_,-ー'´ `'´<._
> \ l \
_∠´ >Nレ' ヽ_ __________________________
/ 1‐- /
/.::: ..: ', .| ここは、安価で決定されたアニメ作品のキャラクターによる
/::::.: .:/ ...:: ..:/ l: l:. ヘ、 | バトルロワイアルパロディの企画スレさ。
/イ:::: .::/ ..::::/ /l / ノ \ヽ::..:. :. :. l:. l` |
l.::イ .:::::::/:/ レi /:: /_.. -ー\‐、l:: l:. ∧! .| この企画はその性質上、版権キャラの残酷描写や死亡描写が
j:::::l .:: .::://ナこニ;ミl:: /:/l::/7Z=サナ‐ャ.〉l:: |:リ ' | 登場する可能性がある。苦手な人は注意してくれ。
ノ:::::|.::リ l.::/<'ヘ::リ..`,l:/l´ l/ " ヾ-' " /f`|! |' .|
/-イl::i:l´リl/X  ̄ / /)ソ:l::リ.. .| なお、本企画は他板に存在する同様の企画とは一切関係ない。
l:/::|::::|、Kヘ 〈L /-'/|/ < 混同しないように気をつけて欲しいところだね。
/´l/ヽ:l::::::::::\ ー- - -一' , '::/ |
ノノl/V|::::`-、,. /l |/′ | それから、僕と目が合ったそこのキミ。
l´ |:::`' -、_,/ .| | 好意に値するよ……『好き』ってことさ♪
|:: | \__________________________
_-ー」:::.. ト、__
/i7:::ノ:::::.. ',l l、
../::: `ー、_::::::.. ..::r'´ ト、
_/´レ:::: /`ー`):::-、:. -‐十⌒〉 \ `ー、
/∠´-ー┘::::「{...____.. -‐|! く.___\ `ヽ、
_,.-''´ .了 / |::三=ー ̄:|:\ ` ̄、 `ヽ、
_,.-'´ _,-'´ `ヽ、l、::::::::::::::::::::/:/ ``-、 `ヽ
前スレ
kskアニメキャラバトルロワイアル Part28
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1250006407/ 避難所したらば
http://jbbs.livedoor.jp/anime/7056/ まとめwiki
http://www39.atwiki.jp/kskani/ 過去スレや参加者は
>>2以降に
--------------------------------------------------------------------------------
よろしいならば参加者だ
3/6【涼宮ハルヒの憂鬱】
○キョン/●涼宮ハルヒ/○朝倉涼子/●キョンの妹/○古泉一樹/●朝比奈みくる
5/6【キン肉マンシリーズ】
○キン肉スグル/○キン肉万太郎/○悪魔将軍/○ウォーズマン/●アシュラマン/○ジ・オメガマン
2/6【モンスターファーム〜円盤石の秘密〜】
●佐倉ゲンキ/●モッチー/○スエゾー/●ホリィ/○ハム/●ナーガ
4/6【魔法少女リリカルなのはStrikerS】
○高町なのは/○スバル・ナカジマ/●フェイト・T・ハラオウン/●セイン/○ノーヴェ/○ヴィヴィオ
3/5【ケロロ軍曹】
○ケロロ軍曹/●日向冬樹/○タママ二等兵/○ドロロ兵長/●ガルル中尉
2/4【スレイヤーズREVOLUTION】
○リナ=インバース/●ゼルガディス=グレイワーズ/○ゼロス/●ラドック=ランザード
1/4【新世紀エヴァンゲリオン】
●碇シンジ/●加持リョウジ/●惣流・アスカ・ラングレー/○冬月コウゾウ
2/4【強殖装甲ガイバー】
○深町晶/●アプトム/●ネオ・ゼクトール/○リヒャルト・ギュオー
3/4【砂ぼうず】
○水野灌太(砂ぼうず)/●小泉太湖(小砂)/○川口夏子/○雨蜘蛛
1/3【となりのトトロ】
○トトロ/●草壁サツキ/●草壁メイ
26/48
地図はこれだよ!
http://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0258.png こちらは現在位置だよ!
http://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0253.png
【――カヲル君からのお願い――】
___,,,.................,,___ \ / キャラクターの状態を把握しやすくするために、
´ >'"¨'''ー- ...,,__¨`\ ヽ\ | SSの最後に以下のテンプレを挿入してくれ。
_/_,,.... -─-- ..,,_\ \ i ヽ |
/ `> \ \ i\ i | 【場所/時間帯】
/-‐ァ / ___ \ヽ i / | 【名前】
/ /// / _,,..二ニ= ',i // | 【状態】
//,.7'" _,,.. -‐'''"、‐-..__.... -──- 、 レ 、 ̄`\ | 【持ち物】
/,..イ/ 「¨,ゝ、=ニ二 \¨、`\ | 【思考】
//// Z ヽマラ''" -‐‐- 、 \ \ __ |
// _=ニ二__.... _二ニ= , il ', ',/ ̄ | 時間帯の区分は以下の通りだ。
___,イ,' 、_ノ _,.-‐ニ二、-‐ニイ ll \. i ',. ', / | 0〜3時:未明
/ フ , 、 '"、 -.、、\. /i ∧ /l ∨ ',_', ,.イ | 3〜6時:明け方
"\'-─- //!,' 丶 ヽ,仏、 / レ' ', /| l __,,... -‐ム''" < 6〜9時:朝
\‐-、 ,' \ Z ヾ-イ .// /',/ /レ'''"/ / | 9〜12時:昼前
//ヽ ` Z `>ソ / /_/ ,.イ / | 12〜15時:昼過ぎ
、 ,. ‐‐--‐'''"_,.! \ _,,.. -‐- ..,,__,,.. -‐'''" / . | 15〜18時:夕方
/ / ̄  ̄>'''" / / . | 18〜21時:夜
__/__........___/ -‐==- イ / . | 21〜24時:夜中
/ / ,.-‐''" |
\ 三時間区切りだから、割とアバウトでいいと思うよ。
【放送】
6時間に一度ゲームマスターからの放送があり、死亡者と禁止エリアを発表します。
禁止エリアは
>>101>>102>>103……という形で書いてもらい、安価で決定されます。
キャラクターの時間を進めるのは自由です。
しかし、放送時間までたどり着いたら一度ストップ、他のキャラ達が追い付くのを待ってください。
ほとんどのキャラが放送時間にたどり着き、放送がされたら再び時間を進められます。
次の放送は24時です。
【予約】
予約はこのスレ内で行います。
トリップをつけて「○○(キャラ名)と××を予約します」と宣言して下さい。
予約期限は原則として5日ですが、「ちょっと待って」で2日ほど延長が可能です。
さらに事情があったりするときは追加の延長もできます。
ただし連発は出来る限り避けましょう。
延長したい場合は、再び予約時と同じトリップをつけて延長を申請して下さい。
何らかの理由で破棄する場合も同様です。キャラ追加予約も可能です。
予約期限を過ぎても投下されなかった場合、その予約は一旦破棄されます。
その時点で他の人がそのキャラを予約する事が出来るようになります。
また、前予約者も投下は可能ですが、新たな予約が入った場合はそちらが優先されます。
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| あーーーーーっと!!!ここでお願いが入ったぁぁぁぁ!!! |
| 次スレは
>>950を踏んだ人が立てて下さい! |
| そしてテンプレも
http://www39.atwiki.jp/kskani/pages/290.htmlに置かれております!! |
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『第二幕:罪と罰』
おお、何故我らはこれ程苦しまねばならぬのだろう。
因果はあるのか、我らが一体何をしたというのか、神は死んでしまったのか―――
晶の予感は当たっていた。
扉の向こうに居たものは確かに助けを求めていた。
『彼』が声を出さなかったのは、やはり出せなかった為なのだ。
だが何故晶は『彼』を励ましたり手当てしようともしないのか?
逆に何故これ程までに驚き、畏れ、立ち竦んでいるのか?
何が、晶と雨蜘蛛の元へやって来たのか?
それは、来訪者を知っていたからこその反応。
それは、あまりにも予想だにしない展開だったからこその驚き。
それは、仲間の死がもたらした覚悟と熱意の結果があまりにも不遇であった為の沈黙。
時には残酷さは人の想像を上回る。
静寂が―――暫くの間続いた。
扉が開け放たれた途端、ゴロリと室内に転がり込んできた毛むくじゃらの存在。
蛍光灯の真下に晒された生き物の姿に晶のみならず銃口を突きつけた雨蜘蛛ですら絶句した。
ボールに似た球形の『彼』がずりずりと床を這う。
蝸牛より少し早い程度の鈍足で、それでもやがて硬直したガイバーの脚まで辿り着く。
それが何なのか、障害物か敵か味方かを確かめるように弱弱しく肌を擦り付けてくる。
恐らくそれで理解できたのだろう、『彼』が上向くと白内障を思わせる混濁した単眼が晶を見上げた。
「ス……エゾー……? お前、なのか?」
震える手でその肌に触れる、斑に生えた毛の感触が感じられる。
そうであって欲しい、欲しくないとの相反する願いが晶の胸中で交錯する。
”スエゾーであって欲しい、また会えて良かった”
”スエゾーの筈が無い、こんな事ってあんまりだ”
彼もどう受け止めていいのかわからないのだ、あまりにも―――救いの無い結末に。
スエゾーがこんな姿をしている筈が無い、だって小トトロみたいな白い毛なんて生えてなかったじゃないか。
第一スエゾーは一つ目なんだ、確かに正面の眼は大きいけど脇に豆粒ぐらいの目玉が有る。
ほら、手だって付いている。変な位置に脚だって生えている。あいつはしっぽみたいな足しか無かった。
口だってこんな口唇裂みたいに裂けてないし……
そんな思いもプルプルと弱弱しい震えが伝わるとたちまちの内に瓦解した。
理屈でなく直感で理解する、『彼』は間違いなくスエゾーだと。
スエゾーと小トトロはやはり主催者の元へ飛べなかった、失敗して戻ってきた。
―――ひとつの身体に解け合って
晶は昔見た映画を思い出す。
『ザ・フライ』というタイトルのそれは科学者とハエがテレポーテレションの実験に失敗し、融合して蝿男になるという話だった。
人間の姿を失い、文字通りの化け物と化していくそれを見た時は悲劇に襲われた科学者を面白いとしか思わなかった。
だが、現実に起こったこれは面白さなど一片も存在しない。
晶自身まだ腕が震えている、あまりの辛さにスエゾーを直視すらできない。
それでも―――見なければならなかった。
眼と眼が遭う、まるで視線を感じない。
充血して濁り切ったそれは既に視力が失われていた、脇の小さな眼は本来小トトロのものだったのだろう。
晶や小トトロを気遣って元気付けてくれた口からは意味のある言葉一つ聞こえない。
いくら語りかけても返ってくるのはうーうーといううなり声のみだ、声帯も駄目になっている。
融合で多くの器官が正常に機能を果たせなくなったのだろう、恐らく内臓にも重篤な疾患を抱えている。
時々苦しそうに身体を震わせるのがその証拠だ。
遺伝子が損傷した場合、多くの生物は短時間で死に至る。
それが胎児なら畸形として生まれてくる、今のスエゾーのように。
そして、生まれた直後に死んでしまう。
機能しない肉体は生命を維持出来ないのだ。
異なる遺伝子が交じり合い、キメラと化したスエゾーの異変はそれだけではない。
ある細胞は遺伝子の損傷で癌化、また別の細胞は増殖すらできず次々に壊死して腐ってゆく。
これが禁じられた力を使った報い、スエゾーに与えられた罰。
「あう……うううううううっ、あう……」
晶の腕の中で変わり果てたスエゾーが泣いている、あの唾を飛ばして怒鳴っていた覇気は微塵にも無い。
見えない巨眼から血交じりの涙を零し、先走った己の愚かさを悔いている。
自分の我が侭で小トトロをはじめ全員に迷惑を掛けたと今の彼にも解るのだろう。
―――あんまりだ
晶には掛ける言葉が無かった、何を言っていいのか解らなかった。
ただガイバーの腕の中で抱きしめてやるぐらいしか出来なかった。
スエゾーの感覚が何処まで残っているのか解らないがガイバーの体温は伝わるのだろう。
より涙の量が増す、ただこの温もりだけが救いであるというように。
何時までそうしていたのだろう、気が付けば雨蜘蛛が晶にリボルバーを差し出していた。
「楽にしてやりな、晶。それがこの場合情けってものだぜ」
「……ッ!!」
込み上げた怒りのままリボルバーを振り払う。
だが寸前で雨蜘蛛が腕を引いた為に空振りに終わった。
「スエゾーは、スエゾーと小トトロはこんな所で死なせません! 俺が必ず助けます!」
今度こそ譲るつもりは無かった。
何が出来るか解らないが絶対にスエゾーを救うと晶は決意する。
雨蜘蛛に恩知らずと罵られようが構わない。
「てめぇはまだわからねえのか? 当ても無いのに生かしたってそいつの苦しみを長引かせるだけだぜ〜?」
「……だとしても殺すなんて俺は嫌です! 探せばスエゾーを治せる人だって居るかもしれません!!」
晶に引く様子が無い事を見て取った雨蜘蛛は自ら銃を向けた。
これ以上足を引っ張られたくない、さっさと片付けるとばかりに引き金を引きかけるが出来なかった。
ガイバーがビームを放ったのだ。
額の金属球から放たれたそれは雨蜘蛛の真横を掠めて壁を穿った。
それは威嚇、だが次は本気で撃つという警告。
一気にその場が緊張する。
このまま決裂に至ると思われたその時、またしても予想外の事態が起こる。
雨蜘蛛、スエゾーを抱えた晶と三角形を描く位置に一人の少女が出現した。
それは灰色の髪にセーラー服、その上にガーディガンを纏った小柄な少女。
ガイバーと砂漠スーツ、それに見るもおぞましい畸形体に比べあまりにも場違いな存在の姿。
名を長門有希、れっきとした主催者の一人がそこに居た。
『第三幕:強殖劇場』
「主催のガキ……!」
「長門! よくもスエゾーを!」
突然の乱入者に雨蜘蛛も晶も動きを止めざるを得なかった。
雨蜘蛛は放送で語っていた主催者の制裁を警戒し、晶は今はスエゾーを巻き込みたくないという思いが何よりも上回った。
対する長門は場違いな程涼しい顔をしている。
まるでケース越しに水族館を見るように、自分が安全圏に居る事を確信しているかのように。
それが決して驕りでも何でも無いであろう事はガイバーを身に纏う晶にも理解できた。
「私は貴方達の邪魔をする気は無い、その人の事で来た」
彼女の視線は晶の腕の中、スエゾーに対し向けられていた。
雨蜘蛛も晶も他に心当たりが無い以上、それを素直に受け入れた。
「だったらさっさと済ませやがれ、言っとくが俺はそいつの行いには関わりがねえぜ〜」
雨蜘蛛は対象がスエゾーと知るや、銃を下ろして傍観の構えを見せる。
自分がスエゾーの反抗と無関係とアピールする事も忘れないしたたかさだ、流石には砂漠に生きる取立人か。
「教えてくれ! スエゾーを、これ以上スエゾーをどうするつもりなんだ!!」
晶はスエゾーを腕で隠すように守りながら長門の意図を問い詰めた。
戦闘や逃亡は選択出来なかった、なぜならばこの場でスエゾーを救えるとしたら敵である彼女しかいないのだ。
彼女をその気にさせる為ならばプライドもへったくれもなく頭を下げて救いを求めてもいいとさえ晶は思った。
ksk
ksk
長門はじっとしたままその場を動かなかった。
警戒する晶に対し静かに語り始めたのはスエゾーの身に起こった出来事。
「彼のテレポートは本来禁則事項、まさかガッツの力で制限を打ち破るとは思わなかった」
「……やっぱり!」
やはり便利すぎる力は禁止されていたのだ。
その言い方から晶は今回の事が主催者にとってもイレギュラーなのだと気付く。
それが彼女のやってきた理由だろうか? だが今は黙って聞くしか道は無い。
「でも彼の努力もそこまで、力で制限を破ろうとしてもその分大きな反動が返ってくる。
一度素粒子に分解された彼と小トトロは本来の復元力が働かず混ざり合ってしまった」
「てな事は知らずに俺がテレポートさせてたら全員ミックスつー事かよ、やらなくて良かったわ〜」
長門の言葉を聞いて雨蜘蛛は心底安堵したような反応を見せた。
逃がしたと思ったお宝能力は実はトンでもない爆弾とは何が幸いするか解らない、まさしく人生万事塞翁が馬。
「じ、じゃあのこの結果はお前達も望んじゃいないんだな!? だったらスエゾーと小トトロを助けてくれ!!」
一縷の望みを抱いて晶は頼んだ。
先の放送によれば主催者は参加者が戦わずに脱落する事を避けたい筈、予想外のトラブルが原因なら尚更だ。
スエゾーの意志はこの際関係ない、後で何と怒鳴られようと助けたい!
「結論から言えば彼を戻すのは可能」
「おいおい随分甘い対応じゃねえか〜、確か前に逆らった奴は死んだだよなぁ?」
その言葉こそが希望だった。
晶は歓喜しかけるが、雨蜘蛛は一歩引いた位置で主催者の対応を野次り出す。
だが長門はどちらにも構う事無く話を続けた。
「喜ぶのは早い、彼への対応については私達の間でも判断が分かれた。本人が無意識に制限を破った行為をどう裁くかが問題になった」
「そんな! スエゾーは確かに反抗しようとしてたけどお前達には何一つダメージを与えてないじゃないか!!」
晶はスエゾーを胸に抱きながら抗議した。
悪口程度ならほぼ参加者全員が口にしてる筈、それと同じで実質的に何もしていないと必死でスエゾーを弁護する。
すると長門もその言い分を認めるように頷いた。
「確かにそう、一時的な制限破りが反逆行為に値するかはグレーゾーン。よってケースバイケースで考えようという事になった。
参加者同士の戦闘で同様のケースが起きたとしても何もしない、結果として首輪の機能が損なわれなければ本人の努力の範囲として認める事になる。
そして今回の場合は破った理由が問題になる、あれだけ堂々と反逆を宣言して失敗したら管理不十分だから責任を取れと私達に言われても困る」
「正論だわな〜、お前さんは自己責任って言葉を覚えたほうがいいぜ〜」
雨蜘蛛はヒラヒラと手を振っている、彼は完全に野次馬モードで面白がっていた。
晶は返す言葉も無い、それでも必死に食い下がる。
「納得出来ない! そんなルール最初に説明してくれなかったじゃないですか!!」
一度沈黙したら最後、議論はこのまま流れてしまう。
とにかく晶には抗議し続けるしか道は無かった、こうしている間にもスエゾーは衰弱し続けているのだ。
ksk
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「彼を戻した途端私に襲ってこないという保証は無い、貴方や彼は恩を仇で返すの?」
「それは……っ!」
確かに一度助けられたからといって晶は彼女達を許せないしスエゾーだって同じだろう。
逆に『治した事を後悔させたるわ』とスエゾーなら飛び掛りかねない。
今更嘘は吐けない、だから言って馬鹿正直に『はい、治し終わったら襲います』などと答えられるはずもない。
雨蜘蛛はともかく、晶はそこまで図々しい人間では無い。
「あ〜、それについては俺がこいつで言う事を聞かせますわ」
「そ、そんな事になる前に俺がスエゾーを止めます!」
雨蜘蛛がリボルバーを掲げて実力行使してでも止めると長門に告げる。
実際にスエゾーが逆らえば一蓮托生の身、間違いなく彼は本気だ。
晶は長いものには巻かれろ的な彼の思考が好きではなかったが今回ばかりは同意する。
「勘違いしてもらっては困る。そもそも私が来たのは制限を破ったらこうなるという警告が目的、戻す為とは一言も言って無い」
「ならスエゾーも十分解ったと思います! 放送では草壁って人も事故で参加者が減るのは望まないって言ってたでしょう?!」
こうなっては晶自身さんざんに怒った草壁の性格の悪さが頼りだ。
情け無い事この上ないが、スエゾーを救うにはそこに賭けるしか無かった。
「最初に言ったように意見は別れた、確かに戻してもいいという意見も有ったが条件付き。幾つかの案が出たから一つ一つ説明する」
「……どんな条件です?」
当然ながら無償で戻すという虫のいい話は存在しないらしい、嫌な予感がしながらも晶は話を聞くしかなかった。
気のせいか、どこかで笑顔のタツヲが見ている気がした。
「まず一つ目、治す代償として次々回の放送まで三人を殺すのが条件。果たせなかったら連帯責任で全員がスープ」
「随分酷え条件だな〜、あのおっさんが言い出したのかぁ?」
「ふざけた事を……!!」
「これは私も反対した、貴方はとても乗りそうに無かったから」
当然晶は反対した、確かにアプトムやギュオーの様な元々倒すべき相手も島には居る。
だが期限まで彼らに遭遇できるかどうかは完全に未知数、もしかしたら既に死んでいる可能性もある。
それ以前に殺害の強要そのものが受け入れられない。
雨蜘蛛も反対に回る、乗れば確実に洞窟探検が延期になるからだ。
スエゾーの為にそこまでする気は更々無い。
「二つ目は誰かが身代わりとして死ねば彼を助けるという条件、一応どちらでも構わない」
「俺は当然反対だぜ〜、晶がやる気でも貸しが残っているし死に逃げは嫌だしな〜」
「俺は……死なない! スエゾーと一緒に元の世界に帰るんだ!!」
「これは本人が言い出した後で撤回した、自殺されるのはやっぱり面白くないって」
つまり長門にとっても言ってみただけらしい。
時間の無駄とばかりに次に移る。
「じゃあ三つ目は何なんだ!」
どうせまた録でもない要求だろうと思った、嘘をばら撒けとか山火事を起こせとか悪い想像ばかりが湧いてくる。
いっそ今から飛び出して他の参加者を探したほうがマシかもしれない、そんな事を考えたくもなる。
だが―――その内容は実に意外なものだった。
ksk
「三つ目の条件は私を笑わせる事、『無愛想な君を笑わせるなんて困難極まりないチャレンジじゃないか』って」
「それだ! 俺にそいつをやらせてくれ!!」
長門が言葉を言い切る前に晶は挑戦の名乗りを上げた。
どうせ気まぐれで言い出した事だろうがこちらにとっては好都合この上ない。
実は冗談というオチが付かないうちに強引に話を進めて原質を取る。
今だけはタツヲの気まぐれな性格が都合よく働いたと晶は喜んだ。
「おいおい、このお嬢さんは手強そうだぜ〜? お前さんに出来るのかぁ?」
「いいから見ていて下さい、俺のとっておきを出して見せます!」
雨蜘蛛が見たところ長門の鉄面皮は相当の重装甲だ、劣化ウラン弾でも跳ね返すかもしれない。
成功を疑問視する彼に対し晶は強い意気込みを語る、どうやら切り札があるらしい。
確かに必ずスエゾーを救うという気概に溢れている、沈痛なムードはここにいてようやく上向きだした。
長門が手近なソファに座ると雨蜘蛛も離れて正面に陣取る。
スエゾーは抱えている訳にもいかないので一旦床の上で休んでもらう。
誰も見ていないパソコンの音声をBGMに次第に全員のテンションが高まっていった。
今や場の主役は長門では無く難問に挑むガイバーだ。
長門が主賓とすれば雨蜘蛛はただの観客、お手並み拝見とばかりに見守っている。
まずは晶が手に持ったそれを差し出すように全員に示す。
「長門、雨蜘蛛さん、それにスエゾー! 俺が持っているものが何だかわかるか?」
「フェルトペン、筆記用具の一種」
「砂漠にも普通に有るもんじゃねえか、そいつが一体何だってんだぁ?」
見れば握られているのは部屋に有った黒マジック、何の特殊効果も無いそれをしつこい程に強調する。
どうやら使う道具はそれだけらしい、それでどうやって笑いを取るんだ〜と雨蜘蛛は首を傾げながら切り札とやらを待っている。
哲郎さん、瑞紀、巻島さん、村上さん、山村教授、父さん……、見ててくれ!
今度こそ大切な仲間を守ってみせる、二度とあんな悔しい思いをしない為に俺はやる!
スエゾー、俺はやってみせる!
長門だろうが、草壁タツヲだろうがこいつの前なら―――
「何やってんだ〜? 晶の奴は〜?」
「黙ってて、待ってればすぐ解る」
突然晶が背を向けて盛んに手を動かし始めたのだ。
マジックを使っているらしいが、長門はともかく雨蜘蛛には何をしているのかまるで解らない。
準備は終わった。
後は振り向けばいい、振り向いて長門に”あの台詞”を言ってやる。
駄目だ、ここでその単語を考えたら噴き出してしまう!
失敗は許されない、巻島さんの気持ちだ、巻島さんの非情の精神になるんだ!
スエゾーも見ててくれ、これが俺の切り札だ。
ガイバーの真価はここにあるんだ。
ksk
ksk
ksk
俺はマジックを握り締めながら振り向いた―――
ついにガイバーは切り札を晒した。
長門有希はそれを見た。
雨蜘蛛もマスク越しにそれを見た。
スエゾーは見ることが出来なかった、ただ晶が自分の為に何かをしている事は理解できた。
ポーズを見せ付けるガイバーT、そのある一点に皆の視線が集中した。
晶が集中させていた、指で指し示し強調したのだ。
―――黒かった
ただ黒かった。
ただ一箇所だけが先程と違っていた。
額のコントロールメタル、ガイバーの最重要器官、本来銀白色のそれが―――黒く塗り潰されていた。
タイミングを計ってガイバーTは宣言する。
自らの変化の意味を、自分が何者になったのかを。
長門、お前がどれ程の強敵だろうが俺は負けない!
必ずスエゾーを助けてこんな島から脱出してやる!
俺は額を指差しながらその言葉を口にした、誰もが知っている国民的存在の名を―――
聞け! こ れ が 俺 の 最 大 最 高 の モ ノ マ ネ だ !
「 千 昌 夫 !」
―――どうだ長門。
お前だってコイツを見たら噴出さずにはいられないだろう?
俺自身思いついた時は寝付けなかったぐらいだからな。
「「……………………」」
静寂が世界を支配した。
時が止まる、長門も雨蜘蛛もガイバーTも凍りついたかのように動かない。
氷河期が再来したかのごとく、気温は氷点下へと移ろいゆく。
長い冬もやがては終わる。
凍りついた世界を動かすのは春の訪れ、それ宣言するのは春一番と呼ばれる強い風。
スパパーーーーンッ!!!
景気いい音が全ての空気を吹き飛ばす。
動いたのは長門、彼女の手に握られたハリセンが冬をもたらしたガイバーの頭をはたいたのだ。
「下らなすぎる……2点。私を笑わせたいのなら、はらたいらさんに3000点」
「ぶわーっははは〜っ!! 一体誰の事だソイツは〜〜〜っっっ!!!」
冷ややかな表情の長門、漫才の方を腹を抱えて笑う雨蜘蛛、そしてただ呆然と立ち尽くすだけのガイバーT。
―――決着は、付いた。
ksk
彼は、晶は、ガイバーTは敗北したのだ。
追い討ちのように長門が衝撃の事実を告げる。
「第一その人のほくろは既に手術で消えている、仕方ないとはいえ貴方には失望した」
そんな、そんな馬鹿なっ!
自信があった、本当にこれでスエゾーを救える自信が有ったんだ。
ほくろが消えてる? 手術した? そんなの聞いた事無いぞ!?
「時間を無駄にした、私はこれで戻る」
晶が立ち直る暇も無く長門が交渉の決裂を宣言する。
背を向ける彼女に慌てて晶が呼びかける。
「待ってくれ! せめてもう一度やらせてくれっ!!
「しつこい」
必死に懇願するも長門は振り向きもしない。
雨蜘蛛はそれを面白がるだけだ、どんな助け舟も効果無しと見放したのだろうか。
「そ、そうだ! 雨蜘蛛さんもチャレンジしてみてください!!」
「う〜ん、くすぐり拷問は確かに自信あるんだがお嬢ちゃんはどうも普通じゃなさそうだしな〜、 遠慮しとくわ」
何か後が怖そうだと雨蜘蛛は誘惑を撥ね退ける。
砂ぼうずと違って相手を選ぶぐらいの分別を男は持ち合わせていた。
「スエゾーを、頼むからスエゾーを助けてくれっ!!」
それでも長門は止まらない。
晶は絶望のあまりがっくりと膝を突く、きかけた晶はそこで見た。
長門が―――立ち止まっていた。
用を済ませ、もはや留まる理由など無い筈なのに未だ去らない。
その理由はすぐにわかった。
彼女の足元、革靴に膝下までの靴下を履いた華奢なそこに。
―――スエゾーが、居た。
『第四章:笑顔』
晶も予想していなかった。
雨蜘蛛は考えもしなかった。
長門は―――わからない。
「スエゾーっ!! お前一体何をっ!!」
思わず晶が叫ぶ、何故ならば彼は見てしまったから。
機能不全の身体で必死に這って行くスエゾーの姿を。
仇を逃がさないとばかりに長門を追いかける彼の命の輝きを。
ksk
ksk
ずりっ、ずりっ……
その眼はとっくに見えなくなっていた。
声だってかすれて唸り声も出せない筈であった。
耳だって聞こえているのか怪しかった。
熱さも冷たさも感じられるのかどうか疑わしかった。
なのに。
それでも。
道化の寸劇が時間を浪費していたその間。
スエゾーは自ら動き出して長門の元を目指していたのだ。
かぷっ
スエゾーの得意技だった噛み付き。
本来なら胡桃の殻も砕く自慢の大顎は半分も開くことは無い。
それでも噛む、衰弱した力を振り絞って仇の足首を食い千切らんとする。
長門は眉一つ動かさない、やせ我慢では無く本当に何の痛痒も感じてないのだろう。
スエゾーの顎か滑って口が離れる、その跡は靴下がただ濡れているだけで歯型も何も付いていない。
またしてもスエゾーが齧り付く、少しでも仲間の無念を晴らす為に。
「もう止せっ! 今は身体を動かさずに休むんだスエゾーッ!!」
とても見ていられずに駆け寄った晶がその身体を引き剥がす。
だがスエゾーはそれを拒絶した。
何処にそれだけの力が残されていたのかと思う程の暴れ方でガイバーの腕を振り解いたのだ。
―――逃がさへん
言葉は無い、しかし彼の全でがそう語っていた。
もう一度引き止める、それでもブルブルと身体を揺さぶって逃れようとする。
―――晶、行かせてくれや
ただ心だけが、その身体に宿った執念だけが伝わってくる。
どんなに死んだ仲間が大切だったのか、大事だったのかが伝わってくる。
気が付けば晶はスエゾーの身体を離していた。
掴み続ける事が出来なかった。
手助けも出来なかった、彼が一人で行く事を望んでいると気付いたから。
―――お前は巻き込まへん、晶は晶のやる事をせいや
晶は、スエゾーのその想いを蔑ろにする事がどうしてもできなかった。
「スエゾー、お前って奴は……」
これがスエゾーの意地。
助けてほしいとは一度も言わず逆に隙を見て喰らい付くその執念。
例え傷一つ付けられずとも、晶はこの光景を決して忘れることは無いだろう。
ksk
そして晶の代わりに雨蜘蛛が動いた。
拳銃の狙いが真っ直ぐスエゾーに向けられる。
引き金を引けば音速の弾丸が確実に彼の命を終わらせる。
(出ねぇ!? トラブったか?)
当然躊躇わずに引いた、しかし何も起こらなかった。
動いたのは長門、彼女が発砲を察して防いだのだ。
「その銃の時間を凍結した、彼への攻撃は無用」
何故だ、と雨蜘蛛も晶も長門に驚く。
彼女ならこれを口実に全員を罰する事も出来るのだ。
「私は傷一つ付いていない、この程度は反逆に該当しない」
ふるふると首を振って連帯責任も発生しないと二人に告げる。
そして自分の足元を見下ろす、スエゾーは尚も噛み続けていた。
自分が助からない事などとうに承知の上で、最後の最後まで歯向かっている。
彼女は眺める、決して諦めないその執念がとても素晴らしいものであるかのように。
ただ、この光景が見たかったかのように。
「ユニーク。とてもユニーク」
彼女は何を思ってその言葉を口にしたのだろう。
一つ確かなことは嘲笑の類では一切無いこと、晶はむしろ健闘を称えるような何かをそこに感じた。
屈む、そしてその手を伸ばす。
尚も噛み続けるスエゾーの身体にゆっとりと左右の掌が触れてゆく―――
晶は見た。
スエゾーを抱き上げようとする長門の表情の変化を。
このような状況でなかったら、至近距離で向かい合うような場面でなかったら絶対に気付かなかったであろう僅かな揺らぎを。
まるて雪解け後の芽吹きを思わせるようなとても微かで穏やかな顔。
本当に微かで笑顔と呼ぶことさえ憚られるような一瞬の奇跡。
光の加減が見せた悪戯なのかと晶は思った。
そう思うのも無理なかった。
そしてこの事はすぐに彼の頭から消えた。
何故なら触れた瞬間にスエゾーの身体が輝きだしたから。
「彼は条件を果たす事ができた、約束通り元に戻す」
ガッツとは違う光、それは長門の全てを思うままにする力。
光は大小二つに分離する、そして次第に収まってゆく。
そして奇跡が起こる、完全に光が消えたそこに二匹の獣が倒れていた。
ksk
ksk
※
「何や、オレはまだ生きとんのか?」
「スエゾーッ、気が付いたのかっ! 良かった、良かった……」
薄目を開けたスエゾーに晶は思わず感激した。
あまりの喜びようにスエゾーも恥ずかしいのかとにかく宥める。
「しぶてえ奴だな〜、お前さんみてぇな男は普通長生きできねえんだけどなぁ」
「よく言うわ! 何度オレを殺しかけたと思ってるちゅうねん!」
雨蜘蛛も一応はねぎらいの言葉をかける。
融合中の事を覚えているらしくスエゾーも毒をもってそれに応える。
「小トトロも助かったんか、ホンマ悪かった……オレが突っ走ったせいで酷い目に遭わせたからに」
(ふるふる、気にしてない)
晶が掌に小トトロを乗せてスエゾーに見せた。
さすがに身体は万全ではないがそれでも精一杯の元気さをアピールしてる。
「二度とあんな無茶をするんじゃないスエゾー!! 次からは全員一緒だからな!」
(こくこくっ!)
「おい晶、人を勝手に巻き込むんじゃねえぞ〜」
晶が怒れば小トトロが賛成し雨蜘蛛が騒ぐ。
そんな光景をスエゾーは心底楽しそうに眺めていた。
「ああ……ホンマにお前らと会えて良かったわ……」
「何年寄りみたいな言ってるんだ! 脱出してこれからもっともっと楽しくやれるじゃないか」
晶はその言葉を普通に感謝から出たものだと軽く流した。
きっと浮かれる余り楽観的な考えが頭を占めていたのだろう、為に多くの事を見逃した。
曰く、スエゾーがぐったりしているのは戻った直後だから無理も無い。
スエゾーが眠たそうにしているのは疲れているからだ、ひょっとしたら分離の時小トトロに元気が回ったのかな。
「スエゾー? おいこんな所で寝ちゃ……」
異変に気付いたのはスエゾーの顔色が随分青白いと雨蜘蛛が言い出してからだった。
揺さぶっても反応が鈍い、気のせいか体温も下がってきたように感じる。
「そんなっ!! これは一体どういう事なんですかっ!?」
衝撃が走った、まだ部屋に居た長門を晶は必死の形相で睨みつける。
彼女は感情を表わす事なくただ事実を告げる。
ksk
「手遅れ、分離まで時間が掛かりすぎた。回復まで行うのは公正に関わる以上許されない。但し小トトロは支給品だから別だった」
それは残酷な宣言、一度持ち上げられた感情は再び奈落の底へと墜落する。
しかし抗議しかける晶を遮ったのは当のスエゾーだった。
「ええんや……、オレは満足しとる……これ以上迷惑かけたらアカン」
「迷惑だ何て俺は全く思ってない!」
「今はそんな事エエ、それより大事な話があるんや」
弱弱しくスエゾーが喋りだす。
間違いなくそれは遺言だった、晶も小トトロも気持ちを察して黙るしかなかった。
「ハムに会ったらオレの代わりに助けてやって欲しいんや、アイツはしっかりしとるが晶みたいなヤツが一緒ならホンマ心強い……」
「絶対に約束するよスエゾー、ハムは必ず俺が助けてやる!」
唯一生き残っている仲間を晶に託す。
賢く、経験もそれなりに有るが強者と正面から立ち向かうのは苦しいだろうと告げる。
「次は……小トトロ、お前の事や」
(ふる?)
「オレが居なくなってもお前が晶や雨蜘蛛を助けるんや。あんな酷い形やったやけどオレとお前は血を分けた間柄になったんや……このスエゾーの兄弟やて」
(ふ……ふるっふるっ!!)
小トトロがスエゾーに抱きついた。
次第に冷たくなりつつある身体を温めようと毛皮を擦り付ける。
だがそれでも消え行く命の炎は止められない。
「もう……アカンか……最後に一つだけ聞かせて欲しいんや」
「何でも言ってくれスエゾー、何が知りたいんだ」
「……連中に土下座もさせらへんでで死んで、オレは天国のゲンキ達に胸を張って会えるんやろうか?」
ゲンキは戦って敵を庇って死んだと伝えられた。
きっと恥ずかしくない死に方をしたとそれだけで解る。
晶の足を引っ張って小トトロにまで迷惑を掛けた自分は果たしてどうなのかとスエゾーは知りたかったのだ。
「ああ! 誰もお前の事を馬鹿に出来ないしさせたりしない!」
(こくこくこくっ!!)
「お前さんのお陰て多くの手掛かりが掴めたぜ〜、俺様がちゃーんと評価してやるよ」
それを聞いてようやくスエゾーは安心した。
二人と一匹に見守られる中、にこやかに笑いながら眼を閉じる。
「もう眠くて堪らへんで……」
それがスエゾーの、晶が最初に出会った仲間の最後の言葉だった。
晶はガイバーの下で流せない涙を流した、小トトロもポロボロと泣いて悲しみを表わした。
雨蜘蛛は―――砂漠の如く乾ききったままだった。
それでも多くの知見をもたらした彼の働きは評価した。
やがてその身体が突然幻の如く消える。
残されたのは首輪と円盤状の綺麗な石。
それを握り締めながら晶は、ガイバーは顔を上げる。
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「一体何の為にこんな殺し合いなんかするんだっ!! お前達の正体は何なんだ!!」
そして激昂する。
込み上げる感情を長門にぶつける。
人の心があるのなら今すぐ止めろと言い放つ。
「知りたいのなら最後まで生き残れば良いだけ、今はそれだけしか言えない」
眉一つ動かさない長門の態度ににガイバーの額か輝きだす。
しかしそれを制するように後ろから別の声が彼女の方に投げられる。
「俺からもちーっとばかり質問だ、お嬢ちゃんは優勝すりゃ何でも願いが叶うって最初に言ってたよな〜?」
コクリと長門が頷いた。
すると雨蜘蛛がふう〜んと含みの有る声を上げる。
男が何が言いたいか解らずガイバーは動く事が出来なかった。
「なら頭の悪いおぢさんに教えてくれ、この催しの目的は何でも叶えられるお嬢ちゃん達にも手に余るもんなのかなぁ?
そんな事が出来るならぱぱ〜って叶えちゃった方が手っ取り早いとおぢさんは思うんだけどなぁ〜」
ねちっこい口調で蜘蛛は疑問を投げかける。
大量の水を所有し、空間を自在に渡り、肉体の操作も意のままにこなす。
そんな彼らが何故こんな悪趣味な催しを行っているのか。
「…………」
だが長門は応えない。
雨蜘蛛とガイバーの方を見ながらただの一言も発しない。
数秒の静寂、交差する視線。
前触れ無しに変化は起こった。
長門が、消えた。
フィルムが不自然な編集をされていたかのように、何の兆候も見せずに彼女は去った。
スエゾーがしたのようにガッツを溜める必要もないテレポート。
追うなどと考えることすら無駄な隔絶した能力。
残された者はそれでも絶望したりはしなかった。
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さるか?
45 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/17(木) 02:17:48 ID:zk5euVm+
寝落ちの方か?
「俺達は負けない! 必ずスエゾーの遺志を継ぎお前達を倒す!」
先程まで長門が居た空間を睨みつつ晶は新たに宣言する。
その為には悲しみに暮れている訳にいかない。ビデオのチェック、リナ達との情報交換を済ませなければいけない。
それともう一つ気になった。
「ところで雨蜘蛛さん、最後のあれは?」
「あ〜あれはカマを掛けたのさ。連中の狙いが何処に有るのか知りたくてね〜」
つまりは長門或いはいるかもしれない黒幕が望んでいるのは過程と結果のどちらにあるのか、それを雨蜘蛛はあのような形で探ったという訳だ。
どっちともとれる反応だったが雨蜘蛛には一つ解った事があった。
「おぢさんの勘じゃこいつは遊びの類じゃないな〜、連中は研究か何かちゃんとした目的が有るんじゃねえのか?」
「研究……ですか? それでも俺達から見れば遊びと変わりありません!」
「まあ研究ってのは例えだわな、とにかくお嬢ちゃんがデカい流れに揉まれているっつーのは確かだ」
それ以上勘だけを頼りに語っても何も得られない、結局ここで話は終わる。
二人の男と支給品の小動物は再びパソコンの元へ向かい出す。
騒ぎの間に時計の針は大分進んだ、チャットの再開も迫っている。
それでも費やされた時間は無駄ではなかった、仲間が身体を張って浮かび上がらせてくれた手掛かりを彼らは得た。
遠くの仲間に伝えれば新たな見解を得られるかもしれない、そうなればスエゾーの命が多くの命を救う事に繋がるのだ。
「小トトロ、まだ休んでなきゃ駄目じゃないか」
まるでスエゾーが乗り移ったように元気良くパソコンの前に飛び出す小トトロ。
彼を気遣いながら他のトトロにも会ってみたいと晶は思う。
「ひょっとしてスエゾーはお前の中に生きているのかもしれないな……」
なんとなくそんな言葉が口に出る。
すると理解したのか小トトロがキュウ〜と鳴いた。
その声が友を失ったばかりの少年を癒す。
―――お前とはまだ一緒のままだ、スエゾー
【スエゾー@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜 死亡確認】
【残り25人】
【H-8 博物館/一日目・夜】
【名前】雨蜘蛛@砂ぼうず
【状態】胸に軽い切り傷 マントやや損傷
【持ち物】S&W M10 ミリタリーポリス@現実、有刺鉄線@現実、枝切りハサミ、レストランの包丁多数に調理機器や食器類、各種調味料(業務用)、魚捕り用の網、
ゴムボートのマニュアル、スタングレネード(残弾2)@現実、デイパック(支給品一式)×3、RPG-7@現実(残弾三発) 、ホーミングモードの鉄バット@涼宮ハルヒの憂鬱
【思考】
1:生き残る為には手段を選ばない。邪魔な参加者は必要に応じて殺す。
2:パソコンからリングの動画を調べて、19時にドロロ達と情報交換する。
3:晶を利用して洞窟探検を行う(ギリギリまで明かさない)。出発は22時。
4:22時までは博物館で時間を潰す。
5:晶の怒りを上手く主催者側に向ける事で、殺し合いの打開の一手を模索する。
6:水野灌太と決着をつけたい。
7:ゼクトール(名前は知らない)に再会したら共闘を提案する?
8:草壁サツキに会って主催側の情報、及び彼女のいた場所の情報の収集。その後は……。(トトロ?ああ、ついででいいや)
9:キョンを利用する。
10:ボートはよほどの事が無い限り二度と乗りたくない。
11:ガイバーに興味がある
【備考】
※第二十話「裏と、便」終了後に参戦。(まだ水野灌太が爆発に巻き込まれていない時期)
※雨蜘蛛が着ている砂漠スーツはあくまでも衣装としてです。
索敵機能などは制限されています。詳しい事は次の書き手さんにお任せします。
※メイのいた場所が、自分のいた場所とは異なる世界観だと理解しました。
※サツキがメイの姉であること、トトロが正体不明の生命体であること、
草壁タツオが二人の親だと知りました。サツキとトトロの詳しい容姿についても把握済みです。
※サツキやメイのいた場所に、政府の目が届かないオアシスがある、
もしくはキョンの世界と同様に関東大砂漠から遠い場所だと思っています。
※長門有希と草壁サツキが関係あるかもしれないと考えています。
※長門有希とキョンの関係を簡単に把握しました。
※朝比奈みくる(小)・キョンの妹・古泉一樹・ガイバーショウの容姿を伝え聞きました。
※蛇の化け物(ナーガ)を危険人物と認識しました。
※有刺鉄線がどれくらいでなくなるかは以降の書き手さんにお任せです。
※『主催者は首輪の作動に積極的ではない』と仮説を立てました。
※パソコンの映像が何処まで進んだのかは次の方にお任せします。
【深町晶@強殖装甲ガイバー】
【状態】:精神疲労(中)、深い悲しみと決意
【持ち物】 首輪(アシュラマン)、博物館のメモ用紙とボールペン、デイパック(支給品一式) スエゾーの円盤石
手書きの地図(禁止エリアと特設リングの場所が書いてある) 、小トトロ(ダメージ中)
【思考】
0:ゲームを破壊する。
1:スエゾー…お前の気持ちは俺が受け継ぐ!!
2:パソコンからリングの動画を調べて、19時にドロロと情報交換。
3:22時に博物館を出発し、雨蜘蛛に同行する?
4:雨蜘蛛を受け入れて仲間にしたいが……
5:もっと頭を使ったり用心深くなったりしないと……
6:巻島のような非情さがほしい……?
7:ハムを探して助け出す。
8:クロノスメンバーが他者に危害を加える前に倒す。
9:もう一人のガイバー(キョン)を止めたい。
10:巻き込まれた人たちを守る。
【備考】
※ゲームの黒幕をクロノスだと考えていましたが揺らいでいます。
※トトロ、スエゾーを異世界の住人であると信じつつあります。
※小トトロはトトロの関係者だと結論しました。スパイだとは思っていません。
※参戦時期は第25話「胎動の蛹」終了時。
※【巨人殖装(ギガンティック)】が現時点では使用できません。
以後何らかの要因で使用できるかどうかは後の書き手さんにお任せします。
※ガイバーに課せられた制限に気づきました。
※ナーガ、オメガマンは危険人物だと認識しました。
※放送直後までの掲示板の内容をすべて見ました。
※参加者が10の異世界から集められたという推理を聞きました。おそらく的外れではないと思っています。
※ドロロとリナをほぼ味方であると認識しました。
※ケロロ、タママを味方になりうる人物と認識しました。
※ドロロたちとの間に4個の合言葉を作り、記憶しています。
※川口夏子を信用できる人物と認識しました。
※雨蜘蛛から『主催者は首輪の作動に積極的ではない』という仮説を聞きました。
※小トトロにスエゾーと融合した後遺症や影響が残っているかどうかは次の方にお任せします。
以上で投下終了となります、夜中にも関わらず支援ありがとうございました。
また、途中タイトル変更のミスがありました。
分割の際は
>>8の『第三幕:強殖劇場』 からお願いいたします。
今回は期限を大幅延長してしまい申し訳ありませんでした。
乙です!
ああ、最初はホラーでスエゾーオワタと思ったが突然の長門登場で緊迫したが
あの最後の条件にフイタw
そしてぼっちのギャグは下らなくて二度フイタwww
でもスエゾーの行動が長門が笑わしたか
長門が笑うとしたらその方向だろうな。なのに何故ロワの主催者してるんだよ?
投下乙!
スエゾーが……
晶と雨蜘蛛には頑張って主催を倒してほしいぜ
ああ……あれだけいたMF勢がもうハムだけに……しかもゲンキとの合流前だから実質的ゲンキチームは全滅か……
投下乙!
ついにスエゾーもか……でもお前は頑張ったよ、うん
しかし最後まで生き残るのがハムとは予想していなかった
投下乙です
スエゾー…頑張った、お前はよく頑張ったよ
投下乙!
ボッチがギャグをやってしかも滑った所では一体この話どっちに行くのかと思ってしまったけど、最後はこうなったか。
確かにスエゾーのこの不滅の闘志ならば長門の心にも通じるだろうと思えた。
しかし、また1人逝ってしまったなあ……
投下乙!
ギャグをやった時はまさか最後が感動になるとは思わなかった……w
スエゾーのこの行動が逆転の一手になってほしいと切に願う。
あとスエゾーの因子を残したままの小トトロにも……!
乙
緊張と弛緩の繰り返しにぐいぐい引き込まれたww
なんだかんだでこのチーム、バランス取れてるよなぁ……
しかし、大分減ったな
このコンビも崩れちゃったし、開幕からずっと一緒に居た参加者はドロリナくらいになったか
それでもまだ1日目なんだよね。
ノリと勢いと熱血ともふもふとkskでこのロワは成り立っているんだね……。
ところでMAD氏のパソコンはどうなったんだろう。
本人がああいっている以上、予約が入るのは構わないみたいだけど気になる。
言ってしまえばゆるい予約を入れてるようなものなんだよな。
新たに予約をしてもいいけど、多少は図太くないとできない。
ま、別にそんなに気にすることも無いと思うけどね
すみません、数日ネットの海を離れてまして…
とっくに期限も過ぎていますし予約は破棄していますので、
このパートを書きたい書き手さんがいらっしゃれば躊躇なく予約してください
PCはコードを買いに行く余裕が無く未だ復活させてやれてませんので…
ゆるい予約…そのとおりですね
予約破棄の際、余計なことを言ったために嫌な思いをさせてしまっていたら申し訳ありません
64 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/19(土) 20:32:29 ID:BDhty0MU
荒らしがいらんこと言うな
66 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/19(土) 21:32:05 ID:BDhty0MU
>>63 いえ、気になさらないでくださいね。
またの予約お待ちしてます。
今は予約入ってないな。書きたいパートはあるんだが難しくて裁ける気がしない……
たしかにどのパートも難しいんだよねえ
個人的にはウォーズマンと閣下の闘いが気になる
個人的に気になるのは朝倉組だったりするw
正体ばれるとこで終わってるからなあ……
つか皆していいところで終わりすぎて気になりまくりだwww
俺は絶体絶命のキョン&対主催者チームが気になるなw
>>68 その二人、プロットはほぼ完全に完成してるのに、書きあげられる気がしないんだ…
シルバーウィーク?なにそれおいしいの?HAHAHAHAHA……はぁ
このロワもあと三話で200話だ!
ひゃははは!大学生はシルバーウィークごとまだ夏休みなんだぜ!
……課題のレポートまだやってないお^ω^
もうすぐ200話か……早いもんだな
, -― ''"^'ー- 、
/_, -――- 、、 ヾ-、
l'´ ,..::'! .: {i, ヽ、` 、` ー┐
l _, 。ィ' li:.、ヒァ' ヽ lj /
ノ `ヾ、.:'.::`ミ/゙'、 Y^iイ_
/ ⌒';,゙i, ri:.:i .::' メ、、_ノiトミ> <前が見えねェ
l ,:' /,';;;}:.ヾ:. 八リ
丶 ' {;!゙' ::.. ,ィ' ヽヽ
ゝ−--- ― ァ'" ヽ
(( イ てヽ、{ そ ノ
} 丶、、__(⌒Y⌒)i-、
l , -‐Z二二二ニ'^ー 、
└r- ( (/ r==ュ ) ) ))
〉―ト(T)二二二二 彡イ
,) ,l |l! l
ゝ―ri, シチュー l
` ̄´ l, ,l
(( l /
丶、、___ ノ
77 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/22(火) 12:45:50 ID:pNKKPTSx
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/_ _ ̄_ ヽv
l, - 、, -、ヽ | |
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/ l ε _ノ ヽ
// `ヽ、
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l io,' :;l´ 、 i、
------------- 、 ヽ/ ̄´ `ヽ、 ;o', _;メ、 ヽ
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/ . // .|| | i! i っ ;;;;;;;〈 / ノ
[/___________//[ ] || | ,一!;;:,, _;;;;:::''''-ヽ/ /
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|_∈口∋ ̄_l______l⌒ l.|_____| l⌒l_!ッ、__`、`、` 、`、`ヽ
 ̄ ̄`--' ̄ ̄ `ー' ̄ ̄`--' `ー' ζ `゙'''ー/゛ , , , ノ
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i ', ' '/
_ / ゙ヽ
>>71 遅レスだが、その気持ちはわかる
連休に限ってアルバイトや急な仕事が入る場合もあるしな
友人からPCを借りれることになりました!ひゃっほう!
なのでスバル・ナカジマ、高町なのは、冬月コウゾウ、ケロロ、キョン、トトロを最予約させてください
推敲後、明日か明後日の夜に投下します
ちょっと長文なので多めの支援いただけるとありがたいです
予約ktkr!
楽しみにしてます!
うおおおおおおおおお、MAD氏とその友人GJ!!
wkskしながらお待ちしております
予約キタアアアアア!!
楽しみにしてます!!!!!
予約キタ! wksk!
よやく、よやっ、よやァァァァァァァァァ!!!!
予約無しですがキン肉スグル、ハムを投下いたします。
舞台のほぼ最北端、炎と水の境目、生と死の狭間の地、それは海岸。
弱者を助けたかったキン肉スグル、強者を捜し求めていたハムはそこで出会った。
波の打ち寄せる砂浜で彼らはただ喜び合う、お互い救われた想いを胸を一杯感じながら。
―――その時の気持ちを教えてください
ハム「いやぁ〜、最初は死ぬかと思いましたよ。診療所にいたと思ったらいきなり火事の真っ只中で倒れていたんですから。
砂浜沿いに逃げられるとも思いましたが確実とまでは言えません、そんな時炎の中から人を呼ぶ声が聞こえてきたじゃ有りませんか。
罰ゲームに巻き込まれたら脱出の手掛かりと扱い易そうな正義超人が手に入るとは……まさに人生何が起こるかわからないものです」
スグル「ウム……、わたしは手を握られて本当に嬉しかった。あの少年の様に恐怖を与えてしまうのではと怖かったからのう、グスッ。
彼を助けられたのは良い、しかしケロロ軍曹ばかりに気を取られて他の誰かが取り残されている可能性にも気付かないとは……わたしは何と馬鹿な正義超人だったのだ」
純粋に人を助けたいスグルはハムの下心に気付かない、例え気付いたとしてもすべき事は変わらない。
何しろ自分を殺そうと襲ったタママ二等兵の為に自ら炎に飛び込んだ程なのだから。
そんな彼は何時までもハムを救えたと喜んでる訳にもいかなかった。
「―――君だけか?」
スグルは抱きしめていたハムから身を離し真剣な表情で問いかけた。
彼の身に何があったのかも気になるが今聞くべき事は何よりも要救助者の有無。
ハムの答えによっては再び炎に取って返す事もスグルは躊躇わないだろう。
「ここに居るのは君だけなのか? 近くにはぐれた仲間などおらんのか? わたしは一人でも多くの命を助けたいんだ!!」
「わ、我輩一人だけです。多分……」
迫力に押されたハムがしどろもどろに答える。
飛ばされたばかりの彼としてはそうとしか言いようが無かった、他に誰か居れば叫び声に反応があっただろう。
夏子は既に市街地を離脱している筈なので伝える必要は感じなかった。
「ではケロロ軍曹という参加者を知らないか? どんな小さな手掛かりでもいい、この街の何処かにいた筈なのだ!!」
よほど焦っているのかハムの肩が揺さぶられる。
名前だけは夏子との相談で出た相手だがそれだけだ、性別や容姿さえ知らないのにハムに答えられる訳が無い。
「ま、まずはそのケロロさんの特徴を教えてください! 名前だけ出されてもわかりませんので!! ゲホッ!」
「おおスマン、焦り過ぎて説明不足じゃった!」
ただでさえ熱くて堪らないのだ、とにかく必死に苦しさ訴えて解放してもらう。
スマンスマンと謝るスグルから話を聞いてハムは更に困惑する、ケロロとは何と診療所前の錯乱したモンスターの探し人だというのだ。
何でももう一人の仲間がそのモンスター、タママを危険視して殺そうとしているらしく思い止まらせる為に探しているのだという。
(我輩としてはその方の意見に賛成ですな、とても口には出せませんが)
スグルが説明の手掛かりにと砂に描いたタママを見てハムは素早く思案した。
多少歪んでいても巨大な目とのっぺりした体型は間違えようが無い。
あの凶暴さを目にした後では確実に後顧の憂いを断って欲しいというのが本心だ、知らないと言えばスグルの仲間が始末してくれるだろうか?
(いや、まず考えるべきはスグルさんを落ち着ける事ですな)
スグルの焦りようを見るにケロロを見付けるまで探そうとしてもおかしくない。
守ってもらいたい身としてはそれは困る、乏しい手掛かりでも言わないよりはマシだろう。
「我輩はその方を見たかもしれませんぞ!」
「な、なに〜! すぐに教えてくれ!!」
遠かったのではっきり見た訳ではないですが、と前置きした上でハムは説明しだした。
炎の壁を臨みながら彼が語ったのは放送前に街の中心部で起こった事。
火災の発生とそこに集った多くの参加者、その中にタママと特徴の似た人物が居た事と手短に話す。
「爆発と煙に紛れてその人達がどうなったのかはわかりませんでした、逃げたとすればもう街に居るかどうか」
「そ、そんな事が起こっとったのにわたしは何も知らんかったのか……」
スグルはワナワナと身体を震わせた。
少年を救えなかっただけではなく激動の時間をただ無為に過ごした事が悔やんでも悔やみきれない。
話を聞く限りケロロらしき人物は既に遠くに行った後だろう、このままでは新たな犠牲が生まれてしまう!
(どうすればいいんじゃーーっ!? ケロロ軍曹は何処に居るのかわからんしこのままではタママが殺されてしまう!)
パニックを起こしかけたスグルだがゲホゲホとむせるハムを見て我に返った。
何時の間にか濃くなった煙が海岸を覆い尽くそうと流れている。
「こんな場所で長話させるなど何と愚かな真似をーーーっ! 今すぐここから離れるぞーーーっ!!」
後悔など後でも出来る、今はこのウサギ超人を安全な場所に連れて行くのが何よりも大事だった。
キン肉マンの名に賭けて助けると言った言葉を反故にする訳にはいかない。
彼の荷物から毛布を借りて海水に濡らす、これで全身を包んでやれば暫くは熱や煙の影響を和らげられる。
自身も全身に海水を浴びるとスグルはハムを抱え全力で東に駆け出した。
足腰に負担の掛かる砂浜でも超人の脚力ならば走られる。
一秒でも早く、少しでも楽な場所へとスグルは灼熱の浜辺を東に向かう。
(ムハ……想像以上のタフネスですな、まさしく鋼の肉体です)
超人の腕の中で楽になったハムはただただ驚愕する。
街は相変わらず燃えている、火勢が衰えたとしても数百度にも達する灼熱地獄がそこに有る。
炎に直接触れずとも空気と地面、建造物全体がだっぷりと余熱を蓄えてパン焼き釜の内部同然。
そして火災は酸素を貪り喰らい有害なガスへと変換する、常人なら近寄るだけで失神し大火傷を負うだろう。
そんな中をスグルは声を張り上げて駆け回っていたのだ。
錯覚や偽りで無い事は彼が持っている黒焦げのディバッグが証明している。
全身は煤に塗れているが肺を焼かれもせず、重い火傷を負う事も無かったその肉体はかのムーでさえ持っていないだろう。
彼と行動を共に出来る事は間違いなくプラスになる筈だ。
(マンタさんから聞いた話との違いは気になりますが後で聞けばいいでしょう、今は考えるべき事が多過ぎます)
まず東に向かう事についてハムに異論は無い。
待ち合わせ場所の方角という事情もあるが、一度診療所に戻って確認したい事があるのだ。
”<!-次回転移場所・B-1-->”
この表示を信じるならハムとハムの荷物以外の何かが地図でいうB-1に飛ばされたという事になる。
それを確かめるにはパソコンのあった部屋に戻って異変を確認するのが確実だ。
幸い障害とみていたタママはスグルの仲間が抑えているという、自分の役割を果たすためにも診療所に火の手が伸びていない事を願う。
(もしもパソコンが消えてたりしたら……役目を果たした事になるんでしょうかね?)
まあそうなれば真っ直ぐゴルフ場を目指すだけの事だ。
その後B-1に向かうかどうかは夏子との相談次第だろう。
海から拾い上げた荷物やSOS団の正式名称も気になるが今は言い出せる状況ではない、スグルの仲間と合流してから考えると決める。
「そういえば自己紹介がまだでしたな、我輩の名はハムです。幸い知り合いは巻き込まれておりません」
「わたしはキン肉スグルであるーーっ、とは既に喋っとったな! 知り合いはウォーズマンにアシュラマン、待っとっとる仲間はゼロス君という名前じゃよーーっ!」
「何ですと……!?」
スグルが友人と仲間の名前を口にしたのはハムを元気付けようとしたからであった。
だがハムの反応は正反対だった、何故ならば呼ばれた名前と呼ばれなかった名前、それが彼の心を揺さぶった。
(スグルさんの仲間―――ゼロスって掲示板で警告されていた人じゃないですか!)
スグルは見たとおりのお人好しだ、自分と同じく利用してやろうと思う参加者がいたとしても不思議ではないとハムは気付く。
だとすればこのまま合流していいものか!? ゼロスが警告通りの人物なら最悪ハムは邪魔者として始末されかねない。
(どうします? 今すぐスグルさんに止まってもらいましょうか)
今ならまだ間に合う、ゼロスとタママという危険人物二人に出会わずに済むかもしれない。
だが―――もし書き込みが罠の類だとすれば?
”こいつは人を見ると問答無用で襲いかかってくる可能性があり”
ハムにはこの一文が魚の小骨のように引っ掛かった。
掲示板に書かれていた警告を信ずるならばゼロスは相当好戦的な人物だ、しかし現実はスグルに取り入って信頼を勝ち得てる。
警告を鵜呑みにするにはどうもイメージが噛みあわない。
他に書かれていた二人、ギュオーとナーガについては確かに危険人物で間違いないだろう。
ハムはナーガの悪評を度々耳にしていたし特徴も一致する。
ギュオーはスグル並みに甘い深町晶が元世界の敵だと言っていた。
(しかし二つの正解が残り一つを保証する事にはなりませんなあ、真実に嘘を混ぜることは詐欺師の常識ですし)
迷っていたのはほんの僅かだった、結局ハムはスグルに何も言い出さなかった。
今はまだ材料に欠ける、そ知らぬ顔で付き合って腹の内を探ってからでも遅くはない。
危険とみれば顔見せ程度で別れればいいのだ、言い訳はいくらでも思いつくしスグルの目がある内は迂闊な事をできないだろう。
(ここで何か信用できるかを判断しなければ生き残るのが難しくなります、逃げるわけにはいきませんね)
ゼロスについては腹をくくる。
もう一つ気になったのが呼ばれなかった名前だ。
(何故スグルさんはマンタさんの名を出さなかったのでしょう?)
ハムから見ても二人は顔も性格も似てるし予備知識が無くても近親者と疑わなかっただろう。
マンタから親子仲が悪いとも聞いてない、なのに友人の名は出しながら何故息子である万太郎に言及しなかったのか?
ここば直接聞いてみるしかない。
「もしもし、名簿に乗ってるキン肉万太郎さんはお知り合いでないのですか?」
「―――っ!!」
その途端スグルの足が止まった。
急に感情を高ぶらせたのかブォーブォーとエンジンを吹かしたような激しい鼻息を響かせる。
(こ、これは? 私は何かいけない事を言ってしまったのでしょうか?)
まさかこんな反応を見せられるとは思わず困惑するハムに彼は言う。
「万太郎だとーーーっ!! そんな奴はキン肉一族におらーーーん!! 見つけ次第成敗してくれるわーーーーっ!!!」
「なっ!? なんですとーーーーーーっっ!!」
それは紛れも泣く真実の言葉、一切の嘘を感じられないスグルの態度にハムは目を白黒させた。
彼の怒りと共鳴したのか、燃え盛る家屋が近くでバリバリと崩れる。
(マンタさんがスグルさんを年寄りだと言えばスグルさんはマンタさんを知らないと言う、一体何がどうなっているのすか?)
考えられるのはどちらかが嘘を付いているという事、だが演技だとすれば自分など及びも付かない稀代の詐欺師だとハムは思った。
だとすれば自分が万太郎の仲間とは言っていいものか?
更なるトラブルに巻き込まれはしないのか?
ゼロスにスグル、それに万太郎。
何が嘘で何が真実か。
SOSマークの謎にパソコンの再調査。
拾った荷物の調査にゼロス、タママへの対処、それに今後の身の振り方。
考えるべき事が急激に増えてさすがのハムも考えが纏まらない。
(記憶喪失ではありませんよね、第一スグルさんが若い事の説明が付きません。このまま放置すれば穏やかならぬ事になりそうですし……本当どうなっているんでしょう)
一方のスグルはハムの戸惑いに気付かない。
ようやく火災の及ばない区域に抜け出した事に安堵する。
「偽者の事など今はよかろう、もうすぐゼロス君のところに着くぞーーーっ!!」
目指すは診療所だ、そこならハムを横にさせられると励ました。
タママの砲撃が破壊消防の働きをしたのだろうか、延焼は一時的にせよ食い止められていた。
(ああ、いっそのこと本当に休んでしまいましょうか……)
ハムは疲れのあまりそんな事を思ってしまう。
実際に行う気は無いがそれが偽らざる気持ちだった。
―――改めて今の気持ちを教えてください
ハム『”プログラム”、”SOS団”といった謎の単語にスグルさんの怒り……騙すのは得意ですが今回ばかりは騙された人の気分になりました。わからない事だらけで狐につままれた気分です。
正直……この時ばかりは単純なスグルさんが羨ましくなりました』
スグル『診療所はまだ焼けてなくて良かった〜っ、ハムからケロロの事を説明してもらえればタママも落ち着いてくれるかもしれんし先を急がねばという気持ちで一杯じゃった。
まさかハムがそんな事を考えているとは全然知らんかったわい、まあ頭のいいゼロス君に相談すればわかるのじゃなかろうか』
一人が一匹を抱えて目指す先、そこでは暴力による交渉が行われたいわば火薬庫。
スグルの帰還とハムという新顔が如何なる結果をもたらすのか―――今は誰もわからない。
【A-08 市街地北東/一日目・夜】
【キン肉スグル@キン肉マン】
【状態】脇腹に小程度の傷(処置済み) 、強い罪悪感と精神的ショック、助けを求めている人に対するトラウマ、悪魔将軍を倒すという強い決意
【持ち物】ディパック(支給品一式)×4、タリスマン@スレイヤーズREVOLUTION、 首輪(碇シンジ)
ホリィの短剣@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜、金属バット@現実、100円玉@現実
アスカのディパック[基本セット一式、予備カートリッジ×12@リリカルなのはStrikerS、基本セット、モッチーの首輪、モッチーの円盤石
砂ぼうずの特殊ショットシェル用ポーチ(煙幕弾(2/3)、閃光弾(3/3)、ガス弾(1/3))@砂ぼうず、ホテル外壁のメモ用紙]
【思考】
0:悪を倒して一般人を守る
1:ゼロスと協力する。
2:ひとまずハムを安全な場所まで送り届ける。
3:ケロロ軍曹の消息を伝え、タママ二等兵を止める。
4:湖のリングに向かい、何としてでも悪魔将軍を倒して碇シンジの仇を取る。
5:学校へ行って朝倉とヴィヴィオと合流する。
6:ウォーズマンと再会したい
7:キン肉万太郎を探し出してとっちめる
8:一般人を守る。
9:シンジのことは忘れない
※砂ぼうずの名前をまだ知りません。
※アスカのディパックの中身をまだ確認していません。
※自分の手助けの所為でシンジが無残に死んでしまった事で、助けを求める人間を助ける事にトラウマを感じています。
【ハム@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜】
【状態】顔にダメージ 、軽い火傷、困惑
【持ち物】基本セット(ペットボトル一本、食料半分消費)、
ジェットエッジ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、チャットに関するハムのメモ、大量のシーツと毛布類
キョンの妹のディパック[『人類補完計画』計画書、地球人専用専守防衛型強化服(待機中・状態不明)@ケロロ軍曹
基本セット一式×2(ペットボトルの一本には水の代わりにキョンの妹のLCLが入っている)
佐倉ゲンキの首輪(起動済み)、キョンの妹の首輪(起動済み)、佐倉ゲンキの衣服(LCLが僅かに染み込んでいる)]
【思考】
0、頼りになる仲間をスカウトしたい。
1、ひとまずはキン肉スグルに取り入る。
2. ゼロスが本当に危険人物かどうか確かめる。
3、『SOS団の正式名称』を何としても知って、もう一度診療所のパソコンを調べたい。
4、19時半を目安にゴルフ場で夏子と合流。20時までにこなければ単独行動。
5、B-1に何が転移したのかが気になる。
6、自分が手に入れたパソコンの情報、首輪などを使って大集団などに取り入りたい。
7、謎の書類(『人類補完計画』計画書)を解読できる人間を探す。とりあえずは夏子に頼む。
8、万太郎と合流したいが難しいと思っている。
9、ウォーズマン、深町晶、キョン、朝倉涼子を探してみる。
10、殺し合いについては乗るという選択肢も排除しない。
11. 機会があれば主催者と接触したい。
【備考】
※ゲンキたちと会う前の時代から来たようです。
※アシュラマンをキン肉万太郎と同じ時代から来ていたと勘違いしています。
※悪魔将軍、古泉、ノーヴェ、ゼロス、オメガマン、ギュオー、0号ガイバー、怪物(ゼクトール、アプトム)を危険人物と認識しています。
※トトロ(名前は知らない)は主催と繋がりがあるかもしれないと疑いを持っています。
※深町晶を味方になりうる人物と認識しました。
※現在スタンスは対主催ですが状況を見極めて判断するつもりのようです。
※長時間炎と高熱にさらされ、さらに海を漂っていた地球人専用専守防衛型強化服が故障しているかどうかは次回以降の書き手さんに任せます。
以上となります。
意見ありましたらお願いいたします。
投下乙でしたー
タママのためにケロロ探しに奮闘する様は、やっぱり正義超人だなあ
そしてここにきて万太郎とスグルの時間軸の違いが……まあ、別の時間軸から連れてこられたなんて普通考えないよね
ゲリラ投下乙です!
進・ハム肉組も色々なフラグが重なって面白くなってまいりました
投下乙!
ハムは考えなきゃいかんことがたくさんあって大変だなぁ
そして毎度組む相手にいいように使われるスグルは何か憑いてるのかw
ハム肉が真っ黒組と再会するのが吉と出るか凶とでるか
ゲリラ乙!
遊園地組とか主催と接触したボッチ組とかハムとか情報がたまってきたな。
別のグループと接触すれば解決できそうな問題もいろいろあるのに、な……
あ、細かいですけどハムは下半身蛇がナーガだと分かってないんじゃないでした?
>>96 意見ありがとうございます。
噂程度でも身体的特徴ぐらいは知っているのではと思ったのですが不自然に感じられたのでしたら修正いたします。
そもそもナーガは種族名でもあるんだし、ナーガ種は全員ほぼ同じシルエットだしなー
外見知っててもほぼ矛盾が無いと言えば無い
同様の理由でスエゾーの外見も既に知っててもおかしくないが、これはまぁいいでしょう
投下します
走る、走る、走る。
薄闇色に染まった樹々の間を縫って獣が走る。
聞こえるのは彼らが風を切る音と、一等空尉と空曹長、魔導師の杖の語るそれぞれのこれまで。
彼らが青い髪の少女を連れ帰った時、普段は温かな癒しを提供する温泉は救命の戦場となった。
「高町殿ーっ!布団、布団を持ってきたでありますっ!!!」
「ケロロ!ありがとう!」
「敷いたであります!さぁスバル殿をこっちへ…」
「仰向けに寝かせてはいかん!吐いた血が気道に入らないように横向きにして……」
「がうっ!」
「スバル!スバルッ!しっかりするです〜!!」
部屋の中に響く声。室内が焦りの色に満ちていく。
ケガの状態を見るためになのはがスバルの上衣をはぎ取る。
外気に晒されてふるりと震える青の戦乙女の裸身、その肌には傷のないところの方が少なかった。
打撲の赤紫と青紫、擦過傷・裂傷の血色に火傷の赤色、健康な人間の体にはない色がスバルの肌にはあふれていた。
「高町殿!早く治療を……」
ナイフで刺された自分を治したなのはならスバルもきっと治せる
そう思いながら視線を移したケロロが見たものはきわめて険しい表情をするなのはとリインフォースの姿であった。
「……どうしよう」
ーーー傷が…ない。そう言ってなのはが言葉を失う。
スバルの体幹には大きな裂傷は見当たらなかった。あるのは無数のひどい打撲痕だけ。
つまり口から吐き出される血液はどこか内臓にダメージを負ったことが原因であるということ。
けれどそれではーーーーー
「これじゃあどこから出血してるのかわからないです!」
うつむいたリインはちいさな声でこう続ける。
「どこに手をつけていいかわからない状態では治癒魔法は……かけられません。」
なのはもリインフォースUも治療魔法の専門家ではない。
どちらかと言うと戦闘や指揮といった荒事のほうを得意とする管理局局員である。
手探りで治療して、うっかり腹の内部にたまった血液がそのままになってしまえばより重篤な状態に陥ることになりかねない。
災害救助などの時に重傷者に緊急措置として治癒魔法をかけることもあるが、
それは後方に医療スタッフや治癒魔法に長けた魔導師が待機していることが前提の措置なのだ。
もともと彼女らの使う魔法にどんな大怪我からもあっさり快復というような万能の治癒魔法というものは存在しない。
さらに制限下で、治癒魔法の効力がせいぜい大人の手の平程度の二人がこのまま内臓のどの部分が損傷しているのかわからずに治療を続ければ、肝心なダメージの大きい臓器にたどり着くまでにスバルが力つきてしまう可能性がある。
故に、今魔導の力を持つ二人はスバルの治療を開始することができない。
流れ出た血のにおいが鼻をつく。
ひゅうひゅうとスバルの苦しそうな呼吸音が部屋の中に落ちる。
なにがエースオブエースだ!肝心な時になんの役にも立たないくせに……………!
なのはが唇をかみしめてスバルをみつめる。
その愛らしい桜色の唇にぷつりと血の玉が浮かんだ。
「ゲロゲロリ…」
万事休すか、そんな考えがケロロの頭の中を支配し始めた時、静かな老人の声が部屋を切り裂いた。
「彼女の内臓は我々と同じかね?」
その部屋にいる者すべての視線が一人の老年男性に集まる。
「彼女の内臓の機能や構成は普通の人間のものと同じだろうか?」
冬月はスバルの腕の傷からのぞくケーブルや金属の基礎フレームを見ながら再度問う。
「スバルは…機械と生体を融合させた戦闘機人です。
…でも飲食は私たちと同じようにしていたので、内臓はたぶん私たちと同じだと思います」
なのはの返答を聞くと冬月はスバルと行動をしていたリインに視線を移して質問を続けていく。
「彼女が血を吐いたときに咳は一緒に出ていたかね?」
涙を溜めた目をぱちくりとさせてリインが口を開く。
「はい!最初は咳き込んだと思ったら口から血が出ていました!そのあとしばらく移動して大声を出した後も…です」
「そんな状態で行動を続けたというのか…しかし…ふむ、彼女がどういった攻撃を受けたのかわかるかね?」
少し考えるようにつぶやいてから冬月は次の質問をリインに投げかける。
「えっと、リインはスバルが戦闘中に気絶しちゃってましたので…」
『スバルは身体の前面部に衝撃波のような攻撃を受けました。その少し前に背中から木に叩き付けられるダメージも受けています。』
言い淀むリインに変わってレイジングハートがその質問に答えた。
「冬月…さん?」
大きく目を見開いたなのはがぽろりと冬月の名を口にする。
それに気づいた冬月は懐かしむような目をして言葉を紡ぐ。
「昔、医者のまねごとをしていた時期があってな。あまり高度な技術は持ち合わせていないが…少しならわかることもある。
もっとも検査機械も治療器具もないここではそんなに役には立てないがね。
それでも、君たちの口ぶりからすると…ある程度の損傷位置がわかれば何とかなる可能性はあるのだろう?」
「はい…はい!!!」
なのははぱっと明るくなった顔をぶんぶんと縦に振る。幼くなったつぶらなその目の端にはうっすらと涙が浮かんでいた。
ふっと微笑んでから冬月はまた厳しい顔で負傷の様子を聞き始める。
スバルが倒れた時の体勢や攻撃の強さ、吐き出した血の様子など過不足無くスバルのケガについて質問を重ねる。
ひとつ、ため息をついて老紳士は審判をくだした。
「おそらく…彼女の負傷箇所は呼吸器官だろう。消化器官からの吐血の場合は咳は出ない。
打撲痕の位置とあわせるとおそらく気管支か肺、ここからこの範囲の可能性が高い…絶対とは言い切れないがね」
損傷があるであろう臓器の場所を指し示した冬月は、スバルを見ていた顔をなのはとリインに向ける。
「これで彼女を治すことはできるか?」
その声になのはとリインが大きくうなずく。
静かに、決意を込めたまなざしで。
リインとレイジングハートを構えたなのはがスバルの体へ手を伸ばす。
そこにもう一対すっと差し出された手があった。
その手を視線で辿るとそこにいたのは妖精型のモンスター・ピクシーだった。
「えっと、あなたも治療ができるの?」
ピクシーはにこりと笑顔で答えた。
「冬月殿!何か我が輩にもできることはないでありますか!?」
三人がスバルを救おうとする姿に突き動かされるようにケロロが冬月に問う
「そうだな、ケロロ君にはお湯を張ってもらおうか。彼女は血を失って体温が下がっている。室温を上げた方がいいだろう」
「了解であります!冬月殿!」
湯を求め温泉へと駆け出すケロロ。その後にトトロと獣達が続く。
ケロロを見送った冬月は自らの力で事足りそうな手足に応急処置を施す準備を始めた。
統ばる(すばる)ーそれは一つに集まっているという意味。
その響きと同じ名を持つ彼女にここにいるすべての力と意思が集う。
それはきっと、偶然ではない。
なのはが、リインが、ピクシーが、改めてスバルの体に手をかざす
『Physical Heal』
ほわりと三対の手から光が溢れた
それは、思いと祈りを込めた癒しの光ーーーーーー
それは小さな願いでした
『私の名はそのカケラではなく、あなたがいずれ手にするであろう新たな魔導の器に贈ってあげて頂けますか?』
それは先代リインフォースの最初で最後の願い
そんな思いのこもった奇麗な名前をもらって私はここにいます
私は、私の名前は祝福の風・リインフォースU
空を駆けるのはいつもこの名前と共に
湯気の篭る部屋の中、ひとつの命のために輝き続けた光がやむ。
魔力の明かりの消えた部屋に満ちるのは疲労と諦観。
魔導の力をもってして治療に当たった三人は肩で息をするほど疲弊している。
彼女らは持てる限りの力で重傷の体に立ち向かった。
しかしその力はスバルを救うのに少し足りない。
青い髪の拳闘士の手に力は戻ってこない。
人ならざる力を持つ彼女達。
しかし彼女達の力は人ひとり生かすにほんの少し足りなかった。
「なん…で……なんでっ!!」
なおもスバルの体へと手をのばすなのは。
その手に宿る柔らかい光は生まれかけて、すぐ消える。
温泉で多少回復したとはいえ、小砂、アスカ、冬月、ケロロと専門でない治癒魔法をかけ続けてきた消耗は大きい。
さらに種族の違うケロロの治療には多大な魔力を注ぎ込んだエースオブエースの身にはもう少しの魔力も残っていなかった。
スバルはまだ息をしている。
手の届くところに存在している。
だが彼女を救う術はもう自分の体のどこにもない。
目の前で、生きているのに………………救えない。
「スバル…スバル……………っ!」
悲痛な声が響く部屋に詰まっているのは落胆、悔恨、絶望、苦悩。
それはまるでギリシャ神話のパンドラの箱の中だ。
ケロロも冬月もトトロも、獣達も俯きあきらめの表情を浮かべていた。
しかし神話は指し示す。この世の災厄を詰め込んだ箱の中、その奥底には希望が眠っていることを。
彼女は休息を要求する体を無視して下を向きそうになる顔をくっと上げる。
その瞳は澄み切って、迷いなく前を見据えた。
停滞した空気に一陣の風を送るのは私の仕事だと。
再びスバルの体へ向けてその手から光が漏れる。
手だけではない。
腕が、足が、全身が、淡く発光をはじめた。
「リイン!?何をするつもり!?」
急激な魔力の発動を感じたなのはは驚きの声をあげる。
リインフォースは脂汗を流しながらつらそうな様子で、それでもにっこりと笑ってこう言った。
「リインは、リインフォースUははやてちゃんのリンカーコアのコピーして作られた本体を核とするユニゾン・デバイスです。
つまり、リイン自身が魔力の塊。
リインの存在維持を度外視すればもっと治療魔法の出力を上げられるですよ。
スバルを助けられるかもしれないですぅ」
そんなリインの発言にはじかれるようにケロロが声をあげる。
「存在を度外視ってぇことは消えちゃうってことぉ!?そんなのダメでありますよ!リイン殿!!」
「わたしはスバルの上官ですよ?上官は部下を導き守るためにいるですぅ。
今リインの持ってる力をスバルの為に使うのはちっともおかしいことじゃないですよ。
部下を持つケロロ『軍曹』殿ならわかるですよね?」
ケロロと言い合う間にもリインの体はどんどん光の粒子になって消えていく。
治癒の魔法を緩めぬまま彼女は語った。
主の危険を祓い主を守るのが魔導の器の務めであること。
我が主・はやての部下を守ることははやてを守ることと同じだということ。
自分は消えてしまっても、その思いははやてちゃんや機動六課のみんなの心に残るから、
だから自分は笑って逝けるのだということを。
そして、静かに伏せていた視線をなのはに移す。
「なのはさん、はやてちゃんに伝言をお願いしていいですか?」
「リイン…うん、わかった。はやてちゃんになんて…伝えればいいかな?」
「『祝福の風リインフォースUは、初代リインフォースに負けないくらい世界で一番幸福なデバイスでした。』
帰ったらはやてちゃんにそう伝えてくださいですぅ」
普段の彼女にはない、静かに柔らかな口調で言葉を紡ぐリインフォースU
なのはの目にはその姿にあの雪の日に消えていった魔道書の姿が重なる。
「うん。きっと…必ず伝えるよ」
だから、それ以外の返す言葉は見つからなかった。
リインはスバルに向き直る。
ふと眼に入ったスバルの胸元を飾る同僚にもひとつ、頼み事をした。
「マッハキャリバー、スバルが起きたらもう突っ走っちゃだめですよって叱ってあげてくださいね」
『Allright. 必ずそう言い聞かせます。リインフォースU、貴方の旅路が幸せな物でありますように』
それを聞いたリインフォースは満足そうな笑みを浮かべた。
そして彼女はその体の持つありったけの力を振り絞る。もう腕から下は人の形をなしていない。
その唇が紡ぐのは感謝と別れの言葉。
「短い間だったですけど、本当にお世話になったですぅ。ありがとう、そして……………さようなら」
その言葉をきっかけに部屋は今までで最も皓い光に包まれた。
何も見えなくなるほどの強い、けれど優しい光に誰もが目を瞑らざるをえなくなる。
視界が利かなくなったことで敏感になった肌、それをさぁっとひときわ強い魔力によって生まれた風が撫でた。
それが、祝福の風の最後だった。
目を開けるとおしゃべりな空曹長はもうどこにもいなかった。
「っリイン!リイン…フォースっ………!」
なのはの瞳から、零すまいとしていた涙が堰を切ったように流れ出す。
あとからあとから湧いてきて、もう前を向いていられなかった。
ぽたり、ぽたりと頬を伝って落ちるしずくが地面を濡らしていく。
こつん とそこに涙ではない物が落ちる。
涙に歪む視界に映るもの、それは小さな小さなカケラ。指の先ほどの白銀色の剣十字。
そっと触れる。
このカケラははやての許につれて帰ってやらなければならない。
リインの最後の話と一緒に。
そう思ってカケラを胸に抱く。
そして、心優しい一等空尉はただ心優しい魔導の器を思って、泣いた。
「彼女のことは残念だが…本当によくがんばってくれたよ」
治療の済んだスバルの体に上着を掛けながら冬月は言う。
「我々にできることはもうすべてやりつくした。あとはただ…祈ろう」
そう言って老紳士は天を仰いだ。
そこに見えるのはただの天井なのに、その姿はたった今消えてしまった彼女を見送るようで。
小さな鞄から殺戮の島に降りたデバイスは光となって消えていった。
上官として、魔導の器として最も優れたやり方を選んで最後を迎えた彼女の光は
蒼天を行く祝福の風・リインフォースUの名にふさわしい、清廉な光であった。
プレアデス星団 (Pleiades) ーーー和名・昴星
地球から400光年の距離にあり、肉眼でも輝く5〜7個の星の集まりを見ることが出来る。
多くの核融合の速度が速いため寿命は比較的短いと予想されている。
比較的近距離にある散開星団であるため狭い範囲に小さな星が密集した特異な景観を呈しており、
このため昔から多くの記録に登場し、各民族で星座神話が作られてきた。
約6千万〜1億歳と若い年齢の青白い高温の星の集団である。
ここにその星と響きを同じくする名を持つ少女がいた
騒がしい。
あいつや朝比奈さんの最後の居場所を知った衝撃から少し落ち着いた俺が思ったのはそんなことだった。
正直、頭痛がまったく治まらんので動きたくはなかったのだが、
何が起こってるのかわからんままでいるのが文字通り命取りになりそうな気がした俺は、騒ぎの元へと足を向けるのだった。
ロビーを抜けて騒ぎの発生源であったと思われる部屋にたどり着くと先ほどの焦ったような声は止み部屋は妙に静かになっていた。
突っ立っていても仕方がないので中の様子を覗いてみることにする。
これは戦場における状況把握は基本中の基本である故の行動であり、好奇心に起因するものではない。絶対にない。
件の部屋をのぞき込んですぐに俺は特大の後悔をすることになった。
あいつが、スバルがいやがる!
普段は冷静で温厚な人物を自負する俺だが、意外すぎる人物の登場に思わず一歩身を引いた。
よく考えてみれば意外でもなんでもないのかもしれん。
俺とスバルは元々一緒に行動をしていた、もとい、させられていたのだし、
ギュオーのおっさんを振り切ったあと偶然同じ方向に向かったとしても不自然じゃない。
あの真っ黒正義感がいないのをみるとはぐれたか、正義の味方よろしくおっさんの足止めに残ったと考えていいだろう。
さらに言えばスバルのヤツは俺を追ってきた可能性だっておおいにありえる。
追ってきた。なら俺がここでスバルと鉢合わせするのは非常にまずい。
ヤツはこの島に来てからの俺の悪行を知っている。
それを冬月さんたちにバラされたらまた俺は動きづらくなっちまう。
記憶喪失の演技もあいつがいたらどこでボロを出すかわからん。
幸い、まだ誰も俺の存在に気づいていないようだ。こっちに意識が来ないうちに逃げちまおう。
ガイバーが使えない状態で一人になるのは避けたいが贅沢を言ってる場合ではない。
そう思い体をターンさせかけて気づく。あいつ、めちゃくちゃ顔色悪くないか?
よく見れば体に掛けられた上着の隙間から血のようなものも見える気がする。
そのまま逃げてしまえばいいものを、どうしても気になった俺は改めて部屋の中の様子を伺ってみる。
逃げるのはどんな状態かだけ盗み聞きしてからでもいいだろう。
こっちに気づいてないんだから少しぐらい時間をかけたって結果はかわらんはずだ。
そう自分に言い訳して俺は室内でぼそぼそ聞こえる声に耳をそばだてた。
冬月さんとやらの押し殺した声が聞こえる。
「彼女のことは残念だが…本当によくがんばってくれたよ」
「我々にできることはもうすべてやりつくした。あとはただ…祈ろう」
なんだこれは?どこのモルヒネが必要な戦争映画の悲劇シーンだ?
残念?ただ祈ろう?いったい何を言ってるんだ?
あいつは、スバルは助からないって言うのか?
呆然と動きを止めたキョンの目の前で部屋の中の出来事が進行していく。
トトロがスバルの前にかがむ。そばにはライガーやフリードも控えていた。
じっと土気色のままのスバルの顔を見る。
森に生きる生物の生き死にをずっと見てきたトトロにはよくわかった。
スバルが今、死と闘っていることが。
傷は癒えても体力までは急に戻らない。不可思議な力を使って再生を早めても生物の根本は変わらないのだ。
この状態に打ち勝つことができた生き物だけが命をつなぐことができる。
そして、それはこの島でも変わらない。
トトロの大きな手が優しくスバルの頭を撫でる。がんばれと励ますように、慈しむように。
青い狼はぺろりとスバルの腕をなめた。これが彼らの流儀。生と死の狭間にいる仲間への励まし方。
フリードはひとつだけ「キュクルー」と悲しげに鳴いた。
そしてトトロはのそりと部屋を出て行く。
トトロはわかっているのだ、生と死の間にいる生物に対して自分にできることはないと。
扉の陰でトトロとすれ違ったことでキョンの思考は再び動き出す。
なんだよ。動物なり別れの儀式ってやつか?野生のカンとやらでももうあいつは助からないって判断されたわけかよ。
なぁスバルさんよ。なんでこんな無茶したんだよ?こんなボロボロになってもう死にそうで。
ザクに乗ってガンダムに特攻した我らが英雄でもここまでじゃないぞ?
あぁ、俺のせいか。俺が先に逃げたからギュオーのおっさんにやられたんだな。
俺のせい…なら、俺が責任とってあいつを楽にさせてやらなきゃならんよな。
俺は平々凡々、正真正銘の一般人だ。
宇宙人でも未来人でも超能力者でも、ましてや異世界人でもない。
どこにでもいる極普通の男子高校生だ。
死にかけの人間にしてやれることの一つも持ち合わせちゃいないただの人間だ。
・・・・・・・・
ここに来るまでは
俺はここに来て力を手に入れた。
その力さえあればあいつに俺がしてやれることが一つだけある。
今力がいるんだ。あいつを苦しみから救ってやる力が。
だから、頼むぜ
「ガイバァーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
その部屋の中にいた人間の中に満ちていたのは
リインの死への悲しみ
スバルの命への期待
治療が一段落済んだことへの安堵
緊張から解放された反動による体と心の弛緩
誰も彼もが警戒を怠っていた
まさか、奇妙な叫びと共に異形の鎧が突っ込んでくるなんて。
迫る異形、だが魔力を使い切り鈍くなった体は反応が遅れる。
迫る異形、だが老い衰えた体にはなす術がない。
迫る異形、だがケロン軍兵士の反射神経を持ってしてもわずかに間に合わない距離にいた。
迫る異形、だが優しい森の主は今しがたその身を退場させたばかり。
誰も、音もしないほどの速度でスバルを襲う凶刃に抗うことができない。
0号ガイバーはスバルへと迫りながら自分の為そうとする行為を頭の中で反復する。
寝ているスバルのいる所まで走りながら右腕に力を込める。
振り下ろすのはスバルの心臓のあるあたり。
苦しめないように殺してやるんだ。一撃で死ぬようにしなくちゃならん。
悲鳴のようなものが聞こえるような気がする。
だが俺はそれに気づかないふりをして振りかぶった右手を打ちおろした。
「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!」
拳が体にあたる所は見れなかった。代わりに顔を覚えておこうとスバルの頭の方を見る。
眠っているだろうと思ったスバルは目を、開けていた。
「キョン…く………」
弱々しく呟かれる俺の名前。
それがこの部屋で俺の耳に聞こえた最後の声だった。
うーん、どうやら人がいない様子……
実はここでKSKロワの名物安価を開催したいと思っていたのです。
安価は今回もどちらを選ぶかで話の結末がかわるものです。
それぞれの選択肢に状態表込みで30KBほど文章を用意しています。
今日のもう少し後と明日どっちでしましょうか?
とりあえず10:30ごろにもう一回来ますノシ
なん……だと……?
ちょ――――!!
引っ張るなぁwwwww
十時半了解したぜ
ksk了解!
もしかしてスバルの命は安価次第ということなのか……
なんという恐ろしい事をw
できれば前みたいにどうなるかは可能な限りぼかしていただきたい。
結果が分かると面白みがなくなるので。
しかし安価は楽しみにしてます!
ああ、遅刻したあああ――あれ?
MADが10:30過ぎをお知らせします
安価しちゃっておk?
今何人くらいいるんかなあ
いる ノシ
間にあっていたのか、ノシ
今北ノシ
まあとりあえず
ここに一人
あぶねえあぶねえ、今気付いた!
間に合った…!
わくてか
ここにもいるぜ!
いますよー
ksks
当方に安価迎撃の用意あり!
おー、けっこういらっしゃる
ではいきます。
安価前よりぼかした内容だw
話の中でとある人物が悲鳴をあげます。
さて、なんと言ったでしょう?
A「○○○○ ○○○○!!」
B「○○○○○○○○○○!」
安価は
>>140!
君に決めた!
ちょwww
むずいwwwww
ksk
うわぁどっちも全然わかんねぇぇぇぇwwwww
kskksk!!
ksk
!の数がヒントか
ksk
ちょwwwこれどっちがどうなるのかわからねえ!
安価の神様お願い!B!
kskシフトA!!
kskするとオーバーしそうで怖いなw
わからん! 勘でB!
B、君に決めた
A
139 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/23(水) 22:42:58 ID:eiWuBuIK
Aだ!
B
A
Bか、何を叫んでくれるんだろ
7秒差で負けたか……
しかもなんで上がってんのorz
A
ほい出ました!
Bで決定!
続き投下します
逃げる、逃げる、逃げる。
すっかり太陽の残滓の消えた地面を殺人者が逃げる。
聞こえるのは彼が地面を蹴る音と、うわごとのように呟かれる彼の声。
振り向かず、振り向けず、真っ暗な建物の影から尋常ではない速度で離れていく。
逃げる。
たった今一人の少女の命を奪った怪物が逃げる。
自分が罪を犯した場所から、今まで自分のやってきたことから、自分を助けようとした少女から。
逃げて、逃げて、逃げて、彼はどこまで逃げていくのだろう?
哀れな逃走者の後ろ姿を、トトロだけが見ていた。
森の主は悲しそうな眼で遠ざかっていく影を、ただ見ていた。
人の深い業を目の当たりにした獣はその心に何を思ったのか。
それは彼の者にしかわからない。
【G-2 温泉の外/一日目・夜】
【名前】キョン@涼宮ハルヒの憂鬱
【状態】ダメージ(中)、疲労(中)
【持ち物】デイパック(支給品一式入り)
【思考】
1:手段を選ばず優勝を目指す。参加者にはなるべく早く死んでもらおう。
2:スバル…すまん。
3:採掘場に行ってみる?
4:ナーガが発見した殺人者と接触する。
5:ハルヒの死体がどうなったか気になる。
6:妹やハルヒ達の記憶は長門に消してもらう。
※ゲームが終わったら長門が全部元通りにすると思っていますが、考え直すかもしれません。
※ハルヒは死んでも消えておらず、だから殺し合いが続いていると思っています。
※みくると妹の死に責任を感じて無意識のうちに殺し合いを否定しています。
殺す事を躊躇っている間はガイバーを呼び出せません。
※スバルの声は、精神的に不安定な状態にあったため聞き逃しました。
※キョンがどちらへ向かうかは次の書き手さんにお任せします
【トトロ@となりのトトロ】
【状態】腹部に小ダメージ
【持ち物】ディパック(支給品一式)、スイカ×5@新世紀エヴァンゲリオン
ピクシー(疲労・中)@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜
円盤石(1/3)+αセット@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜、デイバッグにはいった大量の水
【思考】
1.自然の破壊に深い悲しみ
2.誰にも傷ついてほしくない
3.????????????????
【備考】
※ケリュケイオンは現在の状況が殺し合いの場であることだけ理解しました。
※ケリュケイオンは古泉の手紙を読みました。
※大量の水がデイバッグに注ぎ込まれました。中の荷物がどうなったかは想像に任せます
※男露天風呂の垣根が破壊されました。外から丸見えです。
※G-3の温泉裏に再生の神殿が隠れていました。ただしこれ以上は合体しか行えません。
※少なくともあと一つ、どこかに再生の神殿が隠されているようです。
さて、どうなるのかな……
こえええ…ksk!
少し時間をさかのぼってみたい。
ガイバー0の拳がスバルに迫ったときただ一人だけその事態に対応できた人物がいた。
いや、人物というのは適当ではない。
なぜなら彼女は機械の固まりなのだから。
その名はマッハキャリバー。
スバルの相棒である。
キョンがスバルを襲ったときに聞こえないふりをした悲鳴。
それは悲鳴などではなく防御魔法の詠唱であった。
『Protection!』
殺意の拳がスバルの胸に届くまでコンマ数秒前、マッハキャリバーは魔力の盾の生成に成功した。
しかし降臨者の技術によって殖装された地球最高の力を持つ拳がスバルの体を食いちぎらんと轟音をあげる。
腕力、推進力、速度、人体を破壊するのに最も適した攻撃がミッドチルダの技術の粋を集めて編み上げられた円状のシールドに衝突する!
建物を揺るがすような衝撃音。
刹那、両者は拮抗したかのように見えたが、防御魔法はガイバーの力に耐え切ることができなかった。
強度を失い、まるでガラス細工のように砕けていく防御壁をガイバーの腕が貫いて進む。
しかしその着地地点には、スバルの胸にはなのはのかけたマッハキャリバーがあった。
強殖装甲の拳と接触し、青い意匠の首飾りはミシリと軋みをあげる。
音速の名を持つ魔導の器、その体は拳に耐え勝った。
近接戦闘に特化したデバイスとはいえ、本体の強度は防御魔法などより数段劣るもののはずである。
彼女がガイバーの一撃に勝ち得たのは先に防御魔法が勢いを削いだためか、それとも相棒を守りたいという思いが奇跡を呼んだか。
いずれにせよ接触部位から視線を外していたキョンは攻撃の戦果を確認せぬまま逃げ去った。
彼女は主であり相棒であるスバルを守りきったのだ。
「スバル!」
なのはが色の白い顔をさらに蒼白に染めてスバルに掛けられた上着を引きはがす。
そこにあるのは鍛えられた体と小さなヒビの入ったマッハキャリバー。
「脈も、呼吸も正常だよ。彼女は無事だ」
「マッハキャリバー殿が、スバル殿を守ってくれたでありますな…」
冬月の声を聞いたケロロは力が抜けたようにへたり込んだままそう言った。
張りつめた空気が少しだけ柔らかくなる
しかしガイバーの重い拳を引き受けた代償は大きかった。
『相…ぼ…、守れ…て…良か…た……』
スバルの生体反応に乱れがないことを確認し、一言つぶやいた彼女はそれきりすべての機能を停止させた。
それまで形を保っていたのが嘘のように、ヒビが全体に広がり、マッハキャリバーは砕け散った。
「マッハ…キャリバー……」
誰が言ったのかわからない呟きがぽつりと部屋の中に落ちる。
トトロの壊した垣根の向こう、祝福の風と音速の具足が空を駆けていくのが見えた気がした。
光翼型近接支援
【G-2 温泉内部・脱衣所/一日目・夜】
【冬月コウゾウ@新世紀エヴァンゲリオン】
【状態】元の老人の姿、疲労(中)、ダメージ(大)、腹部に刺し傷(傷は一応塞がっている)、落胆
【服装】短袖短パン風の姿
【持ち物】基本セット(名簿紛失)、ディパック、コマ@となりのトトロ、白い厚手のカーテン、ハサミ
スタンガン&催涙スプレー@現実、ジェロニモのナイフ@キン肉マン
SOS団創作DVD@涼宮ハルヒの憂鬱、ノートパソコン、夢成長促進銃@ケロロ軍曹、
フリードリヒ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
0、キョンくんのことにもっと気を配っていれば……。
1、ゲームを止め、草壁達を打ち倒す。
2、仲間たちの助力になるべく、生き抜く。
3、夏子、ドロロ、タママを探し、導く。
4、タママとケロロとなのはを信頼。
5、首輪を解除する方法を模索する。
6、後でDVDも確認しておかねば。
※現状況を補完後の世界だと考えていましたが、小砂やタママのこともあり矛盾を感じています
※「深町晶」「ズーマ」を危険人物だと認識しました。ただしズーマの本名は知りません。
※「ギュオー」「ゼロス」を危険人物と認識しました。
※マッハキャリバーから、タママと加持の顛末についてある程度聞きました。
※夢については、断片的に覚えています。
※古泉がキョンとハルヒに宛てた手紙の内容を把握しました。
※スバルとキョンが同じ方角から来たことから、一度接触している可能性もあると考えています。
※キョンの記憶喪失については、一応嘘の可能性を考慮していますが、極力信じたいと思っています。
【ケロロ軍曹@ケロロ軍曹】
【状態】疲労(中)、ダメージ(大)、身体全体に火傷、落胆
【持ち物】ジェロニモのナイフ@キン肉マン
【思考】
1、キョン殿のことは残念でありますが、スバル殿が無事で良かったであります。
2、なのはとヴィヴィオを無事に再開させたい。
3、タママやドロロと合流したい。
4、加持となのはに対し強い信頼と感謝。何かあったら絶対に助けたい。
5、冬樹とメイと加持の仇は、必ず探しだして償わせる。
6、協力者を探す。
7、ゲームに乗った者、企画した者には容赦しない。
8、掲示板に暗号を書き込んでドロロ達と合流?
9、後でDVDも確認したい。
※漫画等の知識に制限がかかっています。自分の見たことのある作品の知識は曖昧になっているようです。
ksk
ksk
【高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】9歳の容姿、疲労(小)、魔力消費(特大)、失意
【装備】レイジングハート・エクセリオン(修復率70%)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【服装】浴衣+羽織(子供用・下着なし)
【持ち物】ハンティングナイフ@現実、女性用下着上下、浴衣(大人用)、
ライガー@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜、リインフォースUの白銀の剣十字
【思考】
0、もう迷わない。必ずこのゲームを止めてみせる!
1、スバルが無事で良かった…リインフォース……
2、冬月、ケロロと行動する。
3、一人の大人として、ゲームを止めるために動く。
4、ヴィヴィオ、朝倉、キョンの妹(名前は知らない)、タママ、ドロロたちを探す。
5、掲示板に暗号を書き込んでヴィヴィオ達と合流?
※「ズーマ」「深町晶」を危険人物と認識しました。ただしズーマの本名は知りません。
※「ギュオー」「ゼロス」を危険人物と認識しました。
※マッハキャリバーから、タママと加持の顛末についてある程度聞きました。
※夢成長促進銃を使用し、9歳まで若返りました。
※リインからキョンが殺し合いに乗っていることとこれまでの顛末を聞きました。
【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】ダメージ(回復中)、疲労(中)、魔力消費(大)、気絶、覚悟完了
【装備】リボルバーナックル(左)@魔法少女リリカルなのはStrikerS メリケンサック@キン肉マン、
【持ち物】支給品一式×2、 砂漠アイテムセットA(砂漠マント)@砂ぼうず、ガルルの遺文、スリングショットの弾×6、
ナーガの円盤石、ナーガの首輪、SDカード@現実、カードリーダー
大キナ物カラ小サナ物マデ銃(残り7回)@ケロロ軍曹、
【思考】
0:………………。
1:キョンが殺し合いに戻るようなら絶対に止める。
2:なのはと共に機動六課を再編する。
3:何があっても、理想を貫く。
4:人殺しはしない。ヴィヴィオと合流する。
5:I-4のリングでウォーズマンと合流したあとは人を探しつつ北の市街地のホテルへ向かう (ケロン人優先)。
6:オメガマンやレストランにいたであろう危険人物(雨蜘蛛)を止めたい。
7:中トトロを長門有希から取り戻す。
8:ノーヴェのことも気がかり。
9:パソコンを見つけたらSDカードの中身とネットを調べてみる。
※大キナ物カラ小サナ物マデ銃で巨大化したとしても魔力の総量は変化しない様です(威力は上がるが消耗は激しい)
ksk
ksk
ksk
以上で投下終了です
気になる安価の内容は
マッハキャリバーの詠唱魔法
A「Wing Road!!」
B「Protection!」
でした
Aバージョンはまた没に投下しておきます
安価とKSKありがとうございました!
おっと忘れてた
>>106のタイトルは入力ミスです
>>106と安価以降の部分は「ピエロとミセリコルディア」になります
乙でっす
結果的には痛み分けになったか……
ただ、こっからスバルキョンの二人はどうなるんだろうか……
投下乙! まさかマッハキャリバーのセリフだったとはww
投下乙!
マッハキャリバーとリインがスバルを守るために……
キョンのやつまた余計な事を…… orz
乙ksk
キョン・・・もう戻れないなこれは・・・
投下乙!
リインの命がけの治療が無駄にならなくってよかった…
というか安価ムズw
この内容なら伏せなくてもよかったのにw
冬月さんもデバイスたちもかっこいいし乙でした!
Aバージョン見てきた
……思わず震えが出た(色んな意味で)
投下乙
スバル命拾いしたな。
瀕死でどこまでやれるかは分からないが……
そしてキョンは今後どうなるんだ。
そういえば最新版の地図ってどこにある?
最近更新されてなかったよね?
まだキョンのままか?
まあ、あの時はガイバー化出来たが今はまた元に戻ったからな
でもこいつをキョンと呼ぶのに抵抗がある
お前はkyonで十分だw
温泉組は戦力が大分疲弊している上、近くにはまだギュオーが居るし
結構危険かも
戦争男の頑張り次第だな!
投下乙です。
展開にも安価にも良い意味で震えました!
・・・・・・気がつけば巨乳キャラがまた一人いなくなってしまった。
ぎゃあー!トリップつけっぱぁー!orz
^ω^)ニヤニヤ
地図更新乙です
いやあ、ありがたいことですw
>>170 サンクス!
しかし俺から見れないみたいなんだが……
地図乙!
それとひとつ気になったんだけど
kyonはウォーズマンが生きてる事知らないんじゃないかな
投下乙!
祝福の風の献身さとマッハキャリバーの愛情がすごい。
デバイス二つの命がけの行動が報われてよかった!
没ネタ見て震えあがったんだぜ……
キョンはもういい加減死んでほしいって思うぐらいに極悪小悪党っぷりが……w
細かいこと言うけど所持品の移動と変更について少々気になりました。
フリードとライガーはトトロ軍団に戻ったでしょうし、
あとマッハキャリバーが壊れたなら収納していたリボルバーナックルは両方消えるか両方残るかだと思うんですが。
作者が把握しやすいように箇条書き。
キョンはガイバー状態なのか?
キョンは継続的にガイバーを呼び出せるようになったのか?(無意識の殺し合いの否定の注約の変更)
トトロの所持品にライガーとフリードを戻さなくていいのか?(状況的に二匹もスバルの元を離れたはず)
ピクシーの状態表の変更(疲労大になってると思われる)
冬月はキョンの嘘をどう思ってるのか?(リインから事情を聞いて、スバルを襲ったのをみてるし)
リボルバーナックルが両方消えるか両方残るか
あといまさらな指摘だけど、
ケリュケイオンはなのはから事情を聞いてるから
※ケリュケイオンは現在の状況が殺し合いの場であることだけ理解しました。
って注意書きは適切じゃないと思う。
こっちはだいぶ前からの奴だから各書き手の承諾を得て変更を加えたいかも。
私も読み返して気になったのですが、
レイジングハート、マッハキャリバーの両デバイスは接近するキョンに何ら警告を発しなかったのでしょうか?
デバイスは疲れないですしレイジングハートはサーチ能力を修復済みのはずです。
デバイスはキョンがこの建物にいる事をなのは達から聞いて知っているはずなので
全くの無警戒だった、では違和感を感じます。
別に違和感はかんじないけどな
状況的に見てkyonを警戒している余裕なんてなかっただろうし
俺も違和感ないと思うな
意見と違和感のある人は議論スレへどうぞ
ご意見、ご指摘ありがとうございます
これ以上本スレを占領するのは申し訳ないので
以降の対応は議論スレのほうで行いたいと思います。
更なるご意見がある方はそちらへお願いします。
MAD氏の修正議論が纏まってきたみたいですのでキョン、ケロロ、冬月、なのは、スバル、トトロで予約いたします。
また、wikiに収録された『contradiction』について加筆修正を行いましたので報告いたします。
予約ktkr!
……でも、予約は修正版が投下されてからの方がいいのでは?
>>185追記
修正内容はまとまっているとはいえ、MAD氏の修正で描写に変更が出る可能性もありますし、
修正が終了してからの予約の方が望ましいのでは無いかと思いますが……
それはそうと修正乙です
意見ありがとうございます。
確かに描写の変更が起こる可能性はありますが修正によって対処可能と思いました。
もし対処できない程の修正がなされた場合は破棄も検討いたします。
他に土日を執筆の時間に使いたいという都合もあります。
その理由なら大丈夫なのかな?
あと、そのメンバーで書く時はイデに注意!(死者スレ参照)
死者スレ見たらカヲル君がイデの準備してたwwww
自重しろよカヲル君www
このロワに次があったらイデオン狙うわwww
仮投下の方に修正箇所を落としました。
ご意見、ご指摘ありがとうございました。
修正お疲れ様でしたー
今日あたり延長申請がくるかな
期限後二日もあるしまだこないだろ
投下が来るとは言わないんだな……
すっかり延長がデフォに……
だって今までを見てればわかるでしょ?
それに、延長が駄目だなんて一言も言ってないしな
複雑になってきた状況で時間がかかるのは当然だし
氏はじっくり書いてそれに見合うだけの面白い話は書いてるし
駄目じゃないけど推奨は出来ん
そういえば最近全体的に長文傾向だなー
それだけ大作が来てると思えばうれしいが
そんななか短文を投下して良いもんか迷うw
展開的には各グループの人数の団子具合がやっとほぐれてきつつあるかなぁ
湖組・遊園地組・温泉組がばらけたと思ったら
すぐ集まってのむすんでひらいて状態かもしれんw
ルールで決まってるんだから、作品を更にいい作品にするための延長ならいいじゃない
俺は氏の作品好きだから、完成度を高めるためならいくらでも待てるぜw早く続きが読みたくもあるけどww
短編の積み重ねも好きだから書けば?
リレー企画だから長編と短編の繰り返しでもOk
短編でもいいから書いて欲しい
>>201 割と初期から参加しているが最近はクオリティが高い人多くて、
おまけに短文だから自分も筆が進まない。
それ以前に複雑でプロットがうまく練り上がらないってのが大きいが…
というわけで短文でもどんとこい、と俺は思ってる。
なんか出来上がったら期待してます。
よほど後のことを考えなすぎるフラグでも立たない限りはクオリティは気にしなくていいと思うけどな。
そりゃ、高い方がいいってのは確かだけど内容さえわかれば問題ないし。
むしろ長いのは遠慮して欲しい……
長くても短くても、そんな事は些細なことさー
大事なのはアイデアと心意気、そしてノリと勢いとkskなんだから
細かくねぇんだよ!
>>206氏じゃないけど
一話に詰める要素を欲張りすぎたら良くないんじゃないかと思う
極端な例にすると戦闘書いて、その後の内部分裂書いて、
そこに更なるマーダーが!
とかまで一回の投下で書いたらリレーの意味薄くなるから
>>203の言うように長短の積みかさねもリレーだし
それがリズムを生んだりするから一概に長文イコール悪じゃないと思うけどね
たまにがつっとした長文来たらktkr!ってなるしw
ノリと勢いって言うなら短文のほうがいいよ
どっちがいいとかじゃないだろ
書き手さんが一番書きたい、一番面白いと思った展開を書いてもらうのが一番いいと思うんだぜ
きっとそれが一番、kskロワらしいいい作品になると思うから
まあ何が言いたいかといえば、大事なのはノリと勢いとkskだよな!
「ksk」
この言葉の前では、どんな問題も些細なことよ!!
kskロワで大事なのはノリと勢い。
うちの書き手さんたちは、みんな良い作品を書いてる。
だから読み手の俺は全力で感想を書くぜ!
でも甘え過ぎは堪忍な
大事なのはノリと勢いとKSKだよな!
よーしパパ勢いついたからKSK語で話しちゃうぞー
ksk!ksksksksk、ksk!
ksksk、ksk、ksksksksksk。
K!S!K!K!S!K!
ksk!!ksk!!ksk!!
KSK?
昔なんかのコントでウド鈴木が速水優を見つけた時の喋り方を思い出した。
ksk……ksksk?
ksksksk! ksk、ksk!
ksk
ksk!
ksk!!
ksk!!!
ksk!!!!
ksk、KSK!KSK!
ksk!
ksk!!
このスレには何かが足りないと思っていた
読み返してようやく欠けているものが何かを思い出した…
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )
>>1乙だよトトロー!
ミ(~ ゜-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
_ヽ
"'"'゛''""''''゛""´
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )
>>1乙だよトトロー!
ミ(~ ゜-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
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く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )
>>1乙だよトトロー!
ミ(~ ゜-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
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/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )
>>1乙だよドロロー!
ミ(~ ゜-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
_ヽ
"'"'゛''""''''゛""´
期限ギリギリで申し訳ありません、30分から投下しますので誰かおりましたら支援お願いします。
『はさみ〜明日の図工で使うの』『てぃへっ♪』
てへ、とはなんだ、いくら妹でも無断で兄の机を漁るな。
禁止とは言わんがせめて一言ぐらい断れ。
……まったく、あいつはいつもトコトコと俺の部屋に入ってくる。
そればかりか朝はわざわざ起こしにベッドの上までやってくる。
いつもの事なんだが世間から見ればさぞ仲のいい兄妹って見えるんだろうな。
プライバシーが気になる年頃でも許しちまうのは兄の弱みって奴か。
『ピーマンきらぁーい』
そんなんだから大きくなれないんだろと発育不良ぶりをつっこんでやる。
ま、それでもいつかはハルヒや朝比奈さんみたいな体つきに成長して彼氏だって出来るんだろうなとぼんやりと考えてた。
『次はいよいよ脱落者の発表だ―――朝比奈みくる、キョンの妹』
……日常ってのはいきなり変わっちまうんだな。
それもよりによって最悪の方向にだ、神様ってのがいるならばきっとそいつは不幸の神だ。
いや、神なんかを持ち出すのは責任逃れって解ってる。
―――俺の所為だ、俺が殺した
『何が言ってよ、キョンくっ……!?』
その気になれば俺はあいつの事を守ってやれた、なのに最悪の別れをしちまった。
殴りつけた感触が拳にこびり付いて離れやしない、あんなのが最後だなんておぞましすぎる。
『あいつが死んだことを悲しんでるのか? あいつを殺してほしいと頼んだくせに?』
後悔? ああしてるさ、今ならはっきりと言える。俺はあいつの傍にいてやりたかった!
ガイバーを手に入れた俺は凡人じゃない、助けてやるべき力を正反対に使っちまった。
優勝すれば全員生き返るのか疑わしいって事も認めてやるよ、でもな!
『なあ、もうこんなバカな事は止めにしないか?』
それだけは聞けない、二度とあいつに会えないってんなら尚更止まっちまう訳にはいかない。
ダメ兄貴なりのやり方であいつにできる事を考えた、それがこいつだ!
『俺』に、そして長門に見せ付けるつもりで俺は拳を振り下ろした―――
※
「うぉおおおおおおおおおぉぉっっっ!!!!」
咆哮と共にガイバー渾身の打撃が橋床に叩き付けられる。
爆音爆風が闇を裂き衝撃で橋全体が梵鐘のように打ち震えた。分厚い鉄筋コンクリートの橋床にたった一撃で人が潜れるような穴が開く。
立て続けの打撃は橋のみならず木を、地面を、下の川面まで揺れ動かす、それはまるで断末魔の悲鳴。
車一台が通れる程度の橋は短時間で暴力に屈した。横一線に打痕が繋がって数秒、自重に耐え切れずメキメキという破壊音と共に落橋する。
「スバル、なのはちゃん、冬月さんにケロロ……あんたらは優しい、本当にいい奴だと思ってる」
吹き上がる飛沫を全身に浴びながらガイバーは顔を上げた。
川越しに見えるのは闇に浮かぶ照明の光、つい先程逃げてきた温泉の施設。
殺したと信じる少女と他の連中を思い出す、時間は短くとも触れた優しさは本物だった。
スバルは三人を殺した自分を許し手を差し伸べた、冬月達は記憶喪失などという嘘を信じ優しく接してくれた。
「だから……俺の妹だからってあいつを嫌ったりはしないよな。なら頼む」
橋を落としたのは追っ手を防ぐ為の備え、横たわる天然の堀が多少は時間を稼いでくれる。
今だけは拳の痛みが心地良かった、こびり付いた感触を上書きしてくれるから。
伸ばした腕が胸のパーツを引き出してゆく、蛍火のような淡い光が集束して次第に強くなる。
「……スバルと一緒にあいつと遊んでやってくれ」
遥かな時代を超えてきた異種族文明最大の遺産、ガイバーユニットの持ちうる最強の攻撃。
メガ・スマッシャー、それをもってすれば一瞬で楽にさせられると彼は思う。
距離はあるが目標は動かぬ建物、既に撃ち慣れた彼にとってはただの的。
遂にその時が来る、ガイバーは攻撃に己の胸の内を乗せる。
「なぁがとおおおおおおおぉぉぉぉぉーーーーっっっ!!!!」
その叫びはいかなる想いが込められていたのか、反逆か懇願か、他の何かか。
彼にもわからないのかもしれない、ただ渦巻く感情を吐き出しただけなのかもしれない。
誰からの邪魔も入らないまま双子の粒子砲は己の役目を完遂する。
光、ただ光、それだけ。
神話から表現を拾うならゼウスの雷、如何なる生物も見ることの出来ない疾き一撃。
隔てた距離を光速で駆け、進路に有る全てを薙ぎ払う―――
木造の風情有る建物など華奢な藁細工同然だった。
光のハンマーが打ち付けられた棟はその径の何倍もの貫通痕を形成し、伝播した衝撃は建物全体を液体のようにシェイクした。
歪みとねじれ、飛び跳ねる備品と建材、停電と入れ替わりで発生した火災、まるで爆弾テロか大震災を思わせる破壊の姿。
ガイバーはそんな光景をで葬送人のような目で見ていた。
「―――さすがに一発で全部消えちまうって訳にはいかないんだな」
徐々に爆煙が晴れてゆく、そこに現れたのは無残な姿を晒しながらも辛うじて立っている建物であった。
距離が遠すぎて命中箇所が建物の端へとずれたのだ。無理も無い、これはキョンが行った最長距離の攻撃なのだ。
なら何度でも撃ってやるとガイバーは再度の発射に備えだす。
脱力した身体を立ち木に預け、チャージが終わるまでひたすら待つ。
スバルは殺したと思っても追ってきた、全てを消し去らねば不安が残る。
「生きてんなら苦しいよな、やっぱ……」
燃え上がる温泉を眺めながらガイバーは小さな声で呟いた。
自然と拳が胸に置かれる、キリキリとした痛みがその内側に在る。
ガイバーは思う、余計な苦しみを与えちまったらすまないと。
無理に足掻かず先に待っているスバルを追いかけろと。
もうすぐ苦しみの無い楽な場所に送ってやると、動物達と早くあいつを慰めてやってくれと。
それが―――不器用な兄が今出来る唯一の事。
※
どうしてこんな事をするの?
どうしてキョン君は平気で人を傷付けられるの?
どうして人が死ぬ痛みを知ったのに止まろうとしないの?
リインUが語ってくれたキョンのこれまでの事、それはあまりにも痛くて血生臭くて。
それでもパソコンを見た君の反応は本当だって思ってた、なのに。
どうして、どうして―――
ほんの少しだけ前の時間。
マッハキャリバーが身を挺してスバルを守ってくれた直後の光景。
「私のミスです」
レイジングハートが詫びる。
自分はデバイスとしての役割を果たせなかったと。
キョン君が危険人物と知りながら接近を許してしまったと。
呆然としていたわたし達は誰もがそんな事無いって思った。
悪いとしたらここにいる全員、スバルだけを助けたくて近くの危険を忘れていたのはみんな同じ。
追いかけたくても消耗した魔力ではキョン君を捕まえられない。
ううん、誰が行っても残った人を危険に晒す事に変わりない。
近くにはまだ危険な人がいる可能性がある、今度こそスバルを襲わせるにはいかない。
リインUの為にも、マッハキャリバーの為にも―――ミッドチルダで待っているギンガやティアナの為にも。
無理に追わないと決めたわたし達にレイジングハートが教えてくれた。
キョン君は南下したままサーチ範囲の外に出たって。
やりきれない気持ちのまま警戒を緩めた、みんな重い空気の中で黙っていた。
この時にはトトロも仲間と一緒に戻っていた、多分わたし達を慰めてくれようとしたのかもしれない。
何かが水に落ちる音が聞こえてきた。
キョン君が去った方向、レイジングハートでも解らない遠い距離、それでも聞こえてきたという事は落ちたものはそれだけ巨大という事。
冬月さんもケロロも眠ったままのスバルを除いた全員がそれで警戒した、逃走の一環にしてはあまりに大げさに思えたから。
でもそれも無意味だった、攻撃はレイジングハートの見えない場所から見えない速さでやってきた。
恐らくディバインバスター・エクステンション並みの大威力砲撃、わたし達が生きているのは全然別の棟に着弾したおかげ。
突然部屋全体が衝撃と爆風に襲われて気が付いた時にはみんな崩れた瓦礫に埋まっていた。
それから火傷しそうな勢いで気温が上昇していきました。
※
リナが、なのはが、トトロ達がひとときの癒しを楽しんだ温泉はガイバーのたった一撃で大被害を蒙った。
それはさながら灼熱のギロチン、建物を手前の敷地ごと抉りとって焼け焦げた直線が大地に刻まれる。
破壊の断面はまるで内臓、例えるならば刑を執行された直後の死刑囚。
窓ガラスは全てが砕けた、建物の破片と混ざって敷地に足の踏み場も無いほど散らばった。
男女二つの大浴場は落下した天井に埋め尽くされ、自慢の露天風呂は破片と垣根の残骸で覆われた。
破損したサウナは凶暴なスチームオーブンに、宴会場はただの廃墟にそれぞれ化す。
そして火災の煙は建物の各所に侵入し始める、消火・排煙設備は爆発で完全に息絶えていた。
ケロロが我に返った時脱衣所は闇の世界と化していた。
軍人で爆発慣れしているだけに立ち直るのは早い、すぐさま状況を確認する。
(目は痛くない、我輩が失明してる訳ではないでありますな。身体はあちこち痛いでありますが何とか動けるのであります)
だが直後に頭をぶつけてしまう、伸ばそうとした腕もあまりの狭さにつっかえる。
自分が潰されかけてるとそれで気付いた、痛みを堪えて止む無く芋虫の様に這い進む。
「ゲローッ!! 何がどうなっているのでありますか!? 冬月殿や高町殿達は?」
身体の小ささが幸いして直ぐに抜け出せた、体格が良かったら確実に蛙煎餅が出来ていた。
痛む身体をさすっていると傍から弱弱しい声が聞こえてきた。
「先程の声はケロロ君か? 私は無事だ……ただ動けないがね」
「冬月殿でありますか!? すぐに行くであります!」
手探りで進んだ先には伏したままの冬月がいた、目立った外傷は無かったが問題が有った。
足を瓦礫に挟まれていて、いくら引っ張っても抜けないのだ。
瓦礫は複雑に噛み合ってどうにもならない、焦るケロロだが知恵の有る老人は穏やかに微笑んだ。
「すまんが、私のバッグを探してもらえないかね?」
※
なのはは意識を取り戻した瞬間自分が逆さまになっている事に気が付いた。
浴衣は当然ながら垂れ下がり太ももまでが丸出しだ。
反射的に飛び起きる、この時だけは真っ暗闇だった事に感謝した。
「スバル、スバルは何処なの!?」
真っ先に探したのはリインが守った瀕死の部下、埃に咳き込みながら手放す事なかった杖を掲げる。
『Ms.高町の現在の魔力ではこれが精一杯です』
石油ランプ程度の光が闇に浮かぶ、そして明らかとなった室内は別世界に来たのかと錯覚する程酷かった。
まず建物全体が崩壊の危機に陥っているらしい、天井がすぐ頭の上に迫っていた。
室内の散らかりようは産廃場並みだ、軒並み倒れた衣装棚に積み重なった瓦礫の山、蛍光灯や鏡といった危険な破片も落ちていた。
レイジングハートはすぐさま目的の人物を探し出した。
「大丈夫みたい。良かった、本当に良かった……」
『寝ていた事が姿勢として最適だったのでしょう、布団がクッションの役目を果たしてくれました』
スバルは気絶したまま大量の脱衣かごに埋もれていた。
軽量な籐のかごはスバルを痛める事なく逆にバリアーとなって降り注いだ破片から守ってくれたのだ。
「スバル殿がこんな所で死ぬ筈が無いのであります! きっとマッハキャリバー殿やリイン殿が助けてくれたのでありますよ!」
「彼女は運がいい、見たところ呼吸も脈も乱れてない。必ず助かるだろう」
光を目印に仲間が駆けつける、彼らもスバルの無事を確かめて本当に喜んだ。
しかしレイジングハートだけは怪訝な声で疑問を訊ねる。
『……失礼ですがそちらの方は?』
なのは、ケロロと一緒にいるのは先程まで存在しなかった黒髪の少年であった、
二人の反応があまりにも自然だったのでレイジングハートは自身の故障も疑った。
「そういえばレイジングハートは初めて見るんだよね、この人は正真正銘の冬月さんだよ」
「まさか身体を縮ませて瓦礫から抜け出すとは我輩思いもしなかったのでありますーーっ!」
「混乱させてすまなかった、この若返り銃は名の通り人を肉体的に退行させられるのだ」
『Ms.高町の現状もそれが原因なのですね、ここには私の知らない技術が満ち溢れています』
破壊の中に一瞬だけ笑顔が戻る。
だが喜びは長く続かない、闇の奥では獣が悲しげな声で鳴いていた。
「ヴゥ…………」「キュウ……」
照らした先にはライガーとフリードリヒが埋もれた何かを見詰めていた、嫌な予感がして三人は瓦礫を掻き分けて駆け付ける。
そこはかって壁だった、今解体用の巨大鉄球で破壊されたのかと思える程グシャグシャに潰れてしまっていた。
幾重にも積み重なった瓦礫の下にいたのは見知った少女。
一目で助からないと解った、胴体が潰されては手の施しようが無い。
元気付けようとライガーが頬を何度も舐める、しかし光を失った瞳は何時まで経っても戻らない。
「ピクシー殿……そんな……」
「ごめんね、ごめんね……わたしに魔力が残っていれば、せめてProtectionが使えていれば……」
『Ms.高町のせいではありません、今回は誰の責任でもありません』
拭った手でそっと瞳を閉じさせる、スバルを助けてくれてありがとうと全員がお礼を言う。
その瞬間ピクシーの身体が光となって消えた、残された円盤石は拾い上げてライガーに渡した、蒼き狼は友の死を弔って悲しげに吼える。
「トトロ殿……どうしてそんな場所に立ったまま動かないのでありますか?」
皆が悲しみに表わす中、トトロだけが異質であった。
彼も悲しんでいるのは表情でわかる、しかしピクシーが死んだ場所に近付こうともしないのは何故か。
その謎はすぐに解けた、優しき巨獣は動かないのでなく動けなかったのだ。
『彼は柱となって天井を支えてくれています、むやみに動けば一気に崩れ落ちるでしょう』
ケリュケイオンが説明してくれた、ミシミシと不気味な音を立てる天井をトトロが頭で支えている事を。
それだけではなかった、なのは達が比較的軽傷で済んだのも爆発方向にいたトトロが盾になったおかげだった。
獣の背中に食い込んだ残骸を見て三人は言葉を失った、だが巨獣は心配するなとでも思ったのかニィと笑う。
途端、シャンパンの栓の様に次々に残骸が飛び出した。
トトロが筋肉を引き締めて搾り出したのだ、転がったそれらに付着しているのはべっとりした血、満ちる鉄の臭い。
残った傷口をライガーが優しく舐める、巨獣の表情が少しだけ緩む。
「……必ず助けましょう」
「賛成であります!」
「そうだな、うかうかしていると二発目が来るかもしれん」
このような光景を見せられたなのは、ケロロ、冬月は奮起する以外の選択を知らなかった。
打ちひしがれている暇も涙を流す暇は無い、今やるべき事は未来を切り開くことのみだと動き出す。
「レイジングハート! 脱出ルートを検索して!」
『了解、現状取りえるルートは天井のみです。建物内部は火災と瓦礫で進める状態ではありません』
脱衣所という性質上出入り口は一箇所のみ、そこは瓦礫で完全に蓋がなされてる。
なのはは天井を見上げた、大きく歪み手の届きそうな程に迫った天井を。
4年前の空港火災を思い出す、何層ものフロアをぶち抜いた手法は今回全く使えない。
(魔法は使えない、トトロもスバルも動けない、煙は増えて部屋はだんだん暑くなっている……どうするの、高町なのは!)
魔力が無い自分はこんなにも頼りないのか、なのは唇を噛み締めた。
だが変わらないものもある、それは仲間の存在だ。
「ナカジマ君とトトロ君の支給品は? 使える品があればきっとそれが鍵になる」
「ゲ、ゲロッ、そういえばまだ聞いてなかったのであります!」
知識と経験を持ち合わせる冬月が突破口を開く。
それに応じたのは二つのデバイス。
『Ms.スバルの荷物は私が存じております、この場で役立ちそうな品は巨大化&縮小化銃と何らかの魔力を発生させるSDカードとなるでしょう』
『Mr.トトロの荷物は私が説明いたします、果物のスイカと円盤石。残念ながらこの場では役に立たないと思われます』
レイジングハートとケリュケイオン。
なのはと大切な部下をサポートする心有る科学の結晶。
素早くレイジングハートが解説する、スバルの大きさを変えた銃と使用時に魔力反応を検知した記憶媒体の事を。
「持って来たでありますーっ! クルルの発明品が役立つとは上官としてこれ以上無い誉れであります!」
そしてケロロ、小さくとも頼りになる若き軍人。
大キナ物カラ小サナ物マデ銃は冬月に、SDカードとリーダーは魔力の知識を持つなのはに渡る。
「高町君はその中身を調べてくれ、その間に私達は脱出の準備を整える!」
今や室温はサウナ以上だ、時間が無いのだと冬月は言外に語っていた。
なのはも大きく頷いた、レイジングハートと共に直ちにデータを調査する。
動き出すその姿を獣達も励ますように見詰めていた。
天井は一段と重みを増す、だがトトロはそれを微塵も表わさなかった。
なのはの目の前で次々と画面が切り替わる。
入っていたフォルダは『ksk-Island-Gimmick』『Magic Emulation System』『Avatar Starting』の三つ。
何れも興味を惹かれるが今は最も魔法と関係有りそうな『Magic Emulation System』を選択。
次に現れたのはサブフォルダ、『Slayers Magic』と『Lyrical Magic』の二つ。
『Slayers……殺害するとはストレートな内容ですね」
「Lyricalを選んでみる、勘だけどこのキーワードはわたしにとって重要な気がしたの」
そして無数のファイルが現れた。
「『Fake Silhouette』、『Anti Magilink-Field』、『Divine Shooter』、これって!」
『驚きました、これらの名称は我々の世界で扱われている魔法です。術式に関わらず揃ってますが強力なものは無いようですね』
果たしてこれらは何を意味するのか?
なのはは画面をスクロールさせて目的のファイルを見つけ出す。
『read me』―――これは恐らく取扱説明書。
※
「ゲローッ、その銃をそんな事に使うとはさすが冬月殿!」
「ナカジマ君はこれで連れて行く事ができる、当然注意は必要だがね」
『彼女の状態は私が見張っておきましょう、今はそれぐらいしかできませんから』
脱出の懸案、それは意識の無いスバルをどうやって助けるか。
その問題を冬月は大キナ物カラ小サナ物マデ銃で解決した、今冬月の掌には小人となったスバルがいる。
ハンカチで丁寧に包んだ上で胸ポケットに保護しておく、なのはは浴衣であるしケロロは裸同然で収納する場所が無いのだ。
ケロロとケリュケイオンの感心した声を聞きながら冬月は天井を見上げた。
「それで肝心の脱出はどうやって行うのでありますか、我輩達の誰かが巨大化するのでありますか?」
「いや……それではキョン君の格好の的になる。それに巨大化する勢いで他の皆を押し潰しかねない」
巨大化しても的にはならず、仲間を押し潰す可能性の低いもの。
冬月は不敵に笑うと大量に転がるそれを手に取った。
「出来ればあと一手……移動手段が欲しいところだな」
それが冬月の悩みであった、一秒でも早く離脱せねばガイバーから再度の砲撃を受けかねない。
でなくとも騒ぎにかこつけて危険人物が目を付けるかもしれない。
トトロはあの怪我だ、彼を気遣う意味でも頼るのは避けたい。
(いっそ皆が縮まって俊足の者に運んでもらうか? いや……それはそれで危険過ぎる)
爆発に致命的な影響を受けかねないと撤回する。
そんな彼に朗報が届いた。
『Mr.冬月、こちらの成果を使えば移動の問題は解決するものと思われます』
「それは本当かね? レイジングハート君」
「はい、このカードの役割は魔法を擬似的に再現するものみたいです。わたしの知る魔法がそれで使えます!」
力強く答えたなのはは視線を動かした。
その先には離れて見守っている獣の群れが存在した。
準備は整った。
今、部屋に居る全員は大黒柱となっているトトロに寄り添うように集まっていた。
足元からは壊れゆく建物の有様が地響きとして伝わり最後が近い事を教えている。
それでも―――彼らの表情は希望に満ち溢れていた。
(例え魔力が無くたって)
「トトロ君も準備はいいか? さっきも言った通りこの作戦はタイミングと迅速さが重要だ、ケロロ君の腕を頼りにしてるぞ」
「大船に乗った気持ちで任せるのであります! 我輩射撃には自信があるのであります!」
「ヴォ〜」
「頼むわね、フリード」
「キュクル〜」
冬月の呼びかけにトトロとケロロが、なのはの頼みにフリードリヒが応える。
呼ばれなかったライガーも一声吼えて己の士気を訴えた。
「いい返事だ、それでは始めるぞ!」
満足げに頷いた冬月は合図と共に持っていた脱衣かごをトトロの頭上目掛けて放り投げた。
(他にもいっぱいできる事は残ってる)
その瞬間にトトロが屈む、天井と頭の間に生まれた空間にかごが飛んでゆく。
真上に達したそれをケロロが大キナ物カラ小サナ物マデ銃で狙撃する。
そしてビッグバンの勢いで膨張を開始する脱衣かご
落ちかけた天井も、ひびだらけの壁も、散らばる瓦礫も一気に押しのけて拡張する。
元々潰れかけていた建物は圧力に容易く屈して壊れゆく。
(皆が力を合わせれば)
内側から見るそれはまさしく奇跡と呼ぶに相応しいものであった。
全周から聞こえるのは瓦礫を押しのける破壊音、膨んで出来た空間はフットボールさえ行えそうな程広い。
獣達から歓声があがる、そして次の一手が放たれる。
ksk
k s k
『竜魂召喚』
それがなのはが選んだ魔法、ここには居ない大切な部下が持つ特殊なスキル。
ファイルの実行と共に電力が魔力に変換される。
その対象となるのは広い島の中でただ一匹、白銀の飛竜と呼ばれる存在のみ。
(できない事なんてきっと無い!)
光と共にキャロ・ル・ルシエの使役竜たるフリードリヒは本来の姿を取り戻す。
ペガサスのような大きな翼とトトロさえも上回る巨大な体躯。
画面の魔方陣が消えた時、白竜は乗れとその背中を見せていた。
※
あ、ありのままに 今 起こった事を話すぜ!
温泉が火事になっていると思ったら内側からドーム球場がせり上がってきた、驚き慣れている俺も不思議びっくり玉手箱だ。
って! 馬鹿言ってる場合じゃなかった。
何が起こっているのかはわからんが、とにかくなのはちゃん達は生きてるって事だ!
とっとと次を撃たないと逃げられちまう!
俺は慌ててスマッシャーを撃つ為に踏ん張った。
※
脱衣かごは今や完全に温泉の敷地を覆いスタジアムと酷似した外観で周囲を圧していた。
冬月が狙ったのはキョンからの隠蔽、瓦礫の押し上げ、空間の確保、それらは一気に行われた。
残るは脱出、フリードの背中にほぼ全員が治まった時に出口が開く。
原理は単純、かごが一定以上巨大化すれば『目』も巨獣が潜れる程に拡張する。
いわばふるいの目が拡がった状態、当然引っかかっていた瓦礫も一気に落ちる。
「時間はもう無い! 早く飛び立たねば我々も巻き込まれるぞ!」
「っ! でもまだトトロが!」
「トトロ殿ーっ! 今この銃でトトロ殿を縮めるであります、それで一緒に行けるのであります!」
ドドドドと降り注ぎ始めた瓦礫にフリードも動揺する。
そのままでは乗れぬ獣の為にケロロは銃を向けたがそれよりトトロの動きが早かった。
「トトロ殿っ!? 何故そんな事をっ!!」
「―――フリードっ、駄目っ!!」
獣は自ら銃口を避けた、そして白竜に飛び立つように合図する。
なのはの静止よりも森の主の意志を優先したのかフリードは羽ばきだす、口々に叫ぶ彼らに対しトトロはゆっくりと腕を振る。
それを見て青き狼が立ち上がる。
「ライガー殿っ! ライガー殿は戻りたいといのうのでありますか!?」
返事は跳躍で返された、離陸したフリードから降り立った狼は巨獣の元とはせ参じる。
だがそれはトトロも臨まなかったのだろう、困った顔で行くように促すが何度繰り返してもライガーは傍を離れようとしなかった。
やがて根負けのかライガーの好きにさせ、トトロは見送りを再開する。
「何故一緒に来てくれないのでありますか……」
「解らん、だが彼らが望まないのであれば我々も無理強いはできん」
「せっかく仲良くなれたと思ったのに……」
フリードは次第に高度を上げていた、こうなればもう引き返すのは無理だった。
見下ろせば同じ方向に駆けてゆく二匹の獣が見えた、空中と地面の瓦礫を避けながら彼らも外を目指していた。
なのは達の注意が下に向いていたその時、危機が上から降ってきた。
『頭上で大量の瓦礫が落下! 回避行動を!』
見上げれば天蓋がそこに在る、降り注ぐ瓦礫はさながら流星の雨。
いくらなのはとはいえ竜を使役した経験など皆無だ、回避はフリードに任せるしかない。
大きくバンクして急旋回、ついさっき存在した場所を何本もの木材が通過してゆく。
「一つ!二つ!三つ! 当たらなければどうという事は無いであります!」
今度はコンクリの塊が降ってきた、なのはは振り落とされそうになるのを必死で耐えた。
冬月もなのはの背中にしがみ付く、だがケロロは運が悪かった。
「―――ぶべっ! 我輩もよくよく運の無い男であります〜〜〜っ」
拳程の欠片が直撃しケロロが絶叫をあげながら転落した。
とっさに冬月が手を伸ばすがその指先は触れることは無かった。
この高度に加え、下には剣山の様に突き立つ瓦礫、いくらケロン人でも助かる見込みは薄い。
「うおっ! 助かったであります!!」
だがクッションとなるものがあれば別だ。
背筋を凍らせた二人が見たものはトトロに受け止められた同乗者の姿であった。
「よかった……」
「ひょっとしたらトトロ君はこれに備えて断ったのかもしれんな」
真実は獣の胸中のみだ、なおも降ってくる瓦礫を避けながらなのはは降下を試みる。
「駄目であります! 冬月殿達は早くここから出るのでありますーーっ!!」
自分の為に仲間を無駄な危険に晒すことは軍人として耐えられない。
ケロロは上空に向かって構わず行って欲しいと促した。
「生きていればまた会えるでありますよーーーっ! 落ち着いたら掲示板で教えて欲しいのであります!」
そして直立不動で敬礼する、トトロも真似をして片手を挙げる。
こうまでされては降りる事は出来なかった、なのはと冬月はだんだん小さくなる仲間に向かって可能な限り敬礼を続けた。
フリードが羽を纏めなのはと冬月が思い切り姿勢を低くする。
次の瞬間目を潜ってフリードがかごの外へと抜け出した。
逃亡を悟られぬためには高く飛べない、森の上を掠めるようにフリードは山へ向かって飛んでゆく。
振り返れば尚も燃える建材が内と外からかごを幻想的に照らしていた。
一瞬あそこが地獄だった事を忘れそうになってしまう。
「必ず……また会いましょうね」
「もちろんだ、早くナカジマ君を休ませられる場所を目指そう」
ケリュケイオンはスバルの体調は平穏と教えてくれた。
これから何処を目指すべきか、それを考えようとした次の瞬間に後方が稲妻の様に輝いた。
何が起こったのかは見ずとも解る、ガイバーの第二撃だ。
遅れて轟音と衝撃が到達した、鼓膜と肌がビリビリと震える。
トトロは、ケロロは、ライガーはどうなったのか。
なのはは手綱を握り締めた、今すぐにでも引き返したい。
後ろの冬月も同じ気持ちという事はまわされた腕から伝わってくる。
けれど―――だからこそ引き返せない。
彼らがそれを望まないとわかっているから、自分達に託された想いの強さを知っているから。
スバルを救ってほしいという願いを裏切るわけにはいかないから。
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同時に去来するのは一人の少年への思い、カイバーことキョンその人。
もはや記憶喪失がどうのこうのは論ずる価値も何も無い、彼は支給品を使いこなし明確な殺意を持って皆を襲った。
知りたかった、彼の事が。
その早道は彼と同郷らしき人物、朝倉涼子か古泉一樹との接触。
知ってどうにかなるとは限らない、だが彼が人の心を取り戻せるのならば―――
そのまま彼らは一度も振り返らることなく飛び続けた。
そして竜が飛び去った空の中に僅かな言葉だけが残される。
だった一言だけ。
「助けたい」と。
【G-4 森林上空/一日目・夜】
【高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】9歳の容姿、疲労(中)、魔力消費(特大)
【装備】レイジングハート・エクセリオン(修復率70%)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【服装】浴衣+羽織(子供用・下着なし)
【持ち物】ハンティングナイフ@現実、女性用下着上下、浴衣(大人用)、
リインフォースUの白銀の剣十字
【思考】
0、もう迷わない。必ずこのゲームを止めてみせる!
1、スバルを休ませられる場所を探す、落ち着いたらケロロに掲示板で知らせる。
2、冬月、スバルと行動する。
3、一人の大人として、ゲームを止めるために動く。
4、ヴィヴィオ、朝倉、キョンの妹(名前は知らない)、タママ、ドロロたちを探す。
5、掲示板に暗号を書き込んでヴィヴィオ達と合流?
※「ズーマ」「深町晶」を危険人物と認識しました。ただしズーマの本名は知りません。
※「ギュオー」「ゼロス」を危険人物と認識しました。
※マッハキャリバーから、タママと加持の顛末についてある程度聞きました。
※夢成長促進銃を使用し、9歳まで若返りました。
※リインからキョンが殺し合いに乗っていることとこれまでの顛末を聞きました。
※なのは達がどこを目指すのかは次の方にお任せします。
ksk
【冬月コウゾウ@新世紀エヴァンゲリオン】
【状態】少年状態、疲労(中)、ダメージ(大)、腹部に刺し傷(傷は一応塞がっている)
【服装】短袖短パン風の姿
【持ち物】基本セット(名簿紛失)、ディパック、コマ@となりのトトロ、白い厚手のカーテン、ハサミ
スタンガン&催涙スプレー@現実、ジェロニモのナイフ@キン肉マン
SOS団創作DVD@涼宮ハルヒの憂鬱、ノートパソコン、夢成長促進銃@ケロロ軍曹、
フリードリヒ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
0、ケロロ達に託された役目を果たす。
1、ゲームを止め、草壁達を打ち倒す。
2、仲間たちの助力になるべく、生き抜く。
3、夏子、ドロロ、タママを探し、導く。
4、タママとケロロとなのはを信頼。
5、首輪を解除する方法を模索する。
6、後でDVDも確認しておかねば。
※現状況を補完後の世界だと考えていましたが、小砂やタママのこともあり矛盾を感じています
※「深町晶」「ズーマ」を危険人物だと認識しました。ただしズーマの本名は知りません。
※「ギュオー」「ゼロス」を危険人物と認識しました。
※マッハキャリバーから、タママと加持の顛末についてある程度聞きました。
※夢については、断片的に覚えています。
※古泉がキョンとハルヒに宛てた手紙の内容を把握しました。
【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】ダメージ(回復中)、疲労(中)、魔力消費(大)、気絶、覚悟完了
【装備】 メリケンサック@キン肉マン、
【持ち物】支給品一式×2、 砂漠アイテムセットA(砂漠マント)@砂ぼうず、ガルルの遺文、スリングショットの弾×6、
ナーガの円盤石、ナーガの首輪、SDカード@現実、カードリーダー
【思考】
0:………………。
1:キョンが殺し合いに戻るようなら絶対に止める。
2:なのはと共に機動六課を再編する。
3:何があっても、理想を貫く。
4:人殺しはしない。ヴィヴィオと合流する。
5:I-4のリングでウォーズマンと合流したあとは人を探しつつ北の市街地のホテルへ向かう (ケロン人優先)。
6:オメガマンやレストランにいたであろう危険人物(雨蜘蛛)を止めたい。
7:中トトロを長門有希から取り戻す。
8:ノーヴェのことも気がかり。
9:パソコンを見つけたらSDカードの中身とネットを調べてみる。
※大キナ物カラ小サナ物マデ銃で巨大化したとしても魔力の総量は変化しない様です(威力は上がるが消耗は激しい)
ksk
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時間は若干遡る。
フリードリヒを見送ったトトロ、ケロロ、ライガーは夥しい瓦礫を踏み越えてなんとかかごの隙間から抜け出した。
しかしが払った犠牲も大きかった、彼らが辿った道筋に沿って点々と血痕が残されていた。
彼らは皆靴を履かない、硬く鋭い破片が至る所に顔を覗かせる場所を歩けばそうなる事は自明の理であった。
「トトロ殿、もう十分であります! もう我輩達は自分の足で歩けるのであります!!」
それに気付いたトトロは途中からケロロとライガーを頭に乗せて移動した。
背中の傷も痛むであろうに更に血を流す巨獣の情にケロロは感涙に咽ぶしかなかった。
もう危険な地面は越えたのだ、後は休んで欲しいとトトロが願いライガーが傷を舐めている時に第二のスマッシャーはやって来た。
キョンも二撃目は工夫した。
撃ちながら身体を捻る事でスマッシャーは横薙ぎの形で脱衣かごを端から端まで焼き切った。
それは超高エネルギーのハルバート、衝撃でかごが一瞬宙に浮いた。
既に離れていたとはいえケロロ達は爆発の影響を免れなかった。
曲げ細工として蓄積していた応力が開放されバネとなって弾け飛び一帯に瓦礫の散弾が撃ち込まれた。
鉄筋むき出しのコンクリ塊がぶち当たり立ち木が鉛筆のように折れ飛んだ。
木片や砂利程度でも吹き飛ばされたそれはあらゆるものに喰い込んだ。
ケロロの懇願が仇となった。
せめてもっと遠くに離れていれば。
トトロを気遣うあまり止まって欲しいと押し留めなければ。
ゆっくりでも歩き続けていれば違ったかもしれない、だが全ては過ぎた事。
「な、なんですかこのヌルッとした生暖かい液体は!? ト、トトロ殿しっかりするであります!」
「ヴォーオ……」
気が付けば暖かな毛皮に包まれていた、それでケロロはまたしても助けられたことを理解した。
今自分はトトロの腕の中にいるのだ、隣でパタパタともがいているのはライガーで間違いないだろう。
そして巨獣がゆっくりと腕を放す、そこで初めて庇った本人がどうなっているのか気が付いた。
「ゲボボッ!!!」
奇声と共に獣が噴水の様に吐血する。
傷があるとすれば背中だ、慌てて回り込んだケロロの顔から血の気が引いた。
元は柱か梁だったのか、ささくれ立った太い丸太が電柱の様に突き立っていた。
「こ、これは一体どうすれば良いのでありますか!?」
あたふたとケロロは浮き足立った。
抜こうとしてすぐに気付く、もしこれが無くなれば大出血して一巻の終わりだと。
ksk
ksk
「こ、これは一体どうすれば良いのでありますか!?」
あたふたとケロロは浮き足立った。
抜こうとしてすぐに気付く、もしこれが無くなれば大出血して一巻の終わりだと。
とにかくこの場から動かさずにいるしかない。
ケロロが必死に言い聞かせるとなんとか横に寝てくれた。
こんな状態でも心配かけたくないのだろうか、ニィと笑う口元を見てケロロは涙を拭う。
そして攻撃が来た方角を睨み付けた。
タママ程ではないが彼とてキレる時はキレる。
恩をこれ以上無い仇で返した少年を激しく怒る。
「トトロ殿はここで休んでいるのであります! 止めてくれるなでありますよ!
ライガー殿は我輩の代わりにトトロ殿を……ってアレ?」
腕を鳴らしながらライガーに頼もうとして気が付いた。
トトロに忠実な狼の姿が何処にも見当たらない事に。
キョトンとしているとトトロが辛そうに腕を伸ばす。
その指先は真っ直ぐ南を指していた。
「……まさか、我輩と同じ事を考えていたのでありますか!?」
悲しそうな獣の目を見てケロロは確信した。
ライガーはたった一匹でキョンの元へと向かったのだ。
追いかけようにもトトロをこのままにいて良いのか迷う。
だがトトロは腕を伸ばしたまま行けと無言で語っている。
「本当にすまないのでありますーーっ!! 何としてもライガー殿は連れ戻すのであります!」
後ろ髪引かれる思いでケロロはその場を後にする。
走り去るその後姿と更に遠くを横たわった獣はただ悲しげな目で見詰め続けてた。
【G-2 温泉内部・脱衣所/一日目・夜】
【トトロ@となりのトトロ】
【状態】背中に重傷、足も負傷。
【持ち物】ディパック(支給品一式)、スイカ×5@新世紀エヴァンゲリオン、デイバッグにはいった大量の水
ピクシーの円盤石@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜、円盤石(1/3)+αセット@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜
【思考】
1.自然の破壊に深い悲しみ
2.誰にも傷ついてほしくない
3.????????????????
【備考】
※ケリュケイオンは古泉の手紙を読みました。
※大量の水がデイバッグに注ぎ込まれました。中の荷物がどうなったかは想像に任せます
※G-3の温泉裏に再生の神殿が隠れていました。ただしこれ以上は合体しか行えません。
※少なくともあと一つ、どこかに再生の神殿が隠されているようです。
※温泉は完全に廃墟と化しました。
ライガーはわかっていた、知能は人間に及ばなくとも本能で理解していた。
首輪をした者達から離れるという事の意味を。
それが自らの命に関わるものであるという事を知りながら彼は己の意思で離れたのだ。
その意志とは何か。
ピクシーの敵討ちかもしれない。
攻撃を止めさせてトトロを守りたいのかもしれない。
或いはそのどちらかもしれない。
それ以上の追求は無意味だろう、とにかくライガーはこれが己の命に値するとみなしている。
彼は疾風のライガーと呼ばれるゲンキ達と旅を共にしたライガーではない、だが速さは決して劣らない。
己の生存が許される僅かな時間内に彼は砲撃地点に到達した。
だが、川に掛かっていた筈の橋は存在しなかった。
それでも勢いは衰えなかった。
跳躍―――だが届かない。
急激に肉体から力が失われていた。
距離が足りずライガーは手前の川岸に着地した。
それはキョンにとって上から見下ろせる格好のポイント。
ヘッドビームが放たれた、だがライガーは避ける。
それだけの力は残っている。
しぶとさにキョンは思わず身を乗り出してもっと良く狙おうとした。
だがその行為がライガーにチャンスを与えた。
角から冷気弾が放たれる。
直撃を喰らってキョンは後ろに倒れてしまう。
ライガーは一気に土手を上ってキョンに迫った。
そして喉笛に喰らい突く。
キョンも振り解こうと暴れるがライガーは腕をかわして噛み直す。
それは悲しい光景であった。
ほんの数時前、狼とその仲間は少年を助けようと皆で温泉まで運んで漬けた。
それが今や互いを殺そうともみ合っている。
トトロが何よりも望まないのはそんな光景の筈なのに。
なんだ、なんでこいつは離れないんだ。
ヘッドビームは警戒されているのか当たりゃしない。
高周波ソードもよけられちまう。
じゃあ、どうすればいい?
キョンの頭に焦りが生まれる。
その焦りはライガーがコントロールメタルに狙いを定めたことで増大する。
ksk
k s k
まずい、それをやられちまったら俺はくたばっちまう。
一気にカタを付けるには―――あれしかない。
キョンは自分から川の方に転がった。
それでもライガーは離れない、そのまま一緒に土手を転がり落ちる。
だがキョンにとっては少しの隙が出来れば問題は無かった。
先程の様な威力は必要無い、チャージが不十分なスマッシャーでもライガー程度なら十分だと装甲を引き出す。
集束する光、しかしそれこそがライガーの狙いであった。
ライガーは残された力を振り絞ってキョンを突き飛ばした。
その先にあるは橋の残骸、ぱっくりと開いたガイバーが入れる程の亀裂。
仰向けに倒れこんだキョンは逃げ場所の無い空間でエネルギーを開放させた。
※
「今度は何が起こったでありますか!?」
前方で激しい水柱が立ち上ったのを見てケロロは嫌な予感がした。
ようやく辿り着いたそこで見たものは―――大量のコンクリートの残骸と川の側で光る円盤石だけだった。
「ライガー殿が……やったのでありますか?」
トトロとの約束を果たせなかった、だがライガーが本懐を遂げたのだとすれば何も言えない。
降り立って辺りを探すがガイバーらしき人影は何処にも見当たらない。
尚も熱を持った残骸に近付くとウネウネ動く肉片が付着していた。
それはケロロの見ている前でドロドロに解けた。
「これで……本当に終わったのでありますか?」
円盤石を大切に拾いながらケロロは胸中の不安を拭い去る事が出来なかった。
【G-2 川のほとり/一日目・夜】
【ケロロ軍曹@ケロロ軍曹】
【状態】疲労(中)、ダメージ(大)、身体全体に火傷
【持ち物】ジェロニモのナイフ@キン肉マン、大キナ物カラ小サナ物マデ銃(残り7回)@ケロロ軍曹
【思考】
1、ライガー殿は本懐を遂げたのでありますか?。
2、なのはとヴィヴィオを無事に再開させたい。
3、タママやドロロと合流したい。
4、加持となのはに対し強い信頼と感謝。何かあったら絶対に助けたい。
5、冬樹とメイと加持の仇は、必ず探しだして償わせる。
6、協力者を探す。
7、ゲームに乗った者、企画した者には容赦しない。
8、掲示板に暗号を書き込んでドロロ達と合流?
※漫画等の知識に制限がかかっています。自分の見たことのある作品の知識は曖昧になっているようです。
俺は今、川の中にいる。
ドザエモンって訳じゃない、ただドジッちまっただけだ。
スマッシャーの暴発で暫く動けそうにない、おまけに川に流されるはさんざんだ。
まったくあの犬野郎、よくもやってくれたな。
「まだだ……ガイバーが有る限り俺は何度でも蘇ってやる……」
―――けど、少しぐらいは休ませてもらうか。
【G-2 川の中/一日目・夜】
【名前】キョン@涼宮ハルヒの憂鬱
【状態】ダメージ(大)、疲労(大)
【持ち物】デイパック(支給品一式入り)
【思考】
1:手段を選ばず優勝を目指す。参加者にはなるべく早く死んでもらおう。
2:スバル…すまん。
3:採掘場に行ってみる?
4:ナーガが発見した殺人者と接触する。
5:ハルヒの死体がどうなったか気になる。
6:妹やハルヒ達の記憶は長門に消してもらう。
※ゲームが終わったら長門が全部元通りにすると思っていますが、考え直すかもしれません。
※ハルヒは死んでも消えておらず、だから殺し合いが続いていると思っています。
※みくると妹の死に責任を感じて無意識のうちに殺し合いを否定しています。
殺す事を躊躇っている間はガイバーを呼び出せません。
※スバルの声は、精神的に不安定な状態にあったため聞き逃しました。
※今回「スバルを救う(歪んだ方向に)」という感情から一時的にガイバーの殖装が復活しました。以降どうなるかは分かりません。
※キョンがどちらへ向かうかは次の書き手さんにお任せします
以上で投下終了となります。
途中間が開いてしまい申し訳ありませんでした。
残り少ない円盤石組まで抹殺されるとかMF勢の不幸が有頂天
投下乙でした
もふもふ組が、完全に崩壊か……ロワだから仕方ないとはいえやっぱり悲しい
ライガーとkyonの戦い、読んでいてとても虚しさを感じました
投下乙! ピクシー、ライガーお疲れ様……
キョンは自重するということを知らないようだなww
かなりの怪我を負ったけどトトロの生命力ならなんとかなると信じたい
投下乙です!
どんどんキョンが堕ちていく・・・
なのはさん、若月、スバルたちは窮地を脱したけど、ケロロ組、特にトトロがピンチ!?
>>258 リリカルカワイソス
聖上クオリティ
柊かがみ伝説
釘宮の法則
そしてモンファパニックだな
投下乙。トトロがヤバイ…中小トトは主催者側にいるだけに反応が楽しみだな。
それにしてもキョンのなんとしぶとい事よ。まさに「クズが…まだ生きていたのか」だな。
投下乙ー。
もふもふ組全滅ーーー!?
一話で一気に死にすぎだよ!?何か恨みでもあんの!?
kyonマジ自重、本当に自重。
スバルを殺しかけてさらに集団虐殺も狙うとか本当に外道。
つーかトトロがやばい。治療施設になりそうなものもないしピクシー死んだし……
何もできないまましぬ予感がぷんぷんするジェーー!
投下乙です。
kyonが例によって余計な事をーー!
それに比べて冬月・なのは・ケロロ・トトロ・フリード、そしてライガー。みんな突然振ってきた災厄に立ち向かう姿が立派だった。
しかしSDカードはすごく便利なアイテムだね。なんかまだ隠し機能あるっぽいし。
気になった事をちょっと。
レイジングハートってなのはを呼ぶ時 my master とか master って呼ぶような気がする。
Ms.高町って呼ぶのは違和感がある。
あと、なのはがSDカードを調べた時ってノートパソコンを立ち上げたのかな?
後の描写を読んでもどうやらなのはがノートパソコンを操作して竜魂召喚使ったように思えるけど。
全体的にノートパソコンがどこにあるかとかどう持ってるとかどう操作したとかいうのが省略されっぱなしなのが気になる。
それと、スバルは小さくなって冬月の胸ポケットの中だと思うけど、状態表には小さくなってる事書いてないね。
それで、これは別に間違いの指摘じゃないんだけど、ケリュケイオンはなのは所有なのに、
フリードリヒは冬月所有になってるのは意図的なもの?
投下乙。
キョンはこれ完全にガイバー復帰したってことでいいのかな?
妹やみくるの死に責任を感じて変身できないことになってるし、
スバルを救うって目的は達成したわけだしもう変身できないと思うんだけど。
それとも最初にでてきた数行でそのしがらみをふっきって誇大解釈でなのは達も殺そうと考えたってことでいいの?
それとSDカードの中身だけどこれってどうやって使うものなの?
ていうか電気エネルギーを魔力に変えるとかってどうやってるのか。
また長門パワーで済ませるつもりなんだろうか。
あとライガーの制限だけどキョンに近くに行ったんだから制限からは回復してるはず。
その道中で力尽きることはあり得るけど。
難癖つけすぎ
醜いからやめてくれ
つーかそこまで完璧を求めたいなら余所へ行ってくれ
とりあえずkyonガイバー復活に関しては特に違和感は感じなかったな
>>264で指摘された部分さえ修正すれば、他は特に問題無いんじゃないかなーと思います
そして今気付いたけど200話突破おめでとう!
>>265に関しても下の二つはちゃんと説明付けたほうがいい。
つか、難癖というが違和感を感じてるのは仕方ないだろ。
この人のは細かい部分が荒いんだし。
ひとつひとつは目を紡れても一気に来るとな…
感想及び意見ありがとうございます。
指摘された点について回答させていただきます。
・SDカードについて
>>264 はい、調査はノートパソコンで中身を見る形で行われました。
パソコンを取り出したり起動したりといった描写は入れるとテンポが悪くなりそうだったので省略し、
『なのはの目の前で次々と画面が切り替わる』という一文でパソコンを操作しているんだと表現したつもりでした。
言われますと省略し過ぎだったかもしれません。
>>265 原理については文字通りEmulationとして執筆しておりました。
なのは世界の魔法の効果を情報改変によって擬似的に再現するという感じで。
(あくまで私個人の考えて他の人が都合よく決めて構わないと思ってます)
コンセプトは『特殊能力の支給』になります。
他ロワでは悪魔の実や核鉄といった支給品から力を得るのと同様に魔法を知らない世界の参加者が魔法を使う、それを可能にするアイテム。
ガイバーやデバイスのような道具そのものは支給されているが能力そのものを支給する試みも可能ではないかと思いました。
(初回使用時に魔力を発生させた事について何ら指摘や意見がありませんでしたのでそちらは問題無いと思っておりました)
解説が不足だったというのは確かにこちらのミスです。
本文に入れると話のリズムが崩れるので入れられませんでしたが状態表での解説を行う形で修正いたします。
・状態表について
指摘されました事は全面的に私の変更ミスです。
修正して仮投下スレに投下したいと思います。
・レイジングハートのなのはの呼び方について
これも完全にミスでした、修正しようと思います。
・キョンがガイバーを使っている事について
前回の話で『以降どうなるかは分かりません』とあり、今回限りと明記されていなかった事。
また、キョンが倒れてからスバルを発見するまでの思考が語られていない事。
倒れるきっかけは妹の情報を見たから、放送に続き二度目のショックを受け強く妹の事を意識している事が以前の話で示されている事。
スバルを『救う』という考えによってガイバーが復活したという事を私が『キョンの中で新たな考えが纏まった』と解釈した事。
以上いろいろ検討してキョンが妹の為に何かしてやろうと考えたり決めた事はありえる、そしてスバルにしたようにキョン自身に
『誰かの為になる』という理由が存在するのならガイバーを使えるのではとはと考えて書きました。
考え方が間違っておりましたら申し訳ないです。
・ライガーはキョンの側に居る限り死なないのでは
これは私が『モンスターと友好的で無い相手は所有者と見なされない』と解釈した為でした。
言われますと確かに不自然かもしれませんので描写の修正を検討いたします。
・トトロの状態について
個人的にトトロは瀕死に見えて瀕死ではない、あの状態でも生きられるし復活可能という展開を見据えての事でした。
他にケロロが大キナ物カラ小サナ物マデ銃で縮めてからジェロニモのナイフで応急処置するという話も思い付いていたので問題はないと思ったのですが
死ぬ以外にないという見方が多いみたいですので中ダメージ程度の描写に修正しようと思います。
・キョンが遠くに逃げず温泉の集団を襲った事について
元々キョンが記憶喪失と騙って集団に紛れ込んだのはガイバーが使えなかった為ですので
ガイバーが使える以上、内情も解っている相手(疲弊した老人や子供、小柄な蛙等)を
攻撃しない理由は無い(自身には遠距離攻撃手段がある)と考えたからでした。
特に妹や長門に対して強い感情を抱いていると示された直後であり、そちらの面でも強く出る事は有りなのではと思いました。
これも私の考えが間違っておりましたら申し訳ありません。
難癖じゃなかったら粗探しだな
荒いっつーか、気に入らない展開だから無理矢理粗を作ってるようにしか見えないよ
便利だよね、違和感って言葉はさ
書いたら書いたで書きすぎと言われ、“リレーだから”次の人の解釈が広がるようぼかして書けば荒いと言われ
お前ら気に入らないだけだろと
まあ鬼の勢いでMF勢が追い詰められた所に僅かな希望の支給品勢も皆殺しだものなあ
一応円盤石一つ残ってるけど…
素早い対応乙ですー
その修正で問題無いと思います
>>272 少し落ち着いた方がいいんじゃないか?
そんな書き方じゃ、空気を悪くするだけだぜ
・もふもふ組崩壊について
空気の読めない展開というのでしたら……どうするべきでしょうか?
・破棄
・流れを変更(トトロ達は攻撃前に温泉を離れており、戦いを遠くから傍観してるだけ。キョンとなのは達で話が進む)
・基本は同じだがライガーもピクシーも死なない
このままでいいと思うけどなあ
いつか壊滅するんだから壊滅したら空気嫁はいくらなんでもひどい
というか、どうも創作発表のロワは煽りつつイライラすること言う荒らしがいるから過剰反応は駄目だと思う
追記
しかも荒らしはID変えられるからものすごい単発が多い
ゲーロワとか見てると確定的に明らか
>>274 >>276 すまん
また破棄に追い込まれてしまう気がしてカッとなってしまった
>5x氏
その解釈で全く問題ないです
もふもふ崩壊についても修正の必要はないかと
ついでに
これ以後の指摘は議論スレへお願いします
5x氏も議論スレ以外の指摘は気にしないようにしてくださると助かります
空気が読めないと書き込んでる奴こそロワの空気が読めてないだろ……
もう序盤でもないんだからごっそり死んだって何の違和感もねえよ
>>269、
>>270の修正だけで問題ないと思う
>>275 この話を破棄するなんてとんでもない!
真面目な話、上の修正案で十分だと思います
展開にしても、ロワらしい無常感に溢れててとても好みですし
確かに意見がある人は議論スレで言った方がいいね、そのための議論スレだし
最近の投下後の感想→修正議論になだれ込む流れはどうにかならんかなぁ
感想とセットに書いてあるのはわからんでもないけど
あきらかにレスの内容が修正要求だけのやつは正直議論スレ行きだと思うんだ
このレスの内容も本来は議論スレに持ってくべきなんだがなぁ
雰囲気的に言いづらいけど、一つ。
一応肩書きの上では、クルル「曹長」のほうがケロロ「軍曹」の上官だったりする。
小隊のリーダーはケロロだけど、
>>234の「上官」は「仲間」とか「同僚」ぐらいのほうが無難だと思う。
クルルは実質的階級無しだからそのままでいいと思うよ
これからは
☆修正点、提案がある場合は必ず議論スレに書き込み、本スレに報告する。
☆本スレでの指摘は基本的に認めない、書き手も参考にしなくていい
を徹底したら?
本スレだと煽りが湧くからさ。
まずは本スレでいいんじゃないか
さすがにいきなり議論スレ行きはどうかと思うぞ
>☆本スレでの指摘は基本的に認めない、書き手も参考にしなくていい
さすがにこれはやりすぎだろ
いくら最近微妙な空気になることが多いからと言って
基本的には本スレですべて進めたいんだけどな。
避難所はあくまで避難所であって、そっちをメインにはしたくない。
>>286を徹底させたら本スレが投下と感想だけの場所になりそうで、さ。
今まで通りこちらで対処、長くなりそうならころ合いを見て議論スレへでいいと思う。
……なんかすまん。俺なりに対策考えたつもりだったがやりすぎみたいだな。
本スレで空気読めとか展開的におかしいって声高に主張する奴って、大抵したらばまで来ないじゃないか。
だからそういう奴等が本当にロワのためを思って指摘してるのか、ただ煽ってるだけなのか、議論スレに持ち込めば分かるんじゃないかと思って。
したらばは一応書いた人が誰だかわかるからねぇ。
漠然とした不満は言いにくいんだと思うよ。
評価されてる話はこういう不満もでないし
自分の作品がどれくらい不満を買ってるかという視点もほしいからこのままでいい
ていうか
>>289の理屈でいうと意見完全したらばいきだと煽る奴しか残らなくて
本スレの空気がますます悪くなると思う
いやいや、ここの意見はスルーでいいよ
>>290とか明らかに荒らしの意見だろ
したらばでも言えないような不満を本スレで言うべきじゃないし
どれだけ不満を買ってるかとか、書き手を潰したいとしか思えない
ついでに言うと指摘を避難所でするデメリットとして挙げてるのがおかしすぎる
指摘を避難所でしようが雑談は今まで通り本スレだし
本スレなんて雑談、投下、感想の為のスレだろ
あぁ、あと
本スレに煽りしかいなくなるとか言ってるけど、感想はこっちに書くんだからんな事にはならない
そんな心配するくらいなら煽りをスルーして雑談で埋めるような努力をしてくれ
つか、問題点の指摘を議論スレで行うってだけの話だからね
問題点がないなら今まで通りだよ
>>291 言ってることはわかるけど、そんな簡単に人を荒らし扱いするのは止めようぜ
誤記とか単純なミスとかは本スレで指摘、議論になりそうな問題は議論スレで話し合うのがいいと一番思うよ
文句、不満、愚痴は毒はきがあるんだからそっちに行けばいいよ。
あとは過剰反応をしないように各自がスルースキルを身につけるしかないと思う
うん、俺も誤字、ちょっとした表記ミスくらいはここでいいと思う。
内容への突っ込みや矛盾はしたらばでってことで。
なんか俺の発言が理由で揉めてるならごめん。
各自荒らしはスルーする事を心掛けるべし
これに尽きるな
荒らしが現れたらスルーの呼びかけを怠らないように
まあ、指摘するにしても他の人を不快にさせないように各自気を付けようぜってことで
今更気付いたが、今回の投下が丁度200話目なんだな。めでたい
おお、ついに二百話か。
最近書けてないけど、何とか暇を見つけて久々に書きたいなー。
なんにせよ、二百話おめでとうkskロワ!
200話目か
おめでとう
おめでとう、おめでとう
「おめでとう」って連呼されるとエヴァのアレ思い出すw
シンジ君は死んでるけどねー。
ていうか原作的に一番どうでもいい冬月が残って
主役級は場を掻き乱して死んじゃって……
エヴァってやべえな。
ロワではよくある事
あれだけ恐慌状態に陥っては単なる爆弾でしかなかったしね……
悪魔将軍から逃亡直後に立ち直れていれば活躍の目もあったんだけどヘタレ一直線コースだったから。
ショック死しなくても情報を引き出し終えたゼロスに処分されていたか、超人恐怖症でスグルを傷付けて再度放浪してたかだと思う。
アスカについてもツンデレはごく初期だけで危険人物まっしぐらコースだったし。
冬月チームを襲ってタママに逆襲されなのはやヴィヴィオまで憎んでゲンキ死亡の原因になったりと完全に先が見えていたから。
アスカとシンジは本当色々かき乱してくれたな
まとめるとこうかな。
シンジ → 夏子に助けられ対主催ルートと思われたがみくるを疑いだしトラブルメーカーとしてリレーされる。
アスカ → ヴィヴィオ、ハルヒ、モッチーと合流して対主催ルートと思われたがゼルやアプトムに襲われて危険人物化。
冬月チーム、なのは小砂の師匠と弟子、学校組が被害となり集団をかき乱す役目をこなす。
加持 → 当初は腹黒さとスパイという職業から危険対主催として活躍すると思われたが話の通じないタママになすすべなくボコられ閣下の生贄として最後を迎える。
……結局対主催としても危険人物としても活躍せずに終わる。
冬月 → 上司としての貫禄と人柄からケロン人や小砂に信頼される。サツキに刺されたことは不幸だったが夢を見たことで活躍のきっかけを掴み、現在の注目株に。
毒が無いって事も要因だったと思うけど集団のまとめ役が非常に適任だからこそ生き残れたのかな?
他にもアイツが参加していたらとか考えてみた、
トウジ → 当然熱血対主催
ケンスケ → 本物の武器に触ってウハウハ、基本対主催で解説・驚き役か?
マヤ → なのは、フェイト、みくる(大)といったアダルティな女性とコンビを組んでツッコミ役
リツコ → 当然知識を生かして対主催
ゲンドウ → 危険対主催……よりマーダー向きかな(可能性が高い方を選ぶ?)
ミサト → 案外ドライに優勝狙い、でもビールを飲んで酔っ払う
ペンペン → モッチーとコンビ
ヒカリ → 委員長としてまとめ役
何故カヲル君がいないんだ……?
マコト → ミサトの為に奉仕マーダー
レイ → 「碇指令の元へ戻る」と殺しも淡々と行う危険対主催
シゲル → みせしめ
レイ(一人目) → ばーさんは用済み。
ピクッ(なのは、フェイト)
老教師 → 出会った人に延々と解説
>>310 考えてみる。
カヲル → 基本関わらず傍観者として人間観察。シンジが参加していれば助けるか?
そしてお約束として温泉でサービスサービスゥ!
なのはさんや朝倉さんならともかく、カヲル君の入浴シーンなんてサービスシーンにはほど遠パシャッ
こうしてみるとメインどころを見てもいろいろあって面白いな。
なのはなんかはほとんど対主催、ヴォルケンははやての奉仕マーダーとキャラごとの変わり栄えがないというのに……
MF勢はほぼ壊滅したね。
気付いたが誰一人仲間と合流できないまま死んじゃったんだな、MF勢
そう言えば、そうだね。
MF勢は苦労人が多い気がする。
まあ、死者スレでちゃんと再開できたんだから。
再開してないのはトトロ勢も同じだな、姉妹揃って暴力の犠牲になって終了。
特にサツキは冬月を刺すという加害者として死んだ分余計酷く見える。
スレイヤーズ、砂ぼうず勢は初期に再開したっきりだけどカワイソスって感じとは違うな。
ガイバー勢はゼクトールがギュオー、アプトムに会ったりとまずまずだけど仲間が参加して無い晶の影が薄くって……
MF勢はやっぱりキャラの位置が互いにバラけたのが大きかったんじゃないかな。
MF勢はあれだけいたのにマッハで殲滅させられたなあ……
残ってるのが原作開始前のハムと円盤石1つとかなんという絶望状態
ファンとしては精神的にきついがこれがバトロワというもn……ぐぎぎ
一回放送前後で仲間に会いまくったあげく全ての人間関係をぶち壊しにしたキョンさんを忘れてはいけないぜ!
kyonか……最初に冬樹と一緒に予約入ったときには、今みたいなことになるとは全く想像してなかったな
同じ宇宙人他を知り合いに持つ一般人同士の交流になるのかとばかり思ってたら、実に斜め上の展開だったww
kyon……というかキョンは余白が多いキャラだから色んな方向に弄りやすい
>>324 アニロワシリーズから続いて読んだロボロワで、スバルが発狂した以上のインパクトだったwww
今現在は伊藤誠並に住人から(ネタ的な意味で)嫌われとるキョン・・・
k kyon
s SM雨蜘蛛
k 蹴りで中トトロを攻撃しやがったオメガマン
キョンは他力本願というかハルヒとは違う意味でのツンデレだからな
日常にこだわって非日常を毛嫌いしてるように見えて平凡な日常を倦んでるキャラ
ハルヒは非現実を望んでるように見えて根っこはリアリスト
似た者同士なんだよ
>>314 某ロワには独歩ちゃんというサービス担当が居てだな……
カヲル君のサービスシーンじゃ独歩ちゃんは超えられんよ
悪魔将軍のシャワーシーンを濃密に描けば独歩ちゃんにも匹敵するかもしれんが
悪魔将軍のサービスシーン……
将軍がシャワー浴びるのがまず想像できないwww
体が鎧だからなあ、将軍w
モンゴルマンと並ぶ汗かき超人ではあるのだが
「ノーヴェ。そうだ、丁寧に洗うのだぞ。
ああ、そこだ…上手くなったな…うっ」
ごめんなんでもない
うん、少し頭冷やそうか
将軍って水浴びしたら鎧の中に水が溜まったりするのかね
将軍水落ちしたところに対主催が現れて戦闘になるが、
鎧の中の水が重くて思ったように動けなくてピンチとか、そんな展開を幻視した
頭に手ぬぐいを乗っけた将軍・ネコゼクトール・一姫(ガイバーV)が並んで湯に使っている光景が浮かんだ
全員表情が見えないって凄い怖いよね
お前らどうして皆誰得な映像ばかり想像するんだ。
ここは年齢逆転高町親子の洗いっこを想像するべきだろう……?
修正が遅れていて申し訳ありません。
議論用スレに問題となったSDカード関係の修正案を書き込みましたので意見ありましたらお願いします。
>>337 お疲れ様です
>>334 将軍の中って空洞だっけ
中身が空のまま動く鎧……釘宮声の将軍を想像した
レスが将軍のサービスシーンで埋まっとるwwww
将軍人気だなwwwwww
そりゃ将軍は悪のカリスマだからな、人気も出るさ
微妙に間違った方向への人気だけどw
kskの二本柱のロリともふもふが、ロリともふもふと悪魔将軍の三本柱に変わる日も近いなwww
kyonのマーダースタイルは新鮮だな。
無差別なんだが、基本ヘタレで良心の呵責に本当に怯えてるせいで対主催も悪として断罪しにくい。
そのくせガイバーの力で戦闘力はトップには届かない(ここがまた油断を誘う)までも十分強力なんでステルスも可能。
今までのロワにはなかった形じゃないだろうか。
新しい、新しすぎて誰もやらないスタンス、それがkyon。
あえて近いのをあげるなら熱血ロワのジグマールが近いかな。
無差別でヘタレで戦闘力も参加者の中でも上位で一時期ステルスもやってたぞあいつ。
まあ彼は何気に対主催最強戦力を葬るという偉業を成し遂げたがkyonはそうなってほしくない。
……キルスコアだけならトップマーダーなんだがなあkyon
ジグマールはアニメと漫画のギャップが激しくて笑えるw
kyonはやってることは色々最低なんだけど、不思議と嫌いになれないんだよなあ
なんというか変な魅力がある
kskロワのマーダーは全員独特な魅力があるよな。
将軍、オメガマン、ナーガ様、閣下(笑)、kyon、ズーマ……濃いマーダーが揃ってるよね
しかもネタマーダー(kyon、閣下、オメガ)とカリスママーダー(将軍、ナーガ)のどちらかに偏っているという。
普通のマーダーがいねえwww
ズーマは……途中まではガチカリスマなんだが、最後がネタっぽいから微妙だな
ネタ扱いすんなよ…カリスマより殺害数多いんだぜw
普通のマーダーなら加持さんとかゼガディルスとかがいるじゃないかw
雨蜘蛛はともかく、タママはもはや奉仕マーダーにしか見えない件
悪気はないんだろうがいかんせん黒すぎるな<タママ
しかしドス黒さじゃゼロスも負けてないよなぁ…
マーダーじゃないはずなのに下手なマーダーより恐ろしいコンビだw
マーダーにしか見えないと言えばアスカもそうだったな。一応対主催だったけれど、どんどん負の方向に・・・・・・
サツキが冬月を刺した時は錯乱したアスカVS錯乱したサツキのキャットファイトが始まると思ったんだけど一方的なイジメで終わっちゃった……
年齢はほぼ同じだったがキャラデザによる体格差が明暗を分けたな
サツキって小学生じゃなかったの!?
6年生らしいよ
調べてみたら、サツキは小6(初期設定は小4)だった
中2と小6と考えればアスカとは然程違わないけど、子供の二歳差はでかいからなあ
すまん、被った
キョン妹とゲンキはほぼ同い年なんだっけか
色んな意味でお似合いだったのに…ウウッ
あのまま逃げていればサツキマーダー化もありえなくは無かったんだよな……
メイの為という理由も付く、精神的に不安定と条件は揃っていたし。
もしトトロがサツキの願いを聞いてくれる存在なら
トトロの肩に乗ってケラケラ笑うサツキが「メイのためにみんな死んでぇ!」と言っていたかもしれないな。
サツキは運動神経抜群で結構強そうなんだけどなぁ
アスカは負傷しているとはいえ戦闘訓練を受けたエリートだからね。
サツキがタママに痛めつけられていなかったら違ってたかもしれないけど……
しかし今更だけど、ここのkyonは救いはないな。変にロワで救いとかは要らないけど
冬樹殺した後での救いのチャンスはハルヒとの邂逅だったんだがあそこで方向性が決まってしまったんだよな
今のkyonはアニロワで言うならセイバーかシグナム的なポジションに片足を突っ込んでる状態かな。
優しさやプライドを捨ててでも愛するもののために優勝を目指す、パロロワでは救われないタイプ。
騎士マーダーたちよりヘタレ感が否めないのは、元が非戦闘系の民間人である上、長門(主催者)の実力を把握しているため、主催者にはどうあっても敵わないと割り切ってるからか?
オメガマンも主催者を恐れているよね
ネタマーダーは主催にビビるんだろうか
主催者も完璧ではないがそれは神視点の俺たちだから言えること
長門の実力はチートだからな
でもそんな長門がわざわざロワをしなければならない理由がこのロワのみそだけどな
長門の本心はどこにあるかで参加者の命運が決まる
>>369 某ロワじゃ初っぱなから真の主催者とその目的諸々を理解したが
勝ちを放棄し、その記憶を封印してなんちゃって対主催をやっていたヤツがいたな
マンセー過ぎて引く
>>369 正直kyonとセイバーやシグナムが同列だと違和感が・・・
主催のもくろみを速攻理解して一話から無差別マーダーやり始めたチート主人公なら知ってるが、キョンはこれとも少し違うよなあ。
自己犠牲型ならまだいいけど、古泉とかも裏切っちゃってるのがなぁ
セイバーは確か原作前参戦で素マーダーだったっけ?
シグナムは奉仕マーダーで、kyonは後で長門がなんとかしてくれるから全滅だ!マーダー
確かに大分違うな
キョンはなんでもできる万能宇宙人と認識してる長門が主催者だからこそマーダーに回ったんだよな
あれが古泉だったら多分乗らない
>>375 あれは世界が特殊だからな…
>>379 古泉は乗る確率は半々
冷酷な部分もあるし原作でもよくわからん部分がある
しかし……ネタとしてパロロワ界隈に名をとどろかせたkyonに一姫、対主催朝倉はいいとしてみくるの影が……
大みくるとして出す必要も、それを生かした話も一切無かったんじゃないの?
ネタになるにはシンジを逃がす時、悪魔将軍に話を合わせて「時間超人みくる」となってバニー姿か体操服でリングマッチぐらいはして欲しかった。
そしてシンジに未来を託し、微笑みながら地獄の断頭台を受ける……とか。
まあ、あの死に方に不満は無いけど
ラノオルタではハルヒ勢一の外道だよな>古泉
どっちかと言えば古泉はマーダーよりだと思う。他ロワ見た感じ。ここの初期古泉がむしろ珍しい部類かも?
まあ、朝倉さん綺麗な対主催に比べたら珍しくないかもしれんが。
>>381 朝比奈さんの影が薄いのはいつものこry
せめて戦闘力あったらなあ……と考えて、ふとガイバー化したのがキョンと古泉じゃなくてみくるだったらどうなったかなと妄想した。
……姿見てびびって、攻撃できて慌ててすぐ殖装できなくなりそうだな。
やっぱり殆ど情報の無い大人の姿だったのも原因なのかな……
同行者に恵まれていれば違ったかもしれないのに。
そうだった…
ウヒッ
みくるビームを超えたみくるスマッシャーか
胸部の質量から考えても間違いなく威力はギガ級
俺、序盤で予約が取れたらみくるビームが撃てるように情報改変されたカラコンを支給しようとしてたんだ……
予約が途切れたけど仕方ないのかもな
前回の投下からまだ一週間ちょっとだぜ?
一月頃と夏にはもっと予約が入らなかった時期だってあったんだし、まだ慌てるような時間じゃない
とりあえず、ksk
ksk ksk
慌て過ぎたのかもな
ksk
gnsk
最近はロワ界が全体的に投下の勢いが減ってるイメージ
ま、前回の月報は上位5位に入ったし十分盛況だろ
ksk
実は以前から止まってるパートをそれが投下された直後から書き始めてはいたけど、途中でちっとも進まなくなって放置してるんだ……
ksk
そういうことは聞きたくなかった……
ksk
書き込んだ後にしまったと思ったわけで。
マジでごめん……頑張って書いてみるよ!
ksk
中盤突入して、難しいパートが多いからね
いつまでも楽しみに待ってるので、書き手さん達も無理しない範囲で頑張ってね!
ksk
のんびり気長に待つか
別ロワでは四ヶ月待った事だってあるんだksk
気がついたら死者スレのレス数が凄いことにksk
ほんとだ
勢いが迫ってきてるよ
ksk
あの勢いをこっちにも持ってきたいな
夢ネタでも考えてみるか
_,..-――-:..、 ⌒⌒
/ \ ^^
/ ヽ
/ /\ /\ヽ , ゛ 三 ミ
l (__人__) ) (( ((^ω^;))) ))ノ)つまんねー
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ . ヾヽミ 三彡, ソ))
:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::: ./ )ミ24彡ノ
:::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::: / (ミ 彡゛
/\/\ / \ゞ
/ /\⊂(^ω^;) このスレつまんね ウィーッス ∧_∧∩
())ノ___ ⊂エノ (^ω^;// うわ 何ここつまんね
/ /||(二二)-く/_|ん>―几 ⊂二 /
Y ⌒ /|V||彡Vミニニ〈〈二二ノl0 ./⌒ヽ | ) /
l| (◎).|l |((||((゚ )|| (⌒ )|三・) || ('⌒(' ./ ^ω^;) うわ、つまんね 口口/  ̄)
__ ゝ__ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゝ__ノ≡≡≡('⌒;;;≡..| ∠ ( <⌒<.<
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄('⌒('⌒;; / __ ) >/
(´⌒;; / / // (´⌒;;
∧∧ (´⌒(´⌒ ⊂二/ ∪ (´⌒(´⌒;;
やっぱ(;^ω^)つまんね ∧,,∧
_| ⊃/(___ ∧_∧ (;^ω^) 。・゚・⌒) うわ 何このチャーハンつまんね!!
/ └-(____/ このスレつまんねー (^ω^ ; )ピュー / o━ヽニニフ))
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 〔 ̄ ̄∪~〕 = しー-J
◎――◎ =
∧_∧ //
∧_∧ (^ω^ ;) うわ 何このスレつまんね / .人
(;^ω^) / ⌒i / (__) パカ
/ \ | | / ∩(____) うわ、ここつまんね
/ / ̄ ̄ ̄ ̄/ | / .|(;^ω^)_
__(__ニつ/ FMV / .| .|____ // | ヽ/
kskするか
kskkskー
予約入るまでの間、何か盛り上がれそうな企画やりたいなあ
現在までの死者語りとか、今まで投下された話を一話から順に語ってくとか
死者といえば、死亡者名鑑が加持さんで止まってるんだよな
忙しいんで他力本願になってしまうが、誰かまた書いてくれないだろうか
草壁サツキ
【作品】となりのトトロ
【登場話】10
【スタンス】対主催
「となりのケロロ」で初登場。
父親であるタツオが人を殺すというあまりにショッキングな幕開けに混乱しつつも、妹メイのために立ち上がる。
直後、ケロロと出会い、協力してメイや冬樹らを探しはじめる―――よりにもよって、悪名高い拡声器で。
呼び寄せられたのはタママ。一応対主催だったが、ところがどっこいこいつは下手なマーダーよりもタチが悪かった。
ケロロが離れた隙に嫉妬でボコボコにされ、重傷を負うサツキ。近くに治療できそうな場所も無く、一貫の終わりかと思われた。
しかし、神は貴重なロリを見捨てなかった。支給品発動、皆大好きカナブン!
カナブンパワーで傷を癒し、喫茶店に辿り着き冬月&加持組と合流。タママとも和解し、全てが順調に進んでいた……はずだったが。
加持にサツキ自身気付いていなかった支給品の毒薬を盗まれ、それを目撃したタママが密かに暴走を開始。
アスカ襲撃の恐怖で精神的に衰弱するサツキの横で加持がサツキを殺す機会を窺いはじめる、と踏んだり蹴ったり。
そして、なのは達の会話からメイの死を知り……恐怖に駆られ、冬月をナイフで刺してしまう。
最期は、サツキを化け物と判断したアスカの暴力によって、殺害される。
妹ともども、最後まで不運が続き、救われることなく終わってしまった。
【k:彼女にとって s:修羅の道を歩まずに済んだのは k:幸か不幸か……】
とりあえずサツキの分書いてみたけど、本文はこんな感じでいいのかな?
AAが見付からなかったので誰か良さげなものを貼ってくれれば嬉しい
乙!
死者名鑑もだけど煽りも116話で止まってるな
時間できたら書いてみるかー
>>409 乙!
次は小砂とゲンキなんだけど、この辺りはAAを見たことが無いなぁ・・・
見つからないなら似ているやつで代用するかネタでお茶を濁せばいいさ。モッチーの項みたいにw
小砂はこれなんかどうだろう
/ ,.ゝ-‐ ` ー- 、_ _,. - '´ }
,. -l=== 、 / \ _ _ {
'´ j , ', ' / , ヽヽr'´ ` ヽ
/ // / / , /, i ヽヽ |
/ !l i1 li /// l ! l l l i _ j
l {i _リ l,.士ヽ l//| _,.リ j l l |'´ `ヽ、/
__l -‐ frTリ /./::(jー┴' lヒ二_ll ' / j j }' \
/ l /j ,トr/ ',rテトV〈/ //ヽ、 l ヽ
ヽ マl { ⊂⊃ , トッ:7//.ト‐< ' \ \ /
ヽ /_| ヽ. r-、_ `ヽ'゙ .ハ j /ノ <´ \
\ 弋!/レ'\ {__ノ ⊂⊃/ ├< r─ヽ }___,)
 ̄\└彡〕 、._,. r‐f7レl/ヘ/ /
/ ̄_>'´/, _,.-匕ト-'_二ヽ、___/
____/ / _,.--{__/ // `\
/ /´ { {__/ / / ァ'´ ̄ ̄`>‐`ー- 、___ _,. -- 、
,. イ l i ヽ ! ̄/ / l / '´ '´ ̄ )
r '´ i ! j ヽ,∨ / | j| , '´ __,.- '′
ヽ _l ヽ / ̄丁 r‐‐く いV -‐' 7 ̄
'. \ ∨ '´ ヽハ \ い{ ,. -- '⌒ヽ \
ヽ \__/ ,イ ', ヽ.} / , ヽ-、 \
\ /__/ { } ,{ | { l ヽ. \
\ / '´ \ / / \. ` ヽ | \ ヽ
ヽ/ \/ { \__ ト、 ヽ '.
,'ー-- 、 | ` ー '′ ヽ ヽ. }
おお、乙
これでいいと思うよ
>>409 >>416 両者乙です
そういえば今part29だよね
29といえば…
NIKU氏に期待!
ゲンキのAAが見つからないなー
代わりに職業・年齢・一部外見が似通っている人を書き込んでみる
, --──‐-- 、
/ l / ̄ ̄\ l \
/ | l_/二ヽ_l | \
| l ( ) l |
│ \  ̄ / |
, イ,二`)´  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽノ
/ , <ヽ,、_________ノ ̄>
/ ,へ_ノ<_// n、X,ィ ノアnく | \
l ヒソ ハn| | ト1l | ,/´l ト1│h、 \
| ノ トl| l__U_j レ l_U__l |l'j ∠´
〈____,ノ `>ヽl N 〈! N レ' /
〈 ,ノ∠___〉、 ー─‐' へ _/
. /` ̄7 , < 丶、 ,/ 、ー`
. / ム-< ヽ. \ ` ー ,<、 ̄l ̄
/ l ヽ \ \ \ヽ,ハ / ヘ、
. / l、 ヽ l\ ヽ // , へ 、
l l l | l i ヽ__V,/_, へ ト、
〉 ノ | | | l 0 ト 、 ヽ. l〈
ヽ____/ / / /  ̄ ̄ ̄ l l | |
\∠__/ / / l. | | |
/ ハ / / l. | |│
/ / ∨`V レ'__」│
ついでにモッチーとスエゾーは見つけた
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>>419 そりゃ色々と似てる部分もあるけどさww
あ、スエゾーはそれで何の問題も無いと思うw
だいぶ経過してるけど
いいのかな
こんなAAがあったとはw
……というか今更気付いたが、スエゾーって体型的に首輪抜けちゃったりしないか?
>>423 首輪が体にフィットするタイプだったんだよw
没OPに頭に爆弾が埋め込まれてるってのあったよな<スエゾーと首輪
久々にOP案読み返してみたけど、やっぱり発想がぶっ飛んでるのが多いなwゴロウ主催とか
ネコバスとかな
どれもこれもフリーダムだったww
>>424 別ロワじゃスエゾー以上に首というか凹凸がないクリーチャーがいたけど
首輪は何でかついていたな
死者って事で思ったんだが、最近死者スレが半分独裁状態にないか?
書きたい人が好きに書けばいい
あそこはそういう場所だ
確かに書かないより書いた方がずっと良いな
俺が馬鹿だった
大事なのはノリと勢いとkskだからね、死者スレも勢いで突っ走ってしまえばいいさー
せっかくだしksk
予約祈願ksk
434 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/14(水) 08:45:40 ID:25mjToBP
>>429 半分独裁状態を生み出した張本人です
皆さんもっと死者スレに来てー
435 :
sage:2009/10/14(水) 10:26:45 ID:25mjToBP
>>434 sage忘れてました
本当にごめんなさい
>>435 今度は書き込む場所間違い……もう二度とここには書きません
許して下さい
もちつけ
この程度のミスで怒らないよw
にちゃんねるに慣れてないのかな?
「許してください」「もうここにはきません」
って類の謝罪はここでしても不満を持たれるだけだよ。
>>438 重ね重ねすみません
以後気を付けます
2ちゃんねるに書き込むの初めてだったんです
まとめに入れません
もしかして閉め出されたかな
それともイデ?
ま、最初は誰でもそうだし、これから気を付ければ何の問題も無いさ
それはそうと確かにWiki入れないな……多分メンテ中か何かだろうからすぐに元に戻るだろうけど
キン肉スグル、ハム、タママ二等兵、ゼロスを予約します。
予約キタwksk!
キターーーーーー!
ksk
待ち侘びてました!!
wksk
予約キター!
kskkskkskksk
そんなことよりも、だ。
死亡者名鑑のフェイトさんの名字をいじったのは誰なんですか?
先生怒らないから、正直に言いましょうw
予約だあ!
wkskwkskwksk
kskksk
予約ktkr
そしてフェイトwwwww
結婚おめwwwww
おまwwwwww
流石に本編以外読んでない人からしたら意味不明だから、怖い人に怒られない内に直しとけよ?まあおめでとうw
ならば、用語集の方に入れとけばおk
用語集が適切だろうな
流石に本編について触れてる箇所に死者スレネタはまずい
……けど、個人的には実現して欲しいwww
ある意味死者名鑑もネタみたいなものなんだし注訳つければ解決!
いや嫌ってる人は蛇蝎のごとく嫌ってるから配慮は必要だ
たまにはこういう遊びも楽しいけどねー
死亡者名鑑は直して、用語集の方にこれこれこういうことがありましたーって書いとくのがいいと思うよ
携帯停止前に書き込んでみる
スエゾー
【作品】モンスターファーム
【登場話数】12
【スタンス】対主催
「○ッ○全開! ハートばっくばくだぜ〜っ!!」にて初登場。
開始早々オメガマンに襲撃され、一度はガッツダウン技を駆使し逃げ出すも再度襲撃され、重傷を負わされるも支給品の大キナ物カラ小サナ物マデ銃により撃退に成功する。
その後、休んでいる所をガイバーTこと深町晶に発見され保護、彼の支給品の小トトロと共に仲間となる。
モッチーの死にショックを受けながらも残る仲間達との合流を目指すが、0号ガイバーことkyonに荷物を奪われ、博物館に着いて早々放送で仲間の一人であるホリィの死を知る、等不幸が続く。
更に色んな意味で危険なマーダー・雨蜘蛛が加わり不穏な空気が漂う中、チャットでリナ・ドロロ組と情報交換中、仲間の一人である佐倉ゲンキの死を知り、遂に主催者に対する怒りが爆発。
最強必殺技のテレポートで小トトロと共に主催者の元へ跳ぼうとするも、知らぬ間に掛けられていた制限下での無理な発動により小トトロと融合、細胞異常により瀕死に陥ってしまう。
だが、スエゾーの元に突如主催者の一人である長門有希が出現、課題をクリアすれば元に戻すと告げる。
晶が課題に失敗、雨蜘蛛が棄権するも、その場を去ろうとする長門の足に必死に噛み付こうとするスエゾーの姿に長門は課題のクリアを宣言、融合を解除する。
だが時既に遅く、最期に「仲間」である晶にハムを、「兄弟」となった小トトロに晶と雨蜘蛛を託し、その場に首輪と円盤石を遺しゲンキ達の元へ旅立って行った。
尚、彼が晶に託したモンファ組唯一の生き残りであるハムはスエゾーとは面識が無い時期から来ており、彼がその事を知る事無く逝けたのはある意味救いかも知れない。
【k:彼と s:小トトロは血を分けた k:兄弟となった】
こんなんでどうでしょう
文法が変なのはご容赦下さい
ボツなら華麗にスルーお願いします
乙です。死亡者名鑑はまだまだ書くキャラが多いから少しでも書いてくれるのは嬉しいよ。
乙です!
スエゾーはいろいろ大変だったなww
「ちゅう」には本当に笑った
名鑑乙ー
名鑑乙
さすがに5X氏からの連絡が欲しい。
修正してるならいつまでかかるのか。
大変申し訳ありません。
土曜か日曜には何とか……
名鑑乙!!
まとめ読んで気付いたが、そういえば友人達がバタバタ死んでってんだよな…
それを聞くスエゾーの心境は量りしれんわ
>>461 了解しました、ゆっくり修正していってね!
修正版の投下楽しみにしています
でもさすがにゆっくりすぎるから出来によっては苦言が呈される可能性無きにしも非ず
一応心構えぐらいはしておいた方がいいかも
>>464 こら、シロウ!書き手氏を脅すんじゃありません!
欲しがってたカラー小トトロ買ってあげないわよ!
カラー小トトロ……縁日で売られてるけど、買ってすぐに死んでしまうんだろうな……
節子「ねぇ兄ちゃん・・・・・・なんでモフモフはすぐ死んでしまうん?」
>>467 愛ゆえに……悲しまねばならないのよ……
ライガーにまたがるミニなのはは想像すると可愛かったな……
ライガー殺した罪は重いぞkyon
>>461 了解です、お待ちしてます。
できれば次はもう少し早く連絡くれると嬉しいです。
やっぱり気になるのでww
まあ修正箇所多かったし、時間かかるのも仕方ないよ。何にせよ、楽しみにしておりますksk
>>469 見ぃろ!
キョンの扱いがゴミのようだ!
広告だらけだ
死亡者名鑑書いてみた
彼には名鑑に載るだけの資格はあると思うんだksk
カナブン
【作品】涼宮ハルヒの憂鬱
【登場話数】6
【スタンス】支給品
「消える命、瞬く命」で初登場。
治癒能力を持った巨大なカナブン。草壁サツキに支給された。
ケロロにディパックから出され瀕死の重傷を負っていたサツキを治した後は、支給品にも関わらず自由気ままに会場中を飛び回り始める。
「ネオ・ゼクトールの奇妙な遭遇」では体当たりでゼクトールを撃墜し、
「迷走失意 されどこの不運は連鎖のごとく」では治療したオメガマンに乗り回され、
「異世界人の考察」では通りすがりにスバルの傷を治し、
「彼の心乱せ魔将」ではついにカナブン視点のパートまで与えられた。
そして「誰がために」。
なのはの魔法でも治療しきれず、死にかけのケロロの前に現れた彼は、ケロロを治療し再び飛び立つ。
しかしその直後ゼクトールのミサイルの直撃を喰らい、墜落したカナブンの前に現れたのは主催者草壁タツオ。
カナブンの存在がイレギュラーであると語るタツオに、カナブンを支給品とした裏切り者は誰かと問われる。
しかし、タツオ銃で撃たれながらもカナブンは口を割らず、最期の最期まで黙したままその命を散らす。
一支給品でありながらフリーダムに行動し続けた彼。その死に様には、多くの住人が涙した。
【k:カナブン s:さんは k:かっこいい】
カナブンまでも名鑑が書かれる
流石kskロワだぜ!
だが間違っても似てるからってゴキブリのAAを使っちゃ駄目だぞ!!
>>474 乙です。
このカナブンけっこう話を動かしてるなあ
カナブンなのにwww
乙です
カナブンいい感じだw
名鑑乙です!
何気に重要な役どころだったなカナブン。
彼が居なかったらロワの展開はまったく異なっていたんだろうな〜
そういえば5x氏は間に合うんだろうか
無理なら無理で報告ぐらいは欲しいな
あとそろそろしたらばの広告が…
きっと3日後ぐらい
あまり脅すようなことは言いたくないけど、これ以上延ばされるのはなあ。二週間放置されてたし。
予約したい書き手がいるかもしれないし。
>>479 19のスレの内、10が広告なんだよな
あれを一掃すれば、どんなに見やすい事か……
教えてくれカヲル君、俺はあとどれだけ5x氏を待てばいい?
>>483 804 :名無しさん@そうだドライブへ行こう:2009/04/20(月) 20:31:33 ID:x3p/xTSo0
盲導犬の訓練で「予約を我慢できない状況」で主人が「我慢」指令を出すのがある。
言う事を聞いて我慢しだすと怒られる。
混乱するワンコ、「どうして!?ぼくはご主人の言う事聞いてたのに!?」
繰繰り返される「予約を我慢できない状況で我慢」
やがてワンコは気付く
「ただ主の望むがままに従うだけが忠義ではござらぬ。
刃向かってこそ示せる忠義もござ候」
そう、5x氏へ反旗を翻す時が来たのだ
こんな時だからこそ煽り文を投下しながら5x氏を待つぜksk!
初めてやってみたけど存外難しいね、これ
【117 鍵を握る者(◆S828SR0enc)】
とあるインターフェースが愛した本の森に、彼は彼女は足を踏み入れる。
いくつもの世界の情報が集うその地で、果たして二人は何を得るのか―――
(注意・例え他に誰も居なくとも、図書館は静かに利用しましょう)
【118 さらば愛しき中トトロ!! の巻(◆YsjGn8smIk)】
友達に、なれたと思ってた。
でも、「あちら側」と「こちら側」。両者の間に立つ壁は僕が想像していたよりも、ずっとずっと高くて、ずっとずっと堅かった。
だから―――さようなら。
5x氏からの連絡がない・・・・・・まさかスバルを嫉んだカヲル君によるイデの発現か!?
>>486 そして煽り文乙ですー
煽り文乙です!中トトロぉぉ!さようならが哀しいぜ…
実際何があるか解らないし、ネットに繋げない日が続いてもおかしくない。
有志の集まりだし、今回に限らんけど「待たされてる」って感じはないなー。
読み専の俺にできる事は、イデが発動していないことを祈るのみだ…死者スレでイデっぽいの出たしw
というか冗談抜きで急病とかじゃないことを祈る
新型インフルも相変わらず流行中だしさ……
大変申し訳ありません。
昨日から今迄回線が繋がらなくなりまして連絡できませんでした。
現在まだ努力中です……
なんか…もうね…
あれだけ議論になって
これだと…
>>490 了解しました、投下をお待ちしています
>>491 あれだけ議論になったから、修正も難航してるんだろうよ
さっと修正できるような些細なミスならともかく、展開とかも結構変わっちゃってるし……
こちらが長門の力の扱いが云々だから修正してくれって要求したんだし、あまり書き手を責めるのは良くないと思うぜ
早めに修正を終わらせて貰えれば嬉しいのは確かだけど
大変なのは分かるけど、長い間ずっと修正で拘束するのはあまりよくないかな。
一度破棄にして、誰も予約がなければ投下にした方が……
その通りですね……
他に予約したい方がおりましたら構わず入れてください。
申し訳ない。
ちょっと待ってお願いします。
了解です。ゆっくり(ry
一週間前に読み始めて、ようやくWIKIに収録されてる話は全部読み終わった・・・・・・いやあ、面白かった
パロロワ自体ちゃんと読むのは初めてだったんだけど、燃える展開が多くて欝になることなく一気に読めたよ
これからの話も、楽しみにしています
ところで、WIKIの過去ログは見れないのかな?
wikiのメニューにある過去ログ集から見れるよ
全部読むとはすごいな
ついでに明日には新作投下もあるよ
500 :
創る名無しに見る名無し:2009/10/21(水) 00:26:14 ID:SzDd/cJa
____
\ ───___
<  ̄ ̄ ̄ ̄|
> _________ |
 ̄ ̄ | / \ | |
| /⌒ヽ /⌒ヽ | |
| | ‘ | i ‘ | | |
| ヽ.__ノ ヽ._ ノ レ⌒ヽ
ノ o 6 |
/__ \ _ノ
> ノ
<、___ イ
|───┤
/ |/ \ / \
>>497 kskロワへようこそ!
ここの作品や書き手は全部素晴らしいから、色々語り明かしたいぜ!
俺は夏休みに一気読みだったなあ……たまたま作品名でググってたら、ここのwikiにたどり着いた
で、将軍のカリスマに痺れてそのまま住人になりました
対主催の朝倉さんに興味を持って最近読み始めました
やっと第一放送まで辿り着いたところです
冬月コウゾウは絶対ズガン要員だと思っていたのにいい味出してて驚きました
wikiの過去ログがずっと見えなくなってます。
夏ごろからずっと過去ログ死んでるよ
どうやら保存してた23chてとこが閉鎖したらしい
俺はオープニングが決まってすぐからいるな。
今でもここが大好きだ。
>>503 冬月さんはこれからもいい味出し続けるから是非読むんだ!
ネタバレは避けるけど。
ちょっと調べて過去ログを別の保存サイトにつなぎ変えといたよノシ
広告が若干ウザいけどそこは我慢してくれぃ
おお!見れるようになってる
本当にありがとう。
乙乙
過去ログ見返して来ようかなー
過去ログを見返すと、
投下後の感想よりも安価が見応えあるから困るのがこのスレの困ったところ。
おお、乙ですー
4e氏がお戻りになられた!
沢山あったしたらばの広告が消えた!
イィィヤホォォォッウ!!
おおほんとだ!ありがとう4e氏!
復活ktkr!!!
すごくすっきりした。
4e氏、乙です!
>>507氏&4e氏乙です!
そして遅くなってすみません。
ゼロス、タママ、スグル、ハム、投下します。
「おや、あれは……」
ゼロスは焦げた町の一角でその人影を見かけて思わずそう呟いてしまった。
その呟きが聞こえたわけでもないだろうが、向こうもタイミングよくこちらに気付いたようだった。
「ゼロス君! なんでこんな所にいるんじゃ?」
驚いたようにそう叫びながら、何か大きな物を背負ったスグルがガレキの山を掻き分けながら駆け寄ってくる。
ゼロスが頬を掻きながら事情を説明しようと口を開いた瞬間――。
「えー、実はですね……」
「あーーー! お前はボクの邪魔をしたブタ男、略してブタオー!!」
隣のタママが急に絶叫をあげた。
「ぶ、ブタオーじゃと!?」
「というか略す意味あるんですか、それ……」
つっこむスグルとゼロスを無視して、まるでチンピラのように瓦礫を蹴飛ばしながらタママはスグルへとにじり寄った。
「ブタオー、あの時は世話になったぜェ! 礼は百万倍にして返してやるですぅ!」
「礼? なあに正義超人として当然の事をしたまでだ、別に礼などいらんが……どうしてもと言うのなら牛丼でも奢って――
」
「そっちの礼じゃねえェェェ!!」
「あ、ダメ? グム〜、牛丼は高すぎたという事か」
「おいィ! ボクをあまりなめるんじゃねーですよブタオー!!」
フシュルルと、攻撃態勢をとるタママを見て慌ててスグルは手を振った。
「お、怒ったのか? か、軽い冗談ではないかーーーっ!」
「ボクをバカにしたことを地獄で後悔するがいい〜〜ッ! タママインパ――」
「はい、そこまでです」
ゼロスは口から怪光線を発射しようとしたタママの頭を上から強制的に閉じた。
「ぷごぼっ!!!」
当然、怪光線はタママの口の中で炸裂し、タママは口から黒い煙を噴きながらのた打ち回る。
それを綺麗に無視してゼロスはいつもの笑みを浮かべながら遮られた説明を再開した。
「まあ、ご覧のようにタママさんが目を覚ましちゃいましてね。とりあえず一緒にケロロ軍曹を探すことになったんですが
…………どうしましょう、コレ」
のた打ち回るタママをちらりと見ながらゼロスは聞いてみた。
スグルもそれをちらりと見て冷や汗を流して頭を抱える。
「うーむ……どうしようと言われても……ゼロス君、どうしよう?」
「僕としてはさっさと始末しちゃったほうが世のため人のためだと思うんですけどね」
「待て待てーい! そうじゃ、ケ、ケロロ軍曹と合流すればきっとタママだって落ち着いてくれるはず……あーそうそう!
それにケロロ軍曹の情報も手に入ったんだ!」
「ごぶう……ごふう……なんだってぇ!?」
その瞬間、地面を転がっていたタママがシュタっと跳ね起きてスグルに掴みかかった。
「ブタオー! 軍曹さんをどこで見やがったですぅ!?」
「わ、わたしは見とらん。見たのは――ハム、すまんが説明してやってくれ!」
「む、ムハー……そこで我輩に振るんですかぁ」
スグルに背負われていたウサギのような獣人が嫌そうな声をあげた。
「スグルさん、その方は?」
「おお、紹介が遅れたな。こやつはハム、わたしたちと一緒に主催者に立ち向かってくれるそうじゃ!」
「ああども、よろしく。……まあその、我輩は確かに良い情報をもってますが」
「情報……というとケロロ軍曹のですか?」
「え、ええ、まあ」
食い入るように見つめる――というか睨んでいる――タママに怯えたように、ぽつりぽつりとハムはそう答えた。
そして次の瞬間、タママが動いた。
躊躇なくハムへと飛び掛ると、下から睨みあがるように脅し始めた。
「さっさと説明しやがれェェ! さもないとこんがりと焼いて食っちまうぜェェ!?」
「なんですとー!?」
「ウラァーー! 食われたくなかったらさっさと愛しの軍曹さんの情報を――」
「タママさん……少しはしゃぎ過ぎじゃありませんか?」
タママの言葉を遮ってゼロスはその頭の上にポンと手のひらを乗せた。笑顔で。
「う”…………ま、まあ少し急ぎすぎたかもしれないですねぇ」
それで診療所で見せた火炎球(ファイアーボール)の威力を思い出してくれたのか、タママもそう同意してくれた。
今度はゼロスを睨み始めたが。
「おお、ゼロスくんは随分タママと仲良くなったんじゃな」
「そう見えますか? ……まあそれはさておきハムさん、話を聞かせてください」
「ムハ、分かりました。ではまずはこの火災の原因となった事件の事をお話しましょうか」
先を促すとそういってハムは話し始めた。
強力な爆撃を行った者たち。
逃げるケロロ軍曹たち。
そしてスグルと出会ったことを。
ハムが一通りの事を簡潔に説明し終えたのを確認してから、ゼロスはふむ……と一息ついてから結論付けた。
「なるほど……ハムさんの情報が確かなら時間的に見てケロロ軍曹はすでに近くにはいないでしょうね」
その言葉にハムも頷いて同意した。
「同感ですな。瓦礫に埋まったりしてたらあの環境です、火災に巻き込まれて既に死んでいるでしょう。
ですが彼らは放送では呼ばれなかった。そこから推察すると――」
「無事逃げ延びた公算が高い、という事ですか」
「ムハ、その通りです」
それを聞いてタママがぱあっと表情を明るくした。
「じゃあ軍曹さんたちは無事だっていうんですかぁ!」
ケロロ軍曹の無事を知ったせいか、妙に可愛らしい表情でそう聞いてきた。
やはりその変わり様にも怯えたのか、ハムが幾分及び腰になりながらも答えた。
「ま、まあその可能性が高いでしょうな」
「よかったですぅ……心配でボク、胸が張り裂けるかと思ったですぅ」
ほっと安心したようなタママを見て、その肩をスグルがぽんと叩いた。
ksk
「よかったのう、タママ」
「ブタオー……ボク勘違いしてました! ブタオーは意外といい奴だったんですねぇ!」
「おお、わかってくれたのか! みろゼロスくん、話せば分かるんじゃ!」
その能天気な言葉にゼロスは嘆息する。
「……だといいんですけどねぇ」
「あのぉ、お話中、申し訳ないんですが……とりあえず移動しませんか?
ここは長話するには環境が良くなくって……我輩、先ほどから煙いわ熱いわで少々辛いんですが」
恐る恐るといった感じのハムの提案を聞いてスグルが大きく頷いた。
「むう……そういえばそうじゃな。よし、とりあえずもう少し広い所へ行こうではないか!」
「おーですぅ!」
「ムハ、そうしてくれると助かります」
そういって歩き始めた三人を見て、ゼロスは再度嘆息した。
「……やれやれ」
どうもタママを禁止エリアに放り込める雰囲気ではなかった。
ホリィの時といい、誰かを禁止エリアに放り込もうとすると邪魔が入るのだから運が悪いとしかいえない。
(まあ、他にも手はありますし……今回の所は諦めましょうか。……今回は、ね)
そして静かに笑うとゼロスは三人のあとを追って早足で歩き始めた。
★ ★ ★
近くにあった公園のような広場まで避難してきたボクたち。
一息ついたあとに最初に自己紹介を始めたのはブタオーでした。
ボクは燃え尽きた芝生だった場所に座ってそれを聞いてたんですが、ヤツの話はなんとも奇妙な話だった。
超人とかキン肉星王位争奪戦とか……これも異世界ってヤツなんですかねぇ。
そんな意味不明の自己紹介が終わって、ボクが自己紹介をし終えるとブタオーが失礼な事を呟いたんですぅ。
「ケロン人? うーむ、そんな超人は聞いたことがないがのう」
「超人じゃなくってボク達は軍人ですよぉ。それにそういうこと言うならペコポン――じゃなくって地球で宇宙人がレスリン
グしてるなんて話のほうこそ聞いたことないですよぉ」
そう答えてやるとショックを受けたようにブタオーは飛び上がった。
「あれだけテレビでやってるのにキン肉星王位争奪戦を知らんのかー!?」
「しらないですねぇ、そんなローカル放送」
「ろ、ローカル? はっ! ま、まさか全国放送しているってのは嘘だったのかっーー!?」
ブタオーは頭を抱えたり飛び跳ねたりと忙しい奴でした。
そこに、でかウサギも口を挟んできたです。
「そもそも我輩にはそのテレビとかいう物自体が判りませんけどね」
「な、なんだってー!?」
「テレビを知らないって……ムハッチはいったいどんな田舎に住んでるんですぅ?」
「田舎とは失敬な! というか我輩の名前はハムですよ!」
「ムハッチでいいじゃないですか。ね、ムハッチ!」
「お断りです!」
ksk
そして最後の一人のおかっぱはおかっぱで――
「酷似した世界だというのに微妙に違う……ふむ、もしかしてこれは時間ですかねぇ」
なんて、一人で訳のわからねー事を呟いていたですぅ。
大体こいつは自己紹介でも「謎のプリーストです」としか言いやがらねーですし、怪しすぎ〜。
(というか本当にこいつらを信じていいんですかねぇ)
おかっぱは元から怪しさをとったら何も残らないぐらい怪しいから、これっぽっちも信じちゃいませんが
――ブタオーとムハッチはどうなんだろう。
んん〜、よく考えたら姿からして怪しいかもですぅ。
そもそもブタとウサギがなんで喋ってるんですかねぇ?
軍曹さんを一緒に探そうとしているのは確かみたいなんですけど、こんな奴らを連れて軍曹さんに会っていいんでしょうか?
(答えはNOォォォ!)
特におかっぱ、こいつはぜってえ殺し合いに乗ってやがる。
とてつもねえ腹黒オーラをビンビンに感じるぜェェェ!!
よく考えたら……絶対に軍曹さんやフッキーUには近付けちゃダメな奴ですぅ。
でも、近付けない為にはどうしたらいいんですかねぇ。
こいつらから逃げる?
でもこいつらは軍曹さんを探す気満々だし、ボクがいなくても探し出してしまうかもしれない。
(あ、そっか。なら殺せばいいんだ)
突然、天恵のようにそんな考えが閃いた。
そうだ、これだけあやしかったらそう判断したボクを誰も責める事はできないはず。
軍曹さんたちが生きてるらしいって事は判ったんだし、こいつらはもう用済み。
ブタオーは良い奴のような気もするけど……完全におかっぱに騙されてるみたいだし説得はめんどそう。
ま、いいや……どうせ根暗カレーの発明品で生き返るんだし、全員まとめてぱあっとやっちゃうです。
「ん、どうしたんじゃタママ?」
黙り込んだボクを見てブタオーが訝しげに尋ねてきた。
だけどそれには答えないでボクはそおっとおかっぱの様子を窺った。
チャーーーンスゥ!
おかっぱは何も知らずにムハッチと何やら話しこんでいた……今なら奴を殺れる。
そう悟った瞬間ボクは気を高めて口に力を集中した。
――さらばおかっぱ!
「タママ・インパクトーーーッ!!」
「ひょいっと」
だけどおかっぱは馬鹿にしたような台詞を吐きながらタママインパクトをあっさりとかわしやがったァ!
チィィ、おかっぱめェェェ――ボクの攻撃をよんでやがったなァァア!?
「やれやれ……あなたも懲りない人ですねぇ。この人数を相手に戦うつもりですか?」
「ったりめーですぅ! こうなったらまとめてかかってこいやァー!!」
うしろに飛び退きながらおかっぱ達をそう挑発すると、意外にもムハッチが前に出てきたです。
ksk
「ほううう、ムハッチ〜! 臆病者かと思ってたけど意外と勇敢ですねぇ〜?」
「ちょ、ちょっと待ってください、我輩に戦う気はないですよ!
大体さっき和解したばかりじゃないですか、いったい攻撃の理由はなんですか?」
「簡単な事ですぅ。てめーらはきっと何か企んでるに違いねえですぅ! だから――タママインパクトォォォ!!」
台詞の途中で攻撃という相手の不意をついた華麗な一撃はさすがボクって自分を褒めてあげたかったですぅ。
って――かわされた!?
くうう、ムハッチのくせしてなんて華麗なフットワーク……くそう。
「あっぶな……無茶苦茶ですな。何も企んでなかったらどう責任をとるつもりですか!」
「なあに、もし間違ってても後で根暗カレーに頼んで生き返らせてやるから安心するですぅ!」
安心させてやろうとそう教えてやったのに、ムハッチは目と口をまん丸にして硬直した後、怒鳴ってきた。
「しょ、正気ですか!? 生きかえらせるとか……あなた頭がおかしいのでは?」
「んだどゴルゥルァラアアア! ケロンの科学力は宇宙一ィィィなんですよォ!!」
地団太を踏みながらそう説明してやると後ろのブタオーとおかっぱは納得したみたいだった。
「むう……ケロン星の科学力とやらはすごいのう」
「ええ、恐らくそのネクラカレーという方はかなり高位の存在なんでしょうね」
「な、なんですとー!? お、お二人とも……そんな与太話を信じちゃうんですか!?」
「いや、だってのう」
「だってじゃないでしょう!」
一人理解できなかったらしいムハッチがブタオーと言い争ってる間に今度はおかっぱがボクに話しかけてきた。
「それで僕たちが何も企んでなかった場合はそのネクラカレーという方に頼んで生き返らせてくれるんですね。
ところでそんな事を頼めるほどあなたはその方と親しいんですか?」
「まかせろですぅ! この島にはいないけど奴とは小隊の先輩・後輩関係、
そんな心配してないでとっとと――今度こそタママインパクトォォォォ!!!」
再度おかっぱを狙ったボクの攻撃は遠くのビルを破壊しただけで、またまたあっさりと避けられた。
お、おかしい……なぜ当たらない!?
戦士としての自信にヒビが入っているボクを尻目におかっぱが鼻を掻きながら呟いた。
「やれやれ……これはもう、とりあえず殺すしておきますか」
「おわー! ちょっと待ったあ、ゼロスくん!」
ムハッチと言い争っていたブタオーがそれを聞いて慌ててオカッパの腕を引っつかんだ。
「ちょ、スグルさん……まさかまた殺すなとかいう気ですか?」
「ムッハー! スグルさん、流石にそんな事を言ってられる状況じゃないですぞ!」
「グ、グム〜。ならばわたしが説得する。だからここはわたしにまかせてくれ!」
こいつら――ボクを舐めてやがるゥゥゥ!
と、いう怒りを込めて放ったタママインパクトもブタオーにあっさりと避けられた……。
「はぁ……はぁ……な、なんで当たらない! こ、こんな筈じゃあ……」
「聞くんじゃ、タママー! お前は疲れている、だから攻撃が見え見えで当たらないんだー!」
「な、なんだってー!?」
「ここは一つ、休憩にしようではないかー!
そうだ、一緒に牛丼でも食いにいかんかー? あ、牛丼一筋〜300年♪」
なんて妙なうたを歌いながらながらブタオーが間抜けな踊りをはじめやがった。
ぷっち〜ん……っと、その瞬間ボクの中の何かがキレた。
ksk
ksk
「…………」
「ん? いまなんて言ったんじゃ?」
「うるさいうるさいうるさいですぅ!!
優しいサッキーが死んじゃったのになんでお前らみたいなのが生きてるんですかぁ!!!」
「オワーーーーッ!!」
吹き出た嫉妬に押されるようにブタオーがうしろに転がっていく。
「妬ましい……羨ましい……腹立たしい!
ギュギュッチ……カジオー……その他の死んだり生きたりしている腹黒のみんな!
ボクに嫉妬をちょっとずつ分けてくれですぅ!!」
その瞬間――闇が蠢いた。
黒い怨念が黒い後悔が黒い憧れが黒い滅びが黒い領域が黒いナニかが――
呼びかけに応えてありとあらゆる不の感情が空から地面から何かから涌き出てきた。
それはあまりに多く、大きく、そして重かった。
気が付くとボクの頭上には直径5mを超える超巨大な嫉妬玉が出来上がっていた。
「ゲーーーーッ!! ま、前に見たのより遥かにでかいぞーーーっ!?」
その嫉妬玉を見て、転がっていたブタオーが怯えたように叫ぶ。
遠くからはムハッチの情けない悲鳴も聞こえた。
おかっぱも恐怖でちびっている――はず。
これならおかっぱどもを一網打尽に出来るはず。
……だというのに。
ボクはそれを支えるだけで精一杯で、ぶつける事ができなかった。
(動けぇ……動くですぅボクの腕ぇ……いま動かないでどうするんですかぁ!)
身体に残ったリキを振り絞った……だけど巨大な嫉妬玉を撃ち出す事はどうしても出来なかった。
タママインパクトの連打でもうリキがほとんど残ってないせいだ。
だけどその時――ふと脳裏にギュギュッチやカジオーの腹黒い笑顔が浮かんだ。
その瞬間、ボクの身体に不思議と力がみなぎった。
疲れたボクの身体を嫉妬が――みんなが支えてくれていた。それが直感で理解できた。
これなら――殺れる!
「くらえおかっぱぁぁぁ! これがみんなの――腹黒の――ボクの嫉妬玉だァァァァァァァ!!!」
黒く巨大な、まるで闇の太陽のような怨念がおかっぱに――ついでにブタオーとムハッチを巻き込んで――炸裂した。
「おわ〜〜〜っ!!」
「うわーーーー!?」
地面が吹き飛び、悲鳴が爆ぜる。
焦げた地面が舞い散り、黒い土煙が辺りを覆った。
「はっはっはー! ザマアミロですぅ、おかっぱーーー!!」
勝利を確信して盛大に笑ってやったです。
ボクはやったんです。
おかっぱが死ねば世界の半分ぐらいは幸せになるはず……そんな確信がボクにはあった。
世界を平和にしたボクを軍曹さんはきっと褒めくれるはず。
ksk
ksk
そして――ゆっくりと土煙が収まっていく。
ボクは目を細めて無残に抉れた地面の上でボロ雑巾のようになっているおかっぱ達を探した。
と。
「いやあ、結構なお手前で」
おかっぱが居た。
巻き込まれただけのブタオーとムハッチがゴミの様に吹っ飛んでいるのにおかっぱは――肝心のおかっぱだけは平然と
まるで何も無かったかのようにその場に立っていた。
「な、なにィィィ! なんで平然としてやがるゥゥゥ――はっ!?」
思わずやられ役のザコのような台詞を叫んでしまい、慌てて口を塞ぐ。
で、でもなんでよりによっておかっぱだけが平然としてやがるんですかぁ。
一番死んで欲しい奴が一番平然としているなんて……何故だ、ドウシテダ!
「――ま、まさか、お前も闇属性!? ってあれ?」
そんな事を考える間にいつのまにかおかっぱは消えていた。
ボクの目の前から影も形もなく、跡形もなく、かんっぺきに消失してたんですぅ。
「いったいどこへ――ふがぁっ!?」
突然うしろから首を引っ張られて息が詰まった。
うしろを見ると――そこにはおかっぱがいた。
おかっぱは腹黒い笑顔を浮かべたままボクの首を……いや、首輪を引っ掴んでいやがった!
「ぐ……このお!」
このままじゃ首をへし折られると悟ったボクは、足を踏ん張って引っ張る力に全力で反逆した。
でも。
(あ……れ?)
そんな綱引きは急に終わった。
なぜか急に首にかかっていた圧力がなくなったんですぅ。
そして身体が急に――、なって――
――ええ――ボクはど――な――ですぅ――目の前に――い――――?
「サッ……キー」
★ ★ ★
水を抜いた水筒のなかに回収できるだけのスープを入れながらゼロスはため息をついた。
「なるほど……これは中々やっかいですねぇ」
あの時、ゼロスは確かにそれを目撃した。
肉――いや、あれは植物だろうか。
とにかく首輪の金属を消失させた瞬間、突然首輪から触手のようなものが出現してタママの肉体に潜り込んでいったのだ。
そして数瞬後、タママは液状化した。
シンジの死体から剥ぎ取った首輪の魔力波動がおかしい事には気付いていた。
スグルの首にある『生きている』首輪からは鼓動のような特徴的な波動を感じたというのに
『死んだ』シンジの首輪はまるで無機物のような単調な波動だったのだ。
この違いはどこから来るのか……それが判らなかったのだが
その答が――アレなのだろう。
『生きている』首輪の中にはあの触手のようなものが存在しているのだ。
そして恐らくアレこそが人を液状化させている原因で間違いないだろう。
それが判ったのは収穫だが、同時に頭の痛い問題も浮上していた。
もしもあれが意志を持っているのならば――今のゼロスでは首輪を消失させる事が出来ないという事になる。
今回ゼロスがやった事はいたって簡単。
首輪を構成する金属の一部を消失させた、ただそれだけだった。
ゼロスには無機物なら一瞬でその成分を抽出して、望む形に変換できる力がある。
とはいえ制限されているせいで現状では直接の接触と十秒近くの時が必要。
対象が意志を持つ生物だった場合は分解に更に数十倍以上の時間が掛かってしまうだろう。
それでは首輪を全て消失させる前にゼロスのほうがスープになってしまう。
つまり――
「ゼロスーーーーっ! お前……お前はなんと言う事をーーーーっ!!」
と、そこでゼロスの思索は遮られた。
倒れていたスグルがいつのまにかゼロスの胸倉を掴もうと腕を伸ばしてきていたのだ。
「おや? スグルさん、どうされましたか?」
伸びてきた腕をひょいっと避けながらいつもの笑顔で聞き返す。
スグルは先ほどの爆発で怪我をしたのか、額から血を流したまま怒鳴りつけてきた。
「どうされた……じゃなーい! なんで、なんでタママを殺したーーー!」
「そのことですか」
そうため息をつきながら、スープの入った水筒と一部溶解した首輪をしまい、ゼロスはあっさりと告げた。
「ああするしかなかったんですよ」
「違う! お前なら先ほどのようにタママを気絶させることも出来たはずじゃ!」
確かに無力化も可能だったが、まさか正直に首輪の実験の為に殺したともいえない。
数秒ほどスグルと睨みあっていると、傷つき倒れていたハムがよろよろと起き上がってきた。
「ま……待って下さいスグルさん。あ、あの場合は仕方がない事だと我輩も思いますぞ」
スグルが傷ついたような顔でハムへと振り向く。
「ハ、ハム……! お前までそんな事を言うのか……?」
「タママさんの死は確かに哀しい事出来事です。
ですが! ゼロスさんが殺さなければ我輩たちはやられていたんですぞ!」
「……わ、分かっている。それは分かっているんだ。
だ、だが納得できんのだ! タママはあんなに誰かが死を嘆いていたんだぞ。
わたしにはあいつがそれほど悪い存在には見えなかった。
もう一度ちゃんと話し合えばきっと分かり合えたはずなのに――っ!」
そう言いながらスグルは悔しげにドスンと地面を叩いた。
その肩にゼロスはそっと手を置いて、囁いた。
ksk
「スグルさん……僕たちは死ぬわけにはいかなんですよ。例え誰かを殺してでも、ね」
「その考えは間違っている……! 正義超人としてお前がそんな考えならば見過ごせんぞ!」
スグルはゼロスの手を払ってファイティングポーズをとった。
「おや、間違ってましたか。でも、これからあなたもやらなければならない事ですよ?」
「なんじゃとぉ!?」
「そう――シンジさんの為にも、ね」
「え…………?」
シンジの名前を聞いた瞬間、拳を振り上げていたスグルの動きがぴたりと止まった。
硬直して動きを止めたスグルを見て、ハムがそっと小声で質問をしてきた。
「ちょっと待ってください。シンジさんて……まさかあなた達はシンジさんと会ったんですか?」
「お知り合いだったんですか。それはお悔やみ申し上げます」
「スグルさんのこの様子……いったい何があったっていうんですか!」
「……スグルさんも、殺すつもりじゃなかったんですよ」
その言葉が聞こえたのか――びくっと、スグルが震える。
「ま、まさか……スグルさんがシンジさんを!?」
「事故のようなものでしたけどね。錯乱していた彼を殺してしまったんですよ……スグルさんは」
「う……ううう!」
耐え切れないかのようにスグルが脂汗を滲ませながらうずくまった。
それを上から見下ろしながらゼロスは更に言葉を放つ。
「彼の為にもスグルさん、あなたはタママさんのような危険人物を殺していかなければいけないんですよ」
「…………し、シンジくんの……事とお前の言ってる残虐行為との間に……な、何の関係があるんじゃ!」
その質問にゼロスは指を軽く振って答えてみせた。
「あなたたちも聞いてたでしょう――ネクラカレーの事を」
「「根暗カレー?」」
言葉がきれいにハモった。
ゼロスはそれに頷き、二人に突きつけるように指を向けて続けた。
「タママさんが言ってた事を覚えていませんか?」
「え、えーと、確か根暗カレーというと……『根暗カレーに頼んで生き返らせてやる』とかいってたアレですかな?」
「ええ、そのアレです」
「それとお前の言った残虐行為が何の関係があるんじゃ?」
不思議そうに尋ねてくるスグルに言い含めるようにゼロスは言った。
「ですから後でネクラカレーに生き返らせてくれってお願いすればいいじゃないですか。シンジさんもタママさんもね。
スグルさん、それまであなたは死ぬわけにはいかないんですよ……他人を殺してでも、ね」
「ムッハーーー!?」
「い、生き返る? あ……あの子が、か?」
今度の言葉はハモらなかった。
フラフラとよろめきながら呟くスグルをハムが驚愕したような顔で振り仰いだ。
「す、スグルさん! 納得するとか……正気ですか!?」
「だ、だって……タママもそういっとったし……もしかしたら」
「あんなの錯乱していただけですぞーーー!?」
興奮して大声をあげるハムをゼロスはそっと手で制した。
「まあまあ、ハムさん落ち着いて。
……スグルさん、あなたは人が生き返るような奇跡に心当たりがあるんじゃないですか?」
その問いにスグルは神妙な顔で頷く。
「あ、ああ。バッファローマンやウォーズマン……他にも甦った奴は多い」
「やっぱりそうでしたか。……ハムさんそういう世界もあるんですよ。死者が生き返るような世界が、ね」
「…………」
ハムは呆然としたようにそれを聞いていた。
そしてゼロスはくるりとスグルへと視線を移す。
「さて、そういう事ですからスグルさんもこれからは安心して危険人物を殺していけるでしょう?」
「そ、それは……だが」
「もうスグルさんが迷ったり後悔する必要はなくなったんですよ。
大丈夫、殺してしまった彼らの事はあとでネクラカレーに頼めばいいんですよ」
それはまさしく悪魔の誘惑だった。
だが――。
「だめだそんな事は――できん!」
正義超人は頭を振ってそれを拒絶した。
その頑強さに僅かに驚きゼロスは目を見開いた。
「な、なんでですか?」
「たとえ後で生き返ろうと――そのような残虐行為、わたしにはできん!」
「待って下さいスグルさん! 別にこちらからその残虐行為をする必要はないんですよ?」
「な、なんじゃって?」
「正義超人であるあなたは弱い人を守らなければないんでしょう?」
「ああ、そのとおりだ!」
「思い出してください、弱かったシンジさんは悪魔将軍に襲われて錯乱した。そしてその結果が――アレです」
「う、ぐぐぐ……」
あの光景を思い出したのかスグルが再度呻き始める。
そこに畳み掛けるようにゼロスは言葉を続ける。
「考えてもみてください。今回タママさんに出会ったのが僕たちじゃなくってシンジさんのみたいな弱い人だったら
……きっとその人は悪魔将軍に襲われたシンジさんのように怯えて死んでしまうでしょうね」
「た、確かに……そう、かもしれんが」
「シンジさんみたいに弱い人を守るためには殺し合いに乗った危険人物は殺すべきなんです」
「…………う、ううう」
「それともあなたは、僕やハムさん、それにヴィヴィオちゃんやリョーコさんが殺されてもいいと思ってるんですか?」
「そ、それは……そんなことは……」
「だったら簡単ですよ。守るべき人を殺しかねない危険人物は殺してしまいましょう。
そして全てが終わった後にネクラカレーにお願いすればいいんです。
そうですね、殺すという言葉に抵抗があるのなら、一時的に気絶してもらうと解釈してはどうです?」
スグルは迷ったように数分ほど硬直した。
そしてぽつりぽつりと言葉を搾り出すように言った。
「ほ、本当に……そ……それで……いいんじゃろうか?」
ksk
それを聞いてゼロスはにやりと笑って答えた。
「ええ――それでいいと思いますよ、僕は」
「だ、だが……わたしが知っている蘇った奴らはみんな超人じゃった……かならず生き返るとは……」
「僕の知っている方で、死滅したサイラーグという町と一緒に住民全員を甦らせたような方もいます」
それは残留思念を実体化させただけの儚い仮初の命。
肝心なその説明を伏せたままゼロスは続ける。笑顔のままで。
「ですから大量の人間を一度に蘇らせる事が出来る存在がいても不思議じゃありませんよ」
「そ、そうか? な、ならみんな……あとで生き返るんじゃな?」
「そうだと信じてみてもいいんじゃないでしょうか」
僕はあまり信じてませんけどね。
と、その内心もまたゼロスは語らない。
それでスグルは信じたのか……大きく息を吐き、ゆっくりと言った。
「あ、頭のいいゼロスくんのいう事だ……そ、それが正しいのかも……しれん」
「では危険人物には一度死んでもらう。スグルさんもそれでいいですね?」
「……う、うむ」
ぎこちなく頷くと、スグルはタママが死んだあたりで手を合わせて黙祷をはじめた。
そして目を開けると誰に言うでもなく、一人空に向かって宣言した。
「シンジ君、そしてタママよ。
後できっと根暗カレーに頼んで生き返らせてやるから……それまで待っていてくれ……」
それを満足そうに眺めながらゼロスはゆっくりとスグルに近づいた。
「それではスグルさん、そろそろ行きましょうか」
「…………ああ」
ゆっくりと、だがしっかりと頷いたスグルに向かってタママの首輪を掲げながら言う。
「それで……コレの詳細もだいぶ判明してきたことですし、僕は一度落ち着いて研究してみたいんです。
出来れば一旦学校へ行ってリョーコさんと合流しようと思ってるんですが……スグルさんはどうします?
別行動って選択もあると思いますけど」
「……悪魔将軍がまだ湖にいるなら今からでも行きたいが、だいぶ時間も経ったしな。
それに確かにヴィヴィオやリョーコちゃんたちも心配じゃし……ハムも安全なところへ送ってやらねばな」
「ああ、そういえば! それでハムさん……あなたはどうしますか?」
にこりといつも通りの笑みを浮かべながら魔族はそう尋ねた。
【タママ二等兵@ケロロ軍曹 死亡確認】
【残り24人】
【B-08 市街地北部/一日目・夜】
【ゼロス@スレイヤーズREVOLUTION】
【状態】絶好調
【持ち物】デイパック(支給品一式(地図一枚紛失、ペットボトルの一本には水の代わりにタママのLCLが入っている))×3
草壁タツオの原稿@となりのトトロ、ケロボール@ケロロ軍曹、グロック26(残弾0/11)と予備マガジン二つ@現実、一部破損したタママの首輪(起動済み)
【思考】
0:首輪を手に入れ解析するとともに、解除に役立つ人材を探す
1:首輪内部の触手のような物を詳しく研究するために学校へ向かい朝倉と合流したい
2:A.T.フィールドやLCLなどの言葉に詳しい人を見つけたい。
3:主催者が興味を抱きそうな『戦場』に赴き、彼等と接触を図りたい。
4:ヴィヴィオとスグルの力に興味。
5:セイギノミカタを増やす。
【備考】
※首輪の金属の解析を終えました。触れれば十秒程度で金属を分解できます。
※首輪内部に触手のようなものが生息しており、それがLCL化の原因だと考察しました。
【キン肉スグル@キン肉マン】
【状態】ダメージ(中)、強い罪悪感と精神的ショック
【持ち物】ディパック(支給品一式)×4、タリスマン@スレイヤーズREVOLUTION、 首輪(碇シンジ)
ホリィの短剣@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜、金属バット@現実、100円玉@現実
アスカのディパック[基本セット一式、予備カートリッジ×12@リリカルなのはStrikerS、基本セット、モッチーの首輪、モッチーの円盤石
砂ぼうずの特殊ショットシェル用ポーチ(煙幕弾(2/3)、閃光弾(3/3)、ガス弾(1/3))@砂ぼうず、ホテル外壁のメモ用紙]
【思考】
0:悪を倒して一般人を守る
1:ゼロスと協力する。 危険人物は一時的に死んでもらう。
2:ひとまずハムを安全な場所まで送り届ける。
3:湖のリングに向かい、何としてでも悪魔将軍を倒して碇シンジの仇を取る。
4:学校へ行って朝倉とヴィヴィオと合流する。
5:ウォーズマンと再会したい
6:キン肉万太郎を探し出してとっちめる
7:シンジのことは忘れない
8:主催者を倒したあと、根暗カレーに頼んで死んだ人たちを生き返らせてもらう
※砂ぼうずの名前をまだ知りません。
※アスカのディパックの中身をまだ確認していません。
※自分の手助けの所為でシンジが無残に死んでしまった事で、助けを求める人間を助ける事にトラウマを感じています。
【ハム@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜】
【状態】ダメージ(中)、顔にダメージ 、軽い火傷
【持ち物】基本セット(ペットボトル一本、食料半分消費)、
ジェットエッジ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、チャットに関するハムのメモ、大量のシーツと毛布類
キョンの妹のディパック[『人類補完計画』計画書、地球人専用専守防衛型強化服(機能停止)@ケロロ軍曹
基本セット一式×2(ペットボトルの一本には水の代わりにキョンの妹のLCLが入っている)
佐倉ゲンキの首輪(起動済み)、キョンの妹の首輪(起動済み)、佐倉ゲンキの衣服(LCLが僅かに染み込んでいる)]
【思考】
0、頼りになる仲間をスカウトしたい。
1、ムハー……なんですかこの展開!?
2、『SOS団の正式名称』を何としても知って、もう一度診療所のパソコンを調べたい。
4、19時半を目安にゴルフ場で夏子と合流。20時までにこなければ単独行動。
5、B-1に何が転移したのかが気になる。
6、自分が手に入れたパソコンの情報、首輪などを使って大集団などに取り入りたい。
7、謎の書類(『人類補完計画』計画書)を解読できる人間を探す。とりあえずは夏子に頼む。
8、万太郎と合流したいが難しいと思っている。
9、ウォーズマン、深町晶、キョン、朝倉涼子を探してみる。
10、殺し合いについては乗るという選択肢も排除しない。
11、機会があれば主催者と接触したい。
【備考】
※ゲンキたちと会う前の時代から来たようです。
※アシュラマンをキン肉万太郎と同じ時代から来ていたと勘違いしています。
※悪魔将軍、古泉、ノーヴェ、ゼロス、オメガマン、ギュオー、0号ガイバー、怪物(ゼクトール、アプトム)を危険人物と認識しています。
※トトロ(名前は知らない)は主催と繋がりがあるかもしれないと疑いを持っています。
※深町晶を味方になりうる人物と認識しました。
※故障かエネルギー切れの可能性もありますが、現在のところ地球人専用専守防衛型強化服は完全に沈黙しています。
ksk
ksk
以上で投下終了です。ksk感謝!
問題がありましたら指摘をお願いします。
痛みを知らない子供が嫌い。心をなくした大人が嫌い。優しい指摘が好き。
投下乙です!
タママやっぱりか…
嫉妬玉が笑えたwww
腹黒が多すぎて、スグルはこれからどうなるんだろうか
投下乙!
ゼロス黒!さすが魔族!
タママが逝ってしまったか…
こいつの運命はゼロスと会った時に決まっていたのかもしれんな…合掌
そして首輪の真相にまた一歩!
ゴリ押しでは解けないかんじで強敵だなー
ぐらぐらのスグルは、巻き込まれハムはどうなってしまうのか!
なんとも続きが気になる話でした!
とうとう小隊メンバーから初の脱落者か……
それにしても、改めて参加者名簿を見たんだがキン肉勢の生命力恐ろしいなw
ゆで故の何かが作用してる感じか……あ、でもマンタ結構ピンチだっけ
投下乙です!
タママが逝ったか……
やはりあの状態でゼロスに遭遇した時点でこうなるのは仕方なかったかなー
生きてたらそれはそれで危険だったと思うし。
首輪の方は触手がLCL化の原因とわかって少し進展したけど、
この情報持ってるのがゼロスって所がなんとも……w
この先どうなるのか楽しみです。
投下乙!
タママはやはり……といった感じか。
嫉妬なんて闇エネルギーはゼロスの大好物だろうがw
しかも死者蘇生なんて置き土産したせいでスグルがぶれるし……
最後までろくなことせずに死んだなタママ。
>>544 マンタもそうだが戦争男もやばい。
マーダーと一騎打ちなんてどう見ても死亡フラグ。
夜のうちに二人死ぬことも大いにあり得る。
スグルだけ未だにバトルがないなw
投下乙!
自分の上をいく腹黒にタママ、敗れる!
そしてタママの置き土産でキン肉マン、殺人許容!?
続きが気になる良いSSでした
気がついたら参加者の数がとうとう半分を切ったぞ!
ついに半分切ったか…始めは50人近くいたのにな
>>547 バトルしただろ
ヴィヴィオ、シンジ、タママとw
投下乙です!!タママお疲れ…
腹黒VS腹黒が面白かった!
人物の黒さに、スグルの真っ直ぐな心が眩しかったwww
死者スレもだいぶ静かになったな
kskロワ2が今から楽しみな俺ガイル
ていうかアニロワ3で一票程度しか入らなかったあの作品とかいまいち票が足りないあの作品とかを入れるには安価しかないからなあw
別の安価ロワとかみるとここのような奇跡は二度と起こらないんじゃないかと思う。
だって外れが全くなかったどころか伝説が生まれたんだぜ?
kskは「加速」であり「奇跡」でもある。
あぁ、奇跡か。言い得て妙だな
またひとつkskの可能性に気づいちまった
ああ…本当だ、kskだ。上手い…!
>>554の気付く事ができる才能に嫉妬したwwww
>>554 なるほど!
確かに、ここの安価はいつも神掛かっているよな
携帯復帰したので衝動的に書き込んでみる
碇シンジ
【作品】新世紀エヴァンゲリオン
【登場話数】13
【スタンス】生存
「少年少女と、変態」にて初登場。
開始早々雨蜘蛛に襲われるも、川口夏子に助けられ共に行動する事に。
その後、朝比奈みくる、キン肉万太郎、ハムを仲間に加えるも「大人の女性」に良い感情を持たないシンジにとってみくるは警戒の対象に。
市街地にてパソコンからの情報収集の最中、その猜疑心は頂点に達し、みくる達の元から逃亡。
オメガマンの乱入もあり逃げ切るも、途中パソコンの掲示板に「みくるは主催者の手先」と書き込み自己嫌悪に陥る。
更にガイバーVこと古泉一樹、ノーヴェ、悪魔将軍に発見され、シンジを保護しに来たみくる達をあっさり売り渡す。
結果、シンジはウォーズマン討伐を条件に解放されるも、みくるが悪魔将軍に殺害され、シンジ自身もみくるを見捨てた罪悪感を感じながらも悪魔将軍への恐怖から逃げ惑う。
そして、森をさ迷う内遭遇した水野灌太(砂ぼうず)に捕らえられ、「断チンの刑」に処され情報を引き出される。
そこに駆け付けたのは、我らがヒーローキン肉マンことキン肉スグル(+おまけのゼロス)!
だが、彼にとって悪魔将軍やウォーズマンと同じ「超人」は恐怖の対象以外の何者でも無く、精神に異常をきたした揚句キン肉マンの眼前で自らの両手首から先と局部を道連れにショック死してしまうという、最期までいいところ無しで終わる結果に。
そのヘタレっぷりに敬意を表し、カヲル君が死者スレにて残したこの台詞を贈ろう。
【k:カヲル君曰く「 s:さようならシンジ君、 k:こんにちはシン子ちゃん」】
……いまいち出来が悪いな
誰か駄目出し希望
特に【ksk】の部分
>>559 おお、名鑑乙ー
シンジは確かにいい所無かったなあ……でも必死に生き延びようとする様子は結構好きだった
というか最後のksk部分www
>>559 しまった……読み間違えてた
手首じゃなくて手足の「皮」だけ剥けたんだったorz
お詫びして訂正
もう一つ書き込
キョンの妹
【作品】涼宮ハルヒの憂鬱
【登場話数】15
【スタンス】対主催→マーダー(ゲンキの仇限定)
「たまにはロリコンもいいよね!」で初登場。
開始早々温泉の中庭に飛ばされ池ポチャ、ずぶ濡れになった為温泉で入浴中佐倉ゲンキに裸を見られるというお約束発動。
ゲンキを風呂桶でボコボコにした後、お互いの知り合いと合流する為共に行動するも、支給品の風圧で浴衣が捲れる、アクシデントでゲンキにノーパンを見られる、等のセクハラ展開の餌食に。ゲンキ、お前ちょっとこっち来い。
その後、遊園地にて彼女の兄である0号ガイバーことキョンに襲撃されゲンキが負傷するも、支給品の地球人専用専守防衛型強化服を使用し逃亡。
更なるセクハラ展開や涼宮ハルヒの死に見舞われながらも、ゲンキの治療の為道中遭遇したゼロスと共に学校へ向かう。
その後、ゼロスに学校の探索を任せるも、パソコンの掲示板にてゼロスに関する警告文を発見。
だが、ゼロスの凶行を止めると言って聞かないゲンキを説得しようと口論の最中、惣流・アスカ・ラングレーが来訪。
強化服のナビの声に逆上したアスカに顔を切られた揚句人質に取られてしまう。
騒ぎを聞き付けた朝倉・ヴィヴィオ組が駆け付け膠着状態に陥る中、ゲンキの咄嗟の機転で脱出するも近くに潜んでいた小泉太湖(小砂)の奇襲からアスカを庇いゲンキが死亡。
紆余曲折の末、逃走したアスカを朝倉・ヴィヴィオ組と共に追跡中、小砂の死体を発見。
仇討ちとばかりに首を切断する。
その後、市街地の混乱の中ヴィヴィオを狙い姿を現したアスカに一対一の殺し合いを挑み殺害するも、目標を失った喪失感と人殺しの罪悪感により号泣、気絶してしまう。
だが、強化服のナビの助力や夢の中に出て来たハルヒの台詞もあり覚醒、市街地から脱出するも、そのまま外周エリアの海に落下。
最期は「ゲンキが自分の中に生きている」幸福感に包まれながら禁止エリアに散った。
ある意味、最初から最後までゲンキに振り回されっ放しの人生だったと言えよう。
【k:キョンの妹と s:佐倉ゲンキが出会った時に k:この末路は決まっていたのかも知れない……】
やっぱり長いな
もう少し縮められないものか
二つも名鑑乙です!
書いてくれるだけ感謝
そういやとうとう200話突破か
参加者も半分になったな
肉勢もすごいけど
なのは勢もけっこう残っているな
砂ぼ勢も1人しか減ってないし
モンファ勢はハム以外いなくなった…
しかし参戦時期が、場合によっては叩かれそうなとこからのハムが最後まで残るとはw
も一つ書き込
小泉太湖(小砂)
【作品】砂ぼうず
【登場話数】11
【スタンス】対主催
「マジカル小砂たん第一話 ネコミミモードで空を飛べ!」にて初登場。
支給品のネコミミことネブラ=サザンクロスから依頼を受け日向冬樹の捜索開始早々タママ二等兵からの襲撃を受けこれを撃退、冬月コウゾウの執り成しもあり協力関係を結ぶが、タママには逆恨みされる。
それから程無くして放送で冬樹の死を知り、行動方針を「異形の殲滅」に転換するか判断を迫られる中、胸を返り血で染めた女性を発見。
マーダーと判断しスルーするも、直後にラドック=ランザード(ズーマ)からの奇襲を受け、ネブラを奪われ負傷。
絶体絶命かと思われたその時、先程スルーした女性の救援により危機を脱する。
女性から治療を受けた後、女性が高町なのはという名の「魔法使い」であると知り、強引に弟子入り。
情報交換により、なのはが埋葬した人物が冬樹だった事を知る。
その後、なのはの探し人のヴィヴィオと一緒に居たと言う惣流・アスカ・ラングレーを保護、共に行動する事に。
だが、アスカに急かされ加持リョウジと合流する為に訪れた民家にて冬月と再開するも加持の姿は無く、逆上するアスカをなのはに任せ一旦二手に別れるが、冬月の判断で合流する事に。
だが、付近にズーマの気配を感じた為、草壁サツキに刺された冬月をなのはに任せ、先にヴィヴィオを捜索する為高校に向かうも、到着した時にはアスカにより人質騒ぎが起こっていた。
その様子からアスカが危険な存在と判断、人質が脱出したのを見計らいアスカを射殺すべく引き金を引く。
だが、彼女が放った弾丸は咄嗟にアスカを庇った佐倉ゲンキの命を奪い、ゲンキの行動に混乱しながらその場を逃走するも、その先に潜んでいたズーマにより彼女も命を断たれる。
常に打算でのみ動いて来た彼女の唯一の誤算、それは打算より感情で動くゲンキの存在に他ならないだろう。
【k:小砂たんの野望 s:佐倉ゲンキにより k:ここに潰える】
死亡者名鑑乙ですー
さっそくwikiに収録しておきましたぜい
>>568 採用ありがとです
因みに、自己チェックの結果シンジの名鑑に誤りがあったので、「両手首から先」を「両手足の皮膚」に書き換えお願いします
初心者なので@wiki不慣れなんです
名鑑が3つも!!乙です!!
シンジもホリィさんに負けず劣らず不幸展開だったな…KSK吹いたw
女2人のKSKにまで名前が出るゲンキの女限定厄病神っぷりが良いなwww
名鑑乙です。
小砂たんの野望は見事木っ端微塵になったなwww
生存率75%以上は肉と砂ぼのみ
肉は基礎スペックの高さ、砂ぼはしたたかさで生き残ってる感じか
個人的には、ロワより苛酷な世界の砂ぼ勢が生き残りまくりなのは全く違和感がないが、
原作を知らないと何の特殊能力もない人間がここまで残ってたりすると驚いたりするかもなー
正直な所空気力で生き残ってる気が(ry
だが肉勢も
スグル→精神状態がヤバイ
マンタ→ヤバイ連中に囲まれてる
まっくろくろすけ→強マーダーと一対一でヤバイ
悪魔将軍→敵が多くてヤバイ
って感じで今は他の連中よりもヤバめだぞw
>>575 報告乙です。すべて直しました確認ヨロ
前に話題に上がったけどゲンキのAAどうすんだろ
おおう、何だか色々来てるww
wikiも名鑑も地図も皆乙ですー
ゲンキのAAなー
けっこう探したけど見つからないんだよな
この中にAA職人は…
>>577 地図更新乙です!
つか町での死亡率半端じゃないな…。
なおした
シンジの名鑑の修正ありがとうです
たわむれに書き込
佐倉ゲンキ
【作品】モンスターファーム
【登場話数】9
【スタンス】対主催
「たまにはロリコンもいいよね!」にて初登場。
仲間達を求め訪れた温泉にて入浴中だったキョンの妹の裸を見てしまい、風呂桶でめった打ちに。
その後、キョンの妹の本名が名簿に載っていない事に疑問を感じながらも、お互いの知り合いと合流する為共に行動する事に。
だが、道中キョンの妹に無意識にセクハラをかましてしまい関係がギクシャクする中、遊園地にて0号ガイバーことキョンに襲撃され負傷。
辛うじて逃亡後、傷の治療の為キョンの妹に連れられ学校へ向かう途中、放送により仲間の一人・モッチーの死を知る。
その後、「セイギのミカタ」を探していたゼロスと遭遇、保健室にて治療中ゼロスから仲間の一人・ホリィの死を伝えられる。
だが、ゼロスに探索を任せ休息中、キョンの妹がパソコンの掲示板に書き込まれた警告文を発見した事でゼロスにホリィ殺害疑惑を抱く。
だが、ゼロスの凶行を止めようとしてキョンの妹と口論の最中来訪した惣流・アスカ・ラングレーによりキョンの妹を人質に取られてしまう。
騒ぎを聞き付けた朝倉・ヴィヴィオ組が駆け付け膠着状態に陥る中、咄嗟の機転でキョンの妹を自力脱出させるも、直後アスカ目掛け放たれた小泉太湖(小砂)の銃弾からアスカを庇い致命傷を負う。
そして、命の灯が消えゆく中、キョンの妹に最期の言葉を伝え息を引き取る。
最後の最後まで自分の生き方を貫いたゲンキだったが、その勇気ある行動がキョンの妹と小砂、二人の少女の運命を狂わせたという点では某時空管理局執務官並に報われない人生と言えるかも知れない。
【k:危険を省みぬ s:少年の最期の願いは k:叶う事は無い】
或いは
【k:キョンの妹と小砂の s:死の一因は k:こいつと関わったからじゃ……】
【k:この少年の行動が s:砂漠の便利屋の命を奪い k:キョンの妹の心を壊した】
……いまいち
誰かもっといいkskありませんか?
いやいや、危険を省みぬ〜で十分良くできてると思いますよ
乙です
後二つはいくらなんでもゲンキに酷いと思う
>>583 名鑑乙
ゲンキもとことん報われないキャラだったな…
序盤はあんなにほのぼの(?)としてたのに
思い付いたので書き込
惣流・アスカ・ラングレー
【作品】新世紀エヴァンゲリオン
【登場話数】14
【スタンス】生存→マーダー(「化け物」限定)
「時をかける少女?」にて初登場。
開始早々遭遇したヴィヴィオを見捨てようとするも、直後遭遇した朝比奈みくるに銃で脅されヴィヴィオを保護。
その後、ハルヒ・モッチー組と合流、ハルヒと口喧嘩しながら市街地を目指すも、ゼルガディス=グレイワーズの襲撃により逸れた所を今度はガイバーに扮したアプトムに指をへし折られ、「化け物」に憎悪を抱く。
その後、市街地にて加持リョウジ、冬月コウゾウと同行していたケロロ軍曹、タママ二等兵を襲撃するも返り討ちに遭い、市街地をさ迷う中、なのは・小砂組に保護され行動を共にする事に。
その後、冬月と民家にて再開するも既に加持とタママの姿は無く、なのはと共に向かった公民館から逃げ出し冬月を刺した草壁サツキを暴行の末殺害、庇おうとしたケロロもめった刺しに。
その後、ヴィヴィオに狙いを定め高校に向かう途中、アプトムを刺した事で主催者に「ご褒美」を求めるも、長門有希により過去のトラウマを刔られ、「化け物」を殺す覚悟完了。
学校にいたゲンキ・妹組を襲撃、更にキョンの妹を人質に取りヴィヴィオを狙うも逆襲され、ゲンキがアスカを庇い小砂に撃たれた隙を突き逃亡、殺せなかったヴィヴィオに対する憎悪を募らせる。
その後、戦力になる人間を求め火の海と化した市街地をさ迷う中、同じように炎の中をさ迷う朝倉・ヴィヴィオ・妹組と遭遇。
ゲンキの仇を狙うキョンの妹と一対一となり、自爆による大火傷の果てに鏡に映る自らの姿に突撃。
最期は、「化け物」を倒した達成感の中脳天を刺し貫かれ絶命する。
【k:彼女は自分の中の s:真の「化け物」に k:気付く事は無かった】
文章を縮める事を優先したので、端折った部分があるのは勘弁(小砂の時もアプトムとの会話の部分端折ったし)
そういえば、俺が作った名鑑って『「〇〇」で』が『「〇〇」にて』になってたわ
気になるなら修正お願いします
名鑑乙です。この一週間で名鑑一気に増えたなw
名鑑乙!
今現在で名鑑が出来上がってないのはナーガ様、ズーマ、アプトム、ゼクトール、タママにまで絞られたかな?
タママはともかく、他はAAに困りそうだな・・・・・・
ナーガが見つからん
同じドラゴン属性でこいつを代用できないものか
/|_____ノヽ
〈〈___/´|彡_ノノ
/| /| ー-しイ‐‐'′
ト、/ !,イ__「i/ レイ {_,r┴、
| ,r'7 /、L-─¬、 i_/⌒ヽ
「了_,r// / \ /\`Y´ ̄ヽ
ト、 f^ソ、 |// ̄\ !_ ヽ ヽ Y´ ̄ヽ
rト、\!_{_iY∠---─┴-、 ノ | !`Y´ ̄ヽ
{」 Y´-く`ー‐r┬‐ァ' ̄ ̄,イ ̄ / | レ─-!
ヽ、 〉-ヽレ-、\ `'┴'r-─‐く_ノ--‐' _人ノ │
} `ー┤ レ! ! `ーr─┴、____/ !-─-、!
ノ ル'⌒ヽ!| ,-─' ̄`ー/⌒ヽ _ノヽ、 !
|| /! | /ノ,イ_ ̄\__厂 i─‐‐'´ | ヽ ノ
ヾ、_八_`ーイ' 厂! | \ く ,-─-、 ヽ ノ /´
 ̄ `ー‐'′ ! l `┘ノ厂 ̄` `ー‐匕__/
`'====''′
どうでも良いが、MADを見るまでの俺個人が抱いたナーガ様のイメージ
蛇ですらないがww
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;;\;; \/::::::::::: ::::::\;;;;;/ 彡彡-‐'''";;;;;;;;;;;;;;;,:ノi
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ヽ,、;;;;;;;i!::::::: ::::: :::::::::::::::: 彡/~_,,,,-‐'/_/
ゝ|;゜ヽ、i!,ィ'"´:::::::::::::: \\;;;;//::::::::::::::::: :::: / /;;;; /ヽ、
ヾ`i::::::`i!:::: /::/::::\ i //: ::::::: ::::::::: ::: /`ヽ;;;;/ヽ⌒ヽ
彡 i、;;;;i、::: __;;{::: }|{ :;;;_,,,,-‐''/彡 ::::::: );;;:;/::: ヽ
ノ;\ |;;;ヾ;rーi=、:::::: i;;i!;; ;;;; ;;;;/'( ノ_ノ''~:;:::::::::: / :::::ヽ
⌒ヽi、`i;;;;`ゝ`-'`ヘ,,,,-‐'"i!::r''`'‐-‐''`''''‐''¨ :::::‐'"::人从
ー''"~`'''`'''i,;;;;;~ ~¨~、~;;;| iヾ::::i/,ノ゙..-'´,r'´ __从/ `-‐w-'´
::::::::::::::::::::::i、 ` :{ :i .∨ i ;;;;;; \
::::::::::::i、 :::: >`i i':ミ:::⌒ヽ彡:::\ ::: > 厨 か 今 よ
::::::::::|ヾ、 ::::::::{:::: ::::::::_,,,ノ...:::: i!::::::::: \ 房 わ の く
:::::::::::::::::゙'、‐ ':::::、`ヽ、_,、-''::::::::: ;;i! /;;;;;) し 一 ぞ
:::::::::::::ヽ、::::ヽ、:::::r'ヾ、 ::::::::::: __,,,,/∨ゝヽ /;;;;/ た 太
:::::::::::::::::::::::::::ヾ、:::::ヾ、~''"¨"'''"¨""~`'''''''''"::::::::: /;;;;;;;;;> な 刀
::::ヽ、:::::`i''"":::::: ::::::::::::::: /;;;;;;;;;;;\
::::::::`i、 ::::::::::::: ,,-'";:;:;:;:;:;:;:;:;∠
:::::::: ゙'''‐-''¨''''‐‐-‐-‐-'´ )/W⌒\(~~∨⌒ヽ
あながち間違ってはないなw
アプトムならこれとかどーよ?
: ..,,v-v,,,,,,,,iiiiiiiiiiii,,,,,,、
_,r┴冖''lョvmx,,,,.:'、,,,,,,,,,,r,iilllllllllllllllllllllllllllli,,
,xr'"": : : : ‘` : .゙゚'l!lllllllllilllllllllllllllllllllllllllllllllllli,!=@
: r*″ 、: .、.._、: `: : .,lllll|lllllllllllll!!゙ll゙゙ll゙゙ll゙lllllllllll_.,llli,、
.ャ,,illi,,,、",j,,,,il】,:、、: : :、、.,,lilll゙llllllllllllllll,,..,,,ll,,`,l「lllllllllliiilllllii,,,,
.'lll!!!!!!llllllllllllllllli,g,,:、、、: :,,,,l,lilllllilllllllllllllllllllllllllllliiii,,l゙!l゙lllllllllllllllllllii,,
l!°‐ `゙゙!lllllllllliliiiilil,g,liiiilllll゙!!llllllllllll,゙゙!!lllllllll!!!lllll゚l゙ll||l゙!l,゙!llllllllllllli,,、.,,,,:
.ll. : : : : : : 、゙!lllllllllllllllllllllllllllll".゙!!lllllllllllllllll゙゙llllllll゙゙,liilll,lト: : `゙!!lllllllllllliillllll
゚ll,,,!: 丶 `:-:゙l゙゙゙゙゙゙゙!!llllllllllllll: : `゙!lllllllllll!!li、,v ,,illlllllllll,,! : ゙lllllllllllllllllli、
.゙lili,,:,'、.: : : : :| : lllllllllllll: .、`゙゙!lllll!lll",,iillllllllllllllllli、 : 'llllllllllllllllllllliii,,、
、,.゙゙!!lliiliこ: : ::l| .,,,,,,llllllllllllllll,,、: : .:i,,,lllliiiil!!!゙゙゙゙!!!!!!lllllliii,,,. .lllllllllllllllllllllllllllii、
.l゙l_ ゙゙lllllli,、: .゙elllllillllll!l!!llllllllllli,,ト.i、.llllllllllll゙"`::.,,,i,,”゙!!!!!l,,、.,lllllllllllllllllllllllllllllll
名鑑乙です!!
モンファ勢のAAはなー。円盤石のAAをどっかで見たぐらいだ。少ない…
いっそ(フリーソフトを使って)作ろうかと考えて元絵を探すが、元絵すら見つからないというwww
週末なのにメインHDが吹っ飛んだ…
修復だけで休みが潰れそうだ。
イデか!?カヲル君のイデなのか!?
ひー、AAって作るの時間かかるのな!
ゲンキに見えたらこれ使ってやってくださいな
とりあえずwikiの練習ページに貼ったのはズレなかったのでいけるはず!
--´  ̄ ̄ ̄ヽ
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i l l l l │
{ \ ヽ、____\___〈
`ヽ-/⌒ ヽ__ノ ヽ
_ ‐、、 (____‐ イ、 ヽ
∠::::::::`:ヽ ゝヽ____ ヽ ヽ
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ヽ ヘヽ入 丿`゙/ ヽ 丿ノl  ̄''
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弋 \ 丿 ノ ll::::::::ヽ l ヽ
丶、、______ ノ l 、:::::::::::ヽ、 l ヽ、
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ヽ l l::::::│` ´  ̄ ̄---
すげえ、ゲンキだ!乙乙!
……グレン?
>>597 作ってくれたのか! 超乙です!
ただ、上の方にぽつんと浮いてる「i」は「. 」とかで代用できないかな?
>>600 修正したよー
--´  ̄ ̄ ̄ヽ
l l l l 亅
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{ \ ヽ、____\___〈
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602 :
600:2009/10/25(日) 18:21:37 ID:Wln5sMxe
>>601 改めて乙です! 余計な注文つけちゃってスイマセン。
おお、AA乙です
おおおゲンキだ!!AA乙です!
ウォーズマン、リヒャルト・ギュオー予約します
っと、中トトロ忘れてました
>>606 NIKU氏キターーーーーーーーーー!!!
wksk
いえーい回線繋がった
リハビリもかねて安価予約みたいな
というわけで久々に安価予約します
>>615
一姫を含む予約
ksk
kskst
ksk
ksk
戦争男を含む
トトロ希望
かぶってる
ちくせう、安価見逃した……でも予約ktkr!
この場合は一つ下のトトロ? それとも再安価?
>>615 ウォーズマンの予約が被るので安価下、
>>616に移行します
では、キョン、トトロで予約します。
2X氏、ずっとお待ちしておりましたよ
wksk
肉氏も2X氏も、投下を楽しみにしておりますksk
予約来た!
って、どっちもマーダーと対主催!?
ウォーズマンは無理っぽいけどトトロ逃げてーーー!
ヤバイ…吐きそうだ
4e氏も復活して肉氏が戦争男を予約して2XE氏が復活して…
嬉しすぎて許容範囲超えちまうだろうjk
うわ、乗り遅れたorz
お二方本当に楽しみにしてます!
いまさらですが状態表の表記忘れです。
「冬の訪れ、そして春の目覚め」にて深町晶の所持品にスエゾーの首輪がありません。
首輪を拾った描写はあったので彼の所持品に加えていいでしょうか。
……作者に無断だけどこれくらいはいいよね?
よ・や・く・・・きたーーーー!
しかもNIKU氏の戦争男戦と2X氏の新作・・・だと!
wkskwksk!!
>>625 一応一日二日待って、書き手さんからの連絡が無ければ入れるって形がいいんじゃないかな
急がないといけない修正でもないし
予約きたあーー! wkskwksk!
>>623 嬉しゲロは投下まで我慢するんだw
予約ktkr!kskksk
わぁい、予約だー
書き手さんがタコ殴りに遭ったからもう進まないのかと思ったから、喜びもひとしおだよ
あ、そういやスバルのリボルバーナックルは結局二つとも消滅したと考えていいんだよね
予約キター!
>>630 消滅したねぇ
スバルはこのロワで
相棒も母親の形見もなくしちまったんだなぁ
予約ktkr
久々復活の2X氏に肉勢に定評があるNIKU氏と聞けば期待するしかないwww
NIKU氏の作品楽しみだなー
でも、多分ウォーズマンは……お線香用意しとくか |~
閣下相手はキツイってw
用語集に採用希望
【少し、頭冷やそうか】
元ネタは、リリカルなのはStrikerS8話にて、教導を無視し危険な機動を行ったティアナ・ランスターに対するなのはの台詞。
この台詞と共に放たれた制裁の一撃には、多くのファンが戦慄した。
ロワ本編では、弟子にしてくれと迫る小砂に対してなのは本人が使用した他、キョンの妹が負傷にも関わらず無茶をしようとするゲンキを止める際に使用。
また、死者スレではもはや恒例の決め台詞として暴走した住人やミスをした書き手に対してこの台詞と共に制裁が飛んでいる。
>>631 え、消えたの?
マッハキャリバーとは別物だし残るようなものじゃないの?
議論スレででてたけど原作にない話だから書き手の補完に任せたことになってる。
勿体ないけど書き手が決めたから仕方がない
振り返ってみるとスバル中々にカワイソス
復帰即安価予約する変態将軍にしびれる憧れるゥッ!!
29日近くにウォーズ予約する肉氏にしびれる憧れるゥッ!!
>>636 主人公やらなんやらいわれてるが実はほとんど報われてないよな。
もっと可哀相なのがギンガのナックル。
拾われてひゃっはーダブルナックルだぜ!
とか活躍期待してたら何の役にもたたないままフィードアウトなんだぜ……?
ギンガのナックルは投下時の状態表では残ってたんだよな
状態表の指摘がなかったら生き残ってたんだぜー
>>625 申し訳ありませんでした。
先ほど状態表にスエゾーの首輪を追加しました。
リボルバーナックルの処遇について思うところがある人が多いようですね…
wiki収録済の作品の修正ってしていいでしょうか?
あまり良くないのは重々承知なのですが
まだナックルもマッハキャリバーも注目されるつながれ方をしていないので…
可能なら展開の可能性を広げるように、ナックルが残ったか否か、
また残ったのならいくつ残ったかを後続の書き手氏にお任せする形にしようかと思うのですが
それで大丈夫だと思います。
ナックルの設定は結構あいまいだし。
お二人とも乙です
それで問題ないと思います
>>633 わからないぞー
リングはウォーズマンのテリトリーだし、閣下はどっちかっていうと中距離向きっぽいし
これは女房を質に入れてでも見なあかんwksk!
たしかにリングは楽しみだw
果たして閣下の能力はリングでも通用するのか
今から投下にwkskだww
遅レスだが、
>>591のゾットの耳をエラにして、目の円を消して、鼻を蛇っぽくすればナーガ様になるんじゃね?
2X氏の復活が死ぬほど嬉しいな
NIKU氏も投下してくれるし
4e氏も戻ってきた
本当に感謝しています
名鑑採用ありがとうです
ラドック=ランザード(ズーマ)
【作品】スレイヤーズREVOLUTION
【登場話数】
【スタンス】マーダー(無差別)
「アサシンの誇り」で初登場。
支給品のベアークローと金貨一万枚により殺害依頼を受けたと解釈、(主催者を含む)全ての参加者の殺害を目的にゲームに乗る。
その後、満身創痍のゼルガディス=グレイワーズを襲撃し頭部を粉砕。
次の標的を小泉太湖(小砂)に定め襲撃、ネブラを奪い喉を潰すものの、高町なのはの横槍により仕留め損じる。
その後、ホテルを探索中アプトムと遭遇、攻撃を仕掛けるも、変身能力に翻弄され、ベアークロー以外の支給品を置き去りに逃走。
民家で休息後、騒ぎを聞き付け向かった先にいたなのはを襲撃、あと一歩まで追い詰めるも反撃され離脱。
途中拾った首輪探知器の反応を追い高校に向かう。
その後、バッテリー切れを起こした首輪探知器を囮に小砂を殺害、付近を物色中市街地の火災に気付き獲物を待ち構える。
と、その前を通り過ぎた惣流・アスカ・ラングレーが落としたガイバーユニットに釣られアプトムが踊り出た事から、アプトムを妨害しユニットを奪取、ガイバーUへ殖装。
ゼクトールを退けた後、アプトムを追撃中朝倉・ヴィヴィオ組を発見、襲撃するも、ワープ装置により朝倉達共々遊園地まで飛ばされた揚句リナ・ドロロ組の横槍が入り、目標をリナ・インバースに変更。
リナ、ドロロ兵長、朝倉涼子の連携の前に敗れる。
だが、零次元斬を喰らいながらも、最後のチャンスをリナにメガ・スマッシャーを放つ為に費やし、アサシンとしての矜持を貫きながら消滅していった。
【k:強マーダーズーマ s:小隊の k:影薄くんの前に散る】
>>647 ズーマの登場話数忘れてた!
【登場話数】10
です
乙!
しかし10話でどれだけ戦闘してるんだズーマ
さすがはアサシンと言わざるをえない
名鑑乙!
しかし…ゼロスに認められ、閣下とやり合い、情報集めでも大いに活躍し、
ガイバーとなったズーマと暗闇の中で殺り合い果てはトドメまで刺したのいうのに…
………名前なんだっけ?とりあえず忍者蛙の扱いカワイソス
このまま生還しても「……誰?」になりそうだwww
ギロロ「誰も戻ってこなかったとは……クッ」
321go氏の予約
キターーーーーー!
282 名前: ◆321goTfE72[sage] 投稿日:2009/10/27(火) 21:03:15 ID:Uw68TWIc
お久しぶりです。規制中につきこちらに。
そして本スレの流れなら言える…!
朝倉涼子
高町ヴィヴィオ
リナ=インバース
…と誰だっけ?あの影薄いの
予約します。
影薄いのwww
wksk
作中でも戦った閣下や仲間のタママに忘れられてるしな
泥沼先輩のステルス機能はすごいぜw
って予約キター!
プチウェーブだwkskー!
って予約でも忘れられるとかw
読み手や書き手からも忘れられるステルスっぷり、マジッパねえっすwww
予約ktkr!
このまま生還したら某ロワのドラえもん以上の空気になりそうだw
……で、名前何だっけ?
あの時ヴィヴィオ達を守ってズーマと相打ちになっていた方が記憶に留めてもらえたんじゃ…
いや、それでもきっと忘れられる気が…
たぶん主催者にも忘れられて
死亡者として名前も呼ばれず、静かに忘れ去られてたと思う…
言い忘れてたwww
予約ktkr
楽しみにしてます!
>>661 逆に考えるんだ。
空気すぎて誰からも認識されないからこそ簡単に脱出できるんじゃないかと……
お前ら泥団子先輩に何か恨みでもあんのかww
>>663 違うよ、いぢられる=愛されてる証拠なんだよ
あの……えーと、名前何だったっけwww
はっはっは。予約来ちゃったw
書いてたのを没投下スレに投下するのは◆321goTfE72氏の投下後の方がいいかなー?
んむ、展開被ったら投下しにくいだろうし、その方がいいね
いま入ってる予約ももちろん、没の方も楽しみだw
>>665 展開が被っちゃうとあれだから、その方がいいと思う
WIKIに収録されて少し経ったあたりが理想かと。そちらも楽しみにしていますw
被っちゃったか、残念だな
投下を楽しみにしています。
書いていた話には「これはこうしちゃっていいのかな?」という部分もあったので、ほっとしたような気もしますw
では◆321goTfE72氏の投下後ちょっとしたら投下するかもしないかも。という事で〜
wkskしてお待ちしております。
スレの流れを統合すると
「ここからはステルスドロロの独壇場でござるよ!」という事か…w
「これからは拙者の攻撃は誰にも見えないでござるっ……!」だったら強かったなあw
ドロロ「拙者の動きが見える!? 見えないのでは……!」
閣下「見えるとか見えないとか、そんなオカルトありえんよ」
某ロワのノートンさんを思い出すこの流れ
>>673 ニートンさんに比べればロワで遥かに長生きしてるし、撃墜スコアもあるし、扱い的には恵まれてる方だろ
ペドロ兵長は
そりゃカートンさんと比べればな
ズーマとかガイバー勢のAAみつからねえ。マイナー過ぎるからかなあ
つか泥先輩は、それなりに活躍してるのに何故か影が薄い、ってネタじゃなかったのか?
おおぅ、しばらく動いてなかった遊園地組に予約がっ!
めでたい!
が、自分もちょっと書きかけてたヤツどうしよ
投下作によってはプロット再利用か没スレ用に加工するかなー
まぁ本投下が通るまではのんびりしときましょうや。
それにしてもお前らハードルを上げてやるなww
朝倉・ヴィヴィオ・リナ組楽しみだなー
え?もろちん泥団子先輩は忘れてますともww
タママ二等兵
【作品】ケロロ軍曹
【登場話数】16
【スタンス】(一応)対主催
「怪奇! 格闘カエル男の恐怖!」で初登場。
ケロロ軍曹との戦場でのロマンスを求め、ウォーミングアップとばかりに冬月コウゾウに襲い掛かるも失敗、支給品のソンナ・バナナに釣られ同行する事に。
その直後、空を行く小泉太湖(小砂)の頭部にネブラ=サザンクロスを発見、攻撃するも返り討ちに遭い逆恨み。
冬月の提案でタママ、冬月、小砂の三手に別れて探索を開始して間もなく、拡声器でのケロロの呼び掛けを聞き付け向かうも、ケロロと一緒にいた草壁サツキに激しい嫉妬を覚えフルボッコに。
我に返り落ち込んでいる所に日向冬樹の死を伝える放送が流れショックを受けるも、ケロロ、そして支給品のマッハキャリバーと共にロワを止める決意を固める。
その後、喫茶店にて冬月と合流、サツキの容態も安定したものの、冬月と一緒に来た加持リョウジに自分と同じ腹黒の臭いを覚え警戒。
そして、冬月達のお節介で民家にて加持と二人きりになり尋問中、ワープ装置により南の森に飛ばされ、草壁メイの死を告げる放送をBGMに加持をフルボッコに。
だが、ギュオー、ウォーズマン組の横槍が入り、情報交換の後共に行動する事に。
その後、レストランにてウォーズマンと別れ、メイの仇を求め東へ向かう途中、メイの仇である雨蜘蛛に気付かず通り過ぎる。
ギュオーと二手に別れ周囲の探索後、合流し神社にて情報交換中火災に気付き、一人市街地へ。
その途中、放送によりサツキの死を知り暴走、タママインパクトを乱射し燃え盛る市街地を破壊しながらケロロ達を探すも、ゼロスに捕まってしまう。
そして、ゼロスの同行者のキン肉スグルとハムの話からケロロ達の無事を知るも、キン肉マン達の余りにも脳天気な様子にブチ切れ。
嫉妬パワー全開で襲い掛かるも通用せず、最期はゼロスに首輪を破壊されLCLと化す。尚、ゼロス達に攻撃を仕掛けた際、満身創痍だったその身体を支えたのが加持やギュオー達「腹黒」に対する「嫉妬」だったのは、彼らしいと言えば彼らしいと言えるだろう。
【k:ケロロ小隊一の腹黒も s:真の「黒」には k:敵わなかった】
やっぱ登場回数が多いとまとめも大変だわ
正直長いんで破棄しておk
いやいや、乙です
タママは色々かき回してくれたなー
名鑑乙です!
ゼロスが黒すぎたからな
書き込んでみる
ナーガ
【作品】モンスターファーム〜円盤石の秘密〜
【登場話数】9
【スタンス】マーダー(無差別)
「伝説への道は始まらない」で初登場。
ワルモン四天王の一人として参戦、殺し合いに乗る。
手始めに遊園地にいた0号ガイバー・キョンを襲撃、格の違いを見せ付け圧勝。
その後、温泉にてリナ・ドロロ組の気配を感じるも放送に気を取られ取り逃がす。
支給品の整理後、河原を行く灌太・セイン組を襲撃、セインを仕留めるも自身もダメージを受け撤退。
コテージにて休息後、先程仕留め損ねたキョンと再戦、再び圧倒するも、マーダーを減らす必要は無いと見逃す。
その後、加持リョウジの死体が崖から遺棄される瞬間を目撃、加持と草壁メイの死体を確認した後、スバル・ナカジマの姿を追い再びコテージへ。
巨大化したスバルに勝利した後、キョンを使い走りとして連れ歩く事に。
その後、森の中に隠されていたリングを発見、起動音を聞き付け現れたスバル・ウォーズマン組とリング上にて交戦を開始するも、主催者の一人・長門有希が実況に現れた事で事態は急変。
あくまで主催者への反抗的な態度を崩さないナーガに対し、もう一人の主催者・草壁タツヲはキョンの巨人殖装を発動。
結果、ナーガは圧倒的な力を得たキョンに倒される。
だが、最期までワルモン四天王としての誇りを捨てず立ち向かう姿は、スバルとウォーズマンの涙を誘った。
【k:悔しいが s:最高に kかっこいい「悪役」だった】
>>683 名鑑乙!
ついでに見つけてきたナーガ様のAAを投下だあ!
_____
。 ≦゚ ヽ____________
,.ィ'¨ __,..r=・'ニ ~  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`゙゚> 。
/ ,,r<´ `Y
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_|/'´ ,r='¨’,、 ∧  ̄\ /
,.r:.ァタ / A::V:::A ゚。 /
,ィ:.'´:.:〃 / / | ; 、 v 》,__/フi__ ,r=≦三!
∨:.:.〃 r'´ i 「 〕 | _,」 } i ; ∧::::::::::::::::::::::::::::リ
゙y″ | i | |,ァ‐ { l |`ヽ〕 1i} |::::::::::::::::::::::::::::∨
〃 〔 ', { イ{_,三,ゝ ''彡ミ-、_リ }!ト、lフ ̄ /::::::::::::〃
{{ │∧ ゚。/,rfi,ヽ. {込rY{ミ f¨ヽ ,.イ:::::::::::v´
从 ____ ,ホ.r‐ ィヨ ド妙r} 弋¨ミリ ゙ 勹7 /ヾ;:::::::::::::/
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. /..:.:.:...:.:.:.:.:f マ | 「∧ :::::::::: f´ ̄! ∠ ̄´ マ
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`フ ´ , 〕 ∨:.:.:三入゚ミf○シ,.仆:..:.:.V )_ ニ=‐'´
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節子、それナーガやない! ナージャや!
kyonはこんな女の子のパシリだったのか……
>>686 もしそうだったら大変だぞ
kyonのヘタレ度がアップするだけならいざ知らず、嫉妬に狂ったハルヒがカヲル君を超えるイデを発現、2chがネット世界から消滅するのは間違いな(パシャ
ちょwwナーガの死亡者名鑑www
F-5。この地に存在した神社は、今はリングへと姿を変えていた。
そしてそのリング上では現在、漆黒の姿を持つ戦士と漆黒の魂を持つ戦士が死闘を繰り広げている。
正義超人ウォーズマンと、獣神将リヒャルト・ギュオーである。
◇ ◇ ◇
「フハハハハハ!! どうした、ウォーズマン! このリングの上こそが、貴様のホームグラウンドではなかったのか!」
「クッ……」
序盤、試合のペースを握ったのはギュオーだった。彼は遠距離から重力指弾を連発し、ウォーズマンを近づけさせないという戦法を取ったのである。
超人レスラーとしてはオーソドックスなタイプであるウォーズマンは、遠距離から攻撃する術を持たない。
また威力よりも連射性を重視して出力を抑えているとはいえ、ギュオーの重力指弾はそれなりの威力。
被弾覚悟で無理に近づいて接近戦に持ち込むのも、得策とは言えない。
すなわち、現状ウォーズマンは手詰まりと言える状況であった。
しかしウォーズマンとて、「ファイティング・コンピューター」と呼ばれた男。いつまでも自分が不利な状況に甘んじているわけがない。
彼の明晰な頭脳は、すでにこの戦況の打開策を導き出していた。
(ロビンマスク……。あなたの策を使わせてもらうぞ!)
敬愛する師匠の教えを脳内に再生させながら、ウォーズマンは脚に込める力を強める。
そして、ある軌道に沿って走り始めた。
「ロビン戦法、円は直線を包む!」
「何ぃっ!」
『あーっと! ウォーズマン、ギュオーの周囲をグルグルと回り始めたー!』
そう、中トトロの解説の通り、ウォーズマンはギュオーを中心に円を描くようにして走っているのだ。
狙いを定めることが出来ず、ギュオーはわずかに狼狽の色を顔に浮かべる。
「ええい! この程度で私をかく乱できると思ったか!」
それでもギュオーは、すぐさま冷静さを取り戻す。だがそれまでのわずかな隙があれば、ウォーズマンが反撃の口火を切るのには充分であった。
『ウォーズマン、回転運動からドロップキックに移行だー! ギュオー、避けられない!
ウォーズマンの両足がギュオーの胸板を捉えるー!』
ドロップキックの直撃をくらい、よろけるギュオー。そこにウォーズマンは、ナックルの連打を叩き込む。
『いった、いった、ウォーズマンがいったー!!』
興奮気味に中トトロがプラカードを掲げるが、いつまでもこんなワンサイドゲームを許すほどギュオーも貧弱な存在ではない。
「調子に乗るな!」
拳の雨の合間を縫い、ギュオーはおのれの右脚を振るってウォーズマンの左脚に叩きつけた。
その一撃でバランスを崩したウォーズマンに、さらに右の拳が叩き込まれる。
「グムッ!」
短い声と同時に、ウォーズマンの体が後方へと吹き飛ばされる。だが彼はすぐさま体勢を立て直し、両の足でマットを踏みしめた。
(なるほど……。やはり重力波による攻撃だけが頼りというわけではないか……。
肉弾戦だけに限定しても、おそらくバッファローマンレベルかそれ以上のパワー……。
正面からやり合っても分が悪いだろうな……)
攻撃を受けた箇所からは、強い痛みが発せられている。だがウォーズマンはその痛みに取り乱すことなく、冷静にギュオーの強さを測る物差しへと変える。
「何をぼさっとしているのだ! まだまだ決着はついていないぞ!」
分析を進めるウォーズマンに、ギュオーの重力指弾が襲いかかる。
だがウォーズマンは、大きく跳躍してそれを回避。
距離が空いたといっても、その距離は先程までと比べれば微々たるもの。
一回の跳躍で簡単に肉薄できる程度の間だ。
空中で大きく開脚したウォーズマンは、その脚でギュオーの顔を挟み込む。
そして体のひねりを利用して、ギュオーの巨体を投げ飛ばした。
『メキシコ殺法、コルバタが炸裂ーっ! しかしギュオー、平然と立ち上がります!』
「くだらん。こんなちゃちな投げ技で、私を倒せると思ったか!」
余裕の笑みさえ浮かべながら立ち上がったギュオーは、すぐさま反撃に移る。
しかしウォーズマンはその攻撃を軽々と回避し、逆にフロントスープレックスでギュオーを投げ飛ばした。
さらに、ウォーズマンの攻撃は止まらない。
『ボディースラム! サイドスープレックス! 一本背負い! ウォーズマンの投げ技が次々とギュオーに炸裂するー!』
しかしウォーズマンの猛攻も、ギュオーに致命的なダメージを与えるにはいたらない。
「効かぬと言っているのがわからんのか!」
連劇の隙を突き、ギュオーが再び攻勢に出る。
だがウォーズマンもギュオーの猛攻をしのぎつつ、打撃を繰り出しギュオーの手足にダメージを蓄積させていく。
「その程度か、ウォーズマン! そんな蚊の刺したような攻撃で、私に勝とうとは片腹痛いわ!」
自らの優勢を確信し、ギュオーは吠える。だが、ウォーズマンは焦らない。
なぜなら、ここまでの展開は全て彼の計算通りだからだ。
超人レスリングは、ただ大技を連発すればいいというものではない。
どんなに強力な必殺技も、相手が万全の状態では強い抵抗を受けその威力を最大限に発揮することは出来ない。
まずは小技を多用して相手の体力を削り、ここ一番でフィニッシュホールドを繰り出す。
これこそが超人レスリングの常道である。
今、ウォーズマンはそれを忠実に実践していた。すなわち一撃でギュオーを倒そうとするのではなく、ギュオーを消耗させることに専念しているのである。
だが、口で言うほどそれは簡単ではない。
ギュオーの攻撃力は、ウォーズマンを優に上回る。当たり所が悪ければ、一撃でK.Oもありうるだろう。
敵の体力を削りきる前に自分の体力が尽きてしまったのでは、笑い話にもならない。
相手の攻撃は直撃を許さず、こちらの攻撃は確実に当てる。それは技術的も精神的にも、非常に困難な戦略である。
しかし、ウォーズマンなら可能だ。正確無比なコンピューターの頭脳と、百戦錬磨の経験を併せ持つウォーズマンなら。
とは言っても、相手はこのバトルロワイアル内で屈指の戦闘力を持つギュオー。
一瞬の判断ミスがすぐさま敗北に繋がる、ウォーズマンの能力を持ってしても薄氷を踏むような戦いである。
だが、今のところ致命的なミスはない。ギュオーが圧倒しているように見えて、実際に場を支配しているのはウォーズマンである。
『あーっと! ギュオーの一瞬の隙を突いて、ウォーズマンがギュオーの首を捉えたー!
そして、すぐさまフロントネック・チャンスリー・ドロップー!』
「ぐおっ!」
マットに叩きつけられ間の抜けた声を漏らすギュオーだが、すぐさま体勢を立て直して距離を取る。
だがウォーズマンもすぐさま距離を詰め、遠距離戦に持ち込むことを許さない。
(おのれ、たいした攻撃もできんくせにしぶといやつだ……。残された時間は決して多くないというのに!)
ギュオーは焦りを感じつつあった。このデスマッチには、偶然の産物とはいえ制限時間がもうけられている。
神社のあるF-5が禁止エリアに指定される19時までの間に決着がつかなければ、二人揃ってLCL化という結末が待っているのである。
いや、別のエリアに移動する時間を考えれば、試合時間はさらに短縮しなければならない。
戦いに勝ったのに死ぬなどという、間抜けな結末を迎えるのはごめんである。
(これ以上時間を浪費してたまるか……。プロレスごっこに付き合うのはもうおしまいだ!)
決着を急ぐギュオーは、拳を大きく振りかぶる。だがそれは、ウォーズマンに対してみせるにはあまりに大きな隙だった。
「もらった! マッハパルバライザー!」
ここぞとばかりに、ウォーズマンは温存していた大技を繰り出す。
高速回転しながらの突進により両の腕で相手の体を穿つ打撃技、マッハパルバライザー。
至近距離からの発動ゆえ充分に加速できず威力は半減しているが、カウンターで放ったがゆえにそれでも破壊力は充分。
「ぬあああああ!!」
攻撃のことしか考えていなかったためにバリアを張ることもままならず、胸を抉られたギュオーは苦悶の声をあげる。
(さあ、ここからは反撃の時間だ……。一気に勝負を決めさせてもらうぞ、ギュオー!)
痛みがギュオーを硬直させている間に、ウォーズマンは股抜きスライディングで相手の背後に廻る。
そしておのれの両手両足を全て使い、ギュオーの四肢をホールドした。
『こ、これはー! ウォーズマンの伝家の宝刀! 超人界の名門・ロビン一族に代々伝えられてきたとされる至高のサブミッション!
パ ロ ・ ス ペ シ ャ ル だ ー!!』
興奮気味の中トトロの前で、ウォーズマンは容赦なく両手両足に込める力を強めていく。
「貴様相手に、ギブアップに追い込もうなどという中途半端な心構えは命取りになる。
ギュオー、貴様の手足を破壊させてもらうぞ!」
『パロ・スペシャルが、さらにギュオーの体に食い込んでいくー! これはウォーズマンの勝利も時間の問題かー!』
「脱出しようとしても無駄だぞ。このパロ・スペシャルは、別名『アリ地獄ホールド』と呼ばれている。
抜け出そうともがけばもがくほど、技はさらに極まっていくのだ!」
ウォーズマンの言葉を証明するように、彼の手足はさらにギュオーの体を締め付けていく。
だがこの状況においても、ギュオーはその表情に余裕を残していた。
「ククク……。アリ地獄ホールドだと?」
「なんだ……。何がおかしい!」
「アリ地獄にかかったのは貴様の方なのだよ、ウォーズマン!」
「何を言って……」
ウォーズマンがギュオーの言葉に異を唱えようとした、その瞬間。彼の体は、急激な圧力の増加により木の葉の如く吹き飛ばされていた。
「ハーハッハッハ! 私が重力使いであることを忘れていたのか?
重力指弾だけが私の技ではない! 自分を中心に、重力波を全方位へ放射することも可能なのだ!
相手に密着する技を選んだのが、貴様のミスよ!」
自らの技で大きく変形したリングの上で高笑いをしてみせるギュオーだが、その息は荒い。
自分にかかる負担も大きい技を使用したのだから、それも当然のことである。
だが、ウォーズマンのダメージはそれ以上に深刻だった。
ロープが絡まってリングアウトは避けられたが、それが些細に思えるほどの重傷だ。
至近距離から避けることも出来ずに重力波を受けたせいで、ダメージは全身に及んでいる。
そしてダメージで破損した機械部分が皮膚を突き破り、血とオイルを吹き出させていた。
超人としての驚異的な生命力がなければ、とうに死んでいておかしくないほどの状態である。
一撃。たった一回の攻撃で、ギュオーはウォーズマンの体をここまで破壊したのだ。
(くそっ、俺としたことが……。やつの実力を把握しきれていなかった……。まだ仕掛けるには早かったのか……!)
どうにか体を起こすウォーズマンの脳内には、後悔が渦巻いていた。
一瞬の判断ミスが命取りになることは、十分に理解していたはずだった。
だというのに、そのミスを犯してしまったのだ。全ては、ギュオーという男の器を計り損ねた自分の責任だ。
(だが……! まだ勝負は決していない! 正義超人が、悪に屈してたまるか!)
きしむ体を引きずり、ウォーズマンは改めてギュオーの前に立つ。
その体からは、未だ勝利を諦めぬ気迫の炎がみなぎっていた。
だがそんなウォーズマンの姿も、ギュオーの目には滑稽としか映らない。
「哀れだな、ウォーズマン。それほどの深手を負って、まだ私に勝てるとでも思っているのか。
ならばこの私が直々に引導を渡し、そのわずかな希望を粉砕してくれる!」
醜悪な笑いを浮かべながら、ギュオーはウォーズマンに殴りかかる。
その拳を回避しようとするウォーズマンだが、脚へのダメージが回避運動を遅れさせる。
『あーっと! ギュオーの豪拳が、ウォーズマンの顔面に直撃ーっ!
ボロボロのウォーズマンに、これはきつい! 勝負が決まってしまったかー!』
プラカードを掲げる中トトロの顔に、汗が浮かぶ。だが彼の予想とは裏腹に、ウォーズマンはギュオーの拳を受けてもしっかりと立っていた。
その代わり、その一撃はウォーズマンの象徴たるものを葬り去っていた。
ウォーズマンの顔面を覆う、漆黒の仮面。先程の重力波ですでにヒビが入っていたそれが、完全に粉砕されたのである。
「ほう……」
あらわになったウォーズマンの顔を、ギュオーはまじまじと見つめる。その顔に浮かぶのは、侮蔑という感情だ。
ひときわ目をひく、作り物めいた眼球。むき出しの基盤。密集した機械の中に組み込まれた、赤い筋肉。
ギュオーが目撃したウォーズマンの素顔は、目にしたものが十中八九嫌悪感を示すであろうグロテスクなものだった。
「なるほどな。貴様の仮面は、その醜悪な素顔を隠すためのものだったか」
「ああ、否定はしない」
嘲りの色を多分に含んだギュオーの言葉に、ウォーズマンは淡々とした口調で答える。
「たしかに俺が仮面を付けたのは、醜い素顔を衆目に晒すのがいやだったからだ。
俺は自分の素顔を疎み、幼い頃からずっと素顔を隠して生きてきた。
だが今となっては、俺の仮面はただ素顔を隠すためのものではない。
貴様が砕いた仮面は、伝説超人(レジェンド)ウォーズマンとしての誇り。
長年身につけて悪と戦ってきた、俺の体の一部だ。それを破壊したつけ、ただで済むと思うな!」
咆吼と共に、ウォーズマンは跳躍。ギュオーの顔面目がけ、跳び蹴りを放つ。
だがそのキックは、ギュオーの腕にあっさり防がれてしまった。
「貧弱だなあ、ウォーズマン! こんな蹴りでは、私を殺すのに100年かかるぞ!」
自信に満ちたセリフとともに、ギュオーは空中のウォーズマンに対し空いた片腕から重力指弾を飛ばす。
宙を滑る重力の弾丸は吸い込まれるようにウォーズマンに命中し、その体をはじき飛ばした。
「終わったな……」
勝利を確信したギュオーは、余裕の笑みをその顔に浮かべる。だが、その笑みはすぐに消え去る。
マットに伏したウォーズマンが、すぐさま立ち上がったのだ。
「終わっただと? 何を言っているのだ、ギュオー。貴様の相手は、こうして貴様の目の前に立っているではないか」
「貴様ぁ……」
今にも息絶えそうな無惨な姿でありながら、飄々とした台詞を吐くウォーズマン。
その態度は、ギュオーの怒りを掻き立てる。
「なぜだ! 貴様はもう、立っているのがやっとのダメージのはず。なのになぜ、そんななめた口がきける!」
激情のままに、ギュオーはウォーズマンへ幾度も拳を振るう。だが、ウォーズマンはボロボロの腕を盾にしてその拳を受け止める。
そのたびに彼の腕はさらに傷つき、赤い液体と黒い液体が飛び散る。それでも、ウォーズマンは一切苦痛を表に出さない。
「なぜ、か……。偉大なる正義超人の先人は、こんな言葉を残している。
『常識では計り知れない奇跡を起こすのも、ひとえに正義のなせる業だ』とな。
俺の心に正義がある限り、そう簡単に俺は倒れない。まあ、これは奇跡というほどのことでもないかもしれんがな」
それにあいつが起こす奇跡は、こんなものじゃない。
戦友のひょうきんな顔を思い描きながら、ウォーズマンは反撃のミドルキックをギュオーに叩き込む。
ギュオーの顔がわずかに歪むが、すぐにそれは憤怒に飲み込まれる。
「死にかけがえらそうに……! ならばその奇跡とやらで、このリヒャルト・ギュオーを倒してみるがいい!
出来るはずもないがなあ!」
ギュオーの放った重力波が、今一度ウォーズマンの体を吹き飛ばす。
抵抗も出来ぬまま宙を舞ったウォーズマンは、コーナーポストに叩きつけられマットに沈んだ。
「これはおまけだ!」
さらにギュオーは、重力指弾を連射。グロッキー状態のウォーズマンの体を、さらに蹂躙する。
ウォーズマンの皮膚が裂け、肉が抉られる。だが、彼の心には未だ闘志が燃えさかっていた。
痛みなど、苦痛など、心を折る要因にはならない。ウォーズマンはただひたすらに、おのれが勝つ方法だけを考えていた。
(どうする……。やつは強い。俺は傷を負いすぎている。さらに、時間もない。
冷静に分析すれば、俺の勝ち目などないに等しい。だが、ゼロではない。
俺に残された全ての力を、一回の攻撃に込めれば……)
ふいに、ウォーズマンはリングサイドに置いていた自分のデイパックに手を突っ込む。
そして、そこから粒状の何かが入った小瓶を取り出した。
迷いのない手つきで小瓶の蓋を開けたウォーズマンは、取り出した中身をリング外へ放り投げる。
「……どういうつもりだ?」
いぶかしんだギュオーが思わず攻撃の手を止める中、ウォーズマンはさらにペットボトルを取り出し中の水を地面に撒く。
すると、地面から猛烈な勢いで数本の木が生えてきた。突如出現した木は、2メートルほど伸びたところで成長を止める。
そう、ウォーズマンが撒いたのは彼と同じく正義超人であるジェロニモの所持物である、タムタムの木の種。
わずかな土と水さえあれば成長するこの種を、ウォーズマンはリングのすぐそばに育てたのだ。
「わけがわからん……。いったい何を考えている、ウォーズマン!」
「ふむ、この程度の水の量ではたいして伸びないか……。だが、これだけの大きさがあれば充分だろう。はあっ!」
ギュオーの問いかけを無視し、ウォーズマンはタムタムの木に向かって跳躍した。
「トリャトリャトリャトリャー!」
さらにウォーズマンは、蹴りの連射を木に浴びせる。頑丈なタムタムの木もこれには耐えられず、次々と細かく砕け散っていった。
「さっきからなんなんだ……? 死を目前にして、気でも触れたか?」
ウォーズマンの行動が何を意味するかわからず、ギュオーは怪訝な表情を浮かべる。
「あいにくだがギュオーよ、俺はいたって正常だぜー!」
ウォーズマンの奇行は、まだ終わらない。彼は適当な大きさの破片を手に取ると、手刀でそれをさらに削っていく。
やがて、ウォーズマンの手の中には8本の木串が生み出されていた。
そして彼は、その串を自分の手の甲に突き刺す。
「強度に不安はあるが……。これで即席ベアークローの完成だ」
「ベアークロー……? ああ、そうか。貴様はそんな武器を使うのだったな、ウォーズマン。
手元にない武器を、即興で再現したというわけか。まあ、そんな付け焼き刃でこの私に勝てるとはとうてい思えんがな。
さあ、来い。今度こそ引導を渡してくれる」
余裕綽々といった様子で、ウォーズマンを挑発するギュオー。それに対し、ウォーズマンは両手を高々と上げながら答える。
「言われなくてもいくさ……。そして、これで終わらせる」
『ま、まさか! あの体勢はー!』
中トトロは、ウォーズマンが何をしようとしているのか気づいた。
超人レスリングに魅せられた彼がチェックした、過去のウォーズマンの試合。
その中に、今とそっくりのシーンがあったのだ。
「俺の超人強度は100万パワー……。ベアークロー二刀流で200万パワー!」
ウォーズマンがコーナーポストを蹴り、大きく跳躍する。
「いつもの2倍のジャンプが加わって200万×2の400万パワーっ!」
空中で、ウォーズマンが改めてベアークローを構える。
「そしていつもの3倍の回転を加えれば、400万×3の……」
ウォーズマンが、きりもみ回転をしながらギュオー目がけて降下を始める。
「1200万パワーだーっ!!」
一体いかなる原理なのか。高角度でリングへと突き進む漆黒の超人の体が、まばゆい光を放ち出す。
その姿は、まさに――
『あ〜っと、ウォーズマンの体が1200万パワーの光の矢となったーっ!!』
そう、その勇姿は天空から放たれし聖なる矢のごとし。一本の矢と化したウォーズマンは、邪悪を滅ぼすべくギュオーに狙いを定めて前進する。
(な……なんだこれは!)
ギュオーは、大きく目を見開いて驚愕をあらわにしていた。その様子に、つい数十秒前まで満ちあふれていた余裕はまったく残っていない。
ギュオーの五感は、ことごとく警告を放っていた。あの矢に貫かれれば、自分は死ぬと。
死にかけの生物が絞り出したとは思えぬ莫大なエネルギーに、ギュオーは戦慄していた。
「ふざけるな……! 勝つのはこの私だ!」
ギュオーは雄叫びと共に、残された体力を振り絞って重力のバリアを展開する。
そのバリアに、ウォーズマンは真っ向から激突。それでも、光り輝く竜巻の勢いは止まらない。
バリアを突破すべく、ひたすらに回転を続ける。
「突破など……させてたまるかあああああ!!」
ギュオーは、こめかみの血管が切れそうなほどの気迫をバリアに込める。もはやここまで来れば、精神力が頼みの綱である。
その気迫が功を奏したのか、バリアは少しずつウォーズマンを押し返していく。
バリアと直接接している即席ベアークローはすでに過半数が折れ、腕そのものも滅茶苦茶に破壊されている。
だが、それでもウォーズマンは諦めない。
「出し惜しみなどしていられる状況ではないな……。キン肉マンよ、力を貸してくれ!
火事場の……クソ力ーっ!」
「火事場のクソ力」。その言葉を口にした瞬間、ウォーズマンから放たれる光がさらに輝きを増した。
火事場のクソ力とは、何もキン肉族王家の専売特許ではない。全ての超人、いや、全ての生き物が少なからず似たような力を持っている。
ただキン肉族王家の火事場のクソ力は、他者のそれより並はずれて発揮されるパワーが大きいというだけなのだ。
ウォーズマンもかつて、バッファローマンとの試合で一度だけ火事場のクソ力を使用していた。
だが、彼にとって火事場のクソ力とは諸刃の剣であった。
ウォーズマンの機械の体には、火事場のクソ力はあまりに負担が大きすぎるのだ。
それ故ただでさえ30分というリミットがある彼の戦闘時間が、さらに短縮されてしまう。
あまりに大きなデメリット。それを危惧してウォーズマンは、バッファローマン戦以降火事場のクソ力を封印した。
しかし彼は、ギュオーという強敵に勝つためその禁断の力を解放したのだ。
ただでさえボロボロだったウォーズマンの体は、さらなる負荷がかかったことでますます崩壊していく。
体の至る所からはスパークが起き、肩口からは黒煙が吹き出している。それでもウォーズマンは、前に進むことをやめない。
もはや彼は、己の命を捨てることすら覚悟していた。たとえ自分の命と引き替えにしてでも、ギュオーは倒さなければならない。
ウォーズマンは、ギュオーをそれほどまでの脅威と認識していたのだ。
「うおおおおおお!!」
気合いの雄叫びをあげながら、ウォーズマンはバリアに突っ込み続ける。
限界を超えた即席のベアークローが、砕け散る。さらに指が、手が、吹き飛んでいく。
それでもなお、ウォーズマンは止まらない。
「両手がなくとも、スクリュードライバーは決められるわー!!」
先端を失った両腕で、ウォーズマンはバリアに挑み続ける。そして、その執念はついに結果を引き寄せた。
傷つき回路と骨と肉とがむき出しになった腕が、バリアを突き抜けたのだ。
それに続き胴が、脚が、バリアの向こう側へと抜けていく。
「ば、馬鹿な! 私のバリアがこんなやつに……!」
最後の砦を突破され、もはやギュオーになすすべはない。
立ちすくむ彼の頭上から、光に包まれた正義の鉄槌が振り下ろされる。
勝った。ウォーズマンは、心の中でそう確信していた。
だが、現実は非情である。
『あーっと! なんということだー! ウォーズマンの決死の一撃は、ギュオーの肩を抉っただけだー!!』
あまりにも強大なバリアとの激突。それはスクリュードライバーの軌道を大幅にずらしていた。
そのために心臓を狙った一撃は大きく狙いを外し、ギュオーの肩に命中することになったのである。
「はーっはっはっは! 自慢のコンピューターも最後の最後で計算が狂ったようだな!」
勝利の高笑いと共に、ギュオーは右の拳をウォーズマンの腹に叩き込む。
すでに裂傷だらけだったウォーズマンの体は、拳の侵入を易々と許してしまう。
拳は勢いそのままに背骨を粉砕し、背中から飛び出した。
「さんざん苦しめてくれたが……。勝ったのはこの私! リヒャルト・ギュオーだ!」
ウォーズマンを貫いた腕を、ギュオーは乱暴に振り回す。
もはやぴくりとも動かぬウォーズマンの体は勢いに吹き飛ばされ、天井に設置されたケージの中に叩き込まれた。
神社リング・シールデスマッチ
勝者:リヒャルト・ギュオー
◇ ◇ ◇
終わったなあ……。
戦いが終わったリングの上で、僕は試合の余韻に浸っていた。
ギュオーは禁止エリアが解除されるとすぐに、ウォーズマンの荷物を回収だけして大急ぎで走り去っていった。
あいつの身体能力なら、F-5そのものが禁止エリアになる前に脱出できるだろう。
まあ、途中で力尽きなければだけど。さっきの戦いで、ギュオーもほとんど体力を使い切ったはずだからね。
さて、あと2分か……。時刻を確認して、僕は小さく溜め息を漏らしていた。
あと2分で、19時。ここが禁止エリアとなる。そうなれば、檻の中で眠っているウォーズマンの亡骸もスープになってしまう。
僕としては偉大なる超人レスラーの死体ぐらいは残してあげたいんだけど、それは叶わぬ願いだ。
僕の小さな体じゃ、彼の体をタイムリミットまでにエリアの外まで運ぶなんて出来やしない。
僕はもう一度溜め息を漏らす。
その時だった。僕の頭上から、ガタリと物音が響いたのは。
え……?
僕は、自分の目を疑った。てっきり死んだと思っていたウォーズマンが、動いていたのだ。
彼はケージから出ようと、無惨に傷ついた体を閉じた出入り口にぶつけていた。
たしかにもう試合は終わっているのだから、彼がケージから出ても何ら問題はない。
だけど、出たところでどうにもならない。あと2分……いや、1分半でエリア外まで移動するなんでいくら超人でも不可能だ。
たとえ移動できたとして、それからどうする。両手を失い、腹に穴まで開けられた体で、この先のバトルロワイアルを生き抜いていけるわけがない。
そんなこと、ウォーズマンほどの超人ならわかっているはずだ。なのに、なんで。
『どうして君は、こんな絶望的な状況でも諦めないの?』
思わず、僕はそんなことを書いたプラカードを掲げていた。
それにウォーズマンは気づいてくれたらしく、生と死の狭間にいるにもかかわらず答えを返してきた。
「悪に敗れ……ただそのまま黙って倒れているやつなど正義超人とは言えん!
たとえ生き残る可能性が0.1%だろうと、悪に屈せず最後まで戦い続ける。
それが……正義超人だろう!!」
僕に向かってそう叫んだウォーズマンは、ボロボロの体だというのにすごく格好良く見えた。
ウォーズマンは、なおもケージに体当たりを続ける。
けど、神様は彼にこれ以上の奇跡をもたらしてはくれなかった。
やがて、時計が19時を示す。それと同時に、ウォーズマンの体はスープとなって溶けた。
それは数々の激闘を戦い抜いてきた伝説超人としては、あまりに静かであっけない最期だった。
もう、ファイティングコンピューターはこの世にいない。だけど、僕は彼のことを忘れない。
彼の最期を見届けた唯一の存在として、僕はずっと彼のことを覚えていよう。
この中トトロが、ウォーズマンという勇気ある超人が生きたという証人だ。
本拠地へ帰還する僕の肩には、黒く輝く金属片が担がれていた。
試合中に砕け散った、ウォーズマンの仮面の破片だ。
これを持ち帰ることに、深い意味はない。
ただ、ウォーズマンを弔うために形のあるものが欲しかった。それだけの話だ。
◆ ◆ ◆
LCLとなりその命を散らす寸前、ウォーズマンは幻を見た。
それは己が伝授した秘技「OLAP」で万太郎を破り、チャンピオンベルトを手にする愛弟子・ケビンマスクの姿だった。
その光景はウォーズマンの願望が見せた、単なる幻覚だったのか。
あるいは運命の女神が気まぐれで見せた、未来の光景だったのか。
それを知る者は、誰もいない。
【ウォーズマン@キン肉マンシリーズ 死亡】
【F-5周辺/一日目・夜】
【リヒャルト・ギュオー@強殖装甲ガイバー】
【状態】 全身軽い打撲、左肩負傷、ダメージ(大)、疲労(大)
【持ち物】支給品一式×4(一つ水損失)、参加者詳細名簿、首輪(草壁メイ) 首輪(加持リョウジ)、E:アスカのプラグスーツ@新世紀エヴァンゲリオン、
ガイバーの指3本、空のビール缶(大量・全て水入り)@新世紀エヴァンゲリオン、
毒入りカプセル×4@現実、博物館のパンフ 、ネルフの制服@新世紀エヴァンゲリオン、北高の男子制服@涼宮ハルヒの憂鬱、
クロノス戦闘員の制服@強殖装甲ガイバー 、クロエ変身用黒い布、詳細参加者名簿・加持リョウジのページ、
日向ママDNAスナック×12@ケロロ軍曹、ジュエルシード@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
1:優勝し、別の世界に行く。その際、主催者も殺す。
2:キョンを殺してガイバーを手に入れる。
3:自分で戦闘する際は油断なしで全力で全て殺す。
4:首輪を解除できる参加者を探す。
5:ある程度大人数のチームに紛れ込み、食事時に毒を使って皆殺しにする。
6:タママを気に入っているが、時が来れば殺す。
※詳細名簿の「リヒャルト・ギュオー」「深町晶」「アプトム」「ネオ・ゼクトール」「ノーヴェ」「リナ・インバース」「ドロロ兵長」「加持リョウジ」に関する記述部分が破棄されました。
※首輪の内側に彫られた『Mei』『Ryouji』の文字には気付いていません。
※擬似ブラックホールは、力の制限下では制御する自信がないので撃つつもりはないようです。
※ガイバーユニットが多数支給されていると推測しました。
※名簿の裏側に博物館で調べた事がメモされています。
※詳細名簿の内容をかなり詳しく把握しています。
※ギュオーがどの方向に向かったかは、次の書き手さんにお任せします
677 名前: ◆NIKUcB1AGw[sage] 投稿日:2009/10/29(木) 21:41:06 ID:Hjfhj94g
以上で投下終了となります
どなたか、本スレへの代理投下をお願いします
それから容量がwiki収録路に分割になるか微妙なところなので、
もし分割になった場合は
>>671の「終わったな……」からを後編としてください
ウォーズマン……
やはり、ウォーズマンが逝ったか……
偉大なる戦士に、敬礼!!
投下乙っ!
ウォーズマンーーー!
即席のベアークローでの1200万パワー…凄かった…さすが正義超人…敬礼!
その生き様は中トトロにどんな影響を与えるのか…今後が楽しみ。本当にGJでした!
…しかしギュオーは本気で強いな。ギャグキャラだと思ってたのにw
投下乙!
ウォーズマンが逝ったか…流石に閣下は強いな
投下乙!
熱い…熱いぜまっくろくろすけ!!
お前の生き様はキン肉マン・スバル・中トロに受け継がれた!
あの世でメイと仲良くやってくれ…本当にGJでした!!
閣下のそこかしこから小物臭がするのは気のせいか?w
流れをぶった切って書き込
アプトム
【作品】強殖装甲ガイバー
【登場話数】10
【スタンス】マーダー(ガイバー狙い)
「戦慄! 俺の心に恐怖心!」で初登場。
開始早々悪魔将軍に襲撃され逃亡、その際にディパックが入れ代わり、更に服を失い全裸に。
民家にて休息後、惣流・アスカ・ラングレーにガイバーTの姿で接触し尋問するも逃げられ、去り際に「アスカを襲ったのは深町晶」と誤認させる。
その後、ホテルにて代わりの服を調達がてら探索中、ラドック=ランザード(ズーマ)と遭遇、変身能力を駆使し撃退するも再び全裸に。
ズーマの支給品だったネブラ=サザンクロスにネコミミスクミズ姿にされた揚句クリムゾンされるも、何とか協力関係を築く。
その後、警察署の探索を終え出た所をアスカに刺された揚句めった蹴りにされるも、死んだふりでやり過ごす。
その後現れた小泉太湖(小砂)と情報交換した後、晶を求め高校へ向かうも、探索中火災に気付き移動。
市街地に身を潜め様子見中、目の前を通り過ぎたアスカが落としたガイバーユニットに気を取られ、ズーマに出し抜かれた上ネオ・ゼクトールに襲撃され逃亡、逃げ込んだ喫茶店にいた夏子・ハム組に自らを匿わせる。
その後、追ってきたゼクトールを捕獲、デパートにて仲間に誘うも、クロノス脱走前の時期から来たアプトムとアプトムの脱走により仲間を失った後の時期から来たゼクトールでは相いれる筈も無く、激戦の末頭部を潰され徹底的に身体を砕かれるという最期を迎える。
【k:クロノスの s:損種実験体は k:風も無いのにぶーらぶら】
名鑑乙!
アプトムのkskに吹いたwww
ついでにゼクトールの人間形態時とそっくりなヤツのAAを見つけてきたお
.._________________
「 | | | | | |. | | | | | | | | | /// ///\
\ | | | | | | | | | | | |__,-‐、| /// /// /.|
. \,ヘ、. | | | | | | |_l-' :::::\/// /// .///|
/ ヽ、| | | |_l l-' ::::\./// .///.│
/ ` ‐-‐' :::::\ /// |
. /l\ ヽ、 __, -‐'  ̄ __,-‐ll´\::::〉___│
^l\ll\ ヽ、 _ , -‐' __,-‐ll _ll-'´ ̄::/ ──‐ |
. | \ll\ _,-‐' ll _- ' ::::/  ̄ ̄ ̄│
| _二二\ll|| ||l_ll二二二_ ::::| /⌒i._|
.. |  ̄ ̄ ̄o >.......≡ ̄ ̄ ̄o ̄ ̄ :::|:ミ|l⌒:|─|
| ` ‐--/.::::::::: ` ‐---‐ '´ :::| |l⌒l.| ̄|
| 、_/,:::::::::::::::: 、_ ,ノ :::::|: ||⌒l.|_|
| /,::::::::::::::::::::  ̄ ̄ ̄ 、 :::::|ミ||ノノ ─|
|/./,::::::::::::::::_:::) `‐--- 、 \ ::::|.|`‐' ̄ ̄|\
│ ,_L _、\ ::|| l、__|:::::\
. |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ::::|: ::l、─.|:::::::::::\_
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::::/::::::::::::::::::::::::::|\:::::::::::::::: / .|:::::::::::::::::::::::::::|
アプトムのAAが某賭博漫画のあの人なので
せめてカブトムシのAAにしてやれwww
ところで今日になってふと思ったんだけど、
禁止エリアって入って速攻LCL化するんだっけ。
島の外が1分の猶予があったのは覚えてるんだが。
書いた人任せでいいと思う。
まあたぶん時間制限式なんだろうけど。
ていうか時間制限じゃないロワってあるのか?
>>705 だよね
警告音も無しにLCLになってたし
修正お願いします
ウォーズマン
【作品】キン肉マンシリーズ
【登場話数】
【スタンス】対主催
「Contacting ファイティング・コンピューターVS対コンタクト用ヒューマノイド・インターフェイス」で初登場。
草壁メイの「まっくろくろすけでておいでー!」との呼び掛けに応じ神社から姿を現すも、怖がられ逃げられてしまう。
しかも、メイが逃げた先に居たのは、ナイフを振り上げた朝倉涼子。
辛うじて凶行を阻止した後、朝倉の心変わりにより共に神社へ戻る。
だが、神社の外に倒れていたリヒャルト・ギュオーを保護し戻った矢先、突如床下から現れた雨蜘蛛の閃光弾により目を焼かれ、メイを掠われてしまう。
目の見えないまま雨蜘蛛を追撃中、ホリィを抱えたゼロスと遭遇するも、目の前でホリィを殺され、失意と怒りの中再び神社へ。
その後、森を捜索中メイの死体を発見、ギュオーに埋葬を任せるも、放送でアシュラマンの死、そして禁止エリアがメイの埋葬(予定)地点と知りギュオーの元へ。
だが、ギュオーと合流して間もなく、タママ二等兵が加持リョウジをフルボッコにする現場を目撃。
トドメを刺された加持をギュオーが埋葬(と見せ掛けて本当に殺害)しに行く間、タママと情報交換する。
その後、「超人以外の者も鍛える」との決意からまっくろクロエに変身(変装?)、タママとギュオーの三人で雨蜘蛛を追う事に。
レストランの周囲を探索後、自らのディパックからリィンフォースUを発見、その直後現れた巨人(巨大化したスバル・ナカジマ)の元へリィンと共に向かう。
その後、崩壊したコテージからスバルを助け出し、スバルの要請によりキョン・ナーガ組を追跡、森の中のリングにてスバルと共にキョン・ナーガ組と交戦を開始。
だが、突如主催者の一人・長門有希が現れた事で事態は急変。
紆余曲折の末ナーガは死に、降伏させたキョンを連れ三度神社へ。
神社にてギュオーと合流後、キョンから聞いた情報を元にギュオーの本性を暴き、逃走したキョンをスバルとリィンに任せ交戦開始。
だが、突如現れたリングに飛び乗った事でシール・デスマッチが発動。
更に、間もなく神社周囲のエリアが禁止エリアになる中ギュオーに挑むも、後一歩及ばず敗れる。
だが、禁止エリアに散る直前まで決して諦めないその姿は、実況中トトロとロワ住人の心に強く焼き付いたのだった。
【k:彼はリングに散りゆくとも s:正義の意志は k:決して潰えはしない】
うう……ボリューム増え過ぎたorz
さわわっと、夜風が草根を分けそよぐ。
草原に群ぐ雑草たちが、陽光の名残を惜しんでさんざめき。
明日の我が身を鑑みることもなく、ただただ光を求めて揺れる刹那草。
この殺人ゲームを模すかのように、今を生き足掻いていて美しい。
そんな草叢を掻き分け、夜闇に熔けて強殖装甲が駆ける。
草原を、抜ける。次なるフィールドは水辺。強化された脚力で泥底を踏みしめたその瞬間。
異形が、割れる。甲殻を思わせる鎧が弾けるように外れ、"中身"が露出していく。
泥と藻に足を取られ、"中身"は転倒した。押し寄せる水に、全身が翻弄される。
熱を、寒気を、怖気を、良識を、後悔を、内外あらゆる障害物を排除し、装着者を守ってきた鎧が、今はもうない。
そうして"中身"は無防備だった。肉体はもちろん、精神すらも、磨耗しきっていた。
辛うじてそんな"中身"に存在意義と存在理由を与えていた強殖装甲。
無機質なそれは、自己を否定する者に恩恵を与える情など持ち合わせない。
不幸と失態の果てに、全てを拒絶した"中身"は。
遂に、己の『根』をも手放しつつあった。
「う……ごおええええ!!! ごえええええ!!! 」
嘔、吐。黄色じみた血の混ざった吐瀉物が、水面を汚して広がって。
たった今まで仮面に覆われていた顔からは苦痛しか読み取れない。
体内の全ての水分を吐き出した、と思えるほどの穢れを垂れ流しながら、"中身"は泣いていた。
「――――●∴→!! φ〆!!!」
のたうちまわり、仰向けになった"中身"が激しく痙攣しながら声にもならない雄叫びを飛ばす。ズキン、ズキン。
はて、"中身"の頭にズキン、と響くもの。それは痛み? 心の痛み? いや、"中身"の心は既に痛みを感じない。
何故なら"中身"は壊れているから。この場の仲間を見捨て、この場の肉親を見捨て、日常へ戻る事だけを求めてきた。
そう、"中身"はその実最初から――この島に降りたった瞬間から、その為だけに生き、殺してきたのだ。
.....
(そうだ……俺は、最初に何をした!?)
気付いた。"中身"は、自分の『根』に、今始めて目を向けた。
この殺し合いの舞台に落とされ、"中身"が最初にとった行動。
それは、他者の身を案じる事ではなく、自分の武器の確認だった。
(SOS団の仲間を救う? その為にハルヒとここで仲良くなった奴を殺して長門の親玉を満足させる!?
うっかりハルヒを殺しちまって、ええと次は何だっけ? そうそう、長門に皆を生き返らせてもらって、
都合よく記憶を消してもらって万々歳! ああ、そんな感じだったそんな感じだった、俺の思考ッ!!!
仕方ないよなぁ、そういう思考なら俺以外の奴を皆殺しにしてもいいんだ、仕方ない、仕方なかったよなぁ。
って馬鹿か! 死んだ人間は生きかえらねえし、長門一人ならまだしも、草壁のおっさんがいるんだぞ、
殺し合いの結果を無意味にする願いなんて叶えるわけがないだろ! はっきりしない口約束だけで、
なんで俺は信じちまったんだ? 信じなけりゃ、それで終わりだったからさ! ああ、希望に縋りついて何が悪い!?
畜生、痛え、痛くねえっ! こんなもん、ハルヒに比べりゃ全然痛くねえだろ、多分。って俺誰に話してんだ?
【俺】か? 【俺】って誰だよぉぉぉぉぉっ!!! そんな奴、どこにもいねえよ! 俺は一人! 生き残るのも一人!
だからって、何で殺しちまったんだろうな? そんなの決まってんだろ……生き残りたかったからだよ……。
怪物がいっぱい居るこんな島で生き残るには、こっちから攻めるしかないんだ! 俺は力を手に入れたんだから!
でも、もうガイバーもなくなっちまった! スバルを殺したのがそんなに堪えたのか? もう何人も殺したのになぁ、
おかしいなぁ……はは、はははは……ハルヒィィィィィィィーーーー!!!! ハルヒィィィィィィィーーーー!!!!)
激しく流れる、まとまらない、指針のない思考で痛みが麻痺し始める。
鎧を失った"中身"には、狂気、恐怖、憐憫、忘失志願、自己肯定etcetc...数多の感情が飛来していた。
力によって抑制され、押さえつけられてきたいわゆる人間らしい感情が、窯窪にくべられた様に燃え上がる。
それが一段落着くと、次は一旦棚上げされた痛みが帰ってきた。
痛みの出所は、ウォーズマンのスクリュー・ドライバーを喰らった左頭部の挫傷。
そのダメージの回復中に起こった、"中身"の揺らぎ。仲間と肉親の死による、大きな揺らぎ。
心が壊れていても、"中身"には変えられない過去があり、変わらない精神がある。揺らぎも無理ならぬ事。
だが、その揺らぎの代償は大きい。途中で回復を中止された挫傷からは、じわじわと血が流れ始めていた。
血は"中身"の目に入って、視界を赤く染めていた。仰向けに倒れた"中身"は、四肢で水の流れを感じながら、
口元にたどり着いた血を舌で拭う。味を感じているのかいないのか。"中身"は無表情のまま、空を見上げる。
「星が、星が見えないぞ……長門、そりゃお前は天体観測なんてする必要ないだろうがな、風情って物がなぁ……」
うわ言のように呟き、ふらりと立ち上がる。おぼつかない足取りで水場から離れて、草原に戻る。
「まったく……なんで、こんな事になったんだろうなぁ……一日足らずで人間ってここまで変われる物なのか?」
自分が何をしてきたのか。"中身"は、それを無性に誰かに話したい気分になっていた。
がさり、と背後から物音。今はガイバーならぬ身、気付かなかったのは当然。
背後から近寄ってくる物がなんであれ、"中身"に抗う術はない。
だから、"中身"は"振り向いた"。この島に来てから恐らく初めて、何の計算もなしに、自然に。
「キュックルー!」「ガウウ……」「キュア〜♪」「ヴォー!」『Mr.キョン……』
「よりにもよってお前らかよ……」
『キョン』。
それは、"中身"の名前ではない。
それでも、今現在の"中身"にとっては。
『……キョ、ン? な、何なのよその変な格好はー!!!』
最も心地よい、呼ばれ方だった。
「ヴォー?」
「……いいよな、お前らは……何も考えてなさそうでさ……」
◇
「……いいよな、お前らは……何も考えてなさそうでさ……」
少年……ケリュケイオンが言うには、キョンと言うらしいが……キョン少年は、ぼそりとそう呟いた。
全く、人型種族ってのはいつもこうだな。自分達が最も賢いと思っていやがる。
まあ、ライガー族の俺からすれば賢さなんぞ二の次。
忠義と敵を食い破る牙さえあれば生きていける事が、俺達の誇りだ。
さて、俺の御主人様はどうこいつに接するのかね……?
「ヴォー」
おいおい……また見逃すつもりか。
今までの流れから見ても、こいつが御主人に害をもたらす存在であることは明らか。
本来ならこの場で俺がこのキョンとやらの首を噛み千切っているところだ。
だが、この島では俺は(恐らくは、ピクシーのババアも、フリードさんもだろうが)、
御主人様の意志に沿う行動しか取れない。俺が御主人様の為を思っても、命令があるまで動けない。
そして御主人様は今まで、自分の身に危険が迫っても俺やババアやフリードさんを矢面には立たせなかった。
その優しさには胸を打たれるが、それでは何故俺達を召喚したのか分からないではないか。
今のところ賑やかしとしてしか活動してないぞ、俺達……。別に戦いたいわけではないが、俺もあと数時間の命。
どうせ死ぬならこの命、せめて御主人様のために燃やし尽くしたいものだが……。
『Mr.キョン。貴方を追って温泉から飛び出してきたMr.ケロロから話は聞きました。今すぐ我々と共に……』
「どの面下げて戻れってんだ? 俺はスバルを殺した……」
『Ms.スバルは死んでいません。マッハキャリバーが身を呈して守ったそうです』
「……そうかよ、まだあいつを戦わせたいってわけか……せっかく楽にしてやろうと思ったのに」
『どうやら錯乱して起こした行動ではなかったようですね。それならばなおさら、温泉に出頭するべきです。
貴方はMs.高町達に裁かれなければならない。このまま人殺しを続ける事は、貴方にとってよくない事です』
「いや。もう、俺は戻れない」
ケリュケイオンの野郎が、キョンに話しかける。そうそう、このキョンが温泉から尋常ならぬ様子で飛び出してきて、
皆で何事かと温泉の前まで向かった時にあの旨そうなカエルが飛び出してきて、俺達に一部始終を説明したのだ。
しかしこのデバイスって連中は何故俺達と違って共通語が喋れるのだろう。動けないからか?
マッキャリ君や一口サイズのボインちゃんも喋れてたよなぁ……いいよなぁ……御主人様の言葉は分かるが、
こっちの言葉が通じてるのか分からないのは地味にやり辛いのだ。って、そうだった! コイツ……キョン野郎!
「ガウガウ! ガガウ!(てめえよくも貴重なロリ巨乳を殺してくれたなぁ! 俺はボインちゃんが大好きなんだよ!)」
「吼えるなよ……俺はお前らとは違うんだ……今から話すよ、俺がやってきた事を。聞いてくれ……頼む……」
全く、言葉が通じないのは不便だ。誰もお前の言い訳なんぞ聞きたくないってんだ。
罪悪感を感じてるならさっさと自殺でもなんでもしやがれ、この災害野郎。
と、御主人様が俺の方を見て、ヴォーと鳴く。……ああ、ボインちゃんを殺したのはコイツじゃないのか。
あのカエルの慌てた口ぶりじゃコイツのせいでボインちゃんとマッキャリ君が死んだって印象だったが……。
御主人様には、他者の感情を深読みする力があるのかもしれない。
だからか、御主人様は俺に大人しくキョンの話を聞くように、ともう一度短く鳴いた。
「俺はここに来てからすぐ、男の子を殺した。大人しそうな、中学生くらいの子だったよ。
軍曹とか姉ちゃんとか、死に際に言ってたなぁ……殺した理由は、ほら、覚えてないか?
最初にルールを説明したあの女の子。あの子、俺の仲間なんだよ。楽しくやってた、仲間だったんだ……。
涼宮ハルヒ、古泉一樹、朝比奈みくる、それとあの長門有希。SOS団、なんてもんを作ったりして、
学校で本当に仲良くしてたんだぜ? でも、ハルヒって奴にはちょっとした不思議な力があってな。
俺以外のメンバーはそれを調べるためにハルヒに近づいてたんだ、最初はな。
でも、あいつの無茶苦茶に振り回されるうちに、俺達は本当に"団"になってたと思うんだよ。
だから長門も、目的……ハルヒがこういう舞台に巻き込まれてどういう反応をするかって事だと思う……それをさ、
その目的さえ達成すれば、俺達を元に戻してくれると思ったんだ。笑えるだろ? 笑えよ、アクセサリー」
『……』
「次に俺は、妹を殴った。運悪く出会っちまってさ。で、そのバチが当たったのか、ナーガっておっさんに負けた。
で、その後に、肝心要のハルヒを殺した。本当はヴィヴィオとかって子供を殺して、ハルヒを刺激しようとしたんだ。
長門の目的の為に、な。でも、ハルヒは死んじまった。だから俺は……参加者を皆殺しにして、優勝して長門達に
全部元通りにしてもらおうと決めたんだ。最初は俺自身は日常に戻るつもりはなかったんだが、
雨蜘蛛やナーガに何度も負けたり、土下座したりしてるうちに、俺にも"生きたい"って気持ちがある事に気付いた」
『虫のいい話ですね。死者の蘇生? そんな世迷言を本気で信じていて、しかも自分も生きたい、と?』
「アクセサリーに説教されるようじゃ、俺もいよいよだな……。ああそうだ、白状するよ。俺は、帰りたかった。
ハルヒのためだ、みんなのためだって口では言ってたし頭でも無理矢理そう思ってたが、本当はきっと、
あの日常に帰って、何もかもを忘れたかったんだよ、そんな甘っちょろい考えだったから、【俺】だの夢だの、
くっだらねえ現実逃避をうじうじ続けて、目的も手段もダメにしちまったんだろうなぁ……。
でもよ、俺は何で責められなきゃいけないんだ? 俺はお前らみたいな戦いが日常の奴等とは違う、
まともな人間だったんだよ。いきなり殺人鬼になんてなれるわけないじゃないか。ヒーローなんてもっと無理だ。
だから俺はショウやスバルを偽善者と呼んで見下し、ナーガのおっさんには"様"をつけて服従した。
芯のある奴を、真っ直ぐ見れなかったんだ……我ながら、情けないって思うよ。もう嫌だ……辛い……」
『自分を客観視することは更正への第一歩です。しかし貴方はまだ本当の意味で自分に向き合っていない。
貴方がどれだけの心痛を感じていたかは理解しましたし、貴方の行動の動機も大方分かりました。
しかし、貴方が殺した人にはそんな事は問題にはならない。貴方は現実に裁かれなければならない』
「現実なんて糞くらえだったよ。普通に考えれば死んだ人は生き返らないし、こんな事をした長門が全部を元通りにして、
更に元のSOS団に戻るなんてことはありっこないって、最初ッから分かってはいたさ。でもそれを認めたら、
俺には何も出来なかった。ナーガのおっさんを巨人殖装で殺したときに、長門に会ったんだ。その時、
長門は俺に対して特に感情を見せなかった。いや、普段から感情を見せないのが普通な奴なんだが。
それでも俺には、あいつが変わっちまったことくらいは分かる。それでも、もう戻れなかったんだ。
その後、長門が俺の妹を殺したって分かってから、そこで初めて、長門の変化を実感した、そう思う。
俺はもう何人も殺した。全部元通りになる、なんて馬鹿げた夢も捨てた。もうバトルもロワイヤルもないんだよ……。
だからって死ぬのは嫌だ。殺すのも、うんざりだ。全部忘れて元の世界に戻れないなら、俺はどうすればいいんだ?
もう、後の事を考えないで妄想レベルの希望にだけ進むなんて事は出来ない。自分の本心に気付いちまったからな」
『確かに、死んだ人間は蘇りません。貴方自身が殺したというMs.涼宮も。しかし、死者は無価値ではない。
貴方からMs.スバルを守って死んだマッハキャリバーが決して無価値ではないように。
Ms.涼宮も、親友だった貴方に今のような醜態を晒して欲しいとは思わないでしょう。
死ぬのも殺すのも、現実逃避さえも嫌だというのなら、貴方はさながら悪夢のように彷徨うしかない。
死んでいても生きていても同じ、無価値な存在になる。それはとても悲しいことです。だから、私達と共に来なさい。
Ms.長門達に逆らい、勝利しましょう。そして貴方は仲間のいない貴方の世界に戻り、貴方の世界の裁きを受けなさい。
それで初めて、貴方が殺したMs.涼宮達に、貴方は顔向けが出来る様になる、と私は判断します』
「そういう異世界じみた考えとは相容れないってんだよ……。 俺は普通の人間だと言ってるのが分からないのか?
俺の生きてきた人生には、殺し殺され殺しあうなんてイベントはなかった。だからこそ、人を殺すってのがどれだけ
おかしくて、許されないことかっていうのが分かるんだよ。俺はもう、お前たちの側にはいけない。
俺は人を殺した。人を殺したんだよ……。お前らみたいな、戦いに明け暮れてるヒーローワールドの住民には
分からないだろうがな、人間が人間を殺すってのは、普通の感覚だと在り得ないんだ。だから、俺ももう在り得ない。
俺はもうどこに戻れないしどこへも行けないんだ。無価値な存在? ああそれでいい、それでいいからほっといてくれ。
スバル達に伝えてくれ、俺にはもう構わないでくれってな。俺はもう疲れた。もう何も考えたくない」
『……』
川にゲロが流れていくのを見てもらいゲロしそうになってたら、会話が途切れた。っていうかセリフ長えな、オイ。
キョンの野郎、「僕はもう疲れたからほっといて!」って言うのにどれだけかかってんだよ。
あとケリュケイオン、機械仕掛けの癖によく喋るなぁ、ウゼえ。御主人様の方を見ると、悲しそうな顔でキョンを見ている。
御主人様にこういう顔をさせるだけで本来なら死刑確定なんだが、命令がないのでストレスが溜まるぜ。
会話にも参加できないので、余計にゲージが上がるって感じだ。今なら大技が出せる、気分的に。
大体何だコイツ、のほほんとした世界にいた事が免罪符みたいな口を聞きやがって。
俺の勘では、こういう情けない声の奴は俺達の世界にいても凶悪なワルモンになっていたに違いない。
と、ケリュケイオンが再びキョンに話しかけた。こいつの声の調子は常に一定だが、やや不快なニュアンスを孕ませて。
『わかりました。Ms.高町たちにはその旨伝えます。スバルは貴方を更正させられると思っていたようですが、
客観的に見てそうは考えられませんので、貴方の申し出を拒否する理由はありませんから。……ここからは私見、
デバイスである私が私見など、本当は言いたくないのですが、あなたが我々に二度と近づかないよう、あくまで
Ms.高町たちの為に申し添えます。私もインテリジェント・デバイスとしての機能上、多くの悪党と相対してきましたが、
貴方ほど美点を見出せない醜い人間は滅多に見ません。自分の行為を恥じ、後悔している風に振る舞いながら、
それを改めも戒めもしない。それは、貴方が貴方の心の平穏の為に後悔を装っているだけだからです。
貴方は悪党ですらありません。貴方の言うような普通の人間でもありません。要らない人間、まさしくそれです。
Mr.キョン、さようなら。今後もし貴方に出会っても、私やMs.スバル達が貴方に関心を寄せることはないでしょう』
「う……」
キョンがたじろぐ。全てを否定しても、自分が否定されるとこれか。コイツ、本当に見所ねえな……。
多分ケリュケイオンは自分のマスターの同僚に危険が迫るのを避けるために、
機械的な動作でこういう毒舌を吐いているんだろうが、大体俺も同じ意見だった。ババアやフリードさんもそうだろう。
が……我らが御主人様は、違う。
「ヴォーヴォーロォーーー!!!」
『Mr.troll……? 何をおっしゃりたいのですか?』
翻訳もしてやれねえが、簡潔に言うとこういうことだよ、ケリュケイオン。
『それでも、放っておきたくない』。御主人様は既に自分が守ろうと思っていた子供を何人か失っている。
ここでキョンを放っぽり出せば、メイやサツキ、シンジの二の舞は確定だからな。
こんな無意味なこいつを見捨てない、それが俺達の御主人様なんだよ、ケリュケイオン……。
お前もそのうち、理解してくれるだろう。少しづつだが、俺達の意思を汲み取れるようになってるみたいだしな。
さて、御主人様の意向は分かった。御主人様への忠誠心と、キョンへの嫌悪感を天秤にかける。
忠誠心は俺の心のテーブルをぶち破り、地球の反対側まで沈んでいった。当たり前だ、この小僧と御主人様を
比べること自体が不忠。俺は御主人様の方を見て、小さく唸る。御主人様は少し驚いた顔をしながらも、
ニカーッと微笑んで、俺に命令(御主人様からすればお願い、だろうが……)を下さった。
『Mr.ライガー……?』
「ガウ、ガーウ……(あばよ、ケリュケイオン、ババア、フリードさん……いつか必ず再びあなたの御前に、御主人様)」
俺が、目が死にきったキョンの目の前まで歩き、背に乗るように促す。
キョンは驚いたように一歩後ずさったが、御主人様を見て無言で首を垂れ、俺の背に乗った。
不快だが、感じる体重にさえもう生気がない。惨めな野郎だ。
消える瞬間に御主人様の側に居られないのは、無論辛い。だが、御主人様が俺を信頼して、任せてくれたのだ。
もちろん本当は御主人様自身がキョンを運びたいのだろうが、せっかく仲間と会えたケリュケイオン達をそれに
付き合わせるのはどうか、と考えておられた。だから、俺が単独でコイツを運ぶ役を買って出た。
御主人様は、キョンがきっといつか改心できると信じている。善の極地におられる御方だからな。
その是非はどうでもいい。俺は忠義を果たすのみ、ライガー族の誇りにかけて、キョンを落ち着ける場所へ運ぼう。
俺が消えるまで後数時間、それでどこまでコイツを運べるか。御主人様の命令では、なるべく安全な場所がいいらしい。
御主人様の身の安全を考えるなら禁止エリアに突撃するのがいいのだろうが、俺が従うのは御主人様の御心。
俺は走り出す。決して振り向かない。御主人様が俺に求めたのは、劣情と隷属ではなく、友情と共生。
友達が泣く姿など、御主人様は見たくはないだろう。御主人様――どうか、御無事で。 最後の忠義、御覧あれ。
いや――最後はあえて、こう呼ぼう!
さらば、我が友!
◇
狼みたいな獣の背に乗って、視界が激しく変わっていく。
ガイバーでもないのに、このスピードはキツイ。あの怪獣も、余計な気を回してくれたもんだ。
もっとも、もう俺には今までみたいに偽善者の気遣いを蹴って悪態をつくような余裕もなかったんだがな。
殺し合いに乗ってもどうせ全て元通りになんかならない、と認めちまった以上、もうそんな意地を張る意味もない。
襲われたら抵抗するだろうし、朝倉辺りが襲われてたら助けるかもな。でも、自分からはもう戦う気はない。
で、利用できる物は全部利用するだけだ。今までやってきた事を考えれば、そんな物はもうほとんどないだろうけどな。
狼をチラリと見ると、なんか泣いていた。泣くほど嫌なら乗せなければいいのにな。可哀想に。
「採掘所は……ダメだな、掲示板の書き込みで古泉を裏切った以上、もうノコノコいけるわけもない」
「ガウ」
俺が操縦しているわけでもないが、そう言うと狼は多少進路を変えたように感じた。
それ以外にどこか行きたくない所、行きたいところを思い浮かべてみたが、特に浮かばなかった。
強いて言うなら、ハルヒの死体の場所だろうか。放置されているなら、埋葬したい。
もう、誰も殺さなくていいんだから、それくらいの時間は悠々取れるだろう。
まあ、この狼がたまたまあの学校にたどり着いたりしたら、そうしようかな。
その後は……ハハ、何も思い浮かばねえや。誰にも会わなけりゃ、それが一番なんだろうなぁ……。
あれ?
それだと、死んじゃうのか。オレンジジュースになって。
死にたくねえよ。どうすりゃいいんだ? 死ななくても、どうにもならないんだろうけどな。
あーあ。誰か、俺を導いてくれよ。『団長』とかって腕章をつけた、ポニーテールが似合う無軌道凶悪女子高生とかさ。
全くどうして……。
「どうしてこんなことになったんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!! 」
答えてくれる奴は、もちろんどこにもいなかった。
【G-5 草原/一日目・夜】
【名前】キョン@涼宮ハルヒの憂鬱
【状態】ダメージ(中)、疲労(大) 無気力
【持ち物】デイパック(支給品一式入り) ライガー@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜
【思考】
1:もう何も考えたくない。
2:誰か俺を導いてくれ。
3:もし学校に着いたら、ハルヒを埋葬する。
【備考】
※「全てが元通りになる」という考えを捨てました。
※ハルヒは死んでも消えておらず、だから殺し合いが続いていると思っています。
※あと3〜4時間程でライガーは消えます。ライガーはそれまで『キョンを安全な場所に運ぶ』為に行動します。
※ガイバーは使用不能になりました。以後使えるようになるかは後の書き手さんにお任せします。
『Mr.troll、何故……?』
「ヴォー……」
『彼の弱さに同情しているのなら、それは間違いです。彼は強い。この世で最も悪い方向に、ですが』
温泉へと戻りながら、ケリュケイオンは問い掛ける。
……理解不能。何故、あんなものに情けをかけるような真似をするのだろうか?
Mr.ライガーはあと数時間の命。Mr.キョンなどをどこかに運ぶことが最後の活動など、あまりに残酷だ。
Ms.高町たちから遠ざけると言う意味では、悪くないが……それより、彼女達にMr.キョンの事をどう話すかが問題だろう。
『Ms.ヴィヴィオ……』
Mr.キョンが襲ったという、Ms.高町の娘。
これを聞いて、Ms.高町がどういう行動を取るかは大方予測できる。
Ms.スバルが重傷の今(更に、もうすぐ夜中だ)、戦力の分散は出来るだけ避けたい。
言うべきか、言わざるべきか……。
インテリジェントデバイス、ケリュケイオンは、早くもキョンをメモリーから消しつつ、深く考えるのであった。
【G-4 草原/一日目・夜】
【トトロ@となりのトトロ】
【状態】腹部に小ダメージ
【持ち物】ディパック(支給品一式)、スイカ×5@新世紀エヴァンゲリオン
ピクシー(疲労・大)@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜
円盤石(1/3)+αセット@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜、デイバッグにはいった大量の水
フリードリヒ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
1.自然の破壊に深い悲しみ
2.誰にも傷ついてほしくない
3.????????????????
【備考】
※ケリュケイオンは古泉の手紙を読みました。
※大量の水がデイバッグに注ぎ込まれました。中の荷物がどうなったかは想像に任せます。
ksk
k s k
ksk
ksk
k s k
689 : ◆2XEqsKa.CM:2009/10/30(金) 21:15:15 ID:wOPEoI2k
以上で投下終了となります
どなたか、本スレへの代理投下をお願い致します
代理投下終了。
そして感想だけど…kyonーーーーー!!
何このまるで駄目なマダオはwww
ダメダメ…この男…まるでダメっ…!
将来の展望もなにもないっ…!
立派なマダオであるっ…!
しかしライガーさんは渋くていいなぁ。
トトロへの忠義は立派でした、マダオを背負うその姿は感動しましたw
あ、遅くなったけど投下乙です!
実にGJでした!
投下乙!
kyonは落ちるところまで落ちたな……
トトロは優しすぎるよ……
投下乙!
kyon、お前はどこまで堕ちて行くんだ……
こんな奴を背負わなければならないライガー様が可哀相で……
トトロの優しさ、いつか本当に報われてほしい。
ライガー様とか言ったあとであれだけど、
このライガーがトトロ達と踊ったり、お腹が減って頭を垂れたりしたっていうのに違和感が……w
正直わんこなイメージがあっただけに尚更。
あとピクシーがババアってババアがイタズラするのも……w
投下&代理投下乙です!
kyon……どんどん堕ちていくなぁ
いつか盛大に天罰が下りそうで怖い
そしてトトロの優しさとライガーの渋さが切ないなぁ
kyonが悪いのは解ってるんだが胸が痛いな……。
ケリュケイオン、お前言葉責めの才能有りすぎだろ……。某ロワの学士並みの全否定だぞ。
投下乙!
kyonのマダオっぷり、
トトロの優しさ、
そしてライガーの忠誠
どれをとってもすばらしい作品でした!
kyonは……どんどん堕ちていくなこいつ
ようやく自分のアレさを客観的に見ることができたと思ったら
シリアスな話だっただけに、ボインちゃんやらやさぐるまさんやらの小ネタがいい味を出していましたw
GJでした!
規制解けているかどうかの確認ついでに
まず投下乙でした!クロエもライガーもトトロもいい味出してるからこそ切ない
kyonは…ほんともうどうなるんだろう。
本当にお二方ともGJです!!
私のほうはいったん仮投下させていただきました。
何か不備がありましたら指摘お願いします。
>>729 321go氏乙ですー
いやー、リナもヴィヴィオも朝倉もいいわー
あ、勿論泥団子先輩も……って、この面子相手じゃ空気になるのも仕方ないw
あ、感想スレにも書いたのですが、『All Right』は『Yes』の方が……
以上、リリなの厨の指摘でちたw
ここ最近死亡者名鑑を書き込んでる者です
ズーマのAAは適当なスクーターのAAで代用しません?
あ、それズーマーかw
後、名鑑のウォーズマンのAAがツボに嵌まったw
ジ〇ジ〇ネタかwww
>>730 All rightはレイハさん口調ですね、失礼しました。
修正させていただきます。
死亡者名鑑も乙です!
おかげさまで一気に追いつきましたね!
>>732 指摘すいません
よろしくお願いします
あ、因みにカナブンさんの名鑑は俺じゃないっすw
これで追い付いたかな
ネオ・ゼクトール
【作品】強殖装甲ガイバー
【登場話数】14
【スタンス】マーダー(アプトム狙い)
「殖装、ガイバー\!!」で初登場。
仲間の仇であるアプトムを捜索中、ノーヴェを襲撃中のリヒャルト・ギュオーと交戦するも敵わず、ユニットGによってガイバーVに殖装したノーヴェによって難を逃れる。
その後、アプトムをおびき出す為にノーヴェの脳を潰し暴走させるも、古泉一樹を襲撃中正気に戻ったノーヴェと古泉に逆襲され撤退。
その直後、トトロ出現。
飛行して逃げ出すも、カナブンに撃墜され、結局トトロと共にスイカを食べる事に。
支給品のフリードリヒをトトロに預けた後、放送で伝えられた「ご褒美」でアプトムを捜す為に弱者を狙い捜索中、光の合図に応じ悪魔将軍と接触。
ノーヴェを交え情報交換の後、アプトムと弱者の姿を求め市街地へ向かう途中カナブンを発見、逆襲とばかりに撃墜。
墜落地点にて主催者の一人・草壁タツヲがカナブンを嬲り殺しにする現場を目撃した後、冬月コウゾウを襲撃、確実に仕留める為辺りを火の海と化す。
市街地にて高町親子に生体ミサイルを浴びせた後、上空から様子を伺っていたゼクトールの目に飛び込んで来たのは、ガイバーユニットに気を取られ姿を現したアプトムの姿。
即座に襲撃するも、後一歩の所でガイバーUと化したラドック=ランザード(ズーマ)に邪魔され取り逃がし、追撃した先の喫茶店にてアプトムに不意を突かれ気絶。
デパートにて目覚めた後、アプトムに仲間に誘われるも、組むつもりは毛頭無く、罠により致命傷を受けながらも遂にアプトムを倒す。
そして、アプトムの持っていたネブラ=サザンクロスに悪魔将軍とノーヴェへの伝言を託しデパートから脱出させると、もはや思い残す事は無いとばかりに炎の中に消えていった。
【k:かっこよかったけど s:所詮はでっかい k:カブトムシ】
こちらでもしたらばでも意見下さったかたありがとうございました。
本日、私用で夜に投下できないため
このまま問題がなければ加筆修正して日曜の締切までに投下させてもらいます。
こんなのはどうだろう
リィンフォースU
【作品】魔法少女リリカルなのはStrikerS
【登場話数】
【スタンス】支給品
「巨人と、小人」で初登場。
第三回放送の後レストランにてウォーズマンが開けたディパックから登場、自己紹介の直後レストランの外に出現した巨人が部下のスバル・ナカジマと判り、ウォーズマンと共に向かう。
その後、コテージの残骸から元の大きさのスバルを救出、キョン・ナーガ組を追う。
そして、森の中のリングにて二人に追い付き勝負を挑むも、主催者の一人・長門有希の出現により事態は急変。
結果、主催者の手を借りナーガを殺害したキョンに怒り心頭、ウォーズマンに敗れ降伏した後も信用せず。まあ、当然か。
だが、神社にて混乱に乗じ逃亡したキョンをスバルと共に追撃中、リヒャルト・ギュオーにやられた傷が悪化しスバルが昏倒。
その場に駆け付けたなのは・トトロ組と共に温泉に移動し治療に当たるも、リィン、高町なのは、ピクシーの力を合わせてもスバルの治療には足りず、自らの存在を度外視し治癒魔法の出力を上げスバルを救う。
そして、なのはとマッハキャリバーに八神はやてとスバルへの伝言を託し、一陣の清浄な風と共に消えていった。
尚、ウォーズマンの支給品である日向ママDNAスナックに手を付けた事で胸が大きくなっていたのだが、本人を含め誰も気付いていなかった(違和感は感じていたようだが)のが何とも淋しい気はする。
【k:殺し合いの場に舞い降りた s祝福の風は k:希望を皆に託し消えた】
登場話数は現在計測中でつ
仮投下乙です
特に問題無いように思えました
死亡者名鑑も乙!
>>736 集計終わりました
確か、No.で計測するんでしたよね
なら、登場話数は8で
名鑑乙です!!
そういやリィンのせっかく大きくなった胸、最期の鮮やかさに目がいっててすっかり忘れてたwww
740 :
代理っす:2009/11/01(日) 19:47:30 ID:SoRBqKnX
717:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:50:05 ID:Uw68TWIc
リナとドロロは決断を迫られていた。
目の前には様変わりした協力者たちがいる。
服装がガラっと変わっていたり、明らかに体型・年齢が変わっていたりするが…
変身やらそういったものに耐性がある2人にとってはそれはさほど問題ではない。
いや、問題ではあるにはあるが―――今対処すべきことは他にあった。
2人が操作していた、そして今、朝倉が凝視しているパソコンのディスプレイには
プロフィールが表示されている。
"県立北高校1年、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース"である
朝倉涼子のプロフィールを。
友好的な振舞いを見せていた人物が、裏でこそこそと自分の素姓を調べていた―――
これを面白く思う者はいないでござろう。
―――ドロロは素直に謝罪すべきか否か、真剣に吟味していた。
もう画面は見られてしまった。ごまかしが効くような相手とは思えない。
あたしの世界では普通のことだと言い張るか、ドロロが言い出したことにするか…
―――リナは開き直るか責任転嫁するか、真剣に吟味していた。
◆
気まずい沈黙が辺りを漂う。
沈黙を保てば保つだけ悪いことをしたと思っていると言っているようなものだ、
そう判断したあたし、剣士にして美少女天才魔道士であるリナ=インバースが
意を決して開き直ろうとしたとき。
「それが、キーワードを入力した結果得られる情報というわけね」
アサクラが先に口を開いた。
突然の反応に思わずあたしはビクっと肩を震わす。
となりのドロロがハラハラしている雰囲気も伝わってくる。
「なるほど、参加者の顔写真と簡単なプロフィールさらに最初の支給品まで分かるのね。
ちょっと面倒だけど、これを全員分覚えておけば…かなり有用なのは間違いないわね」
741 :
代理っす:2009/11/01(日) 19:48:49 ID:SoRBqKnX
718:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:50:05 ID:Uw68TWIc
あたしとドロロの脇を通り抜け、パソコンの前まで歩を進めながら飄々と言葉を紡ぐ。
画面を覗き込んでいるのでその表情は伺いしれないがえらくあっさり風味である。
「あ…朝倉殿。気を悪くしてないのでござるか?」
なんだかあまりにあっさりしすぎているので不審に思たようでドロロが尋ねた。
ディスプレイを覗き込んでいた朝倉は、ゆっくりと身体を反転させる。
「ええ」
短い一言を言ったその表情は、笑顔だった。
無理して作った笑顔でもなければゼロスのような胡散臭さも感じさせない、
バックで光がきらきらしている満面の笑顔。
その見事なまでのスマイルが
『気を悪くしない?うん、それ無理』
と逆に物語っているような気がしてドロロ、あたしのみならず
ヴィヴィオちゃんまでも思わず後ずさった。
● ● ●
場は丸く…かどうかは非常に怪しいけど、とりあえず収まった。
そしてまずアサクラはあたしとドロロにヴィヴィオがどうして突然"成長"したのか説明してくれた。
新・夢成長促進銃―――効果を目の当たりにしなければ絶対に信用しないようなアイテムであるが…
肉体年齢を操作することができるなんて、異世界って広い。
これが平時なら解体してその原理を調べレポートするなり転売するなりしてひと儲けするところだが
あいにくとそんなことをやっている場合ではない。
まずは、今後の方針をしっかりさせておく必要がある。
「…いまさら確認するまでもないかもしれないけど、念のため。
あたしもドロロもさっきのズーマのときのような状況にならなきゃ
進んで殺し合いをする気はないわ。アサクラたちもそうと思っていいわね?」
あたしの問いに大きくなったヴィヴィオちゃんがこくりと頷く。
しかし、その隣にたたずむアサクラは凛とした瞳でこちらを見据え、はっきりと言った。
「私は少し違うわ」
静かに言った。
これはすぐに肯定されるだろうと思っていたあたしはちょっと面食らい、場の空気が張り詰める。
「もちろん、無駄な争いは起こさないつもりだし、進んで殺し合うつもりもない。
………だけど。例外もいる」
ヴィヴィオちゃんの左腕につけてある、メイド服とは不釣り合いな腕章に目をやりきっぱりと言った。
その"例外"が誰なのか察したヴィヴィオちゃんは物哀しげな様子を見せる。
742 :
代理っす:2009/11/01(日) 19:52:51 ID:SoRBqKnX
719:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:51:24 ID:Uw68TWIc
「…オーケー。その人に関してはアサクラの判断に任せるわ。
今は話を進めるわよ」
ある程度話は聞いていたのであたしも言いたいことを推察できた。
あとで話を聞くことにして会議を進行させる。
何せあと30分ないし40分もすればまたショウたちとのチャットが始まる。
情報が増えるまでにできる限り情報整理は終えておきたい。
「時間が惜しいから、あたしがアサクラたちに聞きたいことをざっと挙げるわ。
まず第一にあなた達の知り合いについての情報。危険人物については最優先で。
次に、首輪について。
アサクラが『どうにかできるかもしれない』って言った根拠も教えてもらいたいわ。
あとそれと―――」
「"対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース"とは何か―――
とかもどうかしら?」
素晴らしき笑顔でそういった朝倉に思わず、うぐっと言葉に詰まる。
確かに気になってる、気にはなってるけども………
ああああああ、やっぱりこっそりプロフィール見たの根に持ってる!!?
などと頭の中で冷や汗を流しながらも、
「あはははは、うんそれもお願い…」
とりあえずひきつった笑顔で返事するぐらいしかできない。
………彼女から話してくれるまで、この話題には触れないでおこう…。
「…朝倉殿たちが拙者らに聞きたいことは何かあるでござるか?」
トラブルを引き起こしたくないとか言ってたドロロが助け舟を出してくれたおかげで、
話の軌道が修正された。ガウリイにはできない気遣いである。ナイス。
「そうね…私たちもあなた達の知り合いについては最低限押さえておきたいわ。
それにこの殺し合いのシステムやパソコンなどの情報においても
二人のほうが知っていることは多いようだし、教えてほしいところね。
そんなに悪くない条件のはずよ。情報交換に関してはこれでどうかしら?」
「こちらとしてもそれでいいわ」
あたしは内心ほっとしていた。
"首輪解除"についての情報は脱出を目論む参加者としては必須の情報、
その価値はあたしたちが考察したり集めたりした情報全ての価値よりも上になり得る。
最悪、アサクラが首輪の情報と引き換えにこちらの情報から支給品まで全て要求してきたとしても
突っぱねるかどうかは非常にきわどいほど、最最最重要なもの。
それがこの程度の対価で得られるならば願ってもない。
だからといってここであからさまに喜べば足元見られる可能性もある。
あたしとしてはそこらへんで手を抜くはずにもいかない。
ここは冷静に、そういった感情は伏せて情報交換をしよう。
743 :
代理っす:2009/11/01(日) 19:53:42 ID:SoRBqKnX
720:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:51:57 ID:Uw68TWIc
「よし、それじゃあ情報交換を始めましょう」
「拙者はそれと並行して参加者のことをkskコンテンツで調べるでござる。
晶殿とチャットする前に『雨蜘蛛』『川口夏子』について調べておきたいでござるからな」
「それがいいわ。
ついでに、『草壁姉妹』と『トトロ』、『冬月コウゾウ』についても
調べてもらってもいいかしら、ドロロさん?」
「承知したでござる。それだけでいいでござるか?」
ドロロの問いにアサクラは綺麗な眉をぴくりと動かし眼を右上の虚空へと遣る。
他に何かなかったのだろうかと思案しているようだ。
やがて、何か思い至ったのか手をポンと叩き口を開いた。
「そうそう。大柄で浅黒い肌の中年男がいたら教えてちょうだい」
アサクラのその言葉にあたしとドロロは目を合わす。
なんつーか…あんまり思い出したくないんだけど………思い当たる節があるという説が…
「ねぇドロロ…」
「察するに…彼奴でござろうなぁ…」
ドロロは布越しにでも分かるほどの大きな溜息を吐き、
あたしは眉間をひっつかんで頭が痛いことをアピール。
皆まで言うなかれ、あたしのような繊細な心を持つ乙女にはあれを思い出すのは精神衛生上よろしくない。
「二人とも、彼に会ったの?」
「明け方に………一戦交えたでござる。この眼も彼奴――ギュオーにやられたのでござるよ」
そう言ってドロロは左目を指差した。
その痛々しさに、ヴィヴィオちゃんは思わず目を背ける。
対照的にアサクラは平然としているが。
「そうなの。それについては情報交換のときに聞かせてもらってもいいかしら」
「もちろんでござる。
リナ殿とヴィヴィオ殿は他に何か調べておくことはござらんか?」
ヴィヴィオちゃんはドロロのほうを向いて首を横に振る。
あたしはしばらくあごに手を当て考えてみた。
このkskコンテンツとやらには各参加者が最初に持っていた支給品情報が記述されているようだ。
逆に言えば特定の支給品が誰の手に渡っているかの手がかりにもなるし、
この島の中に存在するアイテムを特定することもできる。
そうなるとすると、その存在を確認しておきたいアイテムはいくらかあった。
744 :
代理っす:2009/11/01(日) 19:55:12 ID:SoRBqKnX
721:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:52:43 ID:Uw68TWIc
あたしは口を開く。
「『光の剣』別名『烈火の剣(ゴルンノヴァ)』、それと『タリスマン』。
あとさすがにないと思うけど異界黙示録(クレアバイブル)。
こいつらが支給品にないかチェックして」
「有用なアイテムなのね?」
アサクラが微笑を浮かべながらこちらを見る。
あたしはその眼を見てこくんと頷いた。
「ええ。もし支給品としてこの島にあるのなら説明するわ。
それじゃ、時間もないし―――始めましょうか」
『Yes』
かくして、kskコンテンツを用いた情報収集と4人+1機による情報交換という一大イベントは幕を上げた。
● ● ●
これまでの軌跡。
出会った人物。
元の世界の知り合いetc.
情報交換は滞りなく行われた。
ドロロにしても朝倉にしても、誰も言ってくれないので自分で言っちゃうがあたしも
"聡明"と称して差し支えがない程度には切れ者だと思う。
語り手は話す内容は最低限に絞り、聞き手も実に的確に質問をするという理想的な情報交換であった。
ヴィヴィオだけはそうもいかないが、そこはバルディッシュがいる。
彼が手早くフォローに入るため問題なかった。
「………と、拙者についてはこんなものでござる。
他に質問はござらんか?」
最後の一人であったドロロが全てを語り終え、キーボードを叩く手を休め3人に目を遣る。
もっとも道中はほとんどあたしと一緒だったし出身世界の仲間たちの話をしたのみ。
よって大した量ではなかったのですぐに終わったけど。
見渡してもアサクラもヴィヴィオちゃんも手を挙げる様子も口を開く様子もない。
「うん、それじゃあ…これで最低限だけど、情報交換は終了でいいわね?」
ふぅ、と息を吐き一息入れるためにあたしは首をコキコキ鳴らした。
アサクラの話によると、どうやらギュオーはあたしたちとの戦闘直後に滝付近で倒れていたらしい。
そこをウォーズマンとかいうまっくろくろすけが保護して治療したということだ。
ちぃっ、余計な真似を。
それにしても、ウォーズマンが滝に駆け付けた時は周囲には誰もおらず
ギュオーだけがいたそうで、荷物も盗られていなかったようだ。
ということは誰かに奇襲を受けて倒れたわけではなく
あたしたちとの戦闘によるダメージによって力尽きたのだと推測できる。
745 :
代理っす:2009/11/01(日) 19:56:08 ID:SoRBqKnX
722:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:53:38 ID:Uw68TWIc
竜破斬を受けてまだ戦っていたりドロロとあたしを撃退したことからしても
タフなのは間違いないようだが…その後倒れちゃうようじゃマヌケとしか言いようがない。
もしかしたらギュオーのおつむは発酵してるんじゃなかろうか。
おまけにストーカーな上に変態なので脳みそが半分溶けてるガウリイよりもタチが悪い。
だが、性格もなんとなく掴んでるし上手くやれば利用してやれるかもしんない。
………できればもう会いたくないもんだけど。
「それじゃドロロ、kskコンテンツのほうはどう?」
「報告するでござる。
まず、これを見てほしいでござる」
ドロロはそう言い、マウスを操作してページを送る。
瞬間的に誰かの写真が映り、すぐにまた別の写真が映る。
クリックに反応してまたすぐに別の写真に切り替わる。
そんなことを繰り返して映し出された画面には―――
「あっ…あの温泉の怪物!?」
風格漂う、獲物を狙うヘビの眼を持つ紫の怪物の写真が映されていた。
肩書きは『ワルモン四天王』。
非常に悪そうな団体名?と四天王というなんだか強そうな肩書き。
分かりやすいのはいいけどもうちょっとどうにかならなかったのか…などと
心の中でツッコミを入れるがこの際どうでもいいので捨て置く。
その名前を見ると―――
「こいつが、やっぱりナーガか」
「先程放送で呼ばれた名前ね」
「ええ。ショウから名前は聞いてたけど…間違いなかったみたいね」
「それと、この写真も見てほしいでござる」
ドロロがそう言いもう一度カチカチとマウスを操作する。
顔写真が流れるように表示されていき映ったのは。
顔を覆った布から鋭い瞳と針のような髪を覗かせる、見慣れた顔。
「っ…ズーマ」
「やはりそうでござったか。拙者は顔こそ知らないでござるが
『凄腕の暗殺者』という肩書きを見てそうではないかと思ったでござる。
ラドック=ランザード…それが彼奴の本名のようでござるよ」
「あたしも初めて知ったわ。けど…」
この名前は先程の放送でも呼ばれていた。
だが、今まで散々苦しめられた相手の名前だろうと今知ったところで役に立つわけでもない。
「殺し合いに乗って死んだような連中はどうでもいい。他になんかなかった?
光の剣が支給されてました―――とか」
746 :
代理っす:2009/11/01(日) 19:56:48 ID:SoRBqKnX
723:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:54:11 ID:Uw68TWIc
「リナ殿が探してほしいと言われたアイテムは光の剣とタリスマンが確認できたでござる。
もっとも、光の剣はレプリカでござったが…」
「れぷりかぁ?」
「レプリカ…ね。ということは別に入手する必要はないかしら」
「んー…でも普通の剣よりはずっと便利なのよね、レプリカのほうでも」
光の剣のレプリカといえば、
おそらくポコタが持っていたタフォーラシアの技術で作られたものであろう。
レプリカと聞いてアサクラはパッチもんの劣悪品というイメージを持ったのかもしれない。
だが、美術品でもそうであるようにレプリカでも出来がいいものは結構ある。
このレプリカもその類で、本物にこそ及ばないものの使い勝手は十分に良いのだ。
「どういった効果の剣なの?」
「物質的な破壊力と、相手の精神そのものを断ち切る、
持ち主の意志力を具現化した光の刀身を生み出す剣で切れ味はそれなりにいいわ。
魔法を上からかけてやることでそれを収束・増幅して威力を上げたり
光の刀身だけを打ち出したりと応用も利くし、あるに越したことはないんだけど」
「で、それは誰に支給されたの?」
「…彼でござる」
そういってドロロが表示させた画像は………
銀色のマスクが光る強面でごつい身体。
肩書きは『悪魔超人軍の首領』!
その名は悪魔将軍!!
どう見ても悪人です本当にありがとうございました。
「また厄介そうな人の支給品になっちゃったものね…」
「でも、この人が持ってない可能性もあるんだよね?」
「ヴィヴィオちゃんの言う通りね。
もうここに連れてこられてからかなり経ってるし…
こいつの手を離れてても全然不思議じゃないわ」
うまく手に入るといいんだけどなー、と思うが…まぁそう都合よくはいかないだろう。
島の中にあるのが分かっただけでも良しとしよう。
747 :
代理っす:2009/11/01(日) 19:58:29 ID:SoRBqKnX
724:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:54:48 ID:Uw68TWIc
「で、ドロロ。タリスマンは?」
「彼でござる」
カチリと手元を動かし表示させたその画面に映ったのは
ブタ鼻とタラコ唇、額に『肉』と書かれたマスクを付けた
できれば関わり合いになりたくないようななかなかお目にかかれないブ男の画像だった。
全身写真じゃないため断言こそできないがいい身体つきをしている。
筋肉も見せ筋ではなく実戦で鍛えたもののようだ。
肩書きの『キン肉星王子』やら『超人オリンピックV2達成』が
どれほどすごいのかあたしにはイマイチ判断できないが…
なんだか単純そうだなぁ、と直感的に思った。
あと肩書き。
先程の悪魔将軍みたいなのが『人を超えた』とか名乗るのはまだ納得いくのだが
こんな不細工な奴が『超人』、おまけに『正義』なんか名乗っていたら胡散臭さ大爆発だ。
と、散々な評価をあたしは下していたが
ヴィヴィオちゃんとアサクラには別に思うところがあったようだ。
「キン肉マンさん!」
「あら、キン肉マンさんじゃない」
「こいつがゼロスと一緒にいなくなったっていう奴なの?」
「ええ」
ゼロスと同じところに転移したのかどうか知らないけど…
もし今も一緒にいるのならいいようにされてないことを祈るばかりである。
「キン肉マンさんはあたしが確認した時点では初期支給品は全て持っていたはずよ。
ところでそのタリスマンはどういったアイテムなの?」
「魔法発動前に短い増幅魔法と唱えてやると使用者の魔力容量が一時的に上がるのよ。
これがあると使える魔法のレパートリーも威力も増えるし便利なんだけど…」
そこでふとある考えが頭をよぎった。
『タリスマンがあると使える魔法』というのはあたしの場合は
獣王牙操弾(ゼラス・ブリット)だったり神滅斬(ラグナ・ブレード)だったり
暴爆呪(ブラスト・ボム)だったりするわけだが…
この暴爆呪、火炎球(ファイアー・ボール)よりも数倍の火力を誇る火球を数発撃ち出す
凶悪無比な火系統の魔法なのだが何を隠そうタリスマンがあればゼロスくんも使用可能なのである。
748 :
代理っす:2009/11/01(日) 20:00:57 ID:SoRBqKnX
725:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:55:31 ID:Uw68TWIc
ゼロスと一緒に消えたタリスマン(+ブタ鼻)。
そしてさっき市街地のほうであった大規模な火事。
アサクラの話では迷惑極まりない放火犯はゼロスではなかったそうであるが、
精神生命体である魔族にとって外見なんてかりそめのもの。
高位魔族である彼は少なくとも元の世界では外見を自由に変えることができる。
つーことはつまり。
………まさか…ね。
…
……
………ゼロスならやりそうだなぁ。
「リナさん、どうしたの?」
アサクラの声ではっと我に返る。
そうそう、んなこと考えてる場合じゃなかった。
時間を見るともう19時直前、ショウたちとチャットをする約束の時間だ。
「ドロロ、もう時間がないわ。冬月コウゾウとかそこらへんについてはあとからでもいいけど、
川口夏子と雨蜘蛛についても調べてくれた?」
「全員分の記述は一応は目を通したでござる。
もちろん、川口夏子と雨蜘蛛に対する記述にも。
前者は『元オアシス政府軍下士官』『反政府組織特殊部隊所属』だそうでござる。
後者は『魂すら取り立てる地獄の取立人』だそうでござる」
レジスタンスと取立人。…どうも、これだけの情報で彼らが
ショウを利用しようとしているかどうかの判断を下すのは難しそうだ。
じゃあどうするか?
「その二人の顔を表示してくれる?
もうかったるいし人相で判断しちゃいましょ」
「人を見た目で判断するのは良くないでござるよ。
それにもう約束の時間が―――」
「"深町晶"だし待たせても問題ないわ」
「どんな理由でござるか!?」
あたしがこう主張しても、ドロロは『約束は守るべき』の一点張り。
ヴィヴィオちゃんも非難するような目でこっちを見てくるし
アサクラも『協力者の信頼を損ねる行為は慎むべきよ』と笑顔で言ってきた。
………"やっちゃった"あたしとしては彼女にそう言われると反論できない。
749 :
代理っす:2009/11/01(日) 20:02:25 ID:SoRBqKnX
726:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:56:20 ID:Uw68TWIc
「分かったわよ。それじゃドロロ、そっちは頼むわね」
「…リナ殿、どこかに行く気でござるか!?」
あたしが自分のディバックを担いでいるのを見て、ドロロが驚きの声を上げた。
「ちょっと遊園地を調査してくるわ。昼間に来た時は使える道具がないか、って調べてたけど
リングとかそういったギミックが仕掛けられている可能性があるって分かったし
そういうのをちょっと探してみようかなって」
あたしは遊園地に何かしらが仕掛けられている可能性は非常に高いと推測していた。
もし何もないのなら禁止エリアをわざわざ3つも使ってここを封鎖する理由が説明できなくなる。
ドロロと考えていても結局何も思い浮かばなかったが―――なら実際に見て調べてみるっきゃない!
………本当に気まぐれで禁止エリアを選んでるとかだったら泣くぞあたしは。
「しかし一人で行くのは―――」
「だいじょーぶだって。魔力もそこそこ回復したし、何かあってもムチャする気はないから。
それに深町晶とのやりとりはずっとドロロがやってきたから
ここをアサクラに任せてドロロ連れていくってのも向こうが戸惑うでしょ」
ドロロが心配そうにこちらを見てくるが、あたしは手をぱたぱた振ってそう答えた。
アサクラかヴィヴィオちゃんのどちらか一人を連れていく…というテもあるけど、
これまでの二人の様子を見る限りヴィヴィオちゃんはアサクラのことをかなり信頼しているようだ。
今の外見こそあたしやアサクラと大差ない年齢になっているが精神年齢はまだまだ子供。
しかも、今は落ち着いているが放送直後の様子からしても精神的にかなり負担がきているのは
会ったばかりのあたしでも容易に想像がつく。
そんな彼女とアサクラを引き離すのはどーも忍びない。
「しかし…」
あたしの考えを知ってか知らずかなおも心配そうなドロロ。
うーん、仕方がない。譲歩してあげよう。
「ドロロはあたしが一人だと、もしギュオーとかズーマみたいなのに襲われたら危険だ。
…こう言いたいのね?」
「そ、そうでござる」
まぁ、それはそうだろう。
正直なところ、一人だったらとっくに放送で名前を呼ばれてたはずだ。
「ならこうしましょう。あたしとアサクラとヴィヴィオちゃんの3人で調査に行く。
ドロロはここに残る。うん、完璧」
「拙者が一人!!?」
ドロロが不服のツッコミをいれる。我儘なヤツである。
「それじゃ、いっそ何かトラブルに巻き込まれたことにして
ショウのことはほったらかしに―――」
750 :
代理っす:2009/11/01(日) 20:03:33 ID:SoRBqKnX
727:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:57:20 ID:Uw68TWIc
「ヴィヴィオちゃん、リナさんに付き合ってあげて」
予想外の人物の予想外の発言によりあたしの発想の転換をしたナイス提案はストップさせられた。
あたしもドロロもヴィヴィオちゃんも驚きの目でその発言者、アサクラのほうを見る。
「え…でも、涼子お姉ちゃん…?」
ヴィヴィオちゃんも戸惑いの色が強いようで、目をぱちくりしながらどうにかその言葉を発した。
アサクラがそれを制し、言葉を続ける。
「いい、ヴィヴィオちゃん?
さっき言ったように自分で自分の身も守れるようになっておいたほうがいい。
けれど、有機生命体というものはそんなすぐに簡単に強くなれるように作られてないわ。
そして、私はあなたを守ってあげることはできても強くしてあげることは――残念ながらできない」
そこまで言い終えたところで、アサクラはすっと腕を上げ―――
こともあろうにあたしのほうを指差した。
「でも、リナさんは同じ魔法使い。リナさんにアドバイスをもらえば、
少なくともあたしといるよりは強くなることができると思うの」
いや、確かにそうかもしんないけど…あたしの意思は!?
正直なところヴィヴィオちゃんがどれほど戦えるのか知らないが頼りに出来るとは思っちゃいない。
ドロロが心配しているような有事の際には足手纏いになること請け合いである。
そもそも、ヴィヴィオちゃんもアサクラと一緒にいたいはずだ。
何か反撃してやれっ!
「………」
何か考えるように伏目になるヴィヴィオちゃん。
考えるちゃいけない、感じるのよ!そして反論してあげなさい!!
「涼子お姉ちゃんがそういうなら…うん、私リナさんと一緒に行くことにする」
少し悩んだ末、力強い瞳でヴィヴィオちゃんは言った。
流されるなぁぁぁっ!!!
仕方ないのでここはあたしも口を出すことにしよう。
「アサクラ。悪いけどあたしはヴィヴィオちゃんを連れていくことに賛同できない。
一人なら逃走できるような場面でも二人だとそうもいかないこともあるし―――」
「けれど、ヴィヴィオちゃんを連れていけば"逃走するような場面"を
回避できるかもしれないわよ。ね、バルディッシュ?」
『Yes』
751 :
代理っす:2009/11/01(日) 20:06:24 ID:SoRBqKnX
728:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:58:37 ID:Uw68TWIc
ヴィヴィオちゃんの胸元のブローチがきらりと金色に光り、返事した。
ああ、そっか。ヴィヴィオちゃんが装備してるデバイス・バルディッシュ。
そういえば索敵機能みたいなものがついているんだっけ。
少々彼女には失礼な考え方かもしれないが、もれなくバルディッシュが付いてくるのならば
まわりへの警戒はバルディッシュに任せてあたしは調査に集中できるし確かに悪くはない。
異世界の魔法についてじっくり話を聞くいい機会でもあるが―――
「言っておくけど、最善は尽くすけども、
いざってときにヴィヴィオちゃんを絶対に守れるなんて保証はちょっと…」
「それを保証してくれるのなら――さっきのあなたたちの行動は許してあげるわ」
笑顔でアサクラが言った。
さっきの行動、とやらは…もしかしなくてもこっそりkskコンテンツでアサクラの情報を見たことだろう。
………まだ根に持ってたのね…。
「それに…なんで私が"一番あなたたちが知りたい話"をしてないか。
単に時間が足りなかったというのもあるけど…どうしてか分かる?」
そう、実はまだ首輪についてやアサクラの正体については一切話を聞いていない。
"あたしたちが一番知りたい話"とは十中八九、首輪解除についてのことだろう。
つまりは彼女、『私の言うこと聞かないと首輪のことしんないゾ☆』と言ってるのだ。
さっき教えてくれるって言ったぢゃないか、ヒドい!
…なーんて思うが後の祭り。
まぁ、この提案自体はさっき考えたように悪いことばかりではない。
もっとも今後も首輪をネタに同じような脅迫を繰り返すならそれ相応の応酬をさせてもらうが。
「―――仕方ないわね。あんまり無茶しないように1時間かそこらで帰ってくるようにするわ。
よろしくね、ヴィヴィオちゃん、バルディッシュ。」
やり口はちょっと不服だけど、まぁいっか。
あたしはウインクをしながらヴィヴィオちゃんに手を差し出した。
その手を見たヴィヴィオちゃんはパーッと明るい顔をしてあたしの手を握る。
その笑顔は…悔しいがかわいい。
背も胸もあたしより大きいし…くそぅどいつもこいつも。
ヴィヴィオちゃんと手をつないだまま部屋を出ようとして―――
危ない危ない、これだけは確認しとかないと。
「アサクラ。あなた、空を飛ぶことはできる?」
もし、何かトラブルに巻き込まれた際にはドロロとアサクラを置いてきぼりにして
遊園地を離脱する必要があるかもしれない。
そうなったとき、置いてきぼりにした二人が禁止エリアのせいで立ち往生しました―――
とか笑い話にもならない。
そう考えて念のために尋ねたのだが―――
「…涼子お姉ちゃん?」
「どうなさった、朝倉殿!?」
752 :
代理っす:2009/11/01(日) 20:15:56 ID:SoRBqKnX
729:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:59:13 ID:Uw68TWIc
その質問を境に突然アサクラの笑顔がひきつったものに変わる。
よく見ると冷や汗までかき始めている。
………なんか聞いてはいけないことだったのだろうか?
「飛べない…ことはない、わ」
消え入りそうな声でアサクラはぼそっと呟いた。
…何がそんなに嫌なのかは知らないが、飛べるのだったら話は早い。
「もし遊園地が封鎖されちゃった後に、
あたしたちが帰ってこなかったりここを離れないといけない事情ができたりしたら
ドロロを抱えて飛んで脱出してもらっていい?
安心して、ヴィヴィオちゃんはちゃんと面倒みるから」
「………分かったわ」
ものすごく躊躇の混じった返答。
………何がそんなに嫌なのか。
「できればそういう状況にならないように祈りたいけどね。
じゃ、リナさんも気をつけて。
さっき話をしたようにこの会場には転送装置がいくらかあるみたい。
ヴィヴィオちゃんとはぐれるのだけは避けたいからそれだけは注意してね」
『お願い』と手を目の前で合わせてウインクする彼女に、あたしはコクリと頷いた。
―――はぐれたくないのならなんでわざわざ別行動を促すような真似をしたのか分からないけど…
ゼロスといい彼女といい笑顔を絶やさないヤツはホント何考えているんだか。
753 :
代理っす:2009/11/01(日) 20:18:03 ID:SoRBqKnX
730:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 17:59:48 ID:Uw68TWIc
「それじゃ二人とも、ショウの相手よろしく。
アサクラ、首輪については戻ってきてからちゃんと聞かせてもらうわよ?」
あたしはディバックを担ぎそのまま部屋を出た。
左手に引いているのはサイドポニーの綺麗な茶色い長髪を持つオッドアイの美少女メイド。
ふと目が合い、彼女はニコっと笑いかけてくれた。
その笑顔にはどうも緊張の色がある。
まぁ状況を考えればそりゃ緊張もするだろうけど。
引率なんてガラじゃないんだけどな…。
あたしは彼女の手を引き、夜の遊園地へと繰り出した。
………デートに行くカップルじゃあるまいし何やってるんだろ。
◆ ◆
「さて、それでは晶殿が待ちわびているやもしれないでござる。
すぐにチャットを―――」
リナたちが出て行ったのを確認したドロロがマウスを握ろうとして―――
いつのまにかそのマウスを朝倉が握っていることに気付いた。
そして操作する。今はキン肉マンのページが表示されているkskコンテンツを。
マウスに連動する矢印は支給品情報が書かれている下の
青い『→』のマークに移動し、
カチカチカチカチカチッとクリック連打。
「あ、朝倉殿!?」
「ごめんなさい、ドロロさん。どうしてもこれだけは確認しておきたいの」
そう言ってページを送り続けた先に表示されたのは―――
金髪の髪とオッドアイの瞳を持つ少女のページだった。
ksk
755 :
代理っす:2009/11/01(日) 21:14:24 ID:SoRBqKnX
731:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 18:00:24 ID:Uw68TWIc
朝倉は対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースである。
そのためか、相手の外見にとらわれず冷静に相手の性質に気付くことができる。
ギュオーもゼロスも直感的にただの人間ではない、
もしくは人間ではないと気付いたのはそのためだ。
そんな彼女がヴィヴィオに抱いたわずかな"違和感"。
最初は『異世界の人間だからだろう』ぐらいにしか思っていなかった。
だが、どうも違うと確信したのはリナと出会ってからだろうか。
同じく『異世界の人間』で『魔法を使う』存在でありながら彼女には"違和感"を感じなかった。
こうやってその違和感の正体を突き止めようとしているのは単純に知的好奇心からだけではない。
疑問や迷いは咄嗟の判断を遅らせる。
そしてこの"違和感"というノイズは有事の際に自身の判断を鈍らせるかもしれない。
だからこそ、彼女を守り通すためにはそれを知っておくのも必要なことだと結論付けた。
とは言っても本人やバルディッシュに
「ヴィヴィオちゃんは普通の人間と何か違う。その理由を教えて♪」
と言えるわけもなく、一時的にリナにヴィヴィオを預けこういう行動に出たのだった。
そして、朝倉はヴィヴィオの肩書きを見る。
"魔法学院初等科所属、聖王の器"
「聖王………の…器?」
「器…とはまた面妖な表現でござるな」
朝倉もドロロも怪訝とする。
『聖王』というだけならまだ理解できるのだが…『器』の意味がさっぱり分からなかった。
だが、わざわざここに特記事項として書かれているのだ。
"違和感"の正体の鍵は、この言葉が握っている可能性が高い。
(機をうかがって、本人かバルディッシュに聞いてみればいいかな)
「ありがとう、もういいわ」
朝倉はそう言いマウスを手離した。
溜息を吐きつつ、ドロロがそのマウスを握る。
「ここで出会う女性は押しが強いでござるな…」
苦笑しながら、ドロロはマウスを操作し始めた。
756 :
代理っす:2009/11/01(日) 21:16:10 ID:SoRBqKnX
732:彼女らのやったコト ◆321goTfE72
09/11/01(日) 18:01:16 ID:Uw68TWIc
【D-02 遊園地(スタッフルーム)/一日目・夜】
【ドロロ兵長@ケロロ軍曹】
【状態】切り傷によるダメージ(小)、疲労(大)、左眼球損傷、腹部にわずかな痛み、全身包帯
【持ち物】匕首@現実世界、魚(大量)、デイパック、基本セット一式、遊園地で集めた雑貨や食糧、
【思考】
0.殺し合いを止める。
1.晶たちとチャットで情報交換する。
2.リナとともに行動し、一般人を保護する。
3.ケロロ小隊と合流する。
4.草壁サツキの事を調べる。
5.後で朝倉と首輪解除の話をする。主催者が首輪をあまり作動させたがらない事も気になる。
6.後で朝倉やバルディッシュとさらに詳しい情報交換をする。
7.「KSK」という言葉の意味が気になる。
【備考】
※ガイバーの能力を知りました。
※0号ガイバー、オメガマン、アプトム、ネオ・ゼクトールを危険人物と認識しました。
※ゲンキ、ハムを味方になりうる人物と認識しました。
※深町晶、スエゾー、小トトロをほぼ味方であると認識しました。
※深町晶たちとの間に4個の合言葉を作り、記憶しています。
※参加者が10の異世界から集められたと推測しています。
※晶達から、『主催者は首輪の発動に積極的ではない』という仮説を聞きました。
※参加者プロフィールにざっと目を通しました。
【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】
【状態】疲労(大) 、ダメージ(中)、自分の変質に僅かに疑問、ドロロとリナに対してちょっと不快感?
【持ち物】鬼娘専用変身銃@ケロロ軍曹、小砂の首輪
綾波のプラグスーツ@新世紀エヴァンゲリオン、ディパック(支給品一式)、新・夢成長促進銃@ケロロ軍曹、
リチウムイオンバッテリー(11/12) 、クロスミラージュの銃身と銃把@リリカルなのはStrikerS、遊園地で回収した衣装(3着)
【思考】
0.ヴィヴィオを必ず守り抜く。
1.晶たちとチャットで情報交換する。
2.武器もないので、気は進まないが鬼娘専用変身銃を使う事も辞さない。
3.キョンを殺す。
4.長門有希を止める。
5.古泉を捜すため北の施設(中学校・図書館・小学校の順)を回る。
6.基本的に殺し合いに乗らない。
7.ゼロスとスグルの行方が気がかり。
8.『聖王の器』がどういう意味なのか気になる。
9.できればゲーム脱出時、ハルヒの死体を回収したい。
【備考】
※長門有希が暴走していると考えています。
※クロスミラージュを改変しました。元に戻せるかどうかは後の書き手さんにお任せします。
※クロスミラージュは銃身とグリップに切断され、機能停止しています。
朝倉は自分の力ではくっつけるのが限界で、機能の回復は無理だと思っています。
※制限に気づきました。
肉体への情報改変は、傷を塞ぐ程度が限界のようです。
自分もそれに含まれると予測しています。
※遊園地で適当な衣装を回収しました。どんな服を手に入れたかは次回以降の書き手さんにお任せします。
※kskコンテンツはドロロが説明した参加者情報しか目を通していないため
晶たちといる雨蜘蛛が神社で会った変態マスクだと気づいていません。
ksk!
すいません
自分これから仕事な上に規制くらったんで、
>>733から誰かお願いします
◆ ◆ ◆
「わぁ…きれい…」
あたしの隣でメイド服に身を包んだ美少女、ヴィヴィオちゃんが感嘆の声を漏らした。
あたしたちを乗せた船は水上をゆっくりと移動し、
色とりどりのイルミネーションをあたしたちの視界へと運んできてくれる。
近くで突如水が噴きあがった。
何者かが潜んでいたのかと慌てて呪文を唱えながら身構えるあたしだったが、取り越し苦労だったようだ。
何色ものイルミネーションに水しぶきが照らされ、空間が虹色になっている。
空中に散った水により本物の虹まで見えていた。
周囲の幻想的な雰囲気にあたしの戦いで荒んだ心も癒されていく。
勘違いがないように言っておくと、あたしたちは決して遊んでいるわけではない。
遊園地の調査をするといったが、昼間に来た時に既にドロロと二人であらかた調べたのだ。
しかし、『使えるようなものはないだろう』と思って調べなかった箇所がいくらかある。
それがこういったアトラクションだ。
やがてあたしたちが乗っていた船が発着点に到達する。
このアトラクションにも、仕掛けらしきものも見当たらなかった。
「リナさん!次はあれに行きましょう!!」
そういってヴィヴィオちゃんは指差したのは―――馬や馬車の彫像が円上をぐるぐる回るもの。
やれやれ、とあたしは苦笑しながら
ヴィヴィオちゃんに手を引かれそちらのほうに移動し始めた。
落ち着いてこそいたが、情報交換のときに明るい表情をすることはほとんどなく、
話にもほとんど参加してこなかった(会話の内容が彼女が付いてくるには難しかったからかもしれない)。
そんな彼女が…まだ無理している感じはあるが、それでも"表面上"だけでも
楽しそうに、そして友好的に話しかけてくれることは好ましいことではある―――
だけども。
大事なことなので2回言っておく。
「まったく、仕方ないわねー」
あたしたちは決して遊んでいるわけではない。
● ● ●
「ねぇ、リナさん…」
その後もいくらかのアトラクションに乗ったがめぼしい発見は何もなく
次はどの乗り物に乗ろうかと思案していると、
さっきまでのトーンとは打って変わった声で
ヴィヴィオちゃんがためらいながらも後ろから呼びかけてきた。
「私…リナさんから見て、みんなに迷惑掛けていると思いますか?」
尋ねてきた内容はそれだった。
『そんなことないわよ』と軽く返そうかと思ったが、振り返った先にいる
彼女の表情は、深刻な顔をしていた。
「ここに来てから私は色々な人に会いました。
けれど、誰も助けることはできませんでした。
私がどうにかできるほど世界は優しくない―――そう涼子お姉ちゃんに言われました」
ぽつりぽつりと彼女は語り始めた。
風が彼女の後ろからあたしのほうへと吹き抜け、あたしたちの髪をなびかせる。
あたしは黙って彼女の言葉に耳を傾けた。
「私にできる最善のことをしていた―――涼子お姉ちゃんはそうも言ってくれました。
けど、それじゃダメなんです。
どんなに私が頑張っても、それでも迷惑をかけるんじゃ…ダメなんです。
だから―――」
「で、あたしが『迷惑だ』って言ったら…ヴィヴィオちゃんはどうするの?」
あたしはわざと彼女の言葉に割り込みこう言った。
子供の愚痴に付き合ってあげるほどあたしは暇でもなければ優しくもない。
「だから、私は"今の"私よりももっと強くなりたいと思ってます」
「口だけなら何とでも言えるわ。
…問題はどうやって強くなるかよ」
今度は語気を強めてちょっときつめに言ってやった。
アサクラも言っていたが、人が『強くなる』のは簡単なことではない。
もしこの程度で折れるぐらいなら彼女が強くなることはないだろう。
ここらへんで殻を破る必要がある。
たぶん、アサクラもそう思って短時間とはいえあえて別行動させたのではないか。
あたしはそういうふうに考え始めていた。
「そこで、リナさんにお願いがあります」
ヴィヴィオちゃんはあたしを見た。
オッドアイの瞳に宿る光が力強い。
彼女が何を言いたいのか予想はついている。
おそらく、こう言うだろう。
「私にレリックを譲ってください!!」
『私に魔法を教えてください!!』と―――って…あれ?
目の前でメイド服のヴィヴィオちゃんが頭を下げているが―――ちょい予定外。
「………レリックって何?」
「リナさんが持っている赤い宝石のことです」
おそらく、あの魔力が詰まった宝石のことだろう。
レリックというらしい。
どうやら、ヴィヴィオちゃんに縁があるもののようだが―――
「嫌よ」
あたしはきっぱりと言った。
「アレがどういったものかは知らないけど、
あたしなりにアレは有効活用しているし、ないと困る。
残念だけどヴィヴィオちゃんにあげることはできない」
「でも、あれがあれば私は―――」
『Stop』
そこで割り込んでくる機械的な第三者の声。
ヴィヴィオの胸のバルディッシュだった。
『Ms.インバース。ヴィヴィオにレリックを渡してはいけません』
「バルディッシュ!!」
バルディッシュが強めの口調で言い、
それに対してヴィヴィオちゃんが珍しく語気を強めた。
今まで必要がないと喋らなかったバルディッシュが割り込んできたということは
どうもただ事ではないようだ。
『レリックは超高エネルギー結晶体です。
その性質故、魔力波動などを受けると爆発する危険があります。
かつて、レリックが原因の周辺を巻き込む大規模な災害が幾度か起きました』
ゲゲッ…両手に握って魔力の回復なんかに使っていたが、そんな危険物だったのか。
これからは注意して使うようにしよう。
『ヴィヴィオ。今の貴女が持つには危険すぎます。
また、レリックを埋め込まれた貴女が何をやったか忘れたわけではないでしょう』
「っ…それは…」
『それに、我が主はそのようなことを望んでいない。そう思います』
「………。…ずるいよ、そんなの」
バルディッシュの説得に、ヴィヴィオちゃんは反論したが最後のほうはか細く、
風上にいればほとんど聞こえなかっただろう。
確か、バルディッシュは彼女の母親が使っていたデバイスだったか。
バルディッシュの言葉にどれほどの重みがあったのかはあたしには分からないが…
それっきりヴィヴィオちゃんは黙ってしまった。
次に向かうつもりだったアトラクションのほうへと歩き出す。
一応、ヴィヴィオちゃんも後ろをとぼとぼと付いてきてはいるが…
うーん、こりは気まずい。
さっきまでのほのぼの〜とした雰囲気が見事にぷち壊れてしまった。
さてどうしたものか。
◆ ◆ ◆ ◆
ヴィヴィオはひどく落ち込んでいた。
一時的とはいえ大人の身体になり、レリックまで見つけた。
これならきっと自分の身を守れる。それだけじゃなく、涼子お姉ちゃんやなのはママだって守れる。
周りにいる大事な人たちを守る力を手に入れることができる。
そう思ったのだが―――。
(バルディッシュまで…あんなこと言うんだもん)
きっとバルディッシュなら自分の想いを分かってくれる、協力してくれる。
ヴィヴィオはそう信じていたが現実は甘くなかった。
フェイトママはそんなこと望んでいない。
確かにそうかもしれない。
でも、ママが間違っていると言っても、それがみんなのためになるのなら。
自分で考えて正しいと思ったことのならばやらなくちゃいけないのではないか。
バルディッシュはフェイトママのために作られたデバイス。それができない。
それをするのは娘である私の役目じゃないのか。
ヴィヴィオは落ち込み半分、恨めしさ半分の眼で胸元のバルディッシュを見た。
考えていることを知ってか知らずか、当然無反応である。
「…………………」
そのとき、ヴィヴィオの前方から声が聞こえてきた。
リナが発した言葉なのかも判然としない。
単なる空耳だろうか?
「身の程を過ぎた力は身を滅ぼすわよ」
今度は間違いない。リナが言った。
ヴィヴィオのほうからは前方を歩いている彼女の表情を窺い知ることはできない。
「あたしも経験あるのよ。
自分じゃ扱えないような魔法を無理やり唱えて、危うく世界を滅ぼしかけたこと」
もはや身を滅ぼすとかいう次元ではないが
とりあえず誰もツッコミを入れず黙って聞いていた。
「あなたが過去にレリックで何をやらかしたのかは知んないけど―――
もしここで厄介なトラブルを引き起こしたりなんかしたら
あたしもドロロも、もちろんアサクラも、下手すればみんな死ぬわ」
あまりにそっけないリナの言葉。
そのそっけなさが、逆に『死』が身近なものと感じさせる。
腕章をつけている左腕がズキンと痛んだ気がした。
「アサクラも言ってたけど、人が一段階強くなるのは簡単なことじゃない」
リナは歩みを止め、振り向いた。
それまでの厳しい基調とは裏腹に、彼女は優しい顔をしていた。
「いい、ヴィヴィオちゃん?
あなたはあなたができる精一杯を全力でやればいいのよ。
ヴィヴィオちゃんにしかできないことだってあるんだから。
魔法で戦うとか守る、なんてのは…あたしに任せときなさい!」
親指をグッと立てたリナの優しい言葉が染み込むが―――それじゃヴィヴィオは納得できなかった。
「…私にしかできないことってなんですか?
今までも、情報交換のときもそうでした。
私にしかできないことなんて全然―――きゃっ」
ヴィヴィオの言葉は途中で中断された。
―――何を思ったか、リナがでこぴんしたのだ。
「じゃ、あたしがヴィヴィオちゃんが使える
とっておきの魔法を教えてあげるわ。
いい、よく聞きなさい。
――――――『頑張って!』」
「………はい?」
リナの突飛な行動と突飛な発言により、ヴィヴィオの思考が一時停止させられる。
「オトナってものはね、肝心な時にどーでもいいこと考えていたりするわけよ。
ものすごく強い敵を相手に『こりゃ勝てないわ』と戦う前から諦めたり、とかね。
そういうときに『勝てるよ!頑張って!!』って魔法かけてあげなさい。
本当に力が湧いてきちゃうんだから。
可愛いコにしか使えない高等魔法なのよ」
リナはヴィヴィオの肩をぽんぽんっ、と叩きながら笑った。
負けるつもりで戦えば、勝てる確率もゼロになる。
たとえ勝利の確率が低くても、必ず勝つつもりで戦うっ!
これはかつてリナが言った言葉。
しかし、本当に絶望的な戦いのときはリナさえもそれを忘れかけることがある。
それをみんなに思い出させるのには"不屈の心"を示すことが必要だ。
あるときは叱責かもしれない。
あるときは開き直りかもしれない。
あるときは応援かもしれない。
それを示す鍵が何か分からない。
でもヴィヴィオならそれをみんなに伝えられるんではないか。
それが彼女のできる、彼女しかできないことなのではないだろうか。
根拠なんて何もないけど、リナはなんとなくそんなことを思ったのだった。
どれくらいの時間が静かに過ぎただろう。
しばらく呆然としていたヴィヴィオだったが、少しずつ顔が綻んでいく。
「えへへ…ありがとう、リナさん」
胸のつっかえがひとつ取れたような笑顔。
遊園地ではしゃいでいた時よりも幾分清々しいように思える。
「私、みんなに"魔法"かけるよ」
力強い少女の声が朗々と響いた。
「でも"魔法"かけても恥ずかしくないように私も頑張る。
もっと強くなる。少しずつでも、ちゃんと順番追って強くなってく。
リナさんや涼子お姉ちゃんに迷惑かけないように。
なのはママにエヘンと胸を張って会えるように。
フェイトママにもう心配させないように!」
爽やかな笑顔。オッドアイの瞳に映る確かな輝き。
まだまだ小さい彼女に言うには少々難しいことだったかもしれないが、
どうやら余計な心配だったらしい。
大したものね、とリナは素直に感心した。
「…ーー…ー……ーー…」
再びヴィヴィオに背を向けたリナが、ゆっくりと言った。
聞き取れはするのだが、何と言っているのかはよく分からない。
もちろんその言葉の意味もヴィヴィオにはさっぱり理解できないだが―――
「炎の矢(フレア・アロー)!」
リナが『力ある言葉』を放つと同時に、彼女の目の前に燃え盛る炎の矢が生まれた。
そのままにしておくことも消すこともできないのか、とりあえず手近な地面に放つ。
レンガ造りの地面を一か所を黒く焦がし、炎は消え去った。
「この魔法の詠唱は訳すと『全ての力の源よ 我が手に集いて力となれ』ってとこね。
呪文は短いから丸暗記できるだろうし、割と実用的な魔法よ」
そう言ってリナはもう一度ヴィヴィオのほうを見た。
ニヤッともニコッともとれる、不敵な笑みを浮かべて。
「ちょっとヴィヴィオちゃんが考えていたような順番じゃなくなっちゃうかもしんないけど―――
覚えてみる?」
一瞬、何を言われたのかよく分からなかったのか
ヴィヴィオはきょとんとしていた。
その瞳が、徐々に輝きを増していく。
「―――よろしくおねがいします!」
深々と頭を下げ、ヴィヴィオが言った。
すぐに使えるようになるかどうかはリナにも分からない。
無駄手間になるかもしれないしそもそも余計なお節介かもしれないが―――
戦場の一端、遊園地の光に照らされた彼女らの顔にはそれぞれの笑みがあった。
【D-02 遊園地/一日目・夜】
【リナ=インバース@スレイヤーズREVOLUTION】
【状態】疲労(小)、精神的疲労(小)
【持ち物】ハサミ@涼宮ハルヒの憂鬱、パイプ椅子@キン肉マン、浴衣五十着、タオル百枚、
レリック@魔法少女リリカルなのはStrikerS、 遊園地でがめた雑貨や食糧、ペンや紙など各種文房具、
デイパック、 基本セット一式、『華麗な 書物の 感謝祭』の本10冊、
ベアークロー(右)(刃先がひとつ欠けている)@キン肉マンシリーズ
【思考】
0.殺し合いには乗らない。絶対に生き残る。
1.遊園地を調べながらヴィヴィオと行動する。
2.20時が過ぎた頃にはスタッフルームに戻りドロロ達と合流する。
3.朝倉の正体が気になる。涼宮ハルヒについても機を伺い聞いてみる。
4.当分はドロロと一緒に行動したい。
5.ゼロスを警戒。でも状況次第では協力してやってもいい。
6.草壁サツキの事を調べる。
7.後で朝倉と首輪解除の話をする。
8.後で朝倉やバルディッシュとさらに詳しい情報交換をする。
9.時間ができれば遊園地のkskコンテンツにしっかりと目を通しておく。
【備考】
※レリックの魔力を取り込み、精神回復ができるようになりました。
魔力を取り込むことで、どのような影響が出るかは不明です。
※ガイバーの能力を知りました。
※0号ガイバー、オメガマン、アプトム、ネオ・ゼクトールを危険人物と認識しました。
※ゲンキ、ハムを味方になりうる人物と認識しました。
※深町晶、スエゾー、小トトロをほぼ味方であると認識しました。
※深町晶たちとの間に4個の合言葉を作り、記憶しています。
※参加者が10の異世界から集められたと推測しています。
※市街地の火災の犯人はもしかしたらゼロスではないかと推測しました。
【ヴィヴィオ@リリカルなのはStrikerS】
【状態】疲労(小)、魔力消費(小)、16歳程の姿、腕章を装備、メイド服の下に白いレオタードを着ている。
【持ち物】バルディッシュ・アサルト(6/6)@リリカルなのはStrikerS、SOS団の腕章@涼宮ハルヒの憂鬱 メイド服@涼宮ハルヒの憂鬱
ディパック(支給品一式)、ヴィヴィオが来ていた服一式
【思考】
0.誰かの力になれるように、強くなりたい。
1.リナと一緒に行動する。
2.なのはママが心配、なんとか再会したい。
3.キョンを助けたい。
4.ハルヒの代わりにSOS団をなんとかしたい。
5.スバル、ノーヴェをさがす。
6.スグルとゼロスの行方が気になる。
7.ゼロスが何となく怖い。
8.涼子お姉ちゃんを信じる。
【備考】
※ヴィヴィオの力の詳細は、次回以降の書き手にお任せします。
※長門とタツヲは悪い人に操られていると思ってます。
※キョンはガイバーになったことで操られたと思っています。
※149話「そして私にできるコト」にて見た夢に影響を与えられている?
※アスカが殺しあいに乗っていると認識。
※ガイバーの姿がトラウマになっているようです。
※炎の矢(フレア・アロー)を教わり始めました。すぐに習得できるかどうかは不明です。
742 名前: ◆321goTfE72 投稿日: 2009/11/01(日) 18:08:57 ID:Uw68TWIc
投下完了です。
少しミスしまして、
>>733から【彼女らにできるコト】になります。
では、本スレに投下できる方がいればどなたかよろしくお願いします。
代理代理投下終了。
投下乙です!
これは…ヴィヴィオがまさかの弟子入り!?
性格が悪いのがうつらなければいいけどw
ヴィヴィオまで性格悪くなったりしたら押しの強い奴だけになってドロロの胃に穴が開くwww
あとゼロスはタリスマンなくてもブラストボムを使えると思いますよ。
魔族は人間よりはるかに容量多いですし。
乙乙! 事が穏便にすんでよかったww
このメンバーはしっかり者が集まってるからある程度安心して見れるなー
そして頑張れヴィヴィオ! 偉いぞヴィヴィオ!
投下&代理投下乙でした!
今のところは順調だけど、さてどうなるか
ヴィヴィオ弟子入りかー
ドラグスレイブでも会得しないものだろうかw
代理っすです
先程は失礼しました
代理代理ありがとうございました
321go氏GJです!
朝倉さん怖っwww
ヴィヴィオが強くなるのは歓迎だが、どうなることやら……
ドロロ……頑張れwww
投下乙!vividのヴィヴィオを見てるようでなんか嬉しいような切ないような・・・
セリフ数多いのに存在感がない泥団子先輩哀れw
いつもなんやかんや言いながら面倒見ちゃうリナちゃんもいい味だしてたが
長期ペアがばらけたな・・・本当にすぐ合流できればいいけど。
そろそろ容量が450KBだね
もう一つくらい投下されたら次スレかな?
50KBってレスに換算するとどれくらい?
35くらい
後投下されてないのは冬月、なのは、ケロロか……
また難しいのが残ったなw
オメガマンと砂ぼうずも忘れないでやってくれ。
温泉組は結構時間は経過してるしもうしばらく必要ないでしょ。
>>777、
>>778 む……確かに
あ、マンタ達忘れてたw
あいつらも結構ほったらかしだったような……
やっと規制解除された!
砂ぼうずは朝ドロ&雨ボッチとある意味一組だから単独じゃ動かしづらいんだよね。
前のウェーブの時といい、マンタ忘れられすぎw
まさにキン肉ウキマン二世だな
規制test
したらばから
284 名前: ◆2XEqsKa.CM[sage] 投稿日:2009/11/08(日) 00:47:14 ID:Jsmcy2ak
規制中につきこちらで
古泉一樹、キン肉万太郎、悪魔将軍、ノーヴェ、川口夏子で予約します
なんてメンバー
これは期待せざるを得ないwksk
きたきたきたきたぁぁぁぁぁぁぁあ!!!
wkskが止まらないィ!!!
>>284 キターーーーー!!!
ホントに長い事置き去りにされてたマンタ達キターーーーー!!!
予約きたあああああああ!
しかも面子が凄い!
待ってました!
しかし夏子までいるのか
不吉だ
あの変態将軍氏の湖リング組とか……
楽しみにする以外に何があると言うのだっ!!!!
一番話が進んでないのってどこだっけ?
今予約されてる組、Ω、砂ぼかな?
砂ぼの空気振りが半端ないな。誰とも会わない。
しかし、書くとなると難易度高そう・・・パソコンを使った情報分析をしなきゃならないし
情報戦が得意な書き手もいるし、心配無いさ。
書き手の執筆がはかどる事を祈願してksk!
今更かもしれんが、炎の矢(フレア・アロー)の詠唱って、
『全ての力の源よ 輝き燃える赤き炎よ』じゃなかった?
その後に『我が手に集いて力となれ』と入れると火炎球(ファイヤー・ボール)だった筈。
ちょっと気になったんで、そこだけ言っときます。
竜破斬と重破斬以外はメディアによって結構違うんだよな
ゲームだと「炎に燃ゆる精霊達よ〜」だし
「(長いから略 ・・・火炎球(ファイヤー・ボール)!!!」
でいいよ
「以下省略……ファイヤーボール!」
ですか。
お前はティアナ声の姫とにゃんにゃんして来いw
ついでにナージャ声のナーガもおまけで付けとくよ
知ってるか?
あのにゃんにゃん攻撃力550もあるんだぜ?
使ったら確実にぬこが死ぬ。
>>804 いや、テイルズってゲームに出てくるキャラ。CVがなのはのティアナと一緒なだけ
ついでにいうと
>>800の台詞もTOVのキャラのもの。
ああ、テイルズか。テイルズ2ndも読んでるが、TOVは参加して無かったな。サンクス
テイルズネタだったかw
リヒャルト・ギュオーを予約します
閣下予約きた!
wksk!
予約!wksk!
812 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/12(木) 22:51:37 ID:7Lm8R2XW
tes.
て、規制解除キター
予約楽しみにしてます!
予約期待wksk
予約Ktkr!
wkskしてお待ちしております!
もうすぐ450kbか……
2X氏の投下もあるし、場合によってはそろそろ次スレ立てとくべきかな?
そうだな〜どなたかお願いします。
すまん、無理だった
誰かお願いします
いちおう転載しておいた方がいいかな
221 名前: ◆2XEqsKa.CM[sage] 投稿日:2009/11/12(木) 23:25:31 ID:sil8nLio
申し訳ありません、推敲中に小規模なイデが発生しSSの一部が消失してしまいました
本日深夜中には復元できると思いますが、念のため一日分ちょっと待ってをお願いします
tes
ちょっと待って了解しましたー
Wkskしてお待ちしております
俺もスレ立て駄目でした。どなたか頼みます
822 :
創る名無しに見る名無し:2009/11/13(金) 06:11:20 ID:NoSDwz5N
了解した
待ってます
スレ立て乙ー
ついに30スレ目だな、めでたい
test
2X氏の投下が仮投下スレに来ていたので、代理投下します
――――身を隠す。
視界に突如飛び込んできた大量の水、オアシス。
砂漠で生きる川口夏子にとってそれは二度目に見る威容。
だが彼女が素早く林の中に引き返したのは、湖に気圧されたからではない。
湖の中心、リングの上に二つの影が見えたからだ。
星の光を反射して、周囲より僅かに明るいリング上。
そこにあった影は、双方とも彼女が知るものだった。
(万太郎君と……古泉! まさか、悪魔将軍もすぐ近くにいるの!?)
先刻の万太郎の叫び声から予測はしていた事だが、あれからまだ2分も経っていない。
悪魔将軍の手先である古泉がこうも早く万太郎に接敵している事を考えれば、それは容易に推測できた。
万太郎と一度戦っているはずのオメガマンも、今や悪魔将軍に与しているのだろう。
敵は四人……万太郎に引きつけさせておけばいいという考えは捨てるべきか?
(朝比奈みくると離れ離れになった時、私達は隠れていたのに悪魔将軍たちに発見された……この距離はマズイ!)
リングからここまで、おおよそ200mといった所だろうか?
ガイバーの能力ならば、派手に動けば察知される可能性は決して低くないだろう。
彼女は数十m先まで救急車で来ていたが、その駆動音が気付かれているのでは、という懸念は捨てた。
気付かれているなら、既に攻撃されているはずと考えたのだ。
夏子は息を潜め、同時に嗅覚を研ぎ澄ます。
この近くに落ちたはずのロケットが噴出していたガスの臭いを捉える。
発臭元を目で追えば、ギリギリ視界に入る位置に地面にめり込んだ弾頭と、それに括られたディバックが見えた。
林の中だ。リング上からは見えないはず……夏子は僅かに身を揺らす。
今は動けない。運よくやり過ごせる事を願うしかない……。
身を焼くは悔しさ、憎悪、怒り。自分の弱さが情けなかった。力があれば、こんな雌伏で時間を取られる事もないだろうに。
歯軋りも出来ず、視線を再びリングに戻す。
激しく言い争いをしていた万太郎と古泉の様子に、異変が生じていた。
静かな夜に、音を反射する水面の上での会話だ、耳を澄ませば内容もよく聞こえる。
目を凝らし、静かに銃を抜いて、事の成り行きを見守る。
(ごめんなさい、万太郎君……私には君を助けてあげることは出来ない。
だからせめて一人でも多く、連中を道連れにしてね……?)
これからここで確実に起こるであろう、惨劇の成り行きを。
◇
背後で水音が聞こえ、飛沫があがったと万太郎が気付き、振り向いた時。
既に古泉一樹は、ガイバーの飛行能力によってリング上に飛び込んでいた。
湖から爆風で流れ込んだ水でマットを濡らし、万太郎を睨みつける。
「ガ……ガイバーVーーーっ! 一番手はキミってことだね! さっきみたいにはいかないよ!」
「あなたは……」
ボロボロの体でファイティング・ポーズを取る万太郎。
そんな正義超人に向け、殺意すら込もった呆れ声で古泉が言葉を繋ぐ。
「あなたは、バカですか?」
「な……なんだってぇ!? 超人界でプロフェッサーとまで呼ばれたボクに対して何たる暴言!」
「ヘタレ。貴方は俺をそう呼びましたよね。これでおあいこって事で」
「あ、あれは単なる挑発だよ! ひょ、ひょっとして悪魔将軍も今の君くらい怒ってた?
ヒャワワワ〜〜ッ! お、お前のカーチャンデベソは言い過ぎたかな〜〜っ」
「知りませんよ」
つい先ほど勇猛果敢な叫び声を上げたとは思えない取り乱し様の万太郎の問いに、冷たく答える古泉。
その返答と態度は、狼狽する万太郎の目にも奇怪に映った。
「知らないって……キミは悪魔将軍の手下だろう? ひょ、ひょっとして正義の心に目覚めてヤツと別れたとか……。
そうか! やっぱりあの時のビームはボクを生かす為に手加減してくれてたんだね!」
「……そう、なりますかね」
無難な言葉を返しながら、万太郎を観察する古泉。
コンディションだけ見ても、仮にこれから自分と二人がかりで悪魔将軍に立ち向かったところで返り討ちにされるだろう。
反逆の時には、やはりまだ満ち足りない。一刻も早くここを離れるべきだと、万太郎に注進する。
「それはできないよ! 悪魔将軍を放っておけば必ずその犠牲者は増えていく……だから、ボクはここに来たんだ!」
「勝てないとわかっているのに、ですか」
「勝てるさ! キミが協力してくれれば、きっと勝てるよ! あのノーヴェって娘も悪い子には見えなかったし、
彼女だって説得すれば協力してくれると思うんだけど、ガイバースリーはどう思う?」
「いえ、それはないです。だから一刻も早くここを……」
言いつつ、古泉は万太郎の言葉に妙な説得力を感じていた。
(流石は将軍が恐れていた"キン肉マン"の眷属といったところですか……ヒーロー的なカリスマがありますね。
追い詰められる程、それが表面化するタイプと見ました。しかし、それも万全ならば、の話です)
古泉は、激しく脳を働かせて策を練る。
悪魔将軍とオメガマンはまもなくこの場に来るだろう。
ノーヴェは……来たとしても、もう自分の味方になるとは思えなかった。
(俺は彼女を裏切ったんですからね。希望的観測は避けるべきでしょう)
必ず悪魔将軍たちを倒そうとポジティブに自分に詰め寄る万太郎を適当にいなしながら、古泉は周囲に気を配った。
……気配は感じない。まだ僅かに猶予はあるか。と、万太郎が聞き捨てならない言葉を発した。
「悪魔将軍やオメガマンはそりゃ強いけど、決して無敵じゃない。だって20年以上前にボクの父上に負けてるんだからさ。
今じゃ没落した悪魔超人軍の首領が何故ここにいるのかはわからないけど、勝てない相手じゃないはずだよ。
いや……むしろ奴等に勝てなきゃ、ボクは超人オリンピック二世代制覇なんて到底なし得ないんだ!
ボクだって父上の血を引いて火事場のクソ力を習得したキン肉マン2世! きっと勝てるさ、ガイバースリー! 」
「え……? 20年前って……どういうことですか、万太郎さん!?」
「く、食いつくところおかしくないかな……?」
万太郎が、淡々と悪魔将軍たちの出自、そしてその末路を語る。
それは彼にとっては訓練所の授業で習った当たり前の、常識とも言えるものであった。
が、古泉はその情報に大きな衝撃を受ける。数秒の逡巡。古泉の頭を様々な情報が駆ける。
超人。正義超人。悪魔超人。悪魔将軍のプライド。ノーヴェ。オメガマン。朝比奈みくる。復讐。未来。没落。"彼"。
様々な要素を組み重ね、やがて古泉は会心の"策"に辿り付いた。
「万太郎さん。悪魔将軍とオメガマンがここに着き、俺とあなたにタッグマッチを挑むとします。
そうすれば、我々のコンディションでは絶対に勝てない。それは理解してくれますか?」
「ム……そ、それはそうかもしれないけど、正義超人はどんな苦境でも逃げない――」
「俺は正義超人じゃありません。でも、あなたと同じく悪魔将軍に危険を感じている。
彼は俺の目の前で俺の仲間を殺した。そして、俺を悪魔超人として改造しようとしている……。
これはまだ言っていませんでしたね? 将軍は自分のためなら、他者をどこまでも利用し、蹴落とすことが出来ます。
いずれは自分の意に沿わない者全てを殺しつくすでしょう。間違いなく、彼は最も優勝に近い参加者の一人です」
「なんだって! そ……そうか!やはりキミは仲間を殺されて、脅されてあんな悪魔と同行してたのかい?
ボクとしたことが告白されるまではっきりそうだと分からかったなんて! 必ず仇は討つ……いや、一緒に討とう!」
自分の事のように古泉の仲間が殺されたことに憤慨する万太郎。
そんな男に僅かに心を和まされる古泉だったが、その安息を即座に捨てる。
自分は"駒"として万太郎を利用しようとしているのだ。情は捨てろ、要点だけを話せ、と心に刻む。
「ですから……ここは一時撤退すべきなんです。失礼ですが、今貴方は感情的になりすぎている。
試合をするならベストコンディション、これはどんな格闘技にも通じる常識のはずでは?」
「ボクが感情的になってるって? それはないよ、ガイバースリー。ボクは今『無我』の教えを取り戻してる!
例え相手がどんな酷いやつで、こっちがどんなにボロボロでも、リングの上では正々堂々戦えるよ!」
「……」
ダメだ、と古泉は説得を諦めた。自分とはあまりに考え方が違いすぎる。
自分のように、憎しみで動く者の冷静な打算など、この万太郎にとっては一生無縁の物なのだろう。
体育会系と文科系、なんて生易しい差異ではない(もっとも、古泉はそのどちらでもないが)。
ならば、と古泉はシンプルに、万太郎をこの場から離す為の簡易策を発動させる。
「あっ! ノーヴェさん! いくら湖で夜だからって裸で何を!?」
「えっ!? あの子そんなに大胆なタイプだったの?」
「ふんもっふ!」
股間を隆起させながら凄い勢いで振り返った万太郎の腹部に、古泉はガイバーの武器、"重圧砲"を打ち込んだ。
呼吸を激しく乱され、口をパクパクさせながら気絶する万太郎。
「やっぱりダメじゃないですか……」
万全の状態でも万太郎は振り向いただろうが、こんな弱い一撃で気絶はしなかったはず。
苦笑しながら古泉は自分のディバックから紙を一枚取り出し、サラサラと"策"を記す。
リング中央に、風などで飛ばされないように、そしてちょっとした演出を狙い、コンバットナイフで紙を突き立てる。
「さて……」
古泉は気絶した万太郎を抱え、迷わず湖に身を投げる。
激しく痛む身体を歓喜でなんとか持たせ、ガイバー・ユニットによる重力制御で水面上を飛ぶ。
歓喜。古泉には、今その感情しかない。
なぜならば――遂に、憎っくき悪魔将軍に挑戦状、下克上を叩きつけたのだから。
◇
何が、間違いだったのか。
私は荒々しく歩を進めている。キン肉万太郎への制裁を行うべく、だ。
しかし、その歩みは決して早いものではない。
当然だ、自分が"負けた"歴史の存在を聞かされたのだからな。
オメガマンは嘘を言っているようには見えなかった。
ならば、私はキン肉スグルに負けたのだろう。奴の生きた時代ではな。
時間超人の存在を知る私にとっては、それは大した問題ではない。
心を乱される必要もない、これからその"敗北"の歴史を塗り替えればよいのだから。
「とはいえ、キン肉マンが私に勝った時空もあるならば、それについて考える意味はある」
ぼそりと呟き、キン肉マンが自分に勝利するイメージを浮かべる。
キン肉マンが持つ不可思議なスキル、火事場のクソ力以外に自分が遅れを取る事は想像できなかった。
「万太郎がキン肉王家の一員であることは間違いあるまい。あんなセンスのないマスクを選ぶのは奴らくらいだ」
ならば、万太郎が火事場のクソ力を持つ可能性もなくはない。時空が入れ乱れて参加者が集っているとわかった今、
キン肉万太郎はキン肉スグルの実子である、などといった無茶苦茶な可能性すら許容されるのだ。
だからこそ、私自らが赴いているのだからな。火事場のクソ力を奪う事はあのバッファローマンにも出来なかった。
だがこの悪魔将軍ならば、それも不可能ではないはず。キン肉マンの唯一の長所を得られれば、私の勝ちは揺らがない。
「……少し急ぐか」
別に本気で火事場のクソ力を欲している訳ではないが、もし自分より先に古泉やノーヴェが万太郎を始末しては拙い。
キン肉王家はこの手で断絶したいし、古泉たちが自分の命令を無視したならそれに対する制裁もせねばならない。
私は歩幅を広げ、数分で湖にたどり着いた。しかし。
「万太郎の姿がない……逃げたわけではないだろうが……む?」
私の視界に、リングに突き立てられたナイフが映った。
何かを固定しているのか……?
「ボートを漕ぐのは面倒だな」
すぐ側にボートがあったが、ノロノロ漕いでいっては何分かかるか分からん。
私はディバックからユニット・リムーバーを取り出し、全力で投げる。
自身もプラネットマンの宇宙的レスリングを彷彿とさせる跳躍でリムーバーに飛び乗り、
一直線に湖中央のリングに向かった。リムーバーがマットに突き刺さり、着地成功。リングに刺さったナイフを抜く。
そのナイフは、一枚の紙切れをリングに縫い付けていた。
「汚い字だな……」
灯りを取り出し、紙切れに書かれた文字を読む。
それは、挑戦状だった。万太郎からのではなく、我が部下からの。
『拝啓 悪魔将軍様
俺はあなたを裏切ります 理由は単純 あなたと居るメリットが消滅したからです
驚愕しましたよ あなたがあれほど雄弁に語っていた悪魔超人軍の権威が地に落ちていたとはね
もはやあなたに就く意味なし そう判断させていただきました そしてあなたへケジメをつけさせて頂きます
翌日 09:00 あなたにここ湖上リングでタッグマッチを申し込みます そちらのパートナーは誰でも構いません
こちらのパートナーはもちろんあなたを破ったキン肉マンの息子 あなたにとっては未来の超人、キン肉万太郎氏です
歴史を繰り返したくなければ逃げることをお勧めしますよ 我々マッスル&ガイバーズからね
正義超人 古泉一樹より 』
「ほう」
薄々古泉の叛意には気付いていたが、こうも明確に反逆するとはな。
小癪にも時間稼ぎの為に時間指定までしておるわ。
ヤツと同行していたノーヴェも恐らく既に殺されているだろう。
まったく、愚かなヤツよ。だから古泉には気を許すなと忠告したものを。
「マットはまだ温かい……そう遠くへは行っていないだろうが……」
挑戦状を懐にしまい、私は古泉について考えを廻らせる。
奴が裏切ったのは、万太郎が私の未来について語ったからだろう。
この文面を見てもそれは明らかであり、悪魔超人界に入ることを断念した理由としては妥当だ。
何らかの理由で正義超人に鞍替えする悪行超人などそう珍しくもない。だが、私は古泉の本心を見抜いていた。
「愚かな……オメガマンもそうだが、この私に一度仕えた者が私から離れて生きていけると思うのか……!」
古泉は、結局朝比奈みくるの死と涼宮ハルヒの呪縛から逃れられなかったのだ。
やはり人間が手に入れ得る悪魔の精神など、あの程度が限界だったか。
少しは期待していたが、恥知らずにも正義超人を名乗るようではもう見込みはない。
アシュラマンの替わりは他で探すとしよう。
「……が、この悪魔将軍に挑戦状を叩きつける気概は買ってやらねばな。いいだろう、古泉よ!
貴様の挑戦、しかと受け取った! 聞いているなら精々身を休め、引退試合に恥じぬ状態でリングに上がるのだな!」
今すぐ追えば容易に捕らえられるだろうが、試合を挑まれてそんな無粋な真似をする超人はいない。
最も、私とて紳士というわけではないから、試合前に"偶然"出くわせばそこで決着をつけることになるだろうがな。
湖全体に轟く叫び声を上げ、私は再びユニット・リムーバーを投擲、騎乗する。
さて……適当なタッグ・パートナーを探さねばな。
湖上の深々とした裂風を身に浴びながら、迫る陸地。
私の目に、赤色の髪が映った。
◇
「……僥倖でしたね、オメガマンが将軍を裏切っていたとは」
E-8中央部分、湖の畔の木々の枝根にて。
湖上を飛ぶ悪魔将軍に憎悪の目を向けながら、指向性マイクから耳を離して古泉が一人ごちる。
片脇には気絶した万太郎。いびきや鼻息で悪魔将軍に気取られては笑い話にもならないので、布で口を縛られている。
古泉にとっては悪魔将軍があの挑戦状を受け入れる事は予想通り。
悪魔超人の首領が、正義超人から試合を挑まれて受けないはずがない。
最も、あの場に留まって直接試合を申し込んでも素直に時間を与えてくれるような人物ではない。
ゆえに、噴飯物の古風な挑戦状などを使わざるを得なかったのだが……。
「あのリムーバーがある以上、俺は悪魔将軍の前ではほとんど無力……だから、今まで大人しく従ってきたわけですが」
遂に、悪魔将軍の行動を操作できるチャンスが来た。
"明日" "朝九時" "ここ"に、悪魔将軍は確実にやってくるだろう。
しかし、古泉が狙う好機はその瞬間ではない。
古泉は超人ではなく、リング上での試合に拘ることもない。
「万太郎さんをどう言いくるめるか……それも面倒ですが、俺にとっての理想の展開は一つ。
そこに持っていく為に、早速行動するとしましょう」
古泉の計画は、果し合いではない。奇襲。試合前の緊迫した時間……七時から八時辺りになるだろうか。
その時間帯に、できるだけ多くの仲間を集めて悪魔将軍をリング外で襲撃し、打ち倒す。
人数が居れば、前衛に将軍を抑えてもらってリムーバーの効果が及ばない距離から援護に徹することも出来る。
「オメガマンの協力はなんとしても欲しいところですが……危険が大きい。ノーヴェさんや"彼"は論外として……。
朝比奈さんと行動していた女性と動物や、朝倉涼子……知り合いの中にはそう信頼を置けそうな人物はいない、か」
戦力的にも、関係的にも、自分が知っていて現在生き残っている者に期待を寄せるのは難しそうだった。
まだ見ぬ強者に加勢を望むしかないのか……幸い、時間は10時間近くある。ガイバーのままなら、眠くなることもない。
必死で会場を駆けずり回り、悪魔将軍が見込んでいた『高町なのは』や『キン肉スグル』を探し出す、それしかないか?
蜘蛛の糸を渡るような、ハイリスクでローリターンすら期待できない作戦だ。
だが、古泉が悪魔将軍への復讐を遂げる為には、この薄氷を踏み砕く覚悟と、冗談のような強運が必要なのも事実。
「将軍としばらく過ごしていて、寝首を掻くのは不可能だと分かりましたからね。裏を掻くのが無理ならば、
正面から――いえ、側面から、といったところですか。横合いから殴りつける、これしかありません」
漁夫の利を狙うつもりなどない。
あくまで、将軍を倒すのは自分だと古泉は胸中に言質を込める。
強者を集め、彼らの協力の下で将軍を倒す。言葉にすれば簡単だが、
古泉自身がこの計画の問題点を深く理解している事は彼の仮面の下の苦悶の表情からも明白であった。
彼は自分が仲間だと思っていた者に偽の悪評を流され、悪魔に加担していたという事実さえある。
参加者に広まる自己の風評次第では、この計画は一瞬で崩れ去るだろう。
「それでも……引き返すわけにはいかないんですよ、ノーヴェさん」
自分が裏切り、下手をすれば将軍に処刑されるかもしれない状況に追い込んだ女性に詫びるように呟き、
古泉……ガイバーVは、自分が滅ぼすべき悪鬼が去ったことを確認し、暗く沈む闇の中に消えていった。
【E-8 森林/一日目・夜】
【キン肉万太郎@キン肉マンシリーズ】
【状態】ダメージ(大)、疲労(大) 気絶 勃起
【持ち物】ザ・ニンジャの襟巻き@キン肉マンシリーズ
【思考】
1.悪魔将軍を倒し、ガイバーを解放する。
2.危険人物の撃退と弱者の保護。
3.夏子たちと合流する。
4.頼りになる仲間をスカウトしたい。
父上(キン肉マン)にはそんなに期待していない。 会いたいけど。
【備考】
※超人オリンピック決勝直前からの参戦です。
【E-8 森林/一日目・夜】
【古泉一樹@涼宮ハルヒの憂鬱】
【状態】疲労(中)、ダメージ(中)、悪魔の精神、キョンに対する激しい怒り
【装備】 ガイバーユニットV
【持ち物】ロビンマスクの仮面(歪んでいる)@キン肉マン、ロビンマスクの鎧@キン肉マン、みくるの首輪、
デジタルカメラ@涼宮ハルヒの憂鬱(壊れている?)、 ケーブル10本セット@現実、
ハルヒのギター@涼宮ハルヒの憂鬱、デイパック、基本セット一式、考察を書き記したメモ用紙
基本セット(食料を三人分消費) 、スタームルガー レッドホーク(4/6)@砂ぼうず、.44マグナム弾30発、
七色煙玉セット@砂ぼうず(赤・黄・青消費、残り四個) 高性能指向性マイク@現実、ノートパソコン@現実?
【思考】
0.復讐のために、生きる。
1.悪魔将軍と長門を殺す。手段は選ばない。目的を妨げるなら、他の人物を殺すことも厭わない。
2.この場から離れる。
3.使える仲間を増やす。特にキン肉スグル、朝倉涼子、高町なのはを優先。
4.地図中央部分に主催につながる「何か」があるのではないかと推測。機を見て探索したい。
5.デジタルカメラの中身をよく確かめたい。
ksk
◇
「起きろ」
「んあ……?」
戦闘機人、ノーヴェが湖が見える位置まで着いたと思った瞬間。その眼前には悪魔将軍が佇んでいた。
バチン、と電源が落ちたような音。取り戻したばかりの意識が、再び一瞬消滅する。
身体がうつ伏せになっている事に気付き、寝ぼけ眼で立ち上がろうとする。
……立ち上がれない。悪魔将軍が、ノーヴェの背中を踏みつけていた。
「え……? しょ、将軍……?」
「お前は……要らん」
冷たく言うと、悪魔将軍はその体重をノーヴェの矮躯に押し付けた。
メリメリと、機械と肉が軋む音。
悲鳴すら上げられずに、ノーヴェは激痛にその身を支配されていた。
「ッガッ……ァ……」
「ふん」
体重を除け、ノーヴェの短い髪を掴み、持ち上げる。
堰を切ったように咽込むノーヴェの顔を、殴る。悪魔将軍は、殴る。
「え……? なぁ……?」
殴られながら、しかしノーヴェは反撃できない。
痛みに苛まれているから、ではない。
明確な殺意。それを今まで向けられる事のなかった彼女は、混乱していた。
敵意とは違う。彼女が過去向けられた害意は、あくまで対等な"敵"あるいは"標的"が放つものだった。
蠅を潰すような動作で、躊躇なく自分を破壊しようとする……こんなものでは、決してなかった。
混乱は戦慄に、戦慄は恐怖にシフトしていく。目の前の存在は、先ほどまで同行していたモノと同じとは思えなかった。
(これ……将軍……だよな? なんで、だ? 古泉が裏切ったからか?)
「私のくれてやったアドバイスを言ってみろ」
「え……ひっ……」
「復唱しろ!」
「こ、ここ古泉に対して、けけ警戒をおをお怠るな、だよな? わわ、悪かったよ、あた、あたしがあ、甘」
がくがくと膝を笑わせながら、呂律の回らない謝罪をするノーヴェ。
表情にはうっすらと笑いを乗せ、自分に対し殺意を向ける悪魔将軍に媚び、宥めるような意志を伝えている。
しかし、それは将軍の拳で遮られる。
顔面を殴られて「ひっ」と声を漏らし、涙を漏らす戦闘機人に、普段の勝気な性格は欠片も見えない。
「貴様が甘いことなど、その様を見れば知れるわ。最も、古泉も甘い……貴様を生かしていったのだからな」
「ご、ごめん。ごめん。あたしが悪い、わる、悪かったって。今度から、今度から気をつけ」
「貴様に次などあると思うか?」
悪魔将軍は淡々と呟き、渾身の力でノーヴェを近くの木に押し付けた。
.......
いや、押し込んだというべきだろう。木に押し付けられたノーヴェが、僅かに樹皮にめり込むほどの勢いだった。
ksk
ksk
「ちょ、ちょっと待てって、ま、まだ放送、放送来てないよな? ま、万太郎を殺せば、って、って約、約束」
「……貴様を倒した古泉はその万太郎と合流し、私に挑戦状を叩きつけていったぞ?」
「えっ」
一瞬、恐怖が追いやられ、ぎょっとした顔になるノーヴェ。
本当に将軍を裏切ったのかよ……? と目で語るノーヴェの腕を取り、悪魔将軍は少女を地面に叩きつけた。
最初の態勢と同じ、うつ伏せの形に戻るノーヴェの腹部に、容赦なく横からの蹴りが入る。
「はッアッッ……アアアッ! ガッ! や、やめ……」
「ノーヴェ」
「……ぁ、ァァ……」
「ノーヴェ!」
「なな、なんだ、なんで、なんですすす、か」
蹴りがやみ、仰向けにされるノーヴェ。血と涎の混ざった汁を吐き出しながら、空ろな目で将軍を見上げる。
慣れない敬語を使おうとしたのか、戦々恐々とした顔で尻切れトンボに小さく呟いている。
「貴様、強くなりたいのではなかったのか」
「……」
「ならば、何故私のアドバイスに背く。何故甘さを捨てない」
「……」
「貴様のやり方では、永遠に強くなどなれんぞ」
断じるように言う将軍に、普段なら反発の色を露わにするノーヴェも、一言も言い返せない。
今の彼女は、この恐怖から、初めて感じる"死"の恐怖から逃れることだけを、求めている。
「……わ、分かった、分かったよ。もう将軍の言う事に逆らわないから。逆らわないから。ごめん。ごめんな、さい」
「いや、もういい」
貴様は要らんといっただろう、と悪魔将軍が吐き捨てる。
――殺される。
そう直感したノーヴェは、悪魔将軍の足元に縋りつき、体を震わせながら懇願した。
「もう……もう、将軍の言う事を疑ったりしないから! み、見捨てないでくれ……あたし、あたし強く、強く……」
なりたいんだ、と吐露する。ノーヴェは、今まで真面目に将軍の下につく意味を考えたことがなかった。
しかし、それを今直感で理解する。将軍が自分に向けた殺意を、自分が他人に向けるイメージを持つ。
今――ノーヴェは、悪魔の精神の土壌を得た。戦闘機人のプライドが、将軍の配下である事のプライドに置き換わる。
しかし、返答は無情。
「仏の顔も、三度まで。そう言ったはずだ。貴様は三度誤った」
「……」
「……だが、三度も謝った貴様に対し、私も少々思うところがないでもない。そうだな……。
後一度、チャンスをやろう。可愛い部下よ、キョンという奴の事は覚えているな? そいつを探して連れてくるのだ。
そいつ以外にも、私と気が合いそうな者がいたら集めて来い。タッグ戦の日取りが決まったのでな。
パートナーが必要なのだ。……オメガマンには気をつけろ、奴も私を裏切ったからな」
「あ、あたし一人で、か?」
「休息は許さん。行け。私はモールにでも行って貴様を待っていることにしよう」
いましがた、製造(うま)れて初めての恐怖を味わったノーヴェにとって、夜道を一人で歩く事は厳しい試練であった。
だが、将軍はそんな怯えを許さない。縮こまるノーヴェを一瞥すると、ディバックからユニット・リムーバーを取り出した。
腕に装着し、振りかぶる。ノーヴェの脳裏によぎるのは、このユニットで無惨な姿になった女性の死化粧。
「い、行く、行くよ! キョンって奴と、将軍と気が合いそうな奴だな! わかった!」
「ノーヴェ」
「な、なななんだよ」
「弱い貴様は、今死んだ。心に悪魔のプライドがあれば、誰にも負けることはない」
「!! ……行ってくるぜ、将軍!」
見ようによっては不器用な励ましにも取れる将軍の言葉を胸に、僅かに覇気を取り戻し、ノーヴェが駆ける。
それをつまらないものを見るような目で見送り、悪魔将軍もまた反対方向へと駆け出した。
...
「あんなものが悪魔を名乗れると考えていたとはな。我ながら不覚、だ」
――冷たい、鎧の拳を握りながら。
【F-09 森林/一日目・夜】
【悪魔将軍@キン肉マン】
【状態】健康、万太郎への激しい敵意。
【持ち物】 ユニット・リムーバー@強殖装甲ガイバー、ワルサーWA2000(6/6)、ワルサーWA2000用箱型弾倉×3、
ディパック(支給品一式、食料ゼロ)、朝比奈みくるの死体(一部)入りデイパック コンバットナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱
【思考】
0.他の「マップに記載されていない施設・特設リング・仕掛け」を探しに、主に島の南側を中心に回ってみる。
1.翌日09:00に湖上リングへ行き、万太郎、古泉を自らの手で殺す。
2.ノーヴェは見限る、使い捨てとして扱う。
3.強い奴は利用、弱い奴は殺害、正義超人は自分の手で殺す(キン肉マンは特に念入りに殺す)、但し主催者に迫る者は殺すとは限らない。
4.殺し合いに主催者達も混ぜ、更に発展させる。
5.強者であるなのはに興味。
6.もしもオメガマンに再会したら、悪魔の制裁を施す。
7.モールでタッグパートナーを待つ。
【ノーヴェ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】 疲労(小)、ダメージ(大) 悪魔の精神(弱) 恐慌
【持ち物】 ディパック(支給品一式)、小説『k君とs君のkみそテクニック』、不明支給品0〜2
【思考】
0.強くなる
1.悪魔将軍の命令に従う
2.ヴィヴィオは見つけたら捕まえる。
3.タイプゼロセカンドと会ったら蹴っ飛ばす。
4.ジェットエッジが欲しい。
5.キョン、悪魔将軍と気が合いそうな奴を探してモールまで連れて行く。
※参加者が別の世界、また同じ世界からでも別の時間軸から集められてきた事に気付きました。
ksk
◇
誰も居なくなった湖のリングを眺めながら。
川口夏子は、先ほど聞いた情報を頭の中で組み替えていた。
(……あの悪魔将軍たちも一枚岩ではない、ということね。付け入る隙があると分かったのは良かったわ)
9時から始まるという内戦。自分がどうこの島で立ち回るにしても、有益な情報を入手できた。
万太郎がそれに巻き込まれている様子なのは同情を誘ったが、自分にはどうしようもない。
夏子はわずかに笑みを浮かべ、念のため這ってロケットの元に向かう。
(悪魔将軍……危険なのは確かだけど、戦力として見れば彼以上の逸材はいない)
口先での説得が可能だとは思えないが、リングの上での様子を見る限り実力を重視するタイプの人間に見えた。
少なくとも先ほどまでの、ロボット兵のような意思疎通すら困難な怪物という認識は薄れた。
(恩を売って、有用と言えるほどの力を見せれば協力できない事もないでしょうけど……何を考えてるんだか、全く)
知り合いを最低でも一人は殺している参加者と共闘を考えるなど、と己を軽く律する。
ロケットに括り付けられたディバックに到達。中身を引っくり返し、出来るだけ素早く確認。
ハムとの待ち合わせ時間まで、そう時間はない。
壊れた剣。金貨がぎっしりつまった箱。ディバッグ複数(食料も水もある!)。更に首輪の残骸。
ウィンチェスターM1897。これは確か、水野灌太が愛用していた銃だ。
他にもガラクタが大量に詰まっていた。これらも、使い方次第によっては十分な利器となるだろう。
総合してみれば、時間を割いて回収しに来た甲斐はあったといえるだろう。
と、ディバッグの隅に押し込まれた饅頭を見つける。
「包みもなしとはね」
苦笑しながら口に運ぶ。緊張で小腹が空いていたのだ、丁度いい。
『……噛まないでもらいたい』
「そげぶっ!?」
彼女、砂漠の凄腕美人・川口夏子を知る者なら想像も出来ない声。
だが無理もない。食べようとしていた饅頭がしゃべり、耳を突き出してギョロ目で彼女を見たのだから。
あたふたと饅頭を取り落とし、懐から無駄のない動作で拳銃を取り出し、構える。
「ななっ!? えっ? じゅ、銃を……う、動くな!」
『今はそんな事をしている場合ではない! 一刻も早く私を連れてここから離れてもらいたい!』
喋る饅頭に指図されるという異常事態。しかし考えて見ればウサギやブタが喋るのだ、饅頭が喋ったって……。
と、そこまで考えたところで、夏子が饅頭に見覚えがある、と気付く。これは……。
「あなた、アプトムの頭に付いてた……えっと、ネブラ、だったかしら?」
『そうだ。君は確かアプトムに脅されていた女性だな。私の能力を知っているなら手っ取り早い。
私を頭につけてくれたまえ。君はそれで飛べるようになる、この場を離れられるのだ』
「……」
正直、かなり抵抗があった。夏子にとってネブラ(というかアプトム)には悪い思い出しかない。
しかし、このネブラという生物……なんというか、可愛……いや、妙な安心感がある気がする。
結果、夏子は自分に憧れていた小砂のように、嫌悪していたアプトムのように、ホイホイネブラを身に付けてしまった。
ksk
「……はい、これでいいかしら。ああ、飛ばなくてもいいわよ。車があるから」
『車……ああ、地球の機械か。飛んだほうが早いと思うが……』
「お断りよ。目立ちすぎるわ」
きっぱりと斬り捨てつつ、夏子は頭部でウニョウニョ動くネブラの異様な感触に参っていた。
フラフラと立ち上がり、戦利品を全て抱えながら歩く。
『ちょっといいかね?』
「荷物でも持ってくれるの?」
『いや、私の前の持ち主が産んだミサイルを私の中に入れて欲しいのだ。
私に装填していればすぐに発射できるし、君の頭部が重くなる事もない』
「……どんな奴よ、ミサイル産むって」
なんとなく予想はつく気はしたが(市街地で暴れていた奴だろう)、一応突っ込む夏子。
と。
「……」
ミサイルを自身に収納するネブラを見て、夏子の目つきが変わる。
湖畔に目を向け、中心にあるリングへの距離を目で測る。
「ネブラ。そのミサイル、あそこまで届くかしら」
『あのリングまで、かね? 届くと思うが……』
「あなた、自在に動けるのよね? 銃、扱える?」
『教えてもらえば大抵の作業はできる。今は平常時よりテンポが遅れるかも知れんがね。
それより早くここを離れよう。君は見ていたのだろうが、先ほどここにいた闇の者(ダークレイス)は……。
あれは、マズイ。アレは、私の処理能力を大幅に超えている。今のままでは勝てないだろう』
「悪魔将軍の事? ……そうね、待ち合わせの時間ももうすぐだし、あまり時間を潰すわけにもいかないわ」
『頼む。私がここに来た詳しい経緯や、私の詳細は追って教える。今はここを離れてくれ』
はいはい、と請け合いながら、夏子は隠してある救急車の元へ歩き出す。
満面の笑みで。いかな色にも染まる、真っ白な満面の笑みで。
"力"を手に入れた、実感を伴いながら。
この湖周辺に集った五名。
復讐鬼:古泉一樹。復讐の殖鎧を纏う者。
セイギノミカタ:キン肉万太郎。筋肉の正鎧を纏う者。
無始無終:悪魔将軍。虚ろな邪鎧を纏う者。
隷属者:ノーヴェ。恐怖の弱鎧を纏う者。
傍観者:川口夏子。白地の黒鎧を纏う者。
さて、一番恐ろしいのは誰か。
それは今後のお楽しみ、と。
【D-09 湖畔/一日目・夜】
【川口夏子@砂ぼうず】
【状態】顔にダメージ、強い決意。
【装備】ネブラ=サザンクロス@ケロロ軍曹 ゼクトールの生体ミサイル(10/10) 救急車
【持ち物】デイパック×4(支給品一式入り、水・食糧が増量)、基本セット(水、食料を2食分消費)、ビニール紐@現実(少し消費)、
コルトSAA(5/6)@現実、45ACL弾(18/18)、夏子とみくるのメモ、チャットに関する夏子のメモ
各種医療道具、医薬品、医学書 光の剣(レプリカ、刀身折損)@スレイヤーズREVORUSION、
金貨一万枚@スレイヤーズREVORUSION ヴィヴィオのデイパック、ウィンチェスターM1897(1/5)@砂ぼうず
ナイフ×12、包丁×3、大型テレビ液晶の破片が多数入ったビニール袋、スーツ(下着同梱)×3
消火器、砲丸投げの砲丸、喫茶店に書かれていた文面のメモ 首輪の残骸(アプトムのもの)
黄金のマスク型ブロジェクター@キン肉マン、ストラーダ(修復中)@魔法少女リリカルなのはStrikerS、、
【思考】
0、何をしてでも生き残る。終盤までは徒党を組みたい。
1、19時半を目安に、ゴルフ場の事務室でハムと待ち合わせ。20時までに来なければ、単独行動を行う。
2、キン肉スグル、ウォーズマン、深町晶、キョン、朝倉涼子を探してみる。
3、ハムは油断ならないと思っているが今は自分を見放せないとも判っている。
4、生き残る為に邪魔となる存在は始末する。
5、翌日09:00に湖上リングに向かい、臨機応変に行動。
6、ネブラと情報交換する。
7、水野灌太と会ったら――――
【備考】
※主催者が監視している事に気がつきました。
※みくるの持っている情報を教えられましたが、全て理解できてはいません。
※悪魔将軍、古泉、ノーヴェ、ゼロス、オメガマン、ギュオー、0号ガイバー、怪物(ゼクトール、アプトム)を危険人物と認識しています。
※深町晶を味方になりうる人物と認識しました。
※トトロ(名前は知らない)は主催と繋がりがあるかもしれないと疑いを持っています。
以上で投下終了です。
よろしければどなたか代理投下していただけるとありがたいです
というわけで、代理投下終了です
投下乙です。
なんとか万太郎を連れ出せた古泉、踏んだり蹴ったりのノーヴェと随分動きましたね。
カオスな面々が夜の間にどう動くかと気になりました。
※気になった部分
夏子が湖畔から暗いリングの様子を伺い、さらに200メートル離れた会話を聞き取るのは超人的過ぎるのではと思いました。
古泉も指向性マイクを使用して聞き取っている状態ですから。
先に見つけておいたネブラの能力と補助で聞き取れたとするのが自然かなとも思いました。
投下、代理投下乙!
湖組動いたなー
翌日9時までにどうなることやら…
投下&代理投下乙です!!!
さて…恐ろしいやら楽しみな展開に少しずつ近付いてきたなぁ
やっぱり氏の描く将軍様はカリスマもありながら悪魔としての恐怖もたっぷりだー
ビビリまくりのノーヴェはちょっと可愛かったりw
正義、悪、復讐
どれが勝つのかはたまた負けるのか
今からwkskが止まらない!
投下乙!
やはり将軍はカリスマが溢れてるな
しかしノーヴェはこの先どうなるのだろう……
果たしてここからどう転ぶか、大変続きが気になるすばらしい作品でした!
万太郎の状態www
投下乙です!
死人が出ると思いきやまさかの誰も死なない展開!
…翌日9時に大量に死亡者が出そうな気もするがw
利用するものされるもの、周辺の状況といいこれは先が楽しみだー!GJ!
投下乙
あっさり引っ掛かるマンタに吹いたwwww
将軍は怖いなあ……ノーヴェがすっかり萎縮しちゃって……
古泉も喧嘩売ったはいいがピンチは変わらず。
夏子の存在も地味に怖いな。
続きが楽しみです!本当乙でした!
投下、代理投下乙なのですー
将軍様怖い…
ノーヴェが殺されるかと思ったお
とりあえず死ななくてすんだけどこの先怖いなぁ
投下乙です
捕まって両方とも死亡もあったが古泉と万太郎は上手く逃れたか
将軍はやっぱり悪魔だな。ノーヴェはもう切り捨てられたか
一時期は疑似家族の娘だったんだが状態表にはっきりと書かれたか
夏子もどう転ぶかわからないが心の中で万太郎に謝ってたのが以外かも
やっぱりラスボスは悪魔将軍か
10人くらいぶっ殺して貰わないとキツくなるが、一家は離散。
どうするどうなる
新作が仮投下に来てたよー!
以下転載
231 名前: ◆MADuPlCzP6 投稿日:2009/11/15(日) 09:42:28 [ 7QWhozu2 ]
気づかれていないっ…………!!
まるで泥団子先輩のようなステルスっ………………!!
規制+ちょっと不安があったので昨夜仮投下の方に落としました。
首輪まわりがちょっと不安なのでご指摘お願いします。
地図の人更新乙です!
もう死人の方が多いのか…
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
その時、時刻は19時56分27秒。
警告時間の1分間を足すと残り時間は4分33秒。
4分33秒間。
それがリヒャルト・ギュオーに許された逃走のための時間だった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ずるずると重く、動かない体を引きずってエリアの端を目指す。
先ほどウォーズマンとの激しい戦いを経た体はなかなか言うことを聞かない。
木の根に足を取られた巨躯がぐらりと傾いだ。
「くそっ!ウォーズマンめ!」
俺は生きて、世界の支配者となるのだ!
だから、この俺がーー
「このリヒャルト・ギュオーがっ!こんな所で潰えることがあってはならんのだああぁぁぁぁあああっっっ!!!」
咆哮を上げ走り出す。
それは演奏開始の合図。
ギュオーは振り上げたのだ。
自分に残された4分33秒を奏でる指揮のタクトを。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ざわざわざわ、びゅうびゅうびゅう。
ベースラインは、風を切る音、闇に塗りつぶされた木々がざわめく音。
ぜぇぜぇぜぇ、どくどくどく。
主旋律は己の体の悲鳴。呼吸の音、心臓の早鐘。
体の外から、内から、音はF-5と名付けられた範囲に響き渡る。
時間は淀むことなく勤勉に進み、ついには最終楽章に至る。
演奏記号はcrescendoでPrestissimo。
その身にまとわりつく音はどんどん大きく速度を上げていく。
果たしてその旋律はこの男の耳に届いているのだろうか?
残された力を振り絞るようにギュオーは前へ進む。
生にしがみつく精神はすでに限界を叫ぶ体をさらに加速させる。
軋む体に鞭を打つように、両の足を交互に繰り出すことにのみ全神経を傾ける!
残り1分を刻んだところで
ひとつ、音を奏でる楽器が増えた。
『警告。
リヒャルト・ギュオーの指定範囲外地域への侵入を確認。
一分以内に指定地域への退避が確認されない場合、規則違反の罰則が下る。
繰り返す……』
走りながら落ち着きなく目玉を動かす。
そろそろエリアの端に出るはずなのだが明確な目印があるわけではない。
首筋から這い寄る死の影がやかましくわめき続ける。
『10、9、8、7……』
「えぇい!くそぅっ!!」
追いつめられた彼は最後に賭けに出た。
出ざるを得なかった……自分の命をチップにした賭けに!!
どん!と最後の跳躍。
男の体は宙を舞った。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
『……6、5、4、……』
その巨躯は数瞬空を舞った。
それは獣神将の力によるものではなく、男・ギュオーとしての挑戦。
慣性の法則に従い、人体の通過点は放物線を構築する。
『……3、2、……』
未だ生存ラインに届かない、警告音は鳴り止まない。
しかしその足はすでに再び地に着こうとしている。
『1、ゼ………………』
男は死線を越えた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ……」
男は肩で大きく息をついていた。
その体は、濃く暗い木の陰の中。
彼の後ろには目に見えない線がある。深くて暗い線が在る。
『退避確認』
曲の最後の音は勝利を歌った。
男は賭けに勝ったのだ。
しかし生を勝ち得た男は快哉を叫ぶこともなく、ただうずくまる。
「うぅっ!な、何だ、今のは……」
がくがくと体を震わせ、わななく唇でそう呟いた。
蠢いたのだ、何かが自分の首元で。
それが自分の中で起こったものか、首輪の側で起こったものかは判然としない。
だが、確実にこの幾ばくもない隙間で何かが起こっていた。
ギュオーの脳裏に『あれ』の存在がかすめていく。
加持を殺めたときに知った存在、首輪に潜む『あれ』が。
「それに今の感覚はなんなのだ……!? まるで俺が俺でなくなるような…………!」
もう駄目かと思うほど崖っぷち、その瞬間、感じたのは想像していたような痛みでも灼熱感でもない。
ただ自分という個が消えてしまうような感覚だった。
ギュオーは野心の強い男である。
支配者アルカンフェルをも打ち倒し、成り代わろうとする業の深い男である。
故に彼は誰も信用せず、己の力と存在のみを拠り所としていた男。
・・・・・・・・・・
その男が唯一信ずる自分が自分でなくなるとしたらーー
「フ、フハ、フハハハハハッハハハハッハハハハハッ!!!!」
男は笑う。
その身に起こった異変に動じず、さながら王のように。
「今のが禁止エリアの発動の片鱗というものか! くくく……面白い、面白いぞ雑魚がぁ!!」
狂ってなどいない。
その振る舞いは髪の先まで、常の彼と微塵も違わない。
「俺はユニットを手に入れ神に、支配者になる男だ!一度死にかけたとてハクがついたというものよっ!」
男は歩く。
先ほどとは別人のように、ゆったりと余裕さえ見えるようで。
しかし、黒い恐怖は彼の背に貼り付いて放さない。
音もなく、べたりと。
ただべったりと。
ksk
【F-5周辺のエリアのどこか/一日目・夜】
【リヒャルト・ギュオー@強殖装甲ガイバー】
【状態】 全身軽い打撲、左肩負傷、ダメージ(大)、疲労(大)
買@ンゲリオン、
ガイバーの指3本、空のビール缶(大量・全て水入り)@新世紀エヴァンゲリオン、 毒入りカプセル×4@現実、
bガイバー 、
クロエ変身用黒い布、詳細参加者名簿・加持リョウジのページ、日向ママDNAスナック×12@ケロロ軍曹、
ジュエルシード@魔法少女リリカルなのはStrikerS、不明支給品0〜1
【思考】
1:優勝し、別の世界に行く。その際、主催者も殺す。
2:キョンを殺してガイバーを手に入れる。
3:自分で戦闘する際は油断なしで全力で全て殺す。
4:首輪を解除できる参加者を探す。
5:ある程度大人数のチームに紛れ込み、食事時に毒を使って皆殺しにする。
6:タママを気に入っているが、時が来れば殺す。
※詳細名簿の「リヒャルト・ギュオー」「深町晶」「アプトム」「ネオ・ゼクトール」「ノーヴェ」「リナ・インバース」「ドロロ兵長」「加持リョウジ」に関する記述部分が破棄されました。
※首輪の内側に彫られた『Mei』『Ryouji』の文字には気付いていません。
※擬似ブラックホールは、力の制限下では制御する自信がないので撃つつもりはないようです。
※ガイバーユニットが多数支給されていると推測しました。
※名簿の裏側に博物館で調べた事がメモされています。
※詳細名簿の内容をかなり詳しく把握しています。
※一度ギュオーをLCL化させかけた影響で首輪に変化があるかもしれません。
※ギュオーはF-5以外の、F-5を中心とする9コマのエリアどこかにいます。どこにいるかは、次の書き手さんにお任せします
863 :
代理投下:2009/11/16(月) 23:09:24 ID:n1o5j+N6
778 名前:『4分33秒』 ◆MADuPlCzP6 投稿日:2009/11/16(月) 22:54:40 [ 7QWhozu2 ]
以上になります。
たくさんのご意見ありがとうございました。
どなたか代理投下していただければと思います。
test
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渚カヲル(新世紀エヴァンゲリオン)
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中トトロ
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〈 _,,/ ゙~,へ ^ ,ヘヽ i ヽ .∧ | ∧ (ニxつ
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、; ゙、 / / i i' | | ,' i !
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トトロ×3
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中トトロ&小トトロ
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∩∩⌒ヽ彡ノ'"::''::'''彡彡彡彡彡彡彡∩∩⌒ヽ彡、、
・<゚ノミ彡":.___::.::.::.::.::.::.::.::.:: ・<゚ノミ彡.::.::.::.::"゙ミヘ、
彡:.. ...::.:/ め い\::.::.::.::.::.::.::.::........::.::.::" .: .::.::.::.::.::.::.::.::ミヘ、
彡"::.::.::.::.::.: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.彡"´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ\
彡"::..:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:r──--ミ;;,;;,;;.::.::.::.::.:彡" _ 「三ヽ. r==、 ┌t、 \
/|.:彡三三三三三|::.:彡'三三三三三三Xxc/ ___ {三k ヾ三fk マ三k. }三} ヽ
/ / ,.'´ ⌒ヾ三ソ::./三 三 三 三三i::| .:|三k l三ki. | ゙̄|. マ三:} }三} kハ
|\ / / 〈(人ヽゝ!|三ソ.::}三 三 .三 三: /| j三fk. }. { .!. | | _} }三} }ii} }.
|\\l. | 从゚一゚ノリ三j::.::.|三 三 三 三//|. |三三| } .} }_,}, }__} }三} }!!} }
| \\ 三o⌒0-'"::.::.:::>-、__三 三__// .:|. |三三| }三h |
| \\三彡'"´´::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:."゙三彡/ j. i三k ,, ,, ,-彡彡彡彡彡彡}
\ \\彡ミ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:彡"`゙ミ彡\ ./ ,, ,,-彡"::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:|
\ / _ ミ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::彡 _ 彡\/ ,,彡"´::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::}
∨ r─、ヽ ミ::.::.::.::.::.::.::.::彡 / r─-、 彡'"'ヘ,, -/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.彡''"゙"゙"゙"゙"゙"゙"゙"} ゙̄ミミミx、
\. /ミ / ヽ. ミl::.::.::.::.ノ::.彡 / ヽ /ヽ::.::.::.::.::.::.:::彡''"゙"゙´ ハ ミミx
\,/ | ┃ | ゙゙゙゙゙""""´ | ┃ | /__l__ :.彡' ハ ;}:》》》
____/\ ヽ__.ノ / ̄ ̄ヽ. \__/ ・ ・ _____l___ ハ ノ:彡'
,;|ミ ・ ・  ̄`¨´ ̄ ___ / |. ハ 彡彡'
/ ___________, ── l /彡彡ミ イ:. ハ彡彡'
/ \ \ .| | | | ! 彡彡彡彡ミミ / | | ハ
彡ヽ ヽ、 . | | | /"´ ゙"゙"゙ / | 彡'''| | .:|
彡:゙.\ \| | | / / 彡彡彡ミヘ│.彡'' / │彡彡ミ
彡彡''\ \____|___,/彡ミミミx、 |彡::.::.::.::.::.::.::ミ゙| /__j_/::.::.::.::.::ミ
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|彡ミミx、 | く o ○ 0 / | / ..:| ミ彡彡彡' |
|彡ミ彡' / ヽ(⌒)__, < ̄ ヽ| /ヽ____,ノ | .|
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