1 :
名無し曰く、:
2 :
名無し曰く、:2007/02/09(金) 22:52:43 ID:xUwoe2Ib
3 :
名無し曰く、:2007/02/09(金) 22:53:26 ID:xUwoe2Ib
4 :
名無し曰く、:2007/02/09(金) 22:56:39 ID:Orm7QlDG
5 :
名無し曰く、:2007/02/10(土) 00:13:18 ID:PWZJDwWP
6 :
名無し曰く、:2007/02/10(土) 00:20:34 ID:6MSnaQ4h
韓玄とかって、よくあんなギ強大になってる状況で君主やる気になるよな。
→言い換えれば
これだけ芸人飽和状態なのによくお前オンエアバトルのオーディション受けようとするよな
7 :
名無し曰く、:2007/02/13(火) 07:37:58 ID:IeSTGrxV
保守。劉備の養子(の方)はどうした?
お待たせしました。鯖変更で発見するのに時間がかかりましたスマソ
ネタ投下はもう暫くお待ちを。
〜あらすじ〜
・ネタ元 ソースネクスト三國志[ 通常版
・207年 新野1国の劉備勢力から開始、武将は劉封
一般武将の劉封は、義父劉備から「能力が無いので仕事は任せられぬ、人材でも登用しておけ」と申し渡される。
これにより劉封は、人材を登用しつつ戦場で活躍すべく武力・戦術などの鍛錬を重ねる。
また、酒席を多く開催し、人との交わりを多く求めたため、有能な武将との親交も深かった。
しかし劉備は、多くの人材に恵まれながら資源の乏しい新野から出ようとしなかったため、
物資の枯渇を招き曹操に攻め滅ぼされる。劉備、張飛、趙雲、関平などは曹操へ仕官し、関羽は在野へ。
劉封は益州で暫く静観した後、黄忠の申し出により劉璋勢力へ仕官する。
しかし劉璋は益州から積極的な領土拡大を行わなかったため、劉封は主君とは相容れなかった。
その後劉璋が病没、嫡子の劉循が後を継ぐ。
曹操・孫権との接点である安定の攻略を命じるなど、劉璋よりは多少積極性が伺えるが、
やはり君主としての器は無いと劉封は感じていた。
劉循勢力での劉封は、磨いてきた魅力を武器に人材登用を積極的に行っていた。
また、この頃よりその武辺を認められ、進軍の際は総大将に認められるなど重役を任されるようになっていた。
時は220年7月、安定(太守・関羽)は益州へ通じる要害であった。
ここに、曹操は執拗に攻撃を繰り返していた…。
前回の最終レス写しです。
220年7月
永安は、その背後に巴を置いてはいたものの、隣接する都市が多く侵攻されやすい土地柄であった。
そのため、劉循も関羽を太守とし防衛に万全を期してはいたものの、曹操は2都市双方向より攻撃を加えていた。
斥候「来ました!曹操軍です!」
関羽「これで4期連続か!よくも戦力が続くものだ!」
斥候「前回と同じく夏侯淵・劉備・張飛・曹彰などが出陣しているようです!」
関羽「こちらは連戦で兵力が整っておらぬ…。今回ばかりは保てるかどうか…!?
しかし討って出る他道はあるまい!参軍は黄忠、全軍出陣!!」
夏侯淵「今回こそは永安を頂く!先鋒は張飛・曹彰・関平!進軍開始!」
劉備「大将、相手の軍勢は連戦の傷が癒えていない様子。畳み掛けましょう。」
関羽「性懲りも無く張飛が先頭か。…劉封、食い止めよ!黄忠・厳顔は援護を!」
劉封「了解いたしました!」
張飛「来たか劉封!今日こそ貴様の最期の日としてやる!かかってこいオラァ!」
劉封「叔父上!私の手で葬られることを幸いと思って頂く!」
ここに天下の武勇が激突。
張飛はその膂力に物を言わせ蛇矛を振るい劉封に襲い掛かる。
片や劉封は強烈な打撃を受け流し、返す刃で張飛に一撃を加えようと目論む。
張飛「ぬぉー!いい加減観念しろ劉封!そんな打撃ではかすり傷1つつかんぞ!」
劉封「叔父上!矛が鈍いぞ!年齢には敵わんと見える!」
張飛「な ん だ と ー !!」(挑発に乗る)
劉封「乗ったかw」
張飛「殺すのも忍びないと思い手加減していたが、もう止めだー!!」
張飛は必殺の一撃を繰り出すべく大きく振りかぶった。その刹那。
ド ン
劉封「殺すときは何も言わず殺せ!!」
方天画戟が張飛の腹にめり込んでいた。
張飛「なっ…」
崩れ落ち馬から落下する張飛。
劉封「敵将張飛を捕縛せよ!!」
夏侯淵「戦況は我々が主導権を握っているが…劉封め、やるようになった。」
劉備「…。馬鹿息子が。」
関羽「状況が悪いな…数には勝てんか!?」
劉封「叔父上、弱気になってはなりませぬ!もう一人くらいは道連れにして参ります!
おうっ、そこにいるのは曹彰か!演義ではよくもやってくれた!」
曹彰「個人の武勇が戦力の決定的な差ではないッ!一騎討ちなどやってられるかッ!
劉封軍へ突撃開始!」
劉封「逃げるか、曹彰!」
黄忠「こんなときにスマンが劉封、関羽殿から撤退の命令じゃよ。」
劉封「んな!?」
黄忠「周りを見てみい、曹操の兵ばかりじゃろ?つべこべ言わんで撤退撤退。」
奮戦空しく、永安は曹操の所有するところとなった。
11 :
名無し曰く、:2007/02/13(火) 17:12:36 ID:tsERMvty
おっ、乙です。
12 :
名無し曰く、:2007/02/13(火) 19:47:37 ID:4nf5KDgB
うわー、向こうがあんなことになってるとは気付かなんだ。
>>1および劉封の人乙。
こっちでどうなるかわかんないけど、応援するよ。ほら頑張れ。
ご無沙汰しましたw
>>12 がんばるます
220年7月
敗残兵をまとめ、劉封は巴へ引き揚げた。
太守・ホウ統は軍団長を兼ねており、今回の敗戦についての情報収集のため、諸将を呼び語らっていた。
ホウ統「(メ゚д゚)…次、劉封。」
劉封「劉封、入ります。」(怖いなー…懲罰ものかなー…(((;゚д゚)))
ホウ統「(メ゚д゚)…劉封、貴様は自分に誇れるモンがどれだけあるんだ?」
劉封「は?…ええと…多少武勇に覚えはありますが…。」
ホウ統「その自負が今回の敗戦の一端にあることは分かっているだろうな?」
劉封「…。申し訳ありません…。」
ホウ統「良いか。個人の武勇が戦局を左右するなどと考えるな。
戦況を覆すのは諸将の連携の取れた攻撃だということを知ることだ。
今回、関羽は貴様に自由にやらせすぎたようだ。」
劉封「ホウ統殿、関羽殿の責任ではございませぬ、私の独断で行ったことです。
件の処分は私に行い下さい。」
ホウ統「…関羽の処分はそれとは別に行わねばならん。これば軍規の定めだ。
それに劉封、俺は自分の叔父に根性を見せた貴様を嫌いではない。
よってその漢気を認め、俺の舎弟になることで今回の処分は見逃してやる。」
劉封「…い、今なんとおっしゃられました?(((;゚д゚)))」
ホウ統「(メ゚∀゚)…くどい。今日から俺の舎弟を命ずる。」
劉封「…つ、つつしんでお受けいたします…。(((;゚д゚)))ナンカアル!ナンカアル!」
ホウ統「という事で今夜は戻ってきた皆と酒宴だ!日暮れと同時に開催する!遅れるなよ!」
劉封「…はっ、はいっ!!(;´д`)」
ホウ統「あ、店の確保と酒の準備忘れるなよ。舎弟初仕事だ、よろしく。」
こうして、ホウ統と劉封は義兄弟となった…。(;´д`)ドウナルコトヤラ…。
14 :
名無し曰く、:2007/02/17(土) 23:09:35 ID:P+SkTuWt
こっちに移転したのね。
劉封殿頑張って下さい。
>>14 週末に元ネタを進めるべく頑張りましたw
なかなか筆を進められないんですが、読んでくれる方が居るってことでガンガります。
220年7月
馬騰が曹操に壊滅させられたとの報が入る。
このことにより、曹操・孫権・劉循の三勢力による鼎戦が展開されることとなった。
そして同年9月。
劉封「劉循様、在野におられた馬騰様を連れてまいりました。どうか傘下にお入れ下さいます様。」
劉循「馬騰殿、よく参られた。その膂力、私に預けていただこう。」
220年10月・巴
ホウ統「(メ゚д゚)…兄弟、永安に進軍だ。総大将はオメエだ、編成は任せるから存分に暴れてきやがれ!」
劉封「了解いたしました。参軍は関羽殿をお願いいたします。」
劉封は永安を無事奪取、しかしその後221年7月までの間、曹操・孫権との戦乱に巻き込まれていく。
221年7月・巴
ホウ統「…で、孫権に続き曹操からの攻撃を受けて陥落しちまったという訳か。」
劉封「はい…。申し訳ございません。」
ホウ統「永安を取ったところで兵力を失うだけか…。良く分かった。下がってよい。」
221年10月
曹操が遂に献帝陛下からの禅譲を受け、魏を建国する。
漢帝国はここにその姿を消した。
劉封はその報を聞き、密かに涙した。
(献帝陛下…その無念、お察し致します…。)
223年2月・成都
劉封は、久方ぶりに諸葛亮の居所を訪れてみた。
劉封「(;゚д゚)…悪い人じゃないんだが暑苦しいんだよな…。諸葛亮殿〜!」
諸葛亮「おお!劉封ではないか!暫く顔を見せないからどうしたかと思っていたよ!
せっかく来たのだから今日と言わず暫く私に付き合ってもらうぞ!
近年の君の…あ、まず上がって上がって!そんであwせdrftrgyふじこ」
例によって諸葛亮の熱い会話に引き込まれていく劉封なのである。
諸葛亮「…ところで。劉封はこの先をどのように考えている?
お主の目は最近死んでいるぞ。目標を見失っているのではないか?」
劉封「…!私はそのように見えますか?」
諸葛亮「必死で隠そうとしているようだが、私の目にははっきり見えるぞ。
数年前に父君と会見したとき以来、お主に変調が見られるようだ。
大方父君から言い残されたことで悩んでいるだろうことは想像がついた。
お主のことだ、誰にも言わず一人悩んでいるのだろう?この機会に話してみよ。」
劉封「…お見通しですか。分かりました。」
劉封は諸葛亮に、父・劉備から言い渡されたことを話し始めた。
献帝から劉備に打ち明けられたこと、劉備が自分に漢王朝の復興を託したこと、
劉備の嫡子にはそれが不可能であると劉備が考えていること。
諸葛亮「…なるほど。わかりました。劉封、やんなさい。」
劉封「…今何とおっしゃいました!?」
諸葛亮「劉封にその気があるのならば共に行こう。」
諸葛亮と劉封は義兄弟になりました。(メ゚∀゚){ワシモナー
223年4月
月末に死去した重鎮・関羽の葬儀が盛大に行われていた。
同様に、魏でも曹操旗揚げ以来の功臣夏侯惇が死去。
ここ数年は程イク、簡雍、張任、崔エン、荀攸、法正などの能臣が相次いで世を去り、
戦乱の世が終焉に近づきつつあることが感じられる。
9ヶ月が過ぎ、224年2月。
依然、永安・漢中の周辺で曹操・孫権・劉循の睨み合いは続いている。
ホウ統「…何!?劉封が居なくなっただと!?」
諸葛亮「そうなのだ長兄!!居所を訪ねたがもぬけの殻、このような置手紙が!!」
「拝啓 長兄、次兄
この度は私を訪ねてきて下さり有難うございました。
このような形で別れを告げることは非礼の極みでございますが、私の落涙を隠すためとご了承頂ければ幸いでございます。
曹操は魏を建国し、我々の祖国・漢は滅びました。
魏は益々隆盛を誇り、孫権・劉循を併呑し、天下はまもなく魏のものとなるでしょう。
漢の臣たる私には魏の傘下に入る気持ちは一糸たりとも持ち得ず、ただ献帝陛下の無念を思うばかりでございます。
また、人民が人民らしい生活を営む権利は、魏の治世においては望むべくも無いように思われます。
長兄、次兄におかれましては、天下を睥睨すべく精進を怠るべからず、
また、獅子が天下に現れたならばこれを補佐し共に進むべきと奏上致します。
略儀ながら書中にて失礼致します。
草々
劉封」
第二部・完(たぶん続きます)
18 :
名無し曰く、:2007/02/20(火) 16:08:03 ID:2ytHxThl
>>劉封殿
乙です。ついに独立?
19 :
名無し曰く、:2007/02/20(火) 23:36:44 ID:VMs1urr0
独立して、軍団長?統・知力100の諸葛亮を引き抜いたのちに、
戦略面においては引き抜き・埋伏かけまくり、戦争においては幻術・落雷かけまくりな
チキンプレーなら萎える。
>>18 いろいろ考えた挙句、齢34にして独立ですw
>>19 半分くらい合ってますw幻術はたまに使いますが落雷は封印してますw
224年4月
異変は北で起きた。
国境に近い薊で、何者かが魏に反旗を翻したとの報が各国にもたらされた。
曹操「叛乱を起こしているのは何者か!?獅子身中の蟲が居たと申すか!!」
司馬懿「陛下、首謀者は劉備の養子・劉封のようです。
すぐにでも討伐に向かいたく存じますが、いかが致しますか。」
曹操「北方面の軍は趙雲に統括させている、趙雲により滅せよ!!」
司馬懿「御意、早馬を差し向けます。」
ホウ統「孔明、聞いたか例の噂を。」
諸葛亮「事は全てうまくいきそうですな。」
ホウ統「良いか、ここ3ヶ月が勝負だ…手を抜くな。」
諸葛亮「承知しております。かなりの数が内応に応じておりますゆえ心配無用です。」
一方薊では。
劉備の根回しにより太守の座についていた劉封は、苦も無くこの地方都市を傘下に収めていた。
劉封「父上のコネというのも気分が悪いが…よし、行くか。」
城前に集まる民衆。
劉封「薊の民衆よ!これより劉封は簒奪者・曹操に対し戦線を布告する!
魏とは何か?それは曹操に他ならぬ!漢の民は曹操のものではない!
今ここには何も無いが、この劉封の漢復興の覚悟は不動のものである!」
こらえ切れず掲げた拳、響き渡る鬨の声。
劉封「この声が私の武器となりえるだろう…!!」
>>20 読み返すと何か冴えないですね…反省orz
22 :
名無し曰く、:2007/02/22(木) 16:49:26 ID:96P9cwHl
挙兵ktkr
224年7月
巴太守・ホウ統の元へ劉封が訪れた。
ホウ統「(メ゚д゚)…おう、やっと来たか劉封。」
劉封「長兄、はるかほp」
ヽ\((人⌒从*)) /
この馬鹿野郎!! _ー ̄_ ̄)’, ・ ∴.' ,⌒; )lll(・) >
∧ --_- ― = ̄  ̄`:, .∴ ' ( ⌒ ζ>∵))ヽ ←劉封
, -'' ̄ = __――=', ・,‘ r⌒>/・(( 从 人・ヽ\
/ _-―  ̄=_ )":" . ’ | y'⌒ ⌒i ∵
/ ノ  ̄ ̄=_ ` )),∴. | / ノ | V
/ , イ )  ̄= , ー' /´ヾ_ノ
/ _, \ / , ノ
| / \ `、 / / /
j / ヽ | / / ,'
/ ノ { | / /| |
/ / | (_ !、_/ / 〉
`、_〉 ー‐‐` |_/
ホウ統「ハァハァ…(#゚д゚)無駄な手間焼かせやがって!!俺や孔明が居なきゃ路頭に迷うだろオラァ!!」
劉封「グフッ…すいません長兄…」
ホウ統「(メ゚д゚)…まぁ要件は判ってる。お前の傘下に入れということだろう?」
劉封「はい、長兄お一人でも居れば百人力です!!」
スパアァァァン!!
ホウ統「(#゚д゚)馬鹿野郎!!俺一人行ったところで曹操に対抗できるわきゃねえだろ!!
既にフ・巴・成都は俺と孔明の策略で劉封勢力に組み込み済みだ!!」
劉封「ゲホッ…な、何とお早い…。」
劉封は軍団長ホウ統を引き抜き、益州の3都市と劉循勢力から約半数の武将の獲得に成功しました。
224年10月
幸い、劉封の居る薊は今日まで平和だった。
劉封は、諸葛亮の居る三江を訪ねた。
劉封「次兄、劉封です!!」
諸葛亮「劉封だとぉ!!どのツラ下げてここまで来た!!お主のような不忠者には徹底的に説教してやるから覚悟せよ!!
まずはそこに正座ァッ!!大体あの位置で謀叛するなどあwせdrftgyふじこ」
劉封「アッー!!」
諸葛亮の説教は一両日続いた…後に劉封は
(;´д`){長兄の折檻よりキツかった…。
と語ったという。
諸葛亮「…さて、言いたいことは大体言ったから薊へ出向くとするか。」
劉封「次兄、感謝します!!これで一人ぼっちじゃなくなりました!!(;´д`)ホッ…」
諸葛亮「ときにお主はこの半年、薊で何をしていたのだ?」
劉封「…兄者たちの説得以外、一人だとあまり出来ることがなかったので治安を上げてました。」
諸葛亮「お主は騎兵持ってないんだから鍛錬しときゃ良かったのに。」
劉封「…。おっしゃるとおりで…。」
諸葛亮「さて。次の評定ではいよいよ曹操が攻めてきそうな配置になっているな。
情報によると北方の軍は趙雲殿が治めているようだ。今のうちに挨拶に行ったほうが良いだろう。
趙雲殿ほどの猛者が前線に配置されていないところを見ると、どうやら重用はされていないようだ。
いずれにせよたった2人で守りきれるところではないから、早いところ脱出する算段を整えておかねばな。」
劉封「!!それでは薊の民はどうするのですか!?」
諸葛亮「民は劉封の徳に従っているようだから、よほど良く扱われなければ曹操に帰順するまいよ。
劉封、今は生き延びることを考えなさい。生き延びれば必ず機は巡ってくるものだ。」
25 :
名無し曰く、:2007/02/28(水) 22:38:17 ID:j1Qn1Tak
続き期待
225年1月
薊に曹操来襲!!
諸葛亮「遂にこの日が来たようだな劉封!!とっとと逃げる準備をせい!!」
劉封「次兄、良く考えたら周囲は全て曹操の領土で、逃げるに逃げられない状況です…。」
諸葛亮「む〜、趙雲殿が総大将なのが唯一の救いか…。」
劉封「次兄、負けると判っていながら戦う戦は辛いものですね…。
やれるだけ応戦し、少しでも曹操の兵力を削りましょう。
問題は…曹操が我々を生かしておくかですが。」
劉封と諸葛亮は砦に布陣、たった2軍での迎撃戦の幕は切って落とされた。
劉封「良いか皆の者!!いかんせん多勢に無勢ではあるが、一人でも多くの敵兵を道連れにしようぞ!!」
諸葛亮「落雷は我々も全滅する恐れがあるから使わんからね。…おつ、先鋒が来たか…。」
王基「劉封!!覚悟を決めてかかって来い!!」
劉封「(わが兵に悲壮感が漂っているか…)よし、打って出るぞ!!」
趙雲「劉封、民草のことを考えるのであればすぐに矛を収めよ!!既に勝負は決したも同然であろう!!」
劉封「趙雲殿…!!過ぎ去りし日の新野、矛の師弟として共に過ごした日々は無駄ではございませんぞ!!」
劉封と諸葛亮の軍勢3万7千は、趙雲率いる7万5千の軍と激しく争う。が…。
諸葛亮「劉封、すまん抑え切れん!!」
王基、公孫淵、卑衍の集中攻撃を浴び続けていた諸葛亮が、劉封の治癒も空しく捕縛される。
そして…
趙雲「劉封、もういいだろう?お主が最後の一兵だ。頼みの孔明もこちらの手にある。縄につけ。」
劉封「…趙雲殿、最後にお手合わせ願いたい。」
趙雲「…お主は確かに昔の『劉備の養子』ではない。しかし、まだお坊ちゃんの癖が抜けていないようだ。」
趙雲が手を挙げると、左右から網が降ってきた。
薊は陥落し、劉封と諸葛亮は曹操の下へ引き立てられていった・・・。
27 :
名無し曰く、:2007/03/01(木) 18:23:00 ID:lcWcGWW7
気になる終わり方だ…
続きに期待する
曹操「最後に会ったのは13年前か。あの時の若造がワシに楯突くまで成長したとはな。」
劉封「これまでの歳月、私を成長させたのはあなたへの深い嫌悪の念そのものだ。」
曹操「ふふふ…。言うな小僧め。」
劉封「更に言うならば…私を斬らねば後々まで要らぬ禍根を残すことになるぞ。早々に斬れ。」
司馬懿「殿、そのとおりでございます。こやつは養子とて劉家の系統、魏が建国されたとはいえ未だ漢の忠臣は数多く、
生き永らえさせれば思わぬところで足元を掬われる恐れがございます。」
曹操「こやつを解放せよ。」
劉封&諸葛亮&司馬懿「ハァッ!?」
曹操「ハァッ!?ではない。
おもしろいではないか、劉家を完膚なきまで叩きのめして天下を穿つというのも。
魏の天下とするには、相反するものは根絶やしにしてやらねばならんだろう?
この曹操、最後の一国までおぬしらを追い詰め完全なるワシの天下を創世するのだ。」
司馬懿「(殿…少々惚けが進行しているのではないか?)…殿!!そのような無意味な寛大な処置をすべきではございませぬ!!」
曹操「司馬懿、もう決定したのだ。これ以上口出しをするな!!」
司馬懿「うぬっ…。」
劉封「曹操、この借りは戦場でお返し申す。見事我々を壊滅するところを見せてもらう。」
曹操「ふふふ…。せいぜいこの曹操が面白がるような戦をしてくれよ。」
諸葛亮「あの〜、私はどうなるのでしょうか?」
曹操「ん?誰だっけ?…あぁ諸葛亮とか言う奴か。お前も解放。」
諸葛亮「えぇ!?そんな簡単で良いんですか!?」
曹操「だってワシお前あんまり好きじゃないし。多分味方にもなんないだろうし。斬って悪名上げたくないし。」
諸葛亮「(;゚д゚)ど う い う 理 由 だ !!」
しかしこの2ヵ月後の225年3月…曹操は急遽病死を遂げ、曹丕が後を継ぐことになるのである。
29 :
名無し曰く、:2007/03/02(金) 19:49:17 ID:9H2uRHdP
曹操「ワシも老いた・・・。あとはあの世から息子同士の対局を見るとしよう・・・。」
・
・
・
曹操「おお、郭嘉!荀イク!暇つぶしにあの世を統一してやろうか!!!」
30 :
名無し曰く、:2007/03/02(金) 22:26:56 ID:NQBsXQzJ
それは言いそうだなww
>>29-30 何だかそちらの話が面白そうなヨカーンw
大変時間をおいてしまいましたが、続編投下します。
225年1月・フ
ホウ統「…劉封、孔明、とりあえず無事で何よりだった。生きていりゃあ再起も図れる。曹操の馬鹿げた処置に感謝しなけりゃいかんな。
ときに劉封、これからどうやって勢力を拡大していくつもりだ?」
劉封「まずは…劉循勢力には私と親しい者たちが数多くいます。これらを味方につけると共に、益州方面を地盤として中原を穿つが良いかと考えています。」
ホウ統「上出来だ。この中華を曹操や孫権から巻き上げるためには数多くの人間が必要だ。
劉循についてる奴らは大方お前と相性の良い奴らが多い。上手くこちらに呼び込めればかなりの戦力となるだろう。」
諸葛亮「外交についても私から提言があるぞ。
現状、曹操は中華の大半を手中にしており人材も兵力も国力も飛び抜けて高い。
これを打倒するのは我々だけでは無理だ。よって対曹操には全力であたり、
孫権とは長期的な同盟を結び、共同で曹操に当たることを明示しておかねばならないだろう。
孫権と我々が協力すれば、曹操とて簡単には南を攻略できまい。」
劉封「なるほど。基本方針はこれで決定しましたな。早速次の評定より実行するとしましょう。」
225年10月
諸葛亮「劉封、金子をばら撒いた成果で友好度も上がったようだ。私が同盟の使者に赴こうと思うが良いかな?」
劉封「次兄ならば適任です。よろしくお願いいたします。」
諸葛亮「やぁやぁ孫権殿!!」
周瑜「随分馴れ馴れしいな孔明。」
諸葛亮「アッー!まだ生きてたの周瑜殿!!」
周瑜「この世界では時々寿命が延びてたりするんだよ!」
諸葛亮「(…面倒臭い奴がこんなとこに居たもんだ…)孫権殿、いきなりですが和睦しようぞー!!」
孫権「良いよ。」
諸葛亮・周瑜「決断はやっ!?」
32 :
名無し曰く、:2007/03/14(水) 23:31:50 ID:W3Rb6bex
こっちってどれくらいで落ちるんだろ?
わからないので保守してみる
33 :
名無し曰く、:2007/03/26(月) 20:25:49 ID:VsyBrQqB
どうしたものだか書き込みがNeeeeeeeeee
だれか頑張って
34 :
名無し曰く、:2007/03/30(金) 11:56:29 ID:eZzhFYfe
保守age
年度末にかまけておりました…(滝汗)久々の投下です。
226年4月
諸葛亮「長兄が劉循領・建寧を攻略しました。捕虜はおりません。」
劉封「よし、では我々も劉循を降伏させるべく建寧に移るとしようか。」
226年7月
黄忠「スマン大殿、成都を曹丕に落とされてしまった…。」
劉封「爺、仕方あるまい。自分を責めることはないぞ。」
226年8月
劉封は、噂を頼りに西涼へ出向いていた。
ここは曹丕の領有するところであったが、人的資源を前線に送っているせいか太守が不在であり、
また過日までの曹操と馬騰の争いによりすさんだ雰囲気があることは拭えなかった。
市中に入り程なく。
劉封「…!!」
背後から迫る気配に劉封は身を反らした。
びゅっ。
男A「ちぃ、かわされた!!」
男B「おい、金目の物を置いていけ!!」
劉封「やれやれ…曹丕の治世もこんなものか…。
貴殿ら、死にたくなければいずこかへ逃げたほうが良いぞ。」
追いはぎと見られるのは3人。大将らしき人物は馬上におり、腕組みをしてじっとこちらを見ている。
男A「いい身なりだな!!少しは金になりそうだ!!」
と、突進する二人の男…。
劉封「剣など要らんな…。どれ。」
ボコ ガス ベキャ (ry
男A・B「た、大将、あいつ強いっす…。」ぱた
男C「…手ごたえがありそうだな。俺が行こう。」 〜続く〜
男C「武器を抜け。俺は結構強ぇぞ。」
劉封「良い自信だな。敗北も後悔も自分の財産としたほうが良いぞ。来い。」
男C「わかったような口をきくな壮年が!!」
男は馬に鞭の一撃を加えると、劉封に真っ直ぐ向かってきた!!
男「大口を叩いたこと、後悔するなよ!!」
確かに男は相当な腕を持っていた。劉封もさすがに剣を抜かざるを得なかったが…。
男C「…なぜ手を出さん!!そしてなぜ俺の槍が当たらん!?」
劉封「貴殿とは戦いの年季が違うのだよ、姜維!!」
姜維「なッ!?なぜ俺の名を!?」
劉封「馬超の言っていたとおりだったか。力量は大体判った。終わりにしようか。」
ザン
ドサ
鞍の帯を切断され姜維は落馬し、劉封に捕らわれることとなった。
劉封「さて…、あ、お前らはどっか行って良いぞ。これからは真っ当に稼ぐように。」
男A・B「…へ、へい…。」
劉封「姜維、次は貴殿の処分だが。何か言う事はあるか。」
姜維「ここまで見事に俺をコケに出来た奴はあんたと馬超殿だけだ。ここで俺は死ぬのかも知れんが、
あんたの名を覚えてから逝かせてくれ。」
劉封「私もまだまだ名前が売れていないのだな…。」
…
姜維「…なッ、あんたが益州の劉封なのか!?」
劉封「同郷である馬超から貴殿の噂を聞いている。死ぬと思っているなら見当違い、
私は貴殿を連れ帰るためにここまで来たのだ。…尤も、こんな形で出会うとは思ってもいなかったが。」
姜維「馬超殿が…。わかりました、俺がやれることを精一杯やらせていただきます。益州へお供します。」
劉封「良し。…それではまず…このあたりの美味い飯店を教えてくれ。腹が減った(笑)」
226年10月
ホウ統「劉封、最近随分と落ち着いたってぇか度胸が座ってきたんじゃねぇか?(メ゚ー゚)」
劉封「長兄や次兄と共に過ごしていると、段々にそうなるってものです(いろんな意味で)」
ホウ統「(メ゚д゚)…そ れ は 良 か っ た 」
劉備「…なんか含んでませんか、その言い方…。」
諸葛亮「劉封、劉循の勢力も残るは永昌1都市のみとなったなぁ!!ここはお主を総大将として出る他あるまい!」
劉封「そうですな。兵力もこちらが上、決着をつけてきましょうか。」
諸葛亮「よし、私が軍を編成しとくから劉封は準備しといてくれ!!」
劉封「そして何で次兄は居残りなんですか。」
諸葛亮「良いじゃないの、参軍は姜維がやるから何とかなるでしょ!!」
劉封「そういえば…次兄のマスクデータは勇猛3でしたっけか…。」
ピクッ
諸葛亮「(#゚д゚)とっとと出陣しろやゴルァー!!!!!!!!!!111111」
劉封「冷静は7のはずなんだが(笑)」
姜維「兄貴、孔明殿が残っていれば心強いではないですか。この一番に勝利し地盤を強固にしましょう。」
劉封「そうだな。私が率いている以上は負けられん。…出るか!!」
戦争は(ry
劉循「降参だ。劉封、立場は逆になったが共に天下を夢見ることにしたい、よろしく頼む。」
劉封「劉循殿、心強いお言葉だ。こちらこそ諸将共々よしなに願いたい。」
どたどたどた
黄忠「大殿、急報じゃ!!建寧が曹丕に落とされた!!降った者はいないが、総力を挙げて来ておるぞ!!」
劉封「曹丕め、遂に本腰を入れてきたか!!」
227年7月
ホウ統「(メ゚д゚)…埒があかねぇな…。」
劉封「全くです。」
劉封勢力は、総力戦を挑んできた曹丕に手を焼いていた。
劉封「戦線は膠着していますが、なにぶん人材と財力の層が段違い。攻勢に出たところで、前線が拡大すれば
まさに返り討ちとなってしまいますね。」
ホウ統「(メ゚д゚)…劉封、決断の時だな。」
「捕 虜 を 斬 れ」
劉封「なッ…!?そんなことをしては…!?」
「長兄の言うとおりだ劉封!!」
振り返ると涙を流しながら諸葛亮がそこに佇んでいた。
諸葛亮「稀代の英雄たちが次々と斃れてゆくこの時勢ではあるが、我々が生き残り天下に覇を唱えんとするならば、
我々の人を活かし敵の人を滅せねばならぬ!!曹丕とてひとかどの人物ならば、易々と鞍替えする人物もない!
このまま決断をしなければ天命は我々に傾くことなく!!この勢力が日の目を見ることなく!!滅亡するぞ!!
そも天下というのはあwせdrftgyふじこ」
ホウ統「寛大なだけの人間に天は味方をしないということだ、劉封。
ここで悪名が上がることを恐れ捕虜を斬らねばどうなるか?もともと人材不足の我々は、寿命による
自然減少で益々人手が不足する。そうなれば前線の維持すら厳しくなる。篭るしかなくなれば終わりだ。」
劉封「…少し…考えさせてください。」
諸葛亮「劉封、生き残るだけで良いのか100年の繁栄を考えるのか…よく考えて決断してくれ。
さすれば自ずと取らねばならぬ道が見えてくることだろう。」
227年7月
諸葛亮「劉封、成都へ進軍しよう。北部からの曹丕に対し蓋をし、益州を制覇してしまおう。」
劉封「賛成いたします。出撃武将はどうしたら良いでしょうか。」
諸葛亮「総大将は当然劉封、参軍は姜維が適任でしょう。爺を脇に据えておけば安心でしょう。」
劉封「次兄は又留守番(ry」
諸葛亮「AA(ry」
姜維「兄貴、成都は兵糧が無ぇ。牽制する程度で充分勝ちを伺えそうだぞ。」
成都。
張飛「『劉』の旗印が来た?劉封め、こすからい戦をするようになりやがったか!!」
司馬懿「張飛殿、こちらには兵糧が無い。速攻で仕留めねばならぬ、許チョと共に先陣を頼む。」
張飛「言われずとも分かっているわ!!行くか許チョ!!」
姜維「兄貴、『張』と『許』が突っ込んでくるようだぜ。どうする?」
劉封「右から左へ受け流せ。無駄に戦法を浪費せず、堅実に打撃を加えよ。張飛には黄忠、廖化、呉懿で、
許チョには私と姜維。後のものは遊撃として散れ!!」
張飛「劉封は何処に行った!!こないだの雪辱を晴らさせてもらうぞ!!」
黄忠「オォ張飛殿、これは久しいのう。」
張飛「老黄忠か!!じじいに用は無い!!劉封への道を塞ぐ者はじじいとて容赦…」
黄忠「(##゚д゚)じじいじじいうるさいわい!!この筋肉馬鹿が!!」
張飛「な ん だ と ー !!」
姜維「あちらで張飛殿と黄忠殿が罵り合っておりますが。」
劉封「ほ っ と け 。」
227年7月(続き)
黄忠「貴様とて髭が白髪だらけの老いぼれではないか!!」キーン!!
張飛「老人斑だらけの皺くちゃじじいは黙って家で茶でも啜っておけば良かろうに!!」ガッ!!ゴッ!!
黄忠「ワシャあまだまだアッチも現役じゃ!!」ブンッ!!
張飛「今から孫のような子が出来たとて成長する前に死に腐るだろうがァッ!!」ガキン!!ブンッ!!
黄忠「だれがシモの話をしたっつうんじゃい!!アホゥ!!」ガッ!!
張飛「ジジイには刺激が強すぎたか!?」ブォン!!
黄忠「おっと…ちょっと不利か…張飛、スマンが一旦用足しに行くゆえ又な!!」
黄忠は踵を返し全速で退却を始めた。
張飛「なっ、決着をつけねば気が済まん!!待てじじい!!」
黄忠「…張飛、やはり来たか。そこがまだまだ一城の主すら任せられない所以であるぞ!!」
黄忠は馬上でくるり振り向きざまに…弓に矢をつがえ張飛に射ち放った!!
サク
サクサク
張飛「…なっ…黄忠め!!」
両肢を射抜かれては、いかに歴戦の張飛とて黄忠の敵とはなりえなかった。
黄忠「張飛、残念だが戦いの年季が違ったようじゃな。(ニヤリ)」
姜維「黄忠殿が張飛を捕縛したようです。」
劉封「そうか。此度の戦功一番は黄忠となろうな。我々も負けてはいられんぞ!!」
兵糧が尽き、意気消沈している曹丕軍に劉封軍は容赦なく打撃を加えていった。そして…。
劉封「よし、我らが本拠・成都を取り戻したぞ!!」
227年7月(続き)
劉封「さて、捕縛した武将はどのようになっておるか。」
姜維「太守辛[田比]、軍師司馬懿他、張飛・馬遵・張虎・文聘・許チョ・徐質・申儀・張コウ・関平・陳到を召捕りました。」
劉封「なるほど…。では張飛・関平・陳到をまずここに。」
張飛「なんだ劉封。話すことは無いぞ。」
劉封「では単刀直入に。私の元へついて下さい。」
張飛「兄者が曹丕のもとに残っている以上、お前につく道理は無い。斬れ。」
劉封「では劉備の元に去って下さい。」
関平「劉封、偉くなったものだな。敵同士とはいえ、羨ましい限りだよ。」
劉封「では羨ましいついでに我々と同じ釜で飯を食うことにせんか?」
関平「…ふふ、それも良いか。」
陳到「劉封殿、ひと頃の面影がございませんなぁ。」
劉封「陳到殿、このような盟主を頂いても良いと思わないか?」
陳到「…曹丕とはウマが合わなかったのだ。寛大な処遇、感謝いたす。」
劉封「…馬騰殿。一度は劉循殿の元戦友であった。馬超殿もおられる、力を貸していただけないか。」
馬騰「断る。お主のような若造ではワシを使いこなせまい。」
劉封「司馬懿殿、やはりあの時殺しておかなかったことが悔やまれるな。」
司馬懿「全くだ。同じ空の下にいると考えただけで反吐が出るわ。」
劉封「張コウ殿、その武勇を私のために使う気はないか?」
張コウ「例え首がもげようとそんな気はさらさら無い。」
劉封「許チョ殿、今後は私の近衛として傍らに居てくれまいか。」
許チョ「おらが忠節を尽くすのは曹操様と曹丕様だけだ〜。」
劉封「分かった。では全員断罪とする。一息に首を切り落としてやってくれ。せめてもの情けだ。」
姜維「了解いたしました。」
さすがに一挙掲載はチカレタ…(;´ω`)
ぼんやりしてきたので本日はここいらでお暇します。
43 :
名無し曰く、:2007/04/02(月) 00:10:20 ID:e+oDLFpb
乙
44 :
名無し曰く、:2007/04/09(月) 18:33:35 ID:qGucTaId
そういや、信長の野望とか戦国系のリプレイスレって無いの?
45 :
名無し曰く、:2007/04/10(火) 14:01:40 ID:+wRsPXtm
革新限定ならある
46 :
名無し曰く、:2007/04/10(火) 17:11:05 ID:RUIjWG2X
47 :
名無し曰く、:2007/04/23(月) 23:14:24 ID:74EdZ+/H
あげ
48 :
名無し曰く、:2007/04/24(火) 22:51:05 ID:VdIh6HSG
昔は信長のもあったな
49 :
名無し曰く、:2007/05/16(水) 18:49:18 ID:EOX3gjhJ
もうだれもいないのか……
50 :
名無し曰く、:2007/05/20(日) 01:43:20 ID:w6kAHQPx
いっちょ呂布ってくる
今月中に
51 :
名無し曰く、:2007/05/20(日) 21:49:49 ID:ge/jKX9S
52 :
名無し曰く、:2007/05/20(日) 23:51:38 ID:fb3dZ+V6
6で士徽プレイとかやってみてもおk?
53 :
名無し曰く、:2007/05/22(火) 13:49:09 ID:qBrryBRP
聞かないでやってみるんだ!
54 :
名無し曰く、:2007/05/22(火) 15:25:02 ID:tbhD1HNI
頼む、みんな最後までちゃんとやってくれ
55 :
名無し曰く、:2007/05/25(金) 13:07:37 ID:xIyJ7Dvr
曹性で始めます。勝手に始めます。
制限は特になし。
PS2・三国志VIIIPK
194年7月シナリオ
曹性 呂布配下・陳留所属一般 31歳
武力68 知力31 政治30 魅力42
特技:挑発
戦法:斉射2
56 :
曹性:2007/05/25(金) 13:09:37 ID:xIyJ7Dvr
194年7月あらすじ
時は後漢末。乱に次ぐ乱によって中原は乱れまくり。こりゃ大変。
都はボロボロ。力のある英傑も地方で蓄えるばかり。こりゃ大変。
そんなある日、呂布さんが曹操さんの陳留をパクってしまいました。
さあどうなるんでしょう。さあ大変だ大変だ。
ここは陳留。呂布軍の諸将は戦勝を祝していた。
張バク「呂布将軍、陳留の制圧おめでとうございます。私めも曹操を欺いた甲斐があったというものです。」
呂布「ふん、この程度楽勝にも程がある。」
誰しも上機嫌で喜びを分かち合うなか、この賑わいに水を差す者もいた。
陳宮「呂布殿、曹操を侮ってはなりませぬ。我らの急襲が成功したのも、曹操が私怨で徐州を攻めたという天機があってこそです。」
呂布「お前はいちいち曹操曹操としつこいな。そんなに俺の武勇が信じられないというのか?」
陳宮「そういった訳ではございませぬ!しかし曹操は恐るべき奴です!警戒を怠らず、周りの諸侯と連繋して・・・」
呂布「くどいぞ!俺は誰の指図も受けぬ!敵を見ずして恐れるなんて腰抜けの真似をできるか!」
陳宮「・・・」
張遼「陳宮とやら、我らには我らのやり方がある。」
高順「お主も我が主に従うのなら、それに慣れることだな。」
陳宮「・・・」
さてはて、呂布軍の行く末やいかに。
57 :
曹性:2007/05/25(金) 13:12:16 ID:xIyJ7Dvr
194年7月評定
呂布「さて、都から遠ざけられた俺ではあるが、今ここに新たな本拠を得た。
新たな家への、お前らの提案を訊こうか。」
曹性「う・・・酒宴の翌日に評定だなんて・・・」
呂布「ん?お前いたのか。」
曹性「それはあんまりでございます。これでも7品官なのですから、お忘れなさらんでくだされ・・・」
呂布「そうかそうか。で、言うことはあるのか、無いのか?」
曹性「無いです。何にも。」
呂布「・・・他の者は!?」
おっと、自己紹介が遅れた。俺は曹性。字は特に無い。
并州に生まれ育ち、呂布殿に従って流転の人生を送ってきたものよ。
腕っ節だけが俺の取り得(武力68)だからこそ、今後は俺の武勇に是非期待して欲しいってな感じだ。
呂布「それぞれ役割は熟知したな。では金50を与えるので仕事に励むがいい。解散!」
曹性「え、あれ?呂布殿、それがしは?」
呂布「ん?お前いたのか。」
58 :
曹性:2007/05/25(金) 13:14:28 ID:xIyJ7Dvr
7月
割と周りに忘れられているという、嫌なキャラクターであったことに気付いた俺は、
とりあえず呂布殿などに話しかけていった。案の定、全員との親密は「知己」止まりだったし。
みんなとりあえず武芸の話で気が合う・・・のだが、ひとりだけ話のわからない奴がいた。
そう、あの胡散臭い軍師だ。「そのようなことに興味をお持ちですか・・・」だとよ。
お前、それでも軍師なのか。戦に興味が薄い軍師って何なんだ。
張遼殿にも会いに行ったところ、何やら小兵と歓談していた。
曹性「はて、お邪魔でしたかな。」
??「いやいや、お構いなく。私もそろそろ戻りますゆえ。」
張遼「左様ですか。ではお気をつけて。」
そう言うと、その小柄な男はひらりと馬に跨り去っていった。
張遼「今日は来客の多い日のようですな。お待たせして申し訳ない。」
曹性「先程の御仁は?」
張遼「ああ、あちらは楽進殿と申される方で、背丈に見合わず豪胆な気構えをしてらっしゃる。」
曹性「がくしん・・・どっかで聞いたことあるような名前だが・・・」
張遼「割とよくあることだから、気にしない気にしない。」
59 :
曹性:2007/05/25(金) 13:18:12 ID:xIyJ7Dvr
8月
軍師の奴は、人物に関する話が好きらしい。嬉々として長々話してきた。
どこそこに匈奴の王がいるだのなんだのと、益にもならなそうな話ばかりであったが、
まぁこういうのもたまにはアリかもしれない。しかし長いな。
張遼殿のところに行ったら、元楊奉配下だったはずの徐晃に出会った。
どうも今は曹操の下で働いているらしい。何でそれっぽい連中が張遼殿に会いに来ているのか。
張遼殿は「仕様だから気にしない気にしない」としか言わないが、何でも仕様で済ますのはいかがなものだろうか。
9月
皆と歓談しつつ、ひたすらに武力の鍛錬に勤しむ。
戦うことだけが俺の存在意義!だと思いたい。
結果:武力68→69
うーん。未だ呂布軍最低レベルだから困ったものだ。
60 :
曹性:2007/05/25(金) 13:30:52 ID:xIyJ7Dvr
10月評定
呂布「さて、誰かが恐い恐いと言った曹操は結局動かなかったな。」
陳宮「しかし、警戒を解くのは早すぎますぞ。兵力では奴らのほうが上ですぞ。」
呂布「千の兵を百の兵で打ち砕けば問題ない。俺にはその力がある。」
陳宮「・・・」
今期の評定も見事に険悪なふいんき(←なぜか変換できない)。軍師もそろそろ慣れてくれないものか。
呂布「さて、今期も陳留を発展させることに専念しろ。提案はあるか?」
曹性「・・・」
呂布「曹性、お前何かやるか?」
曹性「(やった!呂布殿が俺に注目してくれた!)」
呂布「(?)では曹性には商業奨励を命じる。金50を与えるゆえ、しかと働くように。」
61 :
曹性:2007/05/25(金) 13:34:50 ID:xIyJ7Dvr
10月
呂布殿が酒宴を開かれたので参加する。
呂布殿の酒宴に参加するにはコツがいる。ある程度の距離を保つことだ。
さもなくば、顔を赤らめた武力108に・・・ああっ、侯成殿が、侯成殿が大変なことに。
凄惨な現場に酔いを醒ましつつ、頃を見て抜け出す。
その後、陳留の市場を視察して廻る。
并州の片田舎の市場とは何もかもが違って見える。これが地方格差というものか。
商人たちは、どこそこに何を売ってるだのといった話ばかりだ。つまらん。
しかし、何で政治30の俺が商業を担当させられたんだろうか・・・
62 :
曹性:2007/05/25(金) 13:38:35 ID:xIyJ7Dvr
11月
市場を散策していると、突然乞食の群れがこちらに這い寄ってきた。
曹性「なんだ貴様らは!俺の道を塞ぐのか!斬られたいか!」
乞食「お願いです。我らにお恵みを。」
曹性「馬鹿を言うな。俺だって貴様らにくれてやるほど裕福ではないわ。たかるなら金持ちを狙うんだな。」
乞食「そこを何卒・・・我らはこの3日、米の一粒も口にしておりません。どうか、どうかお助け下さい・・・」
空腹の苦しみはわからないでも無い。
俺だって戦場で糧道を断たれて悶えたことが何度もある。長安を追われたときだってそうだ。
この陳留にやっと腰を下ろして、五臓が潰れるほどの肉を喰らい、六腑が溶けるほど酒を飲んだ。
この乞食はまるでついこの間までの俺のような気がしてきた。それゆえに腹立たしい。
なんだか気持ち悪くなった俺は、財布からなけなしの銭を掴んで辺りに撒いた。
乞食どもは我先に銭に飛びつき、俺はその隙に街の奥に駆け込んだ。
後で確認してみたら、どうも金53もぶち撒けてしまったらしい。何やってんだ、なんて大尽なんだ俺は。
63 :
曹性:2007/05/25(金) 13:46:49 ID:xIyJ7Dvr
12月
魏続「曹性に紹介したい人物がいる。よかったら来てみないか。」
公孫恭「アニョハセヨー。」
魏続殿が公孫恭という人物を紹介してきた。誰なんだ。
どうも中華の果てから来たらしいのだが、何をどうやったら魏続殿と知り合いになるのだろうか。
商業の振興は進まなかった。
今思えば無視すりゃよかったのだが、途中できれいな女が「助けてください!」なんて言うもんだから、
つい鼻の下を伸ばして人助けなどやってしまった。古典的な恋の始まりを期待したが、当の女は人妻でしたと。
やはり女というものは魔物なのだろう。呂布殿を見ているとよくわかる。
64 :
曹性:2007/05/25(金) 13:47:32 ID:xIyJ7Dvr
とりあえずここまで。
できるだけ頑張るよ。
65 :
名無し曰く、:2007/05/25(金) 15:52:51 ID:Up6JH7JY
支援
66 :
曹性:2007/05/26(土) 00:05:21 ID:ZoGyBe/I
195年1月評定
〜前回までのあらすじ〜
慈善活動した。
呂布「何が慈善活動だ!お前は自分が何をやっていたのかわかってるのか!」
曹性「はぁ・・・」
呂布「職務怠慢につき8品官に降格!俸禄も下げる!とくと思い知れ!」
曹性「とほほ・・・」
今期は技術を任される。さて、今年は良い年であると良いのだが・・・
67 :
曹性:2007/05/26(土) 00:07:03 ID:ZoGyBe/I
1月
公孫恭「アニョハセヨー。憶えていますか。」
曹性「あ、あんたは先月の。」
公孫恭「またこの辺りに立ち寄ったもので、今日は私の兄を紹介します。」
公孫康「アニョハセヨー。」
いやぁ、いらん交友網ばかり伸びていくな。
工房を見聞すると、武人らしき人物を見かける。
曹性「おや、そこの御仁はどなたかな。」
車冑「お初にお目にかかる。車冑と申す一介の武芸者にございます。」
曹性「武芸に自身がおありと見える。いかがですかな、我が君呂布将軍のもとでそれを生かしてみませんかな。」
車冑「いや、まだ仕官は考えておりませんゆえ。」
2月
曹性「どうですか、そろそろ仕官なさいませんか。」
車冑「いや、まだ思案しておるところで。」
3月
曹性「どうですか、そろそろ(ry」
車冑「いや、まだ思案して(ry」
68 :
曹性:2007/05/26(土) 00:13:07 ID:ZoGyBe/I
4月評定
呂布「他所で動きがあったとな?」
陳宮「はい。まずは李カクが洛陽を占拠。その背後を突くかたちで、馬騰が天水を占拠しています。」
呂布「李カクと隣接したか・・・ここは連合を企画してみるのも一興かもしれんな。」
陳宮「・・・お言葉ですが、李カク討つべしという趣旨はよろしいとしても、殿を盟主として仰ぐ諸侯は多くないでしょう。」
呂布「どういう意味だそれは。ふん、やってみねばわからんわ。」
こうして呂布殿は反李カク連合の檄文をばら撒いたものの、これに賛同したのは劉備と劉焉だけだった。
呂布「ちっ、どいつもこいつも腰抜けばかりか。」
陳宮「陳留の在野に多少有望な人材がいるようですね。曹性殿なら勧誘できると思われます。」
呂布「では曹性。金100を与えるゆえ、車冑を登用してくるように。」
曹性「ははっ。」
最初は新興の勢力である呂布軍への仕官を戸惑っていた車冑であったが、
まだ実績の無い自身に対して報奨金を授けるという心意気にいたく感動し、その申し出を受けるのであった。
世の中金ですか。そうですか。
4月から6月までは仕事も無く、つつがなく過ごした。
鍛錬とかもやったんだけどなぁ・・・伸びねぇなぁ・・・
69 :
曹性:2007/05/26(土) 00:15:08 ID:ZoGyBe/I
7月評定
呂布「曹性、お前の知力と政治はいくつだ?」
曹性「知力31、政治30でございます。武力は・・・」
呂布「知力のほうが上か。なら技術開発担当だ。任せたぞ。」
曹性「なっ」
呂布殿は、30と31の間にどのような差を見出されたのであろうか。
70 :
曹性:2007/05/26(土) 00:16:42 ID:ZoGyBe/I
7月
車冑が俺に対して「共に刺激し研鑽しあう仲になろう」などとよくわからないことを言っていた。
よくわかっていないのに返事をしてしまったのはまずかったのであろうか。以来うざったいことこの上なし。
今日も工房で職人たちと談話する。
8月
工房の面々とも顔が利くようになって来た。
万全の体制で指示を出し、作業に取り掛からせる。
中には「日頃お世話になってる曹性様のために!」なんて言いやがる。
そんなにおだてても、もう金はばら撒かないっての。
71 :
名無し曰く、:2007/05/26(土) 00:55:50 ID:/GvLDOoO
おお!もうこんなに!
ペース早くていいですがあまり無理なさらないよう続けてほしいな
72 :
名無し曰く、:2007/05/26(土) 08:49:13 ID:3YG2Z+9C
乙です
がんばってください
73 :
名無し曰く、:2007/05/27(日) 00:42:40 ID:DdqF9NZM
>>71 がんばります。無理しないので、あんまり神展開などに期待しないで下さい。
>>72 はい。
はいさい、始めます。
74 :
曹性:2007/05/27(日) 00:50:45 ID:DdqF9NZM
10月
工房での技術開発の傍ら、呂布殿との親密を深める。
武芸の話はよく行っているが、いつかは武芸の伝授なども願いたいものだ。
※
呂布「突撃という戦法を知っているか?ガーッと突っ込んで、バッと薙ぎ倒して、ヒュッと退く戦法だ。」
曹性「はい。名前だけは存じております。」
呂布「確か高順が使ってたな。曹性なら憶えられるだろう。」
曹性「左様でございますか・・・」
曹性「高順殿、いかがお過ごしですかな。武芸の話でもしませんか。」
高順「おーおー、面白そうだな。そういう話は嫌いじゃないな。」
曹性「突撃という戦法をご存知でしょうか。」
高順「おー知ってるとも。ガーッと突っ込んで、バッと薙ぎ倒して、ヒュッと退く戦法だ。」
曹性「はい。そうですね。」
高順「確か呂布殿の十八番であったはず。曹性なら憶えられるだろうから、師事を受けてみてはどうかな。」
曹性「左様でございますか・・・」
11月
※くり返し
12月
※くり返し
75 :
曹性:2007/05/27(日) 00:52:53 ID:DdqF9NZM
196年1月
陳宮「一大事です。連合にも参加している、成都の劉焉が急逝したようです。」
呂布「そうか。(感心なし)」
陳宮「後継として、その子劉璋が益州牧の地位に収まったとのことです。ただこの者は暗愚と噂があり、連合には期待できないものかと存じます。」
呂布「頼りない連中ばかりだな。」
陳宮「その隙を見てか、漢中の張魯率いる五斗米道の版図が、隣の武都まで広がったようです。」
大陸は西方から騒がしさを帯び始めている。さて、呂布殿はどうされるのだろうか。
そうそう、俺は日頃の精勤が評価され、俺は7品官に復帰した。
これも頻繁に呂布殿と顔を合わせていたからであろう。
76 :
曹性:2007/05/27(日) 00:55:00 ID:DdqF9NZM
1月から3月
今期も技術の振興に取り掛かる。
えらく真面目にやったせいか、その過程で知力が31→32になってた。
周りとの関係強化に努めていた甲斐があって、遂に呂布殿との親密が「敬愛」になった。
あまりの親密っぷりから「義兄弟や ら な い か」とのお誘いを受けたが、
さすがに自分では分不相応と思い断ってしまった。
別に「何かあったときに自分も巻き添えを食いそうだから」なんて理由じゃないぜ。本当だぜ。
あ、4月の評定は特に何にもなかったから飛ばす。
77 :
曹性:2007/05/27(日) 00:56:51 ID:DdqF9NZM
4月から6月
特に何も無いと思っていた毎日に、突然色気が差し込んできたのは5月の雨の日だった。
呂布「曹性、お前、嫁はいるのか。」
曹性「いえ、まだ独り身でございます。」
呂布「そうか・・・実はな、いい女を知ってるのだよ。会ってみないか。」
曹性「なんと!」
呂布殿の紹介してくださった、施珠という女。
話を聞くと、どうも呂布殿の親類の娘とのことで、それらしき奔放さが垣間見えた。
呂布「どうだ施珠。この曹性は今はまだ二流の将だ。そこで、お前にこいつが一流の将になるのを見届けてくれまいかな。」
施珠「まぁ、ということは、このお方を私の好きにしてよろしいということですわね?」
呂布「うむ、任せたぞ。」
曹性「な、どういう意味でござるか。」
施珠「曹性様。不束者ではございますが、何卒私にお任せくださいませね。」
曹性「あのー(ry」
呂布「これは何という良縁!今宵は宴だ!」
なんという強引な嫁入り・・・
一目逢っただけでケコーンしてしまった。
この結婚は間違いなく末睦まじく続く。
/ ̄\
| ^o^ |
\_/
78 :
曹性:2007/05/27(日) 01:00:04 ID:DdqF9NZM
そんな感じでした。今回ここまでです。今後嫁から色々されそうです。
子供の名前とかはまだ決まってない。それより、成人するまで曹性が生きてるかなぁ・・・
79 :
名無し曰く、:2007/05/28(月) 03:00:39 ID:OEqG3471
楽しく見てますのでまたーり続けてくださいなw
80 :
名無し曰く、:2007/06/01(金) 20:10:52 ID:9//l5vY9
誰も居ないならワシがやる。
PS2の7 馬稷だ。
シナリオは207年。。。ってまだ世に出てねーww
最初は張飛で行く。 馬稷登場後にキャラチェンジな。
81 :
名無し曰く、:2007/06/01(金) 20:22:46 ID:9//l5vY9
うはww 半年ぶりにPS2起動ww ホコリまみれw 濡れティッシュで掃除してたら町人が質問してきやがった。
手紙で上がる新密度の上限だと? 忘れてるがなww 50でいいんだよな? たぶん50だ。 ん? 正解? 中の人の頭もまだまだはっきりしとる。
これも日々の脳トレの成果だ。
そんなことより張飛だ。 この武力馬鹿をどう扱えばいいんだろ。 知力高い人と仲良くするか。
徐庶がいるじゃねーか。 文通だ。
徐庶よ。 なんだその台詞は? 「またいつもの悪い癖が出たか」 ああん? また母ちゃんが危篤ってかw まあしばらく新野で飲もうぜ。
82 :
名無し曰く、:2007/06/01(金) 20:35:32 ID:9//l5vY9
一月ごとに孔明フラグ立ってキタ。 徐庶消えるんかね? 仲良くしてんだがなあ。
巡察→金くれ→やらん→巡察→不正役人→失敗。
初めて不正摘発失敗見た。 どうやら俺は役人には向かないらしい。
兄者から仕事頼まれたよ。 城補正か。 これなら出来る。 軍事しか頼むなよ。
83 :
名無し曰く、:2007/06/01(金) 21:08:59 ID:9//l5vY9
孔明仲間が仲間になった。 俺様に三度も足運ばせて昼寝だ。 そりゃ火もつけたくなるわな。
本補正でも知力100か。 憧れだ。
俺も民から本貰った。 医書と論語だ。
論語込みの知力が36。。。 民に講義開いてやっても不評。 孔明の弟には字が汚いと。。
しっかし孔明もすげーこと提案しやがったな。
北と江南はくれてやれ。 兄者には空いた地を取れ。
この少ない兵でどうするつもりなんだ? 俺の頭じゃ到底理解出来ん。 兄者は納得したみたいだがきっと分かった振りしてるだけだ。 あいつも勉強嫌いなクチだからな。
ああ、七月の武術大会はぶっちぎり優勝だ。 対戦相手はみんな大怪我。 今攻め込まれたら終わるwww
84 :
名無し曰く、:2007/06/03(日) 01:52:34 ID:57CmAojn
208年の暮れに馬謖発見。
209年よりキャラ変えだ。
こいつ特徴ないよなあ。
85 :
馬謖:2007/06/04(月) 06:44:45 ID:AuCS1zj3
209年1月
襄陽
未完の大器馬謖サマだ。
能力も特技も並。 居ないよりマシだから雇え劉備。 知力70だ。 使いどころに困るなんて言うなよ。
ん。 誰か来たか。 ああ文通相手の爺さんか。 え? 劉表様が俺を雇うって?
兄貴じゃなくてマジで俺? 分かった。 アンタの下で働くぜ。
劉表様は俺が守る。
86 :
馬謖:2007/06/04(月) 06:59:23 ID:AuCS1zj3
劉表{お前は商業と治安と補修だけやってればいいから。
(*´〜`){兵は持たせてくれませんか。
劉表{領土が増えたら考えてやってもいい。
(*´〜`){ふむ、まだ認められんみたいね。 兄貴推挙するから功績上げてよ。
劉表{ワシには馬謖のように優秀な家臣がおる。 名声0はイラナイ。
87 :
馬謖:2007/06/04(月) 07:41:36 ID:AuCS1zj3
(*´〜`){ ンー。 ちまちま内政しても行動力余るんだよな。 巡察しまくったおかげで襄陽ではちょっとした人気者だ。
金くれ女にビビりながら頑張ったさ。
町の人から礼記もらった。 大切にするよ。
ホウ統{おお。 馬謖じゃないか。 まぁた特技ねだりに来やがったか。 だがな、乱世に知だけ頼ってもラチが空かねえ。 応射と無双と突撃くらいは覚えときなよ。
(*´〜`){あと水軍もいりますよね。
ホウ統{そーだな。水軍は文聘にでも教えてもらえ。 俺が教えれるのは知略くらいだ。
(*´〜`){ありがとうございます。 鬼謀が持てました。
ホウ統{下手な洒落言ってんじゃねーよ。 天下は今んとこ落ち着いてるけど一度つついたら年中戦争が続くぜ。
(*´〜`){劉備と張魯ですね。
ホウ統{わかってるじゃねぇか。 特に荊州では新野の劉備が要だ。 矛先が曹操ではなくて我々に向くかもしれん。 いや、確実に我々と戦うだろう。
(*´〜`){孔明と先生のガチンコ対決も見てみたい気がする。
88 :
50:2007/06/05(火) 02:02:43 ID:Lx8ME/Sz
久しぶりの三國志ということで、おなじみの中原呂布をプレイしようと志した。
しかし普通にプレイしても、途中からぐだぐだで危機感のないパワープレイになり、
またしても某Civ4に逃げてしまうのは明らかである。
何か呂布らしく最後まで緊張感のもてるルールないかなーと
知力25の頭を絞っていたところ、改めて呂布軍が9人ということを思い出した。
これ、呂布軍という名の野球部じゃね?ってことで、登用禁止プレイに決定。
気分はいつかの土佐高校だ。その他のルールも適当に設定。
いざ、中原を荒らしまわってくれるぜフッフーイ。
89 :
50:2007/06/05(火) 02:03:24 ID:Lx8ME/Sz
◎プレイ環境
三国志9(PCPK)
シナリオ3呂布
上級史実
討ち死にあり
新武将なし
編集なし
敵命令非表示
敵兵法非表示
◎俺ルール
・武将は当初の9人のみ
・毎年元旦を処刑日として、溜まった捕虜を一斉処断
・武将返還は一切なし、帰りたければ自力で抜け出しやがれ
・抜擢は推挙してきた武将で教育を行い、完成したら即追放
194年6月、陳留にてゲーム開始。
どうでもいいけど、かつては呂布=濮陽だったのに9では何故に陳留?
何処かに軍を出せば、すかさず背後をつかれるのは必至の立地である。
向かうところ敵だらけの呂布にとって、この配置は包囲網組まれてるようなもんじゃないか。
いっそ洛陽に引っ越そうかなーとも考えたが、本拠取られるのは癪だし、曹操に伸びられるのも困る。
あいつらときたら武将数半端ないから、陳留渡せばあっという間に中原を席捲しやがるのは自明。
そうなると9人しかいない呂布軍には支えきれない。支えきれても、めんどくさい。
当面は新野劉備の如く雌伏して、攻撃してくる曹操軍を削った方がよさそうだ。
ある程度削ったところで逆攻勢をかければ何とかなるんじゃないか?
運任せなのは否定できんが。
洛陽はしばらく放っとく。どうせ9のAIは空白地に興味ないし、しばらくは大丈夫だろ。多分。
下手に戦力分散しても曹操軍跳ね返せないしな。
とりあえず、基本方針はここまで。
経験的に曹操軍が攻めてくるのは8月以降。少なくともそれまではぬくれる。
とりあえず初手はいつもと同じ。
定陶に陳宮、洛陽に張遼+侯成、五丈原に張?をとばし、それぞれ論語、九錫、四民月令、六韜を拾ってこさせた。
あわよくば七星剣が入手できればと思ったが、さすがにそう都合よくは行かなかった。
まぁ、論語さえ手に入れば、当面は問題ない。
すぐに陳宮に与えて知力98とした。これにより助言の信頼性も相当に高まる。
この点において、中原呂布は公孫?より恵まれていると思う。
後は呂布で陳留の兵を訓練しつつ、他のメンバーで延々と探索。
虎退治や禰衡退治を期待してのことだったが、盗賊退治しか起こらない。
初期の武将たちだけで戦っていく以上、戦死や離間の危険性は極力減らしたいのだが。
どうせ内政には期待できないし、金が増えるのは純粋に嬉しいけどね。
ついでに途中、陳宮先生からゴーサインが出たので洛陽に2人ほど向かわせたら、呂氏鏡と周書陰符だった。
七星剣マダー?
そうこうしているうちに、戦争の季節がやってきた。
陳留では続々と徴兵、練兵していく。
プレイによっては兵役人口を惜しむ人もあるが、このシナリオの呂布においては、
人口を確保しておいたところで城攻めにより民心ごと削られるのだ。
それならば少しでも滅亡のリスクを殺いだほうがよかろう。
想定していた8月上旬には、呂布軍41300、曹操軍72980まで差が縮まった。
これなら勝負になりそうだ。
8月上旬、袁紹軍が孔融、張燕に宣戦布告。戦乱の始まりだ。
二国相手に宣戦布告なんてCiv4では狂気の沙汰だが、さすが三國志、どうってことないぜ。
あまり袁紹に拡大されるのも後々困るんだが、残念ながら今のうちにはそれを止める術はない。
せいぜい、北方勢力に頑張ってもらいたいと祈るのみだ。頑張れ公孫サン。
そして次ぐ8月中旬、濮陽より4部隊からなる曹操軍が進発してきた。総勢5万。
曹昂隊(投石)10000
夏侯恩隊(井闌)10000
楽進隊(井闌)15000
夏侯惇隊(箕形)15000
とりあえず、今日はここまで。正直なげぇ。ごめんよ。
94 :
馬謖:2007/06/05(火) 09:12:18 ID:8Hn6nB67
おお!野球部長さんが参加してる。
登用縛りだと陳留周辺をランニングホームランな展開になりそうですね。
209〜212年
江南で曹操と孫権が小競り合い。 均衡は崩れない。
(*´〜`){この間に神算 諜報 突撃 強行 乱射 応射 水軍 無双 偵察を覚えたよ。 ステータス微妙でも激戦力だ。 兵士も12000支給されてる。
ホウ統{まだまだ武も知も半人前だ。 奢るでない。 ワシと黄忠殿と魏延殿と文聘殿くらいしか友達居ないのもどうかと思うぞ。
黄忠{まあまあ軍師殿、小増なりに頑張ってるじゃないか。 ヌルイ時期に少しでも鍛えてやろうじゃないか。
魏延{北で異変が起こったようだ。 劉備が宛を攻略した。
95 :
馬謖:2007/06/05(火) 09:29:06 ID:8Hn6nB67
(*´〜`){ なんと! 先生、話が違うぞ?
ホウ統{まさか小国で曹操に立ち向かうとは! 孔明もたいしたことないなw
(*´〜`){あーあー、本拠の新野取られてる。
ホウ統{よし、我らも新野に進軍。
(*´〜`){劉障や張魯のが楽じゃねえの?
ホウ統{劉備一党を宛に閉じ込める。 曹操に滅ぼされる。 在野武将わんさか。 お前さんが引き抜く。 完璧な戦略だろうが。
(*´〜`){関羽、張飛みたいな猛将を曹操に潰させるのか。 やっぱ先生賢いね。
96 :
馬謖:2007/06/05(火) 09:49:02 ID:8Hn6nB67
212年8月
(*´〜`){新野あっさり劉備に取り返されたね。
魏延{なんだあの髭は! 水に浮かべたら無敵じゃないか。
文聘{なんで張飛が反計覚えてんだあああ!
黄忠{情けないのお。 小僧にも笑われてるぞw
魏延{爺さんの援軍もあっさり撃退されたじゃないか!ところで馬謖は何してるんだ?
劉表{あいつは上庸で降将取り戻しておる。 お前らあんまり頼りならんね。
黄忠{むぅ、返す言葉もござらん。
兵士{急報にござる!劉備が襄庸に攻めて来ました!
ホウ統{そっか。 援軍ここから出したんだ。 兵士激減してる。 まともに戦えるのは殿と文官系だけですな。
黄忠 魏延{もうダメかもしれんね。
97 :
馬謖:2007/06/05(火) 09:58:55 ID:8Hn6nB67
張飛{オラオラオラオラ 燕人張飛ここにあり!中の人のおかげで反計もついてるぜ!
超雲{足の先まで肝臓超雲参上!
孔明{正味の知力はホウ統より低いだとおおお! 雷落とすぞゴルァアア!
超人3人が大暴れ。 襄庸陥落。
天下三分が見えてきたか。
98 :
馬謖:2007/06/05(火) 10:15:50 ID:8Hn6nB67
213年1月
(*´〜`){先生、やっぱり孔明には勝てないみたいね。
ホウ統{うっさい! ちゃんと襄陽取り返したじゃないか。
劉表{黄祖がな。 お前らマジ頼りならんね。 ああそれから、ワシ死ぬから。 後よろしく。
カイ良が後を継ぎました。
(*´〜`){ いやちょっと アンタの相談で跡継ぎは長男て答えた僕の立場どうなるんですか。 新しい大将の親密9しかねーよ。。。
99 :
名無し曰く、:2007/06/05(火) 22:04:15 ID:/Gw/kAC/
応援してるよカキコ。
100 :
名無し曰く、:2007/06/05(火) 22:41:47 ID:E+gngq8+
趙雲
101 :
馬謖:2007/06/07(木) 06:44:59 ID:xnAmVSxl
213年
ついに群雄達が動き出した。
長安に攻めた馬騰が破れ斬首。
劉ショウと張魯が領土奪い合い。 三か月に一度は戦ってる。
曹操は劉備を攻めるが全然勝てない。 宛 洛陽 新野で劉備が粘る。
我らが主カイ良サマは孫権領を狙うが武将の質で苦戦。
(*´〜`){僕は江夏と江陵を行ったり来たり。
迎撃→武将捕獲→移動→味方が廬江or柴桑落とす→取り戻される→迎撃に戻る
行動力少ないから勧誘もままならん。 大将との親密も上げなきゃならん。 つーか大将、孔明から奪った本に発明ついてるよね。 連弩くれ。
カイ良 {あれか。 あれなら黄忠が持ってる。 武術大会の褒美じゃ。 お前もたまには参加してみれ。
(*´〜`) {能力ショボイから嫌。 刑道栄にすらチンチンにされちゃったもん。
カイ良 {拗ねるなよ。 お前にも本やるから。
つ青嚢書
(*´〜`) {おお! 医書だ。 これで仙術が使える。 ありがと。
カイ良 {ワシもいつ鬼席に入るか分からんからのう。 形見の前渡しじゃ。
(*´〜`) {医書なだけに遺書代わりって いや、スンマセン。
102 :
名無し曰く、:2007/06/10(日) 01:57:58 ID:Sw6ViGEF
ほかにすることはないのて゛すか?
103 :
名無し曰く、:2007/06/10(日) 08:45:46 ID:Pva1z95V
うん。ないね
104 :
名無し曰く、:2007/06/10(日) 15:28:16 ID:Sw6ViGEF
なにもしない それはまことて゛すか!?
105 :
名無し曰く、:2007/06/21(木) 14:20:05 ID:BfjGJ6zr
www.geocities.jp/foxfire_ninetails/san9/
106 :
名無し曰く、:2007/06/26(火) 00:05:10 ID:MNPhcvCi
107 :
名無し曰く、:2007/07/15(日) 22:56:21 ID:E8SSocCW
保守
108 :
名無し曰く、:2007/09/06(木) 01:37:15 ID:KuEQjrnp
hoshu
109 :
名無し曰く、:2007/09/30(日) 09:27:23 ID:ws/Gs7vT
保守
110 :
名無し曰く、:2007/10/15(月) 23:25:28 ID:yLUaX6cX
保守
111 :
名無し曰く、:2007/10/19(金) 19:45:03 ID:AtCs+KLO
三國志Vで誰か書いて欲しいものだ。
112 :
名無し曰く、:2007/10/23(火) 00:52:15 ID:f7E7L8H8
ここは身内のみかい?
113 :
名無し曰く、:2007/10/23(火) 09:18:13 ID:C530zs+w
いえいえ 身内も何もない過疎スレです
新規投下があるのならお願い致します
114 :
名無し曰く、:2007/10/23(火) 21:24:19 ID:89VN05HC
111だけども、何時になるかわからんが(実家からSFCもってくるか新しいPC買ったら)IIIで書こうか?
需要あるなら。
全部書き終えてから一気に投稿で良けりゃ。
115 :
名無し曰く、:2007/10/23(火) 21:52:55 ID:f7E7L8H8
wktk
116 :
名無し曰く、:2007/10/30(火) 03:07:41 ID:69BSsuTX
過疎だし
完全なオナニー投下するわ
117 :
名無し曰く、:2007/10/30(火) 06:49:32 ID:69BSsuTX
ソフト:三国志W
開始条件:新君主、武陵、上級、落雷禁止、リセット禁止、エディタ禁止
勝利条件:ダグラス軍(マッカーサー)を滅亡させる
董卓降伏、兵士、米を与え許昌に置く
スペック:いずれの三国志も大抵滅亡する初心者並の腕(\では結局トライアルっぽいのをクリアできず)
明日から開始、仕事逝ってくる
118 :
名無し曰く、:2007/11/01(木) 07:20:57 ID:Vltc/+PN
189年
黄巾の乱後ダグラス・マッカーサーが小帝を握った。
帝に強い忠義心を抱く抵抗するものを戦犯として次々と処刑、
新君主、鈴木貫太郎は革命前に田舎である武陵大守を願い出て危険を回避し、来る日の討伐の勅命を待つことになった…。
貫太郎(出展:総理大臣)統80武70知70政80魅90
山本(五十六、出展:元帥)統80武33知95政88魅52
優奈(神楽坂、出展:銀河お嬢様伝説ユナ)統95武79知15政28魅99
ルキ(出展:ガゼットのボーカル)統75武70知62政61魅87
長山(洋子、出展:歌手)統65武23知82政89魅95
田代(まさし、出展:元タレント)統65武65知65政65魅78
好きな人物集ただけw
朝は終わりまた午後に
119 :
名無し曰く、:2007/11/01(木) 20:30:44 ID:Pv7Acodr
超絶期待
もうこのスレはメモ帳気分でバンバン使っちゃって下さい
120 :
名無し曰く、:2007/11/01(木) 20:52:44 ID:cVzRqkK/
ここの職人で、ニコニコ動画に三國志プレイ記やってる人いたら、
がんばってくださいね。
>>8-42 忘れ去られた続編www
227年同月
姜維「兄貴、ホウ統太守から早馬です!!三江より建寧へ出立したホウ統殿の率いる軍が見事勝利!!
敵将の処分を求める文書が到着しております!!」
劉封「どれ…。また兵糧攻めか。余程曹丕は輸送で手を抜いている様だな。
張飛・鍾ヨウ・越吉・司馬昭・朱霊か…。判断は任せると伝えてくれ。私の心情は理解しているはずだ。」
姜維「了解いたしました。」
張飛が開放され、残りのものは処断されました。
諸葛亮「劉封。」
劉封「…あぁ、次兄か。成都からわざわざ痛み入る。」
諸葛亮「…随分やつれたな。」
劉封「…例え敵同士であったとはいえ…人間を斬るということは辛いものですね…。」
諸葛亮「(´;ω;`)ブワッ わかる…その気持ち分かるぞ劉封…。
たとい戦時中とはいえ、己の父を斬られたことに落涙しているものもいること、忘れるな。」
劉封「馬超殿か…一度会ってこなければなりませんね。」
諸葛亮「…いや、喪に服する時間を与えなさい。大体の感情については、時間が良い薬となるものだ。
劉封、お主はその事実をきちんと覚えているだけで良い。」
劉封「了解いたしました。
が、次兄…。時間がたつにつれ、『人間を斬る』この辛さも慣れてしまうものでしょうか?
だとするならば、人間として必要な感情など無くなるに等しいのではないかと思ったりするのです。」
諸葛亮「時に人の上に立つものは非常な決断をせねばならないことは承知したことと思う。
この処断をする行為、それが何を意味することかを常に心に留めておけ。
自らの信念がある時、その行為は意味を成すことだ。これを忘れなければ…
『劉封』が『劉封』たりえるのではないか?」
劉封「なるほど…。自らを見失うな、ということですか。
心に刻みます。」
227年8月
男「ちょっとここいらに残忍な漢がいると聞いてやってきたのだが、劉封殿はおられるかい?」
劉封「…私、ちょっと残忍ですわよ?って誰だよw
…そんな噂が立っているのか。ところであなたはこの城のどこから入ってこられた?
やすやすとこの城主の部屋まで来れるようにはしていないはずだが?」
男「だってわしゃ仙人みたいなもんだし」
劉封「んな!?」
左慈「でだ、悪名高い金持ちのあんたにちょっといい話を持ってきたのだ。聞いてみるかい?」
劉封「…ふふ、仙人様ならここまで来るのもたやすいか。せっかくのこの折、話を伺おう。」
左慈「さすが物分りの良い」
劉封は左慈から心眼を教わりました。
劉封「金3,000とはずいぶんぼったくりのような気もするが…。」
司馬徽「わしも便乗して挑発を伝授したぞ。」
劉封「金は要らん、とのありがたいお言葉ですた。」
227年9月
馬超「劉封様、我が弟がどうしても会いたいとのことで連れてまいりました。」
劉封「…用件は大体察しが付くが…。」
馬休「仇討ちに参った!!」
劉封「やはりか。この劉封を相手に一人で来るとはいい度胸!!良い心意気だ、受けて立ってやろう。」
(中略)
馬休「ぐふっ…基本が100対70そこそこでは武力が違いすぎる…」
劉封「そりゃそうだ。…馬超殿、私が負けるはずが無いことをを見越しておられましたな。
手加減をしておきました。傷を治療してあげて下さい。」
馬超「…恩に切りますぞ、ご主君。」
227年10月
姜維「劉封様、我々は既に益州を手中にし、確固たる地盤を築きました。
また、漢は既に無く、この功績を上奏すべき帝もございません。ここは州牧を名乗るべきでは。
『ホウ統様』もそのようにおっしゃっていましたし。」
劉封「…姜維。いつからそんなこずるい手を使うようになったのだ?(苦笑)
…わかった。長兄がそのように言っているのならそれが良いのだろう。本日から益州の牧を名乗る。
領土全域に通達を出し、領民および各武将を鼓舞せよ。方法は任せる。」
姜維「了解いたしました。(ホウ統様はさすがにおっかないんだ…!)」
…
左慈「また来たよ。」
劉封「またですか。今度は何を押し売りに?」
左慈「人聞きが悪いのう」
劉封は金2,000と引き換えに「遁甲天書」を入手しました。
左慈「妖術は嫌いな読者がいるから多用は禁物じゃよ」
劉封「…以前の読者があのような場所にまだおりますかね?」
左慈「い〜や、見てる者はいるもんじゃ。大体にして筆者も思い出したように再開しているではないか。
何事も途中で投げ出すのは良くないじゃろ?とりあえずネタが続くまでは書き続けるのじゃ」
劉封「筆者には確かに伝えておきます。」
227年12月
劉封「次兄、沈んだ顔をしておりますね。」
諸葛亮「遂に周瑜が死んじまったんだよう…。あんなにいいやつだったのに…。」
劉封「私には今まで生きてたのが不思議なくらいでしたが。それより我が軍の王累が亡くなったのが痛いです。」
諸葛亮「その2つについては禿同。」
228年1月
諸葛亮「さて、しばらく勢力を温存してきたが、ここいらで中央を目指してはどうだ?」
ホウ統「(メ゚∀゚)それには俺も賛成だ。孫権と同盟を結んでいる今しか曹丕に取り付くシマはねーぜ。」
劉封「では進軍することにしましょうか。誰を出陣させますか?」
諸葛亮「ん?もう出撃させたよ。誰を出したかまでは覚えてない。だってたいした相手じゃなかったし。」
劉封「エェェ(;゚∀゚)ェェエ!」
黄忠「てことでフを落としてきましたぞ♪
捕虜は曹植、郭淮、毋丘倹他1名ですじゃ。ゲフゲフ」
劉封「…黄忠殿、具合が悪そうですな。いくら壮健とはいえいい年なんですから無理はいけませんよ。
あ、とりあえず味方につかないものは斬り捨てよ。」
曹植・郭淮・毋丘倹他1名「とりあえずで済ますなよ…。」
黄忠「なにおぅ!…と言いたいところじゃが、実際最年長ですからな(笑) ゲフゲフ
最近疲れがなかなか取れんのですじゃ。本日はこのあたりでお暇を頂き、休息いたしますじゃ。」
劉封「陣営立ち上げからの功臣を亡き者には出来ませんよ(笑)
今日はお疲れ様でした、ゆっくりお休みください。
…ん?黄忠殿?
いかん!意識が無い!誰か爺を布団へ運べ!あと医者だ医者!」
…
黄忠「…いやはや、見苦しいところを劉封には見せてしまったのう。」
劉封「爺、仕方あるまい。しばらく療養せよ。これは君命だ。」
黄忠「ほほほ…。ご主君からのご命令とあらば休養しないわけにはいきませんのう(笑)」
劉封「早く良くなることを願っているぞ。」
228年2月
左慈「また来たよ。」
劉封「はい、いらっしゃい。」
左慈「今日はお代はいらんよ。その代わりちょっと伝言がある。」
劉封は鬼謀を伝授されました。
劉封「いつもありがとうございます。…で、その伝言とは?」
左慈「ふむ、近々おぬしにとって大事な人物が逝くようだよ。」
劉封「…!そんな重大なことを簡単に言わないで下さい(;´д`)」
左慈「具体的な名前は明かせんが、大体察しがつくじゃろ。確かに伝えたぞ。」
劉封「……。」
228年3月
劉封軍の重鎮、黄忠が死去。また、曹丕軍に籍を置いていた劉備も同月に死去した。
劉封「2人とは聞いていなかったぞ…左慈殿…。」
ホウ統「(メ゚д゚)…劉封。気持ちはイテェほど良く解る。黄忠殿は国葬にしてやらにゃなるまい。
親父殿の葬儀については…オメェが行けねぇのは解るな?劉禅や劉永を出してやれ。」
劉封「そうですね…。父上の葬儀については実子たちに任せることにします。
…ところで次兄はどこへ?ここ数日見えませんが…。」
ホウ統「(メ;д;)オメェより黄忠殿との付き合いが長ぇんだ。察してやれ。」
書き溜めてあったものはここまでです。
127 :
名無し曰く、:2007/11/21(水) 17:57:58 ID:/Br8QpVh
128 :
名無し曰く、:2007/11/21(水) 17:59:42 ID:/Br8QpVh
129 :
名無し曰く、:2007/11/21(水) 18:00:14 ID:/Br8QpVh
中央官庁からは遠く離れた都市、城陽。
そこを治めているのは、漢朝の官吏ではなく、頭に黄色い布を巻いた粗野な男だった。
名を管亥、史実では関羽と数十合も渡り合った末、戦死した。
その容姿から分かるように、漢朝を揺るがした、黄巾党の残党であった。
それを支えているのは、同じく黄巾党の一味だった劉辟とキョウ都である。
折りしも、洛陽から遷都され、新しい都となった長安では政変が起こっていた。
相国の地位にまで上り詰めていた董卓が、部下であった王允と呂布に殺されたのだ。
董卓死す――その報せは中華全土までに広まった。
諸国を支配する群雄は、董卓の死に驚きながらも、これは好機だと思った。
時の権力者が死んだのだ。かねてからの野望を成就させるには今しかない――と。
管亥「董卓が死んだ。詳しいことは分かんねぇが、どこも焦ってるみたいだな」
劉辟「そのことだが、王允と呂布が一枚噛んでいるらしい」
管亥「ちょっとは面白くなってきたな。俺らにも好機はあるってもんだ」
キョウ都「しかし、よ……大丈夫なのか?」
劉辟「周りも焦っている、そこに付込めば勝てるはずだ」
管亥「ああ、そうだ。俺たちには黄巾党再興の志がある。どいつにも負けやしねぇ」
キョウ都「……本気か?」
管亥は本気だった。その月から、城陽の至る所で人攫いが行われた。
街を歩く若者は、問答無用で拉致された。いや、街を歩いていなくても連れ去られた。
管亥らが言うには……徴兵、である。
数ヵ月後、黄巾残党は4万ほどの軍勢にまで膨れ上がった。
最初の目標は陶謙、徐州を支配するあくどい男であった。
陶謙「何じゃと? 黄巾族の残党どもが不穏な動きを?」
孫乾「はぁ、噂によりますれば人攫いをして、人員を掻き集めていると」
陶謙「捨て置け、徐州には来るまい。奴らが狙うは北海じゃ」
陶謙が治める徐州は落ち着いた処だった。
政治は正しかったが、陶謙はならず者を登用するような部分があった。
そのため、あまり民衆からは好かれていなかった。
それでも、民衆は青州の黄巾党の残党よりも、陶謙を支持するであろう。
陶謙は小沛、下ヒと二ヶ国を領土に持つ群雄である。
城陽のもう一つの隣国、北海は孔子から二十世の孔融が治める土地の方が攻めやすかった。
孫乾「ですが……」
縻竺「陶謙殿、虚を突くのは兵法の常道、賊とは言えど侮れませぬ」
陶謙「ええぃ、黙れ。お主らはワシに従っておけばよいのじゃ」
孫乾「……それでは私は何も申しますまい」
縻竺「…………」
そう言われては、孫乾も縻竺も下がるしかなかった。
この二人は、有能な官吏で、義に篤く、民からも好かれていた。
ただ、君臣の一線を弁え、この場を下がったことが、この場合には不幸となった。
翌日、下ヒの宮城に徐州に青州の残党が攻め込んできたとの報せが飛び込んできた。
と、初投稿をさせていただきます。
稚拙な文章でスローペースになるかもしれませんが、暖かく見守ってやってください。
因みに使用機種は「三國志7withパワーアップキット」の追加シナリオです。
後、蛇足ですw
管亥「漢王朝軍、並びに黄巾党の戦士に告ぐ。我々は青州黄巾党!
所謂数年戦争と呼ばれた、黄巾の乱の終戦が偽りのものであることは、誰の目にも明らかである!
何故ならば、終戦は『黄巾党』の名を騙る売国奴によって行われたからだ。
我々は些かも戦いの目的を見失ってはいない。それは、間もなく実証されるであろう。
私は日々思い続けた。黄巾党の新王朝確立を信じ、戦いの業火に焼かれていった者たちのことを。
そして今また、敢えてその火中に飛び入らんとする若者のことを。
黄巾党の心からの希求である新王朝確立に対し、漢がその強大な軍事力を行使して、
ささやかなるその芽を摘み取ろうとしている意図を、証明するに足る事実を私は存じておる。
見よ、これが我々の戦果だ。この軍団は、残党討伐を目的として組織されたものである。
律令違反のこの軍団が、密かに組織された事実を以ってしても、呪わしき漢の悪意を否定出来得る者がおろうか!
省みよう。何故黄巾党の乱が勃発したのかを!何故我等が大賢良師と共にあるのかを!
我々は三年間待った。もはや、我が軍団に躊躇いの吐息を漏らす者はおらん。
今、真の若人の熱き血潮を我が血として、ここに私は改めて漢王朝に対し、宣戦を布告するものである。
仮初の平和への囁きに惑わされる事なく、繰り返し心に聞こえてくる黄巾党の名誉の為に、大賢良師万歳!!」
一応、ageておきますね
134 :
名無し曰く、:2007/11/24(土) 08:59:10 ID:ctXFUVZk
キタコレw
黄巾残党がどこまで頑張れるか楽しみにしております
135 :
名無し曰く、:2007/11/24(土) 10:21:30 ID:4pTLJL6W
wktk
陶謙「敵勢は4万か……ええぃ、縻竺方策を申せ!」
縻竺「まず、前線に縻芳殿、張ガイ殿を派遣しておきましょう」
陶謙「残りはワシの周りを固めよ、小沛からは直に援軍が来るじゃろうて」
この時、陶謙はまだまだ余裕だった。
敵は小沛からの援軍に驚くであろう……と、この援軍とで挟み撃ちにする。
しかし、戦況は陶謙が思っていた何倍も厳しかった。
伝令「申し上げます。前線の砦が突破されました」
陶謙「縻芳と張ガイがやられたと申すのか……?」
伝令「はぁ、しかしながら小沛からの援軍は到着したご様子」
一方、管亥らは縻芳、張ガイを撃破する勢いで突進していた。
嵐のような暴虐さで、徐州へと攻め込んでいた。
管亥「他愛もない、鎧袖一触とはまさにこのことだな」
キョウ都「……ガイシュウイッショク?」
管亥「……ああ、気にするな。首尾は上々! 進軍だ!」
勢いづく管亥軍に水を差すような報告が入ってきた。
陶謙軍の小沛からの援軍が、こちらの補給路を断ったと言う報せだった。
管亥の顔からは、血の気が引いた。補給路が途絶えれば、兵の士気に関る。
どんな兵士も、空腹状態では戦えない。管亥はすぐさま転進した。
陳登「……やはり、賊は賊か。補給の概念が全くないと言うことだな」
孫乾「陳登殿はそちらの砦を、私は賊の本陣を突きます」
陳登「任せておけ、無理はするなよ」
孫乾「陳登殿こそ、お気をつけ下さい」
徐州は陶謙が治めるようになってから、平穏だった。
その平穏と言う微温湯に浸っていた、徐州軍はたいして強くはない。
優れた武官が居る訳でもなく、文官が軍の指揮をしている。
黄巾の残党と言えども、本気で掛からなければ倒せない。
管亥「兵のやる気が出てねぇな……キョウ都は本陣を見て来い」
キョウ都「へぇ」
劉辟「敵さんも、なかなかやるじゃねぇか」
管亥「冗談言っている暇はねぇよ、下手すりゃ負けるぞ」
黄巾党の残党、それが一応漢王朝の正規軍に立ち向かうのである。
手を抜くような相手ではない。それに、一回の敗北が大きい。
広大な領土を持っている訳でもなく、精強な軍勢を保持しているわけでもない。
徐州軍と黄巾軍、どちらも必死な戦いであった。
管亥「馬鹿! 何やってんだ!」
劉辟「言うことを聞け!」
黄巾軍は人攫いで掻き集めた、所謂、烏合の衆である。
それが挑発を受けたり、混乱させられたりして上手く言うことを聞かない。
管亥たちは苦戦していた。
陶謙「戦況は良いようじゃな。所詮は賊か」
縻竺「油断は禁物です」
陶謙は勝利を早くも確信した。残党らの士気はみるみる低下している。
最早、烏合の衆となった敵を撃破するのは赤子の手を捻るより容易いであろう。
徐州軍の本陣に伝令が飛び込んでくるであろう、勝利の報せを携えて。
伝令「小沛援軍の孫乾殿、黄巾軍に捕縛されました」
陶謙「……他には?」
伝令「はぁ、同じく徐州援軍の陳登殿も捕縛されました」
陶謙「何じゃと?」
伝令「砦を守っていた曹豹殿も捕縛され、我が城は包囲されております」
陶謙は愕然とした。敵は気勢を上げて向かってくるのではないか。
味方は戦況の悪化を察してか、みるみる士気が下がっていく。
形勢はいつの間にか、逆転していた。
陶謙「縻竺を呼べっ! 縻竺をっ!」
伝令「それが……」
参軍を務めていた縻竺までが捕まったと言うのか、陶謙は茫然自失と戦況を眺めた。
戦場に残る徐州軍は、陶謙の部隊のみであった。
水も漏らさぬような包囲の中、陶謙は黄巾軍に捕縛された。
戦が終わって、下ヒは新たな城主を迎えていた。
住民らからしてみれば、出来れば迎えたくはなかった城主である。
頭に黄色い布を巻いた軍勢が、下ヒを占拠している。
管亥「いい格好だな、陶謙よ」
陶謙「頼む、命だけは助けてくれ」
管亥「馬鹿野郎、俺たちは何を目的としているのか、分かんねぇのかよ」
陶謙「わ、分かった。朝廷に言って、お前たちに官位を授けるように……」
命乞いをする陶謙の首は、胴から離れ、宙を舞った。
降伏する意思がないのならば、斬り捨てる。それが、管亥らの方針だった。
同様に降伏を拒む捕虜は、全て斬首に処された。
捕縛した武将、全員だった。
管亥「人気ねぇなぁ。俺らはよ」
劉辟「人気取りしたって意味はねぇさ、俺らには俺らのやりかたってもんがある」
キョウ都「ところで、次は何をするんだ?」
管亥「馬鹿か、陶謙の跡を陳珪とかいう奴が継いだみたいだから、そいつを攻める」
劉辟「へぇ、そりゃ名案だ」
大賢良師張角は既に没していながらも、黄巾の子らを中華へ遺した。
漢朝には死せる張角が、再び黄巾の御世を築こうと、暗躍しているように見えた。
下ヒの敗北は、残党の存在を知らしめるには充分だった。
大陸は再び黄巾党を迎え入れた。そして、人々は再び恐怖に苛まれた。
管亥らの快進撃は、まだ終わらない。
今日はこんな感じです。
陶謙の跡を継いだ陳珪を攻めて、次は劉岱にしようかなと思案中。
いやいや、いきなり曹操を攻めるのも手かなと。
黄巾党の野望は尽きません。こんな感じですが、どうぞ、お付き合い下さい。
141 :
名無し曰く、:2007/11/24(土) 13:05:20 ID:9Y2yzXR2
続き待ってるよ。
142 :
名無し曰く、:2007/11/25(日) 03:04:07 ID:8Wfen1D2
wktk
陳珪「……賊が来ると申すのか?」
孫乾「そのようです、防ぎきれるでしょうか……」
陳珪「無理じゃろうな……じゃが、奴らが待ってくれる訳がなかろう」
先の下ヒ侵攻戦で、捕虜が皆殺しとなった中、唯一孫乾のみが生き残っていた。
番兵が目を離した隙に、逃げ出してきたのだった。
新しく君主となった陳珪も、突然のことに驚きを隠せない。
息子の陳登は、孫乾の話によると斬首に処されたと聞き、復讐する機会を窺っていた。
陳珪「……むぅ、我々が圧倒的に不利なようじゃな」
孫乾「……更なる徴兵は、民衆の疲弊を招きます。それに……」
ゾウ覇「勝目はないとでも言うのか?」
ゾウ覇、これも賊上がり、陶謙によって召抱えられていた。言わば傭兵である。
この中では戦に最も精通してはいるが、軍勢を与えられていない。
ただでさえ、領土が狭まったのだから、民衆を疲弊させたくはない。
戦を知らない、文官の言いそうなことだった。
ゾウ覇「甘いこと言ってるようじゃ駄目だね。最初から負けてらぁ」
孫乾「しかし、これ以上の艱難を民に強いるのは……」
ゾウ覇「なら仕方ない。奴らに国を奪われた挙句、頸を切られたって知らないからな」
陳珪「……すまんな、徐州の民たちよ」
陳珪らに残された兵力はごく僅かだった。本軍とも言える軍勢は、下ヒにあった。
小沛の城郭は小さく、守りに適しているとはお世辞にも言い難い。
陶謙はそれを考えて、本軍を下ヒに置いていたのだ。
その本軍が撃破されてしまったのだから、陳珪も万事休す、お手上げであろう。
黄巾の残党は下ヒでも人攫いを行い、兵員を整えていた。
管亥「ちょろいもんだ、漢の正規兵って奴はこうも弱いのか」
所詮は文官が軍勢を率いるような国に、戦うことを得意とした黄巾が負けるはずもない。
管亥はそう自分に言い聞かせ、兵士を掻き集めていた。
陶謙の敗残兵も組み込み、比較的早くに編成を終えると、すぐさま小沛へと攻め込んだ。
これは、陳珪たちも予想していた動きだった。
しかし、それでも陳珪らは満足に戦うことが出来なかった。
孫乾「兵士が……足りません」
陳珪「やらねばならんのじゃよ……」
勝敗は始まる前から、はっきりしていた。
結果、難なく黄巾の残党は徐州を席巻し、陶謙の勢力を滅亡に追いやった。
降伏しないものは斬る、それがやり方だった。
陳珪「……何が目的なんじゃ」
管亥「簡単なことだ。天下を黄巾のものにするんだよ」
陳珪「哀れな……お主らの言う大賢良師は既に亡く、何を支えとするのじゃ」
管亥「敗軍の将は何も語らず……って、昔の偉い方は言ったもんだぜ」
ゾウ覇を除いて、全てが降伏を拒み、斬首となった。
傭兵は主君のために馬鹿馬鹿しく命を削らない。それも、理解力のない主君のためには。
徐州を奪って、仲間にしたのが一人。まさに暴力が氾濫したような濁流だった。
民草からは奪いつくし、占領した土地からは、金と米が全て奪われた。
管亥「これが俺たちのやり方だ。命を惜しんで傘下に入るのか?」
ゾウ覇「いや、そうでもない。気に入ったんだよ、心意気が」
管亥「……心意気、ねぇ」
ゾウ覇「ともかく宜しくな、俺も今日から黄巾を巻くんだぜ」
ただ命を惜しんで臣従してきたのではない。何かが共鳴したのだろうか。
黄巾の残党に新たな仲間が加わった。もはや、残党とは言い難い勢力を誇るようになってきていた。
下ヒと小沛が奪われる、大陸全土に黄巾党の再興が知れ渡るのに時間は掛からなかった。
ただ、黄巾党が再興したからと言って、気にするような群雄は少なかった。
直接隣り合わない限りは、全く関係がないのだ。その報せに戦慄しているのは、濮陽の劉岱であった。
劉岱「次は……ここに来るのかの……」
鮑信「推察するに十中八九、濮陽ですな。陳留の曹操殿に攻めかかるには時期尚早でしょうからな」
劉岱「不安……じゃの」
弱気な劉岱を支えるのは、義に篤く、清廉潔白な烈士である鮑信。
人一倍、漢を思う心は強く、誰しもから尊敬を受け、それに驕らない人物であった。
それ故に、劉岱よりも鮑信を慕う者が多く、日頃より劉岱はそれを気にしているようだった。
鮑信「兵を集め、国を富ます。初歩的なことこそ、肝要なのです」
劉岱「う、うむ……」
賊とは相手のことを気にしないものである。黄巾はいきなり襲ってきた。
小沛から、新たにゾウ覇の軍勢を加え、黄巾軍は疾風迅雷の行軍を経て、濮陽に迫った。
劉岱は迅速な対応を求められた。兵を整えて出陣する。そして、賊と対峙する。
なんら卑屈になることではない。だが、心の中では鮑信に抱く負けられないという思いが強い。
劉辟「へへっ、ようやく戦らしい戦になりそうだな」
管亥「それだけ苦労するってか? 被害はなるべく少ないほうがいいんだがな」
キョウ都「俺たちにはあんまり余裕はないってか?」
管亥「そういうことだ、無駄口を叩くなよ。行くぞ!」
そう気勢を上げたはいいものの、突如として戦場からキョウ都の部隊が離脱してゆく。
管亥らはそれを呆然と見送るしか術を知らなかった。
劉岱軍の参軍を務める鮑信が、虚報を流し、キョウ都を撤退させたのだ。
管亥「……これは厳しい」
劉辟「気にしていても、始まらねぇよ……」
この戦、徐州との戦いとは似ても似つかぬ、厳しい戦いとなりそうだった。
陶謙軍とは違った悲壮さ、決死の覚悟が、濮陽の軍勢からは滲み出ていた。
すごすごと撤退していく敵兵を眺めながら、鮑信はすぐさま次の手を打った。
金で暗殺者を雇い、管亥と劉辟の陣に忍び込ませたのだ。
効果は覿面だった。不意を突かれた両者は、死ぬことはなかったものの瀕死の状態となった。
指揮官が襲われ、満足に指揮することが出来ない状態となり、兵士は焦った。
ゾウ覇「俺だけでやるしかねぇみてぇだな」
この勇猛果敢な新参者は、平野を驀進した。
黄巾軍はこのゾウ覇を軸として、重傷を負った管亥と劉辟が補佐する格好となった。
一方の劉岱軍は、兵力を分散させている。これを鮑信は強く諌めた。
鮑信「全てを守ろうとして、各地に兵を送れば、各個撃破されます。どうか、お考え直しを」
劉岱「ワシには濮陽を守る義務がある。お主には分からんであろうがな」
鮑信「……それならば、私も何も言いますまい。後悔召されませぬよう」
劉岱「…………」
前方ではゾウ覇の八面六臂の活躍が続いていた。
敵将の袁遺、劉ヨウを続けざまに撃破し、捕らえると次々と砦を占領した。
管亥、劉辟も砦の占領を手伝い、濮陽に対する包囲の陣を完成させた。
それを見ていた鮑信は、出撃を決めた。
鮑信「勝てる見込みはないかもしれない。だが、私は愛する濮陽の地を守るために出撃する。
敵が疲弊している今のうちにケリをつけます。皆の命を預かりながら、申し訳ない……!」
決死の覚悟で向かってくる軍勢は強い。ゾウ覇は思わぬ苦戦を強いられた。
補弼するはずだった劉辟は混乱させられ、管亥も足止めを食ったりして思うように戦えなかった。
だが、所詮は多勢に無勢である。初期兵力からして、大きく水を開けられていた。
鮑信に勝ち目などという言葉は、存在していなかったにも等しい。
それでも、負けると知りながらも戦いを挑んでくる軍勢は、強かった。
管亥「……何が奴をここまで突き動かすか……だな、意味が分からねぇ……」
濮陽は陥落した。圧倒的な兵力差の前に、膝を屈した。
戦略など存在しない、無法者の黄巾の残党が、中原を席巻しようとしていた。
捕虜と接見する。普通はそんなに時間は取らないものだった。
だが、管亥は眼の前で束縛されながらも、いまだ屈しない男を見ると立ち止まった。
管亥「降る気は……ねぇよな」
鮑信「愚問だな。さっさと頸を刎ねよ。文句は言うまい、戦って敗れたのだ」
管亥「……縄を解いてやれ。こいつだけが、漢の人間だ……縄を解いてやれ」
鮑信「感謝は……しないぞ?」
唯一、鮑信が解放された。劉岱と劉ヨウは降伏し、残りは斬首となった。
管亥は鮑信の中に、今まで戦ってきた中で唯一漢を見た気がした。
降伏を決断した、元の濮陽の主に管亥が接見する。
管亥「鮑信は降らなかったよ。お前は死を恐れたのか? 何故、我々に降った?」
劉岱「他意はない。ただ、降ったのみだ」
管亥「……まぁいい、宜しくな」
劉岱の顔色は何よりも蒼かった。血の気が全く見えない、蒼だった。
管亥を前にして、言葉にならない恐怖が湧いて出てきたのだった。
しかし、鮑信が刑に処されていないことを、内心では強く不満に思っていた。
積もり積もった、長い間の劣等感から、劉岱の決断はこれまでになく早かった。
管亥「次の狙いは曹操だな。驕慢児曹孟徳よ、覚悟しておけ」
劉辟「しかし……勝てるので?」
管亥「問題はない。兵力で押し切ってしまえば、こっちのもんだ。それと、小沛のキョウ都に連絡だ」
劉辟「へ? 小沛?」
ゾウ覇「……かの参謀の計略で、撤退してしまったんだよ」
管亥「そうだ、奴にありったけの金と米を濮陽に運ばせろ。残った兵士もな」
管亥は鮑信が凶賊の手に掛かって死んだことを知らない。
その凶賊が自分たちの兵卒であることも、それを煽動したのが劉岱であることも。
所詮は黄巾賊とまで言われた集団に、敵を思いやる心などは根付いていなかったのだ。
それを巧みに利用した劉岱の慧眼。濮陽を守るときには、発揮されることがなかった慧眼。
本日はここまでです。
メモ帳で書いた方が分量が多くなる傾向にあるみたいですね。
でも、このくらいの方がいいかもしれません。
次はいよいよ曹操との戦いですかね、無謀過ぎますが。
元々は残党なんですから、失うものなど何もない。猪突猛進です。
言わないでも分かると思いますが、私の好きな武将は鮑信なんですよね。
でも、間違えて斬首してしまって。
その方が、らしくていいんですが……大事を前にして、情念は断つべしなんですかね。
続き待ってるよ、wktkなどのお言葉有難う御座います。
連休中になるべく進めたかったんですが、あまり進んでいませんね。
休日にたくさん投稿したいんですが、ペースを保てるか……。
期待しないで待っていてください。
149 :
名無し曰く、:2007/11/25(日) 21:31:57 ID:E8t4OsIt
>148
面白い!
俺も三国志]で新武将を作って、三国末期の司馬一族の専横に反乱を起こした諸葛誕に仕えるリプレイをしています。
でも俺の場合は、文章じゃなくて歴史年表なんだが。
文章が上手い人が羨ましいぜ!
150 :
wktk:2007/11/25(日) 21:41:57 ID:8Wfen1D2
期待age
濮陽には多くの金と米と兵士が運ばれてきた。
各地の打ち破った軍勢の残りからと、新たに徴兵してきた兵士。
奪い取った領土から、根こそぎ持ってきた金と米、次の戦の準備は万端だった。
劉岱「……曹操を攻めるのですか? それは無謀です」
管亥「確かに無謀かもしれねぇがよ、そうしないと生きていけねぇよ」
劉辟「出そうな杭は、二度と出れねぇように叩いとけ、って言うだろ」
劉岱「しかし……」
劉岱が弱気になるのも無理はない。
曹操の軍勢は精強、寄せ集めの烏合の衆が到底勝てるとは思えない。
だが、今という機会を逃せば、これ以上に曹操は大きくなるだろう。
どんなに被害が多くとも、勝てばそれでいいのだ。劉岱は管亥に気圧された。
劉ヨウ「ならば、全軍勢を以て当たるより他ありませんな」
ゾウ覇「そんなもん、百も承知だ。後は管亥様の天運如何だな」
俄かに濮陽は緊張を増した。狙うは隣国の陳留。
驕慢児曹操誅罰のため、陳留に兵を向ける。そして、曹操を頸切る。
濮陽の民衆にとって、そんなことは夢のまた夢に思えた。
たかが黄巾党、しかも残党である。そんな集団が、曹操に勝てるはずもないと。
それに、歴史が示している。曹操は少数の精鋭で、大軍の黄巾軍を破っているではないか、と。
キョウ都「勝ち目はありますかね?」
管亥「馬鹿野郎、今からそんなこと考えたってしょうがねぇよ」
劉辟「それはそうと、また勝手に帰るんじゃねぇぞ、今度は余裕ないんだからな」
キョウ都「ああ、前はそのすまんかった」
管亥「間違いは繰り返さなきゃいいんだ。ただ、一度の失敗が命取りだ。俺らはな」
総勢7万を超える軍勢は、濮陽を発し、陳留へと向かった。
黄巾軍が兵を向けてきた。その報せは早くも曹操の元へと届いていた。
管亥たちにとっては正念場、最初にぶち当たった大きな難関とも言える戦いだった。
曹操「ほぅ、速かったな」
程c「恐らく、質ではなく数で勝負するためでしょうな」
曹操「的確だな。つまり、黄巾党は黄巾党でしかないということか」
黄巾の乱以来、黄巾軍が取ってきた手法といえば、大軍による押し切りでしかなかった。
そこには何ら戦略性の欠片もなく、長期間に渡って戦えるようなものではない。
曹操から見れば、それは杜撰としか言えない。
その手法が黄巾党の残党にも見え、蛙の子は蛙、とばかりの対応をするしかなかった。
陳宮「敵兵は7万、味方は4万。数の上では不利でしょうな」
曹操「それを覆すのが、兵法と言うものだ」
荀ケ「黄巾軍は先の濮陽の戦いの折にも、不可解な撤退をした部隊があります」
曹操「命令系統がしっかりしていないのか?」
荀ケ「恐らく、それはまだ利用できるでしょう」
曹操軍の謀臣が集まって行う軍議、武官の影は一切なく行われていた。
すると、旗下随一の将軍である夏侯惇が入ってくる。
夏侯惇「兵の配置、終了いたしました」
曹操「ご苦労、諸将に伝えよ。敵兵は多かれど雑軍、何で我らに勝てようか、とでもな」
夏侯惇「引き続き、警戒を怠らぬよう注意しておきます」
夏侯惇の淡白な対応はいかにも軍人らしかった。
その横では曹操自慢の軍師が、地図を眺めながら作戦を討議している。
これだけ人数が集まれば、意見も割ることがあり、作戦を統括する曹操も大変ではある。
荀攸「やはり、敵を戦わずとも撤退させること、これが肝要となってきましょう」
曹操「黄巾軍が我らの陣容をよく調べてきているとは思えん。それだけに、付け込む余地はいくらでもある」
程c「ともかくは、各将砦を守りながら、攻め寄せた部隊を撃滅する、でしょうな」
曹操「ああ、それでいい。そう伝えておけ」
曹操軍の戦略はようやく決まった。
黄巾軍の戦略と言えば、ただ遮る敵を撃破してゆくのみである。
戦が始まった。黄巾軍は前進する。戦場にはいくらか罠が仕掛けられているらしい。
警戒しながら、全軍は前進していたが、異なる動きをとる部隊もある。
キョウ都の部隊が、再び後退し、遂には撤退してしまった。
管亥「……何も学んでいやがらねぇな」
劉岱「先が思いやられる……」
兵力の差は縮まった。俄然、曹操軍有利は揺るがない。
兵員3万名の差が、1万名の差分縮まってしまった。小さいようだが、この数は大きい。
言い換えるならば、参軍を務める程cは、敵一部隊を戦わずに撤退させてしまったからだ。
先遣隊が砦に群がる。応戦する、砦を守っていた部隊はすぐさま壊滅してしまった。
何しろ、初期兵力がまるで違うのだ。
いかに有能な武将であったとしても、大きく水を開けられた数の差だけは如何ともし難い。
僅かな差、或いは挽回できうる差ならば、この武将も活躍できていたであろう。
名を于禁、字を文則と言った。
管亥「幸先は上々だ。兵を分ける。包囲だ、囲んでしまえばこっちのもんだ」
劉辟「キョウ都の撤退が、どれだけ響くかだなぁ」
ゾウ覇「一部隊なら計算のうちじゃなかったのか?」
管亥「問題はない。所詮はキョウ都の部隊だ。本軍は存在しているのだからな」
残る砦は3、それぞれの砦には夏侯惇、夏侯淵、曹仁と有能な将軍が守っている。
それを補佐するように、一部隊ずつが付随している。
ただ、これは戦力が分散しているとも取れ、黄巾軍は各個撃破する体勢を取った。
劉ヨウ「あの夏侯惇と言う武将のところは手を出さないほうが良さそうですよ」
ゾウ覇「ああ、分かっている」
劉ヨウ「まずは中央の砦を抜いて、それから誘き出して下さい」
ゾウ覇「……ああ、川が流れている。それを利用するのか」
水軍の心得がなければ、水上での戦いは難しい。
管亥たちに水軍の心得があるわけではないが、曹操軍にもその心得がある武将は僅かだろう。
ならば、こちらは陸、向こうは水上、という舞台を演出してやればいいのだ。
戦は佳境に入った。どちらが有利とも、不利とも取れない、混戦状態。
とりあえず、本日の分はここまで。
考査が近く、日本史検定も近いので、暫くお休みさせていただきます。
駄文ですが、読んでいただければ幸いです……。
>>149 私などは拙い文章力ですので、時間が掛かってしまいます。
歴史年表でも簡潔で、宜しいかもしれませんね。
私はメモはあんまり取りませんから、あれなんですが……。
155 :
名無し曰く、:2007/11/26(月) 19:34:12 ID:l6Ze0G/G
>154
日本史検定頑張れage
156 :
名無し曰く、:2007/11/28(水) 02:04:39 ID:0MVhkCvh
期待age
157 :
名無し曰く、:2007/11/30(金) 22:30:10 ID:oaKlMvu2
新武将でリプレイ記を書いてもよろしいのでしょうか。
158 :
名無し曰く、:2007/11/30(金) 23:14:51 ID:cU4pplgS
昔ハーゴンとかあったからいいんじゃないの
159 :
名無し曰く、:2007/12/01(土) 18:27:33 ID:SNdFvfvm
ハーゴン懐かしいな。
まとめサイトって3つくらいあったよね?
urlクレクレ
160 :
進遼(新武将)リプレイ:2007/12/03(月) 12:16:32 ID:kzhf9kcL
【プレイ環境】
三国志](PS2)
シナリオ8『遺志継ぎて孤将独り力戦す』
難易度初級
寿命延長有り(このシナリオは、武将の高齢化が激しいため)
新武将の登場多数
【プレイ武将のデータ】
名前:進遼(字、和龍)
能力値:統率95 武力87 知力96 政治80 魅力81
初期状態:在野
自分ルール:君主には絶対ならない
初めてのリプレイのため文章が読み難いかもしれませんが、頑張ります。
161 :
進遼(新武将)リプレイ 1:2007/12/03(月) 13:43:14 ID:kzhf9kcL
『司馬仲達、息子二人に遺言し没す』
魏の太和七年、諸葛亮が率いる蜀の北伐軍と幾度も戦ってきた司馬イは、五丈原の陣中で
星を眺めていた。
鈍く輝く赤い星があり今にも堕ちそうであった。司馬イは、直感で、あの星が諸葛亮の宿星であると感じた。
赤い星は、静かに堕ちた。諸葛亮との死闘に終止符が打たれたと、司馬イが思った矢先、東南の方角から
爛々と輝く蒼い星を目にする。
(なんだ、あの星は……?)
不気味に思った司馬イは、軍を引き上げた後日、高名な星占術者にその事を訊ねてみた。
星占術者は、しばらく考え、司馬イに、
「おそらくは、貴方もしくは貴方の一族を大きく脅かす者が現れたものと思います」
と言った。
魏の嘉平三年、司馬イは、病に臥せっていた。死を悟った司馬イは、二人の息子の師と昭を枕頭に呼ぶ。
「我が一族は、曹爽一派を破り魏の実権を掌握した。そのためわしは、簒奪の意ありと疑われつづけた。
お前達もくれぐれも気をつけるよう……それとわしの前には、ついぞ現れなんだが、我が一族を脅かす者が
現れる、と昔、予言をされた。その事を肝に命じておくように……」
司馬イは、そう言うと二人の息子を下がらせ、数日後息を引きとる。享年七十三歳であった。
しかし司馬イの遺言とは、反対に二人の息子は専横を激しくする。
そして魏の嘉平四年、長子の司馬師が大将軍となった。これにより魏は、司馬一族と反司馬派の確執が
表面化していくのであった。
162 :
名無し曰く、:2007/12/03(月) 14:02:33 ID:nsjhuKFQ
163 :
進遼(新武将)リプレイ 2:2007/12/03(月) 15:37:48 ID:kzhf9kcL
『進和龍、敵討ちのため各地を放浪し漢中にて姜伯約、夏候仲権と義兄弟の契りを結ぶ』
ひとりの男が各地を放浪していた。名を進遼、字を和龍と言う。この男、幼少の頃、偶然出合った人相見から
「この子には、ある物達と戦い続ける運命にある」
と予言された。このため故郷では一躍有名になってしまった過去をもつ。
進遼は、漢中にむかっていた。故郷の有力者から、腕に痣を持つ男によって父を殺された子供の
敵討ちを依頼されたためである。そのため腕に痣を持つ男を捜しつづけ各地を放浪し、その男が漢中にいるとの
情報を得たためである。
漢中の酒家を訪ねると、その男は居た。
「お前を捜しつづけたぞ!いくらゲームだからといって大陸の東西を何度も往復させやがって!」
「誰かは知らねえが、人に怨まれることは数えきれんくらいしてきたからな。いいだろう相手になってやる。
表に出やがれ!」
二人は、外へ出ると戦った。武器の衝突しあう音が辺りに響く。激しい戦闘の末、男は進遼の胴払いを受け
静かに倒れた。依頼を達成し戻ろうとする進遼に、一部始終を見ていた男が近づいて声をかけた。
「貴公の腕に惚れ込んだ。貴公さえよろしければ我が軍に仕えぬか?」
「すまない、私はこれから故郷に戻り敵討ちの達成を伝えなければならないのだ」
「そうか……ならば仕方ない。だが気がむいた時は、いつでも某を訪ねてくれ。名乗り遅れたが
某、夏候覇と申す、ではまた」
そう言うと夏候覇は去っていった。
(夏候覇といったら魏の夏候淵の長子ではないか!?確か司馬イが魏の実権を掌握したため
蜀に亡命したと聞く。これは思わぬ伝手を得てしまったな……)
進遼は、暫く漢中に滞在する決意をした。
次の日、進遼は早速、夏候覇を訪ねた。進遼が自分を訪ねてきたことが夏候覇は嬉しいらしく
毎日のように中華の行く末を語り合った。そして、
「今度、蜀の大将軍の伯約殿もこの酒席に招こうと思うが和龍よ、会っては見ぬか」
「伯約殿と言ったら亡き諸葛亮殿の後継者の姜維殿ではないか!そのような御仁、是非会ってみたい!」
「よし決まりだ」
数日後、進遼は夏候覇の酒席に呼ばれた。そこにはすでに姜維が座っていた。
「貴公の事は仲権殿から聞いておる。武勇もさることながら、この放浪の旅で多くの草莽の勇士や賢士との交流を持ち、見識も広いとのこと。今日は三人で語り合おうではないか」
三人はおおいに食べ、飲みそして中華の行く末を語った。そして頃合をみて姜維が、
「貴公とは、血の繋がりを超えた者を感じる。どうだ我ら三人、義兄弟にならぬか」
と言った。
進遼は、快諾した。
次の日の朝、
「随分とこの地に長居してしまった。そろそろ故郷にもどらねば、依頼者からどやされよう。
義兄者達、またお会いしょう。」
そういって進遼は、故郷に帰っていった。
進遼
164 :
名無し曰く、:2007/12/03(月) 15:44:04 ID:kzhf9kcL
初めてリプレイを書いてみたのですが、難しいですね。
投稿した文章も読み難い・・・・・・。
こんな私ではありますが、なんとか頑張っていきたいので皆様よろしくお願いします。
165 :
名無し曰く、:2007/12/03(月) 15:50:07 ID:0W8OEzfz
sageでやった方がいいよ
どうしてもageたかったら、最期の投下時に1回だけageる
あと、初めてなら文章を読ませようと頑張るよりも、簡潔に書いていった方が続くと思われ
色々想像しながら書くのは楽しいけど疲れるよ
166 :
名無し曰く、:2007/12/03(月) 15:58:46 ID:rtdcxbsy
>165
アドバイス有難うございます。仰る通り一度、下書きして書いた方がいいみたいですね。
それとsageは、忘れてました。今度からは気をつけます。
167 :
名無し曰く、:2007/12/04(火) 12:38:50 ID:tEFWb5Ln
期待age
『カン仲恭、司馬一族の専横を正すべく挙兵し、進和龍、誘いを受けて挙兵に加わる』
進遼は、故郷の小ハイに帰ると、その足で依頼者の下へむかう。
「報告が遅くなったが依頼は、無事達成したぞ。」
「ご苦労様です。これが謝礼です。あっそれと聞きましたか?寿春の一件。」
「ああ。帰る途中に何度も耳にしたよ。カン丘倹と文欽が魏に叛乱を起こしたらしな。
寿春と小ハイは、近くだからこの辺りも戦に巻き込まれるかもな」
「全く迷惑な話ですよ……。」
「そうだな……」
進遼が自宅へ帰ると見知らぬ男が門前に立っていた。
「進遼殿か?」
「いかにも。どなたかな?」
「それがしカン丘倹、字を仲恭と申す。」
「カン丘倹!?寿春で叛乱を起こしたあの……」
「進遼殿!単刀直入に申す。我が陣営に来てもらえぬか?」
「魏への叛乱に加担しろと……?」
「確かに世間の目から見れば、我らの挙兵は叛乱に見えよう。しかし我らは私利私欲をもって挙兵したのではない!
魏の帝室を蔑ろにする司馬一族を打倒すべく挙兵したのだ!
進遼殿、ここへむかう途中、貴公の評判を度々耳にした。文武を兼ね備えた逸材であると!
その確かな知略をもって我らの悲願を成就させてくれ、頼み申す!」
カン丘倹は、深く頭を垂れた。
進遼は、考え込んだ。
(どうやら義兄者達の下へは行けなくなったみたいだな……。)
「……仲恭殿の意志、よく分かりました。この進遼、寿春に参りましょう」
「おお!進遼殿、有難い。」
こうして進遼は、寿春の挙兵に加わることとなった。
司馬一族との長い戦いの始まりでもあった。
『進和龍、草莽の士を寿春に引き入れ魏との戦に備える』
寿春に到着した進遼は、早速政庁に赴く。
先に挙兵に加わっている文欽、文鴬、文虎に自己紹介をすませると、
カン丘倹が進遼に問う。
「さて進遼、これから我らは、いかにすべきか考えを述べてくれ。」
「はい。まずは軍備を早急に整えなければなりませぬ。それと人材の充実です。
私は以前、各地を放浪しておりました。その時に知り合った勇士や賢士に呼びかけようと思います。」
「あいわかった。進遼は人材を、それ以外の諸将は軍備を整えよ」
進遼は人材を求め陳留にいた。
「おお、ここに居られたか蒙岳殿!」
その男は、歳にして四十半ば、巨躯で手には巨大な矛をもっていた。
「その声は、進遼ではないか!敵討ちは済んだのか」
「ああ、今日、話があってそなたの下に参った。そなた、よく強い敵と戦をしたい、とよく言っておったな。」
「敵は誰じゃ?」
「曹魏!」
「曹魏が相手か!不足はない!」
「ならば今から、それがしと寿春へ参ろう。」
「寿春と申せば、叛乱軍の本拠ではないか!お主一体……?」
「今そこで軍師をしておる。」
「なんと!?よし分かった、寿春へ行こう!」
こういった具合で進遼は各地の草莽の士に声をかけた。
それから二ヶ月、唐彬、周旨、張悌、蒙岳、華循、秦久、何無傷、田旺、文正、夏蓋
の勇士や賢士が寿春に集った。
「うむ、頼りがいのある猛者が集まった。」
カン丘倹が人材の充実ぶりに喜んでいると、斥候の兵士が息を切らせ政庁に走り込んできた。
「魏が大軍をもって、ここにせまって来ました!!」
170 :
名無し曰く、:2007/12/05(水) 22:12:22 ID:roFdfgEQ
進遼リプレイを書いてた者です。
キーボードが突如、壊れてしまったため妙な終わり方になってしまいましたが、続きを言うと、
籠城戦で巍を迎え撃つ、という展開になります。
駄文すいませんでした。勿論、続きは頑張って書きます。
張バク「ええぃ、囲まれただと! ふざけるなっ!」
夏侯淵「形勢は不利か、救援を願う!」
中央の砦は黄巾軍が優勢であった。夏侯淵が出した救援に、別の砦を守っていた夏侯惇が反応する。
砦から出撃し、中央の砦へと救援に向かったのだ。
黄巾軍はこの動きを機敏に察知すると、すぐさま軍勢を送り込み、がら空きとなった砦を占拠した。
管亥らの狙いは正面突破ではない。敵を包囲し、城へと追いやることであった。
管亥「ここまでは手筈通りだな」
劉ヨウ「しかし、何があるかは分かりません。相手はあの曹操です」
管亥「ああ、分かってる」
ゾウ覇「張バク、夏侯淵の部隊を撃破し、中央の砦を陥落させました」
管亥「……そうか、残りは一つか」
残る砦は曹仁が守る砦ただ一つ。
しかし、その砦でも多くの黄巾軍が包囲しており、まさに風前の灯火であった。
包囲による一斉攻撃で、曹仁の部隊は壊滅し、残った砦も黄巾軍が奪取した。
この包囲網の完成に、焦ったのは程cであった。
敵の作戦を読み違え、まさか包囲作戦であるとは露ほどにも思っていなかった。
程c「……これは私が敗因です。後のことは、荀ケ殿にお任せ下さい」
曹操「……分かった、死ぬなよ」
程c「……最善は尽くします」
程cの部隊が出撃したものの、曹操軍の前線部隊は既に壊滅していた。
残っていた陳宮の部隊も壊滅し、曹操軍の死屍が累々と戦場に斃れていた。
前進を重ねる程cであったが、前方に対する注意を疎かにしていたのか、黄巾軍の奇襲を受けた。
管亥「そろそろ……だな」
劉辟「敵も退くか、へへっ追撃は俺に任せな」
程cの部隊も壊滅し、士気が激減した曹操軍は撤退を試みる。
それでも、戦場に残存していたのは曹操の部隊のみであった。
必死に追撃する黄巾軍ではあったが、愛馬絶影を駆って逃げる曹操は速かった。
結局、陳留への入城を許したが、黄巾軍はすぐさま陳留を包囲した。
曹操「思わぬ敗戦であった。策を申せ、荀ケ」
荀ケ「酷いやられようですな。これでは、満足な作戦を立案することは難しいかと」
曹操「それでもやるのが、お前の仕事ではないのか?」
荀ケ「ええ、分かっています」
新たに荀ケを参軍にして、曹操は陳留守備の指揮を取る。
黄巾軍は日中夜問わず、城壁を乗り越えて攻撃を仕掛けてくる。
荀ケらが奇襲を試みたものの、それらも悉く読み通されていた。
確かに多勢に無勢、満足な作戦を実行することはできず、ただ黄巾軍の兵糧切れを狙うのみであった。
しかし、それも難しかった。現に多数の黄巾軍が陳留内に侵攻してきている。
曹操「フフ……曹孟徳も落ちぶれたものだな。
荀ケも居らぬか……しかし、だ。俺はまだ諦めた訳ではない。
どのような逆境においても、俺は諦めん……俺には為さねばならぬことがあるからな」
管亥「そこの弱音を吐いた奴。お前が曹孟徳と見受けた。大人しく降伏しろ」
曹操「フン、馬鹿が……俺が簡単に降伏すると思うな」
管亥「やはり曹操か。驕慢児曹操よ、己の終末くらい察しろ、潔く死ね」
曹操「黄巾軍というものは、戦の方法だけでなく、思想まで欠落しているものだ。
何人たりとも、己の命を最後まで粗末にしないものだ。生きていれば、機会は必ず巡ってくる」
管亥「ハハ、確かに貴様は曹孟徳だ。俺は黄巾軍を統べる管亥だ。
この陳留は確かに俺たちが攻め取った。それは、黄巾軍再興のための布石ってことだな」
曹操「乱を起こし、無闇に中華の地を疲弊させるのが、お前たちのやり方なのか?」
管亥「腐敗しきった王朝に何が残っているって言いやがるんだ。
そんな残りカスに如何ほどの力が残されているんだ、ってな。地獄で会おうぜ」
曹操「楽しみにしている。もっとも、お前が来た時は俺が地獄を統べているだろうがな」
管亥「俺としても楽しみだ。またお前を倒してやるよ」
曹操「フン、せいぜい死に急ぐことだ。さもなくば、地獄は俺の世だ。
俺は漢のように甘くはない。揺るぎない俺の世になる前に、死ぬことだな」
曹操は討ち取られた。その臣下も降伏した者を除いて、首を刎ねた。
地獄にまで曹操に付き従おうと言うのである。ならば、その望みを叶えてやろう。
そして、地獄で待つ曹操はあの世を支配し、手中に収めているであろう。
ならば、それをまた奪い取るまでだ。管亥は降った将軍に一言皮肉を言ってから、軍に加わるように命じた。
陳留を支配した管亥は、ありったけの物資を許昌に移した。
誰も治めていなかったその地を新たに根拠地としたのだ。
陳留では、河北の雄である袁紹と隣接することになる。新たに加わった陳宮がそれを諌めたのだった。
同じく降将の張バクも、袁紹とは面識があり、その恐ろしさを知っていた。
それらの意見を統合した結果、許昌へまで転進することに決めたのだった。
陳宮「許昌は戦乱を避けた賢人があつまっていると聞きます。一度、探索してみるのも宜しいかと」
管亥「賢人など煩わしいだけだがな。名士は己を誇るのみだ。ああ見えて、自己顕示欲が強い」
陳宮「しかし、名士を引き連れることによって、民衆の考えも少しは変わりましょう」
管亥「……仕方ないな」
長い間、誰も治めていなかった都市であるから、さほど発展はしていなかった。
それでも、荒廃した街というだけではなく、ただ静かな街だった。
戦乱を避けた賢人が集まる、そう言われるのも尤もであった。
管亥が街を散策していると、一人の男に出会った。色白で、みるからに病弱そうな男であった。
しかし、心根がしっかりしていそうな男であり、好感が持てた。
管亥「失礼だが、名は?」
郭嘉「姓を郭、名を嘉、字を奉孝。何か文句でも?」
管亥「奉孝先生、ですか」
管亥にその気はなかったのだが、思わず膝を屈し一礼する。
それを見て驚いたのは、郭嘉であった。
郭嘉「お顔をお上げ下さい。管亥殿、私などにお構いなく」
管亥「何故……俺の名を?」
郭嘉「見ていれば分かります。しかし、奉孝先生と言ってみたりして、何かあったんですか?」
管亥「いや、俺にも分からん。だが、自然とそうなっていた」
その知謀は刃の如く鋭かった。管亥はこれが軍師というものだと実感した。
先の大乱の折は、この軍師の役割を果たす者が居なかった。それも敗因の一つだと思っていた。
陳宮も有能な作戦参謀ではあったが、大局眼というものが備わっていなかった。
管亥が強く感じていた不満は、郭嘉との出会いによって解消されようとしていた。
管亥「単刀直入に言う。俺の元で、黄巾軍の軍師をしてくれないか」
郭嘉「断れば?」
管亥「殺す……のではなく、何度も説得を試みるまでだ」
郭嘉「おおよそ人にものを頼む態度ではありません。が、微力ながら力はお貸ししましょう」
管亥は軍師を手に入れた。それから、相次いで黄巾軍へと参画する者が現れてきた。
鍾ヨウ、陳羣、いずれも高い名声を誇る、名士であった。
黄巾軍には欠落していた占領地の統治というものが、彼らの手によってなされた。
しかし、ここで事態の暗転を報せる伝令が入ってくる。
郭嘉「どうやら、陳留は袁紹の手に落ちたようですな」
管亥「空き家だ。仕方がない、で奉孝先生は如何考える?」
郭嘉「このままでは領地が寸断されます。いまだ、我が領内には数多くの人材が眠っています」
管亥「……ショウを攻め取るのか?」
郭嘉「ご名答、そして領土を繋げます。それから、揚州へ」
郭嘉が示した作戦は、今の領内に居る人材を掻き集めることであった。
そのためには、寸断された領土を取り戻すことが必要不可欠であった。
まずショウを占領し、それから人員の確保に努める。
そうしてから、本拠地を揚州に定め。その地で勢力を蓄えると言うものであった。
中原では袁紹が力を伸ばしてきている。直接ぶつかるまでには、機は熟していない。
陳宮「揚州ならば、呉に居る厳白虎なる賊を除けば、ほぼ誰も治めておりません」
郭嘉「更にかの地の付近には、劉表しか大きな群雄は存在しておりません」
陳羣「平和に慣れた荊州の軍勢は、攻めるのにも容易いことでしょう」
郭嘉「時期が来れば、再び中原へと進出します。それまで、力を蓄えるのです」
管亥はそれを呆然と聞いているのみであった。
作戦とは、軍師とはこれほどまで考えが及ぶ生き物であったと言うのか。
ただ、侵略するのみであった軍勢に知恵が付く。それだけでも、大きな前進であった。
もはや残党ではない。管亥たちはそれを確信した。
袁紹によって寸断された領土を立て直すため、管亥らはショウに出兵した。
戦は簡単だった。黄巾軍には大陸でも名を馳せた曹操を破ったことで、少なからず自信が付いていた。
黄巾軍は、闘うことを忘れた孔チュウらの軍勢らが敵う相手ではなくなっている。
いつもの通り、降伏する者は迎え入れ、それを拒む者は斬り捨てた。
管亥「奉公先生、次は何処へ向かうんだ?」
郭嘉「寿春へ攻め込むが上策かと、そこで善政を敷き、付近の領地を制圧します」
管亥「長くなりそうか?」
郭嘉「内政の効果というものは、一朝一夕に上がるものではないのです」
管亥「愚問だったようだな……」
今回の戦で唯一降伏してきた男、許チョという男に管亥は引見した。
獰猛な虎のような男ではあるが、殺気は感じられなかった。
ただ、戦場で見たときは凄まじい存在感を放っていた。郭嘉が混乱させなければ、こちらの被害も大きかったであろう。
いや、こうして捕らえることは出来なかったかもしれない。
許チョの武勇も凄いが、その武勇を知で薙ぎ払う郭嘉に、管亥は改めて尊敬の念を抱いた。
許チョ「某からは何も申すことは御座いませぬ」
管亥「好きにしろ、それから……これからは俺の傍に控えていろ」
許チョ「命に代えましても、管亥様をお守りせよと?」
管亥「言ったはずだ、好きにしろとな」
ショウには大量の物資が運ばれてくる。この物資を持って、管亥は寿春へと進出した。
その頃、郭嘉が登用を試みた成果は、着実に表れてきていた。
張紘と並び、二張として名高い名士の張昭を始め、多くの者が管亥に付き従っていた。
そして、新しく支配することとなった寿春の地でも、郭嘉の政策は変わらなかった。
劉表との戦いで討死した孫堅の遺児である孫策とその一党が、こぞって管亥の臣下となったのだ。
郭嘉「揚州を制せば、自ずと天下は見えてきましょう」
管亥「……どうやら、奉公先生の言葉に間違いはねぇみてぇだな」
管亥は益々郭嘉に尊敬の念を抱き、絶対的な信頼を郭嘉へ置くようになっていった。
陳宮「はぁ、あれは間違いありません」
陳羣「僥倖です。これはまさに天が導いたことです」
管亥「しかし、なぁ……」
新たに庇護を求めてきた孫策は、孫堅の形見である玉璽を保持していた。
陳宮や陳羣らは、それを管亥に差し出せと孫策に命令することを提言してきた。
しかし、当人が乗り気ではない。管亥にとってみれば、玉璽など何の魅力もない。
管亥「俺は太平道の復興を目指しているんだぜ。漢朝の証なんて要るか?」
陳羣「あの玉璽は秦の始皇帝が作らせたものです。天下に覇を唱えるつもりでしたら、必要です」
管亥「分かった……だが、孫策が断れば、この話はもう言うなよ」
陳羣「彼ならば断らないでしょう。彼なりに打算があるかと」
管亥「駆け引き、ってか?」
陳羣が予想していた通り、孫策は簡単に玉璽を管亥に渡すことを承諾した。
ただ、孫策が気持ちよくはないのは当然であろう。管亥は代わりに厚遇を約束した。
玉璽、噂には聞いていた。洛陽で孫堅が拾得し、持ち帰ったものであるということは。
だが、勿論のこと実際に見るのは始めてであった。
郭嘉「威厳が備わりましたな」
管亥「そうか? 俺はそうは思わんがな」
郭嘉「――いや、私も思い過ごしたようです」
管亥「な……っ!」
慇懃無礼にそう言ってのけると、郭嘉は微笑んだ。久々に平和な時間が流れていた。
寿春の街は月ごとに発展していき、管亥の元には全土から武将たちが集まってくる。
全員が全員、黄巾の御世を望んでいる訳ではないであろうが、大きな力にはなってくれるだろう。
管亥は充実を感じていた。ただ、この平和も仮初でしかないことは本人がよく知っていた。
寿春が多くの兵員を抱えることになれば、いずれ寿春のみでは賄いきれなくなる。
そうなった時が、管亥が再び勢力を拡大する時である。
管亥「奉公先生、俺が天下を取った時、貴方はどうするつもりなんだ?」
郭嘉「さぁ、分かりません。今から先の話をしても、仕方がないとは思いませんか?」
管亥「俺たちはあくまでも黄巾党、そういや……新しく教祖を迎えねぇとな」
郭嘉「教祖……ですか」
寿春から軍勢が建業へ向けて出発した。誰も治めていない土地であるから、簡単に占領することができた。
管亥は建業に移り、寿春は孫策と共に下ってきた、程普に任せることにした。
建業にも人材は溢れていた。ここでも多くの武将を登用した。今の黄巾党の勢力は目を見張るものがある。
警戒感を持ったのか、袁術や劉表がしきりに交友を求める使いを出してくる。
郭嘉「我らに利があるものであれば、貰っておきましょう」
管亥「しかしよ、程普は盧江を攻撃するつもりだぜ」
郭嘉「所詮、黄巾党は黄巾党。漢から見れば、無法者に過ぎないのです」
管亥「まあ、同盟でも結ばない限りはな。いくら友好関係を築こうたって無理か」
建業は荒れていたが、発展性には大いに期待できる土地であった。
今まで誰も統治していなかったせいで、その有効さに気が付くものが居なかっただけなのである。
管亥に従っている、有能な官吏が来てからというものの、建業は街が拡大し、田も増えていった。
陳羣「そろそろ、呉に出兵する潮時かと。建業の開発も、進んで参りました」
張昭「厳白虎なる賊徒が支配し、賊が跋扈しているようです。彼らには少々勿体なき土地に御座いますな」
郭嘉「その前にお伝えしたい儀が。程普殿が盧江に出兵し、見事勝利を収められました」
管亥「まあ、待て。ゆっくり話せ、それも一人ずつだ」
管亥軍の勢力拡大は、留まる処を知らない。まず厳白虎なる蛮族が支配する呉を解放した。
厳白虎の一党は、降伏を拒否したため、問答無用で頸を刎ねた。
黄巾党も無法で知られるが、今は違う。しかし、厳白虎の一党は呉で暴れまわっていた。
一味の首を晒しておけば、今まで虐げられた人民がその首に石を投げつけていたという噂まで流れる始末であった。
荒んだ呉を立て直すため、新しい太守には張昭が選ばれた。
巌のように厳しい男ではあったが、政道に誤りはなく、人民もそれによく従った。
郭嘉「劉表ともいよいよ戦端を開きましたな」
管亥「ああ、そうだな。寿春は魯粛に任せておけば事足りるな?」
郭嘉「問題ないでしょう」
盧江にはそのまま程普が太守として赴任し、寿春の新しい太守には魯粛が任じられた。
治めていた徐州は、無人であったから袁紹に攻め取られてしまったが、管亥に何ら未練はなかった。
肥沃な揚州、荊州を取れば、一大穀倉郡である河北を治める袁紹にも充分対抗できると郭嘉が言ったからだ。
黄巾軍は荊州へと軍を進める。
郭嘉「厄介なことになりました。程普殿が柴桑に攻め入ったようです」
管亥「どこが厄介なんだ?」
陳矯「我が軍は大きくなったといえども、武将数はまだまだ不足しております」
陳矯、建業を支配した時に参入してきた武将で、政治に明るかった。
郭嘉曰く、ゆくゆくは名太守となる器があるらしく、手元に置いていた。
後ろでは許チョが聳えている。もっとも、許チョは政治には疎く、興味もない。
ただ、管亥の警護を欠かさず行っているのみだ。敵に廻せば恐ろしいが、味方になれば頼もしいことこの上ない。
陳羣「柴桑は劉表領でしたが、それも先日攻め取ったばかり。事実上、空白地と見て差し支えないかと」
管亥「寿春の武将を送り込めば、何とかならねぇのか?」
陳矯「寿春は袁紹に対する備えで御座います」
管亥「動かせねぇってことか……なら簡単じゃねぇか」
郭嘉「棄てますか?」
手が廻らないのであれば、棄てる。徐州と同じような統治方法を管亥は選択した。
程普たちは攻め取った柴桑から、元の盧江へと戻った。
ただ、柴桑を攻め取った利益と言うものは、意外と大きいものがあった。
先に帰順した孫策の弟である孫権が、管亥に降ったのである。
管亥「あれは大器だな。俺とは比べるのも失礼、ってな」
孫策「仲謀がですか?」
管亥「おうよ、あれで玉座に座らせて、玉璽を保持し、御衣を着れば……間違いなく皇帝だな」
郭嘉「それでは、君主を交代なさいますので?」
孫策「そうなれば、俺は皇帝の兄と言うことになりますな」
管亥「おい、馬鹿なことを言っちゃいかん。あくまでも、俺は仮初の君主だ」
管亥はあくまでも、黄巾党の再興を志しているのみであった。
自分が中華を統べようというような野望はなく、またそのような器量もないと思っていた。
ここまで発展できたのも、郭嘉という軍師が来てからであり、荊州侵攻は程普と魯粛に一任している。
ただし、そこまで任せ切れられるのも一つの才能である。
郭嘉「管亥様は戦場に出るだけで充分で御座います」
管亥「奉公先生は俺じゃなくて、俺の兵士に期待してるってことか……」
郭嘉「相手を威圧すれば、戦も捗りますからね」
急報が入る。盧江の程普の軍勢が江夏へと侵攻し、勝利したと言う報せが。
書き溜めていた分はここまで。
展望は開けてきましたね。袁紹だけが心配……。
180 :
名無し曰く、:2007/12/08(土) 01:07:12 ID:kchXZAMJ
暴虐黄巾軍があれよあれよという間に知謀の士に乗っ取られていったw
内政不要のままどこまで突き進めるかも楽しみにしていましたが
もはや部下が勝手に仁政を布いてしまいますね。
そうなると、あとの期待は管亥の身の振り方です。楽しみにしていますー。
『進和龍、寿春で魏を迎え撃ち大いに武名を轟かす』
軍議が始まった。
斥候の兵士「洛陽と陳留の魏軍がここにむかっております。まず陳留の客軍は3万。
夏候威と夏候応が指揮しております。洛陽の本軍は11万。司馬師、王シュン、
楽チン、張球、それと魏帝自らも出陣しております。」
カン丘倹「なに!?陛下が」
カン丘倹は、愕然とする。
進遼「司馬一族打倒を大義名分に掲げる我らに対し、この戦を親征に仕立てあげることで
我らを賊軍とする……司馬師の策略でしょう。」
カン丘倹「おのれ司馬師め!進遼いかにして戦う!」
進遼「寿春の地形を見ますれば東南に森があります。私が城外に出て森に兵を伏せ、敵を誘き出し攪乱しましょう。
他の諸将は、通常の籠城戦でよろしいかと」
カン丘倹「よし!それで迎え撃つ。皆の者ただちに配置につけ!」
一方、魏の陣営
曹芳「ち、朕は本当に大丈夫であろうな……?」
司馬師「心配は無用です陛下。陛下はここで我らの戦ぶりを御覧になるだけで宜しいでしょう。」
曹芳「司馬師!万事、お主に任せる。頼むぞ」
司馬師「必ずや賊どもの首級をあげてまいりましょう。全軍に告ぐ!
左翼に張球!右翼に楽チン!中央を王シュン!陳留の客軍はそれぞれの意思で三隊を支援せよ、かかれー!」
戦の火蓋は切って落とされた。
進遼は作戦通り、南東の森に兵を伏せていた。
進遼 「右翼は、楽チンか。よし森に誘きこんでやる。」
進遼は楽チンを挑発する。
進遼 「以前、蜀に捕われて墨を塗られた楽チンではないか!また墨を塗られに寿春に参ったようだな!」
楽チン 「おのれ〜!そのそっ首叩き落としてくれる!」
楽チン軍は森の中に突入する。
夏候応 「いかん!楽チン殿の軍が我を失っておる」
夏候応軍も楽チン軍を追って森の中へ入った。森の中に入った夏候応軍は驚愕する。
楽チン軍が散々に打ち破られていたためである。夏候応がその場に倒れていた兵士に状況を聞く。
夏候応 「一体、どうしたのだ!?」
兵士 「て、て、敵の伏兵と計略によって……楽将軍は、混乱する我らを必死に落ち着かせようとされましたが、
敵将が一騎打ちを仕掛けたためこれに応じ敗れ、楽将軍は生け捕られ……」
兵士は息を引き取った。
夏候応 「いかん!早急にこの森から出ねば」
と叫んだ瞬間、進遼の伏兵が現れ夏候応軍に襲いかかった。
伝令 「楽チン軍、夏候応軍壊滅!なお右翼の両軍の壊滅を機に賊軍が一斉に城外に打って出てきているため
他の軍も壊滅寸前!」
司馬師 「なに!?」
司馬師は驚愕した。と同時に左目下の瘤の傷口が裂け目玉が飛び出る。
司馬師 「おのれ〜!」
司馬師が左目を抑えながら叫んだ瞬間、進遼軍が司馬師軍に突撃を仕掛ける。
司馬師 「何奴じゃ!」
進遼 「カン丘倹軍の将、進遼だ」
司馬師軍は、これにより壊滅。戦意に乏しい魏帝、曹芳の軍も散々に攻撃を受け敗走した。」
−−許昌
伝令 「我が軍、寿春にて敗北!」
司馬昭 「兄上は!兄上は無事なのか!」
伝令 「古傷から目玉が飛び出る重症ではありますが命に別状は、ありませぬ。生け捕られた楽チン将軍、張球将軍も解放されました。
なお陛下も御無事にございます」
司馬昭 「我が軍をここまで打ち破るとは……」
伝令 「別の報せによれば賊軍に進遼と申す将がいるとのこと。この者によって我が軍は
大打撃を被ったとのこと」
司馬昭 「進…遼…」
父、司馬イが死の間際に言った、予言を司馬昭は思い出していた。
『魏の猛攻に堪えかね寿春が陥落し、進和龍、無念を抱いて野に伏せる』
その後、魏は幾度も寿春に攻撃を仕掛けるも進遼の際立った用兵により敗北を続けた。
『寿春に和龍あり』
と人々は呼び、敵味方の区別なく進遼を畏怖する。
司馬昭は腹心のカ充を許昌に呼び出していた。
司馬昭 「遠路はるばる、すまんなカ充よ。実は話があるのだ」
カ充 「寿春の賊のことですね」
司馬昭 「そのとおりだ。進遼とかいう男が賊の中にいてな、こやつのせいで我が軍は敗北を重ねておる。
よい策はないかと思いお主を呼んだのだ」
カ充 「今のまま寿春に攻撃を仕掛ければ宜しいかと、国力の乏しい奴らのこと、いずれはジリ貧となるでしょう」
事実、寿春は相次ぐ籠城戦により限界に達していた。
(内政に力を入れたくとも、いつ魏が攻めてくるか判らない現状では軍備を優先せざるを得ない。
しかし備蓄していた兵糧も底を尽いておる。このままでは……)
荒れた田畑を見つめながら進遼はそう考えていた。
伝令 「進将軍!魏の胡奮軍が攻めてきました!」
進遼 「判った。すぐ行く」
カン丘倹は憔悴しきっていた。
カン丘倹 「存じてはおろうが寿春は限界に達しておる。なんとか魏を打ち破る打開策はないか?」
進遼 「確かにこれ以上、寿春を戦火に晒すのは危険です。私に兵3万を与えてくだされ。
蒙岳、秦久、私とで胡奮軍に野戦を仕掛けます!今はそれ以外に策はございません!」
カン丘倹 「うむ、頼むぞ!」
一方、許昌。
司馬昭 「カ充よ。奴ら胡奮軍に野戦を仕掛けてきたぞ」
カ充 「籠城に徹していた奴らが突如として野戦を挑む……やはり寿春は限界でございましたな」
司馬昭 「今こそ好機。汝南の諸葛誕に出陣するよう伝えよ。許昌の兵は私が直接指揮する。寿春を蹂躙するのだ!」
魏の胡奮軍と戦っていた進遼軍に寿春からの伝令が伝わる。
伝令 「進将軍!寿春が司馬昭軍と諸葛誕軍の猛攻にあい陥落しました!」
進遼 「なっ……無念ではあるが仕方ない全軍退却だ……」
こうして寿春の叛乱は終息した。
184 :
名無し曰く、:2007/12/12(水) 21:14:41 ID:shgiDZ//
お二方乙です。
楽しく読ませてもらってます
官亥プレイさん>文才ありますね!
初期の黄巾武将たちの影が薄くなってきてちょっと寂しい( ´・ω・)
もう統一は出来ると思うので少し遊んでみては?
進遼さん>司馬一族との決戦楽しみにしてます。
『進和龍、旧主の行方を追って江夏を尋ねる』
再び在野の身となった進遼、蒙岳、秦久の三人は、カン丘倹達の行方を追った。
「どうやら江夏に身を寄せているらしい」
行方を知った三人は、江夏へむかう。江夏に到着すると城壁に見知った男の姿があった。
進遼 「文鴬殿!」
文鴬 「進遼殿、蒙岳殿、秦久殿、三人とも無事であったか!」
進遼 「ああなんとか無事であった。それと殿は、殿は何処におられる?」
文鴬 「おそらく酒家であろう。それがしが案内しよう」
酒家につくと隅の席でカン丘倹が酒を飲んでいた。
進遼 「殿!!」
カン丘倹「おお!三人とも無事であったか」
進遼はカン丘倹の姿を見ると涙を流して言った。
進遼 「此度の敗戦、それがしの失策です……」
カン丘倹「いや、そなたの責任ではない。あの時は、あれが最善の策であった。敵が一枚上手だったのだ」
進遼 「殿……」
カン丘倹「その殿はよせ。わしも、そなた達と同様の在野の身だ」
カン丘倹は笑いながら言った。
秦久 「他の者の行方はご存知ですか?」
それを聞いた文鴬が苦々しく答える。
文鴬 「文正、夏蓋……それと、それがしの父が魏に降った。他の者は解放され、それぞれの思うままに旅立った。」
カン丘倹「文鴬、文欽をそう責めるでない。そなたの父も苦渋の決断だったのだ……」
カン丘倹は、文鴬を窘める。そして、
カン丘倹「今日は、せっかく再会したのだ。今から酒宴を開こうではないか!」
カン丘倹はそう言って店を借り切り酒宴を開く。五人も今日ばかりは再会を喜びあって大いに酒を飲んだ。
蒙岳 「進遼、お主はこれから如何するのじゃ?」
ほろ酔い加減の蒙岳が問う。進遼は暫く考え、
進遼 「まだ決めてはおらぬが、蜀に伝手がある。いざとなったらそこを頼ろう」
蒙岳 「そうか!その時は、わしも共に参ろうぞ!」
こうして酒宴は、朝まで続いた。
『諸葛公休、魏の将来に憂いて汝南で決起し、進和龍、雪辱を果すべく決起に加わる』
許昌では寿春討伐の戦勝祝いが催されていた。諸葛誕も出席していたが腹心の焦イと共に早々と退席していた。
諸葛誕 「この戦の勝利によって司馬一族の権勢はさらに強固なものとなるであろうな……」
焦イ 「司馬師の傷も癒えたとのこと。魏帝室の形骸化は、益々拍車が懸かると思われます」
諸葛誕 「呉は、なんといっておる?」
焦イ 「先日、建業に行かれた呉鋼が申すには、呉は我らの決起に協力するとのこと。あとは諸葛将軍の決断次第であります」
諸葛誕 「決起は早い方がいいな。これ以上、司馬一族にのさばられて堪るか!」
魏の正元二年、汝南。今度は諸葛誕が司馬一族打倒を掲げて挙兵した。
『諸葛誕決起!』の報は、各地に広がり、故郷の小ハイで潜伏していた進遼もこの報を知る。
蒙岳 「お〜い、進遼〜!」
進遼 「蒙岳殿ではないか!如何した……と聞くのは野暮であるな。汝南に行かれるのであろう」
蒙岳 「勿論じゃ!お主もそうであろう」
進遼 「勿論!それとカン丘倹殿の手紙によれば、散らばっていた旧寿春の同士達も汝南へむかうらしいぞ!」
蒙岳 「武者奮いがするのう!」
進遼 「ああ、そうだな!」
(この刻を待った。寿春の無念を晴らしてやる!)
進遼は、そう心に誓った。
187 :
名無し曰く、:2007/12/15(土) 14:47:38 ID:lAoPwgJR
劉封リプの続きを読みたいです。
『諸葛公休、寿春の残党を出迎え、曹魏、矛先を蜀漢に向ける』
汝南。
カン丘倹等、旧寿春の残党が汝南に入ったという報が伝わると、諸葛誕は自ら出向き彼らを歓迎した。
諸葛誕 「旧寿春の勇士達よ、よくぞこの汝南に参られた!司馬一族を打倒すべく共に戦いましょうぞ!」
カン丘倹 「諸葛誕殿、出迎え忝い。今日から力の限り貴方を支え続けましょう!」
二人は両手を握り合って再会を喜んだ。
カン丘倹 「諸葛誕殿、この者が進遼です。」
進遼 「進遼、字を和龍と申します」
諸葛誕 「おお、そなたが進遼か!寿春での武名は聞及んでおる。宜しく頼むぞ」
進遼が自己紹介を済ませると伝令が入ってきた。
伝令 「魏軍来襲!大将は王基。その数およそ五万!!」
諸葛誕 「焦イ、急いで呉に援軍を求めよ!他の者はただちに戦の用意だ!」
進遼(ほう、すでに呉と盟約を結んでいるとはなかなかのものだな……)
進遼は新しい主君の手際の良さに関心した。
洛陽。
カ充 「汝南に攻め入った新野の王基軍が敗れました。報せによれば寿春の残党が加わっているとのこと。その中には……」
司馬師 「進遼か!」
司馬師は苦々しく言う。
カ充 「はい。それと諸葛誕は呉とも盟約を結んでいる様子。今回の賊は寿春と違って鎮圧に難儀しますな。」
司馬昭 「兄上、いっそうのこと蜀を攻められては如何であろう。」
司馬師 「蜀を?」
司馬昭 「今、蜀は姜維の北伐の強行によって国力が疲弊しきっておる。また成都は宦官が蔓延っておりその内情は腐敗の一途を辿っておる。
我らが総攻撃を仕掛ければ今の蜀は、ひとたまりもなかろうぞ。」
司馬師 「よし、ただちに長安の郭ワイに伝えよ。これより蜀に総攻撃を仕掛ける!この遠征で蜀との因縁に終止符を打つのだ!」
魏の甘露二年。魏はついに蜀討伐に出た。魏の猛攻によって漢中と武都が陥落、姜維は剣閣まで撤退を余儀なくされる。
『進和龍、諸葛公休に秘策を進言す』
進遼が田旺と共に農事に従事していた時、漢中陥落の報せが伝わった。
進遼 (義兄達は無事か……良かった。)
と進遼は安心した。
田旺 「確か進遼殿と蜀の姜維殿は義兄弟でしたな。」
進遼 「ああ。拠点を梓ドウに遷し剣閣で抗戦しているとはいえ肝心の成都が厭戦気分という。
このままだと蜀は魏に屈するだろう。そうなれば汝南や呉も危ない。なんとかならないもの……」
そう言いかけた時、進遼に閃くものが頭に浮かんだ。
進遼 「今すぐ政庁へむかおう。殿や諸将に献策したい儀がある!」
田旺 「判った!」
諸葛誕及び諸将が政庁に召集された。
諸葛誕 「進遼、献策したい儀があるそうだな。」
進遼 「はい。蜀の姜維が統治する梓ドウを離反させ蜀に対する我が軍の橋頭堡といたします!」
進遼の策に周囲がどよめく。
諸葛誕 「そなたと姜維ならびに夏候覇が義兄弟というのは存じておる。して梓ドウを奪って如何するのだ」
進遼 「梓ドウを奪った後、我らは呉領を横断し蜀の永安、江州を制圧。梓ドウの姜維軍と合流した後、
魏に先んじて蜀を滅ぼす。そして新たな三国の鼎立を形成する。言うなれば新・三分の計です!」
この壮大な献策に周囲がさらにどよめいた。
焦イ 「そんな火事場泥棒のような真似を蜀と同盟している呉が見逃すわけなかろう!」
進遼 「呉が恐れることは、巴蜀の地が魏に奪われること。そしていまの蜀では魏の猛攻に抗う力はない。
呉は我らが出兵を黙認するだろう」
文鴬 「しかし魏よりも先に蜀を滅ぼせるのか?」
進遼 「魏の本軍は剣閣でもたついておる。そして蜀は梓ドウの姜維軍以外は戦意に乏しい。なんとかなるはずだ」
華循 「我らが永安に出兵している時、この汝南はどうするのだ?魏は必ずやこの隙を狙いここに攻めてこよう」
進遼 「汝南は棄てる!」
進遼はきっぱりと言い切った。
進遼 「この策は急を要します、そしてこの策以外に我らが活路を開く道はありませぬ!殿、決断を!」
諸葛誕 「判った、そなたに全てを任せよう。しかし汝南を見殺しにしては、
私についてきた汝南の民に申し訳が立たん。そなたが巴蜀に出兵している間、魏と一戦交えよう。
それがこの地を統治した為政者としての責務だ。」
民を想う、諸葛誕の言葉に進遼は感動した。
進遼 「判りました!必ずやこの策を成功させてみせます!」
力強くそう言うと進遼は急ぎ姜維がいる梓ドウへむかった。
都市は潤沢し、兵もよく訓練され、黄巾軍とは思えない治政が続いていた。
領地には多くの武将が集まり、その勢力は河北の覇者である袁紹と比べても遜色はなかった。
劉辟「最近は暇だな」
管亥「ああ、俺らに出る幕はねぇよ」
キョウ都「へへ、今じゃ文官が牛耳ってるからな」
管亥「牛耳る、などと言う言葉を知っていたのか? こりゃ驚いたな……」
キョウ都「そこまで馬鹿にしなくてもなぁ」
始めは三人だった。蝗のように徐州を襲い、蝗のように去っていった。
かの地も、今では袁紹が治めている。荒れ果てた地も、多少は改善されているだろう。
疾風迅雷、瞬く間に中原を攻め荒らし、揚州へと居を構えた。
それからは、付随してきた将兵たちによって、未開の地とも言えた揚州が開発されていった。
管亥「随分と変わったもんだ……数年のうちに俺も丸くなった」
劉辟「まあな、君子とは豹変するものだと言うしな」
キョウ都「また難しい言葉だな……誰からだ?」
劉辟「軍師殿だ」
君子とは間違いがあれば、すぐにその過ちを正す。
その過ちを繰り返さぬために、君子は豹変する、すなわち変わったというのだ。
粗野で野放図だった管亥も、今では揚州の太守である。変革は自然と求められる。
いつまでも、黄巾残党ではいけないのだ。
劉辟「再三言ってくるが、官位は要らねぇのか?」
管亥「あんなものに貢いでも仕方ねぇよ。俺たちは俺たちだ」
劉辟「まあ、叛乱を起こしている奴らが、官位を強請るってのはな……」
管亥「そういうことだ」
陳羣や張昭らは官位を貰うように再三勧めてきた。
しかし、自分たちはあくまでも黄巾党、そういった誇りのようなものからか管亥はそれを拒み続けていた。
漢朝に一度でも朝貢してしまえば、それはただの内部分子にしか過ぎない。
すなわち、結局は漢朝の配下だったのだとの言い訳を許してしまうことになる。
後々に語り継ぐべきことは、腐敗した王朝を潰したのは黄巾党であると伝えること。
学はないが、管亥ははっきりとそれを意図していた。
いよいよ出立の日、中原再攻を迎えて、管亥は思った。
袁紹さえ、袁紹さえ叩き潰してしまえば、大陸は手中にあると。
この山場を越えれば、後はもう坂を一気に駆け下るのみであると。
ただ、その山場は果てなく、険しい山岳地帯なのであるのだと。
郭嘉「下ヒ侵攻は、疾風の如く速やかに終わらさなければなりません」
管亥「分かっている。すぐに出発するさ」
郭嘉「袁紹の出鼻を挫く、意気消沈している間に中原を席巻してしまうのです」
その頃、下ヒは束の間の平和を享受していた。
隣接する管亥からは、度々友好を求める使者が来ていたと言うからには、戦う意思はないのであろう、と。
涼州や益州に軍勢を割き、徐州の守りは比較的手薄となっていた。
陳琳「……馬鹿な、それは間違いであろう」
呂翔「いえ、確かに黄巾軍を見たとの報せであります」
陳琳「……そんなことはない。あってたまるものか……」
友好を装っていたのは、仮面だったというのか。
確固たる同盟は築き上げてはいなかったが、貢物を乗せた車が訪れていたではないか。
物見の報告によれば、敵勢は10万名を軽く超えているという。
陳琳「……小沛に応援要請だ。何としてでも、この地を守りきる」
孔融「汝南も攻撃を受けているとのこと。これは勝算はありませんぞ」
陳琳「……それでも戦うのみだ」
武官という武官は、涼州戦線へと駆り出されていた。
精強な騎馬軍団に対抗するためには、有能な武官に兵を率いさせるのが一番であった。
領土も荒廃していたので、徐州や中原には多くの文官が出向していた。
ある意味では、蝗のように去って行ったことの僅かな恩恵が、これにあったと言えるだろう。
歴戦の黄巾軍に、文官が率いる軍勢では到底勝ちを望むことはできないであろう。
管亥「他愛もないことだ。袁紹とはこの程度の男であったのか」
郭嘉「……この程度の考えしか及ばぬのでしたら、河北は他人が治めていたでしょう」
管亥「油断は禁物、か」
――下ヒ陥落。
下ヒと小沛が陥落した。すなわち、それは徐州失陥を意味する。
この報告は早くも、袁紹の元へと伝わっていた。
袁紹「……なるほど、生存者はなしか」
田豊「恐らくは降伏するもの以外は、全て斬られておるのかと……」
袁紹「ああ、そのようなことは言わずとも良い。しかし、参ったな。両局面に敵を抱えているとは」
安泰とも言えた河北の他に、中原を席巻し、荊北、司隷に及ぶまで袁紹の領土は広い。
その分、敵を多く抱えているとも言え、危ない綱渡りをしている状況下にあった。
涼州の呂布、荊州の劉表と袁術、そして揚州の管亥。
偶然が重なって、袁紹は十重二十重にも囲まれている状況となってしまった。
袁紹「呂布はいい、まず荊州を吸収したい」
田豊「しかし……それでは中原を支えきれません。それに、呂布も動きます」
袁紹「……荊州を取らねば、確実に管亥が増長してしまうではないか!」
田豊「袁紹様、お気をお静めください。お身体に障ります」
このところ、袁紹は体調を崩していた。田豊は袁紹の急逝を一番恐れていた。
どうやら、袁紹は後継者を三男の袁尚に据えたいと思っている。それに、長男の袁譚が反撥していた。
歴史を見ても、兄弟相克がいいことだとは誰しもが思っていない。
しかし、当事者となればそのような冷静な判断ができず、失敗を繰り返してしまう。
はっきりと後継者を指名すれば、そのような混乱は起こらないはずだ。
田豊「袁紹様のお身体は、もはやお一人のものではありません。河北を統べる、王のお身体なのです」
袁紹「……分っているさ」
袁紹が先頃、魏王を称するようになってからというもの、慶事は起きていない。
逆に将来を不安視させるような、不吉なことばかりである。
徐州の失陥と将兵の全滅、局地戦における敗退――心ない者は、袁家の終末を噂し始めた。
袁紹「……郭図を呼べ」
田豊と並んで、重用している参謀の郭図が入ってくる。
彼も有能な参謀ではあったが、軍師である田豊と比べると大きく器量に欠けていた。
しかし、能弁で袁紹に阿っていたため、重用されていた。
袁紹「郭図、徐州を失った。方策を考えよ」
郭図「この際です。呂布とは誼を通じ、管亥との戦いに集中するべきです」
袁紹「……ほう」
袁紹が食いついてきたのを見ると、立て板に水の如く郭図が捲くし立てる。
その後ろで、田豊は黙して何も語らない。ただ、目をずっと閉じたままにして。
郭図「彼らも戦いを臨んではおりません。益州の劉璋との戦いが控えております」
袁紹「……呂布も益州に覇を唱えたいか。しかし、それでは……」
郭図「益州は天然の要害、呂布と言えども容易くは制圧できないでしょう」
袁紹「その隙に管亥を突くのか?」
郭図「いえ、荊州を突き国力を更に高め、管亥に当たるのです」
袁紹は僅かに疑問を持った。荊州を制圧するまではいい。が、その実りは果たしてあるのだろうか。
確かに肥沃な土地であり、荊州を版図に加えれば、領土は潤沢する。
だが、それは新たに益州との隣接をすることとなり、呂布と誼を通じるのであれば、いい印象は持たれない。
荊州を制圧すれば、新たに劉璋という大きな敵と対峙することになるのである。
田豊「ご心配召されますな。劉璋と言えども、呂布に手一杯でしょう」
袁紹「そうか……」
漢中に粘っている五斗米道の張魯にすら、苦戦している劉璋軍である。
西涼の猛兵とあらば、地の利で防ぎきるのが精一杯であろう。
つまり、どちらも眼前の敵で力を殺がれ、袁紹は自由に兵士を動かせるとも思えた。
袁紹「……揚州を取ってしまえば、後は容易いか」
郭図「恐らく、呂布も劉璋も多大な疲弊をするものだと思われます」
田豊「さすれば、我が方に利があるかと」
袁紹「ならばよし、それを指針と致そう」
ここに袁紹と呂布との同盟が結ばれることとなった。
敵対勢力だと思われていた袁紹と呂布の、突然の同盟に大陸は震撼することとなった。
管亥は郭嘉の言った、袁紹の本気――それを垣間見たような気がした。
ゾウ覇「懐かしいな、また徐州に戻ってきたのか」
劉辟「ああ、あん時ゃ戦略性の欠片もなかったがよ」
ゾウ覇「今じゃ立派な軍隊だ。でも、俺らみたいなのも居るって訳だ」
劉辟「まあ、大将があれだからな」
最初は脳まで筋肉でできているような、粗野なものばかりだった。
それが、いつの間にか中枢に立派な文官が存在し、軍の規律も厳しく、普通の国となっていた。
それまでは、盗賊団が統べるような異常な国――とも言えない不可思議な存在だった。
管亥「分っているよな。もうそろそろ学習する頃だぜ」
キョウ都「へぇ……ですが」
管亥「ですが、じゃねえよ。全く……いい加減にしろ」
キョウ都「…………」
管亥「……分った。俺も言い過ぎた。だがな、お前に期待しているからこそ、厳しくもなるもんだ、ってな」
徐州攻略戦においても、敵の虚報に引っかかって、キョウ都は部隊を撤退させた。
兵糧庫が燃えている、本陣を敵別働隊が突こうとしている――。
情報に踊らされている自覚がないだけに、症状は重い。全てを信用しすぎてしまうのだ。
管亥「お前は意外と真っ直ぐなんだ。過ぎたるは及ばざるが如し、って誰かが言ってたそうだ」
キョウ都「というと?」
管亥「正直すぎるのも考えもの、ってことよ。少しは疑え」
キョウ都「……分りやした。次こそは戦いに参加してみせますよ」
管亥「――おうよ」
もはや戦いにおける風物詩と化していた、キョウ都の部隊の撤退には管亥も頭を抱える。
軍師である郭嘉は、それをもう見越した作戦を考えているから、どうにも思っていない。
つまり、参加すれば儲けものの部隊なのだ。最初から戦力には入れていない、自由な遊撃隊のようなものだ。
郭嘉「朗報です。程普殿が荊南をほぼ制圧しました。残るは荊北のみです」
管亥「そうか……なら、益州とは和を結んでおくべきか?」
郭嘉「張昭殿が向かっているはずです。我々は眼前の敵と対峙するのみを考えれば宜しいかと」
管亥「分っているさ」
199年の勢力図
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
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※※※※※※※※※※※※※※※※┃※※※※※※┃南皮※※※※※※※※※※|※
※※※※※※※※※※※※※※晋陽●━┓※┏━━●━━┓※※※※※※※※※|※
※※※※※※※※※※※※※※※※┃※┃※┃※※※※※┃※※※※※※※※※|※
※※※※※※※※※※※※※※※※┃※┗┓┃業β※※※┃北海※※※※※※※|※
※※※※※※※※※※※※※※上党●┓※┗●━━●━━●━━┓※※※※※※|※
※※※※武威※※※※※※※※※※※┃※※┃※※平原※┃※※┃※※※※※※|※
※※┏━★━┓※※※※※※※※※※┃※※┃※※┏━━┛※※┃城陽※※※※|※
※※┃※※※┃※※※※※※※河内┏●※※┣━━●濮陽※※※┗●─────┤※
※※┃※※※┃安定※※※※※※※┃※※※┃※※┗━━┓※※※┃※※※※※|※
西平★※※※★━┓※※※※※※※┃洛陽※┃陳留※※※┃小沛※┃下丕β※※|※
※※┃※※※┃※┃※※※弘農┏━●━┳━●━━━━━■━━━■━┓※※※|※
※※┃※天水┃※┃長安┏★━┛※┃※┗┓※※※※┏━┛※※※┃※┃※※※|※
※※┗━★━┛┏★━━┛※※※※┃宛※┗┓許昌※┃言焦※┏━┛※┃建業※|※
※※※※┃※※┃┗━━━━━━━▼━━━●━━━●━┓※┃※※┏■※※※|※
※※※※┃※※┗┓漢中※※※※※┃※※※┗┓※※※※┣━■━┳┛┃※※※|※
※※武都★━┳━◎┓※上庸※襄陽┗┓新野※┃汝南※※┃※寿春┃※┃※※※|※
※※※※※※┃※※┗━▲━━▼━┳▼━━━■━━━━┛※※┏┛※┃呉※※|※
※※※※※※┃※※※※※※※┃※┃※※※※※※※※※※※※┃※※┗■──┘※
※※※※※※┃※※※※※※※┃※┗━━━━┓※※※※※廬江┃※※※┃※※※※
※※※※※※☆梓潼※※※※※┗━━━┓※※┗┓江夏※┏━■┛※※※┃※※※※
※※※※※※┃※※※※※※※※江陵┏■━━━■━━━┫※※※※※※┃※※※※
※※※※※※┃※※※※※※※※※※┃┃※※※※※※※┃※※※※会稽■─┐※※
※※※※※※┃※※※※※永安※※※┃┗━━━┓※※※┃柴桑※※※※┃※|※※
※※※※※※┃※江州※※☆━━━━┫※※※※┣━━━■━┓※※※┏┛※|※※
※※成都☆━┻━☆━━━┛※※※※┃※※※※┃※※※※※┃※建安┃※※|※※
※※※※┃※※※┃※※※※※※武陵■━━━━■長沙※※※┗━■━┛※※|※※
※※※※┃※※※┃※※※※※※※※┃※※※※┃※※※※※※※┃※※※┌┘※※
※※※※┃※※※☆建寧※※※※※※┃※※桂陽┃※※※※※※┏┛※※※|※※※
※※雲南┃┏━━┛※※※※※※零陵■━━━━■━┓※※※┏┛※※※※|※※※
☆━━━☆┛※※※※※※※※交趾※※※※※※※※┃南海┏┛※※※※※|※※※
永昌※※┗━━━━━━━━━☆━━━━━━━━━▲━━┛※※※※※※|※※※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※└─────────┘※※※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
■…管亥、●…袁紹、▲…劉表、▼…袁術、★…呂布、◎…張魯、☆…劉璋
大陸制覇は見えてきましたね。
最初から付き従ってくれている武将たちは、戦場に同伴しているんですが……。
混乱するし、怒るし、勝手に帰るし……管亥が帰ってしまえば、強制的に負けるのが一番怖いです。
でも、可愛気があっていいですよね。
ゾウ覇は突撃持ってるし、武力が高いからかなり優秀です。昇進も早いです。
一方の劉辟、キョウ都はちょっと微妙。頑張れ!
198 :
名無し曰く、:2007/12/20(木) 19:13:39 ID:K8qWZ/OD
乙乙
油断するなよー
199 :
名無し曰く、:2007/12/21(金) 09:49:51 ID:huKgu9n1
激乙乙!age
久しぶりに古参が出てきて嬉しかった。
200 :
名無し曰く、:2007/12/21(金) 18:34:25 ID:uPpLluV4
うぽつ
古参が出てくるとなんだか和むなあ
201 :
名無し曰く、:2007/12/22(土) 02:14:37 ID:epK+s1gO
ちゃんとした志とかあるわけじゃないけど、三国志VIIIの劉禅リプレイやってもいいかしら。
ダメって言われても勝手にやるけど。
202 :
名無し曰く、:2007/12/22(土) 18:35:59 ID:vquj1srR
203 :
名無し曰く、:2007/12/23(日) 01:53:08 ID:4dNJpybL
ほな始めます。
PS2三国志VIIIPK
271年 英雄集結
劉禅(劉備軍・一般・七品官)
武力11 知力28
政治30 魅力62
成長傾向:万能
特技:全能
戦法:なし
目標:オール100まで成長させる
三国志VIIIでだれもがやってみる、鍛えるだけ伸びる劉禅プレイです。
君主でやりたくなかったんで、まったり一般で始めますね。
204 :
名無し曰く、:2007/12/23(日) 02:40:30 ID:4dNJpybL
271年
オッスオラ劉禅。こう見えて成長力と処世術には自信があるよ。まかしといてね。
あ、うちはいま永安が本拠地なんだ。
天下取るとかそういうのは、武力100台の義叔父さんたちに任せてけばいいかららくちん。
とりあえず武力から鍛えるかなー
え、1月の評定?どうせやることないんだけどなぁ。しょうがない、行くかぁ。
205 :
名無し曰く、:2007/12/23(日) 03:11:07 ID:4dNJpybL
〜評定中〜
劉備「さて、ある程度徴兵したら、いずれかの都市に攻め込むことになるだろう。
さて、どちらに攻めるかな。」
孔明「劉焉領の巴に攻めるのは難しく、守りにくく収入の乏しい上庸を取るは下策でしょう。
劉表領の江陵か、金旋の武陵を攻めるのがよろしいかと。まぁ弱い金旋を攻めるのが無難かと」
徐庶「あの、すいません。武陵は金旋領じゃないそうです・・・」
孔明「は?」
※※※┏┛┃上庸※襄陽┃※※※※※┃※※┏┛※※※※
※※※┃※┗■━━━━△━┓※※※┃※※■広陵※※
※※.フ∩※※┗┓永安┏┛┏△江夏※■寿春┃※※※※
※※※┣━┓※☆━┳△━┫┗━┓┏┻━━仝┓建業※
※※※┃巴∩━┛※┃江陵┃※※┗£廬江※┃┃※※※
※成都∩━┛※武陵∀※※■━━━┫※┏━┛┗仝呉※
※※※┣Λ建寧※※┣━∀┛柴桑※■━┛※※┏┛※※
※永昌■┃※※零陵∀※┃長沙※※翻陽※※※┃※※※
※※※┃┃※※※※┗∀┛※※※※※※※※※仝会稽※
※三江Λ┛※※※※桂陽※※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※※※※※※※
271年現在の南方だけMAP
☆劉備 ∩劉焉 △劉表 ∀韓玄 £孫堅 仝王朗 Λ孟穫
劉備「え、なにこれ。なんか荊南おかしくない?」
徐庶「例の連中が勢力統合したそうです。あと王朗のあたりも。」
ホウ統「勢力統合なんて、VIIIにないのに・・・何やったんだろうか。」
馬謖「劉備軍オワタ\(^o^)/」
劉備「と、とりあえず、今後しばらくは兵員補充の方向で。後は追々考えよう!うん!」
----
う〜む、1行目の終わりくらいからの記憶がない。とにかく終わったらしい。
やっぱ今後は評定はさぼろう。うん。
206 :
名無し曰く、:2007/12/23(日) 03:23:15 ID:4dNJpybL
さて、これからはしばらく武力でも鍛えておこうかな。
目標は武力100!いま11。やってやれないことはないんじゃない?
・・・そう思っていたものの、どうも1ヶ月の行動力が少なすぎる。
鍛錬(行動力30)が一月に3回選べるかどうかってのはきついなぁ。
あと何年かかるんだろう。その間に叔父さんたちが統一しちゃったりしないか不安です。
おや、玄関にお客さん?はて?
簡雍「やあこんちわ。簡雍だよ。」
劉禅「はい?どちらさんで?」
簡雍「あれ、知らないのか。まぁいいや。今日から君は俺の好敵手だから。」
劉禅「はい?」
簡雍「次は戦場で合間見えよう!じゃあね。」
劉禅「はぁ。」
父さん大変です。お友達ができました。
後から知りましたけど、あの人は父さんのお友達でもあるそうですね。
ってことは、父さんと僕とは友達の友達ということになるのでしょうか。複雑な家庭環境になってしまいました。
207 :
劉禅:2007/12/23(日) 03:31:58 ID:4dNJpybL
それからというもの、簡雍は僕のところに毎月通ってくる。
僕が評定をさぼっていることに怒っているようだったが、色々と決議の内容を教えてくれた。
聞くところによると、10月頃には孔チュウが曹操に、公孫サンが袁紹に滅ぼされたとか。
自分のところに関係がない話なんでいまいちピンとこないが、その関係で趙雲がうちにスカウトされたらしい。
これだけ強い人が集まったら、あっという間に統一してしまうのではないだろうか。不安でしかたない。
271年の成果
武力17(+6)
知力28
政治30
魅力62
新特技:なし
新戦法:なし
大丈夫かなぁ・・・
208 :
名無し曰く、:2007/12/23(日) 03:42:57 ID:4dNJpybL
272年
簡雍に引っ張られるような感じで、新年の評定に駆り出されてしまった。
孔明「武陵のキョウ志に内通の約束を取りましたぞ。」
劉備「イイヨイイヨー。しかし内通にちゃんと応じるか不安だな。もう一度不安を煽っておくかな。」
相変わらず何言ってるのかわからない。まぁ僕には関係ないや。
劉備「禅、任せたぞ。」
劉禅「え、な、なに?なんですか父さん?」
劉備「武陵に悪い噂を流して、キョウ志の忠誠を下げるんだ。頼んだぞ。」
劉禅「ええっ?」
・・・もちろんダメでしたよ?
お父さん、僕のこと嫌いですか?
209 :
名無し曰く、:2007/12/23(日) 03:55:29 ID:4dNJpybL
272年4月
あれはきっと、もっと知力を鍛えろという父さんの愛の無知だったに違いない。
そう思って知力を鍛えることにした今日この頃。
そんなある日、父さんが僕を呼びつけた。
劉備「禅、お前にひとつやってもらいたいことがある。
この益州に張翼という才人がいると聞いており云々・・・」
父さん、父さんは漢中王なのに、益州の広さを知らないんですか。ああ、父さん!
案の定、行動力80程度の僕の探索は、永安と巴を探し回ったところで力尽きるのでした。
まだ見ぬ張翼よ、君は今どこで何をしていますか。
もう父さんの言うことなんて聞かないことにした。
210 :
名無し曰く、:2007/12/23(日) 04:04:06 ID:4dNJpybL
7月。
ついに軍が動いたけど、どうやら北の上庸を取ったらしい。
知ってる人から知らない人まで大挙して上庸に配属されてた。
そんなある日、僕は父さんからまた呼び出された。
劉備「禅、お前を太守にしてやろうかなと思ってる。
そこでだ、お前は六品官になったら・・・」
劉禅「だが断る。」
劉備「な、なに?」
父さんの話は聞かない方針にしたので、話の内容はよくわからないがきっちり断った。
211 :
名無し曰く、:2007/12/23(日) 06:46:59 ID:NVENo5ZO
劉禅のゆるゆるワールドって感じだな。
期待するよ。ゆるゆるしながら成長していく劉禅くんになぁぁぁぁ……
212 :
名無し曰く、:2007/12/23(日) 15:58:43 ID:zQzcswDK
劉禅かわいいよ劉禅
213 :
名無し曰く、:2007/12/23(日) 20:57:28 ID:MxC2O31D
劉禅プレイワロタw
最近にわかに活性化してきて嬉しいのぉ。
214 :
劉禅:2007/12/23(日) 23:51:25 ID:0NadCpjC
272年の成果
武力18(+1)
知力32(+4)
政治30
魅力62
新特技:なし
新戦法:なし
あと68年くらいで100になるのだろうか?不安どころじゃない。
むしろ劉備軍の今後も不安。
215 :
劉禅:2007/12/24(月) 00:09:46 ID:PmIh7wPb
年は変わって273年。
今年の目標は武陵の制圧になったらしい。
今まで下準備長かったなぁ。
劉備「禅、武陵の金旋に埋伏を」
劉禅「だが断(ry」
だんだん親子の仲が悪くなってきました。これもこの乱世のせいでしょうか。
----
今年は武力の訓練を中心に。通信教材を片手に今日もがんばります。
最近は簡雍のみならず、色んな人がやってくる。
そして色んな人を紹介してはすぐ帰ってしまう。
もしかしてアレか。「今、お友達の紹介をするとキャッシュバック!」とかそういうアレだろうか。
216 :
劉禅:2007/12/24(月) 00:17:33 ID:PmIh7wPb
273年の成果
武力23(+6)
知力34(+6)
政治30
魅力62
新特技:なし
新戦法:なし
おお、思ったより伸びてきてる!これはいけるかもしれない!
劉備「禅、お前にひとつ頼みがある。この益州に(ry」
劉禅「ごめんなさい」
一方で、お父さんの命令は全部無視すること6回。
気がついたら、親子なのに親密度が「好意」(初期値は親密)になっていた。
217 :
劉禅:2007/12/24(月) 00:19:49 ID:PmIh7wPb
273年の成果
武力23(+6)
知力34(+6)
政治30
魅力62
新特技:なし
新戦法:なし
おお、思ったより伸びてきてる!これはいけるかもしれない!
劉備「禅、お前にひとつ頼みがある。この益州に(ry」
劉禅「ごめんなさい」
一方で、お父さんの命令は全部無視すること6回。
気がついたら、親子なのに親密度が「好意」(初期値は親密)になっていた。
218 :
劉禅:2007/12/24(月) 00:24:40 ID:PmIh7wPb
あああ、2回投稿されてるっ。申し訳ない。
本日日直で執筆できたのでちょっとだけ投下。
前編
>>8-41 しおり
>>127-129 それでは続きを…。
228年4月
姜維「劉封様、曹丕が巴へ進軍してきたようです。ホウ統様が食い止めておりますが、援軍を出すべきでしょう。」
劉封「是非も無い。姜維、私とおぬしと後3名を都合して出陣するぞ。」
…
…
…
ホウ統「(メ゚д゚)捕虜は満寵、曹叡、胡遵、夏侯淵、トウ艾、雅丹だが、誰一人として当方に翻るものはおらん」
劉封「曹丕の配下はよほど私を好んでいないようですね(;´д`)」
ホウ統「(メ゚∀゚)今更言うことでもあるまい。皆ひとかどの武将であることは残念だが、状況は変えねばならん。
…夏侯覇が仇敵と認定したようだな。」
劉封「もう人の仇となるのは慣れてしまいました(;´―`)私一人がこの汚名を被れれば一番良いのですが…。」
ホウ統「(メ´―`)悪名なんてのは簡単に無くなるモンじゃねぇ。付け加えるなら君主の悪名は軍の悪名でもある。
しかしそれを乗り越えてもやりてぇことがある。そうだろう?」
劉封「そうですね…。献帝様、おや…献帝様の遺言、心に刻まれておりますから。」
(こんな時にあんな根性無しの親父のことを思い出すなど…)
姜維「劉封のアニキ、俺と義兄弟になりませんかッ!!」
劉封「いーよーッ!」
姜維と義兄弟となる。
228年10月
孫権は近年の戦で疲弊が著しい曹丕領を着々と攻略。しかし劉封は難攻不落の漢中を前に、二の足を踏んでいた。
また、孫権も漢中の攻略には難儀しており、ここに曹丕の意地を見ていた。
諸葛亮「劉封、何度攻めても漢中は落ちぬな。漢中さえ落ちれば中華がまた動き出すのだが…。」
劉封「次兄、漢中はここ永安からでは非常に攻略がしにくい土地です。私も出陣します。」
諸葛亮「お主が行っても厳しい戦であることは間違いない。心して攻めてきてくれ。」
劉封「…次兄、参軍は姜維、副将に馬騰殿としておいて下さい。」
諸葛亮「心得た。」
漢中は天然の要害。砦までは山岳地帯が続き、進軍は容易ではない。
かといって迂回路を進めば、補給が続かず兵士の士気に関わる。
劉封は象兵・弩兵を中心とし、狭隘な山道を強行突破することとした。
劉封「馬超殿。今回の戦…」
馬超「私が副将ということの意味、察しはついております。山道の清掃は任せておいて下され。」
劉封「馬超殿の他、適任はおりません。我々は背後より弩で援護いたします。」
漢中には西涼からの精鋭、韓遂・楊秋や陳羣といった名武将が駐留しており、この地が要であることを指していた。そして…。
張飛「また来たか劉封!馬超の後ろに隠れているとはいい身分だな!前に出てきて俺と勝負してみやがれ!」
馬超「張飛殿、俺では役が不足か?」
張飛「ふん、お主ごとき青二才が俺と俺の軍に勝とうってのが笑わせる!」
劉封「叔父貴、悪態は相変わらずですな。馬超殿は私の次くらいに強いですぞ!」
張飛「この前は不覚をとったがな、俺はもう負けていられんのだ!」
ここに漢中攻防戦の火蓋は切って落とされた。
張飛「馬超、俺は劉封に借りがある!そこを通せ!」
馬超「ふざけろッ!私が退くのは死ぬ時だけだ!馬超軍!張飛の軍へ向け突撃!」
劉封「姜維!我々は背後より援護射撃!馬超を前に押し出すのだ!後の者の首尾はどうなっているか?」
姜維「心得た!味方の軍は迂回路の補給線ぎりぎりで待機中、いつでも出れる状況です!」
劉封「万端だ。…よし、放てェ!」
韓遂「…劉封軍は元気のいいのがたくさんいるようだな。裏からの軍は動く気配が一向にねぇし…。
軍師殿、山道に集中して精鋭を集めなきゃならねぇようだな。」
陳羣「劉封自ら出てきているので、感情で動いてしまっている張飛だけでは抑えきれないでしょう。
楊秋殿、楊任殿、牛金殿を後詰に出しておきましょう。」
韓遂「ま、俺がこの砦を落とすことはねぇんだがな。用心に超したことはねぇしな。」
張飛「クソッ、馬超、めんどくせぇ、俺と一騎打ちで勝負しやがれ!」
馬超「そうやって形勢が不利になると力技を使おうとする!一人の武が戦況を覆すことはないのだぞ!
お主の軍はお主頼みになっているのだ!それで劉封様と対するなど…100度やっても勝てる訳が無いッ!
…張飛を捉えよ!」
劉封「よし、張飛を縛したか。引き続き楊秋軍を狙う!矢が無くなるまで放ち続けろ!」
陳羣「張飛殿、楊秋殿、牛金殿が撃破されたか…。韓遂殿、迫ってきましたぞ。」
韓遂「劉備の養子がここまで来たか。俺も棺桶に半分足を突っ込んじまったようだな。
軍師殿、韓遂…出撃する。俺が死んでも時間までは砦を守っとくんだぜ。」
陳羣「…なっ、死にに行くおつも…」
韓遂「曹操様のお陰で一度は死ぬことから逃れた命だ。ここで散ったところで俺には何の悔いも残らん。
それじゃ軍師殿、任せたぞ。…おっと、王双に『背後に備えとけ』と伝えといてくれ。」
陳羣「……心得た。武運を祈っております。」
劉封「馬超、韓遂の旗印が見えている。彼はひとかどの武将と聞くが…。」
馬超「西涼ではわが父と勢力を二分する実力でした。私も若い頃に世話になったものですが…。
彼の軍との交戦はお任せくだされ。大将よりはよく存じておりますゆえ。」
劉封「わかった。引き続き援護に回る。任せたぞ。」
馬超「ありがたき幸せ。行って参ります。」
韓遂「馬超!元気そうで何より!象の扱いにはもう慣れたか?」
馬超「お久しゅうございます!同郷の誼は戦の後で!参りますぞ!」
韓遂「相変わらず性急な!しかしその成長を俺に見せてみよ!」
姜維「両方とも散開せず密集型の布陣…やはり戦の仕方が似ているな…。」
劉封「その辺りは西涼の戦の仕方もあるのだろう。しかし決定的に違っている部分もあるな。」
姜維「兄者、俺にはその違いがわからねぇが?」
劉封「馬超の後ろには私がいる。しかし韓遂の背後には信頼できる味方がいない。戦に対する心構えがもとより違う。
いかに百戦錬磨の韓遂とはいえ、今の馬超には勝てん。」
韓遂「…馬超、良い主君とめぐり合ったものだな…。兵士の一人ひとりの心意気も全く違っているようだ。
しかしッ!ここを任されている以上!俺は死ぬまでお前を阻止しなければならん!」
馬超「韓遂殿!もう曹操はいないのですぞ!何を恐れてそこまで向かってくるのか!」
韓遂「わからん!しかし俺の居場所は今、戦場にしかないのだ!」
呉懿「韓の旗印が倒れた!よし、作戦通り背後より砦に強襲を仕掛けるぞ!」
陳羣「…。ものども、馬超の兵に向け、弓を番えよ!
この場所さえ譲らねば、我々の勝利だ!」
〜補給線の後ろでは〜
関平「ここはやたらめったら斬るしかねェ!腹が減るより早く敵を殲滅せよ!」
呉懿「むちゃくちゃじゃのう。」
黄権「しかしもう時間は無いぞ!ものども、撃てるだけ撃ち込め!」
陳羣「…予想以上に熾烈な…!韓遂殿、済まぬ!」
劉封「馬超、砦を占拠せよ!残るは王双の軍のみ!」
姜維「よし俺が王双を!」
馬超「じゃあ俺も!」
劉封「俺も!」
劉封・姜維「どうぞどうぞ」
馬超「ネタを披露してる場合ですか!!(#゚д゚)」
敵将・王双を馬超が捕縛しました(リアル最終攻撃でした…。)
劉封「きわどい戦であった…。この戦での勲功は言わずもがな、馬超である。獅子奮迅の戦ぶり、 目に焼きついたぞ。」
馬超「当然のことをしたまで…。ご主君、以前のご無礼にも拘らずこのような機会を与えていただき…」
劉封「有能な臣下を選抜して戦場に赴いたまで。それ以上でも以下でもない(*^^)」
馬超「…ご主君…重ね重ね礼を申し上げます。」
劉封「それには及ばんよ。…さて。」
張飛「劉封、俺は今割と清清しいのだ。所詮俺は兄者たちと違って器量が無かったってことだな。」
劉封「張飛殿、今からでも遅くはありません。我々と中華統一に…。」
張飛「劉封、俺はお前の言うことの一つもきいてやらん。今までもこれからもだ。」
張飛の口元から一筋、赤いものが滴り落ちた。
劉封「なッ、張飛殿!」
張飛(劉封は大丈夫だ。これで心おきなくそばに行けるぜ、玄徳兄貴、雲長兄貴…。)
韓遂「馬超と話がしたい。」
劉封「よかろう。」
韓遂「馬超、俺は先ほど自害した張飛と同じ心境だ。」
馬超「…。」
韓遂「同郷の者として、お主には心から期待している。天下を劉封殿の元に届けてやってくれ。
俺は曹操殿への義理があるゆえ共には戦えん。」
馬超「既に曹操は無く、曹丕殿とあなたは芳しい仲ではないはず。義理立てすることもないかと。」
韓遂「曹操殿の立てた後継者にたてつくのもまた不義理である。俺の顔を立てたいのであれば、
即刻この首をそぎ落としてもらう以外ないと思うがな?」
馬超「…。私は臣下ゆえご主君の決定には従います。しかし…。」
韓遂「劉封殿は『漢』を汚すことを一番嫌っているとの噂を聞いておるよ。さらばだ馬超。」
登用…王双
処断…張飛、韓遂、陳羣、楊秋、楊任、司馬望、牛金
むー、今回のリプレイはこれだけですorz
225 :
名無し曰く、:2007/12/25(火) 10:27:12 ID:tjflSaXk
劉封リプ復活ありがとうございます。
できれば劉封の現在能力・技能も載せて欲しいです。我儘すみません。
226 :
名無し曰く、:2007/12/27(木) 02:54:45 ID:BSmVukYc
すいません、劉禅リプレイやってるものです。
どうも、我が家のPS2が「キキューッ」という異音とともにご臨終を迎えてしまったようです。
なので、今はリプレイできません。ごめんなさい。
来週にでも新しいPS2を買ってきますので、それまでの暇をお許しください。
PS3?なにそれ?
227 :
名無し曰く、:2007/12/28(金) 20:11:54 ID:lJW9apTs
期待age
228 :
名無し曰く、:2007/12/31(月) 11:45:06 ID:yzZr8RL9
ageます
229 :
名無し曰く、:2007/12/31(月) 11:45:47 ID:yzZr8RL9
ageます
230 :
名無し曰く、:2008/01/04(金) 07:43:49 ID:7Mn6w+YN
劉封プレイはエンディングは悪名エンド確定?
231 :
名無し曰く、:2008/01/04(金) 23:19:52 ID:boYWgv8K
書き込みがあまりにもないなぁ(´・ω・`)
簡単なリプレイ書いてみたいが記録した紙がみつからないわ(´・ω・`)
232 :
名無し曰く、:2008/01/04(金) 23:47:56 ID:sGLrWfUn
初カキコなんですが
過去から甦った[の韓信リプレイやってもよろしいでしょうか
233 :
名無し曰く、:2008/01/04(金) 23:48:55 ID:58UZ1FW2
記録した紙がないなら新しく書けばいいじゃない。
234 :
名無し曰く、:2008/01/05(土) 05:47:58 ID:u8l0IJg9
>>232 韓信か!!オレけっこう大好きだから是非やってくれ(・∀・)ニヤニヤ
もちろん粛清エンドだよなwwwwwww(・∀・)ニヤニヤニヤニヤ
235 :
韓信:2008/01/05(土) 12:25:06 ID:uwmnXi2M
ならば書かせていただきます
三国志[pk 189年スタート、この時代が好きなものでorz
しばしお待ちを
236 :
韓信:2008/01/05(土) 12:27:56 ID:uwmnXi2M
そこまで韓信については深い知識はないのであしからず
237 :
韓信:2008/01/05(土) 13:52:51 ID:uwmnXi2M
韓信は目覚めた、己が死んだこの長安で・・・
「う・・・・・ん。ここは?」
韓信の額には水に濡れた布がのっていた。誰かが介抱してくれたらしい。
??!!!だがおかしい。
『私は策が失敗し討たれたはず、どうなっているのだ?』
しばらく考えていたところやけに喉が渇いてきた。無理もない、古の昔から甦ったのだから・・
幸い近くには水桶が置いてある。手ですくおうとしたそのとき韓信は我が目を疑った。
「なんじゃこりゃあぁぁぁ」なんと若返っているではないか!!
韓信には今何が起こっているのか理解できなかった。
なんとか理解しようとしたができず、そのうちに眠ってしまった・・・・
238 :
韓信:2008/01/05(土) 14:18:43 ID:uwmnXi2M
どのくらいの時が経ったのであろうか韓信はまた目を覚ました。
日の傾きから察するに15時くらいであろうか。
ふと横を見ると女性が一人立っていた。
?「良かった、目を覚まされたのですね!!家の前で倒れられていたのでどうされたのかと思いました。
私の名前は蔡琰と申します。」
韓「それではあなたがわたしを??」
蔡「はい。困っている人を放っとけはしませんから」
韓「かたじけない」韓信は深々と頭を下げた。
それから韓信は蔡琰からいろいろ話を聞いた。現在が189年であること、大変に世が荒れていること、誰かが世を正さねばならぬということも。。。
239 :
名無し曰く、:2008/01/05(土) 14:44:24 ID:TsJ/ADPG
とりあえずsageないか?
240 :
韓信:2008/01/05(土) 14:52:44 ID:uwmnXi2M
韓信はここ長安に居を持つことに決めた。ここに住むことに多少の抵抗はあったのだが
蔡琰の強い勧めで半ば無理やりだったが・・・
蔡琰の父蔡ヨウに会いものすごく反対されたが蔡ヨウ様が仕えているという董卓という男に士官
することに決めた。
だれでもよかったのかもしれぬ。董卓は評判が悪いらしいが帝を擁している男だ。
韓信は器を見るつもりで士官したのである。
長安に配属された韓信は李カクの下につけられた。
韓「まずここからだ。再び世を正さねばならん。」
241 :
韓信:2008/01/05(土) 14:56:22 ID:uwmnXi2M
ここsage推奨でしたっけ
それでしたら失礼orz
今日はこのへんで終わりです、駄文申し訳ない
242 :
名無し曰く、:2008/01/05(土) 19:41:56 ID:u8l0IJg9
>>232乙
韓信の世直しをwktkしながら見守るぜ(・∀・)
243 :
韓信:2008/01/06(日) 01:46:36 ID:+DAe7cQX
眠れず暇なので書きます
韓信は意気揚々と宮城に向かった。
李カク「おお!よく来た、韓信。さっそくだが仕事だ。商業をやってくれ」
韓信「はっ」
任せられた仕事なので韓信は真面目に働いた。そうしているうちに次の評定がやってきた。
李カク「韓信よくやった、今季も商業だ」
韓信「はっ」
仕事は真面目にやっていたのだが、ひとつ疑問がでてきた。
『こんなにも商業ばかりしていては治安が悪くなる一方だ』先ほども乞食にからまれたが、あの長安がこんなことでいいのか?
李カクらは宴会ばかりやっていたようだった。こいつらは私欲を肥やすために商業しかさせなかったのだ。
酒宴には何回か誘われたが行く気にはなれなかった。
韓信は評定にも行かず家にいることが多くなっていた。
244 :
韓信:2008/01/06(日) 02:18:14 ID:+DAe7cQX
韓信はいろいろと考えていた。こんなクズどもが帝を擁している。許せることではない!!
バンッ!!!!誰かが入ってきたようだ。韓信が向かうと役人が3人いた。
役人「韓信殿、なぜ城にでてこないのだ。なにか企んでいるのではないだろうな。・・・・ともかく来てもらおう。」
韓信はその時決意した。
腰に差していた剣で二人を一瞬のうちに斬り殺した。
韓信「さて、お前は生かしておこう。李カクに伝えよ、私は貴様にも董卓にも使える気はないとな」
長安を飛び出した韓信は空を見ていた。
『私はあのようなクズにはならん。私が中華の国を変えてみせよう。』
韓信の胸の中には過去なしえなかった覇を唱えるという野心が出始めていた。
韓信「さぁまずはどこにいこうか」
245 :
韓信:2008/01/06(日) 02:21:21 ID:+DAe7cQX
使えるではなく仕えるでしたorz
246 :
名無し曰く、:2008/01/07(月) 22:37:45 ID:BgZYjTUY
韓信プレイも期待age
小覇王に仕えるか、
高祖の風に仕えるか、それとも独立か何れにしても楽しみですな
247 :
名無し曰く、:2008/01/08(火) 13:33:18 ID:TfymZf7k
前世の因縁を考えると劉氏政権打倒が目的なんだろうか。
次の君主は、反三国志で転生先に選ばれた曹操?
それとも独立して、蒯通の転生先である諸葛亮と組んで天下統一?
今後の展開が楽しみですー。
248 :
名無し曰く、:2008/01/10(木) 19:50:32 ID://AxfJMF
皆忙しいのかな?
続き書いて欲しい
249 :
名無し曰く、:2008/01/14(月) 14:15:22 ID:6lAHK6RS
人が居ねぇ
250 :
名無し曰く、:2008/01/14(月) 14:34:40 ID:EpvfBX2C
成都乗っ取り成り上がり伝説
【劉備?】法正の野望【イラネ】
251 :
名無し曰く、:2008/01/14(月) 15:31:10 ID:6lAHK6RS
気体
252 :
名無し曰く、:2008/01/18(金) 09:41:45 ID:Lu0VmqQn
これが過疎か
253 :
名無し曰く、:2008/01/18(金) 14:10:33 ID:yuYjWyqt
これの過去の奴が読みたいんだがなるべく最近の奴まで乗ってるまとめサイトてないですか??
携帯でぐぐったところをみたらけど7番目のスレまでしかのってないやつしか発見できなかったんだ…
254 :
名無し曰く、:2008/01/18(金) 17:25:33 ID:cWhLI6vm
255 :
253です:2008/01/19(土) 07:11:58 ID:X7ZwGGAa
>>254氏へ
おお、ありがとうございますm(_ _)m
これでしばらく退屈しないで済みそうです…
早くパソコン買わないとなぁ…
256 :
韓信:2008/01/23(水) 21:32:55 ID:ku1lWGLz
年始で忙しく書けませんでしたが久しぶりに
「ふぅ、、まず私がやらなければならないのは、今この時代を知ることだ。」
韓信は各地を旅をすることに決めた。
そしてついでではあるがその地を治めている群雄達を見て回ろうと思っていた。
「だがどこに行ったらいいのだろうか、、、、あっ!!」
「…ここは長安の近くだ。漢中が近いな。」
漢中はあの『劉邦』が『漢』を創った土地だ。見てみるのも悪くないだろう。
そこで他の土地のことを聞いてみることにしよう。
257 :
韓信:2008/01/23(水) 21:47:51 ID:ku1lWGLz
いろいろ忙しくてなかなか書けないと思いますが頑張って最後まで
書きたいとおもいます。
文章を書くのに慣れてないものでまだ士官すらできていないのですが読んでくれているみなさん
最後までお付き合いください。
あとこのままのペースで書いたらいいのか多少省略したほうがいいか
ご意見お聞かせください。
258 :
名無し曰く、:2008/01/23(水) 22:13:42 ID:PkBUquqU
韓信サマ
確かに端折り気味な方が読みやすいです
パソコンの方が長いアクセス規制になっていて身動きができません。
ですが、一応生存報告をば。
この間に書き溜めていくのが筋なんでしょうが……。
ストックはあまりありません。解除され次第、投下させて頂きます。
韓信氏のリプレイを楽しみにしています。
やはり、劉邦の血は根絶やしにしてしまうのか。
色々楽しみです。頑張ってくださいね。
失礼しました。
260 :
名無し曰く、:2008/01/24(木) 00:41:03 ID:32LpwqZk
皆この時期はいろいろ忙しかったりするもんな
でも楽しみにしてるので期待age
火急の報せが、小沛に飛び込んできた。
程普が治めていた江陵が袁術に攻め込まれ、全員逃げ切れたものの、失陥したという。
江陵は次なる荊州制覇に向けての、前線基地だっただけに敗戦は痛い。
管亥「奉孝先生、江夏へ援軍を遣す必要があるか?」
郭嘉「……私が赴きます。それに孫策殿、太史慈殿、朱桓殿をお借りいたします」
管亥「それでは、小沛は持たんぞ?」
郭嘉「私の後事は託してあります。先の袁紹との戦いの折の降将である賈ク殿、張燕殿」
管亥「何だと?」
郭嘉らが江夏に出立するを見送った後、賈クと張燕に接見した。
特に張燕とは十数年年ぶりの再会だけに、言葉にならない強い思いがあった。
彼もまた黄巾を巻いて、漢王朝に対して叛乱を起こしていた人物である。
管亥「久しぶりだな、張飛燕殿。あの乱以降か、会っていないのは」
張燕「張飛燕か、また懐かしい渾名だ。張燕で構わない。確かにあの大乱以降だ」
管亥「兵は神出鬼没、勇猛果敢。そして付いた渾名だ。簡単に忘れられるかよ」
張燕「……全くだな。で、俺たちに何をしろと?」
感傷に浸っているのもそれまでにして、管亥は本題に入った。
対袁紹の最前線都市である小沛を必ず守り抜くこと、これが自分たちの最低限の仕事であること。
賈ク「なるほど、何ら難しいことではありませんな」
管亥「ほぅ……」
郭嘉とは違って、全身から毒々しい殺気が立っている男だった。
怜悧な眼つきは鋭く、何者をも射抜いてしまうような迫力があった。
難しいことではない――というのも、大言壮語ではなさそうだった。
賈ク「むしろ、私は下ヒの方が心配です。数人、武将を移動させておくのが宜しいかと」
管亥「そうか、分った」
賈ク「目の前の敵に捉われすぎるのもいけません。数日前までは敵だった私だからこそ、分ることもあります故」
驚くべき頭脳を誇っているであろう。目の前の参謀の言葉は説得力があった。
郭嘉の言葉にも、それはあったが、賈クの場合は出会ってすぐであっても、言葉に重みがある。
本当に現実的、かつ建設的な意見であり、敵にすれば恐ろしく、味方にすれば心強い参謀であった。
しかし、管亥の心底にはある疑問が浮かんできた。
管亥「何故……何故、お前は俺に負けたのだ?」
賈クほどの頭脳があれば、必勝の計略など泉が湧くかのように出てくるだろう。
それでも、賈クは管亥に破れ、降伏したのである。
何故負けたのか、管亥は無性にそれを知りたくなった。
賈ク「敗軍の将は戦を語らぬものです。が、言うとすれば勢いなのでしょうか」
管亥「勢い……だと?」
賈ク「言い訳がましいかも知れませんが、私はあの戦には反対しておりました。最初から負けていたのです」
管亥「最初と言うと?」
賈ク「士気がまるで違います。我々は攻め込んだはいいものの、まるで士気が上がりませんでした」
前に寿春に攻め込んだ袁紹軍はいとも簡単に敗れ去ったという。
それは士気が低かったからなのか、理由はそれだけではないように思えた。
賈ク「それに我々は軍団でしたが、あくまでも戦っていたのは小隊規模であり、言うなれば点でした。
ですが、迎撃してきた黄巾軍は線で、小隊が集まった大隊規模、或いは師団規模で戦っていました」
管亥「数は関係ないか。つまり、各個撃破か?」
賈ク「ご察しの通り、手を打てなかった私が悪いので御座いますがな」
最後の言葉で、管亥は納得した。
賈クは戦争に乗り気ではなかったが、参軍として出陣した。
そうなれば、必然的に作戦を考えなければならない。それが、破綻すれば取り繕わなければならない。
結局、賈クも悪かったのだ。そして、その敗戦の責任は分っていて、降伏したのだ。
管亥「何故降った?」
賈ク「世の習い故」
管亥「それだけか?」
賈ク「ええ」
短い問答が続き、管亥は思わず笑みを零した。
最初から最後まで、賈クは冷徹な眼で戦局を見つめ、一番自分によい方策を取ったのかもしれない。
そう思えてきた。少しでも主観が入れば、重い敗戦の責任に捉われ、降伏を潔しとはしなかったであろう。
しかし、そうはしなかった。敢えてそうしなかったのか、そうすれば命惜しくて降ったと罵られるだろう。
全てを知った上で、降伏してきたのだ。もしも、再び賈クを敵に廻せば、どんな事態が待っているのだろうか。
管亥「次はどうする?」
賈ク「今から、袁紹殿の元に戻るとすれば、管亥様の首は胴から離れることになりましょうぞ」
管亥「……確かに俺もそう思う」
管亥はまた不敵な笑みを浮かべた。明晰な頭脳は、諸刃の剣。それでも、賈クを副軍師とした。
劉辟「久しぶりですぜ。張飛燕の旦那、覚えていますかい?」
張燕「劉辟だろう。覚えているさ、そっちはキョウ都、いや懐かしいもんだ」
キョウ都「こっちはゾウ覇殿、恐ろしく腕の立つ奴だ」
ゾウ覇「噂はかねがね聞いている。張飛燕殿」
一時の平穏が訪れていたかと思われた小沛も、すぐに戦火が迫ってきた。
濮陽の袁紹軍が、小沛へと侵攻してきたのである。その数、およそ10万。
対する黄巾軍の将兵は9万7千人。援軍も考えると、数の上では全くの互角であった。
管亥「狙われておったのか?」
賈ク「さあ、それよりも敵勢を率いているのは関羽と聞きます」
管亥「……関羽、か。噂には聞いている。古今無双の勇将だそうだな」
賈ク「心して当たらなければ、間違いなく破れます」
戦場は豪雨に包まれていた。視界は降雨によって、見え辛くなっている。
地の利があるだけ、こちらが優勢に思えた。相手は自由に動けないだろう。
管亥「方策は?」
賈ク「キョウ都殿が部隊は、最前線で敵の砦を奪取。我々は山に軍勢を伏せ、敵が来るのを待ちます」
管亥「見事だ」
どうも天候は回復する様子を見せない。管亥にはまだ運があった。
それに、下ヒには先頃部隊数を補給している。援軍の準備も万端と言えた。
一方の袁紹軍はどうであったのだろうか。
関羽「雨は止む気配を見せんか……」
張コウ「仕方ありますまい。このまま、攻撃を加えるしか術はありませぬ」
関羽「で、あろうな。審配殿、こちらの作戦は」
審配「正面から敵陣を突破し、一気に黄巾残党軍を屠ります」
関羽、言わずとしれた名将も悪天候には逆らえそうもなかった。
張コウ、これも武勇に優れた名将軍であり、関羽の腕に勝るとも劣らない。
審配、この軍勢の参軍を務める。まさに忠烈の二文字が似合う、勇猛果敢な武将であった。
その他、袁紹軍でも一軍の将と言えた淳于瓊などが参陣している。
関羽「よし、作戦は決まった。全軍攻撃をかける」
まさに天王山とも言えた戦いは、豪雨の中、行われることとなった。
戦も酣、両軍入り乱れての大乱戦は、やや黄巾軍優勢であった。
士気が低下してきているといえども、袁紹軍は流石に強かった。
そこには大きな壁となっている、武将の力量の差が色濃く表れていた。
管亥「俺の部隊まで駆り出されるとはな……」
賈ク「ゾウ覇殿の部隊に連絡を、淳于瓊の部隊に迫るようにと」
突然の伝令に、ゾウ覇も驚いたが、すぐに淳于瓊の率いる部隊へ強襲を掛けた。
すると、その部隊は未曾有の大混乱に陥っていた。
それを見て、ゾウ覇は賈クの考えを悟り、すぐさま行動に移した。
ゾウ覇「つまり、無駄に兵を使うなということだな」
周囲の静止を振り切り、一騎のみでゾウ覇は敵陣へと突っ込んでゆく。
混乱している部隊であるから、ゾウ覇の侵入には全く気が付いていない。
そして、敵将と思しき武将を見かけると、突撃した。
ゾウ覇「そこに見えたるは、淳于瓊かっ!」
淳于瓊「何者ぞ?」
ゾウ覇「黄巾軍の先鋒であるゾウ覇! その首を頂戴しに参ったのだ!」
淳于瓊は咄嗟に退避しようとしたが、間に合わなかった。
廻り込まれ、逃げ場を失った。その時、ようやく覚悟を決めた。
しかし、力の差は歴然だった。まるで赤子をあやすかの如く、容易く淳于瓊は捕まった。
ゾウ覇「淳于瓊はこの通り生け捕った。命が惜しい者は降伏せよ!」
黄巾軍は無駄な死者を出さず、一軍を崩壊せしめた。
これに驚いたのは、袁紹軍の方である。全然、予想外の損失であった。
何しろ、ほとんど無傷であった小隊を一瞬にして失ったのだ。
管亥「よくやった。で、劉辟らはどうしている」
賈ク「巧みに隠れたようですな。また私が何とかしましょう」
そう言うと、賈クは敵部隊を挑発してくる。その部隊は伏兵となった劉辟らに手痛い一撃を加えられる。
山岳地帯を利用し、兵力差、武将の力量の差を越え、巧みに戦っていた。
まるでゲリラのように展開する戦法は、張燕が得意としていた戦術であった。
関羽「兵糧が届かぬとは、思ってもみなかった」
張コウ「……そろそろ引き際では?」
関羽「かもしれぬな」
高覧、高幹の部隊も壊滅し、囚われの身となっていた。
援軍も来るには来たが、黄巾軍の援軍によって、防がれていた。
敗勢は時間が立つにつれ、徐々にその色合いを増していった。
関羽「責任は某が取らねばならん」
審配「勝負を諦めるつもりですか。いいえ、まだ勝機はあります」
関羽「詮なき言葉よ。この戦場に勝機など感じられるものか」
長年、戦場に立ってきた感覚から、自然と分るようなもの、戦場の空気というものが関羽には分かってきていた。
将兵の末端に至るまで、戦意に乏しく、空腹のためか士気が上がる様子はない。
素人が見たとしても、簡単に敗軍であると分ってしまうような軍勢に、勝機などあろうはずもない。
張燕「まずは敵の弱い部分を突け、包囲されんように相手さんを孤立させろ!」
劉辟「へぇ……しかし」
張燕「死にたくなかったら、無駄口を叩くな!」
張燕の一喝が、合図となったかのように黄巾軍は突如大軍となって集まり、審配の部隊を包囲した。
その大軍勢が一挙となって、一斉攻撃を仕掛けてきたものだから堪らない。
奮闘虚しく、審配も捕縛された。戦場に残る袁紹軍は関羽と張コウの部隊、それと援軍の数部隊。
管亥「士気が下がってきた敵兵は、恐れるに足りねぇよ。敵将を捕らえた者には褒美をやる。攻め掛かれ!」
キョウ都「褒美か……欲しいが先生にこの場を動かねぇように命令されていたっけな……」
管亥の言った通り、いくら稀代の名将が軍勢を率いたとしても、兵卒に戦意がなければ弱かった。
嬲り殺すように追い詰めていって、まず張コウを捕らえた。
最後に激しく抵抗されたものの、関羽も捕らえた。袁紹軍は破れ、援軍の将も数名捕らえられた。
賈ク「思わぬ大勝利でした。今回の働きはゾウ覇殿が一等でしょう」
管亥「全くだ、淳于瓊を捕らえ、張コウ、あまつさえ関羽まで捕らえてしまった」
賈ク「と言いたいところですが、本来ならば敵の補給路を断った、キョウ都殿でしょうな」
管亥「まあな、奴が居なかったら負けていただろう」
賈ク「しかし、諸将の奮戦はしかと見届けています。この際、皆が功一等とするのが相応しいかと」
管亥「そんなもんか?」
今回の戦役に加わった者は、褒美として俸禄を働きに見合っただけ増やされた。
小沛にて袁紹軍敗れる、その報せを聞いて、郭嘉らがすぐさま小沛へ戻ってきた。
しかし、荊州はしっかりと平定されていた。
今日はこんなもんですかね。
もう佳境でしょうし、ペース上げて頑張ってみます。
267 :
名無し曰く、:2008/01/27(日) 00:55:26 ID:eTWYgSo5
待ってました!
268 :
名無し曰く、:2008/01/27(日) 21:11:42 ID:Ilk7yRmo
うむ、素晴らしいな…
269 :
名無し曰く、:2008/01/27(日) 21:47:30 ID:1bnz8nMC
リプレイ板・・・こんなところで続いていたのか・・・
270 :
名無し曰く、:2008/01/28(月) 03:35:46 ID:bIz1yAxL
堪能・堪能!
271 :
名無し曰く、:2008/02/02(土) 14:02:05 ID:6zRirJbS
あげようか
272 :
名無し曰く、:2008/02/02(土) 22:26:26 ID:nX5GNVYo
X 呂布の章の呂布
呂「領土は広い方がよいに決まっとる!
とりあえずは陳留に進出じゃ!」
↓
呂「うぬぬ…短足野郎からの悪い噂が酷いぞ」
↓
呂「何だと!張遼、陳宮までわしを裏切っただと?
えぇい高順!他!許昌出撃じゃ!」シャーンシャーン
↓
KOEI
捕虜との引見、捕まえたのは10名にも及んだ。降伏する将以外の解放は認めない。
それが、勢力を興し、拡大してきた以来の暗黙の了解のようなものであった。
しかし、今回は郭嘉が硬直に解放を進言してくる武将が居た。関雲長、その人であった。
郭嘉「関羽は義に篤く、そしてその名は天下に轟いております」
管亥「故に処刑だけは避けろと言うのだな?」
郭嘉「いかにも」
賈ク「その様なものを気にする必要はありません。殿は曹操をも斬っておる」
郭嘉「……しかし、そう申されましても……」
独房、関羽は冷厳と座していた。張コウ、淳于瓊ら何名かは、既に降伏したという。
頑なに降伏を拒んだ審配、高幹らはこの世に亡いとも聞いた。
次は自分の番であろうか、もはや他の君主に仕える気など毛頭もなかった。
管亥「関羽だな。俺の下に仕える気ってのはないのか?」
関羽「ある訳がなかろう。既に二君に仕えた。それだけでも、世間に醜聞を残している」
管亥「最後は義人として名を残したいのか? 不純だねぇ」
関羽「……本来ならば、袁紹軍に捕縛された際に殺されるべきだったのだ」
管亥「しかし、それでもお前は降伏を選んだ。違うか?」
平原の零細な君主であった劉備に、関羽は長く付き従ってきた。
義兄弟の契りを交わしたという位だから、その絆の深さは簡単に想像できた。
しかし、劉備は群雄としてこの大地にはなく、袁紹配下の一武将として存在している。
管亥「劉備ならば、こういった状況でどうすると思うか?」
関羽「……命を永らえるだろうな」
管亥「そら見ろ、最後には生き残った者が勝ちなんだよ。義とか仁とかじゃなくてな」
義や仁を貴んだところで、大陸を統治できるような時代ではなくなった。
伝説上の君主が、そのような玩具みたいな思想で大陸を統べてきたのだ。
今は違う。力を持った君主が、覇を唱える。覇道によってこそ、天下は治まるのだ。
管亥「って、誰かが言ってたな。誰かは忘れたが」
関羽「……もう一度、生き恥を晒せと?」
管亥「嫌ならば、斬って捨ててやるが」
関羽「見損なうな管亥よ! 某は関雲長である!」
関羽はそう言って、ゆっくりと首を差し出す仕草を見せた。降伏は望めそうにもない。
ならば、殺すしかない。それが、旗を挙げてからのしきたりのようなものである。
後日、刑場に一人の武人が露と消えた。その日から、管亥は眠れなくなった。
青白くやつれた姿は、以前の精悍と日に焼けた姿形から、微塵も似通ったところはない。
一人の男が処刑されてから、このように変わってしまったのならば、全力で諌めるべきだったのか。
副軍師を務める賈クは、多少の後悔の念があったが、仕方のないことだと振り払った。
賈ク「下ヒの陳宮殿によりますれば、城陽を見事に陥落せしめたと」
郭嘉「寿春の魯粛殿も、ショウを攻略した模様。袁紹の勢力は衰えてきております」
それは当然のことである。捕縛された武将は、二度と袁紹の元には戻れないのであるから。
寝返るか、死ぬか、二つに一つであった。そこへ、またもや急報が飛び込んできた。
劉辟「袁紹が死んだみたいだ。さっき急報が入った」
賈ク「それは真実か? 偽りの伝令は、厳しく罰せられるのだぞ?」
劉辟「知るかよ。まあ、でも本当なんじゃないか?」
郭嘉「……私の情報によりますと。それはどうやら正しいようです」
中原を支配していた、魏王袁紹が死んだ。その報せは、否応なしに大陸を駆け巡った。
後継者は袁譚、袁尚を推していた者たちは、そのほとんどが既に戦没していたからだ。
この混乱に付込まない手はない。密使を飛ばし、次々と引き抜きをかける。
管亥「汚い手だが……もっとも有効という訳だな」
賈ク「は、孫子の言葉に、敵の兵糧一つは味方の兵糧の二十に相当する、という言葉があります」
管亥「要するに、敵さんの者を奪うに越したことはないんだね?」
言葉通り、賈クは三名の武将を連れ立ってきた。それには管亥も驚いた。
刑死した関羽の義兄である劉備玄徳、それに従うように趙雲と紹介された武将。
最後に入ってきたのは、簡雍という何故かへらへらとした男だった。
管亥「俺の顔を見て如何思う?」
劉備「やつれている、としか。それは雲長の仕業ではありませぬかな?」
管亥「その通りだ。で、こんな俺の所に来ていいのか?」
劉備「これも処世術です。感情に任せて生きることならば、誰にだってできる」
管亥は思わず苦笑を零した。何とも怜悧な男だった。
一見すれば、人間的魅力に溢れているが、あくまでも打算的な男なのであろう。
黄巾の勢力が衰えれば、すぐさま大義の旗を掲げ、寝返ってしまうだろう。
趙雲「以前のような無法が跋扈していないと聞きました。ならば、仕えようと心に決めました」
管亥「……袁紹が嫌いだったりするのか?」
趙雲「はい、以前から快くは思っておりませんでした」
目の前に居る、秀麗な男の言葉に、思わず管亥は噴き出した。
同じように劉備と簡雍も、笑いを堪えた様子である。
怪訝そうに見つめるのは、背後に控える許チョと郭嘉、賈クらである。
管亥「分った。お前には親衛隊を任せよう。粗野な奴らばかりだから、指導してくれ」
趙雲「死人が出るかもしれませんが?」
管亥「不問だ」
いつの間にか作った親衛隊であるが、劉辟やキョウ都が統率している荒くれ者たちである。
賊上がりの二人にも、上手く扱えないようで、趙雲を派遣することに決めた。
そして、残ったのが簡雍。飄々とした男で、にやにやと嫌らしく笑っていた。
管亥「どうした? まだ何も喋ってはいないぞ?」
簡雍「いやね。ちょっと前までは、黄巾賊だと罵倒されていた集団がね――」
管亥「こうも、人民から迎え入れられているのが、可笑しく見えたのか?」
簡雍「これじゃあ、あんたは道化だよ。実を統べているのは、後ろの二人だ」
簡雍は後ろに侍る郭嘉と賈クを指差した。
荒くれ者で、徐州をただただ蹂躙していた管亥に、知恵を与えたのは郭嘉である。
徐州を奪還し、疲弊したところを袁紹に狙われ、それを神算鬼謀で救って見せたのが賈クである。
簡雍「まあいいけどね。それで、満足するのだったら?」
管亥「民の笑顔が見たいからだ。と、でもの返答を期待しているのか?」
簡雍「いいや、大義の前には小利を捨てろってね。あながち間違いじゃない」
徐州を蹂躙し、都市を破壊し、奪いつくすのならば、民衆は付いてくるはずもない。
そうすれば、いずれ賊徒討伐の名目で群雄が敵対し、大挙してくるであろう。
賊徒による略奪という小利に惑わされず、賊徒更正による黄巾党復興という大義を手に入れた。
余りにも上手な変わり身に、簡雍は思わず笑ってしまったのである。
管亥「まあいいさ。いずれは俺も新しい教祖を見つけ、身を退く」
簡雍「天下に名を成さば、すなわち早々に身を引く。老荘かい? 学はないはずだが?」
管亥「学のある者は配下にたくさんいる。感化されただけだ」
簡雍「身を引くならば、耳寄りの情報がある。漢中に教祖様が居るみたいだ」
漢中五斗米道、張師君と呼ばれる男。管亥は興味を持った。
太平道人、大賢良師と呼ばれた張角の後釜に据えるだけの人物なのであろうか。
漢中までの道を遮る者は、袁術と劉表であった。
袁術「ええぃ! 何故、管亥は執拗にワシを狙ってくるのだ!」
紀霊「はっ、恐らくは荊州の制圧を狙っているのでしょう」
袁術「何故だ……何故なのだ。ワシは袁術であるぞ……」
新野は管亥軍によって、宛は袁譚軍によって奪い取られた。残す領土は襄陽のみ。
配下の武将も、寝返ったか、殺されたか、二つに一つであった。
荊州は肥沃な土地であり、襄陽はその中心部で商業も盛んであった。
だが、現在は戦乱の最中にあり、街は荒廃し、人々の活気も薄かった。
袁胤「申し上げます。管亥軍が大衆、城下まで迫って来ております」
紀霊「何と言うことだ……前線は? 前線は如何なっている?」
袁胤「それが……」
他愛もなく撃破された。まさに鎧袖一触である。
攻め込んだ軍勢は、程普らが率いるおよそ10万の軍勢だった。
それに相対する袁術軍は、およそ6万。勝敗は戦う前から決していたと言ってもいい。
袁術「……突破されたと申すのだな!」
紀霊「この紀霊にお任せあれ、敵軍をしばし留めてご覧にいれます」
袁胤「私も出ます。時間を作りますから、殿はお逃げなされ」
袁術の身体は怒りによってか、恐怖によってか、わなわなと震えていた。
しばらく時間を作ると言っても、紀霊と袁胤が率いる軍勢である。
数の上からでも不利と思えたし、かつ将兵の意気がまるで違った。
所詮、焼け石に水、いや焼け石に水程度の効果があれば、充分と言えた。
袁術「すまん、迷惑を掛ける」
紀霊「お気をつけ召せれますよう……」
袁胤「敵軍を突破次第、私たちも殿の下へとお戻り申し上げます」
紀霊、袁胤の部隊は出撃すると、そのまま戻ってこなかった。
どうせ逃げたとしても、すぐに見つかってしまうだろう。袁術は宮城を離れなかった。
都市の城門が開けられ、管亥軍が侵入する。あろうことか、先導していたのは紀霊と袁胤だった。
袁術は凍り付いた。最初から裏切る算段が付いていたのだと、絶望した。
紀霊「これも乱世の倣い、悪く思われますな!」
袁胤「左様、私とて名門袁家の血筋を絶やすわけにはいかぬのです」
襄陽陥落の報せと共に、管亥の元に袁術と紀霊、袁胤の身柄が送られてきた。
三名の降伏は認められ、ここに袁家の片割れは大陸から姿を消したのである。
勢いに乗った荊州方面軍は、一気に上庸の劉表領も奪い取り、漢中への道を繋げた。
一方、中原では魯粛が率いる軍勢が、許昌を占領。管亥軍の勢力は、日増しに大きくなってゆく。
管亥は漢中五斗米道の教祖である張魯を帰参させるべく、はるか上庸にまで赴いた。
管亥「ご苦労であった。荊州も大分片付いてきたようだな」
程普「はっ、荊州を抑えますれば、我が軍は大いに潤うでしょう」
賈ク「仰せの通り、荊州の国土は肥沃、商業は盛んにして、少しでも手を入れますれば、大きな益が望むことができます」
管亥「それは分っておる。後は陳羣や陳矯たちの仕事だ」
上庸から漢中に向かうまでは、大きな河川があり、かつ森や山に囲まれている。
攻めるのには難しく、守るには適した土地であろう。
益州の劉璋が苦戦するのも頷けた。地の利は確実に向こう側にある。
程普「我々は河川を素早く渡ることができます。が、殿らは河川には慣れておられないかと」
管亥「流石は孫家の一族郎党だ。水戦には長けておるか」
賈ク「我々は山岳から、漢中へと向かいましょう。そちらの方が、まだ戦いやすいでしょう」
軍議が行われている頃、城外の広場ではならず者たちで構成される近衛軍が集合していた。
前に立っているのは、趙雲と劉辟、キョウ都であった。
それら三人を無視するかのように、数百人のならず者は勝手な振る舞いをしている。
趙雲「規律を制定いたしました。劉辟殿、読み上げてください」
劉辟「へ、へぇ……でも……」
趙雲「いいから、大きな声で読み上げてください」
内容は今まで好き勝手に生きてきた者からしてみれば、峻烈ともいえるものであった。
当然、不平不満は噴出した。だが、趙雲は聞く耳を全く持っていない。
ただ、殺傷能力のない、かなり丈夫そうな木槍を持っているだけである。
趙雲「文句がある人は掛かっておいでなさい。ただし、容赦はしませんよ」
劉辟「そりゃいくらなんでも無茶だ! あんた死んじまうぞ」
キョウ都「そうだ! 相手が何人居ると思ってるんだ!」
趙雲「……手出しは無用。某が近衛軍を仰せつかった。それに、死人が出ても不問であるそうだ」
キョウ都「あんた……」
数百人のならず者は趙雲に束になって襲い掛かった。四方を囲まれ、趙雲も万事休すかと思われた。
数時間が立ったであろうか、趙雲は額の汗を拭っていた。全員を蹴散らしたのである。
趙雲「所詮は戦う術を知らぬ者たちです。ここまでしたのです。彼らも分ってくれるでしょう」
劉辟「あんたって人は……」
劉辟とキョウ都は絶句した。ならず者は全て修正されていた。
荊州はほとんど平定され、後はもう少しでしょうか?
だいぶ脚色やgdgd話が入っているのはご了承下さい。
それでは、失礼しました。
279 :
名無し曰く、:2008/02/04(月) 19:03:01 ID:tUh1+3Rj
280 :
名無し曰く、:2008/02/05(火) 01:48:15 ID:wCyLPWii
郭淮リプレイ。やってもいいですか?
281 :
名無し曰く、:2008/02/05(火) 02:42:18 ID:KBaEMtT4
>管亥様
「7エンディングの締めに出てくる皇帝は張魯」という落ちに繋がっていくのでしょうか?
これもまた楽しみです。
>>280 最近淋しかったので、楽しみに待ってますー。
282 :
名無し曰く、:2008/02/05(火) 03:06:33 ID:E39CN4Cx
管亥プレイ殿>いよいよ大詰めですな、楽しみにしております。
郭淮プレイも期待
283 :
名無し曰く、:2008/02/05(火) 03:43:46 ID:wCyLPWii
郭淮 228年スタート
魏・蜀が激しく争う地
擁州・・・
そして魏の最前線である
長安にその男はいた。
郭淮 字を伯済
魏でも有名な名将である
曹真「さて・・・蜀は漢中に集結しておる、現在の状況をどうするか。郭淮、言はあるか?」
郭淮「しばし待つのが上策かと。司馬懿殿が上庸を攻め落としてから、漢中を挟撃きましょう。」
曹真「なるほど。司馬懿が孟達を討つまで待つのだな?」
郭淮
「いえ、我らは天水・武都を攻めましょう、三路から攻撃すればいくら孔明と言えど持ちますまい。」
曹真「よし、では天水を攻めるぞ。カク昭!長安の守りは任せる。」
カク昭「御意・・・」
総勢7万の軍勢は天水に殺到した。
天水の太守 馬謖は戦が弱く、天水はあっという間に陥落した。
曹真「皆ご苦労!我らの勝利だ!」
郭淮「次は武都ですな。
かの地を守る魏延は勇猛の将、油断はなりませんぞ」
曹真「分かっておる。此度は力で勝った!だから次も力で勝てばよいのだ」
郭淮は不安を抱えつつ、
次なる戦場・武都へ向かう
284 :
郭淮リプレイ:2008/02/05(火) 08:11:42 ID:wCyLPWii
229年 曹真は武都に侵攻
曹真「総大将は魏延か・・・ 前の馬謖の様にはいかんな。それに漢中からの援軍も迫っておる」
郭淮「都督殿!魏延は砦に布陣しております。ここは援軍とぶつかる前に勝負を決めましょう!」
曹真「うむ!張コウ将軍、騎兵はそなただけだ!全速で砦まで進軍!ほかは張コウに続け」
張コウ「承った!」
全速で砦に迫る張コウ軍
郭淮「張コウ殿!その先は地形が妙です!迂回しましょう」
張コウ「そんなことをしていたら間に合わんわ!」
郭淮「この森林を抜けたら砦は目の前・・・しかし罠が必ずあります。 ここは平地を進みましょう。後方も遅れておりますゆえ」
張コウ「何を言う!早くせねば援軍と合流されるではないか!」
郭淮「将軍、冷静になられよ!ここだから言うが、私は都督より将軍の力を頼りにしている。将軍抜きでは蜀軍に勝てません」
張コウ「ふん、若造がうまいこと言う・・・よかろう ここは貴様の指示に従おう」
魏延「張飛殿にやられて逃げ回って追った男が先鋒とはな・・・魏にはそんなに人がおらんのか?」
郭淮「安い挑発だ!将軍、冷静になられよ!」
張コウ「・・・魏延!一騎討ちじゃ」
郭淮「何と無謀な・・・都督と言い張将軍といい、彼らは慎重さに欠ける。司馬懿殿であれば・・・ん?」
張コウ「魏延を捕らえた。残るは王平だけじゃ!行くぞ若造!今夜は酒でも飲もうぞ。」
ほどなくして王平も撃破され、魏軍は武都を制圧
郭淮「将軍!此度はお見事でした!しかし、冷静さも大事・・・」
張コウ「若造、わしは冷静だったよ。あのまま援軍と合流されてみろ。今頃ワシらは首だけじゃ。勝てる時に勝った、それだけよ」
郭淮「そうだったのですか。確かに援軍が来ていたらこちらの被害も・・・」
張コウ「うむ、蜀の精鋭とぶつかればワシらだけではは防げんかったじゃろう」
郭淮「しかし今回は将軍のおかげで勝てました。あとは司馬懿殿が上庸を落とせば、蜀は討てます!」
しかし司馬懿は動こうとはしなかった。
285 :
名無し曰く、:2008/02/05(火) 12:48:00 ID:KBaEMtT4
おお、新しい人が来ている。頑張ってくださいー。
どのゲームでやっているのか書いてくれると場面を想像しやすいです。
個人プレイということは7?8?
286 :
名無し曰く、:2008/02/07(木) 01:57:49 ID:0De67cdd
三国志8です(・∀・)
229年
天水・武都を攻略した魏軍
しかし襄陽の司馬懿は
まったく動く気配がない
曹真「何をしておるのだ!早くせねば上庸の守りは 強固になるぞ!」
張コウ「おそらく呉の陸遜の動きが気がかりなのでしょう」
郭淮「然り、襄陽は南の要地です!ここはこちらから軍を割き、私が上庸を攻めましょう。」
曹真「おお、やってくれるか!頼むぞ。兵と兵糧は
後から送る!」
荊州の要地、襄陽・・・
南に呉、西に蜀
特に呉の陸遜は知に優れた将 司馬懿が警戒するのは当然であった。
司馬懿「来てくれたか!済まぬな、見ての通りだ、呉の動きが怪しい。隠密に探らせたのだが江稜の兵が増しておる」
郭淮「油断ならぬ相手ですな・・・司馬懿殿!送られて来た20000の兵で私が上庸を攻めます!司馬懿はここを堅守してください!」
司馬懿「よし…徐晃将軍!曹洪将軍!そして郭淮!騎兵を率い一気に上庸を落とせ!!わしはここの守りに残る」
徐晃「はっ!曹洪殿、年なんですから無茶しないで下さいよ。」
曹洪「やかましい!!郭淮と言ったな。二人とも老いぼれだからと行って侮るでないぞ?」
曹操の旗揚げ時代から30年以上仕えて来た両雄・・・
老いてはいるが凄まじい
迫力である。
司馬懿「孟達の部下、申耽には寝返りを促しておる。時機を見て合図せよ」
郭淮「流石です。では参りましょう!」
魏の宿将 徐晃・曹洪
そして郭淮が孟達の守る
上庸へと向かった
287 :
名無し曰く、:2008/02/08(金) 01:22:27 ID:UgI7QohK
229年 魏軍は上庸を攻撃
上庸は前線でありながら
軍備は整っていなかった
この報を聞いた孟達は…
孟達「なんと!魏がこちらに向かって来とると?くっ…漢中に援軍を要請しろ!急げ!」
曹洪「あの裏切り者め! 蜀から魏、魏から蜀、なんと調子のいい奴よ」
郭淮「敵の援軍が向かって来ています。孟達らは砦に布陣とのこと」
曹洪「急がねばのう…さぁ攻めるぞ!あの裏切り者を引っ捕らえてやるわ!」
魏軍の士気は高く
蜀の士気は低い
徐晃「砦が見えたっ!皆、森林は危険だ。奇襲に注意せよ!」
孟達「速い!信じられぬ…火矢を放て!徐晃を近づけるな!!」
徐晃のいる森林に矢の雨が降り注ぐ しかし郭淮軍と曹洪軍は見当たらない・・・
徐晃「孟達!!」
徐晃の怒声で矢の雨が
止んだ・・・
徐晃「何を狙って射っておる? まったく当たっておらんぞ。さあ孟達を捕らえよ!」
孟達「えぇい!援軍が来るまで防げ!申儀、徐晃に当たれ!わしは後方から援護する、申耽はどうした!?」
申耽「ここにおりますよ。ただし、お前の敵だがwww」
山道から進軍していた曹洪の合図で申耽は寝返ったのである
孟達「裏切り者め!裏切り者め!」
申耽「お前が言うなwww」
曹洪・徐晃は孟達、申儀に突撃する しかし・・・
郭淮「遅れて申し訳ありません!援軍が砦の間近に迫っています!先鋒は趙雲です!後方から姜維、関興、張翼が続いております。」
288 :
名無し曰く、:2008/02/08(金) 01:27:11 ID:fXIOhp3B
ほぼ蜀軍オールスターですね
頑張ってー
289 :
郭淮リプレイ:2008/02/09(土) 01:42:34 ID:XO+H2W3T
上庸を攻め、勝利まであと一押しだった魏軍・・・ しかし漢中からの援軍が 到着してしまう。
曹洪「ぐ…なんちゅう数!これではわしらは全滅じゃ!ここは一旦退くか?」
徐晃「なりませぬ。まだ勝機はあります・・・ここは絶対退けませぬ」
郭淮「何か策があるのですか?徐晃将軍」
徐晃「・・・申耽殿!そなたは何故こちらについた?」
申耽「決まっておりましょう!孟達を討ち、ひいては蜀を討たんと!」
徐晃「頼もしい…ではその忠義を試させて貰うぞ?」
申耽「どう試そうと?」
徐晃「ここは我々に任せよ。そなたは先鋒の趙雲に当たれ」
申耽「無茶です!我が軍は7千、趙雲は1万5千の兵です!しかも後方の3軍もおり、勝負になりませぬ」
徐晃「問答している猶予はない!行ってくれ!」
郭淮「徐晃将軍!いくら何でもそれは酷いです!団結して当たりましょう」
申耽「…郭淮殿、ありがとう!ですが俺が趙雲を止めて見せます、皆さんは孟達と兄を頼みます…御武運を。」
曹洪「見上げた根性じゃ」
徐晃「頼んだぞ…!」
魏軍は果たして勝利を得ることが出来るのか
290 :
郭淮リプレイ:2008/02/09(土) 05:25:51 ID:XO+H2W3T
砦付近はたちまち激戦となる。徐晃・郭淮軍は砦に強襲をかけ、曹洪軍は申儀に突撃をかける
そして決死の覚悟で趙雲と対峙するのは申耽
将としての能力は有能とは言えないが 徐晃は申耽に重要な役をまかせた。。。
趙雲「申耽ではないか!
向こうは苦戦と聞く。貴様そんなところで何をしている?」
申耽「・・・趙雲殿!ここは通せませぬ!」
趙雲「は?何を言っている・・・負けてもいいのか?」
申耽「絶対に通しませぬ」趙雲は申耽の決死の覚悟を知る…
趙雲「貴様、寝返ったな!同胞と言えど許さぬ!」
山岳地で趙雲と申耽は激突
曹洪「急げよ!さっそく押されとる!大将を討てば、総崩れよ」
郭淮「さぁ終わりにしましょう!徐晃将軍!一斉に砦に突撃しましょう!」
趙雲「いい加減観念せよ!何故魏につく?孟達の下でいれば良いものを…」
やはり同胞を攻撃するのは躊躇いがあった
これが徐晃の狙いだった
申耽「ここで俺は終わりたくない!俺には大事な役目がある!あなたを絶対通さぬことだ。」
激しくぶつかる両軍
趙雲の猛攻に申耽は気迫で持ちこたえる
その時、孟達の悲鳴が聞こえた・・・
徐晃「申耽殿!無事か!?孟達は捕らえた!我々の勝利だ!」
孟達は曹洪に担がれていた
趙雲「くっ…!申耽、いい面になったな。今度は実力で倒してみたくなったぞ!さらば」
総大将を失い、援軍は踵を返し漢中へと退却した
申耽「・・・終わった…徐晃殿!私は無事です!生還した兵は2千です」
こうして上庸の激戦は幕を閉じた
孟達「申耽!何を生き生きしておる!貴様のせいで、こんな辱しめを…」
曹洪「やかましい!さっさと歩け!!申耽、ようやった…そなたの弟は助けるよう帝に進言しておく」
申耽「曹洪将軍・・・ありがとうございます。」
漢中を3方から攻撃する地を得、蜀との決戦は間近に迫っていた
291 :
名無し曰く、:2008/02/10(日) 01:05:15 ID:Sm8j10q/
期待age
寝床の上で、身を捩りながら、苦しそうにしている男が一人。
身体からは珠のような汗が滴り落ちる。嫌な汗だった。
悪い夢を見ていた。男が一騎の敵武者と戦って、敗れる夢だった。
管亥「関羽だ、俺が関羽に斬られてしまう夢なんだが……」
簡雍「そんなもん気にしていたら、しょうがないでしょ」
劉辟「変なことに気を遣う前に、次の戦のことを考えたほうがいいぜ」
管亥「……そうだな」
関羽を斬ってからというものの、急に体力が落ち込んでしまった。
以前の精悍さは消えうせ、顔は土色となってしまっている。
それを心配した郭嘉は、管亥に進言をした。
郭嘉「管亥様、于吉という仙人が人の生死を占うと聞いておりますが……」
管亥「呉か……遠いな」
郭嘉「いえ、ここまで呼び寄せております。引見なさってください」
郭嘉が合図すると、従者が于吉を連れて入ってきた。
身のこなしは軽そうであり、流石に仙人と呼ばれている男である。
白髪にこれもまた白い鬢を伸ばし放題にし、背は低い、好々爺とも言うべき老人であった。
于吉「死相が現れておる。どうする?」
管亥「早いな、流石だ」
于吉「当然だ。ワシを誰だと思っておる。見くびるなよ、管亥」
管亥を指差し、確信に満ちた表情で于吉は死相の発現を断言した。
予期していたことではあったが、こうも容易く断言されれば落ち込まずにはいられない。
黄巾党の復興という大志を果たさずには、死ぬことはできない身体なのだ。
管亥「延命もできるよな、于吉老人」
于吉「……ならば、もしもそうならばだ。ワシは張角の寿命を延ばしておったわ」
管亥「大賢良師の……?」
于吉「ワシのまたの名は、南華老仙、太平妖術の書を授け、世の革新を促した」
管亥は眉を顰めた。管亥の教祖を張角とするならば、その張角の祖は于吉となるのか。
言い換えれば、張角の祖とならば、その意志を引き継ぐ管亥にとっても、祖にあたる。
管亥「返答は聞いていない。死ぬことができない身体なのだ」
于吉「無茶を言うな、管亥……が、今回は特別だ。この一回限りだ」
于吉の延命の儀式は終了した。後ほど、郭嘉が大量の金を持たせてやったという。
幾許か元気を取り戻した管亥は、漢中攻略作戦の発令を宣言した。
中原を制覇しようとする、一線級の部隊をこの作戦には投入する。
それほど、管亥にとって教祖という存在は絶対であったのだ。
賈ク「私が今回の攻略戦の参謀を務めます。水軍は中央突破、陸軍で迂回し、山を越えます」
程普「水軍の指揮はお任せください。しっかりとやって見せます」
管亥「分った。全軍、抜かるなよ」
山越えをする部隊は管亥、賈ク、趙雲、張燕、劉辟、キョウ都。程普、孫策、韓当、蒋欽の部隊が河を進軍する。
合計16万2千名の将兵を投入した大作戦であった。
この動きは自然と漢中にまで伝わる。しかし、目立った動きは見せていない。
張衛「敵軍が現れたら山中に誘い込め、我らにはその方がやりやすい」
楊柏「はっ、心得ております」
張衛「よーし、行け」
山中では張魯の弟である張衛が隠密裏に動いていた。山岳戦へ持ち込むつもりである。
劉璋軍との戦いにおいても、地の利を生かして手痛い打撃を加えていた。
しかし、中原の動乱に揉まれてきた軍勢に対し、有効かどうかは未知数である。
張衛「閻圃、水軍の足を止めるのは任せたぞ。地の利はこちらにあると言えども、油断するなよ」
閻圃「了解であります。出撃なさってください」
張衛「作戦通りやれ、我らは山中にて仕掛けを作る」
管亥らは進軍を続けていた。水軍と別れ、迂回し敵の本営をそのまま突く動きである。
一方の水軍は、いきなり敵と遭遇していた。
前線の主要基地ともいえる城に、閻圃の部隊が駐留していた。
閻圃「我らの任務は足止めにある。張衛様の軍勢が、敵本軍を撃破するまで耐えるのだ」
程普「猪口才な動きを見せるようだが、所詮貴様らでは我らの相手にはなりえないのだよ」
孫策「戦場に立ってきた数、相手、それら全て劣っている!」
閻圃も部隊を混乱させてきたり、色々と手は尽くしたが進軍を止められなかった。
韓当の部隊が突撃し、城を奪取する。陣営から追い出された閻圃に為す術はない。
一挙に包囲殲滅され、管亥軍を勢い付けただけである。
張衛「なんと! 閻圃がこうも容易く……」
楊柏「……我らも覚悟を決めなければなりませんな」
趙雲を先頭として、陸上部隊は進軍を重ねていた。その時である。
空からおびただしい岩が降ってきた。無慈悲な岩は、軍勢を踏み潰していった。
張衛の仕掛けた罠に引っかかったのは、劉辟の部隊であった。
キョウ都「畜生! 俺の部隊にまで被害が!」
管亥「あれほど注意しろといっ……な、何だと!」
劉辟「ほら、言わんこっちゃない! 御大将も注意しろ!」
管亥軍が次々と罠に引っかかっていく光景に、張衛は小躍りしたい心境であった。
まさに思惑通りであった。が、張衛は大変な思い違いをしていた。
管亥らにとってみれば、この程度の被害は常に付きまとっているものであること。
そして、それらを計算した上でも充分すぎる戦力が、この戦場に投入されていたことである。
賈ク「趙雲殿、かの将軍が組織的抵抗を指導しています!」
趙雲「委細承知」
張衛の軍勢は混乱していた。次々と伝令が飛び込み、全員が全員異なった情報を報せるのである。
動きに手間取り、軍勢は停滞していた。そこに単騎駆ける武将が一人。
趙雲である。彼が乗る白馬は、管亥が与えた。的盧、持ち主を祟ると噂が絶えない凶馬であった。
趙雲「的盧よ。祟るならば我に祟れ、決して殿の前途を邪魔するでない!」
楊柏「小癪なっ! その勢いは我が止めてみせる!」
趙雲「止められるものか、そなたのような小物に時代の波が止められるものではない!」
一刀両断、行く手を遮った楊柏は趙雲に斬られた。
目標である張衛の前に、一部隊を屠った。趙雲の勢いは凄まじい、単騎で千里を駆ける勢いである。
的盧は凶馬などではない。名馬であった。
趙雲「的盧よ。お前が導き通りに駆けよう。某を導くのはお前だ」
張衛「……あれが、たった一騎で……」
楊柏の部隊が壊滅したとの報せの後、すぐさま一騎の敵が接近してきた。
張衛にはすぐに察知することができた。彼が一騎で楊柏を討ったということが。
その勢いを止めるには、自分がでるしかないということが。
張衛「さて……見せてもらおうか……管亥……」
落ち着いた素振りを見せる張衛、それは自分に言い聞かせているようであった。
すぐに騎乗の人となり、猛進してくる敵と対峙する。
配下に命じ、重囲させたが、それも無意味であった。簡単に突破されたのである。
張衛「いくぞっ!」
趙雲「貴公が抵抗を組織するのか、無意味な戦いを組織するのか!」
張衛「我らの教えは貴様らには響かんよ!」
張衛最後の言葉であった。趙雲ただ一騎によって、張魯軍は壊滅へと追い込まれた。
山岳戦を得意とする張燕が、残存部隊の撃破に務めた。
正面を突破する水軍も、抵抗する敵を踏み潰し、進撃を続けた。
もはや漢中の命運は決した。張魯は降伏を決断し、管亥の下へと降った。
張魯「漢中の民を思えば、降伏もやむなし……。漢中五斗米道教祖――」
管亥「待ち侘びておりました」
賈ク「管亥様は道教の教祖である張魯殿であれば、黄巾党の新しき教祖となりうると考えております」
張魯「……黄巾党の教祖とは? ――しかし、我らは何も放ちませぬぞ」
管亥は思った。漢中軍の整然さを。何かに包まれたような不可思議な心境であった。
戦場であっても、虚無。相手は戦意から殺意まで、何も放ってはいなかった。
一方の黄巾軍は、滾るような熱い血潮を、大陸を革新しようとする勢いが戦場を埋め尽くしていた。
管亥「張師君。我々は今ある漢中を天下に体現しようと考えております」
張魯「この小さな漢中に留まらず、全土に豊かな国を――と?」
管亥「そのためには張師君の力が必要です。所詮、我々は何かにすがらなければならない。弱い人間です」
張魯「偶像崇拝か、民心が安定し、国が豊かとなるならば――我は泥人形ともなろうぞ」
黄巾党の新たな教祖が据えられた。漢中五斗米道を率いていた張魯。
民衆は張魯を讃えた。張師君――の合唱は止まない。民衆は新たな教祖を渇望していたのだ。
黄巾の乱が勃発してから、既に20年が経とうとしていた。
一度は死滅したと思われたその黄巾の集団が、今まさに中華全土を席巻しようとしていた。
郭嘉「教祖が新たとなることに、抵抗はないのですか?」
管亥「ああ、ないな。我らの理想は既に大賢良師が示している。張師君も、それに則るのみだ」
漢中の地にも、中原の動向は入ってくる。魯粛と陳宮はなかなか頑張っているようであった。
袁譚の領土も日増しに減ってきている。荊州、中原はほぼ固まってきている。
管亥「次は河北だ。河北の雄である袁家に引導を付けてやる」
北斗「ほう、管亥も立派になったものだ……」
南斗「左様、ただの賊だと思っていたがな、今では天下に勇名を轟かせておる」
北斗「ならば、褒美をくれてやらないといけないかな?」
南斗「左様、あやつに似つかわしいのは寿命じゃろうな……」
眼が覚めると管亥は、不可思議な感覚の中にあった。
衰えていたと思われていた体力が、元に戻ったのである。
関羽を処刑した後から、蒼白く痩せこけていた顔は、元の精悍な顔付きへとなっていた。
陳羣「北斗、南斗の仕業でしょうな。北斗は死を、南斗は生を司る神です」
郭嘉「そんな馬鹿な……陳羣殿は博覧強記に御座いますが、こればかりは信じられません」
陳羣「では軍師殿は、この事態を神意以外の何を以て証明できましょうや?」
郭嘉「……それは難しいが、だが神が存在し、その所業であると貴公も証明できるのか?」
管亥の話を聞いて、郭嘉と陳羣は意見が対立し、喧嘩腰となってしまった。
この二人は互いにその実力を認めているものの、普段からこのように対立が絶えない。
儀礼を重んじる陳羣と、儀礼に捉われない郭嘉とでは、考え方がまるで違っているのである。
趙雲「お二方とも、落ち着かれ召され。殿の御前であります」
管亥「いや、聞いているのも面白いが、まるで話が進まないのが困り物だ」
賈ク「とりあえず、ギョウと南皮さえ落としてしまえばこちらのものかと」
陳羣「河北の生命線はこの二国にあります。彼の地の財力を主要する都市です」
許昌、陳留、濮陽と魯粛の軍団が快進撃を続けていたお陰で、領土は広まっている。
また陳宮の軍団も、城陽、北海と進軍し、袁譚領を奪っていった。
魯粛「殿が軍勢は袁譚を、私たちは洛陽の呂布と対します」
程普「荊州軍は劉璋と対します。将兵の質量を考えましても、三方面作戦は可能です」
賈ク「敵が連携を組むとは思えません。各個撃破すれば、我らが絶対的に優位です」
陳羣「兵站も確保できております。作戦に支障はないかと」
時は来た。管亥は軍団に大号令をかけた。一挙にして、三つの敵と相対する。
袁譚、呂布、劉璋、南海で踏ん張っている劉表は、いつでも処理ができる。
かつてない大戦に、否応にも軍勢の士気は上がった。
管亥「どうした? 奉公先生?」
郭嘉「いえ、何でもありません……」
管亥「そうか、それならばいいんだが……」
郭嘉「――まだ、死ぬわけには参りません。急がねば、急がねばならないようです……」
統一が先か、郭嘉が死ぬのが先か? どちらでしょう?
ペースがゆっくりになってしまって、すみません。
もうそろそろ統一なので、頑張ります(←三回目
298 :
名無し曰く、:2008/02/12(火) 18:20:38 ID:BjjUAVYj
管亥プレイクライマックス超期待age
299 :
名無し曰く、:2008/02/12(火) 20:28:28 ID:Q8+2AISz
管亥リプレイもいよいよクライマックスか……いやー、感慨深いねぇ。
(´w`)ナンチテ
300 :
名無し曰く、:2008/02/12(火) 21:07:10 ID:Fdr9W8A2
. ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
[;ー。ー]< スンマセン、直ぐに片付けます
-=≡ / ヽ \_______
. /| | |. |
-=≡ /. \ヽ/\\_
/ ヽ⌒)==ヽ_)= ∧_∧
-= / /⌒\.\ || || ( ´w`)
/ / > ) || || ( つ旦O
/ / / /_||_ || と_)_) _.
し' (_つ ̄(_)) ̄ (.)) ̄ (_)) ̄(.)
301 :
名無し曰く、:2008/02/19(火) 08:27:35 ID:zXNoq8DJ
age
302 :
名無し曰く、:2008/02/26(火) 03:02:30 ID:HMvv67iv
あげねば落ちる(´Д`;)
303 :
名無し曰く、:2008/02/27(水) 22:00:35 ID:h6hbVr9U
保守じゃなく
死守age
304 :
名無し曰く、:2008/02/28(木) 00:39:20 ID:AtQa5Xeb
何かスレが寂しいから、三国志も文章も数年ぶりだけど少しプレイしてみたよ。
作品は三国志[PK(PS2)プレイ武将は霍去病(いにしえの武将)
彼のここでの知名度が、どのくらいあるかは知らないけど。
どんなやつか知りたい奴はウィキペディア見て。俺もそれ以上のことは知らない。
参考に霍去病の初期値。
武力…96 知力…69 政治…50 魅力…88 相性…60(親友無しの場合)
冷静…1 勇猛…6 能力の成長…将軍 戦法の成長…奇/計(何か意外だ)
特技…猛者、威風、築城、騎兵、弩兵、偵察 戦法…突撃「極」、乱撃「参」、車懸「極」、斉射「四」、矢嵐「参」
ひとことで言うと、強い(流石に楽毅や韓信などには劣る)
ルール。
妖術、幻術、落雷無し。リセット無し。エディットも無し。
ただ個人的な趣味で董卓を多少強化。[のあいつは弱過ぎる。それにあいつが病死だとつまらないから寿命も延ばしてやる。
韓信リプレイの方は韓信を直に復活させているが、こちらは「自分を霍去病だと思い込んでるアホの子」という設定で。
歴史上の霍去病は24歳で夭折しているので、こいつも25になった瞬間抹消することにする。
できればそれまでに天下統一……為らなかったらそこで終わりにするか、誰かに引き継がせるか。
305 :
名無し曰く、:2008/02/28(木) 00:40:56 ID:AtQa5Xeb
時は初平二年(西暦一九一年)の七月。華北の地を一人の男――というより少年に近い――が彷徨っていた。
道連れは馬一頭。どこで手に入れたのか、大宛馬のように赤黒い馬身。
幼さと精悍さを入り混じらせた主人に、よく随っている。
「おい人相見、我の顔を見よ」
「……はぁ、お前さんをか。この管公明、筮竹を振ることしかできぬのだが」
「同じだろう。構わん」
管輅。字は公明。当世随一と評される易者である。当然彼に占卜をせがむ者は数多いた。
いつも管輅はその手合いを適当にあしらうのだが、突然声をかけてきたこの少年に限ってはそれができなかった。
名も名乗らず筮竹にも触れさせず、ただ見よ、とは。見た目からして武芸は嗜んでいるらしい。
しかし妙にその態度が似合っている。
「おぬし、名は何だ」
易者は聞いた。少年は不敵に、そしてこの上も無く嬉しそうに笑った。
「姓は霍、名は去病。霍去病だ」
306 :
名無し曰く、:2008/02/28(木) 00:53:33 ID:0WgufUV4
「禰衡、字は正平……はは。いったいどんな奴かね。面白い奴だといいが」
霍去病は北平の地を踏んだ。結局管輅は彼を見ても何も答えず、「名のある月旦の目を頼るがよい」とだけ言った。
霍去病は理論家を軽視し切っていた。兵法書では敵を倒せない。
敵を倒すには臨機応変に動くまでだ。理論など頭脳の空費だった。
そんな調子の彼なので、人物評価どころか、名高き許劭や許靖の名前さえ知らない。
呆れた管輅はひとりの男の名を教えた。禰衡という名だった。
307 :
名無し曰く、:2008/02/28(木) 02:15:35 ID:AtQa5Xeb
管輅と出会った済南から、名士を優遇するという噂の袁紹の治める渤海を訪れる。
しかし手がかりらしいものは無く、霍去病はさらに北上した。
居そうなところに居ないのならば、居そうもないところを探せばよい。
この北平の地を領る公孫サンは袁紹とは逆に、名士を優遇しないことで通っていた。
「良い馬だな。お前には勿体ない位だ」
「誰だ、貴様。名乗れ」
霍去病が振り向くと、白馬に跨る兵の一団が居た。
その派手な白の中で、一際明るさの目立つ鎧に身を包んだ壮年の男が、霍去病を見下ろして言った。
「この北平で俺を知らぬ者が居るとは。人に名を聞く時は、まず自分から名乗るものだ」
「我が名は、霍去病だ」
「……霍去病?」
瞬時、鎧の男の取り巻きの兵士達から笑いが漏れた。
常に匈奴と背中合わせのこの幽州で、霍去病の名を知らない者は居ない。
「坊主、そりゃお前には過ぎた名だ。冗談にもならん」
「試してみるか?」
言うが早いか、霍去病は馬上の人となる。その仕草でほう、と鎧の男が呟いた。
なかなかどうして、堂に入っているものじゃないか。
「フン、試して欲しくば、三日後の朝ここにくることだ。賊を狩るついでに、良いものを見せてやろう」
「おい待て、貴様の名は何だ」
「俺か。俺は白馬義従の長、公孫伯珪だ」
去っていく鎧の男が残した言葉“公孫伯珪”“白馬義従”……三日後、霍去病はその白馬義従最強の将と、刃を交えることとなる。
「呆気ないものだな、戦とは」
針鼠の様になった死体を、霍去病は見下ろしていた。死体はひとつふたつではない。
公孫サン(伯珪は字)麾下の精鋭白馬義従が、賊徒を蹴散らした跡だった。
目を閉じれば、そこには華麗にして容赦無い騎馬隊の一斉射撃が思い浮かぶ。そして敵が一度に薙ぎ倒される。
それは霍去病の脳裏に深く刻み込まれた。そして、彼はそれを、これから自分の手で再現し洗練すべき光景であると思った。
「また俺の前に現れるか、坊主よ」
「貴様の“戦”なかなか面白かったぞ。今度は我が戦を見せる番だ。槍を取れ」
公孫サンは笑った。声を出して笑った。何が可笑しかったのか、愉快だったのか。
「子龍、この坊主に付き合ってやれ。戦を教えてやれ」
「御意に」
戦塵をあらかた払い落とした白馬の騎兵隊から、ひとりの男が進み出た。
若い男だ。しかし流石に霍去病よりは年月を感じさせる。姓は趙、名は雲。公孫サンの最も目をかける将であった。
指揮官の中では最年少ながら、実力は一級品。いずれ万の兵さえ動かせるようになるであろう器。
「常山の趙子龍、お相手仕る」
「霍去病だ」
名乗り終わった瞬間、二本の槍が躍った。
(原因不明だけど、調子が悪いです)
308 :
郭淮リプレイ:2008/02/28(木) 06:51:36 ID:UYeDvud7
長らく放置していたので
そろそろ再開します。
309 :
郭淮リプレイ:2008/02/28(木) 07:13:01 ID:UYeDvud7
上庸を陥落させた魏軍だが
その勝利は束の間だった。
荊州の呉軍が本格的に動き始めたのである
陸遜「関羽に劉備、次は…司馬仲達を沈める。各々方、準備はよろしいな…?」
徐盛「は、進路は江稜より、援軍は江夏から丁奉軍が参ります。」
陸遜「では出陣!司馬懿を火の海に沈める」
呉軍…襄陽に向け進軍
この報を聞いた司馬懿は、動揺せず、薄ら笑いを浮かべる
司馬昭「父上!笑い事ではございませんよ」
司馬懿「焦るな、昭。向こうから首を差し出すのだ。こんな好機はあるまいよ」
司馬昭「し…しかし相手は陸遜。一筋縄では・・・」
司馬懿「分からぬか?奴さえ討てばいいのだ。奴を討てば呉は持たぬであろう。分かったらさっさと配置につけ。それから上庸に援軍を要請せよ。」
司馬昭「ぎ、御意!」
310 :
名無し曰く、:2008/02/28(木) 17:01:07 ID:AtQa5Xeb
激しい金属音が空気を割る。一騎打ちを続ける騎馬武者以外は、喉さえ鳴らすことができない。
白馬と黒馬が、何十合と交錯を繰り返したことだろうか。
「はははっ、貴様やるな、我は楽しくて仕方が無いわ!」
「――減らず口を」
そう言う趙雲も、霍去病の強さ、そして彼との打ち合いを重ねるごとにますます高揚していく心の動きは認めていた。
去る年、反董卓連合での戦では、趙雲は他の豪傑が斬り合うのをただ見ていることしかできなかった。
その司隷の土を巻き上げて戦っていた歴戦の漢達に、眼前の年端も行かない男が、次第に近づいて見えてくる。
これはきっと強くなる。
「南無三っ、貴様逃げる気か!」
「だが……この趙子龍が勝ちを譲るには早いな」
おもむろに馬首をめぐらし霍去病から距離をとる趙雲。追い縋る霍去病の黒馬。趙雲が振り向き様に矢を番え、
「……小賢しい真似を」
その矢は、放たれること無く地に叩きつけられた。趙雲の思考を遥かに超えて、霍去病の黒馬が趙雲に迫っていたのだった。
(一九一年七月〜九月、霍去病、齢志学)
----------
主な変化。
済南で戦法を訓練して「歩兵」を習得。公孫サンに仕官。趙雲に一騎打ちで勝利したので七品官。
郭淮どの、割り込み失礼します。何か、数時間ごとに書き込み不能になるので。わけ分からない……
こんにちは。投下します。
一九一年十月――
公孫サンに仕官した霍去病は、早速その腕っ節を活かした治安維持任務を申し付けられた。
しかし趙雲に劣らぬ武芸を持つはずの彼は、仕事が捗っていなかった。
あこぎな商売をする男を何度も取り逃がした。彼は世情に疎かったのだ。
一方で霍去病は積極的に華北の情報を集めた(驚いたことに公孫サンの幕下は霍去病以下の情報しか持ち合わせていなかった)
やはり袁紹が兵力、人材ともに突出している。公孫サン単独ではとても敵し得ず、平原の劉備と共同戦線を組んだとしても本気で掛かられたら押し潰されそうだ。
「だがな、子龍。連中はまだまだ動けまいよ。何せ先立つ金も物も無いんだから」
「袁紹のあれは殆ど死に兵ということか。道理であれから大人しい筈だ」
袁紹が韓馥から州牧の地位を奪った顛末は趙雲が話した。
霍去病にとっては、自分が北平で追い掛け回しているあこぎな商売男と四代三公の家の華北の雄が、大して変わらないように思えた。
「袁紹がその調子なら殿の思し召し通り、しばらくは内政に専念できるというものだ」
趙雲の言葉に霍去病は唇を噛んだ。
袁紹以外の諸侯――遼東の公孫度、薊の劉虞、黒山賊の張燕、河内の張楊――などには、白馬義従に喧嘩を売る力は無い。そこまでは共通認識なのだ。
「我なら小物からひとつずつ潰していくがな。北平にこだわった所で渤海や業βほどにはならない。
袁紹に対抗するなら周りを飲み込んでいかねば。それでやっと勝負になるのだ」
「殿は今の兵力でも防衛に足りるとお考えだ」
今ならば、な――霍去病はその言葉を喉に押し込んだ。兵糧を考えると、現在袁紹が北平に向けられる兵力は、兵糧の都合で四万も無い。
これならば総兵力三万強の公孫サンでも劉備と協力すれば十分対抗できる。
しかし袁紹は“死に兵”の数も四万強ある。これがいつまで死に兵でいてくれるか。
袁紹が動く前に、弱小勢力を取り込んで勢力範囲を広げなくてはならない。
にもかかわらず、趙雲や公孫サンを含めて北平には勢力拡大の構想を持つものは居なかった。陳震や簡雍など、霍去病が見出した人間さえ同じだった。
「坊主が口を出すな」
というわけで霍去病の徴兵の提案は、主君によってすげなく却下された。
312 :
名無し曰く、:2008/03/02(日) 15:01:18 ID:g/rjB/oT
「だから言ったのだ、公孫サンなど肉屋でもやっている方が世の為なのだと」
禰衡。霍去病が管輅から聞いたその名を忘れかけた頃に、名前の主が北平に現れた。
「餓鬼、お前もその程度だ。差し詰め肉屋の丁稚か。そういえば、この間の穢貊の番頭にも相手にされなかったそうだな」
穢貊の番頭とは公孫度のことであった。董卓が跋扈していた頃、知己だった徐栄の推薦で遼東太守となった人間である。
公孫サンとは同じ公孫の一門といえど、公孫度は公孫サンを下賤の腹から生まれた者と見下していたし、公孫サンも公孫度を董卓の都落ちした取り巻きと馬鹿にしていた。
当然公孫度は精強で通る白馬義従の存在も苦々しく思っていた。そこにあの若年の霍去病である。公孫度にとっては格好の当て擦りの材料だった。
もっとも、どこの馬の骨とも知れない十五歳の少年が将と聞いて失笑するのは、公孫度だけではなかったが。
おそらく公孫サンの周りの諸侯も、そこまで人が居ないのか、と多少は思っている。おかげで公孫サンの体面は著しく傾いていた。
「好きなだけほざけ正平、今にこの天地全ての将軍の鼻っ柱をへし折ってやる。手始めはこの華北からだ」
「うわはは、わしの耳はおかしくなったか? 今、肉屋の丁稚が肉屋の旗を振って豚を売り歩くと聞こえたのだが。公孫サン程度の俗物を戴いて、何が将軍だ」
誰も自分を使いこなせない。だから自分が誰かに使われることなど有り得ない。そう自負する禰衡らしい言葉だった。
いや、今度ばかりは禰衡の方が常識的だった。鳥禽は良木を選んで棲む、それが当たり前の時代だった。
しかし、霍去病という男に当たり前は通じない。
「馬鹿め、名君の許で軍功を立てて、何が将軍だと言うのだ。我は凡俗の徒を覇者に押し上げる。それでこその将軍だ」
禰衡が再び口を開こうとした時には、霍去病の姿は消えていた。
「餓鬼が、調子に乗りおって……」
そう思いながら、禰衡はふと気付いた。
禰衡の口舌にまともに曝されて、怒気を発しなかったのは今まで霍去病以外にはいなかった。
霍去病十六歳の年は、こうして過ぎていった。
一九三年一月――
「坊主、六品官だ。偉くなったもんだな」
霍去病は六品官となり、特権を一回分与えられた。特権を用いた提案は、絶対に却下されない。
「……どうした、何も言うことは無いのか?」
霍去病がすぐにでも出陣の提案をすると思っていた新米軍師趙雲(前任は関靖)は、彼がいつもと変わらず諜報任務を提案したことを訝しんだ。
「わざわざ田楷に徴兵までさせたのだが」
公孫サンが、与えたらどう使われるか分かっている特権をわざわざ霍去病に与えたのは、公孫サン自身も軍事行動を視野に入れてきたからだった。
最近は公孫度だけではなく劉虞も軍師の魏攸を介して嘴を挟んでくる。ここらで煩い蝿を追い払う威嚇が必要だろう。
「冬を避けた……のか? 足枷になるほどの雪でもなかったが」
「それで、結局出陣の提案はしなかったのか」
「ああ、そうだ永年。我としたことが情報の更新を怠るとはな」
霍去病はこの月、益州に居た秦[宀必]と張松(永年は字)を推挙した。
去年の陳震、簡雍と合わせ、公孫サン陣営にもようやく文官らしい文官が揃ってきた様だ。
「小生には少々慎重に過ぎるように思えるが。袁紹が大人しくしている間に事を運ばねばならない以上、たった三ヶ月でも早い方が良いのでは」
「……いや、最初に潰すのはあの公孫度と決めているからな。後顧の憂いから除いていかねばなるまい」
「其の方らしくないな」
実際、現時点で情報を欠いているのは遼東の公孫度ぐらいのもので、それ以外の華北の地の情報は概ね揃っていた。
手ごろな劉虞辺りから潰す事も十分考えられた。
「分かった風な口を」
霍去病は張松に悪態をついた。やはり公孫度に侮られたことを根に持っているらしい。
(その心、分からなくもないが)
「ともかく、我が陣営で策士らしい策士は永年しかいない。現軍師の子龍も鈍くはないが、策士という気性ではない。存分に腕を振るってくれ」
「其の方に言われずとも」
一九三年四月、公孫サンは遼東へ進軍。
「総大将は御殿、此度はそれがし趙雲が参軍を努め申す。敵は砦を放棄し、城前にて我らを迎え撃つ模様。
索敵の戦術を用いて敵を早期発見し、先制攻撃を仕掛けるべし」
「我の情報網に拠れば、城防御は195、“崩壁”を用いれば紙同然だ」
「上等、のうのうと城前の平地になど陣取りおって、俺の白馬義従で踏み潰してくれよう」
公孫サン軍 総大将公孫サン 参軍趙雲 総兵力28400
公孫度軍 総大将公孫度 参軍公孫恭 総兵力20400
公孫サン軍部隊詳細。
公孫サン 6700(軽騎)
公孫範 5200(同上)
公孫続 4200(軽歩)
霍去病 3700(同上)
関靖 2700(同上)
田楷 3700(弩兵)
趙雲 2200(同上)
314 :
名無し曰く、:2008/03/03(月) 14:38:50 ID:dy/wiDJv
公孫サンの言葉通り、戦局は一方的なものとなった。
公孫サン部隊が一度敵の落とし罠に嵌るも、損害は微々たるもの。
対して公孫度は相手があの白馬義従ということで兵士が及び腰になり、士気が上がらない。
公孫康が先行する公孫範の軽騎兵に先制攻撃を仕掛けるも、その間を素通りした公孫サンが公孫恭と城門の間に割って入って攻め立てる。
「鈍重な奴め、騎兵とはこう使うのだ!!」
公孫サンの車懸が炸裂し公孫恭の騎兵隊はあっという間に壊滅寸前に。
まだ公孫サン軍は徒の部隊が戦地に辿り着いておらず、数の上では公孫度軍が勝っていたが、勢いが違い過ぎた。
山に逃げ込んで騎兵の突撃をいなそうとするも、戦闘では押される一方。
「我は霍去病なり、誰ぞ我と戦える者はあるか!」
更に霍去病が反対側から大音声をかまし、恐慌した部隊に趙雲が一斉射撃を浴びせる。
結局大した被害も無く遼東は平定され、公孫度一族は全員帰順した。しかし、霍去病にとっては物足りない初陣であった。
戦功第一 公孫範 3916
第二 趙雲 3396
第三 公孫サン 1745
霍去病 522
----------
主な変化。
馬騰が反董卓連合を結成。宛の袁術が董卓に滅ぼされる。董卓洛陽へ進軍。遼東の公孫度が公孫サンに滅ぼされる。
また投下します。
一九四年一月、内政(農業だった)で目標の二倍の成果を挙げて手に入れた特権を用い、霍去病は戦場に出た。
相手は薊の劉虞。霍去病は今回参軍を務める。
公孫サン軍 総大将公孫越 参軍霍去病 総兵力29800
劉虞軍 総大将劉虞 参軍魏攸 総兵力19800
公孫サン軍部隊詳細。
公孫越 8200(軽歩)
陳震 3400(同上)
公孫続 6600(軽騎)
公孫度 5800(同上)
霍去病 5800(弩兵)
「うぉあああっ、しまった、火罠か!」
「馬鹿っ、世話の掛かる兄弟だな!」
火罠を踏んだ公孫続とそれに巻き込まれた公孫越を、霍去病が川から沈静させる。
足止めの取れた公孫続は火に追い立てられるようにして進軍。他の部隊は消火に追われている。
「突出し過ぎだ。やはり長が不在だと締まらぬな……また足止めを食らいおって」
先行する公孫続の軽装騎兵。追い縋る霍去病は川を挟んで向こう岸に居た。
敵の立てこもると目される砦は川の上流、霍去病側の岸にあった。
渡河しようとする公孫続を、湿地の毒罠と丘力居の待ち伏せが襲う。
「公孫続殿、一騎打ちを所望!」
「丘力居! 貴様に付き合う暇など無い!」
雨が降り出して火勢が弱まり、公孫度が進軍を再開、丘力居に突撃を仕掛けるも押し返される。
316 :
名無し曰く、:2008/03/06(木) 01:27:44 ID:GGELw6aB
「下手な騎兵など薙ぎ倒せ! 弓手が違うのだ弓手が!」
公孫度と丘力居の押し合いに向けて川向こうから霍去病の一斉射撃が飛ぶ。
丘力居が怯んだ隙を突き公孫度が渡河。砦のひとつを守る魏攸と戦闘を開始。
魏攸、田疇、劉虞の三隊から執拗な射撃を受けて公孫度は壊滅するも、続けて足止めから立ち直った公孫続が丘力居を敗走させ前線に雪崩込む。
「文官どもが、撃てば良いという訳ではないぞ」
打ち続く戦闘で消耗した魏攸、田疇の両隊を霍去病が更なる一斉射撃で撃破し、残るは劉虞の軍勢のみ。
勝負は決していた。この戦いで霍去病は戦功第一を賞される。
続いて晋陽、上党への遠征では総大将となり、張燕、張楊を一蹴。
瞬く間に華北の半分が公孫サンの手に落ち、霍去病は上党の太守として袁紹、董卓の二大勢力と相対することとなった。
時に齢十八、史実の霍去病が初陣を飾った年齢のことであった。
一九四年晩夏。業βの袁紹は幕僚の前で焦りを隠せなかった。
取るに足らないと思っていた敵対者が、こちらが反董卓連合での戦いに忙殺されている間に一大勢力を築いてしまったのだ。
しかも董卓の勢力も少しずつだが四方に拡大している。おまけに最近は公孫サンに根城を奪われたらしい黄巾や黒山の賊が、業βの物資を略奪し始めていた。
敵が威勢良いのに比べ、連合は離脱する諸侯――劉備、劉焉、馬騰、孫堅など――が相次ぎ、一九〇年に比べてかなり弱体化した。
「こんなはずでは……こんなはずでは……っ」
袁紹の勢力圏の業β、渤海はいずれも華北の中心地だった。
しかし折からの凶作や拡張し過ぎた軍備がたたって、思うように身動きが取れない。
このままではジリ貧に追い込まれてしまう。
317 :
名無し曰く、:2008/03/06(木) 01:29:02 ID:GGELw6aB
その袁紹を支えるはずの幕僚の反応は鈍かった。
穎川郡(許昌付近)の名門荀氏の面々――荀ケ、荀シン――は、故郷が緩衝地帯と化しているせいか楽に構えている。
彼らと親しい郭嘉も似たような顔をしていた。譜代の臣ながら直言を煙たがられ干され気味の田豊はここにはいない。
審配は沈鬱な表情で押し黙っている。韓馥から引き抜かれた沮授は軍備削減の提案をしたが、他の武官や体面を重んじた袁紹に却下され、
荀ケらの執り成しでかろうじてここにいた(荀氏は韓馥と同郷で、沮授と同僚だったものもいる)
許攸に至っては最初から日和見を決め込んでいるようだった。
こうして見ると、袁紹陣営には公孫サン陣営における張松のような策士がいくらでもいた。
これほどの陣容は他の勢力では見られない。その中に一種倦怠にも似た閉塞感が漂っているのは、袁紹が彼らを使いこなせていないからだろう。
「殿、これは好機ですぞ! 霍去病などというどこの馬の骨とも知れぬ小童、賊には勝てても我らの相手にはなりませぬ。
彼奴等は賊の溜め込んだ物資を接収した模様、彼奴めを打ち破って我らの糧になさいませ」
「反対である」ただひとり熱の入っている郭図に向かって、逢紀が静かに反駁した。
「上党には要害の壷関がある。ここに立て籠もられたら、兵糧に乏しい我らは退却するしかない。
十八の青二才相手に何もできずすごすご引き下がるなど、袁家の名折れである」
318 :
名無し曰く、:2008/03/06(木) 01:29:37 ID:GGELw6aB
「笑止!」郭図も黙っている男ではなかった。
「それを攻め落とすために今日まで無理を押して兵馬を養ってきたのではないか。
しかも上党は洛陽にも面している……みすみす董卓に上党をくれてやることにならねば良いがな!」
壷関は上党の東に面しており、洛陽から北上する場合は素通りできる。
洛陽太守の張遼にそこを突かれて、霍去病が持ちこたえられる保証は無い。
荀ケ達は、同じ洛陽で軍師の任にある荀攸を通して面会をしたことがある張遼の姿を思い浮かべた。剛直さと冷静さを併せ持つ、稀有な人材と読めた。
(袁紹と公孫サンは鋭く対立しているが、董卓と公孫サンに目立った波風は無い……漁夫の利を狙って、しばらくは動かないだろうな)
(“動かない”か。我らのように“動けない”のとは、随分余裕が違うな)
郭嘉と荀ケは目配せし合った。袁紹陣営の幕僚は殆どが互いに対立していた。
軍事面を担当する審配と逢紀の不仲。その二人と郭図、辛評の不仲。その四人と田豊、沮授の不仲……将軍達は最早参謀を当てにしていない。
郭図と逢紀の争いに辟易した沮授がやけに大人しくなった袁紹に目を転じると、側用人から何か耳打ちを受けていた。
その顔色から、尋常ならざる空気を察する。
「――静まれいっ!」
いつの間にか口角泡を飛ばしあっていた二人の論争が、袁紹の声で断ち割られる。
319 :
名無し曰く、:2008/03/06(木) 01:34:56 ID:GGELw6aB
「どうやら事態は、我らを想像以上に急かしているらしい……上党の霍去病が、五万の軍勢で業βへ攻め寄せようとしている」
「正気なのか、あいつは」
思わず郭図が口走る。ここについては逢紀も他の幕僚も同じ感想だった。
袁紹は業βに九万、渤海も合わせれば十六万の兵を擁している。
(単なる馬鹿か、それとも)
荀ケは旋風のごとく飛び込んできたその名に、得体の知れないものを感じていた。
――――――
主な変化。劉焉が病死し劉璋が後を継ぐ。劉璋軍が永安に進軍。
董卓軍が武都に進軍。張魯軍と衝突して張魯軍が董卓軍を撃破。
公孫サンが薊、晋陽、上党を制圧。それぞれ劉虞、張燕、張楊を滅亡させる。幽州牧に就任。重装歩兵、山騎使用可に。
馬騰が天水に進軍した董卓軍を撃破。董卓軍が新野へ進軍。霍去病が四品官に昇格。
320 :
名無し曰く、:2008/03/06(木) 17:42:56 ID:0OTMS5Mw
乙乙
今後の展開が楽しみ
321 :
名無し曰く、:2008/03/10(月) 11:44:20 ID:gX+JwAiK
あれ?
このスレって、むかし三戦板になかった?
322 :
名無し曰く、:2008/03/11(火) 19:47:09 ID:y8nTLLoA
こっちに移ったんだよ
323 :
名無し曰く、:2008/03/11(火) 22:50:54 ID:PZjsPCFX
懐かしくなってきたので投下します
本当はPCの8PKでやりたかったんですがパソを修理に出したのでPS2の10で始めます
携帯からなので読みにくい&変換無理なんですがご容赦ください
189年の趙雲で始めます
やあ、僕ァ趙雲、武力96のいい男さ。
今僕は北平っていう所にいるんだ、都会の喧騒とは無縁の静かな所さ
僕は今バイトの真っ最中、所持金1200名声200じゃあこの先苦労するだろうからね
都会の情勢とかは一切気にしない方向でいこう、面倒臭いし
324 :
名無し曰く、:2008/03/11(火) 23:41:38 ID:PZjsPCFX
武力が関わる依頼がいい感じだ、流石武力96、失敗する気がしないぜ
でも農地の岩をどかせなかった時は吹いた。どんなゴリラなら可能なんだよ、あれはそのうち北平の名所にでもなるんじゃないか
反トウタク連合?知らんがな(´・ω・`)
業βに引越す
連合軍解散?あっそ(´・ω・`)
平原に引越す
所持金が7000行った、効率がいいのか悪いのか
依頼をこなして酒屋に入ると爺さんに声を掛けられる、なんでも公孫サンと炎症が小競り合ってるとの事
話が終わるとなぜか戦場に行きたくなったのだが、外に出てビックリ。俺がやった依頼が無かった事になってる、うわ意味わかんね
そういえば10はソウ操と金旋でクリアしてからほったらかしだったな、7にすればよかったかな
腹いせに知らない人を一騎打ちで負かしてやった
もしかして今の人死んだのか?悪い気もするけど雑魚丸出しだからいいや
戦闘後にリュウ備って奴に仕えたくなったんだけど舌戦になるっぽいんで諦める
前のプレイでフルボッコになったし
結局公孫サンに仕える事になったんだけど
七品官!?低っ!!
なんだよなんだよ、これが命の恩人に対する処遇ですか?
325 :
名無し曰く、:2008/03/11(火) 23:43:48 ID:PZjsPCFX
今回はここまでです
やっぱ携帯だと大変だね
326 :
名無し曰く、:2008/03/12(水) 03:43:26 ID:Wfn5WcCB
乙 なんという軽い脳筋気味趙雲wwww
327 :
霍去病リプレイ ◆Freege5emM :2008/03/14(金) 01:29:20 ID:N08lCR+p
投下します。
前回までのあらすじ。
前漢の名将、霍去病と同じ名前の若者が公孫サンのところに就職した。
邪魔な華北の群雄に戦を仕掛けて戦場で活躍、次々と敵を潰していき霍去病は上党太守となった。
一九四年十月、華北最大の邪魔者である業βの袁紹に霍去病は戦いを挑む。
公孫サン軍 総大将霍去病 参軍盧植 総兵力52000
袁紹軍 総大将袁紹 参軍荀ケ 総兵力91200(+援軍50500)※兵糧9747
公孫サン軍詳細。
霍去病 12000(山騎)
盧植 8000(重歩)
廖化 8000(同上)
張燕 8000(同上)
田疇 8000(軽歩)
周倉 8000(同上)
袁紹軍詳細。
袁紹 16500(軽騎)
逢紀 9100(同上)
郭図 9100(同上)
荀シン 7900(同上)
許攸 7900(軽歩)
高覧 7900(同上)
沮授 9100(重歩)
審配 9100(弩兵)
荀ケ 7900(同上)
郭嘉 6600(同上)
援軍。
文醜 12500(軽騎)
張コウ 9500(同上)
その他不明
328 :
名無し曰く、:2008/03/14(金) 01:30:46 ID:N08lCR+p
「子幹……いや、参軍殿。この戦、どう見る?」
戦の前に総大将が参軍にかける言葉としては、いささか紋切り型な言葉であった。
そういえばどこぞの豚屋も似たような事を言ったかもしれない、と盧植は昔を懐かしんだ。
十年ぶりに鼻腔に流れ込む戦塵の香りが、老将軍にかつてを思い出させたのだろう。
「敵はこちらの三倍の兵力、勇将知将が揃っている。比べてこちらは十九の若輩が総大将、参軍はもう戦を干されて長い老いぼれ、
その他は賊に毛の生えたような将たち……勝てると思うほうが、どうかしていますな」
「そうだろうな。だが、滾るものは無いか? 圧倒的劣勢を覆す戦術、用兵家として名を残すなら、一度は成しても良いことだ」
「それが可能ならば、ですが」
「何を畏まって」
霍去病は盧植を不思議がった。湧き上がる戦いへの高揚感を、儒者ぶった顔に隠そうとしている態度が可笑しかった。
その高揚感は、一度でも一軍の士気を完遂した者なら絶対に忘れられないものだ。戦場を支配する。
それは実にただひとりの男のために全軍が動くことによって始まる。そのとき軍には上下の区別無しに、天に導かれているような空気が漂う。
軍はやがてひとつの猛者となり、敵の喉笛に爪牙を立てる。
「戦場にもう一度、立ちたいとは思わないか?」
時代に捨てられた名将は、その言葉に揺さぶられた。
329 :
名無し曰く、:2008/03/14(金) 01:31:26 ID:N08lCR+p
霍去病は不満であった。張燕、周倉、廖化……賊軍の中では使える将を抜擢してみたが、これでは袁紹に勝てない。
何しろまともに参軍が出来そうな将が田疇のみなのだ。趙雲を呼ぼうにも公孫サンが離そうとしない。
とりあえず楊醜や於夫羅などの荒くれに命じて袁紹軍の物資を襲わせたが、決定打とはならない。
確かに兵糧の欠乏は袁紹軍に短期決戦を強いる。が――
「それから、だ。我が参軍殿の力を欲する理由が」
洛陽の郊外に閑居していた老将に向かって、霍去病は渾渾と説いた。
老将は昔日に駆け回った戦場を思い出していた。黄巾軍と打ち合ったあの華北の地を。
「敵はおそらく数を恃んで我らを包囲しようとするだろう。まともにやらせたら、我らに勝ち目は無い」
「では、如何戦うのだ」
「――全軍、仰せの通りに配置されました!」
「ご苦労……と言いたい所だが、苦労はこれからだ。袁紹軍は十五万がそれぞれ勝手に動くだけ。
それでも今までは物量で押し切れていたのだろうが、それは相手がまともに当たってくれたからだ」
「森で迎え撃つつもりか……森での戦闘は、本初の得意とするところですぞ」
「それは、参軍殿よりもか?」
霍去病は広い広い森と林の中に全軍を置いた。全部隊が東からやってくる袁紹軍を目視できる。
上手く袁紹軍を森の中に誘い込めば、部隊間の平行の連絡が薄い袁紹軍はそれぞれ孤立する。
「いいえ、それは某にお任せあれ」
330 :
名無し曰く、:2008/03/14(金) 01:32:31 ID:N08lCR+p
また森に布陣することで、音に聞こえし猛将の顔良、文醜の突撃や麹義の一斉射撃の威力を減殺する。
そして攪乱の名手盧植が森の陰を借りて敵の部隊を混乱に陥れ、張燕、周倉、廖化などの賊上がりの将で袋叩きにする。
「この兵で互角以上に戦うにはこの手しかない。もっとも、賊軍もどきでも軍の指揮に慣れぬ謀臣程度ならば、適当に相手できるかも知れんが」
疾風の陣を立てれば、敵の足を上回る。歩兵ならば森の中を長躯できるようになる。
「相手は兵糧に乏しい。歩兵でぐずぐず進軍していたら兵糧が尽きて飢えと戦う羽目になる。
かといって全軍を騎兵に編成するほどの金の余裕も無い。十六万のうち正規軍九万、さらにそれの二つに分かれたうちの一方、
森に不向きな騎兵が先にやってくる。まずはその先陣を潰して敵を挫け。立て直す暇を与えたら負けだ」
不思議な男だった。つい先年まで中央政府を梃子摺らせていたごろつきが、この男の言葉には神妙に耳を傾け、遅滞無く動く。
しかし盧植は霍去病に危うさを感じてもいた。確かに彼の言うとおりにすれば勝算はある。
だがそれでも、盧植自身が太守であったなら躊躇った戦だった。第一、もう一年略奪を続ければ袁紹は軍も維持できなくなり、自然崩壊するはずだった。
「御大将、何故そこまで焦っているのですか」
「……それは、霍去病だからさ」
その言葉が、さらに盧植に危惧を重ねさせた。
331 :
名無し曰く、:2008/03/14(金) 01:33:20 ID:N08lCR+p
「あれに見えるは逢紀の騎兵隊……審配ではなくて、か。まだ敵は意気盛んだ、程々に相手しておけ」
「張コウ、顔良、文醜が渤海にいる以上、先陣を切れるのは私しかいなかろう。いや、他の者になど任せておけん。
賊上がりの素人など、この逢元図が一揉みにしてくれる……って、とっ、殿、いつの間に!」
「ふふ、攪乱は私の十八番だ。知らんのか?」
両軍の激突は東の前線。総大将の袁紹自らが、森林に伏せる廖化に戦闘を仕掛けるところから始まった。
「よく耐えているな廖化は! 袁紹め、そこは白馬義従の間合いよ……全隊鋒矢の陣形を。総大将自らの挨拶はきっちり返さんとな」
「この青二才が、図に乗るなよ!」
袁紹が霍去病の突撃に押されているのを見た逢紀が両総大将の激突に横入りし、森と草原の境で散発的な戦闘が起こる。
さらに北からは郭図の騎兵隊が参戦。張燕、周倉が迎え撃つ。そうこうしているうちに、袁紹側正規軍の歩兵部隊が追いついてきた。
「あれは……まさか、盧中郎将だと!?」
「ほお、この老骨を覚えていてくださるとは光栄ですな」
「張燕も周倉もなかなか出来る……北の戦線は奴らに任せて、我は袁紹を追うか」
森に進入した袁紹を霍去病が追撃。逢紀、郭図の両騎兵部隊は周倉や廖化などの黄巾勢の活躍で消耗。
そこに高覧、許攸、荀ケが割り込む。森の中で袁紹を襲うのは盧植の歩兵隊だった。
「悪いが、本初。男が一度吐いた言は四頭馬車でも追いつけぬ……まだ某の方が上よの」
盧植と袁紹。森林での虚虚実実の駆け引きは盧植に軍配。袁紹の大部隊が混乱に落ちた。
そこに袁紹の援軍が戦場に接近しているとの報が。最早一刻の猶予も無い。
332 :
名無し曰く、:2008/03/14(金) 01:34:12 ID:N08lCR+p
「これはいかん……弩兵では森に隠れる敵兵に大した被害は与えられない。しかしこのまま総大将を放置するわけにも……止むを得ないか」
「謀臣など何するものぞ! 黒山の張飛燕の力、とくと味あわせてやろう」
郭図の部隊は壊滅。田疇ら公孫サン軍歩兵部隊は、木に足をとられている逢紀を尻目に、森へ進入した荀ケを包囲。
しかし全滅覚悟の荀ケの進軍で袁紹との連絡が繋がり、荀ケの沈静で袁紹が混乱から立ち直る。
「逢紀、許攸、審配、郭図、高覧……猪ども! 援軍を待てないのか! 文若……くっ」
「郭嘉を参軍に据えれば幻術も使えたのに、つくづく人遣いの下手な男よ、袁紹とは」
冷静な郭嘉が歯噛みするほど、霍去病の戦術は鮮やかに当たった。
多少遅れはしたが袁紹軍の先陣はあらかた撃破され、袁紹の部隊も大きく兵力を減らした。まだ公孫サン軍は全部隊健在である。
荀ケの部隊は森の中で廖化と田疇に押し包まれ消滅。袁紹も部隊が再び盧植の餌食となり、有効な反撃も出来ず遂に捕縛された。
審配は森の中で孤立し、高覧は田疇の偽伝令に右往左往。許攸に至っては無駄な挑発を繰り返すばかり。逢紀も既に作戦遂行に十分な兵力を失っていた。
「参軍も……総大将も捕らわれて、戦など出来るか……が、ここで退く訳にはいかない。者共、立て直せ、我らは負けておらぬ!」
「――その言や良し、郭奉孝!」
大きく士気を落とした部隊を取りまとめていた郭嘉に、一陣の風が大音声を運んできた。
張コウ、顔良……援軍の軽装騎兵が、ついに最前線に迫ってきたのだった。
333 :
名無し曰く、:2008/03/14(金) 01:44:46 ID:N08lCR+p
現在の戦況(残り22ターン)
公孫サン軍
兵力24523 部隊数6
袁紹軍
兵力(正規軍)30975 部隊数5
(援軍)45927 部隊数5
戦線離脱した武将。
公孫サン軍 無し
袁紹軍 袁紹、荀ケ、逢紀、郭図、荀シン
かっこつけて書いてますが、結構死にそうです。もう士気の差だけが唯一のアドバンテージ。
それはそうとして、戦いを書くのは難しい。他の方のように台詞には発言者名を付すべき?
>>325 この趙雲、これからどうなるのかまったく読めないw
334 :
名無し曰く、:2008/03/14(金) 10:17:49 ID:6eA90dh0
いえいえ、十分面白いですよー。
しかし厳しい状況ですね。援軍の兵力がなければ押せそうなんですが……。
君主を捕らえた時点で勝ちにならないのがきつい。
335 :
名無し曰く、:2008/03/14(金) 12:46:01 ID:Etg2w8Kz
君主を捕らえられれば相手の士気がた落ちだから、かなり楽にはなるんだけどね
それでもこれだけ兵力差があるとキツいな
投下します。前回より短いです。
「むぅ……袁家の旗が敵の手に落ちたというのに、思いの外動揺が少ない……まさか、いつも袁紹が配下の将に勝手をさせているからか……?」
霍去病は舌打ちした。が、悔しがっても敵の数は減らない。郭嘉を次の標的に定めたところに、張コウが立ち塞がる。
「おのれ、よくも殿を!」
「数ばかりの駑馬が、邪魔をするな!」
その間に、盧植の攪乱が審配に決まり部隊が混乱した。
すかさず田疇、周倉が包囲して集中攻撃を浴びせる……も、郭嘉の沈静で立ち直る。
「白馬義従など虚仮脅しよ、本物の弩兵の恐ろしさ、思い知れ!」
「麹義か……全隊を森へ、歩兵と合流しろ!」
霍去病は一度は車懸で張コウの部隊を追い詰めるも、麹義の一斉射撃で攻撃を中断。
盧植、周倉、廖化の三隊を西の攻撃拠点封鎖を狙う沮授へと向かわせる。しかしいずれも部隊の兵数は三千を割っていた。
一方袁紹側援軍の騎馬隊は森林を物ともせずに突き進み、田疇の陣が陥落。遂に公孫サン陣営に落伍した将が出る。
「森を回れ、足を動かせ、援軍など相手にしておれん、大将の斬り込んでいる前線に突っ込んで正規軍を討て!」
沮授隊は三隊の連携で壊滅。しかし今度は霍去病に逃げられた麹義が北方から戦闘を仕掛けてくる。
霍去病は許攸、郭嘉、高覧、審配に包囲されるも審配、高覧を撃破。これで正規軍は残り二隊。
周倉、廖化は麹義の背後を大回りして東側前線の霍去病の包囲網に取り付く。狙いは郭嘉だ。
そして遅れてきた袁紹側援軍歩兵部隊の顔良と朱霊が参戦し、今度は霍去病が森の中で包囲され孤立してしまう。
その包囲網を抉じ開けるべく、盧植と張燕が朱霊を攻撃。
337 :
名無し曰く、:2008/03/16(日) 03:03:53 ID:jUlTqXHX
「雑魚に構うな、走れ! 後は許攸しか残っておらん!」
「無理だ御大将、某の包囲突破の攻撃と連携を……」
廖化が文醜と麹義に挟まれ壊滅。構わず周倉と霍去病は攻撃を続け郭嘉を撃破。さらに許攸へと迫り、その後ろを顔良が追い縋る。
続いて張コウの奇襲が張燕に決まり、恐慌に陥ったところに郭嘉の支援で隊列を整えた朱霊が逆襲。
「霍去病め、臆したか! 袁紹軍の顔良に背を向けるか!」
「単騎だと? 味な真似を。こちらが寡兵と舐めているのか……丁度良い、我が槍が華北一である事を示してやろう。貴様と三百合戦ってやる」
森の小道で交錯する二騎、葉から零れる途切れ途切れの光に刃と甲冑が煌く。
霍去病は大宛馬を躍らせる。双眸に力が満ちていた。実に趙雲以来の強者であった。
(小癪な、この若造が二倍近い業βの正規軍を退ける指揮をしたというのか、あの状況で麹義と張コウを振り切って郭嘉隊を倒したと言うのか)
雷鳴のような金属音が轟き、木々の枝を揺らす。その二人の出す音を除くと、辺りは奇妙に静かだった。
(このまま調子に乗らせておくと思うな!)
(邪魔な奴め、放置できないとはいえ長く構ってもいられん、決着をつけるか)
338 :
名無し曰く、:2008/03/16(日) 03:04:28 ID:jUlTqXHX
霍去病の一撃一撃に力が増してくる。華北随一の武勇であると自負していた顔良は思わぬ強敵にたじろいだ。
作戦はあったが、隙あらば討ち取って戦を終わらせ、戦功第一を賞されるはずであった。だが、これはいったいどうしたことか。
遂に顔良は霍去病から逃げ出した。もとより顔良の本来の役割は別のところにあった。
遠ざかる騎影に向けて矢を番えようとし、霍去病ははたと馬足を止める。一騎打ちの間に戦の匂いが変わっていた。
「……銅鑼? 誰が打たせたのだ」
ジャーンジャーンという打たせていないはずの鉦の音。木の間に見え隠れするは“張”の旗。そして一騎の武者が進み出る。
「げぇーっ、張コウ!」
「何を言っているのだ……まあいい、お前の隊は既に俺の奇襲で潰走している。神妙にせよ」
さっきまで許攸を追っていたはずの霍去病の隊は、顔良と張コウに挟まれ、しかも奇襲を受けて恐慌に落ちていた。
最早戦局は一方的になっていた。
「……これは……ひどい話だ、逃げるか」
「何っ、往生際が悪いぞ霍去病!」
許攸の部隊の兵数は二千を割っている。しかし盧植の部隊も麹義と文醜に叩かれ風前の灯である。
霍去病……いや公孫サン軍は、旗揚げしてから戦うこと七年にして、初めて敗北を喫した。
339 :
名無し曰く、:2008/03/16(日) 03:05:07 ID:jUlTqXHX
そして同時に袁紹軍も十万余の死傷兵、袁紹自身の直轄部隊を含む九部隊もの壊滅という旗揚げ以来の大損害を被った。
しかし霍去病はそのことを認識していない。彼は今敗走している。それが全てだった。
霍去病は血の汗を流させながら逃げた。不用意に追いかける者の眉間には鏃を突き立てた。箙の矢が尽きると、また走った。
「……逃がしたか。あれは危険だ。このまま上党に攻め込めないか」
「無理だ、これでは攻め込むどころか補給も再編成もままならん。まだ将達も全員復帰していないし、渤海の守りも疎かには出来ん」
「文醜、張コウの軽装騎兵だけでも突っ込めないか」
「上党には階級の都合でこの戦闘に参加しなかった予備兵がいる。それに立て籠もられたら壷関は抜けまい。我らには攻城兵器も無いのだ」
「わざわざ私を囮にしてまで張コウ、顔良にお膳立てしたと言うのに、それでも……」
郭嘉は助け出されて早々、霍去病追撃(潰走した兵士の収拾に追われて、追撃とは名ばかりのものであった)を逃れるの報に長嘆息した。
森には見渡す限り死体が転がり、異臭を放っていた。公孫サン軍の鎧も、袁紹軍の鎧もある。
郭嘉は自らが囮となって、霍去病が用いた戦術をそのまま霍去病に用いた。即ち森の中での包囲。
それだけでは足りず、霍去病の好戦的な性格を読み切った上で、顔良に一騎打ちを仕掛けさせ、その隙に張コウが白馬義従を奇襲した。
流石に袁紹軍屈指の猛者達は澱み無く連携し、全て作戦は当たった。にもかかわらず、霍去病は逃げ果(おお)せた。
「単なる馬鹿ではなかった……だが利口であるならまだいい。あいつは危険な馬鹿だ」
340 :
名無し曰く、:2008/03/16(日) 03:11:09 ID:jUlTqXHX
負けました。
敗因は……直接的には霍去病が挑発食らったり張コウの奇襲食らって恐慌になったりしたせいですね。
もとはといえば疾風の戦術を選んでおきながら10ターンまでにケリを付けられなかったせいなのですが。
結果、武将は盧植と周倉と張燕を取られ、兵力も三万ぐらい減りました。
袁紹軍も兵力を減らしましたが、その減少のおかげで業の兵糧収支が黒字に……。
もう勝てませんね、これじゃ。人が居ない。集めないと。
とりあえずセーブしたところまではこれで書けたので、これからどうするか考えます。
せめて時間が来る前に華北は統一したい……。
341 :
名無し曰く、:2008/03/16(日) 08:01:56 ID:tasyUHBg
苦しくなってしまいましたね……。
せめて第二次攻撃をかけるだけの武将が残っていれば……。
342 :
名無し曰く、:2008/03/17(月) 22:28:26 ID:5KJHS82l
基本的に人材ゲーだからなぁ
武将数が少ないとどうしようもない
343 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 01:59:14 ID:1U+ZAgR9
携帯厨だけどちょっと駄文を書かせていただきます(´・ω・`)
PS2版の10でシナリオ2の君守は張燕でやろうと思います
まぁ過去に7でやってた方がいるんですが(笑)
ちなみに史実モードでヘタレなもので初級です(´・ω・`)
縛りとしては兵器使用不可と新武将無しでいこうかなと思います
大学生で部活やらバイトやらあるので大量に更新はできないですがちょこちょこやるつもりです
あとパソコン持ってないので文章が見づらいかもだがよろしく
344 :
張燕リプレイ:2008/03/27(木) 02:42:04 ID:1U+ZAgR9
ここは晋陽、ここには河北にその名を轟かせた一人の男がいた。
男は張燕。黒山の賊という大規模な集団を率いている男である。
そんな張燕がある日二人の幹部を呼び寄せた
卞喜「頭、話とはなんですかい?」
張燕「おう、卞喜、それにスイ固よーきたな。まっすわれや」
スイ固「へい、あっ頭そこの酒屋から酒をかってきやしたぜ。一杯やりやしょうぜ」
張燕「また酒か…今日は真面目な話だからいらんぞ。ところでおめえら、おれは今日ある決心をした」
二人「??」
張燕「あの日黄巾を頭に巻いてより五年以上…わしらは黄巾、その壊滅後は黒山の賊としてこの河北で暴れ回り、いろいろと悪さをしてきた」
卞喜「へい、それがどうかしたんですかい?」
張燕「うむ、わしは最近考えた。人生このままでいいのか、とな。このまま暴れつづけるのもよいがいつまでもつづくものでないし…何よりカタギの衆に迷惑をかけちまうわな」
二人「頭のおっしゃりたいことがわかりかねますが…」
張燕「まぁよく聞け。今天下の人々は相次ぐお上の悪政で疲れきっている。都では董卓という野郎が大臣のくせに強盗、恐喝、強姦とおれらも顔負けなことをしているらしい。
人の上にたつ大臣がそんなもんだから今では全国の太守やら刺
345 :
張燕リプレイ:2008/03/27(木) 03:04:04 ID:1U+ZAgR9
張燕「さて、とりあえず何からするかな…」
卞喜「頭…いや殿。天下をとるためにはまず自分の都市を豊かにせんといかんです。」
張燕「うむ、富国強兵をせねばとても天下どころか一州もとれまい」
卞喜「へい、だからまずはこの晋陽を豊かにすべきなんですが…殿もわしらも武芸ならばまだいいんですが政治はまったくわかりやせん…」
張燕「うむ、知力もおまえの62が最高だしな…」
卞喜「へい、だからわしらが今やるべきは天下から政治を任せられる先生をさがすべきです」
張燕「うむ…だがこんな田舎にはそんなすごい賢者はいないしなぁ…」
スイ固「頭、こういう時は自分で動かんといかんです」
張燕「んむ」
スイ固「今この河北の領主達の目は董卓しかみてません。逆に言えばわしらはまだ警戒されちゃいませんぜ」
張燕「うむ、確かに今我等は自由に動けるな…
…よしわし自ら人材を探しにいくとしよう。
旅人の話では董卓を嫌った賢人達が許昌などに隠棲しておるという。ここはわしがその賢人たちを登用しその力を借りて国を富ますことにするぜ。
善は急げという。二人とも留守はまかせた」
そして張燕は中原の許昌へと旅だって行った
346 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 03:05:50 ID:1U+ZAgR9
明日朝からバイトなので寝ますね(´・ω・`)
文章うまくなりたいなぁ…
347 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 03:08:55 ID:1U+ZAgR9
あ、すいません
>>344が途中できれてますね…順番がおかしくなりそうですが明日切れた分をうpします(´・ω・`)
アク禁くらいました。仕方ないので携帯からぶち込みます。
>張燕どの
10はよく知りませんが、人のりぷれいが読みたいので来てくれて嬉しいです。
前回までのあらすじ。
前漢の名将霍去病と同じ名前の若者が公孫さんのところに就職した。
優れた軍才で華北の群雄を次々と破るが、エンショウに敗北してしまう。
349 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 17:55:44 ID:Uh0SurOL
上党城の一角。
業βでの敗北の後、霍去病は軍備を拡大しつつ隙を窺っていた。
幸い兵を集めるための物資は、黒山賊や袁紹から奪った分が倉庫にうなっている。
「霍太守……本気でまたあの袁紹軍に挑むつもりじゃあ……」
「何だ元倹(※廖化の字)、お前には分からないか。ならば教えておくか。我は戦にしか生きられぬ男だ」
「今度戦(や)る時は、留守番は勘弁願う」
右に廖化、左に陳到……二人とも霍去病が汝南で燻っていた所を見出した男だ。
そして今の霍去病にとっては、数少ない腹心でもある。
「しっかし、霍太守の北平行きの話が出たときは肝が冷えたわ。
敗戦の責を取らされて太守を降格されようものなら、一体誰がこの上党を守れると言うのだ」
「うむ……残りの武将は信用出来ん。この大役に堪えられる人材などそうはいまい。殿も分かっているのだろう」
廖化と陳到が話している間で、霍去病は沈思黙考していた。
(兵数だけは回復させたが……敗北の申し開きという名目で北平に行き、ひとまず袁紹は避けて劉備を潰し、
東海岸沿いを南下するはずの我の計画が最初から躓いてしまった。永年に頼んで内部工作してもらったはずが、公孫サンの一言で立ち消えになったらしいな)
霍去病が推挙した益州の才子張松は、北平の軍師の任にあった。
霍去病からの話を張松は北平太守の公孫越に上手く切り出し(勿論、本来は公孫サンの同盟者である劉備領平原に攻め込むことは伏せた)
まとまりかけたところを、公孫サン自らの鶴の一声で無かった事にしたようだ。
(どうも奴は我を上党に貼り付けておきたいようだが、差し詰め“お前一人でやれ”ってところか。余裕のあることで……)
公孫サンは制圧以来、もう一年以上も趙雲を伴って遼東に駐屯したままであった。
霍去病はその理由を、烏丸族の鎮撫に手を焼いているものと見ている。
350 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 18:05:41 ID:Uh0SurOL
「元倹、お前には袁紹軍の動向を探らせていたはずだが」
「それが霍太守、あの野郎また懲りずに兵を増やしていて」
「叔至(※陳到の字)よ、董卓軍に動きは?」
「洛陽に動きは無い。西では馬騰と董卓が天水で衝突し馬騰が天水を奪った。
武都は董卓が持っていたが、今年の夏に五斗米道の張魯が攻め取った。馬騰と張魯も反りが合ってないから、長安で三すくみだ」
「ハッ、反董卓連合と言いつつ、董卓と渡り合っているのは連合に入っていない連中ばかりじゃねぇか」
廖化がそう思うのは無理でもなかった。
あの戦いから数ヶ月が経ち、そろそろ年も改まろうという時期になっても、連合の各諸侯は董卓に手が出せないでいた。
「分からんぞ。今は荊州の北が董卓と劉表でキナ臭い……仮にも清流派官人として名を売っている劉表が、濁流の親玉と和するわけにはいかない。
それに曹操。いくら虎牢関に阻まれているとはいえ、あの威勢の良い男がこうも静かなのは却って不気味だ」
「面白い、一触即発ということか。こりゃ退屈せずに済みそうだぜ」
すぐそこまで来た一九五年。動乱の炎は、まだまだ消える気配を見せない。
中華の地にまた春が来た。霍去病は数え年で十九歳。
孫堅が荊州南部で勢力を広げた以外に、諸侯には目立った動きは無い。
だが水面下では戦いの足音が聞こえてくる。そして夏、春に吹いた芽が青々と伸びるように、各地で戦いが始まっていた。
七月の評定――
「霍太守、遂に曹操が動いたぜ! 曹操を主力とする関東諸侯の連合軍が虎牢関を抜いて洛陽に迫っているとの報だ!」
「その動きに呼応したのか、西方でも馬騰が天水から長安を狙うも、こちらは早々に敗退した模様」
案には大きく広げられた地図。その上で廖化と陳到はそれぞれ戦況を報告した。
馬騰に関しては横槍程度の心積もりだったらしいが、曹操は反董卓連合の威信を懸けて挑んでいる風だった。
「北平の永年から回ってきた話なのだが、袁紹も動いたらしい。平原の劉備が丸ごと食われたそうだ。そろそろ我らも一当てして良い頃であろう」
「かあ〜っ、腕が鳴るぜおいおい、丸一年近く戦いから遠ざかっていたからなぁ!」
「では霍太守、出撃するので?」
「敵の足元を掬うような戦は好みではないが……この我を前にして四万しか軍勢を残さないのは舐め過ぎであろう。見ておれよ、誰にも我を止めさせはしない」
静かに、厳かに、霍去病は地図の駒を動かした。
351 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 18:11:19 ID:Uh0SurOL
“霍”の旗印が、洛陽の字の上に立っていた。
公孫サン軍 総大将霍去病 参軍田疇 総兵力56500
曹操軍 総大将曹仁 参軍夏侯惇 総兵力42100
公孫サン軍詳細。
霍去病 14000(山騎)
田疇 9500(弩兵)
陳到 8000(軽歩)
廖化 6500(同上)
劉豹 18500(軽騎)
「子泰(※田疇の字)よ、参軍の所見を」
「敵は兵をいくらか細分化して編成しているようです。これは城前で我らを迎え撃つ構えでしょう。
当軍は野戦には強いものの、攻城兵器を持っておりません。ある程度の兵力で篭城されたら、苦戦は必至かと」
霍去病洛陽へ出陣――董卓軍に勝利し洛陽に入城したばかりの曹操軍は、消耗した軍勢で戦うしかなかった。
曹操は本拠地の陳留に釘付けにされ、援軍を送れる状況ではない。ただでさえ保有戦力の大部分を叩きつけていたのだ。
「だが我らは奴らと違い、勝手口から入るようなもの。以前洛陽は董卓が焼き払ってしまったせいか、城防御はたかだか162だ。
順当に行けば攻城兵器無しでも落ちる。ただ、もしそういう展開になると少々被害が気になるが。野戦で痛めつけておきたいところだ」
「敵総大将曹仁は、袁紹軍の猛者に比べれば小粒です。しかし、部下の夏侯兄弟には注意なさいませ」
「……確か子泰は、兄の夏侯惇とは旧知の仲だったな」
洛陽には曹操こそ欠いていたが、夏侯惇、夏侯淵、典韋、楽進、曹洪などの武辺者が太守曹仁の脇を固めていた。
「それは私事です。国事には関係ありません」
「いや、少し興味があっただけだ」
352 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 18:16:05 ID:Uh0SurOL
霍去病は自分の配下が袁紹軍の将に太刀打ちできないことに焦っていた。
前は自分ひとりのために軍を動かしていれば勝てた。他の将軍など単なる道具でも良かった。
しかし、それでは勝てない相手もいる。
(強者ならばそれでよし、そうでないなら廖化や陳到に経験を積ませるのに丁度良い。それに――)
霍去病の目は、洛陽の向こう側を見ていた。
「うおっ、こんなところから兵がっ」
「ハン、生意気な、裏をかいてくるとは」
霍去病はやや散開した陣形で進軍していた。斥候を広く飛ばす索敵の行軍。
そして砦前の丘陵に陳到の軽装歩兵が差し掛かったとき、突然矢の雨が飛んでくる。戦端は曹操軍から開かれた。
「敵総大将、曹仁を召し取ったり」
「いいぞ、面白いように決まるわい!」
田疇の予測は外れたが、霍去病たちにとっては思わぬ僥倖、むしろ好都合であった。
砦自体が貧弱なため山間の要害という地の険を活かせず、その上山陰に乗じた廖化の攪乱がよく当たる。
瞬く間に曹仁、楽進、曹洪の部隊が壊滅し、それぞれ捕らえられた。
「ええいまどろっこしいっ、おい貴様! 名のある将と見たぞ! この俺と戦えるか!」
「誰だ、貴様」
「聞いて驚け見て騒げ、俺は沛国言焦の夏侯妙才だ!」
「そうか、我は霍去病だ。貴様に幽州仕込みの槍を見せてやろう」
353 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 18:22:58 ID:Uh0SurOL
声が届くよりも早く、刃が火花を散らす。この好戦的な性分だけは、どれだけ戦を重ねても変えられない。
(この男……弩兵の指揮は麹義にも劣らぬと思っていたが、白兵戦でも中々やるものだ。我ほどではないが)
夏侯淵の武芸は常人を遥かに凌駕していたが、趙雲や顔良と比べると多少見劣りした。霍去病は極力夏侯淵を生け捕りにすべく槍を舞わせる。
玄人にはそういった気配が伝わるもので、“こんな若造に手加減されているのか”と夏侯淵は内心で切歯扼腕したが、決め手が無い。
更に数合打ち合った後、夏侯淵は突如馬を反して遁走した。
「逃げるのか、夏侯淵!」
霍去病は自慢の大宛馬に一鞭くれ、人馬は風を巻いて走り出す。ここにおいて、霍去病は不思議な体験をした。追いつけないのだ。
夏侯淵の馬脚は烏丸や匈奴の手練れよりも疾い。不意に空を切る微かな音がし、霍去病は反射的に大きく頭を振った。
矢が霍去病の兜の曲面に当たり跳ねる。殴られたような衝撃に脳天が痺れる。矢は夏侯淵が放ったものだった。
「……思ったより見所のある奴じゃないか。これは、兄の面を拝むのが楽しみだな」
矢の手当てのために駆け寄ってきた将卒を尻目に、霍去病は北叟笑んだ。
行きあがる公孫サン陣営に対し、総大将を始めとする幾つもの部隊を下された曹操陣営。
いかに勇将の集まりと言えど覆す術も無い。大喝を食らわせて敵兵を怯ませても、田疇がすぐに沈静させる。
(勝負は決まったな。後は廖化と陳到にやらせるか。兄の腕はまた後でも良い)
霍去病の指揮に従い、陳到は夏侯淵を、廖化は夏侯惇をそれぞれ捕らえた。ことに廖化の成長は頼もしい。
とうとう曹操陣営は、残すところ砦に籠る一部隊となった。その砦から、大きな双戟を手にした男が一人で出て、万雷の如く吼えた。
「おれが陳留の典韋だ! おれと三百合打てる奴はいるか!」
堂々とした体躯。筋骨隆隆の腕や肩が支える戟を見ると、普通の戟が子供の玩具のようだ。
典韋の大音声に、両軍の兵士達が一瞬で静まり返った。
「成程、面白い。あれが今悪来か。丁度夏侯淵との戦いで変に手加減をして燻っていたところよ……行くぞ典韋、霍去病が相手になろう!」
静寂乱れぬ中、蹄鉄の音高く駆ける騎影。戟と槍が激しく打ち合わされ、あまりの速さに切っ先が空中に流れて見えなくなる。
典韋の武勇は本物だった。圧倒的な膂力、熟練の技、瀬戸際の勘、どこにも隙が無い。
初めて霍去病は勝てないかもしれないと思った。それでも背中を向ける気にはならなかった。
日が中天に差し掛かり、西の空に落ちて、夕月夜が訪れるまで二人は戦った。互いの姿が影のようになって、ようやく一騎打ちは中断された。
すぐに霍去病は砦を包囲し四方から取り付かせる。人数の少ない典韋の部隊は脱出できずにやがて捕らえられた。
曹洪と楽進が降伏し、残りの将は解放されて陳留へ帰っていった。
夏が過ぎ、秋になっても戦火は広がり続けた。
劉表が北上して董卓領の新野を奪えば、董卓軍が五斗米道の本拠地漢中に軍を発し、張魯と陽平関で対峙する。
西の動乱をよそに関東では袁紹が北海の孔融を滅ぼし、争うように公孫サン麾下の霍去病も曹操の本拠地陳留にへ軍を進発させた。
公孫サン軍 総大将霍去病 参軍田疇 総兵力50500
曹操軍 総大将曹操 参軍陳宮 総兵力20000
公孫サン軍詳細。
霍去病 14000(重騎)
田疇 9500(弩兵)
廖化 9500(軽歩)
陳到 9500(同上)
楽進 8000(山騎)
霍去病来たる――その報は早速曹操達の耳に入る。
「どうしたものかな、公台(※陳宮の字)敵の兵数は我らの倍以上。しかも連日の戦で消耗した我らに対し敵は意気軒昂。まともに当たれば蹴散らされるぞ」
「陳留城の防御は問題ありません。素直に籠城すべきかと。霍去病は騎将にて、攻城戦の経験は皆無にございます」
「そうすると……今更ながら楽進を敵に奔らせたのが悔やまれる。奴は攻城の名手だ」
355 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 18:38:34 ID:Uh0SurOL
その上公孫サンは先頃に同盟者(盧植門下の学友でもあった)であった劉備を袁紹に潰されたまま。いつ戦になっても不思議は無い。
しかし曹操はすぐにその提案を却下する。
「無理だな、本初は既に東征を始めてしまった。あいつは優柔不断だが、一度決めたことは覆さない男だ」
「董卓軍も十中八九日和る。連中は劉表の北上で手一杯……とても霍去病の留守を突くほどの戦力は回せん」
「仲徳どのは、いかに考える?」
袁紹さえ手を貸してくれれば、おそらく負けない戦であった。古来援軍の当ても無く籠城するは下策である。
その当てが在るかが微妙だった。袁紹が東征の戦力や冀州の守備を割いてまで援軍を寄越すだろうか。
相手は去年あれほど痛めつけられた霍去病であり、しかもその時と殆ど同じ規模の兵力を編成している。
下手をすると、陳留城の目前で袁紹軍は打ち破られかねない。
「……はっきり言って、お義理程度の援軍ならば来ないほうがマシだな」
「左様、ここは独力で防ぐ。まず、この陳留城の前には少しの平野と、広い山岳地帯がある。霍去病の軍は最短距離をとる場合、山を踏破しなければならない。
ここに部隊を置き、敵が接近してきたら山で奇襲、攪乱を食らわし敵部隊を行動不能に追い込む。後は囲んで袋叩きにすればよろしかろう」
「確かにそういった戦は我が軍の得意とするところだが、何だか昨年の霍去病の二番煎じのように見えるのが気に食わんな」
「殿!」
子供のような感想に陳宮は思わず声を高くする。
「分かっておる……あやつもその手で倍以上の数の袁紹軍と渡り合ったのだな。だが仲徳よ、公台も申しておったが、あやつは騎将だ。むざと山に入るだろうか」
「ご安心あれ。あの男は山岳仕様の騎兵を手に入れておる。この騎兵は山でも歩兵以上の移動ができる強力な騎兵だが、逆に言えばそれを手に入れたことで、
あの男には敢えて山を避ける理由は無い。山を越えずに陳留城へ行くとなると、山を大きく迂回して森林を越えなければならない。
あの男は最短距離をとって山を突っ切るはずだ」
「ふむ……それに、去年の霍去病は森林でこの戦術を取ったが、山中ならば落石の計も期待できますな」
「よろしい、部隊を編成しろ。霍去病には洛陽の借りを返してやる」
356 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 18:41:16 ID:Uh0SurOL
>>354と
>>355の間が抜けました。
押し黙る総大将と参軍。そこに一人の背の高い偉丈夫が入ってきて口を開いた。姓は程、名はイク、字は仲徳といった。
「殿、ここはひとつ出撃してはいかがか」
「何? 申してみろ仲徳」
「このまま公台の言う通り籠城すれば、今月は守り切れるだろう。押し黙る総大将と参軍。そこに一人の背の高い偉丈夫が入ってきて口を開いた。姓は程、名はイク、字は仲徳といった。
「殿、ここはひとつ出撃してはいかがか」
「何? 申してみろ仲徳」
「このまま公台の言う通り籠城すれば、今月は守り切れるだろう。
357 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 18:49:56 ID:Uh0SurOL
すいません、抜けていたところは正しくは↓です。
>押し黙る総大将と参軍。そこに一人の背の高い偉丈夫が入ってきて口を開いた。姓は程、名はイク、字は仲徳といった。
>
> 「殿、ここはひとつ出撃してはいかがか」
> 「何? 申してみろ仲徳」
> 「このまま公台の言う通り籠城すれば、今月は守り切れるだろう。だが公孫サンと当方では国力が違う。何度も攻め寄せられたら物量で潰される」
> 「では、袁紹を焚き付けて公孫サンに当てるというのは」
>
> 陳宮が別の手を出す。袁紹と公孫サンは華北における宿敵同士である。
いったんここまで。携帯って面倒くさい……PCなら十分かからないのに……
358 :
名無し曰く、:2008/03/27(木) 19:15:17 ID:GtDTrvV+
素晴らしい!
よくぞ携帯でこれだけの文章を……
本当にお疲れ様です!
曹操が相手ですか…どちらもその時代を代表する名将同士の対決ですね
それにしても文章が本当に上手いので私も見習いたいものです
ではまず
>>344で抜けたところから…
張燕「董卓というやつが好き勝手な政治をやっておるから今全国の太守やら刺史やらまでもが好き勝手な政治をするやつばかりだ。徐州の陶謙なぞは積極的に賊と結んでいたりすると聞いておるぞ。
こんな政治をされて一番被害を受けるのは他でもねぇカタギの衆だ。わしらは今までカタギの衆に散々迷惑をかけてきた。こんどはわしらがカタギのために何かしてやらねばならん。
そこで、だ。わしらの手で天下を掴みカタギ…いや民のための平和で豊かな世の中を作りあげようなどという身の程をしらぬでっけぇ夢を考えたわけだ」
スイ固「でっけぇ夢…」
卞喜「頭がそんな事を考えてたとは…
」
張燕「どーだ、おめーらもこの一世一代の大きな賭けにのってみねえか?」
スイ固「わしらはこの黒山に入ってから頭に命を預けてやす。わしらは何があってもついていきますぜ」
卞喜「わしもです。頭」
張燕「ありがたい。ではまずこの晋陽からわしらの天下取りを始めるぞ」
…こうして張燕は晋陽にて天下への一歩を踏み出したのだった
すみません…書き込み途中で寝ちゃってました(´Д`;)
189年冬許昌
張燕は自ら賢者を求めにこの許昌に来ていた。
張燕「まずは酒家に行ってみるか。何かいい手掛かりがあるやもしれんな」
張燕は酒家に入った。酒家はまだ昼ではあるがかなりの盛況を見せていた。
張燕はそこで一人の男が目についた。一見女を抱えながら他の客と話しているだけのただの優男だがその顔には何か知性を感じたのだ。
酒家の客1「そういや最近曹操ていうひとが董卓から離反して陳留で挙兵したらしいな。
さらに檄文を全国各地の諸候に送って反董卓連合を発足させたらしいというじゃないか。先生、これでにっくき董卓の野郎も終わりじゃないか?」
先生?「いや…残念ながら董卓は天命が尽きてはいないな。奴は西涼から連れてきた精鋭を率いているし、呂布や華雄を始めとした歴戦の猛者どももいる。
奴は民や朝廷の臣どもにはまるで好かれちゃいねえが部下の心は何故かつかんでおる。将兵の質で董卓は勝っておる。
連合軍はせっかく全国の諸候を集めたのはよいが諸候は自分の事しか考えちゃいねえ奴ばかり…率いているのが優柔不断な袁紹である時点で連合軍てのもたかがしれておる。所詮は烏合の衆だね」
張燕(この男…見かけによらずかなり出来るようだな)
続き
客2「ほえ…そんなもんかねぇ」
先生?「まぁ数だけはたくさんいるしあれだけの人の中には考えもよらぬ英傑がおるやもしれんからまだ正直わからんがな…あくまで一見見た限りの意見だ。
しかしこれだけは言える。董卓がもし死んでもこの乱世な風潮は多分終わらねぇ。天下にはあまりにも野心を持つものが多いからな…さてそろそろ眠くなってきたから帰るか」
客「おう、またな先生」
そう言って男は席を立って行った
張燕は客に話しかけた
「今の男は?」
客「あんた見ない顔だな。まぁいいあの人は郭奉孝先生という方だ。一見ただの優男にしか見えんだろうがわしらでは想像もつかんような知識人だぜ」
張燕「郭奉孝…か、そうか、忝ない。これはお礼だ」
少しばかりの金を客に掴ませると、張燕は急いでその郭奉孝とやらの男を追って行った。
363 :
張燕リプレイ(10):2008/03/28(金) 01:20:00 ID:wxREC1v6
続き
張燕(さて…確かこっちに行ったはずだが…お、いたいた)
張燕「ちょいとそこの方よろしいかな?」
郭奉孝「あ、なんだ?。おれは今から帰って女と寝たいんだが…あんた一体誰だい?何か訳ありな顔してるな」
張燕「申し遅れた。拙者は晋陽を統治しておる張燕と言う者。先程先生の話を少し聞いておってその見識に興味をもちましてな。少し話しをしたいと思いまして」
郭奉孝「ほう、あんたが河北で有名な黒山の飛燕将軍どのか。言っとくがおれは賊になるほど落ちぶれちゃいねえぞ。
あ、俺は郭嘉、字は奉孝という者だ」
張燕「郭嘉殿…か。
いや…わしは最近賊は…」
郭嘉「おっと…まぁ立ち話もなんだから家に来いよ。仕方ないからそこでじっくりと話しを聞いてやるよ」
郭嘉の家
郭嘉「で、話してなんだい」
張燕「はい…実はこの張燕最近までは確かに賊であったのですがこの度一人の君主として晋陽に拠って立つことにしたのです…で晋陽は田舎だしわしらは賊出身で名士に知り合いもおらずこうして許昌にまで賢人を求めに来たのです。」
郭嘉「賊にしちゃあ敬語が上手いな(笑)
それにしても何故突然君主として立とうと思ったのだ?」
張燕「まぁ黄巾党の時に幹部をやってましたのでな(シナリオ1ではギョウの太守)
まぁそれは置いといて私は最近の政治の乱れに嫌気がさしておりましてな…それで賊をやっておりましたが迷惑かけてしまった民への罪滅ぼしも兼ねてこの世の乱れを正そうと思い君主として立つことにしたのです」
続く
続き
郭嘉「ほう、つまりあんたは天下を取ろうと言うんだな。それで今人材を探しにわざわざここまで来てるてわけか」
張燕「はい、今董卓に諸候の目が向いてるうちに動くべきだと思いましてな。
天下を取るためには武辺の者だけでなく軍師となるべき智者や政治に詳しい者が必要です。
どうか郭嘉殿。この張燕…いや天下の民のために力を貸してはくれないでしょうか。あなたはきっと真の智者。あなたがいればきっと我が願いも叶うはずです」
郭嘉「…そこまで褒められると我ながら恥ずかしいわ。
…まぁいいだろう、そろそろ自由に遊び暮らすのも飽きて来たころだからな…
あんた…いや殿の天下取りに協力させて下され。この郭奉孝の軍略を貴公のために存分に振るわせてもらおう」
張燕「ありがたい…
これからは我が軍の軍師として存分にその智をふるってくだされ」
郭嘉「はっ、それでは早速晋陽に行かせていただきます。あ、そうだその前に、殿」
張燕「ん?」
郭嘉「この許昌には他にも人材が沢山住んでおります。私の知ってる限りでは文官ばかりですがきっと殿の役に立つ人材です。是非登用して下さい」
張燕「うむ…わかった。ではわしはあと少し許昌にいるから郭嘉殿は先に晋陽に戻り現地を見てもらうがよいだろう」
郭嘉「はっ、では明日にでも旅立ちまする」
そして翌日郭嘉は晋陽に向けて旅だって行った
そして張燕は郭嘉の進言通り鍾ヨウや陳羣などの政治に優れた者を同じ様に陣営に引き込む事に成功した。
時は既に190年の正月を迎えようとしていた…
365 :
張燕:2008/03/28(金) 02:09:57 ID:wxREC1v6
今日はここまでです
張燕が黄巾の幹部というのはシナリオ1で太守をやってるからという単純な理由からです。実際にどうだったかは残念ながら知らないですがwww
あと念のため軍師が役職みたいな形で書きましたが10では軍師は役職ではなく特技の一つとして存在します。
まぁ他のシリーズと同じく助言を与えてきます。(その場合は確か一番知力の高い軍師持ちの武将が助言してくるはず)戦闘では軍師は他の部隊を指揮できるという能力があります。これを利用して簡単に勝てる技があったりします(笑)
まぁ私は10では7や8みたいに参軍のシステムがないため普段は統率が高いバリバリの軍人しか連れてかないので試した事はないですが
今回のリプレイでは戦闘に軍師を一人(郭嘉が死ぬまでは郭嘉の予定)連れて行こうかな思います。戦闘の文章が書きやすくなりそうなのでwww
明日か明後日には他の人材登用の話を書こうと思います
なんとあの英雄(笑)が馳せ参じますwww
読んでくれる方がどれくらいいるかは存じ上げないですがまぁよろしくお願いします(人´∀`)
駄文失礼しました
367 :
名無し曰く、:2008/03/30(日) 23:31:00 ID:AzAtierD
そして戦場へ。
「くそっ、火罠か! ええいこの程度の炎など踏み越えてしまえ!」
「ぎゃあああ、太守殿落ち着いてくだされぇぇ!」
「……来ませんな」
「遅いな、あやつ」
公孫サン陣営は斥候を飛ばしつつ進軍したが、霍去病が火罠に嵌ってしまった。
折り良く雨が降ったために火傷はしなかったものの、足止めされている内に廖化や陳到が先行してしまった。
「……とまぁ、半分後続を無視して進めるだけ進んでみたが、俺達だけで戦端を開いて良いものか。なぁ叔至よ」
「敵部隊は既に斥候が捕捉したが、どうやら山上に布陣しているようだ」
「まずいぜそりゃ。どうせ霍太守の騎兵は足が速いから、ここまですぐに追いついてくるだろうが、今回の霍太守は編成金をケチって重装騎兵で出陣しているんだぞ?」
「ともかく待つしかあるまい。それぞれが勝手に動くようでは、兵力で勝っていても負けるだろう」
「……来ませんな」
「遅いな、あやつ」
「まったく、姑息な真似を。それにしても何だこの山は。広過ぎる上に邪魔だぞ」
「総大将殿、敵は主力を山に置いた模様。曹操や参軍の陳宮の部隊も確認済み」
「おのれ曹操め、我が山岳戦を不得手としている事を知ってのことか」
「そんだけ霍太守の騎兵を恐れているってことだぜ」
368 :
名無し曰く、:2008/03/30(日) 23:35:14 ID:AzAtierD
陳到の報告に霍去病はしばし黙り込む。楽進が山岳騎兵を率いているため、兵装上の都合で山に入れないのは霍去病の一万騎(罠で消耗したため、数が減っている)
これだけならば数で勝っているのだが、生憎山岳戦に心得がありそうなのは攪乱を得意とする廖化のみ。
楽進や陳到に至っては霍去病と五十歩百歩の有様である。つまり、攪乱ひとつまともにできない。
「仕方が無い。とりあえずお前達だけで山を攻めろ。我は山を迂回して城へ向かう。流石に全軍を山に置いている訳ではないらしい。
どうせ曹操軍の数など知れているのだから、深追いはするな。我の騎兵隊が城門前を片付けたら城を攻めるぞ」
(おいおい、大丈夫かよこの大将は。この楽文謙、不覚だが早まった決断をしたか……?)
楽進の心中の呟きはもっともであったが、今回ばかりは霍去病の編成上の手落ちが彼自身を助けた。
山上の曹操軍は得意の攪乱や奇襲を駆使して廖化達を一旦退けたが、山に進軍しなかった霍去病は(火罠の被害を除いて)無傷のままであった。
「……来ませんな」
「遅いな、あやつ」
「歩兵部隊の連中も、いやにあっさり引き下がりおった。野戦指揮官らしいと言えばそうらしいのだが」
廖化や陳到がまだ山中で曹操軍と交戦していた頃、霍去病は山岳地帯を避け、遠回りして城へ向かっていた。
丘陵が途切れた先には森が広がっている。
「森か。袁紹軍と一戦交えた時は木々の間で何人もの将をひっ捕らえたものだが、我ながら似合わぬことをしたものよ。
やはり騎兵は黄土剥き出しの平地で活きるのだからな。……もう火罠は踏みたくないが」
霍去病は下知し、部隊と一体になり森林をかき分けて進んだ。
曹操にとって不幸なことに、“霍”の旗は木陰に遮られ、山中からは見えなかった。
369 :
名無し曰く、:2008/03/30(日) 23:41:43 ID:AzAtierD
城前には平地が広がっており、森も山もそこでは途切れている。
霍去病の斥候はそこに“夏侯”の旗を掲げる部隊を目視した。数は合計三千ほど。
「夏侯……この間は相手もしてやらなかったが、今度は肩慣らし代わりに相手してやるか。かかれ!」
森から飛び出した白馬義従。その中に在って霍去病はひとつの黒点のようだった。
黒い騎影を認めた夏侯淵が挑みかかってくる。
「俺の陣と知って打ちかかって来るとは! 舐めるのも大概にしておけよ!」
「貴様と遊ぶのもここまでだ、夏侯淵」
「ほざけ!」
霍去病と夏侯淵は激しく斬り結んだが、霍去病の本気を見誤っていた夏侯淵はたちまち得物を弾き飛ばされ落馬する。
「淵! 馬鹿者、今行くぞ!」
同じく陣を張っていた夏侯惇が弟を助けるため割って入ろうとする。
その大音声を聞き取った霍去病はすかさず矢を放ち、鏃は狙い違わず夏侯惇の左眼に吸い込まれていった。
たまらず夏侯惇も鈍い音を立てて落馬した。周りの曹操軍の兵士も青ざめた。
地に叩きつけられた夏侯惇は、咄嗟に矢を引き抜いた。あまり激しい力で抜いたためか、眼球が鏃ごと抜けてしまった。
一瞬夏侯惇は残った眸で眼球を見つめたが、すぐに、
「これは父の精、母の血よ、捨てて置くべきか!」
と叫び、眼球を喰らった。
この一連の戦闘で霍去病は、山の麓近くから夏侯淵を援護しに来た典韋から短戟を受けて負傷したが、
これは夏侯惇の行動で呆気にとられていた隙を突かれたものであると、史書は記している。
戦いの趨勢は一方的だった。負傷しながらも霍去病は指揮を執り、兵数の多さと地の利で夏侯兄弟と典韋を蹴散らした。
続いて曹純の率いていた軽装騎兵(後に虎豹騎と呼ばれる)の迎撃を粉砕する。白馬義従は陳留城前で容赦無く猛威を振るった。
この報で士気を取り戻した歩兵部隊は山上の曹操軍に再戦を挑む。曹操軍はなお頑強に抵抗するが、最早勢いの差は決定的となっていた。
最後に曹操の本隊を廖化が潰走させ、すぐに全ての武将が捕縛された。
370 :
名無し曰く、:2008/03/30(日) 23:53:51 ID:AzAtierD
公孫サンは長城以北の敵と対峙して久しく、処遇は霍去病に任せられた。
すぐに接見の用意がされた。引っ立てられてきた曹操軍の面々は一様に神妙であったが、一人だけ傲然と霍去病を非難する男がいた。
「この逆賊の手先が! 我らは帝をお救い奉る義軍であるぞ! それを邪魔立てするとは董卓に与したも同じよ!」
「誰だ、今騒いだ男は」
「姓は陳、名は宮、字は公台。曹操軍の参軍だった」
霍去病が陳宮を見るのは初めてだった。
ただ名前だけは“曹操に伴って山中で戦っていた武将”と聞いていたため、興味を覚えた。
「公台とやら、貴様は本気であの軍勢を以って董卓を誅するつもりだったのか」
「確かに我らだけではいささか不足であろう。だが反董卓連合の力を結集させれば、董卓の軍は恐れるに足らん」
「ほぉ、結集させれば、か」
霍去病は陳宮を鼻で笑った。
「反董卓連合とやらが結成されてもう六年近いが、一度でも団結して戦ったことがあったか?
今年虎牢関を抜いた以外に、まともに董卓軍を破った戦いがあったか? 一度も無い。軍の動員すらできていない。全てはバラバラに動くせいだ」
「…………」
「貴様らは幾年も陳留に籠って大人しくしていたが、それは他の関東諸侯が後顧の憂いだったからではないか。
今の袁紹や我らのように、何時かつての盟友に噛み付いてくるか分からぬ連中であったからではないか」
「黙れ青二才が! 我らは天の機を待っていたのだ!」
霍去病は信じられない思いがした。自分の親の世代の男が、どうしてそこまで時代に悠長でいられるのだろう。
こちらはいつ流れているとも知れない時に、常に急き立てられているのに。
「……時に、公台とやら。なにゆえ我は昨年袁紹に敗れた? 機が無かったからか?」
「それは、将の質と兵が劣っていたからで」
「劣っていたから……ならば、機を待っていればその差は埋まったか。否、埋まるまい。
いくら待とうが、こちらが強くなり敵が弱くなる……などということは、たかが知れている。
いいか公台殿、勝つには自ら動いて機を作らねばならん。邪魔者を潰し平らげ、強く大きくならねばならん」
「これから、どうするつもりだ?」
371 :
名無し曰く、:2008/03/30(日) 23:59:42 ID:AzAtierD
不意に曹操が口を開いた。とても静かな声だった。
それでいて、虜囚の身とは思えないほど無遠慮にも聞こえた。
「劉岱、孔イ由、鮑信、陶謙を平らげる。あれらは残しておいては役に立つどころか足を引っ張るのみ。次は袁紹を平らげ、中原を手に入れ董卓に挑む」
「董卓を倒したらどうするのだ」
「馬騰、韓遂を平らげる。涼州はもともと漢の威令があまり届いていない。放置はしておけん。益州、荊州、揚州もだ。
これで漢土は回復した。次は長城以北だ。扶余、烏丸、玉門関を越えて匈奴、鮮卑、烏孫。北が終われば西か南だ。
南越、林邑、身毒、貴霜、安息、条支、大秦……我は骨の一片になるまで止まらぬ」
その場にいる者は一様に目を白黒させた。知識がある者にしたら、霍去病は誇大妄想狂もいいところだった。
また廖化や陳到のように、彼が口に出した地名の半分も理解できなかった者も多かった。
「どうだ孟徳殿、面白そうだと顔に書いてあるぞ。我と地の果てを踏んでみないか」
「その話、乗ってやろう」
「なっ……孟徳め正気かっ、この青二才の戯言を真に受けるなど……」
陳宮がひとり驚きの声を上げるが、他の将は黙って曹操に倣った。
(邪魔者の掃除を手伝ってくれるとはありがたい。公孫サンは北の果てに釘付け。
そして根拠は無いが、こいつに政治などできまい。せいぜいこの曹孟徳の力になってくれよ)
霍去病は兵を練り直すと、翌年(一九六年)四月、濮陽の劉岱を一蹴。
次の標的鮑信へ向けて兵を整えているところに、北平の張松から急使が慌しく届いた。
「霍将軍に我が主人から火急の報せであります。先日、袁紹が第四回反董卓連合を糾合したとのこと」
「またか。あいつもいい加減に……」
張松の使者が持ってきた書簡の封を解いた霍去病は、生まれて始めて二の句が告げないという体験をした。
書簡には決起を促す檄文の写しとともに、連合に加わった諸侯が列記されていた。
“反董卓同盟、盟主袁紹。奸臣董卓を除き漢室を匡輔せんと決起した義士達――孫堅、劉表、鮑信、劉璋、公孫サン。
372 :
名無し曰く、:2008/03/31(月) 00:03:23 ID:ocJQ5hgh
(あの老殺才ども、何を考えているのだ……これでは、陳宮を笑うどころではない)
現在の状況。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※薊※※※※※※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※┏━公━━━━━公━━━┳━━━━公━━━公遼東※※
※西涼馬┓※※※上党公┓晋陽※業β┏━━━┳袁渤海┏━┛北平※※※※※
※※※※┃※弘農※※┃┗━━━━━袁━━┓┗━━━袁平原※※※ ※
※※※※┃※┏董━┓┃洛陽※※陳留┃※※岱━━━鮑┻━┓※
※西平馬┫※┃※※┗公━━━━┳━公━━┫濮陽※済南※┃※
※※※※┃※┃長安※┗┓宛┏━■許昌※※┃※※※┏━袁┛※※
※天水┏馬━董━━━━董━┛※┣━孔━━陶小沛※┃北海※※※※※
※※※┃※┏┛※※※※┣━━━■━┓言焦┃┏━━┛※※※
※武都馬━魯漢中※※※表新野※汝南┃※※┗陶下丕β※
※※※┃※┃上庸※襄陽┃※※※※※┃※※┏┛※※※※
※※フ璋━┻表━━━━表━┓※※※┃※※陶広陵※※
※※※┃※※┗┓永安┏┛┏表江夏※■寿春┃※※※※
※※※┣━┓※璋━┳表━┫┗━┓┏┻━━■┓抹陵※
※※※┃巴璋━┛※┃江陵┃※※┗表廬江※┃┃※※※
※成都璋━┛※武陵孫※※表━━━┫※┏━┛┗■呉※
※※※┣璋建寧※※┣━孫┛柴桑※■━┛※※┏┛※※
※永昌■┃※※零陵孫※┃長沙※※翻陽※※※┃※※※
※※※┃┃※※※※┗孫┛※※※※※※※※※■会稽※
※三江■┛※※※※桂陽※※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※※※※※※※
公孫サン→公 袁紹→袁 董卓→董 馬騰→馬 劉岱→岱 鮑信→鮑
孔イ由→孔 劉表→表 劉璋→璋 孫堅→孫 陶謙→陶 張魯→魯
373 :
名無し曰く、:2008/03/31(月) 00:19:47 ID:ocJQ5hgh
今回はここまでです。
PKのマニュアル8ページの反韓玄連合が気になってしょうがない。
今は太守です。都督になろうと思えばなれるんですが、
第一軍団にばかり良い場所や武将が割り当てられているので、
いつまでたっても都督になれません。なったら戦争も出来ません。
寥化や陳到は戦法が熟達して、結構頼もしい部下になりました。
このままだと確実に統一前に死亡です。それもいいかも知れないですが。
地名は適当です。それらしい名前を並べただけ。
読んでくれた人がもしいらっしゃるなら、御礼申し上げます。
374 :
名無し曰く、:2008/03/31(月) 01:13:18 ID:SHoDUaJg
<;`Д´> 高麗はスルーニカ!?
375 :
孫尚香やる:2008/04/01(火) 13:48:05 ID:reFPEtuU
カッとして書いた。反省はしていない。
376 :
孫尚香やる:2008/04/01(火) 13:52:41 ID:reFPEtuU
三国志8PSPK、210年7月、孫尚香18歳劉備軍一般武将。
孫尚香は単なるイベント嫁キャラだって? 知るかボケ、私はこの世に降臨しとるわ。
同じ名前の人物がゲーム中に登場しますとか抜かされて孫尚香での新武将登録を突っぱねられたので、
実際のゲーム中の表記は尚香とだけになっているが気にしない。
だが、尚将軍とか呼ばれたりしないかは少し心配だ。
それで尚朗尚寵と同じ一族だと間違われた日には長江に身を投げようと思う。
同名の人物とかほざかれたように、
内部データとしては町の石投げてくるクソガキまで武将設定されているので今回それをコピペした。
基本パラは武力80・知力65・政治62・魅力90。私の魅力には三国中も未来の島国カタツムリもたじたじです。
戦法は突撃参・火矢四・斉射参・激流参・攻城参、特技は偵察・水軍・騎兵・歩兵・挑発・威風。
193年生まれで寿命は6。人生50年の古代を72歳も天命を許されている選ばれた存在だ。
相性は75で玄徳ダーリンとぴったり。親父? 兄貴? 孫呉? 何ソレ。
このか弱い乙女にたいそれた願いなどもなく野望は2しかなく、
勇猛が6ですが本当は奥床しいことを示す証拠に義理は12と高いですわ。そして冷静は5。COOL! COOL!
成長タイプは将軍、プレイには全く関係ないがCPU思考として能力重視型・バランス好戦型となっている。
才あるものを用い、いたずらに武断を頼らず文治に理想を抱くこともない。正しく完璧。
ちなみに弟の孫郎の別名は孫仁というがこの名前、
演技では孫堅チルドレン列挙のさい第二夫人の娘の名前になっている。
これでもって演技での私の名前は孫仁だとされることが多いが
私が思うにたぶん羅貫中がヘマこいたのだろう。
誰かに突っ込まれたのか後に私が登場するときは孫夫人と統一されて名前に関して言及がなく、
既に死んでいた呉夫人の娘なのか作中暴れていた呉国太の娘なのかも分かりづらくなっている。
光栄が私の名前に関して孫仁を採用せず京劇から名前を持ってきたのもこのためだろう。
しかし一度とはいえ、あんな何一つ能力50台を越えていない凡愚と間違われるなんていい人権侵害である。
そんなわけで、孫仁という女性新武将を作ってみた。
私の2歳下の妹らしい。能力は私の−10、戦法も一段階下げている。それ以外は一緒。
リプレイ中に登場してしまったときのためにここに言及しておく。
ちなみにこの新武将、作ってからある矛盾に気付いてしまったが無視することにする。
他には祝融(というのも実際のゲーム中に以下略なのでゲーム中は祝融夫人)や王異、
黄月英(某ゲームで有名民間伝承版黄氏、発明家)、樊玉鳳(京劇版樊氏、結局趙雲の嫁)を加えている。
これは同性もいないと私が寂しかったからであって、決して中の人の趣向ではない。中の人などいない!
さてこのリプレイ、中のではなくインテリジェント・デザイナー的な存在が飽きるか、忙しくなるか、
gdgdすぎて私が肌の萎れる年頃になったら問答無用で打ち切られると思われるが、それは気にせずさて出陣
377 :
孫尚香やる:2008/04/01(火) 13:53:45 ID:reFPEtuU
江東の虎こと孫権字を厨房は、内憂に張子布を外患に周公瑾との兄孫伯符の遺言、
並び亡子に習った伯符・仲謀の実母の遺言のもと夷狄を敗して父仇を討ち、
人を招いて土を肥やした。そして207年、長江赤壁に曹軍八百万を焼き払い、
流浪児劉玄徳とともに荊州曹旗を追い散らした。
だが虎狼迫れば結し退けば対する人の定め、
玄徳とその耳を取る諸葛孔明の弄計に仲謀・公瑾・子布は一様に頭を振っていた。
かの麒麟児あるいは猿公を黙らせんにはどうするか――?
答えは宮中に日々聞こえる、弓弦の鳴る音にあった。
そんなわけで210年荊州、厨房の兄貴は北を曹操と睨み合い、
南はわたくし弓腰姫孫尚香を嫁に迎えた世界一幸せな男が
荊州四何とかって屍体の上に築いた土地でのほほんと暮らしている。
武陵
劉備「ハオハオとかいう爺さんが臥龍鳳雛どちらかあれば天下足るって言ってたけど
じゃあ両方持った俺って無敵バリアで天下ロードいけんじゃね?」
みたいなオープニングが済んで秋期評定。
その劉備が鼻くそと耳くそを穿りながら言葉を垂れ流す。
劉備「皆の者、意見があるなら申せい」
武陵の武将、劉備以下総勢21名、臥龍孔明鳳雛ホウ統、燕人張飛に常山の趙子龍、
兄の弟という存在意義諸葛均、Mrエクストリーム・山頂布陣馬謖、
城門の上から主君を射殺した弓使い鞏志、廖立とか誰。
ピンからキリまで揃ったこの中で、背筋を伸ばして声を張り上げるうら若き乙女一人。
孫尚香「永安を攻めればいいと思います!」
劉備「まだ時期尚早だ、今日は止めておこう」
この愚夫が。
378 :
孫尚香やる:2008/04/01(火) 13:55:14 ID:reFPEtuU
江陵を同盟中の孫権勢力に抑えられているので劉備軍は蓋を閉じかけられた状態にある。
図説。
━━┓漢中┃※※※※※※※新野┃汝南※
※※┗━━§※※※※※┏━━★┻━★━
※※※※┏┛※※※※※┃※※※※※※※
※※※┏┛※※※※襄陽┃※江夏※※※※
※※┏┛※※上庸■━━★━━◎━┓※※
※※┃※※※┏━┛※※┃※※┃※┃┏━
※焙┃※※┏┛※※江陵┃※※┃※┃┃廬江
┏━∬※┏■━┳━━━◎━━┫※┗◎┓
┃※┃┏┛永安┃※※※※※※┗━━┓┃
┛巴┃┃※※※┗┓※※※※※※※※┃┃
━━∬┛※※※※☆武陵┏━━☆━━◎┻
※※※※※※※※┗━┳┛長沙┃※※柴桑 ☆劉備 ★曹操 ◎孫権 ∬劉璋 §張魯
━━┓※※※※※┏━┛※※※┃※※※※
建寧■※※※零陵☆━━━━━☆※※※※ ■空白地
※※┃※※※※※※※※※※※桂陽※※※
ちなみにこのマップはフと武都が繋がっているテンプレマップに苛ついてしまった人が
どうせならば全部リメイクしてみようと休日徹夜して完成させたものの一部。何やってんだ。
全体像だとでかすぎて容量潰しと思われてしまうのでやめておく。
孫尚香「時期尚早もくそったれもねーよ! 厨房に先に永安取られたらもれなく四英傑ルートだろうが!」
劉備「っていうかお前誰?」
え?
379 :
孫尚香やる:2008/04/01(火) 13:57:46 ID:reFPEtuU
7月
お前の妻だと答えたら変態扱いされた。
人肉処理現場を「狼だろう」と思っていた劉備のボケは前から有名だが、
しかし妻の顔も忘れるとはいくらなんでも病気である。
しかも宮中に会いに行ったら親密度が「知己」とは。親友設定をし忘れたことはあるが。
そんなことを思いながら屯所に来てみると、猿人類がのっそのっそ歩いていた。
ドラクエの棍棒みたいな武器持ってぎょろぎょろしている。何あれ、曹操の新型兵器かしら。
見なかったことにして、とりあえず屯所の民心を高めてみる。冬には治安の仕事をしたいからだ。
内助のみならず宮外の助けまでするなんてナイスビューティフルなうちのワイフじゃない?
ダーリンとの愛の巣に帰ろうと思ったら警備兵に追い返された。何故だ。
8月
屯所の兵士が城門に優れた眼差しの人がいると聞いたので行ってみると、兜を被ったキツネザルがいた。
沙摩柯「あれは霍峻という男だ」
孫尚香「あら猿人類」
沙摩柯「霍峻は劉表一族の配下だったが曹操に靡かなかった者の一人だ。
ここにいるということは劉備殿に仕官したいに違いない」
孫尚香「猿人類って物知りなのね」
しばらく様子を見てみたが、補修工事を行ってる大工に近付いて、
振り向いた大工が担いでいた資材で薙ぎ払われてしまっていたのを見るに、
あのキツネザル放っておいたら仕官一つもできそうにない。
優しく手を差しのばして「うち来る?」と誘ったら付いてきたので宮中に連れて行った。
劉備に引き合わせたら「おお、久しぶりだな霍峻!」とべろべろ舐め回すほど感激していたので
妻たる私も思わず嬉しくなってきた。しかし劉備は私に見向くと、
「霍峻にこんな若い妻がおったとはな」とかほざいたので顎を蹴り飛ばしてやった。
9月
どうにもむかむかが収まらないので、近所の飯店にビールを飲みに行くことにした。
孫尚香「どうして玄徳は私のことをあんなふうに扱うのかしら?
このまま親密度を上げても、義兄弟になろうとかいい相手を紹介しようとか言われそうで怖いんだけど」
沙摩柯「何、心配するな。男って人種は、惚れた女の前では素直でいられないのさ」
向かいの席に座っていた猿人類に管を撒いてみると、なかなか話の分かるいい男だと分かった。
武陵の少数民族出身の彼の夢は、夷狄の身でも大将軍になっていいことを歴史に認めさせることらしい。
いたく感動した私は彼に我が陣営へ仕官することを勧め、共に宮中に入った。
そして採用された彼の最初の仕事は、へべれけ女を宮中から摘み出すことだった。
380 :
孫尚香やる:2008/04/01(火) 14:06:28 ID:reFPEtuU
冬期評定
引き続き永安進出を提案するも却下される。
劉備「だからお前誰だよ」
孫尚香「あんたの嫁の孫尚香だろ! 孫権の妹の!」
劉備「おい孫乾、ちゃんと妹の面倒見てやれよ。構ってもらえなくて淋しいようだ」
10月〜12月
霍峻・沙摩柯を推薦した功績で宮中の出入りは認めてもらえたが、邸宅に行けば槍を突き付けられる。
彼にはどうも何か恐ろしい欠陥があるようだが、何より恐ろしいのはそれを皆が気付いていないことだろう。
だがくよくよはしてられない。
沙摩柯「妻と認められないんなら、認めさせるよう努力すればいいのさ」
そんな猿人類にしては高度な言葉に背中を押され、私は勇んで治安の仕事に赴いた。
孫尚香「今日から治安担当の孫尚香だ! かわいいだけと思うなよ!」
兵士「ヒソヒソ」
兵士「ヒソヒソ」
秋期に見聞してた甲斐があって仕事ははかどる。山賊が現れたがそれも撃退した。
そのアジトに乗り込んだとき蓄えられた金が見えたが、
数分後には奪われた金は既に使われ切ったことになっていた。
べ、別に横領なんかじゃないんだからね!
381 :
孫尚香やる:2008/04/01(火) 14:08:59 ID:reFPEtuU
211年
春期評定
19才になりました。まだぴっちぴちです。
さて仕事の成果はどんなもんかと思えば私の達成率は106%、で7位。
全く我が国のサラリーマンは働き過ぎであるが、馬謖には勝ってることを確認して一安心。
そして永安侵攻の提案を例によって却下される。
もう慣れっこだが、早くも8名物平和分割統治に陥る悪寒がする。
と思ったら劉備が武陵の新方針を打ち立てた。
劉備「一年以内に永安を制圧できるよう各人の働きに期待する」
お兄ちゃん元気にしてるかなあ。
1月〜3月
引き続き治安に当たるが、達成率200オーバーで特権を入手するには特技を習得しなければなるまい。
屯所の民心を上げきり、治安の能率を上げる特技「警備」を覚えるため見聞を繰り返す。
しかしなかなか覚えない。何か特技を覚えるコツがあるのだろうか。
一応治安の仕事を実行するが、市場の怪しい男を見逃したりしてかえって治安を悪化させてしまう。
とはいえ翌月に出没した山賊の退治に尽力したため一応の収まりにはなった。
町人からの感謝を受けながら、マッチポンプという言葉が思い浮かんだ。
その後余った行動力で見聞したら警備を習得できた。
382 :
孫尚香やる:2008/04/01(火) 14:12:21 ID:reFPEtuU
夏期評定
仕事の成果は66%で最下位、山頂布陣にすら4%差で負ける。
この屈辱! という思いは劉備の言葉で一瞬にして消し飛ぶ
劉備「尚香、今ひとつの成果が略」
説教の言葉は軽く聞き流し、みんなの前で小香だなんて親しげに呼ばれてしまったことに内心歓喜するが、
隣の猿人類に「次にもっと頑張ればいいのだ尚香」と肩を叩かれて喜びも一瞬にして消し飛ぶ。
新武将登録のとき孫尚香だと同じ名前の略でゲーム中の表記が尚香なだけということを忘れていた。
武陵侵攻も却下されるし、劉備はまだ私のことを派遣のOL程度にしか思ってなさそうだ。
そんな諦めムードでいると突然劉備が孫権との同盟解消を発表して一同がざわついた。
配下の不信感が漂ってますみたいなのが出たので都市武将の忠誠度を見てみると軒並み80台70台。
同盟破棄くらい劉備の配下で何を今更、と思ったがよく見ると武陵の資金が0だった。
サラリーがなければサラリーマンも不信になるだろうし、金がなくては戦もできない。
今まで侵攻してなかったのは資金不足のためだったのだ、と納得してみた。
だがゲーム上、資金0の兵科でも空白地など攻め取れる気がしたが気のせいだろう。
国際情勢
遙か北では公孫恭が曹操の息子曹彰によって滅ぼされ、
さらに江陵の周瑜がついに動きだし、襄陽に曹仁を追い散らして制圧した。
孫家との同盟を切った今では、この平和な劉備勢力にも波乱を思わせたが、
周瑜後任の江陵太守が魯粛や呂蒙を押さえ付けカン沢とかほざいているので兄はきっとやる気がない。
383 :
孫尚香やる:2008/04/01(火) 14:15:48 ID:reFPEtuU
ここらへんで私もやる気がなくなったのでまた次回
うん、たぶん次回あるよ、うん
384 :
孫尚香やる:2008/04/01(火) 15:10:25 ID:reFPEtuU
今気付いたがマップの上庸と漢中が繋がってない。ナンテコッタイ
まあいいやみなさん頑張ってー
385 :
名無し曰く、:2008/04/01(火) 18:39:22 ID:YEyTcLGM
孫仁、字は尚香
ならできたかも?
386 :
名無し曰く、:2008/04/17(木) 06:57:19 ID:gykI8tJj
ヒダルゴ!
387 :
名無し曰く、:2008/04/28(月) 06:34:55 ID:8o2Gr4Gq
温ぽなプレイですが参加してもよろしいでしょうか?
388 :
名無し曰く、:2008/04/28(月) 10:41:03 ID:p0irP6Sy
>>387 おながいします
皆忙しいのかな?続きが読みたい
第四回反董卓連合軍に衝撃を受けたのは、霍去病や張松だけではなかった。
特に連合から漏れた劉岱、陶謙、孔イ由は、山東半島から冀州まで広がる袁紹の圧力を受けなければならない。
かと言って袁紹に擦り寄れば、今度は西から霍去病の猛威に曝されることになる。
霍去病は公孫サン麾下の一太守に過ぎないのだが、動かせる軍勢は下手な諸侯よりも多い。
宿敵であった袁紹と公孫サンの橋渡しをしたのは、盧植であった。現在は袁紹の配下になっているが、かつては公孫サンの師でもあった男である。
彼は皇帝である劉協(諡号は献帝)が董卓の傀儡と化していることを憂え、同じく袁紹の配下だった劉備を抱き込んで連合を工作した。
連合から関東諸侯が締め出されたのは、彼らもまた曹操達と同じように、関東諸侯を信用しなかったからであろう。
逆に敢えて連合に入らなかったのが馬騰である。
五斗米道の教祖張魯を下して漢中を手に入れたばかりの彼らは、最も長安に近い諸侯と言っていい。
また、地盤である涼州でも反りが合わなかったからか、もっとも董卓を敵視しているのも馬騰であった。
もし仮に馬騰軍が、独力でも長安を落とせると踏んで連合に入らなかったのならば、董卓の滅亡で連合が解散される時期も早く見積もれる。
霍去病は悩んだ。
馬騰でも劉表でもいい。霍去病が関東諸侯を平定する間に誰かが董卓を討ってくれるなら、すぐに袁紹と決戦できる。
しかし董卓が持ちこたえるならば、最悪霍去病は徐州辺りで連合の失効を延々待たされることになる。それは耐えがたかった。
そうなるくらいなら今から許昌を経由して董卓に挑むことも考えられた。意を決しかねた彼は、当ても無く陳留城下をぶらぶらした。
いつも引き連れている廖化と陳到も伴っていない。ふと人が集まって騒いでいるのに目を引かれた。彼は足を止め、何やら異様な空気の漂う飯店へ入っていった。
「いらっしゃいませ、若様はおひとりで?」
「そうだが……何だあの人だかりは。何かここで特別なことでもやっているのか?」
「ああ、あれは管公明先生が逗留なさっているからですよ」
霍去病のことを微行中のボンボンと見た店員は、得意気に話し始めた。
「なんと先生は、人相を見ただけでその人の未来を見通せるそうです」
「へえ……そんなことが」
飯店はかなり広い建物であったが、人相見の先生は大層評判が高いらしく、人だかりは外まで伸びていきそうだ。
野次馬は他人の運勢まで、自分のことのように固唾を呑んで見守っている。
「少し我も見てもらおうか」
「はぁ、この調子ですと日が暮れても……って、若様ちょっと!」
390 :
名無し曰く、:2008/05/10(土) 17:55:55 ID:6oy8O0cg
一度決めると早いのが霍去病である。
人と人の間を強引に押し退けかき分け、最前列に顔を出した。丁度一人占い終わったところのようだ。
「あ、貴様はあの時の……まだその稼業をしてたのか」
「ほぉ……随分たくましくなったようですな。流石、霍去病の名は伊達ではない」
人相見は霍去病の顔を見て微笑した。およそ五年ぶりの再会だった。
周りの目の色が変わったのを見て取り、霍去病はばつの悪そうな顔で飯店を出て宮城へ帰った。
街中で民衆に顔を見せるのは、あまり“霍去病”らしくないと思ったのだった。
その翌日、霍去病は飯店の一室に居た。何も考えていなかった昨日とは違い、入念に人目を避けてきている。
「わざわざお越しくださるとは恐悦至極に、太守殿」
「貴様にある用件は、そこらの者とさして変わらぬ。単刀直入に言えば、我の先行きのことだ」
「何か思うところでも?」
管輅は少し興味を持った。
もとより他人の言など意に介さないばかりな(と管輅が当たりをつけていた)この男が、人に何かを訊いてきた。
おそらくはただ事ではないだろう、と管輅は予測していたが――話が進むにつれて、一民間人の管輅には重い話題であることが明らかになった。
霍去病は極めて重要な政治情報、つまり彼の進軍方針を詳(つまび)らかにしてきたのだった。
下手すれば、管輅の言葉で霍去病の精鋭五万騎の矛先が、即ち諸侯の運命が左右される。
「西か、東か。我の立つべき戦場はどちらなのだろう」
管輅は答えかねた。自分はたかが易者、天下の大事に首を突っ込むつもりは無い。
単純に見れば“霍去病”という名は西域ゆかりのものだ。そう考えると、当然目指す先は董卓、更にその向こうである。
実際に、白沙の異郷への野心を配下に語ったとの噂もあった。だが、その運命を忠実に辿れば、この男は“霍去病”になれるのだろうか。
政治に恬淡としているところや、傲岸な態度、騎馬隊を率いての苛烈な戦いは確かに前漢の大将軍を思い起こさせる。
と同時に、子供が無理をして取り繕っているような稚拙さも感じさせる。
「奇異な問いではないか。お主が東に征けば東に烽火が上がり、お主が西に征けば西に戦塵が舞う。
私と別れてからずっと、そういった生き方をしてきた。これまで誰を敵とするかなど考えたか」
「いや、考えていなかった。邪魔になれば全て敵として潰すつもりだった」
「だろうな。私は戦のことは知らんが、お主が攻めかかっている相手を見ても、無造作に近くのものを叩いてるようにしか見えん」
391 :
名無し曰く、:2008/05/10(土) 17:56:28 ID:6oy8O0cg
公孫度に始まり、劉虞、張燕、張楊、袁紹、曹操、劉岱。洛陽を窺ってきた董卓軍相手にも援軍として参戦した。
逆賊あり、名族あり、流賊あり、皇族あり。この経過だけを見れば誰に襲い掛かっても不思議は無い。
しかもその戦は全て霍去病の提案、または独断で行われたものだった。
「お主は焦っているのか。一刻の時をも無駄には出来ない、と。馬鹿馬鹿しい。お主は世間ではまだ嘴の黄色い年頃だ。生き急ぐでない」
「急がねばならぬ。もう時間は無い。世間の悠長に生きている者共と同列に語るな。我は霍去病なるぞ」
「だからどうだというのだ……まさか、お主も二十四でこの世から消え失せるのではあるまいな」
霍去病は何も応えなかった。表情すら、動かさなかった。刺すような沈黙が続いた。
「もういいだろう。中々いい話を聞いた。帰らせてもらう」
「待て霍去病、本気なのか。お主には、お主の天命があるのだぞ」
「それが見えるのは貴様ぐらいしかおるまい。見えなければ、中身がどうなっていても同じことだ。
どうせはっきりしないのならば、我が思う通りに生きてもいいだろう……乱世は、それを許してくれる」
生まれた世の中。それを天命とするならば、この霍去病はまさしく天命に抗おうとしていた。
かつての“霍去病”が生まれた世は、呉楚七国の乱を収めた景帝を次いだ武帝の御世。
今の群雄が割拠している時代とは違い、中央集権の進んでいた時代だった。だからこそ、匈奴と言う外敵に集中出来た。
生まれた所も違う。“霍去病”には奴隷から成り上がって外戚の一門となった叔父がいた。霍去病には誰も居ない。
彼らが与えられた天命はあまりにかけ離れていた。それでも、霍去病は“霍去病”たらんとして藻掻いている。
何が彼にそこまでさせるのかは、流石の管輅にも見えなかった。
392 :
名無し曰く、:2008/05/10(土) 17:57:02 ID:6oy8O0cg
季節が変わった。霍去病は陳留の治安維持もそこそこに軍を発し孔イ由を下した。
かなわぬと見た陶謙は淮陰へ逃れようとするが、霍去病は行軍速度を緩めずに陶謙軍を追い、広陵で捕捉してこれを撃破した。
一九七年の春のことだった。その後も霍去病の騎兵と曹操の歩兵は動きを止めない。
軍の一部を揚州に割いて厳白虎を討つ。自身は寿春から汝南へ北上し、董卓の居る宛へ迫った。袁紹はおろか、馬騰さえ身動きする暇が無かった早業であった。
一九八年一月、霍去病は七万八千の兵で行軍していた。
公孫サンから洛陽太守を任されている典韋が宛を攻めて敗北した直後のことである。董卓軍は同じ月に同じ場所で二度戦をする羽目になった。
細かく言うなら、典韋の援軍要請に応じて参戦した霍去病が、正規軍の退却後も戦場に居座っていた、と表したほうが実情に近い。
霍去病の駐屯する汝南と董卓の守る宛は指呼の間なので、すぐに援軍の兵を正規軍に再編成するという荒業に出られたのだ。
公孫サン軍 総大将霍去病 参軍曹操 総兵力78000(+反董卓連合軍61000)
董卓軍 総大将董卓 参軍荀攸 総兵力30500(+9500)
公孫サン軍詳細。
霍去病14000(山騎+衝車)
曹操 13000(重歩+衝車)
夏侯惇9000(軽歩+衝車)
廖化 9000(同上)
陳到 9000(同上)
法正 8000(同上)
夏侯淵9000(弩兵+衝車)
陳宮 8000(同上)
「さっきの戦ぶりを見たが、やはり諸侯は当てにならんな、孟徳殿。あれでは董卓が負けないはずだ」
「我らの前座にはあの程度でも丁度良かっただろう。今回の戦は必ず勝つが、目的はあの逆賊の首魁であることを忘れるな」
「成程、反董卓連合で孫堅と並んで気炎を吐いただけある」
元曹操軍の面々にとっては、長安遷都以来の董卓への雪辱戦であった。
これまで田舎者との不本意な戦を重ねていただけに、兵の士気も段違いに上がる。
393 :
名無し曰く、:2008/05/10(土) 17:57:32 ID:6oy8O0cg
「孝直(※法正の字)、公台の二隊は後方支援だ。ただ状況次第では前線参戦も許す。その機を見る目を持っていると信じるぞ」
「仰せのままに」
「……御意に従う」
益州生まれの俊才、法正は郷里で親交のあった張松の紹介でこの軍に居る。
見通しの悪い戦場、特に山岳戦を得意とする参軍型。霍去病とは正反対の指揮官だ。
また陳宮も董卓との直接対決であることを告げると、何でも無い事の様に参戦した。
曹操と夏侯兄弟の腕は確かめている。霍去病の軍には、ますます厚みが加わっていた。
董卓軍は城の前に展開した。その目前には、城壁とほぼ平行に川が流れている。
水際で敵を迎撃する構えだ。しかし霍去病は意に介さず、強引に渡河を決行し上陸を果たす。
「ここは通さん」
「高順め、退くがいい。陥陣営の名に傷を付けたくなければな」
霍去病の車懸が高順の陣を混乱に陥れる。圧倒的な勢いで揉みに揉んでいる所に、一隊の騎馬隊が割り込む。
「幽州の小童如きに、敗れる涼州騎兵があるかっ、たわけめ!」
「董卓か……老いたりと言えども、まだまだ味な戦をする」
幽州と涼州。どちらも精強な騎兵で知られた地である。大陸最強の自負が、怒涛の馬群となってぶつかり合う。
おそらく両軍の騎馬隊に漢土で並ぶ軍はいないだろう。別の戦線では夏侯淵と陳宮の射撃で雷薄隊が敗走した。
後続部隊の渡河を阻止しようと湿地に立ち塞がった張勲隊は、法正と廖化の連携で殲滅される。
そこに生まれた間隙を突いて、陳到の部隊が敵陣深くに斬り込む。
「小癪な奴らよ、呂布! まとめて蹴散らせ!」
「貴様に言われるまでも……」
「おっとそこまでだ、虎牢関では世話になったな呂布よ」
霍去病隊を迂回して突こうとした呂布の部隊が曹操に阻まれる。呂布にとって災いだったのは、そこが川の畔だったということだ。
ぬかるんだ地面に足を取られて包囲されれば、どんな猛将でも満足な抵抗は出来ない。
紀霊、徐晃、黄忠など音に聞こえた猛者も奮戦したが、兵力と組織的な攻勢に長くは耐え切れず、あっけなく宛城は落ちた。
董卓は陳宮隊の射撃で針鼠になって死んだ。霍去病は董卓の抱えていた七星剣でその頚を刎ねると、遅れてきた諸侯の軍に示した。
暴虐の奸臣を一戦にして討った霍去病の名声は、最早不動のものだった。
けれども彼は満足しなかった。
戦場で感じた、背筋のざわめく気配。血のように赤い騎影。
あの男が、まだ長安に残っていた。
394 :
名無し曰く、:2008/05/10(土) 18:06:17 ID:6oy8O0cg
アク禁解除キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━( ゚)━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━!!!!!
うわははははっはははっはっはは、はぁはぁはぁ……良いねやっぱり、こう一気に投下できるというのは。
そろそろ霍去病ともお別れのときが近づいて来ました。それではまた次回に。
395 :
名無し曰く、:2008/05/10(土) 19:17:17 ID:RTF4wvKc
お待ちしておりました!!
復活ありがとうございます〜
396 :
名無し曰く、:2008/05/19(月) 02:55:14 ID:Y9qj7An9
保守
397 :
名無し曰く、:2008/06/11(水) 12:31:55 ID:KppwRU8M
まだだ、まだ終わらんよ
398 :
名無し曰く、:2008/06/11(水) 22:58:06 ID:hg3SFOV+
と、いいつつ終了〜!!
399 :
名無し曰く、:2008/06/13(金) 21:58:12 ID:tnwWUnRo
保守
400 :
名無し曰く、:2008/06/24(火) 23:20:11 ID:qw0d7Kzy
保守
401 :
名無し曰く、:2008/07/03(木) 16:52:10 ID:JVxY1FJj
みんなの記憶に残ってるようなリプレイってどんなの?
ちょいと昔はリプレイスレも2つか3つくらいあったよね
402 :
名無し曰く、:2008/07/03(木) 21:26:17 ID:lgl6+3UG
途中でデータが飛んで終わっちゃったけど、160氏の公孫淵リプレイ。
403 :
名無し曰く、:2008/07/05(土) 08:07:07 ID:Sty25UPa
>>402 どんなの?
三戦にあった頃には袁術リプレイがあった気がする
404 :
名無し曰く、:2008/07/05(土) 10:27:10 ID:jNhTO55x
三戦の頃はリプレイ賑やかだったねぇ…
自分が記憶に残っているのは
張燕(四代目韓玄 氏)
郭嘉(sleepknot 氏)
無理やりマルチプレイ(呂砲 氏)
かな。最後の奴は2ch外で現在進行形だけど。
405 :
名無し曰く、:2008/07/10(木) 02:26:46 ID:Gr2bzWYn
ほ
406 :
名無し曰く、:2008/07/12(土) 11:56:53 ID:M5K0EaCy
>>402 憶えてくださっている方がいるなんて、嬉しいやら恥ずかしいやら…
407 :
名無し曰く、:2008/07/13(日) 17:03:54 ID:w6C6w3Yd
>>402 文体に特徴があってな・・・
>>406 本人降臨!?憶えてるも何もかなりはまってて、あの時、6のマップを作った一読者だからなw
408 :
名無し曰く、:2008/07/14(月) 00:43:54 ID:KGMF3k8E
みんな文章上手いなあ……
409 :
名無し曰く、:2008/07/14(月) 01:10:57 ID:P3AUJqJM
>>407 はい、恥ずかしながら本人です
あまりの遅筆のうえ長くスレに居座って、心苦しい部分もありました
面白いモノが書けているのか確信もなく、読んでレスをくれる方の存在が
よりどころでしたね
マップを作ってくださった方だったとは、あの折は御世話になりました
スレ汚しになり失礼しました
410 :
名無し曰く、:2008/08/19(火) 09:19:37 ID:Wi57hyV+
保守
411 :
名無し曰く、:2008/08/19(火) 11:20:02 ID:6s2iM1CJ
もう往年の勢いは無理ぽ。
みんなニコニコのプレイ動画に流れた。
412 :
名無し曰く、:2008/08/23(土) 20:26:02 ID:JA93ZYk+
ただ、ニコ動だとアイマスとか東方とかが主役で
新武将無しとか三国武将同士の物語は少ない印象がある。
413 :
名無し曰く、:2008/08/23(土) 23:41:35 ID:Kzo92LT+
だいたいニコ動の職人って、そっち方面が主流だからな。
それに、三国武将同士の物語を映像で作るとなると、絵をどういう風にしたらいいのかって問題も出てくるし。
コーエーだって武将顔をコロコロ変えてるように、武将のビジュアルイメージって微妙で難しい。
414 :
名無し曰く、:2008/08/24(日) 06:42:18 ID:EQUIdVH0
ニコ動は下品だしアイマスとか東方とか生理的に駄目。
415 :
名無し曰く、:2008/08/24(日) 07:45:31 ID:8pTpYKDP
あれは俺も気持ち悪くてダメかな
ここのリプレイとは別物だし、厨臭いなあとしか
416 :
名無し曰く、:2008/08/24(日) 08:20:23 ID:e8ztw5oA
あれはキモいけれど、観客の大半はテキストより動画を好むしね。
ここも七年ぐらい続くスレッドだけれどさすがに寿命じゃないかな。
417 :
名無し曰く、:2008/08/24(日) 11:34:59 ID:bHV/maih
つ 101匹阿斗ちゃん
418 :
名無し曰く、:2008/08/24(日) 16:00:03 ID:Pz7Z3HBI
は、なにそれ。
419 :
名無し曰く、:2008/08/24(日) 23:21:59 ID:aaIfoE+q
>>418 劉禅101人と(劉禅と比べて)準チートレベルの将数名をメインに繰り広げられる三国志。
個人的には今年一番の傑作
420 :
名無し曰く、:2008/08/25(月) 01:11:51 ID:SuZEr4jj
準チートレベルって? その基準が分からん
421 :
名無し曰く、:2008/08/25(月) 19:30:02 ID:wqNil7dI
>>420 向こうのwiki見てきたけどニコ動とかだと能力がトップクラスの
呂布、諸葛亮、蜀五虎将軍、曹操、周瑜、張遼とかをチート武将と呼ぶらしいのよ
で恐らく準チートは各能力値が70〜80台の武将のことじゃないかな。
だってその101匹阿斗ちゃんって三国志IXでのプレイ動画だし。
(魅力が存在しない仕様だから劉禅の全能力合計16)
422 :
名無し曰く、:2008/08/26(火) 00:58:04 ID:0Yr+UvBI
意味分からんw
やっぱあいつら頭の構造自体おかしいんだな
423 :
名無し曰く、:2008/08/26(火) 10:40:57 ID:6Ns5uzHr
チート武将ってのは、曹操やカエサルのような、多方面に才能を発揮した歴史上の人物を、
「こいつチート使ってるんじゃね?」って誰かが言い出したところから派生したと聞いている。
424 :
名無し曰く、:2008/08/26(火) 21:08:40 ID:BHqMH+uZ
上げ
425 :
名無し曰く、:2008/08/28(木) 20:57:59 ID:Cjtz4n1a
101匹阿斗は能力が低すぎて、能力が平均50以上の奴は全員良将とみなされる
80越えがあればチート、90いってれば神
426 :
名無し曰く、:2008/08/29(金) 00:38:57 ID:BMPT3bns
チートだの神だの、頭の弱いニコ厨の鬱陶しいことかなわん
お久しぶりです。前回は
>>389-393です。
もう半年近くほったらかしだったのか……まぁ余計な御託はいらないか。
「霍太守! 霍太守大変だ! 北平が袁紹軍に落とされた!」
「うるさい、黙っていろ元倹(廖化の字)! 我は編成で忙しいのだっ」
「……はぁ?」
霍去病の部屋に急報を伝えに来た廖化は、霍去病の態度に面食らった。
公孫サンが旗揚げの地を、宿敵の袁紹に落とされた――この知らせは、まだ城内では自分と伝令の兵士しか知らないはずなのに。
自分たちが仕官して以来の一大事を、霍去病はまるで予定通りのことのように聞き流したのだ。
それに編成とは何事だろうか。霍去病は公孫サンを無視して牛輔(董卓の勢力は牛輔が継いだ)のいる長安へ向かう気なのだろうか。
「いつまでたっても、連合などこんなものなのだな。本初も最近は露骨になってきた」
霍去病の隣で椅子に座っていた曹操がぼやいた。
第四回反董卓連合は、宛の地で董卓軍を破り、首領を討ち取るという初めての大戦果を挙げながら、その翌月には解散してしまった。
そして元盟主の袁紹は、間髪入れずに元盟友にして連合最大の功労者の公孫サン領へと攻め上った。
易京は堅固な要塞だったが、守る武将が文官ばかりで長く持たなかった。
「何を驚いているんだ元倹、袁紹と公孫サンは昔から険悪だっただろう。連合なんてものは一時の結びつきに過ぎない。
連合が失効すればこうなることは分かっていた。結束の旗印だった董卓も、我が殺してしまったしな」
「だ、だけど霍太守、いくらなんでも……この間まで轡を並べて戦ってきた相手じゃないか」
「何がいくらなんでも、だ。我らも袁紹に負けておられぬぞ。お前もすぐに戦の支度をしろ。相手は劉表軍だ」
廖化は唖然とするしかなかった。
<長安付近の勢力図>
※※※※┃※弘農※※┃┗━━━━━袁
※※※※┃※┏牛━┓┃洛陽※※陳留┃
※西平馬┫※┃※※┗公━━━━┳━公
※※※※┃※┃長安※┗┓宛┏━■許昌
※天水┏馬━牛━━━━公━┛※┣
※※※┃※┏┛※※※※┣━━━■
※武都馬━馬漢中※※※表新野※汝南
※※※※※┃上庸※襄陽┃※※※※※
※※フ璋━┻表━━━━表━┓※※※
※※※┃※※┗┓永安┏┛┏表江夏※
※※※┣━┓※璋━┳表━┫┗━┓┏
江陵
公孫サン→公 牛輔(董卓の後継者)→牛 劉表→表 馬騰→馬 劉璋→璋
「がっはっは、まったく末恐ろしい小僧じゃの。いくら通らせてくれないからといって、強行突破とはな」
「劉表が我らを通さないのが悪い。大方、我らが武関攻めに苦戦している間に漁夫の利を得るつもりだったのだろうが……
いくら衝車を持っているといっても、関を突破するなどという無理はしない。劉表軍さえいなくなれば、我らが武関に突っ込む必要もなくなるのだ」
白髭の猛将、黄忠が新しく霍去病の軍に加わった。弓にかけては夏侯淵にも劣らないが、白兵戦でも並みの武将を寄せ付けない。
霍去病は宛から新野に南下していた。
新野には、ついこの間までともに董卓と戦った劉表軍がいる。といっても霍去病は、袁紹の真似事をしたつもりは無かった。
霍去病のいる宛から最短距離で長安に攻め込むと、どうしても武関を抜かなくてはならない。武関は、秦の時代から既に名高い要害であった。
騎兵隊はあくまで野戦で力を発揮するものであり、攻城戦となるとその威力は半減する。また霍去病自身も本格的な城攻めは未経験だった。
だが、劉表領である新野、襄陽、上庸と馬騰領である漢中を経由すれば、武関を通らずに長安に攻め込むことができる。
しかし、霍去病の軍兵9万をただで通してくれるほど、劉表はお人よしではなかった。
霍去病も、劉表に頭を下げて通してもらおうと思うほど、慎み深くはなかった。
428 :
名無し曰く、:2008/08/31(日) 02:50:31 ID:fpRhduxI
両軍の交戦は博望坡の地ではじまった。
といっても、劉表軍のうち新野の正規軍は城前に待機していた。襄陽からの援軍であった向朗が、味方と合流する前に霍去病軍に捕捉されたのだ。
もともと学者肌の向朗は、戦場で軍を指揮することが得意ではない。叩き上げの軍人たちはすぐにそれを感じ取り、瞬く間に劉表の援軍を包囲殲滅した。
劉表軍は弩兵主体の編成であったため、平地での野戦ではあまりに脆かった。
そうでなくても、荊州といえば戦乱が無いことで人を集めた地域である。戦乱がもう十数年渦巻く華北の人間に、戦闘で敵うはずが無かった。
霍去病は損害らしい損害も受けずに劉表軍を追い散らし、新野から襄陽を経由して上庸に入る。
劉表軍の中には魯粛や呂蒙、董承などいくらか戦に心得のあるものもいたが、彼らは客将の立場だったため、さしたる抵抗もできずに霍去病に降った。
「さて、残るは漢中の馬騰か。あやつは勇猛で意地張りだから、目の前で劉表が蹴散らされたのを見ても、黙って通してはくれまい」
「劉表との戦いは前哨戦のようなものだったからな。おかげで皆の階級も上がって、率いる兵士も増えた。もっとも……」
「分かっているさ、孟徳(※曹操の字)馬騰も長安戦までの肩慣らしだろう?」
公孫サン軍 総大将霍去病 参軍曹操 総兵力121500
馬騰軍 総大将馬騰 参軍賈ク 総兵力63500
公孫サン軍詳細。
霍去病17000(山騎+衝車)
曹操 15500(重歩+衝車)
夏侯惇12500(軽歩+衝車)
廖化 14000(同上)
陳到 12500(同上)
法正 11000(同上)
夏侯淵14000(弩兵+衝車)
陳宮 12500(同上)
黄忠 12500(同上)
二倍近い兵力の差。さらに霍去病の軍は連戦連勝を重ねて意気軒昂であった。
いかに相手がかの名高き涼州騎兵だとしても、戦場は関中の中でも秦嶺山脈の険しい漢中である。
騎兵の強みが殺されることは、霍去病も分かっていた。山岳仕様の騎兵の使い方も、自分が扱っているだけによく知っている。
順当にいけば、劉表と同じように鎧袖一触に片付けられる相手であった。
ところが、霍去病はここで思わぬ苦戦を強いられることになる。
429 :
名無し曰く、:2008/08/31(日) 02:53:11 ID:fpRhduxI
馬騰軍の陣は、重苦しい空気に包まれていた。
「……親父め、正気なのか?! あの畜生の取り巻きの力を借りるなど、それがしは我慢ならん」
「馬鹿息子がっ、相手をよく見て物を言え! 霍去病は、六年も諸侯が束になってかかっても倒せなかった董卓を、ただ一戦で葬った男だぞ!」
「いいや、霍去病もそれがしと歳は変わらぬ。霍去病にできてそれがしにできないというのか!」
馬騰軍は、反董卓連合がもたついている頃から董卓軍としのぎを削ってきた諸侯である。
特に馬騰の嫡男である馬超は、華麗な風采と卓越した騎兵の指揮で、その名を大いに轟かせていた豪傑であった。
馬超にとって、同じ騎兵の指揮で名を上げている霍去病は、まさに目の上のこぶであった。
自分は大陸最強の涼州騎兵の、さらにその中の最強であるはずだ。だというのに、自分以上に騎兵指揮に優れているとされている武将がいるとは何事だ。
しかもその武将がこともあろうに、自分と殆ど歳の変わらない若さというのが気に食わない。だいたい、霍去病という名前からしてふざけている。
涼州の馬家は、今の漢(後漢)を建てた光武帝に仕えて死ぬまで戦い続けた、かの馬援の血が流れているのだ。
どこの馬の骨とも知れぬ輩が、漢(前漢)の名将であった“霍去病”を名乗って大きな顔をしていることは、名門出身の馬超には耐え難く不愉快なことだった。
ちなみに馬超は知らないことであったが、馬援の生まれる直前に前漢が滅びるまで、馬家は官職に就く事を禁じられた家であった。
その理由は、馬援の先祖が前漢に反乱を起こして処刑されたため、というものであったが、その時処刑を命じた皇帝が“霍去病”を重用していた武帝であった。
馬騰はその事実を知っていたが、息子がこれ以上変な因縁にこだわることを恐れたため、敢えて馬超に教えなかった。
「李イ?、準備に抜かりは無いだろうな」
「当たり前だろ文和(※賈クの字)……あの猪武者奴の狼狽する姿が目に浮かぶようだぜ、ふぬはははは」
(確かに、霍去病は若過ぎる……これが猛威を振るった頃には、まだ戦場に出られる歳ではないはずだ。当然、食らった経験も無い)
「ふぬははははっ、霍去病でも馬超でもよい、若造どもに教えてやろうぞ。人馬を走らせる戦など、もう古いとな!」
(霍去病はともかく、あの曹操にどこまで通じるか……まぁ、無いよりはあったほうがいいだろう)
上庸から漢中城までは、広い湿地を抜けると険しい連山が続く。
12万もの大軍を動かすには山道が狭すぎたため、湿地が終わると霍去病は兵を二手に分けた。
山中を踏破して、北東から漢中城に迫る部隊には、法正、廖化、陳到、黄忠を。
連山を迂回して、南東から漢中城に迫る部隊には、霍去病、夏侯兄弟、曹操、陳宮を当てた。
二つの軍団は事前に打ち合わせていたとおり、広く斥候を走らせ敵を捕捉すると、南北同時に戦端を開いた。
「来たな……この李イ?の力で一網打尽にしてやる! 天よ裂けろ、地よ唸れ、雲間から迫る奇跡に慄(おのの)け!」
「……張角兄弟に比べるとちとお粗末だが、仕方あるまいな。その分はやつがれが補ってやるとするか」
430 :
名無し曰く、:2008/08/31(日) 02:54:44 ID:fpRhduxI
「ぅうぅうわぁああーっ、なんだあの化け物はー!!」
「落ち着け兵ども! あんなものは虚仮脅しだ!」
戦端が開かれた直後、李イ?と賈クによる幻術が炸裂した。
地の果てから這い登るような呻き声、禍々しい色の煙。華北の兵の中には、かつて散々黄巾軍の妖術に苦しめられた者達もいた。
あの猛威を振るう黄色い脅威が、黄泉の底から目の前に蘇って来る。
北の山中を踏破する部隊は、深刻な恐慌状態に陥ってしまった。
率いる将は益州出身の法正、まだ若い陳到、荊州出身の黄忠である。誰も黄巾賊の妖術を目の当たりにしたことが無い顔ぶればかりだった。
「おい! 貴様昔は黄巾賊やってたじゃろうが! 何とかならんのかっ」
「馬鹿言ってんじゃねえじいさん、妖術が使えたのはあの三兄弟だけだったんだぞ、下っ端だった俺が知るかよ!」
廖化もかつて黄巾賊に属していたものの、年齢が若かったため妖術の仕組みを知ることが無いまま張角三兄弟が戦死してしまった。
得意の山岳戦ではりきっていた法正も、賈クの奇襲を受けて思うような指揮が取れない。
「むううぅ、山でこの法孝直とまともに戦う奴がいるとは!」
「若造のくせにやりおる。だが、やつがれもこの三十余年、策と采配で生き通しているものでね」
「……わしらも出るか。あの白馬義従を拝みに……馬岱、ホウ徳、わしに続くのだ」
「御意に。董卓軍との違いを見せ付けてやりましょう」
「あれが『霍』の旗だな。馬超を北において正解だった。あの馬鹿があれを見たら、わしの下知など聞かずに突っ込んでいくだろう」
南側でも、霍去病の部隊が幻術によって混乱に陥れられていた。
今こそ好機とばかりに、馬騰、馬岱、ホウ徳ら涼州騎兵の精鋭が霍去病を攻撃する。
流石の霍去病も、これでは一方的にやられるばかりであった。
「馬騰め! お前がこんな下らない手を使うような男だとは思わなかったぞ!」
「へっ、俺は孟徳様ほど頭は回らんが、それでも一度破った子供騙しには引っかからないぜ!」
南側の軍勢には、曹操、陳宮と夏侯兄弟が後詰を務めていた。
いずれも?州、冀州という黄巾の乱の激戦地で、黄巾賊と渡り合ったことのある古強者であった。
南側の軍勢は幻術にも澱み無く対応し、部隊を取り纏めて馬騰らと交戦し始めた。
431 :
名無し曰く、:2008/08/31(日) 02:59:29 ID:fpRhduxI
「……あいつは……あいつはまだか……来たら思い知らせてやるというのに……本当の、騎兵の姿をな」
「何だぁ、あのボンボン。うちの霍太守と大して歳変わらないんじゃないのか?」
「手並みまで一緒じゃなければいいがな」
北側の軍勢も、陳宮隊が南から急行して部隊を収拾した為、ようやくまともな戦闘が行えるようになった。
立ちはだかる馬騰軍の武将は馬超、賈ク、李カク、張繍の四人である。
馬騰軍は狭い山道に陣取って戦闘域を狭く縮め、北側の軍勢が兵力の差で押し切ることを許さない。
特に賈クの落石が力を発揮し、白兵戦をしばしば邪魔した。
「今のところ互角に渡り合っているが……いつまでもは持たないだろうな。
……霍去病がいないのが残念だが、あれと戦うまでに腕をならしておくのも良いだろう。
誰ぞ! この馬孟起と戦える奴はいないか!」
「ぉおう、あんな派手な格好をしていると思ってたら、馬騰の息子かよ。丁度良い、この元倹が世の中の厳しさってやつを教えてやろうかね」
「待て元倹、このまま打ち合っていれば相手の兵が先に尽きる。危険な賭けをする状況ではない」
「止めるな叔至(※陳到の字)! 俺とて霍太守の元で華北を転戦した勇士だ。扶風の田舎者になめられて引っ込んでいられるかよ!
馬超ーーーーっ! 霍太守が副将、この廖元倹が相手だ!!」
「……いつの間に副将になったんだ、元倹」
「霍去病の取り巻きか。面白い、涼州仕込の槍を受けてみろ!」
騎影が馳せ違った瞬間、鈍く、それでいて中空に響き渡るような金属音がした。
激しくぶつかり合う刃。槍ごと引きずり落とされそうな膂力。廖化には、自分が切っている風が妙に冷たく感じられた。
(まさか……叔至め、縁起でもない事をほざきやがって。霍太守と同じ手並みだとか何だとか)
「これが霍去病の副将の腕前か? この程度では、主将もたかが知れたものだな」
「おのれ馬超! 勝てぬならせめて刺し違えて、その白い直垂を赤い血で染めてやる!」
「まずいっ……馬超はおそらく馬術も一流だ、徒歩での戦いの方が得意な元倹では、勝てないどころか逃げられないっ」
「――この小童どもが、調子に乗りおって!!」
大喝とともに、馬超と廖化の間を流星の如く矢が裂く。黄忠の強弓が一騎討ちに割って入ったのだった。
その隙を突いて廖化は馬超から離れた。馬超は追い縋るが、黄忠の狙撃を警戒して全力で走れず、振り切られてしまった。
「あっぶねぇなじいさん! 一歩間違ってたら俺に刺さってたじゃねぇか!」
「覚えておくといいぞ。黄漢升の矢は、天が裂けても地が唸っても狙いを外さん。貴様と一緒にするな」
何とか馬超の豪腕から逃れた廖化は、指揮下の歩兵隊を取り纏めて戦闘に戻る。
馬超も一騎討ちをするために突出していた位置から下がり、騎馬隊の突撃を準備していた。
「逃したな。……最初の者は別として、あの弓の男、なかなか歯ごたえのありそうな男じゃないか」
「若様っ、火急の事態を――親方様と令明(※ホウ徳の字)様が、霍去病と交戦して敗走中です!」
伝令の声が耳に入った時、馬超はその意味を咄嗟に理解できなかった。思考が停止していた。予測の範疇を完全に超えていた。
「親父が……親父が霍去病に……? 馬鹿な……あの、親父が、野戦の騎馬隊を率いて、敗走したというのか?
霍去病っ、霍去病っ、霍去病ーーーーっ! この、錦馬超が、ただでは済まさんぞ!!」
※三國志[をやったことがない方のために補足。
8では賈クは「神算」という特技を持っており、参軍にいると幻術をぶっ放せます。
イメージ的に、丁度出陣してた李カクのが似合いそうだったので、彼がぶっ放したことにしました。
432 :
名無し曰く、:2008/09/21(日) 09:48:11 ID:/J9MPr56
保守
433 :
名無し曰く、:2008/10/08(水) 20:31:40 ID:L4i+bnYV
続き期待age
434 :
名無し曰く、:2008/10/16(木) 23:59:20 ID:daDfi/mB
期待age
435 :
名無し曰く、:2008/10/20(月) 11:52:26 ID:ivCcdbdH
保守がてら投下。
職人さんが戻ってくるまでの繋ぎとして場を汚させてもらう。
三国志9のシナリオ4を使用。
使用キャラは君主にした孟獲。
436 :
孟獲:2008/10/20(月) 11:53:11 ID:ivCcdbdH
西暦二〇〇年四月。建寧。
先月末まで確かに空白地であったはずのこの地に、俄かに「孟」と大書された旌旗が林立していた。
支配者となったのは孟獲。言わずと知れた南蛮王である。
孟獲:んー。なかなかコレといった旗の色が見つからんなあ。
孟獲、未だに旗の色をどれにするか決めあぐねているようである。
さしあたり紺地に金縁のものを使用しているが、小地図上では劉璋と色味がかぶり、識別しづらいことこの上ない。
孟優:さすがだな兄貴。劉璋の知力5をこんな風に利用するとは恐れ入ったぜ。
孟獲:なんだよ、いきなり。しかも意味わかんねーし。
孟優:紛らわしい色の旗にすることで、自勢力と勘違いさせて無防備にさせようって策略だろ?
孟獲:んなわけねーだろ。どんだけめでたい発想だよソレ。
得意げに言ってしまった孟優、「え、違ったの」などと呟き固まってしまっている。
心底呆れたように深い溜息をついて孟獲、しっしっと孟優を邪険に追い払う。
入れ替わるように祝融が訪れた。
祝融:なんかあったの?
先ほどすれ違った孟優の悄然とした表情を見た祝融、何事かと尋ねてくる。
孟獲:いや、何もないけど?
祝融:ならいいけど。ところでさ、これからどうするつもり?
祝融、それほど興味はなかったのかあっさり話題をかえる。
孟獲:それなんだよなあ。普段のプレイならまず内政からはじめるところなんだが。
祝融:ウチの面子じゃ期待できないしね。なんせ三人合わせて84だし。
孟獲:となると速攻しかけたいところだけど、正直城陥とす自信ないしなあ。
祝融:固い城がいいって言って弄ったのアンタでしょうが。
そう。今回のリプレイでは熱い戦いを演出するべく、少しばかり弄ってあるのだ。
特に城は相当固くしてあり、バランス確認のために眺めていたCOM戦では、劉備以下二万が篭る下ヒに対し攻め寄せた袁紹軍一二万が無様にも壊走しているほどである。
さすがにこのような芸当は劉備にしかできないにしても、一万も兵がいれば案外守り抜いてしまえるようだ。
城を陥とすには、相手に回復する暇を与えず、延々と攻撃を仕掛け続ける必要がある。
437 :
孟獲:2008/10/20(月) 11:54:07 ID:ivCcdbdH
孟獲:いやあ迂闊。自分がその中に混じることは想定してなかったわ。
祝融:マヌケとしか言いようがないわね。何のためにバランス確認してたのよ。
孟獲:うっさいな。なんにせよ、びっしり張りつき続ければいつかは陥ちる・・・はずなんだが。
祝融:問題は張りつき続けられるかどうかよね。三人だとローテ組んでも回せなさそう。
孟獲:そこは追々考えるとして、先立って必要なのはやっぱ兵力だよな。
祝融:どれぐらい必要かしら。一〇万もあれば安心?
孟獲:建寧だけじゃ集まらんし賄えんな、そんな大軍。雲南でもとってみようか。
祝融:そうね。で、とりあえず集められるだけ集めてみましょ。
ともあれ方針は定まった。
雲南を接収し、徴兵限界まで兵を集め、機を見て遮二無二突貫するという大雑把なものではあるが。
五月、方針に基づき孟獲軍は動きだした。孟優に兵一万を預け雲南を支配下に置いたのだ。
その後は銘銘好き勝手に徴兵と訓練を繰り返す――と、あっさり財政が破綻した。
孟獲:やべ。始まる前に終わっちまうぞ。探索いくぞ探索!
号令一下、小金稼ぎをはかるも手ぶらで戻る孟獲と祝融を尻目に、孟優が山賊と出会える僥倖を得る。
孟獲:さすがは我が弟よ!期待に応えられる男だぜ!
祝融:アンタより断然カッコいいわね。
熱烈な応援を受け賊に挑んだ孟優。
孟獲:ちっ。ここらの賊はひと味違うぜ。
あえなく賊にしばき倒された孟優。
残念すぎる結果を気にするふうもなく、劉璋と遜色ないレベルの能力値を土産とばかりに引っさげ、どっしりと雲南の大将におさまっている。
孟獲:・・・・・・。
祝融:死ねばよかったのに。
思えばコレがターニングポイントであった。
勇猛果敢な戦ぶりで賊討伐に定評のある孟優が本調子でない今こそ、目障りな南方勢力を駆逐するいい機会だと捉えたのであろう。
祝融の言葉を実現すべく動きだした男がいたのだ。
劉璋である。
438 :
名無し曰く、:2008/10/20(月) 23:28:07 ID:qHQl5S6X
開始早々死亡フラグがビンビンだぜw
439 :
名無し曰く、:2008/10/20(月) 23:45:58 ID:nR0otBQm
数年ぶりに投下したいと思いつつも、ゲームそのものから離れて
だいぶ経っているのがなんとも…
440 :
名無し曰く、:2008/10/30(木) 11:49:35 ID:nJ9OTf3z
捕手
441 :
名無し曰く、:2008/10/31(金) 18:16:49 ID:an7MNqr+
期待age
442 :
名無し曰く、:2008/11/06(木) 20:44:44 ID:Haw7kBL3
ソース版VIIwithPK発売一ヶ月記念保守
443 :
名無し曰く、:2008/11/19(水) 12:33:49 ID:RJIHi6XI
ageついでに質問
信長の野望系のリプレイスレってないの?
444 :
名無し曰く、:2009/01/12(月) 23:41:05 ID:DjrbHsa5
>>443 微妙なリプレイスレはどうだい?
ついでに三国志7で曹操プレイ報告
支配都市のうち一つに、典韋や曹仁など主力メンバーと荀ケを配置。
→AIで主力メンバーが敵の董卓を攻撃→敗北、殆ど降伏
→翌月、荀ケが董卓に引き抜かれる#
→全配下が惇淵+郭嘉だけ orz
#曹操でプレイすると、忠誠90でも条件次第では引き抜かれる
陳宮どころか荀ケや典韋に裏切られ、一族にすら見捨てられ、反乱もポコポコ起こされ、人間不信状態に陥るも、操惇淵嘉のマルチプレイで続ける。
董卓を滅ぼし、元主力メンバーを再び配下にした後も、出撃メンバーは常に4人だけ。
これで苦労してようやく、300年繁栄ED条件を満たしたのに、最後にマルチプレイ解除するのを忘れて、結局迎えたのは……
聖天子操+社稷の臣惇+仙人嘉+異民族の王淵
→ 「異民族の王」フラグがあるため、強制的に反乱によって滅亡
最大の功労者3人のうち、1人が最後にして最大の反乱者、さらに一人は混迷の地上をよそに、仙境で悠々自適……
孟徳、お茶が入ったぞ
( ´・ω●) 孟 オチがシュールすぎて
/ つ旦~ ('Aヽ)・゚・。 疲れたよ元譲
と )) ノ(∧∧
445 :
名無し曰く、:2009/01/16(金) 03:09:49 ID:vQ5Y78Ro
もう往年の勢いは無理ぽ。
みんなニコニコのプレイ動画に流れた。
446 :
名無し曰く、:2009/01/16(金) 06:14:25 ID:LnLRIFtT
味があって好きなんだがね。9猛獲プレイの人もうやってないんだろうか?9プレイヤーなんでめちゃ分かるし、気に入った。
447 :
名無し曰く、:2009/01/28(水) 00:16:59 ID:1vdDupay
保守あげ
管亥の元には朗報以外の報せが舞い込まなかった。洛陽を落とした魯粛は、弘農、長安と瞬く間に制圧した。
魯粛が抜けた後の濮陽に管亥は対袁譚の最前線を築いているが、これほどの快進撃には驚きを隠せなかった。
陳留から洛陽への道は、堅固な要塞として知られる虎牢関が控えており、稀代の猛将である呂布が守るので、すぐに抜けるなどとは思っていなかった。
しかし、魯粛は宛からの援軍を巧みに誘導し、呂布軍の脇腹を突いて、関に拠って守るという相手の思惑を崩した。
管亥「その後、間髪を入れずに弘農を落としたのも正解だったようだな」
郭嘉「ええ、あのまま弘農を陥落させたことにより、呂布には大打撃を与えました。
それが結果的に長安まで攻め上ることができた要因にもなったのです。呂布は恐らくもう動けないでしょう」
管亥「さぁ……どうかな、あの男はしつこいぞ。魯粛にはよく長安を守るように伝えてくれ」
管亥の予想通り、すぐに呂布は兵を纏めて長安に再侵攻を図ってきた。
しかし、魯粛は手厚く構えており、容易に侵攻を許さない。漢中からの援軍と合わせて、それを撃退してみせた。
多くの兵を失い、張遼や高順という勇将まで管亥に降ってしまった。ここに至って呂布の戦意は喪失した。
陳羣「ようやく呂布も静かになるでしょう。魯粛殿には呂布に荒らされた長安や洛陽の復興を急がせます」
管亥「ああ、そうしてくれ。劉璋を攻めている方はどうだ?」
郭嘉「孫策殿、程普殿とよくやってくれています。永安は既に我が手中にあります」
管亥「はは、ちんたらしているのは河北を制圧する手筈になっている俺ってことか」
郭嘉「左様、成都もじきに落ちるでしょう。ほぼ、巴蜀の制圧は完了したと言っても差し支えはありません」
劉璋は漢中の五斗米道すら単独で落とせなかった力量の人物である。
巴蜀を統一し、よく人民を治めてはいたが、それは父である劉焉の地盤があってこそである。
地盤を安寧に導くことはできるが、それ以上の勢力拡大は果たせない。劉璋も自分の力量を見切っていた節がある。
管亥の侵攻に対しては、形だけは戦意を示しているが、人民を巻き込んでの大抵抗を繰り広げているわけではない。
管亥「あいつはあいつで仁君なんだろうよ」
陳羣「真の仁君であれば、今頃天下に覇を唱えているでしょうが……な」
管亥「いや、奴の眼中には自分のことはないさ。いかにして、蜀の人民を傷つけないか。なかなか立派な御仁だ」
郭嘉「我が君もそういうところに目が付くようになりましたか……徐州を血で洗った頃とは大違いでしょうな」
抵抗すればそれは死、降伏を拒む者は全て斬り捨ててきた。蝗のように徐州の人民を攫って兵に加えた。
蝗のように金と兵糧とを徴収して、軍資金とした兵糧米に充てた。徐州にはそれを忘れず、恨みの声がまだあると言う。
己のした所業である。管亥は恥じる心算はなかった。あの時はああするしかなかった。同時にまたああしてみたいと思っていた。
管亥「俺もとんだ仁君だぜ。見せ掛けの人徳じゃあ、巧言令色の輩は騙せても、民草までは騙せないってか?」
郭嘉「年月だけがそれを解決するのでしょう。私にはどうすることもできません」
管亥「フン、まあ陳宮が上手く慰撫しているようだ。奴も曹操を裏切ったとかで、糾弾されていたようだがな」
袁譚「嵐の前の静けさ、というものか。既に北海まで落ちたようだな……」
郭図「はぁ、平原も陥落した模様で……とにかく、陳宮の勢いも凄いものです」
袁譚「陳宮だけではないわ。管亥に従う者すべてが勢いづいておる。もう、どうにもならん」
郭図「いいえ、袁譚様は河北の雄たる袁紹様の嫡子であらせられます。何としてでも、この河北は袁家が守り通さなければなりません」
袁譚「そのような気概は失せたわ。濮陽には奴らの本軍が駐留しておるではないか」
南皮の王宮は暗い。多くの将兵は状況を察しているのだろう、河北から管亥の領土へ逃げ込む者が続出していた。
城陽、北海と進出してきた徐州の陳宮軍に気圧され、平原までの侵攻を許していた。
ギョウには賢臣として名高い沮授が太守として入城しており、人民をよく治め、固く守りを整えていた。
沮授「いよいよ……ですな」
文醜「それがしが居る限りは抜かせはしないさ。袁紹様からの恩義は忘れがたい、なんとしてでも守り抜く」
顔良「おうよ。かつては小沛で失墜した威信を取り戻さねぇとな。やられるまま、ってのは好かねぇしな」
沮授「もはや、両将軍の力のみが我らが頼みです……お頼み申す」
顔良「ああ、太守殿もお気をつけて、な」
袁譚の軍師は引き続き田豊が続けていたが、彼は袁譚に失望しているのか、半ば隠遁生活を送っている。
やる気のなくなった袁譚を補弼するのは、郭図であったが、その器量は田豊に著しく劣り、管亥の猛攻を凌げるはずがない。
国難を前にしても、袁熙、袁尚ら兄弟とは仲違いを起こしているため、その骨肉相食む様相を見て、更に失望する臣下もあった。
かつて威容を誇った魏王袁紹が治めてきた国は、最早どこに求めようもない。
管亥「悲しいねぇ……見る影もなく衰亡してしまっている」
キョウ都「御大将にとっちゃそっちの方がいいだろ? じきにこの国は黄巾を頂くことになるんだぜ」
劉辟「いやぁ、俺たちは袁紹に苦労を掛けられたんだぜ。勢いのまま徐州を席巻した時は、いつ攻めてくるかビクビクしてたぜ」
管亥「今や立場は完全に逆転してしまっているがな。袁紹は英雄だったよ、よく河北を纏め上げたもんだ」
キョウ都「感傷に浸っている場合じゃないぜ……ちゃーんと、ギョウを攻め落とす号令を掛けてもらわなきゃな」
管亥を大将として、参軍に郭嘉、劉辟やキョウ都、ゾウ覇など古参の将軍に趙雲や張遼など新たに加わった者が従う。
その軍勢の総数は13万6千の大軍、更に平原から援軍8万超が駆けつける手筈になっていた。
ギョウに籠もって、迎え撃つ軍勢はおよそ7万の軍勢、それに援軍を加えても、10万をようやく超えるだけの兵数。
二倍も開いた兵数差を覆すのは容易ではない。更に言えば、相手は歴戦の管亥軍であった。
中華にあって、負けを知らないのはこの軍勢くらいであろう。
管亥「この戦で息の根を止める! ギョウは河北袁家の中心地、言わば王都! それを落とせば河北統一はなったも同然だ!」
劉辟「おおっ!」
キョウ都「おおーっ! 流石はうちの御大将だぜ!」
沮授「もはや我らに勝算はない。あるとすれば、この兵力差を逆に利用するまで……」
文醜「それでは……」
沮授「そうです。機は我らにあり、この豪雨はまさに天の僥倖。活かさぬ訳には参りませぬ」
顔良「この地が俺の墓場と決めた。潔く散ってみせよう。だが、死への旅路には俺一人というのも物足りない」
文醜「おう、せめて多くの敵兵を供に行こうではないか」
袁譚軍は奇襲作戦を選択した。豪雨の中、中央の河川は増水して進みにくい。
南船北馬の言葉の通り、袁譚軍に水軍の心得を持つ者は少なかった。それが禍することになった。
管亥軍にも、水軍の際立った練達者が居るわけではない。しかし、荊州での激戦を潜り抜けた経験があった。
管亥「この程度の奇襲を見破ることの出来ない俺ではないぞ!」
キョウ都「つくづく立派になったもんだな……」
劉辟「感傷に浸っている場合じゃないぜ、さっさと周りの敵を倒すんだな。さもないと、手柄を取られちまうぞ」
奇襲を仕掛けようとした軍勢は、河川に動きを阻まれて上手く動くことが出来なかった。
逆に手間取る袁譚軍に、管亥は奇襲を仕掛けることに成功した。立場は逆転し、袁譚軍は大混乱に陥った。
自分たちがしようとしたことを、先に相手にされた動揺もあってか、袁譚軍は脆かった。
文醜「ははは、身動きが取れんぞ! ええい! 静まらんか、このような死に様は語り草にもならんぞ!」
顔良「ちっ、不甲斐ねぇ兵たちだ。この程度の攻撃で慌てるな! 静まるんだ!」
呂威コウ、蒋義渠はあえなく捕縛された。が、顔良や文醜といった猛者はすぐに混乱から立ち直ろうとしていた。
しかし、沮授の隊はまだ混乱を収め切れていなかった。それを見逃す訳にはならない。
劉辟「将たる者、一騎打ちで雌雄を決しようではないか!」
沮授「はは、将たる者はそのような無用な勝負は避けるものだ」
キョウ都「問答無用! 勝負を断ったとしても、俺には通用しないことだ!」
沮授「くっ……兵が混乱していて動かせぬか、迫ってくる敵を打ち捨てるわけには参らぬ……か」
単騎キョウ都が迫る。沮授はやむなく一騎打ちを受け入れた。が、その勝敗は明らかであった。
ならず者を率いて、黄巾軍の一角として各地を転戦してきた荒くれ者と、普段は幕営に居て策を弄する参謀との勝負である。
しかし、沮授はよくキョウ都の攻撃を防いで、やり過ごそうとした。が、疲労したところを捕らえられた。
キョウ都「ははっ! 俺が生け捕ったのだ、ギョウ太守の沮授は俺が生け捕ったのだ!」
劉辟「……畜生、俺も強く出るべきだったな」
キョウ都「後悔しても遅いわ、手柄は俺の物だからな」
沮授が捕縛されたという報せを受けて、顔良と文醜はキョウ都に迫ってくる。
ついカッと熱くなりやすいのがこの二人であった。出陣前に沮授によく言われていたが、そんなことはもう頭になかった。
まずは沮授を助け出さなければならない。この二人の頭の中は沮授奪還が支配した。
顔良「沮授殿をどこへやった! 指揮官が居なければ、上手く戦が出来ぬのでな!」
文醜「ははは、貴様らただでは済まさんぞ!」
怒り心頭に達した二人の猛進撃は一路、キョウ都を目指している。しかし、豪雨の中で彼らは気が付いていなかった。
頭に血が上ると、視野が狭くなるのも彼らの悪いところであった。それもよく平素から沮授に窘められていた。
趙雲「それがしが見えぬようだな! 顔良! 文醜!」
張遼「貴様らはもう少し周りを窺うべきだった。しかし、今となってはもう遅い」
ゾウ覇「覚悟を……決めろ!」
猪突猛進に迫り来る軍勢は、突如地から湧いて出たかのような軍勢に困惑した。
同時にその軍勢により、攻撃を掛けられたのだからたまらない。戦場で二度に渡って奇襲を掛けられてしまった。
当然、顔良と文醜の軍勢は混乱する。郭嘉や賈クといった参謀の計略が猛将を悩ませた。
顔良「どうにもならんわ! はは、じたばたしたところで最早無意味であったな!」
文醜「フン、管亥を最も苦しめた猛者として後世に名を残したかったが、どうやら力不足であったな!」
顔良「悔いたところで仕方がない。これも運命だ。じきに参りますぞ、袁紹様!」
文醜「確かに悔いはない、いや……袁紹様の天下を拝することが出来なかったことが、唯一の悔いだ!」
ギョウは陥落した。呂威コウ、蒋義渠は降った。沮授、顔良、文醜は降伏を拒んだ。
普通ならば、頸を刎ねられていただろう。しかし、管亥はそうしなかった。
今更、中華の統一を前にして、無意味な殺生をすることに躊躇いがあった訳ではない。どうも気が乗らなかっただけだ。
陳羣「随分とご変節した模様で……」
管亥「馬鹿みたいなことを言うな。俺の根幹が変わるかよ……何、頭が悪い奴らは嫌いじゃないんだよ」
郭嘉「恐らく……近くに似た者が居るから……でしょうか?」
管亥「はは、奉孝先生の言葉といえどもそれは違う。奴らはあんなに零細した主君には仕えぬよ」
郭嘉「と言うと?」
管亥「つまり、すぐに寝返る。呂威コウや蒋義渠といった輩と同じだな」
管亥の言葉に陳羣は苦笑し、郭嘉も神妙そうに頷いていた。
自分がもしも窮地に陥っても、付いてきてくれる臣下はいったいどれほど居るのだろうか。
沮授、顔良、文醜といった家臣を残した袁紹はやはり偉大なのだろう。問題なのは、その遺産を食い潰した息子なのだ。
ギョウはよく田畑が耕され、商業も活発な都市であった。袁譚が何故この地に根を下ろさなかったのかは不思議である。
管亥領と直接隣接した場合、戦となってしまう可能性があったので嫌った、と降伏した蒋義渠は言った。
君主は自分の身を守ることに無頓着であってはならないが、我が身可愛さに前線に出ないのも兵の士気を殺ぐことになる。
袁譚は自ら負けたようなものだ、と管亥は感想を抱いた。ギョウではすぐに兵力を再編成していた。
郭嘉「そろそろ頃合でしょう。私が交州へ赴き、劉表を降らせます」
管亥「大丈夫か? 河北からなにもわざわざ奉孝先生が赴くことはないだろう」
郭嘉「……私が行きます。どこへなりとも」
自分の死期というものを郭嘉は悟っていたのかもしれない。努めて健勝に振舞っていたが、郭嘉の身体はもはやボロボロであった。
顔色は土のようになり、身体も一回り細くなっていた。管亥は静養するべきだと言ったが、聞き入れなかった。
こうして無理矢理、ギョウを攻略する際も参軍として連れて来てしまったことを、管亥は今になって後悔した。
陳羣「己が身を大切に出来ない者は信用がならない、とは斉の名宰相である管仲の言葉です」
郭嘉「違うな、私はこの通り健勝だ。宦官風情と一緒にしてもらいたくなどない」
陳羣「……健勝に見えているのならば、誰も止め立てなどせぬわ! 健勝に見えぬから、止めるのであろうが……」
郭嘉「何、半ばで病没することを恐れているようですな。それはありません。郭奉孝、任務を果たせぬまま、死ぬことはないでしょう」
陳羣「問題はその後だと言っている。君の力は管亥様が黄巾を頂き、天下を纏め上げるまで必要なのだ」
郭嘉「無用だ、その様な言は。お前の口からそのような言葉が出るのは有難い。が、呑めるはずがない」
管亥は迷った。郭嘉の意志は固い。こうなれば、何としてでも交州へ赴こうとするだろう。
首尾よくいけばよい。しかし、劉表が降伏を拒めば如何する。この戦力差では抗い切ることはできないだろう。
が、万に一つの可能性を有耶無耶に消し去ることは出来なかった。
管亥「この難問を解決することが出来るのは、奉孝先生くらいだろうよ」
陳羣「しかし……それでは」
郭嘉「我が君の言葉が聞けぬか? 拝命を受けたのは私だ。私は何としてでも、劉表を降らせてみせる」
管亥「まだ最後まで俺の言葉を言ったわけではない。奉孝先生をこんな所で失っていいはずがない。
だから、交州へ赴くことは許可する。が、中途で病没するなどふざけた真似は許さない。それが俺の君命だ」
郭嘉「しかと聞き届けました。劉表と共に、このギョウへ戻ってきてみせましょう」
陳羣「……君命とあらば仕方がない。君も管亥様の命を忘れぬことだ、病などに膝を屈するなど許さんぞ」
間違いなく郭嘉は途中で死んでしまう。と、陳羣は思った。管亥はそう思ったが、思いたくなかった。
出立を前にして、郭嘉は賈クの元を訪れた。急な訪問に賈クはやや驚いたようだった。
郭嘉「後事は託します。私亡き後は、我が君をよくお支えになってください」
賈ク「……それでは?」
郭嘉「交州へ使者として赴きます。二度とこのギョウの土を踏むことはないでしょう。ああ、管亥様の雄姿を見届けられなかった。残念でならない。
張師君が玉座に座り、傍に控える管亥様……それを大歓声で迎え入れる民衆、軍勢。その頭には黄色い布が巻かれている。はは、胡蝶の夢……か」
郭嘉は交州へ管亥の使者として赴くことになった。八俊とまで讃えられた劉表は、この使者を手厚くもてなし、迎え入れる。
命を懸けて、郭嘉は交渉に臨もうとしていた。
勢力図
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※薊※※※※北平※※襄平※※楽浪※※※
※※※※※※※※※※※※※※※※┏━━━●━━┳━●━━━●━━━●──┐※
※※※※※※※※※※※※※※※※┃※※※※※※┃※※※※※※※※※※※※|※
※※※※※※※※※※※※※※※※┃※※※※※※┃南皮※※※※※※※※※※|※
※※※※※※※※※※※※※※晋陽●━┓※┏━━●━━┓※※※※※※※※※|※
※※※※※※※※※※※※※※※※┃※┃※┃※※※※※┃※※※※※※※※※|※
※※※※※※※※※※※※※※※※┃※┗┓┃業β..※※※┃北海※※※※※※※|※
※※※※※※※※※※※※※※上党■┓※┗■━━■━━■━━┓※※※※※※|※
※※※※武威※※※※※※※※※※※┃※※┃※※平原※┃※※┃※※※※※※|※
※※┏━★━┓※※※※※※※※※※┃※※┃※※┏━━┛※※┃城陽※※※※|※
※※┃※※※┃※※※※※※※河内┏■※※┣━━■濮陽※※※┗■─────┤※
※※┃※※※┃安定※※※※※※※┃※※※┃※※┗━━┓※※※┃※※※※※|※
西平★※※※★━┓※※※※※※※┃洛陽※┃陳留※※※┃小沛※┃下丕β..※※|※
※※┃※※※┃※┃※※※弘農┏━■━┳━■━━━━━■━━━■━┓※※※|※
※※┃※天水┃※┃長安┏■━┛※┃※┗┓※※※※┏━┛※※※┃※┃※※※|※
※※┗━★━┛┏■━━┛※※※※┃宛※┗┓許昌※┃言焦※┏━┛※┃建業※|※
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※※※※┃※※┗┓漢中※※※※※┃※※※┗┓※※※※┣━■━┳┛┃※※※|※
※※武都★━┳━■┓※上庸※襄陽┗┓新野※┃汝南※※┃※寿春┃※┃※※※|※
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※※※※※※■梓潼※※※※※┗━━━┓※※┗┓江夏※┏━■┛※※※┃※※※※
※※※※※※┃※※※※※※※※江陵┏■━━━■━━━┫※※※※※※┃※※※※
※※※※※※┃※※※※※※※※※※┃┃※※※※※※※┃※※※※会稽■─┐※※
※※※※※※┃※※※※※永安※※※┃┗━━━┓※※※┃柴桑※※※※┃※|※※
※※※※※※┃※江州※※■━━━━┫※※※※┣━━━■━┓※※※┏┛※|※※
※※成都☆━┻━■━━━┛※※※※┃※※※※┃※※※※※┃※建安┃※※|※※
※※※※┃※※※┃※※※※※※武陵■━━━━■長沙※※※┗━■━┛※※|※※
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※※※※┃※※※■建寧※※※※※※┃※※桂陽┃※※※※※※┏┛※※※|※※※
※※雲南┃┏━━┛※※※※※※零陵■━━━━■━┓※※※┏┛※※※※|※※※
☆━━━☆┛※※※※※※※※交趾※※※※※※※※┃南海┏┛※※※※※|※※※
永昌※※┗━━━━━━━━━☆━━━━━━━━━▲━━┛※※※※※※|※※※
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■…管亥 ●…袁譚 ▲…劉表 ★…呂布 ☆…劉璋
実に一年ぶりの更新です、非常に遅れてしまって本当に恥じ入るばかりです。
一番不甲斐ないのは私です。申し訳ありません。
455 :
名無し曰く、:2009/02/07(土) 00:18:09 ID:ir+zU+BZ
久々の労作に士気上昇って感じだぜ!
456 :
名無し曰く、:2009/02/09(月) 02:58:30 ID:2MzgtsH2
管亥の人キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
457 :
名無し曰く、:2009/02/21(土) 08:57:24 ID:L5f4KGB6
ほす
前作は427-431です。
霍去病は曹操や夏侯惇、夏侯淵の援護を受けつつ馬騰、ホウ徳らの部隊を壊滅させていた。
主君を助けようと戦線に割り込んできた馬岱隊も、霍去病軍の兵の圧力に押し返され、徒に消耗するばかりであった。
やはり兵の数の差は大きい。さらに馬騰軍の武将たちは、突撃など平地で使われる戦法は得意であったが、
基本的に山岳や森林で使われる搦め手は苦手としていた。対して霍去病は曹操や法正から、見通しの悪い戦場での戦い方を多少学んでいた。
「馬騰も所詮この程度か……まったく、自分より兵力の多い敵と、まともに戦って勝てるわけがないだろうに」
「まともな奴は最初からそんな相手と戦わないぞ。馬騰は攻め込まれたのだからともかく、お前は昔同じような状況で自分から攻め込んだだろうが」
「余計なことは言うな。馬岱を片付けたら、北の援護に回るぞ。相手は董卓軍の残党みたいなものだ、まともにやれば勝てる」
既に戦の大勢は決していた。
李カクや賈クが持ち出した幻術は、基本的に一発勝負の策略である。一度種を曝してしまえば、二度は使えない代物だった。
陳宮の支援で立て直された北の軍勢は、それぞれ本来の力を発揮する。特に廖化の活躍は目覚しいものがあった。
「最早漢中を守りきることは叶わないだろう。だが、それがなんだというのだ。
もうそれがしに指図できる者は戦場におらん、涼州に帰る前に、霍去病に一太刀ぐらい浴びせてくれよう!」
「ん……あの旗印は『馬』ではないか。まだあちらにも軍兵が残っていたのか」
「こちらに近づいてくるが……正気か? 彼我の兵力の差が見えないのか」
「……おお、孟徳よ。狂気染みてるのは突っ込んでくる方向だけじゃないらしい。なんだあの馬脚の速さは」
日頃、霍去病の率いる白馬義従を見ている曹操から見ても、馬超の速さは異常であった。
馬超は確かに霍去病と比べると実績の派手さでは劣っていたが、馬超と霍去病の実力の差は、実績の差に比べるとごく僅かのものだった。
馬超の大音声は霍去病の耳にも届いていた。そしてその白く疾い武辺者の姿も見えていた。
爛爛と燃える双眸。満身から溢れる気迫。思わず乱戦の中の兵卒たちも道を開けるほどである。
「面白い。我はあれのような奴は嫌いではないな。外見からして、自分は強い、と叫んで回っているようだ」
「待て、貴様はどこへ行く。このまま押し包めば余裕で倒せる相手だぞ」
「少し指揮を頼んだぞ、孟徳」
「……賢者は賢者を知るというが、馬鹿も馬鹿を知るものだな」
459 :
名無し曰く、:2009/02/25(水) 10:53:58 ID:npkYD2Pu
戦場を疾駆する白い騎影に、黒い騎影が接近する。大陸最強の騎兵を決める第二幕。
霍去病と馬超の武芸はまさに伯仲していた。繰り出される技、発散される力に戦場は息を呑んだ。
静かになって、戦塵が少しずつ晴れてきた。曹操は呆れて肩をすくめていた。
日が落ちて闇の帳が下り、一騎打ちは中座された。霍去病は晴れやかな貌で自陣に戻った。馬超を迎える将兵は、既に居なかった。
漢中を奪われた馬騰は、ほうほうの体で武都へ退いていった。
霍去病は守兵の居なくなった陽平関を瞬く間に占拠すると、行き着く暇も無く長安へ軍を発した。
対する牛輔軍は要害の地である陳倉に拠って霍去病を迎撃せんとする。
公孫サン軍 総大将霍去病 参軍曹操 総兵力122000
牛輔軍 総大将呂布 参軍徐晃 総兵力41200
公孫サン軍詳細。
霍去病14000(山騎+衝車)
ホウ徳11000(同上)
曹操 13500(重歩+衝車)
夏侯惇12500(軽歩+衝車)
廖化 12000(同上)
陳到 12000(同上)
法正 11000(同上)
夏侯淵12000(弩兵+衝車)
陳宮 11500(同上)
黄忠 12500(同上)
牛輔軍詳細。
呂布7100(弩兵)
紀霊5200(重歩)
李粛4600(同上)
徐晃3900(同上)
張勲3300(同上)
張衛3900(重騎)
雷薄2700(同上)
樊稠3900(同上)
張済3900(同上)
曹性2700(同上)
460 :
名無し曰く、:2009/02/25(水) 10:54:55 ID:npkYD2Pu
戦いの趨勢は一方的であった。
かつての董卓軍は強かった。曲がりなりにも全国の諸侯と渡り合っていたのだ。
しかし董卓を失ってから、櫛の歯が抜けるように武将が欠けていった。今や賊上がりの者にまで将になっている。
霍去病の陣営にも、黄巾賊上がりの廖化がいたが、彼とて一流の武将達に揉まれつつ、華北から中原を駆け回った男である。
ここしばらくの間、実戦を経験していなかった董卓軍とは話が違う。
ホウ徳の加入で、厚みを増した騎馬隊が敵陣を蹂躙する。
曹操を筆頭とする歩兵部隊が組織的に動き、次々と敵部隊を打ち破る。
夏侯淵ら弓兵部隊が側面から攻撃を援護する。野戦において彼らに敵は無かった。
しかして、牛輔軍は籠城戦を選べなかった。
牛輔軍の残りの領土は、今まさに霍去病に攻撃を受けている長安を除けば、弘農のみ。
決して豊かな土地とは言えない上に、洛陽の公孫サン軍から圧力を受けている。援軍を出せる状況ではない。
だいたい長安の背後では、天水から馬騰軍が睨みを利かせている。あわよくば漁夫の利を狙おうという算段だろう。
そもそも陳倉は要害のはずだったが、牛輔軍が整備を怠っていたため、かなり城壁が荒れていた。
数字にすれば188。武関や潼関と比べれば紙のようなものである。虎牢関を落とした曹操相手では、時間稼ぎになるかすらも疑わしかった。
牛輔軍の総大将には、人中の呂布とまで言われた飛将軍、呂布が座っている。
だが彼の武勇を以ってしても、この戦況を変えることはできなかった。そもそも彼は大軍の指揮を経験したことが無い。
ついこの間まで、涼州軍閥の総司令官は董卓だったのだ。特に董卓のお気に入りであった呂布は、彼の指揮下でしか戦をしたことが無い。
呂布が、霍去病の率いる組織的な戦闘集団を退けられる道理は存在しなかった。
否、世の中には、道理を超えたことを為す者達もいる。
「な……なんだあれは……呂布が単騎でやってくる……?」
馬中の赤兎馬が駆ける。その上の呂布は、手に二本の戟を持っていた。
片方は愛用の方天画戟。もう片方は普通の兵士が持つような戟であった。霍去病の将の中で一番近くにいた廖化は困惑した。
「あいつ……何をするつもりなんだ……?」
誰も呂布に近づかない。呂布の武勇は、音に聞こえている。
首級を挙げられれば一番手柄だろうが、そんな無謀を試みる兵士はいなかった。
誰だって戦死はしたくない、それが勝ち戦であれば尚更である。
「幽州の小僧の取り巻き共め、この呂奉先一騎に怯えたか! ならばついでに聞いてゆけ! 俺は今から、天命を賜るぞ!」
「て……天命……大賢良師は死んだはずだが……」
461 :
名無し曰く、:2009/02/25(水) 10:55:57 ID:npkYD2Pu
呂布は大喝するわけでもなく、何でもないことのように言葉を続けた。
即ち、呂布は天命を伝えるべく単騎でここまでやってきた。天はこの戦いを止めることを命じている。
自分が天命を奉じていることを証明するため、今からこの兵士用の戟を百五十歩先に立て、それに向かって呂布が矢を射る。
天命が真のものであれば、天は呂布を助けるために、矢を戟に当てさせるということであった。
「面白れぇ! 呂布は頭が良くないとは聞いていたが、とうとうおかしくなったか!
よし、こんな土じゃ戟を立てるには人が必要だな。俺が持って立っていてやるよ!」
「……おかしくなったのはお前だ元倹(※廖化の字)。さっさと弩兵を連ねて針鼠にしてやれ」
「フン、劉虞の雨乞いに比べたら一瞬ではないか!」
呂布の不敵な宣言は、霍去病の騎兵よりも速く戦場に展開した。
ほどなく事が霍去病ら上層部の耳に入ると、まず霍去病が呆れたように声を出した。
「通りであれだけの男が黄巾賊なんかに入ってるわけだな……生来の好みだったのか」
「何を呑気なことを言っている。とっととあの馬鹿を止めるべきだ。終わってしまえば、天命など誰も気にせん」
普段ならこんな挑発的な宣言にすぐに乗っかる者も、勝ち戦の雰囲気に浸っていたせいか、呂布の言葉をまともに聞いていなかった。
つまり、弓にかけては絶大な自信を持つ黄忠と夏侯淵さえ、呂布の提案を本気にしていなかったのである。
「はっはっは、参軍どのはやけに気にするのぉ。達人の呂布らしくない言葉じゃ。目を凝らして見てみるがいい……まるで箸か棒ではないか。
しかも風まで吹いているとくれば、百五十歩先から射った矢など……戟持ちの廖化に当たれば良い方だ」
「孟徳様、さすがに今回は俺もじいさんと同感だ。俺だったとしても、同じことをやれといわれたら自信は無いぜ。
いくらあの呂布だからと言って、万が一にも当たるものではないだろう」
「万が一があると知っていて、さらにそれが簡単に潰せると知っていて放置するつもりか……?
廖化はおめでたい馬鹿で済むが、お前達の態度はただの怠慢だぞ。とっとと弓を構えろ、天の勅使を射殺しに行く」
「ほっほぉ、そう言われると俄然面白くなってくるわい! わしの矢は、天さえ恐れずに射抜くぞい!」
「孟徳様はそうこなくっちゃなぁ!」
「霍太守は何処へ?」
「それが……『天の勅使への礼物を準備する』とだけ……」
陳到は頭を抱えた。
462 :
名無し曰く、:2009/02/25(水) 10:57:20 ID:npkYD2Pu
廖化が地に戟を突き立てて握る。すっとそそり立った真新しい戟。まだひとりの血さえ吸っていないのかもしれない。
呂布は廖化の様子を無造作に一瞥すると、背を向けて廖化から遠ざかる。一歩、二歩――まるで数えてみろとでも言わんばかりにゆっくりと。
両軍は固唾を呑んでその様子を見守っていた。
不思議なことに、この瞬間の戦場は、呂布というたった一人の挙動に支配されていた。
空が青かった。穏やかな風が吹いていた。
廖化は小さくなっていく呂布の背中を見送っていた。その動きがやがて止まる。廖化の目には、呂布の姿が矢よりも細く見えた。
対照的に、目の前で握っている戟は、幾分太くなっているように思えた。
「待てよ……勢いでこんな役を引き受けちまったが……まさか呂布は、俺に矢をぶち当てるなんてことは無いよな?
いやそんなまさか、天の使いが誤殺なんて洒落にならんだろうし……」
その瞬間、廖化の脳裏には、ついこの間に間近で観賞する羽目になった黄忠の技が浮かび上がった。
あれも今思えば、もう少しで自分に突き刺さるところではなかったか。
そして廖化には見えてしまった。遥か上から、弧を描いて迫り来る細い影が。
廖化には、それがまさしく天の発した一矢に見えた。揺らぎさえ見せずに飛んでくる。
本気で危機感を覚えて、逃げ出そうかとも思った。もともと馬鹿げた提案に乗っただけである。
今更逃げ出したところで、痴れ者と罵られる事はあっても、臆病者と罵られる事は無いだろう。
しかし身体が動かない。
廖化の手から戟が跳ね飛ばされた。
兵士は静まり返っていた。廖化がおもむろに戟を拾って掲げた。刃と柄の間に、一本の矢が突き立っていた。
「何をしている、射よ! 怖気付いたか!」
「し……しかし孟徳様、あれは……」
「呂布が何だ! 天子かっ! 天子など俺が生きているうちに二人も死んだわ!」
「……あれは骸じゃよ。惜しきかな、あれ程の腕前を持つ男……わしの目の黒いうちには、もう現れんじゃろうて」
射手達には見えていた。
針のような細さに見える人姿が、一矢を受けて崩れ落ちるところを。
「天によりて命ず。これにて戦は終わりだ。降伏せよ」
霍去病の放った矢が、天の勅使――呂布の額を割っていた。
463 :
名無し曰く、:2009/02/25(水) 10:59:05 ID:npkYD2Pu
「本当に行くのか、霍太守」
「行く。孟徳殿は中々面白い男だったが、眷属を大勢抱える身、連れて行くわけには行くまい」
牛輔軍は長安を失った。同時に洛陽から公孫サン軍の典韋が弘農に攻め寄せており、既に陥落寸前と聞く。
霍去病は涼州の馬騰へ軍勢を向けた。しかし、最早彼らのことは眼中に入っていなかった。
班超以来閉ざされている玉門関の向こうへ、まだ見ぬ砂に埋まった天外へ、霍去病は思いを馳せた。
霍去病は西域に行くことにした。前漢の“霍去病”もまた、その地で夷狄をさんざんに打ち破ったと聞く。
華北では袁紹が台頭し、既に北平を陥れている。霍去病たちは公孫サンと補給線を分断されている状態だった。
もっとも、穎川や関中など、比較的豊かな土地を占領している霍去病たちが心配することではなかったが。
霍去病は、わずかな将兵だけを率いていった。
唯一、霍去病の広大な遠征計画に反応した曹操は、長安に残った。
彼にとっては、中原の動乱の方が重大事であった。今まで霍去病に付き従っていた者も、殆ど長安に残った。
「呂布を見ていて、思ったことがある。どうやら、天命というものは本当にあるらしい」
“お主が東に征けば東に烽火が上がり、お主が西に征けば西に戦塵が舞う”
それがきっと自分の天命なのだろう、と霍去病は思った。占い師も、たまにはいいことを言う。
曹操は遠くなる騎馬隊の姿を、長安の城壁の上から見送った。
きっと今生の別れになるだろう。最後まで不可解な男であった。
しかしその騎馬隊の強さ、態度の傲岸不遜さは、前漢の大将軍の風に、似ていなくもなかった。
曹操は事実上、長安の権力を手にした。霍去病がいなくなってしまえば、曹操は公孫サン軍屈指の大幹部である。
さらに、共に霍去病軍の遠征に従った子飼いの兵力も持っている。
霍去病と初めて対面したとき、曹操は“あの男に政治はできまい”と直感した。
それは実際当たっていた。しかし、曹操の心中には、黄昏のような寂寥感があった。
「西域……日落ちる方角を見れば、あやつが砂塵を巻き上げて、蛮族と戦っているのだろうな」
既に馬上の人となっていた霍去病は、曹操のつぶやきに見向きもしなかった。
464 :
名無し曰く、:2009/02/25(水) 10:59:48 ID:npkYD2Pu
その後の霍去病は馬騰軍を打ち破り、涼州を占領した。
そして玉門関を抜けたところで、史書に見られる霍去病の事跡は途絶えている。
長城の向こうに居たとされる匈奴についても、詳しい記述は残っていない。
その後は、献帝を擁しながら、士大夫を軽んじていたため支持を失った公孫サンが袁紹に敗れた。
その余勢を駆って袁家が中華を統一し、献帝から禅譲を受けて新王朝を立てた。成である。
しかし袁家一族の内紛から大乱が起こり、それに乗じて山西では反乱が起こる。
それを起こしたのは、かつて後漢に服属し、長城以南で眠っていた匈奴の一派だった。
間もなく袁家の立てた成は滅亡し、それから華北は数百年に渡って、遊牧民族に支配されたという。
遊牧民族の下に置かれ、民族としての矜持を押えつけられた漢人たちは、いつしかあの幻のような英雄に思いを馳せるようになった。
白砂の中で匈奴を粉砕し、敗北を知らずに逝った、あの“霍去病”を。
そして、胡人の逆賊の手から漢の都と皇帝を救い出し、班超以来閉ざされていた玉門関をこじ開けた、もう一人の霍去病を。
(終)
やっぱり24歳までに天下統一は無理でした。
丁度西涼でタイムアップになったので、玉門関をこじ開けて西域にいったことにしてしまいました。
その後放置していたら、なんか袁紹たちが調子よくて、数年もしないうちに公孫サンを滅ぼして、魏以上の領土を手に入れていました。
まぁあの一族は司馬一族より内紛を起こして滅びそうな連中ですが。
はじめてのリプレイで、色々見苦しいところがあったと思いますが、ひとまず霍去病の大暴れはこれにて終了します。
読んでくださった方に、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
※余談ですが例の呂布のアレ、百五十歩の「歩」を単位として解釈すると、
当時の1尺が約23.75cm、1歩が5尺だという資料をどこかで見たような気がするので
23.75(cm)×5×150=178.125(m)ぐらいになるらしいです。多分適当な数字を並べたのでしょう。
465 :
名無し曰く、:2009/02/27(金) 20:21:15 ID:TotmfK5X
乙乙
読み応えのある作品でした
活性化するのは……もう無理かなぁ
466 :
名無し曰く、:2009/02/28(土) 02:02:47 ID:Khmq242F
さすがに190年在野から始めて10年じゃ無理か。
おつかれ。俺は新参だから、連載の終了を見るのははじめてだわ。
467 :
名無し曰く、:2009/03/02(月) 22:37:46 ID:QV4bMMeL
保守
468 :
名無し曰く、:2009/03/07(土) 10:41:49 ID:kZgNgpfM
誰かいないか……?
469 :
名無し曰く、:2009/03/07(土) 11:46:48 ID:DGxVb8aI
以前は途中でデータが飛んだので、また6で試みようと思ったにもかかわらず
どうにも気がのりませなんだ
9もあるものの、まだ殆ど積み状態のこんな状況じゃ…
書きたいとは思うのだけど
470 :
名無し曰く、:2009/03/08(日) 13:43:49 ID:skaJUUek
まだ人はいるぜ
471 :
名無し曰く、:2009/03/13(金) 08:17:25 ID:Uow1B8A9
保守
472 :
名無し曰く、:2009/03/29(日) 03:48:44 ID:dU1Aw0GY
ほっしゅ
473 :
名無し曰く、:2009/04/02(木) 11:10:11 ID:btevDr0Z
ほしゅっ
474 :
名無し曰く、:2009/04/06(月) 17:56:50 ID:2lbShOC1
最近のスレの廃れ具合が寂しすぎて…
11、孟獲で英雄集結プレイで投下しようかなと思ってます。
需要ありますか?
475 :
名無し曰く、:2009/04/06(月) 23:08:36 ID:NGI81SHc
やってくれ、いや、下さい
476 :
名無し曰く、:2009/04/07(火) 00:45:20 ID:8wT6Ecaq
お、まだ人居ますな。ではやっちゃおうかな。
今回のテーマは「そうだ、襄平に行こう。」
単純に統一に飽きた、劉備などのメイン君主プレイに飽きたので。
弱小君主の大陸縦断をテーマに進めようと思うので、
サクサク行きたいなと思います。
稚拙な文章で恐縮ですが、スレのカンフル剤になれば幸いです。
477 :
名無し曰く、:2009/04/07(火) 00:46:07 ID:8wT6Ecaq
今回のリプレイ概略を先に。
11、シナリオは英雄集結。
知らない人のために説明しますと、
このシナリオは251年スタートの全くの仮想シナリオ。
年齢の概念はなく、全ての武将が登場し、
近隣だと建寧に雍?、成都に劉焉、江州に?艾が
それぞれ君主として君臨しており、その他の地域も
曹操や劉備はもとより司馬懿などが支配する。
まさに群雄割拠。まさに英雄集結。
478 :
名無し曰く、:2009/04/07(火) 01:09:58 ID:8wT6Ecaq
夢か現か。
我々の知り得る世界とはいささか異なる様相を呈しているようだ。
それでもここ、雲南の空は今日も晴天。
この地の玉座を頂く者、南蛮王「孟獲」は
青い空の下、彼方北の地に思いを馳せていた。
251年1月。恒例の新年祝いの酒宴。
続々と集まる彼の忠実たる配下の将たち。
ヒゲ面、ヒゲ面、ヒゲ面、ジジイ、ヒゲ面。少々むっさい。
ん?ジジイ?おぉ兄上!久しぶりですな。
孟節「新年ぐらいな、姪っ子にも顔見せとかんと忘れられるしの。」
花鬘も大きくなりましたぞ。まだ嫁にはやらんがな。
やってたまるか!近づく野郎は刀のサビとして略。
【今回は孟節を新武将として配下に置いてます。(特技:仁政)
長旅の最中に離反されるとやる気無くしちゃうし。】
479 :
名無し曰く、:2009/04/07(火) 01:27:01 ID:8wT6Ecaq
我が軍一の識者!南蛮軍が誇る軍師!朶思大王(知力70)から
今年の指針の発表を促される。それでは発表する。
内 政 だ !
ザワつくヒゲ面一同。阿会喃など顔真っ赤にしておる。
当然、目の上のコブである建寧を落とす気満々だった猪どもは
不満の顔アリアリ。文句あんなら口で言えコラ。
進言してきた忙牙長を蹴り飛ばして金環三結をぶん投げた後、
ワシの遠大なる計画を発表するか迷ったが、
南蛮の誇る我が勇壮なる者たちにはまだ理解ができんだろう。
ワシの遠大なる計画は…
480 :
名無し曰く、:2009/04/07(火) 01:46:01 ID:8wT6Ecaq
王たる者、ただ武を誇るばかりではいかん。
四方の情勢、文化を…えーと、なんだっけ。
まあ朶思大王がちったあモノを知れって。
そのなか興味深い話を聞いた。
遠い地、天竺では婚姻を新たに結んだ者は連れ立って諸国を巡る旅に出ると言う。
ワシにも祝融という妻がおる。
非常に聡明で麗しく、美しく優雅であり略。
ただ王として日々多忙を極める日々で
彼女を振り返ることを忘れては居なかったか。
ワシは王である前に男なのだ!
夫であり父親であるのだ!
そうありたいと思い始めたのだ。(え?)
昨年、ある者を登用に共を数人だけ連れて遠く平原まで出向いたことがあった。
魚は新鮮、酒も南蛮では手に入らないような者ばかり。さすが港町。
このまま平原王になっちゃおうかな…そうよぎるほど実りある旅だった。
登用?ヤボなこと聞くんじゃねえよ。
481 :
名無し曰く、:2009/04/07(火) 02:27:16 ID:8wT6Ecaq
ということで北の地まで一族郎党を連れての旅。
皆の見識も広まるし。これこそ名案と決めた。生活に変化を。
その後のことは考えてない。漢【おとこ】は後のことは考えないのだ。
そのための資金。前の日の準備。バナナはおやつに入ります。
翌日より早速作業にかかる。地獄の沙汰も金次第。まずは市場だ。
一つの市場を開発するのに最短で40日。
さすが我が南蛮の英傑たちよ。(通常は20日)
1月、2月、3月…建寧のバカどもも内政で手一杯のようだ。
あっちは4人しかいねえからな。ご苦労なこった。
夏がすぎ秋になる。市場、軍屯農、兵舎…
次第に輝かしくなっていく施設を眺め悦に入る。
後は農場と穀倉、鍛冶屋だな。
能力開発も、余裕のある開発計画により行動力に事欠かないため、
ついうっかり忘れないかぎり順調に進む。
我が軍の精鋭たち、根が純情なため敵の悪辣な計に引っかかりがちだが、
もうすぐ明鏡の域に達する術も得る。安心だな。
冬の足音が聞こえ始めたようだの。
…ワシって詩人だと思わん?
482 :
名無し曰く、:2009/04/07(火) 21:59:58 ID:zjykAL3f
期待age
483 :
名無し曰く、:2009/04/07(火) 23:28:04 ID:/4qihVMM
おお、新しいリプレイが!
484 :
JTB襄平:2009/04/07(火) 23:41:58 ID:8wT6Ecaq
なんか本気で見てる人が居ないような気がしたので
心が折れかけたんだけど…
期待してくれるひとりでもが居る限り!怒られない限り!
やってみる。
___________________________________
251年12月末日。
年越し宴会の席で今年の成果を振り返る。
市場(LV3×6)、造幣、軍屯農、兵舎(LV3)
誰ひとり政治が上がらなかったのは逆補正かえ?
他国の情勢としては、孔融と孔チュウが滅びたそうな。
そういえば、夏頃に孔丘という者が先日自国内を彷徨ってたが、
先月居なくなっていたのは、花でも手向けに行ったのだろ。
ワシは今居る配下で満足しておるので増やすつもりは無いのだが、
阿会喃があまりにスケベ面して薦めるので、
ある女武将を迎えに行かせたのだが、傷ついて帰ってきた。
理由を聞いても真紫の顔を横に振るだけなのでわからんが、
キモイとでも言われたんだろう。今年一番笑った出来事だな。
以上!皆今年はよく頑張ってくれた!よいお年を!
485 :
名無し曰く、:2009/04/07(火) 23:42:53 ID:JF2fzYF7
直線距離で三万里を超えるたぁ、壮大な家族旅行だ……
486 :
JTB襄平:2009/04/07(火) 23:55:47 ID:8wT6Ecaq
おお!レスが有る!こんなに嬉しいことはない…
稚拙で申し訳ないが温かい目で見守ってくれれば幸いです。
___________________________________
252年1月。
ワシ自ら農場で鍬を振るう。大王ってなんだろう。
考えたら負けだと思ってる。
2月・3月
来る日も来る日も鍬を振るう。
武力上がるかなあ?上がらねえよなあ。
4月
いい陽気になってきたので、小高い丘に娘と嫁と遠足に出る。
今日もおしなべて世は平和。
弁当用に連れてきた豚を丸焼きにしてたら、
彼方にうっすら煙が見える。
ああ、あちらさんも昼食かしらと呟いたら嫁にはたかれた。
「戦の火だよ!」
儒者に聖君子と謳われる堯舜は農民らと共に耕作などに勤めたと言います。
すなわち、大王にも君子たる器があるというry
とにかく、頑張ってください。応援しています。
僕も頑張らないと……。
488 :
JTB襄平:2009/04/08(水) 00:48:31 ID:ozpMvHIL
急ぎ城まで馬を飛ばす。
狼煙の主は情報によると劉焉旗下の張任だそうな。
守り手である、建寧を治める雍ガイ以下は高定、朱褒、顎煥。
助ける義理はないがこのままにしては奴らが
成都を根城とする劉焉に降ってしまっては面白くない。
城に戻るとさすがは我が精鋭ども。
城門に食いつかんばかりに出陣の指示を待っておったので
お達者倶楽部こと長兄・節をのぞき5人の将を2部隊に別け出陣。
近頃鍬しか握っていなかった反動か、雄叫びというか奇声をあげ
白目を剥いて飛び出す。いってらっしゃい。
アレに襲われる張任を少し気の毒に思ったりもするが
善い哉、善い哉、匹夫の品格。
「馬鹿の五将、白目逝ってよし」
お後が宜しいようで…だ!
489 :
JTB襄平:2009/04/08(水) 01:11:08 ID:ozpMvHIL
5月。
野に野獣が放たれて数日、勝報は未だこず。
後に知るのだが現地では大変な混乱があったそうな。
報告によれば我が軍が建寧城が黙認できる場所まで
進軍した刹那、劉焉旗下の張任軍の将兵、その数約6千が
その場で散開したと言う。
へたり込みヤケ酒する者、脱力し座りションベン漏らす者。
それもその筈、江州にトウ艾が隙をつき成都を攻略。
早い話が劉焉の滅亡をもってして張任の奮戦は水泡に帰した訳だ。
ざまあ。うすす。
すでに城壁は張任のお膳立てで20日も待たず攻略。
早速未開の荒れ地と化した建寧に移動する。
さあ、皆の者!お待ちかねの内政だよ!
帯来洞主がイヤそうな顔をするので蹴り飛ばしてやった。
実は建寧の4馬鹿は密かに李恢というこの地の名士を迎えておった。
まあワシ程の「君子たる器」ではなかろうがな。
登用の際、しばしの間躊躇しておったので言ってやったよ。
「なにがむむむ、だ!」ってな。
490 :
JTB襄平:2009/04/08(水) 01:21:51 ID:ozpMvHIL
江州「の」トウ艾でした。訂正です。
◆ixkX1c.gRE殿、感謝いたす。早速引用させてもらいましたぞ。
491 :
JTB襄平:2009/04/08(水) 01:49:43 ID:ozpMvHIL
建寧を押さえた翌月、都から特使が来て州刺史に任命された。
大王なのに。
252年〜253年は雲南にて登用した呂凱や、
どーにでもしろよと招きに乗った張任・李恢の働きも有り
以前とは比べ物にならない効率をみせたが、
ただただ内政に明け暮れて終わりを告げた。
なぜこんなにも内政にこだわるのか。
今回の旅行においてワシは成都を拠点に出立しようと思っておる。
が、一度出てしまえば片道切符のこの旅だ。補給は望めない。
補給のしようがないのだ。自給自足率100%。
なので各部隊には目一杯の金と兵糧を持たせたい。
一度決めたからにはにはやりきる。
そのために万全を期すのだよ。
漢の生き様とくと見よ。
492 :
名無し曰く、:2009/04/08(水) 07:03:29 ID:VCnOQUH2
南蛮なのに漢とはこれいかに
とかいう阿呆な冗談はともかく、期待してるのでがんばってください
493 :
名無し曰く、:2009/04/08(水) 07:09:43 ID:2Dyy2qdq
JTBがんばれ!
面白いよ続き読みたい
494 :
名無し曰く、:2009/04/08(水) 18:26:10 ID:zGu7IZY9
大王がんがれ
495 :
JTB襄平:2009/04/10(金) 01:28:39 ID:42aywlmp
254年2月
そろそろ内政も終わりかけた頃だったかの。
雲南と建寧の充実ぶりが噂になっておるのだろう。
南の僻地から穴場の観光地へと。
これまで見向きもしなかった成都からの団体客がとたんに増えてきた。
冷苞様ご一行、張嶷様ご一行、劉循様ご一行到着です。
ようこそいらっしゃいました。張松様ご一行。
ご挨拶代わりに乱突。お近づきのしるしに火矢でおもてなし。
まあ、あんなに小躍りして喜んで。
それからの1年あまりは20ほぼ日ごとに来客。
建寧酒家はひっきりなしの太腕繁盛記。
いいかげん従業員の疲労もたまった頃に最後のシ者が現れた。
「王累様ご一行到着でーす!」女将(嫁)の声で番頭の張任が飛び出す。
続くは嫁、愛娘、李恢、兀突コッ…舌噛んだ。
嫁の乱突で王累へ錯乱成功。
その隙をついて張任、愛娘が火矢を射かける。
愛娘、花鬘が白魚のような指から矢を放つ姿は、
さながら恋の矢をかまえた天使のようだのう。萌え。
王累「燃えッ!!」
ははッ。真っ赤な顔しておる。照れておるのか?無理もない。
しかし貴様とワシは敵同士。報われぬのじゃ諦めい。
チリッチリ頭の王累にお取引いただいたところで
客足はぱったり途絶える。なぜじゃ?飽きられたか??
流行なんて一過性の者よね、と嫁が呟くが
その真相は別のところにあった。
496 :
JTB襄平:2009/04/10(金) 01:29:39 ID:42aywlmp
成都に陣取るはトウ艾。
そのすぐ北、関をふたつ越えた先には鐘会が治める梓潼がある。
「その男、野望につき」でお馴染みの鐘会は片田舎より
都会暮らしに憧れているのだろう。
前年よりさらにその北、馬騰の治める漢中に足しげく通っておったのだが
案の定、自国を疲弊させるだけだった。
「野望」と「無謀」。ワシよりタチも頭も悪い。
その隙をトウ艾は逃さず、ワシの建寧より梓潼に矛先を向けたのだった。
因果応報。人にしたことは自分に還ってくる。
幼稚園で習わなかったのか?
さっそく野獣どもの檻を開ける。
野郎ども、ついてまいれ!
みどりの窓口はすぐそこじゃ!!
__________________
うはwwwwぜんぜん進んでねえwwwwww
サクサクwwwwwどこがwwwwwwww
応援、ってか見てくれてありがとうございます。
もうちょっとで旅に出ます。ってかリアルでまだ出てません。
うはwwwwww
497 :
JTB襄平:2009/04/10(金) 02:02:23 ID:42aywlmp
威勢良く飛び出したはいいが、軽く鬱入る。
隣の町まで120日とかwwwどんだけwwww
だがそれを軽く吹き飛ばす躁なお知らせが届く。
行軍60日目、成都より能力開発終了の報。
我が軍の精鋭たち、根が純情な…ええい!
揃いも揃って馬鹿ばっかり。天然逆神算の逆虚実。
そのため今回の計画、一番の敵は外よりも内に有ると考えていた。
行軍中、簡単に策略で足を止められるのを恐れていたのだ。
それゆえ知力系の能力開発、とりわけ【明鏡】(偽報・錯乱100%封じ)の
開発/馬鹿優先の習得は何よりも優先事項であった。
知力系の最終段階(明鏡はもちろん開発済み)、
【知力高+5】の開発の終了を告げると同時になんと!
天然では趙雲・岳飛のみに許された隠し特技、
超・明鏡こと【洞察(全計略封じ)】を開発可能にしたという。
やっばい。キタね。ワシキテる。今キてるね。
通常プレイ時の【鬼謀】や【鬼門】なんかより全然。
神だね。神の域に近づいたね。南蛮神光臨だね。
南蛮神・孟獲。キタ。
ってかよ、オイ。お前なんで「朶思大王」なんだよ?
朶思“大王”なんだよ?えぇ?オイ。
だったら孟獲大王だろ。えぇ?「朶思サン」よぉ?
なあ「帯来」?あぁ?洞穴の主だから“帯来洞主”だろーぅ?
だったらオメーあれか?「諸葛亮丞相孔明」か?あ?
なんとか言えよ?オイ?「帯来クン」よぉ??
二人とも泣いちゃったので成都に急ぐことにする。
498 :
JTB襄平:2009/04/10(金) 02:30:41 ID:42aywlmp
255年9月某日。晴れ。
行軍70日目。誰得な毒の沼地を全軍が抜けた頃
成都よりお出迎え。ご苦労様です。
すっかり顔見知りの冷苞、張嶷、劉循を軽くヒネる。
苦し紛れに張松が156名の騎馬部隊で出てきた。
こちらは民族大移動状態の8万弱。対するは156名。
哀れに思ったワシ。命は無駄にしちゃいかん!と諭しながら
手にした槍で「攻めたてい!!」と嫁も納得の一段突き。
心と身体は別なのよ。大人になればわかるわ。
建寧を出てはや幾年月。いや160日。
200日分の兵糧で出てきているのでそろそろヤバゲ。
ろくに戦争してない=慢性的な技巧値不足により
各部隊の攻撃力が腹がよじれる程弱い。
一斉に城を責め立てる。
あと30日を残すところでやっと耐久値が200を切る。
あと一撃。長かった。いやあ長かった。すっかり酔った(中の人)
誰を先に入城させるか。やはりワシだろ。南蛮神だろ?
しかし、なんの間違いか(マジでほろ酔い操作ミス)
帯来クンが一番乗りを決める。
「お・先・に」
あのときの目は忘れん。忘れられん。
最後の部隊が入城し作戦終了。お疲れッしたッ。
翌日。全員が悟りきった顔。何も言わずとも作業着で現場に出て行った。
これが教育というものか。
499 :
JTB襄平:2009/04/10(金) 02:34:39 ID:42aywlmp
いつも誤字多くてすみません。許して。
とうとうメモがゲームに追いついちゃった。
ってか今258年。準備完了なのでこれからやっと旅です。
ですが今日はプレイできないので
ちょっとペース落ちます。すみません。
500 :
名無し曰く、:2009/04/10(金) 02:49:34 ID:Fg+Q6ayN
頑張れー
内政・軍備と、準備に時間がかかるのが戦国シムのお約束なので
気にしてないよ
501 :
JTB襄平:2009/04/11(土) 00:58:19 ID:Ev9qpdSW
258年6月末日。晴天。
場内の視察を終える。ワシはろくすっぽ字は書けないので
陳寿(前年成都にて在野登用)に記述させる。
兵:14万弱 金:9万強 兵糧:96万強。
ちょっと慎重になりすぎたかな?…と思うが、
そうでもないことが分かるのは後の話である。
某軍師の真似なぞして易をたててみる。
……できるかそんなマネッ!10日後に出るぞッ!
7月初旬。
出陣前に点呼をとる。みんな忘れ物はないですか?
第一部隊・槍【孟獲・忙牙長】 第二部隊・槍【祝融・楊奉】
第三部隊・槍【花鬘・孟優】 第四部隊・騎【阿会喃・木鹿】
第五部隊・弩【朶思・孟節】 第六部隊・弩【兀突骨・董荼那】
第七部隊・弩【金環三結・帯来】 輸送隊【陳寿】
槍での錯乱と弩での無傷での攻撃に期待した編成。
騎馬は万が一の場合に足の速い奴を。
戟には付加効果がないので今回装備しないことにした。
本来、古参のメンツだけで行く予定ではあったのだが
この前人未到の大偉業を後世に残すべく陳寿を同行させる。
いや、ま、気分的なものですけどね。
意気揚々と成都の城門をくぐる。
逆さま宙づりで諌める者が誰も居ないということは、
厄介払いできたと喜んでるんじゃあるまいな?
義理高い張任を太守に任命。
戸締まりと火の元の確認はちゃんとしろと念を押す。
あと知らない人が来たら門を開けてはいけません。
ご飯は用意してあります。では行ってきます。
502 :
JTB襄平:2009/04/11(土) 01:00:41 ID:Ev9qpdSW
8月初旬。
綿竹関・?水関を抜け、かつて鐘会の支配していた梓潼領内へ。
現在治めるのはトウ艾だが、守備兵は1万弱であり、
我が?水関太守の李恢がお見送りついでに牽制してくれたので
敵は篭城を決め込み出てこない。ちょっと通りますよ。
9月中旬。葭萌関攻略。
たった800名程の守備隊は敵ではなかった。
金環三結の火矢で終了。変な名前。
11月初旬。剣閣攻略。
守備隊は5000。ちょっと手間取る。
先が思いやられるわ。朶思サンの火矢で締め。ご苦労様でした。
12月初旬、いよいよ漢中に進出。
ここが第一の試練なり。しまっていこうぜ〜南蛮ファイッオッ!ファイッオッ!
ここで重大な見落としが発覚する。
誰の責任だ!ワシですねすんまそん。
503 :
JTB襄平:2009/04/11(土) 01:06:49 ID:Ev9qpdSW
重大な見落とし。いや、確認したはずだった。
成都を出立する前、ここの守備兵は2万強であることは。
しかしどうだ、この光景。城を埋め尽くす旗の数。その数7万。
「司馬」と書かれた旗は、そう、長安を根城とする司馬懿仲達の物だ。
剣閣から漢中(変換したらデフォで管仲と出た)へと
続く桟道は一本道。この兵数で塞がれては
抜けることもままならない。
やっちまったなぁ〜…臼と杵の用意!
鉢巻をねじっていると阿会喃・木鹿の騎馬隊が進み出る。
木鹿曰く、アレは妖術で兵を多く見せているのだと。
さすが妖術使い。妖術ヅラ。たのもしい。変な顔。
そうだよな。いきなり5万も増えてるわけないよな。
先鋒は任せたぞ。それ行けッ!
桟道の出口でフルボッコにあっている阿会喃・木鹿が見える。
アレも妖術だ。幻覚だ。きっとそうだ。
504 :
名無し曰く、:2009/04/11(土) 13:06:36 ID:SCz+tPCl
11はプレイ動画しか見た事がないからよく分からんのだが、
ひょっとして結構前途多難なのかな。
505 :
名無し曰く、:2009/04/11(土) 20:37:08 ID:uH+xk5Sg
コーエークォリティが最大の敵と聞いて
506 :
名無し曰く、:2009/04/13(月) 20:52:16 ID:HBWLKKca
続き期待
507 :
JTB襄平:2009/04/14(火) 20:16:31 ID:Uu84q5lu
敵方は7万。
だが野戦であれば武力・兵数ともこちらに分が有る。
しかし、こと桟道での戦においては
地の利が大きくモノを言う。
南蛮王危機一髪!(出立直後なのに)
この危機を救ったのは誰有ろう、
ワシの知力と胆力であった。
実は敵方、物資が間に合わずほとんどが剣兵であった。
イケるかも…
敵陣営を見渡すと総数12部隊の中にやる気のない部隊がある。
(本来なら)蜂蜜会社勤務の梁剛。忠誠82。
成都の李恢に伝令!引き抜け!
梁剛がこちらについたため、
後方の一部に隙を作ることができた。
そこに邪魔な部隊を
槍でスッ飛ばして道を開ける。ホレ行け!
508 :
JTB襄平:2009/04/14(火) 20:29:05 ID:Uu84q5lu
総崩れになりゆく漢中守備隊。
ワシの策略は鬼神のごときかな。
朶思サンが「気付いてあたりめーだろ」と
冷めた目で見るが素知らぬ振りをする。
アーアーアー聞こえないー
毎回誰かしら同士討ちをするという
期待にそぐわぬステキな事態を収めるべく
ここでしばし方針を変える。
本来なら漢中は華麗にスルーして突っ切る予定だったが
ここで宿を取り、一度部隊を整えることにした。
道中通過予定のまだ一カ所目でだ。ステキすぎだろ?
城外の部隊を片付けて城に取りかかるが、
さすがは我が精鋭。全然落とせない。
結局2ヶ月近くかかって落とす。疲れた。
漢中酒家に滞在。
成都からの補給物資が来るまでは
テメーら毎日説教だ。覚悟しろ!
509 :
名無し曰く、:2009/04/18(土) 00:26:22 ID:Jmx4rrya
保守
510 :
名無し曰く、:2009/04/18(土) 00:30:35 ID:DFKwUVUg
期待
511 :
名無し曰く、:2009/04/21(火) 20:09:14 ID:GjB5OrMR
PSPのVヌルプレイだけどいいですか?
512 :
名無し曰く、:2009/04/21(火) 23:46:19 ID:bldYU7/i
ゆるゆるどーぞ。
というかPSPで5出てたんだ。知らなかった。
三國志V
シナリオ2
オリジナル武将三名
本拠地は許昌
武将名は周策、劉奇、伯謹です
514 :
>>511:2009/04/22(水) 07:51:45 ID:KlaM21fx
ルールは幻・妖術はなしで
登用は1年に四人まで
これでいきます
515 :
名無し曰く、:2009/04/22(水) 20:03:41 ID:KlaM21fx
189年12月 許昌
著者・周策(シュウサク
とりあえず褒美
初期忠誠74って何
入力ミスで一月に褒美を繰り越し
516 :
名無し曰く、:2009/04/22(水) 21:17:17 ID:KlaM21fx
190年1月 許昌
著者・周策
再びに褒美をやったらようやく忠誠100になった…内政しようとしたら内政が出来ないヤバい、人材が不足しているから捜索したら司馬朗発見、が行動出来ないので寝る
同2月 許昌
著者・伯謹(ハクキン
初めまして、伯謹です今月は孔イ由様と韓馥様が同盟を申し込みにこられました
とりあえず了承し、人事をば…
あの野郎がえらい御方を連れて来なさった
天下無双の豪傑、呂布殿です!
…なんか怖い(´Д`)
呂布どのに褒美を差し上げ、兵を集め就寝
517 :
>>511:2009/04/22(水) 21:37:29 ID:KlaM21fx
同三月 許昌
著者・周策
呂布が味方になったのは嬉しいな〜
俺が兵を集め、それを劉奇と呂布で訓練
これで終了
内政担当官欲しいヨ
同四月 許昌
著者・周策
上に同じ
やることないよorz
同五月 許昌
著者・周策
上に(ry
518 :
>>511:2009/04/22(水) 22:28:58 ID:KlaM21fx
同六月 許昌
著者・周策
袁紹が公孫サン領・北平に侵攻→占領
公孫サンは襄平に逃亡
曹操が陶謙領・徐州に侵攻→占領
陶謙は自領下ヒに逃亡
そろそろ動きが出てきたかな?
我が陣営は兵を集めて駆虎を長安の李カクにその後宴を開いた
呂布の酒癖が最悪な事が発覚
今度は少し離れとこう…
七月は訓練に明け暮れた
孫堅が武陵に勢力を拡大
八月 許昌
趙雲を配下にするため流言→登用は伯謹に止められたので訓練
九月 許昌
再び宴
呂布は節操を持って飲んでくれている。ありがたい
今月はここで就寝
520 :
周策 ◆kMUdcU2Mqo :2009/04/22(水) 23:38:58 ID:KlaM21fx
十月 許昌
趙雲を配下にしたいので流言→無理→訓練の流れ
十一月 許昌
上に(ry
十二月 許昌
許昌で旗揚げしてから1年が経った
今月は北平の民忠を下げ曹純を登用
褒美をやって就寝
522 :
名無し曰く、:2009/04/22(水) 23:48:47 ID:KlaM21fx
一月 許昌
周策
あけおめ!
1.流言→無理
2.曹操に進物
3.曹純とサシで飲む
二月 許昌
董卓が下弁、漢中を制圧 これはまずい
1.流言→無理
2.流言→無理
3.内政
簡潔にするよ!
三月 許昌
1.周策、伯謹、曹純で飲む
2.劉奇で募兵
3.呂布で訓練
ときどきsage忘れるorz
四月 許昌
北平へ袁紹が侵攻→失敗
1.流言
2.流言
3.内政
五月 許昌
1.流言
2.流言(趙雲の忠誠77
3.内政
趙雲しぶとい…
六月
上に(ry
七月 許昌
1.人事→劉曄登用
2.褒美
3.訓練
八月 許昌
1.伯謹が疲れていたので宴に誘う
2.募兵
3.訓練
526 :
名無し曰く、:2009/04/23(木) 00:36:35 ID:wnqak4tu
オリジナル武将がどんな能力なのか気になるが。
えっと、昨日の昼に友人にメモカを貸しましたら、見事にデータを飛ばしてくれました
経過を記したメモも紛失してしまいましたorz
申し訳ありませんが、最初からやり直してもよろしいでしょうか?
>>526 周策
武77知90政80魅90
伯謹
武21知100政95魅80
劉奇
武100知75政54魅80
です
少し反則っぽいですかね?
528 :
名無し曰く、:2009/04/26(日) 18:57:24 ID:J0sz5lCA
>>527 いいんじゃない?
それよりなんで年四人なの?
連休中に何もすることが無いので、またぼちぼちリプレイを始めることにしました。
―――――――――――――――
袁熙、万里を行く
「首級が万里の旅に出るのに、なぜ今さら筵がいるのか」
――『三国志』魏書袁紹伝付 袁譚・袁尚伝
袁熙。字は顕奕。三代に渡って三公を輩出した名門、汝南袁氏の御曹司が、最期に残したとされる言葉である。
彼の一生は、実に華の無いものであった。
名門に生まれたものの、父親からは柔弱で使い物にならないと言われ、
その父親を助けようと軍を率いていけば計略に乗せられ敗北し、
父親が無念のうちに没すれば、兄と弟による後継者争いでは無視され、
それに敗れた弟を助けてみれば、その弟に振り回され、
美貌と聡明さと家柄で名高かった嫁は、よりにもよって敵君主の嫡男に持っていかれ、
そして姦計にてその人生の最後を迎えた。
あの言葉は、彼が黄泉路へ歩む前に見せた最後の気概だったのかも知れない。
もし、この気概を発揮するのがもう少し早かったなら……あるいは……
手伝「それ、単にやけっぱちになってただけじゃないでしょうか」
袁熙リプレイ。
プレイは三国志[PK(PS2版)初級・史実モードで。開始年月は201年1月。
縛りは幻術と落雷。
530 :
名無し曰く、:2009/05/05(火) 13:07:10 ID:mS82Zavg
“……建安5(200)年 河北を制した袁紹は曹操から都を奪うべく大挙して南下した
これに対して中原の覇者・曹操も兵を動員 両軍は白馬津で衝突した
袁紹軍の先陣である猛将・顔良は曹操を散々に苦しめたが ついに曹操の客将・関羽に斬られた
次いで顔良に並び称された文醜も関羽に斬られたが 大軍を擁する袁紹軍の進軍は止まらず
曹操軍は官渡まで後退した
その後も袁紹軍の優勢が続いたが 袁紹軍の幕僚・許攸の投降によって
袁紹軍の兵糧庫の在り処が曹操の知るところとなると 形勢は逆転した
曹操は直ちに兵糧庫を襲撃して袁紹軍の兵糧を焼き払い 余勢を駆って袁紹の本陣を急襲したのである
袁紹軍は総崩れになって退却
歴史に名高い「官渡の戦い」は曹操軍の勝利に終わった
しかし、袁紹軍はなお多くの兵を擁しており 曹操と袁紹の攻防はまだ終わったわけではなかった……”
ひとまず彼の置かれた状況を確認しておきたい。
彼は太守として兵力を集める任を申し付けられている(別に無視してもよいのだが)
初期能力値→武力59 知力60 政治67 魅力68
手伝「なんだかパッとしな……あ、いや、慎ましやかな値ですね。
似たような能力値の新武将作ったら、きっと綺麗な菱形になりますよ」
袁熙「誰だお前は。今さりげなくひどいことを言わなかったか?」
手伝「やだなぁ袁熙さま。自分の家の小間使いの顔を忘れるなんて。
今は奥方さまと離れて単身赴任中なんだから、わたしが袁熙さまの家を支えているんですよ?」
袁熙「むぅ、確かに今お前にいなくなられると困るな。仕方が無い、許そう。
しかしパッとしないとはどんな言い草だ。これでも袁家一族の中では、何でもそつなくこなせる方なのだぞ」
手伝「井の中の蛙大海を知らず……いや、この場合は目くそ鼻くそと言ったほうがいいかな」
袁熙「お前やっぱり首」
見ての通り、袁熙の能力値は平凡である。兄や弟や叔父よりは扱いやすいと思われる。
高いにしても低いにしても、際立って目を引くような値は無い。
マスクデータ→成長タイプ平凡 戦法タイプ射撃 義理10 野望5 冷静4 勇猛4 寿命6 有名5
手伝「平凡……ま、こんなもんでしょう。[では時たま吾彦や牽弘、閻柔、鞏志みたいに、
目に見える能力に比べて妙にマスクデータの高いひとたちがいますが、袁熙さまはそれに漏れたようで」
袁熙「成長タイプ平凡がなぁ……これでは、単純に鍛錬しても頭打ちだろう。Zとは違う」
手伝「意外と義理堅いんですね。弟君を助けたからでしょうか」
袁熙「そのせいで、玉璽目当てに叔父上を斬首した者達は、たいがい私の顔を拝むことになるのだ」
兄弟達と比べると、随分マシに見える。曹丕に勝っているのは、義理堅さと寿命だけ。
冷静と勇猛も一応同じ値ではあるが。
531 :
名無し曰く、:2009/05/05(火) 13:08:17 ID:mS82Zavg
特技→発明
手伝「………………」
袁熙「どうした、何か言ったらどうだ」
手伝「少ないですね。たったひとつしかないし。しかも発明なんて、すぐ習得できてあんまり使い出の無い特技だけ。
医術や鬼謀とは言いませんが、せめて偵察や緑色系特技であれば」
書くことがない。無いよりはマシな程度。
戦法→火矢参、斉射弐、落石弐
手伝「火矢よりは乱射が欲しかったですね。打撃系、奇襲系の戦法が無いから、この分だと毎回弩兵ですよ」
袁熙「私の武力や勇猛を考えれば、前線で暴れるタイプではないだろう。
中の人は重装歩兵・騎兵が好みだから、この所持戦法はかなり不満らしいが」
せめて攪乱、突撃は欲しい。
身分 薊太守 功績12100(四品官) 名声10000 年齢26歳
手伝「親の七光りとしか言いようが無いです、これは」
袁熙「それより、配下武将が一人も居ないってどういうことだ?」
手伝「袁紹軍自体が都市数8の武将数19なんて人手不足な所帯ですから、これは仕方が無いかと」
四品官。兵力は14000人を率いられるとは言え、俸禄(支給は三ヶ月に一度)はたかだか金100に過ぎない。
早く何とかしないといけない状態である。
532 :
名無し曰く、:2009/05/05(火) 13:09:12 ID:mS82Zavg
201年1月
袁熙「とりあえず渤海に赴任してみた」
手伝「確かに薊でできることなんて多寡が知れていますけど、何故渤海へ?」
袁熙「冀州だからだ。まずは弩兵を習得する。もたもたしていると、我らは冀州を失ってしまうだろう。
冀州の中では、渤海は業βに次ぐ都市であるし、父上が旗を揚げた土地でもある」
手伝「いいんですか、そんな下手なことを言って」
袁熙「まずは斉射の熟練を四になるまで訓練する。どうせ火矢は使わぬしな」
[では、特定の戦法を特定の状況で訓練すると、特技を習得することがある。
例えば「火矢」「斉射」「乱射」のうち、どれかひとつ以上が熟練が四以上であるときに、
冀州or荊州北部の都市で弩兵系戦法を訓練すると、一定の確率で特技「弩兵」を習得できる。
「弩兵」を習得していると、戦場において弩兵を率いたときの機動力が上がったり、開戦時の士気が上昇したりする。
3月までの成果
・斉射の熟練が弐→参になる。
手伝「普段は行動力の回復が150近い優秀な武将でしかプレイしたことの無い中の人は、
たった122しか回復しない袁熙さまの感覚にまだ慣れていないようです」
袁熙「黙れ、この下手糞め」
201年4月
袁熙「渤海太守だった陳琳殿から商業の仕事を申し付けられてしまった」
手伝「そういえば袁熙さま、袁紹さまが『お前に太守を任せたい。武力が60以上になったら太守にしてやるから来い』ってさっき言ってましたよ」
袁熙「この間まで太守だったのに。それに60以上って、あと1じゃないか」
手伝「これも親心じゃないですか?」
君主から目標を設定され、それを達成すると名声が1000ほど上がる。
人材登用以外は制限時間が無いので、やってみてもよい。
ただし太守・都督の就任を目標にされた場合は、前線から奥地に飛ばされる可能性があるので注意。
533 :
名無し曰く、:2009/05/05(火) 13:10:53 ID:mS82Zavg
201年5月
同じ都市にいる崔炎から賈クを紹介される。
6月までの成果
特になし
手伝「あれ、金が69も減っていますね」
袁熙「タカリどものせいだ。まったく」
市場の民心を上げるべく見聞していたら、金をたかられる。
[のスレのテンプレにも載っているぐらい……とにかく腹立たしい。
市場のじじいと、仕事をしようとするときに妨害する町娘が、内政のときの主要なストレス源。
彼らは無視すると悪名が上がってしまう。しかもその値がかなり高い。
(他都市に略奪に行ったときの倍以上というのはおかしいと思う)
ちなみに民心を上げるのは、内政系特技を習得するため。
民心が高い施設で見聞すると、その施設に対応した内政系特技が習得できる。
袁熙の場合「発明」は既に持っているので、工房以外の施設を見聞する。
内政系特技があると、仕事で内政を申し付けられたときに成果が挙げやすくなる。
手伝「中でも市場を見聞することで手に入る「商才」は、必須と言ってもいいぐらい便利な特技です。
内政系特技の通常の効果に加え、兵糧やアイテムを買うときに、かなり値引けるようになります。高い買い物であるほどお得なんですよ」
201年7月
陳琳「今期はまずまずの成果が上がったようだな。よくやってくれた」
袁熙「仕事の達成率が崔炎が53%、私が46%なのに、まずまずとは」
手伝「仕事用に金50を貰いましたが、2回しか仕事をしていないので30は着服しました」
陳琳「兵糧の売却をしておいてくれ」
袁熙「今度は開墾か。前期は仕事をやったから、今期はやらなくても大丈夫だろう」
手伝「多少失策値がたまったところで、四品官ですからね」
仕事をさぼったり計略に失敗すると、失策値というものが溜まっていく。
評定のたびに功績値から失策値が差っ引かれ、現階級に必要な功績値を割り込むと降格してしまう。
手伝「ま、失策値は意識していなくても、よっぽど仕事をサボったり、軍師のときに頓珍漢な助言をしなければ降格は稀です。
特に戦争ではどんな無茶をやっても、失策値は全く溜まりませんし」
9月までの成果
・斉射の熟練が参→四になった。
・特技「弩兵」「商才」を習得した。
534 :
名無し曰く、:2009/05/05(火) 13:12:54 ID:mS82Zavg
袁紹「上党に赴任してくれないか?」
袁熙(これで陳琳にうるさく言われずに済むな)
全国の動き
・劉璋軍が巴から永安へ進軍。
・劉表軍が襄陽から上庸へ進軍。
・曹操軍が劉備領の汝南へ侵攻、劉備軍を撃破する。劉備軍は滅亡する。
高幹「よう、袁熙じゃないか。お前が最前線に来るとはな」
袁熙「ついでだから、何か戦法とか教えてくれないか。乱撃とか乱撃とか乱撃とか」
高幹「ふむ、そうだな……」
高幹「ううむ、そうだな……」
高幹「ふむ、そうだな……」
高幹「ううむ、そうだな……」
高幹「ふむ、そうだな……」
高幹「ううむ、そうだな……」
高幹「ふむ、そうd(ry」
高幹「ううむ、そうd(ry」
高幹「ふm(ry」
高幹「ううm(ry」
袁熙「……なるほど、覚えておきましょう」
手伝「結局教えてくださらなかったんですね」
会話時に相手武将との親密度が信頼以上で、話題に武芸に関することを選んだ場合、相手から戦法を伝授してもらえることがある。
手伝「可能性は低いんですけどね。むしろ伝授してあげることの方が多いかもしれません」
535 :
名無し曰く、:2009/05/05(火) 13:13:49 ID:mS82Zavg
202年1月
12月までの成果
特になし
全国の動き
・馬騰軍が天水へ進軍する
・武陵の劉表軍(総大将は金旋)が劉璋領の永安へ侵攻し、これを占領する
陳琳「近頃貴殿は妙に張り切っているようだな。今から後継者争いに名乗りを上げる気か?」
袁熙「それは……私の仕事の成果(商業36%)を当てこすっているのか」
陳琳「いや、去年までの貴殿とは違う空気がするものでな」
手伝「袁熙さまは陳琳さまに好敵手認定されたようです。功績で5000以上も差をつけていらっしゃるのにね。
……もちろん陳琳さまが上ですよ? さすがは建安七子といったところです」
袁熙「手伝よ、客人が来られたぞ。これからともに戦うになった陸遜殿だ」
陸遜「お世話になります」
手伝「あらら、袁熙さまと違って非凡そうなお方ですね。こんな先行きの危ない就職先なんて選ばずとも、
あなたほどの実力者なら引く手あまたでしょうに」
陸遜「……実は、ちょっと地元に居られない事情がありまして……」
陸遜を登用した。全jも見出したが、断られた。
どうやらすぐ呉に仕官したようだ。
手伝「袁紹軍は相性でいうと100前後なのですが、このあたりの相性は人材がかなり不足しています。
ほぼ対極に相当する相性20〜30の曹操軍がかなり人材に恵まれているというのもあるのでしょうが。
その代わり呉・蜀に仕えた武将とはそこそこの相性なので、そのあたりから武将を引っ張ってくるとよいでしょう」
陸遜「遼東にはトウ頓という在野の士がいるようです」
袁熙「え、あいつまだ袁家に仕官していなかったのか?」
トウ頓も登用した。
袁熙は、揚州で孫家が急速に力を伸ばしていることを聞きつけ、情勢を探らせた。
その際に孫家と対立していた豪族と接触を持ったが、招きに応じたのは陸遜ただ一人であった。
このとき結ばれた袁熙と陸遜の親交は、長きに渡って続いていくこととなる。
――『袁家別伝』
536 :
名無し曰く、:2009/05/05(火) 13:15:49 ID:mS82Zavg
取説にくっついている「それぞれの三国志」みたいなのをやりたいんですが、
いきなり路線変更するかもしれません。
袁熙、まずは順調な滑り出しです。
537 :
名無し曰く、:2009/05/05(火) 23:29:02 ID:z78aES9Q
おぉ、新作ではないか
よきかなよきかな
538 :
名無し曰く、:2009/05/06(水) 21:32:03 ID:RShQDMNQ
おお、面白そう
539 :
名無し曰く、:2009/05/10(日) 00:01:14 ID:DMon7ZVT
期待age
540 :
名無し曰く、:2009/05/12(火) 16:07:01 ID:JPZeNPFc
これはいいリプレイ
ゲーム内のルールや特徴も書いててくれるから、8をやったことがないけど凄く楽しめるよ
袁熙のひとです。最近頻繁にアク禁をくらったり解除されたりしています。
スルーされたらどうしようとか思ってたので、反応があることがとてもありがたいです。
まぁプレイは成り行き任せですが。
>>540 自分は8が好きなので、プレイヤーが増えてくれないかなぁという気持ちもあります。
8はあんまり人気無い(むしろ印象が薄い)ような感じがあるので。
8を取り扱った動画もあまりありませんし。8の演出が地味なせいか?
ただ、無印(今PSPでリメイクされてるのも無印です)はひどいです。
戦闘がひどくもっさりしていて嫌になります。PUKだとそれがマシになります。
―――――――――――――――
袁熙、万里を行く 弐
手伝「前回説明し忘れましたが、8では毎年1,4,7,10月に『評定(ひょうじょう)』というものが開かれます。
このリプレイでは、三ヶ月ごとにやったことをまとめたり、勃発した戦いの結果を記述しますが、それはこの評定開催に合わせているからです。
この評定とやらではいろいろなことが行われますが、だいたい
・徴兵や兵糧の売買
・武将の移動、他勢力または在野武将の登用、武将の昇進&降格
・都市&軍団方針の決定
・諜報による情報集め、他勢力に仕掛ける計略
・外交
・部隊を編成しての戦闘
のようなことを行います。まぁ全てのことを一回の評定で行うのは無理ですけど。
都市方針というのは、太守に申し渡す都市単位の目標です。隣接都市を攻め取れとか、特定の都市に指定した金額を輸送しろとか。
8では、太守だろうと君主だろうと、自分が居ない都市はシステム上委任せざるを得ないのです。
ですので各太守が早まったことをしないように都市方針を前もって申し渡しておくのですが……まぁ無視されることも。
軍団というのは複数の都市を管理する単位で、軍団のトップである『都督』(PCでは『軍団長』)は、
管理下の都市に対しては、君主とほぼ同じ権限を持っています。
ちなみに8は戦いのたびに、出撃する武将ひとりひとりに兵士が割り振られます(自分が指揮官なら、自分と指揮下の武将に割り振ります)
8の兵士には訓練度が存在しないので、士気が大きな役割を果たします。
また資金があって兵器の開発さえ済んでいれば、部隊編成のときに兵科を使えます。
……筆者は8をプレイし始める前は、4しかやったことがなかったそうなのですが、一番面食らったのは戦闘関連のシステムの違いだそうです」
202年4月
3月までの成果
・陸遜、トウ頓を登用した。
・特技「警備」を習得した。
手伝「施設の『屯所』に通いつめたようですね」
袁熙「そうだ。8の内政は、武将がそれぞれの都市にある施設を訪れて、その施設に対応する仕事をするのだ。
例えば『屯所』に行けば治安維持、『市場』に行けば商業振興の仕事をすることになる。
前もってその施設を見聞し、人心を得ておくと仕事の効率も上がり、特技を習得することもある。
今回は治安維持に対応した『警備』を習得した」
全国の動き
・劉表が韓公を名乗った。
手伝「8では勢力が領有する都市が10以上になると、皇帝が公位をくれます。25都市以上領有すれば王位をくれます。
後漢が滅亡してても勝手に名乗るんですけどね。ちょっとばかし名声が上がるだけで、あまり意味は無いです」
袁熙「名声が上がることのメリットといえば、結婚がしやすくなるのと、武将との会話を少しだけ拒否されにくくなるぐらいだ」
542 :
名無し曰く、:2009/05/12(火) 23:49:32 ID:bBlOMy1k
高幹「兵糧を値切って来い」
袁熙「金879……これが着服できたらな」
手伝「着服って、稼げる割には悪名の上昇具合が少ないですよね」
陸遜から虞翻を紹介される。
虞翻「私が特技『天文』を習得していないって、おかしいと思わないか?」
袁熙「我慢してくれ。?沢だって『天文』は持ってないんだから」
手伝「でも『乾象暦注』は宝物(効果は政治+5)として登場しますが」
202年7月
6月までの成果
特になし
全国の動き
特になし
陸遜「最近破壊工作がしつこいですね」
袁熙「民のほうに流言も仕掛けられているようだ」
手伝「『破壊』工作とは、敵の城をぶっ壊して防御値を減らす計略です。
また8では、民を流言で扇動して、治安を下げたり反乱を起こさせる『扇動』があります。
攻め込む前に下準備として仕込んでおくと、住民が攻撃側に呼応して城門を開いて一発勝利なんてこともたまにあります」
陸遜が上党の軍師になった。
手伝「ちなみにプレイヤーの担当武将が軍師になったときは出世の好機です。
太守も都督も君主も、軍師のいうことはホイホイ聞いてくれます(武将の移動に関しては聞き分けが悪いですが)
ちなみに袁熙さまは、知力が軍師になれるぎりぎりの値しかないので、軍師にはほぼなれません」
上党に山賊が出現した。
袁熙「大山賊がなんだ、ぶっ飛ばせ! こんなゴロツキども、張燕たちに比べれば」
手伝「山賊の人数が少なくなるまで待って、殲滅の手柄だけ持っていくのは基本ですよね」
202年10月
9月までの成果
・政治が67→68になった。
手伝「政治が上がりましたね。何度も命令で兵糧の売買をさせられてるせいでしょうか」
袁熙「高幹のやつ……穀物市場への投機でもはじめたのか?」
全国の動き
・袁紹軍が公孫度領の遼東に攻め込むが撤退する。
・曹操軍が広陵へ進軍する。
袁熙「お前、まだ生きてやがったのか……」
張燕「それはこっちの台詞だ。官渡ではずいぶんボコボコにやられたそうじゃねぇか」
晋陽で張燕を見出すが、無視される。
543 :
名無し曰く、:2009/05/12(火) 23:52:06 ID:bBlOMy1k
手伝「失礼しました。
>>542の?沢はカン沢です(カンは門構えに敢)」
544 :
名無し曰く、:2009/05/12(火) 23:52:51 ID:bBlOMy1k
203年1月
12月までの成果
・特技「築城」を習得した。
全国の動き
・特になし
手伝「とりあえず一年間頑張ってみましたが……案外もちますね、袁紹軍」
袁熙「曹操軍が妙に大人しいのだ。その代わりと言ってはなんだが、劉表と劉璋は活発に動いている」
手伝「ですが、そろそろ袁紹さまの寿命は尽きますよ? そのときに後継者争いとか起きないといいですが」
袁熙「兄上(袁譚)と弟(袁尚)は二人とも野望が高いが、相性はさほど変わらないのだ。
史実のように勢力が分裂することは無いだろうと私は思っている。それより公孫度が邪魔だ」
手伝「袁熙さまはどう動くおつもりですか? まだまだ能力は二流武将で、このままでは曹操軍が攻めてきても為す術がないです」
袁熙「まず金を貯めて洛陽で『傷寒雑病論』を買う。これで特技「医術」が習得できるのだが、これが「商才」以上に役立つのだ」
手伝「そのために渤海では、金をタカられてまで「商才」を習得したんですね。「商才」があればアイテムが値切れるから」
単独で考えたときの「医術」の使い勝手は、特別扱いになっている「神算」や「鬼謀」よりも遥かに上。
中の人の考えでは、「医術」「商才」「偵察」の3つが、特技の使い勝手の面では最上位。
袁熙「それにしても……高幹や陸遜殿が何回訪問しても戦法を教えてくれないのはどうしたものか」
手伝「実は『また来やがったかこいつ』とか思われてるんじゃないですか。特に高幹さまとか」
袁熙「………………」
203年4月
3月までの成果
特になし
袁熙「一応、はじめて仕事の成果が100%を超えたのだがな」
手伝「100%っていったって、治安じゃないですか」
全国の動き
特になし
袁熙「ついに念願の『傷寒雑病論』を手に入れたぞ!」
陸遜「袁熙殿は特に才能豊かなわけではないが、なかなか熱心な方のようだ。
仕官先を用意してもらった恩もあるし、攪乱でも教えて差し上げようかな」
203年5月
陸遜から諸葛瑾を紹介してもらう。
545 :
名無し曰く、:2009/05/12(火) 23:53:40 ID:bBlOMy1k
203年7月
6月までの成果
・アイテム「傷寒雑病論」を手に入れた。
・陸遜から「攪乱」を伝授してもらった。
手伝「『攪乱』は戦法です。8でいう戦法とは、習得している武将が攻撃を仕掛けるときに発動できる特殊攻撃です。
『攪乱』が成功すると、命中した敵部隊が時々混乱するのですが、これが非常に強いのです。
基本的に8の戦は、敵部隊を混乱させて、敵が混乱から立ち直るより前にたくさんタコ殴りにすれば勝てるので。
『攪乱』は、割と地形や兵科に左右されず使える戦法で、しかも他の戦法より連発がききます。
使い勝手で言えば8で最高の戦法でしょうね……まぁ、弩兵を率いてると使えないのですが」
全国の動き
・下ヒの曹操軍が袁紹領の北海へ侵攻し、これを占領する。袁尚、辛毘、呂翔、呂コウが曹操へ投降する。
袁熙「何をやっているんだ弟は……」
手伝「ちなみに、8に捕虜制度はありません。とっ捕まったら、首を斬られるか解放されるか降伏するかしかありません」
203年9月
陸遜から歩隲を紹介してもらう。
203年10月
9月までの成果
特になし
全国の動き
・公孫度が病死し、公孫康が後を継いだ。
・曹操に投降した呂翔が袁紹に寝返ってきた。
・高幹が劉豹を登用したが、すぐ曹操軍に引き抜かれた。
陸遜「袁熙殿はそれがしのような若輩者や、平凡な農民や商人からも何かを学ぼうとしている。
名門の御曹司らしからぬ振る舞いだが、好感は持てるな」
手伝(戦法や特技を教えてもらうために、ストーカーの如く毎月押しかけているんだけなんですが……)
高幹「あの野郎、俺に登用されたそばから曹操軍に寝返るなんて、何考えてやがる!
匈奴の左賢王だか何だか知らんが、今度あったときはただじゃ済まさんぞ!」
手伝(というかそれ以前に、相性的にほぼ対極に当たる劉豹を、高幹さまはよく登用できましたね。
袁熙さまなんか20〜30ぐらいしか違わない呉・蜀の武将にすら無視されているというのに)
203年11月
陸遜から陸績を紹介してもらう。
203年12月
陸遜から呂範を紹介してもらう。
546 :
名無し曰く、:2009/05/12(火) 23:54:49 ID:bBlOMy1k
204年1月
12月までの成果
・特技「耕作」を習得した。
・陸遜から「奇襲」「突撃」を伝授してもらった。
・武力が59→60へ上がった。
全国の動き
・柴桑の孫権軍が劉表領の江夏の侵攻し、これを占領した。
またこのとき劉表が斬首され、劉[王奇]が後を継いだ。
これを不満とする上庸の蔡瑁と江陵・長沙を領する呉巨がそれぞれ劉[王奇]から独立した。
袁熙「初めて内政の仕事で表彰されたぞ!」
高幹「達成率213%とは驚いたな」
手伝「治安は衛兵の皆さんの民心を得ておくと、比較的好成績を出しやすい仕事です。
……それに、治安任務は町娘の悪質な妨害がありませんから、その点もおいしいです」
陸遜「それがしも、先の呂翔殿登用の件で表彰され、六品官に昇進しました」
204年1月
陸遜「袁熙殿。実は、以前から袁熙殿に紹介したいと思っていた女性がおりまして、会ってみる気はありませんか」
袁熙「陸遜殿が私に……ふむ、以前から志ある士達は何人も紹介してもらったが、女性とは」
陸遜「ええ。知人の娘なのですが……鳳宛、袁熙殿に挨拶なさい」
鳳宛「鳳宛と申します……こちらがあの袁熙さまでしょうか……?」
袁熙「いかにも私は袁熙だが」
陸遜「この鳳宛どのはいささか変わり者でして、そろそろ婚期だというのに書庫に閉じこもって本ばかり読んでいるのです」
鳳宛「陸遜さま……わたくしを馬鹿にしているように聞こえるのですが……気のせいですか」
陸遜「気のせいでしょう……(お、袁熙殿の食いつきもいいな。まったく甄氏というものがありながら……)
(しかし、学問好きがツボというのは、それがしの読み通りだ)」
袁熙「いやいや、この時世に学問を志すとは結構なお方だ。私の一族の袁遺殿も、よくそう言っておられた。
袁遺殿は遺憾なことになってしまったが、私はその言葉を忘れては居ない。兄や弟は武芸ばかりに走ってしまっているが」
陸遜「どうです、袁熙殿。鳳宛を娶ってみる気はありませんか?」
袁熙「何だと? まさか陸遜殿、今日は最初からそのつもりで……」
鳳宛「そんな……陸遜さま……わたくしなどが傍に居ては邪魔になってしまいます」
陸遜「いいや鳳宛、そなたには政治の知識もある。きっと袁熙殿の支えになるだろう」
手伝(これでわたしもお役御免でしょうかね。陸遜さまが連れてきた方は、性格はのんびりしてますが、
陸遜さまが押すぐらいです、頭は悪くなさそうですし……それに、袁熙さまも満更でもなさそう)
袁熙「それは願っても無い話だ。鳳宛殿が宜しければ……私の傍で一生お守りいたそう」
手伝(このリプレイで使っているのは[のパワーアップキットなので、通常版で用意されている結婚相手に加え、
親密度が高い武将から、ランダムで結婚相手を紹介してもらえることがあります。
それから子供も生まれるのですが、どんな子供になるかは、親と配偶者を紹介してくれた武将の能力次第ですね。
今回は陸遜さまが紹介してくださったので、知力や政治の伸びはいいはずです)
手伝(わたしも実家に帰らせてもらいましょうか)
547 :
名無し曰く、:2009/05/12(火) 23:58:13 ID:bBlOMy1k
袁熙「ん? おい、お前は何をやっているのだ?」
手伝「何って、荷物をまとめているんですよ。もうわたしのご奉公も必要ないでしょうし、実家に帰ろうかと」
袁熙「それは困る。お前が居ないと解説役がいなくなってしまうではないか」
手伝「鳳宛さんに任せればいいじゃないですか、そんなの」
鳳宛「……わたくしのようなものでは、その役目は荷が勝ちすぎていて……
貴女の持つ……主人を凡人以下、能無しで使い物にならないと切って捨てるような言い草……げふんげふん、
もとい蘇秦、張儀を髣髴とさせる切り立つような弁舌が無ければ……その役目を果たすことはできないのです……」
手伝(性格がのんびり……あれ? 何かおかしくないですか)
袁熙「ちょっと待て、さすがに手伝もそこまでは言っていないぞ」
鳳宛「御舅様がおっしゃっておられましたが何か……?」
袁熙は陸遜の勧めにより結婚した。
このとき娶った女が、後に賢夫人として名高い鳳宛である。
――『袁家別伝』
「天下は……それを手に入れた者の全てを……お許しになられます」
――『烈志奇聞』
―――――――――――――――
高幹がなかなか戦法を教えてくれません。陸遜はすぐに教えてくれたのに。
548 :
名無し曰く、:2009/05/13(水) 00:08:28 ID:/FJw8ME4
wktk
あ、あと公とかになると忠誠が上がるのが地味においしいと思います
[は引き抜きがやたらと激しいゲームなので
549 :
名無し曰く、:2009/05/13(水) 03:10:14 ID:THL6SfSS
[がやりたくなってきた
550 :
名無し曰く、:2009/05/19(火) 20:24:44 ID:sIbWS0nb
今日あたり来るかしらん
袁熙のひとです。出没するのは暇になったときです。
>>548 え……それ初耳なんですけど……
―――――――――――――――
204年2月
袁熙「宛。この周辺、つまり南陽はかつて叔父上が勢力を張っていたところだが……
ここには賢人がいるらしいと聞いた。是非とも会って、あわよくば力を貸してもらいたいものだ」
宿娘「李厳様はお疲れの様子で(ry」
袁熙「暑い……こんなところにも人が住んでいるらしいが、もし河北に来たら寒さで死んでしまうのではないだろうか」
宿娘「李恢様はお疲れn(ry」
李厳、李恢を見出すが無視される。
手伝「これが袁紹さま一党の悲しさですよね。袁術さまの勢力なら、まだ呉と関係が深い分人材が集められますが、
袁紹さまの相性は中途半端で困ります。『軽く話し込みました』と『話もそこそこに切り上げてしまいました』の差は大きいのに」
鳳宛「所詮は歴史の敗者……」
手伝「ちなみに、8は別の都市に訪問することに、たいした手間がかかりません。
渤海から宛にいって、宛から南蛮までいって……というのは、阿斗でもできることです」
鳳宛「補足しますと……在野武将や未発見武将を登用するときは……三ヵ月ごとの評定を通す必要はありません……
これはこちらが勧誘するときも……こちらが売り込む側のときも同じです……」
204年4月
3月までの成果
・知力が60→61に上がった。
全国の動き
・永安の劉[王奇]軍が蔡瑁領の上庸へ侵攻しこれを占領、蔡瑁軍は滅亡した。
・劉[王奇]軍の永安太守、蔡仲が孫権軍に寝返った。
・孫権軍が翻陽へ進軍した。
204年5月
陸遜「お邪魔しますよ袁熙殿、鳳宛殿はうまくやれていますか?」
袁熙「そ、そうだな。か、彼女の識見はさすが、陸遜殿の見立てによるものだけあって――」
鳳宛「…………」
手伝「そんなところで、何をやってらっしゃるんですか? お茶も出さなくてよろしいので」
鳳宛「それは貴女の仕事……わたくしは……袁熙さまが下手なことを口走らないように見守っています……」
手伝(心なしか、こちらを見ている陸遜さまの表情も引き攣っておられるような。こりゃ鳳宛さんがお茶を出しても呑まないだろうな。
鳳宛さんはこの間、うちにあった『傷寒雑病論』を読み耽っていたから、何か入れてるかもしれないし)
手伝「袁熙さま、陸遜さま、お茶が入りましたよ」
陸遜「お久しぶりですね。出てきたのがあなたで安心しましたよ(ぼそ)」
手伝「どうも強引に縁談を勧めたと思ったら、厄介払いだったんですか(ぼそぼそ)」
陸遜「滅多なことを言わないでください。それがしはあくまで袁熙殿と鳳宛のためを思って縁談を持ってきたのです。
決して、決してそれがしが彼女に対して苦手意識を持っているとか、そんなことは毛頭ありません。
何度も言いますが、鳳宛はきっと袁熙殿の支えになります。それに袁熙殿だって、曹丕に本妻を持っていかれたままでは哀れでしょう?」
袁熙「おいおい、この話ではまだ業βは曹操軍に取られていないぞ」
鳳宛「本……妻……?」
陸遜に「落石」を伝授した。
552 :
名無し曰く、:2009/05/22(金) 00:43:31 ID:KAEY5QW4
204年7月
6月までの成果
・李厳、李恢を登用した。
・戦法「攪乱」の熟練が初→弐になった。
全国の動き
・北平の袁紹軍が公孫康領の遼東へ侵攻し、敗北。蒋義渠が斬首される。
・柴桑の孫権軍が呉巨領の江陵へ侵攻し、これを占領する。
・孫権軍が寿春へ進軍する。
手伝「最近孫権軍の動きが活発ですね。兄の遺言を忘れたのでしょうか」
袁熙「[には『好戦』のパラメータが無いから、戦の傾向がイマイチ分からんな」
204年8月
劉巴を見出したが無視される。
袁熙「…………なあ、私は何か悪いことでもしたか、悪名が上がったか」
手伝「劉巴さまは、張飛をシカトし続けて怒らせたこともある偏屈者ですから。
袁熙さまの魅力が高くないことは否定しませんけど」
鳳宛「魅力や名声が高くなると……相性が悪くても無視されることは少なくなります……」
204年10月
9月までの成果
・戦法「攪乱」の熟練が弐→参になった。
全国の動き
・袁紹が病死し、袁譚が後を継いだ。
これを不満とする北平の逢紀が独立するが、袁譚によってすぐ鎮圧され、逢紀は軍門に下った。
・長沙の呉巨軍が劉[王奇]領の桂陽に侵攻するが、敗れた。
・孫権が呉公となった。
袁熙「ついに父上が、父上が……思えば、親孝行らしいこともできなかったな。
せめて父上が築いた袁家の勢力を絶やさずに支え、その力を以て天下を安寧に導かなければ。
父上、見ていてくだされ。あの時は柔弱な若者だったかもしれませんが、今に袁家の名に恥じぬ功を立てて参ります」
手伝「逢紀さまの反乱ですが、このパターンだと悪名は上がりますけど、評定での反乱と違って失策値は加算されないんですよね」
鳳宛「むしろ……名声に比べて功績が低かった場合……反乱前より出世することさえあります……。
君主が降伏したとき……降伏先の勢力における功績値は……降伏した時点の名声と同じ値になりますから……」
553 :
名無し曰く、:2009/05/22(金) 00:45:05 ID:KAEY5QW4
袁熙「父上がご存命の間に、この報告をしたかったが……」
袁譚「勢力を次いで間も無い時期にこそ、一族の結束が問われる。
お前には弟として、我らの要地の守備を託した。あの宦官の孫(=曹操)を絶対に北へ入れるな」
手伝(自分は公孫康を滅ぼしたっきり、遼東に引きこもっているくせに)
鳳宛(遼東に攻め込んだっきり前線に出てこない……華北にいる君主にはありがちな事……)
袁熙「…………」
手伝「どうしたんですか? 久しぶりに本妻に会えるじゃないですか」
鳳宛「本妻……そんな人は……いません……少なくとも[には出てきません……」
陸遜「それがしは上党へ残りますので、見送りに参りました。ですが業βは隣同士ですので、
曹操などが攻めてきたときには、援軍を率いてやってくるかもしれません」
手伝「り、陸遜さま、鳳宛さんに何か変なこと吹き込みませんでしたかっ」
陸遜「? 変なこととは何でしょう。彼女は至極当然のことを言っているだけではありませんか」
手伝(やっぱり考えすぎかな……)
鳳宛「葛の夏衣に……冷たい風が吹く……」
袁熙、袁譚と面会し、目標達成を告げる。
袁熙、業βの太守となる。
205年1月
12月までの成果
特になし
全国の動き
・曹操軍の都督である陳登が病死した。
・フの劉璋軍が張魯領である漢中に侵攻し、これを占領した。張魯軍は滅亡した。
・劉璋軍が建寧へ進軍した。
・北平の袁譚軍が公孫康領である遼東に侵攻し、これを占領した。公孫康軍は滅亡した。
郭嘉「我が曹操軍は意気軒昂でありますが、対する貴公らは最早風前の灯。
金5100を渡せば出陣を見送ることも考慮いたしますが」
袁熙「うっ……わ、私はそんな恫喝には屈しない。曹操殿には、城壁も糧秣も兵士も整っていると伝えよ」
鳳宛「袁熙さま……相手にする必要はありません……あの男は……もう長くは……」
手伝「???」
郭嘉(ちぃっ、生意気なお坊ちゃまだぜ。お前のところに大した将軍がいないのは分かっているんだ。
曹操様に余計な手間をかけさせ……っっ!! なんだ、この寒気は……)
手伝「袁熙さまっ! 袁熙さまっ! 生まれましたよ、元気な若君さまです!」
袁熙「おおぉ……鳳宛は無事か? お手柄だな!」
陸遜「ほうら、袁熙殿もやることはしっかりやっていたじゃないですか。それがしの目は確かだったようですな(ぼそ)」
手伝「……どんな息子になるんでしょうか……」
曹操軍の郭嘉の要求を撥ね付ける。
袁熙の子、袁買が生まれる。
554 :
名無し曰く、:2009/05/22(金) 00:47:00 ID:KAEY5QW4
205年3月
袁買に本を読んで聞かせた。
手伝「早期教育ってやつですか。生後三ヶ月の子供に何読み聞かせたんでしょうね」
205年4月
3月までの成果
・劉巴を登用した。
・特技「威風」を習得した。
全国の動き
・曹操軍の郭嘉が病死した。
・袁譚軍が山騎を使用可能になった。
・袁譚軍の晋陽太守、田疇が曹操軍に寝返った。
・柴桑の孫権軍が呉巨領の長沙に侵攻し、敗れた。
袁熙「この間私にたかってきた郭嘉が、病で死んだそうだ」
鳳宛「……ほうら……ね……」
手伝「き、気のせいですよね、偶然だと言ってくださいお願いだから」
袁熙「私も幽州に居た頃と違って、もう配下武将が6人もいる立派な太守だからな。
これからは評定もきっちりやらなければいかん」
評定
・郭図に命じて糜芳に埋伏の計を仕掛けさせる。
・荀[言甚]が呂コウを引き抜いてくる。
・劉巴に命じて兵糧20001を金2500で売却させる。
袁熙「高幹に聞いたところによると、兵糧相場は売りも買いも8ぐらいが目安らしいな。
業βは商人が常駐している大都市だから、たくさん稼げるぞ」
手伝「丁度いいことに、この間登用してきた劉巴さまが商才を持ってますよ」
555 :
名無し曰く、:2009/05/22(金) 00:50:34 ID:KAEY5QW4
205年7月
6月までの成果
・戦法「攪乱」の熟練が参→四になった。
・農村から「博山炉」を入手し、売り払った。
全国の動き
特になし
評定
・劉巴に命じて兵糧40000を金3100で購入させる。
205年10月
9月までの成果
・戦法「突撃」の熟練が初→参に上がった。
全国の動き
・永安の孫権軍が劉[王奇]領の武陵に侵攻し、これを占領した。
・柴桑の孫権軍が呉巨領の長沙に侵攻し、これを占領した。呉巨軍は滅亡した。
袁譚に都督就任の目標を設定された。
手伝「袁譚さまは“三品官まで出世しろ”とおっしゃいましたが、普通都督への昇格には6回ぐらい戦闘での勝利が必要になります。
勢力の事情によっては、あっさり都督になってしまうこともありますが」
袁熙は、兄にして袁家の現当主たる袁譚から命令を受け、業β太守となった。
業β太守は最前線の要所にて軍を率いる指揮官であり、袁譚の信任は深いものであった。
その後、袁譚はしばらくの間北面の統治に終始し、その間の華北の統治は袁熙が担っていた。
――『袁家別伝』
「奉孝が生きていれば、袁家に黄河を渡らせることはなかったろうに」
――『曹子春秋』
―――――――――――――――
力尽きたのでここで終了します。次回は8名物のもっさり戦闘です。
袁熙のもとに強力な助っ人が登場します。果たして袁熙は彼に出番を食われずに済むのでしょうか。
556 :
名無し曰く、:2009/05/22(金) 21:01:47 ID:CytWE4ut
マニアックスで確認したら公承認で配下武将の忠誠+5だってさ
王だと+8、帝で+10。州牧も+5っぽいけど、どうなんだろう
557 :
名無し曰く、:2009/05/23(土) 15:24:25 ID:DlK6UTpo
期待age
558 :
名無し曰く、:2009/05/23(土) 19:25:21 ID:z//t9tlB
>>袁熙の人
特技の熟練ってのは成功率とか威力上昇って意味?
[やったことないから分かんないんだが
559 :
名無し曰く、:2009/05/23(土) 23:38:29 ID:+WGajIaR
>>558 袁熙の人じゃないけど
VIIIの戦法は 初・2・3・4・5・極 の六レベルに分かれていて
レベルが高いほど威力や成功率が上昇する
目安として、実戦で信頼できるのは4以降
レベルを上げるためには訓練や実戦で経験値を積む必要がある
ただし訓練で上がるのはレベル4までで、5・極は実戦でのみ上昇
地方によっては訓練中に兵科の特技を習得できる事もある
袁熙のひとです。今回は戦だけです。
手伝が説明役に定着しそうです。いつもより説明臭いです。
>>556 離間一発で相殺されそうな数値ですね……。
―――――――――――――――
206年1月
12月までの成果
・戦法「突撃」の熟練が参→四に上がった。
・農村から「青釉穀倉罐」を入手し、売り払った。
・農村から「方天画戟(呂布仕様)」「孫子の兵法書」を入手した。
陸遜「田疇が晋陽で離反しっぱなしなので、片付けてきますね」
全国の動き
・劉璋軍が武都、永昌へ進軍した。
・上党の袁譚軍が曹操領の晋陽へ侵攻し、これを占領した。
・宛の曹操軍が劉[王奇]領の新野へ侵攻し、これを占領した。
評定
・トウ頓に兵糧40000を金5714で売却させる。
袁買と食事をする。
手伝「ちなみに、毎年起こるイベントでの子供との過ごし方によって、子供が成人したときのパラメータが結構変動します。
ときどき、どの選択肢を選んだらどの能力が上がるのか、が分かりづらいイベントがありますが」
薛綜を見出すが、無視される。
206年4月
3月までの成果
袁熙「手伝よ、客人が来られた。これから共に戦うことになった徐庶殿だ」
徐庶「やぁ。僕が徐庶だよ。まぁ時期を考えると、まだ徐福と名乗っていたはずなんだけど。
でもその名前じゃ、何だか東の海に旅立ってしまうと思われそうだから、徐庶でいいや」
手伝「なんかまた変な……い、いや、興味深い方が来られましたね」
袁熙「変な方とは何だ、徐庶殿には次期軍師をお願いするつもりで来ていただいたのだぞ」
徐庶「堅苦しいことは言わないでいいとも。そろそろ雌伏の生活にも飽きてきたところなんだ。
きちんと使ってくれるからには、それ相応の働きは見せるつもりだよ」
・徐庶を登用した。
・農村から「漆塗りの鼎」を入手し、売り払った。
561 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 00:25:23 ID:nXhcUYy6
全国の動き
・劉璋軍が三江に進軍した。
・劉璋と孫権が18ヶ月の同盟を結んだ。
・江陵の孫権軍が劉[王奇]領の襄陽へ侵攻し、これを占領した。
評定
・徐庶に「孫子の兵法書」を授与し、軍師に任命した。
・郭図に命じて、陳留の糜竺に離間の計を仕掛けさせた。
・徐庶に命じて、洛陽の周倉に離間の計を仕掛けさせた。
袁熙「父君の早世、お悔やみ申し上げる」
郭奕「……白々しい。父上は貴様のところから帰ってきてから、病がひどくなった。
今に見ておれ、父上の墓前にきっと貴様の……うっっ……!」
鳳宛「……わたくしが手を出すまでもない器ですね……父君はもう少しマシでしたよ……」
手伝(ああ、多分この人も長生きはしないだろうな)
郭奕の要求を撥ね付けた。
濮陽の曹操軍が業βに攻め込んできた。
袁熙「皆のもの、聞いてくれ。あのにっくき我らの敵曹操が、不遜にもこの業βを軍兵を以て脅かそうとしている。
我らはこの地を渡すわけにはいかない。これから白馬の地で彼奴めを迎撃する」
徐庶「軍議を開始するよ。まずは状況の確認だ……」
袁譚軍 総大将:袁熙 参軍:徐庶 兵力:56500(+36500)5部隊(+4部隊)
曹操軍 総大将:曹操 参軍:曹遵 兵力:45500(+61000)4部隊(+5部隊)
※カッコ内は援軍。
袁紹軍詳細。
袁熙 14000(弩兵)
袁尚 12500(重騎)
トウ頓 6500 (同上)
郭図 14000(重歩)
徐庶 9500(同上)
袁譚援軍詳細。
李厳 8000(山騎)
呂コウ8000(同上)
李恢 6500(重歩)
辛評 14000(同上)
曹操軍詳細(推定)
曹操 20000(重歩)
曹遵 不明 (同上)
京都 6500 (弩兵)
劉辟 不明 (重騎)
曹操援軍詳細(推定)
賈ク 13580(弩兵)
曹洪 12500(重騎)
荀攸 10730(同上)
劉曄 11000(重歩)
糜竺 11000(重歩)
562 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 00:27:51 ID:nXhcUYy6
徐庶「参軍はこの僕、徐庶が務めさせてもらってる。あはは、総大将と参軍の両方が初陣だってさ。
それにしても敵の参軍が曹遵だって。おかしいな。曹操軍には彼以上の知者がたくさんいるはずなのに。
特技とかにもよるけど、普通なら参軍は知力の高い人を選ぶ。軍議ポイントは総大将と参軍の知力の和だから」
袁熙「総兵力では我らが微妙に負けている。あまり余裕のある戦況とはいえないが、こちらの有利な材料もなくはない」
トウ頓「有利?」
徐庶「開戦してみれば分かるさ」
都市防御:726
徐庶「726は、籠城するには少々心もとないかな。
数ヶ月前から敵が破壊工作を繰り返してきてたのは、前準備だったということだね。
戦が終わったら補修しておかないと」
川に水罠×2
策略:鼓舞×1、抜道×1
徐庶「罠は左岸近くの川に二つ用意しておいたよ。僕らの砦は北面に山地が連なり、
それ以外の方面には平地が広がっている。図で言うと」
●●●山山山山○○○●●●●○○○○○○○○wwwwwwwww
●●●山山山山○○○●●●●○○○○○○○○wwwwwwwww
●●●山山山山○○○○●●●●○○○○○○○○wwwwwwww
●●●山山山山○○○○○●●●●○○○○○○○○wwwwwww
●●●山山山山○○○○●●●●●●●○○○○○○○○wwwww
●●●山山山山山○●●●●●●●●●●○○○○○○○○wwww
← ●●●砦砦山山○●●●●●●●●●●○○○○○○○○wwwww
以 ●●●砦砦○○○●●●●●●●●●●○○○○○○○○wwwww
下 ●●●www○○○○●●●●●●●●●●●●●○☆☆wwwww
略 ●●●www○○○●●●●●●●●●●●●●●●●●●●www
●●●●www○○○○●●●●●●●●●●●●●●●●●●●w
●●●●www○○○○○○●●●●●●●●●●●●●●●●●●
●●●●www○○○○○○○○○○○●●●●●●●●●●●●●
●●●●www○○○○○○○○○○○○●●●●●●●●●●●●
戦術:遠射
徐庶「だいたいこんな感じになるだろうね。wは草地、○は平地とか荒地、●は川を表しているよ。
曹操軍の攻撃拠点は☆で表している。今回はここを占領するような戦いはしないだろうけど。
僕と袁熙殿の二部隊が砦に立て籠もって、郭図殿は砦の近くの山に陣を張っておいて。
袁尚殿とトウ頓殿は、袁熙殿の前を塞ぐ様に立ってね。弩兵は前線に行くものじゃない」
袁尚「曹操め、北海での屈辱を雪いでやる!」
郭図「妥当じゃろうな。山の上で混乱させれば、袁熙殿の射撃も威力を増す」
徐庶「曹操軍の援軍は陳留から出たようだ。ということは、援軍とすぐに交戦するものと予想される。
砦の南のほうの平地や草地のほうからやってくるんじゃないだろうか。
僕も白兵戦にはある程度覚えがあるから、いざとなったら接近戦をする。袁熙殿は射撃で各部隊を援護して。
ちなみに僕らの援軍は平原から来るらしいけど、方角を考えると、到着してすぐに戦線に入ってくれるか心配だな」
袁熙「弩兵と言えど数を一万四千も揃えれば、射撃の威力も馬鹿にできない。それに私には、熟練を鍛えた一斉射撃がある」
徐庶「戦術を遠射にすれば、川のほうまで射程範囲が広がるんだ。頼りにしてるよ、御大将」
563 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 00:29:36 ID:nXhcUYy6
手伝「[未プレイの方も結構ご覧になられていらっしゃるようですが、
戦について袁熙さまは不得手でいらっしゃるので、わたしが解説することになりました。
至らないこともあるでしょうが、以後よろしくお願いします。
まず軍議ですね。さっきまで袁熙さまや徐庶さまが行っていたあれです。
[における戦いでは、戦いの前に攻撃側・守備側がそれぞれ軍議を開きます(一部隊しかいないときは開けませんが)
軍議では『戦術』『策略』を決めます。
『戦術』は味方部隊の並べ方や進軍・迎撃の仕方について決めます。
例えば、さっき徐庶さまが提案した『遠射』は、砦の周囲に部隊を並べる布陣です。
この『戦術』を選ぶと、弩兵の射程距離が二倍になります。連弩と組み合わせると鬼です。
他の守備側が選べる『戦術』には、城門の前に陣取る『出撃』『堅陣』や、城内に籠る『籠城』『堅壁』などがあります。
『策略』は総大将の行動順が回ってきた場合(各ターンの最初)に使うコマンド群です。
例えば、味方部隊全体の士気を上昇させる『鼓舞』や、砦からこっそり城内に帰る『抜道』などがあります。
殆どの『策略』は成功すれば便利なものですが、全ての『策略』が使い放題というわけではありません。
あらかじめ、軍議で使う『策略』の種類とそれぞれの回数を選んでおくのですが、そこで選んでいない『策略』は使えません。
前の台詞で徐庶さまが『軍議ポイント』とおっしゃられていましたが、それぞれの『策略』には、一回あたりに消費する軍議ポイントが決められています。
例えば『鼓舞』一回で軍議ポイント30を消費します。今回の軍議ポイントは151ですので、『鼓舞』なら最高五回使えます。
今回は『抜道』を選んだり、罠にも軍議ポイントを使ったので二回しか使えませんが。
都市防御……は、他の三国志シリーズをプレイされた方なら、説明は必要ないかと思います。
まぁ城門の防御ですね。城門を攻撃されると下がります。[では0にされると、その時点で守備側の敗北です。
ちなみに戦の記録ですが、『交戦』は部隊間の直接攻撃、『射撃』は矢による射撃攻撃、
『突撃』や『槍衾』などの戦法名はそれぞれの戦法による攻撃を表しています。
数字は兵員の損失を表していますが、基本的に損害の多かった部隊の損失しか書いていません。
今回の戦は、細かい記録をとっていなかったので、戦法が成功したときの損失しか書いていませんが。
あと『優勢』というのは交戦の結果で、優勢側の部隊が相手の部隊に対して、
自部隊が受けた損失の二倍以上の損失を与えた場合に使っています。まぁだいたいの目安です。
呂布の突撃では、状況にもよりますが、五倍以上もっていくこともざらにあるんですけどね」
1ターン目
曹操「白馬か……あの時は袁紹にしてやられたものよ。
だが今度は違う。袁紹のこせがれ如き、赤子の手のようにひねり潰してくれよう!」
曹操の鼓舞が大成功する。
袁熙軍は砦に袁熙と徐庶が陣を構え、その周りを他の部隊で固めている。
手伝「いよいよ戦いが始まりましたね。[では各部隊1ターンに一回ずつ行動順が回ってきます。
行動順はまず攻撃側・守備側の総大将がターンのはじめに行動し、その他の部隊はそれぞれの兵科や指揮武将の知力、残存兵力などで決まります。
その部隊が攻撃側・守備側のどちらに所属しているか、正規軍か援軍か、というのはほぼ関係有りません。
30ターンが経過して守備側正規軍(=援軍以外の部隊)が全滅していない場合、攻撃側の敗北です」
2ターン目
曹操「兵達の士気も高い。やはり一度破った相手だと違うものだな」
曹遵「そ、曹操様っ、川の上に突然渦がああっ」
曹操「ええい貴様何をしている! 貴様が罠を踏むとわしも巻き込まれるのだ!」
曹操の鼓舞が大成功する。
曹遵が水罠にかかり、曹操もそれに巻き込まれる。
手伝「[の罠は軍議の場で守備側のみ仕掛けられますが、結構バラエティに富んでます。
落とし穴や落石ぐらいなら分かるのですが、何故か湿地で毒ガスらしきものが発生したり、突如川に大渦が発生したり、
どうやったらそんな罠が仕掛けられるのかっていう種類のものもありますね
罠を踏むと部隊が『足止』状態になり、士気が落ちて、兵士も結構減ります。中の人は罠を踏むのがかなり嫌いです」
564 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 00:31:56 ID:nXhcUYy6
訂正
× 今回の軍議ポイントは151
○ 今回の軍議ポイントは157
徐庶の知力を少し低く見積もっていました。
565 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 00:33:20 ID:nXhcUYy6
3ターン目
曹操「まったく、曹操軍は水上戦には相性が悪いのか……?」
劉辟「か、川の上に突然渦があああっ」
曹操「……これは一体どういう仕組みなんだ」
徐庶「まさかこんなに的中するとは思わなかったよ。罠だけで曹操部隊の兵力が5000近く減ってるじゃないか」
曹操の鼓舞が成功する。
曹操、曹遵の足止めが曹操によって沈静される。
劉辟が水罠にかかり、曹操もそれに巻き込まれる。
曹操の足止めが曹遵によって沈静される。
4ターン目
袁熙「交戦開始だ! 皆のもの、川で足止めを食らっている相手など動かぬ的も同然、撃てぇぇぇぇっっ!」
徐庶「初っ端が75%の失敗って、袁熙殿もついてないな。暇つぶしにちょっと遊んであげよう。偽伝令を送っておいて」
袁熙が水上の劉辟へ一斉射撃、失敗。
劉辟の足止めが曹操によって沈静される。
トウ頓、袁尚の部隊が曹遵と交戦。
徐庶の計略で曹遵が混乱する。
5ターン目
雨が降り出す。
トウ頓「援軍、南、間もなく交戦」
袁熙「我らには関係の無いことだが、陳留から来た援軍にとってこの戦場は河川扱いになる」
徐庶「彼らは特技『水軍』を持っていないから、部隊の士気は初期状態でたったの50しかない。
ここらで弱っている曹遵部隊を敗走させて、敵の策略を封じれば」
袁尚「相手はもう策略の鼓舞が使えなくなり、士気を上げられないって訳か!
心得た! 文官の率いる戦意に乏しい兵など、この袁尚が蹴散らしてくれよう!」
手伝「[における戦で、何よりも重要なのが『士気』です。
そもそも[には『訓練度』に相当するパラメータがありません。そういうわけで、兵士の強さはかなりの部分『士気』に依存します。
[における戦いは“敵の士気をいかに下げ、味方の士気をいかに高く保つか”にかかっているといっても過言ではないでしょう
ゆえに、前に説明した『策略』の『鼓舞』は非常に重要なものです。殆どの戦で一回は使うことになると思います」
両軍の援軍が到着する。西の川の北側に援軍出現。
曹遵の混乱が収まる。
袁熙の鼓舞が大成功する。
袁熙が荒地の曹遵へ一斉射撃、成功。
曹操「この距離から撃ってくるとは、遠射か。14000も弩兵を並べられて好き放題撃たれては厄介だな」
徐庶「邪魔はさせないよ。丁度戦法ポイントも余っていたところだ、ちょっと火に巻かれていくといい」
劉曄「くっ……この雨でこれほど大規模な火計を使えるとは」
手伝「[では天候が『豪雨』で無い限り、計戦『烈火』で火をつけられます」
曹操が荒地の袁尚へ槍衾、成功。
トウ頓、袁尚の部隊が曹遵と交戦。
徐庶が砦前の草地に烈火、成功。
劉曄の消火が成功。
566 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 00:35:29 ID:nXhcUYy6
6ターン目
雨が上がる。
賈ク「時間稼ぎなのは分かりきっておるが、放置もできん。昔と比べて火計の威力が下がったとはいえ、
火で壁を作られ、その向こうから矢を撃たれたのではたまったものではない。火を消しに行くぞ」
トウ頓「敵参軍捕捉、攻撃、全滅」
袁尚「今だっ、敵陣に放っておいた間者に命じて、騒ぎを起こさせろ!」
袁熙、北へ逃げる曹遵へ射撃。
曹操、荒地の袁尚へ攪乱、成功。
賈ク、荀攸の消火が成功。
トウ頓、敵参軍曹遵を撃破。
袁尚、劉辟の埋伏を発動。劉辟は混乱へ。
徐庶「だめじゃないか、消しちゃ。皆が火のついていたところに集まってくれたおかげで、
今度は火計にたくさんの部隊を巻き込むことができそうだよ。ひい、ふう、みい……
烈火は成功すると対象部隊の約10%を戦闘不能にする……これで一気に5000ぐらい減ってくれるな」
劉曄「烈火の連発だとっ! 相手はどれだけの知将だというのだ……」
郭図「敵が騒ぎを始めたようじゃ。遠慮はせんでよい、かかれっ」
徐庶、砦前の草地に烈火、成功。曹操、荀攸、曹洪、賈クの陣を巻き込む。
劉曄の消火が成功。
郭図、劉辟の部隊と交戦。
手伝「各部隊には『戦法ポイント』というものを持っています。
これは何もしないと勝手にたまっていくのですが、戦法や計戦を使用すると消費されます。
たまる速さはよく分かりませんが、とりあえず“知力が高ければ高いほど速くたまる”のは確かなようです。
実は『計戦』のひとつ『烈火』は、一回使うだけでかなりの『戦法ポイント』を消費します。
『烈火』の連発なんて、知力90以上でもなかなかできない芸当です」
7ターン目
荀攸、曹洪が火傷。
袁熙「弟よ、負傷兵を砦に寄越せ、治療してやる」
徐庶「別に砦は関係ないんだけどね……それにしても治療の効果は、やっぱり反則に近いものがあるな」
手伝「部隊に行動順が回ってきたとき、できる行動については『移動』『通常攻撃』『戦法』『退却』などがありますが、
『計略』については、まだ何の説明も無かったと思います。
『計略』は、対象となる部隊がいて、部隊の武将がそれに対応する特技を持っていれば、いつでも使えます
。
例えば4ターン目に、徐庶さまが曹遵に偽伝令を送って混乱させたのは、『計略』のひとつ『混乱』ですね。
他に状態異常で『混乱』していたり『足止』を食らっている味方部隊を復帰させる『沈静』も、使用頻度の高い計略です。
袁熙さまは特技の『医術』を持っていらっしゃるので、戦場で兵士を治療できます。
これがなかなか反則的な便利さなんですが、それについては今回は割愛します」
袁熙が袁尚の兵士約5000を治癒。
曹操、賈クの消火が成功。
荀攸、徐庶と交戦。徐庶優勢。
トウ頓、劉辟と交戦。
曹洪、川岸近くまで移動し劉辟を沈静するも失敗。
徐庶「確実に敵軍の士気が落ちているようだね。特に援軍は散々の有様だ。
うちの連中は、白兵戦ではそれなりに戦える武将だから、適当に相手して差し上げて」
袁尚、劉辟と交戦。
徐庶、荀攸と交戦。徐庶優勢。
劉曄の消火が成功。
郭図が劉辟を撃破。
567 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 00:36:36 ID:nXhcUYy6
8ターン目
李厳「助太刀に参ったぞ袁熙殿! こんなに早く槍働きの場がくるとはな!」
袁熙「それを見越していたからこそ、この私があれだけしつこく勧誘したのだ」
曹操「相手は……山岳騎兵と重装歩兵か。これでは水際で撃破しようにも、山を迂回されてしまう」
呂公「ふはははっ! 遅いっ、遅いぞ曹操軍! 上陸してやったぞ!」
袁熙、浅瀬の曹洪へ一斉射撃、成功1600。
曹操、砦の袁熙に攪乱、成功。
李厳、荒地の劉曄に攪乱、失敗。
呂公、賈クと交戦、呂公優勢。
賈ク、袁熙へ射撃。
荀攸、袁熙へ混乱の計略、失敗。
トウ頓、荒地の曹操へ突撃、失敗。
曹洪、荒地の袁尚へ突撃、失敗。
袁尚、京都と交戦。袁尚優勢。
曹操「貴様か、貴様が袁譚軍を動かしているな。袁紹のこせがれにこんないまいましい指揮ができるとは思えん」
徐庶「時が経てば、人は変わるものさ。もう彼を認めたほうがいいんじゃないかね」
徐庶、荒地の曹操へ攪乱。成功1000。
劉曄、呂公と交戦。呂公優勢。
糜竺、李厳と交戦。李厳優勢。
9ターン目
袁熙、トウ頓の兵士約2500を治療。
袁熙「曹操めっ、私はお前に勝つためにここまで来たのだ!」
曹操「ほざけ、こせがれが一人前に生意気な口を叩く!」
曹操、袁熙と交戦。曹操優勢。
李厳、荒地の曹操に攪乱。成功1600。曹操混乱する。
呂公「オツムはよろしいかも知れんが、喧嘩はからきしダメらしいな!」
荀攸「くっ、こんな奴らにいいようにあしらわれるとは!」
呂公、荀攸と交戦。呂公優勢。
賈ク、曹操を沈静する。
京都、トウ頓に射撃。
荀攸、袁尚と交戦。袁尚優勢。
トウ頓、荒地の曹操へ突撃。成功1800
曹洪「ええい野郎め! こっちへ来て勝負しろぉおお!」
郭図「馬鹿か。項羽じゃああるまいし。しかも既に勝負は決まっておろう」
曹洪、郭図へ一騎打ちを申し込む。拒否。
袁尚、荀攸と交戦。袁尚優勢。
徐庶、荒地の曹操へ攪乱。成功1200
劉曄、徐庶と交戦。徐庶優勢。
糜竺、呂公と交戦。呂公優勢。
568 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 00:37:59 ID:nXhcUYy6
10ターン目
袁熙、荀攸を射撃。撃破。
曹操、砦の袁熙へ攪乱。成功1200。袁熙混乱する。
李厳、荒地の曹洪へ攪乱、失敗。
呂公、荒地の糜竺へ奇襲、失敗。
京都、賈ク、袁熙へ射撃。
袁尚「さっきから見ていたが、お前の突撃は本当に成功しないな。本当に熟練が四なのか?」
曹洪「言いたいこと言いやがってぇえええっ!」
トウ頓「手本」
手伝「終わった後でよく見直してみたら、熟練は参でした。参と四では大違いです」
トウ頓、荒地の曹操へ突撃、成功1600
曹洪、荒地の李厳へ突撃、失敗。
袁尚、賈クと交戦。袁尚優勢。
徐庶、荒地の曹操へ攪乱、失敗。
劉曄、袁尚と交戦。袁尚優勢。
郭図、袁熙を沈静。成功。
糜竺、徐庶と交戦。徐庶優勢。
11ターン目
袁熙「そろそろ戦後処理のことを考えてもいいんじゃないか。
できるだけ将を捕らえて曹操軍を弱体化させねば。ただでさえ我らは人手不足なのだ」
徐庶「我らは曹操軍とは最悪の相性なんだが、戦場でひっ捕らえた時は登用しやすいからね。捕虜システムが無いのも大きい」
郭図「もう敵は壊乱状態じゃな。もう少しで逃亡兵もでてくることじゃろう」
袁熙、賈クへ一斉射撃、成功2200
曹操、袁熙へ攪乱、成功800
李厳、京都と交戦、李厳優勢。
呂公、賈クと交戦、呂公優勢。
賈ク、呂公に射撃。
京都、袁熙に射撃。
トウ頓、強行移動して平地の賈クに突撃、失敗。
曹洪、袁熙と交戦。
袁尚、賈クと交戦。
徐庶、平地の糜竺に攪乱。成功、糜竺混乱する。
劉曄、糜竺を沈静する。
郭図、曹洪と交戦する。郭図優勢。
辛評、糜竺と交戦する。辛評優勢。
糜竺、徐庶と交戦する。徐庶優勢。
12ターン目
袁熙、賈クへ射撃。
曹操、郭図へ一騎打ちを申し込む。郭図拒否。
李厳、京都と交戦、李厳優勢。
呂公、糜竺を撃破。
賈ク、袁熙と交戦。賈ク撃破される。
トウ頓、劉曄と交戦。トウ頓優勢。
曹洪「おおう、袁家のおぼっちゃま、その方天画戟はオモチャですかい?
自慢の得物が、てめぇみてぇな軟弱者の手にあると知ったら、草葉の陰で飛将軍が嘆くぜ!」
袁熙「この怪我人が! 黙っておれば生意気な口を叩く! 私は華北の雄袁紹の息子ぞ!
お前のような下賎な輩に後れを取ることがあろうか!」
曹洪、袁熙に一騎打ちを申し込む。袁熙受諾。
569 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 00:39:41 ID:nXhcUYy6
曹洪挑発に乗るが袁熙敗北。袁熙撃破。
袁尚、郭図、呂公混乱する。
徐庶「あーあ、何やってるんだか……これでせっかく捕らえた荀攸と賈クも逃げちゃうし。
総大将が居なくなったということは、もしかして論功行賞も無いのかね?」
手伝「……中の人も、まさか負けるとは思っていなかったようです
一騎打ちについては、プレイ動画を見たほうが分かりやすいと思います……ちょっと地味です。
[ではひとりの武将にひとつの部隊なので、一騎打ちの敗北は部隊の消滅を意味します」
徐庶、郭図と呂公を沈静する。
郭図、袁熙が空けた砦に入る。荒地の曹洪へ攪乱、失敗。
辛評、荒地の劉曄へ奇襲、成功2400
13ターン目
徐庶「指揮は僕が取るよ……もう残党処理みたいなものだけど。おのおの方パパッとやっといて……あ、言うの忘れそうになった。
みんな、曹洪は捕らえられたら捕らえて……曹操? いいよ別に。どうせ爪黄飛電で逃げてしまう。
彼の逃げっぷりの良さは、かつて徐栄や張繍と戦ったときに分かっていることだし」
曹操、荒地の李厳へ攪乱。成功800。李厳混乱する。
呂公、劉曄を撃破。
トウ頓、荒地の曹洪へ突撃、成功2000
曹洪、荒地の袁尚へ突撃、失敗。
徐庶、曹洪と交戦。徐庶優勢。
郭図、荒地の京都へ攪乱、成功1600、京都撃破。
辛評、袁尚を沈静。成功。
李恢、曹操へ攪乱、失敗。
14ターン目
曹操退却。
袁譚軍勝利。
登用:京都、劉曄、糜竺、劉辟
解放:なし
処断:曹遵
手伝「で、自軍で部隊が壊滅したのは袁熙さまだけですか。
それも10000以上も兵士を残しながら敵の無用な挑発に乗って、しかも怪我人に一騎打ちで負けたとか。
まったくもってひどいですよね。フォローするところがありません」
徐庶「まぁまぁ、袁熙殿だって一斉射撃を頑張っていたよ? なんだかんだで結構な確率で成功したし。
流石に曹操部隊との白兵戦では押されていたけど、これは相手が重装歩兵だったから仕方が無い」
鳳宛「劉曄と糜竺を……援軍に持っていかれたのが痛いです……もう……知力や冷静の数値が低い……げふんげふん、
頭脳や……精神にチャレンジされた人は間に合っているんですけどねぇ……?」
徐庶「陸遜殿とやらがこっちに来てくれれば、あるいは陳留、許昌を攻め落とせるかも。
袁熙殿の兄君も、曹操に勝てと言うぐらいなら、それなりの人手を寄越してくれないと」
手伝「というか、いつの間にか劉曄さま曹操軍に帰参してますね。投降したその月の内に離反って」
「官渡に散った者達に、よい土産話ができた。彼らに代わって曹操を打ちのめす所を、わしは見届けたのじゃ」
――『華陽異聞』
―――――――――――――――
策略で『鼓舞』を選ぼうとして、うっかり『抜道』を選んで、部隊が分断されてしまうことってよくありますよね。
570 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 12:15:23 ID:aa14U9ob
今回も面白かったです
7を知ってて8は知らないんですが、軍議・策・計略なんかは7の延長線上で把握できますね
571 :
名無し曰く、:2009/06/01(月) 21:29:52 ID:N/qEVjdf
良リプレイにつきage
572 :
名無し曰く、:2009/06/02(火) 22:36:03 ID:JKHr6Oe9
素晴らしい
このリプレイ見て8買ったからな
ぜひどんどん続けて頂きたい
策略で『鼓舞』を選ぼうとして、うっかり『抜道』を選んで、部隊が分断されてしまうことってよくありますよね
ありすぎて困るw
573 :
名無し曰く、:2009/06/03(水) 20:36:22 ID:u/IXxc6V
策略で抜道を選んだ事がほとんどないから、ちょっとその気持ちはわからないw
574 :
名無し曰く、:2009/06/07(日) 00:05:51 ID:DcpeR730
ニコニコを見るたびにIXが欲しくなり、
このスレを見るたびにVIIとVIIIが欲しくなる俺。
でもXを持っているんだけどね。なんつーか1人死亡か統一したらもうやめておこうかと
かんがえちゃうもんで。
575 :
名無し曰く、:2009/06/11(木) 14:18:10 ID:kHeWv3fL
保守
どうも、袁熙の人です。
今回も頼もしい新メンバーを必死で集めました。後述のデータを見れば分かると思いますが、
袁譚軍の武将は使える使えない以前に、領土に対して頭数が全然足りていないものでして。
まだまだ袁家再興の日は遠そうです。
―――――――――――――――
206年7月(開始から66ヶ月)
6月までの成果
・農村から「銅雀」を入手し、売り払った。
・左慈に金2000を払い、「神眼」を習得した。
・「孫子の兵法書」を呉で購入した。
・三品官に昇格した。
全国の動き
・曹操軍の都督、陳珪が病死した。
・襄陽の孫権軍が劉[王奇]領の上庸に侵攻し、これを占領した。
袁熙「せっかく神の眼を手に入れたことだし、各地の状況の詳細を確認してみようか」
手伝「正直、『諜報』で太守の戦略ポイント1使うのは勿体無いですしね。近所以外の情勢はあまり気にしなくてもやっていけますし。
『諜報』も一般武将であるときならば、何もやることが無いときに使えるのですが」
各勢力のデータ
※※※※※※※※※※※※※※※※※※薊※※※※※※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※┏━袁━━━━━袁━━━┳━━━━袁━━━袁遼東※※
※西涼馬┓※※※上党袁┓晋陽※業β┏━━━┳袁渤海┏━┛北平※※※※※
※※※※┃※弘農※※┃┗━━━━━袁━━┓┗━━━袁平原※※※ ※
※※※※┃※┏曹━┓┃洛陽※※陳留┃※※曹━━━曹┻━┓※
※西平馬┫※┃※※┗曹━━━━┳━曹━━┫濮陽※済南※┃※
※※※※┃※┃長安※┗┓宛┏━曹許昌※※┃※※※┏━曹┛※※
※天水┏馬━曹━━━━曹━┛※┣━曹━━曹小沛※┃北海※※※※※
※※※┃※┏┛※※※※┣━━━曹━┓言焦┃┏━━┛※※※
※武都璋━璋漢中※※※曹新野※汝南┃※※┗曹下丕β※
※※※※※┃上庸※襄陽┃※※※※※┃※※┏┛※※※※
※※フ璋━┻奇━━━━孫━┓※※※┃※※曹広陵※※
※※※┃※※┗┓永安┏┛┏孫江夏※孫寿春┃※※※※
※※※┣━┓※璋━┳孫━┫┗━┓┏┻━━孫┓抹陵※
※※※┃巴璋━┛※┃江陵┃※※┗孫廬江※┃┃※※※
※成都璋━┛※武陵孫※※孫━━━┫※┏━┛┗孫呉※
※※※┣璋建寧※※┣━孫┛柴桑※孫━┛※※┏┛※※
※永昌璋┃※※零陵奇※┃長沙※※翻陽※※※┃※※※
※※※┃┃※※※※┗奇┛※※※※※※※※※孫会稽※
※三江璋┛※※※※桂陽※※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※※※※※※※
曹→曹操 袁→袁譚 馬→馬騰
奇→劉[王奇] 璋→劉璋 孫→孫権にそれぞれ対応
(勢力) (総人口) (総兵力) (武将数) (都市数) (技術LV) (金/兵糧)
曹操 4017700 570267 73 15 6 139329/1440399
孫権 3277200 377391 65 13 5 99204/1027792
袁譚 2146400 218874 24 8 3 76729/512886
劉璋 1526600 217436 28 9 4 35284/407648
劉[王奇] 620800 83411 12 3 3 19665/222376
馬騰 496200 116472 13 3 1 14263/149335
袁譚軍は曹操軍と友好0(敵対)その他の勢力と友好50(中立)
劉璋軍と孫権軍の同盟が残り15ヶ月
577 :
名無し曰く、:2009/06/13(土) 00:44:20 ID:fHfArSAR
手伝「やはり曹操が全てにおいて頭ひとつ飛びぬけていますね。
都市の数は大して伸びていませんが、劉備三兄弟など、旧劉備軍の人材を吸収し厚みが増しています。
しかし対抗馬の孫権もかなりのものです。技術レベル5ということは既に攻城兵器を配備できます。
さらに武将、都市ともに旧劉表軍の面子をかなり取り入れ、劉璋と同盟関係にあります。
その劉璋はというと、先代からの旗本に加え南蛮武将や旧張魯軍をほぼ傘下におさめています。
彼らのみが扱える象や蛮兵はどの程度の戦力にになるのやら。また彼らも攻城兵器を既に扱えます。
劉[王奇]に関しては風前の灯としか言いようがありません。孫権と敵対していますが、
彼らの兵力や人材では孫権に太刀打ちすることは不可能でしょう。
馬騰はリプレイ開始から殆ど動きを見せていません。人材がまったく確保できていないのが痛いですね。
支配する都市も全てが放牧の小規模都市では、経済的に弱体で、せっかくの山岳騎兵も気前よく使えません。
最後に我らが袁譚軍ですが、わたしたちのいる最前線の業βが軍事、経済両面での要ですね。
業βは兵力7万、人口40万を抱える大商業都市です。また陳留から攻め込まれた場合の戦場である官渡、
この間戦場となった濮陽から攻め込まれた場合の戦場である白馬は、いずれも川の関係で攻めるに難く、守るに易い要害。
ただしここを曹操軍に落とされたら、戦術的にも経済的にも、袁譚軍の再起は望めないといって過言ではないでしょう。
袁譚軍のもっとも痛いところは、衝車が使えない所ですね。このせいでこちら側からの攻撃の準備には苦労するでしょう」
鳳宛「主だった武将の行方ですが……史実通りの勢力に仕えていないのが、まず袁譚軍の陸遜さま、徐庶さま、李厳さま、李恢さまといったところ……
他には趙雲、関羽、関平などが曹操軍に仕えております……特に関羽は北海で軍師の任にあり……袁譚軍にとっては無視できない存在です……
孫権軍は……蔡瑁、カイ良といった有力な荊州名士を従えており……また黄忠や文聘といった荊州出身の猛将も配下にいます……」
評定
・トウ頓に命じて、洛陽の周倉に離間の計を仕掛けさせた。
・郭図に命じて、広陵の廖化に離間の計を仕掛けさせた。
・徐庶に命じて、陳留太守の曹洪に埋伏の計を仕掛けさせた。
・劉巴に命じて、陳留の糜芳に埋伏の計を仕掛けさせた。
曹操の金6000の要求を拒否した。
206年7月
徐庶から関羽を紹介してもらう。
兵糧が足りなかったので、陳留と濮陽で少し略奪する。
手伝「だいたい略奪は、成功すれば対象都市の10%ぐらいの物資を奪えます。
ちょっとやったぐらいなら大して悪名にも影響が無いので、嫌がらせ代わりにやってもいいでしょう」
206年10月
9月までの成果
・戦法「落石」の熟練が弐→参になった。
全国の動き
特になし
578 :
名無し曰く、:2009/06/13(土) 00:45:12 ID:fHfArSAR
評定
・陳震、郭図に命じて、洛陽の周倉に離間の計を仕掛ける。
・徐庶に命じて、周倉に内通を約させる。
・劉巴に命じて、周倉を八品官で引き抜く。
手伝「内通を約させたままにしておくと、だいたい自勢力の他の武将が引き抜いてしまうんですよね。
というのも、内通残月がある武将は、登用成功率が100%になっていますので。
これを利用して、無駄に功績の高い武将を低い条件で登用することができます」
袁熙「一品官待遇で引き抜こうとすると、金6000も貢ぐ必要があるのだ。
どう考えてもぼったくりだろう。かといって値切るだけ値切ると官位も低くなってしまう。
文官なら特に問題ない。が、武官で官位が低い武将は少ない兵力しか持てないから、戦場でたいした働きができない。
勢力の状況にもよるが、だいたい四〜五品官ぐらいが丁度いいのではないだろうか」
周倉に関平を紹介してもらう。
徐庶に趙雲を紹介してもらう。
206年11月
徐庶に張飛を紹介してもらう。
周倉に劉備を紹介してもらう。
207年1月
12月までの成果
・農村で「漢書」「博山炉」「漆塗りの鼎」「呂氏鏡」を入手した。
・農村から「青釉穀倉罐」を入手し、売り払った。
手伝「ちょっと掘り出しすぎじゃないですか? 質的にはしけてますけど」
袁熙「このあたりは春秋戦国の時代から、国の都になっている場所だからね。
いろいろと古い文物が埋もれているのだろうよ。ざくざく掘って稼いでやる」
鳳宛「……発掘されるものと……見聞場所は別に関係有りませんが……」
全国の動き
・秣陵の孫権軍が、曹操領の広陵に侵攻し、これを占領した。
評定
・周倉に「博山炉」を授与した。
・袁尚に命じて、兵を11167人徴兵した。
・劉巴に命じて、濮陽の曹彰に埋伏の計を仕掛けさせた。
・徐庶に命じて、濮陽の簡雍に埋伏の計を仕掛けさせた。
濮陽の郭奕の要求を拒否した。
袁買と一緒に散歩した。
徐庶「そういえば、僕の兄弟弟子には、僕より面白い人たちがたくさんいるんだよ。
住所を教えてあげるから、会いに行ってみるといい。ものぐさだから、力になってくるかは微妙だけど」
袁熙「ふむ、徐庶殿がそこまで言うのなら、また襄陽に行ってみようか。
もうあの生意気な劉表一族も、孫家の碧眼児に蹴散らされていることだからな」
陸遜「南の方に行かれるならば、ついでにそれがしの知る男にも会っていっては?
なかなかの剛の者であります。今の我らは、まだまだ人手が足りていないですし」
579 :
名無し曰く、:2009/06/13(土) 00:47:44 ID:fHfArSAR
207年1月
襄陽にて。
小玉「諸葛先生、袁熙様と名乗る方が来られましたよ。諸葛先生ーっ」
諸葛亮「…………」
小玉「え、お会いになられないのですか。すぐそこまで来られてますよ」
諸葛亮「…………」
小玉「はあ、分かりました。袁熙様にはそのようにお伝えします。
あの、まことに申し訳ございませんが、ただいま諸葛先生は留守にしておられます」
袁熙「聞こえているんだが……」
諸葛亮「…………」
小玉「申し訳ありませんが、ただいま諸葛先生は留守にしておられます」
袁熙「いや、さっき明らかに会話してたろう?」
小玉「まことに申し訳ありませんが、ただいま諸葛先生は留守にしておられます」
袁熙「……放火でもしてやろうか」
手伝「やめてください、どこぞの虎髭ならともかく、袁熙さまではキャラに合いません」
ホウ統「ぎゃはは、あの偏屈男に追い返されたか! はるばる華北からご苦労なこった!」
袁熙「……貴殿は、臥龍先生のことをご存知で?」
ホウ統「知っているも何も、俺はあいつと同じ酔狂……違った、水鏡先生の門下生だぜ。
元直(※徐庶の字)から話は聞いていたが、本当にあいつが臥龍だって鵜呑みにしてたのか? とんだお人よしだな!
誰が考えたかは知らんが、うまいことを言うもんだ。確かにあのものぐさ具合は、臥龍ってのがお似合いかも知れん」
手伝「口を開きすらしませんでしたもんね。あれで意思疎通できているなんて、小間使いもすごいですよ」
ホウ統「ところでよ、あんたのところに元直がいるってのは本当なのか? あいつにもしばらく合ってねぇんだよな。
あんたら、華北に帰るなら俺も連れてけ。あと酒と肴もくれよ」
袁熙「な、何だ貴殿は、あつかましいにも程があるぞ」
ホウ統「だってよー、うちの兄弟弟子でまともに禄を食もうなんて考える奴は元直ぐらいしかいないもんでよ。
あいつは器用で、なんでもそこそこにやってのけるし、しかも根性が俗物じみていてなぁ。
だから昔から、あいつはどこかで出世すると思っていて、色々恩を売ってあるんだよ」
手伝(あの徐庶さまを指して“俗物じみている”というなんて……水鏡先生とやらの門下はどんな集団なの?)
ホウ統「俺は孔明(※諸葛亮の字)とは違って畑を耕したくもないさね。いつでも酔っ払って生きていたいわけよ。
それが叶うなら……そうだな、天下を統べる策でも、くれてやろうか?」
諸葛亮、丁奉を見出すも士官を拒否される。
ホウ統を見出し、登用する。
207年2月
小玉「諸葛先生ー、袁熙様と名乗る方がまた来られましたよー。諸葛先生ーっ」
諸葛亮「…………」
小玉「え? 弟を替え玉にしてやっておけ? 分かりました。諸葛均さん、諸葛先生のふりして相手しててくださーい。
もし仕官する羽目になったら、帰ってこなくても構わないそうですよー」
諸葛均「先日は失礼しました。ちょっと昼寝をしていたもので……わたくしが臥龍、諸k」
袁熙「放せーっ! 放せお前らーっ! 私はこいつを焼き殺してやるぞぉおおーーっ!!」
ホウ統「やれやれ、これだからお坊ちゃまは困る……魏延」
魏延「必ず主君の命に逆らう反骨の相、だなんて言われた時は驚いたが、仕えて早々にそれが現実のものになることには、もっと驚いたわ」
王凌を見出すも士官を拒否される。
諸葛亮、丁奉にまた仕官を拒否される。
魏延を見出し、登用する。
580 :
名無し曰く、:2009/06/13(土) 00:51:20 ID:fHfArSAR
207年2月
小玉「諸葛先生ー、袁熙様と名乗る方がまた来られましたよー。諸葛先生ーっ」
諸葛亮「…………」
小玉「え? 弟を替え玉にしてやっておけ? 分かりました。諸葛均さん、諸葛先生のふりして相手しててくださーい。
もし仕官する羽目になったら、帰ってこなくても構わないそうですよー」
諸葛均「先日は失礼しました。ちょっと昼寝をしていたもので……わたくしが臥龍、諸k」
袁熙「放せーっ! 放せお前らーっ! 私はこいつを焼き殺してやるぞぉおおーーっ!!」
徐庶「やれやれ、これだからお坊ちゃまは困る……魏延」
魏延「必ず主君の命に逆らう反骨の相、だなんて言われた時は驚いたが、仕えて早々にそれが現実のものになることには、もっと驚いたわ」
手伝「ところで、徐庶さまはここまでいらっしゃったのに、友人と久闊を叙したりはなさらないのですか?」
徐庶「彼は出ないときは出ないんだよ。それに会おうと会わなかろうと、彼の考えていることは分からないし」
王凌を見出すも士官を拒否される。
諸葛亮、丁奉にまた仕官を拒否される。
魏延を見出し、登用する。
207年3月
徐庶「元気だしなよ。別に死んだわけじゃあるまいし」
ホウ統「やっぱり人の稼いだ金で呑む酒は格別にうまいなおい!」
徐庶「士元(※ホウ統の字)も孔明も相変わらずだね。君が来たおかげで、少しは退屈が紛れそうだよ。
最近は曹操も口先だけになってしまって、欠伸が出そうなんだ」
袁熙「……どうして……どうして私は相手にもしてもらえないんだ……無視っ……無視って……」
丁奉「まぁまぁ、某がいるではありませんか」
魏延「おれは就職先を間違ったかな……」
丁奉を登用する。諸葛亮、王凌にまた仕官を拒否される。
ホウ統、丁奉、魏延、徐庶を招いて宴会をする。
207年4月
3月までの成果
・ホウ統、丁奉、魏延を登用する。
全国の動き
・馬騰と劉璋が18ヶ月の同盟を結んだ。
評定
・「漆塗りの鼎」を丁奉に授与した。
・袁尚を上党へ移動させた。
・徐庶に命じて、済南の劉封に離間の計を仕掛けさせた。
・荀[言甚]に命じて、劉封に内通を約させた。
曹操の要求を拒否した。
手伝「あんまり要求って使えませんよね。殆ど呑まれませんし、逆に要求が呑ませられるような状況だったら、攻め込んだほうが早いって話です」
鳳宛「都督でプレイしているときなどは……故意に他勢力との関係を悪化させる数少ない手段です……」
徐庶「兵力があまって兵糧収支がキツイときなんかは、余剰兵力を押し付けたくなるよね」
581 :
名無し曰く、:2009/06/13(土) 00:52:01 ID:fHfArSAR
207年5月
袁買「うわあぁ、おじちゃん酒くさーい。何でうちにいるの?」
ホウ統「言ったなこのくそガキ、俺はあの太公望、張良の再来と呼ばれたホウ統様だぞ!
お前の親父が、大して使ってもいない頭こすり付けて、頼むから来てくれ、って言われたから来てやったのに、
汝南の袁家は客人のもてなし方がなってない家だっ、分かったら酒持って来い」
袁買「たいこーぼー? ちょーりょー? 何それ?」
ホウ統「だぁかぁらぁ……お前はガキだから特別に教えてやるが、俺はめちゃくちゃ頭がいいんだぞ?
どのくらい頭がいいかっていうと、素の状態で軍師助言成功率が96%もあるんだ。分かったら酒持って来い」
袁買「へぇ、おじちゃん頭いいんだ。じゃあこれを飲んでいくといいよ」
ホウ統「ん……なんだこれは、酒か? ……っっ! なんだこの寒気は」
袁買「あのね、お母さんがね、言ってたんだ。これは“ちりょく”が95以上の人が飲むと“じゅみょう”が縮むんだって。ホントかな?
おじちゃんはたいして“じゅみょう”長くないみたいだから、飲んでみなよ。おじちゃんが死んだら、きっとホントなんだね」
ホウ統「ははっ……ガキめ、俺はそれは呑めねぇぜ。俺は知力98で鬼謀まで持ってら……いや、そんな理由じゃねぇよ。
あんたに髭が生えたら、ちっと一緒に酒を呑んでみたくなっただけだ……ちょっと顔貸せや」
徐庶「君は突撃を覚えていないよね?」
怪しげな老人? により、袁買の突撃が少し開花した。
徐庶から簡雍を紹介してもらった。
徐バク、孫礼を見出すも士官を拒否された。
207年6月
鳳宛の内助の功により、戦法「矢嵐」を習得した。
「六韜」をホウ統に譲った。
207年7月
6月までの成果
・徐庶に戦法「槍衾」を伝授してもらった。
・農村で「六韜」を手に入れた。
・知力が61→62になった。
全国の動き
・袁譚軍の逢紀が病死した。
・漢中の劉璋軍が曹操領の長安へ侵攻し、敗れた。
評定
・徐庶に命じて、長安の趙雲に離間の計を仕掛けさせた。
・ホウ統、劉巴に命じて、洛陽の関平に離間の計を仕掛けさせた。
・丁奉に命じて、陳留の糜芳に埋伏の計を仕掛けさせた。
徐庶「やぁ、袁熙殿。今日は僕の友人を紹介しよう。まだまだ若いが、将来性のある武辺者だよ」
袁熙(徐庶殿……この間の評定で、そこの彼が曹操軍にいられなくなるきっかけを作ったのは私なのだが……)
徐庶から劉封を紹介してもらう。
207年10月
9月までの成果
・魅力が68→69に上がった。
・戦法「落石」の熟練が参→四になった。
・徐庶から戦法「烈火」を伝授してもらった。
・農村から「太平妖術の書」を入手した。
・西涼で「大宛馬」を購入した。
582 :
名無し曰く、:2009/06/13(土) 00:53:19 ID:fHfArSAR
全国の動き
・業βの周倉が曹操軍に寝返る。
手伝「引き抜くだけ引き抜いておいて、あまり仕事を与えていませんでしたもんね」
袁熙「ちいっ、あの黄巾賊あがりめ、私が与えた博山炉を持ち逃げしやがったな。関羽とはえらい引き際の差だ」
手伝「袁熙さまが農地から発掘したものなんですけどね、それ」
評定
・ホウ統に命じて、陳留の荀攸に埋伏の計を仕掛けさせる。
・徐庶に命じて、陳留の曹洪に埋伏の計を仕掛けさせる。
・郭図に命じて、濮陽の胡車児に埋伏の計を仕掛けさせる。
・荀[言甚]に命じて、濮陽の閻柔に埋伏の計を仕掛けさせる。
208年1月
12月までの成果
・宛で「絶影」を購入した。
・武力が60→61に上がった。
全国の動き
・武陵の孫権軍が、劉[王奇]領の零陵に侵攻し、これを占領する。
評定
・劉巴、郭図に命じて、桂陽の廖化に離間の計を仕掛けさせる。
・ホウ統に命じて、廖化に寝返りを約させる。
・徐庶に命じて、陳留の許攸に埋伏の計を仕掛けさせる。
袁買の服を買いに行った。
208年2月
ホウ統「おおくそガキ、何やってんだこんなところで」
袁買「石投げー。こうやって石を投げて仙人にあたるとね、“のうりょく”が上がるかもしれないんだって」
ホウ統「確かにそんな話を聞いたこともあるが、たいがい腰の痛みなんか言い訳にして失敗するんだよなぁ、アレ」
袁買「ふーん。じゃあどうすればうまくいくのかな」
ホウ統「そりゃ、うまくいくまで石投げてぶつけてやればいいんじゃね」
老人「ぎゃあぁああ、痛い痛いやめんかぁーーっ!」
怪しげな老人? により、袁買の勇猛が開花した。
583 :
名無し曰く、:2009/06/13(土) 00:55:19 ID:fHfArSAR
208年4月
3月までの成果
・武力が61→62に上がった。
全国の動き
・零陵の孫権軍が劉[王奇]領の桂陽に侵攻し、これを占領した。劉[王奇]軍は滅亡した。
手伝「とうとう荊州の殆ど(宛と新野は曹操領)が孫権の手に落ちました。これで孫権軍は前線が減りましたよ。
わたしたちが曹操軍に手こずっている間に、孫権軍が躍進を始めるかもしれませんね」
評定
・魏延に命じて、劉[王奇]軍の廖化を引き抜かせる。
・徐庶に命じて、弘農の法正に離間の計を仕掛けさせる。
・ホウ統、陳震に命じて、小沛の臧覇に離間の計を仕掛けさせる。
208年6月
袁買4歳の夏
鳳宛「袁買の将来はきっと……
武力:猛者
知力:賢者
政治:権謀術数の士
魅力:明星
……こんな感じ、でしょうね……」
手伝「今の時点で、全ての能力値が袁熙さまより上ですね。いわゆる特殊タイプその1でしょうか」
袁熙「なんか某リプレイを髣髴とさせるな。袁買って名前は縁起がいいんだろうか」
袁熙はよく農地を視察し、農民に混じって耕作した。
袁熙が農地に現れると、宝物や遺構がたびたび見つかったため、袁熙は「神の眼を持つ」と言われた。
――『袁家別伝』
―――――――――――――――
こんなに素質を開花させるのが上手いなんて、いつも腰痛な老人らしくないですよね。
そして袁買強過ぎ。
584 :
名無し曰く、:2009/06/13(土) 08:10:38 ID:bRsc027B
毎度良リプ乙です
本当に[やりたくなるから困る
585 :
名無し曰く、:2009/06/13(土) 10:33:38 ID:taiIa9cR
息子超人型かー
勇猛も上がったしマスクデータ的にもほぼ最強かも
母親の血が良かったのか突然変異か……
586 :
名無し曰く、:2009/06/13(土) 13:35:44 ID:PF5k1n5p
さすが、陸遜のお下がりの性能は伊達ではないとみえる。
587 :
名無し曰く、:2009/06/22(月) 02:42:40 ID:biri5vRU
保守
588 :
名無し曰く、:2009/06/27(土) 14:48:35 ID:3bdWvy2B
ほ
589 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 01:12:58 ID:/G8/npvj
ウザい
どうも、袁熙の中の人です。
「真に恐ろしいのは、有能な敵より無能な味方」ってのを体感できるのが8です。
―――――――――――――――
208年7月
6月までの成果
武力が63→64に上がった。
現在の袁熙の能力値
武力64+8(方天画戟) 知力62+10(太平妖術の書) 政治68+7(漢書) 魅力69
特技→猛者(方天画戟)威風、耕作、商才、築城、警備、発明、
神眼、医術(傷寒雑病論)弩兵、水軍(孫子の兵法書)神算(太平妖術の書)
戦法→突撃四、槍衾初、火矢参、斉射四、矢嵐初、烈火初、落石四、攪乱四、奇襲初
名声20590 功績20435(三品官) 金2328
名声は、袁譚軍では袁譚をわずかに上回ってトップ。全国では8位。
功績は審配に次ぐ2位。
全国の動き
・業βが豊作に見舞われた。
・法正が寝返った弘農が攻め落とされた。法正は解放された。
評定
・徐庶に命じて、弘農太守の法正に寝返りを約させる。
・丁奉に命じて、法正を引き抜く。
・ホウ統、郭図に命じて、小沛太守の臧覇に離間の計を仕掛けさせる。
208年10月
9月までの成果
特になし
全国の動き
・馬騰と劉璋が30ヶ月の同盟を結んだ。
・劉璋と孫権が39ヶ月の同盟を結んだ。
評定
・徐庶、郭図に命じて小沛太守の臧覇に離間の計を仕掛けさせる。
・荀[言甚]に命じて臧覇に寝返りを約させる。
・魏延に命じて、臧覇を引き抜く。
袁譚領の平原に、済南の曹操軍が侵攻したので援軍として出陣する。
591 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 02:20:51 ID:eS9E90fq
袁譚軍援軍詳細。
袁熙 15500(弩兵)
丁奉 9500 (同上)
徐庶 12500(重歩)
ホウ統11000(同上)
魏延 9500(同上)
劉封 8000(同上)
1〜4ターン目
交戦なし。
5ターン目
雪が降り始める。守備側援軍到着。
曹操軍の鼓舞が成功する。
徐庶「今回は援軍としての参戦だから、戦術も決められず、策略も使えないんだね」
ホウ統「うげぇ、正規軍が貧弱なんてもんじゃねぇな」
袁熙「おい皆のもの、戦場の大体の様子が把握できたようだぞ」
城城wwwwwww○○○○●●●●●●●www
城城wwwwwww○○○○●●●●●●●www
城城wwwww○○○○●●●●●●●wwwww→
城門○○○○○○○○○●●●●●●●wwwww
城城○○○○○○○○○○○○●●●●●●●●●以
城城○○○○○○○○○山山山山○○○○○●●●
城城○○○○○○○山山山山山山山山砦砦砦●●●下
ww○○○○○○○山山山山山山山山砦砦砦●●●
ww○○○○○○○山山山山山山山山山山山●●●略
ww○○○○○○○山山山山山山山山山山山●●●
ww○○○○○○○○○wwwww●●●●●●●
ww○○○○○○○○wwwww●●●●●●●●
袁熙「凡例は前回と一緒だ。○が平地または荒地、●が川、wが草地を指している。
袁譚軍正規軍は城門前に陣取っている。おそらく戦術は『出撃』だろうな」
丁奉「図では省略していますが、曹操軍は東から進軍してくるようです。我が軍は戦場北面、川の沿岸の平地に展開しております」
徐庶「じゃあ僕達だけで、敵軍を水際で迎撃するとしようか。正直、正規軍に参戦されると足を引っ張られそうだからね」
ホウ統「弾除けぐらいにはなってもらいてぇもんだが、下手に敗走されて士気を落とされてもなぁ」
魏延「後はどうやら、援軍として渤海から劉封がくるらしい」
袁譚軍 総大将:辛評 参軍:公孫恭 兵力27000(+66000)3部隊(+6部隊)
曹操軍 総大将:呂虔 参軍:関羽 兵力47204(+59900)5部隊(+5部隊)
袁熙「……敵にはあの関羽が参戦しているのか」
魏延「そういえば、昔は痛めつけられたって話を聞いたな」
徐庶「于禁がいないぶんだけマシだよ。彼は確か済南の太守だった。参戦していてもおかしくなかったはずだ」
ホウ統「敵部隊の数が少ねぇな。ということは個々の部隊に兵力を固めているってことだな。COMにしてはまともな編成じゃねぇか」
袁熙(文醜、顔良、見ていろよ。お前達の雪辱を果たしてやる)
城防御:223
ホウ統「こんなありさまじゃ紙と一緒だなぁおい」
徐庶「敵に衝車を出させてそれを叩く、って手はあんまり使えないだろうね」
592 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 02:21:48 ID:eS9E90fq
袁譚軍正規軍詳細
辛評 14000(弩兵)
公孫恭6500(同上)
呂公 6500(山騎)
曹操軍正規軍詳細(推定)
呂虔 8500(弩兵)
于禁 10000(重騎)
関羽 15500(重歩)
周倉 5900 (同上)
曹操軍援軍詳細(推定)
夏侯徳10300(重騎)
徐晃 12000(同上)
満寵 13100(同上)
劉曄 11700(弩兵)
程イク13100(重歩)
6ターン目
雪が雨に変わる。
索敵範囲に于禁部隊を捕捉。
ホウ統「あ? 于禁がいるぞ? 何で総大将じゃねぇんだよ」
徐庶「……太守を解任されたのかね。まぁいいや、邪魔であることに変わりは無い。
上陸直後を狙って迎撃しといて。何だかその于禁の部隊、妙に部隊が突出しているから」
ホウ統、荒地の于禁に攪乱、成功1200。于禁混乱する。
徐庶、于禁と交戦1700
関羽「北の出の者のくせに、うかうかと水上に出てくるとは。これでも食らえ!」
徐庶「うむむ……僕は穎川の出身なんだけどなぁ」
関羽、徐庶に激流を仕掛ける。成功1200。徐庶混乱する。
魏延、于禁と交戦2000
朱霊、于禁を沈静、失敗。
7ターン目
ホウ統、徐庶を沈静、成功。
徐庶、荒地の于禁へ攪乱、成功1700。
関羽「何ぃ! こんなところに敵軍が居るとは!」
袁熙「そうか、相手は索敵が使えないんだったな」
魏延「弱い弱いぃ! これが曹操の宿将の実力かぁ!?」
関羽、行軍中に袁熙、丁奉と遭遇。一方的に攻撃される。
魏延、于禁を撃破。
劉封、関羽と交戦。関羽優勢。
8ターン目
雨が上がる。
索敵範囲の砦近くの川に劉曄、夏侯徳を捕捉。
593 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 02:22:31 ID:eS9E90fq
辛評「援軍ばかりに戦わせてはおけん! 皆続けー!」
ホウ統(馬鹿っ、山の方に行くなっ、俺達がカバーできないだろうがっ)
袁熙「とにかく関羽を叩け。奴に好き勝手暴れさせては、いくら兵が居ても足りんぞ!」
辛評、関羽へ射撃。
丁奉、湿地の関羽へ一斉射撃、失敗。
袁熙、関羽へ一斉射撃、成功1200
ホウ統、関羽へ攪乱、成功900、関羽混乱する。
徐庶、関羽と交戦1200
魏延、関羽と交戦1400
朱霊、関羽を沈静、失敗。
劉封、関羽と交戦1000
9ターン目
辛評、関羽へ射撃。
劉曄、関羽を沈静、成功。
丁奉、関羽へ一斉射撃、成功900
袁熙、関羽へ一斉射撃、成功1200
ホウ統、関羽へ攪乱、成功900、関羽混乱する。
徐庶、関羽と交戦1200
程イク「しっかりするんじゃ髯殿、わざわざ不利な場所で戦うことはない」
徐庶「山のほうから回りこんできたか……劉曄はともかく、程イクはちょっと厄介だな」
程イク、関羽を沈静、成功。
関羽「随分袋叩きにしてくれたな……これからが反撃の始まりだ」
徐庶「これが、たかだか1000人の兵士の動きだというのかい。やっぱり彼は危険だ――魏延」
魏延「任されたぜ! 全くしぶとい奴だな」
関羽、平地の徐庶へ槍衾、成功1700、徐庶恐慌する。
魏延、関羽と交戦。魏延優勢。
劉封、関羽を撃破。
10ターン目
丁奉、袁熙、徐庶を沈静、失敗。
ホウ統、徐庶を沈静、成功。
徐庶、平地の夏侯徳へ攪乱、失敗。
程イク、山の辛評へ攪乱、成功1500
朱霊、城門へ攻撃11
劉封、夏侯徳へ突撃、成功2000
11ターン目
雪が降り始める。
周倉が川岸近くの荒地の岩罠を踏む。丁奉、ホウ統が巻き込まれる。
ホウ統「くそったれ、馬鹿の相手は疲れるぜまったく」
丁奉「罠を仕掛けているんだったら、最初に言って欲しいものだ。仮にも加勢に来ている軍勢なのだぞ」
594 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 02:23:38 ID:eS9E90fq
辛評が丁奉を沈静、成功。
丁奉がホウ統を沈静、失敗。
袁熙が平地の徐晃へ一斉射撃、失敗。
満寵が周倉を沈静、失敗。
徐晃「邪魔だ邪魔だー! 袁譚軍の弱卒など、蹄鉄にかけて踏み潰してやる!」
徐庶「言うのはなんだけど、本当に貧弱だね。士気45の部隊の突撃食らって、2500人も削られるなんて聞いたことが無いよ」
袁熙「おいおいそんな暢気なこと言っていていいのか。徐晃が城門前に現れたってことは、
曹操軍に山の南を回りこんできた部隊があるってことじゃないか」
徐庶「――魏延」
魏延「調子に乗ってる奴ぁ、ちょっとぶちのめさんとな」
劉封「前線はこちらにお任せを」
徐晃が平地の公孫恭へ突撃、成功2500
夏侯徳、劉封へ突撃、失敗。
ホウ統、自部隊を沈静、成功。
徐庶、平地の夏侯徳へ攪乱、成功1400、夏侯徳混乱する。
程イク、山の辛評へ攪乱、成功1500、辛評混乱する。
朱霊、衝車で城門を攻撃22
劉封、平地の夏侯徳へ突撃、成功2900
周倉、自部隊を沈静、失敗。
12ターン目
雪が雨に変わる。
呂虔、沈静に失敗する。
劉曄、夏侯徳を沈静する、成功。
丁奉、辛評を沈静する、成功。
袁熙「この私の弩兵隊を前にそんな姿を曝すとは、迂闊にも程があるわ!」
ホウ統「調子に乗ってきてないか、アレ」
徐庶「それより、さっきからこっちの総大将が程イクにいいようにやられてばかりなのがまずい……
僕らが敵に横槍を入れてやらないと、あっという間に壊滅してしまうよ」
ホウ統「北側の夏侯徳や周倉を片付けてからでは遅いか?」
徐庶「たぶん。兵士の頭数が多いのはいいけど、将があの有様だからあまり役に立たないものでさ」
袁熙、衝車の朱霊を射撃1800
満寵、山の辛評を奇襲、成功2500
徐晃、公孫恭に突撃、公孫恭撃破。
夏侯徳、平地の劉封へ攪乱、成功1100、劉封混乱する。
ホウ統、劉封を沈静する、成功。
徐庶、夏侯徳と交戦、徐庶優勢。
程イク、山の辛評に奇襲、成功2200、辛評恐慌する。
魏延「そこまでだ山賊め! 者共、得物が当たるもの全て薙ぎ払え!」
徐晃「くそっ、田舎者の癖に小癪な真似を!」
魏延、徐晃に乱撃、成功900×4
劉封、衝車の朱霊と交戦。
周倉、自部隊を沈静、失敗。
朱霊、呂公に埋伏の計、呂公混乱する。
595 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 02:24:56 ID:eS9E90fq
13ターン目
呂虔、辛評に射撃。
丁奉、辛評を沈静、成功。
袁熙「あっという間に兵数を削られおって。弩兵は白兵戦では打たれ弱いというのに」
辛評「……かたじけない、恩に着る」
袁熙、辛評の負傷兵約7000を治療。
満寵、山の辛評に奇襲、成功2200
徐晃「気に入らないが、あの田舎者の馬鹿力はまともに相手できん。
……だが、ここまで城に肉薄しておいてすごすご引き下がるというのもな。もう一暴れしてやろうか」
袁熙「ぬぐわぁぁああっ、落ち着け、落ち着けーっ」
ホウ統「なーにやってんだあのタコ助が! 目ぇ覚めるようにドタマ引っ叩いて来い!」
夏侯徳「そこの将よ、いずれ名のある者t
ホウ統「うるせっ、てめぇはとっとと消えておけってーの!」
徐晃、平地の袁熙に攪乱、成功1600、袁熙混乱する。
夏侯徳、ホウ統に一騎打ち申し込み、ホウ統拒否。
ホウ統、袁熙を沈静、成功。
徐庶、夏侯徳と交戦、徐庶優勢。
程イク、辛評と交戦、程イク優勢。
魏延、徐晃に乱撃、成功900×3、失敗×1
劉封、衝車の朱霊に突撃、成功、朱霊撃破。
周倉、平地の丁奉に突撃、失敗。
14ターン目
辛評、夏侯徳を射撃、撃破。
呂虔、劉曄が辛評を射撃。
程イク「むむぅ、斬っても斬っても兵が減らんような気がするが……まさか」
袁熙「丁奉、満寵や程イク、呂虔が山に陣取っているぞ。今こそ我らの力を見せるときではないか」
丁奉「せっかく辛評殿が山に籠ってボッコボコにされてまで引き付けてくれているのだから、無駄にはできないでしょうな」
辛評「お前ら総大将を何だと思ってる……」
徐庶「君が勝手に前線に出てきたんでしょうが。脆弱な弩兵を率いているにもかかわらず」
丁奉、呂虔を一斉射撃、成功1700
袁熙、辛評の負傷兵約3500を治療。
満寵、辛評と交戦、満寵優勢2000
ホウ統「魏延め、討ち漏らしおったか! とっとと片付けるぞ!」
徐庶「身体を動かすのは嫌いじゃないよ」
魏延「ふはははっ、なかなか軍師殿も手馴れているようで」
ホウ統、荒地の徐晃へ攪乱、失敗。
徐庶、荒地の徐晃へ槍衾、成功3200、徐晃恐慌する。
程イク、山の辛評へ奇襲、成功2000
魏延、徐晃を撃破。
劉封、呂公を沈静、失敗。
周倉、丁奉へ突撃、成功1600
596 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 02:30:15 ID:eS9E90fq
15ターン目
雪が降り始める。
辛評、呂虔を挑発、失敗。
呂虔、劉曄が辛評を射撃。
丁奉、呂虔を一斉射撃、成功1600
袁熙、辛評の負傷兵約3000を治療。
満寵、山の辛評へ奇襲、成功2200
ホウ統、平地の周倉へ攪乱、失敗。
徐庶、呂公を沈静、成功。
程イク、山の辛評を攪乱、成功1500、辛評混乱する。
周倉、平地の丁奉に攪乱、失敗。
16ターン目
雪が雨に変わる。
周倉の足止めが回復する。
呂虔が辛評に一斉射撃、成功1900、辛評撃破。
徐庶「皆落ち着いているな……この程度では僕らは止められないよ」
袁熙「撃ち続けよ。総大将が落ちようと気にするな。どうせ相手の頭も風前の灯だ」
丁奉「残念ながら、前線は弩兵の居る場所ではない。どこかの大将じゃないが、こんなところまでノコノコ出てくるものじゃない」
呂虔「くっ……早く射程範囲から出なければ……」
丁奉、呂虔に一斉射撃、成功1300
袁熙、呂虔に一斉射撃、成功2000
満寵、ホウ統と交戦。
ホウ統「じじいっ、今まで随分山の中で暴れてくれたようじゃないか」
程イク「若造めが、いい度胸をしておるわ。この程仲徳と奇兵でやりあおうとはなっ」
魏延「山を回って敵の退路に先回りだ。ここで敵を徹底的に潰す」
ホウ統、山の程イクに攪乱、失敗。
徐庶、満寵と交戦、徐庶優勢。
程イク、丁奉と交戦、程イク優勢。
魏延、山の程イクに奇襲、失敗。
周倉、平地の徐庶に突撃、成功1000
17ターン目
雨が上がる。
呂虔が丁奉に一斉射撃、失敗。
劉曄「……白馬でもそうだったが……この状況であの者らに白兵戦で挑んでも歯が立たぬ。だが手も足も出ないとは思わぬことだな」
程イク「いい気になりおって、中原を席巻した曹の旗を舐めるな」
ホウ統「御託は後で聞いてやるから、さっさとくたばっとけ!」
劉曄が落石、成功、袁熙が混乱する。
丁奉、袁熙を沈静、失敗。
ホウ統、呂虔と交戦、ホウ統優勢。
徐庶、袁熙を沈静、成功。
程イク、山の袁熙に攪乱、失敗。
徐庶「――魏延」
魏延「ったく、人使いの荒い軍師様だぜ……」
徐庶「つべこべ言わない。これできっと君が一番手柄だよ」
魏延、強行移動して呂虔を撃破。満寵の部隊が混乱する。
劉封、平地の満寵に突撃、成功2600
周倉が丁奉と交戦。
597 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 02:31:20 ID:eS9E90fq
徐庶「これ以降は特筆すべきこともないかな。敗残兵を狩ったようなものだし。
李厳はどこにいったんだろう……彼が正規軍としてこの戦いに参戦できていれば、もっと僕達が楽できたのに」
18ターン目
呂公が満寵と交戦。
劉曄が丁奉に射撃。
丁奉が満寵へ一斉射撃、失敗。
袁熙が徐庶の負傷兵約3000を治療。
ホウ統が山の程イクを攪乱、成功1100、程イク混乱する。
徐庶、程イクと交戦。
魏延、程イクと交戦。
劉封、平地の周倉に突撃、成功1400
周倉、平地の劉封に攪乱、失敗。
19ターン目
呂公が満寵と交戦。
丁奉、平地の満寵へ一斉射撃、成功1500
劉曄、程イクを沈静、成功。
袁熙、満寵を撃破。
ホウ統が山の程イクを攪乱、成功1100、程イク混乱する。
徐庶、程イクと交戦。
魏延、程イクと交戦。
劉封、程イクを撃破。
20ターン目
呂公、周倉と交戦。
劉曄退却。
丁奉、周倉と交戦。
袁熙、周倉を撃破。
袁譚軍勝利。
登用:呂虔、満寵、周倉、朱霊
解放:程イク、徐晃、于禁
処断:なし
手伝「そうそう、例の李厳さんですが、いつの間にか孫権軍に引き抜かれていたそうですよ」
袁熙「何だとっ、あいつは我が袁譚軍でも数少ない猛将だったというのに」
徐庶「忠誠度低いから、取り返してみようか」
208年12月
馬良、馬謖を見出すが無視される。
209年1月
12月までの成果
・長安で「大宛馬」を購入した。
・業βで「戦国策」を購入した。
・武力が64→65に上がった。
・知力が62→63に上がった。
・二品官に昇進した。
手伝「最近アイテムを掘らなくなりましたね」
袁熙「いや、太平妖術の書を発掘して以来、全然出なくなってしまったのだ。少々やり過ぎたかも知れぬ」
手伝「関係有るんですか? そんなこと」
598 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 11:21:40 ID:eS9E90fq
全国の動き
・業βの呂虔が曹操軍に引き抜かれた。
評定
・満寵に「漢書」を授与した。
・徐庶に命じて、孫権領寿春の李厳に寝返りを約させた。
・満寵に命じて、李厳を引き抜かせた。
・李厳に「戦国策」を授与した。
李厳「またよろしくお願いする」
袁熙「孫権軍との友好が少し下がったが、どうせ領土が隣接していないから気にしなくてもいいだろう」
袁買5歳の誕生日。
一緒に小鳥を捕まえる。
徐庶「今分かったことだけど、馬氏の五常は、孫家に仕えてるんだ」
袁熙「あの兄弟めっ、私の勧誘はすげなく断ったくせに、孫権軍の勧誘には素直に応じるのだな」
ホウ統「あいつらは、俺や徐庶みてぇな物好きとは違ぇって」
「私に兵を与えず、戦いにも行かせなかった。だからやめた、孫権に従うのは。ここに居るのか、私を使いこなせる者が」
「正方……君は戦争の前線指揮官として働くのだから、もう少し怠け者になるべきだね」
――『華中話記』
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そろそろ次スレが必要ですかね。
さるさんなんて食らったの久しぶりです。
599 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 12:01:13 ID:FZPpEgnT
お疲れ様ですー
600 :
名無し曰く、:2009/06/28(日) 13:04:09 ID:FZPpEgnT
601 :
名無し曰く、:
韓玄に諫言するW