教えろよ。
教えて下さい
2ゲットしたら、嫁さんにシャイニングウィザード。
/ / / / / | || |l `、 │ | |、
| / /// / jl| || || |ヽ | | | ヽ ヽ
| / / / | / /|| ハ l l |ヽ | `、 | | | |
| / | / / | /ル-|、|| `、 l h | ヽ | l A / ,' |_
| / | / j| | | {レ=`ヽ.`、 | |ヽ| ヽレ≠レヽ| j / |ヘ │
|/ // N ハ|ミi ,'⌒ヽヾヽ | | ||v-イ l,'⌒ヽ |ィ | / |〉} |
. / |/ { 1 l l| ヽ._ノ \| !リ 、 ヽ._ノ ′l/ レ' │ |
/ |l | ヽ| N ` `ー=彡 '´ `` = '" // | | |
/|l | ハ ト!ヽ 〃| | l | ト、
/ /| | | | | ヽヽ ` ´ ,イ | | |
/ll | | | `、ヽ lT ¬¬¬ 丁l> / | | h
,'‖ | | | ト||」ヽ、 ヽ}` ̄ ̄ ̄´jソ / | | | | |
| || | | | | | | | lヽ、 ヽ二ニ二 ノ /┤| | | | | |
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r‐-、r‐-、r‐-、r‐-、
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| DEATH NOTE .ヽ_,.ノ|.-‐.|ヽ_,ノ. |
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>>1 イラクで斬首..: |
| ──────────‐ :.──────────‐ |
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| ──────────‐ :.──────────‐ |
さてこのスレを何に使うか…。
じゃあアスカ日記の初心者練習用に使おう。
○月×日
シンジの部屋に辞書借用という名目で侵入する。
理由は存在すればいい。
古本屋で買ったらしい、昔の漫画を発見する。
その名も『いちご100%』
軽く凹む。
○月×日
いちご柄のパンツを購入。
いや、安かったし。
○月×日
西野つかさと友達になりたい。
楽しく話せそう。
>西野つかさと友達になりたい。
楽しく話せそう。
ワロタ
○月×日
シンジの部屋に辞書借用という名目で侵入する。
理由は存在すればいい。
古本屋で買ったらしい、昔の漫画を発見する。
その名も『ハンター×ハンター』結構面白い。
シンジに訊いてみると私は昔の漫画だと思ったがまだ連載しているらしい。
現在、ゴンという影の薄い主人公がキルアという奴と一緒にネコみたいな敵と
闘っているらしい。なんか、十年以上話が全く進んでいないらしく、
このバトルも八年以上前始まったが進んでいないとシンジはぼやいていた。
それが現実
○月×日
ファーストにヒザカックンをくらわす。
完璧に決まり、ファーストは見事に崩れ落ちた。
思わず爆笑してしまった。
○月◇日
ファーストにモモエちゃんをくらわされた。
マジで泣いた。
「一回は一回よ」と冷たい声で言われた。
あの女は加減というものを知らないと思う。
モモエちゃんが分からない…orz
太腿に、真横から膝蹴りを入れることです。
>>13 サンクス。確かにヒザカックンより威力抜群ですな。
|_・) コソ…
ひそかにこのスレに期待してるんで、ホシュ
○月×日
またシンクロ率が下がった。日記を書くのもだるい。
生きるのがだるい。
○月△日
「DEATH NOTE」と書かれた変な本を拾った。
これに名前を書かれた人間は死ぬそうだ。
世の中腐ってるな、と改めて思った。
○月◇日
一昨日より更にシンクロ率が下がった。
もうどうでもよくなってきた。
シンジとファーストは仲むつまじく一緒に帰ってた。
○月☆日
思いつきで、例のノートに誰かの名前を書いてやろうと思った。
勿論、こんなのを本気で信じるほど、あたしの頭は壊れていない。まだ。
書く名前は決まっていた。あの女の名前だ。……最初の一文字だけ書いてやっぱりやめた。
自分が惨めになるだけだから。
最低だ、あたしって。
○月◆日
死神が、あたしの前に現れた。これは夢?それとも現実?
頭の整理が出来ないので、とりあえず今日はもう寝る。
○月■日
昨日の死神は夢じゃなかった。今もあたしの部屋に居る。
名前をリュークというらしい。
ということは、デスノートも本物なのだろう。
もっとも、今もまだ夢の中なのかもしれないが…
○月#日
今日はリュークからノートの説明をたくさん受けて疲れた。
別にこんなノート、使う気なんか……
…いや、否定は出来ない。
あたしは三日前、ファーストを殺しかけたのだから。
その事実を改めて認識し、あたしは背筋が凍りそうになった。
○月$日
ノートのことはともかく、リュークはなかなか良い奴だ。
話しやすいし、何よりあたしの愚痴を嫌な顔一つせずに聞いてくれる。
ヒカリの次くらいに仲良くなったりして。
○月Ш日
リュークはリンゴが好物らしいので、早速買ってあげた。
美味しそうに丸かじりしてた。少し嬉しくなった。
今日のシンクロ率は、前回計測値と同じだった。
○月★日
「アスカ、最近部屋でよく独り言言ってない?」とシンジに言われた。
仕方ないから、リュークとは小声で会話することにした。
でもやはり不便だ。思わず笑いそうになった時なんか特に。
引っ越しも前向きに検討しようと思う。
わくわく
密かに期待してまつ。
|_・)コソ…
ちょっと好きかも…
○月д日
更衣室で、不意にファーストがあたしに歩み寄ってきた。
一瞬、例のノートの件が脳裏をかすめ、とっさに身構えてしまったが、
あたしの思惑とは裏腹に、ファーストはあたしに一冊の手帳を手渡してきた。
「これ、あなたのでしょ?」
確かに、それはあたしの生徒手帳だった。
学校かどこかで落としたのを、ファーストは親切にも拾ってくれていたのだ。
あたしは今日ほど、自分を醜く思った日は無い。
○月е日
思い立って、デスノートに書いてしまった「綾」の文字に消しゴムをかけた。
でも消えなかった。
リューク曰く、デスノートに書かれた文字は、いかなる手段を用いても消すことはできないらしい。
それでも必死に消しゴムをかけ続け、半泣き状態になっていると、
リュークが、あたしの頭の上にそっと手を乗せてくれた。
それが引き金になって、あたしは子供みたいに泣き出してしまった。
自分自身が、憎くて憎くて仕方なかった。
○月и日
言いそびれていた一昨日のお礼を、思い切ってファーストに言ってみた。
ファーストはたった一言、「別にいいわ」とだけ返した。
少しだけ、気が楽になった。
これからどうなるのか楽しみ。
リュ―クがなんでこんないい奴なの?w
破って燃やせばいいと思うよ
○月◎日
シンクロ率が、前回より少しだけ上がった。
下がる一方だと思っていただけに意外。
○月Я日
最近、リュ−クがテレビにハマり始めた。
特徴のある芸能人を見ては、そのモノマネをしてあたしを笑わそうとしてくる。
が、残念ながら全然似ていない。
精進を期待す。
○月∀日
ヒカリと久しぶりに買い物に出かける。
リュ−クを紹介してみようかな、と思ったが、やはりやめておいた。
ヒカリがリュ−クの顔を見たら、それだけでショック死しそうだから。
リュ−クにそのように言ったら、なんか複雑そうな表情をしていた。
○月ξ日
なぜかまたシンクロ率が上がった。
ピークの頃には程遠いが、気分は悪くない。
が、帰り道の、「調子、戻ってきたみたいだね」というシンジの言葉に気分を害された。
いかにも上から見下してきたような印象を受けたからだ。
だから「ま、無敵のシンジ様の足元にも及びませんけどね」と嫌味っぽく返してやった。
シンジはムスっとしていた。してやったりだ。
○月ё日
リュ−クと夜中の三時まで、日本のお笑い界の展望について語り合ってしまった。
さすがに眠い。明日は休みだから、昼まで寝ようと思う。
○月△日
「アスカ、昨日夜遅くまで一人で何か喋ってなかった?」とまたシンジに言われた。
どうやら昨日のリュ−クとのお笑い談義を聞かれてしまったらしい。
最初は小声だったのに、話してるうちに声が大きくなっていたようだ。
やはり引っ越すべきかもしれない。
○月●日
ネルフ内のエレベーターで、ファーストと二人きりになった。
沈黙に耐えかねて話し掛けてみたら、案外普通に話が弾んだ。
ファーストと自然体で話が出来たのは、これが初めてのような気がする。
○月м日
夕食後、リュ−クと一緒に食べようと思い、リビングからリンゴを持ち出した。
細心の注意を払ったのだが、運悪くトイレから出てきたシンジに目撃されてしまった。
「二個も食べるの? しかもそのまま?」と訝しげな声で言われた。
独り言の件もあって、どうも最近、シンジがあたしを変な目で見ている気がする。
ちくしょう、あたしはマトモだってのに。
それはともかく、リンゴを丸かじりしたのは初めてだったが、歯と歯の隙間にはさまったりして、かなり大変だった。
半分くらいでお腹いっぱいになったので、残りはリュ−クにあげた。
○月★日
リュ−クのモノマネが上達してきた。
不覚にもクスリと笑ってしまうことが多くなってきた。
なんかくやしい。
○月н日
シンクロ率はまたも上昇。
最近、全体的にポジティブ思考だからだろうか?
ちょっと前まで、あんなに鬱だったのが夢のよう。
○月н日
リュークが新ネタ「リューク更家」を披露。
死神特有の動きが、妙にあの歩き方にマッチしていて、こらえ切れず爆笑してしまった。
………だが、それがいけなかった。
○月@日
朝、ミサトとシンジが真剣な面持ちで話し合っていた。
とりあえず聞き耳を立ててみた。
「やっぱり変ですよ。昨日なんか爆笑してたんですよ?」
「うーん…漫画でも読んでたんじゃないの?」
「そんなレベルの笑いじゃなかったですよ。他にも、部屋でブツブツ言ってるのなんてしょっちゅうだし、
前なんかリンゴを一人で二個も食べてたんですよ。それも丸かじり」
「そうなの?……なんか、あったのかしら…心配ね」
「やっぱり一度、お医者さんに診せた方が…」
……大体こんな感じの会話だった。
本気で引っ越したくなった。
良いねー
○月в日
シンクロ率は順調に上がっている。
この調子だと、そのうち以前の数値に戻りそうだ。
ミサトは「これなら次の使徒戦、初号機抜きでもいけそうね」と嬉しそうに言っていた。
しかしそれを聞いたシンジは、なんだか寂しそうな顔をしていた。
初号機は凍結中なんだからしょうがないじゃん、と声をかけても、「そうだね」としか返さなかった。
まあ落ち込む気持ちは分からなくもないけど。
○月п日
今日は休みだったので、部屋にこもって一日中リュークと喋っていた。
リュークと一緒にいると、本当に楽しい。
○月Щ日
今日は珍しく、リュークが自分の話をした。
リュークは十年くらい前にも、人間界にデスノートを落としたことがあったらしい。
その時は、とても聡明な少年がノートを拾ったそうだ。
そしてその少年は、世の中から悪をなくし、平和な世界を作ろうと決意し、
ノートを巧みに使い、次々と悪人を裁いていったそうだ。
そんな風にノートを使うなんて、あたしは考えたこともなかった。
世の中、すごいことを考える人もいるものだ、と思った。
またリュークは、そいつのお陰で退屈せずにすんだ、とも言った。
それを聞いたあたしは、なんとなくフクザツな気分になった。
リュークは、一向にノートを使おうとしないあたしと一緒にいても退屈なのかな、と思ったから。
でもリュークは、そんなあたしの心情を読み取ったかのように、更に続けて言った。
「でも俺は、今の方が楽しいけどな」
この一言で、また涙腺が緩んでしまった。
まったく、なんでこんなに優しいんだろう……死神のクセに。
○月+日
リュークが、死んじゃった。
●月×日
●月△日
●月◇日
●月☆日
●月◆日
●月■日
●月#日
●月$日
●月Ш日
●月★日
●月д日
●月е日
●月и日
●月◎日
このままではいけないと思い、久しぶりに日記を書くことにする。
……でも、やっぱりだめだ。
書けない。
まだ…書けない。
やっぱり、今日はもう寝よう。
夢でリュークに会えるといいな。
●月Я日
本当に、夢の中でリュークに会えた。
はっきりと覚えていないのが残念だけど、あれは確かにリュークだった。
あたしを見てくれたた。
あたしに微笑んでくれてた。
今日は天気も良いし、久しぶりに外に出てみようかな。
そして午後のテストはちゃんと受けよう。
ここ最近、サボりっぱなしで、ミサトに怒られてばかりだったし。
え!?なんで死んじゃったの?やっぱりデスノートに名前を書き込まなきゃダメだったの?
●月∀日
少しずつ、気持ちの整理が出来てきているので、今日は思い切って、“あの日”のことをこの日記に記そうと思う。
いや、記す義務があると思う。あたしには。
あの日、衛星軌道上に、十五番目の使徒が現れた。
先行を任されたのはあたし。
初号機が凍結中だったこと、あたしのシンクロ率が順調に伸びていたことを考えれば、当然の指示だった。
ライフルの射程外の距離から、一向に動こうとしない使徒。
じれったく思っていた、その時だった。
ピカッ、と。閃光があたしを貫いた。
と同時に、何かが入ってくるようなイメージ。
侵される、感触。
あたしは突然の攻撃…いや、接触に錯乱し、喚き声を上げながらライフルを連射した。
しかし敵は射程距離外。
放った弾は目標に届くことはなく、すぐに弾切れとなった。
そして更に、使徒の侵蝕は加速した。
侵される。汚される。壊される。
頭が、割れそうなほど痛かった。
長い間、必死に目を背けていた記憶の隙間に、心の闇に、敵は容赦なく踏み込んでくる。
やめてと叫んだ。入ってこないでと嘆願した。
ただひたすら、もがき、苦しんだ。
このまま死ねたらどんなに楽だろう、そう思った時だった。
それまで、あたしが悶え苦しむ様を、ただ静観していただけだったリュークが、不意に口を開いたのだ。
「じゃあな」
たった一言だけ、彼は言った。
そして、自分のデスノートに、何かを書いた。
その後しばらく、あたしとリュークは見つめ合っていた。
お互い、何も発さずに。
そして突然に、使徒の侵蝕がやんだ。
あたしの心は、確かな解放を感じ取った。
だが、それと同時に…リュークは死んでしまった。
砂とも錆ともわからぬ物に変わり…死んでしまったのだ。
一冊の、デスノートを残して。
…その後、発令所から、「目標、消失!」との通信が入った。
あれからしばらくの間は、何も考える気になれなかった。
ただ、リュークが死んだという事実から、目を背けたかった。
でも、少しずつ、少しずつ…あたしは、現実を受け入れ始めている。
それと共に、あの時何が起こったのかを、考えるようにもなっている。
あの時、リュークはあたしを助けてくれたのだ。
使徒を、デスノートで、殺してくれたのだ。
死神から見れば、使徒も「ヒト」のカテゴリーに入る、ということなのだろう。
リツコも以前、「使徒とヒトの遺伝子は、99.89%酷似している」と言っていた。
使徒とヒトの境目なんて、存在しないのかもしれない。
だが…結果として何故、リュークも死んでしまったのか。
これについても、なんとなくだが、あたしの考えはまとまってきている。
死神とは本来、命を奪うべき存在である。
その死神が、命を救ってしまったから…その代償として、自分の命を失った。
こういうことではないだろうか。
これはあくまでもあたしの推測だし、リュークが死んだ今となっては、それを確かめる術も無い。
だが事実あたしは、リュークがああしてくれなかったら、本当に死んでいたかもしれないのだ。
運が良くても、精神を病んで、植物状態になっていただろう。
細かいことはあたしにはわからない。
だが、ここに一つの事実がある。
リュークが自分の命を犠牲にして、あたしを助けてくれた、という事実が。
今、あたしの手元には、二冊のデスノートがある。
あたしはここから、何を始めるべきなのだろう?
乙!
やばい・・・。
アスカの日記の中で、一番好きかも・・・
リュークの性格が変わってるのは
月と一緒だったときに変わったってことでいいのかも
●月ξ日
今日一日、部屋にこもって考えた。
私がこれから、何をすべきなのかを。
そして……一つの結論に達した。
いや、決意と言うべきかもしれない。
もっともこれは、今日一日で出した答えではない。
リュークが死んだ日から、私は心のどこかで、ずっと考えていた。
意識的にせよ、無意識的にせよ。
ただ、その道を選ぶ勇気が、持てなかっただけなのだ。
でも、私はようやく、確固たる決意を、胸の中に抱くことが出来た。
その決意を、今後鈍らせない意味も込めて、私なりの答えを、ここに記そうと思う。
どうしようもなく辛くなった時、全てを投げ出してしまいたくなった時に、これを見ることで、自分の出発点を確認できると思うから。
私は、デスノートを使うことにする。
そして、世の中から悪を一掃し、誰もが平和に暮らせる、理想的な世界を作るのだ。
使徒が襲来してくることもなく、ネルフやエヴァなども必要ない、幸せな楽園を。
何故、私がこの決意を固めたかの理由も、併記しておく必要があるだろう。
今の私は、リュークによって生かされている。
リュークの命は、私の血や肉となり、私の命の中に取り込まれたのだ。
今、私の命を形作っているのは、まぎれもなく、リュークなのだ。
だから私は、このまま、何事もなかったかのように、生きていくことなんて、出来ない。
リュークのこともデスノートのことも、全てを心の中にしまいこんだまま生きていくなんて、出来ない。
リュークに救ってもらったこの命を、自分の為だけに消費していくなんて、出来ない。
だから、この命を、リュークが与えてくれたこの命を、何かの為に、誰かの為に役立てたい。
私は心の底から、本当に心の底から、そう思ったのだ。
私の命が、リュークの命が、世界中の人達の役に立てるのなら、それは本当に素晴らしいことだと思うから。
“理想的な世界を作る”という構想は、言うまでもなく、死ぬ前日にリュークが話してくれた、例の少年の模倣である。
もっとも彼は、理想的な世界を作った暁には、自分がその世界の神として君臨することまで考えていたらしいが、
私には、そんな野心は無い。ただ、皆が平和に楽しく暮らせるようになれば、それでいいと思う。
そしてもし、本当に、そんな世界が作れたら。
皆がいつも笑顔でいられるような、そんな楽園が作れたなら。
それはまさしく、リュークという死神が、確かにこの世界に存在していたという、証になるだろう。
そしてそうなれば、私は、至上の喜びを感じることが出来るだろう。
リュークと過ごしたあの日々が、あの楽しかった瞬間が、夢でも幻でもなく、まぎれもない現実だったと、確認することが出来るから。
だから私は、立ち上がる。
決意と、手段は、手に入れた。
あとはただ、前を向いて、進むのみ。
もう、振り返らない。
もう、弱音は吐かない。
そしてもう……絶対に泣かない。
私は歩みを止めはしない。
自分の手を、どれだけ汚すことになろうとも。
この命の続く限り、ただ前を向いて、歩いていく。
ありがとう、リューク。
あなたに会えて、本当に、良かった。
(おわり)
続け!
乙であります。続編に期待。
48 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/12/02 23:32:06 ID:SRZR2Ko9
あげ
遅れてしまいすいませんが、あとがきです。
合間合間にレスしてくれた皆さん、本当にどうもありがとうございました。
短い間でしたが、とても楽しく書くことが出来ました。
>>46>>47 大変ありがたい御言葉ですが、続編の予定は今のところないのです。
どうかご了承ください。
では、温かいレスどうもありがとうございました。
まー続編はデスノが完結しないと難しいだろうなw
何はともあれ乙
わー凄い
文章の上手さに感動致しました
面白かったです!
保守
つづきはまだですか
誰か書いてよ!!
マダー
ねーミサトー、このノートもう使ってないよね?貰っていい?
うん。ちょっと日記でも書いてみよーかなって思ってさ。
よし、がんがれ
デスノートに日記を書いてしまうアスカ
−コンコン
「あ、アスカー、もう寝ちゃっ・・・たかな」
「えっ!?まだだけど・・・何か用?」
本当は寝ようとベッドに入っていたのだが、何故か落ち着かず寝付けないでいた。
「あ、明日ホワイトデーだろ?こ、この前のお返ししたいん・・・だけど。」
それもそのはず、明日はホワイトデー。想い人からのお返しが気になっていた。
「まだ14日じゃないじゃない。」
時計を見ると、まだ23時55分。"明日"まで5分残っている。
「1番最初にアスカにお返ししたい・・・からさ。駄目・・・かな?」
「・・・変なことしないでしょうね?」
「え?しっ、しないよ。」
「そっ、そう、ならいいんだけど。で、お返しって何?」
「もう分かっちゃってるかも知れないけど・・・クッキー焼いたんだ。」
「こ、こんな時間にそんなもん食べちゃったら太っちゃうじゃないの。」
「ぅ・・・そうだよね・・・ごめん。」
シンジとしては出来立てを食べて欲しかったのだが、アスカも年頃の女の子。
夜中におやつを食べるという事が後々どうなるか分かっている。
シンジが自分の部屋へ戻ろうとしたとき
「ア、アンタがどうしてもって言うなら、食べてあげなくもないけど。」
「え?あ、うん。どうしても食べて欲しい。」
「しょ、しょうがないわね。っじゃ、じゃあさアンタの部屋で頂戴よ。」
「ぼ、僕の部屋で?」
「お返ししてくれるのはアンタでしょ。それにこんな夜中にレディーの部屋に入る気?」
「う、分かったよ。」
シンジの部屋に来たときには日付は変わっていた。
「しっかし、アンタの部屋って殺風景ね。」
シンジのベッドに座り、文句を垂れる。
「ごめん・・・。」
「まぁいいけどさ。」
「それで、あの・・・これ。この前はチョコ・・・ありがとう。」
綺麗にラッピングされたクッキーを恐る恐る差し出す。
「・・・他の子からも貰ってたくせに。」
「う・・・で、でもアスカのチョコしか食べてないよ。」
「本当?」
「うん、それにアスカから貰った時が1番嬉しかったよ。」
「あ、あんたバカァ?こ、このあたしが上げたんだからあったりまえじゃない。」
自分が上げた時が1番嬉しかったと言われ、アスカは顔を真っ赤にしてるが
照れ隠しに強がってみせる。
「うん・・・だから僕のクッキーも食べてくれるかな。」
「・・・」
クッキーを受け取ったアスカが、急に黙り込んだのでシンジも不安に駆られる。
「アスカ?」
すると、アスカがクッキーをシンジに押し付けてきた。
「あーん」
「え・・・?」
「あーん!」
食べさせろ、と言わんばかりに口を開けている。
「ぼ、僕が食べさせるの?」
「あーん!!」
「わ、分かったよ。」
仕方ないのでクッキーを取り、アスカの口へと運ぶ。
ポリポリ・・・
「どうかな?」
「ん、結構美味しいわよ」
「ホント?よかった」
好きな人の手作り、さらに本人に食べさせてもらうという行為が余計に美味しく感じさせていた。シンジも美味しいと言われ喜んでいる。
だが、シンジがクッキーを再びアスカの口へ放り込もうとしたとき、シンジの指とアスカの唇が触れ合った。
「「あっ」」
声をユニゾンさせ、互いに見詰め合う。
「シン・・・ジ」
アスカがシンジの名を漏らした。
その目は陶酔しきっている。
「アスカ・・・」
シンジもそれに応えるようにアスカの名を呼んだ。
するとアスカが目を閉じた。
それを合図にシンジはアスカを抱き寄せ唇を重ね合った。
唇を離し、また見詰め合う。
「きょ、今日は・・・ホワイトデーなのよね。」
「え、うん。」
「チョコのお返し・・・これだけじゃ足らない。」
「えっ?ほ、他に何を返せばいいの?」
「・・・今夜一晩・・・腕枕して。」
「ええっ!?」
突然のアスカの申し出に驚く。
「嫌・・・なの?」
「嫌・・・ってわけじゃ」
「じゃあ、早く横になんなさい。」
「こっ、ここで?」
「アンタバカァ?他にどこで寝るって言うのよ。いいから寝なさい。」
渋々ベッドに横になるシンジ。
「ホラ、ちゃんと腕伸ばしなさいよ。」
言われるまま左腕を伸ばす。
アスカもシンジの布団に潜り込み、頭をシンジの腕に乗せた。
「ア、アスカ・・・。」
「何よ?もう動かないわよ。」
「そうじゃなくて・・・。」
「何なのよ、ハッキリしなさいよね。」
「あの・・・その・・・もう1回キスしていい?」
「ば、バカッ!!あんたデリカシーもないわけ?」
「だ、だって・・・アスカの唇柔らかかった・・・から。」
「・・・バカ」
この日、二人は2度目の口付けを交わした。−
3月14日
今日はホワイトデー。
バカシンジがクラスの女子に手作りのクッキーを上げてた。
あのバカったら本当に律儀よね、1個ずつ丁寧にラッピングしちゃってさ。
そんな事してるから勘違いしちゃう子も出てくんのよ。
でもシンジが優しいからだからそれは構わない。それに、あんた達が貰ったのは二番煎じ。
シンジが1番最初にお返しをくれたのはあたしだったから。
っていうのも昨日の夜、日記を書いた後シンジがあたしんとこに来たの。
真夜中だったから驚いたけど、どうしてもホワイトデーのお返しがしたいって言うから、
太るかな?って思ったけど、折角だしシンジの部屋でお返ししてもらう事にした。
アイツの部屋はベッドと学習机しかない殺風景な部屋だったけど、
シンジの匂いがするから落ち着ける空間だったな。
お返しは手作りのクッキーだった。器用にラッピングされてて、お店で売ってても遜色の無い出来栄えだった。
クラスの女子に上げてたやつよりもずっと綺麗な、ね。
そこまでしてくれたんだから、シンジがあたしに食べさせてくれたっていいわよね。
わざとかどうかは知らないけど、アイツの指が唇に当たってドキドキした。
・・・この後の事はとくに記す事もないわね。
ただ、あの唇は・・・クッキーよりも甘かった。
あと良い枕を見つけたけど、これからは二度寝しないよう気をつけよう。
初心者練習用用として勝手に使っちゃいまそた。
ほとんどが日記じゃないけど、春なんで許してください。
GJ!!!いいもの読ませてもらったよ!
今後も期待してますよー。
>>65 ウホッ
即レス感想多謝
本当は昨日のうちに仕上げたかったんですけど私用と話がでかくなっちゃって間に合いませんでした。
@2行目がちと理解いたしかねますな。。。'`,、('∀`)'`,、
こんな時どうすればいいか分からないの。
笑えばいいと思うよw
保守&age&保守
○月×日 晴れ
うちで猫を飼うことになった。というか、バカシンジが拾ってきたみたい。
「かわいそうだったから」ってなんでもかんでも拾ってくるんじゃないわよ。
それ以来、リツコがなぜか頻繁に来るようになった。いろいろ道具も持って
くる始末。
シンジもシンジで猫、猫、猫、猫って猫ばっかり。呼んでも後で行くとか、
買い物も後回し。どこかへ行こうとさそっても、猫がいるから とかなんとか
で相手もしてくれない。
最近つまらなくなった。猫をこっそり捨ててきちゃおうとか、リツコにあげちゃ
おうとか思ったけれど、シンジが猫と戯れている姿を見ると出来なかった。
はぁ
グッジョブ!!
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 続きまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 愛媛みかん |/
GJ!続いて!
冬月教授も猫飼いはじめた見たいだし、猫大人気だな
75 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 00:31:46 ID:gIwsajb+
age
76 :
◆.AVMJ6AjUk :2005/03/22(火) 05:28:49 ID:N1wJysd1
×月〇日
ここのところ、使徒もなりを潜めてるのかしら、あまり召集を受けてないな…
暴れられないからストレスが溜まって仕方ないわ。
そんな事をシンジに話したら、「日記にでもして書いてみたら?」って言われたからやってみようと思う
さて…何を書こうかしら
そうそう、今日久しぶりに加寺さんと会えたの!
三日ぶりかしら。加寺さんに対しての三日は、私にとって三年に相当するからとても嬉しかったわ!
しかも、二人きり!
でも、至福の空間に邪魔者が現われたの。そう、あの馬鹿シンジよ!
何処からか湧いて出てきて、「あれ?アスカ?」だって。
「あれ?」っじゃっないわよ!
良いふいんきだったのに…
…『ふいんき』って変換出来ないわ…なんでなのよぉっ!
あー、余計にストレス溜まる…!どこが「日記に書けば良いよ」っよ!
今日はもう寝るわ!
おやすみ!
×月=日
×月¥日
×ふいんき
○ふんいき
多分、日本語が得意じゃないアスカって演出だと思ったけど…一応。
と言うわけでGJ!!
78 :
◆.AVMJ6AjUk :2005/03/22(火) 06:13:19 ID:N1wJysd1
79 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/22(火) 07:43:52 ID:N1wJysd1
×月=日
あぶないあぶない
危うく三日坊主になるとこだったわ
慣れないことはするもんじゃないわね
そうそう、ふいんきって漢字ふんいきで変換するらしいわね
まったく!紛らわしいわよ!ふんいきならふんいきで良いじゃん!なんでわざわざ読み方変えんのよ!
『はし』ってのもそうよ!三つも四つも意味作らないでよ!道を訊ねるとき「そこのはしを…」って言われたから、橋なのか端っこなのか解んないわよ!
ふう…今日も愚痴で終ったわ…
日記なのかしらこれ
×月※日
今日は最悪だわ…、この私が短距離ごときで転ぶなんて…。このグラウンド、砂多すぎじゃない!?まあ、転ぶだけならまだいいわ、問題はファーストよ!
あいつ!こともあろうに、笑ったのよ!?
声は出さないけど、肩を震わせてね!
顔伏せて笑った口だけ見えてたから、少し恐かったわ
でもその後…ね、シンジがわざわざ保健室まで連れてってくれたのは…嬉しかったな
見直したわよ、なんてね
あ〜あ、折角の嬉しさもファーストのあの姿で、消し飛んだわ
80 :
◆.AVMJ6AjUk :2005/03/22(火) 07:46:46 ID:N1wJysd1
×月?日
今日は調理自習があった
私には、無縁な授業ね。なんせ家には「主夫」無敵のシンジ様が居るからね!
…なんか、虚しいわね
まあいいわ、しかし今日も散々だったわ。卵をレンジに入れたら爆発するわ、フライパンは火を噴くわでもう嫌になるわよ。料理なんて、出来る奴にやらせとけばいいのよ!
例によって、ファーストが笑ってたわ!腹立つわね!
出来たクッキーはシンジにあげる事にしたわ。クッキーを食べたシンジは、小一時間固まってたけど、どうしたのかしら?多分、感動で打ち震えてたのね!
ふふ、可愛いところあるじゃない
そういえば、お昼にヒカリの姿が無かったけど何処に行ったのかしら?
その後の授業中、ずっと顔真っ赤だったけど…。なんか、怪しいわね…
×月◎日
久々のシンクロテスト
結果は…書く気にもならないわ…
しかも、シンジに負けたわ…凹むわね…
84 :
77:2005/03/23(水) 22:27:57 ID:???
>>82 つりじゃないです…紛らわしいことしてごめんなさい!
あとAVMJ6AjUkさん、へんなよこやり入れてすみません!
楽しみにしてるのでこれからも頑張って下さい。
ネタニマジr(ry
×月!日
今日、シンジとキスをした
別にシンジが好きだった訳じゃない。あの時は多分、自分の気を紛らわす為…
加寺さんからしたラベンダーの香り…、解ってたけど、私はやっぱり子供なのだと再認識した…
×月◆日
近ごろ、日記を書く機会も減ってきてる気がする
やっぱ、この間の事がげいいんかな…はぁ、憂欝だわ…
○月×日
ここの所、苛々して仕方ない。シンクロ率も下がり気味…。
シンジに当り散らしても、治る訳でもないのに…
ふぅ、女に生まれるんじゃなかったわ…
今日で何日目だろ
すべてが癇に触る…
嫌な特権ね…
87 :
◆.AVMJ6AjUk :2005/03/24(木) 17:32:51 ID:IhT2fMbo
〇月♀日
今日、ネルフの休憩所でロン毛に話し掛けられた
「あんた、誰?」って言ったら、相当へこんでたわ。へこむのは勝手だけど、本当にあんた誰?
近ごろ、使徒も来ず暇。シンジでも、からかってやろうかしら。パイロット同士の交流は大事よね
〇月±日
たまには料理当番変わってやろうかとキッチンに立ったら、シンジに本気で断られた。なんでかしら
シンジと二度目
理由は暇だから
加寺さんとも疎遠気味だし、まっいいかなと
終った後、前ほど嫌な気分にならない。
…なんでだろ
89 :
◆.AVMJ6AjUk :2005/03/25(金) 17:25:58 ID:8nZBWdJq
〇月◎日
シンジと行動がよくかぶる。
トイレ、眠くなる時間帯、食事の速度、例を挙げたらキリが無い
「寝相まで一緒よ」とミサトにまで、チャチャを入れられる始末。あんとき以来、こんな事殆ど無かったのに…
鈴原、相田の冷かしの反応にユニゾンかました時、ファーストに無表情で「プッ」って笑われた。
あんたは山田さんか!
…我ながら、古いネタね…
色々な意味で腹立つわ
〇月★日
相田が私を隠し撮りした写真を売っているらしい
シンジが私にリークしてきた。よくやったわ!シンジ!
私の中で馬鹿シンジから、普通のシンジに格上げね!
鈴原も一枚噛んでるらしいわ
明日は血の雨が降るわよ!
ふふ、久々に腕が鳴るわ!
90 :
◆.AVMJ6AjUk :2005/03/25(金) 17:41:25 ID:8nZBWdJq
↑やべ・・・野口さんだった
あ、なるほど。とにかくGJ!
アスカみたいな人が現実にいたらおまいらどうする?
俺は、とりあえず友達になるよう努力するw
人生の全てを捧げる。
正直に言おう、極力避けるようにする。
何かの間違いで惚れてしまった場合は、その限りではない。
被害担当艦を碇シンジ(みたいな人)に設定し、敵の攻撃の及ばぬ様にからかいます。
もともと何らかの縁があるなら仲良くなりたいけど
他人なら無難に無視。
97 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/14(木) 03:37:56 ID:SNKvvm7q
age
ほしゅ
ここは日記帳なんだ。な。
アスカは日記つけるタイプかな?ぱっと見つけなさそう。
でも外と内は違うからつけるかも。わからんけれど。
103 :
イフ:2005/06/01(水) 02:32:43 ID:???
フィフスが今日きた
なかなかの男前じゃない、やっぱりエヴァのパイロットはああでなくっちゃ
どこかのバカシンジみたいのが選ばれるのがおかしいのよ
って思ったらアタシはシカトかYO
見かけもだけど、シンジにべったりなところまでファーストにそっくり
ところでエヴァはどうするんだろう?初号機と弐号機しかないのに…まさか
104 :
イフその2:2005/06/01(水) 02:40:43 ID:???
今日は久しぶりに学校に行った
やっぱりいたわ、バカシンジとナルシスホモが一緒に
まわりの女子がうるさいんであの二人はできてるって教えてあげたわ
バカシンジはとてもいづらそうな顔してたわ、いい気味よ
ナルシスホモは平気な顔してたのが釈にさわった、なんなのよ、あいつは!
ほんっとう、ファーストといいフィフスと言い、すましちゃってさ、何よ…
105 :
イフその3:2005/06/01(水) 02:57:00 ID:???
アタシは弐号機から降ろされた…
フィフスがアタシのかわりに乗ることになったみたい
もういいわ、ネルフのみんなはシンジにべったりだし
シンジはフィフスにべったりだし
もう誰もアタシを見てくれないもの、アタシがいていい場所なんてどこにもないもの
加持さん…助けて
続きキボン
どっかで拾った台本をもとに書いただけですのでむりぽ
続けるとしたら順番バラバラだけど本編モノになります
「最後のシ者」の第1稿だね。そういえば、どっかのスレに上がってたっけ
話題の映画をみてきた。数年前にヒットしたアニメを再編集したモノらしい。
シンジが途中途中、説明してくれたが意味がわからなかった。
それでも戦闘シーンはなかなか見応えがあって楽しかった。
…シンジと一緒に行ったのは、ただカップルデーで安く映画が見られるからだ。
加持さんがよかったが、店員がカップルに見てくれる自信がないから同年代のコと行くことにした。
かと言って誰でもいいわけではない。安く見られては困る。
そこでシンジだ。仕事上、一緒にいることが多い。二人で映画を見ても問題ないはずだ。
さすがアタシだ。
110 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/04(土) 00:29:14 ID:EtCnNEj4
何が?
いまさらなツッコミをする
>>110が恥ずかしすぎでFAだ
>>109 恋する乙女テイストっすね。続きお待ちし手間。
でも、べたべたならLAS日記のほうが良いような気もしなくもない感じ
114 :
109:2005/06/05(日) 00:19:16 ID:???
あ、ども
今回はLASテイストですけど、つねにLASとは限らないんでここに投下しました、すいません…
これもイイワケの解釈次第でイタモノにもなりますし(藁)
アタシたちを使ったパチンコがあるとのこと。早速ミサトに頼んで買ってもらった。
何で馬鹿シンジが確変で加持さんが単発なのよ!逆でしょ逆!
シンジは出られただけでも感謝すべきなんだから!
ユニゾンは馬鹿シンジのせいで外れるし、ガギエルも馬鹿シンジが乗ってたせいか負けるし
ラミエル戦も…、ファーストがいるからってはりきっちゃってバッカみたい
何よりファーストの扱いむかつくわね!背後霊、確率変動突入、イエィ♪とか何よ
ほとんどの人が勘違いするじゃない、ヒロインはあたしよ、あたし!
…なに日記で吠えてるんだろ
CRエヴァンゲリオン PS2で発売決定(2005/06/16)
ttp://www.gainax.co.jp/anime/eva/ 各地のパチンコ店で大人たちをトリコ中の「CR新世紀エヴァンゲリオン」
その「CR新世紀エヴァンゲリオン」がプレイステーション2用ソフトとして移植・発売されることが決定しました!
「タイトル予告」「リーチアクション」「暴走モード」など、パチンコ台のアクションを完全再現!
お店でプレイする事が出来なかった方も、これなら思う存分楽しめます!
お店に行く前の復習や、攻略の為の練習&研究にプレイするもよし。
秋の夜長はこのソフトでジャンジャンバリバリ遊びつくそう!!
クズども(懲りることの知らない知能の低いパチ中毒ども)とならんで
ダニども(客をクズとかバカなカモとしか見ていない半島系ヤクザ)に金を貢ぐのが嫌だからいままで我慢していたけど、
これでようやく遊べるな。
117 :
1st:2005/07/07(木) 00:19:59 ID:???
碇司令が言っていた通り、とうとう使徒がやってきた。
レイは先日の起動実験で負傷してしまったので、私が一人で出撃することになった。
苦戦するも、何とか撃退できた。
母を早くに亡くし、父に捨てられた私を拾ってくれた碇指令のために私は頑張る。
アスカ、行くわよ
119 :
2nd:2005/07/09(土) 02:03:21 ID:???
前の使徒から2週間、早くも次の使徒がやってきた。
戦闘中、民間人(クラスメート)2人、余計な邪魔が入るもその2人を回収した後、何とか撃退。
あの2人、あとで絞らないと…
レイはいつの間にか学校に復帰していて怪我する前同様騒がしかったが、包帯姿が痛々しかった
120 :
3rd:2005/07/09(土) 21:23:54 ID:???
レイの包帯が全部とれ、安堵したが、一息つく間もなく次の使徒襲来
射出されると同時に使徒の攻撃を喰らい一時撤退を余儀なくされる。
その後、ヤシマ作戦なるものを決行、一度は外したが、レイが守ってくれたおかげで二人とも無事生還。
ありがと、レイ
守ったお礼だと言われ、学校の帰り道にある喫茶店のジャンボチョコパフェをおごるはめになった。
今月はお小遣の残りが少ないと言うのに…
121 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/28(木) 16:17:15 ID:CHrU973w
age
補習
シンジに見られた。
ち、違うのよ。これは漢字の勉強にもなるからってミサトが無理矢理…。
そ、そうよ!このあたしが日記なんて書くわけないじゃない!!
とは言ってみたものの、シンジは全てお見通しのような顔をして笑っている。くそぉ。
ミットを使う人
必死で隠して書いているのは内緒なの。
誰にも見せない秘密の日記
女の意地
女の戦い
ツンデレ日記
もぐレイ支援age
かわいい日記
最初はメモ
いつしか文章に
いつしか2ちゃんに投下
神と呼ばれることに
それがアスカの日記クオリティ
最初は漢字が少なかった。そのうち漢字かな混じりの文章になった。
上達のしるし
時に繊細な表現が
机の中にしまってある。
141 :
age:2005/10/09(日) 13:06:50 ID:Lq+W5tmf
保守
乙女心
ツンデレ日記
シンジがアスカをレイプする日まで待つ
そげな日はこねえべ。
職人に期待
10月24日
昨日もシンジは夜這いをしてこなかった。
お風呂上りにタンクトップと短パンのコンボで、
牛乳をパック口から直接、飲んだのに。
しかも、わざと胸元に溢してみたりもしたのに。
バカシンジは凝視してたから、「今日こそは」と、期待してたんだけど。
襲われるときのセリフも考えてたわ。
「きゃぁ、なによ、バカシンジ! やめ、や、ぁん」
これでオールオッケーの三連呼。
でも、あいつは来なかったのよね。
何よ、一人で悶々してた私がバカみたいじゃない。
ってか、私は淫乱かい! って一人突っ込みしたくなるぐらい、
きわどいことしてるのに。シンジは不能? それともあっち系?
これは早急に手を打って調べなければいけないわね。
待ってなさいよ、バカシンジ!!
10月25日
みんなしねばいい
GJ!!引き続きお願いします!
25日に何があったんだ!?
つーか何もなかったんだ?
なるほど
にっき
たぶん10/25は
♪あぃのぉ〜ぅ、あいのぅぶぁれっちゅうだぁ〜ん
の日だったんでしょう。
11月25日
やっと落ち着いてきた。私の精神がじゃなくて、状況が。
あの日、何があったのか?
とりあえず結論から書いてしまえば、嘘っぽくなるけれど、
その日…つまりは10月25日の放課後、学校の校舎で私は見てしまった。
シンジの奴、夕日が射し込む教室で自分の席に座りながら、一人黄昏てた。
まあ、日記だから書けることだけど、正直に言うと、
ちょっとカッコいいと思っちゃったわよ、シンジのその姿は。
でも、アイツには絶対言ってやら無い、調子に乗るから。
この時の私の心境はあまり関係ない、ことも無いけれど、
とりあえずは関係はある。だって、その時、ちょっとでも(本当にちょっとだけど)
カッコいいと思わなかったら、シンジを教室の外から監視してなかったから。
この場合は監視と言う言葉を使わせてもらうけど。
なぜなら私はアイツの保護者というか、頼れる同僚というか、
身元引取り人…これは違うわね…とにかくニュアンスでわかるでしょう?
監視する義務があるからだ。
それで、私は見ていたわけよ。そうしたら、シンジは何を思ったのか、
おもむろに立ち上がって、黒板の前にある教壇に移動して、
そこに手を突いて、じっと前を見据え始めたのよ。
特に何かを喋ってるわけでも、動いているわけでもなかった。
ただ真っ直ぐ前を眺めてた。そう、なんだか教師みたいに。
シンジは将来、学校の先生になりたいのかなぁ、ってそのとき思ったわ。
そう言えば、以前シンジに訊いてみたら…「アンタみたいな奴に将来の展望とかあるの?」…
とかそう言う訊き方ね。まあ、なんていうか書いてみたら酷い訊き方よね。反省…、
父さんの仕事に興味あるんだ、って言っていたのを覚えてる。(親子の関係修復も間近ね)
私は「へえ」とか「ふぅん」とか曖昧に返したけど、
なんとなくシンジは嬉しそうに話してたから印象深かった。
まあ、これは今回の話とは関係ないけどね。
あっと、長々と関係の無いことを書きすぎちゃった。
で?で?で?
続きキボン
乙です
これはいいですね。
たのもう
12月21日
ミサトは年末で仕事が忙しいらしく、いつも帰りが遅い。
家に帰ってきても、私とシンジに合わせる時間は限りなく少ない。
今までも帰りが遅いことはあったけど、こんなに連続で遅い日はなかった。
朝、ミサトの顔は疲れきっていて、生気の欠片もない。
流石に心配になって、朝食の席で「大丈夫? 無理しすぎじゃない?」って
声をかけたら、シンジもミサトも驚いた顔で見合わせた。
まるで、青空からペンギンが魚を咥えて落ちてきた光景を目撃したような驚愕した顔だった。
どういう意味よ?
でもそこはぐっと我慢したわ。そんなことで怒るのも大人げないじゃない?
ニコリと笑って、テーブルの下でシンジの足を踏んだだけにしておいたわ。
それで、ミサトと話している内に、いつの間にか私がミサトの肩を揉むことになっちゃたの。
今朝はまだ余裕があったからね。
でもこの私が肩揉みよ? 信じられる?
まあ日頃から大変でしょうから、それぐらいはしてやってもいいかなってその時は思ったのかもしれない。
私の合わせて十本の白魚のような指で、揉んだんだけど、
ミサトの奴、「ああ。アスカ、才能あるわ」とか言っちゃってんのよ。
マッサージの才能があっても嬉しくないっつーの。
マッサージはする才能よりされる才能の方が欲しいわよ。(そんな物あるかどうかわからないけど)
で、ミサトのバカは最後の方じゃ「あぁ〜、いいわぁ〜」とか「あんッ、最高ぅ…、凄すぎる〜」とか
色っぽい声出してんのよ。バカシンジは頬を赤らめて、呆然とミサトの顔を見てんのよ。
からかわれてんのよ、アホ。
お、乙っ!
乙です
いいっす。
12月26日
困ったことになった。シンジの奴。
アイツ、クリスマスプレゼントを貰ったのよ。
まあ、それはいいわ。まだ子供だもの、そりゃ貰うわよね。
シンジの欲しがっていたふる〜いウォークマン。カセット式の奴。
あんなもの誰が欲しがるんだろうか?
シンジ曰く、「これじゃないとカセット聴けないんだ」
やれやれ、と。私は溜息も吐くわ。碇司令も大変だな、と。
そんなシンジの変な趣味のために司令が四苦八苦してそれを探す姿を想像して笑ってしまう。
あの格好で探したのだろうか?きっと自分自身で探したんだろう、と私は思う。
副司令が「碇の奴、全く姿を見せん」と愚痴を零していたのを聞いたから。
でも、渡すのは司令じゃなくてミサトだった。本当に不器用な人だと私は思った。
で、何が困ったのかというと、私にも同じ型のウォークマンをくれた。
色違いの赤。シンジは黒。多分、シンジにだけあげたんじゃ私に悪いと考えたんだと思うけど。
(司令は人間は見かけによらないという典型だと私は思う。ちょっと失礼かな?)
はっきり言って迷惑。だって私カセットなんて持ってないし。
だけど、せっかく貰ったからシンジに頼んで、
シンジの聴いた後のテープでも聴くことにした。
あ〜あ、本当に困った。
哀れゲンドウ…(´・ω・`)
乙です
まあ、それでもおそろいっつーことで。
よしよし
誰か正月ネタ書かないの?
しょくにんまち
職人様
まち
期待
俺が最下層wwww フフフ
フフフ
174 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/02/11(土) 10:52:24 ID:wEAZPU97
ムフフ
練習スレほしゅ
フフフ
777
初めて見たけどデスノネタはすごいな
練習したいけどそもそも才能ないしorz
ツンデレ
新人さん歓迎します。
保全さげ
保月守日
もうすぐ圧縮がありそうです。
二度書きだったらゴメンナサイ。
4月11日
シンジと二人で人生ゲーム。
子宝に恵まれ、心底嬉しそうなシンジを見てなぜか泣きかけた。
保月全日
落ちるのは嫌、落ちるのは嫌、落ちるのは嫌、落ちるのは嫌、落ちるのは嫌・・・
捕月手日
御用!御用!・・・誤用
5/4
下校中の自販機でジュースを買ったら、お釣りが出てこなかった。
悔しいので自販機の下を探して300円ゲット。
教えろ?
やだ
荒れそうな話題なんでこちらに書く。
別にLRSでも良いけどヘイトだけはカンベンな。
保全さげ
ho
アレだ
わ月を日
ふう、こうやって落ち着いて机なんかに向かえる日が再び来るとは
夢にも思っていなかったわ。
あの事件、後にはサードインパクトと呼ばれるであろう、「惨事」から
もう三ヶ月が経とうとしている。
復興は急ピッチで進んでいる、とは言っても状況が状況だから、
当然、元の生活なんて望むことはできはしない。
それでも、この世界に戻って来れたみんなは、それぞれ頑張っている。
この間、私の周りにも色々な事が起こったわ。
これから私は、それらの出来事を綴っていこうと思う。
これまでの、そしてこれからの日記の間に出来てしまった空白を埋めるために。
これを読んでいるであろう未来のアタシ!
この日記は、将来出版されるであろう「惣流アスカ自伝」の
資料と成るべくして書かれてるんだからね!
決して想い出に残そうとか、浸ろうとか、そんなんじゃないんだから。
勘違いして遠い目とかしてんじゃないわよ、ふん。
こんなネタじゃダメ?
問題無い。
と言うか練習スレなんで御随意に
あ月い日
気がつくと私は、崩れかけた廃屋の、壊れかけたベッドに寝かされていた。
屋根もない家に射し込む太陽の光からすると、昼過ぎあたりであろうか。
ふと横を見ると、そこにはシンジが寝かされている。
えーっと、事情が飲み込めないんですけど・・・
記憶にあるのは、確か、シンジが泣きながら私の首を絞めて・・・
シンジはその後、まるで憑き物が落ちたようにグッタリと気を失って、
それを見て私は、「このまま二人とも、死ぬのかな」とか思って、思って・・・
ダメだ。私もそこで意識が飛んでるわ。
んで、何でこんな所にいるのかしら?
状況が把握できないままボーッとしていると、外に人の気配がするのに気付いた。
もし、戦自の隊員だったりしたらヤバいかなあ、なんてちょっと不安になったけど
ボロ小屋に入ってきた人影の第一声は
「あっら〜、アスカ、やっとお目覚め?」
って、この声、ミサトの声だ!
なんか、私とシンジ以外にも人が存在している事が、そんなの今まで当たり前だった
はずなのに、妙に嬉しく感じられた。おまけに、赤木博士とマヤさんも一緒だった。
「ミサトぉ、生きてたの♪」
「んー、なんで生きてんのか、私にもちょっちワカんないんだけどねぇ。
ま、神様のサービスサービスぅってトコかしらん。」
相変わらず軽いノリをして見せるミサトに、すごく安心できた。
ミサト達が私たちをここまで運んだんだ、感謝、感謝、とか思ってたんだけど
次の瞬間、ミサトの瞳に邪悪な光が宿っていた。
ミサトは真顔でしれっと言ってみせた。
「アスカ、アンタ達が倒れてるのを見つけたとき、アンタの上にシンちゃんが
乗りかかってたのよねー。マジ話、アンタ達、どこまでいっちゃってるのん?」
マヤさんは少し顔を赤くしながら続いた。
「ホント、今時の子供ってマセてますよねー、先輩。」
「あらマヤ、あなたのことだから、「不潔」とか言い出すのかと思ったわ。」
「アスカとシンジ君なら初々しいって感じですぅ。」
あのー、皆さん好き勝手に話を進めちゃってるんですけど・・・
反論の余地は、あり過ぎる程あるんだけど、そこまでムキになれるだけの
元気が、今の私には、無かった。でも、心の底からこれだけは思った。
「 ミ サ ト だ け は 溶 け て れ ば よ か っ た の に 」
あ月う日
一日経って、体力が回復してきたのか、私には「生きる意欲」みたいなものが
沸いてきた。「死ぬのはイヤ」ではなくてもっと素直に「生きたい」って。
これまで私は、周りの人に自分を認めさせることに躍起になってきた。
でも、私のことを心配してくれて、助けてくれて、守ってくれる、そういう人が
いるって事が、私が認められてる、そういう事なんじゃないかって思えたから。
私がここに寝かされていた事実が、その証明なんじゃないかって。
「ミサト、おはよ」
ミサトは、部屋の隅でどこかから漁ってきたのであろう本を読んでいた。
多分、読書なんてミサトの趣味とはかけ離れていると思うけど、
こんな状態での時間潰しにはそう贅沢もいえないのだろう。
ミサトはどう自分をイメージしてこの世界に戻ってこれたのだろう?
私は顔にも態度にも出してないつもりだったんだけど、ミサトは、
そんな私の疑問を察したのか、語りだした。
「撃たれたのよ、戦自に。補完が始まる前にね。私はその傷がもとで死ぬんだと
思ってたわ。薄れゆく意識の中で、「彼」に声を掛けられたような気がして、
これが走馬灯ってヤツかって。もう、死ぬモンだって覚悟しちゃってたから
割と冷静だったわね。その瞬間、私の中に他の誰かの意識が流れ込んでくる感覚がして・・・」
それで溶けちゃったんだあ。ってそんな軽い相槌を打てないくらいに
そのときのミサトは真剣な顔つきだった。それはこれまでに見たことの無い表情で、
多分、この顔を知ってるのは、ミサトの言う「彼」ぐらいなんだろうなって感じた。
「でも、その時に感じたの。私は「彼」の遺してくれた真実への道を
往き切れないまま終わっちゃうんだなあって。多分、私が私であることの
イメージって、それに対する反発から生まれたんだと思う。
私は「彼」の求めた真実に到達しなければいけないんだ、そんな気持ちが。
・・・まあ、私のお話はこんなところでオシマイかな。」
ミサトってズボラでガサツっていうのが基本だけど、時々ドキッとするような
繊細さと鋭さをみせる事がある。それは多分私なんかよりも多くのものを
人生で積み重ねてきた、いわゆる「年輪」ってヤツなのかもしれない。
今のミサトは、これまでよりもずっとずっと頼もしい「お姉さん」に見える。
「ミサト、その・・・撃たれた傷は大丈夫なの?」
ミサトの表情がそれまでとは一転、納得いかない疑問を抱えた顔になった。
「・・・それなんだけどねえ・・・気付いたら、傷跡はあるんだけど・・・
塞がっちゃってるのよねえ。リツコもそうだって言ってたから
これ、外傷を負ってた人は皆そうみたいよ。ま、私にとっちゃ
「人類補完計画」というより「人体補完計画」だったって事かしらん♪」
いつもの能天気なミサトに戻っていた。
ミサトは今回きっと、これまで背負ってきたものの内のひとつから解放された。
これからはその分もうひとつ大きなものを背負って生きていく。
葛城ミサトが生きてる事実が、加持リョウジが存在した証明になるのだから。
保全さげ
乙です
続き待ち。
乙
あ月う日
今朝も食事は、近くの避難所跡から漁ってきた非常食。
ミサトは毎日コレでも全然平気そうだけど、育ち盛りの私としては
もっと栄養のありそうなものを食べたい。
かつての調理係はこれまでずっと張り詰めていた緊張の糸がぷつりと切れたのか、
一日のほとんどを寝てすごしている。「寝て」といって、ただゴロゴロしているのではなく、
本当に眠りに落ちているのだ。得意の狸寝入りではなさそうだ。
今まで私達は家事のほとんどをアイツに任せっきりにしてきたし、アイツも
それをさも当然のようにこなしていた。頼りないヤツではあるけれど、
ここまでだらけきったアイツを見るのは初めてかもしれない。
「アスカ、お昼を食べたら、本部跡地に行ってみるわよ。
もう、それくらいの体力は回復してるでしょ?」
確かにいつまでもここで寝ている訳にも行かないし、生活に新たな展開が望めそうなのは
明らかに向こうだと思うので二つ返事で了解する。
ミサトの話によると、私たちが寝ている間に既に日向さんと青葉さんが中心となって
生還したネルフ職員達が本部周辺の調査を開始しているようだ。
ミサトに頼まれ、シンジを起こしにいく。私に頼む理由が、
「自分は起こされるほう専門で、人を起こしたことが無い。寝てる人を起こすのは心が痛む。」
というのがミサトらしいというか、人として、女として終わっちゃってるとすら感じさせる。
「バーカシンジッ!!」
7回目の呼びかけでシンジはようやく上体を起こすと、眠そうな目をこすりながら
「なーんだ、アスカか。もうちょっと寝かせ・・・」
と、再び布団(というか布)に包まってしまった。この男、完全にダラケ切ってるわね。
「なーに甘えてんの!もうっ、さっさと起きなさいよっ!」
シンジの包まっている布を引き剥がす実力行使に出た。この瞬間、何故か
「今が昼近い時間でよかった」と感じた。仕方ないとは言わせないわ、ふふん。
一旦、目を覚ましてしまえば、これまでとそう変わりないシンジがそこにはいた。
まあ、見た目からしてそんな急激に変わるなんて事はまずないんだけど。
それでも、今回の件が心理的に何らかの影響を与えているかもしれない、
大袈裟かもしれないけど、そういう覚悟はしていた。
本部跡までを三人で歩く。思えば本部内以外をこうして三人で歩くのは初めてかもしれない。
会話もなく淡々と歩き続けるなか、シンジが自信無さげな声で話しかけてきた。
「あの・・・その、ア、アスカ・・・元気?」
「はあ?何言ってんの?アタシが元気なく見える?」
「あ、いや、元気そうなアスカを見るの、久しぶりだな・・・って。」
そっか。ここ最近シンジが見ていた私の姿って、自信を失くしてるところとか、
病院で寝ているところばっかりだったんだ。
「僕はいつも、何かにつけて父さんや他の人のせいにして嫌な事から逃げてばかりいて、
肝心な時には、アスカも、綾波も、助けてあげられなくて・・・
今だって、こうして元気なアスカにまた会えたから、少しはほっとしたけど・・・
僕って、ネルフに必要だったのかな?そこに居た意味あったのかな・・・」
相変わらずのバカシンジ。そんな事言っても私を苛立たせるだけだってわかんないのかしら。
「アンタねえ、確かに色々辛い目にあって逃げ出したのもアンタかもしれないけど
例えば本部の危機を見て戦う決意をしたのも確かにアンタだし、アタシやファーストを
助けたい気持ちになったのもアンタなのよ?いいじゃない、強さと弱さ、
一人の人間の中にいろんな面があったって。」
まったく、起きたと思ったら早々に慰めが必要なんて赤ん坊以下だわ。
それでも腑に落ちない顔を浮かべてるシンジに、私は思わず言ってしまった。
「アタシだってねえ、アンタと一緒に戦ってて、アンタが頼りになると思ったこともあるし、
情けないと思ったこともある。大ッ嫌いだと思ったこともあるし、す、す、少ーしだけ
す、好きだと思ったことも・・・ある。た、戦いにおいて、よ。
でもそれは、全部アンタ一人に対してアタシが感じた本当のことなんだから!」
シンジの顔に少しだけ笑みが戻った。でも、それは少し寂しげな笑みだった。
「少しだけ、好き・・・か。」
おーい、アタシの一番恥ずかしい言葉だけ捉まえて、今までの話はどこいっちゃったのー・・・
もう構ってらんないわ。私はそれまでシンジに合わせていた歩みを早めた。
私の後方に一人になったシンジがポツリと呟くのが聞こえた。
「僕の中のいろんな面・・・あれも、これも、全部本当の僕、なんだ。」
乙
あ月え日
ネルフ本部跡地は、私の想像よりはるかに原形を留めていた。
と言うより、私が最悪の下の下を想像してたから、それより遥かにマシだったって事だけど。
昨日はバカシンジのせいで、ここまで歩いた体力的な消耗以上に疲れを感じて
調査メンバーへの挨拶もそこそこに、以前、私の部屋として用意されていた部屋に
潜り込むと、早々と寝てしまった。
翌朝(つまり、今朝)、目が覚めると、妙にのどが渇いている。
本部内の非常食なんてどこに備蓄してあるのかわからないから、藁をも縋る思いで
自販機コーナーに行ってみた。いざとなったら破壊も辞さないつもりでよ。
ところが、拍子抜けすることに自販機はおろか、冷水機まで動いている。
ってか、よくよく考えてみたら、照明もちゃんと点いてるじゃん。
自販機前のベンチにはミサトと、一足先にこっちに来ていた赤木博士、マヤさんが
談笑している。
「あらアスカ、体はもう大丈夫?」
それどころじゃないでしょ、これは一体どうなってるの、と赤木博士に問いただすと
「最低限のライフラインだけは確保したわ。技術部の総力を挙げてね。
もともとここは自給自足できるように造られてるから、この程度なら間にあうわ。
もっとも全体の回復にはもう少し時間がかかりそうだけど。」
へえ、そうなんですか。施設外の人には悪いけど恵まれてるわね、ここ。
復旧を目指して、今は通路に点在する硬化ベークライトの完全撤去が目標だそうだ。
「目標だそうだ、じゃなくて、アンタ達もやんのよ!」
・・・やっぱり?作戦部長の命令じゃ仕方が無いか。んで、人力でですか?
ええい、仕方ないついでだ、行くわよ、シンジ。
「ああー、エヴァがあればこんな重労働しなくてもアッという間なのにぃ。」
無いものねだりと知りつつも、そんな事を思ってしまう。
「かえってこれをエヴァで除去するのって難しいんじゃないのかな・・・。」
「要領悪いわね、シールでも剥すようにやればいいのよ。」
「・・・弐号機って、爪あるの?」
・・・やっぱりバカは治ってない、か。ツッコミ所が違うでしょ!
エヴァの指を突っ込んだら、それだけでこんな通路、使い物にならなくなるわ。
でも、ちょっと面白そうだから、この話題を続けてみる。
「ま、アンタには無理かもしれないけど、アタシと弐号機がシンクロすれば、
こんな作業、お茶の子サイサイよ。」
その言葉を聞いたシンジがちょっと微笑んだ。
「そっか。アスカ、結局最後には弐号機に乗る事に自信が持てたんだね。」
くは、シンジにそんな事を言われてしまうとは、何たる不覚。
少し鬱に入り気味になっていると、シンジが切り出してきた。
「アスカ、エヴァの中で、誰かに・・・逢わなかった?」
!!!。ちょっとビクッときてしまった。
「・・・そっか、シンジも誰かに逢ってたんだ。」
きっと、シンジは私なんかよりも早くにその「誰か」に逢ってたんだと思う。
「心を開かなければエヴァは動かない」そんな、今では当然のようにさえ感じる事が、
シンジには自然に出来ていた。少なくとも、人に対しては構えていても
エヴァに対しては構えることなく、素直な気持ちで乗っていた。きっとそうだ。
私はそれに気付けなかった分、エヴァの本当の力を引き出すのが遅れてしまった・・・。
それっきりで会話が途絶えた。沈黙の中、作業だけが続く。
でもそれは重苦しい沈黙ではなく、私にとっては、不意に心の痞えが取れた気分。
私はどうしても一言、言っておきたくなって沈黙を破った。
「私以上に、弐号機とシンクロできる人なんて、絶対いないんだから!」
胸を張る私に、シンジは満面の笑みで応えた。
「ボクも、そう思うよ。でも、ボクだって、初号機に乗ればアスカにだって負けない。」
それは、多分、いや、間違いなく両方ともホントの事だと思う。
次回もサービスサービス♪続き続き♪
あ月お日
うう、カラダがダルい・・・。
ネルフ本部内の後片付けは、昨日の「総員第一種清掃配置」の発令により
完遂された。最初は渋々復命していた私も、シンジとの会話で心のもやが晴れたのか
気分が高揚し、思わず張り切りすぎたようだ。
その結果が、肩を中心とした筋肉痛。ネルフのために頑張った挙句、この仕打ちか・・・。
やっぱり、か弱い女の子に硬化ベークライトの除去なんて過酷な労働だったのね。
でも、翌日筋肉痛になるのは代謝が良ければこそ。
ミサトなんかは三日後くらいに反動がくるに違いない。
その時は思いっきり笑ってやろう。
昼過ぎまでゴロゴロしている。体は痛いけど退屈には勝てないので
ちょっと施設内を散歩しに出かける。
とはいっても、施設内に真新しい物があるわけでもなく、
話し相手を探して自販機コーナーに辿り着くのが関の山。
丁度良くシンジが雑誌を読んでくつろいでいる。
今日の私は気だるさが表に出ているらしく、顔を合わすなり
「あれ、アスカ調子悪いの?ひょっとして・・・二日目?」
なんて言われてしまった。へえ、シンちゃんも言うようになったじゃない。
というわけでシンジの左頬に、私の右手の跡をつけてやった
・・・まではよかったが、今の私にはこの程度の動きでも激痛が走る。
苦悶の表情を浮かべる私を、シンジは今叩かれたことも忘れたように心配げに見ている。
「ア、アスカ・・・大丈夫?」
「うう、筋肉痛になったみたいで、激しい動きをすると痛いのよう・・・。」
「アスカ・・・全力で叩いたんだね・・・。」
シンジが、読んでいた雑誌を開き私に見せる。
「丁度、こんなの医務室で見つけて読んでたんだけど。」
なになに?「気の流れで体を癒す」?気功・・・東洋医学者はヘンなこと考えんのねえ。
でもアンタが治療できるわけじゃないんでしょ、と突っ返すと、
物は試し、なんてめずらしく積極的。私に触りたいだけじゃないでしょうね?
場所を元・パイロット控え室に移し、騙されたと思って治療されてみる。
さっきの雑誌を見ながらシンジが私に指示を出す。
目を閉じて、体の力を抜いて、息を大きく吸って・・・。
シンジの手が私の肩に触れる・・・って、この姿勢って、私の唇を奪う気じゃ無いでしょうね?
忘れてた、コイツは寝ている私にキスしようとするような奴だったんだ。
やっぱり騙されたか、なんて自責の念に駆られていると「いくよ」って、えっ、どうしよう。
なんて、シンジにそんな甲斐性があるはずもないか。
「えい!」とシンジが気を注いだのであろう瞬間、私の体は
部屋の壁まで飛ばされていた。これが・・・気の力なの?
私よりも当のシンジの方が目を丸くして驚いている。
「ははは・・・ATフィールド全開!・・・なんちて・・・。」
気まずそうにつまらない事を言っているが、なんかスゴイ!凄い事は認める!
これもシンジの隠れた才能の一つなのかしら?開花の瞬間に立ち会った気分だわ。
私の体には筋肉痛に「打撲傷」が重なったけどね。お、怒ってないわよ、別に・・・。
コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル・・・・・
乙です
読み返してみて、こっちもおもしろい。がんばって。
お気に入りに登録しますた。
あ月か日
痛い。今度は昨日打った腰が痛い。もう私の体とは思えない。
とはいっても、これまでエヴァに乗っていて味わった体を引き裂かれるような
幻痛に比べれば、五体が無事な状態での痛みなだけマシかもしれない。
普通は両腕を付け根から切断される痛みなんて経験しないものね。
素人の気功なんて怪しげな話に乗った私もバカだけど、
シンジだって親切心のつもりでやってくれたんだろうから責める訳にも行かない。
でも、このやり場の無い苛立ちはどこにぶつければいいの。
・・・そういや、今日当たり筋肉痛の発症してそうな人がいるわね、ふふふ。
というわけでミサトの執務室へと向かう。
この部屋のドアは戦自侵攻の際破壊され、まだ修理の手が回っていない。
開けっぴろげな性格のミサトは、「邪魔だから」とその扉を撤去してしまった為、
通路から中が丸見えだ。部屋の中には彼女と赤木博士の姿が見える。
「ミーサトっ♪」
二人の話の中に入っていく。私はそれとなく二人の体調を探るような話に
持っていったが、特に疲弊しているような様子は伺えなかった。
・・・そうですよね、作戦部長自ら作業なんて行いませんよね、ハイ。
それでもミサトの口から「慢性的な肩こり」という言葉を引き出し、
シンジに気功で治して貰うよう勧めると、話に食いついてきたので
早速シンジを連れに行く。部屋の隅まで飛ばされて驚くミサトの顔が早く見たいわ。
で、シンジを見つけてミサトの部屋まで戻り、昨日私にやったように
ミサトにやってあげるように命令する。拒否は許さないわ。
ところが、私の期待とは裏腹に、シンジの気功が発揮される事は無かった。
それどころか、上手くいかずにおたおたするシンジを
「いいわよん、普通に、肩揉んでくれれば。」
なんていいように使われてしまう始末。ク・クヤシイ・・・。
「ちょっとシンジ!何やってんのよう・・・。」
思わず矛先をシンジに向けてしまった私をなだめるようにミサトが言う。
「いいのいいの。修行者でもないのにそんな簡単に『気』なんて操れるもんじゃないわ。」
「でも、昨日は本当に・・・」
「いいんだよ、アスカ。昨日はまぐれで上手くいっただけなんだよ、きっと。」
「だってシンジ・・・悔しいじゃない・・・。」
私達のやり取りを眺めていた赤木博士が微笑ましげに呟いた。
「アンタ達、いいコンビになったわね・・・まるで、夫婦みたいよ。」
そういう冷やかしにはもう慣れているつもりだったけど、思わず沈黙してしまった。
しばしの後、赤木博士とシンジはそれぞれ戻っていき、部屋には私とミサトが残された。
「アスカとシンちゃんのやり取り、本当に見てて飽きないわね。
リツコも言ってたけど、本当にいいコンビになったわ。」
ミサトの目は「やさしいお姉さん」になっていた。そして、ちょっと誇らしげに続けた。
「私もリツコに言われたことあるのよ、友達の結婚式の席で、
『あんた達、夫婦みたいよ』って。もちろん加持とね。」
今までの私だったら、そんな話を聞いただけで、いちいちカッカしていたと思うけど、
今の私は、自分でも不思議なくらい冷静に、一つの『昔話』くらいの感覚で聞いている。
むしろ、ミサトにとって私は、そんな『昔話』を語れる存在として
認められているんだな、って感じられるぐらいだ。
「その時は、頑なに否定してたけど、今思えば、何でそのとき素直になれなかったのか、
『失って初めて大切なものに気付く』なんて人の話を聞くと、馬鹿だなって
思ってたのに、自分がその『馬鹿』だったなって、ホントに後悔している。」
ミサトは、アスカも素直に生きた方がいいわよ、なんて教訓語っちゃってるけど、
もしかしてシンジに対する私のこと言ってるつもり?
残念ながら私には、そんな気は全然ありませんよーだ!
・・・って『そんな気』が無いのはホントだと・・・思う。けど『全然』ってのは素直じゃない
・・・かも。うう、『全然』は取り消し!でもそれ以上は譲れないんだから!
って、何考えてんだ、私。バッカみたい。
「リツコと話してたの。『お互い最後に一人にはなりたくないわね』って。
どうやら最後の一人は私で決まりみたいね・・・。」
・・・このままでは空気が重くなってしまう・・・ええい!
「なーに言ってんのミサト、そもそも加持さんはアタシのモンなんだから!」
ミサトに鼻で笑われた。どうやらミサトにとって私は、オンナとしてはまだまだ
認められてないみたいだ・・・。クヤシイ!!
乙です
ほのぼのしてますね。
乙
あ月き日
昨日、冬月副司令の身柄が確保されたようだ。
徐々にではあるが、この世界にも人が戻りつつある。
最終的にどれだけの人が還って来る事が出来るのか、予想も付かない。
でも知り合い、って言うか、こう言ったら副司令は怒るかもしれないけど
ともに戦った『仲間』がまた一人帰還を果たした事は、やっぱり嬉しい。
そして今日、サードインパクト後、初となる招集がかかった。
今のネルフが組織として何らかの機能を果たしているわけではないが、
今後についての事前策が必要なのだろう。少なくともここにいる人たちは、
一般世界から隔離された、と言ってもいいであろうジオフロント内で
少しでも未来が明るくなるように、必死で頑張っているんだから、
私も、たとえ今後どうなるとしても、今はここで皆と頑張りたいと思う。
副司令が集合場所として選んだのは、碇司令の部屋だった。
発令所とMAGIが現在最優先で復旧作業中なので、作業の邪魔になるのを
避けているんだと思う。発令所が復旧中ということで、
召集は日向さんと青葉さんが各人に口頭で伝えて回った。
これが先進技術の粋を凝らして設計されたネルフ本部とは・・・お疲れ様。
司令室に向かってとぼとぼと歩くシンジをつかまえる。
別に、シンジじゃなくても良かったのよ、ただ、司令室なんて入った事無かったから
ちょっと一人じゃ心細いかな、なんて。一人よりはマシって程度なんだから!
そういえばシンジは今、一体どんな気持ちで司令室に向かっているのだろう?
憎かった父親、嫌いだった父親、認めてほしかった父親・・・。
そんな父親が長く過ごしていた部屋。それから自分が逃げ出した部屋。
今はまだここにいない、でもいつか帰ってくるかもしれない碇司令に
シンジはどうやって向かい合っていくつもりなんだろう・・・。
そんな事を考えているうちに目的地に到着。既に主だった発令所メンバーは揃っている。
まだ到着していない副司令、それに碇司令、そしてファーストの姿が見えないぐらい。
いつか、皆が揃う日は来るのかな。そんな感傷に浸ってしまった。
自分でも不思議なくらいファーストの事が気になってしまう。
人から聞いた事を含め、いろんなファーストの姿が脳裏をよぎる。
人に対して素っ気無かった彼女。盾となってシンジを護った彼女。
付き合い悪かった彼女。マトリエル戦でディフェンスを買って出ようとした彼女。
チャーシュー抜きな彼女。ディラックの海に飲み込まれたシンジを気遣う彼女。
爆弾抱えて使徒に特攻する彼女。不調の私に助言をくれた彼女。
ロンギヌスの槍で私を助けてくれた彼女。自爆してまでシンジを助けた彼女。
もしもその時、「何かをしてくれた」と素直に思うことが出来ていれば、
ファーストとはもっといい関係が築けたはずなのに、私にはそれが出来なかった。
もっとも、今だからそう思えるんだけど、それに気付いた時には彼女は消えてしまった。
遅れて、副司令が部屋に入ってきた。揃った面々を一通り見渡して言った。
「碇の奴は、まだ戻ってきておらんのか・・・。」
副司令の口ぶりでは、碇司令がいずれ戻ってくる事を確信しているようだ。
シンジが副司令に父は戻ってこれるのかと尋ねている。副司令は落ち着いて答える。
「必ず戻って来るさ、碇は。奴の目的は果たせたはずだからな。
次にまた何かを企んで、戻ってくる。そういう奴だよ、アイツは。」
碇司令が次に何を言い出すか、楽しみでたまらない、副司令の顔はそういう表情をしている。
「君たちにはたまらんだろうが、奴は一旦何かを始めると、周りが見えなくなる
ところがある。まるで子供だよ。ユイ君が言っていたよ、
『あの人はカワイイ人なんですよ』と。私も最初は碇の事を好きになれなかったが、
それでも一緒にいると、なかなかどうして、面白い男でな・・・。」
それで、碇司令の目的って何だったんだろう。私が聞くまでも無くシンジが尋ねている。
「それは『ユイ君と逢う事』だと思うぞ。まあ、間違いないだろう。」
「うわぁぁぁぁぁっ!」
突然、部屋を揺れが襲った。地震でも起きたのかしら?
脆くなっている天井から埃が舞い落ちる。
と、同時に部屋の奥の壁の一部が崩れ、そこには一つの扉が姿を現した。
「やれやれ、見つかってしまったか。碇の、隠し部屋の入り口だ。
どうだね、入ってみるか?碇には何か言われそうだが、私は一向に構わんよ。」
副司令の勧めに、最初は皆、躊躇していたが、意を決したように
シンジが一歩踏み出した。それを見て副司令が先導する。私達は後に続く。
扉の向こうの細い通路を抜けると、機械に埋め尽くされた部屋に出た。
そして、その部屋を見渡した皆が、ある一点に目を奪われ、固まった。
そこには、LCLで満たされた透明の筒状の機材が二基あって、
そこにはそれぞれ「綾波レイ」のカタチをしたモノが浮かんでいる。
「これは、碇の気持ちなんだよ・・・。」
副司令が、静かに、語り始めた。
「子供が『男だったらシンジ、女だったらレイと名づける』碇はそう決めていたそうだ。
つまり、綾波『レイ』の名は、碇が自分の娘に送った名前ということさ。
碇は、補完を進める一方で、レイに人として生きてもらいたい気持ちも
少なからず持っていたのだろう。ここにある二つの体は我々の体と比べても
遜色無いだけの仕上りになっている。碇の専門分野でないにもかかわらず
研究を重ね、これだけのものを創りあげたのだ。全く恐れ入るよ。」
赤木博士が目の色を変えた。
「私も科学者の端くれとして、これだけのものを見過ごすわけにはいきませんわ。
ぜひとも、この身体に魂を宿らせてみたい。」
うう、赤木博士のマッドな部分が顔を覗かせている。即断即決ってなカンジで
早速、ファーストの身体を一体、実験台の上に寝かせた。
ところが!である。
周りが何かするまでも無く、その身体がムックリと上体を起こしたのだ。
当然、皆、恥も外聞も無く絵に描いたようなバカ面になっている。
私と言えばさっきまでファーストのことを考えていたのもあってか、
多分、この中で一番違和感なく目の前の出来事を捉えられている。
逆に、現実が夢のような事だと気付くと同時に、目が潤んでくる。
そうだよね、ファーストだって私達の所へ帰りたかったんだよ!絶対そうだよ!
私は思わずファーストに駆け寄った。ねえ、本物のファーストだよね?
「あなた・・・気負っていたものが、とれているわ。」
ぐっ、相変わらず冷静に痛いトコを突いてくるわねえ・・・。
「・・・・・なに、泣いてるの?」
くぅぅ、目の潤みに勘付かれたか、クヤシイ・・・。
そして、ファーストは、何かを思い出したかのように、私に、最高の微笑を投げかけた。
その微笑を見た私には、もう、溢れてくるものを抑えることは、できなかった。
悔しいけど嬉しい。私にとって最高の「強敵」が帰ってきたんだから。
223 :
222:2006/06/21(水) 01:45:48 ID:???
読んで下さる皆様、お世話になっております。
私事で申し訳ないのですが、今回のネタのレイの視点Verを、レイの日記スレの
680辺りから書いていますので、もし、よろしかったらそちらで補完してください。
それでは、今後ともよろしくお願いします。
乙です。アレの作者さんだったのか、続き愉しみにしています。
乙です
うん文体とたゆたう情緒というか感じから同じ人だと思ってた。でも作者さんが言うまで黙ってよと思ってた。
がんばってくださいね。
乙
おつ
gj
あ月く日
今日は、赤木博士から施設の保守点検の手伝いを頼まれた。
まあ、平たく言えば復旧した自動ドアの確認なんだけど、ネルフ本部内には
IDカードやボタンで開くものも含めて、相当な数の自動ドアがある。
それの、開かないものや、開きっぱなしのものをチェックするわけだ。
大体いつも、こんな仕事はシンジとコンビを組まされてやるんだけど、
今日はシンジがミサトに別件で駆り出されているので、
早速、帰ってきたばかりのファーストとのコンビで出撃する。
簡単な仕事だし、折角だから、今まで出来なかった話をしちゃおうかなー、なんて。
施設内でも、通行量の多いところは、不具合があっても誰かが気付く
可能性が高いので、今回は、第三新東京市への通路や、ターミナルドグマ近辺などの
調査を重点的に行う事にする。
「あら、このドア、開かないわ。」
「えっ、どれどれ・・・ちょっとファースト!これは自動ドアじゃなくて
押し扉じゃない!なにボケてんのよ!」
ファーストって、結構こうだった。なんかエラく難しい事を知ってたりするのに、
こういう常識的なことに関しては、抜けていたりする。多分、私がファーストに対して
嫌悪感を抱いていたのは、こういうところにも一因があると思う。
今見れば、これはこれで捨て難いボケキャラに感じられるから不思議だ。
先に進めてきたドグマ周辺の調査も、立ち入り禁止区域等一部を除き、大方を終える。
ふう、明るい時間帯に終わってよかった。まあ、天然光を取り入れているわけじゃないので、
一日中照明は点いているんだけど、なんか、暗くなってから来るのイヤよね、ここ。
しかもファーストに、暗がりで後ろからボソッと話されると怖いのよう。
さてと、次は第三新東京市まで歩くんだけど、その前に一旦休憩。
「私、いい。」とか言ってるファーストを、無理矢理、私の横に腰掛けさせる。
私は、背負ってきたバッグからお茶を取り出し、一本をファーストに差し出す。
ファーストは、不思議そうな顔で私のことを見ながら、つれない事を言う。
「一人で休めばいいのに。あなた、私の事、嫌いでしょ。」
ふふふ、何でも見透かしてるようなファーストでも分かってない事ってあったんだ。
それとも私ってそんなに邪険な態度をとっていたのかな。
「ううん、私が本当に嫌いだったのは私自身。
アンタには、八つ当たりしてたみたいなモンかな、悪いけど。
大体、アンタに初めて会った時、アタシ言ったわよ、『仲良くしましょ』って。」
「私も言ったわ。『命令があればそうするわ』って。」
「アンタ、バカァ?人と仲良くするのに命令なんて関係ないでしょ!
要はアンタがどうしたいかよ。私と仲良くやるのが嫌だってんなら、それはそれで仕方ないわ。」
「・・・・・やだ。」
顔を真っ赤にして怒る私を見て、ファーストがクスリと笑った。へー、そういう冗談言うんだ・・・。
でも、何かがおかしくて笑うファーストを初めて見た。いや、見せてくれたんだと思う。
「でもあなた、今日は元気そうね。久しぶりにあなたの事を見たとき、
以前と違う感じがしたわ。何かしおらしいというか・・・。」
ちょっとアンタ、今まで私をどういう目で見てたわけ?・・・でもそういえば、
今日は、最近では一番、自然に、何も考えず言葉が出てくる気がする。
「そりゃあまあ、友達と会話するのが、一番リラックスしてるだろうからねえ。」
「トモダチ・・・?私が・・・トモダチ?」
「ふふん、アンタとは一緒に戦った『戦友』じゃない。」
あらら、ファーストったら頬を赤らめちゃって、カワイイとこあんのねえ。
ちょっと休みすぎたかな。さあもう一仕事!
移動中に、ミサトのおつかいをこなしているシンジとすれ違う。
シンジは私達を見て、奇異なものでも見たかのような顔をしていたが、それもまた良し!
第三新東京市、地上へと続く通路。今までは移動装置が作動していたため、
徒歩で移動するような機会もほとんど無かったし、今後も装置が復旧すれば
利用する事も無いだろう。ただ、ドアの定期メンテも兼ねて、確認したいんだそうだ。
脇道へと繋がるドアの幾つかに不具合のあるものが見つかったが、
メイン通路に関しては特に問題は見つからなかった。
たまにファーストがボケて「開かない」と言い出すのを除いては・・・。
「これで、ラストォォォ!」
最後の扉も問題なく作動し、太陽光に照らされる。ジオフロントにいても、
上部にいくらかある、破壊されて出来た穴から日は差してくるけど、
やっぱり全身で浴びる陽の光は気持ちがいいもんだ。
が、周りに広がるのは爆発後の寂しい風景。
そう、ファーストが、シンジを護るため、身をなげうって使徒を殲滅した跡。
その強い意志にはさすがの私もたじろいでしまう。
「また、ここに来るとは思わなかった。私、心も体もこの世界から消えて
無くなってしまうと思ってたから。」
「アンタねえ、もうちょっとは考えなさいよ!そんな助けられ方したって、アイツは
絶対ウジウジしてるわよ。『綾波が死んだのは自分のせいだ』って。
これからは、少しは自分の事も大切にしなさいよ!」
全く、私はファーストの教育係じゃないんだから。
ファーストは笑いをこらえたような真顔で答える。
「あなたの命令があったから、そうするわ。でも、あの時は『大切な碇君を守りたい』
ってそれだけで・・・碇君のこと、好きだから。」
よ、よくもまあ、照れも恥じらいも無く、そんな事を言えたもんだわ。
聞いてるこっちが恥ずかしくなるわ。うー、あつあつ。
「だって、照れるも何も、あなたも好きなんでしょ、碇君のこと。
あなたは少し、素直になりなさい。これは私からの命令よ。」
バ、バーカ!私が好きなのは加持さんよ!でも・・・うう、肝に銘じておきます・・・。
GJ
乙
シンジばかりがなぜもてる
乙です
ほほえましいですね。
乙
おつ
おつ
少〜しだけシンジが気になってるアスカとても良し
GJ
gj
あ月け日
昨日の報告をしに、赤木博士の研究室に出向く。
もちろんファーストと一緒に。昨日色々とおしゃべりできたことで、
彼女との間にあった誤解や軋轢は、多少なりとも解消できたと思う。
これからの彼女との新しい関係が、幸せを感じられるようなものだと・・・いいな。
ちょっと前にシンジと話した事がある。人は多面性を持っているって事を。
昨日ファーストに、「なんかしおらしい」って言われたけど、多分それも私の一面。
最近の私の置かれている状況が、私のそういう面を前面に押し出していただけ。
でも、私が自分に望んでいるのは、「明るく、元気に、自信と誇りを持って!」
今がこんな時だからこそ、そうあれる様、頑張らなきゃって気付かされちゃった。
「赤木博士、おっはよーっ!」
まずは元気な挨拶からね。ところが、赤木博士は驚いた顔をしている。
最近の私はそんなに大人しい、「いいこちゃん」になってたのかしら?
「え・・・そうじゃないわ。ただ、レイが微笑んでるのが珍しくって。」
た、確かにレアなんだけど、その驚き方ってちょっとヒドくない?って抗議すると、
「あらあら、今度はアスカがレイをかばうなんて、ホントにどうしちゃったのかしら?」
・・・ま、確かに今までの私達からすれば不自然かもしれないわね、むう。
「それで、どうだったの?昨日の調査結果は。」
私達は昨日、見てきたことを事細かに報告した。「細か」には勿論、ファーストの
言った冗談や、ボケについても含まれている。私は昨日からコレを誰かに言いたくて
ウズウズしていた。ファーストは気まずそうに、ちょっとうつむき加減。
「・・・やはり目覚めたのね、彼女が。」
赤木博士がファーストを見据えて呟いた。え、何?どゆこと?
「いえ、そんな大した話じゃないわ、普通の事なのよ。ただ、これまで、感情の表し方
を知らなかったレイが、ついにその表現方法に目覚めた、って意味の話よ。」
これから先は、赤木博士の憶測なんだけど、同じくらいの年頃の私達に接しているうち、
感情を知らなかったファーストに感情が芽生え、それが機会を得て発現したのでは、と。
「へえー。ファーストの感情を目覚めさせていたとは、さっすが無敵のシンジ様よねえ!
ホント、モテる男はつらいわよねぇぇぇぇぇ。」
私がちょっと皮肉っぽく言ってみると、赤木博士はニヤニヤ笑いながら、
「確かに、レイがシンジ君にそういう気持ちを抱いたのが『きっかけ』かもしれない。
でもそういう感情って、困難が増幅させるものじゃない?例えば近くに
ライバルがいるとか、ライバルがいるとか、ライバルがいるとか・・・。」
だーかーらー・・・私はそんなんじゃあないって!ホントにもう・・・!
でも、私の横で、顔を真っ赤にしながら「私もそんなんじゃない」とか言ってる
ファーストはとても初々しかったな。おねえさん惚れたよ、もう。
でも、赤木博士に言わせれば、私にも同じような面があるって。
勿論、私に感情が芽生えたわけではなく、今までの私と比べて、感受性の幅が広がったとか、
一段階上のレベルに達したとか、そういう感じを受けるそうだ。
っても、そういうのって、言われてる本人が一番気付かないモンなのよねえ。
「アスカが『変わったなあ』って思うのは、なんと言っても落ち着きが感じられる事ね。
今のアスカには、色んな事を冷静に受け止められるだけの度量がありそうに見える。
それは、多分、自信・・・今までとは比べ物にならない、強固な自信を、どこかで
身につけて来たんじゃない?そんな気がするわ。」
確かに今までの私は、「一人で生きていく事が出来る大人」でありたいと言う願いから、
急かされるように、自信を持つことに駆り立てられていたのかもしれない。
でもホントは気付いていた。そんなの自信でもなんでもなくて、自分を奮い立たせる為の
「おまじない」程度のモンだってことに。勿論、私なりに、努力を惜しんだつもりは無い。
だけれど、その努力だけでは埋めようの無い部分、大人としての経験の足りなさを埋める為、
自信に「見せかけて」強がって、見栄を張って、意地になって、必死にもがいていたんだもの。
自分の弱さを他人に悟られないように。
「それでアスカ・・・。お母さんには逢ったんでしょ、エヴァの中で。」
さすがにこの質問にはドキッとした。そんな私を見透かしたように、
「そんなに驚く事はないわ。曲がりなりにも私はエヴァ開発の責任者なんだから。
私はそれを知っていながら、黙ってあなた達をエヴァに乗せていた。イヤな女ね。」
・・・そんなこと言われても、別に赤木博士に対して、恨みや憎しみが湧く訳でもなく、
第一、ママも、シンジのママも、エヴァに何らかの期待を持っていた事は確かだろうし、
私なんか、エヴァのパイロットである事が、数少ない本当の自信と誇りの源だった。
「なーに言ってんの!博士がそんな弱気な事言ってたら、ママも浮かばれないわ。」
ちょっと聞くとイヤミに聞こえるかもしれない。無論、私にそんなつもりはない。
赤木博士は後ろめたさを感じていたみたいだけど、自分を責めるような事はやめて欲しい。
「うふふ、アスカに励まされるとはね・・・。お母さんに貰ってきたのね、大きな自信を。」
へへん!そうだよ!自信だけじゃない、今までの私が持っていなかったもの、
ママにたくさん貰ってきたんだから!
「マヤ、本部の電源を、正及び副系統の一部で維持できるように調整して。」
赤木博士が発令所のマヤさんに指示を出す。昨日の私達の調査も含め、全館の生命維持に
支障がないだけの電力量の確保が確認できたら、副系統の残りと予備系統を一時的に、
第三新東京市に供給するつもりだそうだ。社会貢献まで考えてるなんて、さすがは赤木博士。
「そんなにキレイなモンじゃないわ。もっと、大人の打算的な考えよ。
今後、ネルフがどうなるか分からないけど、未来への布石だけは打っておきたいの。
下手するとここも、サードインパクトの首謀者だ、なんて言われかねないからね。」
批判を反らし、評価を上げるための措置、って事ね。でも、私もそれには大賛成。
私が今、居たい、居てもいい場所ってやっぱりココだもの。
「私にとってこの場所は、アスカにとっての弐号機と似たようなものだわ。
科学者として尊敬していた、母さんの遺してくれたものが、ここには沢山ある。」
壁に飾ってあった集合写真の中の、多分、碇司令を見つめながら、赤木博士は呟いた。
「不思議なものね、女としての母さんは、憎んでさえいたはずなのに・・・。」
乙です
なんか波瀾万丈してますね。がんばって。
乙
元気でちょっとだけシンジが好きなよいアスカ
より人間らしくなったレイ
しっかり仕事するリツコさん
希望のもてるよい日記でござる
乙
gj
あ月 こ日
現在、私達は、ネルフ本部跡地を生活拠点にしている。
「跡地」って言っても、赤木博士を中心として復旧に力が注がれ、
遠くない将来、新ネルフ本部と呼ばれる日が訪れるかもしれない。
で、施設内に各人に用意されていた個室に、それぞれが寝泊りしている。
日本に来た時から私は、ミサトの部屋に居候していたので、ここの部屋を使うのは、
第三新東京市が壊滅状態になった後からなのだが、なかなかどうして、悪くない部屋だ。
ただ、ちょっと嫌なのが、誰かの顔を見たくなった時。以前なら、自分の部屋の扉を
開ければ、リビングでくつろいでいる、ミサトかシンジが目に入ってきたのだが、
この部屋の扉を開けても、そこには長い廊下が延びているだけ。今にすれば、あんな
バカシンジでも、少しは私の寂しさを紛らわす役に立っていたんだなあ、って思う。
ま、「枯木も山の賑わい」って程度になんだけどね。
そういうわけで、誰かに会いたくなったら、食堂なり休憩所なり、人の集まりそうな場所に
足を運ばなければならない。そうしてまで出向いた挙句、誰もいなかったりしたら、
「私は要らない子なの?」って気持ちに戻ってしまいそうになる。
・・・もう何回か経験したんだけどね。ううう。
まあ、そんな期待と恐怖を抱えつつ、自分の部屋を出て、休憩所を目指し廊下を歩いていると、
丁度どこかから戻ってきて、今まさに自分の部屋に入ろうとしているシンジを発見。
とりあえずキープ決定。「今戻ったばかりなのに」と嫌そうな顔をしているシンジを
休憩所まで付き合わせる。安心しなさい、アンタは予備なんだから誰かいたら解放してあげるから。
「・・・予備、予備って、父さんみたいな事言うなよ・・・。」
「備えあれば憂いなし」という言葉が実感できるぐらい、シンジが役に立つ。
・・・つまり、休憩所には誰もいなかったって事。いいわ、アンタで我慢してあげる。
「ほらシンジ、ジュース買ってきて!」
シンジは「何で僕が?」って感じに、不満を顔に出している。そこまでさせたら
さすがにかわいそうか。しょーがないなあもう、私がオゴってあげるわ。
自販機でミルクティーとオレンジジュースを買って、シンジに差し出す。
「どっちでもいいわよ、好きな方取んなさいよ。」
シンジの答えは「アスカが好きな方飲みなよ」。ま、予想通りだけど。
好きな方も何も、買った本人がハズレを引くモノ買うわけないじゃない!
それに、知ってんのよ、アンタがよくミルクティーを飲んでんの。何で知ってるのかって?
・・・き、決まってるじゃない、飲んでるところを見たからよ!たまたまよ、たまたま!
ミルクティーを受け取ったシンジが嬉しそうな顔を見せる。
コイツがたまに見せる、こういうマッタリとした雰囲気にはちょっと弱いかも。
「ジュースぐらい一人で飲みに来ればいいのに。他に何か用でもあったの?」
まったく邪念のない顔で、こんな事聞いてくるんだけど、・・・言えないわ。
アンタにだけは「たまに人恋しくなることがあって」なんて口が裂けても言えないわ。
「ねえアスカ、いい機会だからちょっと話があるんだけど。」
へえ、アンタが積極的に話を振るなんて珍しいじゃない。何よ、言ってみなさいよ。
「僕たち、全くの他人同士だけど、今まで一緒に住んでいたよね。
僕たちの生活って、他人の目にどう映っていたのかな?不思議に思われたりしてないかな?」
相変らずくだらない事を気にするんだから。そりゃあ、私達のことを知らない人には
違和感があるかもしれないけど、「上司と部下」でも、「保護者と未成年者」でも、
共同生活していたことに理由を付けたいんなら、いくらでもあるじゃない。
「それで・・・僕も初めは、『何でこの人達と一緒に生活しているんだろう』って
思ったし、一人でいる方が気楽で良かった・・・ハズなのに、ここでの生活を始めてから、
どうもシックリこないんだ・・・アスカやミサトさんが近くにいないのが・・・。」
私と同じじゃない!私だって、義理の両親と暮らしていても、心の中は「ひとりぼっち」
だったし、それに慣れているつもりだった。日本に来てミサトの部屋に住むようになっても、
ミサトやシンジが鬱陶しく感じ、この部屋(つまり、今住んでいる部屋)に一人で
住もうと思ったこともあった。
でも多分、私の中で、ミサトやシンジとの生活に「楽しさ」を感じていた部分が
あったんだと思う。その時に、「楽しい」と考えていた訳ではないので、今になって
「思う」としか言えないくらい、微妙な、自然な、それでいて確実な感情の変化が。
それがいつの間にか、「楽しくない」事を「寂しい」と感じさせるまでになったみたいだ。
私やシンジが、それまでの「同居人」と同じ部屋で過ごす時間をなくしたことに
寂しさを感じるの、不思議じゃないよね?私達は、シンジの言うとおり、「全くの他人」
かも知れないけど、あそこに住んでた間は、一緒にいるのが自然な「家族」してたもん!
きっとミサトだって、少しくらいは、部屋を見渡したときに私達がいない寂しさを
感じてくれているハズだ。きっとそうだ。
「アンタ、男のくせに、そんな寂しがりでどーすんの!」
・・・ダメだ、やっぱり「私も寂しい時がある」なんて、言えないよ。プライドが・・・、
プライドが邪魔、いや、わ、私を、ま、守ってくれてるんだわ・・・そうよ・・・・・。
「しょ、しょうがないわねえ、そんなに寂しい時は、わ、私の部屋に来てもいいわよ!」
これが、今の私の精一杯。時々、寂しいのは私も同じなのに。
前にファーストに言われた「素直になりなさい」って言葉が、痛いほど胸に響くよ・・・ううう。
>>248-250 乙
3人の「家族」をギスギスさせたエヴァも人類補完計画ももうないことだし、
これからはみんな幸せになれればいいね
252 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/06(木) 22:38:22 ID:Pg2/msl2
ここの日記も面白い
支持保守アンドいくらなんでも下がりすぎage
乙
あ月 さ日
今日はネルフの全休日。とはいっても、まあ、今のネルフには
何らかの「業務」があるわけでもないので、毎日が休日みたいなもんだけど。
昨日のシンジとの「寂しさ」の話の続きじゃあないけれど、久々にミサトと
ゆっくり話してみたくなったので、ミサトの執務室(兼私室)を訪ねる。
最近、少し落ち着いてきたものの、ここしばらく、ミサトは大忙しだった。
本来、「作戦本部長」の肩書きだと、本部の復旧作業なんて管轄外なのかもしれないけれど、
まがりなりにも上に立つものとして、陣頭指揮に追われていたのだ。
まあ、有事の際の、「変な責任感」というか、「妙な潔さ」みたいなトコロが
ミサトのミサトたる所以のような気もするんだけどね。
しばらく前は、壊れていて閉まることのなかった執務室のドアも、いつの間にか修理されて
部屋と通路を遮断している。こんな些細なところからも、復興の息吹を感じとれる。
部屋の中央に鎮座する机には、ミサトは就いていなかった。休日なんだから当然か。
この部屋の脇にある小部屋に、ミサトは横になっていた。
「ミーサトッ!起きてよぉ!!」
日頃の激務を考えると、ここで起こすのも可哀そうな気もするけど、もう、とっくに
昼を回っている。私は必死に起こそうとしているんだけど、全く反応がない。
ただのしかばねのようだ。仕方ない。ここはこの道のスペシャリストに頼みに行こう。
と、いうわけで、家事全般のスペシャリスト、碇シンジ先生にお越しいただいた。
シンジは、普段の喋り声より少し大きいくらいの声で、ボソッと言う。
「ミサトさん、そろそろ仕事に行かないと、またリツコさんに嫌味言われますよ!」
その瞬間、ミサトがビクンと反応するんだから、壺を押さえているというか、なんともはや。
・・・さっきから、大声張り上げてた私の努力も認めてよ・・・。
目を覚ましたミサトだけど、自分の状況が把握できずにボーっとしている。
シンジの声に、反射的に上半身を起こしたわけだけど、大体、今の生活状態からは、
シンジに起こされる事もないし、「仕事に行く」という感覚もないはずだし、
そもそも今日は「静養日」なんだから。きっとミサトも、その体に染み付いた、
マンションで三人で暮らしていた頃の習慣が抜けきっていないんだろう。
今まで見慣れた光景なんだけど、今、見られることが、なんか嬉しい。
我に返ったミサトは、それでもまだ眠そうな目をしながら、
「・・・おはよ。」と、気のない言葉を発する。そのままにしておくと、
また寝てしまいそうなので、話を繋げておかないと。
「ミサト、毎日毎日タイヘンそうねえ。」
「毎日も何もないわよ、生きてる以上はいつだって大変よ。」
そうじゃないって、ミサトの場合、人一倍大変な事を背負い込みそうだから心配してるのに。
まあ、本人にそんな自覚がないようだから、気にする事もないか。
「そういえばアスカ、最近気味悪いぐらいにレイと仲がいいみたいだけど、
今日は一緒じゃないの?」
・・・気味悪いって、まあ、以前を知る人からしたら、そうなんだろうな。
「えっ、そうなの?アスカ、良かったじゃない。」
シンジはこの言葉を聞いて、とても嬉しそうな顔をしている。そりゃそうか、
私とファーストが反目して、一番気を揉んでいたのはシンジなんだから。
私は、ファーストについて、二人に沢山のことを話した。彼女の変化についての事や、
彼女もフツーの十四歳の女の子なんだって事を。
そして、一つの事をお願いした。これから二人は、今までとは違ったファーストを
目にすることになるだろうけど、それを自然に受け入れて欲しいって事を。
そこであまり変な顔されたら、素の自分を出せなくなっちゃうもんね。
「アスカ、人の事を言う前に、アンタも随分変わったじゃない。そんなにレイの事を
気遣うなんて、以前には全く考えられなかったわ。」
「・・・だーかーらー、アタシのことも自然に受け入れてよ!」
「あはは、そう拗ねなさんなって。アンタの事、信頼してるわよ、アスカ。」
なんか、上手く丸め込まれてるような・・・。
そんな話をしていると、新たな来客が。噂をすれば何とやら、ファーストだ。
「三人とも揃っていたのね、ちょうど良かったわ。実は、私、昨日、第三新東京市まで
散歩に行って、そこで見つけたものがあるの。」
・・・第三新東京市まで散歩って、やっぱりファーストが「変わったコ」であるという
ベースに変化はないようだ。んで、何を見つけたのよ?
「はい」と言ってファーストがシンジに差し出したのは、新種の温泉ペンギン、
要するにペンペンだった。一同に満面の笑みが溢れる。
「あらあ〜、ペンペン、無事だったのねぇ、良かったわぁ。」
付き合いの長かったミサトは一層、感慨深そうだ。シンジはシンジで、ファーストから
受け取ったペンペンを抱え、笑顔のまま固まっている。
私は、この中で、ペンペンとの付き合いは一番短いんだけど、それでも、一緒に
寝転がってテレビを見ていた頃の事を思い出して、ちょっとジンときちゃった。
「レイ、わざわざこのコを連れ帰ってくれてありがとう。ホラ、アンタもお礼を言いなさい。」
「クゥエェェェェ」
「・・・え、えへ、ど、どういたしまして・・・。」
いまいち人馴れしていないファーストは、ここでもまた真っ赤になっていた。
ファーストは、私にだけ聞こえるような小さな声で言った。
「皆が喜んでくれる事、私も、嬉しい。」
そういえば、ペンペンって、確か、ヒカリのところに避難していたはずだ。
無事だとは信じているけれど、今頃どうしているのかな、ヒカリ。
乙です
なんかほのぼの系ですね。
乙
GJ
あ 月 し 日
今、私達エヴァパイロット(元・と付けた方がいいのかな?)に対し、
最優先事項とされているのが、勉強。しかも、作戦部長命令で。
確かに、14歳の中学生としては、勉学に励むのが本分なんだろうけど、
私の場合、一応、大学まで出てるのに。ミサトにそう文句を言うと、
「んじゃ、シンちゃんとレイの勉強見てやって。アンタは日本語勉強しなさい。」
だって。私は、日本語でこれだけ日記が書ければ充分だと思ってるのに。
そんなわけで、今日も空き部屋の一つを使ってお勉強。
とはいえ、先生のいない自習時間なんて勉強になんかならない・・・ハズなのに、
お利口さんが二人もいるおかげで、お勉強タイムになっちゃうんだな、これが。
仕方なく、私も二人に合わせて日本語の勉強に取り組むんだけど、取り組むべき課題
といっても、ムズカシイ漢字の読み書きや、日本語特有の微妙な表現や、言い回しに
慣れるくらいの事しかないし。あ。あと、古文とか漢文とか言うのがあるけど、
前者は実用性なんて全くなさそうだし、後者はそもそも、日本語じゃないじゃん!
そんなの勉強するぐらいなら、中国語を覚えちゃうわよ、天才アスカ様としては。
だから私の役割としては、二人が難しい顔をし始めたら、助け舟を出す事くらい。
二人ともバカって訳じゃないから、説明すればすぐに理解してくれる。
まあ、私の懇切丁寧な説明があってのことなんだけどね。
一を聞いて十を知る事はなくても、1.5くらいは分かってるんじゃないかしら。
「アスカも日本語の勉強したら?」
何、生意気なこと言ってんのよ、バカシンジのくせに!私の日本語が不満だってえの?
「たまに変な事言うよね。『傷つけられたプライドは、十倍にして返す』とか。」
・・・私、そんな事言ったかな・・・。言ったわね・・・、確かにちょっと変かも。
私が飽きる頃合と、二人の勉強のキリのいいところが一致すれば、休み時間。
学校の休み時間と変わりなく、他愛のない世間話が始まる。
話し相手が完全に限定されている分だけ、込み入った話にもなるけどね。
今日のお題は、「もし、今、エヴァに乗ったら」。・・・エラくベタね。
私とシンジは自信満々。私達は、エヴァに乗れる悦びに気付いてしまったからね。
「ボクは今ならシンクロ率400%を突破して、エヴァに取り込まれる自信がある。」
・・・ホントにバカね。
そういえば、ファーストとはエヴァの話なんて、そんなにした事なかったな。
バカシンジは、前に幾らかファーストと話した事があるような事を言っていたけど、
私にも話してくれるかな?聞いていいものか、やめておくべきか・・・。
そんな私の気持ちを察してか、ファーストは、幾らかのことを話してくれた。
シンジがチョコチョコと注釈を加えていく。話の内容は主に私が日本に来る前のこと。
「ヤシマ作戦」なんてのがあったって事は、話には聞いていたけれど、
細かい話を聞けば聞くほど、私まで寂しい気持ちになっちゃうじゃあないのよ!
当時のことを思い出してか、シンジは痛切な表情になって言った。
「綾波・・・、もう、『私には何もない』なんて言わないよね?言わせないよ!」
「ええ。今の私には、人、物、事、守りたい『何か』があるもの。その気持ちがあるから、
もし今、エヴァに乗る事になっても、あなたたちに遅れはとらないわ。」
へぇー、さっすが優等生。人間、前向きになれば変わるモンねえ。
「そういうアスカだって『私はエヴァに乗るしかないのよ』とか思いつめてたクセに。」
・・・アンタは何かにつけて、乗るのを嫌がってダダこねてただけだけどね・・・。
そろそろお開きにしますか。教材を片付けていると、一部の資料が目に付く。
これは・・・興味本位で赤木博士に借りていた「エヴァ基礎理論」のレポート。
シンジのお母さんである、碇ユイさんの書いた物だ。いけない、早く返しに行かなきゃ。
「え、何、返しに行くって?プライド?ちゃんと十倍にして返しときなよ。」
バカシンジ、まだ言ってたの?ま、軽口叩けるのは、いい傾向という事にしておこう。
262 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/07/14(金) 23:21:29 ID:6rbpJW9R
乙
険の取れたアスカさんがよい
あ、それとアスカさん、漢文は日本的教養の一部になってるから勉強したほうが
よいですよ?
あげてしまった、すまんです
続き期待しております
乙
あ 月 す 日
かねてからの赤木博士の構想通り、ジオフロントで自給された電力のうち、
余剰分を第三新東京市に供給することがネルフ内部で決定した。
無論、それだけで需要を賄える程のものではないが、少なくとも何もないよりは
マシなはずだ。もっとも、そのほとんどが復興作業用に回されるだろうから、
市民生活にどれだけ貢献できるのかは、分からないんだけど。
今日はその打ち合わせの為、赤木博士とミサトが第三新東京市へと向かう。
私とファーストは、そのお供をすることになった。打ち合わせは政府関係者との間で
行われるのだが、私たちもその席に同席することになるらしい。
ミサトいわく、「何事も経験が大事」なんだそうだ。私達もネルフの将来を担う
若手として期待されてるってことかな。ふふん♪
今更言うまでもないけど、第三新東京市は、私達と使徒との、直接の戦場であったため、
損壊の度合いが甚だしい。これから向かう打ち合わせ場所も、荒廃した市街地跡に
建てられた、仮設の市庁舎だという。勿論、市庁舎と言っても、現時点では
何の機能も果たしていない、形式上のものでしかない。
政府側の出席者は四人。二人は日本政府の人間、一人は当の第三新東京市長。
そしてもう一人は、何故か民間人で、「時田」と名乗る男だった。
後で聞いた話だと、この「時田」という人は、以前にミサト達と、ひと悶着あったらしいのだけど、
私が会った時の印象では、そんな問題を起こすような人には見えなかった。
実際、その場でミサト達と険悪な雰囲気に陥るような事はなかったし、
特にいい人って感じでもなかったけど、ネルフに対する悪意みたいなものも感じなかった。
まあ、ひとまずこの人の事は置いておこう。
第三新東京市長。こう言っては悪いけれど、市政の運営は事実上マギが取り仕切っている為、
これも形式上の役職に過ぎない。が、こういった時には市民の代表として雑務に追われている。
今日の会合は、まあ、言ってみれば、既に決定している事項の最終確認という程度のものなので、
話の過程で揉めるという様な事はなかったけど、政府方の事務官は、こちらのトップ、
つまり碇司令が出てこなかった事に多少、不満があるようで、その件について切り出してきた。
まったく、何様のつもり?と、言いたいところだが、話をこじらせるのも何なので、
ここはじっと我慢。ミサトが、司令の安否が不明な事をバカ正直に話し出しそうになったのを
赤木博士が遮って、取り繕う。
「現在、ネルフ内部にも、まだ混乱が残っておりますので、その事態の収拾のため、
碇は本部を離れる事が出来ません。そのあたりの事情を察していただきたいのですが。」
時田さんが、仲裁に割って入る。
「まあ皆さん、碇さんの代わりといっては何ですが、ご高名な赤木リツコ博士が
お来し下さっているのですから・・・。」
話をややこしくしたくないのは、向こうも同じようで、この話は有耶無耶なまま、
本題に移り、そして最終合意に至った。
場所は移って、仮説市庁舎の休憩所。休憩所とは言っても、辛うじて原形を留めている
長椅子が置いてある程度のもの。ここでも、ネルフ本部内が恵まれている事を実感。
政府事務官は既に帰って行き、市長も自分の職務に戻っている。
「なぁーんでアンタがここにいんのよ!」
ミサトが時田さんに問い詰めるが、彼は至って冷静に、
「日本重化学工業共同体としましても、この科学都市、第三新東京市をこのまま朽ちさせる
ことに抵抗がある、ということですよ。ここの復興の為、我々の持ちうる稼動可能な機材
を提供する。しかしそれらを動かすには動力が必要となる。ここであなたたちの提供する
電力とのかかわりが生まれてくるわけです。」
第三新東京市の現状を考えたら、他に代替地を立てて、そこを新たに開発してもよさそうな
気もするけど、近代科学の粋を集めて建造されたこの都市は、彼ら科学者にとって、いわば
「聖地」とでも言うべき思い入れがあるのかもしれない。
そんな考えはミサトにも浮かんだらしく、時田さんに代替地を探す提案をしていたが、
返ってきた答えは、概ね、さっき私が想像したとおりのものだった。
ただ一つ、こんな言葉が付け足されていた。
「この地をこのまま放置して、ただ待っていたって奇跡なんか起こりません。だが、現状を
好転させる為に、捨て身の努力をすることは出来ます。私はこの事を、あなたから
教わったと思っているんですよ、葛城さん・・・。」
時田さんも去って行き、残されたのがネルフの人間だけになると、赤木博士が口を開く。
「ミサト、組織の内情を簡単に外部に漏らすのは、感心しないわね。」
「あ、あはは、アイツらの横柄な態度にカッとなって、つい・・・・・ゴミン・・・。」
「まったく・・・この先、敵になるか味方になるかも分からない相手なのよ・・・・。」
ミサトは赤木博士に散々説教された挙句、バツが悪そうに「ちょっちトイレ」と、この場から
姿を消した。・・・逃げたわね・・・。
でも、私は、二人のやり取りを見ていて、「何かいいコンビだな」って感じた。
これは以前にも思っていたんだけど、二人とも、タイプは全然違うのに、いや、
違うからこそ、お互いの足りない部分を、うまく補い合えているように見えるんだよね。
そんな感想を素直に赤木博士にぶつけてみると、博士は、珍しく、と言ったら怒られるかも
しれないけど、やさしい目になって、答えてくれた。
「そうかもしれないわね、ミサトとは。敵ではないけれど、かといって馴れ合う味方でもない、
勿論、仕事の上の話よ。そういう気持ちを持っている事が、上手くいっている秘訣かもね。
でもね、私個人としては、ミサトに対して友情どころか感謝の念すら持ってるのよ。
昔、私が周りから「赤木ナオコの娘」としか見て貰えなくて、自分の中に閉じこもり
かけていた時、私を偏見なく見てくれたのはミサトだけだったんだもの。救われたわ。」
んー、何か思いがけずいい話を聞いちゃったなあ。相手に対して感謝の念は持っている、
だからといって遠慮するような事はしない。理想の関係じゃない。私もファーストやシンジと
こんな関係を築けたらいいなあ、最高のお手本が目の前にいるんだから。
乙
GJ
乙
ここのアスカさんはトラウマほとんど克服してるみたい よすよす
あ 月 せ 日
先日の話の中で、シンジに
「一人で居て寂しいんなら、私の所へ遊びに来てもいいわよ。」
みたいな話をしたら、それ以来、ちょくちょく私の部屋へ遊びに来るようになった。
そんなに長い時間、居座っているわけじゃないけど、なんとなく立ち寄って、
他愛もない話をしたり、ゲームをしたり、本を読んだりして、またふらりと帰っていく。
まあ、今まで一緒に住んでたんだから、その行動に特別な違和感はないし、
プライバシーに干渉をするようなモンじゃないので、許してやろう、ふふ。
今日もそんな感じで、シンジと遊んでいた時のことだった。
突然、部屋のドアが開くと、そこには、いつになく硬い表情のミサトが立っていた。
「シンジ君、アスカ。・・・碇司令が、戻られたそうよ・・・。」
シンジが固まった。今の言葉、どんな気持ちで受け止めたんだろう?
今まで、嫌いで嫌いで仕方なかった父、それでも、認めて欲しかった父。
シンジの性格からして、今、他人には想像できない様な迷いに苛まれているに違いない。
「シンジっ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ!」
今、私が掛けられる言葉なんて、それくらい。この先、親子関係がどうなるのかなんて
私には分からないけど、ただ逃げてるだけじゃ、勿体無さ過ぎるよ。
「今、責任者クラスには召集がかかっているの。私は勿論、行かなきゃならないけれど、
あなた達、どうする?行ってみる?」
ミサトが問いかける。シンジは、額に少々、汗をかきながら、例の、手を握ったり開いたり
する癖を繰り返している。しばしの沈黙の後、シンジが口を開いた。
「行きます・・・僕が、会います!」
行くかどうかは、最終的にはシンジが決める事だけど、私としては、行った方がいいと
思っていたので、この決断に一安心。頑張るのよ、シンジ!
司令室へと向かう道、シンジにはこの距離が長いと感じているのか、短いと感じているのか。
色んなことを考えていた分、私には短く感じられたが、シンジにとってはそんな単純じゃないわね。
そして、司令室の扉が開く。副司令以下の面々は、既に顔を揃えている。
碇司令とシンジが目を合わせる。シンジはカッと目を見開いている。
シンジの内にも、様々な葛藤があるだろうが、心の奥底には、多少なりとも、父が無事であった
安堵感があるだろう。・・・が、碇司令の第一声は、
「何故、お前がここにいる?」
え〜!ちょっと、まってよぉぉぉ・・・。
「お前など呼んだ覚えはない、帰れ!」
シンジは居た堪れなくなったのか、一言も発することなく、走り去ってしまった。
冬月副司令が、苦虫を噛み潰したような表情になって、
「碇!シンジ君に、ひと言詫びるのではなかったのか?全くお前という奴は・・・。」
副司令にしては珍しく、その声に怒気を含んでいる。
「・・・・・すみません、冬月先生。だが、シンジのあの顔を見ると、つい反射的に。」
「ワシに詫びても仕方なかろう!碇・・・また面倒をかけおって!」
副司令は前頭部を抑え、俯いている。あはは、どっかで見たポーズだな、これ。
「まあ、シンジについては、ここで生活している限り、いつかどうにかなるだろう。問題ない。」
さすがにこの言葉に対する返答は、ここにいる碇司令を除く全員の声がユニゾンした。
「 問 題 あ る っ つ ー の ! 」
「だがな、よく聞いてくれ。葛城君、レイ、アスカ。君たちがいてくれるから、私は今まで、
シンジの事など気に掛けた事はないのだよ。これからも仲良くしてやってくれ、頼むぞ。」
遠くの親戚より近くの他人、って事か。確かに、そう言って貰えるのは嬉しいんだけれど、
ホントの親子なんだから、早いうちにシンジと仲良くしてくださいよッ、碇司令。
乙
ゲンドウだけは成長しないな
あ 月 そ 日
碇司令が戻ってからというもの、ネルフに活気が溢れている。
最高指揮官が健在という安心感もあるだろうし、司令が目を光らせている事で、
各人の仕事も、緊張感に張りが出てきた、という事もあるんだろうと思う。
皆が生き生きしている中、マヤさんはちょっと元気がない。
気になるので、休憩所で一緒になった時に話を聞いてみると、
「最近、先輩が話に乗ってくれないのよ・・・。」という。
何でも、最近の赤木博士は、碇司令との打ち合わせに多くの時間を割いていて、
その分、マヤさんが割を食っているらしい。
だけど、ようやく司令が戻ってきたのだから仕方がないんじゃないかな、
しばらく経てば、赤木博士の負担も軽くなるハズだから、と励ましてみるも、
今にも泣き出しそうな顔をしている。困ったお姉さんだ・・・。
と言うわけで、仕方がない、乗りかかった船だ、赤木博士の研究室に突撃。
私達が研究室の入り口に立ったとき、赤木博士は何やら上方に手を翳し、それを眺めていた。
そして、私達の存在に気付くと、ドキッとした表情でその手を隠した。
「・・・・・見た?」
はあ〜い、見ましたよ、左薬指に何か光るものが・・・むふふ♪
赤木博士は深いため息を一つ。そして動揺を隠すように、煙草に火をつけた。
別に隠すような事じゃないじゃん!とは思ったけど、地上とはほぼ隔離された現状から
すると、相手はネルフ内部にいるのか・・・。やっぱり隠したくなるかも。
赤木博士は観念したようで、左薬指の指輪について、そっと教えてくれた。
「・・・・・碇司令に、貰ったのよ。」
ええー、博士と司令がそんな関係だったなんて、全ッ然、知らなかった!
みんなは知ってたのかなあ?
それで、プロポーズとか、されたの?と聞くと、「いや」とか「その」とか
「プロポーズっていうか」とか、いつもの赤木博士からは想像も付かないぐらい
煮え切らない答えを連発している。これじゃまるでバカシンジみたいじゃない。
「いきなり、『結婚します』なんて言うつもりはないわ。
だけどね、私と碇司令が、お互いに『心の拠り所』になれればいい、そう思ったというのが
正直なところね。まあ、こう言ったら何だけど、ずっとユイさんを追い求めていた
碇司令が、今を生きているという現実に気付いてくれたのかと思うと、それは、
良いことだと、思うしね・・・。」
赤木博士は、いつも通り平静に答えているつもりのようだが、声が上ずっている。
私は、顔がにやけていくのを堪えきれず、思わず笑ってしまった。
マヤさんとの会話が少なくなったのには、そういう事情があったのか。
要するに、一人でにやけている時間が増えたって事ね。でも、マヤさんは、それを
心配していたんだよ、と本人に成り代わり訴えると、
「そうだったの?心配かけてごめんなさいね、マヤ。でも、仮に私が本当に結婚するとしても、
家庭に入るような事はしないつもりだから、マヤとはずっと一緒よ。」
赤木博士は、口元を笑みで緩めながら、続けた。
「大体ねえ、シンジ君のお母さんをやっている私なんて、想像できる?」
マヤさんは、頬のちょっと上の方を掻きながら思案していたが、やがて笑顔で答えた。
「 無 理 で す ね 、 絶 対 。 」
赤木博士の顔が引きつって見えたのは、気のせいではないと思う・・・。
赤木博士には、この事を口外しないよう頼まれた。別に触れ回る気はないけど、
口止め料として、ジュース一本。安い契約ね。早速、自販機コーナーへと向かう。
「あーあ、加持さんがいてくれれば、アタシもそんな指輪、貰えるハズなんだけどなあ。」
「か、加持クンからは無理じゃないかしら・・・。アスカは、あちらの方から・・・ね。」
赤木博士のにやけた視線の先には、バカシンジ。・・・そんなの、いらないもん!!
乙です
乙かれです
>>273 ゲンドウも少しは成長しているようです
レイもいるわけだけど、アスカとシンジがお似合いだと少なくともリツコには思われている
ってことですね
あぼーん
保守et十日町
町
ここのアスカとシンジの淡い関係がいいなあ、と思いつつも
その関係にちょっと進展があったらどんな感じだろうか、とかも思いながら、
投下町
保守しつつ投下を待つこの気持ち
あ 月 た 日
「アレが動いたのか・・・?」
「そうとしか考えられんな・・・。」
休憩所のベンチに座っていたら、私の前を司令と副司令が通り過ぎて行った。
その時に二人が交わしていたのが、こんな会話だ。
普通に通路で話しているぐらいだから、重要機密とかじゃないんだろうけど、
抽象的な会話を聞くと、何の事だか、ちょっと気になる。
ただ、二人とも、和らいだ表情を浮かべていたので、悪い事ではなさそうだ。
「『アレ』って何?」
何となくシンジに聞いてみた。勿論、この聞き方で、まともな答えなど期待していない。
「『アレ』って言われても、そんなの分かる訳ないじゃないか!」
ごもっとも。それならと、「動く物らしい」と、条件を加えてみる。
「動くもの・・・エヴァ?」
そんな、勝手に動いたのなんて、アンタの初号機ぐらいでしょうが!
でも、もしそうだったら、それはそれで面白いかも。
初号機はS2機関を取り込んでいるらしいから、ココに勝手に帰ってきたりして。
でも、暴走状態でココに戻ってこられたら、ちょっと嫌かも、っていうか嫌だ。
「まさかとは思うけど、父さんの手に、アダムがいたりして。」
・・・よくそんな気持ち悪い事、思いつくわねえ。確かに「アレ」と呼ばれる
「動くもの」に、しっくりとしているような気もするけど、残念ながら、この間、
司令が手を洗っているところに出くわした時に、普通の手をしている事は確認済みよ。
「何だよ、アスカは僕が考えた事を否定しているばっかりじゃないか!」
シンジがムキになって怒り出した。・・・アンタねえ、それなら否定されない事を
考えなさいよ!え、私?私の考えは・・・むむむ・・・。
「ち、地殻よお!きっと地殻が動いているんだわ!」
「・・・それで、どうなるの?」
「えっと、地殻変動が起きて・・・そ、そうだわ、きっと日本にも秋が来るのよ!」
「・・・なんか、父さんと冬月さんが地殻の話をする意図が全く見えないんだけど・・・。
それに、日本に四季がなくなったのは、地軸が傾いたからって学校で習ったじゃないか・・・。」
シンジは冷ややかな目で私を見ている・・・。くやしい・・・、
シンクロ率でシンジに負けたときより、はるかにくやしい。
ずぇったいシンジは「地殻」と「地軸」の違いなんて理解してないと思ってたのに!
・・・それはいくらなんでもバカにしすぎか・・・。
そんなところにファーストが通りかかった。シンジの矛先を反らす為、
悪いけどファーストにも話を振ってみる。
「動くのは物だけに限らないわ。何か、『事』が動いているのかも。」
さっすがファースト!なかなか冷静な答えを返してくれるじゃない。シンジもさぞ感心している、
と思いきや、さっきよりも度合いの増した軽蔑の視線が、私に向けられていた・・・。
それで、「事」って、何なのかしら?
「あなたバカ?そんなの分かる訳ないじゃない。」
・・・どっかで聞いたセリフだ。言葉遣いが乱暴でない分、余計にグサッとくる。
私も、少しは言葉に気をつけようと痛感した次第・・・。
数時間後、発令所に来るようにと召集がかかった。
冬月副司令から報告がなされる。
「本日、国連並びに日本政府から、正式にネルフ存続の要請があった。」
さっきから気になっていた「事」って、これの事なのかしら?
でも確か、政府とネルフって、良好な関係ではなかったはずだ。
と、いう事は、この動きの裏には、何か別の「動き」があるのかも・・・。
ひとまず場内の落ち着いた頃合を見計らって、碇司令が、皆に問いかけた。
「さて、とりあえず存続が決まったわけだが、これからのネルフ、何をしよう?」
乙です
日本政府は活動計画書とか提出させずにネルフ存続を決めたのかw
何が動いたんだろ?
GJ
ここの職人さんは、綾波日記スレの中の人と同じ方かな。
どっちにしても、こっちの日記も気長に待ってます。
各日記の初代スレから見てる。がんがって
あ 月 ち 日
今日は、私とシンジがゴミ当番。ネルフ内の所定の場所に出されたゴミを
集めて処分場へと運ぶ。以前は、捨てられたゴミの大半が、自動的に処分される
システムが稼動していたんだけど、現在はそれも休止しているし、
何より、LCLから戻ってきていないネルフ職員も多数いるので、
必然的に人手不足となって、私たちまで作業に駆り出されるわけだ。
シンジが、リヤカーなどという前時代的なものを曳き、私はそれを後から押す。
子供がこんな事を強いられる様は、まるで、教科書で見た日本の戦後のようだ。
それにしても、よくネルフ本部内にリヤカーなんて保存されていたもんだ・・・。
一口に「ネルフ本部」といっても、それなりに広さがあるので、全体を回るのは、
結構、大変。休み休みにやっていかないと、体がおかしくなってしまう。
どういうわけか、今日はゴミの量も多い。早くゴミ処分システム、復旧しないかなぁ。
作業も一区切り付いたところで、ちょっと長めに休憩。
「僕が曳いてアスカが押す、なかなかのチームワークだね。」
「ははん、伊達にユニゾンを完成させたわけじゃあない、ってコトね。」
実際、リヤカーの話だけでなく、性格的にも、引き気味のシンジと押しの強い私。
似たような性格の者同士よりは、歯車としてかみ合う確率は高いはずだ。
「ねえ、アスカ。ちょっと訊きたいんだけどさあ・・・。」
な、なによう・・・。
「好きな人の頼み、って、なかなか断れないよねえ。」
え?さ、先に言っとくけど、アンタの頼みなんか、余裕で断っちゃうんだからね、ふん!
「アスカ、前にさ、委員長に頼まれて、デートに付き合ったことあったじゃない。
もし、あの時、頼んできた相手が綾波だったら、デートに行ってた?」
んー、あの時の私とファーストの関係だったら、断ってたでしょうねえ。
そんで、何なのよ!煮え切らないわねえ、早く本題に行きなさい!
「さっきの例えとは、ちょっと違うけど、日本政府はネルフによい感情を持っていない。
そんな相手に対して、存続を要求する、そんなの、おかしいよねえ。何でだろう?」
なるほど、シンジもバカなりに考える所があるってことね。よし、その話に乗ったあ!
お題は「何故日本政府はネルフ存続の方針に踏み切ったか」。
理由1 存続要求がネルフに対する嫌がらせになる・・・別にネルフ側は困らないか。
「そんな嫌がらせなんて考えるの、アスカぐらいだよ!」・・・言ったわね!
理由2 ネルフに対する貸しを作っておきたい・・・今更、ネルフが返せる様な物もないか。
「そんな貸し借りにこだわるの、アスカぐらいだよ!」・・・私はアンタに借りは返したわよ!
理由3 ネルフに対する借りを返しておきたい・・・日本政府に何か貸した覚えはないわね。
「そんな貸し借りに(以下略)!」・・・だからあ、サンダルフォン戦では感謝してるって!
理由4 ネルフが好きになった・・・気持ち・・・悪い・・・。
「ネルフがの事が『好きだ』って言ってくれたんだ。」・・・日本政府はフィフスかい!
理由5 として、その他になる訳だが、1〜4迄に、思い当たるような理由がないし、
現時点で結論を求めたら、ここに含まれてしまうわね。やっぱり私とシンジがいくら考えた
ところで、事の真相は見えてこないか。ただ、この間、碇司令が言っていた「アレが動いた」
についてさえ、何も思いつかないのは悔しい。多分、それが鍵になっているんだろうに。
「ところでさ、アスカ、何か飲み物買ってきてくれないかなあ、ゴミの積み下ろしから何から
全部、僕にやらせるんだもん。このままじゃ熱中症になっちゃうよ。」
何よ、この根性なし!と言いたいところだが、実は、リヤカーを押している時だって、
私が力を入れているのは、発進時に勢いをつける時と、ちょっとした舵取りの時ぐらい。
お疲れ様、シンジ。ジュースぐらい買ってきてあげるわよ。
べ、別に、アンタの頼みを断れない訳じゃなくて、私も喉が渇いただけなんだからね!
オチ乙
乙かれです。
シンジ君、もしかして計算の上か?
小悪魔シンジ
gj
おつ
あ 月 つ 日
特にこれといって、する事のない今のネルフ。暇を持て余している碇司令と
冬月副司令は、かつて、加持さんがスイカを作っていた畑の周りを開墾し、
ちょっとした野菜や果物を育てている。
今日はみんなで、その畑で行われている農作業の手伝いに行く事になった。
とはいっても、司令達の作っている畑は、そんなに人手が必要な程、大規模な
モノじゃないハズなので、私はほとんどピクニック気分。
でも、私に限らず、お手伝いと言う意識は薄いようだ。シンジなんて一生懸命
おべんとう作ってきたし、ミサトに至ってはペンペンを連れてきている。
大人達(主にミサトと赤木博士)は酒盛りを始めた。まったく、花見じゃないんだから!
ファーストは、ひとり真面目に碇司令のお手伝いをしている。シンジは
そんな光景を眺めながら、これまたひとり日和っている。
私はシンジが持ってきたサッカーボールでペンペンと遊んでいる。
周りの目には、ペンペンを構ってやっている風に映るよう、装いつつも、私だって
14歳のオンナのコ、可愛い小動物と戯れるのが嫌いなハズ無いのだ!
ふふふ、私にだってドイツ人の血が流れている。ボール捌きには自信があるのよ!
ペンペンは、最初こそ、全身を使ってボールの受け返しをしていたが、
私がボールを蹴るのを見て学習したのか、あの、ほとんど無いに等しい脚を器用に使って
蹴り返す事を覚えた。むむむ、お主、やるな!
ペンペンは見る見る上達し、だんだん、どっちが遊ばれてるのか、わからなくなってきた。
そのうち私は、ペンペンが力一杯蹴ったボールを受けそこね、それを拾いに行くハメに。
ボールは私の後にあった藪を越え、その先にある林道まで転がっていた。それはいいのだが、
ボールを拾い上げた時、私の視界に入ったあるモノが、私をパニックに陥らせた。
「みっ、みっ、ミサトーっ!!」
私の悲鳴にも似た叫びを聞いて、ミサトは駆けつけ・・・既に酔いの回っていたミサトは、
千鳥足でシンジに支えられながら来た訳だが、私を驚かせた「それ」を目にして、一気に
酔いが醒めたようだ。シンジは立ち尽くし、ミサトはへなへなとお尻をついてしまった。
「よっ、久しぶり。」
「それ」・・・「その男」の発した言葉に、ミサトは呆然としながら、その挨拶に言葉を返す。
多分、頭の中は真っ白で、口だけが勝手に動いているんだろう。
「な、なんなのよアンタ!遺言まで残してたのに生きてるなんて、カッコ悪すぎよ!」
「・・・つれないなァ、言いに来たんじゃないか、8年前に言えなかった言葉を。」
ミサトはそれっきり固まってしまった。ただ、瞳から涙だけが溢れ出ている。
「その男」・・・加持さんは、そんなミサトに近寄ると、膝を付いて腰を落とし、抱きしめた。
私は今でも、その時の自分の気持ちが思い出せない。加持さんが生きている、嬉しいって気持ち?
その加持さんが、一番にミサトを抱きしめた、悔しいって気持ち?
ただ、これだけは覚えている、その二人の姿を見て、「美しい」って感じたことを。
ホントは前から気付いてたんだ、私が、加持さんの恋愛対象になってないってコト。
でも、それをどうしても認められない自分がいた。「大人でありたい」と願っていた
私にとって、それを認めてしまうことは、同時に「自分が子供である」と認めることに
なってしまう気がしてた。今思えば、そんな考え自体が子供なんだけどね。
だから・・・全てではないけど、それを認められるようになった今なら、二人に対して
心の底から、素直な気持ちで言える・・・「おめでとう」って。
外野をほったらかしにしていた加持さんが、我に返ったのか、こちらを見やって言った。
「シンジ君・・・・・。」
え、私の順番は、シンジ以下なの・・・?
「アスカの事、頼んだぞ。」
な、な、何言ってるの、加持さん!それにシンジまで元気な声で「ハイ」だなんて・・・。
しばらく畑の方に戻らない私達を案じてか、碇司令以下の面々が林道へとやって来た。
皆、加持さんの顔を見て、一様に驚きを隠せないでいる。司令と副司令を除いては。
「お久しぶりです、碇司令。その節はどうも。まさか集中治療室を手配して貰えるとは・・・。」
「礼には及ばんよ、君には色々と借りがあるし、冬月先生に頼まれてはな。」
話を向けられた冬月副司令は、珍しく照れくさそうな表情を浮かべて言った。
「ま、まあ、君は、私を攫いもしたが、助けてもくれた。それにな、君の言った
『真実に近付きたい』と言う言葉。私も学者の端くれとして、胸に響くものがあってな。」
なるほど、何があったのか、読めてきた気がする。
「まあ、死んだ筈の人間の方が、やり易いですからねえ、スパイ活動は。」
本音なのか、皮肉なのか、加持さんは、おどけた表情で言った。
「政府及び各国の要人には、何をたらし込んだのかね?」
「はて?何のことやら・・・。」
久々の対面にしては、込み入った話のような質問を投げかけた碇司令に、とぼけたような
答えを返す加持さんだったが、司令の表情が硬くなったと見るや、真顔になって語りだした。
「人類補完計画を騙り、人類の滅亡を謀るゼーレと、それに反旗を翻し、今なお事の成就の
鍵を握るネルフ。安っぽいシナリオですが、何も解ってない連中を動かすには充分かと。」
「人類滅亡を阻止した功績と、今後への恐喝か。・・・・・よく、やってくれたな。」
「なァに、僕だって、食い扶持を失いたくないんでね。」
どうやら、ミサトも平静を取り戻したようだ。ただ、顔が紅潮するのだけは、
どうしても抑えきれないようだ。そんなミサトに、赤木博士が囁いた。
「どうやら、お互い最後の一人になるのは免れたようね。」
その一言で、ミサトの顔は、ますます赤くなった。
赤木博士が「お互い」って言った意味、ミサトには理解出来てないよ、多分。
この日の出来事は、「夢だ」と言われたら、そのまま納得してしまいそうな程、不思議に感じる。
どんなに疲れてても、今夜は「眠れない夜」になりそうだ。
乙
乙です。
こんな幸せな後日談もいいよね……。
つづきまち
あ 月 て 日
ネルフ内の食堂で、小さなパーティーが開かれた。
新しく誕生した、と言うか公になった、2組のカップルに対する、ささやかなお祝い。
加持さん&ミサトと、碇司令&赤木博士のことだ。
両組とも、急いで入籍とか同居とか、そんなことは考えてないらしい。
今まで以上に深まった「絆」の前では、そんな形式上の事など、どうでもいいのだろう。
内緒にしていた、碇司令と赤木博士の仲についてだが、赤木博士に頼まれて
私がミサトに告白した。驚きと喜びを隠そうともしなかったミサトだが、2人の仲については
「加持君が生きていたのを知った時より驚いた」だそうだ・・・・・。
その場にいるみんなの顔が、笑顔で埋め尽くされる。こんなの、
サードインパクト後、初めてじゃないかな。
そんな中、ファーストはいつも通りに、表情を崩さないでいる。
別に不機嫌なわけじゃなく、前に私に見せてくれたような笑顔を、みんなの前で見せるのが、
まだ、恥かしいだけだろう。焦らない焦らない、少しずつ慣れればいいよ。
せっかくのパーティーなのに、ファーストは食の方もあまり進んでないみたい。
「肉、嫌いだもの。」って、そーゆー問題じゃないでしょ!
野菜でも魚でも食べなさいよ、と詰め寄る私に、ニコッと笑って
「肉、あげる。」と差し出したファースト。そうそう、そういう顔してなさい。
さっきから、ファーストを気にしてか、こっちをチラチラと見ていた
碇司令も、この表情を目に入れて、ようやくホッとしたようだ。
その碇司令だが、パーティーの主役の一人のはずなのに、こちらも極めて無表情。
たまに笑いはするのだが、「ニコリ」じゃなく「ニヤリ」なんだよね。
少しは嬉しそうな顔してもいいのに。「むっつりさん」だわ。
加持さーん・・・、他人のオトコになっちゃうのね・・・。
悔し紛れに・・・でもなく、今まで通りにじゃれ付いてみる。
「おいおい、アスカの事は、シンジ君に頼んだぞ、って言ったじゃないか。」
そういえばシンジは、加持さんにそう言われて「はい」と元気に答えてた。
あんなバカシンジでも、そんな所を見せられたら、少しは気になるので、その件を問い詰める。
「アスカ・・・、少しは僕の事も・・・僕の気持ちもわかってよ!」
ええっ、屈辱ながら、少〜しばかり、ドッキドキ〜♪
「人の言う事にはおとなしく従う、それが僕の処世術なんだよぉ!」
・・・・・開いた口が塞がらないわ・・・・・ヴァカ!
私に「スコ〜ン」と叩かれた頭を抑えながら、シンジが言った。
「でもさ、僕は、人のことを引き受けられるほど、何でも出来る訳じゃあないよ。
ホントなら、頼まれるより、僕の事を頼みたいくらいだよ、綾波やアスカに。
だから・・・・・。これからも、よろしくね、アスカ、綾波。」
な、何さ、今更改まって!しかも、コイツ、加持さんに言われた「頼む」って意味、
全〜然、理解してないんじゃないの?ホントにバカね・・・。
でもまあ、よろしく言われちゃしょうがない、アンタの面倒ぐらい見てやるわよ!
ただし・・・。これからは私の言う事に逆らうんじゃないわよ!
・・・てな感じで、サードインパクト後、私の周りで起こったことを、書き綴ってきた
日記(風の書き物)も、これで、おしまい。
何故、って、今、書いたことは、昨日にあったことだから。
つまり、「過去」を記してきたのが、「現在」に追いついて来たってワケ。
明日からは、その日の出来事を書き入れる、本来の「日記」を書くことになる。
これからは、「楽しいコト」だけを書き込める人生を送るつもりなんだから!
楽しみだな、早く明日にならないかな♪
乙
中の人です。この話はこりあえずここで終りなので、少し書かせてください。
「日記書き」をやってみようと思った時に、まず、いつの時期の話にしようかと
考えました。普通に、原作の後の話にしたかったのですが、エヴァの場合、
ああいった終わり方だったので、普通に話を始めるのも、何だなあ、と。
そこで、登場人物が「戻ってくる」所から始めようと思いました。
私などより、エヴァに詳しい方なら、ツッコミ所満載なのでしょうが、まあ
その辺りはご勘弁頂きたいです。
それと、書いていて気付いたのが、「こんな話、今迄にいくらでも書き尽くされている
のでは?」という事です。言い訳にしかなりませんが、私とエヴァとの接点は、パチ&スロ
からという、ファンとしては新参者の部類なもので、古くからのファンの方は、この日記を
見ていて不快に感じたかもしれません。その辺りは申し訳なく思っています。
そもそも、掲示板に書き込むという行為自体が初心者でしたので、初めのうちは、
「ホントに誰か見てくれてるのか」と不安でしたが、幾らかのレスを頂く度に、
「一つでもレスが貰えるうちは、終わりまで続けよう」という活力源にさせてもらいました。
最後になりましたが、ここまで目を通してくださった方々、ありがとうございました。
アスカの現在形の日記を書いた時には、また、よろしくお願いします。
あれ?終わるの??
明日からの日記があると思っていたのにorz
またそのうちの復帰をお待ちしております
お疲れ様でした
そして
ありがとうございました
乙でーす。
設定はギャグ系のノリなら心配はいらなんじゃないですかね?
かく言う私もシリアス作品だとツッコミたくなる口ではあるんですが・・・
復活の日を楽しみに待っとります。
GJ
職人さんまち
遅れましたが職人さんGJでした。
ずっと楽しみに読ませてもらいました。ほのぼのしていてよかった。
>楽しみだな、早く明日にならないかな♪
本編のことを考えると何か泣けてきますが、アスカにもこんな風に思える日が来れば
いいなあと思わされました。
乙
GJ
おつ
gj
稲荷町
十日町
職人さん待ち
新日記・現在形日記まち
皆さん、コメントありがとうございます。
今、ちょっと他スレで店を広げはじめまして・・・。
現在形の日記を書く意思はあります。
ただ、前出の、他スレの方が落ち着いてからになると思います。
話としては、前作終了の翌日から。今迄同様のマッタリ系になると思います。
LAS成分は薄め、というか、これまた今迄同様の、「気になるような、気にならないような」
程度の予定。自分には、熱愛は書けないと思うので。
こんなのでよかったら、もう少し待ってて下さい、っていうか
忘 れ な い で ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ。
相変わらずいい味出してるな
ナデナデ
つ))
つーか、よろしくお願いします
稲荷町
保守
エヴァスロを打ったら、久々に「日来、カイス」を拝めたので、
「スイカの日記」投下。
5 月 枚 日
加持さんは最近、暇を見つけてはスイカ畑に出ている。
ホントは加持さんにスイカ栽培なんて似合わないような気もするんだけれど、
ここまで熱心にやってる姿を見ると、スイカに対する愛情が伝わってくる。
それは、加持さんの「優しさ」と言い換えてもいいのかな。
それにしても、よくもまあこの畑、無事だったもんだ。
私が、ジオフロントへの侵入を許してしまった、第壱四使徒、ゼルエルやら、
サードインパクトやらを乗り越えて、生き残ったこのスイカ、案外逞しく育ったかもしれない。
はじめ、加持さんは畑の存在を、シンジに教えたそうだ。
そして、加持さんが姿を消した後は、その管理をミサトが託された。
ミサトは、あんな忙しい中でも、1日1度は水やりに行っていたらしい。
私にも、シンジにも、誰にも言わず、たった一人で。
多分、加持さんとの「絆」を、そこに確かめに行っていたんだと思う。
・・・って、人から聞いた話ばっかりね。私って、のけ者ですか・・・しょぼ〜ん。
ま、まあ、サードインパクト後、落ち着いてからは、みんなで世話をしていたし、
スイカ畑の周りで、司令と副司令が畑作りを始めてからは、二人もスイカを見てくれている。
それにしても、碇司令が汗だくになって、スイカ畑の草むしりをしている姿を見た、
あの時の衝撃は、一生忘れる事ができないわ、たぶん。
いずれにしても、今迄、科学の力だけで維持されてきたような、技術の先端の結晶の見本
とも言えたジオフロントに、牧歌的な様相が漂いはじめている。
そうそう、ファーストなんて、ネルフ本部の自給自足システムの一環として
生産されていた牛の子供を数頭譲り受け、飼育し始めちゃったりしてるんだから。
今日の昼前、ミサトの資料整理の手伝いをしていると、他の事を頼まれる。
「あ、アスカ。昼までに、畑の加持クンに、お弁当持って行ってあげてくれない?」
おーお・・・新婚生活の予行練習ですかあ?ちくしょう!
ま、あの畑の周りの、自然が残っているような雰囲気は、私も好きだからいいんだけど、
お弁当、って、ミサト、人が食べられるようなもの作れんの?
「ああ、作るほうは、シンちゃんに頼んであるから、受け取って行ってね。」
・・・・・もう、何と言っていいやら・・・・・。
シンジからお弁当を受け取り、そのまま配達にも付き合わせようと思ったんだけど、
露骨に拒絶反応を示すので、断念。代わりに、本部出入口付近ですれ違ったファーストを
無理やり引っ張って行くことにした。
畑に到着し、加持さんに事情を説明して、「ミサトから」のお弁当を渡す。
加持さんの周りの足元には、結構な大きさのスイカが、ごろごろと転がっている。
「俺が姿を消す前、最後に撒いた種が、ちょうど収穫期に差し掛かってね。
そうだ、お弁当のお礼に、スイカ持ってって食わしてやってくれよ、シンジ君に。」
加持さん、判ってるのね・・・。
そんな訳で、スイカを幾つか持って帰ることになった。ここでちょっとイタズラしてみる。
ドイツの伝統的なスイカの運び方として、スイカを2個、上着の下に入れて、胸の高さで抱えて持つ、
という方法があるとファーストに教えてみる。これぞスイカップ、シンジが見たら鼻血ブーよ!
って、ファースト、真顔でブラウスのボタンを外し始める。じょ、冗談だってばあ・・・。
「・・・・・知ってるわよ。・・・・・ちょっと待っててね。」
ファーストはやはり真顔で答えたあと、にこっと笑って行ってしまった。
こ、これは、涙・・・・・からかわれていたのは、私?
「あのレイが、あんな笑みを漏らすとはなあ・・・。」
加持さんが感慨深げに言った。まあ、あの笑顔をはじめて見たら、誰でもそう思うわね。
私は、以前、シンジやミサトにも言ったように、加持さんにも伝えた。
「ファーストが、前とは違うようなそぶりを見せても、変な目で見ないでね。」って。
「はあ・・・。ま、女性の扱いには慣れてるつもりだよ。葛城のような、あれはあれで
ある意味、扱いの難しいのと一緒に居たんだからな。それにしてもアスカ、君も随分と
変わったよなあ。レイを気にかけてるアスカなんて、想像もつかなかったよ。」
へっへ〜ん、これでも私だって、日々、成長してるのよ!
これまでは、大人らしく振舞える自分である事に必死になっていたけど、
今は、まだまだ成長の可能性を秘めている、「等身大の自分」が好きになれた。
このまま、も〜っと素敵に成長して、加持さんを振り向かせちゃうんだから。
なんだったら、ミサトから乗り換えちゃってもいいのよ、加持さん。
「いやぁ、俺はこれでも、『浮気はしても、本気にはならない』主義だからな。
何なら、俺が追いかけたくなるところまで行ってくれよ、アスカ。」
そういって私に視線を向けた加持さんは、とても優しい目をしていた。
その目が、スイカに向ける眼差しと同じだったのが、ちょっと気に入らないけど。
そんな話をしているうちに、さっき、一言残してどこかへ行ったファーストが戻ってきた。
ファーストは、自分の牛を連れに行ったのだった。スイカを運ぶ為に・・・。
「ほぉ、レイ、牛を飼ってるのか。こりゃあ、またいい牛だなあ。」
「そうよ。零号牛っていうの。可愛がってあげてね。」
・・・零号牛。ファーストったら、ネーミングセンスまで朴念仁。
「レイ、牛に運ばせるんだったら、ついでに食えそうなヤツを全部運んでくれないか?
どうせ運ばなきゃならないんだから、力持ちのいるときに、さ。」
こうして、ネルフ本部に、数十個のスイカが運び込まれる事になった。
この日の夜、本部の医学部に、腹痛の患者が長蛇の列を成したのは極秘事項だ。
乙
スイカと同じならそのうち食べられちゃうんでは?gj!
GJ
とうかまち
待機
十日町
稲荷町
職人さんまち
日記町
職人たん
ho
医学部というか病院?
がんがれ
こんなに下がっちまって…
落ちないように見守るしかないな
日記マダー
まだー?
☆チン チン ☆
チン チン
☆ チン 〃 Λ_Λ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 職人さん マダー?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| .佐賀みかん. |/
のんびりまち
344 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2006/10/03(火) 19:39:14 ID:YvAJT3DI
ほす
ショボショボ日記を投下しますよ!
「スイカの日記」以前に書いてそのまま保留していたものなので、
内容に被りがあってもご愛嬌ということで・・・。
一応、現在形日記1日目です。
あ 月 な 日
加持さんが生きていた事で、サードインパクト前のネルフ各部署の
主要メンバー、というか、私が面識のある人達が揃った事になる。
これだけイイコトが続くと、自分が生きてる事に喜びを感じられる。
でも、これって、「幸せ」な事なのかな?ふと疑問にも感じる。
だって、みんなが揃ってる事って、半年も前までは、それが当然の事だったんだもの。
アタリマエの状態に戻ったことを、「幸せ」と言うのも・・・ねえ。
とは言うものの、サードインパクト後、シンジが横で寝ていた時も、ミサトの
声をはじめて聞いた時も、ファーストの魂が、彼女の新しい身体に宿った時も、
多分、一生忘れられないような、嬉しい気持ちになったのも事実。
ここは素直に、現在の私は幸せなんだ、と受け止めておこう。
昨日、ミサトの部屋に、加持さん、シンジ、それに私で遊びに行った時、
せっかく四人いるんだから、ということで、麻雀をやった。
私はちょっとかじった事がある程度、シンジに至っては、全くの素人ということで、
シンジに教えながら遊んだんだけど、シンジはドン臭さ全開で、全く和了れなかった。
よっぽど悔しかったのか、今日は朝から私の部屋に来て、ずっとゲーム機で
麻雀を勉強している。ちょっと、私が遊べないじゃない!
「確かに、麻雀で勝てなかったのは悔しいけど、でも、麻雀自体も、それと、四人で
遊んだ時間も、楽しかったから。次は勝てたら、もっと楽しいかな、って。」
なるほど、アンタにしては前向きな思考ね。わかったわ、私も応援してやるわよ。
頑張って、一番安い手でいいから、一回和了ってみなさい。
麻雀では一番の基本役で、ヒラアガリのことを「ピンフ」というのよ。
喜びも、幸せも、嬉しさも、楽しさも、「平和」から始まるわ、きっと。
「ちょっとアスカ、この麻雀ゲーム、コンピューターが強過ぎない?」
はあ?あったり前じゃん、この私が、プレイヤーに媚びうるようなゲーム、やるわけないじゃない!
「・・・他の、初心者向けのヤツ、どっかで探してこようかな・・・。」
ヌルいわね、シンジ。自分より弱いものを相手にしていたら、いつまで経っても
上達しないわよ!まあ、そのゲーム、私がやっても結構負けるんだから、シンジには
敷居が高すぎるか。あ、勿論、私が麻雀に本腰を入れたら、勝率100%になるわよ、多分・・・。
それにしても、朝からずっとやってて、未だに和了れないシンジって・・・。
いい?シンジ。「手作りは、常に無駄なく、美しく。」よ!
最初っから、狙う役を決め打ちするんじゃなく、一牌持ってくる毎に、状況を判断して・・・。
「・・・アスカの指導、厳しいよ!辛くなってきた。前に加持さんに言われた事を思い出したよ、
『辛い事を知っている人間の方が、それだけ人に優しくできる。』って。アスカはきっと、
麻雀で辛い思いをしたことがないから、そんなに厳しく言えるんだ!」
そんな辛い思いをしてたら、最早、遊びとして成立しないような・・・。
って、私、そんなに厳しかったかな?・・・ちょっとだけゴメン、シンジ。
じゃ、軽ーくアドバイス。画面上の手牌を見て、役作りの方向性を、ぼそっと呟く。
「字牌が邪魔ね」「被ってる四萬、一枚余分ね」「ドラだけど、使いづらいわね」
何度もトライして、難産の末、ようやく完成した、「ピンフのみ」!
安い手だけど、はじめて「和了」を経験したシンジは、やっぱり嬉しそう。
「ありがと、アスカ。とりあえず、初めて和了ることができたよ・・・。さっきの加持さんの話じゃ
ないけど、アスカの辛い指導を受けた分、それだけ喜びもひとしお、ってところかな。」
まったく、人をオニみたいに言ってくれちゃって。「辛かった分、嬉しい」か・・・。
・・・そうか、今の言葉でハッと気付いた。私達はサードインパクトに前後して、辛い思いを知った。
でも、それを知り、それまで当然のように過ごしてきた日常が、いかに幸せなものであったか、判ったんだ。
そう思えば、サードインパクトも、満更じゃないわね、とは言い過ぎか。
改めて断言しよう、現在の私は幸せなんだ、と。
おつ
乙
gj
GJ
o2
とうかまち
のんびりまち
稲荷町
十日町
投下まち
どうしたんだろう職人さんorz
灯火マッチ
まち
どうしたんだろう
がんがれ
(⌒-=+=⌒)
/),,/) // ’ ▼’ヽ
γ ・ プ 彡 V~~Vミ
γ" ̄ヾ(,,゚Д゚) i"'' (,,゚Д゚)
ゞツ l(ノ,,,,,ミ) |=(ノ |)
ヾ,,,,( ノ,ノ 人= ,,ノ
U"U U"U
そろそろ
かもん
のんびりまち
まちまち
スレッド情報局から宅急便です。
つ●
パチンコ負けてもへこたれずがんがれ
まちます
まつわ
どのスレも同じようなネタばかりで悪いのだすが。
あ 月 に 日
第3新東京市に新規オープンしたパチンコ店。
何気にネルフのみんなも、ちょくちょく遊びに行ってるらしい。
今日は、加持さん&ミサトが行くらしく、私とシンジも誘われた。
ミサトも私達の保護者らしく、遊びに行くときなんかは、必ずと言っていいほど
声を掛けてくれるのだが、周りの目から見た私達って、一体どんな関係に見えるのだろう?
親子?兄弟?果てさて・・・・・。
んで、そのパチンコ店なんだけど、初めて見たときには、異様な感じがした。
だって、壊滅状態の第3新東京市に、ポツン、じゃないわね、デン!と一棟の建物が
そびえ立っていて、それがパチンコ店なのよ?
なんか、街そのものを復興するには、他にもっと優先して建てるべき物があると思わない?
ま、サードインパクト前も後も、最終的には、お金の有無に行き着くんだから、仕方ないのかなあ。
だが、しか〜し!赤木博士の立案で、第3新東京市に供給される事になった電力が、
多少なりともコレに使われてると思うと、ちょっと腑に落ちないんだよなあ・・・。
店長さん、少しは周りに気を遣って、電飾ぐらいは少し大人しくしましょうよ・・・。
まあ、私の個人的感想はその辺にして、いざ、入店!
目当て?勿論、「セカパク」にきまってるじゃない、セ・カ・パ・ク!
何よ!いちいち細かい事は気にしない(汗)!
とは言っても、打つのは加持さんとミサトなんだけどね。
二人は並んで台を確保すると、早速打ち始める。
数十分後、加持さんが待望の当たりを引いた。確変を引いたものの、2発で終了。
一方のミサトの方は・・・・・。
さっきから、派手な予告やリーチはかかるものの、当たりには結びつかない。
「んがあ!何で当たらないのよう!」
そんなミサトの台に、予告無しからの初号機リーチがかかった。
「コレで当たったら、まさに奇跡ね。」
半ば投げやりなミサト。ハイハイ、奇跡ってのは起こして初めて価値が出るんでしょ?
・・・・・そんなに簡単には起きないわね。私達と第10使徒との戦いの価値を、改めて痛感。
冷静に努めてはいるものの、ミサトが暴発寸前な気配を肌で感じる。
次に熱いリーチを外したら、台を破壊しかねないわ。加持さんもそんな空気を感じたらしく、
「あ、アスカ、俺、スロット打ちたくなってきた。この台と出玉、やるわ。じゃ、後、宜しくー。」
・・・・・加持さん・・・・・逃げたわね・・・・・。
というわけで、私は加持さんの残していった出玉で、その台を打ち始めた。
ミサトの台に、熱いハズレリーチがかかりませんように、と祈りながら。
だが、そんな私の願いも虚しく、ミサトの台から、ステップアップ予告の音声が聞こえる。
「あんたバカァ・・・ほんとにバカね」ううう、よりによってリラックス系のロングだ。
弐号機リーチに発展。神様、仏様、ビスティ様、お願いです、当たって下さい。
でないと殺される・・・・・。あぁぁぁぁぁ・・・・・。
思いっきり殺意のこもった目で睨まれましたよ、ミサトに。怖いよお・・・。
しかし、思わず目を合わせ、怯える私を見て、我に返ったのか、
「し、シンちゃ〜ん、ちょっち、おトイレ。この台見ててねん。」
ミサトはバツの悪そうな顔をして、その場をごまかした。
そうこうしている内に、私の打っていた台に、下段・加持さん(2)のリーチがかかる。
コレって大当り確定じゃない!そんなことを知る由もないシンジが、台を覗いて興奮している。
ほーら当たったじゃん。
再抽選の初号機チャンス。ここで初号機の背中に羽根が開けば昇格確定だとシンジに教えると、
興奮を抑えきれないシンジは、ハンドルを握る私の手を、その上から握って
「開け、開け、開け、開け、開け、・・・・・。」
と呟いている。あ、なんかシンジと初めて出会った時の事を思い出しちゃうなあ。
って、何してんのよ、バカシンジ!周りのお客さんに恥ずかしいじゃない!
実は、トイレから戻ってきたミサトが、ニヤニヤしながら私達の事を見ていたのだが、
それには気付かなかった事に・・・しておこう。
おつ
乙
GJ
gj
オツ
稲荷町
十日町
まち
保守
十日町
まち
まだ?
待機
そろそろ
11 月 21 日
今日は、ママの誕生日。生きていれば、42歳、かな。
こうして、当日に「ママの誕生日」だと気付くの、いつ以来の事だろう。
今まで、ママの事なんて、考えないよう、忘れるよう、そう心掛けてたから。
そんな私が、今年に限って、今日の事を意識していたのは、
間違いなく「サードインパクト」直前の戦いを経験したからだ。
あの時、私は弐号機の中で、確かにママと逢った。
その時は、ただ、「嬉しい」という気持ちで一杯になっていた。
でも、今になってみると、私の生命の危機を迎える、その瞬間まで、
ママの存在に気付けなかった自分に、情けなさや悔しさすら感じてしまう。
そこまで言ったら贅沢なのかな?
だから、今日はママの為に、何か、お祝いをしたいなあ、なんて。
はっきり言って、何の意味も無い事なのかもしれないけど、とにかく、「何かをしてあげたい」
って気持ちが強い。私って結構「ママっ子」なのかなあ。
そんな事もあって、今日は朝から、やる気が充実している。
まあ、何を「やる」のかは、皆目、見当もついていないんだけど。
さっき食堂で顔をあわせたシンジにも、「今日はママの誕生日なんだ♪」なんて
つい、ベラベラと喋ってしまった。浮かれてる私、バカみたいかな?
そしたら、昼過ぎに、シンジが私の部屋を訪ねてきた。花束を携えて。
・・・・・って、シンジ、ちょっと何よ、その花束。もしかして「菊」じゃない?
あのさあ、「命日」じゃなくて「誕生日」なんですけどねえ、シンジ君。
「うわああああっ、ゴ、ゴメン。アスカのお母さん、この場に姿がある訳じゃないから、
つい、うっかり・・・・・。ワザとじゃないんだ、ホントにゴメン!」
ワザとじゃ無さそうなのは分かる。それに、シンジはママに会った事も無いんだし、
初めから「いない人」として頭の中に入っているんだろう、という事も分かる。
だから、私が「ママの○○の日」といったのを聞いて、思わず菊の花に手が伸びるのも分かる。
でもねえ・・・・・結構、ショックだったんだよ、ママの存在を否定されたみたいで。
それでも、これ以上コイツを責める気になれないのは、私の話を聞いて、
勘違いしながらも、それに応えよう、という姿勢を見せてくれたから。
誕生日に菊の花、なんて、失礼は失礼だけど、ママも怒ってない・・・よね?
さすがに気まずかったのか、シンジは、顔を真っ赤にしながら、菊の花束を抱えて
すごすごと退散していった、んだけど、しばらくして私の部屋のドアの前まで戻って来た。
「さっきは本当にゴメン。僕には何にもできないんだけど、これ、
アスカの分と、お母さんの分。・・・・・お母さんのお誕生日、おめでとう。じゃあ。」
そう言ってシンジが差し出したのは、二本の缶コーヒー。
あんた、そんなモノで私の機嫌を取ろうとしてるんじゃないでしょうね!
単刀直入に、そう浴びせかけると、シンジは怯んでいる。
私はそんなシンジの手首を掴むと、ぐいっと部屋の中へ引っ張り込んだ。
ママの誕生日を祝ってくれたのに、そのまま帰す訳にはいかないもんね。
シンジには紅茶を入れてあげる。私は貰った缶コーヒーを頂く事にする。
「アスカ、今日は、リツコさんも誕生日みたいなんだ。ミサトさん達が、誕生パーティーの計画を
リツコさんには内緒で進めているみたいなんだけど、その時に、アスカのお母さんも
一緒にお祝いしてもらったら、どう?」
シンジがそんな話を勧めてきたけど、そこまでしてくれなくてもいいの。
アンタが一緒にお祝いしてくれたし、ママは私の中だけで生きているんだから。
お誕生日、おめでとう、ママ。
紛う事無く(我)儘っ子ですw
おつです!
漫画のほうは今月、大変なことになっているようですが、
こっちのアスカとシンジは仲良くてまことに結構です。
おつ
GJ
保守
乙
gj
ほす
12月 4日
つい2週間ほど前、ママの誕生日があったかと思えば、
何を隠そう、今日はこの私の誕生日なのだ、へへん♪
私もついに15歳、昔の日本でいえば、もう一人前の大人の年齢だそうだ。
一つの区切りの年齢を迎えたんだなあ、と思うと、その喜びもひとしお。
これから先、20歳、30歳になった時も、こんな思いが込み上げてくるのかなあ?
ママの誕生日の時とは、また違った浮かれ気分で、みんなに報告。
ネルフ本部内をふらふらしていると、例によって、いいカモが♪
シ〜ンジっ、今日、何の日か知ってる?
「???え、と。今日は12月4日・・・・・あ、アスカの誕生日!」
ほうほう、よく覚えてるじゃない。・・・・・で?
「え、あ、おめでとう。」
・・・・・・それだけ?
「え、うーん、よかったね。」
・・・・・・コイツに期待した私が馬鹿だったのかしら・・・・・・。
気の利かない男に見切りを付け、次なる標的を探していると、ファースト発見。
聞いて聞いてファースト。今日は私のお誕生日なのよ♪
「・・・・・・そう、よかったわね。」
私、お誕生日パーティやりたいな〜、いや、やって欲しいな〜。
「・・・・・・なら、そうすれば。」
ええい、単刀直入に言ってしまおう。誕生日プレゼントちょ〜だい♪
「・・・・・・私には、何もないもの。」
みんな、冷たいよ(泣)。切ない気分に浸っていたら、赤木博士から緊急の呼び出し。
急いで博士の研究室へ。ああ、きっと祝ってくれるのね。持つべきものは、心優しき上司かな。
「・・・・・・という訳で、アスカ、頼んだわよ。」
はいはい、ここでもおつかいを頼まれただけでした。いいわよ、もう!
まったく、シンジかファーストにでも頼めばいいのに、二人には別件があるとかで、
私が頼まれたのは、本部からちょっと離れた場所にある倉庫から、とある物品を
運んでくる仕事。しかもその物品、危険物なので、運ぶときは十分注意しろ、だって。
仕方無しに倉庫へ。赤木博士はその物品について、
「倉庫に入ってすぐにわかる場所に置いてある」って言ってたけど、その言葉の通り、
入り口付近の棚に一つの箱が。その箱に、聞いてきた管理Noが記されているのを
確認して、今来た道を戻る。
何が哀しくて、お誕生日に危険物の搬送なんかしてるんだろう・・・・・。
誰か一人ぐらい、今日の日付に気付いて、優しい言葉の一つも掛けてくれたっていいじゃない!
そんな事を考えていたら、悲しいやら悔しいやらで、ちょっぴり涙が出てきた・・・・・。
そんなこんなで本部まで戻ると、赤木博士が研究室の前で待っていてくれた。
「やっと来たわね、アスカ、お疲れ様。・・・・・じゃ、開けていいわよ、その箱。」
え?なに?この箱の中身、危険物じゃないの?
私が、恐る恐るその箱の蓋を開けると・・・・・・何これ、ケーキ?
確かに、丁重に扱わなければいけないという意味で、危険物ともいえるが・・・・・むう。
そして、私が箱を覗き込んでいるうちに、博士が研究室の扉を開いた。
そこには、綺麗な飾りつけと、豪華なご馳走と、そしてみんなの姿があった。
口々に「アスカ、おめでとう」って、ズルイよ、みんな、グルだったの?
この飾りは加持さんが、ご馳走はシンジが作ってくれたらしい。そしてファーストから
おサルのぬいぐるみを手渡された。「私には何もないから、作ったの。」だって。
そしてミサトからも、ある物を貰った。それは、以前、「貸して」とねだった時は
「子供のするものじゃない」と断られたラベンダーの香水。うふふ、私ももう大人よね♪
さすがに内緒でここまでやられると、ちょっと気に入らないけど・・・・・ありがとね、みんな。
当日(4日)に間に合わなくて済まない、
更に、毎度毎度の予定調和で済まない、
リッちゃんにも謝っておいてくれ。・・・・・・あれ?
ともあれ、アスカおめでと〜♪
おつ
乙が遅くなりましたが乙かれです
幸せなアスカの日記、いつも楽しみにしてますです
まち
GJ
ほ
乙
ほ
あ 月 ぬ 日
今日も私の部屋で、シンジとテレビゲームをして遊ぶ。
途中で交代しながらドラ○エを攻略していたのだが、シンジがプレイ中に
「アスカ、喉渇いた。ジュース買ってきてよ。」などと言い出した。
本当なら、「アタシがやっててあげるから、アンタ行きなさいよ!」
と言いたいところだが、まあ、順番は順番だし、シンジにはいつも
料理やら洗濯やら、やってもらっているので、たまには「サービスサービス♪」
のつもりで、買ってきてあげる事にしたのだが・・・・・・。
「素直なアスカって、それはそれで不気味かも。」
あのバカの、ジュースを受け取ってからの第一声が、それだった。
当然、反射的に出た私のグーパンチの餌食になった訳だが、
ホントにもう、信じられないくらい、人の親切心を台無しにしてくれるわね!
と、腹を立て、シンジを部屋から叩き出してはみたものの、
考えてみると、確かに「素直」って、私のキャラじゃないような気もする。ふう・・・。
あ 月 ね 日
エヴァに乗る機会の無くなった今では、ファーストはいつも第壱中の制服姿。
ファーストに話を聞いたら、どうやらプラグスーツ以外には、この制服と
パジャマだけしか服を持っていないらしい。
まったく、花も恥らう14才のオンナのコが、そんなことでどーすんの!
という訳で、私のお古でよければ、あげるわよ、と、ファーストを部屋に連れてくる。
しかし、ファーストには優等生スタイルしか似合わないようだ。私の持ってる
ラフな服を着せてみると、あまりの似合わなさに大爆笑。
あ 月 の 日
別に「あの日」じゃないわよ!まあ、それは置いておいて、
昨日、ファーストのホットパンツ姿に大爆笑したら、彼女は怒ってしまったので、
謝りに行く。さすがに私が悪かったよね?
お気にの黄色のワンピを持って、ファーストの部屋へ。
ただひたすら平謝りする私を見て、ファーストは笑いながら「気にしてないわ」と
言ってくれたが、お詫びにこのワンピースを贈呈しますので、着てみてくださいっ!!!
・・・・・・ごめん、なんだか、とっても違和感が・・・・・・。
次の言葉が出てこずに、沈黙した私を見てファーストが、
「ありがとう、気持ちだけは頂いておくわ。それにしても
貴方に素直に謝られると不思議な感じがするわ。」
黄色のワンピは、私の元へ返却された。ファーストに他意があるわけではないと信じたい。
だけど・・・・・・。素直な私って、そんなにヘンなのかなあ?
あ 月 は 日
別に「2日目」じゃないわよ!まあ、それは置いておいて、
今週末、私の好きな某バンドが、第2東京で「復興支援チャリティライヴ」を行うので、
ミサトに連れて行ってもらう約束をしていたのだが、ミサトの仕事の都合で
キャンセルする事になってしまった。
ミサトはネルフを代表して、国連関係者との会合に出席する。
それだけの重要な役目を、ミサトが任されるようになった事を喜ぶべきか。
そう考えれば、私との遊びの約束なんて、後回しになっても仕方ないよね。
しか〜し!私が素直に諦めると、「もっと文句言われると思ってた。」と、ミサト。
人の事、何だと思ってんのよ、もう!
あ 月 ひ 日
ここ最近、ずっと苛々している。
人が、良かれと思って何か行動を取ると、みんなして奇異な物でも見るように
私の事を不思議がる。私が素直じゃ、そんなにおかしいって言うの?
それと同時に、少し不安になる。みんなの目から見た私って、
そんなに捻くれて見えるのだろうか?
ま、確かに、多少は素直じゃないって部分があるのは認めるけど、
そんなに意固地になってるつもりはないんだけど・・・・・・。
そんなのは、自分自身では気付けないモノ、なのかもしれないわね。
ダメだ。下手に考えてると滅入ってくる。今日はもう寝よう。
あ 月 ふ 日
今日も私の部屋で、シンジとテレビゲームをして遊ぶ。
途中で交代しながらドラ○エを攻略していたのだが、シンジがプレイ中に
「僕、喉渇いたから、ジュース買って来るよ。」と、コントローラーを私に渡し、部屋を出た。
戻ってきたシンジに、「へえ、今日は素直に自分で買いに行くんだ。」
と、皮肉っぽく言ってみた。するとシンジは気まずそうに、視線をそらしながら
「え、あ、まだ怒ってるの?この間の事。あれは、最初から、アスカに断られて
自分で買いに行くつもりでいたんだけど、そしたら、アスカが・・・・・・。」
何よ!人の素直がどうこう言う前に、アンタが素直じゃないだけじゃない!
「あ、でも、アスカもあれで結構、僕に気を遣ってくれてるんだな、
って感じて、嬉しかったというか・・・。」
・・・・・・まったく、褒められてるのか貶されてるのか、分かんないわね!
「だけどさ、僕はそんなアスカが・・・・・・。」え、な、何よ・・・・・・?
「やっぱり不自然に感じるなあ・・・・・・。」orz
乙〜♪
綾波、パジャマとか持ってたのか……
乙かれです
シンジと喧嘩しながらテレビゲーム……
なんつーか、アスカよかったね、という感じです
アスカもちょっと人にやさしくしたら不自然がられてかわいそうだけど、
素直じゃないのがアスカの魅力でもある(?)ので、困ったもんですね
>>414 入院してた時に着せられていたのを、頂戴してきました。多分。
>>415 >素直じゃないのがアスカの魅力でもある(?)
私がLASを書けないのも、その魅力を失いたくないから、かな。多分。
徐々に二人の距離間を詰めているつもりではあるんですけどね。
メリクリアスカたん!
あすかガンガレ
乙
ほ
稲荷町
十日町
投下まち
あ 月 へ 日
年末は、せわしなく動き回るみんなを横目に、のんびりと過ごす筈だった。
だって、年末進行で仕事に追われているわけでもないし、
ネルフ本部に居れば、食料や日用品の買出しの必要もないし。
わざわざ大掃除なんてしなくても、私の部屋は常日頃からキレイにしてあるもの。
勘違いされている部分があるかもしれないが、別に私は、掃除・洗濯・料理・
その他家事一般が「できない」訳じゃなく、身近な所に、私よりも家事に適した
「碇シンジ君」と言う人材が居たので、彼に活躍の場を提供していただけの事だ。
「適材適所」ってヤツよ。まあ、自分でするのも面倒臭いってのもあるけど。
それにしても、ホントに人の行き来が激しい。
自販機コーナーのベンチに座っていたら、右から左へ、人が通る通る!
そんなに急がなくたって、よさそうなものなのに、これが「日本の文化」なのかなあ?
まあ、私は別段用も無いので、例によって部屋でテレビゲームでも・・・
と思っていたら、緊急の招集がかかる。
「チルドレンの三人は、至急、発令所まで来るように!」
渋々ながら発令所まで来てみると、シンジとファーストは既にそこに居た。
そして二人の前には、招集をかけた赤木博士と、ミサトの姿があった。
私が到着し、三人が揃うと、赤木博士からの指示が出る。
「いい、三人とも、これから私についてきて。」
赤木博士が私たち三人を率いて向かった先は、ミサトの執務室、
の横にある、ミサトのプライベートルーム。通称「本部内のゴミ屋敷」。
「みんな、もう分かってると思うけど、今日の仕事はこの部屋の掃除よ!」
まさか、自分の部屋でなく、ミサトの部屋の大掃除をすることになるとは・・・・・・。
「リツコぉ、やっぱ、いいよぉ、後で自分でやるから・・・・・・。」
ミサトは、バツの悪そうな顔で赤木博士に訴えていたが、
「ダメよ!こういう機会にやっておかなきゃ。貴方の『後で』は、いつになるか分からないわ!」
と、一発で却下。なおも抵抗を試みるミサトは、
「シンちゃ〜ん、ちょっと聞いてくれる?リツコったら、マヤちゃんに何言ったと思う?
『潔癖症は辛いわよ、ミサトの部屋を見たらわかるわ』だって・・・・・・。」
「そこ!話を逸らさない!!!」
・・・・・・今日の赤木博士、いつに無くコワイ・・・・・・。
そんな訳で、私達は片付けに取り掛かったのだが、部屋一面がゴミ箱状態に
なっているので、まずは、それを取り除く事から始まった。
普通、人の部屋にあるものを動かす時は、たとえ不用品に見えても、その部屋の主に
とっては、大事な物かもしれない、なんて、少しは迷うものだけれど、
この部屋に関しては、そんな考慮は必要無さそうだ。
「モノを捨てられない人」というのは、その「モノ」を、いつか使える時が来る、って
考えるから、捨てるに忍びないんだろうけど、ここにあるビールの空き缶や
ラーメンのカップ等については、どう考えても使える機会を想像できない。
何故ここまで捨てずに溜め込むのか、さすがの私も理解に苦しむわ。
まあ、ゴミを片付けて、掃除して、荷物を整理するぐらいなら、思いのほか
早く終わるんじゃないのかな、なんて思っていたんだけど、ところが!である。
一連の、缶や容器などの「不燃物」を始末した後、同じように今度は
そこいら中に散乱した、包装紙やら割り箸やら紙屑やらを集めて捨てていたのだが・・・。
「アスカ、その紙、捨てちゃっていいの?」
機械的に作業していた私は、シンジのその声で我に返った。
まったく、バカねえ、ゴミは捨てていいに決まってるじゃない!などど思いつつ、
私の手の中でグシャグシャになったその紙を広げてみると・・・・・・。
何か、重要そうなハンコが、いっぱい捺してあるんですけど・・・・・・。
念のため、赤木博士によって、隣の執務室に監禁されているミサトに確認を取る。
あ、何故、ミサトが監禁されているのかというと、私達の作業に口出しさせない為、とのこと。
ついでに言っておくと、赤木博士が何故、私達に作業させるのかというと、
「さすがに私が直接、友人の部屋に手をつけるのは、気が引ける」だそうだ。
ミサトと赤木博士に、さっきの紙を見せると、二人の顔が、見る見る青くなっていく。
・・・・・・どうやら、これ、重要な書類だったようだ。
結果、私がせっかく集めたゴミは、もう一度ゴミ袋をひっくり返して確認するハメに。
更には、書類を日付順に並べておく、なんて余計な仕事まで言い付かってしまった。
大体ねえ、そんな重要な物を、こんな汚い私室に持ち込む方が問題あるのよ!
・・・などと罵声を飛ばしながらゴミ袋をひっくり返す、私とシンジを尻目に、
ファーストだけは黙々と作業を進めている。相変らずだなあ。
この構図だけはいつまで経っても変わらないような気がする・・・・・・。
疲れてきたところで、適当に休憩。さっきから気になっていたんだけれど、
この汚い部屋の中に、一ヶ所だけ、埃一つ無くキレイになっている部分がある。
テレビ台の上の、テレビの横の一部分。そこに小箱が一つ、置かれている。
これはきっとミサトの大切な物なんだろうなあ。この部屋で生活できるミサトが、
その場所だけはキレイにしているぐらいだから、否応なしに、そう思わせる。
私は、好奇心を抑えられず、ミサトに悪いと思いつつも、その小箱の中を見てみた。
何これ?超小型のマイクロチップ、かな?薬のカプセルにでも入りそうなサイズだ。
何でこんな物大事にしてんの?ワケ分かんないわねえ、期待して損しちゃった。
結局、ダラダラ作業したのと、手間が増えたのとで、終わったのは午後11時過ぎ。
「お疲れ様。じゃ、これ、ちょっと早いけど、お年玉よ。」
赤木博士からお年玉(というかバイト賃?)を貰って、思わず喜ぶ自分が悲しい。
それにしても、ミサトのこの生活能力・・・加持さん、考え直した方がいいんじゃない?
乙〜
うーむ、ハンコのある書類ってやっぱり伏線なのかな?
wktk
ほ
乙
おつ
ほ
しゅ
稲荷町
十日町
GJ
gj
十日町
職人町
ほ
し
の
まだ
職人町
ほす
あ 月 へ 日
「俺の育てていた花がある。俺の代わりに水をやってくれると嬉しい。」
午後、シンジと一緒にミサトの部屋に遊びにいくと、この間、大掃除した部屋の方から、
そんな加持さんの声が聞こえてきた。その声は何故かとても切迫感が漂っていて、
まるで何かに追い詰められているような感じがした。
言葉の内容も、まるで加持さんが何処かへ行ってしまうように思わせる。
何か凄く不安な感じがして、私は、ノックもせずに、声のする部屋のドアを開けた。
が、そんな私の杞憂をよそに、部屋の中には、何らいつもと変わる事の無い
ミサトと加持さんの、テーブルを囲んでいる姿があった。
ただ、そのテーブルの中央には、どこかで見覚えのある電話機が置かれていた。
あれは・・・。確か、ミサトのマンションにあったのと同じヤツだ。
ミサトがその電話機の再生スイッチを押すと、録音されたメッセージが流れる。
そっか、さっきの加持さんの声も、留守電に記録されていたモノだったんだ。
「葛城・・・俺だ。多分、この話を聞いている時は、君に多大な迷惑をかけた後だと思う・・・。」
まさか、コレって、以前、加持さんが姿を消した時に残したメッセージじゃ・・・?
そう思ったら、何か、悲しいでも、苦しいでも、勿論、嬉しいでもない、表現できないような
不思議な気持ちになって、頭の中がボーッとしてしまった。
私が我に返った時には、ミサトが私に話しかけている最中だった。
「で、さあ。コイツが頼むもんだから、仕方なく、ホントに仕方なくよ、花に水をやりに
行ったわけよ。シンちゃんに場所を教えてもらって。」
バカなミサト。そんなに「仕方なく」って強調したら、否定にしか聞こえないじゃない。
「花、って言うから、どんな素敵な花畑があるのかと思って行ってみたら、
そこに植わってたのは、スイカよ、スイカ。普通、スイカを、花なんて言う?」
・・・確かに、花、と聞いてスイカは想像し辛いわね・・・。
「いや、そうは言うけどな、スイカに水をやって欲しい、じゃ、ちょっと
カッコ付かないじゃないか・・・。」
加持さんは、バツが悪そうな表情を浮かべるも、ミサトに即、否定される。
「今更、アンタが私にカッコ付けて見せたところで、仕方ないでしょ!
アンタのダメダメっぷりなんか、もう十分、分かってんだから。・・・って、
スイカの話なんかしていたら、ちょっち催してきちゃったわ、失礼♪」
ミサトはトイレに駆け込んだ。私達が残された部屋では、加持さんが不思議そうに
私をまじまじと見ている。え、なに?さっきの不安が顔に出ちゃってたのかしら?
「・・・俺がかつて、死を覚悟したときに残した、言うなれば遺言さ。
まあ、今聞かれると、笑い話にしかならないんだが・・・。」
・・・やっぱりそうか。ミサトは、そのメッセージを消すことが出来ないまま、
第3新東京市を破棄する時、電話機ごと、ここに持ち込んでいたんだ。
「加持さん、あのメッセージを初めて聞いたとき、ミサトさんは・・・・・・。」
何かを言いかけたシンジを、加持さんの言葉が遮った。
「・・・ああ。わかってるさ。こんなメッセージを消さずに保存してくれてるんだ、
葛城が、どんな気持ちで、コレを聞いたのかぐらいは・・・。ああやって、花だスイカだって
笑い飛ばしているのも、おそらく彼女なりの強がりだろう。今にして思えば、彼女に
悲しい思いをさせたことに対しても、済まないと感じてるさ。だから・・・・・・。」
スト〜ップ!!話が湿っぽくなりすぎよ!話題転換しなきゃ・・・。
別に、今が幸せなんだから、寂しい話なんか聞きたくないよ!んーと、えーと・・・。
あ、やっぱり、スイカを花という表現はおかしいと思うな、加持さん?
「いや、あの時俺が育てていたのは、スイカの『花』さ。間違いなく。」
・・・私も、ここ(ネルフ本部)へ来てから、大分変わった人達を見てきたけど、
加持さんもその一人になっちゃうの?ドイツにいた時は、そんな事なかったんだけどなあ。
「確かに、普通は、花を目的としてスイカ栽培なんて、しないかもしれない。
でもな、稔りの時を迎えられるのは、花を咲かせた後なんだぜ?
だからあの時、俺は本気で花を守っていた。これは本当さ。」
まあ、そう言われれば、その通りではあるけれど・・・。
それもまた、加持さんなりに辿り着いた「真実」ってヤツなのかな。
普通の感覚では、スイカの実には目が行っても、花が大事とは考えないよね。
「お?何だ、これ?」
加持さんが、あるものに目を引かれたようだ。それは、テレビの横に置かれていた小箱。
あれ、確か大掃除の時にも見かけた、中にマイクロチップが入っていた箱だ。
加持さんはその小箱に手を掛ける。ち、ちょっと、いくら加持さんとミサトの仲でも、
女性が大事にしていそうな物を、勝手に触るのは・・・。あ、開けちゃった・・・。
中身を見た加持さんは、一瞬、驚いたような表情を浮かべたけど、その後、口元を緩ませた。
どうも加持さんは、その中身が何であるのかを、知っているような反応を見せるので、
思い切って、そのマイクロチップの正体を尋ねてみた。
「んー、強いて言えば、『俺』という花が、最後に稔らせた『実』ってトコかな。」
・・・それではさっぱり分かりません!はぐらかされたのかな?
トイレから戻ってきたミサトに、小箱をちらつかせながら、軽い口調で加持さんが言った。
「葛城・・・、愛してるぜ!」
加持さんの手の中に小箱を確認したミサトは、異常なくらい顔を真っ赤にしながら叫んだ。
「み・・・みんな、出て行きやがれえ!!!」
何故か、私とシンジまで、ミサトに部屋から蹴出されてしまった。それにしても、
ミサトがあんなに取り乱す、あの小箱の中身、どんないわく付きの品なのか、気になる・・・。
448 :
かじさん:2007/02/11(日) 01:08:31 ID:???
やっつけな感じで済まない。強引な展開にも済まないと言っておいてくれ。
アスカの書いた日記がある。
場所は2ちゃんねるのエヴァ板、「保守」だと思ってくれると嬉しい。
おまいら、このスレはおまいらと共にある。迷わず行けよ、行けばわかるさ。ダーッ!
うーむ、マジで続きが気になる。
ここから2日分、今までの話とは別モノとして。
本編に近い世界観と思って頂ければ・・・。
2 月 某 日
もうすぐ、年に一度のあの日がやってくる。そう、バレンタインデー。
実は、ここ数日の放課後、私はヒカリの作戦参謀として、彼女の家で、
彼女の目当てである、ジャージ男にチョコを渡す算段を画策しつつ、
その、チョコを作るお手伝いなんかしちゃってるのだ。
んでもって、まあ、そのついでに、私もチョコを作って、
ウチの家政夫・・・、バカで、ヒマでモテなくて、どうせ当日には、誰からも
チョコを貰える事は無いであろうシンジ君の為に、心優しきアスカ様が
お恵みを与えてやろう、なんて考えたりしているワケだ。
私がチョコを作っていることは、一緒にいるヒカリには隠し様が無いので、
「このチョコは、義理チョコを(悪い方に)超えた『憐れみチョコ』よ!」
と説明してやると、ヒカリはクスクスと笑いながら、
「そんな事言ってると、碇君、取られちゃうわよ、綾波さんとかに・・・。」
だって。ファーストに限って、そんな事、想像できないんだけど・・・。
それでもヒカリの目にはそう映るのかな。私から言わせれば、あのファーストの
どこをどう見れば、そんな女の子らしい部分を感じ取れるのか、不思議でならないけど。
ヒカリと私の感性の違いなの?いや、ヒカリの焦点がボケてるだけね、たぶん。
「そっか、ファーストもシンジに『憐れみチョコ』を恵んであげるのか。だったら、
私のこのチョコは、シンジにあげるなんて勿体ない事しないで、自分のお腹に・・・。」
なんてボケて見せたら、ヒカリは本気で悲しそうな顔をして、
「ダメ!それはちゃんと碇君に渡すのよ!もっと素直になりなさいよ!」
何か、私がヒカリを応援しに来てるハズなのに、私が背中を押されている気がする・・・。
しか〜し!これは、あくまで「憐れみチョコ」なのよ!
シンジに苦い思いをさせるために、ミルクや砂糖は控えておこうかしら?ふふん♪
本編のレイ(本レイ)はチョコとかあげなさそうだけど、
「ひっど〜い、キスしたのね!」の頃のアスカならきっと……
一方日向くんは、渚くんに食わせるつもりの
ウ×チ入りチョコの製作に余念がなかった
さてさて戦果は如何に?
ヤヴァそうなので、日付の変わらぬうちに
もはや日記からは完全に逸脱した前編だけ投下。
2 月 14 日
いよいよこの日がやって来た。この日の為に、ヒカリとふたり、数日かけて
作戦練ったり、チョコ煉ったりしてきたんだもんね。まあ、私は面白半分でだけど。
2人で考え、行き着いた結論は、ベタだけど、放課後にジャージ(またはシンジ)を
呼び出して手渡す。呼び出す場所は、学校の裏山。
山頂には展望台があるんだけど、さすがに今日は混み合いそうなので、そこはパス。
展望台へ向かう遊歩道を、途中で脇道にちょっとそれた場所にある、休憩所なんか、
あまり人も来なそうでいいんじゃないか、という事でヒカリと意見が一致した。
とはいえ、ジャージとシンジを同時に呼び出すわけにもいかない。
当然、時間差を置くことになるんだけど、私は、先の順番をヒカリに譲った。
だって、こんなイベントの日であっても、ヒカリには、家に帰れば姉妹の夕食の支度が
待っている。ウチは今日、ミサトは用事があって遅くなるって言ってたし、
私とシンジだけなら、家に帰ってからシンジが炊事を始めても、別に構わないし。
問題は、どうやって、ジャージ(またはシンジ)を呼び出すか、よね。
几帳面なヒカリは、昨日の内に手紙を書いて、それをジャージの下駄箱に入れておく、
って言ってたけど、私はそういう、まどろっこしいのは苦手なのよね。
タイミングを見計らって、シンジに直接、単刀直入に命令すればいっか。
なんて軽く考えていたのが悪かったのか、今日に限ってシンジと接する機会が作れない。
シンジに話しかけようとする度に、どうにも横槍が入ってしまう。
どうしよう、このままじゃ・・・って、たかが「憐れみチョコ」1つ渡すのに、何やってんだ?私。
ようやくの事でシンジに話を伝えられたのは、5時限目の終了後。
先生から、授業で使った教材の片付けをするよう言い遣った、シンジを手伝うフリをして、
手短に時間と場所を伝える。もちろん、「命令よ」と強制を忘れていない。
とりあえず、これで準備はパーペキね♪
シンジとの待ち合わせの時間まで、しばらく余裕があるので、
学校の近所の商店街をフラフラする。ヒカリは上手くやってるかな、なんて
ボーッと考えながら歩いていたら、何故か頭にシンジの顔が浮かんできてしまった。
まったく、バカシンジのくせに図々しいわね!頭の中からシンジを追い出す。
そんなバカな事を一人でやっているうちに、シンジの顔と入れ替わりに、ある事が頭をよぎった。
・・・いくらシンジがバカだって、今日が何の日か、ぐらいは知ってるわよね・・・。
そんな事を考えていたら、シンジを呼び出したことが、急に恥かしい事に思えてきた。
すごく、人目を避けたい衝動に駆られて、商店街を離れた。
特に他に行くあてもないので、とりあえず裏山の方へ向かってみることに。
まだ少し時間があるので、展望台にでも行って時間を潰す事にする。
いくら遊歩道があるとは言っても、一人で山道を登るのは、結構ダルい。
山頂まで辿り着いた時には、もう喉がカラカラ。自販機でジュースを買って、
ベンチに腰を下ろして一休み。
「なんや、惣流やないか。」
突然、後ろから誰かに声を掛けられた。誰か、って言っても、話し方の特徴で、
ほぼ誰なのかは断定できるんだけど。
ちょっと!ヒカリはどうしたのよ!
「んん、ああ。惣流は委員長と仲ええから、知っとるやもしれんけど、
実はワシ、委員長から、こないなモン貰うてしもた。」
そっか。ヒカリ、ちゃんとチョコ渡せたんだ。で、アンタは何ひとりで歩いてんのよ!
「いや、な。しばらく2人で、ここいらをブラブラしとったんやけど、委員長に
『そろそろ帰ろか』言うたら、顔真っ赤にして、走って行ってしもうたんや・・・。
それより惣流こそ、こないな所で、何しとんのや?」
よ、余計なお世話よ!ってかアンタ!ヒカリを追いかけた方がいいんじゃない?
ヒカリかわいいな〜
乙かれです
2日目さんのツンデレアスカ(?)期待してます
ジャージは躊躇していたようだったけど、意を決したのか、私に一言、言い残すと
ヒカリを追って山を降りていった。
「あんな、惣流・・・。シンジなら『非常召集』や言うて、連れて行かれたで、綾波に。」
な、何でシンジが出てくんのよ!シンジは関係な・・・・・・えっ?
非常召集?まさか、ファーストが、理由をつけて連れ出した、なんて事ないわよね?
それに、この私が命令したんだもの、呼び出しに応じないワケないじゃない。
まだ時間はたっぷりあるんだし。シンジを信じるわ・・・なんちって♪
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
常夜灯が灯り始めた。まだ、シンジは来ない。ううん、多分、もう、来ない。
私の命令をすっぽかすなんて、いい度胸だわ。帰ったらどんな目に遭わせてやろうか!
・・・・・・せっかくチョコ作ったのに・・・・・・ヤだな、ここまでなの・・・・・・?
いつまでもここにいても仕方ない、と自分に言い聞かせ、山を降りる。
何よ、たかだか「憐れみチョコ」一コ渡しそびれただけじゃない、しっかりしろ、アスカ!
・・・・・・ホントはちょっとだけ、シンジに喜んでもらいたかった・・・・・・。
奈落の底へ堕ちていくような、そんな気分?
何でだろ、どうして私が、こんなに沈み込まなきゃならないの?
自分の体が、頭が、心が、まるで自分の物でないような、そんな虚脱感に包まれて、
放心状態で歩いていたみたい。気が付けば、もう学校が目の前に見えた。
非常召集と言っても、私の元には何の連絡もないし、使徒が攻めてきた様子もない。
きっと、大した事じゃないんだろう。シンジはもう家に帰ってるかな?
はあ、お腹すいた。せめて、シンジがご飯作っててくれるといいな・・・。
また、ぼんやり歩いていると、突然、背後から誰かに手首を捉まれた。何?痴漢?
慌てて手を振りほどいて身構えると、そこにいたのは・・・・・・シンジ!?
「ゴメン、アスカ。ミサトさんから、急に呼び出されちゃって。」
何か、もう、怒る気力も無い。一生懸命、事情を話すシンジの言葉を、ただ、聞き続けた。
「ミサトさんが、加持さんにチョコをあげたいから、作り方教えろって言うから・・・。」
ほほう、それでファーストと一緒に。仲のおよろしい事で・・・。
「綾波は、もっと悲惨だったよ、今迄にミサトさんが作った失敗作、全部処分しろって。
・・・ミサトさんの作ったチョコ、何故かしょっぱかったり、辛かったりするんだ。」
「口で言っても、アスカは信じないかもしれないけど、あのクールな綾波が、
『私が死んでも代わりはいるもの』とか大袈裟な事、言いながら、涙を流して
チョコ、食べてるんだよ?一人で食べさせておく訳にいかないじゃないか!」
それで、チョコの処分をアンタも手伝ってた、と。
・・・・・・ついさっきまで、今日の私は世界一不幸のように思っていたけど、
ファーストになら世界一の座を譲ってもいい気がしてきた。良いか悪いかは別にして。
シンジの鼻に、だらしなく詰まっているティッシュは、その所為か。
「・・・で、アスカ。用事の方なんだけど・・・。」
そうだった。でも、今までチョコの所為で、ひどい目にあってきたシンジに、
これ以上チョコなんて渡せないよ・・・・・・。
「もしかして、アスカがチョコくれたりして・・・・・・はは、そんな事、無いか・・・。」
一瞬、ビクッとしてしまった。と、同時に、いつものクセか、シンジの言葉が
挑発的に感じられて、無意識に、持っていたチョコをシンジに投げつけてしまった。
パイロット二名、完全に沈黙。1秒が永遠のように、って、こんな感じなのかしら。
「ありがと・・・アスカ。」
先に沈黙を破ったシンジが、おもむろにチョコに噛り付いた。
シンジの鼻に詰まっていたティッシュが、鼻血もろとも噴き出す。
・・・バカ・・・無理しちゃって・・・。
私はシンジからチョコを取り上げ、新しいティッシュをシンジの鼻にあてがう。
シンジは斜め上を見上げて、首の後ろをトントンと叩いている。
シンジが落ち着くのをまって、二人で家に向かって歩き出した。シンジはまだ上を向いたまま、
「ホントに・・・アスカからチョコ貰えるなんて、思ってもいなかったから・・・。」
人の目を見て話をするのが苦手なシンジには、この姿勢の方が丁度良かったのかもしれない。
続きは・・・言わなくてもいいわよ、アスカ様からチョコを貰える事の価値が
アンタにも、ちょっとは分かってるみたいな事は、伝わってきたから・・・。
「帰り・・・スーパー寄ってこうか。今日はアスカの食べたいもの、作るよ。」
ふふ、それぐらいのお返しは、当然でしょ!
急に気分の良くなってきた私は、横を歩くシンジの手を、何気なく握ってみた。
(うわ、書いちゃった///) おわり
首の後ろを叩くのは危ないぜ
乙
やっぱりLASっぽいのは難しいな、と痛感した次第。
一応、書こうと思った動機は、「マグマダイバー」のアスカのセリフから、です。
>>465 乙
俺は満足だったが高みを目指すのは良いことだw
おつ
乙かれです
本編のアスカにもこんなちょっとしたいいことがあったら
ぶっこわれずにすんだんだろうなあ
GJ
うひゃーGJ
gj
472 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/02/27(火) 12:24:40 ID:p0an41xR
稲荷町
十日町
がんがれ
ぬまち
476 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/03/20(火) 05:41:10 ID:23MkMGHb
保守age
まち
気持ち悪い
投下まち
ほす
保守
482 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/04/05(木) 14:44:02 ID:8O+cDVZy
たのし
保守
惣流さぁーん!!(泣)
ちょっち素直で可愛いアスカに逢いたいよー!!
新 月 居 日
最近、ミサトがご機嫌モードに突入している。
ま、想像するに、きっと加持さんとイイ事があったんだろう、と思う。
私としては、加持さんとミサトの仲は認めているつもり。ってゆーか、
今更、私がどうこう言ったって、それでどうにかなる程、二人の絆はヤワじゃない、
そう感じているし、悔しいけれど、お似合いの二人だと思う。
・・・と言ってはみたものの、やっぱり加持さんは、私の憧れの人である事には
変わりは無い。ただ、「好き」だとかって言う話じゃなしに、尊敬できる、
「理想のオトナのオトコ」って感じかな。
・・・って、自分に言い聞かせてるみたいね・・・。はぁ、切ないオトメゴコロ・・・。
そんな幸せムード満開のミサトが、自分の執務室に私を呼び出したのが今日の昼。
私が部屋まで来た時には、同じく呼び出されたシンジが既に待っていた。
「新居が完成したのよん♪ちょっち、見に行くわよ!」
はぁ?新居?まさかミサト、加持さんとの新生活を始めるつもりじゃ・・・?
さっきから何度も繰り返すけど、私は二人の交際に否定的な訳じゃない。
むしろ大賛成のつもり・・・なんだ・・・けど・・・・・・。
こうして現実に直面すると、なんだかフクザツなんだよね、
加持さんとミサトが、どんどん遠くへ行っちゃうような気がしてさ・・・・・・。
そんな気持ちを引き摺りながら、言われるままに「新居」とやらに向かう。
意気揚々と先導するミサト、それに一歩遅れて付いて行くシンジ、
そして、そのまた十歩ぐらい後を、とぼとぼと歩く私。自分で言うのも何だけど、
私って結構、気分が表に出やすいヤツなんだなって、たった今、気付いた。
分かってないのは自分だけだったのかもしれないけど・・・。
「ほら、ここよ。」
ミサトに案内されて、辿り着いたのは、本部施設の中でも、今まで特定の用途に
使用されていない区画にある部屋だった。だから、感覚としては「新居」と言うより
同じマンション内の他の部屋、と言った方が合っているのかもしれない。
ミサトが部屋の鍵を開ける。扉の向こうに広がっていた空間は・・・あれ?
「ほら、そんなところに突っ立ってないで、早く入ってみなさいよ!
遠慮する事無いのよ。ここは、私の、そしてアンタ達の新しい部屋なんだから。」
・・・・・・・・・え・・・・・・・・・?
私の目の前に広がっていたのは、コンフォート17の11−A−2号室、つまり、かつて私達が
第3新東京市で生活をしていた、あの部屋の間取りが、そっくりそのまま再現された空間だった。
ハッキリ言って、私があの部屋で生活していた時間は、そんなに長いものではなかった。
それでも、こうして改めて見ると、懐かしの我が家ってカンジに満たされる。
思えば、第15使徒にやられちゃった後、ヒカリん家に泊り込んだり、
病院に入れられたりしてたから、この部屋を見るのは、ホントに久しぶりなんだよね。
何かこう、感慨深いものが込み上げてくるのは、あの、三人で生活していた時間が、
私にとって重要な意味を持っていたから、なのかな♪
「いやあ、ちょっち副司令に頼まれちゃってさ、アンタ達と一緒に住んで面倒見てやれ、ってさ♪」
何でも、副司令が言うには、私達ぐらいの年の子供は、家族と共に生活するのが健全、
との事。じゃあ、と、ミサトに「ファーストはどうすんの?」と尋ねると、
「レイはしっかりしているから心配ないわ」だって。・・・なんかムカつく・・・。
私の思い込みは大ハズレ。ミサトの新生活は、加持さんとじゃなくて私達と、だった。
でも、ミサトがご機嫌だったのは確かだし、ミサトからしても、また三人で暮らす事を
満更でなく思っているんだと思う。と言うか、そう信じたい。
今更、真新しくないんだけど、でも新しい、そんな生活が始まろうとしている。
追記
その後、現在の自分の部屋に戻る途中、赤木博士に会ったので、
今度、新しい部屋で生活する事になったと伝えると、
「ああ、その件ね。私から副司令に上申したのよ、『ミサトを一人で生活させておくと、
環境汚染に繋がりかねない』ってね。」
え?じゃあ「子供は家族と生活すべき」ってのは口実?
「ふふふ、副司令は、そんな理由を付けたのね。でも、私が言ったことは事実よ。
アンタ達だって嫌でしょ、また年の瀬に大掃除に駆り出されるの。」
ううう、確かに、それはイヤかも・・・・・・。
「あ、それからシンジ君に言っといて。もし部屋で料理をするつもりなら、
食堂のカウンターで食材を注文しておけば、部屋まで届けてくれるそうよ。」
むむむ、相変わらず手配の行き届いている事で・・・。
そんな訳で、新生活の起因は、実はミサトにあった事が判明。
でも、そのお陰で以前のような生活をする事ができるようになったのだから、
今回ばかりはミサトの「ずぼら」さに感謝・・・していいのかな?
・・・そういえば、シンジの作った料理も、しばらく食べてなかったわね。
なんだか無性に、アイツの作ったハンバーグ、食べたくなっちゃったよ・・・。
>>484 激しく遅レスで申し訳ない。
半分お世辞にしてもw、ここのアスカを好きになって貰えたなら、
それは書き手冥利に尽きるというもの。ありがとうございまふ。
乙〜♪
設定思い出すために、わ月を日から読んでしまった……。
そそ、AEOEだったね。
なんか 3rdインパクト=非常に恐ろしいこと、というイメージ持ってたけど、
ここの日記読んでると、戻りたい人は戻ってこれるなら
いっぺんパシャしてみるのも面白いかも、と思うようになったよ。
乙かれです。
ひさびさにここのアスカ見られて満足です。
新しい展開(同居生活再開!)にも期待してます。
484です
お帰りなさーい、そして乙♪
ここのアスカ可愛すぎ!!
休 月 養 日
実は、私は今、入院している。というか、させられている。
実際のところ、数日間、体調を崩していたんだけど、ミサトが殊の外、心配して、
検査入院の予約を入れてしまったのだ。ま、これでミサトが安心してくれるなら、それでいいんだけど。
よく考えてみれば、私、サードインパクトの直前まで入院していたんだよね。
病院を離れたのだって、「退院」した訳じゃなくて、戦自の追っ手から逃れるために、
無理矢理、エントリープラグに押し込まれたようなモンだったし。
だから、ミサトが私の体調に過敏に不安になるのも、あながち不思議な事ではないのかも。
それでも、当事者の私からすれば大袈裟な気もする。でも、ありがとね、ミサト♪
んで、入院したのはいいんだけど、とにかくヒマなのよね。
いくら体調を崩したといっても、病院に入れられると、とにかく行動が制限されるじゃない?
あんまり病院内を歩き回ると怒られるし、携帯も使えないし、三度の食事は粗食ばっかりで
嬉しくないし、夜は9時に消灯だし、ホント退屈。
ただ、唯一、救われるのは、毎日、面会時間には、必ず誰かが来てくれる事。
・・・まあ、見舞いに来てるのか、冷やかしに来てるのか、分からない人もいるけど、
それが私に入院を勧めた張本人だったりするから、タチが悪いのよね・・・。
今日も、そのタチの悪いのが、加持さんとシンジと共にやって来た。
「やっほ〜♪アスカ、元気ィ?」
・・・だから、元気じゃなさそうだから入院させたんでしょ、アンタが!!!
「たまには良いもんだろ、体を休めるのも。」
加持さんも簡単に言ってくれるけど、私くらいの齢で骨休めなんて必要ないし、
逆にこんな所にいたら、体は鈍る一方よ。ホント、他人事だと思って、好き勝手言ってくれる。
まあ、でも、みんなが来てくれるのは、私の人徳かな、なんて思っちゃったりもする・・・。
加持さんとミサトは、とても見舞いに来た人とは思えないような言葉を
散々、垂れ流した挙句、「次に行く所があるから」と、部屋を出ようとした。
何でも、昨日から碇司令も、腹痛のため、ここに入院しているらしい。
「どうする?シンちゃんも一緒に碇司令のお見舞いに行く?」
「あ・・・僕は、もうちょっとここに居ます。」
「そうか。でも、シンジ君も一回は行っておいた方がいいぞ。たった一人のお父さんなんだからな。
・・・・・・それじゃ、アスカ、また来るからな。じゃ、な。」
どうも加持さんは、「シンジは碇司令のお見舞いに行くのを躊躇している」と思っているような
口ぶりだけど、シンジがここに残ると言ったのには、実は深い理由があるのを私は知っている。
それは・・・・・・最近、病院食ばかりで不足しがちな、私の栄養摂取を補うため♪
さ、シンジ、昨日頼んでたモノ、持って来てくれた?はんばーぐ、はんばーぐ♪
私が促すと、シンジは鞄からタッパを取り出して、それを私に差し出した。
ううう、愛しのはんばーぐ♪早速、タッパの蓋を開けると・・・何よこれ、ブリの照り焼き?
「仕方ないじゃないか!昨日の夕飯のおかずにハンバーグ作ろうと思ってたんだけど、
ミサトさんが『魚料理がいい』って言うから・・・。何なら刺身でも良かったんだよ?」
んぐぐ、私が、刺身はちょっと苦手なのを知ってて言ってるな、くそう・・・・・・。
ホントは「アスカだけのためにハンバーグ作ったよ」なんて言ってくれれば、
私だって、うれし・・・・・・くない訳じゃないのに、そういうトコ、気が利かないのよね。
ま、バカシンジなんだから仕方ないか。でも、ブリの照り焼きだけは、屈辱的にオイシイ・・・・・・。
シンジは、私が食べ終わるのを見届けると、ミサト達を追って碇司令の病室へ。
部屋を出ようとするシンジに「明日こそはんばーぐだからね!」とダメ押ししておく。
シンジと入れ替わるように、ファーストが来てくれた。こちらもタッパを携えて。
「食堂の本日のランチのおかず。あなた、肉、好きでしょ?私、肉、嫌いだもの。」
おおっ、これは、はんばーぐ!・・・・・・ファースト、アンタ心の友だよ・・・・・・。
何気にアスカ可愛過ぎ。
印 月 照 日
第3新東京市の北東に、第8新千代田区という「区」がある。
今日はシンジとファーストと一緒に、そこにおつかいに行くことになった。
別に私一人でも大丈夫・・・だと・・・思う・・・んだけど、
サードインパクト後の地上なんて、どうなってるか分からないし、
まあ、一人で行くより心強い事は確かよね。
おつかいの依頼主はマヤさん。目的地はアキハバラという地区。依頼内容は、
「この度、価格改定(値下げ)の行われた、インテリ社の最新プロセッサ、
『Core8oct』を買ってきてほしい」というもの。
何でもこの製品、「デュアルコアの半導体ダイ4つをひとつのパッケージとして・・・」
(あまり興味無いんで、よく聞いてなかったため以下略)という、私にはよく分からないんだけど、
とにかく、その道に興味のある人にとっては、垂涎のアイテムらしい。
んで、今日がその値下げの解禁日なんだけど、マヤさんは仕事の都合で時間が取れない、
それで私にその御鉢が回ってきたというワケ。
マニアの間で大人気アイテムなので、ヘタすると売り切れちゃうかもしれないんだって。
「いい、アスカ。商品は必ず購入するのよ。シンジ君とレイを並ばせてもいい、頑張って。」
必ず購入、ね・・・。マヤさんも病み上りに軽く言ってくれちゃって・・・。
でも、こんな気合の入ったマヤさんも珍しい。ここはひとつ、期待に応えてあげようじゃないの!
アキハバラ・・・・・・、実は、この街には、忌々しい思い出がある。
あれは、私が来日してから、しばらく経ったある日の事。
学校が終わってから、ネルフ本部へ行く前に、シンジの提案で、この街に立ち寄った。
確か、あの時のシンジは、新型のDATプレイヤーを買おうとしてたんだっけ。
「先、行くから」とか言って、そそくさと本部に行こうとするファーストも
無理矢理、付き合わせた。当時の私は、あのコの事、ちょっと知りたかったんだよねえ。
アキハバラという街は、昔は電気街だったらしいんだけど、
私が初めて行った時には、その面影を残しつつも、路上で踊ってる人がいたり、
メイドの格好したお姉さんがいたり、はたまた家族連れまでいたりで、
街の方向性が見えない、ある意味「カオス街」になっていた。
そんな街に私達が足を踏み入れた時だ。その町を徘徊していた人達の内の一部に
私達(と言っても、私とファースト)は、取り囲まれてしまったのだ。
まあ、別に危害を加えられたりはしなかったんだけど、写真を撮られたり、
「握手して」なんて言われたりした。当然、そんな要求には応えなかったけど。
ちょっと嬉しくもあるような、それでいて怖くもあるような状況に、
内心、「私の可愛さって、罪だわ」なんて思っちゃったりもして///
そんな浮かれた気持ちで、ファーストに群がっている、おバカさん達の方を見ると、
・・・・・・私の周りより、目測で約二割ほど人が多かった・・・・・・。
私よりファーストの方が人気があるなんて・・・・・・。悔しかった。
この傷つけられたプライド、いや、受けた屈辱は、いつか十倍にして返してやろうと思っている。
覚悟してなさいよ、ファースト♪
・・・忌々しい思い出話はそれぐらいにして、さて、今日のアキハバラ。
どうやらマヤさんの心配は杞憂に終わったみたい。だって、人、いないんだもん。
普段からネルフ本部にいると、ついつい忘れがちになるけど、地上はサードインパクトの
余波を受け、LCLから戻れた人達の中にも、住む家さえ失った者もいる。
受けた被害の程度によって、確実に格差社会が生まれてきている。
見渡せば、ここアキハバラも、大多数のジャンク屋と、数える程の小売店。
こんな大変な状況になってしまったけど、全ての人類は、ここで踏ん張るしかない。
頑張れ、みんな!私自身、辛い時期を乗り越えてきた自負があるから、胸を張って言える。
私達が、無事、買い物を済ませて帰ったので、マヤさんはご満悦。
あ、感傷に浸ってたら、ゲームソフト物色しようと思ってたの忘れちゃった!orz
乙〜♪
つまり、マヤは自作マニアってことかな。
なんか、気合い入ってるしw
アスカとレイが秋葉に降臨したらえらいことになるね。
乙かれです
テレビ放映当時、人気投票でレイにダブルスコアの大差をつけられて負けていた、
ってほんとですかアスカさん?
アスカ
宴 月 祝 日
今日は、バカシンジの「お誕生日」だった。別に、アイツの誕生日なんて、
嬉しくも、めでたくも、楽しくも、な〜んともないんだけど、
まあ、半年前には、私の誕生日も祝ってもらってる(
>>400)んだし、
他に、これといってする事がある訳でもないし、ここはひとつ、お祝いしてあげようじゃないの!
で、だ。まずは当然、家主であるミサトに話を持ちかける。
もちろん、「家族」の誕生パーティーに反対などするハズ無いのは分かっているけど、
一人で色々画策するよりは、ミサトの協力を仰いだ方が、準備の進行も早いもんね。
ところが、ミサトと話を進め始めると、いきなり問題に直面する。
パーティーに肝心な「ご馳走」。私達二人には、調理など、ある意味無縁の存在。
「いいじゃない、そんなの、シンちゃんに任せておけば。」
・・・あの、ミサト?私達がシンジをお祝いしてあげるんだよ、分かってる?
しかし、私達には他に手立てが無いのも事実。私達が食べるだけならともかく、
パーティーには、加持さんや赤木博士にも来てもらって、賑やかにしたいので、
ヒトが口にするものとして不適切なモノは出せない。となると、やはりシンジか・・・。
「私達がお祝いしてあげるから、アンタ、ご馳走を作りなさい!」
結局、シンジに頼んだんだけど、何か変な頼み方になっちゃったな。・・・あー、もう!!!
でも、パーティーの「主役」に料理なんか作らせる事になった以上、
私達は、これ以上、下手を打つ事は出来なくなった。
とりあえず、ミサトには、みんなに声を掛けてもらって、私の方では、
何かプレゼントを考える事に。見てなさいよ、一生忘れられない誕生日にしてやるんだから♪
さて、どうしよう。誕生日と言えば・・・・・・ケーキよ、ケーキ!
料理なんか作れる気はしないけど、甘いモノなら作れそう・・・な気が・・・する。
もちろん、自信なんて無い!!!・・・・・・ファーストに相談してみよっかな。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・けーき?」
「そ、ケーキよ、ケーキ。『バカシンジ生誕祝賀ケーキ』を作んのよ。」
「そう・・・。私たちで作るのね。それで、貴方は作り方を知っているの?」
「・・・・・・そんなの、わっかるワケ無いじゃ〜ん!」
・・・ま、ファーストがケーキの作り方を知ってるとは、思ってなかったけど、
二人で考えれば、どうにかなるんじゃないかな〜・・・なんて。
それでも、文殊の知恵に到達するには、もう一人寄らなきゃ無理みたい。むむう・・・。
何にしても、私達には、あまり時間が無い。本格的にケーキを焼くなんて事はあきらめて、
ネルフ大食堂のおばちゃんに、簡単に作れそうなケーキを教えてもらう事にした。
大食堂で、おばちゃんにケーキの材料を見繕ってもらう。
スポンジケーキ、ホイップクリームと、それに混ぜる砂糖とココア、
イチゴにチョコ、それと、装飾を作る、色粘土みたいなネリモノ。
ありがと、おばちゃん。ここから先は、私とファーストで完成させてみせるわ!
直径30p程のスポンジケーキに、まずはクリームを薄く塗りつける。
・・・ハズだったんだけど、どうも上手く行かずに、厚塗りになってしまった。
ま、いいか。クリームがいっぱい付いてた方が、みんな、喜ぶわよね?
次いで、白いクリームと、ココアを混ぜた茶色いクリームで飾りつけ。
普段、マヨネーズの掛け方にもこだわりを持つ私にとって、この作業はお手のもの。
下地塗りに比べると、まるで売り物のように上手に装飾ができた。
ファーストが作っていた装飾を、ケーキの上に飾っていく。
カットした板チョコに、溶かした白チョコで書かれた文字は「Happy Birthday シンジくん」。
ファーストが「シンジくん」!?・・・ごめん、ちょっと違和感が・・・。
他に、ネリモノも造形してあった。本人曰く、「へびと、ちょうちょと、碇君。」
・・・ファースト、やっぱり私には、アンタの事、理解出来そうも無いわ・・・。
まあ、ともあれ、これを箱に入れてケーキは完成♪
私とファーストが、大食堂から、パーティ会場となる部屋へと戻ると、
丁度、ミサトも外出から戻ったところだった。
こっちの首尾は上々よ。ミサトの方はどうだった?
「うーん・・・最低限のメンツは揃ったけど、碇司令には断られちゃった・・・。」
え!!!ミサト、碇司令にも声を掛けたの?そりゃまあ、息子の誕生パーティー
なんだから、呼んでもおかしくはないけど・・・。ミサト、ある意味チャレンジャーだなあ。
パーティーの開始時刻になる午後7時ちょい前になると、招待客が集まってくる。
加持さん、冬月副司令とと青葉さん、赤木博士とマヤさん。
発令所を留守には出来ないので、日向さんは残念ながら欠席。
「シンジ君、お誕生日、おめでと〜っ!」
大人はビール、私達はりんごジュースで乾杯。正直、ミサトは、これを楽しみにしていた
フシがあるので、文字通り、一気に杯を乾かすと、ご機嫌な様子。
さて、シンジに私達の努力の結晶を見て貰わなきゃ。テーブルの真ん中に、
ケーキの入った箱を置いて、蓋を開ける。どう、シンジ。凄いでしょ!
・・・あれれれ、ケーキの上のクリームが、溶けてべちゃべちゃになってる・・・。
泡立てが足りなかったのかな?まるで、ネリモノのシンジが、雪崩に巻き込まれた人のようだ。
私とファーストがしょんぼりしているのに、シンジの表情は、にわかに明るくなる。
「えー!アスカと綾波が一緒に作ったの?僕にはその事も嬉しいなあ。」
箱の縁に付いたクリームを、指ですくって舐めて「おいしいよ」なんて言ってる。
せっかく、作ったんだから、きれいな形のままで見てもらいたかったのに、
人の気も知らないで・・・・・・ばか・・・・・・。
んー、でも、私とファーストが協力した事を、シンジも喜んでるみたいだし、
これはこれで良かったのかな・・・・・・フクザツなトコロだ・・・・・・。
私が、嬉しいような、悲しいような気分に浸っていると、突然、部屋の呼び鈴が鳴った。
応対に出ようとするシンジを制して、私が玄関口へ。新たなお客さんかな?
ところが、私がドアを開けてみると、そこには人の姿は無かった。
おかしいな、空耳のハズ無いし、こんな悪戯する人もいないハズだし・・・。
しょうがなく、部屋に戻ろうとした時、郵便受けに一枚の紙が挟まっているのを見つけた。
それは一枚の写真だった。どことなく、ファーストに似た面影を持つ女性、
強いて言えば、「成人した綾波レイ」って感じの人が写された写真。
この人って、もしかして・・・・・・。
何気なく、その写真の裏を見てみたら、こんな走り書きがしてあった。
「もう、誕生日などに喜んでる齢でもあるまい」
この人を逆なでするような物言い、写真を入れてったのは、間違いなく「あの人」だ・・・。
部屋に戻ると私は、そ知らぬ顔で、その写真をシンジに渡した。
「こんなん入ってたよ〜。」って。
シンジはその写真を見ると、一瞬、ドキッとしたような顔をしたけれど、
そこからは、その表情は徐々に綻んでいった。
「父さん・・・・・・。写真なんか残ってはいないって言ってたくせに・・・・・・。」
なんかホントに不器用な親子よね。碇司令も、なかなかカワイイとこ、あるじゃない♪
宴も終わり、みんなは、それぞれ自分の部屋へ戻って・・・行くことも侭ならず、
いい年した大人が揃ってゴロ寝。その中には、いつに無く饒舌だった副司令や、
ミサトに無理矢理お酒を飲まされた、ファーストまで寝息を立てている。
みんなの寝顔を見ながら、最高に満足した表情のシンジが、私に言った。
「今日は最高に楽しかったよ。でも、また来年、こうやって祝って貰えるなら、その時は、
この中にトウジやケンスケ、委員長、それにカヲル君もいてくれたら・・・いいな。」
そうね・・・来年なんて言わず、次の私の誕生日までに・・・ね。
よか話や……。・゚・(ノД`)・゚・。
心があったかくなったよ…
GJです!
>「へびと、ちょうちょと、碇君。」
綾波モエスwww
OTU
腐 月 縁 日
昼過ぎ、ふらりとミサトの執務室に寄った時の事。
「あら、アスカ。ちょうどいいところに来たわね。実は、今さっきレイに、
リツコの部屋まで、おつかいを頼んだんだけど、まだ戻って来ないのよ。
悪いんだけど、ちょっち様子を見てきてくんない?」
こう頼まれた私は、自分が暇だった事もあって、ファーストの様子を見に行く事に。
ミサトの部屋を出てから、赤木博士の部屋の方に向かって歩くと、
程なく、何やら重たそうな機材を必死になって運んでいるファーストを発見。
「葛城三佐に頼まれたの。『命令よ』って・・・。」
・・・「命令」と言えば、面倒事でも断らなそうなファーストに、こんな荷運びを
頼むとは、ミサトも「さすが」と言うか何と言うか・・・。
それにしても・・・。よく、こんなモノを一人でここまで運んだわね・・・。
ファーストって、結構、根性あるわね。
思えばファーストって、昔からそういう部分があった。
「昔から」って言っても、そんな大昔の話じゃなくて、私とファーストが
出会ってから、の話。昔と言うには歴史が浅い?そうか・・・。
さっきもちょっと触れたけど、一度、命令が下れば、それこそ命懸けで
任務を遂行しようとする、良く言えば「一途」、悪く言えば「無鉄砲」な性格。
それでいて感情を全く表に出さない、そんなファーストを「人形」と感じた事もあった。
でも、最近の、特にサードインパクトを経てからのファーストは違う。
別に、性格が一変したという訳じゃないけど、何と言うか・・・彼女の
言葉や、行動から、血の温もりってヤツを感じられるようになってきたんだよね。
ハッキリ言って、ファーストはまだまだ感情表現が下手だと思う。
でもそれは、表現方法を知らないだけ。そんな赤ん坊みたいな彼女には、愛おしささえ感じる。
「ファースト!何をチンタラやってんのよ!アタシがこっち持ってあげるから、
アンタはそっちを持ちなさい!ほら、さっさと行くわよ!」
・・・人の事言えないな、私もどうにも感情表現が下手だ・・・。
私が、機材運びを手伝うと、ファーストは済まなそうに「ごめんなさい」と言った。
バカ!こういう時に言う言葉は、それじゃないでしょ!
別に私は、アンタに貸しを作りたくて、手伝うつもりじゃないんだから!
「あ、ありがとう・・・。」
そうよ!それで良し♪
他人を頼ろうとせず、何でも自分でやろうとする、
それが決して悪い事だとは言わないけど、別に一人でやらなくてもいい事、
みんなでやれば、すぐに片付く事、私達に話してくれたっていいじゃない。
チルドレンには、セカンドもサードもいるんだから。ね?
そういえば、「ファースト」って呼び方も変だよね。
何か、親しみが無いって言うか、番号で呼んでるのと一緒だし・・・。
今度「レイ」って呼んでみようかな。・・・ちょっと勇気がいりそうだけど・・・。
さて、二人がかりで用事を済ませ、ミサトの部屋へ戻る。
部屋に入るなり、ミサトには、あらん限りの文句をぶつける。
荷物運びなんか、バカシンジにやらせればいいのよ!一応、男なんだから。
「いやー、アスカを後から遣れば、キッチリとレイを手伝ってくれると思って。
先に行ってたのがシンちゃんだったら、アスカも意地んなって手伝わないでしょ?」
な、何よ、そのニヤニヤは!別に意地んならなくても、余裕でスルーしてたわよ!
「レイが相手なら、アスカも素直に手伝ってくれる。私はそう確信してた。
以前だったら、そんな事考えられなかったけど、成長してんのよ、アスカも。」
どうも上手く丸め込まれた気がするけど、結局、私、謀られてたの・・・?
乙〜♪
思えば本編でも、肉嫌いなレイのためにラーメンにしようと言ったり、
アスカって結構優しいとこあったよね。
乙かれです
そうか、二人とも感情表現が下手だったんだ
ちょっと目から鱗
乙かれっす
続きwktkして待ってますw
ダレモイナイ ワクテカスルナラ イマノウチ
物 月 欲 日
むむう、どちらに手を付けるべきか・・・。
休憩所に置いてあったゲーム雑誌に目を通しながら、暫し、熟考。
何を迷っているかって、それは、同日に発売される2作の購入候補ゲームのうち、
どっちを買おうかなあ、って。
そりゃあ、両方買えれば文句なしなんだけど、
中学生のお小遣い程度では、月に2本の新品のゲームを買ってしまうと、
他に何も出来なくなってしまうのだ。まさに死活問題よ!
その「2本」とは「バトル・オーケストラ」に「SOEポータブル」。・・・・・・迷うなァ。
自販機でジュースを一本買うのにも、いささかの葛藤が生まれる。
ジュースを飲む機会を、約60回我慢すれば、ゲーム一本分・・・・・・。
こんなコト書いてると、私がケチだと思われるかもしれないけど、
別に、お金が全く無い訳でも、出費を惜しんでいる訳でもない。
実際、ネルフからの手当て(お給料)の支給も受けている。
その金額だって、大人から見たら大した事無い金額かもしれないけれど、
中学生には過ぎたる金額。とは言え、それを全額、自分の手元に残しはしない。
私は日本に来た時から、ずっとミサトと同居していたけれど、
無収入なら仕方ないにしても、ただの居候になるのは嫌なので、
毎月、貰った手当てから生活費を入れていた。んで、その残った金額のうち半分は、
ミサトに頼んで貯金してもらい、後の半分を小遣いとして使っていた。
何故って、私は「普通の金銭感覚を失いたくない」と思っていたから。
ヒカリなんかと遊びに行くにしても、自分だけ狂ったようなお金の使い方は
したくなかったしね。ま、ヒカリは、ちょっと倹約型過ぎるんだけど。
覚悟を決めて、ジュースを購入。ちみちみと飲んでいるところに、
これまた浮かない顔をしたファーストが通りかかる。
まあ、ファーストは、普段から、ニコニコしているようなヤツじゃないけど、
あまりにも強大な鬱オーラを発しているので、気になって声をかけると、
全く予期せぬ答えが返ってきた。
「・・・・・・お金・・・・・・欲しい・・・・・・。」
えっ、アンタも?ってかアンタ、お金なんて、全然使ってなさそうじゃん。
ホントは、いっぱい持ってんじゃないの?
「今まで、家賃や生活に必要な分は、碇司令が出してくれてたから・・・。
私が今、持ってるのは・・・86円。・・・これは、涙?泣いてるのは、私?」
ア、アンタねえ、86円はさすがにヤバいんじゃない?
碇司令に「小遣いちょうだい」って、おねだりしてきなさいよ!
「・・・言えないわ。零号牛(
>>325)に『ワニ革製首輪・カウベル付き・特価¥58000』
を買ってあげたいから、お小遣い下さいなんて、絶対、言えないわ・・・。」
二人でため息をつきながら、ベンチにもたれる。所持金86円のファーストには、
仕方なく私の財布から、ジュースを買い与える。嗚呼、ゲームの1/60が・・・・・・。
今まで読んでいたゲーム雑誌を、再び手に取りパラパラと流してみる。
もちろん、うわの空で、内容なんか見ていない。・・・・・・が、
パッと開いたページに掲載されていた広告記事に目が行く。「ボーナスセール開催中」。
そっか、世間ではもうボーナスの時期か。・・・・・・これだ!!!
ファースト、碇司令に陳情して、ボーナスを支給して貰おうよ!
そうすれば、私はゲーム、アンタは首輪を買えるじゃない。
私の提案に、ファーストは、いつに無く積極的に賛成の意を示す。
「善は急げ、よ。早速、司令室へ行きましょう。」
ちょっと待った、碇司令にお願いすんのは、アンタの役目よ。その方が効果ありそうだし。
「・・・・・・・・・・・・えっ?」
急に尻込みし始めたファーストの手を、無理矢理引いて司令室へ。
都合良く、司令も副司令も在室中だった。さあ、ファースト!
「・・・あの、ボーナスの支給を検討して頂きたいのですが・・・。」
司令と副司令は、ファーストの申し出に、顔を見合わせてため息をついた。
「やれやれ、君達もか。先程から、この部屋を訪れる誰もが、その話を切り出す。
しかしなあ、今期は、サードインパクト時に被害を受けた、ジオフロントの天井や、
本部施設などの修繕に出費がかさんでな、予算が厳しいのだよ。」
副司令にそう説明されると、さすがに何も言えないなあ。
ネルフ本部が健在であるお陰で、私達は、衣食住に困らずに済んでいるのだから。
今回はやっぱり、諦めるしかないか。
・・・と思ったその時だった。今まで、ちょっと落ち着いていた
ファーストの背中から、強大な鬱オーラが全開。部屋中を異様な雰囲気に包みこむ。
擬音で表せば「どよ〜ん」ってカンジ、今にも集中豪雨に見舞われそう。
そんな空気に耐えられなかったのが、ファーストには滅法弱い、碇司令。
「ま、待て。出費が激しくて、全職員への賞与の支給が厳しいのは事実だ。
だが、100万ぐらいまでの金額なら、どうにでも都合しよう。
しかし、君達だけを特別扱いして、賞与を支給する訳にはいかない。
そこでだ、私の一存で、ビーチバレー大会を開催する。100万円は、その賞金だ。」
ひゃ、ひゃくまん!!!なんだか大変な事になってしまった。
大会に向けて、これから三日間、私達以外の参加チームを募集するらしい。
そうと決まったら、時間が惜しいわ。ファースト、今から特訓よ!!!
乙〜♪
零号牛! ビーチバレー!
この展開めっちゃ好きw
決 月 定 日
「ピッチピチ ビーチバレー対決〜アスカ達が勝てば大当たりだよ〜」
今回の大会名。もちろん、私が勝手に決めた。だって、他に主役を譲る気は無いもん。
チームの命名権は、ファーストに譲った。「蒼き狼と紅き雌鹿」・・・・・・はあ。
大会にエントリーしてきたのは、私達の他に3チーム。
意外と参加希望者って少ないんだな、と思っていたら、何の事はない、
出場登録しようとするチームに対し、辞退するよう、脅迫めいた圧力を掛けていた
人物がいたのだ。・・・恥ずかしながら、私の保護者なんだけど・・・。
最終的に計4チームでトーナメントが行われる事になった。
私達「蒼き狼と紅き雌鹿」以外の参加チームはというと、
・葛城&加持の「チーム愛の巣」・・・・・・・技術・体力文句なし、大本命
・赤木&伊吹の「技開部師弟コンビ」・・・ 作戦力が怖い、本命に肉薄する対抗
・日向&青葉の「出場して済みません」・・勝ったら盛り下がるだろう、無印
短評は、副司令・談。ちなみに私達への評価は「頑張れ!」だそうだ。
参加チームが集まって、100万円の賞金の配分を検討する。
これは、碇司令から、取り分は参加者で決めるよう、お達しが出たため。
私達は、とりあえずゲームと首輪が買えるだけのお金が欲しいだけだから、
最悪、最下位でも10%ぐらい貰えるような配分が良かったんだけど、
欲にまみれた大人達の提案&多数決で、優勝チームの総取りと決まってしまった。
大人達の中でも、マヤさんだけは総取りと決まった時、泣きそうな顔をしていた。
そして、対戦組み合わせの決定。副司令の作ったクジによる厳正な抽選の結果、
私達の初戦の相手は、幸いにも、ノーマークの日陰&枯葉組となった。
もう一組の対戦カードが「事実上の決勝戦」とか言われてるのには、ちょっと腹が立つけど。
よーし、明日からが勝負だ!決勝進出は、堅い・・・・・・よね?
wktk
初 月 戦 日
いよいよ今日は、ビーチバレー大会の一回戦。
まあ、ビーチバレーとは言っても、当然、ジオフロントに海は無いので、
地底湖(戦自が攻めてきた時に、弐号機を隠した、あの湖)の畔でやるんだけど。
「蒼き狼と紅き雌鹿」の一回戦の相手は、日向さんと青葉さんのチーム。
私達以外の、参加3チームの中では、一番楽そうな相手だ。
・・・と思ったのだが。どんなに影が薄くても、相手の二人は「大人」だった。
そう、私達には無い「ナチュラルな高さ」があるのだ!
私も運動神経には自信があるけれど、この高さは厄介。
二人のブロックの間を上手く掻い潜って得点を決めてはいるけれど、
相手にも、すぐ返されてシーソーゲームから抜け出せない。
相手を舐めていたのは誤算だったけど、嬉しい方の誤算もあった。
それはチームの戦力としてのファースト。
ファーストって、前からあんまり学校とかにも来てなかったし、
たまに来ても、体育の時間は、具合悪そうに見学している時が多かった。
授業に参加しても、お茶を濁す程度。今回も、戦力としては、そんなに期待していなかった。
と・こ・ろ・が!ファーストの潜在能力は、意外な程、高かった。
運動能力もそうだけど、何て言うか、こう、「芯の強さ」を感じさせる。
相手の攻撃に対しても、力では負けるけど、意地で止めるという姿勢が見える。
ファーストがここまでやってくれなかったら、もう試合には負けていたかもしれない。
そんなファースト、試合に集中しつつも、何やら呟いている。
耳を澄まして聴き取ってみると、
「・・・・・・くびわ、くびわ、くびわ・・・・・・。」
こ、こんなの、私が知ってるファーストじゃないよぉ・・・・・・。
一進一退の攻防が続く中、ファーストが作戦タイムを要求した。
「このままじゃ、差が開かないわ。勝つにしろ負けるにしろ、何か打開策を考えないと。」
とは言っても、相手の戦力を削ぐにしても、この競技では、
サッカーのようにカード貰うのを覚悟で、際どい攻撃を仕掛けるわけにもいかないし。
強いて挙げれば、砂を舞わせて目潰しとか?そんなの上手くいくわけないし・・・。
「・・・目潰し?わかった。次に私がレシーブしたら、ネットから1mの位置にトスを上げて。」
何やらファーストに考えがあるようなので、今はそれに乗ってみよう。
他に策が有るわけでもなし、何もせず、ただ続けるよりマシだもんね。
青葉さんのサーブを、ファーストがカット。私は、言われた位置に絶妙のトスを上げる。
私達の到達できる高さだと、ネットから離れすぎると、スパイクに角度を
付ける事が出来なくなるので、ちょっと心配しながら成り行きを見守る。
ファーストの放ったスパイクは、見事に相手側のコート・・・・・・ではなくて、
ブロックに入った日向さんの顔面を捉えた。日向さんが、この日のために用意した
スポーツ用のメガネごと、顔面を粉砕。・・・確かに、目潰しにはなったわね・・・。
無茶しがちなトコロは変わんないなあ、ファースト。もちろん、悪い意味で・・・。
日向さんの鼻血の止血のため、試合は一時中断。治療を終え、コートに出てきた
日向さんの顔にメガネは無い。もちろん「メガネを替える」ぐらいの事は認められている。
が、「自分の部屋に替えを取りに行く」までは認めてもらえなかったようだ。
こうなってしまえば、試合は私達のもの。青葉さんだけを避けて、
相手方のコートにボールを送り返してやるだけでいいんだもん。
一人、奮闘していた青葉さんも、だんだん息が切れてきて、そして、力尽きた。
昔、シンジに言った「ファーストって怖いコね」という感想を、再認識した次第。
結末が結末だけに、日向さんと青葉さんの仲に、亀裂が入らない事を祈る(汗)。
続けて行われる、一回戦・第二試合、葛城・加持チーム対赤木・伊吹チーム。
事実上の決勝戦なんて言われてるみたいだけど、実際に決勝に残ったのは
私達だもんね♪決勝戦に向けて、偵察、偵察。
試合前の両チームの表情はといえば、両極端。
K(葛城)K(加持)コンビ(私が命名)は、既に暑さでダラダラしているけど、
AIコンビ(私が命名・別に人工知能でも、アン○ニオ・イ○キでもない)は
ひたすら作戦の打ち合わせをしている。
KKからは得る物が無さそうなので、AIに密着取材〜♪
「マヤ、ミサトと加持君のデータは頭に叩き込んだ?」
「モチのロンです、センパイ。どんなパターンでも対応できます♪」
「そう・・・。ただねえ、あの二人、データも何も、やることが滅茶苦茶だから・・・。」
なるほどね。KKの動きがデータの範疇で収まれば、AIの勝ち、
データを超越した行動を取れればKKの勝ち、って事か。
まず、試合の主導権は、AIが握った。特に、加持さんの動きは完全に読まれて、
強烈なスパイクを打っても、力学的に計算されているであろう角度で、レシーブされてしまう。
その試合の流れを変えたのは、ミサトだった。
全く褒め言葉にならないけど、ミサトがセオリーを無視した行動に出れば出るほど、
流れがKKに傾いていく。
第1セットはAIが取ったものの、第2セットから作戦を変えてきたKKは、
フィジカル面で劣るマヤさんを集中攻撃。勝負の鉄則とはいえ、なんかセコい。
マヤさんをカバーしていた赤木博士も、日頃のヘビースモーキングが祟ってか、
見る見るうちに、顔が青ざめていく。この時点で勝負あった。
結局、2・3セット目をモノにした、KKコンビが決勝に進出。
また、タチの悪い方が勝ち上がって来ちゃったなあ・・・。
乙〜♪
くびわくびわてw
GJGJ!乙華麗!
続き楽しみにしてます
夕゛iノア
ほ
す
決 月 勝 日
さすがに「事実上の決勝戦」を勝ち上がってきただけあって、加持・葛城組は強敵だった。
立ち上がりを攻めた私達が最初のセットをモノにしたけれど、
相手チームのエンジンがかかってきた2セット目は、あっさりと取り返されてしまう。
第3セットに入っても、一進一退の攻防が続く。
この競技の「最終的に2点の差が付かない以上、決着が付かない」という性質上、
「取ったり取られたり」という展開は、悪戯に試合を長引かせる結果に繋がっている。
正直なトコ、フルセット戦えば、相手の体力が尽きるだろうと思っていた。
昨日の赤木博士組との試合を見た限りでは、後半かなりバテてたみたいだったし。
でも、今日のミサト達は違った。これが「金の魔力」なのかな・・・?
相手の体力どころか、このまま試合が続けば、私達も体力が尽きてしまう。
いくら私達がミサト達より若いと言っても、別にS2機関を搭載しているワケじゃないのだ!
と、なれば、体力の余っている内に、勝負を賭けた方が良さそうだ。
実は、私達には、ひとつだけ秘策がある。
秘策、と言っても、漫画を読んでて思いついた程度の、
二度は通用しない「猫騙し」みたいなモンなんだけど、
それも早い内に使ってしまわねば。出し惜しみなんかしてる余裕なんか無いもん。
得点は20対19、私達の1点リード。第3セットに入って初めて、
私達の得点が先行した。第3セットは、15点先取したチームが
勝ちとなるハズなんだけど、タイブレイクから、両チーム共に決め手を欠いて、
ここまで決着が延びてしまった。今こそ、この試合に終止符を打つ「チャ〜ンス♪」。
・・・という私の願いも空しく、私の放ったサーブは、
いとも簡単にレシーブされ、加持さんの強烈なスパイクによって、
私達のコートに送り返されてきた。はぁ、またまた同点だよ・・・・・・。
両チームの得点の合計が「5の倍数」となったところで、コートチェンジ。
コートを移動する時に、ファーストに声をかけて、そろそろ勝負に出ようと伝える。
ファーストは黙って頷くだけ。ちょっと、アンタも「首輪」が懸かってるんだからね!
ミサトのサーブから試合再開。これを私が難なく裁くと、そのボールを受けた
ファーストが高〜くトスを上げ、そのまま、その場に仰向けに寝転んだ。
ファーストは仰向け状態のまま、体が直角になるように、
下半身を90度上に向けて曲げる。私はファーストの足の裏に飛び乗る。
ファーストの脚力と、私の跳躍力を併せて放つ、超高角度必殺スパイク、
名付けて「すかいらぶ・はりけーん」よ!・・・・・・あ、あれ?
さすがに、この技の前では、加持さんもミサトも呆然とするより術が無かった様で、
再び私達が1点のリードを奪った。けど、次の1点が問題なのよね・・・・・・。
ファーストが渾身の力を込めたサーブも、加持さんに軽く止められる。
が、サーブの威力を殺し切れなかったのか、ボールはネット際のミサトの真上に。
この時、ピンと来た。「ミサトは、直接スパイクを打ってくる!」。
もらった〜っ!!!
私は両腕を目一杯伸ばしてジャンプ、ブロックの体勢に入る。
しかし、そんな私の精一杯を嘲笑うかのように、ミサトがボールを飛ばしたのは
前ではなく横、つまり、加持さんにボールを回したのだった。
ファースト!止めて!
加持さんの強烈なスパイクを、1枚のブロックで止めるのは容易ではないけれど、
ミサトへのブロックで体勢を崩している私には、祈る事しかできない。そして・・・・・・。
ボールがポトリと落ちたのは、相手チームのコート内だった。
この瞬間に、タイブレイクから2点差をつけた私達の勝利が決まった。
ああ・・・・・・私達、優勝したんだ・・・・・・。
でも、なんだか不思議なんだよね。
私の見ていた限り、ファーストのブロックは、ボールに触れていないように見えたんだけど。
まさか、ATフィ・・・・・・いやいやいや、何でもない(汗)。
「ずっり〜!」だの「きったね〜!」だの言っているミサトを、
加持さんが必死になだめている。
「もう、よせよ、葛城・・・。アスカ、レイ、お前達の優勝だ、おめでとう。」
この一言を聞いて、初めて優勝の実感が込み上げてきた。
疲れ切った私達の回復を待って、簡単な表彰式が行われた。
碇司令は約束通り、100万円の優勝賞金を工面してくれていた。
初めて手にする大金に、私ともあろうものが、震えを抑え切れなかったのはナイショだ。
ちょっと、はしたないかもしれないけど、その場でファーストと賞金を半分に分ける。
今回の貢献度を考えると、ファーストの取り分を増やしてあげてもいいぐらいだ。
「すごい・・・。これだけのお金があれば、飼っている四頭の牛に、
一本ずつ首輪を買ってあげられる・・・・・・。」
いつものように無表情ながら、紅い瞳だけを輝かせるファースト。
アンタねえ、使い道はもうちょっと考えたほうが・・・・・・ま、いいか。
自分で頑張って得たお金だもの、満足行く使い方をするのが一番ね。
この優勝が決まるまで、所持金86円だったファーストの金銭感覚が暴走しないといいけど。
表彰式も終わり、決勝を戦ったミサトと応援に来ていたシンジと一緒に
私達の部屋へと戻る。ミサトは優勝を逃したショックからか、かなりやつれている。
しょーがないじゃん、賞金総取りを提案したのは、ミサト達なんだから♪
失意のミサトの前に、「生活費」という名目で、私が貰った賞金の半分を差し出した。
何よ、そんなに驚くコト無いじゃない!今迄だって私、ちゃんと生活費、入れてたでしょ?
これでも、寂しく一人暮らしせずに済んでる事には、感謝してるんだから!
さて、それじゃ余ったお金で、プレステ4でも買っちゃおっかな♪
乙〜♪ くびわ、くびわw
思うんだけど、アニメ本編が3クールくらいあって、中だるみと言われながらも
最後は怒濤のエンディング、だったら良かったのにね。ナディアみたいに。
そしたら、多分、ビーチバレーの回とかあったはず。
惣流さんG☆Jです
…あれ?ポロリは??(´・ω・`)
乙
GJ
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)←━cc )))
( し-Jll ホホジボジセッセセ ホジセッセ
)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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). _..,∞,,,
(. ●'''" * ""'';;, 大きなスコップに パワーアップ!
) / ̄ ̄| \.从 从 ;;;ミ
( / | ゝ゚ー ゚ν ;;;ミ. /| 壱ちゃんに負けずに ほじせっせ
< <|===(,,,ノ(,,,ノ===< |
( \ | ヽ ;;ミ. \| (´´ほじほじせっせ ほじせっせ
\ \__| > > ,/〜 (´⌒(´
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539 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/08/18(土) 20:09:58 ID:1Np363H/
保守
まち
ほす
ほせ
セパスチャン
ほしい100万
ほ
</^Y>"⌒ヽ^>、
/ .ム(((゙")))ゝ'
( (ノG ̄- ̄! (
)ζ/,u†u、`)
~UU~
日記町
マッチ一本火事のもと
おつ
まち
緊 月 張 日
ビーチバレー大会の優勝で、随分とリッチになると共に、
また少しばかり「絆」を深めちゃったりした私とファーストは、
大会終了後も、一緒に遊んでる時間が増えちゃったりもしている。
ジュースを賭けてのトランプとか、大金をせしめた者としては
非常にみみっちい事をやったりもしてるんだけど、どういう訳か、
野外での、いわゆる「アウトドア」系の遊びをする機会が多い。
私にも、今迄、全然想像できなかったんだけど、実はファーストは、
こういった類の遊びが好きみたい。外出しているファーストなんて、
家と学校とネルフ本部間を移動している姿ぐらいしか、思い当たらないんだけど・・・。
本人曰く、これまでは碇司令と赤木博士に、行動を制限されていたんだとか。
別に、ファーストを束縛しようっていうモンじゃなくて、
むしろ逆に、ファーストの身を案じてこその制限だったらしいんだけど、
それでも本人は、年相応に遊んでみたいと、密かに思っていたんだとか。
なんかカワイイわwww。
何処から聞きかじってきたのか、ファーストは「釣り」がお気に入りの様子。
なので、結構な頻度で、加持さんのスイカ畑の傍らにある溜め池に
釣りをしに行っている。
釣りをしに行く時は、いつもシンジを加えた三人で。
ファーストは平気みたいなんだけど、私は、エサのミミズが、どうも苦手。
だから、シンジを「エサ付け係」として強制連行する事にしている。
二人の美女に囲まれて釣りができるんだから、男冥利に尽きるってモンでしょ?
それにしても、相変わらず肉とか魚とか食べないクセに、
捕るのだけは好きだなんて、やっぱりファーストって変わったコだわ。
んな訳で、今日はファーストが飼っている牛のために、草刈に来ている。
別にこんな事しなくても、牛用の配合飼料というのがあるのだけれど、
たまには「生草」を、ご馳走として食べさせてあげたいというのが、
飼い主としての希望だそうだ。
当然、この牛達は、ファーストが山で捕まえてきた・・・というのはウソで、
ジオフロントで肉牛として飼育されていたものを、譲り受けたらしい。
まったく、何だってそんなモン、ペットとして飼う気になるのかしら・・・・・・。
草刈を手伝いながらも、無心に専念できる程、私はマジメじゃないので、
作業をしながらも、いろんな事が頭に浮かんでは消え、浮かんでは消え。
そんな時、ふと思いついてしまった。ファーストが、魚やら牛やら、生き物に
興味を示すのは、ひょっとして、自分の生い立ちにも原因があるのかな、なんて。
綾波レイって何?ファーストチルドレン?優等生?変わったコ?怖いコ?
リリス?人類の祖?人間?魂の容れ物?それは、生きているの?生き物なの?
あ〜もう、私が考えるだけムダか・・・・・・。
作業も一段落したので、ちょっと休憩。
ファーストと他愛も無い会話。でも、それが一旦途切れると、後は沈黙が続く。
このあたりは昔と変わってない。でも今日はそれを変えたい。
私は、前から思っていた「アレ」を言ってみた。
「ねえ・・・・・・レイ?」
名前で呼ばれたファーストは、戸惑ったような、不思議そうな顔をして、こう答えた。
「・・・・・・気持ち悪い・・・・・・。」
私は、名前を呼んでしまった事を恥ずかしく感じると同時に、
「レイだろうが、リリスだろうが、たとえ何であろうが、私にとって
ファーストはファーストでしかないし、この絆は、一生変わりはしない」
ファーストの首を軽く絞めながら(もちろんカタチだけよ)そんな事を思った。
17回も「ファースト」って言ってる。
頭の中はファーストのことでいっぱいだね、惣流さんw
それは愛
こっちの二人は仲いいなぁ
GJ
おつ
美少女ふたりが仲良いのは非常に良いですね^^眼福〜
559 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2007/09/18(火) 23:17:17 ID:T7QeCDrJ
UP保守
gj
乙
十日町
等価俟ち
ほす
まだ?
マチ
述 月 懐 日
今更言うまでも無いけど、シンジってのは、ホントに煮え切らないヤツで、
私が日本に来てから1回、来る前にも1回、ネルフから逃げ出した事がある。
私のように、エヴァのパイロットとして選ばれた事を、「誇り」として
感じていた人間からすれば、見ていて歯痒い思いをしたもんだっけ。
まあ、1回目の「逃亡」については、ジャージ男やメガネ、それにミサトと
色々あって、ネルフに戻って来たらしいし、私に直接、関係あるトコロじゃないから
触れないとして、今回問題にしたいのは、2回目の「逃亡」の時の事。
発端となったのは、フォース・チルドレンとして選ばれた、ジャージ男が搭乗した
エヴァ3号機が、使徒に乗っ取られた事だった。
迎撃に出た私とファーストは、3号機にジャージ男が乗っている事を知っていたので、
どうしても攻撃を躊躇してしまい、結果として、成す術無く、使徒の前に敗れ去った。
シンジは、ジャージ男がフォースである事を知らなかった。でも、
3号機のパイロットが、私達と同じ、14歳の子供である事は理解していたはずだ。
シンジはやはり、3号機に攻撃を仕掛ける事は出来なかった。
戦う意思を見せないシンジを前に、碇司令はダミープラグの使用を決断。
シンジの制御を離れた初号機は、残酷なまでに3号機を破壊し尽す。
そして、3号機のエントリープラグにまで手をかける。
シンジがフォースの正体を知ったのは、現場に救護班が駆けつけた後だった。
その後のシンジの気持ち・・・分からないでもない。
じゃあ、碇司令の判断が非道なものだったかと言われれば、そうも思わない。
もし、あの場面で3号機を止められなかったら、シンジの命はもとより、
途方も無い数の人々が、下手すれば全人類が犠牲になっていたと思うから。
こんな言い方をすると、冷たい女だと思われるかもしれないけれど、
何かを守る以上、何かを失う可能性を拭えない、それが「戦う」って事だから。
だからやっぱり、その事を原因として、シンジがネルフを去る決意をした時も、
私の目には、「逃げた」と映った。現実からの逃避。
ただ、状況の過酷さ故、シンジを責める気には、なれなかった。
お陰で私とファーストは、次に襲来した使徒にやられて、ヒドい目に遭ったんだけど・・・。
そんなシンジが、どうして再び初号機に乗る気になったのか?
最近になって、直接、シンジの口から聞いたんだけど、
避難中に出会った、加持さんの言葉がきっかけだったらしい。
「君にしか出来ない、 君になら出来る事があるはずだ。
誰も君に強要はしない、自分で考え、自分で決めろ。」
私はこの言葉を初めて聞いた時、「さっすが加持さん♪」と感動してしまった。
あのグジグジしたシンジを、たった一言で決心させてしまった事もそうだけど、
それを別にしても、この言葉、14歳の惣流アスカの心に響くのよ。
結果としてシンジは、その時、シンジにしか出来ない、シンジになら出来る事、
初号機に乗って、使徒を殲滅する事を選択、私達に苦杯を舐めさせた使徒を倒した。
まあその後、シンジはまた大変な事になっちゃうんだけど、それは置いといて・・・。
んで、だ。もし私が、その頃に、前の加持さんの言葉を聞いていたら、
やっぱり、私のすべき事=エヴァに乗る事、という結論に至っていたと思う。
だけど、私がその言葉を聞いたのはつい最近、しかも不本意ながらシンジの口から。
エヴァに乗る必要の無くなった今、私にしか出来ない、私になら出来る事って、
一体、何なんだろう?それは、無限の選択肢が有るようにも、無いようにも思える。
大きな希望と、無くせない不安。あの言葉が私の心を震えさせるのは、このためだ。
今迄、チルドレンは、自他共にエヴァに乗る事に価値観を見出していた。
でも、これからは、自分が自分であるために、自分にしか出来ない、
自分になら出来る、自分のすべき事を、一生探して行くんだと思う。
シンジも、ファーストも、そしてもちろん、この私も。
乙〜♪
( ;∀;)イイハナシダナー
おつ
乙
GJ
gj
まち
街
ほ
し
ゅ
二日目まだ?
味 月 覚 日
ジオフロントの片隅に、ちょっとした森林がある。
一見、普通の森林なんだけど、実はこれは、赤木博士が人工的に作り上げた森林で、
この空間では、科学の力で、失われた「日本の四季」が再現されている。
普段は、その森林を通る遊歩道が開放されていて、ネルフ職員達が
リフレッシュの為に利用している。私も、たまにここを訪れては、
話に聞いていた「セカンドインパクト前の日本の四季」を体感したりしている。
しか〜し!!!ここまでは「表の顔」であって、実はこの遊歩道を
一歩逸れると、その森の中は、四季を象徴する「味覚」で溢れちゃったりしているのだ♪
と、ゆーワケで、今日は、シンジとファーストを誘って、キノコ狩りに来てみた。
もちろん、シンジは荷物持ちとして、ファーストは・・・・・・
なんか、毒キノコとかの知識がありそうな気がするから誘ってみたんだけど。
道を外れ、茂みをかき分け、森の奥へと進んでいくと、
さすがに手付かずの森だけあって、至るところにキノコが生えている。
・・・・・・ほとんどが、見た事無いようなヤツばっかだけど・・・・・・。
キノコを見つけては、ご満悦の様子なのがファースト。
「森。人工の森。科学の力で変わるモノ。
キノコの胞子。目に見えるモノ。目に見えないモノ。
えのき。ぼんばいえ。同じモノがいっぱい。いらないモノもいっぱい。
キノコ。赤いキノコ。赤い色は嫌い・・・・・・。」
う〜む、好き嫌いは別として、その赤いキノコは、毒キノコっぽいわね・・・。
「あなた誰?あなた誰?あなた誰・・・・・・。」
な〜に?今度は、妖精さんとでも話し始めちゃったの?
・・・って、ファーストの視線の先には、マツタケ!でかした!ファースト♪
しかし、松林じゃなくて、こんな雑木林に生えてくるなんて、
このマツタケ、バカシンジもビックリの、バカマツタケね。
「へえ、アスカ、バカマツタケなんて、良く知ってるじゃない。」
と、シンジ。え?バカマツタケって、そんな種類ホントにあんの?
ってか、なんであんた、そんなキノコなんかに詳しいのよ!
「うん、僕も葛城家の『食』を預かっていた身だからね。
一時、食品の偽装とか混入とかが横行していた時期があったじゃない。
騙されないようにと思って、少しは勉強したんだ。」
珍しく誇らしげに胸を張るシンジ。不幸にも、今迄、葛城家の食卓を
マツタケが飾った事はなかったが、その時得た知識が、こんな形で役立つとは・・・。
んなワケで、私の当初の思惑とは外れ、ファーストがキノコを発見し、
シンジが種類を識別、何故か私が荷物持ち、という役割分担に落ち着いてしまった。
まあ、「食べる係」の大部分も私が担う予定なので、多少の事は仕方ないか。
・・・つーかさ、みなさん、どれだけ採ったら気が済むの?
少しは荷物持ちの身にもなってよ!もう、重くて疲れてヘロヘロだよう・・・。
ファーストは「研究用」とか言って変なキノコまで採ってくるし、
もうダメだ、帰りはミサトに電話して、車で迎えに来てもらおう・・・。
結局、二人が採取に満足したのは、そこから半日ほど経過した後だった。
ミサトと加持さんが、ネルフの専用車で来てくれたので、私達三人は
その後部座席へと乗り込むと、疲れからか、次の瞬間にはもう、意識が飛んでいた。
眠るというよりは、気絶したような状態から目を覚ますと、そこは・・・。
加持さんのスイカ畑だ。車外に、スイカを収穫している加持さんの姿が見える。
ついでに立ち寄ったのかな?・・・・・・あれ、視界が斜めってるぞ?
不覚にも、私はシンジの肩にもたれ掛かっていたようだ。
どれどれ・・・。ふう、まだシンジは眠っているようだ。あぶね〜あぶね〜。
ん?今度は太ももに重みを感じる・・・。あ、綾波さん?起きて〜っ!!!
乙〜♪
バカマツタケって本当にあるんだw
えのきぼんばいえ吹いたw
乙
おつ
GJ
乙〜。
gj
___
/:.:.:.:.:.:,`ーへ
/:.:.:.:.:.:.:.:/:./:.:.:.:ヘ
|:.:.:.:/.:.:イ:./:ハイ:.|:.|
!:.:./:.:.:.(l/イゝ(/レ′ n. n 乙です!
ノ:.:; :.:.:./.:|:.:|. rノー<二に}r‐V└、
((:./:.:/イ/⌒7⌒ ̄ } } |__ノ
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まち
まちまち
まちまちまち
学 月 習 日
これまで、エヴァのパイロットとして割かなければならない時間が多かったため、
中学生としての学習時間が不足している人が、約一名いる。
もちろん、「私」や「優等生」ではない誰かさんの事。
アイツ、初号機のパイロットとして以外は、極めて凡人だからねw
ま、私も「日本語」に関しては、人の事言えたモンじゃないんだけど、
こうやって日本語で日記なんか書いて、それなりに努力してるのだ!立派なモンでしょ♪
んで、私が日本語の漢字、熟語、慣用句なんかを教えて貰う代わりに、
私とファーストで、シンジに数学や理科なんかを教えてあげる事になっている。
あ、ファーストには「こんな時、どんな顔をしたらいいのか」とか教えてあげてるよw
実は、陰で碇司令から、「シンジに、せめて標準程度の学力を身に付けさせて欲しい」
って、頼まれちゃったりしてるのだ。何だかんだで人の親よね。
こんなヒゲ面のオジサンが、微笑ましく思えちゃうから困るわ。
別に、本部にいれば、私やファーストがシンジに教えなくたって、
誰に聞いたって間違いないんだけどね、日向さんを除けば。後は本人のやる気の問題、かな。
やる気と時間さえあれば、シンジだって、ただのバカな訳ではない。
いつだかの熱膨張の件のように、応用を利かせられるだけのモノは持ってるんだし。
学校に行ってた時は、悪友二人と併せて「三バカトリオ」なんて言われてたけど、
実際には、あの三人の内、ちょっと脳みそ足りないんじゃないかな〜、ってのは、
・・・ヒカリの前では、絶対言えないけど、ジャージ男だけかな〜(汗)。
まあ、アレはアレで、いいトコあるんだろうけど(優しいトコロ?w)。
軍ヲタってのも問題あるし、三人の中では、シンジがまともな人に思えてきた・・・。
そんな調子で、ここ最近は、私、ファースト、シンジで互いに
足りないところを補いつつ、そんなに肩肘張らない程度に学習時間を取っている。
最初は嫌で嫌で仕方なかった漢字だって、慣れてくれば、結構面白いモンだわ。
そう思えるのも、私の才能の為せる業かもしれないけどね、へへん♪
今日もそんな学習時間を終え、休憩所で、そこに居合わせたミサトと話していると、
館内放送で、いきなりの呼び出しがかかった。
「葛城三佐、並びにセカンドチルドレンは、至急、司令室まで出頭するように。」
碇司令直々のお呼び出し。あれ、私、何かやっちゃったかな・・・・・・・?
恐る恐る司令室へ向かったけど、別に責められるような事した覚えは無いしな・・・。
「どうだねアスカ君、学業の方は、はかどっているかね?」
何だ、そんな事か。順調です、2%も遅れていません。・・・って、何のこっちゃ?
「そうか。今日、呼び出したのは、他でもない、シンジの教育についてだ。」
教育・・・って、現状では、「著しく知能が低い」とかって問題は無いけど。
「いや、学力ではない。社会適合力の問題だ。君達も知っての通り、シンジは
人との接触を、極力避けたがる性格だ。まあ、原因の一端は私にあるかもしれないが。」
確かに、前っから、人の輪に飛び込んでいくようなヤツじゃないわね。
「今更言うまでもないかもしれんが、君達には、シンジと共に生活する事で、
私が教えられなかった『家族の絆』という物を、奴に感じさせてくれるよう、
期待している。血の繋がりの無い君達に頼むのも、酷な話かもしれないが・・・。」
ん〜、まあ、最近のシンジからは、別に人をを避けてるような感じは見られないし、
葛城家においては、家事全般に大活躍だし、大丈夫よね、ミサト?
「碇司令、私は今までも、シンジ君を、ずっと家族だと思って接してきました。
家族として、時には褒め、時には叱り。その気持ちは、これからも多分、変わりません。
でも、時々考えてしまうんです、彼が、本当に声をかけてほしいのは、一体誰なのかなって。」
「葛城君、私を責めているのかね?」
「いえ・・・。ただ、私も父に対して素直になれたのは、父が亡くなった後でしたから・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
無言に固まってしまった碇司令とは正反対に、その傍らの副司令は、
「ほれ見ろ」とでも言わんばかりに、意地の悪い笑みを浮かべている。
「済みません・・・・・・、偉そうな事を言ってしまって・・・・・・。」
「君が謝る必要は無い。この男は、人から言われんと分からんのだ。」
副司令にまで突き放され、どんどん立つ瀬のなくなっていく碇司令。ちょっとカワイソw
「わかった・・・。ご苦労、下がってくれ。」
命じられるまま、私とミサトは司令室を後にした・・・・・・と思わせつつ、
悪趣味な私達は、司令室の外で、聞き耳を立てていた。
「冬月先生・・・・・・何も部下達の前で、あんな言い方しなくても・・・・・・。」
「何を言うか!私は葛城君と同じような事を、お前に言ったはずだぞ!
もうちょっとシンジ君と触れ合ったらどうか、と。聞かなかったのはお前じゃないか!」
「・・・・・・それでも、気に掛けてくれているんですね、私の息子を。」
「お前の息子など、どうでもいい!私はユイ君の息子を心配しているんだ!!!」
なに?このオジサン達。笑わせるつもりでやってんのかなあ・・・・・・。
夕方、喉の渇きを潤すため、自販機コーナーへ。
思わぬ二人の先客の存在に、私は思わず身を隠してしまった。
「その、だな・・・・・・どうだシンジ、今度、二人で釣りでも行くか?」
「え、あ、うん・・・・・・。そうだね、たまには・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
な〜にやってんだか。初々しい中学生カップルじゃあるまいし。
碇親子の新しい関係は、始まったばかり。生暖かい目で見守らねば損かも♪
普通にいい親子になりそうじゃないか
GJ
ほす
ネ申すぐる・・GJ!
12月1日
600をゲットした♪
おめでとうアスカ♪
日記楽しみにしてるからこれからもよろしくね!
同じくおめでとう。
ここの幸せなアスカ大好きだ。
∧_∧
(・ω・)
. ノ/ /ゞ ゴソゴソ
ノ ̄ゝ
.o゜*。o
/⌒ヽ*゜*
∧_∧ /ヽ )。*o ッパ
(・ω・)丿゛ ̄ ̄' ゜
. ノ/ / 誕生日おめ!
ノ ̄ゝ
12月4日
今日は私の誕生日。めでたく15歳になる。
えっ?去年も(
>>400>>401)同じ事言ってた?気にしないっ!
まあ、去年の誕生日は、祝われてんだか、からかわれてんだか、
良く分かんないような1日だったんだけど。
今年になってからは、本部内に特別に用意してもらった部屋で、
またミサト&シンジと同居するようになっていたので、3日ぐらい前から
「4日は、アタシの誕生日だかんね〜♪」
と口うるさく言っていたら、昨日になってシンジの奴、
「明日はこの部屋で誕生パーティーやるから、アスカ、みんなを誘ってきなよ。」
だって。まるで私が催促したみたいじゃない!・・・いや、催促したんだけど♪
ホントはね、誕生日だとか、そんなのはどうでもいいんだ。
なんつーかね、みんなで集まって、ワイワイ楽しくやりたいだけ。
以前には、そんな事思いもしなかったんだけど、今はそういう時間に幸せを感じるから。
知っての通り、私には、血を分けた家族は、もうこの世界にいない。
それはそれで淋しい事だけど、ママは私の中でずっと生き続けているし、
何より今の私にとっては、ネルフのみんなが掛け替えの無い家族だもの。
頼れる兄貴&姉貴には事欠かないし(約一名、頼れない姉貴も)、
おとーさん(w)や、おじーちゃん(w)みたいな人もいるし、
シンジやファーストには、家族以上の絆を感じている。本人達には内緒だけど。
さ〜て!そんなこんなで、もうパーティーの開始時刻。
私の意向で、みんなには「プレゼントは反則!差し入れOK!」と伝えてある。
個人的に気を遣ってもらうのは嫌だけど、手ぶらで来るのも気が引ける人も
いるだろうし、それで「差し入れOK!」と付け足したワケ。
「ほれアスカ、お誕生日のプレゼントだ。」
ちょっと、加持さん!プレゼントは反則だって言ったじゃない!
「まあ、そう言うなって。俺が今年から栽培に挑戦している、でんすけスイカだ。
これを作るために、わざわざリッちゃんに特製の温室を建ててもらったんだぞ。
不慣れで、今回は1個しか獲れなかったが、俺の記念すべき『第1号でんすけ』だ。」
え、初めて獲れた1つを私にくれるの?それは嬉しいけれど
・・・って、ちょっと加持さん?でんすけスイカって、真っ黒いハズなのに、
表面に白い曲線の縞模様が付いていて、まるで某使徒みたいなんですけど。
「ああ、それは冗談で描いただけだ、気にするな。」
「私は、これをあげる。」
何よ、ファーストまで!あんた達、私の意向は完全に無視してるわね・・・・・・。
「へび・・・・・・」
あんたって人は!何だってそんな変なモン持って来んのよ!
「・・・の抜け殻。副司令が言ってた、これ持ってると、お金持ちになれるって。」
お、お金持ちに!!!・・・・・・ありがたく頂いとくわ♪
「あの、ボクは、これ・・・・・・。」
・・・・・・もういいわ。で、シンジは何をくれるの?
「前に見せてもらった、アスカの小さい頃の写真を参考に作ったんだ。」
渡されたのは、昔、私の大好きだったおサルのぬいぐるみ。しかも、カワイイ。
なんかズルいよ!・・・・・・これは、ホントに反則だわ。
何だかんだ言っても、みんなが私のために気を遣ってくれる事は、正直、嬉しい。
今日、みんなに貰った物は、これから私の宝箱の彩を、一層鮮やかにしてくれると思う。
おっと、加持さんから貰ったスイカは、とっておけないので、みんなで食べちゃった。
ホントに美味しくて、みんなも自然と笑顔になった。あっという間に完売御礼!
スイカはカタチには残らなかったけど、「アスカの誕生日に、美味しいスイカを食べた」
という、みんなで共有できる想い出として、心に残る事になった。なにより、だ♪
おつ
おめ
乙おめ
ここいいね
遅くなってすまんが乙かれおめ
o2
gj
GJ
まち
十日町
まだ
まつ
約 月 束 日
午前中、ファーストを誘って、スカッシュをして遊んだ。
スカッシュと言っても、専用コートがあるわけではないので、厳密には
「交互に打ち返す壁打ちテニス」とでも言った方が正確なんだけど。
正直、最近、体が鈍っていた事は否定できない。いや、別に、ぐうたら生活を
送っていたワケじゃないんだけど、特別に体に負荷のかかる運動とかもしてなかったし。
14歳の育ち盛りが、そんな事じゃイケナイ!なんて思って、さ。
と、まあ、軽い気持ちで体を動かそう、ぐらいのつもりで始めたんだけど、
どういうワケか、二人とも思わずムキになってしまって、昼前には
3日分ぐらいの体力を使い果たしてギブアップ。
シャワーで汗を流した後、二人して昼食を取ろうとネルフ食堂へ。
久しぶりにファーストと二人きりで話でもしようかと思っていたんだけど、
そこには既に、ミサト達、例のメンバーが1テーブルを占拠していた。
ん〜・・・予定とはちょっと違うけど、大勢での食事は楽しいし、ま、いいか。
私はナポリタン、ファーストはきつねそばを注文。
「きつねの肉、入ってるよ。」とファーストに言ったら、白い目で見られた。
先に来ていたミサト達の注文していた物は、もうテーブルに並んでいる。
揃いも揃って「昼定食」なんて、ホント、芸が無いんだから・・・。
ミサトの前には、何故かと言うか当然と言うか、ビールまであって、本人曰く
「これは潤滑油」なんだそうだ。敢えて突っ込む気力も失せてきた。
会話をしながらの食事(ミサトに限っては飲酒)なので、箸の進みは遅い。
ミサトに絡まれるシンジは、特に迷惑そうだ。
赤木博士や加持さんは、それとなく「いなす」事を知っているけれど、
シンジの場合、マトモに酔っ払いの相手しちゃってんのよね。やっぱバカだ。
私達の注文が運ばれて来た頃になっても、シンジの食事は、まだ進まない。
そんなシンジが、遂にミサトに対して反撃に出た。
「・・・・・・そうだ、ミサトさん、続きをしましょう。」
「??????」
「続きですよ、オ・ト・ナ・の。ほら、帰って来たんだし。」
なに、なに、何の話?「オ・ト・ナ・の」って、イヤラシイ響きねえ。
「え〜、あ〜、シンちゃ〜ん、何の事言っちゃってるのかな、は、は・・・。」
ミサトの変なごまかし方もアヤシイ。おまけに赤木博士なんか、何を想像したのか、
「『子供に手出す程、飢えてない』が聞いて呆れるわね・・・・・・。」だって。
動揺でシラフに戻ったミサトの様子を見たシンジは、
笑いもせずに「冗談ですよ。」と言ってのけた。
きっとミサトの目には、シンジが「可愛げ無いガキ」に映ったに違いない。
・・・ってか、何よ、あんた達、家族である「私」にも言えない秘密があるって〜の?
何でだろう、胸がドキドキする。「大人の」?「続き」?
良からぬ事を想像しちゃう私って、ヘンタイなのかなあ・・・・・・?
その複雑な気持ちは、顔に出ちゃったんだと思う。ミサトは私にこう言った。
「心配しなくても大丈夫よ、アスカ。私はシンちゃんを取ったりしないから。」
はあ?当たり前じゃない!シンジだって、ミサトみたいなオバサン、嫌に決まってるわ!
大体、私のライバルになりえるのはファース・・・・・・やだ、何書いてんだろ、私///。
・・・それでもやっぱり気になるので、今度はシンジを尋問。さあ答えなさいよ!
「え、そんな、大した事じゃないよ。アスカだって経験あるんじゃない?
まあ、アスカのは、いかにも『お子さま』ってカンジだったけど。」
私の経験を、シンジも知ってる?ひょっとして、「アレ」のコト?・・・・・・///。
周囲には、「我、関せず」と、ファーストがそばをすする音だけが響いていた・・・・・・。
おつです
乙です。
オ・ト・ナ・の。ww
乙かれです
シンジが偉そうw
星 月 矢 日
もうすぐクリスマス。月初めから、私、ミサト、平成天皇と続いてきた
誕生日ラッシュを締めくくる、イエス・キリストの降誕祭。
私は別に、熱心なキリスト教徒じゃないけど、この誕生祝に便乗するのは普通よね。
ねえ、ファースト。25日はクリスマスよ。パーティーには、もちろん来るわよね?
「私、いい。興味ないもの。」
興味ない、って・・・。まあ、昔から物静かなコではあったけど・・・。
「私はキリストの信者じゃない。」
そんなの関係ないじゃん!文化に対する節操の無さって、日本人の良い所でも悪い所でもあるんだし。
それとも何?あんた、他に何か信仰している宗教でもあんの?
「・・・・・・ヒンズー教・・・・・・。」
ひ、ヒンズー教?・・・・・・相変わらず、変わったコねえ。でも、何で?
「牛を大切にするから。」
そっか、ファーストは牛を飼ってるんだっけ。そりゃ、牛を大切に
想う気持ちは分からないでもないけど、いくらなんでも、そんな理由で入信?
「分かってるわ・・・・・・私はシヴァに乗るしかないのよ・・・・・・。」
一種の神頼み、ってヤツか。それにしても、何処かで聞いたセリフだわね・・・。
でも、改宗してヒンズー教とになると、独自のカースト制(身分制度)の中で、
最下層のシュードラ(奴隷階級)から始めなきゃならないらしいわよ?
「・・・・・・・・・・・・ヒンズー教、やめた。」
な、何だか随分、あっさりしてるのねえ。
ま、いいわ。じゃ、今度はキリスト教に改宗して、一緒にクリスマスを楽しむわよ!
「ダメ、江原くんが呼んでる・・・・・・。」
何よ〜!!!今度はスピリチュアルな方向に行っちゃうの!?
わからん・・・ファーストってコの事だけは、本当にわからん・・・。
おつ
12月25日 SIDE‐A(序)
ファーストを「正攻法で」パーティーに呼ぶのは失敗したけど、
まあ、次なる手段は夕方までに考えるとして、他の人員の確保をしなくちゃ。
シ〜ンジっ、今日はクリスマスよ。何のご馳走作ってくれるのかな?
「あ、ゴメン。今日は、これからちょっと約束があって・・・。」
ほほう、このアスカ様とクリスマスを過ごせる機会をふいにするんだ。
何よ、何の約束よ!白状しなさい!!!
「あ、綾波と釣りに行く約束が・・・。」
ほう、仲のおよろしい事で・・・。って、もしかしてファーストが
パーティーに乗り気じゃなかったのは、シンジと釣りに行くためじゃ・・・?
まさかねえ・・・きっと偶然よ偶然!そうに決まってるわ!
いない人間を、いつまでも構ってても仕方ない。
ミサト!今日はお仕事、何時に終わるの?早く帰ってくるんでしょ?
「悪いわね、アスカ。今夜は加持とちょっと・・・・・・。」
信じらんない!何も私の前で「加持さんと」なんて言わなくていいのに!
もう知らない!フケツなオトナは、オトナ同士で勝手にどうぞ!
赤木博士、今晩はお暇?
「今夜は、司令、副司令と、今後の方向性についての打ち合わせがあって、
遅くなりそうなの。悪いわね。」
赤木博士が仕事なら、マヤさんは今夜、空いてるわよね?
「あ、今夜は青葉さんと、ゲームソフト【ワルキューレ・プロファイル】の
攻略をする約束なの。ゴメンね。」
もういいわ!誰も構ってくれないなら、今夜は早く寝ちゃうんだから!
12月25日 SIDE‐M(破)
ずっとクリスマスは1人だった。
8年前のあの日、アイツと離別れてから、毎年、この日は誰と居るでもなく、
普段と変わらぬ1日を送り、せめてもの慰めを、1羽の温泉ペンギンに見出していた。
月日が経つにつれ、私にとって、アイツ以上に波長の合う男なんていないんだって事を
思い知らされるようになった。
正しいと思っていた「別れ」という結論への自信は、脆く崩れた。
数ヶ月前、私の前にフラッと現れたアイツは、以前と変わらぬ顔を私に見せながら、
裏で「もう一つの顔」を抱えていた。危険な秘密の核心に触れかけていたアイツは、
私が喜びや感謝を伝える前に、また、静かに私の前から姿を消した。
そして。アイツは再び、私の目の前にいる。
もう、私はアイツから離れる気は無い。愛情?そんな陳腐なものじゃない。
私が全てを委ねられるパートナーとして、アイツ以上の者はいない、それだけの事だ。
もう、ロマンチックに思いを馳せるような齢ではない、そんな事は分かっている。
それでも、8年ぶりに過ごすアイツとのクリスマスというシチュエーションが、私を狂わせる。
酒の廻りが、私の体を火照らせる。夜はこれから、という時の事だった。
「葛城、もう帰るぞ。今日はシンジ君も出掛けて、アスカは一人でいるんだろう?」
時刻はまだ8時を回ったばかり。こんな時ぐらい、アスカには我慢してもらいたいが。
「こんな時だから、さ。君だって知っているんだろう、1人で過ごすクリスマスの寂しさを。
俺達の可愛い妹分に、そんな思いをさせる訳にいかないだろう、違うか?」
普段から、いい加減で、適当で、無責任で。それでいて、時折見せる、さり気ない優しさ。
思えばアイツは、8年前にもう「二つの顔」を持っていたのかもしれない。
その暖かさは父の面影?・・・そんなんじゃない、アイツはアイツでしかないんだから・・・。
12月25日 SIDE‐S(急)
ボクは、クリスマスはゆっくりしたいと思ってたんだ、なのに、なのに綾波が・・・
「本マグロを釣りに行こう」って・・・・・・。
そりゃあ、セカンドインパクトの時の地軸のズレの影響で、相模湾がマグロの
一大生息地へと変化した事は、ボクでも知っている。でも、何ゆえ「本マグロ」?
ボクは乗り気じゃなかったんだ、でも、綾波が一度言い出したら・・・
思い詰めたら、何を仕出かすか分からないし、一人でなんて行かせられないよ。
綾波は用意周到にも、父さんに頼んで水空両用機を手配して貰っていた。
ジオフロントを発ったら、そのまま相模湾に着水、即座に釣りを始めるつもりらしい。
「大間のマグロ漁師をテレビで見て研究した」という綾波は、
まるで本職のような手際で、エサのトビウオを針に付けると、トローリング開始。
ただ、この作業を、いつもの第1中の制服姿でやってるから、凄く違和感がある。
だけど、本職の漁師だって「必ず釣れる」というような獲物じゃないのに、
いくら綾波が頑張ったって、簡単に釣れるものじゃない。
時間は刻一刻と過ぎ、もう西の空が赤くなってきた。
「綾波、もう諦めて帰ろうよ。」ボクがそう言いかけた時だった。
「来た!」
綾波が必死に釣り糸を手繰る。ボクも慌ててそれに助勢する。
死闘の末、姿を見せたのは200`はあろうかという大物。あとはギャフでトドメを刺すだけだ。
「碇君・・・・・・やって。血の色は、嫌い。」
な、何でボクが・・・・・・。ともあれ、ボク達は本命を手中に収める事ができた。
せっかくの大物を仕留めたというのに、綾波は顔色一つ変えず、こう言うんだ。
「さあ碇君、急いで帰るわよ。早くしないと、セカンドがふて腐れて寝てしまうわ。」
もう!一体何なんだよ、綾波!
12月25日 SIDE‐R(零)
数日前から、セカンドが執拗に「クリスマスパーティー」に誘ってくる。
私はキリスト教を信仰している訳ではないので、正直、クリスマスなどどうでも良いのだが、
最近、皆で集まる事に楽しみを感じ始めているので、それも悪い話ではないと思う。
こういった場合でも、私は皆と積極的に喋れるタイプではないので、
どうしても一人で飲み食いに費やす時間が長くなってしまう。
ところが、何とクリスマスのご馳走のメインは、鶏肉らしいのだ。
私は肉が嫌いなので、それでは食べる事で時間を潰す事が出来なくなってしまう。
そこで私が考えたのは、参加者へのクリスマスプレゼントの意味も込めて、
本マグロを持参するという事。何故、本マグロなのかというと、魚なら私も何とか食べられるし、
マグロは「シーチキン」の原料らしいので、一種の鶏肉として誤魔化そうと思ったからだ。
碇君を誘ってマグロ釣りへ。時間はかかってしまったが、何とか本命を仕留めると、
急いでパーティ会場となる、碇君たちの住む部屋へと戻る。
クリスマスにセカンドを一人ぼっちにしておいたら、ウサギのように淋しさで死んでしまうかもしれない。
移動中の水空両用機の中で、碇君にマグロを下ろしてもらう。
碇君は二刀流。全てを切り裂け、マゴロク包丁!
パーティーを楽しみにしていたセカンドを驚かせようと思って、急いで帰って来たのだが、
セカンドが一人淋しくしているものと思われた葛城三佐の部屋には、
三人の人の姿が。当のセカンド、葛城三佐、それに特殊監査部所属の、スパイの人だ。
セカンドは、スパイの人からのプレゼントだというサンタ帽を被って、ご満悦の様子。
どうやら、セカンドが淋しがっているというのは、私の取り越し苦労だったようだ。
「はーすと!はんた、ほんなところで、はにあってんのよう!」
・・・臭い。葛城三佐は、すぐ調子に乗って未成年に飲酒を勧める。これは止めて欲しいものだ。
綾波ワロスwwww
しかしなぜに>特殊監査部所属のスパイの人
なんてのが出てくるんだwww
おつ
>特殊監査部所属のスパイの人
って加持さんでしょ?
乙
gj
12月26日 SIDE‐A(結)
朝、目が覚めたら、何だか良く分からないけど、みんなが地べたに寝てた。
えっと、昨日は、一人淋しいクリスマスを送るハズだった、んだよね?
パーティーをやるつもりだったから、1週間前にネルフ食堂に
大きなクリスマスケーキを予約してあったんだけど、ミサトもシンジも出かける事になって、
一人で食べるには大きすぎるケーキを前に、途方に暮れていたところ・・・・・・。
思いもかけず、ミサトと加持さんが、フライドチキンを手土産に帰ってきて、
淋しいはずのクリスマスは、一転して賑やかに。
加持さんから赤いサンタ帽を貰って、何だか凄く嬉しくなっちゃった。
ミサトにシャンペンを勧められて、私も調子に乗って飲んじゃって・・・・・・
そこから記憶が途切れ途切れだ。あ、確かファーストも来てたような気が。
おおっ、やっぱりファーストも居たわ。鼻にケーキのクリームを付けたまま爆睡してる。
寝相の悪いミサトの足は、シンジのお腹に乗っている。加持さんはミサトを避けるように
少し離れた位置で眠っている。みんなの性格が出てて、可笑しいわ。
何だか喉が渇いている。水を求めてキッチンへ。
ところが、そこにはトンデモないモノが放置されていて、それを見た私は
朝っぱらから思わず大声で叫んでしまった。
私の知らない間に、こんなモノがあるって事は、持ち込んだのはシンジかファーストか?
私の声に目を覚ましたみんなが集まって来た。ちょっと、何なのよ、コレ!
「・・・・・・まぐろ・・・・・・。」
いや、綾波さん?それは分かるんだけど、何故にこんなデッカイ魚を尾頭付きに?
「縁起がいいらしいわよ。碇君が捌いたの、上手でしょ。」
やる方もやらせる方も、あんた達、二人揃って「ぶゎか」だよ、ホントに!
乙かれです
アスカ楽しいクリスマスで良かったね
最後には殺されたとは言え加持の危機回避能力の高さが伺えます
おつ
GJ
gj
乙
灯火街
十日町
まちまち
●月×日
今日は、お給料日。
でも、いつもの月より少し大目?
取りあえず、ミサトに確認。
なんでも、パチンコ&スロットの版権らしい。
そういえば、「新世紀エヴァンゲリオン まごころを、君に」というスロットが面白いと、ミサトに聞いた気がする。
お給料も出たことなので、後学のために打ちに行った。
・・・学校のシーンなんて何時撮ったの?
・・・スクール水着なんて、何時着たの?
・・・シンジ、バスケ下手糞・・・
不平不満は、多々あった。なぜ、ファーストに水泳で勝ったらボーナス確定じゃないの?
ミサト、駄目!ってうるさい。
だけど、「私は負けない!」は、我ながらかっこよかった。
今ネタにするならパチの使徒、再びだろ・・・
乙!
かっこいいですよ、アスカさんw
gj
おつ
GJ
乙
まち
まち
保守
まだか
まち
オツ
マーチ
灯火街
まち
まっちまち
!ヽ, __ ,/{
!,ゞ´ ヾ まっち?
! !l iリノハリリ わっちわちにしてやんよ
ノ リ |゚ ー゚ノ!|、
(´( と〉j卉!つ )
ッ、,/#__ヽ,,
◎ ゙゙"rェェ"゙´
w
待機
まち
さらにまち
もっとまち
藤花町
三月
ひな祭り
ほす
とうかまち
2日目まち
等価街
MACHI
ホワイトデーか
待ち
ホワイトネタはどこもなしかorz
無念
白日ネタあったよ
マーチにおのりのあらいさん
待機
OTL
orz
.._
...
まち
待機
こっちはネタないのかな
まち
まち
hage
ハグ
等価よろ
まち
こないな
taiki
blizzard
まち
待機
アゲ
初めてだけど書いてい?
○月×日
ファーストが最近フィフスと仲がいい。
これはもしや…!?
とか思って、ぶっちゃけライバル減って嬉しかったんだけどー、ファーストに「アンタ、フィフスとお似合いね」て言ったら
『何事も策が大事だわ。碇くんとの距離、そう、確実に近づいた。何より碇司令が私のバックについている』
ですって!!!
あんのヘルメット!!
あー!もう!むかつく!
あいつのプラグスーツに岩海苔入れてやる!
○月△日
シンジが携帯を忘れた。
送受信にはファーストとのメール。弁当の中身ですって?ばっかじゃないの!
だからメールしてやったわ。
『綾波ってヘルメット似合いそうだよね。きっと可愛いんだろうな(//∀//)』
そしたらファースト今日ヘルメットかぶってやがったわ!黄色!工事用!バイクのじゃなく黄色!噂で聞いた旧零号機と一緒!
まじ、ばぁくしょう!
なのに!シンジってば『新鮮で可愛いね』って!
今日はヘルメット探しで足がパンパン。もう寝るわ。
空回りアスカかわいい
乙です。
アスカかわいいw
面白かったです。
おもしろいっすww
くそわろたw
おつ
乙
よし
GJ
ほす
gj
まち
大気
アスカたん
稲荷町
お稲荷さま
まち
名無しで投稿ってここ?
まち
待機
透過街
保守
ほす
保全
8月21日
変な女が転入してきた。見た目は私と互角くらいの可愛さだけど
どこか普通の人とは違う雰囲気を漂わせている。
その転入生は教室に入ってきたときから普通じゃなかった。
普通は第一印象を良くして少しでも早くクラスに溶けこもうとするはず。
なのにその女の子はにこりともしないで教室に入ってきた。
そして、素っ気ないあいさつをした後、やはり笑顔を浮かべることもなく
他の人を寄せ付けない、冷たい表情のまま席についた。
彼女の席は、あろうことか私の後ろ。真後ろに知らない人が
いるっていうのは何だか落ち着かない。
かといって仲良くなる気はないし、それは彼女も同じだと思う。
結局、今日は一言も言葉を交すことはなかった。
一部の社交的な女の子が彼女に色々と話しかけていたけど
みんな「……ふーん」とか「……そう」なんて冷たい返事しかもらえず
会話も続かず、あえなく撃沈していた。
きっと彼女はこれからも一人でいるつもりなんだろう。
他人になんて何の興味もないみたいだし。
それにしても、クラス中の男子の視線が私の後ろに集まっている
ようなのが気にくわない。とりあえず今からシンジを殴ろうかな。
だめだ。中学生ハルヒが転校してきたっていう設定にしようと思ったけど
この先どういう展開にしたらええかわからん。というわけで放置決定⊂(^ω^ )⊃
エヴァ板良スレ保守党
8月8日
今日は暑かった。
ニュースを見ると32℃で今年一番の暑さだという。
わたしはイライラしたのでシンジにかき氷を作らせた。
レモンシロップとブルーハワイを一つづつ食べた。
もちろんシンジにもブルーハワイを食べさせてやる。
昼ごはんはカツ丼だった。
シンジの手作りで、パセリみたいなアクセントで草が乗っている、結構手のこんだやつだ。
午後は最近お気に入りの小説を読んだり、ドイツから送って貰ったカセットを聞いて過ごす。
シンジはSDATで何かを聴きながら勉強をしていた。
まったく、真面目なやつだ。
夕ごはんにはウナギ丼を食べる。
養殖のウナギだけど、中々おいしかった。
サンショウのかおりは好きだ。納豆は食べれないし、シソもだめだけど、サンショウのかおりは食欲を誘う。
食事中にはシンジが「アスカが夏ばてにならないようにウナギを選んだんだ」といってくれた。
うむ、うれしいことをいってくれる。
明日は牛丼が食べたいな。
8月20日
今日は久しぶりにシンクロテストがあった。
わたしは相変わらず起動指数ぎりぎり“OUT”
それに比べてシンジはシンクロ率80%の大台に乗っている。
毎度毎度の事とはいえ、少しならず、大分シットしてしまう。
なので帰りにコーラをおごらせた。もちろんノーカロリーのやつだ。
しかしシンジのやつが、
シンクロテスト手抜こうかな、おごるのやだし、
とか、ノーカロリーでも太るんじゃない?
だとかナマイキにも軽口を叩いたので、夕ごはんはステーキにきめさせた。
もちろん予算との差額はシンジのこづかいからさっぴく。
だけどちょっと可愛そうだったので、夕ごはんのあとにわたし特製紅茶をいれてあげた。
シンジがうれしそうに飲んでいたので、少し自信になった。
ふふんっ、わたしも捨てたもんじゃないわね。
時々家事手伝ってやろうかしら?
9月7日
今日は朝からショッピングにくり出す。
服やバッグ、新しいイヤホンやクッションにシンジのおごりでぬいぐるみ、それに映画のテープ。
昼ごはんはデパートの地下街でハンバーガーをふたつ食べる。
デザートにパフェ。
パフェはイチゴたっぷりのジャイアントストロベリーパフェ。
ついでのシンジはカフェオレ。
まったく、オモシロミのないやつだ。
午後には帽子をみていたところでヒカリとばったり会う。
しばらく立ち話してると、店の外から鈴原が呼び、ヒカリと別れる。
ヒカリと鈴原はなかなか似合っていて、わたしはシンジを、ああいう風にエスコート出来る男になんなさい、と茶化す。
僕には出来ないかもなぁ〜と肩をすくめるシンジに、わたしはげんこつした。
まったく、女心をわからない男だ。
最後に夕ごはんのおかずを買って帰宅。
ちょっと悪いので、夕ごはんの食材だけは、わたしが持ってあげた。
たまにはね、たまには。
アスカってウナギ嫌いじゃないの?
ジャイアント・ストロング・ストロベリーじゃないの?
おっつ!
シンクロ率よくなくても割りと機嫌のいいアスカ、いい感じです。
乙でした。
こんだけ機嫌良い、根明そうなアスカならシンクロ率高そうだけどな。
でも、gj
街保守
街
ピンクたんの日記
「今日は朝起きてケツ毛バーガー食べて寝たわ!」
740 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/10/31(金) 18:11:36 ID:lQdjpmwR
アスカのモノマネ芸人の日記なら知ってる
今日も一日が終わった。
はやいもので日付が変わって十一月…今年もあと2ヵ月…
○月×日
お風呂上がり、リビングに行くとシンジが勉強をしていた。シンジの頭には「?」マークが大量に浮かんでいる。本当にバカシンジだ。私は髪を乾かす為、ドライヤーの準備をする。
「ねぇアスカ、毎日髪乾かすの大変じゃないの?」
「まぁね。でも自然乾燥は、髪が痛むからダメなの」
「へぇ〜…アスカ、髪サラサラだもんね」
シンジはへらへらと笑っている。…ふ、ふぅーん、アンタ、私の髪なんて見てくれてたの。
「シンジ、髪乾かしてよ。どうせ分からなくて勉強進まないんでしょ」
シンジの顔が一瞬むっとなった。断ってくるかと思ったけど、私の後ろに来てくれた。シンジの手が、私の髪に触れる。ドライヤーの音だけが部屋に響く。
「はい、終わったよ」
おまけに、シンジは髪までとかしてくれた。バカシンジ。
「ありがと。」
自分で乾かすのって、腕が疲れちゃうし、大変なのよね。だからたまにはシンジにやってもらうのもいいわね。あ、今日は、私がつきっきりで勉強教えてあげるつもり。
744 :
???:2008/11/04(火) 02:35:08 ID:VrnjaDiW
まち
745 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/11/04(火) 02:40:05 ID:Ol2ryR4M
>>742 なかなか良いやん
もっと書いてくれ(笑)
746 :
???:2008/11/04(火) 10:13:19 ID:VrnjaDiW
747 :
???:2008/11/06(木) 01:13:30 ID:38AfoZEl
なんとなく保守
11月7日
最近すごく寒くなった。朝、学校に行くときなんて、吐く息が白いくらい。それに、寒くて起きるのも大変だ。
私があまりにも寒い寒い言っているから、学校帰りにシンジが自動販売機でココアを買ってくれた。うれしかった。おまけに「アスカ、風邪ひかないようにね」とまで言ってくれた。
バカシンジ、あんたは人の心配より自分の心配しなさい。今は、バカだって風邪ひく時代なんだからね。
でもやっぱり私だって風邪はひきたくないから、明日は、コーンポタージュ買ってもらおう。
749 :
???:2008/11/08(土) 00:26:51 ID:rDT2QfHh
>>748 GJ!
結局、アスかは買って貰うんだな
>>748 ほのぼのしました
彼らにこんな救いのある未来があるといいなあ……
751 :
鼻眼鏡:2008/11/08(土) 22:11:20 ID:???
11月8日
本当、最近イライラする。
イライラしてる自分に、またイライラする。その繰り返し。何度やっても駄目。勝てない。イライラする。…あたしは本当に特別な人間なの…?
休み時間も席に座ったまま、机に突っ伏して、溜め息ばかりついていた。すると、
「なんや、辛気臭い。さっきから溜め息ばっかりやな。あーあー、今の惣流、性格だけやなくて、顔まで不細工やぞ?性格ブスで顔もブス、そんな女、もう目も当てられんわー。」
…この…クソバカジャージ!ガタン、と立ち上がり、
「…な、なんですってー!不細工?このあたしが!?はん!…あんた、自分の姿、鏡で見たことあるの!?トイレ行って今すぐ確認してきなさいよ!珍妙なじゃがいもがジャージ来てもっさり立ってるわよ?あはは、かなり笑えるわよ!」
腰に手を当て、おもいっきり笑ってやった。すると
「なんや、元気やないかい。心配して損したわ。…まぁ、惣流はそうやって笑っとったほうが……その…なんちゅーか……似合っとるで。」
「……………。」
「ほな、な。」
…………。心配…してたの?ふぅん。
(優しいところ。)
ヒカリの言ってたこと、ちょっとだけ分かった気がした。…ちょっとだけ。本当にちょーっとだけね!
GJ!
トウジ君はいい奴だ、うん
753 :
???:2008/11/11(火) 07:39:09 ID:mDQ0itN4
待ってる
ゴミ溜の中に咲いた鶴のようなスレだ
755 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/11/11(火) 14:39:14 ID:qME3SZCq
(・ω・)もんちゃく!
756 :
???:2008/11/11(火) 19:03:47 ID:???
いつまでも待つのだ
11月11日
今日の放課後、シンジと夕飯の材料を買いにスーパーに行った。って言っても夕飯の事は全部シンジ任せだから、私はいつもお菓子コーナーに行って時間を潰す。
今日は何を買ってもらおうか考えてたら、いろんな種類のポッキーが大量に売られていた。見てみたら、今日は"ポッキーの日"っていうらしい。11月11日だから、ポッキーって言うんだってさ。(もちろん、いっぱい買ってもらった。)
シンジに、「太っても知らないよ」って言われたけど、今日1日くらいはいいのよ。帰りに荷物1つ持ってあげたし。
シンジ、夜ご飯のデザートは、ポッキーよ。甘いものは、べつばらって言うしね。
759 :
鼻眼鏡:2008/11/13(木) 00:14:49 ID:???
11月12日
化粧をしてみた。
一昨日の放課後にヒカリと買い物に行って、新しいマスカラとチークとリップグロスを買ったのだ。
そりゃ、あたしだってデートの時なんかはちょっとは化粧したりするけど、基本、普段は何にもしてない。エヴァに乗るときは駄目だし。LCLでみんな流れちゃうのよ。まあ、あたしは素顔でも十分に可愛いんだけどね。
シンジったら、さらに可愛いくなったあたしを見て、何て言うかしら…欲情されたらどうしよう… とか思いながらリビングへ。
これ見よがしに、テレビを見てるシンジの隣に座ってみる。
テレビに夢中のバカシンジ。焦れったいので、こっちを向かせる為に、とりあえず背中を蹴ってみる。
ほら、気付きなさいよ。
「痛い!何するんだよ、いきなり…」
非難の目であたしを見るシンジ。クスッ…そうそう、もっと見て見て。
「…はぁ。好きなヤツ見ていいよ。僕、コンビニ行ってくるから」
そう言ってリモコンを手渡してきた。…あたしは見たいテレビがあるから、あんたを蹴ったって思ってるのね。脳内平和で優しくて鈍くてブッ殺してやりたいくらいムカつくシンジ様。
ソッコー、化粧を落とした。
あーあ。何よ…誉めてくれなくたっていい、でも…せめて気付いてよ…
本当にムカつく。
760 :
鼻眼鏡:2008/11/13(木) 00:16:45 ID:???
おまけ。シンジの日記
11月12日
リビングでテレビを見てると、アスカが隣に来た。
僕よりテレビに用事があるみたいだったから、別に何も言わずに黙っていた。
そうしたら、突然蹴られた。一瞬息が出来なくなった。…本当にやめてほしい。これは一言文句を言ってやろう、と振り返る。
…そこにいたのはアスカなんだけど、いつもと違うアスカだった。
化粧してるみたいだった。唇とかぷるぷるで…すごく可愛かった。
化粧品を買ったんだろうな。だからさっそく使ってみたんだ。
…誰の、為に…?
誰の為に、あんなに可愛くなったんだろう。やっぱ加持さんかな?
そう思うと、なんだかすっごく、重くて苦しい…そんな嫌な気分になり、僕はコンビニに行くといって、その場を離れた。
特に用のないコンビニで、しばらく雑誌や漫画を立ち読みした後、僕はアスカが好きなプリンを買って帰った。
アスカの喜ぶ顔が見たくて。
何ともシンジ君らしいw
頑張ったアスカが少し可哀相だけど…このもじもじした雰囲気がいいね、乙です。
乙乙!
アスカ…なんと不憫な。
764 :
鼻眼鏡:2008/11/14(金) 16:12:07 ID:???
11月14日
今日は、予定されていたシンクロテストが中止になった。…ミサトめ。中止なら前日に伝えておいてくれたらいいのに。わざわざ本部まで来たのが、無駄足になってしまった。
することもないので、本部内のラウンジへ。シンジがいると何かと集中できないから、ここで宿題を済ませていこうと思った。
ラウンジの奥の方の席に座り、カバンからペンケースと宿題のプリントを取り出す。…う………わからない……
まず問題が読めない。やっぱり漢字は苦手だ。
困った。シンジに教えてもらうなんて死んでも嫌なのに。困り果てて、つと顔を上げると、ラウンジの入り口に近いテーブルに人が座っていた。
冬月副指令だった。
コーヒーを飲みながら、何か書類みたいなものに目を通している。教えてくれるだろうか。ちょっと恐いイメージもある…でも、それも碇指令ほどじゃない。
「君、私に何か用かね?」
ちょっとじろじろ見すぎたみたい。まぁ丁度いい。
「あの…今、お忙しいですか?」
副指令と直接話をすることなんて、あんまりない。柄にもなく緊張した。
「いや…忙しいという程ではないが。何かね?」
プリントを片手に副指令の座る席の方へ。
「あの、これ宿題なんですけど。問題から読めなくて困ってるんです。教えて頂いてもいいですか?」
プリントをつきだして、それだけ一気に言うと、副指令は驚いた様子で目を丸くした。
765 :
鼻眼鏡:2008/11/14(金) 16:14:43 ID:???
…あぁ、くだらないことを聞くな、って怒られるかも…と思った。
でも、副指令は快く引き受け、教えてくれた。その上、あたしが宿題をやり終えるまで居てくれて、出来上がると、答えのチェックとその解説までしてくれた。
「また学生の宿題をみる日が来るなんて、思ってもみなかったな」
そう言って、自身の肩を揉みながら、副指令は少し寂しそうに笑った。
「副指令、お礼に肩、叩きますよ」
あたしはそう言って立ち上がる。
「おお…ではせっかくだし、頼むとするかな。」
トントントントン、トントン、トントン、トントントントン、…
すると、副指令の携帯が鳴った。碇指令からの呼び出しだろうか。
「…ありがとう、アスカ。また分からないところがあったら何時でも持ってきなさい。…久しぶりに、楽しいと思ってしまったよ」
立ち上がり、そう言って笑った副指令はすごく優しい顔をしていた。
すっかり夕焼けに染まった帰り道、ふと気付いたことがあった。…副指令に「アスカ」と呼ばれたのは、もしかしたら初めてかもしれない。 帰ったら、シンジに自慢しよっと。
次は青葉を・・・いや、なんでもない
>>769 …釣り? あんまり青葉をいぢめないで><
え?そんな名前のキャラいたっけ?もしかして劇場版の新キャ(ry
>>765 おつ
お前らもう青木の悪口はよせ
新劇DVDの登場人物紹介に載ってなくたって青井も立派なキャラの一人なんだ
もう青兼の名前間違えるネタ飽きたわ・・・
774 :
鼻眼鏡:2008/11/16(日) 20:21:25 ID:???
11月16日
先日中止になったシンクロテストは急遽、今日の午後から行われることになったた。天下のネルフ様はこっちの都合なんてお構い無し。お陰で午後の授業は早退しなければならなかった。
まぁ、結果は言うまでもなけど…悲惨そのものだった。かつては自他共に認めるエリートパイロットだったあたしも、今やリツコやミサトの頭痛の種らしい。
今のあたしには、たとえ愛する弍号機に勝手に妙なツノを生やされても、文句を言う資格すらない。
クソッ…
水道の蛇口を思いきり捻り、勢いよく流れ続ける水を眺める。ここは自販機の隣にある手洗い場。前の鏡には目がつり上がって鬼のような顔をしたあたしが映っている。
違う、これは涙なんかじゃない。あたしはもう泣かない。顔に水が跳ねて、それが、頬を伝うだけ。…どうして…あたしがこんな目にあうの…!
キュッ…
不意に背後から腕が伸びて、緩みっぱなしになっていた蛇口を閉める。
振り返ると、青葉さんが立っていた。
曖昧な笑顔を浮かべながら壁の貼紙を指差す。
『節水』
…天下のネルフが節水?ケチ臭い。
775 :
鼻眼鏡:2008/11/16(日) 20:23:06 ID:???
「…ごめんなさい」
青葉さんに謝ったって仕方ないけど。
「ねぇ、いちご牛乳好き?」青葉さんが唐突に聞く。
「…好きですけど…?」
「良かった。これ、貰ってくれないかな?コーヒー買いたかったんだけど…間違えて隣のボタン押しちゃったんだ」
そう言って差し出したのは苺の絵が描かれたピンクのパック。
「いちご牛乳、嫌いなんですか?」
せっかくなんだから、自分で飲めばいいのに。
「いや…嫌いじゃないんだけど…発令所で俺がこんなの飲んでたら、日向やマヤちゃんに何を言われるか、分かったもんじゃないよ」そう言って苦笑する。
確かに。想像してみたら…おもしろすぎる。悪いと思いつつ、吹き出してしまった。
「ははっ…それは確かにおかしいです。リツコも引くと思う。分かりました、頂きます。」
いちご牛乳のパックを受け取る。
「ひどいなぁ…」
そう言って青葉さんも吹き出した。
「アスカ」
ぽん、とあたしの頭に手を載せて
「頑張れ」
と言って立ち去った。
あたしも帰ろう。あのまま帰らなくてよかった。あのままだったら…きっとシンジに当たってしまったと思う。もうこれ以上、大切なものを失いたくはないのに。
通りがけにふと、自販機を見た。いちご牛乳の隣は、バナナオレとフルーツ牛乳だった。コーヒーのボタンは、二段上にあった。押し間違えたりはしないだろう。
もし…このままシンクロ率が落ち続けて、エヴァに乗れなくなっても、ここに居たい。そんな風に、ちょっとだけ思った。…甘いかな。
GJだぜ、若葉!
青木かっこいいぜ!
778 :
???:2008/11/16(日) 22:45:43 ID:???
青田君もやれば出来るじゃんw
青山かっこよすぎワロタ
780 :
鼻眼鏡:2008/11/20(木) 12:44:58 ID:???
注意!アスカ×カヲル(貞)の単発もん。ごめん、嫌な人はスルーしてください
11月20日
放課後、日直とかいう最高に面倒な役回りの日誌とかいう最高に無意味なものを一人、書いていると、
「ねぇねぇセカンド?」
カヲルがふいに後ろから抱きついてきた。いつもこうだ。こいつは、何と言うか…気分屋?何時も突然。甘えてくるのも、それから…去ってくのも。
「何よ。暑苦しい。」
…だいたい、このバカは何時になったらあたしの名前を覚えてくれるんだろう。
「セカンドはさ、あと何年生きるの?」
後ろからぎゅっと抱きつき、あたしの髪に顔を埋めて犬のようにクンクンと匂いを嗅ぎながら、まるで血液型を聞く時のような軽さでもって問い掛けてきた。
「…は?」
急に何を言い出すやら…。ついていけない、と思った。
「破、じゃなくてさ。だからね、セカンドはあと何年生きられるのかって、聞いてるんだけど。リリンの命には限りがあるだろ?」
カヲルは焦れたようにまくし立てた。
「そんなの…知らないわよ。まぁ、あと60年も生きれれば十分よね」
首を捻って、カヲルの顔を見る。あたしの寿命を知って、「あは!リリンて意外と長生き!それまではずっと一緒にいよう!愛してるよ、アスカ。」とか何とか……まぁとにかく!…言って、喜んでくれるのだろうか。そう期待した…なのに。
「ふぅん、短いね」
さも興味無さそうに言った。…あんたが聞いてきたんでしょーが!
「で、60年経って、死んでさ、その何年後に、また生まれてくんの?」
こっちを聞きたかったんだ!と言わんばかりに赤い瞳をキラキラさせながら問い掛けてきた。
781 :
鼻眼鏡:2008/11/20(木) 12:46:36 ID:???
「生まれてくんの?って言われても…知らないわよ、そんなの。そもそも、生まれ変わるなんてことが、本当にあるのかしら。」
あたしがそう言うと、あたしをくるり、と、まわして、向かい合わせにして、抱き締めてきた。ああ、なんて細い男だろう。
「セカンドは生まれ変わるよ。僕はそれをずっとずっと待ってるんだ。百年でも千年でも…。
何億年か経って、リリンはみんな死んで独りぼっちになっても、この星も宇宙も無くなって原始の姿に還っても、僕が僕の形を保てなくなっても、僕はセカンドが生まれてくんのを待ってるよ。」
そう言って、カヲルは耳まで真っ赤になったあたしの顔中に唇を押し当てた。
「真っ赤なアスカ、可愛い」
「アスカ、好きだよ」
青い瞳と赤い瞳が見つめ合い…… っていう甘い空気を、
「あ、もう食事の時間だ。僕、帰る。じゃあね、セカンド。」
ぶち壊しやがった。本当に、気分屋だ。そんなんで…あたしが生まれ変わるのを、待っていられるの?
まったく。不安で…おちおち死ねないじゃない!
782 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/11/20(木) 23:59:33 ID:OYtWVFL8
完敗だよ・・・
カヲル君、俺はもうすぐ30だがいつまでたっても君には勝てないな
すいません、カヲル君は苦手なもんで…
784 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/11/25(火) 03:03:06 ID:i4nnDIPa
ニパー
785 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/11/27(木) 17:48:04 ID:qYR1z84g
カヲル君たまんねぇ!
職人乙だけど、恋愛FFはカプスレに投下した方が喜ばれると思うよ
○月×日
ミサトとシンジが二人だけで出かけた。
なんでも大事な用事があるらしい。
というわけで今日はペンペンと二人だけ。
そういやこいつとあまり絡みなかったのよね。
まぁボーッとするのもなんだし二人でモンスターハンターでもすることにした。
私のキャラは逃げてばかり、ペンペンのキャラは大活躍。
やっぱこいつ侮れない。
4年前か
790 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/12/10(水) 08:28:08 ID:blmiC0cW
保守しましょう
791 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/12/12(金) 00:37:11 ID:HL9VnWq/
最初から最後まで見入ってしまいました・・・。
いいねぇ、そのうちアスカの日記がかかれた本が出そう。
職人GJ
こういう恋愛絡まないほのぼのネタがいいな
無様ね
○月×日
人間は神が創ったということは私は信じられない。
神が創ったものとしては人間は無情すぎ、不完全すぎる。
しかし自然が生んだとしたら、あまりに傑作すぎるように思えるのだ。
795 :
鼻眼鏡:2008/12/12(金) 12:14:29 ID:???
12月12日
今日の晩御飯は麻婆豆腐。
これって中華料理なんだってね。
あたしはせっかく日本にいるのに、朝はシリアル(シンジがドライフルーツ入れたやつ)でしょ、昼はサンドイッチ(シンジが作ったやつ)。
で、夜は麻婆豆腐(これもシンジが作ったやつ)今日は、一度も日本食を食べていない。昨日の晩御飯はパスタで、その前はたしかカレー。その前は…もう、そんなの覚えてないわよ!
…よし、明日シンジに文句言ってやらなきゃ。
今度、ベタだけど肉じゃがとかシンジと一緒に作ってみようかな。少しは料理、出来るようになりたいし。
あの狭いキッチンで喧嘩しながら肉じゃがを作って、それをミサトがビール片手に茶化して…。
何だかんだ笑いながら食べる肉じゃがは、多少失敗しようが、あったかくて…きっと美味しいはずだ。
シンジやミサトがどう思ってるかは知らない。
でも、家族って、こんな感じなのかな。
797 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2008/12/22(月) 09:13:45 ID:8VvPGeQi
保守
保守
保守
800 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/01/03(土) 12:31:45 ID:fxIyD7+/
おめでとう
おめでとう
新 月 年 日(1月)
新しい年を迎え、もう1月も半分以上が過ぎてしまった。
年が変わってからというもの、年末には、せわしなく動いていたのが嘘のように、
だらけ切った生活に陥って、日記すら付けずに、もう3週間。
さすがにこれはヤバいので、とりあえず正月の事でもまとめなきゃ。
・・・・・・記憶にある範囲で、だけど・・・・・・。
正月といえば「おせち料理」♪♪♪
と、言いたいところなんだけど、正直、私はちょっと苦手。
煮た豆とか、栗を練ったやつとか、変な小魚とか、そんなのばっかなんだもん。
ミサトにとっては、酒のおつまみになれば、何でもいいんだろうけど、
「食事」と考えると、どうも馴染めないんだよね。
そんな中で私にとって救いなのが、「伊達巻」の存在。甘くておいちい♪
シンジのヤツも、私が他の料理に苦戦する事を見越していたのか、
何故か伊達巻だけは、不自然にたくさん用意してあった。
それは嬉しいんだけど、なんかムカツクんだよねえ、シンジに気を回されると。
「シンちゃん、アスカ、お楽しみのお年玉をあげるわよん♪」
あらら、ちゃんと用意してくれてたんだ。
シンジは「いいんですか?」なんて、貰うのを躊躇していたけれど、
「い〜のい〜の、12月には、ちゃんとボーナス出てんだから。」
そうそう、こういう時は遠慮せずに貰っておく方が、可愛げがあるってモンよ!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
昔・・・ミサトがまだ子供だった頃は、「こたつ」という暖房器具を使って、
家族みんなで暖まって、ミカンでも食べながら過ごすのが「日本の正月」の
正しい姿だったらしい。常夏化した今となっては、「こたつ」を使うなんて
自殺行為だけど、その雰囲気だけでも味わおう、なんて話が出た。
そもそも「こたつ」ってのは、簡単に言っちゃえば、
「リビングに置いてあるような低いテーブルに布団をかけたようなもの」らしい。
んで、それをみんなで囲んで座って、布団の中に手足を入れて暖を取る、ってワケ。
まあ、暖かい必要は無いんだけど、それっぽく和室に座をこしらえる事にした。
ミサトの部屋が畳部屋なんだけど・・・・・・予想通りと言うか、何と言うか
・・・・・・キタナイ!!!!!!
これ、人の住む部屋じゃないよ。年末に大掃除をした筈じゃなかったの?
「大袈裟ねえアスカ、ちょっち散らかってるだけじゃない!」
ミサトにとっては「ちょっち」かもしれないけど、私には、到底、耐えられない。
仕方なく、シンジと一緒に、こたつの設置場所・確保作業に入る。
まったく、何だって正月早々から、大掃除しなきゃなんないのよ!
そもそも、年末の29日には、みんなで一斉に自室の大掃除しようって言ってたじゃない!
「いや〜、あの日は、リツコに麻雀誘われちゃって・・・。」
あのねえ、そうやって遊んでいてもいい人と、一緒に遊んでちゃダメな人がいるの!
ミサトは普段から、掃除なんか全然やらないんだから、年末ぐらいは片付けしなきゃ!
分かった?分かったら、そこの空き缶の山を、ゴミ袋に詰めて捨てに行く!!!
「はい・・・・・・スイマセン・・・・・・。」
なんとかミサトの部屋をキレイにして、擬似こたつを設置する事に成功。
本物のこたつは、テーブルの裏にヒーターが付いていて、その上から「こたつ布団」という
厚手の布団を掛けるみたいなんだけど、ここはあくまで「擬似」なので、
普通のローテーブルにタオルケットを掛けて、雰囲気を出してみた。
みんなで、こたつの中に足を突っ込む。ちょっと動く度に、誰かの足と触れ合って変なカンジ。
「ばっかねぇ、それがいいんじゃない!家族団欒てのは、そーゆーモンよ。」
そーゆーモン、か。ま、誰かと一緒に時間を過ごしてる、っていう実感はあるけどね。
「んじゃ、折角だし、今日はみんなで、こたつで寝よっか。」
・・・翌日、3人一緒に仲良く風邪をひいた事は言うまでもない・・・。
久々乙です!
2日目さんのほのぼのアスカ好きです
806 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/02/10(火) 09:32:54 ID:4DItVfwd
保守
捕手
エヴァ板良スレ保守党
ぷ
二日目さん町
811 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/04/20(月) 15:32:16 ID:rcx58xjh
十日町
街
813 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/05/07(木) 21:24:37 ID:pxzB7tjh
保守
町
街
〇月×日
今日公園のベンチに座ってるフィフスを見た。何故かデジャヴを感じた。気のせいだろう。
〇月●日
今日、ロン毛の人(青葉だっけ?あれ?若葉?それとも青木?)の部屋の中が少しだけ見えた。
ガンプラが飾ってあり、ストライクとアカツキだけは手が込んでいた。
〇月◇日
今日はメガネの人(日向さん?)の部屋が少しだけ見えた。
レイダーガンダムのガンプラが飾ってあった。
乙です!!もう来ないかと思ったw
てかガンダムはやってんのかwww
ガンダムの名前解んのかアスカw
エヴァ板良スレ保守党
820 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/07/04(土) 00:35:13 ID:r4gsmn7c
エヴァ板良スレ保守党
エヴァ板良スレ保守党
式波さん
823 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/07/13(月) 01:04:51 ID:O92jMsxC
保守党
エヴァ板良スレ保守党
825 :
あ:2009/07/19(日) 17:36:41 ID:MjD3L8II
☆月☆日 快晴
今日は憎たらしいくらいに快晴だった。最高気温38度。……。
あまりに熱いのでバカシンジにかき氷を作るように言いつけて水シャワーで汗を流した。
出た後冷凍庫をみるとかき氷が、冷蔵庫には各種味つけ用のシロップが入っていた。
ブルーベリー味なんて記された容器があって美味しそうだからどっちゃりかけて食べてみた
しそ味だった…
あんのバカシンジめ…
826 :
あ:2009/07/19(日) 17:51:15 ID:???
シンジの日記
☆月〇日
今日はアスカに二回殴られた。
〇月☆日
今日は頼まれてた買い物を間違えた。しかしアスカはやさしいので一回蹴りが飛んできただけだった。
☆月♪日
今日は素晴らしい日だ。
なんとアスカに一回もなぐられなかったのだ!
★月○日
だんだん殴られるのが気持ち良くなってきた
★月★日
今日はアスカに踏み付けにされた。上から見下ろされて快感だった
部屋に戻った後三回抜いた。
★月☆日
最近オナニーが止まらない。もちろんおかずはアスカに虐げられる自分を想像、だ。
もっと虐めてほしい
★月#日
最近アスカが帰ってこなくなった。シンクロテストで僕がかっちゃったからかな…。もう何日殴られてないだろうか…
☆月#日
アスカが使途の精神汚染にやられた…何を話しても答えない、上の空のだった。もう何週間殴られてないだろうか…ものすごく溜まってる…
☆月♪日
最近孤独感が酷い。アスカに慰めてもらいたくて病院に行った。だけどアスカは相変わらず放心状態だった。悲しいと同時に何を言っても答えてくれないアスカに苛立って体を大きく揺すって問い掛けた。
体がこちらを向いたら服がはだけた。
どうしようもなく興奮してそんなアスカを見ながら抜いた。いままで味わったことがないくらいに、最高に気持ち良かった。…けど罪悪感が酷かった…
乙
病みすぎだろwww
保月守日
乙
エヴァ板良スレ保守党
エヴァ板良スレ保守党
はまならなはら
私がここに監禁されてどのくらい経つのだろう。
昨日、お嫁に行けない体にされました。
はじめては好きな人としたかった。
シンジに逢いたいよ…。
シンジ助けて…。
まち
初投下してみます。
+++++++++
8月△日
夜、寝付けない。耳元を甲高い音が遠く近く聞こえる。
この音に安眠を妨害されるのは耐えられないから、シンジの真似して耳にイヤホン押し込んで…
あと……眠れるように香を焚いて、四肢を薬効のあるオイルで軽くマッサージして…
よし、今度こそおやすみなさい。
翌朝起きたら左目あたりがなんだか腫れぼったい…
どうなってるの?鏡、鏡。
きゃーーーーーっ?!!何よ、何なのよコレっ!
こんな顔、化け物みたいだわ……!
許せない!許せない!許せない!!!
ヤツは何処!まだこの部屋に居るはずよ!!
殺してやる!殺してやる!殺してやる!!!
………みぃつけた…………(バシツ!)
殺ったわ………!でも傷痕は消せない…よりによってまぶたを喰われるってどーなのよ
?あーぁ、左目腫れててほとんど開いてないわ…仕方ない。眼帯はこの家にあるのかな??
+++++++++++
⇒実話。
Q予告の眼帯アスカに繋がってみる
エヴァ板良スレ保守党
Gかもよ
エヴァ板良スレ保守党
エヴァ板良スレ保守党
エヴァ板良スレ保守党
846 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/03(火) 00:08:35 ID:3GOkp8Il
誰かいるかな?
おるよ
居なくもないよ
ないアルよ
(´・ω・`)ノシ
保守
ほしゅ
ほしゅ
保守
保守
保守
エヴァ板良スレ保守党
保守