主人公×ミーティアを応援してみるスレ part4.1

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1初恋の人はお姫様
過去スレ
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ 】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1103901272/l50
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part2】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1108912113/l50
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part3】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1118146268/l50
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part4】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1131562660/
まとめサイト↓
http://www.geocities.jp/eight_meteor/
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃カップル萌えスレのお約束です
┃1.常時sage進行。この板は下からdat落ちすることはありません。
┃2.煽り・荒らしは放置。特に他カプ萌え派を装うヲチ厨に注意!
┃3.他スレで萌えキャラが貶されていても一切無視しましょう。
┃4.SS投稿するときはできるだけトリップをつけてください。
┃5.エロSSや画像をうpする時は注意書きをしてください。
┃  ∧ノ~  21禁以上のエログロ汚物系はピンク鯖で投下してね。
┃ ミ| ・  \
┃ ミ|   ... '_). / 
┗ ミ| (| ゚ヮ゚ノ! / ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   | (ノ 姫.|つ     | オウマサンデモカワイイ
 |~ ̄] ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  ̄\| ̄∧_∧    ∧ ∧
  | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|      (゚\ 8 )   (゚   )
  |  |            |  =====⊂  ∞ヽ==⊂    ヽ======
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ||──(   ノ〜─(   ノ〜─||
                     || ┏━━━━━━━━┓ ||
2名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/05(日) 22:25:07 ID:6Q2l1vbW0
お断りだ
3名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/05(日) 22:25:09 ID:OYsgJsJ8O
2?
4名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/05(日) 22:25:49 ID:l/t2odU00

       俺たち僕たち私たち 純真無垢のDQ公式カプセプテット+
       ネタなんかなくたって いつでもどこでもラブラブしてまーす!
        ̄∨ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄∨ ̄ ̄∨ ̄
        _     +    .    ,ッrュ._    love   ,; =:ー、、     PS2
.   +   ,'´ .__ _ヽ.  _ _ love  .、__〃,べヾヽ__,     〃,;:三三) r:v;‐、         ,
      i /メ))ヘゞ´, -、ヽ   ;'´;.(.Ω)I⊂⊃〕ノ ., ' ,.⌒;ヾ.イ卅゙卅!,.' ⌒.,ヾ.ヽ    ,. -― 、 ´Z,
     (ソゞ(.^ヮ^ノ.川─ー!|   i. jiii^iii゙j」^ヮ^ノ   !. ノノ"ヾ)(.^ヮ^ノ((゙(ヽヾ.〉!   !{X}i!ii'ii〈"ゞゞ
+      K゙ヽY/ス|!(|^ヮ^ノl (_ノ (! ^ヮノゞ干'jス  ,ゞ ,リ^ーノ´゙ミ三ノ`i、゚ー^.)シi | + ヾ(!^ーノヮ゚ノ゙
      U〉-l=ト!m)|ト-チiつ.《 /ミゞづi.=ロ=トJ. とヾゝ-fiづ!ーcE!とRヾ、づi_!.   /゙jっ丕゙>  love?
.  love  ./エ_iイi_〉ソリ゙/iヾi!   ~んノ´~iK,ハ_ハ,〉/.(y)/ノ_i_」〉:/;_ヾ、;,ゝ.ハ:ハ.:ハ   ,ッぐ/;_;ゞ;_,ゝ
       |-/|-| んレ';_!_リゝ + / ノ ハゞ/|-l'     〈_ハ_)V-|=/|=l i|.|_|._|」          +
        ̄  ̄      .  `~^~~´ ̄. ̄          ̄  ̄
5名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/05(日) 22:26:20 ID:92ns5L9c0
行数制限で一部テンプレ省略になってしまってすみません。
今後も主姫萌え!で語りましょう。
6名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/05(日) 22:39:26 ID:rAyzulll0
素早いスレ立て乙です。
保守させていただきます。
7名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/05(日) 23:18:25 ID:bFuVdaxY0
またたってよかった
1乙
8名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/06(月) 00:07:28 ID:c4UOIMPU0
まとめサイトの中の方、落ちてしまったスレログの保管、どうもありがとうございました。
それと>1乙鰈
9名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/06(月) 00:42:27 ID:Yfy5eZex0
うわああ…1さんもまとめサイトの中の人も乙です!

このスレは大切に守っていかなきゃなー。
10名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/06(月) 00:55:31 ID:sySlTjQrO
>>1
乙カレーション
11名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/06(月) 00:57:14 ID:4cq4JGIo0
>1さんお疲れです。
そしてまとめサイトさん、仕事はやーっ(゚□゚*)
12名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/06(月) 02:51:19 ID:dPtlGdSL0
>>1

すんまそ、無知な漏れにご教授を…

>1.常時sage進行。この板は下からdat落ちすることはありません。

上げて保守、って訳でもないって事ですか?
(書き込みしていればとりあえず、って事ですか?)

もうミーたんスレ落としたくない〜
13名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/06(月) 10:35:14 ID:Zca3SlYp0
>12
そゆこと。
今後このスレを守っていこうと思うなら、ひたすら数時間おきに書き込みしていくしかない。
上がっているから落ちない、という訳ではない。
(現に今回、age嵐に遭った後落ちた)

カプスレは色々絡まれやすいので、sage進行が望ましい。
自分もなるべく保守していくつもり。
14名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/06(月) 13:25:31 ID:sySlTjQrO
>>13
トンクス、心得ました
ミーたんスレ保守しますよ
15名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/06(月) 17:21:06 ID:RLNrH9RgO
携帯にも入れたぞ。これで気付いた時に保守するようにするね。
16名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/06(月) 20:17:43 ID:dn7CDymaO
SS来ないかなー。
と保守にかこつけて呟いてみたり。
17名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/07(火) 13:00:55 ID:nWTQGclq0
不安なので保守
18名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/07(火) 13:54:47 ID:CSskggMd0
.∧ノ\
ミ| ・  \
ミ|   ... '_) 
ミ| (| ゚ヮ゚ノ!   保守
 | (ノ 姫.|つ
19名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/07(火) 22:28:37 ID:bfkUt4cz0
>18
この馬姫AA好きだなー。
20名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/08(水) 00:57:58 ID:53LJsLXVO
馬ぐるみかわいいよみーたん
21名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/08(水) 09:29:53 ID:fTeAFzro0
一日の始まりに保守
22名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/08(水) 16:43:01 ID:QdJwrFdZO
ミーたん最強!
23名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/08(水) 20:06:53 ID:mDL6xfxg0
すごい団結力だw二度と落ちる気がしない。
24早春賦 ◆JSHQKXZ7pE :2006/03/08(水) 21:47:48 ID:53LJsLXVO
ある午後のことだった。
外は麗らかに晴れ、暖かな春の日射しが降り注いでいたが、一歩屋内へ入るとひやりとした冷
たい空気に驚かされる。それはトロデーン城、西の塔も例外ではない。その塔の階段をミーティ
ア姫は一人、昇っていた。
本来王女であるミーティア姫が城内とは言え供の一人も連れず歩き回ることはない。侍女たち
を従え、露払いの者が先触れをしながら物々しく移動するのだ。一人で移動することはむしろ
はしたない真似として慎むべきことなのである。
にも拘わらずその時姫がただ一人だったのは他でもない、彼女自身が強く望んだからだった。
一人になりたい、一人にして欲しい、と。自分の行いが礼に外れていることは充分承知してい
た。でも何としても一人になりたかったのである。今、この時だけでも。
歩く姫の頭の中で昼食の席で父王が発した言葉が何度も繰り返されていた。
「そろそろサザンビークとの話を進めるつもりじゃ」
と。サザンビークとの話、それは姫自身の縁談に他ならない。姫がこの世に生を受ける以前か
ら定められていた縁組、国と国との約束である。それは両国国民にとって喜ばしいことだろう。
婚姻という最も強い絆によって両国が結びつくのだから。だがそれはミーティア姫にとっては
呪わしい軛(くびき)も同然だった。心に誰も棲まわせていなければ国家の要請に応えること
も容易かったかもしれない。王族の結婚など、所詮は政略である。正嫡さえ得られれば、王族
の務めさえ果たせば、極端な話、後は何をしても自由なのだから。
だが、そんなことは思いもよらぬ姫にとって、心に抱く俤(おもかげ)を捨て去ることは身を
裂かれるような苦痛を伴うものだった。
(知られてしまう、あの人に…)
ミーティア姫には許嫁者がいる、という事実は城の皆が知っている。だがそれは仮のもの、い
つ覆るか分からない。両国間の情勢が変わって破談になることも多い。だが正式に婚約が整え
ばそれはもう動かし難い事実となる。だからこそそれを進めようという父王の言葉は落雷にも
似た衝撃だった。
25早春賦 ◆JSHQKXZ7pE :2006/03/08(水) 21:49:33 ID:53LJsLXVO
その後、どうやって会話して食事を終えたのか覚えがない。ただ一つ心にあったのは、
(エイトに知られてしまう)
という一点のみだった。食事は王と二人きり、けれども必ず給仕が従っている。この話が出た
ことはその者からあっという間に使用人の間に広まる筈だ。勿論、エイトにも。
(知られたくない、知りたくない!そんな日が来ることなんて。ただ二人、時の外で子供のま
ま仲良しでいたかったのに)
激しい感情に揺さぶられながらもミーティア姫の足取りは変わらなかった。決して表に出して
はならない想いであるが故に、最後まで隠し通すとひっそり決めていたのだから。
だが、塔内を昇り切った途端、姫の足取りは急に乱れた。見張りの兵の詰所であるそこに、他
ならぬエイトがこちらを向いて座っていたのである。
はっと後退って階段から落ちそうになるが、何とか堪えた。恐る恐る彼を見遣ったが、微動だ
にしない。それもその筈、エイトは壁にもたれ掛かり剣を支えにして眠っていたのである。
「エイト?」
その囁きにも全く反応しない。そう言えば昨夜は夜番だった、と姫は思い出した。窓越しにエ
イトの使う槍の穂先が鈍く光っていた、と。
近衛兵であっても不寝番はある。余程疲れているのだろう、とそっと近寄って眠るエイトの顔
を見ながらミーティア姫は思った。
(徹夜なんかしたら、誰だってきっと眠くて眠くて仕方ないわ)
一度、とても面白い本を手に入れた時に夜通し読んでしまい、次の日ずっと眠気と戦わなけれ
ばならなかったことがあった、と思い出して姫の唇から笑みが零れた。そしてエイトが眠って
いることをいいことにじっくり彼の顔を眺めた。
(また背が伸びたのかしら)
ひょろりと伸びた手足を持て余し気味にしている。急に伸びたせいなのか上手く扱えていない
ように見えた。今はきっと、ミーティア姫と同じくらいかもしれない。
姫の身長は十一、十二の頃から伸び始め、一時はエイトよりも高くなってしまった。このまま
では大女になってしまうのではないかと周囲は心配したが、どうやらここ一、二年で頭打ちに
なったようである。
姫もまた、それに安堵していた。何となく、エイトより背が高くなってしまったことに後ろめ
たさを感じていたからである。
26早春賦 ◆JSHQKXZ7pE :2006/03/08(水) 21:51:46 ID:53LJsLXVO
「ふーっ」
急にエイトが深い寝息を立てた。はっと身を退ける。が、再び眠りに落ちたことを確認すると
またしげしげとエイトに見入った。
凛とした眉の辺り、清々しささえ感じさせる生え際、少し伸びた髪が作る翳り、その全てが何
物にも替え難く貴重なもののように思われる。使用人としてこの城で働いてきたのに、時折訪
ねて来る貴族の子弟たちにもひけを取らないどこか気品のある顔立ちと物腰。
(お願い、目を覚まさないで…)
息を潜め、ミーティア姫はエイトの顔をつぶさに観察する。すっきりした鼻梁や、きりりと引
き締まった顎の線を見た後、ふっと口許に眼を遣った時そこから視線を外せなくなってしまっ
た。
普段、庭の散歩に従うエイトの唇はしっかりと引き結ばれ、話し掛けてもせいぜい「はい」と
か「恐れながら…」ぐらいしか言ってくれない。何とかして眉間の間に寄る寂しく、厳めしい
ものを和らげようとしても、礼儀正しく控えているばかり。それが今、唇は無防備に緩んで微
かな寝息が洩れていた。
エイトの寝顔を微笑を湛えて見ていたミーティア姫だったが、ふとある考えが浮かんだ。その
考えはひどく魅力的なものだったが、同時にそれはしてはならないことでもあった。慌てて打
ち消そうとしたが、一度思い付いてしまうともう二度と脳裏から離れてはくれない。一、二歩
退き、頚を振ってみたものの、何の効果ももたらさなかった。
(でも、もし誰も気付かなければ)
そう、エイトにすら。自分一人の心の中に収めておきさえすれば何の問題も起こらない、筈。
そう思った姫はまたそっとエイトの傍に寄った。いつの間にか握り締めていた右手を壁に当て
がい、身をかがめ、一瞬躊躇った後そっと唇を──
(私の心はエイト、あなたのもの…)
が、その途端エイトの眼がぱっと開いたのである。エイトの唇に触れんばかりだったミーティ
ア姫はそのまま動けなくなってしまった。
「あ、あの…」
何とか言い訳を、と思うものの、頭の中は空回りするばかりで何も出てこない。あまつさえエ
イトは真直ぐミーティア姫の眼を見詰めている。その眼からは何の感情も窺えない。
「ご、ごめんなさい!」
きっと怒っている。そう直感的に思った姫は叫ばんばかりに囁くと、ぱっと身を翻して扉を開
け、塔の外へ逃げ出した。
27早春賦 ◆JSHQKXZ7pE :2006/03/08(水) 21:53:15 ID:53LJsLXVO
(何をしようとしていたの、馬鹿な私!エイトが嫌がるかもしれない、ってどうして思い付か
なかったの?ああ、もう嫌!この先どうやってエイトと顔を合わせればいいの?)
扉を開けると冷たい春の風が肌を刺す。その冷ややかさにこれまでの想いは醒めた。
(しなければよかった!あんなこと!)
日射しは春のものであっても、外の景色はまだ冬枯れていた。この温かさに惑わされ、いつの
間にか浮かれていた自分の心が恥ずかしかった。
裾が乱れることも気に留めず、ミーティア姫は自室の方へ走り去って行ったのだった。
           ※          ※          ※
一方その頃、一人取り残されたエイトはまた眼を瞑っていた。今し方起こったことを覚えてい
る気配は全く無い。
(誰か来たのかな…起きなければ…でも眠い…何だかいい匂いがする…)
彼の頭の中はそればかりしかなかったのだった。
                      (終)
28名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/08(水) 22:02:27 ID:53LJsLXVO
いつか書くと決めていた隠しテーマ、やっと書けてほっとしますた。
それでは名無しに戻って保守活動に専念します。
29名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/08(水) 22:09:20 ID:sV6OoxRN0
コンニャロー、萌えてしまったじゃないかwww
30名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/09(木) 03:01:34 ID:Lp1RKu4K0
             ,. - ───- 、
            /::::::,. -─‐‐ 、:::::`ヽ、
           /::::::/ 。oO0Oo。`ヽ、:::::\
            /::/ ,. -────- 、 \:::::',
         /:::| /,. -‐─-‐─-─ 、ヽ、|::::l
         |::::l:/´           ` 、:!::::|
         ||::::| , '⌒ヽ    , '⌒ヽ ',l:::::|
         ||::::|   , - 、     ,. -、  ||:::::|
         ||::::|  l. √}     √:} l   ||::::|
         ||::::|i  ! |じl     |じ:l !  i||:::::|
         ||::::|ヽ ┴┘     └┴  l ||:::::|
         ||::::ト- 、     _      /ー||:::::|
         ||::::|:::::::\.    ̄   /:::::||:::::|
         ||::::|:::::::::::::`i 、 _,. イ::::::::::::::||:::::|
     _    ||::::|:::::::::::::::l`ー─ '´ l:::::::::::::::||:::::|  r 、
     / /,.-、 .||::::|:::_,. 'l     / `ヽ__:::||:::::ト`ヽヽヽ
   / / ∠-、_||::::|'´7 、_` ー '_,,.. /  `|l⊂ミ ヽ Y |
   | | / ∠ニ.||::::|  |   ` ー ´    /   ||/ヽ l | l l

ミーティア恥ずかしいです…。
31名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/09(木) 10:40:59 ID:ax9FVzPh0
今日も保守。みーたんかわいい。
3228:2006/03/09(木) 20:06:09 ID:Jqs5m6BgO
>29
萌えてもらえたのならうれしいです。ありがとうございました。

今夜も保守っと。
週末にかけて気をつけて行かないと…
33名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/09(木) 20:21:23 ID:s06CBJoc0
>>32
乙です。微妙なお年頃のみーたんと平和なエイトに萌えますた!
34名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/10(金) 02:20:17 ID:mu5a39uq0
>>28

てかもいら照れちゃいましたよ…
35名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/10(金) 11:45:05 ID:BIGaGYvl0
>>34
なんで?
36名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/10(金) 15:10:04 ID:xO+tb1PU0
>>35
だってぇ、ミータソがチッスしようとしてるしぃ、
直前エイトが眼開けちゃって、ミータソ大ピンチ!!!!!だし
って皆はこういう場面とかって普通に見れる人です?

もいらはどうしても照れちゃうんですよ…
(大好きなミータソでもあるしなお更、かな)
37名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/10(金) 15:11:47 ID:VreR1s8a0
>>32
うわーGJ!
つかエイト・・・気づいてなかったのかよwww
38名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/10(金) 16:40:47 ID:BIGaGYvl0
>>36
おまいが照れてどうするw

いや、どきどきはするかなー。「ちゅーする?するの?どっち?」みたいな。
この辺りが主姫萌えの醍醐味のような気がする。
3932:2006/03/10(金) 22:50:37 ID:IYRWrpISO
わー、いつの間にかたくさんの感想が!
どうもありがとうございました。

>>34
確かにチュー話は書いていてもこっぱずかしいw
バカップル話でのチューはそうでもないんだが、シリアスなシーンでの
「エイト…」
「ミーティア…」
チュー
みたいなのはものすごく恥ずかしい。
何故なんだ
40名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/11(土) 00:28:29 ID:8ZDFFhbK0
今夜も保守
主姫バンザイ!
41名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/11(土) 07:55:06 ID:NVO8+DeY0
「エイト…」
「ミーティア…」
チュー

(ノ∀`) 
42名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/11(土) 12:07:14 ID:KwgbIfvu0
>>38 マッタクデスw
43名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/11(土) 19:29:18 ID:DR5mG/QtO
くっつきたくてもくっつけないもどかしさ?<主姫
44名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/12(日) 02:16:35 ID:mzKw3d1h0
.∧ノ\
ミ| ・  \
ミ|   ... '_) 
ミ| (| ゚ヮ゚ノ!   保守
 | (ノ 姫.|つ
45名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/12(日) 18:29:34 ID:uHlXMuti0
ホッシュ
46名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/13(月) 01:19:16 ID:SGNWVecrO
おやすみ保守
47名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/13(月) 09:15:08 ID:Eqo1eSEW0
おはよう保守
48名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/13(月) 13:10:13 ID:imdYXmn80
こんにちはハッシュ
49名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/13(月) 19:22:14 ID:rFEkJ0+6O
ミーティア最強!
50バカポーネタ第六弾 ◆JSHQKXZ7pE :2006/03/13(月) 19:52:17 ID:SGNWVecrO
「エイト、あのね」
「どうしたの、ミーティア?」
「うふふ、ミーティアね、とってもいいことを聞いたの」
「何を?」
「あのね、『ぱふぱふ』っていうの」
「ぶっ!」
「あら、どうしたの?」
「いいいいいや、ななな何でもないよ」
「それでね、その『ぱふぱふ』ってとっても気持ちいいんですって」
「そっ、それは気持ちいいけどでもそれってミーティアの言う気持ちいいとはその…」
「えっ、違うの?どう違うの?」
「…その…まあいいや、同じだよ…っていうか大体そんなこと誰に聞いたんだよ」
「ククールさんよ」
「(ククールの野郎!後でギガブレイクの刑決定)それで?」
「それでね、そんなに気持ちがいいのでしたら、ミーティアがエイトに『ぱふぱふ』してあげようと思うの」
「(えええっ!)そっ、その、あまり『ぱふぱふ』って連呼しない方が…」
「えっ、どうして?」
「(どう説明すればいいんだよ)いやそのえと…まあいいか…」
「じゃあそこの椅子に座って」
「えっ?」
「はいっ、座って座って」
「(本当にするのか…っていうかいいのかエイト!どうするエイト!)あの、その」
「じゃあ目隠しするわね」
「(ってことは本当にアレなんだな。っていうかどうして知っているんだよ)…えと」
「リラーックスリラーックス」
「(あの部屋で言われたことと同じだよ…どどどどうしよう)…はあ」
「じゃ、『ぱふぱふ』するわね」
51名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/13(月) 19:53:03 ID:SGNWVecrO
ぷに。
(おっ?!)
ぱふぱふ、ぱふぱふ…
(き、気持ちいい…けどミーティアそんなに…)
…………ピ、ピキー………
「えっ?!」
「あっ、ごめんなさいね、スラリンちゃん、プルッピちゃん。力の加減が分からなくて」
「えええっ、どっ、どうなってるの?!」
「あら、『ぱふぱふ』ってスライムに顔を挟んでもらうことなのでしょう?そうククールさんに聞いたのよ。だからスラリンちゃんとプルッピちゃんに協力してもらって」
「ピキッピキッ♪」
「(ガーン!今にして知る真実)…そ、そうなの…か…」
「…エイト?どうしたの?気持ちいいって聞いていたけれど、本当は違うの?何だかとても具合悪そうよ」
「……大丈夫だよ……気持ちよかったよ……(知らなきゃよかった…)」
                      (おしまい)
52名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/13(月) 19:55:04 ID:0B6uO39e0
>>50-51
イイ!!
53名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/13(月) 19:55:11 ID:SGNWVecrO
本当はシリアスな話を書いてた筈だった…のに何故こんな馬鹿話がorz
ごめんなさい。
54名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/13(月) 22:27:19 ID:XW6Nu7dD0
(おっ?!)
 
この主最高w ククール罪作りだな。
55名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/14(火) 00:13:04 ID:cK5FIznt0
(本当にするのか…っていうかいいのかエイト!どうするエイト!)

どうするって…もう椅子に座ってるやんw
56名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/14(火) 00:51:22 ID:+AeCiEdAO
パフパフキター!!

>>51

…けどミーティアそんなに…

エロエイトキター!!
ミーたんのオパーイの大きさ目測したってか!
57名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/14(火) 09:43:38 ID:EtTsS5fH0
おはよう保守
58名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/14(火) 20:19:11 ID:pKgduv1WO
こんばんは、保守。
59名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/14(火) 21:52:00 ID:rNfnE3oT0
おやすみ保守
6053:2006/03/15(水) 00:02:10 ID:MBlguF2S0
感想どうもありがとうございました。
エイトはもう、なし崩しに椅子に座っているし、オヤジな感想持ってたりするし。

ついでにおまけ。その後日談。

ぱふぱふ、ぱふぱふ…
「まあ、本当に気持ちいいのね、ぱふぱふって」
「だからあまり大きな声で連呼しない方が…」
「どうして?だってスライムで顔を挟むだけなんでしょ?」
「いやだからその…(本当のこと言えるかー!)」
「ピキッピキッ♪」
「こんなに気持ちいいのにどうしてエイトはもうぱふぱふしないの?」
「(言えない…言えないよ…本当のことなんて…)あ、その…ミーティアが気持ちいいならそれでいい、かな…」
61名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/15(水) 02:56:14 ID:cyCi1N0G0


         ||::::|   , - 、     ,. -、  ||:::::|
         ||::::|  l. √}     √:} l   ||::::|
         ||::::|i  ! |じl     |じ:l !  i||:::::|
         ||::::|ヽ ┴┘     └┴  l ||:::::|
62名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/15(水) 09:50:46 ID:z8D5OHkC0
寒い朝はエイトがみーたんの手を温めてあげる…
63名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/15(水) 20:19:34 ID:8ROQLeaFO
いよいよ明日から山場ですな。
できる限りのこと(携帯で気付いた時保守とか)はするけど
どうなるんだか。ハァ。
64名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/15(水) 20:21:13 ID:z70hLJPf0
>>63
自分もPCから保守屋としてガンガルよ・・・
65名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/15(水) 21:29:31 ID:8ROQLeaFO
>64
是非!
つーか夜中はとてもじゃないけど無理だし、いろんな人がいろんな時間帯で保守してもらえると助かる。
日中は携帯から頑張るよ。
おはようからおやすみまで主姫萌え!
66名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/15(水) 22:19:41 ID:MBlguF2S0
早い、早すぎるよ!
昼間圧縮かかったのにもう640以上まで増えてるし!
67名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 00:05:56 ID:xqniWDm50
.∧ノ\
ミ| ・  \
ミ|   ... '_) 
ミ| (| ゚ヮ゚ノ!   みなさん、おやすみなさい!
 | (ノ 姫.|つ


68 ◆meteorU7JI :2006/03/16(木) 00:54:36 ID:/Z0IlL3LO
ミーたんスレ保守!
69名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 03:49:07 ID:KaXpRLZg0
寝る前にホッシュのお祈り
70名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 07:15:33 ID:GR6S3VKNO
「ミーティア…起きて、起きて、…朝だよ」
チュー
71 ◆meteorU7JI :2006/03/16(木) 09:33:08 ID:/Z0IlL3LO
ミーたんスレ保守
72名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 09:39:57 ID:6RTKLpfS0
ほしゅ
73名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 12:24:18 ID:GR6S3VKNO
「好き嫌いしては駄目だよ」
「でも、ミーティア、ニンジンは好きじゃないの…」
「食べないとミーティアにチューしちゃおっかな〜?」
「…(ぱくっ)」
「あっ!(ガーンチューしたかったのに)」
74名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 12:47:01 ID:GNAAf6sd0
そんなオヤジっぽいエイトは嫌だw
75名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 14:10:48 ID:JVZbnjrqO
ネタはないが、保守!
76 ◆meteorU7JI :2006/03/16(木) 16:10:21 ID:/Z0IlL3LO
チッスネタ流行?
77名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 17:02:39 ID:GR6S3VKNO
そう言う訳じゃないんだが、ただ保守とだけ言うのも何か癪でさ。
78名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 19:32:53 ID:GR6S3VKNO
やべ。
保守っとこ。
79名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 19:45:48 ID:JVZbnjrqO
やっぱ今日はこまめに保守カキコしとくべきかな。
80名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 20:39:14 ID:bwgmrT0c0
age
81名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 20:55:53 ID:6RTKLpfS0
ほしゅ
82名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 21:05:39 ID:srl1nBtF0
ちょwww

マメ過ぎ。
83名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/16(木) 22:31:43 ID:xqniWDm50
.∧ノ\
ミ| ・  \
ミ|   ... '_) 
ミ| (| ゚ヮ゚ノ!   保守しますね!
 | (ノ 姫.|つ
84 ◆meteorU7JI :2006/03/17(金) 00:08:20 ID:vV8DAwQhO
ミーたん最強!

>>77
ええ、保守はもちろんの事更に何か書いてあればより一層、ですね。
85名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 00:28:24 ID:VKKrNHt/0
ほしゅ
86好奇心の代償 ◆JSHQKXZ7pE :2006/03/17(金) 00:37:43 ID:rV4kWOjIO
しかしこの馬が本当は人だなんて、誰が信じるだろう。気品のある佇まいに従順そうな様子。
事情を知らない奴が見たらよく躾の行き届いた馬だとしか思わないに違いない。
さて、それにしてもどんなご面相なんだか。普通お姫様と言ったら美人だと相場が決まってい
るように思われているが、その内情はそうでもないことは身を以て知っている。そういえば王
族の血を引いているとか言っていた某公爵家の姫君、確かに顔は可愛かったけど口臭が酷かっ
たな…虫も死に絶えるって、あれは。おまけに気位ばかり高くて最悪だったっけ。
うーん、でもまあ現在の様子から推測する分では悪くはなさそうだな。一国の王女様がおとな
しく馬車を曵いている辺り、本当に従順なのかも知れん。
…とここまで考えた時、ふと横の馬車を曵く馬を人形で想像するとその絵面がいかにもまずい
ことに気付いた。うら若い─エイトと同い年だと言っていたからな─乙女が馬車の…おっと、
これ以上深く考えない方がよさそうだ。
「何にやにやしてるのよ」
おまけに隣のレディに怪しまれてしまった。そうでなくても中々上手く行かないのに、こんな
鼻の下を伸ばしているところなんて見られたらそれこそ一巻の終わりだ。
「それにしてもアスカンタを出てから随分歩いたな。ヤンガスの言っていた街まで結構あるん
じゃないのか?」
素知らぬ顔で話を逸らす。
「ああ。アスカンタからはちょっとあるぜ」
どうやら奴の地元のようだ。土地勘もあるらしい。
「…うーん…そろそろ日も暮れるし、どこか宿を取れればいいんだけど」
地図を睨みながらエイトが言う。
「それでしたら兄貴、そこの丘を越えて湖に出ると小さな宿屋があるんでげすよ」
…オレとエイトで態度があからさまに違うのな。
「うむ、今夜はそこで宿を取ろうぞ」
どう見ても魔物面のトロデ王がそう言って、今夜の宿は決まった。
           ※          ※          ※
87名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 00:39:17 ID:rV4kWOjIO
ヤンガスの言う通り湖畔に小さな宿があった。しっかしまたえらく寂れた場所だな。こんなん
でやっていけるのかね。景色はいいんだからそれをウリにすりゃいいのに。
「あーっ、久々のベッドだわ!」
寝転がったゼシカが嬉しそうに身体を伸ばしている。
「別に野宿だって構わないんだけど、ここのところちゃんとした寝床で寝てないし、こういう
のってほっとするわ」
「…」
「あら、どこ行くの?」
黙って部屋を出ようとしたらゼシカが声を掛けてくる。
「ちょっと、外」
そういう無防備な格好するなっての。相部屋なんだから少しは気を遣えよ。全く、エイトもヤ
ンガスもゼシカのことは眼中にないもんだから増長しやがって…

外に出ると姫様が一人、ぽつんと佇んで願いの丘の彼方へ沈む夕日を眺めていた。珍しいな、
普通エイトがべったりくっついているのに。
「こんばんは」
一応声を掛けてはみたが、やっぱり人とは思えないんだよなあ。「ブルルルル」と鼻を鳴らさ
れ耳だけをこちらに向けている様子はどう見ても馬だ。呪いがかかっているからってこんなに
も人が馬らしくなるもんかね。
とか考えているうち、ふと昔の事を思い出した。修道院に入る前、ドニの領主の館に住んでい
た頃のことを。
オレも一応貴族の生まれだったから、小さいうちから乗馬の稽古をやらされていたんだよな。
専用の子馬なんて与えられていたっけ。馬丁とも仲良くなって色んなことを教えて貰ったな。
馬の耳で感情を読み取る方法とか、正しい蹄鉄の置き方(輪になっている方を下にする)とか。
そういえばその中で結構笑えるのもあったな。馬をニヤニヤさせる方法だっけか。
「馬は変な臭いを嗅ぐと歯を剥き出しにして笑うんですぜ」
ガキんちょだったオレは早速馬小屋の馬全部にちょっと悪くなったワインの臭いを嗅がせて遊
んだんだっけ。
…そうだ、どこまで馬なんだか試してみるか。酸っぱいワインはないが、お誂え向きに一日履
きっぱなしのブーツがあるぞ。これはきっと相当臭うに違いない。
88名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 00:41:05 ID:rV4kWOjIO
思い立ったが吉日、オレは早速靴を脱ぎ始めた。馬は怪訝そうな顔をしてこちらを窺ってはい
るが、逃げる気配はない。
よし、これはいける─と鼻先に靴を差し出そうとしたその時。
「ククール!」
「げっ、エイト!とっ、突然何だよ」
「何だよはこっちの台詞だよ。靴なんか脱いで姫様に何しようとしていたんだ?」
どこかの街で調達してきたのだろう、カラスムギや豆といった飼料の入った袋を地面に置くと
おっかない顔でこちらに向かってくる。
「何ってこれはその…」
これはまずい。魔物と戦う時より厳しい顔をしている。はっきり言って怖い。正直に答えたら
どうなるか考えるのも怖い。
「僕には姫様に靴の臭いを嗅がせようとしているように見えるんだけど?」
「ちっ、違う!誤解だ!」
「じゃあ何だよ、その靴は」
「こっ、これは…」
まずい。奴の手が背中の剣に掛かっている。どうするオレ!どうすんのオレ!
「これはその…そう、そうだ、て、天気予報をしようかと」
オレも必死だ。咄嗟にそんな言葉が出てきてしまった。
「天気予報?」
エイトも明らかに虚を突かれたらしい。きょとんとした顔になった。
「そそそそうだ、天気予報だよ。オレのこのブーツで占うと百発百中でさ、明日の天気をばっ
ちり当てることができるんだぜ」
一度思い付くとすらすら言葉が出てくる。ふん、オレだって伊達に修羅場を潜り抜けてねえ。
「ふーん、天気予報ね…」
が、話していくうちにエイトの眼から表情が消えていった。言葉が終わると同時にひんやりと
した空気がオレの周りに立ち篭める。
「そんなに自信があるんだったら、占ってもらおうか。いや、ククールがわざわざ投げる必要
はないよ。僕がしっかり投げてあげるから」
89名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 00:42:02 ID:rV4kWOjIO
にこやかに言い放つ…けど眼が笑ってない!怖ええ、怖ええよエイト!
「あ、その、それくらいオレが」
言い繕おうとしたけど無駄だった。笑っていない眼でこちらに近付いてきて、あっという間に
靴を分捕られた。
「さー、明日の天気は何かなーっ」
楽しそうな声で力一杯ぶん投げるんじゃねーっ!
「うわーっ、やめろぉぉぉぉ!っつーか火噴いてるって!オレの自慢のブーツが!」
                    (終)

註:フレーメン現象
臭いを感知すると変な顔になる現象。ねこがこれをすることは御存じの方も多いと思いますが、実は馬もします。
これは臭くてそんな顔になるのではなく、実は匂いの中にあるかもしれないフェロモンを感知するための行為らしいです。
動物の鼻は匂いの感知の他、フェロモンの感知の役割も担っているため。
ちなみにヒトはフェロモンを感知する受容体が完全に退化しているため、感知できないだろうと言うのが通説。
90名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 00:48:07 ID:rV4kWOjIO
自治スレ覗いてみたら、とりあえず最大の危機は回避できそうな模様。
でも乱立具合によってはやっぱりこまめに保守していかないとまずそう。
91名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 00:52:38 ID:rV4kWOjIO
あっ、やば。やっぱり危機的状況は変わってなかった。
…明日の朝まで持つかな…
92 ◆meteorU7JI :2006/03/17(金) 02:51:20 ID:vV8DAwQhO
>>86
乙〜

ミーたん保守
93名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 06:40:58 ID:rV4kWOjIO
おはよう保守
94名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 07:52:02 ID:Gi8E2EhIO
さぁ今日も元気に保守するぞ。
95 ◆meteorU7JI :2006/03/17(金) 08:19:13 ID:vV8DAwQhO
ミーたん保守!
96名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 11:18:37 ID:dNbfcBzB0
>っつーか火噴いてるって!
バーニングバード?
97 ◆meteorU7JI :2006/03/17(金) 13:38:58 ID:vV8DAwQhO
ミーたん保守!
98名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 16:33:33 ID:VKKrNHt/0
hoshu
99 ◆meteorU7JI :2006/03/17(金) 16:34:43 ID:vV8DAwQhO
休み時間ミーたん保守!
100名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 17:50:39 ID:Gi8E2EhIO
帰宅したので保守しとく。
101名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 20:26:11 ID:rV4kWOjIO
こっそり保守
102名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/17(金) 22:51:44 ID:PzVbJrQ90
夫婦喧嘩を見てみたい。
103名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/18(土) 00:32:50 ID:MQll4zAl0
おやすみ保守。
明日の朝までありますように。
104 ◆meteorU7JI :2006/03/18(土) 00:33:42 ID:Hv8jYhclO
終電ミーたん保守!

>>102
夫婦喧嘩…いいかも
105名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/18(土) 00:34:40 ID:u6ddmG8U0
あっちとこっちで何かぶりまくってるんだキミらは……。
106名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/18(土) 02:01:09 ID:FHUE0p4e0
明日の朝までって…そんな危機的状況なんかー?!
というわけで保守
107 ◆meteorU7JI :2006/03/18(土) 03:25:02 ID:EeVTmlmR0
保守!!!
108名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/18(土) 07:52:12 ID:Yqod8ghCO
おはようございます、というわけで保守しとく。
109名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/18(土) 09:19:01 ID:SI9Ss+3N0
ほっしゅ!
110名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/18(土) 13:08:07 ID:Yqod8ghCO
こんにちは、というわけで、保守しとこか。
111名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/18(土) 13:22:17 ID:iGwyhHw20
>>89
フレーメン現象を、素でブーメラン現象と読みましたw
だって、エイトがブーメランスキル使った後だったから・・・。
逝ってきます。
112 ◆meteorU7JI :2006/03/18(土) 13:42:44 ID:R5gv/cVR0
ミーたん保守!
113名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/18(土) 17:19:32 ID:dFKBo/f4O
フレーメンとブーメラン…確かに似てるかも
114名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/18(土) 20:55:01 ID:dFKBo/f4O
この二人の夫婦喧嘩の原因って何かな?
いつもラブラブな気がするけど、するとしたら何だろう。
錬金材料で部屋が全く片付かないとか?

みー「お部屋にうしのふんを溜めないで」
115名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/18(土) 23:28:54 ID:MQll4zAl0
     そんな ひどい……!!

     ̄ ̄∨ ̄ ̄∨ ̄ ̄∨ ̄ ̄
  .   _ _     _     r:v;‐、
  . ,'´,. -、ヽ ;'´;.(Ω)ヽ , ' ⌒.,ヾ.ヽ
   川―゚ー!| i. jii^iii^ji! .〈((゙(ヽヾ.〉!
   |!(|TnTノl_ノ (!TnTノ、 i、TnT)シi |
   と)|ト-チiつ⊂{i゙ー)i}つとRヾと)_i_!
   ソリ゙/iヾi!~^</~i゚~ヾ>  .ハ:ハ.:ハ
   んレ';_!_リゝ .//.ハヾゝ  i|.|_|._|」
  .       `~^~~^´
116名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/19(日) 00:26:08 ID:9+HQFXzV0
「エイト、なぜこのスレを保守しようとする?スレの落ち行くままに流されてしまえば楽だろうに」
「いや、この命ある限り守り続けると心に誓ったんだ。だから保守する」
「そんな忠誠なんて、吹けば飛ぶようなもんだろ。もっと自由に生きればいいじゃないか」
「自由か…でも嫌なんだよ」
「何が?」
「またこのスレを…ミーティアを守れないことが」
117名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/19(日) 07:31:07 ID:hX5yc5maO
おはようございます、というわけで保守。ネタがなくてすまんのう。
118名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/19(日) 11:11:59 ID:PrKxzbqR0
保守。だいぶ祭りも沈静化してきた・・・?
119名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/19(日) 17:22:51 ID:Pzpp/SfCO
うーん、タイミングさえよければ一日二回程度でも大丈夫そうなんだけど…
120名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/19(日) 21:43:12 ID:XOk2V2350
問題はそのタイミングのときに、自分が書き込める状況にあるか、他人がちゃんと書き込んでくれるかなんだがな。

この二人はよほどのことがない限り浮気云々でケンカはしそうにない。
調度品をどこに置くか絵をどこに飾るかとかで延々一日じゅう言い合いはしてそうだが。
121名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/20(月) 00:12:51 ID:0VKyEE9O0
「もう二度とあんなことになるのはごめんだ。今度こそ、守り抜いてみせる」
「もう二度とって…大体呪いにかけられたのはお前のせいじゃないだろ」
「もしあの時保守さえしていれば、お守りできた筈だった…DC祭りの時のように。
 だからこそ、守る。このスレを、ミーティアを」
「それで何が得られるっていうんだ。ただ守っているだけだろう?」

「……自己満足、かな」
122名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/20(月) 08:11:16 ID:y1MrKSBo0
hosyu
123名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/20(月) 11:42:21 ID:xpkutEe20
ほしゅ
124名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/20(月) 16:54:42 ID:ky9elr1C0
保守
125名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/20(月) 22:14:03 ID:P544YzO+O
保守〜
126名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/21(火) 00:13:10 ID:DJfA1Qdm0
おおっと、最下層!
127名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/21(火) 08:24:28 ID:80bV7FJUO
おはよう保守
128名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/21(火) 09:34:40 ID:45aEtfe40
最下層記念下記子
129名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/21(火) 13:39:43 ID:jI4pULP1O
祝日記念カキコ
130名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/21(火) 14:55:58 ID:SsQ9pNtX0
ラプソーンを倒し、世界が平和になったある日のこと…

トラペッタ地方、滝の洞窟のほど近くの緑豊かなある場所で。
春の暖かで花の香りの風が吹く草原で、エイトとミーティア姫は互いに優しく微笑みながら
ながら、二人きりの逢瀬をすごしていた。

小川の近くの草原で二人は並んで座り、日向ぼっこ。
姫と二人で互いに顔を見つめあわすと、つい恥ずかしく、エイトはふと草元に目をやり

「姫様、これはセリです、この野草は食べられます!つくしも!わらびも!」
「まあ、たくさん生えていますわ!お父様や城のみんなに持って帰ってあげましょう、エイト。」

無邪気に喜ぶミーティア姫を喜ばせたくて、エイトはたんぽぽを取って、
「姫様、たんぽぽも食べられるって知っていますか?」
「ええ、知っているわ、苦いのだけれどその苦さがいいの。クローバーも美味しいのよ、
れんげ草は花と一緒に食べると蜜が甘くておいしいの、野生のクレソンってとっても
味が強くてびっくりしたわ、からすのえんどうって癖がなくて食べやすいのよ、それから、
野山の草って思ったより色々な味がして、感動したわ!
あ、エイト知ってる?露草もササやチガヤも美味しいの、でも馬酔木を間違って少しだけかじった時は
びっくりしたわ…。ほんの少しだったから、軽症ですんだけれど……
あら、どうしたの、エイト?」

自分より遥かに野草に詳しい姫を見て、少し汗りながらも優しく微笑み、
「姫様とはたとえどんな辛い旅路になっても、ある意味強く生きていけそうだなあ…」
とエイトは思ったのであった…。
131名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/21(火) 14:59:12 ID:SsQ9pNtX0
↑130作者
うわ、書き込むの初めてだったので、省略されてしまいました!
ついでに上げてしまいました!
すいません、アラシみたいで申し訳ありませんm(_ _)m!
もし宜しかったら皆様読んでください!
132名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/21(火) 18:26:35 ID:xMjrfTyJ0
乙です。すごくキャワイイです!
みーたんってお姫様なのに逞しいイメージあるよね〜。
133名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/21(火) 21:13:10 ID:80bV7FJUO
>130
二人ともかわゆいのう〜。
確かにみーたんってお姫様で儚げな感じもあるけど、結構しっかりしてるよね。
134名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/22(水) 09:23:39 ID:RbpN7NIS0
だいぶ落ち着いてきたみたいだね>FF12祭り
それでも一日一回は圧縮がかかる状況は変わっていないんだけど。
135名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/22(水) 14:25:24 ID:MlaJj2Yt0
一応保守しときますね
136名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/22(水) 23:47:55 ID:ykNJKDUb0
心配なので保守
137名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/23(木) 07:53:56 ID:ZGzo54wBO
おはよう保守。
138名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/23(木) 12:04:29 ID:Gl2FUzbsO
昼休み保守
139名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/23(木) 12:07:03 ID:Gl2FUzbsO
夫婦?
140名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/23(木) 12:54:46 ID:Gl2FUzbsO
誤爆orz
141名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/23(木) 22:41:58 ID:7p4dAIFoO
↑ワロスw保守
142名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/23(木) 22:54:07 ID:wKBoWzka0
あぶねぇ、やっぱりまだ油断できん。
ククゼシスレ落ちたっぽい。
ここは抜群のチームワークでFF12の大波を掻い潜っているけど。
143名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/23(木) 23:21:12 ID:7p4dAIFoO
そうそうククゼシスレ落ちたみたいなんだよ。





まだ読んでないのがあったのに・・・(´・ω・`)
愚痴ってスマソ
144名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/23(木) 23:27:12 ID:dxdR0DhW0
ククゼシはどーでもいいな。
カプがどうのこうのというより、
どのSSも面白かった例がないんだ。
カプくさくないものなら読みたいんだけど、
そういうのってあんまり見かけないしね。
145名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/23(木) 23:55:29 ID:wKBoWzka0
ん…ククゼシが読みたいというよりあんなに賑わっていたDQ8関連のスレが
どんどん落ちていくのが寂しいし、また危機感を煽るのよ。
結局残っているのってここを含めて数個にまで減ったってことが。
発売一週間を経てもまだまだ危険な状態なんだなーとね。
146名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/23(木) 23:59:02 ID:dxdR0DhW0
はあ…DQ8関連そんなに減っちゃったのか…。
ここも数少ない貴重なスレになっちゃったんだね。
発売後1年も経てば仕方ないかと思う反面、
やっぱりちょっと寂しいね。

がんがって保守するぞ!
ネタないけど…。
147名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/24(金) 06:57:37 ID:vyFnAEjLO
朝保守
148名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/24(金) 07:53:21 ID:kWQKTB6jO
出勤前保守。
149名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/24(金) 15:09:53 ID:qM8nBxpI0
コーヒータイム保守!
150名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/24(金) 18:12:05 ID:vyFnAEjLO
帰宅時間保守!
151名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/24(金) 19:41:43 ID:DP8oUqosO
夕飯吉野家保守!
152名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/24(金) 22:18:50 ID:vyFnAEjLO
風呂上がり保守!
153名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/24(金) 23:20:02 ID:QojwQgn10
おい、もちつけよw
つーかあんたの生活バレバレじゃんかw
154名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/25(土) 02:02:48 ID:otCOdDynO
保守だけで1000をめざすスレ!
155名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/25(土) 07:53:13 ID:ZE/qA3xfO
春休み初日保守。
156名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/25(土) 17:05:23 ID:gN/EOv5k0
保                                             守
157名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/25(土) 19:32:06 ID:hNsRYTuk0
だんこ保守!
158名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/26(日) 02:47:01 ID:UBZtFXmoO
馬鹿ばかり保守
159名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/26(日) 07:33:25 ID:x/swxvv2O
とにかく保守。
160名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/26(日) 10:57:48 ID:dYJ54w65O
安西先生、保守がしたいです…
161名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/26(日) 16:33:53 ID:2YSjkvpTO
保守代わりにおつまみドゾー

>>24-27の続きです
162primavera ◆JSHQKXZ7pE :2006/03/26(日) 16:35:01 ID:2YSjkvpTO
その日のミーティア姫は明らかに挙動不審だった。
廊下に出る時は辺りを窺い、人影が見えようものなら物陰に隠れようとする。名を呼ばれる度
にびく、と身を震わせ物に怯えたような表情を覗かせる。
余りにおかしいので食事の席でトロデ王が
「何かあったのか?具合でも悪いのか?」
と心配する程であった。
「い、いいえ、あの、何でもありませんわ」
そう答える姫の頬は薄紅に染まる。
「…ふむ。最近忙しかったからの…そうじゃ、今日の午後は勉強を休みにせい。その分少し多
めに散歩したらどうじゃ」
「えっ、あの……はい」
父王の言葉に蚊の鳴くような声で返答すると、姫の頬はますます赤くなってしまった。
「うむ、近衛の方にもそのように通達を出しておくからの。気晴らしするがよいぞ」
           ※          ※          ※
本来なら楽しみな筈だった。散歩の時だけはあまり人目を気にせずエイトと話すことができる
のだから。
だが、昨日のことを思うとミーティア姫の心は晴れない。誰にも知られなければ、と眠るエイ
トに口づけしようとしたところ当の本人が眼を覚ましてしまったのである。あまつさえエイト
に素っ気無く―むしろ怒っているようにさえ見えた―こちらを見返され、恥ずかしくなって逃
げてしまったのだった。
(せめて護衛がエイトでなけれぱ)
でも本当にそれを望んでいるのかどうかミーティア姫自身にも分からなかった。エイトと一緒
にいられるのはほんの一時のこと。この散歩が姫にとって本当に貴重な時間だった。
顔を合わせるのは恥ずかしい、でもこの機会を逃したら一緒にいられるのはいつになるだろう。
そう思うと姫の心は相反する思いに引き裂かれるのだった。

163名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/26(日) 16:36:30 ID:2YSjkvpTO
ついに午後の散歩の時間が来てしまった。エイトがいて欲しいのかいて欲しくないのか分から
ぬまま、部屋を出る。
「護衛仕ります」
扉の前で控えていたのはやはりエイトだった。
「あ、あの…よろしくね」
動揺しているミーティア姫に怪訝そうな顔をしたが、エイトの様子はいつもと変わりない。
「で、では、行きましょうか」
顔を合わせた瞬間跳ね上がったかに思えた心臓がまだ姫の薄い肋骨を打ち鳴らしていたが、何
とか言い切って身を翻す。数歩下がってエイトの靴音が従った。

歩いて行くうち、ミーティア姫は自分一人動揺していることが馬鹿らしく思えてきた。
(覚えていないのかしら)
あんなにぱっちり眼を開けてこちらを見たのに、と疑問に思ったが、エイトはいつもと全く変
わらず淡々としている。
「あの…」
「はい」
聞いてみようかとは思ったものの、上手い言葉が見付からない。下手に突いて薮蛇になったら、
と思うと結局出てきたのは無難な言葉だった。
「…陽射しは、暖かくなってきたけれど、風は冷たいわね」
「はい、そうですね。今日はちょっと風が強いですし」
返答もいつもと全く変わらない。
(やっぱり気付いていなかったのかも)
そう考えると何だかちょっとだけ楽になったような気がした。
「あら」
ふと眼を上げると、どこから飛んで来たのか薄紅色の何かの花びらが一枚、風に舞っていた。
「どこから飛んで来たのかしら」
「城の外でしょうか。庭の花はまだ咲いておりませんから」
エイトも姫の言葉につられるように花びらに眼を遣る。
164名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/26(日) 16:37:47 ID:2YSjkvpTO
と、その時。
「きゃっ!」
一陣の強い風が巻き起こり、咄嗟に姫は眼を閉じた。砂埃が顔に打ちつける。
が、風が止んだことにふと気付いて眼を開くと、エイトが前に立っていた。
「あの…髪に何か」
さりげなく風上に立って姫を庇いながらそう言う。
「あ…」
ミーティア姫は急いで髪に手を遣ったが、分かる筈もない。
「…取りましょうか?」
「ええ、お願い」
エイトの手が伸びて耳の後ろの髪を梳く。地肌に触れることはなかったが、さやさやと揺らさ
れる髪の感触が心地良く、姫は目を閉じた。
「あの…取れました」
無限とも思える一瞬の後、手が離れたことに一抹の寂しさを感じつつ、姫は目を開いた。
「埃かと思ったんですが、花びらでした」
エイトの指先には先程のものであろうか、薄紅の花びらが乗っている。
「ここにおられると埃塗れになってしまわれます。あちらの方がよろしいかと」
エイトの言葉はもっともだった。
「そうね。そちらに行ってみましょうか」
ミーティア姫は頷くと、エイトの指し示す方へ足を向けた。エイトもそれに従う。

だからミーティア姫は気付かなかった。背後でエイトが姫の髪に絡んだ花びらにそっと唇を当
てたことに。
                      (終)
165名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/26(日) 23:32:41 ID:lXMMTU9B0
保守
166名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/27(月) 11:51:49 ID:S7F9qRz+O
保守
167名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/27(月) 20:54:05 ID:6rAbf8+VO
>>162->>164GJ!保守
最後のエイトいいねぇ
168名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/27(月) 21:23:36 ID:HDw2qkN10
ラストにじ〜んときますた。
169名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/27(月) 22:27:38 ID:ve5YTIp/0
最下層保守
170名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/28(火) 07:09:53 ID:+7W4Yr+/0
ageとこ
171名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/28(火) 14:41:56 ID:FH5Q+y1t0
エイト エイト… そこにいるのはエイト?

               , r-‐,―,‐., 、_
             /`ヽ,r'―'-'/  >、
               /、,ゝ‐'´。O 。`ー''、 ヽ
            | l'_,,r‐'´ ̄ ̄`ー-、_l. |
            l r'´  ̄`ー '  ̄`ヽ. l
            l | ,r‐-、  ,ィ―、.| |
            | | rュ、    ,ィ-、 | |
            | lト、!l r!   !_j !j、 |
            | ||ーi  ̄  _,  ̄ /'l |
            | ||::::ヽ、 ー‐ / ::| |
            | ||:::::::;;7ヽ-‐´!、::::::| |
            | ll-/ ヽ_/ _`r'| ト、
           /´| ll l _r‐<r,ニ)´ ./ | |  `ヽ
          l,-、| ll,ヘノュニヽヽ-'_/'`| |, -‐ l
            |'7´| ll. / ゝ、ヽ \   ! !'⌒lヽ|
             | l | r' ! `7、   ヽ-! |  l l
             ! l |,j  `7 | lヽ、_,,ノ`!、|二ニl. l
          | l  'ヽ_,,/ l !  \  ヽ!二ニl. |
          l !   / ,,,,, ! | ,,,,,,, ヽ_/ \ l. |
          |l   /i、   `!     j、   ヽl |
          lヽ_,,ノ|/l `====='´l ヽ、  ノ |
            l   ,r! ,へ ゚ O ゚ _,イ!!ヽ  ̄  l
         l   / /  /`‐r―i´ `、 `、  l |
          | / / / /  ∧  ', ,  ',  ',.  l |
            | / / / /  /  ',  ', ', ', ', ',  l |
         | l /,/ ,/  /   ',  ', ', ', ', ',   l |
          | ! l / /  /    ',  ', ', ', ', '、 l |

172名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/29(水) 00:36:41 ID:XrG5XrAL0
エート…

                      , - '´ ̄ ̄ ̄`ヽ、
                    /           \
                     /                  ヽ
                   /   __   、、    「l} ヽ
                  {_ニ- '´ ̄ ̄ ̄`ヽ、    ヽ  、
                 / /   /7/j/ /\   ヽ  |
                  /  /rイ /  / ∠/! /\   |  !
                  | /l |/ /、  /  , -ェ-レ'|/i/ヽ_  | /
                V i レイr、`/  イr、 }    l/⌒j レ′
                   Vヘゞ'    ゞ'     _,) /_」
                     、"<    ""   r┬' \
                     ヽ、 ‐      /! | ト、|-、
                       ` _--‐  ´   |i/ヽ|   ヽ
                      rく__|       |  /ト、___ム_
                    ,.ィ「!__] _   __〉〈 `丶、` - ゝ
                   rく  iヘ |   入 ` ´ j  >   ` ̄ヽ、
                 /  |  ヽヘ  \ヘ   // |       /7、
  、__,、___       /    ヽ  ヽヘ   ~iヽ/i   |      /7/|
  <      `ヽ    /rァ ,、   \  V!  l 十 i   |      j,7/ !
   \, ---、    ト、  マ\゙ ,、    「^!  i 十 i   |     / /  |
    〈 , - ┴、   | |  ノ  \ ,、    \ニ>、   i   |      レ'     |
    V , --f'′  L__! 」__   ヽ ,、  /  丁 ト、  i   |       |      |
     ヽ , -〈     |ーヘ    | ,、 /    |  | \    |     | \   |
173名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/29(水) 01:06:30 ID:ROMdn5JS0
エート萌え
174名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/29(水) 18:17:41 ID:SWOULjE70
このAAうまく出来てるよね
175名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/29(水) 18:34:37 ID:+2aYsL+Y0
ええ
176名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/29(水) 22:29:20 ID:IHpl1GzM0
AA職人ってすげーよなあ
よくできるもんだ
177名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/30(木) 06:40:00 ID:TpMAW0R50
宿屋に泊まったら、いきなり夢の中にミーティアがドアップで
出て来て怖かった
178名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/30(木) 21:22:58 ID:wGUx5mgv0
保守
179名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/30(木) 22:35:05 ID:aSL1dK3b0
保守
180名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/31(金) 12:00:24 ID:7ykePM+20
>>172
なんか文字化けしてて、エイトの胸元に○で囲まれた「医」っていうのがあるんだが。
お医者さんバッジみたいだよーw
181名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/31(金) 23:46:57 ID:+c894T+n0
保守
182名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/32(土) 00:31:08 ID:QKiEGxlyO
保守
183名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/32(土) 00:35:49 ID:iJXOZYpy0
エイトとペアでいたスポ出てくれないかなぁ みーたん


プレイヤーの意図と違う、多少おかしなこと言っても『天然だから』で済ませられるし
184四月バカップル ◆JSHQKXZ7pE :2006/03/32(土) 09:56:59 ID:P90Pp6xlO
「おはよう、ミーティア」
「おはよう、エイト」
「今日から四月だね。もうすっかり春だよね」
「あら、エイト。どうしたの?今日は三月三十二日よ」
「えっ、そんな日ないよ!カレンダーだってほ…あれ?」
「ちゃんと三月三十二日でしょ?」
「あれ、だって昨日見た時は四月一日って…」
「もう、エイトったら冗談ばかり」
(おかしいな…そんな日あったっけ…でも今年からそうなったのかな…)
                      (終)
185名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/03/32(土) 22:59:25 ID:P90Pp6xlO
〜続き〜
「そっか…三月は三十二日まであったんだ…ずっと知らなかったよ…」
「エイト、何一人で納得しているの?」
「ああ、うん。今までずっと勘違いしてたんだな、ってさ」
「…(どうしましょう、今さら冗談でしたなんて言えないわ…)」
186名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/02(日) 00:17:58 ID:XJLY2GZIO
純真なエイトに萌え
187名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/02(日) 01:12:01 ID:hlqIaHrT0
エイトに萌え萌えキュンキュン
188名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/02(日) 07:50:25 ID:XJLY2GZIO
萌え保守
189名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/02(日) 23:12:58 ID:XJLY2GZIO
キュンキュン保守
190名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/03(月) 09:39:34 ID:7MjmWTNH0
落ちそうなので上げます。
191名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/03(月) 09:40:08 ID:piQr3Kg20
だからおまいは>>1も読めないのかと……。
192名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/04(火) 07:48:02 ID:DQQjDyEpO
一応保守しときますね。
193名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/04(火) 19:36:45 ID:WC8ybfM8O
↑IDがDQだ!
194名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/04(火) 21:03:45 ID:yKLEg6XF0
うろ覚えなんだが、確かトロデーン城が呪われる回想シーンでの
ミーティアの一人称「私」じゃなかったっけ?

でもエイトの前だと童心に戻れるというか、ほんわかして
ミーティアって言っちゃう姫様萌え保守
195名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/04(火) 21:30:49 ID:HeCiys4r0
公の場 私
二人きり ミーティア
196名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/04(火) 21:34:40 ID:FMUygzohO
うん、そう。
封印の間の異変に気付いてトロデに「私も一緒に行きます」みたいなこと言う。
でもEDの部屋ではミーティア連呼w
ちなみに泉でも私と言う時あり。
197名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/05(水) 20:23:56 ID:0V4Td2XdO
借りてプレイしてもう返しちゃったから確認出来ないけど
そうなの?>名前
いつもミーティア言ってる気がしてたよw
198名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/06(木) 07:52:56 ID:SvZfF8ITO
泉でもわりと「私」って言ってたような気がする保守。
199名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/06(木) 23:02:06 ID:if2cinoqO
でもその、なんだ、主人公の前でだけはつい一人称が「ミーティア」になっちゃうってのは
わりと、いやかなり、イイ!かもしれない
200名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/07(金) 21:20:01 ID:mBaGS63Z0
保守ついでにバスの中で思いついた小ネタ投下します。

ふしぎな泉にて
ミ「エイト、あなたの作ったスープが毎日飲みたいです。」
エ「はい。姫様が望むのならばいつでもお作りします。」
ミ「…え、ええ。」

ミ「…ゼシカさん…ミーティアの気持ちはちゃんと
 エイトに伝わっていないのかしら…。」
ゼ「姫様…まず告白の言葉をヤンガスに相談したのが間違っていたと思うわ。」
201名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/08(土) 16:42:01 ID:cfmBOT+JO
ヤンガス…またベタなプロポーズの言葉をw
202名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/08(土) 23:28:13 ID:Th3SCFlkO
何故ヤンガスに聞いたんだよw
203名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/09(日) 02:30:25 ID:vLwEB9JE0
ていうかみーたん、結婚して旦那になっても小間使いの仕事させる気?
204名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/09(日) 15:31:01 ID:u/O9gJdc0
んー
205名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/09(日) 23:36:54 ID:5AXNpuXI0
主姫愛
206エイト:2006/04/10(月) 19:08:31 ID:zb79FIuh0
昨日夜見張り番から帰ったら、ミーティアが部屋中のブラのパッドを総動員して
胸にミチミチ詰め込んで、偽巨乳になっていた。ちなみに普段はAカップ。
やべぇと思い;`;:゙;`(;゚;ж;゚; )こうなりそうになるのを堪えつつ、なおも窓からこっそり
室内を伺っていると、おっぱい星人の俺から日々聞いている巨乳の体験談を再現しだした。
小さいTシャツ着て「ああ〜ん、柄が伸びちゃう」みたいな顔をして見たり
やや猫背で歩いてみたり、肩をもんでみたり。

とうとう堪え切れず「ホポショイ」とかそんな笑い声を小さく発してしまうや否や、
ミーティアがこちらに感づいて、般若の形相に。
部屋の中に力いっぱい引きずり込まれ「いつから見ていた!いつから見ていた!」
と半泣きで馬乗りになられて、今まで俺が履いてた靴下(納豆風味)を口にガン詰めされた。
死ぬかと思った。

その後
「もっとおっぱいおっきい子彼女にすればいいじゃん。はげろ」
「むしろおっぱいと付き合えばいいじゃん。山に帰れ」
「ていうかあんたが豊胸手術しろ」「ちんこもげろ」
などなどいじけて泣かれたので、夜中の一時に豆乳とDHCの豊胸サプリ、コンビニまで買いに行きました。
207名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/10(月) 20:17:52 ID:MvZM3M7nO
みーたんのおっぱいはそんなに小さくないやい。
208名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/11(火) 19:39:40 ID:Cy7l58lr0
保守
209名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/12(水) 07:34:53 ID:tMjpYTnZO
保守しときますね。
210名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/12(水) 21:58:52 ID:epOZURLP0
駆け落ちする時ほんのり頬赤らめるミーティア萌え保守。
…赤らめてる…気がする。
211名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/12(水) 22:53:42 ID:epOZURLP0
どんなにくるしくても
ミーティアがいてくれるから
かてるよ!
                 ハ_ハ  
               ('(゚∀゚∩ かてるよ!
                ヽ  〈 
                 ヽヽ_)

ふしぎな泉以降がこんなかんじでDQ8プレイしてた。
212名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/13(木) 20:44:39 ID:8Oro9EbEO
不思議な泉保守!
213名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/14(金) 01:56:54 ID:YRIADDZP0
>>200
ヤンガスwwww
214名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/14(金) 17:33:33 ID:KH4jh5F70
保守
215名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/15(土) 06:18:11 ID:5Pp9pjIu0
ところでお前ら。
せっかくの休日なんだが、英雄伝説6SCをするかDQ8をするか迷ってる
アドバイスをくれ!
216名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/15(土) 20:31:15 ID:+UIZgZ7xO
>>215結局どっちやってんだ?
217名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/16(日) 22:42:14 ID:zxXs8HrN0
保守
218名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/17(月) 14:49:13 ID:5fSN/rmC0
>>215
英伝6SC。あれ好き。てかこのスレに自分以外に知ってる奴いて驚いた
219名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/17(月) 17:51:08 ID:WwGL5NzS0
保守
220名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/17(月) 22:01:05 ID:e+wKzz7x0
ドラクエ8のヒロインは受け身な(というか受け身にならざるを得ない)ヒロインだが
英伝6のヒロインは超アグレッシブ

ドラクエ8のような王道が好きな方は英伝6をやることを薦める。

というわけで、SSまだー?
221名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/18(火) 21:58:40 ID:6jJZe4/lO
>>215だから結局どっちをやってんだYO!保守
222名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/18(火) 23:40:02 ID:V2ve1bcU0
>>215
DQ8は既にやってるかやってないのか、英雄伝説6のFCは既にやっているのか、それが問題だ。
あとは清楚なお姫様系のヒロインとくっつきたいならDQ8
元気なツインテールのヒロインとくっつきたいなら英雄伝説6

ただどちらもくっつけない方のヒロインが人気出る不思議
DQ8は元気なツインテール、英伝6は清楚な姫様と正反対なのが興味深い
223名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/18(火) 23:40:35 ID:V2ve1bcU0
ごめんあげちゃった
224名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/19(水) 23:05:54 ID:aFMmnDs70
このスレの影響で
『ドラクエ8-II千年王国の礎』と『二人に捧げるRequiem』を
足して2で割った夢を見た。
225名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/20(木) 00:24:30 ID:RBH8ClS50
>224
かなり濃い夢だなw
226名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/20(木) 00:25:48 ID:MNLHZ+sP0
濃いーなw
227名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/20(木) 10:46:47 ID:qggBGOM40
SSコネー
228名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/20(木) 17:23:20 ID:wYLOQq+20
少年ヤンガスと不思議のダンジョンに子ミーティア出た?
229名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/20(木) 22:01:28 ID:/Sj15Ycj0
>>228
きっとエイトも姫もまだ生まれてない悪寒。
230名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/20(木) 23:04:59 ID:Tt8hXQ81O
おつまみドゾー
231祝福の口づけ ◆JSHQKXZ7pE :2006/04/20(木) 23:05:59 ID:Tt8hXQ81O
決戦の時は迫っている。みんな何も言わなかったけど、それをひしひしと感じていた。
隣からチン、と音がした。先を行くエイトが振り返り馬車に近付く。何度も受けた竜神王の試
練。それから手に入れた数々の褒美、その最後の物が剣だった。それを錬金した物が釜の中に
入っている。
           ※          ※          ※ 
「うん、軽くて使いやすい」
剣を貰った後、グルーノさんの家で試しに振ってみたエイトはそんなことを言った。
「へえ、だったらオレにも使えるかもな。ちょっと貸してくれよ」
重い剣の扱いが苦手なククールはあわよくば…と思っていたらしいんだけど、
「ああ、いいよ」
と渡された剣は抜くことが出来なかった。
「あれっ?!」
「ふむ…」
剣を抜こうと苦闘するククールの後ろでグルーノさんが頷いた。
「やはりヒトでは扱えんか」
「え?」
「どういうこと?」
「どういうことでげす?」
私たちは一斉に疑問の声を上げる。
「うむ、今エイトが纏っている竜神族の装備や武器はの、実は人形のまま竜としての力を発揮
するための物なのじゃ。故に只人には扱うことができん。そればかりか無理に武具や防具を扱
えば、内に含まれる竜の力を支えるために生命を削ることになりかねん。
くれぐれも無理に使おうとするでないぞ」
グルーノさんの警告に私たちは顔を見合わせる。そんな中、エイトが一人、青ざめていた。
「…かつて里が人界にあった頃、ヒトと竜の血を引く者がおっての。その者のために作られた
物なんじゃよ。
我々竜神族もかつてラプソーンから手痛い被害を受けておる。奴を倒すためにそれを使うのは
意に適うことじゃ。頼んだぞ、エイト」
「…はい」
肩をぽんと叩かれ、頷いていたけど、エイトの様子は明らかに沈んでいた。

232祝福の口づけ ◆JSHQKXZ7pE :2006/04/20(木) 23:08:03 ID:Tt8hXQ81O
エイトは何も言わなかったけど、心のどこかでその剣を疎んじていたのかも知れない。実戦で
一度も使わずにすぐ錬金釜に入れてしまった。
「兄貴、いいんでがすか?」
とヤンガスが思わず聞き直した程、あっさりと。
「うん、いいんだ。変な物になったって他にもいい武器はあるし」
いつものエイトではなかった。表情もどこかくすんでいたっけ…
           ※          ※          ※ 
そんないきさつもあって、釜から新しい剣を取り出した時もエイトの表情は冴えなかった。
人界と竜神族それぞれの世界で最強の剣を合わせ錬金された剣は、見ているだけでもこちらに
まで力が伝わって来る。
「…ククール、使える?」
でもそう問い掛ける声は震えていた。剣を捌こうとするククールの姿を見る眼も真剣だった。
「…オレには無理だ」
それに気付いてはいたものの、やっぱり使えなかったククールが剣を返した時、はっきりと落
胆したのが分かった。
「兄貴…」
「ああ、うん、いいんだ。何でもないんだ」
気遣うヤンガスに気軽な調子で応え、
「さあ、行こうか」
と先頭に立つ。私も何か言わないと、とは思ったんだけど、頭は空回りするばかりで何も思い
付かない。
でもその時、姫様がエイトの袖をくわえたの。
「姫様、いかがなさいました?」
怪訝そうに問い掛けるエイトの袖を、姫様は一生懸命引いている。
「どうしたのじゃ、姫や。疲れたかの。
…エイト、姫が喉が乾いておるようじゃ。泉へ行け」
トロデ王様が有無も言わさぬ調子で命じる。普段なら
「わがままな王様なんだから」
と思ってそれきりなんだけど、今日はその言葉が有り難かった。
「…はい、畏まりました」
一瞬躊躇ったけど、逆らうことはできなかったらしい、エイトは頷いて呪文を唱え始めた。
           ※          ※          ※ 
233祝福の口づけ ◆JSHQKXZ7pE :2006/04/20(木) 23:09:59 ID:Tt8hXQ81O
泉に着くと待ち兼ねていたかのように姫様が水を飲み始める。あっという間にその姿は光に包
まれ元の人形に戻った。
「いよいよ行かれるのですね」
人に戻っての第一声はそんな言葉だった。珍しいわ、いつもはエイトに向かって話し掛けるこ
とが多いのに。
「私には何もできませんが、せめて祈らせてください。みなさんのご武運を」
「ありがたき幸せにございます」
ククールがささっと前に進み出て一礼する。こういう時ばかり素早いんだから。
「…エイト、新しい剣を持っているのね」
ふと、姫様が背負われた剣に眼を留めた。
「あ…でもこれは」
躊躇うエイトに向かってミーティア姫様が進み出る。
「見せてもらってもいいかしら?」
す、と白くほっそりとした手が差し延べられた。
「えっ、でも、重いですよ。それに僕じゃないと抜くこともできませんし」
しどろもどろで言い訳するエイトににっこりと微笑む。
「じゃあエイトが抜いて。そうすればいいでしょう?」
「…はい。ですがどうかお気をつけて」
エイトは渋々抜いて、恐る恐る姫様に剣を渡した。細身の刀身だったけど、かなり重い筈。で
も姫様は両手で何とか捧げ持った。
「…これが人の世界と竜神族の世界の剣を合わせた剣なのね…」
武骨な抜き身の剣が優しげな姿のミーティア姫様に持たれて互いの存在をより強調する。刃の
輝きが肌に反射していた。
「二つの世界に属する剣なのね。…エイトのように」
ただはらはらと姫様を見守るばかりだったエイトが、はっと顔を上げた。
「エイト、あなたはトロデーンの希望です。あなたの無事と武運を祈っております」
優しくそう語り掛けると、刀身にそっと口づけた。
「ですが、どうか無理はしないで。死んでは駄目。ミーティアは、決して、それを望んではお
りません。
無事で帰って来て。私たちの故郷に一緒に帰りましょう」
切々と語る姫様の言葉を聞くうち、エイトの顔が変わった。眼に光が戻り、表情に力が漲って
いく。
234祝福の口づけ ◆JSHQKXZ7pE :2006/04/20(木) 23:11:28 ID:Tt8hXQ81O
「ありがとうございます、姫様」
その言葉はもう、いつものエイトのものだった。
「きっと勝って帰ります」
力強く言うエイトの前で、姫様の姿がまた光り出した。もう時間切れなのね。
「みなさんを、エイトを、見守っています…」
その言葉を最後に、姫様は再び呪われた馬の姿へ戻っていった。

エイトは黙って泉の湖面を見詰めている。でも前と違って他を拒絶するような雰囲気はない。
「兄貴」
ヤンガスの呼び掛けに振り返った。
「勝とうか」
にっこり笑ってそんなことを言う。まるでちょっとそこまでお散歩に、とでも言うよな気軽さ
で。でもそれでいいのかも。
「当たり前じゃない」
「合点でげす!」
「やってやろうぜ」
口々に答えると互いにがっちり手を握り合う。
「行くぞ!」
四人の眼が一斉に森の彼方を見遥かす。その先にはラプソーンがいる筈。

決戦はもうすぐそこだった。七つのオーブも揃った。後はもう、戦うばかり。
                      (終)
235名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/21(金) 22:53:50 ID:h2VKdduoO
保守
236名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/21(金) 23:33:49 ID:8dPl3FoO0
おまいら!
千一夜のSS読んだ?
237名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/22(土) 00:12:57 ID:h9hZ7XXI0
保守
238名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/22(土) 02:35:05 ID:V6AG5uhM0
◆JSHQKXZ7pEさん、GJです!
239名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/22(土) 03:34:04 ID:a00vLKm1O
>>236
あれはこっち向けだと思った
240名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/22(土) 16:09:41 ID:TKJTJwmb0
>>232-234
GJ!!ミーたんの激励テラモエス(*´∀`*)

ところで、本日はミーティア姫が最萌トーナメント出馬です。応援しましょう!!

.∧ノ\
ミ| ・  \
ミ|   ... '_) 
ミ| (| ゚ヮ゚ノ!   応援・支援、お願いしますね!
 | (ノ 姫.|つ

コード発行所
http://saimoecode.sakura.ne.jp/RPG/
↑でコードを取得後、

RPG最萌トーナメント投票スレ Round17
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/vote/1145541044/
↑に、取得したコードナンバーと
<<ミーティア@ドラゴンクエスト8>>  と書き込んでください。
ミーたんについて一言あるともっとイイ!です。

ちょっと厳しい状況みたいなので、よろしくお願いします。
241230:2006/04/22(土) 22:00:00 ID:LcLLt9wkO
感想どうもありがとうございました。

そして後から見つけた痛恨のミス!みーたんから剣を返してもらうシーン、書き忘れてました。
…すみません、今後も精進いたします。
242名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/22(土) 22:11:10 ID:GoOpH11i0
>>241
乙でした!
◆JSHQKXZ7pEさんの二人は、真EDが前提の二人だったなぁ
と改めて思い出したりして。
243名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/22(土) 22:11:26 ID:S1Ugu/nL0
>>236
さっき読んだ。爽やかに感動した。
244名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/22(土) 22:33:26 ID:GoOpH11i0
うう、泣いてきたよ…。
いつもの小ネタもすごく (・∀・)イイ けど悲しいお話もGJでした。

245 ◆nefbuGknog :2006/04/23(日) 00:55:59 ID:bww/3WKG0
千一夜のSSへの感想、ありがとうございます。
お読みいただいた方にはお分かりのとおり、姫が死んでしまう場面がありますので、
カプスレに死にネタはまずかろうと思いこちらへの投下は遠慮させていただきました。
万が一でも荒れる元になるのは本位ではありませんので。



そしてまたしても小ネタです。ネタの神様好調です。


246小ネタ9 ◆nefbuGknog :2006/04/23(日) 00:57:18 ID:bww/3WKG0
 あれ?なんだこりゃ、リボン?
 ちょいとすりきれちゃいるが上物だな。長い間放置されてた感じでもないし。
 闇の神殿に出入りしたのはドルマゲス除けば俺たちだけ、となると。
「ゼシカ、リボン落としたぞ。気をつけろよ」
「ありがと……あらこれ、あたしのじゃないわよ?」
 それじゃなんでこんなとこに……って、こら!ひったくるなよ!らしくねーな。
 しかしそれじゃそれエイトの?なんだってリボンなんて……
 ははーん。なるほどねぇ。
「勝利の女神の祝福ってやつ?」
「………」
 あたりだな。おーお、真っ赤でやんの。
「女神の祝福ってそりゃなんでがすか?」
「しらねーの?戦いの前に愛する御婦人の身につけてるものをいただくのさ。
 あなたのために勝利を捧げます、ってね」
「へー、御利益があるんでがすかねぇ?」
「愛は人を強くするのさ。姫さんみたいな美人のためならドルマゲスだろうがいちころってもんだ。なあエイト?」
 エイトのやつ、耳まで赤いぜ。
「あーあ、俺もなんかねだっときゃよかったかな。」
 ゼシカは期待薄としても、エリーもマリアンもクレアもサラもこういうの好きだからなぁ。
「リボンにスカーフに、服の袖に、もっと親密になってガーターベルトでも……」
 いやエイトくんは純情ですねー、首の辺りまでピンク……ん?ピンクのオーラ?
「姫のガーターベルトが……なんだって?」
 いや誤解ですエイトさん姫さんにねだるとかそういう話じゃないですだからライデインはやめ……うわーーっ!!
247 ◆nefbuGknog :2006/04/23(日) 00:58:24 ID:bww/3WKG0
◆JSHQKXZ7pEさんの「祝福の口づけ」に触発されて浮かんだネタです。
……なのになんでお笑いになるんだろーか。
一応これは小ネタ7の前日談ということで。
相変わらずエイトさん容赦なしwww
248名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/23(日) 09:15:29 ID:9UnT9/Cg0
姫のためにと闇の遺跡にぶっこんで、調子に乗ったら
ドルマゲストリオにあっさり敗北した事思い出したよ。
俺かっこわりー!!

感情移入しまくってたからマジ凹んだ。
チラシの裏スマソ
249名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/23(日) 23:46:28 ID:zwb6sVLb0
>ピンクのオーラ
ここで激しくワロタ。

うちのエイトはみーたんの部屋から見つけてしまったガーターベルトを最後まで
後生大事に持っていましたとも。ええ。
250名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/24(月) 19:33:59 ID:T2k5u+sB0
保守
251名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/25(火) 13:10:38 ID:NKQIyVCu0
保守
252名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/25(火) 17:42:17 ID:xkEKtOsN0
hosyu
253名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/26(水) 20:46:37 ID:Da+tXKFy0
ところで、個人的にはエイト=近衛兵よりエイト=小間使いの印象が強いんだよねw
チラシの裏保守
254名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/27(木) 00:11:08 ID:EObyThIe0
近衛兵に昇進しても厨房のおばちゃんに
「人手が足りないから手伝っとくれ!」
と言われて芋の皮剥きしちゃってたりしてなw
255名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/27(木) 12:42:59 ID:0IenUKfL0
そこに姫様がやってきて「やってみてもいいかしら?」
怪我をさせちゃいけないと必死で止めるエイトとおばちゃん。
256名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/27(木) 22:12:25 ID:tW/4UzJE0
うさぎリンゴやら、にんじん紅葉型に切ったりすると
ミーティアが喜んでくれるので張り切っていたら、いつのまにか
大根の皮を向こう側が透けて見えるくらい薄く切れるようになっていたエイト。
257名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/28(金) 23:28:06 ID:4vDWZcVB0
保守
258名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/29(土) 20:29:02 ID:Tpyv/WBe0
I wanna be a EIGHT STAR
君のきっと呪いを解いてあげるからね
ギガスラッシュEIGHT STAR
両手広げ魔法をかけてあげよう 君だけに

姫と出会えた喜びと 呪われた日の悲しさの 両方を手に兵士は走り出す
空は飛べるよ神鳥だから 我が道を逝く僕だけど
ミーティアに微笑みを与えられたなら
初めて街に着いた その瞬間に 王様が僕に下した使命はマスター探し

I wanna be a EIGHT STAR
君のきっと呪いを解いてあげるからね
ギガスラッシュEIGHT STAR
両手広げ魔法をかけてあげよう 君だけに
259名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/30(日) 13:57:15 ID:7Ypz3id80
>>258
ちょwなにこの青春全開な詩はw
元ネタとかあるのかね。

それにしても一ヶ月くらい前には落とさないために一致団結して(?)書き込みがあったのに
今ではすっかり人が減ったな・・・。
260名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/30(日) 19:35:12 ID:p5/e+MuA0
>>269
元ネタ VIP STAR
元ネタの元ネタ POP STAR
261名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/30(日) 19:36:20 ID:p5/e+MuA0
レスアンカーミスった
>>260>>259へのレス。

職人さんカモン!!
262名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/04/30(日) 23:33:15 ID:3XVHD/cS0
職人さんもお休みで遊びに行ってるんだよきっと。



そしてエイトとみーたんもGWは二人で(ry
263名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/01(月) 00:40:07 ID:8vbRfsqZO
GWは暦通りのため遊びに行き難い人がここに…
プチネタ置いて行きます。
264林檎の下に ◆JSHQKXZ7pE :2006/05/01(月) 00:41:42 ID:8vbRfsqZO
扉を開けるとそこは一面の銀世界でした。
「わあっ」
「まあっ」
エイトとミーティア姫が思わず声を上げたのも無理はありません。城のすぐ隣、王宮の果樹園
では林檎の花が盛りを向かえていました。真っ白な地に薄紅の絞りの入った花は、遠くから見
るとまるで雪のように見えます。
「雪みたい!ミーティア、本で読んだことあるわ。白くて冷たくてお日様に当たるときらきら
するんですって」
姫が言ったように、一面の林檎の樹が花をつけ、風が吹く吹かないに関わらずはらはらと散っ
ている様は本物の雪のようでした。緑の草原に花びらが散り敷いて白く染まっています。
「お城のすぐ側にこんなところがあるなんて、知らなかったわ」
姫は嬉しそうに辺りを見回しています。
「うん、そうだね。…」
が、どうしたことか、エイトの顔色は冴えません。ミーティア姫の言葉に頷いたものの、ふと
目を眇めて何かを考えているようでした。
「エイト?」
どうやら姫も気付いたようです。エイトがはっと我に返った時、目の前にあったのはミーティ
ア姫の心配そうな顔でした。
「どうしたの?具合悪いの?」
「ううん、何でもないよ。ただちょっと…」
「ちょっと?」
「ちょっと、見たことがあったかな、って思って」
「そうなの…」
考え込むエイトにつられてミーティア姫も深刻そうな顔になりました。
「あっ、でもやっぱり違うかも。だってここに来たの初めてだし」
姫が心配していることに気付き、エイトは慌てて明るい声を上げました。ミーティア姫が悲し
そうにしている様子を見たくありませんでしたから…
265名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/01(月) 00:43:21 ID:8vbRfsqZO
「あっ、あの樹」
とその時、エイトの目が何かを捉えました。
「えっ、なあに?」
何を見付けたのかときょろきょろとあちこちを見回す姫を置いて、エイトは駆け出しました。
「この樹、馬っぽくない?」
指差す先にある林檎の樹は横に枝が出ていて、確かに馬の背のように見えなくもありません。
「あっ、そうかも。お馬さんみたいかも」
手を叩く姫に手を振って、エイトはひらりと枝に跨がりました。
「名前は『黒き疾風号』だ!はいどーっ!」
「まあ」
その言葉に姫はくすっと笑い声を漏らしました。『黒き疾風号』は父トロデ王の馬の名前だっ
たのです。厩舎で一番、いえ、トロデーン一の名馬と言っても過言ではないでしょう。引き締
まった体格の、青毛の美しいそれは脚の速い賢い馬でした。エイトは厩舎で馬の世話をする時
に見て憧れていたのです。
「ミーティアも乗りたいわ」
姫は騎乗の真似事をするエイトの側に駆け寄りました。
「だめだよ、ミーティアはスカートじゃないか」
「いいもの、誰もいないもの」
止めるエイトをにそう言い切って枝によじ登ろうとします。
「だめだって。ほら、ドレスが汚れちゃうよ」
エイトは気が気ではありません。ドレスが汚れるからと言うよりはスカートの裾からペチコー
トとドロワーズ*が見えてしまったからでした。
「大丈夫よ」
「大丈夫じゃないよ。ほら、僕の前に横座りして。いつもそうやって乗ってるじゃないか」
はらはらしながらミーティア姫を枝に引き上げ、自分の前に座らせます。
「絶対エイトみたいに乗った方が駆け足や速足*しても怖くないのに」
口を尖らせると、エイトが笑った気配がしました。
「そんな必要ないじゃないか。馬車に乗る方が多いでしょ?」
「だって馬車はいっぱい人を連れて行かなきゃいけないんですもの。お馬さんだったら一人で
行きたいところに行けるわ」
「ミーティア一人じゃ馬の世話なんてできないよ」
一生懸命言い募る姫にそう言うと、途端に困ったような顔になりました。
266名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/01(月) 00:46:40 ID:8vbRfsqZO
「お、覚えるもの。だから…」
話しているうち、やっぱり自分一人では馬の世話はできそうにないことに気付き、声が小さく
なりました。
「じゃあさ、僕も一緒に行くよ。こうやって前に乗せて。そうすれば大丈夫でしょ?」
「ほんと?」
「うん」
エイトがそう言ってくれたので、姫の顔はぱっと輝きました。
「ありがとう、エイトと一緒だったらどこまでも平気だわ!
約束よ、一緒に行くって」
「うん、約束だよ」
二人は顔を見合わせ指切りしました。

果樹園に子供たちの明るい笑い声が響いています。
「どこ行くの」
「うーんとね、ゴルドの女神像様が見たいの」
そんな会話が聞こえてきます。
暖かな春の日差しが果樹園を包み込んでいました。いつまでもこの春が続くかのように。
                     (終)

ドロワーズ*
女性用の下着の一種。長ズボンのような形をしている。

駆け足・速足*
馬の歩き方。並足→速足→駆け足の順に速くなる。
267名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/01(月) 21:07:32 ID:Z9U/iMVH0
保守
268名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/01(月) 22:02:19 ID:SPoX60VI0
かわいいv
今日のお天気みたいにあったかくて、和みました。
269名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/01(月) 22:47:01 ID:ZH48ax8f0
子供主姫の仕草がとても可愛いです!

>はいどーっ!
特にこれが最高v 
270名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/02(火) 19:44:24 ID:tJG65Wih0
ドロワーズが見えてしまってドキマギするエイトがいいね。
271名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/02(火) 22:29:02 ID:wSTC6COa0
>>264->>266
かわえぇぇーー(*´Д`)
子供主姫って色々と約束してそうだよね。


そういや、少年ヤンガスって出てるけど、ヤンガスとゲルダも幼馴染設定なんかな?
ヤンガス&ゲルダもいいけど、子供主姫の大冒険みたいのも出してくれるといいんだけどな。二人でトラペッタ行ったみたく。
まあ、エイトが8本編の主人公キャラだから無理なんだろうけどw
272名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/03(水) 00:41:33 ID:+H7RpzDP0
すでに投下されたが
トラペッタ行った話
273名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/03(水) 17:18:38 ID:I3EGo/eyO
がんがれ
274263:2006/05/04(木) 16:19:31 ID:NuuGlCsGO
やっぱりディープ強かったですねぇ>天皇賞
つられて入れるつもりはなかったのに、そんなような話に。

たくさんの感想どうもありがとうございました。
275名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/05(金) 19:27:39 ID:xMs2Vl9iO
何か降りてきたっぽい…
端午の節句にちなんで一つ。
276端午の節句inトロデーン ◆JSHQKXZ7pE :2006/05/05(金) 19:28:42 ID:xMs2Vl9iO
あれ、どこ行ったんだろう。
朝起きたらもういなかったんだよね。いつもなら隣にいて「おはよう」って言ってくれるのに。
何かあったんだろうか。こんなに早くに行かなきゃいけない程のことが。
急いで着替えて捜しに行こうとしたんだけど、ミーティアはすぐ隣の部屋―ピアノが置いてあ
る部屋だ―にいた。
「あっ、おはよう、エイト。ごめんなさい、起こしてしまったかしら?」
「おはよう、ミーティア。いや、そんなことはないんだけど…でも何してるの?」
見ると部屋の中には何か部品のような物が散乱している。
「あれ、これって…僕の鎧じゃない?」
完全にばらばらになっていたけど、これって試練で貰った竜神の鎧だ。でも何でこんな状態に
なっているんだろう。
「ご、ごめんなさい!」
慌てたミーティアがぱっと口を覆った。
「別に悪いことしてた訳じゃないんだし、いいんだけど…でも何で?教えてよ」
できるだけ優しく言うと漸く、
「あのね…」
と話してくれた。
「あのね、もう随分長い間この鎧の手入れしてないでしょ?だからやってみようと思って出し
たの。そしたら紐が解けてしまって」
「ミーティアがそんなことしなくてもいいのに…それにちゃんと時々手入れしてるんだよ」
「まあ、そうだったの…」
まずい、余計がっかりさせてしまった。どどどどうしよう。
「あっ、ででもさ、しばらく手入れしてなかったし、ちょうどよかったよ。ありがとう」
嬉しかったのは本当だった。そう言うとミーティアはとても嬉しそうな顔をしてくれた。
「ありがとう、そう言ってくれて」
「うん。じゃ、片付けようか」
「ええ。そうしましょう。紐を解いたら全部ばらばらになってしまって」
「あ、これね。僕も最初は分からなくて苦労したんだよね」
竜神の鎧は普通の鎧とは構造が全く違っている。うっかり適当に紐を解くと大変なことになっ
てしまう。ちょうど今みたいに。
「えっと、ここを結んでっと…こうかな」
「こっちとこっちが繋がっていたような気がするわ」
277名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/05(金) 19:31:17 ID:xMs2Vl9iO
苦心の末、鎧は漸く元通りになった。
「ふーっ、やれやれ」
「本当にごめんなさい、エイト」
「本当にいいってば…あ、じゃ、キス一回」
どさくさに紛れてキスしてしまえ。
「エイトったら!」
そう言いつつも小鳥が啄むようにちょんと口づけしてくれた。
「そうだわ」
不意に僕の腕の中でぱちんと手を叩いた。
「何?」
「あのね、せっかく組み立てられたのだから、飾ったらどうかしら?ほら、廊下に飾ってある
でしょ?」
口づけを中断してまで言うことかなあ。
「飾っては駄目?だってよく見てみたいのですもの」
そう言われるとこっちとしては「飾らないと」という気になる。
「しょうがないなあ」
まあいいか。ミーティアの喜ぶ顔を見られるんだったら。
「じゃあそこのテーブルの上に座らせるか、これ」
「上の花瓶を片付けるわね」
           ※          ※          ※
「できたわ!」
朝食前なのに何やってるんだろう、僕たち。それでもこうやって飾ると結構見栄えする、かも。
「でも何か変じゃない?これ」
普通の鎧見慣れていると、この鎧は何だか違和感がある。それにこの部屋にそぐわないことと
言ったら…
「そうかしら?ミーティアはそうは思わないけれど」
そう言いながらミーティアは除けておいた花瓶を鎧の足元に置いた。そこには早咲きのアイリ
スが飾られている。
「あら、これいい感じだわ」
剣のような葉や花の感じが悪くない、かも。花のことなんてさっぱり分からないからはっきり
言えないんだけどさ。
278名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/05(金) 19:33:39 ID:xMs2Vl9iO
「エイトもそう思う?」
ミーティアはにっこりすると、
「せっかくですし、今日はこのまま飾っておきましょう」
なんて言う。何か変なような気はするんだけど、結構苦労したし、いいかな。
「あっ、そうだ。朝食行かなきゃ」
「そうだったわ、すっかり忘れてたわ」
そうやって僕たちは朝食に行ったんだけど…
その後掃除に入ったメイドさんを驚かしてしまったらしいんだよね。無理もないか、だって扉
を開けたら変な鎧がこっち向いていたんだから。でもそんな絶叫される程じゃないと思うんだ
けどなあ。それで騒ぎになって、後でこってり絞られてしまったよ。やれやれ。
                      (おしまい)
279名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/05(金) 23:16:37 ID:G/47X/Br0
今ギコナビでこのスレとミーティア萌えスレが隣り合っている件について。
280名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/05(金) 23:26:30 ID:NpYxgbLy0
>>276
ちょww

竜神の鎧を飾るみーたんのセンスに
笑わせていただきました。本日限りの時事ネタGJ!!
281名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/06(土) 17:04:59 ID:4+Tq6BW+0
>>276
◆JSHQKXZ7pEさん、乙です!
いくつになっても無邪気な思いつきをするみーたんと、
しょうがないと言いながらもみーたんに喜んでもらいたいエイトに萌えw
そしていくつになっても可愛いいたずらとかして(鎧飾りはいたずらじゃないけど)
夫婦揃ってトロデ王辺りに怒られてるといいかもw
282名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/07(日) 19:26:42 ID:xguZPiErO
保守〜♪
283名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/08(月) 19:23:30 ID:x0V0dfCpO
保守〜♪♪
284名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/09(火) 00:32:46 ID:KXOHaWz+O
アムは1日つはつかいます。私は無敵に引っ越した。そのあと友達がミルドラースになるとはあります
285名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/09(火) 12:57:36 ID:esUBnaL30
保守!!
286名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/10(水) 11:19:09 ID:a+B+hSFs0
保守
287名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/11(木) 19:40:28 ID:MxQxnMqh0
ミーティアは思いのほかエロい娘ですよ……
まあ僕が調教した訳なんだけれども
288エイト:2006/05/11(木) 19:42:12 ID:MxQxnMqh0
ミーティアは思いのほかエロい娘ですよ……
まあ僕が調教した訳なんだけれども
289名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/12(金) 00:47:57 ID:Og4H94dz0
保守
290名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/13(土) 00:26:09 ID:7K62gjlLO
組む
291名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/13(土) 21:09:24 ID:9D6Fgjko0
保守
292名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/13(土) 21:23:46 ID:k31nfDeT0
そういや、ドラクエ4コマ漫画ってまだやってんのかな?
みーたん人間バージョンって出たことあるのかな?
DQ8小説は出ないだろうけど、せめて漫画とかでは出してくれないもんかね・・・。
293名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/13(土) 21:32:59 ID:9D6Fgjko0
>>292
ネタバレになるから人間ミータンはダメっぽいね、4コマ
294名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/13(土) 23:49:42 ID:Qh24mxz00
4コマ自体がなくなりそうな悪寒
295名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/14(日) 00:17:41 ID:ZT7IOKZl0
>>293
やっぱりそうなのか・・・。
じゃあ、漫画等でみーたんを見ることができるのは絶望的なんだな。

まあ、サイトで色んな方々の創作作品が見れるからいいんだけど、
公式でのみーたんも見てみたかったという思いは正直あったんだよな。
296sage:2006/05/14(日) 00:21:57 ID:RZ63B9wC0
「次の誕生日を ミーティアが人間の姿で迎えられるように がんばってね、
近衛兵さん」

「必ず元に戻してさしあげます!」
エイトは心の中で誓った、久しぶりに見た、姫の真なる美しき御姿―。
せっかくの18歳の姫の誕生日なのに、祝いの御膳、きらびやかなドレスや宝石
もなく、
「せっかくの誕生日のお夕食は 雑草でした……。」

馬の姿でも、せめて、御身を整えて差し上げよう…。
ブラシで毛を細やかに丁寧にゆっくりと梳いてあげて、水をかけて、身体を
丁寧に拭いて…何だか姫が心なしか微笑んでいるように見えた―。
エイトは馬姿の翠の瞳を腕に抱えた。
「必ず、元に戻して差し上げます、待っていてください!」

―一方ミーティア姫―
「エイト、エイトそんなに顔を近づけないで、恥ずかしいです…
そんなに何回もキスしなくても…くすぐったいわ、あんまり身体を…キャッ!
エイト、お父様も見ていらっしゃるのに…でも、でも嬉しい…。」

「エイトったら今ミーティアが人間に戻ったら…どうするのかしら?」
297名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/14(日) 00:23:16 ID:7G03lG8v0
ジュウカーン
298名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/14(日) 00:25:12 ID:nrP7+KegO
まぁ、別に応援しなくてもあの二人ならうまくいくと思うよ
299名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/14(日) 02:03:46 ID:2jdAN0vv0
そんなこと言ってるうちにミーたんスレがまたまた落下……。
300名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/14(日) 21:26:36 ID:mPnrIVB10
保守!!
301名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/15(月) 11:39:10 ID:n/fe7QMF0
保守る
302名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/16(火) 07:36:04 ID:8376n0UvO
保守っときますね。
303名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/16(火) 22:07:29 ID:ZuinD3Km0
人がいるかどうか分からんけど、保守代わりにネタを振ってみる。
封印の間へ侵入者があった時、みーたんが「私も一緒に行きます」みたいなこと言うよね。
それに対してトロデ王は了解してたと思うんだけど、それはどういうことなんだろう。
通常EDで武術の腕前を披露していたトロデ王だし、娘を守れると思ったのか、
それともみーたんは実は呪文か何か使えるのかな。
使えるとしたら攻撃呪文なのか、回復呪文なのか。
魔女っ娘みーたん?それとも癒し系みーたん?意表を突いて格闘娘みーたん?
個人的には癒し系がいいけど、魔女っ娘も捨て難いw
304名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/16(火) 22:22:28 ID:hmXVCjFQ0
回復系じゃないかなぁ、イメージ的に。
305名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/16(火) 22:50:32 ID:vCJ6WGqs0
イメージ的には回復系だよね。

でもあの秘密のベールに包まれた足でぐゎしっと蹴られてみられるのも
いいかも(;´Д`)ハァハァ
306名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/16(火) 22:53:34 ID:vCJ6WGqs0
か、顔文字間違ったw こっち使おうと思ったのに →(*´Д`)
大差ないか…。
307名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/16(火) 23:07:42 ID:hmXVCjFQ0
そういやミーちゃんSSでベホイミとマホアゲル使ってたね。
冒険後に練習して覚えたらしいけど。
308名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/16(火) 23:25:50 ID:xn47z+Vf0
ミーティアだけにメテオとか使えるんじゃないの?
ゲームが違うか(わざとらしい)
309名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/17(水) 01:05:10 ID:fU8Rzi5U0
>>303
なんかその辺をもうちょっと掘り下げてくれればよかったのにな。
ありがちネタだけど、みーたんが呪いによって馬に姿を変えて声まで奪われたのは
不思議な力を持った歌声を封じ込めるためとか。
まあ、$マゲスはみーたんにそれほど面識がある訳でもないし、
ただ純粋にあの杖が欲しかっただけなんだろうけどな。
310名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/18(木) 00:40:48 ID:FK/UVzZs0
保守
311名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/18(木) 23:15:29 ID:HIrMWY2DO
応援保守!
312名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/19(金) 00:16:20 ID:Kv4fAcyD0
みーたんスレ復活のモヨン。

【電波】ミーティア姫最強神話【デコ】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1147808598/l50

相変わらずアレなスレタイなんだがw
313名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/20(土) 00:22:34 ID:MVyX6PDs0
保守
314名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/20(土) 22:48:33 ID:kl+OnXHr0
保守する
315名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/21(日) 21:26:36 ID:QHkR41L50
保守代わりにどうぞ。

>264-266「林檎の下に」の続きです。
季節外れになってしまってすみません。
316月の光を抱く ◆JSHQKXZ7pE :2006/05/21(日) 21:28:38 ID:QHkR41L50
暖かな夜の空気に誘われて、久々に城壁の外に出た。
小さな木戸をくぐるとそこは城の果樹園。様々な果樹が植えられているが、今は丁度林檎の花が散ろうとして
いた。
風もないのにはらはらと花びらが散っていく。白い林檎の花びら一枚一枚が満月の光を孕んで果樹園は白く冴
え冴えと輝いていた。
かつては見上げる程だった林檎の木々。でも今見るとそんなに大きくはない。あまりに大きいと作業し難いか
らだ。なのにあの頃あんなに大きく見えたのは僕たちが小さかったからなんだろうか。
二度と戻れないあの頃。今はもう、気安く言葉を交し合うこともできない。それをあの方がどんなに望んでも、
決して応えることはないだろう。この城の王女、主君の姫、そして婚約者のいるあの方。抱いてはならない想
いを持て余し、遠く見上げるばかりの僕。何もかも変わっていく。
小耳に挟んだところでは婚儀は来年の春頃になるらしい。まだ正式に決定した訳ではないけど、そういう噂だ。
たくさんの調度や衣装、さらには付き従う人々の衣装も新調される、と人の出入りが活発になっている。どん
なに噂に疎くてもその様子を見れば必ず悟るに違いない。「ミーティア姫の婚礼の日は近いのだ」と。
僕はそれらから目を背け、自己の殻の中に閉じ篭っている。過ぎ去ってしまった、もう取り返しのつかない日々
の思い出を宝石か何かのように後生大事に守り続けている。今の僕が抱く苦しい想いもない頃の、ただひたす
ら仲良しだった頃の思い出の欠片を。
そうだ、このまま奥に進んでいけばあの時一緒に乗った木が見えてくる筈。二人で馬にでも乗っているような
つもりになって遊んだんだっけ。あの方が本で読んだ奇観を語り、世界中を巡ったつもりになっていた。それ
に飽きると今度は花びらを拾って…
「花びらをね、地面に落ちる前につかまえることができたら、願いごとがかなうんですって」
ふと、耳にあの時聞いた言葉が蘇った。
「そんなの簡単だよ。ほら!………あれ?」
そう、簡単だと思っていたのに、花びらはするりと僕の手をすり抜けて飛んでいってしまう。
「つかまらないよ、これ」
むきになってぴょんぴょん飛び跳ねて捕まえようとした僕に、あの方は笑いかけた。
「だからきっと願いごとがかなうのよ」
317月の光を抱く ◆JSHQKXZ7pE :2006/05/21(日) 21:29:08 ID:QHkR41L50
叶わぬ想い、か。自嘲気味に自分の手を見遣ると、そこへはらりと花びらが落ちてきた。
…所詮はまじない事だ。願いは自分で叶えるもの。叶わないと分かっている願いなら、抱くだけ無駄だろう。
でも、もし、叶うのなら…
そんな取り止めのないことを思いつつ、歩を進める。いつの間にか向くともなしに思い出の絡む木へと向かっ
ていた。もうすぐ、あの木立を過ぎれば…
…ない!
そこには大きな切り株があるばかりだった。そうだ、去年の夏、大嵐があったっけ。果樹園にも大きな被害が
出たとかという話を聞いたような気がする。記憶の中で納得するような答えが得られたが、何か心にぽっかり
と穴が開いたような気持ちになった。
何もかも、変わっていくんだ。季節は変わり、いつもあるものと思っていたものも変わっていく。同じ季節が
廻って来ても、それは去年の春ではない。同じ月の光だと思っても、それは前のものではない。変われずにい
るのは、あの方を慕い続ける僕の心だけだった。
                      (終)
318名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/21(日) 21:33:24 ID:QHkR41L50
今回、伊勢物語及び古今集の在原業平
「月やあらぬ春や昔の春ならぬ我が身一つはもとの身にして」
を元ネタとして使用いたしました。
が、この歌に関しては昔から解釈が多くあります。
定説に近いものを採用していますが、多分に個人的見解を含んでおりますことをご了承ください。
319名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/22(月) 00:32:19 ID:uTn3Imt6O
保守
320名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/22(月) 21:01:43 ID:8AWfKTqG0
>>312がまた落ちた……。
321名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/22(月) 21:08:32 ID:quqYn1Xa0
>320
はやっ!

今は何祭りなんだ?FF13の画像が公開されたからそれのか?
322名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/22(月) 21:10:41 ID:FyNpp7sC0
ミーティアスレ、立ってもすぐ落ちちゃうね…。
ネタないから仕方ないのかなあ。
323名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/23(火) 20:42:48 ID:FtKLnRiHO
☆応援保守☆
324名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/24(水) 11:03:29 ID:6qcF+/J10
FF
325名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/24(水) 15:15:13 ID:ctLAfRCiO
下がり過ぎage
326名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/24(水) 15:23:23 ID:z54DrX9i0
誰も言わないから俺が言う!!
>>316-318 GJ!エイトテラセツナス・・・
327名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/25(木) 20:46:18 ID:fZ0DLyrpO
326が言ったけど俺も言う!!
GJ!切なすぎて胸が痛いよ・・・
328名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/25(木) 20:50:48 ID:PuJ639n/0
ククゼシスレが落ちて久しいけど、いつのまにかまとめサイトも消えちゃってたよ。サミシス。
ここは死守しよう…。

>>318
いつも乙です!
329名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/25(木) 20:56:57 ID:XlWrWb4E0
>>328
>1のまとめサイト?まだ見れるけど?
330名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/25(木) 22:28:54 ID:egoDBi2p0
>329
328じゃないけど、えっ、見れるの?!
そこの古い話を読もうと思って探したんだけど、ないって言われちゃったんだよ…

あんなに隆盛を誇っていたDQ8関連のスレが一つまた一つと落ちていく様子を見ると、寂しい。
ゼシカ関連のスレなんてものすごい数があったのに、今全然無いもんね。
それを思うとここは息が長いよなあ。
331名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/26(金) 09:11:33 ID:p4JBHndI0
>>328が言っているのはククゼシのサイトで、>>329が言ってるのはここのまとめサイトさんでしょう。
かみ合ってるようで食い違ってるw
332名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/27(土) 20:28:55 ID:GGqSS+Tf0
>331
ああなるほど。そう言われればそうか。

落ちて後悔するよりは保守していきますか。
333名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/28(日) 09:10:41 ID:Q3SgrDfeO
333ならFF>DQ時代の幕開け
334名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/28(日) 14:12:12 ID:5TdRjaX40
>>328
自分、あそこの元住人でもあったけど、PSP発売を機にまた立てて見ようかと思ったけど
もうあまり必要もないかなと放置。途中よい雰囲気だったけど、
終わりの方でなんだか変な粘着age荒らしがいたしね。
335名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/28(日) 17:02:31 ID:uLRHgfhS0
うーん、何でだろう。カプスレって荒らされやすいのかな。
ここもたまに変なのが湧くことあるけど、基本的にまったりだよね。
いいスレだ。
336名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/28(日) 21:06:22 ID:ubJY/GCl0
あそこはSS職人が一人だけで、その一人が引退宣言(?)したのも、誰もスレ立て
なおさない理由の一つかも。
ここは ◆JSHQKXZ7pEさんがずっと投下し続けてくれてるからもってる部分もあると
思う。
SS職人不在のスレの末路は哀れだ。かつてのクリアリスレがそうだった。
◆JSHQKXZ7pEさん、本当にいつもお世話になってます。
337名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/28(日) 23:37:45 ID:O/aJsVOvO
確かにこのスレは◆JSHQKXZ7pE氏と
読者でほぼ成り立ってるよな
>>◆JSHQKXZ7pE氏
毎回毎回本当にどうもありがとうございますm(_ _)m
338名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/28(日) 23:38:38 ID:KvYGOGhq0
同意です。

一人で何作も投下されて、ほんとすごい。
そのネタ出しだけでも大変だと思う。
自分は楽しませてもらう側なので、
一言感想書き込むくらいしかできないけど…。
主姫共々、こっそり応援しています。
339名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/28(日) 23:41:19 ID:KvYGOGhq0
あ、書き忘れたけど、◆JSHQKXZ7pEさんだけじゃなくて、
他の職人さんにも感謝です。
いろんな方の主姫小説が読めて、このスレ大好き。
340名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/29(月) 22:43:57 ID:SeJXMO+V0
それにここ一人だけが書いてるって訳でもないしな。
結構いろんなSSやネタが書き込まれてるんじゃない?
ここが存続している限りそんな風に続いていくんでは。

そういう訳で保守。
341名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/30(火) 23:34:58 ID:nO0HFd870
暫く来ない間にククゼシスレとか落ちてんのね。保守し続けなければ
342名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/31(水) 00:50:55 ID:DPcWCuxqO
343名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/31(水) 11:11:49 ID:tc20fRVJ0
  |
344名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/31(水) 11:53:11 ID:DtFu/QUq0
345名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/31(水) 13:53:45 ID:SvZGW3qU0
346名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/31(水) 20:25:43 ID:RpLfw2uT0
347名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/31(水) 21:42:37 ID:2WVSqybf0
348名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/05/31(水) 21:50:20 ID:wiAua/mJ0
349名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/01(木) 10:53:30 ID:yHd/BBhc0
350名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/01(木) 18:50:29 ID:v70B9IBo0


ついでに張り

2chに「男女のカップリングを語る板」を作ろうという動きが出ています。
発祥は同人板の『男女カップリング者の悩み』スレですが、
同人者だけでなく、カップリングを語りたい人たちすべての人のための板です。
専用の板で存分に語りたいと思う方は以下のスレで話し合っているので覗いてみてください。
『男女カプ板新設に向けて話し合うスレ』
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1146284458/
351☆スター☆:2006/06/02(金) 20:57:58 ID:63Tds08kO
パチスロで負けたんだよ。3万円。
352名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/02(金) 23:59:40 ID:rzye41PL0
保守!
353名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/03(土) 19:48:56 ID:GH98d+iR0
ミーティアまじかわいいな。
エイトがミーティアと結婚したらヤりまくるんだろうな
354名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/04(日) 20:05:11 ID:arA4DbqN0
保守
355名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/05(月) 13:07:38 ID:D0OaeFmj0
ほし
356名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/06(火) 00:19:36 ID:44LSE4Qf0
ひたすら保守
357名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/06(火) 22:58:10 ID:GrEyQYhqO
職人さんの作品を見てると自分も創作意欲湧くが…
ちょい(かなりかも)キャラ崩したネタとか書いたらイクナイよね?
358名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/06(火) 23:46:13 ID:iVZUODEz0
ここは基本的に萌えスレだから、あまりにも鬼畜で外道なのはどうかと思うけど、
楽しいのだったら特に苦情がでたりすることはないんじゃないかな。
「主人公×ミーティア」であるならね。
楽しみに待ってるよノシ
359名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/07(水) 23:30:53 ID:Fg8jPwEu0
>309のネタでちょっと考えてみたw

「エイトはミーティアを好きになーる好きになーる………」
「どうしたの、急に」
「……全然効かないわ……」
「だって最初からミーティアが好きなんだもん」
360名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/08(木) 21:15:13 ID:Y7A5+qgj0
>>359に便乗。

ククール「だから人前でイチャつくんじゃねーよバカップル!!」(頭を抱える)
361保守代わり 1-5:2006/06/09(金) 12:41:48 ID:yq2WCfWXO
〜ある日の事〜
 
静かな湖畔の森の影から…
「兄貴…馬姫様に会いたいのはよーくわかるんでがす、ですがねぇ…」
ヤンガスの呆れたような言葉に、エイトは照れ笑い。
「…ぜぇ…ぜぇ…そりゃ…俺だってな、美人に会えるのは楽しみだ…はぁ…ふぅ…だがな…」
ククールは既に座り込んで、肩で息をしながら途切れ途切れにエイトに悪態をつこうとしていた。
「………」
ゼシカに至っては既に喋れない程にぐったりしている。
 
「…のぅエイトよ…確かにワシは「姫の為にもこの解呪の力を持つ泉に連れてきてやって欲しい」とは言った…しかし、しかしじゃ」
馬車の上からは、トロデ王が呆れ顔で話しかける。
 
 
*:エイトは泉の水をミーティアにも飲ませてあげた!!!
 
「シカトでがす」
「…テメェ…」
「エイト…お主は主君の言葉をなんと心得るか…」
「…(へんじがない…ゼシカはまだ喋れないようだ)」
 
(パァァァァァァ…)
淡い、そして美しい光が、呪いによって哀れにも馬に変えられてしまったミーティアの身体を包む。
その一瞬の光の後…ミーティアは僅かな時間だけ、元の美しい姫の姿に戻れる。
362保守代わり 2-5:2006/06/09(金) 12:43:25 ID:yq2WCfWXO
「エイト…ありがとう。何度もここに来てくれて…」
ミーティアは、この若き近衛兵の忠義と優しさに感謝していた。そして、その近衛兵の全てが愛おしくてたまらなかった。
「姫様、私は…ただ少しでも長く、一言でも多くお話がしたいと思っております。そうする事で、姫様のお辛い気持ちが和らぐのであれば…」
エイトは恭しく膝をつき、自らが仕える国の姫に頭を垂れる。これは、姫と単なる一近衛兵の間柄である以上は当然の対応である。
しかし…ミーティアには立場という距離を認識させられているようで、辛かった。
一方でエイトは、自ら率先してこういう対応をしなければ…ミーティアのその美しい姿を見た時に、抱き締めたい衝動を抑える自信がなかった為でもある。
 
幼い時よりずっと一緒に育ち、自らの気持ちに気付いてしまったが為に兵士になったエイト。
兵士になり、ミーティア姫直属の近衛兵になれば…立場こそ違えど、常に共にいられる…そんな考えから、彼はがむしゃらに鍛え、トロデーン王国でも有数の実力者にまでなっていく。
363保守代わり 3-5:2006/06/09(金) 12:44:06 ID:yq2WCfWXO
トロデーンを襲ったあの悪夢、ミーティアとトロデ王は呪いによって、その姿を変えられてしまった。
あの日より、エイトの脳裏には優しく微笑むミーティア姫の姿は止まっていた。
呪いを解く為に、あらゆる場所を回り、戦いを続けていった。
そして…ようやく追い詰めたドルマゲス。
初めてエイトは『本当の殺意』を認識していた。
そんな中…ミーティア姫の婚約者がいるとされるサザンビーク城、この王家の家宝である魔法の鏡を手に入れなければならない事になる。
そこで出会ったチャゴス王子に、エイトもミーティアも絶望した。
 
魔法の鏡の失われた魔力を復活させる方法を聞きに、元サザンビーク付きの魔導師に話を聞きに来たエイト達は…その住居近くの泉で、ミーティアの呪いが一時的にでも解く事が可能だと知る。
 
「エイト…私は…貴方の」
「姫様…」
元の姿に戻れたミーティアの言葉を、エイトは遮る。
「姫様にかけられた、その忌まわしき呪縛は…必ず解いてみせます…それまで…どうかご辛抱を…」
その言葉に、ミーティアは少し悲しくなった。
が、このままドルマゲスを放っておけば、新たな被害者がでる。
それも解っていた。
364保守代わり 4-5:2006/06/09(金) 12:45:39 ID:yq2WCfWXO
「…よろしく頼みます…」
ミーティアはそれしか言えなかった。
呪いが解ければ『あの』チャゴス王子の元に行かなければならない…それならばいっそこのまま…
「姫様…必ずやその忌まわしき呪縛を解き、トロデーンを再興致しましょう…」
エイトはちゃんと考えている。自分のように我が儘ではない。
エイトの言葉に、ミーティアは己の考えを恥じた。
「…わかりました。頼りにしています…エイト」
その言葉を残し、ミーティアはまた馬の姿に変わってしまった。エイトを見つめるその目は…悲しみに溢れていた。
 
「…ドルマゲスを討つ」
エイトは仲間を振り返り、一言だけ言った。
「待ってやしたよ、そのお言葉!!腕が鳴るでがす!!!」
「やっと行く気になったか…」
「うぅ…疲れた…けど」
仲間達は、皆エイトの言葉に気を引き締めt
「あ…超万能薬が足りるか不安だなぁ…」
【ふくろ】
超万能薬×99
超万能薬×99
超万能薬×20
 
「皆、錬金窯で超万能薬作る。サザン湖…もう一周行こうか」
「兄貴…兄貴が馬鹿に見えてきたでがす」
「馬鹿なんだよ」
「兄さん…仇が討てるかわからなくなってきたわ…」
365保守代わり 5-5:2006/06/09(金) 12:50:05 ID:yq2WCfWXO
「皆、ドルマゲスは強敵なんだ」
「わかってるでがす」
「だから準備は完璧に完璧を重ねて」
「黙れ、馬鹿野郎」
「さ、行こうか」
「…エイトは馬鹿だってつくづく思い知らされたわ」
 
『…エイト…貴方まさか…』
「姫様…呪いが解ける前に…もう少しだけお話致しましょう…人に戻ったらすぐ結婚式になってしまうでしょうから」
既にぐったりした仲間を尻目に、ミーティアの横についたエイトはぽつりと呟いた。
その言葉にミーティアは…少し寂しそうに、それでいて嬉しそうに鳴いた。
でも…次は言おう。
「トロデーンの民は今も呪いで苦しんでいます…今の貴方の一番の目標を忘れてはなりません」
と。
エイトだってわかっているから。
だからいつも皆に申し訳なさそうにしているんだろうし。
私も…いつまでもエイトとお話していたい。
けれど…その気持ちを見透かして、わざわざこの場所に来てくれるエイトの思いに乗り続けてはいけない…。
大丈夫…結婚式には時間があるわ。
それまでの間…時間の許す限りお話すればいい…。
366保守代わり:2006/06/09(金) 12:50:57 ID:yq2WCfWXO
以上。
機会があればまた次回作作ってみようかと。
367名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/09(金) 21:44:22 ID:fRKr5apN0
笑いどころと切ないところが絶妙なバランスで(・∀・)イイ!!
368名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/10(土) 22:32:16 ID:Otav8jtUO
姫バカなところが(・∀・)イイ!!
369名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/11(日) 22:17:39 ID:k3LTvcwj0
本日の保守!
370名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/12(月) 00:36:41 ID:0f0x2FZrO
アッー!
371名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/12(月) 00:50:12 ID:FQtQKDQ30
>366
馬鹿だねもう(褒め言葉)
どんだけ走ったんだよw
そこまでいったら$なんて瞬殺だよ

でもおもしろかったし、切ない加減の混じり具合がよかった
GJ!
372名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/13(火) 07:15:07 ID:lUE5aXRpO
保守
373366  ◆/FyTJGA/KE :2006/06/13(火) 08:20:19 ID:2ol6hrVYO
>>1のSS投稿の掟を読み忘れてた…
ちょっと長物で、DQ8やる度に書いてみたかったものがありまして。
保守程度にちょろちょろ投下していこうと思います。
 
↓では導入部というか序盤ドゾ
374姫様諸国漫遊記 1-3:2006/06/13(火) 08:21:23 ID:2ol6hrVYO
「駄目です」
「…エイトは…ミーティアが嫌いなのですね?」
「いえ…そうではなくてですね…」
この問答を何日繰り返したか…エイトは小さな溜め息をついた。
 
ラプソーンを倒してから平和な日々は続いていた。
今も魔物はいる。
しかし、かつてほど凶暴な魔物はいない。
チャゴスとの結婚式での騒動から早二週間が過ぎていたが、エイトの立場は中途半端なものになる。
「エイトはかつてのサザンビーグ第一王子・エルトリオの忘れ形見である。
世が世なら結婚するのはエイトとミーティアであった」
とのトロデ王の発表があったものの、新たに婚約発表は無かった。
エイト本人に今の立場を説明する事が出来ない、微妙なものだったのである。
『最もトロデーン王族に近い近衛騎士団長』
こんな微妙な説明にしかならない。
トロデ王やミーティア姫には公の場では
『王族と近衛騎士団長』
であり、私的な時間ではそうではなくなる…という、まさに
「なんだそりゃ?めんどくせぇなぁ…(ククール談)」
なのである。
375姫様諸国漫遊記 2-3:2006/06/13(火) 08:22:07 ID:2ol6hrVYO
今は公的な時間…とは言っても、近衛騎士団長という名目はあれど殆ど常時ミーティアの側について護衛をしている(ミーティアがトロデ王に頼み込んだからなのだが…)。
 
トロデ王の発表より数日の後…ミーティアはエイトを困らせる事を言い出したのだ。
「エイト…私はかつて呪われた力により、その姿を馬に変えられておりました」
トロデーン城の庭園の石造りのベンチに腰掛けたミーティアは、ふとそんな事を言い出した。
「…痛ましいお姿でありました。
お辛い時も言葉を話せず、きっとお心の中で涙する事もございましたでしょう…」
エイトの言葉に、ミーティアは頷く。
「…ミーティア自身、何度も挫けそうでしたわ。
でも…隣に貴方がいてくれた。常に私を気遣い、何よりも私を優先してくれた…」
ミーティアは顔をあげ、エイトに微笑みかける。その笑顔はエイトの心拍数を跳ね上げ、でも気持ちを和らげ、優しくする。
「ミーティア…姫」
「エイト…」
二人の空気に、普段とは違う…濃密で甘い空気が流れはじめる。
376姫様諸国漫遊記 3-3:2006/06/13(火) 08:23:37 ID:2ol6hrVYO
そして…二人の顔はゆっくりと近付き、唇が触r
(どたどたどた)
「あーにきー!!!お久しぶりでがすー!!!」
ヤンガス登場につき、触れあわなかった。残念。
というよりは、ここはトロデーン城の庭で、貴方やミーティア姫の私室ではありませんよ?エイトさん。
「…どうしたんでげすか?二人共…顔真っ赤でがすよ?」
「な、なんでもありません!!!」
ミーティアは耳まで真っ赤にしてそっぽを向いて言う。
ちょっと声が裏返ってますが、それはご愛嬌。
「で、ど、だ、どうすたの?いきなり…」
「兄貴…噛んでますぜ。何をそんなに慌てふためいて…」
「…いいからっ!!!用件は何!?」
「何もそんな大声出さなくてもいいじゃねぇですか…スライムやら追い払うみてえに…」
ヤンガスちょっぴりしょんぼり。
「あ…えっと…ごめん。びっくりしてたからつい…」
「ごめんなさい…ヤンガスさんが悪いんじゃないんです」
エイトとミーティアは、ほぼ同時に詫びの言葉を発し、同時に頭を下げる。
まぁなんと仲の良い事か。やれやれ、である。
377366  ◆/FyTJGA/KE :2006/06/13(火) 08:27:21 ID:2ol6hrVYO
以上。
前の保守ネタに感想下さった方、本当にありがとうございます。
 
これからも保守かわりにちょいちょい投下してみようかと
378名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/13(火) 14:36:21 ID:AJ5MTGxb0
とりあえず全角で頼む
379366 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/13(火) 19:36:53 ID:2ol6hrVYO
>>387
了解です
380名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/13(火) 21:56:14 ID:+4kXrony0
>>377
話の題名から、なんとなく内容は想像つくけど
続きをwktkして待ってるよ〜〜
381名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/13(火) 23:01:27 ID:eIhMFlAg0
ヤンガスタイミング悪いよヤンガスw
382名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/13(火) 23:06:23 ID:zgvrXFmc0
>唇が触r

なんかすごく新鮮だw続きも楽しみです。
383名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/15(木) 09:48:56 ID:bAxjEjK6O
>377
続き楽しみにしてるよ〜ノシ
384 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/15(木) 13:24:23 ID:4gFNONaOO
多めに投下させていただきます。
 
では↓
385姫様諸国漫遊記 1-6:2006/06/15(木) 13:25:15 ID:4gFNONaOO
「幸せそうでげすな。兄貴が幸せそうだとアッシも嬉しいでがすよ…
と、まぁそれは置いといて…兄貴、最近アッシは色んな所を旅してやしてね…」
ヤンガスは、改めて世界中をあてもなくぼんやりと旅をしているらしい。
ククールも今は旅をしているとか。
ゼシカは…リーザス村を抜け出してはリーザスの塔へ赴いたり、ポルトリンク等に遊びに行ったりしているらしい。
だが…色んな所に自由に行けないストレスで、最近はルーラやキメラの翼を使っては、日帰りで色んな土地に行っているらしい。
「皆…自由に旅をしてるのですね」
ミーティアがぽつりと呟く。
「姫…お気持ちはわかりますが…」
「兄貴がついてりゃ平気なんじゃねぇでか?
今この世界にいる魔物でエイトの兄貴に勝てるような奴ぁまずいませんよ」
エイトは立場的な事を言ったのだが、ヤンガスは見頃にミーティアが旅に出れるであろう僅かな希望を、本人に気付かせてしまった。
「そうですね♪何せ今エイトは最強ですもの♪」
ミーティア嬉しそう。超満面の笑み。
386姫様諸国漫遊記 2-6:2006/06/15(木) 13:26:33 ID:4gFNONaOO
「姫!!貴方は一国の王女であり、トロデーン王国唯一のお世継ぎ…危険過ぎます!!」

(ぴっ)
【エイト】
Lv:99 スキル:オール100(スキルの種を山ほど竜神王からゲットしたらしい)
【装備】
E:竜神王の剣
E:竜神の鎧
E:竜神の盾
E:竜神の兜
E:アルゴンリング
【その他所持】
祈りの指輪、英雄の槍、メタルウィング、
 
「…兄貴、これは反則ですぜ」
「…」
「これなら大丈夫ね♪」
エイト、反論出来ず。つーかこんだけ強けりゃ大概の雑魚なんざ瞬殺。脅かせば逃げるっつーの。
「…陛下の許可を得て下さい」
エイト、最後の手段。これならミーティアを危険に晒さなくて済む。
まぁエイトがいりゃ危険性0に等しいが。 
「…わかりました…お父様を説得してまいります」
ミーティアはくるりと後ろを向き、走ってトロデ王の元に行ってしまった。
「行っちまいやしたね」
「…ギガブレイクとギガスローと五月雨突き…どれから喰らいたい?」
「死ぬでがす、ヘルプミーでがすよ」
387姫様諸国漫遊記 3-6:2006/06/15(木) 13:28:05 ID:4gFNONaOO
それから15分後…トロデ王はエイトの読み通り許可を出さなかったようで。
むくれながら戻ってきたミーティアは、この日から数日間、毎日冒頭の会話を繰り返しているのだった。
 
「ん〜……どうしたらお父様やエイトを納得させられるかしら…」
ミーティアは自室で一人悩んでいた。
トロデ王やエイトの心配もわかる。
しかし、かつては呪われた姿で歩いた世界。
今の本当の姿で歩いたらどんな風に世界は見えるのだろう…
ミーティアの思いは深まっていた。
(こんこん…)
思い悩むミーティアの自室のドアをノックする音がした。
「はーい、どなた?」
お付きのメイドか、はたまたエイトか、もしかしたらトロデ王か。
しかし問い掛けに応じたのは意外な人物だった。
「姫様…私…ゼシカよ…」
「まぁゼシカさん!?えっと…開いてますわ、どうぞお入りくださいまし」
ミーティアの言葉から僅かな間があって、ドアが開かれた。
「お久しぶり…お元気でした?姫様」
何だかやけにコソコソとゼシカが入ってきた。
388姫様諸国漫遊記 4-6:2006/06/15(木) 13:29:41 ID:4gFNONaOO
「…どういたしましたの?何故そんなにコソコソと…」
首を傾げながらミーティアはゼシカを招き入れた。
「シーッ!…実はね、ヤンガスが昨日リーザス村に来たの。
で、姫様の話を聞いて、秘策を持ってきたの」
ゼシカはミーティアを私室の奥にある寝室の方に連れて行ってから、コソコソしていた理由を話す。
…端から見たら連れて行くその姿は、一瞬やましい想像(主に百合やら百合やら百合等)しちゃいかねない程に怪しかったり。
「鬼作…ですか?」
「秘策、ね。危ない間違いはやめましょう?」
「?は、はぁ…」
「ごめんなさい、話が逸れたわね…
つまり、姫様がうまく城から出れるような作戦を考えてきたのよ」
ゼシカがミーティアにウィンクをする。ゼシカの言葉にミーティアの表情がパァッと明るくなっていく。
「ほ、本当でございますか!?」
「声が大きいってば!…まぁ、三つくらいしかないんだけどね…」
「三つもあれば大丈夫ですわ♪どんな秘策ですの?」
「それはね…」
389姫様諸国漫遊記 5-6:2006/06/15(木) 13:31:47 ID:4gFNONaOO
ゼシカが右手をミーティアの前に突き出し、胸を張る。ばいーんと。そりゃもうばいーんぷるんぽよ(ry)と。
『…相変わらず…羨ましいですわ。
あれだけ大きければ、エイトを虜に出来るでしょうに…もしかしたら野獣のように…ハッ!私ったらなんとはしたない事を…』
ミーティア、ボケーッとゼシカのばいーん(ry)な胸を眺める↓
上記の妄想

顔真っ赤でほっぺに手を当てて「いやんいやん♪」てな感じに首をぶんぶん横に振る
この間約3秒。ミーティア姫だってお年頃。
しかも小さい頃から一緒にいた、そりゃもう大好きで大好きでたまらないエイトとの事(妄想)。
本来ならベッドに飛び込んで、枕抱き締めてゴロゴロしかねない。
でもしなかった。ゼシカいるしね。
よく耐えた。素晴らしい精神力に感動した!さすが我らのミーティア姫様!
 
いや、どうでもいいか、そんなこと。
 
「…何してるの姫様…」
右手を突き出して、そのまま固まってしまったゼシカ嬢。
少し動くだけでばいーんがぷるんぽよんなんですが。
390姫様諸国漫遊記 6-6:2006/06/15(木) 13:33:13 ID:4gFNONaOO
「あ…いえ、お気になさらず…」
「…ま、まぁいいけど…じゃ、まず一つ目!」
右手の人差し指をピッとのばす。
「ベランダからルーラッ!」
(ボワッ!メラメラメラ)
どこぞの赤と緑の全身タイツのナイスミドルばりにバックに派手な炎が出ているかのような…。
「…ルーラ…?」
呆気にとられるミーティア。ビックリし過ぎて尻餅ついちゃってるし。
「そう!ベランダからルーラを使って一気に脱出!人がいない時間を見計らっていけば」
「庭には常に衛兵がおりますわ。それに…」
「それに?」
「ルーラで行くのではなく…自らの足で行きたいのです。
我が儘である、というのは分かっておりますが…」
ミーティアがゼシカに訴える。
その潤んだ目と、憂いを帯びた表情に、ゼシカはつい抱き締めて頭ナデナデしたくなる衝動にかられた。
『…くっ…危ない危ない…こりゃエイトがコロッとやられちゃったのもわかるわ…
一国の姫君抱き締めて頭ナデナデって…見つかったらどうなるか…』
391 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/15(木) 13:34:58 ID:4gFNONaOO
以上。
感想下さった皆様ありがとうございます。
 
392名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/15(木) 18:22:55 ID:Uos0mESH0
お、おもしれー!!
ばいーんぷるんぽよんと妄想姫様が気に入りますた。
続き(あるよね?)待ってるよ。
393名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/15(木) 20:34:46 ID:g2aeS3nn0
竜神王よりはやぶさ改のほうが強いのは(ry
394名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/15(木) 21:14:14 ID:cSncBRby0
いままでのSS以上に天然な姫テラモエスwwwwwwwwwww
395名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/15(木) 21:23:20 ID:c+g2iydI0
>>391
乙です!
文中にツッコミも入っててなんだか新鮮ですね。

>>386
>ギガブレイクとギガスローと五月雨突き…どれから喰らいたい?
どれから・・・ってエイトw
「どれを喰らいたい」ではなく、「どれから」って。
全部喰らわす気なのかよ、エイトw
姫の知らないところでのエイトさんは実に黒いんだなw
396名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/15(木) 21:29:39 ID:kR00uKas0
>>391
何だか斬新ですねww
乙でした
続きを期待してるよ〜〜
397名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/15(木) 21:52:09 ID:cSncBRby0
メタルウィングって…ちょwwww地雷wwww
多分このエイトさん、キングアックスも錬金してそうだな。
398名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/16(金) 12:13:51 ID:ni4YwteKO
あげ
399 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/16(金) 22:54:42 ID:roCa98O2O
こんばんは。
続き出来ましたので投下させて頂きます。
 
今回も数多いですが…実はまだ序章という事実。 
では↓
400姫様諸国漫遊記 1-8:2006/06/16(金) 22:55:30 ID:roCa98O2O
「…?どう致しましたか?」
小首をかしげて不思議そうに問うミーティアのその愛らしい姿に、ゼシカは思った。
『反則だと思いませんか、サーベルト兄さん…』
天国のサーベルトもそんな質問されたって困るって。
でもまぁ反則だと思うけど。
コホン、と咳払いを一つしてからゼシカはまた秘策を語り出した。
「気にしないで。ルーラが駄目なら…二つ目は…『ヤンちゃん大作戦』!」
(ボワッ!メラメラメラ…)
あ、またバックに炎g(ry)
しかも…そのトゲトゲヘルメットにまんまる体型は…
「ヤンちゃん…?」
「ヤンガス発案なのよ、実は」
あぁ、やっぱり。
まさかお花を摘みに行くついでに抜け出そうってんじゃ…
「ヤンガスさんが?…今度いらしたらお礼を致しましょう♪」
パン、と手を叩いてニコニコするミーティア。
ゼシカはふと、
『エイトは姫様に振り回されてるかもね…彼、妙に真面目だから』
などと頭によぎった。
「で」
「はい?」
「ヤンガスの発案だから大体わかるだろうけど…」
401姫様諸国漫遊記 2-8:2006/06/16(金) 22:56:09 ID:roCa98O2O
「深夜にこっそり脱出は無理ですわ」
「…やっぱり」
秘策が発表前にお蔵入り。正に『秘』策に。
誰がうまいことを言えと(ry
「だって…ミーティアは夜眠る際にお付きのメイドに眠る事を申し付けますの」
「ふんふん、それで?」
「そうしますと控えていた近衛兵が部屋の扉の前に立って警護を始めますから…」
その真実は、ゼシカに溜め息をつかせた。
ゼシカだってリーザス村のお嬢様。
でも流石に一国のお姫様とは扱いのレベルが違い過ぎる。
「近衛兵を気絶させるとか…」
それでも一応『ヤンちゃん大作戦』の案を押すゼシカ。
「我がトロデーンの近衛兵達は、皆近衛兵隊長であるエイトの訓練を受けている者達ばかりです。
流石にヤンガス様には勝てないでしょうが、逃げ出す前に他の近衛兵に捕まってしまいます」
「…じゃあ何?ここの近衛兵は皆一閃突きとか使えるわけ?」
「槍が得意な者は五月雨突き位までなら…
剣が得意な者は隼斬り、弓が得意な者はククールさん指導の元、ニードルショットまでは使える…らしいですわ」
402姫様諸国漫遊記 3-8:2006/06/16(金) 22:57:08 ID:roCa98O2O
姫は最後に「どんな技か、ミーティアは良く知らないのですけれども」と付け加え、クスクスと笑った。
そんなミーティアを眺めながら、ゼシカは思う。
『この国が戦争始めたら…まともに対抗出来る国はあるのだろうか…』
と。
一般の兵士よりも能力の高そうな兵士達。
指揮するであろう者はラプソーンを倒した一人で、竜神族と人のハーフであるエイト。
さらにヤンガスも加わるだろうし…。
下手したらビッグバン→ギガデインのコンボだけで、壊滅的な被害を与えられる可能性もある。
『少なくともアスカンタは終わったわね』
ゼシカの脳裏には、あのパヴァン王がまた引きこもる姿が手に取るように見えてしまった。
哀れ、パヴァン王。
個人的にはキラは優遇してやってくれ、エイトよ。
「あ、あのぉ…ゼシカさん?」
ミーティアが申し訳なさげに話しかける。
何か考え事をしていたら邪魔をしてはいけない…
そんな風に思ったから、出来るだけ遠慮がちに話しかけた。
やはり三つの秘策が、残りの最後の一つが気になってしまう。
403姫様諸国漫遊記 4-8:2006/06/16(金) 22:57:47 ID:roCa98O2O
今までの作戦はアレな感じだが、最後の一つ位は…きっと…多分………ちょっと不安だけど。
「ふぇ?あ、あぁ…ごめんなさい、姫様。
ちょっと世界の行く末を案じてたの」
「まぁ…ラプソーン亡き今も世界の平和を常に守る事を考えてらっしゃいますのね!?
ゼシカさんは素晴らしいお方ですわ…
ミーティアも、世界が平和である事を毎晩欠かさず天に祈っておりますが…」
そこまで言ってから、ミーティアは自ら発した言葉にハッとしたような顔を浮かべる。
「まさか…ゼシカ様は未だ世界に潜む悪を退治する為に、こっそりルーラでご自分のお部屋から抜け出しているのですね!?」
勘違い…あぁ勘違い。
でも純粋に信じちゃうミーティア姫が大好きでs(雷光一閃突き)
「そ、そうなのよ!まだまだ世界には悪巧みする奴がいるから、どうしてもねっ!」
おい。
「やっぱり…そうだっ!」
(ぴんぽーん)
ミーティアの頭上に電球つきました。どうやら閃いたようです(パリィですが)。
「ミーティアもその旅にお供させて下さいませ!」
404姫様諸国漫遊記 5-8:2006/06/16(金) 22:58:52 ID:roCa98O2O
「え゛!?」
ゼシカさんにはこの言葉を送ろう。
『身から出た錆』
「あ、いや…でもほら、私もそうちょくちょく抜け出してる訳じゃ…」
「世界に未だ蔓延る悪の影…ミーティアはトロデーンの王女として、そしてかつてラプソーンを倒す為に旅をした身として…許すわけには参りません!」
姫様、貴方は呪いかけられちゃってたじゃないですか…。
まぁ姫様いなかったら錬金釜は運べない、馬車引けない、トロデ王が疲れたの何だのギャアギャア喚く。
何より不思議な泉行ったり宿屋行く楽しみ無くなっちゃいますがね。
「いや…でも」
「ミーティアが行くと…やはりご迷惑ですか?
足手まといにしかなりませんか…?」
だんだんしょんぽりしていくミーティア。
自分に戦う力が無いことは分かっている。
しかし…自らの本来の姿で、かつて歩いた大地を踏みしめ、かつて進んだ大海原を進み…
かつて感じた風の香りを今の姿で感じたい。
今ならきっと…すべてが懐かしくて、すべてが新鮮だから。
「姫様…よしっ!わかりましたっ!」
405姫様諸国漫遊記 6-8:2006/06/16(金) 22:59:49 ID:roCa98O2O
ゼシカが折れた。
自分も退屈な日々に嫌気がさして抜け出す日々。
かつて呪われた姿でしか旅をせず、今は王女として城の中で暮らし、満足に表に出ることすら叶わない。
自分とは身分が違う。それはわかっている。
だけど…気持ちはわかる。わかっているはずだ。
「姫様…私と共に外をほんの少しだけ回れるように頼んでみましょう…」
「ほ…本当ですか!?」
ミーティアの顔に笑顔が戻る。
思わずゼシカに抱きついてしまうほどに喜んだ。
突然抱きつかれたゼシカは、ポカーンとなったまま止まってしまった。
「!あぁ!ご、ごめんなさい…あまりに嬉しかったものですからつい…」
ゼシカが呆然としているのに気付いたミーティアは、慌ててゼシカから離れる。
「…ぷっ…うふふ…あはははは!」
突然笑い出すゼシカに、ミーティアの頭の上に「?」が浮かぶ。
「くっくっ…いや、本当に嬉しかったんだなぁって…」
「まぁ!当然じゃございませんか!嬉しいんですもの!」
ちょっとむくれるミーティア。
406姫様諸国漫遊記 7-8:2006/06/16(金) 23:00:35 ID:roCa98O2O
「ごめんごめん…でも…あんまりにも素直に喜んでくれたから…」
「もう!ゼシカさんたら!」
二人は顔を見合わせて、どちらからともなく噴き出してしまい…
それから一頻りお腹が痛くなるほど笑った。
ミーティアは、エイトと一緒にいる時以外でこんなに楽しく笑ったのは初めてだった。
 
 
…次の日。
ミーティアは食事の時以外は寝室に籠もり、エイトですら中に入れなかった。
「…エイト様、一体姫様はどうなされたのでしょうか…」
お付きのメイドのジェシーが、オロオロしながらエイトに問う。
「…実は僕もわからないんだ。
外を旅したい、というのを陛下に断られ、僕自身も反対していたから…もしかしたらそのせいなのかな…」
「それだけなんでございましょうか…
姫様にちゃんと、行ってはいけない、という理由をお話すれば納得なされる筈…」
「勿論、ちゃんと話したよ。
危険性の事、一国の王女という立場の重さ、陛下がどれだけ姫様を大切に思ってらっしゃるか…全てね」
407姫様諸国漫遊記 8-8:2006/06/16(金) 23:01:21 ID:roCa98O2O
エイトは「心外だ」と言わんばかりにジェシーの言葉に反論する。
「こ、これは出過ぎた事を…」
ジェシーが慌てて頭を下げる。
立場上エイトは近衛兵長、大臣に近い位の権力を持っている。
その上、トロデ王の発表により分かった事実…
エイトがサザンビーク王族の血を引いている事、世が世ならミーティアと結ばれていたのはエイトだった…という事。
今やエイトの地位は近衛兵長でありながらほぼトロデーン王族である。
エイト自身、あまりに早く進む自らの近況にかなり混乱しながら今に至る。
今は…ミーティアの気持ちが分かる。
確かに王族は華やかではある。
そして…それに比例するかのように窮屈なものなのである。
ミーティアの結婚式騒動のすぐ後、トロデ王は各地に同盟と和平を結び、全ての民が安心して日々を送れるように使者を出したのだが。
アスカンタ城には書状と共にエイトが向かった。
トロデ王曰わく
「流石にサザンビークにエイトを行かせるのはまだマズいじゃろう」
との事。
408 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/16(金) 23:08:51 ID:roCa98O2O
以上。
感想下さる皆様、ありがとうございます。
ちなみに俺はキングアックスも金の斧もメタルウィングも作りました。
 
メタルウィングは、デーモンスピアあるからいいかなぁと。雷光以外使った事ないしw

キングアックスや金の斧は図鑑埋めの為に…な、泣いてないもん!
違うもん!間違えてないもん!わざとだもん!
409名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/16(金) 23:19:57 ID:UvsFPP5f0
>>408
キングアックス…やっぱり錬金してたのかテラワロスwwww
だがそんなお前に萌えた!

SS今回も面白かった!がんがってくれ。
俺は応援しているぞ。
410名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/16(金) 23:59:52 ID:A3aSAqrZ0
>>「槍が得意な者は五月雨突き位までなら…
剣が得意な者は隼斬り、弓が得意な者はククールさん指導の元、ニードルショットまでは使える…らしいですわ」

トロデーンが世界最強の軍事国家になる日はそう遠くないですね!
411名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/17(土) 00:10:10 ID:F/grsBG50
イイヨイイヨーwww

笑いどころや萌えポイントが沢山あってとっても面白いww

天然ミーちゃんが俺のツボダww
412 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/17(土) 17:23:18 ID:9/DxTKQYO
こんにちわ。
続き出来ましたので投下させて頂きます。
>>400-407の続きです。
 
では↓
413姫様諸国漫遊記 1-6:2006/06/17(土) 17:23:58 ID:9/DxTKQYO
単純に…
「近衛兵長という立場の人間が国を空けていいのか?」
というエイトの疑問は、トロデ王の
「お主がミーティアと結婚したとして…外交に関する交渉技術は必要になる。
君主たるもの、そういう経験が必要なんじゃ」
とのお言葉に、あっさり却下されてしまった。
『その日は姫様のピアノ演奏をお聞きする約束が…。
いや待てよ…?陛下は姫様との事を認めて下さっているのだろうか…』
そう考えたエイトは、その日の内にアスカンタへと旅立つ(ルーラで)
 
「よくぞお越し下さいました!」
パヴァン王はエイトを歓迎し、交渉の場を設けることもなく書状の内容に同意する。
「民の安息を望む気持ちは私も変わりません。
世界平和の為の同盟に、何を反対する理由がありましょうか」
パヴァン王はすぐさま同盟に賛成する旨の書状を書き、エイトに託した。
余談だが、ミーティア姫の結婚式にはパヴァン王も列席していたらしく、エイトがただの旅人ではなかった事を知っていたらしい。
414姫様諸国漫遊記 2-6:2006/06/17(土) 17:24:53 ID:9/DxTKQYO
書状を持ち帰ったエイトを待っていたのは、賞賛でも労いでもなく…
「何故ミーティアに黙っていなくなってしまうのです!
お城中探したのですよ!」
というミーティアの涙声でのお説教だった。
『これからもああいう国事や外交に参加しなければならないだろう…自由な時は少ないかもしれないな…』
エイトは漠然とそんな事を考えていた。
 
「…ま……イト様…」
「…」
「エイト様!」
考え事をしていたエイトの思考が、誰かが呼ぶ声で引き戻される。
「!?」
驚いて見回すと、そこにはミーティア付きのメイドのジェシーが立っていた。
『あ…そうだった、ジェシーと話をしていたんだっけ』
「エイト様!?」
「はいはい…すまない、少し考え事をしていたんだ…」
「そうですか…姫様の事でございますか?」
ここでククールだったら
「いや…俺の目の前に佇む可憐な花の事さ…
君があまりに可愛いから、つい意地悪をしたくなってね」
とか何とか、口説き始めそうである。
415姫様諸国漫遊記 3-6:2006/06/17(土) 17:26:21 ID:9/DxTKQYO
しかしエイトは違う。
「勿論だとも。
ミーティア姫が何故部屋に籠もったままなのか…今も色々考えている」
流石はエイト。
まぁ…嘘ではないしね。
「…それ以外の事でしたら私は陛下に告げ口しようかと思っておりましたわ」
この場にいなくて良かったな、ククールよ。
「はは…分かっているさ…
もう一度ミーティア姫の部屋に行ってくる」
そう言い残して、エイトは足早に立ち去った。
立ち去るエイトの後ろ姿を眺めながら、
『…エイト様はいつまで姫様を『ミーティア姫』と呼ぶのかしら…
姫様は早くエイト様に『ミーティア』と呼ばれたいでしょうに…』
長年ミーティア付きのメイドをするジェシーは、ミーティアの気持ちに、昔から気付いていた。
チャゴスとの結婚話が出た時には一人ミーティアに同情していたし、叶わぬ恋の為に苦しむミーティアを見たくなかった。
エイトの身上を聞いた時は奇跡が起きたのかと思った程だ。
それ故…未だにミーティアを『姫』と呼ぶエイトに苛立ちを感じていた。
416姫様諸国漫遊記 4-6:2006/06/17(土) 17:27:13 ID:9/DxTKQYO
そんな事は微塵も知らず、エイトはミーティアの部屋に向かっていた。
『…本当に姫様はどうしたのだろうか…』
やはり旅に出れない事がストレスなのであろうか?
『しかし…』
エイトは思う。ミーティアは今までずっと、今と同じ生活をしてきたはず。
今になって何故突然?
『…姫様は今まで、籠の中で飼われていた小鳥だった。しかし…』
発端は呪われたその姿を治す為であり、その姿は馬の姿であったにせよ…
外に一度出て、その世界を知ってしまったから。
自分の見た事も聞いた事も無いもの、本で読んだ知識しか無いもの…。
それらが多くあり、実際に世界中を旅して、実際に『知って』きた。
ミーティアは、きっと世界をもっと知りたいのだろう。
世界中を自分の翼で飛び回り、世界中を羽ばたきたいのだろう。
『…気持ちは良く分かる』
エイトは心底思った。
何故なら…自分自身も旅をしたいと思うから。
その旅の傍らにミーティアがいて、いつも微笑んでくれていたのなら…どれほど楽しいか。
417姫様諸国漫遊記 5-6:2006/06/17(土) 17:28:54 ID:9/DxTKQYO
だがそれは無理な相談な訳で。
エイトは近衛兵長。王家を、国を守り、トロデーンを平和な地にしていなくてはならない。
何かあればエイト自らが戦闘の指揮を取らねばならない。
そして、ミーティアは王女である。
国の至宝であり、トロデーン王国唯一の後継者である。
彼女に万が一の事があれば、それこそトロデーン王国存亡の危機に陥りかねない。
『ふぅ…何とも大変な事か…』
他人事のように嘆いてみるも、状況は変わるわけもなく。
ただ溜め息しか出なかった。
「エイト?どうした?」
姫の部屋の前に着くと、いつもエイトと交代でミーティアの部屋を警護しているフランコが話し掛けてきた。
二人はほぼ同時期に兵士になり、近衛に昇格した。
フランコがエイトを呼び捨てにするのは、周りに人がいない時のみで、それ以外ではエイトを隊長、と呼ぶ。
「あぁ、フランコ…姫様は?」
「部屋から出て来てたら真っ先にお前に伝えてるさ」
フランコが溜め息をつく。
418姫様諸国漫遊記 6-6:2006/06/17(土) 17:29:51 ID:9/DxTKQYO
やはりミーティアは部屋から出て来てはいないようだ。
「…そっか…フランコ、交代しよう」
「ん?まだ交代には早くないか?」
「…開かずの扉を開くように、さっきジェシーに怒られてね」
「あぁ、なるほど。分かった…後、任せたぞ?」
苦笑いを浮かべて立ち去るフランコの背中を見送ったエイトは、ミーティアの部屋の扉の前に立ち、ノックをしようとして…やめた。
何故だかわからないけれど…
多分何度も呼び、無理に連れ出そうとするのは良くない気がしたからである。
「…待つか」
そうしてエイトが扉に背を向け、直立不動で警護にあたろうとして…
(がちゃっ!ドン!ズッシャァァァッ!)
突然開いたドアに背中を押され、顔面から思いっ切り前のめりに倒れた。
すっげぇ痛そう。
「ふぅ〜っ♪疲れましたわぁ……って、エイト?どうなさいましたの?」
う〜ん、と背伸びをしたミーティアが部屋から出て来た。
そして、前のめりに倒れているエイトを見つけ、のんびりと声をかける。
419 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/17(土) 17:35:10 ID:9/DxTKQYO
以上。
感想下さる方々、本当にありがとうございます。
今までの作品を投下してきた神々に、少しでも近付けるよう努力する次第であります。
420名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/17(土) 19:01:33 ID:F/grsBG50
>>419
それぞれのキャラのボケ具合がなんともいえなく俺にヒットするんだがw

題名から察するに、姫様が全国を回るのだろうか・・・
421名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/17(土) 21:52:11 ID:RzM/Zawi0
   , ∞0∞  

謎のティアラから 声が・・・


 旅に出たい と我儘を言う前に・・・
 連れ去れッ!!
 文句すら出ぬ程に連れまわせッ!
 ヌシもシリーズの姫の端くれならば
 力を解放するのだ・・・
422名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/17(土) 23:12:02 ID:x5vvSo+/0
お話もさることながら、
◆/FyTJGA/KEさんの文章のリズム感が
癖になりそうなくらい(・∀・)イイ!

続き、楽しみにしています。
423名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/18(日) 10:21:00 ID:qHXwsWBa0
どのキャラもカワイイ〜♪すごく面白いです!
ところで◆/FyTJGA/KEさん、リポDみたいなトリプですね。
これからもファイト一発がんがって下さい!!

424 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/18(日) 23:04:41 ID:AQGb3mUlO
こんにちわ。
続きが出来上がりましたので投下させていただきます。
 
前回は
>>413-418
です。
 
ではドゾー↓
425姫様諸国漫遊記 1-6:2006/06/18(日) 23:05:26 ID:AQGb3mUlO
「ひ…ひへ…ほふへんほはははひはほほへふはは(い…いえ…突然ドアが開いたものですから…)」
声をかけられ、鼻を抑えながらもエイトは立ち上がった。
エイトさん、鼻血鼻血。
「やっぱり振り回されてるわね」
ミーティアの後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
「ゼシカ!?何故ここに!?」
「ルーラで」
「いや、方法じゃなくて」
「ん?まだ秘密よね〜、姫様?」
ゼシカがミーティアに悪戯っ子のような笑みをしながら話し掛ける。
「はい、秘密ですわ♪」
ミーティアも楽しそうに笑う。
「ひ、秘密…ですか…」
エイトは鼻にホイミをかけながら、この二人が何を企んでいるのか不安で仕方なかった。
しかし、姫の楽しそうな笑顔に安堵もし、同時に…また『一国の姫君』という立場の悲哀をしる。
今までミーティアには同世代の、同性の友人がいなかった。
だからエイトといつも一緒だった。
お付きのメイドのジェシーは、あくまで『ミーティア姫付きのメイド』としてのスタンスを崩すことはなかった。
426姫様諸国漫遊記 2-6:2006/06/18(日) 23:06:14 ID:AQGb3mUlO
『侵入した件は…不問かな。
これからは姫様の所にちょくちょく遊びに来てくれれば良いのだが…
いや待てよ…そうしたら僕が姫といる時間が減る…いやだがしかし…』
エイトよ、ミーティア姫様はゼシカに取られる訳じゃないんだら。
子供か、君は。
「エイト、私はこれよりお父様にお話があります」
「はぁ」
「貴方もついてきて下さい」
「はぁ」
「あ、それと」
「はい?」
「何が起きても怒ってはいけませんよ?」
「はぁ?」
意味深なミーティアの言葉と、後ろでクスクス笑うゼシカの姿に、エイトは漠然と不安が増していった。
 
「お父様」
玉座に座り、大臣と話をしていたトロデ王の元に、ミーティアが近付く。
「ん?なんじゃ、ミーティア?」
ふとミーティアの方に顔を向けたトロデ王の目に、懐かしい姿が写る。
「おぉ!ゼシカではないか!久しいのう…元気であったか?」
「えぇ…トロデ王…いえ、陛下もお変わりないようで安心致しま」
「堅苦しいのう…今更そんな畏まるな」
427姫様諸国漫遊記 3-6:2006/06/18(日) 23:07:14 ID:AQGb3mUlO
「トロデちゃんチワーっす」
「…」
「冗談だから兵士に目配せするのはやめて、トロデ王様」
この一連のコントに対し、玉座の間にいる者の表情は三者三様。
大臣はオロオロし、兵士はゼシカの態度に嫌悪感を露わにし、トロデ王は溜め息をつく。
「お父様…久しぶりにゼシカさんに会えて、本当に嬉しいんですわね」
ミーティア姫はニコニコし、エイトはいまだ不安に苛まれていた。
「…あー…で、どうしたのじゃ?
ミーティアやエイトだけでなく、ゼシカまで…」
トロデ王が大臣や兵士達に下がるように伝え、それからエイトに話し掛ける。
サザンビークとの騒ぎの発端がエイトにあったとしても、トロデ王はエイトを信頼している。
サザンビーク側から何か申立があれば…最悪、事を構える覚悟もトロデ王にはあった。
アルゴンハートでの一件の根深さは相当であったのだろう。
トロデ王は、その際に起きた不正の事実も知っている。
この不正の事実が、トロデ王の不信感増大の元であり、切り札にもなった。
428姫様諸国漫遊記 4-6:2006/06/18(日) 23:10:07 ID:AQGb3mUlO
エイトもミーティアも知らない事だが、トロデ王はクラビウス王への書状を送る際、実は従者に二通目の切り札として…
その顛末を書き留めたものを持たせていた。
意外に狡猾だな、トロデ王。
流石Everytimeギンギラギンに光ってるだけはあるぜ!
しかし…あの時クラビウス王は、皆の前でチャゴスの不正を暴露したはず。
何故それが切り札になったのか?
それは従者を任せた男との話し合いで、トロデ王が任せっきりにしていた。
銀髪の男前こと(だっせぇな)ククールである。
ククールの意見で、
「あの時、実はトロデ王もおり、ミーティア姫へ働いた無礼、王になる試練で不正をした事実は許されざる事だ」
という名目で、揺さぶりをかけるしかない…そんな黒い切り札も控えていた。
まぁ、クラビウス王は何故か同盟までは結ばないものの(面子があるしね)、不可侵は約束した。
アルゴンリングの出所故なのか、それは不明だが。
兎も角、サザンビークとの問題も当面は片付いた為、トロデ王はエイトを昇格させた。
429姫様諸国漫遊記 5-6:2006/06/18(日) 23:11:03 ID:AQGb3mUlO
なんだかんだ言っても…トロデ王の中でも旅をした事は大きかったのかもしれない。
姿の変わった自分やミーティアに対し、変わらない忠誠を貫いてくれたエイトには感謝していた。
話は戻って…
「申し訳ありません、実は私も内容は知らされてはいないのです」
エイトは申し訳なさそうに頭を下げる。
「あー良い良い。
ミーティアの事でエイトが知らぬ事がある方が珍しいのじゃが…
そういうこともあるじゃろ」
エイトに意地の悪い笑みを浮かべて笑うトロデ王に、エイトはただ赤面して頭を下げたまま。
ミーティアは…
「私もエイトの事は何でも知ってますわ♪」
と楽しそう。
姫様、そういう発言は婚姻を済ませてからにしませう。
「私が説明するわ」
ばいーんの人g(メラゾーマ)…もとい、ゼシカが前に出て話を進めようとする。
「ん?ゼシカは知っておるのか…では頼む」
本来はミーティアが説明するはずであったのだが…。
姫様は現在エイトの真っ赤になったほっぺをつんつんしている為に不可。
430姫様諸国漫遊記 6-6:2006/06/18(日) 23:12:21 ID:AQGb3mUlO
つーか姫様、エイトは熱ある訳じゃないですから。
心配なのは分かりますが、何故におでことおでこをくっつけて熱の確認しますか?
掌じゃ駄目だったのかと小一時間。
説明しようとしてるゼシカの姿で、トロデ王から死角になってたからいいようなものを…。
あ、エイトがトーポのいるポケット閉めやがった!
ここは玉座の間だっつーの!
ミーティアは
「お熱は無いですね…良かった♪」
とか、おでこ離してから物凄い笑顔で仰ってる。
なーにちょっと残念そうな顔でトーポのいるポケット開けてんだ、エイト。
「…説明してよろしいかしら?お二人さん…」
ゼシカ嬢、かるーくキレ気味。
そらそうだわな。
ゼシカだって才色兼備で明るくて活発、さらにはそのスーパースペックのスタイル。
なのに周りにいた男の影は…
1:リーザス村の自警団ボーイズ
2:同じくリーザス村の(*´Д`)ハァハァしまくりのストーカー青年
3:サザンビークの大臣の所の例のキモ太郎
4:ククール(現在、ハーレム伝説の旅中)
である。
431 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/18(日) 23:37:50 ID:AQGb3mUlO
以上です。
感想下さった皆様。
本当に感謝しきりであります。
 
にしても…重い…
試合終わってから投下すれば良かった
432名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/19(月) 19:12:36 ID:6Lv68k/90
おもろいわぁ。
時々入るツッコミがたまらんね。
ゼシカ最高!
特にここ↓
>「トロデちゃんチワーっす」
433 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/19(月) 19:36:06 ID:bceicF7PO
こんにちわ。
あまり間隔開けないで投下するのはやはりマズいでしょうか…?
実は続き物SS投下は初めてでして…
兎も角、続きが出来上がりました。
投下させていただきます。
もし間隔開けないでの投下がマズければ教えて下さい。
 
前回は
>>425-430
です。
 
ではどうぞ↓
434姫様諸国漫遊記 1-8:2006/06/19(月) 19:37:45 ID:bceicF7PO
かたやミーティア姫は…
文武両道、血筋もバッチリ、顔も悪くない、誠実で一筋なエイト。
しかも超相思相愛。
そりゃイチャつかれたら腹も立つわな、うん。
「あっ…うん、頼むよ」
エイトが大慌てでゼシカを促す。
怒らせたら怖いのは良く知ってる。
一度、ゼシカがベロニャーゴにじゃれつかれた事があったのだが…
その時服がズルッとなってしまい、ばいーんがぷるんぽよんと「チワーっす」しちゃった事があった。
たまたま見えてしまったエイトに対し、ベロニャーゴを双竜打ちで瞬殺したゼシカの「見た?」という問い。
その時のゼシカの怖さたるや…多分エイトが小学生位なら失禁+号泣もの。
つーかエイトの人生でベスト10に入る位の恐怖体験。
飛び付くベロニャーゴ

よろけるゼシカ、下がる服

ばいーんがぷるんぽよんと「チワーっす」

瞬時にベロニャーゴをブン投げ、SHT、服を直す、双竜打ち(その間約2秒)

氷の笑顔で近付くゼシカ
全てがスローモーションで再生される恐怖。
435姫様諸国漫遊記 2-8:2006/06/19(月) 19:39:27 ID:bceicF7PO
それ以来、エイトは極力ゼシカを怒らせないようにしている。
「…ふぅ。で、トロデ王。
ミーティア姫が旅に出たがってたのは知ってる?」
ゼシカはトロデ王の方へ向き直り、問う。
「…知っておる。だが許可は出せん」
「一国の姫君だから?」
「うむ、何より危険じゃ」
「エイトがついていても?」
「ある意味危険じゃ」
それはミーティアの貞操が、か?
問いたい気持ちを抑えてゼシカは続ける。
「これを」
ゼシカが二枚の紙を差し出す。
「…なんじゃこれは?」
「ふっふっふ…実はそれはね…ちょっと失礼」
ゼシカがトロデ王に近付き、耳元でゴニョゴニョ…ちょっとうらやましい。
「…って訳なの」
「ふむ…なるほどのぅ…」
トロデ王が納得しだした。
どんなトリックを使ったんだ、ゼシカ!?
まさか一晩自分の体を自由に弄ばせる代わりに…いや嘘、ごめんなs(双竜打ち)
「ミーティアよ」
「何でございましょう?お父様」
「旅に出ても良いぞ」
「えっ!?本当でございますか!?」
ちょ…マジすか、トロデ王。
436姫様諸国漫遊記 3-8:2006/06/19(月) 19:40:59 ID:bceicF7PO
一体ゼシカは何をトロデ王に言ったのだろうか?
「ただし!条件がある!」
「条件…ですか?何でございましょう…」
「一週間ごとに一度、必ずこちらに戻ってくる事。
お供にエイトを付ける事。それと…」
ここまで言って、トロデ王は一度言葉を切る。
そして、エイトを見据えて声をかける。
「エイトよ」
「は、はいっ!」
「ミーティアを頼むぞ」
「勿論です。我が命にかけて、ミーティア姫様の安全をお約束致します」
最敬礼で応えるエイトに、トロデ王は満足そうに頷く。
「エイト…」
ミーティアがゆっくりとエイトに近付き…そして、抱きついた。
「!!!」
トロデ王もゼシカもあまりに驚いて完全に停止。
突然どうしたのか…。
「命をかける、などと言ってはなりません…!
ミーティアは…エイトがいなくなることが何よりも辛いのですから…」
「姫様…申し訳ありません、大丈夫です。僕は…いなくなりません。
姫様を一人にはしませんから…」
完全に二人の世界に入ってしまった。
トロデ王が不機嫌になるのもわからんでもない。
437姫様諸国漫遊記 4-8:2006/06/19(月) 19:42:34 ID:bceicF7PO
「うぉっほん!」
遂に咳払いしちゃいました。
よく咳払いだけで我慢したもんだ。
「あー…ミーティアよ、お前は一応嫁入り前であり、一国の姫君なのだぞ?」
「…申し訳ありません、つい我を忘れてしまいました」
ミーティアはエイトから名残惜しそうに離れると、トロデ王に頭を下げる。
普段から多少天然な箇所はあるが、エイトの事になると…どうもミーティアのスイッチが入ってしまうというか、リミッターがすぐ外れるというか。
『仕方ないわよねぇ』
ゼシカは思う。
ミーティアとエイトは相思相愛、誰が見ても明らかな程に。
しかし、立場は王女と近衛兵長。
そんな簡単に行くわけもない。
ましてや、エイトはミーティアの結婚式を壊している。
そんな状況で…いかにエイトの血筋がアレでも、すぐにエイトとミーティアの結婚は認めるわけにはいかない。
『エイトもミーティアも…トロデ王もそれは分かってるから、こういう事に厳しく言わないんでしょうね』
ゼシカが一つ溜め息をはく。
この二人は…幸せにならなきゃいけないと思う。
438姫様諸国漫遊記 5-8:2006/06/19(月) 19:44:14 ID:bceicF7PO
実はゼシカは、その為の秘策をもう一つ用意していた。
が、それはトロデ王にもエイトにもミーティアにも言っていない。
「ところで…何故あっさり許可なされたのですか?」
エイトがいまいち理解出来ない事をトロデ王に問う。
大切に大切に育てた一人娘のミーティア。
そのミーティアが旅に出るのをあっさり許可する訳がない、と考えていたエイトには、どうも解せない。
「ん?お主のほかにゼシカ、ヤンガス、ククールもついていくからじゃ」
「へ?」
「さらに旅をするにあたって、サポートにゲルダもつける」
「いやいやいや、それは無理なのでは?」
「ヤンガスをダシに使えば平気じゃ」
トロデ王、結構酷い。
「あ、他にも…グルーノ老もおるし、各国には「お忍び故、過剰反応なさらぬよう」とも通達しておく」
完璧だな。
というか、某ちりめん問屋のご隠居の漫遊記の香りがしてきたな。
「それにな…これを見るのじゃ」
トロデ王がエイトを側に呼び寄せ、二枚の紙を見せた。
先程ゼシカが手渡した紙である。
439姫様諸国漫遊記(紙の内容一枚目) 6-8:2006/06/19(月) 19:45:01 ID:bceicF7PO
・ミーティア 性別:おんな Lv:99
E:神鳥の杖(レプリカ)
E:ドラゴンローブ
E:女神の盾
E:黄金のティアラ
E:ソーサリーリング
 
力:293 素早さ:281 身の守り:188 賢さ:560
攻撃力:376 守備力:380
最大HP:689 最大MP:726
【スキル】
杖:100 ブーメラン:100 短剣:0 素手:50 慈愛:100
【呪文】
ホイミ  バギ
ベホイミ  バギマ
ベホマ  バギクロス
ベホマラー  バイキルト
キアリー  スカラ
キアリク  スクルト
ルカニ  ラリホー
ルカナン  ラリホーマ
マヌーサ  メダパニ
マホトラ  マホカンタ
マホトーン  マホアゲル
ピオリム  ザオラル
フバーハ  ザオリク
440姫様諸国漫遊記(紙の内容二枚目) 7-8:2006/06/19(月) 19:46:20 ID:bceicF7PO
【移動時】
ホイミ ベホイミ ベホマ ベホマラー
キアリー キアリク ザオラル ザオリク
【スキル能力一覧】
・祝福の杖…味方単体を回復
・杖装備時、最大MPが100アップ、賢さが25アップ
・杖装備時、ターン毎にMP回復
・ブーメラン装備時の攻撃力が20アップ
・ブーメラン装備時の快心の一撃確率アップ
・スピンスロー…回転してブーメランを投げ、敵全体に同ダメージ
・ミーティアタック…助走をつけて敵一体にミスか快心の一撃(転ぶと快心の一撃。確率50%で発生)
・超スピンスロー…もっと回転して投げて、敵全体に大ダメージ
・素手時の素早さ5アップ、回避率アップ
・石つぶて…石を拾って敵全体に投げつける
・味方への補助魔法効果アップ
・補助魔法の持続時間延長
・天使の歌…味方全体のHPを回復(約100前後)、状態異常回復
・退魔の歌…魔を払う力を持った歌で敵1グループにダメージ
・応援…味方一人のテンションを上げる
・破邪の歌…強力な破邪の力の込められた歌で敵全体にダメージ。まれに敵の動きを止める事がある
441姫様諸国漫遊記(紙の内容二枚目) 8-8:2006/06/19(月) 19:47:57 ID:bceicF7PO
「…何ですかこれは?」
紙には、ミーティアとゼシカの字で、ミーティアの能力が書かれていた。これは…
「ミーティアのステータスだそうじゃ。
旅をしてる間にこれ位は強くなっている、だそうじゃ」
「いやしかし…馬に変えられていたではありませんか」
「…わしゃミーティアがブーメラン使えるなどとは知らなかったわい」
いや…だからそれって…
「陛下…恐れながら申し上げます。
それ捏造じゃないですか」
エイト、正解。
いや、実際ミーティア姫も旅出来たらなぁ…と思った事は何百回もあったけどさ。
つーかこんなの作って、スクエニに怒られたらどうしよう。
「分かっておる…だが、わざわざここまで頑張って作ったのじゃ…。
無駄にはしたくないし、可愛いではないか」
親バカです。トロデ王は親バカでした。
「じゃからエイト…お主がしっかり守ってやれ。
それと、旅に出るにあたり行商人から聖水を100個仕入れる。
それを持っていくのじゃ」
古今東西、王様が渡す旅支度アイテムで、ここまで後向きな物はあっただろうか?
いや無い。
442 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/19(月) 19:49:38 ID:bceicF7PO
以上です。
ラストのタイトルの(紙の内容)を消し忘れてしまいました…
こっそり脳内削除して下さい_| ̄|○
 
感想下さ方々、ありがとうございます。
ご感想一つ一つが本当に嬉しい…
 
 
もうしばらく続きますので、よろしければお付き合い下さいませ。
443名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/19(月) 20:00:37 ID:mfSGC6Aq0
相変わらず独特の文書で腹抱えて笑わせていただきました!
444名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/19(月) 22:40:40 ID:NSd7x0OP0
>・ブーメラン装備時の快心の一撃確率アップ

ここに何故か笑ったww
ブーメランに改心の一撃無いよww

もう、ラブラブですなこの二人はww
ばい〜んの部分をもう少しくわし(ry
445 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/20(火) 15:57:46 ID:YABHCXxrO
こんにちわ。
続きが出来上がりました。
投下させていただきます。
 
前回は
>>434-441
です。
 
ではどうぞ↓
446姫様諸国漫遊記 1-8:2006/06/20(火) 15:58:28 ID:YABHCXxrO
聖水100個…
これ持ってトロデーンを出たとして…
無補給で徒歩でどこまで行けるのか、気にはなる。
リーザス村位までなら行けそうだな、うん。
「で、いつ旅立つのじゃ?」
「私は準備自体はすぐ済みますが…ヤンガスやククール、ゲルダ、更には各国への書状の件を考えましたら…一週間以上かかってしまいます」
トロデ王の最もな質問に、エイトも最もな答えを返す。
しかし…その更に(斜め)上を行くのが今回のミーティア姫とゼシカ嬢。
「各国への書状なら必要ございませんわ♪
私、変装しますもの♪
旅支度は先ほど済ませましたし♪」
「ヤンガスには私が既に昨日伝えたわ。因みにゲルダさんの所にも朝の内に行っておいたし」
エイトもトロデ王も口あんぐり。
凄まじいまでの行動力…恐るべし。
「く、ククールはどうするんだ?」
そういえばそうか。
が、エイトの問いに答えたのは…
「俺様ならここにいるぜ…」
バーン!と玉座の間の扉が開かれ、颯爽とククール本人登場。
447姫様諸国漫遊記 2-8:2006/06/20(火) 15:59:32 ID:YABHCXxrO
「…いつの間に」
「今さっきだ。久しぶりにキラーパンサーに乗ったぜ」
あ、だからククールの赤い修道服の内股がキラーパンサーの抜け毛にまみれてキラキラ光ってんのか。
「で、姫様の護衛だよな?
当然受けるぜ」
ククールがミーティアに近付き、跪く。
「旅の剣士ククール、姫様の道中お守りいたします」
恭しく頭を下げる。こういう動作が似合うのが昔からのククール。
どうもエイトはぎこちないから困る。
「ククールさん…後ろの毛が少し焦げてらっしゃいますわ…
大丈夫でございますか?」
ミーティアはククールの挨拶をスルー。まぁ元々ミーティアにはエイトしか見えてないし。
「こ、これは…お気になさらず…」
ククールが爽やかな笑顔で取り繕うが、その後ろでエイトはゼシカを苦笑いしながら見る。
「…何よ?」
「…焼いたね?」
「メラミだから平気よ…ギリギリかわせたみたいだし」
「…いや…平気の基準がおかしいよ…かわしきれなかったみたいだし…」
エイトもそりゃツッコむわな。
448姫様諸国漫遊記 3-8:2006/06/20(火) 16:00:46 ID:YABHCXxrO
ラプソーンを倒す旅をしていた時は、エイトは常にミーティアの側にいた為、無口な奴だという印象ばかりで。
実際は気さくな優しい青年なのだが、ツッコみキャラではなかった。
「何で燃やしたのさ?」
「…だって…女はべらかしてた上に、その女の一人に『おっぱい魔王』とか言われてつい…」
そりゃキレるわ。
エイトはゼシカに一言、
「ゼシカは悪くないよ…きっと相手は胸が小さいから嫉妬したんだと思うよ」
とフォローを入れる。
『何で優しいかな、エイトは…』
ちょっぴり悲しくなるも、ゼシカは「ありがと」と短く礼を言った。
「あっ!エイト!何だかゼシカさんと楽しそうにお話してる!」
ミーティアがエイトに駆け寄る。
つーかククールよ。
並のお嬢さん方なら簡単に撃墜してきた笑顔も、鮮やかで艶やかな身のこなしも…
悉くスルーされたからといって、片膝ついたままシクシク泣くな。
甲子園で敗退した高校球児か、お前は。
相手が悪いんだ、気にするな、ククール。
不沈艦なのだよ、ミーティア姫様は。
449姫様諸国漫遊記 4-8:2006/06/20(火) 16:02:10 ID:YABHCXxrO
「あら?ヤキモチかしら…じゃ、私は離れましょうっと」
ゼシカが悪戯っ子のように舌をペロッとだして、エイトから離れた。
そしてそのままククールの所に行って、何やら話し始めた。
「エイト…ゼシカさんと何のお話をしていたのですか?」
ちょっぴり涙目のミーティア姫に、エイトは優しく微笑む。
「姫様が安全に旅が出来るように話していたんですよ。
彼女は我がトロデーンの魔導師では、勝てる者がいない程の力の持ち主。
ですから、旅をするにあたっての計画を立てていたのです」
エイトの言葉に、ミーティアは
「…本当?」
と、上目遣いで聞いて来る。
『あぁ…嫉妬する姫様も可愛らしい』
エイト、萌えてる場合か。
早めに誤解をとかないと、ミーティア姫様泣き出すから。
「本当ですとも。
僕を疑ってらっしゃるのですか?」
「疑ってなど…いません…」
ミーティアがどんどんションボリしていってしまう。
まぁ自分の好きな男が他の女と、しかも自分が馬の姿に変えられている間、男と共に苦楽を共にしてきた女。
450姫様諸国漫遊記 5-8:2006/06/20(火) 16:09:22 ID:YABHCXxrO
勿論自分だって一緒にいた。
しかしそれは…あくまで呪われた、物言えぬ馬の姿で。
長い旅の間、実際にほとんど言葉は交わせなかった。
今は…その分一緒にいるし、もっと一緒にいたい。
ただ、エイトが他の女と楽しく会話している…
ミーティアは、その度に自分の中に表しようのない暗い気持ちが生まれてしまう。
『自分は子供なんだな…』
とか
『これじゃエイトに嫌われてしまう』
とか。
暗い気持ちが生まれる度に、自分を責める。
その繰り返しは、治そうと思っても治ってくれない。
「ミーティア姫様…貴女は貴女、ゼシカはゼシカです。
僕にとってのゼシカは、共に苦難を乗り越えてきた仲間です。
姫様は…それとは違う、もっともっと大切な存在なんです…」
そう。
いつもこうして、エイトの言葉で嫌な気持ちが消えていく。
エイトに依存しきっている自分に気付かされて、でもそれじゃいけない気もする。
いつか、もしいつか、エイトが自分の前からいなくなった時…自分はどうなるかわからない。
451姫様諸国漫遊記 6-8:2006/06/20(火) 16:10:20 ID:YABHCXxrO
そこまで依存してしまっている自分を、エイトはいつか見放すかもしれない。
それもあって、ミーティアは旅に出ようと思った。
色んな経験をすれば、自分はきっと成長出来るだろう。
この事はゼシカには話していない。
だって恥ずかしいから。
「姫様?」
エイトの不思議そうにする顔が、ミーティアの目に飛び込んできた。
「もう大丈夫、ごめんなさい…」
「謝る事ありませんよ。
姫様のお気持ちは嬉しく思います」
エイトは本当に優しい。
誰にでも優しいが、自分には特別優しくしてくれる。
甘やかしではない。ちゃんと導いてくれている。
『ミーティアはエイトから離れる事は出来ません…
でも、ちょっとずつ大人になろうと思います』
密かに決意するミーティアであった。
 
 
さて翌日の朝。
準備も整った一行は、トロデーン城入り口に集まっていた。
ミーティアの変装は大したものではなかった。
腰まで延びた、艶やかな黒い絹のような髪をポニーテールのようにし、装飾品の類を全て外した。
452姫様諸国漫遊記 7-8:2006/06/20(火) 16:11:15 ID:YABHCXxrO
代わりに、ドラゴンローブを身にまとい、黄金のティアラ、守りのルビーを身につけた。
本来装備する予定だった女神の盾は、盾の扱いを知らぬミーティアには不要である。
さらにソーサリーリングに関しても、魔法が使えぬミーティアには不要である。 
神鳥の杖のレプリカに関してだが、当然ある訳もなく…
だが武器を持たない冒険者はおかしい、との判断により、たまたまゼシカが手元に置いていた裁きの杖を持つ事になる。 
「エイトは準備できましたか?」
いち早く準備を終え、嬉しさを抑えきれずにソワソワしているミーティアに、ゼシカが耳打ちする。
「姫様、この旅が始まったら…私やククールは居なくなります」
「えっ!?」
「途中合流すると言っていたヤンガスもゲルダさんもいません」
「…それは…」
「私は…姫様とエイトの二人だけで旅をしてもらいたいの」
何故だろう?
ミーティアにはいまいちゼシカの意図するところがわからない。
しかし、これこそゼシカの最後の秘策なのである。
453姫様諸国漫遊記 8-8:2006/06/20(火) 16:12:33 ID:YABHCXxrO
大所帯での旅をするのはエイトを納得させる為である。
この秘策、実は前夜トロデ王にはゼシカが話している。
本当の目的は…ミーティアの成長と見聞を広める事。
そして、エイトがミーティアを守りきり、無事に一週間後に戻った際…
二人の旅を『婚前旅行』にしよう、という、当人達の意志は放置の上の目的があったのである。
ゼシカはミーティアに、前半だけは話しておいた。
前半だけでも話しておかないと、消えた時に説明して旅を進めさせる者がいなくなるからである。
しかし、エイト…とことんまで蚊帳の外、流されるままに行くしか道は無いようだ。
何だか不運な奴。まぁミーティア姫と一緒に旅が出来るんだ、良しとしろ。
さて、当の本人は…トロデ王と二人きりで玉座の間で話をしていた。
ミーティア待たせて何やってんの。
「…エイトよ」
「はい」
「わしゃ今までお主ら二人の事を考えなさ過ぎた」
「そんな事…ありません。
私を…どこの馬の骨ともわからない私を城に置いて下さり、育てて下さいました」
454 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/20(火) 16:14:44 ID:YABHCXxrO
以上です。
感想下さった方々、ありがとうございます。
ようやく旅に出そうな感がありますが…本当に申し訳ない限り。
極力進行急ぎます故…
 
ちゃんと投稿感覚開けてたのに、いきなり
「連続投稿ですか?」
とか聞かれて一瞬ガクブル
455名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/20(火) 23:10:45 ID:DGKu75np0
甲子園球児なクックルテラワロスwwwwwwwwww
相変わらず貴方のキャラ作り大好きです。
456名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/20(火) 23:17:06 ID:v8lx0xwT0
なんか凄い和むお話ですね

続き期待してますです

姫様のお花畑具合がナイスですww
457 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/22(木) 09:52:49 ID:RIONvCH5O
こんにちわ。
続きが出来上がりました。
投下させていただきます。
 
前回は
>>446-453
です。
 
ではどうぞ↓
458姫様諸国漫遊記 1-8:2006/06/22(木) 09:53:33 ID:RIONvCH5O
エイトはトロデ王に改めて感謝の気持ちを伝える。
実際…トロデ王には、感謝しても足りない程に感謝していた。
死にかけていた自分が助かったのも、今まで生きてこれたのも、そして何よりも…
ミーティアに出会えた事も。
「ワシは…な、エイトよ」
「はい」
「この先、そう何十年も生きているとは思えん」
「何をおっしゃいます…」
トロデ王は、エイトから視線を外し、天井を見上げた。
それから、一つ溜め息をつく。
「ワシは、呪われた姿から元に戻る為旅をした。
あらゆる土地を周り、あらゆる体験をしてきた」
トロデ王の言葉に、エイトは黙っていた。
「その中で、ワシは殊更『人の死』に触れてきた。
…気弱になっておるのではないのじゃよ?
まだまだ引退する気はないからのう」
わっはっは、と楽しそうに笑いながらトロデ王は言う。
エイトには、いまいち真意が掴めない。
何故突然こんな話をするのだろうか?
「のぅエイトよ…ワシはいつか引退する時がくる」
雰囲気が変わった。
459姫様諸国漫遊記 2-8:2006/06/22(木) 09:54:40 ID:RIONvCH5O
国政を執り行う時のような、誰もが身を引き締める…
特殊な威厳というか、そんな空気が辺りを支配する。
「その時…お主は跡を継ぐ勇気はあるか?」
トロデ王のその言葉に、エイトの体は何かに撃ち抜かれたかのような衝撃が走る。
無意識に体がビクッと跳ねる。
「それは…」
「ミーティアとの婚姻を認めぬ訳ではない。
権力に固執しておる訳でも、世間体を気にしておる訳でもない。
例え出生の秘密をひた隠しにしていたとしても、お主は我が国最強にして最高の近衛兵長である。
お主を婿に迎える事に、トロデーンの民は誰も反発しないだろう」
トロデ王の言葉を、エイトは一語一句心に刻み込む。
陛下は自分を深く深く信頼してくれている事実を、エイトは心から嬉しく思った。
突然トロデ王が玉座から降り、直立不動でいるエイトに歩み寄る。
「更なる見聞を広めてまいれ、エイトよ。
そしてワシの娘ミーティアを、誰よりも守り抜き幸せに出来るという事を…証明してみせよ。
その時…お主はワシの跡取り息子じゃ」
460姫様諸国漫遊記 3-8:2006/06/22(木) 09:55:52 ID:RIONvCH5O
トロデ王が笑顔でエイトの背中を叩く。身長が足りなくて、ジャンプして叩いたのはご愛嬌。
「さ、行ってまいれ!
我が娘ミーティアを…頼んだぞ」
にこやかに送りだしてくれるトロデ王に、エイトは涙を必死に堪えながら最敬礼をし、それから
「行ってまいります!」
と、涙声で深々と頭を下げ、玉座の間を跡にした。
「…陛下…」
「なんじゃ大臣、覗きは関心せぬな」
「申し訳ありませんでした…しかし、エイトは立派になりましたなぁ…」
大臣が遠くを見上げ、昔を懐かしむ。
「本当じゃわい。初めてエイトが城に来た時、小間使いとしてなら役に立つかもしれん…位にしか思わんかった」
「それが今ではトロデーンを救った勇者にして、トロデーン最強の近衛兵長。
いやはや、努力すれば結果はついてくるものでございますなぁ…」
「サザンビーク第一王子であるエルトリオ殿…彼はエイトのような努力家であったのじゃろうて。
類希なる才能と、常に努力し、邁進する心…それが今のエイトなのじゃろう」
461姫様諸国漫遊記 4-8:2006/06/22(木) 09:58:22 ID:RIONvCH5O
大臣もトロデ王も、昔見た何かを見ている様に遠くを見ていた。
「…ミーティア様との事…いかがなさるおつもりでしょうか?」
大臣がふと、トロデ王に問う。
「エイトはまだ王になるには若い。確かミーティアとほぼ同い年…二十歳位か。
何より、国政を執り行うにはまだ知識が足らな過ぎる」
「では…反対なさるのですか?」
大臣の不安げな言葉に、トロデ王は首を横に振った。
「…旅から戻った時…エイトには色々勉強をしてもらう事になるのぅ」
「陛下自らご教授なさるのですか?」
「そうじゃな。しばらくは側についてサポートしてやるか…引退しても気が抜けんのう…はぁ」
わざとらしい溜め息をついたトロデ王を見た大臣が、楽しそうに笑う。
つられてトロデ王も大きな笑い声をあげた。
未来を持つ若者の成長を楽しそうに想像しながら。
 
 
 
462姫様諸国漫遊記 5-8:2006/06/22(木) 10:07:42 ID:RIONvCH5O
いやいやいや!終わらない終わらない!
あーびっくりした…。
題名に偽りありどころか、主役がトロデ王みたいになってるじゃねぇか…
全く、油断も隙もありゃしない。
さて、所変わってトロデーン城入り口。
エイトを待つミーティア、ゼシカの所に、ククールが現れた。コマンド?
「たたかう」
「おい」
「…何を仰ってますの?お二人とも…」
ナイスボケをかますゼシカと、即座にツッコミを入れるククール。
そんな二人のコントも、エイトを待ちわびるミーティアには大して耳に入らない。
というか理解してないな。
「あぁ、気にしなさんな、お姫様。
実はちょいといいものを持ってきた」
ククールが二人を城門の外に呼ぶ。
そこには…かつて呪われた姿のミーティアが引いていた馬車よりも小さい…
ミーティア一人が入るのがギリギリのサイズの幌付きの荷台と、その先に繋がれたキラーパンサーだった。
「まぁ♪」
「ちょっと…これどうしたのよ?」
驚きの声を上げるミーティアとゼシカ。
463姫様諸国漫遊記 6-8:2006/06/22(木) 10:08:39 ID:RIONvCH5O
「ふっふっふ…ラプソーン退治の旅で、キラーパンサーに乗っていた時に思い付いてな。
ラパンハウス、キラーパンサー友の会、そしてパルミドの闇商人の協力によって作り上げた逸品…
『バウムレンの荷車』だ!」
ククール、超自慢気。
そりゃ少数で、荷物がやや多い時は便利だろうけどさ。
「…バウムレンが可哀想になってきたわ」
ゼシカに同意。
つーかラパン、祟られんぞ、マジで。
「お馬さんが引くのでは無いのですね♪
ククールさん、この子を私達に?」
ミーティアが気に入ったみたいで良かった。
つーか怖くないんだね。
「勿論。こいつがいれば魔物に襲われても荷物の心配はいらないし、疲れたら背中に乗っても大丈…夫…」
ククールが説明してるが、ミーティアはキラーパンサーに夢中。
頭撫でたり、頬ずりしたり。
ミーティアの中で、
キラーパンサー>>(興味の壁)>>ククール
の図式が完成。
哀れククール。お前は悪くない。
後ろでニヤニヤしてるゼシカの事も見ないフリだ!
464姫様諸国漫遊記 7-8:2006/06/22(木) 10:09:56 ID:RIONvCH5O
がっくり膝をついているククールの肩を、優しくゼシカが叩く。
「ククール…」
「ゼシカ…やっぱりお前だけだ」
「やっぱり姫様は貴方に見向きもしないわね。
あと、あんまり悪のりすると、ギガブレイクが待ってるから気を付けてね」
と、そこまで言ってから…
「姫様〜♪私もナデナデさせて〜♪」
とミーティアに駆け寄った。
…何かもう…かける言葉が見つからねぇよ…ククール…。
「…どうしたの?ククール…」
ふとククールの頭上で声がする。
「…エイト…か」
「うん…こんな所で何してるんだ?」
そりゃ最もな疑問だわ。
「なぁエイト…俺は三枚目を演じるキャラか?」
「…え、意味がわかんないよ…ククールはカッコいいじゃない。
なんで三枚目になるのさ」
エイトが不思議そうな声で言う。
ククールは相当弱っていたようで、ガバッと顔をあげ、
「エイトッ!やっぱりお前は最高の仲間d」
抱きついた。
しかし、エイトは旅支度として既に龍神武装。
あの結構トゲトゲした装備だからね。
465姫様諸国漫遊記 8-8:2006/06/22(木) 10:11:25 ID:RIONvCH5O
「〜〜ッ!!」
「く、ククール?大丈夫か?」
何か色んな所が刺さったらしく、ゴロゴロ転げ回ってる。
ククール…不運過ぎるな。
いつかいい思いさせてやるからな、気が向いたら。
「あ、エイト〜♪
準備出来ましたか〜?」
ちょっと離れた所で、ゼシカと一緒にキラーパンサーと戯れていたミーティアが、エイトを見つけて呼びかけた。
「はい姫様、準備でき…キラーパンサー!?」
エイトびっくり。
まぁびっくりするわな。
お姫様がキラーパンサーの首に抱きついて頬ずりしてたら。
キラーパンサーも何か嫌そうにしてないし。
むしろ嬉しそう。
キラーパンサーになりt(ギガスロー)
「そ、それは…」
「ゲレゲレです♪」
「は?」
「この子の名前ですわ♪」
「いや、名前とかじゃなくて…というかゲレゲレって」
エイトとミーティア、微妙に噛み合わない会話。
実は、毎日こんな問答してたりする。
毎日の事だから、トロデ王以下トロデーン城の人間も、ゼシカやククールやヤンガスも皆慣れてしまっている。
466 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/22(木) 10:13:57 ID:RIONvCH5O
以上です。
感想下さった方々、ありがとうございます。
 
次回ようやく旅に出ますが…早足で行きます。
467名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/22(木) 19:44:26 ID:5HbkPKy60
>>466
乙です!
前半のトロデの思いやエイトにかける言葉にほろりとさせられました。
確かにあのまま綺麗に終わっても違和感ないなw

そして天然ミーティア姫は最強ですなw
468名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/22(木) 20:43:47 ID:C7OAdRPB0
ちょwwwwwククール、キラパン以下かよwwwww
相変わらず姫様は難攻不落な方ですね。

いきなり『完』ってびびりましたよw
469名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/22(木) 22:24:06 ID:3iu2sJO/0
うんうん

キラーパンサーにゲレゲレはデフォだよな〜〜〜
470名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/22(木) 22:27:55 ID:C7OAdRPB0
DQ8のゲレゲレっつーと…まさかスカモンのあwせdrftgyふじこlp;@:「
471名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/23(金) 06:54:45 ID:gd6MvrTF0
「完」て…。

フェイントにびっくり。そして大爆笑!
グッジョブです!
続きが待ち遠しくてたまらん。

>身長が足りなくて、ジャンプして叩いたのはご愛嬌。
あなたのこういう描写がすっごく好きだよ。
472名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/24(土) 18:14:28 ID:RCpNpOjgO
なんだか知らんがおもろいがな!
473 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/24(土) 19:56:00 ID:86K3Pg+aO
こんにちわ。
続きが出来上がりました。
投下させていただきます。
 
前回は
>>458-465
です。
 
ではどうぞ↓
474姫様諸国漫遊記 1-8:2006/06/24(土) 19:56:46 ID:86K3Pg+aO
「ククールが姫様に、って。
旅するのに少し楽になるでしょ?」
ゼシカがフォローをしてくれた。
かつて、エイトとミーティアの会話が噛み合わないまま、1日過ぎた事があった位なので、ゼシカの存在は頼りになる。
まぁいなくなっちゃうから困るんだろうが。
「へぇ…まぁ助かるけど…キラーパンサーって肉食だよね?」
「そりゃそうでしょ。草食だったらちょっと引くわよ」
さも当たり前だ、と言わんばかりのゼシカ。
「やっぱりそうか…はぁ…」
エイトは深い溜め息を付き、困ったような顔を見せる。
「何か問題でもあるの?」
「餌をどうするか…さ。
それに…姫様にはそういう光景は刺激が強すぎる」
エイトの答えに、ゼシカは「なるほどねぇ」と頷き、それから腕組みして考えだす。
エイトは、ふと視線を感じて辺りを見回す。
…ミーティアだ。しかもキラーパンサー(ゲレゲレ)までもがこちらをジーッと見てる。
『…もう仲良くなったのか…』
そういえば…エイトはふと思い出す。
475姫様諸国漫遊記 2-8:2006/06/24(土) 19:59:15 ID:86K3Pg+aO
かつて、ドルマゲスにかけられた呪いによって、馬の姿にされたミーティア。
長い長い旅の最中、一時的に元の姿に戻れたとはいえ、常に馬の姿でいた。
その時に手に入れた能力がある。
初めはエイトも信じられなかったが、ミーティアは動物の意志がわかり、ミーティアの言葉もまた、動物に届くようなのだ。
一種のテレパシーのようなものなのだろうか。
実際、ミーティアはあらゆる生き物との意志疎通をしてきた。
犬や猫はもとより、鳥や牛や馬とも。
トロデーン城の庭先で、小鳥を指先に乗せ、猫を膝に乗せ、足元には犬が寝そべり…
すべての生き物がミーティアの歌声を聞き入っていた姿は、エイトには女神のように見えた。
ミーティアの歌声が届いたのか、兵舎の馬達もこの時は全く騒がず、聞き入っているかのようであったという。
エイトが用事でいない時などは、ミーティアはよく庭で小鳥達と笑顔で戯れている事が多い。
『元々お優しい方なのだ。
だから、会話する力がついてからは余計に動物が寄ってくるのだろう』
476姫様諸国漫遊記 3-8:2006/06/24(土) 20:01:06 ID:86K3Pg+aO
ミーティアから初めて動物と意志疎通が出来ると聞いた時、エイトはそう思った。
「姫様」
エイトはミーティアの元に近づくと、不安に感じていた事を話した。
「姫様、キラーパンサーは肉食でございます。
それはつまり、他の動物を食らうという事です」
「エイト…ミーティアだってその位分かっております。
例えその行為が見た目に恐ろしいものであろうとも、命が生きる事の重さの証明でもあります」
ミーティアの真っ直ぐな視線に、エイトは
『姫様は…あの辛い旅で強くなられた』
と、何だかとても嬉しくなった。
「…いらぬ心配でありました」
「構いませんわ。エイトがミーティアを心配してくれている事は良く分かっていますもの♪」
笑顔を見せるミーティアに、エイトは改めて心を奪われてしまう。
ボケーッとするエイトに、ミーティアは不思議そうに小首を傾げ、それから何かを思い付いたようだ。
ハッとした顔をした後、「うふふ…」と楽しそうに笑うミーティアに、エイトは変な表情になってしまう。
477姫様諸国漫遊記 4-8:2006/06/24(土) 20:02:22 ID:86K3Pg+aO
「あの…何か?」
「先程からエイトがミーティアに対して敬語を使うでしょ?
この子が、それが何か変だって」
そんな事を言われても…どうしたものか。
悩むエイトに、ミーティアが画期的な打開策を打ち立てた。
「ミーティアはこの旅の間、ずっとお忍びで行きますわ」
「はぁ」
「じゃあエイトがミーティアの事を「姫様」って呼んだり、敬語を使ったらバレちゃうわね?」
「はぁ…」
「だから禁止ね♪」
「え!?いやしかしですね…」
エイト大慌て。そのあたふたっぷりが、ミーティアにはたまらなく愛おしい。
小悪魔ちっくだな、ミーティア姫様。
「それと…ミーティアも自分の事を名前では呼ばず、私(わたくし)とします」
話はガンガン進む、一方的に。
「しかし…」
まだ拒むエイトの肩を叩く男、ククール。
助け船か?助け船来たのか?
「どうせその内敬語なんざ使わなくなるんだ、練習しとけって。
恥ずかしいのか?」
なんだ、泥船でしたね。
ニヤニヤしてる辺り、今が復讐の時と悟ったようだ。
478姫様諸国漫遊記 5-8:2006/06/24(土) 20:03:35 ID:86K3Pg+aO
「エイトは…ミーティアを姫様と呼ばないと恥ずかしいのですか…?」
ミーティア は かんちがいをしている!!
「いや…違うんです!
そーいう事じゃなくてですね…」
「じゃあ決定ね。これから先…敬語使ったら駄目よ?」
ゼシカも参戦につき、エンド。
「わ、わかりま…っ」

(ぱーん!)
「ゼシカ何故ビンタするか!?」
エイトさん、ちょっとカタコトになってますよ。
そりゃびっくりしただろうけど。
「敬語禁止」
「…姫様、何とか言っ」
(ずびしっ)
「うぁぁぁっ!目が!目がぁぁぁぁっ!」
ムスカか、お前は。
しかし目潰しか、きっついな。
「…姫様は駄目だっつったろうが」
ククールの復讐は続いているようだ。
「くっ…あ、う〜…えっと、ミ、ミーティア…じゃあこれからミーティアって呼」
(ぷにぅ)
「ふが?」
今度はミーティアに鼻の頭を指で押されてるし。
何?そこ何のボタン?
「ミーティアって呼んだらバレてしまいますでしょ?
これから公の場では『ティア』と呼びなさいと」
479姫様諸国漫遊記 6-8:2006/06/24(土) 20:05:22 ID:86K3Pg+aO
「言っへまへんひょ」
姫様、本当に言ってませんよ、それ。
「あ、あらごめんなさい。
ミーティアったらついうっか」
そこまで言ったミーティアの背後にツインテールの怪しい影がっ!
(むにゅ)
「ひゃふ!?」
突然後ろからほっぺをむにゅっとされて、驚きで変な悲鳴をあげるミーティア。
一国の姫君にこんなことしたら…普通は即死刑だぞ。
「姫様、自分の事をミーティアって呼んだら駄目ですよ」
ゼシカ、意外に怖い物知らず。
「次に自分をミーティアって名前で呼ばれたら…こうですっ」
ゼシカの目がキラリと光る。
ミーティア姫様ピンチ!
どうするエイ…
(こちょこちょこちょこちょ)
…ト…て、くすぐってますな。
「きゃはははは!ゼ、ゼシカさん!駄目!やめ…きゃはははは!」
「うりゃうりゃぁ♪」
(こちょこちょ)
「いやぁん♪くすぐったいですわぁ!だ、駄目…やぁぁぁん♪」
じゃれるゼシカとミーティア。
つーかいいのか、エイトよ。
お前さんはまだ近衛兵だぞ。姫様がピンチだ!
480姫様諸国漫遊記 7-8:2006/06/24(土) 20:07:06 ID:86K3Pg+aO
「何か…イイな」
「あぁ…とても…イイものだね」
何をククールと並んで萌えてやがる。
エイト、本当に大丈夫か?
「はぁ…はぁ…もう、ゼシカさんたら!変な所触らないで下さいませっ!」
「ごめんごめん、つい。
でも女の子同士だもん、触られても平気でしょ?」
「ん…まぁそうですけど」
ど、ど、どこを触ったんだゼシカ!
つーかその手!指をワキワキさせてるって事はまさか…。
詳しく!超事細かく、レポート用紙十枚にまとめて詳細を提出すること!
「…イイ、な」
「…ククール、僕はね、この光景はとても素晴らしいものだと思うんだ」
「うむ、既に前かがみだ」
「違うって。そりゃ僕も危なかったけどさ」
危なかったんだ。
まぁ健全な青年だからね。
充血も致し方ない。
「…姫様は今まで友人らしい友人なんざお前くらいだろうからな…
同性の友達がいなかったのは…やっぱり辛い事かもな」
ククールも真面目な顔で答える。
「うん、年の近いメイドはいたんだけど、やっぱり王女とメイドの関係だからね…友人では無かったんだと思う」
481姫様諸国漫遊記 8-8:2006/06/24(土) 20:08:45 ID:86K3Pg+aO
エイトは寂しそうに言う。
ミーティアの孤独を思うと。そしてそれを埋めきれない自分への歯がゆさに。
やりきれない寂しさを感じていた。
「お前は悪くねぇよ」
ククールがエイトに笑いかける。
「お前はいつだって一生懸命だ。
昔のことは知らねぇが、きっとお前は姫様の為に一生懸命だったんだろうよ。
だからこそ、姫様は歪まずに育ったんじゃねぇか?
…だからこそ、トロデ王もお前を認めてる」
真剣な顔で話をするククールに、エイトは笑顔で頷いた。
「僕自身…実際間違えてばかりきたように思えるし、後悔ばかりしてる。
それでも、今まで姫さ…ミーティアの為にがむしゃらに生きてきた。
どんなに辛い時も…ミーティアの笑顔を見たら頑張れた。
報われた気がしてきた」
エイトの答えに満足したのか、うんうんと頷きククールは笑う。
「…ところでさ、ククール」
「ん?何だ?」
「…いつまで前かがみになってんだよ」
「…まだしばらく待て」
ククール台無しだよククール。
せっかくカッコ良かったのに、残念である。
482 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/24(土) 20:10:58 ID:86K3Pg+aO
以上です。
感想下さった方々、ありがとうございます。
 
今回もまだ旅に出ねぇ…これでも三割位削ったのに…_| ̄|○
 
グダグダになってきてまして申し訳ない限りです。
次回、次回こそは…
483名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/24(土) 22:16:09 ID:kjPlvBlZ0
いいねぇ〜〜

こう、そこはかとないお色気が迸ってるぜwww
484名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/24(土) 23:44:22 ID:PDoQ3Pxu0
充血ワロタ。

続き待ってるよv
485名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/25(日) 20:13:00 ID:LTI011sJ0
ムスカやら前屈みやら今回も爆笑しました
486名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/26(月) 16:10:38 ID:S2mhDfLI0
クオリティタカス
487名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/27(火) 00:45:14 ID:NQaNOyAA0
保守
488 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/27(火) 13:54:06 ID:LylMzhxkO
こんにちわ。
最近仕事が尋常じゃなくなってきましたので、投下感覚が開いてしまうかも…
さておき。
続きが出来上がりました。
投下させていただきます。
 
前回は
>>474-481
です。
 
ではどうぞ↓
489姫様諸国漫遊記 1-5:2006/06/27(火) 13:55:08 ID:LylMzhxkO
そんなククールの妙な締まらなさはさておき、エイトは深呼吸をしてからミーティアの方に近付く。
「あら?なーに改まってんのよ。
まさかまだ緊張してんの?」
ゼシカがからかうも、スルー。
エイトはそれどころじゃないようだ。
「あ、あー…と、ミ…いやいやいや、ティア、そろそろ出発しま…しよう」
怪しい。超ギリギリでセーフだったようです。
(ぱこーん)
「ぐぁっ」
「いい加減腹決めなさい!」
訂正。アウトだったようです。
ゼシカ基準は厳しいねぇ。
「エイト…ゆっくり慣れていきましょう?
ミ…私も協力しますから…ね?」
こっちも危ないなぁ…。
でもゼシカ基準はクリアなようです。
ククール基準の場合は、美しい女性には激ユル。
エイトは何となく腑に落ちない感じを受けつつも、小さく頷いてから…一度トロデーン城の城門の中へ戻る。
城門に立つ兵士と一言二言短い会話を交わす間に、ククールがゼシカと頷き合い、それからミーティアに
「じゃあ姫様、俺達は先にトラペッタに向かった…って事にしておいてくれ」
と囁いた。
490姫様諸国漫遊記 2-5:2006/06/27(火) 13:56:28 ID:LylMzhxkO
「えっ…もう行ってしまわれるのですか?」
ちょっと不安になるミーティアに、ゼシカがポンと肩を叩いてから
「姫様…何事も出発が大切よ。
私達がいなくなった理由はヤンガスの到着を確認しにいった…とでもしておいて。
町についたら…まず宿屋さんに行って。
そこで、私がエイトに伝言残しておくから」
と伝え、それからソッと抱きしめた。
「本当は一国のお姫様にこんなことしたらいけないんだろうけど…
私は姫様が長い間一緒にいた大切な仲間でもある…と思ってるわ」
「ゼシカさん…」
「旅って…女の子には結構大変だと思う。
足に豆は出来ちゃうし、生活は不規則だからお肌には悪いし…。
でも、姫様なら乗り越えられる。あのエイトがついてるからね…」
少しだけ、抱きしめた腕に力が入った。
「姫様…頑張って。私はいつでも姫様の味方だし…友達だから」
最後にそう言ってミーティアから離れたゼシカは、ククールと共にルーラでどこかへ飛んでいってしまった。
「ゼシカさん…ありがとう!」
491姫様諸国漫遊記 3-5:2006/06/27(火) 13:57:07 ID:LylMzhxkO
二人が飛び去った方向に、ミーティアは笑顔で手を振った。
ここまで協力してくれた事。
さらにこれからの事まで準備してくれた事。
何より…自分を友達と言ってくれた、自分の友達になってくれた事に感謝していた。
「あれ?ゼシカ達は?」
兵士との会話から戻ってきたエイトが、辺りをキョロキョロ見回しながらミーティアに尋ねる。
エイトにしてみたら、ゼシカやククールは共に旅をする(と、エイトは思っている)はずの二人がいないのが解せない。
つーか普通に会話し始めたな、エイト君。
腹を決めたようで安心したよ。
「…あ、えーと、あの…」
頑張って!ミーティア姫超頑張って!
生涯で殆ど嘘を付いたことがないミーティア。
しかも、嘘といっても、本当に冗談の中での事。
だから、今回の事が凄く悪い事のような気が…いや、エイト騙してるから悪いんだけどね。
でも、ミーティアが旅に出るには…この物語を進ませるには、通らなければならない試練なんだ!
頑張れミーティア姫様!
492姫様諸国漫遊記 4-5:2006/06/27(火) 13:58:33 ID:LylMzhxkO
「あ、あのね、その…ヤンガスさんが待っているか確認するために、先にトラペッタに二人で向かうそうでしゅ」
あぁっ!最後!最後噛んじゃった!
惜しい…実に惜しい!
でもそんなミーティア姫が大好きd(はいはいギガデインギガデイン)
「…そうなんだ?全く…旅の最初からバラバラか…」
『あぁ…ごめんなさいエイト…
ミーティアは、ミーティアは貴方に嘘をついています…
貴方の事が大好きなのに…貴方に嘘をついてしまったミーティアを嫌わないで…
貴方と二人で旅をしたかったの…貴方と二人きりd』
「ミ…っと、ティア、何でキラーパンサーの後ろからこっち覗いてるのさ?」
「この子はゲレゲレですってば」
「あ、ゲレゲレか…ごめんごめん…
って違う!そこじゃない!」
やっぱり天然系なミーティア。
エイトのノリツッコミも流石…長年のコンビがなせる業(わざ)だね♪
コンビじゃなくて主従関係だけどね。
「あ、えっと…気になさらないで♪」
ちょっとオドオドしつつも、ニッコリ笑顔。
493姫様諸国漫遊記 5-5:2006/06/27(火) 14:00:42 ID:LylMzhxkO
そりゃこんな素敵な笑顔されたらエイトもたまらんわな。
「うーん…わかった、気にしないよ」
撃沈。
エイトったら、ミーティア姫様には甘いんだから!
もう知らないっ!
…何のギャルゲの台詞だ。
「ところで…もう出発の準備は?」
「僕は出来てるよ。今門番にしばらく留守にする旨を伝えてきたから、もう後は出発するだけ」
「そうですか♪それならば参りましょう♪」
笑顔でエイトの腕をぐいぐい引っ張っていくミーティアに、エイトは
「ちょ!落ち着いて!あんまり走ると転ぶから!」
と、ミーティアを止めようとする。
しかし止まらないのが今回のミーティア。
「大丈夫、大丈夫♪さっ、早く行きましょう♪」
さっきまでのオドオド具合とは打って変わってはしゃぐミーティアを見ながら、
『…よほど嬉しかったんだなぁ…
旅に出れるだけじゃなく、友達も出来たし…
多分ミーティアの中では生涯で忘れられない日になっただろう』
なんて、ぼんやり考えてみるエイト。
一国の姫君の苦悩なんて、なかなかわかるもんでもない。
さておき、二人と一匹はようやく旅の第一歩を踏み出し始めたようです。
494 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/27(火) 14:07:52 ID:LylMzhxkO
以上です。
感想下さった方々、ありがとうございます。
 
ようやく旅に出始めた…遅筆をお許し下さい。
8は各キャラが個性的で、リアル等身の鳥山キャラが動き回りまくりだった事もあり、
何だか外伝ストーリーが頭の中で再生されやすいですね。
495名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/27(火) 16:21:25 ID:k+C5EomY0
>>494
乙です。話の構想とかできてるんですか?導入部からこの長さ、大作の予感。
496名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/27(火) 16:31:50 ID:LylMzhxkO
>>495
 
構想は既にオチまでできております。
しかし、長編になりそうなので…ここでやめて一カ所にどっかのホムペにまとめて、それで投下しようかと迷っております。
構想自体は出来てますが、俺の場合書き始めるとキャラが自由に動き始めまして…
かなり長いので、ここで終わりにするのもやむなしかなぁと…
497名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/27(火) 16:39:25 ID:k+C5EomY0
>>496
すげー、このクオリティでどこまで続くんだろうw
確かにどこかにまとめちゃった方がいいかもしれませんね。
でもこうやって小出しで読ませてもらうのも楽しみだったりはします。
498 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/27(火) 19:55:37 ID:LylMzhxkO
こんにちわ。
どうしても最後に投下したかった部分…というか、続きの部分です。
投下前に何かを言うのはあまりよろしくないとは思いますが…
エイトとミーティアがあまりに活躍してない気がしまして
申し訳ありませんが投下させていただきます。
 
前回は
>>489-493
です。
 
ではどうぞ↓
499姫様諸国漫遊記 1-8:2006/06/27(火) 19:57:06 ID:LylMzhxkO
【トロデーン→トラペッタ】
トロデーンからトラペッタまでは、実際に大した距離は無い。
しかし、ドルマゲスを追う旅の開始からまもなく、ヤンガスとの出会いの際に橋は崩れ落ちてしまった。
「そういえば…この橋は直ったんですのね…。
お父様の…指示かしら?」
ミーティアは、新しく作られた吊り橋を恐る恐る慎重に渡っていた。
「いや、僕の指示だよ。トラペッタとの交流経路が無くなるのは…トロデーンにはあまり良くないと思って。
陛下に相談して許可貰ったんだ」
エイトが後ろを振り返って言う。
見ると、ミーティアが吊り橋を渡る姿が実にたどたどしい。
手すり部分の綱を握りしめる両手も、変に力が入っているようだ。
これでは逆に危険である。
ミーティアのその姿に、最後尾のゲレゲレも心配そうに見ている。
「ティア…右手を出してごらん」
エイトの言葉に、ビクビクしながら無言で右手を伸ばすミーティア。
そんなミーティアの右手を、優しく握る。
『震えている…無理もないか』
500姫様諸国漫遊記 2-8:2006/06/27(火) 19:58:36 ID:LylMzhxkO
「僕がついてる。だから下を見ず、ゆっくり、しっかり一歩一歩歩くんだ」
エイトの言葉に、ミーティアの体から震えが止まる。
その握られた右手から感じられる優しさ、暖かさは、ミーティアの力になる。
小さく頷いたミーティアは、まるで別人かのようにしっかりした足取りで、吊り橋を渡り始める。
「がぅ」
後ろのゲレゲレも安心したようだ。
 
ゆさゆさと上下に揺れ動く吊り橋を渡り終えた二人と一匹は、そのまま街道を進み始めた。
このまま行けばすぐにトラペッタに着くだろう…そんな風に考えていたエイトに、ミーティアがふと思い出したかのように声をかける。
「ねぇエイト…もう少し行ったら、少し寄り道していいかしら?」
「寄り道?…歩き疲れた?」
心配するエイトに、首を横に振るミーティア。
「ううん…そうじゃないの。
もう少し行ったら…左手にある森に入って欲しいの」
ミーティアの目的が、エイトはいまいち理解出来ない。
ゲレゲレを見るが、ゲレゲレも当然首を傾げるばかり。
501姫様諸国漫遊記 3-8:2006/06/27(火) 19:59:42 ID:LylMzhxkO
結局、何が何だか分からないまま言われるがままに森に入って行くと…
そこはトロデーン城を出て初めて休憩した場所だった。
周囲を小さな川に囲まれ、簡素な板のかけられている離れ小島のような地形で、最初にスライム達に襲われた場所でもある。
「んーっ…」
ミーティアが背伸びをして、空を見上げる。
木漏れ日を浴びるミーティアの姿は、とても神々しく…エイトは素直に美しいと思った。
荷台の綱を離してやったゲレゲレが、ミーティアの足元で主人を守るかのように伏せの姿勢を取っていた。
『…かつてのゴルドの女神像ですら、ミーティアにはかなうまい…』
エイトは、手頃な切り株に腰掛けて、ミーティアのそんな姿を眺めていた。
「…あら?エイト、私がどうかしましたか?」
自分をジッと見つめるエイトの視線に気付いたミーティアが、不思議そうな顔でエイトに尋ねる。
「あ、いや…綺麗だなぁ…って」
急に聞かれたエイトは大慌てで、ついつい考えないでストレートに感想を述べてしまった。
502姫様諸国漫遊記 4-8:2006/06/27(火) 20:01:54 ID:LylMzhxkO
述べてしまってから、顔が真っ赤になっちゃうあたりは…純朴な青年の証。
言われたミーティアも…良く熟れたリンゴのように真っ赤っ赤。
しゅぅぅぅ…と煙が出ちゃってそう。
「もう…エイトったら、何を突然…」
「あ、いや…でも、正直な感想だからっ!
うん、凄く綺麗で…あーそのー…」
歯切れの悪さも若さの証。
初々しい事この上なしだね!
何だか羨ましいから神鳥の巣の最上階から飛びたくなりました。
「がぅ」
そんな初々しい、甘酸っぱい青春メモリーな空気に、ゲレゲレが行動に出る。
(ドン)
「きゃっ!?」
軽くミーティアに体当たり。
妬いてるのか?
いや違う。
よろけたミーティアは、そのままエイトの方へ。
「あ、危ない!」
慌てて抱き止めるエイト、エイトの腕の中にすっぽり収まるミーティア。
こんな時、ククールは竜神の鎧のトゲトゲが刺さるのだが…
ミーティアは日頃の行いが良いからセーフ。
ナイスだゲレゲレ!お前は空気の読めるキラーパンサーだ!
「だ、大丈夫!?」
慌てて聞くエイト、見上げたミーティアの視線が重なり合う。
503姫様諸国漫遊記 5-8:2006/06/27(火) 20:03:46 ID:LylMzhxkO
二人に流れる、濃密な甘い空気に惹かれたのか。
そのまま、どちらともなく顔が近付いていき…
いつしかエイトの顔は下がり、ミーティアは背伸びをして…
その唇が触れ合う。
一瞬とも永遠とも取れる時間。
お互いの顔がゆっくりと離れていく。
「ふ…」と小さく声を上げたミーティア。
その声は充足感か満足感か名残惜しさか。
「…ティア」
「…二人の時はミーティアで構いません…」
「そっか…ミーティア」
「エイト…私は今…このままこの場に一生いたいと思っております」
「僕もさ…このままで…」
二人は優しく抱き合う。
エイトは、鎧を外したかった。ミーティアの体温を直に感じる為。
ミーティアもまた、エイトに鎧を外して欲しかった。エイトに抱きしめられる暖かさを感じたいから。
そんな二人を守るかのように、ゲレゲレは辺りへの警戒を強めつつ、見た目には寝たフリをして誤魔化すのだった。
 

 
長くも短い、激甘ラブラブタイムを邪魔する気配を最初に感じたのは、やはりゲレゲレだった。
504姫様諸国漫遊記 6-8:2006/06/27(火) 20:05:41 ID:LylMzhxkO
周囲の草むらの一ヶ所から感じられる魔物の気配。
聖水の効果は既に無くなっていたようである。
不意に起き上がり、唸りだしたゲレゲレに気付いたエイトは、
「ゲレゲレ、姫様を頼む」
と、ミーティアをゲレゲレの近くに行かせた。
「エイト…」
「大丈夫、ミーティアには指一本触れさせないさ」
不安そうなミーティアに、エイトはニコッと笑い、それから背負った武器を抜く。
自らの体に流れる血の半分である竜神族。
その竜神族の王に打ち勝った褒美に手に入れた剣を、更に錬金により強化した宝剣を、しっかりと構える。
まだ夕方になる前、日は高く昇っている。
木漏れ日を反射する竜神王の剣は、刀身をギラリと光らせた。
切れ味も、飾り物としても…特級品の一振りである。
剣を構え、エイトは「ふっ」と小さく息を吐く。
その呼吸が合図だったかのように…周囲の空気は変わっていく。
緊迫感の詰まった瓶に押し込められたような…ミーティアはそんな息苦しさを感じていた。
同時に…エイトが発する気配に対しての、奇妙な懐かしさも感じていた。
505姫様諸国漫遊記 7-8:2006/06/27(火) 20:07:14 ID:LylMzhxkO
旅をしていた頃…
魔物の襲撃など日常茶飯事で。
外を歩けば必ず魔物の襲撃があった。
戦闘になると、その都度包まれる緊迫感が、まさに今のエイトから発せられていた。
負ける、とは一切思えない。
異世界の魔物ですら恐れをなして逃げていくエイトに、この周辺にいる魔物が勝てるとは到底思えない。
だが、そんな相手でも魔物は魔物。何が起こるかなんてわからない。
今自分はそんな世界にいるんだな…とミーティアは思った。
望んだ事とはいえ、やはり怖いものである。
ミーティアの恐怖心を悟ったのか、ゲレゲレがミーティアに体を寄せ、守るかのようにしっかりと立ちふさがる。
何とも頼もしい姿に、ミーティアはゲレゲレを撫でた。
「ありがとうゲレゲレ…大丈夫、貴方もいるし、エイトは誰にも負けませんわ」
(ガサガサガサッ!!)
ミーティアの言葉が終わるか終わらないか、草むらから何かの影がエイト目掛けて飛び込んできた。
(ヒュッ…)
「エイトッ!」
506姫様諸国漫遊記 7-8:2006/06/27(火) 20:10:34 ID:LylMzhxkO
一瞬目を閉じたミーティアがエイトに声をかけた時、エイトは既に剣を鞘に収める所だった。
(キン…)
「エ、エイト…大丈夫でしたの?」
鞘に収める音を呆然と聞いていたミーティアだったが、鞘の口と鍔の当たる金属音にハッと我に帰る。
「大丈夫だよ。ミーティアこそ…平気かい?」
「私は平気ですわ…ゲレゲレがいましたし」
「そっか、良かった♪
…さて、あまり長居してたらまた魔物に襲われちゃうね…
トラペッタに急ごうか」
笑顔で事も無げに言うエイト。
改めてミーティアは彼の強さを認識した。
そして、ゲレゲレは見ていた。
飛び出すスライムに対し、ゲレゲレの一撃よりも早い速度で走る…斬撃の音すら聞こえぬ横一線の光。
そして、スライムはそのまま地面に落ちる前に横一文字に切れ、消滅してしまった事を。
ゲレゲレは、改めて目の前でニコニコしている青年に対し、自分ではまず太刀打ち出来ないであろう異国の鎧を身に纏う青年の強さを痛感していた。
 
二人と一匹は出発の準備を急いで済ませ、トラペッタへの道を急ぎはじめた。
既に夕方は近い。
507 ◆/FyTJGA/KE :2006/06/27(火) 20:12:32 ID:LylMzhxkO
以上です。
感想下さった方々、ありがとうございます。
ラストの番号を間違えました。
正しくは「8-8」です。
 
これ以降についてですが…少し考えます。


あまり連続投下&長編をやると、他の職人様方が投下しにくくなる環境になってしまうのでは、と、某所で教えられました。
いまいち不慣れな為、このような事態になったことをお詫び致します。
508名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/27(火) 20:58:26 ID:/rCSubnv0
スライム一匹にそこまで必死にならなくてもwwww
509名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/27(火) 22:42:42 ID:rruMHJTg0
>>507


つーか 竜装備か・・・
510名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/28(水) 14:37:36 ID:9XkLsU0HO
やっと繋がったか…
保守
511名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/28(水) 23:28:23 ID:jjlqHX3Q0
◆/FyTJGA/KEさんの書くSSは随所にちりばめられた笑いどころがすごく好きだ〜。
個人的にはどうぞどんどん書いちゃってOKです。

保守がわりにSS置いていきます。
512『若き王子と王女の物語』 ◆JSHQKXZ7pE :2006/06/28(水) 23:30:43 ID:jjlqHX3Q0
正餐の後、僕たちは少し外を歩くことにした。ここしばらく、ミーティアの体調がよくなかったんだけど、今
日はいいらしい。それでもまた具合が悪くなるといけないので庭ではなく、小さな庭─子供の時の秘密の場所
だった庭─に出た。
「本当にいい夕べね」
「そうだね」
昼間の暑さは去り、清々しいそよ風が頬を撫でてくる。海も穏やかで、引き潮の微かな音だけが遠く響いてい
た。
「具合はどう?大丈夫?」
「ええ、大丈夫よ。ありがとう」
実際顔色もよくてこの頃よりかは元気そうだ。
「風も穏やかで本当にいい気持ち」
隣でミーティアが伸びをしている。慣れているとはいえ、やっぱり王族の生活というのは窮屈で肩が凝るんだ
ろう。そういう僕も、ミーティアと結婚してこういう生活になって改めて、結構しきたりや儀礼、仕事が多く
て大変なんだって分かったんだ。確かに近衛兵として王の側に近侍していたけど、ただ見ているのと実際にす
るのとでは全然違う。行動の一つ一つが国の命運を左右しかねないというのはものすごい重圧だろう。それに
思い至ると、いつも身震いしてしまう。あの時、自分がどんなに危険なことをしようとしていたのか、と。幸
いクラビウス様─叔父上が、認めてくださったからよかったようなものの、もしかしたらやっと呪いから解放
されたトロデーンを、今度は戦禍の中に陥れることになったかもしれないのだから。
「どうしたの?」
ふと気付くとミーティアが怪訝そうな顔で僕の顔を覗き込んでいた。
「ううん、何でもないよ。ミーティアが元気そうで嬉しくてさ」
「そう?」
ちょっと首を傾げたけど、すぐ微かな微笑みを浮かべて遠く海の彼方へと目を遣った。
「本当に、夢みたい。エイトとこうしていられるなんて」
「夢じゃないよ。本当だよ」
そう答えたけど、夢かもしれないと思うことがあるのは僕の方だ。これは本当は夢で、目が覚めるとトロデー
ンの兵舎の硬い寝床に横たわっているんじゃないのか、と。
「座ろうか」
何だか感傷的な方向へ思考が傾いていくのを振り払い、そう声をかけた。
「そうね」
ミーティアも頷く。石造りの小さな椅子の埃を払って二人並んで腰をおろした。
513『若き王子と王女の物語』 ◆JSHQKXZ7pE :2006/06/28(水) 23:31:21 ID:jjlqHX3Q0
思えばあの災厄から、たくさんの人たちの運命が変った。僕も、ミーティアも。閉ざされた台地のレティシア
の人々は外の国々とも交易を始めた。教会は混乱から立ち直りつつある。海の魔物による害が大幅に減ったお
かげで、他所の国とも交流が活発になっている。どうやらアルバート家が─つまりはゼシカが─先頭に立って
頑張っているらしい。
そんなことに思いを馳せていたから、不意に聞こえたミーティアの言葉にちょっとびっくりした。
「時々ね、思うの」
「どんなこと?」
「もしあの時エイトが来てくれなかったら、どうなっていたかしら、って」
穏やかな声だったけど、その内容は…
「どうって…どうにも変らないよ。ククールやヤンガスに背中押されなくても攫いに行っただろうから」
そんなこと言わないで欲しかった。そりゃ昼間にサザンビークの勅使からちょっと不快な言いがかりをつけら
れたけど、でもそれは僕に対してのことだし。
「ううん。だから、もしものお話。ミーティアがサザンビークへ行ってしまったら、エイトは誰か他の人と結
婚していたのかしら、って」
あれ?
「他の人って?」
もしかしてやきもち?惚けたふりして聞いてみようかな。
「例えば…ゼシカさんとか」
一瞬躊躇って、言い難そうにその名を口にする。言って、そして声にした途端、その瞳の中にいつもと違う光
が揺らめいた。
「ゼシカねえ…そうだなあ…」
それが何だか物珍しくて、つい、もう少し突いてみたくなってしまった。
「確かに気心も知れているし、気は強いけど、本質的にはいい人だし…って、本当にそう思ってる?」
「お、思っているわ」
慣れない悋気なんてするから…ほら、もう涙目だよ。
「だ…だってそうしたらエイトが花嫁泥棒だとか酷いこと言われなくても済むもの」
そんなこと気にしていたんだ。嬉しかったんだけど、口から出た言葉は相反するものだった。
「それもそうかな。そうすると僕はアルバート家の当主か。悪くないかもね」
「…そう、そうよね。それに、い、今からだって遅くないわ…」
ミーティアは言いかけて上を見上げ、零れそうな涙をこらえようとする。が、その前に僕の唇がその涙を吸い
取った。
514『若き王子と王女の物語』 ◆JSHQKXZ7pE :2006/06/28(水) 23:31:51 ID:jjlqHX3Q0
「本当にそう思っているの?だったら僕を振り払ってよ。そしたらミーティアの言う通りにするから」
腕の中ではっと息を呑み、身を硬くする気配がした。
「エイト」
「もう僕が嫌なんでしょ?ほら、しっかり押して」
それでも僕の胸に手をかけて身を起こそうとしている。
「…いじわる…そんなことできないわ…だったらエイトが振り払って…」
もうおしまい、だな。本当に泣かせてしまいたくないし。
「そんなことしないよ。絶対に離れないから。もう二度と…」
あの運命の夜を思う度、そう強く思う。僕が逃げたばかりに、この城は、そしてミーティアは…
「それに」
でもまだ心の中はさっきの流れから変っていなかったらしい。次に口を吐いて出た言葉は意地悪なものだった。
「約束だからってさっさと他の人と結婚しようとしていたのはどこの誰かさんでしょう」
「だって」
「よく『大好き』って言ってくれるけど、他の人と結婚していたってそう言うんでしょ」
「言わないわ!」
腕の中のミーティアが、軽く胸を押して身体を起こし、燃えるような目で僕を見上げる。
「あの話は国と国との契約だったのよ、お祖母様のことがあったとはいえ。話はもう、個人だけのことじゃな
くなっていたんですもの」
ああ、そうだった。頻繁に訪れるサザンビークからの使者の他、各地に散らばる封土の領主たちとの遣り取り、
都市の代表との交渉、婚姻に際して起こりうるありとあらゆる事態に対処するため何度も何度も折衝が繰り返
されていたっけ。
「ただ、この国を守りたかったの。そのためには人である前に王女でなければならなかった…」
「うん…分かってたよ…」
分かってはいたんだ、頭では。国家の前では個人の感情なんて斟酌されないって。例え人倫に悖ることであっ
ても、国の要請なら為さねばならない時もある。それでも僕は、ミーティアにその道を行って欲しくなかっ
た。
「これからはずっと一緒にいる。ミーティアの背負う責任を僕も一緒に背負う。いつか、僕を選んでよかった
と思ってくれるように」
美しい笑顔を守ってやりたい。いつまでも。そのためならばいくらでも引き受けるよう、この国を守るために
必要な汚れた部分を。
515『若き王子と王女の物語』 ◆JSHQKXZ7pE :2006/06/28(水) 23:32:48 ID:jjlqHX3Q0
「…ありがとう」
しばらく黙って僕の顔を見つめた後、肩に頭を乗せてくれた。
「でも、もうずっとそう思っているわ。あなたを選んでよかったって」
「本当に?」
「ええ」
そう言ってちょっと躊躇った後、付け足した。
「この先生まれてくる子供たちもきっとそう思うわ。エイトがお父様でよかったって」
「子供か…」
ミーティアの言葉に動揺しかけて何とか堪えた。子供のことはあまり言わないけど、望んでいることは感じて
いる。でも、かつて里で聞いた話では…
「生まれるのかな…」
混血の動物は普通、不稔、不妊だ。驢馬と馬を掛け合わせた騾馬や駃騠(けってい)には仔が産まれない。竜
神族と人との混血は前例があったものの、次の世代が生まれるかどうかは分からないという。
『かつていた竜神族と人との混血の者は早世した』
竜神王の言葉が耳に甦る。
『竜化の際の消耗で生命を削っていたこともあって、暗黒神の軍勢に攻め込まれた折に命を落としたのだ』
と。
人と動物を比較することはできないけれど、どうなんだろう。それを思うと、怖くなる。
「人でも、魔物でもない、か…どうなのかな…」
「エイトはエイトよ」
不安に翳った僕の言葉にミーティアの優しいけどしっかりした声が重なる。
「それにちゃんと生まれるわ」
「…え?」
その言葉は妙に強く心に響いた。
「どういうこと?」
「だって、今、ここに」
と僕の手を捕って臍の辺りへと導く。薄い服地を通して微かな温もりが伝わってきた。
「いるんですもの」
耳を通じて入ってきた言葉が心に落ちるまでに数秒かかってしまった。いる?子供が?
「え、えと、こっ、子供?」
「ええ」
驚きのあまりどもってしまった僕に微笑みかけてくれた。
516『若き王子と王女の物語』 ◆JSHQKXZ7pE :2006/06/28(水) 23:33:33 ID:jjlqHX3Q0
「本当に、嬉しかったの。ずっと望んでいたことではあったのだけれど、でもそれ以上にあなたのために、嬉
しかった」
「え?」
もしかして気付かれていた?
「エイト」
ふと、真面目な雰囲気になって僕を振り仰いだ。
「あなた一人で重荷を背負わないで。ミーティアも一緒に背負うわ。だって、そのためにミーティアはいるの
ですもの」
「…ありがとう」
何だか泣けてきて、涙を見られたくなくて俯いた。そのまま身体を倒すとこつん、とミーティアの額と僕の額
がぶつかる。その感触が何となく人間くさく思えて、どちらともなくふきだしてしまった。
「…どんな子かしら」
ひとしきり笑った後、ぽつりとミーティアが呟いた。
「絶対かわいいよ。ミーティアに似て」
そう言うと悪戯な眼をして答える。
「ミーティアはエイトに似ている方がかわいいと思うわ」
その様子はいつもと変らない。でも、その身体の内に新しい命を宿しているんだ、と思うと畏敬の念が湧き起
ってくる。
「…早く会えるといいな」
「ええ」
僕の言葉にふと、ミーティアの睫毛が潤う。その様子が愛おしくてそっと抱き寄せた。
そのままずっと、感じていたかった。この先背負う、子供たちの未来に対する責任の重さを。それはひどく心
地よくて懐かしく、嬉しいものだった。僕の両親もそうだったんだろうか。母上も、そうだったのかな。

夜の風に垣根のようにして植えた薔薇から芳しい香りが立ち上り、夜目にも青い矢車草が揺れる。その庭の中
で僕たちはいつまでも抱き合ったままでいた。互いの温もりを気持ちよく思いながら、時々思い出したようにいつか会う子供たちのことを話し続けていた。
                          (終)
517名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/29(木) 00:09:57 ID:EFyG+ann0
JSHQKXZ7pE氏
乙です…と言いたいところなんだけど。
批評っぽいこと書いちゃっていいかな?
JSHQKXZ7pE氏の文章は読みづらいよ。
難しい言葉使って書くのがカコイイとでも思ってない?
駃騠(けってい)とか、普通使わないよ。
ドラクエ世界に合わないような気がして
なんか素直に感動できない。
うーん。ネタは好きなんだけど。
518名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/29(木) 00:26:28 ID:AvjLKmW60
まあ、それもいいんでないかい?

小説版も結構、難しい字使っていたしさ。

漏れは、読めない字は「飛ばす」w
519名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/29(木) 03:56:05 ID:OVEGAV2R0
JSHQKXZ7pEさん、GJです。
良かったね、エイトって、祝福してあげたくなりました。

あと私はJSHQKXZ7pEさんの文体は雰囲気があって好きです。読みづらいとは感じません。
こればかりは好みが出てしまって厳しい評価されちゃう方もいるんだろうけど、
せっかく/FyTJGA/KEさんのように新しいタイプの書き手さんも現れてくれたことだし、
それぞれの作家さんには、お好きなように書いてほしいです。
読ませていただいていつも楽しんでるので、職人さんたちも楽しんで書いてもらえるといいなと思ってます。
職人さん全員、これからもどうぞ頑張ってください。ひっそりと応援してます。
520名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/29(木) 16:26:06 ID:nNM9BdwsO
◆JSHQKXZ7pE氏、乙です!
 
そうか、エイトはハーフなんだよな…
竜神族の血…悪影響はやっぱりあるんだろうな…
どなたかお名前は失念してしまいましたが、まとめスレに一つエイトの血に関しての小説ありましたよねぇ?
竜になって理性失って暴れるエイトの話…
521名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/29(木) 20:19:10 ID:8aVOe13O0
>>512-516
ミーティアの体調悪い=ご懐妊?って思ってたらそうだったよ!
それにしても甘々なお2人ですね。

>>520
復讐のドラゴラム大好きです。
522名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/29(木) 23:24:11 ID:nCYtyPhj0
板の最下部から救ってみた
523名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/30(金) 00:24:10 ID:XrijSejH0
>>517

わりとオーソドックスな文体だと思う。
読みにくいとは思わない。
ただ確かに字書きにしては言葉の選び方が雑だと思うな。
難解な言葉を使いたがる癖も含めて。

でもさー。
職人さんって言ったって、基本的にはシロートさんでしょ。
おまいのレベルがどんなに高いかしらんが、
ここでプロ並みの技量を求めたって無駄。
ネタが好きなら素直に萌えときゃいいじゃん。
524名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/30(金) 07:08:27 ID:pnDfddaC0
おまいの方こそもっと言葉を選べよ、と言いたくなるほど悪意を含んだ文章だと思った。
517にはスレと職人さんへの愛もまだ感じられたけどね。
525名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/06/30(金) 09:24:39 ID:/gf09m+A0
もういい、関係ない話でもめるな
526名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/01(土) 13:33:36 ID:u6l3I0qC0
休日の昼下がり保守
527 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/02(日) 00:48:34 ID:h2EqmIf2O
こんばんは。
 
『姫様諸国漫遊記』についてですが、余所に一カ所にまとめている最中であります。
まとめ終わり次第、こちらにURLを貼らせていただきたく。
…ちょっと難航してますが。
 
で、保守代わりにバカポゥネタを。
 
ではどうぞ↓
528小春日和とお姫様 1-4:2006/07/02(日) 00:50:07 ID:h2EqmIf2O
四季。
春夏秋冬の4つの季節。
とりわけミーティアは春が好き。
暖かい気候と、美しく芽吹く花々を見るとそれだけで幸せになる。
 
トロデーン城敷地内の庭園。
ミーティアは一人ぼんやりとしていた。
「お?ミーティアではないか?」
そんなミーティアを見つけたのはトロデ前国王。
 
…前?
実はトロデは既にその職務を引退、ある若者に権限を全て委譲していた。
若者はエイト。
皆から認められた英雄である。
「あら、お父様」
声をかけられたミーティアは、ハッと顔をあげ、それからトロデを確認してからフゥ、と溜め息をついた。
「なんじゃ…ワシじゃいかんのか」
ちょっぴり涙目のトロデ。
最近は隠居生活を満喫しているが、若い国王が心配らしく…
いつも玉座の側でエイトをサポートしていた。
ちょっぴり白髪も増えたが、それでもギンギラギンだぜ!トロデ!
「あ…違うんですのよ…」
ミーティアは慌てて首を降り、それからまた寂しそうに俯いた。
「…ふむ、エイトと最近一緒にいれない…かの?」
トロデの言葉に、瞬時に顔が真っ赤になっちゃうミーティア。
529小春日和とお姫様 2-4:2006/07/02(日) 00:52:10 ID:h2EqmIf2O
「図星か…エイトは?」
「…剣術の稽古をしにいっておりますわ」
「国王になってまで続けておるのか…」
ミーティアは小さく頷き、また溜め息をついた。
 
と、そこに現れたのが当のエイト。稽古を終えたらしい。
「ミーティア、ここにいたのか…って、あれ?お義父上まで…」
「おぉエイト、実はちょうどお主の事を」
(ドン!)
「エイトッ!」
(がばっ)
「わぁっ!?」
エイトの姿を見た瞬間トロデの言葉を遮り(つーかぶつかり)、エイトに飛び付くミーティアにビックリなエイト。
「寂しかったのですよ…ミーティアを一人にしないで下さいませ」
ミーティアはエイトに抱きついたまま離れない。
「あたた…腰があまり良くないんじゃから…
ところでエイト、ミーティアを長く一人きりにするとは…」
腰を抑えながら立ち上がるトロデの言葉に、エイトは
「…いや、ほんの一時間ですよ…」
と、ミーティアに抱きつかれたままトロデの元に近付き、腰にベホマをかける。
「…たったの一時間?」
「ええ。稽古よりも国政を学ばねばなりませんから」
530小春日和とお姫様 3-4:2006/07/02(日) 00:53:38 ID:h2EqmIf2O
エイトはちょっと困ったように答える。もっと困ったのはトロデ。
「のぅ、ミーティアや…たったの一時間じゃないか」
その言葉にミーティアはぶんぶん首を振る。
「一時間も、ですわ!」
あー…お父様困ってる困ってる。
まさかこんなにバカッポーになっちゃうとはね。
トロデ乙。
「それに…それに…昨日エイトに話したあの花が…無くなっていたの…。
それで…もっと寂しくなって…」
ミーティアがエイトを見上げながら訴えかける。
昨日エイトに話したあの花とは?
 
前日の事。
庭先で楽しく談笑する若き王と王女。
ふと…王女が城門へと続く道の敷石の脇に、小さな花を見つけた。
「まぁ…こんな所に」
「今まで気付かなかったね…」
「もしかしたら…誰かに踏まれてしまうかもしれないわ…」
「うーん…」
 
そんな事があった。 
「もう誰かに踏まれてしまったのかもしれません…」
言いかけたミーティアの目の前に、エイトがスッと手を出した。
その手に乗っていたのは…小さな植木鉢に植えかえられた、小さなあの花だった。
「あっ…」
531小春日和とお姫様 4-4:2006/07/02(日) 00:55:49 ID:h2EqmIf2O
ミーティアがその植木鉢を見て小さな声を上げる。
「あの後、僕はちょっといなくなったろう?」
ミーティアは小さく頷く。
そう、あれから部屋に戻る時も…エイトはミーティアを先に部屋に戻して、一人用事を済ませに行った。
「実はすぐに思い立ってね…兵にこっそり服を借りて、ルーラでトラペッタに行ったんだ。
そこで、急いでこの小さな植木鉢を見つけてね…。
すぐ戻って、あの花を植え替えたんだ」
エイトは優しく微笑んで、ミーティアの頭を撫でる。
「…エイト…」
「寂しがらせてごめんね…。ビックリさせたかったんだ」
エイトが、ミーティアの手を取り、その上に小さな植木鉢を乗せる。
小さな花が春風に揺れながらも、可憐に咲いている。
「さっ…部屋に飾ろう」
エイトがミーティアを促して、城に戻っていく。
 
「はぁぁぁ…」
でっかい溜め息のトロデ乙。
今回トロデは腰にベホマしてもらって痛み無くなった…位しかいいこと無かったな。
「………大臣の奴とチェスでもしにいくかのぅ………」
その小さな背中に哀愁が漂う。
とりあえず…トロデ乙。
532名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/02(日) 00:57:37 ID:ktsXPd7m0
>>531
そして、筆者乙。
533 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/02(日) 00:58:14 ID:h2EqmIf2O
以上です。
 
まとめている『姫様諸国漫遊記』ですが、携帯用サイトで作っているため…
ちょっと見にくいかもしれません。
極力見やすいよう模索しております。
534名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/02(日) 05:09:41 ID:d2MOXbxT0
ウホッ
535名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/02(日) 21:28:03 ID:mF4w90wo0
最高にバカッポーだw
でもこういうの大好きだ〜
536名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/02(日) 22:52:59 ID:bprSErOL0
がんばれ!トロデ前国王!
537名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/03(月) 19:34:01 ID:UiosS/Lt0
ナイスバカッポー保守
538名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/04(火) 19:52:11 ID:P0Oildhw0
ほす
539 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/04(火) 21:03:00 ID:AukgM3gjO
保守代わりに短いのをちょろっと投下します。
 
いつもの作品よりちょっと雰囲気変えてお届けしようかなと。
 
ではどうぞ↓
540姫君と若き王子と月明かり 1-4:2006/07/04(火) 21:04:33 ID:AukgM3gjO
エイトは最近、ようやく落ち着いた日々を過ごしていた。
1ヶ月前…ようやくミーティアと結婚し、それからはほぼ毎日のように国政について学ぶ日々だった。
エイトの吸収は早く、講師をしていた大臣からも
「エイト様は飲み込みが早い」
と絶賛された程だ。
『様…か、どうも慣れないなぁ』
最近、ようやく自分への対応が変わった事に気付いたものの…どうもこそばゆい。
『これも慣れなきゃならないのかなぁ…』
庭園に置かれたベンチに腰掛け、テーブルに頬杖をつきながら…
月を見上げて溜め息をつく。
『…確かに王族に入った以上、自覚は必要なんだろうけど…
周りが変わっていくのはちょっと寂しいかな』
それが王族なのだ、と頭ではわかっているが…
やはり空しくなってしまうのは若さからか、優しさからか。
(がさっ)
ふと…エイトの背後で草を踏む足音が聞こえた。
「…ミーティアかい?」
エイトはゆっくり振り向き、背後の人物の姿を確認する。
そこには、月明かりに照らされ、その白磁の如き美しい肌をより一層輝かせる女神が立っていた。
541姫君と若き王子と月明かり 2-4:2006/07/04(火) 21:07:18 ID:AukgM3gjO
「また考え事ですか?」
少し寂しそうに女神は言う。
「…おいで」
エイトは答えずに女神に手招きをする。
エイトの手招きに女神は誘われるようにエイトの元に歩み寄る。
そして、エイトの隣に腰掛けて、ニコリと微笑んだ。
 
「ねぇミーティア…僕は…立派な王になれるだろうか?」
しばらく無言で月を眺めていた二人だったが、エイトが思い出したかのように口を開く。
「…不安?」
「あぁ…情けないけれど…まだ不安かな」
「う〜ん…ミーティアはね、国を治める事の本当の大変さは分からない…
ただ、お父様が亡くなったお母様の見えない所で、凄く疲れた顔をしていたのは知ってるわ」
ミーティアは昔を思い出しながら、寂しそうに笑う。
「そっか…」
「ねぇエイト…」
「ん?なぁに?」
ミーティアがエイトの方に体を向け、そのままソッ…とエイトの頭を優しく抱き締める。
「ミーティアは…エイトの味方です。
貴方が疲れたら、ミーティアがいつでもエイトの疲れを癒してあげたい…。
だからお願い。疲れたらいつでもミーティアを頼って下さいね…」
542姫君と若き王子と月明かり 3-4:2006/07/04(火) 21:09:23 ID:AukgM3gjO
突然の事に驚いたエイトだったが、何だか気持ちが安らいでいくのを感じた。
暖かく、柔らかく、優しい。
エイトは、
『母さんって…こんな感じなのかもなぁ…』
と、頭の片隅で感じながらも、今はただ…
ミーティアから与えられるこの安らぎにただ自分を委ねようと思った。
 
「ミーティア…?」
暫く抱き締められていたエイトは、急にミーティアの腕の力が抜けた事に気付いた。
ゆっくりとミーティアの腕を解き、顔を上げると…
ミーティアは眠っていた。
『…ミーティア…ありがとう』
心の中で礼を言い、エイトはミーティアを起こさないように立ち上がる。
「…何を悩む事がある。僕は、ミーティアと共に歩む事を決めた。
後悔なんかしてない。トロデーンの皆が平和に暮らせる為、何よりミーティアの笑顔の為…
いちいち細かい事で悩んでられるか!」
月を見上げ、己に言い聞かせる。
それから振り返り…
「さてお姫様、こんな所で眠ってしまうとお風邪を召してしまいますよ?」
と、冗談ぽく言って、ミーティアを優しく抱き上げる。
「さ、部屋に戻ろう…」
543姫君と若き王子と月明かり 4-4:2006/07/04(火) 21:12:30 ID:AukgM3gjO
そのまま起こさないようにゆっくり、慎重に部屋に向かう。
「どうなさいました?」
城内を見回っていた兵士に声をかけられた。
「ん?庭園で月を見上げながら話していたのさ」
「姫様は眠ってしまわれたのですか」
「僕に力をくれたのさ」
エイトの言葉に兵士は首を傾げながらも、
「まだ夜は冷えます。
お風邪を引かぬよう…」
と、注意を促す。
「ありがとう。君達も気を付けてくれ。
トロデーンの平和を守る勇者達」
立ち去る兵士の背中にエイトが声をかけると、兵士は振り返り笑顔で最敬礼をし、見回りの為に立ち去っていった。
 
部屋の前につくと、近衛兵が見張りで立っていた。
「すまない、ドアを開けてくれないか?」
「おやエイト様、お帰りなさいませ」
近衛兵は、笑顔で扉を開く。
「ありがとう」
そのまま部屋に入ったエイトに、近衛兵は何かを思い付いたかのような顔をした。
そしてエイトに
「まさに…」
「お姫様抱っこ…と言いたいのかな?」
先に言われて、近衛兵は照れながらドアを閉めた。
 
誰がうまいことを言えと言った、誰が。
544 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/04(火) 21:14:33 ID:AukgM3gjO
以上です。
 
笑いはいれないつもりが、何故か最後にいれてしまった…
 
諸国漫遊記ですが、まとめ中に全削除かましてしまい、再度まとめております…。
545名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/04(火) 21:24:13 ID:P0Oildhw0
>>544
乙です。
546名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/05(水) 21:18:16 ID:x1Br+ck60
保守る
547名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/06(木) 18:27:23 ID:9+ULKW3LO
保守
548名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/07(金) 19:49:41 ID:TtVCtOmHO
保守
549名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/08(土) 19:55:06 ID:dkGWIRc+0
保守
550名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/09(日) 21:30:55 ID:4nhRlg1E0
保守
551 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/10(月) 07:25:52 ID:2ZHQ4Hx+O
保守代わりの単発を投下致します。
 
ではどうぞ↓
552悲劇の前夜 1-4:2006/07/10(月) 07:27:10 ID:2ZHQ4Hx+O
柔らかな月明かりが照らす、トロデーン城のテラス。駄洒落ですか?いや、違います。
兎も角。
そのテラスの手すりに寄りかかり、夜空を見上げるミーティア。
ほんの僅かな薄い雲が月にかかり、満天の星空も相まり、実に幻想的な夜空であった。
 
「はぁ…」
ミーティアが頬杖をついて溜め息をつく。
『結婚…かぁ』
ぼんやりと夜空を見上げて考える。
もう何年も前から父であるトロデ王を始め、色々な人が言っていた事。
『サザンビーク…行った事すら無い国…』
考える度に、何だかモヤモヤしてくる。
『どんな方なのかしら…』
悪い人じゃなければいいけれど…。
ミーティアは不安でいっぱいだった。
『これから先、ミーティアは未来の旦那様に会うことなく結婚をする…。
決められた未来を歩む…トロデーンとサザンビーク、両国の未来の為の結婚。
王族である以上仕方ない事…わかっています。わかってはいますが…』
ミーティアは、また夜空を見上げて深い溜め息をつく。
自分の意志とは無関係に進む未来に…何だか悲しくなった。
頭では理解しているのだが…。
553悲劇の前夜 2-4:2006/07/10(月) 07:27:56 ID:2ZHQ4Hx+O
自分が生きる道は自分で選びたい…とまでは言わない。
だが…一生を沿い遂げる相手が決まっていて、結婚まで会うことがない…。
『…仕方ない…仕方のない事なのです…。ミーティアは王族なのです…』
自分に言い聞かせる。
自分は王族、自分に自由は無い。
決められた未来を歩み、国の為に己の身を捧げる。
王女という自分の立場と、ミーティアという一人の人間の気持ち…
せめぎ合う思いは、結婚が明確になり出した今、比例するように大きくなっていた。
『…こんな時…』
ミーティアは、庭園を探す。
あの人の影を探してしまう。
最近はまともに長い会話も出来ない、あの青年の姿を。
『今日は城内の警備なのかしら?
それとも…お休みだから詰め所にいるのかしら?』
見つけた所でどうこうなる訳ではない。
でも、彼の姿を見ると、それだけで安心する。
気持ちが安らぐ…というのだろうか。
 
兎も角、安心する。
安心して、それからドキドキして、切なくなる。
『…エイト…』
彼の名前を心で呼ぶ。
それだけでミーティアの気持ちに、暖かな光が沸き上がる。
554悲劇の前夜 3-4:2006/07/10(月) 07:29:24 ID:2ZHQ4Hx+O
自分の肩を抱き締める。
『ミーティアは…どうなってしまったのでしょう?
エイトに会いたい…会って…たくさん話したい』
今まではこんな事は無かった。
今は…結婚がどんどん明確になってきた今は、モヤモヤした気持ちが…
エイトの事を思うと晴れる。
でも…少しするともっとモヤモヤしてくる。
会いたい。
話したい。
そんな感情が湧き出てくる。
『ああ…エイト…エイト…』
ミーティアの心はぐるぐると回っていた。
叫び出したくなるほどに気持ちは揺らぐ。
「姫様、こちらにいらしたのですか?
そろそろお部屋に戻りませんと…」
ふと、後ろから声をかけられた。
城を見回る衛兵の一人だ。
ミーティアは…何となく
「ええ…ところで、エイトはどちらに?」
と、呟くように聞く。
それは衛兵にはしっかり聞こえていたのだろう。
笑顔でミーティアの視線よりも少し上、城の外部連絡通路にある踊り場を指差していた。
ミーティアが見上げると…いた。
エイトが目を細めながらも、遥か地平線の先を見ていた。
「今日の彼は高台からの見張りの一人でして」
555悲劇の前夜 4-4:2006/07/10(月) 07:30:11 ID:2ZHQ4Hx+O
衛兵が説明するよりも早く、エイトはミーティアを見つけた。
ミーティアの方へ向き直り、笑顔を向け、敬礼をした。
「…全く…アイツは姫様の事となると人間離れした反応だな…」
近くにいた衛兵のぼやきも聞こえず、ミーティアは満面の笑みで腕を振って応える。
『エイト…エイトに会えた!
きっと今日は安心して眠れそう…。
明日も会えるといいな…』
ミーティアは一頻りエイトに腕を振り、それから衛兵に
「ありがとう。ミーティアは今日はもう休みます。
見回り、頑張って下さいね♪」
にっこりと笑顔を向け、スキップでもしそうな勢いで城内に戻った。
「…エイトめ…羨ましい奴だ。
こりゃあ明日の買い出しではアイツに酒を奢らせるしかないな」
衛兵はどことなく楽しげに、見回りに戻っていった。
 
 
その頃…
一人の道化師が禁を破り、封印されし一本の杖を解放しようとしていた。
凶悪な気配は、静かに…しかし確実にトロデーン城にあり、そして…それからわずか数分後に悲劇は起こる。
 
エイトも、ミーティアも…まだその悲劇を知らない。
556 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/10(月) 07:37:16 ID:2ZHQ4Hx+O
以上。
ドルマゲスおじ様がやらかす直前の話と思って下さい。
 
こういうの書くと、最初からドラクエ8やり直した時に、ドルマゲスやラプソーンへの戦いに臨む際の姿勢が3割り増しになりますw
 
まぁドルマゲスはただ周りを見返したい一心だったのでしょうが…

557名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/10(月) 21:34:38 ID:SUd77fnG0
エイトの姫様レーダーすげぇw
人間離れもしているはずだよね、だってエイトはrあwせdrftgyふじこlp;@:「
558名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/11(火) 22:37:07 ID:sZ7rp62i0
保守
559名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/12(水) 21:13:20 ID:y9C1aR8tO
保守
560名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/13(木) 23:12:19 ID:pokbfhBpO
1日1保守
561 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/14(金) 05:28:36 ID:9W3FmsEeO
保守ネタ
 
コピペ改変であります
562特技は…? 1-2:2006/07/14(金) 05:30:11 ID:9W3FmsEeO
ミーティア「特技はギガブレイクとありますが?」
エイト「はい。ギガブレイクです」
ミー「ギガブレイクとは何のことですか?」
エイト「必殺剣です」
ミー「え、必殺剣?」
エイト「はい、必殺剣です。敵1グループに壊滅的ダメージを与えます」
ミー「…で、そのギガブレイクはミーティアと結婚するうえで何のメリットがあるとお考えですか?」
エイト「はい、敵が襲って来ても守れます。」
ミー「まぁ嬉しい…(ポッ)…でも世界にはもう襲ってくるような魔物は殆どいません。
襲ってこない魔物に危害を加えるのは可哀想ですわよ」
エイト「でも、一発で大概の魔物になら勝てますよ」
ミー「いや、勝つとか一発とかそういう問題じゃなくてですね…」
エイト「敵1グループに頑張れば800以上与えるんですよ」
ミー「ふざけないで話を聞いてください。
それに何ですか、頑張ればって。だいたい…」
エイト「800ヒットポイントです。HPとも書きます。ヒットポイントというのは…」
ミー「聞いてません。それに800以上のHPの魔物はそんなに多くありませんわ」
563特技は…? 2-2:2006/07/14(金) 05:31:52 ID:9W3FmsEeO
エイト「あれあれ?いいんですか?使いますよ、ギガブレイク。ヤンガスに」
ミー「だから…もう!なら使ってごらんなさい、ギガブレイクとやらを!
それで満足したら大人しくして下さいませ」
エイト「運がよかったな。今日はMPが足りないみたいだ」
 
ミー「…エイト…ミーティアを守ろうとして下さる気持ちはとてもありがたく思います。
しかしですね…(くどくど)」
エイト(正座)「あ…はい…えぇ…はい、わかってます…ごめんなさい…
はい…海よりも深く反省しております…」
ミー「もう無闇に戦ってはなりませんよ?
いくらヤンガスさんが間違えて「馬姫様」と私を呼んだとしても」
エイト「はい…もうしません」
ミー「反省いたしましたね?」
エイト「もちろんです」
ミー「じ、じゃあ…その…ミーティアに…あの…」
エイト「?」
ミー「キス…してくれたら…許して上げますわっ」
エイト「…ミーティア姫様…」
ミー「エイト…」
 
 
ヤンガス「まずSHTで隼の剣改+隼斬りを食らったアッシにベホマをして…
あーシカトでがすか、はいはい」
564名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/14(金) 17:17:44 ID:/i4Y61izO
朝早くから乙です!

っていうかえーい、このバカップルめがWWW
565名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/15(土) 16:58:42 ID:W/AidqMC0
正座してミー姫に説教されてるエイト想像したら笑えた&萌えたw
チラシの裏だがDQ8二週目開始。もちろん目標はミー姫の台詞コンプだぜ!
566名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/16(日) 09:02:50 ID:BbZzH23RO
保守
567名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/16(日) 19:17:54 ID:BbZzH23RO
人いねぇなぁ
568名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/17(月) 01:30:50 ID:WwRBMTZSO
まあ…連休だし皆どこかに出かけてるのかも試練
569名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/17(月) 10:20:48 ID:Q8e6gbx70
>512-516の続きこっそり置いていきます。
570朝に歌う ◆JSHQKXZ7pE :2006/07/17(月) 10:27:10 ID:Q8e6gbx70
いつもと違う冷ややかさに、目が覚めた。
すっかり馴染んでしまった、エイトの腕の感触。それがない。
いつもなら、
「起きるから、離して」
と言ってもいやいやするように首を振ってなかなか離そうとしない、エイト。もう離れることなんてな
いのに、どうしてか寝覚めの時だけはいつも私の身体にまとわりついてくる。
「もう朝よ。お仕度のメイドさんたちが来てしまうわ」
と恐い顔をしてみても、
「今日は病気なんだ、お休みにしてよ」
と甘えようとする。
「どこか痛いの?薬湯を飲んでみる?」
最初のうちは心配してそんなことを言っていたのだけれど、
「恋の病なんだ、それもすっごく重い。だからミーティア、傍にいてよ」
なんてことを毎回言うのですもの。最近はもう慣れっこになって、
「早く起きないと今日一日ミーティアはエイトとお話ししません」
と、ぷい、と顔を背けるようにしている。そうするといかにも渋々、といった顔で離してくれる。
なのにどうして、今朝に限っていないのかしら。
とりとめもなくそんなことを思っていると、隣の部屋から物音がすることに気付いた。あれは、ピアノ
の音?大きな音が出ないようにしているけれど、きっとそう。ではエイトが弾いているのかしら。
でもエイトは自分からピアノを弾いたり歌を歌ったりすることはなかったのに。
「一緒に歌いましょ」
と誘っても、
「僕音痴だし。ミーティアの邪魔になっちゃうから、いいよ」
と言っていつも逃げてしまう。歌うための練習をしていないから声が平たいだけで、決して音痴ってい
う程ではないのだけれど…
どうしても気になって、枕元のガウンを夜着の上に羽織ると扉をそっと開けて様子を窺った。
「あ、おはよう、ミーティア。ごめんね、静かにしようとしてたんだけどやっぱり起こしちゃったね」
こちらが声をかけるより速く、ガウンを羽織っただけのエイトが振り返る。その微笑みはいつもと全く
変わらなくて、ちょっと戸惑ってしまった。
「あ、お、おはよう、エイト」
と何とか挨拶を返したものの、何と切り出したらいいのか分からない。
571朝に歌う ◆JSHQKXZ7pE :2006/07/17(月) 10:28:04 ID:Q8e6gbx70
「あの、ええと、どうしたの?」
「ああ、ピアノね」
エイトは初めて恥ずかしそうに笑った。
「今朝、目が覚めて、朝の光やミーティアの寝息や色んなものを感じていたら急に嬉しくなって。部屋
の中を踊り回りたいくらいに」
「まあ」
思わずくすっと笑いを漏らした私に、
「笑わないでよ」
と釘を刺し、続けた。
「分かってるよ、いくらなんでも子供みたいだって。でもこのこみ上げてくるような嬉しさをどうした
らいいのか思いつかないし」
「それでピアノを?」
「うん。とりあえず部屋の中をぐるぐる歩き回っていたらピアノが目に入ったんだ。その時にミーティ
アがよく、自分の思うままに弾いていたっけって思い出してさ。真似して弾いてみたんだけど、やっぱ
り上手くいかないね」
と肩を竦めると鍵盤の蓋を閉めようとした。
「あ、待って」
その手を押し止め、もう一度蓋を開けた。
「一緒に歌いましょう」
「え、あ…」
エイトは一瞬躊躇ったけれど、
「ね?」
と言うと、
「…うん」
と頷いて一緒に椅子に座ってくれた。
「何がいいかしら」
どんな曲がいいのかと考えながら鍵盤に手を置こうとした時、横からすっと掴まれた。
「え?」
「指を拭かなきゃ。いつもそうしてたよね?」
そう言いながらエイトが傍らのハンカチに手を伸ばす。
572朝に歌う ◆JSHQKXZ7pE :2006/07/17(月) 10:29:06 ID:Q8e6gbx70
「あっ、忘れていたわ」
手を引き抜いて自分で拭こうとしたけれど、離してくれない。
「いいよ。僕が拭いてあげる」
そこまで言われてしまうと断れない。そのままエイトに手を委ねた。
エイトが私の手を拭う、優しく、丁寧に。爪の間までも、愛おしむかのように。その時、私の中の何か
が震えた。胸の中の何かが。それはたちまち身体の中を駆け抜け、一瞬気が遠くなる程強く魂を揺さぶっ
た。エイトにとってはただ手を拭くというだけの行為だったかもしれない。でも私にはそれが例えよう
もなく嬉しかった。まるで私がエイトの宝物になったかのようで。
「…ありがとう」
震える心を隠すようにエイトに微笑みかけ、手を引き抜くとそっと鍵盤の上に置く。その途端、すっと
心に歌が生まれた。
「知っているわよね、あの歌」
「あの歌って?」
エイトの問いに笑って答えず、前奏を弾き始める。最初は怪訝そうにしていたエイトも、旋律を聴くう
ち「ああ」と納得したような顔になった。それは、古くからトロデーンに伝わる民謡。よくお祝いのと
きに歌われる歌。そういえば、かつて行ったトラペッタのお祭りの時にもそこここで歌われていたっけ。
二人で声を揃えて歌う。私の声とエイトの声が寄り添い、溶け合って部屋に広がる。世界で一番美しい
音は、エイトの声。太陽のように輝かしく、海のように深い、その声。エイトは私の声を「世界で一番
美しい声」と言うけれど、私はそうは思わない。それは単に歌うための声の出し方を学んでいるからに
過ぎない。
573朝に歌う ◆JSHQKXZ7pE :2006/07/17(月) 10:29:43 ID:Q8e6gbx70
「…エイトの声って、大好き」
歌い終わった後、ふとそう呟いてしまった。その言葉にぱっとエイトが振り返る。
「ええっ、そう?僕はミーティアの声の方が好きだよ」
意外そうに言った後、ちょっと遠い目をして続けた。
「…生まれてくる子も、ミーティアに似てるといいな」
「ミーティアは、エイトに似ていたらいいと思うわ」
言い合って、顔を見合わせ噴き出した。
「両方に似てるといいね」
「両方に似ていたらいいわね」
同じことを図らずも同時に言って、こつんと額を突き合わせる。幸せな気持ちがそこから身体中に広がっ
た。
「…そろそろ朝食に行こうか」
「ええ」
窓の外から鳥たちの鳴き交わす声に混じり、働き始めた人々の立てる物音が聞こえ始めた。何という
ことのない、普段の朝。でもエイトと一緒に迎えるいつも新しい今日の始まり。
いつまでも、こんな幸せが続きますように…
                           (終)
574名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/17(月) 12:04:44 ID:yUN2+q1LO
おぉ…幸せバンザイ、GJであります(´∀`)b
575名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/17(月) 13:01:04 ID:VNn9/gSU0
>恋の病なんだ、それもすっごく重い

かあーっ! このバカ夫!
昼間っから、照れくささに身悶えしちまったじゃねえか!
良かったな。おめでとう。
幸せになれよ、この野郎!
576 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/18(火) 16:44:19 ID:QC5Vhz5RO
思い付くまで3日、構想20分、制作一時間という、まさに保守向け作品投下します。
 
ではどうぞ↓
577あんな姫様、こんな姫様 1-5:2006/07/18(火) 16:45:03 ID:QC5Vhz5RO
【素直になれないお姫様!ツンデレ編】
ミー「え、エイト!」
8「はい?」
ミー「ミーティアはこれからお庭に出ます!」
8「?はぁ…」
ミー「一緒に…いやいや!つ、ついてきたいなら構いませんわよ!?」
8「はぁ…しかしせっかくのお誘いですが、これから見回りがありまして…」
ミー「な…せっかく一緒にお話出来ると思ったのに…」
8「へ?」
ミー「え?い、いや!何でもございませんわ!
というか誘った訳じゃありませんわよ!」
8「あ、はい…申し訳ありません」
ミー「大体!誘ったとして!
ミーティアの誘いを断るのはどうなのです!」
8「しかし…私にも任務がございます…」
ミー「…わかりました、ならばミーティアは一人でお庭に…」
8「あ、しばしお待ちを…なぁ、すまないが…
うん…じゃ、頼むな」
ミー「…ど、どうしたのです?」
8「見回り、変わってもらいました」
ミー「えっ!?」
8「私めをお散歩のお供にお付け下さい、姫様」
ミー「…」
8「姫様?」
ミー「!?い、いや…じ、じゃあ付いてらっしゃい♪」
8『しかし何故わざわざ玉座の間にいらしたのだ…』
578名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/18(火) 16:45:36 ID:gHlpp4S+0
むほっww

何だか、久しぶりに来て見たらいろいろupされてる

いろいろ乙でした>作者さん
579あんな姫様、こんな姫様 2-5:2006/07/18(火) 16:45:56 ID:QC5Vhz5RO
【素直過ぎるぞ、お姫様!クーデレ編】
ミー「エイト」
8「はい?」
ミー「ミーティアは今から庭園に散歩に行きます。
一緒に来てお話をしましょう」
8「へ?あ、いや…」
ミー「ミーティアといるのは嫌ですか?」
8「あ、そうでは無くてですね…」
ミー「ミーティアは貴方と二人っきりでお話がしたいのです。
それだけでミーティアの心は晴れやかになるのです」
8「は、はぁ…いや、あの」
ミー「…ミーティアはエイト、貴方を愛しているのです」
8「え!?」
ミー「…ミーティアが貴方を愛するのは立場上間違いなのでしょう。
しかし、私は自らの気持ちに嘘を付きたくありません」
8「(パニック中)」
ミー「何を慌てているのです。
好かれるのが苦痛ですか?」
8「いや、そうではなくてですね…」
ミー「…?」
8「ここは玉座の間で陛下も大臣も皆もいらっしゃるのですよ!」
一同「ポカーン」
ミー「…なら誰もいない所なら良いのですね?」
8「いやそうではなくて…」
ミー「じれったいですわね」
(ちゅっ)
8「Σ( Д) ゚ ゚」
ミー「さ、庭園に参りましょう」
580あんな姫様、こんな姫様 3-5:2006/07/18(火) 16:47:32 ID:QC5Vhz5RO
【ちょっぴり小悪魔?ロリっ子姫様!】
ミー「あ!エ〜イト〜!」
(とたたたたっ)
8「ひ、姫様!走ると危な」
(つるっ!すてーん!)
8「あぁっ!やっぱり!」
ミー「…うぅ…」
8「だ、大丈夫ですか?」
ミー「うっ…ぐすっ…」
8「!?」
ミー「ふぇぇぇぇぇん!痛いよぉぉっ!」
8「あ、あわわ…ひ、姫様!大丈夫でございますか!?」
ミー「…抱っこ」
8「へ?」
ミー「抱っこ…して下さい…」
8「え、いや…あの、しかし…」
ミー「抱っこしてくれなきゃ…ぐすっ…ミーティアは…ひっく」
8「あ、あの、いやしかし!」
ミー「エイトはミーティアが嫌いなんですね…ひっく…うっ…ふぇぇぇぇぇん!」
8「いや、嫌いじゃないです!嫌いな訳ないじゃないですか!」
ミー「じゃキスして下さい♪」
8「わかりました…ってなぬー!」
ミー「だってぇ…抱っこしてくれないんですもの!」
8「いや…ですからここは玉座の間なんですってばぁぁぁぁぁぁっ!」
トロデ「エイト…」
8「しません!しませんよ!」
ミー「ぐすっ…」
8「エェェ(;´Д`)ェェエ…」
581あんな姫様、こんな姫様 4-5:2006/07/18(火) 16:49:44 ID:QC5Vhz5RO
【セクシーダイナマイツ!アダルトお姉様なお姉様!】
ミー「エ〜イトッ♪」
(むぎゅ)
8「ほわぁぁぁ!?」
ミー「何ですか、私ですわよ、ミーティアです。
そんな驚かなくたって…くすん」
8「いや、いきなり後ろから抱きつかれたらビックリしますよ、誰だって!」
ミー「あら?それなら次からはこんな風に…」
(ふぅ〜)
8「うひぃ〜…って何で耳に息吹きかけるんですか!」
ミー「その方がお互いが分かるじゃありませんか♪」
8「というか背中にその…当たってるんですが…」
ミー「ん?何がですか?」
(むにむに)
8「わざとですね?」
ミー「嬉しいくせにぃ♪エイトったら…エッチ♪」
8「いや…その」
ミー「嬉しくないの?
やっぱりエイトはゼシカさん位のぼんっ!きゅっ!ぼーん!のツインテール子が好きなの…?」
8「いや、そうじゃなくてですね。
というかツインテール子ってなんなんですか」
ミー「じゃあ…抱きついてもいい?(耳元で囁き)」
8「あ、あぅ…その…」
ミー「ん?」
8「陛下が…見ておられますが。玉座の間ですし」
ミー「あ゙…」
582あんな姫様、こんな姫様 5-5:2006/07/18(火) 16:51:12 ID:QC5Vhz5RO
【いつものお姫様♪恥ずかしがり屋さん編】
8「…陛下、本日も現在まで異常ありませんでした。
では続けて城内の警備に当たりま」
トロデ「…待て。ほれ、あそこ」
8「ん?」
ミー『あ、気付いた♪』
(とたたたたっ)
ミー「エイト…今からミーティアはお散歩に参ります♪」
8「は、はぁ…」
ミー「それで…その…どうでしょう?
もしお暇があるなら一緒に付いてきて下さいませんか?」
8「あ、いや…実は…」
ミー「あ…そうよね、エイトはお仕事中ですものね…ごめんなさい」
8「あ、あの…」
トロデ「…エイト、城内は別の者でも大丈夫じゃから」
8「はぁ…」
ミー「あ、あの!大丈夫ですわ、お父様。
エイトでなくては気付かない事もあります。
それに、ミーティアの我が儘で皆の仕事を滞らせる訳には参りません…」
8「姫様…」
トロデ「ふむ…ならばエイトは通常通り城内の警備にあたるのじゃ」
8「はい」
ミー「エイト…頑張ってね…」
8「ありがとうございます…では」
 
〜庭園〜
ミー「はぁ…やっぱりつまらないですわ…エイトがいないと」
583あんな姫様、こんな姫様 6-6:2006/07/18(火) 16:53:02 ID:QC5Vhz5RO
(とんとん…)
ミー「はい?」
8「姫様、お待たせ致しました」
ミー「な!?エイト!?お城の見回りはどうしたのです!?」
8「分担して終わらせました」
ミー「まぁ…大丈夫なのですか?」
8「大丈夫です。何かあっても…僕がトロデーンを…姫様をお守り致します」
ミー「エイト…」
8「姫様…」
 
 
 
近衛A「なぁ…」
近衛B「何だ?」
近衛A「やっぱりエイトと姫様のこういう所を覗き見るのはマズいんじゃないかな?」
近衛B「それを言うならこの方々はどうする…」
(チラッ)
トロデ「ぬ…ほれ、もっとぐーっと行かぬかエイト!」
大臣「へ、陛下!あんまり押すと危ないですよ!」
トロデ「かーっ!もっと強気にいかぬかっ!ほれっ!ほれっ!」
大臣「陛下!あぶっあばば!あわわわ!」
近衛A、B「…はぁ…」
 
 
今日も平和だな、トロデーンは…
584 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/18(火) 16:56:40 ID:QC5Vhz5RO
以上です。
番号間違えてました、すいません。
 
このネタ作り始めてから、「12人のミーティア姫様が…」とか浮かびましたが、即デリート。
 
というかイマイチ萌えのジャンルの雰囲気がわからずに作ったので、わかりにくいかもです…
585名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/18(火) 17:00:03 ID:gHlpp4S+0
割り込みマジスマン> ◆/FyTJGA/KE さん

リロードしてから書き込めばよかったorz

乙でした
586名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/18(火) 17:06:36 ID:QC5Vhz5RO
>>585
いえいえ、お気になさらず
連投規制食らって、毎度投下タイミングバラバラになっちゃう俺が悪いんです_| ̄|○
587名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/19(水) 23:50:06 ID:h+377x040
保守!
588名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/20(木) 21:09:22 ID:xgFfN6+5O
保守
589名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/20(木) 23:59:23 ID:cr2Qfdcn0
>>584
「12人のミーティア姫様が…」

ふんわりラテ吹いちまった

137円の賠償と謝罪を要求
590名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/21(金) 20:09:52 ID:LX0LK30o0
保守
591名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/22(土) 21:26:19 ID:JtMaOawJ0
保守?
592名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/22(土) 21:27:27 ID:E+LQvVEL0
保守ついでにチラシの裏。
今日メディばあさんが亡くなった…そのあとのミー姫のコメントで心癒されるんだよな。
「馬の姿の時は 真っ白だから 雪の中で かくれんぼしたら ミーティアが 一等賞ですね」
この台詞でミー姫に完全にフォーリンラブしました。
593名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/22(土) 23:07:41 ID:WJTMbNBA0
チラシの裏に便乗。
エイトが夢で竜に囲まれて怖がってたって話の時の
「今度はミーティアを呼んで、一緒に怖がってあげる」にやられた。
「竜を追い払ってあげる」とか、ありきたりじゃなくて、すごくミーちゃんらしかった。
594名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/23(日) 00:00:31 ID:W9xh0FdT0
>>592>>593
あー!!禿同禿同!!
みーちゃんてば、憎いくらいに俺のツボをついてくれるんだから!!
とモニターの前で悶えたものだw

ちょっとだけ空気読めてない天然さが姫っぽくて可愛いんだよなー。

595名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/23(日) 23:49:31 ID:ZCboTa8C0
夢の中での多彩なミーちゃんの表情&リアクションにテラモエス保守
596名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/23(日) 23:57:20 ID:kLze1lJy0
さらにチラシの裏便乗。

「ミーティアはかなづちなの 泳げないの」
が天然ぽくもかわいくて好きだ。ずっきゅーんと射抜かれたw
597名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/24(月) 01:29:29 ID:GGcmTvGaO
さらしあげ
598名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/24(月) 19:06:10 ID:gmBDM/dj0
ここ読んでるとさらに萌えが加速するなあ。
みーちゃんらぶりぃ〜
599名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/24(月) 20:26:23 ID:N1rIFViy0
こんばんは。保守代わりにプチネタ置いていきます。
主姫幼少期の話です。
600好きか嫌いか ◆JSHQKXZ7pE :2006/07/24(月) 20:27:19 ID:N1rIFViy0
「こんにちはっ!」
ある日ミーティア姫が城の厨房に下りてくるとそこでは見慣れぬ作業の真っ最中でした。
「あのう…何を作っているの?」
初めの勢いとは打って変わってつい控え目になったのも無理はありません。皆忙しそうでしたし、何よりエ
イトがおりませんでしたから。
「まあ姫様、こちらまでお運びくださいまして。今チーズ作りをしているんでございますよ。エイトでした
ら今牛乳運びの手伝いをしておりますよ。呼んできましょうか」
濡れた手を前掛けで拭いながらおばさんがそう言うと、姫は首を横に振りました。
「いいの。だってお仕事中でしょう。…こちらで見ていてもいいかしら」
エイトに会いたかったのですが、仕事中では仕方ありません。王女の特権で呼んでもいいのですが、そうい
うことをすると後々エイトが気まずい立場になるということを姫は子供ながらにも学んでおりました。
「姫様がいいと仰るのなら、どうぞこちらに」
「ありがとう」
邪魔にならないよう隅の椅子にちょこんと腰掛けてエイトの仕事が終わるのを待つことにしました。
それにしてもなんと複雑なことをしているのでしょう。いつも食卓に並んでいるチーズがこんなに複雑な過
程を経て作られているなんて、想像もしたことがありません。あちらでは搾りたての牛乳を軽く温め、何か
皮のようなものを入れています。こちらでは白くふわふわとした塊を掬っては袋に詰めていました。棒を使
って袋をぎゅっと絞ると、水がたくさん出ました。
「あっ、エイト」
そこへエイトが入ってきました。大きなブリキの缶を運んでいます。
「あ、み、ミー…ティ…ア…こ…こん…に…ち、はっ」
余程重かったのでしょう、切れ切れにミーティア姫に挨拶するとどんとばかりに缶を置きました。
「これで最後だそうです」
「おう、お疲れさん」
牛乳を温めている人に缶を引き渡し、「ふうー」と大きく息を吐きました。缶の重みで手は赤くなって痕が
ついています。
「疲れたろう。そこでちょっと休んでおゆき。レモン水でも飲んで一息ついたらホエーを牛舎へ持ってっと
くれ」
白いふわふわしたものを絞っていたおばさんがそう言ってくれ、エイトは、
「ありがとうございます」
と姫のいるところへ行って隣の木箱の上に腰掛けました。
601好きか嫌いか ◆JSHQKXZ7pE :2006/07/24(月) 20:27:52 ID:N1rIFViy0
「ごめんね、せっかく来てくれたのに」
「ううん、いいの。だって、とってもおもしろかったんですもの。チーズを作っているところなんて初めて
見たわ」
いかにも興味津々、といった風にミーティア姫は答えて二人でレモン水を飲んだのでした。

「さっ、仕事仕事」
レモン水を飲み終わるとエイトは勢いをつけて立ち上がりました。
「よいしょっと」
と大きな桶を持ち上げます。
「それはなあに?」
姫が疑問に思ったのも無理はありません。桶の中身は透明な液体が入っていて、ただの水のように見えまし
た。水ならばわざわざ牛舎まで持って行く必要もないのに、と思ったのです。
「ホエーだよ」
歩き出しながらエイトは答えました。
「ほえ?」
「ホエーだよ、ホエー」
「ほえー?」
「うん。ホエー」
姫もついて行き、二人並んで歩く格好になりました。
「チーズを作ると出るんだよ。牛乳の、チーズにならないとこ。水みたいに見えるけど、栄養があるんだっ
て」
「まあ…」
初めて聞いた言葉にいたく感心していると、
「飲んでみる?」
といきなり聞かれました。
「えっ?だって牛さんの飲み物なのでしょ?ミーティアが飲んでしまっては悪いわ」
「僕たちが飲んでも大丈夫なんだって。結構おいしいんだよ、これ」
そう言われて改めて恐る恐る中を覗き込みました。微かに牛乳の匂いがするような気がします。でも元々好
き嫌いの多く、食の細かった姫のことです。初めてみる物──それも飲めるものだという──を怖々と見遣
りました。
602好きか嫌いか ◆JSHQKXZ7pE :2006/07/24(月) 20:28:53 ID:N1rIFViy0
「そんな怖いものじゃないってば」
エイトが笑い混じりに言いました。別に他意はなく、ただミーティア姫の様子がおかしかったからなのです
が、姫にはそれが自分の臆病を笑われているように聞こえました。
「の…飲むわ!」
意地になってそう言い放つと、丁度通りかかった井戸の傍に置いてある柄杓を取り上げてホエーをなみなみ
と掬いました。そして、
「み、ミーティア、そんな無理しなくたって…」
と止めるエイトの声も聞かず、一気に飲み干したのです。
「…あら」
はらはら見守るエイトの前で、ミーティア姫が柄杓から口を離しました。
「本当ね。そんなに怖いものじゃなかったわ。お水みたい」
あっさりそんなことを言う姫にエイトはぽかんとしてしまいました。ついさっきまであんなにびくびくして
いたのに、この豹変ぶりは何なのでしょう。
「怖いものじゃないって言ったでしょ」
ようやくそれだけ搾り出すように言うと、ミーティア姫はにっこり微笑みました。
「そうよね。エイトの言うとおりだったわ。ちょっと怖がりすぎだったかもしれないわ」
「それにミーティア、好き嫌い多すぎだよ」
ほっとしたせいかエイトは急に饒舌になりました。
「いつも仔羊のソテーに付いてたクレソン残してるじゃないか。あれ、摘んでくるの大変なんだよ。今は暑
いからいいけど、冷たい水の中にしか生えないんだから」
「だって何だか怖いんですもの。でもエイトが摘んできてくれるのだったら、たっ、食べられると思う、わ」
最後の方はちょっと力んだのかつかえつつもそう言い切ります。
「じゃあ、僕もなるべくおいしそうなの選ぶね。柔らかくて、いいにおいがするの」
「え、ええ。ありがとう、エイト」
「じゃあこれ、さっさと運んでしまうね。これ終わったら遊ぼうよ」
「ええ!」
二人で一緒に牛舎へと向かいながら、一つだけエイトには言えなかったことがありました。本当はミーティ
ア姫は、匂いの強い野菜が特に苦手だったのです。
(でもエイトが一生懸命摘んでくれるのですもの)
でもエイトが摘んだものだ、と思えば何でも食べられるような気がしました。
603好きか嫌いか ◆JSHQKXZ7pE :2006/07/24(月) 20:29:49 ID:N1rIFViy0
          ※           ※           ※
その夜、トロデ王とミーティア姫の食卓から下げられてきた皿を見て、エイトはちょっと笑いました。
(がんばってるんだな)
相変わらずクレソンは残されていましたが、こちらもいつもなら手もつけないセロリに、小さな歯形が残さ
れていたのでした。
                                (おしまい)
604名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/24(月) 20:32:14 ID:N1rIFViy0
…すみません、ただみーたんに「ほえ?」と言わせてみたかったんです。
そういう話です。
605名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/24(月) 21:41:50 ID:6E5pWOqHO
GJ!あぁ…「ほえー?」カワイス(*´∀`)
 
>ただ言わせてみたかっただけ
こういうのは物語作ってると絶対出ますよねw
このキャラにこう言わせたい、こう動かしたい…
兎も角GJでした!
606名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/24(月) 21:49:24 ID:GpyiydWn0
SSGJ!!

「ほえ?」
「ホエーだよ、ホエー」
「ほえー?」
「うん。ホエー」

このやり取りに撃沈ですよ。二人ともテラカワイス
607名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/24(月) 23:26:21 ID:XEt8KtH50
ほえ〜ん(*´Д`)
ふたりともカワエエよー。

チーズ作りでハイジ思い出して美味しそうなチーズが思い浮かびました。
GJでした!!
608名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/25(火) 00:16:04 ID:DjfjzDPU0
ふくしゅうのドラゴラムなる作品を読んでたら、終盤で2人の「種としての寿命の違い」を匂わせる表現があって、
その辺がちょっと気になりだしてきた。
竜神族は人間より長いだろうし、となると寿命の長さは竜神族>ハーフ>人間となるだろう。
時が経ちミーティアがお婆ちゃんになってもまだ外見ナイスミドルなエイトとか、
ミーティアの晩年や死後に彼が何を思ってどう過ごすのかも気になってきた次第。


でも今は「ほえ〜」に夢中
609名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/25(火) 00:32:33 ID:vcTjJPL70
「ほえ?」

で即死しますた

⊂⌒~⊃。Д。)⊃
610 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/25(火) 18:47:43 ID:wKrWp0EoO
>>608氏のレスを見て、自分自身が感じていた事と同じ思いなのだ、と勝手に解釈。
そして、そんな中出来上がったSSを投下致します。
 
何とも身勝手な作品かもしれませんが…どうぞ↓
611想い 1-4:2006/07/25(火) 18:48:36 ID:wKrWp0EoO
「ねぇエイト」
トロデーン城の一室、かつてはミーティアの…
今はエイトとミーティアの部屋になったその部屋で、ミーティアはエイトに声をかけた。
夜も更け、先にベッドの中にいたミーティアは、何かを思い詰めたような顔をしている。
「ん?どうしたの?」
エイトは、読んでいた本のキリの良い所でしおりを挟み、閉じた所だった。
「エイトは…龍神族が長命なのを知っていますか?」
声が震えていた。
エイトはすぐさまミーティアの方へ近寄り、ベッドに腰掛ける。
「…突然どうしたんだい?」
優しく頭を撫でてやると、くすぐったそうに目を閉じる。
そんなミーティアが愛らしい。
「グルーノ様…お祖父様がね、仰ってたの」
「?」
「『龍神族は本来長寿の種族。
どの位かはまちまちではあるが、平均して数百年は生きるのじゃ』
と。それを聞いた時に…何だか少し淋しくなりました」
くすぐったそうにしていたミーティアは、また伏し目がちになってしまう。
「…淋しい…か」
「ええ…ミーティアもエイトも同じ時間を過ごし、歩む。
でも…ミーティアはどんどん老いていき、いつか天寿を全うする時が来ます」
612想い 2-4:2006/07/25(火) 18:49:30 ID:wKrWp0EoO
ミーティアは一旦言葉を切った。
エイトは、無言でただジッと耳を傾けている。
「…お父様はお母様に先立たれて、とても寂しそうにしていた。
ううん、表に出さなくても…時々思い出しては悲しそうな顔をしている…」
エイトはトロデ王の顔を思い浮かべる。
自らの思い出せる限り、そんな表情は見たことはない。
やはり肉親だからわかるのだろうか?
「ねぇエイト…お願いがあります」
「何だい?」
「もし…ミーティアが…先に死んでしまったら…
その時は、2日…ううん、1日だけ…悲しんで?
その後は、もう悲しまないで」
ポツリ…ポツリ…と呟くように言うミーティアを、エイトはただ抱き締めた。
「…そんな事…死んだらなんて…そんな事言っちゃ駄目だよ」
「エイ…ト…」
「僕の身体には確かに龍神族の血が流れている。
でも僕は…ミーティアがいないのに長生きはしたくない。
例え寿命が違ったとしても…」
抱き締めた手に力が入る。
「もし…君が先に死んでしまって…僕は君の思い出だけで生きるのは辛い…」
今ならパヴァン王の気持ちが良く分かる。
613想い 3-4:2006/07/25(火) 18:50:34 ID:wKrWp0EoO
「エイト…ミーティアの知るエイトはそんなに弱くありませんよ?」
これも同じだ…自分が同じ事を経験するとは思いもよらなかった。
「…ごめん」
「エイトはミーティアの王子様なのです♪
強くて素敵で優しい…」
「…頑張るよ」
「…でも時々はミーティアに甘えて下さいね♪
いつもミーティアばかり甘えては不公平ですもの」
エイトは思う。
『まだ先の事を深く悩んでも仕方がない。
自分のすべき事はミーティアを生涯変わらず愛する事なのだ』
と。
ふと、抱き締めていたミーティアの身体から力が抜け、規則正しい呼吸が聞こえていた。
エイトはくすりと笑い、ミーティアを優しくベッドに寝かせた。
そして自らもベッドに入り、目を閉じた。
 
 
 
 
 
それから…
トロデーン王国は平和に栄えていく。
当時あらゆる障害を越えて結ばれた王と王妃は、子宝にも恵まれた。
そして、王が息子に全権威を委譲してから十数年後、王と王妃は同時に安らかにその生涯を閉じる。
国中が悲しみに染まる中、新たな王は語る。

614想い 4-4:2006/07/25(火) 18:51:26 ID:wKrWp0EoO
「父も母も…安らかに生涯を終えた。
二人は亡くなった朝、ベッドの中で手を繋ぎ、本当に安らかであったのだろう。
同時に亡くなった二人は…世界中のどの夫婦よりも幸せで、仲睦まじかった」
と。
 
そして、近年交流が深まった龍神族の王は語る。
「彼の身体に流れている龍神族の血は、長く生きる事よりも共に逝く事を選択した。
愛するという事は…案外そういう事なのかもしれないな」
と。
 
 
 
「エイト…貴方も…?」
「そうみたいだね…でも僕は…嬉しいよ」
「どうして?」
「君と共に生き、本当に誰よりも幸せだから」
「…ミーティアも…誰よりも幸せですわ」
 
 
 
王と王妃の肉体はもう滅んでしまった。
しかしその魂は永久に手を取り合い、誰よりも幸せなまま、未来永劫共にいるであろう。
 
 
 
「私は、あの父と母を…誰よりも誇りに思う。
そして、誰よりも幸せだったと思うのだ」
トロデーンの新たな王は、最後にそう呟いた。
615 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/25(火) 18:53:25 ID:wKrWp0EoO
以上。
萌えも何もあったもんじゃないですね…ごめんなさい。
 
 
そういや未だに「ほえー?」にやられ続けてます(*´Д`)
616名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/25(火) 22:34:50 ID:LN42KHvE0
SS乙ー!
こう考えると、スレ違いだがエルトリオお父さんとウィニアお母さんも
凄まじい寿命の差だったろうなぁ。仮に駆け落ちとかして親子三人で暮らせたとしても。
そういや千一夜スレにトロデ王や仲間たち、ミーティアが死んだ後
旅を続けるエイトの話があったなぁ。あの話も結構泣ける。
617名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/25(火) 23:03:27 ID:t0SRZiwq0
>>615
乙でした
寿命に関しては公式で出てないから作者の人によって使い分けてくれれば
良いような気がするけどどうなんでしょ?

618名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/26(水) 00:59:54 ID:ApduxyUo0
寿命のことなんか考えなくていいだろ、別に。
主姫は二人が結ばれた時点でめでたしめでたし、で終っていいんだよ。
なんでいちいち死ぬ間際のことなんか考えて悲しい気分になりたがるんだ。
そういう感傷が俺にはいまいちよくわからん。
619名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/26(水) 13:08:47 ID:rSTTvKuV0
>>618
死ぬ間際を考えて悲しみたいんじゃないよ
そういう障害をものともせず、愛し合って幸せに暮らす二人に萌えたいんだよ
620名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/27(木) 00:33:57 ID:W6/td5ta0
ぬしひめさま
621 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/28(金) 10:29:59 ID:63lXz5WcO
SS出来ましたので投下させていただきます。
 
書きながら
「あぁエイト羨ましい。チクソゥ」
と自爆する辺りが、ミーたんの破壊力だと思います。
 
ちょい長めです。
ではどうぞ↓
622キス 1-9:2006/07/28(金) 10:31:16 ID:63lXz5WcO
結婚式は一生に一度。
 
昔はこういう考え方は当然だった。
勿論、今も殆どの人がそう思っているだろう。
離婚する人は急速に増えたがね。
 
さておき。
トロデーン城にも人生で初の結婚式を明日に控えた青年が一人。
「はぁぁ……」
溜め息つくなよ、のっけから。
青年…エイトは、見張り台から地平線を眺めながら溜め息をついていた。
「どうしたんですか、隊長?
明日は晴れてミーティア姫様とのご結婚だというのに…」
見張り台に一緒にいた部下が問い掛けてきた。
彼はまだ近衛になったばかりで、若い。
エイトが気兼ねなく話の出来る同僚の一人だった。
「あぁ…うん、そうなんだけどね」
どうも歯切れが悪い。
「まさか…姫様の他に好きな人が…」
「そんな訳無いじゃないか」
そうだそうだ!そんな訳ないだろ!
「そうですよねー…いや、てっきりあのナイスバディの…
ゼシカさんでしたっけ?
あの人の事を…」
「いや、ゼシカはそういう対象じゃないよ。
立場とかそういうのに関係なく話せる…そんな友達さ」
「へー…」
「な、なんだよ?」
623キス 2-9:2006/07/28(金) 10:32:58 ID:63lXz5WcO
「いや…あんな美人のお友達…羨ましい限りです」
若い兵士はわざとらしい溜め息をついて地平線に視線を移した。
「何なんだよ…全く」
エイトは見張り台から降りる階段へと向かう。
「あれ?部屋に戻るんですか?」
「庭を散歩」
背後からかけられた兵士の声に振り向かず、
エイトは手だけひらひらさせてから階段を降りていった。 

 
「…いい月だな」
庭に出たエイトは、夜空を見上げて呟いた。
明日は晴れるだろう。
『…どうしよう…困った』
エイトはまた溜め息をついた。
まさか結婚式前夜にマリッジブルーか?
『…本当に来るのだろうか…龍神王様達は』
なぬ?
『来たとして…人間との交流は上手くいくのだろうか…』
…随分ドえらいのを結婚式に招待したもんだ。
『…そういえば、明日は皆の前で誓いのき、キスを…するのか…』
顔を真っ赤にして悩む純朴青年のエイト君。
どうせイチャつき始めたら回りが見えなくなるんだから。
いちいち気にするな、バカップルの♂の方。
「はぁ〜…緊張する…」
月明かりの下、一人エイトはまたまた溜め息をついた。
624キス 3-9:2006/07/28(金) 10:34:03 ID:63lXz5WcO
一方その頃…トロデーン城内のミーティアの部屋の中。
「はぁぁ〜…」
こっちもかいな。
椅子に座り窓から外を眺めるミーティアもまた、溜め息をついていた。
「…エイトは…ミーティアで良かったのかしら…」
今更それを言いますか。
「それに…明日は皆の前で…その…誓いのキ、キキ…キスを…ど、どうしましょう…」
行き着く所は同じか。
ミーティアはほっぺに手を当てて「いやんいやん♪」と身悶えていた。
「…はっ!」
窓の外にはトロデーンの庭。
庭には二羽鶏がいないがエイトがいた。
…こっち見てますね。
「あ…み、見られてしまいましたわ…」
あらま、俯いちゃった。
 

 
少し時間は戻って、庭にいるエイト。
ふと城の方を振り返ったらミーティアが窓辺で悶えてる。
『な、何をしてるんだ、ミーティアは…』
そら訳わからんわな。
『あ、こっち見た。気付いたみたいだな』
ミーティアと目があった。
『あ、目逸らされた』
少しショック。
『俯いてるな…よし、ちょっと部屋に行ってみよう』
エイトは城に向き直り、歩いていった。
625キス 4-9:2006/07/28(金) 10:34:57 ID:63lXz5WcO
場面は戻ってミーティアの部屋。
「はぅ…エイトはミーティアをおかしな子と思ったのでは…」
恐る恐る窓から庭を見ると…
「あら?エイト…いない…」
いつの間にかエイトがいない…。
「う〜ん…」
長考中…
(ぴんぽーん)
「きっと幻を見てしまったのですわ♪
一秒でもエイトといたいから…
んもぅ!ミーティアったら何言ってるのかし」
(コンコン)
「らひゃぁぁぁっ!?」
いきなりノックされたドアに、おかしな叫び声を上げてしまうミーティア。
「ど、どうしたのっ!?」
その叫び声に驚いたのはノックした張本人のエイト。
急いで部屋に飛び込んできた。
「な、ななな何でもあっあるまひぇん!」
噛みすぎでんがな、姫様。
しかもそんなバタバタしたら余計怪しいってば。
「…そっか、ならいいんだけど」
あの慌てっぷりを華麗にスルーしますか、エイトさん。
「そ、そうですわ!何でもありませんの…何でも」
慌てて冷静を装うミーティア姫様に、エイトが近付いていく。
「な、何ですの?」
近付いてくるエイトを見つめるミーティア。
626キス 5-9:2006/07/28(金) 10:38:58 ID:63lXz5WcO
段々エイトは近付きながら目線を上げ…ってあれ?
エイトってミーティアより背低かったか?
「あら?エイト…ミーティアはいつの間にか背が延びた…」
「ねぇミーティア、椅子の上に立ってたら危ないよ?
窓も開いてるしさ…」
「ようですわ…って、え?」
足元を見る。あらま、本当に椅子の上だ。
「あ…あの…何故ミーティアは椅子の上に…」
こっちが聞きたいってば。
「…何で…かな」
エイトも困惑。
 
説明しよう。
あまりにビックリしたミーティア姫様の、不可解な行動。
何故かぴょんと椅子に乗っちゃった。
以上説明終わり。
説明になってない?
説明しようがないんだ、すまない。
 
「兎も角…よっ、と」
頭に「?」を浮かべながら悩むミーティアの腰の辺りに手を添え、
そのままヒョイッとエイトがミーティアを下に降ろした。
「ひゃっ?」
スッと降ろされたミーティアは、キョトンとしてエイトを見る。
「椅子の上でバランス崩すと危ないから」
エイトが説明してあげると、ミーティアは
「…重くなかったですか?」
と、少し心配そうにエイトに聞く。上目遣いで。
627キス 6-9:2006/07/28(金) 10:42:29 ID:63lXz5WcO
『うっ…可愛らしいっ…』
内心萌え萌えドキドキな(なんつー表現だよ)エイトだったが、敢えて平静を装って
「ん…少し」
と冗談を言った。
「まぁ!…でもちょっとミーティアは太ってしまったのかしら…」
悩むミーティアを、エイトは抱き締めた。
 
建前:不安なミーティアを安心させたい。
本音:理性終了直前
 
「冗談だよ♪ミーティアは全然太ってないよ…」
「ん…エ、エイト…」
「それに、ミーティアは僕の大切な大切なお嫁さん。
そんなことで悩まなくていいんだよ…」
エイト君、いい事言ってるのはわかるが…
「…っ!っ!」
ミーティア姫様苦しそうだぞ。
ジタバタし出したミーティアの手を見て、慌てて身体を離す。
「ぷぁ…はぁ、ふぅ…」
「ご、ごめん、つい…」
苦しそうに呼吸を整えるミーティアを覗き込むエイト。
「はぅ…ビックリしましたわ…」
ミーティアはほんのり頬を赤く染め(苦しかったからな)、瞳は潤んでいた(苦しかったからな)。
 
(ぷちっ)
 
エイトの中で理性の糸が切れたようです。
こうなるともう止まらない。
628キス 7-9:2006/07/28(金) 10:45:06 ID:63lXz5WcO
はっはっは!ボーイ!
もう少し大人の余裕を身に付けなくてはな!(モリーちゃん談)
 
ミーティアの目をジッと見つめながらエイトは顔を近付ける。
「エイ…んっ…」
何か言おうとしたミーティアの唇は、エイトの唇によって塞がれた。
それから数秒、ゆっくりと離れた二人の唇。
「もう一度…」
離れた唇を名残惜しそうに求める。
もう一度抱き締めあい、優しく唇を合わせる。
 
 
そして、夜が明けた!(ちゃーらららっちゃちゃーん(宿屋のBGM))
 
 
まぁ冗談ですが。
いいシーンなんだからさ。
「…ふ…」
数十秒はかかったであろうか。
長いキスを終えると、ミーティアの口から小さく吐息が漏れた。
「ふふっ♪」
それからミーティアは小さく笑う。
「どうしたの?」
そんなミーティアを怪訝そうに見るエイトに、
「明日の結婚式…ミーティアはキスする事に緊張していました。
けれど…もう平気♪」
と、微笑みで返すミーティア。
「実は僕もなんだ。緊張してたけど…もう大丈夫」
ミーティアの告白に、エイトも笑顔で返した。
「まぁ♪…そうだ!明日の式でお願いがあります…」
629キス 8-9:2006/07/28(金) 10:46:57 ID:63lXz5WcO
「ん?なぁに?」
「あの…誓いのキスの時、ミーティアを…その…抱き締めて…。
そうすると緊張も無くなりますし、何だかエイトのものになれた気がして…
あの、安心…するんです…」
モジモジしながら顔がどんどん真っ赤になっちゃうミーティアを見て、
エイトは鼻血を吹き出しそうになりながらも笑顔で
「わかった、約束するよ…」
と答え、またキスをした。
 

 
翌朝。
 
結婚式で新郎と新婦が交わしたキスは、誰もが
「あ〜っもう!分かったから勘弁して!(ゼシカ談)」
となる程に甘く、長く、羨ましい程に愛し合っている者同士のキスだった。
 
 
 
「俺は神父をやらされてたんだ。
間近であのキス見せられてみろ…
式場でジゴスパークでもぶっ放したくなる」
ククールは式後、仲間内にボヤきまくっていた。
「そういやゲルダの奴が、顔真っ赤にして俯いてやがったなぁ…」
ヤンガスがポツリと呟く。
「ゲルダさん…意外に乙女なのね」
ゼシカは驚いていた。
「そういやあのバカップルは?」
ククールがゼシカに問う。
「…疲れたのか、部屋で寝てるってさ」
630キス 9-9:2006/07/28(金) 10:47:47 ID:63lXz5WcO
ゼシカがくすくす笑いながらククールに答える。
「…そっか」
聞いたククールも、何だか楽しそうにしていた。
 
 
 
月明かり照らすトロデーン城のミーティアの部屋。
美しい純白のウェディングドレスを着たミーティアと、白いタキシードを着たエイトがいた。
二人とも幸せな笑みを浮かべ、手を繋ぎながら安らかな寝息を立てていた。
 
 
 
初夜?
この二人はまだ初夜を迎えるのは先かもしれませんな。
何せ触れ合っていれば、それだけで幸せなバカップルですから。
 
631 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/28(金) 10:51:11 ID:63lXz5WcO
以上。
 
何故ですかね。
4-9あたりから一個投下→リロード→連投規制→リロード
→アイモナからじゃなくc.2chからカキコ→続けて→連投規制→アイモナから
を繰り返さねばならなくなりましたよ…
今までそんなことなかったのに…
 
投下タイミングがバラバラになって申し訳ないです…
632名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/28(金) 15:50:51 ID:5jhrBjVa0
⊂⌒~⊃*。A。)⊃ ←自室のPCの前で萌死体で発見された俺
633名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/28(金) 18:27:55 ID:L4ygLz++0
>どうせイチャつき始めたら回りが見えなくなるんだから。
>いちいち気にするな、バカップルの♂の方。

ワロタwwww
確かに見事なまでのバカポーぶりだ!!
634名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/28(金) 21:17:14 ID:fu/G7bIP0
ここは萌え死人の多いインターネッツですねw

バカポー最高!
635名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/28(金) 22:47:44 ID:lt2SDW3K0
あなたの文書の節々にみられるセルフ突っ込みは
毎度私のツボにクリーンヒットします。
それはもう、回避不可のギガブレイクやジゴスパのように!!
636名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/29(土) 21:55:37 ID:krp/l9lrO
保守
637名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/30(日) 15:09:41 ID:gtDGACPP0
地の分、(゚Д゚)ウマー
638 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/31(月) 05:14:07 ID:KNkkNhaoO
SS出来ましたので投下させて頂きます。
長めです。
ではドゾー↓
639灼熱の日 1-9:2006/07/31(月) 05:15:11 ID:KNkkNhaoO
「あぅ〜………」
のっけからなんですか、ミーティア姫。
自分の部屋だから良いものを…
机にほっぺたくっつけて、両手だらーんとしているその姿…
一国の姫君としてどうかと。
「暑い…暑いですわ…」
ああ、なるほど。
外は蝉もガンガン鳴いてますからね。
「あぅ〜…」
おもむろにフラッと立ち上がったミーティア姫。
フラフラと歩いてどちらへ?
「あぅ…」
窓際ですか。風吹けば涼しいですからね。
(じりじりじりじりじり…)
(みーんみんみんみーっ!)
(じじじじつくつくほーしつくつくほーし!)
「はぅ…ぅぅ…」
風吹かず。
更に照りつける日差しに強烈な蝉の鳴き声。
ちょっと涙目になりながら、またフラフラと部屋の外へ。
トロデーン城内は通気も良く、構造も特殊な為多少風もある。
ミーティアの部屋は扉を閉めていたから風が動かない。
「はふぅ…少し涼しいですわ…」
「ひ、姫様、平気ですか?」
部屋の外を警備していた近衛兵が不安げにミーティアに話しかける。
「ふぇ?」
「いや…あの…かなり足取りも覚束ないようですので…」
640灼熱の日 2-9:2006/07/31(月) 05:22:36 ID:KNkkNhaoO
「あ…ええ、あまりに部屋が暑くて…頭がボーっと…」
笑顔も力無い。実に痛々しい。
近衛兵は心配そうに
「ひ、姫様…兎も角玉座の間にエイト様と陛下がいらっしゃいます。
あそこなら風が吹き抜けて涼しいでしょうから、行ってみては?」
と声をかける。
「エイト…ああ…エイトがいるんですね」
エイトの名前を聞いた途端、ミーティアの顔に生気が戻り、シャキッとした。
現金なもんだ。
「今メイドを呼びますので、お待ち下さい…」
近衛兵の言葉に
「いえ、ミーティアは平気ですわ。
彼女達には彼女達の仕事を済ませねばならない義務があります。
ミーティアは一人で行けますわ。
ここはミーティアのお家ですもの」
そう言って、玉座の間へと歩いていってしまった。
「あ、姫様…やっぱり足取りが…」
顔はシャキッとし、言葉はハッキリとしている。
しかし、足取りは怪しい。
なんか蛇行してるし。
「ヤバいな…おい!」
たまたま見回りをしていた同僚を呼び止めた近衛兵は、
事情を話して後をつけて護衛するよう頼む。
頼まれてた同僚も、ミーティアの後ろ姿を見てすぐに引き受けた。

641灼熱の日 3-9:2006/07/31(月) 05:23:34 ID:KNkkNhaoO
奇跡的にもミーティアはどこにもぶつからず、転ばずに玉座の間にたどり着いた。
途中、フラフラと石壁に近付きピタッとくっついていたが、
不安に感じた近衛兵が近付くと
「はぁ…冷たい…気持ちいいですわ…」
と呟いたのを聞き、すっこけそうなのを堪えながら離れた。
 

 
「…と、いう訳だ。
アスカンタのパヴァン王には今後も国交を続けていきたい、
とお伝え下さい」
玉座の間にはちょうどアスカンタからの使者が国交についての事で来ており、
エイトとトロデ王はその対応をしていた。
「義父さ…いや義父上(ちちうえ)、よろしいですか?」
「ん?ああ、良いぞ。
我が国もアスカンタとの永遠に続く友好求めておる。
お主の方針で構わん」
まだエイトにお義父さんと呼ばれ慣れてないみたいだな、トロデ王。
まぁエイトもまだ呼び慣れてないみたいだが。
「では私めはこれで…」
アスカンタからの使者が立ち去ると、
それと入れ違いになるかのようにミーティアが玉座の間に現れた。
「…ん?ミーティア、どうしたんだい?」
いち早く気付いたエイトが立ち上がり、ミーティアに歩み寄る。

642灼熱の日 4-9:2006/07/31(月) 05:24:16 ID:KNkkNhaoO
流石バカッポー夫婦の旦那、嫁センサーは尋常じゃねぇ。
なんで入り口の兵士より先に気付きますか?
「…あぅ…エイ…トぉ…」
エイトの顔を見た途端にフラフラと近付き、
エイトの胸にもたれかかるミーティア姫様。
どうやら体力の限界だったようで。
「ミ、ミーティアッッ!これ!急いで医者を呼べ!
あとククール呼べ!国中のベホマを扱える者を」
「義父さん、落ち着いて…」
トロデ王、アンタ一国の王だろうに。
自分の娘への溺愛っぷりはクラビウス王に通じるものがあるな。
まぁ子供の出来は天地の差が…ゲフンゲフン。
「どうしたんだい、ミーティア」
エイトはミーティアをお姫様抱っこで抱き上げると、
そのままゆっくり玉座に運んで座らせた。
「あぅ…ミーティア…暑くて…部屋…外に出て…涼しい…玉座…エイト…あぅぅ」
「そっか…」
今のでわかったのかよ!
ミーティアは今
「オレサマ、オマエ、マルカジリ」
みたいなカタコトやったやんけ!
「エイト、ミーティアはどうしたのじゃ?」
パパもわからんのにエイトはわかる。
複雑なパパの気持ち、守って!守護月天!
…なんだそりゃ。

643灼熱の日 5-9:2006/07/31(月) 05:26:53 ID:KNkkNhaoO
「あ、つまりですね…
「ミーティアは部屋にいたのですが、物凄い暑さに意識が朦朧としてしまいましたの。
それで、お部屋から出たら近衛兵の方が
『玉座の間なら涼しい、エイトや陛下もいる』
というので、なんとかここまで来ました」
との事です」
だからお前はなんでわかるんだよ!
今ミーティア姫様は
「オマエ、ハ、モウ、シンデイ…アベシ!」
みたいなカタコトな言葉しか…何でケンシロウか。
んで何で自分があべししてんねん。
まぁいいや。
兎も角。
エイトの通訳に、ただコクコクと頷くミーティア。
「ぬ、ぬぅ、そうか…」
完璧なエイトの通訳に、驚きながらも納得する。
「大変だったね、ミーティア…」
エイトに優しく頭を撫でられ、とろけそうな程の笑顔を見せるミーティア。
「…ふむ…」
トロデ王がミーティアの額に手を乗せる。
「これは…もしかすると熱中症の症状に近いかものぅ…」
「…と、なると…
誰か!タオルを氷水を張った入れ物に入れて持ってきてくれ!」
エイトが後ろを向いて兵士達に声をかける。
すると、入り口の兵士の一人が駆け足で玉座の間から出ていった。
644灼熱の日 6-9:2006/07/31(月) 05:27:54 ID:KNkkNhaoO
数分後。
木のバケツに氷水とタオルを入れたものを持った兵士と、
銀製のカップに蜂蜜を冷水に溶き、
レモンの搾り汁を入れた飲み物を持ったメイドが戻ってきた。
「お持ちしました!」
「ああ、ありがとう…飲み物まで…気が利くね」
エイトの笑顔にメイドは顔を赤らめてお辞儀をした。
普段はこんな光景を見る度にムッとするミーティアも、今はグッタリ。
つーかエイトは他意がある訳じゃないんだけどね。
「ミーティア、ちょっと待っててね」
エイトはすぐにバケツの中からタオルを出し、
ちょっと緩めに搾るとミーティアの額の上に乗せた。
「はぅぅぅ…」
ミーティアが気持ち良さそうに声を上げた。
「ん、気持ちいいかい?」
エイトの問いかけに、ミーティアは目を閉じたまま穏やかの顔で頷く。
「よし…ミーティア、レモン水飲めるかい?」
その問いには力無く頷く。
「うーん…よし」
エイトはコップを持つと、クッと口に含む。
おい、まさか…
(ふわっ)
あ、マントで隠した。
「ん…」
マントの中からはミーティアの籠もった声が…
うん…エロイな。
エイトがマントをどかした。

645灼熱の日 7-9:2006/07/31(月) 05:37:44 ID:KNkkNhaoO
ミーティアはちゃんとレモン水を飲んだみたいだ。
頬はさっきより赤くなって、ちょっと目が潤んでますが、まぁそれは見ない方向で。
「はぅ…もう、エイトったら…」
ミーティアがエイトに文句を言う。
まぁ怒っている訳じゃなさそうだけどね。
「…少し落ち着いた?」
「ちょっと…ううん、いっぱいドキドキしてますわ…」
ここは玉座の間だとあれほど…時も場所も関係無しか。
「…エイトや、ミーティアを部屋に運んでやれ」
トロデ王がエイトの肩を叩いてから声をかける。
言葉の真の意味は
「お前等部屋でやれ。ここでイチャイチャするな」
だろうな。
エイトは言われてから恥ずかしそうに
「はい…では部屋に戻ってミーティアを看ています」
と答えた。後で叱られとけ、バカッポー夫婦の旦那め。
エイトはミーティアを優しく抱き上げると、そのまま玉座の間を出る。
その後をバケツをもった兵士と、飲み物をおぼんに乗せたメイドが付き従う。
エイト達が玉座の間を出た後、玉座の間は大量の長い溜め息に包まれた…。
 

 
ミーティアの部屋についたエイトは、ドアを開けたままにした。
646灼熱の日 8-9:2006/07/31(月) 05:39:15 ID:KNkkNhaoO
そうしておけば風の通りが良くなり、幾分か部屋は涼しくなった。
更に、寝室は元から涼しくなるように作られていたらしい。
だったら最初から寝室入ればいいじゃないかって?
暑さにやられた頭でそこまで考えつかなかったんだと思いねぇ。
「はふぅ…」
ベッドに寝かせられたミーティアは、気持ちよさそうに声をあげた。
エイトはバケツと飲み物をそれぞれ床とテーブルに置かせ、兵士とメイドを下がらせた。
 
 
「少し落ち着いてきたみたいだね」
額に乗せたタオルを搾り直しながら、エイトがミーティアに笑顔を向けた。
「えぇ…ごめんなさい、心配をかけてしまって…」
申し訳なさそうにミーティアが言う。
そんなミーティアの額にタオルを乗せ、エイトはミーティアの頭を優しく撫でた。
「迷惑なんて…ミーティア、君は僕にとって大切な奥さんなんだ。
その君が体調を崩したら心配するのは当たり前だよ」
エイトはやはり海よりも深く優しい。
ミーティアはもう嬉しくてたまらなくなった。
「飲み物…飲むかい?」
エイトの問いに、ミーティアは小さく頷く。

647灼熱の日 9-9:2006/07/31(月) 05:42:15 ID:KNkkNhaoO
頷いてから、ちょっとモジモジしながら
「あの…さっきみたいに…」
と消えそうな声で呟いた。
「…甘えん坊さんだなぁ♪」
エイトの楽しそうな声。
「貴方だからですわ…貴方の前だと…ミーティアは甘えん坊になってしまいます…」
そう答えるミーティアがあまりに可愛らしく…
エイトは先程と同じように飲み物を口に含んで、ミーティアを抱き起こした。
「んっ…」
ミーティアの唇に優しく触れるエイトの唇。
外から聞こえる蝉のけたたましい鳴き声も、今は届かない。
こくっ…と、ミーティアの喉がなった。
ゆっくり離れるエイトとミーティアの唇。
「…エイト…」
「…ミーティア…」
もう一度優しく触れ合う唇。今度はすぐに離れた。
「…ねぇ、エイト…」
「なぁに?」
「ミーティアは…エイトが一番の元気の素みたいです…」
「僕もだよ。ミーティアは僕の元気の素だよ…」
それから二人はクスッと笑い、またゆっくりとキスをした。
 
 
 
「のぅ、大臣や」
「はい、なんでしょう」
「わしゃ思うんじゃ。あやつ等は周囲を見なさ過ぎじゃと」
>>トロデ王 禿同。
648 ◆/FyTJGA/KE :2006/07/31(月) 05:45:30 ID:KNkkNhaoO
以上。
今回もまた連投規制にかかってしまいました…
 
「ほえ?連投規制…ですか?」
「はい」
「ほえー…」
ああ…ほえーはいいなぁ…
649名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/31(月) 08:16:22 ID:3vtfhr7n0
クティウツシーヽ(*゚∀゚*)ノ
650名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/31(月) 21:06:05 ID:MGqF3m9x0
ちょwwwwバスタードから北斗まで…今回もすごくネタが濃密ですね!
>>バカップル夫婦旦那
( ・∀・)< エロいな
651名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/31(月) 22:04:44 ID:RL1asfKz0
萌え転がされたじゃないか!!!wwwwwwwwwwwwwww
652名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/01(火) 22:28:18 ID:ryiNCH8S0
『ほえー』
2006年度トロデーン流行語大賞決定!!
653名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/02(水) 00:35:41 ID:TJFVkuBw0
お邪魔します。
若干季節外れになってしまいましたが、プチネタドゾー
654楽しみの代償 ◆JSHQKXZ7pE :2006/08/02(水) 00:36:25 ID:TJFVkuBw0
二人の子供がトロデーン城の堀端に立って、大きな木を見上げていました。
「春から目をつけてたんだ。でもこんなにいっぱい…」
その木はさくらんぼの大木でした。赤い、晩成種の甘くて大粒の実が鈴なりに実っています。エイトは嬉
しそうに見上げました。
「これは、なあに?」
ミーティア姫は何かが木に実っているところなど見たことがありません。それにある理由から姫の食卓に
はさくらんぼがそのままの形で並ぶことがなかったのです。
「さくらんぼだよ。すっごくおいしいんだ」
上の空で答えつつ、さてどうしたものかと首をひねりました。枝は高いところにあり、子供の手では届き
ません。
「登って取ってくるよ。ミーティアはそこで待ってて」
「あっ、待って。ミーティアも行くわ」
するすると幹に足を掛けて登っていくエイトを追おうと姫も幹に取り付きました。が、そんな見様見真似
で登れる筈がありません。すとんと滑り落ちてしまいました。
「…」
ミーティア姫はドレスの裾を払うと俯いて足元の草をいじりました。痛かった訳ではありません。下は草
地でしたから。エイトのようにうまくいかないことに対してちょっと気落ちし、取り残される感覚に寂し
さを感じたのです。
「うわ、だめだ」
急に声が降ってきて、姫は慌てて上を見上げました。
「ぬるくてあんまりおいしくないや。今から落とすから、拾ってよ。後で泉に持ってって冷やして食べよ
う」
「ええ!」
元気よく立ち上がると、そこへさくらんぼがぱらぱらと降ってきます。姫は急いで着ていたエプロンドレ
スにさくらんぼを集めました。今度はそこ目掛けてさくらんぼが落ちてきます。
あっという間にエプロンドレスいっぱいのさくらんぼがたまりました。
「すごいわ。こんなにたくさん」
木から下りてきたエイトに姫がそう言うと、エイトはにかんだように笑いました。
「毛虫がいっぱいいて大変だったんだ」
「毛虫!まあ、怖いわ。エイト、大丈夫?刺されたりしなかった?」
655楽しみの代償 ◆JSHQKXZ7pE :2006/08/02(水) 00:37:22 ID:TJFVkuBw0
「うん。平気」
心配顔のミーティア姫に照れ臭そうに笑って、
「いこ」
と泉を指差したのでした。
            ※           ※           ※
泉の湧き水で冷やしたさくらんぼも、食べ頃のようです。
「うわー、すっごくうまいや」
エイトは次々にさくらんぼを食べています。でもミーティア姫は困ってしまいました。赤くてつやつやし
た実はそれはおいしそうなのに、軸の部分は硬くて食べられそうもありません。今まで躾られてきた正し
いテーブルマナーでは、一度口の中に入ったものは何であれ食べなければならないのです。
これが姫が今まで生のさくらんぼを食べたことがない理由でした。砂糖漬けやシロップ漬けにしたものは
みな軸も種も抜いてあったのです。
(先に軸を取ってしまえばいいわよね)
それに思い至った姫は軸を取ると、実を口に入れました。
ひんやりしたさくらんぼに歯を立てると、微かな酸味に引き立てられた甘い果汁が口の中に広がります。
(まあ、とってもおいしいわ!)
が、
「もごっ」
「大丈夫?」
大きな硬いもの─種でした─に歯が当たりました。エイトには「大丈夫」とでも言うように頷きましたが、
姫は困ってしまいました。これはどうやっても食べられそうにありません。かといってそのまま飲み込む
にはちょっと勇気がいる大きさです。
どうしよう、と困っていると、隣のエイトがぷっと泉に向かって種を飛ばしたのです。
(まあ、これはそうすればいいのね)
深刻な問題があっさり解決してさっぱりした気持ちになった姫は、思い切り種を飛ばしてみました。
「あっ、すごい飛んだ!」
エイトが手を叩きます。姫はすっかり嬉しくなって、次のさくらんぼに手を伸ばしました。
「でも僕も負けないもんね」
エイトも競うようにさくらんぼを頬張ります。
「えいっ」
「えいっ」
二人とも夢中になってさくらんぼの種を飛ばし合ったのでした。
656楽しみの代償 ◆JSHQKXZ7pE :2006/08/02(水) 00:38:01 ID:TJFVkuBw0
            ※           ※           ※
が、それは突然やってきました。
「ご、ごめんなさい。あ、あの、み、ミーティア、もうお城に、か、帰らない、と」
急にミーティア姫が立ち上がりました。頬がすっかり蒼ざめています。
「どうしたの?大丈夫?」
その様子に驚きつつも急な様子の変化に怪訝そうな顔をしたエイトでしたが、すぐに理由が分かりました。
「ぼ、僕も、か、帰らないと」
二人とも急にお腹が痛くなったのです。
「…エイトも?」
「う、うん」
甘くておいしいさくらんぼ、でも食べ過ぎるとお腹が痛くなることがあるのでした。二人が食べたさくら
んぼの量では、腹痛になってしまっても仕方ありません。何しろエプロンドレスにいっぱいだったのです
から。
            ※           ※           ※
二人ともよろよろしながら城に帰り、ミーティア姫はトロデ王から、エイトは料理長やら姫の教育係から
たっぷり説教されました。「変なものを食べてはならない」と。でも二人にとっては、一晩中腹痛に悩まさ
れ続けたことが何よりの説教だったのでした。「おいしいからといって、食べ過ぎてはいけない」という。
                        (おしまい)
657名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/02(水) 00:43:29 ID:TJFVkuBw0
いつも感想をくださる方々、本当にありがとうございます。とても励みになっております。
一言お礼を、と思いつつも時期を逸して書けずにおりました。
この場を借りてお礼申し上げます。
658名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/02(水) 02:24:40 ID:cYgBhItDO
二人ともカワユスvvv
いつもお疲れ様です
659名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/02(水) 05:38:49 ID:6vkstJ4dO
さくらんぼ食べ過ぎちゃう二人カワユスw
660名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/02(水) 05:48:51 ID:6vkstJ4dO
(メ゚∀゚)<とーなーりどぉしアーニーキーとぉアーッシさくらん
 
エイト↓
(#゚Д゚)∩ ↓ヤンガス
  ⊂彡Σ)メ ∀) ⌒ ゚ ゚
661名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/02(水) 10:15:07 ID:4xnJLndM0
果物全般苦手なんだけど、このSS読んでたら無性にさくらんぼが食いたくなったw

(*・∀・)<とーなーりどぉし エーイートーとぉわーたしさくらんぼー♪
662 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/03(木) 16:28:28 ID:qZqLJxblO
一個SS出来ましたので投下させていただきます。
 
家庭って…いいですよね。
ではドゾー↓
663未来へのメロディー 1-5:2006/08/03(木) 16:29:19 ID:qZqLJxblO
うららかな午後のひと時…トロデーン城の三階は美しい調べに包まれる。
この時間になると、ミーティアがピアノを弾く為だ。
 
見張りもメイドも、そして手の開いている全てのトロデーン城の人間は、
この時間をミーティアの弾くピアノに耳を傾ける。
 
流れる曲は様々。
明るい曲もあれば、静かな曲もある。
ミーティアのその日の気分によって、曲目は変わる。
 
 
最近、演奏会の特等席を手に入れた者がいた。
演奏会の特等席を手に入れた客は、今もミーティアのすぐ傍らで、柔らかい笑顔を浮かべていた。
「うふふ♪じゃ…始めるわね?」
ミーティアは優しい笑顔を特等席の客に向け、それからピアノに向き直って弾き始めた。
 
 
トロデーン城の三階に、ゆっくりとメロディーが流れ始めた。
穏やかで優しく、暖かい…大いなる慈愛に包み込まれていくような…
聞く者全てが幸せに包まれるような、そんなメロディーが辺りを包んだ。
 
 
見張りの兵が聞き入っていると、一人の青年が近付いてきた。
その青年もまた、美しいメロディーを聞きながら歩いていた。
664未来へのメロディー 2-5:2006/08/03(木) 16:30:05 ID:qZqLJxblO
青年が部屋の前まで来たが、
兵士はうっとりとミーティアの弾くピアノのメロディーに聞き入っている。
青年が一つ溜め息を小さく吐いて、兵士の肩をポンと叩いた。
「…聞き入るのはいいけど、気を付けていてくれよ?」
「はっ!エイト様…す、すいませんでした…」
兵士は慌てて姿勢を正し直し、頭を下げた。
青年…エイトは頷き、それから音を立てないようにそっと部屋の扉を開けた。
メロディーが大きくなる。
エイトは全く音を立てずに部屋に入り、
開けた時と同じように音を立てずに閉めた。
 

 
ピアノから流れるメロディーが終わりを迎えた。
最後の一音が余韻を残して消えていく。
余韻が世界に溶けきって、ミーティアは
「ふぅ」
と小さく息をはいた。
と、背後から拍手の音が聞こえてきた。
ミーティアが慌てて振り向くと、扉に寄りかかったエイトが拍手をしながら笑顔を見せた。
「エ、エイト…いつからそこに?」
「ほんのちょっと前からかな?
今日は来客があって演奏会のスタートには間に合わなかったね」
エイトがすまなそうに言う。
665未来へのメロディー 3-5:2006/08/03(木) 16:31:08 ID:qZqLJxblO
「うーん…では待っていたほうが良かったかしら…」
「いやいや、僕も勿論最初から聞いていたかったけど…
この子達を待たせる訳にはいかないからね」
エイトはスタスタとミーティアに近付き、傍らに置かれた特等席…
赤ん坊用のベッドに手を伸ばした。
「エルトリオ、ウィニア…いい子にしてたかい?」
双子の赤ん坊は、エイトの気配を感じたのか、目を覚ます。
そして、とても嬉しそうに笑った。

「あら、パパが来たから嬉しそう♪」
「ママのピアノが良かったからさ…な?」
エイトが双子を抱き上げた。
双子がキャッキャッと楽しそうに笑う。
「ねぇエイト」
「ん?」
「この子達が大きくなる頃…世界は平和かしら?」
エイトの抱き上げた双子の一人…
ウィニアをエイトから受け取り、優しく頭を撫でながらミーティアが呟いた。
「勿論さ。その為に僕は各国に働きかけてる。
ククールやヤンガスにも動いてもらっているし、
ゼシカの方でも色々やってもらってる。
最近はサザンビークで王位がチャゴス王子に移ったらしいけど…
クラビウス王が納得して譲位したらしいし、大丈夫だと思う」
666未来へのメロディー 4-5:2006/08/03(木) 16:31:50 ID:qZqLJxblO
チャゴスという名前に、ミーティアは露骨に嫌な顔を見せる。
無理もない。
かつての強烈過ぎるイメージは、簡単には消えるものではなかった。
「本当に…大丈夫でしょうか?」
不安そうなミーティアの頭を空いた手でエイトが撫でた。
「…大丈夫さ。サザンビークが不穏な動きを見せれば、すぐこちらに伝わる。
アスカンタも同盟国だし、ニノ大神官達の教会もついてる。
海路はアルバート家がいるからこちらが先手を取れる。
何より、我がトロデーンの兵は優秀だ」
エイトはここ数年の間で、
トロデーンの復興と活発な外交をトロデ前国王と共に進めてきた。
結果として、今やかなり巨大な勢力を誇る大国になった。
「エイト…ミーティアは争いが起きてしまう事が怖いのです」
少し悲しげにミーティアは呟いた。
その雰囲気を察したのだろうか。
ミーティアの腕に抱かれているウィニアもぐずりだしてしまった。
「…大丈夫、戦争は起こさないよ。
もし万が一…いや、万が一にも戦争は避けたい。
人々の為にも…この子達の未来の為にも…
何より、僕はミーティアの悲しむ顔は見たくない」
667未来へのメロディー 5-5:2006/08/03(木) 16:33:20 ID:qZqLJxblO
笑顔を見せるエイトに、ミーティアは安心した。
最近のエイトは忙しさもあってか、少し怖かった。
変わってしまったのではないか、と不安になったりもした。
実際は変わっていなかった。
いや…父親として、王として…強くなった。
今まで以上に素敵になった、とミーティアは思った。
『…神様、願わくばこの子達の未来が平和でありますように…』
ミーティアの祈りは、このまま永久に続くだろう。
若きトロデーンの王はミーティアが愛した人だし、
この先王位を継ぐであろう子供は、その王の血を受け継いでいるのだから。
 
 
 
「うわぁぁっ!ミ、ミーティアッ!
エルトリオがお漏らししてる!」
「あらあら、大変ですわ」
「何でそんなノンビリしてるの!
誰か!換えのオムツを!」
「元気な証拠ですわね♪」
「そーいう事じゃなくてぇぇっ!」
 
…平和な事はいい事だ、うん。
668 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/03(木) 16:36:22 ID:qZqLJxblO
以上。
感想下さる皆様、本当にありがとうございます。
全部見てるのですが、投下後にお返事しようとして…ついつい忘れてしまう_| ̄|○
 
えっと、つまりは次回もがんばりますです
669名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/03(木) 20:08:38 ID:LFpWX+5j0
>>668
いつになく真剣なSSだと思ったら、最後にお約束のセルフ突っ込みがあって安心しましたw
丁度、竜神族の里のイベントクリアしたばかりだったから
男女の双子&その子達の名前に、思わず(・∀・)ニヤニヤしてしまいました。

今までにも、サザンビークとトロデーンのイザコザ話は何作かあったのですが、
ふと貴方の書く、そういう話も読んで見たいなぁ、と思いました。
670名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/03(木) 20:46:55 ID:qZqLJxblO
>>669
( ゚∀゚)ノ<先生、これ以上作品作り始めたら
(姫様諸国漫遊記、ここに投下してる作品)
 
( ゚∀゚)ノ<多分氏んじゃう可能性があります!
 
( ゚∀゚)ノ<でもまとめサイトからリンク辿った先のお絵描きBBSで見た
エイト達が七賢者みたいなシルエットで、ミーたんが素敵な感じの絵の所に書いてあったストーリーを
実際に書いてみたいなぁ…しかもミーたんも参加させて。
 
ヽ(゚∀゚)ノ<トカオモッチャッヒャホーイ
 
 
( ゚∀゚)<Q(急に)N(ネタが)K(来たから)
 
ごめんなさい、昨日の夜→昼と勤務、さらにこれから夜勤でテンションが変なんです。
いつかサザンビークのチャゴっさん暴走ネタをやってみたいなぁ…と思ってます。
でも、チャゴっさんだけだとどうも弱い…何かいいキャラいませんかね?www
671名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/03(木) 20:50:58 ID:LFpWX+5j0
( ゚∀゚)ノ<先生、書くも書かないも先生の自由ですから!無理はしないでくださいね!

ヒント:○チェロ(これも使い古されたネタだが…)もしくは何処かに身を潜める暗黒神の信者
672名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/03(木) 22:43:45 ID:+AVasXMx0
こういうED後のパロディみたいなのは大好きです。

実にイイ(*´Д`*)

QNKって・・・・
さては貴方は、やな(rywwww
673 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/04(金) 05:25:53 ID:+qJ8M+6TO
まず先に言っておく事。 
1.地平線の果てまでごめんなさい。超土下座です。
 
2.QNKだもん、仕方ないさ、QNKだもん
 
3.一度寝ろ、俺
 
 
ではドゾー↓
674こんな小ネタ 1-3:2006/08/04(金) 05:27:19 ID:+qJ8M+6TO
暗黒神ラプソーンを葬ってから、三年が過ぎた。
世界は、永久に続くであろう退屈な、そして何物にも代え難い平和を送っていた。
 
サザンビーク王国…
世界の東に位置する大国で、クラビウスという優秀な王が治めている。
クラビウスには一人息子がいた。
唯一の血を分けた家族である息子の名はチャゴスという。
 
クラビウスは優秀な王であったが、唯一問題がある。
それは、息子のチャゴスを甘やかして育ててしまった事である。
 
チャゴスは、甘やかされて育ってきたせいもあり、
決して優秀な王子とは呼べなかった。
それは、家臣や国民も知っていた事実で、陰口を叩く者は溢れ返る程にいた。
チャゴスはその事を知っていたが、何も言い返せなかった。
そうして卑屈に、傲慢に、暗く淀んでいった彼の心は…
いつしか国民を、家臣を、国を…
そして父親すら憎んでしまう深い闇を心に宿してしまう。
 
そんな彼も、婚約者がいた。
しかし、その婚約者は自らを拒み、
家臣であり、何年も前に失踪した自分の叔父の息子…
つまり従兄弟にあたる者を選んだ。
675こんな小ネタ 2-3:2006/08/04(金) 05:28:07 ID:+qJ8M+6TO
自らの結婚式を壊され、さらに婚約者は自分の従兄弟を選ぶ始末。
王族の自分が、全世界規模で民衆に笑い者なされた怒りと憎しみ…。
プライドだけは高い彼の心の完全に破壊するのには十分だった。
 
この夜、彼は憎しみと嫉妬に狂った心に囚われたまま夢を見た。
 
『憎イカ?悔シイカ?
…チカラヲ欲スルカ?
オ前ヲこけニシタ者共ヲ、人間ヲ支配スルチカラガ…』
『欲しい…ボクを馬鹿にした奴ら全員を見返すチカラが…欲しい!』
『ナラバ祈レ…世界ヲ見返ス…全テヲ恐レサセ、平伏スチカラヲ…
オ前ガ全テヲ支配スルチカラヲ手ニ入レル為…祈レ…
我ガ名ハ邪神…邪神シドーナリ!』
夢の中で、チャゴスは強大な闇に飲み込まれた。
 
 
ラプソーンが繋げた魔界と現界を繋ぐ『歪み』。
その目には見えない…しかし確実に世界を蝕んだ『歪み』は、今も僅かながらその猛威を保っていたのだった。
 
 
チャゴスの夢から三年が経ったある日のこと。
サザンビークの王であるクラビウスが、何者かに襲われ重症、
全ての王位をチャゴスが一時的に受け継いだという。
676こんな小ネタ 3-3:2006/08/04(金) 05:29:19 ID:+qJ8M+6TO
その一報が現トロデーン王であるエイトの元に届いたのは
事件から数日後、エイトとミーティアの三回目の結婚記念日の事であった。
 
 
世界がまたも混沌に包まれる。
激化するトロデーンとサザンビークの争い。
若き王は、かつての仲間と共に真相を探る為に、今一度戦火に赴く。
民を、そして愛する妻を守る為に。
若き王妃もまた、若き王を助ける為に歌を歌い続ける。
いつしか歌は、破邪の力を秘めた力となって若き王を守り、そして世界を救う。
 
「お前が望んだ世界の姿はこんなものなのか!
何故世界の平和を乱すんだ、チャゴスゥゥッ!」
「ボクは世界を支配下に置く!そして…全てを手に入れる!
その為に…エイト!貴様は…邪神の生贄になるがいい!
ヒャーッハッハッハァ!!!」
 
「エイト…貴方の為に…世界中の人々の為に…
ミーティアは全ての平穏を祈り…歌を、貴方を守る歌を…
歌い続けます」
 
 
感動のスペクタクル巨編!
【ドラゴンクエスト8-2 〜龍神の歌巫女〜】
2007年5月発売よて
 
8「はいはいギガブレイクギガブレイク」
677 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/04(金) 05:31:05 ID:+qJ8M+6TO
以上です。
 
もう何というか捏造してすいません。ごめんなさい。
 
因みにシドーはFC版のベホマ使う凶悪版で。
678名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/04(金) 21:39:03 ID:YGwiqufW0
 シ ド ー 様 k t k r ! !
最近、破壊神シドーの名を聞くと某スレが頭をよぎってしまう…。
679名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/04(金) 21:57:55 ID:UoATZJKo0
>>674-676
ちょ、なにこれw
こんなゲームがあったらやりてぇ(*´∀`)

いつか、あなたの脳内にある、そのスペクタクルな物語を読んでみたいものです。
680名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 01:57:26 ID:DntG/Z+E0
チャゴスがハーゴンになるのか?

しかし実際2人の将来にとって最大の不安要素が「チャゴスが何をするか」なんだよなぁ…
681 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/05(土) 08:47:26 ID:en8bhbPyO
>>680
俺の脳内では、
・レティス=ラーミアなんだから、ロトの世界(1〜3)とは並行世界として8世界があるのではないか?
・ラプソーンは暗黒世界と現界を繋げる力を持っていて、実際繋げた
・封印されてた暗黒世界と現界を繋げるというのは時空間を無理やり歪ませ、裂け目を作ったのでは
・裂け目が生じる程の力で出来た歪みは、レティスが行き来した並行世界であるロトの世界と繋がってしまった
・繋がった理由は、レティスが行き来する=その空間は一番繋がりやすい、もしくはレティスが移動した際の僅かな歪みと、ラプソーンの作った裂け目が反応した
・その頃並行世界のロトの世界では、ハーゴンがシドー召還、もょもと達がシドーを撃破した直後。
・召還の際に生じた時空の裂け目がシドーの魂のみを逆行、魂だけの存在として生き長らえてしまった。
・シドーの魂は裂け目に飲み込まれ、元いた世界ではなく、歪んだ時空で繋がってしまった8の世界に軟着陸。
・8世界ではちょうどチャゴっさんがフられて、暗黒面に染まりはじめてた。
・シドーはその暗い心に反応。
「乗 っ 取 ら れ な い か ?」
「ウホッ、いい悪魔の囁き」
「お前邪神は初めてか?力抜けよ」
「アッー!」
・ダークネスチャゴっさん完成。
・ミーたん(*´Д`)ハァハァ
682名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 10:44:18 ID:Lyv/mPgz0
「う〜姫、姫」 
今 許嫁に逃げられた僕は 
サザンビークに暮らす ごく一般的な男の子 

しいて違うところをあげるとすれば 
カジノが好きでちょっぴりわがままってとこかナー 
名前はチャゴス 

そんなわけで夢に見るほど 
僕のプライドはズタズタにされちゃったのだ 

「う〜ん 嫁さえ出来れば あんな事も そんな事も ヤりたい放題・・・」

気配を感じて 振り返ると 
一人の魔物が追いかけてきた 

「ウホッ、いい悪魔!」
683名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 10:58:22 ID:Lyv/mPgz0

そう思っていると
突然その魔物は僕の見ている目の前で
背中のファスナーを下げ始めたのだ・・・!

『乗っ取られないか』

そういえば 先日読んだ古文書に
サザンビークは昔 ハッテン場のトイレがあることで有名な所だった

強い魔物には逆らえない僕は 誘われるまま
ホイホイとトイレについて行っちゃったのだ


彼――
ちょっとワルっぽい
自動車修理工で
阿部高和と名乗った
684名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 13:42:22 ID:ov880p2V0
ちょwwwwww阿部高和wwwwwwwwwwwww
たとえシドーの力を手に入れてもエイトには勝てそうに無い気がする…w
685名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 17:39:09 ID:DntG/Z+E0
シドーFC版
HP250前後
通常攻撃、眠り攻撃、炎、ベホマ

シドーSFC版
HP1700〜1800
2回行動
通常攻撃、スクルト、ルカナン、激しい炎

シドーDQM(はかいのとびら2回目ボス)
HP6000
灼熱、輝く息、ジゴスパーク

それぞれを単体で見れば現在のドラクエ基準だと弱すぎる…
こいつら全部合体させてようやく勝負になるんじゃないか?

HP8000
2回行動
通常攻撃、眠り攻撃、灼熱、輝く息、ジゴスパーク、スクルト、ルカナン、ベホマ
ランダム行動だと苦情が出るのでローテーション行動

それでもSHT状態になられるとベホマがあっても瞬殺されそうな気がするんだよな…
やはりエビルシドーを引っ張り出すべきかね

余談だが本編だと喋らないけどDQMだと台詞が用意されてるんだよね、シドー
686名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 18:40:47 ID:en8bhbPyO
>>685
凍てつく波動
羽ばたく(スカモンにバシルーラ)
鷲掴んで地面に叩き付ける(防御無視大ダメージ)
マダンテ
 
等を追加すると、凶悪に。
687名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 21:59:15 ID:Lyv/mPgz0
>>684
まぁでも 何気にチャゴス強いし

あの時点で トカゲ(大)の痛恨くらってもびくともしないし
688名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 22:38:49 ID:ov880p2V0
>>683
エビルシドーでDQM+思い出した。QNK!

数百年後の世界へ飛ばされ、邪配合により誕生したエビルチャゴスに敗れるエイト。
エビルチャゴス「この俺に殺されたいのは誰だ!?」
ククール「俺の剣は4度破壊の風を起こす(ry)起きろエイト!いつまで寝てやがる!!」
エイト「この感覚は…ザオ…リク ミーティア これは君が?」
ミーティア「う〜ヒヒーン!…ハッ!(一種の古傷)」
ククール「おいおいエイト〜 それ(ザオリク)はオレんだ。例を言うならこっちだろ」
エイト「その軽口はククールそのもの…」

ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
689名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 22:39:44 ID:ov880p2V0
安価ミスったしwwww
>>688>>685へのレス
690名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 16:57:55 ID:33tJNHA5O
保守
691名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 17:10:21 ID:6Pup2Mgn0
>>688
懐かしいな
最後のほう急展開すぎてついていけなかったww
692名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 07:00:59 ID:yha21i500
おはようございます保守
693名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/08(火) 10:40:24 ID:QawD6bBCO
保守
694 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/08(火) 13:38:41 ID:vEAAI996O
【保守小ネタ】
姫「ねぇエイト♪これ見て♪」
8「ん?」
姫「ミーティアがまだ小さい頃の絵だそうですわ♪」
8「へぇ〜…(赤ん坊の絵…義父上は本当にミーティアを可愛がってたんだな)」
姫「ミーティア、こんな絵があるの知りませんでしたわ…」
8「あはは…(まぁ普通無いだろうね…)」
爺「エイトのもあるぞい!」
8「お爺ちゃん!?」
姫「グルーノお爺様!?いつの間に!?」
8「…僕の生まれた時の絵なんかあるの?」
爺「これじゃ!!!」
(ばばーん!)
 
     竜(がおー)
 
8「な、なんですとぉぉぉっ!?」
姫「そ、そんな…エイトは生まれた時は竜だったなんて…」
爺「衝撃の新事実じゃな」
8「な、なんて事だ…(がっくり)」
 
姫「…あら?そういえば、紙芝居に赤ちゃんの頃のエイトが…」
8「Σ(゚Д゚)」
爺「Σ(;´д`)」
8「…お爺ちゃん?」
爺「ほ、ほんのお茶目じゃ…」
姫「でも、どんな姿でもミーティアはエイトを愛してますわ…」
8「ミーティア…」
 
 
なんだこりゃ…
695 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/09(水) 22:46:45 ID:qei8/SV+O
ちょいと長めの作品を投下させていただきます。 
今回は三回に分けて投下致します。
 
では一回目ドゾー↓
696貴方にあげるものは? 1-5:2006/08/09(水) 22:47:35 ID:qei8/SV+O
ミーティアは悩んでいた。
「…来週はミーティアとエイトの初めての結婚記念日ですわ…
何か記念になるものをあげたいけれど…何がいいのかしら…」
高価なものは何か違う。
心のこもった贈り物でなければならない。
ミーティアは悩んでいた。
そんなミーティアの元に、相談相手が現れる。
「姫様〜、遊びに来たよ〜」
一国の姫君であるミーティアにこんな無礼極まりない言葉遣いが出来るのはただ一人。
「ゼシカさん!…と、ククールさん?」
オマケ付き。どちらがオマケかは言わずもがな。
「来る途中で見つけてさ、拾ってきたのよー」
「俺を犬猫みてぇに扱うな!」
「拾ってきた…落ちてたんですか?」
「俺は小さなメダルやら道端のアイテムじゃねぇんだぞ!」
ククール…お前さんはこの二人には一生こういう扱いなのかもな。
ゼシカはわざと(多分ツンデレ)だが、ミーティア姫は素だ。
こればっかりは防ぎようがない。
「よくいらして下さいましたわ♪
今お茶を淹れさせますわね♪」
ミーティアが嬉しそうにお付きのメイドを呼ぶ。
「ありがとう、姫様♪
ここのメイドさんが淹れるお茶は凄く美味しいのよねー♪」
697貴方にあげるものは? 2-5:2006/08/09(水) 22:49:20 ID:qei8/SV+O
ゼシカが嬉しそうに言う。
「なぁ…今更なんだが、姫様に対しての口のきき方…
直した方が良くねぇか?」
ククールが至極最もで今更な事を口にする。
「あら、ミーティアは構いませんのよ♪
だってゼシカさんはお友達ですもの♪」
「…そーですか」
「そーなのよ」
ククールの反撃、わずか二秒で撃沈。
その悔しさはドニの町の荒くれ達にでもイカサマポーカーでぶつけたれ。
 
 
「あぁ…やっぱり美味しい…」
メイドが運んできたお茶を一口飲み、ゼシカはうっとりとしていた。
ククールの反撃の気力があればここで
「こんな紅茶…一週間だ!
一週間後に本物の紅茶を飲ませてやるぜ!」
とか言い出すのだが。
まぁ結局モリーちゃん(親父役)あたりにに
「ふははは!これが本物の紅茶だと!?
笑わせおる…所詮貴様の紅茶なd(ry」
とかいう究極vs至高の…ってなんだそりゃ。
まぁ兎も角。
反撃する気0のククール君、大人しく紅茶を飲んで…って、こら。
お付きのメイドをナンパするんじゃない!
姫様の部屋でメラゾーマ炸裂させる気か、おのれは。
「ふぅ…あ!そうだ…お二人にお聞きしたいことがあるのです…」
698貴方にあげるものは? 3-5:2006/08/09(水) 22:50:37 ID:qei8/SV+O
ミーティアがおずおずと二人に声をかける。
…ミーティア姫様が貴公らにご質問があるそうだ。
グリンガムの鞭はしまえ、巨乳。
双竜打ちは多分ククール死ぬぞ。
絶望的な顔でルーラ唱えようとするな、銀髪。
天井に頭ぶつけて落ちてくる→ゼシカジャンプ→弱P→弱K→中P→中K→強P→
双竜打ち→(スーパーキャンセル)メラゾーマ
の、7HITエリアルレイヴ+スーパーコンボで抹殺されるぞ。
「あー…あのぅ…お二人共?」
*:ミーティア姫はこの状況が飲み込めていない!
*:コマンド?
「私が優しく抱き締めて撫でる」
そんなコマンドねぇよ。
「俺様が無事に窓からルーラで逃走」
そんなコマンドもねぇよ。
「あ、あぅぅ…」
あー…ミーティア姫様困っちゃった。
ちょい泣きそうじゃないか。
泣かせた日には暗黒神より怖いバカップルの旦那…
もといエイト(SHT、バイキルト状態)のギガブレイクが来るぞ。
「あーごめんごめん…悪ノリし過ぎちゃった…」
ゼシカが泣きそうなミーティアの頭を撫でた。
本当、こうやってると仲良し姉妹だな。
姉は巨乳ツンデレ、妹はほんわか天然純粋っ子か。
699貴方にあげるものは? 4-5:2006/08/09(水) 22:51:47 ID:qei8/SV+O
つーか話が進まねぇだろ!
「う〜…相談…してもよろしいですか?」
涙目&上目遣い。これを素でやってのけるミーティア…恐ろしい子…!
当然ゼシカやククールは白目で驚いていて欲しい所。
『ヤバいわ…相変わらず可愛すぎる…連れ去りたい…』
誰か、ゼシカを檻にブチこんどけ。
『うはぁ…こいつぁたまらん…理性が…俺の理性が危険で危ないぜ』
誰か、この錯乱しとる銀髪を監獄島に放り込んどけ。
「あのぅ…」
ミーティア姫様…災難ですな。
「あっ、ごめんごめん!で、相談って?」
慌てて我に帰るゼシカ。
「あぅぅ…あのですね…」
 
 
「ほほー…結婚記念日に」
紅茶を飲んで幾分落ち着いた二人は、ようやくミーティアの悩みを聞いた。
「はい…ミーティアは何かをプレゼントしてあげたいのですが…
良いものが思い付かなくて…」
ションボリするミーティアに、ククールが立ち上がった!
「要は姫様の心がこもってんならいいんだろ?
アイツは装飾品自体そんなに付けないしな」
おっ?良いこと言うね。
何か思い付いたのか?
「そう!そうなんです…」
「フッ…このククール様に任せな…」

700貴方にあげるものは? 5-5:2006/08/09(水) 22:53:41 ID:qei8/SV+O
お、何かカッコいいぞ、ククール!
「姫様、ちょっと耳貸してくれ」
「はい?」
ククールがミーティアに近付く。
「ククール…姫様におかしな事したら…焼き払うわよ?」
ゼシカのおっかない言葉に
「………あぁ」
と答えたククール。お前…その間は何だ?
ゼシカ嬢はミーティア姫様に関してはガチだぞ。
お前の作戦はこれから『いのちだいじに』にしろ。
『いろいろやろうぜ』は危険過ぎる。
「ほえ?何かなさるんですか?」
「しないしない…まだ消し炭にゃなりたくないからな」
良い判断だ、ククール。
「で、だ。まず(ゴニョゴニョ)」
耳元で秘策を授けるククール。
なんかゼシカ嬢が苛々してるのは嫉妬ですかな?姫様に?
(ギロッ!)
…ククールに?
(コクッ)
そっちかい。
「(ゴニョゴニョ)でな…」
「えぇっ!?そ、そんな…」
「エイトの為さ」
「あぅ」
「で…(ゴニョゴニョ)…ってする訳だ」
「はぅぅ…」
何かミーティア姫様が顔真っ赤にしてますが。
ゼシカさん、鞭はしまいなさい!今すぐ!
「まぁ姫様の頑張り次第…かな」
作戦を授け終えたククールがミーティアから離れた。
701 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/09(水) 22:55:31 ID:qei8/SV+O
以上。
続きはまた明日にでも。 
最近書いてるものがギャグが少ない場面でして…
どうも禁断症状が出ているようです。
 
ではまた
702名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/09(水) 22:58:15 ID:eQ6TNMju0
DQの格ゲーがやりたくなった

メラゾーマ撃ちてぇ
703名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/09(水) 23:18:12 ID:jSbKVLyJ0
やべぇ…どんどんエロスな妄想が沸いてきてしまう!
パカップル旦那のSHTバイキルトのギガブレイクで頭冷やしに逝ってきますノシ
それにしても…『涙目&上目遣い。これを素でやってのけるミーティア』を
素で書いてみせる貴方も…恐ろしい子…!
704名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/09(水) 23:27:37 ID:6VwOdYzT0
おお!!!
またQNKですねwwww

双竜打ちの威力がどんどん上がっていっているようなwww
705 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/10(木) 19:55:57 ID:GMDABklTO
前回の続きを投下させていただきます。
 
前回は>>696-700です。
 
ではドゾー↓
706貴方にあげるものは? 1-5:2006/08/10(木) 19:57:20 ID:GMDABklTO
「あぅ…エ、エイトの為ですもの…!
ミーティアはやりますわっ!」
おっ?ミーティア姫様が何か燃えてるぞ?
「アンタ…何吹き込んだのよ?」
ジトーッと疑惑全開の眼差しのゼシカ嬢も何のその。
ククールは「これは秘策なんでね」とさらっとかわす。
「うぅ〜…ミーティアは…ミーティアは一皮剥いだ大人になりますわっ!」
剥いだらあかんがな。
つーか何するおつもりですか、姫様。
「な、何だか分からないけど、物凄く燃えてるわね…」
「さ、俺らは燃えてる姫様の邪魔にならないように帰ろうぜ」
ククールがゼシカを促して、ミーティアの部屋から退散しようとする。
「あ、ち、ちょっと!姫様!またねーっ!」
ククールに引っ張られながらゼシカも部屋をズルズルと出ていった。
そんなゼシカ達には目もくれず、ミーティア姫様は何かに燃えていた。
…凄く嫌な予感がするのだが。
 

 
一方のエイトは、トロデ王に頼んで3日程城を空けていた。
因みに、ミーティアには
「他国との外交的な話し合い」
と言ってある。
で、エイトがいるのはリブルアーチ。
…なんでやねん。
707貴方にあげるものは? 2-5:2006/08/10(木) 19:58:15 ID:GMDABklTO
「ほぅ…筋がいいな、おめぇ」
リブルアーチでも有名な彫刻家であるライドン。
普段は自作の塔を作り続けているのだが、ちょくちょく孫娘に会いに家に戻ってくる。
エイトはちょうどそのタイミングでライドンに会うことが出来た。
「…そうですか?あまり上手いとは思えませんが…」
エイトがライドンの方を振り向いた。
「けっ、素人が上手いだとか下手だとか気にしてんじゃねぇや。
おめぇのやりたいようにやるから、世界で一つだけの物なんだろうが」
ライドンに叱られ、エイトは肩をすくめる。
エイトは、自分がトロデーンの現王子であることは隠していた。
そして、隠したまま…ライドンの自宅に既に三日間世話になっていた。
「…おめぇが土下座までして作りてぇっつーから特別に作らせてんだ。
邪念を入れ込むな。おめぇの思うがままにやれ」
エイトは頷くと、黙々と作業を再開し始めた。
 
 
ヤンガスは、エイトに頼まれたお使いをこなしていた。
「えーっと…頼まれたのは買ったし…あとは加工か…
うーん…パルミドになら加工できる奴はいそうでがすな」
ヤンガスは少し考えてから、また走っていった。
708貴方にあげるものは? 3-5:2006/08/10(木) 19:59:32 ID:GMDABklTO
それから…
あっという間に日にちは経ち、エイトとミーティアの結婚記念日を迎える。
エイトも何とか前日に間に合った。
その日トロデーン城は盛大なパーティーが行われる。
各地からゆかりのある人間が呼ばれ、二人の幸せを改めて祝ったのであった。
 

 
その夜…
盛大に行われたパーティーも少しずつ来客が帰り、パーティーは静かに幕を下ろした。
メイド達がテキパキと片付けを終え、兵士達もいつもの業務に戻っていく。
静寂の戻ったトロデーンの庭を、エイトは一人ぼんやり眺めていた。
祭りの後の寂しさは、その祭りの大きさ、楽しさに比例する。
『トロデーンは…こんなにも静かだったのか…』
本来ならいつもと変わらない夜。
でも、特別な事が会った後は殊更寂しさが募るもの。
『…これが日常、そしてこれからも続く日常…
こんなものなんだろうな、日常って』
静かに光り輝く星空を見ながら、エイトはぼんやりと考えていた。
『…そろそろ部屋に戻るか』
夜はまだ肌寒い。
少量だがワインを飲んだエイトの体は、余計に冷えてきていた。
『…そういえば、ミーティアは大丈夫だろうか?』

709貴方にあげるものは? 4-5:2006/08/10(木) 20:00:36 ID:GMDABklTO
パーティーの間、時々何かを思い詰めていたようだが…。
兎に角、何か気になる事があるのだろうし、眠る前に聞いてみよう。
エイトは窓を閉め、部屋の中に向き直った。
「…あれ?」
ミーティアがいない。
さっきまでピアノのあたりに座っていたのに…
室内を見回すと、寝室のドアが開いていた。
「何だ、寝ちゃったのか。プレゼントは…明日渡せばいいか」
エイトが寝室の中にはいると、ランプの灯りは既に消えていた。
「…本当に寝てるのか」
ちょっと二人で話したかったなぁ…なんて思っていると、ベッドの中から
「エイト…」
と、ミーティアの声が聞こえた。
「あ、起こしちゃったかな?」
「いえ…あの、ね…えっと…」
どうも歯切れ悪いな、姫様。
「ん?どうしたの?」
「あの…ランプをつけてみて…」
「ランプ?」
消えてたのはミーティアが消したからじゃないのかな?
不思議に思いながらも、エイトはランプに火を灯しに行く。
真っ暗でも何処に何があるかわかる。
まぁエイトはこの部屋の構造位熟知してるわな。
(ガッ)
「痛っ!」
…熟知してなかったわ。臑を打ったらしい。

710貴方にあげるものは? 5-5:2006/08/10(木) 20:01:58 ID:GMDABklTO
臑をさすりながらランプに火を灯す。
(シュッ…ボゥッ)
着火した瞬間、火はちょっと大きく燃え上がるが、すぐに落ち着いてきた。
ランプの芯の部分にガラスのカバーを被せ、エイトはランプを持った。
「灯りを着けたよ…ってぬぉあ!?」
振り向いたエイトが見たものは…
 
【ミーティア】
E:リボン(全身)
 
「だっ、なっ、ミ、そ…えぇぇぇっ!!」
*:しかしエイトは混乱している!
「あ、あの…っ!け、結婚きき記念日でしゅかりゃっ!
ぷ、ぷれ、プレゼントを…って!
そ、それで!だから…あの…ミーティアの…全部をプレゼントしますっ!」
*:しかしエイトは大量の鼻血を流して惚けている!
 
つまりアレか、裸にリボン巻いて
「プレゼントはワ・タ・シ(はぁと)」
ってアレか。
また誰が巻いたのか知らんが、微妙に隠れてなさそうで隠れてるあたり…
プロの仕事だな!
「あ、エ、エイト…?
あの…自分で巻いたから下手かもしれませんが…」
…自分でやったのか…。
「あ、あの…ちょーっと待っててね…」
*:エイトは鼻に綿を詰めている!
「あぅぅ…は、恥ずかしい…」

711 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/10(木) 20:05:08 ID:GMDABklTO
以上。
 
正直に白状致しますと、裸リボンミーティアをやりたかったのです。
 
やっぱいいです、キングアックス錬金してきます…。
なお、現在夏風邪で脳が沸騰しているため、続き(ラスト)を明日投下出来るかわかりませぬ…
712名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/10(木) 20:15:01 ID:F8PEml9m0
ワッフルワッフル
713名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/10(木) 22:44:44 ID:se/MwFQE0
振り向いたエイトが見たものは…

【ミーティア】
E:リボン(全身)
 葉 巻 状 態 で !
714 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/11(金) 15:47:05 ID:KxMpLan9O
前回の続きを投下させていただきます。
 
前回は>>706-710です。
 
ではドゾー↓
715貴方にあげるものは? 1-4:2006/08/11(金) 15:48:17 ID:KxMpLan9O
ミーティアは顔を真っ赤にして、俯いている。
つーかベッドの中に入ればいいじゃん…
エイトが何かするまでは、ミーティアの脳内では
『リボンを優しく解いて、そのままベッドに押し倒されて…キャーッ♪』
的な(どんなやねん)妄想がひしめいておる訳で。
「ふぅ…」
まぁそのリボンを優しく解いてくれる(予定の)王子様は、
両方の鼻の穴に綿を丸めて突っ込んでるんですがね。
「エイト、大丈夫?」
裸リボンが近付いてきた(なんつー表現だよ)。
エイトは更なる噴出を避けるため、僅かに視線をそらしながら
「あ、あのねミーティア…誰がそういう事を教えたのかなぁ?」
と聞く。
「え?あ、ミーティアが悩んでいたらゼシカさんとククールさんがいらっしゃいまして。
その時ククールさんが授けてくれた秘策ですわ♪」
裸リボン(その呼び方やめなさい)はにっこり笑顔で答える。
「そうなんだ…うん、ちょーっと待っててね」
エイトはミーティアを残したまま寝室を出て、さらにその部屋から廊下に出る。
716貴方にあげるものは? 2-4:2006/08/11(金) 15:49:11 ID:KxMpLan9O
「おやエイト様、どうなさいまs」
「明日中に赤い聖導騎士団の服を着た銀髪の男を捕らえろ。多少の怪我は厭わん」
エイトの無表情かつ死んだ魚の如き目と、普段はまず使わないキツい命令口調に
廊下の見張り兵は背中に冷たいものを感じた。
…が、鼻に綿を詰めてるのを見て、吹き出しかけた。
「り、了解です…」
兵士は吹き出す前に駆け足で走り去っていった。
 
エイトが寝室に戻ると、ミーティアはガウンを羽織っていた。
裸リボン→ミーティアになりました。
「あ、あの…怒ってますか?」
オドオドとミーティアが聞いてくる。
「…ん?いや、ちょっとビックリしたけど怒ってはいないよ」
鼻に詰めた綿を取り出しながら、エイトがミーティアに笑いかける。
そして、思い出したようにテーブルの所に歩いていく。
「?」
何となくミーティアもそれについていくと、エイトがテーブルの前で振り向いた。
「どういたしましたの?」
「この箱、開けてごらん」
エイトが指差した所には、簡素なリボンに包まれた箱。
大きさは…20センチ四方位か。
「ほえ?」
ミーティアは言われるがままにリボンを解いていく。
717貴方にあげるものは? 3-4:2006/08/11(金) 15:50:00 ID:KxMpLan9O
そして箱を開くと…中から出てきたのは、高さ15、6センチのミーティアの石像だった。
「まぁ!これは…」
「急造りな上に初めて作ったから下手かもしれないけど…」
驚くミーティアに、エイトはちょっと恥ずかしそうに説明を始めた。
「一週間前…僕は用事で城を空けたよね?」
「えぇ…」
「その時、実は僕はリブルアーチに行っていたんだ」
「えっ?あの…彫刻家の方々が住んでいる?」
「そう。そこのライドンさんの所で作らせてもらってね。
まぁ結局は「見てられねぇ!」ってライドンさんが仕上げちゃったんだけど」
苦笑いで「この辺とかね」と指さしながら説明するエイト。
ミーティアも、クスクス笑いながら「ライドンさんらしいですわ」と楽しそう。
「あら?この瞳の部分…」
ミーティアが石像の瞳を指差す。
瞳は緑に輝いていた。
「それはね、ヤンガスに頼んで良質のエメラルドを手に入れて貰ったんだ。
あとはそれをヤンガスの知り合いが加工してくれて、ライドンさんがはめ込んだんだよ」
エイトの説明に、ミーティアは「綺麗…」とうっとりと見入っていた。

718貴方にあげるものは? 4-4:2006/08/11(金) 15:51:16 ID:KxMpLan9O
しばらく見入っていたミーティアだったが、突如
「くしゅん!」
と、一つ小さくて可愛らしいクシャミをした。
ガウンの下は裸リボン(だからそれやめなさいって)だからね、ミーティア姫様は。
「ははっ…そろそろベッドに入ろう。
夜も更けてきた…明日は寝不足になっちゃうからね」
エイトはミーティアの腰に手を回し、ミーティアもエイトにもたれかかる。
そのまま二人はゆっくりと歩きながら寝室に消える。
そして、静かに扉は閉められた。
 
 
「ミーティア…このリボン…絡まってるんだけど…」
「あぅ…恥ずかしくて色々グルグル巻いちゃいましたから…」
「えーっと…ここがこうなって…」
「あ…ん」
「あ!ご、ごめん…痛かった?」
「はぅ…い、いえ、平気ですわ…」
 
 
翌日。
赤い聖導騎士団の服を着た男を探していたトロデーンの兵士は、リーザス村近くで男を発見した。
…大爆発で作られたのであろう巨大なクレーターの真ん中に、
グリンガムの鞭でグルグル巻きにされた姿で。
兵士は…敢えてその哀れな男を見逃した。
 
やり過ぎですよ、巨乳さん…。
719 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/11(金) 15:53:44 ID:KxMpLan9O
以上。
頑張ってエロティカ要素入れてみました
(本音:これ位のエロティカに抑えるのに三回書き直しました)。
 
しかし何というか…8のキャラは皆扱いやすいなぁ…
720名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/11(金) 20:09:03 ID:hYicYYvt0
>>719
抑えないエロティ化ワッフルワッフル
721名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/11(金) 21:38:36 ID:ORqq9i420
ククールを探せと命じたのは『グッ、ジョブ!』と讃えるためだったりしてw
だって、ちゃっかり喜んでそうなんだもん、バカップルの旦那。
722名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/11(金) 21:54:50 ID:KxMpLan9O
>>720
エロティカ抑えない=この板に乗せられない件
 
>>721
8「ククール」
ク「ん?」
8「裸リボン…正直良かった」
ク「だろ〜?やっぱエイトも男なんd」
8「でもミーティアに変なこと吹き込んだのでやっぱギガブレイク」
ク「なにー(ずがーん)」
723名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/11(金) 21:59:00 ID:nFqHgOK90
ワッフルワッフル!
まだ「ホエー」の呪縛から逃れられないミーちゃんワロス!
724名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/12(土) 21:55:46 ID:yO+ZoTQp0
ほえー保守
725 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/12(土) 22:09:22 ID:kV5vjceRO
問題作を作ってしまいました。
今後、このような暴走はしませんと誓いつつ、投下致します。
長いです。そして下手すりゃR指定で収まるかわかりません。
 
ではドゾー↓
726無題 1-10:2006/08/12(土) 22:11:13 ID:kV5vjceRO
朝。
月と星々が姿を隠し、世界を照らす眩しい太陽が姿を見せる。
同時に、人々が眠りから覚め、1日の始まりを迎える時でもある(一部例外あり)。
 
 
「ん…」
トロデーン城三階、ミーティア姫…もとい、ミーティア王妃の部屋。
同時に国王に就任したばかりの若き王・エイトの部屋でもある。
その日の朝、ベッドの中で先に目を覚ましたのは、王妃であった。
「…ふにゅ…むぅ…」
まだ頭がぼんやりしている。
正直…少し寝癖もついてる。
むくっと体を起こし、ミーティアが辺りを見回す。
まだメイドは起こしに来ていないようだ。
「ん…まだ時間が早いのかしら?」
寝室には窓はあるが、カーテンが閉まっている。
その上ミーティアは半分寝ぼけているので、今はどの位の時間なのか分からない。
「ん〜…」
考えても唸っても答えは出ない。
 
ミーティアは急に肌寒さを感じた。
『…ん…あれ…』
窓は閉まっている。
しかも今は夏。この部屋は夏でも涼しくなるように作られてはいるが…
でも、何だか肌寒い。
「うぅっ…」
ミーティアは小さく身震いして、自分の肩を抱く。
「あ…」
727無題 2-10:2006/08/12(土) 22:12:05 ID:kV5vjceRO
そして気付いた。自分の肩に触れた感触が…地肌。
つまり…少なくとも上は何も着てない。
(ぼんっ!)
と、音がしたかわからないが、それほど一気に顔が真っ赤になった。
恐る恐る肩を抱いたまま、下を向く。
そこには…某女魔導師程では無いものの、最近ちょっとだけ育った胸が見えた。
『!?』
慌てて胸を両手で隠す。
誰もいないけど…反射的に。
そして、薄いシルクの特別製の掛け布団を捲る。
『…あぅ』
下も何も身につけていない。
まさに全て裸(ら)と書いて全裸。
白磁の如き美しい肌は、今何にも隠されていない。
気付いてから急いで捲った掛け布団を元に戻す。
ふと横を見ると、世界一愛おしい旦那様がまだ寝ている。
寝顔もまた愛おしくなってきた。
「うふ♪エイト…何だか可愛いですわ♪」
ミーティアはおもむろに指でエイトの頬をつついてみた。
(むにぅ)
「ん〜…」
エイトが呻く。
「うふふ♪」
ミーティアはエイトを眺めているだけで幸せな気持ちになる。
「エイト…ミーティアだけの王子様ですわ…」
うっとりしながらエイトの寝顔を眺める。
が、ふと気付く。
728無題 3-10:2006/08/12(土) 22:13:32 ID:kV5vjceRO
裸(ら)。
エイトも上半身は何も身につけていない。
(ぼうんっ!)
本日赤面二回目のミーティア。
しかし、何だか止まらない今日のミーティア姫様。
今彼女の頭の中は
『エイトも…下は…何も身につけていないのかしら?』
で、いっぱい。まぁお年頃の女の子だもん、仕方ないさ。
「うん…!行きますわよ、ミーティア…ッ!」
自分に何かを言い聞かせ、ミーティアはゆっくりと布団に潜っていく。
 
♪○ーわぐちーひろしがー どーうくつにはーいるー
カーメラマンとぉ〜 照明〜さんの〜 あーとにはーいるー♪
 
この歌の元ネタがわからん人は
「嘉門達夫」「川口浩探検隊」
などでググってみましょう。
 
兎も角、掛け布団にもぞもぞと潜るミーティア。
中は大分暗いが、掛け布団が薄く作られているため、
ランプの灯りが僅かに届いていた。
(もぞもぞ)
「ひゃう!?」
思わずビックリして声を上げるも、エイトが
「ん…」
と唸ったのを聞き、慌てて自分の口を抑える。
『はわわわわわわ!!!』
現在ミーティア姫は耳や頭から蒸気が「ぽっぽー」と出る位ヤバいです。
729無題 4-10:2006/08/12(土) 22:14:37 ID:kV5vjceRO
なぁに、理由は簡単。
だってエイトも下半身は裸(ら)。
しかも現在は朝方。
健康的な一般男子なら…ねぇ?
えーと、「わからない」というウブなボーイズ&ガールズに説明すっとだな。
血液が海綿帯に流れ込む事によって…あーめんどくせ。
チ○コがギンギンになってるんよ、朝は。
兎も角、ミーティア姫様はゴソゴソ潜っていった際に、
たまたま目の前に現れるポジションについちまったと。
『こっこっこ…こここれはっ!?』
ミーティア姫様は、勉学の時間でほんのちょっぴり習ったような…
でも習わなかったような…
そんな曖昧な知識をフル稼働。
『ん〜…そうだ!男性器と呼ばれているもの…
だったような気がしますわ』
答えが解って良かったね、ミーティア姫様。
…何か根本的な問題を忘れてませんか?
『ほえ〜…間近で見るのは初めてですわ…』
あのね、一国の姫君がチ○コを間近で見たことが何度もあったら、
それは国家を揺るがす大事件になりかねませんよ?
ただでさえバカ親のトロデ王、発狂してしまいます。
取り敢えず布団の中から出てきなs
(つんつん)
何してんだぁぁっ!!!
730無題 5-10:2006/08/12(土) 22:15:28 ID:kV5vjceRO
『ほえ…』
(つんつんつん)
「う…」
(ぴくっ)
『はぅっ!?動いたっ!?』
あ、あの…姫様?
(つんつん)
「ん…んん」
(ぴくっぴくっ)
『はぅっ!?エイトは眠ってるのに、ここだけ動いてるっ…』
エイトも寝てるだろうが反応はしますよ、そりゃ。
さっきから呻いてますやんか。
『ほえ〜…男の人って…不思議ですわ…』
そんな事を考えながら、布団からゴソゴソ顔を出す。
「ぷぁ…今日は貴重な体験をしましたわ…」
「へぇ、どんな体験?」
「え?それはですね、男性には男…性器…と…」
「うんうん、それで?」
「エイトッ!?」
「おはよう」
エイトが笑顔でグッモーニンの挨拶。
「い、い、いちゅから起きt」
「ミーティアが布団の中に潜る少し前かな」
あらま。つんつんされた時は起きてたのね。
「あ、あのね…」
ミーティア姫様大ピンチ!
顔はもう耳まで真っ赤、口から発せられる言葉はカミカミ、
思考回路はショート寸前、ハートは万華鏡、だって純情どうしよう?
ミラクルロマンシングサガな訳です。
はい、ボケにボケを被せると意味解らなくなるいい例ですね。
731無題 6-10:2006/08/12(土) 22:17:22 ID:kV5vjceRO
「突然布団に潜ったからどうしようかと思ったけど…
まさかつつかれるとは思わなかったよ」
「あぅ…」
「いやぁ…びっくりしたなぁ…
チラッと覗いたら凄い神妙な顔して眺めてたし」
「あぅぅ…」
言葉責めとは…やるな、エイト!
でもそれ以上はもうこの板じゃNGだぞ!
もうNGかもだがな!
「ミーティア…」
突然、エイトはミーティアを抱き寄せた。
服を着ているときとは違う…直接肌と肌が触れる感触。
ミーティアはその感触が新鮮で、
何だかとてもいやらしく、でもとても暖かく感じた。
エイトの、兵士だったにしてはそんなに厚くない胸に体を預ける。
『エイト…すごく暖かい』
愛する人に素の自分を抱(いだ)かれる感触は、何だかくすぐったい。
それに…やっぱりちょっと恥ずかしい。
でも、そんな感覚全てをひっくるめて…とても幸せに感じる。
「エイト…ミーティアは今…世界一幸せですわ…」
一生このままでいたい。
願いが叶うなら、このままエイトと溶け合って一つになってしまいたい。
ミーティアは、溢れ出る幸せを抑えきれなかった。
ギュッ…とエイトに強く抱き付く。
732無題 7-10:2006/08/12(土) 22:18:31 ID:kV5vjceRO
「ミーティア?どうしたの…?」
突然ミーティアに強く抱き締められたエイトが、驚いてミーティアに声をかける。
「…エイト…ミーティアはね、このままエイトと一生…このままでいたい。
今このベッド以外の世界が無くなっても…
このままでいれたらミーティアは幸せ…」
もう止まらない。ミーティアは普段以上に甘えた声で、
「エイトぉ…」
と、愛おしい人の名前を呼び、体の一部でも離れたくないかのように、ピタッとくっつく。
「…ミーティア」
「ん…」
エイトがミーティアの髪を撫でる。
その感触がくすぐったいような不思議な感覚で、ミーティアは声が出てしまった。
髪を撫でる内に、ミーティアは少しずつ抜けていく力を総動員して、エイトの顔を見た。
エイトは、向けられたミーティアの顔を見る。
潤んだ瞳、桃色に染まった頬、そして何よりも、可愛らしい唇…
エイトの意識は、まるで霞掛かったように曇り、
無意識にミーティアの唇に近付く。
ミーティアも、近付くエイトの顔を拒絶なんてしない。
むしろ待ち望んでいるかのように、ミーティアも顔を近付ける。

733無題 8-10:2006/08/12(土) 22:19:49 ID:kV5vjceRO
二人の唇が近付き、一瞬触れた。
そして、すぐにまた重なる。
まるで元々一つのものであったかのように、長く、甘いキス。
音も、温度も、物質も、もはや時間でさえも…
今の二人の回りには存在していないかのように、キスは続いた。
 
「ふぁ…」
長いキスをどちらからともなく離れた時、ミーティアの口から声が漏れた。
それは歓喜の声か、まだ足りないという不満からの声か。
離れた二人の唇を繋いで、一瞬光って消える液体の糸。
その糸が、何とも形容し難い淫靡なものに二人には感じられた。
そのまま無言で、二人はまた抱き締め合う。
 
ふと、エイトが口を開いた。
「ねぇミーティア…その…まだ、痛むかい?」
その質問の意味がミーティアはわからない。
「え?…えっと…痛む…とは?」
「あの…ほら、昨日の…夜、ね?
その…ほら…二人で、さ」
そこまで言われて、ようやくミーティアは全て思い出した。
 
何故裸だったのか?
昨日何があったのか?
 
全て思い出した。
下半身に残る違和感と僅かな鈍痛と共に。
昨日…ミーティアはエイトに処女を捧げたのだ。
734無題 9-10:2006/08/12(土) 22:21:26 ID:kV5vjceRO
結婚式から数日…子供の話をしていた時、段々そんな雰囲気になって…
思い出したら、何だか凄く恥ずかしくなってきた。
「あ、あぅ…えっと…その…」
何と答えたらいいのやら。
確かに違和感と痛みはある。
でも…それ以上に幸せなので平気ではあるが。
「痛むのかい?…ごめんね、僕も初めてだったから…
良く解らなくて…その…力加減とか」
エイトも顔が真っ赤だ。
「い、いえ!大丈夫ですわ…確かにちょっと痛みはありますけど…
これはミーティアが心も体もエイトのものになれた証…
これは幸せの証なんですもの」
ミーティアは素直に思うがままを答えた。
それから、また顔を真っ赤にしながら
「それに…今キスしたら…あの…その…」
モジモジとしながらミーティアの声が小さくなる。
その言葉を聞いていたエイトの手が、ミーティアの背中からゆっくりと下に降りてくる。
「ん…あぅ…」
無意識にミーティアの口から溢れ出る声に、エイトの意識はまた霞掛かっていく。
「や…そこ…」
エイトの手がゆっくりと、まだ僅かに鈍痛の残る薄い茂みの奥に触れた。
735無題 10-10:2006/08/12(土) 22:22:57 ID:kV5vjceRO
「あぅ!…ん」
ミーティアは、体に電気が走ったかのようにビクッと震えた。
「ミーティア…」
「ん…エイトぉ…」
 
二人の体が重なる。
痛みなどもはや無い。
あるのは幸せと歓喜。
溢れ出るのは、無限に湧き出る愛しい人への愛。
二人の思考は真っ白になっていく。
断続的に与えられる衝撃は、もはや痛みではない。
良く解らないけれど、何も考えられなくなる程の感覚。
快楽なのだが、それだけじゃない。
やがて、真っ白だった思考の奥から…眩い光が近付いてくる。
「ふあぁっ!!」
光に包まれた時、大きな声が漏れてしまった。
 
 
「エイト、随分疲れておったのじゃのう…」
トロデ王が申し訳なさそうに言った。
「ふぇ?別に疲れてなんかいませんよ、義父上」
「いや、昼過ぎまで眠っておったし、慣れない王族の責務で疲れたのじゃろうて」
トロデ王の言葉に、エイトは顔を真っ赤にし、ただパクパクと口を開閉するのみ。
「ミーティアも王妃としてのプレッシャーを感じていたのだろうし…
今日はゆっくり休みなさい」
トロデ王は笑顔でエイトに言った。
 
…本当の事は、言えないな、こりゃ。
736 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/12(土) 22:29:13 ID:kV5vjceRO
以上。
腹ぁかっさばいて氏にますか?氏んだほうがいいですよね?
 
初夜ネタは前々からやろうやろうとは思ってました。
が、初夜後のネタはなかなか無いだろうと夏風邪に沸騰した脳が告げた為、ついやってしまいました。
今は反省している。
 
ボケも絡めてはみましたが、どうも間接的エロティカ表現に比重が傾いていたようです。
 
 
最近クティウトゥスィーやら裸リボンやら…あまり青少年の教育によろしくない作品ばかりですな…俺
737名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/12(土) 22:57:58 ID:yO+ZoTQp0
何か凄まじいバカップルオーラのATフィールドが張られてて近寄れませんねw
738名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/13(日) 01:48:41 ID:bSjByAqW0
エイト
ATフィールドですか?
739名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/13(日) 02:38:01 ID:F6CJ2Z2MO
エローーー!!www
けど、いい!!かなりいい!!
乙です!!
740 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/13(日) 16:43:54 ID:+1qTftUmO
また出来ましたよ、バカップル作品。
夏風邪引いてる頭の方がネタが出る、そんな困った脳みそ抱えながら…
 
ではドゾー↓
741最強のお薬 1-6:2006/08/13(日) 16:44:51 ID:+1qTftUmO
人間って生き物は不思議なもので。
どんなに気を付けていても、どんなに頑丈でも病気になる。
それが、世界を救った英雄でも。
 
 
「う〜ん…う〜ん…」
トロデーン城内は、今どうも浮き足立っている。
理由は…
『今まで病気やらをしたことない国王のエイトが、夏風邪でダウンしている』
から。
しかも既に3日間高熱が続いている。
 
ある日の事、妙にフラフラした国王は、国内の事に関する書類に目を通していた。
しかし、兵士が目を離し、大臣が少しその場を離れた時…
国王は玉座から崩れ落ちた。
ドサッという音に振り向いた兵士は、大慌てで仲間やメイド達を呼び、
騒ぎを聞いて駆けつけた元国王のトロデの指示の元、エイトは部屋に運ばれた。
その日、部屋でピアノを弾いていたミーティアは、
突如運び込まれたエイトを見て気絶しそうになってしまった。
突然部屋に入った事を詫びつつ、兵士達は兎に角エイトを横にする。
何とか意識を保ったミーティアは、フラフラとエイトに近付き、
「エイトに何が起きたのです…」
近くの兵士に訪ねる。
「わかりません…玉座に座っていらして…
急に倒れられたのです」
742最強のお薬 2-6:2006/08/13(日) 16:45:56 ID:+1qTftUmO
兵士はエイトの服を着替えさせながら答えた。
 
それから。
エイトは半分は意識がない状態が続き、魔法もさほど高い効果を見せなかった。
医者の処方した薬も飲んでいるのだが…あまり効果はみられない。
常に側にミーティアが付き添い、甲斐甲斐しく世話を続けていたが…
流石に三日目ともなると、疲労の色は濃い。
ミーティア自身がやつれ、頬は痩け、目の下にクマが出来ていた。
美しい黒髪はボサボサになり、艶も少しずつだが失われていた。
メイド達が
「王妃様、もうお休み下さい!
このままでは王妃様も倒れてしまいます!」
と涙ながらに訴えるのだが、ミーティアは笑って
「この人は…エイトは、ミーティアの夫です。
病に倒れ、苦しむ夫の世話をしない妻はいないでしょう?
それに、ミーティアはこれでも頑丈なの。
エイトの為だもの、まだまだ全然平気よ」
と、取り合わない。
正直、ミーティアは頑丈ではない。
小さい頃からしょっちゅう風邪をひいていた。
成長と共に、多少体は強くなったが…それでもあまり強い方ではない。
1日徹夜しようものなら、次の日はほぼダウンしてしまう。

743最強のお薬 3-6:2006/08/13(日) 16:47:03 ID:+1qTftUmO
そんなミーティアだったが、今回は違った。
ほぼ徹夜状態(毎夜エイトが眠っている時に、
一時間ほど意識が切れるように眠る)が続いている上、
日中はエイトの汗を細かに拭いたり、着替えをさせたり…
兎も角エイトの世話に明け暮れた。
エイトの熱は三日前よりは下がったものの、やはりまだ高い。
そんな日の夜だった。
いつものようにメイドの作ってくれた、特製の薬湯粥をエイトに食べさせる。
力無く、それでも啜るように食べ、エイトはミーティアに
「ごめん…ありがとう…毎日…」
と、弱々しい笑みと共に途切れ途切れに言った。
ミーティアは首をゆっくり横にふって、
「ミーティアは貴方の妻ですわ。
旦那様が苦しい時、側にいつでも妻であるミーティアがいなくては…
夫婦としておかしいでしょう?」
ミーティアの笑顔もまた弱々しかった。
エイトは、そんなミーティアの健気な思いと大きな愛に…一筋の涙を零す。
「エイト!?ど、どういたしました!?」
その涙の意味が解らず、ミーティアは慌てる。
「…ミーティア…僕の大切な奥さん」
エイトがミーティアの顔に手を伸ばした。
744最強のお薬 4-6:2006/08/13(日) 16:48:02 ID:+1qTftUmO
「エイト…駄目よ、ミーティアは今…きっとひどいお顔だわ。
本当なら貴方に見せられる顔じゃないの…」
そうして、ミーティアはエイトの手から悲しげに顔を背けた。
伸ばされたエイトの手が一瞬ピタッと止まる。
「ねぇミーティア…僕の大切な人…聞いて…くれるかい?」
エイトの手が、枕元に座るミーティアの膝の上にゆっくりと置かれる。
それにミーティアはゆっくりと振り返った。
「僕は…いつものミーティアも…今のミーティアも…変わってないと思う。
今だって…いつだって…ミーティアは世界で一番可愛くて…
優しくて…素敵な奥さんだよ」
エイトはミーティアの膝を優しく撫でる。
「エイト…」
「ねぇミーティア…さっきは突然…泣いたりしてごめんね…
嬉しかったんだ…君と共にいれる事が…」
「…ミーティアも、エイトと一緒にいれる事が何より幸せ…」
エイトの感謝の言葉に、ミーティアがにこやかに笑う。
自分の膝に置かれた手を握り、それから意を決したように顔を近付ける。
「ミ、ミーティア…駄目だよ…風邪が移っちゃう…」
「構いませんわ…もうミーティアは決めたのです…」
745最強のお薬 5-6:2006/08/13(日) 16:49:16 ID:+1qTftUmO
「何を…だい?」
「今この瞬間は…今しかないの…
だから、一秒でも多く…大切な旦那様とキスしたいの」
いつになく積極的になミーティアに、エイトは押し切られるようにキスをした。
 
 
翌日の昼近く。
「ん〜〜っ!」
エイトはベッドの上に体を起こし、固まった背筋を伸ばした。
…おい、昨日は死にそうじゃなかったか?
枕元では、ミーティアが眠りこけていた。
いつものようにメイドが着替えを持ってくると、
そこには既にベッドから降り、立ち上がっているエイトがいた。
「へ、陛下!?」
そらビックリもするわ。
「あ、おはよう。すまないが、医者を呼んでくれ」
何さわやかに挨拶してんだ、チミは。
「何かおありになったのですか!?」
心配するメイドに、エイトはケロッと
「いや、一応僕の体の確認」
と答えた。メイドさんガックリ。
「あ、そうですか…って!お体の方はもう…」
「大丈夫。ダルくもないし…熱もない。唯一マズいのは…」
「マズいのは?」
「寝てばかりだったからね。ちょっと誰かと剣の手合わせしたくなっt」
「絶対お辞め下さい。お義父上に言いつけますよ?」
「ごめんなさい」
746最強のお薬 6-6:2006/08/13(日) 16:50:05 ID:+1qTftUmO
メイドに怒られる一国の王。
まぁこの王様が子供の頃は遊んでくれてたメイドさんだからね。
未だに王も王妃も逆らえない人の一人だったり。
「ところで…王妃様は?」
「僕の看病で疲れが溜まってるからね。
出来ればシーツも何も全て変えてから寝かせてあげたい」
エイトの言葉に、メイドは
「わかりました。すぐ準備致します」
と、部屋を出た。
数分後、メイド三人掛かりでシーツや布団が新しく替えられる、僅か30秒で。
その間、ミーティアはエイトにお姫様抱っこされながら寝てました。
 
 
ミーティアをベッドに寝かせたエイトに、
三人のメイドの内の一人…まだ若いメイドがエイトに訪ねた。
「あの…陛下?」
「ん?」
「昨日までとはまるで別人のように元気ですが…
どのようなお薬を?」
「…そうだな…」
はいドラムロールスタート!
「僕の大切な奥さんの… 愛 かな」
「はいはい、皆仕事に戻りますよ」
先程エイトを叱りつけたメイドが、
唖然とする二人を連れてさっさと部屋を出ていく。
「あ…あの…あれ?」
一生やってろ、馬鹿夫婦が。

747 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/13(日) 16:53:38 ID:+1qTftUmO
以上。
今回は
ちょっと積極的なミーたんと、バカップルの旦那でオチを作る
という二つに挑戦、微妙に失敗しちゃいました。
 
病気の時に看病してくれる黒髪ロングのちょい天然な彼女が欲しいなぁという心の叫びを綴った作品でもあります、はい。
748名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/13(日) 21:11:08 ID:bSjByAqW0
最強のお薬、それは…


「他人に風邪を移すこと」


この後エイトがミーティアを看病する後半戦に突入します。
なんつって。なんつって。ウワァァン
749名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/13(日) 22:02:42 ID:5zBdDkWo0
>>748
おまいは俺の生き別れの兄弟か誰かですか?

チラシの裏なんだけど、主人公×ミーティアのイメージソングがアクエリオンな俺。
下手をすると竜神の血で『一万年と二千年前から愛してる』を地で行くかもしれないなぁ…。

十年と数ヶ月前から あ い し て る 〜♪
婚約が決まった頃からもっと恋し〜くなぁ〜あった♪
呪われてお馬さんになっても あ い し て る 〜♪
君を知ったその日から 僕の地獄に音楽は絶えな〜い♪
750sage:2006/08/15(火) 02:23:06 ID:fkWp/w/k0
保守
751 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/15(火) 04:46:55 ID:ISVwVNZ8O
長いですが作品できましたの。今日、明日と分けて投下致します。

Q.作品の元ネタは?
 
A.>>748さんからキラーパスでQNK。(ありがとうございます)
あと脳内でやりたかったエロティカ要素(またかよ)
 
ではドゾー↓
752最強のお薬返し! 1-8:2006/08/15(火) 04:48:29 ID:ISVwVNZ8O
口移しとは…実に甘美な響きである。
端から見ていると、何と言いますか…ちょい尖り気味の鈍器で、
がっつりいきたくもなりますが。
やってる当人達には強い愛情や、一つの物を分け合った絆…
そしてかなりのエロティカなおピンク小宇宙(コスモ)に包まれちゃったりします。
まぁそんなんしたのは何年前だったか…
 
っと…泣いてる場合じゃない。話を進めよう。
 
しかし、まぁ口移しで移すのは食い物や飲み物だけとは違いまして。
 
 
「けほっ!けほっ!…あぅぅ…」
ここに口移しで風邪移されちゃった人が。
つーか我らがミーティア姫様です。
前回(>>741-746)、珍しく風邪引いたエイト
(馬鹿は風邪引かないが、馬鹿ップルは風邪引くようだ)
の看病を献身的に行い、結果チューまでした(何でだ)若奥様。
ただでさえそんなに丈夫じゃないミーティア姫様。
なのに、愛する旦那様の為に3日間もほぼ寝ずの看病。
更に、旦那と常に一緒にいたのだが、空気中に舞う風邪の菌を吸っていた訳で。
とどめにらぶらぶチッス(はぁと)♪
…そら風邪の一つも引くわな。

753最強のお薬返し! 2-8:2006/08/15(火) 04:49:20 ID:ISVwVNZ8O
案の定エイトに続いて風邪引いちゃいました。
城の皆は物凄い心配してるが、やっぱりどこかで
『ほーら言わんこっちゃない』
とか思ってそうなあたりが、エイトは旦那として悲しいところである。
つーか、実際ミーティア付きのメイドは、
「だから言ったじゃないですか、王妃様!
王妃様は元々お体が強い方では無いのですよ!?
確かに陛下を御心配になるお気持ちはわかります!
しかしですね…」
と、病人に説教する始末。
エイトが止めに入ったが
「そもそもですね!
陛下は王妃様がお体が丈夫では無いのをしっておられるでしょう!」
と、エイトが説教をされてしまった。
情けないぞ、トロデーン新国王。
 
 
「ミーティア…ごめんね」
枕元に椅子を運んでそこに座り、
熱にうなされ辛そうにするミーティアの頭を、エイトは優しく撫で続けていた。
「けほっ…大丈夫ですわ…
それに、具合の悪いエイトの看病を自ら引き受けたのはミーティアですもの」
苦しいだろうが、健気に笑うミーティアを、エイトは堪らなく愛おしく感じた。
だが、危うく理性がキスを押し止めた。懲りない奴め…。
754最強のお薬返し! 3-8:2006/08/15(火) 04:50:18 ID:ISVwVNZ8O
「ミーティア…僕に出来る事があったら何でも言って」
「…ミーティアはエイトの子供が欲しいでs」
「それは元気になってから考えよう」
流石に子作りは今はダメだろう…。
「あぅ…あ♪」
何か思い付いたようですな。
「ん?どうしたの?」
「今日1日…ミーティアの側にいて下さいませ…」
「勿論。ずっと側にいるよ♪」
手を取り合う二人。
さぁお馴染みのスタンド「メッチャ・スッ・キャネーン」が発動しまs
「姫様ぁぁっ!」
(バターン!ドダダダダダ!)
「姫様っ!大丈夫っ!?」
(キキーッ!ばいんぷるんぽよんたゆん…)
お馴染みの効果音で登場したのは、ゼシカさん。
凄いな…効果音にお馴染みのがつくのは、
足でサウンドを奏でる男・タラちゃんかゼシカ位なもんだ。
「あ、ゼシカ。ミーティアは今具合が悪いから後で」
「ちょっとどいて」
(どん)
一国の王に「どいて」発言して突き飛ばす…この女…傍若無人ッ!
「おわぁっ!」
突然突き飛ばされて、転ける王。
ああ…おいたわしや…。
「あっ!エイトっ!…けほっ!けほっ!」
慌てて起き上がり愛しの旦那様を心配しようとするが、すぐ咳込んでしまった。
755最強のお薬返し! 4-8:2006/08/15(火) 04:51:30 ID:ISVwVNZ8O
「あっ!だめよ姫様!急に起き上がったりしちゃ!」
お前のせいだろうが、人造人間キョヌーンめ。
「で、でもエイトが…」
「エイトは頑丈だから平気」
お前さん…エイトを何だと思ってんだ。
(ぎゅっ…ぷにゅん♪)
「はぅ…」
「…姫様…早く良くなってね…」
心配はわかるが何故抱き締めるか。
「わ…わひゃりまひた…」
*:ミーティアは乳に埋もれて上手く喋れない!
『いつも思うのですが…
とても大きなマシュマロ二つに挟まれてるみたいですわ…』
変な脳内解説はいりませんよ、姫様。
つーか『いつも』と仰りましたか?
もう何回ゼシカの胸に埋もれてるのだ、姫様は…。
(ぷにゅんぽよん)
『あぁ…何だか柔らかくて暖かくて気持ち良いですわ…』
おーい。禁断の世界に行く前に帰っておいでー。
「ゼシカ、ミーティアの事が心配なら、そろそろ離してあげてくれないか?」
お?嫉妬かね、エイト君。
「何で?」
「窒息しちゃう」
「あ」
キョヌーン、早く気付けよ。
慌ててゼシカがミーティアを解放すると、ミーティアは
「ぽはっ…」
と小さく息を吐いた。
756最強のお薬返し! 5-8:2006/08/15(火) 04:57:23 ID:ISVwVNZ8O
で、そのまま後ろに倒れていくも
「よっ、と」
エイトがサッとミーティアの頭を抱き止める。
流石バカップル旦那。素晴らしい反応速度だ。
「あぅ…」
「ほら、横になって…今換えのタオルを乗せてあげるから…」
ぽふっとミーティアを寝かせると、エイトはクルッと振り返る。
「…元気になったら知らせる」
「はーい…」
「それと…ミーティアの夫として、見舞いに来てくれた礼を言う」
エイトさん…ちょっとお怒り。
「ご、ごめん…ちょっと取り乱しちゃって…」
「…わかってるさ。君がミーティアを心配してくれたのは嬉しいしね」
エイトはテキパキとミーティアの頭に冷水に浸して軽く絞ったタオルを乗せる。
「あ、エイト…私そろそろ行くわね」
「ん?あぁ…見送り出来なくてごめんね」
エイトがゼシカに頭を下げた。
「エイトは王様なんだし、姫様の事を看なきゃならないんだから気にしないの」
ウィンク一つ、ゼシカは「ばいばい♪」と手を振って帰っていった。
うん、本来の明朗快活なキャラに戻せたな。
 
 
「けほっ…こほっ…」
ゼシカも帰り、静かな寝室にはミーティアが時々咳き込む音が聞こえる程度。
757最強のお薬返し! 6-8:2006/08/15(火) 04:59:11 ID:ISVwVNZ8O
それ以外の音と言えば…たまにタオルを冷水に浸して絞る時の水音。
兎も角静かな時間がエイトとミーティアを包んでいた。
まだ咳はしていたが、ミーティアは少し落ち着いてきていた。
ふと、顔や首筋の汗を拭いていたエイトに、ミーティアが声をかける。
「ねぇ…エイト」
まだ苦しげだが、意識ははっきりしている。
「どうしたの?」
「…お願いがあるの…」
エイトがミーティアの頭に手を乗せ、優しく撫でる。
「ん?何だい?何でも聞いてあげるよ?」
撫でられるのが妙にくすぐったく感じるのか、
ミーティアは「ん…」と声を上げる。
「さて、お姫様はどんなお願いがあるのかな?」
エイトがミーティアの口元に耳を近付けた。
「えっと…ね」
「うん、なぁに?」
「汗を沢山かいてしまいましたの…それで、申し訳ないのですが…
汗を拭いて下さいませんか…?
あと…着替えも…お願いします…」
な、何というエロティカなイベント!
普通なら鼻血噴出モノだ!
「えっと…それは」
「やっぱり…ダメですか?」
「う…」
頼まれたらあんまり嫌とは言えないエイトさん。
758最強のお薬返し! 7-8:2006/08/15(火) 05:00:36 ID:ISVwVNZ8O
ましてや…この世で一番愛するミーティア。
頼まれたら絶対断れない。
だが!だがしかしだ!
その一番愛する奥さんの裸を見るどころか、
タオル越しとはいえ拭かなきゃならないとは…。
「…よし、じゃあ汗を拭こうか」
顔では笑顔、しかし心では理性エイトが欲望エイトと大激戦中。
「ごめんなさい…無理なお願いして」
と言いながら、ミーティアは弱々しくベッドに体を起こす。
そして…寝間着をやっくり脱いでいく。
『くおっ!』
後ろを向いたまま、ゆっくりと露わになっていく白磁の如き美しき柔肌。
エイトはその光景に釘付けになる。
普段は見ることのない…何ともセクシーな姿だった。
まだ体がダルく、動くのは辛いのだろう。
ミーティアから時々漏れる
「ん…」「ふぅ…」
という吐息が、またエイトの意識を危うくさせる。
「じゃあ…お願いします…」
服を脱ぎ終えたミーティアが、自らの髪を持ち上げる。
「ん…わかった」
エイトは濡れタオルを持ったまま、ゴクリと生唾を飲む。
こんなミーティアは普段見れない。
だが、早く拭かなければ風邪が悪化してしまう。
759最強のお薬返し! 8-8:2006/08/15(火) 05:04:37 ID:ISVwVNZ8O
理性全開のエイトは、優しくタオルで背中を拭き始めた。
「ん…」
「あ、痛かった?」
「いえ…少しひんやりしていて…気持ち良かったので」
「あ、そっか」
静かな部屋で、お互いの息遣いだけがとても大きく聞こえる。
機械的に進められている『体を拭く』という作業。
しかし、エイトが拭いていたのは背中だけでした。
「あ、あの…」
「ん?」
「前も…お願い出来ますか?」
ミーティアが後ろに顔を向けて言う。
その言葉は、エイトの理性をざっくり削り取るのには充分。
しかし耐える。それがエイトがエイトたる所以!(なんだそりゃ)
「あ、あぁ、わかった…」
「そちら…向きますね」
「え?あ、うん」
振り返るミーティアは、恥ずかしげに顔をやや斜め下に向けていた。
最近成長はしたが、まだゼシカには到底かなわない胸を片腕で隠しながら。
因みに下半身はまだ布団に隠れてます。
「じ、じゃあ…拭くね…」
エイトが近付く。そして、ミーティアの体に手を回して支えた。
「あ、あの…ミーティアは汗臭いかもしれません…
だから…あんまり近付かれたら…恥ずかしいです…」
760 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/15(火) 05:08:10 ID:ISVwVNZ8O
以上、続きはまた今夜か明日にでも。
761名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/15(火) 05:14:50 ID:3m4UMYgxO
>736
クティウトゥスィーって何だろうと小一時間…
気付いてワロタwww

自分は切ない話(エイトが花びらにキスする話とか)が好きですが、こういうハレンチストーリーにもしっかり萌えますた
762 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/15(火) 17:50:50 ID:ISVwVNZ8O
前回の続きです。
 
前回は>>752-759です
 
ではドゾー↓
763最強のお薬返し! 1-5:2006/08/15(火) 17:51:49 ID:ISVwVNZ8O
姫様、既にもっと恥ずかしい事になってますから大丈夫(何が)
「え、う、うん…気を付ける」
何をだ、エイト君。
そして…ミーティアは恥ずかしいやらさっぱりするやらで妙な時間が、
エイトには
『ザ・生殺し 〜超寸止めフェスティバル!目の前には裸の無防備な最愛の嫁!〜』
という名前の我慢大会が始まった(違うって)
タオル越しとはいえ、ミーティアのスベスベした透き通るような白い肌…
それを、邪念を振り払いながら丹念に拭いていくエイト。
ミーティアはミーティアで、自分が頼んだのに今更ながら後悔していた。
『あ…エイトの手が…あぅ…』
優しく、丹念に自分の体を拭いてくれるエイト。
だがその手に…タオル越しとはいえ、何だか奇妙な感覚を覚えてしまう。
『んん…いけない…これはきっと…熱が…あるせいですわ…』
そうか?
「あ…ふ…あぅ…ん」
ミーティアが上げる声に、エイトの邪念ゲージは鰻登り。
逆に理性ゲージはぷしぅ〜へなへなへな…と急下降。
『えーと…何か別の事、別の事…別の事を考えよう!』
ナイス判断だ、エイト。さぁどうする?

764最強のお薬返し! 2-5:2006/08/15(火) 17:53:26 ID:ISVwVNZ8O
『…モリーさんが一人…モリーさんが二人…』
エイトの脳内では、右から現れ柵を笑いながら華麗に飛び越え、
その先の穴にボッシュートされいくモリーちゃん達。
邪念ゲージDOWN!
理性ゲージUP!
『よし!』
よし!じゃねぇよ、よし!じゃ。
何だ、その面白すぎる想像は。
そんなこんなしている内に、エイトはミーティアの体を拭き終えた。
良く頑張った、理性!
「あの…エイト…」
「ん?」
「その…あ、足の方も…」
今脳内で、理性って字に手が生えたのと握手していたエイト。
しかし、その理性がガラガラ崩れ去った。
「あ、足?」
エイト、最後の望みを込めた質問。
「えっと…足だけじゃ…なくて、お腹から下全部…です」
敗戦。エイト、最後の望みは僅か一秒程度で木っ端微塵。
「あ、あの…やっぱり嫌ですよね…
ご、ごめんなさい、ワガママ言って…」
いや、むしろやる気は超満々、多分。
だがエイトは理性と相談。
『いける?』
『無理ぽ』
理性、敗北宣言。
エイトはミーティアを見た。
「?…あ、あの…無理ならいいの…ごめんなさい…」
寂しげに目を伏せるミーティア。

765最強のお薬返し! 3-5:2006/08/15(火) 17:54:35 ID:ISVwVNZ8O
「ん?大丈夫、無理じゃないよ…」
笑顔を見せるエイト。
漢(おとこ)には!闘わねばならぬ時がある!
さぁエイトよ!理性の剣で闘うのだ!
「じ、じゃあ…お願い…します」
しかし理性の剣は既に折れている!
ってダメじゃん!
ちょっとモジモジしながら、ミーティアはエイトに生まれたままの姿を晒す。
ぶっちゃけた話、夫婦なんだから裸を見たこと位はある。
だが、ちょいとシチュエーションが違うと…
そりゃもうね、大変なんですよ、色々。
「う…ん」
(ごくり)
また生唾か、エイト。
鼻血出さない分成長はしたな。
ミーティアが、ベッドに腰掛けたまま、足を伸ばした。
エイトは、スラリと伸びたその足を自らの膝の上に乗せた。
『あぁ…綺麗な足だな…』
エイト、既にヤバいゾーン突入。
無意識に、タオルでは無く…素手でゆっくりと撫でていく。
「あっ…エ、エイト?あ、あの…ん!」
びっくりしているミーティアの声も耳に入らない。
そのままエイトの手は太ももを登る。
「や…そこ…」
ミーティアの制止は、エイトのキスで塞がれた。
そのままベッドに押し倒されてしまう。

766最強のお薬返し! 4-5:2006/08/15(火) 17:55:30 ID:ISVwVNZ8O
「エ…エイト?」
「ごめんミーティア…もう…止まらない」
言いながらエイトの手はミーティアの体を撫で回す。
「だめ…お風呂入ってないから…汚いですわ…」
「ミーティアに汚い所なんか一つも無いよ…」
「あっ…」
 
 
その夜…
「王妃様!お体の具合はよろしいのですか!?」
やけに元気になって部屋から出てきたミーティアを見て、
驚いた兵士が声をかける。
「ええ♪沢山汗をかいたら治ってしまいました♪」
なんか病み上がりとは思えない程にツヤツヤしてますが。
「そうですか、お元気になられて良かった…陛下は?」
「エイトは後から来ます♪
ミーティアはお風呂にいった、とお伝え下さいな♪」
やけに嬉しそうにミーティアは立ち去った。
兵士は頭に?を浮かべながらミーティアを見送った。
ミーティアの姿が見えなくなった直後、エイトが部屋から姿を現す。
「あ、陛下…って、どうしました?」
部屋から出てきたエイトは、『何故か』腰を抑えていた。
「…あ…いや…何というか…
調子に乗るのは良くないな、と学んだよ…」
と、謎の発言と共にエイトもまた立ち去った。

767最強のお薬返し! 5-5:2006/08/15(火) 17:58:12 ID:ISVwVNZ8O
その発言に、兵士は更に大量の?を浮かべながら、立ち去るエイトを見送った。
去り際にエイトは、
「三回…か…自制することを覚えなきゃな」
と呟いていたとかいないとか。
 
 
さらにこの後、何とミーティアのお腹に赤ん坊が出来ていることがわかるのだが…
まぁそれは別の話であります。
 
 
つーか大切な世継ぎが出来た理由が、父親の理性が吹き飛んだからかよ…
トロデーンの未来が微妙に不安です。
 
 
かぽーん…
「うふ♪やっぱりお風呂はいいですわ…あ、これ…キスマーク?
…もう、エイトったら…うふふ♪」
ちゃぷん、ぱしゃぱしゃ♪
「王妃様〜?あまりお風呂ではしゃぐと危ないですよ〜」
「は〜い♪うふふ…怒られちゃいました…♪」
 
もう一生ラブラブ馬鹿ップルしてろ…
何だよ!泣いてねぇよっ!
768 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/15(火) 18:02:37 ID:ISVwVNZ8O
以上。
書きながら氏にたくなる仕様です。
 
次回作はまた長め、投下は夜から深夜頃に序盤を予定しております。
 
( ゚∀゚)∩ QNK!
  ⊂彡  QNK!
769名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/15(火) 18:22:15 ID:PbRcEpto0
グッジョブ!

おもしろエロかった〜萌えた!!
次回作も楽しみだ!
切ないのもいいが、ちょいエロ大好き。

ところでごめん。QNKって何ですか?
770名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/15(火) 20:00:59 ID:qUiaC3MQ0
今回も萌え笑い死にしそうになりました。
スタンド「メッチャ・スッ・キャネーン」、姿はバカップル旦那の両親とみた!

>>769
QNK
急に ネタが キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

771 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/15(火) 23:08:29 ID:ISVwVNZ8O
では予告通り投下させていただきます。
 
では前編ドゾー↓
772想い 1-8:2006/08/15(火) 23:09:38 ID:ISVwVNZ8O
エイトが、エイトの仲間達が、世界を救う戦いをしている。
皆の目的は最初は違った。
 
ゼシカさんはお兄様の、ククールさんは育てて下さったオディロ院長の仇を討つため。
 
ヤンガスさんは、兄貴と慕うエイトを助けるため。
 
そしてエイトは…
ラプソーンの杖の呪いで姿を変えられたトロデーンやお父様…
そしてミーティアの姿を元に戻すため。
 
きっと、皆根本的な目的は変わってないのだと思う。
けれども、今四人がしようとしている事は、
かつての七賢者ですら成し得なかった偉業。
暗黒神ラプソーンの封印ではなく、撃破。
もし達成すれば…世界は平和になる。
凶暴な魔物も減り、人々には本来の笑顔も戻るはず。
ならば。
今四人の最後の戦いを見守り、祈ることしか出来ないミーティアに…
一体何が出来るのだろう?
自分には強い武器もない。
強力な魔法も使えない。
ただ、事の行く末を見守る事しか出来ない。
自分は…なんと無力か。
何が王族だ。何が姫だ。
自分の為に命を賭けてくれているエイトに、何もしてやれないじゃないか。
こんな…こんな無能な自分に何が出来る?

773想い 2-8:2006/08/15(火) 23:10:40 ID:ISVwVNZ8O
ミーティアは必死に考えた。
自分が何かしてあげたい。
だが今は馬の姿。国も今は茨に包まれている。
今自分は、何にも出来ない愚かな生き物なのだ。
『ミーティアが…エイトに一番負担をかけてしまっている…』
ミーティアは旅が始まった当初から、ずっと心に秘めてきた思い。
エイトに対しての引け目、罪悪感…
エイトは笑ってくれるが…その笑顔はミーティアの自己嫌悪を強めた。
 
 
空で世界中に鳴り響いたであろう爆発音がした。
見上げた空は、徐々に晴れていき、世界から邪悪な気配が消えていく。
エイト達はついにやったのだ。
自分達をこの様な姿にし、トロデーンの沢山の人々を物言わぬ茨に変えてしまった…
その元凶とも言える、暗黒神ラプソーンを倒したのだ。
 

 
トロデーンはその姿を徐々に取り戻しつつある。
暗黒神ラプソーンがエイト達に葬られてから、早半月が過ぎていた。
ミーティアはこの日、父であるトロデ王にある事を言おうと思っていた。
 
それは、トロデーン復活の記念の宴の席でのこと。
「エイト…この度は本当にご苦労様でした」

774想い 3-8:2006/08/15(火) 23:12:01 ID:ISVwVNZ8O
「ミーティア姫様…とんでもございません。
姫様や陛下のご苦労に比べたら…
僕はただ兵士としての責務を果たしたまででございます」
あくまでエイトは忠誠心を見せてくれる。
その距離が、更にミーティアを苦しませるのに。
「…エイト…ミーティアは…」
「姫様…その先はおっしゃらないで下さい。
貴女と僕では身分が…」
ミーティアは俯く。悲しげに下唇を噛みながら涙を堪えた。
「…エイト、今回の働きに際して、貴方が望む物を何でも差し上げます」
ミーティアはあくまで毅然と言った…つもりだった。
だが溜まった涙を拭うのを忘れてしまっていた。
「…僕が望むものですか?」
エイトは考えるふりをした。
一番望むものは決まっている。
だが、それは許されない事だ。
我慢をして聞いてくれた、最愛の人の気持ちを無駄にしてしまう。
少し間を置いて…エイトは答えた。
「敢えて望むならば…もう誰も悲しまない、争いのない世界です。
もちろん、我々トロデーンの兵士も全力で平和を守ります。
しかし…我々には出来ぬ事で世界が平和になるように…
国の政(まつりごと)を進めていただきたく思います」

775想い 4-8:2006/08/15(火) 23:13:01 ID:ISVwVNZ8O
言い終えてから、エイトは
「申し訳ありません…出過ぎた発言でございました」
と、頭を下げた。
エイトの言葉にミーティアは
「貴方の思いはわかりました。
ミーティアも全力を尽くします」
と答え、そして今まで見たことの無いような、
悲しみに溢れた笑顔を残して歩み去った。
『これでいい…これでいいんだ』
頭を下げたまま、奥歯を砕かんばかりに噛みしめながら、
エイトは沸き上がる涙を堪えていた。
 
その夜ミーティアは、自らの部屋で泣いた。
誰にも聞かれぬように寝室に籠もり、枕に顔を埋めて…泣いた。
声を上げ、まるで子供のように泣き続けた。
 
その日以来、ミーティアは全ての悲しみをぶつけるように、ピアノを弾いた。
その分、ピアノを弾かぬ時は努めて明るく振る舞った。
そして半月後、ミーティアは一つの答えを出す。
それは、自らの感情を全て消し去り、悲しみを無くし…
最愛の人の願いを叶え、想いを忘れるために。
 
「婚約…?まさか」
トロデ王はその言葉を聞いた瞬間から、不機嫌な顔を見せた。
「ええ、チャゴス王子とミーティアの婚約の事です」

776想い 5-8:2006/08/15(火) 23:15:11 ID:ISVwVNZ8O
チャゴス…その名を聞いて、トロデ王はますます不機嫌になる。
「…それがどうしたのじゃ」
普段なら絶対ミーティアにはしないような、棘のある対応をついしてしまった。
「あの婚約を進めれば…我が国とサザンビークは親好を深める事が出来ます」
「…うむ」
「もし…もしそれが…トロデーンの、ひいては世界の平和に繋がるのだとしたら…
ミーティアは婚約の話を進めたく思います」
トロデ王は驚いていた。
自分の娘のミーティアが、そんな風に考えを持つようになるとは…
正直、とても政治に向いた性格の子では無かったのに…
しかも、あのチャゴスである。
真の姿を知りながら、トロデーンの民の為に自らの身を投げ打つ…。
トロデ王は、本来ならそんなことはさせたくなかった。
だから、トロデ王は敢えて娘に聞いた。
「それで構わんのか?
無理に婚約を進めんでも…」
「お父様」
トロデ王の言葉をミーティアは遮った。
それ以上は自分の決心が揺らぐ…そういう意志の現れだったのかもしれない。
「お父様…ミーティアはトロデーンの王族。
王族たるもの民の平和をまず考えるものだ、とミーティアは思っております」
777想い 6-8:2006/08/15(火) 23:16:49 ID:ISVwVNZ8O
一気にまくし立て、自分の意見を伝える娘の目が、
決意と、深い悲しみを帯びていた。
もうトロデ王は何も言えなかった。
ミーティアの想い人が誰なのかも、また二人がお互いを愛しているのも…
すべて知っている。
だから、トロデ王は何らかの理由をつけて婚約を破棄しようとしていた。
しかし…そうすればサザンビークと亀裂が出来る。
その時は…と覚悟を決めていたトロデ王であったが、
ミーティアのあの瞳を見てしまったら、何も言えなかった。
『なんと無力で情けない父親じゃ…』
トロデ王は、情けなさに泣きそうになりながら、
サザンビークに送る手紙をしたためることにした。
 
 
それから数ヶ月、トロデーンとサザンビークは、両家の結婚で大忙しになる。
そんな中、ミーティアがピアノで奏でるメロディーは悲しく、心が締め付けられた。
近衛兵長になっていたエイトも、訓練に身が入らず、
ヤケに感情が不安定だった。
イライラしていたり、落ち込んでいたり…
しかし、そんなミーティアの悲しみやエイトの気持ちも、
結婚に沸く雰囲気に飲み込まれていったのだ。

778想い 7-8:2006/08/15(火) 23:17:54 ID:ISVwVNZ8O
時は人に無情にも、人に優しくも流れる。
結婚式本番を翌日に控えた夜の事。
エイトは仲間達に説得をされる。
「このままでいいのか?」
「でも僕は…」
「言ったろ?姫の幸せを守るのも近衛の仕事だ。
あのチャゴス王子が相手で、姫様が幸せになれると思うか?」
「それは…」
「アッシは150%無理だと思うでがす」
そして、さらにククールが決定的な一言を口にする。
「お前の持ってるその指輪…それで何とかならないか?」
エイトの手に握られた美しく輝く赤い宝石の指輪。
エイトの両親の形見のアルゴンリング…
エイトは、その指輪を握り締め、大聖堂へと走った。
 
 
ミーティアは壁にかけてある純白のウェディングドレスを見ていた。
『明日…ミーティアはこのドレスに袖を通し…チャゴス王子に嫁ぐのね…』
小さな頃から憧れていた純白のウェディングドレスが、
今のミーティアには死装束(しにしょうぞく)に見えた。
世界が灰色で色を感じない。
世界中から聞こえる音は絶望にしか聞こえない。
自分が決意した事だった。
でも…でも…会いたい。
会って抱き締めてもらいたい。
779想い 8-8:2006/08/15(火) 23:19:07 ID:ISVwVNZ8O
ミーティアの瞳から涙が一筋零れる。
『もう…枯れたはずなのに…』
拭う気力も起きなかった。
『エイト…!エイト…!お願い!
立場も、身分も関係ない!
ミーティアは…ミーティアはお金もお城も贅沢なご飯も何もいらない!
ただ貴方が…貴方が一生側にいて、抱き締めてくれたらいいの!
エイトッ!』
ミーティアの心の叫びは、静かに輝く月の光に溶けていく。
「うっ…ひぐっ…ふぇぇ…ぐすっ…」
一度走り出した想いは止まらない。
封じ込めたはずだった。
鍵をかけてしまっておいたはずだった。
でも、それを容易く破る程に、ミーティアの想いは深く、でも叶わず…
全ての感情は涙となって流れていく。
「…エイトぉ…ぐすっ…エイトぉぉ…会いたい…貴方に…
世界で…ぐすっ…ただ一人…エイトにぃ…
ミーティアは…ひっく…ミーティアはエイトを…
誰よりも…世界中の誰よりもぉ…愛しています…っ!」
後は声にならなかった。
ただ、感情のままに愛しい人の名前を呼びながら泣き続けた。
ミーティアの心からの告白も、月は何も答えられずにただ優しく照らすだけだった。

780 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/15(火) 23:24:19 ID:ISVwVNZ8O
以上。
このスレでの俺の作品では初の試みでしょうか?
笑い無しな上、こんなに泣いてる描写を入れたのは。
 
せつない作品というワードに反応しまして、たまには自分の作風を変えてみようと。
 
何というか直球過ぎかもですね…
他の神々の作品見直してきます(;´д`)
781名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/16(水) 08:59:53 ID:NZzAKfk8O
ほのぼのギャグやエロもいいけど、自分はこういう正統派が一番好きだな。
とにかくGJです。
782 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/16(水) 13:24:02 ID:LuTLPzLlO
続きです
 
前回は>>772-779
 
では後編ドゾー↓
783想い 1-4:2006/08/16(水) 13:25:14 ID:LuTLPzLlO
結局、指輪を見せても話にはならなかった。
サザンビーク王であるクラビウスの言うこともわかる。
だが…エイトの気持ちは走り出していた。
十数年抑えてきた気持ちを…もう止めるつもりはない。
「兄貴、アッシはどこまでもついていきやすぜ」
そう言ってヤンガスは突入の援護もしてくれた。
突入する前、エイトは仲間達にこう言っていた。
「僕は姫様を…ううん、ミーティアを愛している。
僕は…例え世界中と戦う事になろうとも…ミーティアを奪う。
トロデ王には本当に申し訳ないと思う。
でも…僕はもう…迷わない!」
 
 
大聖堂の式場の扉が勢い良く開かれる。
「ミーティアァァァァァァッ!!!」
飛び込んできたエイトに、誰かが何かを言っている。
だが…そんなささいな雑音に今は興味はない。
「ミーティア!ミーティアッ!僕は!僕は自分の気持ちに気付いたんだ!
いや、最初から気付いていたけど、押し殺してたんだ!
今なら正直に言えるよ…僕は君を愛しているッ!」
エイトの魂の叫びが響き渡る。
「えぇい、何をしている!そいつを取り押さえろっ!」
チャゴスの声がキンキンと響いた。
784想い 2-4:2006/08/16(水) 13:26:17 ID:LuTLPzLlO
聖導騎士団の騎士達が一斉に取り囲む。
しかし、エイトは怯まない。
小さく息を吸い込むと、
「邪魔をするなッ!…怪我をしたくないならそこをどけぇっ!」
と、一喝する。
エイトの体から溢れ出る気迫と気配は、
聖導騎士団の騎士如きでは受け止めきれるものではない。
何せあの龍神王や暗黒神ですら怯ませてきた気迫なのだ。
それでも、まだ前に進もうとする彼らの無謀さだけは認めたい。
「わかった…引かないのなら…大怪我位は覚悟しろ…
今の僕は…手加減なんか絶対しない」
エイトの気迫が殺気に変わる。
頃合いを見計らっていたのか、クラビウス王が兵士を止める。
そして…切々と真実を語り始めた。
 

 
「…これが、エル君とニアちゃんのパパとママの結婚した時のお話よ」
ゼシカが五歳くらいの小さな兄妹…エルトリオとウィニアに言った。
「パパとママは…そんな感じだったのですかぁ…」
おませな女の子…ウィニアがうっとりしていた。
「パパかっこいー!ねぇねぇお姉ちゃん!
パパ強かったの?」
わんぱくそうな男の子…エルトリオが勢いこんで聞いてくる。
785想い 3-4:2006/08/16(水) 13:27:23 ID:LuTLPzLlO
「ん〜?そりゃあ強かったわよ〜?
世界一だったんじゃないかしら?」
優しくエルトリオの頭を撫でながらゼシカが微笑んだ。
「すっげー!パパは世界一だったのかーっ!」
エルトリオが目をキラキラさせながら感動していた。
『ほーんと…ちっちゃいエイトと姫様だわ』
ゼシカが楽しそうに二人を眺めていた。
「ゼシカ!」
背後から声がかかる。
「あら?二人とも、これからの航路は決まったのかしら?」
「あぁ…子供の相手をしてくれてありがとう」
ゼシカの振り向いたほうには二人の男女…エイトとミーティアが立っていた。
二人は、今ようやくの新婚旅行の最中で、既に結婚から七年が過ぎていた。
ゼシカのアルバート家の全面協力で、船で世界を回る旅を新婚旅行にと考え、
五歳になった二人の子供と共に旅をしている真っ最中であった。
「あっ!パパーっ!」
「ママ♪お話終わったの?」
エイトとミーティアを見つけ、二人の子供が駆け寄ってきた。
「お、どうした?エルトリオ、ウィニア」
「二人とも、ゼシカさんに迷惑かけてなかった?」
786想い 4-4:2006/08/16(水) 13:28:27 ID:LuTLPzLlO
「迷惑かけてないよ!そういえば、パパは世界一強いんでしょ?」
「えっ?なんだ、いきなり?」
「ママとパパの結婚は…とても素敵だったのですねぇ…」
「ほえ?どうしたの、急に…」
子供に聞かれたエイトとミーティアは、揃ってゼシカを見た。
「何を吹き込んだっ!?」
「べっつにー」
「ま、まさかあの時私がお話した事を…」
「うん、二人の心の葛藤を含め、ドラマティックに余すところ無く聞かせてあげたわ」
「ゼシカァァッ!」
「いくら何でも許せませんわよぉっ!」
ゼシカを捕まえようと、バタバタとエイト夫妻が走り出す。
「あらあら、子供は真実を知らなきゃねー」
ゼシカが笑いながら逃げていく。
後から楽しそうに二人の子供が追いかける。
 
あの結婚式から時は流れた。
時は人に優しく、平等に流れていく。
エイトとミーティアは…良い時間を過ごせているみたいです。

787 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/16(水) 13:30:07 ID:LuTLPzLlO
以上。
切ないまま終わる話は俺には書けそうもありません_| ̄|○
 
あと俺が書くとエイトがやけに熱血しちゃいます…
 
788名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/16(水) 16:47:19 ID:7vU8Nr8f0
熱血エイト良いですな〜。
かなり好きです。
お茶目なゼシカも。

前半の切なさ、後半のほのぼの、併せてGJ!
789名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/17(木) 03:34:18 ID:SHH/4KBi0
>>788 乙です。

大聖堂でのエイトの熱い告白に、不覚にも感動してしまいました。
790名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/17(木) 03:41:42 ID:SHH/4KBi0
アンカーミスった…>>787さんにですた…orz
791名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/17(木) 12:01:50 ID:GeJOPWDk0
さすがに下がりすぎなんで上げ
792名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/17(木) 12:11:08 ID:HP6eI3oUO
なんで上げてんだよ…
スレ番下の方でも書き込みが途切れなきゃ落ちねぇのに…
793名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/17(木) 12:11:34 ID:BVNjlbZX0


>>1 禿同

ところで話は変わるけど、携帯ゲーム機"プレイステーションポータブル(PSP)"
このPSPは、新規格UMD(ユニバーサルメディアディスク)というディスクを利用しており、
そのサイズは直径6cmととても小さい(CDの半分程度)。容量は1.8GBとなっている。
画面は4.5インチのTFT液晶で、480px x 272px(16:9)。MPEG4の再生やポリゴンも表示可能。
外部端子として、USB2.0とメモリースティックコネクタが用意されているという。

そしてこのPSPを作ったソニー・コンピュータエンタテインメント(SONY)の新型ゲーム機、"プレイステーション3(PS3)"
寸法、約 325×98×274mm(幅、高さ、奥行き)で重量約5kg。CPUはSCE/ソニー/IBM/東芝の4社で開発された「Cell」を採用。
GPU(グラフィックスプロセッサ)には米国NVIDIA社と開発した「RSX Reality Synthesizer」を採用。
サウンドは前述の「Cell」のSPUが処理を行い、「ドルビーデジタル」によるインタラクティブサラウンドが実現されると思われる。
コントローラはBluetoothによるワイヤレスでUSBケーブルによる有線接続と充電が可能。しかも、PS2と比べて、
アナログスティックの精度向上R2/L2ボタンのトリガー化、前後左右傾き・左右振り・3次元加速度を検出する(モーションセンサーを搭載。
しかも、PS1、PS2のほとんどのゲームソフトがプレイ可能らしいよ。

これはPSPとPS3 セットで買うしかないね。
794名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/17(木) 12:58:07 ID:uFxLMvCL0
あんまり下の方が定位置だと、かえって目立って、荒らしの目に止まる可能性があるよ
この板は上げてもすぐに下がるから、たまに上げるのはいいんじゃない?
795名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/17(木) 13:23:17 ID:QXxv33kB0
まぁいつも地底王国に甘んじてるよりは新鮮でいいかもな
796名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/17(木) 16:05:39 ID:rUJ3iHFj0
お気に入りに突っ込んでる俺としては上がっていても下がっていても
わからないのでどっちでも構わない。
797名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/18(金) 11:50:01 ID:ppbHIH3n0
>>793
値段下げてから言え社員よ
798名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/19(土) 05:18:10 ID:HaX324JAO
久しぶりにこのスレ来て萌え死ぬどころか発情しかねた私が来ましたよ
相変わらず…GJ!
799名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/20(日) 02:19:46 ID:KLZBGGf4O
夜勤中保守!
800名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/20(日) 22:47:16 ID:0c8UMTjL0
ミーちゃんの台詞コンプしたのに一口馬主の称号取れなかった悲しみの保守!
801 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/21(月) 04:05:53 ID:X/Uwe7+7O
投下させていただきます。
 
エイト×ミーティアになってませんが…ミーたんにお友達を作ってあげたかった、という建て前。 
ではドゾー↓
802乙女達のお・は・な・し 1-8:2006/08/21(月) 04:07:03 ID:X/Uwe7+7O
麗らかな昼下がり、トロデーン王国の庭先で、二人の美しき乙女達。
庭先に設置されたテーブルとベンチで、楽しげに談笑していた。
一人はトロデーン王国の王妃となったミーティア。
もう一人は、メダル王の娘の王女、名前はアメリア。
暗黒神ラプソーンをエイト達が倒してから早二年が過ぎていた。
エイトとミーティアは既に結婚し、エイトは既にトロデーン国王である。
 
「ふぅ…今日も暑いですわねぇ…」
ミーティアが憂鬱を隠さずに呟いた。
「本当に…ですが、私の住む島はここよりも南…
更に暑さが厳しいのです…」
「あぅ…想像するだけで暑いですわ…」
メダル王女・アメリアの言葉に、ミーティアはぐったりしてしまう。
「ふふ…ミーティア様ったら。
エイト様に見られたら怒られてしまいますわよ?」
アメリアの言葉に、ミーティアはガバッと起きあがる。
「はぅ…そ、それだけは避けなくては…」
「まぁ…エイト様はそんなに怖い方なのですか?」
アメリアは興味深々に聞いてくる。
「それはもう…あぁ、思い出しただけでも…」
ミーティアが頭を抱えてしまう。
『意外…エイト様はお優しい方だとばかり…』

803乙女達のお・は・な・し 2-8:2006/08/21(月) 04:07:52 ID:X/Uwe7+7O
「あの…差し支えがなければお話し下さいませ」
「ええ…あれは、ひと月前の事でございます…」
ミーティアは、その時の事を話し始めた。
 
 
それはひと月前。
ささいな事でミーティアはエイトに
「エイトはミーティアの事なんか何も解って下さらないのですわ!」
と言ってしまった。
その時である。
エイトは一瞬悲しそうな顔を浮かべてから、そして一言言った。
「そんな風に言うなら…
もう僕はミーティアにおはようのキスもおやすみのキスもしない」
それから一週間、本当にエイトはキスをしてくれなかった。
 
 
「ああ…あの時は本当にミーティアはどうにかなってしまいそうでしたわ」
ミーティアはさも恐ろしげに語った。
…おーい、どうしたメダル王女。
『あーあ…聞かなければ良かった…』
うん、それには同意だ。
「あの…アメリア様?」
「あ…いえ…それは大変でしたね…」
「そうなんです!もう悲しくて悲しくて…
エイトがミーティアに怒ったのは初めてでしたので怖かった…」
『初めて?ほぼ二十年一緒に育ったのに?』
「一週間後…ミーティアから謝って、収まりましたが…」
804乙女達のお・は・な・し 3-8:2006/08/21(月) 04:09:05 ID:X/Uwe7+7O
『…私も旦那様が欲しくなってきましたわ…』
「その夜は…その…ちょっと大変でしたけれども」
ミーティアが思い出して顔を赤くする。
「く、詳しく聞かせて頂けますか?」
めっちゃノリノリですな、メダル王女。
まぁどちらも年頃。しかもメダル王女はまだ未婚。
興味深々なのもいたしかたなし。
「そ、その…寝室の入り口でエイトが抱き締めてくれて…」
「ふむふむ」
「き、キスをしてくれて…それでミーティアは力が抜けてしまいまして…」
「(どきどき…)」
「その、ミーティアをエイトが抱き上げてくれて…そのままベッドまで…」
「キャー♪そ、それでどうなったのです?(どきどきどきどき)」
「あ、あの…またキスされて…それで…その…」
一国の王妃と王女が昼下がりの庭先で何やってんだ、全く。
そんな二人の元に更なる嵐が到着。
「こんにちは〜♪
…ってメダル王女様もいらしてたんですか?」
明るいノリの巨乳の魔女っ子(少し違う)・ゼシカである。
「あらゼシカさん♪
実は外交の事もあって、大臣とこちらに来たのです」
メダル王女は嬉しそうに話す。
『王妃と王女の会話に加わる…身分を考えたら無茶苦茶ね…』
805乙女達のお・は・な・し 4-8:2006/08/21(月) 04:10:30 ID:X/Uwe7+7O
「さっ、ゼシカさんもお座りになって下さいませ♪」
ミーティアの笑顔に、
「はーい♪」
ゼシカの悩み、瞬殺。
メダル王女・アメリアも受け入れてる辺り、
どうもこの人達の身分云々の概念はズレている気がしてならない。
「で、何の話をしてたの?」
ゼシカが二人に問う。
すると、途端にミーティアが顔を赤くし、
アメリアはちょっと意地悪な笑みを浮かべた。
それからゼシカに手招きし、耳元でヒソヒソと説明をする。
「実は…(ごにょごにょ)…」
「キャーッ♪…さてミーティア姫様、詳しく聞かせてね」
お前もか!
「あの…ど、どこまで話しましたっけ?」
「ミーティア様がエイト様に優しく抱き上げられ、
ベッドに運ばれたあたりです♪」
「はぅ…えっと、それからミーティアはエイトにまたキスされて…」
「「(どきどきばくばくwktk)」」
こらこら、二人ともワクテカすんな。
「その…あぅ…」
「頑張れ!姫様!」
「ミーティア様!ミーティア様なら出来ます!さぁ続きを!」
お前等は…。応援してまで聞きたいのか。
端から見たら最高の美少女三人の羨まし過ぎる集まり。
しかし内容は…猥談。どうしたらいいのやら。
806乙女達のお・は・な・し 5-8:2006/08/21(月) 04:17:17 ID:X/Uwe7+7O
「うぅ…ミーティア頑張りますわ!」
何か間違えた方向に頑張ってしまうのですね、ミーティア姫様。
「うん!それでこそミーティア姫様よ!」
「素敵ですわ!」
お前さん等にはもうツッコまない。
「あの…エイトがフワッと覆い被さってきまして…」
「「(どきどきばくばく)」」
「あの…エイトが耳元で
「ミーティアが酷いこと言ったから…お仕置き」
って…耳朶を軽く噛まれて」
「「(゚∀゚)!」」
「それから…ゆっくり服を脱がされて…」
「「(゚∀゚)!!!」」
「その…あの…首筋とかにキスされながら…」
「「(*゚∀゚*)!」」
「色んな所を…その…触られたり…」
「「━━(*゚∀゚*)━━ッ!!!」」
「はぅぅ…恥ずかしいですわ…」
そんな猥談(というかミーティアのエロティカ体験談)で盛り上がりまくる三人。
そこに更なる参加者が。
「アンタ達…この糞暑い中、外で何やってんだい」
麗しの女盗賊・せくすぃお姉様のゲルダ登場。
「ゲ、ゲルダさん!?」
ゼシカが驚きを隠せない。
「なんだい、アタシがいたらマズいのかい?」
「い、いや…意外だな、と」
そんなゼシカに、ミーティアがフォローを入れた。
807乙女達のお・は・な・し 6-8:2006/08/21(月) 04:18:09 ID:X/Uwe7+7O
「今ゲルダさんにはヤンガスさんと共に我が城の…えっと…
そう!アンミツとして働いてもらってますのよ♪」
「アタシャ白玉入りか。それを言うなら隠密、な」
「ほぇ、間違えてしまいました…」
そんな会話に、メダル王女アメリアは、
『それ以前に隠密なのをバラしてしまうのはマズくないのかしら?』
と、心の中でこっそりツッコミをいれた。
「…で、何してんだい?」
ごもっともな質問に、今度はゼシカがゲルダに耳打ち。
「実は…(ひそひそ)…」
(ぼんっ)
ゲルダが一気に真っ赤になる。
何吹き込まれたか知らんが、意外に純情なのね、お姉様。
「な、あ、アンタら!真っ昼間から何をやってんだい!」
ちょっとしどろもどろなゲルダお姉様。
実はまだ殆ど未経験(はぁと)なのは秘密よ♪
まぁツッコミは的確だ。
そんなゲルダに、ゼシカが更なる追撃をする。
「いいじゃないのよ〜。
…まさかゲルダさん…」
「な、何だよ!?」
「…バージン?」
「そ、そんな訳ないだろうがっ!」
確かにバージンではない。一応。
「ならば…さぁ、お座りになって」
アメリアに促され、ぶつくさ言いながらもゲルダも座る。
808乙女達のお・は・な・し 7-8:2006/08/21(月) 04:18:52 ID:X/Uwe7+7O
「あ、あの…ミーティアだけ話すのは不公平ですわ!」
ミーティアが口を尖らせた。
「そんな口しないの、姫様♪」
ゼシカがミーティアの尖らせた口に人差し指を押し当てた。
「んみゅ」
「姫様はこの中じゃ一番経験豊富なんだから♪」
「ん〜っ!」
と、ここでゲルダがゼシカに反撃を開始。
「こんだけデカい胸してんのにまだ未経験かい?」
(むにゅん)
「きゃ!ちょ、ちょっとぉ…」
「ん〜?なんだい?」
(むにゅむにゅ)
「や、やだ…やめてよ…っ」
「女同士なんだから気にすること無いだろ?」
ニヤニヤしながらゲルダがゼシカの胸を揉む。
「や…ん…女同士…だけど…」
「そういえば…ゼシカさんの胸はとても柔らかいんですのよ♪」
ミーティア姫様、爆弾投下。
「まぁ羨ましいですわ…ちょっと触らせて下さいませ♪」
メダル王女で爆弾爆発。
「ん?構わないよ、さぁ触りな」
「ちょ、なんでゲルダさんが許可出して…んん…」
(もにゅむにゅ)
「まぁ本当…とっても柔らかい…」
(ぷにぷに)
「や…つつかないでぇ…」
「ふふ…ほれほれ♪ミーティア姫様も触ってあげなよ」
(むにゅん)
「だ、ダメだって…ん…やぁ…」
809乙女達のお・は・な・し 8-8:2006/08/21(月) 04:23:19 ID:X/Uwe7+7O
「はぁい♪」
乗るのかよ、姫様。
「ちょっ…やだやだぁ…」
(むにゅぷにつんつん)
「くぅ…いい加減にしなさぁい!」
ゼシカが三人の手を振り払う。
「ご、ごめんなさい…」
「つい…」
謝るお姫様二人。それに対して
「まぁまぁ。意外に良かったみたいだし」
悪のりするお姉様。
「そんな訳ないでしょっ!」
「本当かい?」
「…正直かなり良かっ…じゃなくて!」
ゼシカが顔を真っ赤にして怒る。
「あらあら…またしてあげようか?」
「いらない!…今度は経験豊富なゲルダさんにお話聞きましょう?」
ゼシカにまた返されたゲルダお姉様。
「な!?なんでアタシが」
「聞きたいよね?」
「「はい♪」」
「くっ!ア、アタシの話なんかしたって面白くなんかないって!」
「「「えーっ…」」」
「三人同時に文句言うな!」
ギャアギャアと騒がしい4人。
その4人を…遠巻きに眺める3人の男達。
 
「ククール…止めにいかない?」
「…エイト、お前行けよ」
「しっかし女っちゅうのはペラペラ良く喋るでがすねぇ」
まぁ…平和な証だし、ミーティア楽しそうだからいいかな、とか思うエイトだった。
810 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/21(月) 04:24:27 ID:X/Uwe7+7O
以上です。
 
えー…と、やっぱりこんな話かよ、と、自分にツッコミしときます。
811名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/21(月) 05:49:17 ID:SFtEcirUO
相変わらずほのぼのしつつえっちくさくなっててGJ!
ていうかリボンの時は鼻血出そうになった。
812名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/21(月) 22:20:55 ID:3OeQBKao0
姫様がんばってその夜の事をもっとkwsk!!
813名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/21(月) 22:59:06 ID:EEyst4VZ0
姫の話も聞きたいが、ゼシカが本当に未経験なのかどうかも知りたいなんて思ったりw
814名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/22(火) 21:36:44 ID:IMG7qvj+0
保守
815名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/08/23(水) 01:37:10 ID:YoyDtgKn0
メダル王女とゲルダ姐さん GJ! 

保守
816 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/23(水) 15:31:07 ID:FDL1a5ivO
保守用小ネタ投下します。
 
ではドゾー
817ミープリ(ミーティア・プリンセス) 1-3:2006/08/23(水) 15:31:56 ID:FDL1a5ivO
エイトは疲れていた。
慣れない王の仕事。
今までとは違う生活。
まだまだ学ばねばならない事の多さ。
そしてそれを全てこなしていく苦労。
全てがエイトの体に休んでもとれない疲労を蓄積させていた。
 
 
「ふぅ〜…」
部屋に入ると、つい長い溜め息をついてしまった。
『おっと…いけない』
こんな疲れた溜め息をミーティアに聞かれたら、また心配をかけてしまう。
だが、その心配は不要だった。
ミーティアは既に寝室で先に眠っていたから。
『最近…あまりミーティアと話していないな…』
結婚すれば…もっとミーティアと長い時間いられると思っていた。
だが…最近は、逆に減っている気がする。
『あまり相手をしてあげられてないし…』
最近はミーティアのピアノを聞いたり、共に散歩も出来ない。
正直、苦痛だった。
 
ミーティアともっと話したい。
もっと一緒にいたい。
もっと時間を共に過ごしたい。
もっと…愛していると伝えたい。
 
「ふ…駄目だな、僕は」
もうそんな我が儘が通る立場ではない。
それは解っている。
そんな我が儘を言えば…ミーティアは悲しむだろう。
818ミープリ(ミーティア・プリンセス) 2-3:2006/08/23(水) 15:33:42 ID:FDL1a5ivO
優しいミーティアの事だ。きっと
「ごめんなさい…ミーティアがトロデーンの王族などではなく、
普通の女の子だったら…きっとエイトはこんなに苦しまなくていいのに…」
と、泣いてしまうだろう。
『…嫌だな、ミーティアの泣く姿は見たくない』
エイトは自らの心に言い聞かせ、それから…明日に備えて眠る事にした。
 
エイトは草原にいた。
「エ〜イト♪」
あ、ミーティア。君もここにいたんだね。
「エイト…愛していますわ…」
僕もだよ…
「エイト…」
!?
「私もエイトを愛しています…」
つーかなんでミーティアが二人!?
「エイト、私も貴方を愛していますわ…」
な!?三人目!?…って、遠くに見えるのは…
「エ〜イ〜ト〜」
うわぁ!ミーティアがいっぱい!?
 
「…ト…エイ…」
「うーん…うーん…」
「エイト!」
「うわぁっ!?」
「エイト!?大丈夫ですか!?」
目をゆっくりあけると…目に涙を溜めたミーティアが覗きこんでいた。
「うわぁっ!?」
エイトはガバッと起き上がり、辺りを見回す。
トロデーン城三階、エイトとミーティアの寝室だ。草原では…ない。
819ミープリ(ミーティア・プリンセス) 3-3:2006/08/23(水) 15:35:28 ID:FDL1a5ivO
「ゆ…夢か…」
エイトはゆっくりと溜まった息をはいた。
汗でびっしょりだ。肌着が体にくっついて気分が悪い。
「エイト…大丈夫?」
ミーティアが心配そうにエイトの肩に手を置く。
「あ、あぁ…うん、平気…」
エイトはミーティアの手に自分の手を重ねた。
「でも…うなされていたわ。とても苦しそうで…」
「ん…ちょっと変な夢を見て、ね」
「変な…?」
「うん…ごめんね、起こしてしまって…」
エイトが申し訳なさそうに言うと、ミーティアはゆっくり首を横に振る。
「大丈夫よ…そんなこと気にしないで。
本当はミーティアもエイトが部屋に戻るまで起きていたかったんですもの」
フワッ…とミーティアはエイトを優しく抱き締めた。
「ミーティア…」
「エイト…ミーティアはね、エイトと一緒にいたい。
けど、エイトがトロデーンの人々の為に一生懸命働いてるのを知っているもの」
ミーティアが抱き締める力を少し強めた。
「ミーティア…」
エイトはミーティアにキスをした。
そして、ふと思った。
『…夢の中で…ミーティアが12人もいたなぁ…』
 
…あー…きっと皆エイトが大好きで堪らない、色んな性格の…いや、いいや。
820 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/23(水) 15:37:50 ID:FDL1a5ivO
以上。
 
感想下さった皆様、本当にありがとうございます!
凄く励みになります(´∀`)
821名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/23(水) 18:14:04 ID:yjQBMMxeO
ちょwシスプリオチですかw
相変わらずGJ!
822名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/23(水) 20:32:35 ID:r884KgPv0
たしか前に「12人の姫様が…」と書いていましたね。まさか本当にネタになるとは!
コーラ噴出しました。120円弁償してくださいw
823名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/24(木) 01:16:05 ID:mhaIr3jPO
シスプリーーーwww
ワロスwww
824名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/24(木) 22:56:19 ID:AbTKeoKg0
中には僕っ娘なみーたんとか黒魔術なみーたんとかメカみーたんがいたりするんだなw
GJ!
825名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/25(金) 20:26:18 ID:mq/yAT4/O
そう言えばFF3発売だったね。
また祭りに巻き込まれて落ちたら困るから保守だ。
826名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/26(土) 09:47:11 ID:Ghj7634R0
寝起き保守
827名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/27(日) 00:47:50 ID:mvGrhYpH0
お休み保守
828名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/27(日) 03:20:11 ID:eHKagZB60
ミーティア「ぬるぽ」
エイト(無言。何かを堪えるが如く物凄い勢いで右拳が震えている)
829名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/27(日) 06:03:18 ID:e8L2lSQSO
8「くぁぁぁぁっ!」
ガッ
ク「げぶぁっ!」
姫「ぬるぽ♪」
8『周りにガッ出来るのがいない!…くそっ』
チュッ♪
姫「やん♪」
8『ガッ代わり、ガッ代わり…と』
 
 
ネタはあれど文章化出来ない悲しみ
830名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/27(日) 22:53:22 ID:d3CkSCmH0
ほしゅ
831名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/28(月) 13:22:41 ID:bv/BNWh60
保守
832 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/28(月) 18:25:06 ID:Zk6X02t8O
一個出来ましたので投下致します。
 
ではドゾー↓
833そんな早朝の出来事 1-6:2006/08/28(月) 18:25:47 ID:Zk6X02t8O
「ん…」
おはようございます。ミーティア姫様の起床であります。
辺りをキョロキョロ…特に変わった事は無いかな?
「…?」
あったみたい。
そういえば何か足りないような…何か少ないような…
「…あ、エイトが…いませんわ…」
おお、そういえばいつも横で寝てるミーティア姫様の抱き枕兼夫のエイトがいませんな。
「ん〜…ミーティア、起きるの遅すぎたのかしら?」
んに〜っ、と軽く背伸びをしてから、ベッドから起きる。
それから、そこで着替えを始める。
ミーティアは旅をしてからというもの、自分の事は殆ど自分でこなしてきた。
勿論、それは一般市民からしたら当たり前の事ばかりなのだが。
お姫様ですからね。
自ら服を選び、着る…こんな楽しみもお姫様はメイド達がやってくれてた。
そう考えたらちょっと姫様も楽じゃないな、とか思ったり。
さて。
自らのクローゼットから服を選び、テキパキと着ていく。
最後に、前髪をティアラで抑えれば…
はい、ミーティア姫様完成。
「ん〜…そういえば…ミーティアはお化粧したことないですわ…
お母様も殆どしていたことが無いですし…」

834そんな早朝の出来事 2-6:2006/08/28(月) 18:28:15 ID:Zk6X02t8O
ドモホ○ン某が無くても、美肌なトロデーンの女系の方々。
メイド達は、
「エイト様の深い愛こそがミーティア姫様の美肌の元なんですね」
という言葉に、
『そ、そうなのかしら…じゃあ…エイトのキスはお化粧と同じ効果が…』
とか的外れな結論出しながらも、本当に化粧に縁の無い姫様。
「ん〜…」
エイトに聞いてみよう。
そんな結論が出ましたとさ。
「エイト…今忙しいかしら…」
ちょっと不安に感じながらも、ミーティアは自室を出た。
「ひ、姫様!?」
見張り兵が驚いている。何故に?
「おはようございます♪ところで…エイトを知りませんか?」
「はぁ…エイト様ですか…多分庭か訓練室で鍛錬の最中かと…」
兵士の言葉に、ミーティアは頭に?が浮かんでしまう。
王たる者が鍛錬をしていて良い程に暇なのだろうか?
「今トロデーンには来客も無い程に暇なのですか?」
「はい?…いや、暇というよりですね…」
「?」
「まだ夜が明けたばかりですよ?
まだ早朝でございます」
 
 
どうやら遅過ぎたのではなく、早過ぎたらしい。
ミーティアは何だか急いで着替えて損をした気分になった。
835そんな早朝の出来事 3-6:2006/08/28(月) 18:31:01 ID:Zk6X02t8O
『はぁ…また早とちりしてしまいましたわ…
…何だかもう少し眠りたくなってきましたわ…』
だがミーティアは、欠伸をしながらも現在向かっている場所がある。
 
【訓練室】
 
「ふぅ、ここに入る時は何時も緊張致しますわ…」
兵士達の気迫の籠もった声は、何時も頼もしいのだが…
そういう事にあまり耐性の無いミーティアには怖く感じてしまう。
あの旅で慣れた、とは思っていたが、実際は駄目だった。
人が他の生命の命を奪う行為をする…
しかも食の為ではなく…争いの、殺す為の訓練。
ミーティアは何時もそれが嫌で、怖くて、悲しい。
 
今は中からは僅かに一人の声しか聞こえない。
ミーティアが最も信頼し、愛する人の声。
でも…その声はやっぱり戦いの為の気迫の籠もった声。
ミーティアは悲しくなってしまう。
争いなんて無くなればいい。
人も龍神族も動物も…魔物だって関係なく、ただ日々を平和に暮らせる世界。
それが昔からの変わらないミーティアの願いだった。
ミーティアは小さく息をはいてから、ゆっくりと訓練室の扉を開けた。

836そんな早朝の出来事 4-6:2006/08/28(月) 18:32:24 ID:Zk6X02t8O
「エイト〜…?」
遠慮がちに扉を少し開き、そこからひょこっと顔を出して中を覗く。
(ヒュン!)
中からは空気を切り裂く音が聞こえた。
音の方に目を向けると、そこにエイトはいた。
今やトロデーンの新たな家宝となった龍神王の剣ではなく、鋼の剣を構えていた。
目を瞑り、正眼に構えたままピクリとも動かない。
まるでエイトの姿をした彫像がそこにあるかのように。
エイトは上半身裸で、全身が汗だくになっていた。
『凄い…』
剣の道はおろか、戦闘全般に疎いミーティアでも、
エイトが全身から放つ気迫を感じていた。
『それに…綺麗…』
微動だにせず、ただ構えて立っているエイトは、
その鍛えられて脂肪など無さそうな引き締まった体も、
拭われていない汗も、
全身から溢れ出る気迫も…
全てが一つに相まって、ミーティアにはとても美しく見えた(ラブ補正あり)。
 
エイトは、全神経を集中させていた。
そして、時々訓練室に起こる空気の流れによる乱れを感じとり、そこを斬っていた。
空気の乱れなど、普通は感じられない程に僅かなのだが…
極限まで集中しているエイトには、手に取るようにそれがわかる。

837そんな早朝の出来事 5-6:2006/08/28(月) 18:34:20 ID:Zk6X02t8O
だから、訓練室の扉が開かれたのも感じとっていた。
扉が開かれた時、一緒に仄かに柔らかな香りが流れ込んできた。
『ミーティア?こんな時間に?』
エイトは緊張を解き、扉の方に顔を向けた。
「ミーティぅおわぁっ!?」
エイト驚愕、怪奇!扉からにょっきり生えるミーティアの生首!
「あ…ごめんなさい、邪魔してしまいましたか?」
ミーティアが言いながら訓練室に足を踏み入れる。
「あっ!待っ…」
(ぐさっ)
「きゃっ!?」
(すてーん!)
「ふぎゅっ!」
「た…って、遅いか…大丈夫かい?ミーティア」
エイトが小走りでミーティアに駆け寄る。
訓練室の地面は、土で出来てたりします。
しかも、割と柔らかい土だったりもします。
そしてミーティアはヒールを履いていました。
即ち…ミーティア姫様は踏み入れた一歩目で地面にヒールのカカトが刺さり、
気付かず二歩目を踏み出し、三歩目はカカトが抜けずに…
そのまま豪快に前のめりに転んでしまった訳です。
「ミーティア…?起きれる?」
恐る恐るエイトが聞くと、ミーティアはむくっと上半身を起こした。

838そんな早朝の出来事 6-6:2006/08/28(月) 18:35:55 ID:Zk6X02t8O
「あぅ…転んでしまいましたわ…」
無事なご様子で何より。
ただ…顔も服も土塗れですが。
「…ぷっ」
その土塗れの顔があまりにもおかしくて、エイトは噴き出してしまった。
「あぁっ!笑うなんてエイトったら酷い!」
「あぁ、ごめんごめん…顔が土だらけになっちゃったし…
お風呂に入らなきゃね」
エイトが手でミーティアの顔の土を払ってやる。
するとミーティアは、
「ならエイトも一緒に入りましょう?
汗をかいたままでは気持ち悪いでしょう?」
と、にっこり笑った。
「…そうだね、入ろうか?」
「えぇ♪さぁ、参りましょう♪」
「ちょ、ちょっと待って!
靴脱いで…剣を置いて…って、引っ張らないで!」
仲良く二人はお風呂場に向かったそうな。
 
 
因みに…
この日を境にエイトとミーティアは、
必ず二人で一緒にお風呂に入る習慣が身についたとか。
まぁ…風呂で毎日何をしてるかはやっぱり言わないでおく。
 
お風呂の中で、どうせまたバカップルネタが繰り広げられているのだから。
839 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/28(月) 18:38:15 ID:Zk6X02t8O
以上。
今更なんですが、いつも感想を下さる皆様に心より感謝を。
840名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/28(月) 20:11:23 ID:NrLEy1T20
んに〜っ(*´Д`)
841名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/28(月) 20:20:37 ID:j1b2coHr0
扉から生えるミーティアの生首に畏怖を感じつつも萌えてしまう俺がいます。
842名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/29(火) 21:53:33 ID:nhhNe6MdO
川*゚ヮ゚)ノ<保守ですわ♪
843 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/30(水) 21:31:52 ID:D+U73hxqO
一つ短めのを投下致します。
 
ではドゾー↓
844見守るモノ 1-3:2006/08/30(水) 21:32:48 ID:D+U73hxqO
私がこのお城に来てもうどの位経つでしょうか…
 
このトロデーンの今のお姫様が生まれる前、
今は亡きお妃様がこちらに嫁がれる少し前にこちらに来ました。
その頃から私はずーっと良くしていただいております。
 
まだお姫様が小さいときにお妃様はお亡くなりになってしまいました。
 
とても良くしていただいていた私は悲しくて悲しくて…
でも、幼くても王様の前では頑張って笑顔を見せるお姫様を見て…
私が悲しんでいてはいけない…まだ小さなお姫様を勇気づけてあげよう…
そう心に誓いました。
 
お妃様が亡くなられて少し経ち…私はお姫様の側に置かれることになりました。
 
お姫様は、いつも私の所にいらっしゃいます。
暑い日も寒い日も…毎日毎日かかさずに。
もしかしたら、亡きお妃様を思い出し、懐かしむ為だったのかもしれません。
 
私も、そんなお姫様に一生懸命応えました。
満足していただいていたかはわかりません。
ただ、お姫様の感情は私に伝わりましたし、
一番お姫様を理解していられたと思います。
 
あの時…突然お城が茨に包まれた時、私は…
情けないことに大怪我をしてしまいました。
845見守るモノ 2-3:2006/08/30(水) 21:34:12 ID:D+U73hxqO
お姫様を守る事も勇気づけてあげることも出来なくなってしまいました。
 
お城の中は静まり返り、メイドさん達のお仕事の音も、
兵士の皆さんが見回りで歩き回る足音も聞こえない…
代わりに、魔物達の不気味なうめき声の響きわたる魔城になってしまいました。
 
私は…こんな時に何も出来ない自分を恨みました。
 
そんな自分の無力さに、情けなさでいっぱいになっていたある日…彼はやってきました。
 
まだお姫様が幼い頃にお城に拾われ、小間使いから兵士を経て、
近衛兵にまでなった青年です。
優しく、でも強い意思と勇気を秘めた瞳も、その生真面目さも…
いつもお姫様が私に楽しそうに話してくれていた青年です。
 
彼は三人の仲間を連れ、お城の魔物と戦いながら、何かを探していたようです。
 
捜し物をしている途中、私の元に来た彼は
「絶対に元に戻してみせる…この城を…ミーティアの居場所を…!」
と、誰にも聞こえないような小さな声で呟きました。
その彼の言葉には、とてつもなく強い意思が秘められていたのを感じました。
それから…私は彼を信じ、待つことにしたのです。
例え何年かかろうとも…ずっと。
846見守るモノ 3-3:2006/08/30(水) 21:35:09 ID:D+U73hxqO
それは、ある日突然訪れました。
お城から急に魔物も茨も、消えていったのです。
 
ああ…彼は本当に成し遂げた。
このお城を救ったんだ。
 
私は嬉しくて嬉しくて、出来ることなら歌い出したかった程でした。
 
「まぁ…なんとひどい…ミーティアがすぐに頼んで治していただきますわね」
お城が元に戻った記念パーティーが行われている中、
お姫様は私の所にいらして、私の事で心を痛めてくれました。
お姫様の優しさは…あの幼い頃から全く変わっていない。
それが私にはとても嬉しい。
 

 
「ミーティア」
「あらエイト♪もうお仕事はいいの?」
「ああ、今日はもう大臣が後をやってくれるって」
「あら…大臣さんもお忙しいでしょうに…」
「そう思ったんだけどね。
「たまには王妃様とごゆっくりお話なさって下さい」
って。だからお言葉に甘えさせてもらったんだ」
「まぁ…エイトったら♪」
「ねぇミーティア…ピアノ、弾いてくれるかい?」
「ええ、よろしいですわよ♪」
 
あれから少し経って…お姫様と青年は結ばれました。
私は…これから先もこの二人と二人の子孫達の為に、最高の音色を奏でようと思っています。

847 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/30(水) 21:36:42 ID:D+U73hxqO
以上。
ピアノはいつもミーたんの側にいた。
ミーたんもまた、いつもピアノの側にいた。
 
そんなピアノ視点の話でした。
848 ◆/FyTJGA/KE :2006/08/30(水) 21:49:43 ID:D+U73hxqO
*ついでに小ネタ投下
 
ある日のこと。
トロデーン城に用事で来たククールは懲りずにメイドさんをナンパ中。
そこへゼシカ登場。
 
「ククールぅぅうっ!!!!!」
(ぼぅっ!)
「うおぁっ!?」
巨大な炎の塊がククールを襲う!
(ずがぁぁぁん!!!)
「ギニャァァァァァァァッ!!!」
(ぷすぷすぷす…)
「ふん…」
へい!丸焼き一丁あがりぃ!
「あ、あわわ…ククールさん平気かしら…」
ククール、姫様に心配してもらって良かったね。
「ゼシカ…いくらなんでもメラゾーマはやりすぎだよ…」
呆れるエイトに、ゼシカが振り返り、おっかない笑顔で呟いた。
「メラゾーマ…?違うわね、今 の は メ ラ よ」
…お前は某魔王様かと。 
849名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/30(水) 22:08:31 ID:bx/w1/te0
一体誰の視点で書かれていると思ったら ピ ア ノ だ っ た と は !
その発想は無かった!!
850名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/08/30(水) 22:23:39 ID:lKiCCFom0
>>844-846
GJ! ピアノ かわいいよ ピアノ。

ミーたんに娘が出来たら、きっとピアノを習わせるんだろうな。
親子二代で素敵な音楽を奏でて欲しいな。
851名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/31(木) 12:15:42 ID:Hfw2klL/0
なんだか・・
そろそろ ◆/FyTJGA/KE さんにゼシカの双竜打ちがとびそうな予感wwww

ところで、箪笥の中にあったものをエイトが戴いてしまったところを見ていたら
きっとピアノも幻滅していた事だろうなwww
852名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/31(木) 14:48:19 ID:kxPAY3kB0
>>848
ラムちゃんの電撃思い出すなww
853名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/08/31(木) 17:02:13 ID:EcA2Ac6v0
みんなのうたの「ピアノ」という曲を思い出したよ。

ミーたんのタンスから、例の物を持ち出す主人公の姿を思い出した。
中身は守備力の高いものだったし、錬金の材料になるから取った人は多いと思う。
854名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/31(木) 21:11:56 ID:mbpFgdCQ0
壊れたピアノを修理したら金ピカの金色になって帰ってきた。
仕方が無いので背負って旅に出る事にしたミーティア。
855名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/31(木) 22:46:36 ID:7HHTBlJpO
>>854
エイトのはだけた胸元を見ると鼻血を噴射してしまうのですね?
856名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/01(金) 21:43:56 ID:V9dmG2sC0
保守!
857保ちゅーネタ:2006/09/03(日) 10:45:40 ID:Gom4f2GG0
8主「ミーティア、おはよう。朝だよ」
ちゅー
ミー「うーん…むにゃむにゃ…zzz」
8主「起きないならもう一回ちゅーしちゃうぞ」
ちゅー
8主「あれ、起きないなあ」
ちゅー
ミー(本当は起きていたんだけど、このまま寝たふりしていましょう…)
858名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/04(月) 08:39:17 ID:pg6b592t0
ほしゅ
859名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/04(月) 20:29:33 ID:y/nuhTid0
実は鎖骨フェチなミーたん
860 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/05(火) 21:58:43 ID:RKJY6+8MO
一つ出来ました。少し長め、投下させていただきます。
 
ではドゾー
861低血圧 1-8:2006/09/05(火) 21:59:24 ID:RKJY6+8MO
丸一日休みの日は何をしていますか?
遊びに行く、ぐっすり寝る、昼間から酒を飲む、ゲームをする、一日ネタ作りに明け暮れる…
色々あるでしょう。一番最後は普通ありませんがね。
 
ここに、一組のバカップルがいる。
日曜日。いつも忙しく働く男を気遣う女が、色々手回しして休みにしてくれた。
 
 
土曜日のこと。ミーティアはトロデ王と話していた。
「お父様」
「なんじゃ?ミーティア」
「明日の日曜日なのですが、エイトはこの所疲れているようなのです」
「…ふむ、慣れない王族の生活に疲れが溜まっておるのじゃろう」
トロデ王が腕組みして「うーん」と悩んでしまった。
「お父様…ミーティアはエイトが心配ですわ…」
「ふむ…よし、明日はゆっくり休ませてやろう。
なに、日曜日じゃ。余程緊急でない限りは来客も無いじゃろう」
「お父様…ありがとうございます!」
「良い良い、エイトはワシの大切な跡取り息子だからな」
トロデ王はウィンクしてミーティアに笑いかけた。
 
 
「と、いう訳なので、明日は起こしに来てはなりませんよ?」
「はい、承知致しました」
ミーティアはメイドに伝え、兵士にも同様に伝えた。
862低血圧 2-8:2006/09/05(火) 22:00:24 ID:RKJY6+8MO
こうして、本人の知らぬ所で「エイトを休ませよう」と決まってしまった。
 
 
当日。
いつもの時間にミーティアは目が覚めた。
「ん…」
横を見ると、愛しい愛しい旦那様はまだ寝ていた。
「…うふふ♪普段は凛々しいのに…寝顔は可愛い♪」
ミーティアはエイトの方に向き直り、暫くエイトの寝顔を眺めていた。
しかし…いつもはもう起こさなくてはいけない時間。
ここ一ヶ月程…エイトはミーティアに起こしてもらっていた。
部屋に戻ってきても、凄く疲れた顔を見せるし、すぐ眠ってしまう。
ミーティアが心配すると、エイトは決まって
「大丈夫、まだちょっと慣れてないだけさ♪」
と、にっこり笑って返してくる。
だが、疲労はかなり蓄積していたようだ。
「エイト…トロデーンの為に一生懸命頑張ってくれてありがとう…」
起こさないようにお礼を小さな声で呟く。
「ん、うーん…」
ちょっとして…エイトが呻き声を上げて、それから腕を伸ばす。
「ふぇっ?きゃぅ!?」
ずっと寝顔を見ていたミーティアだったが、
エイトが呻き声を上げたと同時に体がエイトの方に引き寄せられる。
863低血圧 3-8:2006/09/05(火) 22:01:07 ID:RKJY6+8MO
「ん…ミーティアぁ…」
エイトがミーティアを抱き締める。
「エ、エイト?」
ミーティアが慌ててエイトを見る。
…寝ている、だがさっきより幸せそうだ。
「…寝ぼけてるのね♪」
ミーティアはおかしくなってしまい、エイトの腕の中でクスクス笑った。
「あっ…エイトの匂いがする…」
ちょうど抱き締められている体勢で、ミーティアの顔の前にはエイトの胸板がある。
そこから香る香りと僅かな汗の匂い。
何だかミーティアはとても安心する。
そして、何だか…ちょっと変な気分。
「…エイト…」
ミーティアは、エイトのパジャマがはだけた胸にそっとキスをした。
「ん…」
くすぐったかったのか、エイトが声を上げた。
「エイトぉ…」
一方のミーティアは、変な気分が段々強くなっていく。
『エイトの匂い…ミーティアは好きですわ…』
ミーティアもエイトの背中に手を回し、抱きついた。
『あぁ…エイト…好きぃ…大好きですわぁ…』
段々ミーティアの瞳が潤み、とろーんとしてくる。
『エイトぉ…』
何だか頭の中もぼんやりしてきた。
「はぁ…はぁ…」
ちょっと、おかしいな。
ミーティアは霞がかった頭で自分の状態を分析してみた。

864低血圧 4-8:2006/09/05(火) 22:01:50 ID:RKJY6+8MO
『ダメぇ…はしたないですわぁ…』
分析が出来たが、その結論にミーティアは顔が赤くなる。
エイトに抱かれたい。
エイトにキスされたい。
エイトに沢山色んな事をしてもらいたい。
まだミーティア自身はそんなに経験が豊富ではない。
というよりエイトとしか経験がないし、まだ…殆どしたことがない。
しかも、ミーティア自身がこんな妄想をするのは初めてのこと。
しかし、一度頭に浮かんだ妄想はそう簡単には消えない。
「ふぅ…はぁ…あぅぅ…」
『どうしましょう…このままじゃ…』
既に怪しい思考状態のミーティアだったが、エイトが更に予想外の行動をする。
「ん〜…」
抱きついてきた、コアラのように。
腕を回し、足を絡めたその姿は、ミーティアという木にしがみつくコアラといった感じ。
「エ、エイト?」
驚いたミーティアが話し掛けるが、無反応。
そのまま暫く無反応なエイトにしがみつかれたままのミーティアだったが、
「ん〜…」
突然エイトが目を覚ました。
「ん〜…?」
エイトは最近特に寝起きが悪い。
だが、むくっと起き上がり、辺りを見回す。
起きる準備をしようと思っているらしい。
865低血圧 5-8:2006/09/05(火) 22:04:01 ID:RKJY6+8MO
「あらエイト、まだ起きなくても大丈夫ですわよ?」
ミーティアが寝ぼけているエイトに声をかける。
するとエイトは
「そう…わかったぁ…」
とあらぬ方向に呟き、またパタンとベッドに横になってしまった。
「うふ♪エイトったら…可愛い♪」
横になった瞬間からまた寝息をたて始めたエイトを、
ミーティアは愛らしく感じていた。
もう可愛くて可愛くて仕方がない。
ミーティアは、エイトの頭を優しく撫でてやる。
すると、エイトの寝顔が何だか幸せそうになった。
『…可愛い…エイト可愛いですわ』
なんだか抱き締めたくなったミーティアは、
体を少しずらし、エイトの頭が自分の胸の高さにくるようにする。
その間も、エイトはなんだかムニャムニャと何か呟く。
『エイト…ふふっ♪』
今までに見たことのないエイトが見れたミーティアは、何だか嬉しくなってしまう。
ミーティアはクスクス笑いながら、エイトの頭を優しく抱きしめた。
「ん…うぅん…ん〜」
何だか呻いたエイトだったが、
ミーティアに抱き締められているのがわかったらしく、
また安心したような柔らかい表情を浮かべて、規則正しい寝息を立て始めた。
866低血圧 6-8:2006/09/05(火) 22:07:57 ID:RKJY6+8MO
「エイトったら…何だか赤ちゃんみたいですわ♪」
ミーティアの知るエイトは…
優しくて、凛々しくて、真面目で、強くて、格好良くて…
まぁ完全にラブ補正入りだが。
そんなエイトが、今は無防備な寝顔で、まるで赤ん坊のようにミーティアに抱かれている。
安心しきった寝顔で、すやすやと安らかに眠るその寝顔が…ミーティアには新鮮だった。
「うふふ♪」
ミーティアはもう慈しむ笑顔で、眠り続ける最愛の人を優しく胸に抱き締め続けた。
 
 
「…ん…?」
ミーティアが目を覚ます。
いつの間にか眠ってしまっていたようだ。
「あ…エイト…」
ふと見ると、エイトがいない。
「起きちゃった…のですわね…」
何だかちょっぴり残念で、寝てしまった事を何だか損した気分になった。
「んむ〜…」
辺りを見回す。シーンとしている。
ミーティアはベッドから這い出すと、寝間着姿のまま寝室から出る。
窓からはもう夕日が差し込んでいた。
「ん〜っ…」
固まっていた関節を全て伸ばすように伸びをする。
「はふぅ…」
すっきりした。何だか目が覚めた気がする。
「うーん…」
辺りをキョロキョロ見回すと、窓際にエイトの後ろ姿があった。
867低血圧 7-8:2006/09/05(火) 22:10:09 ID:RKJY6+8MO
まだエイトも寝間着姿である。
「エイト…」
ゆっくり近付く。無反応。
「エイト…?」
真後ろまできた。無反応。
「エ…イト…?」
横から覗き込む。
「………ぐー」
「寝!?」
おー、ミーティア姫様がツッコんだ。
だがまだツッコみスキルが足りないな。
一文字しか出てきてないあたり…まだ甘い。
「エイト…立ったまま眠るなんて…なんて器用な…」
実はこれ、まだエイトが兵士になりたての頃に編み出した技だったり。
睡眠時間が足りない時は、こうやって立ったままウトウト。
だが、何らかの気配があるとすぐに目を覚ます事が出来ていた。
久しぶりに立ったまま寝ちゃったら起きれないみたいだが。
「凄い…ちょっと前後に揺れてますが、絶妙なバランスで体勢を保ってますわ…」
感心するミーティア姫様。なんか違う気がしますが。
ゆら…ゆら…ゆら〜…ゆら〜…ゆら〜〜…
(ゴシャッ!パリーン!)
「きゃぁっ!」
「うぁぁぁっ!」
揺れすぎたらしい。頭突きを窓ガラスにぶちかましちゃいました。
「エ、エイトッ!大丈夫!?」
「うっくぉぁぁぁ……あ、ミーティア、おはよう♪」
868低血圧 8-8:2006/09/05(火) 22:13:15 ID:RKJY6+8MO
額を抑え、涙目になりながらも、ミーティアには笑顔なエイト。
だが…
「おはよう、じゃありませんわっ!
エイトッ!血!血が出てますわっ!」
「はい?………うわぁっ!!!」
ちょっとなら良かったんだけどね。
流れるほど出てます。
「はぅ…い、いけないっ!気絶してる場合じゃありませんわっ!」
おぉっ!強くなりましたな、姫様。
「ち、治療を…」
「ベホマ」
「あぅ」
治療終了。
「…ふぅ」
エイトが思わず額の汗と残った血を、手の甲で拭う。
「うん、びっくりした」
「何に納得なさいましたの!?」
今日はツッコむね、姫様。
「あ、いや…案外窓ガラスは簡単に割れるなぁ…と」
「普通は頭で割る人などいません!」
そらそうだ。自殺行為だしな。
「うーん…」
「どうしました?」
「よし、窓ガラスを新しく注文してこよう」
「するかしないかで悩む問題ではないでしょう!」
ツッコむね、姫様。
まるで今までを取り返すが如く。
 
 
ミーティアはまた新しいエイトの顔を知った。
『寝起きのエイトは…かなりお間抜けさんですわ…』
869 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/05(火) 22:16:14 ID:RKJY6+8MO
以上です。
870名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/06(水) 23:35:49 ID:sTv6y0ou0
ttp://www.dqshrine.com/dq/dq8/dq8-a02.jpg
これを見る限りでは、エイトの胸板はかなりの物と見た。
ミーたんが(;´Д`)ハァハァするのも無理はないw
871名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 00:39:49 ID:v7+XowYIO
エイト君はプロレスラーとかみたくデカくてゴツいんじゃなくて
ボクサーやムエタイ選手みたいな体付きかもしんないですね。
実際メタキン槍とか振り回してる訳だし、腕っぷしは強くないと。
872名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 17:50:22 ID:TP8AGzn10
>>869
乙です。
普段が天然なミーティア姫様にツッコみを入れさせるのができるのは、
きっと世の中でエイトだけなんだろうなw

>>870
思春期辺りからお互いの身体つきの変化に戸惑ったり胸が高まったりするのが主姫の醍醐味でもあります。
873名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 22:29:16 ID:lFoC5L3a0
お邪魔します。ssおいていきます。
少し暗い話なのでご注意ください。
874嵐の予感 ◆JSHQKXZ7pE :2006/09/07(木) 22:30:43 ID:lFoC5L3a0
低い雲が夜の空を流れていた。
雲の切れ間から時折覗く月は赤く、見る者を不安な気持ちにさせる。風はあったがひどく生温く、寝苦しい夜
を地上にもたらしていた。
(何という色なのかしら)
トロデーン城二階、東翼のテラスに立って空を見上げていたのはこの城の王女、ミーティア姫だった。正餐後
自室に戻ったものの、部屋に澱む暑苦しい空気に耐えられずここへ逃げてきたのである。
(まるで、泣いているよう)
季節外れの嵐が来るのだろう、外もまた蒸し暑かった。せっかく外に出たというのに何の涼をももたらさない。
この場所には見張りの兵はいなかった。城自体が目隠しとなって、見張りには適していなかったからである。
そのためミーティアは、外の空気が吸いたくなる度にここへ来ていたのであった。
城の生活は息苦しい。慣れてはいてもただの少女として過ごせる時間をほんの一瞬でも持たなければきっと心
の奥に滓が澱んでしまうことだろう。かしずかれるということはそれだけ衆目に曝されるということでもある
のだから。
このようにただでさえ制約の多く緊張を強いられる生活に加え、ミーティアは心の奥底に秘めた想いを隠そう
と必死になっていた。既に婚約者がいるも同然の身、それに婚約者がいようがいなかろうが決して実ることの
ない想いであったが故に。
月の光が陰ったことに気付き、ミーティアは空を振り仰いだ。一際大きな黒雲が月を覆ったところだった。庭
やテラスには見張りのために明かりが置かれていたのだが、それすら周囲の暗さを引き立たせるばかり。
(何て暗いの)
姫は急に身震いした。このような夜にたった一人人気のない場所にいる。大丈夫、ここは自分の城、生まれて
このかたずっとなじんできた場所だと慄く心に言い聞かせる。
(それにお父様だって)
そう、父王がいる限り、大丈夫。そう考えて一度は安堵したミーティアだったが、次の瞬間深い淵を覗いてし
まった。
(もしお父様がいなくなってしまわれたら?)
王であっても生身の人間、不死身ではない。王であれ誰であれ死は等しく訪れるのだということに今更ながら
ミーティアは思い至った。
(どうすればいいの、何も知らないのに。自分一人ならともかく、この城この国全てのものを治めていかなけ
ればならないなんて)
875嵐の予感 ◆JSHQKXZ7pE :2006/09/07(木) 22:31:29 ID:lFoC5L3a0
周囲は暗い。生温い風が一際強く吹きつける。失火を防ぐため、見張りの兵士たちが灯火を細く絞ったのか、
ますます暗くなった。この闇に怯えつつも、ミーティアは一歩もこの場を動けなかった。
(怖い、怖いわ、その時が来てしまったら、どうしていけばいいの!)
目の前にある闇への恐怖と、いつか来る一人取り残される恐怖に慄いて、足が竦む。そこの扉を開けて中に入
りさえすれば明るく暖かい場所へ帰っていけるのに、分かっていても身体が動かない。
と、扉が軋んだ。
「姫様?」
エイトだった。明るい城内を背にして影になっていても、間違いようのない声と気配が姫のすぐ側に控える。
「いかがなさいましたか?もうすぐ嵐が来るようです。どうか城の中へ」
「エイト」
振り返りもせず、ミーティアは呟いた。闇の中であっても振り返って正対することが恐ろしかったから。
「はい」
ミーティアの揺れる心が伝染したかのようにエイトの声も揺れた。
「いつかは…私一人になってしまうのね。皆、私を残してどこかに行ってしまうのね」
怯えていたことを口にした途端、緊張の糸が切れて図らずも涙が零れた。誰に言うでもなく、言葉が口を吐く。
「そうよ、行ってしまうんだわ。ミーティア一人を残して」
「いいえ!」
その激しさにミーティアは思わず声の方を振り返った。
「いいえ、姫様は決してお一人になることはありません。僕がどこまででもお供いたします。姫様が望む限り、
いつまでも」
「…エイト」
「世界の全てを敵にまわすことになっても、最後までお守り申し上げます」
身体が、震えた。恐怖ではなく、エイトの発した言葉の重み故に。だが、どうして受け取れよう。受け取れる
ものなら受け取りたかった。でも、ミーティアにはただ、口先の言葉に逃げるしかできなかった。
「…ありがとう、近衛兵さん。あなたの忠誠を心から頼もしく思っております」
震えながらもきっぱりと言い切り、身を翻そうとする。が、その途端手を取られた。
「忠誠だけで言っているとお思いですか!」
「エイト!」
言葉の中に含まれる制止の意を汲んだか、エイトは押し黙った。
「…言って、どうなるというの?」
すぐ側にいる筈なのに、エイトの表情は全く窺い知ることはできなかった。濃い闇故に。
876嵐の予感 ◆JSHQKXZ7pE :2006/09/07(木) 22:32:34 ID:lFoC5L3a0
「…どうにも」
漸く発せられた声は彼にしては珍しくどこか投げやりに感じられた。同時に手が離され、ただ気配のみでしか
その存在を知ることはできなくなった。
「エイト」
「今は暗く、誰の姿も見えない…」
「エイト?」
「だったら何を言ってもいいでしょう。独り言なんだから」
ひっそりと、風の音に紛れるようにエイトの声がする。
「ずっと慕わしく想っている人がいました。でも自分の中に棲まうこの想いが何であるのか知って以来ずっと、
恐ろしかった。その方とは身分が違う。その上婚約者がいらっしゃる。貴族ですらない僕が自分の心を捧げる
ことなんて許されないんだ。
だからせめて、この剣を捧げたかった。想いを捧げてはならないのなら、せめて忠誠を」
風が吹き荒れる。雲が激しく流れ、でも未だ月の姿は見えなかった。
「…ずっと好きだった人がいました」
密やかにミーティアの声が流れた。
「身寄りのない人だったけれど、一度たりとも身分のことなんて考えたことはなかった。誰よりも親しく、誰
よりも大切な人だった。その人から兵士になる、と聞かされた時、本当は反対したかった。命なんて懸けて欲
しくなかったから。でも、できなかったの。何も望まないあの人の、願ったことだったから。だからせめて…」
言いかけて、ミーティアは口を閉ざした。風の湿り気がなくなった。嵐は反れたのかもしれない。空の彼方に
雲の切れ間が見える。もうすぐ月の光が戻ってくるだろう。
877嵐の予感 ◆JSHQKXZ7pE :2006/09/07(木) 22:34:02 ID:lFoC5L3a0
「…これはきっと夢ね。月が出たら目が覚めるわ。何もかも、元のままに…」
言い終わると同時に、テラスに月の光が差し込んできた。凍りついたかのように動かぬままの二人を照らす。
手を伸ばせば届きそうな距離にあって、でもそれは絶望的に遠かった。
「…夜も更けました。月ももう、傾いて」
漸くエイトが口を開く。いつの間に嵐は過ぎ去ったのか、指差す先に十三夜の月が何事もなかったかのように
輝いている。
「そうね、戻ります」
「部屋までお供いたします」
普段と何も変らない二人だった。エイトが扉を開け、ミーティアが内に入っていく。静かに扉が閉じられた。
闇の中のことは誰も見ず、誰も聞かなかった。ただ二人だけが、聞いて深く心に刻み込んだだけだった。もう
二度と、想いを告げることはないだろうと思いつつ。
                            (終)
878名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/08(金) 00:34:23 ID:tugNbvK00
レス数877で422KBか…今回は1000まで行けそうだな。
879名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/08(金) 22:40:24 ID:dI9tfd8XO
◆JSHQKXZ7pE氏、乙です!
 
せつねぇ…何か悲しいしせつねぇよぉ.・゚・(∩Д`)・゚・.
880名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/08(金) 22:41:37 ID:3EhAHFZb0
>>874->>877
新作乙です。暗いっつーか切ない!
881名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/08(金) 22:58:57 ID:bhVUlQPz0
まとめサイトずっと更新されてないね(´・ω・`)
中の人忙しいのかな
882名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/09(土) 10:16:01 ID:6e8VONzVO
祭りだ!わっしょい!!
2ちゃん初心者のCAが携帯でオッパイを
http://academy4.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1157672812
 
【CA】スチュワーデスで可愛い子が多いのは?【どこ】 
 
まだ2ちゃん初心者の新卒CA(みほ)が、脅迫されてオッパイだけうp。
→うpの仕方教えるも消し方教えないので未だに残ってる。
 
152:みほ :2006/09/09(木)01:39:23 ID:5Z9t6N3U
どうしよう。会社に怒られる><
883名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/10(日) 23:20:31 ID:jdABWafT0
>881
うん。お元気だといいね。

もし継続が不可能な状態になりそうだったら新・中の人を募った方がいいのかな。
いきなりまとめサイト自体があぼーんだと辛すぎる。
884名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/11(月) 22:22:30 ID:L+MFsEDc0
保守
885名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/13(水) 02:22:28 ID:DVccCig5O
捕手
886名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/14(木) 00:13:02 ID:4RUKNPTA0
保守!!
887名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/14(木) 00:13:34 ID:4RUKNPTA0
ごめん…ageちゃったorz
888 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/14(木) 01:10:43 ID:g/zBe4l4O
何だか容量も少ないので、息抜き程度の小ネタを乱射。
エイト×ミーティアになってもいませんが…クスリと笑っていただければ。
 
ではドゾー↓
889小ネタ 1-6:2006/09/14(木) 01:11:53 ID:g/zBe4l4O
【小ネタ1】
がす「…(ほじほじ)」
8「また鼻ほじって…」
クク「…最近暇ありゃほじってんな、ヤンガス」
ゼシ「出来れば誰もいない所でやってほしいわ」
姫「うーん…あんまりやると鼻血が出ちゃいますわ…」
 
がす「…(ほじほじ…すぽん)」
8「抜いた…」
がす「…(こねこね)」
クク「練りやがった…」
がす「…ぬぁぁぁあっ!!!(こねこねこねこねこねこねこねこねこね)」
ゼシ「!?」
がす「URYyyyyyyyyyyy!!!(ずびしぃっ!)」
姫「飛ばし…」
(ぎゅおぉぉぉっ… ズ ギ ャ ァ ァ ァ ァ ァ ン !!!!!)
 
全員「!!!?」
 
がす「まだまだ…まだ練りが足りねぇでがす…(ぽつり)」
全員「!!!!!!!!?」
姫「ね、練り…」
8「練りの問題なのか!?」
クク「俺に聞くな!」
ゼシ「くっ…たかがはなくちょに私のメラゾーマ並の破壊力があるなんて…」
8「ヤンガス…君はどこへ行こうとしてるんだ…」
 
がす「…くっくっく…(鼻の穴に指が)馴染む…実に馴染むでがす」
8「!?」
 
がす「貴様っ!見ているなっでがす!?Σm9(メ´⊇`)」
890小ネタ 2-6:2006/09/14(木) 01:13:16 ID:g/zBe4l4O
【小ネタ2】
*:はぐれメタルがあらわれた!
 
8「ならこっちは………ギーガ!君に決めたっ!」
 
ぴっぴー♪
ギーガが現れた!
 
ギーガ「…ゴ主人…」
8「え?」
ギーガ「ソノ呼ビ方…版権…マズイ」
 
*:はぐれメタルは逃げ出した!
 
8「ぬあっ!?」
 
ゼシ「…馬鹿ね」
クク「馬鹿だな」
がす「ギーガに諭されちまうたぁ…兄貴、アッシは情けねぇでがす」
姫「…ひひーん(エイトったらお馬鹿さんですわ…でもそこが可愛い(はぁと))」
 
 
【小ネタ3】
マルチェロ「やぁ諸君。久しぶりだな、元聖導騎士団長のマルチェ」
8「うおっまぶしっ!」
クク「うおっまぶしっ!」
ゼシ「うおっまぶしっ!」
姫「ひひーん(うおっまぶしっですわっ)」
トロデ「うおっまぶしっ」
 
モリー「うおっまぶ」
マルチェロ「貴様が言うのだけはゆるさん!!!絶対にゆるさん!!!」
891小ネタ 3-6:2006/09/14(木) 01:16:40 ID:g/zBe4l4O
【小ネタ4】
がす「いくでがす!」
チャ「ひゅー」
がす、チャ「ぢょん!!!」
(ぺかーっ)
ヤゴスン「合体!ヤゴスン!これでモテモテ&世界最強に…」
ゼシ「ほれ」
(ぴらっ)
ヤゴスン「なんだ、この紙切れは…」
 
【ヤゴスン】
特徴
・トカゲが苦手
・樽みたいな体型がボールみたいな体型に
・ハナクソほじる頻度の増加
・逃走癖
・武器はくだものナイフのみ扱える
 
ヤゴスン「い、いいところがねぇ〜!!!(がびーん)」
 
 
【小ネタ5】
クク「夏といえば!!!そう…海!!!海といえば当然水着!!!
皆様のため(自分のために、が本音)にも、さぁ美女達よ!その美しい水着姿をご披露なされぇぇ…」
ゼシ「はぁ〜暑い暑い」
姫「やっぱり夏は涼しいお部屋に限りますわね♪」
ゲルダ「まったく、海だ山だと…めんどくさい」
クク「ぇぇぇぇぇっ…>orz」
8「まぁ僕はミーティアの水着も下着もいつでも見れるからね…」
クク「氏ね(血の涙)」
892小ネタ 4-6:2006/09/14(木) 01:17:48 ID:g/zBe4l4O
【小ネタ6】
クク「季節は秋だな」
8「まぁ残暑は厳しいがね」
クク「で、だ」
8「?」
クク「芸術の秋だ。ミーティア姫様のヌードデッサンを」
ゼシ「メラゾーマぁぁっ!」
(ちゅどぉぉん)
 
 
【小ネタ7】
クク「懲りずに芸術の秋だ」
8「懲りろよ」
クク「さてゼシカ、ヌードデッサンを頼む」
ゼシ「…恥ずかしいわ…」
クク「大丈夫、恥ずかしがる事は無いさ…」
ゼシ「でも…」
クク「芸術の為なんだ…」
クク「ククールは平気なの?私の裸が皆に見られて…」
クク「芸術の為ならね…でも本当の君の美しい裸体は俺しか知らない」
クク「まぁククールったら…ぽっ」
 
8「言わせといていいのかい?」
ゼシ「ごめん…なんか涙で前が見えないの…」
8『ツッコミ入れるよりひどい…』
893小ネタ 5-6:2006/09/14(木) 01:19:53 ID:g/zBe4l4O
【小ネタ8】
姫「うぅ…くすん」
(ばたーん)
8「誰だミーティア泣かしたのはぁぁぁぁっ!!!
ギガデインで黒こげにしたあと隼斬りで斬り刻んでザオラル三回失敗したあと袋に残骸詰めて
ギガスローでゴルドの大穴に投げ捨てんぞゴルァァァァァァァッ!!!」
姫「…この本ですわ」
8「なんだ、そっかぁ♪(コロッ)」
 
ゼシ「…(ガクガクブルブル)」
クク「…怖ぇ」
がす「…ゼシカの姉ちゃんより怖ぇ」
ゼシ「…あの本あげたの…実は…私…なんだ…よね…」
クク「…龍神王とイシュマウリ呼んでくるか…」
がす「…モリーのおっさんの所から頑丈な魔物をありったけ借りてくるでがす…」
ゼシ「サーベルト兄さん…もしかするとそちらに向かうことになるかもしれません…」
 
【小ネタ9】
8「おやすみ、ミーティア…」
姫「おやすみ、エイト…」
(ちゅっ♪)
〜深夜〜
姫「うーん…うぅ…ん〜…」
8「…ミーティア?(むくっ)」
姫「う…うぅ…」
8「…うなされてる…可哀想に」
姫「ち、違いますわ…ア、アリアハンは…あちらで…
そ、そちらは洋梨のコンポート…」
8『どんな夢見てるのマイハニー!?(がびーん)』
894小ネタ 6-6:2006/09/14(木) 01:20:59 ID:g/zBe4l4O
【小ネタ9】
姫「んに〜っ(のびーっ)…はふぅ」
8「あ、おはようミーティア」
姫「あら、おはようエイ…何をしてますの?」
8「ん?」
姫「何でミーティアの腕を…きゃっ」
(ぽふっ)
姫「あぅ…何故引っ張りますの…?」
(ぎゅぅ)
姫「あ…」
8「今日は一日こうして抱き締めていたい…」
姫「ん…エイト…」
8「ミーティア…」
姫「…今日『は』…ではなく…今日『も』ですわ…」
8「あはは…」
姫「んもぅ…毎朝こうして抱き締めてくれてるじゃない…」
8「…本当なら一日こうしていたいなぁ…」
姫「ミーティアも…ずっとこうしていたいですわ…」
 
「キス…しよっか」
「ええ…」
「目を閉じて…」
「「…」」
「…あ…」
「どうしたの?」
「…もう…おしまい?」
「…まさか…永久にしていたいくらいさ…」
 
がす「Σm9(メ´⊇`)モニターの前の貴様ッ!見ているなッッ!?」
8「どっから沸いてでた!!!」
姫「(み、見られてしまってましたわ…///)」
895 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/14(木) 01:22:51 ID:g/zBe4l4O
以上…保守だけで1,000いくのは悲しいなぁ…悲しいなぁ…(ドルマゲス)
だったので、貯めてた小ネタ投下してしまいました…
 
896名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/14(木) 01:40:00 ID:dIeFL/m+0
ブラボー。
897名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/14(木) 20:35:22 ID:4RUKNPTA0
小ネタ3に呼吸困難になり、小ネタ9に萌え死にました。
898名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/15(金) 00:21:55 ID:pfWJNcbw0
なんて良質の小ネタなんでしょう。
ヤンガスが鼻くそをこねた、なんて。

ゼシカより怖いエイト…想像しにくい(^^;
899名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/15(金) 00:28:25 ID:j0p+taBrO
>895
まんべんなく笑いそして萌えたぜ!GJ!
900名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/15(金) 16:35:28 ID:7Tuidr0fO
900!
901名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/16(土) 17:23:53 ID:XlxCDjYq0
ゲームやってて初めて「萌え」を感じたこのペア。ああお似合いだよチクショウw
902名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/17(日) 14:33:00 ID:2Pp0YEH6O
もうそろそろ保守だけにしないと1,000までいけないかな?
携帯で来たから容量わからん…
903名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/17(日) 22:41:47 ID:/3xdey1L0
34.3kbiteある。
制限が何キロバイトだったっけ?
904名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/17(日) 23:35:18 ID:/3xdey1L0
ごめん…勘違いしてこのページの重さを書いてしまった。
量りなおしたら、416KBだった。
905名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/18(月) 02:32:43 ID:pHmlxjAUO
416kbか…
確か、500kbで書き込めなくなるから、残りは84kbか…
そろそろ長編はヤヴァいな…
906 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/18(月) 23:11:10 ID:pHmlxjAUO
【小ネタ 〜ある男の日記〜】

…この国の人間は、皆あくせく働いている。
特に給料がいい訳でもないだろう。
心踊らせる冒険もないだろう。
だが、日々同じ生活を送る事を誇りに思っているかのように…
毎日同じように生きている。
 
この国の人間は、皆勤勉である。
 
 
8「ヤンガス〜、食事の支度が出来たよ〜」
がす「今行くでがす〜♪」
勤勉であることに理解はし難いが、私もこの為に働いているでがす。
(ぱたん)
8「ヤンガス〜」
姫「冷めてしまいますわよ〜」
がす「そ、それはいかんでがす!!!」
 
 
某コーヒーのCMの宇宙人ジョーンズ氏のような口調で脳内再生推奨。
QNK、今はしこたま反省している。
♪目を閉じて思〜い出す 母さん(ウィニア)のおもかげ〜 (兄貴は覚えてないはずでガス!)
 遠く離れた 竜神の里よ〜 (道のりにでるモンスター強すぎ!)
 安らかに眠れ (もう少しで住人が永眠するところでした。)

 ミーティア またひとり 賢者が消えるよ〜(ラプゾーンを絶対に倒す!)
 赤く 赤く 燃えて〜
 ゼシカのメラミのよ〜うに ゼシカのメラミのよ〜うに(変な喩えしないでよ!)
908名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/19(火) 23:37:24 ID:cv6884gF0
>>907
私は ミーティア。$髷の呪いで、馬にされてしまった姫君・・・。
八郎、私と一緒に神鳥鉄道に乗ってトロデーン終着駅まで行きましょう。
909名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/20(水) 00:51:31 ID:oYzf9Ltw0
年齢がばれるな(・∀・)ニヤニヤ

漏れモナーorz
910 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/20(水) 17:46:45 ID:PLhQktekO
【日常生活より】
午前…
「あら?エイト、どこへ行くの?」
「ああ、ちょっと義父上の所にね」
「ならミーティアも行きますわ♪」
正午…
「ミーティア、お昼だよ」
「あら…もうそんな時間?」
「うん。さぁ、一緒にご飯を食べに行こう」
午後…
「エイト♪今お暇?」
「うん、暇だよ」
「お茶の時間ですわ♪一緒にお茶を飲みましょう♪」
夕方…
「晩御飯が出来たそうですわ」
「よし、一緒に行こう」
夜…
「エイトぉ…その…」
「お風呂?一緒に入ろう♪」
「はい♪」
 
「なぁエイトよぉ…」
ククールが呆れながらエイトに声をかける。
「確かに夫婦だし、仲良き事は素晴らしきかな、だ。だが四六時中一緒にいるのか?」
そんなククールの言葉に、エイトはさも当たり前のように答える。
「当たり前じゃないか。一緒じゃないのは僕が王族の仕事している間とトイレ位かな」
もう何も言うことはない、とばかりに下を向いて首を横に振るククール。
その肩を後ろからゼシカがそっと手を乗せ、首を横に振る。
その行動でゼシカの意志は伝わった。
『史上最強のロイヤルバカップルに何か言っても無駄よ』
と…。
911名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/21(木) 00:28:51 ID:n8uqe9Id0
ほんとバカップルだなwwww
そのうち王族の仕事も一緒にやるようになったりして。

つーかヤンガス宇宙人だったのかww
912 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/21(木) 06:25:04 ID:f/AP6ooQO
【小ネタ:ぬこにゃー】
*:ベロニャーゴがあらわれた!
(以下、姫様の視点でお送りいたします)
魔物!?…まぁ♪何て可愛らしい♪
魔物って怖い魔物ばかりではないのですわね♪
あっ…でも…きっとエイト達は戦うわ…
いくら可愛くても、こちらを襲ってくる魔物なんですm…
きゃーっ♪顔を前足でこすってますわ♪
洗っている…という動作なんですのよね、確か。
ああ…可愛いですわ♪
あっ…でもエイト達はやっぱり戦うのですわね…
何とかならないかしら…でもミーティアは今お馬さん…どうしましょう…
(以上姫様の視点でお送りいたしました)
 
「エイト!ミーティアが魔物に怯えてしまっておる!
その証拠に落ち着きが無くなっておる!」
トロデちゃん、多分違うぞ。
可愛らしさに悶えてるか、戦わなきゃという事に悩んでいるから落ち着いてないだけ。
「は、はいっ!でやぁぁぁっ!」
(ずばっ!!!)
「うにゃーん…」
 
*:ベロニャーゴを倒した!
「良かったのうミーティア、もう怖くないz」
(ぷいっ)
「な、何故じゃ…何故ワシを避けるのじゃ!?」
『お父様のバカッ!ううっ…可愛かったのにぃ…』
913元ネタわからない方…きっと大勢:2006/09/21(木) 06:45:13 ID:f/AP6ooQO
【小ネタ:見 参 !!!】
ゼシ「あぁ…やっぱり姫様可愛いわぁ…」
(ぷにゅん♪むぎゅっ♪)
姫「ん〜っ!ん〜っ!(い、息がっ!息が出来ませんわ!)」
(ジタバタジタバタ)
ゼシ「んもぅ姫様…暴れちゃダメよぉ…」
姫『こっ…このままでは…』
ゼシ「どっか連れ去りたくなっちゃうわ…」
?「待てぇぇい!!!」
(ひゅひゅひゅひゅひゅ…ぱこーん)
ゼシ「ふにゃ!?…ったーい…ブーメラン?…誰!?」
?「己が手に入れる為、己が欲望を満たさんが為に、
一人の女性を自分の胸で窒息させてまで連れ去り、愛する者同士を引き裂こうとする…
人それを… 
  誘   拐  
と呼ぶ…」
ゼシ「だっ誰よ!?」
8兄さん「貴様に名乗る名前は無いっ!!!」
(バンダナ型ヘルメットからマスクがシャキーン!)
8兄さん「くらえぇぇぇぇぇっ!ギガブレイクゥゥ…
運 命 両 断 けぇぇぇぇぇん!!!」
ゼシ「ちょ!ちが…誘拐とかしな」
(ドギャァァァァン!!!)
ゼシ「やな感じぃぃぃぃっ…」
(ひゅーん…きらーん)
8兄さん「成敗!!!」
 
姫『…な、何ですの?もしかしてこれは盛大なコントなのかしら…?』
姫様、正解です。
914名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/21(木) 06:49:17 ID:f/AP6ooQO
元ネタわかる人いるかな…
「やな感じぃぃぃぃっ」
はまだしも…8兄さんはわからんよなぁ…
915名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/21(木) 21:26:53 ID:si+00VoW0
>>913の元ネタを激しくキボンヌ!!特撮モノか!?
つーかこの台詞もネタだったのか。某スレで初めて読んだ時は
カッコいい台詞だなぁ、と自然に思った。
916名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/21(木) 23:14:06 ID:f/AP6ooQO
>>915
8兄さんの元ネタは「マシンロボレスキュー」だかっていう割と懐かしのロボットアニメ。
主役のロムの登場シーンを引用しました。
敵方の連中が悪事働いてる所に、「待てぇぇい!」と光をバックに現れる。
そして小難しい台詞回しの後、必ず
「人それを…○○と言う…」
という台詞を言う。
すると敵方は「誰だっ!?」もしくは「また貴様かっ!」
最後に、「貴様等に名乗る名前は無い!!!」で、ロムが写し出されてマスクがシャキーン!
 
兄さんってのは、ロムの妹が「ロム兄さん」と呼ぶので。
 
スパロボシリーズに出てるので知ったんですがね、熱い語り、どんな所にも出てくる、しかも強い…と、素敵要素満載。
ちなみにロムの妹は当時異常な人気が出て、わざわざマシンロボレスキュー外伝が作られた程とか。
ググると動画が拾えるかもしれませぬ。
 
ゼシカの「やな感じぃぃぃぃっ」はロケット団w
917名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/22(金) 23:06:44 ID:pwgaXYmn0
大量に俺のNGに引っかかってるから荒らしでもきたのかと思ったら

(ぷいっ)
↑の(ぷ

の部分に引っかかってた…
最近はこんなタイプの煽りする奴いないし消しておこうw
918名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/23(土) 11:09:35 ID:+RB0wZAM0
只今438KB。
ぎりぎりになってからでは遅いので早いうちにテンプレなど話し合っておいた方いいかも。
特にスレ立てがうまくいかなくて自治スレに頼む可能性もあるわけだし。
919:2006/09/23(土) 11:11:19 ID:+RB0wZAM0
過去スレ
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ 】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1103901272/l50
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part2】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1108912113/l50
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part3】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1118146268/l50
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part4】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1131562660/
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part4】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1141564984/l50
まとめサイト↓
http://www.geocities.jp/eight_meteor/
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃カップル萌えスレのお約束です
┃1.常時sage進行。この板は下からdat落ちすることはありません。
┃2.煽り・荒らしは放置。特に他カプ萌え派を装うヲチ厨に注意!
┃3.他スレで萌えキャラが貶されていても一切無視しましょう。
┃4.SS投稿するときはできるだけトリップをつけてください。
┃5.エロSSや画像をうpする時は注意書きをしてください。
┃  ∧ノ~  21禁以上のエログロ汚物系はピンク鯖で投下してね。
┃ ミ| ・  \
┃ ミ|   ... '_). / 
┗ ミ| (| ゚ヮ゚ノ! / ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   | (ノ 姫.|つ     | オウマサンデモカワイイ
 |~ ̄] ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  ̄\| ̄∧_∧    ∧ ∧
  | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|      (゚\ 8 )   (゚   )
  |  |            |  =====⊂  ∞ヽ==⊂    ヽ======
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ||──(   ノ〜─(   ノ〜─||
                     || ┏━━━━━━━━┓ ||
920名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/23(土) 11:12:36 ID:+RB0wZAM0
あ、間違えた。


【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part4】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1141564984/l50


【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part5】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1141564984/l50
921名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/23(土) 11:13:07 ID:+RB0wZAM0
あああ、また違った。
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part4.1】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1141564984/l50

です。
922名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/23(土) 12:49:50 ID:9CqLyIVq0
>>919-921 乙で〜す。
923名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/23(土) 15:22:02 ID:IxHKU2kqO
>>919-921
乙であります
924まとめてみました:2006/09/24(日) 00:04:41 ID:29iX9tB30
過去スレ
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ 】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1103901272/l50
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part2】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1108912113/l50
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part3】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1118146268/l50
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part4】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1131562660/
【主人公×ミーティアを応援してみるスレ part4.1】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1141564984/l50
まとめサイト↓
http://www.geocities.jp/eight_meteor/
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃カップル萌えスレのお約束です
┃1.常時sage進行。この板は下からdat落ちすることはありません。
┃2.煽り・荒らしは放置。特に他カプ萌え派を装うヲチ厨に注意!
┃3.他スレで萌えキャラが貶されていても一切無視しましょう。
┃4.SS投稿するときはできるだけトリップをつけてください。
┃5.エロSSや画像をうpする時は注意書きをしてください。
┃  ∧ノ~  21禁以上のエログロ汚物系はピンク鯖で投下してね。
┃ ミ| ・  \
┃ ミ|   ... '_). / 
┗ ミ| (| ゚ヮ゚ノ! / ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   | (ノ 姫.|つ     | オウマサンデモカワイイ
 |~ ̄] ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  ̄\| ̄∧_∧    ∧ ∧
  | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|      (゚\ 8 )   (゚   )
  |  |            |  =====⊂  ∞ヽ==⊂    ヽ======
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ||──(   ノ〜─(   ノ〜─||
                     || ┏━━━━━━━━┓ ||
925名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/24(日) 05:41:30 ID:r1cigHOIO
>>924
乙であります!
後はまとめサイトの管理人さんの件かぁ
926名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/24(日) 13:58:18 ID:eU9w1gYF0
>>924
乙です!

最近気付いて今さらなんだけど、>>1の名前欄に萌えてしまいますたw
927 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/25(月) 21:31:31 ID:+mg1F3ThO
【思い出 1-2】
初めてこの気持ちに気付いたのはいつの頃だったのか…
ああ、そうだ…確か…メイドのお姉さんが教えてくれた時だ…
「あの方はこのお城のお姫様なの」
「お姫様…かぁ」
「だからね、本当は気軽に話しかけられる存在ではないの…」
「そうなの?でも僕はお話してるよ?」
「エイト…」
それから僕は小間使いの仕事をこなしながら、良く兵士の皆に話してもらったり、
書庫に入れてもらって、色んな本を読み漁ったんだ。
そうして色んな事を知って…それで知ってしまったんだ。
それがきっと…僕の初恋。
そして…絶対に叶わないとも思い知らされたんだった。
それからは、【友達】じゃなくなった。
【姫と家臣】に変わったんだった。
恋をしていた気持ちは変わらない。
でも、僕にはそれは許されない事。
小間使いよりも兵士になれば近くにいられる…
そんな風に感じたのは、見張り兵を見た時かな。
だから…兵士になりたい、と当時の兵士長に懇願したんだった。
「お前が兵士に…?しかしなぁ…」
「お願いします!」
「う〜ん…わかった、陛下に進言してみよう…あまり期待は持つなよ?」
…今考えたら無茶な話だったなぁ。
928 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/25(月) 21:32:36 ID:+mg1F3ThO
【思い出 2-2】
でもあの時は僕も必死だったから…引き下がる気はなかったけれど。
それから…しばらくは音沙汰が無かったな。
それでも…毎晩毎晩木刀を素振りした。
書庫にあった剣術の教本も全部読んだ。
相手は常に木に吊るした板や、こっそり入った訓練室の木の人形だったけどね…。
そんな頑張りを見ていたのは…彼女だった。
そして、兵士にして欲しいと懇願してくれた。
嬉しかった…兵士になれば共にいられると思っていたから。
それを彼女も望んでいたという事が、何より嬉しかった。
だから…彼女との関係が一生姫と兵士でも構わない。
…そう思っていた。
でも…辛かった。心が張り裂けそうだった。
だからせめて…覚えないようにした。
顔も、声も…出来る限りを。
そうして、一緒にいる喜びだけを記憶に残していこうとした。
 
 
「…そして…」
エイトは微笑みと共に皆を見回した。
「…そして?」
身を乗り出すいつもの仲間達。
「今に至る」
「端折るな!」
「あの苦難の旅を端折るな!」
「何故アッシと兄貴の出会いを…」
「初恋は…叶った。僕はね、運が良かったんだと思う」
まとめに入りましたよ、この人。
929名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/26(火) 12:19:20 ID:5sbfwnrq0
>>928
GJ!
人少ないなあ。
930名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/26(火) 23:30:55 ID:0JWVYX5H0
>「今に至る」
>「端折るな!」  
禿げしく同感w

みな忙しいのかもしれないね。
931名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/27(水) 07:13:29 ID:XiAvkWRnO
実は新スレに向けてSS、小ネタをストックしつつ、ここには容量考えて短い小ネタを考えてたり。
932名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/28(木) 20:59:20 ID:4v3ZXmu80
いま445KB。保守
933名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/28(木) 21:06:41 ID:+iDaJHOAO
445Kb…了解。
今までにジャスト500Kbで1000迎えたスレってあんのかなぁ…
934名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/28(木) 23:25:31 ID:Iz7x3mSt0
まあ…AA貼ったりすると一気に増えるしね。
ssはびっちり32行貼ったものが数レスで10kbだったように思う。

次スレは970もしくは480kbでおk?
935名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/29(金) 12:06:29 ID:JEG5F+880
>>934
おkだと思う。
936名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/30(土) 13:14:42 ID:b2kjVzLxO
保守〜
937 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/30(土) 20:54:57 ID:b2kjVzLxO
【小ネタ 例のアレ 1-2】
風はいつも吹いている。
この国を、世界を、そして私の部屋にも
 
私はその風を感じ、その風が過ぎ去るのを感じ
 
ただ何も出来ず 何もせず、過ぎ去る風を見送るだけ
 
出来るなら私は風に溶け込んでしまいたい。
そうすれば…そうすればきっと、この窮屈な部屋から出ていける。
とても高価な生地の服も、高価な料理も、大きなお部屋も
ましてや金貨なんかも私はいらない。
 
そんなもの…
貴方と結ばれる事が無いのなら、
貴方と本当の思いを語り合う事が出来ないなら、
貴方の顔も見えず、声も聞けず、その優しさを感じる事が出来なくなるなら…
そんなものがあっても、私にはガラクタでしかない。
 
風になれば、貴方と常に共にいる事が出来る。
風になれば、貴方の声が聞ける。
風になれば…貴方の側にいることが出来る。
いつも側にいてくれて、いつも優しく笑ってくれていたのに…
その宝物を置いて行かねばならない。
 
決められていた未来。確定していた人生。
逆らってはいけない。逆らうことは許されない。
その運命に逆らうことは、トロデーンの未来をも変えることになってしまう。
938 ◆/FyTJGA/KE :2006/09/30(土) 20:57:01 ID:b2kjVzLxO
【小ネタ 例のアレ 2-2】
それでも…私は命を断つ勇気もない。
だから…
だからせめて、これを残しておきます。
 
お付きのメイドが、
「これを着て迫れば殿方はイチコロですわよ」
と教えてくれたものです。
よく意味がわからなかったけど、もし私が嫁いだ後にこの部屋に来て、
これを見つけたら…エイトの好きに使ってね。
ミーティアより
 
*:エイトはガーターベルトを手に入れた!
 
「ミーティア…僕が必ず元に戻してあげるからね…」
 
「他意はねーんだろうけどな…」
「ん?兄貴は馬姫様の置き手紙に感動したんじゃ…」
「なーんかね…姫様がアレを着ている姿を見たいがために…
とも、とれるなぁ…なんてね」
 
『ミーティア…ところで…この何だか良く分からないアイテムは何なの…』
 
 
「わかってなかった、というオチとはなっ!もう使い古されたオチじゃ!」
「オッサン!いつの間にッ!?」
939名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/30(土) 22:29:36 ID:5UWWU3AX0
GJ!
切ない系かと思いきやそのオチかw
つーか姫、「好きに使って」とはどーゆーことだ!w

しかし実際のガーターベルトのつけ方を間違っている人は結構多いらしい…
940名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/01(日) 19:41:22 ID:04iEEyO40
間違った付け方をするとトイレの時にテンパるはめになるんだっけ?
941名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/02(月) 12:22:44 ID:lj0btx+80
>>940
んだ。俗に言うパンツ部分は最後にはかないとトイレで
「んあぁんもう!」
となる
942名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/02(月) 12:23:50 ID:lj0btx+80
↑ご、ごめんなさい!
943名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/02(月) 17:49:17 ID:Dk2bxRv9O
つまり…
ストッキング→ガーターベルト→ぱんちゅ
と装着しないと、そりゃもう面倒くさいのか
…まぁ良く考えたらストッキングを止めるんだから、そうなるか。
 
ガーターベルトってのはデリンジャーをストッキングに挟んでても落ちないようにするもんだ…
不〜二子ちゃ〜ん御用達アイテムだと思っていた時期もありました。
944名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/02(月) 22:12:32 ID:brg8JYCH0
まあ、今時の顔にもかぶれるwストッキングと違って昔の絹の靴下は全然伸びないからねえ。
ガーターベルトは必需品な訳ですよ。
さらに言うならイングランドのガーター勲章はまさにガーターベルトそのものらしい。
945名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/02(月) 22:38:56 ID:SCFC/TIO0
せっかくの良スレなのに・・・ガーターベルトの話に盛り上がりやがってorz
いま449KB。普通にssお願いします職人さん!
946名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/02(月) 22:41:16 ID:6cVZ8hz/0
まったくこのスレは萌えたり勉強になったり忙しいぜ
947名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/02(月) 22:54:11 ID:PcWYR/Y+0
ほんとほんと。
948名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/03(火) 11:55:16 ID:TRzX3Kvo0
ガーターベルトがツボにはまり、便乗してSS買いてみました。
エイトの性格がちょっとアレかも…。
949『仮面』1/2 ◆JbyYzEg8Is :2006/10/03(火) 11:56:56 ID:TRzX3Kvo0
僕たちはようやく西の大陸に到着し、海辺の教会からベルガラックという町に向けて歩を進めている。
そして昼食を摂る為の休憩中、姫様に水を差し上げている僕のところにククールがやってきた。
「久しぶりの陸路だから、姫様も疲れてるみたいだな。軽くマッサージでもしてやろうか?」
「いらない」
「随分、即答だな、おい」
ククールはちょっとムッとしている。僕も今のは大人げなかったとは思う。
今のククールの申し出は、純粋な親切心から出たことはわかっているのに。

ククールは意外と姫様に優しい。
トロデーンの王女様だってことは半信半疑のようだけど、騎士見習いだった頃に騎士団の馬の世話を担当していたらしく、僕のお世話の仕方が下手すぎて見ていられないのだと言う。
だけどたとえ下心が無いにしろ、この女たらしに姫様のお身体を触らせるのは、やっぱり許せない。

「なあエイト、どうして『エロスの弓』作ってくれねぇんだよ?」
うっ……。いきなりそこで、その話を出すか? それもよりによって姫様の前で。
「こっちの大陸は結構魔物が強いし、少しでも良い武器を持ちたいって思うのは普通だろ? 今は使ってないモン同士を錬金するだけなのに、何で渋るんだよ」
ククールの言ってることは、珍しく正論だ。
でも、これだけはどうしても……。

ああ、どうしてよりによって、材料が『ガーターベルト』なんだろう。
『見てるだけでうれしくなるもの』だったら、『バニースーツ』でも『あみタイツ』でもいいじゃないか。
せめて出来る物が、ゼシカ用のムチだったら。いや、百歩譲って、ヤンガスの斧でもいい。
それがククールの専用武器だっていうのが、どうしても許せない……!
「ぶるるっ?」
姫様が心配そうに、僕の顔を覗き込む。
いけない、ついSHTでのライデインをククールに落としそうになってた。
「何でもありませんよ、姫様」
慌てて、いつもの温厚そうな顔を貼り付ける。
怒った顔なんて、きっと誰も好きじゃない。穏やかな笑顔の方がいいに決まってる。
身寄りも記憶も無い僕が生きていくため、自然に身についた処世術。
950名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/03(火) 11:57:00 ID:m66m0T/k0
>>948
完成してるならぜひ投下を。
951『仮面』2/2 ◆JbyYzEg8Is :2006/10/03(火) 12:02:29 ID:TRzX3Kvo0
「ああ、そっか」
ククールが納得した、という声で自分の手をポンと叩いた。なんかイヤな予感。
「なるほどねぇ、いや、オレとしたことが無粋だった。悪かったな、もう言わねえよ」
そう言って僕の肩に手を回し、姫様には聞こえないくらいの声で囁いてきた。
「お前も男だねぇ。これが弓じゃなくて、『エロスの槍』とかだったら良かったのにな。うわ、何かスゲェやばそうな武器」
ククールは、心底嬉しそうだ。
だからこの話はイヤだったんだ。この変なところで勘のいいヤツに、気づかれずに済ませられるわけが無いんだから。
「今度は、馬のマッサージの仕方も教えてやるよ。お望みなら、人間の女の子のツボってやつも教えてやるけど?」
「いい加減にしろ!」
カッとなって腕を振り解こうとするが、その前にククールは数歩後ろに下がっていた。
ゼシカがククールに腹を立てる気持ちがよくわかる。つっぱねようとしても、ククールは先に退いてしまっている。振り上げた手の下ろし場所が無い。
「お前さ、その方がいいよ」
「は?」
「今みたいなのとか、さっきみたいな困り顔の方が人間らしい。普段の顔より、オレは好きだぜ」
そう言ったククールは、薪を拾ってきたゼシカに気づき、手を貸しに行ってしまった。

何だよ、あいつ、自分の言いたいことだけ言って……。そりゃあ、気づかれずに済むとは思ってなかった。あいつと僕は似てるから。
温厚そうな顔と軽薄そうな顔。
貼り付けてた仮面は違うけど、大勢の他人の中で生きていくための処世術だってことに変わりはない。
だけどククールはもう自由だ。最近ではだいぶ打ち解けてきて、本当の自分ってヤツを素直に出してもいいと思い初めてるんだろう。
僕は違う。本当に自分を隠さなきゃいけない時は、この旅の終わりに待ってるんだ。

「ぶるるっ?」
いけない、姫様にまた心配そうな顔をさせてしまった。
「何でもありませんよ、姫様」
姫様の瞳にはきっと、いつもと変わらない僕が映っているはず。

この世界で一番に、僕の心をかき乱す人。
だからこそ、貴女にだけは決して見せはしない。
この胸に燻る、激情や嫉妬、欲望の醜さを。
この冷たい仮面の下にいつまでも隠し続けよう。
<終>
952名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/03(火) 12:06:08 ID:m66m0T/k0
>>951
GJ!
お笑い路線かと思いきや最後はちょっとシリアスですな。
953名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/03(火) 21:59:35 ID:HZu8tMUk0
>>951
ええもん読ませてもらいますた。GJ!!
954名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/05(木) 18:24:11 ID:gMPFWAzfO
保守
955名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/05(木) 23:51:59 ID:w1QIoPKY0
お邪魔します。
ssできたので投下いたします。
暗い話ですみません。
956星の翳り ◆JSHQKXZ7pE :2006/10/05(木) 23:52:38 ID:w1QIoPKY0
その夜遅く、エイトは疲れ切った顔で戻ってきた。
「エイト」
ゼシカやヤンガスはもう休んでいる。辺りを憚って小声で呼びかけるとちょっと立ち止まったが、すぐ通り
過ぎようとした。
「おい、どうだったんだ」
「…どうにも」
素っ気無く答えると、隅の寝床の方へ足を向ける。
「ちょっと待てよ」
事の顛末を聞かないことにはこちらも収まりが悪い。二の腕を掴むと呆れたように溜息を吐かれたが、渋々
オレの向かいに座った。
「どうだったんだ?指輪は見せたんだろ?」
「ああ、見せた」
そう言って肩を竦めると、吐き出すように続けた。
「…駄目だってさ。今更王位継承権のある者が出てきては困るから。本当は処分すべきなんだろうけど、試
練の時の恩があるから特別黙っててやるって」
「くそったれが」
つい汚い言葉が口を吐く。もう少し話の分かる奴だと思っていたのに、これだ。だから王族なんて奴らが嫌
いなんだ。生きるも死ぬもこちらの自由だろうが。それを恩着せがましく「許す」だと?
「そういう訳だから、明日は早いうちにトロデーンへ帰るよ。もういいだろ、放してくれ」
溜息混じりに言うと立ち上がった。
「よくねえよ。お前はそれでいいのか」
「仕方ないさ。どう考えてもサザンビークの玉座をよこせって言っているのも同然のことなんだし」
自分のことなのに他人事のように話すエイトにも心の奥の方から怒りが湧き上がる。
「そんなの関係ないだろ。お前の姫様が不幸になってもいいのかよ」
隅へ向かおうとする背中に向かって呼びかける。
「トロデーンを戦争に巻き込むことはできない。それに『トロデーンを守って』とあの方は仰った。僕はそ
れを守る」
「それが姫様の本心な訳ないだろ。何でそうやってトロデーンのことばかり考えるんだよ!」
他の二人がもう寝ていることも忘れてつい熱くなってしまった。どう考えてもおかしいだろうが。誰が見て
もあんなにエイトを慕っている姫様があっさりそんなことを言うなんて。
957星の翳り ◆JSHQKXZ7pE :2006/10/05(木) 23:53:39 ID:w1QIoPKY0
「僕はトロデーンの近衛兵だ」
振り返り、オレに正対してエイトは静かにそう言った。
「この剣は誰のためでもない、トロデーンの王家に捧げたものだ。なのに、いつかあの方が治めることにな
るトロデーンを一時の感情で危機に陥れる訳にはいかない。絶対に」
「そんなものに忠義立てするな!もっと大切にしろよ、自分を!」
が、言った途端襟元を掴み上げられた。
「『そんなもの』?」
いつもののほほんとしたエイトの顔ではなかった。あの決戦の、暗黒神に対峙している時の鋭い眼光が今こ
こにある。
「ククールはそんないい加減な気持ちで誓約を立てるのか。剣を捧げた以上、主命に決して背かず主君のた
めに命を懸けるのが騎士の務めだろう」
「ち、が…」
「僕はトロデーンを今度こそ守りたい。もう二度と、僕のせいでトロデーンを失いたくないんだ」
「で、でも呪いを…かけたのは、ドルマゲスだ…ろ。お、お前には、関係ない、じゃ、ないか」
締め上げられて息が続かない。
「…関係あるさ」
自嘲気味にそう吐き捨てると、漸く手を離してくれた。同時にどっと空気が肺に流れ込む。
「あの時、そのまま封印の間まで従ってさえいれば、僕が盾になっている間にお二方を安全な場所まで避難
させることができた筈だった。疚しくてつい、あの方の側を離れさえしなければ。誰が知らなくてもこの僕
が知っている。あの方がお許しくださっても、僕は自分を許さない。絶対にだ」
疚しい?咳き込みつつもその言葉が頭の隅に引っかかる。
「…お前、まさか姫様を抱いたのか?」
「する訳ないだろう、そんなこと!」
予想通りの返答だったが、そこからいくばくかの捌け口が見えたような気がした。
「だったら、抱いてしまえよ、姫様を。ほんの一回であっても姫様はそれを頼りに生きていけるし、お前は
それで自分の心に決着がつけられ」
言いかけたところでまた掴み上げられる。
「それ以上言うならこの剣にもの言わせるぞ、ククール!」
エイトの眼の奥に紛れもない殺意が揺らめいていた。
「オレは本気で言っているんだ。疚しいと思う程度には知っているんだろ?坊主でもあるまいし、恋人に欲
情して何が悪い。
抱いてしまえ、エイト。ただの一度でも身体を得られれば抑えられるものもあるんだ」
958星の翳り ◆JSHQKXZ7pE :2006/10/05(木) 23:54:28 ID:w1QIoPKY0
オレも真剣だった。ぼさっとしていたらばっさり殺られるような気がして。
「…身体が欲しいんじゃない…」
気が遠くなる程長い時間オレを睨みつけた後、ぽつんと呟いて襟首から手を離すと背を向けた。
「エイト」
「僕が欲しているのは…あの方の全て、だ」
馬鹿な奴。そんなものを望むなんて。普通の恋人同士であってもそれが得られたかどうかなんて一生かかっ
ても分かりゃしないのに。
「…馬鹿な奴」
「ああ、馬鹿だよ」
思わず口から転がり出た本音が切り返される。
「分かったか?だったらもう寝かせてくれ。一時馬鹿な夢を抱いた兵士はもう、明日には帰らなければなら
ないんだ」
もう何も言うことはできなかった。心のどこかでオレの浅薄な経験からでは何の助言も役に立たないだろう
ことに気付いていたから。
「…ああ」
「おやすみ」
横を通り過ぎながらこちらを見もせずそう言い置き、着替えもせずに寝床へ潜り込む。
「…悪かった」

その夜、部屋の隅の寝床にある人影はいつまでも寝返りを打ち続けていた。
                             (終)
959名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/06(金) 00:03:54 ID:kdh+2tUy0
本当はバカリスマでないククールを書く予定だったんですが…
何をトチ狂ったのかクサくて暑苦しいだけの男に。

>949
おお、こちらにも書いてくださるとは。
以前別のスレでの連載、楽しみに読ませていただいていました。
今回の話もよかったです。
エロスの槍ってwつんつんしてみたりするんですかw
960名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/06(金) 22:24:25 ID:o+B5xrolO
保守
961名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/07(土) 01:25:56 ID:PMYkJ6u80
ククール

 コマンド
  →道具
   →エロスの槍
    →誰に
     →ゼシカ

ククールはエロスの槍を使っ(ry
962名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/07(土) 06:53:00 ID:bSE3bLzc0
>>961
しかしゼシカにはきかなかった

ゼシカはメラゾーマを唱えた

ククールは逝ってしまった
963名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/07(土) 14:45:41 ID:tqJfsE4zO
ク「ふっ…ゼシカぁっ!受けよ!我が魔槍・エロスのや」
ゼ「ポイズンダガー」
 
さくっ
 
ギニャァァァァァァァァァァッ………
 
がす「あ、あ、あに、兄貴…た、たたた助けなくていいいいんですかいい?(ガクガクブルブル)」 
8「む、無理…絶対…僕は…と、トト、トトロ…トロデーンの…し、子孫を…ををを(ガクガクブルブル)」
 
ゼ「くふ…綺麗な華にはトゲが…あるのよ?」
姫「薔薇と同じですわね♪」
姐御『…姫様は天然発言なんだよ…ねぇ(汗)』
 
ク「神よ…迷える我の熱き思いを導きたまへ…」
*:どこからともなく凍てつく波動
ク「強制解除キタ━━━(;゚A゚)━━━!!!」
 
964名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/08(日) 23:06:06 ID:UlslAjMH0
ククールったら…
965 ◆/FyTJGA/KE :2006/10/09(月) 02:56:03 ID:fzZ1uLnDO
一個投下します。短いです。
 
では↓
966前の日 1-2:2006/10/09(月) 02:57:56 ID:fzZ1uLnDO
空が青い…。
雲が殆ど無くて、日差しが暖かくて、時々吹く風が本当に心地良い。
トロデーン城から出て、そのまま真っ直ぐ進む。
するとそこには小さな池がある。
 
「………」
エイトは一人そこにいた。
池のほとりに寝転び、無言でただ空を眺めていた。
時間の流れる早さの感覚が、こうしているとずれてくる。
『今は…ちょうどお昼位かな…』
いまいち怪しくなっていた体内時計と、日の高さから目測してみた。
まぁ…だからといって何かしようとか、そういう気分にはならないのだけれど。
「…」
静かだった。時間だけが流れていて、その時間に捕らわれているのは…空と大地と風。
勿論こうしている今も時間は全てに平等で、エイトも例外ではない。
今頃トロデーンでは明日の出発の準備で大忙しだろう。
…サヴェッラ大聖堂で行われる結婚式の準備で。
「………ふぅ」
溜め息が出た。
大変だろうなぁ…と、ぼんやり考えていた。
だが、そんな考えもすぐに流れる風に溶けていく。
エイトはまた何も考えずに、ただ空を眺めていた。
世界は平和になった。
平和になったのは…世界が平和を望んだからか?
967前の日 2-2:2006/10/09(月) 03:01:24 ID:fzZ1uLnDO
四人の勇者の一人でもあるエイト。
世界中の殆どの人々はきっと知らない。
世界はエイト達によって救われた。
『だからと言って…それをわざわざ公表していこうとは思わないけどね…』
誰も信じないだろうし、公表して名声を得ようとも思わない。
『まぁ…名声を得れば手に入るものも格段に増えるだろうな』
だがしない。何だか自分が空しくなりそうだから。
非日常が日常になった…これだけで充分。
ふと…足の方に気配を感じた。
ゆっくりと起き上がり、気配の主を見る。
「ミーティア…」
「エイト、ここにいたのね」
ミーティアは腰に手を当て、エイトの顔を覗き込む。
「うん…何だかここに来たくなって」
「もう…お父様も探してらしたわよ?「花婿がいなくなった〜!」って」
それを聞いて、エイトは苦笑いを浮かべた。
「さ、戻りましょう?」
ミーティアが手を差し出す。
「ああ、そうだね…戻ろう」
今のエイトには名声なんていらない。
何故なら…この世界で最も望んでいた願いが叶ったから。
 
 
「ところで…引き出物は?」
「ダンシングメイルを加工してお鍋を…」
「…それはやめない?」
まだ余ってんのかい。
968名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/09(月) 22:54:05 ID:c0maaurr0
錬金といえば、姫のガーターベルトの行方が気になるわけだが。。。。

うわなにするんだやめれごめんなs(ry
969名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/10(火) 22:29:10 ID:EJJoNi3/O
保守
970名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 00:01:35 ID:t7urUfzq0
>968
うちの8主は最終決戦まで大事に握り締めていましたが何か?
971名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 03:41:21 ID:ztT7ltP5O
>>970
次スレよろすく
972970:2006/10/12(木) 21:29:39 ID:t7urUfzq0
スレ立て頑張ります。
973お馬さんでもカワイイ:2006/10/12(木) 21:34:29 ID:t7urUfzq0
スレ立て成功!

主人公×ミーティアを応援してみるスレ part5
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1160656312/l50

引越しよろ。
974名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 23:06:15 ID:F2ZI7rO20
埋めちゃって、いーんですか?
975名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 23:44:30 ID:ztT7ltP5O
>>973
乙、GJ!
 
>>974
うーん…まとめサイト管理人の人がこのスレの保管を終えてからの方が良いのかも…
976名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/13(金) 13:54:39 ID:nFupMedpO
人いない…ね
977名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/13(金) 23:15:18 ID:EeUqF54L0

978名前が無い@ただの名無しのようだ
こっちはまとめサイトの管理人さんがログ保管終わるまでまったり保守しますか。