犬の俺は勝ち組
いや、「ミス板住人というコテハン」ってしないと一部で誤解が。

俺だって、ミス板にはいく。
「あれ」でミス板の普通の住人を測ってほしくはない。
>>961
臭いよお前。
コテハン「ミス住」はミステリ板でも被害者スレが出来るほど
嫌われてるから。
ま、詳しくは↓を読め。そして一緒に消えてくれ。

ttp://majin_kenkyu.at.infoseek.co.jp/
…というわけでミス住に目をつけられたこのスレも終わりだな。
しばしの間、さらば。
うぜえからこっちの板でまでやつの話を出すのはやめてくれ。
>>964
1年2ヶ月前に>>22に書き込んでいるよ。
>SFヲタ御推薦の「万物理論」を読んだ。
>正直言って、わけわからないつまらない本であった。

>今でもたまに読み返すタイプであり、センス・オブ・ワンダーに
>対する感受性は恵まれている者である。

ギャハハ。ワロタ。
相変わらずバカだコイツ。

968名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/27 23:01:49
ディストレス翻訳でてたの知らんかった。
今読んでるけどディアスポラなんかよりいいわこれ。
バランスがいい。
やっぱ彼は遠未来より近未来むきだね。
969ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 :04/12/28 20:24:57
「万物理論」は、オープニングの科学的「死後復活」のシーンはスリリングで面白く、
(木々高太郎作品を想起させ、手塚治虫のブラックジャックにもこんな話があった
ように思う。この面ではSFミステリというよりはSF医学ミステリ的ネタだ)
立ち読みして買いだと思ったのだが、新刊ハードカバー並の価格ゆえ、
もう少し検討すべきであった。
(真の責任は本作を過大評価するSFヲタにあるわけではあるが)
舞台がステートレスに移ってからの展開が単調に過ぎる。
「攻殻機動隊」「ロボコップ」のようなたたみ掛けるようなストーリーを期待して
いただけに残念だ。
「万物理論」って翻訳のタイトルもうちょうっとなんとかならんのか。
とはいえまあ原題も原題だけどさ。
971ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 :04/12/28 21:24:33
結局、「汎性」って「未来型のオカマ」のことだよな。
主人公と絡ませるのなら、エンタメなのだしもっと色っぽい展開があっても良いように思う。
ムーアあたりならもっと艶美なムードを醸し出して書いたと思うね。
この辺はグレッグはまだまだだな。
ほんとに読んだのかという感想ばい。肝心なとこ読めてねえ
973名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/28 21:34:13
はいはい
NGワード設定 > ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
突っ込むポイントが相当違うw
975名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/28 21:40:24
このミステリ板住人とかいう人はニーヴンとかも全く「期待はずれ」と評するんだろうな。
攻殻機動隊もロボコップも楽しめるけどイーガンもそれぞれに違うものとして楽しめる人間である自分としては、
比較して評価されても????だけど。
976ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 :04/12/28 22:05:07
ラリイも文庫化を待たずして、ハードカバーで読んだが「?」だった。
ハードSFと見せてなんか漫画ちっくな雰囲気と展開は頂けないものがあった。
最近の映像化されたSF作品では「鉄人28号」を面白く見たが、
グレッグにもあの位のサービス精神を期待したいところだ。
どうせあそこまで改造されているのであれば、アンドルーの胸を開くとマシンガンが
装着されていて、「ダァダダァダ」とくらいやって欲しい。
モサラも子持ちの黒人おばんでは、絶対に2ちゃんねらーへのウケは狙えない。
カードキャプターに出て来るような天才美少女を参照されたし。
977名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/28 22:11:57
>>976
おっしゃりたいことはわかるような気がします。
「ハードSF」だからといって娯楽小説である以上、極上のエンタテインメントに備わっているべき
奇想天外なガジェットやプロットの構成の妙などの読者へのサービスが欠けている事を大目に見るべきではない、
という考え方は、理想論としては同意できなくはありません。
SFになじんできたものはその点、評価は甘いと言われても仕方ないとは思います。


自作自演する荒らしですので注意
http://tmp4.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1097069585/l50 (dat落)
> 472 名前:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas 投稿日:04/11/10 20:22:28
> マル公よぉ、
> >「慣性」「重力」「張力」「力の合成」の項を参照のこと。
> わからんなぁ、こういう話。

この程度の知能しかない癖にSFを語ろうとする、
他板の荒らしことミステリ板住人の相手はこちらで。

【だまら!】ミステリ板住人被害者の集い43【ぬころぞ」
http://tmp4.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1104074614/l50
【書く技術】書斎魔神ファンクラブ3【考える技術】
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/bobby/1103084216/l50
書斎魔神・アホアホ語録格納庫 その1
http://tmp4.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1102853762/l50


このスレで相手にしてやることはありませんよ。
汎性って、どっちかというと俺らみたいな結婚する気も無いヒッキーのことだと思ってた
981名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/29 23:22:32
さて、「万物理論」読了したが、正直あんなハッピーエンドでいいの?
982名無しは無慈悲な夜の女王:04/12/30 00:14:32
ミス住さんの再登場で議論が一気に内容を濃うくしたのは否定しようのない事実だよ。
最悪板から出張してきた荒らしにかまわず議論を深めていこうよ。
ミス住さんを中心として、ここで声をあげることでイーガンに猛省を促す効果がある。
自演の好例だね
やつに「さん」をつける時点で。
>>982
>ミス住さんを中心として、ここで声をあげることでイーガンに猛省を促す効果がある。

あほか。
ここのレスをイーガンが読む訳ないだろうが。
イーガンが日本人だとでも思ってるんじゃないだろうな。

ついでに言うと、ミスキャスト住人は不要。
まあ、馬鹿はほっといて、それそろ次スレ。
公式:Greg Egan's Home Page
http://gregegan.customer.netspace.net.au/

前スレ:グレッグ・イーガン  その2
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1065677502/
前々スレ:グレッグ・イーガン
http://book.2ch.net/test/read.cgi/sf/985011770/

日本既刊リスト

創元SF文庫
・宇宙消失
・万物理論

ハヤカワ文庫SF
・順列都市 上・下
・祈りの海
・しあわせの理由

河出文庫
・20世紀SF〈6〉1990年代―遺伝子戦争 (「しあわせの理由」収録)
ハヤカワ文庫SF
・90年代SF傑作選(下) (「ルミナス」収録)
扶桑社ミステリー文庫
・ハッカー/13の事件 (「血をわけた姉妹」収録)

SFM 2003年8月号収録
・「決断者」
SFM 2004年4月号収録
・「行動原理」
次スレには「ミス住とそのジエンはスルー」ってテンプレつけたら?
あってもなくてもできないやつはできない
>>988
確かにそう書きたいところなんだけど、「ミス住」とか書くと必ず暴れるよ。
ヤツが暴れた例をあげると…

海外テレビ板
「キャプテン・スカーレット Part3 関連話題もOK」スレ
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/tv2/1060137747/l50
  ↑このスレでは1がかまっちゃったから、44あたりまで荒れてます。

「刑事コロンボについて語ろう 第12話」スレ
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/tv2/1103833261/l50
  ↑最近立てられたスレです。18の1行目でゴネてます。
(19に名無しのジエン付きです。w)

まぁ、書くとしたら「荒らしとそのジエンはスルー」ってとこかな。
あとは、住人がスルーを徹底することですね。
次スレ「グレッグ・イーガン その3」
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1104385077/