〜〜詩で遊ぼう! 投稿梁山泊 14th edition 〜〜
1 :
名前はいらない :
05/03/16 20:01:50 ID:56YzGyBm
2 :
名前はいらない :05/03/16 20:02:26 ID:56YzGyBm
[ルール] 一人一作品の投稿で、期間は約1週間。期限日の24:00が締め切り。 ※名前欄には「詩のタイトル」を入れる。 1.投稿者に関すること お題をテーマとした詩を投稿する。 名前欄にはHNその他ではなく、詩の題名を書き込む(匿名投稿制)。 コテハンは審査結果が出るまでは作品を投稿した事をほのめかしてはならない。 (しかし投稿した作品について名無しで会話することについては禁止しない。) 投稿後の訂正は、単純な誤脱字・誤変換以外はやめましょう。 以上の規定を満たさない詩は無効となります。 遅刻は審査対象外。うっかりミス(名前欄にコテハン)は、はじめの1回に限り、セーフとする。 2.審査員に関すること 審査員は必ずトリップをつけること。投稿締切前に宣言すれば誰でもなれる。 審査員の仕事は「自分の気に入った作品をチャンプ候補として挙げ、点をつけること」のみ。 審査員はチャンプ候補と次点候補を選ぶことができる。該当作品なしでもOK。 審査員はチャンプ候補、次点候補に任意の点を付ける(上限3点)。 任意で寸評をつけてくれると嬉しい。 審査員の作品投稿もOK。ただし、自作品をチャンプ候補に推薦するのは不可。 ※過去に審査員をやった事がある人は、以後宣言なしで審査投票してもよい。 3.審査、集計に関すること 締切から約3日経った時点で、集計を開始する。 (審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要です) 集計して最高得点をあげたものがその週のチャンプとなる。 集計後、二人が同点であった場合、双方チャンプとし、お題は投稿の早かった者が出すこととする。 三人以上が同点であった場合、審査期間を2日間延長し、協議を行う。
3 :
名前はいらない :05/03/16 20:03:01 ID:56YzGyBm
4 :
いつ春が :05/03/16 21:45:45 ID:EpPoW3uB
いつ春が訪れたのだろう 冬の記憶を僕は失くしてしまったらしい かすかに思い出すのは 鋭いエッジを立てた髪のきらめきだ 街の寂寥に彷徨う影 降りしきる雪の壁を登る者 メロディに軽やかな舞い 雪原で狼と戯れた幻がよこぎる 敗れたカーテンの向うに 二つの人影が揺れたのは 遠い昔のあたたかな器の底 青磁の落ち着きを僕は知らないでいる いつのまにか陽は高く 風にはらむ彩りは冷ややかなものだ 真白なページに落書きもなく 赤いラインの刻まれゆく傾斜がある
5 :
名前はいらない :05/03/16 23:34:56 ID:6YAkQ3nS
>>4 なるほど、2連目は手前4つのチャンプ作品を詠み込んだのですね・・・
6 :
入学 :05/03/17 00:00:40 ID:sAWw8E6L
学λ
7 :
名前はいらない :05/03/17 00:02:18 ID:0rmzqpzH
さあ、どしどし投稿しましょう!あと2日間しかないよ
8 :
入学式 1/2 :05/03/17 02:50:46 ID:zd6aP1eU
はじめての始まりのおわり テレビからあふれ出した朝 春のうたはなぜかいつも寂しい こんな日に別れの歌なんて似つかわしくないわ とママ けどねママ それはちょっとちがう 冬に折り合いをつけたから 春に目が覚めるの ふとんが暑くて 今日はふるい夢がおわります はじめての終わりのはじまり 幼稚園に通わなかったわが子に友達が出来るだろうか と パパは浮かない顔のまま出社していった けどねパパ それもちょっとちがう なにもかもが新しいのが こどものせかい きのうよりも大きなみらいがそこにはあるの
9 :
入学式 2/2 :05/03/17 02:51:52 ID:zd6aP1eU
新しい始まりのはじまり 真新しいランドセルが桜並木に消えていって テレビのニュースがやかましく ハチジサンジュップンを告げる きらきらひかる春風に わたしの錆びた自転車はたえられるだろうか わたしは思う 今日こそ学校にいこう かな
10 :
入相学問 1 :05/03/17 03:02:46 ID:v6rCbODJ
イヤダ キライダ なんで来るんだよ あっちへ行ってくれとも 思わない 近付いて来ないで 考えるだけでも イヤダ キライダ ママは言うんだ あんたのダメに集まらないコトはない あんたのために集まるワケではない 遊び場なんてどこにだってアル なんで近付いて来るんだぁ ピエロみたいに浮き上がって 不平不満あーたら コーたら だったら来なけりゃ好いだろいぃ ああぁぁ イヤダ キライダ なんで近付いて来るんだぁぁぁ
11 :
入相学問 2 :05/03/17 03:04:37 ID:v6rCbODJ
オレは言うんだ 嫌なのならば来ることない 嫌なはずだよお互いに なにを学べと言うんだい イヤダ キライダ 邪魔しに来るのに なにを学べるはずもない イヤダ キライダ お互いに イヤダ キライダ 気が重い
12 :
ビーダマ :05/03/17 07:52:02 ID:uh3HVAxa
子供時代に 置き去りのビーダマ それとは関係なく 春は来て 犬は眠り 君は笑う 一日目だよ 今日から始まる思い出なんだ それでも 忘れ物思い出して 知るのは たとえ新たな日々の中に埋もれても いつでも君に切なさをもたらすということ ビーダマの中の−3℃の空 君と確かに繋がっているということ
13 :
入学者たち :05/03/17 13:37:34 ID:DbAGAS1w
桜の木で作られた門がある そこへ一列になって突進してくる奴らがいる 奴らの名前はみんな同じで「入学者」という わざとらしいくらいの桜の花が中空から降り注ぎ視界を遮っている 門を潜れば途端に名前が変わる 奴らの名前はみんな同じ「新入生」になる しかし新入生になるという そのために門を潜るわけではない 奴らの目的は一体なんだ? 俺は小高い丘で煙草をふかす 漠然としか見えない入学者たちの生態に首を傾げて 俺なら駅に入学したいとひとりごちる 太陽はわざとらしいくらいに柔らかに手加減をしている 俺なら駅に入学したい どこへでも行ける出発点でいつも学んでいたい 勝手に制服を自分でこしらえて入学したい 線路の消えるところを眺めてベンチで煙草を吸いたい 入学者たちの群を外れて自分でつけた名前で入学したい すると並んで桜の門へ突進していく入学者たちの中に 一人だけ名前の違う女の子を見つけた その頭上には裸の満月が春の陽光を突き抜けて存在していた あいつは桜の門の向こうを駅にする気なんか それとも桜の門の向こうに埋没しにいくんか わからないので俺はチャックを開いてペニスを振った 丘を駆け降りた日からあいつの尻を追って門の内側を突進しつづけている
14 :
名前はいらない :05/03/17 13:44:09 ID:MNAl3+7N
NHK受信料不払いについて NHKの受信料は 受信料法にもとずいています お支払いくださいといっているNHK この不届きなNHKの徴収減となっている受信料法 この受信料法は いったいいかなるものでしょうか まず 受信料法には テレビ受像機設置者は 見ても見なくても 受信料を払わないといけないとかいています ただし 受信目的でない テレビの 設置は除くと書いています これにより 受信料を 払いたくない場合は 以下のように言うことが法律的に正当です 1 家にはテレビがない だから払わない 2 家にはテレビがあるが テレビゲーム用である パラボラアンテナがある場合は 1 このパラボラアンテナは 昔見ていた名残で 今は使っていないし テレビは置いていない 今はパソコンだけしかやっていないという これが 法律的に正しい受信契約の断りかたです
15 :
暇人 :05/03/17 13:45:52 ID:0Vf+Pade
現在までの投稿作品一覧 >682 人気者への一歩 >683-684 開拓地 >685 ぼくらの校門 >686 知学 >687 土の記憶 >688-690 入学 >694 大怪我 >695 入学式にぶっ殺された卒業式 >700-702 甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ >703 入学 >707 荒野を駆け抜けて、ゲートをくぐる >4 いつ春が >8-9 入学式 >10-11 入相学問 >12 ビーダマ 以上15作品です。少ないね
16 :
暇人 :05/03/17 13:49:28 ID:0Vf+Pade
あっ、ごめんごめん、 >13 入学者たち 以上16作品です。14は違うよね・・・
まだ大丈夫かな? 『入学』 嬉しいのだ 再びこの場所に立てることが 春夏秋冬ふたたび春 私はまたこの場所に居る 人生という名の学舎の 恋愛という名の教室に 今再び私は立っている 嬉しいのだ 再びこの場所に立てることが 私はたまらなく嬉しいのだ まだインクの香りの残る教科書に 私は何を学ぶのだろう まだ何も記されていない 純白なこのノートに 私は何を埋めるのだろう 何度でも私は学ぶだろう 人生という名の学び舎の 恋愛という名の教室で
18 :
入学 :05/03/17 15:15:49 ID:PD1m+IQ/
>17 ごめんなさい。名前欄ミスです。
19 :
お祝いの日 1/2 :05/03/17 15:50:30 ID:eOVcfNVC
おまえが 決めた と言うなら、父さんは言うことないよ、っていうか仕方ないっていうか、おまえも オトナ だし、じぶんの行き先ぐらいじぶんで決めるよな。でも、その、もっかい聞いていい? おまえの入学先は 投稿梁山泊 だよなー何回聞いてもそうだよなー 投稿梁山泊 だよなー大学じゃないよなーそれはなー大学じゃねーなー大学じゃない、なあ、かあさんてばさー 入学先決まったからって、かあさんもメールしてくるんだもんナー、父さん、今日、 鯛のお頭つき かってきちゃったなー、父さんなあ、かってきちゃったなあ。 いやいや、反対してる? とかじゃなくて、そもそも、そういうカテゴリーじゃないから、言うなれば ハァ? かなあ、いまの気持ち。がっかりもnear正解。 父親としてはおまえのその、 詩人 になりたいっていう、そういう気持ちは大事だと思うんだよー、 おれもなりたかったかもしれない、昔は。さっぱり記憶にはないけどなー、 がんばってドロップアウトもカミングアウトもせずにこらえてきましたからー、おまえらのために! そういうおれなりに苦労した人生の先輩として言わせてもらうと、 詩人? いいじゃない。なれば。で、将来の職業は? 詩人? ダウト! っていうのかなあ、かあさーんお茶ちょうだーい、濃いーくして、で、 なんかすっごい熱いの飲みたいからー。ブログの更新より先によろしくぅ。
20 :
お祝いの日 2/2 :05/03/17 15:51:13 ID:eOVcfNVC
4年間休まず通います、行かせて下さい、って、わあ、本気だなー真剣だなー、会話がすれちがいだなあ、 そうだなあ、つまりだなあ、なんていうかなあ、それは 履歴書に書ける? のかなー、学歴にはならんだろうよ、むりあるからー、あえて書くなら資格の欄かなあ、 梁山泊審査員とか準チャンプ2回とかって、人事部長がなんていうかなあ チャンプにはなられていないようですが? いえ、ほぼチャンプだったと思います。 そうですか。では弊社に就職を希望した理由を教えてください。 そのまえにわたしの詩を聞いていただけますか? 朗読ですか? いえ、叫びに近いと思います。 そうですか。では始めてください。 イーハー! なつのそら ヒットマンngッ! がばスゴカ。 それでは弊社を希望した理由をお話しください。 たとえばあらゆるすべての銃口からは投げキッスが出てくればいい。感傷的な独善かもしれないけど本気でそう思う。 本日はありがとうございました。 もっとも報われない存在として詩人の父というものをひとつ挙げることができるかと思う。
今日〆切だよね
22 :
名前はいらない :05/03/17 17:19:58 ID:uaf33I03
明日の23時59分59秒までじゃないの?
失敬。まちがえますたおrz
<第一章 春> 春の 春の眩むような光が屈折と反射を繰り返す コンクリート製の舞台で 春の太陽が僕の視力を奪う 大学の片隅に 何とは無しに転がる小石の 曖昧 に結ばれた等号の 乱雑さとは無縁に 植樹された桜の プラスチック の容器に小さく折り畳まれた様の 南方土産の木彫り人形の 欺瞞に満ちた 黄色い男の顔 みどりの田舎に 置いてきてしまった 宇宙の振幅 と共鳴する心臓 良く鍛えられた 鎚 空間軸と その原点 スケート靴の細い紐を 締めなおす行為 を 僕は忘れてしまった そんな空っぽな男が独り 住まう 六畳一間に 焦げた血塊が 吐かれる! 吐かれ 吐 ああ なんて春だ
<第二章 戯れ> かなたちゃんは 浅黒く 快活な東京の女です。 初めて話したのは まだ上京して間もない4月の半ば 鳥の囀りのような 雑談が好きで 「東京の水は不味いでしょう」 などと聞くのですが 素直に同意しては何故か敗北する気がして 「いやいやそんなことはないよ多摩川水系の水はけっこううまいんだぜハハハ」 と適当に返答しておきました。 かなたちゃんは 無色透明な言語で喋る 東京の女です。 「駅周辺の美味しいレストラント」の事や 「オススメの夜景スポット」の事など 実に滑稽な展開を好むのです 生返事が100回を超え 僕の頭蓋はいい加減 カタカタ と鳴っています それでいてかなたちゃんは 実に楽しそうに ケラケラ と笑うので 僕は暗黒に包まりました。
疲れきった僕は かなたちゃんの事を 友人のはるかくんに相談しました。 はるかくんの答えは実に合点のいくもので 「なぜかなたちゃんはそんなはなしををきみにするのか、なぜたのしそうにわらうのか それこそかんたんなはなしで、それはかのじょはきみに<き>があるのだ」 成る程 彼女は僕に<き>が有ったのです 人間の行動に於いて これほど明快な答えがあるでしょうか? とどのつまり 誘って欲しかったという訳です そうと知った僕は 早速かなたちゃんを呼び出し 「レストラントデゴウカディナー」と洒落こみ 「ヤケイヲナガメテウットリ」した後 部屋に誘いセックスをしたわけですが 浅黒い と思っていたかなたちゃんの裸は案外と白く 深い深い安堵にとらわれ、その夜は熟睡出来たのです。 一足先に目が覚めた僕は 暫くぼーっとしていましたが しかし 部屋の隅にゴロンと転がった 丸い焼酎の瓶などを見ていると 何とも言えず 清々しい気分になったので 独りでは滅多に飲まない コーヒーを淹れ 待つ者の気分を味わってみたのです ついでに学校はさぼる事にしました まだ7時半だったけれど。
<第三章 構築> 例えばあなたが目を閉じれば 目の前のものは消える が 世界が消えた訳ではなく 有り様が変化したにすぎない あなたが目を開けた時 視界に入る他人の文字列は 黒い線の集合体であるという事実と 脳髄のイオンを如何様にも揺らす電極である という両面性を持った 尊い人知の産物である 何はともあれ 入学おめでとう その眼に映る風景が 鮮やかな色彩で満たされることを願う ちんこ。
28 :
ドミノ :05/03/18 01:13:16 ID:9C/uAkj/
数年かかって築き上げ あっけなく崩れ去る そんなことの繰り返し ドミノ倒しはうんざりだ 記録に向かって挑戦する? そんなことして楽しいもんか 熱心なのは最初だけ 後は惰性 熱くなってる鬱陶しい奴 ウザイおまえはどっか行け 凝ったドミノを勝手に作るがいいさ 築いたドミノ ヤケになって途中で倒した バカなクラスメート お呼びじゃないから出て行くがいい 途中でビー玉転がったり 豆電球が点いたりしない クソな演出がない俺のドミノ 目立たず平凡な俺のドミノ いずれ崩れる俺のドミノ 熱心なのは最初だけ 面倒くさいからどうでもいいのに
この世に この世に貴方を入学させた しかし一日後休学し その一時間後に停学となり 十秒後 神様から退学をさせられた 十ヶ月後 また独りの子を入学させた その子は百年後 退学させられたという 私は いまだに卒業した子をみていない
30 :
名前はいらない :05/03/18 19:38:41 ID:FjL+xUjG
締め切りは、今日の23時59分59秒までですよ! たぶん・・・ ラストスパートするんじゃ!
お久しぶりです Sir Dark ごきげんいかがでしょうか 蓋は閉まったままだ 光は真上から ちょうど真上から この世界に黒色はない 夜を切り裂き 力の限り走った
「私はこのままは嫌だったのです あなたは私を包み込み 全てを冷やしました 全てを失くしました 理想郷を求めて辿りつくはあなた ねぇだけど あなたは私に何も教えてくれませんでした 私は馬鹿だから 光は沢山の事を教えてくれました 私は目を焼かれたが そんな事はどうでもよかったのです」
いつか 永遠のお別れをしましょう Sir Dark この光で焼き尽くしてしまいましょう 蓋は閉まったままだ 開ける事はないだろう 光が闇に交わる事もない この世界に黒色はない
34 :
名前はいらない :05/03/19 01:09:21 ID:l87cWOmm
〆切でつね〜〜?
ひさぶりに点数しときま。。 で…評価基準は身も蓋もない言い方をすれば「勘」です。(&好み) それと一応、第1印象+第2印象の総合という感覚で点数を つけました。 [2点] 686 :知学 687 :土の記憶 688 :入学1 13 :入学者たち [1点] 700 :甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ 707 :「荒野を駆け抜けて、ゲートをくぐる」 12 :ビーダマ 24 :「漸進の類 春に」1/4 以上デス。。 お願いシマス。
36 :
暇人 :05/03/19 03:28:05 ID:GZXbwryF
16の続き〜 >17 入学 >19-20 お祝いの日 >24-27 漸進の春に >28 ドミノ >29 私が入学したのはいつだったのか >31-33 闇から退学 光へ入学 以上、22作品です。もう締め切りです。
37 :
まーろっく ◆Gzr4ZsVBbQ :05/03/19 17:18:15 ID:DHa0zoOI
採点結果です。 3点 4 いつ春が 2点 686 知学 1点 703 入学 寸評は感想、雑談スレにて
38 :
おしっこ# :05/03/20 00:45:34 ID:30kpfweQ
ごめんなさい。急に忙しくなってしまったので点数だけ投下させてください。 2点 〜 24-27 「漸新の春に」 1点 〜 683-684 「開拓地」 687 「土の記憶」 695 「入学式にぶっ殺された卒業式」 700-702 「甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ」 703 「入学」 4 「いつ春が」 13 「入学者たち」 19-20 「お祝いの日」 31-33 「闇から退学 光へ入学」 以上です。採点基準は、面白いか、表現が魅力的かです。
39 :
おしっこ ◆Ti0PcEbhdw :05/03/20 00:54:04 ID:30kpfweQ
40 :
名前はいらない :05/03/20 01:18:00 ID:q7Jl7p+5
今回の審査員の方の、 トリ付け忘れ、また審査員宣言された方もトリの付け忘れ、 これは無効ではないでしょうか。 ame様の判断を待ちます。
>>40 審査期間内にトリップを付け直して投稿すればOK
>>38-39 のように。IDも一致してるし。
俺はameさんじゃないけどね。
>>40 よほど審査経過が気に喰わないのでしょうかw
あとから付けてれば問題ないのでは?
IDが違うわけでもないし、なぜこんな発言をするのか謎ですね。
43 :
名前はいらない :05/03/20 01:35:34 ID:rpENtFS8
審査の〆切はいつでつかぁ〜〜??
44 :
まーろっく ◆lsOpIv6P8M :05/03/20 10:24:54 ID:9AzMAHJR
>>37 宣言時とトリップが違ってるので付け直します。
45 :
名前はいらない :05/03/20 16:03:05 ID:4SBPuJZ8
>>40 問題はないと思う。
それに審査員の資格をあまりうるさく言うと、審査員がまったくいないなんて
事態をまねきかねないよ。他の鑑定スレッド見ても分かるように、詩作の投稿
者はいくらでも湧いて出てくるけど、評価者はほとんどいないのが現実。世相
も反映してるけど、みんな書きたいばかりで、人の作品をちゃんと読んで評価
する人は少ないんだ。
46 :
名前はいらない :05/03/20 16:50:45 ID:rCEcOtRu
40は釣り。相手スンナ。
48 :
名前はいらない :05/03/20 19:05:04 ID:9U21RxN0
>>43 審査期限は原則、明日いっぱいまでじゃないの?
3人の審査員が採点してるから、すでに有効でしょ?
49 :
まーろっく ◆lsOpIv6P8M :05/03/20 19:19:45 ID:9AzMAHJR
3連休で遊びに行ってる審査員もいるだろうから、 審査期間は21日24時まで。 チャンプ確定は22日20時頃となるでしょう。 それにしても審査と採点の集まりが遅くてちょと心配。
前スレ686 知学 1点。 その優しさに惹かれました。
51 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :2005/03/21(月) 19:23:54 ID:0fQZStMJ
採点です。よろしく〜
3点
>>19 :お祝いの日 1/2:05/03/17 15:50:30 ID:eOVcfNVC
おもしろい!
2点
>>24 :「漸進の類 春に」1/4:05/03/17 23:01:31 ID:SGRU3WTb
おもしろかった。
1点
>>17 :酸欠金魚 ◆ZnBI2EKkq. :05/03/17 15:12:11 ID:PD1m+IQ/
恋愛と入学が、ちょっとよそよそしい??
点だけで申し訳ないけど。 >19-20 お祝いの日 >24-27 漸進の春に これに1点ずつでお願いします。 念のために:softさんと同意見ということで。
53 :
名前はいらない :2005/03/22(火) 00:23:15 ID:UZ2oOGO2
採点〆切でつね〜
54 :
名前はいらない :2005/03/22(火) 00:28:18 ID:ZI+qKVXY
では、チャンプは6点で「漸進の春に」に決定です。
55 :
名前はいらない :2005/03/22(火) 01:06:04 ID:UZ2oOGO2
確認しました。
チャンプ 6点
>>24 :「漸進の類 春に」1/4:05/03/17 23:01:31 ID:SGRU3WTb
準チャンプ 5点
>>19 :お祝いの日 1/2:05/03/17 15:50:30 ID:eOVcfNVC
コングレッチレーーション!
>24の作者さま 次のお題と、〆切の宣言をおねがいしまつ〜
56 :
名前はいらない :2005/03/22(火) 02:20:15 ID:HZTbORpR
>>55 686「知学」も5点だよ。準チャンプじゃないの?
57 :
名前はいらない :2005/03/22(火) 07:45:21 ID:Z+1N3wZA
すいません。
>>24 を書いたものですが・・・
チャンプに選ばれたことはうれしいのですが、辞退させてください。
この詩が「チャンプ」に相応しいものだとは自分でも思えません
むしろ駄作とさえ感じます。なぜそんなものを投稿したのかといえば
まさか選ばれるとは夢にも思っていなかったからです。
折角書いたのだから投稿しようという浅はかな気持ちからです。
「ちんこ」で終わるような詩がチャンプでいい訳がないじゃないですか。
(下半身の描写が悪い、という意味では全くありませんがw)
あの「ちんこ」には雑談スレの方でもご指摘がありましたが、自虐的な意味も
あります。「ああ、安っぽい作品にしかならなかったなあ」という。
ですから今回の結果は予想外で、正直巡り合わせが良かったためだけにしか
思えませんし(普段でしたら1点貰えるかどうかの作品でしょう)
僕自身この詩で「チャンプ」として名を残すことを望みません。
また、それ以上に「チャンプ」の名を貶めることになると判断しました。
もちろん採点は皆様がするものですから、これは単に僕の我儘です。
ですが、やはり辞退を強く希望します。
チャンプは「辞退のため該当者無し」ということに。
どうかお聞き届けください。
お題は引き続き、前チャンプのまーろっく氏にお願いしたいです。
58 :
名前はいらない :2005/03/22(火) 08:44:37 ID:3fZwkYh4
>>57 ストイックな方でつね。それは素晴らしいこと
だと思いますが、あなたの発言は評価人の労力
を無に帰すようなものにも思いますが、どうなんでしょうか
他のみなさんの意見も聞きたいです
59 :
葉土 :2005/03/22(火) 11:06:04 ID:PswuMICF
>>57 今回は、きちんと読んでいないので、感想も審査も控えさせていただいていたんですが、
とりあえず、「漸進の類 春に」について
作者の、やり場のないような心象風景の点描ですね。
田舎になにかの価値を置いてきてしまったように感じているからっぽな自分への自虐、
薄っぺらなセックスのささやかな慰安と自己嫌悪。
よくありがちな、認識論の提言ー入学への転回の出汁ー。。w
詩ー思想としてはね、確かに散漫極まりないですが、表現がいいです。
第1連のオーソドックスな詩文、うってかわった第2連の
ストーリー展開。第3連は本来なら第1連の形式でもっときっちりした
ものに仕上げたかったんだろうけど、ネタ切れで認識論に逃げたかな?
本音では、自己嫌悪から抜け出す道が見えてないような雰囲気ですね。。
とはいえ、1,2は十分評価に値するレベルだと思います。いい対比です。
こういう回もあると思ってはいかがですか?名前を出さなければいいと思いますよ。
60 :
名前はいらない :2005/03/22(火) 11:07:45 ID:UZ2oOGO2
じゃぁ、準チャンプのかたの、お題をいただきましょう。 前チャンプのまーろっくさんより、やはり、作者誰なのか興味ありますし、 たくさんの人に参加していただく方向がいいだろうと……
61 :
まーろっく ◆lsOpIv6P8M :2005/03/22(火) 11:43:39 ID:/LKYg3HG
採点結果の確認 チャンプ 6点 24:「漸進の類 春に」 準チャンプ 5点 19:「お祝いの日」 準チャンプ 5点 686:「知学」 チャンプ、準チャンプを以上のように確定します。 以下 4点 4:「いつ春が」 3点 687:「土の記憶」 13:「入学者たち」 「漸進の類 春に」がチャンプに相応しくないとは全く思えません。 実際、最も多い4名の審査員から得点を得ており、幅広く強い印象を与える作 品だったことがうかがわれます。 また、競作であると同時に「詩で遊ぼう」という精神も理解して、チャンプ を受けてほしい。これまでもチャンプ作品だからといって自分の作品が全くパ ーフェクトだと思っている作者もいないはずです。何度チャレンジしても、何 度チャンプをとってもいいわけですから、そう深刻に考える必要もないでしょう。
62 :
おしっこ ◆Ti0PcEbhdw :2005/03/22(火) 13:52:18 ID:/vDB45zt
では、どうしよう。ルール上はチャンプがお題を出さない場合の事は決めて ないよね。この際、それを決めといた方がいいんじゃないの? 辞退者の指名でやるのか、準チャンプがやるのか。 俺の意見としては、せっかく準チャンプを決めてるんだから、今回の場合で 言えば、686の「知学」の作者に決めてもらうのがベストと思うが・・・
63 :
まーろっく ◆lsOpIv6P8M :2005/03/22(火) 14:37:25 ID:/LKYg3HG
>>62 お題については次回の投稿者のためにもなるだけ早く出題したほうが
いいと思います。チャンプに出題の意思がないとか、なんらかの理由
(PC故障とか、家事都合)があって出題できない場合は準チャンプに
出題してもらうのが妥当だと思います。今回、2名の準チャンプがい
ますが、先に投稿された「知学」の作者さんから出題してもらうのに
わたしも賛成です。
64 :
名前はいらない :2005/03/22(火) 14:55:21 ID:QlHFQ4dl
それでいいよ。法学的に言えば、条文に欠落がある場合、既存の条文から
の拡長解釈として、
>>63 の判断が正当だよ。
次回スレッドを立てる時から、それを明記すればいい(有効な反論なき場合)
65 :
名前はいらない :2005/03/22(火) 16:59:56 ID:d90NlGQ2
じゃあ、686の知学の作者さん、お題をお願いしまつ。
66 :
24 :2005/03/22(火) 19:52:04 ID:Z+1N3wZA
すいません。今帰って来たところです。 詳しいことは雑談スレに書きました。 ご迷惑をおかけしています・・・
67 :
絹彦 :2005/03/22(火) 22:04:08 ID:lfpIFuos
686の作者です。 準チャンプ2名の一人に選ばれて光栄に思います。審査、集計ありがと うございました。 それでは、上のレスと雑談スレッドでのチャンプのご指名を受けて、 私からお題を提出させていただきます。これまでの流れを拝見して いなかったので、もし問題(最近のお題との重複など)があれば 速やかにご指摘を。 「酒」 投稿期間 3月31日まで
68 :
24 :2005/03/22(火) 22:12:46 ID:Z+1N3wZA
69 :
孤独酒 :2005/03/22(火) 23:46:39 ID:KG9KB6fZ
背骨に風の 凍み入る晩は ひとり手酌の 酒がいい 角の裏町 寂れた酒場 しみじみ噛むよに 飲むがいい 右も左も 知らない街で 初めて惚れた 背広の匂い 悪い男さ 忘れなさいと どうせ世間にゃ 分かるまい 静かに夜の 更け行くままに 重ねるグラス 孤独酒
70 :
混乱 :2005/03/23(水) 01:08:30 ID:6294MLe4
あんただれ ここどこ 俺は俺だ 間違いない パンツ一丁 ネクタイ頭 酷い頭痛 吐き気 あんただれ ここどこ あ あんたは俺だ 間違いない 鏡と会話 忘れてた 昨日は自分と 寝たんだ 自分と 体と
愛人が煽ったワインのような香りがする 適当に扱われた神経は右も左も思い出せない 触る事の出来ないドアノブを六感で探し当てた深夜 真実も虚構も愛すべき我が身をも希薄にさえ感じられた 同調する道路脇の円柱は笑いを堪えてニヤついている 制限された時間の中で粉まみれの生き方から飴を探し当てる そんなどうしようもない日々の過ごし方に疑問を抱いていた 向かうべき方向を失くし身体を支える足を失くし ひたすらに頬を伝う涙と口元から溢れる酒を拭った 待ちかねたと笑い狂うバッカスに呆れたのに 誘われたら断れずに同じ表情を浮かべる今がある 悲しいかな時折それが本当の我が身かと勘ぐってしまう ささやかな理性に日常操られて守りを美徳と謳歌した 痩せ細った身体に蓄えられるだけ蓄えた 酒樽にも似た真実の鏡に映るその姿 嗚呼、生命を感じた 嗚呼、やすらぎを得た 何からも逃げ出さずに向き合えるこの喜びは 費やされた殺がれた健康をも凌駕した 公衆の面前で晒した痴態の数を数えるその時は 指を折る度に達っする絶頂に酔いしれる
72 :
父ちゃんの酒 1/2 :2005/03/23(水) 16:11:34 ID:2PlfX/6q
赤い祭りも 白い祭りも おまえのためにあった頃 散歩のはじめはいつもの酒屋 青いビンの腹が波うって 水晶の酒がコップを満たす 味付け海苔はおまえのわけまえだ ないしょの一杯 男の約束 酒屋を出たら肩ぐるま いちやく町いちばんの大男 赤い鳴子を打ち鳴らす よさこい踊りのちどり足 黄色いバスのボンネットも ぽんぽん叩いてやるといいさ パンを売りにきたロバの耳も ぴくぴく遊んでやるといいさ 手が届くかぎりのものは おまえのものさ
73 :
父ちゃんの酒 2/2 :2005/03/23(水) 16:18:03 ID:2PlfX/6q
橙色のエコーを一箱買って おつりでおまえに菓子を買う 銀のスコップで袋に詰めた菓子が 秤の赤い針を白い文字盤でふるわせる おまえはなぜか神妙な顔で見ていたね 世界のふしぎを見るように そして今夜も飲むだろう あぐらの上におまえをのせて 青い仲間と飲むだろう 白い雷雨は箱庭の町を叩き トタン屋根は無旋律音楽のように鳴るだろう 酒は火のように燃やすだろう おまえがおびえてしまうほど 手をたたき 声をあげ 赤い新宿の歌を唄うだろう 見たことも無い 新宿の歌を!
74 :
夢酒 :2005/03/23(水) 18:02:29 ID:wBR07SR5
季節には通り過ぎてゆく 僕が進むはずの道は先が見えてなくて いつでも突き落とそうとする風が僕を強く揺さぶっている 今でもふらついている僕がこれ以上進んだら きっと、いつか夢を落としてしまうだろう 不安になった僕はすべての夢を一つの酒瓶に詰め込んだ 転んでも決してこぼさないように 数年経ってから思い出した 案の定、道から外れてしまった僕がいる それでも気付かないで腰にさげたままの酒瓶はある ずいぶんの時間を寝ている僕の酒 一滴も減ってないんだけど 目覚めるときはいつになるんだろうか 思ってたより自分は弱かった いつか、きっと、そんな言葉で後回しにして そのまま酒にすがりつく 現実を忘れて夢に酔うために酒をあけた 懐かしい香りが鼻をつく それだけで涙が溢れだして止まらなくなった 結局、酒は飲めなかった 近いうちに酒をあけよう そうだな、小さな夢を叶えたときにでも 思いっきり飲んでみよう 寝かせすぎて酸っぱくなってるかもしれないけど 幸せだぞって笑いがながら飲んでやろう
75 :
君と酒を飲むと言うこと(1) :2005/03/24(木) 00:03:06 ID:lDkfvEOt
酒は私の 悲しき玩具である ん、だよね と、言うと 頭の中で ちんちんと、おなじね と、言って 幻覚の妻が笑う ので、 俺は家に帰れる 先ずは 妻に感謝して乾杯 血を吐くようなって言うじゃないですか 詩を書くことは 俺にとっては 血を吐く練習だな どうせ血を吐かなきゃならないなら それなりに 風情とか、いろいろ あらま欲しいってわけさ
76 :
君と酒を飲むと言うこと(2) :2005/03/24(木) 00:05:21 ID:j9FLUGGF
なんてことを酒場で 俺が言えば 君は下を向いて 静かに笑うだろうけど そんなとき君が ノンアルコールのソフトを飲んでくれたら もっといいのに と、俺は思うよ 君にとって俺は 飲まなければ 話もできないほど くだらないやつかい? 君の唇が 白く乾いていることに 俺が気がつかないとでも 君は思うのかい?
77 :
君と酒を飲むと言うこと(3) :2005/03/24(木) 00:06:13 ID:j9FLUGGF
まあいいさ、それでも君が君の理由で 飲みたいと言うなら 俺も誘ってよ 俺も君と飲みたいよ そんな夜にもしも 君の頭の中で 君の奥さんが ちんちんの話とかしてたら 俺は幸せだな でもやっぱり 君にあんまり飲んで欲しくないよ でも どうせ飲むんなら 俺も誘ってね 俺も一緒に 飲みたいから
78 :
君と酒を飲むと言うこと(3) :2005/03/24(木) 00:07:27 ID:j9FLUGGF
75-76-77は、1/3,2/3,3/3で一作。
79 :
名前はいらない :2005/03/24(木) 00:43:44 ID:5FrcN8/v
今回、投稿多いねー。やはり詩と酒は相性がいいんだね^^
80 :
カウンター :2005/03/24(木) 19:59:32 ID:2p48468u
今日もカウンターに人生を求め 大人たちは今夜もここへとやってくる 苦しい時も楽しいときも マスターは無言で僕らに人生を語る スーツを着た若い男は カウンターに向けてため息をはいた 頬には赤い手の跡がついて 孤独と絶望が彼の胸に混じっているようだった そこでマスターはそっとジンライムを差し出した 「この酒のようにさっぱりしよう」 ドレスで着飾った女は赤いグラスを右手に持ち 透き通った赤のワインを飲んでいた ルビーが溶けたかのような輝きは栄光の象徴だった だがワインは語る 輝きの中の苦味を 「マスター、なんか一杯」 人生に悩みながら僕らは今日も酒に哲学を訊きにくる ジョッキ一杯のビールが注がれ 僕の前に置かれた 人生、それはこの泡のようにはかなくほろ苦い
81 :
からだ〜魂の在り処(ありか) 1/3 :2005/03/27(日) 10:18:50 ID:NgsShUhg
グラスを割る ワイングラスを割る ブランデーグラスを割る デカンターを割る 床に落とすと 瞬時にけたたましい音が生まれる ガラスの内部から 何ものかが一気に解放される叫び この叫喚は もの言わぬ硬質の容器の裡の いったいどこに隠されていたのか それを知りたくてさらに割る ビアジョッキを割る ピッチャーを割る ガラス瓶ごと粉々に割る 酔いを優しく受けとめる抱擁は 液体を包み込む透明な掌の中の いったいどこで為されてきたというのか ガラスの容器の中には魂が閉じ込められている―― この紛れのない事実を確信させる音、音、音……声
82 :
からだ〜魂の在り処(ありか) 2/3 :2005/03/27(日) 10:31:39 ID:NgsShUhg
――壊れる瞬間に、ものはその本質を露にする こめかみの血管を浮き立たせて いままさに怒号を発しようか、というそのときに 父さん、あなたはそう言って私を宥め諭したことがありましたね 私が手当たりしだいにサイドボードの中にあるものを壊すのは そのためなのです だって ガラスがただ冷たい液体を満たすだけで事足りる それだけじゃあ可哀想じゃないですか ――どれほどガラスを壊してみたところで おまえは正しく本質を捉えきれていない なぜなら おまえの耳は ちっともおまえから離れていないではないか 父さん、あなたが生きていたなら すかさずこう反問するでしょう それでも私は確かめたいのです いや、それだから、と言い直したほうが正確かもしれません 今度はもっと別なもので―― たとえば自分の殻(から)だを壊してみたい衝動に ときとして駆られるのです
83 :
からだ〜魂の在り処(ありか) 3/3 :2005/03/27(日) 10:41:31 ID:NgsShUhg
そうしたら 私は限りなく水晶の輝きを持つ透明な容器になれるのか 空(から)だは それを証(あかし)するどんな音、声を発するか 果たして 主観を離れた耳は 真実の言葉を確かに受け取ることができるのか その福音が齎されたのち フワッと香る蒸留酒の甘い芳香が立ちのぼる そのとき鼻は 鼻だけになった鼻は これを嗅ぐことができるのか 匂いを嗅いでいるのは 私でない誰か その誰かとは、いったい誰なのか ああ、父さん、わからなくなりました いますぐここへ帰ってきて 教えてください
84 :
酒は何を映すか :2005/03/27(日) 13:42:40 ID:h67k1sZP
ふいに 風が湧いたのを 彼はのぞき見る水面で知った 香り立つ河の瀬に月は淫らに泣いていた 船の揺れに恐れることはない 彼は手を伸ばし つかもうとしたのか 万葉の調べの向うに 袖ふる女がいる 舞い散る梅の香のたゆたう 伽藍の甍が広がり行く先に 防人となった者どもの望郷に酔う 山なびくほどの憂いを映し 夜ごと墓標にしなだれる金髪の男がいる 花束を携えた妄想の科学 黒い猫を殺して大鴉を追う 広い額には閃きの血管が浮き 金色の液体には自らの毒を盛っている ――陽射しは今直下だ。香り立つ河の瀬もなく、防人の憂いもなく、金髪の男は墓に埋もれた。人は屹立するビルの狭間で、解消の酒を飲むのだ、ただ消費するために。 ビルの狭間の小さな部屋に明かりが灯る 30男のうねるような狂気は二重生活の内に映る 2次元のスクリーンに空疎な文字列が踊り すでに満たされぬ欲望となってしまったものに 到達不可能な夢は題名と供に唾棄される まんこ ・・・この作品はパロディです(パロディも詩であると信じて)
85 :
名前はいらない :2005/03/27(日) 16:34:49 ID:pot5dKrR
良いねえ〜
86 :
酒と死刑と友と毛布(1/3) :2005/03/28(月) 00:58:17 ID:8q49E4r0
酒飲みて 友と語りし宵の頃 死刑における是非は何かと たとえば彼は8つの小さき命を消し去り 8つの小さき命の家族を悲しみのどん底へと放り投げ 電波から憎しみと怒りとやりきれなさを撒き散らした グラスには焼酎 テーブルの下で転がる空き缶 皿の上のピーナッツは湿り気を増す 友は言う 「死には死にて償うべきと 家族の心情計り知れずや」 だが彼は死を望んでいた それは反省でも償いの念でもなく ただ死を望んでいた 生きるのを拒んでいた まるでそれは煩わしさからの解放 脱出 逃避 あるいは快楽 幸福であるかのように エアコンは沈黙の間だけ唸り声をあげ 雑然とした部屋の中 スピーカーは音楽を遠い過去のものとした
87 :
酒と死刑と友と毛布(2/3) :2005/03/28(月) 01:00:07 ID:8q49E4r0
軽々と「おまえの家族が同じ目に会ったらどうする」友は言いけり 馬鹿みたいな悲しみに付きまとわれ 一生の痛みを背負い 憎しみの眼(まなこ)を自分のものとするだろう だがその悪魔を死神を法の裁きで消し去るのは 残された者への慰めにもらなん 改心こそ謝罪こそ ちっぽけな望み 氷のないグラスに注がれる焼酎 新聞配達のバイクの音がカーテンの外から聞こえた 「犯人と同じ空気を吸っている それでもお前は平気なのか」 生きる事を止める権限は人間にはない たとえそれがどんなに残忍な犯罪者であっても どんなに感情に押し流されそうでも 理性を失ってはならない 人間の本質を見失ってはならない カーペットに寝そべりピーナッツを口に運ぶ男 それを見ながらまた焼酎を注ぐ男
88 :
酒と死刑と友と毛布(3/3) :2005/03/28(月) 01:01:58 ID:8q49E4r0
「おめでたい」友は酔いどれ天井に言う 「犯罪肯定者に万歳!」 肯定ではなく勿論否定だ 有るまじき行為だ 非難すべき所業だ ただ人間に生殺与奪の権限はないと言っているだけだ 犯人と同じく裁判官にも被害者にも 「奇麗事で全て済むなら警察などはいらん」友は寝息のままで言い なにも奇麗事など言ってはいない 真実だ これが真実だ 人間には誰をも殺す資格など認められていない たとえ誰かを殺した者であっても 生きる事しか出来ないないのだ 「誰に」とは言わずままに友は寝て 我は毛布を一枚掛けたり
89 :
by :2005/03/28(月) 16:56:05 ID:adT+3koH
夜になれば全てが明らかになる 薄暗いバーの戸棚の奥に置かれた静謐さ 歴史の重たい壜が君との交流を求めている スツールの上から路地裏の天蓋まで 全てはストーリーに導かれている 君の赤い心臓を満たすワインが僕の中に流れ込むとき 僕はその筋書きを理解する道化となる 海のような夜が屋根まで浸る頃 舞曲は鳴り止み必要な言葉が紡がれる そして僕らは気泡のような囁きを交わす 君は寝息を立てている 回廊の奥から足音が響いてくる 窓から砂漠の月光が滑り込んでくる ここでは朝が来ることなど誰も知らないのだ
やあ、こんばんは よく来てくれたね ここはくらげが浮いているんだよ ・・・どうして笑っているの? くらげが浮いている事が面白いの? ・・・そう?何を飲む?ビール? マスター生ビール三つ 私が二つで彼が一つね あとてきとーに ところでくらげの足は何本か知っている? 知らない?私も知らない 私が知らない事を君が知っていたら 私はきっと君を好きになってしまう だから 知らない方が良いかもしれないね あ、君の今食べている蛸足カルパッチョ ・・・どうして笑っているの? 吸い付く吸盤が面白いの?・・・可愛いね そうそう蛸やイカやくらげは足が多いよね イカやくらげの事はよく知らないけれど蛸の事なら私に任せて 何でも聞いてごらん 例えば 蛸の足は切ってもまた生えてくるんだよ いつか行った美味しい寿司屋の水槽の中にはね 七本足や六本足の蛸がうようよと泳いで中には三本足の蛸もいて 三本足の蛸ともなれば泳ぎもしないで水槽の壁にもたれていたよ 可哀想に 今まであったものがなくなって悲しいんだろうね
・・・なんですって? 蛸は足を切られても死なないんなら良いじゃないかって? ところがどっこいしょ 八本中、一本だけ切ってはいけない足があるのよ その一本の足を切った途端に蛸は死んでしまうのよ おかしいでしょう? その一本さえ切らなければ蛸は一本足でも生きていけるのよ それもおかしいでしょう? マスター生ビール三つ 私が二つで彼が一つね もーこれがラストね ん? 何なのその目は?教えてほしいの? 蛸でも無い板前でも無い君がそれを知ってどうなるの? 君が生きていくうえで蛸の切ってはいけない足を知ってどうなるの? 蛸の足を切るか切らないかで悩む一瞬が来るとでも言うの? ・・・どうして笑っているの? 私は真剣な話をしているのよ ・・・悲しいよ いや謝らなくても良いの ねえ 足の事を教えてあげるから 二人きりになれる所に行かない? ・・・どうして笑っているの? 私は真剣な話をしているのよ
92 :
名前はいらない :2005/03/28(月) 18:57:15 ID:Hzen2lgY
教えてく・・・
地球人α はカウンター席に座って飲み終わった水割りのグラスをぼうっ と眺めていた氷が溶けてグラスの底に水ばかりが溜まってて腕をほどき 火星人β(マスター)は真っ赤な顔をして訳の分からない話を三半規管が 重力を感じることについてのじかんの流れをしきりに言い散らしまくるは 地球人α は自分の手足の場所を感知するのを忘れる淡い性衝動の蜜の 蜂にも似た見知らぬ未来からの無意識が過去を知覚できずに傘無くした ヵ星人βノ顔ハ左右に伸び広がっタリ縮まったりの幻覚なのか尻軽キゃ、 地球人α「あ゛〜〜 地球に帰りてぇなぁ糞ッ」 火星人β「……」 地球人α「地球に帰ってよぉ、俺の… 俺の… かわいい娘の 顔を生で拝みてヒッく 拝みてぇ〜さあ糞ッ… ヒッ」 火星人β「……」 火星人β「……」 火星人β「……(微笑)」
94 :
飲んで消す…… :2005/03/30(水) 03:42:20 ID:k017Lqor
フタマタ平気で つきあえる人 わたし 信じられない なんて…… 好き勝手な言われかただよ そんなこと聞きたくもないって そぶりだね 別に…… はじめに一人だけ決める なんて 必要なことじゃない です ソレ! ソレ! フタマタできないとなると 一目惚れしか ゆるされないわけよ 自分…… 一目惚れできそう もない そんな天国みたいな 境地で恋に溺れる いいなぁ…… さて寝るか あれ? もう寝てるのか? ワケわかんなくなったコト 無い訳じゃない でも結局 そっちの自分 失ってい……
95 :
名前はいらない :2005/03/30(水) 04:07:03 ID:0pKFpebs
本日いっぱいで〆切〜 3/31午前0時まで〜
96 :
赤鬼 :2005/03/30(水) 04:50:49 ID:bucmEjua
ママがため息をつく 扉を閉めても叩かれ続けて 僕らを呼ぶ声がする 鬼ごっこももうおしまい かくまってくれたおばちゃんの目が ここに居続けられないことを示している パパは狂ってしまった 夜になると 怒り狂う赤鬼 酒気を撒き散らして 僕らは搾取される村人 ママの顔に大きなあざ サングラスをかけたのは もちろんそれを隠すため 僕はママを守れなかった パパは呪われた水を飲んでしまったから 鬼になっちゃったんだ 隠れても隠れても赤鬼はやってくる 次はどこに逃げようか ママが小さくつぶやいた 僕にはサルもキジも犬も居ない きび団子もない どうやって鬼退治したらいいのかわからない 早く大人になりたかった そうしたらひとりでも鬼退治が出来るのに
酒は飲まん。飲めないから。でも、あのこが「来てくださいよー」なんて言うし(2回も)、 もしかしたら? なんてさ、ひょっとして?! なんてね、 思ってついてったらやっぱこんなざまinSummerまざまざ知れる間柄の違い 昼間の好意は勘違いさせる行為 更衣室で脱いだ礼儀正しい親切心 ブラひもといっしょに見える夜の本心 さらす肢体上目づかいくねる媚態おれじゃないイタイ期待隣のあいつに熱心にうつあいづち 聞こえなくなった会話 余地もないホットラインで通話中 おれが映らない夢中な眼中 もうしょっちゅう I hate you おれは甲虫 外骨格 外側ばかりで中身はふにゃふにゃ骨のねえやつ オエオエエアウ 声はりあげる夏アルコール成分とどこおる性分ひどくおこるプンプン酒くさいねおれ帰るわ ヨッパライ追っ払いおっぱいおっぱい恋しい帰り道ひとり歩く今夜も損だよこんなの デハイドロジネイス で、吐いたら自滅す 冷めていく体温 錯覚した悔恨 一掃したい いっそそうしたい 大統領になって押す核のボタンかくのかんたんじいこうい ひとり そのときふたりはGクリからみあう魂胆 オヤジの妄想きたないね吐きそう もう、そうしよう ゲロッパゲロゲロ アウ こんちくしょうと肩にかけた背広を歩道にたたきつけ ゲ 携帯いれたままだったポケット あいやいやー ぽけっと見上げた白鳥座 明日の朝は何て言おうか あのあといつまで飲んでたの? しらじらしいし意気地もない なに、おふたりさん、やった? やっちゃった? うげぇぇ、かんべんしてくれベートーベン げろすぎ もういいよ もういい 全国の少年少女の諸君 おやじにこそ翼を 白鳥座に昇る羽を 薄い胸板とたるんだ下腹に似合うくたびれた小さな羽根を ぺちぺち羽ばたいて往く星座 エックス線星で撮ったレントゲン写真はきみらに送ろう あるかなしかの鎖骨に苦い髄液 たぶんこのあたり と 心臓をナイフで刺してみる 乾いた砂がさららと流れる ともだちひゃくにんできるかな そういうことか。明日は会社を休みます。あとはよろしく。
98 :
名前はいらない :2005/03/30(水) 16:06:54 ID:HTtCSBdQ
>>95 出題者が3月31日までって書いてるから、明日の23時59分59秒までじゃないの?
99 :
マカディア舐め :2005/03/30(水) 19:34:34 ID:CuhX3TI7
吸いとるつもりで舐めて 1/3ほど減りました 盗んだあなたのまくらの染み込んだゆめのしずく 吸いとるつもりで舐めて 子宮がさがります とろりと 穏やかな夜の アルコール 心臓を蹴る音 たまに蛍光灯がぱちといいます ゆるんだ壜の輪郭 天使柄のカレンダーは薄青く なおも吸いとるつもりで舐めて 舐めて
100 :
名前はいらない :2005/03/30(水) 20:18:19 ID:bLj8Ehjk
3月31日24時が正式な締め切りです。 まだ、間に合う。ラストスパートどぞ。
アルコール漬けの 脳髄が 一人歩きする 土曜23時に ラーメン食べたい ラーメン食べたい ラーメン食べたい 薄汚れたガード下で黴臭い屋台のラーメン食べたい 俺の中の古代が 現代にラーメン求めて吼える 海。 シナプスから大脳の末端まで過剰な電気信号がチカチカ溢れ 今俺は 地上で一番ラーメン食べたい 目の前にラーメンが出されたとして あと5秒で世界が崩壊するとしても 俺はラーメン啜ることを止めない
思うに世界とは この白髪葱や支那竹や焼豚の集合体のように 純粋に丼の中で完結していて 空になる時間にこそ差はあれ いつかは空になること自体は同じだ すなわち ようするに 言うならば 思想や哲学など めんどくさいのだ ならば俺はこの 原初的衝動の尊厳を守ろうと ラーメン食べたい ラーメン食べたい ラーメン食べたい 夜の街をあてあって 千鳥足 だが今俺は 地上で一番 真っ直ぐな魂でラーメン食べたい
103 :
泥酔1/2 :2005/03/30(水) 23:08:00 ID:kCIx8W+p
キリキリと旋回しながら舞い上がる意識 大きく揺れる電球の軌跡が尾を引いて流れる 転がるビール缶の光沢が喧騒を醸し 関節に染み込む芳醇な香りがある 女たち 男たちの群れから遠く来て 柱の影には声もなく 花柄の壁にキスをした 雷鳴が近ずき 湿り気を帯びた空気に漂い 崩れ落ちる器がある 雨に歌う鳥がいる 思いは潰えて 金色の河に消えていった 俺は稲妻となった 雨となった 道ゆく傘となった 猫が横切ったので 俺は犬になった 煙草が欲しくて 俺は自動販売機になった
104 :
泥酔2/2 :2005/03/30(水) 23:18:50 ID:kCIx8W+p
俺は自分を解体してやろうとしたのか 腕をもぎ取り 足を潰し 内臓を取り出し 切り刻み 放り投げ 焼いてやった 肉片は花火のように舞い散った 野心は潰えて 金色の河に消えていった 俺は走り去る雲になった 濡れた電信柱になった 車のライトが眩しいので 俺は闇になった 反吐が出そうになったので 俺は反吐になった すべての輝きに包まれて 俺は輝きそのものになった 詩は泉のように湧き 色彩はゴッホのように渦巻いた 最後に俺の見た夢は 街灯を哀しく映す泥水だった あとはただ 一杯のモーニングコーヒーを飲めばいい
<―あなたと 海に 来ました―> ぼんやりと広がる 海 は 「テンモンガクテキ」な面積で僕の眼を覆います 角膜に 青 だけが焼き付けられます うみ の水分はすべて あなたの身体から流失しました うみ のカルシウムはすべて 無数の貝殻となってあなたの足元に打ち上げられます うみ の底がどうなっているのかは見えません が アー (トテモ) きれいだな。 あなたが 咳込んだり その小さな声帯を震わせて 嘆くような悲しい日には この島の 緩すぎる地盤は ぐわんぐわん とたわみます
あなたが口笛を吹いたり 鼻唄こぼれる 幸せなことがあった日は 上空の鳶も 下空の海鵜も ぐるぐると 天さえも あなたを頂点として 輪を描きます 目が回りそうに なりました アー (チョット) 飲みすぎた みたい もし あなたが死んでも このうみは 痕跡となって 残ります だから僕は あなたより1秒だけ 早く死にたい そんなことを 考えている間に 海はもう 満潮です 月が大きいよ! アー (スゴク) 楽しかった!
107 :
名前はいらない :2005/03/31(木) 00:42:04 ID:nfZ/AxWa
締め切りまであと23時間20分ですね
>>107 おまえさあ
いつもageる椰子だろ。いちいちageんなよ
ろくでもない詩が増えて苦労するのは審査員なんだからな
いつもの店で酒を買う 自分を乱れさせ歩く夜の街 知らない男と手を組む そして過剰な愛をベットで育んでる 知ってる毒を全て吐く そしてストレスは完全燃焼 持ってる記憶を無くす そして一定時間の快感を楽しむ 会社では名のとおった働き者 街中では名のとおった女王 今宵も酒を片手に どっかで愛を育んでる
>>108 いや、名前は伏せるけど・・・
ヒィィッ!
下らない詩書いてごめん。
>>108 ろくでもない詩?
俺の書いた詩のことだな、さては!
>>111 いやいや、君の作品のことではないと思うぞ!
>>114 何言ってるの?俺の詩に決まってる
明白な事実じゃないか!!
>>113 いやいや、拙者の作品のことでござろう
ちなみに拙者、早漏にて候
∧∧ ホレ! ( ・ω・) ⊂彡_,,..i'"': |\`、: i'、 \\`_',..-i \|_,..-┘
ちみたち、そろそろスレ違いですよ・・・
初めっからスレ違い。自己満アピ名無しうざい
「古梅酒」 床下の古い梅酒の甕の中に 老女が一人 ちんまりと正座している。 皺だらけの顔でにこにこと笑いながら 一匹の小さな透明な竜と遊んでいる。 琥珀色に澄んだ酒の中で 軽く竜を弾く。 竜はきゅうきゅうと笑いながら ゆらり たゆたい 音のない歌を謳う 透明な音の軌跡が束の間の模様を描き出す。 白い梅の花を髪に挿した老女は 手を叩いて ほろほろと 喜ぶのだ。
>>118 おまいも自己満アピ名無し罵倒一番うざい
121 :
駱駝と夜 :2005/03/31(木) 20:12:05 ID:14QCy4LJ
足を壊した駱駝は一頭 夜の砂漠で星を見上げて 行ってしまったキャラバンを 風の匂いに嗅ぎました 瞬く星はきらきらと 確かな方位を教えるけれど つむった睫毛に霜は降り たたんだ足はすこし埋まった 星はかわらず瞬いて 闇はますます濃くなるでしょう 砂丘はかわらずかたちをかえて 夜は美しく明けるでしょう そして空には雲ひとつなく 太陽は砂を焼くでしょう 足を壊した駱駝は一頭 霜をやぶいて眼をあけて ぶるりと鼻を震わすと 砂を少し食べました
崩れかけた夜を裂いて ルビーの光が放たれる 飲み込み 全てを消した 赤 ここは? ――… ざあざあと 合羽を叩く 連弾 涎を垂らす ガソリンタンク びしょ濡れバイクが酔っ払って 道幅いっぱいを ひらひらと 綱渡りのスリル 鋭いターンで駆ける 大丈夫 俺も夜更けも 冴えている 歩道のカワウソ 二本足で 眼を閉じて 闇を浴びて 艶かしく 光る髪で タイヤ 金魚 眼玉 ぐしゃっ! 閃光が過ぎる 大丈夫 俺は冴えている
橋の上 街灯達が 速射砲の弾道で 闇のノイズを八つ裂きにする そうか! 俺を閉じ込めてたのは 街でも 夜でも あいつでもなくて 俺の心 そのものだったんだ! 弾ける振動 雨は愛しさを匂わせて ドライブ 生き返るようだ… 都市ガスの貯蔵球が 炎上して 中から巨大なテントウ虫が 現れた 撃て 撃て ヘッドライトから 追尾ミサイル発射! テントウ虫は 七つの傷から どろり どろり 歯車をこぼす 黒い煙吐く ポイズンバグ 濡れて 灰色に冷めた羽が 丸い地球の遺影に変わる
またもや閃光 危ない! バイクが酔っ払っている 後部座席には 黒猫のぬいぐるみ 紐で縛ってあるんだから ばしゃばしゃ暴れたって 逃げられないぜ 濡れた路面に 散り散りになった光が 線香花火のように 流れる 流れる 流れる 吸い込まれそう… ディープ ブルー レイン しとしと 信号に 無数のソラスズメダイ 泳いでる 綺麗だ ゆっくり見ていたいんだけど あいつが待ってるからさ
待っている? そう あいつが待っている 今日で あれからちょうど一月 俺が迎えにいけば あいつは頬濡らして また この黒猫のように 公園の入り口 ワンカップを載せたシーソー 酔いに任せて 無人の遊戯 傾く またもや閃光 危ない く あぁ! ☆
痛… 右眼が粘る 痛みをこらえて開けると 全部赤い 信号が全部赤い 血が出てるのか? 道の向こうの空 黒雲を裂き ルビーの光が伸びる 見たことも無いくらい朝焼けが怖い色だ アスファルトを噛む左頬から 匂う吐き気と芳香 道一面の水溜り 舌を這わすと 錆びた葡萄酒の味がした 胸がぐずぐず 喉がカラカラ 息ができない 右胸が痛い これは肋骨? 畜生 バイクはどこだ?あいつは? お前 真っ赤じゃないか!
何も持たずに訪れた墓石前 芽吹く芽無し 咲く花無し ナニモヰラネエ あなたがそう言ったから 貴方の周りには 何も無い 死人に口無し 飲み食う口も無し 酒好きのあなた 良いから別れて幾十年 飲みたかろう さぞ飲みたかろう けれど あなたがああ言ったから あなたにあげる物は 何も無い 黒い雲 春の目の玉 包み込み 雨垂れ流す 涙のごとき
梅と桜の違いもわからぬあなた 春雨で丁度良い さらさらさらさら 酔えるなら酔え 飲みたいだけ飲め 墓濡らす 雨も酒だと 思えれば 私も酔おう 梅も桜ぞ
何も持たずに訪れた墓石前 芽吹く芽無し 咲く花無し ナニモヰラネエ あなたがそう言ったから 貴方の周りには 何も無い 死人に口無し 飲み食う口も無し 酒好きのあなた 酔いから別れて幾十年 飲みたかろう さぞ飲みたかろう けれど あなたがああ言ったから あなたにあげる物は 何も無い 黒い雲 春の目の玉 包み込み 雨垂れ流す 涙のごとき
梅と桜の違いもわからぬあなた 春雨で丁度良い さらさらさらさら 酔えるなら酔え 飲みたいだけ飲め 墓濡らす 雨も酒だと 思えれば 私も酔おう 梅も桜ぞ
シャワーを浴びたら徐にグラスで遊ぶ 街のイルミネーションがくたびれてくる頃に サインは瞳の潤み具合 今夜も麗しく喉がカラカラ 蝶のレッスンを一緒に シーツの海でドルフィンキック チェックアウトの時に感じる葡萄の皮みたいな苦さ 白いドレスの裏側に、そっと隠していて欲しい 昨夜のワインは酸っぱくて、だから涙が少し出た 君の心に注ぎ込もう ワインレッドのかなしみを
132 :
酒ぶ :2005/03/31(木) 23:43:34 ID:EohwlYSc
はよもって来いや!(唾)
締め切りだコノヤロー!!
134 :
名前はいらない :皇紀2665/04/01(金) 00:10:55 ID:tQRUbQ4u
お客さん、看板です。
135 :
名前はいらない :皇紀2665/04/01(金) 00:18:14 ID:lB6T476J
ちょっと、何で神武天皇の紀元で書かれてんだよ!
ひろゆきの陰毛だw
ミスった陰謀ね↑
138 :
名前はいらない :皇紀2665/04/01(金) 01:19:01 ID:tQRUbQ4u
27世紀やったんか、日本は。
139 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :皇紀2665/04/01(金) 01:28:15 ID:lB6T476J
パソコンが修理から戻ってきたので、審査・寸評を再開します。
感想スレの尿素結合さん(おしっこ氏の別名?)の言うとおりで、梁山泊は審査員が
試されているとは、的を射ている。だから心して取り組む所存です。久々で少し緊張
するなぁ。
まず、目についたものからランダムに。
>>71 「あばんぎゃるど」
全体を通してのイメージや言葉遣いの齟齬、不調和が気になってしかたない。
だいいち、タイトルと詩の内容がマッチしない。せいぜい5行めの円柱のくだりが
ダリやマグリットの絵を思わせるくらいだ。頻出する感じの硬質なイメージの中で
バッカスが唐突に感じられる。6行めの「粉まみれの生き方から飴を探し当てる」
はうまい表現。縁日の夜店で売っていたハッカ飴を思い出させて、なんとも懐かしい。
でも、詩の大きな流れからは、この一節ははぐれて迷子になっている(意味の流れで
はなく、イメージの流れ)。このアンバランスはあえて意図したものなのか。ならば
もっと思い切ってバラバラ、ジグザグにすれば、それこそ「アバンギャルド」のタイトル
が生きてくるように思う。
>>75-77 君と酒を飲むということ
厳かで、いかめしい、しかつめ顔して書くものだけが詩じゃない。軽さを志向する、という
のはいいことなんだ。この詩の語り口の軽妙さはGOOD! 「血を吐く」で重くなり
かけたところを、すかさず「あらま欲しい」で軽さに引き戻すタイミング、バランス感覚
は天性のものを感じる。ただ、苦言を言わせてもらえば、軽さというのは何も「ちんちん」
など軽いことばを連発すれば得られるというものじゃない。それでも、(2)の
「君の唇が/白く乾いていることに/俺が気がついていないとでも/君は思うのかい?」
――なかなか書けそうで書けない表現。このような正確な観察がもたらすさりげない
描写は洒脱の極意を心得ている。(3)は息切れして、やや平板になってしまいましたね。
140 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :皇紀2665/04/01(金) 02:11:15 ID:lB6T476J
訂正
「アバンギャルド」の寸評の3行め
「感じの硬質なイメージ」→「漢字の硬質なイメージ」
>>86-88 酒と死刑と友と毛布
こういう言い方をすると、嫌われそうだな。でも、ハッキリ言うわよ。
どーしても稚拙さが目につくな。下手っちゅったら、怒られるやろか。っていうのが
第一印象。でも、二回めに読んでみると、待てよ、案外、この詩はなまなか
ではないぞ、こちらも居ずまいを正さないと、イカンではないかと、思えてきた。
まず、構想が凝っている。啄木風の短歌に擬して友の意見。それに対する私の反論。
一人称、二人称の視点のほかに、ト書き風の三人称の視点も持ち込んでいる。死刑賛成の
友の論拠も反対論の私の論理構成もハッキリ言って平凡だが、むしろ、この詩の新しさ
というか、魅力は別のところにある。短歌と論文という、詩と隣接する領域にある
言語表現の分野に詩と架橋しよう、という大胆な企てがなされている、という点は
素直に評価していいのではないだろうか。結果から言えば、その実験は残念ながら
成功しているとは言い難い。作者は詩―短歌―論文の山脈に横たわる深い谷底に
転落してしまっている。
だが、これだけは言える。たどたどしいながらも、その筆遣いから、池田小学校事件の
死刑囚、宅間に対する作者の熱い思いは伝わってくる、と。
141 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :皇紀2665/04/01(金) 02:29:30 ID:lB6T476J
>>90-92 浮遊代理店で八時に待っているよ
先ほど「軽さ」ということを言ったが、軽妙というのは、実は文体のワナなんだ。
重大なことを深刻で厳めしい表現で書いても、何かコケ脅しめいて、読者に十分には
伝わらないってことがあるように思う。ところが、軽妙というのは、軽い語り口で
読者を巧妙に誘い込んでいって、その中に重要なメッセージをさりげなく混ぜ込んで、
知らなうちに毒殺してしまう。「タコの足のうち切ってはいけない一本の足」が、
この詩ではフグ毒になっている。話としても面白いが、これが何かのメタファーととる
ことも可能。それが何のメタファーなのか、最後ませ明らかにされない。読者の数だけ
正解がある、というわけだ。
惜しいかな、話のまとめ方が、中途半端だった。だから、テトロドトキシンは、舌の
先で痺れているだけで、体の中まで回っていかない。今回は毒殺未遂というところで
終わってしまった。
142 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :皇紀2665/04/01(金) 10:51:12 ID:IJ+KhiUF
>>97 げろにまみれる星に願いを
詩を2つに分類するなら、@口唱詩、A黙読詩に分けられるだろう。和歌・連歌・
俳諧、明治・大正の近体詩までが韻律を旨とする@の流れとすれば、戦後詩から現代詩
は韻律が後退して、Aの局面へと移行していると言えるんじゃないか(@とAの中間系
が古来からあるのも、もちろん否定し得ない)。私は谷川俊太郎や那珂太郎の言葉遊びの
詩を面白くも何ともない、と思っていたが、それは、@の詩と同列に扱ったことからくる誤解。
声に出して朗読するときの畳語のような滑舌の快感は否定すべくもない。
前置きが長くなったが、この詩の前半は、まさに韻律をめぐる言葉遊びが展開されていて、
@の口唱詩の要素が強い。それも、音のコードがめまぐるしく変化するから飽きない。
後半はイメージをめぐる言葉遊びで、Aの性格が強くなる。その上、ああ勘違いの恋愛失敗談
がモチーフとして全体を貫いているという高度な構成になっている。下品なげろを
主題としているのは、ブルース的な音の効果を狙ったもの、というのは邪推だろうか。
5行目「オエオエアウ」、10行目「ゲロッパゲロッパアウ」あたりにそれが感じられる
んだけれども。「あいやー」は民謡の掛け声だね。
もっと歌や掛け声が聞こえてくるようにすれば、心地よさは増すと思うんだけれども、
どうだろう。
143 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :皇紀2665/04/01(金) 10:57:01 ID:IJ+KhiUF
上記、寸評 5行目 「@の詩と同列に扱った」→「Aの詩と同列に扱った」に訂正 ミスが多くてゴメン。
144 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :皇紀2665/04/01(金) 11:54:28 ID:IJ+KhiUF
>>105-106 sou-sei
この詩を読んで、なんだか大らかな気持ちにさせてもらった。これもひとえにレイアウト
の視覚的効果が大きいのかもしれない。ゆったりと行間をとって、空間を広く見せている。
まさに主題の海にピッタリの、さりげない技が光る作品。内容も美しいリリシズムを
たたえていて、けっこう好き。「もしあなたが死んでも」以下のところがちょっと、わからない。
ラストに月をもってくるところなんザ、洒落ていますな。いかにも文章を書き慣れたという
ひとの落ち着きのある作品でした。
>>81-83 からだ〜魂の在り処
身体論がテーマ。身体―自我―魂の三位一体の関係がきちんと整理できていない。
それを最終連で「わからなくなりました」と丸投げしているところの可否が問われるように思う。
>>84 酒は何を映すか
パロディです、という断り書きはいらないんじゃないの。そこらへんは読者を信頼しなくちゃ。
第3連は黒猫、大鴉あたりで、ポオとわかる。第2連は万葉集? ただなぁ、それっぽい単語を
詰め込んだだけって感じ。第1連は正直わからない。西行か誰か?
この詩の可能性としては、古今東西の文学作品の断片をできるだけ多く埋め込んで、
読者はいくつわかる? というクイズゲームのような挑戦的なスタイルにしたら楽しめると思う。
この場合、詩の本文中にゲームとわかる文言を入れるなど、工夫が必要だろう。もし、
その線を本当に狙っていたのなら、2つしかわからなかった私は失格、ということに
なるのかい。
>>144 酒は何を映すか,第1連は、李白じゃないのかな?
146 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :皇紀2665/04/01(金) 15:41:35 ID:AXEUScqX
>>145 ありがとう。私もあとから気がつきました。水に映った月をとろうとして、
誤って水に落ちて溺死したとされる李白ですね。んなわけなくて、もちろんこれは伝説
の作り話なんだけど。イソップ童話の犬じゃああるまいし。
147 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :皇紀2665/04/01(金) 16:39:54 ID:AXEUScqX
>>103-104 泥酔
これこそがダダあシュールレアリスムのアバンギャルドの末裔を名乗れるんじゃない
だろうか。稲妻や傘、犬や自動販売機……「俺」は実にいろいろなものになれるんだね。
吉増剛造の初期の詩篇「燃える」なんかも彷彿させる。第5連がもっともポエジーを
誘うところ。最終連のゴッホにいくのは、やや安直に走っているかな、と思うんだけど、
こんなところもすぐにモーツァルトに走る吉増に似ているかなあとも思う。これらの
変身話が「俺の見た夢」と説明されてしまっては完全に興醒めだなあ。詩は必ずしも
合理的な解決に向かわなくてもよい。むしろ、合理のロジックを持ち出されることで、詩の
言葉が熔けてしまうこともあるんだよ。ここの着地が決まっていれば、最高点をつけても
いいと思っていただけに、もったいない。
>>122-126 DRIVE OVER
どうなんだろう。あえて車で轢いてしまうっていうオチをつけるのは。もちろん、タイトル
からしてそうなるのが必然なんだろうけれど、せっかくの好印象の詩がちょっと小説めいて過剰
になるように思うのは私だけだろうか。4/5までは夜の街道の不思議なドライブが
幻想的に描かれていて、読んでいて楽しい。カワウソやテントウムシ、ソラスズメダイなど
のもっていきかたがツボに嵌っていて、ちょっとしたSFファンタジーを読んでいる気に
させられる。
全体的にもっと圧縮したほうがいいね。それから、「俺を閉じ込めていたのは――俺の
心そのものだったんだ」と気がついて、待っている彼女を迎えにいこうかどうしようかと
話題が展開しているんだから、ラストもやはり事故じゃなくて、恋の行方に筆が向かうのが
自然のように思う。それでも事故にこだわったのは、作者さんなりに理由があるのだろうが、
あとで雑談スレででも本人に聞いてみたい。
148 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :皇紀2665/04/01(金) 17:05:32 ID:AXEUScqX
>>121 駱駝と夜
一読後の印象は、金子みすヾだな、これは。テーマといい、音読したときの調子といい。
足を壊して置き去りにされた駱駝、というのが、いかにもみすヾが選びそうな題材だし、
哀愁を帯びていてなんとも切ない。第2連「たたんだ足は少し埋まった」はリズムがおかしい。
明らかに作者のミス。そこ以外はほぼケチをつけるところなし。第4連の最終行の
「砂を少し食べました」の部分は「すなをすこおし、たべました」と読むべきなのだろう。
肝心の評価だが、金子みすヾのエピゴーネンとして、オリジナリティーに欠ける、という
見方もできなくはないので、少し時間をかけて審査をしたいところ。
MUJINAさん、ガンガったね! チュッ!
間違い・漏れあったら訂正よろ 26作品 >69 孤独酒 >70 混乱 >71 「あばんぎゃるど」 >72-73 父ちゃんの酒 >74 夢酒 >75-77 君と酒を飲むと言うこと >80 カウンター >81-83 からだ〜魂の在り処(ありか) >84 酒は何を映すか >86-88 酒と死刑と友と毛布 >89 by >90-91 浮遊代理店で八時に待っているよ >93 居酒屋こすぷれ亭 >94 飲んで消す…… >96 赤鬼 >97 げろにまみれる星に願いを >99 マカディア舐め >101-102 ラーメン食べたい >103-104 泥酔 >105-106 sou-sei >109 乱れた女の生活 >119 古梅酒 >121 駱駝と夜 >122-126 DRIVE OVER >129-130 騙し酒 >131 ワインレッドの心
151 :
作者 :皇紀2665/04/01(金) 22:24:38 ID:YBGDGGCD
タイトルは、 >97 げろにまみれる星に願いを ではなくて、 >97 げろまみれる星に願いを でよろしくお願いします。
152 :
名前はいらない :皇紀2665/04/01(金) 23:35:33 ID:/vsCHhoT
今回、ボリュームのある作品が多くて、審査員は大変だ・・
153 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :皇紀2665/04/02(土) 01:10:27 ID:e7rjcHOz
今回力作そろいで、コメントつけたくなる、詩に点を入れました。 一度読み、イッキ読みです、読み違い・など、ご容赦ください〜 3点 >90 :浮遊代理店で八時に待っているよ 1:2005/03/28(月) 18:12:53 ID:TiwAsum7 おもしろい! いつの間に笑っているのが男か女輪か分からなくなり、 いつのまに料理になってしまった様を思い浮かべた。 食われているのにオッ、うまい、と、噛み締める。よってるな。どこかにし泡せが泡だって、…ふぅ、よってるな。 1点 >69 :孤独酒 :2005/03/22(火) 23:46:39 ID:KG9KB6fZ 女の一人酒か? 髪の容も、背広の色も見えてこないが、艶歌だなぁ 1点 >70 :混乱 :2005/03/23(水) 01:08:30 ID:6294MLe4 酒というか、二日酔いというか、後悔していないというか、どうしようもなさいい 1点 >72 :父ちゃんの酒 1/2:2005/03/23(水) 16:11:34 ID:2PlfX/6q 愛は戸惑いかなぁ? 父ちゃんアイしてるよ!
154 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :皇紀2665/04/02(土) 01:12:49 ID:e7rjcHOz
採点その 2です。よろしく〜 1点 74 :夢酒 :2005/03/23(水) 18:02:29 ID:wBR07SR5 ビンは割れてしまった。と、展開すると、予想しながら戸惑った、悲しいほろ酔い とにかく酔わせてもらったのだろうか? 1点 >75 :君と酒を飲むと言うこと(1):2005/03/24(木) 00:03:06 ID:lDkfvEOt 下を向いて笑えるような、出足じゃなかったけど、まあ面白かった。 1点 >80 :カウンター:2005/03/24(木) 19:59:32 ID:2p48468u まだまだビタァが足りないよ。若さを感じるほろ苦さ……無機質なコップの中身 1点 >81 :からだ〜魂の在り処(ありか) 1/3:2005/03/27(日) 10:18:50 ID:NgsShUhg やはり、父が酒とつながる連想なのか? キッチンドランカーの母親もいると聞くが……。この詩の作者女性か? とも、思った。 1点 >99 :マカディア舐め :2005/03/30(水) 19:34:34 ID:CuhX3TI7 ゆったり、おんなの酒のみ? あなたと呼びかけるところが、女の強さ?? 1点 >119 :名前はいらない :2005/03/31(木) 08:55:36 ID:TdRzEn0s > 「古梅酒」 この詩、飲み屋従業員というか、いつも、酔っ払いを見ている人が書いたような。 ……??
155 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :皇紀2665/04/02(土) 01:21:49 ID:e7rjcHOz
採点、終わりです。 1点 >121 :駱駝と夜 :2005/03/31(木) 20:12:05 ID:14QCy4LJ なんか判らないけど、砂をかむ、のも、わかるような……。寒さのつらさ、炎天のつらさ……死ぬのはどっちが楽だ? なんちってぇ……。 1点 127 :騙し酒 1/2:2005/03/31(木) 23:15:40 ID:6sRO+0Dl > 死人に口無し > 飲み食う口も無し リズムというか、イントネーションというのか、おもしろかった。 1点 132 :酒ぶ :2005/03/31(木) 23:43:34 ID:EohwlYSc ワラタ!! たいむりー、ザブいちまぁ〜い 1点 105 :sou-sei 1/2:2005/03/31(木) 00:27:27 ID:Vg5xEnko アルコールの酔いだとすれば、さわやかな、開放行楽、海水回帰、先祖がえり?? 作品のレベル高くて楽しめました。 おもしろい作品を読めて感謝! デス
>>151 すまんこ。訂正しました。。
>69 孤独酒
>70 混乱
>71 「あばんぎゃるど」
>72-73 父ちゃんの酒
>74 夢酒
>75-77 君と酒を飲むと言うこと
>80 カウンター
>81-83 からだ〜魂の在り処(ありか)
>84 酒は何を映すか
>86-88 酒と死刑と友と毛布
>89 by
>90-91 浮遊代理店で八時に待っているよ
>93 居酒屋こすぷれ亭
>94 飲んで消す……
>96 赤鬼
>97 げろまみれる星に願いを
>99 マカディア舐め
>101-102 ラーメン食べたい
>103-104 泥酔
>105-106 sou-sei
>109 乱れた女の生活
>119 古梅酒
>121 駱駝と夜
>122-126 DRIVE OVER
>129-130 騙し酒
>131 ワインレッドの心
157 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/02(土) 12:45:41 ID:17eDEc7u
>>89 by
この詩を見逃していた。うまい。間違いなくうまい。誰が読んだってうまい、と言うにちがいない。
褒めすぎかもしれないけれど、完璧と言ってもいい。どこをどう直せ、というケチがつけられない
くらい。でも、不思議なことに、この詩を読んで、あまりグッと惹きこまれないのは、なぜなんだろう。
たぶん、作者さんは相当の詩歴で、半ば自動機械のように、詩のことばがポンポン出てきて
書けるんだろう。でも、いい詩というのは、うまい詩とは微妙に違う。この辺の事情を説明するのは
ホンと難しいんだけれど。たとえば、脇さんの言葉を借りるなら、作者さんがこの詩を書かなければ
ならなかった必死のあがきのようなもの(本スレの死刑の詩みたいな)が、この詩からはあまり
感じられない。また、詩の表面の意味やイメージの裏に隠されたメタメッセージのようなものが
感じ取れない。そう、この詩には奥ゆきがない、という言い方が一番ピッタリくるかな。
確かに必要なことばが必要なところにキチッとはめ込まれていて、整理整頓がついているん
だけれど、なんか見慣れた景色なんだ。あー、これぐらいでやめておきます。きちんと
した料理出されたのに、あれこれ難癖つけて、金をゆすりとるヤクザ屋さんのように
自分が思えてきた。
いろいろ文句言ったが、作者さんの技量の確かさ、という点では、このスレでも
トップクラスにいる。そこに敬意を表して、1点をつけさせてください。
158 :
おしっこ ◆Ti0PcEbhdw :2005/04/02(土) 16:00:31 ID:VUWzcKGp
寸評、および採点です。 3点 >101-102 「ラーメン食べたい」 やられました。こんな作品はネットでなければ見ることができない。 構成も詩句も巧み。むしょうにラーメン食べたくなった。 2点 >89 「by」 言葉がよく練れていますね。神秘的。 >105-106 「sou-sei」 海が染み込んでくるような叙情。ほのかな明るさがいい。 >119 「古梅酒」 寓話なのかな?幻想的。 1点 >81-83 「からだ〜魂の在り処(ありか)」 音が象徴的に扱われている。 >84 「酒は何を映すか」 後半の転調はうまい。 >97 「げろまみえる星に願いを」 軽快で言葉が冴えています。 >103-104 「泥酔」 吉増よりはランボーを嗅ぎ取りました。 >120-126「DRIVE OVER」 題材から来る疾走感がいい。 その他の作品も、今回はほとんどすべての詩に点をあげたい思いです。 以上
おしっこ掛けられた
160 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/02(土) 22:43:06 ID:M3qy0twn
採点に移ります。 【2点】 >103-104 泥酔 >105-106 「 sou-sei」 >121 「駱駝と夜」 【1点】 >75-77 君と酒を飲むということ >86-88 酒と死刑と友と毛布 >89 by >90-92 浮遊代理店で八時に待っているよ >97 げろまみれる星に願いを >122-126 DRIVE OVER 最後に総評を。 今回はみなさんの言う通り、良作ぞろいで、嬉しい限りです。なのですが、ラスト、 終わり方に難点がある詩がけっこう目に付きました。小説だと最後は意外なオチや ハッピーエンドなどいくつかの型があります。ところが詩の場合、着地が非常に難しい。 個人的に言うと、変にストーリーづけをしたりすると、単なる「お話」になってしまって あまり好きではありません。ラストのセンスを感じたのは、NO.105-106「sou-sei」。 最後に月を持ってくるという視点の転換は素直にうまい、と思いました。この作品が私の チャンプ候補です。3点評価に至らなかったのは、お題が「海」や「母」ならOKだけれども、 「酒」のテーマではやや弱いように思えたからです。2/2に「ぐるぐると――輪を描きます」 のところで、酔ったみたいと、一応、酒が登場しますが、ちょっと、とってつけた印象を ぬぐえなかった。ここの場面は酒を出さないほうが、より直裁にコスモスが伝わるかな と思ってみたりします。一方、「駱駝と夜」も3点を入れようか、どうしようかギリギリ まで迷いました。とても好きな作品ですが、強い感興にまでは達しませんでした。が、これを 準チャンプ候補としたいと勝手に思います。 以上で審査を終わります。
161 :
名前はいらない :2005/04/03(日) 00:06:53 ID:1HLURz2R
審査期間は今日いっぱいかな? 審査員募集age
1点 > 75-77 君と酒を飲むと言うこと ちょっとした臆病さと優しさが清潔に簡潔に整理されてて好きです。 お気に入りの小さなケーキ屋さんのショーケースがふと思い浮かぶ。
[3点] 89 :by 言葉の選び方(紡ぎ方?)がとても素敵。そして題名もこれまた シャレている。正に非の打ちどころがないって感じ…デス。 [2点] 97 :げろまみれる星に願いを げろまみれな(?)言葉の洪水 に見事に酔わされました。素敵。 [1点] 122 :DRIVE OVER 1/5 以上! …お願いシマス
↑ ゴメン by は3点じゃなく、[2点]に訂正してください…。
166 :
名前はいらない :2005/04/03(日) 03:57:52 ID:1g1M73qi
審査員募集age
ほんとゴメンw これで最後の訂正 97 :げろまみれる星に願いを これを[3点]に。心地よすぎてシビレました。たぶんこの手のタイプ の詩(?)では最高峰に位置するほどの出来だと思うので。 つまり、 [3点] 97 :げろまみれる星に願いを [2点] 89 :by [1点] 122 :DRIVE OVER 1/5 これで最終決定てことで! (今回は相対評価でつけました。)
168 :
葉土 ◆Rain/1Ex.w :2005/04/03(日) 18:23:34 ID:SgZa/P9g
採点です。。(感想は雑談スレ)
3点
>>げろまみれる星に願いを
疾走感あふれる表現。
2点
>>75-77 君と酒を飲むと言うこと
わりと平明な流れなんだけども、独特の味があってあったかい。
>>105 sou-sei
たゆたうような空間。
>>101 ラーメン食べたい
ラーメンが哲学に昇華されてて、良かった。平易でストレートな表現で物凄い説得力があります。。
1点
>>81-83 からだ〜魂の在り処
自分もグラスを割っているような気分に浸りました。叫びが耳に実際に聞こえてくるような詩でした。
>>89 by
美しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回は点のインフレになってしまった。。。読み返すと、感想が辛口で申し訳ありません。。
良作が多かったんで、なんか期待値が上がってしまったみたいです(反省・・)
本日審査〆切!
170 :
名前はいらない :2005/04/04(月) 00:03:16 ID:lDPKFGIV
審査終了でつね
171 :
名前はいらない :2005/04/04(月) 01:05:34 ID:MzMeRf3U
集計です。 >97 げろまみれる星に願いを ……8点 【チャンプ】 >89 by ……6点 【準チャンプ】 >75-77 君と酒を飲むということ ……5点 【第3位】 >101-102 ラーメン食べたい ……5点 【第3位】 >105-106 sou-sei ……5点 【第3位】 >90 浮遊代理店で八時に待っているよ…4点 >81-83 からだ〜魂の在り処(ありか)…3点 >103-104 泥酔 …3点 >121 駱駝と夜 …3点 >122-126 DRIVE OVER …3点 以下略 確認ください。確定までしばらくお待ちください。
>>171 オツ。
だが君はいつも(?)間違えるなw
チャンプ 8点 >97 げろまみれる星に願いを
準チャンプ 7点 >105-106 sou-sei
6点 >89 by
5点 >75-77 君と酒を飲むと言うこと
>101-102 ラーメン食べたい
4点 >90-91 浮遊代理店で八時に待っているよ
3点
>>81-83 からだ〜魂の在り処(ありか)
>103-104 泥酔
>119 古梅酒
>122-126 DRIVE OVER
2点 >121 駱駝と夜
1点 >69 孤独酒 >70 混乱 >72-73 父ちゃんの酒 >74 夢酒
>80 カウンター >84 酒は何を映すか >86-88 酒と死刑と友と毛布
>99 マカディア舐め >129-130 騙し酒 >132 酒ぶ
だと思います。
といいつつ俺も間違えましたよ OTL
(駱駝と夜の作者さんゴメンナサイ)
チャンプ 8点 >97 げろまみれる星に願いを
準チャンプ 7点 >105-106 sou-sei
6点 >89 by
5点 >75-77 君と酒を飲むと言うこと
>101-102 ラーメン食べたい
4点 >90-91 浮遊代理店で八時に待っているよ
3点
>>81-83 からだ〜魂の在り処(ありか)
>103-104 泥酔
>119 古梅酒
>122-126 DRIVE OVER
>121 駱駝と夜
1点 >69 孤独酒 >70 混乱 >72-73 父ちゃんの酒 >74 夢酒
>80 カウンター >84 酒は何を映すか >86-88 酒と死刑と友と毛布
>99 マカディア舐め >129-130 騙し酒 >132 酒ぶ
多分これであっていると思います。確認宜しく。
174 :
名前はいらない :2005/04/04(月) 01:49:40 ID:lDPKFGIV
しかし点数よく入りましたねぇ
点数まいどありー!
審査員:>153-155,>158,>160,>162,>167,>168 【TOP5】 1位 8P >97 げろまみれる星に願いを 2位 7P >105-106 sou-sei 3位 6P >89 by 4位 5P >75-77 君と酒を飲むと言うこと ...>101-102 ラーメン食べたい 5位 4P >90 浮遊代理店で八時に待っているよ こうなった。>173と上位5は同じ。
177 :
名前はいらない :2005/04/04(月) 02:22:49 ID:MSk0ccye
順位の確認は完了ということで、正式結果を発表しまーす! チャンプ >97 げろまみれる星に願いを 準チャンプ >105-106 sou-sei 以上のように決定しますた。(詳細は>173,>176) ではチャンプを受賞した「げろまみれる星に願いを」の作者氏、お題の提出をお願いしまつ!
ども、チャンプです。 次のお題は「神経」でよろしくお願いします。 締め切りは4/11の23:59:59まで。
彼は僕に言った その血は洗い流せないだろうと 僕の心に染み付いた暗い血は 死ぬまで消える事は無い この血はやがて心のすべてを包み込むだろう 心が孤独の波に飲まれた時 心に染み付いた血は僕を闇の中へと誘う そこは永遠に満たされる事の無い世界
>>179 早っ!!!!!!!
(・・・誤爆だよね?)
181 :
ナヲ :2005/04/04(月) 03:27:14 ID:+yTWQKDK
その時 ソレは ぷつり と音をたてた きりきり きりきり ねじ上げられ ぎりぎり ぎりぎり テンションがかかり きゅるきゅる きゅるきゅる 中心から細っていったソレは いともたやすく いとも軽やかに その時 ソレは ぷつり と音をたてた
182 :
名前はいらない :2005/04/04(月) 03:29:59 ID:+yTWQKDK
>>181 失礼しました!
名前欄に題名が入ってませんでした。
題名は「ソレ」でお願い致します。
>>179 ぬおっ
ごめん誤爆ってましたか…
すみません
184 :
はなつづれ :2005/04/05(火) 09:07:18 ID:PxF9nfhI
すみれのはなのつるがわたしのあしさきから たれはじめてそこからしずかにだいちにねをはり みずをすいあげはじめたのははるがずるずるとなつに ひっぱられていくようなべるべっとのなかで ようやくこしをあげたわたしのせぼねからはあさがおのつるが たれておりそれがわたしのせなかからくびへとはってさいごに あたまのてっぺんではなをつける ぼくのからだはようりょくたいでおおわれ みどりいろになりしだいにこうごうせいをし しぜんにとけこんでいく ぼくはだいちのなかへともぐりこんでいく ぼくのしんけいはときどきくわでえぐられ のうさくきでほりおこされむざんにきられてしまうが またふっかつする ぼくはとてもこっけいだ
これまでの人生で、たぶん12回ぐらい、<本当にヒドイこと>を、僕は女性に、 したんじゃないかな、と、思うんだけど、これはその中でもいちばんヒドイことだっ たんじゃないかな、と思う。 中学生のときに、太った女の子が、前の席に座っていたのさ。 よく笑う子で、ちびでおかっぱで、頭が良くて目がきれいで、明るくて人に優しくて、 あんまり美人じゃなかったけど僕はその子が好きだったんだな。僕らは仲良しで、いろん な話をしたのさ。 ある日、僕は画びょうを持っていて、なんとなく、面白いかなって思って、彼女の椅子 に置いてみたんだ。 そしたら彼女は、まるで気がつかずに座ってしまって、僕はびっくりして大笑いしたのさ。 彼女が振り返って不思議そうな顔をしたので、僕もちょっと不思議だったし、「立ってみ てよ」と言ったんだよ。そしたら僕の画びょうは、ちゃんと車襞スカートの上から彼女のお 尻の左側に刺さっていて、僕がちょっとつっついたら、コロンと床に落ちたのさ。 彼女はそれを見て「あれ?」って顔をして、その顔がゆっくり変わっていって、最後はちょっ とさびしそうな笑顔になったんだよ。
186 :
シリピア (2) 2/2 :2005/04/06(水) 00:28:05 ID:Ic1I2T0o
そのとき僕は、太った女の子のお尻は大体全部脂肪でできていて、そこには痛覚 を感じる神経の分布が少ないのかな、って思ったんだけど、本当はそうじゃないん だろうな。 本当は痛みってのは、神経とかじゃなくて心で感じるものなんだろうなって、 今は思う。
187 :
無神経 :2005/04/06(水) 03:52:19 ID:oA1Y9k+e
ブローカ中枢に棲むキングコブラは 0,1ミリの氷の中で串刺しになりながら シンケイサイボウの歌いやまない シワシワの脊髄を凝視していた 脳から分泌された心地よいシナプスに 生々しいメロディーを合わせてみれば ニューロンみたいな私の舌先から 情報インパルスがニョロリと拡散し 喉が焦げ、胸が焼け、手脚もポキリと取れてしまい、 煙草の煙みたいなダルマよりもみみっちく まるで右脳だけになった私のカラダは ついには変態の キングコブラに食われてしまいました が、少なくとも キングコブラの悲しげな咆哮は リクツダラケの空の下で、今も断続的に響いてます ああ…、なんて無神経なウナリ声なんだろう
188 :
神経 1/4 :2005/04/06(水) 13:35:08 ID:OJU4Erzh
1 試作 a 巨大な高架を支える橋脚の柱石に 落ちている赤いライターを 右折車線の窓外に見る (あっちの崖でさ) (うん) (あの山の、海に突き出してる・・・) 下校する高校生 ベビーカーを推す女を 田舎の道で フロントガラスの向こうに見る (一番大きい?) (そこらしいよ) (じゃあ、あれ嘘だったんだ) ガード下のうらびれた公園の脇に落ちる階段 その真裏の支柱を背に車を停め 買ってきたハンバーガーを食べる (多分) (あたし海いきたいなー、家やだ) (あの崖のカーブ、海に突き出した・・・急な) 夕暮れの空に カーステレオが鳴る ホルダーのシェイクに手をつける 空席のナビシートには目を遣らない (いこうよ)
189 :
神経 2/4 :2005/04/06(水) 13:36:05 ID:OJU4Erzh
(海?) (うん) 夜 山麓を川沿いに抜ける国道を走る あの時と同じ景色 もう一度 海へ (行こうか) b 川? うん 川沿いなんだな (黎明の野に鬱勃する森の影 遠景の稜線に朝陽が留まる 静止した分暁の空) 暗いねぇ 夜の山だから んー (女は森へ その歩行に呼応し湧出する大理石が 彼女の蹠を受け止める 歩揺する長い黒髪は その一揺れに束と落ちる) やばい眠い、危ない 川がきれいだ (女を追う 大理石の経路には 瘢痕に蝕まれた肢体の残片が
190 :
神経 3/4 :2005/04/06(水) 13:37:22 ID:OJU4Erzh
縷々と連なり重なっている) 見えるの? ううん ん? (ウッドソールと大理石の衝突に 明滅する言葉らが、 足元に散る肉塊を整複していく) 見えないけど どっち きれい (歩一歩と 致命的な歩み) c 透明な色石の渥美の肌に とりどりの華辞が彫金される (ここはシルバーでなく イエローゴールドで) 削りだされていく浮文の肌に 恍惚と浅笑する女 (ジルコニアを埋めて 半貴石がいい 濁った石が好きなの) 肉体を失った言葉の幽霊が 逸遊する この際涯
191 :
神経 4/4 :2005/04/06(水) 13:38:02 ID:OJU4Erzh
(虚辞の海風がまた私の肌を磨く この石も あの風も 一体誰の言葉なのだろう) 圏点を打たれた黒髪が号してる シフォンの海 鉄の海畔 布と金属の海景 (でも、どうしよう) 2 君へ 脳神経を一本に抽象化できたとして、 その縦断面を観察する。そんな詩を書きたかった。 この抽象的脳神経は精神総体の隠喩であり、 読み手は、言語化された知覚、記憶、夢などの精神現象を、 この作に於いては意識から無意識のベクトルへ下降していく。 妄執。 試行は続く。 いつか、あの女との海へのドライブを、 記憶の捏造によって再開する為に。 そして君と、 意識の上に偽造した世界で再会する為に。 そう思っている。
192 :
失語 :2005/04/06(水) 16:28:44 ID:v9pKB220
いつも脳みその中身が ミルクよりも白濁している 常に眠くて誰にも会いたくない 脳神経が未発達で シナプスのつながりが悪いからきっと 人とウマく話すことができないんだ 情報が頭の中で錯綜して迷子になる この人と合う話題が思いつけない 結果沈黙でへらへら笑うだけ 昨日のことが思い出せない どうせいいことはないからいいんだけど お気に入りのテディベアがないのは きっと昨日何かしたからだった気がする 覚えてないけど
193 :
神経衰弱 :2005/04/08(金) 00:29:42 ID:LDanoirN
君がカードをめくる度 僕の神経は衰弱していくんだ 裏も表も分からない その指先が触れるカード 僕は夢想する 君の細くきっと柔らかい指にめくられ 僕は僕の全てを晒す まじまじと見つめられ 僕は目を伏せる 暫くすると君は僕に興味を無くして 元の位置に戻すんだ いいさ他の奴等も吟味して 最後は僕のところに戻ってくれば あぁ、あぁ、早く戻ってこないかな ふと我に帰ると そのカードは隣の男に取られていくところ あぁ、あぁ 僕の神経は衰弱していく
194 :
催眠 1 :2005/04/08(金) 00:58:09 ID:NJOZpRr8
吐息が出ると同時に陶酔する 感覚は、四十時間の情事の 呼吸困難 吸って 吐く シーツに喘息薬がちらばって ノックする、千本の心臓安打は 二百秒間には多すぎて、歌になる つぶれ、とっちらかった部屋から 雨が降って耳に染みてゆく 屋根にガレージに ピアニカの香りがするだけの 日曜日は、君が想像するだけの悲惨さを 十二分に備えているよ、うごけないのなら 彼を眠らせておやり くらり、表がえって 低音部が強調される、単調だけが さわさわときこえる深い場所 といってもせいぜいが数米という 深遠に敗北する、それが感傷さ "たとえばかの毘沙門沼には 火山性の活発から寄越された 真っ赤にとがったむじなが棲んで居て すっかりと新川の水にひやされ 頂を目指した己を打ち消すかの様に 沼の底へと身を横たえて、含有した 鉄分を酸化させることによって かつて炎であったみずからを すずやかにしめしているのだそうだ"
195 :
催眠 2 :2005/04/08(金) 00:58:33 ID:NJOZpRr8
さかむきに、むけた貝がうごめいてゆく もうそしてそのように彼は ぐっすりと眠ったんだよ 彼をゆっくりさせておくれ あしたになればさまざまな色香や 威力にまどわされることもなく ますらおへともどれるのだよ しろくじら、ほう屁に似た夜なぎ 吸って、吐く
その色も そこここの空も 強くない こころに 肌に 横たわる 桜もようの神経系 むかしむかしの あの木のした で 死んでしまったたくさんの形 は ぼくらの あのこらの 足もとできっと 今年こそは と 咲き乱れれれ れれれれれれれれ れれれれ れ れ る
薄っぺらい上着を被り 首にはネクタイくねくね巻いて あるけ あるけ サラリーマン あるけや あるけ サラリーマン 首都圏 動脈は人身事故 雑踏 人ゴミ 身動きとれず それでもめげない お前を慕おう 痔を舐め生きるお前のために 路上音楽 若者たちは 曲がった爪でギターを引っ掻き 黄色い歯と歯の隙間から 「大丈夫だ」って歌っている あるけ あるけ サラリーマン あるけや あるけ サラリーマン 命令 伝達 中枢 抹消 昇進 左遷 減給 お前 たとえばお前の陰茎が 誰かの中にある時だって たとえばお前が頑是無く 無意義に射精する時だって お前の身体の細胞の たったひとつとも残さずに お前は構築されている サラリーマンで成っている あるけ あるけ サラリーマン あるけや あるけ サラリーマン
あ。誤字った。「抹消」は「末梢」でお願いします。
199 :
音 :2005/04/09(土) 15:27:11 ID:tvw5UPci
声 叫び 神経は 断裂する 鼓膜は弾け 身体は震える 皮膚の上の物は すべて崩れ落ちて 寒さが身を包み込む 声はさらに大きくなって 小さな声はもう聞こえない ざわめきは消えるだろうか? あの大きな光すら届かないのだ 安堵できぬまま眠りにつくことなど 鼓動の速さが許してはくれそうにない ああ、何十億年も私は静寂を探していた
200 :
名前はいらない :2005/04/09(土) 16:21:53 ID:DTJJCEfg
プラズマ プリズム スコープの内側 気を失いそうなくらいに 星空だけがキレイだった * キラキラと一本に光をうける溝のなかをビー玉が転がっていく * --ここも行き止まり? --ああ。すっかり壊死を起こしてしまってる。 --あんなにまっすぐできれいな道だったのにね。 --ごらん。あの道も粥状残渣でいっぱいだ。 --この大荷物どうしよっか? --どうするもないさ。道端に置いて引き返すとしよう。 --…終りかもしれないね。ここはもう。 --ああ。終わりなんだろうな。 --逃げちゃおっか。 --ハハハ。逃げちゃおっか。…でもどこへ? * ぼくが犬の記憶を失くしてしまって 犬は存在しなくなった 花が消え 学校が消え 大聖堂が消えた 歌声 写真 夕焼け 父 友 ぼくは誰の記憶で生きていたのか
* ビー玉 あ ビー玉 あ ビー玉 レギュラーパルス レギュラー レギュラー レギュラー イレギュラー レギュラー レギュラー ころころころころころころころころころころころころころころころころ * 波止場は避難する人々で、すでに足の踏み場もなかった。 「星が2、3回、大きくまたたいたかと思うと、王子さまはその光を浴びて、 まるでスローモーションのように、ゆっくりと倒れていきました。」 ひとつの時代が終わろうとしていた。形勢は傾いていた。 囲碁本因坊戦の大盤解説で、梶原九段は飄々と終局近しを告げたっけ。 「ああ、この一着で、この碁はオワですね。」 このことばに全国の囲碁オヤジは手を叩いて喜んだっけ。 終末を声高に叫ぶひょろ長い救世主を、少女が落としてしまった人形を、 先を急ぐ人々の足が次から次へと踏みつけていく。
* 薄明のなか 混沌の時代からずっと 運命の糸を紡ぎつづけていた三姉妹が とうとうキレちゃった 「けけけけ」と奇声を発しながら ぼくんちの5階の窓から侵入してきて 大バサミでありとあらゆるものをブッた切って 長い髪と薄手のスカートをなびかせて 美しく踊り狂って 去っていった ブッた切られた スキマだらけの世界でぼくは ああ これも運命なんだろな ぼんやり思った
未来ばかり見つめた所で 僕等に何がやってくるというの? 神経がおかしくなるような 答えと否定を聞かせてくれ 今気付く 僕等のやってきたことは無駄 張り裂けんばかりの苛立ちが襲う 桜が風で落ちてゆく まるで僕等を表すみたい 何かに八つ当たりしたところで またおかしい奴と思われるだけ 横顔が光り輝くだけ 儚く散ってゆく日々を送るさ でも桜のように咲いたんだから胸張らしてくれ 頭がおかしくなるような 自分の答えが見つかった
205 :
選択 1/3 :2005/04/10(日) 00:20:10 ID:JNZZ68Xa
いまこの瞬間にこの世界に存在しているのは この詩を書いているおれと この詩を知らずに過ごしているひとびと ということを あなた が知ったならば 同時に この詩は世界をリロードする この世界に存在するのは この詩を書いたおれと この詩を読むあなたと この詩を知らずに過ごしているひとびと そして 存在しなくなったのは この詩を書いていたおれ(と 書いているおれはいま消去されつつあり新たなタンパク質に上書きされようと
206 :
選択 2/3 :2005/04/10(日) 00:20:53 ID:JNZZ68Xa
別の人間に生まれ変わろうと している。 あらゆる組み合わせが試され 母親に マザーファッカーと 指差され 電子伝達系はプロトンの濃度 勾配により駆動され呼吸し、 クッジュープリーズ ヒッ、ミー 善 ファッ、ミー バックで 世界よ 酸素から水と二酸化炭素を、 状況から頼りない脳と詩を、 世界に犯されているおれを見て欲情しないのか あなたは 未だ見ぬ世界に固定する)。 状況はシュレディンガーの猫、観察はあやうい――……。°。°。°:::= 復元の不可能な分岐 、を打ったとき、おれは、を打ったおれとなり、を打たなかったおれにはもはや戻れず、おれのとなりには空白を睨んでいるおれが すると、 、、おれは、、 、、 、 、、 、 明滅、、、、明滅、、して、いる、
207 :
選択 2/3 :2005/04/10(日) 00:21:54 ID:JNZZ68Xa
土曜日の朝はお陽さまが昇って、今日は洗濯日和です。においのいい洗剤と柔軟剤を使って、毛布を洗います。 窓を開け、午前中に洗濯して掃除して、お昼はフレンチトーストをつくります。午後はなにをするか、なにをしないでも 外に出れば素敵な一日になると思います。今日はそういう気がして、なりません。そういう気がしてなりません。
208 :
選択 :2005/04/10(日) 00:23:00 ID:JNZZ68Xa
209 :
夢神経1/3 :2005/04/10(日) 00:39:03 ID:jq2r9xlh
「暗緑の沈澱する崩れた建物の内側〜緑がかった赤の血液」 ぐっっ ちちち ちちち ちち ちちち っ っ っっ くぽん くぽん ぢうっ ぢうっ ひうううーーーーーーーー ごと ざし っか にき にき にき にき にき にき にき にき ぶっぶっぶ にき ぷつぷつぷつぷつ ppppp い いっ にっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ ぁっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ いっ じゅんじゅん ぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞおおおおおお さぁーーーーーーーーーーーー-
210 :
青のイマージュ 1/2 :2005/04/10(日) 00:39:14 ID:UIPYkJYL
ウスバカゲロウの羽に 縦にうっすら刻印される青 母の透き通るような胸に浮かぶ 静脈の青 耳をあてがうと 鼓動とともに青はよりいっそう 深みを増してくる 流れる 速く そして 緩やかに 堰きとめられて とどまる甌穴(おうけつ)の淵 窪みに落ちて沈んでゆく青 怖いくらいの青の中で 何人いのちを落としていることか
211 :
夢神経2/3 :2005/04/10(日) 00:40:08 ID:jq2r9xlh
「笑顔」 … が が が が があ ー ー … こう こ こ こ こ… きい き ききき さぁ ささ さ ささ… ささ…さ ささ…… 、ん… … が が … … が が が が が が がああ ああ ー … … ねぇ ね ょ …ようよ えぁは うん ん … が が が が が が が が が あ あ あ あ ぁ ぁ ー ー - - - ‥…
212 :
夢神経3/3 :2005/04/10(日) 00:41:11 ID:jq2r9xlh
「深白」 し し し ぱ ん ぱ ぱぱ ぱ ………しーーーーー る る る るる … せ る る る そーーー る るる るーーーー… …… さ ら ら ら すーーー る る る だ は りり くくく く く く く く く k ふ ふ べこ たた ずらずら ずらず らず ず ずずずずずずず ぞぞ じじじ じじじ じじ じ じ ばぁつん ぅ
213 :
青のイマージュ 2/2 :2005/04/10(日) 00:50:14 ID:UIPYkJYL
空に暗雲がかかり 驟雨が音をたてて走る (雨が降り始めるときの懐かしいにおい) にわか雨が通り過ぎると また戻ってくる、いつもの空の青 目をつぶる しばらくたって また開く 最初にやってくる光 ほとばしる青 この光はどこからやってくる? 空から? それとも私の内部(うち)から? 刹那のうちに 精霊たちが 網膜から神経回路を一気に駆けのぼり 松果腺のスウイッチを押して光る 識域下の青 それは生まれる前の私が見ていた始原の海からやってきた色 溢れる青 両眼の穴から零れると ルリシジミの青となった 蝶はゆっくりと空たかく舞い上がり オゾンを満たしてゆく あを こんいろ ぐんじょう ゆるやかな青のグラデーション
214 :
青のイマージュ 2/2 :2005/04/10(日) 00:53:21 ID:UIPYkJYL
213 「識域下」 を 「識閾下」 に直してください
215 :
カナシイソラ :2005/04/10(日) 15:28:09 ID:JBEjWPLL
堕天使は黒い毛先で 風気感じて空を舞う 僕らが子供の頃 やわらかかった空気は ススだらけになって 吸う気にもなれない 皮膚の神経で空気感じて 汚れた僕らを嘆いてる 汚れた都会の空は 嘆きと悲しみにあふれ 黒い悪魔が町に救う 堕天使は黒い翼で 汚れた街の空を舞う 人間(ぼく)たちを笑うがいい 無神経すぎる人間たちを 僕らが子供だった頃 透き通ってた空は 汚されてしまって 星も見えない 夢が要らないといった大人は 星空かくして歩いてる 人間(ぼくら)が汚した空は 悲しい空気で覆われる ビルの上笑ってる 羽を広げた堕天使が
気付かない振りするのは 嘘ではないと分かったような口利いて あんたが私の何知ってるの 生まれる前から好きだったとか お前の気持ちも知ってるだとか ダッサイ言葉並べて何勝手に悦入ってるの あんた無神経なのよ 例え本当の事でも 言って良い事と悪いこと 言うべき時とそうじゃない時 そんぐらい軽い脳味噌でも区別してよ 信じてくれ何て今更 甘い言葉に何度騙された事か あんたは私をなめてるんか いつかは幸せにするとか 不自由無く暮らしていけるだとか そんな言葉求めて無いって分かってよ あんた無神経なのよ 惚れた女を弄ぶ そんな人生楽しいの そんな愛しか知らないの かわいそうなあんた私が捨てたら 何処へ行くつもり
>>184 はなつづれ
5行目の、読者を煙に巻く文脈の展開が気持ち悪くて良かった。
平仮名の必然性が唯一感じられた箇所。でも他は何を書きたかったのか分らなかった。
>>181 ソレ
読者にどこを読ませたかったのか、作者に解説してもらいたいと思った。
無属性な文字列の印象とそれを成立させている叙述の過不足の無さには好感を持った。
>>185 シリピア
なんでもない散文に、
「痛みってのは、神経とかじゃなくて心で感じるものなんだろうな」
という、ありきたりな認識の転回。
生活語の中に一点「車襞スカート」や「痛覚を感じる神経の分布」
という、いかにもな語彙の転調。多分それだけの作品。
>>187 無神経
特定の専門語彙のなかでの詩的戯れ。最初は興が乗らなかったが、
3連目辺りから「出まかせ語法」とでも言いたいようないい加減さに笑わせられた。
勢いを損なわない程度にもう少し描写を丁寧にするといいかもしれない。
今のままだと名詞に振り回されすぎて読者の頭にスッと入ってこないと思う。
>>192 失語
「脳神経」や「シナプス」という語の使用に無理を感じた。
作品内部に必然性がない。「情報」や「錯綜」も、この作品の平易な語調には不似合いだと思った。
でも、最後の3行は、他者ばかりか自己からも自閉していく主人公の輪郭をきちっと捉えてとてもいいと思う。
きゅんときた。
>>193 神経衰弱
連の切り替えで「カード」の意味が変わるんだなぁと、そこだけが印象に残った。
>>194-195 催眠
催眠にかけるという詩全体の筋を、語の様々な側面を足場に辿っていく作品なんだと思うが、
読者にどこまで意味を許すのか、どのように許すのか、あまり計算されてないようで、
混乱するにももっと心地よく混乱したいと思った。でも口調の変化のさせ方は優しく、気味悪く、良かった。
>>196 はじまりのうた
1行目、2行目が分らなくて、そこが分らなければ作品を分ったことにはならないんだろうけど、
「昔々、あの木の下で死んだたくさんの形があのこらの足元で咲き乱れる」という言葉に何か胸を打たれた。
れれれ・・・の箇所も花吹雪を連想させ、その花びらは文字で、とてもいい。
>>197 抹消サラリーマン
世界観はしっかり構築されているようでそこはいいのだが、
人体の比喩するものが一つに固定されているわけではなくて、そこに読みにくさを感じた。
若者たちの歌声に対する失望と希望のバランスの味わいが、
この作品の主調音を多分一番良く表現しているのだと思う。この箇所は良かった。
>>199 音
パッと見、ハッタリ的なレイアウトなんだけど、読んでみたら全然そうじゃない。
意味内容とともに上手くクライマックスを演出している。
特に7行目までの崩壊のリズムは圧巻だった。
作品全体としては多分、永劫に訪れない静寂へ落下していく魂の描写で、
それを最後の3行で説明しているのだろうが、分りにくい。それが残念。
>>201 世界がオワだなんて、そんな!1/3
ようやく何か惹き付けられる作品が来た。
2個目の*まででその後のワクワクするような流れを導くことに成功している。
その後は詩人の語りの波に流されて遠くへ行くだけ。良かったと思う。
作品が「神経」という題とどう関係するのかはよく分らなかったが、
そういう事を敢えて考える気にはならず、またそこがこの作品の魅力か。
問題点があるとすれば、波止場のくだりだけ文脈が変形してあって、
それが他の部分との調和を欠くように感じること。
>>205-207 選択
説明に終始する文章は内容の理解にしか生産的な意味は無い。
だから1連目はもっと簡潔にまとめて読者の負担を減らすべきだと思う。
言葉自体が魅力を持っているわけでもない。
()の部分、もっと錯乱を効果的に整理しないとついていけない。
かといって読者を置いていくような力もない。でも魅力的なフレーズがある。
「世界に犯されているおれを見て欲情しないのか」
更新されるとは世界に犯されるという事。詩とは世界を凌辱し返す意思のこと。
これは読者を詩へ誘う詩人の挑発だ。
この言葉に辿り着くそれまでの論理の積み重ねは一応成立はしている。
だからこそ洗練の無さが惜しい。
締め方はいいと思った。人は世界に犯されながら生きるしかない。
深い認識は人間を沈黙の日常に追い込む。詩=和姦は断念されあとは日常=強姦に屈するだけだ。
抵抗するというのでなく追い込まれて終わりという所に物足りなさも感じるのだが。
>>209 夢神経
この作品は分らなかった。感じたことだけ書くと、
最初のパートは「」内の重たさが以下に続く空白の多いラインを上手く引き立たせた。
が、次のパートからはそうではないので、それは狙いではなかったという事か。
擬音的な平仮名の列が空白の中で力を発揮している。意味はわからないが案外面白い。
意味の分らなさを「」内の少し意味が分る部分が支えている。
全体としては日常的、表層的意識からは遠い場所にある何者かの蠕動といった印象。
>>210 青のイマージュ
上手いなぁ、美しいなぁと思った。
描写が上手、特に2/2は一続きの叙述の中に四度のシーンの移動をスムーズに成立させているし、
個々のシーンも、主人公の視線が無理なく幻想を追跡する。特に内なる青が蝶になるシーンは
「両眼の穴から零れる」という一瞬のスリルが「ルリシジミの青となった」でおやっと思わせ
「蝶はゆっくりと空たかく舞い上がり」でなんだか幸せな気持ちに昇華され行き、読んでいて面白かった。
1/2の方でも3連目はイメージの形成の過程を上手く読者の(作者によって操作された)内的なリズムに沿わせている。
惜しいのは構成で、前半部と後半部の統一感に欠ける。
神経回路のあたり、他の箇所との語彙の異質感を上手くコントロールできていない。
もうひとつ、全体的に使用されている言葉がアナクロな印象を脱しない。それで随分損してる。
最終連、それまでの重たげな文字列の印象を翻すだけの力がなかった。
改行を少しいじれば良くなる気もするのだが。ここさえもっと何とかなったら。
1番良いと思った作品に1番文句が多くなってしまった。
ウインドウにはショッキングピンクの斑点が不規則に浮かんでいる 視線を動かしても、そのまま移動していく 車の前に広がる灰色に濁ったスープ。 奇妙な形にこわばってしまっている指を一本づつ折り曲げる 力をこめて握り締めると 目の前の世界が見知った風景に戻る 歯を食いしばりすぎて、奥歯がまた少し砕けた。 曲が終わった。 癇に障るオブジェのようなDJが かたかたと流れてくる 運転からそれた気を正面に戻した。 この街には猫が多い 海が近い 猫は不思議と海岸に向かって道を横切っていく 黒い猫、茶色い猫、まだらな猫が 踊るように道を横断し、運の悪いやつが轢かれていく ぶちまけられた中身に、朱色のゴムひもが見えた くずれた豆腐。 2度、3度と轢かれるうちに、黒っぽい煎餅に変わる ひかびかになった毛皮。
「海岸へ走る猫」 2/2 猫は海に惹かれるのだろう 人も同じだ。 神経になぜシナプスがいるかといえば、 生き物も、生き物のシステムも、情報そのものを直に受け取ると オーバーフローしてしまうという話がある。 あえて、受け渡しというクッションをはさみこみ、 情報を曖昧に薄め、あるいは受け取りやすい形に作り変えるという操作を 無数の箇所で行っている。 システムの安全性確保のために精度を落とし、 システムの変異性を確保するために、思いがけない事が起こる要素を保持し続ける。 つまり、自己変化することのないシステムは結果として恒常的な生存が期待できない。 猫が、道路の脇からこちらを見ている。 視界にまたピンクの斑点が浮かび始めた。 濡れそぼった猫の群れが、浅黄色の海を泳いでいくのが見える。
223 :
虚無 始 :2005/04/11(月) 00:41:40 ID:p+Ym8F10
無いものがどんなモノか 言うだけ無駄なんだが 虚無ってのは 単なる無とは違うのは わかる? この世の中に動くものがいなければ ずっとずっと平穏な 世界なっているはず 朝日がのほると 熱が大地を 巨大なヒーターに変える 絶え間なく上昇する 空気 風が吹き 雨となって 大地を削る 覆うもののない 大地は見る見るうちに 痩せて 海を浅く埋めていく 海と大地 朝日もいつも変わらぬ 同じモノ
224 :
虚無 継 :2005/04/11(月) 00:44:42 ID:p+Ym8F10
やがて漆黒が 陽光(ひかり)の余韻を ひたひたと追いやると 大地に冷気がせまり 玉の露が結ぶ 露を集める 一葉もない いまだ金色のつきも無く 地に落ちた霧が 大地を黒っぽく濡らしても まっ暗やみ 動くものも無く つまらないと想うもの無い なぎの夜 風が止まる 時間が止まったようだが 比べるものも 一刻前の記憶も残らない 雲の上には 遠く星のしじま
225 :
虚無 末 :2005/04/11(月) 00:45:59 ID:p+Ym8F10
宇宙の法則は破綻なく 力を及ぼして 感じ取られる 認められる こともない なんの意味も無い とある空間の 話なのだが もちろん私が見てきたなんてコトは無い それどころかなぜ こんな話をしているか まったく わからない オヤ…… 訝しげな目をしているね なにか? 疑っているのかい?
226 :
痛覚神経 :2005/04/11(月) 17:53:14 ID:8CJw2XYM
パクッと食いつく 鼻の下と上唇の間に 何か鋭利な物が貫通したのを 僕は確かに感じるんだ この水よりも遥に冷い何かを 魚には痛覚神経がないという 心地よく泳いでいてふと目の前に餌が現われた時 魚達は何を躊躇するだろう 釣り上げられた魚はまだ何が起こったかわからない 地面に置かれた魚 周りを見る事を許されたその片側の目で 初めて空を見るのだ 無限に続くようで しかしどこかに限りがあるような あの空を見るのだ 息絶えてなお開いたままの目は一体何を見続けているのだろうか 僕は気付く このままでは外へ連れ出されてしまう 血が吹き出ようともこの糸を断ち切らなければならない 僕はまだ空を見たくない 痛みを感じない僕はきっと 死ぬ事さえわからない 死ぬ事さえ気づけない
(テストテスト:pm9:15 現在地球の人口6,512,668,917) 24時間の間元気だったか? 元気ならば 俺はひとまず安心だ 昨日の話だが 俺のことをよく知りたいと言っても語ることなど僅かだ だが如何に話すべきかと試行錯誤する時間の価値こそが皆無で ならば取り敢えず今朝のことから順を追って話そうかと思う 今朝は早めに起床したので2年間変わらずの髪形をいじってみる 気分で7・3にしてみると 俺の親父が鏡台の中に居た 緩い苦笑を浮かべる (0.6秒) 普段気付かぬ事に不意に気付く瞬間もあるという話だ 錆びた自転車で郊外の白い住宅地を抜け仕事に往く 幾人もの人間が身近で生活を営んでいるらしい (だが俺は彼らが本当に居住しているかに確証は持てない 見たことが無いから) ただ、大量の糞尿が如何に処理されるのかが気がかりだ (0.3秒) 常時存在する現状を突如疑問に感じることもあるという話 仕事の話は つまらない のでしない 夕食のメニューの仔細などを話したら おまえは喜ぶのかもしれないが 何を食べたか よりもおまえと話すために急いだことの記憶が勝る
「時間が惜しい 時間は惜しかったのだ!」 今おまえの言葉が 水に溶けて全身に行き渡るまでの時間さえ惜しい 俺の血管が激しく波打つ 永遠に重ならぬ空の下で生きるおまえとは 一日に交わすこの何分かのテレパシィだけが 4次元の楔を砕く 心臓は月の出ない砂漠のように灼熱を帯びる だが 何て「孤独」だ! 20億光年離れた此処から おまえの姿を見つけるのには 20億光年と少しかかるという 全く癪に障る話だ ところで癪とは身体の一体 どの部分だ 随分話したので頭痛がする (そしてpm9:45 地球の人口は6,512,674,090に膨れ上がった) 今日はこのまま寝てしまいそうだ 互いの星がまた 自転を済ませた後で話そう 白む東天を見て 俺は理解した 俺の棲む島にもうすぐ 放射冷却の朝が また 来るのだ おやすみ 24時間後も元気で居てくれ
君は僕の左手首が醜い理由を聞いてきた 人に聞かれた場合はいつも犬に噛まれたと言う 酷い傷痕は犬に噛まれた痕に見えなくも無く大体の人は納得する だが君は納得した様子なく首を傾げて悲しげに微笑んだ 僕は君のリアクションにとまどって どれだけ大きい犬でどれだけ長く赤い舌で どれだけ尖った歯でどれだけ恐ろしかったか 身振り手振りをまじえて事細かに話している内に この左手首の醜い傷痕は本当に大きな犬の噛み痕に思えてきて もしかしたら左手は食い千切られていたかもしれない 犬に噛まれたのが左手で良かったと思うべきなのだ 右手を食い千切られていたら生きていられない と怖くなって額から汗が滲んで息が荒くなったいた 話が終わると君はもう一度笑って溜息をついて 僕の手首を摩って傷痕にキスをした 僕は反射的に君を突き飛ばしてそのままセックスをした 何度も何度も求めて君は起きる事をやめてしまった じゃあ僕は行くね。
君のリップをつけて君の脱ぎ散らかした下着をつけて 僕はブラジャーのワイヤーが痛い事を知ったのだ 耳たぶを揉んで膿をしごきだすとピアス穴から透明な汁が流れて 髪を指でとかすと乾いた透明な汁がフケのように紺の制服を汚した 「野良猫を見ると情が移るから触ってはいけない 拾って帰る事は困難なのだから目さえ合わしてはいけない」 君の美学は真っ当に歪んでだから透明な汁は乾いていくのさ それでも野良猫はそれなりに幸せそうにゴロゴロと鳴いて 僕は鼻水を垂らした野良猫の喉を撫で目やにを拭き取り冷たく濡れた鼻をつまんだ 野良猫の足を持って小豆そっくりのぷっちりと皮のはった肉球にキスをすると 野良猫は目をぱちくりさせて平らな腹を長く伸ばした 君は僕の傷痕にキスをした 僕は君のどこにキスをすれば良かったんだろう 目が痒いのは花粉のせいで昨日までは何とも無かったのに傷痕も痒くて 新しい今日!に目を細めて花粉が舞う宙に根性無しの桜は散って 僕は傷痕を音を立てて掻き毟って地団駄を踏んで地面に希望を与える 君の世界に花粉は舞っていますか 取り残された君にも明日が来るし僕と同じように明日が来るし 鼻水を垂らす猫にも花粉を撒き散らす花にも 間違い無く遅刻する事無くタップを踊るように星を空に踏み散らかして 水平線が端から端まで夜をぐいっと押し流して
焼酎を入れた グラスの重さを覚えてる あいつの 臍の窪みを覚えてる 掴んだ岩の ざらつきを覚えてる 花崗岩の結晶が 指の皮を削る ざらつきを 山を 透けた右手は 覚えてる 手首の先 毛細管から吸い上げられた 神経が 掌の生えてた辺りで 燃えて ほうっ と消えて 煙の管が たなびいて 遠く山まで たなびいて 怖いよ あいつがそう言った どこが? 知るか 俺には これしかないからさ もう これしかないからさ
頂上へ伸びる 垂直の地平線が 剥き出しの白を投げ ざわめく 一条の亀裂を 見上げたこと 右手は覚えてる 乱れた息と 指の軋みと 背中に貼りつく重力が 青い 大気の巨魁を越えて 死に様を呼んだこと 右手は覚えてる 汗滲む 右手は覚えてる 三角ナイフの稜線で 雲に巻かれた 石礫の 束の間沸いた 陽光に 震える銀蝿 宿らす 今を 透けた右手は覚えてる
233 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/12(火) 00:44:16 ID:gwDpg/77
〆切ですね。 そんじゃあ、寸評でも始めよう。 188-191 神経 今回の投稿作品の中で一番の問題作から。最初は、どうということはない男女の会話に じわじわと詩語が忍び寄る。そのスリルとサスペンスを描いた異色作。と言ったら、映画の 宣伝文句みたい。「1.試作」の男女のドライブは、「2.君へ」の自己解説で「記憶の捏造」 とあるから、実景ではなく、一本の神経経路を走査するバーチャルなツールと考えてよいのだろう。 「ミクロの決死圏」を連想した。作中、何回も登場する「崖」も「意識から無意識」へと転落 する位相とでもいうところか。 ともかく、結露から言うと、「構成が凝り過ぎ」というのが率直な感想。この部分は、 ミステリーで言えば伏線にあたるところで、最後の詩的な種明かしにつながる、という トリッキーな構想が、推理小説好きにはたまらないのかもしれない。でも、小説嫌いが高じて 詩版にきた私としては、それが冗漫に感じられてならなかった。 そんな策を弄するより、もっと直球で勝負してくれ、と頼みたいところだ。 「透明な色石の渥美(?)の肌に/とりどりの華辞が彫金される」「削り出されていく 浮文(最初、間違えて「淫文」と読んでしまった。でも「淫文」のほうがいいかも)の 肌に/恍惚と浅笑する女」「虚辞の海風」など、剛速球をバンバン投げ込んでいるの だから、増すます「全部直球で」とサインを出したくなる。 それと、やっぱりもっと読者を信用しなくっちゃ。「2.君へ」の自己解説はないよ。 詩っつうのは、何も作者さんの意図が「正しい解釈」じゃないよ。読者に「誤読」する 自由を与えてくれ。もちろん、詩には「正しい解釈」などどこにも存在しない、という 前提の上で言っていることなんだけれど。
234 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/12(火) 01:30:49 ID:kzQXx8hV
>>184 はなつづれ
第1連のつるのイメージは、けっこう幻想的でいいんじゃないか。「あけびのつる
がからまり」とかどうたらこたか、という詩を昔読んだ気がするのを、いま突然
思い出した。3〜4行目あたりは、作者の真骨頂、というところだろう。
第1連の「わたし」から、第2・3連の「ぼく」への一人称の変化は、人間が
植物に進化したことを示したいのだろう。こうした手法ではなく、文体や語調の
転換などで表現する描写力で勝負してもらいたかった、というのが正直な感想。
ひら仮名表記の必然性はあまり感じられなかった。
>>185-186 シリビア
読んだあと、この詩のことがしばらく頭から離れなかった。好きな女の子をいじめる、
ってのはよくあることじゃないか。でも、ちょっと度が過ぎたみたいだね。
第3連の「その笑顔がゆっくりと変わっていって、最後はさびしそうな笑顔になった」
というくだりが、最も印象的。簡潔だが的確に表現している。
こんな内容は詩よりも散文、エッセーにして書いたほうがよい、というのは読後に
予想された批判だ。でも、否と思う。随筆にすると、どうしても説明的な文章でさらに
水増しされてしまって、印象が薄くなる。やはり、ギュッと濃縮したポエムジュース
として飲むほうが味わいが深くなるのではないか。それと、もうひとつ。簡単体、とで
も言うのだろうか。余分な装飾を排した明瞭な文体は(ここらあたりも、詩らしくない、
と論難が加えられそうなところ)、私好み。
最後の2行は、グッと抑えて、書かないほうがよかったんじゃないの。書くにせよ、
画鋲に焦点を持っていくとか、安易に「心」を出さないでも、ほかに持っていきよう
があったはずだ。
235 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/12(火) 01:51:47 ID:kzQXx8hV
>>193 神経衰弱
恋の品定めをトランプのゲームにたとえているところは、言い得て妙。第2・3連は
実際にカードゲームをしている場面に転換するのだけれど、こうしたオチをつけるか否かの
是非が問われるだろう。
第1連はがんばって書いたな、という印象大。ここの部分は加点の対象になる。
>>194-195 催眠
言葉遣いが生硬で、イメージがうまく結んでゆかない。「深遠」「敗北」「火山性」
「含有」などの二字・三字熟語をうまく処理するか、だろう。「さかむきに/むけた
貝がうごめいてゆく」など、ドキリとする艶めかしい言葉がチラホラ。「しろくじら、
ほう屁に似た夜なぎ/吸って、吐く」なんか軽みの極致で、うーんと唸ってしまったヨ。
作者の必殺技はひらがなを駆使した、このようなエロスと奇想にある。言葉の手触りに
もっと敏感に注意を払えれば、この詩はどえりゃー詩に化けること請け合い。
是非、リライトをお勧めします。でも、なぜ、↑ココだけ名古屋弁なんだ? 愛・地球博
236 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/12(火) 10:38:42 ID:etbh/IAx
>>194-195 催眠
一晩置いて、ちょっと印象が変わってきたので、前言を撤回、訂正します。
「言葉遣いが生硬で、イメージがうまく結んでゆかない」と書いた。確かに生硬
は生硬だが、これは作者の仕掛けた罠、戦略だということに気がついた。この詩の
テーマはずばりエロス。エロを柔らかい言葉で書いちゃうと、そのまんまになって
しまうし、平凡となる。肉からやわやわを連想するのは誰だって出来そうだしね。
作者は敢えて固い言葉でエロに挑戦しようとしている、ってことがわかった。その
試みが成功しているかどうかの吟味は、もう少し時間をかけて考えさせてください。
評価の手がかりは、生硬な言葉がエロスの本質にどこまで手が届いているかどうか、
にある。いやあ、詩っていうのは、斜め読みするとホント怖い。「梁山泊で本当に試されている
のは審査員」??誰の言葉??
>>221 「海岸へ走る猫」
抑制の効いた文体で直叙される奇妙な描写。
これは意外と絵画的な作品なのかもしれない。
風景を眺める語り手に訪れる追想。彼と視線を伴にする読者。
この作品の核であろう「神経の話」は特に意味を説明されないが、
語り手の内観に同化した読者には、説明を介さない曖昧かつ豊かな理解が与えられる。
冒頭3連と目の前を横切る猫の行列のそれぞれが、
より深層への踏み込みのイニシエーションになっている。
最終連、不可触領域への最後のエントランスが浅黄色の海へ逃げていく。
言葉を選ぶセンスがいい。何度も読み返したくなる魅惑的な作品。
>>223-225 虚無
下手なのだろうか、計算なのだろうか。
文章としても詩としても意味が分らなかった。
>>226 痛覚神経
永遠の胎児。それ以外の評言は不要なほど完結した詩世界。
平易さが切実さを伝える。どうすればもっと伝わるのか、それを考えれなければ。
>>227 交☆感日記
読みやすく、上手いとは思うが、何を読ませたいのかが分らなかった。
言葉やエピソードを追っていくのは楽しいが、
肝心な所にスルリと逃げられてしまったという印象。
考えなくても読める文章に、考えなければ分らない毒を忍ばせたのか?
僕は考える事が嫌いなので分らないまま置いておく。楽しくはあった。
>>229 「僕は一人。水平線で」
大変自閉的な作品。作者の内面から詩が自立していないので、
作者に説明してもらわないと何が起こっているのか理解できない。
出てくる女をあまりに都合良く扱いすぎる。
>>231 幽霊が覚えてる
着想は良かったと思う。でも描写がさっぱり理解できなかった。
なにかあるんだろうなとは思うし、その世界に入って行きたい気はするのに残念。
最後から2連目はぎりぎり理解できる範囲の省略。ここは良かったと思う。
今回の加点候補
>>194-195 催眠
>>196 はじまりのうた
>>201 世界がオワだなんて、そんな!
>>210 青のイマージュ
>>221 「海岸へ走る猫」
「海岸へ走る猫」は文句を付ける部分もないし3点。
残念な部分がある「青のイマージュ」が2点。
「世界がオワだなんて、そんな!」は描写に下手な所があり、それがこの作品のよさを損なっているので対象から外す。
「催眠」の綱渡り。「はじまりのうた」の意味符牒からの逸脱を指向する言葉。僕は後者を取ります。「はじまりのうた」が1点。
というわけで、
3点 「海岸へ走る猫」
2点 青のイマージュ
1点 はじまりのうた
その他にいいと思った作品として、
>>192 失語
>>199 音
>>205-207 選択
>>226 痛覚神経 を挙げておきます。
今回は投稿数が少なく残念でした。あと「はじまりのうた」についてはもう少し考えを深めてみたかった。
それも残念。
240 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/12(火) 15:28:57 ID:hKuVC8tH
>>221-222 「海岸へ走る猫」
1/2と2/2の最終連3行は完璧。特にラストが不思議なポエジーを誘う。
問題はだ、2/2の考察部分だな。「情報そのもの」はカントの言う「物自体」
のこと、そこから情報が感性を通して選択的に選び取られて、悟性で統合されて
人間の認識が成立する。感性・悟性で加工された像は能動的につくられた像であるから
して、人間は永久に「物自体」に触れることはできない、というのがカント以来の
これまでの哲学の常識なんだ。そうなんだけれど、詩というのは、ことばを使って
「物自体」に限りなく接近する、哲学をものとも思わない無謀な営為ということになる。
宗教もアプローチは異なっても、同じ志向性をもつものと言えるんじゃないか。
ほんで、詩のリクツの部分なんだけれども。やれオーバーフローだ、やれシステム
の安全性確保だ、片腹痛いわ。ワシは「情報そのもの」ようするに「物自体」を捕らえる
ことができれば、発狂してもいい、と常日頃から思っとるんじゃ。作者のおぬしは、そこん
とこ、どー考えておるんかい。――と、ついつい頑固親父口調になってしまった。
241 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/12(火) 15:44:46 ID:hKuVC8tH
>>221-222 「海岸へ走る猫」
作者のおぬしの代弁(想像)
猫が目指す「海」がMUJINAさん、あなたの言う「物自体」なのでしょう。猫も
人間もそれに激しく惹かれるのです。でも、たいていの猫はそこにたどり着けないで
グシャリと無残に車に轢かれてしまうのです。MUJINAさん、あなたも、車に轢かれない
よう気をつけてくださいね。横断歩道を渡るときには、左右をよく見て渡りましょう。
>>215 カナシイソラ
テーマ、構成、表現――と、一応、詩の体裁は整っている。詩を書く訓練は十分積んでいますね。
どうだろう、今度は思い切って、これまで築き上げてきたものをブチ壊してみては。
悪魔と友達になりたい、公害大好き、汚れた空気大好き、もっとちょうだい、と叫んでみては。
そのほうが、ときとして、悲しみがより直裁に伝わることがあるのですよ。
242 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/13(水) 00:34:02 ID:wSMvSX9q
>>205-207 選択
「海岸へ走る猫」が認識の限界性をテーマとしている。偶然にもこの詩のテーマも
認識論で重なっている。もしかしたら、「海岸――」の作者はこの詩に啓発されて
書いたのかもしれない。
まずは、キーワードの「シュレディンガ―の猫」の解説から。外からは見えない
ブラックボックスの中に猫が一匹入れられている。箱の中のある電子が崩壊すると
青酸ガスが噴出して、猫は死ぬ仕掛けを施す。いま、ある電子が崩壊する確率が
1/2であるとすると、外部から観察できない以上、その猫は半分生きて、半分死ん
でいるという奇妙な状態にある、ということができる。つまり、量子力学では、
量子のふるまいは確率論的にしか予測できない、という認識の限界性をシュレディンガ―
は猫を使って巧みにたとえのだ。
で、何でこの詩の作者はこの話を持ち出したのか。詩を書き、読むという営為、つまり
作者と読者の相互作用はもまた予測が不可能。これが量子力学のアナロジーとなる、
ということなのだ。だからこそ、詩は作者のもとを離れて読者に手渡されるとき、
無限の可能性をもつのだ。「選択」を読んだあとでの、こんな私の「誤読」も
作者には予測が可能であっただろうか。
思えば、詩に限らず、人の世はなべて予測が不可能だ。そんな中にあって、この詩
の3/3のような穏やかな日常を送ることができる作者を、私は限りなくうらやましい
と思う。
243 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/13(水) 01:22:44 ID:Ifqd3f7e
>>227-228 交☆感日記
全体的に好センスを感じる。題のつけ方がそうだし、数字が心地よいアクセントと
なっている。パロディあり、軽いウィットあり、洒落た台詞ありで、飽きさせなかった。
単身赴任で愛する女性と離れ離れになった悲哀を明るく描いている。あえて「誤読」
すれば、いくら愛する関係にあるといっても、人間どうしの精神的な距離は惑星間ほど
離れている、というどうしようもない他者との隙間を読んでみたりする。
「神経」→「交感神経」→「交換日記」→「交感日記」という連想だろう。ややお題
から遠いのが難点。
209,211-212 夢神経
オノマトペ。擬音語、擬態語だけで書かれた世にも奇妙な詩。楳図かずおの世界だなあ。
楳図の恐怖漫画で、奇怪な虫の大群が一斉に蠢いて移動するときの不気味な音。
提案なんだけど、なんかこのレイアウト、文字がすかすかなんだよね。スカスカの
空間を物体となった「文字虫」が移動している、という意図があるの? でも、なんか
迫力がないよね。だから、思い切って、逆にオノマトペでびっしり空間を埋め尽くす、
なんてのはどうだろうか。そのほうが恐怖心はさらに増すと思うよ。あ、作者さんは
もとより恐怖を期待していないんだっけ。
>>199 音
ボーリングのピンの並び。ピラミッド階段。拡声器のメガホン。作者は何を
イメージしてこのレイアウトを選択したんだろう。声がだんだん大きくなるっての
を視覚化したかったのかな。ともあれ、「何でもやってみよー精神」は買います。
244 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/13(水) 01:31:27 ID:Ifqd3f7e
異常事態発生。今回は前回にもまして凄い詩が多すぎる。寸評書ききれない。 このままだと、加点の大判振る舞いになりそうな予感……。 続きは明日また書きます。お休みなさい。
245 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/13(水) 12:05:00 ID:fQh3W+LY
>>226 痛覚神経
うまいっ!(唾が飛んでしまった) 魚を僕になぞらえた一人称の語りと、カメラを引かせた
三人称の語りの切り替えが巧み。カメラワークの妙がスムースな詩の流れを作っている。
この詩の功績は「発見」にある。魚には痛覚神経がない、という「発見」と、釣り上げられ
地面に置かれた魚は片側の目で空を見る、という「発見」。特に後者の「発見」は
言われてみれば当たり前なんだけれど、ちょっと気がつかない。この「発見」で、詩の
半分はできた。そこに自分の死というテーマを重ねれば一丁あがり。
詩は日常生活の観察から生まれる、ということをまさに実証したような作品。
特に、詩を書けない、という人は、この作者さんの手法をよく参考にするとよいだろう。
ところで、内容だが、恥ずかしいことに、最初の一読でうっかりこの詩をスルーして
しまった。ほとんど何も印象に残らなかったのだ。ところが、二読三読するうちに
この詩の深さがじわじわと水がしみだすように実感されるようになった。最終連、
ちょっと怖いんじゃない。淡々と書いているから、よけいコワサが伝わってくる。
「痛みを感じない僕」というのも、自己の未熟さを冷静に観察したからこそ、できる
表現と言える。
>>201-203 世界がオワだなんてそんな!
正直、ワケわかんね。超新星爆発かなんかで、一個の惑星が滅亡する――これが
ひとつの時代の終焉を表す隠喩だということ以外は。各連のイメージ、言葉遣いが
すべて滅茶苦茶。でも、そのグチャグチャ加減がこの詩のひとつの魅力になっている。
こんな意味不明詩は、暗号を解くように誰かに読みほぐしてもらって、その解説を
聞いているのが面白いかもしれない。残念ながら、私はその適任にあらず、ということだ。
>>231-232 幽霊が覚えている
全編、たしかに詩の言葉になっている。
登山は実体験かそれとも何かを喩しているのか?
「透けた右手は覚えている」ということは、右手だけが死んで「右手の幽霊」
になっている、ということだ。この非現実的な奇想がポエジーの発信源となっていて
この詩を支えている。オリジナリティーは十分備えている。
採点。
>>188-191 「神経」 3点
不満もあるんだけれども、やっぱり技巧的な挑戦、幻想的な美、
会話文のもたらす効果(耳元に聞こえてくる)という点でリードしてると思う。
>>231-232 「幽霊が覚えてる」 2点
伝わってくる感情の真摯さという点で1番だったです。
硬質な表現を駆使した、山の情景もいい。
感想のほうで、誰か友人を亡くしたかもと書いてしまったけど、誤読です。。すみません。
>>205-207 「選択」 1点
認識の危うさを表現するところが、微妙に舌足らずだったんだけど、
存在の不確定性に真正面から取り組んだ心意気を買います。
>>226 「はじまりのうた」 1点
短いながらも、少しコミカルかつ真面目な詩情がありました。
あと、加点したかったんだけども、格差もつけたかったんで落としてしまったのは、
「青のイマージュ」(後半の推敲待ち)
「痛覚神経」 (これはよくできているんだけど、なんとなく青っぽさが気になった)
「催眠」 (やっぱし、判んなかったとこが。)
でした。
久しぶりです。ごめんなさい、審査結果のみでお願いします。
3点
>>188-191 『神経』 対話と情景描写がネガ、ポジと、反転を繰り返し、舞
台を変えながら展開される、一風かわったアバンチュール。実はぼくは、
『2.君へ』は必要だと思っている。ただ、『2.』の冒頭の2連が、ごっそり要
らないんじゃないかな、と思う。いや、これは凄い詩です。タイトルは、もう
ちょっとステキにしたかった。
2点
>>194-195 『催眠』 これは文句なしに上手いんだけど、3連めで感傷は深遠
に敗北する、といったん突き放しておきながら、ほぼ暗喩のみで世界を構築し
ようとする行為そのものに無理を感じました。むじなのエピソードなんか、身
悶えするほどに世界の広がりを感じるのに、ね。
1点
>>184 『はなつづれ』 1連めのことば運びは魅力的で、植物が成長していく
早回しの画像のイメージを堪能しました。滑らかな文章ですが、それだけに
「すみれのつる」は目立つミスでしょう。最後の「こっけい」も、ぼくには腑
に落ちなかった。
248 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/13(水) 23:25:03 ID:9jZiJlaE
さんざん迷って採点です。 ほんとは2点を入れた4作品を含めて合計5作品に3点を入れようと思っていた。 主観の暴走を許せば、そうなる。そうしてもいい、と思っていたんだけれど、 やっぱり審査の公正と公平を期さねばと思い直して、多少客観性も考慮 (構成面での完成度、お題を十分に生かしきれていれかなど)した上での採点結果 です。 【3点】 >226 痛覚神経……コンパクトにうまくまとまっている。ラストの死生観がいい。 「お前はすでに死んでいる」ってか。 【2点】 >185-186 シリビア……これも立派に詩、と呼んでよろしい。 何しろ山之口獏さんのような詩もあるんですから。 >227-228 交☆感日記…強いインパクトはないものの、随所に小技が光ってる。 効果と有効で合わせ技一本勝ち! >221-222 海岸へ走る猫…海で泳ぐ猫のイメージがいまでも残影として頭から離れない。 >205-207 選択……この詩を読んでいろんなことを考えた。私好みの詩論詩。 【1点】 >188-191 神経……妖刀で言葉を切り出す二字熟語の魔術師。 >193 神経衰弱…お題が見事にはまった感じ。 >194-195 催眠……この詩を書いた人、1月にイタチ小僧がチャンプになったときに 出産の詩を書いた名無しさんではないかな。 >209,211-212 夢神経…文字虫もおぞもぞ。なんか痒くなってきた。 >231-232 幽霊が覚えている…喪失感が悲しく漂ってます。 今回は凄い詩多くて、ぶっちゃけ疲れた。いい詩をたくさん読みたいけれど、 毎回、投稿数多くて(かつては50作品に達したとこがあった)、今回のようだと 全部の詩を丹念に読んできちんと寸評つける自信がない。ジレンマ。 以上で終わります。うっす。
249 :
途中結果 :2005/04/13(水) 23:38:39 ID:hb5nupY5
>231-232 幽霊が覚えてる 3 >227-228 交換日記 2 >226 痛覚神経 3 >221 「海岸へ走る猫」 5 >209,211-212 夢神経 1 >210 青のイマージュ 2 >205-207 選択 3 >196 はじまりのうた 2 >194-195 催眠 3 >193 神経衰弱 1 >188-191 神経 7 >185-186 シリビア 2 >184 はなつづれ 1
>188-191 :神経 に1点。 実験した部分は自分への不器用な言い訳、こういう詩を書きたかったといいつつ、 技巧的な試みも女への未練に収束する。 理屈っぽい男の女々しさがさらに喪失の痛切さを物語る。 という私の共感を除いても、情景の構成は群を抜いてると思う。
251 :
名前はいらない :2005/04/15(金) 00:58:30 ID:VQpdW8wf
〆切でつね〜。審査乙。
252 :
名前はいらない :2005/04/15(金) 11:45:41 ID:WjqUo1ke
チャンプ
>>188-191 神経 8
準チャンプ
>>221 「海岸へ走る猫」 5
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以下3点
>194-195 催眠 3
>205-207 選択 3
>226 痛覚神経 3
>231-232 幽霊が覚えてる 3
2点
>227-228 交換日記 2
>210 青のイマージュ 2
>196 はじまりのうた 2
1点
>209,211-212 夢神経 1
>193 神経衰弱 1
>184 はなつづれ 1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
確認よろしくお願いします。
253 :
名前はいらない :2005/04/15(金) 15:26:37 ID:ZaKEnVS1
チャンプ
>>188-191 神経 8
準チャンプ
>>221 「海岸へ走る猫」 5
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以下3点
>194-195 催眠 3
>205-207 選択 3
>226 痛覚神経 3
>231-232 幽霊が覚えてる 3
2点
>227-228 交換日記 2
>210 青のイマージュ 2
>196 はじまりのうた 2
>185-186 シリビア 2
1点
>209,211-212 夢神経 1
>193 神経衰弱 1
>184 はなつづれ 1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
シリビアが抜けていました
チャンプ
>>188-191 神経 8 + 1 = 9
準チャンプ
>>221 「海岸へ走る猫」 5
>>226 痛覚神経 3 + 2 =5
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以下3点
>194-195 催眠 3
>205-207 選択 3
>196 はじまりのうた 2 + 1 = 3
>210 青のイマージュ 2 + 1 = 3
>231-232 幽霊が覚えてる 3
2点
>227-228 交換日記 2
>185-186 シリビア 2
>かわいそうだからあんたを私は捨てれない + 2 = 2
1点
>209,211-212 夢神経 1 +2 = 3
>193 神経衰弱 1
>184 はなつづれ 1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ななほしさんの加点を足した結果。 (
>>253 どうもありがとうございます。)
カノープスさんか、ameさんあたりのコメント待ち。。
あ、しまった、夢神経を3点の欄にーーー。
257 :
園川 ◆nWfXpQxHHM :2005/04/16(土) 00:33:15 ID:EUvUl/Wj
神経を書きました。次回のお題は 「ドラマ」 でお願いします。期日は4/23午前0時まで。 審査期間は4/25午前0時までです。
258 :
自分自身 :2005/04/16(土) 01:30:38 ID:XRed0PCS
テレビの電源を入れる ドラマの主人公もテレビの電源を入れる 一刻一刻と時間は過ぎる 主人公が時計を見る ため息をつき頭抱えてみる 主人公もまた同じ動作をする 結局それで終わってしまう テレビの電源を切る なんとも下らないドラマだった なんとも下らない1日だった
ウソクサイドラマが嫌いなのは 役者に演じさせているから 今や何がドラマのような恋愛なのか分からないくらい 街は撮影所だろう マジで作戦会議だろう 愛や恋を表に出すのが慎みなら自由に慎め だからといってさらけだす僕らを笑う理由はないはずだ 僕らだって必死に生きてる いや、生きてない必死には 必死にすがってる それは愛とかで語れるほどチープだが 僕らはすがっている すがりたいからすがってる すがることを望みすがってる僕らを 笑う理由は今度聞かせてくれれば感謝の一つもする
わたしがまだ わかかったころに 出あった一人の 男について語ろう 198×年ナチスの極秘文書が 発けんされ じつげんされなかった アルバトロス計画の そんざいを わたしたちは しった これにめをつけた帝国軍そうとう ワイズマンは文書をうばい 計画をじつげんしようとする 連邦軍は計画をそしするため 英雄スーパー・ジョーをおくるが しょうそくをたってしまう ジョーをきゅう出せよとの 命をうけ一人の男が帝国へとぶ このものがたりはここからはじまる
261 :
日曜日 :2005/04/17(日) 17:14:18 ID:r/YhATDA
そしていつしか僕は 右手にバッグを持ち 左手に切符を握り締め 駅のホームに立っていた 乗り込んだ車両には行楽帰りのお婆さんの一団と数人の高校生が座っていた 僕は海の見える側の席に座り西日差す窓の向こうを眺めた 列車が走り出すとまもなく僕の通っていた学校が見えてきた 僕は色々なものをそこに置き忘れてきたように思った 僕の日々がこの町のあちこちに散らばっている 夜になればこんな気持ちは忘れてしまうんだろう 明日になれば僕は別の人間になってしまうんだろう 僕は僕の日曜日を取り戻さなくてはならない 見知らぬどこか遠くの別の町で 海の向こうにじりじりと太陽が沈んでいく 「今日は富士山がきれいに見えるわねぇ」 とお婆さんの一人が言った 遠くにうっすらと均整の取れた富士の稜線が見えた 手前の桟橋で僕が僕に向かって手を振っていた 僕も小さく手を振り返した やがて山肌が迫ってきて町はトンネルの向こう側に消えた
262 :
日ノ御崎 :2005/04/19(火) 16:49:47 ID:xsoV7htH
岩肌の模様がね、教科書で見たリンカーンの顔に似てるだとか、マンガのキャラにこん なのいそうだとか、架空の怪物が動きだして、さまざまな少年ジャンプっぽいのや宮崎 アニメっぽいのや作りだそうとするんだけどね、誰もいない荒磯はカラーンと音がしそ うなほどに干からびてるし、寄せては返すを繰り返す実はそれだけの海は退屈極まりな いし、ぼくを邪魔するものは何もないように見えて、動かない風景がぼくを手折ろうと しているから、それでぼくはつい想像力に引っ張られて、ありもしない心の画面に映画 を映しだして、モスグリーンの画面の奥に目の玉を沈めて、動きのあるシナリオに身を 託していたら、海猫の空々しく鳴く声に、振り仰いだ空にぼくは動けない雑草だった。
263 :
ドラマの数だけ生きている :2005/04/19(火) 20:54:25 ID:pa4ZFpw5
ドラマがある 人の数だけドラマがある でも オレの今までの人生はつまらなかった きっと これからも好いこと無いだろう それで どこがドラマなんだ? おもえば 苦労ってのは切り捨てられ始まるんだ つなぐ 人と人のきずな切られ切れて だから ドラマなんかになりっこない むかし じっと手をも見ると書いた人は どんな 人生を送ったんだろう? そこで 探求心がわき上がれば ドラマ 目に青葉山ホトトギスひと行かん
ホームドラマに波風吹いて 夫婦はだんまり卓につき 娘は渋谷で遊んでるらしい ホームドラマに波風吹いて 茶碗のめしは冷えてゆき 妻は浮気をしてるらしい 心配と疑いがないまぜになって しおたれ主人の口中に 浅漬けきゅうりは味気なく フローリングにころがって 眺めいるテレビのひかり青白く 主人の顔にはくまができている!
265 :
ホームドラマ 2/2 :2005/04/19(火) 22:46:18 ID:AeZPaxxt
ホームドラマに波風吹いて 頬を打たれた妻が泣き 頬を打たれた娘が泣いて いよいよ主人のくまは濃い ホームドラマに波風吹いて 頬を打たれた妻が去り 頬を打たれた娘が出て ついに主人はひとりきりだ 暴漢に囲まれた娘をビッグスクーターで 助けにいくこともできたろうに 浮気相手に捨てられた妻を初めてのデートの場所で 抱きしめることもできたろうに 劇的なことを主人はついに信じない! 起こりうる奇跡に主人はひたすら背を向けて 青白い顔でテレビを見続ける ホームドラマは終わったというのに
266 :
現象学 :2005/04/21(木) 00:56:27 ID:rLGlDaBv
私は君を見るのだけど 君は僕の前にはいない そして僕は君が静かに僕の 知覚を撫でていったことだけを思いながら 静かに直線的な道路の上で後ろを振り返る 君と僕との 距離 と 空間 という概念が 創出されたのはもう君が去った後で 君が僕を思い描くのは 恐らくないだろうけど 僕は静かに君という記憶を愛でる
267 :
現象学2 :2005/04/21(木) 01:01:04 ID:rLGlDaBv
君が夕刻であったのなら この思いはいづれ幕を閉じ 終わりを告げるのだけど それは私が 砂場で数式を解いている 限り終わりはしない 考えることをよさないか 例えば火曜日の午後に 紅茶を飲むように 桟橋の先で 雨が降る ただそれだけのことが 確実に存在しているなんて
新谷さん しんたにさん おっぱいの大きな し ん た に 新谷さん そのくせ わりかし ぴたぴたの Tシャツを 好み 困らせる し ん た に 新谷さん 新谷さんの おっぱい 健全で寂れた郊外の 極めて落ち着きのある そのまた ありふれた風景に しんたに チョコレイト工場で 朝から晩まで懸命に働く 新谷さん 仕事を終えた 18時半のしんたにさんは いろん な な 匂い 汗香水シガレット粉塵チョコレイトエトセトラ...... 新谷さんの放つ匂いは みんな好い匂い 新谷さんの フルコース
どんよりとした煙を吐き出し虚空を見上げる 新 谷 さん 疲労感に満ちた表情に鮮やかなルージュ(以外と若作りな)が映える 新 谷 さん 解けかけのパーマに酸いと甘いの反復手馴れた30手前の 新 谷 さん 黒目がちで特に美人じゃない しんたにさん 少しぽっちゃりでも全然平気 抱きたい新谷さん 白い肌を噛みたくなるような新谷さん 森羅万象 とはしんたに さん 天変地異 とはしんたに さん 豪放磊落 とはしんたに さん 五臓六腑 とはしんたに さん 傍若無人 とはしんたに さん 新谷さん大好き し ん た し ん た に しんたにさん 新谷さんと遊びたい 戯曲「Sintani-San」 のシナリオだけが帯状に行進 演じる前に ひとりでに完結 し ん た に さん しんたにさんの淫靡 しんたにさんの行為 しんたにさんの体液 しんたにさんの触感 しんたにさんの皮膚を食い破り柔い脂肪に穴を掘り青白い静脈に到達して溶けたい し ん た に新谷さんの老廃物さえも大好き新谷さん
270 :
詩である :2005/04/22(金) 13:30:05 ID:HaOfSvu4
ぼくは詩人であるよりも まず いつの日にか ぼくが詩になる それを望んでいたようなのだが ぼくの体質はどうしようもなく ぼくを詩人にしちまってさ 雪を掘る子供たちの手ぶくろ 綿毛を飛ばす公園の陽だまり 流れ始めた雲を映す水たまり そういうものに がまんして 触れずに そのまま立ち去ったことを すこしさみしく思い出す それら、聖域 そういうものに あなたは ぼくの初めての詩の師匠があなたで ぼくは あなたの言ったことを覚えている。 詩人の正直さとは おなかが減った と言うことではなく、 あなたの持っているそれをください と言うこと。 ならば師匠、あのとき、ぼくはあなたに 結婚してください ではなく、 ぼくを裏切らないでください と言うべきだったのだろう。 詩となるにはぼくは あまりに人が恋しい。 あなたのことを思い出しては 傷口がふさがることを おそれる。
271 :
「狭間」 :2005/04/22(金) 15:34:08 ID:FiS6zYc1
延々と引き伸ばされた黄昏の中で 歩き回る影に出会った。 後ろにある扉の向こうには それぞれの陽が待っていたのだが アラクネの糸を引きずりながら 影は影のまま 薄暮の世界を歩く。 叶えることがなかった夢の残滓が 錆色を帯びたガラスの破片となって散らばり、 叶えられることがなかった憧れが 死した猿で飾られた棺に眠る。 空間を越えて絡み合う広大な迷路は湾曲した鏡面で飾られ、 影は、自らの容貌に驚き、喜び、醜悪さに目を逸らした。 影と出会い、 互いの灰色に染まった指を絡めた。 それぞれの陽の世界では、青ざめた白の手袋で隠された指は この黄昏の中では 肌に生えた棘も、後ろめたく染まった色も 安堵とともに晒される。 冷え冷えとした腕に抱かれ、底の見えない琥珀の溜りに手を差し入れる。 音にならない悲鳴のサイレン しどけない哄笑 命の透明な焔。 ”アラクネの糸を切るものよ 自らの糸を切るものよ どの扉の果てへ還るのか” あらゆる影は 陽の向こう、たった一つの扉に向かう。
272 :
名前はいらない :2005/04/23(土) 00:52:49 ID:wAjzI3M8
〆切でつね〜
>258 :自分自身 >259 :暮れる途方に何故か >260 :名前はいらない >261 :日曜日 >262 :日ノ御崎 >263 :ドラマの数だけ生きている >264-265 :ホームドラマ >266-267 :現象学 >268-269 :新谷さん >270 :詩である >271 :「狭間」 全11作品だってよ!この少なさは異常じゃないの〜 今、梁山泊にある危機。原因の究明が待たれる。 (共同トイレ通信)
275 :
おしっこ ◆Ti0PcEbhdw :2005/04/23(土) 23:39:31 ID:TmV2mLWH
採点、および寸評です。 ・・・2点 266-267『現象学』 恋して考えれば考えるほど、相手の存在は頭の中で造り上げられたものになり、あるがまま他者であることから離れてゆく。考えようによっては、人間の認識はすべて創り上げられたドラマなのかもね。 ・・・1点 261『日曜日』 谷川俊太郎の「芝生」をなぞった書き出し。過ぎ去った日々と、繋がりを断ち切られたかのように投げ出されてある今の自分の不安定な存在。 269『新谷さん』 新谷さんへの想いにドラマ性を感じてるのかな?新谷さんまみれの表現に力量を感じたw 270『詩である』 文学にはまったく関心ないけど、この人の生き方は詩だな〜って思うことある。 271『狭間』 アラクネの糸を検索してみたら、ファイナルファンタジーが出てきた。ゲームの一場面を作品化したのかな?多義的な表現がかっこいい。 ・・・以上です。
ええ、ゼッケンなんですけどね。今回はつい名前が変わってしまうほど
苦渋の祭典、いや、採点でした。
>258 :自分自身 に1点。
うまいなあと思うのは別にあったし、いいなと思うものもあったんだけど、
どうしてか、点数入れるんならコレっていう。
作者さんたちが頭抱えて焦点の定まらない空中分解してるなかで、
258さんは速かったし、読みやすかったし、内容は素直だったし、
素直な内容を伝えるのに無駄な言葉がゼロだし。
タイトルまでが素直すぎるのは気に入らないんですが。。。だからね、違うんですよ、
今回の採点はとにかく他と差別化を図るためだけの1点です。けつかっちん。
好きなもの挙げると、>262 :日ノ御崎、>264-265 :ホームドラマ 、>268-269 :新谷さん
>>273 なんでしょうね。九州の余震と花見(?)で忙しかったのでしょうか。
あるいはこれまでが、
梁山泊、多重投稿による作品数水増し疑惑? 発覚か?!(東スポラギノール見出し)。
277 :
葉土@出先 :2005/04/24(日) 20:05:36 ID:TOsCsn+6
すみません、出先で、トリップがつけれないので、あとで追加します。 とりあえず審査します。(時間切れになりそうなんで) 1点 「日ノ御崎 」 今回はなんつか、時間切れっていうイメージが強いんですが、どうでしょうか? もう一点は、詩ってなあそもそも多少はドラマチックなんですよね。何書いてても、、 その辺りの開き直りがなかなかできなかったってのが個人的な敗因でした。
278 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/24(日) 21:11:26 ID:jSxo77ph
投稿数少ないんで、全部、寸評いきます。
>>258 自分自身
テレビの主人公とそれを見ている自分がシンクロする、というアイディアは面白いん
じゃないか。そこから、さらに二歩三歩と進めるというのが、実に難しいんだよね。
私も作者さんと思わずシンクロしてしまった。
>>259 暮れる途方に何故か
ほとんどリクツだけ。ふつうなら、却下、というところなんだけれど。なんか
後ろ髪引かれる。なぜだろう。
後半、「僕らだって必死に――」以下が畳語のような音の面白さ、っていうのかな。
散文調で書くと、寒々なんだけど、改行すると読める、まさに詩のマジックです。
>>260 名前はいらない(無題)
なんか、映画の梗概のようで。で、それから、どーなったの? 続きをおせーて。
>>261 日曜日
切り取られたドラマの一場面。確かな描写力は身につけている。
「そしていつしか」という書き出しはいいね。この場面の前の書かれないドラマの
シーンを想像させるようで。全体的に悪くないんだけど、なにせ分量が少なすぎるかなあ。
この3倍は書かないと感興は興らない。「ドラマ」というお題の難しさ――。
途中を切ってごめんなさい。。トリップ付け直し投稿です。
280 :
名前はいらない :2005/04/24(日) 21:49:16 ID:Xd+CDbPu
夜なのに 僕が見るのは あおいそら
281 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/24(日) 23:36:53 ID:wsfZ6cu1
>>262 日の御崎
戦前のモダニズム詩、春山行夫なんかは、10ページ延々一文詩、なんていうのが
あったけど、それはもうほとんど超絶技巧の世界だった。この一文詩は、短いせいも
あってか、技巧を感じさせない。「風景がぼくを手折ろうと」ってところと、最後の
雑草が面白かったけれども。この5倍はボリュームがあったほうがよかった。
>>263 ドラマの数だけ生きている
なーんか、独りよがりの独り言を聞かされているような。レールからはずれたほうが
人生にはドラマがあります。これマイ実感。
>>264-265 ホームドラマ
都都逸調で滑稽味をねらっている。「浅漬けきゅうり」のところが面白かった
(間違えて、「浅漬けきゅうい」と読んでしまった。このほうがよかったかも)。
こういう家庭って、案外多いかもしれない。笑えそうで笑えない結末。
>>266-267 現象学
現象学、という哲学領域じたい、向こうからやってくる事物がどうやって了解される
かっていうドラマ性を含んでいる。そこに目をつけたのはいい。でも、距離と時間に
還元されるっていうのは、なんか、ありきたりというか。ラスト3連は叙情的でいいですね。
えらく投稿が少ないので多少責任を感じて今回のお題「ドラマ」について。 ドラマとは他者との関係の中に生まれる或る出来事――ダイアローグの事なのだとすれば、 多くの抒情詩は他者と切り結ぶことの無いモノローグであることを本質とする。 詩に対する各人のスタンスの問題から構造や物語性等の技術的問題まで、 詩とドラマの出会いには超えられなければいけない幾つかの問題が存在する。 詩とドラマの本性的反発はどのように解消されどのように保存されるのか? 詩におけるドラマとは何なのか?ていうか詩でドラマを読みたい!ということを思っていました。 また同時に、ゆるく解釈すればかなり自由に各人の世界を広げられる自由度もあると思い、 このというお題を選択しました。でもやっぱり難しいらしく、 詩とドラマの問題は僕の中で益々興味深いものとなりました。 今回は結果だけ。 いつもお題の消化にはあまりこだわらず読むし、今回だけこだわるのもフェアじゃない気がするので 上述のように、お題の消化度と作品そのものの評価の両面から考えていきたいと思います。 3点 >268-269 :新谷さん お題とのかかわりで言えば戯曲の帯のくだりだけだが、固有名詞で上手く遊んだ点と完成度で 2点 >260 :名前はいらない ストーリーというのはドラマの最も表層的な面だとして、それを余白の力で詩と化している。面白い。気味が悪い。 1点 >264-265 :ホームドラマ 事件は起こらずただ人間の在り様だけがそこに示されるという方法は90年代演劇を代表するドラマツルギーで、 この作品は連を接いで出来事を列挙していく方法によりそれを詩の中に取り込んだかのように見える。 が、彼らを見つめる作者の視線が本質的な意味で軽すぎる。 選外>262 :日ノ御崎 ドラマを詩で構築するのではなく、ドラマと人との接合点を描く。回避の仕方としては上手い。 ただ、主人公の見た幻影はドラマなのかイメージなのか。
283 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/04/25(月) 00:09:24 ID:vYwlE9Nh
>>268-269 新谷さん
1/2から2/2への崩れかたにちょっととまどった。両方のテイストはともに好き。
四字熟語はややイージーかな。最後の2行は――この変態野郎! でも好き。
しんたに というリズム感がいつしか心地よい快感に変わっていった。これは
山田でも佐藤でも不可能だったろう。
>>270 詩である
「詩人の正直さとは――」ってところが、言い得て妙。とても勉強になりました。
でも、「ぼくを裏切らないで」が絶妙な切りかえしになっているかどうか。
こんな詩の師匠を私も見つけてみたい。
>>271 狭間
なんか、どこかで見てきたような修辞。雰囲気はあるのに。それだからこそ、第3連
の「死んだ猿で飾られた棺」は唐突ではあるが、目に新しく面白かった。
採点です。
【2点】
>268-269 新谷さん…「ドラマ」のお題には遠かったが、不思議に心に残る詩でした。
【1点】
>262 日の御崎…この作者のもっと長い詩、期待します。
今回、「ドラマ」で私が詩を書くんなら、分量を使った大作か、切れ味の鋭さで
勝負するしかない、と思った。また読むのもそんな詩を期待したが、なくて残念です。
破綻しててもいいから、長い詩読みたい。
以上です。
284 :
名前はいらない :2005/04/26(火) 00:05:41 ID:RolJS8PN
審査〆切ですね〜
285 :
名前はいらない :2005/04/26(火) 00:58:29 ID:RolJS8PN
一位 6点 >268-269 :新谷さん 二位 2点 >260 :名前はいらない >262 :日ノ御崎 >266-267 :現象学 五位 1点 >258 :自分自身 >261 :日曜日 >264-265 :ホームドラマ >270 :詩である >271 :「狭間」 確認ヨロ ところでこの場合、準チャンプ3人ということになるんですかね? あと集計役って報われないよなあ||||(;-_-)||||
どうも。「新谷さん」を書いた者です。 こんな作品でチャンプになって申し訳ねえ、平にご容赦を 次のテーマは「世界」 投稿締め切りは5/3 23:59まで 審査締め切りは5/6 23:59までお願いします。
288 :
名前はいらない :2005/04/27(水) 01:15:18 ID:HLzX+cIW
作品募集あげ
ピーカンのお空 ピーカンのお空 春風吹いたら雨が降る 移ろいやすくもたまには覗くピーカンのお空 高い雲にも映し出す ピーカンのお空 見上げては感情を殺し 感覚を覆うピーカンのお空 気が付けば空を見ていたピーカンのお空 呆けたようにピーカンのお空 道のまにまにピーカンのお空 小麦粉で練ったピーカンのお空 ピーカンのお空をつまんで食べてもピーカンのお空 ピーカンのお空ピーカンのお空ピーカンのお空ピーカンのお空ピーカンのお空 ピーカンのお空ピーカンのお空ピーカンのお空ピーカンのお空ピーカンのお空 ピーカンのお空ピーカンのお空ピーカンのお空ピーカンのお空ピーカンのお空 朝は完璧、ピーカンのお空
からあげがたべたいといって ぼくはにわとりをころしました (れもんじるをたっぷりかけました) かのじょは からあげにうつつをぬかしたあなたがにくい といって ぼくをさしました (かのじょがにわとりをそだてていたわけではありません) ぼくはしにました りょうしんは ひとごろしめ ひとごろしめ といって かのじょをしかりました (かのじょはみせいねんなのでたいほされませんでした) かのじょはしにました ぼくはしんでます りょうしんもそのうちしぬでしょう そういえば ぼくはにわとりをころしました にわとりはしにたいわけではありませんでした
真夏日、元気に遊びまわる同年代の子供の肌を焼く陽射しは 厚いカーテンに遮られ、寒々しく暗い部屋の中で 椅子に腰掛けて寄り添う僕の膝に妹は力なく手を置きベッドに横たわっている "お天気な日は嫌い、毎日が雨ならいいのに" そう言うと妹は膝から離した手で耳を塞いだ 僕は果物を剥きながら何故そう思うのかと訊ねた "あの子達の楽しそうな声、律子はお外に出れないのに" いつか皆と遊べるように元気になれると諭すが、 妹は小さな声で"嘘・・・"と呟いたきり話を辞めてしまった 妹は小学生に上がると同時に太陽の光を浴びるだけで 命を脅かす色素性乾皮症という難病を患ってしまった その日から二年余り、妹は日に日に体力も衰え 今ではベッドから起き上がることすら困難な身体になっていた いつか元気になるなんて誰が聞いても嘘だと分かるくらいなのに 僕はそう言わずにはいられなかった しかし自分が元気にならない事を一番分かっていたのは妹だったのかも知れない "律子、死んだらどうなるのかなぁ"唐突に震えた声で妹が言った 何と言えばいいのか言葉が見つからず黙ってしまった "おにいちゃん、その林檎ちょうだい" 僕が言葉を失い黙々と剥いていた林檎を指してそう言った 妹を起こして座らせてやり、食べ易いようにと林檎をスライスしようとナイフを握ったとき 妹は僕の手に小さな手を添えた、そしてそのまま自分の首へと突き刺した 薄ピンクの寝巻きが黒味を帯びた赤で染まってゆく 僕は身動き一つ出来ず、今起きた事態を認識することもできず ただ流れる夥しい血液と感情を失っていく妹の顔が何故なのか理解出来ず意識を失くした それがいつの夏だったか思い出せないほど僕は心を失ってしまった けれど雨の日には妹と過ごしたこの部屋のカーテンを開け ベッド脇の椅子に腰を掛けて、窓枠一杯ただそれだけの景色しか見れなかった 律子と小さな世界を共有する
292 :
18平米、俺世界 :2005/04/27(水) 11:22:54 ID:j88PZ6kD
俺、台所で素うどん このダシがね、またなんとも 粉末なんだが乙でございますよ こないだなんかはちょっと濃いめに作ったりしてね 塩分だけで生きてるわけじゃないから辛いのは良くないのよね 蝿に語る俺論 うどんほぐれていく そんで、鍋のまま食うわけだが 俺なかなかに惨澹 テレビつける テレビ流れていく 俺放屁 せつねえなあ、しかし 俺いま社会派? 蝿に語る俺論 俺、現代の夜泣きハム ズボンを上げすぎて陰嚢くっきりだぜMr.ハイウエスト 豪快にも程がある ファンク快男児 その時俺の魂はアメリカ 語る俺論、蝿に (食後の話をすると、このあと灰皿の欠けたとこから神様が出てきて俺、この世のものではないことをすぐに悟るが なんせ俺素うどんだから情けなくていけない 恥ずかしいので自己紹介もしないままに俺 明日返却しなきゃいけないビデオがあるんで頼んます、と一緒に見た) 気をよくした俺、ひとり踊っているとここで隣人帰宅 俺いまいちど戸締まり確認して
293 :
ラブラブRPG 上 :2005/04/29(金) 07:20:52 ID:WfiS0A/k
ピューピューとからっ風を身にまとい短い人工芝を素足でチキチキと踏みしめる 全ての装備は忘れて素っ裸に麻で出来た巾着型の道具袋を斜めがけして 僕はちんこポジションを整えながらいきなり登場したラスボスの前にいる まぁ、そういう日もある 僕は足を開いて腰を屈めて奇声をあげながら高くジャンプした 大きな一つ目 二つの巨大な鼻 三日月型に裂け上がった口 しょぼいラスボスの頭をまっ縦に裂くのはもちろん手刀で お約束通りに二度目の変身を始めてスキップ不可能なその長ったるさに 鼻糞を痛い程ほじくっている内にラスボスは可憐な少女になった ・・・おかしいんだな いやいや外見だけで判断してはいけないんだぜ 色々なものをブラブラさせながらリーリーリーリーと横飛びで少女の周りを回る でも少女は三角座りで泣いているんだぜ だからと言って油断はならないな いたいけで儚げなのに丈夫なコットン100パー薄桃ギャザースカートなんだぜ おやおや、そんな所に座ったら ほら、そのピンクのスカートが えーと、ラスボスの青い体液でえーと、変な紫色になっちゃうんよ 僕は巡り巡る妄想を三十秒で済まして何とかジェントルメンであろうとした ことあるごとに少女が口を半開いて服を脱いでしまいそうになるから とりあえず画面を暗くして結末はトゥービーコンテニュードで妄想を早急に締めくくって 必死にジェントルメンとして少女に手を差し伸べようとして、やめた すると少女は走って向こうに行ってしまってラスボスの醜い姿に戻って地響きをあげて逃げ去った 頭の中でボタボタと何かが崩れ落ちる音がした と思ったらその音は道具袋から何百粒の宝石が滑り落ちた音で かつて多くのモンスターと恋をした証の宝石が落ちた音で 僕は宝石達を大事に拾い上げて一つ一つ太陽の光にかざして 透明な中心とくっきり色の縁取りをいつまでも見ていたんだ どこまでも続く人工芝の中で遠巻きに僕を見るモンスターに囲まれて
294 :
ラブラブRPG 中 :2005/04/29(金) 07:22:28 ID:WfiS0A/k
さあ そこの君も恋をして宝石を集めよう ラブラブRPGを開始しよう パスワードは全員同じで全員同じ最初から全員違う最後を目指すんだ パスワード:s u k i y o 「そして エンター」 好きよと言われて好きよと返すオウム返しの戦闘は100ターン越え ナイフやベレッタなんていらないけれど道具袋に手鏡を入れておくのは忘れるなよ お互い手鏡を持って攻撃を跳ね返したら「好きよ」が飛び交うから! 永遠のジュースゲームを壊れた肩が白骨化ぎりぎりの研ぎ澄まされた筋肉になるまで 手鏡のサイズは何でも良いんだ掌サイズでも美容院のおばちゃんのあの大きな鏡でも! 今は後ろ手のあいつも「ラブラブRPGをしてました」って言えば良かったのかもね 「お前もか」と笑顔で皆が一斉に手鏡を差し出し反射する汗を拭きつつ手鏡で身だしなみを 所で、僕とモンスターの合わせ鏡の11番目に映ってるのはあの少女かな 頭のてっぺんが黒くって少女の黒髪を思わせるけれど大体の美しい人はてっぺんが黒いもんだから 目を凝らして少女を探し鏡が映すのは 僕 僕 僕 展開そのまた先に続く展開待ちわびる僕 さて、ここで一つ解説をしよう 「ラブラブハンターの僕のラブラブ攻撃で全てのモンスターは僕にラブラブになる 副作用として僕自身がモンスターにラブラブに、よりメロメロになってしまうわけだけど」 それはそれで別段困りはしなかった だって僕、恋愛って嫌いな方じゃないからね <続く> そしてラブラブRPGはいつまでも続く エンドロールなんて考えてないよ 僕の少女へ 裏面なんて期待しちゃいけないよ 僕のモンスター達へ 今がエンドロールかもしれないよ 歩いても人工芝はスクロール続けて 進んでもほら穴なんてどこにも無かった 時々シャベルやバケツが転がっててそれらを使って僕がほら穴を作るんだ 少女よ、僕を心配しないで心配してどうかまた出会うまで心配で心配で出来れば心配死してしまって 僕は歩き回っておくよ レベルはあげられる内にあげておかなくちゃだから 僕の少女へ <僕は続く>
295 :
ラブラブRPG 下 :2005/04/29(金) 07:25:02 ID:WfiS0A/k
・・・やっぱり終わろうかな いや、続くよ 僕は 大げさに唾をゴクリとのんで、咽仏を確認しながら パスワード:s u k i y o 「アンド リターン」 好きよと言われて好きよと返して道具袋のキラキラ光る宝石をペロリと舐めると甘い味で いつまでもいつまでも舐めていたくなる甘みが怖くて宝石をガリガリと噛み砕くと犬歯が折れてしまった モンスターの甘い言葉に宝石はいつしか硬いドロップに僕の甘い言葉に僕の犬歯はいつしか脆くなっていた 折れた犬歯を拾い太陽にかざすと赤い血肉を絡めて怪しく光るルビー まさしく宝石 これこそ僕が求めていた この瞬間から僕のラブラブRPGが始まる 今までのお遊びラブラブRPGはやめる 決意する恐ろしい程の爽快な感じ もう、お遊びじゃ物足りないんだぜ ああ 何だか体が熱くて変だ 頭が痛く無性に眠くそれでもルビーになった犬歯を熱心に見る僕に ドロップの宝石達がキラキラと光りながら高い声で諭すように語りかけた 症状には原因があるもので 歯が折れたと言うのも原因ながら体の不調の本当の理由は お前が本能的ラインで危険を察知したと言う事だろう どうぞ可愛らしいお遊びを繰り返すが良い さもなくば私達は色と光を無くしお前はひどく悲しむだろう 止まらぬ涙の雫を引き摺って道行くモンスターから失笑を買い 己の情けなさに笑う事しか出来なくなるのにお前は笑顔さえ忘れるだろう うるさい宝石達をジャランと投げ捨てて本能を感情的に無視して高らかに歌おう ※ 新しいモンスターとの出会いに 僕はどんな挨拶交わそう 好きよと言われて好きよと返さず さてさて何と答えよう ルビーになった犬歯を道具袋にしまいこんで巾着の紐をきゅっと閉めて今から僕は僕を俺と名乗るんだ <そして俺は続く> ・・・続く続くって続いたためしが無いんだけど いや、俺は続くよ ※部分を繰り返して歌うのに忙しいんだ 当分の間、俺のBGMなんだよね
296 :
でじたるわーるど :2005/04/29(金) 10:59:00 ID:uPuLNwUH
幾筋もの河が湾へと流れ込んで行く テラスから見える貨物船 夕焼け空をバックにして 読みかけの小説 空になったコーヒーカップ 忘れ物の懐中時計 この街では時間は離散的に過ぎて行く コマ送りの人生 コマ送りの日常 高々有限個の瞬間を 生まれてから 死ぬまで 速度は引き算で 加速度は引き算のまた引き算 ニュートンの力学はここではもっと複雑 あるとき私は恋をしていなかった でも次の瞬間には少し恋していて その次はもう恋に落ちていた あなたと過ごした時間の割合が 綺麗な分数で表せるなんて 少しだけ素敵だと思う けれども途切れ途切れの愛の言葉は いつも悲しく木馬だけを揺らしている
いいか?あそびをせつめいするぞ ぼくらはじゆうなんだ だからこそ このこっきょうをこえてむこうがわのせかいをみよう 頷く子供 運命を知らぬ子供達 あっちのせかいはひろいだろうな じっこうびはあしただ よういもちゃんとしておけよ 好奇心にかられる そしてただ運命を受け入れる
よーしみんないくぞー とうとう実行してしまう 結果と言う言葉は残酷 うわああああああああ 突如降ってきた雨によって 死に至る子供 命乞いの言葉も届かない 悲鳴も肉親には届かない
雲にかけた梯子で登っていく子供達 好奇心が身を滅ぼす こんな惨劇を繰り返すのは何が悪いのか 国か 進歩しない人間か 空の川を船で渡る子供達 今もこんなに晴れた青空の下で 傷つけ 奪い合い 人を殺し 今日も誰かが死に生き残る 犠牲者が出ないと気がすまないのか 殺しあって繰り返す 奪い合って繰り返す 傷つけあって繰り返すなら 今 悲しさが胸に溢れていて そして泣くのもまた繰り返しているのか
300 :
輝ける朝に眠る君へ :2005/04/29(金) 19:17:32 ID:WMNSeTL0
鳥が消えた 鳥は死んだのか 鳥は飛び去り もう戻らない 風が止んだ 風は死んだのか 木々は立ち竦み もう語らない 闇に踊る星々が せせらわらう さんさんと 石を削る濁流が かちどきにわく どうどうと 夢はついえた 夢は枯れたのか 目覚めぬ朝は もうかえらない
301 :
病室 :2005/04/29(金) 22:19:04 ID:/Svxqv9/
白いシーツの上にある僕のすべて 自由に振舞えるのは 貴女の指先が触れたこの痩せた胸に 収まってしまう狭い狭い世界 僕の狭い胸腔にすべてが詰まっているから 僕がきっとここを出てゆくために 貴女は必要だったのかもしれない 胸にまっすぐナイフで切込みを入れて 切り開いて僕の開拓者 僕を閉じ込めるこの世界から 初めて翼をせなに生やせて 飛び立たせてやっと知る本当の外界 まぶしい光のもとに やっと叫ぶことが出来る 僕は産声をあげた
302 :
どんずまりの世界 :2005/04/30(土) 02:29:35 ID:0L1NGTud
働こうかな? 労働は自由への道 たしか アウシュビッツの入口に掲げられていた 標語だ 無収入では続かないし世界が狭くなる 竹の子生活 売り食い生活 はぁ…… 何ができるかなぁ 雇ってくれるかなぁ 行くところもないどんずまり 資本の隷属(くさり)に 世界を広げるやり直しを見る 労働は自由への道 自由なんかない ん だけどね 働こうかな? もう少し待とうかなぁ 以前はもう少し一年が長かった あの頃に戻ろうかなぁ 無理だよなぁ……
見渡す限り均質に白いプラスチックの地面からは格子の交点ごとに刀が生えていて、刀身からは火を噴いている 東の地平線には視界を塞いで昇ってくる魔黒い太陽の半円、西の空では月のスクリーンが昨夜の情事を再生中 乳銀色の渦から粉を蒔く曇天の下、しらしらと火を噴く白刃の林、唐突にひらけた空き地にて対峙するふたり 真実を求めてやまない真実の侍シンジツサムライ、オオニモツ・ショイゴロウ と わが体育教官室の公衆トイレこと国語教師メル子(Beelzebub または 蝿の王) 問う、スリーサイズは? 87 61 93 上からか下からか? 上からです ソレガドウシタっ! オオニモツ、逆落としに白刃一閃、 哀れメル子一刀両断恥骨まで縦断、しかし見よ、 かつて生活指導主任および体育大学卒新人に見せつけたご自慢セクシー下着とおなじ緋色をしたヒダの間から吐き出された蛆の塊 悪疫の父 マスコントロールの守護聖人 えこひいきする女 戦争指導者 電撃戦の開始 羽化して離陸 孕む赤き複眼の黒雲 揃って運動する口吻のやじり 飛沫をあげる粘液の白濁 空襲のサイレンが鳴る 露光する記録フィルム 響き渡る交響曲第九番二短調 85 真実のシンジツは 63 オオニモツ 94 刀振り回し 91 59 89 上からです 88 57 90 真実のため 77 58 82 刀振り回し 唾液 上からです 侵食 上からです 消化 上からです すすられる 上からです 99 99 99 リンパ痒し 上からです 目玉の塩味 上からです 泣きわめき 上からです 真実などは 上からです 垂れ下がり 上からです 上からです 垂れ下がる 上からです 上からです 上からです 上からです 上から94 59 89 上からです 上からです 侵食 やまない雨 餌。
304 :
世界/炭坑/蒸気船 :2005/04/30(土) 17:33:11 ID:c/Kq7U05
僕らの欲した世界は今 妖怪のごとく僕を責め立てる 僕らの望んだ世界は今 早馬のごとく通り過ぎようとする いったい何がそうさせたのか 僕らの一つの固まりが今 音も立てずに崩壊していく 時代や状況のせいじゃなく 雪解けのごとく消えようとしている 理想や体勢のせいじゃない ゆっくり確かに変質している 僕らの接した世界が今 剣のごとく僕を刺す 僕らの過ごした世界が今 秋葉のごとくもの悲しくなる 声出す者の理想は遠く 現実主義者も下を向き 日々の急転に飲まれていく カナリアは鳴いたか 異変に気づいたか 不吉なにおいに騒ぎ立てたか 死に逝く者への賛美も遅い 僕らの世界の眠りも浅い taihei no nemuri wo samasu joh-ki-sen tatta sihai de yoru mo nemurezu
お花畑があって、 あるいはお花畑があることを切に願って、 分不相応なドレスを着た娘さんが、 いい年こいて錯乱して走り回っています。 「おほほほ」なんて言ってます。すごいですね。 その周りにひらひら飛んでるのが世界です。 世界って、すごいですね。 そう、ぼくらすでに、ワンナウトなんです。 もうすぐ新装開店だっつーのに。 ぼくら二人三脚の紐がキツすぎて、肩を組み合わせ、 ベースランニングの真っ最中です。 ワンナウトというビミョーな距離感でした、 上空にうつくしくボールは輝いて、 うそっこの三角のダイヤモンドで、 ぼくらまっすぐなまでに真摯な途中でした。 おかんが短いタメ息まじりにツブヤくんです。 まったくこの子たちは…投げなきゃいいのにねえ、 打たれたくないんなら。
確実に伝わるイタみって、 いったいどこにあるんでしょうか。 ガキの頃のことなんか思い出したくもありません。 ビンボーでドンくさくてみそっかすで、 大好きな人たちはどんどん死んでったりいなくなったり、 野球では球ひろいの役を何百回もやってて、 いちにちみんなの家来をやらされて、やっとの思いで10えんもらって、 その10えんで駄菓子をかって弟に少しやって、 その10えんで駄菓子をかって弟に見せびらかしながらひとりで食べて、 その10えんで弟を家来にしておとんにイヤというほどブン殴られて、 おとんはブン殴りながらなぜか涙を眼にいっぱいためて、 ぼくら生れたときから虫ケラのようなワンナウトでした。 でも、なつかしいんです。 ときどき、今でも夢にみるんです。 高い山にひとりのぼって、でも寒くもひもじくもなくて、 眼下には死んだような湖が横たわってます。 湖をまぶしく照らして映る、 あまねく照らして映る太陽が、 野球のボールになって、 おおきなおおきな100えん玉になって、 ツクダ煮みたいなぼくらを照らすんです。 未だ見たことのないあこがれの100えんだまは、 ぼくの切に願ってたソレでした。 100えんってすごいですね、って言いたいんだけど、 今では100えんじゃ缶ジュースさえも買えません。
知るべき世界 立方体はいくつ必要ですか? 僕が持てるのはせいぜい10個くらいです 笑わないでくださいよ? 僕は僕なりに頑張ってるんですから 音と色はどのくらい解かります? 僕が知ってるのは2つだけなんですよ いや これがまた なかなかに難しいもので 解かったと思ったら 違って 違ったと思ったら 解かって あと何回繰り返すんでしょうね? 苦痛では無いんですよ それなりに楽しくて でも 笑ってばかりはいられないし かと言って 泣いてもなにも変わらないし あとどのくらいなんでしょうね? 先を見ると少し怖くもなりますよ いつ どこで 落ちるかわからないんですよ? それでも 後ろを振り返る勇気はいらないんです ここにいる僕は残像なのかも知れません たくさん たくさん 分解されていった 僕の一部なのかも知れません
>>307 さん。
>[ルール]
>※名前欄には「詩のタイトル」を入れる。
>名前欄にはHNその他ではなく、詩の題名を書き込む(匿名投稿制)。
>うっかりミス(名前欄にコテハン)は、はじめの1回に限り、セーフとする。
…って事です。次からは用心して下さいね。
すいません・・・括ってきます
溶接アークの閃光を網膜に残したまま 半身を失ったきみの休日は目覚める きみの若い筋肉は鉄の匂いを放っている それは鉄を削り鉄を溶かすこの町の匂いだ ヤマハX-MAX1200。野獣をかたどったオートバイ エンジンに火が入った時、太陽はすでに傾きつつある DOHC・X型4気筒の断続的な排気音を残して きみはまだ見ぬ海を求めて走りはじめる それは内なる鉄の本能 ハイウェイは都会をのたうつ巨大な蛇 きみは時速200キロの風に身をなげうつ 暗い戦慄のなかに、 溶解した鉄のほとばしりをきみは感じる それは毛穴からにじみだし、 皮膚を薄い鋼に変え、きみの孤独を包む 速度があらゆる虚像を剥ぎ取ってゆくのをきみは見る 夕刻の濃い影に蝕まれた高層ビル群から 燃える風がコンクリートとガラスを剥ぎ取り、 隠されていたメタセコイヤの林があらわれる 巨樹はいっせいに噴煙のような花粉を放ち、 厚く空を覆って太陽をさえぎり、 大地はやがて凍てついてゆくだろう
速度は、あらゆる虚構を剥ぎ取ってゆくのをきみは知る 歴史のページは舞台の描き割りのように きみを取り囲んでいるだけで きみは弾丸のように薄っぺらな歴史を貫通してゆく ピラミッドもアウシュビッツもきみが生まれた時に出現し、 きみと同時に歴史は消滅することを知るだろう 時速200キロを超え、狭搾した視野のなかで オートバイは深海の雷魚のように身をよじる きみはあらゆる筋肉を使って鋼管フレームのしなりを押さえ込む きみはすべての神経を使って車体の挙動をさぐる きみの骨は鋼化して慣性エネルギーを受け止めるフレームとなる きみの神経をプラグに放電される高圧電流のパルスが走る きみの血管を熱したあめ色のオイルが流れる ハイウェイは丘陵の頂上に達する ただれたような夕焼けの下に海は突然出現した 丘陵を駆け下りるきみの胸を圧して、せりあがる水平線 海は水の山脈となってゆがんだ太陽を呑み込もうとし その唇が接したあたりの海水は沸点に達してゆく 海が抗う太陽を飲み下してゆくほどに雲があがり、 雲は陸をめざして奔り、押し寄せ、 陸を覆い、きみを包み、 果てしも無く続く乳白色の世界を 半獣神になったきみの影が疾走してゆく
>>310 〜311 タイトル「世界」
記入漏れすいません。
313 :
ぼくのせかい :2005/04/30(土) 23:25:36 ID:OkztzOx0
おとうさんとおかあさんとぼくがいるのがぼくのせかい ほかのひとはみんなうちゅうじん こわい きらい
314 :
せかい :2005/05/01(日) 12:00:20 ID:j6kW6U/m
水色に憧れながら つまらなくてみじめで おこりっぽくてなきむしで よわくてちっぽけな 水色に憧れつつ すっぱくてにがくて からみがあってあまくて てつのような えぐみのある 水色に憧れても ぬるぬるでろでろ ぼろぼろぬめぬめ ぐちゃぐちゃぽろぽろ くちゃくちゃちくちくぐりぐりばりばりぽりぽりざくざくむちゃむちゃべろべろごりごり な 水色に憧れていた 四畳半のぼくのせかい
315 :
Snobby-mob または怯惰のお前らに 1/3 :2005/05/01(日) 13:54:20 ID:If0o+u8A
システムを疑え システムを壊せ 水道をひねると 蛇口の陰門はフンといきばりワニをひり出す コインを入れると 自動販売機の取り出し口から コケコッコーとニワトリが飛び出す すべては想定の範囲内 システムを疑え システムを壊せ 上りエスカレーターはループを描き 下りエスカレーターはスキップをする 振り落とされないように よく掴まっていろ やがて二本のエスカレーターは 端と端とが蝶蝶結びの輪となって 永久運動を始める すべては可能性の範疇
316 :
Snobby-mobまたは怯惰のお前らに 2/3 :2005/05/01(日) 14:07:16 ID:If0o+u8A
システムを疑え システムを壊せ 街じゅうのあらゆる信号は七色に点灯し 色盲のドライバーたちが信号無視してトラックを暴走させる そのうちの一台がカーブを曲がりきれずに横転する そしてまた一台、もう一台 次々と横倒しになるコンボイ 荷台の荷物が道に散乱する 腐ったナマコや鳶色ヒトデが流れてあふれ 街は見る間に海の底となる 俺は街じゅうの人間の靴を脱がしてまわる 脱がした靴は砂利運搬船に乗せて河口の先へ流せ 裸足の行進 リーマンもギャルも赤ん坊も 死に損ないのオジイもオバアも みんな誰もかも その偏平足の外反母趾の足の裏で ナマコやヒトデ 海の生き物の 生きているというなまの感触を じかに堪能したまま絶命せよ
317 :
Snobby-mobまたは怯惰のお前らに 3/3 :2005/05/01(日) 14:14:26 ID:If0o+u8A
システムを疑え システムを壊せ あらゆる予想予報の託宣はたくさんだ 俺は確率論を信じない 保険屋に言ってくれ 俺は明日、お前のところの契約者全員を殺し お前の会社を廃業に追い込むと それでもお前はまだシステムを信じているって よろしい お前も砂利と一緒に流れちまえ 河口の先にあるものを確かめてくるがいい
318 :
金魚世界 :2005/05/01(日) 14:46:05 ID:1kxMzbre
すくうのなら僕らを すくうのなら世界を すくうのならこの腐りきった水槽を ただ僕らは縁日の真ん中で堂々と死んでいく 巣食うのなら世界を 掬うのなら僕らを 救うのならこの腐りきった水槽を ただ僕らは広すぎる侵略を生きていく
”卵型のガラスの球体の中に浮かぶ銀色の針 その針の頭の上で千人の天使が踊る” ルーペで覗き込む針の頭 千個の白いわっかと二千枚の白い羽をひらめかせながら 複雑なフーガにのって 躍る 躍る。 万華鏡をまわすように 回る 回る 回る。 天上の微笑みが飽き飽きするように針の上に漂っていた。 ガラスの球体が割れた。 ささくれだった破片の中にある銀色の針は鋼だった。 糸を通し、布を刺し、指を刺し、血のりを吸って茶色。 針を手にとる。
”お椀のようになった針の天辺の縁に両手でしがみついているのに気がついた” 天辺には広大な言葉の海になっていた。 手を離すこともできず、かといって中に入ることもできずにぶらさがっていると、 海が波立ち、極彩色に泡だっているのが見える。 国民の義務と権利についてあなたあたしを裏切ったのねバーかばーか もーりもいーやーあーがーるーー愛してる アイシテル 愛 あいセックスに意味はない 哲学の杜に立ちて現実行為が詩的認識であり 詩的認識が現実行為である たまには美味しいご飯が食べたいよあんたは料理が下手だから 稼ぎのない男だ 不満、 不満、不和雷同 目を閉じて風が吹いた トラックトラックかーかーか 今日の天気電車脱線事故は速度違反による人為的な事故であって戦争反対反日でもにだにだ 大人はきらいだから人間がこわいだからまだ人間になっていない幼女が好き何だ最初がかんじん レイプ包丁で人を刺したら血が出てきて釘のついた棒をねじこんだらあれは幽霊だったはずなのに ききききききちがいふりきちがいの本物きちがいの葉っぱ発破ハレルヤ 波荒立ち言葉のシャワー。 溺れる、溺れる、口も鼻も目もゼリーのような言葉の海があふれる 息できない できない できない できない いき ふふふっふあー 音 雑音。 カコカコカコ ココ ここ かかかかかか カッキカッキカッキくーーーーーー
”事象は言葉の海を形成し、その海水は認識のざるによって掬い上げられる。” 詩的認識のざるによって掬い上げられた事象は 論理的認識のプールを破壊し、拡張し、共同幻想をなしていた認識プール入力を一旦遮断する。 天使はいない。 針の上で踊れ
>>320 >天辺には広大な言葉の海になっていた。 訂正ー>
天辺は広大な言葉の海になっていた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
申し訳ありません。。。。
年老いたマリリンモンローが 鉄パイプでおじいちゃんの頭をぐわんぐわんなぐる おじいちゃんは ニカッとわらい 金のやえ歯をしたたらせ ぼくの硬くなった脊髄を バターのようにむしゃぶりはじめた ああ ほんとうにこの世界はあたたかだ たったひとりの友人が ぼくの犬を食べっちまった ヤンバルクイナで犯人が 人質をとって立てこもり 美しく殉死した ああ ほんとうにこの世界はあたたかだ ミックス・ジュースのからになった空き缶を ト音記号が激しく渦まく曇天の 空のもとへと投げ込んで 三々九度のおじぎをしよう かたかた震えるおじいちゃんの 金のやえ歯が この世界の中心だ ああ そしてこの世界は確かに 確かにあたたかである
結婚! 雷鳴のようなこの言葉 とつぜんそれまで豊かだったてんとうむしたちが 急にいっせいに飛び立ち始めた みみずのような肉片どもが ろくでもない大人たちを攻撃し始めた やれやれい ぼくはたったひとりの友人である ミスター・コニシキといっしょになって その 魚雷のようにてらてらと鈍く光った瞳を対峙させ そしてその へんに巨大な光景に 潤んだ胸を躍らせていた ふとそこに だ 一匹の黒い雌豹が じゅうぶん光をすいこんだしめった体毛をすべらせて たっ と姿をあらわした 「ぼうや わたしにこのえさをくれるかい」 「いいえ黒い雌豹さんそれだけはできない相談ですな 彼はわたしのたいせつなたったひとりの友人なんです」 「そうかいそれはざんねんだ でもね ぼうや おまえがこのえさをくれるっていうんなら わたしはいつかほんものの にんげんのおんなになってやってもいいんだよ」 「本当ですか」 「ああ うそはつかない いいこだね」 「じゃあおねがいします」
それを聞くと雌豹は ぼくの右ふとももからゆっくりと かじりつき始めたようだった 腐って錆びついたトランジスタ・ラジオが 「午後五時二十五分三十秒」を伝えた むくどりたちが戻ってきた あたりは草のない野原だった 風がゆっくりどもっていて 冷たい吃音をなびかせていた おお 日の沈みゆく 真っピンクな地平の受胎よ 気がつけば ぼんやりと ぼくは泣いていたのだ このあたたかな世界に向かって すっかり黄色くなっちまった 臨床の 胎児として
べっ甲雨みたいに崩れた夕日が ぎらぎらと煮える海を教えた 私を乗せた いびつな丸の七割は この水溜まりらしい 確かめたわけじゃないから事実かどうかは定かじゃないけど でもそんな事 もう 私には関係なくて 興味すら湧かない 輝く好奇心に大きな落とし穴は付き物だって事 私は気付いてしまった後だし 深く吐き出した重い息が 柔らかに浮かぶ空気に逆らう音 私は奥歯を硬く結んで 湧き出る二酸化炭素を押し込めた いつからだろう 私が私自身の存在を二酸化炭素だと思うようになったのは
見上げれば 眩みそうな木々の伸び 痩せこけた裸体は 陽射しをモザイクに変える 乾いた木肌が力強く幹に張り付いている コナラ センダン ヒノキ トチノキ 零れた明かりに誘われ 若いトカゲが雪割草の小さな花を ちりりと揺らし 朽ちた木の枝の陰へ隠れる ・・・そんなに急いで隠れなくてもいいのに 落ち葉はひっそりと積もり 湿っぽい匂いを 気まぐれな風に乗せ 物静かで青い草たちは 僕を知らんぷりする ハコベ フタリシズカ アザミ ショウジョウバカマ
シダが柔らかい葉を伸ばそうとしている 獣道 森の中心への 腐葉土は足音を吸収する あ せせらぎが聞こえる お喋りしている 笑っている 僕を誘う 大きな石がごろりと転がり 途端に空気が透き通る 鼻をツンと刺す張り詰めた冷気だ 沢だ 沢は少し澄まし顔 ・・・僕は・・・何をしにここまで来たんだっけ 具合のいい石に腰を掛け 止め処ないお喋りに耳を預ける コララクラ クララクア ラスタラタス コララクラ 鳥の声だ ・・・あれはヒヨドリ 目を閉じる ・・・ヒガラもいる 服を着ている自分が なんとなく この場所にそぐわない存在かのように思えて 気恥ずかしい ・・・僕は何故? 目を開ける
ふと 足元に蛇がいる 横切ろうとしている 寸胴でまだら模様 マムシだ 一瞬身を引く が マムシは何食わぬ顔で草むらへ隠れる 「マムシは踏みつけない限り噛まないよ でも、お盆の頃の蝮は 見たらすぐ逃げないといけない」 昔聞いた言葉を思い出す ・・・でも誰が言ったんだっけ 「自然は歴史が体積してその美しさを増すんだ でも見てごらん 僕たちの世界 いつも歴史に窮々として今にも押し潰されそうだ」 沢の向い いつの間にか大きな鹿が 僕をじっと見ている ・・・でも誰が言ったんだっけ 僕には思い出せない ・・・何故? ・・・僕は・・・何をしにここまで来たんだっけ 鹿は突然身を翻し 悠々と斜面を跳ね上がり 見えなくなった
百害あって一利無し それが私という人間だ 痛む頭のすみが甘く囁いた こうしていたら 暗闇が誘って 終わりが見えるかもしれない と でも頭とは別で身体はすぐに耐え切れなくなって 生温い空気を忙しなく吸い出した 私の身体 七割水分 鼓動は速まって 自分自身に呆れた 空が蜜色から抜け出す為 闇を求めさ迷っている 一歩踏み出せない私はそこに難無く埋まる 大きな物もちっぽけな人間も 本当は皆同じで 皆必要とされている そんな事簡単に口にした偉大な人間の気持ち 私には解らない
世界が闇に向かう 私はそれより深い闇を欲して歩き出そうとした時 痛い位強い風が頬を撫でて 遠い森が私をやさしい声でひきとめ ないていた
青い空 白い雲 青い緑に包まれた山 風が吹いた 桜の花びらと 蒲公英の綿毛が ひらひらふわふわ飛んでいく まだ薄茶色の土が支配する田んぼ プールが始まる頃には田んぼもプールみたいになる カンカンカン コンコンコン 見慣れない建築物が作られていた その建築物の周囲を囲む 置かれただけのコンクリートブロック 「おい!この下は水だぞ、水!落ちたら溺れて死ぬからな!」 コンクリートブロックの上を一番前で歩くあいつが言った みんな一つの空想世界を どこかにある空想世界を 継ぎ接ぎだらけの空想世界を 僕達はあいつに従って 両腕を水平に 歩いた 落ちたら死んでしまう 落ちたら死んでしまう でもねぇ この一本道は途中で途切れてるよ たぶんねぇ いつかは工事が終わってしまうよ ねぇ
青い空 白い雲 半透明の青色の窓の大群 風は吹いてるだろうか たくさんの人が たくさんのビルが せかせかかちこち強張ってる また工事だ この時期は本当に工事が多い 置かれただけのコンクリートブロックがある 僕の顔は白紙のように表情を失くした 静かな だけど 早い 心臓音が僕の中だけに響く 僕は誰に言われるもなく 両腕を水平に 歩いた 落ちたら死んでしまう 落ちたら… 「あ。」 派手に転げ落ちてしまった 手の平を擦りむいた 微妙な痺れる痛みと血が滲む よかった まだ生きてる よかった
335 :
冷え切った世界の中で :2005/05/02(月) 20:49:26 ID:vwxSKNKZ
誰か 温めてください 僕の心を温めてください 絶対零度に冷やされきった 僕の心を融点まで温めてください この 冷やされきった 絶対零度の宇宙(せかい)の中で 残酷で 冷酷で 南極の雪原のように 何もなく、悲しく寂しいだけの 誰か 助けてください 膨張して張り裂けそうな この胸を温めてください 一人の雪原は悲しく 人間は雪のように冷えている この白い三階建ての ちいさな南極は 僕を極限まで冷やしてしまった オーロラが見えない 吹雪で先が見えない 助けてください たすけてください
336 :
名前はいらない :2005/05/03(火) 03:21:18 ID:UYxQ17Jm
今日で〆切ですよ 投稿はお早めに
337 :
猿山 :2005/05/03(火) 03:51:42 ID:3nDWhHh0
その愛想笑いは何? それでもそいつに気に入られたいわけ? 転げるのは自分の意志 転がるのは誰かさんの力 逃げるんじゃなくてただひたすらに 陣地を求めて駆けずり回り ほらまた旗立てた こっちにもあっちにも旗立てた 見渡す限り僕の旗 にんまり 目指すは丘の上 青い空 きっと誰かの涙の色なのねって 涙は透明だ バカタレ 割り切って西 赤い空 きっと誰かの血の色なのねって 赤はトマトだ バカタレ きらりきらり霧の上 タバコの煙が目に染みただけ ふわりふわり雲の上 疲れてちょっとあくびしただけ ちらりちらりと光の帯 あれはもしや あれはやはり
338 :
猿山 :2005/05/03(火) 03:52:21 ID:3nDWhHh0
お父様お母様 僕は自分の意志にて ここまできましたから 誰かの意思にて捕えに来た この人たちが不思議でなりません 僕は手に落ちますか この人たちの手に落ちますか 願いが叶って今旗立てて 後はもう意に任せようとしたのに なぜそっちにいるのですかお父様お母様 そんな瞳で僕を見るなら こんな意志置いてしまおう 迎えに来たはずのブラックホールに こんな意志だけ投げ捨ててしまおう 山を降りる途中で ふっと溜め息 まさかまさか 悔しくて流れるはずの涙も それを食いしばる気持ちも 残っていないのに 溜め息が出た ほらまた 旗錆びて 原形をとどめず
339 :
軽蔑視 :2005/05/03(火) 05:14:34 ID:40u0GvrC
きみがあたしのおもいどおりになるなら あたしを犠牲にしてもいいとおもってる
今日も様々な言葉たちが 世界のいたるところで生まれゆく * * 「コンニチハ サヨウナラ アリガトウ アイシテル きゃははは嘘マジでぇ〜、それ超〜ありえないんだけどォ〜 イラッシャイマセご注文の方はイカガナサイマスカ? キャハハハ コンバンハ コンニチハ ・・・ ・ ・ ・ ・ * * ――この世界に溢れる ――様々な言葉たち 「コン ニチハコ ンバンコウ ウ S ナ † ニ Aニナナ・ ・ ・ キャハハ エハ うソオ sイヤAニニ マスカ aイララ・ ・ ・ ガガーガ ギイイん エハsハハ ア†ああル ルールル・ ・ ・ ――この世界の、忘れられたありとあらゆる 死角の闇には 実に様々な言葉たちが散らばり、たゆたう ・ ・ ・ ・ そう、それらの言葉たちはそうして そのまま何事も無かったかのようにそっと消えていく
今日も様々な言葉たちが 世界のいたるところで生まれゆく < が、その一方で > その言葉たちのいくつかは全て、炎のような青白い生霊となり この空の向こう、遥か遠くに存在する< 世界樹の木 >へと向かう ――そしてこのお話は、 < 無数の蛍 >が飛び交う< 世界樹の木 >へと辿り着いた 60億の生霊たちの例である 蛍 蛍 蛍 蛍 蛍 蛍 蛍 蛍
――(生霊1) 静かな草原と満天の星空の あいだを 風のように風 のように 駆け抜けて 世界樹の大木 に溶け込みそうな蛍の光に身を浮かばせ、 あたしは言葉を発す 「兄ちゃん・・、出所したら、またカラオケで歌ってね。絶対だよ」 ――(生霊6) ヒュンヒュンヒュルル るる < 世界樹の大木 が青白くなった葉を風に散らしている > 「う〜ん、子供の名前は何にしようかあ〜〜、もし男の子だったら? な〜んて、やっぱ今風の格好のいい感じがいいよなあ おまえ」 ――(生霊7) (トクトクトクトク) (遠くで誰か 僕の名を 何かが 僕をよんで 呼 ん で る) (スースースススーー ヤッパイマフウノカッコウノ トクトクトク) (僕はその時 初めて`何か´を感じた気がした) < 蛍がコウコウと光り 飛び交う言葉たちに暗喩の花を添え > ――(生霊14) ヒュンヒュンヒュルルルるるる るるる る 遥か深い夜の色を映し出す世界樹の木 を見上げつつ 私は言葉を発す 「私たちって問題を抱えてるみたい。あなたはもう私を愛していない んだから。分かるの。でもヤバイわ。私、誰に喋ってるのかしら」 その言葉は蛍の洪水の中 から世界樹の枝葉へとうねるように通り抜け 羽を持つ者のようにふわりと 樹の根元深く下の方へと舞い降りた そしてまだ陽の下で生きられぬ異形の言葉たちを包みこんだ 「また お逢いできますよう・・」
――(生霊87) ヒュンヒュンヒュルル るる 寄せては返す小波のような蛍の 光に吸い寄せられながら僕は言葉を発す 「いろん な な ひかり 青白い ああ し ん た に 新谷さん 大好き 新谷さん し ん た にさんと ア ソ ビ タ イ しんたにさん 抱きたい ああ ひらひらと舞う 白? 青 青白い肌 食 べ た い し ん た 新谷さん大好き」 ――(生霊149) ヒュンヒュンヒュルル るる 「ぁ え えぅ ぁ あああ ああああああ やめ うぐ ぐぁぁぁぁぁ た、頼む 助けてくれ 頼むから 殺さないでく うああああ ぇぁ」 ――(生霊150) ヒュンヒュンヒュルル るる ハァ 「ギャハハハハハハハハハハ 何だコイツ オラ立てよ さっきまでの 威勢の良さはどこ行ったんだ? あ? オラオラ 情けねーツラしやが って こいつは傑作だな オイ? コラ ギャハハハハハハハ 死ね」 ――(生霊3270) ハァ ハァ ヒュンヒュンヒュルル るるるるる ハァ ハァ ――(生霊1万4413) ハァ ハァ ヒュンヒュンヒュルル るるるるる ――(生霊16億8152) ヒュンヒュンヒュルル るるるるる ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ ハァハァハァハァハァハァ
・ ・ ・ ハァ ハァ ヒュンヒュン ひゅるる ・ ハァ ハァハァハァハァハァ ヒュンヒュン ハァ ♪世界じゅーう どこだーって わらいあーり なみだあーり みんなーそれぞーれ たすーけあう 小さーなー世界 ハァ ハァハァ 世界はせーまい 世界はおーなじ 世界はまーるい ただひー とー つー はぁ(ハート)
345 :
科学反応 :2005/05/03(火) 19:17:40 ID:oIz2nOty
わたくし趣味は自慰なのよ はぁ?からかうのもいい加減にしてください わたくしの好きなものは三角木馬 はい?からかうのもいい加減にしてください 二人は出会った 育った世界は違えども たこといかじゃ違えども 好きになったら止まらない 女は欲求不満(じらされてるみたいでいいかも 男は疲れが見え隠れ(なんだこの女やばいよ、でも好き好き 馬鹿だと言うなら みなさいこの接続部 いまは これによって成り立っているのですよ
クロムモリブデン製の球体が潜航する 徐々に 闇の渦が軋む 潰された 記録ノートとビスケット 望遠鏡の中の 二重星が 冷たさの粒子を計測する ように 頭の中を覗き込む 水 水 水は色を見ない 球の中心には 孤独の反響が消失する 真空の特異点があります 世界で一番深い海に まだ あなた達は 許しを得ることができません セザンヌの描く 水墨画には 月の手前に 丘と木が生えています 私はともかくも 海へ近づこう まずは浜辺へ出ようと決めて バックパックを揺らし 歩き続けました
一台のセダンが止まって 白人夫婦が 泣いています 何を言っているのか分かりません 私は首を振りました 女は口を歪ませながら ―― A R E Y O U O K ? ゆっくりと発音しました 海底には五角形の魚がいるんだろうか 私は写真を撮るのです 早く行かなければ
股を広げて生活する 日焼けしたやせた少女 海と緑のにおいがする 学校と塾と家の往復生活 眼鏡をかけた制服の少年 ビルとアスファルトに溶け込む 少女は字が読めず空腹に困り 少年は難解な公式を操り机の前に座る 少女も少年も泣いたりしない たとえ理不尽に犯されようと たとえ周りが敵だらけに見えても 生きることを祝福されたくて
少女の未来は病で長くないだろう 少年の未来は股を広げた女を買うのだろう 少女は貧しさと利益に飲まれる大人を見つめる 少年は社会に組み込まれる大人を見つめる 少女と少年の見える景色は違うけれど 今日も 少女はスラムの中で小さく歌う 少年は電車のリズムで小さく眠る 唯一平等に与えられた いま の中で
350 :
名前はいらない :2005/05/04(水) 00:10:29 ID:NofskROr
〆切ですね。 審査お願いしまっす11
351 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/05/04(水) 10:48:58 ID:sz/nySH+
寸評、行きます。でもその前に。今回のお題について。
詩は作者の世界観を表現するものだから、タイトルや中身に「世界」という言葉が
使ってなくても、お題に当てはまっちゃうんだよね。だから、今回は実質、「テーマは
自由」というふうに受け取りました。んだもんで、「お題を生かしきれていない」
という評は、今回に限りなし、でいきたいと思う次第であります。
>>291 「律子の世界」
重い。内容が重いなあ。素材の重さに寄りかかっちゃっている。悲劇を書きたい
のなら、もっと書きようがあるだろうに。第3連が、それこそ火曜サスペンス劇場を
見ている気にさせられました。作者さんは、もともと小説書きたい人、なのかな?
果物ナイフで死ぬシーンは割愛して、下界を渇望して部屋から一歩も外へ出られない
悲しみだけ書いても、十分に思いは伝わる、と思うんだけれど。
>>292 18平米、俺世界
独特の語り口がいいんじゃない。体言止めのテンポの軽さ。その単調を嫌って
第2連で変則ギアを入れる。客観的に見ると、情けない男の一人暮らしなんだけど、
それをユーモアに変えてしまうのは、やはり作者の「力」なんだろう。
>>296 デジタルワールド
完成度で言うと、今回のピカ一。客観的な評価だけなら、チャンプ候補と言っても
いい。タイトルに沿った流れが緊密な構造を形作っている。そして、ラストの木馬の
叙情的な幕引き。文句ひとつつけられない構成だからこそ、逆に因縁をつけたくなるのが、
天邪鬼の性でして。確かにソツなくまとめられているんだが。作者さんはとても頭がいい人
なんだって思う。でも、その理性というかなあ、定規で測ったようなつくりかたが、逆に読んでて
冷めてしまう。落語で言うと、うまいんだけど、大爆笑できない三遊亭こうらく
(漢字が思い出せない。笑点でピンク色のひと)ってとこかな。
単に私の主観がひねくれているだけなので、作者さん、どうか気になさらずに。
352 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/05/04(水) 11:12:49 ID:sz/nySH+
>>297-299 国境越えゲーム
空に梯子をかけて登る話は、世界中の神話や伝説などで多く伝えられている。
その中でも好きなのが、外国の絵本で「パパお月さまとって」。絵が幻想的で、
ファンタジーあふれる本なんだけど。どうもこの詩は社会風刺に持ってっちゃった
みたいだね。なんか月並みな主張になってはいないかい。3/3を変えれば、読後感
はもっと違ったはず。私としては、ファンタジーを読みたかったなあ。
>>303 オオ二モツ対公衆トイレ
インパクトなら、これ。なんじゃコリャ! 思わずジーパン刑事になってしまった。
大上段に構えた下ネタギャグ。もの凄くくだらない内容を大袈裟に語るカタルシス。
この作者詩的言語の構築力は相当なものを持っている。その能力を無意味に浪費
しているところが何ともおかしい。
>>304 世界/炭鉱/蒸気船
たとえば、学校の国語の時間に「詩の授業」というのがあって、テストで詩を書きなさい
ってことであれば、この詩は100点をもらえるだろう。一方、「オオニモツ対公衆トイレ」
は0点、場合によっては親呼び出し、ってなことにもなるかもしれない。
ところが、梁山泊の怖いところは、この二つの詩は評価が逆転する。
タイトルは何とも心惹かれるのに、喩法がなんで? 「カナリアは鳴いたか」って
ところだけ、かろうじてカキリと歯に当たったが。ひたすら自己解体あるのみ。
353 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/05/04(水) 11:43:27 ID:sz/nySH+
>>305-306 世界パンパカーパン
「ぼくらはすでにワンナウト」っていうフレーズがいいね。このフレーズだけで、
田園調布に家が建つ!(星セントルイスのご冥福をお祈りします)
この詩に書かれた少年時代の貧乏臭さがじつに共感できる。考えてみれば、
日本人はほんの数十年前は、みんな貧乏だったんだよね。それが小銭稼いで、何か
勘違いして、お花畑を分不相応なドレス着て走り回っている。作者よ、よくぞ言って
くれた。世界観をバッチリ掴めている。
そう偉そうに言ってる私はすでにツーアウト!?
>>310-311 世界
うまい。これと言って大きな破綻がない。疑問。なぜ一人称なのか。「ぼく」
ではなく「きみ」なのか。
NO.311の冒頭でピラミッドやアウシュビッツを出したのはいいけれど、単なる
歴史の1ページという意味だけで素通りされてしまっているのは、ちょいと感心できないね。
ラストの「半獣神」もかっこいいけれど、第2連の「野獣をかたどったオートバイ」に
呼応していて、ライダーがオートバイと既に一体化して、機械化している(人造人間キカイダー!)
ということなんだろうか。あるいは、「鉄を削り鉄を溶かすこの町」が人格化されて
オートバイに乗って走り出す、というイメージがあるのだろうか。
作者さんがかなり魂を込めてこの詩をつくり、丁寧に推敲している、というのは
よくわかる。でも、何かひとつ足りないかなあ。もっと「コノヤロー」という思いを
込めてつくってもらいたいな。
独りよがりな個人的な感想でした。
>>319-321 針の上の天使
おいおい、また認識論かよ。「認識のざるによって掬いあげられる」――これに
似た表現は「手紙」のお題のときに、「正義君への手紙」っていう詩で私が書いたこと
がある。そのミソは二つ。ざるでふるいにかけるように、表現を洗練させる、というプラス面
と、人間の認識能力(特にヘボ詩人=私)では必ず網の目からこぼれるものが出てくる、という
マイナス面の両義性を込めたつもりで私はこの表現を使ったんだが、作者さんの真意は如何に。
354 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/05/04(水) 12:10:18 ID:sz/nySH+
>>319-321 針の上の天使 続き
フロイトの言う無意識はどういう形で埋納されているんだろうか。それこそ、この
作者さんの言うように抑圧された「言葉の海」としてあるのだろうか。なんだか違う
ような気がする。そもそも非言語的な無意識を言語で解析しようというところに背理
があるように思う。この詩を読んで、そんなことを思い出しました。
卵っていうのは、キリスト教の宗教絵画で重要なシンボル性を持つって、若桑みどり
がNHK人間大学の「図像学」で言ってた。その卵に天使を掛け合わすところなんざ、ちょいと
神学的でいかすと思いました。
>>323-325 臨床の胎児
タイトルの意味は「世界の原体験」あるいは「プレ世界の体験」というほどのところ
だろうか。「本生たん(漢字が出ない)」――お釈迦さまの前世の伝記――に「捨身飼虎」
という話がある。もう何日も餌にありついていない飢えた虎がいて、この虎を哀れに思った
前世の釈迦がわが身を捧げて虎の飢えを癒した、釈迦の慈悲の心を描いた話なんだけれど、
雌豹と虎の違いはあるが、その話を思い出した。してみると、1/3と2/3は前世の記憶
とでもとってみるか(ちょいと無理があるか。前世でマリリンモンローに殴られたくねーよ)。
それとも夢野久作の「ドグラマグラ」を地でいく胎児の見た夢を描いたものか。
最終連が穏やかでいいね。グチャグチャな内容だけど、これだけ思い切り書ければ、
作者も本望だろう。
>>340-344 [世界樹]に集う生霊たち
この詩は前に読んだことあるぞ。そのときは確か「生霊」ではなくて「言霊」だった。
内容は改変されているから、たぶんリライトだろうか。
中身はワケワカメ。最後のなんでイッツアスモールワールドなんだろうか。まあ、
お題に忠実と言えば忠実なんだけど。
以上気になった詩について寸評書きました。
気が向けばこの続きを書くかもしれないし、書かないかもしれない。いい加減でごめん、です。
355 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/05/05(木) 00:07:52 ID:6DLVknzq
>>346-347 トリエステ
まずモリブデンで度肝を抜かれる。モリブデンって何? 金属? 第一撃で煙に
巻き、深海の潜水艇のイメージに誘導しておいて、今度は一気に大気圏の外にほっぽり
出されて、望遠鏡の二重星とくる。でも、やっぱりサブマリンの窓だって一息つくのも
つかの間、第3連で、「世界で一番深い海」は作者の子宮いや、頭蓋の奥、いや精神の
深奥と撹乱させ、挙句、セザンヌときたもんだ。いやあ、小悪魔ギャルに手玉にとられた
純情青年だよ、こちらは。そして、一台のセダンに白人の夫婦。こりゃ映画の中に
入っちゃったよ。そんでもって五角形の魚だ? えーい、もうどうでもいいわい。
さんざん作者にもて遊ばれて、ほんとにクタクタです。
>>327-329 海の見える島 森にて
二年前の夏、屋久島の縄文杉登山に行きました。そのときの印象がこの詩を読んで
よみがえった。作者は「自然は歴史が堆積してその美しさを増すんだ」というけど、
私は、「ここには歴史はない」と思った。確かに森林は植生の歩みとともに変化、進展
するんだけれど、「歴史」という言葉はあくまで人間の手垢がついたもので、屋久島の
時の堆積は「歴史」とは異質なものを感じた。もっとも、そう言えるのは、この島が
太古の原生林を未だ残す稀有な存在だからで、ほかの自然には当てはまらないけれども。
作者さんの訪れた島はどこか、非常に気になる。
正直、私は屋久島から詩を教えられた。学校で習ったことよりももっと多くの
ものを手に入れたように思う。
356 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/05/05(木) 00:46:42 ID:6DLVknzq
採点行きます。 「でじたるわーるど」について、いろいろ難癖つけたけど、これをチャンプ候補として 3点評価にします。前に、「いい詩または好きな詩」(主観評価)と「うまい詩」(客観評価)は 微妙に違う、と以前、書いた。その信条は変わっていません。今回、主観評価で好きな詩は、 「世界パンパカパーン」「オオニモツ対公衆トイレ」でした。でも、構成面や表現技術、 など詩的構築力、オリジナリティーという客観的要素が強い面では、「デジタル――」に軍配が あがります。寸評ではいろいろ言いましたが、私のみみっちい主観評価を越えた確かな技術力を 正当に評価しなければ、作者に失礼、と思い至ったからだあります。とくに、「時間は離散的に過ぎてゆく」 というつかみ方は、人間の記憶の持つ特性を巧みに表現していて、秀逸に感じました。 【3点】 >296 でじたるわーるど 【2点】 >305-306 世界パンパカパーン……私の極私的な思い入れの強い作品。 >346-347 トリエステ……詩とはこう書くものだ、という見本のような作品。 【1点】 >292 18平米、俺世界……平成版「病床六尺」といった作品。 >303 オオニモツ対公衆トイレ……山上たつひこを思わせる異世界。 >310-311 世界……かっこいい。むかしの「ワイルドセブン」という漫画を思い出した。 >319-321 針の上の天使……この作者は他の作者の作風に影響を与えているような。 >323-325 「臨床の胎児」……最終連のイメージだけで一編の詩を書いてみて。 以上で失礼します。
289 :ピーカンのお空 290 :from:19xx to:20xx 291 :「律子の世界」 292 :18平米、俺世界 293-295 :ラブラブRPG 296 :でじたるわーるど 297-299 :国境越えゲーム 300 :輝ける朝に眠る君へ 301 :病室 302 : どんずまりの世界 303 :オオニモツ対公衆トイレ 304 :世界/炭坑/蒸気船 305-306 :世界パンパカパーン! 307 : 知るべき世界 310-311 :世界 313 :ぼくのせかい 314 :せかい 315-317 :Snobby-mob または怯惰のお前らに 318 :金魚世界 319-321 :針の上の天使 323-325 :「臨床の胎児」 326, 330, 332 :私を乗せたいびつな丸 327-329 :海の見える島 森にて 333-334 :コンクリートブロック 335 :冷え切った世界の中で 337-338 :猿山 339 :軽蔑視 340-344 :[世界樹の木]に集う生霊たち 345 :科学反応 346-347 :トリエステ 348-349 :thirteen
>>357 まとめ、乙です。
31作品も集まったのか。長期連休効果大だな。
>>296 でじたるわーるど
隠喩がない。直叙的表現でありながら、詩と数学の紋切り型的言辞
の束が描写を日常の平面から中吊りにし、抒情的風景を消毒している。
>けれども途切れ途切れの愛の言葉は
>いつも悲しく木馬だけを揺らしている
最終連、木馬が突然異世界から召喚され、
数学と詩語の出会いから成るこの作品の多層構造を完結させる。
最小限の言葉で最大限の効果を得るこの手法が、
この作品に相応しい、極薄い皮膜を張り合わせたような厚みを実現する。
もう一つ、隠喩でもイメージでもないから意味を論理的に理解できる。
普通に読める。芸術品というより手元に置いて愛玩する工芸品。
これは凄い。これは欲しい。こういう物品的作品はフェティシズムを刺激する。個人的に好み。
319-321 針の上の天使
”事象は言葉の海を形成し、その海水は認識のざるによって掬い上げられる。”
そうだろうか。言葉の海が正に事象そのものなのではないだろうか。
そして認識のざるに掬われないうちにどんな言葉も存在しない。
一歩ずれているのでは。いや表現の段階でずれたのか。
構想力はあると思う。でももっと細部の作りこみに神経をつかわなければ美しい時計は完成しない、と思った。
>>323-325 「臨床の胎児」
綺想(いや詩的イメージか)だけで引っ張っていくのは難しいものですが、
この作品は、少なくとも自分は最後まで無理なく読めた。
この手の方法を多分もっと複雑な、重厚な形で用いた作品も他にあるとは思いますが、
独りよがりになって実は読者を置いていってる事が多い気がする。
この作品には読者を乗せる優しい内在律を感じた。
読後に「ああそうか」と読者を納得させ得る可能性があったと思う。それが詩だろうと思う。
>>326 私を乗せたいびつな丸
最近こういう事を言わなかった気がしますが、各連ごとに語り手の主観の位相が転換し、世界に厚みを持たせている。
1人称で世界を作れと言えばまずはこの方法を意識することから始めるべきだと思う。手法としては。
奇抜さが自己目的化した詩的イメージが多いような気がする中で、べっ甲飴の直喩のイメージは優しい。好感を持ちました。
最終連もいい。でも「私を乗せたいびつな丸」にしてもそうですが、
直喩と省略によるなんとか意味を辿っていける文章の中で、意味に還元できないイメージを挿入する際には、
特にこういう短い行分け作品では気を使わないと読者は躓く、と思う。急に意味が分らなくなるので。
>>346-347 トリエステ
冒頭の空白がいい。二連目までの省略の多い描写は名詞を引き立たせるためだろうか。
正直言って意味がとれない部分があったんですが、これは自分が悪いのか。多分そうなんでしょう。
重なり合っている位相を或ときは二重に、或ときは三重に見えるように透過させる。しかもその方法意識はあくまで混沌を志向しているようで、
重厚な悪夢を見せられる。重厚な夢とはそれ自体悪夢であるという、方法だけで内容を作り出しているような、そんな作品。
意図ではなく、気分によって引っ張り出されてきたイメージをこのように操作できたのならいよいよ本物。
視点を転換する手つきが雑に感じられる部分もあるのが残念。
3点 でじたるわーるど 凄いですね。こんな作品を量産してください。読みもせずにやにやしていたい。 2点 トリエステ 主張のない美しさを多少の雑さが邪魔をした。 でも今回試みた方法を1回だけで捨てずにもっともっと書いて欲しい。 それは読者としての願望で、そんな風に思わせてくれる作品はめったにない。 1点 針の上の天使 構想力とイメージの豊かさで。 今回は力の入った作品が多かったけど、必ずしもそれが良さに結びつかなかったような気がしました。 かなり醒めているのかもしれない。
>次回は出題者ということもあり、僭越ながら審査員として参加させていただきたいと・・・・ 何言ってんだ自分。 とりあえず採点です(インフレ)。 3点 >305-306 「世界パンパカパーン!」 2点 >293-295 「ラブラブRPG」 >296 「でじたるわーるど」 >303 「オオニモツ対公衆トイレ」 >310-311 「世界」 1点 >290 「 from:19xx to:20xx 」 >292 「18平米、俺世界」 >297-299 「国境越えゲーム」 >315-317 「snobby-mob または怯惰のお前らに」 >319-321 「針の上の天使」 >323-324 「臨床の胎児」 >340-344 「[世界樹の木]に集う生霊たち」 >345 「科学反応」
以下寸評(と言うか採点理由。主観)
>>290 「 from:19xx to:20xx 」
唐突な「かのじょはしにました」という一語で詩に流れる時間を豪快にぶった切って
ハイドーゾと呈示してくれました。何と読者に対する思いやりの無いことでしょう。好きです。
不条理演劇をそのまま詩にしたらこんな感じなのでしょうかね。
>>292 「18平米、俺世界」
上手です。淡々とした事実の描写と「俺」のやや空回り加減の脂濃い自己主張によって、
18平米の空間での営みを外界から切り離された孤独な世界としてすっぽりと抽出して見
せてくれました。
一人暮らしの経験者からは非常に共感を得やすい内容でもあります。
>>293-295 「ラブラブRPG」
まいったなあ、かなり好きな詩です。
片仮名を中心とした奔放な言葉が飛び交っているのですが、乱雑というよりは隅々まで
(やや過剰気味かもしれませんが)行き届いているといった感じがします。
心地良い位のドギツイ文字の塊と個性に溺死しそうになりました。
そっすね恋はRPGっすよねえ・・・。
多分この作者さんはマゾだと思います。
>>296 「でじたるわーるど」
この詩もとても好きです。
まずは視点の勝利だと思います。
次に数学(物理か)の理論を無理なく取り込んだ完成度の高さと、それを一対一の恋愛
という局面に憎らしいほど見事に応用した構成、そして特に後半部の洗練された比喩の美しさ。
いやもうまったくワタクシ感服した次第でございます。
唯一難を述べるならば、デジタライズされた世界(恋愛)をやや肯定した後のラスト、「けれども」
という力の無い接続詞一語で、簡単にネガティブに締めてしまったことに少々違和感を覚えました。
>>297-299 「国境越えゲーム」
最後で語られる主張に向かって、非常に直線的な詩の流れで、もう少し余裕を持って描いて欲しい
とも思いましたが、今回、マクロな「世界」とガップリ四つに組んで、上手な相撲をとりきってくれた
唯一の作品だと思います。ありがとうございました。
>>303 「オオニモツ対公衆トイレ」
この詩は、決して長い詩じゃないんです。ですが読後脳味噌を駆け巡る膨大な情報量は何なの
でしょうか。混沌、混乱、疲労と充足。お腹一杯です。
破壊と破綻があります。しかし後半の韻律が意外にもしっかりしているためすんなり頭に入り、
消化に時間はかかりましたが、気持ちのいいうんこがでました。
ご馳走様。
>>305-306 「世界パンパカパーン!」
笑ってしまいました。
泣きたくもなりました。
激しく動揺しました。
自分も一応詩を書く人間ですので、言葉でナンノカンノ言いたいのですが
もう言葉いらないす。
本当の叙情詩を見ました。
>>310-311 「世界」
こちらは典型的な叙事詩ですが、重厚な表現に圧倒されました。
言葉を切り詰め、そして文脈の中で最適化していくという作業が完璧にこなされていて
作者のストイックなまでの一貫した姿勢がこちらにまでダイレクトに伝達されてくるようでした。
自分には到底辿り着けない完成度の高さで、最高点を点けようか迷った作品なのですが、もう
一展開欲しかったような気もしたので2点にさせていただきました。申し訳ありません。
>>315-317 「snobby-mob または怯惰のお前らに」
タイムリーですし、センス良し、リズム良しの良作だと思います。
ただ自分は既存の(或いは既存の概念に依拠しない)システムの詳細な記述よりも、最後の
保険屋のくだりのようにシステムの破壊者としての「俺」の描写をもっと見たかったです。
>>319-321 「針の上の天使」
いちがいには納得し難い部分もありますが・・・
とにかく文字通りの「言葉の海」のスケールを堪能させていただきました。
366 :
ヒゲルド ◆tuIUmOeA.. :2005/05/05(木) 22:31:27 ID:vVWot2JE
>>323-324 「臨床の胎児」
雌豹がミスター・コニシキに食いつくかと思いきやあっさり「ぼく」から食べ始めるシュールな展開に
笑いました。ちょっと無茶な内容かもしれませんが この世界観を大事にしていって欲しいです。
>>340-344 「[世界樹の木]に集う生霊たち」
様々な意味でやられましたw
ここにはキャラクターの背景等々から断絶させられた「ことば」だけがあって、それのみで世界が
語られます。情報を制限することによって、台詞のような生霊の呟きが普段よりも雄弁に物語って
くれるのですね。「言葉」というものに真摯に向き合う姿勢が無ければ生まれてこなかった作品
だと思います。
どーでもいいんですが「世界樹」って品種名なんですかね。樹には当然木という意味もあるので
「世界樹の木」という表記は正しいのでしょうか。 木になります。
>>345 「科学反応」
もうどうしてもこういう詩に点を入れてしまうのが自分でして、
でも世界の再構築など案外簡単に為しうるものでもありまして、
それはこの接続部のように原始的なコミュニケーションによっても当然可能なわけであります。
わたくしも誰かと久々に接続したい今日この頃であります。
サヨウナラ
さー、寸評です。張り切ってまいりましょー。出来たぶんから、順に、ね。
>>289 コンセプトは悪かないんだけど、ことば少なに感じてしまいます。多
分、「ピーカンのお空」率が高すぎて、それに詩全体が寄っかかっているんで
しょう。もっとことばを尽くして、お空の向うを視せてほしかったかなあ。
>>290 やっぱり問題になるのは、2連めでしょう。からあげと殺人の不条理な
関係は、一見、詩では成立するように思われますが、その不条理は詩全体を覆
っているわけではないんですよね。他のパートは上手いだけに、よけい気にな
りました。
>>292 なにが気に入ったって、本来ならばこの詩のミソであるはずの神さま
のくだりを、いとも簡単に、しかも括弧づけのオマケ扱いで描写した、逆転の
発想だね。「現代の夜泣きハム」も好きだったな。
>>293-295 たんたんとマイワールドを語って、作者の人柄も偲ばれて好まし
いです。発想もいいし、構成も意外と練られていて、成功を収めています。で
もね…。読んでて、ストーリーの弱さを感じたかな…。
>>296 ことば遣いにセンスを感じるし、映画の一こまのような風景に恋愛感
情と数理的概念を絡めて、なんともカッコいいです。ただ、速度を複雑にする
なら、それはディメンションの変化にすべきだと思うし、「綺麗な分数」に至
っては、ただただ???でした。
寸評、続き。他の人が評してない詩を中心に行きます。
>>303 これはスゴいな…。書いてることは多分、身も蓋もないエログロなん
だけど、詩全体のパワーがそれら全部吹き飛ばしてる!瑕疵を求めるなら、最
終連の「垂れ下が」るの、伏線が不充分に感じました。
>>310-311 緊張感の描出に成功しています。バイクが生き物のように、乗り
手を取り込んで一体化していくカッコよさ。貫いていく歴史は、はたして人間
の歴史だけでよかったのか、という疑問を提示させていただきます。
>>313 社会学では、人間て、生れた時は自分ひとりだけの世界で、それが成
長していくにしたがって、その世界に両親や兄弟が入ってきて、それから友達
や関係する人々がどんどん入ってきて、世界が広がっていくそうですね。「こ
わい/きらい」は、その過程での葛藤という意味では、的確な表現、かな。
>>314 数々の自嘲ぎみの形容詞は、「水色」と「ぼく」の、双方にかかって
いるんでしょうなあ。「ぬるぬる」云々とやるなら、水色もぼくも、液体系に
溶かしてしまったほうがよかったかも。
>>318 うわー。惜しいかもしんない。7行めまでの、エッジの効いた世界の描
写がたまんない。すごく上手くいってます。最終行、ぼくにとっては、「広す
ぎる侵略」が、この世界をしっかり受けとめているようには思えなかった。こ
の1行を探す旅は、相当キツいものになるかもしれない、ね。
369 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :2005/05/06(金) 19:16:41 ID:GTXvAcTo
いっき読み、一回読みです。誤読・失礼などどうぞご容赦お願いします
3点
>>338 :猿山:2005/05/03(火) 03:52:21 ID:3nDWhHh0
どことなく新古典……あたらし差はどこにあるのか?
2点
>>292 :18平米、俺世界:2005/04/27(水) 11:22:54 ID:j88PZ6kD
独居老人の世界を覗いたか? 感じとしては若さもありそうだが……
2点
>>305 :世界パンパカパーン! 1/2:2005/04/30(土) 19:17:04 ID:PcDRZwsW
われもすでにワンナウトに、2票ダウうと。あっけら感がいい。作り出してたらすごい。
2点
>>323 :「臨床の胎児」:2005/05/02(月) 09:54:55 ID:VVkcFEZc
メッセージ発信している。
1点
>>289 :ピーカンのお空 :2005/04/27(水) 01:56:41 ID:ZTDU/iaT
ナントモさわやか!
1点
>>291 :「律子の世界」:2005/04/27(水) 02:52:46 ID:is25T3jx
うーんぅぅ……。 悲劇だ。
1点
>>296 :でじたるわーるど :
詩を書こうとしているのを感じる。
370 :
ななほし ◆zy9QDs3pX6 :2005/05/06(金) 19:18:52 ID:GTXvAcTo
採点その2、ここまでで終了。
1点
>>307 :よつめ ◆AUJkKRWrA. :2005/04/30(土) 19:21:08 ID:2/endZ5Z
> 知るべき世界
世界を作ろうとしてる。やはり、16世紀的にならざる得ないのかなぁ
1点
>>314 :せかい :2005/05/01(日) 12:00:20 ID:j6kW6U/m
> 水色に憧れながら
なぜ水色なの?? そうか、水色なんだぁ……
1点
>>326 :私を乗せたいびつな丸 :2005/05/02(月)
20世紀的な世界構築? 炭酸ガスだったのかぁ……オレ。
1点
>>335 :冷え切った世界の中で :2005/05/02(月)
本当に冷え切ったハートは詩を書くか? と、いう疑問が……李白もそうだが、
絶望して……詩を、書けるのだろうか?
よろしくお願いします。。(1点インフレ気味)
3点
>>346 トリエステ
2点
>>303 オオニモツ対公衆トイレ
1点
>292 18平米、俺世界
>296 でじたるわーるど
>310 世界
>314 せかい
寸評、おじゃま。
>>307 人生そのものを語っているはずなのに、キューブで構成された無機的
な世界を想起しています。そんな不思議さが、この詩にはあるよね。最終連は
世界を疑え、ってことかな。
>>323-325 はじめの6連のパート、「世界はあたたか」と説得するに足る詩
世界を形成できてないように思われます。逆説的なあたたかさを求めたのは分
るけど、イメージの飛躍ばかりが目につきました。「結婚!…」以下は、すご
い好きだった。
>>333-334 ああ、こういう遊びはよくやったなあ。こんな空想をしながら、
下らない遊びに精を出してたもんです。懐かしいね。郷愁とか緊張感とか、も
うひと味ほしい感じではあります。
>>346-347 トリエステは知らんけど、世界最初の深海潜航艇だよね、この球
体は。少しづつ広がっていく世界はとても魅力的ですが、セダンの白人夫婦、
そして「A R E Y O U O K ?」の必然性が、どうにも分らない。何かのエピ
ソードがあるんだろうか。
議論スレが512k越えちゃいました。こっちに感想文のつづきを。 326, 330, 332 :私を乗せたいびつな丸 地球を「私を乗せたいびつな丸」、海を「水溜り」と言って、世界の矮小化がまず行われ、と。 次に自分を「百害あって一利無し」の卑小なものとして、で、そのまま生きることを選んだ「自分自身に呆れた」と。 ところが、世界が向かう闇よりさらに深い闇を欲した、と。ここでは世界というのは外部環境のことだろう、すると、 その世界が向かう闇より深い闇というのはもはや内部環境にしかないわけで、作者さんは自らの心に閉じこもろうとしたところで、 外部環境の森(自然)にひきとめられたのですね。それは作者さんに惑いや未練があるということ。で、ここで終わっちゃった。 うーん、これ、ホントはあともう一連あるいは一行あったんじゃないかなあ。 327-329 :海の見える島 森にて 「自然は歴史が体積してその美しさを増すんだ でも見てごらん 僕たちの世界 いつも歴史に窮々として今にも押し潰されそうだ」 あらあ、いきなりこうくるのかあ。これだけじゃ、人間の歴史を否定的に語る根拠にはならないと思うけどなあ。 文明の行き詰まりを自明のこととしちゃうんじゃ、現在の詩としていちばん面白いところを捨ててる気がする。 そういうことなら、最後まで森林浴を楽しませて欲しかった。 333-334 :コンクリートブロック 子供の世界ってホント自由。なんでも創れる、言霊で。ほっと一安心。「よかった まだ生きてる よかった」。 読めてよかった。 335 :冷え切った世界の中で わあ、ひたすら遭難信号。でも、助けに行こうにも手がかりがない。あえて手がかりをなくしてる。 ほんとは助かりたいとは思ってないんだろう。眠るように凍え死んじまいたいんだろう。 337-338 :猿山 「赤はトマトだ バカタレ」っていいですね。あちこちに旗立てて回ってる割に意外に平和主義。涙も血もきらい。 この作者さん、いい人そう。ただ、全体としてこう来るのだったら、最初の2行が浮いてませんか? 339 :軽蔑視 言われたい。
340-344 :[世界樹の木]に集う生霊たち ちょっといじりすぎた感があります。 345 :科学反応 たこといかという比喩はこの場合あってるんでしょうか。でも、内容は簡潔で迷いもなし。 これ、いろんなときに繰り返し思い出しそう。 346-347 :トリエステ 深海、それは地球上でいまだ人を頑として寄せ付けない広大なフロンティア。別宇宙。冒険への期待と不安。 しかし、最初の3連はこわいです。潜水球に閉じ込められて外は水水水の一万トン水圧地獄。泣こうがわめこうが、 「孤独の反響が消失する 真空の特異点」にいては誰にも聞こえない。たとえ「五角形の魚」が見れても、 私は海底には行かない。ヒラにご容赦。と、本気でびびらされるほど表現冴えてます。 348-349 :thirteen 少女漫画の線の細さ。絵か曲が欲しい。これだけだと足りない。 怒りや熱がありそうでないので、最後の「いま」も響かない。
ああ、間に合った。緊急の仕事が入って、どーなるかと思ったヨ。
私事はともあれ、採点です。
3点
>>318 『金魚世界』 自信を持ってイチ押しです。とにかくこの詩は、どこ
に着地点を持ってくかが勝負だと思う。頑張れ、の意味も込めて、3点。
2点
>>303 『オオニモツ対公衆トイレ』 まさしく世紀の対決になってんだよ、
これが。それが何よりもスゴいことだと思う。こんな感じの詩が10篇くらい
載ってる詩集なら、ぼくは迷わず買うよ。
>>346-347 『トリエステ』 奇も衒いもなく、肩の力を抜いて表現した、集
約される世界。ぼくらの海底二万哩。
1点
>>292 『18平米、俺世界』
>>293-295 『ラブラブRPG』
>>296 『でじたるわーるど』
>>310-311 『世界』
>>323-325 『臨床の胎児』
締め切り そして集計速報。確認ヨロシコ チャンプ 11点 296 :でじたるわーるど 準チャンプ 9点 346-347 :トリエステ 3位 7点 292 :18平米、俺世界 303 :オオニモツ対公衆トイレ 305-306 :世界パンパカパーン! 6位 5点 310-311 :世界 7位 4点 323-325 :「臨床の胎児」 8位 3点 293-295 :ラブラブRPG 318 :金魚世界 319-321 :針の上の天使 337-338 :猿山 12位 2点 314 :せかい 13位 1点 289 290 291 297-299 307 315-317 326, 330, 332 335 340-344 345の11作品 「でじたるわーるど、序盤の大量得点を生かし、さらに着々と加点し逃げ切り。 トリエステの猛追一歩及ばず。 GW効果か?投稿、審査共に大盛況! やっぱり詩人は暇だった!」 (共同トイレ通信)
380 :
名前はいらない :2005/05/07(土) 01:19:21 ID:+xd3SwHd
チャンプ、11点 準チャンプ 9点 確認しましスタ 乙枯れ〜デス
382 :
湯姉耕二 :2005/05/07(土) 06:31:38 ID:e15iA6yb
「でじたるわーるど」を書きました 次回のお題は「駅」 締切は2005年5月14日(土)
383 :
Canopus ◆DYj1h.j3e. :2005/05/07(土) 07:33:15 ID:I7IW2Drm
お題ありがとうございます。 締切を5/14いっぱい(5/15午前0時)とさせていただきます。
384 :
トレイン・シネマ1/5 ◆qE7CezEczo :2005/05/08(日) 19:55:20 ID:hQAo6LVW
「トレイン・シネマ」 車はガタゴト、思ったタワゴト、学生ママゴト、縮図のタマモノ。 車は車であっても、自家用車ではない。 そこらへんの認識は家庭教師は過程教師ではないという認識に似てる。 若干の苛立ちを隠せない僕。車が来るまで待つとしよう。 全くマナーという言葉の定義というものを君たちは心得ているのだろうか。 なんと不謹慎な、不謹慎な事この上ないほどマナーがない。 自分の車も持っているけど僕の距離で210円の車のほうが僕は好きだ。 さて、僕と多数のためのハイヤーがやってきた。 看板の景色を抜けるとそこには雪国がひろがってもいい。脳味噌の自由は素晴らしい。 そんなブレインストレッチをココロで叫ぶと車内がやってくる、僕は俺になる。 頭の中に飼っていたオオカミの鎖をひきちぎり、血肉したたる牙を魅せる。 よし、準備は万全だ。電車の中にいる木偶の坊たちをどうしてやろう。 耳からケーブルの飛び出ていうる音の魔術師。 天にむかった頭髪が気に入らない、殺す。
385 :
トレイン・シネマ2/5 ◆qE7CezEczo :2005/05/08(日) 19:56:02 ID:hQAo6LVW
俺の頭のオオカミが魔術師の喉笛に噛みついた。 喉を噛み切ったら血が噴き出た。オオカミの銀毛を赤が染める。 ぬらぬらと光る銀、ぬめぬめと輝く朱。 鮮血という形容が相応しい液体を喜んで俺は眺める。 さて、まずは一人、俺は忙しいから二回目のストップで逃亡しなきゃいけない。 そんな思考を巡らせていると背広を着込んだワシが粘着物を啄んでいる。 纏った負のオーラが気に入らない、殺す。 オオカミに指示を与える。魔術師の死肉を貪っている。 そんな下卑た輩は口にしてはいけない、オオカミをはたいた。 オオカミは手を出されるとワシに猛った。思いっきり躍動して頭部に噛り付く。 ワインみたいな汁が出た。臭い、不愉快な気持ちになりながらももう一人の制圧に嬉しくなった。 ふぅ、もう一人、時間からみてもう一人を殺傷するのが関の山だ。 俺のオオカミも息をあげているフラストレーション発散も疲れるのだろう。 俺はオオカミに鎖にもうすぐつながれてしまうぞ、と煽った、オオカミは奮起した気がする。
386 :
トレイン・シネマ3/5 ◆qE7CezEczo :2005/05/08(日) 19:56:41 ID:hQAo6LVW
オオカミは一人の少女ににじり寄っていた。俺はなんとなく嫌な予感がした。 あぁ、少女が食い散らかされてしまう。と思考がジャンプしたが、 みてみたい欲求にかられた。どんだけ悲痛な声をあげて、どれだけ怯えて恐怖の波を泳ぐのだろう。 そんな俺の矮小な欲求がオオカミの静止を静思した。 少女は毅然な態度だった。左手を噛みつかれても微動だにせず、 俺の存在に気付き俺を見据え俺に微笑みかけた。 泣いていた、オオカミも涙を流して、自分の逃亡スポットにたどりついた時、 俺は涙が止まらなかった。涙の川を俺が泳いだ。
387 :
トレイン・シネマ4/5 ◆qE7CezEczo :2005/05/08(日) 19:57:35 ID:hQAo6LVW
逃亡スポットのアラームが車の中で木霊していた。 いたたまれない気持ちがしたのでオオカミを残して扉をくぐった。 オオカミは少女の膝元に身をふしてひたすら泣いていた、そして目をつむり眠ったようだ。 僕はその光景を、半身いれた車内の光景を、異世界の世界の出来事と自分を慰めた。 少女は、否、彼女は強い女性だったのだろうと、自分を恥じた。 僕は一人の少女に負けたのだ。涙の川は何度も反乱して、 僕というエジプト人を陸地に何度も叩きつけた。 涙を泳ぎきった自分を、夢と思って忘れようとした。 僕の飼っていたオオカミは彼女の膝元でまだ眠っているだろう。
388 :
トレイン・シネマ5/5 ◆qE7CezEczo :2005/05/08(日) 19:58:37 ID:hQAo6LVW
僕にはもうオオカミがいない。
窓の外を見上げると高い空があって その下に白い雲があって またその下に灰色のビルがあって その調度真上に 若い女が立って 唾を飲み込んだ時には 僕の目線の高さにいて 瞬間 目線が合わさったような気がして はじけたような気がして 僕は電車に揺られているような気がしていたけれど その女が 僕の顔を見て ニマリと笑ったことは 覆せない確かなので 負けちゃいない 負けちゃいないと 呟いた 人ゴミの中で みんな何も言わずに 無表情に 上か 下か 左か 右か 女のうなじを見ていて 何も言わずにいて 触れ合わない 角度にいて 何も言わずに触れ合わずに 痴漢に間違われないように 右手を上げたり 左手を上げたり しているので とても嬉しい 人生の中でこの時間だけ 僕は皆と一体になれる 嬉しい
手を振る 手を 追いかけてくる少年に手を振る 泣きじゃくる少年はそれでも追いかける 死んだか そうか 誰が死んだか そうか 追いかけるのやめないか そうか そろそろ崖に落ちるよ そうか 聞こえているか そうか やめないのか そうか 本当やめないのか そうか そうだ いつもそうだ ここで少年は諦める この真っ赤に染まった川に見とれ 少年は立ち尽くす そうだ そうだった 仕方ないことだった 諦めなければいけないことだった 僕だっていつか そうか 電車は駅を目指して 車掌は駅を目指して 皆は駅を目指して 列車は走っている 僕は電車でも車掌でも皆でもない 列車は走っている 別れの時を待ってる シャバの空気を吸うのを待ってる 騒然とした街の声を聞いている 僕はもうだめだ 一人 また一人と 途中下車をして ついには本当に一人になる その時に僕は何を思って悲しもうか それだけを考えている 列車が駅に止まらない内に じっと黙って考えている 窓の外が 真っ白に濁ってゆく 列車は走っている
391 :
何もない駅(1) :2005/05/10(火) 18:17:18 ID:uZqoiA7U
荒れ果てた田の真ん中に建つ駅を 利用するのは蛙たちばかりではない 線路のないその駅に 降り立つ人間だっている 僕は卵からオタマジャクシになって 金色のスーツを着たウルトラマンになって 今ここまで来た 九州の遥か南を発って この街の駅に立ち雪山を眺めている スワッチと毎日叫びながら 生きている 生きていたら いろんなことがある なんて物語みたいじゃないよな現実は なんて気分に苛まれながらも 本当は結構いろんなことがあるもので 駅状化現象を起こした現実の中で 僕は電車を乗り継いできた 車窓の風景は退屈ばかり流れていたけれど 結構いろんな葉っぱや いろんな土地や いろんな人や いろんな卵
392 :
何もない駅(2) :2005/05/10(火) 18:18:10 ID:uZqoiA7U
スワッチと今日も叫んでから 雪山を臨む駅の 東口へと歩いていた足を北に向ければ 白い壁に行き止まる 見えない取っ手を探し出し 白い扉を開いたら 一面の荒れ果てた田に出る どこの駅にもその扉はあって 取っ手を見出そうとするなら いつでも不毛の田に出ることはできる いつでも そこが僕の本当の駅 ここからは電車は どこにも行かない (了)
393 :
ひきにくのうた :2005/05/11(水) 16:34:40 ID:Mj5AXQcP
ラブ ラブ ステーション フォーエバー イブ イブ ステーション フォー レバー 恋をしたの 恋をしたのよ 地下道で あなたの目 あなたの手 あなたのレバー フゥ フゥフフ うさぎの目 イブイブしちゃうの 枯木の手 なによりその心臓 唇に脈打たせちゃって 照れ隠しだと思うのかしら ウフ ウフウウ レバーはナイショ 秘密のかき氷 アタマドキーン鳴らして アパパン パン アパパン パン 撃つぞコノヤロー 鉄筋の高い屋根 赤いレーザービームで撃ち抜いちゃってもいい だってここは出会い系の場所だもんっ ラブ ラブ ステーション フォーエバー アハ アハ ステーション フォーr アォハッ アゥッアゥゥッ
観光に向かないような週の真ん中の水曜日に 人ひとりも見当たらない中途半端な時間が襲う 眠れない駅長は次の電車までの長い時間を あくびでカウントしながらホームの上で待ち続けている ホームの真ん中にねそべっている古い屋根付の待合場所の ベージュ色した床の上で一匹の猫が丸くなってる ときどき向こうの防風林から季節外れの花粉が降ってくるのか くしゃみに邪魔されながら安眠の時間を待ち続けている 駅舎の板屋根の打ち付けた角度はきっかりと90度に見え 片方だけに長くなったひさしが日よけと雪よけに使われる 屋根の裏側では籠の中から小さな鳥が頭を交互に出しては 抜け道を通ってやってくる餌の匂いと住人を待ち続けている あくびがここで1つ2つ誰かから伝染したのか 歩き続けてきた旅人がベンチの上で抜けた空を眺めて 次の電車もバスもない時間から寝たり起きたりしては 全ての天気と季節を見てきたような表情を出して次を待ち続ける 空気の流れない駅舎の狭い入口と出口の間で それでも実は彼の視界の隅でうろうろしながら ボクはといえば三角定規の真ん中の空間を指にかけて 改札のハサミのように持ち続けてずっと瞬間を待っている 駅前のアスファルトはへこみもしないで雪が降る前のままの高さで 昨日通った軽トラのタイヤの跡だけがカーキ色して残っている 昨日も今日も明日も夏までまだ時間が余るほど余っている ホームとレールの向こうに立ち並ぶ防風林もそれを待ち続けている まだ夏の風は来ない
395 :
かたすみ :2005/05/12(木) 13:23:45 ID:68IorQ7G
バターの匂いする液 草に垂らして 少しだけ 糸をひく 夕陽の幻燈が 幼い飛蝗たちを糸で繋いで 揺らす 蕩けた鉄の川 二筋ならんで いつまでも どこまでも 川底の蒼 そよぐものはもうなくて 動くものたちは草に潜んで さようなら またあした 朝の光が 液をみな蒸発させて 白いコンクリートがあらわになると 機関車の舌は牛脂みたいに黄色くて 誰もが目をそむけた 乗客は冷たいジュラルミンの未来に乗り込んでいって
396 :
家出 :2005/05/12(木) 16:26:39 ID:HxfHwklL
卵の腐った匂い そう教えられた硫黄の匂い 卵なんて腐らせた事ないからわからないが そんな町から列車で私の町へと帰る 山を離れるこの列車の乗客はみんな 家へと帰る奴らだろうか 私はずっと流れる窓の外を見ていた 薄い黄色の田んぼ どこか寂しそうな森と民家 老いた夫婦が畦道を歩いていた 何を話していただろう 何も話してなかっただろうか 私はただ流れる窓の外を見るだけ 友達同士かなにかの集団は まるでそれが義務であるかのように 固まって座り まるでそれが当然であるかのように 談笑を続けた 集団を襲う沈黙が怖いのだ 無理に無理にと話を続ける 一体話に乗り気な奴はいただろうか 誰も降りない 誰も乗らない 寂れた小さな駅でも止まる どんな小さな駅でも それを通り越すたびに 私ガ母ヲ怒鳴ッタノデス この列車はただ闇雲に走ってるのではなく 確かに私の町へと走っているのだと思い知らされる 私ハ家ニ唾ヲ吐イタノデス
397 :
家出 :2005/05/12(木) 16:27:33 ID:HxfHwklL
憂鬱 私ハ嫌ダッタノデス コノ家ガ コノ女ガ ソフダ コノ町ガ 嫌ダッタノデス ついに列車の中は沈黙が支配した みんな疲れている 話はそう長くは続かない やがて窓の外は だんだんと新しめの家々が増えていく 春を希望の季節と言う どんな頭が どんな心が そんな事を言わせるのだろう こんな弱々しい黄色い光は 身を起こすのを億劫にするだけだ 希望とはもっと目も眩むほどの 強い光でなければならない
398 :
家出 :2005/05/12(木) 16:27:57 ID:HxfHwklL
ああ できることならあの温泉町に一生留まっていたかった 私ハモフ帰リタクナカッタ コノママドコカヘイッテシマイタイ コノママドコカヘ アイツラノ知ラヌドコカヘ 柔らかな光 若干懐かしい街並み 香り 私の家のあるこの町の 駅を ついに通り過ぎてしまったよ 私はなるべく町を見ぬように しばらくの間まどろんだ
宇宙で踊るきみに逢えるステーション ほうき星みたいに振り向かないできっと 初めての風に体はためかせて唄うよステーション 僕の君のうた 唄うよ ちから八分目くらいの甲高い声で 帆を立てる空を越えるよ 夜はきみが思い浮かんだ 星の影に隠れるなみだなんだ ずっと つかまっていて なにもかも考えないでいて できるだけ つかまっていて なんだかもう考えないうちに めいっぱい乾ききった萌えるひかりの駅に 僕は全力で甘えに行くよ 僕を舐めてほしいんだ 僕を好きになってほしいんだ きみは笑いながら泣きながら怒って 僕を叩いてつねってかじってそれからキスした それはつまり◎で 逆再生したみたいに 僕みたいなやつは汽車から放り投げられるステーション
400 :
靴のある風景 1−2 :2005/05/12(木) 22:52:38 ID:OzcYYBtA
軍靴の響きと呼ぶには あまりに不揃いで 慳貪発劣情行き(from Kendon for Retujyou)の普通列車は 次次投げ込まれる 靴を積んで 出発した 男たちの誇りは靴の誇り ワックスで磨きあげられた 一丁前は 踏まれ蹴飛ばされ 靴輸送列車は薊色の無聊で満たされ エナメルの矜持も おそらくは 窒息した
401 :
靴のある風景 2−2 :2005/05/12(木) 23:20:34 ID:gKPU8vc4
北の国境のひとつ手前の駅で プラットフォームに放り出され 輪切りの空洞から 半透明の暗く青い炎を ときおり 覗かせては 靴は欲していたのか 私の欠損した部分はどこで呼吸しているか ビル街の朝は 電線の上から雀が翳を落とし 街路樹の葉の隙間から 千の光が静かに食指を動かしている歩道を 足首から上の 切断された主を求め 靴の群れは行進を止めようとしない
402 :
発つ時 :2005/05/13(金) 01:18:45 ID:EetVlemt
朝露のせいなのか 少し湿ったベンチに座る 冷たく張った空気と遠くのエンジン音 ラッシュ時の喧騒から比べると 少し不気味で別の場所のようだった 「コーヒーでも飲もうか?」 怖かったんだと思う 正体はわかっている しかし 実感が無い 気を利かせようとするたびに このまま が一番だという答えに行き着く この状況からすれば 色んなことが余計だった 時間通りにその時は来た 「あっちでも、元気でやれよ。」 捻りに捻ってでたのがこの言葉 情けないというか 納得というか あっさりしすぎていた フッと溜め息を吐いて なんでもなさに安心する
403 :
発つ時2 :2005/05/13(金) 01:19:18 ID:EetVlemt
そろそろ 人影も増えてきた 寒いし ここも込むから 帰ろう で また寝よう 予定なんか無い ボーッと歩いた家路は短く くたびれた玄関にはすぐ着いた 雀が五月蝿い 空は光り出していた 少々つまんすぎたのかも もう少し なにかを期待してた ドアを開け 目の前に広がる散らかりようは 別に悲しくも無く 寂しくも無く いつもどおり 少し 広い そして 寒い それだけ それだけだのに 涙と鼻水が延々と溢れた
時計は15時28分 長い針は僕を100と34回刻んだ クリーム色のベンチ 人はいない 紺の絽を着たお婆さんは いつの間にか行ってしまった 青い空にぼやけた 雲が流れていく 時折駅員同士が 政治語らう声が聞こえる 夏は近くて この土地は暑くて 汗ばんだ背中を 得体の知れぬ開放感に凭れても 鳥が戯れる青を スローモーションで見上げても いい気はしない 僕は一人だ 次第にいつから居て どこに行くのか その目的さえも 曖昧になってきて 僕の乗る電車は 果たして来るのか 来ないのか それすらも 思い出せなくなる 文庫大に凝縮されたアンドレ・ブルトンが 地に落ちてけたたましく笑った 刹那に感覚はよみがえり しかしそれでも空は青 再び僕は世界に 容易く呑み込まれていく 伸びたレールの果ては 大英博物館か 阿佐ヶ谷古書店の店先か それとも。 どこかで轍が軋むのが 聞こえた気がしたけれど いつの間にか駅員も 空も時計も消えていた
405 :
現 :2005/05/13(金) 05:06:47 ID:Oe3TGVSK
漂うのは七つのスモーク 進むのは愚かな赤と黄の契り 子供たちの踊りゆく円 スピードを上げて織り創めるメトロ 『シャンプーをしたまま乗り込め 持たない者だけが取り残される泥壁へ さあぶち込まれろ 泡を吹いた口元から虹の線を吐いて』 光で得た波の群れを率い 深すぎる穴を抜けて撹乱に眩む 乱雑さを漏れ出しながら あふれるその渦を食いちぎる蛇と下る 往かん遥かなる世界 直角に傾く目的地 石英のレバー 剥製と踊る車掌が告げる 現像中の出口
時間 という 何だかよくわからない たまねぎの皮 のようなものが 駅の体内でいつも ぐつぐつ煮えたぎっているのです 酔っ払ったおっさんの アルコールの入った息がとろとろ 構内アナウンスの声によろめいて 厚化粧の女がぽちゃぽちゃ 腐ったはちみつの匂いがする ゆめ を改札口になげいれて おたがいがとけあい どろどろにまじりあっている そんな駅のホームに ひとり ぼくはもう ゆがかれたキャベツのように 色を失ってしまいそうになって・・・・・・
プワン とちぢんだ音がして 水飴みたいにのびきった電車が みどり色の過去 からあらわれました じぶんの性器が たにんのそれのように 体温を失っていくことに疲れ果て いっそ 消化してしまいたく なりながら 電光掲示板にたゆたう オレンジ色の未来 へむかってぼくは 石 を投げつけました
私が目を覚ましたとき、列車はまだ、出発ホームの横を走っていた。 それで、となりの紳士 (その紳士はえらく背の高いシルクハットをかぶっていて、きっと鳩か鳩の卵を隠しているにちがいない) に この列車はこの駅から出ることはないのではありませんか? と尋ねると、 そりゃそうです。この駅はなんといっても世界最大なのですよ、世界とほぼ同じ大きさと言ってもよいでしょう。 ほぼ同じ大きさということは、駅の外にはまだ世界が残っているのですか? 紳士はすこし困った顔になり、 そういうことを言う者もいるという話ですが (次の質問で では駅の外にはなにがあるのでしょう? と訊かれることが分かっている) おほん、失敬、知識階級というものは言い切らないものです。したがって、ほぼ と言うのです。同居の祖母ほぼ保母なのです。
私は黙っていた。紳士は恥をかいた。すると クルックー ほら、やっぱり鳩だ、鳩が出るぞ! 紳士の顔がぱかりと左右に開いて、鳩が びよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん と 出た。 私にちらりと横目をくれて(鳩の目はもともと横についている)、次は クルッポー と鳴くぞ。私の期待を迷惑に思ったらしく、鳩のくせに首を縦にはふらず横にふりつつ、 ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜よび と 戻った。 いまや紳士だか鳩時計だか見分けのつかなくなった元知識階級紳士時計鳩内蔵は振り子を無心に振っており(振り子はコリオリの力によってすでに捩れ始めている)、 列車の中だというのに置き去りにされた私は 次の駅のキオスクで 小倉アンパンと ミドリ牛乳を 買う 夢 を 見よう と目を閉じたら 列車は世界の果てを通過して次の駅についてしまったのだった。 もう!
410 :
無人駅 :2005/05/13(金) 20:32:05 ID:9+uxDIqr
たった一人だけの島式ホームを 何度も快速が通り過ぎる 誰も立ち止まらずに いつ来るかわからぬ鈍行を待 わたしは口を震わせながら 凍てつく寒さの駅のホームで 枯れた木々をじっと眺めてた 誰かわたしを連れてって 殺風景な冬は飽きたわ 遠い国へ逃げたいけど 鈍行はいつもやってこない わたしは枝のしおれた草を見ながら どこまでも続く雪を眺めて 白いため息をそっとはいた 誰かわたしを連れて行って あのトンネルの向こうに 心まで凍らせたくはないの 列車はいつもやってこない
夕焼け丸焼けの一刻の切れ端 僕は流れる大衆の背より低い声で叫ぶ 「この僕には朝が来ない」 サラウンドの影 神様すら覗かないほど人気のない壁際で目を光らせ 最近の流行歌が耳から抜ける 手にもつコーラ瓶の中見と同じ 裂けた空間 こうする間にも黒さが染みてくる地面とじっと眺め おぼろげに残った記憶の一片をなぞる 何年か前のある街にある駅のことだ 飾りのない屋根と浮腫んだ窓 カラス達の遠吠え いっせいに群がる一匹狼達 その駅には一つの井戸がひっそりあり 飲み水すらまともには汲み出せない 井戸を覗くと何やら底でピチャピチャと跳ね回る音 まさか魚ではなかろう 側にあった年季の入った汲み桶を下へ投げてみたが パコンと空の音がするのみ さっきのは幻聴なのか 退屈を感じながら桶を引き上げる すると どういうわけか桶の中に二つに折った紙が入っていた 誰の仕業か 恐る恐る紙を開くと サラサラと白い砂がこぼれ落ちた それはまるで砂時計の中の砂が落ちてゆく情景と似ていた 僕はその落下に見惚れた ふと何処の誰かが言った 「この砂は今まであなたが無駄に費やした時間達だ あなたの中に残る時間は今もあなたの中に流れているが これはそうではない これはあなたが嫌い阻害した残骸達なのだから」
砂は紙の上からではなく開いた折り目の端から出ているようだ この砂の流れを眺めていると いつしか気が遠くなりそうな気分になる 紙を閉じると砂はピタリと止んだ そして自分が間違っていることに気が付いた 欠点と失敗を削除したがる愚かな自分 記憶の底で忘れていた失望 諦め 嫌悪観 しかしそれらは全てが全て「人生の過ち」ではなかった ただ無限に続く無気力と抗争に明け暮れる毎日はもう必要ない この砂の流れを美しいと思う心が有るならば こぼれた砂を血に出来る 思い出してみたあの井戸のこと 気が付くと僕は公園のベンチに横たわっていた 何故こんなところにいるかは記憶にない 何も考えられずただボーっとするだけ 時々通る通行人達は僕には目もくれない ふと手に何か持っていることに気付く 今まで持っていたコーラ瓶だ ズッシリ重い 中には沢山の砂 一粒一粒光り輝いている あの記憶の一片はなんだったのだろう もしかして 本当はあの駅 いや 井戸を訪れたことなどなかったのかもしれない 赤い空が闇に飲まれてゆく 弱肉強食を繰り返すかのように 今の僕はとりあえず 瓶の中の砂を手にとって遊んでいる
413 :
「新大阪」 :2005/05/13(金) 23:58:09 ID:gmAsz5t7
何度も振り返る 改札を抜けてその姿見えなくなる迄 そしてちぎれる程手を振る 約束は嫌いだと言うから 何も言わずただ振り返っては手を振り続けた 券売機の前で困った顔してごめん 本当はお金が足りなかったんじゃない 今日借りた千円をいつか返す為だった 終電まで付き合ってくれたお蔭で 自由席は程よく空いていてすぐに座れた けれど静か過ぎる車内は 祭りの後の物悲しげな静けさに似ていて耐えられそうにもない だけどメールを送るのは止めておくよ 寂しさに流されるまま約束を求めてしまいそうだ 目を閉じると改札で見送ってくれたその姿が焼き付けられていた
414 :
人生(いきる) 1 :2005/05/14(土) 03:40:56 ID:FY7TGNpy
あたたかい家庭にいとまごい告げる ぼくは駅に向かう 電車の中は明るくてよそよそしい なんでこんな生活してんだろう と思ったら 心の中 雨が降りだす まさか本当に泣けないから じっとガラス窓 外の夜を見ていた 電車の滑り込む駅は明るいけど やはり 今は夜らしい 影が足元や壁際のあちこちに へばりついている 夜は悲しみを隠してくれる 明日になってもぼくの夜はつづく やれやれ マイナスの悪循環か マイナスが 落ち込むぼくのマイナスをまた作る
415 :
人生(いきる) 2 :2005/05/14(土) 03:46:38 ID:FY7TGNpy
電車は止まり ボーっとしてるぼくの前の ドアがひらいた 乗換駅なんだ 次の電車に乗らなくちゃ 乗換えがわずらわしかったのか? 早くうちに帰りたくなかったのか? 大きく遠回りして帰ったこともあったけど まだ夜も更けていないのに 遠回り先で終電に乗りはぐれた 馬鹿だと思いながら線路の上を歩いた 涙も出なかった もし駅がなかったらぼくの生活はどうなっていただろう 今までに行ったことのある土地はそっくりすべて 足跡をつけることができなかっただろう 足跡といってもぼくの想い出の中だけにすぎない それでもぼくの今までなんだ 記憶はずっと小さい範囲に限られてしまう かえって 狭い土地で濃密な記憶ができるだろうか……?
416 :
人生(いきる) 3 :2005/05/14(土) 03:49:38 ID:FY7TGNpy
駅からハキだされる気がするぼくだけど 駅に飲み込まれるときはわずかにワクワクすることも…… 平板な生活 わずかにワクワクして駅に向かい すーっと吸い込まれ ちょっとあっけなく 騒音がファンファーレのように電車が ぼくの前に止まる 時間が止まる いろんな人がみなおなじ電車に乗ってる みんな時間が止まってる 本でも読むか うたた寝するか 吐き出された駅は目的地 時間が動き出し ぼく相応の時間がすぎていく 疲れるか 失望か 満足か 歓喜か 過ごした時間なりの気負いで ぼくはまた駅に吸い込まれる そして 吐き出される駅て一日が終わる ぼくには家がなかった
417 :
人生(いきる) 4 :2005/05/14(土) 03:55:15 ID:FY7TGNpy
もし駅がなかったら家のないぼくには何も残らない そう思うとさびしくなる 風雨にさらされるのっぱら 人の通る足跡だけが踏み分けられて その通りすぎた人の気配の そばに誰にも相手にもされないぼくがいる
418 :
人生(いきる) 5 :2005/05/14(土) 03:56:21 ID:FY7TGNpy
それはそれ相応でぼくはぼくなんだ でも 駅があったから 誰とも知らぬ大勢の人と時間の止まるひととき すごすことができたり 人肌の汗ばみを感じることができたり まだ知らない幸せなのかもしれない ワクワクして駅に向かったり もし駅がなかったらぼくはどうなっていただろう そう考えるのはワクワクしない やはり 駅はすいこまれてどこかにつながっている だから ほんのちょっとだけワクワクする でもなんにも起こりっこない この先のことがわかってきて 改めて考えてみる もし駅がなかったらぼくはどうなっていただろう ちょっと不安になる やはり 駅はすいこまれてどこかにつながっている だから ほんのちょっとだけワクワクする
419 :
ハタチ新宿スティション :2005/05/14(土) 06:57:11 ID:ZiCmzSxA
人が飲まれて雑踏を作る あたしの夢にだって こんなに大勢の人は 出てこない 駅から出た空は青く 目的を持たない人を 殺す気がした 駅ビルに溢れる時給の笑顔 無表情の通勤電車 歓楽街に向かうキャバクラ嬢 にきび顔の制服達 本を売るホームレス 君に夢はある? って1985年でも2005年でも この駅に群がる人達は 問い続けた 知りもしないノスタルジアに 身を浸して あたしが死んでも 誰も知らないこの場所に あこがれ続けた 色も音も言葉も人も たぶん夢も 氾濫しているけど 無彩色で無音になっても 駅は人を飲み続ける あたしは無くなったものに きっと気づかないままでいる
田舎街の駅のホームに屋根なんて物は存在しない 変わりあるのは、緑林の枝々が折り重なって出来たトンネル そのトンネルは ただ義務的に広がるだけの空を隠して 五月病誘う厄介な風が吹けば、小さな木漏れを遇想に零した 木製のベンチでは パンくずを器用につつく小鳥たち 「存在価値」とか「必要性」なんて言葉を微塵も蘇らせないプラットホーム 石で積み上げられた土台の上に、錆びた鉄のレール レールは50メートル先で大きく曲がり、続きは見えないが 開放の自由へと繋がっているのだろう
東京で毎日圧縮された車両に乗り込み 改札を吐き出されるように抜ける生活が嘘のようだ 40過ぎてからのリストラで生きる希望なくしていたが この街へ来て本当に良かった 俺はまだ人生の行き先も目標も定まらず 50メートル先に怯えているが これから続く道に光りは絶えない そんな気がしてならない そして俺は白線の内側で、真っ直ぐと立ち 数分後の列車を待った
422 :
訂正 :2005/05/14(土) 12:03:35 ID:wlqSvWw1
>420 ×変わりある ○代わりにある ×木漏れ ○木漏れ日 …スレ汚しスマソorz
423 :
駅漏れ :2005/05/14(土) 13:38:14 ID:oCB06vYh
オーバーラン
424 :
明治の唄 :2005/05/14(土) 14:46:05 ID:lyUe0qIS
新橋という名の町に新たな道が作られる ざんぎり頭がまだ残るこの国では レンガの家も受け入れられる 江戸の思想が残る今では 戦は起こる鹿児島を揺らす 血の香がただよう城山か 和歌山の海に船が沈む 悲しみを運命と言い 押し殺し続けている 黒い煙を吐く塊の中 悲しむ事を止め孤独と過ごす 明治の花びら1つずつ 散っていく姿は国を見る様 次は横浜
プラットホームがある プラットホームが ずっと ある トロッコはプラットホームに沿って走り続けている 右手を見る 柵の向こうには灰色のどんよりした雲と海が交じり合っている 両足をトロッコの前に投げ出し身体を沈め フッと息を吐く トロッコが止まった 宙を見つめたままの俺に影が被さる 駅員だ 昨日も居やがった 一昨日も その前も ずっと 「着きましたよ」 「どこにだよ」 苦りきった顔で駅員は「今日も下車なさいませんで?」 「降りて いいことがあるかい?」 「乗ったままで いいことがありますか?」 俺は目を瞑った 小さく「さあ?」と答えたことに 後で気がついた
駅員が去ると トロッコはカタンと進み始めた 線路は プラットホームに沿って 左に曲がっている 明日も あの駅員に 出会うだろう 明日も あの場所に 止まるだろう 兎に角 今日は すっ飛ばした 生暖かい風が頬を撫でていく どうなんだろうね 俺は どこに行くんだろうね まったく どうにも胸糞が悪いものだが どうにも落ち着いちゃいられないが なに 眠れば いいさ 明日まで
427 :
誕生日 :2005/05/14(土) 22:00:04 ID:Fn4h/QqM
蛍光灯が騒ぐ夜 遠目に並ぶ煙突の蝋燭 レールにはさまれた孤島 今日は僕の誕生日です 足音だけが語る人生 近くに並ぶ閉じられた人生 孤島をつなぐ橋はレールにはさまれる 今日は僕の誕生日です 孤島を離れる列車に 詰め込まれる蝋燭達 レールに乗って次の孤島へ 今日は僕の誕生日ですよ
428 :
待ち合わせ :2005/05/14(土) 22:26:56 ID:aVAh0Wni
駅前広場のからくり時計が12時を打った。 7つの音色の鐘がハンマーで叩かれる。 7人のカラクリ人形の兵隊が、楽器を鳴らしながら行進する。 待ち合わせ場所。 携帯画面に夢中になっていた男女がひと時、からくり時計に心を奪われ、 互いに顔を見合わせ、恥ずかしげな苦笑を交わした。 「今日はいい日になるかもしれない。」 僕は携帯の音を切った。 改札口からまた、人があふれ出した。彼女もあの中にいるだろう。
陸続きに密生する森には絶えず湿ったカーテンがかかっていて、それが 灯台の守りをするぼくらとの境界線だった。上から下へ、あるいは奈落 へ、数字のように降り注ぐカーテン。けしてぼくらの踏めない森。 灯台は、海から陸を護るように、長い直線となって両翼を突き出してい る。必然的に、海を走る特急列車は、そのカーヴでおおきく減速し、や がて「灯台のある岬をめぐる」駅に停車する。深夜のあまりに静かな到 着なので、岬にいるぼくらは誰も気付かない。 ときおり密生する森をぬけて、野生馬が小さな平地を訪れる。ながいタ テガミと水をはじく皮膚を持った、背の低い瑞の馬たちだ。馬たちは思 い出したように駈け足を繰りかえし、みじかい生え草をたべる。馬たち は茸もたべる。馬も夢をみたいらしい。 灯台の重たい扉をたたく音。深夜に、遠慮がちに。特急列車の旅人たち だ。そしてぼくらは列車の到着を知る。水のカーテンをくぐり抜けてき た旅人たちは、犬のように全身ぬれて、それでも地面の感触をいちいち 確かめて、当直の陽気なアサギとかたい握手をする。 水のカーテンは重たくかかって、湿った薄暗い朝だ。ぼくとアサギの息 子ソルは、隣でひどいイビキをかいているアサギに毛布をそっとかけて、 夢のなかで出会った旅人たちと再会する。
ソルとはじめて会ったのは、もう8年前になる。灯台守りの交替要員とし て、特急列車に乗ってやって来たアサギの、太い毛むくじゃらの腕にし っかりとつかまった、オムツのとれない幼児だった。セントラル駅に補 給の無線をうつ、アサギの野太い声を思い出す。 「セーフフード3人分、サハリン産のラム酒ひと樽、それと…オムツ!!」 大陸に続く森の散策はあまりに危険で、灯台まわりの小さな平地と「灯 台のある岬をめぐる」駅、それがソルの世界のすべてだ。母親は特急列 車から降りずに、そのまま南下していったという。水のカーテンに濡れ て、木の根っこをかじりながら、ソルは岬に腰かけて、プラットホーム だけの駅に下りて、よく南をながめている。ソルは馬を撫でる。ソルは よく笑う。 旅人たちは重たいカーテンをものともせず、馬をながめたり、四つ葉の 草を探している。旅人たちの北からの世間話は、いつも南へ流れていっ て、還ってくることはない。ぼくたちはよく笑う。 やがて特急列車から降りる旅人たちに混ざって、灯台守りの交替要員が 北から到着するだろう。そしてぼくはアサギともソルとも別れて、南回 りの特急列車に乗るだろう。いつまでも灯台周辺に重たくかかる、水の カーテンとも別れて、久しぶりにあおぐ強い陽射しと海風に、目をほそ めて。
ごとりん ごとりん ごとりんこ リンゴの季節には甘い香りでいっぱいの貨物列車が駅舎を過ぎる リンゴたちは木箱の中でミツバチの夢を見る リンゴ農園の娘は時折枝葉の間から丘を過ぎる列車を見上げる そのたびに娘の胸は芳しい誇りで満たされる 太陽の色をしたリンゴの美しさを愛おしく思い この土地の雨風が育てた歳月を晴れがましく思う 僕は車窓から農園を眺めている 初秋のたおやかな情景の中にぽつりぽつりと人影が見える 希望の片々が黄金となって降り注ぐような季節 列車は黄昏空から差し込む一筋の光となって進む
屋根より高い水平線 海がつららのような白波を立てている 列車が岬をぐるりと回り込む間にNHKのニュースは一巡する 列車は駅で停まるたびに高校生を吸い上げ 車内は僕よりも質量のある未来で満ちる 彼らの無辺大の欲望が ひんやりとしたふとももが 揃い、交差し、ステップを踏む 哲学者の語るラテン語のごとく 彼らの秩序正しい世界を物語る言葉 電車が揺れるたびに 彼らのカバンやアクセサリーからこぼれ出す希望の片々 今の僕は彼らと等しい言葉を持たず カバンには無機質な言葉だけが詰まっている 終着駅に停まり吐き出される未来 ホームに足を踏み出した瞬間 薄墨色の冬がまっすぐに僕を貫く 次のニュースです、と アナウンサーが宣告する
433 :
車窓 −タンポポ− :2005/05/14(土) 22:50:12 ID:kWzieReX
帰り道の途中の線路脇で摘んできたタンポポを おばあちゃんの写真の前にちょこん並べる タンポポ、アブラナ、未来のにおい 残雪が屋根から雨どいを伝って流れ落ちる 山からは真っ白な煙がたなびいている 山間を行く列車が二度警笛を鳴らす 汽車の警笛はおばあちゃんにとっておじいちゃんの声そのものだった 玄関に入ってくるおじいちゃんの幻だった おばあちゃん おばあちゃんの庭桜が咲いたよ ジョンのお墓に咲いたハルジオンと隣り合って春風に揺れているよ −あらあら −せっかくの制服が汚れちゃうわよ ぬるま湯のような陽だまり 特別な午後 いつまでもそうであってほしい でも 夕暮れはすぐにやってきて 眉月が銀鱗のように輝きだし ぬくもりは紺碧の暗がりに沈み溶けていくのだ −風邪をひくわよ −早く窓を閉めなさい 帰らぬ人の呼び声が今日も山にこだまする
434 :
プラットホームにて :2005/05/14(土) 23:39:21 ID:OHjxPuS+
電車の入ってくる 風を受けて レールに身を 投げそうになる感情 押さえ付ける右手の爪が痛い この感情を共有できない人に 死について語る口はない 足が震える
435 :
駅1/2 :2005/05/14(土) 23:56:11 ID:C0+xzwmI
いつもの平坦な音がする 「白線の内側まで お下がりください」 自棄だった 手に持った安酒がうるさくし出した 「おい跳ねるな。跳ねるなって」 つかの間、 「プアアアアアアアアアアアアアン」 真っ黒になって 世界が無くなった 鳥打ち帽に必死に手をやる 狂い出す五感。 隣りでは子が駆け出したその黄色の点字を 必死で追う 目では見えなくなっていた
こだまのような喉の奥から コンクリートの風が吹き 巨大な言葉が走り出す 十人乗りのシートのパズルに スプリングコートをはめこんだ あなた ほころび落ちる髪のむこうで 瓦の茶色い模様が流れ 土手のたんぽぽの色が流れ 子供のまるい帽子が流れ あなたが 遠い夕陽に飛びこんで その アルミニウムの瞳が翳る 僕は 言葉の格子に揺られながら 光に怯えたあなたの眼に 触れる ああ 一篇の詩がむすぶ あなたの虹彩の かすかな震えと 僕のひび割れた指先 それだけだった それだけのことに気付かずに 詩を書く意味にも気付かずに 僕は今まで 何に触れようとした?
やがて 宵闇の尾はしなり あなたの血に染まる 水晶体の波を浴びて 鬼の角が 街灯から伸びはじめる 僕は車窓から 僕とあなたの 煙のような微笑を見る 言葉が みなひとの沈黙をあつめ 乳色の鞠も 鳴り出した 僕とあなたを分かちだした 切符の縁をなぞりながら 僕は駅へと たったひとりで降りてゆく
438 :
駅2/2 :2005/05/14(土) 23:59:51 ID:C0+xzwmI
サイアミラール サイアミラール 聞き慣れた声 ぐにゃりと曲がる黄色の点字を必死で追うとまた声がする 「キャハハハ。負けないようにより大きなコエ出す人初めて」 迷走神経に頼って擦過傷を追うと 目まい ふらつきだけがしそうになるのを乗り越え 身体中が内臓いや細胞ごともっていかれそうな 後頭骨だけ過去の座標に残してきたような 気づくと立ち尽くしてた 「サナ サナ サナトーリウム サナトーリウムぅ」 白線が消えていた
439 :
中央駅 :2005/05/15(日) 00:04:05 ID:mcmWe+zz
初夏の短い雨が止み 夕方の柔らかい陽射し まだ湿度の高い空気 散乱を繰り返しながら あなたは来ると約束した 中央駅の高い天井 時計の針を見上げる 切符を握り締める手 そっと力を込める 慌しい人の群 観光客らしい初老の夫婦 キャンディーバーと赤い服の少女 母親が危篤になり急いで帰省する大学生 今日時効を迎えた強盗殺人犯 新聞の経済面 体操の元オリンピック選手 親子連れと3つの風船 喧騒 過去からの迷い子 麦藁帽子はどこへ行った もう改札口さえ振り向かず まるで儀式のように汽車に乗った 汽笛が空気を揺らした
>>439 は時間切れの為、点数対象外。点数無しでの感想をつけるのは各審査員の自由。
30作品
>384-388 トレイン・シネマ
>389-390 列車は走っている
>391-392 何もない駅
>393 ひきにくのうた
>394 「三角定規駅」
>395 かたすみ
>396-398 家出
>399 コズミックラプソディー
>400-401 靴のある風景
>402-403 発つ時
>404 誰しも待つ。電車、或いは他の現象を
>405 現
>406-407 茶色いホームにて
>408-409 世界の果て
>410 無人駅
>411-412 サルベージステーション
>413 「新大阪」
>414-418 人生(いきる)
>419 ハタチ新宿スティション
>420-422 光りに満ちた自由へのレール
>423 駅漏れ
>424 明治の唄
>425-426 ぐるんぐるん
>427 誕生日
>428 待ち合わせ
>429-430 「灯台のある岬をめぐる」駅にて
>431-433 車窓
>434 プラットホームにて
>435,438 駅
>436-437 乳色の鞠も 鳴りだした
みなさん、ありがとうございました。
審査の締め切りは5/17いっぱい(5/18午前0時)ですね。
>>384-388 歪んだ正義感を持った異能者か、と思って読んでいたら、3/5あ
たりから、普通の人になってしまうんですね。少女の微笑みに打ち負かされる
下りは、何だか若さを感じたな。
>>389-390 饒舌さが、うまく言い表せないようなもどかしい思いを、的確に
表現できてると思います。惜しい所としては、ひとつの連にひとつの感情、て
な具合に区分けしちゃってるとこがあって、それがこの詩の魅力を減らしてし
まってるかも。
>>391-392 廃線の駅、しかも北国。この詩は、それにありがちな、安易なセ
ンチメンタリズムやノスタルジーを脱したことに価値がありますね。過去も思
いながら未来を見据えようとする姿勢に好感。それだけに最終の「電車は/ど
こにも行かない」は引っかかった。安住なのか、停滞なのか。
>>393 うおー。あるサイトを駅に見立てて、不特定多数とすれ違っていく、
その一例の描写、かな。駅でもたくさんの人とすれ違うからね、上手い暗喩だ
よね。ことばが楽しい。でもなぜか、ドキッとまではしなかった。
寸評の続き。
>>394 駅で過ごす時間の大部分は、列車を待つこと。海辺の駅なんでしょう
か、夏の観光シーズンまでは街ごと眠り続ける点景描写が、味わい深い。ただ
所々に違和感のある描写があって、その違和感が、三角定規の連でピークに達
するんだよね。「違和感」だけで終息させるのは、惜しいような気がする。
>>395 妹よ、江戸はさきごろおわったのだ、なんてね。狙いはスルドいと思
います。「駅→液」の語変換の効果は、やや疑問のあるところです。前半の描
写は近い過去と読みましたが、郷愁にどっぷり浸からない微妙さが、上手いと
思いました。
>>396-398 旧かなが変かな、と思って調べてみたら、やっぱり間違っている
よ…。「ソフダ→サウダ」、「モフ→マウ(モウ)」。ついでに言うと、シマ
イタイはシマヒタイ。内容については、感情が主体で、人間そのものの描写が
不足してるかも。だから、家が町が嫌で、と言われても、ピンとこない。
>>399 こんな他愛なさは嫌いじゃないです。ことばの調子を合わせて、歌詞
っぽくしてるんだろうなあ。そのせいか、トップギアまで吹かしきれてない、
もどかしさを感じます。もっとブッ飛んだって、いいのになあ。
>>400-401 受動的な旅を続けて、滅びの時を待つかと思われた靴が、いきな
りビル街で行進をおっぱじめるんで、読む側としては面喰らってしまいます。
面白い転換だとは思うけど、「私の欠損した…」は、うまく接続の役割を果た
しているんでしょうか。
間に合うんかな、このスピードで…。
>>402-403 失恋の情けなさと男の未練。正直いってことばの滑らかさや読ま
せる展開の妙、といった技術的な面ではあまり上手さを感じませんが、そこが
いいのかもね、口下手で不器用な男の様子がよく伺えます。彼女の描写をまっ
たく書いてないのは、意図的なものだろうね。
>>404 「得体の知れぬ開放感」って表現、好きだな。拡散に拡散を続けたイ
メージの果て、僕は世界の異物でもあり同化するものでもある。描く世界は限
定されてて、あまり大きさは感じません。文庫本大の広がる世界、を感じた。
>>405 笙野頼子『下落合の向こう』。現実に走る地下鉄がどんどん異化され
て、別な物体というか現象に変貌する。2連めは何かの引用でしょうか、シャ
ンプーがイカシてます。上手さはあるんだけど、すごく取っ付きにくいよね。
何故だろう、総てを表現しようとした為なのかなあ。
>>406-407 うん、安定した上手さを感じるなあ。1連めなんかホントに上手
いし、「水飴のようにのびきった電車」なんて、なかなか書けないよ。現在、
は色がないんだね。だから、過去と未来は、色にこだわってるんだろうか。
>>408-409 素直に面白く読めました。特に最終部付近のナンセンスなスピー
ド感が、大好き。前半は、冗長とも思えるほど、ゆったり構えるのが正解だと
は思いますが、即興のせいか、粗さを感じますね。
>>410 列車が停まらないなら、歩いていけるさ、てのは強者の論理かな。情
景にしても感傷にしても、既読感が強いです。
>>411-412 なかなか難しいテーマにトライしましたね。途中で説明的な文が
強く出てしまったのは残念。それよりも「駅のなかに井戸がある」という不条
理な情景を前面に押し出してはどうだったんだろう。時間と駅との関係とか。
>>413 この描写だと、博多でも仙台でも名古屋でも尾道でもいいよなあ…。
関西弁をつかう必要はないけど、あなたならではの新大阪をみせてほしかった
です。タイトル「新大阪」という狙いはいい、と思うんで。
>>414-418 「ぼく」はひとりの人間なのか、それとも複数の視点から書いた
のか、読んでて混乱します。多分、前者なんだと思うけど、それだとあちこち
に破綻がありすぎるように思われます。
>>419 魅力的な語り口で、一気に読ませるね。中盤の上手さは唸りました。
「あたしが死んでも」あたりから、ちょっと未整理なのかな、分りにくくなっ
た。特に「無くなったもの」は、何を指しているのか、ほとんど不明でした。
>>420-421 ああ、こんな駅の風景は、ぼく大好きです。ぼくの故郷には緑に
濡れた駅が、確かにありました。ただ、途中から日記調の文体になってしまう
のはいいとして、レールの先が自由に繋がるって発想は、なんか古臭いね…。
>>423 ノーコメント。
なんか静かだね…。
>>424 結構考えて作られた詩だと思います。ぼくの希望としていうなら、詩
全体に陸蒸気のリズムがほしかったのと、エピソードが3つだけなら、やっぱ
り鉄道を絡めたもので固めたかったです。最終行、よかった。
>>425-426 円形の線路に駅がひとつだけあって、そこをトロッコでぐーるぐ
ーる廻って、一日一回駅員と会話して…というコントのような設定を思い浮か
べて、ニヤニヤしてました。他愛ないけど、なんかいいな。
>>427 煙突と孤島をバースデーケーキに見立てたアイディアは買いたい。と
なると気になるのが、レールと橋は何を意味するんだろう、てこと。「今日は
僕の誕生日です」の繰り返しは心地いいけど、この詩はもっと深いとこまで行
けそうな気がするよ。
>>428 これは手慣れてるね。必要最小限のことばで、過不足ない情景描写。
何のメッセージ性もなくても、これはいい詩だと思います。人が生きてる、っ
てことだよね。難をいうなら、3連めの「今日はいい日に…」の1行は安易だと
思う。
>>429-430 一転して、ことばを尽くして作り込んだ世界。頻出する水のカー
テンが、はじめは密林に掛ってるのに、最後は岬全体に掛ってるんだよね。こ
とばの平板さも気になるところで、やや読みにくい。
ふう…。
>>431-433 オムニバス形式だけど、どの詩も、出だしはサイコーにいいんで
す。比喩もかなりキマってる。ところが、どの詩も在り来たりの描写や感情に
流されて尻すぼみになってます。惜しいよなあ。どの詩も、それぞれのいい味
わいがあるのに。
>>434 新大久保駅での酔っ払い転落事故の後しばらく、ぼくは「5秒で人を担
いで助けられるか」のシミュレーションを列車が来るたびにしていました。10
回に8回は列車に轢かれてて、なんか後味悪かったなあ…。
>>435 >>438 ことばの海で溺れてもがいてるね。面白さはあります。が、情
報がどうにも少なくて、詩の登場人物に対して「大勢の人前で、いったい何や
ってんの?」ていう印象が、抜けきれなかったです。
>>436-437 満月の夜か…。ことば運びの上手さ、描写の確かさが、耽美に走
るのを、くいとどめています。この情景を一気に、言葉に詩に昇華させようと
する気概は買うけど、やや乱暴な気はするなあ。
>>439 淡く綺麗な情景描写だと思います。が、単なる旅立ちに終ってる感が
強いですね。
はぁ。なんかいろいろとだめな感じのゼッケンです。日記のダダ漏れがとまらない感じです。 感想スレの方でいさましいこといっといてなんですが、今回は採点だけ。このていたらく恥ずかしい。 そんな私の共感をひきつけたのが、 >396-398 家出 これに1点。 >402-403 発つ時 も共感あったんですけど、たしかに「あっさりしすぎていた」。 読むとき変わったら、逆転するかもしれないけれど。 >391-392 何もない駅 の「スワッチ」も好きで、 >427 誕生日 の最終行も繰り返しはこう使うんだよという手本をみせてもらって、 >393 ひきにくのうた の「フォー レバー」にはニコニコさせてもらって、 でも、全体としては言葉の相乗効果が弱いような。前者ふたつは不足で後者は過剰と。 >413 「新大阪」と>428 待ち合わせ は極力ストレートに光景を描写してあって巧いし、 でも、詩はもう一回再構成して始まるんじゃないかなあと思いました。文章として読むぶんには好きです。 >429-430 「灯台のある岬をめぐる」駅にて と >431-433 車窓 どちらも読ませますね。面白かったです。 あと、今回、多くの作品で説明のための説明文になっちゃってる部分が割と多い気がして、 以前、MUJINAさんがおっしゃってましたが、誤読されまいとしすぎると言葉の配置が平板になってしまう気がします。
449 :
名前はいらない :2005/05/17(火) 21:55:39 ID:5UusiPLq
締め切り間近age
飛び入り失礼します
時間がないので点数だけ
基本的に分かりやすい詩が好きなので
分かりやすく共感できる詩を選ばせてもらいました。
1点
>>419 ハタチ新宿スティション
1点
>>428 待ち合わせ
1点
>>413 「新大阪」
私も飛び入り失礼します
やはり時間がないので点数だけ
基本的に楽しい詩が好きなので
愉快に共感できる詩を選ばせてもらいました。
3点
>>408-409 世界のはて
が抜けている感じですね。
あとは該当無しです。
私の審査が認められないなら、前の人の審査も
認められないはずです。
前の人みたいに有名コテなら、投稿前に宣言なしで
飛び入りしても良いのですか?
私みたいに無名コテなら、駄目なのですか?
それまでリードしていて、
飛び入りされた方の気持ちを考えた事はありますか?
とにかく、「世界のはて」を推します。3点。
この3点は、絶対に認められなければなりません。
このスレの公正さの為にも。
駄目なら、梁山泊という名が泣きますね。
暗い肥溜めの中で、自分の糞のがきれいだと
主張しあっているようなものです。世界のはてがチャンプに決定。
私も、世界のはてに3点。 とりあえず点数だけ。 審査員の公正さなんて、この程度のクオリティでしょ。
とりあえず、時間は守ろうよ。 飛び入りとか審査とか熱心にしてくれてるのはいいんだけども それだけ語っているがゆえにタイムアップはイタイ。 あと、反論なら雑談スレに来て欲しいんだが。 っていうかぶっちゃけ飛び入りが認められるかどうかなんて 雑談スレで話し合うべきだろ。何故にここなのか。
何故か上の二つが喧嘩腰な件について
>>453 何バカ言ってんの?
雑談スレで、待ち合わせの作者が延長で良いって言ってる。
だから最後2つの審査も有効。
よってチャンプは世界のはて。
待ち合わせは準。
これに異を唱える奴は愚民。
ずいぶんと汚いチャンプの誕生だなw
457 :
名前はいらない :2005/05/19(木) 00:51:00 ID:YLUVc31i
というわけで、
>>408 >>409 の『世界のはて』が8点でチャンプですね。
みなさんお疲れ様でした。
408さん、次回のお題をお願いします。
>>451 有名であるかないかより、誠実であるかないか。
ソレは結局、無名じゃ判断つけづらい。
そゆことじゃないですかね。
飛び入りでワタシラがよく知りもしない君が、
ケンカ腰で意見を述べるのはいかがでしょう?
飛び入りにはワタシは反対はありませんが、
あなたの言い方は人を不快にさせ、場を荒らしていますよ?
雑談にも書いたんだけど、テンプレより
2.審査員に関すること
審査員は必ずトリップをつけること。投稿締切前に宣言すれば誰でもなれる。
※過去に審査員をやった事がある人は、以後宣言なしで審査投票してもよい。
>>451-452 は、これまで審査をやったことが無いなら、
残念だけど無効ってことになります。
>>458 名無しでもトリップさえついていれば構わないと思う。レスの内容はともかく
460 :
葉土@携帯 :2005/05/19(木) 07:37:30 ID:3miHdaAt
3点 >408 世界の果て 2点 >395 かたすみ >400 靴のある風景 1点 >402 発つ時 >429 灯台のある岬をめぐる 駅にて ごめんなさいです。トリップは後ほど補完します。
審査延長のお願い申し訳ありませんでした。トリップの補完です。(
>>460 のサイテン分)
で、結局、上の方で暴れてる変な人は何がしたかったのかな。 リーフレインさんが点数を入れたから、>408 世界の果てはチャンプになるかも知れないけど、 正直、そいつ胡散臭い。どーもチャンプや言われても信用出来ん。「自演のくせに?」て。 それが狙いだった、てーなら凄いけどな。
世界の果て 現在11点と独走中のようですね。 さあ、暫定チャンプをチャンプにしたい頑固者が、 別コテで待ち合わせに点数をいれようかどうか 迷いはじめた模様です。 悔し涙で前が見えないのかも知れませんがね。
音を立てて崩れ始めてるな。
あ、俺は
>>453 ね。
>>455 え?マジで?
スマソ!読んでなかった。
というより、そんな感じだったら
投稿の締め切りももうちょっと延ばしてくれと頼む輩が出てきそう。
気のせいだろうがね。
欲と虚栄に塗れた糞スレ、か。
>>463 あまりあおらないでください
雰囲気が最悪になりますから
前からそうだが審査ってうさんくさい ギリギリになっての逆転がいままでも多すぎ、それまで一点も入っていなかった作品でも なぜか終了間際に点が入る、あふぉくさ
ふんで次のお題はー?
糞スレ
>>467 じゃあ審査を短期決戦で1日にするか?でもそれだと審査員が集まりにくいから
余裕をもって3日間にしてるんだろ。第一、チャンプってのは実力と運が同時に作用して
棚からボタモチ的な感覚で舞い込んでくるもの。投稿作品の数・レベル、審査員の数・嗜好性、
様々な要因が絡み合って誕生するもの。実力者であっても連続して獲得できるもんじゃない。
上手な作品=チャンプじゃない。これはいつの時代も同じ。つーか、自分が
チャンプ獲れないのを審査員のせいにするな。己の腕を磨いてひたすら投稿しろ。
っていうかさ、力作を投稿して0点・低得点だったとしても、それは詩人として、創作者として一回り
大きくなるチャンスだと思う。梁山泊に投稿する主眼が「チャンプを受賞すること」でも構わないんだが、
「みんなはどんな反応を示すかな?」程度の軽い気持ち、ひいては詩に対する愛情みたいなもの
がないと、長くやっていけんと思うぞ。欲を見せたら落ちぶれるだけだ。自作を普通に褒められたい
なら梁山泊よりも適所があるし、「梁山泊に投稿する意味」ってものを、今一度再考してみては
どうだろうか。ここは2ちゃんだし、疑心暗鬼に陥ったら一生抜け出せないぞ。
雑談は雑談スレでやろうよ。せっかくあるんだから。
虚栄の心に蝕まれ狭き暗い世界のちっぽけな栄光を求めるために人を捨てた豚 哀れなり
474 :
ゼッケン :2005/05/21(土) 02:59:36 ID:7Nb5S1WI
「世界の果て」を書きました。 史上まれにみる汚れたチャンプ、ゼッケン・アレッサンドロ六世でございます。 音立てて崩れ始めたバベルの塔 欲と虚栄にまみれたソドムの市では 言葉のない詩人たちが互いに糞を摺り付けあう そこは 養豚場ハム工場窒息した真空パックの内部で手遅れの浸潤 賞味期限切れとも言う。まあ、肉は少し腐ってからの方がうまいとも言う けどね。てへ(ごくぶとはあーと)。 というわけで、次のお題はせっかくですから「再生」。こんな感じで。
高2の時に再生した 22の時に再生した と思ったら停止押していたわたし 指が太いからね
あ、今のなし
477 :
誕生 :2005/05/21(土) 14:13:38 ID:Vm2VzyzP
土を人型にし 骨を心臓部分に 埋めて 呪文を唱える 昔ながらの方法です 鉄骨を人型に 脳を機械に突っ込み 導線で結び 特殊なワードを入力 これからの方法です ベッドの中、隣で 寝てくれているでしょう ガシャングチャグチャ 柔らかく堅い 矛盾だらけ 残った泥と鉄骨 脳と骨は混ざり合って 仏壇に放置されてました 泥とネジの子は 今ここに こんにちは赤ちゃん
478 :
再生の日々 :2005/05/21(土) 18:23:56 ID:u3gBGTqp
僕は毎日死んで 毎日生まれる 体育祭でケツから二番目だった僕は死んだ 文化祭でライブの照明係だった僕は死んだ 生物室のホルマリン漬けを 黙って見過ごすことができなくて まるで僕みたいだなんて思った 音楽室のメトロノームだけが 僕をわかってくれた 漆黒のグランドピアノの上 なにも言わず 見つめてくれた カーテンがめくれる 目くるめく再生の日々 僕の寿命は24時間 でも 僕はたくさんいたんだよ 思い出じゃない 墓標だ 365日 僕だけの 墓標だ
青黒く沈黙する石は胎している 地を這うあらゆる肢のあるものの四肢が生え揃う前 翼あるものの占有を許さず あらゆる飛翔の欲望があれば たちどころにこれを撃ち落としてやまぬ意思 が空を支配していた頃 大蛇(oroti)の吐く鋭角の光が 石には閉じ込められているから 一度でも我が手に採ろうと 鍛冶(kanuti)は不乱に槌を敲つ ――――「落日」には 『赤き血のような』でもなく 『熟した実が枝から離れるように』でもなく
幾たび叩いても定まらぬ せわしく月と日が入れ替わり 空の柄杓が水を零すのも気づかずに 槌を叩いても 欲するものは手に入らぬ 沼面から沸き起こる瓦斯 のような苛立ち 熱く熱するだけでは立ち行かない そのあと一気に冷まさねばならぬ 刀工は慌てて木桶の水に浸す 赤透明の塊は 直ちに水を沸騰する湯に変える ――――『温度というものが抽象であることを悟った今日の落日』 そう、これでよい
――――「愛」は『人人に福音を齎すもの』でもなく 『永遠を胸に刻むもの』でもなく ただやみくもに力を込めるだけでは逃げてゆく 適確に叩け 獲物の息の根をとめるように 殺す、という気迫を込めて 万物創成の光 掌(tabagokoro)に握られた一粒を手に入れる そのためには 蛮勇の決断をもってしか能わぬ 槌をひとつ振り下ろす そのたびに 親を嗜虐し 兄弟(harakara)を毒し 乳飲み子を皆殺しにする これが適うなら 手前は適確の意を心得ている ――――『すべての花を枯らし、すべての鳥を逼塞せしめ、 すべての生木の表皮を鈎爪で引き剥がし、 露にせんとする衝動、これこそが愛』
一振りの刀を天高く翳し 裁断する 瞬時に稲妻の光明が一筋走るや 身を貫くもの 絶対零度の言葉 が蘇る
483 :
自殺 :2005/05/23(月) 06:09:16 ID:eVH5s18c
あらゆる音が譜面から 引き剥がされて 幾度かの呼吸を繰り返す中で 噛み砕かれていく 思い返してごらん ジョンレノンの命を奪い去った 音の弾道を
だってしょうないだろ 僕には何にもないから 数え切れない窓の中からしか外を見れない 水蒸気を噴出す工場の向こうさえも知ろうともしない だってしょうがないだろ 僕は何でもないのだから 数え切れない瞳の中に入ることもない NaClの結晶なんて作ったこともない だってしょうがないだろ 僕は何にもできないのだから 数え切れない夜空の星の一つにさえ着地できない 震えていたあの手を握るなんて許せない だってしょうがないんだよ 僕は全てだから 数え切った僕は停止して 数え切れあかった僕は再生 再生された僕だけが続くんだ 停止された僕は知らない僕 だってしょうがないだろ 僕には・・・
485 :
484 :2005/05/23(月) 14:38:59 ID:4aOCVeG4
修正 すみません・・ だってしょうないだろ 僕には何にもないから 数え切れない窓の中からしか外を見れない 水蒸気を噴出す工場の向こうさえも知ろうともしない だってしょうがないだろ 僕は何でもないのだから 数え切れない瞳の中に入ることもない NaClの結晶なんて作ったこともない だってしょうがないだろ 僕は何にもできないのだから 数え切れない夜空の星の一つにさえ着地できない 震えていたあの手を握るなんて許せない だってしょうがないんだよ 僕は全てだから 数え切った僕は停止して 数え切れなかった僕は再生 再生された僕だけが続くんだ 停止された僕は知らない僕 だってしょうがないだろ 僕には・・・
486 :
名前はいらない :2005/05/23(月) 17:51:57 ID:9YEn9wME
>>479 〜
いかにもな文体を見ただけで読む気が萎えた。
なんだかかえって安っぽいマンガみたいなムードを感じてしまうのだ。
各レス番の最初の数行ずつしか読んでいないのでノーコメント。
少なくとも私に対しては「読みたい」という気にさせてくれなかった。
>>483 一連目、おっ?と思わされたけど、肩透かしな短さにすっこけた。
この短さでタイトル「自殺」までどう辿り着けば…?
>>484 内容には読み解く魅力はあると思う。
「なんで<数えきれない>なんだ?」という疑問に引っ張られて読んだ。
でも結局最後までよくわからなかった。
タイトルは何だったっけ、タイトル見たら何かわかるかも
と思って見たら内容そのままで、広がりも何もなかった。
487 :
− 心 − :2005/05/23(月) 18:41:36 ID:F0ZfRfUx
言葉に花咲く片隅で 音もなくしたたり落ちる雫 誰も気づくことなく ひび割れた宝箱から 一粒ずつ ゆっくりと失われていく 幾度の叫びは誰にも届かず そのたびに色褪せる世界 輝きを消す 瞳 腕が静かに近づいてくる そっと抱きしめられた灰色の箱 安らぎがかすかにそそぎ込まれていく 少しずつ 少しずつ 満たしていく こぼれた量にはまだ足りない しかし 本当の色を思い出すには 充分すぎるほどあたたかい 灰色の箱はやがて薄い赤になり 生命の旋律を響かせ始めた 淡いピンクの花びらを乗せながら 崩れないように腕は離れる そこからはもう 何も漏れてはいない 輝くための勇気だけが溢れていた
488 :
土偶 :2005/05/23(月) 22:07:24 ID:zgJ4ORyv
いろいろと ごめいわくを おかけして まことに もうしわけなく みなさまの おいかり ごもっとも ふとりすぎた あし きりおとすように はじを のこしてしぬ おゆるしを なさけなく みにくい みれん かかえて では (かあさん かあさん また わたしを みごもって)
>>479 正直、よくわからんし、つまらん
もっと「頭のいい人」に批評してもらってくれ
>>483 短い
テーマはわかりやすいとは思うが
いかんせん短い
>>484 わけわからんね
けど、言葉の選び方、響き、リフレインの使い方は抜群にうまいね
わからんでも読んでるだけで心地よい
俺は嫌いじゃないねえ
>>487 やさしい詩だねえ、内容も好き、けど無駄な表現が
ちと多いように感じるねえ、そのせいか少し陳腐に感じてしまう 残念
>>488 「土偶」タイトルがなきゃ、ただの遺書だねw
逆にいえばタイトルがうまい
再生ってテーマによく合ってる
ゼッケンさん、締め切りいつだい?
491 :
名前はいらない :2005/05/24(火) 20:38:35 ID:K7BQOfg1
ミスターゼッケン、アクセス禁止中だとか。 雑談スレより お題「再生」が21日に出てるから、 〆切は土曜日28日11時59分59秒で良いと思います。 ので、〆切は土曜日、5月28日23時59分59秒。
1 猫が風のない縁側で 一つあくびをした 庭先に咲き誇るあじさいは じきに訪れる夏を告げる 今そこに、ちいさなトカゲが一匹 ちょろりと歩いて 猫はそれをつかまえた しっぽが切れてトカゲは逃げた 一瞬の命の残像は、いつまでもそこに動いて、とどまることを知らない 2 夏。 僕はあの日のことを思い出そうとしてる。 大学生の時だ、 夜、アパートから製鉄工場の明かりが見えて、 なんとなく星空みたいできれいだったね 僕らの目の前に広がった星空は 永遠に続く僕らを誓うに足る 存在の証だったのかもしれない だが、ぷかぷかと真っ暗な空に上ったたばこの煙は これからの見えぬ二人のようにゆらゆらと その行く末を暗示していた
3 嵐は急にやってきて そこにある全てをなぎ払っていく それまで大切に育ててきた生命の森は 一瞬のうちに砂漠と化した 大切なものを失った悲しみは 涙となって足下の砂をぬらす 嵐の後の太陽はじりじりと熱く 悲しみで乾燥しきった心を焼く 涙でほとびた足下の砂も 太陽の熱で乾いたが 目尻に涙がゆるゆるとわき出て とまることがない 4 僕は今、誰もいない縁側にいて アイスキャンデーをなめている 風もないのに風鈴がかすかになった。 あの日咲き誇っていたあじさいは 今は枯れて枝が残るだけ 花の色はどうだったろう、と思い返してみても その記憶は呼び戻されることもない 今は離ればなれの二人 どこで何をしているのかも、知らない二人 まぶたに残る後ろ姿を、枯れたあじさいに吹き消しながら 溶けかけたアイスキャンデーを押し込んだ
5 猫はトカゲを探していた 朱の混じる背中に、僕の爪を立てたい じっとりとした皮膚に、あのときの思いを遂げたい 猫はトカゲを探した 果たして、トカゲは見つかった しかし切れたはずのしっぽは 今再びトカゲの末端につながった 薄曇りの鈍い太陽を受けて しっとりと輝いている 猫はそれを見て 一つあくびをした そしてまた、丸くなって眠った
495 :
小判鮫 :2005/05/25(水) 00:08:34 ID:Xdl8FVbT
早いもんでこの海で一年 なしてここにわがおるんか 自ら進んで潜り込んだ塩辛い序章以降さっぱり記憶にございあせん お前様なぁしてここさいる?アンコウに問われてもなぁも返せん始末 先日主さえいなぐなり頭をはりつけるべき広い腹が見当たらなね 主がいなぐなろうとわはいつまでたってもコバンザメ 匂いの残る場にしがみついて味をしがみ生き続けるしかね ごぉりごぉりじゅるゅうるるっしーはーすぅうーはうっはっはー はあはあぁはあアハァはあはっはぁしーはーすぅううっはっはー 似たような影さ入って暗がりに佇み 心地良い惰性と確かに守られている安堵と べっこ寂しくこげに優しいもやもやした匂いに皆目困り果で 時 々 焦 燥 に震えでいる だども わの居場所はここに違いね まんず嬉しい顔をするコバンザメだし一年目
496 :
白血 :2005/05/25(水) 00:10:54 ID:5iu/DXl7
ぼくはいつか行方不明なのです やおらレンチを持って 誰かを はた と殴るのです それは今日ですか もしや明日ですか 見るはずの血は どろ どろ どろりと 「うっどべーす」をいじる手と同化してゆくのですか 木片に浮かぶ 「ちょうちょ」の死体のようでしょうか これは自由ですか まさに輪廻ですか 脳の全とっかえ を ぼくは望んでいるのですか 一体どこにいるのです じゅん白に光るかみさま こわいです 黒いおべべのお母さま 嗚呼 よい人 きっと「めびうす」をください どろ どろ どろりと 融けることのない「からだ」をください やおらレンチを持ち 誰かを べこ と殴るとき ぼくはいつも行方不明なのです か?
497 :
糞スレ :2005/05/26(木) 00:12:50 ID:9pjvEsnN
2ちゃんねるをみはじめて以来 最悪の糞スレを発見した プリントアウトしてみたが やっぱり糞スレ 理不尽なルール 使い道が無いので糞を拭いた 糞で擦れた糞スレ 糞まみれの糞スレ それを貪り喰らう審査員 おいしいおいしい うんこおいしいよ うんこほらほらおいしいようんこ 口のまわりは 糞だらけうんこだらけ 笑うと口角についた糞がポロポロ落ちてくる トイレに流そうとしてもなかなか流れない 糞スレ 大量に上から小便と下痢をかけたら やっと流れた 再生を叫ぶその口には うんこがベットリついていた なんと実は自分のうんこだそうだ
>>487 「再生」のお題をそのまま暗喩によるストーリーにして表現している。
暗喩が物語るものは心の動き。だからふわふわしている。
こういうふわふわ感はいかにも詩的で気持いい。安易な手法ともいえるけど。
>>488 モノローグ詩でこれほど肉を削ぎ落とされてはなんのことやらさっぱりわからない。
語り口やタイトルにそこそこおもしろいところはあるが、これもふわふわ感に頼った
安易な手法という気がする。
>>492 〜
小説のような始まり方で、内容は小説の骸骨という感じ。
ストーリーを語りたいのか、詩情を発生させたいのか、どっちつかずかと。
>>495 主にくっついてしか生きられない小判鮫の再生は、無理矢理な自己説得。
主の匂いの残る岩陰に隠れての自己満足的な再生。これを笑えというのだろうか。
>>496 詩的なふわふわ感がまた来た。が、これは想像力を規制する
>>487 とも
想像力の追いつかない
>>488 とも違い、いい具合に想像力を働かせる適度な自由をくれる。
レンチ、うっどべーす、ちょうちょ、かみさま、黒いおべべのお母さま、めびうす、
これらの具体的かつ唐突な言葉を材料として、読者は自由な詩世界を作って遊べる。
私が作ったのは、とにかく不定形な世界。泣き言でできた世界。最後の「か?」がなんとも情けない。
499 :
名前はいらない :2005/05/26(木) 01:13:07 ID:X8KKWurD
>>497 今の状況をうまく皮肉った詩。いいですね。
期待していいのでは。
ズバリチャンプ候補。
500 :
粘土 :2005/05/26(木) 01:17:57 ID:UyQ6jm/P
こねてこねて こねてこねて 死んだおじいちゃんつくるんだ それでまた田んぼをじてんしゃでいっしょに こねてこねて こねてこねて 病気がちなおとうとをつくるんだ やさしいこえがきこえてくるよ ほらまだどこかでいきてるんだ 揺らぐ思考にしっかり立つ家族と言う名の旗がある こねてこねて こねてこねて ぼくのそんざいをつくるんだ いまこねているもののじっかんはたしかにある 思考をちゃんと保てなくても 自分と言う名の木がここに頑丈な根を張っている 悲しくないてみても 家族と言う名の思いでは根となって僕を支えている こねてこねて こねてこねて
501 :
名前はいらない :2005/05/26(木) 01:38:20 ID:X8KKWurD
>>500 VIPでは今粘土が流行ってるからね
VIPPERの詩ですね
運命の女神シリスのもつ大なべ 純金純銀でできているとも 光り輝く青金石でできているとも 昔から伝えられてきたけれど 今まで誰も見たことはない シリスは賢明なる女性 なぜなら大切な大なべを 彼女はおなかに隠してある 使わないときは拳ぐらいの大きさにして ある日シリスは蜂蜜酒を醸造した 琥珀色で甘いトクベツな彼女の酒 隠された大なべから滴り落ちる 彼女の白い足を伝って その芳香で風は唄い 男は誘われるように大なべに近づき 小鳥となって蜂蜜酒の雫を啄ばんだ
蜂蜜酒の中には歓喜が立ち上がり 蜂蜜酒の中には楽しさが座していた 酔いすぎて男はうっかりと ばらばらになった自分のカラダの一部を 黄金の酒の中に落っことしてしまった なべの中でその身は蜂蜜酒に漬かる 大なべは男に長い安らぎを与え 男は280日も眠りについた シリスの大なべは男を中に入れ 彼女のおなかにそれを隠したのだけれど ばらばらになっていた男のカラダは 280日で完全なカラダになり シリスは目覚めた彼を外に出すのに 激しい痛みに苦しみ 3日3晩かかってしまったと云う
504 :
永遠の夜 :2005/05/26(木) 17:19:55 ID:555Sl1Gx
四角い部屋で 私は一人 助けて 行く場所がない 一つの言葉に 全員が従う 私は我慢できなかった ロボット製造工場では 笑い声も機械じみてる 同じ時間に 同じ事 大きな怒声の縄が 私を縛りつける ホドケナイ
505 :
永遠の夜 :2005/05/26(木) 17:20:20 ID:555Sl1Gx
鳥はいつも 何を言っているの? わからないから もう聞きたくない 朝を消し去って 永遠の夜へイコウ やっと見つけた 私のイクべき場所 私がイッテしまったら 帰る場所がない 居場所がわからないから 帰る場所もわからない でも そう あそこだって ここだって 私の居るべき場所ではない 台を蹴飛ばして 私は宙ぶらりん 黒いカーテンがやっとおりてくる ただ 願うは 来世の再生の 朝が 晴れでありますように
あぼーん
わたし、うっかり きみの体温、かんじてしまって、 しゅんかん、まぶたを、とじて、 また、ひらいた アボリジニの模様した、あひるの置き物とか、 風にゆれる、カーテンとか、 むぎゅう、て、 顔、うずめる、Tシャツのにおい、 ううん、 いつも言って、るじゃない、 ほっぺた赤いのは、 わたしのクセ、なんだって どれもこれも わたし、の、すきなもの、 もとどおりで、すこしうれしい たまご、こつん、こつん、こつん、 目玉やき、みっつ、 きみがふたつ、わたしひとつ、 ねえ、新聞、ておもしろい? わたし、まばたき、ひとつ きみの声、きこえない
508 :
「砂遊び」 :2005/05/26(木) 22:58:58 ID:/WD11pGU
波打ち際に残る 小さな砂の城。 疲れきった残照の中で 黒々と濡れ、溶けかけたアイスクリームのように 静かに崩壊を進める。 惜しげもなく造り、壊し、また造る。 無数の繰り返しの中で なにかが降り積もり、 愛惜とともに どことない満足が陽炎のようにゆれている。 目的語のない焦燥感がへばりついていた 幼い手が 今 握り締めているのは 父の手だろうか。 海の界ての彼方の果てへ 夕陽がおちた。 月明かりの中、波の下へ沈んだ砂は 記憶をたどり、再び城を造り始める。 造っては壊し、壊しては造る。 ゆらり ゆらゆら 砂が舞い、 ハマグリがひとつ ぽかんと口を開けていた。
わたしの糸、きみの糸、 きえて、あらわれて、 つないだ糸、すこしほつれて、 わたしの糸、思ったよりか、ほそくて、 再生のボタン、やっぱ見つかん、なくて、 こわか(きみが)、ないけど(いるから)、 胸の、どっかが、 すこしだけ、いたい まばたき、するたんび、 わたし、こわれ、ていく わた、しこわれて、いく 再生のボタン、やっぱ見つかん、なくて 再生のボタン、もう探さ、ないで きみ、の、リモコン、 わたし、 の、 リモコン
511 :
507 :2005/05/26(木) 23:24:57 ID:O/C60EJU
>>510 大丈夫です。ほんとのニアミスでしたね。
512 :
ちっぽけな幽霊 :2005/05/27(金) 10:08:13 ID:NhTDnmrV
私は昨日 イチゴの潰れる音を聞いた イチゴの潰れる音にもいろいろある 白い皿の中でミルクとひとつになりながら潰れる イチゴは 子供の頃の記憶を甘くなぞりながら鳴る 床に投げられ 靴底で潰されるイ チゴは 口を封じられた兵士の声をくぐもらす 自動車のタイヤに轢かれて潰れるイチ ゴは 砂にちぎれて一瞬の破裂音だけを残す 昨日私が聞いたのは 瓦礫の山に紛れ込んだたった一粒のイチゴが 巨大な鋼鉄の腕に よって潰される音だった 私は聞こえなかったその音に思いを馳せて チプという擬音 をつくることをようやくしてあげられただけだった 真っ赤な烏が三羽東の空へ蒼くな りながら飛んで行った やがて無限の闇に包まれて言葉を失った私の頬に 黒い涙がべっ とりとくっついているのを感じた
513 :
ちっぽけな幽霊 :2005/05/27(金) 10:09:03 ID:NhTDnmrV
夏に自転車で死んだ少女は幽霊になりやすい ダンプカーが気づかずに跳ね飛ばしたほ どに小さな少女は自転車とくっついてしまった 白い雛菊の続く沿道を今でも走りつづ けている 自分が死んでいることにも気づかずに 私の知らないその少女のことを 私はもうひとりの自分のように思う 私にしか見えな いその少女は 今朝も私の車と並んで走り今日も早く幸せなお昼ごはんが食べたいと 小さく呟きながらいつもの坂道を登って行った 学校へつづく坂道の頂上で 彼女はな んとちっぽけな幽霊だろう 車を停めて見送る私の顔から初夏の熱がひいて 気がつく と私は部屋の窓から遠くのマンションを眺めていた なんて小さな窓の無数についた 私はテーブルの上に イチゴと少女とを並べて置いてみる 世界にはもっともっとやり きれない音はあるのだろうと思えてくる しかしこの二つの無音は 私の目の前にあり 私の心の中で 潰された音を立てる 私はイチゴをそっと噛んでやる 少女の唇をそっ と噛んでやる 果汁が溢れ 私の一部になる音がした
515 :
電港 :2005/05/27(金) 14:11:49 ID:gUh/Kbdx
テレポートとも言う。そこでは、例えば、 成田の出発ターミナルからダラスの到着ターミナルへ人や荷物の瞬間移動を行う。 瞬間移動とはいっても、転送元ポッドであなたの全電子配置をスキャンするのに5分はかかる。 あなたの電子情報は転送される。これは瞬間である。ブロードバンドだから。 転送先のポッドではちっちゃなビッグバンが起こる。宇宙や銀河や星を創ったあれを 情報に基づいてあなた一人分だけ起こすのである。 するとスキャンされたとおりのあなたがガスから合成される。 ダラスに着いたあなたはここでひとつ選択しなければならない。 はい か いいえ である。 物質としてのあなたは移動していないのである。 移動したのはあなたの情報だけなのである。 コピペである。 コピー元が残ってしまうのである。 ダラスのあなたは成田のあなたをモニターで見る。 移動を終了しますか? はい 暗いポッドの中で まだかなあ ともじもじしていた成田のあなたは、すると、声を聞く。 移動は無事終了いたしました。ご利用ありがとうございました。 電光! 一億ボルトでプラズマのガスとなったあなたは別の人間になるために超合金のタンクに蓄えられる。 はいを選択したあなたは灰も残さず蒸発したあなたを見て、消してよかったのかな? と少しだけ不安になる。
昼下がりの洗濯機がぐうううんと泣いています 私はその水流に片手を浸し 石鹸の在り方にうなずきました 縮んで垂れて 下水で息づく 流れて溶けて でんぐり返る 優しさではない柔らかさを 生粋のおバカさんを 甘噛みしては 懐かしみました 検品したのち 投げやりました 私のからだは鳥かごです 仮住まいの たましいです まったくめしいのたましいです 私は頭を撫でました めしいの頭を撫でました こんがらがった 電気のコードを 千切れても それでいいのです
宿業という青いものが ねんねころりと翼を広げ てのひらで渦巻いているのを 私は知っています 吸った事もないタバコの煙の行く末に もらった事もない贈り物の箱の中に けだるく それでいて逃れられない 凛々しい情の最期はあります 泣いているのは私ではなく 洗濯機のモーターです プラスとマイナスのちからです 蛇のしっぽの 誇らしさです 悲しさなんて見あたりません ここは発見現場ではありません ここにあるのは けがれた水と 私のいつつの指紋のあとです
あぼーん
519 :
トカゲ :2005/05/28(土) 00:00:11 ID:9cPODAhA
僕ら二つの尻尾のトカゲ 一方は自由 一方は人間 お空の上や 物陰に潜む 僕らの天敵にはどうしたらいいか 刃向かわない事だ それに僕らはトカゲ 尻尾をおとりにしなきゃいけない どっちを捨てようか 僕ら劣等感のトカゲ だって本当に感じずにいられない 普通のトカゲは尻尾は再生するのに 一方を捨てれば もう生えてはこない
520 :
リハビリ :2005/05/28(土) 03:05:24 ID:re8vCJsc
少しずつでいい言葉を紡ごう 思いつくままでいい何かを話そう あまりにも長い間 僕たちは黙り込んでしまっていたから きっと辛いのは最初だけだよ きっとすぐに昔に戻れるよ あまりにも多くのことを 僕たちは忘れてしまっているけれど いらない 多くを求めない 贅沢な願いは口にしない 昔はそうだったはずだけど いつの間にか僕たちは… 一言でも まずは挨拶から 「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」 それだけで幸せだったんだ どこで変わってしまったのだろう いつの日か言葉が戻って おだやかに笑える日が来たとしたら 毎日を踏みしめるように生きよう いつかまた それを失ってしまうときのために
あぼーん
522 :
名前はいらない :2005/05/28(土) 14:42:27 ID:RHkJJUQf
今回もいまいち不作ですよ〜! 締め切りは今日まで・・・
>>522 あんなに荒れたあとだというのに・・・・このスレを荒らしたいのか?
524 :
名前はいらない :2005/05/28(土) 17:21:33 ID:XhFB29IF
こんな糞ルールの糞スレ必ず廃れさしちゃるけんのう
525 :
幽囚 1/2 :2005/05/28(土) 18:04:30 ID:yXF9bsqc
そうして 再生の滓が よっつ沈み トラックの音が ひとつ消えた 宵は 視界に収まりきらない 鉛のperspectiveへと到達して 君の眼球を裂く 恍惚が あなたの乳房の 悲しい匂いが 私の言葉の洞に伏す ひとがたを ようやく 立ち上がらせようとした だのに 闇のねもとに 蒼がさす こわい あの光がこわい とどめようもなく 星の目醒めを撃ちおとし 言葉の殻から 静脈で編まれた ひとがたを 二つのspectraへと投射する あの光が憎らしい 肉の沈黙の外へ 舗装路の夢の外へと ほら 水道の雫も 二重に分かれ 言葉の中の街影 言葉の中の夜明け 金色の針が雀を泣かせ 再生の滓が 言葉の外へと染みだした
526 :
幽囚 2/2 :2005/05/28(土) 18:05:04 ID:yXF9bsqc
蝙蝠が飛んでいる 私の肋骨から落ちる まどろみの灰をたどって 蝙蝠達が飛んでいる その危うい羽ばたき 輪郭の消えた飛跡 言葉は君の血を吸うのかい? 蝙蝠達は あなたと私のくるぶしのあたりから 閉じられた文字の影へと 帰る 朝が来た 紅く透けた身体が よっつ みっつ ふたつ ひとつ ああ 光だ
より不作になりましたね
528 :
六十年 :2005/05/28(土) 18:32:58 ID:1Jz2Ewd7
私は今でもはっきりと 思い出すことができる 地平線の見える焼け野原 私は茫然と ただ茫然と 眺めていた みな必死で生きていた 私は子供であることを その時やめた 生き残ったものが帰り 焼け野原には建物がたつ この国をやり直す為に 追いつけ追い越せ 豊かな国に そう歌いながら 毎日毎日働き続けた そうしてこの国は 奇跡的な再生を果たし とても豊かになった それでも私は時々 茫然としてしまう 心の貧しさに
529 :
名前はいらない :2005/05/28(土) 19:53:46 ID:XhFB29IF
ダッサ 旧日本兵のニュースみて影響されたのね 陳腐
華奢で病弱に白い背中 そこを占拠するのは ただ一色、黒のみで描かれた骸骨 恐ろしい程、私の全てを揺るがす 背中の白と黒は鮮明 それでいて、憂鬱で繊細に闇に溶ける さっき一度死んだ私を 羽のはえる事はない背中が背を向けて喰らい 何度も繰り返し 衝動を突いて再生する行為は 兎も欲に喰われた三日月の明け方に広がった
いいね
532 :
名前はいらない :2005/05/28(土) 23:13:43 ID:5ol9DYhS
>>531 自演ウザー
そこまでして勝ちたいんだ。はいはい。チャンプ候補ですね
>>528 みなさ〜ん!528に絶対一票いれろよ!チャンプに絶対しろよ!
>>531 が言ってるぞ!
533 :
Room(1/2) :2005/05/28(土) 23:18:41 ID:HI2M+gSa
この部屋は俺の脳味噌だ 埋め尽くす段ボール カセットテープ 数えきれるわけもない 俺を再生するのは誰だ 灰色の椅子テーブル 白髪の腐った後ろ姿 顔が見えない やめろ どれもイヒ 退屈な俺のひとりごとが ブランクだらけで延々と続くだけだ 今はかき消えた声たちは 懐かしいだろう 忘れていた小さな事件を思い出せば 音楽を聴くように楽しいだろう だがしかし早送りもせずにすべてのテープを聞くつもりのお前は 俺がこれまで生きてきた時間と同じ長さをそうして過ごすつもりか やめてくれイヒ やめるんだ奈落の底の安住地
534 :
Room(2/2) :2005/05/28(土) 23:19:28 ID:HI2M+gSa
ああ中二の春か 自殺したくて書いた詩だな 「自殺」 僕は前にも自殺の詩を書いた それは自殺するなんてばからしいという意味の詩だ 僕はついさっきそれを読んだ でも僕はまた自殺を考え 自殺を思いとどまるための詩を書こうとしている なんて無力なんだ 僕の詩は あの頃可愛がっていた犬が死んだな ロペスの毛はまだあの頃の日記の間に挟んであるな ロペスは俺だけに懐いてて硬い毛を擦り寄せてきたな ロペスにもう会えないんなら死んだほうがましだな 奈落の底の安住地 やめろイヒ 俺を布団から出せ 俺を布団にたたッ込め こんな部屋にいるンなら俺の脳味噌切り落としたほうがまシだ そう叫んで (腐った白髪頭が振り向いた時に俺は自ら永劫回帰を断ち切るだろう) そう叫んで俺は呆けた顔で座布団に正座する!
締め切り40分前ですよ、ラストスパート!
自演 馴れ合い ルール違反 コピペ厨
537 :
名前はいらない :2005/05/28(土) 23:25:57 ID:5ol9DYhS
538 :
名前はいらない :2005/05/28(土) 23:26:36 ID:5ol9DYhS
539 :
名前はいらない :2005/05/28(土) 23:27:23 ID:5ol9DYhS
皆さん投稿なんかやめてポエム大会もしくは詩板革命へGO!
540 :
みどり萌える公園で 来 :2005/05/28(土) 23:49:34 ID:Tu6pQVG+
折れた小枝の先 芽吹いた ちいさな緑が ぽつんと盛り上がる 大樹は風を恨んで 身もだえする 当のやわらかい みどりは過ぎた事を 知るはずもなく ひたすら身を伸ばして 風の力を呼びこむ 伸びないほうがいいのだ 枝からの栄養を当てにする 大樹は そうつぶやくだけで 声もない ああ もう 新芽が 出てきたね 公園の若いお母さんが 子供にはなしかける さんぽに来ている 近所の小犬ほうが 気になる 子供
541 :
みどり萌える公園で 福 :2005/05/28(土) 23:53:36 ID:Tu6pQVG+
わんわん飼いたい うーん今度ね 今度と幽霊見たことない 見たことないから 見たくなる お天とさまが決まって 登がって来るから 登がらない日を見たくなる おかあさんの声は 天の声 いつかわんわん飼う日が来る 怖いもの見たさが 想像たくましく 子供は小犬を追いかける 毎日毎日再生し 毎年毎年再生し 命が尽きたらそれまでよ 公園にみどり萌え上がり 小犬と子供が追っかけっこ ころんでも すかさず立ちあがって もどることのない時間が 過ぎてゆく
542 :
名前はいらない :2005/05/28(土) 23:55:24 ID:5ol9DYhS
萌えるってバカ?キモいよ 絶対チャンプは無理。
543 :
みどり萌える公園で 祥 :2005/05/28(土) 23:55:29 ID:Tu6pQVG+
寝ている人もいるだろう 寝ている国もあるだろう 寝たまま目覚めぬ人もいるだろう お天とさまは決まって 登がってる お天とさまが登がって来るのが 朝だから なぜ人はありもしない事を 信じるのだろう 時は戻ることがない 朝はいつも新しい いまが一番若い人は いつも新しい 歩きなさいと やさしくうながれ もう倒れることはなく いつまでたっても 一番新しい
544 :
こんにちは :2005/05/28(土) 23:58:15 ID:9Ae0iQ0k
壊れかけたCDコンポはカセットプレイヤーだけかろうじて動くんだ カバーの外れたプレイボタンを苦労しながら押し下げると始まる 雑音交じりの この歌が歌われたときに私はその場にいなかった もうどこにもない蓮華の花が始めて咲いたときの歌 日付の羅列の奥の奥に もう仕舞われたある朝を 誰より早く見た人の歌 誰も覚えていないある人生を 生ききってそれで笑った歌だ 手元のページの一行一行が 書かれたその場にいなかった 描かれた景色を映したその目を 一度も見は出来なかった どんなにかそれが残念で 再生ボタンを押すと 一つ一つの言葉が生まれ 声がして 一行一行の人が居て おそらくは何度でもと こんにちは
545 :
アルミ(えがお) :2005/05/29(日) 00:03:30 ID:AOuQHF88
朝から夜まで 彼女は笑顔を絶やさない 「おはよー」から 「おつかれ」まで 少し低い大きな声は 世界の周波数から外れない そして静かな部屋で 夜中に少し泣き 夜が明けるまでベッドで死ぬ 彼女の机の引き出しには 俺にはわからない沢山の薬があって 毎日七つ八つの錠剤が減っていく 何種類かの薬達がそれぞれ効力を発揮して 彼女の笑顔を保つらしい 二週間に一度いっぱいに補充されるピルケースの前で彼女は薄く微笑む つるりとした光沢を放つカプセルに茶色い瞳から落ちる視線はつるりと 遠く ゴミ箱の中の破れたアルミ膜 何かが再生している? 何かが清算されている? くらがりのなかでいつでも鋭く反射している 彼女はまた少し泣きいくつかの薬を飲み込む そして何かつぶやいたけど声が小さくて聞き取れない
>>545 のタイトルの(えがお)は入力間違いです。「アルミ」でおねがいします..
締め切りちょっと過ぎてしまったので判断おまかせします。
できれば対象に入れてほしいですが。
さていよいよ審査開始ですねp(^-^)q 審査〆切間際にROMってるアフォが多そうw そういう奴ってどんな顔してROMるんだろ 外見も醜いんだろうなwww
↑さっさと審査しやがれ
なにはともあれ、お疲れさんでした。
審査の締め切りは、5/31いっぱい(6/1午前0時)ですね。
取りあえず釘さしとくけど、ルールよりマナーが優先、つーのがぼくの信条。
ヤンチャもいいけど、あまり度を過ぎないように頑張りなされ。
>>475-476 実は「あ、今のなし」が激しくツボに入っちまったっす。ちなみ
に、ぼくはちょっとだけ体育会系のクラブに籍を置いてて、
>>475 のようなこ
とは日常チャメシゴトでした。
>>477 「ベッドの中、隣で…」は、新しい詩情を感じる。「矛盾だらけ」と
ありますが、その矛盾がいったい何なのか明記されていないため、途中で読者
は放り出された感が強いです。
>>478 24時間ごとに死んで生き返るというのは、ありがちだけど許容できる
範囲です。ただ、書かれている事象が、表面をなぞっただけの印象。
>>479-482 ことばの再生、であるからには、ことばが出尽くした世界を描く
べきだと思うけど、冒頭で描写されるのは、どう考えても未熟なことばがうご
めく原初の世界。初っぱなから破綻してるから、誰もついて行けない。
>>483 suicideつーより、apotosisなんだろうな、この場合。んで、「思い
返す」も、imajineなんでしょうな、rememberとかじゃなくて。そこらあた
りの微妙さを表出させたかった。
551 :
◆poemGYPmD6 :2005/05/29(日) 01:27:22 ID:ys/BF/zz
つーのがぼくの信条 痛すぎwww
指図すんなこの化膿ブス
553 :
名前はいらない :2005/05/29(日) 01:37:20 ID:b1Gg82G/
このスレもう終わったな。。。 審査しようとしたが虚しい。やめた
すんぴょ、です。
>>485 「数え切る」「数え切れない」がキーワードなんだけど、それが作者
の脳内完結で終ってしまってるかなあ…。ことば運びには魅力を感じます。
>>487 予定調和的で教科書的な展開と結末には正直いって鼻白むものを感じ
ますが、描写が丁寧なんだよね。技巧を感じさせない丁寧さが、一生懸命詩作
してるんだな、って気持ちにさせて、読後感はすこぶるよかったです。
>>488 「再生をテーマにした詩」という観点では、座布団1枚なみの上手さだ
と思います。ただ、この作品は、一篇の詩として自立しているかというとやや
疑問で、テーマに寄りかかっているきらいがあるかな、と思います。
>>492-494 こういう感じの詩はわりと好きなんだけど、今イチ面白みを感じ
なかったなあ…。ネコと紫陽花と別れがうまくからみ合ってないのと、3の破
局の暗喩が大仰にすぎるせい、なんだろうか。
>>495 『山椒魚』の変奏曲っぽいね。口調がユーモラスでいい味だしてるけ
ど、内容はいたってまとも。まともすぎる、と言ってもいいかもね。訛り丸出
しのインテリ、という印象でした。
>>496 ロールシャッハテストのような詩、ということばが思い浮かんだ。他
者を壊すと自らは融けてしまう、それを行方不明と呼ぶ、うーむ。こういう詩
は、なかなか書けないよなあ。
Canopusさん、途中すみません。 >475-476 :名前はいらない >477 :誕生 >478 :再生の日々 >479-482 :錬鉄の賦(rentetu-no-fu/nerigane-no-uta) >483 :自殺 >485 :だってしょうがないだろ >487 :− 心 − >488 :土偶 >492-494 :猫と僕の記憶 >495 :小判鮫 >496 :白血 >497 :糞スレ >500 :粘土 >502-503 :魔女の大なべ >504-505 :永遠の夜 >507,509 :まばたきのあいだに >508 :「砂遊び」 >512-513 :ちっぽけな幽霊 >515 :電港 >516-517 :再生する昼下がり >519 :トカゲ >520 :リハビリ >525-526 :幽囚 >528 :六十年 >530 :白と黒、境界の導き >533-534 :Room >536 :再生なんてできっこない >540-541,543 :みどり萌える公園で >544 :こんにちは >545 :アルミ
>475-476 :名前はいらない >545 :アルミ は参考作品ということでいいでしょうか?
557 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :2005/05/29(日) 10:34:52 ID:BWEqGrkB
>556 さん まとめ乙枯れ〜
558 :
名前はいらない :2005/05/29(日) 11:02:27 ID:E1295NPc
(..)η
559 :
名前はいらない :2005/05/29(日) 14:18:10 ID:va5FprkX
今回、評価の難しい作品が多いね。 一番いいと思ったのは、マジで545の「アルミ」だけど、ルールはルールだからダメだねw
561 :
名前はいらない :2005/05/29(日) 14:59:18 ID:b1Gg82G/
糞スレ
562 :
名前はいらない :2005/05/29(日) 18:00:34 ID:Q85nlRHK
563 :
名前はいらない :2005/05/29(日) 18:50:38 ID:YHhdCKbV
>>◆poemGYPmD6 ___ | | | | ヽヽ | | | | ,,,. | | ,'"';, 、''゙゙;、). | | 、''゙゙;、),、 ゙''!リ'' i二二二二!゙''l!リ'''゙ ‖ `i二二二!´ ‖ 昌 |: ̄ ̄ ̄ ̄:| 昌 | ̄:|_|;;;l"二二゙゙l;;|_| ̄:| | :|::::::| |;;;;;;;;;;| |::::| :| | :|::::::|┌─┐|::::| :| ./゙゙└‐┴ ┴l,,,,,,,,,,l┴┴‐┘゙゙゙゙\ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  ̄|三|三三|三三三三|三三|三| ̄ | |::: |: : : : |:: | | | |::: |: : : : |:: | | /_|::: |: : : :.|:: :|_ヽ _|___|;;;;;;;;;;|,;,;,,,,,,,,,,,,,,,;,;,|;;;;;;;;;;|___|_ l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
564 :
名前はいらない :2005/05/29(日) 19:05:12 ID:X89tilQq
565 :
名前はいらない :2005/05/29(日) 19:55:51 ID:b1Gg82G/
糞スレは荒れるこれ定説ルール改正せよきまったコテしか審査できないとかな
>スプリング ___ | | | | ヽヽ | | | | ,,,. | | ,'"';, 、''゙゙;、). | | 、''゙゙;、),、 ゙''!リ'' i二二二二!゙''l!リ'''゙ ‖ `i二二二!´ ‖ 昌 |: ̄ ̄ ̄ ̄:| 昌 | ̄:|_|;;;l"二二゙゙l;;|_| ̄:| | :|::::::| |;;;;;;;;;;| |::::| :| | :|::::::|┌─┐|::::| :| ./゙゙└‐┴ ┴l,,,,,,,,,,l┴┴‐┘゙゙゙゙\ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  ̄|三|三三|三三三三|三三|三| ̄ | |::: |: : : : |:: | | | |::: |: : : : |:: | | /_|::: |: : : :.|:: :|_ヽ _|___|;;;;;;;;;;|,;,;,,,,,,,,,,,,,,,;,;,|;;;;;;;;;;|___|_ l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
>スプリング ___ | | | | ヽヽ | | | | ,,,. | | ,'"';, 、''゙゙;、). | | 、''゙゙;、),、 ゙''!リ'' i二二二二!゙''l!リ'''゙ ‖ `i二二二!´ ‖ 昌 |: ̄ ̄ ̄ ̄:| 昌 | ̄:|_|;;;l"二二゙゙l;;|_| ̄:| | :|::::::| |;;;;;;;;;;| |::::| :| | :|::::::|┌─┐|::::| :| ./゙゙└‐┴ ┴l,,,,,,,,,,l┴┴‐┘゙゙゙゙\ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  ̄|三|三三|三三三三|三三|三| ̄ | |::: |: : : : |:: | | | |::: |: : : : |:: | | /_|::: |: : : :.|:: :|_ヽ _|___|;;;;;;;;;;|,;,;,,,,,,,,,,,,,,,;,;,|;;;;;;;;;;|___|_ l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
568 :
名前はいらない :2005/05/29(日) 21:45:26 ID:fnwmznlP
もうウザイから潰そうここ
投票 3点 516 再生する昼下がり 2点 512 ちっぽけな幽霊 1点 496 白血 印象に残ったその他の作品 477 誕生 478 再生の日々 492 猫と僕の記憶 500 粘土 515 電港 525 幽囚 533 ROOM 良かったフレーズ 思い出じゃない 墓標だ 365日 僕だけの 墓標だ (再生の日々)
すんぴょのつづき。
>>500 旗や、頑丈な根は、分ったような気にはなるんですが、まだ弱いのか
なあ…。深い感銘を受けるまでには到らないんですよ。あと、それらと粘土の
結びつきも今ひとつ弱いように感じた。
>>502-503 バビロニアの神話つーのは、ほとんど誰も知らんので、こういう
伝承が実際にあるのか、何かの寓意性を持つものなのか、判断に苦しむところ
です。内容自体は大らかで、好きだったけど。
>>504-505 鳥を途中で持ってきて場面の転換を図ったのは、効果的でした。
ただなあ…。居場所がない、って叫びは分るけど、共感には到らない。
>>507 >>509 可愛らしいとは思うけど、ブリッ子しすぎてないか?構成的に
は、リモコンが唐突に最終部で現れるけど、そこからの話を膨らませることも
できそうな。
>>508 うん、ハマグリって、夢をみるって昔から言われているよね。詩情を
感じます。たんたんと抑えた描写もキマってるけど、この詩はもう少し練り込
めるんじゃないかな、て気はします。
さらにつづき。
>>512-513 「世界にはもっともっとやりきれない音はあるのだろうと思えて
くる」ここ、すごくいいなあ。イチゴにこだわったのも、成功。小さなかなし
みを抱えて生きてく、人間の営みがひしひしと伝わってくるよ。少女趣味的な
部分はあるけど、ね。
>>515 ショートショート的、ですね。詩のことばを極力使わずに、詩情とい
うか、作品の存在意義をはっきり際立たせる手法は、スゴい。ただ、ちっちゃ
なビッグバンとか、遊びをこの作品に入れるのが効果的かは、疑問です。
>>516-517 小品として優秀です。滑らかな筆致と的確な描写です。ただね、
洗濯機に手を突っ込んで、そこから人生を語ろうとする姿勢に、ぼくは強い疑
問を感じるんです。設定が無理めな感じ、かなあ。
>>519 まず「自由ってなあに?」「人間ってなあに?」という質問をしたい
です。そのことばがピンと来ないんですわ。そのため、この詩に込められた寓
意性が、はっきりとした体をなさないように思われます。
>>520 ことばの様子から察するに、絶交した友達、という設定かなあ。私小
説的に書いてみてもよかったように思われます。
572 :
名前はいらない :2005/05/30(月) 06:19:28 ID:A4qdoPgS
496 白皿 に3点いれます。 他はいまいち
575 :
◆WvShSU0mOg :2005/05/30(月) 13:55:02 ID:TrmKfJF3
こんにちは、投票します。
みんな凄いですね、頑張ったー。
仕上げ切って載せている時点でリスペクト。
【3点】
>516-517 再生する昼下がり
日常を詩的に解体し、心像を添加しての再構築(否、"再生"は洗濯機の作動や思考にか
かっているのでしょうが)。堪らない心地良さが好きです。中盤に一部複雑の階層を上げている
のにまた、したたかさを感じます。きっと感覚でやっつけてしまっているのでしょうけれども。
羨ましい限りです。共感詩という感じではないですが、甚く共感させられました。
この中から、その日その日で好きな一文をスクラップして持ち歩きたい、の3点。
【2点】
>478 再生の日々
体育祭、文化祭、生物室くらいまでは良いのですが音楽室まで付くと少しやり過ぎの感も
あります。でも、挙げられる具体例のしがなさ、そこから延ばされるうら寂しさ。
最初の閃きを綺麗に整えたなぁと感嘆。この詩がこの終着であることを精一杯支持。
でもその為「再生」より「死」の方にピントが寄ってしまったかなぁと思うので2点。
>>515 電港
面白い。破綻もアラもない整った表層に、リラックスしきって笑わされました。
詩というよりショートショートでは、とは思いますけれど。
私はきっと、このスレが16thになった時でもこの作品を覚えていると思います。
その印象深さに2点。「ダラス」と「成田」でSFの敷居を低くしているところが心憎いなぁ。
576 :
◆WvShSU0mOg :2005/05/30(月) 13:56:51 ID:TrmKfJF3
【1点】
>>479-482 錬鉄の賦
錬鉄の詩。というより詩作の極意かな。最初の一行が痺れます。錬鉄という行為自体が再生、という理解ですかね。時間のかけ方も竜頭蛇尾にならず、労作だなぁと思います。長さと
読み解きに辟易を感じさせる前毎に面白い表現を撒いてくれているので最後まで楽しく
拝見できました。惜しむらくは言葉遣いの破綻。→欲望あらば、→採らんと、→立ち行かぬ
etc.訂正の必要がある語尾が目に付いてしまい陳腐な感が拭えません。作りから云えば、
切っ先で引く一線を読み手に越えさせない強さを持ってしかるべきですが、私風情の
指紋(しかもべたべたと)を許す刀身たるや憐れです。
>>488 土偶
腹立たしい。絶対点なんて付けないぞ、と思うのですが付けずに居られないところが腹立
たしい。話の内容も、それが平仮名であるところも、正に土偶。私の中の土偶イデアを全く
逸脱しない。その上タイトルと最後の( )内でこの上なく"再生"の趣。巧いなぁ、悔しい。
次回作こそはこの釈然としなさを解消してくれる、文句無し形成でお願いしますの1点。
>>508 砂遊び
「界て」は造語なのでしょうか。辞書で見つからずググったら怪しい言語世界が広がって
しまいました。1連目に手を加え過ぎてしまった感があります。二重表現と申しましょうか、
比喩が過多で重いのです。しかし>目的語のない〜 はとても良く分かる表現でした。
4連目の画を評価、の1点。藍色の、綺麗な世界をご馳走様。その部分をもう少し頂きたかったので短さが残念。ただ、"再生"というより"再構築"、という感じもありました。
>>520 リハビリ
「詩板久しぶりだ」、若しくは「梁山泊がんばれ」、かなぁ、と見てしまう私は結構病んでいる
のでしょうか。まぁ投影する余地が多く残されているのが共感詩の共感詩たる所以であり
長所。真っ直ぐなメッセージと清々しさに好感、そして最後の2行に1点。
全体的にチョット既視感。とてもよく分るのだけれどでも、"・・・"に頼らない脚力は欲しいです。
一言:
>>542 2ちゃんの外に出てそんなことを云ったら白い目で見られるのは君です。
(2ちゃんでも十分バカにされかねないけど、、)
念の為、香具師やすくつも本当の意味を知ってから使ってみよう。
点数です。 >495 :小判鮫 3点 >508 :「砂遊び」 2点 >477 :誕生 1点 上の3つは動かせないから、もう点数は入れられないんだけど、無視できない (いちばん上が4点だったら1点入れてた)作品。 >496 :白血 >516-517 :再生する昼下がり 点数はもともと入れないだろうけど、じつはいちばん共感があった作品。 >475-476 :名前はいらない これも点数はどうだったか分からないけれど、印象深い作品。 >545 :アルミ とても好きな部分があるんだけど、多すぎたり足りなかったり、 これで全体きてたらなあ、という作品。 >492-494 :猫と僕の記憶 >507,509 :まばたきのあいだに >512-513 :ちっぽけな幽霊
578 :
名前はいらない :2005/05/30(月) 15:39:29 ID:Om/qqLCC
>>525-526 「幽因」
>>530 「白と黒、境界の導き」
この二つをちゃんと評価できる奴はいないようだね。
糞審査員どもがw
おまえらは、捉え易いイメージや意味を自分に引き寄せて玩んでるだけだ!
>>578 さん、
そうなんです。みんなそれぞれ得意分野があるんです。だ・か・ら!
多様な審査員が必要だっっ!、て、さんざん言ってるでしょ!
感想、批評は自由なんだから、よろしくお願いします。ほんと。
>捉え易いイメージや意味を自分に引き寄せて 完璧な批評文を野次に使わないで、審査に生かしてもらいたいもんだなぁw
581 :
雑談スレ599 :2005/05/30(月) 19:37:06 ID:uoMU3+4t
>>580 俺は審査員の資格がないんでね。
ダメ審査員を吊るし上げようと思ってるだけだ。
新たに審査宣言した奴らが幾人もいたはずだが、なかなか批評せんなw
それともいい加減な採点だけして逃げようって腹じゃなかろうなw
582 :
名前はいらない :2005/05/30(月) 19:48:46 ID:4W+o2Tis
/〜ヽ≡
キコキコ (・-・。)
O┬O )
キコキコ ◎┴し'-◎ ≡
>>581 わかりまつた
488土偶
1てんいれまつ
あとはいまいち
>>582 ∧,,∧
ミ,,゚Д゚∩ <名前欄には宣言した時のトリップを入れてくださいな。
ミ ミっ ミ
ミミ___,,_,,ミ
ひきつづき、すんぴょ。
>>525-526 イメージするのは、血なまぐさい殺人事件。福岡の一家を連想さ
せますが、ここでは殺したのはことばで、その罪業におののいてる、のかな。
パワーを感じます。が、イメージ、イメージで攻められると、読者としては、
ちとツラい。
>>528 なんか、詩というより、教科書的な総説を読んでる印象でした。
>>530 映像美を目指した詩、のように思えて、実はそうでもないんだよね。
「占拠」「背中が背を向けて」とか、微妙なことばのズレが、そうした読み取
りを拒否している印象。あ、でも後者は、かなり面白い表現でした。
>>533-534 回想をこんな形で表現するのは、面白かったね。後半のモノロー
グですが、もう少し魅力がほしかったかな。「退屈な俺のひとりごと」で終ら
せないためにも。
>>540-541 >>543 だいたいの流れは分るんだけど、ずいぶんと散漫な感じが
するのは、ぼくだけだろうか。前半で、再生の点景を盛り込みたいのなら、そ
れだけに集中した描写がよかったような気がする。
すんぴょ、さいご。
>>544 カセットテープという物体に、何を録音させるか、がこの詩のミソだ
ったように思えるね。綺麗にまとめたかったのは、よく分ります。もっと具体
的な事象で感動を与えるのも、一つの手だったよなあ。
>>545 冒頭の笑顔と、向精神薬とのスキマが、ぼくにはどうもよく埋めきれ
ないんだよなあ…。中盤以降では、彼女の不安定さが強調されてて、むしろ世
界の周波数から外れた印象を持ちました。構成とかことば遣いとかは、好みで
した。
トリップ換えるのはたやすいが、ID変えるのがメンドイんじゃねーの?>審査員 宣言した奴は揃って自ら一発屋宣言してたしw
時間切れのため、あとは夜。。すみません。
スタートをくりかえしてなんになる スタートをやりなおし同じになれる? あれはああすればよかったなど 思っていても生まれて忘れてアァ イレモノは創りなおされて たましいはいもむしのまま ほれいけとほうりだされて おなじことくりかえし ないてないてないたうえにないたら あきてまた生まれたいとのぞむのね むりむらむだむりむだむらむりむだむら こりないたましいは よかったことなどみっかでわすれ わるいことばかりおぼえてゆき ゆきゆきてみぢゃけるたましいを つぎはぎだらけにして ぼっとんとひられたせかいで あぁ、またここもちがうと しょっぱなからぎゃぁぎゃぁと泣きわめくんだよ
591 :
590 :2005/05/31(火) 13:28:43 ID:jYguncuO
誤爆。スマソ
592 :
名前はいらない :2005/05/31(火) 19:18:58 ID:hRLtlsdx
>>588 ほほう、あんたには愛情が見えたわけかい。コピペなんかで安直に済ませられた即席の愛情で満足しちゃう
んだねぇ。てか、屈折した愛情を汲み取れるなかなかの読解力をお持ちのようで。俺には到底理解できんわ。
多様な読みを許容できなくなったらそれこそお仕舞い。どちらも立派立派。
全部にコメントしようかと思ったケド…やぱり間に合わな。。
てか今回、ちと全体的に意味が掴み辛くて読後感がイマイチなのが
多かったような…てのが個人的な感想でしタ。。で、、一応投票をば。
【2点】
>>479-482 錬鉄の賦
オレは、これ好きデスね。最初はちと大げさな感じで、ついて行き難い感じが
したけど、一旦この(言葉云々の)テーマに共鳴してしまえさえすれば、
あとは面白く読めるようになってると思いまス。…でつまりは面白かったデス。
【1点】
>>487 − 心 −
2ちゃんらしからぬ、優しさ100%な感じの詩。心地よかった。素敵。
>>495 小判鮫
ウーン。。。なんともいえないけど素敵。
>>515 電港
ンーー。。これは期待の意味も込めての1点てことで。お願いシマス。
▲印象にチラッと残ったその他の作品▲
477、誕生 478、再生の日々 520、リハビリ 525、幽囚
☆良かった箇所☆
@365日 僕だけの墓標だ(〜再生の日々)
A一振りの刀を天高く翳し〜 絶対零度の言葉 が蘇る(〜錬鉄の賦)
Bごぉりごぉり〜すぅううっはっはー(〜小判鮫)
遅くなりましたが、点お願いします。
3点
>>530 白と黒、境界の導き
硬質なセンスが光ってると思います。繰り返し味わうことができる作品です。
2点
>>495 小判鮫
とにかく音がいい。
1点
>>479 :錬鉄の賦
一つ一つの言葉が技巧的に走りすぎて、どうも爆発の力をかえってそいでしまったような気がします。
だけど、溢れる意志を感じたので1点。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
あと加点候補だったのは 土偶、自殺、再生する昼下がり。それぞれちょっと足りない気がして選外です。
>>592 あれはコラージュに近いですね。
596 :
さい ◆YkbutFA6Pw :2005/05/31(火) 21:59:07 ID:YafzKpiV
さあ審査結果を投下するぜー 3点 >496白血 ホラーだねぇ レンチを振りかざす変態が見える このムードが好きだ 1点 >483自殺 ジョン・レノンは天国でどんな音楽を作ってるんだろうか >497糞スレ 後半の汚ねぇ流れがいいな >515電港 瞬間移動は俺の夢 あーハワイに行きたいぜ >516-517再生する昼下がり 物足りない気もするが 嫉妬する上手さ、ってやつ?
終了だな
集計してみました、確認お願いしますーーーー。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー チャンプ >516 再生する昼下がり 3点 3点 2点 1点 −−−−− 9点 準チャンプ >495 小判鮫 3点 1点 1点 2点ーーーーーーーーーーーーーーー 7点 以下 >496 白血 1点 2点 3点ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 6点 >515 電港 2点 1点 1点 1点ーーーーーーーーーーーーーーーーー 5点 >479-482 錬鉄の賦 1点 2点 1点―ーーーーーーーーーーーーー 4点 >508 砂遊び 1点 2点 1点 −−−−−−−−−−−−−−ーー 4点 >512 ちっぽけな幽霊 2点 1点 ーーーーーーーーーーーーーーー 3点 >530 白と黒、境界の導き 3点 −−−−−−−−−−−−− 3点 >478 再生の日々 2点ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2点 >488 土偶 1点 ー-ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 1点 >520 リハビリ 1点 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 1点 >477 誕生 1点 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1点 >533-534 Room 1点 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 1点 >487 心 1点 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1点 >596 自殺 1点 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1点 >497 糞スレ 1点 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1点
>598 確認しました。それで問題ないと思います。
>598 確認しました。間違いなし。集計乙です。
確認しました。 問題無いようなので チャンプさん名乗りとお題お願い♪ ↓
ども。 「再生する昼下がり」を書きました。 審査員さまお疲れさまです。 初めて女性目線で詩を書いてみたのですが、 いい評価を受けている事から察すると、まずまず成功したのでしょう。 言葉の流れには気を使いました。 さて、それでは次のお題を出します。次のお題は・・ 「美」 ・・・でお願いします。 投稿締め切りは6月9日午前0時までとします。 審査は締め切り後の3日間とします。 宜しくお願いします。
お題「再生」の審査員 Canopus ◆DYj1h.j3e. まーろっく ◆lsOpIv6P8M ◆WvShSU0mOg ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY P ◆u4cfXPhJl2 葉土 ◆Rain/1Ex.w さい ◆YkbutFA6Pw 批評感謝 >486、489、498の名前はいらない方々
私が美しかった頃 自分自身が見えなかった あの遠い所も見えなかった 私の世界は私の目に写る物だけだった 私が美しかった頃 疑う事を知らなかった 嘘をつく事も知らなかった 私は私の世界を愛し信じていた 私が美しかった頃 私はひどく盲目的だった 私はひどく馬鹿だった ゆえに美しかったのだと気づいた
私が汚れてしまった今 私は鏡を見て私を知る 嘘を巧みに使って人を見る 私の世界はいつの間にか萎んでいる 私が汚れてしまった今 視力は弱くなったけど 周りが嫌になるくらい見える 私の世界はついにゴミ箱に葬り去られる ねえ 私が美しかった頃 私は一枚の白紙だった 私の上を何人もの似非画家が筆を走らせた 色を重ねすぎた私 拒まなかったのも 私 私が美しかった頃 私は私が美しかったと知らなかった 私は美しかったのだ
606 :
彼岸花 :2005/06/02(木) 21:22:20 ID:L1NkhjeQ
ひゅうひゅう 飛ばされそうになる華奢な体 ざわざわ ざわざわ タキシードの紳士達がキリストや マリアのために集まるこの場所は 石と木で囲まれた僕の家 ざわざわ 「畜生 人が死んで醜くなっているのに」 紳士の一人は豹変し始め 僕の仲間を踏みつける ざわざわ 「そうだ これは死神なんだ」 どういうわけだか分からないが 僕が生まれる時にそんなリュックを背負わされたのか 望んで死にたい訳ではない ただ1つ願いをかなえてほしい 次生まれるときは 恨まれるよりそっと添えてほしい
ちょっとした朝の 一つのおなら 鼻をつまんでわらいながら 文句を言って来るけど それもきっとゆるやかな曲線の一つ コーヒーの単調な苦さ カラスの声 そしておならのにおい くしゃっとねじれた顔が ボケた一日を照らし始める
空があなたにくちづけて あなたは息を吹き込まれた あなたは空にくちづけかえし 空に息を吹き込んだ ふいに夏の匂いがやってきて あなたの中に入り込むと 散歩していた言葉達や 一服していたメロディーが めざとくあなたを見つけだして 独りあなたが歌いだすのを みんなそろって待っている
609 :
猫煎餅 :2005/06/03(金) 11:38:40 ID:OFrqM/En
買い物帰り ふ、と自転車を停めた先に 出来立ての猫煎餅がアスファルトに貼り付いていた。 美しい、と感じてしまった。 命の蹂躙 死 無意味で不条理な破壊 血 臓物 有り得ないかたちに再配置された四肢 破裂し晒け出された器官の拡がり くるしみ いたみ かなしみ どれ程忌避しても逃避しても辿り着く終端 その全てが嘔吐を誘う筈の要素、なのに、 一切合財を無視した様に 磨り潰された肉の質感を 汚物で描かれたフォルムを 無機のタイヤ痕を ただ 美しい、と うつくしいとおもった。
610 :
夕陽 :2005/06/03(金) 18:40:47 ID:mTqNIPPH
今日一日を後悔する帰り道 生ぬるい風が背中を蹴飛ばす 今日も良い事なんて無かったな 何一つ良い事なんて無かったな ああ でも あの子に挨拶できたよな それでいい それでいいんだよな 黄昏た街灯は聞く耳持たず チカチカと人を笑ってばかり 馬鹿にするなよ お前なんか立っているだけじゃないか 偉そうな面をするんじゃない こっちは大変なんだ 負け惜しみじゃない 言い訳じゃない おれだっておれだって頑張っているんだ それでも 胸を張れるほど強くは無いんだ 今日も終わっていくんだな 何事も無く終わっていくんだな それにしても まったく 夕陽が綺麗だな それだけ それだけでいいんだよな まったく 綺麗だよな
611 :
無題 :2005/06/04(土) 00:01:19 ID:cymX+QDJ
神様とやらがいつまでたっても 僕を叱りにこないから こんな夜遅くに僕は頭を抱えながら パソコンの前に座って詩を書いている 書いているといっても正確にはタイプしているのだけれども この詩を書き上げたら 神様とやらが突然僕の前に現れて 一気にパソコンごと叩き割るとか そうしてくれないと僕は詩人になってしまう 詩人になって幸せに生を終えた人は誰一人としていないよ だから僕は詩人になりたくないのだけれども もし運命とやらがあるとしてそれがもう詩人になることを 決めているとしても僕はそれに逆らいたいよ たしか僕の聴いた話では千年王国には多くの詩人がいて 互いに互いを賛美しあい 愛や美について語り合っているらしいけど 結局は意見の違いから戦争になってほろんだらしいよ 詩を書くことが苦痛でしかたなくなったとき 罪を感じて私は心のそこから安心する
612 :
BEAUTIFUL DAYS :2005/06/04(土) 14:56:39 ID:whbfooC8
美は悪だ
613 :
悲命 :2005/06/04(土) 19:59:56 ID:Yz/Zi7or
嵐に巻き込まれ あなたは飛んで行く 回転の中の逆回転は 角砂糖を粉雪に変えた 思い出の水時計の 碧色の液体は減ることしかできない もういいかな 右手に残る空気の感触 イラつくブレーキ音と 最後の鉄の味に 気分は最悪になったけど その悲鳴の命日だけは 美しいと思ってもいいかな
614 :
いよいよ美が :2005/06/04(土) 22:55:59 ID:grDZ3nLQ
美しいものの洪水 美しいものの氾濫 美しいものが溢れかえって どうやら世界は輝いているらしい 俺はずっと考えていたはずだ 美しいものとは カラスの逆を言うのであろうと 信じ込んでいたはずだ よく覚えてねぇんだけどさ… ナパームの降る空 オレンジ色の服を着た 黄色いサルの芸者たちの大合唱
615 :
いよいよ美が(2 :2005/06/04(土) 22:56:59 ID:grDZ3nLQ
セックス・ピストルは 撃ち抜く的を知らなかったがゆえに 社会に尋ねたのだろう 「美しいこととは 本当のことかい?」 美しいものの洪水 いつしか俺は呑み込まれて 今、ふと気付けば 三流のポルノ雑誌を片手に ジャングルジムでオナニーしていたよ
目の前のおっぱいが ジーンズのたるみみたいに見えちまう 夜は 化粧に飽きたおばさんと 処女を気遣うロック歌手を 抱きしめよう クレオパトラに 唾を吐きかけたくなるような 雨の日は 時間を忘れたサラリーマンと 長靴を履いた不良達に 傘をさそう みんな気だるい陽射しの中で 身をとろかして 「美」なんてものを真剣に口ずさんでいる 美が醜より醜くても 美が幻想でもファシズムでも何でもいい うつくしいといいたい日には 退屈にのびきった爪をパチンときって アカンベーをしよう いつまでも死体の皮を剥ぐのをやめない醜女達に どぶねずみみたいに美しく生きたい勇者様達に
617 :
老人はなぜ死ななければならなかったか 1/5 :2005/06/05(日) 22:42:18 ID:MB3uOBoa
熟練工の手先でリズミカルに箆(へら)を使いながら 「ま、これも通過儀礼ってもんだ」 草むらで嘔吐する背中に声をかける 「非番を駆り出されて、この手当てじゃあ、合わないけどよ」 白髪まじりは大バサミで肉塊をつまみとると、清掃夫の手つきで ビニール袋に入れた ――――――――――殺したのだ
618 :
老人はなぜ死ななければならなかったか 2/5 :2005/06/05(日) 22:47:49 ID:MB3uOBoa
緊急停止を告げるアナウンスが流れると、電車は傾き 人人は前のめりになる 車体が何かに乗り上げた ガガガガガガガ―― 異物が下を通過する振動 人身事故が発生しました 次の駅を告げるときと寸分違わぬ車掌のアナウンスの声 乗客の嘆声と舌打ちがさざ波のように広がる ――――――――――お前が殺したのだ
619 :
老人はなぜ死ななければならなかったか 3/5 :2005/06/05(日) 22:56:06 ID:MB3uOBoa
ただいま運転手が救出に向かっております。お客様はもうしばらくお待ちください 「わたくし、他人に迷惑をかける人って最低に思いますわ」 帽子に羽根をさした年配の婦人の金の前歯が光った 「ヤラレタ。これで二度めだよ」 「夕食まだなんだ。遅くなるけど作っといて」 「もう、やってらんねーから、車で迎えにきてくれよ」 携帯に向かって口口にぶちまける ――――――――――お前が、お前たちが殺したのだ
620 :
老人はなぜ死ななければならなかったか 4/5 :2005/06/05(日) 23:05:54 ID:MB3uOBoa
老人はずぶ濡れで立っていた 列車の接近を告げる警報機の音は、いつもより ずいぶんと小さく聞こえた 一歩前に進める なぜか足は震えていなかった 頭のがらんどうの中に言葉が紐に結ばれてぶら下がっていた 奴らから浴びせられた言葉 それが蝿でも飛ぶような不規則な動きで 弧を描いて飛んでいた 点灯するシグナルが無機質のように赤い その光が再び感情に火を灯した 怒りでもなく悲哀でもない いったい何と名づけたらよいか、まるで検討がつかなかった とにかく、その感情をもう一度確かめねば 通過する電車の矢印に目をやって 老人は遮断機をくぐった
621 :
老人はなぜ死ななければならなかったか 5/5 :2005/06/05(日) 23:11:22 ID:MB3uOBoa
いま、ひとが死んだ 電車の床の下に、轢死体が転がっている その紛れのない事実の上にあるこの空間で息を吸っている 死臭はまったくしない ――――――――――お前が殺した、お前が、お前が、お前が殺したのだ 殺したのだ、殺したのだ、殺したのだ、殺したのだ、殺したのだ、殺したのだ お前が 僕は美しい詩を読みたくない ましてや 美しいだけの詩など書きたくもない
622 :
タンポポ:甲 :2005/06/06(月) 22:15:51 ID:YQZXzKiF
剥げた白色蛍光灯を ひとつひとつとかぞえつつ いつものように、列車のなかで 草むしまぶしい川岸で 人生にかかわることもなく こいびとにわずらわされる こともなく ああなんて くだらないうたを かくれて口ずさみ 背もたれに寄りかかり どこかでだれかの真似をする そうこううんざり クソわらい 僕は生きることを さぼっているんだ うごいていたとき なにかだいじなことを したかったんだけど すっかりわすれた 痴呆の 太陽を眺めながら 目が血の気をなくして だんだんと沈んでいく あの感覚のなか
623 :
タンポポ:乙 :2005/06/06(月) 22:16:10 ID:YQZXzKiF
なにかだれかに どうでもいいことを 教えたかったんだけど さけびすぎて もう喉がつぶれてしまって 黄金いろのような だいじなことになってしまった ホルダーの飲み残しから こぼれた液体がズボンについて だれか、のように輝いて それら光のうずに埋もれて ぼくは生きることをさぼっているんだ ぶすな女をけとばして ひとりになってすぎてゆく 季節は、そうだ にげているんだ どこへいこう つまらないから つまらないどっかへ行って とおくなる景色にむかい しまっていた笛をふいて ぼくは 電磁の反響で分解してゆく
624 :
それを食べてはいけない(1/2) :2005/06/07(火) 00:38:51 ID:C3PtLJVv
女の美しさはまやかしである。 世に陰茎のうごめきがなかったならば それは幻として消失するものである。 女が女を美しいと思うことも同様 あくまでも陰茎がうごめきそうであるか 是と想定しうるものを美と認めるのである。 名勝の風景はつくりものである。 それはたとえ全き自然であっても自然でない。 なぜならそれらは既に人の頭によって切り抜かれてしまっている。 そこに発見はなくただ先人の手ほどきによって美の用意がなされている。 絵葉書の風景を美しいと呼ぶ者は美の本質を知らぬ。 美とはふいに出会うものである。 誰かによって用意されているものではない。 むしろ美は 名勝の陰の薄汚れたマンホールの上のたんぽぽにこそある
625 :
それを食べてはいけない(2/2) :2005/06/07(火) 00:40:39 ID:C3PtLJVv
まぐわう気勢を奮い立たせるための女性のまやかしの美も 絵葉書にして売るための名勝のつくりものの美も 心を楽しませてくれる甚だよいものではある。 発見しようとするならそれらの中にも美の本質を見出だすこともできよう。 しかしそれら自体は美の本質とは掛け離れているものである。 美の本質とは何か? それは人間と自然が調和する瞬間のあの感覚にある。 生きることに意味を求めてやまない人間と 人間に生きることの意味を用意してくれていない自然が 調和する奇跡的な瞬間に美は発生するのである。 それではここからが詩である。 俺のうんこが便器の壁をゆっくりと 滑り落ちる音を聞きながら 角のまろやかに蕩けた人参に くちづけをしたくなった カレーライスを食べた時には 見飽きた立方体であったあの人参が 黄金水に浮かぶ俺のうんこ に菫の花が咲く どの野の菫よりも綺麗だ 菫効果で俺のうんこが世界一綺麗だ 俺の中にこんなに綺麗なものがあったということに俺は感動する どのように綺麗だったのかとかどのように感動したかなんて 聞くな 今は思い出すまにおそろしい 個室の中の悪食の悪夢だ
みちこさん? いえ、ビチコと読みます。 そうですか。失礼しました。 何の礼を失したのでしょう? みちこはありだがビチコはないという音の意味づけを行った反射をこそ、わたしは理解と呼ぶのです。個人の理解を社会に媒介するためには時代の読解を前提とするという了解は情報化神話の曲解であるというのは誤解です。 あなたの名前を間違って読んだので、ごめんなさいと言いました。 それならアクセプタブルです。 ほっとしました。では、ぼくら、すぐに「美」について語り合いましょう。 だが断るッ! よわりました。せめてひとことだけでもおねがいします。 美は表現ではない。 どこかで聞いたことのある言葉ですが? 美は欲と虚栄にまみれた糞である。 あー、それもどこかで。 パイナップル? さよなら。 ヒント:美多眠詩 ワンエン、ツーエン、スリーエンフォー わたしはうつくすぃー! みんなで叫べばきっと世界はうつくすぃーくなる、よ、さあ、 すくなくとも叫んでる間はさぁ、みんなで真剣に空、宇宙に向かって叫んでる間はさぁ、 世界は60億のほらこんなに輝く眼差しで溢れるんじゃないかなあ? 星雲 二重螺旋 海岸線 きみの腰つき 私に美を感じせしめるものはすべて、私による征服の対象となるのです。 美しきものを屈服せしめんとする気力によってのみ 人間の歴史は美しいのです。 美しくも醜くもないぼくですけどね。 なんてね、すごい自信でしょ?
627 :
女 ―和衣― :2005/06/07(火) 22:19:24 ID:sNY29X+b
結った御髪を羨む うなじ 乱れた裾から恥辱を想う 白い脚 紅に思春を漂わす 濡れた唇 春は儚――― 華を惜しむ 赤敷茶席 夏は粋――― 庭先で涼む 線香花火 秋は艶――― 紅葉背負う 湯上桃肌 冬は清――― 鐘音まとう 月灯雪花 和の風の中 人の心に映えながら 女は季節の華へと変わる 菊に 椿に 水仙に 菖蒲に 百合に 芍薬に ひとつひとつの仕草の端から 輝き舞い散る 色と香り 月へと向かうかぐや姫 太郎を見送る乙姫の 笑顔の向こうにある涙 いつの世も 和衣に抱かれ 女はしだれて華になる
628 :
頂上山(てっぺんやま) :2005/06/08(水) 11:00:18 ID:a3jXwdMA
山に登った愚か者 全景に目がくらむ思いを そのまま眺めている あるがまま 頂上山には何もない 街に住み飽きた 能吏山を散策して 眺望を 切り取った 黄金分割の ナイフで 街に 切り取られた 絵が美しい
夢に見たあの町 海岸沿いを行く電車 私の心をのせて 今も走っていく そして 走っている電車をみて 私も一緒になって おいかけっこする
630 :
名前はいらない :2005/06/08(水) 21:03:27 ID:hGYMkMXL
投稿締め切り3時間前アゲ
(今日丸井で買ってきた) メガネ、 メガネ〜!! を かけると 偏差値上がって 女教師みたい に見えるよ (本当は ふりーたー なのにね) 「じゃあ 僕が生徒役で… …」 乾坤一擲! だもんなぁ 思いっきりの goooooo! だもんなぁ 腫れと痛みに耐えかねた未明 簡単に目を覚ました僕は 「地球に派手な衝突をした隕石が南の大地に巨大な穴を穿ち何千何万という歳月を 数えながら雨水を溜めいつしかエメラルドグリーンに輝く淡水を湛えた湖になった。」 なんつー暢気な夢を見ながら 瞼の下で左右にぐるぐると反復運動する 君の まあるい眼球を 横になったまま じーっと ずーっと 3時間くらい眺めたりなんかしていたんだぜ
弱々しい朝の光が 築15年木造モルタルの2階 角部屋で 南向きのこじんまりした窓から斜めに射しこんできて 君の眼窩の肌色を 白く飛ばすと ようよう眩しそうに目を開けた 「春はあけぼの」 って 起き抜けから浪費や過食に疾走する 君の 楽しいweekendが始まります ね (余り賛成は出来ないけど な) Italian とか Chinese とかでも さぁ 胃袋に詰め込んで 詰められるだけ詰め込んで 後に牛の如く 細かな反芻を繰り返して 全身を痙攣させながら どうせ ご飯粒一つ残さず 吐き出すんだぜ いつもいつも ここ数年ずっと同じ事で 心地よい目覚めも 台無しなんて さぁ!
こぼれ落ちた吐瀉物が 一行の詩 B で 衝突した巨大隕石の化学式が a 右頬の内出血の色が c で あのエメラルドグリーンが d 女教師の振るう鞭(?)が e で ItalianやChineseが混ざったヤツがとにかく f 白い陶磁器に吸い込まれるのが B で 大地に溜まったジュラ紀の雨水 h 丸井のメガネが本当の i なら 狭いone roomで 誰に語られる事も無く 分解と組成を繰り返し ただ漏れるのが一行の詩 B 今日は土曜B で 明日は日曜B で Beautiful Sunday なんて誰かが浮かれて でもBe positiveにはやっぱり裏切られるのだよね ああ きっと 今後一切 変わり映え なんて しないのね! メガネ〜! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜xyz妄想。
どこまでも、どこまでも、どこまでも広がる言葉のいらない空 雑然と石ころが散らばり、 使い古された箒のような木々が生えている地平。 刻々と姿を変えていく雲。 空色とは本当に空の色なんだ。 風。 言葉は猥雑だ。 言葉を持つ人は、石ころのままではいない。 どこか卑猥な直線が風景を切り出して、 礼儀正しい電信柱がお辞儀をする。 すべてに光が影をつけている。
音のない曲を ぼんやりと滲む 白昼に浮かべる 僕は画鋲が抜けない踵を抱えて 幻の蝶々を捕まえに出た それを見ていた水色の妖精は僕を嘲笑って 僕の眼球では捕らえる事の出来ない 透明な蝶々の羽を 無表情でもぎ取り 目の前に一枚ずつ列べてみせた 無言で立ち尽くす僕に 妖精は口元をだらしなく緩ませて 「キレイデショウ」 とだけ言い残し 軽やかな足取りで白昼の世界から姿を消した その途端、音を持たなかった 僕の曲たちは 金属音で 曲を奏でだした
636 :
名前はいらない :2005/06/09(木) 00:38:23 ID:KEaDn1Hc
投稿締め切り、まとめage >604-605:美しかった頃 >606 :彼岸花 >607 :モーニング・ぷー >608 :吸い込んでいると思っているものはみんな吐き出されているのです >609 :猫煎餅 >610 :夕陽 >611 :無題 >612 :BEAUTIFUL DAYS >613 :悲命 >614-615:いよいよ美が >616 :うつくしいといいたい日には >617-621:老人はなぜ死ななければならなかったか >622-623:タンポポ >624-625:それを食べてはいけない >626 :パワーイズビューティフルたとえばわたしのように >627 :女 ―和衣― >628 :頂上山(てっぺんやま) >629 :名前はいらない (*無題?) >631-633:『(B)』 >634 :「人のいない風景」 >635 :屈折した白昼夢に蝶々並べ 以上21作品。お題は「美」。 審査期間は本日から三日間。 6/11の23:59までです。 審査員みなさまヨロシクお願いします。
637 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :2005/06/09(木) 01:49:05 ID:Bgyv1WIY
印象に残る。インパクトの強さで採点しました。
眠たいけど、イッキ採点行きますーーー。
3点
>>609 :猫煎餅 :
2点
>>610 :夕陽:
2点
>>627 :女 ―和衣―:
1点
>>617 :老人はなぜ死ななければならなかったか 1/5:
1点
>>624 :それを食べてはいけない(1/2):
1点
>>626 :パワーイズビューティフルたとえばわたしのように :
では、皆様、おやすみなさい〜
638 :
名前はいらない :2005/06/09(木) 22:48:50 ID:nEScJphr
639 :
シオン ◆poetsyov/2 :2005/06/10(金) 22:32:56 ID:GeVIf0uW
おじゃまします。 気に入った詩があったのですが、甲乙つけがたかったのでオール1で失礼します。 【1点】 >604-605:美しかった頃 >608 :吸い込んでいると思っているものはみんな吐き出されているのです >610 :夕陽 >617-621:老人はなぜ死ななければならなかったか >624-625:それを食べてはいけない 簡単な感想を雑談用スレにおいておきます。んじゃ ノシ
例によって時間がありませんです…。審査結果。
2点
>>622-623 『タンポポ』 文章の美しさがスゴいね。地味なことば遣いが、
確かにタンポポになっています。やや諦めが強い内容になってるので、抗いを
もう少し見せてもよかったかも。
1点
>>607 『モーニング・ぷー』 タイトルの勝利。ことばの運びが、今イチ、
モーニング・ぷーでなかったのが、残念。
>>609 『猫煎餅』 あまり共感はできなかったが、着眼点のよさが光る。
>>631-633 『B』 後半部の、アルファベットのリズムが好き。
以上です。
641 :
おしっこ ◆Ti0PcEbhdw :2005/06/11(土) 01:11:32 ID:iSoqgaKc
久しぶりです。今回はちょっと厳しく寸評、採点します。 「猫煎餅」ボードレールの「腐肉」的な発想で悪くないのですが、なぜ美しいのかが表現できていない。ただ美しいと書いて美しく成り得た例は、ロートレアモンの蝙蝠傘とミシンの例以外に私は知らない。 「いよいよ美が」最後の行が活きて、アイロニーな作品として一応成功していると思います。 「老人はなぜ死ななければならなかったか」老人が投身した理由は、事故後の車内の乗客たちによる身勝手な言葉や思いにある訳で、時間を反転させてる所が面白い。老人はそんな社会の空気に殺されたのか?お前が殺したのフレーズも活きている。 「それを食べてはいけない」陰茎が立つから女は美しい。笑うからハッピーになる。確かにそうだとも言えるし、そうでないとも言える。「生きることに意味を〜美は発生するのである。」の美学は良いと思います。最後の詩は糞。 「女 ―和衣―」確かに和服のCMみたい。イメージが類型的だからそうなる。でもよくまとまっててユニークな作品だと思います。 「頂上山」「人のいない風景」同様の発想による作品ですが、言葉をもっと削って欲しい。ナイフで黄金分割したかのように、人が生き絶えたかのように。 「屈折した白昼夢に蝶々並べ」中原中也の「一つのメルヘン」をよりキッチュにした印象。嫌いじゃないです。 2点「老人はなぜ死ななければならなかったか」 1点「いよいよ美が」「それを食べてはいけない」「女 ―和衣―」「屈折した白昼夢に蝶々並べ」 以上です。
643 :
名前はいらない :2005/06/11(土) 16:52:25 ID:x6B1cudA
途中経過〜 4点 609「猫煎餅」 617-621「老人はなぜ死ななければならなかったか」 627「女 ―和衣―」 3点 610「夕陽」 624-625「それを食べてはいけない」 2点 622-623「タンポポ」 1点 604-605「美しかった頃」 607「モーニング・ぷー」 608「吸い込んでいると思っているものはみんな吐き出されているのです」 614-615「いよいよ美が」 626「パワーイズビューティフルたとえばわたしのように」 631-633「『(B)』」 635「屈折した白昼夢に蝶々並べ」 審査締め切り、今日の23時59分59秒までです。
ん?627「女 ―和衣―」は3点な希ガス。
以下寸評(採点理由)
>>622-623 :タンポポ
今回はこの作品が自分の中では少し抜けていて、一番感動させてくれたので3点です。
完全に言葉を手の内に入れて自由に遊んでいる、
内容の暗さ、重さも含めて平易な言葉の列なんだけど上手に折り込みながら遊べている。
「そうこううんざり」「だいじなことになってしまった 」
という独特のリズムを有すフレーズがアリかナシかで評価は分かれるところだと思うが
自分にとってはそれもまたこの詩の一番の魅力のように感じました。美しい、と。
改行が意外とワンパターンでやや単調な気もしますけどね。(人のこと言えんのかよ!)
良い作品を読ませてくれてありがとう。
>>617-621 :老人はなぜ死ななければならなかったか
1点にして「タンポポ」と差をつけようかと最後まで迷いましたが、この作品、
巧い。圧倒的とは言えないまでも相当巧すぎて、1点の他の作品と並べるのが憚られました。
導入部からこちらを詩の世界に引き込む構成力はダントツだと思います。
好みで言えば嫌いなタイプの詩ですが、この方は言葉がどうしたらより迫力と重みを持って
我々の前に呈示できるか、をよく知っている方のように思えます。多分。
>>614-615 :いよいよ美が
「黄色いサルの芸者たちの大合唱 」これがフツーに「黄色いサルの大合唱」だったら点を入れてないと思う。
よくわからないけど、詩ってそういうもんだろ?
>>634 :「人のいない風景」
後半がイイです。短いけれど後半が印象的。後半が良い兎に角。
>>626 :パワーイズビューティフルたとえばわたしのように
好きですが、この人の実力はこんなもんじゃない、と思います。
では。
647 :
名前はいらない :2005/06/11(土) 22:52:59 ID:SYulUXoP
aage
採点お願いします。。。 >616 :うつくしいといいたい日には 1点
649 :
名前はいらない :2005/06/12(日) 04:26:01 ID:7IcXm9L5
さなやたはあらなさまなた なたはかさなはたなおれきた はたなまかなたさあはにはたは すばなたにらやまはなかひか たはなまやたきつねめあた たなまやなくそすれたなまは ひなやまさたひげるどいこ うるすぷりんたなかあはまな なたやまなかばいぽえとりなかまな
650 :
雨 ◆L4LyBSss3w :2005/06/12(日) 11:10:05 ID:X6j5sUpu
…?誰も居ないのでしょうか。 とりあえず、上位2名の集計を。 チャンプ:617-621【老人はなぜ死ななければならなかったか】 ID:MB3uOBoaさん、6点。 準チャンプ:622-623【タンポポ】ID:YQZXzKiFさん、5点。 …合ってるのかな?どなたか再集計をお願いします。
651 :
名前はいらない :2005/06/12(日) 12:42:57 ID:7IcXm9L5
タンポポといえば柴ちゃん 梨華ちゃんとカラオケよくいってるみたいだお
>>650 いいんじゃないでしょうか。
計
6>617-621:老人はなぜ死ななければならなかったか
5>622-623:タンポポ
4>609 :猫煎餅
3>610 :夕陽
3>624-625:それを食べてはいけない
3>627 :女 ―和衣―
2>614-615:いよいよ美が
2>626 :パワーイズビューティフルたとえばわたしのように
1>604-605:美しかった頃
1>607 :モーニング・ぷー
1>608 :吸い込んでいると思っているものはみんな吐き出されているのです
1>616 :うつくしいといいたい日には
1>631-633:『(B)』
1>634 :「人のいない風景」
1>635 :屈折した白昼夢に蝶々並べ
「老人はなぜ死ななければならなかったか」を書きました。 次回のお題は「カタカナで詩を書け(漢字、平仮名使用不可)」 でお願いします。 締め切りは6月19日(日)いっぱい。6/19 24時まで。 以上、よろしくお願いします。
みなさん、お疲れさま、です。 寸評くださったみなさん、点を入れてくれたみなさん、ありがとう。 集計の「雨」さん、ゼッケンさん、乙です。 この詩はいろいろな出来事が重なって作品になりました。 私の祖父は自殺しています。首吊り自殺でした。その日、早朝ですが、 私の夢枕にたちました。 第1連と4連は想像で書きましたが、あとはすべて詩中の台詞も 事実です。実際、初めて人身事故の車両に乗り合わせたんです。 そのとき思いました。「ああ、(私たちが)ひとを殺したな」と。 飛び込み自殺で、当然、運転してたのは私じゃない。でも、轢いたのは 私の電車なんだから、「ひとを殺したな」と。 あきらかに電車の下では死体がぐちゃぐちゃになっているのに、 「ただいま運転手が救出にむかっています」という車掌のアナウンスが ずいぶんと白々しく耳に残りますした。 それから、私の知人が某有名私大の哲学科を出ているんですが、すんごい エリート意識の強い奴で、自殺の話が出たときに、 「自分で勝手に死ぬのだから、死にたい奴には死なせておけばいい」と 言い放った。私はそんとき、そいつの胸倉つかんで殴ってやろうかと思った。 でも、ヘタレの私は殴れなかった。 詩を書くときはいつも「コノヤロー」という気持ちが心のどこかにある。 ほんとは詩なんか書かなくて、殴りたいときに素直に殴れる人間になりたい、 そういう気持ちは最近また強くなってきました。 ここんとこ審査をサボってすんません。次回のお題は『カタカナ』は とても読みづらくなると思います。審査されるみなさん、かなり大変な 労力で、目が疲れるかと思いますが、勘弁ください。
655 :
おしっこ ◆Ti0PcEbhdw :2005/06/12(日) 17:51:43 ID:mg/k/Zd0
>>654 私も某有名私立大学の哲学科を出てますが、真剣に哲学に取り組んだ人間なら、エリート意識など瓦解してしまうものだと思っています。その友人は中途半端な男だったのでしょうね。
チャンプおめでとう♪
>>655 ありがとう。
激しく誤爆。
珍しくチャンプなんかもらうもんだから。
657 :
MUJINA ◆iXws.WGCLY :2005/06/12(日) 22:24:32 ID:zp1Y/iRv
次回のお題についての補足。 詩の本文はカタカナのみを使用。 タイトルは平仮名、漢字使用可、とします。
カタコトカタカナカタコトカタカナ キノウワタシニコクハクシテキタセイトカイチョウ オトトイハミサコニコクハクシテタッテマジ アリエナイアリエナイ プップラプー ドウミタッテワタシノガカワイイジャナイ カタコトカタカナカタコトカタカナ ドコカニワスレタワタシトカレノコウカンニッキ チョーキモイデブノホソノガヨンデタッテマジ カンベンシテカンベンシテ ピッピロピー デブノクセニナンデナマエガホソノナンダヨ ワタシハナニモワルイコトシテナイノニ ワタシハイツモショウジキニイキテイルノニ ドウシテミンナハジャマスルノ ワタシノナニガキニクワナイノ パッパルパー
カタコトカタカナカタコトカタカナ ハシャイデタカレシニ「キョウセイリナノ」ッテイッタラ キュウニフキゲンニナルッテドウシテ オトコッテオトコッテ ポッポレポー マエヤッタラチノウミニナッチャッタジャナイ カタコトカタカナカタコトカタカナ コノマエオトコトモダチノイエデアソンデイタラ キスヲセマッテキテチョーアセッチャッタ ヤッパリヤッパリオトコッテ ポッポレポー ケッキョクサイゴマデヤッチャッタンダケド カタコトカタカナカタコトカタカナ ソンナハナシヲタンニンノセンセイニシテイタラ 「テイドノヒクイワダイダナ」ッテワラワレタ バカニスルナバカニスルナ ペッペリペー ソンナコトイイナガラワタシノアソコナメテルオマエハ アアモウナニモカンガエラレナイ ソシテワタシモ パッパルパー。
ハナハサキマスカ ハナハサキマスカ ハナハサクノデス ハナハサクノデス ハナハ サイテサイテサイテサイテ サイテサイテサイテサイテ サイテサイテサイテサイテ サイテサイテサイテサイテ サイテサイテサイテサイテ サイテサイテサイテサイテ サイテサイテサイテサイテ サイテサイテサイテサイテ チル ハナハサキマスカ ハナハサキマスカ
661 :
支配 :2005/06/13(月) 21:27:30 ID:fxkBnsUp
シット! フザケルンジャネェ イツカラオレガ オマエノカミ二ナッタンダ! オマエノアタマ オマエノユメ オマエノキボウ ソレトゼツボウ オマエノコトバ オマエノウチュウ オマエノサディズム ソノウラニアルヒクツナマゾヒズム ソレラスベテヲ テニイレタトシテモ オマエノナミダヒトツデオレハ ヤブレサッテシマウデハナイカ!
662 :
オモチャ :2005/06/14(火) 00:02:41 ID:Q5Dtzt65
オモチャバコノナカ ミンナオナジカオ オモチャバコノナカ ヒックリカエス トビダスミンナ トビチル ボク ボクハ オモチャ ボクハ オモチャダカラ カラダハズットツメタイママ ボクハ オモチャダカラ ウデガトレタッテイタクナイ ボクハ オモチャダカラ エイエンニエガオデイレバイイ ボクハ オモチャダカラ タノシマセルダケデイイ ボクハ オモチャダカラ ヒトノイタミヲシラナクテイイ デモ ボクモ イツカハ ナミダノナガセル ヒトニナリタイ アタタカイ ヒトニナリタイ
カタカナタナカ カルカッタ イッタ カルカッタ イッテ ティッカバブ クッタ ティッカバブ クッテ ティッカバブ クッテ カルカッタタナカ カタカナ イッタ カルカッタタナカ カトリックニ アッタ カトリックニ アッテ カットレ カッタ カットレ カッテ カットレ カッテ カトリックタナカ カルカッタニ アッタ カトリックタナカ カタコッタカラ カタコッタカラ カッコントウ ノンダ カッコントウ ノンデ カッコントウ ノンデ カタコッタタナカ カトリックカラ カタコッタタナカ カタカナ カイタ カタカナ カイテ コンガラガッタ コンガラガッテ コンガラガッテ カタカナタナカ カタコッタ カイタ カタカナタナカ (余談。カットレはネパールの魚)
664 :
宇宙人の街角 :2005/06/14(火) 23:21:20 ID:l0xhw8WI
ニ ニ ハ ロ メハクチホドニ モノヲイワナイ クチハメヨリモ モノヲイウ ホントウニアイシテイルノニト メヲウルンデソンナコトヲイイ ハンバーガーノピクルスヲヌイテクダサイト メヲカワイテソンナコトヲイウ オレトイルコトイコール ピクルスヲヌクコトナンダロ ナミダカケル ゲンドウニナミダカケル キットキミノコタエハゼロニナル テ テ ハ ロ サヨウナラ ゴキゲンヨウ ハロー ハロー オレオマエノコトガ ホンマニスキヤネン ホンマニ
665 :
今と昔 :2005/06/14(火) 23:26:12 ID:3w7OpurJ
ヨシ イクゾ アイウエオカキクッケ ア オマエツマルナヨ ハハハハハハハハ コウシテワライアエテタヒビハユメナノカ イマノジダイハヒドイ ヒトハミナテヲトリアッテイキテイタ ガ イマハヒトノイノチヲトルコトヲ トマトヲツブスコトトオナジヨウニカンガエテイルヤツガオオスギル トマトハヒックリカエシテモトマト ヤッタコトハヤガテシンブンシニモノルダロウ シンブンシヲヒックリカエシテモシンブンシ ヨメナイカラッテオマエラガヤッタコトハノコッテイク トニカク ウミヘ
666 :
ジモウ :2005/06/15(水) 09:55:31 ID:j4VqGufm
コトバノヨメヌヒヒトデシタ イイエハナセマス イイエナマエカケマス ケレドコマッタフウ二イウノデス ケレドナンデモナイフウニイウノデス 「ダレカハツミヲススギユルサレタトキキマスガトウボウシツヅケタワタクシニハナニモナリマセンワタクシ二ハワカラナイノデスソレヲミトメミヲユダネルコトガナラナイノデス タダシイノカダダシイノカタダシイノカタダシイノカエラベナイノデスワタシハワタシデヘイシナドデハアリマセヌカラ」 ヨゴレタボロヲマトイ カコヲサナイヒトデシタ フルエナガラジヲカク ヨメルヨウニナリマシタ
667 :
wakare :2005/06/15(水) 10:44:31 ID:NgGVcW9C
アンタ ウタッテクレタヤナイノ ダイテイタクモ トチモ クリンクルインマイハンズスルシヘイスラモムリダケド アイキャンショウユーモーニングスオンナサウザンドヒルズ アンキスユーアンギブユーセブンダフォデイルズ アタシハソレガウレシクテ ウチヲデテキタ イマコウシテ スロデナナマンモスッテカエッテキテ セナカヲムケテヨコタワッテルアンタ ドウシテ コンナアンタ ウソツキヤネ アメリカジン コトババカリアマクテ アイシテルヨハニ マイハニ キミノタメニイツマデモ オーセブンゴールデンダフォデイルズ ヒノヒカリウケテキラキラヒカッテイタ アンタワスレテシマッタン カガヤカシイショウライトカモキットダメダケド イツダッテアタシニ ムーンビームズアンデ ネックレストユビワニシテクレルッテ アイウイルギブユーミュージックアン オイシイヒトキレノシロイパン アンギブユーアパイニーバウズトウレストヨアヘッド アタシハソレデジュウブンダトオモッタ ゴメンネ アタシタチノミチヲ テラシツヅケテクレルハズダッタセブンダフォデイルズ ホントハモウイチドキキタイ アノコロトオナジメヲシテアンタガウタウ アンタノ ウタ クチウツシデナラッテ カタカナデゼンブオボエタ アノコロイミモワカンナカッタケド フタリアッタ イマハイミワカルケド ナニモナイ
668 :
U :2005/06/16(木) 22:01:39 ID:JX01MXVe
シラクモ ウカブ ウミ ノ ハテ ハルカカナタ ニ マツリバヤシ ヒビク コンペキ ノ ユウガタ ネコ ガ ロウカ ノ オクカラ ココニキテ アナタ ノ テ ニ ツナガル カタミチ ノ デンシヤ クジラ ノ コエ エーテル ノ ユメ メ ヲ サマシ マド ノ ソトニ ノビアガリユク ニワカアメ アァ サヨウナラ ヲ ワスレタ コドモタチ ノ カゲボウシ ドコマデモ ツヅイテユク イツマデモ クリカエサレル アナタ ヲ ハナレテ カイガラ ニ トリノコサレタ サザナミ ノ ヨウニ
669 :
蛍 1/2 :2005/06/16(木) 23:30:32 ID:kJy9b3ms
オハヨウ デス ノ ヒ マタネ デス ノ ヒ コンチワ デス ノ ヒ ヒ ヒ ヒ ワタシ ゴジユウ アナタ フジユウ ドコドコイクノ コネコチャン ネェネェ ワタシ コレカラ マンマル ナルノヨ シッテマスカ シカクイ ピカピカイシ ソコダヨ ソコダヨ キミ ト ワタシ ノ グルグルセカイ
670 :
蛍 2/2 :2005/06/16(木) 23:31:12 ID:kJy9b3ms
チガウ デスカ シッテマスカ ソレデモ キョウハ 「サイナラ デス」ノ ヒ ホォラ ミンナデ テェ フッテ サイナラ サイナラ サイナラ サイナラ サイナラ サイナラ マタネ、 グッドバイ
671 :
日本国ケン坊(前戯) 前半 :2005/06/16(木) 23:39:30 ID:HAFMjzfx
ニホンコクミンハ セイトウニ センキョサレチャッタ コッカイニ オケル ダイヒョウシャ オツウジシテ ココドコウ? シッ! ワラワト ワラワノ シソンジノタメニ ショコクミンノ ミナサマ キョウワ イイ オテンキデスネ ワガクニ ゼンドニワタッテ ジユウノ カンダウノ? ボケナス ケッタクソヲ カクゴヲシ! セイフーゾクノ コウイニヨッテ フタタビ センサイノ サイガ オコルコトノナイヤウニ スルコトヲ ケツイー! シッ! ココニ ジャケンガ コクミンニ ウドンススルコトヲ センゲンシ コノ ケンボウヲ パクッテ ス.
672 :
日本国ケン坊(前戯) 後半 :2005/06/16(木) 23:48:35 ID:HAFMjzfx
ドーモ コーモ ココクセイハ ココミエンノ フトンシクナ シンシツニ ヨルノモノデアッテ ソノ ケン イーワ! ココミエンノ イヤラシイ ソノ ケン イクワ! ココミエンノ ドダイ ゲイシャガ コレヲ コーシテ アレヲ アーシテ ソノ フックリハ ココミエンノ コレヲ キョウ ジュルジュルス. コレハ ジンルイノ ヘンナ ゲンキデアリ コノ ケンボウハ カカル ゲンキニ モットツイテ! モノデアル. ワラワハ コレニ パンスト イッサイ ハイテナイノ ケンボウ ホウレ オヨビ? ショウチュウヲ ハイテヤル.
673 :
日本国ケン坊(前戯) 後半 :2005/06/17(金) 00:08:27 ID:3BRPV9XE
訂正
>>672 4行目
ココミエンノ イヤラシイ を
ココミンノ イヤラシイ に直しまちゅ!
カベ? コンコンコン、コンコンコン、コツコツコツ、ゴンゴンゴンゴン、ゴン! ヤベー、カベジャン。 コレッテサ、デレネエッテコトデスヨ? ツマリ、ヨウスルニ、ワカッテマスカ? ワカッテマスカ、オレ! ワカッテルヨ、オレ! オーケイ、ワカッテルナラ、ワカッテルナライインダ、オレ。 ジャ−、トリアエズ…オーイ、ダレカ、イマセンカ? イタラ、ヘンジシテクダサイ。 ハイ ウオ! イタヨ、イガイダヨ、アノー、エットー、ココ、ドコデスカ? クラクテミエナインデスケド。 トコヤデス。 マジッスカ。 カミ ハ ドノヨウニ イタシマショウ? オイオイオイ。コノジョウキョウ、コノアンコクデ ハサミ ハ ヤベーダロ、コノシチュエーションハモウアレダロ? シュッシュッシュッシュッ トイデル、トイデルネ。 ア、ウゴカナイデ、ウゴクト、アブナイヨ、ウフウフウフウフ。 モヒー、ヤルナラヒトオモイニオネガイシマス。
トコロデ、カミガタハ? フツー、デ。 ハイ、ワカリマシタ、フツーデ。ソレデハ スン、スンスン、スンスン、スン。 ワァ、ニオイ ヲ カガレテイル、ツムジノ ニオイ ヲ カガレテイマスヨ。 フン、フンフン、フンフン、フン。 ハナイキ、コンド ハ ツムジニ ハナイキ カケラレテイマス。 ムン、ムンムン、ムンムン、ムン。 アーン、ムンムン、ムンムンサレテルゥー。ツムジガハダカエプロンノストロングコバヤシー チョッキン ミギ、ミミッ! チュウチョ、ナクッ! オンアボキャーベーロシャノーマカボダラーマニハンドマジンバラハラバリタヤウンー ミミクヨウ、ミミクヨウ、ダネ。 アリガタヤーアリガタヤー カミハアライマスカ? イエ、ミミノアナ ニ ミズ ガ ハイリソウナノデ イイデス。 シャーッ イカクシテモ ダメ。ユズレナイ イッセン トイウモノガアル。
オノマトペ ギラギラ ノクニ メラメラ ボクニ ドロドロ キミニ カラカラ ソラヲ ア アー ヒューヒュー ホシガ キラキラ アスニ チクチク イタヒ ガンガン キミト ンー ソロソロ マダマダ アシタコソ
677 :
オノマトペ :2005/06/17(金) 01:07:26 ID:i2fT0NVv
ギラギラ ノクニ メラメラ ボクニ ドロドロ キミニ カラカラ ソラヲ ア アー ヒューヒュー ホシガ キラキラ アスニ チクチク イタヒ ガンガン キミト ンー ソロソロ マダマダ アシタコソ
678 :
架けられた絵 :2005/06/17(金) 01:14:16 ID:pi+J6gLj
コトノハ サワサワ ミシラヌ キノ サワサワクロイ カゲ シタガッタ カゲ ウス アタタカイ フデサキノ ニオイ スイコマレル キノウ イッテシマウマデ ジット ミテタ ソコニ ダレガイタノ ソレハ ダレナノ ユウヒノマドベ二 タタズンテ ダレマッテタノ ダレデモナイヒト ヨブモノノイナイヒト トナリタッテ ベツノモノヲミテ ナニヒトツ ワカリアエナカッタ クビヲフリ キョウニカエロウ イクドモ フリカエリナガラ
679 :
名前はいらない :2005/06/17(金) 11:30:44 ID:kSKsJvx8
ハ ハハハ アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ あほ
681 :
踏み絵踏め :2005/06/17(金) 18:51:14 ID:k06KQzyN
フミエフミフミチョコレート アカイチアオイチキイロイチ ロイキロイキロイキロイキ フメフミエフメフミエフメフミエ フミエフミエフミエフミエフミエ・・・ イキロ
682 :
スキコソモノノ :2005/06/17(金) 21:00:50 ID:qrsLyZpj
スキコソモノノハジメナラ スキコソモノノマヨイソメ スキコソモノノオオキクテ スキコソモノノアシハコブ スキコソモノノメヲツブリ スキコソモノノハラヘラシ スキコソモノノクロウカイ スキコソモノノナミダグム スキコソモノノハジヲステ スキコソモノノトクヲステ スキコソモノノワキメミズ スキコソモノノフリカエル スキコソモノノトメラレズ スキコソモノノクリカエシ スキコソモノノウマクナリ スキコソモノノオワリマデ
683 :
コスモ :2005/06/17(金) 21:30:27 ID:st63gt81
ソレハ トオイ トオイ ウチュウノ ホシノ ミエナイ ミエナイ エネルギー ソレハ ボクラヲ トオリヌケル ワズカナ ワズカナ ビリュウシデ ボクラハ ソレニ キガツカズ ソレヲ シルト ボクラハ キョウガクスル ソ ノ ウ チ ュ ウ ノ ハ テ ナ キ ヒ ロ サ ニ ソレハ ホシト ホシトガ カワス ヒトツノ テレパシー
「コトハ」 ワタシ ノ スキ ナ コトバ ハ 「ダイスキ」 ワタシ ノ キライ ナ コトバ ハ 「ダイキライ」 ワタシ ノ タイセツ ナ コトバ ハ 「ダイスキ」 ワタシ ノ コワイ コトバ ハ 「ドウデモ イイヨ」 ヨノナカ ハ イッパイ コワイ コトバ ガ アフレテル コトバ ハ キョウキ ワタシ ヲ イツモ キヅツケル コトバ ニ イミナド ナケレバ イイノニ イッソ カタカナ デ スベテ ノ コトバ ヲ ヘイタン ニ シテシマイ タイ ムキシツ ナ コトバ デ スベテ ヲ ウメツクシタイ ドウデモ イイヨ デモ ダイキライ ダイスキ ダイスキ
686 :
ひぐらし :2005/06/19(日) 07:38:28 ID:oSqXcCsM
カタカナカナカナ カナカナカタカナ カタカナカナカナ カナカナカタカナ ナツ ナツ クレ クレ ナツ クレ ナツ クレ ムシ ムシ コイ コイ ムシ コイ ムシ コイ タナカカナカナカ ナカナカカタナカ ナカタカナカナカ ナカナカカナカタ フタリ ヒグラシ ユウヤケノ ニオイ フタリ ヒグラシ ユウヤケテ モドル カタカナカナカナ タナカカナカナカ カタカナカナカナ ナカタカナカナカ
セイタカアワダチソウ ジャコウアゲハ ルイスアシナガオトシブミ セグロセキレイ ルリビタキ ドライブアラウンド フエフキダイ サラサウミウシ エビスガイ タイムマシーン プラセンチセラス プレシオサウルス ミスユニバース サマーホリデイ ハッピー アイスキャンディ
688 :
落鳥 :2005/06/19(日) 19:45:13 ID:frM0XoLe
ヒタン ヒタン ヒタン コンクリートノ ハイイロ トリノアシノ センサイサ マナコノハンキュウ アケビ イチジク ウイキョウ エビヅル オミナエシ ガラスノマドニノコルアト アオサアカサノクリカエシ ウズヲマキ ヒタン カロヤカスギル ハカイオン ウズヲマク ソウマトウ
689 :
アマヤドリ :2005/06/19(日) 22:38:44 ID:n7xeUPmC
ポタリ、ポタリ、ポタリ ポタリ、ポタリ、 ポタリ、 ポタリ、、 ポタ・・・、 ポッ・・・・ ・・・・・・・・ ポッ・・・・・ ザァァァァァ・・・・・ 「カサ、ナイノ?」 「・・・ウン、」 「・・・・・ハイッテク?」 「ウン・・・! 」 ザァァァァァ・・・・ ザァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・
690 :
W :2005/06/19(日) 22:43:21 ID:mGyOB20n
ユウゲノ シタクガ ハジマッタ オンナノ チツ カラ サメヤカナル バンショウ ガ キコエテクル ボクハ マタ ヒトリ ヨジョウハンノ ロウオク ニテ ヒッソリト ネブリツク アイスキャンデー ノ ボウ ヲ セキズイ ガ バターノヨウニ トケテユク ジカンガ ロウ トナッテ ドロドロ ト ナガレテユク アア ミソシルニ ユデラレタ ダイコンノ アノニオイ! ムショクトーメーニ ナッチマッタ カレラノ ヤワラカナ タマシイガ ボクニ ハキケヲ カンジサセル (ボクハ ジブンノ セイエキサエ ジュウブンニアタタメラレナイ ハクダクシタ ソンザイデアルノニ・・・・・・)
アタシジョナ ジョナゴールド シャクシャクオトタテテ タベテ ネ ナノニ アカイホウタイミタイジャナイノ カワイチマイノ アタシ ノ イノチ クラッシュ・アップル・ザンコク・ザンコク・モノガタリ ネ アタシクダモノ シボラレテ アマイジュースニ ナリマシタ ジュージューアブラレ ウキアガリ ナカミミツケテ モラウタメ ピュー ピュー カゼフイテ ペラペラアタシ カゼニマイ アマイニオイヲ フリマイテ アブリダサレズ アタシ ノ イノチ ニガクコガシテ ミタカッタ ハロー ハロー ブンブン ミツバチ アッチイケ ハロー ハロー ブンブン ミツバチ チックンナ ブンブン ポトン オチテイキ アイサツツイデニ シンデイク オマエ ノ イノチ イタカッタ
締め切りですにゃん!
693 :
おしっこ ◆Ti0PcEbhdw :2005/06/20(月) 03:41:49 ID:xVRIXU6u
オッハー!(そうとう恥ずかしい) 今回、お題がカタカナ縛りと言うことで、どう評価していけば良いのか考えてみました。 先ず、カタカナ表記であることを無視して通常の詩としてどうかと言う点、そしてカタカナ表記であることの特徴を活かした作品であるかどうかと言う点、この二重の視点で考えなければならないなと思っています。当り前ですがw ところで、カタカナ表記で作品を書くと、どんな特性が表れるでしょうか。 一番のポイントは、言葉の即物性や肉感性が薄められて、より中性的になり、匿名性が高められること。つまり何者かの言葉と言ったようなインビジブルな側面が強く出て来るのではないでしょうか? それと平行して浮遊した感覚や遊戯であるような印象も強くなると思います。また、それを逆手に取った不気味さもある(犯罪者が送りつけて来る文面など)・・・ いやはや、余談が長くなってしまいました。 ソ・レ・デ・ハ、己が平板さを乗り越えて、レッツゴー!(またまた恥ずかしい) ・・・アレッ!? ・・・どう評価しようかな??? 「片言片仮名」に1点 〜くだらなさに一番笑えたので。 「U」に1点 〜普通に詩として良い。ただ、シラクモとかカゲボウシとか、カタカナ表記だからと言って、そんな古臭い言葉を使わなくてもよかったのに。 「日本国ケン坊(前戯)」に1点 〜憲法の序文を持ち出してきた発想はナイス。権威ある日本語をおちょくって楽しむ試みはストライクだと思うのだが、元来、日本の法律はカタカナ表記であった訳でもあり、そうとう空振りしてる。
694 :
おしっこ ◆Ti0PcEbhdw :2005/06/20(月) 03:45:06 ID:XKSLZA0E
「コトハ」に1点 〜今回の投稿作品の中、正攻法で一番カタカナ表記を活かした詩だと思いました。誠実な感じもいい。でも2点をあげるには素直すぎ。 「落鳥」に1点 〜全体の構成、わずかに滲み出ている叙情、なかなか。2点をあげるには何か足りない。 「バイバイ・ビー」に1点 〜マザーグースにこんなのあったような? 私の好きなタイプの作品じゃないけど、まあ、いいや。 「wakare」〜読みにくすぎ。 「蛍」〜この作品は惜しいと思いました。点滅、石ころ、川の流れ、交尾、そして死。浮遊する魂のメタファー。単純なカタカナ語で、清涼かつ叙情的な詩を造れた可能性があったはず。 「ミエナイ」〜カタカナ表記のギコチナサや不自由さを闇に見立てた?発想は面白いんだが。 「クロマトグラフィー」〜単語を列挙する手法は、思うほど簡単ではない。せっかく時代を遡行し始めたのに放棄?もっと発掘して! 「アマヤドリ」〜核心部分の会話が素っ気なさすぎ。もっと意味深なものにしないと。 「w」〜全体はなかなかいいのに、アイスキャンディーとかミソシルとかダイコンノ アノニオイとかの言葉が作品を間抜けなものにしてる印象。 「オモチャ」「宇宙人の街角」「ジモウ」〜キャラを選びましたね。でもイマイチ。 ((1点)) 「片言片仮名」 「U」 「日本国ケン坊(前戯)」 「コトハ」 「落鳥」 「バイバイ・ビー」 ハァー、自分が何かすごく嫌味な奴に思えてきたorz 私の期待していたインビジブルで不気味な作品が出なかったのは残念でした(すべて自分の出来ない事を要求するオシッコ)。 パッパルパー! イジョウデス。
695 :
名前はいらない :2005/06/20(月) 17:38:11 ID:1YeINNoC
どんどん審査しやがれ!
696 :
名前はいらない :2005/06/20(月) 19:54:09 ID:E6HtXXNm
とっとと審査しやがれ!
>658-659 片言片仮名 >660 ハナハサキマスカ >661 支配 >662 オモチャ >663 カタカナタナカ >664 宇宙人の街角 >665 今と昔 >666 ジモウ >667 wakare >668 U >669-670 蛍 >671-672 日本国ケン坊(前戯) (訂正 >673) >674-675 ミエナイ >678 架けられた絵 >679 名前はいらない(無題) >681 踏み絵踏め >682 スキコソモノノ >683 コスモ >685 コトハ >686 ひぐらし >687 クロマトグラフィー >688 落鳥 >689 アマヤドリ >690 W >691 バイバイ・ビー 対象外? >677 オノマトペ まだまとめが出ていたなかったようなので、まとめです。 不備ありましたらごめんなさい。
698 :
名前はいらない :2005/06/20(月) 23:47:57 ID:MhfVQjWF
良いんじゃないでせうか!?
とっとと審査さらしやがれ!
700 :
名前はいらない :2005/06/21(火) 13:25:14 ID:8W6hBxup
700get-!
701 :
名前はいらない :2005/06/21(火) 16:50:53 ID:mCBO1oKT
捜査機関上げ。 カタカナハヨミニクイカラナァ
採点です、よろしく
>674 ミエナイ 3点
>>671 日本国ケン坊 2点
>681 踏み絵踏め 1点
追加(ごめんコピミス) >689 アマヤドリ 1点
時間ガ余リ無サソウナノデ 取リアエズハ点数ダケ。 雑談スレニ感想書イテキマス。 【2点】 >674-675 ミエナイ 【1点】 >658-659 片言片仮名 >671-672 日本国ケン坊(前戯) >686 ひぐらし >687 クロマトグラフィー
705 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :2005/06/22(水) 00:31:20 ID:b8/OUZ4Z
???〆切今日いっぱいでしょ?? 審査期間20,21,22の3日間でしょう? 3点 >685 :名前はいらない :2005/06/19(日) 00:44:55 ID:Bbl2Cblz > 「コトハ」 よくまとまってる。テーマも輝ってる。 2点 >674 :ミエナイ 1/2:2005/06/17(金) 00:54:02 ID:CWcpe1gV 読み返したら、耳は切られているンダァ……それで、平気なわけ。 ……シュールだぁ 1点 >661 :支配:2005/06/13(月) 21:27:30 ID:fxkBnsUp シット! が、馬鹿言うなくらいに飛びこんできたので、いってん。 1点 >662 :オモチャ :2005/06/14(火) 00:02:41 ID:Q5Dtzt65 よく意味がわかったので共感。 1点 >666 :ジモウ:2005/06/15(水) 09:55:31 ID:j4VqGufm 印象に残ったので、 1点 >686 :ひぐらし :2005/06/19(日) 07:38:28 ID:oSqXcCsM カナカナの声捨てがたし、……カナ 読み返すとよくわかる。……のだが、全部は読み返さなかった。あえていうなら、 引き付ける。のも、詩に必要な力だと思う。……ので、デシタ。
点数です。 3点 >668 U 2点 >671-672 日本国ケン坊(前戯) >687 クロマトグラフィー 1点 >688 落鳥 >691 バイバイ・ビー 点数はないけど名前は挙げときたい >658-659 片言片仮名 >661 支配 >683 コスモ >685 コトハ >690 W 次のチャンプさんへオネガイ。 続けてひらがなだけとか漢字だけとか英語詩とかは勘弁してください。
>>706 やはり君がミエナイの作者だったのか。。
708 :
名前はいらない :2005/06/22(水) 17:51:47 ID:srXnulwZ
>>706 英語詩とかは却下です。日本語詩でなければならないのは暗黙の取り決め。ここは2ちゃんなのだからw
でも荒らす意図で、ドイツ語縛りのお題とか出すチャンプがいつか出るかもね!?そのためにもルール決め必要かも。
審査です。
みんな、頑張ったね。
「カタカナの詩を書こう」という意欲が感じられた作品が意外と多くて、清々
しさを感じました。読みにくくて、途中でマジにキレそうになったのも事実で
すが。
2点
>>660 『ハナハサキマスカ』 カタカナの必然性を考えるなら、ぼくはこの
作品を推します。リフレインの多用ははっきりいってズルいんですが、不自然
なカタカナがひとつもありません。そのコンセプトに2点。
1点
>>658-659 『片言片仮名』 女学生の思考そのものが片言、というのは面白
いです。言語そのものも片言であった方がよかったのでは?ケレン味たっぷり
の方が、この作品には合っているように思われる。
>>674-675 『ミエナイ』 正直言うと、ラストにはかなり不満があって、ナンセ
ンスになりきれていないドグマを感じます。ただ、擬音や台詞の構成、句点の
多用、フォントの工夫など、極力読みにくさを排除し作品世界にすっと入って
いけるような配慮が、相当な技量を感じました。
710 :
名前はいらない :2005/06/23(木) 06:08:28 ID:VIoMt0lp
もう審査締め切りだろ?チャンプ誰なのさ!?
711 :
雨 ◆L4LyBSss3w :2005/06/23(木) 11:10:22 ID:EJb3zK4k
…えーと、また誰も居ないのかな?
仕事中なので、上位2名だけ集計します。
チャンプ:
>>674-675 ・「ミエナイ」ID:CWcpe1gVさん、8点。
準チャンプ:
>>671-673 (訂正込み)「日本国ケン坊(前戯)」 ID:HAFMjzfxさん、5点。
どなたか再集計と確認をお願いします…。
計 8 >674-675 ミエナイ 6 >671,673 日本国ケン坊(前戯) 4 >668 U 4 >685 コトハ 3 >658-659 片言片仮名 3 >687 クロマトグラフィー 2 >660 ハナハサキマスカ 2 >686 ひぐらし 2 >688 落鳥 2 >691 バイバイ・ビー 1 >661 支配 1 >662 オモチャ 1 >666 ジモウ 1 >681 踏み絵踏め 1 >689 アマヤドリ 審査した人たち: おしっこ ◆Ti0PcEbhdw 葉土 ◆Rain/1Ex.w うたた寝死人 ◆utatasFSi. ななほし ◆lYiSp4aok ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY Canopus ◆DYj1h.j3e.
作品一覧をつくった人:情景描写撮影所 ◆Imq0studio ↑を確認した人:698 :名前はいらない :2005/06/20(月) 23:47:57 ID:MhfVQjWF 怒ってる人:699 :名前はいらない :2005/06/21(火) 02:30:02 ID:4n3UwkDp 700をゲトした人:700 :名前はいらない :2005/06/21(火) 13:25:14 ID:8W6hBxup 捜査機関上げをした人:701 :名前はいらない :2005/06/21(火) 16:50:53 ID:mCBO1oKT 黙ってられなかった人:707 :名前はいらない :2005/06/22(水) 17:38:10 ID:QIbtZLxD 2ちゃんの人:708 :名前はいらない :2005/06/22(水) 17:51:47 ID:srXnulwZ 早起きしてチャンプを尋ねた人:710 :名前はいらない :2005/06/23(木) 06:08:28 ID:VIoMt0lp Special thanks to 雨 ◆L4LyBSss3w
よござんすか? チャンプ>674-675 ミエナイ 準チャンプ>671,673 日本国ケン坊(前戯) に確定しますよ? はい、おめでとうございます、ミエナイの作者さん、ありがとうございます、私です。 次のお題は「どいつ?」です。もちろんドイツ語じゃなくてもいいよ! 投稿締め切りは6/30(木)0時5分(0時のつもりで投稿していただければ 間に合うのではないかと思います)、審査締め切りは7/3(日)の夜11時。 夜12時までにチャンプ確定ということで。 ではどいつもこいつもよろしくお願いします。
715 :
名前はいらない :2005/06/24(金) 00:54:00 ID:4z2Zoidf
チャンプ乙〜 ドイツもこいつも、詩が好きなくせに*^v^*ーー なんてね、これは投稿じゃないよ〜
716 :
名前はいらない :2005/06/24(金) 01:28:24 ID:MumEajOi
ゼッケンさん、オールキャスト紹介ごくろうさん! まだカナダから書いてるの? ちなみに私は700ゲトした上に黙ってられなかった人です。 ありがとう!ありがとう!ありがとう!みなさん!!
ゼッケンさん、チャンプおめ! やはり君が「ミエナイ」だったのか あいかわらず、おしっこ氏からは嫌われてるねw
719 :
チョイス :2005/06/24(金) 03:47:46 ID:pvQdrDcP
選択セヨ 選択セヨ ソノ羨望ノ眼差シヲ ロックスル対象ヲ 気がつけば僕は あの子の姿を見ていた トーンを上げながら 声を響かせる快活な姿を あれは一年近く前 無意識の視線の移動 あそこでの選択が 全てを決めていたのだろう よりによって あの子が一番いい笑顔を見せた瞬間を 選択してしまったのだった 選択セヨ 選択セヨ ソノ羨望ノ眼差シヲ 高揚スル方法ヲ >コマンド? →微笑ム 話シカケル 目ヲ逸ラス 無表情ニ徹スル 選択セヨ 選択…セヨ
720 :
名前はいらない :2005/06/24(金) 17:22:39 ID:91fkW45t
>>714 7/1(金)0時5分の間違いじゃないの?
でなければ、審査〆が7/3(日)23時だとすると、審査期間がほぼ4日間あることになってウザイ。
こう言うことは後々問題になるので、正確に勘違いのないように書いてください。
>>720 さん。
ありがとうございます。
投稿締め切りは7/1(金)0時5分。
審査締め切りは7/3(日)夜11時。
夜12時までにチャンプ確定。
みなさん、これでよろしくお願いします。
けして審査で楽をしようと目論んだわけではございません。
なので、
呼び出し>MUJINAさんは次審査に参加するように。
まーろっくさん、Pさん、さいさんも二回休んでますが、そろそろどうですか。
過去三回連続出勤したのは、ななほしさん、Canopusさん、葉土さんです。ありがたや。
723 :
雨 :2005/06/24(金) 23:23:05 ID:Ve5C1aBQ
724 :
名前はいらない :2005/06/25(土) 01:58:19 ID:oMVMtJtY
早よう、投稿せーや!まだ1個しか出とらんぞ! でも、ダメな詩は審査員や読者の労が増えるだけなんで遠慮願おう! さあ、どいつだ?チャンプになるのは!
725 :
名前はいらない :2005/06/25(土) 05:10:03 ID:uFWA2drZ
>>724 ま ず 、 オ マ エ が 投 稿 し ろ や ! こ の ウ ジ ム シ 坊 主 が !
726 :
名前はいらない :2005/06/25(土) 09:14:33 ID:m5HeD1iT
727 :
どいつだ? :2005/06/25(土) 18:18:46 ID:CKHiIxbS
私は目覚めたの? 私は目覚めてないの? 全くの暗闇で しんとした暗闇で 私は一人 体液も枯れ果て カワイソウ カワイソウ どいつだ?そう言うのは 喜びと 嬉しさを 掴むはずだった 抱きしめるはずだった 私の腕は何処? 取ったのはどいつだ? 悲しみと 悔しさを 走り抜けていけるはずだった 駆け抜けていけるはずだった 私の足は何処? 取ったのはどいつだ?
728 :
どいつだ? :2005/06/25(土) 18:19:24 ID:CKHiIxbS
私は片端にされて 喜びも 嬉しさも 悲しみも 悔しさも 奪われて カワイソウ カワイソウ ゴシックの波の上で どいつだ?そう呟くのは 私の腕を 私の足を 取ったのはどいつだ? 喜びも 嬉しさも 悲しみも 悔しさも 知らぬままに 畜生 私を 返せ
729 :
居堀の庵 :2005/06/27(月) 23:56:54 ID:mLY1Gjw+
蔦の這う 四阿屋静か 刷り師去り 浮世絵師 囲いの中の 筆止まり 小雀ちゅんちゅん 縁側ひな壇 藤の花 だらりと垂れた 風もない 往来に 人足途絶え 遊ぶ蟻 都都逸は歳を 摂らなきゃ分かりゃせぬ 歌うのは 初手新米の 声遠く
730 :
名前はいらない :2005/06/28(火) 18:37:09 ID:b7AcXUwh
四角い空のした、お前は一人でキーボードを打ち続ける
四角い空のした、ジャンクフードに紛れたお前がいる
『僕は(私は)歌を歌うよ。
是非、君に聞いてもらいたいな。うん。
えへへ、君のために書いたんだよ。
あれれ?君はしかめっ面。
そんな時にも僕の(私の)うたを。』
!!!ごめんなさいゴメンナサイごめんなさいゴメンナサイごめんなさいゴメンナサイ!!!
!!!次は努力します次は努力します次は努力します次は努力します!!!
捨てられた作品に目もくれず、新しいやつに衣替え、、、
捨てられた作品は誰の為か!
捨てられた作品は、今、電子の、海で、泣いて、いる。
四角い空の下、一人でシーソーゲームしてるね。ジャンクフードは誰が食べるんだろうね。
自由という鳥カゴの中で君は叫ぶだろうね。
『おい!どいつの事を言ってんだ?!』
知らないね。自分で探して来てごらん…。
→
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1118812398/ 自由という鳥カゴの中でね。HAHAHAHAHA........面白いったらありゃしない、、、
732 :
名前はいらない :2005/06/28(火) 23:30:55 ID:TOjwxlnR
自由なんてないんだ! ソレが証拠のヒト大杉
またまた締め切りの変更です。申し訳ありません。 今回で第百回。 お題は「どいつ?」 投稿〆切 7/1(金)0時0分 (6/30いっぱいということです) 審査〆切 7/4(月)0時0分 (7/3いっぱいということです) です。よろしくお願いします。
734 :
A 求めるのはどいつ? だ! :2005/06/30(木) 00:26:22 ID:asyfvysK
人口が減るほど進化してしまったのか? いったい何をしてるんだキミ達は この美しい緑の地球のドアを開けたのは 誰のためだったんだろうか? 見守る知性が誰のためになにを拾うのか キミ達には興味がないのか 安楽に生きられる生物 生活の余裕は 自殺さえ 生活るのに無用な 真っ赤なバラの花や 在りもしない怪獣や幽霊 霊魂の不滅を信じいのちを永遠に それでいて自分の足元にわなをしかけ 壮大な都市を瓦礫にして それでも生き延びて 平気で怖い話に金を出す
735 :
X 求めるのはどいつ? だ! :2005/06/30(木) 00:28:15 ID:asyfvysK
まったくキミ達は 雨を降らせるのは どこのどいつ? か、くらいに 迷惑しごくと地下街に向かう 少しは考えたことがあるのか 人口が減るのは不幸せの微笑み 自殺するのは安逸の不興 バラの花は流血の花びら 怖い話をなぜ買い求める
736 :
無題 :2005/06/30(木) 00:38:31 ID:3a8rAjQj
朝目が覚めると 僕の視線の先には 光があった その光は500年前から来たという 朝目が覚めると 僕の視線の先には 昨日の僕の声があった 光も声ももう僕のものではなくて 一人の男として成り立っていたので 私の前を通り過ぎていく 朝目を覚ますと そこにはすずめの声と 僕の重たい体だけがあった
俺はいっぺんの壁になりたいと いっぺんで良いから無人島に行きたいと いっぺんの詩を胸に俺はもう行ってしまうよ いっぺんにへーでーべる、わんねこじゃんみそ、こんがにね 沖縄料理の飲み屋で聞きなれないフレーズを聞いたのは 俺が19歳で日本人で大学生で向かいの女の 焦点の合わない目を見ながらわけがわからなくなって困ってから いっぺんにへーでーべる、わんねこじゃんみそ、こんがにね 俺がいっぺんの詩を 草も肉も食わない生き物の声を 水しぶきをあげる黒イルカの尾びれを 俺がいっぺんの詩を 無人島で水面が目いっぱいに こぶし作った左手で胸を強く叩きながら 足を開いてだんだんと砂を踏みしめて俺がいっぺんの 詩を読み上げると 好きだった女が遠くの町で 三つ編み編んで『異国の少女になりました』 持てる全ては片手で足りてそれを丸めて伸ばして三日月にひっかけて いっぺんにへーでーべる、わんねこじゃんみそ、こんがにね 無人島に行きます いっぺんの詩を胸に 無人島に行きます 腹がへったら変なものを食べます 無人島に行きます 俺がドイツ人だったら
738 :
アンタだ!◇coulrophobia :2005/06/30(木) 00:58:27 ID:n2miS2v/
百の偽名を持つ名無し 変幻自在の道化者 圧塗り化粧に素顔を隠し 派手好き笑いの踊り食い 楽しいですか? やってるアンタ? 楽しいですか? みているアンタ? サムイよ! ウザイよ! キモイよ! 詩ねよ! ベタつくアンタのドクドクしさは クソつきマンコのナレナレしさだ 呼ぶな! 騙るな! 群るな! 書くな! どいつだ なんてふざけるな! どでかいハナをぶらさげた アンタだ! アンタ! 詩ねよ、ボケ!
アンモニア臭が 漂う駅で 真夜中ひとり 終電を待つ 今日も朝から 晩まで仕事 明日も仕事で 明後日も仕事 誰かの声が! (聞こえる 気がする) 誰かの指が! (触れてる 気がする) 誰かの息が! (聞こえる 気がする) 誰かの髪が! (揺れてる 気がする) 夜風に吹かれて 僕らは笑った 遠くもない未来に 思いを馳せながら 芝生に倒れて 両手で掴んだ 木陰に隠れて 中指で弄った
雑巾みたいに ジメジメした 満員電車に 眩暈をもよおす あの頃と違う 何かが違う 同じ夜でも やっぱり違う 誰かの声が! (聞こえる 気がする) 誰かの指が! (触れてる 気がする) 夜風に吹かれて 僕らは笑った 遠くもない未来に 不平不満を吐きながら 芝生に倒れて 両手で掴んだ 木陰に隠れて 中指で弄った あの頃と違う 何かが違う 同じ夜でも やっぱり違う 誰かの声が! (聞こえる 気がする) 誰かの指が! (触れてる 気がする)
741 :
変態 1/2 :2005/06/30(木) 20:29:10 ID:pt7nKFvk
エルニーニョが原因らしいと言っている。 雨季に雨が降らない。 乾いたままの熱帯の林を縫って進むうちに時間は予感となっていく。 干からびた泥に囚われたニシキヘビの鱗がひび割れて告げる。 地獄がやってくるよ その日が来て、浄化の嵐はついになく、 土砂とともに流されるはずだった 卵がすべて孵り、 ぐにぐにと波打つ目玉目玉目玉の林、 黒い原形質に金色の目玉を並べた芋虫が億兆匹、幹幹枝枝葉葉の先々まで お互いに重なり合う重みに、餌食とする葉ごと地上に落下しても 果て無き咀嚼音無間協奏曲競争塗りつぶされた周波数見えぬ轟音 身を守らない個体潰れてぶちまく毒液炎症性やけつく皮膚侵される神経変色する骨 ジャングルの夜消化されて熱巨大立ち上がる陽炎間断なく欠けていく月 新月の晩に 尽きて止む饗宴。鳥はもはや鳴かず、オートマチックの朝、強制停止した昼、突如破ったのは雷鳴、 なにもかもさえぎるもののなくなった、たたきつけられる水滴、形成された濁流。その下流には人間の暮らす街がある。
742 :
変態 2/2 :2005/06/30(木) 20:29:52 ID:pt7nKFvk
河口の町の住人は 水面を埋めて流れ着いたのが無数の蛹だと知って、眉をしかめるか舌打ちをした。 今日も暑い日中、照りつける太陽、 舟の出せない漁師たちは安酒をあおり、子供たちは空っぽの市場でつぎはぎのボールを追う。 見ろ、蛹が孵るぞ! 河岸に集まった人々はそれが見世物ではないことを悟る。 水を弾く殻を割って重い羽を振って飛び立つ極彩色あっという間にさえぎられる陽光 鱗粉の夜 金色の窒息 倒れたグラス 転がりつづけるボール 血を吐く喉 悶絶 血管が破れて赤い闇 非常に危険吸い込むと呼吸困難 息が! 息が! 薄暗がりに隠された赤ん坊が泣いている 扉を閉めて力尽きた母親は褐色の頬に血の混じった涙を流して倒れている どうか 幸せでいて 空っぽの市場 もとは密林だった土地に陽光が届くようになった。 新しい場所が育ち始める。
743 :
名前はいらない :2005/07/01(金) 00:16:48 ID:8JWNvwXq
はい、締め切りです。全部で10作品。 ここってポエム大会だったっけ?
>719 :チョイス >727-728 :どいつだ? >729 :居堀の庵 >731 :ドイツの事だ? >734-735 :A 求めるのはどいつ? だ! X 求めるのはどいつ? だ! >736 :無題 >737 :無人島に行きます >738 :アンタだ!◇coulrophobia >739-740 :Do it is >741-742 :変態
寸評、および採点です。 「チョイス」〜言葉にくぐもった所もなく、うまいとしか言いようがない。明快な語調で貫かれ、終わり方も可能性の中に消えてゆく感じで見事です。 「どいつだ?」〜喪失を詠んだ作品でしょうが、喜びとか悲しみと言う直接的な言葉を繰り返すべきではない。それを別の言葉で、世界の提示と言う形で表現するのが詩です。 「居堀の庵」〜雰囲気作りがうまい。始めの蔦と言う言葉だけ採っても、浮世絵版元の蔦谷重三郎を念頭に置いてるんだと思う。 「求めるのはどいつ? だ!」〜現代の風俗批判だが、それをやるなら、もっと激越な言葉を使うか、アイロニーか、巧みなアレゴリーに仕立てるべき。若いね。 「無人島に行きます」〜何を言おうとしてるのかよく分からない。イメージも連もバラバラ。この手法で詩を書くにはまだまだ未熟ではないでしょうか? 「Do it is」〜この作品もある種の喪失感を書いてるかに見える。繰り返している連の、意味なりイメージなりの喚起力が弱い。 「変態」〜この蛹は何のメタファーだろうか? この乾燥と大雨は? しかし、そんな疑問も吹き飛ばしてしまうほどの圧倒的で畳みかけるような激しい描写力とイメージ。一応、最後には希望はあるのか? 確かな力量を感じる。 【3点】「変態」 【2点】「チョイス」 【1点】「居堀の庵」 今回は投稿数が少なかったにも関わらず、いい作品が多かったと思います。本来なら1点をつけてあげたい作品が他にもあったのですが、差別化するため上のような結果となりました。 以上です。
746 :
名前はいらない :2005/07/01(金) 21:15:05 ID:/K4Zp7h+
審査募集age
747 :
名前はいらない :2005/07/02(土) 01:57:04 ID:1BDJGk8v
審査募集age
748 :
名前はいらない :2005/07/02(土) 02:03:07 ID:auS+yFkF
審査募集age
鍵盤氏から茶々が入ったので、審査募集しないsage
審査強要sage
751 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :2005/07/03(日) 00:38:43 ID:5+cmVBwt
3点
>>736 :無題 :2005/06/30(木) 00:38:31 ID:3a8rAjQj
> 朝目が覚めると
どいつだ? と、体のこと? 判じモノになっている。
2点
>>737 :無人島に行きます :2005/06/30(木) 00:45:13 ID:npGF+DbO
結節までよく書けている。最終章は、「無人島に生きます」だけでいいような……
1点
>>727 :どいつだ?:2005/06/25(土) 18:18:46 ID:CKHiIxbS
お題を追求しているのが感じられる。
1点
>>741 :変態 1/2:2005/06/30(木) 20:29:10 ID:pt7nKFvk
お題を追求しているのかなぁ?? 疑問なんだが詩心……あると感じる。
あれれ、100回目にして終わりにしたいの??
採点乗り気しないのだが、終わりにしたくないよォ!! ってことで、
採点イキま*^^*−−ス!
752 :
名前はいらない :2005/07/03(日) 02:29:31 ID:YT94Q+ND
754 :
名前はいらない :2005/07/03(日) 11:19:55 ID:5+cmVBwt
>>751 は、
「無人島に行きます」の、間違いイ〜
なんだかお困りのご様子。
そんな時は、こんなにもお久しぶりな私脚立ちゃんが、採点しちゃうよ。
やべえな、誰も俺を忘れてるだろうな。
>>719 :チョイス
恋愛ゲーム。
人生はラブコメとギャルゲーだ。
実際、そうだろ?
難易度はめちゃめちゃ高いけどね。
>>727-728 :どいつだ?
壊れたニンゲンの壊れていない部分。
ニンゲンはどうしたら壊れるって定義されるのかな?
探せ。壊したやつを。
>>729 :居堀の庵
あれだね。
とりあえずこの作品の終わりには「カコーン」ってあの音が聞こえるね。
>>731 :ドイツの事だ?
まあ、こう、深い意味を感じ取れません。
>>734-735 :A 求めるのはどいつ? だ!
X 求めるのはどいつ? だ!
ゴシップ。マスコミ。
人と恐怖は、人間と空気みたいなもの。
>>736 :無題
夢。夜寝るときの見る夢は、それが本当の人生なのですよ。
サア、仕事を止め、交流を止め、本当の世界で生きてみなさい。
>>737 :無人島に行きます
もう、諦めているのか?
でも諦めは肝心っていうから、それでいいはずだよ。
>>738 :アンタだ!◇coulrophobia
自分が楽しいことを自分が楽しいように自分のためだけに生きていきたい。
ほどほどに生きて、ほどほどに死にたいと、思うかい?
自分の価値観で。
>>739-740 :Do it is
過去は過ぎ去りもうないし、未来はまだ来てないのでここにはない。
あなたは今を今のまま、今だけを考えて。
ないものを考えてもしかたないさ。
>>741-742 :変態
怒ってる?
怒っていることはロックでいうところのディストーションだけど、結局一時的だぜ。
だってクラプトンだっていまやアコースティックだよ。
さて、採点です。
【3点】
なし
【2点】
>>741-742 :変態
>>737 :無人島に行きます
【1点】
>>719 :チョイス
>>736 :無題
寸評を参照。
参照してもわからないだろうけど。
お久しぶりの採点。
ああ、自分の詩を採点して欲しい。
ってか気がついたことは僕は僕の詩が好きなだけだってことだな。
前回、今回と、投稿された方全員に敬意を表します。
んで、審査結果。
2点
>>719 『チョイス』 インパクトこそ大きくはないんですが、淀みなく過不
足なくまとめられています。PCゲームと絡めた、明朗な感触も悪くないね。
1点
>>729 『居堀の庵』 門前雀羅を張る、だっけ。現在のこのスレにふさわし
い感じだね。その機転は好きだけど、やや今様っぽくないところは疑問。七五
調でしたっけ、普通の都々逸は。
>>731 『ドイツの事だ?』 ネタっぽいテイストにしたかったのかなあ。そ
れはそれでいいと思うけど、も少し掘り下げると、とてつもない詩になりそう
な予感がする。
759 :
名前はいらない :2005/07/03(日) 16:40:12 ID:476SvywW
はあ、良かった良かった。審査員成立!
あと一時間で審査期間終了ですよage
761 :
名前はいらない :2005/07/03(日) 23:03:33 ID:ZhLiOPaC
age忘れage
762 :
名前はいらない :2005/07/03(日) 23:05:08 ID:5+cmVBwt
変態の作者は ゼッケンさんでは? アイベットイト!
3点 >736 :無題 覚めると覚ますの使い分けだけで意識を移動させてるところ、そして、 その点を際立たせるための構成。詩の教科書なんてものがあったら、 これは技術編の例題に載ってるでしょう。タイトルがあれば、テキストから独立した作品になるかと。 2点 >737 :無人島に行きます JALの沖縄キャンペーンにぜひ採用してほしい。しかし、 最後の2行はどうですかねー。投擲を試みて、室伏選手がフリスビー投げちゃった感じかなあ。 飛躍というよりピンポンダッシュになってしまった。 1点 >729 :居堀の庵 空間芸術。配置された空白が枯れ山水。
764 :
名前はいらない :2005/07/04(月) 00:00:08 ID:5+cmVBwt
またもや、ヒト大杉! そんなにアクセスがあるの?? ほんとかなぁ??
はいはーい。よろしいかと思いまーす。 計 7 >736 :無題 6 >737 :無人島に行きます 6 >741-742 :変態 5 >719 :チョイス 3 >729 :居堀の庵 1 >727-728 :どいつだ? 1 >731 :ドイツの事だ?
>>765 >>766 乙カレー
「チョイス」書きますた
読んでくださってアリガトゴザイマス
またそのうち来るかもです
サラーバ
無題 書きました お題は 「空梅雨」で
〆切は、 投稿・7/11いっぱい 審査・7/14いっぱい
771 :
名前はいらない :2005/07/05(火) 01:38:47 ID:qEEJa5jH
かつてないほどの酸性雨にまみれて森が溶けていく 夢で 目が覚めた 髪が寝汗でべっとりとはりついている 彼がわたしに 失くしてしまったほうの腕で 手渡してくれた 一杯のコップの水を ずいぶんと時間をかけて飲んだ 外は曇り ふかい霧に森はけぶっている 「今年は カラ梅雨だね 週に5日しか 雨が降らない」 彼がひとりごとのように空を見あげる 興味ありげに装って 相槌をうちながらわたしは 森に奪われて転がってる木樵の 名もないあまたの腕たちのことをずっと考えてた 森に朽ちた斧 森に濡れた鋸 森に眠る腕たち 彼は失くしてしまった腕を無意識になでている 雨はまだ降らない
773 :
名前はいらない :2005/07/06(水) 00:19:56 ID:/GjjkJ52
空から梅が雨のように降ってくる 空っていうのは 基本的になんにもない だから青い 雨が降るなら どこかにはかならず空がある そしてかならず空はいつもある だから雨が降るというのはおかしい そもそも雨はいつも降っている 雨が降っているときには 梅ってみたことない 梅ぼししかしらない 梅ぼしといえば梅酒 箸で突き刺して飲む お酒は梅のせいで濁る きょうはずっと部屋にいる 充電がきれそうになったケータイにぎりしめて
774 :
乾いた雨男 :2005/07/07(木) 13:06:46 ID:i5LTi2N4
彼はいるのだ 明るさ―この時期には場違いな―の中に まるで透明で小さな箱に押し込まれたように 彼は縮こまっているのだ ただ、昨年、一昨年、と 思い出せるだけのこの時期の思い出を 暗く、じめじめとした、けれど彼にとっては最高の思い出を 毎年、毎年、彼は別の女を抱く 黒髪、長髪、しっとりと潤った肌 雨女 イメージ的な雨女 しかし、今年は違った 彼は選択を誤ったのだ この女は…… まぶしすぎて顔がわからない まぶしすぎて何もわからない 晴れ女 影すら見えぬ晴れ女 彼の追想は止まる事を知らない 間に乾いたため息 「!」 「ため息まで乾いている」 ガクッと俯く 彼は尚更小さく丸まる 今年は雨を降らせられない 彼は勿論性欲も湧かない
775 :
「30女」 :2005/07/07(木) 21:50:34 ID:noNCR+7J
しっとりと濡れた 空気魚たちが群れをなして 生ぬるい風を泳ぐ夜 朧に滲む月の 曖昧な輪郭が 洗濯物を干したまま 旅に出る私の心に 小さな躊躇いの卵を生みつける。 ねっとりと空に 粘着質で粗悪な灰色綿菓子 あまったるい老人の匂い 虚ろに彷徨う祖父の へばりつくような視線が 旦那とコイツを埋めて 旅に出る私の夢を 大きく膨らませてゆく。 でも結局 ナメクジに塩を大さじ2杯。 躊躇いの卵は 躊躇いのまま孵らず 夢は、夢のままねっとりと 流し台の下に隠された。 空梅雨 洗い流すほど雨を降らさず 後には腐敗物が残され やがて夏が来る。
776 :
坊主 :2005/07/07(木) 23:57:28 ID:NUhuEid6
宙ぶらりんのまま 雨雲睨んでさ 生きてんの? 死んでんの? 糞ったれの願いにさ あっかんべぇしたまま びしょ濡れになったっけ 空梅雨なんてつまんねーや 馬鹿みたいに叫びてぇんだ 一生賭けて 雨を待ってんだ ざんざん振りの暴れっぷりを そして 見てやるんだ 街の泣く姿を ざまぁみろ てな
777 :
ダンス :2005/07/08(金) 02:38:48 ID:s6Y4kGcP
どれだけ地面が乾いてしまっていても、 「ある踊りを踊れば、たちまち潤う」 という噂があったのはまだ記憶に新しいと思います。 16歳の女の子が、フワフワしたワンピースの裾を咥えて、 右手と左手を接着剤でくっつけて、 その両の手をまっすぐ水平にピンと伸ばして、 そのままくるくるくるくる回る、踊り。 一昨年の6月には各地方でその踊りを推奨され、 国家さえも信じきった一種の噂。 かつてここまで広まったウソというのは、 もう他にないんじゃないかというぐらいの、 噂。 それでも、今年にもなればもう忘れられ、 「そんなんあったね。バカだったねアハハ」 「そんなんあったよ。バカだったよウフフ」 「アハハ」 「ウフフ」 「アハハウフフアハハウフフ」 と、思い出しては、その場のジョークとして扱われています。 だけども私はまだ接着剤が取れずに、 今年もまたくるくるくるくるしなきゃあならない。 日記に冗談で書いたこの踊りを、 私がくるくるくるくるしなきゃあならない。 そしたら、地面の割れ目に、赤いパンプスがひっかかり、 コロンと転げて、潤った。
いいな〜! 777でダンス・・・
779 :
名前はいらない :2005/07/09(土) 09:49:08 ID:ghn93IrK
がくやオチ、エロあじはその場限り、モノマネもネコハンざめだよ、 そう言えば、コバンザメの詩よかたな。
普通の日常 いつもの生活 突然呼び出しくらったから 急いで家に戻ったよ 僕は泣かないよ 僕は泣けないよ 春の空梅雨 僕を潤す
1994年の6月も雨が降らなくて 福岡市は 夏 給水制限で 残業して帰ってきたらシャワーを浴びることが出来なかった。 新卒のペーペーが残業なんてえらそうに言っても、 けっきょく一年もせずに南天神ビルのその会社やめちゃったんで、ざまーみろでさ、 バブルなんてとっくにはじけてんのに、 その頃は ジョウキョウハヒジョウニキビスィー! なんてまだどっかうわのそらで 昼メシは、いまはもう名前を忘れた同期入社としょっぱいラーメン食いながら レスリング部出身のヤスカワセンパイの悪口ばっかり言ってたっけ。 俺、この会社やめるわ。 じゃあ、俺も俺も。 だめだったねえ。いまもどうかと思うけど、この頃はたぶん慢性の五月病だったんじゃあないでしょうか。 それでそのヤスカワセンパイが仕事終わるまで帰るなと言ったものだからその日も午前様で、 その夏、福岡市は夜11時以降給水制限だったから、真夜中に蛇口をひねってはいけない。錆が出るから。 だからぼくはシャワーを浴びることが出来なかった。 コンビニで買った水のペットボトルから大事に注いでタオルを濡らし、身体拭き、部屋のクーラー効き過ぎめで カップめんのふたをぺろんとはがすと、湯気が水滴になってふた裏の銀色にすじひいて、 ちょっとみじめな気持ちになったのをいまでも覚えている2005年現在。すると 同期の女の子のおっぱいが今日はすげかったなー、ブラウスの胸が突き出てたもんな、と、矯正ブラなんてね、 当時、よせてあげてなんてCMも流れてなかったし、そんなことが唯一のなぐさめの日々、刺激といえばそれだけ、
もうしんぼうたまらん、カップめん急いで食う。視界の端に留守電のちかちかが見えているけど、 かまってられない。かちんこちんこで、めんが伸びるし、分かってるし、彼女からだってこと、 でもいまはクーラーの設定温度22℃とカップめんの湯気のせめぎあいに 鼻の頭を浸していたかった。彼女が泣いている。今夜も死にたいと泣いている。ぼくは知っているのに 薬を飲んで寝なさいとしか言いようがないじゃないか、ぼくは毎晩おなじ長い電話のあとにそう言うことができるけど、 今夜はシャワーを浴びてないんだ、ハニー、もうすこし時間をくれないか。その間に彼女の手首から血が流れつくせばいい、 どくどくと流れ出していくので、そのときには突き出されたブラウスの胸なんかちっとも問題じゃない、 アルコールと薬で気を失っている彼女の手首から血が溢れているんだ、大きな目をいまは閉じて涙を流して横たわっているんだ、 大きなお尻を力なくこちらに向けているんだ、ぼくは右手に力を込めるんだ。死にゆく彼女がぼくの身体からどっどっと吐き出されたら、そうしたら 今夜もまた言える。薬は飲んでるの? なんて気力のない言葉を電話ごしに言う。 こんなに苦しいのにどうして生きていなきゃいけないの? と訊かれて、薬屋が儲かるからとはけして言わないでおくことさえもできる。 帰り道、今夜も天神ジークス裏のラブホテルはどこも満室だったよ。 現在、渡辺通りでのタバコのポイ捨ては条例違反だと聞いた。
飴玉を喉の奥で転がして 逆上がり 人工的なグレープが 僕の細胞を壊してたとしても 空は入道雲すら作れないから チャラ 野良犬が女の子に噛み付いて 薄ボケた浮雲が笑うまで 地面を蹴って 蹴って 蹴って ぐるん ぺたっ ぐるん ぺたり 僕のポケットに何が入っているのか 知りたい痩せたジャングルジムが ゴホンとひとつ咳払いをして 「もしもし 少年の成り上がりで青年の成り損ないの 深緑で米国製のポロシャツをお召しになっている そこのあなた」 ぐるん ぺたっ ぐるりん ぺったり
ほら 見ろよ ジャングルジムなんて興味ないのにさ ぐるん ぺたり ぐるるるん ぺったり 「あなたの その・・・右のポケット・・ いやぁ!違った違った!もといもとい! 左のポケット そうです 左のポケットには 涼しげな雰囲気というか奥行きと言うか シャバめいた妙味があるように感じられるのですが 一体そこには何が・・・・」 だから嫌なんだ 晴れてるってのは罪悪なんだ 僕は言ってやるんだ 「おい ここには何も入っちゃいないよ」 と そして靴跡のついた 砂と砂の間に光る石英の砕けた粒子に 唾を吐くんだ ぐる ぺたっん カルシウムナンテステテシマエ ぺたん
「そうですかぁ オホオホッホ 失礼千万! しかしですねぇ そこには 金物臭い尖んがった匂いが立ち込めてまして 例えば 牛を殺す時に使うような道具が あるような気がしたんですよ 失礼!失礼! オホホホホッホ 」 野良犬は女の子に噛み付く時間で 身包みひっ剥がして ガブリとやる時間で ぐるん ぺたり ぐるるぅん ぺたっ 僕は少しだけ唇の端っこを上げた
締め切りは今日いっぱい(今日の夜12時)までかな
787 :
さびしぃんじゃぁー :2005/07/11(月) 11:34:56 ID:lwAql5nq
裏切り者と言わんばかりの追求 そりゃぁたしかに三日坊主 細くやわらかに満遍なく とは撒いてない そろそろ強くなった 日差しに木陰のさわやかさ こんなに気持ちの良い憩いのひととき 皆々それぞれに 楽しんでいるじゃないか これでいいじゃないか 何しにきたと訊かれそうな そっけなさは 辛かったのさ 一人ぽっちの寂しさ哀しさ 寒くなるってしまう それなのにまるで契約でもしたような あつかましい 云われ方だ 楽しんでほしいよ 空の明るさ快適さを さて明日はどうしよう 今様の季節らしく 嫌がられてみるか 鬱陶しいと
深夜十二時丁度 一日雨が降らなければ 私は骨を折る 両腕に青筋を立て 面には笑顔をたたえて 私は骨を折る コンビニで三六八円のビニール傘 その骨を一日一本 今日で全てを折り終えた 私は世界で最も 暴力的なシンデレラ せっかくの梅雨だというのに お天道様は 十三日間空を濡らさない 私の身体も 四九日間血を流さない そろそろ時間かしら
明日は ビニール傘の残骸をかき分けて 外に出なきゃ コンビニに新しいビニール傘を 買いに行かなくちゃ それのついでに ストリップ劇場にも行こうかしら でも、本当は知っている 明日こそ雨が降る事を 明日も血が流れない事を 私は、知っている 何時もの梅雨が始まり 恵みの雨が嘲ながら この身を撫で回す事を
790 :
霧散 :2005/07/11(月) 17:01:21 ID:2xxJkpbm
雨が降る 俺の中で 雨が降る やけに白い雲が 俺の脳に絡みつき クシャクシャに蝕んで 混ざり合って そこから薄汚れた雨を降らすのだ 雨は激しく肺腑を打ち 居た堪れない苦しさは この空洞の身体に響き渡り 俺の嗚咽となる 腕を振るうと 叩きつけられた水が 指を震わして その反動は反動を重ね 俺を醜く踊らせるのだ 身体中から漏れる 或いは 染み出でる水は 干乾びた地面に届く前に 色素を失ったような大気の中で 蒸発して消えた ぽっと出る水蒸気は 俺に対する憐憫のように思えた いっそ 身体に巣くう雨を降らしきり カラカラに干乾びて 崩れ去り 無表情の風に 埃と一緒に舞い上げられ霧散できたら 霧散! その響きは 俺の冷え切った胸を弾ませた 予期しなかった力強い鼓動に 俺は情けなく ひび割れた地面に突っ伏した 興奮に身体が痺れた ずるずると 地面に顔を擦りつけながら 俺は 雨が遠いことを祈った
791 :
空梅雨 :2005/07/11(月) 19:59:29 ID:8+oT+5Fs
今年は空梅雨だなと、空を見上げれば 無数の蛙がゲコゲコと降ってくるではないか とうとう、蛙が降り出したかと 黒い傘を刺す 道は蛙で埋め尽くされ 時々すれ違いざまに 知らぬ人が蛙を踏みつけていく そのたびに カエルは ゲコ と鳴いて ペシャンコになっていく 道行く人々が ゲコ ゲコ と蛙を鳴らしていくので しまいには踏まれていない蛙まで鳴きだして大合唱を始める これが俗に言う蛙時雨かと思いながら家路を急ぐ 家に帰ると娘がお父さん今日は蛙が降ってますねと 普通に言うので私もあぁ降っているなと答える 嫁も貴方今日はやけに蛙が降ってますねというので そのおかげでうるさないと答える 水場も無いコンクリートの上で一日中蛙は鳴き続けたが 一晩明けてみると、全部の蛙が干からびていた 私は一匹一匹に墓を作ってやる 戒名も付けてやる 娘が後に続いて花を供えてやる 妻が念仏を唱えてやる 死骸の後を辿っていくと 湖についてそこでは生き残った蛙たちが鳴いている ポツリポツリ とようやく雨は降り出した
朝八時、学生達で混み合う通学路 ひび割れたコンクリートに 陽射しの刺さる喉 今年は空梅雨らしい 季節に正しく咲いたはずの紫陽花の殆どが 既にもう枯れていることに驚いていたら 後ろから掛けて来た知恵遅れの中学生が 僕に大きな声であいさつをした 何かを失ったままの僕の頭の奥がずしりと痛み 黙ったままの僕の手を彼は握った 汗ばんだ皮膚同士が熱を持ってまじり合う 生きている、それだけの事実を久し振りに思い出した僕の睫毛は 周囲を完全に無視して新しい梅雨を覚えていった
793 :
傘 :2005/07/11(月) 23:49:30 ID:HIh2KX4P
青空 腹が立つ 雨 俺の役目=出番 人=降ると困る 傘=振らないと困る 作物=恵み 太陽=いらない 豪雨=絶対必要 自分=? 自分=必要である? 自分<青空 自分>雨 現在 青空 青空=不必要 自分=不必要 青空 腹が立つ
皮膚のコンマ数ミリ下で ヒリヒリと肉を焦がし収縮する 刺青。 英数字。 (汗が。 疵口に汗が沁みるな) 教練。 1 2 3 死 5 6 死 7 死 死 10 ・ ・ ・ 感情の有る二次創作物だった。 ぼくら。 ―――――――――― 上空を見上げると 鮮烈な逆光の中 黒い巨大な鳥が(その時は鳥に見えた) 悠々と旋回していた それに呼応するかの様に 「センセイ」の無味乾燥な声 (というよりも「音」と呼んだ方が正しいのだろうか) が、陽炎の奥で、 グラウンドの四隅にある古びた放送塔から響いてきて まだ自由時間の最中だったが、ぼくら は「コーシャ」に半ば無理矢理押し込められた。 (ちなみに、コーシャ、とは「校舎」だとか、或いは「公社」とか。そんな意味だったように記憶している)
年初に塗り替えられたばかりの その生成りの外壁に 反響し合っていた「センセイ」の声が、 暫くの間余韻に化けて 辺りの空間を静かに支配していた。 <次に聴こえて来たのは けたたましいまでの連続した発砲音で 僅か後、遠くの方で爆発音――> 鉄の鳥はその流線型の体躯から もくもくと灰煙を吐き出し 西の海の彼方へ風に乗って流れて往く 僕達は「コーシャ」の2階の窓ガラスに貼りついて ずっと見ていた ぼくら の誰かが歓声をあげる ぼくら もそれに続く 青い天空に 一筋の雲 それは 綺麗だった 綺麗過ぎて 何だか呆けた。 ―――――――――― ねー、ぼくら 選ばれて此処に来て、さ、 うん。 自ら望んで、此処にいる訳でもある、 まあね。 サッカーボールが唯 罅割れた無人のグラウンドを駆ける
不幸 だとか――― うん。 間違っている だとか ・・・・・・ 言う人は言うけど うん。 困るよね ・・・・・・まあね。 何時の間にか 視界の隅の灰色がその口腔を広げ、 久しぶりの 雨が来る うん。 涙雨 (笑) よせよ (笑) 夕食を済ませた後にはもう 本降りになった雨粒が 激昂するかの様に大地を叩く。 ぼく はそれをぼんやりと暫く見ていたが 明日に備えて早めに就寝することにした。 「何故雨は降るのか」 なんて、 当時は考えもしなかったな。
797 :
名前はいらない :2005/07/12(火) 00:03:17 ID:lwAql5nq
〆切でつね〜 乙枯れ様審査行きまっしょーーーー!
798 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :2005/07/13(水) 01:55:11 ID:7SD7fHIL
3点
>>793 :傘:2005/07/11(月) 23:49:30 ID:HIh2KX4P
明快で共感湧く。傘の心境。
1点
>>774 :乾いた雨男:2005/07/07(木) 13:06:46 ID:i5LTi2N4
1点
>>775 :「30女」:2005/07/07(木) 21:50:34 ID:noNCR+7J
1点
>>777 :ダンス:2005/07/08(金) 02:38:48 ID:s6Y4kGcP
1点
>>783 :乾いた公園 1/3:2005/07/10(日) 09:47:38 ID:p01kEoAy
1点
>>791 :空梅雨:2005/07/11(月) 19:59:29 ID:8+oT+5Fs
>772 :失われた腕たちへ >773 :名前はいらない >774 :乾いた雨男 >775 :「30女」 >776 :坊主 >777 :ダンス >780 :名前はいらない >781-782 :「南天神渡辺通り」 >783-785 :乾いた公園 >787 :さびしぃんじゃぁー >788-789 :color to you >790 :霧散 >791 :空梅雨 >792 :空梅雨に紫陽花色の掌 >793 :傘 >794-796 :『オーバーラップ』
審査結果。 2点 >777 :ダンス >783-785 :乾いた公園 >794-796 :『オーバーラップ』 1点 >775 :「30女」 >787 :さびしぃんじゃぁー >791 :空梅雨
801 :
雨 ◆L4LyBSss3w :2005/07/14(木) 19:01:00 ID:aur/rABt
途中経過を。
【3点】
・
>>777 :ダンス:ID:s6Y4kGcPさん。
・
>>783-785 :乾いた公園: ID:p01kEoAyさん。
・
>>793 :傘:ID:HIh2KX4Pさん。
【2点】
・
>>775 :「30女」:ID:noNCR+7Jさん。
・
>>791 :空梅雨:ID:8+oT+5Fsさん。
・
>>794-796 :『オーバーラップ』: ID:iHb0dcEiさん。
【1点】
・
>>774 :乾いた雨男:ID:i5LTi2N4さん。
・
>>787 :さびしぃんじゃぁー:ID:lwAql5nqさん。
あと5時間、ですね。
あと一人審査やってくんないと延長になるわけだが
803 :
雨 ◆L4LyBSss3w :2005/07/15(金) 00:18:44 ID:d+eVumq4
審査の二日間延長…ですね。
締め切りの日時は、2005/7/16(土)23:59:59かな。
現在の状況。
【3点】
・
>>777 :ダンス:ID:s6Y4kGcPさん。
・
>>783-785 :乾いた公園: ID:p01kEoAyさん。
・
>>793 :傘:ID:HIh2KX4Pさん。
【2点】
・
>>775 :「30女」:ID:noNCR+7Jさん。
・
>>791 :空梅雨:ID:8+oT+5Fsさん。
・
>>794-796 :『オーバーラップ』: ID:iHb0dcEiさん。
【1点】
・
>>774 :乾いた雨男:ID:i5LTi2N4さん。
・
>>787 :さびしぃんじゃぁー:ID:lwAql5nqさん。
尚、現時点で審査のレスを書き込まれているのは
【ななほし ◆lYiSp4aokさん】【Canopus ◆DYj1h.j3e.さん】の二名です。
804 :
名前はいらない :2005/07/16(土) 00:37:38 ID:eqd9/hu/
誰か審査してください
805 :
雨 ◆L4LyBSss3w :2005/07/16(土) 17:07:46 ID:ERhkQP8/
…あと、7時間ですよ? 私には審査員資格が有りません(宣言をしていない)。 どなたか審査をお願いします。
806 :
名前はいらない :2005/07/16(土) 17:29:11 ID:ncGam1vY
ゼッケンとリーフレインは確実に詩板内をウロウロしてるんだから、この2人に頼め!
807 :
名前はいらない :2005/07/16(土) 17:31:22 ID:bKwBAM1L
カープが負けてかなりイライラしてる俺が来ましたよ つーかテーマ「空梅雨」のクセに「雨→振らない」のイメージだけで作風作ってる人間多すぎ カスだねカス
ーか空梅雨って空気乾燥するよね 本来梅雨であるべき世界と比較して表現したりも出来るよね、それできてるの全然なくね?そーじゃね? 水不足は>781が言った水不足、「昼が長くなる」とか「夏が近づく」とか「前回の梅雨はあーしてて今回の梅雨はこーなんだYO!!」とか 梅雨→雨降る→の逆 で題材を「雨」と履き違えるカス多すぎ なにこのスレ?何時もこんなレベルなの?これでチャンピオン取ってうれしいの?マジで? 馬鹿ジャン
・
>>777 :ダンス:ID:s6Y4kGcPさん。
・
>>783-785 :乾いた公園: ID:p01kEoAyさん。
・
>>793 :傘:ID:HIh2KX4Pさん。
3名チャンプでええやん。お題は投稿日時の一番早い「ダンス」が出す。
> (審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要です)
採点 >772 :失われた腕たちへ 2点 >783乾いた公園 1点 以上です。。
>>813 > 2.審査員に関すること
> 審査員は必ずトリップをつけること。投稿締切前に宣言
お前はテンプレ8万回読み返せ
815 :
名前はいらない :2005/07/16(土) 22:33:54 ID:hIqBvkEA
816 :
名前はいらない :2005/07/16(土) 22:35:52 ID:hIqBvkEA
成立です・・・
いまいちピンと来ませんでした。全部1点でお願い。
【1点】
>>777 ダンス
これ面白いんだよ。でも作り込みが甘い。もっとひねれると思う。惜しいなぁ。
>>788-789 color to you
ギシギシと破綻したような文章で全体が包まれてるねえ。意味は問わない。この感覚好きだなぁ。
>>791 空梅雨
一口サイズの満足感。オチに何か調味料かけて欲しい気はするけど。
>>792 空梅雨に紫陽花色の掌
普通なんだけど、すごくカラカラしてて良いな。若々しくて好感触。
>>793 傘
これはこれで完成されてる。美しい。着地も悪くない。
>>814 いつも催促ばかりしてないで、あなたも審査権を持っているなら審査したらどうですか。
投稿していると自分の作品に点を入れられないので審査はしたくないし 審査は苦手ですので、いいかげんな審査をされるのは他の投稿者にも迷惑だと思うからしません
820 :
雨 ◆L4LyBSss3w :2005/07/16(土) 23:24:59 ID:Pec3RxeB
あ、あの、ね?
現在の状況なんですが。
【4点】
・
>>777 :ダンス:ID:s6Y4kGcPさん。
・
>>783-785 :乾いた公園: ID:p01kEoAyさん。
・
>>793 :傘:ID:HIh2KX4Pさん。
【3点】
・
>>791 :空梅雨:ID:8+oT+5Fsさん。
【2点】
・
>>773 :名前はいらない: ID:/GjjkJ52さん。
・
>>775 :「30女」: ID:noNCR+7Jさん。
・
>>794-796 :『オーバーラップ』: ID:iHb0dcEiさん。
あと、1点が、(数が多すぎてフックが掛けられません…)
・774:乾いた雨男:ID:i5LTi2N4さん。
・787 :さびしぃんじゃぁー:ID:lwAql5nqさん。
・788-789:color to you:ID:nvAP+Gsiさん。
・792 :空梅雨に紫陽花色の掌: ID:P0veh9S+さん。
…これ、冗談抜きで再延長ですか?
再延長というか決選投票だと思います
822 :
雨 ◆L4LyBSss3w :2005/07/16(土) 23:36:18 ID:Pec3RxeB
>>821 、softさん。
決戦投票のルールは知りませんでした…。どんなのですか?
それから、今回は審査員の方に無理を言った部分がある、と思うので、
私も審査宣言をしておこうと思います…。
こんな事態は、そうは無い筈ですが、念の為に。
確か二日間延長して最高得点でなおかつ同点の作品限定でもう一度審査、という形になると思います。
824 :
鍵盤@携帯 :2005/07/17(日) 00:19:58 ID:taNGduW3
なんだか酷い経過ですね。 こんなツマラナイ詩に時間を費やすのは無駄だと思います。 なので、え〜っと僕が失格になりますね。 「乾いた公園」を書きました。 はい。これで決着ついたでしょ? あとで(日曜の夜になりますが)トリップ付けてまた来ます。 はい。以上。 審査員さんお疲れ様でした。
825 :
ななほし ◆lYiSp4aok. :2005/07/17(日) 00:25:13 ID:Hsd3H0pS
まま、そうあわてずぬぅ〜 決選投票やりましょうヨ。遊びなんだから、タラブルまでしゃぶって味わいましょ ということで、 傘 に3点。
>>820 2点の欄に「名前はいらない」が入ってるけど、それには点は入ってないよ。代わりに「失われた腕たちへ」が落ちてる。
最終結果〜【4点】
・
>>777 :ダンス
・
>>783-785 :乾いた公園
・
>>793 :傘
【3点】
・
>>791 :空梅雨
【2点】
・
>>772 :失われた腕たちへ
・
>>775 :「30女」
・
>>794-796 :『オーバーラップ』
【1点】
・774:乾いた雨男
・787:さびしぃんじゃぁー
・788-789:color to you
・792:空梅雨に紫陽花色の掌
827 :
雨 ◆L4LyBSss3w :2005/07/17(日) 01:05:49 ID:DU3RE/EX
もうすぐこのスレッドも容量が限界になる様ですから、 『決戦投票』のテンプレートを作って、次スレッドから載せた方が良いと思います。 (実際、softさんが言ってくれなかったら「再延長」になってた可能性もあるので。) 3.審査、集計に関すること 締切から約3日経った時点で、集計を開始する。 (審査期間は変更の場合もあり。審査員は最低3人は必要となる。) 集計して最高得点をあげたものがその週のチャンプとなる。 集計後、2人が同点であった場合、双方チャンプとし、お題は投稿の早かった者が出すこととする。 3人以上が同点であった場合、審査期間を2日間延長し、協議を行う。 又、延長期間を過ぎても3人以上の同点者がある場合、決戦投票を行う。 ・決選投票規定 延長期間を過ぎ、且つ最高得点者が3名以上の場合にのみ行われる。 最高得点者のみを対象とし、延長期間終了時より2日間の日程で再審査を行う。 この場合、以前に投票を終えた審査員の再投票も許可される。 (点数配分等は本投票に準ずる) …こんな感じかな?
828 :
雨 ◆L4LyBSss3w :2005/07/17(日) 01:07:43 ID:DU3RE/EX
829 :
名前はいらない :2005/07/17(日) 10:37:09 ID:JjifQ6Ie
葉土氏が点数を入れた時点で「乾いた公園」のチャンプが成立してたのに、その後さい氏がダンスと傘に1点を入れたため最高点獲得が3人になってしまった。 さい氏は意図してやったことじゃないよね、まさか。それに不快な思いをした「乾いた公園」の作者である鍵盤氏が辞退を申し出た、と言う形になるが・・・
830 :
名前はいらない :2005/07/17(日) 10:39:45 ID:JjifQ6Ie
どうなんだい?
なにやら、またしても、きな臭い
考えてみれば、前回、ゼッケンさんが明らかに自身のチャンプを辞退する意図で、他の人に点を入れたのにも問題なしとは言えない訳で、、、 まあ、システム上、仕方ないのか。。
833 :
鍵盤@携帯 :2005/07/17(日) 11:41:41 ID:taNGduW3
ありゃ? 読み違えたみたい。 僕が失格になっても決着つかないのか。 ごめん。ごめん。 意味のない行為だったね。 (でも失格は失格なので・・・) まぁ、また夜に来ます。 では、では。
結局場を荒らしただけになったようだな 確信犯か?まぁいいが。 Wチャンプ確定でいいんじゃねーの
835 :
名前はいらない :2005/07/17(日) 12:36:45 ID:THTB9KsL
確定前に名前を明かすと失格になるのか。
なら、鍵盤氏は脱落した訳だから、チャンプは2人で確定だね。
・
>>777 :ダンス
・
>>793 :傘
この2人がチャンプです。おめでとう!
では、次のお題は・
>>777 :ダンス の作者さんが出してください。。
なーんかすっきりしないですが、しょうがないもんね。 「ダンス」書きました。どうも少年院脚立です。 チャンプありがとう。 そいじゃ次のお題です。 「セリフ」です。 さあ、はりきってどーぞ〜。
通常〆切内に審査しないやつだって悪いし、審査意欲の湧かない作品を投稿するやつも悪いわけで。 結局みんな悪い。誰がってことではないと思うが。
839 :
雨 :2005/07/17(日) 16:57:20 ID:OO4WkUTo