カレル・ヴァン・ウォルフレンをたたくのってなぜ?

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1新刊出たね。
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
2日本@名無史さん:2000/12/19(火) 03:17
どんな新刊?
31:2000/12/19(火) 03:27
http://bs.diamond.co.jp/shop/FMPro?-db=product.fp5&-lay=web&-format=detail.html&productid===20063-7&up=1&-find
今度はグローバル経済がテーマらしい。
今読んでいるがすごく政治的に経済現象を説明しているようだ。
4名無しさん@1周年:2000/12/19(火) 07:25
あ、新刊出ていたのか。
1さん、情報ありがとう。
5名無しさん@1周年:2000/12/19(火) 08:08
10年前西部のような反動保守が好きだったが
本屋でこの人の著書見て結構衝撃的だったわな
6名無しさん@1周年:2000/12/19(火) 11:11
カレルくんは朴りジャーナリストだからでしょ>1
丸山真男とか言う人の
7名無しさん@1周年:2000/12/19(火) 23:40
↑まだそんなこと言ってんの
8名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 00:09
↑でもその通りじゃん。
「西欧はなんでもかんでも最高で日本に民主主義を名乗る資格はない」
9名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 00:24
なんでもかんでもと言ってのかは知らんが、
日本的なコンセンサス式意思決定過程にまやかしが多いということは
日々の生活で感じさせられることは多い
10名無しチェケラッチョ♪:2000/12/20(水) 01:45
>1
近年はもうたたかれてないんじゃないかな。毎日新聞じゃ
夕刊2面とかでたまにウォルフレンの特集組まれるし。

ところでなんでダイヤモンドなの?毎日新聞は?
11>8:2000/12/20(水) 01:49
おい。誰が言ってんだよそんなこと。
12名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 03:28
>>6
丸山の系譜を引き継ぐことと、パクる(盗作する)ことは全く別だ。
パクリってのは、マクルーハンだかに対して竹村健一がやっているようなことだ。

ウォルフレンは著書の中で、自身を丸山真男・吉野作造らの系譜においていることを表明している。
ウォルフレンと丸山を読み比べると、丸山は終戦時点で天皇制という無責任の体系の理論を(『現代政治の思想と行動』)、ウォルフレンは60年以降の日本の権力構造の、権力中枢の不在と、並列する権力団体を、実例で網羅を(『日本/権力構造の謎』)している。
つまりウォルフレンの仕事は、丸山の仕事の補完をしている。
ウォルフレンがやっていて、丸山にはできなかったことは、「無責任の体系」に対して、ふつうの「市民」はどう対抗できるか、という具体的提言だ。
丸山が仕事をしていた当時は、日本の「市民」はまだ未形成だった。50年経って、ようやく、「臣民」ではない「市民」が日本で形成されたから、ウォルフレンは彼ら「市民」(階層的には中産階級)にどう行動することができるのか、の、提言をすることができた。それは日本政治史上大きな意味を持つ。

ウォルフレンのほかにも丸山の優秀な継承者としてはたとえば小室直樹などがいる。ウォルフレンを丸山のパクリだというなら、小室直樹も丸山のパクリだ。だがそう発言する馬鹿はいない。
と、煽りにマジレスしてしまった。
6氏の言い方では、全てのSFはウエルズのパクリになり、ウエルズはスウィフトのパクリになり、スウィフトはロビンソン・クルーソーのパクリで、つまり全てのSFはロビンソン・クルーソーのパクリだから価値がない、ということになる。
てゆーか、丸山真男くらい読め。日本人の常識だ。『日本の思想』岩波新書。
丸山が難しくて読めないなら、ウォルフレンの『人間を幸福にしない日本というシステム』は新潮文庫に入ったから、読んでから批判しろ。ベストセラーだ。
13名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 07:58
8じゃないけど、ウォは日本とアメリカは批判してるけど、
西欧を批判しているのを見たことがない。
(批判っぽくしてる文章も散見されるけど、言葉のトリックで
西欧をうまく批判しないようにしている。)
ま、自分が「属する」ところだからそれも当然だけど、
それだったら公平を装うのはやめて欲しい。

それと、「市民」を単なる政治ヲタクと訳した
彼の罪は大きいと思う。これのおかげでなんでも
市民団体を名乗れば自分たちの行動が正当化される
と思いこんだ左翼がなんと多かったことか。
14名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 11:02
いってる事は正しいけど実現方法のノウハウを出せないのが左翼かもね。
15名無しチェケラッチョ♪:2000/12/20(水) 11:20
>13
君のような意見は、ウォルフレンの議論の本旨を全く理解していない
証明とも言える。ウォルフレンがしようとしたことは、日本の
権力構造の解明であり、それを白日のもとにさらすには日本人は
どうしたらよいかの提言であって、本人も、アメリカを批判していない
ことを指摘されて、アメリカについて言及しても日本の現状改善には
ほとんど役に立たないのでしないだけだ、と言っている。西欧も
同様だろう。

頼むからウォルフレンを批判する人は、彼のやや一方的なレトリック
に激高しないで、論旨というものを把握してください。
13さん、お願いしますよ。
16名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 11:27
で、ウォルフレンが解明した日本の権力構造ってのはどうなのよ。
17名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 12:46
20何年も日本にいて日本語を片言も話せない人
18名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 12:49
まあ、アメリカで信じられているヨーロッパの権力構造のモデルを
無理やり日本に当てはめているだけだからね。

それは置いておいて日本の読者が受け取ったメッセージってのはなんなのよ。
19名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 13:36
だいたいこの人物をおちょくるときの典型的な言辞が
14(ちょっと違うが所詮左翼向けだろ)、
17(日本語を話せよ)っていうのは本質から外れ過ぎ。
「ジャパン・アズ・ナバーワン」のエズラ・ヴォーゲルや通産省の本書いた
チャーマーズ・ジョンソンがどれだけ日本語を操れるのか知らんけどさ
大げさな話、日本を理解しようとしたらみんな小泉八雲にならんといかんかね。
20名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 13:38
ナバーワン→ナンバーワン
21名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 13:41
日本を理解するのに日本人以外の書いたものを頼るのが分からん。
しかも1冊2冊で。
22シリメツ:2000/12/20(水) 13:42
ウォルフレンの功績の一つは、口当たりのよいイデオロギーによって
糊塗された「現実」を暴露したことである。
「日本/権力構造の謎」では、日本は西側諸国の優等生として、アメリカ型
資本主義と民主主義を実現したというこれまで信じられてきた神話を打破し、
日本の権力システムは現実にはどう動いているかを示した。
もともとあの本は欧米の読者向けに書かれたものであり、あの本に書かれている
ようなことは日本で生活している人間にはわりと当たり前のことばかりであったはずだ。
それが日本国内で話題になって、うろたえたのは、これまで国内と国外で
ダブルスタンダードで接してきた「管理者」たちと、それまでまともな
分析ができていなかった日本国内の学者、評論家たちである。
文章へたくそでごめん。
23名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 14:00
「管理者」っていうのが税制面で優遇されている大資産家なら日本にはそーゆーのは
ほとんどいないし、学者・評論家が落ちぶれてるのは不景気でそういう
不要不急の部門にいよいよ金が回らなくなっているせいだろうけど、管理者ちがいかな?
24名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 14:17
>21
どっかの漫画読者じゃあるまいし、ウォルフレンだけ読んで政治の
勉強終わりってのはあまりおらんでしょ。おれの場合はまあいいターニ
ングポイントだったよ。たまに新作立ち読みしてで考えさせられる程度
25名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 14:24
それはよかったですね。それで中学の公民の教科書と違うとすると
どこが大きく違うんですかね。
26名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 14:38
やっぱりジャーナリスト特有の挑発的な書き方がわかりやすい一方で
誤解を与える部分がある。あとちりばめられているエピソードの信憑性が
怪しいときがある。そのあたりは咀嚼しないといけない。

新刊読んだけど、彼がこれまで批判していた日本システムがかえって
グローバリゼーションにはうまく防御システムになったと半ば
擁護気味なのが意外な感じ。しかしこの本日本向けだけなのかね?
27名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 14:42
ウォルフレンさんの本を読んだ事はあるのだけど、
決定は下すけど責任は取らないってのが日本全般の風習じゃなくて
一部の経営者に固有な風に書いてあって意外だったんだけど、どう?
28シリメツ:2000/12/20(水) 14:43
本が手元にないので正確には書けないけど、「管理者」とは、
エリート官僚、財界人、政治家たちだったっけ?彼らは、この本が
国内でより海外で話題になることを恐れた。
22の「日本国内で話題になって」は間違ってます。スマソ。
学者評論家については、>>19さんの言うようなつまらん批判が多数、
残りは、「丸山主義者=西欧崇拝主義者」との批判だが、これは
当たっている。しかし、22で書いたように、日本が「西欧型民主主義」国家である
というフィクションをあたかも真実であるように見せかけていた、という
指摘の重要性は変わらない。
あと、「人間を幸福にしない日本というシステム」ほか、日本向けに書かれた
一連の著作については>>12さんの意見になるほどと思った。
2928:2000/12/20(水) 14:44
>>23についてのレスね。
このスレ人気でてきたね。
30名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 15:09
新刊買おう
31名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 18:13
13じゃないけど、やっぱり「市民」の概念をゆがんだ形で紹介したのは
やっぱり後々に悪い影響を与えたと思う。
佐伯啓志の「市民とは誰か」のオビにあった「悪しき官僚vsよき市民」と
いう図式は結局左翼の逃げ場所にしかならなかったわけで、これは
ウォルフレン本人も少し後悔してるみたいでけど、健全な国家観の構築をぬきにした
西欧的市民像の流布は左翼の亜流(特に旧社会党や民主党左派)や市民気取りの
床屋政談にふけるオヤジしか生み出さなかったのはやはりイタい。
32名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 18:40
ウォルフレンが床屋政談なんだからしかたないだろ。
33名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 20:28
ウォルフレンの程度が低くとも、それをきっかけに物事を考えるようになればいいんじゃないですか?
34名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 20:31
日本のほかの評論家に気を使ってない分読みやすいし、
ここで粗探しをしても仕方がないというのはいえるね。
35名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 20:49
>31
そういう言い方は左翼を拡大解釈していてあまり同意できない
今政権参加している西欧社民勢力も表面的に左翼の亜流だというのか。
また佐高信に攻撃されたり、国会の革新勢力も相当ちっこくなってこと
からして必ずしも左翼に逃げ道を与えたとは言えない。
「健全な国家」の仕事内容も別に革新でなくたって愛国心の解釈によって
範囲がばらばら(多分あんたと私でもかなり違うだろう)。
36名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 21:53
彼のことはよく知らないけど、
何とかの権力構造ってのは
俺にとっては衝撃的でしたね。
37名無しさん@1周年:2000/12/20(水) 22:37
>また佐高信に攻撃されたり
確か「ウォが小沢に期待しているから」という稚拙な理由だったな。
この時点で佐高は真性のバカだと確信した。

>西欧社民勢力も表面的に左翼の亜流だというのか
そんなつもりはない。ドイツの社民党と日本の民主党左派では
格が違いすぎる。旧来の護憲左翼が「社会」を取って
「市民が主役」と自称し始めて自民党左派支持層を
とりこんでいる。つまり「広く薄い左傾化」を志向している。

必要とあらば憲法を改正したり、国の防衛意識を確立させたり
ってことは「市民」左翼の護憲守旧派には絶対できない。

確かに国会の革新勢力はちっこくなってるけど、実際には
共産党の現実派から自民党の護憲派(この連中は「リベラル」
とか「市民」を好んで使う)まで広く薄い左傾化を
実現させてしまった。(野中広務を見たらわかる)
もちろん、これはウォの理想とは程遠い。しかしウォの
「市民」概念が相当影響してることは間違いない。
38名無しさん@1周年:2000/12/21(木) 00:42
35>37
あいわかった
39名無しさん@1周年:2000/12/21(木) 01:03
>必要とあらば憲法を改正したり、国の防衛意識を確立させたり
んで、今の日本にそれらが急務なわけ?
40名無しさん@1周年:2000/12/21(木) 02:39
床屋政談してる奴は選挙にもたいがい通ってるほうなわけで
庶民は物分り良すぎて権力に手なずけられるより、
そういう無責任な注文があったほうがまだ全然いいでしょ。
逆にいまは個人の苦情を処理すべき機関が身近になさ過ぎだろう
(ま、Webみたいにしてあるんだろうけど遂行してくれるかも定かでない)。
然るべき政党は関連団体の利益中心に回っているから相手にされ
ないから悪循環だね。
41ウォルフレン:2000/12/22(金) 22:46
右翼の被害者意識、左翼の被害者意識♪
42名無しさん@1周年:2000/12/22(金) 22:56
43名無しさん@1周年:2000/12/23(土) 02:44
age
44名無しさん@1周年:2000/12/23(土) 03:33
>21
稚拙なレベルだね。本の読んだ数が足りないのでは?
別の文化圏で育った人間が考えることというのも、必要だと思うけど。
鎖国時代の日本人そのものの発言。
鎖国のおかげで海外から300年以上遅れたわけだから。
自民党の政治家が、徳川家康を好きな理由を考えれば分かりそうなものだけど。
で君はウォルフレンの本を読んだのか?読んでから発言しろよ。
45名無しさん@1周年:2000/12/23(土) 03:36
政治思想板のほうはすっかりネタ板になっているなあ…
46名無し@1周年:2000/12/24(日) 03:06
ウォルフレン批判者の特徴に、用語の使用に偏執的にこだわる傾向もあるね。
現実的な議論にほとんど関係ないのに・・。
47名無しさん@1周年:2000/12/24(日) 05:20
>>46
「市民」のことか?これほど現実的な議論がどこにあるのよ?
48名無しさん@1周年:2000/12/25(月) 18:19
49名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 02:29
参照>「中央公論」(1989年)ウォルフレン対村上泰亮 論争>47
50名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 02:34
おれは、一貫してウォルフレンを支持している。
51名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 03:30
>>48
最後のはなんだよ(w
52>48:2000/12/26(火) 05:30
ウォルフレン批判の前に、趣味趣向の時点で彼に負けている。
53名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 05:56
さくらたんはかわいいのでファンもアンチもはにゃ〜んです。
5448:2000/12/26(火) 08:51
いや、てかウォルフレン賛歌が見つからない。
55名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 12:18
ウォルフレンは自分に対して違う意見を持った人を
「体制派文化人」と攻撃します。
過去には高坂正尭や上の村上泰亮など。
なんか日本の左翼に似てる。
56名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 12:21
左翼の心は世界でひとつですか。日本も海外に左翼を輸出しているので
お互い様でしょう。
57名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 13:25
体制派文化人はあからさまに自陣営の利益ばかりを主張するので攻撃されて当然です。
別に左翼的思想者からばかりではなく、別陣営の体制派からも攻撃されるのですから
体制派に敵が多いのはあたりまえですね。
58名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 13:29
「体制派文化人」か。昔は「御用学者」って言ったものだが
59名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 13:31
体制派文化人とやらは少なくとも国民の味方ではないようだな。
60名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 15:06
まあ本当に体制派ってだけで飯を食ってる文化人がいたらそうだろうな。
61名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 17:02
体制派文化人ほど楽な仕事もないだろうな
62名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 17:52
竹村健一とか
63名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 18:17
>>62
しかし奴はホテル王だぞ。
64名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 18:37
反体制派文化人はもっと楽です。
勉強は全く不要。「朝日新聞」がアンチョコ。
30年一日の主張をしていればOK。
蔑名「進歩派文化人」
65名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 18:55
「進歩的文化人」というとまたデカダンな感じですね。
66名無しさん@GOBANDB:2000/12/26(火) 19:00
デカダンというか、カビの生えたような言葉。
そういう言葉を使っている人間が30年一日の主張ばかりしており、
まったく「進歩」も「勉強」もしてないのがよくわかる(大笑
67名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:02
それでもそういう一握りの人がそれなりの人気を得て生涯を終えていくのは不思議ですね。
68名無しさん@GOBANDB:2000/12/26(火) 19:12
目くそ鼻くそを笑うのレベルか。
69名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:15
体制派は時事情報を流してくれるけど、反体制派「今の世の中は間違っている!」の一点張りだからね。
70名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:22
じゃあ間違っていないの?
71名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:24
間違っていても間違っていないと言い張るのが体制派
72名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:25
社会というのは常にある水準で間違っているのです。
73名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:28
間違っていても正そうとしない姿勢が体制派の卑怯なところ。
74名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:29
間違ってるといってみたところでどうにもならないですけどね。
75名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:35
いまどきのガキはみんなそんなふうに考えているんだそうだ。
そんで引きこもって犯罪を起こすと。
76名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:36
かわいそうにね。それぞれの問題について解決方法を学んでいける様になれればいいのだけど。
77名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:38
解決方法ってのは学ぶものじゃない。作り出すものだ。
78名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:40
がんばれ引きこもり!反体制的主張は情報量ゼロだけど、
体制派の主張は情報がちょっとあるぞ。信頼度は限りなくゼロに近いけど。
79名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:41
かなーりバイアスがかった情報だね
80名無しさん@1周年:2000/12/26(火) 19:42
2chは民主的だからだいぶ信頼度が高いぞ。
81名無しさん@1周年:2000/12/27(水) 01:25
26さんの言ってることは実にマトを得ているね。
まだ半分くらいしか新刊読んでないけど、日本の政府主導型の閉鎖的ビジネス
モデルが実はグローバリズムの悪影響からの防御壁の
82名無しさん@1周年:2000/12/27(水) 01:31
83名無しさん@1周年:2000/12/27(水) 01:32
体制派=威張ってばかり
反体制派=フランスかぶれ
84名無しさん@1周年:2000/12/27(水) 01:39
個人的にはウォルフレンの著作を読むと頭がよくなった感じがするので好きです。
85名無しさん@1周年:2000/12/27(水) 09:11
チャルマーズ・ジョンソンのほうがいちまい上手だな。新刊アメリカ帝国への
報復。なかなか奥が深い。鋭く深みのある洞察力。ワイドで冷静な論点構築力。
ウォを否定はしないが、彼も読んでそんはない。もちろん、ウォ批判の前に
彼の日本・権力構造の謎は、読破してるんだろうな?たのむよ。
86名無しさん@1周年:2000/12/27(水) 09:45
「三本の矢」というのを読んだことがあります?頭がよくなった感じがしますよ。
87名無しさん@1周年:2000/12/27(水) 12:24
ジョンソンは「MITI」のおかげでジャパンバッシャーの
象徴みたいに言われてきたけど、彼ほどアメリカや西欧に
に対して辛辣な評論家も以内だろうな。
88名無しさん@1周年:2000/12/27(水) 18:43
ジョンソンは電波だよ。
データを調べると、彼の仮説と逆の結果が出ることで有名。
通産省は費用逓減産業を重点的に補助したことなんて無かったし。ワラ
89名無しさん@1周年:2000/12/27(水) 19:06
費用逓減産業ってなんだ。インフラ?
90名無しさん@1周年:2000/12/27(水) 19:10
開発費の限界効用が低い産業のことだろ。ソフトハウスとか。
91名無しさん@1周年:2000/12/28(木) 00:32
ウォルフレンはよい。このスレはレベルが高い。ジョンソンは、私は
これから研究したい。日本・権力構造の謎=エニグマ・of・Japanはバイブルだ。
ジョンソンの(通産省・費用逓減産業)は、ポイントだ。
92名無しさん@1周年:2000/12/28(木) 05:13
>>89
外部性の高い成長産業。
実際に通産の補助金が注ぎ込まれたのは肥料などの低成長部門。
93世界@名無史さん:2000/12/28(木) 16:13
age
94名無しさん@1周年:2000/12/29(金) 03:56
あのヘアーは絶対ミッキーマウス意識してるage
95実習生さん:2000/12/29(金) 22:12
蘭蘭あげ
96名無しさん@1周年:2000/12/30(土) 01:21
>>62

初耳ーどこのホテル持ってるの?
97名無しさん@1周年:2000/12/30(土) 02:59
>>96
熱海のホテルとしか知らない。
98名無しさん@1周年:2000/12/31(日) 02:17
意外とスレが続かないもんだね
99新刊読んで:2001/01/03(水) 03:53
とりあえず日本の「システム」にも見るべき点があったと・・
100名無しさん@1周年:2001/01/03(水) 07:53
ウォルフレンの言う「システム」ってのは、「体制」と訳しても通じるんだよね。
ウォルフレンの説のポイントは、日本には「体制」はあるが、「国家機構」は存在しない、という点だと私は思う。
101名無しさん@1周年:2001/01/03(水) 15:15
小沢一郎はよくアメリカ的だと避難される。
102名無しさん@1周年:2001/01/04(木) 02:21
103名無しさん@1周年:2001/01/04(木) 08:04
オランダ人は日本にインドシナを解放されたことを
今でも怨んでるヨーロッパで一番反日的な国。
ウォルフレンの反日行動は愛国者ゆえの産物。
104名無しさん@1周年:2001/01/04(木) 10:38
ウォルフレンは反日家じゃないよ。
読んでもいないのに、貧弱な脳味噌の中で作ったイメージだけで書くなよ。恥かくぞ。てゆーか、かいている。

日本には、ウォルフレンがいてくれてよかった。
105>103:2001/01/04(木) 12:04
基本的にこのスレは、バカ参加禁止ですのでよろしく。
106名無しさん@1周年:2001/01/04(木) 13:09
反日ではないかもしれんが、西欧・キリスト教絶対主義は隠してない。
神道や仏教に対する偏見も隠してないし。
107名無しさん@1周年:2001/01/04(木) 13:10
>>105
了解です。

ウォルフレンは反日家ではないよ、ただ西洋的な改革主義思考なだけ。
でもそれを言ったら渡辺昇一も副島隆彦も小室直樹も反日家ということになる。
それでいいのかな?
108名無しさん@1周年:2001/01/04(木) 14:51
>>106
「謎」ではウォは今ある神道と国家神道とを同一視してる。
結局よくいわれてるように彼自身日本史については一面的な
理解しかしていない。
ま、これはウォに限った事ではなくて
日本人の西欧理解のレベルと同程度しかないだけなんだけど。
109名無しさん@1周年:2001/01/04(木) 20:06
あげましょう!
110名無しさん@1周年:2001/01/04(木) 23:49
彼が言いたいことを簡単にまとめると、
日本には、近代国家が必要とするルールがかけている
ということでしょう。
111名無しさん@1周年:2001/01/04(木) 23:53
政治的には第三世界の形態を保ち続けてる日本に、近代国家のルールなどというのは
お世辞としか受け取れませんね。
112名無しさん@黄金虫:2001/01/07(日) 00:29
アメリカを・・・は教条的で退屈でした。
良く言えば理路整然、悪く言えばフィクション。
信者になれば、魅力的かもしれませんね。
113名無しさん@1周年:2001/01/07(日) 02:21
258さんにお尋ねしたいのですが、200haの半分、
つまり1平方キロを不動産市場に放出した際に相場に与える影響に
ついてはどうお考えでしょうか。いずれも都心の一等地ですが。
また数万人に及ぶ国家公務員と関連施設の従業員が移転すれば、
それに伴って、彼らが東京近郊の個人の所有する不動産も大量に
売却されることになります。

それらが東京周辺の地価を再度大幅に下落させれば、それは当然全国に
普及しますし、それは即ち銀行その他に再び巨額の不良債権を生じ
させる結果になりかねません。
それらを考慮すると跡地の売却はリスクが大きすぎるのでは
ないでしょうか。
114113:2001/01/07(日) 02:23
スレ違いでした。どうも失礼。
115名無しさん@1周年:2001/01/07(日) 02:32
ウォルフレンよりも
客観的資料を提示する事に努めた
エドウィン・O・ライシャワーの「ザ・ジャパニーズ」
ほうが、日本をよく捉えていたとおもう。
てゆうか、ウォルフレンはイデオロギーにとらわれすぎ
116名無しさん@1周年:2001/01/07(日) 14:32
あげます!
117名無しさん@1周年:2001/01/07(日) 17:06
簡単に言えば
ライは「日本は西欧といい意味でも悪い意味でも
    共存できる」
ウォは「日本は西欧とは違う。民主主義の概念が
    根本から違う。日本と西欧とを同列に語ろう
    とすること自体がおこがましい。」

昔のサピオでウォはこう書いてライシャワーを批判した。
118蒸し返すけど:2001/01/07(日) 18:57
費用逓減産業って、やっぱ水道、ガス、電気とかインフラ関係のことじゃないの?
新規参入が難しくて、自然独占が起こるという・・。マクロで、小沼ちゃんにそう
習ったんだけどなァ。実体経済ではまた違うものなのかな。
バカですまぬ。
119115:2001/01/07(日) 22:25
>117
おお、スレどうもです
しかも手際よくまとめてくれてる。
で、やっぱウォルはライさんを批判してましたか。
参考になりました。
120名無しさん@1周年:2001/01/09(火) 04:52
ウォ曰く、日本企業は消費者の「顔」が見えているらしい。
欧米企業ってそんなに顧客満足度低いのかい?
121考える名無しさん:2001/01/09(火) 05:12
彼って日本を貶したいのやら誉めたいのやら分からない(w
122名無しさん@1周年:2001/01/09(火) 05:44
お金さえ出してくれれば何でも書きます。欧米人コンプレックスの強い
日本人は欧米人の批評があればイチコロです。
123名無しの歌:2001/01/09(火) 10:58
>>120
 電気ポットのふたのゴムをとりかえるのに1500円かかるといった状況は依然とし
てある。

みかかの独占には、市内回線を国で買い取り使用権を安く売ればOKかも。
124名無しさん@1周年:2001/01/09(火) 21:17
>123
みかか…
懐かしい言葉だねえ。
125名無しさん@1周年:2001/01/10(水) 20:25
毎日新聞age
126名無しさん@1周年:2001/01/11(木) 00:10
サンデーちゃうの?age
127名無しさん@1周年:2001/01/11(木) 14:56
SAPIOあげ
128名無しさん@1周年:2001/01/12(金) 02:13
ウォルフレンにけちをつける人は、彼以上に、
日本の経済や政治に対して納得のいく分析ができる
のだろうか?
129名無しさん@1周年:2001/01/13(土) 02:51
ダイヤモンドage
130名無しさん@1周年:2001/01/13(土) 07:49
早川age
131名無しさん@1周年:2001/01/13(土) 11:54
Voice age
132名無しさん@夜明けを待つ男:2001/01/14(日) 02:46
プレジデントage
133名無しさん@1周年:2001/01/15(月) 00:23
age
134名無しさん@1周年:2001/01/15(月) 04:52
アムステルダムage
135名無しさん@1周年:2001/01/15(月) 22:33
副島age
136名無しさん@1周年:2001/01/16(火) 02:33
ナショナルインタレストage
137チェケラ♪:2001/01/16(火) 02:57
ネタがまじない
138名無しさん@1周年:2001/01/17(水) 10:16
下町情緒age
139名無しさん@寒い日が津ズ:2001/01/18(木) 00:32
彼が一連の著作で言うように、事実を伝えようとしない
マスコミと評論家達が大きな障害ですね。
140名無し@1周年 :2001/01/18(木) 02:50
ただ、省庁再編でお祭り気味の新聞もちらほらこれは!っていう
記事だしてるよ。ウォの言う、「時として真実を語り始めるが、
またすぐに焦点がずれていく」現象の前半段階にも見える。
141宮嵜學:2001/01/18(木) 07:12
財政・官僚・政治・マスコミは日本の四大権力機関です。
142洗脳マシーンマスゴミ:2001/01/18(木) 13:38
偽りのリアリティーをばら撒くな!
 http://www.billtotten.com/japanese/ow1/00399.html
143名無しさん@1周年:2001/01/19(金) 00:50
今度の省庁再編どの程度やるのだろうか。形だけの気がするが。
144名無し@1周年:2001/01/19(金) 01:09
どの程度やるっていうか、計画(不完全な)が実行されただけです。
おっしゃる通り形だけで、これ以上の広がりはありません。

で、聞きたいんだけどなんで新刊は毎日から出さなかったのか。
さすがに毎日もウォの新聞批判に耐えられなくなったのか。
その辺の事情に詳しい方いたら、是非。
145名無しさん@1周年:2001/01/19(金) 06:33
財務省age
146名無しさん@1周年:2001/01/19(金) 07:49
機密費age
147名無しさん@1周年:2001/01/20(土) 00:21
民は愚かに保てage
148名無しさん@1周年:2001/01/20(土) 14:51
真・IchirouOzawaストッパー 改革させませんよ( ̄森 ̄)ニヤリッ
149名無しさん@1周年:2001/01/20(土) 19:17
鈴木主税age
150名無しさん@1周年:2001/01/20(土) 19:37
修復age
151名無しさん:2001/01/21(日) 07:01
ウォさん日本語読めないって話は?
もしそうなら、やはり理解度という点では疑わざるを得ない。
聞くべきところがないとはいわないけれどねえ。
152名無し:2001/01/21(日) 13:58
広がりのないネタはいらないです>>151
153名無しさん@1周年:2001/01/22(月) 00:04
来日して講演する予定はないのかな?
154名無しさん:2001/01/23(火) 17:43
ウォルフレンのせいで論語の「由らしむべし、知らしむべからず」の意味を
間違って記憶してしまった。

>>152
意味不明。(ワラ ウォは本当に日本語はできません。
>>153
チクシとよろしくやってる方がマシなんで
講演はしません。
155名無し:2001/01/24(水) 02:32
日本語のことについては詳しく知らないが、それがどんな論点になるんだい?>154
「理解度」というだけじゃ分からん。それから、まともなスレなんだから言葉使い
に気をつけてよ。もちろんウォにはいろいろ疑問点もある(すべてをシステムに
帰結させすぎとか)。
156名無しさん@1周年:2001/01/24(水) 12:03
154と決闘してくれage
157名無しさん@1周年:2001/01/25(木) 00:36
154は役所関係者か?
158名無しさん@1周年:2001/01/25(木) 00:50
>>151
エニグマが出たときに
御用バカ外人の代表である上智のクラークが
くやしさのあまり流したデマ

・・・だったかな?

そういやクラークって昔は日本の弁護ばかりしてたが
最近何やってるんだろう
自分の言ってたことがでたらめだったことを恥じるだけの良心が
わずかでも残っているとよいのだけど
159名無しさん@1周年:2001/01/25(木) 14:37
>158
グレゴリークラークなら多摩大学の学長のはず。
160日本@名無史さん:2001/01/25(木) 14:47
ウォルフレンはオランダの戦争捕虜団体の
名誉顧問をやっている。
161笑うセールスマン:2001/01/27(土) 12:39
ウォルフレンは、「日本的秩序が制度としてある。」といっているわけだけど、法的な根拠があるものとしての制度はないわけだから、いわば水掛け論とも言えるよね。
でも、日本人の意識の中には、彼のいう「制度らしきもの」がある事は否定できないんじゃないかな?
つまり、諭吉の言った「自尊」という基本的な生き方ではなく、関係性という行動基準が日本的システムをかたち造っているのは否定できないからね。権威主義(権威追随主義)が、「あなた」の意識の中にも、気持が悪いほど、巣くっているのじゃありませんかね?
162名無しさん@1周年:2001/01/28(日) 00:31
ウォルフレンなら今のKSD問題、機密費に関してどんな分析
をするかな。
163名無しさん@1周年:2001/01/30(火) 00:18
フォーリンアフェアーズage
164名無しさん@1周年:2001/02/02(金) 01:41
age
165どきどき名無しさん:2001/02/03(土) 10:01
age
166名無しさん:2001/02/03(土) 10:23
FAの論文集買おうと思ったが、朝日新聞の販売と知って
買うのをやめた。なんで中央公論はFAの掲載を
やめたんだー!
167名無しさん@1周年:2001/02/03(土) 22:40
ウォルフレンは丸山真男をジャーナリズムっぽくした人です。
経済板(ポスト学歴板)、社会学板(宮台話題板)だとちょっと不評だった。
168名無しさん@1周年:2001/02/04(日) 00:30
>>167
そりゃそうでしよう。あそこにいる人達にはウォルフレン
以上の分析ができないからでしょう。
169名無しさん@1周年:2001/02/04(日) 01:21
>168
逆じゃねえのか?
ウォルフレン程度でがたがた騒がない
てー事でしょう。
ま、信者に何を言っても無駄かな?
170名無しチェケラッチョ♪:2001/02/04(日) 03:55
昔、政治思想版にウォのスレッドたてたんだけど、ピクリとも反応なかった。
場違いだったかな
171名無しさん@1周年:2001/02/04(日) 05:48
あそこの住民はサピオぐらいしか読めません。
172考える名無しさん:2001/02/04(日) 07:03
サピオに出てなかったかなー?記憶違いかなー。
173どきどき名無しさん:2001/02/04(日) 09:22
ウォルフレンにけちをつける人は、彼以上に、
日本の経済や政治に対して納得のいく分析ができる
のだろうか?
174>171:2001/02/05(月) 06:12
違う。「新・ゴー宣」と宮台の反小林本などのウヨサヨ系しか読まない。
175厨房通りすがり:2001/02/07(水) 01:15
他のスレ見るとかなりの事情通の方々が書きこんでるのに、なぜにここには
来てくれないんだ?・・もう寝よ。
176名無しさん@1周年:2001/02/09(金) 02:27
age
177名無しさん@1周年:2001/02/11(日) 03:05
挙げ
178名無しさん@1周年:2001/02/12(月) 00:16
日本酒を嗜もう
179名無しさん@1周年:2001/02/12(月) 12:16
せめてアイサツ程度の日本語は勉強してほしい。
180名無しさん@1周年:2001/02/12(月) 19:16
日本政治はよく知らないからなんとも言いがたいものがあるが、ウォルフレンの
基準で計ると、日本以外のたいていの国もボコボコに叩ける。それを彼は特殊な
日本問題として記述する。一般政治問題を特殊日本問題にするから、処方箋が根
拠もなく明るくなる...今までの日本の慣習を捨てれば解決するのだと。だか
ら内外の政治学者からはそっぽ向かれている。
OK?
181コココ市民:2001/02/12(月) 22:10
>内外の政治学者からはそっぽ向かれている

ホントか?
182名無しさん@1周年:2001/02/13(火) 01:33
と言うより日本の政治学者が世界からそっぽを向かれている
のだろう。表に出てくるのは、ほとんど御用学者だしね。
183名無しさん@1周年:2001/02/13(火) 01:41
>>180
>日本政治はよく知らないから

君、嘘ついてないかね?


それから、日本の慣習は、あきらかに
少なくとも一部は捨てなくてはいけない時期に来てるんだが。

「権力構造の謎」が書かれた時点では日本はバブルの絶頂だったから
誰もが日本のやり方で正しいと思い込んでたがね。

OK?
184民主支持者:2001/02/13(火) 20:00
>180
頭がno good

世界中の人々と国民の一部が、日本は民主主義国だと信じていたが、
それは事実と違うと論証したからウォルフレンは話題になった。同様な
ことは、国内の学者も知っていたが、怖くて触れなかった。日本以外のアジア
アフリカ諸国の大半については、誰も民主主義国だと信じていないから
論証の必要もない。この国にはタブーが多すぎる。外交機密費なんて、
公然の秘密だった。検察は、自分達も機密費を享楽費に用いているので、
捜査しづらいだろう。
185180:2001/02/13(火) 21:41
1.制度Aがある。
2.われわれの理想はかくかくしかじか。
3.制度Aをとっている日本は理想にはほど遠い。
結論:Aを廃止せよ。

というのがウォルフレンの論理だ。これでは論証ができていない。

4.制度Bもある。
5.制度Bの国はわれわれの理想に近い。
6.3と5の原因はその制度にある。
結論:Aを廃止し、Bを採用せよ。

 ここまでやってはじめて論証になる。
 2と3を言うだけなら簡単さ。どの政治学者も異存ないと思うよ。

 外国の汚職事件やドキュンな政治屋なんてわれわれほとんど関心な
いだろ。だから報道もされない。日本語だけで見ていると全然わから
ないけど、そういうものはどこにもあるんだ。
186名無しさん@1周年:2001/02/13(火) 22:43
>>180,>>185

よーするに

>日本政治はよく知らないから

これは嘘なんだね?
日本の政治について知らない人間が
>>185のようなことを書くのはいささか思い上がりだからなあ。

ついでに言えば、社会科学で完全な積極的論証が完成することは
ほとんだないんだよ。ウォの説も仮説に過ぎんが、

>6.3と5の原因はその制度にある。

実はこの命題を論証することは、まず不可能だ。

だから、君のやり方がとおるんなら、まず間違いなく
どんな政治理論でもボコボコにできるな。
批判するのは結構だが、自分の足元をよく見たまえ。

官僚の手先かな?
187180=185:2001/02/13(火) 23:10
 思い上がりなんだけどね。


>ついでに言えば、社会科学で完全な積極的論証が完成することは
>ほとんだないんだよ。ウォの説も仮説に過ぎんが、
>実はこの命題を論証することは、まず不可能だ。

 おお、賢い。その通り。しかしそこで血道をあげるのが政治学者。
無視するのは政治評論家。だからウォくんは評論家。

 反証をテストすることは可能だ。比較を使えばいい。反証可能性
はあるのにテストでつぶせないなら、その仮説にはみこみがある。
ウォくんのは、それ以前に4、5であっさりつぶれると思うがどう
かな。
188名無しさん@1周年:2001/02/13(火) 23:43
>>187
嘘つきが開き直ったわりに論理がずさん。
言い逃れが好きだね。所詮は手先か。

>反証をテストすることは可能だ。比較を使えばいい。

君本当に社会科学をちゃんと勉強したことあるの?
反証というのは、ウォの言ってることを実行しても
なんのよい結果も得られなかったときに完成するんだよん。

だから、単純に反証を立てたいなら4、5、6は不要(笑)。

けれども、条件をきちんとそろえなければ社会科学での反証にはならないが
社会科学の対象というのは条件を保った反復が難しい、
つまり反証をきちんと立てるのも実は結構しんどいから
比較という不完全な手法に頼らざるを得ないというだけだ。

だから、

>ウォくんのは、それ以前に4、5であっさりつぶれると思うがどう
>かな。

君の論理があっさりつぶれかかってるぞ。
言葉は知ってるが意味を知らんようでは致し方ないが。
189187:2001/02/13(火) 23:55
>>188
 ごめん。186だよね。前にほめたのは撤回する。きみは反証という
の意味も知らないドキュンな厨房だ。

 おそらく話が通じないので、もうやめとく。ただこんなことを書い
た政治学者を自称する名無しがいたと心にとめて、勝利宣言でもなん
でもしてくれ。
190名無しさん@1周年:2001/02/14(水) 00:00
>>189

やれやれ、最後は屁をこいて逃げたか?

自分の無知を棚に上げてデタラメを吐くというのは大した度胸だが
そんなに論理に弱くては官僚としては出世できないぜ(確実)。

まだ学生だったら、別の道もあるがね。
191名無しさん@1周年:2001/02/14(水) 01:17
左翼嫌いだがこの人の分析はかなり凄い。日本権力構造の謎は名著。
192名無しさん@1周年:2001/02/14(水) 01:59
高次元age
193名無しさん@1周年:2001/02/14(水) 02:55
>カレル・ヴァン・ウォルフレンをたたくのってなぜ?

ウン十年もの間、ジャーナリストとして日本に関わりを持ち、日本社会
そのものを評価するという壮大な仕事を遂行しているにもかかわらず、
なぜか未だに日本語の読み書き会話ができないから。
194名無しさん@1周年:2001/02/14(水) 02:58
日本の政治学者=文部省の手下
日本の政治学者の学説=ヨーロッパ、アメリカの受け売り
役に立たない
195193:2001/02/14(水) 03:04
むぅ、よくよく見ればガイシュツのネタだったわ・・・。>17
196日本@名無史さん:2001/02/14(水) 05:23
>反証というのは、ウォの言ってることを実行しても
>なんのよい結果も得られなかったときに完成するんだよん。

しない。論証と反証が同レベルと思っている時点でヘタレ。
反証可能命題を避けるウォルフレンもヘタレ。
197名無しさん@1周年:2001/02/14(水) 06:07
ウォルフレンはもっと日本のことを勉強しろ
198名無しさん@1周年:2001/02/14(水) 07:35
ウォ「日本語を勉強すると思い入れができてしまって
 的確な分析ができなくなる」…違うと思う。
199例えば:2001/02/14(水) 12:29
英語が目に一丁字もない人間が書いたイギリス社会論。
フランス語を読めない人間が書いたフランス文化論。
ドイツ語を知らない人間が書いたドイツ政治論。

・・・真に受ける奴の気が知れん。
200名無しさん@1周年:2001/02/14(水) 23:42
でも実際言っていることがあたっているけどな。
201名無しさん@1周年:2001/02/15(木) 00:16
そんな大してすごい内容が書かれてるとは思えんが
202名無しさん@1周年:2001/02/15(木) 00:32
ウォの見解によれば、「日本文化」とは、官僚と官僚シンパの学者から
成る支配層が、民衆支配のために意図的に流布したイデオロギーなんだ
そうな。

は、恥・・・!
いまどき共産党でも口にせんぞ、こんなタワゴト。
聞いてる(読んでる)方が恥ずかしーわ。

なんせ日本語も理解できんから、ネタ元の丸山さえ著しく卑俗化された
姿でしか理解できてない。その上悪いことに、そのネタ元様による
日本ー西洋比較がそもそもデタラメとくるから、もう悲惨の極致。

(再び)・・・真に受ける奴の気が知れん。
203>>202:2001/02/15(木) 01:25
ソース希望
204:2001/02/15(木) 01:54
彼のことはさておき、経済大国の日本人は、幸せを感じてないよね。
205名無しさん@1周年:2001/02/15(木) 02:44
江戸時代の朱子学、明治時代の教育勅語、両者とも
時の政権を攻撃させないためのイデオロギーだったけれど、
202さんはそのことについていっているのですか?ぜひあなたの
具体的な解釈をおききしたい。
206名無しさん@1周年:2001/02/15(木) 06:03
>>196

はいはい、もっとちゃんと科哲あたり勉強しましょうね。ボクチャン。


「日本のよくない点は、かくかくしかじかである」
つまり「かくかくしかじかをやめれば日本はよくなる」
に対する反証は

「かくかくしかじかをやめたが、日本はよくならなかった」

で完成するね。アタマ悪いね。

まあその程度でも君の同級生ぐらいなら得意のハッタリで
だませたかもしれない。どうせバカばかりだろうから(wr
207名無しさん@1周年:2001/02/15(木) 06:13
しかし科学のイロハも知らんクソガキ>>189でも
政治学者きどりができるんだから
いい場所だよなあ。
208202>>203:2001/02/15(木) 14:57
ソース希望って言われても困るな。202のカキコ自体は引用じゃなく、俺が自分の
言葉で要約しただけだから。
まぁ、その辺にあるウォの本でも自分で読んでみて下さいな。そこら中に「イデオロギーと
しての文化」だとか「文化にかこつけた権力」だとか「知識人は“管理者”たちに誘い
込まれて既成秩序のプロパガンダをしている」とかって類のタワゴトが散りばめられて
るからさ。
209202>>205--@:2001/02/15(木) 15:04
>202さんはそのことについていっているのですか?

いいえ(笑)。逆に、なぜあなたがそう特定したのかが知りたいぐらいですが。
でも一応コメントだけしておきましょうか。

 まず、朱子学については別に言うことはない。つーか、いまさら「四百年
前の封建社会では封建的道徳が支配的だった」と指摘されたって、特にコメ
ントのしようもないですね。そんなの世界共通の現象だし。
 それに朱子学といっても一様じゃなかっただろうし、他にも陽明学や批判
勢力としてのソライ学(変換できない・・)等の有力な思想もあったんでしょ?
まぁそこまでいくと俺自身は専門外だけど、例えば(それこそ丸山が試みた
ように)、その思想的系譜の中に近代化への萌芽を探る、なんて分析の仕方も
可能なんじゃないの?
 ともかく、それを十把ひとからげに“支配イデオロギーがずっと続いて
いるのでございます”なんて言っちまう大雑把なウォ的理解は、少なくとも
社会科学としては完全に落第点ですな。

 それから、教育勅語が「上に逆らわせないためのイデオロギー」というのは
間違い。あれは本来、近代西欧的な法治主義・国民国家体制を国内に築く基盤
として(少なくともそうなることを狙って)制定されたもの。むろん欽定憲法下と
いう制約はあったものの、封建的な君ー臣の道徳なんてものは、勅語では特に
強調されていない、というのが私の解釈です。
 「教育勅語は悪いもの!」なんつう大雑把なイメージだけで語っちゃ
いけませんな。
210202>>205--A:2001/02/15(木) 15:09
 お次は逆に質問。
 ウォが題材にしているのはあくまで現代日本なわけですが、205は、その
現代日本社会と朱子学・教育勅語がどう関連してると思ってるの? 具体的に、
あくまで具体的に説明してもらいたいですな。

 ウォも、初期の著作ではその辺の思想の上っ面を並べ立てて、なんとか現代の
問題をそっちにこじつけようとしていたが、全く成功していない。だもんで、
奴の本は、結局のところ、個別具体的な問題の指摘(まぁそれ自体は当たってる
部分もあると思う)と、「支配層のイデオロギー」なんつうオマヌケな話が、
バラバラに詰め込まれた妙な内容になっちまってるわけです。
 故村上教授が「少なくとも経験的分析への貢献としては評価できない」と
批判してましたが、まさにそのとおりと私は思っているのですがね。
211名無しさん:2001/02/15(木) 20:26
がいしゅつだけど、ウォは論破できない相手に対しては
「体制派文化人」と捨てゼリフを吐いてさっさと逃げる。
昔のサピオの文章を読んでみ。
村上泰亮や高坂正尭なんかが対象になった。
212民主支持者:2001/02/15(木) 20:47
180=185は、社会的不適合者の院生かその予備軍だな。
どうでもいい細部にこだわる所が、社会での洋梨を暗示している。
ウォルフレンが学者なのか評論家なのか、どうでもいい。氏の著作に
よって、内外の識者が大きな影響を受け、日本の中産階級が力を得た
事実が重要なのだ。その業績は、ウォ>>>>>>>>>>>>>>日本の政治学者。
日本の学者など、狭い業界で仲間だけに通じる隠語を用いて、思考の
オナニーをしているだけだ。お互いにオナニーの見せっこをして、
どっちのオナニーがよりカッコいいか競っていることで飯を食っている。
田舎の爺婆なら、偉い学者先生、と崇めるが、今時の若者ならドキュン
でも、税金泥棒の既得権集団だと知っている。
213名無しさん@1周年:2001/02/16(金) 13:14
スーパー高次元議論age
214名無しさん@1周年:2001/02/21(水) 01:27
age
215名無しさん@1周年:2001/02/22(木) 11:18
>カレル・ヴァン・ウォルフレンをたたくのってなぜ?

ガイジンだから。
ガイジンは日本を悪く言ってはいけない。
終。
216名無しさん@1周年:2001/02/23(金) 01:38
日本はガイジンに物を買ってもらわないと生きていけません。
217名無しさん@1周年:2001/02/25(日) 17:01
789
218名無しさん@1周年:2001/02/26(月) 10:54
議論はもうしないの?
219名無しさん@1周年:2001/02/27(火) 00:30
君から何かテーマをふってみれば?
220名無しさん@1周年:2001/03/02(金) 00:07
あげ
221名無しさん@1周年:2001/03/17(土) 02:49
ヨーロッパと組んでアメリカに対抗しよう
222名無しさん@1周年:2001/03/17(土) 03:42
ヨーロッパがイエローなんかと手を組むわけないじゃん。
223名無しチェケラッチョ♪:2001/03/17(土) 03:43
新刊読破した。不完全燃焼
224名無しさん@1周年:2001/03/17(土) 03:43
225名無しさん@1周年:2001/03/17(土) 04:32
日本語が解からないという事は、日本の人間関係が解からないだろうし、
それで、日本の権力構造を語られてもなぁ。
黄色人種が同じ本を書いても、まったく注目されないんじゃないの?
226名無しさん@1周年:2001/04/02(月) 06:20
 
227名無しさん@1周年:2001/04/14(土) 00:35
プレジデントの連載終わってしまいましたね。どこか他で連載
してくれないかな。

228厨房ドキュンですが:2001/04/14(土) 02:58
「しあわせにしない・・・」を読んだのは、勤め始めて間もないころ、世の中の仕組みが
見え始めた時期と合致します。ルールがないという、本書の指摘を、実感し始める時期と
もいえるでしょう。確かにあれを読んだとき、日本に限らないよくある話ではないかとも
思えたが、そのよくある話を分かりやすくセンセーショナルに本にまとめてくれたことは
評価されて当然だと思う。その後の世の中で起こったことを追っていくにあたり、リチャ
ード・ドーキンスと並んで存在感を肌で感じる。
新刊で驚いたのは、「しあわせにしない・・」での、指摘で火がついた動きが完結すらし
ないうちに、指摘した本人が逆説を取らざる負えなかったということ。この間の情勢の激
変振り、ひいては、混乱そのものが、重大だと思う。
229匿名希望:2001/04/14(土) 05:03
あの鋭い社会科学的分析で日本社会の構造を明らかにしたのを読んですごいとおもわんかねえ。
橋爪や副島が絶賛してんで読んでみたらほんとに凄かった。
230名無しさん@1周年:2001/04/14(土) 05:23
時代遅れ。

231優良スレ認定:2001/04/14(土) 06:13
あげ
232名無しさん@1周年:2001/04/14(土) 08:07
プレジデントのは本になるのかな?
233名無しさん@1周年:2001/04/19(木) 09:28
age
234名無しさん@1周年:2001/04/26(木) 17:45
235名無しさんの主張:2001/04/26(木) 18:48
>>229
>あの鋭い社会科学的分析

あの本が社会科学なんて厳密な域に達してるように見えるの?
せいぜい評論レベルだよ。しかもボロボロの。
236名無しさん@1周年:2001/04/26(木) 19:58
オマエの社会科学とやらのレベルを見せてみな
237あるブスの処女廃人:2001/04/26(木) 22:40
ウォルフレンは「日本/権力構造の謎」という本で「日本のバブルは弾けることはない」
「いたって簡単に経済的プロセスを政治的に制御できる」などと書いているんですが、
じゃあ今の不況は何なの?
238名無しチェケラッチョ♪:2001/04/27(金) 00:54
>>228
終り3行、参考になりました。そういう見方もできますね。
239名無しさん@1周年:2001/04/27(金) 02:14
>>236

先にそっちのレベルを見せてくれんかな?
評論と社会科学の区別もつかないドキュソが相手では、説明するにも何かと苦労する
んでね。

まぁそちらのレベルに合わせて、おおざっぱなレベルで話をしてあげるよ。

基本的に、ウォルフレンはは現代日本に見られる問題点を個別に論じるのではなく、
それらは煎じ詰めれば全て“日本権力構造”なるものに起因する、そしてその権力
構造なるものは、“日本文化”という衣をまとった“支配イデオロギー”を、官僚が
意図的に流布することにより形成されている・・・、ってことを主張してるわけだ。

従って、その主張を正しいと判断するのであれば、当然、@現代日本の諸問題の適切
な把握、A日本文化なるものの適切な定義、及びBその両者の具体的な関係、の3点に
ついて、きちんと論じられるはずだよね?

では、説明をよろしく。

(ちなみに、ウォルフレンは@についてはまぁ標準的な評論家程度のレベル、Aは
一夜漬けの知識をうまくレポートにまとめたって程度、Bはまるっきりの大失敗、
・・・ってのが俺の評価ね。)
240名無しさん@1周年:2001/04/29(日) 18:16
ageとこうかね、と。
241名無しさん@1周年:2001/05/01(火) 14:59
ウォルフレンはマスゴミが決して伝えようとしない、日本のシステムの内幕を暴露してくれた。中枢が麻痺しているという決定的な欠陥も。
 無知なアホ右翼が、小泉が首相になったぐらいでマスゴミに洗脳されて、ぬか喜びしているのも、遊び半分で野党の政治家を叩くのも、日本の権力構造をよく知らないから。
 日本のマスゴミは旧共産主義国のそれと同じぐらいイカサマだが、それらの国々と違って殆どの人が鵜呑みにするという点で世界最悪だ。
242:2001/05/01(火) 15:59
ウヲルフレンは日本の左翼は自虐的だったのは事実だ。
平和主義もただただ観念的なものに過ぎなかったといっている。
大江をかなり者を知らない人とかぶったたいてる。
システムこそが問題であって、頭だけ変わっても何にもならない。
243名無しさん@1周年:2001/05/01(火) 20:03
意地になっているキティちゃんがいるな
哀れ
244名無しさん@1周年:2001/05/01(火) 22:05
まともな議論できる支持派っていないの?
245名無しさん@1周年:2001/05/01(火) 23:34
今こそ日本でも彼並みの分析能力を持った人間が必要なんだがな。
マスコミに出てくる学者は腰抜けばかりだし。
246ウヲ:2001/05/04(金) 18:41
「大胆な提言をしましょう。日本は今、第二次大戦のレジスタンスや、旧ソ連時代の、謄写版による『サミザート』誌のような地下出版が必要です。
必ずしもマスコミに敵対的である必要はないけれど、マスコミから独立した、多様な情報と議論が展開される場です。

既存のマスコミは、実は巨大な官僚機構であり、現状維持派です。
日本全体のシステムに深く結びついている彼らに、システムの矛盾を突くことを期待してはいけないのです」
247名無しさん@1周年:2001/05/12(土) 00:02
細川内閣の時は、大蔵省と通産省が手を組んで改革をつぶしましたが、
今回はどうなるでしょうか?孤立無援かも知れない小泉首相のために
何らかの援護射撃ができないものでしょうか?
248平均的感想であろう:2001/05/12(土) 03:36
俺は新聞以上の事は知らんが、権力構造の謎は読んで信じる気になった。あの本に書
かれていた「システム」の描写は漠然と抱いていた「権力」のイメージに近かった。
しかも、それは民主主義の姿ではないというので衝撃だった。欧米も民主主義とはい
え、実状は似たようなもんだろ、と思っていたため。ま、あれを検証して批判的に読
めるだけの知識は無いし、安易に信じちゃいかんが。

ひとついえば、ウォルフレンが日本の権力構造を「システム」と呼んだのは、明示的な
描写をしようにもほとんど不可能だったため、やむなくそうしたのでは。
読んでいて、何とか表現しようとしたがあきらめた、という印象を受けた。
249名無しさん@1周年:2001/05/12(土) 04:42
ウォルフレンは「人間を幸福にしない日本というシステム」 で、細川内閣について
日本の政治システムを変革できる希有なチャンスだったが、それを逸してしまったのだ
との旨の記述をしていたが、小泉内閣についてはどう思うのだろう?

250名無しさん@1周年:2001/05/21(月) 09:29
「なぜ日本人は日本を愛せないのか」など、日本に詳しいオランダのジャーナリスト、カレル・ウォルフレン氏はもっと手厳しい。2日前に彼と食事をとったさい、開口一番、「小泉氏に改革など何も出きっこない。
なぜなら、彼は官僚機構に手を付けなかったから」と彼は言った。彼の母国オランダでは内閣を決めるのに長い時間を割くのだそうだ。
政府が何をやりたいのかをじっくりと議論をし、その政策を実現するのにふさわしい人材を登用する。
だから組閣に2、3カ月もかけることもあるという。その組閣を小泉首相が半日で済ませてしまったことは政策はないがしろにされ、結果として官僚任せになることを意味する。
政策を官僚に一任して改革が出きるはずもない。 by鳩山
http://www.kt.rim.or.jp/~hatoyama/index.html
251名無しさん@1周年:2001/05/26(土) 00:49
ウォルフレンなら今回の田中知事の記者クラブ廃止宣言は高く評価するだろう。
これが日本の官僚をここまでのさばらせてきたガンのひとつだから。
252名無しピーポ君:2001/05/30(水) 17:22
小沢一郎age
253名無しさん@1周年:2001/06/12(火) 00:17
age
254名無しさん@1周年:2001/06/12(火) 00:52
>>251
同意
255名無しさん@1周年:2001/06/12(火) 16:43
真の愛国者ならば、自国の事を全肯定はしないだろう。
むしろ、最も手厳しい批判を加えるだろう。
なぜならば、自国がさらによい国になることを望むから。
自国や自民族を盲目的に賛美するようになったら、その国家・
国民の運命は、衰退に向かうように思われる。
上記諸命題が妥当な場合、日本には似非愛国者は多いが、
真の愛国者はすでに絶滅状態と思われる。
愛国者の払底した国家は、いずれ瓦解すると思われる。
256名無しさん@1周年:2001/06/13(水) 00:44
同意です。日本人はムードに流されやすく、一人ぼっちでも事実を追求
するガッツに欠けている。
257名無しさん@1周年:2001/06/13(水) 00:47
>>255 >>256
この言葉はあまり好きではないのだが「激しく同意」。
258Luke Sky-Walker:2001/06/13(水) 01:48
凡人を批判しない天才など、古今東西どこを見ても
ほとんど存在しない。私の知る限りでは。
新井白石、勝海舟、ナポレオン、フリードリヒ2世...。

政界ではそれが当然ではないのかな。宗教とかなら
寛容とか無言とかマザー・テレサのように
批判めかずにちょこっと必要な事を示すだけとか、
その方がいいのだろうけど。
(釈迦やキリストは腐敗したバラモン、サドカイ派などを
弾劾する立場だけれど)

凡人は批判されるとすぐ自分の気分を悪くした人を
「なんて悪い奴」と見るけれど、...いやニッポン人が
特にひどいだけで世界中そうというわけでもないな...
むしろ指摘された欠点を改める事ができないのが
おかしいのでね。怠惰だから改めずにいい気分で
威張ってたいわけだね。幼稚なお山の大将、
島国引き篭りファシズム信者は、大海を知らずに。
259名無しさん@1周年:2001/06/13(水) 14:44
「怒れ!」の第2章メディアに騙されるな!に同意
260名無しさん@1周年:2001/06/22(金) 01:52
age
261名無しさん@1周年:2001/06/22(金) 02:10
>1
つーか、そいつ誰よ?????

さげ。
262名無しさん@1周年:2001/06/22(金) 15:55
今時ウォルフレンを知らないやつがいたとは....
263名無しさん@1周年:2001/06/22(金) 16:20
今だから、かな?
エニグマのころはすごかったが
だんだんしょうもなくなってきてないか?
264名無しさん@1周年:2001/06/26(火) 07:24
小泉うざいage
265名無しさん100周年:2001/06/28(木) 07:20
ウォルフレン間接的に山本七平の影響うけすぎ。
自民党と社会党の関係についての書き方も
山本の実体語と空体語という考え方のパクリ。
あと中心がいないという指摘も山本と司馬の
対談のパクリ。
システムを批判してるけど見当ちがい。
日本の心配する前に己の国の心配せいってとこかな。
266名無しさん@1周年:2001/07/02(月) 13:09
>>212
日本の政治学者の著作とか読んだことないだろ、あんた?
ケチをつけるのは構わんがせめて相手の著作を読んでからにしてくれ。
あと欧米の政治学者の本を読めば民主主義ってもんは日本に限らず
どこでも相当「システム」的な問題を抱えているってことが分かってくるぞ。
とりあえず村松岐夫・他「日本の政治」(有斐閣)と、Theodore Lowi
「The End of Liberalism」(Norton)を読んでから物事を語ってくれ。
日本特有である筈の「システム」の問題が、形を変えてアメリカでも
見られることが分かるから。
267考える名無しさん:2001/07/02(月) 18:22
俺はシステム自体それほど悪いとは思わないけどね。
独裁者を防ぐということだけ考えても欧米の
民主主義よりよっぽど優れていると思うけど。
268名無し組:2001/07/05(木) 23:04
本当の独裁者なんて実は存在しないと思う。存在するのは独裁者を担ぎ出して発言権を確保しようと、しのぎを削る周囲の力関係。その調整を図る仕組みが、やはり「システム」と表現されているようなルールなきルールだと思うのだが。
269名無しさん@1周年:2001/07/06(金) 00:10
どこの国にも多かれ少なかれ政治制度と現実の間に矛盾が存在する。ウ
ォルフレンが言う日本のシステムの問題点とは、最終的に責任をとる機
関、組織、人間がいないため、時に究極の無責任体制を生んでしまうと
いうことだろう。自分達の都合で法律を運用できるようにわざとあいま
いに起草し、解釈する日本の官僚達。匿名で好き勝手に行動し、つけは
国民に負わせる。その被害はここ数年間だけでも相当なものだ。最近の
外務省の機密費問題をみてもそう思う。日本のシステムはヒトラーは生
み出さないかも知れないが、無数の匿名の独裁者や東条英機、辻正信の
ような人間を生み出す危険性が常に存在する。
270名無しさん@1周年:2001/07/06(金) 00:39
とにかく日本という国は官僚しだいという事ですね。
271TN:2001/07/06(金) 01:51
>>269
半ば賛成。 だけど、「匿名性」のところがひっかかる。
というのは、じゃオープンだったらいいのかっていう疑念がある。

君は官僚はそもそも俗悪だという概念があるのかもしれないが
彼らそのものが悪いのかは判断できない。
自助努力しようとする人間が内部にはいる事も事実。それが
組織全体に好転しないのも事実。268が語るような「逆風の力学」だ。
どこかに原因の落とし所を設けなければ議論にはならないかも
知れないが、システムのもっと根底に問題があると思う。
272名無しさん@1周年:2001/07/07(土) 23:16
既出だったらスマソ

なぜ日本人はウォルフレンを愛せないのか
http://www.aurora.dti.ne.jp/~osumi/b01.html
273名無しさん@1周年:2001/07/08(日) 08:01
>>272 ざっと目を通したけど、あまり建設的な批判じゃないねえ…
2chのこのスレッドでの議論のほうが、まだずっと高尚だよ。
274名無しさん@1周年:2001/07/08(日) 14:42
>>272
「ウォルフレンを批判してるのは佐高信ぐらい」ってのは間違いだね。
最近ではそうかもしれんが、一昔前ならマスゾエなんかも結構噛みついてたよ。
亡くなった村上泰亮氏なんかも批判してたしね。ちょっと近いところでは、村上氏
のお弟子さんの佐伯啓思氏なんかも一時期やってたな。

特に故村上氏は、「実証的研究としては評価できない」「ほとんど反論する気にも
なれない誤読」と、氏としては珍しい強い口調で批判してた。

最近はもう、マトモな知能を持ってる人は、バカバカしくて手を出さないんだろ。
佐高みたいな、評論と社会科学の区別もつかないような奴は別だろうけど。
275名無しさん@1周年:2001/07/14(土) 00:29
新刊出ましたね。今回は山県有朋の事が良く出てきますね。今の官僚悪
の親玉、官僚に政治責任を負わせることのできない仕組みを作った人。
「山県の遺産」、官僚機構が議会による干渉を受けないようにする為、
政治家主体の内閣が事務次官以下その他の高級官僚を任命する事を不可
能にする仕組み。この事について今の日本人がどれだけ理解しているの
だろう?小泉首相がこの仕組みを温存したままで改革などできるわけが
ないと思うのだが。
276名無しさん:2001/07/14(土) 01:28
その新刊、あの念仏のように何回もかいてた「市民」の
言葉が激減してるような気がした。
市民って彼の西欧絶対主義の象徴だったからちょっと意外。
彼がたとえば佐伯の批判にほとんど答えてないところからみると
少し自信喪失気味なのかね?
277名無しさん@1周年:2001/07/14(土) 05:36
>>274 村上氏の場合、図星をつかれたから、感情的になったと思われ。

>>276 ここ数年の日本政治はウォルフレンを意識しつつ、守旧派勢力
(ウォルフレンの言う「システム」)が、ウォルフレンの言説を
自己にとって無害なかたちに変質していった歴史だから、ウォルフレンが
自信喪失するのは無理からぬと思われ。
278名無的発言者:2001/07/14(土) 08:20
>>276
それだけじゃないと思う。ウォが言う市民の概念が日本では
ただの左翼の奇形の意味でしか定着しなかったのも
原因だと思われ。
279名無しさん@1周年:2001/07/14(土) 09:51
新刊出たの?
小泉叩いてた?
280名無しさん@1周年:2001/07/14(土) 11:19
いや、ただの官僚叩きに戻ってた。
281名無しさん@1周年:2001/07/14(土) 15:25
>>277

277さんに同意です。システムが無害な形にしてウォルフレンの言説を取
り込んできたと私も思います。最も大きな役割を果たしているのは何だ
と思いますか?私は記者クラブを中心とした閉鎖的な日本のメディアだ
と思います。経済問題にしても最近の外務省の問題にしても本当の事実
が多くの国民に伝わらないから、問題を論じる以前にどこが一番問題な
のか多くの人が定義する事すらできない。半年程度、国民の中で発狂状
態の現象が起こった後、又もとの木阿弥に戻る。何十年もこの繰り返し
ばかりですね。
282名無しさん@1周年:2001/07/19(木) 00:20
今週のニューズウィークにウォルフレン のインタビューが載っていたが、
彼の言うように小泉さん自民党から抜けて新党をつくってくれないだろ
うか?どう考えても自民の守旧派と彼では政策が違いすぎるし、無駄な
エネルギーを費やすだけだと思うのだが。国民にもその方が焦点がはっ
きりしてわかりやすいのに。
283名無しさん@1周年:2001/07/19(木) 21:48
族議員の小泉は自民党が居心地がいいんだよ。
284名無しさん@1周年:2001/07/25(水) 13:02
比較政治経済機構研究所age
285名無しさん@1周年:2001/07/27(金) 23:34
参議院選挙目前age
286アカウンタビリティ最高:2001/07/27(金) 23:38
女の子大歓迎!楽しく政治の話をしませんか?
最終的にはオフ会でおいしい思いがしたいです。
まあ冗談はいいとして小泉改革の失敗する理由や日銀が不況を
生んだ権化だ!という事を中心にしたHPです。
http://homepage2.nifty.com/-kubrick-/
管理人は若い(20代)男女二人でやってます。
287名無しさん@1周年:2001/07/29(日) 13:40
支配者を支配しろage
288ロビイスト:2001/07/29(日) 14:30
>>246
>>281
欧米ではこういう独立したメディアが確立しつつあります。

http://www.freespeech.org/
http://directory.google.com/Top/Society/Activism/Media/
289名無しさん@1周年:2001/07/30(月) 20:18
マスコミに洗脳された愚民がまた官僚独裁主義の基盤を強化してしまったage
290名無しさん@1周年:2001/08/02(木) 03:20
日本ではここかな
http://www.videonews.com/
291名無しさん@1周年:2001/08/13(月) 04:45
292名無しさん@1周年:2001/08/18(土) 17:06
 
293名無しさん@1周年:01/09/01 11:47 ID:l6fGy5/2
294記者クラブ:01/09/01 13:51 ID:YPWMbrwg
はウザイ、ぶっ潰せ
295名無しさん@1周年:01/09/01 15:10 ID:SXbCnhcw
ウォルフレン の批判する日本のシステムは、
形を変えて我々の日常の組織内で起こっていると思う。
公式の場で誰も(共産党の人は別だが)上層部と客観的、批判的な議論をできない。(会社内の会議、学会の討論、PTA総会、学校の授業で先生に対しまともに質問しない等)
何も議論しないか、オブラートに包んだ様な言い方や、当たり障りの無い事だけ出てくる。
そのような積極的に直接議論をするのを避け、陰でコソコソ陳情するのがオトナのやり方(または共産党系でない証)と認められている。
基本的にここを直さないと日本の官僚機構も政治も良くならないのでは。
追伸:私は共産党支持ではありません。
296名無しさん@1周年:01/09/03 06:22 ID:C9elYqsw
プレイボーイ10月号age
297名無しさん@1周年:01/09/10 21:52
age
298副島隆彦:01/09/17 14:55
だから、チャルマーズを加えて、かつて「日本たたき論者」とか、「ジャパン・バッシャー 四天王」と呼ばれた人々が
出現した。それは、チャルマーズを筆頭に、大著『日本/権力構造の謎』を書いたカレル・ヴァン・ウォルフレン 、
『日本封じ込め』のジェイムズ・ファローズ、それから、『日米逆転』のクライド・プレストウィィッツ(元商務省の対日
交渉官僚)の4人である。

ここからが話しが複雑になる。彼ら「日本たたき論者」は、実は、ちっとも日本を叩いていない。それどころか、
実に、親切に日本の生き延びる道をあれこれ教えてくれた。

それなのに、いや、だからこそ、彼ら4人に対して、ジャパン・バッシャーの汚名と悪罵を投げつけたのは、
ライシャワー派の人々なのである。だから、彼らは「四天王」に対して、もうひとつ、「プロ・ジャパン・インク」
Pro-Japan Inc. (日本株式会社礼賛論者)という、矛盾する別のレッテル貼りもした。日本の肩を持ったのが、
彼らジャパン・バッシャーだという中傷をした。
299名無しさん@1周年:01/09/26 01:14
週間ポストage
300名無しさん:01/10/09 07:30
300?
301名無しさん@1周年:01/10/09 11:16
このダッチのオッサン、慰安婦の強制連行があったなんて世迷い事を
未だに信じているのかしら?
日本語で情報を得ることができないとなれば、おそらく・・・
302名無しさん@1周年:01/10/11 16:30
age
303名無しさん@1周年:01/10/14 02:24
政治に関心を持つ全ての人々が山県有朋とその仕事について詳しく知るべきだと思う。

奴がいなかったら、日本の政治システムは、明治時代の知識人の多くが思い描いていた純然たる立憲君主制に進化できていたことだろう。東大は今のように日本のエリートに正当性を与える役割を担うようになってはいなかっただろう。

奴は政党政治家を忌み嫌い、持てる権力の全てを使って政党政治の発展を阻止しようとした。

実際、官僚が絶大な権力を持ち、政治家にはどうすることもできない日本の統治システムは「山県の遺産」と呼ぶこともできる。
304名無しさん@1周年:01/10/14 14:59
明治維新の理想、果実を食い潰したのが山県ですね。大久保利通は、30
年程度の時間をかけて政府を徐々に民主体制に移行する意図を持ってい
たようだが、暗殺されてその目論見も消えてしまった。軍と官僚機構を
握った山県は、選挙で選ばれた政治家主体の内閣が事務次官以下の高級
官僚を任命することを不可能にしてしまった。

何故か山県の影響力が日本では過小評価されていますが、普通の国民が
手出しの出来ない日本の政治体制の原点は山県ですね。 

それにしても日本の新聞社はあれだけの規模を持って金があり、記者も
いるくせに何故このことをもっと追求しないのでしょうか?
構造改革を本当に進めるためには山県の亡霊と戦わなくてはいけないし、
そのためにはメディアのサポートが絶対に必要なのにそのことがわかっ
ているのでしょうか?
305名無しさん@1周年:01/10/14 23:01
プレジデントでブッシュ叩き
306名無しさん@1周年:01/10/14 23:04
ビルトッテンはどうなった?
307名無しさん@1周年:01/11/06 15:37
あげ
308名無しさん@1周年:01/11/06 22:24
新刊出ましたage
309名無しさん@1周年:01/11/08 17:39
もう新刊でたの!?
310名無しさん@1周年:01/11/08 22:39
>>309
プレジデントに連載していた文章が中心です。
他に対談が少々。
311名無しさん@1周年:01/11/12 05:34
312名無しさん@1周年:01/11/13 16:21
小泉純一郎は山県有朋2世。
小泉は自著「小泉純一郎の暴論・青論」で山県に松下村塾で右翼の洗脳教育を施した吉田松陰に最大限の賛辞をもって共鳴、傾倒している。

松蔭の天皇主義的、国家主義的、拡張主義的な思想、テロをも辞さない
直情的な実践に惹かれている小泉は危険極まりない。

ウォルフレンは奴を財務官僚の操り人形だと指摘しながらも、改革者だと思い込んでいる節がある。

佐高が指摘しているようにウォルフレンの政治家の評価は発言だけで判断してしまって裏を見抜けないという問題があるのかもしれない。
313名無しさん@1周年:01/11/13 21:37
権力の中心がないシステムこそが問題で、そのことをどう変えるかということが
ウォには一番大事なんだろう。中曽根についてもその点で支持するようだけど、
教育問題については反対したかもしれない、としている。
314防長倶楽部:01/11/25 15:39
1945年に日本が滅びたのは
1922年に死んだ山縣有朋のせいだ
という輩が多くて、困まっちょります。
315名無しさん@1周年:01/11/26 00:29
>>1
 ファン.....中道左派リベラル(菅)
 アンチ.....ウヨ亡(枡添)、筋金入りの左派(佐高)
()は例として。

叩く傾向としては
    ウヨ亡→抑圧しにかかる。
筋金入りの左派→細部が気に食わない。

大体こんな感じかな?
316:01/11/26 02:40
アンチは右のひとはわるいとこつかれて逆切れしているが
別に悪口言ってるんじゃなくて、こうしたら
日本が良くなると教えてくれているわけ
左は軍隊は必要だから現実を見て憲法改正しろとか、現実的な
至極真っ当なこといっても我慢できない
で、社会的システムのそれぞれの組織が求められる機能を原理原則に従って果すべきという
近代主義者の橋爪、副島とかには評判がいい
317初心者名無しさん:01/11/27 18:03
>>315
ミギは佐伯啓思、日垣隆もアンチ気味。ウォは高坂正堯氏や梅原猛氏などの
右翼じゃない、御用達文化人的保守派にも批判的だったから某京大教授辺りも
アンチウォじゃないかな?自国に手厳しい批判をする事も愛国的政治思想の
一つだと頭で認めれない学者、市民といえば反サヨヒステリーを起す学者もアンチウォ。
進歩派文化人系はウォを政治家を絶賛しても官僚を叩いて反権力の餌をくれるから
概ね評価。されど東京裁判の不条理性を批判したり、小沢一郎、憲法改正を
支持しているのでその点はお決まりのヒダリ教条主義に従って批判。

ミギからもヒダリからも狙撃される学者ってなんか(・∀・)イイ!

http://plaza24.mbn.or.jp/~massan/nakanishi.htm
318名無しさん@1周年:01/12/08 13:34
http://president.dml.com/book/1729-4.html
やっと読んだけど楽観的なエピローグが意外だあね
319名無しさん@1周年:01/12/08 23:01
現実もこんな楽観的なエピローグのように進行してくれればいいんだが。
そのためにもひとりでも多くの大手に所属するジャーナリストの意識が
変わって欲しいものだ。
320名無しさん@1周年:01/12/08 23:36
>>314
間違ってはおらんと思うが。

少なくとも、あと10年早く死ぬべきだったな。
321名無しさん@1周年:01/12/19 06:24
90年代、大蔵省には不祥事の嵐が吹き荒れ、逮捕者を出すなど官僚の倫理
性が問われていた。バブル崩壊により、銀行との癒着など護送船団の温床とな
った接待が明らかになるにつれ、相次ぐ官僚不信に世間は落胆していた。そん
な時代に育ったエリート官僚が今、その復権のときを狙っている。小泉内閣の
発足はその契機となった。

 財務省主導による改革。今、小泉改革案の起案のほとんどを行っているの
は、紛れもない、財務官僚である。旧大蔵政務次官だった小泉。慶大時代の恩
師であり、政府税制調査会長を務める加藤寛・千葉商科大学長。財務省とのパ
イプは太い。組閣とともに、重鎮である塩川を財務大臣に備え、財務省はエー
ス級のキャリア官僚を改革の要所に据えた。官邸入りした、丹呉首相秘書官。
行政改革推進事務局に出向した、細溝参事官。両者とも押しも押されぬ事務
次官候補である。高速道路整備計画、行政改革の見直しで、凍結、民営化と
大胆な改革案を企画、立案し、族議員を震え上がらせている。

 しかし、その素案は、財務省に傷が付かないものばかりである。金融庁との
分断後、復権を狙い、完全な霞ヶ関支配を目指す財務省にとって、支持率の高
い小泉は格好の政策草刈場である。あまり有能な人脈も廻りに築いてこなかっ
た政治家小泉。唯一の頼りは財務官僚である。たまに財務大臣・塩川の口から
出てくる、突拍子もない改革案も、実は後ろで官僚が絵図を書いている。その
指揮をとっているのは、武藤事務次官である。国の財政をここまで悪くしてしま
った旧大蔵省の亡霊が覗き見える気がする。このままでは、結局は、官僚主導
での官僚による官僚のための改革しか断行できない。
322名無しさん@1周年:01/12/23 00:15
今、発売中のSAPIOに記事が載っている。結局小泉総理は自民党の修繕屋
にすぎない、本当の問題が何処にあるのかは石原大臣も総理もわかって
いない。分析のための情報が彼らでさえ手に入らないとのことです。ど
うなってしまうんでしょうかこの国は?
323名無しさん@1周年:02/01/05 23:17
age
324名無しさん@1周年:02/01/06 00:12
国民にとって一番恐ろしい関東軍と大蔵省の相似は両者とも自分たちが何をしているか自覚してないとこにある。
大蔵省高官の戦略は何だろうか。そんなものは皆無である。現状維持を続ければ何が起こるのかを、全く考慮に入れてない。
彼らは関東軍と同じく自らの力を失うことよりも、国を駄目にすることを選ぶだろう。
彼らは、小泉総理というプロパガンダを利用し、暴走に拍車をかけている。
関東軍と同じく、ある時点を過ぎれば彼らのコントロールはもはや利かなくなり、健全な市場機能が欠如してるなかで、日本経済は分解しかねない。
325名無しさん@1周年:02/01/06 13:29
自己組織防衛本能だけが行動原理の霞
ヶ関はさておいて、じゃあ本来その対
極とされるのは選挙で選ばれた政治家
? 霞ヶ関の批判もいいけど、だから
といって利益誘導むきだしの族議員な
んかになんとかしてもらおうという世
の中に逆戻りは勘弁して。ついでに言
うなら官僚にも地元利権にも縛られな
い新興勢力を標榜する民間リダー達て、
ありゃなんだ。結局彼らも大本営発表
レベルだったな。官僚での組織構成員、
族議員での地元後援業者てのが、出資
者(特に初期段階での)となっただけ
で、その限られた範囲の利権に対する、
異常なまでの責任感と、裏腹に、その
外世界に対する無関心振りという点で
は、同類だったと言わざる負えません
が。なんで、こんなやつらばっかりな
んでしょうか?人の上に立とうとする
人達て。(ガイキチにクーデター起こ
されるよりはマシか。)
326名無しさん@1周年:02/01/06 14:17
>>325
ウォルフレンは日本の政治の問題が個人のモラルの問題ではなくて仕組みの問題にあるといってます。
327名無しさん@1周年:02/01/06 14:53
>>326
そうはいっても、富の分配の方法や、
合議のプロセスとかは、確かに仕組み
そのものなんですが、お互いがどの辺
りで折り合いをつけましょうとか、
他者に及ぼす影響についてどこまで
想像力が働くのか、などまで観てい
くと、泥臭いと思われるでしょうが、
個人モラルの領域を、無視できなく
なってしまうでしょう。同じ仕組み
を築いたとしても、結果が違ってき
ます。個人モラルに結果を左右され
ない、完全な仕組みなどというもの
は、人間が社会性昆虫でもない限り、
幻想の産物に過ぎないと思うのです
が。(それに振り回されつづけたの
が二十世紀)
328名無しさん@1周年:02/01/06 23:20
なにかウォルフレンの論法を利用して小泉たたきをしたいようだが、違和感を感じ
てしまうよ。ウォルフレン=大蔵たたき、という単純な図式から、財務省に近い小泉
けしからんて、安易過ぎるでしょう。財務省に近かろうが遠かろうが自民党の総裁
選で、あれだけ対立軸が明確になった上で、あれだけ緊縮路線始めたらどうなるか、
これでもかと言うくらい、言い尽くされたにもかかわらず、圧倒的な支持を集めて
しまった事実にもう少し謙虚になっては。あれをマスコミの煽動だったなどと言わ
ないでおくれ。明かに貯蓄大好きの日本人が、簡単に消費拡大路線を選ぶわけない
でしょう。ましてや、巨人や自民党を許容するような人は、(つまり大半の日本人
は、)そうでない人間より現実主義者で堅実と考えれば、結果は尚更でしょう。
手続きを踏んだ上で決まったことを、蒸し返すのは、いかがなものかと。その結果が
破滅であろうと、選んだ国民の責任だと言えるだけの手順は踏んでいるのでは。
それを、国民が愚かで間違った方向に走っているから(実際そーかも)有識者の
判断でつぶしちゃいましょうと言うのなら、各個人責任の否定、システム丸出し
ウォルフレン本来の指摘そのまんまだと、思うんですが。
329名無しさん@1周年:02/01/07 18:10
>>328
なんか文章が支離滅裂でよくわかんないけど、お前ウヲの本読んだことあんの?誰が「ウォルフレン=大蔵たたき」なんていったんだ?ウヲはシステムの中枢が麻痺してるって言ってんだよ。
糞ウヨ小泉信者はアンチ小泉スレにでも逝って論破されてなさい。
330名無しさん@1周年:02/01/07 18:45
>>327
>個人モラルに結果を左右され
>ない、完全な仕組みなどというもの
>は、人間が社会性昆虫でもない限り、
>幻想の産物に過ぎないと思うのです
>が。

「完全な仕組み」は観念上の産物だが、「よりよい仕組み」なら存在する。
現実の制度論をろくに理解せずに安易なアンチモダニズムを信奉している輩って
イタイね。
331名無しさん@1周年:02/01/08 00:19
>>329
魚=大蔵たたき、解りずらいかー?
別に山形たたき(土産物?)と言い換えても
構わないよ。結論は同じだから。
山形の何がたたかれたかと言えば、官僚の存
在それ自体を自己目的化したことだろ。
その過程で、他の勢力との交渉が常に交換条
件つきの駆け引きになってしまい、明文化さ
れたルールに基づいてオープンな場で決定さ
れなければならない事柄までもが、内輪の取
引で決められてしまう環境を作ってしまった
事でしょう。
小泉が正しい、正しくない、なんてことは、
ここではどおーでもいいのよ。オープンな場で
決まったことを内輪の馴れ合いで覆せるだろう
という、ある種思い上がりが、中枢の麻痺その
ものであり、それが小泉の裏で糸を引く(と、
ここではされている)財務官僚の行動だろうが、
抵抗勢力だろうが、達の悪い振る舞いだという
事実には、なんらかわりはないよ、てこと。
332名無しさん@1周年:02/01/10 22:00
>>331
オープンな場で決まったことって自民党お飾り総裁選のこといってんの?誰がやっても同じなんだからあんなものはタチの悪い目くらましパフォーマンスに過ぎないし、自民党の内輪で決めたことに代わりは無い。

掲示板に書き込むことが、有識者の判断でつぶしちゃいましょうと言うことになるのか?確かに掲示板の書き込みなどは各個人責任の否定、システム丸出しウォルフレン本来の指摘かもしれないがな。
2ちゃんねると実社会を天秤にかけるところなどはまさに小泉信者(を装った煽り屋さんかも?)だな(w。
333名無しさん@1周年:02/01/18 10:09
佐高信がウォルフレンを批判していた出てくるけど、佐高の方がよっぽど怪しいだろ。
例えば彼の批判例 @北野たけし>フライデーに殴り込みして捕まったら謝ったくせに、映画「その男凶暴につき」
でいばった役を演じてるから嫌い Aサッチーだかミッチーてうざいから嫌い。
334名無しさん@1周年:02/01/18 12:53
アホの佐高はわけがわからん。
辻本清美を評価する理由→自民党本部でコロッケを食べてフットワークがいい。
335名無しさん@1周年:02/01/18 16:19
336名無しさん@1周年:02/01/21 13:40
337名無しさん@1周年:02/01/23 22:40
336のリンク先を読んだら怖くなってきた。小泉改革の具体的な内容を未
だに首相自身も各閣僚も官僚もわからないらしい。よく平気で国民の前
に出てこれるものだ。
338ナナシサン:02/01/27 14:08
経済板がポストが学歴板とすれば
この板はポスト最悪板とうことになるかな。
339名無しさん@1周年:02/01/27 22:16
(゚д゚) ハァ?
340..:02/01/27 22:57
>>337

ウォルフレンも結局、具体的にどこをどうやれば日本の内需が
回復するかはわかってないよ。

居住空間拡大政策っていうのを上のリンクでひとつ例を挙げてるけど、
じゃぁ、それやったら内需あがんのか?っていったらそんな
簡単なもんか?ってことになる。
341名無しさん@1周年:02/02/08 00:15
菅直人の今日の一言

私の経済政策
  Date: 2002-02-07 (Thu)

 この2・3日風邪気味で調子が悪い。鹿野副代表が従来の説明と事実
が異なり離党に至ったのは残念であるとともに申し訳ない。
 小泉政権は経済政策で行き詰まる事は確実。民主党が政権を担当する
場合の経済政策を確立する必要がある。私なりに検討中だが輪郭が見え
てきた。1月24日の予算委でも私の暖めている経済政策をイメージし
ながら小泉総理と議論。一言でいえば、めざすべき社会を実現する上で
必要な「物とサービス」を明確にし、その「物とサービス」の需要を財
政に過大に依存しないで提供するという政策。この政策をまとめ上げる
のにはもう少し時間が必要。



ヴォルフレンは、日本の経済構造は供給過剰、内需不足のため生産者中
心から消費者中心の政策に変えるべきと言っているが、同じ事をイメー
ジしているのだろうか。
342名無しさん@1周年:02/02/08 01:13
>>340
もう政府による無理な需要想像いや創造ではだめだということじゃないの?

343名無しさん@1周年:02/02/09 20:10
日本はうわべだけの民主主義国になっている。そうした構造のなかで多くの「民主主義的」儀式が行われ、日本の市民を欺く偽りの現実が維持されている。
うわべだけの民主主義のなかで実際に機能している権力システムは、「官僚独裁主義」と呼ぶべきものだ。
日本の独裁主義は特異な現象だ。なぜなら、私のよく知っている他の独裁政治体制とちがって、権力が最終的に一人の人間もしくは一つの集団に集中していないからである。

日本の政治権力は拡散している。政治権力は、官僚と経済界および政界のエリートの上層部というかなり厚い層に分散している。
そして、この分散した政治権力が日本の政治システムをつくっているのだが、社会が政治化されているために、人びとは権力がどこから行使されているのか感じ取れない。
実際、権力はいたるところから行使されているように見える。
「官公庁で働く官僚と、業界団体や系列企業や系列銀行の高度に官僚化された幹部の両方をまとめて言い表す言葉が必要になる。
彼等は「管理者」(administrators )と呼ぶべきだろう。」
344名無しさん@1周年:02/02/26 22:00
今年の国会は、戦後の日本の政治の膿やら何やらぼろぼろ出てきて面白
い。ぜひ彼の解説を読みたいものだ。
345名無しさん@1周年:02/02/27 18:34
ムネオのスキャンダルは儀式であり、マスコミの娯楽であると
言ったところか
346名無しさん@1周年:02/02/27 21:02
うまいですね(笑)ムネオみたいな下から出てきた人間は、官僚出身の
族議員のような役所との非公式のパイプがないから、潰れる時は割とあ
っけないといったところでしょうか?本当は、自民党橋本派に代表され
る族議員システムが問題なわけで、ムネオ問題は氷山の一角にすぎない
と言うことですね。メディアも今まで知っていながら黙っていて、問題
になったとたんに大騒ぎ。本当は、政、財、官の癒着じゃなくて、政、
財、官、メディアの癒着なんですね。
347名無しさん@1周年:02/02/28 20:53


             __,,.-‐''''''''''''''''''''ー:-、_
          ,,.-'";:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:~`ヽ:、_
         ,/;:;:;:;;:-'"~~''ヾ/~~~'''''--、;:;:;;:;:;:;;:\
        /;:;:;:-'"            `ヾ;:;:;:;:;:;;ヽ、
      /;:;:彡                ヾ;:;:;:;:;:;;:ヽ
     /;;::;:三                  i;:;:ミ;:;:;:;::ヽ
     ,i";:;:彡         - ''   -  、.  ヾ;:;:;:;:;:;:;:;:;i
     /;:;;:;彡         ,,...:-'"  ,,,.....   ミ;:;:\;:;:ミ|
    /;:;:;:;:;:彡    - ' ''""   - ''"      ミ;;;;;;;;ヾ;;;;|
    i!;:;/;:;:;彡             ,,;;;;;;;!!!!!:、  ヽ、;:;:;:;;::、
     !i;:;:;:;:;:;:;| ,,;;;!!!!;;;;::::  :::.    '"" _   ノ i  /  |
     ヾ;:彡/     _ _  :::  :::: ,,.ィゝ-''ヽー ' ヾ/ゝ |
      !;:;:;:| ゝ_,.-''"ゞ-'ゝ,;:  ::::;:;:;::ー= '"    :::ノ |
       i、/ ,.-‐>ゝ: : ' "   ::::;:;:;:      : : :;  /
       :|        ..:/   :::: '⌒ヽ       ;::‐'
       ゝ、    ..::::: ゝ - 、  ,:-‐-' `ヽ、  ..  :|
          i   ::::/::    `''''       i::::    |
         ヽ   !:::: __,,,..::;;;;;;;;;;;::::‐-っー      ,!
            ヽ  `::: `ーゞL:L:L:Ll.-'~ノ  .::   /
           \  `  `ー-、二二,.:''   .::  ,ィ"
      ,,...--;'''"";:ヾ, :..           ,;: /  カレル・ヴァン・ウォルフレンをたたくのってなぜ?
   ,..:-'"        ー:、  .....,,,,,,....    ,.::'"
348名無しさん@1周年:02/02/28 21:01
マスコミが10人委員会で決定して一斉にゴーというやり方は
けっこう恐ろしいものを感じる今日この頃
349名無しさん@1周年:02/03/01 00:13
日本の政治改革の最大の障害は、記者クラブの存在である。
350名無しさん@1周年:02/03/03 21:24
ミッキーマウスage
351名無しさん@1周年:02/03/16 15:49
このスレ息が長いな
352名無しさん@1周年:02/03/16 20:13
1さんはまだ来ているのかな?
353名無しさん@1周年:02/03/19 21:15
あげ
354名無しさん@1周年:02/03/19 21:23
ゆるせん!この国は民主主義を放棄した!!!
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/
355名無しさん@1周年:02/03/26 00:05
辻本スレ以外のスレageるとあっという間に沈んじゃうよ(T T)
たかが1500万で、アホか!!!
増すごみ逝ってよし。
356名無しさん@1周年:02/03/27 07:05
スケープゴートを叩くいつものマスコミのやりかた。
357名無しさん@1周年:02/03/27 22:03
また日本のマスコミの悪い癖がでたね(笑)辻元のようなせこい事より
百倍えげつない自民党のやり方も、政治部記者ならとっくにご存知のは
ずなのに、わざとらしく辻元や土井に質問しているし。やはり日本の改
革の最大の障害は日本のマスコミだな。
358名無しさん@1周年:02/03/27 23:15
ウォルフレンは所詮、ジャーナリストであって学者ではないのだから、
面白ければいい、当たればいいんです。精緻な論理を求めるのはお門違い。
外国人にしかできない、タブーを気にない視点を提供しただけで十分。
ただ、「日本/権力構造の謎」だけでよかったけど。
359名無しさん@1周年:02/03/27 23:41
>>358
そうだね。文章は結構するどいけど
「何故なのか」「どうすればいいのか」が体系的でない。
ジャーナリストの宿命か。
360名無しさん@1周年:02/03/28 00:03
でもとりあえず日本の社会を分析するのに新しい視点を提供したのは確
かですからね。それよりも彼の分析を下地にしてそれを発展させるジ
ャーナリストや学者(名もなき普通の人でもいいけど。)が出てこない
のが情けない。
361名無しさん@1周年:02/03/28 00:14
239 :名無しさん@1周年 :2001/04/27(金) 02:14

基本的に、ウォルフレンはは現代日本に見られる問題点を個別に論じるのではなく、
それらは煎じ詰めれば全て“日本権力構造”なるものに起因する、そしてその権力
構造なるものは、“日本文化”という衣をまとった“支配イデオロギー”を、官僚が
意図的に流布することにより形成されている・・・、ってことを主張してるわけだ。

従って、その主張を正しいと判断するのであれば、当然、@現代日本の諸問題の適切
な把握、A日本文化なるものの適切な定義、及びBその両者の具体的な関係、の3点に
ついて、きちんと論じられるはずだよね?

では、説明をよろしく。

(ちなみに、ウォルフレンは@についてはまぁ標準的な評論家程度のレベル、Aは
一夜漬けの知識をうまくレポートにまとめたって程度、Bはまるっきりの大失敗、
・・・ってのが俺の評価ね。)
362名無しさん@1周年:02/04/02 22:28
そろそろ新刊出ないかな?age
363名無しさん@1周年:02/04/18 01:02
日本の市民社会の悲劇は、乗っ取られたことだった。
市民社会が繁栄する見込みは、独立した労働組合がつぶされ、
戦後に短期間ながら独立していた司法機関がふたたび官僚の支配下におかれたとき、すでに大きく損なわれた。
だが、日本の市民社会を最終的に乗っ取ったのは、大新聞だった。
大新聞は、批判的な政治分析を妨害し、官僚の権力を支持し、世論を反映するのではなく捏造し、巨大な偽りの現実をかかげて、市民社会を乗っ取ったのである。
364名無しさん@1周年:02/04/24 15:08
365名無しさん@1周年:02/04/30 22:07
そろそろ解散総選挙の気配がしてきたから新刊が近いかもね。
366名無しさん@1周年:02/05/19 19:20
367名無しさん@1周年:02/05/19 19:25
>>366
今日買ったぞ。後で読もう。
ただ、最近の著作はネタ切れのような気もするけどね。
368名無しさん@1周年:02/05/19 19:38
ついに出ましたか。後日買うけど、買った人簡単に内容を教えてくれま
せんか?
369名無しさん@1周年:02/05/19 22:10
>>361
読んでて思ったけど、

>“日本文化”という衣をまとった“支配イデオロギー”を、官僚が
>意図的に流布することにより形成されている

であればAは不用ではないかな(当然にBも不用)
あらゆる言説がそうだが、「ニセモノである」と言うのはたやすいが、
(これがウヲの限界であるのはわかっている)
「これがホンモノだ」と言うのはどんな人間にとっても難しいというか、
安易に「これがホンモノ」と言うやつはたいがい嘘吐きと相場が決まっている

実際のところ、そもそも皆が認めるホンモノの「『日本文化』の定義」に
成功した人間などいるのだろうか?
370名無しさん@1周年:02/05/20 00:06
>>1
お宅、正論よ。
だけど、所詮、日本は呑百姓と土方の国ってことさ。
日本て国は、弥生か縄文か知らんがエンエン数千年は、農耕稲作文明やってきたわけだから
農耕ムラ社会文化が細胞のDNAにガンガンに刻み込まれて、
いまさら、西欧狩猟文化市民社会原理に基づく
市場主義経済競争文明を説かれても
身体がついていけず、細胞が拒否するってわけさ。
371名無しさん@1周年:02/05/20 00:13
ウォルフレンは、ジャーナリスティックな直感にかけては
鋭いものがある。
ど〜せ、日本の学者の日本人論、日本文化論だって
思いつきの域を出てないんだから
ウォルフレンは、直感的には、それらの類書は
上回ってるよ。
ま、社会科学風エッセイというところ?
データとか、論証がないからね。
372名無しさん@1周年:02/05/20 01:57
今回の新刊「ウォルフレン教授のやさしい日本経済」は経済問題を中心に
したものだけど、論旨等、俺にはよく分からなかったりするところが多く、
あまり面白くなかったな。
ウォルフレンの考え、論旨も少しボケてると思う。
373名無しさん@1周年:02/06/08 22:58
>>371
データはあるでしょ。「日本権力構造の謎」での日本研究に関する膨大な参考文献の羅列は圧巻。
374 :02/06/09 03:22
政治家や官僚以上にマスコミがくずだからな。
375名無しさん@1周年:02/06/09 08:48
僕はどうみても、これからの日本って
石原さんのような人が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま大国の奴隷
になってしまうような気がしてなりません。
日本でいながら、石原さんをたたく日本人
ってなに?
376名無しさん@1周年:02/06/09 10:49
>>375
ウォルフレンもチン太郎叩いてるよ
377あぼーん:あぼーん
あぼーん
378名無しさん@1周年:02/06/10 09:53
>>375

だって石原さんは、あんまりかしこくないんだもん。
379sage:02/06/12 08:18
やっぱ政府批判は困るって人がいるんだろうな。
ほんとに困るのは国が滅びる時、
地球が滅びる時だと思うけど。
380名無しさん@1周年:02/06/14 00:34
ミッキーマウスage
381名無しさん@1周年:02/06/14 00:48
文芸春秋の私の論文についての感想をメールで何人かの方からいただいたが、おおむね好評。
元々は経済政策中心つもりであったが、国民にとって分かりにくい内閣の空洞化の現状とその改革方針をまず力説することになった。
今回の防衛庁の混迷も私の指摘したことの表れ。まずは失敗を隠そうとする官僚の体質と、それを的確に指導できない防衛庁長官の無能が原因。
大臣と副大臣などの政治任用スタッフが官僚をコントロールできないでどんな改革も不可能。
民主党が政権を握れば100人程度の国会議員と民間人を内閣のスタッフに任命し、そのチームで改革を進める。
霞ヶ関の全ての官庁を「解体」し改めて「再生」させることが急務との思いを改めて強くした。
382名無しさん@1周年:02/06/14 21:17
財務厨房、今度介入したら殺すぞ!
383名無しさん@1周年:02/06/14 21:53
こいつの本読む前に野口悠紀夫の「1940体制」読んどけ。こっちの方が
はるかにまともな論調だぞ。なんせこの本は多くのエセ構造改革論者の
バイブルになってるくらいだからな。もちろんかのウォル教授もネタ本に
してるよ(w 
384名無しさん@1周年:02/06/15 16:16
385名無しさん@1周年:02/06/15 18:12
財務省の政策、人間、体質、歴史を徹底的に分析した本をどこか出さな
いかな?
386俺が財務厨房を殺す!!!!!! :02/06/15 21:56
馬鹿の一つ覚えの円安誘導しか出来ない......
哀れなことよ、財務厨房。
387名無しさん@1周年:02/06/15 22:00
Wolferenが外したことというと、ピルがあると思う。
女性抑圧のため禁止されているようなことを言っていたが、
解禁されてもあまりはやってないみたいだし。
解禁されたこと自体には、ウォルフレンの力が凄く大きかったと
思うけど。
388名無しさん@1周年:02/06/16 12:06
age
389名無しさん@1周年:02/06/16 15:09
僕はどうみても、これからの日本って
田原総一朗(歴史のプロ)さんのような人が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま大国の奴隷になってしまうような
気がしてなりません。
日本でいながら、田原総一朗(歴史のプロ)さんをたたく日本人
ってなに?
390名無し:02/06/16 15:34
田原そういちろう自体が人をたたくプロなので人をたたくことによって
人をたたく行為を嫌うかたがたにたたかれるのはやむをえないと思います。

このごろ彼も金持ちになってやみくもに対抗心を持つわけでもない
商業的なプロに円熟しました。今となっては田原そういちろうが
いなくなると政情がわかりにくくなって国民は暗中の状態大げさ
になるでしょう、、今後ますます複雑化する政治行政をわかりやす
く一般の視聴者に知らせるためにもいつまでも現役でやれるもの
でもないし後継者を作っておいて欲しいものです。。
391名無しさん@1周年:02/06/19 08:03
392名無しさん@1周年:02/06/22 14:47
アポ−!
393名無しさん@1周年:02/06/22 14:59
>ピルは女性が自身で妊娠をコントロールする為の手段。
フェミの間では
ピル解禁は女性の解放にとってプラスというのは定説。
394名無しさん@1周年:02/06/22 21:57
やっぱりお役所の中では、ヴォルフレンの名を出すのは禁句なのかな?
395名無しさん@1周年:02/06/23 00:53
上智の(今は別のところか?)クラークみたいな日本賛美のウスラバカが
役所にとっては都合がいいんだよ
396名無しさん@1周年:02/06/23 00:56
>>395
上智大学に入れなかったんだね。
397名無しさん@1周年:02/06/23 00:57
いや偏差値だけなら上智よりずっと上
398名無しさん@1周年:02/06/23 00:59
>>397
今は別のところか?と曖昧なぐらいに君の脳内での偏差値は上智よりずっと上なんだね。
399名無しさん@1周年:02/06/23 01:03
>>398
粘着厨房しゅっつげーん!

>君の脳内での偏差値は

まちがい。正しくは
「頭脳の偏差値だけはな」だが
はっきり言ってガキにここまで謙遜してやることもないかな。プ
400名無しさん@1周年:02/06/23 01:05
>>399
偏差値はともかく頭の程度は高そうですね。
401名無しさん@1周年:02/06/23 01:10
>>400
気持ち悪いものの言い方するね。あんた誰?
402名無しさん@1周年:02/06/23 01:14
>>401
自分が何のために生まれてきたかは永遠のテーマですよね。
403名無しさん@1周年:02/06/23 01:34
アカウンタビリティー(説明責任)って言葉、
こいつから
はやったんだっけ?
404名無しさん@1周年 :02/06/23 01:52
>>403
当時調べたが、英和辞典にも載っていなかった。
新しい版で、説明責任とかかれはじめた。
405田原総一朗(歴史のプロ):02/06/23 08:51
<日本の軍事行動は悪、米国の軍事行動は正義とぬかすアホどもへ>

〜大東亜戦争(及びその前後)における米国の悪行〜
 1.ワシントン会議における日英同盟破棄のような米国の一方的な決議
 2.白船による威嚇、ABCD包囲網、対日石油全面禁輸、ハル・ノ−ト
 3.シナ事変における中立国の立場をとていた米国の義勇軍派遣等といった
  国際法を無視した行為。
 4.東京大空襲による非戦闘員を含めた大量虐殺。
 5.広島、長崎への原爆投下
 5.マッカ−サ−によるでたらめな無条件降伏声明
 6.極東軍事裁判における報復裁判、及び強引な処刑
 7.戦後の厳しい検閲


[議題]
 これらを行った「米国より日本が悪い」という事を説明を付けて示
しやがれ!


[注意]
※間違っても”日本は弱いくせに戦争をやった”たぐいのものや、
 「日本に侵略された国の事を思うと・・・」等アホ丸だしな幼稚な
 意見は厳禁!
※「そういうお前が一番アホだ」等のようなレスもムダだから厳禁!

406名無しさん@1周年:02/06/23 11:19
政治学とか、憲法学とかの学者は皆リベラルなのに対して、まともな右翼・保守の学者は皆無。
社会統治のための学問である政治学や憲法学の学者がリベラルでしめられているということは、
リベラルこそが、日本社会の指導理念ということだ。
407あぼーん:あぼーん
あぼーん
408名無しさん@1周年:02/07/09 21:50
age
409名無しさん@1周年:02/07/09 23:20
それにしても、新刊に対して日本のエコノミストや経済学者は沈黙す
るだけで何も言わないな。
410名無しさん@1周年:02/07/09 23:25
>>409の脳内では日本のエコノミストや経済学者は何か言わなくちゃいけないんだね。
411名無しさん@1周年:02/07/10 00:19
一行「だね」コメント禁止にしてやりてえな、ほんとに。
412名無しさん@1周年:02/07/10 00:21
>>411
ほんとにそう
だね。
413名無しさん@1周年:02/07/10 00:53
>>411

荒らしと同じだから、無視するのがいいと思われ。
414名無しさん@1周年:02/07/10 00:54
>>413は無視できないんだね。
415名無しさん@1周年:02/07/13 02:57
>>1
日本政府は朝鮮人で成り立っている。
詳しく言えば、アーリア人ツングース系ですね。
だから、アーリア人トルコ系の財閥の血族なのですよ。
だから、反対するものを排除しようとする。

血族優越思想はそこから来ています。
それで、学歴をもとに門外漢が入ってくるのを
排除しようという話にまでなっている。
そして規制緩和は実際にはアーリア人トルコ系
アシュケナジー・ユダヤ教徒の財閥の進出を
迎えるためのものです。
416名無しさん@1周年:02/07/17 22:56
age
417名無しさん@1周年:02/07/18 00:41
今の時期だとどういうコメントを出すかな?長野県の知事選に注目す
べし、かな?検察の疑惑隠しというのもあるけど。
418名無しさん@1周年:02/07/20 15:51
「アカウンタビリティー」について誰か何か書いてくれ。
419名無しさん@1周年:02/07/20 16:08
アカウンタビリティーという言葉は、カタカナのまま、1993年の政治の激動期に、そして阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、金融システムの混乱や不況の深刻化など、悲惨な出来事について論評する際に、新聞で盛んに使われるようになった。
 それまでは、日本の言論で意味を持っていたのは、「責任(レスポンシビリティー)」の概念だけだった。そして「アカウンタビリティー」は、同じ「責任」という語を使って「説明責任」と訳出された。
しかし、「責任」が個人の資質をいう概念であるのに対し、「アカウンタビリティー」は個人についていうものではない。
やらねばならないと判断したことを精いっぱいやる人は、責任感があるとみなすことができる。
つまり、責任はモラルの問題である。それに対しアカウンタビリティーは、システム、仕組み、組織などに関わる概念で、とりわけ政治システムについていわれることだ。
人間そのものの質ではなく、人間が活動する場を構成する「関係のあり方」に関わる概念なのである。
 ある組織、あるいは政治システムにおいて、権力者が自分のしたことあるいはするのを怠ったことが招いた結果について、必ず筋の通った説明を要求されるとき、彼らは「アカウント(説明)するよう要求されている」と言うことができる。
ある社会システムがそうした仕組みを備えているとき、そのシステムは「アカウンタブル」なのである。
アカウンタブルなシステムには、通常「責任(レスポンシビリティー)」と「アカウンタビリティー」の両方があるものだ。
しかし、日本の政治システムはきわめて特殊で、責任はあるが、アカウンタビリティーは欠けているのである。

 それはつまり、日本のシステムにおいて最も重要な権力保持者である官僚が、個々人にどれほど責任感があろうと、アカウンタブルでないということだ。
他の多くの国の官僚に比べ、日本の官僚は自分の仕事に対する責任感が強く、きっちり仕事をする。しかし、アカウントするよう要求されると、
自分の政策がたいていは意図せずして招いた本当の結果である重大な問題には触れることなく、形式的な説明に終始する。
日本が抱える大きな問題のほとんどは、強大な権力を持つ官僚に政治的アカウンタビリティーがないことからきていると、私はずいぶん前から指摘してきた。
そして嬉しいことに、同じ結論に達した日本人がしだいに増えてきている。
420名無しさん@1周年:02/07/20 16:36
日本の完了機構にアカウンタビリティーが欠如しているのはなぜだ?
説明してくれ。
421名無しさん@1周年:02/07/22 12:35
日本は19世紀末、近代国家の形を取り入れ、明治憲法を成立し、国会
の制度などをつくった。しかし陸軍や官僚機構を掌握していた山形有
朋は、官僚機構が議会による干渉、コントロールされることを逃れる
ため、政治家主体の内閣が事務次官その他の高級官僚を任命すること
を事実上不可能にしてしまった。そして官僚達に対して、失政した時
の政治責任を負わせる制度も作らなかった。日本の官僚機構にアカウ
ンタビリィティが欠如している起源はここにある。

山形有朋亡き後も、官僚機構の役人達に山形的な思考法、国家観が高
級官僚達にしみつき、敗戦後のアメリカ軍の支配下でもアメリカ軍に
このアカウンタビリティの欠如を正されることもなく(大蔵省と通産
省を中心に、以前より官僚機構の権力は強化された事実を知る人は少
ない。)今日までいまだに生き延びている。アカウンタビリティの欠
如が、どれだけ日本の社会に迷惑をかけているかは、最近の外務省の
問題や狂牛病問題、検察の問題、防衛庁のリスト問題等を見ても明ら
かだろう。
422くれくれくん:02/07/22 19:30
歴史的背景を述べたものとしては判るが、今現在の官僚機構にどうしてアカウンタ
ビリティーが欠如しているかの説明には残念ながらなっていないぞ。

俺のように頭があまり良くない、もしくは知識の足りないやつのためにもう
少し説得力ある説明をしてくれ。

一番うまく説明したやつには、俺から何か進呈するぞ。


423しつこい人。:02/07/24 16:20
  ある日、
警視庁の官僚に例の長官狙撃犯、悪魔の詩翻訳者殺害のテロリストはどうなってる
と聴いて見ろ。一般人なら、門前払い、政治家を介しても体良いお答えじゃ。
官僚さんは柔道の達人で責任感あるんじゃけど。ところで、餃子くだしゃい。
424名無しさん@1周年:02/07/25 01:09
>>422
簡単に言えば時代が変わったということだ。
アカウンタビリティが必要とされるのは失敗体験データベースを構築するためであり
(まあそれだけじゃないけど)失敗から学び・いちいち考える時代には必須のものだ。

戦後と今とで何が違うかと言えば「社会目標や手段が明確かどうか」だろう。
基本的に戦後の態勢は欧米のあとを追いかけてこれを日本にコピーすることであり
豊富な失敗成功体験のデータベースもすでに欧米で構築済みであったため
失敗した場合にもなぜ失敗したかは明確だ。
だから説明も不要だしいちいち考えないから説明責任が問題となることもない。
官僚組織は戦後長いことずっとそうやってきたんだな。

で今なんだけど、どこで間違えたのかわからない、
何をすればいいのかわからないというのがここ10年の日本
(政治的には冷戦後20年の、か?)だったわけだ。
こういう不明確な時代に必要なのは謙虚に失敗から学びあるべき論をいちいち考えるという態度だね。
だから行動様式はトライアルアンドエラーになり、失敗当たり前、
ただしちゃんと説明はしてねというというのが当然になる。
だが官僚にそのための失敗体験データベースを作るくせがついていない。
だから同じ過ちを何度も繰り返す。官僚組織が時代の要請に追いついていないんだな。

すまん、ちょっとまとまりがないな。
425名無しさん@1周年:02/07/25 01:16
単純ウヨ坊がどうしようもなくダメなのは
失敗体験データベースの価値を理解していない点だな。
426名無しさん@1周年:02/07/26 23:07
>>422

要するに明治後期から今日まで、へまをした役人に政治責任を取らせ
る制度が欠けているということ。戦前は天皇をかついで影で好き勝手
できた、その構図がいまだに続いている。

 今現在アカウンタビリティを彼らに負わせるには、そのための法律
や制度を作るしかないということ(日本の建前は法治国家だから)
だから、国民は自分達の代表である政治家を通してそういう法律をつ
くらなければいけない。今の政治家が役人とグルになって役人をコン
トロールしようとしないなら、そういう政治家を落選させるしかない。
ただある政治家がそのことを理解しても、国民の大半がその認識に欠
けていたら、結局その問題意識のあるまともな政治家も動けない。何
故なら、民意を無視していては落選するから。

 だから、国民側からも日本の政治の大問題は、アカウンタビリティ
が欠けていることであるということをお互いに様々な方法で、世間に
知らせあう必要がある。
427くれくれくん:02/07/28 02:54
>>424 425 426 書き込み礼をいうぜ。

>だから、国民側からも日本の政治の大問題は、アカウンタビリティ
が欠けていることであるということをお互いに様々な方法で、世間に
知らせあう必要がある。

これはその通りと思う。薬害エイズ、ヤコブ秒、狂牛病、その他いろいろ。アカウンタ
ビリティーがあったら、こんなでたらめなことはなかったはずだ。その観点から言って、
マスコミの責任もとても重いのでは。

だが、法律や制度って具体的にはどんなもんをつくればいいんだ?

4281989年:02/07/28 05:49
1989年発売された、ウォルフレンさんの「日本権力構造の謎」と大前研一さんの「平成維新」を読んでみて下さい、読んだあなたはきっと涙が出て来るはずです。あ〜あ忠告を真剣に聞いておけばよかったのに!
429名無しさん@1周年:02/07/28 17:34
カルバンクラインなら知ってるけど。
430名無しさん@1周年:02/08/01 11:42
法律や制度を具体的につくる前に、日本の政治や経済の問題点をはっ
きりさせるために、正しい情報、データの入手が必要だ。各省庁を始
め、市町村レベルまで情報公開を徹底させる必要があると思う。ジ
ャーナリズムの役割も重要だ。何とか記者クラブを解体できないもの
だろうか?
431名無しさん@1周年:02/08/01 13:47
外から眺めると分かることもあるだろう。

チョンのパチンコに犯された日本人の内から内の思考では
だめなのだろうよ。
432名無しさん@1周年:02/08/04 00:50
新刊で逝かれた事書いてるね。小泉が改革者だと?アフォか!!!!
433名無しさん@1周年:02/08/05 22:03
そんなこと書いてあったか?その逆の意味の事なら書いてあったが。
434名無しさん@1周年:02/08/06 00:41
>小泉本人は日本を変えたいと本気で思っていました。
>前に彼と話したときに本気で改革を考えていると感じたし、以後の彼の言動からそう判断できる。
>小泉が改革できないのは彼のせいではなく日本のシステムのせいなのです。

本質を突くのが得意な魚だけに小泉みたいな欺瞞の塊のような奴はぼろ糞に叩きまくる標的になるのかと思いきや、
マスコミの言ってることと大して変わりないこといってる。
去年の小泉人気を近代日本史で最大級のペテンといいながら、魚自身もあのパフォーマンス男のペテンにかけられてんじゃん。
事小泉に関しては2chアンチ小泉のほうがまともなこといってるね。
435名無しさん@1周年:02/08/06 00:45
>>434
>2chアンチ小泉のほうがまともなこといってるね。

と、思い込んでるんだね。
436名無しさん@1周年:02/08/06 01:18
437名無しさん@1周年:02/08/19 01:36
 
438名無しさん@1周年:02/08/22 01:13
魚age
439名無しさん@1周年:02/08/22 01:16
日本の司法制度も、つまるところは官僚の手中にあるのだ。
日本の司法制度の最高機関である最高裁判所は、実際上は同裁判所の事務総局に支配されており、その事務総局は法務省の保守的な官僚に支配されている。
これは、たいていの日本人が認識していると思われるよりはるかに深刻な事態である。
440名無しさん@1周年:02/08/22 02:18
今回の検察のことで改めてそのことを認識したよ。
441名無しさん@1周年:02/08/29 10:50
 
442名無しさん@1周年:02/09/05 21:18
age
443名無しさん@1周年:02/09/06 01:21
ウヲのカキコは馬鹿ばっか
444名無しさん@1周年:02/09/10 16:22
民主党の代表選についてコメントが聞きたい。
445名無しさん@1周年:02/09/11 22:38
カレル・ヴァン・ウォルフレンをたたくのってなぜ?
446名無しさん@1周年:02/09/11 22:39
>>445
国際的なジャパンバッシングの原因になった人だから。
447名無しさん@1周年:02/09/13 21:20
日本人はもっと自由であってもいいはずなのに、そうではない。彼らは教育制度
や支配者によって、まるで庭師が生垣の手入れをするのと同じ取り扱いを受ける。個性
を少しでも出すと、ちょきんと切り取られてしまうのだ。個人としての人間に思いやり
のない政治システムの下では、国民の心理的発達に重大な影響が及ばないはずがない。
 日本人は一人一人が皆個人であり、一億二千万人の全てが個人であると、私は信じる
。だれもが個人を主張したいと望んではいないかもしれない。事実、大半の人が、長年
にわたってこのように条件付けられてきたために、そうは思わないようだ。だが、集団
の中の目立たない一員というのではなく、はっきりと一人の個人として認められたいと
いう日本人にも数多く、会ってきた。このように独立した考え方をする人は、心穏やか
ではいられない。多くの場合、自分だけの心の世界に引きこもってしまっている。日本
の文化は、その巨大な内懐に、あちこちに孤立して海図に載っていない群島のように散
らばっている、このようなごく個人的な世界を隠し持っている。個人主義的な日本人は
概して政治には関わらない。現存する権力構造に挑戦しようものなら、必ず火傷を負う
からである。しかし、体制への順応を拒む彼らも、日本人であることにはかわりない。
448名無しさん@1周年:02/09/13 21:25
ひきこもりの問題もかなりこのシステムに原因があるんだろうな。
449名無しさん@1周年:02/09/13 21:28
筆記ーって日本特有の現象でしょ。
450名無しさん@1周年:02/09/13 22:18
向こうの連中なら、こもるかわりに外部に攻撃するのかな?アメリカ
は銃の事件が多いよね。
451名無しさん@1周年:02/09/14 02:03
応援メッセージ
カレル・ヴァン・ウォルフレン

菅直人は日本の宝
http://www.n-kan.jp/suisen/index.html
452名無しさん@1周年:02/09/19 22:38
保全age
453名無しさん@1周年:02/09/19 23:10
菅にエールを送っているね。
454名無しさん@1周年:02/09/22 16:31
ちきい
455「ど」:02/09/23 20:30
>445

 自分と縁の深い国々の問題点には言及することなく、日本の問題ばかりをあげつらうから。
 日本が解決した問題の数々を論じることなく、日本に残る問題点を云々するのはアンフェアだから。

 リビジョニスト連中に自分の言葉が間違って引用されていても、それを訂正しようとしないから。
 日本陰謀論のバックボーンになっている不名誉に背を向けているから。
(本人は著書の中で「文明の対決」論に傾くのを避けているのですが、それら間違った引用を制していないみたいです)

 あと、文脈に日本政治への(もっと言うとアジアへの)偏見に根ざした哀れみが見え隠れするから。

 最後に、市民運動が日本の問題を解決するなどという暴論を語っているから!
456名無しさん@1周年:02/09/23 22:04
官僚の方ですか(w
457名無しさん@1周年:02/09/23 23:42
ここ10年ばかり日本がダメなのは
その「日本に残る問題点」とやらが問題なのではないかね(ww

例えば、「エニグマ」は日本人が戦後もっとも高慢ちきになったときに
発表されたんではなかったか?
458「ど」:02/09/24 15:23
 自分はむしろ、「角を矯めて牛を殺す」のではないかと恐れています。
 日本の問題点を解決するのは大切なことですが、間違った解法を用いると日本の利点が
なくなってしまいます。

 今の日本には「間違った答え」を出させようとする人が多過ぎます。
 自分がC・V・ウォルフレンの言葉を批判するのもそれが理由です。
(彼は日本における市民運動を過大評価しており、プロ市民に乗っ取られかけている実態を
理解していません。あともう一つ言わせてもらうと、市民運動は正式な民主主義に反してい
ます。声の大きい目立ちたいものにだけ発言権を認めるのは正しくないです…目立つものに
目を向けて儲けるマスコミがそれを増長させています…。)

 日米関係論については、エーモン・フィングルトンという人のいくつかの著作をお奨めします。
 欧米で日米関係論講義にも使われているテキストで、やや陰謀論に傾いている感はありま
すが、外国からの日本への見方を知る恰好のテキストです。
459名無しさん@1周年:02/09/24 16:14
「正式な民主主義」などという言い方をすること自体
未熟さがわかろうというものだ。
ちなみに、米国は声の大きいものが勝つから
みんな発声練習ばかりしている。
460名無しさん@1周年:02/09/24 16:31
>>458

日本の利点て何?今のように官僚が好き勝手に無茶をやるのを放置す
ることなの?
461「ど」:02/09/25 01:41
>459
 それだと大きな声で話せない「弱者」はおいてきぼりになりますよ。
 今のアメリカの話を出されましたが、アメリカはまさにその路線になってしまっています。
「声の大きな」弁護士やそういう人たちを雇える人々だけが大きな発言権を持つアメリカは、
日本の採るべき未来像とは思えませんが。
 ちなみに「正式な」という言葉は、法で定められた規定による、という意味に取ってください。
 言葉足らずは失礼しました。

>460
 それは利点とちがうでしょう。欠点ですよ。
 専門知識を持った官僚が行政を管轄しないと行政が効率的に運用できない現代日本にお
いて、行政官僚の業務執行技術の進歩に対して司法と立法の監視力の進歩が追いつかな
いために生じてしまった現象です。
 今の日本に最も必要な処方箋は、これまでは三権分立のくびきに縛られなかった官僚の
行動にしっかりした(そして効率性を疎外しない)監視の目を付けることでしょう。

 なお日本官僚制の利点として挙げられることは、官僚支配の生んだ弊害の裏返しである、
「首尾一貫した戦略に基づいた、機動的で効率の良い日本政府と産業界との連携による意志
統一された生産活動への支援」です。
 日本はその統一された戦略性のある産業活動への政府支援によって、今の豊かな経済大
国としての姿を確立していったのです。もちろん産業界自身の努力なくしてそれはかなわない
ことでしたが、政府の側面支援は戦後日本に大きく貢献しました。
 今はその際に官僚に付与した大きな裁量権が日本の手足を縛っていますが……。
462名無しさん@1周年:02/09/25 11:53
>法で定められた規定による

これも言葉足らずではないか。他人の権利を侵害しない限り、
私たちは誰でも(プロ市民とやらだろうがTVのレポーターだろうが)
自分の意見を述べることができるが、それこそ憲法で保障されている話だ。
つまり、現状は少なくとも法で定められた範囲を逸脱するものではない。
声の大小はともかくとして。

どちらかというと、>>461のいう「正式な民主主義」は
「461の考える望ましい民主主義像」のことを指しているものと考えられるな。

ちなみに、プロ市民とやらもセミ官製のマスコミに対するアンチテーゼの意味合いがある以上
望ましい民主主義とやらには必要だ。
プロ市民が具体的にどういうのを指しているかよくわからんが
ラルフ・ネーダーとかは入るのか?

それから、米国は訴訟を起こすのが日本よりはるかに容易なので
弱者救済装置としては役に立っている。いちがいに否定したものでもない。
463「ど」:02/09/26 14:17
>462
 もう少し市民団体の現状と問題点を深く整理してから発言しますので、失礼ですがその方面は置かせていただきたい。
 ただ、市民運動の無党派色を利用して党勢を伸ばしたり過激派の温床にしたりする不心得者が存在することは言っておきます。
 官僚たちが市民団体をいやがるのは、そう言う側面もあるのでは?


 あと、アメリカ訴訟制度には非常に問題が多いので、一言で言い表すのが難しいのです。
 自分の拙い表現で言わせていただくと、アメリカの行き過ぎた法体制は、過剰な訴訟社会と責任逃れの社会制度を生み出しています。
 今のアメリカ法体制の問題点はアメリカ知識人の激しい議論を呼んでいます(日本でもビル・トッテン氏などが言及しています)。
 もしあなたがアメリカの訴訟社会を弱者救済装置として認識しておられるのでしたら、以下の著作をお奨めします。

・常識の死―法は如何にしてアメリカをだめにしてきたか―
 リブロス;星雲社〔発売〕 (1998-02-15出版) ハワード,フィリップ・K.著〈Howard,Philip K.〉 広瀬 克哉【監訳】・山根 玲子【共訳】
464名無しさん@1周年:02/09/26 15:52
465名無しさん@1周年:02/09/29 15:02
466名無しさん@1周年:02/09/30 05:00
>>461

>行政官僚の業務執行技術の進歩に対して司法と立法の監視力の進歩が追いつかな
いために生じてしまった現象です。

本当か?本当に進歩しているか?
典型的な例として外務省を挙げさせてもらうが
英語も話せない人間が、出世頭の駐米大使になるシステムにおいて
業務執行技術が上がっていると言えるか?
もちろん、他の国への大使についても 赴任地の言語をまったく話せないものが多数いるが?
日本の外務官僚の多数は儀式を司るだけの存在だが?
こうした官僚でも、立場上、情報を握ることには大変優位な立場にある。
それを大臣など政治家に、きちんと伝えることをわざと怠り、それでも法的に罰せられない状況で、
官僚を監視するだけの政治家が育つとは考えにくいし相対的に官僚が圧倒的な力を持つのは必然では?

司法の監視能力にしても
一審、二審において国の政策を批判する判決を出した裁判官は間違いなく家裁回り、いわゆる出世コースから完全に外される。
もちろんこれを決定するのは最高裁の事務総局だが
>>439にあるように法務官僚にコントロールされている場所で
裁判官に官僚を監視する能力など育つはずがないと思うが、いかが?
その上、司法人口が足らないと裁判官や検察から声が挙がっていても
司法修習生を増加させるための予算をつけないようにしているのは財務省ではないか?もっと言えば
そうした現場の声を強く財務省にアピールしない法務省の存在もあるぞ。
もちろん、日弁連から司法人口増反対の声もあるがそれは、官僚にとっても都合がよく尻馬に乗っているのではないか?

はっきり言おう。
官僚の業務執行力が上がったが故ではなく監視する側の能力低下のために、またそうなるように
官僚が権力を行使しているが故の官僚独占体制を築いているのでは?
>しっかりした(そして効率性を疎外しない)監視の目を付けることでしょう
というものを具体的にどう考えているか、よかったらお聞かせ願いたい。
467「ど」:02/09/30 14:26
 指摘、ありがとうございました。

 人事の透明性の確立は、確かに重要な課題だと思います。
 外務と法務という、国家の中軸を担う重要官庁の人事が不透明という現状を打破するには、誰が見ても分かるように人事を説明する義務があると思います。
 裁判官のこれまで成した判決や外務官僚のこれまでの功罪を正確に人事に反映させるシステムが必要になってきたのではないかと思います。
 特に裁判官については、おかしいほど政府寄りであったり左翼寄りであったりというおかしい人材が目立つだけに、国民が審判を下すシステムの確立が望まれます。

 監視する側の能力向上については、自分は『国務大臣の直接監視能力の増強』を提唱したいと思います。
 国務大臣を直接選挙制にして、立候補者の能力と資質をガラス張りにして国民の判断を仰ぐべきです(任期は2年あたりが適当かと思います)。
 そうして選出された国務大臣には(もちろん実績と能力を鑑みた上で正当な理由があった場合は、のことですが)強い部下の任免権を付与することも必須でしょう。

 とにかく「国民に選ばれたエリート」たる政治家の能力増強と権限増加は、今の日本の全ての部署において必要かと思います。
 「効率性」の要求に基づいて官僚の能力と権限が大きくクローズアップされていた時代は、もう終わりつつあるのですから。

 総理大臣直接選挙制についてはまた複雑な事情がありますので判断は保留させていただきますが、以上のような国務大臣の権限と責任の強化は急務でしょう。

 また気付きがありましたら、適宜書き込みをしていきます。ではまた。
468名無しさん@1周年:02/10/04 13:43
age
469名無しさん@1周年:02/10/05 02:27
「日本・権力構造の謎」
BOOKOFFで文庫上下セットで100円で売ってました…。
初版から12年経っているが、
100円ならこの本はまだまだ買いだと思う。
大した話題でないのでsage。
470「ど」:02/10/05 12:13
>469
 えーと、確かにあの書籍は日本社会分析として秀逸だとは思うのですが。
 アレをそのまま鵜呑みすると立派な反日厨が生まれてしまうので、そのままではお奨めできない書籍ですね。

 C・V・ウォルフレン氏他の対日リビジョニストを批判している書籍などと共に読んで自分で正誤を検証されると良いかと思います。
471名無しさん@1周年:02/10/05 12:21
定価でも買いだよ。昭和以降の日本の権力構造の歴史を扱ったもので、
これより優れたものはないでしょう。
472名無しさん@1周年:02/10/08 23:41


☆ペイオフ延期まつり☆
 
           
473名無しさん@1周年:02/10/09 06:40
>>473

ウォルフレン氏の著作は全て読んだ上で、より愛国的になったのですが、なにか?
確かに細部において事実誤認は認められるけど(南京大虐殺を全面的に肯定しているところとか)
大筋においてこの本より、詳細に日本の権力構造を描ききった作品は他に無いし、
事実誤認の部分も、ウォルフレン批判の本だと、感情的に批判しているものが多くて
むしろ分かりづらいんじゃないかな?
別個に日本の歴史に対する勉強は必要ですけどね。
少なくとも彼の日本に対する好意は、充分伝わってきましたよ。

>>469
読みやすさという点では、「人間を幸福にしない日本というシステム」のほうがよろしいかも。
474名無しさん@1周年:02/10/09 07:08
ヲルフレンって南京虐殺を信じているの?だめだコリャ。デムパじゃん。
少なくとも史料を丹念に読めば虐殺などすべてデッチアゲであることは明白。

こんな人間の本、読む気しないな。
475名無しさん@1周年:02/10/09 08:10
>>474

いまから10年以上前の話だから、現在の認識はどうなっているかは分からんけどね。
少なくとも、当時の彼は、この点に関して充分な資料は持ち合わせていなかったようだよ。
それを責めることは簡単だし、間違っているとは言わないけど
ただ彼が力を入れて、分析した部分に関しては
(それが大部分なんだけど)きちんと評価する必要はあると思うよ。
ま、評価されているから、こういうスレも立つんだろうけど。
476名無しさん@1周年:02/10/09 14:13
>>474
南京大虐殺?あったに決まってんだろ
頭の悪い右翼のやりそうなことだ。
何電波振りまいてんだてめー?適当なこと抜かしやがって
477名無しさん@1周年:02/10/09 23:50
>>473
すいません、「謎」には南京虐殺についての記述ってあったっけ?
思い出せないので今引っ張り出しているのだが。それとも他の著作?
どちらにしろ「謎」は南京虐殺や日中戦争のことがテーマなわけではないことは明らかだが。
「古典」の細部の間違いで、全体を間違いとするのはもったいない。

478名無しさん@1周年:02/10/10 00:01
> 「古典」の細部の間違いで、全体を間違いとするのはもったいない。

>

本当にそう思います。
479名無しさん@1周年:02/10/10 04:58
>>477

著作の中ではなかったように思います
(今、自分も調べ直していますが)
多分、インタビュー記事か、それに類するものだったと思います。
480名無しさん@1周年:02/10/10 06:40
>>476
なんきん、ってイラストレーターいるよね。
481名無しさん@1周年:02/10/10 13:28
ウォルフレンってオランダ人だったよね。
482名無しさん@1周年:02/10/16 01:25
ウォルフレン氏は、ほとんどの日本人は近代国家の構成員である市民
(シチズン、フランス革命時のシトワイアン・シトワイエンヌ)としての役割をほ
ぼ完全に放棄しており、この状態が日本人の「素顔」であり、うちひしがれた状態
であるとみなしているようです。
「市民とは政治的な主体」であり、また「つねに、社会における自分たちに運命に
ついて理解を深めようと努める」、「ときに不正に対して憤り(いきどおり)、
自分でなんとかしたいと思い立って、社会問題にみずから深くかかわっていく」も
のであり、「消極性は市民の立場(シチズンシップ)の死を意味する」と同氏は指摘
しています。

ほとんどに日本人は、政治は政治家にまかせて、日々の生活の向上にエネルギーの大
半を注ぐのが当たり前で、この判断は自分自身によるもので、うちひしがれている
ためではないと思うでしょう。ウォルフレン氏は、このような状態は、日本国民が
自主的に選択したものではなく、日本社会の根本的なゆがみが原因になっていると
主張しています。
同氏が日本社会の根本的なゆがみと指摘しているのは、
(1)正確な情報が不足して、「うそ」(同氏は「偽りのリアリティー」と表現しています)がまかり通っていること、
(2)企業中心主義の横行、(3)官僚独裁体制、(4)国民のあきらめの心理などです。
483名無しさん@1周年:02/10/16 01:26
マツタケくったから。
484名無しさん@1周年:02/10/21 11:47
age
485名無しさん@1周年:02/10/21 13:48
日本語がまともに喋れないのに「日本ヲッチャー」気取りで一丁前に日本を論じているから。
日本で「〜国の専門家」という肩書きでその地域の言葉すら自由にならない人っているか?
万が一いても相手にされないよ。
486名無しさん@1周年:02/10/21 21:37
>>485
いるいる。
ニホンゴしかしゃべれないのに世界情勢について口から泡ふいて議論してるやつ。
487名無しさん@1周年:02/10/22 01:54
>>486
>ニホンゴしかしゃべれないのに世界情勢について口から泡ふいて議論してるやつ。

485のことだね。
488名無しさん@1周年:02/10/25 19:43
>>487
このウヲルフレンもどきの大馬鹿者め!!
人がましい口利くじゃない、このチ●カス(W
 
489名無しさん@1周年:02/10/25 21:24
>>488
もしかして、ちゃんとした日本語が書けないの?
490名無しさん@1周年:02/11/05 21:44
491名無しさん@1周年:02/11/12 18:31
>482
「偽りのリアリティー」がまかり通っているというのは、今頃のマスコミの長野知事選や小泉首相の支持率を見ても
なんとなく理解できます。同じようなことは、宮台真司の「漂流するメディア政治」(春秋社だったっけか)
に書いてありました。日本のマスコミは、単に記者クラブを通じて官庁から提供されるリーク情報を載せているだけ
だと書いてありました。日本では情報操作が日常的に行われている、というのは事実のようです。
 ところで、ウォルフレン氏は民主党を「自民党とは違う政策の選択肢を持っている本当の意味で野党と呼べる存在」
としていますが、彼は今の民主党の状況をどう見ているのでしょうか?彼によると、マスコミは民主党がどんな政策を
持っているのか全く報道しようとしないと言っているようですが。
492名無しさん@1周年:02/11/13 00:34
鳩と未完成の今の民主党を見れば、コメントも辛くなるんじゃないの
かな。
493名無しさん@1周年:02/11/21 01:47
日本の人たちは官僚からしばしば荒唐無稽のでたらめな話しをきかされる。
これは官僚が面子を守りたいと思っていたり、正確な情報が世間に流れると実現のチャンスまったくなくなるような計画を強行したいと思っていたりするからだ。
494名無しさん@1周年:02/11/22 22:53
>>491
それは、鳩山の政治にかかわる、甘さの現れだよ。
歯戸山駄目だと、評価せざるを得ない。
495名無しさん@1周年:02/11/23 07:43
カレルが言いたいことは国を健全に機能させるには市民が国のことを考えて行動しなければならない、という事に尽きると思う。

国という行政単位を意識するように常日頃から心がけていろ、ということだ。

国のことを考えるのは愛国心の立場からでもいいし、人権の立場からでもいい。

とにかく国のことを考えないとすべての行政権力が国家権力に依存している以上、何も日本は変わらないということだ。

国という行政単位の重要性、必要性を日本人はもっと認識して行動してほしい、とカレルは訴えている。

国を変えるには政治を変革しなければならない。だから政治に関心をもつべきだ。
496名無しさん@1周年:02/11/23 08:07
>>491
例えばこんなの↓が報道されてるのは見たこと無いでしょ

> 「金融アセスメント法案」の審議が行われました。野党提出の議員立法には質問しない
>自民党からも質問があったのには驚きました。その他、民主党だけではなく、共産党、
>自由党からも質問がありました。野党提案ですから否決される事はわかっているのですが、
>採決を求めています。と言うのも、この法案が必要であると、87万の署名が集まり、
>416の地方自治体で「この法律案の早期制定を」という意見書が採択されており、与党も
>そう簡単には否決できないと思っているからです。

>                     参議院議員・医師 桜井充

野党が行動しても報道されないっていう彼の指摘は正しいと思う
497名無しさん@1周年:02/11/23 11:27
確かにそうだね。それにしても日本のメディアは、野党どころか国会
の審議すらろくに報道しないから話にならないよ。
498名無しさん@1周年:02/11/23 11:33
>>497
国民が見ないから報道しないんだよ。
民法は営利団体だからね!国民が見たいという希望が充満してれば
放送するよ!もちろん。視聴率とるのが仕事だからね。
499名無しさん@1周年:02/11/23 16:20
>>498
×視聴率とるのが仕事
○スポンサー料を取るのが仕事

この違いは意外に大きい
500名無しさん@1周年:02/11/23 16:37

行くぞ!500ゲットォォォォ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄       (´´
     ∧∧   )      (´⌒(´
  ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ
501あぼーん:あぼーん
あぼーん
502名無しさん@1周年:02/11/23 17:46
あちこちでつまんないあらしすんなよ。
503名無しさん@1周年:02/11/26 21:18
2年で500レスか、よく残ってるな
504名無しさん@1周年:02/12/02 23:56
age
505名無しさん@1周年:02/12/03 00:00
ハハハ>>503
506名無しさん@1周年:02/12/11 00:28
hahaha
507あぼーん:あぼーん
あぼーん
508名無しさん@1周年:02/12/17 03:11
もうすぐ二周年。
509名無しさん@1周年:02/12/18 21:41
息が長いね。
510名無しさん@1周年:02/12/18 22:06
左翼が叩いている訳で、国民の70%は支持していると思われ。
511名無しさん@1周年:02/12/24 02:15
山下さんこのスレではコテハンを名乗らないのですか?
512名無しさん@1周年:02/12/27 17:29
保守あげ
513名無しさん@1周年:02/12/27 22:59
最近見かけないな。
514真実:03/01/02 16:18
     あるネット関連会社の社長は、「いずれにしても2ちゃんねるは
資金が底をつけば終わり。あまり知られていないことだが、
2ちゃんねる内部関係者によると今、大手通信会社系が調査費名目で資金提供している。
だが、それが止まれば続けてはいけないだろう」と証言する。
2ちゃんねるが判決によって力を失った場合、資金提供の打ち切りも予想される。
http://ascii24.com/news/reading/causebooks/2002/07/01/636911-000.html

 以下、別の記事のキャッシュ http://memo2ch.tripod.co.jp/article.html
 2ちゃんねるに近いあるインターネット関連会社の社長は、2ちゃんねるの幹部から得
た話として証言する。「2ちゃんねるは、運営者や幹部などがそれぞれ別々に会社を
作りカネの流れを見え難くしているが、実際の資金源は複数の大手通信会社系からの
調査費名目のカネ。月額で計約700万円と言い、年間にすれば1億円近く。額はともあ
れ、これは通信会社系的には、ぼう大なトラフィックを調査すると言う表向きの理由
が一応は立つ。自社系に都合の悪い書き込みがされた時に優先的に削除してもらうこ
とも期待している」と前置きし「通信会社系の削除の期待も含めて、2ちゃんねるは
総会屋と同じになっている」と言うのだ。
 その具体的な理由として社長は、こう話す。「2ちゃんねるはボランティアの削除人
が書き込みをチェックして、好ましくない書き込みを一所懸命削除している、という
ことになっているが、あれはウソ。削除人には給料が支払われ、その給料の原資と
なっているのが、まずいことを書き込まれた企業が削除要求とともに渡す裏金。これ
はまさに、総会屋の構図そのものだ。これまで裁判になっているのは金額で折り合え
なかったり、裏金を出さない強い態度の企業とだけだ」
515名無しさん@1周年:03/01/04 11:02
516名無しさん@1周年:03/01/05 12:48
age
517山崎渉:03/01/07 07:51
(^^)
518名無しさん@1周年:03/01/09 15:08
age
519名無しさん@1周年:03/01/12 18:14
age
520名無しさん@1周年:03/01/12 20:09
だぶるから上げとく
521名無しさん@1周年:03/01/15 23:36
age
522鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/15 23:37
    論座 2003年2月号より1

    新しい「帝国」による最初の侵略戦争が始まろうとしている

  ベストセラー『人間を幸福にしない日本というシステム』などの鋭い日本
  分析で知られる諭者が、ブッシュ政権の外交政策に警笛を鳴らす。

カレル・ヴァン・ウォルフレン アムステルダム大学教授

 - 現状をどう見ますか。
 <ウォルフレン>アメリカが起こそうとしているのは、今までとは違う、初のアメリカ
による侵略戦争だ。もちろん戦争は今までにもあり、ほかの人から見ると、アメリカ
を侵略者とみなすような戦争はあっただろう。しかし、二十世紀を見た場合、アメリカ
は特定の国際的な理想や、その堅持のために立ち上がったことはあったが、今回
はそれもない。また、アメリカ自身が攻撃を受けたわけでも、攻撃のターゲットに
すらされているわけでもない。
523鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/15 23:38
    論座 2003年2月号より2

 イラクについては一つのフィクションがある。サダム・フセインがアメリカにとっての
脅威だというものだ。確かにその可能性はあるかもしれない。しかし、それはごく
小さな可能性でしかなく、ほかに彼よりも大きなアメリカに対する脅威が複数存在
している。米国の諜報機関の人々でさえも、はっきり言っているが、サダム・フセインは、
彼に攻撃を加えたときのみ危険だということだ。つまり彼を攻撃するということが、
アメリカにとって最も危険なことになりうるというのだ。
 多くの人が言っているし、日本でも多くの人たちが理解をしていることだが、これは
本当に、これまでのアメリカの物事のやり方からの重大な逸脱であるといえるだろう。
アメリカのことを帝国主義的な大国であるとみなしてきた人はいる。特に経済問題に
おいては、冷戦後の十年間、アメリカは世銀やIMFを通して、経済的にアメリカと
その大企業にとって、もちろん日本と欧州の大企業にとってもだが、有利になるように
世界をつくり替えてきた。しかし、いまアメリカがはっきりと示しつつある帝国主義は、
これまで考えられてきた帝国主義とは、明らかにまったく異なる種類のものなのだ。
524鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/15 23:38
 − どんな帝国主義なのでしょう。
 <ウォルフレン> 世界は極めて短い期間で劇的に変化を遂げてしまった。我々が
育った、第二次大戦後の世界とは違う世界になってしまった。大西洋同盟、つまり
アメリカとヨーロッパの同盟関係は、第二次大戦後の世界において、大変重要な
現実だった。しかし、これはもう終わってしまった。アメリカは欧州諸国を同盟国とは
見ていないし、日本を同盟国とは見ていない。こういった国々をアメリカが従属させて
いるということなのだ。これは封建主義のようなもので、服従が必要であり、そして
最後には支配側の国であるアメリカが、ゲームのルールを決定できるというものなの
である。
 クリントン大統領の下でも、その兆候は出ていたが、それが加速化されたのが
ブッシュ政権下だった。そして、今や極めてあからさまに、共和党の右派の下、
武力的なアメリカというものが如実に表れてきているといえる。
525名無しさん@1周年:03/01/16 00:33
アメリカが帝国主義化か。日本にもかなり責任があるな。
526名無しさん@1周年:03/01/16 00:34
かなりって、どんな風に責任あるの。意見聞かせて頂戴。
527鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/18 08:15
    論座 2003年2月号より4

 - まったく異なる世界になってしまったというのは、どういう意味でしょうか。
 <ウォルフレン> 我々が育った環境では、国際秩序に関して、ほぼ確実といえる
ものがあった。漸進的に発展してきた民主主義や自由といった思想というものと
調和する国際秩序だったのだ。それは、いわゆるリベラルな思想で、啓蒙主義の
最高の考え方を反映させたものだったといえる。日本や他のアジア諸国など、
民主的な政治制度を発展させていこうとする国々が広く共有するものだった。
 もちろんたくさんの独裁体制もあったし、また全体主義もあった。権威主義的な
政権もあったのは間違いない。しかしながら、例えば二十世紀最後の数十年という
のは、人権に関する考え方が強化され、我々全員が合意ができるようになっていた
ことを忘れてはならない。アメリカは多くの面で批判されるべきことがあったのは確か
だが、こういう思想、価値観というものを擁護しているのだということで評価されていた。
ところがアメリカのこうした面が消えてしまったのが今日の世界だといえる。
岡田克彦ファンクラブからのご案内です。ご高承のとおり、岡田克彦氏の卒業した早稲田大学政治経済学部
と、ひろゆきの卒業した中央大学文学部は比較にならないほど差があります。中央大学文学部のような
ヘボい大学に共通しているのは、文化水準が低いという事です。18歳から22歳をヘボい大学で過ごすという
ことは、感受性において致命傷と言えます。2ちゃんねらーの大半は岡田克彦氏に比べて、著しい低学歴で
頭が悪いだけでなく、感受性も愚鈍で腐っているという、取り返しのつかない状態なのです。
せめて、http://www.geocities.co.jp/MusicHall/5933/で、岡田氏の作品に触れましょう。
また、学歴至上主義は、学歴がないか、東大のような高学歴であっても学歴に相応しいだけの自分の特技
等を持っていない人が不愉快に思っているだけのことです。2ちゃんのひろゆきの卒業した中央大学
文学部のようなものは、学歴と言えるようなものではなく、これは、拭うことの出来ない、生涯つきまとう
汚点で、絶対に取り返すことは出来ません。まさに取り返しのつかない状態ということです。

529山崎渉:03/01/19 09:13
(^^)
530鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/19 12:14
    論座 2003年2月号より5

   野党が機能せず、メディアが変質した

 − アメリカがより利己的に、自己中心的なユニラテラリズムに陥ってしまったと
いうことですか。
 <ウォルフレン> 利己的ということでいえば、すべての国はある程度、利己的で
あるといえる。そして利己的であるということと、安定した世界を望むということは
相反するものでは決してない。利己的であることと同時に、安定した世界を望む
ことは、自分にとっても、ほかの国にとってもいいことだからだ。
531名無しさん@1周年:03/01/19 13:14

>499が、いいこと言った!
532鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/22 07:30
    論座 2003年2月号より5

   野党が機能せず、メディアが変質した

 − アメリカがより利己的に、自己中心的なユニラテラリズムに陥ってしまったと
いうことですか。
 <ウォルフレン> 利己的ということでいえば、すべての国はある程度、利己的で
あるといえる。そして利己的であるということと、安定した世界を望むということは
相反するものでは決してない。利己的であることと同時に、安定した世界を望む
ことは、自分にとっても、ほかの国にとってもいいことだからだ。
533鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/22 07:31
    論座 2003年2月号より6

 そこで、いま二つの大きな疑問があるといえる。まず第一に、アメリカ国内において、
こうした動きに対して大きな反動が出てくるかだ。アメリカ人全般として見れば、
現政権の動きを望んでいないと思われる。例えば私が会うアメリカ人は、いまの政権
と自らを同一視できないと言っている。アメリカの大半の人たちは何が自分たちの
国の名の下において起きているのか、全くわかっていない。これは、大変重要な
ポイントの一つだ。間題は国内で反動が起きて、ここ一年間の展開を、ある程度
巻き返すか、覆していくものになるのかだ。このブッシュ大統領が就任する前からの
勢いを止められるかどうか、そこが不明瞭だ。
534鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/25 07:49
    論座 2003年2月号より7

 こうしたアメリカ国内の反乱が共和党の中から起きてくるのでは、と見ている人も
いる。なぜなら、ここ一年間で、特に十一月の中間選挙によってはっきりとしてきた
のは、アメリカにはしっかりと機能を果たしている野党勢力がないということだからだ。
 これは、日本の状況と似ている。しかしながら日本の場合には、長い間、本当の
意味で機能する野党がなかったため、与党によるむき出しの横暴や身勝手な振る
舞いをある程度まで防ぐような、独特の全体的な仕組みができあがっているのだが、
アメリカにはそのようなものがない。
535名無しさん@3周年:03/01/25 12:34
よろしければ自分の意見も書いたらどうですか?
536名無しさん@3周年:03/01/25 13:04
ありません
537鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/26 10:04
    論座 2003年2月号より8

 またアメリカのメディアは、近年大きく姿を変えてしまい、自己検閲をしてしまって
いる。この一年ほど、それが如実に表れたことはなかった。ジャーナリストや評論家
は、ブッシュ政権に対して批判をすることによって、自分たちが愛国心を欠いている
と思われることを大変恐れている。だから、アメリカ国内で、政権に対する反対の
動きが広がる可能性については、少ししか期待できないと言わざるを得ないのだ。
なぜなら、メディアが十分に機能していないからだ。メディアが政治のチェック・アンド・
バランスに果たしてきた役割が消えてしまっている。これが一つ目の疑問である
アメリカ国内の状況だ。
538鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/27 20:46
    論座 2003年2月号より9

    無能な帝国

 − もう一つの疑間とはなんでしょう。
 <ウォルフレン> それは、実際の国際関係での「帝国」の現状について、そして、
それがこれからどうなっていくかということだ。帝国ができつつある過程にあるが、
最終的にアメリカはそんな役割を果たす能カを持っていない。新しい帝国としての
能力を持っていないのだ。私が言う帝国主義ということについて、ずいぶん誤解が
あるようだが、アメリカは明らかに膨大な軍事力を持っており、いかなる国をも抹殺
することができる。ただし、抹殺する能力が一種の力であるのは間違いないが、
それは滅多に使うことのできない力だ。国を抹殺することで成果をあげるなどという
ことは、実際にはなかなかできないことなのだ。
539鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/28 21:12
    論座 2003年2月号より10

 最近の良い事例がアフガニスタンだが、その結果について、おおむねよかった
とされてはいるが、その後どうなっているかをフォローしていないからそんな評価が
されているだけだ。アフガンの作戦は、それほど大きな成功ではない。オサマ・
ビンラディンも捕まっていないし、目的であったアルカイダの殲滅もできていない。
もともとの目的ではなかったタリバーンの追放はできたが、そのことによって、軍閥が
横行するような、実際には前よりもひどいとさえいえるような状況をつくってしまった。
アフガンは偉大なる成功とされているが、実際には大いなる失敗とみなされるべき
もので、これは、アフガン攻撃の前から、容易に予測できたことだ。
540名無しさん@3周年:03/01/29 00:48
民主党の支持率が低いのはなぜか、彼の意見をぜひ聞きたい。
541鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/29 22:03
    論座 2003年2月号より11

 − イラクについてはどうでしょう。
 <ウォルフレン> イラク侵攻の結果がどうなるのか。もちろん今の段階では予測は
できない。ただし、アメリカの諜報機関やアメリカ軍部のトップによる予測は、かなり
否定的なものだ。大変興味深いのは、国防総省の制服組の予測が非常に後ろ向き
なことだ。そしてこの声は、いろいろなかたちで報道機関ヘリークすることによって
表明されている。かつて、これほどまでリークがシステマチックに起きたことは例が
ない。この事実こそが、いかにアメリカの軍部が、この攻撃に反対しているかという
ことを示しているといえるだろう。また、私の友人で制服組、特に国防総省に近い
人々は、非制服組であるラムズフェルド国防長官、ウォルフォウィッツ国防副長官
といった人びとは夢の世界に住んでいるようで、非常に危険だと思っているという。
542鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/30 20:36
    論座 2003年2月号より12

 たとえイラク攻撃の第一段階が成功を収めたように見えたとしても、つまり、大きな
流血なしに、サダム・フセインを排除することなどができたとしても、長期的に見れば、
イラクに対してアメリカが計画しているような行動は、テロをめぐる状況を現在よりも
はるかにひどいものにしてしまいかねない。ブッシュ政権による「9・11」以降の一連
の政策は、テロリストを撲滅するというよりも、新しいテロリストを生み出してしまう
ようなものであり、世界が懸念を持たざるを得ない状況だ。
543鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/01/31 20:11
    論座 2003年2月号より13

    日欧は自分の目を信じて

 − 日本には何が求められるでしょうか。
 <ウォルフレン> 当然ながら、日本もヨーロッパも、こうした中、長期的な対外政策
の見通し、そして計算というものを独自に行い、その中でアメリカについても大きく
考慮しなくてはならないだろう。日欧ともに、自ら見たものを信じるということを是非
してほしいと思う。つまり、居心地のいい「うそ」を信じないでほしい。そして、非常に
気持ちのいい幻想にあぐらをかくのではなく、現実の世界は、我々が育った第二次
大戦後の世界とは違うのだ、全く環境が違うのだということを認識してほしい。
544鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/02/01 09:39
    論座 2003年2月号より14

 − アフガニスタンのときには、「ショー・ザ・フラッグ」ということが日本国内で
言われ、自衛艦の派遣など、アメリカヘの協力が進められました。今回はどう
でしょう。
 <ウォルフレン> これは言い尽くされたことかもしれませんが、父親のブッシュ
政権時代の湾岸戦争でも、日本はアメリカの味方をするんだということをすぐに
示したことがあった。しかし、そういうことよりも、日本が果たしている本当に重要
な役割は、見えないところにある。
545鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/02/02 11:01
    論座 2003年2月号より15

 日本が果たしている役割は、一般的には人々に認識されていないことで、決して
目新しいものではなく、長い間行われていることだ。それは、日米経済がある程度
まで統合され、相互依存関係にあることと関連している。具体的に述べるならば、
日本人が所有しているドルがアメリカ経済で流通していることに起因するのだ。
もちろん欧州勢もかなりの対米投資をしているが、日本の対米投資の方が重要だ。
これは、経済的な考慮に基づくものではなく、政治的な考慮と必要性に絡んだ
問題だ。
546鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/02/03 20:54
    論座 2003年2月号より16

 これは円とドルの為替問題にかかわってくる。ここ四半世紀というもの、日本の
輸出業者は、人類史上いかなる国の輸出業者をもはるかに上回る成功を収めてきた。
そして巨額のお金を主にドルというかたちでため込んだ。そして常に円には上昇する
圧力がかかるため、当然ながら彼らは限られた量のドルしか円に交換できなかった。
そこには円は国際基軸通貨ではなく、希少性があるという事情が背景にある。ニクソン
がドルの金交換を停止し、世界の通貨が変動相場制へと移行して以来、日本は
本当に大きな問題を抱えている。それが「エンダカ」として知られる問題だ。円高は
まだ消えていない。その潜在性は常に存在している。しかし、さまざまな仕組みを
通して、日米の通貨当局が円をドルに対して常に安く抑えようとしているのだ。つまり、
日本のさまざまな機関が持っている莫大なドル資産が引き揚げられてしまえば、
大変な事態になってしまうからだ。
547鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/02/05 20:48
    論座 2003年2月号より17

 さまざまなエコノミストがワシントンに対し、例えば貿易赤字がどうだからとか、
イラクと戦争ができない、などと経済的な側面から戦争に対する批判をすることが
あるが、この「日本ファクター」については考えていないようだ。ほとんどの日本の
国民から見ると、これは目に見えない問題だし、また新聞もこれについて報道して
いない。認識さえしていない新聞が多いのではないかと思う。
 − 日本はすでにアメリカに多大な貢献をしていると。
 <ウォルフレン> その貢献は目には見えず、それも日本人は知らないうちに、
というよりも、意識すらしていないうちに行われているということだ。
548鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/02/08 09:16
    論座 2003年2月号より18

 − イージス艦の派遣よりも大きな貢献だということですか。
 <ウォルフレン>ああいうものは象徴でしかない。おもしろいのは、よく英国軍、
またはフランスの特殊部隊をどうするのか、という騒ぎが世界のメディアを賑わせる
が、アメリカにとってより重要なのはドイツの基地だ。そちらの方がずっと重要なのに、
あまり話題にならない。表面的なことしか見ていないので、部隊がどうとか、戦闘機
がどうとかということしか話題にならないのだ。イージス艦とか、自衛隊の何らかの
派遣などを本当にワシントンが求めて大騒ぎをするなどということが事実だとは、
とても思えない。
549鼠返し ◆RHmidE5/06 :03/02/09 11:36
    論座 2003年2月号より19, end

 − 日本だけでなく、世界のメディアの現状に批判的なようですね。
 <ウォルフレン> 世界中のメディアは、非常にマイナスの動きの中にある。欧州でも
同じで、アメリカや日本ほど自己検閲ということはないが、日本の伝統である政治
システムや経済システムにおける「建前」と「本音」の格差が、広がっているといえる。
欧州は国によっても違うが、欧州の新聞と呼べるような、本当に欧州全体をカバー
するようなメディアがまだないため、それぞれの国でお互いについて読んでいるのは、
アメリカのフィルターをかけたものだけという奇妙なことになっている。活発な市民社会
があれば、「建前」を超えて実質的な実情をとらえようとするはずだが、「建前」と「本音」
の乖離が世界的な現象になりつつある。私はこうした現象を脱明するために、この
日本の用語を欧州に広めようと思っているほどだ。
 (来日時、東京都内で行ったインタビューを編集部で翻訳、構成した)
550名無しさん@3周年:03/02/09 15:09
【俺達が】平成百姓一揆クラブ【日本を変える】 
http://school2.2ch.net/test/read.cgi/job/1044684824/l50
551名無しさん@3周年:03/02/11 06:12
なぜでも・・・


・・・・
552名無しさん@3周年:03/02/18 01:31
上げ
553名無しさん@3周年:03/02/27 12:43
554名無しさん@3周年:03/02/27 22:26
 日本語が出来ないってのは問題だと思うが。
 だって、日本語が出来なければ情報は赤の他人に翻訳されたものに頼ることになってしまい、
翻訳によって生の情報が伝わってこないのでは?
555名無しさん@3周年:03/02/28 00:16
読むのは別に不自由してないんじゃないかったっけ?
「英語読めるけど話せない英国専門家」「仏語読めるけど話せない仏国専門家」とか
日本に大量にいそうだね。
556名無しさん@3周年:03/03/06 21:28
上げてみる
557名無しさん@3周年:03/03/15 08:44
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
558名無しさん@3周年:03/03/15 16:36
もうあんまり叩かれてないような。
と言って無視されてるわけでもないが。
559名無しさん@3周年:03/03/15 18:11
わざと見ないふりをしている気がする。
560名無しさん@3周年:03/03/16 00:01
>>555
漢字読めるけど書けない>おれ
561 ◆RHmidE5/06 :03/03/16 11:56
///『中央公論』 2002年7月号より 1//////////////////////////////////////////

   アメリカの保護国である日本。主体的な外交判断の権限を与えられていない
  外交官。藩陽総領事館の事件は日本の構造問題が露呈した結果だ。この失態を
  恥と思うなら国のあり方を問い直すべきだ

    主権国家に立ち戻るための好機とせよ
 カレル・ヴァン・ウォルフレン(アムステルダム大学教授)

 中国・藩陽の日本総領事館での北朝鮮難民強制連行事件は、日本国内で非常に
激しい怒りと批判を巻き起こしている。しかしこの失態の原因を単純に官僚問題と捉える
べきではない。 私は、つねづね、日本の問題は、結局のところ構造問題こ行き着くと
主張してきた。今回の事件もまた、その根源には第二次大戦後の日本の国家としての
あり方が関わっていると思う。そして、「主権」に直接関わる形で起きたことは、まさに
象徴的な事件だったといえる。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
562 ◆RHmidE5/06 :03/03/16 12:07
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 2///////////////////////////////////

    日本にとって主権とは何か

 内外ですでに周知の事実だが、日本の当局は、亡命者または難民を日本国内に入れない
ようにするため最大限の努力を払っている。そのため、今回の事件で、日本の駐中国大使と
中国当局の間になにがしかの合意があったという話が出ても全く不思議には思えない。
亡命希望者たちを、不可侵権を認められているはずの総領事館の敷地から、暴力を使って
引きずり出した中国の警官と総領事館のスタッフの間で握手などをしたという話も、多くの人が
あり得ることと感じていると思う。これは国際的な常識から考えて、きわめて恥ずかしい事態だ。
領土的な主権という認識、大使館、領事館の敷地内は治外法権という考え方、これは国際
社会の中ですでに確立した基本原理である。にもかかわらず、それよりも、亡命者を受け入れ
たくないという考えが優先している。
////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
563名無しさん@3周年:03/03/16 12:41
>>555
>「英語読めるけど話せない英国専門家」「仏語読めるけど話せない仏国専門家」とか
>日本に大量にいそうだね。

 要するにカレル・ヴァン・ウォルフレンは日本に大量にいる専門家レベルってこと?
564名無しさん@3周年:03/03/16 19:05
>>563
貴方が自分で読み、判断すれば善ひのではないかと思はれ。
565名無しさん@3周年:03/03/19 03:07
このスレ長文カキコ多いから、もう容量オーバー寸前とみた。
566 ◆RHmidE5/06 :03/03/19 20:34
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 3///////////////////////////////////

 私は、日本は世界に対して見せる顔は、長い間、強いアンビバレントな性格を示して
きたと考えている。つまり、日本のエリートたちは、世界から真面目に取り扱ってほしい、
尊敬してほしいと思い続けているが、一方で、国のあり方に関わる重要な要素について、
ある種の感覚の欠落が見られるのである。これは特に国の主権に対する感覚、捉え方に
顕著に見られる。 いうまでもなく、このことは戦後の日本の状況に深く結びついていた
ものだ。現行の憲法が本当の意味で日本の憲法ではないということが影響しており、
これに政治の左と右の対立も絡んでくる。そして、つき詰めれぱ日米関係にその根源を
求めることができる。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
567名無しさん@3周年:03/03/25 08:46
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
568 ◆RHmidE5/06 :03/03/25 20:36
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 4///////////////////////////////////

 日本の国際関係の現実の構造をよく見てみると、アメリカとの間の非常に奇妙な関係が
浮かび上がってくる。もちろん公式には日本はアメリカの保護領でも何でもない。独立した
一国家であるはずだ。しかし詳細に研究すると、保護領と大差がないことが分かってくる。
 日本の中の多くの物事の将来というのは、結局、対米関係がどうなっていくかによって
決まることになる。このことは近年、日本にとってきわめて重要な問題となっている。
 日本のみならず、ヨーロッパ諸国など冷戦時のアメリカの同盟国すべてにとって同じことが
いえるが、アメリカとの関係を再評価、再検討する必要に迫られているからだ。

//////////////////////////////////////////////////////////////////////
569名無しさん@3周年:03/03/26 21:39
今のアメリカをみていると、日本が今の官僚支配で身動きが取れな
い状態は、危なくてしょうがない。
570 ◆RHmidE5/06 :03/03/29 11:18
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 5///////////////////////////////////

 その理由の一つは、アメリカ国内に、国際関係において全くのエゴイズムといえる動きが
強く出始めていることにある。さらに、冷戦の終了に伴い、国際関係の中からバランス・
オブ・パワーが、全く消え去ってしまったために、アメリカは自らの位置づけが分からなくなって
しまい、他国に対しイジメともいえる関係をとり続けている。
 ヨーロッパ諸国は、まだ安全保障の面でアメリカから完全に独立した状況にあるわけでは
ないので、完全な変更には時間はかかるが、しかし、政治家も国民も、確実に対米関係の
再考を始めている。
 対米依存度の高さを考えると、ヨーロッパより日本の方が深刻なはずだが、実際には
ヨーロッパよりもっと対米追従という立場に縛り付けられている。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
571名無しさん@3周年:03/03/29 14:31
ウォルフレンのファンは、以下の本も併読してみること推奨 ヽ(´ー`)ノ

『日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/433493305X/qid%3D1047816276/249-5557652-3102733
>  10数年にわたるこの大不況の間、私たちが不良債権という言葉を聞かない日は
>なかったといっていいだろう。では、なぜ、日本はそれが処理できないのか?
> その明確な答えが、本書にはある。それは、これまで日本の政治家、経済学者、
>エコノミストたちの誰1人として、口にしなかった答えである。ずばり、それは「ヤクザ」である。
>ヤクザに代表される闇社会が、政・官・財とタッグを組んで、不良債権の処理をはばみ、
>不況を長びかせてきたのだ。
572 ◆RHmidE5/06 :03/04/01 21:59
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 6///////////////////////////////////

 この影響は、外交の現場に顕著に表れている。私が知り合った日本の官僚の中には、真面目で、
誠実で、日本が世界でどういう行動を取るべきかについてはっきりした考えをもっている人が
多くいる。しかし、大使、大使館のスタッフについていえば、その現場で、その時々に決断を下す
ことができないシステムに置かれていて、常に東京に連絡し相談しなければならない。これは
外交官としては大変奇妙な状況だ。
 他国の外交官に聞くと、大抵の場合、異口同音に、日本のカウンターパートナーは、情報を
よくもっており、外交上の手腕も才能ももっている。ただ、通常、外交官がもっている責任だけは
与えられていない、と証言する。
 大使というものは、本来、自分の国の姿勢というものを熟知している。その上で、それを基に
自ら現場で決定を行う。こうすることができて初めて、他国で外交交渉が可能になる。しかし、
日本の外交官は完全にその職が全うできる立場にはない。
 たとえば、政府や東京の本省が指示しない限り、現場が主体的に、主権意識をもって自律的に
行動することはありえない。
////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
573 ◆RHmidE5/06 :03/04/03 20:13
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 7///////////////////////////////////

 現実に戦後の日本の外務省にとって、主権は意識の上から欠落した要素だった。外務省の目的は、
一貫して日米関係を温存させ、変えないようにすることであり、さらにいえば、アメリカが日本に
対する考えを変えないように、日本に対しできる限り寛容な態度をとり続けるようにすることだった。
日米の基本的な関係に全く変化をもたらさないことが第一義的な目的であった。いいかえれば、
アメリカの保護を受け続けたいということであり、既存の日本の政治システムの継続を、これに
よって確保していくということだ。
 日本の政治の中で最も奇妙な特徴は、政治のアカウンタビリティの中心が存在しないことにある。
平たくいえば、欧米流の責任をもった政府が存在しないことになる。これはアメリカがある種の保護
を日本に提供しているからこそあり得る状況だ。
 もし突然、アメリカが消えてしまったらどうなるだろうか。日本の政治システムは、たぶん一週間も
もたないだろう。
 日本の外交的な弱さ、気骨のなさ、誇りをもった主権国たる確固とした姿勢を表に出していくことが
できない無能力さは、この構図に起因しているといってよい。
////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
574名無しさん@3周年:03/04/03 21:36
アメリカはかつてウォルフレンが言ったような危険な方向に動き出
しているね。
575名無しさん@3周年:03/04/03 22:04
ウォルフレン氏はアメリカについて何を?
576 ◆RHmidE5/06 :03/04/05 16:47
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 8///////////////////////////////////

    自らの国を取り戻すために改憲を

 この状況は、自分の国に誇りを感じたいと思っている人たちの心に、マイナスの影響を及ぼして
いる。 一方では、非常に誇張されたプライドというものがあり、もう一方で国家の主権というものが
欠落している。日本のエリートの心理的な素地には常にそれがある。日本の国民の多くも同じような
傾向が見られる。
 今回の藩陽総領事館事件のような事態が起こると、日本の公式の代表が日本の主権について
強いスタンスをとることもできない、何もかも間違っている、と、極端に否定的な態度を取ってしまう。
 私は、多くの日本人にとって自分の国を愛することが大変難しいことになってしまっていると思う。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
577 ◆RHmidE5/06 :03/04/06 19:38
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 9///////////////////////////////////

 ではいかにして、日本人が主権国家としての日本を取り戻して行けばいいのか。そのために
私は、一つの方策を強く提案し続けている。
 まず憲法会議を開くことだ。そして、本当の日本の憲法を作成するために徹底して議論を行う。
その過程で、国民は国のあり方を基本的なところから考えざるを得なくなる。
 主権ということを主眼において、憲法を考える上で、決定的に問題なのは九条だと思う。なぜ
九条が存在するのかについては、もはや、よく知られた事情だが、マッカーサーの天皇制維持方針
がその理由となっている。天皇制の維持については、当然のことながらワシントンの反発が強かった。
だから、何か他に目を見張るものを打ち出して、ワシントンを納得させる必要があった。反戦争条項
(戦争放棄の条文)がまさにそれであった。
 国家にとって、戦争を起こす権利は最も基本的な主権になる。だから、マッカーサーの行ったことは、
日本の主権を天皇から取りあげ、日本国民に与え、そしてもう一方の手で、それをまた奪い取った
ことだといえる。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
578名無しさん@3周年:03/04/06 20:10
ウォルフレンの眼があたっているのは、不良債権とヤクザの関係だわな。
ただ、米国の政府、国務省、国防省、CIA、FBIの調査では、
単にヤクザの問題だけではなく、そこには在日コリ案利権
どうわ利権が、あるというところまで、分析しているがな...
これらの米国の情報機関曰く、彼ら(日本のヤクザ)の国籍は
日本国籍じゃない人が多いと...
579名無しさん@3周年:03/04/06 20:15
>>578
ハン板へお帰り
580名無しさん@3周年:03/04/06 20:36
>>579
でも、日本の不良債権問題で、ヤクザが絡んでおり
しかも、在日コリ案が絡んでいるのは、もう有名な話だわな。
許エイチュウの事件にしても...
日本に居るヤクザの3分の1から半分は、在日コリ案なんだし...
581 ◆RHmidE5/06 :03/04/08 21:24
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 10//////////////////////////////////

 アメリカの中の日本の専門家たちには、日本を信じてはいけないという基本方針があった。戦後の
日本の憲法というのは、アメリカの対日不信がその根底にある。
 もちろん、日本の不戦方針は、非常にすばらしい基本的姿勢だと思う。だからそれも憲法に謳えば
いい。つまり、戦争を行う主権は保持するが、行使はしないと宣言すればいい。ここでの問題は、
主権が存在し、自らの選択にゆだねられているか、否かにある。
 そうすると、憲法に不戦の表記があっても、この九条の意味は全く変わってくる。現在の九条は
国民に選択肢を与えているわけではない。これは強制されたものだった。国民が「戦争をしない」
ということを選択したわけではないのだ。だから、書き換えて「この主権国家のわれわれ日本国民は
歴史的な経験に基づく総意によって、この権利は行使しないということを選択する」というふうに
いえばよい。
 九条についていえばこれに付け加えることがある。軍隊の不保持については削除すべきだろう。
日本はすでにきわめて大規模な軍隊を持っていて、すでに憲法違反の状態にある。このために現行
憲法自体が真剣に捉えられるべき対象と考えられなくなってしまっている。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
582名無しさん@3周年:03/04/08 21:35
>>580
不良債権問題の解決はヤクザの殲滅から6
http://money.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1043217648/l50
583 ◆RHmidE5/06 :03/04/10 21:37
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 11//////////////////////////////////

    官僚の欠陥

 憲法の他の箇所についても、究極的に何を目的にするのか、議論によって突き詰めていく必要がある。
 その中で、必ず官僚の役割が問われてくる。主権を取り戻したとなると、保護領時代どは異なり、
主体的にどう国を運営していくか、本当の意味でのガバナンスが現実問題として重要になってくる。

 官僚の規定については、実際、憲法のいくつかの条項で明記されている。これもまた、政治家ですら
手の及ばない超法規的な権力を実体的に握っていることで、つまり、明治国家型のいわゆるエリート
官僚の主導する国の統治を可能にしてしまっていることで、常に憲法違反の状況にあるといえる。

 どのような国家でも、常に政治のエリートは存在する。ただ、民主主義国家においてはエリートは
選出するものだ。理論的にはいつでも、代えることができるわけだ。しかし、日本ではこの政治の
システムは機能していない。官僚が選挙で選ばれた政治のエリートの管理下に置かれていないからだ。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
584 ◆RHmidE5/06 :03/04/12 11:51
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 12//////////////////////////////////

かつて別な本でも警いたことがあるが、このシステムは、元勲・山県有朋の遺産だ。なぜ
山県はこのようなシステムを作り上げたか。それは彼が国民を信じていなかったからだ。
 結局、そのシステムによる政府が、暴走し、国を誤った。このことから考えると人々に
対する不信を前提にしてよい政府を作り出すことはできないと言っていい。
 この点、藩陽総領事館の事件も、現在のエリート官僚のあり方を映し出す縞果にもなっている。
 事件の映像が公表されたのちの、国民の反応は、非常に強い怒りであった。私は、これに
大変意を強くした。私は日本の新聞を、常日頃、批判しているが、今回の事件に対しての、
はっきりと怒りを露にした報道はよかったと思う。
 主権問題に対する杜撰な対応、相次ぐ隠蔽の事実。誰しも国民がバカにされたと思うだろう。
ただ、この怒りは、主権問題や隠蔽体質に対する憤懣の表れだけではなく、一般の人が
エリートにどのような感情をもっているか、裏返していえば、エリートが一般の人たちを
どのように扱っているかを、如実に示すものでもあった。

//////////////////////////////////////////////////////////////////////
585 ◆RHmidE5/06 :03/04/14 19:50
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 13//////////////////////////////////

 私は、日本のエリート官僚は、大抵、ノブレスオブリージ(高い地位に見合った責任・義務)の
感覚はもっていると信じている。しかし、この態度は、エリートが自分たちが統治する相手方に
なっている国民を信じている場合においてのみ成立するものである。つまり、尊敬の念をもって
国民に対するということが基本になる。
 しかし、現実には日本の国民はあまりにも子供のように扱われてきたと思う。そうなると、
国民の側も子供のように反応する危険性がある。日本の国民にとっては、もっと自分たちに
ふさわしい立場、扱われ方があるべきだと思うが、エリート官僚は一般大衆を引き続き子供の
ように扱おうとしている。これは日本のエリート官僚たち全般が持っている病のような気がする。
それ故に、今回の事件に対し広範な怒りが存在するのは日本という国にとってよいことだと思う。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
586山崎渉:03/04/17 13:23
(^^)
587名無しさん@3周年:03/04/17 21:18
qげ
588 ◆RHmidE5/06 :03/04/19 09:43
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 14//////////////////////////////////

    されど官僚を全否定すべからず

 憲法の改正、明治以来の官僚制に抜本的な変化を加える可能性は、現実には、まだ本当に
小さいといわざるを得ないだろう。しかし、一連の外務省不祥事、特に、藩陽総領事館事件は、
象徴的なきっかけになる可能性がある。
 現在の日本の状況は、何かがきっかけとなって、本当の意味での総ざらい、政治的なシステム
のオーバーホールをしていく状況が整いつつあると思う。少なくとも五、六年前に比べれば、
かなり進展した。明るい将来像というものが全くない中で、ただただ安易に、もたつきながら
やっているだけなんだという意識をもつようになった日本人が増えてきているからだ。

//////////////////////////////////////////////////////////////////////
589山崎渉:03/04/20 02:07
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
590 ◆RHmidE5/06 :03/04/20 21:20

///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 15//////////////////////////////////

 しかし、残念ながら、真の議論というものが、まだあまりにも少ない。さらにいえは、一つの
顕著な傾向として、単なる批判に終始する、つまり、官僚反対だという意見しか述べない。
否定的なことしかいわない、ということが挙げられる。そうすると、人は一時的な満足感を
覚えるのかもしれない。しかし、そのような批判では、長期的な影響は全く生まれない。
 また、そのような表面的な批判の中では、重要な事実も見逃されてしまう。これだけの不祥事と
批判が出た後で、多くの日本人はにわかには信じないかもしれないが、日本の官僚機構は他の
多くの国の官僚機構に比べて、それでもなおかなり能力があるという事実だ。もちろん、全ての
組織が、というわけではない。しかし、ある部分は、大変な能力、才能、歴史的な知識をもっている。
これらを簡単に捨ててしまってはならない。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
591 ◆RHmidE5/06 :03/04/24 20:32

///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 16//////////////////////////////////

 田中真紀子・前外務大臣と外務官僚の問題は、この点について教示的だ。田中前外相は、
官僚と協力しようということは全く試みなかった。その代わり、対立の構図を前面に押し出して
いって、ひとつの見せ物に仕立てようとした。そして、彼女は有名人だから当然だろうが、結局、
本当にショーになってしまった。
 また、国民の間に官僚は何かしらの形で政治のコントロールの下に置かれるべきである、
という意識が広まっていたところだったので、彼女に対する同情もずいぶん高まったと思う。
しかし、官僚を政治のコントロール下に置くのであれば、有能な大臣であれば、バランスのとれた
協カ関係を、政治側とキャリア官僚との間で確立する手法を見いだしていかねばならない。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
592名無しさん@3周年:03/04/26 14:07
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
593 ◆RHmidE5/06 :03/04/26 21:44
///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 17//////////////////////////////////

 フランスでもそうだし、オランダでもそうだ。政府の質というのはこのバランスそのものを指す。
つまり、政治のインスピレーション、計画、イニシアティブが一方にあり、そしてもう一方に
経験豊かな官僚たちがいて、共同作業を行う。これが質の高い政府をつくる。
 現実には、日本の官僚は、政治による監督をこれまで許してこなかった。政治家は、その
意味で経験がなかった。官僚制の改革だけではなく、政治家そのものをいかに作り上げていくか
というところにまで問題は及ぶ。
 主権問題を明確にしようとすれば、それをきっかけにここまで問題が及ぶ。そのくらい日本の
構造問題は根深い。
 外務省の一連のトラブルについて、最近、私は旧知の元政府高官に意見を聞いた。返ってきた
答えは、二人とも、いくつかの理由で国の将来を非常に憂うべき状態だと感じているものだった。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
594名無しさん@3周年:03/04/27 17:48
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
595名無しさん@3周年:03/04/28 23:44
相当多くの人はウォルフレンの分析は正しいと思ってる。
だが、その現実を直視したくない。
彼と違って、民主党への政権交代がシステムの解体、
正しい民主主義の成立につながると信じられないから、
彼の分析は絶望宣告でしかないから。
596 ◆RHmidE5/06 :03/04/29 09:45

///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 18//////////////////////////////////

 特に官僚組織がいくつかのグループに明らかに分解、正確には崩壊の様相を呈し始めている
ことが指摘された。外務省と田中前外相のトラブルの際、いろいろなリークがあったこと。のみならず、
省内のさまざまなグループが、あからさまな、公の目にさらされる手法に訴えて、事態を自らの
有利な方向へもっていこうとしたことは確かに驚くべき現象だ。
 当然のことだが、どのような官僚機構であっても、セクショナリズムはある。しかし、そういう
ことはこれまで隠されていた。それが見せ物になり、国民の娯楽になってしまった。これは確かに、
ある種の荒廃であり、官僚機構の質の低下を示すものだと思う。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
597名無しさん@3周年:03/04/29 18:02
>>595
それは利権構造の中にいる人間の感想だろ?
598名無しさん@3周年:03/04/29 22:42
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
599名無しさん@3周年:03/04/29 22:57
メディアの人間で、ヴォルフレンの著作をベースにして、今の政治
の閉塞状況を打ち破る理論を打ち出す人が出てこないかな。政、財、
官、マスコミの中でメディアの人間だけは本当に遅れているよ。
600名無しさん@3周年:03/04/29 22:59
>>599
>ヴォルフレンの著作をベースにして

バカ、著作権ってものを知らないのか。
601名無しさん@3周年:03/04/29 23:26
別に丸写しにしろと言ってるわけじゃないでしょ。バカですか?
602名無しさん@3周年:03/04/29 23:28
>>601
>別に丸写しにしろと言ってるわけじゃないでしょ

なら尚のことだろ。毒舌漫談家の件知らないのか?
おまえ、真性のバカだろ。
603名無しさん@3周年:03/05/02 00:10
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
604名無しさん@3周年:03/05/02 19:00
605名無しさん@3周年:03/05/02 21:50
おっもうすぐだな。
606 ◆RHmidE5/06 :03/05/02 21:54

///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 19//////////////////////////////////

 藩陽総領事館の失態についても、日本国民の一般的な反応は、やはり官僚批判だ。個人の
知的、道徳的資質が批判のやり玉に挙がる。たしかに、難民に対する対応ということでいえば、
今回、外務省で失態の責任を負うべき人々と、第二次世界大戦の初頭、リトアニアで亡命ユダヤ
人のために独断でビザを発給した外交官、杉原千畝とを比較すれば、明らかに両極端を成している。
当時、日本はナチス・ドイツの同盟国であったにもかかわらず、杉原はビザ発給に踏み切った。
一方、現在、日本は北朝鮮に対し、何ら特別の配慮を払うべき立場にはなく、また、総領事館に
駆け込んだ人々は送還されれば迫害の危険にさらされる可能性があったにもかかわらず、中国
官憲による連行を阻止できなかった。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
607名無しさん@3周年:03/05/04 18:17
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
608名無しさん@3周年:03/05/04 18:26
>>607
おお、なつかしい。
それって、宇治あきとだったよな。
609名無しさん@3周年:03/05/04 18:39
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
610 ◆RHmidE5/06 :03/05/04 20:55

///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 20//////////////////////////////////

 これ以外の官僚の不祥事を見ても、昔に比べたら腐敗も蔓延している。しかし、
最終的にこういう官僚個々人の資質ということで憤慨をしてもしようがない。もっと
深いところまで原因を掘り下げて考える必要がある。このような構造のため、こういう
状況になってしまっているんだというところまで掘り下げなければ、次の展開は何もない。
 外務省の場合、官僚の中で、藩陽で同僚がやったことに関して、非常に恥ずかしく
思っている人は多いはずだ。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
611名無しさん@3周年:03/05/04 21:08
個人情報保護法案を廃案させないと支配層は個人情報保護法を隠れ蓑にして
悪事を働き、めぐりめぐって日本全体の富を食い物にし海外へ逃げてしまうぞ。
古今東西、過去も未来も東も西も支配層の大半は
法律を悪用し国家を食い物にすることしか考えていない。

大島の口利き告発者死亡!
http://money.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1049453872/

1 名前:週刊新潮 投稿日:03/04/04 19:57
大島前農相の口利き事件を告発した会社社長が3.28交通事故で死亡していることが分かった。
大島絡みでの死亡は、
六ヶ所村村長自殺、宮内秘書の妻自殺に続いて3人目。
本当に交通事故だったのだろうか?

作家の城山三郎さん
「 自由に調べてよいが、発表できないというのは、
 一種のペテンであり、ごまかしだ。
 雑誌と新聞を分断しようという作戦に違いない。
 官僚というのは悪知恵を持っているものだ。」
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200304/25/20030425k0000e040072000c.html
■個人情報保護法新法案にも多くの課題 解説と要旨
http://www.mainichi.co.jp/digital/network/archive/200303/07/4.html
612名無しさん@3周年:03/05/05 21:39
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
613 ◆RHmidE5/06 :03/05/05 23:49

///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 21//////////////////////////////////

 私は日本との間に特別な関係をもっていると考えている。他の国以上に日本について
勉強してきたし、日本の読者のために多くの本を書いてきた。そのため人一倍思い入れも
強い。だから、オランダにいるときや、他国の人と話しているときに、日本が話題になった
場合などには、いつも、日本は基本的な品性がある国だと、プレゼンテーションしたいと
思っている。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//

614 ◆RHmidE5/06 :03/05/06 21:50

///主権国家に立ち戻るための好機とせよ 22, end /////////////////////////////

 もちろん、日本の中には好ましくないこと、よくないことが数多くあるとは思う。しかし、
他の固に比べれば、何も日本が際だってショッキングな状況にあるわけではない。また、
日本のエリートたちは、ノブレスオブリージの感覚を、基本的な人間たる真っ当さをもって
いると思う。そう私は信じたい。
 繰り返すことになるが、藩陽総領事館の事件の根本原困は、日本が戦後、抱え続けた
構造問題にある。この問題に踏み込まず、官僚批判という表層の行動に止まるならば、
日本にとってはさらに傷を深くするだけで、問題は何も解消しない。

////////////////////////////////////////////『中央公論』 2002年7月号より//
615名無しさん@3周年:03/05/11 00:42
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
616どうだろう?:03/05/11 00:55
日本人は情緒的かな?だとしたらちょっと疑問点がある。擁護にしろ、
批判にしろ少々感情に訴えるところがあるのかな?さー〜〜〜?
617名無しさん@3周年:03/05/11 22:51
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
618名無しさん@3周年:03/05/15 23:11
サイズが496KBを超えています。512KBを超えると表示できなくなるよ。

619名無しさん@3周年:03/05/15 23:26
直感型感情第一主義の日本人にはアッボーーンが決まる。
620名無しさん@3周年:03/05/15 23:26
???
621名無しさん@3周年:03/05/15 23:34
,,- ,,
    ∧∧ミ,, ,;;
    ( ゚ー゚)ノ)"  ガンバレ
    / ,,- ,,|    ガンバレ
    `ミ   ;      カンナオト!  
     `''''"
菅直人は厚生大臣の時、日本の民主主義にとって極めて有益なことをやってのけた。
彼は大臣として、つまり公式に責任のある立場で、厚生省の官僚たちに、血友病患者に多大な苦痛を与えた薬害エイズのウイルスに感染した血液製剤の取り扱いをどうしていたのか、真相を明らかにするように命じた。
このこと一つで、菅直人は、日本の政治史における偉人の一人となった。
なぜなら、それが官僚や政府のエリートたちは無謬ではなく、彼ら官僚たちの行動は検証されるために公開されなければならないということを示したからである。それこそが、民主主義の本質なのだ。
 菅直人は、人生の多くを日本の政治制度を良くするために過ごしてきた。だから、いずれいつの日か日本国民を代表することになるだろう。世界中の多くの人々は政治家を信用していない。
なぜなら政治家は、あまりにも頻繁に国民の利益よりも自分の利益を優先するからである。しかし、菅直人は私が見知った政治家の中で、最も信頼にたる一人だ。
 私は、彼の複雑な政治的状況の変化をつかむスピードの速さや頭の切り替えの早さに強く心を打たれた。菅直人は、日本の将来の可能性について最も先進的な考えを持った数少ない政治家の一人である。
私は、彼は「日本の宝」―私はいつも現役の政治家にはこうした形容はしないのだが―であると考えている。
菅直人は、本物の国の宝、日本を本当に良くすることができる可能性を持った人として、日本国民が全力で支持するに値する人物である。
622名無しさん@3周年:03/05/18 11:15
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
623名無しさん@3周年:03/05/18 23:46
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
624山崎渉:03/05/22 03:19
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
625名無しさん@3周年:03/05/24 16:48
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
626大したことのない愚民愚集および政治家に官僚に首相:03/05/24 17:06
↑売国奴め。
627山崎渉:03/05/28 11:32
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
628名無しさん@3周年:03/05/31 02:11
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
629名無しさん@3周年:03/06/07 12:17 ID:mGN3S1ja
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
630名無しさん@3周年:03/06/13 23:23 ID:eBOYi9dE
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
631名無しさん@3周年:03/06/19 23:23 ID:ABEjXNue
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
632名無しさん@3周年:03/06/19 23:32 ID:CzYFm22E
何故荒らしているんだ?
633偏差値30キモオタ厨房:03/06/21 05:26 ID:wj/OWiSg
一見改革に見えるような事が行われた時。官僚が権力者たちでは無くなる前に、新たな権力者たちが生まれていないか注意しなきゃと思う
634名無しさん@3周年:03/06/23 23:16 ID:m3khXCkH
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
635名無しさん@3周年:03/07/01 21:55 ID:F07uO5hN
新刊あげ
636名無しさん@3周年:03/07/01 21:59 ID:Hv4/6Qey
637名無しさん@3周年:03/07/09 01:14 ID:zkrgBS7b
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
638名無しさん@3周年:03/07/13 12:41 ID:8jTSdqYz
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
639山崎 渉:03/07/15 11:09 ID:7HuUQFIU

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
640名無しさん@3周年:03/07/16 23:37 ID:dfanHn84
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
641名無しさん@3周年:03/07/17 12:56 ID:IJ2tW834
>>640
おまえねえ…何、馬鹿の1つ覚えのように同じことコピペしているんだよ…
おまえは反日オランダ人ジャーナリストのウォルフレンの信奉者だが、俺は
奴のこと大嫌いだよ。理由はダブル・スタンダードだからだ。ウォルフレン
は日本の戦争責任を追及して日本は加害者としての反省が足りないと日本を
誹謗中傷して家永三郎を賛美している…家永のアホを賛美するなよ…

ウォルフレンはアジア人に日本人はひどいことをしたとボロクソに誹謗中傷
しているが、その反面、自分達、オランダ人がインドネシアを植民地に
して現地の人達を差別して奴隷のように搾取した極悪非道ぶりを一切批判
しないというダブル・スタンダードを取っている、こんな奴が日本の戦争
責任を追及してくるから怒れてくるぜ。
642名無しさん@3周年:03/07/20 22:27 ID:J6/ne/a3
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
643名無しさん@3周年:03/07/23 23:14 ID:hcvAU8ZN
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
644名無しさん@3周年:03/07/23 23:18 ID:IpGKKIaZ
>>641
インドネシアの歴史しらなすぎ・・・。
645なまえをいれてください:03/07/24 16:01 ID:APfyJasg
ハッキリ言ってアメリカなどの多民族国家では黒人の方がアジア人よりもずっと立場は上だよ。
貧弱で弱弱しく、アグレッシブさに欠け、醜いアジア人は黒人のストレス解消のいい的。
黒人は有名スポーツ選手、ミュージシャンを多数輩出してるし、アジア人はかなり彼らに見下されている。
(黒人は白人には頭があがらないため日系料理天などの日本人店員相手に威張り散らしてストレス解消する。
また、日本女はすぐヤラせてくれる肉便器としてとおっている。
「○ドルでどうだ?(俺を買え)」と逆売春を持ちかける黒人男性も多い。)
彼らの見ていないところでこそこそ陰口しか叩けない日本人は滑稽。
646名無しさん@3周年:03/07/27 12:11 ID:9HCfqqx0
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
647名無しさん@3周年:03/07/31 07:18 ID:SabWcYCx
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
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になってしまうような気がしてなりません。
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648山崎 渉:03/08/02 01:21 ID:9YlyPYVf
(^^)
649名無しさん@3周年:03/08/03 11:10 ID:8SQssHpO
僕はどうみても、これからの日本って
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650名無しさん@3周年:03/08/03 15:37 ID:tpxpibE1
651 ◆8m7473I1co :03/08/04 21:50 ID:I1gHMGH3
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652 ◆8m7473I1co :03/08/04 21:54 ID:I1gHMGH3
/// 儀式とおどし 1 ///////////////////////////////////////////////////////

    13章 儀式とおどし

 日本人は子供の時から、 "お上" (権威当局)が一致して国民の望みと必要を理解し、
この理解が日本本来の"同質性"に由来するという、社会・政治的なイメージと共に
育てられる。独特の同質性が情け深い官僚の支配を可能にするという考えは、官僚の
自己イメージにも非常に大切である。以上の点は、ある地方自治体管理職研修用の
テキストにも、次のように明記してある。

   このような、わが国独特の集団主義を可能にする組織風土は、わが国が世界でも
  珍らしい同質民族の国であって、お互いに相手の心をくみとり、対立をおそれ、
  「和をもって尊し」となして、お互いに自分を押さえて、集団の人びとの考えや行動に
  同調しながら生きていくという伝統によってつくられてきた。

//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
653 ◆8m7473I1co :03/08/04 21:59 ID:I1gHMGH3
/// 儀式とおどし 2 ///////////////////////////////////////////////////////

 この引用文でも言及されており、同質性と慈悲深さへの信条と分かちがたくからみあって
いる支配的イメージにはもうひとつの基本的な要素がある。"和"の概念である。普通
ハーモニー harmony と英訳されているが、そこにはさらにいろいろな意味が含まれている。
"和" は、外国人に理解しがたい、あるいは理解不可能と広く信じられている概念のひとつ
である。日本の "和" は、調和をはじめ、慰撫、優しさ、一致、柔和さ、穏健さ、鎮静、平安、
柔軟性、気立てのよさ、宥和、順応、柔らかさ、秩序、和合、妥協、などさまざまな普遍的な
人間の美徳や特性に関連している。

/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
654 ◆8m7473I1co :03/08/05 20:56 ID:pulbkR/z
/// 儀式とおどし 3 ///////////////////////////////////////////////////////

 "和" は、日本の子供たちが歴史の授業で最初に教えられる政治概念である。日本
最初の立法者、聖徳太子の、有名な "一七条の憲法" が「和を以って貴しと為し、
さからうことなきを宗とす」という訓示で始まると学ぶのだ。聖徳太子は彼の後の権力者と
同じく、 "和" の必要性を理解していた。彼が生きていたのは、皇位継承をめぐる暗殺と
戦いの時代であり、土着勢力が外国の宗教 - 仏教の儀式が政治的な目的のために
推奨されていた - の侵入に対し反対していた時代であった。

/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
655 ◆8m7473I1co :03/08/05 20:57 ID:pulbkR/z
/// 儀式とおどし 4 ///////////////////////////////////////////////////////

        完壁とはいえない調和

 価値体系が、結局のところ、切迫した社会的要求に左右されるということだと、人びとは
思想をめぐって戦おうという強い気持ちがなくなる。従って、そのような状況では、一般に
理解されている意味での革命は起こらないのである。日本の歴史には、悲惨な経済状態や
耐えがたい酷使が原因となって民衆の蜂起や百姓一揆などがあったが、それらは
持続せず、決して大きな革命にならなかった。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
656 ◆8m7473I1co :03/08/05 21:09 ID:pulbkR/z
/// 儀式とおどし 5 ///////////////////////////////////////////////////////

 一〇〇年余り前まで、百姓の抗議運動を指導した者は、言い分が認められた場合でさえ、
しばしば死刑になった。名誉は死後与えられるものだった。彼らを偲んで神社が建てられ、
民衆と共に領主も参拝した。いかに偉大な英雄であっても、社会の "和" を乱しては
ならないのである。一九三七年、文部省は『国体の本義』を二〇〇万部配布したが、この
小冊子は "国体" のイデオロギーを説き、調和の精神が歴史を通して日本の国家的
発展の源であったと主張している。鈴木善幸は首相当時(一九八○〜二年)、 "和" が
彼の政治哲学の中心思想だと機会あるごとに説明した。一九七〇年代後期から、日本人
の書く世界向けの日本文化説明の著述に、 "和" が頻繁に登場するようになった。
一部の日本人は、日本にとっての "和" は西洋の普遍的価値に相当し、日本社会を
動かす中心の "原理" だと言う。 "和" は "忠誠" と共に口にされることが多いのも
さして驚くにはあたらないだろう。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
657ぼるじょあ ◆yEbBEcuFOU :03/08/06 20:26 ID:FHrf0Ibr
        ,,,--─===─ヽ/へ
      /iiiiiiiiiiiiii彡≡≡≡|≡ヾ ヽ
     iiiiiiiiiiiiiiiiiii彡≡≡≡≡|≡ミミヾ丶
    iiiiiiiiiiiiiiiiiiii/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ミiiiiiヽ
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   iiiiiiiiiiii/                \iiヽ
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658ぼるじょあ ◆yEbBEcuFOU :03/08/06 20:29 ID:50y8/Hj3
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659ぼるじょあ ◆yEbBEcuFOU :03/08/06 20:32 ID:W4oAITKR
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660 ◆8m7473I1co :03/08/08 19:44 ID:ISIkEISX
/// 儀式とおどし 6 ///////////////////////////////////////////////////////

        獅子身中の虫

 "和"への努力は会社の会議の席でしばしば唱えられ、公開の演説でもよく言及される。
たとえば、不正を正すのに法的手段に訴えないといったことが、"和"の保持に不可欠と
される。つまり、"和"は努力して得られるもので、自動的に生じるものではないのだ。"和"
がこれほど強調されるということは、それが厄介の種である事実を、意図せずに明らかに
している。日本人が調和の思想に憑かれているのは、"和"の達成は大変難しいものだとい
う潜在意識を持つからだ。"和"とは、実際に存在する最高の調和ではなく、共同体の平静
のため自己の利益を犠牲にする準備があることを始終意思表示することである。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
661 ◆8m7473I1co :03/08/09 09:20 ID:AELQ7ktI
/// 儀式とおどし 7 ///////////////////////////////////////////////////////

 日本の<システム>のどこか一部に"和"が欠けているかもしれないとなると、これは
大変な問題である。この理想化された社会・政治体制に、恐ろしいことに完壁さが一部
でも欠けているとなると、体制の実態が露呈してしまうことになる。しかし、実態が目に
触れないようにするには、ただならぬ努力を要する。というのは、日本の社会も他国の
社会と同じように争いをかかえているからだ。<システム>は決して静的ではない。
<システム>は激しい競争を刺激する強大な内部の力によって働かされている。競争は
一九世紀初期に世襲制による権力配分に徐々にとってかわった能力評価制の原理に
もとづいている。今日の競争は、学校の入試に始まり、サラリーマンの世界や官界での
出世競争へと続き、やがてはマーケット・シェア競争や派閥闘争といった、集団の争い
へと昇華する。大集団間の競争は可能なかぎりコントロールされるとはいえ、それでも
なお力の均衡に変化をきたしたり、自己の利益がちゃんと確保されているのだろうかと
思い悩む心労は大いに残る。だが、むき出しの争いを避けたり抑える徴妙な方法が
いろいろあって、表面上の行儀よさを保つ努力がなされる。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
662 ◆8m7473I1co :03/08/10 09:26 ID:jyV3/E3h
/// 儀式とおどし 8 ///////////////////////////////////////////////////////

 日本人の争いとその抑圧、また抑圧がきかなくなった状態で何が起こるかということは、
極端に様式化されて、やくざ映画に見事に描かれる。この種の映画で、緊張が高まると
普通、子分たちが「しゅーしゅー音をたてる圧力釜さながらになる」。ついに主人公は
親分を侮辱した相手に対する(あるいは相手が犯したなんらかの悪事に対する)復讐を
進んで引き受ける。彼は、ちょうど徳川時代の百姓一揆の指導者のように、最後に
自分が死ぬのを知っている。ロマンチックに仕立てられた映画では、たとえどんなに
立派な大義名分があっても、社会秩序を乱した代償は死である。

/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
663名無しさん@3周年:03/08/10 09:29 ID:4Q+xylvJ
☆貴方を癒す美女の・・・です(^−^)☆
http://endou.kir.jp/yuminet/link.html
http://endou.kir.jp/marimo/link.html
664 ◆8m7473I1co :03/08/11 21:15 ID:RRgqPNvf
/// 儀式とおどし 9 ///////////////////////////////////////////////////////

 日常生活では、圧力釜のような音を実際に耳にすることはない。だが、日本人を注意深く
見ると、怒りで気が動転しているのを必死に抑える顔の奥で、圧力釜が音をたてている
のが感じとれる。めったに起こらないが、もし緊張が公衆の前で放たれると、その効果は
爆発的である。突然の感情の噴出に、まわりの者たちはいっせいに静まりかえる。しかし
青天の霹靂のたとえのように、爆発はたちまち終わり、不服だった当事者が普段の自分を
取り戻し、まるで何事もなかったかのような笑顔を見せる。
 一番よく使われる緊張解放の一法に、集団で酔っばらうことがある。酒を飲む集まりは、
日本社会という圧力釜に付けられたいくつかの安全弁のひとつだ。一部の会社で今なお
見られる急進派労組の小グループの騒々しいが儀式的なデモはもうひとつの別の
安全弁である。
/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
665 ◆8m7473I1co :03/08/13 10:31 ID:J96H3AYM
/// 儀式とおどし 10 //////////////////////////////////////////////////////

 圧力が高まって湯気を立てている官僚に出くわすことは、まずない。ところがいくらか
酒が入った食事をしている時など、ちょっと水を向けるだけで、彼らは他省との関係や、
省内のライバルについてしゃべりだす。その語り口はまるで軍事戦略の談論口調だ。
特定の行政問題を処理するために編成された特務機動部隊が、あくなき進撃をくり返し、
戦術上の退却をきめ、おとり作戦を展開する。警視総監を務めたことのある秦野章が
第一次中曾根内閣の法務大臣に任命されると、秦野は敵陣に落下傘降下したような
ものだと言われたものである。省庁は常に他省在などを"植民地化"しようとするし、
自民党の有力議員は政府機関を"植民地化"しようとする。官僚の戦争は、事情通の
政界人がよくする内輪の話題になる。外国のポストや組織に転勤させられた役人は、
外地で展開するであろう戦いを外務省の外国との戦いになぞらえる。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
666 ◆8m7473I1co :03/08/13 10:33 ID:J96H3AYM
/// 儀式とおどし 11 //////////////////////////////////////////////////////

 日本のマスコミの"政治分析"は、始終くりひろげられる自民党の派閥間の権力闘争に
関する論評と推測が中心である。日本の政治的危機と称されるものは、この権力闘争の
一時的な激化を指している。そのような政治記事は、派閥争いそっくりの、サムライの
忠誠と裏切りをテーマにする日本の連続テレビ時代劇になぞらえてもよいくらいである。

//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
667名無しさん@3周年:03/08/13 11:50 ID:hlu8vy5F
最近出た『ブッシュ/世界を壊した権力の真実』(PHP)はオススメ
668名無しさん@3周年:03/08/13 12:15 ID:PGLBVghN
「人間を幸福にしない・・・」とかいう著書で、
阪神大震災のとき、永田地区は放火されたと書いていて驚いたことがある。
この本はいい本でした。

コピペが多いけど、息の長いスレだね。
669名無しさん@3周年:03/08/15 04:44 ID:eYQN46GA
カレル・ヴァン・ウォルフレンはオランダ人だからオランダのものさしで
日本を見るのは当たり前。
日本人のものさしでオランダ社会の地図を書けばいい。

「絹と明察」は面白いです。
670山崎 渉:03/08/15 12:32 ID:8ZbNkgNb
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
671 ◆8m7473I1co :03/08/15 14:39 ID:mAqUu3nw

/// 儀式とおどし 12 //////////////////////////////////////////////////////

        官僚戦争

 他国の官僚と同じように日本の官僚にも天敵がいる。しかし、日本では、敵は政界や
財界でなく、ライバルの省にいる。官僚、特に各部局の中堅クラスの役人に課せられる
主な仕事は、他の官僚との交渉である。たとえば、石油パイプラインの管理に関して、
運輸省は輸送の問題だと主張し、通産省は、石油は商品であるから自省の所管だと主張
して譲らない。このような口論はどこにもあるが、日本の官僚の場合、それが大きな
争いに発展して公式の決定を完全に麻痺させてしまうことも多い。省庁間の争いは
"セクショナリズム"だと日本の評論家に批判される。国益よりも省庁の利益を優先させる
のが当然のように考えられている。"縄張り争い"が原因である機能不全は、許容できる
範囲を越えていると高級官僚自身が認めている。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
672 ◆8m7473I1co :03/08/15 17:34 ID:mAqUu3nw
/// 儀式とおどし 13 //////////////////////////////////////////////////////

 外務省と通産省の関係には"和"はほとんどない。互いに相手を天敵とみなしている。
両省の縄張り争いは、通商担当の省を設立する計画に対し、外務省の仕事が取り上げら
れるとして、外務官僚が抗議の集団辞職をした一九三〇年代にまでさかのぼる。戦前の
外務省は現在よりはるかに力を有していた。昨今では、両省は日本の商慣習をめぐる
国際的な紛争や日本の外交権をめぐって仲たがいしている。その結果、両者の発言は
日本の貿易相手国にとって矛盾するものとなる。
////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
673 ◆8m7473I1co :03/08/17 15:06 ID:w/95co9e
/// 儀式とおどし 14 //////////////////////////////////////////////////////

 激しい官僚の争いとして、一九八四年の通産省と郵政省のVAN戦争があった。これは、
新しい電気通信産業の監督権をめぐる広範な争いの一部であった。このVAN(付加価値
通信網=高度情報通信サービス)戦争には、外国人、主にアメリカ人も参加するよう促された。
通産省から見れば、この新しい分野はいわゆる"情報化社会"の領域、過去何年も
自省の報告書でふれた産業開発の分野、さらに"未来のビジョン"に属した。ところが、
郵政省は、管轄下の通信サービスとみなしたのである。通産省は、日本のVAN市場を
外国企業に全面的に、また無制限に開放するよう要求した。一方、郵政省は、実質的に
外国企業を締め出す免許制を強硬に主張した。最終的には、戦いは部分的に自民党
政調会にまで持ちこまれ、政治家が重要な調停役を務めた。郵政省は例外的に強い省
である。というのは郵政族(郵政分野の利益に関係する自民党議員の"族")は、他の
"族"よりも、郵政省を熱狂的に支持するからである。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
674 ◆8m7473I1co :03/08/17 19:04 ID:w/95co9e
/// 儀式とおどし 15 //////////////////////////////////////////////////////

 省庁間の争いに裁決を下す行政的な方法はない。そこで黒幕や影の権力ブローカーが
存在することになる。省庁間の争いが、自民党のような外部の機関によって"収まった"
としても、それは争いの解決を意味しない。ライバル省庁間に和平はなく、休戦があるだけだ。
 あまり知られていないが重要なのは、警察と検察の間の軋轢である。両者は表面的に
相互援助するし、イデオロギーを動機とする左翼に対して共同してあたるが、根深い
相互蔑視がある。これは、戦前の内務省と司法省の対抗関係にまでさかのぼる。
戦前の警察は、時によって、"危険思想"を持つとされる人びとに関する重要な情報を、
検察に与えなかった。戦後の憲法の下で、警察は検察への伝統的な組織上の劣勢から
解放されたが、現行の刑事訴訟法は依然として、警察が検察の指示に従わなければ
ならないと明記している。多くの警察官僚経験者が自民党に加わるようになると、警察は
金がらみのスキャンダル捜査を渋るようになったが、一方検察は政治がらみの汚職事件を
以前よりも盛んに摘発した。このことに関しては、検察が警察との対抗戦で得点を重ねている。

/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
675名無しさん@3周年:03/08/17 19:10 ID:EghM/Oxt
霞ヶ関の官僚にだけ注意を向け自治労を擁護する野党。
★会社を食い潰す地方公務員と自治労、不況と失業の原因はこいつらだ。

高すぎる法人税の地方税分、社員が稼いだ金は税金に取られて給料カットで地方公務員へ。

法人税
国別比較   国税分   地方税分   合計税率
日本     33.48%  16.5%    49.9%
ドイツ    34.18    5.61    39.79
アメリカ   31.75    9.3     41.05
フランス   33.3     0       33.3
イギリス   33       0       33
http://www2.justnet.ne.jp/~hihi/ZEIRITU.HTM
公務員・自治労が支持する民主党などの野党に投票しては、いけません。
676 ◆8m7473I1co :03/08/19 21:01 ID:Lf6cg6U2
/// 儀式とおどし 16 //////////////////////////////////////////////////////

 そのグループに近い別の集団に対する敵対心から、ある集団の結束が固まるという
ことはよくあることだ。キリスト教の教派の間に見られる激しい対抗はその好例である。
日本では、グループ間の争いが極端に走り、きわめて理不尽な形を取ることがある。
集団内の団結が強調され、個人に対する集団との一体化の要求が非常に強い。
このためグループの結束を固めるようなことがらが他にない場合、集団は互いに
戦闘体制を取ってしまったりする。この傾向を考慮して、官庁の管轄はできるだけ
重ならないようにしてある。この結果、自由裁量による官僚の権限は強化されている
のだが、それだけに争いが起こった時には、熾烈なものになってしまう。

/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
677 ◆8m7473I1co :03/08/19 22:13 ID:Lf6cg6U2
/// 儀式とおどし 17 //////////////////////////////////////////////////////

 半自治的な構成分子が全体の結合に害を及ぼすことになるこのパターンは、
<システム>のさまざまなレベルでくり返されている。たとえばひとつの新聞編集局内の
いろいろな部が、別個の刊行物ではないかと思えるような紙面を作る。このような
セクショナリズムはおよそどこの省庁にもある悪弊だ。時には、同じ省内の局問の
争いが、他省との争いより激しいこともある。局が下そうとしている決定が、ある課の
利益を脅かす恐れがあると、その課が局の計画を妨害することもある。
 警察も、いくつかの型の激しい派閥間の摩擦によって割れている。ひとつは
警察学校から交番にまで及ぶ、刑事畑と公安警察のライバル関係、もうひとつは
警視庁と警察庁の摩擦である。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
678 ◆8m7473I1co :03/08/21 22:21 ID:eaXH5NdN
/// 儀式とおどし 18 //////////////////////////////////////////////////////

 筆者が高官たちと個人的に話して分かったのだが、各官僚の自分の局への所属意識が
強いにもかかわらず、究極の競争相手は、いずこも同じで、身近にいる同僚である。
すなわち野心を持つ個人としての官僚だ。大蔵省の役人が、全体の結束を台無しにして
まで自局を弁護するのは、必ずしも局を大事に思うからではない。ただ、彼の忠実な
役人としての価値が、属する局の功績によって評価されるからなのだ。なにしろ、
キャリアの将来や最終的には天下り先もその評価次第なのである。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
679 ◆8m7473I1co :03/08/21 23:15 ID:eaXH5NdN
/// 儀式とおどし 19 //////////////////////////////////////////////////////

        制度的麻痺

 日本特有の内部抗争が公益に重大な害を及ぼしうるということは、記録的な五二〇人
の死者を出した一九八五年八月の日航機墜落事故の直後の動きによって示された。
諸官庁が一致団結して関係者一同のために悲劇を最小限にとどめるどころか、惨事は
相互の敵意を強めてしまったのである。
 まず、省庁間の管轄が混乱して救援活動に大幅な遅れが出た。その間におそらく
多くの人命が失われたであろう。最初の自衛隊の救援隊が山腹の墜落現場に向かう
までに、一四時間もかかった。四人の生存者の報告によると、墜落直後、生存していた
乗客がもっといたし、聞こえていた子供たちの声が時間が経つにつれしだいに消えて
いったという。
////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
680名無しさん@3周年:03/08/23 09:46 ID:XtK4sSJC
 記念か帰庫。2000年からこのスレは続いているんだね。
681 ◆8m7473I1co :03/08/23 16:18 ID:YgtRZG4N
/// 儀式とおどし 20 //////////////////////////////////////////////////////

 航空自衛隊はレーダーから日航機の機影が消えたのを知り、調査に出された二機の
ファントム戦闘機は四分以内に現場の位置を突きとめた。だが、後続行動を起こさず、
そのまま基地に戻った。一番に責任のある官庁である運輸省航空局が、捜索開始を
陸上自衛隊に要請したのはその二時間半後である。ヘリコブターを持つ墜落緊急
救援隊は日本にも存在するのに、出動は要請されなかった。墜落現場を管轄とする
群馬県警には、ヘリコプターがなかった。二つの米空軍基地が困難な夜間の山中での
捜索に、機材とベテラン隊員を提供すると援助を申し出たが、どの官庁からも反応がなく
これらの専門家は約三時間近く待機するだけで活用されることがなかった。一方、
現場がすでに判明していたのに、派遣された陸上自衛隊の第一陣は間違って別の
山に行ってしまった。事故から一〇時間後、自衛隊の救援隊ヘリコプターがジェツト機
の残骸を発見したが、救援行動にとりかからなかった。行動命令は別の部隊に
出されていたからだ。運輸省の指示により派遣された自衛隊員が現場にたどり着く
数時間前に、地元の村人たちはすでに到着していた。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
682 ◆8m7473I1co :03/08/23 18:58 ID:YgtRZG4N
/// 儀式とおどし 21 //////////////////////////////////////////////////////

 被害を大きくした遅滞や、省庁間における効果的なコミュニケーションの明らかな
欠如の問題は、事故のあと、日本航空に向けられた非難の波にもまれて沈んでしまった。
こうなってしまったのは、主に前からあった運輸省と半官半民の日航の争いのためで
あった。運輸大臣・山下徳夫は新聞のインタビューで、技術的なことは分からないが
日航が悪いのにきまっていると述べた。その結果、日本のメディアは目航を大悪党とする
大がかりなキャンペーンを展開することになった。一日として、日航の悪口が新聞に
のらない日はなかった。
 国際定期航空操縦士協会連合会が、関係者一同に、航空機墜落事故の捜査は
責任転嫁のためではなく、主として同様の事故が防げるよう原因を究明するためである、
と声明文を発表したのも当然である。同連合会は、混乱をまねくような矛盾した情報を
報道機関に漏らすのをやめるよう当局に要請し、捜査陣に航空機製造会社と米国の
国家運輸安全委員会の専門家を含めるよう嘆願した。その時点ですでに同委員会の
専門家は東京で二週間待機しており、その間一度だけ儀礼的に現場に案内された
だけだ。
/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
683 ◆8m7473I1co :03/08/25 19:46 ID:LnQCZkSl
/// 儀式とおどし 22 //////////////////////////////////////////////////////

 一見不可解な自衛隊と運輸省の行為も、中心的な指導者が存在しないということから
考えれば明瞭になる。自衛隊員は、戦前の軍人との比較をシャットアウトすべく、あくまでも
"文官支配"の原則に固執する。機能する中央軍事当局が存在しないのだ。かといって、
緊急時に指令を出し調整できる文官の機関も存在しない。もっとも責任のある省の官僚は、
日航機墜落事改を能率的に処理できるだけの準備を欠いていた。さらに肝心な問題は、
大臣も運輸官僚もみずからを民間航空の従業員を含む一般国民の期待に応えられる、
責任ある政府の代表とみなしていなかったことだ。彼らは、墜落事故を含むいかなる
状況下でも<システム>の他の構成員から自己を防衛することだけに関心のある、
党派的な集団のメンバーだった。中曾根首相は、たまたま休暇で、墜落現場まで
ヘリコプターで約二〇分の所にいた。彼は決断力ある指導者を主唱することで知られて
いたのに、あえて現場に出向いて近親者を慰めたり救助隊員を励まそうとはしなかった。
そのようなことをすれば、政府が事件の象徴的な責任を取ったという、望ましくない
印象を与えるからだ。
/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
684 ◆8m7473I1co :03/08/25 21:24 ID:LnQCZkSl
/// 儀式とおどし 23 //////////////////////////////////////////////////////

        未消化の過去

 日本はひとつの幸せな家族であり、同質的で、考え方や、何が重要化という優先順位
に関してひとつにまとまっているという神話があるが、それともっとも顕著に矛盾する
のは一九四五年以前の未消化の過去とでも呼ぶべきものが引き起こす全国民的な
論争である。この場合、<システム>に一部しか属していないか、まったく属していない
集団が論争を長らえさせている。この種の全国民的な論争でもっとも重要なのは、
天皇の地位、建国記念の日、靖国神社、憲法改定、学校の授業としての愛国的倫理
の導入、それに自衛隊である。これらの問題のどれかひとつが政府の行動や言説が
きっかけで再燃すると、わずかに残る日本の左翼が知識人グループと一部の宗教団体
と共に猛烈に反応することになる。・・・・
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
685 ◆8m7473I1co :03/08/27 20:54 ID:rq99/9Ym
/// 儀式とおどし 24 //////////////////////////////////////////////////////

        天皇

 ・・・・かつて日本の国家宗教の中心だった天皇、というより天皇が戦後の秩序の中に
占めた地位は、今なお相当な論争の的になる。一九四五年から、昭和天皇(裕仁天皇)は、
戦争の犠牲になったとされる日本の良心を人格化することになった。しかし一部の日本人は、
一九八○年代になっても、その名において父や夫や息子を犠牲にした権威を恨んでいた。
裕仁天皇は彼の"意思"にすがった者たちにもたらされた悲劇を承知しているということを
示す象徴的なジェスチャーとして、一九四五年に退位すべきだったと、少数派は考える。
より多数を擁するグループは明仁天皇についての懸念をかなりオープンに表明する。
日本の軍国主義的、権威主義的な過去に対してはっきりと反対を表明したり、排除
しなかった勢力に、天皇が、政治的な道具としてふたたび利用されないかという心配だ。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
686 ◆8m7473I1co :03/08/27 22:54 ID:rq99/9Ym
/// 儀式とおどし 25 //////////////////////////////////////////////////////

 裕仁天皇は、それまでの歴代の天皇 - 一一〇人が実在、一四人が神話に登場の
だれよりも長い期間"菊の御紋の皇位"を占めてきた。天皇は一九八六年四月、
八五歳の誕生日には、即位六〇周年を祝った。君主として世界一の年長者であった
天皇は、きわめて義務感が強く、在位年数も最長であった。しかし天皇は六〇年間に
わたり、もっともきびしく他人にコントロールされる人生を送ってきた。皮肉なことに、
昭和天皇は政治的な状況によって、大正、明治の両天皇より多大な権力を行使する
可能性を与えられていた。しかし、天皇はあえてこの権力を使おうとしなかった。ただ
一度天皇が力を示したのは、軍人が"天皇の意思"を代行すると唱えて、一九三六年に
歴史の流れを変えた二・二六事件というクーデター未遂事件を起こした時であった。
天皇は数人の政治家が殺害されたのに怒った。天皇は反乱者たちからの軍階級剥奪
を命令し、天皇の指示の下に自害したいという彼らの願いを拒絶した。

////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
687 ◆6dgm1BV1dM :03/08/29 19:52 ID:Ib6THXdd
/// 儀式とおどし 26 //////////////////////////////////////////////////////

 裕仁天皇が第二次世界大戦で果たした個人的な役割については、大部分が不明
である。天皇が一九四五年に連合軍が提示した降伏を受け入れる大きな決定をしたと、
すくなくとも公式に言われている。この時の一連の働きの真相は分からないままで
終わるかもしれない。天皇自身、長年、宮内庁の官僚に拘束され、今世紀前半の
出来事にかかわる動機について、公式声明を出さなかった。しかし、一九八一年の
正式発言は例外であった。この時天皇は、直接の政治的決定を禁じる憲法の規定に
固執したので、アメリカに対する宣戦布告を止めさせられなかった、と断言した。皇后
および天皇とごく近かった侍従(彼らはほとんど沈黙したままだが)以外、天皇と親しく
私的な会話を交わした者はいない。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
688 ◆8m7473I1co :03/08/29 21:38 ID:Ib6THXdd
/// 儀式とおどし 27 //////////////////////////////////////////////////////

 マッカーサー元帥が、一九四五年九月二七日の天皇との初の会談で天皇が述べた
と言う内容と、会談の四日後の内務省スポークスマンの報告や会談に同席した唯
一人の日本人通訳の記憶は、まったくくいちがっている。その会談後何年も経って、
マッカーサーは裕仁がこう言ったと書いている - 「私は、戦争中に決定されたすべての
政治的、軍事的決定とわが国民がおかした行為について全責任を負う者として、貴下が
代表する連合国の判断に私自身をゆだねるために、ここに参りました」。この部分
は多くの西洋の歴史書にも出てくる。しかし内務省と通訳の言ったことからひき出せる
結論では、天皇の責任に関する判断を"将来の歴史家"に任せることにしだという以外は、
責任問題は話題にのぼらなかった。
/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
689 ◆8m7473I1co :03/08/31 15:20 ID:e5W2cGSi
/// 儀式とおどし 28 //////////////////////////////////////////////////////

 裕仁天皇の真意を推察するのに、多分もっとも重要な手がかりは、彼が七歳で乃木
希典大将の監督下に置かれ、乃木が父親と友人のかわりを努めたという事実だろう。
英雄だった軍人の乃木は、義務感と自己犠牲に宗教的な意義があるとする、病的な
国家主義者だった。師であり少年期の唯一の友だった乃木が、明治天皇の崩御に際し、
殉死と呼ばれる儀式的な自殺をした時、一一歳の皇太子は、この事件を彼の教育の
一部として、悲しみを見せずに受け入れざるをえなかった。乃木は遺書で明治時代
末期の日本人の道徳的な弱さを嘆き、"日本人魂"の復活を訴えた。これが、裕仁に
長く影響を与えたと思われるフシがある。
/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
690 ◆8m7473I1co :03/08/31 19:10 ID:e5W2cGSi
/// 儀式とおどし 29 //////////////////////////////////////////////////////

 裕仁天皇は、彼自身が人生において一番すばらしかったと述懐している英国王室
への訪問とイギリス滞在を唯一の例外として、自然な人間のよろこびを知らなかった。
彼は生後三ヵ月で一七歳の母親から引き離された。幼児期の友達はなく、子供の
遊びも許されなかった。自分の兄弟も、彼には見知らぬ人同然だった。彼自身の
子供たちも別の住まいで育てられた。皇后・良子が唯一の話相手だった。天皇は
病気で弱るまで、毎週三日、海洋生物学研究用の顕徴鏡と標本のある質素な木造の
研究室で過ごすことができるのが慰めだった。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
691 ◆8m7473I1co :03/09/03 19:34 ID:Z/iBWT+1
/// 儀式とおどし 30 //////////////////////////////////////////////////////

 日本の皇室の生活は極度に組織化され、厳正で、古風である。占領時代のわずかな
期間、アメリカが考えついた、天皇をヨーロッパの君主に似せようとする運動の一部として、
裕仁天皇は日本全国をまわり、工場を訪問して庶民と話した。その後は、ほとんど国民
との接触がなかった。皇室の神話的な面が強く否定された一九五〇〜六〇年代に比べ、
今日、皇室がふたたびタブーでおおわれるようになった。天皇を天照大神の子孫だとする
古い神話が、神社本庁が中・高生を対象に一九八五年に発行した小冊子で復活した。
さらに多くの自民党国会議員が、外国人に決して理解できない日本の皇室制度の独自性
を公然と口にし始めた。宮内庁の官僚は、政府発行の在位六〇年記念金貨に天皇の
肖像を使うのを拒否した。天皇の肖像は硬貨にも切手にも使われなかった。肖像は
いたずらの的にされやすいから、というのが公に説明された理由だった。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
692 ◆8m7473I1co :03/09/03 19:40 ID:Z/iBWT+1
// 儀式とおどし 31 //////////////////////////////////////////////////////

 一九四六年元旦の有名な天皇人間宣言にもかかわらず、右翼の活動家、一部のナショ
ナリスティックな知識人と官僚、自民党のいくつかのグループは天皇の地位と役割について、
公式の神道の神だった頃とほとんど変わらない見方を奨励している。裕仁天皇が一九八八
年の秋から八九年一月まで死の病いの床にあった一一一日間、閣僚は国際会議に欠席し、
有名人は予定の結婚式を廷期し、テレビ局や週刊誌は軽薄な番組や記事を控え、多数の
会社や学校が祝いの行事を取りやめ、マスコミは謹粛ムードを作り上げるのに多大な貢献を
した。その間、日本イデオロギーは人びとの目と耳にふれる機会を大いにふやした。天皇の
死と葬儀は超ナショナリスティックな"日本主義"イデオロギーをもてあそぶインテリにその
考えを語らせる機会となった。倫理的に受け入れられる規準が極右によって決められた
ということになる。
 天皇の病気を理由に学校の秋の行事や運動会を中止するべきではない、という意見も
広範に聞かれた。しかし、学校側は、広がりつつある右翼団体の威嚇行為を心配した。
出版社や編集者も、同じ理由により、社名をつけた出版物に皇室関係の情報を出す時、
極力注意する。これは、普段の状況においても同様である。
////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
693 ◆8m7473I1co :03/09/05 20:15 ID:4awvZ+ps
/// 儀式とおどし 32 //////////////////////////////////////////////////////

 右翼団体と自民党内のナショナリストは、彼らの影響力を増大させるのに、目前に
迫った皇位継承の儀式を利用しようと待っていたにちがいない。一九九〇年一一月下旬
に執りおこなわれる即位大嘗祭の中心の儀式では、新天皇が象徴的に女性に変身し、
つづいて象徴的に神がみの子を宿し、天皇自身は神格に再生する。憲法の規定では、
天皇の地位は、西欧の立憲君主国の君主ほども高くない。天皇は「日本国の象徴であり
日本国民統合の象徴」である。ところが、天皇崇拝復活を防ぐ唯一の実際的な方法は、
宗教的な儀式に公費をあてるのに反対する法的な根拠を国会の反対派に与えること
だけである。
 これまでの状況からみて、明仁新天皇と美智子皇后は皇室から神秘性をとり除き、
国民大衆との距難を近づけ、真の立憲君主になるよう望んでいるようだ。しかし継承式典
をめぐって国民の間で新たな衝突が起こる可能性がある。・・・・
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
694名無しさん@3周年:03/09/05 20:38 ID:xmhB8otS
 1990年代、ソ連・東欧の社会主義体制が崩壊し、資本主義が勝利したように見えた。
 しかし、アジア通貨危機、米国バブル崩壊、エンロンに代表される企業の粉飾決算、地球温暖化・異常気象に代表される環境問題などについては、むき出しの原始的な資本主義は無力である。
 そこで出てきたのが、サステイナブルという概念である。サステイナブルで無かった企業の代表例が雪印食品だ。食中毒への対応を誤って、消滅してしまった。資本主義としては、正しくても、サステイナブルという概念からは間違っていたわけだ。

 サステイナブルという概念の中に、むかしから日本企業が大切にしてきた信用とか地域社会への貢献とかいう概念がある。
 それを忘れて、エンロンのような資本主義を礼賛することは、2000年(20世紀)で終わっっているんだよ。

http://www.ecology.or.jp/member/susbiz/0201.html
海外のサステイナブル・ビジネス最前線

 このサステイナビリティ概念によって「環境問題は経済発展とともに悪化していく」という常識はくつがえされた。
 今までは、「環境」と「利潤」のどちらかを妥協することによって、ビジネスにおける様々な可能性を見逃していたが、アプローチによっては「妥協」ではなく「環境」「社会」「経済」の3要素を同時に「活かす」ことができるのだ。
 厳しい時代を乗り越え、永続的に繁栄する企業とは、この3つのバランスを取り、ビジネスチャンスをつかむ企業だ。ISOも2002年の議題の一つとして「持続可能な開発に関する世界サミット(*)」への対応を挙げている。

 Chevron Corporation(アメリカ:石油会社) の環境役員、William Mulliganは言う、「我々が環境側面を全ての面で導入するのは、利潤追求につながるから。また、変化することを強いられることでチャンスを見つけることもよくあるからだ。」

 先進的な企業はすでに自ら変革を起こしている--外側からのプレッシャーに対応する時代は終わった。
695 ◆8m7473I1co :03/09/05 21:44 ID:4awvZ+ps
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カレル・ヴァン ウォルフレン (著), Karel Van Wolferen (原著), 篠原 勝 (翻訳)
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696名無しさん@3周年:03/09/06 08:12 ID:dQ8l69AT
小泉以外に適当な人がいないとは
マスコミの常套句

小泉以外にワイドショーの番組を作るのに視聴率を計算できる人がいないということ
政治家としての能力とか総理としての能力とかの評価ではない
視聴率が取れるか取れないかで、小泉以外に適当な人がいないと言っているだけ
697名無しさん@3周年:03/09/06 08:12 ID:dQ8l69AT
 マスコミは、小泉以外に日本に人材がいないという。本当だろうか?
 明治維新のころ、日本には大学はなかった。ただ塾があっただけ。「松陰、萩・松本村にて松下村塾を開く」「竜馬、佐久間象山塾へ入塾」とか書かれている。
 それにも関わらず、西郷、高杉、竜馬、大久保、桂、後藤、伊藤、山県など明治維新をなしとげた人物が輩出した。明治維新とは正に日本の改革だった。
 日本は滅ぼされるという危機感があるとき、きっと今でも日本の改革をなしとげる人物が出てくると信じている。小泉のにせ改革を打ち破る。

http://www9.ocn.ne.jp/~tmirairc/weekly/speeches/spch302.html
(1)明治維新とは?
 このまま行けば、日本は滅ぼされるという危機感から「日本人」として一体化せざるを得なかった。それまでの「藩民」の意識から初めて「国民」の意識をもつことになり、日清・日露の戦争につながる。
 「尊王攘夷」は徳川幕藩体制を打破し、「富国強兵」=文明国家を実現する為の「テコ」となった。

◆雄藩の台頭
長州藩 --> 藩財政改革から松下村塾門下の尊王攘夷、開国、倒幕へ
薩摩藩 --> 島津斉彬の藩財政改革を経、公武合体、尊王攘夷、開国、倒幕へ

     薩摩藩   長州藩   土佐藩
思想家   斉彬   松陰    武智
革命家   西郷   高杉    竜馬
政治家  大久保   桂     後藤

http://homepage3.nifty.com/kazpon/QV4.html
 明治維新の原動力となった志士達が学んだ松下村塾
 松下村塾がこんなに小さいとは、見てびっくり!
 松下村塾はわずか2年半程度の間、松蔭が志ある若者を教えただけですが、明治維新、明治政府の中心人物である伊藤博文、山県有朋、久坂玄瑞、高杉晋作などの才能あふれる人材を輩出しました
698 ◆8m7473I1co :03/09/07 15:21 ID:bOzSAiD5

/// 儀式とおどし 33 //////////////////////////////////////////////////////

    儀式が支える秩序

 ・・・・外国人の目から見ると、実質的な討議や理性に訴える方が抗議をする側に
とって得策だと思える。しかし問題の儀式的な扱いが広く一般に浸透するという
パターンは、日本での争いの特徴で、それは小規模の争いにもよく見られるものだ。
"和"は、理性によって達成されるものでなく、まして法律によるものでもない。そういう
状況は外国にも存在することはするが、しかし、日本においては、儀式化することで
"和"の達成・維持をめざす方法は高い洗練度に達している。

/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
699 ◆8m7473I1co :03/09/09 20:56 ID:AOu2UtVi
/// 儀式とおどし 34 //////////////////////////////////////////////////////

        きかない内なる声

 日本の生活における儀式の重要性を十分に理解するには、普遍的な価値に訴える伝統
のない普通の日本人の目に、社会・政治的世界がどう映るのかをふたたび考えなければ
ならない。日本人の目から見た世界は、ほとんどの場合、不変の原理にもとづく道徳秩序
を信じることから得られる確実性を欠いたものである。たいていの日本人は結局のところ、
頼りにできる知的拠り所を持っていないということになる。彼らは近所の人、職場の同僚や
上司に対し、自己の行為を正当化するために原理や理想に訴えることができない。
日本人の住む道徳世界を理解するには、ある状況をイメージしなければならない。
すなわち自分の行為の良し悪しというものは、いつも、いつも自分がどうふるまうことを
他の人びとから期待されているかという判断によって決まるのだ。そのような状況に
おいては、"ほかのやつらがなんだ"という考えは決して出てこないし、社会的期待に
そうのは、不幸な妥協でなく、唯一の生きる方法だということになってしまう。

/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
700 ◆8m7473I1co :03/09/09 22:15 ID:AOu2UtVi
/// 儀式とおどし 35 //////////////////////////////////////////////////////

 格言、諺、伝統的ないいならわしが、日常生活で具体的な行動のための実用的な
指針になっている。しかし一方で、格言の類は、社会的期待に反する行動の正当化には
十分ではない。先に見た"精神の純粋性" "忠誠" "誠実さ" など、理想的な良い態度
というものは、時の社会秩序を維持するためのもので、人が政治体制に立ち向かう
ための武器にならないのはたしかである。すでに見たように、共同体にとって利益が
あるとされているものへの抵抗は、"私的な" - つまり利己的な - 動機から生じる
とされ、とうてい正当な個人の政治的意見とは考えられないのである。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
701名無しさん@3周年:03/09/09 22:26 ID:2hd2/Z52
ウォルフレンに対する、保守派からの有効な批判を聞いた事は
一度もないね。
やはり、日本の官僚や保守派が最も恐れる人物だけの事はある・・・。
702 ◆8m7473I1co :03/09/11 21:36 ID:26oZjZYq
/// 儀式とおどし 36 //////////////////////////////////////////////////////

 日本人は、自分が成長する過程の中で抱くようになる普遍の道徳原理を思い出させて
くれる内なる声を心の拠り所とするよう、期待されていない。それぞれの個人は、内なる
人生の案内役として道徳問題に対処する決定力を持っているとは考えられていない。
個人の信念を掲げて主張するよう励ましてくれる歴史的な手本もない。ソクラテスや彼に
続く多数の思想家や政治的活動家のように、自己の良心に従うことは慣習に従うより良い、
と考えることもない。もちろんしようと思えばなんでもできる。だがそうすることは、非難
される危険をおかすことになるし、また、めったに報われることもない。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
703 ◆8m7473I1co :03/09/13 08:35 ID:qnTPggpi
/// 儀式とおどし 37 //////////////////////////////////////////////////////

 一部の日本人が持つ "高い身分に伴う義務" という個人的センスは、広くいきわたった
礼譲の作法と共に、日本の社交に心地良さと安心感をもたらす。いく人かの日本人は
理想主義から道徳的な大義にみずからを捧げる。それでも、個人が共同体の期待に
反する行為を正当化するのに、個人的な行動の理想に訴えることはできない。純粋に
日本的な状況で機能しようと欲する日本人は、防衛や攻撃の究極的な手段として、論理、
道徳的価値、哲学的あるいは科学 "真実" に訴えることは諦めねばならない。日本人を
実用主義者と呼びたくなるかもしれないが、一貫して実用主義を原理として実践している
日本人はなかなかいない。
////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
704 ◆8m7473I1co :03/09/15 10:30 ID:dsWqakpK
/// 儀式とおどし 38 //////////////////////////////////////////////////////

        秩序の保証

 日本人は、普遍的に適用できるルールや抽象理論にもとづく内的合理思考に
導かれるのではなく、レーダーに導かれていると言ってよかろう。重視されるのは
物事と人々の外面である。日本の状況を真面目かつ鋭く見る、ある観察者は、
以下のようなものの存在について述べている -

   他者の反応をとらえ、必要な調整をするために、常時機能していて、会話と会話
  以上のものを探りあてる異常に鋭敏な "触角" 。調整自体は徴細なものではあるが、
  その積み重ねが本質的に社会を支えている。考えや原理は二次的とされ、主要な
  支えではない。そして、親切、優しさ、人情などの普遍的な概念も、このような
  文脈の中に存在するのである。

//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
705 ◆8m7473I1co :03/09/17 20:33 ID:ctkldVen
/// 儀式とおどし 39 //////////////////////////////////////////////////////

 日本人はつねに、自分の言葉と行動で他の日本人の言動をある程度コントロールして
いなくてはならない。個人が自分の行動を正当化するのに、具体的な形になっていない
法に訴えられないのと同じく、究極的には、他者が自分の私的生活の秩序を侵害する
のを防ぐのにそういう法の助けを求めることもできない。彼らはしたがって用心し疑わ
なければならない。上位の者についての最大の関心事は、その者が自分のことをよく
考えてくれているかという点だ。最終的に人の行動を抑制する内的制裁がないとすれば、
抑制力は外からこなければならない。したがって、<システム>の上位では、ある程度の
力を持つ者は全員、他人の力を牽制することに始終追いまくられる破目になる。

/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
706名無しさん@3周年:03/09/17 20:45 ID:2CHbLUJX
>>696
じゃあ、小泉以外の適当な人の名前をどうぞ?
707名無しさん@3周年:03/09/18 22:19 ID:p4Usz2BO
おいおい・・・
ついに小泉狂信者がこのスレに書き込んできたよ・・・・
708名無しさん@3周年:03/09/18 22:22 ID:BE+aCKSE
何で本写してる人がいるの?
709名無しさん@3周年:03/09/18 22:50 ID:feu1Cwfq
この程度の本すら読んでない人間が政治板に多いからだろう。
710聞いた事無いな〜:03/09/19 00:07 ID:iQXVl39a
なんですか?

    カレル・・・って?

ひとの名前?  

711名無しさん@3周年:03/09/19 13:24 ID:ZezJBzMt
マニュフェストって言葉を使いたがるのと、、
同じくらい、アホだな、>>1 は 。
712 ◆8m7473I1co :03/09/19 21:18 ID:Qog3L5Tg
/// 儀式とおどし 40 //////////////////////////////////////////////////////

 日常生活とコミュニケーションの中にふんだんにある儀式的なものが、秩序が
保たれているという安心感を与えてくれる。日本人は秩序を失うのを、西洋人より
はるかに恐れるので、この安心感が必要なのだ。普遍的で不変の真理に照らして
世界を説明するという伝統が欠如しているので、未来の予想はいっそうむずかしい
ものになり、個人への保護も手薄なものになり - 実際に知的保護はまったくない
- また、人は正体不明の勢力の気まぐれにさらされることになる。厳重に統制された
社会秩序のみが安心感を与えるという状況の意味は、社会の基底として存在する
法と原理を吹きこまれて育った者にとって想像しがたい。
/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
713名無しさん@3周年:03/09/19 22:39 ID:zmKYVpjS
もうすぐ新刊が出るそうだよ。
714名無しさん@3周年:03/09/19 22:41 ID:V47SavRC
715 ◆8m7473I1co :03/09/23 13:09 ID:AjFSckMK
/// 儀式とおどし 41 //////////////////////////////////////////////////////

 日本では、日々の確実性をある程度保証するため、社会生活をできるだけ予測できる
ものにしなければならない。そこで、日本人のコミュニケーションはひじょうに紋切り型に
なりがちだし、物事はこうあるべきで、人はこう振る舞うべきだということを、相当強く
意識するように育てられる。人間関係をとりまく環境は、"柔らかい" 面と "硬い" 面を
兼ね備えている。両方の面が互いに補足しあうのだが、両者が一貫性のある論理的な
枠組みにはならない。柔らかい側面では、柔軟性が親密な個人的な関係を左右する。
この世界は "ウェット" で、情緒的で、個々の特異な状況に寛容である。しかし、
親愛感の少ない "硬い" 側面では、物事はありきたりで硬直した不変の類型に
当てはめられる傾向がある。仕事の世界では、日本人は出身校、出身大学、そして
勤務先や所属官庁によって、互いに相手を判断する。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///

発売予定日は 2003/10/15「アメリカからの“独立”が日本人を幸福にする」実業之日本社
716 ◆8m7473I1co :03/09/23 19:00 ID:AjFSckMK
/// 儀式とおどし 42 //////////////////////////////////////////////////////

それをさらに広げて、外国人の場合には、出身国によるステレオタイプの類別によって
その人を判断する。この視点から見る世界は、すべてが表面的なことで判断され、
それに従って配置されるジグソー・パズルである。身近な社会環境内の柔らかく、
ウェットな世界の変化と推移についてゆくだけで大変な努力を要するので、あたかも、
その先にある非個人的な世界の方は単純化してしまいたいかのようである。
 日本人は、周辺の世界や人カが期待どおりでないと、気分を極端に害したり、
既成概念に当てはまらないものをさっさと無視する傾向がある。これは人間に共通の
特性であるが、日本人の場合、その程度が極端である。予期されるパターンに
はまらないものは、かなりの学歴もあり聡明な人カにすらなかなか浸透しないことが
あって、外国人は驚かされる。予想できない事に対する不安感が、極度に柔軟性を
欠く態度や振る舞いをとらせるのだ。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
717 ◆8m7473I1co :03/09/25 21:14 ID:kpElZ+AO
/// 儀式とおどし 43 //////////////////////////////////////////////////////

        階層構造による紛争回避

 儀式性と階層構造が、内なる理念にかわって予測性を増し、あからさまな争いの起こる
可能性を減らす。各人が社会的枠組みの中である位置を与えられ、その位置に留まる
かぎり、社会の混乱と大変動の多くが避けられる。日本では階層構造による秩序維持を
受容することが、争いをくすぶらせておくことにかわる唯一の選択である。"道徳教育"
復活をめぐる争いのような、全国的な規模の紛争が解決できないのは、当事者である
<システム>の管理者と非難する側、この場合には文部省と日教組であるが、その両者が
互いに認める形での階層構造の上下関係にないからである。

////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
718 ◆8m7473I1co :03/09/27 19:43 ID:dTOpIRML
/// 儀式とおどし 44 //////////////////////////////////////////////////////

同様に、日本がからむ外国との争いも、日本のグループがみずからすすんで
外国人グループの下につくことはないので、問題はくすぶりつづける。たとえば、
農水省や農協は、外国が日本との貿易収支を均衡させたいと望んでいるという
だけの理由では、国益のため日本市場の自由化を認めない。外国人が論理的に
主張しても、説得は決して成功しない。外国とのこういった争いは決着がつかない。
もちろん、相手国が日本の<システム>の手段を採り入れ、自国のより強力な地位を
強引に認めさせれば、話は別だ。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
719 ◆8m7473I1co :03/09/29 19:47 ID:vA67pNhf
/// 儀式とおどし 45 //////////////////////////////////////////////////////

 日本の社会・政治的秩序のおいては、争いは忌避され、無視され、拒否され、
儀式によって祓い清められるが、めったに解決されない。社会秩序を保つのに、
普遍的な原理に訴えたり、法的手続きを活用する伝統がないので、個人やグループは
自分より力の強いものがそこにいろという位置にいることを甘受するだけだ(ただし
表立たないサボタージュは予想され、また大目に見られる)。母親と子供・夫と妻、
上司と部下というような親密な人間関係においてしばしば見られることだが、心理的な
やりとりが互いの態度を理性的に説明することにとってかわる。日本人はこの心理
"ゲーム" を芸術の域にまで高めた。弱者も主にゲームの術を身につけることによって、
自分の存在を主張できるようになるのである。
/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
720 ◆8m7473I1co :03/10/02 21:39 ID:s5A52qsr
/// 儀式とおどし 46 //////////////////////////////////////////////////////

 こうして、半自律的な<システム>の各要素の相互牽制関係や、階層の下位にいる
人びとへの支配が理性によってではなく力によって最終的に決定される。従属が
要求されるのである。階層構造なしには "和" もありえない。一生を通して日本人は
いつも家族、親類、学友、職場の同僚などまさしく接触するすべての人との関係で
相手の "目上" か "目下" かを思い出させられる。また、どの種のものであれ、
組織のランキングを知っていることを、組織の代表者への接し方で示すよう期待
される。社会的地位をあいまいにしたままでは落ちつけないよう、日本人は条件
づけられているのだ。
/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
721名無しさん@3周年:03/10/02 23:49 ID:NuXwgyaT
ウォに韓国に行って韓国の実態を書いて欲しいところだ

韓国人たちの大反発を食らうだろうけど、ぜひやってほしい
722 ◆8m7473I1co :03/10/05 11:34 ID:fDt9Ap71
/// 儀式とおどし 47 //////////////////////////////////////////////////////

 階層構造はまず家庭からはじまる。もっとも上流階級の家族を別とすれば、 "年長"
"年少" の区別は戦前ほど強調されなくなった。しかし、異なる学校の生徒たちの個の
ランクづけは、制服やつけられている名札からすぐ判る。教室中でのランキングは
はっきりしていて、誰にでもわかるようになっている。階層構造は大学の運動部や
応援団においてはとても重要であり、もっとリラックスしたクラブにおいても同様である。
学年の上下はアメリカの学生のクラブではほとんど問題にならないが、先輩と後輩との
階層構造的関係が日本のクラブの結束の大黒柱となっている。序列はサラリーマンの
世界では、さらにはっきりしてくる。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
723 ◆8m7473I1co :03/10/08 20:46 ID:wqvFgq8M
/// 儀式とおどし 48 //////////////////////////////////////////////////////

日本人が電話しているのを聞いていると、話の相手の地位が上か下かほとんど間違い
なく判る。広く海外で宣伝され信じられている、日本の職場グループ内の平等主義
(日本の重役は一番下の従業員と同じ社員食堂で昼食をとる、というのがよく引用
される例)は、ナンセンスである。日本の従業員は話している相手の階層によって、
話し方を変えるばかりか、お辞儀の角度まで適正に知らなければならないのである。
通常、オフィス内のすべての者の序列が、机の位置と椅子の大きさですぐに判る。
自分自身仕事に加わって観察を行なったある一人の外国人は、「上司が部屋の一方
から部下たちを大声で呼びつけると、彼らはそれに応えて歩くのではなく、駆けつける」
と書いている。日本人が大挙して交渉の場に現れると、彼らの序列が一目で判る。
序列は半自律的なグループの垣根を越えて存在する。日本の日常生活は、出席者の
大半が大使館付きの武官である外交団のカクテル・パーティのようである。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
724 ◆8m7473I1co :03/10/11 08:25 ID:SQZv/8ZW

/// 儀式とおどし 49 //////////////////////////////////////////////////////

 日本の階層構造のよく知られた基本要素である、親分・子分の関係については、
すでに触れた。日本の工業化初期の段階での労働グループに見られたこの関係は、
今日も、暴力団、政治家、伝統工芸や劇場関係のアーチストの間に生き残っている。
これに似ているのが先輩・後輩の関係である。先輩と後輩は同僚との普通の関わり
よりも密接な関係を拷つ。両者の関係は多くの会社や官庁で、自然に生まれるので
あろうが、特に社員が急増する成長会社では、上役が強制的にこの関係を人為的に
育てあげることもある。
////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
725 ◆8m7473I1co :03/10/11 15:13 ID:SQZv/8ZW

/// 儀式とおどし 50 //////////////////////////////////////////////////////

 日本の官界の階層構造は、多くの外国の官僚が考える以上に厳しい。中間層のある
役人はパイプを吸うのが好きなのだが、紙巻きたばこを吸う上役より上だと思っている
ような印象を与えるので職場で決してバイプをやらない、と筆者に話してくれたことがある。
また、ある元大蔵官僚は、別の役人の子供が上役の同級生の子供より成績がよかった
ために、転勤を命じられたというエピソードがあったといっていた。警察の官舎が並ぶ
地域は、相当に自己規制的な世界だが、警察官の階級が妻や子供の階級まで決めて
しまう。これは他の国ぐにでの軍人家族用住宅の割当てを思わせる。
 日本企業の有名な "年功序列制度" は、明確な階層構造を維持するためにある。
いくつかの戦後創立の会社は、能力と業績によって一部の社員を昇進させ注目されたが、
後になって、上役が "若すぎる" ために部下と正常な上下関係を保てないという問題が
生じた。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
726 ◆8m7473I1co :03/10/15 19:29 ID:SbRzvZKM

/// 儀式とおどし 51 //////////////////////////////////////////////////////

 階層構造による公式の秩序は、いかなる状況下でも維持されなければならない。
たとえそれが実際の力関係と一致しないとわかっている場合でも同様である。
たとえば、あるグループの名目上のトップがアイデアを出す能力を持たず、決定を下す
際に想像力のある部下に頼らなければならないことがよくある。この場合、良好な
"人間関係" を保つのに、上司がそれと分からない形で、部下の才能を使うことを
心得ていることが重要なのである。たいていの場合、才能ある社員が自分の手柄を
口にしないこともとても重要である。
/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
727 ◆8m7473I1co :03/10/17 19:56 ID:qr+bPnHL

/// 儀式とおどし 52 //////////////////////////////////////////////////////

よく統合された集団においてメンバーは、理論的に自分と同等の者が指導権を握る
のが普通だと考える。時には、特に職場を離れた場合、意志決定者が誰かについて
見せかけの体裁を保つ努力がほとんど払われないこともある。第三者が同席していない
場合には、能力のある部下が、西洋ではとても許容されない程、ぞんざいに上司を
扱うこともある。しかし、公衆の面前では、上位者に敬意を払う儀式がきちんと守られる。
こうして、集団の年功序列は無事に保たれるのである。才能も指導力もある者は、
西洋ではだいたい早く昇進するが、日本では下の階層にかなり長く留まる。この結果、
下の者が相当程度イニシアチブを取るという現象がよく見られる。

/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
728 ◆8m7473I1co :03/10/17 21:49 ID:qr+bPnHL

/// 儀式とおどし 53 //////////////////////////////////////////////////////

 日本の確立された関係では、上にいる者は概して、目下の者に物事を頼むのに
理由を説明しなくてよい。しかし、上位の者は部下のために最善になるよう考えて
いるということを示す必要がある。また逆に部下はなぜ、何のために指示を受けたか
とか、自分が受けている扱いについて尋ねることはない。上司の指示の陰にある
善意の動機を信じるかぎり、部下は命令にだまって従う。

////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
729名無しさん@3周年:03/10/17 21:58 ID:r8s0Jaj8
●●●衆議院総選挙●●●(調査期間:9月27日〜10月27日)
あなたはどの政党の候補者に投票しますか?〜小選挙区〜
11月9日に投票があると言われている次期衆議院総選挙であなたはどの政党の候補者に投票しますか?
・小選挙区で投票する候補者が所属する政党名で投票をお願いします
・有権者のみ投票をお願いします
・1人1票のみとなっております
・政党名を選択して、投票ボタンを押した後に次の4つを選択する画面へ移行します
1、都道府県名
2、選挙区名
3、年齢・性別
4、比例で投票する政党名
全ての項目に必ずお答え下さい

投票所はこちら↓
http://vote3.ziyu.net/html/dai02kai.html

参考:選挙でGO!!
自分の選挙区名などが分からない場合はこちらでお調べ下さい↓
http://homepage3.nifty.com/makepeace/

これと同じものを最寄りのスレにコピペをしてください
よろしくお願いします
730 ◆8m7473I1co :03/10/20 20:24 ID:KRzzzU1r

/// 儀式とおどし 54 //////////////////////////////////////////////////////

 階層構造的な秩序は日本社会のいたるところに行きわたっている。日本銀行は
容易にコントロールできる貸出制度を維持するため、大手銀行間の規模の序列を
熱心に守る。また、5章で見たように、自民党の国会議員の序列は、当選回数に
よって決まる。議員の才能や手腕に関係なく、その序列が委員会での地位や大臣
任命の時期を決める。
 優越感と劣等感はまた日本の他国に対する態度にも普通に、はっきりと見られる。
日本人は国家の "手本" としてまず中国、後には西洋につねに愛憎両様の感情を
示してきた。強い階層構造的な世界秩序観がこの二重傾向をさらに募らせた。
日本人は手本とする国ぐにに劣等感をもつ一方で、例の "大和魂" という神話的
概念を自明のこととして仮定し、基本的に自国のほうが優れていると主張してきた
のである。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
731名無しさん@3周年:03/10/20 20:32 ID:L8SLyfyR
新刊書店に無いんだけど・・読んだ人いる?
732 ◆8m7473I1co :03/10/22 19:37 ID:Hn3eqOo1

/// 儀式とおどし 55 //////////////////////////////////////////////////////

        みんなと一緒の儀式

 すくなくとも徳川時代以来、社会秩序を維持すべきだという強迫観念と共に、
秩序を確実に生きのびさせるには多くの儀式が必要だという考えがあった。
「天皇と最下層の人びととの間、将軍、大名、無数の武士階級、農民、職人、
商人を並べた『存在の大いなる連鎖』の中で全体の秩序が保たれ、再確認
されるように、儀式は演じられねばならないのである」

////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
733名無しさん@3周年:03/10/22 20:21 ID:0/BCiDHZ
◆8m7473I1coさん

あなたを著作権法違反で告発しますよ
734名無しさん@3周年:03/10/22 20:23 ID:0/BCiDHZ
>>731
アマゾンで購入しては?
735名無しさん@3周年:03/10/22 20:32 ID:Ntg4wliL
今じゃ社員旅行だの宴会だの運動会だの、
儀式の代わりにくだらねえことやってるね。
ああいう集団主義みたいなことが好きなやつらは(以下略
736 ◆8m7473I1co :03/10/25 18:38 ID:QWBxJ5mk

/// 儀式とおどし 56 //////////////////////////////////////////////////////

 階層構造と儀式はいうまでもなく結びついており、儀式は "和" を保つのに欠かせ
ない。礼儀作法のルールに違反したり、定められた儀式を持続させなければ、重大な
道徳上の罪を犯すことになる。もしひとつだけ日本人が他の国民、西洋人はもとより
アジアの近隣諸国の人々とはっきりと違う点があるとすれば、それは儀式的な
振る舞いの徹底ぶりである。日本人は儀式でがんじがらめにされている。日本人が
海外で儀式的に振る舞うのを観察しても、母国での徹底ぶりの一端しか見たことに
ならない。厳格な公式的行動様式の網が、スポーツ大会やパーティさらに新婚旅行
のような生活や行事の領域までおおっている。日本以外の社会でなら、自然な自発性
の発露が重要な要素とされるそのような機会でさえもである。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
737 ◆8m7473I1co :03/10/25 21:05 ID:QWBxJ5mk

/// 儀式とおどし 57 //////////////////////////////////////////////////////

 日本人が必ずしも他の国民より儀式を好むわけではないのだが、儀式なしでは途方
にくれるようだ。儀式は必ずしも歴史があって神々しくなくてもよい。新しい儀式の
好例に、一九六〇年代に登場して以来、日本を征服してしまった結婚披露宴がある。
大ホテルや結婚式場などの業者が、昨今、結婚する日本人の大多数の従う "習慣"
を作った。このような披露宴はとても固苦しく退屈で、多額の金がかかる。どの披露宴
も決まりきったように同じで、ウェディング・ケーキ切り、献花、キャンドル点灯の
儀式がある。また、花嫁は三、四回、衣装を変え(花嫁衣装、豪華な和服、イブニング・
ドレス、そして望むなら新婚旅行用の制服と化したスーツ)、新郎・新婦の勤務先の
上司が長ながとしゃべる。
/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
738 ◆8m7473I1co :03/10/29 21:19 ID:E+1y7B1e

/// 儀式とおどし 58 //////////////////////////////////////////////////////

スピーチの中で新婚カップルをひやかすジョークはどの結婚披露宴でも使える代物
である。この儀式は、花嫁と花婿(それぞれだいたい二〇代前半と二〇代後半)が、
やっと子供時代に別れを告げる時が来たということを暗示する新趣向がたっぷり
含まれている。出席した者の感想をきくかぎり、このような披露宴は、めでたい祝宴の
気分や自発性を欠き、立場上行かなければならない人々の大半がいやいやながら
出るものなのだが、それのみかかわらず、すべての日本人が "すでにそう決まって
いること" だとして我慢するのである。
/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
739 ◆8m7473I1co :03/11/01 10:08 ID:DE6tQ4Cc

/// 儀式とおどし 59 //////////////////////////////////////////////////////

 日本人は子供の時から、慣習にしたがい、慣習を信じるようにしむけられる。慣習
はレジヤー活動を含む生活のあらゆる領域に及ぶ。こうして慣らされた結果の顕著な
一例が、高度に儀式化されたゴルフ文化である。第一に、日本人のゴルフはスポーツ
でも余暇の楽しみでもなく、重役連にとってはつらい役目であり、全サラーリーマン
の三〇パーセントを占めるサラリーマンゴルファーにとって、きわめて真剣な仕事で
ある。最近は、義務的に参加する社員旅行にゴルフのコンペを組み入れるのが普通に
なった。ゴルフ文化は階層構造での地位を誇示する理想的な機会でもある。新設ゴル
フ場の会員権取得には、一九八〇年代なかばで平均一〇〇〇万円かかる。名門ゴルフ
場の会員権は二五〇〇万〜五〇〇〇万円もする。このよう会員権は株券や債券なみに
取り引きされ、すばらしい投資だと考えられている。だが、異常に高くつくゴルフ文
化の重要な機能は、ほぼ同じ階層の経済人、官僚、政治家が比較的リラックスしたム
ードで接触する機会を提供することである。こうして、彼らの人脈が拡大されるわけだ。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
740 ◆8m7473I1co :03/11/03 09:20 ID:IcoMUrZe

/// 儀式とおどし 60 //////////////////////////////////////////////////////

 学者の間でさえ、慣習にしたがうことが真理の探究に徹するよりも重要とされる。
そこで、自尊心の高い日本の学者は、最近の政治動向や時事問題を取り上げよう
とせず、ジャーナリストにまかせる。このような問題は雑談の領域に属するものと
考えているようである。
 日本人は日々の生活環境の中で、ヨーロッパの古風な宮廷と同じくらい複雑な礼儀
作法を、固く守らねばならない。そうすることによって、職場の仲間、家族や親密な
人びとなどの内輪の者より外にある世界で、人騒がせで社会的なはみだし行為が
生じる可能性がほとんどなくなる。日本人は役割を変更せず、服装、言葉づかいや
振る舞いによってその役割を明白にすることになっている。母親役、主婦役、先輩役、
親分役、見習い役などは、ひじょうに見分けがつきやすい。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
741 ◆8m7473I1co :03/11/03 20:40 ID:IcoMUrZe

/// 儀式とおどし 61 //////////////////////////////////////////////////////

 日本の階層構造と儀式は、弱者が自分の威厳を失わずに強者に仕えるようにする、
驚異的なメカニズムである。これで争いの原因の大部分が回避される。訴訟の
かわりに勧められる調停が、関係者一同の面目を保てるようにするし、法律の
からまない状況でも、仲裁が人間関係にある無数の思わぬ障害をスムーズにさせて、
調停と同じ役割を果たしている。

////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
742 ◆8m7473I1co :03/11/06 19:37 ID:s6RJubNp

/// 儀式とおどし 62 //////////////////////////////////////////////////////

 リアリティを管理する伝統のおかげで、社会的な争いの場合、矛盾を解決する努力
をせずに争いを和らげることができる。論理的な議論は、なによりも大切な "和" を
乱すから、あまり許されない。西洋では、論理に訴える議論は意見の違いを収める
方法として認められて(そしてその方法がとられることが期待されて)いる。日本では、
議論が争いそのものと同じにみられ、すべての争いは悪いとされているから、議論も
討論も普通は紛争解決の健全な方法と認められない。学術的な討論も実質的には
無いも同然である。日本の学者の大半が、討議の進め方を知らない。来日する外国の
学者や知識人はほとんどいつも賞賛され、共に議論することはめったにない。これで、
面目を失う危険が最小限におさえられる。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
743 ◆8m7473I1co :03/11/09 09:49 ID:Su6Em4PB

/// 儀式とおどし 63 //////////////////////////////////////////////////////

        表現としての政治的行為

 政治的行為を分類するのに、 "表現としての" 行為と "手段としての" 行為とに
分ける方法がある。ほとんどの行為は両者が混じっているが、ある利益を直接
求めるのではなく、自分の立場を世界に示すことに明らかに重点を置くのは、
"表現としての" 行為である。日本の反対運動に関するかぎり、この方が圧倒的に
多い。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
744 ◆8m7473I1co :03/11/09 14:26 ID:Su6Em4PB

/// 儀式とおどし 64 //////////////////////////////////////////////////////

 総評系の組合が一九七〇年代に始めた順法闘争や毎春のストライキ、そして現在の
メーデー集会は、まったく無害な儀式化された抗議行為の好例である。だが、多分
もっともよい例は日本の過激派学生運動であろう。一九六〇年代や七〇年代初期
ほどではないが、学生 "デモ隊" の分隊が今も時どき、大きな集会に参加しているのを
見かける。彼らはまったく同じヘルメットをかぶり、似たような服装で、鋭い呼子と
かけ声のリズムに合わせて、まるで胱惚状態のようにスローガンをとなえて行進する。
そうしながらもまるで魔術のように彼らは密着した隊形をくずさない。胸と背中、肩と肩
とを密着させ、わずかな間隔をおいて男子学生に女子学生が続く。長い列は、体を
うねらせて進む一匹の蛇のようだ。世界中のどんなコーラス.ラインもパレードの部隊も、
これ以上のお手本はないだろう。だが、学生は実質的なことを何も達成しない。
また、はじめからそのつもりもない。デモのためのデモなのである。
////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
745 ◆8m7473I1co :03/11/11 22:06 ID:mri/ABwD

/// 儀式とおどし 65 //////////////////////////////////////////////////////

 民主主義を装った儀式主義が日本の政界にはびこっている。"現実の管理" を
滞りなくおこなうには、細心の注意を払って儀礼を守り、民主主義の形をあくまでも
維持する必要がある。こうして、国会での予算審議の儀式がおこなわれることに
あいなる。審議は打合せが前もって済んでいるのに、政治家も官僚も決してないがしろ
にしない。内閣は法により公式に国会に対し責任を持つ。したがって、大臣たちは
このほとんど完全に儀式でしかない予算質疑の期間に、国会審議を欠席しようなどとは
夢にも思わない。大臣に対する質問や質疑応答は、大部分が官僚のお謄立てした
念入りなパフォーマンスである。野党議員が質問材料の提供を官僚に頼ることも多く、
その質問にまた同じ官僚が答える。池田内閣以来、野党議員の大臣に対する説明の
要求に大いに敬意が払われるようになつた。しかし、答えの内容よりも声の調子が
注目される。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
746名無しさん@3周年:03/11/11 22:08 ID:Prgh8Ecs
このペースだとそのうち菅スレみたいに容量オーバーで逝っちゃうぞ。
747 ◆teqoXEDUqQ :03/11/13 20:43 ID:2qm6JPAm

/// 儀式とおどし 66 //////////////////////////////////////////////////////

 政治的慣習を無視すれば、危機を招きかねない。そこで、中曾根は一九八六年
六月の選挙で自民党が記録的危勝利をおさめると、まず反対勢力に儀式的な融和の
姿勢を見せた。自民党が "尊大になりすぎる" ことのないよう気をつけるという姿勢を
示していなければ、マスコミが嵐のような非難を浴びせ、国民も不満の意を表したで
あろう。少数党が多数党の横暴に服従させられると文句を言いかねないので、
強い党は、慈悲心があるという外面を保つことがほとんど義務になってしまう。

/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
748 ◆8m7473I1co :03/11/16 10:20 ID:7R3E/yY3

/// 儀式とおどし 67 //////////////////////////////////////////////////////

 官僚は徹底した儀式の世界に住む。役人は暗号で話す。役人が "検討する" と
言うのは、何もしない、という意味である。 "前向きに検討する" と確約してくれると、
これは多少希望があり、状況が許すかぎりなんらかの調整をしましよう、という意味
になる。政治家と同じで、官僚もすべてを人の目に触れない所で取り決め、その後に
正式決定をする儀式的行事がおこなわれる。局長が外国人との交渉で、用意された
報告書から時に多少脱線したので部下の役人が狼狽した、という例もまれにはある。

/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
749 ◆8m7473I1co :03/11/20 21:26 ID:2OXCTycQ

/// 儀式とおどし 68 //////////////////////////////////////////////////////
 官僚は儀式と断固たる階層構造の示威が、社会秩序の権威への尊敬の念を
はぐくむのに、必須だと信じている。下級役人は上位者にいんぎんな敬意を表し、
つねに問題を上役に最終決定させるふりをする。官僚制の階層構造そのものが
一般国民に畏敬の念を起こさせると考えられているのだ。いずれの場合でも、
慈悲の施しという幻想が重要である。国民に次のように思わせて安心させたいのだ
- つまり、役人は、自身のためでなく国民生活の安定を計るため、彼らのつとめを
はたしている。気をゆるめず徹底的にやっている。自分の時間を犠牲にして
やっている。不測の事故に対しいつも警戒している、と。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
750 ◆8m7473I1co :03/11/24 11:32 ID:dxTjgdHh

/// 儀式とおどし 69 //////////////////////////////////////////////////////

        階層構造と儀式が効かない状況

 徳川時代から受け継がれ、今世紀はじめに "国体" 神話によって強められた
政治的なイメージによると、私欲のない管理者の国民に対する慈悲深い配慮が
最善の世界を生み、究極の真理を表わすとされている。この見方では、国民が
まとまっていることは基本的な前提であり、これから達成すべきものではない。
この国のこの自然な状態は最悪の場合でも、まぐれ当たりのような偶発的な
出来事によって、一時的に破られるだけだというわけだ。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
751 ◆8m7473I1co :03/11/24 21:45 ID:dxTjgdHh

/// 儀式とおどし 70 //////////////////////////////////////////////////////

 "和" は社会に内在しているという。しかも、日本人全員が "和" の維持に努める
よう期待されている。つまり、すでに見たように、争いの可能性は正式には無視される
のである。このような状況下では、階層構造と儀式は秩序を保つのに驚くほど効果的
だが、すべての不測の事態にまでは対応できない。同意しないことを認める慣習的な
方法がないため、争いがくすぶり続ける。こうした場合、まず理性的なコミュニケーション
が完全になく、感情的爆発や時には暴力沙汰に発展してしまう可能性もある。しかも
国会の議場や会社の重役室のように、ふつう起こるとは考えにくい所で起きることすら
ある。だが、そのような時でさえ、対立に伴うジェスチャーはきわめて儀式化されている。

////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
752名無しさん@3周年:03/11/24 22:07 ID:bTqWvrE7
>>1
リアルタイムで読んだよ。
人間を幸福にしない日本というシステム、アメリカを幸福にして世界を不幸にする
不条理な仕組みも示唆に富むね。
当時、権力構造〜は社会党機関紙の社会新報の広告欄にも載った。
彼の主張から日本の社民主義の発展の為のヒントが見出せないかと思案する
この頃なんだな。
753 ◆8m7473I1co :03/11/27 20:53 ID:1P2ekJnj

/// 儀式とおどし 71 //////////////////////////////////////////////////////

 一九六〇年代なかばまで、野党と自民党あるいはその前身であったいくつかの
党の間のコミュニケーションが断絶し、国会がしばしば暴力沙汰の現場になった。
乱闘はひどく、国会の速記者たちは一九五四年に国会議員に、喧嘩中に速記台の
上を歩かない、彼らの身体や速記ノートに触れない、との誓約を要求したほどだった。
一九七一年と少なくともその後一度はこの誓約を再確認させている。
 コミュニケーションの完全断絶の好例は、東大病院の精神科(入院)病棟と外来
(精神分析)部門の抗争である。争いは何十年間も続いているのだが、コミュニケーション
を完全に断ってしまったので、互いに相手側の考えをつかめない。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
754名無しさん@3周年:03/11/28 01:22 ID:fleZXO7t
>>1
読んだよ
膨大な資料をを日本人の対人関係を論理に組み立てるのが新鮮。
近代史以前の分析は、第三者にしてはなかなか鋭い、とおもわせる所があるね
官僚機構批評はオレには真偽の確かめようもないが、面白くよめた。
文体から「不思議の国のアリス」か風刺のきいた落語のような印象で、この人の
講義は人気あるだろうなってのが感想。逆説的だが反感かうのはこの人の
エンターテナー性の証拠。ニッチ分野を開拓したのが、鼻についたんじゃない?
絵に熊は日本人向けに書いてるわけじゃないとおもうし、ひだりっぽいのは
文章家なんだからOKだが、頭のなか真っ白なガキ共のテキストにはNGかな?
まあバイブルにしちゃう人はどこの世界にもいるとはおもうが。
755名無しさん@3周年:03/11/29 14:32 ID:F7E+n6Qo
実は内容は京極純一の「日本の政治」とそれほど違いはない
ただ現状を批判的に見ているか否かだけの違い
756名無しさん@3周年:03/11/29 19:54 ID:QtlhGwkh
ま「権力構造の謎」はエポックメイキングな著作でしたね。
757 ◆8m7473I1co :03/11/30 11:28 ID:zJapU2F6

/// 儀式とおどし 72 //////////////////////////////////////////////////////

 日本式のコミュニケーション断絶が、くすぶっている争いをいかに不気味な様相に
導くかという例は、映像に記録されて残った。悪名高い水俣水銀汚染の患者が抗議
する場面である。汚染源のチッソ株式会社の幹部の鼻先わずか十数センチのところで
犠牲者が変形した手足を揺り動かしている。母親たちは会社幹部の眼前に、変形し
痙攣して震える我が子を差し出した。だが、会社側の人間の顔はまったく無表情で
一言もしゃべらなかった。そのうちに、一人の幹部が耐えられなくなって失神した。
彼は最後まで頑張る、忠実な宮仕えだった。
/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
758名無しさん@3周年:03/12/02 12:43 ID:yZ8DcKEu
ウォせんせい、おねがいですから日本史のべんきょうをしてください
759名無しさん@3周年:03/12/02 13:03 ID:yZ8DcKEu
ホロコーストと日本の戦争犯罪を同一視してるからじゃないのか?
760名無しさん@3周年:03/12/02 13:08 ID:iDws+22u
>>758
オマエモナーと言われるので
個別の論点を指摘したほうがよろしい
761 ◆8m7473I1co :03/12/02 21:56 ID:lgN6fX/z

/// 儀式とおどし 73 //////////////////////////////////////////////////////

 日本社会における不調和や、社会的混乱の可能性がどの程度のものであるかを
確定するのは難しい。日本の報道機関は社会の争いを反映するのではなく、事前に
危険回避させるのをみずからの役目だと信じているので、多くの争いが報道されない
ままですまされてしまう。一九八七年に、機動隊が外国人登録法改定に抗議する
人びとと法務省前で衝突した時、人びとは近くの地下鉄の駅から出てくるのを阻止
されたり、手荒く地面に投げ倒された。だが、次の日の新聞は、写真も記事もまったく
載せていなかった。テレビのニュース番組もいっさい取り上げなかったのである。
 筆者は一九六〇年代の後期に新宿で暴動を目撃した。学生運動のいくつかの
派閥が口火を切ったのだが、そのうちサラリーマンも熱狂して参加し、転がした車に
火をつけるのを手伝ったり、警官に石を投げつけたりしていた。新聞記事は、
この騒乱をイデオロギーを吹きこまれた過激派学生のお決まりの活動として
描き出していた。
/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
762名無しさん@3周年:03/12/03 00:08 ID:d64rIxud
意外と”はーどぼいるど”な出版社だったり、禁句だったらスマン。
ハヤカワから出てるのは”演出”じゃないと思いたいんだけど
それはそれで”イヤーン”かも。日本語訳出版の経緯とかあったら希望
いや、オレはSFしか買ったことないんで。
763 ◆8m7473I1co :03/12/04 21:09 ID:p3oNlJpE

/// 儀式とおどし 74 //////////////////////////////////////////////////////

 日本でも社会混乱の起こる可能性が、ちらりと見えたのは一九七四年だった。
国鉄の運転士が順法闘争の一環として電車を立ち往生させると、満員電車に
閉じ込められていた乗客が怒り、東京のある駅のプラットホームにある係員詰め所を
打ち壊したのである。その直後に、埼玉県の高崎線上尾駅でも乗客が暴れた。怒りが
伝染し、乗客の暴動が数日間で首都圏の国電駅一円に広がった。東京の有楽町駅で、
普通のサラリーマンが切符販売機や窓を壊すのを、筆者も目撃した。この行為は、
規模がはるかに小さいものの、性格において一九一八年の米騒動にほぼ匹敵する
ように思えた。組織されをのでない、自然発生的な通勤者の暴動が各地に広がった
この爆発はすぐおさまった。しかし当局は、これを重大事と受け止め、順法闘争の
組織者に以後普通のストライキにするよう頼んだ。公務員はストを禁じられている
のだが、普通のストであれば駅を閉鎖できるからだ。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
764 ◆8m7473I1co :03/12/08 21:29 ID:4++/ND4x

/// 儀式とおどし 75 //////////////////////////////////////////////////////

        成田空港

 近年とくに悪名高く、永久に続く恐れのある武力闘争は、新東京国際空港に反対
する抗議運動である。この抗議運動は、空港建設予定地の成田市三里塚の農民が、
西瓜畑とピーナツ畑を失うのに賠償金としてわずかな金額の支払いしかないと気づいた、
一九六六年に始まった。その一年後、当時まだ強力だった急進的な学生運動の
全学連が応援を始めた。学生たちは一九七一年から七八年の間に、砦や見張り塔を
建て、トンネルや地下蔽壕を掘った。一連の闘争の中で、機動隊員四人と抗議側二人
の命が失われた。学生の多くが農地で働き、農民の娘と結婚し始めた。地域の村々は、
子供の一群も含む、行動隊のネットワークで結ばれた。そして一九七九年、したわれて
いたキリスト教徒のリーダーが死ぬと、運動は分裂し過激化した。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
765名無しさん@3周年:03/12/13 10:38 ID:9a+tM5Ii
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
766名無しさん@3周年:03/12/13 14:36 ID:6FsbWtff
新刊出てたね。
767 ◆8m7473I1co :03/12/13 18:14 ID:t5zm/LRk
/// 儀式とおどし 76 //////////////////////////////////////////////////////

 空港のオープンは予定より七年遅れた。ビルや滑走路が完成してから五年後
だった。一九七八年の三月、正式の開港予定日の数日前に、過激派が下水施設から
管制塔に入りこみ、機器を破壊してしまい、開港が再度廷期された。この事件に
ついて言える重要なことは、多くの一般人が過激派の快挙を称えこっそり拍手を
送っていたことだ。 機動隊と過激派との激しい戦いが空港の開港以来、数回
あった。 "和" の国への訪問者が、日本人の紛争解決能力のなさを示す巨大な
記念物ともいえる場所に到着するとは、皮肉である。この空港は日本で最も警備の
厳重な施設である。電流の流れる高いフェンスが幾重にもはりめぐらされ、トンネル
掘りを妨害するため、地下まで伸びている。乗客と送迎者はみな厳重なチェックを受け、
時には、空港構内に入る際に警察に身体検査される。数百メートルごとにある見張り
塔はサーチライトを備え、警備員が常時つめている。鋼鉄のバリケードが空港への
道路の何箇所かにあり、あちこちに一五〇〇人を上回る常駐の警官が装甲車と
放水車を用意して待機している。
////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
768 ◆8m7473I1co :03/12/17 19:38 ID:p2WWgS2D

/// 儀式とおどし 77 //////////////////////////////////////////////////////

        コンセンサス神話

 筆者がこれまで描いてきた国は、コンセンサスにもとづく人間関係の社会とされる
日本とは似ても似つかないものである。これは、大いに誇示されているコンセンサスが
神話だからだ。日本の "コンセンサス様式の民主主義" は外国人による、通俗的な
本でも真面目な著書でもよく取り上げられ、多くのアメリカ人評論家がきまったように
引き合いに出すが、これは日本に関して一番功を奏した神話のひとつである。驚くまで
もなく、日本の管理者たちは外の世界との折衝で、 "コンセンサス形成" の必要が、
何もしないことへの有用な言い訳になるのをずい分以前に発見したというわけだ。

//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
769名無しさん@3周年:03/12/17 19:43 ID:c4v+LnYX
【在日の正体】
日本の国民だった朝鮮地区民は終戦寸前に日本本土と同じように徴用されたが戦場へ
送られずに済み生産作業へと優遇された。終戦後、徴用された朝鮮人は、ほとんど帰国した。
終戦後、我国に不法入国した朝鮮人の総延人員は約20万から40万と推定され、
在日朝鮮人推定80万人の中の半分をしめているとさえいわれる。(残りは戦前の密航密入国)

★朝鮮人によるマスコミへの卑劣な圧力が無かった頃は、朝日新聞も報道していた。
朝日新聞 1955年8月18日 (「世界」 2000年10月号 戦後日本「在日外国人」の虚像と実像 原尻英樹より)
65万人(警視庁公安三課調べ)の在日朝鮮人のうち密入国者が10万人を超えているといわれ、
東京入国管理局管内(1都8県)では、この昨年中のべ1000人が密入出国で捕まった。
全国ではこのざっと10倍になり、捕まらないのはそのまた数倍に上るだろうという。
朝日新聞 1959年6月16日 (「世界」 2000年10月号 戦後日本「在日外国人」の虚像と実像 原尻英樹より)
密入出国をしたまま登録をしていない朝鮮人がかなりいると見られているが、
警視庁は約20万人ともいわれ、実際どのくらいいるかの見方はマチマチだ。

密入国犯罪者のチョン。
770名無しさん@3周年:03/12/17 19:44 ID:c4v+LnYX
朝鮮人は終戦時に朝鮮半島にいた日本人60万人を暴行強姦殺害した。
朝鮮人は犯罪者です。

朝鮮人は終戦時に日本で暴れまわり日本人の土地を奪い暴行強姦殺害した。
朝鮮人は犯罪者です。

在日朝鮮人の、ほとんどは出稼ぎと密航者の子孫です。
朝鮮人は密航犯罪者の子孫です。


朝鮮人は日帝36年といいながら
戦 後 5 8 年 も日本で暴行強姦殺人ゆすりたかりをやってきた犯罪者です。
挙げ句の果てに拉致までやってました。

朝鮮人は犯罪者と、その子孫です。
771名無しさん@3周年:03/12/22 09:17 ID:eBSaEitF
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
772 ◆8m7473I1co :03/12/22 20:52 ID:vGISfom0

/// 儀式とおどし 78 //////////////////////////////////////////////////////

 "コンセンサス" という言葉は、提案や行動のコースをみなが積極的に支持すること
を暗に意味する。ところが、日本で "コンセンサス" と間違って呼ばれているものは、
問題の当事者が当局が決定したことをひっくり返すことはないとする状況のことである。
事実、日本の "コンセンサス" に同意した当事者たちが、自分たちの "同意" したこと
に対し非常に否定的な感じをもっていることもある。多くの西洋人は "コンセンサス形成"
だと思っているが、実はちがう現象がもうひとつ別にある。この現象とは、関係者の
一人一人がかかわっている人脈体系の中の重要な部分である義理の貸借に関する
複雑な計算である。
/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
773名無しさん@3周年:03/12/26 01:08 ID:ju6pNAXR
このスレ、3年目に突入
774名無しさん@3周年:03/12/26 01:48 ID:npv3HY+0
エセ アメリカ人age
775 ◆8m7473I1co :03/12/27 09:31 ID:l/r4yajK

/// 儀式とおどし 79 //////////////////////////////////////////////////////

 "コンセンサス" 達成にいたるまでの過程は "根回し" と呼ばれる。根回しとは、
何かを植える前に土地を準備するように、ある計画を "受け入れ" てもらうよう、
関係者とあらかじめ話しあうことである。この下準備においては、西洋でなら許される
(拒否を含む) "民主主義的な" 異議をとなえることはできない。日本人は、本物の
意見一致であるかのように見えるが、実際にはしばしばそうでないものを指して、
"コンセンサス" と呼ぶようになったのである。
/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
776 ◆8m7473I1co :03/12/27 17:50 ID:l/r4yajK

/// 儀式とおどし 80 //////////////////////////////////////////////////////

 日本において施策方針が集団的に決められると考えるのは、間違いだ。委員会に
よって何か新しいものを発明することはできないという点で、日本人も他の国民と同じく
きわめて人間的である。一方、ある元次官が筆者に語ったように「 "コンセンサス" を
得れば得るほど、達成されないことが多くなる」。日本流のコンセンサスに至る過程は
厳しい制限的な機能を持つ。一般に、まるで作者不詳であるかのように、集団全体が
案を出し、集団のメンバーは形式的に異議を唱える機会を与えられている。
"コンセンサス" が成立しているとは、関係者の誰一人として自分より力のある人物や
集団の計画にあえて抵抗する手間や危険を冒そうとする者はいないという意味だ。
一方、面子を保たせる根回しのような手順が省略されたり、あまりに急速に
おこなわれると、日本人は "多数者の独裁" だという。この特徴を知っておくことが、
日本における権力の行使を理解する上で大切である。強者は自分の意思を乱暴に
実行しないかぎり、正当とされるのである。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///
777あぼーん:あぼーん
あぼーん
778 ◆8m7473I1co :03/12/31 11:12 ID:5Y+I5Gtt

/// 儀式とおどし 81 //////////////////////////////////////////////////////

 会社レベルでは、日本の会社員は、職業生活に影響を与える問題について、
他の産業化社会の会社員よりも発言権が大きいわけではない。だが、重要な
事項に関して、社員側の異議に対しては、注意が十分払われたという幻想は
維持される。この幻想を会社や日本の他の組織で作り出すのが一般に大して
難しくないというのは、社員個人の主観的な見解が、その人が状況の客観的な
なりゆきと認識するものと一致しないということが、めったにおこらないからだ。
つまり、日本人はコンセンサスの決定などの方向を察知するようよく慣らされていて、
それに合わせて自分の考えを調整するのである。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
779 ◆8m7473I1co :04/01/01 00:07 ID:X8cY5YrC

/// 儀式とおどし 82 //////////////////////////////////////////////////////

 筆者の経験では、日本の集団は概して少数意見を歓迎せず、そのことを徴妙な
方法でメンバーに分からせる。少数意見は集団の団結心の邪魔になり、なによりも
大切な見かけの統一性を脅かす。集団の指導者は特に重要な決定に際し、一人
一人の意見を聞いて許可をとりつける。これはめんどうな手続きのように思えるが、
肝要なのは、一人一人を、自分はとるにたらない存在ではないと安心させる
ジェスチャーを見せることである。コンセンサス形成の過程である実際の説得に
おいては、頑固に拒否する可能性のあるメンバーには、結局支持を表明する以外の
選択はほとんどまったく与えられていないのである。メンバーが強く反対の気持ちを
持ちつづけ、他にも自分と同じ考えの者がいると分かった時には、集団の中で闘う
よりも新しい派閥をつくる可能性が高い。
////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///
780名無しさん@3周年:04/01/01 02:53 ID:tPoCIMBE
カル・ヴァン・クラインを買い叩くのって、何故?
781 ◆8m7473I1co :04/01/03 18:34 ID:y4K7S5Kj

/// 儀式とおどし 83 //////////////////////////////////////////////////////

        稟議制

 よく行なわれる決定方法で、コンセンサス幻想を生むのは、いわゆる "稟議" 制で
ある。この制度においては、下の者の起草した計画が最上位の者まで関係者全員に
順次回され、承認印をもらうことになる。これで、全員参加の体裁が整えられる。その
案に賛成でない者は、捺印する前に、稟議書にホコリがたまるまで手元に置くことで、
ある程度妨害することができる。稟議書を次に回すまでにかける時間を適切に選ぶ
ことで、どれくらい案に不満があるかを暗示できるわけだ。稟議制は "積み上げ方式"
の別名でも知られている。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //
782 ◆8m7473I1co :04/01/07 20:34 ID:BmDpu4dn

/// 儀式とおどし 84 //////////////////////////////////////////////////////

 稟議制は、すべての責任を拡散し、最終的に責任の所在を不明瞭にする、絶妙な
からくりである。局長から一連の下位の者まで全員が "結果に対する責任" をわずか
しか感じない。不適当な決定をした者はどこにも見当たらない。この制度はトップの
指導力を妨げることになる。時には、中間層の者が打ち出した案を扱う最善の方法は、
発案者がまずその考えを下の者と非公式に討議し、後者の書いた草案が、途中で
もとの発案者の所も通って上へ流れていくというものだ。一部の官僚はこの制度を
不合理だと考えるが、上位にあるものがこの制度をくりかえし無視すれば地位が危うく
なる恐れもある。よく現われる別の効果は、関係役人に対して、何をなすべきかでは
なく、むしろ何をなすべきでないかを明確にするということだ。日本でもっとも著名な
官僚研究家の一人、辻清明は、稟議制は日本の官僚制の擬制的家族関係の産物
でなく、むしろそのような関係を強いるためのメカニズムなのだと言う。

/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////
783 ◆8m7473I1co :04/01/12 08:34 ID:64k2dle+

/// 儀式とおどし 85 //////////////////////////////////////////////////////

 5章で述べた "審議会" は、利益団体との問題が生じそうな官僚の決定事項に関し、
国民的コンセンサスの雰囲気をつくり出すのに貢献する。審議会は、関係筋の代表を
一堂に集め、調和のとれた相互協力に協力してもらったという体裁をつくろうものだ。
時には審議会は切迫した問題について新鮮な、あるいはまるで初めてのとりくみ方を
うち出すこともある。しかし、審議会はたいていの場合、 "コンセンサス" の象徴的
な表現、つまり、国民のために各界の優秀な頭脳が集まって、とるべき行動について
十分に考えたという証拠の品なのである。

/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //
784名無しさん@3周年:04/01/12 14:03 ID:szQiLK3B
<エディトリアル/インタビュー>
小泉首相は“ブッシュの犬”をやめよ
K・V・ウォルフレン教授が直言
http://www.weeklypost.com/jp/040123jp/edit/edit.html

――小泉政権は、むしろ守旧派だというわけか。

「私は小泉政権が改革政権だと思ったことは一度もありません。最初からイメージのみの改革派だったと思います。特に、財務省の意向ばかり受け入れている点は大きな問題です。
小泉首相は彼らが望んでいる範囲の中でしか動いていません」
785 ◆8m7473I1co :04/01/16 19:12 ID:RV+zAtB/

/// 儀式とおどし 86 //////////////////////////////////////////////////////

    おどしを通しての秩序

 日本においては、権力に対する制度化された抑制力がひじように弱い。
だれもがそれに訴えうる普遍的な一連の信条がなく、法体系は限定された
統制機能しか持たない。実際の権力者の責任がはっきりしないし、ともすれば
権力者の姿がよく見えないとすれば、権力者が政治的に野放しになり、搾取を
目的とする社会・政治的な慣習が横行して、 "キバをむきツメをたてるような"
状況が出現する。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///

786 ◆8m7473I1co :04/01/21 19:44 ID:87IP2+Dj

/// 儀式とおどし 87 //////////////////////////////////////////////////////

        バランス・オブ・パワー


 だが、歯やツメはうまく隠されている。威圧は、みずからの権力の減少を恐れる
他の関係者からの威圧によって牽制され、何層にもなった儀式によってある程度
緩和される。日本では、権力のあからさまな顕示は恐れを招く。西洋の立憲民主
主義の用語でいうと、日本は "チェック" はほとんどないが、きわめて特殊な
"バランス" は存在する。<システム>の不調を防ぐためには、さまざまな集団が
誰の目にも明らかな形で存在していること、さらにはこのような集団がしばしば
積極的に介入することが、つねに必要である。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////

787 ◆8m7473I1co :04/01/26 20:24 ID:WHZifp2d

/// 儀式とおどし 88 //////////////////////////////////////////////////////

日本ではなにがしの権力を持つすべての組織が、互いに他の組織の権力を牽制
している。日本の<システム>を構成する各部門の力の均衡は、どれか一部門の
力が他を支配するほど強く、野心的にならないよう、互いに介入しあうことによって
保たれる。国民からの働きかけや法による規制ではやりとげられないので、それに
かわって、大がかりな均衡維持の行為が必要となるのである。ひとつの党派や
個人の力が、現存の構造に円滑に収められないほど急激に増大すると、体内の
異物に集中する白血球を思わす反応が生じる。田中角栄元首相に起こったことは、
このいちばん良い例のひとつである。中曾根が首相の権限を強化しようとした
時の関係者の疑心もその好例だ。
////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///

788 ◆8m7473I1co :04/01/30 19:40 ID:ldV4taDY

/// 儀式とおどし 89 //////////////////////////////////////////////////////

 管理者たちは、各自の領域で力の均衡に変動が起こることに異常なほど神経を
使う。驚嘆すべき例は、検察とその左翼に対する態度である。左翼活動家が政治
腐敗に強く抗議していた時には、検察は経済界と政界の清浄剤としてその伝統的な
敵である左翼の効用を認めていた。政治的汚職は "構造的" なものであり、検事も
それを排除しようとは夢にも思わないが、何ごとでも度を過ぎたものからは<システム>
を守る必要がある。カウンター・バランスとしての左翼勢力がしだいに弱まると、
検察はみずからその役割を果たし、汚職事件をもっと明るみ出さねばならないと
感じたのである。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //

789名無しさん@3周年:04/02/04 13:21 ID:NbmObCJJ
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
790 ◆8m7473I1co :04/02/05 19:37 ID:NR9i4ElK

/// 儀式とおどし 90 //////////////////////////////////////////////////////

        弱みにつけこむ

 政治秩序を守るには、力には力をもって対抗するしかないので、日本の政治マンは、
影響力をもたらすだけの力のある、飼い慣らされていない集団にはおかしなほど
弱みをみせる。他の国ぐにでは、支配エリートは、普遍的に認められた法律や説得力
のある政治理論に照らして、自己の支配を正当化できる。日本の権力者は、それが
できない。将軍の主張できることは、将軍に反対する勢力も同様に主張できたのである。
したがって、過去の政治的指導者は、始終面倒を起こすより小規模な半自律的勢力に
なんとか対応しなければならなかった。指導者はこれらの小規模権力集団に対して
戦ったり、他の大名に加勢させて現状維持をはかったり取引をしたり、ある程度相手の
言い分に応じたりした。
/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////


791名無しさん@3周年:04/02/09 16:33 ID:Va+x/EeV
僕はどうみても、これからの日本って
ウォルフレンのような分析が日本国内でたたかれ
る世論が強いようじゃこのまま落ちぶれてドキュソ国民
になってしまうような気がしてなりません。
日本の将来を憂いながら、彼の鋭い分析
をたたく日本人ってなに?
792 ◆8m7473I1co :04/02/11 08:58 ID:shns7Y/S

/// 儀式とおどし 91 //////////////////////////////////////////////////////

 さまざまな将軍の政権と明治、大正、昭和の政府の用いたおどしは、時の権力者
自身が強力である場合に限って、効果があった。明治の支配者は、神格天皇に融合
され復活させた宇宙的秩序の名において支配権を行使した。しかし、このことは、
他の誰でも "天皇の意思" に頼りさえすれば、政治秩序の変更を正当化できるという
重大な問題を生み、おどしが用いられる機会は著しく増した。脅しは今日の<システム>
内でも似たような実効力を有している。自衛隊が今も論議の対象であり心配の種で
あるひとつの主な理由は、その力を抑制できる信用のできる制度が欠けているという
ことだ。日本の軍事力が増大すれば、自衛隊はかなりの威嚇力を発揮できる組織に
なるだろう。
/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //

793名無しさん@3周年:04/02/12 21:32 ID:kC11Q04X

論座 2004年 3月号 定価780円(税込) 2月5日発売

●特集 泥沼イラクとアメリカ・日本

対談
アメリカ時代の終焉、世界と日本の選択は
ジョージタウン大準教授 チャールズ・カプチャン×アムステルダム大教授 カレル・ヴァン・ウォルフレン

ttp://www3.asahi.com/opendoors/span/ronza/
 

794名無しさん@3周年:04/02/13 10:21 ID:qahqxHtM
民主党の言ってることってこのオッサンのパクリでしょ?
それだけウォルフレンの言うことは反論の仕様が無い。
ウォルフレンをたたく?のは工作員でしょ。
語るに落ちるとは彼らのことで否定すればするほどウォルフレンに説得力を与える。
795 ◆8m7473I1co :04/02/17 19:57 ID:U5uIzcrc

/// 儀式とおどし 92 //////////////////////////////////////////////////////

 <システム>が、この奇妙な弱点をカバーするための二つの方法については、
すでにふれた。ひとつは、日本国民の究極の忠誠を得ることを目指して、
<システム>と競い合う社会分子や勢力については、それを抱きこんだり、
吸収したり、去勢するために<システム>がくりひろげる垣久的なキャンペーン
である。二つめは、政治的な現状維持をはかる宣伝活動である。

////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///

796名無しさん@3周年:04/02/18 19:20 ID:N0rwarOR
ウォルフレンが言っていることは絶対値では正しい。
だけど問題は西欧がそんなにご清潔な社会かという疑問、
あるいは日本腐敗に及ぼした米欧の影響を全く捨象していることに、一面の真実を語って誘導する危うさを感じる。

もっともウォルフレンマンセーだったプロ市民も、最近の「右派援護」発言でひいちゃってるけどね。
西欧社民主義と日本型奇形社民主義の齟齬が出てしまった。
797 ◆8m7473I1co :04/02/23 19:33 ID:4bkUOiON

/// 儀式とおどし 93 //////////////////////////////////////////////////////

 日本人はどのような状況においても、力の有無を非常にすばやく察知し、権力の
移動を感知すると直ちに態度に反映させる。どのような状況においても、また目的の
いかんにかかわらず、彼らは力と活力を賞賛する傾向がある。
 戦前の日本に関する鋭い観察者の一人、カート・シンガーは、簡潔にこう要約する
- 「彼らは、どんなにうまく隠されていても、衰退のにおいを特別敏感に嗅ぎつける。
そして、その中枢部分が迷いを見せた敵に対してはすぐさま攻撃をしかける」。
日本と取引をする外国人は、つねにこの点を念頭におくべきだ。一九八〇年代には、
アメリカは自国の経済が比較的弱かったため、日本人に対し下手に出る傾向が
あった。日本人はすぐさまその弱みを感じとり、ツケ入った。
//////////////////////////////////////////////////////////////////////

798 ◆8m7473I1co :04/02/29 10:08 ID:tgfndwEk

/// 儀式とおどし 94 //////////////////////////////////////////////////////

        日常茶飯事のおどし

 おどしは業界団体内でのヒエラルキーを保つのに用いられる。有カメンバーは
無力なメンバーに対し相当の支配力を有し、極端な場合、下請け会社、流通網や
債権者に力をかけて、倒産させることさえできる。
 <システム>内の官僚構成員諸企業に全体の仕組みの中での彼らのしかるべき
位置を認識させるのに、いろいろな方法を自由に使える。新興会社があまりに
積極的だったり、業界の支配的大手企業を苛立たせたりすると、おしおきを食うこと
にもなる。京セラが一例である。この会社は比較的新しく、正真正銘の企業家の
指揮のもとに大成功した。
////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///


799 ◆8m7473I1co :04/03/06 09:46 ID:LsRJvM5W

/// 儀式とおどし 95 //////////////////////////////////////////////////////

同社は既成の企業ヒエラルキーに属していないので、役人の不興を買えば弱みは
大きい。一九八五年六月、同社は、五年間にわたり役所の許可なしに(完全に良質な)
セラミック製の関節と骨を病院に販売したという理由で、三五日間の生産停止命令を
厚生省から受けた。実際には、日本の官僚は夥しい数の規制や制限を産業界に
突きつけるので、それらに完全に従える会社はない。どの程度厳重に規制を強いられ
るかは、会社の人脈と産業界ヒエラルキー内のその会社の勢力によって変わる。
この状況の下で、京セラに対する措置は、痛い目にあわせるというものであった。
マスコミもおしおきに協力するから、問題になった会社の社長は儀式にかなった
方法で社会の許しを乞うしかない。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //


800名無しさん@3周年:04/03/06 12:25 ID:/B5p6Znr
誰がウォルフレンを叩いているんだ?
論破本、記事を見たことがないんだが。
801名無しさん@3周年:04/03/06 14:08 ID:qYgXwFGs
>>800
叩いてるって言うか、誹謗中傷してる。
まあいつもの小泉信者&学会員のヒステリーだよw
802名無しさん@3周年:04/03/06 18:18 ID:z1aij0pd
小生はウォルフレンと菅直人民主党代表を支持します
803名無しさん@3周年:04/03/06 20:16 ID:xqErMQdt
 「将軍様」! マンセー! 「大作さま」! マンセー! マンセー!(w

http://newsflash.nifty.com/news/tp/tp__kyodo_20040303tp017.htm
首相、金総書記を「将軍様」と(共同通信)[共同通信社:2004年03月03日 19時03分]

 「日朝平壌宣言に拉致の文言は入っていないが、将軍様が拉致問題を認めたからこそ、交渉が進んでいる」。
 小泉首相は3日の衆院予算委員会で、北朝鮮が金正日総書記を称賛する際に用いる「将軍様」の呼称を使いながら02年の日朝首脳会談の意義を強調した。
 日本の首相が公式の場で「将軍様」と口にするのは異例。
804名無しさん@3周年:04/03/11 00:10 ID:Cagk2XPS
>>800
いや、今だからもう一定の評価を得ているものの
エニグマが出たときは日本の傲慢な旧勢力の反発がすごかったんだよ
まあ自分たちの恥部を指摘されたように感じたんだろうね
805名無しさん@3周年:04/03/14 13:48 ID:uWXluyzR
彼の理論、システム分析そのものはどう見ても正しい。
だが、賛同しにくいのが解決策…システムは簡単に打破できる、
とにかく政権交代をして民主主義を取り戻せばいい、
というのはどうだろう。
民主主義はそれほど確実な解決策だろうか?
今の民主党に政権交代して、果たしてシステムの打破は
できるだろうか。
投票に行かないウォルフレン読者はどう考えているのだろう。
806名無しさん@3周年:04/03/14 22:24 ID:dbCxNIfK
> 今の民主党に政権交代して、果たしてシステムの打破は
> できるだろうか

完璧な打破は出来なくても、だいぶ変わると思うけど。新人議員が多
いから、古いしがらみとは無縁だし。
807名無しさん@3周年:04/03/15 13:27 ID:/VuBwA6A
小生はウォルフレンと菅直人民主党代表を支持します
808 ◆8m7473I1co :04/03/16 19:34 ID:EiX0yh57

/// 儀式とおどし 96 //////////////////////////////////////////////////////

 おどしは嫌悪されるどころか、社会・政治生活の必然的な側面として受け入れ
られている。不可避というわけは、社会秩序を保ち、権力者の力を保護するため、
<システム>の特徴である非公式で法律によらない関係が非公式の威圧(つまり
おどし)に頼る傾向を自然に生み出すからだ。高く評価される日本人の体制順応は
大部分がおどしによって強いられるものだ。多くの学校で教師たちは、ごく最近
非難を浴びるまで、生徒の弱い者いじめを奨励していた。管理者は法によって
強制しうる規範よりもおどしの方を好み、統制維持に広くそれを用いる。

/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////


809名無しさん@3周年:04/03/18 00:43 ID:MQECqUax
>>31
お舞の考える健全な国家観の構築を具体的に披瀝してみ。右翼気取りの厨房君。
810 ◆8m7473I1co :04/03/21 08:35 ID:Il3L3zkU

/// 儀式とおどし 97 //////////////////////////////////////////////////////

 暴力団が自由に行動し、事実上支持を受けるのも、おどしが<システム>運営を
助けることを示す別の例である。暴力団が存在し、強力であるのは、とりもなおさず
彼らが容認されていることを意味する。おどしによって彼らはその存在を "容認"
させたのだ。彼らは一般人をおどしても罰せられないこともある。警察も、たいていの
裁判所も犠牲者の苦境に同情を示さないのだ。4章で見たように、<システム>内の
高い地位にあって尊敬されている人びとが、時としておどしの目的で暴力団を利用
することもある。
/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //


811名無しさん@3周年:04/03/21 12:56 ID:eUyVnKpu
>>31
どうした、構って君。
3年間レス待ち続けたんだろ?
812名無しさん@3周年:04/03/21 20:49 ID:DeDvR44h
813 ◆8m7473I1co :04/03/29 19:51 ID:OCk2ZEn8

/// 儀式とおどし 98 //////////////////////////////////////////////////////

 法的制裁よりおどしが好まれる事実は、部落解放同盟の活動を公的に認容する点
にも現われている。解同の叫ぶ糾弾戦術は出版社、著者、ジャーナリスト、編集者、
教師と対決する時、効果をあげる。なんであれ被差別部落出身者について解放同盟
のイデオロギーに反する言辞をろうした者は、強制的に糾弾の会にひき出される危険
を負うことになる。自己の意志に反して会場に連れて行かれ、 "社会の代表たち" の
前で、糾弾者に叱りつけられるのは、相当に不愉快であろう。糾弾は深甚な陳謝が
なされるまで続く。その結果、編集者は部落問題に触れる内容を本や雑誌から削除
する。<システム>は部落解放同盟と共存のためのとりきめを結び、両者とも共産党系
の被差別部落民グループに反対の立場をとる。共産党系の団体は、あからさまな
差別行為に対して訴訟を起こすことに力を入れている。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///


814 ◆8m7473I1co :04/04/06 20:50 ID:SFawuEhZ

/// 儀式とおどし 99 //////////////////////////////////////////////////////

 官庁が、一部の被差別部落出身者が共産党の指導下で起こす訴訟より、同盟の
おどしの方を好むのは理解できる。おどしの方が法による新しい規範よりはるかに
抑制しやすいからである。大がかりな訴訟と判例の確立は、規範の強化となる。
これは不利な立場にいる他の人びとや団体が訴えを起こしやすくするし、管理者の
社会統制上の特権のさまたげになる。労使関係の分野でも、敵意に満ちた激しい
紛争は、後に続く争いを決着するための規準となる判例を残さず、管理者の取れる
行動範囲を狭めないような方法で解決されることになる。つまり、日本には労使闘争で
行使される力の妥当性を裁定する基準がほとんどないということだ。
//////////////////////////////////////////////////////// 絶賛発売中 ///


815 ◆8m7473I1co :04/04/11 19:46 ID:57lr2qhY

/// 儀式とおどし 100 //////////////////////////////////////////////////////

 日本では、それがどこから発生するものであれ、おどしは効果的である。中国政府が
日本の新聞特派員に対し、毛沢東、文化大革命やその他の論争を呼ぶ問題について
批判的な記事を書かないよう約束させた時にも、おどしがものをいった。アラブ諸国が
日本企業に対しイスラエルと貿易しないように要請する時も、同様である。アラブ諸国
が要請したイスラエルに対する経済ボイコットを戒律のように守るのは、西側陣営の
主要国では日本だけだ。少なくとも一九八八年まで日本の財界などの経済代表は
イスラエルを訪れておらず、一方アラブ諸国へ足繁く通っていた。日本の国旗を掲げる
船はイスラエルに入港したことがない。日本の銀行はイスラエル向けの資本財輸出に
長期融資をしないし、トヨタはイスラエルで一台も車を売っていない。

////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///


816 ◆8m7473I1co :04/04/14 21:00 ID:ekUazpBn

/// 儀式とおどし 101 //////////////////////////////////////////////////////

ニューヨークのエド・コッチ市長が記者会見でこの政策を批判したが、二〇〇人の
日本の記者で新聞に一行でも書いた者は一人もいなかった。西洋では、アラブの
社会慣行批判と解釈されかねない映画の放送が論争を起こすが、このようなことは
日本では考えられない。アラブ側がわずかでも不満を示せば、このような映画は
直ちに回収されてしまう。日本の安全が脅かされると信じる官僚は、このような
方針を守るよう関係企業に圧力をかける。
 どんな国でも "外圧" をかけることによって日本の政治的な綱引きに参加できる。
ある省庁が他省庁との争いに関連して、相手側の省に "外圧" をかけるよう外国に
要請したケースもいくつかある。
//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //


817 ◆8m7473I1co :04/04/17 18:26 ID:RpWsDLng

/// 儀式とおどし 102 //////////////////////////////////////////////////////

        官僚のおどし

 これまでに見たように、官僚が行政的統制のために起草する法律はわざとあいまい
にしてある。法と政策が矛盾すると、 "法の解釈" を変えて法を政策に合わせようと
する。普通適用されない事例にも法律を適用するというおどしにより、官庁は多大な
威嚇力を持つことになる。『国家秘密に係るスパイ行為等の防止に関する法律(国家
秘密法)』案に対する猛烈な反対があるひとつの理由はこのためである。何度も提案
されたが承認されぬままになっているこの法律案には、国家の安全に関して多様に
解釈できる条項が含まれている。朝日新聞の編集委員、石川真澄が要約するように、

/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////



818 ◆8m7473I1co :04/04/20 20:51 ID:KQ0tkN9I

/// 儀式とおどし 103 //////////////////////////////////////////////////////

 うっかり書いた記事で逮捕され、悪くすると死刑になってしまうなどという心配では
ない。おそらくこの法律の推進者たちが期待しているのは、すぐさま私たちをふんじ
ばってしまおうなどということではあるまい。それよりも、私たちの筆を縮こまらせる
ことにむかっての効果のほうが大きいに違いない。……おそらく多くの記者たちは、
国家秘密法のもとで危険を冒さない賢明な道を選ぶであろう。外交・防衛に関しては
おしきせの発表ものか、これならまあ安全という範囲のトクダネで満足する者が
大多数になる。……(このようにして)「偉い」人たちにとって、快適な環境が生まれる。
少数の勇気ある記者たちは圧殺される。
/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //



819 ◆8m7473I1co :04/04/23 22:55 ID:W9VMemRs

/// 儀式とおどし 104 //////////////////////////////////////////////////////

 企業と官僚の関係は通常、敵対するものではない。しかし、両者が政策の詳細に
ついて意見を異にするなどの衝突が生じると、普通、企業側が官僚の意向に合わす
しかない。西洋のオブザーバーが大いに注目した“行政指導”という手法自体、
事実上、おどしによる威圧に類するものだ。
 “行政指導”が効果的であるのは、官僚が経済を動かす力を持っているからだ。
許認可を保留する権限は、明らかにひとつの力である。役人は考えうるほとんどの
経済活動について、申請を承認する権限を有している。理由がなんであれ、申請者が
気にくわないと、彼らは申請された事項の決定を先に廷ばすことができる。企業は
行政指導に従う法的義務はないが、活動をつづけるためには従うしかない。これが、
日本の官僚的統制の鍵のひとつである。公式(法律の)理論がどうであれ、行政指導は
なんらかの形で強制力を持たされている。
////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///



820 ◆8m7473I1co :04/04/25 08:21 ID:ZlWQcc9a

/// 儀式とおどし 105 //////////////////////////////////////////////////////

 時として、威圧はもっとあからさまな形をとる。ある通産省の高官が筆者に話して
くれたところによると、どの会社もいつかの時点でなにか後ろめたいことをしている
ので、通産省の指示に従わないと、それらを暴露されるのではないかと恐れるという。
このような恐喝に使える情報収集の担当は、通産省の課長補佐クラスであるという。
情報源は直接調査または競争会社、顧客、警察、業界内の敵、不満を抱く従業員
だそうである。この官僚の話によると、警察と通産官僚が握っている企業の悪事の
半分以上がそのまま秘密にされているそうだ。こうして通産省が手中に収める力は、
会社に与える恐怖感である。法的措置への恐れではなく、“社会的制裁”を受ける
恐れである。どの種のものであれスキャンダルに関係して社名が公表されることほど、
その会社にとってダメージになることはないと考えられているからである。

//////////////////////////////////////////////////////// 絶賛発売中 ///


821 ◆8m7473I1co :04/04/27 20:22 ID:k7jYyYd4

/// 儀式とおどし 106 //////////////////////////////////////////////////////

 官僚にとって自発的協力という幻想を保つことは非常に重要である。そこで、役人は
大抵の場合に、手強そうな会社に対して非公式な接触を好み、問題を規制する法律が
存在していても、政府の意向に従えば過度の官僚的形式主義から解放すると持ちかけ
たりする。行政指導を受ける側も、(非公式の)強制措置をもって臨まれるより、協力する
方が自社の権威のためによいと考える。そして省庁は、行政指導に従う代償として
税制上の特典や財政援助などの恩典を与える。

////////////////////////////////////////////// 早川書房より絶賛発売中 ///


822 ◆8m7473I1co :04/04/29 20:44 ID:IoBDZbjv

/// 儀式とおどし 107 //////////////////////////////////////////////////////

 官僚が計画実施に用いる主な手段は、立法措置、予算措置、行政指導の三つで
あるが、彼らがもっとも好むのは三番目の手段である。これは効果的だし、すばやい
行動が必要な場合、直ちに使えるからだ。たいていの場合、目的に適う法律があるが、
“行政指導”にすると自発的協力というフィクションを保てる。大蔵省が国債を買うよう
商業銀行などに強いる時、同省はこれを“協力”という。また、行政指導は、標準的な
法規制の適用より、受けとる側との相談により大幅な具体的調整を可能にする。
さらに、法律の施行はそれほど容易でないので、行政指導のほうが法的行動より
効力を発揮する。

//////////////////////////////////////////////////// K.V.ウォルフレン著 //


823 ◆8m7473I1co :04/05/01 10:42 ID:QGtdgyNo

/// 儀式とおどし 108 //////////////////////////////////////////////////////

 経済関係の省庁は、統制に従わない会社や銀行を困らせる多大な力を持っている。
官僚が使う切り札は、役人の“示唆”するものは官庁の望みより業界がかねて望んで
いる線に近いという主張だ。この手段は、別の官僚的な力の操作と連携して使われ
がちである。業界から追放するという脅しにより、手に負えない会社が他と足並を
揃えざるをえなくする戦略だ。業界団体が業界の一致団結を強要するわけだ。有名な
一例は、一九六五年に、大阪の住友金属工業が通産省の命じた生産量削減に
応じるよう強いられたケースである。

/////////////////////////////////////////////// 「日本/権力構造の謎」 ////



824 ◆8m7473I1co :04/05/05 19:28 ID:zMWicPxP

/// 儀式とおどし 109 /////////////////////////////////////////////////////

        行政者を威嚇する

 官僚たちが<システム>内での自分たちの位置をどう見るかは、彼らに対して
起こされるひじょうに数少ない訴訟への反応で分かる。専門家、伊藤大一が的確に
指摘するように、このような訴訟は不当な力の使用とみなさる。法的な紛糾は
公務遂行の妨げになるのだが、官僚が訴訟を嫌う主な理由は、公式措置の根拠を
法廷で述べることが、大切な“官僚機構の秘密主義”に抵触すると思うからだ。
法廷での審理は官僚に事実の開示を強いて、彼らの威厳を、ひいては、日本国の
平穏で慈悲に満ちた状態を傷つけてしまうというのだ。

/////////////////////////////////////////////////////////// 1989年刊 //


825 ◆8m7473I1co :04/05/08 08:39 ID:fZ2JT/rl

/// 儀式とおどし 110 /////////////////////////////////////////////////////

 というわけで、おどしは両方向に働きうる。国民の僕とされている者の方が有利
であり、彼らに対して訴訟を起こす可能性はほとんどゼロといってよいほど限られる
といっても、あるグループが官僚を被告席に座らせようとする可能性があるだけで、
威嚇効果を生む。公務員はこのような抵抗を“赤信号”とみなし、状態が手におえなく
なる前に、なんとか自分たちの態度を修正する。国民の不満が強力な抵抗になるのを
彼らが畏れているということは、疑いの余地はない。

////////////////////////////////////////////////////////// 早川書房 ///



826 ◆8m7473I1co :04/05/12 20:31 ID:u5L/ZjoK

/// 儀式とおどし 111 /////////////////////////////////////////////////////

 日本の政策バターンは、破局が到来するか、被害者たちが本気で抗議の声を
一斉にあげるまでは、柔軟性を欠くのがつねである。反対運動や苦情は普通、
最初は無視されるか抑圧される。だが、これ以上抑圧すれば運動が強まると
気づくと、官僚は態度を変える。担当の役人の態度は柔軟になり、不法行為を
見逃してもいいとの態度もみせる。問題が突然激化しそうになると、それまでの
頑固で非妥協的な態度から一変して譲歩の姿勢へと急変する役人の変貌ぶりは、
概してひじょうに劇的である。

//////////////////////////////////////////////////////////////////////


827 ◆8m7473I1co :04/05/15 08:40 ID:4iiz4P1R

/// 儀式とおどし 112 /////////////////////////////////////////////////////

 日本の<システム>に見られるおどしは“構造的おどし”と呼んでいいだろう。
おどしなしには、現<システム>が停止してしまう。おどしが権力者に力を与えて
いるからだ。儀式と階層構造は秩序維持を助けるが、安全までは保障しない。
日本では力のみが安全保障になる。法律も普遍的な価値も欠如しているとなると、
安全保障には力が不可欠である。自分の力を守るには、その力を徴妙に見せつけ
拡大していくのが最善の方法である。このやり方は非公式な手段を通してだけ
可能であるから、おどしが日本社会では不可避でかつ、いたるところに存在する
特徴となるのである。・・・・・
//////////////////////////////////////////////////////// 絶賛発売中 ///


828 ◆8m7473I1co :04/05/15 08:42 ID:4iiz4P1R

/// 早川書房 //////////////////////////////////////////////////////////

 カレル・ヴァン ウォルフレン (著), 「日本/権力構造の謎」、邦訳 早川書房発行
 Karel Van Wolferen (原著), 篠原 勝 (翻訳)、原著1989年発行
 THE ENIGMA OF JAPANESE POWER : People and Politics in a Stateless Nation

 邦訳ハヤカワ文庫上巻価格: ¥840 (税込)

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http://bookweb2.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9940226551
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829 ◆8m7473I1co :04/05/21 22:05 ID:ZeojfPgc

/// 支配力強化の一世紀 1 //////

14章 支配力強化の一世紀

 ・・・・・日本の<システム>を正確に評価するうえで重大な妨げになるのは、太平洋
戦争敗戦の天地がひっくり返るほどの大ショックと連合国軍総司令部の管理と指導に
助けられて、日本敗戦の直前までの過去とはっきり決別した新しい日本が誕生した
という、今もなおひじょうに一般化している見方である。この見解によれば、一九四五年
の数年後に出現した社会は、以前と異なる統治の原理に委ねられ、またその原理に
みずからを委ねた人びとによって指導されるようになった。日本の伝統的な政治文化は、
もちろん影響力を残していると考えるべきであるが、大変身を遂げたと見られたのである。

/////////// K.V.ウォルフレン著 //


830 ◆8m7473I1co :04/05/22 20:35 ID:FCgzSd5h

/// 支配力強化の一世紀 2 //////

 この説は、一九二〇年代後半から一九四五年までを日本歴史の逸脱の期間と
見る有力な学派によって唱えられたので、多くの人びとが容易に受け入れるところと
なった。この理論によれば、日本は満州事変のすこし前までは歴史的必然としての
“近代化”路線をたどっていたのであった。狂信的な国粋主義者が日本を脱線させる
まで、この国は議会や政党など、立派な近代民主主義社会になるための要素を
すべて揃えていたというわけだ。

////// 「日本/権力構造の謎」 ///


831 ◆8m7473I1co :04/05/25 04:45 ID:QIB7JQpi

/// 支配力強化の一世紀 3 ////////

 この見解は近年、学術研究、特にアメリカの歴史学者の研究によって覆された。
彼らは日本の帝国建設の努力と国内の抑圧は、明治時代の主だった傾向から
育った論理的な発展だとした。だが、一九四五年はそれまで考えられていたような
分水嶺ではなく、二〇世紀前半に遡る権威主義的な制度と手法が、現在の日本を
形づくるうえで決定的な要因だったと、一部の学者が指摘したのは一九八○年代に
なってからのことであった。
 あと知恵の利をもって、さらにもう一歩進めてこう言える。一九八○年代後期の
日本の<システム>は、一九世紀末から徐々に形成された官僚的および政治的な
勢力の統合強化の産物であり、戦争によって促進された統合物である。

///////////////// 原書1989年刊 //

832 ◆8m7473I1co :04/05/30 16:36 ID:dlJDJQhl

/// 支配力強化の一世紀 4 ///

    基本的な継続性

 戦後の日本が、多くの点で新しい日本であることは否めない。とくに一九五〇年
代から七〇年代にかげての一般国民は、軍部の冒険主義は大きな誤りであったし、
日本は平和追求に専念すべきだと強く考えていた。生活水準は、戦前、とくに農村
地帯の貧困に比べると、雲泥の差がある。今日、日本人は、個人の自由を享受でき、
逮捕される心配なく好きなことが言える。一般国民は、かつてなかったほど保護
されている。しかしながら、日本では権力がどのように行使されるかという本書の
テーマにそって考えると、変化より継続性の方が重大であるようだ。支配エリートの
動機が継続されているだけでなく、彼らがつくった制度も継続されているのである。

///////////// 早川書房 ///


833 ◆8m7473I1co :04/06/02 20:45 ID:am2g2Vtn

/// 支配力強化の一世紀 5 //

 日本は戦災を受けた街々の瓦礫から不死鳥のように身を起こし、先輩格の工業
国に挑戦して世界第二の経済国になった。しかし、この再生の主力となったのは、
米占領軍に指導された“デモクラシー”による経済的、政治的再編成ではなく、
日本の社会・政治的世界と一度は捨てた戦争中の“封建的”な慣行だったのである。
日本の政治経済の驚くべき歴史の詳細は、15章にゆずろう。ここでは、<システム>が
一九四五年以前の官僚制度の強化されたものだという説の妥当性を、具体的に
論証したい。

/// 絶賛発売中 ///


834名無しさん@3周年:04/06/02 20:58 ID:KqaNm9Hl
                               . ,ィ-ィ
                              .//,,,|
                             .///| |
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                       ./// .||   ││|
..∧_∧  あ、K.V.ウォルフレンだ  ..|__.|,ィ. .○||○ ││|
(.. メ〜-)                 ││| (/ ⌒ヽ..││|
.( ヽ∽/ )                .││|  | K.V.ウォルフレン
..|_|_,|         ∧_∧     .││|  ∪ / ノ.││|
(__)_)  ,∧_∧ ( ・∀・)     ││| ..  | || ││|
        X ノ ハヘ X .   )    ││|   ∪∪------.ィ
        |゚ノ ^∀^)  .| |     ││| ../ ;   .. /l_
  ∧_∧ §,    ) _)_)     ││|/ -━━- ../ .../l._
  ( ´∀`) !!|  Y |         .││|____/l_/  /l_
  (    ) (__)_)        ..││|  ;.i,ii|,|i|.||   l_./ ..../l.
  | | |               . ││|   .... |.||     ..l_./
  (__)_)              .││|  ;...... .|.||      . l
        ∧∧ イッテヨシ!      .││|    .i,i|,||ilii
  〜′ ̄ ̄(,,゚Д゚)           ││|
    UU ̄U U           , ,iil|ii,,|i,|i,,
835 ◆8m7473I1co :04/06/05 18:59 ID:TVgBbTLc

/// 支配力強化の一世紀 6 ///

        戦争を生き延びた幸運児

 占領軍当局が日本の政治指導層の変革に着手した時のもっとも問題だった決定は、
実質的に官僚制全体をそっくりそのまま残そうとしたことだ。連合国軍総司令部は
既存の国家行政組織を通して仕事をすすめるより他に選択がなかったと、一般には
説明されている。しかし、ある日本政治研究者が指摘するように、この点でのアメリカの
日本官僚制への依存を強調しすぎると、当時の権力の現実を無視することになる。
占領政策の関係者の圧倒的多数は、日本の官僚制を温存するという大切な決定が
あったことすら知らなかった。アメリカ人担当者は、どの国の官僚もアメリカの役人と
同じ非政治的な専門技術者だと単純に思いこんでいたのだ。

/// 早川書房より邦訳発売中 ///


836名無しさん@3周年:04/06/08 14:47 ID:LWESxiGB
サヨの教科書になってるのが痛い。

本当は本当の意味での右翼的な内容なのに・・・・
837 ◆8m7473I1co :04/06/08 20:04 ID:PZO3zSyf

/// 支配力強化の一世紀 7 ///

連合国軍総司令部の大規模な “民主化” 計画の労働問題を担当した一高官は、
敗戦国日本の官界改革担当の中枢部が、輸送部隊の若い中尉、ミルトン・J・
エスマンただ一人だったと言い、次のように書いている −

  皆が忙しくたち働く改革活動の喧騒の中にあって、エスマンの席は静かな
 オアシスだった。というのは、彼はケーディスの下で公務員関係を担当し、彼以外
 だれもこの分野に関心を寄せなかったからだ。統合参謀本部の指令JCS1380/15は、
 官僚には一言もふれていなかった。つまりエスマンは公式任務を持っていなかった
 といえる。

/// K.V.ウォルフレン著 //



838 ◆8m7473I1co :04/06/11 20:42 ID:xhfZ+avy

/// 支配力強化の一世紀 8 ///

 中尉の担当した官僚制の“封建制撤廃”という仕事は、ある意味でフーヴァー
代表団に引き継がれた。この専門家グループは、近代的な行政方式を指導して
ほしいという日本政府の要請で来日した。しかし、代表団は、上級公務員のほぼ
全員が東大の卒業生だという事実の重要さにすら気づかなかった。代表団は
なにかを達成したかもしれないが、官界の改造とは関係がなかった。

/// 「日本/権力構造の謎」 ///



839民主党工作員は一般人を誹謗するのか?:04/06/11 20:52 ID:d1zVCKt4
民主党(工作員)は民間の掲示板を汚い政治宣伝に使うのはやめろ!
民主党(工作員)は民間の掲示板を汚い政治宣伝に使うのはやめろ!
民主党(工作員)は民間の掲示板を汚い政治宣伝に使うのはやめろ!
民主党(工作員)は民間の掲示板を汚い政治宣伝に使うのはやめろ!
民主党(工作員)は民間の掲示板を汚い政治宣伝に使うのはやめろ!
民主党(工作員)は民間の掲示板を汚い政治宣伝に使うのはやめろ!
民主党(工作員)は民間の掲示板を汚い政治宣伝に使うのはやめろ!
民主党(工作員)は民間の掲示板を汚い政治宣伝に使うのはやめろ!
840 ◆8m7473I1co :04/06/16 20:43 ID:ozEA5STs

/// 支配力強化の一世紀 9 ///

 占領軍当局は敗北した軍組織を公職追放によって排除し、経済界の指導者
一五〇〇人を免職処分にし、何人かの政党政治家を公職からしりぞけ、超国家
主義的な団体を解散させた。しかし、その先さらに日本の統治体系の主力に
取り組もうとはしなかった。公職追放の目的は、ある程度矛盾をはらんでおり、
当時の状現下では明確に示されもせず、また、達成できるものでもなかった。
そのうえ、政治的な理由から、占領を“平穏”に保ちたいという強い動機があった
ため、アメリカの改革担当者たちは、軍部と超国家主義的な団体以外の領域での
干渉を最小限に抑えた。こうして、公職追放に関する細目は、官僚たち自身に
任された。官僚はまもなく多種多様な抜け穴を利用できることを知った。彼らは、
しばしば連合国軍総司令部の指示をあっさり無視した。

/// 原書1989年刊 ////




841 ◆8m7473I1co :04/06/19 20:44 ID:6Gu61kaI

/// 支配力強化の一世紀 10 ///

 追放を解かれた官僚が公職に復帰するのと奇妙に時を合わせて実施された
“レッド・パージ”(共産党員もしくは“共産主義的”思想の持ち主とみなされた
官僚一〇〇〇人以上と会社員一万一〇〇〇人近くが職を失った)のため、
一九五〇年までには占領軍の公職追放の効果はほとんど無に帰していた。
戦後最初の大物首相・吉田茂はこう要約した。「占領当局は、すべての権力と
権限をもって計画実施にあたったのに、統治することになった国民についての
無知、それにもまして、そのことにも気づかないおめでたさが手桎足枷になった」

/// 早川書房 ///



842名無しさん@3周年:04/06/24 18:50 ID:rKHOrRLc
あげる。右よりの人にこそ読んで欲しい本だよなぁ。。。

山県有朋がつくった官僚制度の弊害あたりまで今読了。。。
843 ◆8m7473I1co :04/06/24 21:52 ID:cJNfA4DQ

/// 支配力強化の一世紀 11 ///

        革新官僚と“新体制”

 連合国軍総司令部が日本の官僚のほんとうの力を知らなかったために、
役人たちは一九三〇年代初期から一九四五年まで戦時産業努力の一環
として実験してきた経済機関の発達と統合をさらにすすめる機会を得た。
戦後の努力の方がより的確に組織された。官僚は、過去の経験から学んで
いたし、さらに重要なことに、以前持たなかった権力を連合国軍総司令部
から与えられたからである。

//// 絶賛発売中 ///


844名無しさん@3周年:04/06/24 22:36 ID:rg4ckYd8
>>842

個人的には、日本の政治の明治維新時からの可能性を握りつぶして、
官僚独裁制を完成させたのが山県だと思います。
845 ◆8m7473I1co :04/06/29 19:47 ID:vZkjxNLf

/// 支配力強化の一世紀 12 ////

 戦後の産業政策に関与した卓越した人物の多くは、戦前、戦中の日本で
“革新官僚”として知られていた。彼らはヒットラー政権下のドイツの考え方と
ムッソリーニの職能団体主義の影響を強く受けていた。彼らがナチズムヘの
改宗者だったというのではなく、日本の経済と社会統制の問題にドイツの
方式を適用したという意味である。
 西洋人の考えでは、一般に、ナチズムやファシズム理論に日本の“経済的奇跡”
は結びつかない。しかし、全体主義的な国家統制を支持するこれらの理論の
感化なくして、“経済的奇跡”が起こり得たかどうか疑わしい。実際、革新官僚
とその弟子たちは戦後の経済関係省庁、日本銀行、そして主要な経済団体を
牛耳った。

//// 早川書房より邦訳発売中 ///


846 ◆8m7473I1co :04/07/03 21:12 ID:vPuMW+Tn

/// 支配力強化の一世紀 13 ///

 革新官僚の戦後の重要性にかんがみ、彼らについてさらに詳しく見る必要がある。
彼らに道を開いたのは、より古い改革者、つまり一九三一年の満州事変の後に
登場した、いわゆる“新官僚”たちだった。彼らが“新”官僚とみなされたのは、
国内政治の再編成に力を貸し、民政党と政友会が徐々に解散に向かう状況に伴う
権力配分の変化を通して目立つ存在になったからだ。彼らは、おおむね官僚的
だったこれら二大政党を通して仕事をしようとせず、逆に政党政治の影響を弱め
排除する手助けをし、軍部との提携をふたたび活性化した。

/// K.V.ウォルフレン著 //


847 ◆8m7473I1co :04/07/08 19:53 ID:o6U5BVTg

/// 支配力強化の一世紀 14 ///

彼らは主に社会統制官僚の要塞だった内務省に本拠をおいて新しい制度を導入し、
町内会や村会を通して地方自治体と国民をより厳重に統制した。新新官僚とも
呼ばれた実際の革新官僚たちが注目されだしたのは、運命的な一九三六年二月
二六日のクーデター未遂とその翌年の中国での全面戦争開始後だった。彼らは
経済の諸プロセスが社会秩序の中で果たす決定的な役割に気づき、熱心に
経済統制を導入しようとした。

/// K.V.ウォルフレン著 //


848名無しさん@3周年:04/07/11 00:45 ID:wBvsdgQC
議員年金廃止
議員退職金創設阻止
社会保険庁改革
外務省
消費税増税阻止
天下り阻止
自衛隊撤退
849名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 09:28 ID:ISc4GWaS
>>841
特高(思想警察)出身で事務次官になった奴が何人もいるからな
850 ◆8m7473I1co :04/07/14 21:00 ID:cflp5hTr

/// 支配力強化の一世紀 15 ///

 革新官僚は経済の不安定さと国民の高まる期待がもとで生じた社会的混乱と
不満に対し、感情的かつ知的に応じた。これらの社会的問題を全面的に解決しよう
として、彼らは初期の理想主義的な段階では、緊張と統治の問題に応えて出現した
ヨーロッバのごたまぜの概念に感化された。多くの革新官僚が、マルクス主義者
として出発し、あるいは社会主義的な信念をもっていた。事実、一部の者は“赤”
がかった傾向を保ち続け、これがスキャンダルになって、一九四一年初めに何人
かの高官が逮捕された。しかし、後の段階で、革新官僚たちはナチスの考え方、
イタリアのファシズム、熱烈な日本主義、すなわち自由主義的な政党政治を
徹底的に忌避し、強力な国家統制の信奉のもとに結束した。

//// 「日本/権力構造の謎」 ///



851にぼしにカツラ:04/07/15 16:35 ID:4ihjOwlF
ウォルフレンはたけしの番組に出たのを見たがただのバカ。
三宅氏に「この人日本語らしき言葉を話しているけれど、日本語になっていない」
と言われる始末。
852名無しさん@3周年:04/07/16 00:42 ID:+nOA4fj9

なに、三宅?
あんなゴミ売の回し者と一緒にすんな。
あフォ。
853名無しさん@3周年:04/07/16 01:53 ID:qvIns0As
>>851
ウォ粘着のガキがまだいたのか
ある意味笑えるな
854 ◆8m7473I1co :04/07/19 20:53 ID:6yOfpZEy

/// 支配力強化の一世紀 16 ////

優秀な革新官僚は全員がキャリアの重要な節目で、日本の関東軍が設立した
傀儡の満州国で公務に就いた。実際、「革新官僚と名乗るからには、満州で
修業してこい」というのが先輩官僚から後輩への慣例的な助言だった。満州で、
彼らは軍部のボスとの協力法を学び、本国ではとても不可能なほど、はるかに
厳格な経済体制を作りあげる手法を覚えた。軍部の計画担当者は、部分的に
ソ連の五ヵ年計画にヒントを得て、軍部と民間の経済を動員する統制計画を長年、
夢見ていた。中でも高名な陸軍将官永田鉄山が“国防国家”の概念をはじめて
明確にし、官僚たちの想像力に強い影響を与えた。

//// 原書1989年刊 ///



855 ◆8m7473I1co :04/07/24 07:50 ID:Dd7Ov5ej

/// 支配力強化の一世紀 17 ////

 革新官僚の考えをもっとも理路整然と表現したのは、昭和研究会のメンバーであった、
官僚と知識人と記者だった。この研究会は、太平洋戦争へと進む数年の間、もっとも
重きをなした文民政権の指導者だった近衛文麿の親友、後藤隆之助によって創設
された。近衛の“頭脳”として知られた昭和研究会は、政治体系を改造し、日本から
利害の対立を一掃し全体主義的な国家統一を目指した新国家建設運動(新体制運動)に
インスピレーションを与えた。一九四〇年一〇月、“新体制”の統制組織として、
大政翼賛会が結成された。

//// 早川書房 ///



856 ◆8m7473I1co :04/07/27 21:25 ID:hElgnNMp

/// 支配力強化の一世紀 18 ////

翼賛会は帝国の潜在力の発揮を妨げている長年の“セクショナリズム”から一挙に、
また根本的に日本を解放することを目指した。この努力は失敗に帰したのだが、
“経済新体制”の部分は、戦後のとどまるところを知らない産業発展計画に影響を
与えた。
 革新官僚が活動する機関は内閣企画院だった。この国家総動員の中核機関は、
(その二年前に設置された)内閣調査局と軍部の経済企画部門だった内閣資源局が
合併して一九三七年に創設されたものである。陸軍がこの合併を押し進めていた。

//// 早川書房 ///




857 ◆8m7473I1co :04/07/31 09:49 ID:67GAuphL

/// 支配力強化の一世紀 19 ////

企画院は後に“経済参謀本部”とニックネームがつけられたが、企画院になると
軍=官僚体制の企画者たちの仕事の重点は日本と満州の産業開発五ヵ年計画
から物資総動員計画に移った。しかし、企画院が意図していた軍部と民間側の
戦時産業努力のかみ合わせはうまくいかなかった。一九四三年に、企画院が
商工省と合併して軍需省になってはじめて、中途半端ながら効果が表われてきた。
いずれにせよ、企画院は戦後のきわめて効率の高かった経済安定本部の前身と
みなせよう。一方、軍需省の主要機能は通産省に引き継がれた。大政翼賛会と
その遺産については、この章の後半で再度ふれる。

/// 絶賛発売中 ///


858 ◆8m7473I1co :04/08/04 21:09 ID:vIQKExOQ

/// 支配力強化の一世紀 20 ////

        経済官僚の強化

 官僚機関と官僚たちは“封建制が撤廃されつつあった”新しい日本にスムーズに
適合した。岸信介は東条英機にごく近かった仲間の一人で、戦時の軍需省の
実力者として産業政策を実施した革新官僚だったが、戦後の産業政策を支配する
人物となった。前に述べた通り、岸は戦犯容疑者として逮捕され巣鴨に収容
されたが(起訴されず釈放)、まずは日本のもっとも有名な首相の一人になり、
その後は、一九八七年に死亡するまで、日本で最大の影響力を持つ黒幕だった。

/// 早川書房 ///


859 ◆8m7473I1co :04/08/08 20:41 ID:kol6g+C0

/// 支配力強化の一世紀 21 ////

 岸につぐ戦後の産業政策づくりの第二の立役者は、戦時中満州にいた革新官僚、
椎名悦三郎であった。椎名は、日本降伏から米占領軍の第一陣の到着までの間に、
好機を逃さず軍需省を再度改名して商工省に戻すアイデアを思いついた。戦後、
彼はみずから通産大臣になり、その後も、一九七九年に死亡するまで同省の影の
実力者として、また自民党の重要な指導者の一人として活躍した。

//// K.V.ウォルフレン著 ///
860 ◆8m7473I1co :04/08/14 19:09 ID:qmgnvurf

/// 支配力強化の一世紀 22 ////

 大蔵省グルーブの満州での指導者、星野直樹は戦時中は企画院総裁を務めた。
終戦後、彼は、戦後の経済政策を再検討するために設立された経済研究会の
有カメンバーになった。この研究会は池田首相の“所得倍増計画”にまとめられた
高度経済成長政策の青写真をつくり出した。星野はまた、東急ホテルをはじめ
東急系列会社、そして主にビジネス関係書を出版するダイヤモンド社の社長などの
要職についていた。

//// K.V.ウォルフレン著 ////


861名無しさん@3周年:04/08/14 19:16 ID:urd6uxwk
本屋で立ち読みしただけだがウオルフレンて鋭く日本を
分析してるように思った
そのものズバリの指摘だから叩かれるのかもしれないね
日本の御用学者、ゴマスリ学者、オベンチャラ学者とは大違いだ
捏造専門の秦ナントカ彦君、聞いてるか?
862 ◆8m7473I1co :04/08/17 21:07 ID:MVfR4sRG

/// 支配力強化の一世紀 23 ////

 戦時中の金融統制の仕組みを作りだした主要担当者は、もともと一九三三年に
設置された大蔵省外国為替管理部出身の、同省大臣官房と理財局の官僚たち
だった。このグルーブは、国家の政策を立案する上で多大な自由裁量の権限を
持つ非常に強力な集団である。彼らの中でも特に傑出していたのは革新官僚の
迫水久常で、彼は戦後、経済企画庁長官と郵政大臣になった。

//// 早川書房 ///


863名無しさん@3周年:04/08/17 21:51 ID:tQCCM+T9
>>861

え?
彼、叩かれているの?
なんで?
ま、日本人じゃないのに説教がましいとは思わないでもないが…許容範囲だし。
誰かスレッド纏めたら面白いと思うが…
864 ◆8m7473I1co :04/08/20 20:53 ID:sS5fO9Oj

/// 支配力強化の一世紀 24 ////

 戦時計画に関係していた、もう一人の有力な大蔵官僚の森永貞一郎は、
一九五七〜九年に大蔵次官を務め、一九七四年には日銀総裁の座に就いた。
三番手の下村治は、きわめて重要であった戦後の経済安定本部で物価政策を
担当し、後に池田首相の“所得倍増計画”の主要ブレーンの一人になった。
 一万田尚登は、最重要だった戦時の融資統制の多くを調整した局の局長を経て、
一九四六年に日銀総裁に就任した。戦後の重要な時期に八年半その座にあった後、
大蔵大臣に任命された。彼が総裁を務めていた頃の日銀は一般に“法王庁”と
呼ばれていた。

//// 「日本/権力構造の謎」 ///


865 ◆8m7473I1co :04/08/23 20:40 ID:xvUnUDdW

/// 支配力強化の一世紀 25 ////

 官僚たちはパージを無事に切り抜けたばかりか、時にはわずらわしかった
軍人仲間から解放されるというおまけまでもらった。さらに占領当局は、大企業が
“戦闘的な国家主義と侵略を積極的にすすめた代表”だと信じて、財閥解体と
持株会社の解散を命じたのである。おかげで、官僚たちは経済界の権力を求める
面倒なライバルにもはや直面しないですんだ。一時期各省庁の局長が閣議に
出席したことがあったが、これは戦前にはなかった慣行だった。彼らはGHQと
(GHQとバイプをもたない新政権党の)閣僚との間の取持ち役を務めたので、
彼らの発言の重みが大幅に増した。

//// 原書1989年刊 ///

866 ◆8m7473I1co :04/08/23 20:56 ID:xvUnUDdW

/// 支配力強化の一世紀 25 ////

 官僚たちはパージを無事に切り抜けたばかりか、時にはわずらわしかった
軍人仲間から解放されるというおまけまでもらった。さらに占領当局は、大企業が
“戦闘的な国家主義と侵略を積極的にすすめた代表”だと信じて、財閥解体と
持株会社の解散を命じたのである。おかげで、官僚たちは経済界の権力を求める
面倒なライバルにもはや直面しないですんだ。一時期各省庁の局長が閣議に
出席したことがあったが、これは戦前にはなかった慣行だった。彼らはGHQと
(GHQとバイプをもたない新政権党の)閣僚との間の取持ち役を務めたので、
彼らの発言の重みが大幅に増した。

/// 原書1989年刊 ///


867名無しさん@3周年:04/08/25 06:39 ID:VZC2VrW1
>>1
今更何言ってんの?
868 ◆8m7473I1co :04/08/27 19:55 ID:fRDU4Hbj

/// 支配力強化の一世紀 26 ////

 戦後、日本の知識人や評論家が官僚を“占領軍の下請け”だと言いはじめたが、
これは犬がシッポを振るのでなく、シッポが犬を振る状況という重要な事実を
見落としていた。チャーマーズ・ジョンソンが言うように、「占領期間の一九四五〜
五二年は、それ以前やそれ以後の近代日本に見られなかったほど、政府が経済を
大いにコントロールできた時期であった。それは太平洋戦争中におこなわれた管理の
程度をもはるかに越えるものであった」。連合国軍総司令部が戦後の通産官僚に
与えたおそらく最大のプレゼントは、戦時中には“統制会”が独占していた、日本の
産業政策に必須の手段であるカルテルを結ばせる権限であろう。

/// 早川書房 ///



869名無しさん@3周年:04/08/27 21:50 ID:NjkwLYQ7
>>1
日本の権力構造の謎に感銘を受けた人が官僚になって書かれているようなことしてるからだよ。
870名無しさん@3周年:04/08/28 11:45 ID:nrmXFLf/
戦前の天皇は「君臨すれど統治せず」.
「天皇」の位置に「国民」を代入すれば現在の状況になる.
871名無しさん@3周年:04/08/29 10:07 ID:5tkAVLcb
ウォルフレンは日本には国家の意思中枢がないとしてきたけど,沖縄ヘリ墜落事故
ひとつとってみても飴はそういう扱いをしてるよな.ボトムアップして利害調整
している内に意志はなくなる.
872 ◆8m7473I1co :04/08/30 21:54 ID:hZaQmaPr

/// 支配力強化の一世紀 27 ///

統制会は、いろいろな関係官庁の派閥の間に大いに摩擦が生じ、財界の
強い反対にもあった後、一九四一年に設立された。が、その仕事は、
戦時産業のさまざまな部門の活動、生産目標と原料割当ての調整であった。
ところが官僚は統制会を効果的に支配できなかった。経済界が、それぞれの
統制会の長にまちがいなく業界最大手企業のトップ重役を配置し、実質的に
財閥の管理下においたからだ。連合国軍総司令部は、財閥解体にあたり
私的カルテル結成をも禁止した。後に通産省と改名される商工省の経済官僚
にとっては、「役人の天下がある日突然実現されたような喜びであった」。

//// 絶賛発売中 ///



873 ◆8m7473I1co :04/09/02 21:29 ID:Iicfw9z1

/// 支配力強化の一世紀 28 ///

 日本は戦後、形式的に大きな変身をとげたが、経済システム、とくに金融統制の
制度上の基盤は戦時体制がそのまま温存された、と大胆に発言する役人もいる。
大蔵官僚の榊原英資と同省OBの野口悠紀雄は、理念と実態を対照させ、その
二元性が戦後の“奇跡”の達成に不可欠だったと言う。彼らによると、民主主義的な
機会均等のイデオロギーが経済成長のためのエネルギーを噴出させる一方で、
高度成長そのものは実際には厳格な金融統制というリアリティを通して達成された
のである。

/// 早川書房 ///




874名無しさん@3周年:04/09/04 02:29 ID:1AF/m5sg
ウヲってさ、日本の女を「システムの付属品」とか言って同情してるとこが痛いよね。日本がいかに女尊男卑の社会か全く分かってないよね。
何で自民党が女に人気があるかウヲには説明できないだろうな。
小泉に騙されてるとかそんな甘っちょろいものじゃなくて
奴等は女尊男卑の現状が心地良いんだよ。
ウヲルフレン節で、今の酷い男性差別やフェミニストの欺瞞とか書いてくれる人居ないかな。
875名無しさん@3周年:04/09/04 21:51 ID:/iRCqQkB
>>874
>ウヲってさ、日本の女を「システムの付属品」とか言って同情してるとこが痛い
初耳。むしろ「欧米の女よりもよりも必要なものを手に入れるのは上手」といっていたと思うが。
ソースキボン

876名無しさん@3周年:04/09/04 23:27 ID:x6Yl7oE8
>>875
99年に出た「怒れ日本の中流階級」の
第8章に「システムの付属品としての女子供」って
題で一章丸ごと使ってかかれてたよ。
2年後に出た本で、ウヲ本を買うのは男が圧倒的に多いのに触れて
「何で女性は私の主張をわかってくれないのか、カバーをピンクにしようかな」って嘆いてた。
877名無しさん@3周年:04/09/04 23:48 ID:je68aTeX

結構、好きな評論家だった。
しかし、筑紫哲也とか薬害エイズの川田青年が寄って集って食い潰し、自民党攻撃の道具にし始めたから…読まなくなった。
ウオちゃんには関係無く申し訳無いのだが、ウオちゃんの本に筑紫の手垢が付いてるようで触るのも見るのも嫌になった。

ちなみに、概出かも知れないが「説明責任」を筑紫が自分の言葉のように使い出した時、始めて筑紫の人間性を疑いました。
あの頃は、まだ若かった。
878 ◆8m7473I1co :04/09/05 09:53 ID:f3smlrOx


/// 強化の一世紀 29 ////

彼らが戦後三二年たって書いた論文の中で、日銀の活動を規定する基本法は、
ナチス・ドイツの国立銀行の全体主義的な経済目的を反映した旧法とそっくり
そのままだ、と明言している。彼らはまた、戦後、日本開発銀行、日本輸出入銀行、
日本長期信用銀行が作られたのは、戦後も存競する日本興業銀行が戦時中に
果たした役割を強化するためと見られるとも主張した。

/// 邦訳発売中 ///



879名無しさん@3周年:04/09/05 09:59 ID:Olpd1rCU
ウヲも他の在日外人も、newsweek等で出てくる日本評論家も
、全部、いつも的が外れてるし、別のほうを向いて書いてる。 

 こんなの、いくら読んでも無駄。

 書いてる奴が、(日本社会の)上っ面しかわかってないから。

 所詮わからんのだよ。 日本の独特な社会は。
880 ◆8m7473I1co :04/09/07 21:16 ID:I17n0pwd

/// 強化の一世紀 30 ////

        統制官僚変じて“経済界代表”

 戦後の経済官僚は、民間部門を活性化する産業政策を立案して実施し、前例が
ないほど産業界を操縦し思い通りの方向に進ませて、強力な保護主義によって
国内メーカーの成長を助けた。これがたちまち、日本の支配的な、いな唯一の
主要政策になった。この政策は、もし戦時中の経済界との計画調整を上回る
効果的な手段が戦後になかったなら、実施は妨げられたであろう。そして、財閥の
死には重要な意味があった。というのは、戦後の経済コントロールの中心になった
四大経済団体が生まれる余地ができたからである。

/// K.V.ウォルフレン著 ///


881名無しさん@3周年:04/09/09 01:50 ID:qcsk4rXw
>>879
安心しろ
おまえにもわかってないから
882名無しさん@3周年:04/09/09 02:40 ID:9D0wjkpM
すごい古いスレまだ残ってるな。
要するに、日本語で思考してないし、日本語で書けもしない人だから相手にされないんだろ。
極めて例外的に、それができない人の言うことが、世界を見すえている場合に当たっていること
があるけれど、こいつはそうではない。多くの日本人はそれが分かってるから相手にしない
んだよ。例えの話だが、こいつが南米で、同様にまた英語で批評とかしてみたらいいと思うん
だよな。きっと新しいもの何もでてこないだろうから。 >>880なんて全然たいしたこと言ってない。

戦後の日本は民間が積極的に動くように官僚が導いて保護主義も取り入れてやった。財閥は解体
されたが、別の強力な系列が形成されて民間経済を牛耳るに至った...
ただそれだけのことしか言ってないだろ。
883 ◆8m7473I1co :04/09/09 21:12 ID:r/AOTqv+

/// 強化の一世紀 31 ///

官僚だらけのこれらの経済団体は<システム>とその産業政策を発展させるのに
重要な役割を果たしてきた。経団連は全体的な調整と、後に自民党になった
政党への資金調達を担った。日経連は反労働運動の調整役を務め、商工会議所は
表面的には中小企業を守り、また同時に制御する。経済同友会は、経済発展の
大まかなコースを理論づけ宣伝する役割を担ってきた。

/// K.V.ウォルフレン著 ///



884 ◆sMXizaJkNQ :04/09/10 18:44:07 ID:6UdHdAzr
ヌルポ
885 ◆8m7473I1co :04/09/11 22:05:24 ID:czj2+FuC

/// 強化の一世紀 32 ///

 初代の“財界総理”(経団連の会長はよくこう呼ばれる)は、終戦まで“統制会の神様”
と呼ばれていた人物、石川一郎だった。彼は、前述のように政府が促進してきた
カルテルのひとつ、化学工業統制会の指導者だった。戦争の後半期には、彼は
重要産業統制団体協議会(各種の統制会を調整した総括組織)の世話人となり、
戦後は連合国軍総司令部が手をつける前に率先して同協議会を解散させ、別の
短命な協議会を設立した。この新しい協議会が後の経団連の母体となった。

//// 「日本/権力構造の謎」 ///




886 ◆8m7473I1co :04/09/14 19:31:23 ID:uAh5DwkK

/// 強化の一世紀 33 /////

 終戦後まもなく石川は、日本経済再建について理論的研究をさせる目的で、
企画院で働いたことのある若手エコノミストを集めさせた。ここから生まれたものが
後に政府の長期計画になった。またこのグループの一員には大来佐武郎がおり、
彼は後に経済企画庁の高官、外務大臣、対外経済担当相、そして外国の批判を
吸収しそらせる大物の国際“緩衝役”となった。

//// 原書1989年刊 ///


887 ◆8m7473I1co :04/09/16 19:30:29 ID:/vdG4cnd

/// 強化の一世紀 34 ////

 経済統制官僚と産業統制会の役員は、日本降伏と経団連誕生までの一年間に、
当時のひじょうに不明確な条件のなかで産業界の取るべき進路を画定するために
大小さまざまな委員会を設立した。委員会の有力人物は、戦時中の経済官僚としても
目立った顔ぶれであった。五つの産業小委員会のうち三人の委員長が、元統制会の
会長だった。石炭統制会の初代会長で元重要産業統制団体協議会会長、松本健次郎が
四つの団体をまとめた経済団体連合委員会の指揮をとった。

///// 早川書房 ///



888 ◆8m7473I1co :04/09/18 08:58:30 ID:5/NHTavw

/// 強化の一世紀 35 ////

 経済団体連合委員会の副委員長は植村甲午郎だった。彼は以前、軍部と商工省
との重要な連携の確立に助力した著名な革新官僚で、後に経団連の最有力人物に
なった。植村は石炭統制会の理事長になるまで企画院の次長を務めていた。他の
大きな経済団体の指導者同様、彼も戦後経済界の主要スポークスマンとして
知られるようになった。そのため、彼は企業家だという間違った印象をたいていの
外国人に(そして多くの日本人に)与えてきた。経済団体がほんとうの企業家を
代表するものでないという点は、何度言っても言い過ぎではない。

/// 早川書房 ///



889 ◆8m7473I1co :04/09/19 09:09:59 ID:zMOe6pze

/// 強化の一世紀 36 ///

戦時中の財閥のビジネスマンは、戦後の後継者たちより企業家的であり、
植村や岸のような人びとが確立しようとしていた“新経済秩序”にはきわめて
用心深かった。財閥の企業家は、植村がナチス・ドイツでの調査を終えて
帰国した後、ヒットラーの経済管理を強力に称賛するのに懸念を示した。

/// 早川書房 ///


890 ◆8m7473I1co :04/09/21 21:02:15 ID:0rypvvF3

/// 強化の一世紀 37 ///

 経団連の二代目会長、石坂泰三は、三つのことを嫌うので評判になった。それは
官僚制、経済界の政治家支援と自由市場への干渉であった。石坂がこれらに反対だと
スピーチや記者との会見で言えたのは、彼の経団連会長在任中に、管理者の三大
グループ ― 官界、政界、経済界 ― の親密な関係が静かに強められていたからだ。
そういう石坂自身も、政府と密接な関係にあった第一生命(戦時中、社長を務めた)に
移るまで逓信省の官吏だった。占領当局のパージにあった後、東芝の前身会社の
再建を指揮し、一九五六年に経団連会長になった。それから一二年後に、会長を
植村に譲った。

//// 絶賛発売中 ///


891名無しさん@3周年:04/09/22 00:58:02 ID:Kvms6dmK
新刊読んだけど、ただのAnybody But Bushになっていないか?
892 ◆8m7473I1co :04/09/23 09:35:09 ID:W3BCIJsK

/// 強化の一世紀 38 /////

経団連で一九六八年から副会長、そして一九八○年から八六年まで会長を務めたのは、
稲山嘉寛だった。彼は通産省の前身商工省の役人だったが、日本最大の製鉄会社の
国有化と再度の民営化、さらに合併を手がけた。一九七〇年、合併によって世界最大の
製鉄会社をつくり出したところから、稲山は日本でもっとも有名な独禁法反対者となった。
永野重雄は、稲山と協力して鉄鋼業界の有力者になった。彼は日本商工会議所の
会頭を一九六九年から八四年まで務め、その活力を回復させた。彼は戦時中、政府の
役人であり、戦後は経済安定本部の次官を務めた。

//// 早川書房より邦訳発売中 ///



893 ◆8m7473I1co :04/09/25 08:03:59 ID:Q+LHcj+U

/// 強化の一世紀 39 ////

 連合国軍総司令部は、経団連の設立を、経済コントロールに携わらず、労使関係に
関係しないという条件つきで認めた。ところが植村を含む数人の経団連の創設者は
二年後に、第二の条件をうまく回避する方法を見つけた。彼らは労組つぶしの本部
すなわち日経連を設立したり、設立の手助けをした。日経連は後に、賃上げ率を
生産性向上率よりはるかに低く抑える統制的役割を担当するようになった。

//// K.V.ウォルフレン著 //



894 ◆8m7473I1co :04/09/27 21:45:08 ID:IuWxinmW

/// 強化の一世紀 40 ///

 日経連の最有力組織者の大半が、表面的に社会主義者や労組に対しより穏便な
立場をとるクラブである経済同友会の中心メンバーになった。同友会創立の中心人物
だった郷司浩平は、戦時中の重要産業統制団体協議会の書記長だった。彼は後に
日本生産性本部と関係を深め、一九七二年その会長に就任した。アメリカの援助で
できたこの組織の設立当初の目的は、日本のビジネスマンにアメリカの進んだ
生産方式を教えることだった。しかしその後、“会社への忠誠”を強化する手法を
主唱し、まだ飼い慣らされていなかった企業組合に協調の徳を教えるようになった。

/// 「日本/権力構造の謎」 ///



895 ◆8m7473I1co :04/09/30 20:40:29 ID:P1+ieg7t

/// 強化の一世紀 41 ////

 経済同友会設立にあたったもう一人の中心人物は、帆足計だった。彼は戦時中の
統制会の上部組織の事務総長であり、一九四一年には、“新経済体制”における
政府と産業界の“適切な関係”について小論文を書いた。彼の考え方を明らかにした
この小冊子で、帆足は、実業界がすすんで当局に強力する必要を強調した。彼は
経済界は独立を保つべきではあるが、“私的利益獲得の原理による自由経済”に
戻ってはいけないと主張した。国家目標を優先させねばならないというのだ。彼は、
官民協力の好例として、第一次世界大戦中のドイツ、英国、アメリカの経済動員を
あげた。

//// 原書1989年刊 ///



896 ◆8m7473I1co :04/10/02 20:36:24 ID:PeQdmpSY

/// 強化の一世紀 42 /////

だが、彼がもっともよい例、日本にとって最善の手本と考えたのは、ナチス・ドイツの
“経済指導”で、単なる“計画経済”とはっきり異なるものだと論を尽くして強く主張
している。帆足は、一九二九年の世界的な経済危機の後に設けられた、国家目標の
優先を当然とするルールに経済人が制約されるべきだと信じて疑わなかった。つまり、
私的な利益を得る者が“公益”をも追求してはじめて、経済は健全になるというわけだ。

//// 原書1989年刊 ////




897 ◆8m7473I1co :04/10/06 19:22:18 ID:Ruw4oluS

/// 強化の一世紀 43 ////

 産業界が“公共の利益”に注意を払う必要があるという考えは、経済同友会が
戦後の二〇年間に出した公式声明でくり返しうたわれた。いうまでもなく、帆足や
経済同友会が考えた公益は、管理者たちの目標と一致した。手に負えなくなる
恐れのある経済界の勢力を誘いこむために、経済同友会は広く宣伝されることに
なるひとつの理論を打ち出した。そして理論と共に優先事項のリストを公表したが、
これは同友会の創設者の一人、大塚万丈の言葉を借りれば「修正資本主義」の
提案であった。同友会はこの計画にさらに磨きをかけ、一九五六年には、戦後の
経営者の思想的指針として知られるようになった公式宣言を発表した。

//////// 早川書房 ///



898名無しさん@3周年:04/10/07 21:59:56 ID:a3l/GJZV
ウォルフレンは正しい。
ただ、すべてを語っている訳ではない。
899 ◆8m7473I1co :04/10/09 19:07:59 ID:BniAD/zI

/// 強化の一世紀 44 ////

日本の企業は、供給者・消費者と共に労働者・経営者の参加する一種の公的な機関
であるという考えであった。したがって、経営者の主要任務は、これら関係者一同の
利益の調和を実現することである。宣言はさらに、個別企業の経営者が国全体の
経済健全性維持に共同責任を負う点を強調した。また警告も発した。つまり、もし
個別企業がそれぞれ勝手な道を歩み、この共同体意識の努力を怠れば、政府が
徐々に介入して経済の育成を図るだろうと。これは帆足や満州官僚の理想の焼き直しの
響きがあった。宣言はまた、財界人の大集団がはじめて出した、私企業の特権を
犠牲にせよという明白な訴えでもあった。

/////// 絶賛発売中 ///


900 ◆8m7473I1co :04/10/14 19:23:52 ID:SUlKVX54

/// 強化の一世紀 45 //////

 一九五〇年代後半になって、経済同友会は幹事職に高級官僚出身者を任命
しはじめた。その他のトップクラスの役員は、大半が、一九三〇年代の初期から
徐々に官界と結びついて高度に官僚的な会社で上にのぼった者たちだった。
一九六六年、経済同友会の指導者は、迫り来る“自由化”を前にして必要と
考えられた産業の調整をさらに進めるため、産業問題研究会(通称、産研)を
設立した。一九七〇年に経団連の植村甲午郎と日経連の有カメンバーが一人、
産研に加わった。研究会はその後、直接にさまざまな業界団体に影響を与え、
政府の審議会に送りこむ経済人メンバーの人選によって、官界への助言の面で
重要な役割を果たした。産研の二四人の会員全員がそれぞれにすくなくとも
ひとつの審議会の委員を務めていた。産研は一九八○年代の初め頃、活動を
停止した。

////// 邦訳発売中 ///



901 ◆8m7473I1co :04/10/19 20:56:37 ID:T8IZuZwL

/// 強化の一世紀 46 /////

 こうした経済団体が設立当初に公式発表を通じて主張した目標の中には、
民主主義の強力な促進があった。これは臨時教育審議会の“個人主義”育成の
主張を思い出させる。臨教審の報告書は、学校の規律をより厳しくし、日本人で
あることの意味をさらによく教えれば、個人主義育成がもっともよくできると示唆した。
財界が信奉した民主主義もこれと同様で、労働者を代表する運動や社会主義
(まして共産主義)、それどころか安定した“保守的な”政府と衝突する恐れのある、
その他の政治的原理の入りこむ余地を残さなかった。

//// K.V.ウォルフレン著 ///


902名無しさん@3周年:04/10/23 15:27:30 ID:LZoKrgyt
 「まんが八百長経済大国の最期」
 「泥棒国家の完成」
 「ヤクザ・リセッション」
 「日本がアルゼンチンタンゴを踊る日」
 最近は、 ベンジャミン フルフォード という奴が 
 光文社のペーパーバックで似たような本を出しているね。
 

 日本経済停滞をなくすには、
 政治とヤクザとの不透明な関係、ヤクザの債権回収妨害を撲滅すべき。
 日本民衆よ、政財官だけでなくヤクザにも怒りを向けよ!

 日本経済復興を願う信義の人か? はたまた
 不良債権を安く買い叩いたはいいが、ヤクザのせいで儲け損なっている外資ハゲタカか?
903名無しさん@3周年:04/10/23 16:05:23 ID:AJtJYVqb
フルフォードは現実的に次の投票でできることを
示していない(自民党も民主党も全否定)から問題。

日本がこのまま自民党、小泉政権から安部政権に禅譲、
アメポチ泥棒国家として崩壊する規定路線から外れるシナリオは
革命の成功というありえないものか、民主党への政権交代から
政界再編以外にあるだろうか?
904 ◆8m7473I1co :04/10/23 18:40:01 ID:ugNrbyHq

/// 強化の一世紀 47 ////

 経済団体の指導者たちは、この“安定”を保つのに決定的な役割を演じた。彼らは、
政情を危険にさらす政治的冒険をおかしたとして、岸信介に疑念を抱いた。鳩山一郎を
支持する気はさらに少なく、一九五六年秋の鳩山退陣を助けた。鳩山辞任は保守合同を
実現させた財界指導者の手腕の一環だった。一九五二年一〇月、社会党が好成績を
おさめ与党の自由党の成績がふるわなかった選挙の三日後に、四大経済団体の
代表五〇人が緊急会議をひらき、政情“安定化”を要請する決議を採択した。後に
自民党の派閥となるグループ間のたえまない争いが引き金となって、類似の要請が
次々に出された。

//// 「日本/権力構造の謎」 ///




905名無しさん@3周年:04/10/23 23:55:25 ID:LZoKrgyt
/// 強化の一世紀 48 ////

 日本経済停滞をなくすには、
 政治とヤクザとの不透明な関係、ヤクザの債権回収妨害を撲滅すべき。
 日本民衆よ、政財官だけでなくヤクザにも怒りを向けよ!
 日本経済復興を願う信義の人か? はたまた
 不良債権を安く買い叩いたはいいが、ヤクザのせいで儲け損なっている外資ハゲタカか?

//// 「ヤクザ・リセッション」 ///
906 ◆8m7473I1co :04/10/28 19:40:59 ID:Sx7OoV4j


/// 強化の一世紀 48 /////

未来の自民党派閥の指導者たちは、<システム>の安定より自己の政治的な命運に
多くの関心を寄せていたのだ。最終的には、5章でふれたように経団連主導の新しい
政治資金制度が一九五五年に実現し、経済団体の希望がかなうことになった。
自民党の諸派閥を統合する上で最大の働きをしたのは、一九三〇年代に民間と
軍部の経済計画担当者を結束させた植村であった。
 しかし、経済団体の指導者連がヒザを打って喜んだのは、池田勇人が岸の
後任総理大臣になった時だ。財界人は池田以前の首相選びにも影響を与えたが、
池田の場合、彼ら自身が実質的に選び、育てたのだ。次の首相、佐藤栄作に
ついても、同じことがいえる。

/////// 原書1989年刊 ///


907 ◆8m7473I1co :04/11/02 20:15:30 ID:xnBA15Mv

/// 早川書房発行 ////

 カレル・ヴァン ウォルフレン (著), 「日本/権力構造の謎」、邦訳 早川書房発行
 Karel Van Wolferen (原著), 篠原 勝 (翻訳)、原著1989年発行

単行本上巻\2,330
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/40485cbb5369901017c4?aid=&bibid=00690461&volno=0000
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9900579569
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152034475/qid=1078548305/sr=1-3/ref=sr_1_10_3/249-5268383-2835503

//// すぐ購入しましょう!///


908 ◆8m7473I1co :04/11/02 20:18:45 ID:xnBA15Mv

/// 強化の一世紀 49 ////

        社会統制手段の回復

 占領軍当局は経済統制官僚にきわめて親切だったが、戦前と戦中に社会統制方式に
没頭していた官僚たちを苦境においた。“民主化された”教育は、マルクス主義の
感化を受けた指導者の下で教師が組合を組織することや、思想吹きこみ用の兵器庫の
消滅を意味した。法務省の役人は、法律は役人も含め皆の上にあると本気で信じる
理想主義者たちに対処しなければならなくなった。法務官僚が最高裁の事務総局を
通して統制力を回復するまで、少なくとも一五年かかった。内務省は分割され、警察は
再編された。荒廃した経済と悲惨な生活状態のため、相当の経済計画とそれゆえの
統制が認められたが、“民主主義”のもとでの新たな出発とあって、“思想警察”は
まず認められそうになかった。

//////// 早川書房 ///



909名無しさん@3周年:04/11/03 23:40:47 ID:Zeobb18x
910 ◆8m7473I1co :04/11/06 19:57:14 ID:ISRa0eQI

/// 強化の一世紀 50 ////

 しかし、日本に憲法を授けることによって、マッカーサー元帥はそうと知らずに
少なくともひとつ、非常に社会統制官僚のためになることをしていた。この憲法は
国民が権力者と闘って勝ち取ったものではなかった。したがって、国民は支配
エリート階級からなにかを勝ち取る権利を持つ、と信じるよう仕向けられなかったし、
究極的な慈悲の理論は保たれた。また、占領期間のなかば頃には、アメリカの
改革者の及ぼしていた“害”を封じこめ得ることが、しだいに明らかになってきた。
一九四九年には、下積み公務員や技術者グループと上級官僚のなかのリベラルな
者たちの間から起こった、公務員制度と採用・昇進方法の抜本的改革の大衆運動も、
連合国軍総司令部の支持を得られず、立ち消えとなった。

////// 絶賛発売中 ///




911 ◆8m7473I1co :04/11/13 20:21:27 ID:0QB1bUnV

/// 強化の一世紀 51 ///////

 管理者にとって最大の危険をはらんでいたのは、社会統制機構を容易に弱体化
しかねない新しい民主的な立法府だった。だが、解体された内務省 ― 戦前の
社会統制の本拠 ― の旧ベテラン官僚が多数国会に流入したおかげで、この脅威は
避けられた。一九六〇年には、五四人の議員が内務省の出身者だった。彼らの大半が
公職追放にあっていた者だった。このような退職官僚の自民党誕生前の保守系諸政党
への“降下”は、戦後まもなく始まった。戦時中の政治家が公職追放にあい、国会に
入りこむ余地ができたことにも助けられた。一九四九年の選挙では、ほぼ三〇人の
高級官僚が自由党議員に加わり、つづく一連の選挙で、国会議員のおよそ四分の一を
占めるまでに増えた。こうして、日本にとって決定的な意味をもつ吉田、岸、池田、
佐藤内閣ができ、彼らの在任中に戦後の<システム>が統合強化された。彼らの後に
つづく首相の大半も元エリート官僚だった。

/////////// 邦訳発売中 ///



912 ◆8m7473I1co :04/11/20 20:35:16 ID:aC360gt0

/// 強化の一世紀 52 ////////

 社会秩序の乱れに関心を持つ管理者たちは、“下請け”側が抱いている反自由主義の
根の深さを知るよしもない占領軍当局側の役人と同盟を結んだ。盟友の一人が、
防諜部隊(連合国軍総司令部配下の三主要部隊のひとつ)の部隊長、チャールズ・
ウィロビー大将だった。当時、労働問題担当だったセオドア・コーエンがほぼ四〇年後に
回顧する。

  マルクス主義用語が知識人のやりとりで普通に使われる硬貨であり、どの労働組合も
 少なくとも社会主義的だと公言する国だとは、ウィロビーには理解できなかった。彼に
 とって、社会主義は共産主義に向かう途中の一駅にすぎなかった。民主社会主義者は
 共産主義に抗して戦う同盟者ではなく、秩序の転覆を図る者だ。……信頼できるのは
 日本の保守派だけだ。……彼には、保守派と共産主義者の中間はなかった。

//////// K.V.ウォルフレン著 ///




913 ◆8m7473I1co :04/11/27 19:29:10 ID:8fxrYpTT

/// 強化の一世紀 53 ////////

        “思想警察”の戦後のキャリア

 権力を欲しいままにした検察官で社会統制官僚の手本だった平沼騏一郎は、
一九五二年巣鴨拘置所の独房で、多くの人びとが戦前、戦中の特別高等警察
(特高)を悪だとみなすようになった不運について、思いめぐらしていた。こうした
事態の発展は彼に国の将来について深く悩ませたのだ。だが、それは取越し
苦労だった。多数の特高高官が、連合国軍総司令部の監視の目をくぐって
おこなわれた配置変えによって公職追放を免れていた。一九三四年から四五年に
いたる一一年間の一四人の(全国の特高警察のいわば直接的指導官である)
内務省警保局長のうち七人が、戦後、国会議員になっている。

////// 「日本/権力構造の謎」 ///






914 ◆8m7473I1co :04/12/04 21:05:24 ID:ag1jKdDY

/// 強化の一世紀 54 ///////

 戦前および戦時中に“思想警察”で要職につき、戦後高い地位に就いた者だけを
あげても、以下の通りである。町村金五(『中央公論』などの雑誌を廃刊に追いこみ、
宗教団体弾圧を指揮した人物)は、自治大臣として戦後の警察を監督する国家公安
委員長になった。丹羽喬四郎(京都府特高課長)は運輸大臣になり、岡崎英城
(愛知県と東京の特高課長)は、労働省、行致管理庁、通産省の政務次官、そして
自民党治安対策特別委員会の副委員長を歴任した。原文兵衛(鹿児島県特高課長)は、
参議院議員になり、警視総監になった。鹿児島の特高課長だった奥野誠亮は、
自治省次官、文部大臣、法務大臣を務めた後、一九八七年に組閣された竹下内閣の
国土庁長官に任命された。

///////// 原書1989年刊 ///




915 ◆8m7473I1co :04/12/11 22:04:24 ID:hz9d29k8

/// 強化の一世紀 55 /////////////

内務官僚のトップコースを歩いた古井喜実(内務省警保局長、内務次官、茨城県
および愛知県の知事)は、厚生大臣と法務大臣を務めた。革新官僚だった大達茂雄
(一九四四年に内務大臣に就任)は文部大臣になり、3章で見たように、日教組と
戦うために旧内務官僚たちを文部省に入れた。灘尾弘吉は(内務次官と大分県知事)は、
厚生大臣と、四つの内閣の文部大臣を務め日教組の最大の敵と目された。増原恵吉
(和歌山県特高課長)は、防衛庁長官になった。大坪保雄(警保局図書課長)は、
文部省と法務省の政務次官、さらに衆議院法務委員長を務めた。革新官僚の指導者で
内務大臣を務め、戦前と戦時中に地方の青年を組織するのに主要な役割を演じた
後藤文夫は、戦後、参議院議員になっている。

/////////////////// 早川書房 ///




916 ◆8m7473I1co :04/12/18 22:11:27 ID:GIXo1dSr

/// 強化の一世紀 56 //////////////

 ここに選んで列記したのは、戦後、政府の高官になって名をなした者だけである。
政治家として再登場した旧“思想警察”官僚を全員並べると、はるかに長いリストに
なってしまう。彼らの多くは県知事や地方の(理論上は警察を監督する)公安委員会の
幹部になったり、地方自治体のそれより低い地位におさまった。前記のリストが示す
ように、元“思想警察”の役人は、教育、厚生、法務、労働という社会統制に関わる
官庁に流れる傾向を見せた。旧内務省の労働官僚 ― 彼らも連合国軍総司令部の
公職追放を免れた ― は、一九六九年の時点でもなお、労働省の次官やもっとも
重要ないくつかの局長のポストに就いていた。アメリカ人の歴史家が記すように、
「皮肉なことに、労働官僚はアメリカの保護を受けて最大限の自治を達成した。
労働省の役人は他省庁の同僚と同じく、占領期間中に、その前にも後にもなかった
ほど強力になった」

/////////////////// 絶賛発売中 ///





917 ◆8m7473I1co :04/12/25 18:11:41 ID:cIKLH8G4

/// 強化の一世紀 57 //////////

 社会統制官僚は、当初アメリカの命令で労組運動を奨励していたが、占領期間中に、
労働組合からの攻撃をかわす徹底的な武器をこしらえる好機を与えられた。
“レッド・パージ”が戦後の“危険思想”を持つ役人を追い出し、連合国軍総司令部の
民主化努力に“協力しすぎた”文部省の役人を解雇する舞台を設定した。そして、
警察の改組や独禁法など、他の領域の“占領軍のやり過ぎ”を矯正する措置が
取られ、戦後の官権強化は完了した。

////////////// 邦訳発売中 ///





918 ◆8m7473I1co :05/01/01 00:17:42 ID:wvnVasvO

/// 早川書房発行 /////////////

 カレル・ヴァン ウォルフレン (著), 邦訳 早川書房発行
 Karel Van Wolferen (原著), 篠原 勝 (翻訳)、原著1989年発行
 日本 権力構造の謎〈下〉 ハヤカワ文庫NF 840円(税込)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150501785/qid=1104505784/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/250-1157004-2829055
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/40b9c78bede2b01032ee?aid=&bibid=01055139&volno=0000
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9940226586
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=18988934
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000650747/

///////////// 絶賛発売中!///




919 ◆8m7473I1co :05/01/02 20:24:34 ID:Q7wnw+fX

/// 強化の一世紀 58 ///////////

 日本人のすべてが戦時中の統制官僚の留任を歓迎したわけではない。林庄三が
『中央公論』に書いたように、東京裁判は戦犯が外国人に対して犯した行為を裁いたが、
日本国民に対して犯した罪は考慮しなかった。日本人を前線に送り出し、自由と財産を
剥奪し、残酷な法律を作った連中が、戦後の内閣で高い地位を占めつづけている、
と林は指摘した。問題の官僚たちが、いかに国の資産を彼らの選んだ政治家が力を
得るための資金源にしたか説明し、ドイツでは、日本とは異なり、正義の考えが広く
浸透していた、と林は説いた。ドイツでは、ニュールンベルグ裁判で無罪になった戦犯を、
国民が改めて裁いたのだ。

////////// K.V.ウォルフレン著 ///








920名無しさん@3周年:05/01/05 00:09:38 ID:cTFP2LK0
漏れなんかは、ウォルフレンがオランダ人ってだけで偏見の目で見てしまふ。
本当に日本のためを思って本書いてるのかねぇ。

オランダが反日感情が強いことは有名だからね。
いつだったか、天皇を謝罪によこせとかほざいてたし、あの国。
日本に植民地奪われたことをいまだに根に持ってるらしい。
921 ◆8m7473I1co :05/01/13 21:23:54 ID:9KgUJPr+

/// 強化の一世紀 59 //////////////

        組織の持つ記憶

 戦時中の官僚が戦後も影響力のあるポストに就いている事実は話の一部にすぎない。
同じくらい重要なのが、<システム>の構成員が持つ驚異的な組織の記憶である。
日本の官僚も他国の官僚と同じく、自分たちがすることに対する個人的責任を最小限に
抑えようとする。だが、彼らが西洋諸国やアジアの官僚と違うのは、所属する組織に
異常なほどの責任を感じるよう期待されている点だ。これまで多様な状況に照らして
見てきたように、日本の社会・政治状況では、組織のメンバーは自己を組織と同一視
するしか仕方がない。これは、エリート集団について特に言える。

////////// 「日本/権力構造の謎」 ///




922 ◆8m7473I1co :05/01/22 20:41:29 ID:P9ZUEK2F

/// 強化の一世紀 60 ///////////////////

通産省、検察庁、日経連、そのほか日本を導き管理する組織すべてのメンバーは、
始終、先輩の体験と自身の任務の重要さを意識する。組織の記憶と組織の動機は
共存するのである。共同の体験は共同の目的と熱烈な党派意識を強めるからだ。
日本の官庁の共同体験と共同目的は強烈、鮮明で、役人の頭にはっきり刻まれている。
日本以外でこれに匹敵する例は、A・グロムイコ(外相)の下で数十年間資本主義世界
とやりあったソ連政府の専門家たち、ほかには一部の諜報機関、そして教会や秘密結社
であろう。これらの特殊組織は、アメリカの多くの官庁と異なり、気軽な短期間だけの
所属がありえないという意味で、日本の普通の行政組織に似ている。もうひとつの
類似点は、概して主流社会の法律に妨げられず、時には任務遂行のために独自の
“法律”さえ持ち出せる状況で仕事をすることだ。

////////////////////// 原書1989年刊 ///




923 ◆8m7473I1co :05/01/30 18:51:42 ID:daKDLGLi

/// 強化の一世紀 61 ////////////

 たとえば、西洋のどの国の内務関係官庁にも、一般国民に対する独裁的な権力
という点で、日本の旧内務省にかなうものはなかった。この省を一九四七年一二月に
解散させた占領軍の役人は、組織の記憶の生命力や強さや死後にも残る力にまったく
気づいていなかった。この組織は、前述のように国会議員や次官、そして戦後日本の
地方行政の中心人物となる多くの副知事などの供給源になったばかりか、(ギリシャ
神話の九頭の蛇)ヒュドラーのように生きつづけた。内務省の社会局は戦後の労働省と
厚生省になり、土木局は建設省と国土庁に変身し、警保局が警察庁に変わり、地方局は
一時的に特別機関として機能した後、新しく自治省として登場した。自治省が一般的に、
一九四七年以前の内務省の主な後継組織と考えられているが、どの分家の役人も
程度の差こそあれ、“内務省魂”を共有しつづけている。

///////////////// 早川書房 ///





924名無しさん@3周年:05/02/05 19:47:36 ID:xgrV2F+I
ウォルフレンの新刊でたー
「世界が日本を認める日―もうアメリカの「属国」でいる必要はない」PHP研究所
今回は久々に日本をテーマにかと思ったら中身は意外と国際的な話だった。
日本の内政に関してはあまり触れていない。ここまできたら政権交代とか大きな動きが
あるまであまり書かないつもりかな。政権交代も現実味を帯びてきたし
もっとも日本のことはもう書きすぎるくらいたくさん書いてるけどやっぱりウォルフレン
には日本のことをたくさん書いてほしい。
925 ◆8m7473I1co :05/02/05 21:06:11 ID:1rG4Fnrb

/// 強化の一世紀 62 ///////////////////

 一九八○年代に、内務省から生まれたいくつかの省が相対的に力を増したと
考えられる。これは自治省については間違いなく言える。自治官僚出身者がすでに
地方自治体の首長の三分の一を占め、市政でも重要な地位についていて、しだいに
大蔵省の手強いライバルになってきた。社会統制という意味でもっとも直接に関係が
あるのは、一部の地方自治体で自治省出身の自治官僚が、住民とその人脈に関する
情報を収集する特別な局(県民局)を設置したことである。この省は、閣僚の地位を
“政治資金”源の拡大に利用する政治家にとってうまみがないので、自民党にそれ
ほど煩わされないですむことが強みだ。

/////////////////////// 絶賛発売中 ///






926 ◆8m7473I1co :05/02/12 20:52:11 ID:M+Tpyax9

/// 強化の一世紀 63 ////////////////

 内務省の伝統の名残りはそう目立たない所にもある。たとえば、日本最大の
読売新聞の戦後の強力なボス、正力松太郎は、一九二四年に同紙の社主に
なるまで内務省にいた。一九三六年に二大通信社の合併により政府の
国際宣伝強化のために同盟通信社が作られた際、彼が官僚にかわって尽力した。
正力はA級戦犯容疑者として巣鴨に収監された後、日本テレビ放送網を創立し、
国会議員になって、科学技術庁長官を務めたこともある。

//////////////////// 邦訳発売中 ///



927 ◆8m7473I1co :05/02/19 22:15:31 ID:6AAYN++y

/// 強化の一世紀 64 ////////////////

 第二次大戦後、軍部は重要な要素ではなくなり、警察は国民を従わせる強力な
手段を失った。文部省と法務省は“民主的な”外見を保たなければならなくなり、
必然的に占領時期以前のように横暴に振る舞えなくなった。だが、行政に携わる
官僚の態度に見られる本質的な要素である、国民を常に管理しなければならない
という彼らの考えは、今も変わらない。

///////////// K.V.ウォルフレン著 ///





928 ◆8m7473I1co :05/02/26 22:18:25 ID:Ofw7kbc3

/// 強化の一世紀 65 ////////////////

 日本の社会統制官僚は、法の実施という、西洋のたいていの国の公務員の正常な
任務をはるかに越える使命を持っていると信じてきた。軍部内の同盟者の協力が
あろうとなかろうと、彼らは社会操作に変わらぬ興味を持ちつづけた。さらに社会不安を
防ぐために、積極的で独創的な干渉が必要だと考えてきた。日本の支配エリートは、
戦前も今も、抵抗しがたい“お前のことなら、父さんはお前よりよく知っているから”式の
態度を保ち、一方、国民は、本書でこれまで見てきた通り、恒久的な政治的後見の
下におかれている。今日の日本の政治体系の特性をもっとも強く決定づけるのは、
戦前、戦中、戦後を貫いてつながるこの継続性であり、支配エリートが疑いもなく
態度を改めたことや、個人の自由が増したことではない。

//////////// 「日本/権力構造の謎」 ///



929 ◆8m7473I1co :05/03/05 19:14:32 ID:WS/7y3uG

/// 強化の一世紀 66 ///////////////////

    力の統合

 本書はこれまで随所で日本の帝国主義段階の管理組織や管理者から受け継いだ、
社会・経済統制の方法がもたらした結果にふれてきた。ここで視野を広げるために
一歩うしろに下がって管理者の動機を見定めることが有益であろう。彼らは異常な
ほどの恐怖感の継承者である。徳川時代の権力者、明治の寡頭政権、そして
“治安維持法”を生んだ一九二〇年代の官僚たちの関心の下地には、政治の世界の
はかなさに対する究極的な恐怖があったと感じられる。いずこの支配エリートも
無秩序を恐れるが、日本の支配エリートは異常なほどその恐れに取りつかれている。

///////////////////// 原書1989年刊 ///



930 ◆8m7473I1co :05/03/12 21:17:44 ID:nu6YBBeQ

/// 強化の一世紀 67 //////////////////

        理由のある恐怖

 異説的な政治思想や慣習に反する行動を恐れるのは、現行の力関係の秩序の
脆さを強く感じるゆえである。これは驚きでない。一貫して固く守られ安心感を
もたらす法的な枠組みがなく、その時その場かぎりの政治的便宜を超越する
確実性もないとなれば、社会・政治的な秩序を持続させる道は力関係だけとなる。
日本の支配エリートには、西洋の支配エリート以上に無秩序を恐れる理由がある。

//////////////////// 篠原 勝 (翻訳) ///





931 ◆8m7473I1co :05/03/19 21:44:56 ID:3PU2vgVX

/// 強化の一世紀 68 ////////////////////

予測のつかないものや先回りして防ぎようのないものは、なんであれ直接彼らの
安全を脅かすからである。しかし西洋人は、社会が法律と普遍的な原理によって
自動的に統制されて当然だと思いこんでいるから、彼らは日本人が、始終警戒する
必要を痛感している状況を、完全には理解しない。宗教的あるいは世俗的な
信念の体系に挑戦されることのない、<システム>に代表される秩序が究極の
意味を有するかぎり、秩序維持が究極の目的にならざるをえない。

//////////// 早川書房より絶賛発売中! ///






932 ◆8m7473I1co :2005/03/27(日) 00:40:18 ID:j1FSbz8b

/// 強化の一世紀 69 ////////////////////

 問題がそのまま存続したように、新儒学的概念の名残りもおそるべき力をもって
存続している。現行の社会・政治的関係は究極の真理を体現するものだとする儒学は、
徳川幕府を支えるイデオロギーとして役立った。管理者たちは、大衆を統制する強い
義務感も徳川時代の前任者から受け継いだ。日本主義的なイデオロギーは単一性と
調和を引き合いに出して、法制外の権力を正当化する。官僚はこの“文化重視”の
弁明で位置を保つが、しかしこれだけですべての国民を納得させることはできないと
察知しているので、不安を完全に押さえられないのだ。彼らは、聖徳太子の時代や
明治時代と同様に、調和が強制されなければならないことを知っている。法によって
承認されていない正統性の問題にフタをし続けられるかどうかは、社会秩序を維持
できるかどうかにかかっているのである。

//////////////////////// 邦訳発売中 ///



933 ◆8m7473I1co :2005/04/02(土) 20:32:20 ID:bDqei5ag

/// 強化の一世紀 70 //////////////

 今日の管理者は個人としては特に心配しないとしても、行政組織のメンバーとしては
用心するのが義務である。わずかな会社間の共同謀議でも、自由市場システムの
終焉の兆しではないかと気をまわして心配するのが、アメリカの独禁法にもとづく
取締官の義務であるように。たとえば彼らは頭に深くしみ込んだ秩序についての
共同体的関心を、彼らに共通の用語で表現する。多くの報告書やスピーチが“ますます
複雑化する社会”に言及する。この表現はマスコミでも頻繁に使う常套語句のひとつ
である。日本の権力者は明治維新で日本が外国に門戸を再度開いて以来、複雑化を
恐れてきた。政治的状況が一目で把握できなくなるからである。今日、“複雑化”は
干渉を正当化するのによく使われ、なにかが“複雑になりすぎた”と言われると、
監督強化が間近いことを意味する場合が多い。

//////////// K.V.ウォルフレン著 ///



934 ◆8m7473I1co :2005/04/09(土) 19:38:08 ID:sNDtGw8C

/// 強化の一世紀 71 ////////////////////

 手に負えなくなるものや予想外の行為に対する恐れとそれに伴う官僚的な
コントロール強化を暗示するのは“過当競争”などという語句だ。これはリスクの
ある競争を意味し、自由市場経済の国ぐにではありふれた競争である。管理者
たちは“混乱した状況”という語句もよく使う。これは、官僚が把握できない、
彼らにとって望ましくない展開という意味である。

//////////////// 「日本/権力構造の謎」 ///




935 ◆8m7473I1co :2005/04/16(土) 18:55:22 ID:AZP6iOS4

/// 強化の一世紀 72 ///////////////

        借り物による秩序維持

 日本史の本は外国文化の借用にふれて、日本が“必要なものだけを採り入れた”
とよく言い、一般に“形を輸入したが中身は輸入しなかった”とする。これは、1章で
述べた日本の権力者が、何世紀にもわたり、政治的に重要な意義を持つ思想や
制度の導入と国内での発達を異常なほど制限してきたという論点を証拠だてるものだ。
管理者たちが指導し、監視してきた社会的変化は、旧習の意図的で急激な放棄
ではなく、ほとんどの場合、新たに価値を認められた現実への必然的調整だと
みなされてきた。

//////////////// 原書1989年刊 ///




936名無しさん@3周年:2005/04/19(火) 04:27:33 ID:XCo/FOAf
Wolferenが日本のためを思っているかが自書の価値とは無関係であろうが、彼の有
名2冊から官僚に大変に好意的で、彼を話題にしたHPでの座談を見ても、官僚に
有益なアドバイスをしている。彼の知る日本人のほとんどは官僚ではないかとすら思え
る。その書物の「謎」から「システム」と読むと、日本政府と官僚の客観的評価か
ら好意的視点の遷移が見られる。@彼の功績は、なんといっても日本官僚の歴史的
変遷を詳細に教えた所にあるが、Aただ欠点として、日本人の性格をあまり知らな
い、Bその分、少なくなく西洋人のように日本人特に官僚とその仕事ぶりを捕らえ、
評価している所がある。そこで辻褄の合わない段も散見する。C日本人のためを思
って書いているかという疑問は、身につまされる(>>920)。日本官僚特に警察・旧
特高はそれでは、それほど日本国民のために仕事をしているかと錯覚する。彼らに
長年、虐待され、なぜこの暴力があるか考え続けているが、自分なりの納得と
Wolferenの官僚分析と評価、行動理由の解明が一致する所が多い。ただ、好意的に
取り過ぎている箇所は否定できない。直近では、「システムに代表される秩序が
究極の意味を有するかぎり、秩序維持が究極の目的になる」(>>931)。権力集団は
秩序維持目的だけに満たされて従事しているか。
937 ◆8m7473I1co :2005/04/23(土) 21:55:08 ID:KvN5q9ck

/// 強化の一世紀 73 /////////////

 明示の寡頭政権下に仕えた官僚は、輸入思想や制度の持つ潜在的な危険を警戒し、
ヨーロッパに出現した社会問題をあらかじめ防ぐ手段として“思想善導”をおこなった。
同時に、日本の権力者は自身の地位の強化に利用できるものを大いに借用し、
外国からさまざまな社会統制の方法を持ちこんだ。もっとも早期にこれを実行したのは
主として内務省の官僚で、その中心に川路利良の率いる警察があった。警察の
多様で広範におよぶ社会的な職務は、高度に能率的なフランス警察の例にならって
設定された。

////////////////// 早川書房 ///




938 :2005/04/24(日) 04:48:11 ID:8rKLX2qz
彼は優れた観察者だ。ワイドショーの馬鹿とは対極だ。
939名無しさん@3周年:2005/04/24(日) 08:02:32 ID:R2/LLiuL
やはり思想警察は西洋からの触発だった。Wolferenさんは勉強になる。日本人から
はこのような研究と公表はないのではないか。西洋を勉強をしたはいいが、日本人
には思想による行動触発はないと思われる。
940名無しさん@3周年:2005/04/24(日) 21:29:27 ID:T+eoIYPP
> 日本人
> には思想による行動触発はないと思われる

江戸時代にも既に、優れた思想家は何人も出ているんだけどね。ただ
その思想が広がって、多くの人を行動させるとこまで行かないだけ
で・・・。
941名無しさん@1周年 :2005/04/25(月) 13:19:38 ID:FjVpvj53
昔大学の比較法文化論のゼミでよく読んだなあ・・・この人の本は・・・
942名無しさん@3周年:2005/04/25(月) 22:35:54 ID:FUOuddKy
200年以上経過してから、白人に認められた自然真営道をとなえた江戸時代の日本人
はほとんど唯一の独創的思想家といわれるが、いかんせん、理念は多くの人の共感を
得られた優れたものであっても、それに至る概念の構築がほとんどなく、結果的に素
朴な理想的心情を描いたに止まったとも捕らえられる。そのため勉学して理解するほ
どの労力を必要としない。また現実的実現の説得力に欠け、行動を制御するに足る概
念の構築がない。我々には正直、現実を描き切るだけの概念・構築力(それに必要な
思考力と記憶力など)が足りなさ過ぎと思っている。
943 ◆8m7473I1co :2005/04/30(土) 19:17:31 ID:MMYnl/lr


/// 強化の一世紀 74 /////////////////

六〇年後には、ナチス・ドイツが重要な手本になった。戦後の企業組合の前身の
愛国的な産業報国会は、ヒットラーが労働界に対処するため考えた解決法を手本
にした計画から生まれたものである。一九三六年の労働組合法案は、「ナチス・ドイツの
一九三四年の国家労働統制法の明自な模倣である」。第二次大戦後、産業界の
管理者はすでにアメリカではほとんど破棄されていた能率指向の資本主義効率化の
思想を採り入れ、工場の規律を強めるための品質管理(QC)サークルなどの制度が
生まれた。官僚は最近では、今日のヨーロッパやアメリカの経済を弱体化させている
とされる“先進国病”の原因を研究している。

///////////////////// 絶賛発売中 ///





944名無しさん@3周年:2005/04/30(土) 19:38:42 ID:otemkEfv
>>942みんなで乗り切らないとだめなんだよね・・・
945名無しさん@3周年:2005/05/04(水) 20:36:37 ID:8yTqLYrw
それにしても、引用多すぎでない?◆8m7473I1coさん
引用するならもっと絞ってやるべきでは?wwwww

ウォをよく読んでいるのはいるのは了解したけど…旧内務省出身者がどうしたって?
確かに55年体制下での自民党に(強いて言えば今も多いけど)、旧内務省その他戦前の高級官僚がいたのは
事実だけど、それが今になってどうだっていうのですか?徳田球一さんにでもまかせればよかったのかな?

しかも、ウォがする話って「何々省の○○を勤め、その後、○○省(庁)大臣を」って話ばかりで
なんだか取り屋ざっしを熟読してるみたいでない?
946名無しさん@3周年:2005/05/05(木) 11:28:53 ID:U5cT7SLf
悪の枢軸:サラ金・パチンコ・警察・銀行・マスコミ相関図

1)融資の流れ:  
              中小企業   預金者
                ↓       ↓                   リーマソ・若者
          貸し渋り・貸し剥がし 0.002%  ...│─→利息28.8% → パチプー・フリーター   
                │       │     ..│            主婦・中高年・老人
                │─────      │  
                ↓↓            │              
日本銀行 ─ゼロ金利─→銀行 ────── サラ金 → 闇金融 ─利息トイチ・トサン・トロク→ 不良債務者
                ↓       (       在日韓国人      )  
           パチンコ店・メーカー  
            ( 在日韓国人 )  

2)資金の流れ:
                   ( 在日韓国人 )  
             893  メーカー( 例:大手パチスロ機メーカーアルゼ顧問 前警視総監の前田健治 )
             ↑    ↑                              │
債務者 → サラ金・闇金融・パチンコ店 (在日韓国人) → 北朝鮮(核開発)    つながり
        │         ↓                              │
        │       天下り警察官僚─────────────────
      膨大なCM
        ↓
      テレビ局 ─サラ金不祥事報道規制 → 芸能人 ( 在日韓国人 ) 
947名無しさん@3周年:2005/05/07(土) 19:03:09 ID:jzR7BmYZ
 
948 ◆8m7473I1co :2005/05/07(土) 21:43:10 ID:IdfaWQYy

/// 強化の一世紀 75 ////////////////

 明治の寡頭政権は一八七三年の徴兵制実施にあたり、この制度は、表向きの
機能の他に、秩序強制の手だてにもなるだろうと大いに期待していた。民は規則に
従がわしむべし、知らしむべからず、と言った江戸末期の儒学者・会沢正志斎は
すでにこの点を予知していたといえる。彼の考えでは、民衆を無力で無知に保ち
続けられない場合、残る道は軍隊に入れるよりほかなかった。西洋の政府は大衆の
自由解放を阻めなかったので、徴兵制を敷くしか仕方がなくなった、というのである。

//////////////////// 邦訳発売中 ///





949名無しさん@3周年:2005/05/08(日) 19:10:59 ID:iykdtxIP
950 ◆8m7473I1co :2005/05/14(土) 20:34:00 ID:6/ODVtFN

/// 強化の一世紀 76 ///////////////

 “天皇のしもべ”のさまざまな派閥はつば競り合いをたえまなく続けたが、社会統制に
関しての見解はほぼ一致していた。明治初期から一九四五年まで、軍部・官僚連合が
確実に社会統制をおこなうための主要組織となった。この連合の当初の性格づけに
主に寄与したのは、官界を政治家の気まぐれから永久的に守った政治的天才として
12章に登易した山県有朋であった。彼は官僚、軍部の訓練に関して、他の寡頭政治家の
誰より大きな影響力を持った上に、軍部が市民社会に影響を与えるバターンを確立し、
二〇世紀前半を通して彼の計画の実施にあたる子飼いを教育した。

///////////// K.V.ウォルフレン著 ///





951 ◆8m7473I1co :2005/05/21(土) 22:03:54 ID:GumFbKA9

/// 強化の一世紀 77 ////////////////

一八八五年から一九〇六年までの期間に、内務大臣を務めたのは主に軍人出身者で、
その顔ぶれは「実質的に陸軍と海軍の名士録だった」。文部省は、小学校が軍事的
理想の鑑になるようにした。校長の多くが退職将校だった。さらに陸軍は、教師を
対象に半年間の集中軍事訓練と教化をおこなった。将来戦争が起こった時、教師を
前線に送り出すためではなく、村の教え子たちに兵隊と軍国主義的な価値観の
賛美を注入するためであった。

//////////// 「日本/権力構造の謎」 ///





952ぼるじょあ ◆yBEncckFOU :2005/05/25(水) 17:24:22 ID:GG6hM85G
(・3・) エェー 
953 ◆8m7473I1co :2005/05/28(土) 19:12:34 ID:7AxSPPdC

/// 強化の一世紀 78 ///////////////

 農村地帯の大衆は忠実に従わない恐れもあったから、地方の階層構造を利用
した運動を通して組織化された。地方の支配エリートは当初、村民の兵士化に
難色を示していたが、ドイツ人顧問の助言にもとづいて始まった制度で態度を
和らげた。この制度のもとでは、地主やその他の村の有力者で高等教育を受けた
男子は、徴兵されても兵役を一般村民の三分の一から半分の期間にしてもらい、
除隊時に将校になって帰還した。世紀が変わると、内務省は村人の旧来の
部落への忠誠を、中央から統制しやすい新しい行政単位としての村へのそれに
替えさせる“地方改善運動”を開始して、農村の組繊化に寄与した。

///////////////// 原書1989年刊 ///




954寺嶋眞一:2005/05/28(土) 22:20:30 ID:9QxBbO2O
>>935 : ◆8m7473I1co :2005/04/16(土) 18:55:22 ID:AZP6iOS4
> /// 強化の一世紀 72 ///////////////
> 借り物による秩序維持
>  日本史の本は外国文化の借用にふれて、日本が“必要なものだけを採り入れた”
> とよく言い、一般に“形を輸入したが中身は輸入しなかった”とする。

日本語には時制がないので、現在構文の内容しか輸入できなかった。つまり、輸入は即物的な内容に限られていた。

これは、1章で > 述べた日本の権力者が、何世紀にもわたり、政治的に重要な意義を持つ思想や
?制度の導入と国内での発達を異常なほど制限してきたという論点を証拠だてるものだ。

政治的に重要な意義を持つ思想や制度の導入と国内での発達は、内容が形而上の事柄に関係するので、輸入と発達は無理であった。

> 管理者たちが指導し、監視してきた社会的変化は、旧習の意図的で急激な放棄
> ではなく、ほとんどの場合、新たに価値を認められた現実への必然的調整だと
> みなされてきた。
> //////////////// 原書1989年刊 ///

現実への必然的調整は現実構文の内容になるので、日本人にも理解が可能である。
You can read more at http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
And at http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/main






955 ◆8m7473I1co :2005/06/04(土) 20:35:49 ID:WroHwJPn

/// 強化の一世紀 79 ///////////////////

 山県の夢は、学校と軍事訓練が補いあって“国体”の教義を教えこむ巨大な
機構となり、秩序ある統一国家を実現させることであった。彼の弟子のうちで
もっとも重要な田中義一大将は、この目標に沿って、10章で述べた思想教化
のために軍部の指導によって全国的につくられたさまざまな組織の先駆げと
なった帝国在郷軍人会を設立した。
 田中義一はその後何年にもわたり、山県から受け継いだ使命を遂行しつづけた。
一九二八年には、首相の座にあった田中の指揮のもとに、治安維持法がさらに
強化され“危険思想”の持ち主に対する刑に終身刑と死刑を加えた。また彼の
指導の下に、狂信的な“国体”の主唱者・平沼騏一郎を支持した司法省の
官僚たちが内務省に移り、三四〇〇人以上の人びとを検挙した。

////////////////////////// 早川書房 ///





956 ◆8m7473I1co :2005/06/11(土) 19:44:28 ID:2acT7H5G

/// 早川書房発行 /////////////

 カレル・ヴァン ウォルフレン (著), 邦訳 早川書房発行
 Karel Van Wolferen (原著), 篠原 勝 (翻訳)、原著1989年発行
 日本 権力構造の謎〈下〉 ハヤカワ文庫NF 840円(税込)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150501785/qid=1104505784/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/250-1157004-2829055
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/40b9c78bede2b01032ee?aid=&bibid=01055139&volno=0000
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9940226586
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=18988934
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000650747/

///////////// 絶賛発売中!///




957 ◆8m7473I1co :2005/06/18(土) 20:29:52 ID:peUa8SJB

/// 強化の一世紀 80 ////////////////

    権威主義の浮き沈み

 官僚は苛酷な社会介入をしたわけではなかった。彼らは、“調和”や“麗しき
古代の慣習”などを極度に強調する日本主義的な解決法を社会問題に適用
するのを任務だと考えた。事実、一九二〇年代のもっとも重要な民主化改革の
多くは、内務省の労働官僚の活動家グループがイニシアチブを取って始められた。
彼らは、国家の安全保障を考慮して、体の不自由な子供や体の弱い母親からは
弱くて不健康な兵士しか期待できないので、労働者を保護する必要があると、
二〇世紀以前から主張していた。しかし、内務省が労働者のため取った
イニシアチブの裏には、復活させられつつあった慈悲の理想があった。

/////////////////// 絶賛発売中 ///




958 ◆8m7473I1co :2005/06/25(土) 19:38:44 ID:iHMPhf5U

/// 強化の一世紀 81 ////////////

 神聖化された日本の秩序を救い、護ろうとする官僚と軍部の共同運動の最中に、
政治的に奇妙な時期があった。一九一〇年代から一九三二年にかけてのこの期間に
ついて、歴史学者は意見を大幅に異にする。この期間は裕仁の父天皇が在位した
大正時代(一九一二年〜一九二六年)にほぼ一致するので、“大正デモクラシー”と
呼ばれている。日本の政治に構造的変化が起きるかと思わせるような展開が、
この間に見られたのである。政治的規律が都市部である程度緩和され、政党の
重要性が増した。

/////////////// 邦訳発売中 ///




959名無しさん@3周年:2005/06/28(火) 12:00:58 ID:Pf19Iub+
今日も暑くなりそう・・・
960 ◆8m7473I1co :2005/07/03(日) 19:27:19 ID:p9TCAUaA

/// 強化の一世紀 82 ///////////

 進化論的理論では、これが西洋型の議会制民主主義に向かう“自然”な進展
だと解釈された。だが、実際には、この期待は果たされなかった。一九二五年には、
選挙権がすべての成人男性にまで広げられたが、同じ年に治安維持法が制定され、
“思想統制”の法律的基礎が確立された。およそ一〇年間の比較的開放的で
自由な期間に続く一九二〇年代末の軍部・官僚の反動は、それだけ激しかった。

///////// K.V.ウォルフレン著 ///




961名無しさん@3周年:2005/07/04(月) 10:35:23 ID:UFxZPDQl
雨すごかったねえ・・・
962 ◆8m7473I1co :2005/07/10(日) 19:17:15 ID:PKI5Fsi6

/// 強化の一世紀 83 //////////////

        大衆の封じ込め

 戦後日本の管理者は、彼ら自身の安全と心の平静を脅かす、社会・政治的混乱を
最小限に保つ世界をつくり出すことができた。服従礼讃を主な共通要素とする政治的
仕組みの継承によって形づくられた日本の政治的文化ゆえにできたことである。
この伝統は、個人の成長を妨げ、依存性を助長する。日本人は高度の組織化と
制限を容認し、役人によるさまざまな生活干渉を我慢し、いつまでも政治的後見の
下におかれても疑問を口にしない。市民による不服従を法にかなった政治行動だと
考えられる日本人は、非常にすくない。

///////// 「日本/権力構造の謎」 ///




963名無しさん@3周年:2005/07/10(日) 20:33:07 ID:Gm6n1x+/
ご963
964名無しさん@3周年:2005/07/10(日) 23:05:20 ID:KiPpmn/L
ブログみたいなスレだな
965名無しさん@3周年:2005/07/10(日) 23:39:07 ID:JwZtFeN0
965
966名無しさん@3周年:2005/07/13(水) 03:22:49 ID:C4+6zS5J
2000年スタートのスレなんてはじめて見た
昔の2ちゃんはレベル高かったんだね
967名無しさん@3周年:2005/07/16(土) 21:06:08 ID:jm/OHEO/
967
968名無しさん@3周年:2005/07/16(土) 21:13:30 ID:S63eWdrB
まじレスすると、ウォルフレンが20年近く前に
指摘してきた日本問題って、
いまだ改善の兆しがないような・・
969名無しさん@3周年:2005/07/16(土) 21:19:40 ID:8rG8M2Zh
みんなが問題はわかってる、でも解決できない、ってとこか。
ウォルフレンは「とりあえず民主党に政権交代」というが、
その民主党があまりにもダメすぎるのが根本的な原因。
あと、なんとか自分たちの周りは普通に暮らせるから
茹で蛙状態なのも変わらない。
970名無しさん@3周年:2005/07/16(土) 21:48:42 ID:/hN+2CtL
記者クラブ問題が大きいと思うけどな。これがあるから、多くの日本
人はその時々の流行に流されるだけで、本質的な問題に気づかない。
971名無しさん@3周年:2005/07/17(日) 02:36:08 ID:ViF3nQRD
>>969
ウォルフレンは日本の権力者の力関係は一番目がマスコミで二番目が官僚で
三番目が政治家と言っているが
民主が政権を取れば記者クラブや官僚支配や自民党自体が細川政権
のときそうだったようにバラバラになる。
記者クラブがなくなれば政府の圧力や官僚との癒着がなくなり今まで隠されて
いた官僚の権力構造が明らかになるし記者クラブによってお互い馴れ合いの
関係になっていてマスコミがマスコミ自身を非難しないためにマスコミの
暴走や報道被害などはほとんど報じられずに来たのが馴れ合いがなくなり
変わるだろう、さらにプレスオンブズマンなども設置されれば一般市民が
第四の権力といわれるマスコミからの突然の被害にあう事を少なくすることも出来る。

さらに官僚と癒着していなく支持基盤が労組もあるが主に一般市民である
民主党は官僚が抵抗しようが脅そうが選挙に関係ないので
自民党のように言いなりになることないし自民党の支持基盤を壊す意味でも
官僚支配や汚職を厳しく直すことができるし記者クラブがなくなった
マスコミがそれらについて報じていくことになるだろうから選挙によって
選ばれていない官僚が国を動かすというような間違ったことは起こらなくなる。
すなわち選挙によって選ばれた政治家が国を動かす本当の民主主義が実現する。

さらに長年の与党生活の中で利益誘導でしか選挙を勝つことができない自民党は
野党になると利益誘導が出来なくなるので民主党政権が出来て3年以内に潰れるか
それに等しいくらいにバラバラになるだろう、そうなれば今までの日本が
行ってきた権力構造や社会のシステムそのもの崩壊してが抜本的に変わることになる。

972名無しさん@3周年:2005/07/17(日) 02:36:35 ID:ViF3nQRD
簡単に思いつくだけでも政権が変わるだけでこれだけのことが変わるし改善される。
ウォルフレンはだからこそ民主党に政権交代をと進めているのだが
一般の市民はインターネットが普及したとはいえ基本的な情報を得るのはマスメディア
であり世論を動かしてしまうことができるのもマスメディアだ。
本来なら民主党の問題点以上に政権交代にこれだけのプラス要素があるにも関わらず
記者クラブに逆らえないマスコミはまともに分析しないし真実を伝えることを
しない。今の民主党には少なくとも政権担当能力は十分にある(過去には与党だった
人も多数いるし経験も十分)が結局は民主党への非難も記者クラブのマスメディアからの
報道によるものがほとんどであり官僚から一種の情報操作された情報による
ものでしかない。
969が民主党はダメだとする根拠もおそらくは事前申し合わせされて
どの新聞にも載っているような情報からきているのだと思う。
973名無しさん@3周年:2005/07/17(日) 02:41:08 ID:qe2rYmbA
ウォルフレンの本を昔読んですごく刺激を受けた。
ただ民主党にってのは賛成しかねる。

民主党はウォルフレンの思っているような団体じゃない。
974名無しさん@3周年:2005/07/17(日) 03:27:31 ID:ViF3nQRD
>>973
民主党がどうのこうの言う以前の問題として自民党を倒さなければ話が
始まらない。
そうでなければ政策本位の政界再編はありえない。
民主党が良い悪いなどより今は政権与党は自民党と官僚であり日本を動かして
いるのも自民&官僚だ。
そして利権構造で固められて職業に直結するシステムを作られてしまった
ために組織票で自民に入れるしかない人が多くて選挙はかつてより
弱くなったとはいえ未だに強いこれでは自民と違う政策が出る余地すらない。
だからこそ一段階として民主が政権を取らねばならない。民主以外の他の野党は現在
力がない。
975名無しさん@3周年:2005/07/17(日) 13:43:42 ID:qQt0YZZo
975
976名無しさん@3周年:2005/07/17(日) 14:31:49 ID:S6tk6Xm7
●6兆のガソリン税などの税金の使い方が隠されてることを
決して報道しない産経や毎日

6兆のガソリン税など、31の会計に入る財源
      ↓
    特別会計(使途不明、●非公開)207兆円
      ↓
    77の特殊法人(道路公団など)
     ↓             ↓
いらない事業、(道路建設)    天下り先の独立行政法人や2万の公益法人


http://221.253.219.164/books/html/4-10-127224-7.html 
77もの特殊法人を支えているのが、特別会計予算である。特別会計は財務省の承認を
必要とするが、閣議決定事項で一般会計とは異なり、その内容が国会で論議されることは少なく、
事実上、チェック機能が働いていない。2001年度、その規模は391兆円だった。通常私たちが見聞きする一般会計予算、83兆円の約4.7倍にものぼる。

空港でいえば、航空機燃料税(国税)のほかに着陸料や航行援助施設利用料も
特別会計の財源になっている。これらの法人は予算を使い切らないと減らされる
特別会計を報道しない特殊法人のNHK
977名無しさん@3周年:2005/07/17(日) 16:28:50 ID:nlC61rsq
977
978 ◆8m7473I1co :2005/07/17(日) 19:48:22 ID:xNCOX6AD

/// 強化の一世紀 84 ///////////////

 それにもかかわらず、管理者たちは警戒しつづけなければならない。前任者の
確立した伝統が、自力で持続していくと安心しているわけにはいかないからだ。
この警戒のもたらした結果については、これまで本書の随所で見てきた。大学生、
新入社員や若い工場労働者は、しばしばまるで小学生のように扱われる。もっと
歳をとった大人でさえ、よく子供のように訓戒されたり忠告される。日本の若者や
若い成人男性をしつける助けとして兵役を使うわけにはいかず、戦後の家は家族の
メンバーを統制する戦前の法的な力の大部分を失った。だが、サラリーマン生活で
強制される集団への服従が非常に効果的な代用になっている。

//////////////// 原書1989年刊 ///




979名無しさん@3周年:2005/07/17(日) 21:14:27 ID:IeKb2vAu
979
980名無しさん@3周年:2005/07/18(月) 03:11:51 ID:4GwSBkCh
ウォルフレンは憲法9条の改正をよびかけて進歩派の支持を失った
今は保守派のほうがウォルフレンに耳をかたむけてるのではないか
981名無しさん@3周年:2005/07/18(月) 11:05:02 ID:sxnNMy86
981
982名無しさん@3周年:2005/07/18(月) 18:46:26 ID:NntBUz2w

カレル・ヴァン・ウォルフレンを叩くのってなぜ?v2
http://money4.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1121679821/
983名無しさん@3周年:2005/07/18(月) 19:12:44 ID:nsXtcrQ8
ウォは社会のフェミ化の深刻さを指摘していない。
誰かフェミ叩きの論客でてこないかな。
984名無しさん@3周年
984