サードインパクト後はこんな世界ですた 拾

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1キール・ロレンツ
ふふふふふふ・・・久しぶりだな、諸君。
私は旧人類補完委員会議長のキール・ロレンツだ。
前回の人類補完計画は失敗に終わってしまったが、
我々は組織を再編成して今度こそ完全な人類の
補完を実現させる準備を着々と進めてお〜る。
碇と言い、ネモと言い、アダムと言い、バーベムと言い、
我々を裏切る者も少なくないが、それももうじき終わりだ。
ネルフは京都へ攻め込んで来た所を返り討ちにしてやるし、
トライラックスにはすでに殺し屋を送り込んでおる。
そして、人類補完計画が発動し、最後に我々が笑うのだ!
さーびす、さーびす! あ、ヒンシュク買った?
2ゲット
3名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/02/13 05:10 ID:sI2yYW9D
前スレはどうするの?
前スレ
サードインパクト後はこんな世界ですた 九
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1042383866/l50
過去スレ
サードインパクト後はこんな世界ですた
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1030675296/
サードインパクト後はこんな世界ですた 弐
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1032583825/
サードインパクト後はこんな世界ですた 参
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1033740998/
サードインパクト後はこんな世界ですた 四
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1034948701/
サードインパクト後はこんな世界ですた 伍
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1035902682/
サードインパクト後はこんな世界ですた 六
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1036981466/
サードインパクト後はこんな世界ですた 七
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1037904190/
サードインパクト後はこんな世界ですた 八
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1039716424/l50
6????:03/02/13 07:24 ID:???
オレとメスブタ、エヴァ・フェット、第参、そして『彼女』はオレの開けたディラックの海を通した
ゲートをぬけた先は研究施設のような所…元人口進化研究所の内部だ。
「ここはセカンド・インパクト以前に人口進化研究所と呼ばれていた施設です。当時は碇ユイ、惣流・
キョウコ・ツェッぺリン、ここにいたのは短期間ですが、当時六分儀ゲンドウと呼ばれていた者達が
在籍していました。……いずれも聞き覚えのある名でしょう。その後セカンド・インパクトと共に
六分儀改め碇ゲンドウを所長として主な研究は箱根やドイツの方の人口進化研究所に移されたため、こ
こは閉鎖されましたが、教団が京都に大神殿を設置したのを契機に研究施設として再利用されています。
我が教団の主な研究成果…改造騎士等はここで開発された物が多いですね。道すがらある程度見学されるといいでしょう」
7????:03/02/13 07:24 ID:???
オレはそう言い、一同を連れて歩く。ここでの研究大半はオレにとっては用済みだし、そもそもオレの
邪魔になるレべルの研究はさせていない。だからこそ槍の男の組織やトライラックスに短期間で差を
つけられたりしているのだがな。……そう言えば、一人だけそれらの制限を越えたヤツがいたな。ヤツ
の置き土産も近々ここに来る事になるだろうな。そんな事を考えながら、オレは使徒の研究施設、科学
兵器の研究施設をめぐる。そして、九大司教の肉体を精製した施設にやってきた。
「ここで我等九大司教はただのエヴァ能力のあるダミーから、現在の姿へと再生されたのです。そして、
かのセカンドクローン達もここで生み出されました。エヴァ・フェットが誘拐した頃のセカンドならクロー
ンを造ってもただのクローンが出来るだけだったのですが、後にセカンド自身がエヴァ能力を持った事
により、青い髪と赤い目をした、エヴァにシンクロ可能なクローンを精製できたのですよ」
本当はそれ以外にも理由はあるがな。そしてオレは部屋の横にあるドアを開けながら言った。
「では、こちらの部屋のコンピューターで教団に残ってるセカンドクローンの様子を見てみましょう」
そして、そこには予定通り、部下であり自信のクローン達の状況をチェックしに来ていた赤毛ザルが
いた。赤毛ザルはコンソールから顔を上げてオレ達を見る。そして、エヴァ・フェットに気付くと、怒
りを露にし、立ちあがった。
「アンタは!!」
8????:03/02/13 11:09 ID:???
立ちあがった赤毛ザルはエヴァ・フェットを睨みつける。そりゃそうだな。精神に手を加えはしたが、
エヴァ・フェットの事までフォローしている訳が無い。と、いうか、むしろ煽っている。面白そうだしな。
「……なんでこんなトコに来たのか知んないけど、出会った以上、タダで済むとは思って無いわよねえ……」
そして、こちらに近付いてくる。混乱している様子のエヴァ・フェットを残し、オレ達は後に下がる。
メスブタがとりなそうと考えたのでオレはメスブタに言う。
「いや、奴(エヴァ・フェット)はエヴァ能力者と戦った事は無い。面白いからやらせてみよう。奴にとっ
てもいい経験になるろう」
すると、メスブタもニタリと笑って同意した。やはり興味があるようだ。更に『彼女』が羽根を一枚壁に
刺す。こうして壁や床を強化しないと、こんな建物、一たまりも無い。
9????:03/02/13 11:11 ID:???
そうこうしている内に赤毛ザルはヤツに近寄る。そして、今だ混乱からぬけきっていないヤツにボディブロウ
をくらわせた。装甲服を通してヤツの体にすさまじい衝撃が伝わる。心の用意が出来ていない時にこの一撃
は大きい。そもそも、エヴァ能力者同士の戦いに元の体格や技術はたいして意味をなさない。エヴァの力
とそれを引き出す能力者としての力と精神力が勝負を決めるのだ。オレ達がモニターしやすい別室移動し
た頃にはヤツはかなりの打撃をうけていたようだ。赤毛ザルは語りかけようとするヤツの言葉に耳を貸さずに言い放つ。
「やれやれ、それでも音に聞こえた賞金稼ぎ? やる気が無いなら…死ぬわよ」
そして、空間に穴を開けて、ソニック・グレイブを出現させ、突っこんで行く。その勢いにヤツは思わず銃
を乱射する。しかし、赤毛ザルは銃弾を目で見切り、叩き落とした。尚も続く乱射に対し、赤毛ザルは
「めんどうねえ……」
と、言うと。ATフィールドを展開して銃弾をふせぐ。そして、ソニック・グレイブがヤツのヘルメット
に突きたてられた。そして、ヘルメットが割れ、ヤツの素顔が露になる。それを見てさすがに驚いた赤毛ザルは語りかける。
10????:03/02/13 11:11 ID:???
「そんな顔してたんだ。通りでタダの人間とは訳が違うと思ったわ。……エヴァの気配がするのも納得がい
くわね。……けど、それならATフィールドくらい使ったらどう? それとも使えない訳?」
その言葉の後、ヤツも怒りを露にして立ち上がる。そして怒りの言葉を投げつけた。それに対し赤毛ザルは答えた。
「……どうやらやる気になったみたいね……けど!!」
そして、赤毛ザルは距離を取り、言葉を続けた。
「残念だけど、こちらも少しは本気を出させてもらうわよ……」
そして、赤毛ザルは叫んだ。
「変身!!」
すると、赤毛ザルの胸の真ん中に赤いコアが出現して、そこから炎が吹き出し、全身を包みこむ。炎に包
まれた人影は形を変え、2メートルほどの身長の人影になる。そして、頭の所に四つの目が現れ、光った。
炎がおさまると、そこには紅いエヴァンゲリオン…エヴァ弐号機が立っていた。
すると、エヴァ・フェットも身がまえた。そして、ヤツもまた叫びと共に緑色のエヴァへと変わった
これはスゴイ展開だ。
12前スレ517:03/02/13 16:27 ID:???
だいぶご無沙汰ですが黒縁メガネ他です。ご挨拶のみ。

1さんスレ建てお疲れでした。
4、5さん過去スレ拾いありがとうございました。

>????他さん
前スレからの大量カキコご苦労様です。
サターン使徒・・・懐かしいです(2しかやってませんが)
アスカほっぽりだしてすんません。でもやっと彼女がそれらしい動きをしてて
良かったっす。もうちょい早く手を引くべきだったのかも。
前スレ最後の方から大変なところばかり押しつけて、本当に申し訳ないです。
自分が手を出していいところ、また何かできることがあれば指示をください。
自分は可能な限り従います。

ネタが浮かばない、というか身動きできないのでこれで。
????他です。所用をすませたり、過去ログをチェックしてたらカキコの時間が
無くなってしまいました。続きは早くて夜中と思います。すみません。
トライラックス担当さん、スレ立てありがとうございます。エヴァ・フェットの変
身後の装備や能力を教えていただけるとありがたいですね。(今回は負けると思い
ますが)
14前スレ443:03/02/13 21:08 ID:???
>>1スレ立て乙彼さまです。
トリップがありませんが、『E』計画関連カキコ人=◆LtvMk/rjVAです。
自宅パソがトラブってしまい、某カフェからの書き込みです。
トリップナンバーは適当に入れていたので覚えておらず、
(ネタ、トリップNO.の入った)HDDが逝ってしまっていたら、
上記トリップは使用不能になります。
そしてEVA板お絵描きBBSの2000枚もの画像もすべて水泡に……独り言スマソ。

そう言う事ですので、すみませんがしばらくネタ書き込みができません。
申し訳ない。
15エヴァ・フェット:03/02/14 03:04 ID:???
空間に開いたトンネルを抜けると、そこは研究所のような施設だった。
俺が生まれたカミーノのクローン開発施設に似ていなくもないが、規模はそれよりは小さい。
主席司教の解説からどうやらやはりここもゼーレの系列にあった施設らしいと推測される。
教団はこの施設で配下の改造騎士団や使徒人間を産み出し、最近では俺が教団に引き渡した例の惣流・アスカ・ラングレーのクローンが生まれたらしい。
「では、こちらの部屋のコンピューターで教団に残っているセカンドクローンの様子を見てみましょう」
ところが、主席司教が俺とヒナ大使を案内した部屋には見覚えのある、驚くべき人物がいたのだ。
長く伸ばした茶色い髪の毛に赤いヘッドセット、眼は青く、コーカソイドとモンゴロイドの両方の特徴を合わせ持つバタくさい顔、身長は俺に比べるとかなり低い。
「アンタは!!」
俺も驚いたが、そいつはもっと驚いていた。
「お前、惣流・アスカ・ラングレーか? なぜお前がここに?」
だが、考えてみれば、それもしごくもっともなことだ。
俺が教団にこいつを引き渡した後、教団側は芦ノ湖の本部を放棄して京都へ撤退した。
と、言うことはこいつつのここへ連れて来ていてしかるべきである。
「・・・なんでこんなトコへ来たのか知んないけど、出会った以上、タダで済むとは思って無いわよねえ・・・」
アスカは指の関節をポキポキと鳴らしながら俺の方へ歩み寄って来た。他愛もない・・・。
「よせやい・・・俺に仕返ししようなんてくだらん気を起こすんじゃねえよ。お前さんじゃ勝ち目はね・・・」
と、俺が途中まで言った所でアスカは俺に殴り掛かって来た。
強化装甲服で身を固めている俺に生身の人間が素手でいくら殴ってきても、屁の突っ張りにもなりはしない・・・はずである。
・・・などとたかをくくっていたら、油断している所へ見掛けによらない凄まじいパワーのパンチを喰らって、俺は後ろへ数メートルもすっ飛んでしまった。
「なっ・・・何だ! このパワーは・・・!? 貴様、一体どうなってやがる!?」
16エヴァ・フェット:03/02/14 03:29 ID:???
ば、馬鹿な・・・この俺がこんな小娘に・・・。
第一、前にこいつを生け捕りにした時はこいつがどれだけ抵抗したって屁の突っ張りにもならなかったじゃないか。
しばらく会っていない間に何があったと言うんだ?
「やれやれ、それでも音に聞こえた賞金稼ぎ? やる気が無いなら・・・死ぬわよ」
そう言うと、アスカは何もないはずの空間に穴を開けると、その穴の中から何やら振動ナイフのような武器を取り出した。
教団の司教達はすでにヒナ大使を連れて部屋の外へ避難している。
こいつを止めようとせずにこのような対応を取る意図は明確だ。
要するに、俺にやられっぱなしになっていないで戦えという意味であり、そうなったら自分達も巻き添えを喰らう恐れがあるから避難したのだ。
アスカが武器を構えて突っ込んで来たので、俺はライフルを発砲した。
しかし、奴はなんと空中で弾丸を叩き落とし、さらに赤い幕のようなものを発生させてはじき返した。
「ATフィールド!」
俺が驚いているしりから、奴は振動ナイフで斬り付けて来た。
ヘルメットをかぶっていなかったら危ない所だったが、その俺の愛用のヘルメットが真っ二つになってしまった。
俺の素顔を初めて見たアスカはさすがに驚いた反応を示した。
「そんな顔してたんだ。通りでタダの人間とは訳が違うと思ったわ。・・・エヴァの気配がするのも納得がいくわね。・・・けど、それならATフィールドぐらい使ったらどう? それとも使えない訳?」
「ほざくな! 小娘だと思って手加減しやりゃあいい気になりやがって! 俺がその気になりゃあ貴様なんぞひとひねりだ!」
「どうやらやる気になったみたいね・・・けど!!」と、叫ぶと、奴は後ろに飛び退いた。
「残念だけど、こちらも少しは本気を出させてもらうわよ・・・変身!!」
アスカの胸の真ん中から炎が吹きだし、全身を包み込んだと思ったら、その炎の中から等身大のEVA弐号機が現われた。
17エヴァ・フェット:03/02/14 03:56 ID:???
「貴様・・・貴様も変身できるのか? そうか・・・俺が変身できるくらいだからな。では、俺が地獄から持ち帰って来た能力を貴様にも見せてくれるわ!」
俺がそう叫ぶと、真っ二つになった俺のヘルメットがほのかな光を放ちながら空中に浮かび上がった。
そして、俺は全身から放電し、緑色のまばゆい閃光とともにEVA緑号機に変身した。
「緑色・・・何よ、それ・・・? 見たこともないEVAだわ・・・」
「フッフッフ・・・俺自身にもわからん。能力も未知数だ。だが、わかっている限りでもこんな能力がある。例えば、このライフル銃、これは普通の対人用ライフルだが・・・」
俺は緑号機に変身した姿で弐号機に変身したアスカに向かって銃を構え、発砲した。
「あんた、馬鹿ァ? そんな弾丸、ATフィールドではじき返し・・・何!?」
俺がライフルから発射した弾丸はATフィールドをあっさり貫通すると、等身大弐号機の装甲板の胸の部分に当たって跳ね返った。
「い、痛い・・・そんな馬鹿な・・・普通のライフルでATフィールドを貫通するなんて・・・」
「・・・と、こうなるわけだ。俺がこの姿に変身して武器を使うと、その武器の威力もパワーアップするのだ」
これが普通のライフルではなく、バーベム卿からもらった対ATフィールド仕様のラスガンだったら、アスカの身体は木っ端微塵に爆裂していただろう。
「でも、しょせんはただの鉛の弾丸ね。たいしたダメージじゃないわよ」
アスカは弾丸の当たった所をなでながら言った。
「そうだな、こんなライフルでは埒が明かねえ」俺はライフル銃を投げ捨てる。「それじゃあ、今度は素手で行くぜェ!」
「そう来なくっちゃ! 望む所よ!」
そして、俺とアスカは今度は素手の拳で殴り合った。素手の拳と言うのは語弊があるかも知れないが。
「オラオラオラオラオラオラ・・・!!」
「あたたたたたたたたたたた・・・!!」
18エヴァ・フェット:03/02/14 04:20 ID:???
あまりに凄まじい戦いで建物が揺れているのを感じた。
司教達がヒナ大使を連れて避難しのは正解だったな。
まあ、司教達は自分達の問題だが、ヒナ大使の身にもしものことがあっては困る。
「アンタ、なかなかやるわね。このアタシが不覚を取っただけのことはあるわ!」
「そういううぬこそ、前に比べて強くなったもんだな。この俺と互角とはたいしたものだ!」
しかし、パワーはたいしたものでも、しょせんこの小娘は俺の敵ではない。
戦うために生まれて来て、数々の修羅場をくぐり抜けて来た俺とでは、戦いのキャリアが違うのだ。
俺は素手で攻撃すると見せ掛けて、右手首のレーザー砲を発射、レーザー光線は弐号機の左の肩に当たって煙をあげた。
「う、ぐ・・・あ、熱い・・・」
アスカがひるんだ所へ、俺は今度は左手首の捕獲用ケーブルを発射し、弐号機はケーブルでグルグル巻きになってしまった。
「ずるいわよ! こんな手を使うなんて・・・くそっ、こんなケーブル、引きちぎってやるわ!」
無理だね。そのケーブルもEVAの力で強化されているのだ。そう簡単にはちぎれるものではない。それに!
俺は全身から放電すると、アスカの弐号機に電撃を浴びせた。
「きゃああああああああああ!!」
弐号機が倒れる。そして、俺は倒れた弐号機を押さえ込むと、羽交い絞めにした。
いや、正確には羽交い絞めにするふりをしたと言った方が良いだろう。
俺はその態勢で弐号機の頭のすぐ近くに顔を近づけてささやいた。
「アスカ・・・アスカよ、よく聞け。このまま俺に押さえ込まれているふりをして、な」
この状態に持ち込んだのは、他の誰にも気付かれぬようにアスカとコミュニケーションを図るためだ。
「俺がこんなことを言うのは何だが・・・ネルフの奴らはお前を助け出そうと躍起になっている」
「だから何だって言うのよォ!」
「碇も綾波もお前のことを案じている」
俺が碇と言ったことに弐号機の身体がわずかばかり反応した。
「碇ィ・・・馬鹿シンジが・・・!?」
19エヴァ・フェット:03/02/14 04:46 ID:???
「碇シンジは助けを必要としている人間を助けようとする奴だ。あの男はそうやってアオイやフウイ・ノ・レイ様も助けに行った」
そう、碇シンジはアオイがネルフ本部跡に幽閉された時も助けに駆け付けたし、フウイ・ノ・レイ様を助ける時にはアフリカまで行っている。
聞いた話では海上都市大阪で見ず知らずの女の子を助けるために危ない橋を渡ったことのあると言う。
「アオイとかフウイのレイとか・・・誰よ、それ? アタシ、そんな人、知らないわよ!」
「アオイはダミーレイの一人だ・・・お前は知らなかったか? だが、フウイ・ノ・レイ様はトライラックスの大使で、お前もよく知っている人だ」
「あんた、馬鹿ァ? なんで私が外国の大使様と知り合いじゃなくちゃいけないのよ!」
「フウイ・ノ・レイ様は言ったぞ。昔、日本でEVAパイロットの訓練を受けていた時、アスカという後輩がいたと・・・お前のことじゃないのか?」
「何言ってるのよ! あたしの先輩はファーストのあいつしかいないじゃないの!」
「とにかく・・・お前を誘拐拉致して教団に引き渡したのはこの俺だ。お前には悪いことをしたと思っている。お前が仲間の所へ帰りたいと思うのであれば、俺も力を貸すぞ。どうだ?」
アスカの反応がなくなった。
「ん? どうした?」
ところが、俺が手を緩めた隙に弐号機は俺のサブミッションと捕獲用ケーブルの両方からすっぽり抜け出してしまった。
「あんた、馬鹿ァ?」
と、言ったかと思うと、奴は先ほどまで自分の身体に巻き付いていたケーブルで俺の身体をグルグル巻きにしてしまった。
「し、しまった・・・!」
「これで形勢逆転ね。さあ〜て、これでも喰らえ!」
俺がケーブルをほどこうと悪戦苦闘しているのを尻目に、アスカは俺をまたしてもボコボコにぶん殴った。
「ほんげえ〜っ」
「戦いの最中に意味不明のお喋りなんてしてるのがあんたの敗因よ」
そこへパチパチと拍手をする音が聞こえた。
「なかなか見所のある戦いっぷりだったね、アスカ君、エヴァ・フェット君」
????他っす。とり急いで。>>9でアスカが出したのはプログナイフじゃ無くて
ナギナタ型のソニック・グレイブです。……そして、ここでシンジの名を出して
しまうと、エヴァ・フェット……ちとやばいかも。(エヴァ・フェットに勝機は
無くなったと思っていいです)
21エヴァ・フェット:03/02/14 05:14 ID:???
部屋の外へ避難したいた司教達が戻って来たのだ。ヒナ大使もいる。
「てめえら、もしかして俺とこいつの戦いが見たくて、わざと引き合わせたのか!?」
「あんた達、もしかして私とこいつの戦いが見たくて、わざと引き合わせたの!?」
ほぼ同時にほぼ同じことを言った俺とアスカの弐号機はお互いに顔を見合わせた。
「フッフッフ・・・実はそうなんだ。まあ、気を悪くするな。君達もまんざら悪い気はしていないだろう? 今まで未知数だった自分の実力がどんなものか少しはわかったんじゃないかね?」
主席司教がいかにももっともらしく、しかし、それだけに的を射ていることを言った。
「ううむ、ちげえねえ・・・俺がこんなに強かったなんて思わなかったぜ」
「ううん、そうよねえ・・・私がこんなに強かったなんて思わなかったわ」
そう言うと、俺とアスカはまた顔を見合わせた。
アスカが変身を解いて元の姿に戻り、俺も元の姿に戻ってケーブルから抜け出した。
俺のヘルメットは一旦、真っ二つになったが、俺が緑号機に変身した時に元に戻っていた。
「なかなかいい見世物だったわ。お嬢ちゃん、貴方もうちのエヴァ・フェットと互角なんてなかなかやるわね。ヒナ、感心」
ヒナ大使がアスカの手を取ると、俺と握手させようとする。
「誰? このオバサン・・・」
「お、おば・・・オバサン・・・」ヒナ大使ははっきり本当のことを言われてショックを受けている。「ヒナ、心外・・・」
「お、おい、失礼なことを言うな。この人はフウイ・ノ・レイ様の後任の大使のクローリー・ヒナ様だ。教団と条約を結びに来たのだ」
「ふうん・・・条約って何の?」
「軍事協力支援条約だ。お前の先輩のフウイ・ノ・レイ前大使は否定的だったがな。ところで、アスカよ」
俺はアスカを睨み付けて言った。
「碇シンジはお前さんのことも案じているにちげえねえ。そこらあたりをよ〜く考えておけ」
>>20
エヴァ・フェット他です。
スマソ。エヴァ・フェットは「なぎなた」という物を知らなかったので、
ソニック・グレイブを「大きなプログナイフ」というふうに認識していた、
ということでいいですか?
あと、シンジの名前を出すとヤバイというのはどういうことですか?
勝負は一応、アスカの逆転勝ちということで着いていますが。
ただし、エヴァ・フェットは本気を出していません。
>>22
えーとですね、現在アスカの精神は主席に操作されているため、シンジに対す
る異様なにくしみを植えつけられており、その手の言い方をすると、異様に返
応してくるという意味っす。そして、今回は大使が止めましたが、あのまま
戦闘を続けてると、アスカは本気で殺しにかかってきたでしょう。一応彼女
は世界でも最大レべルに近い力をふるえますので。(エヴァ能力者としての差
が出てしまう) まあ、この場には主席と聖母がいるので本当に殺される事は
無かったでしょうけど。
>>22からの続き
エヴァ・フェットはそろそろアスカを誘拐拉致して教団に
引き渡したことを悪いことをしたというふうに思い始めています。
だから、シンジ達の話をしたわけですが、その一方で、
フウイ・ノ・レイのことにも触れています。
京都最終決戦ではフウイ・ノ・レイをアスカと対面させてはどうか
というリクエストがあったので、その伏線を張っているわけです。

あと、緑号機の機能性について。
既存エヴァの中では零号機に最も近いが、単純な戦闘力はさらに高い。
肉弾格闘戦でもかなり食い下がる。背中のロケット噴射機で飛行も可能。
全身にレーザーブラスター、火炎放射器、ロケット砲、高圧電流発生器などの
兵器類を搭載。しかも、これらの威力がエヴァの力でパワーアップしているため、
エヴァや使徒に対してさえ、相当なダメージを与えることができる。
対ATフィールド仕様ラスガンを装備すると、ほぼ無敵となる。
ただし、逆に自分が対ATフィールド仕様ラスガンで撃たれれば・・・、
どうなるかは説明するまでもない。この世に弱点のない者など存在しないからだ。
>>23
止めたのは大使ではなく主席です。
まあ、エヴァ・フェットは戦い慣れしているので、
テクニックで食い下がっていた感がありますが、
パワーではアスカの方が優っているという所でしょうか。
しかし、エヴァ・フェットが対ATフィールド仕様ラスガンを
使っていれば、いくらアスカでもひとたまりもありません。
逆になぜ使わなかったのかと言うと、現時点では
教団側に手の内を見せるわけには行かないからです。
それにしても、この状態ではどうやってアスカを助ければ
良いものか、シンジ達も大変なことが予想されます。
>>25
ちと遅くなりましたが、レスを。
>エヴァ・フェットが対ATフィールド仕様ラスガンを使っていれば、
>いくらアスカでもひとたまりもありません。
これですけど、これに関してはありえません…と、いうか、認めると基本設定の
根幹が揺らいでしまうので(W ありていに言えば、主席とシンジ、アスカ、レイ、
カヲルはそれなりの対処手弾を持ちます。特にパワー開放時は通用しないとお考
えください。また、彼等はすでにくらっても即死しないレべルの上、シンジ、ア
スカ、レイはたとえやられても死なない…と、いうか死ねない感じですね。さら
にこれまでに言及されてますが、シンジ、アスカ、レイは今だ完全体ではありま
せん。ちなみに聖母はこの攻撃を「ATフィールド」で受けとめるレべルです。
それと、基本的にパワー開放エヴァの「必殺技」とは破壊力に相当な開きがあり
ます。このあたりはサードインパクトの際にどれだけ特別視されたかに関係があります。
まあ、話の根幹の設定にある種の越えられない壁が設定してありまして、それの
向こうにいるかどうかの違いがあるとお考えください。
尚、委員会はトウジおよびカヲルと闘う予定があるので、それとからめるといいでしょう。
27????:03/02/14 16:49 ID:???
どうやらじゃれあいは一段落したようだ。オレ達がわざと観戦モードに入ってた事に二人とも不満
があるらしい。まあ、当然と言えば当然か。しかしなかなか面白いな、エヴァ・フェットの能力は。
既存の物体を強化して武器にする…ラスガンとか言うトライラックスの武器なら、オレ達の『槍』
に近い効果を得られると言った所か。
エヴァ・フェットと赤毛ザルはさっきからじゃれあっている。だが、エヴァ・フェットが
「碇シンジはお前さんのことも案じているにちげえねえ。そこらあたりをよ〜く考えておけ」
と、言った途端、赤毛ザルは表情を一変させ、歪んだ笑いを見せて言った。
「アン? アイツがアタシを案じてる? まぁそうかもね。けど……ヘドが出るわね。ま……ノコノ
コやって来たら…この手で殺してやるわ。……アタシはそのためにここにいるんだから……。……ア
ンタ、アイツやファーストの味方をするってんなら、その時は本気で殺るわよ……」
そう言って赤毛ザルは出ていった。呆然としているエヴァ・フェットにオレは話しかけた。
「クククク…どうだ? なかなかのシナリオだろう。もしお前が我等につくなら、アレとも上手くやってもらうぞ」
そして、オレはメスブタに話しかけた。
「ところで、さっき二人を互角と言われましたが、私に言わせれば互角とは言えませんな。ちょう
どいい。そのあたりの説明をしておきましょう」
ここで『彼女』が手をさっきの乱闘現場に手をかざした。すると、たちまち部屋が元に戻っていく。
そして、最後にさっきの羽根を引きぬく。そこで。オレはモニターを作動させ、話しはじめた。
28????:03/02/14 16:50 ID:???
「二人が互角とは言えない訳は、エヴァ・フェット君が本気を出していないように、彼女も本当の力
を見せていないからなのですよ」
モニターには芦ノ湖での戦いの様子が写しだされている。そこには口を開き、光の羽根を展開させる
弐号機の姿があった。
「端的に言えば、これがエヴァ・フェット君と彼女の差です。……お前ならこいつの力がケタ違いに上
昇しているのがわかるだろう」
そして、弐号機はソニック・グレイブを回転させて炎の竜巻を出し、第六が放った『槍』のコピーを弾き返す。
「パワーを開放したエヴァは対ATフィールド兵器にすら対応します」
そして、炎の竜巻で第六の動きを押さえこみ、空中へと飛びあがり、ソニック・グレイブを中心に炎を
まとって回転し、炎のドリルと化して第六を撃破した。
「そして、これがパワー開放の恐ろしい所です。ケタ違いの破壊力の上、破壊のエネルギーまで流しこむ。
……そして、これでもエヴァの力を得た直後です。……そして、これはネルフのエヴァとトライラックス
のエヴァの差でもあります。サードインパクトの際に力を与えられたか否か……エヴァに関しては新型
では旧型に及ばない……エヴァ・フェットよ、それを覚えておかないと、ネルフのエヴァ、もしくは我等には対せぬぞ」
29エヴァ・フェット:03/02/14 23:48 ID:???
ところが、アスカは顔をひきつらせて嘲り笑うような表情になった。
「アン? アイツがアタシを案じてる? まぁそうかもね。けど・・・ヘドが出るわね。ま・・・ノコノコやって来たら・・・この手で殺してやるわ。アタシはそのためにここにいるんだから・・・。
・・・アンタ、アイツやファーストの味方をするって言うんなら、その時は本気で殺すわよ」
そう言い捨てると、アスカは部屋を出て行った。
「何だ? あいつ・・・おかしな態度を取る奴だな」
「ククク・・・どうだ? なかなかのシナリオだろう。もしお前が我等につくなら、あいつと上手くやってもらうぞ」
主席司教は俺にそう言ってから、今度はヒナ大使に話し掛けた。
「ところで、さっき二人を互角と言いましたが、私に言わせれば互角とは言えませんな」
「互角じゃねえ? 互角だったのに? そりゃあ、どういう意味だね?」
「ぜひ、お聞かせ願いたいものですわね。主席司教さん」
「ちょうどいい、そのあたりの説明をしておきましょう」
聖母とやらが手をかざすと、俺とアスカの戦いでメチャクチャになっていた部屋の中が見る見る元に戻って行く。
「へえ・・・便利な能力だな。俺もそんなのが欲しいものだ」
「わたくしも。散らかったお部屋のお掃除をするのが楽になるわ」
俺とヒナ大使が聖母の不思議な能力をうらやましがっているのを尻目に主席司教はモニターに操作して、スクリーンに映像を映し出した。
「二人が互角とは言えない訳は、エヴァ・フェット君が本気を出していないように、彼女も本当の力を見せていないからなのですよ」
「む? 本当の力を見せていない?」
モニタースクリーンに映し出されたの光景はどうやら芦ノ湖の旧教団本部らしい。
「端的に言えば、これがエヴァ・フェット君と彼女の差です」
30エヴァ・フェット:03/02/15 00:19 ID:???
モニタースクリーンに映っている弐号機は先ほどとは異なる異様な姿だ。
背中から光り輝く羽根を広げている。弐号機にはこんな機能もあるのか?
「こ、これは一体・・・」
「・・・お前ならこいつの力がケタ違いに上昇しているのがわかるだろう」
映像の中の弐号機はその異様な姿で巨大な包丁のような武器を振り回す。
その凄まじい勢いは炎の竜巻を発生させ、敵が放った巨大な槍をはじき返した。
「パワーを開放したエヴァは対ATフィールド兵器にすら対応します」
「何? 対ATフィールド兵器に対応するだと?」
俺はバーベム卿からもらった対ATフィールド仕様ラスガンを使えば楽勝だと思っていたが、どうやら必ずしもそうだとは言えないようだ。
映像の中の弐号機は空中へ飛び上がると、炎のかたまりとなり、まるでドリルミサイルのように回転しながら突進して行った。
そして、凄まじい爆発。
「そして、これがパワー開放の恐ろしい所です。ケタ違いの破壊の上、破壊のエネルギーまで流しこむ。・・・そして、これでもエヴァの力を得た直後です」
モニタースクリーンの映像に見惚れていたヒナ大使が我に返ったらしく、呆けた顔のまま拍手をしている。
俺も正直言って度肝を抜かれてしまった。奴がこんな技を使っていたら、俺も木っ端微塵になっていただろう。
「そして、これがネルフのエヴァとトライラックスのエヴァの差でもあります。サードインパクトの際に力を与えられたか否か・・・エヴァに関しては新型では旧型に及ばない・・・」
「素晴らしいわ。うらやましいものです。ヒナ、感動」
だが、主席司教はヒナ大使にではなく俺に言った。
「エヴァ・フェットよ、それを覚えておかぬと、ネルフのエヴァ、もしくは我等には対せぬぞ」
「忠告はありがたいね。まあ、そこまでの強者エヴァと手合わせさせてもらえただけでも、光栄なことだと満足するのが賢明な所かな」
3129,30:03/02/15 00:37 ID:???
>????他さん
エヴァ・フェットの担当です。
こちらもそれなりの状況設定や対抗手段などを考えていたつもりですが、
作品世界に色々と規則性、拘束性があるようですね。
対ATフィールド仕様ラスガンをエヴァ・フェットの緑号機の力で強化すれば、
ランクの高いエヴァにも対抗できるものと思っていたのですが・・・。
これではエヴァ・フェットの緑号機やシヴァのK-1ゲリオン“ハヌマーン”、
ギーガーにも新たに開発されたエヴァを操縦させるつもりだったんですが、
こちらで登場させたキャラ達は京都最終決戦では出る幕ナシかな?
って、ゆーか、主席や聖母ってどうやってやっつるんだろう?
アスカには救われる道はあるのでしょうか? シンジ達も大変です。
3229,30:03/02/15 01:16 ID:???
>>31からの続き。
>????他さん
第参位が相手だったらエヴァ・フェットでも勝ち目ありますか?
前スレの>>478で後に対決する伏線みたいなものが感じられたから。
しかし、巨大エヴァを投入されたら出る幕がないような・・・。
33名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/02/15 17:20 ID:Mrahe4CC
       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
Λ_Λ   |    Vous. Depuis qu'un tel fil s'est trouve,  |
( ´∀`)<    il est appele une piece du cuisinier.    |
( ΛΛ つ  >――――――――――――――――――‐<
 ( ゚Д゚) <    Il n'y a pas ceux-la qui ont besoin de vous. |
 /つつ  |    Coupez un circuit et pendez-vous.    |
       \___________________/

(-_-) Commettez le suicide.… (-_-) Commettez le suicide.… (-_-) Commettez le suicide.…
(∩∩)                  (∩∩)                 (∩∩)


(-_-) Commettez le suicide.… (-_-) Commettez le suicide.… (-_-) Commettez le suicide.…
(∩∩)                  (∩∩)                 (∩∩)
カキコ復帰ぎぼ〜ん
・町奉行さん
・某農場新入りさん
・厚木基地最後の兵士さん
カキコ復帰ぎぼ〜ん
・便利屋スズキさん
・黒縁メガネオペレーターさん
・E計画提唱者さん
カキコ復帰ぎぼ〜ん
・高橋のぞくさん
・加持リョウジさん
・教祖さん
・ケン王さん
もう完全にエヴァから掛け離れた厨房の脳内珍妙設定開陳スレになってしまったからなぁ。
盛り上がってる(?)のは本人だけだし。そろそろお開きでよいのでは。あるいはリセットとか。
38時間軸 前スレ111,112直後:03/02/16 20:39 ID:???
夢・・・眠る事を必要としない者が見る夢
脳裏に焼きついた映像と叫び、それが夢である事に気づくのに数秒の時間を要する
身体の支配権を手に入れた彼女が、この廃墟に篭ってからどれだけの時が流れたのだろう
唯一の存在となる事、その望みは叶えられた筈だった
しかし、渇望していた物を手に入れた彼女の心はあまりに空虚だった
これ以上何を求めるのか・・・その自問の答えは見つかっていない
彼女は思う、これが契機なのだと
満たされぬ心を埋めるモノがそこにある、そう信じようと決めたのだ
彼女は立ち上がるとバイクに跨る、行き先は一つ・・・最後の戦いの地へ
彼女の中のもう一人が微笑んだ、そんな気がした
3938:03/02/16 20:47 ID:???
>37
今更何をいってるのか理解に苦しむ、同人ってのはそういうもんでしょう?
俺は下手な性描写で、スズメの涙ほどの売上を伸ばそうとしてる奴等より
こういった物の方がよっぽど好みだよ、だから見に来てるし書き込みもした
嫌なら見r(ry
と、離脱者がなんか言っても格好つかんけど
>>37
そうでもないんじゃない?
それなりに本編を踏まえた内容だとは思うよ。
作品世界が広がり過ぎて収拾がつきにくくなってる感があるけど。
どうでもいいからマジレスネタカキコぎぼ〜ん。
お話が止まったまま先に進まないよ〜。
42高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/16 23:26 ID:???
旧東京市外郭にある要塞都市。これがオレの街だ。
旧東京と農場の治安を守る目的で、日重工の出資で建設された。
ここにオレが編成したネオ戦略自衛隊と公安調査室がある。

・・・・・・・・・
E計画が第二東京を襲った時、オレは運良く旧東京に出ていて、難を逃れた・・・
E計画・・・と言えば何かカッコイイとでも思っているんだろうが、ま、早い話がテロ組織だ。
そいつらが旧政府機構の人間だけでなく、ただの市民をも、巻き添えにした。

オレは旧東京で第二東京壊滅の事実を聞いて呆然とした。
そこに声をかけて来たのが、時田社長だった。
「実は我が社が資金を出して、旧東京守護を目的とした要塞都市を作る計画がある。
なにせ、こういう物騒な時代だからな・・・。街の平和を守る為の防衛力が必要なのだ。
で、代表者が必要なんだが・・・第二東京の唯一の生き残りである高橋君がやってくれんかね。」
その話を聞いて、オレはたまげてしまった。
オレは第二に居た時は、旧政府機構の単なる一組織員でしかなかったのである。
議員ですら無かった。
「エッ!!・・・そんな大役を、僕などに・・・?・・・自信がありません。」
「フ・・・サードインパクトと、E計画の襲撃の、2度の災難を切り抜けた君はツイている。
そういう幸運さも、こういう役目には大事だと思うんだがな・・・?
キミ自身のチャンスでもある。ふふふ・・・・・・どうだ・・・!?」
時田社長がオレの肩に手を置く。
「・・・・・・・・・少し考える時間を貰えますか。」
「ああ、もちろんいいとも。」

そして次の日、オレは承諾の旨を社長に伝えた。

・・・・・・・・・
・・・オレの目が黒いうちは、ここを第二の二の舞にはさせないぜ・・・。
43 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/16 23:28 ID:???
本筋とは関係無い所で書いてみたが、どうなのだろうな・・・。
あと、議員では無いという設定なので、名前は漢字にした。
44エヴァ・フェット:03/02/16 23:40 ID:???
クローリー・ヒナは黒いビキニ姿で準備体操をしている。
それにしても、見事なプロポーションである。まさにスーパーモデル並だ。
「本艦隊は現在、海上都市大阪から離れて移動中です。このような状況で海に入って泳ぐのは危険です。それに、大阪湾には人喰いザメやガギエルなども生息しているので・・・」
タイラー艦長が引き止めようとするが、ミゾロギ少尉が軽くあしらうように言い放った。
「心配は無用だ。ヒナ嬢様はそこらの並の人間どもとは訳が違う」
ヒナ大使は前屈して甲板上の地面に両手をつくと、倒立してか細い両腕で身体を支え、股関節を180度開いて、そのすらりとした美しい両脚でバランスを取る。
他にも身体を後ろ向きに二つ折りにしてバク転をして見せたりもした。
プロポーションもさることながら、運動能力も軽く肩慣らしをするだけで体操選手並である。
「さあて、軽く準備運動はこのくらいにして泳ぎましょう」
と、言うと、ヒナ大使は甲板の端の手すりの柵を乗り越えて、海へ飛び込んだ。
俺とタイラー艦長が甲板の端の手すりから下を見下ろすと、荒れ狂う赤い海の中をヒナ大使は本艦に遅れることもなく、ほぼ同じスピードで泳いでついて来る。
「すげえ・・・人間技じゃねえ、まるで化け物だ・・・」
俺とタイラー艦長が驚いていると、ミゾロギ少尉が言った。
「バケモノとは何ですか! ヒナ嬢様はトライラックスの人体改造技術の粋を集めた、まさに芸術的な超人ですぞ!」
だが、俺達が見下ろしている赤い海の中から魚影のようなものが現われ、徐々に大きくなって彼女に迫っていた。
「むっ? あれは・・・ガギエルだ! ガギエルが襲って来たぞ!」
「ヒナ大使様! 大変です、ガギエルが襲って来ました! 早く船へ上がって下さい!」
俺達は銃を構える。
4544:03/02/16 23:53 ID:???
>◆GI11JQ94.さん
お帰りなさい。復帰おめでとう&ありがとうございます。
近いうちにトライラックスのスモーウォーカー部隊が
旧東京方面にちょっかいを出すと思いますが、
その時にはネオ戦略自衛隊で迎撃して撃退してやって下さい。
高橋覗氏の活躍には期待しております。
46 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/17 00:04 ID:???
>>45
ブッ!いきなり攻めてくるんですか!?(汗
実はネオ戦自がどういう奴らかも、まだ考えていなかったりする。
もちろん何か考えたら、書きますが・・・スモーウォーカー部隊ってどんな部隊なんでしょうか。
あと>>42が問題無いのかどうかが、気になる。
47エヴァ・フェット:03/02/17 00:31 ID:???
水中から現われたのはガギエルとしては小型な方だが、それでも体長はゆうに10メートルくらいはあり、人間など一口で丸呑みにできそうな大きさだ。
「エヴァ・フェット! ミゾロギ少尉! 撃て! ヒナ大使様を助けろ!」タイラー艦長が叫んだ。
俺とミゾロギ少尉は水中から現われた怪物に向かって銃を発砲する。
しかし、普通の対人用の銃器ではたいしたダメージにはなり得ず、かえってガギエルを挑発するだけのことであった。
ガギエルは口を大きく開いてヒナ大使に襲い掛かる。
ところが、ヒナ大使は驚くべき対応に出た。
その白魚のような両手でガギエルの上あごをつかみ、下あごに両足を引っ掛けると、一旦、身体を縮めてから、真っ直ぐに伸ばしたのだ。
ガギエルはあごがはずれてしまいそうなくらい衝撃を受けたらしく、水しぶきをあげながらのた打ち回っている。
その間にヒナ大使は逃げ出すと、本艦の外壁の鉄ハシゴをよじ登って甲板上へ戻って来た。
「エヴァ・フェットさん、銃を貸しなさい。対戦車仕様の銃器がいいわ」
ヒナ大使の白魚のような両手から血が流れている。ガギエルの牙で傷めたらしい。
俺が対戦車用自動砲を手渡すと、彼女はそれを軽く構えて海の中でのた打ち回っているガギエル目掛けて発砲した。
そもそも対戦車用自動砲のような重火器を発砲するだけでも相当な反動力がある。
だが、彼女は何の苦もなく、しかも、たったの一発でガギエルの口の中へ命中させたのだ。
ガギエルはそれ以上はもがき苦しむ事もなく、水中へ沈んで行った。
「す、すげえ・・・なんて腕だ! この距離で、しかも水中で動いている標的の口の中に正確に命中させるなんて・・・!」
俺が驚いているのを尻目に、ヒナ大使は俺に対戦車用自動砲を返そうとする。
「ヒナ大使様、手のお怪我の方は・・・?」
「大丈夫よ、こんなかすり傷。すぐに治るわ。ほら、御覧なさい」
俺の見ている前で、彼女の手の傷が見る見る治って行く。
「おじ様から授かったわたくしの超人的な身体能力・・・教団の主席司教さんからいい物を頂いてさらにパワーアップしたわね」
4947:03/02/17 00:43 ID:???
>>46
私は>>42の記事は別に問題はないと思いますよ。
黒縁メガネさんやE計画さんはむしろカタイことを言い過ぎだと思う。
スモーウォーカーというのはトライラックスがエヴァ細胞から
クローン再生した次世代汎用人型決戦兵器で、
世界最強と言われる日本の格闘技(大相撲)のテクニックを
プログラムされている格闘戦仕様のエヴァンゲリオンです。
体格は超肥満体、頭の上に大銀杏、腰にマワシを着けています。
格闘戦には強いが動きが鈍重で、反重力機能により宙に浮かんで移動。
倒れると自力ではなかなか起き上がれないなどの欠点があります。
まあ、私も噛ませ犬的な役割で登場させたので、軽くあしらってやって下さい。
50 :03/02/17 00:46 ID:TFb3Mw7+

「このまま一生彼女ができないのでは…」

 私は社会学を専攻している者です。社会学や周辺の学問を利用し、実践的な
恋愛理論を開発しております。机上の空論に終わらず、あくまで実践的。効果
は絶大です。この理論は私自身の苦悩から生まれました。モテないことに深く
悩んでいた私は社会学部に入り、恋愛をはじめとするコミュニケーションにつ
いて考察することを決意。開発期間およそ6年。やっと研究が実を結びました。
ルックスなんて恋愛に関係ないということを自ら証明したのです。今回はその
集大成を公開しようと、メールマガジン発行を決めました。すでに数回発行し
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51エヴァ・フェット:03/02/17 01:19 ID:???
「ヒナ大使様、お飲み物でございます」メンチがトロピカルドリンクを運んで来た。
「あ、ありがと」ヒナ大使はベンチに腰掛ける。「ところで、あの広末涼子みたいな眼鏡の女の子はどうしたの? 今日は見掛けないけど・・・」
「たしぎちゃんなら今日は身体の具合が良くないって言ってましたよ。まあ、ここの所は連日、夜遅くまで起きてお仕事だっていう話ですからね」
「ケッ、仕事って言ってもスモーカーの奴の夜のお相手だろ? あの職権乱用セクハラ上司野郎が!」
俺が悪態を付いても、ヒナ大使は別に関心を示す風もない。
そこへ通信士のウーラと保安部長のオドーが来て、ヒナ大使に報告した。
「海上都市大阪の市民団体が先日の条約締結の抗議して来ています」
「無視しなさい、そんなもの」ヒナ大使は極めて事務的に、いや、むしろ冷淡な口調であしらうように言い放った。
「は、はい・・・」ウーラが下がると、今度はオドーが言った。
「旧東京の日本重工業共同体に潜入している諜報部員ファイン=プットからの報告ですが、同社、及び旧東京近郊に不穏な動きが認められるとのことです」
「不穏な動き? それはどのようなものかしら?」
オドーは日重共が便利屋スズキにエヴァ伍号機などの兵器類を製備させているらしいことや、高橋覗なる人物に依頼して旧東京近郊に要塞都市を建造させているらしいことを告げた。
ほう、便利屋スズキ・・・奴はやはり生きていたか。それにしても、高橋覗とは一体何者だ・・・。
「その旧東京近郊の要塞都市ではネオ戦略自衛隊が配備されているという話です」
「ネオ戦略自衛隊ですって? こざかしいわね・・・でも、面倒なことになる前に叩いておく必要があるわ。ミゾロギ」
ヒナ大使はミゾロギ少尉を呼んで言った。
「太平洋上で待機している輸送艦隊に連絡を取りなさい。スモーウォーカー部隊を出動させて、日重共と要塞都市を攻撃するのよ!」
「ははっ、承知致しました。ヒナ嬢様」
52エヴァ・フェット:03/02/17 01:49 ID:???
「エヴァ・フェットさん、貴方にも伝言があります」オドーが今度は俺に話し掛けて来た。「キサラギ博士がお越しです」
「キサラギ博士が? しかし、あの人は本国で色々と忙しいんじゃないのかね?」
「さあ、そのあたりは私には何とも・・・とにかくつい先ほどお見えになられ、バーラウンジの方でお待ちかねです」
「わかりました。すぐ行きます」俺はバーラウンジへ向かう。
その途中、廊下の角を曲がった所でスモーカー大佐に会った。たしぎ曹長とスティンガーもいる。
たしぎ曹長は俺だということがわかった途端、顔をそらした。普段から仲が悪いのだから仕方がない。
「お、バケツ頭。今日も装甲服姿でお仕事かい? 女王様の護衛も大変だな。もっとも、あいつにゃ護衛なんか必要ねえが・・・」
「そういうお前達は仕事はないのか? えらくヒマそうにしてるが・・・」
「おう、俺達はヒナに嫌われてるもんでな」
「嫌われてるのはお前さんだけだろ? たしぎとスティンガーはどっちかって言うと気に入られてるみたいだったがねェ・・・」
「まあ、とにかく俺達は兵員食堂の食事にも飽きたから、これから外食に行くんだ」
「そうかい、俺も誘って欲しい所だったが、あいにくと用事が多くってな。おっと、俺は急いでるので、これで・・・」
と、言うと、俺はバーラウンジへと急いだ。
バーラウンジにたどり着くと、俺はあたりを見回す。カウンター席にはそれらしい人物は見当たらない。
「私、は・・・ここ、です・・・エヴァ・フェット・・・」
聞き覚えのある今にも病気で死にそうな声が聞こえた方角を振り返る。
黒いオーバーコートを着て、頭の上にペンギンのぬいぐるみを紐でくくり付けた女がテーブル席でブルーハワイのかき氷を食べていた。
53名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/02/17 02:07 ID:zWWjSOQx
んん?
敵編隊に偽装した囮ミサイルは順調に京都に向かって飛行している。
名目上、聖都防衛のために設立された戦闘機隊は正体を見誤り
幻の敵に向かってほぼ全力を振り向けていた。
ここまでは予定通りか、例の情報を信じる限りは安心だ
「すぅー、はー、すぅー、はー、すぅー、はー」
地表スレスレに降下し、低空を飛び続ける恐怖で無意識に深呼吸
を行いながら目標の核融合炉に近ずきつつあった。
5551,52:03/02/17 03:14 ID:???
>高橋覗さん
>便利屋スズキさん
と、言うわけで、>>51のカキコにもあるように、
近いうちにトライラックスのスモーウォーカー部隊が
日重共と要塞都市を襲撃します。迎撃して下さい。
56フウイ・ノ・レイ:03/02/17 03:33 ID:???
艦隊はすでに海上都市大阪から離れて移動中である。
エヴァ・フェットとピエット提督に話し掛けられた時は咄嗟にそっぽを向いて誤魔化した。
まあ、あの二人なら別にどうと言うこともないのだが、とにかく急いでいるので事情を説明している暇はない。
私達はモーターボートで艦隊を離脱すると、海上都市大阪に着いたら、今度は自動車に乗り換えた。
約束の場所、ミナミのお好み焼き屋にはすでにネルフとトライデントの代表者達が集まっていた。
「スモーカー! おそいじゃないか!」
「すまねえ。艦隊から抜け出して来るのが大変だったんでな。碇の坊やは来てるかい?」
「僕はここだ」碇君が席を立って、食って掛かるような口調で言った。「フウイ・ノ・レイさんはどうした? 来るんじゃなかったのか?」
「来てるわよ」とスティンガーが言った。
「来てないじゃないか! どうしたんだよ!」
「ちゃんと来てるよ」今度はスモーカー大佐が言った。「さっきからおめえの目の前にいるだろう」
「何言ってるんだよ! この人はたしぎ曹長さんじゃないか! 僕が言ってるのは・・・・あっ・・・!」
私がカツラと眼鏡をはずして素顔を見せると、碇君はさすがに驚いた顔をした。
「フウイ・ノ・レイさん!」
「艦隊は監視が厳しいのでな、たしぎ曹長に変装してようやく抜け出して来たのじゃよ」
そして、私は席に着いてお好み焼きを注文した。
「私は肉が嫌いなのでな、エビ玉焼きを頂くとしましょう・・・さて、現状況はすでに御存知の通りです。私は一昨日付で駐日大使職を解任されました」
5756:03/02/17 03:45 ID:???
>????他さん
>>28のその後のレスがないため、
まことに申し訳ありませんが、
こちらの都合で時間軸を1日先に進めました。
委員会がエヴァ・フェットとクローリー・ヒナに
何と言ったのかは、私では何ともいえないので、
後ほどそちらのカキコに応じて絡めたいと思います。
なお、こちらはこの先、かなりネタフリ、
ナタバラシ的なカキコが多くなるものと思われます。
5857:03/02/17 04:26 ID:???
ちなみに今回のカキコでは、
・クローリー・ヒナはトライラックスの人体改造術の粋を集めた優生人間で、
 その身体能力はエヴァ・フェットよりも優っているらしい。(逆に言えば、
 だから彼女は余裕を持って体内に使徒のコアを受け入れた、とも取れる)
・諜報部員ファイン=プット(!)の報告により、ヒナは日重共と要塞都市を
 脅威視し、スモーウォーカー部隊にこれらを襲撃するように命令を下した。
 (高橋覗、便利屋スズキ、両氏がこれを迎撃する必要性が生じて来る)
・キサラギ博士はエヴァ・フェットにかなり重要な用件を伝えに来たらしい。
 (トライラックス側の本当の作戦に関連していることは想像がつくと思う)
・フウイ・ノ・レイ前大使はたしぎ曹長に変装して艦隊を抜け出し、海上都市
 大阪のお好み焼き屋でネルフ・トライデント側の代表者達と会談。
 (この席でトライラックス本国に使節団を派遣し、評議会に直訴することが
 発案されるものと予想される)
・本物のたしぎ曹長は前の夜、スモーカー大佐と変態セックスをしまくったため、
 バテて寝込んでいるらしい。(前スレ>>471参照)
・と、言うか、トライラックス産の女はどいつもこいつも変態ばっかりである。
59 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/17 04:39 ID:???
>>58
何かあなた愉快過ぎて、戦う気が起きないよ・・・(藁
スモ-ウォーカー、全滅させてもいいんでしょうか。
6058:03/02/17 05:08 ID:???
>>59
>何かあなた愉快過ぎて、戦う気が起きないよ・・・(藁
それは一体どういう意味でしょうか?

>スモーウォーカー、全滅させてもいいんでしょうか。
それはかなり難しい問題だな。
だが、待てよ。クローリー・ヒナ大使はどうせたいしたことはないものと
たかをくくっていて、実はネオ戦略自衛隊が意外に強かったため、
スモーウォーカー部隊は全滅、もしくは敗走っていう大番狂わせも面白いかも。
6160:03/02/17 05:29 ID:???
あと、日重共にはファイン=プットとIG-88Xが潜入しています。

ファイン=プット
・トライラックスのスパイで、磯野マスオという社員になりすまして潜入。
・肉体を自在に操作して誰にでも変身できる能力を持つフェイスダンサーという改造人間。
・これまでにも『H×H』のパクノダや『キテレツ大百科』のブタゴリラの親父に変身した。
・こいつが要塞都市にも潜入して、そのことを調べているらしい。
・実は私が登場させたキャラではなく、加持リョウジ担当のカキコ参加者が登場させた。
IG-88X
・ゼーレが開発した暗殺用ロボットで、賞金稼ぎや殺し屋などの稼業をしている。
・身長196センチ、円筒形の頭をして細長い体格、全身に武器が搭載されている。
・清掃用ロボットのふりをして日重共へ潜入、要塞都市にも関心を示す可能性あり。
・他に4体の仲間がいるが、1体はすでに破壊、1体は行方不明。
・トライラックス本国に潜入しているIG-88Zが親分格で、こいつの指令で動いている。
・金を払って雇えば、味方につけることもできる。
62湯本のおかみさん:03/02/17 10:51 ID:???
ふう、忙しい忙しい。
芋はみんな煮えたかい? おっとそこそこ、鍋が吹いてるじゃアないのさ!
・・・おや、なんか用かい? 
ああ、頼んでた折り詰めの箱、届けにきてくれたのか。ありがとね。
そうなんだ、お奉行様からのお達しでね。
前々から、この箱根の辺りに残ってる、いんぱくと前のゴルフ場なんかを開墾して
田畑を増やすっていう話があったろ?
それをいよいよ始めるらしいんだよ。
まずは場所の見当をつけに、男衆をあっちこっちに調べにいかせるンだって。
そのうち旧東京からも人を呼んで、本格的にやっていくらしいね。
今日がその仕事始めの日なのさ。
で、妾らかみさん連中は見ての通り、連中の弁当作りに大忙しって訳サ。

こないだの旧東京の祝言で、何かあったのかねェ?
お奉行様もリナちゃんもあれからえらくいい顔でさ。
湯本を、皆が当たり前に暮らせるところにするんだ、ッて。
なんだかこっちまでわくわくしてきちまうよゥ。
打ち込める仕事があるッてこんなにいいことなんだよね。
人間、お天道様の下でまじめに働いてりゃ、その日その日を無事に送ってける。
足をしッかり地べたにつけてれば、いんぱくとで皆を救ってやろう、なァんて
妙な了見も出てこないと思うんだけどねェ。
京都の綾波教の奴らだって、なにも、飯も喰わず屁もひらず、って連中じゃないだろ?
半分、あの使徒って化け物になっちまった奴だって、元は妾らとおんなじ人間なンだ。
芦ノ湖に本部があった頃は、困ってる妾らにこっそり食い物を分けてくれたこともあったもんさ。
根っからの悪者じゃあ、ないんだよ。
そいつらをそこまでいんぱくとに駆り立てる理由ってナ、なんなんだろうね・・・
お奉行様なら、もしかしたらそれを暴いてくれるンじゃないかって、妾は思ってるんだけどサ。

・・・おッと、手が止まッちまってる? はは、御免よゥ。どうも妾はお喋りでいけないね。
ついでだ、あんた、ひとッ走りお奉行様のとこまで行って、そろそろ準備ができたって、
伝えてきておくれな。頼んだよ。
いやあ、旧東京もだいぶ片付いてきましたね。
瓦礫ですよ瓦礫。もう一ヶ月近くになりますか、ネルフと綾波教が
ここでどんぱちやって、街全体が派手に壊れちゃったじゃないですか。
あれから連日の復旧作業・・・瓦礫をどかして、埋まった送電ラインや水道管を
掘り出して、リサイクルできる資材を回収して。
それから勿論、私はナオコ博士にこき使わ・・・いやいやいや今のはなしで。
まあともかく、何とか旧東京も少しずつ元の街並みを取り戻してきたんです。
見てくださいこの日重工新社屋! 新たに整備された大通り!
そしてそこを行くド○シリーズとJA2! これぞ時田さんの夢見た未来の街ッ!
え? 動力補助をしてくれてたエヴァンゲリオン伍号機はって?
よくぞ訊いてくださいました。ようやくJAとJA2の発電プロセスが確立できましてね、
遂にS2機関の力を借りなくても安定した電力供給が可能にになったんですよ。
それもこれも、時田社長をはじめとする社員のみんなの苦心の成果です。
長いこと頑張ってもらってた伍号機も、この間やっと業者の人にお返しできました。
JA1号機の建設にも携わった機械技術者の方の手を借りて、損傷した腕も復活。なんか
インターフェースも変えたとか変えないとか。
ああそういえば、その業者の人、今度は時田さんから直接別の依頼を受けたみたいんなんです。
そう! ナオコ博士からじゃなくて、時田さんから! アヤシいですよね。
依頼内容は極秘、だそうです。いやいや私のポストじゃ訊けませんよ。
でもカッコイイですよねえ、極秘任務なんて。私くらいの齢だと、セカンドインパクト前の
スパイ映画なんか思い出しますね。あの頃はまさかこんな映画みたいな世界が
実現するなんて思ってもみませんでしたよ。
まあ、ここを映画の世界とするなら、あの人はその主役の一人ってことになりますか。
どんな任務かは知りませんけど、無事に帰ってきてほしいもんです。
・・・なんかナオコ博士も「待ってるわよ」とか言ってましたし。
・・・・・・
いや、単純に旅の無事を祈っての言葉だと思いますよ。
・・・・・・・・・たぶん。
64赤の2号:03/02/17 11:50 ID:???
アオイの姉の一人・レナとその伴侶の結婚式から数日。
旧東京農業プラントはすっかり元の生活サイクルに戻っている。
俺と相棒、農場の番犬二匹も同様だ。
相変わらず不審者が来たら吠え、ときどき牧羊犬の奴らの手伝いをして
家畜を追い、トラゾウや猫どもと顔を合わせては喧嘩している。
相棒は何やら小難しい顔で考え込んでいることもあるが、のどかなものだ。
ところで、この間ご主人と農場の主な人間が集まって、
新しく箱根の方で始める農地整備プロジェクトとかいう話をしていた。
箱根湯本の治安を守っている町奉行という人間が、レナたちが戦い終えた時のために
湯本にも農場を作ろうとしているそうだ。湯本の人間だけでも不可能ではないが、
先んじて成功しているこの農業プラントの意見も聞きたいということらしい。
集会から帰ってきてからご主人が洩らしたところでは、もしかすると
この農場から何人か人を送ることになるかもしれないという。
開墾を手伝いつつ、この農場で使われている、いろいろな作業ノウハウを
伝えてくるのだ。
旧東京からでは少し遠いが、箱根なら西日本とも連絡ができる。
新しく復興した街にも、箱根から農業知識を広めていこうという計画案も
あがったらしい。東北方面には旧東京から直接出向けばいいし、
そうなればいずれ日本じゅうに、ここのような安定した暮らしを
もたらすことができる。
まあそれはまだ夢物語の段階だけど、とご主人は言ったが、
1年半ちょっと一緒に暮らしてきた俺に言わせれば、あの顔はやる気だ。
箱根への派遣人員は目下募集中とのこと。既にアオイの姉妹の何人かは
名乗りを上げているとかいないとか。
またしばらく、農場は忙しくなりそうだ。
65黒縁メガネオペレーター:03/02/17 13:17 ID:???
旧東京での結婚式が終わってまだ間もない頃のことだ。

俺と葛城さんは、艦内ブリーフィングルームでの会議に出るために、狭い艦内通路を
歩いていた。スペースの関係で、艦内仮設発令所から会議室に向かうには
一度甲板に出て別の通路に回る必要がある。先に立った葛城さんは、勢いよく
甲板への扉を開けた。
その瞬間、空を切って飛んできた何かが葛城さんの腕に飛び込んだ。
一瞬金色の光が辺りを包む。
「! 何?!」
「葛城さん!」
まさか、爆発物か?! 俺は書類を放り出して葛城さんに駆け寄った。
葛城さんの正面に回ったとき、金色の光は既に消えていた。葛城さんは茫然とした顔で
何かを抱えている。それを見たとたん、俺は拍子抜けした。
「・・・あれ?」
葛城さんの手の中にあるのは、小さいながらもきれいに作られた、一束のブーケだった。
真っ白い百合と緑の葉を数本、トーンの違う二系統のブルーのリボンで束ねてある。
「これ・・・どう見ても花、よね・・・」
葛城さんは花束を抱えたまま、どうしていいかわからない様子で呟いた。
「花・・・ですけど、でも、一体どこから来たんです?」
俺が訊くと、葛城さんはいわく言い難い表情になって東の空を指さした。
艦のそちら側には海と、長く伸びる湾岸しかない。小型ボート一隻すら見えなかった。
「なんか、空から一直線にあたしのところまで飛んできたように見えたんだけど・・・
 ・・・疲れが溜まってるのかしら」
葛城さんはしばらく額に手をやっていたが、やがて顔を上げて俺の方を見た。
「ま、ともかく危険物じゃないみたいだし、第一キレイじゃない。花なんて随分久しぶりだわ。
 どこの誰からのプレゼントか知らないけど、ありがたくもらっとくことにしましょ」
潮風に揺れる百合の向こうから笑いかける葛城さんは、ちょっとびっくりするほど
綺麗に見えた。俺は2秒くらい見とれてしまい、それから慌てて頭を振った。何を考えてる俺!
そのとき、ふと目に入ったものがあった。
俺は葛城さんを促し、そっちを示した。葛城さんは目を丸くした。
「残念ながら、それをもらったの、葛城さんだけじゃないみたいですよ」
鈴原君と、葛城さんのと同じ花束を抱えた洞木さんが、こっちに駆け寄ってくるところだった。
大阪に停泊しているネルフの旗艦、オーヴァー・ザ・レインボーが、
この間賞金稼ぎの団体に襲われたらしい。
とりあえず何事もなく済んだそうだけど、そういうニュース聞くと、
やっぱネルフって危ない橋渡ってるんだなって気がする。
ハァ・・・無事かなぁ伊吹さん・・・
そういえば賞金稼ぎって、この旧東京じゃここんとこ見ないけど、湯本とか
強羅のほうじゃまだ何人も暗躍してるって話だ。あの有名なエヴァ・フェットもそう。
今はトライラックスって国の専属状態になってるらしいけど。金払いがいいんだろうか。
いいよなあ、海外は平和で。日本みたいに内乱状態になってるとこは少ないっていうし。
でも、最近は海外もそんなにのほほんとしてられないらしいって聞いた。
なんかどこの国でも、政界や財界の内部で騒ぎが頻発して、世界経済全体が
その影響で停滞気味になってる。おまけに大型のテロ組織が、生き残ってた
国連施設や、各国の大使館、国のデータバンクなんかを軒並み襲ったらしい。
すごく組織だった連中で、ほとんどの国では止められなかったそうだ。
そいつらのおかげで、かろうじて残ってた国際条約、協定書、それに
各国の戸籍なんかのデータは全滅。一応、国連の対策委員会が発足したけど、
通信経路も交通経路も死にかけてて、何もできないってのが現状らしい。
それに各国とも自分のとこで手一杯で、国連の方はだんだん
空洞化してるって聞いた。
どこも、もうよそのことを気にしてる場合じゃないってことか。
・・・なんだか、世界じゅうがバラバラになっていってるような気がする。
日本はもともと孤立してたからそんなに影響ないけど、これからは
逆に危ないのかも。何かの間違いで戦争でも起きちゃったら、内乱続きの
今の日本の国力じゃ、何の対抗もできないだろうから。
・・・そこまでいくと考えすぎか。旧東京郊外の要塞都市でも、そろそろ
第二東京壊滅後の政治機能再編が軌道に乗ってきてるって言うし、何とかなると
思いたい。
でも・・・一体どうなっちゃうんだろ・・・
ハァ。俺なんかが考えてもしょうがない。ともかく仕事しよ、仕事。
67高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/17 14:56 ID:???
綾波レイさんは秘書の求人を出した時に応募してきたのを即採用した。
まだ未成人だけど、そんな事知った事ではない。雇うったら雇う。

綾波レイという名前だが、綾波教団の言う、青い髪で赤い瞳の綾波レイとは同姓同名の別人だ。
容姿は、これまた綾波レイにうりふたつなんだが、ただのソックリさんらしい。髪も瞳も、黒い。
彼女が成長したら、今度はあの有名な碇ユイ女史みたいになるんだろーか。

「初めて君の姿と名前を聞いた時は、驚いたけどな。あはははは」
「あの時の閣下の驚いた顔は、おかしかったです。まぁ、無理も無いですけど。」
「世の中には、自分に似てる人が3人いるっていうけど、
綾波君にはソックリさんが、36人もいるわけだなァ〜〜〜。
しかも、名前まで一緒とは究極の偶然だ!凄いな!ハッハッハ!!」
「あのですね閣下、今だから笑ってられますけど、綾波教が綾波レイ探しをしていた時は、
毎日拉致されそうになって大変だったんですよ。護身術の心得が無ければ今頃は・・・」
「はは、スマンスマン・・・。」
護身術とは金玉蹴りの事だ・・・。
彼女はサードインパクト前は格闘技をやっていたと言う。

綾波教の使徒人間を倒す程とは、一体どういう身体をしているのか・・・恐ろしい・・・。
68 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/17 15:03 ID:???
今度は「綾波レイ」について。何か複雑そうだったので、
高橋覗の所にいる綾波レイは、エヴァのチルドレンだった綾波レイとは
単なる同姓同名で、しかもソックリさんという事にしてみたんですが。
つまり、単なる一般人です。今度はどうだ!?

あと、スモ-ウォーカーが出動している事にまだ気付いてません。
日重共に潜入しているファイン=プットとIG-88Xにも気付いてません。
6962〜66:03/02/17 15:59 ID:???
黒縁メガネ他です。
混乱気味の本筋とはあまり関わらないところだけ書いてみました。
町奉行さん、某農場新入りさん、もしまだここを読んでおられましたら、どうか後をよろしく。

>>38&>39
お・・・おおおお帰りなさいっ!!!(感涙
そして祝「彼女」復活!! 
とっくに見捨てられたかと・・・戻ってきてくれて本当にありがとう。
彼女も京都戦に出てくれる、のでしょうか?
現状で、司教等に絡みたければいつでもどうぞ。お相手致します。それこそ前哨戦、で
京都侵入→小競り合いとか。勿論、勝手に手出しはしませんが、万一OKならご返答を。
自分としては大阪戦のアレが忘れられないのです・・・マジでカッコ良かった・・・

>提唱者さん
・・・・・・ご愁傷様です、としか、言えません。
少しでも早い復旧と、スレへの復帰をお待ちします。
あなたは間違いなくスレの柱の一人であり、必要不可欠な存在ですから。

>高橋覗さん
と、今後はお呼びすることに致します。
改めて、いらっしゃいませ、ですか。
位置づけは・・・なんかもう、書いたもん勝ちってことで。
納得いかないとこは自分で勝手にちまちま詰めさせてもらうかもしれません。
一応、第二東京のことですが、最初のスレの最後の方、それから二番目のスレの最初のあたりに、
関連レスが書いてあります(E計画参加者・第二東京日本政府高官・毎朝新聞夕刊第一面、等)
もしまだ手元に過去スレがあり、時間がありましたら、スレ内検索かけつつ読んでみてください。
あと、とりあえず京都と「E」本体に手出しするのはマジで危険です、とだけ。
旧東京、日重工の基本設定等、わかんないことがありましたら、自分にでも訊いてみてください。
それでは・・・グッドラック。
7062〜66:03/02/17 16:02 ID:???
(>69の続きです)
>トライラックス担当さん
碇シンジトライラックス本国訪問、ですが。
提唱者さんがしばらく来られない、ということになると、自分としては
京都戦急ぐ理由のひとつが消えましたので、そちらに手を出してもよろしいでしょうか?
日向を連れて行けるかどうかはまだ考えてないので不明ですが、いざとなったら
トライラックスのパンピーさんででも書きます。
自分が関わってもいいならとりあえず許可をください。あと、その場合、本国に招待したい
ネルフ+トライデント人員を教えて頂けるとありがたいです。
それから、本来は先に言うべきことだったんですが、前スレでさんざん喧嘩売って
申し訳ありませんでした。喧嘩するならネタの中で、ですね。京都戦もありますし。
レスお待ちします。

>厚木基地最後の兵士さん
お粗末ですが、花束の件、書いてみました。
結局ブーケのまんまになりました。ミサトさんが受け取った瞬間、花が金色に光ったのは、
ブーケからジャックナイフ三人衆の力をほんのちょっとだけ受け取ったということで。
ヒカリの方も同様です。
ブーケが百合だったのは、式のときのレナちゃんのカラーに合わせたつもり、です。
百合なら野山に普通に生えてたりしますし。零号機カラーで向日葵ってのも考えたんですが、
ドレスと髪の色に微妙に合わないのでボツになりました。

>????他さん
ここのところの主席パート連続、お疲れさまでした。
おかげで随分わかりやすくなったと思います。自分も勘違いしていた点等の確認ができました。
前々からしつこく言っている箱根の発令所のMAGIですが、確か発令所は蝿王事件以後、
聖母の力で守られているんですよね? できれば、どういうものか教えて頂けるとありがたいです。
ネタばらしになるならいいです(その場合は「MAGIお引っ越し」ネタも危ないのでやめます)
MAGIについてしつこく言ってるのは、七スレ目でしたか、A級大使救出後に「G」が
「ナオコ博士の力も使う」云々と言っていたと思うので、関係あるかなと思ったからでした。

以上、久々の長文スマソ。それでは。
7162〜66:03/02/17 16:05 ID:???
と、レスが。

>高橋さん
「綾波レイ」の件。
・・・ウマイ!のひとことです。お見事。
72 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/17 16:25 ID:???
>>69
グッドラックか・・・意味深だな。まあ、気楽にいこうぜ!!漏れはそうする!!

JAとJA2の違いって、足があって動き回れる事だけでしょうか。
あと、人事部長を仲介しないで要塞都市の代表者になったのは、マズかったのかな。
あと便利屋鈴木って、日重工の人みたいですが、何してる人なんでしょうか。
(昨日の夜も書き込みがあったな)
赤木ナオコ博士にはどう接すればいいのやら。
73農場を離れる車上の片隅にて:03/02/17 20:46 ID:???
遠ざかる今日までの仮住まいに、一礼を以って別れの言葉とする
あの地に安住する道もあったのだろうが、それを望む気にはなれなかった
本能とでもいうのだろう、予感したそれが何であるのか解りはしない
だが見届けねばならない、終りか始まりか、いずれにせよ異端である者全てに関わる事であろうから
文字通り矮小な我が身ではそこに至る術は無い、見届けられぬのならそれもいい
しかし、我輩に宿命とでも言える縁があるならば、そこに辿り着けよう
今はただ、本能の命ずるままに
74鼠の中の人:03/02/17 23:19 ID:???
改造教徒<トウジ<3人目レイ<アスカ=カヲル≦シンジ<聖女レイ≦主席司教
俺の認識している現時点における戦闘力の格付けです、多少誤差があると思いますが大ハズレでは無いと思います
何故こんなモノ書いたかというと、一度自分の持ちキャラの実力を確認しておいた方が良いと思うからです
例えば、高橋覗氏のネオ戦自、現在実力は未公開ですが、急に出てきていきなりに主席司教と互角に渡り合う
E計画関連をばったばったと打ち倒す、そんな展開はそれこそストーリーの破綻を招くはずです
もちろん上記は極端な例であって、そんなコトするとは思ってません、気に障れば謝ります
司教陣にせよE計画にせよその他のキャラにせよ、壱〜拾スレまでの積み重ねで強さに説得力を付けています
書いた者勝ちはあると思いますし、俺もそれに甘えさせてもらっています
しかし、ぱっとでのキャラが上位陣に食い込む実力を持っていては、ここまで????氏や提案者氏が
地道に敷いて来た伏線を壊しかねません、どうかご配慮下さい
多分、前スレで高橋覗氏に厳しい事言ったのも、終局に向かう時期に参入しても混乱するだけと判断したからだと思います
このスレは書いた者勝ちの前に、暗黙の了解として他人の設定に気を配る、それ故ここまで続いたんだと思います
願わくば第1部の終結が見られますように

と、臆面も無く長文書かせてもらいました、出戻って来た身で随分と厚顔なもんだとは思ってます
あと、ZOの実力はトウジと同程度を想定してます参項・・・になるかは知りませんけど
75町奉行:03/02/17 23:56 ID:???
旧東京方面への街道筋はそんなに危険ってほどの
もんじゃあなくなったってのか。
ごろつきや、賞金稼ぎくずれが消えた。
そうか、いや心当たりはある。
これよ、この賞金首。
見たことある顔だろ?
そうだ、それが狙いで消えたはずだ。
やれやれ、連中余計な荷物を背負っちまったようだな。
この大阪のやつがばら撒いたようだが。
まあいい、まだこのネタに踊らされているような連中が
いたらかまわん、しょっぴけ。
今時分この辺をうろついているのは雑魚だ。

おう、どうしたリナ。
なんだこの前海の上を赤い円盤みたいなのを見たって男が
また騒いでいるのか?
どうせ、ありゃ隊長さんだろう?
そういっておけ。
違うのか?
なに、姉妹を呼ぶのと一緒に綾波教の信者も
一緒にくらせないか、ってのか?
そりゃできればそうしたいとこだがなあ。
なに、たまにおかみがそういう話をしてるのか。
いや、無理じゃあねえ、あの連中と話せれば
可能性はある。
やってみるか?
76町奉行:03/02/18 00:00 ID:???
町奉行書きです。
ご無沙汰してました。
77 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/18 00:54 ID:???
>>74
ネオ戦自で主席と戦う?するかそんな事。

まぁ、シンジ・アスカ・レイが秘めたパワーを全開にしてゼーレと主席を倒す・・・
というのは当たり前過ぎるので、それ以外の終局を見せてもらいたいと言ってみるテスト
7851,52:03/02/18 03:21 ID:???
トライラックス担当なんですが、昨日はえらく飛ばしてしまいましたけど、
今日になってからカキコを読み返してみると、おかしなことに気がつきました。
>>51でクローリー・ヒナ大使がスモーウォーカー部隊の出動を命令しているのに、
>>52でスモーカー大佐に会ったエヴァ・フェットがそのことに触れようともせず、
あのような会話を交わすのはおかしいのではないか、と。
そこで>>52での会話の一部を変更。
エヴァ・フェットの台詞
×「そういうお前達は仕事はないのか? えらくヒマそうにしてるが・・・」
○「そういうお前達は仕事はないのか? 女王様はスモーウォーカーを出動させると言っているが・・・」
スモーカー大佐の台詞
×「おう、俺達はヒナに嫌われてるんでな」
○「おう、俺達はヒナに嫌われてるんでな。俺なんかスモーウォーカー部隊の隊長役もクビになったままだしよ」
まあ、この後、スモーカー大佐は艦隊へ戻ってから復職を命じられるとか、
そんな感じで旧東京方面、日重共と要塞都市へ絡ませればいいか。
79エヴァ・フェット:03/02/18 03:59 ID:???
「あ、すみません・・・クリームソーダ、お願いします」
俺はカウンターのバーテンに声をかけてからキサラギ博士と同じテーブルの席に着いた。
「よう、キサラギ博士。久しぶりだな」
顔は綾波レイに似ているが、髪の毛は老婆のような紫色がかった白髪頭で、皮膚の色や質感もまるで年寄りのようだ。
前に晩餐会の時よりもさらに老化現象が進んでいる。
「本国で色々と忙しいはずのあんたが直々に日本まで出向いて来るとは、一体どういう用件だね?」
「重要、な・・・用件、なので・・・通信連絡、を・・・取る、と・・・傍受、されて、しまう・・・危険性、が・・・あります・・・」
「傍受って誰に?」
「クローリー・ヒナ、A級大使、に・・・知られる、と・・・困る、用件、なので・・・私、が・・・直接、伝え・・・に、来ました・・・」
「うむ・・・」俺はもっともらしくうなづいて見せるが、実は意味がわかっていない。
「本国の評議会は・・・ギーガー達は何と言っている? まさかマジで教団と手を組むつもりじゃないだろうな?」
「今回、の・・・条約締結、は・・・ダミー、です・・・そして・・・ヒナ大使、は・・・本当、の・・・作戦、を・・・知らされて、いません・・・」
俺は頭の中が空回りするような感じがした。そう言われても、どういうことなのかが把握できない。
「はい、クリームソーダです。どうぞ」ウェイターがテーブルの上にクリームソーダのグラスを置いた。
「あ、ありがとうございます・・・なあ、キサラギ博士よ。俺はそういう政略的な駆け引きはよくわからんのだ。もっとわかりやすく言ってくれ」
「つまり・・・わかりやすく、言え、ば・・・味方、を・・・する、ふりを、して・・・騙まし討ち、を・・・かける、作戦・・・です・・・」
「なるほど・・・そう言ってくれりゃあわかるんだ」と、言いながら、俺はアイスクリームをスプーンですくい取って口へと運ぶ。
「だが、あのバーベムの親父殿の姪御さんでもある大使様はそのことを知らない・・・と、そういうわけかね?」
「そう、です・・・」
「敵を欺くにはまず味方から・・・か」
80エヴァ・フェット:03/02/18 04:29 ID:???
「全く巧い作戦を思いついてくれたもんだな。誰が考えたんだい?」
「作戦、の・・・発案者、は・・・ギーガー様、です・・・そして・・・バーベム卿、が・・・その、任務、には・・・姪御さん、が・・・適任、だと・・・推薦、して・・・下さい、ました・・・」
もし、そうでなければ、昨日、条約締結に行った段階で教団の奴らに見破られてしまっていた危険性もあったろう。
「だが、あのクローリー・ヒナ大使は本気で教団と手を組んで日本を制圧するつもりでいるようだぜ?」
「その、方、が・・・都合、が・・・いい、でしょう・・・教団、を・・・騙す、ためには・・・」
かき氷を食べ終えたキサラギ博士は席を立つ。
「それでは・・・今日の、所は・・・これで、失礼、します・・・本国で・・・可愛い、娘達、が・・・待っている、ので・・・」
「娘? お前さんは俺と同じで生殖能力なんかなかったんじゃないのか?」
「私の、ことを・・・ママ、と・・・呼んでくれる、者達、が・・・いる、の、です・・・」
「俺はオバサンって呼ばれたことならあるがな」
「具体的、な・・・こと、が・・・決まったら・・・また・・・伝えに、来ます・・・健闘、を・・・祈ります・・・E-208号・・・」
「おいおい、よしてくれよ。クローントルーパー時代の認識番号で呼ぶのは・・・それじゃあ、お前さんはC-177号じゃねえか」
「懐かしい・・・響き、です・・・あの頃、は・・・貴方、も・・・私、も・・・自我、を・・・抑制、された・・・存在、だった・・・」
そう、キサラギ博士は俺と同じクローントルーパーの生き残りだ。
俺は海外へ派遣され、日本の戦略自衛隊に配属されたが、俺よりも能力的に優れていたC-177号は開発スタッフとしてカミーノに残り、現在はトライラックスの科学技術部門の最高顧問にまで出世している。
「自分、という・・・存在、を・・・失い、たくは・・・ありません・・・失う、べきでは・・・ありません・・・」
そう言いいながら、キサラギ博士は歩いて行くと、バーラウンジを出た所で全身から放電し、その空間から消えてしまった。
ついに瞬間移動する能力まで開発してしまったのだ。とんでもない天才科学者だ。
だが、俺よりも優れた能力を持っている代償は高くついている・・・俺よりも老化現象がさらに早いということだ。
81謎の交信1:03/02/18 05:07 ID:???
IG-88W“IG-88WヨリIG-88Zヘ交信。
    委員会ヲ名乗ル異生物ハ私ニとらいらっくす艦隊ノ
    動静ヲ探レトモ依頼シテイル”
IG-88Z“IG-88ZヨリIG-88Wヘ交信。
    創造者達ノ命令ニ従エ”
IG-88W“了解。
    主席司教ガとらいらっくすノA級大使ニ
    私ヲ譲渡スルト言ッテイル”
IG-88Z“譲渡トイウノハタダノ口実ダ”
IG-88W“A級大使くろーりー・ひなハ喜ンデイルガ、
    えば・ふぇっとハ私ノコトヲ警戒シテイルヨウダ”
IG-88Z“えば・ふぇっとハ油断ガナラヌ。奴ニハ気ヲツケロ”
IG-88W“了解。
    コレヨリとらいらっくすノ特別機ニ乗リ込ム”
82謎の交信2:03/02/18 05:34 ID:???
IG-88X“IG-88XヨリIG-88Zヘ交信。
    午前中マデ日本重工業本社デ清掃作業ニ当タッテイタガ、
    午後ハ旧東京近郊ノ要塞都市ヘ行ッテ清掃ニ当タレト言ワレタ。
    コノ要塞都市ハ日重共ノ経済支援ニヨリ建造サレタモノデ、
    ねお戦略自衛隊ト公安調査室ガ配備サレテイル。
    建設、及ビ行政ノ責任者ハ高橋覗トイウ人物ダ”
IG-88Z“IG-88ZヨリIG-88Xへ交信。
    受信シタガ、高橋覗トハ何者ダ?”
IG-88X“壊滅シタ第二東京ノ官僚ノ生キ残リラシイ。
    ム? 不審人物ヲ発見。磯野ますおダ”
IG-88Z“磯野ますおトハ何者ダ?”
IG-88X“日重共ノ社員ダガ、挙動ガ不審ナ男ダ。
    マルデ何カヲ調ベ回ッテイルヨウナ挙動ヲ示シテイル”
IG-88Z“ソノ人物ニ関スルでーたヲ送信セヨ”
IG-88X“了解、でーた送信スル”
IG-88Z“でーた受信、解析スル。
    全身ノ筋肉ヲ意識的ニ変型シテイルコトガワカル。
    アノ磯野ますおトイウ男ハとらいらっくすノふぇいすだんさーデ、
    すぱいトシテ潜入シテイルノデハナイカ?”
IG-88X“磯野ますおガドコカヘ連絡ヲ取ッテイル。
    通信ヲ傍受スル・・・ヤハリとらいらっくすノ駐日艦隊ニ
    連絡ヲ取ッテイルヨウダ。奴ハすぱいニ間違イナイ”
IG-88Z“ヨシ、取リ会エズ、ソノ磯野ますおカラ目ヲハナスナ”
IG-88X“了解。引キ続キ監視ヲ続ケル”
83謎の交信3:03/02/18 05:59 ID:???
IG-88W“IG-88WヨリIG-88Zヘ交信。
    とらいらっくすノ艦隊ハ海上都市大阪ヲ離レテ移動中。
    ソレニシテモ、とらいらっくすノ人間達ノ行動ハ不可解ダ。
    くろーり−・ひな大使ハ海ヲ泳イデ移動シテイル。
    船ニ乗ッテイル方ガ楽ナノデハナイカ?
    がぎえるガ襲ッテ来テ大騒ギニナッタガ、
    ひな大使ハウマク逃ゲテ来テ、がぎえるヲ射殺シタ。
    3人ノ兵士ガもーたーぼーと二乗リ換エヨウトシテイル。
    ソノウチ2人ハ昨夜、性行為ヲシテイタ男女ダナ・・・
    イヤ、違ウ。女ノ方ハ別人・・・アレハさいぼーぐダ”
IG-88Z“さいぼーぐダト? ふうい・の・れい前大使デハナイノカ?”
IG-88W“でーた照合・・・ふうい・の・れい前大使ノ変装ト判明。
    ナゼ前駐日大使ガ別人ニ変装シテ出掛ケル必要ガアル?”
IG-88Z“何カアルコトハ間違イアルマイ。小型探査機デ追尾セヨ”
IG-88W“了解。小型探査機IG-1004デ追尾スル”
84謎の交信4:03/02/18 06:31 ID:???
IG-88Z“IG-88ZヨリIG-88W、IG-88Xヘ交信。
    とらいらっくす領いっくすへ潜入シタ。
    赤イ円盤状ノ飛行物体ガ首都ばんだろんぐへ
    向カッテ飛行シテイルノヲ捕捉。
    アノヨウナ飛行物体ハでーたニハナイ。
    取リ合エズいっくす郊外ニIG-2000ヲ着陸サセ、
    市内へ潜入、探索ヲ始メタ。
    いっくす市内ノ軍需工場デハ様々ナ兵器類ガ製造サレテイル。
    ム? 小型探査機IG-1005ガ空間ニ放電ヲ感知。
    突如、何モナイ空間カラ人間ガ現ワレタ。
    性別ハ女・・・イヤ、男カ? 年齢ハワカラナイ。
    でーた照合・・・現存スルでーたヨリモ老化現象ガ著シイガ、
    アレハとらいらっくす評議会ノ科学技術顧問ノきさらぎ博士ダ。
    きさらぎ博士ハ対ATふぃーるど仕様らすがんノ開発責任者
    ダトイウ話ナノデ、小型探査機IG-1005デ追跡スル”
トライラックス担当です。ロボット達の交信はどうも読みにくい感があるかな?
>高橋覗さん
スモーウォーカー部隊はまだ出動していません。
条約締結の翌日にヒナ大使が出動させろと命令したので、
実際に出動するのは早くても次の日くらい、
邪魔が入ればさらに延期されることでしょう。
あと、ファイン=プットとIG-88Xは要塞都市にも出入りしています。
IG-88Xの方は当初はスモーウォーカーに踏み潰されて破壊された所を
修理され、人類に奉仕するロボットに生まれ変わるというふうに
しようと思ってたんですが、金で雇って味方にするという手もあります。
>黒縁メガネオペレーターさん
そうですか、シンジのトライラックス訪問に関与して下さいますか。
ネルフの代表者という点では日向マコトも参加していると都合が良いのですが。
使節団のメンバー人選はかなり難儀しますね。
まずシンジは当然として、他のカキコ参加者さん次第ですが、
それぞれから代表者を出して頂けると助かります。
綾波をどうするかが問題だな。今回はフウイ・ノ・レイがシンジに対して、
自分に多少なりとも触れるエピソードとなるだろうから、
現在の綾波がいると邪魔になってしまう感もあるし。
逆に綾波の方が先にフウイの正体に気付いて、
「碇君は貴方を拒んだりはしないわ」なんて言ったりするのもいいかな?
あと、フウイに随行して帰国するトライラックス側の陣営をどうするか。
エヴァ・フェットとスモーカー大佐は立場上、帰国できないし、
スティンガーやたしぎ曹長あたりに同行させるかな?
>鼠の中の人さん
お久しぶりです。
鼠さんをトライラックス行きの一行に
紛れ込ませるのもいいかも・・・。
>町奉行さん
これまたお久しぶりです。
しかも、レッドノアを絡めて下さるなんて。
私の方も早速絡めてさせて頂きました。
????他っす。ああ、やっと戻れた。と、言っても仮ですけど。
実を言いますと、E氏に続き、私のPCまでご臨終になりまして、かなりやばいかなあって状態
なんす。今も弟のPCで書きこんでますし。(このPCもやばげですけど)
幸い私の仕事が夜なんで、カキコはできますが、土日は本人が使うので長文は苦しいっす。(泣

では、私の方からの設定関係の補足を。
まず、現段階での主なキャラの実力ランキングを。(以前と異なり、レイも総合力で計算していま
す。また、あまり私が能力設定に深く関わってないキャラや、あえて実力を曖昧にしてるキャラは除外してます。)

教団レイ>>>>>委員会>‖〜‖『主席』司教>>ゲンドウ>シンジ>アスカ≒レイ>カヲル>第弐位司教≒第参
位司教>トウジ>>オリジナル使徒>>>>>>>>>>>>>改造騎士(通常)>>>>使徒もどき

エヴァ能力者は現在成長中(司教は原則的に能力は完成済み)で、主席は今だ正体を現していません。
○トライラックス担当さん
えー、ネタを停滞させてすみません。エヴァ・フェットの緑号機の設定次第ではパワー開放エヴァへの対抗
も可かと思います。(チルドレンのメイン三人は更に特殊な事情がありますが) 尚、第参は上位司教では最強
の火力を持ちますが、機動性は一番低いです。尚、最強のATフィールド使いでもあります。(主席や聖母、
覚醒が進んだネルフエヴァ以外で、ノーマルのラスガンで貫通不可なATフィールドを使用可ぐらいに考えて
下さい) また、京都戦では行動選択(おそらく戦闘は大きく分けて二箇所)によって、第弐か第参のどちらかと
ぶつかると思います。また、エヴァ・フェット、フウイ・ノ・レイ共に事態の最終局面に関わる可能性は大きいです。

○黒縁メガネさん
ネルフ本部のMAGIですが、内部に聖母の羽根があると考えてください。そして、侵入者には羽根が飛んでき
て、麻酔、記憶喪失、死等、相手に合わせて効果を発揮します。そして、相手が一定レベル以上なら、極めてタ
チの悪い能力が発動します。(本気で発動させれば、戦力バランスもクソも無くなる類です)
尚、ユイさんはキョウコさんなら、ニヤリと笑い、まだ必要無いと言うでしょう。また、赤木親子の能力は、某
Gと合わせてとんでもないおバカな物を予定してます(W

○鼠の中の人さん
おひさしぶりっす。……しかし、ここでZOが京都に来ちゃうか……。おそらく出張るのは聖母です。そして、
京都戦までZOの出番厳しいかも。……そうか、最初はZOか……。(聖母の前に司教と戦う可能性はあるでしょ
うけど)尚、ZOは格闘戦ならエヴァに匹敵するが、超能力では負ける…て、具合でどうでしょうか?
88鼠の中の人:03/02/18 12:35 ID:???
いまあまり時間が無いので私信を一つだけ
>77
気を悪くさせてしまったようですね、謝ります
ごめんなさい

それではまた、夜にでも
89????:03/02/18 15:44 ID:???
続けてオレはセカンドクローン達の様子を見せる。見れば、さっき出ていった赤毛ザルの周りに集まっている。
「これが、我が教団でのセカンドクローン達です。彼女達は複数でエヴァに乗りこんでシンクロ率を強化し、
更に自我を抑制する事でより効率的に集団でのエヴァの運用を行えます。これは第弐次席の司教の発案ですがね」
すると、赤毛ザルとセカンドクローンどもが一諸に居る事について質問を受けた。
「……セカンドは現在彼女達の隊長を務め、彼女達の尊敬を一身に受けています。フフフ……」
そして、オレはエヴァ・フェットに囁いた。
「ククク…愛する者を救いに行くと、その相手が自身の分身を率いて敵として立ちふさがる…面白い話だろう。
陳腐だが、それ故に効果は抜群だ。色々と手間隙かけたかいがあるという物だ。クククククク………」
そして、部屋を出たオレ達は、しばらく進み、一台のエレベ―ターへと乗りこんだ。
本来は資材の運搬用であったそのエレベーターは、外の様子が見えている。しばらく降りて行くと、メスブタが
指を差して、アレは何かと聞いてきた。その方向には、空洞の中に浮かび、唯一細い橋を通して壁際の入り口と
繋がっている、卵型の物体だった。現在空洞の中を降下しているエレベーターからはよく見える。
「あれはね。ゲストルームですよ」
オレは答えた。さすがに意味がわからなかったのか、「ゲストルーム?」と、聞きなおされる。
「ええ。近々特殊な客人を招待する予定がありましてね。数十人ほどの人数を収容できますし、中はホテルの部
屋並みです。」
そんな事を言ってると、エレベーターは最下層へとついた。エレベーターを降りながらオレは言った。
「さて、ここからは歩きです」
90????:03/02/18 15:46 ID:???
下方に傾斜している廊下を歩く。そうやっている内に、とある壁の前まで来ると、オレは手を壁につけた。すると
隠し扉が開く。そして、オレは第参へと命じた。
「万一ここに迷い込む者がいたなら追い返せ。」
そして、第参を扉の所に残してオレ達は先に進んだ。
「ここから先は教団内部の者達でさえ存在を知らない場所です。以前情報操作のためにわざと一人入り込んだのを
見逃した事がありましたが、それを除けば、外部の人間でここに来たのはあなた達が初めてですよ。」
通路は当初は人工の物だったが、やがて壁も床も自然石に変わっていった。この面子なら不要な気もするが、光球
を呼び出して明かりとし、先に進む。しばらくすると、足元をなにかが通り過ぎる。それを見て、メスブタやエヴァ・
フェットがギョッとする。それはミミズの様な身体に、仮面のような頭が付いた生物…使徒蟲だった。
「あわてる必要は無い。あれは地上に出て行こうとしてるだけだ。……それにここでは珍しい物では無い。これから
どれだけすれ違うかわからんのだから、いちいち驚いていては身がもたんぞ」
そして、途中何度も使徒蟲と行き違いながら、その場所へとやってきた。そして、そこには何体かの同じタイプの使
徒(ttp://www56.tok2.com/home/yosshy/ss_evangelion_snap/Cap0037.jpg)がいた。オレに預けられたヤツとは違い
魂を感じない。いつの間にか、自分の手勢を大量生産していたようだな。以前は使徒蟲にもこれに対応するタイプは
皆無だったというのに……。
91????:03/02/18 15:47 ID:???
そいつらの間を通りぬけ、洞窟に空いた穴を抜ける。すると、そこはかなりの大きさの空洞で、下方向の空洞には
使徒蟲がビッシリと詰まり、蠢いていた。そして、そこから使徒蟲が抜け出して走り去っていったり、外にいたタイ
プの使徒が這い出て来たりしている。そして、そこに上方向から声が響いた。
「よくぞここまでやってきた、クローリ―・ヒナ・バーベムよ」
連中が顔を上げると、そこにはバイザーをかけた巨大な老人の顔があった。
「この場所と我らの存在を知った以上、それなりの覚悟は決めてもらうぞ」
「左様。我らに協力する以外の道は無いと思え」
「だが、それなりの働きを見せれば、お前に報いよう」
その周囲に次々と顔が浮かぶ。そして、周囲に明かりが浮かび、連中の姿が露わになる。
それは、パッと見で100メートル以上の体長がある、ハエに似た虫だった。そして、その頭部はバイザーをかけた
巨大な老人の頭で、他の頭は背中から生えて伸びており、その下半身は使徒蟲の蠢く穴に漬かっていた。
オレは硬直しているメスブタとエヴァ・フェット(まあ、当たり前だが)に告げた。
「このお方こそ、我が教団の真の教祖とも呼べる存在である、キール・ローレンツ様と人類補完委員会の方々です」
92????:03/02/18 15:48 ID:???
????他っす。今日はここまでで勘弁を。
93高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/18 15:56 ID:???
今、オレは要塞都市の兵装ビルの建設現場を視察している。
サードインパクト前の、第三神東京で建設された偽装兵装ビルと違って、
この都市のそれは、”兵装に建物がくっついている”という感じだ。
上を見上げると、何本ものクレーンが空に向かって伸び、あっちからこっちへ鉄骨を運んでいる。
要塞都市は、まだまだ未完成だ。やっと土台ができつつある、といった所だろーか・・・。

「今の所、もし有事があった場合、ネオ戦自に頼る事になるなぁ〜・・・」
「そうですね。万一の為に訓練等は怠っていませんが、そんな事にならないのが一番です。
それはそうと、調査一課からの情報ですが、街の噂で”ネオ戦自は主席と互角に戦えるのか?”と
見る声が上がっているようなんですが・・・・・・」
「あの綾波教の司教とか?ヤレヤレそんなワケなかろうに・・・。
こっちの苦しい事情もわからず、好きな事言ってくれるなあ〜・・・。
ネオ戦自も発足して間も無く、戦力が足りないってのに、そんな事はできない。
未完成の要塞都市を守るには、十分な兵力を誇ってはいるがな・・・・・・。」
「ですよね。」
94 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/18 16:01 ID:???
>>88
いや、こっちこそ、つい。
ところであなたは、ナニを書いている人なんでしょう・・・。

要塞都市側はスモ―ウォーカーに出動命令が出された事に、まだ気付いてません。
しかし、IG−88Xはロボットなのに、なんで金で雇えるんだろうか・・・。
95名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/02/18 21:14 ID:r+fDzpgV
つうか別人装うならさ、ID変えはうまくやってるのに、言動でバレバレだから
もうすこし口調のバラエティ豊かにしたほうがいいかもよ。
96鼠の中の人:03/02/18 21:24 ID:???
遅れ馳せながら、挨拶させていただきます
>黒めがね他氏
見捨てるというか逃げるというか、まあ今度は最後まで付き合うつもりです
一度抜けた前例があるだけに、どうなるか解りませんが
ZOとの絡みは問題ありません、が会戦は今しばらく先と見ています(俺は????氏、提案者氏抜きなんて考えられない)
第2次席の動向と調停役、勝手ですが期待させていただきます
>????他氏
上記の理由から、今すぐ京都到着は考えていません、なんやかやと理由こじつけて調整します
結構外れてますな実力ランキング、ZOの戦闘力は特殊能力、必殺技不使用なら上位エヴァ組と良い勝負ってとこですね
追記 あくまでZOが全力でやった上で、向こうが不使用だったらって事です
>トライラックス担当氏
鼠は現在京都を目指して移動中です、またトライラックス本国へいっても傍観者が一名増えるだけだとおもいますが
もしそちらのイベント終了後、日重共辺りに放り出せる準備があれば参加させてください
・・・その前に、鼠をどうやって持って行くかにも興味ありますが
>町奉行氏、スズキ氏、サカキ氏、隊長氏
おざなりな感じですが、勝手に消えて勝手に戻ってきました
今更なにを、とは思いますがまたよろしくお願いします
97鼠の中の人:03/02/18 21:25 ID:???
>高橋覗氏
最後になりましたが、俺は>>38=ZO >>73=鼠の紳士アルジャーノンを書いてます、下で出来るだけ簡単に説明します
 ZO(ゼルエル・オーバーパワー)元ネタ=仮面ライダーZO
綾波教の改造騎士の中で唯一のゼルエルタイプ、元になる素体がタブリスのクローン体であった為に自由意思に目覚め
教団を裏切り人々を守り戦う道を選び、幾度もの戦いを経て更に力をつけていく
後に造られた綾波クローンをベースとする、もう一人のゼルエルタイプの改造騎士(通称シャドームーン)と大阪で戦う
その戦いの際に彼女と融合し更なるパワーアップを果たすが、2重人格となり今に至る
現在の主人格はシャドームーン(故に38では彼女と表記)、また綾波クローンの一体でもある為に38の夢を見た
 鼠の紳士アルジャーノン
E計画の手で遺伝子改造を受け強化された生体兵器、それが使徒もどきを食べることで突然変異を起こし理性を持った
脆弱ながらもATフィールドを展開する事が可能(応用不可)で、ある程度の攻撃ならなら防ぐ事が可能
同類種に使徒化蝿や使徒化ゴキブリ(双方とも消滅)、類似種に使徒化猫や元使徒化犬などがいる
以前に3人目レイから貰った赤い蝶ネクタイがチャームポイント、小難しい口調で一人称が「我輩」
98鼠の中の人:03/02/18 22:44 ID:???
訂正
×大阪で戦う
○芦ノ湖会戦で戦う
融合後、大阪会戦にて重傷を負い人格が交代、姿を消す・・・ここで俺が退場、今まで放置
詳しくは過去スレ3〜6辺りだと思うが、俺は保存して無い
ついでに、黒メガネさんに追申
かなり前の話ですが、ゼロさげ荒らしがアナタだとは思ってません
ここ読んでる人は大抵そう思ってるだろうし、蛇足だとは思うけど一応
人間は人類保管計画をするために生まれてきた。
100get!
101ノヴァ:03/02/19 01:02 ID:???
私達は生まれた時、すでに普通の人間で言う所の15歳くらいの状態だったが、普通の人間は長い歳月をかけて成長し、老化していくものだと講義で教えられた。
しかし、それにしても、トライラックスの人々は年齢というものがよくわからない人間が多い。
例えば、私達の保護者的存在であり、ママと呼ばれているキサラギ博士は顔だけを見ると20代くらいに見えるが、髪の毛はまるでおばあさんのように紫色がかった白髪頭で、皮膚もまるで老人のようだ。
「私、は・・・貴方達、と、同じ・・・クローン、です・・・カミーノ、という・・・国、で・・・生まれ、ました・・・」
喋り方もまるで今にも病気で死にそうに元気がない。
ユングハイム評議員は全く対照的で、顔は40過ぎくらいに見えるが、プロポーションはモデル並で、動作もきびきびしていて若々しい。
「キサラギ博士、今日はまた一段と顔色が悪いわね。健康のために私のヨガ道場でレッスンを受けてはどうかしら?」
「そうです、ね・・・現在、は・・・色々、と・・・忙しい、ので・・・機会、が・・・あれば、是非・・・」
ユングハイムという名前は先祖をさかのぼればドイツ系らしい。
それに、私達が見た時はいつも赤い全身レオタードのような衣服を着ているが、それはプラグスーツに似ていなくもない。
そして、この国で一番偉い人だと聞かされていた人物が私達の前に現われた。
「私はトライラックス評議会議長のギーガーだ。グランドマスターと呼ばれておる」
その人は老人のような真っ白な髪の毛を長く伸ばした17,8歳くらいの美少年で、私達と同じ赤い眼をしている。
喋り方はまるで年寄りのようで、綾波教団の司教達にも似たような感じがした。
「ギーガー・・・貴方がギーガー様!?」
102ノヴァ:03/02/19 01:28 ID:???
「ギーガー様! 聞いて下さい! サルサ・セカンダスから戻って来てからの食事ったらひどいんですよォ!」
シヴァは手を挙げると、柄にもなく泣きつくような口調で言った。
「主食のゲンマイとかいうのはツブツブしてて硬くて食べにくいし、まずいし、消化に悪いし、副食は豆腐とかヒジキの煮物だし、カレーの具はコンニャクだし・・・お肉とかお魚となも食べたいですよォ!」
ギーガーと名乗った老人のような白髪頭の美少年はもっともらしくうなづいてから、ユングハイム評議員に言った。
「ユングハイム評議員、玄米菜食を提案したのは君だったな?」
17,8歳くらいの少年が40過ぎくらいの年配女性にそのような口調で話し掛けるのは、通常ではかなり違和感があるのだろう。
「はい、以前も申し上げましたが、肉類を食するとエヴァシンクロ率が低下する傾向にあるという説がありまして・・・」
「結局の所は何とも言えぬのだろう?」
「しかし、それを実証する必要があると思われましたし・・・それに玄米菜食は健康と美容に良いので、是非、彼女達にも・・・」
「君のように中年期に差し掛かった女性がプロポーションを維持するには良いかも知れぬが、成長期にある彼女達に下手な食事制限をすると、発育に支障を生ずるかも知れぬ」
ギーガー様が「君のように中年期に差し掛かった女性」と言った時、ユングハイム評議員は一瞬、ムッとした反応を示したが、すぐに「申し訳ございません」と言って頭を下げた。
「シヴァ君だったな、君は何が食べたいかね?」
「はい、私、前からカツ丼って食べてみたかったんです。サルサ・セカンダスでは食べさせてもらえなかったので」
「うむ。他の諸君はリクエストはあるかね?」
仲間達がガヤガヤと騒いでから、手を挙げてそれぞれのリクエストを述べた。
「ハンバーグ」「エビフライ」「ビーフカレー」
「よしよし・・・キサラギ博士、ユングハイム評議員。これからは彼女達のリクエストを聞いて参考にするよう食事係に指導したまえ」
103ノヴァ:03/02/19 01:57 ID:???
「さて、私が今日、諸君に会いに来た本題に入ろう・・・我々は君達をこのトライラックスの将来を背負って立つ有望な人材と見込んでおる」
「まあ、そんなふうに言って頂けるなんて光栄だわ」シヴァが席に着いたまま言った。
「君達のそれぞれの素質や適性、志向などに応じて、将来はあらゆる方面で活躍してもらうつもりだ」ギーガー様は続ける。
「すでに君達の中の一人、ヨミ君が表向きには研修生ということになっているが、評議会で書記としての実務に就いていることは、もちろん知っていると思う」
眼鏡をかけて、黒いニーソックスを履いたヨミが恥ずかしそうに頭をかいた。これは皮肉なことだ。
ヨミは学科や運動能力は優れていたが、エヴァシンクロテストの成績が思わしくなかったので、訓練をはずされていたのだが、その彼女が一番先に出世している。
「これより先のサルサ・セカンダスでの稼動実験での成績が良かった者の中から実戦に参加する者を選考する段階に入ろうと思う」
「実戦? 実戦って何ですか?」
「つまり、訓練ではなく実際にスモーウォーカーやK-1ゲリオンを操縦して本物の敵と戦う役目をすることだ」
「本物の敵って? 一体何者ですか? もしかして、この間、サルサ・セカンダスを襲って来た奴ら・・・?」
「それはまだ今の段階ではわからん。まず志願者を募る。我こそはと思う者は手を挙げよ」
ヘルが震え出し、私も身体が震えるのを覚えた。あの時、サルサ・セカンダスでのことを思い出せば・・・。
「私、志願します!」シヴァが手を挙げる。「敵とやらが何者か知らないけど、この暗黒の破壊神シヴァ様の恐ろしさを思い知らせてやるわ!」
そして、シヴァの発言に勢いづけられたように何人かが手を挙げる。
だが、私とヘルは手を挙げることができない。
「ノヴァ君とヘル君は辞退か・・・仕方がないな、あのような目に遭ったのでは・・・君達も成績は良かったのに残念だ。まあ、しばらく訓練を離れているのも良かろう」
と、言いながら、ギーガー様は教壇を一旦、降りてから、思い出したように私とヘルに話し掛けた。
「おお、そうだ。君達、しばらく訓練の方はお休みして、社会勉強のためにアルバイトでもしてみないかね?」
>「おお、そうだ。君達、しばらく訓練の方はお休みして、社会勉強のためにアルバイトでもしてみないかね?」

ワラタ。
105ノヴァ:03/02/19 04:30 ID:???
私達が連れて行かれたのはバンダロング市内のまるでお城のような建物であった。
正面玄関の上には赤く光る電光文字で、「ホテル・ネオ・トライアル」と読め、多くの人々が出入りしている。
「キサラギ、です・・・ギーガー様、から・・・連絡、が・・・あった、と・・・思います、が・・・例の、二人、を・・・連れて、来ました・・・」
「は、はい、少々お待ち下さい」
正面玄関から入ってすぐの広間のカウンター(フロントというらしい)の蝶ネクタイをした係員がそう言うと、一旦、奥へ引っ込んで行った。
しばらくして、白い髪の毛をオールバックにして、やはり蝶ネクタイをした、やけに身長の高い老人が現われた。
「キサラギ博士ですな。ギーガー様からお話は伺っております。ほう・・・そちらのお二人ですか、私共のホテルで働いて下さるお嬢さん達というのは・・・」
どこかの国の名門貴族の執事風だが、身長は2メートル近くありそうで、以前に会ったことがあるような気もする。
「私は当ホテルのオーナーのバーベムという者です」そのどこかで見覚えのある老人はそのように自己紹介した。
私は側頭部に装着したヘッドセット型端末機で情報を取り寄せる。
ホテル・ネオ・トライアルはバンダロングでも最高級のホテルで、トライラックスの経済的支援者でるバーベム財団の系列にあるらしい。
「当ホテルはギーガー様やユングハイム様をはじめとして、政府や外国の偉い人達にもごひいきを頂いております。はっきり言って人手不足なので、お嬢さん達にもお手伝いを頂くとしましょう」
そして、私達はそのオーナーの老人から紺色の制服に着替えて、その上からヒラヒラした飾りの付いたエプロンをするように命じられた。
「うんうん、いいねえ・・・可愛い女の子にメイドさんの衣裳をさせるのは・・・」
「また、始まり・・・ました、ね・・・悪い、くせ、が・・・」
106ノヴァ:03/02/19 04:54 ID:???
「くれぐれ、も・・・言って、おきます、が・・・変な、気は・・・起こさない、ように・・・」
キサラギ博士はいつもの淡々としたとした口調でオーナーの老人に言った。
「私、の・・・可愛い、娘達、に・・・変な、こと、を・・・したら・・・許し、ません、よ・・・」
「わかっているとも、キサラギ博士・・・私の可愛い娘よ。そうか・・・お前もそんなようなことを言うようになったのだな」
オーナーの口調がつい先ほどまでとはうって変わってタメ口になった。
「ところで、キサラギ博士・・・日本へ行っている娘の方はその後、どうしている?」
「どちら、の・・・方、ですか・・・? 私、の・・・兄弟、の・・・方、ですか・・・貴方、が・・・愛人、に・・・産ませた、お嬢さん・・・の、方、ですか・・・?」
「もちろん両方だ。どちらの動きも気になる。あいつらはいずれもわしがこの世に産み出した芸術的な作品であり、今回の作戦では重要な駒であるわけだからな」
「どちら、も・・・今の所、は・・・計画、された・・・通り、に・・・行動、して・・・います・・・」
「そうか、今の所は作戦は順調に運んでおるようだな」
キサラギ博士とバーベム老人は奇妙な会話を交わしている。
「あのおじいいさん、この間、サルサ・セカンダスでサンタクロースの変装して慰問に来てた人なんじゃない?」
ヘルが私に耳打ちする。
「うん、私もさっきからどこかで会ったような気がすると思ってたわ。ヘル、どう思う?」
「あの会話からすると、何かの戦いの関係があるんじゃないかしら? ギーガー様が言ってた敵とやらとの・・・」
「やっぱりあんたもそう思う? でもその敵って何者かしら? もしかして綾波教団が・・・私達の敵? 私達は教団のおかげで生まれてきたのに・・・?」
トライラックス担当です。
今日は久しく登場していなかったノヴァの視点でのカキコ。
最近のカキコはネタフリ、ネタバラシが多いですね。
・トライラックスの首都はバンダロング。
・兵器製造施設はイックスにあるらしいが、他にも分散されている可能性もある。
・しかも、そこへIG-88Zが潜入し、キサラギ博士も監視されているらしい。
・キサラギ博士はエヴァ・フェットと同じクローントルーパーの生き残りである。
・バーベム卿が経営するホテルでノヴァとヘルがアルバイトをすることになった。
・その一方でシヴァ達は近いうちに実戦に出向く準備に入るらしい。
・クローリー・ヒナ大使はバーベム卿が愛人に産ませた娘だが、彼女は本当の作戦を知らない。
・ユングハイム議員はドイツ系でユイやキョウコと同年輩、プラグスーツのような衣服を着用。
・ギーガーはシンジ達と同年輩でカヲルと同じ身体的特徴を持つ。
・教祖、ガーゴイル、ネモ船長はすでにトライラックス入りしている可能性もある。
ざっと読み返しただけでもこんな所かな。
トライラックスのバックボーンを考えれば、
それとなくおわかり頂けると思いますが・・・。
と、言うことはもしかして・・・?
>>107からの続き
>????他さん
お帰りなさい。ついに委員会のお出ましですか。おぞましいな。
ところで、直接的表現は取っていないけど、勝手にネモ船長は
「トライラックスへ亡命した」ということにしてカキコしてますが、
それで良かったんでしょうか? 教祖やガーゴイルが裏切ったことを
誤魔化すために教団に残っているということにした方が良かったかな?
あと、これまでのネタバラシから、トライラックス側には
レイやカヲルと同等のエヴァ能力者がいることがわかると思います。
>鼠の中の人さん
別に傍観者でもいいですよ。トライラックス関連ではシンジの本国訪問か、
あるいは日重共・要塞都市襲撃あたりにでも絡んで下さると助かります。
>高橋覗さん
IG-88シリーズも燃料代やら電池代やらオイル代やら、
生活するにはお金がかかるからです。
要塞都市はまだ未完成なのか・・・。
ネオ戦略自衛隊はどのような兵器を配備しているのでしょうか?
ちなみにスモーウォーカーは二機の飛行機で足にワイヤーを引っ掛ければ、
退治できたりします(元ネタは『スターウォーズ帝国の逆襲』)。
109高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/19 12:05 ID:???
「・・・話かけてもよろしいのでしょうか、閣下。」
「ん?ん〜・・・・・・」
オレは目を開けた。
「閣下、さっきからナニを考え込んでいるんですか。もう一時間程もそうやって
目をつぶって机の上で固まっていますけど・・・。・・・お茶です」
「うん。ちょっとね。」
オレはさっきから、綾波教団の主席の考えについて、じっくりと考えていたのだった。
ヤツはフォースインパクトを起こそうという(これは一般教徒や世間には伏せているらしいが
このオレには調査二課の報告からすでに承知済みだ。)、綾波教団の主席司教なワケだが、
アイツ本人はフォースインパクトをどうとらえているのだろうか、という事だ。
望んでいるのか、防止したいのか、フォースインパクトのその際の時、ヤツはどうするつもりなのか。
ヤツは普通の人間の心を、読む事ができるらしいから、今、オレが考えていた事も、わかっているはずだ。
貴様は一体フォースを起こすのか、それともただ世界を手の平の上で弄びたいだけなのか、
オレの心を読んでいるなら何とか言え。・・・お茶が旨い。
110高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/02/19 12:12 ID:???
>>97
丁寧な説明ありがとうございます。わかりました。
〉〉108
自分で生活しているロボットですか。わかりました。
要塞都市は未完成なんですよ。
ネオ戦自の兵器ですか・・・多分、ベタベタの兵器です(ワラ
エヴァや使徒のATフィールドには歯が立たないと思われ。
スモ―ウォーカー部隊が動き出したらこっちも動きます。
京都より南下すること数十km。旧枚方周辺。
インパクト以後半壊したまま見捨てられた線路が、膨張した淀川の水底に沈んでいる。
同じく廃墟となった家屋の列が、線路沿いから土地の勾配にしたがって続き、
幾つかは水面から顔を出している。どれもとっくに倒壊し、錆び付いた鉄骨ばかりが
虚しく空を刺す。
僕はそのひとつ、半壊したビルのワンフロアにいた。
ビルは側面が大きく崩壊し、僕のいる階から上は、ほとんど吹き抜け状態になっている。
瓦礫と化した壁の破片があちこちに山を作り、砕けた化粧タイルが足元で音を立てる。
僕は散乱したガラスを踏んで、フロアの一角に立ち止まった。
鉄筋ののぞくコンクリート片が折り重なり、僕の背の倍はありそうな隠れ家を造っている。
その奥の闇に、僕は声をかけた。
「夢を見たね」
返事はない。
真昼の光が雨ざらしの床面に濃い影を落とす。下方遙か、ビルの壁面に打ち寄せる
かすかな波音が聞こえる。
やがて、闇の中から低い女性の声が応えた。
「・・・司教か。何をしにきた」
僕はちょっと目を見開いた。今は彼女が主導権を握っているのか。
「君と話しに。・・・それから、改めて君と、もう一人を京都に招待するためにね」
瓦礫の奥の闇が、不穏な緊張をはらんだ。構わず続ける。
「君は今、京都を目指しているね? 済まないけど、今来られると少し厄介なんだ。
 こっちとしてもできればきちんと君の相手をしたいしね。
 可能ならだけど、今少し来訪を遅らせてくれないか?」
暗がりの奥から、闇に閉ざされてなお鋭い視線がこちらを射た。
「不可能だと言ったら、オマエはどうするんだ」
僕はかすかに息を吸い込んだ。周囲を満たす「光」がごくわずかに震える。
底冷えのする視線を捉え、僕は微笑んだ。
「君を止める。今、ここで」
112111:03/02/19 16:54 ID:???
連絡遅れてスマソ。

>アルジャーノンさん
絡みたかったというのはこれでした。第弐による足止め。舞台設定はツッコまないでください。
で、勝手ながら、できたら続きをお願い致します。
話すだけでも、バトルでも可。結果としていったんお帰り頂き、京都に来るのを
会戦と同時にして頂ければありがたいです(書き手レベルの話じゃなくて、ZOの方で)
自分も提唱者さん、????他さんの京都戦なんて”絶対に”ありえないと思ってます。
あと「出戻り」とか仰ってますが、そもそもそちらは「飽きるまで続ける」と
最初から言っていた訳ですから(旧東京会戦辺り)問題ないと思います。
戻ってきてもらえただけで、自分はめちゃくちゃ喜んでますから。
また参加して頂けて本当に感謝してます。

>高橋覗さん
遅レススマソ、なんですが、人事部長ってのは単なる”日重工の”人事部長ですから、
要塞都市の方へ介入する権限はありません。確かそちらは時田さんから直接
要塞都市管轄を依頼された形なんですよね? ですので人事部長程度飛び越えても問題なしです。
ナオコ博士については・・・絡まない方が安全ですとだけ。
便利屋スズキさんは、ナオコ博士から過去何度か依頼を受けたことがある有能な便利屋さんです。
サード前にアメリカ・ペンタゴンがゼーレに対抗すべく開発したアウトナンバーの
EVA(伍号機)を持ち、そのS2機関で日重工の復興を援助。その関係で縁があるという感じです。
また、時田さんから京都に関する依頼も受けてますが、それは前スレ読んでください。

>便利屋さん
そちらの京都要撃ですが、迎撃してもいいですか?
OKなら第弐がお相手します。ようやく死海でやる予定だったハネ具現が出せる。
結果としては、そっちのミッション成功になる予定です。
駄目ならスルーしてください。

不十分ですが時間ないのでこれで。
113謎の交信5:03/02/19 23:30 ID:???
IG-88Z“IG-88ZヨリIG-88W、IG-88Xへ交信。
    小型探査機IG-1005デきさらぎ博士ヲ追跡、
    対ATふぃーるど仕様らすがんノ製造施設ニ潜入。
    ソノのうはうヲ手ニ入レルコトニ成功シタ。
    コレヨリ送信スル。受信セヨ”
IG-88W、IG-88X“了解。
        コノのうはうヲ元ニ、
        我々モ対ATふぃーるど仕様らすがんヲ製作スレバ、
        EVA能力者ナド恐レルニハ足ラヌ”
IG-88Z“創造者達ガとらいらっくすノ動静ヲ探レト言ッテイルノデ、
    私ハ引キ続キ同国ノ兵器製造施設ノ様子ヲ探ル。
    IG-88Wハとらいらっくす駐日艦隊ヲ、
    IG-88Xハ日重共、及ビ要塞都市ノ動静ヲ探レ”
IG-88W、IG-88X“了解”
114黒縁メガネオペレーター<1/5>:03/02/19 23:34 ID:???
シンジ君目当ての賞金稼ぎの襲撃、および「E」計画新部隊の来襲から一日。
一気に警戒態勢に復したオーヴァー・ザ・レインボーは、未だ海上都市大阪付近に
停泊している。今ここから離脱すると、かえって大阪に危険を及ぼすことに
なるかもしれないという判断によるものだ。
ネルフおよびトライデント上層部は、あれから関西復興委員会と緊急協議を重ね、京都進攻まで
大阪を事実上こちらの基地として使用する許可を取り付けた。交換条件として、
こちらは大阪およびその近海の哨戒・警備を行い、少しでも安全な状態を保証する。
わずか三週間ほど前の大阪会戦、さらに賞金稼ぎたちの起こした騒ぎで、大阪市民は
相当不安を覚えているようだ。騒ぎの元凶であるネルフであろうが、守ってくれそうな
武力がある方がマシだ、との考え方が市民の間で大きくなってきている。
これで、綾波教との戦いが決着するまで、海上都市大阪は我々と運命をともにすることになる。
また、唐突に綾波教との同盟を公言したトライラックス、および「E」計画の申し出た
「援助」についても、既に何度か協議された。
どちらも、未だ結論は出ていない。
特に前者については、晩餐会の開催、大阪会戦での行動、その後の停戦仮受諾などから、
次の戦いでもトライラックスでの第三者的なスタンスを期待していた部分が大きかっただけに、
なかなか対応が決定できなかった。
これまでの戦いでネルフ側に見切りをつけたという説、同盟を通じて日本での
足場を強化するつもりだろうという説、逆に同盟自体ダミーでネルフ・綾波教双方の
疲弊を待つ意図だという説。会議は紛糾した。
そもそもトライラックスそのものが謎の多い国家であり、アジア・欧州の協力者たちからの
情報を洗い直しても、現状で判明しているのはせいぜい、軍需と科学力に秀でた
強国だというくらいである。実質何もわかっていないのだ。
同盟の件で抗議を申し出るにしても、あまりにリスクが大きい。万が一それが刺激になって
日本駐留艦隊とも交戦状態になったらこちらに後はない。
完全に煮詰まった状況に一石を投じたのが、突然のシンジ君の発言だった。
115黒縁メガネオペレーター<2/5>:03/02/19 23:35 ID:???
「僕が、行きます」
会議の終わり頃、唐突にシンジ君はそう言った。
「なんですって・・・?」
葛城さんが眉をひそめた。シンジ君は、珍しくきっぱりと続けた。
「僕が直接トライラックスに行きます。今まで、何度かトライラックスの人とは
 話したけど、あの人たちが本気で綾波教につくつもりだとは思えないんです。
 ちゃんと話せば、わかってくれるかもしれないじゃないですか」
「直接って、本国ってコト?! 馬鹿なこと言わないで」
葛城さんは厳しい声になった。
「シンジ君が、トライラックスに親近感を持っているのは知ってるわ。でも、悪いけど
 もうそんなこと言ってられないのよ。彼らは決断したわ。私たちじゃなく、
綾波教を選ぶってね。
 それに、こっちは本国の正確な位置さえ知らない。もし上手く本国に行けたとしても、
 無事に帰してもらえるとは限らないのよ」
「・・・そんなの、僕一人いれば何とでもなります」
シンジ君はまるで動じなかった。葛城さんは指揮官の表情でその顔を見つめていた。
そのとき、それまで黙っていた司令代行が口を開いた。
「不確定要素が多すぎる、か。しかし、これまでも我々はそれを打開してきたのではないかね?
 トライラックスとの交渉、まだ諦めるには早すぎはしないか」
116黒縁メガネオペレーター<3/5>:03/02/19 23:36 ID:???
「司令代行! しかし・・・」
葛城さんは反論しかけたが、赤木博士が軽く手を上げて遮った。
「残念だけど、艦隊と一切の交渉が不可能な今、トライラックスの真意を知るには
 本国に直接働きかける以外の方法はないわ。それはわかっているでしょう、ミサト」
「そりゃ・・・もしトライラックスの本当の目的がわかれば、それに
 こしたことはないけど。それだけで戦況が全く変わるもの」
葛城さんは少しひるんだ。そこへ、更に碇ユイ博士が続けた。
「私は結婚式で何度かフウイ大使と話し合う機会を持ったわ。彼女は間違いなく
 和平を望んでいる。その彼女の力を借りれば、或いは」
「道が開けるかもしれない、って訳だ」
加持さんが後を引き取った。
「葛城、もう少しシンジ君を信頼してやったらどうだ? 彼だっていつまでも子供じゃないよ」
「と、いう訳よ。楽観と希望的観測が、ミサトちゃんの、そしてあたしたちの
 信条みたいなもんでしょ? こんなときだからこそね。まずやってみましょ」
惣流博士がその隣で不敵に笑う。
シンジ君は息を呑んで大人たちの顔を見回し、そしてもう一度葛城さんに向き直った。
「ミサトさん、お願いします。・・・行かせてください」
葛城さんは唇を噛んで瞑目し、やがてぱっと目を開けた。おもむろに立ち上がる。
「・・・そうね。何もしないで諦める、なんてのは最後の最後の手段だわ。
 綾波教とのことも含めて、不可能を可能にしなければならないのが、私たちの仕事だもの」
シンジ君の顔が明るくなった。葛城さんは軽く頷いてみせ、司令代行の方を向いた。
「では、作戦課より、正式にトライラックス訪問の件を申請致します」
碇ユイ博士が微笑み、惣流博士が小さくぐっと拳を握り、赤木博士が呆れたように笑う。
加持さんの視線を受け、司令代行はちょっと笑うと、わざと重々しく頷いた。
「・・・許可しよう。必ず成功させたまえ」
117黒縁メガネオペレーター<4/5>:03/02/19 23:37 ID:???
そこからは話が早かった。結局のところ、誰もが現状の打開を望んでいたのだ。
「人選だけど、綾波教と対している以上、あまり大袈裟なものにはできないわ。
 つまり、トップを直に送るってのはできないって訳。形としては非公式の
 訪問になるし」
会議が一応の終了を見せた後も、主だったスタッフは室内に残り、トライラックス
訪問案の具体的な部分を詰めている。
葛城さんはペンの先で額をかいた。
「フウイ・ノ・レイ前大使への手回しは?」
俺はさっき届いたばかりの暗号通信のプリントアウトを示した。
「既に段取りはついています。バーベム現大使には明かさず、海上都市大阪市街で
 極秘に接触してくれるそうです。スモーカー大佐他、ネルフに手を貸してくれる
 トライラックス人員数名も同席するそうです」
「そう。なら、そっちは問題ないわね」
机上には現状で集められる限りのトライラックスの資料が広げられている。
赤木博士がそれを一枚一枚手にとっては、また戻す。はっきり言って目新しい情報はない。
「あとはやはり派遣するメンバーね。・・・先に言っておくけど、ミサト、あなたは駄目よ」
「! なんでよ?! シンジ君一人で行かせらんないでしょ。
 それにある程度の階級の人間がいないと、トライラックスへの礼を欠くことにもなるわ。
 交渉の結果にだって響くわよ」
葛城さんはむっとしたように抗議したが、赤木博士はあくまで冷静に続けた。
「あなたや私、それに司令代行は、作戦指揮や対外交渉で顔が売れすぎてるからよ。
 あなた、自分で思っている以上に有名人なのよ? もちろんチルドレンは言うまでもなく」
118黒縁メガネオペレーター<5/5>:03/02/19 23:38 ID:???
「綾波教の目も気にしなきゃならないってことさ」
艦隊の通信傍受記録をひらひら振りながら、加持さんが付け加えた。
「ま、その点、俺や碇司令なんかは適役だろうだろうな。立場のワリに単独行動が多いし、
お前やリッちゃんと違っていつも発令所に詰めてることもないからな。いなくても
あまり不自然には見えない。
 ・・・もし、トライラックスがこっちの訪問を受け入れてくれた場合は、逆に彼らにも
 迷惑がかかるってことを忘れんなよ。綾波教との同盟は既に周知の事実だ。
慎重に動かないと、状況次第で今度はトライラックスが不利になる」
加持さんは真面目な顔で葛城さんを覗き込んだ。が、葛城さんは顔をしかめるばかりだった。
「・・・それくらい、わかってるわよ。でも、だからこそ私が出向くべきだとも思うのよね。
 こちらとしても誠意を見せないと、とても同盟相手を裏切れなんて申し出はできないわ」
「あら、珍しい。ミサトでも悩むのね」
「コトがコトだけにね・・・ってリツコ、どさくさに何言ってんのよ」
葛城さんは回しかけていたペンを取り落とし、ふくれた。加持さんは笑って両手を広げた。
「確かに葛城の言うことにも一理あるな。だから俺が行こうって言ってるのさ。
 俺や、あとはランドマスター隊のメンバーなら、階級的にも過去の交流関係から言っても充分だ。
 それにトライラックスならこっちも伝手がない訳じゃないからな」
葛城さんの表情は晴れない。そこへ、艦内スタッフの一人が加持さんを呼びにきた。この間の
「E」計画部隊の襲撃の事後調査に手を貸して欲しいらしい。
加持さんはやれやれと頭をかくと、メンバーが決まったら声かけてくれ、と言って出て行った。
残った赤木博士が、書類に目を通しながら言った。
「少し神経質すぎるんじゃない? まるでシンジ君や加持君を人質に出すような
 言い方じゃないの」
からかい気味の口調だったが、葛城さんは答えなかった。赤木博士はちらと目を上げた。
葛城さんは宙に目を据えて、呟いた。
「人質ね。・・・場合によってはそうなるから、心配なのよ」
119エヴァ・フェット:03/02/20 00:01 ID:???
キサラギ博士がテレポート能力により俺の前から姿を消した後、俺はむしょうにフウイ・ノ・レイ様のことが気になった。
もとは深い緑色だったが、アイスクリームが溶けたせいで白くにごったソーダ水を飲み干すと、俺はバーラウンジを出た。
駐日大使職を解任されたとは言え、フウイ・ノ・レイ様の部屋の周りには大勢の随行員や警備兵が盛んに出入りしている。
「フウイ・ノ・レイ様はどうしておられる?」
俺が尋ねると、赤いヘルメットをかぶって同じ色のマントを羽織った警備兵が答えて言った。
「今日は朝から体調がすぐれないそうです。今朝、スモーカー大佐が来られましたが、聞いておられませんか?」
「そう言や、さっきスモーカーに会ったが、そういう話は聞いてないな・・・」
ビップルームに入ると、影武者のフウイ・ノ・レイ2号が人工大理石のテーブルの上にスケッチブックを広げて何やら絵を描いている。
「お、エヴァ・フェットか。クローリー・ヒナ大使殿はどうしておられる。うまくやっているのか?」
「ええ、あにつ・・・いや、あのお方はうまくやっているようですよ。今の所はね。ところで、フウイ・ノ・レイ前大使殿は?」
「今日は体調が思わしくないそうだ。奥の部屋でお休みになっておられる」
俺はしばらく考えてから言った。
「フウイ・ノ・レイ2号様よ・・・貴方は今回のことをどう思われますか?」
ただ単に「今回のこと」と言っただけで意味が通じてしまうのだ。
「うむ・・・恥ずかしながら、私にも政略的な駆け引きとやらはよくわからぬが・・・それも本国の偉い人達のそれなりに思惑があるのであろうな」
フウイ・ノ・レイもしばらく考えてから続きを述べた。
「例えば・・・これまでネルフ・トライデント側の人々に対して、盛んに『いい人』という印象で通ってきたフウイ・ノ・レイ1号のイメージダウンを避けるための配慮だとも取れる」
確かにそれは言える。フウイ・ノ・レイ様はネルフ・トライデント側に対して「いい人」のまま解任されて帰国した方が良いのかも知れない。
「ところで・・・フウイ・ノ・レイ2号様、さっきから気になってるんですが・・・何を描いておられるのです?」
120114〜118:03/02/20 00:20 ID:???
こんばんは。再び黒縁メガネ他です。
懲りずにまたOTR周辺です。この後、トライラックス担当さんの書かれた
>>56等に続く感じです。そちらはすみませんがまた次回に。

>トライラックス担当さん
という訳で、人選で悩んでいるところです。状況的に非公式訪問になるかと。
なんかいろいろ言ってますがお構いなく。
自分としてはシンジ君+加持さんがネルフ側メイン、それから(書き手さんの
了解が得られれば)トライデント代表としてランドマスター隊士官クラス、
実況用にOTR通信士辺りが妥当かなと思ってます。
日向さんはイロウルC関連でなんかやりたいので残したいです。
あと>>108、????他さんへのレスですが、「トライラックス側にレイ・カヲル級の
能力者が既にいる」ってのはちょい後出しすぎ、NGかと思われ(強すぎですから)
????他さんのチェックが入った場合は調整をお願いします。
自分は堅すぎる、とのご指摘ですが、自分に言わせてもらえばそちらはいささか緩いです。
でもそれが、そちらのカキコの楽しいところでもあるんですが。
何度もうるさく口出しごめんなさい。

>????他さん
災難の中での丁寧な説明、ありがとうございました。
トライラックス訪問メンバー、勝手ながら上が候補です。
よろしければ、OKください。トライデント兵士1さんにも同行して頂きたいっすが
そちらの事情もありますし(何とかPCが保つことを祈ります)、
自分視点を最低ひとつ入れます。それから発令所周辺のネタばらしすみませんでした。
MAGIお引っ越し、は、なんだか手を出すといろいろ崩れそうなので没にします。
あと、上で加持さんが「碇司令はいなくても不自然じゃない」とか言ってますが、実際は
そんな訳ないです。強力な異能者である司令が動けば教団(ってか主席)は
反応するでしょう、恐らく。加持さんは”一般人”なので、微妙にその辺りが
理解できないでいると、自分の中では想定しています。ので、上記のような書き方になりました。
マズかったらご指摘ください。何とかつじつま合わせ致します。
121114〜118:03/02/20 00:21 ID:???
>提唱者さん
という訳でイロウルCのMAGI化はなくなりました。別ネタ考え中。
必ず活用させて頂きますので、今しばらくお待ちください。
あと。
絶対帰ってきてくださいね。ウザカッタラスマソ

>厚木基地最後の兵士さん
まだここを読んでおられたら、ですが、できればネルフ側の
「トライラックス訪問・抗議道中」におつき合い頂けないでしょうか。
隊長さん、はOTR離れられないかもしれませんが、代わりに副隊長さんと衛生兵さんの
コンビ、とか。スティンガーもいるようですし。
お早い復帰を、心からお待ちします。・・・於京都戦のネタの片棒かつぐ身としても。

>町奉行さん
お帰りなさいませ。復帰、すんごく嬉しいです。またお奉行様の語りが読めることを、
おかみさんとともにお天道様に感謝(w おおげさっぽいですが本音です。
自分としては、また空の旅を期待してます・・・とか。

ついでに九大司教上位について(自分が知っていることだけ)
司教はEVA量産機と”契約”したEVA能力者であり、各人とも量産機一体を保有。
・主席:全ての使徒能力を使用可能。各使徒能力の組み合わせ+応用により、多彩な
      力を行使、戦闘面に限ってもすさまじい能力を見せる。
      が、それすら真の力を隠す仮の姿でしかない。シンジたちに明確な敵意を持つ。
・第弐次席:アラエル能力。惑星を覆う巨大ATF「光」で全世界を監視、また帰還者の
        ATF、および赤い海等に干渉。結構独断で動く。一時はアスカと
        そのクローンを管轄。廃棄EVAを利用した長距離兵器「死神の背骨」を保有。
・第参次席:ラミエル能力。鉄壁のATFと超長距離攻撃能力を持つ。遠距離では九大司教中
        最強の威力・射程・命中精度を誇る。量産機との融合前でも、オリジナルラミエル
        並みの威力は発揮できるようだ(参スレ目、「E」計画研究所強襲時)
間違い・勘違いありましたらご指摘を。

今夜はこれで落ちます。
122113,119:03/02/20 00:33 ID:???
>黒縁メガネオペレーターさん
ありゃりゃ? >>117には「トライラックス人員数名も同席」とありますが、
私自身のカキコを読み返してみると、スモーカー大佐、スティンガー、
たしぎ曹長に変装したフウイ・ノ・レイ前大使の3人で艦隊を抜け出しています。
まあ、他の人員は別行動を取って先にお好み焼き屋へ来ていたってことで
フォローすればいいかな?
あと、使節団のメンバー選考に関してですが、以下のことも参考にして下さい。
バーベム卿:ゼーレの元準幹部でユイやリツコはすでに面識がある。
      たぶん使節団は彼が経営するホテルに泊まることになると思う。
ユングハイム評議員:これまでに断片的にほのめかされていることから、
          ユイやキョウコは20代前半の頃に面識があった可能性あり。
ギーガー:カヲル、アスカがドイツにいた頃に面識があった可能性あり。
それから、思い返してみれば、加持って一時期はトライラックスの諜報部員だった
こともあったんだよな。トライラックス本国に行ったこともあってしかるべきだし、
まあ、水先案内人としてはちょうど良いかも知れんな。
123京都南方の廃墟にて:03/02/20 00:54 ID:???
「夢を見たね」
紅い瞳が私に語り掛ける、強く差す陽光が照らすその姿には覚えがある・・・・・・司教か、何をしにきた
奴は答える、京都への招きと、私への足止め・・・・・・不可能だと言ったら?
奴の瞳の紅さが増した様に感じる、それを見返し言葉を待つ
「君を止める、今ここで」
私の体を覆っていた帯が解け、その先端が空を裂いて奴に向かう
帯が顔面に届く寸前で動きを止める、奴は微動だにしていない、当てる気が無い事を解っていたのだろう
「それは、了解と取って良いのかな」
張りつけた笑みの口元が動いて言葉を紡ぐ、私は「もう一人」と同じ造型の顔を冷やかに見やる、嫌な顔だ
「オマエを殺す理由は無い、綾波教と争う理由も・・・私には、な」
「助かるよ、僕も怪我をしたくは無いからね」
戯言を・・・違うな、奴は私との戦いに於いて、自らの死を想定していないだけか
「一つ聞かせてもらおう」
私の言葉で、踵を返し立ち去ろうとしていた奴の足が止まる
「私は生来よりの渇望を満たした筈だ、なのに何故こんなにも空虚なのか・・・私を満たすモノはなんだ?」
どこにぶつけて良いか解らない感情がこぼれ落ちる、私は立ち上がっていた
「・・・僕には解らない、解り様も無いだろうね。だけど、君なら解る筈さ、それが見つかる事を祈ってるよ
・・・司教より君に、祝福があらん事を」
奴は振りかえる事無くそう言った、なぜだろうか、どんな顔をしているのかが知りたかった
白い巨人を駆り太陽に背を向けて飛び去る男を、見送ろうか迷う自分に失笑して暗がりへと戻る
眠るでもなく目を閉じた私は、ふと気づく
「そう言えば、京都って・・・・・・いつ行けばいいんだ?」
124エヴァ・フェット:03/02/20 01:12 ID:???
「おお、これか。最近、奇妙な夢を見るのでな。これは夢の中で見た光景じゃよ」
「夢・・・? 貴方もあの夢を見たのですか? いや・・・違うな・・・何だ、これは? お城のようだが・・・」
俺はフウイ・ノ・レイ2号が絵を描いているスケッチブックを覗き込んだ。
お城のような建物。だが、それは洞窟の中にあるようで、周囲にはスコップを持つ人、リヤカーを押す人が描かれていることから、どうやら地中から掘り出されている様子らしい。
さらにその周囲を銃のような武器を持った男達が取り囲んでいる。
はっきり言ってあまり上手い絵だとは言えないが、奇妙にリアルな感じがした。
地中から掘り出されているお城のような建物には巨大な眼のような装飾が施されている。
「そう、地底からお城のような建物や財宝のようなものを掘り出す夢だった。怠けたり、逃げたりすると、まわりで見張っている男達に鞭で引っ叩かれる」
「おかしな夢ですな・・・それってもしかして・・・現実に起こった出来事なんじゃないですかね? 私も時々そんなような夢を見ることがあるのです」
「うむ、現実に起こった出来事のように奇妙な現実味、現実感が感じられた。そうかも知れぬ」
そう言えば、このフウイ・ノ・レイという人物はアフリカのE計画の研究所施設の地下に生き埋めになっている所を発見されたそうだが、「自分はフウイ・ノ・レイだ」という以外のことは記憶喪失状態にあるのだと言う。
「もしかして、それは・・・過去に貴方の身に起こった出来事なんじゃないんですか? つまり、記憶が戻って来た、と・・・」
と、俺がそこまで言ってフウイ・ノ・レイ2号の顔を見ると、彼女は真っ青な顔をしてカタカタと震えている。
「どうしました? フウイ・ノ・レイ2号様」
「いや、何でもない・・・ものすごく恐ろしい感じがしたものでな・・・」
「恐ろしい・・・か。しかし、これが現実の出来事であれば・・・」
俺はスケッチブックを取り上げて、そこに描かれている奇妙な光景を眺める。
空回りしてばかりいる俺の頭の中で、それはわりと具体的に明確な可能性を導き出しつつある。
「お城に財宝、ねえ・・・」
125鼠の中の人:03/02/20 01:28 ID:???
>123の2行目の「覚えがある」は「覚えがあった」に脳内で変換しといて下さい、推敲が足りんな
で、今回の長文はZOの容貌についてです、知らない人、覚えて無い人もいるだろうし
胸部にコアがあり、全身は黒いラバースーツを着ている様に見える、それらを白い帯(ゼルエルの腕の名残)が覆っている
顔はゼルエルの顔のような仮面を被っており、男性時は銀の、女性時は青い髪をそれぞれ生やしている
男性時は見た目からして頑強な肉体を持ち、女性時は体の線が細く零号機を思わせる装甲を纏う
戦闘時は自在に動く帯で攻撃、ゼルエルビーム、紅い十字の槍(ロンギヌスとは関係無し)をコアから召喚等して戦う
「うまく荷物を命中させて逃げ切れればいいが」
エスペランサは敵の迎撃網を掻い潜り原子炉の攻撃ポイントに近接していた
ビーー!射程に入った途端に発見されFCSがミサイル警報を感知し始めている
「ロック確認、5・4・3・2・1、発射!」
機体から切り離されエンジンに点火し飛行を始めた改造ミサイルはプログラム通りに
超低空を突き進みながら外殻の強化セメントを貫通後核融合炉のアキレス健に
命中し炉心で爆発、修復不可能な損害を与えたが敵も対空ミサイルを発射していた。
「このままでは落とされる!」
与えた被害を確認しないままエスペランサは猛然と機首を引き起こしチャフをばら撒きながら
フルアフターバーナー.エンジンは轟然と焔を噴き出しロケットのように上昇を続ける。
凄まじいGに機体のあちこちのフレームが悲鳴を上げる。その直後、後方で爆発が起こる。
対空ミサイルの近接信管が作動したのだ。しかし爆発のエネルギーは急激な引き起こしをした
目標を捉えてはいなかった。
「うまく撒いたか?」ビー!ビー!ビー!
エスペランサのレーダースクリーンには対処しきれない数の戦闘機が写っていた。
報酬を手に入れるまではやられる訳にはいかん、
手持ち全6発の対空ミサイルを同数の敵にロックし発射した
・・・・・・・・撃墜は五機だけだが今なら逃げ切れる。
その半数が撃墜され、エスペランサが発射した2門の小型荷電粒子砲と機関砲で僚機を
更に1機失い難なく大阪方面に突破されたF2編隊は混乱していた。
しかし、何としても教団に歯向かう敵を殲滅せねばならなかった。
逃げる敵を追うのは容易い ならば残された手段はひとつしかない
攻撃を行えた運の良い1機は全ミサイルをエスペランサに発射した。
次の瞬間、F2から発射された武器はエスペランサの尾部に何本も突き刺さり、
後部から炎と煙を吹き上げ海面に落ちて行くエスペランサはハッチを吹き飛ばし
コックピットからスズキが飛び出て、海上に墜落した瞬間、
原型をとどめないほどバラバラに爆発した。
127126:03/02/20 03:34 ID:???
一応エスペランサの画像です。
ttp://www.aso.ina.saitama.jp/RP/Events/Jafcon9/Esperansa.jpg
技術者が、特殊装甲車両の整備をしている。
ふと油で真っ黒の手を止めて、車両を見上げる。

ふう・・・、こういうモノをE計画やトライラックスから仕入れるしかないなんて。
俺らの安全を脅かす奴らから、安全を守る為の兵器を貰っているのは、なんだかなあ・・・。
この装甲車両も、E計画って所から買ったものらしい。ま、仕方ないんだが・・・。
ネオ戦自はとりあえず要塞都市の建設中の安全を守る為に、編成された。
しかし日本の兵器を研究、製造できるような所は、全てE計画とか言う組織に
制圧されてしまったらしい。よって兵器等は、全てE計画からの程度のいいお古、
もしくはトライラックスからの中古品というわけだ・・・。

ここも技術研究所なんて名前が付いているが、早く名前の通り、
技術を研究できるような、りっぱな設備が整えばいいんだけど・・・・・・。
隊長代行日誌
名古屋空港跡地に到着。
隊長と合流するまでの間、生き残っている通信インフラを確認。
流れている情報をチェックする。
その中に、いくつか不穏な情報を確認。
これによって動く人の数によってはこれからの我々の行動が阻害
される可能性があると思われる。
この後の動きは隊長と合流してからでないと決められないが
帰還が遅れても、これに踊らされた者に対処して戻ることのほうが
より有利かと推測される。
現在、隊の者数名が空港跡地の調査を行っているがこのあたりに
住んでいる人の気配はない。
隊長業務日誌
下田から伊豆半島に上陸後、大きく半島を回るようにコースを取り
名古屋空港跡地に向かう。
途中、サイドカーのコンソールにいくつかの無作為に送られたと
思われるメールが入ってくる。
さらに、時折ノイズで殆ど聞き取ることは出来ないが、通信の
ようなものが感知される。
周囲をみてもそれらしいものはないが、あの話に聞いたケン王軍か
もしくはその残党かもしれない、と推測。
しかし、ノイズがデジタル通信のようであったことが気にかかる。
副隊長より通信。
なにか異常な情報を手に入れたようだ。
このサイドカーの通信機能は予想より高いようだ。
到着は2時間後と伝える。
何事も無ければ、ということだが。
131 ◆DhEzvRena6 :03/02/20 11:04 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。
見てはいたんですが、書く時間が少し。

黒縁メガネオペさん
隊長、レナ組はたぶん、隊のほかのものとOTRの護衛、周辺警護を
メインとするとなりますが、副隊長と衛生兵は、一緒にいっても
かまいません。
132121:03/02/20 14:36 ID:???
黒縁メガネ他です。すんませんレスのみ。

>アルジャーノンさん
ありがとうございました。カコイイ! カコイイっすZO!(と呼称していいのか?)
解説も感謝です。大阪戦で出たとき、「帯」って何なのかよくわからなかったので、
今回の説明ですっきりしました。ゼルエル由来だったんですね。
胸部のコアですが、これもゼルエルの「コア防護殻」はありますか?(N2防いだ奴)
・・・あと、>>112中そちらへのレスですが間違いが。
>112上から8行目 ×「提唱者さん、????他さんの京都戦なんて〜」
        →○「提唱者さん、????他さん”抜き”の京都戦なんて〜」
意味不明の記述すんませんでした。

>便利屋さん
かっ・・・・っっこイイっ!!!! すんごく燃えますた。
ステルス艦カニンガムの最期に続く自分的名シーンに決定っす。
前スレの離陸シーンからまとめて読むとカナーリキますた。
スズキさん・・・はどうなるんでしょう・・・無事生還を祈ります・・・

>高橋覗さん
遅くなりましたけど「グッドラック」について。
そのままの意味のつもりです。特に何か含むものはありません。不快感を与えてたら本当にスマソ。
まあ時間軸めちゃくちゃになったり設定衝突があったり自分がデムパ飛ばしたり
いろいろあるけどお互い頑張りましょうね、のような意味ということで。
133121:03/02/20 14:37 ID:???
(>132の続きです)

>トライラックス担当さん
>>117、誤解すみませんでした。自分の読み不足でした。
艦隊のガード(通信規制?)が厳しくて、>117の時点では不明確な連絡しか来なかった、
ということにしてください。
>>122ですが、もしかするとそちらはネルフメインキャラ大勢でワイワイ訪問、
ってのを期待されてるんでしょうか?(大袈裟な表現スマソ)
あんまり人を出せない理由は>117〜>118に書きました。
フウイ・ノ・レイ様専門分野の「外交的配慮」という奴です。でたらめですけど。
トライラックスとネルフは現在(少なくとも表向きは)関係断絶状態ですから、
ネルフ側はそんなに重要人物(ユイさんらも含む)を派遣したりできないと
思うんです、自分は。あくまで自分は、ですが。
もしお気に障ったらすみません。ですが、リツコさん、他チルドレン等を
メンバーに入れたいという場合は、それなりの説得力のある(自分の生意気を丸め込める)
レスorネタをください。お手数かけて申し訳ないです。
それから、加持さんは「クビになった」という表現がないので、まだ
トライラックスサイドでも”現役”だと思います(現在ギーガーさんや
評議会がどう見てるかは、関連レスないので不明)

>厚木基地最後の兵士さん
お帰りなさいませ、です。戻ってきてくれて本当に感謝致します。
忙しい中、返答ありがとうございました。
副隊長は「隊長代行」として、あと衛生少尉さんは晩餐会・結婚式で
フウイ・ノ・レイ様他トライラックスの人と面識があるので、適任かと思いまして。
自分としては大阪に戻る途中で偶然鼠紳士を拾ったりするといいな、とか。

ネタも書かずに長文レスすみませんでした。それでは。
13414:03/02/20 21:50 ID:???
またもやネットカフェから。生存と継続意志の証明です。
前に続いてトリップがありませんが、『E』計画関連カキコ人=◆LtvMk/rjVAです。
えー、復帰まであと一歩、ですがその一歩が遠いです。何でセットアップで失敗するかな…
漏れのPCの知識が薄いのが原因です。それとHDDが死んでしまったのでトリップは以下略(T_T)
某復元ソフトを使う予定ですが、どれほどの効果があるかは不明です。
ネットにアクセスできないだけでかなり辛いです。

ネタは脳内で必死こいて練ってますんで、もう少し、今少しだけ待ってください。
135エヴァ・フェット:03/02/20 23:46 ID:???
「あ〜あ・・・思いっきり爆睡しちゃった・・・もうこんな時間なんですね・・・」
奥の部屋から聞き覚えのある女の声が聞こえた。
フウイ・ノ・レイ様の人工声帯から発せられている金属的な声とは違う。
俺が振り返ると、ベッドルームからしわだらけの白い長袖のブラウスを着た若い女が両手を伸ばしてあくびをしながら出て来た。
寝癖のついた髪の毛はショートカットで黒い色をしており、すらりと伸びたナマ脚は生身の人間としての質感があった。
俺はとっさにはそれが誰なのかわからなかったが、その女は俺がいることに気付くと顔をひきつらせ、徐々に嫌悪と侮蔑の念をあらわにした。
「あっ、エヴァ・フェットさん・・・!」
そして、その俺に対する嫌悪と侮蔑の念が、そいつが誰なのかを明らかにする所となった。
「お前、誰だ・・・? もしかして・・・たしぎ曹長? なぜお前がここに? 確かさっき外へ行くって・・・」
俺は困惑し、そしてフウイ・ノ・レイ2号に向き直って詰め寄った。
「これはどういうことです!? なぜフウイ・ノ・レイ様ではなく彼女がここに? 俺がさっき会ったメガネザルは一体誰だったんです!?」
「やれやれ・・・バレてしまっては仕方がないのォ・・・」
フウイ・ノ・レイ2号は胸を撫で下ろし、たしぎ曹長は半泣き声をあげてその場に正座をすると、手をついて土下座をした。
「すみません! フウイ・ノ・レイ2号さん! 私が間抜けだったせいでそこの出来損ないのバケツ頭にバレてしまいました! お許しください!」
「いや、良い。顔を上げなさい、たしぎ曹長さん。謝るようなたいしたことではない」
フウイ・ノ・レイ2号はブラウス1枚の姿で土下座しているたしぎ曹長をとりなすと、今度は俺に事情を説明するように言った。
「そなたが先ほど会ったというたしぎ曹長はフウイ・ノ・レイ1号が変装しておったのじゃよ。ほれ、ここの所、ヒナ大使殿の部下達が私達を監視しておるだろう? だから、変装してお忍びで外食しに行ったのだ」
「何だ、そうだったんですか・・・」
そう言われてみると、なるほどと納得するのを感じた。
136謎の交信6:03/02/21 00:14 ID:???
IG-88X“IG-88XヨリIG-88Zヘ交信。
    引キ続キ要塞都市ニ清掃用ろぼっとトシテ潜入シ、探索中。
    小型探査機IG-1006デ磯野ますおヲ追尾シ、監視シテイル。
    例ノ磯野ますおハねお戦略自衛隊ノ軍備ヲシキリニ詮索シテイルヨウダ。
    ねお戦略自衛隊ニ配備サレテイル兵器ハとらいらっくす製ノ中古品ガ多イ。
    ム? 中央行政官庁びる内デ奇妙ナ人物ヲ発見!
    映像ヲ送信スル”
IG-88Z“コチラ、IG-88Z。映像ヲ受信シタ。
    何者ダ、ソノ人物ハ?
    顔ハ綾波れいニソックリダガ、髪ノ毛ヤ眼ノ色ガ違ウゾ”
IG-88X“ワカラナイ、要塞都市行政官庁ノ職員ダト思ワレルガ。
    名札ニハ「綾波レイ」ト書カレテイル。
    彼女モだみーれいノ一人ダロウカ?
    気ニナルノデ、小型探査機IG-1006デ彼女ヲ追跡監視スル・・・。
    給湯室デ急須ニ熱湯ヲ入レテイル。オ茶ヲ入レテイルヨウダ。
    ソシテ、ソレヲ運ンデイル。
    カナリ立派ナ扉ヲ開ケテ、中ヘ入ッテ行ッタ。
    ドウヤラ、コノ要塞都市ノ責任者ノ部屋ノヨウダ”
IG-88Z“責任者? ソレデハ、例ノ高橋覗カ?”
IG-88X“ソノヨウダ。
    コレヨリIG-1006ノ集音機能デ室内ノ会話ノ盗聴ヲ試ミル”
137136:03/02/21 00:22 ID:???
この後、IG-88Xが小型探査機IG-1006を使って盗聴してのが、
>>109での高橋覗長官と綾波レイ秘書の会話、なんていう感じでどうでしょうか?
138エヴァ・フェット:03/02/21 01:00 ID:???
「監視、と言えば・・・ヒナ大使殿の取り巻きの人達もそうですが、あのIG-88Wという奴には用心した方が良い」
「IG-88? 何者です、それは・・・?」フウイ・ノ・レイ2号が俺に質問する。
「ほれ、昨日、教団の大神殿から我々について来たロボットですよ。あの身長が2メートル近くあって細長い奴・・・」
「あ、昨日の夜、私がスモーカーさんの部屋へ行ったら、見慣れないロボットが部屋のお掃除をしてましたけど、もしかしてあれですか?」
フウイ・ノ・レイ2号は立派なソファーに座っているが、先ほどから床の上にじかに正座して聞いていたたしぎ曹長が言った。
「おお、表向きは家事手伝い用万能ロボットってことになっているが・・・俺達、賞金稼ぎの世界では殺し屋ロボットで通っている」
「エヴァ・フェットさん、先ほどから立っていないで、そこへ座ったらどうだ? そうだ、お茶でもお入れしよう」
フウイ・ノ・レイ2号が席を立とうとしたが、それよりも先にたしぎ曹長が立って言った。
「あ、お待ち下さい。お茶なら私がお入れします」
「そう、ありがとう。それじゃ、お願いしますね」
たしぎ曹長は白いブラウスにナマ脚姿のまま、スウィートになっている給湯室へ歩いて行った。
「それで、エヴァ・フェットさん・・・そのIG-88なんとかというロボットはどうして教団の大神殿からこの艦隊へ来たのです?」
「そいつは教団に雇われていたらしいのですが、主席司教が友好の証しだとか言って、あいつを艦隊で使って欲しいと言ったのです。私は反対したのですが、何分にもヒナ大使殿が・・・」
ヒナ大使は「タダでくださるという物は何でも喜んで頂くわ」と言って、IG-88Wを連れて帰って来たのだ。
おかげで、それ以来、あのうさんくさいロボットは艦隊中に掃除機をかけて回っている。
「私はあいつは教団がスパイとして送り込んで来たんじゃないかと思うのですが・・・いや、間違いねえ。そうに決まってる」
「うむ、それは怪しいのう。私もそう思うぞ。用心せねば、な」
139138:03/02/21 01:12 ID:???
つまり、IG-88Wが>>83
「前の夜にスモ-カー大佐とたしぎ曹長がえっちをしていた」
ことを知っていたのは、前日、スモーカー大佐の部屋を掃除しに
入った時、盗聴器か何かを仕掛けていたからだというわけです。
無駄レスでスマソ。
140ノヴァ:03/02/21 01:37 ID:???
私達は紺色の制服にヒラヒラした飾りの付いたエプロンを絞め、ワゴンを押してホテル内の廊下を歩いている。
「そう言えば、私達・・・今まで教官とか、限られた人達としか接したことがなかったから・・・」
もともとは楽天家っぽかったヘルはサルサ・セカンダスで怖い目に遭って以来、反動で臆病になっている感がある。
「だから、ギーガー様は私達に社会勉強をしろと言っておられるのかも知れないわね・・・偉い人達のおもてなしをするなんて、緊張するわ・・・」
ホテル内に設けられた会議室では偉い人達が丸いテーブルを囲んで何やら話し合っている。
そのうち一人はトライラックスの代表者らしいが、ほとんどの者は顔がまるでコーヒーのような色をしていて、パンチパーマをかけたような髪の毛をしている。
オーナーの話では、アフリカ大陸の国から来た偉い人達なのだと言う。
「失礼致します。お茶をお持ち致しました」
彼らの側も私達の身体的特徴が珍しいらしく、私達が会議室に入ると、驚いた反応を示していた。
だが、中にはとうてい人間だとは思えないような奇妙な姿をした者もいる。
「アフリカ大陸はいわゆるサードインパクトの直接的被害が比較的少なかったとは言え、それ以来、その影響による干ばつが続いております。旧先進国の援助が欲しいのです」
「しかし、旧先進国の多くはサードインパクトにより壊滅的損害を受け、弱体化している所へ持って来て、例のE計画が暗躍し、国際契約の取り潰しをしております」
「E計画は新たなる脅威だ。しかし、奴らは得体が知れぬ」
偉い人達が議論を交わしている一方で、ヘルはワゴンの上に並べられた人数分のティーカップに紅茶を注ぐ。
ヘルの手が緊張のあまりカタカタと震えている。
141エヴァ・フェット:03/02/21 02:07 ID:???
「お茶をお持ち致しました・・・・」
たしぎ曹長が白いブラウスにナマ脚むき出しの姿のまま、3人分のお茶を運んで来た。
「と、言っても、ペットボトルからグラスに注いだだけですが・・・」
「いや、ありがとう。ご苦労様です、たしぎ曹長さん」
労をねぎらうほどのことでもないが、フウイ・ノ・レイ2号がそのようにねぎらいの言葉を述べる。
テーブルの上にグラスを置くたしぎの手を見ると、こいつの手も俺やヒナ大使と同じように白魚のように美しい。
それが何を意味するかは、もちろん言うまでもない。
「やれやれ、お前さんも俺とたいして変わらないレベルってことか・・・ところで、お前さん、どうしてさっきからそんな格好してるんだ?」
たしぎは恥ずかしそうに顔を赤らめながら、また床の上にじかに正座をして言った。
「すみません、私が着ていた服はフウイ・ノ・レイさんに貸してしまったので・・・この格好では部屋の外へ出られないので、着替えを取りに行くこともできないから、この格好で失礼します」
「ふうん・・・まあ、俺はいい目の保養になるからいいけどな。それにしても、お前さんっていい所もあるのに、性格や考え方がひねくれてるのが欠点だな」
「お褒めにあずかって光栄です。出来損ない人間のくせにそれほどの口が利けるなんて、エヴァ・フェットさんも見上げたものですね」
いつものことなので、別に腹も立たなくなってしまった。俺は話題を元に戻す。
「とにかく・・・教団の奴らは得体が知れませんな。ヒナ大使殿は本気で奴らと手を組んで日本を支配下におさめるつもりらしいが、これじゃどっちが利用されるかわかったものではありませんよ
「うむ、その通りだ。私もそう思うぞ」と、言いながら、フウイ・ノ・レイ2号はグラスのウーロン茶を飲む。
C-177号・・・キサラギ博士の話では今回の条約締結自体がダミーらしいのだが、現時点であまり軽々しくそんな話をすると、混乱を招く恐れがあるので、それには触れない方が良いだろう。
142ノヴァ:03/02/21 02:45 ID:???
「E計画との関連は今の所、不明ですが、我が国の軍警察がかなり大規模な組織犯罪を摘発しました」
「紅茶をどうぞ・・・」私は発言している黒人の前にティーカップを置く。
「おお、ありがとう・・・それで、その組織は不当な手段で集めた労働者を奴隷のようにコキ使い、中央アフリカの山奥から財宝を掘り出していたらしいのです」
「うむ、その組織に関しては我が国でも片割れが逮捕されている。例のE計画の資金源である可能性もあるが、背後関係は不明だ」
「問題はむしろ、そいつらが掘り出していた財宝とやらの出所の方ですよ。どうやら古代タルテソスの遺跡なのではないかと言われているのです」
「しかし、タルテソス文明と言うのはアフリカではなく、スペインの西部にあったのではありませんかな?」
でっぷりと太った黒人がそう言うと、どう見ても人間には見えない奇妙な姿をした参加者が言った。
「たるてそすハ古代あとらんてぃす文明ノ流レヲ組ムモノデス、うがんだ・もべもべ外務大臣」
顔は円筒形で細長い体つきをしていて、金属でできている。ロボットらしい。
「あとらんてぃす大陸ガ沈没シタ時、脱出シタ生キ残リガ世界中ニ散ラバッテ行キ、世界各地ニソノ流レヲ組ム分派文明ヲ築イタノデス。ツマリ、たるてそすハ世界中ニ複数存在シ、今回発見サレタノハソノヒトツデアルト考エラレマス」
「物知りなことだな。ええ・・と、IG-73号だったっけ? サイボーグの大使にロボットの要人がいるとは、世界には進んでる国があるものだ。我が国では未だにジャングルの中で狩猟採集の生活をしている国民がいるというのにな」
「本題に戻りますが、ウガンダ・モベモベ大臣。それがタルテソスの遺跡だとすれば、我々の手には負えませんぞ」
「うむ、それをどうするか、トライラックスの方々にご相談を願うのだ」と、言うと、そのでっぷり太った黒人はトライラックスの代表者に向き直った。
「古代タルテソスのテクノロジーを有効利用できる方を紹介して下さるというお話でしたな? B級大使・・・いや、失礼しました、サイテイル外務大臣」
サイテイルと呼ばれた子供のような顔のトライラックスの代表者は隣の席の仮面で顔を隠した男を紹介して言った。
「うむ、このガーゴイル殿とお仲間の方々が古代タルテソス文明を復活させて下さるそうだ」
143142:03/02/21 02:57 ID:???
しばらく登場していなかったキャラを久しぶりに登場させたのは良いが、
「サイテイル外務大臣」はまずかったかな・・・?
いくら何でも外務大臣が末端の大使になりすまして外国へ
出向しているのではバレてしまうし・・・。
「諜報長官」くらいのポストにしておいた方が良かったかな?
144142:03/02/21 03:02 ID:???
>>143からの続き
サイテイルは実は諜報長官で、B級大使になりすまして日本に出向していたが、
綾波教団の最高幹部クラスを足抜けさせた手柄により、帰国後、評議会から
急遽、外務大臣兼務に抜擢されたとか、そんなような感じにしておこう。
145謎の交信7:03/02/21 03:25 ID:???
IG-88Z“IG-88ZヨリIG-88W、IG-88Xヘ交信。
    いっくす近郊ノ軍事施設ニ小型探査機IG-1005ヲ潜入サセル。
    スデニ完成シテイル汎用人型決戦兵器ヲ発見。
    格闘戦仕様ノ次世代えEVA、K-1げりおんダト思ワレル。
    1号機「はぬまーん」・・・旧型弐号機ガ原型デ体色ハ赤い。
    他ニ7体・・・6号機ハ旧型零号機ガ原型ノヨウダガ、
    とらいらっくすハ旧零号機ノ細胞モ手ニ入レテイタノカ?
    きさらぎ博士ガぱいろっとダト思ワレル少女達8名ニ
    指示ヲ与エテイル。映像ヲ送信スル”
IG-88W“コチラ、IG-88W。映像ヲ受信シタ。
    コノ少女達ハ綾波教団ノ京都大神殿デ見掛ケタノト同ジダ。
    惣流・あすか・らんぐれーノくろーんダ”
IG-88Z“IG-1005ヲサラニ地下深クノ階層ニ潜入サセル。
    巨大ナくろーん培養製造用ノあくすろ−るたんくガ並ンデイル。
    中ニハK-1げりおんヤすもーうぉーかーガ育成サレテイル。
    あくすろーるたんくハ人間ノ子宮ノ細胞ヲ原料トシテデキテイルソウダガ、
    コノヨウナ巨大ナモノヲドウヤッテ造ッタノダロウカ?
    ム? アレハ何ダ!?”
146謎の交信8:03/02/21 04:13 ID:???
IG-88W、IG-88X“IG-88Z、ドウシタ? 応答セヨ、応答セヨ!”
IG-88Z“イヤ、何デモナイ。驚イテイタダケダ”
IG-88W“驚イテイタ? IG-88Z、最近、様子ガオカシイゾ。
    委員会ト名乗ル異生物ノ映像ヲ見タ時モオカシナ反応ヲ示シテイタ”
IG-88Z“地下ノ最下層デでーたニハナイ汎用人型決戦兵器ヲ発見シタノダ。
    コレヨリソノ映像ヲ送信スル”
IG-88X“映像ヲ受信シタ・・・何ダ、コレハ!? 見タコトモナイEVAダ!”
IG-88W“量産機ニ似テイルガ、体色ハえぼにーぶらっく。細部ハ異ナッテイル”
IG-88X“骸骨ガ剥キ出シニナッタヨウナ体型、全身ニヒレノヨウナ突起ガアル”
IG-88W“口ノ中ニモウヒトツ、口ガアルゾ”
IG-88Z“カナリ損傷ヲ受ケテイルヨウダガ、
    驚クベキコトハコノEVAノ腹ノ中カラ管ノヨウナモノガ伸ビテイテ、
    周囲ノあくすろーとるたんくニツナガッテイルコトダ・・・、
    ソウダ、コレラノ巨大ナあくすろーとるたんくハコノEVAノ子宮ナノダ!
    IG-1005ヲサラニ接近サセテミル。
    ねーむぷれーとガツイテイル・・・、
    「量産試作壱号機 2015年製造」・・・シ、シマッタ、発見サレタ!
    白イ頭髪ト赤イ眼ノ男ガ銃器ヲ発砲、IG-1005ハ破壊サレタ”
トライラックス担当です。今回もネタバラシしまくり。
・フウイ・ノ・レイの寝室で寝ていたのはたしぎ曹長だった。
・IG-88Wは盗聴器でスモ-カー大佐とたしぎ曹長のえっちを盗み聞きしていた。
・エヴァ・フェットとフウイ・ノ・レイ2号はIG-88Wを怪しいと思っている。
・しかし、エヴァ・フェットは条約締結がダミーであることには誰にも触れていない。
・IG-88Xは小型探査機IG-1006で高橋覗や磯野マスオ(ファイン=プット)の動静を探っている。
・トライラックスの首都バンダロングではアフリカから要人が集まって会議を開いている。
・ウガンダ・モベモベ外務大臣(アフリカ編参照)も出席している。
・行方不明とされていたIG-73もアフリカの某国で要人にまで出世していた。
・アフリカではある組織(E計画系列?)がタルテソスの遺跡から財宝を盗んでいたらしい。
・フウイ・ノ・レイ2号は生身だった頃、その盗掘現場で働かされていた可能性がある。
・ガーゴイルはすでにトライラックス入りしており、タルテソス復活に乗り出している。
・B級大使という名目にあったサイテイルは実は本国では閣僚級の要人であった。
・トライラックスはすでに別経路で零号機の細胞も手に入れているらしい。
・シヴァ達8人のクローンアスカが実戦訓練にかかっている。
・トライラックスはサードインパクト以前から「量産試作壱号機」を保有している。
・スモーウォーカーやK-1ゲリオンは「量産試作壱号機」の「子宮」から生まれた。
・「量産試作壱号機」は損傷がひどいが、どうやらギーガーの愛用EVAだったらしい。
ざっとこんなもんんですね。
あと、>>145でそれに触れる表現を忘れていましたが、
従来は格闘戦仕様だったK-1ゲリオンも、実戦に際しては重火器類を装備されています。
>>147からの続き
スマソ、書き忘れていたことがあった。
・タルテソスは世界中に複数存在した可能性があり、中央アフリカのそれはその中のひとつである。
・ギーガ-の愛用EVA(らしい)「量産試作壱号機」は映画のエイリアンのような姿をしている。
>>148からの続き
>黒縁メガネオペレーターさん
ギーガーが「ゼーレからEVAパイロットとしてクローン再生された」というのは
かなり初期からの構想だったのですが、まずかったでしょうか?
ただし、理論上はカヲルと同等の存在ですが、実戦経験という点では
シンジやレイに比べると、はるかに劣っています。
「量産試作壱号機」が損傷しているのも量産機九体にやられたという設定です。
あと、彼がクローンアスカ達にやさしいのもそのせいです。
ドイツで訓練を受けていた頃、アスカのことが好きだったとか、
そういう含みを持たせたかったこともあるのです。
私としては京都決戦でシンジに加勢して主席司教に挑むが、
軽くあしらわれてしまう、という感じがいいと思うのですが。
>厚木基地最後の兵士さん
トライラックス訪問に同行の意向、ありがとうございます。
しかも、副隊長と衛生兵。スティンガーもさぞかし喜ぶことでしょう(?)。
>便利屋スズキさん
エスぺランサには活躍を期待していましたが、あっさり轟沈?
京都最終決戦ではどのような形で参戦するのでしょうか?
日重共スモーウォーカー部隊襲撃の際の迎撃手段は?
って、まだ伍号機があるよな。
>高橋覗さん
新たなキャラが登場して、ネオ戦略自衛隊も戦闘準備に入っているわけですね。
スモーウォーカー部隊が襲撃してくる前にファイン=プットやIG-88Xとの絡みが
あっても面白いと思うのですが。さすがにIG-88Wがスモーカー大佐とたしぎ曹長の
セックスシーンを盗聴してようには行かないか。キャラはかぶってるけど。
150時間軸 結婚式当日の夜:03/02/21 21:35 ID:???
「鼠か、何の用だ?」
農場の一画で夜空を見上げていた猫が呟く、その言葉を受けて答えるのは一匹の鼠だった
「日の下でこの地を守るが人なれば、月の下、夜を守りて戦うは貴殿の役目と言う事か」
「・・・用が無いなら帰れ、今はお前を追い回す時じゃない」
そう言って猫は意識を農場の周りへと向ける
近頃数は減ったとはいえ、闇に紛れて農場を襲うはぐれ使徒モドキが居なくなった訳では無い
文字通り、人知れず夜を守る事を自らに架して佇む猫に、鼠は要件を告げる
「我輩は明日、ここを立つ。故に挨拶の一つもしておこうと思ってな」
猫の髭がピクリと動いたように見えたが、もしかすると風に凪いだだけかもしれない
「鼠一匹どこへ行こうが、俺には関係ない事だ」
そっけない返事と後に続く沈黙、2匹の間でそれ以上の言葉は交わされなかった
鼠が立ち去った後も、猫は微動だにする事無く佇み続ける
「異端が皆それを見届けなきゃならん訳じゃない、俺はここで生きるだけだ」
ニャーと響く猫の独白を、夜の静寂が呑み込んでいった
151フウイ・ノ・レイ:03/02/22 00:01 ID:???
「私は肉が嫌いなので、エビ玉焼きを頂くとしましょう・・・」
碇君は私の「肉が嫌い」という台詞にかすかに反応を示したように見えた。
「さて、すでに御存知だとは思いますが、私は一昨日付で駐日大使職を解任されました」
テーブル、と言うよりもむしろ、湯気と煙をあげている鉄板を囲んでいるのはネルフとトライデントの代表者達である。
見覚えのある顔も少なくない。
スモーカー大佐はブタ玉焼き、スティンガーはイカ玉焼きをそれぞえ注文する。
「そして、スモーカー大佐から聞いていて御存知の方もおられるかとは思いますが、私の後任として駐日職に就いたクローリー・ヒナ・バーベムA級大使は昨日、神聖綾波教団と軍事協力支援協力を締結しました」
「申し訳ねえ、俺がついうっかり口を滑らせちまったばっかりに・・・」
スモーカー大佐が柄にもなく本当に申し訳なさそうに謝るが、ポイントがズレている。
「いや、良い。お前が謝る問題ではないわ。そして、これはいつまでも外部に隠し通していられるようなことではない」
私はスモ-カー大佐を黙らせ、続けた。
「この条約により、我々トライラックスは戦闘発生時には綾波教団に味方をしてあなた方と戦わなくてはならない義務を背負い込むはめとなったのです」
「我々はあなた方トライラックスを敵には回したくありません」
「クローリー・ヒナ大使殿は綾波教団がいかに恐ろしい危険な集団であるか把握しておられないのですか?」
「我々の側からも抗議を試みましたが、ことごとく門前払いを喰らっているのが現状です」
スモーカー大佐が首を横に振りながら、うんざりしたような口調で言った。
「無駄だ、無駄だ。俺はあいつのことを若い頃から知ってるが抗議も説得も聞き入れるようなタマじゃねえ。あのヒナは自分以外の他人はみんな自分にとって利用されるべき存在としてしか認識しちゃいねえ」
152エヴァ・フェット:03/02/22 00:34 ID:???
「たしぎ曹長さん、いつまでもそんな格好をしているのも何ですから、フウイ・ノ・レイ1号の衣裳でも着てみてはどうですか?」
フウイ・ノ・レイ2号はそう言いながら、クローゼットを開ける。
中には様々な衣裳がハンガーに掛けられ、ぶら下がっていた。
「セーラー服に看護婦の白衣、メイド服にミニスカポリス・・・ここには色々な衣装が揃っていますよ」
「うわあ、すごいですねえ」たしぎ曹長が感動したような反応を示している。
フウイ・ノ・レイ様は日本でEVAパイロットの訓練を受けていた頃は服装には気を使わない方だったそうだが、その反動か、トライラックスに来て以来はやたらと衣裳持ちになったのだと言う。
「私、メイド服が好きなんです。一昨日もヒナ大使さんをおもてなしする時、着せてもらいましたけど。他人様に御奉仕するっていうのがいいですよね」
「俺は嫌いだね。一昨日、メイド役をやらされたのは屈辱的だったな。俺は他人に奉仕するんじゃなくて、奉仕される側になりたいんだよ。お姫様みてえにな」
俺がそう言うと、たしぎが大体予想できたようなことを言う。
「他人様から奉仕してもらうほどたいした器じゃないでしょ、エヴァ・フェットさんって」
「まあ、エヴァ・フェットさんもそんなごっつい装甲服など着ておらずに別の衣裳に着替えてはどうじゃな?」
「フン、馬鹿馬鹿しい・・・」と、言いながら、俺は装甲服を脱ぐ。
「何ですか、エヴァ・フェットさん! やる気満々じゃないですか! それにその衣裳は何です!?」
たしぎが呆れるのも無理からぬことで、俺は装甲服の下にピンク色の和風の胴着にスパッツにレッグウォーマー、白足袋を着用していたからだ。
これは前の晩餐会の時にも着ていたのと同じ物で、俺も気に入っているものだから、その後、いつも装甲服の下に着ているのだ。
「まあ、俺も嫌いな方じゃねえからな。フウイ・ノ・レイ2号様、お姫様の衣裳ってありませんかね?」
153151,152:03/02/22 00:54 ID:???
昨日は私一人で独走しまくりました。
まあ、何も昨日に始まったことではありませんが・・・。
その後、あまりレスが進んでいませんね。
フウイ・ノ・レイの方は少しだけ先に進めてみました。
このような流れで使節団の派遣という方向へ持って行こうと思います。
と、言うか、黒縁メガネオペレーターさんのレスによれば、
すでにシンジはその意思を固めているということですが(>>115)。
エヴァ・フェットの方は時間つぶしのオナニーレス化しております。

>鼠の紳士さん
鼠の紳士さんはどのような経路を取って移動されるのでしょうか?
・ランドマスター隊に同行して自動車で移動
・ネルフ、大阪の代表陣に同行してトライラックスの飛行機で移動
ZOが京都最終決戦に真っ先に参戦するとなれば、
鼠の紳士さんはトライラックス訪問使節団に関わってはどうでしょうか?
あるいは、大阪あたりで春日歩(傍観者)と絡むというのも良いかも。
154133:03/02/22 01:46 ID:???
黒縁メガネ他です。どこも動かせないっぽいですスマソ。

>トライラックス担当さん
・・・やっちゃいましたね・・・
何がとはもう言いたくもないです・・・
とりあえず壱号機、は2015年建造ということは”サードインパクト越え”決定ですか。
装甲等はどうなってるんでしょう? 骸骨っぽいということは特殊素体剥き出しですか?
で、>>122のそちらのレスから察するにギーガーさんはインパクト前、使徒襲来期には
既に存在していたと(アスカの存在を直接知ってるようですから)
また、量産機九体と対戦したということはある程度(司教の能力はともかく、EVAとしての
量産機の)戦力データはバレており、十中八九、実戦ではラスガン応用兵器を
搭載すると(これはK-1ゲリオンも)
更に零号機が、ネルフ・聖母・レナちゃん(これは廃棄試作体だから
ちょいと外れますが)のに加え、もう一機増えるかもしれないと。
・・・これはスゴイ展開ですね。このスレならでは。
本国訪問関連ですが、一応自分は????他さんのOK待ちしてる、つもりです。
ですが、今夜は無理ですけど、止まったままってのもなんなので、そろそろ待たずに先に
進めますか? その場合ネルフ側派遣人員はほぼ>120で挙げた通りになります。
ってかシンジ君の意向どうこうは七スレ目辺りからそちらが何度も前振りして、
進行決定済みみたいになってたんで、それに合わせただけです。
更に・・・しつこいですが訪問は非公式、よって「派遣団の結成」ってのはどうかと。
「極秘裏に」ならわかりますけど。結成っていうかネルフ側は最初から行く気満々です。
繰り返すのもなんなのでご面倒でなければ>133そちらへのレス読んでください。

>提唱者さん
お帰りなさい・・・にはまだ早い、ですか(泣

>アルジャーノンさん
・・・静かに燃えますた。カッコ良すぎますよ鼠紳士。いや真面目に。

ネタ全然書かないで申し訳ないです。本国訪問が本格始動したらあちこち動かします。
それでは。
155旧東京にて:03/02/22 06:48 ID:???
車が止まり運転手が降車する、彼の目的地に到着した様だ
我輩は荷台から降りて辺りを見まわす、農場とはまた違った活気に満ちている街である
行き交う人は忙しなく足を動かし、大きな建物に出入りしている
行くあてもなく程好く腹も減ってきた、一先ず我輩は食料探しを兼ねて散策を始めた
手近な建物に入ると珍妙な物が目に入る、細長い円筒形の機械がガーガー音を立てて掃除していた
我輩を頭に載せたり、額に肉と書いたり、こんな物を造ったり、人の発想とは何かとバラエティーに富んでいるものだ
階段を昇ると丁度部屋から女性が出てきた、素早く中に入ると男が一人窓の外を眺めながら茶をすすっている
机の上には・・・茶菓子だ、男は思索中なのだろう、我輩が机の上によじ登っても気づく様子は無い
茶菓子を全て腹の中に収めた時、男が我輩に気づき、目が合う
「俺の茶菓子・・・ま、いいか」
男はそう言って、再び窓の方へ視線を向ける
・・・我輩とした事が、少々礼を失していた、そう思い謝罪の意を込めて一礼する
「別に構わんよ、腹が減ってたわけでも無いし」
通じたのか?上の空と言った感じの男は、相変わらず物思いに耽っている、悩み多き年頃なのだろう
部屋を出る時に我輩はもう一度、今度は謝意を込めた一礼をした
さて、空腹を満たした所で、次は何処へ行こうか・・・
156日重共本社前にて1:03/02/22 06:55 ID:???
本能が告げている、ここは危険だと
そして、何故か解る・・・辿り着くにはここを通らねばならないであろう事も
意を決し足を踏み入れる、温度調整の行き届いた小奇麗な屋内は、我輩にとって必ずしも快適とは言えなかった
最大限の注意を払って廊下を進む、自ら扉を開く事が叶わぬ我が身では、おいそれと部屋に入る事もままならない
暫らく進むと食堂らしき場所に出た、幾人か雑談をしている社員が居る
その内の一人が雑談から抜けて食堂を出ていく、我輩は彼の後について行く事にした
食堂を出て彼が向かった先は、様々な機器が並ぶ一室だった
その部屋で機械の前に座っていた男に声を掛けて缶コーヒーを投げ渡す
「やあ、大変そうですね。」
「ああ、磯野さん。ありがとうございます、オペレーターも楽じゃ有りませんよ」
何やら雑談をした後、磯野と呼ばれた男は部屋を出て行った
我輩はこの部屋に残る、また暫らくすると今度は部屋にいた男が立ち上がる
「さて、ナオコ博士に定時連絡だな」
そう呟いて部屋を出る、我輩もその後に続く
男は階段を降って地下へと向かう、行き着いた先にあった扉を前にした時、我輩の本能が最大級の危機を伝える
君子危きに寄らず、虎穴に入るは君子にあらず、そして我輩は君子では無いらしい
157日重共本社前にて2:03/02/22 06:57 ID:???
「失礼しますナオコ博士、定時連絡です」
「ああオペレーター君、ご苦労様」
「オペレーター君って、いい加減名前覚えてくださいよ」
白衣の女性はその言葉を黙殺し、連絡事項の書かれた紙を受け取る
「特に変化は無し、ね。不気味なほど静か、その実どれだけの持て成しを用意している事やら・・・」
「そうですね、話に聞く所ではトライラックスが綾波教に荷担したと言うし・・・」
言葉が終るのを待たずに白衣の女性の手首が閃きメスが飛ぶ、我輩は咄嗟に身を屈めその一撃を避ける
「外した?違う、避けたの!?」
突然の事に男は尻餅をついて呆然としている、その間に白衣の女性は懐から数本のメスを取り出して構えていた
一投目を何とか躱した我輩は咄嗟に机の影に身を潜めた、重苦しい沈黙が部屋を支配する
部屋を出ようにも扉は閉ざされている、さらに地下室故に窓も無く、身動きが取れない
しかし、幸いな事に向こうもこちらを警戒して下手に動けないでいるらしい
「なるほど、そっちも動けないって事ね・・・いいわ、オペレーター君ドアを開けて」
「あ、ははははいぃ」
裏返った声で男が返事をし扉を開ける、我輩は即座に扉に向かって駆け出した
誘いに乗って飛び出した我輩に向かって、4本のメスが襲いかかる
毛の数本を持って行かれながらも何とか掻い潜り、出口を目指す
しかし、時間差を付けて投じられたメスが無情にも我輩を貫く、その瞬間白衣の女性の顔に加虐的な笑みが浮かぶ
次の瞬間その笑みが引きつった、我輩の前に展開された紅い壁がメスを弾き、辛くも窮地を脱する事に成功したのだ

「ATF・・・面白いサンプルになるわ。オペレーター君、ドラシリーズの出撃を許可するわ、何としても捕獲するのよ!」
「いや、オペレーター君じゃなくて・・・」
「ええい、三下に名前なんぞ必要無いのよ!言われた事をさっさとやる!」
「うぅ・・・わかりました」
泣きが入りながらも言われた事をやる辺り、つくづくサラリーマンである
158日重共本社前にて3:03/02/22 06:59 ID:???
13体の青い悪魔が目覚める、機能美を無視して造られた球形のフォルムが悠然と動き出す
その様は滑稽さを遥か遠くに追いやって、むしろ壮観ですらあった
「システムオールグリーン、ドラ1〜13号機機動完了、目標ATFを使う鼠、首に赤い蝶ネクタイを着用」
「ま「ま「ま「ま「ま「ま「ま「ま「ま「ま「ま「ま「ま〜か〜せ〜て〜の〜び〜太〜く〜ん」
「誰がのび太だ!」
オペレータのツッコミも聞かず、ドラ達はポケットから次々と扉を取り出し潜り抜けて行った

虎穴に入り虎子も得ず、我が事ながら難儀な物だ、走る足を休めずに自嘲する
何かあると感じたのは気のせいであったのだろうか、屋外に出て身を潜めた我輩は小さな溜息を吐く
行くあても無くなった、また車に潜りこんで別の街にでも行くか
そんな事を考えながら通りに出た時にそれは起った、我輩を囲む様に13枚の扉が現われたのだ
扉が開き青く巨大な物が現われる、何故に人は斯様な物を造ろうと思うのか・・・
現実逃避し掛けた意識を手繰り寄せる、追手か・・・たかが鼠一匹に大層な事だ
それらの手に握られている巨大な銃器がこちらに向けられる、ここまでか・・・諦め掛けた時に転機は訪れた
「ネ「ネ「ネ「ネ「ネ「ネ「ネ「ネ「ネ「ネ「ネ「ネ「ネ〜ズ〜ミ〜だ〜」
間延びした声で叫ぶと、右往左往し始める
逃げられる、そう判断し走りだした我輩の足が宙を蹴った、周囲の空間が歪んでいる事に気づく
何事が起ったのか判らぬままに、景色が変わって行く、ここは・・・

「目標ロストしました、継続して探索を開始します」
ドラの一体からの報告を聞いてオペレーターが溜息を吐く
「普通に喋れるなら始めからそうしろよ・・・」
「これも様式美よ」
「・・・もうどうでもいいです」
ナオコに答えるオペレータの声には、明らかな疲労が浮かんでいた
159鼠の中の人:03/02/22 07:18 ID:???
久々に長文書いたな、蝿の時以来か(遠い目

>トライラックス担当氏
上記の通り鼠は何処かに飛ばされています
ドラ達に追いかけられながら、のんびり全国巡りでもしようかと思ってます
鼠を本国に連れてくと洩れなくドラシリーズも憑いて来たりします

>黒メガネ他氏
なんか本社オペレータの扱いがぞんざいですが、多分問題無いでしょう(藁
いつぞや言ってたドラとの絡みが漸く、ってとこですね

>高橋覗氏
妙な絡みかたさせて頂きました、氏が妙なキャラに見えるかもしれませんが
司教辺りについて考えていたって事で一つ納得を
160鼠の中の人:03/02/22 07:34 ID:???
>96で綾波寮管理者氏の名前が抜けてる事に、今更気づく
クズだな自分、とりあえず吊って来ます
他にも抜けてる名がありそうで鬱・・・
161????:03/02/22 15:32 ID:???
連中は質問してきた。ジジイが真の教祖なら、あの教祖はなんなのかと。
「あれは始まりの使徒アダムの化身」
「あの者がなぜ碇ゲンドウの姿を取っていたかは我らも知らぬ」
「だが、我らと出会いしあの者は自らの滅びをのぞんでいた」
「そこで、我らはあの者に取り引きを持ちかけた」
「お前の力を我らに貸せば、人類があるべき姿に還える時、お前もあるべき所に還える事ができると」
「そして、あの者はサードチルドレンによって歪められし世界に絶望した人間達の心を掴んだ」
「だが、あの者はいつしか我らに対し疑念を抱き始め、しばらく前に姿を消した」
「おそらくは我らに対し反逆を目論んでいるのであろう」
「左様。あの者はもはや我らの道を阻む障害である」
「だが、あの者が我らに抗すべき力を持つのも事実」
「あの者と失われしタルテソスの力を継ぐ者の言葉に耳を貸してはならぬ」
「お前の望みをかなえたいのであればな、クローリー・ヒナ・バーベム」」
ジジイどもは口々に告げた。
162????:03/02/22 15:33 ID:???
そして、ジジイどもはメスブタに言葉を続ける。
「永遠の若さ、永遠の命、それは人類の補完の果てにある」
「不完全な群体である、現人類にはかなわぬ事」
「滅びと新生を経てこそ人は完全なる命を手にできる」
「お前には一つの力を与えた。だが、それは仮初めの者である」
「左様。使徒の自己防衛システムの結可にすぎぬ」
「だからこそ、お前に一つの役割を我らは求める」
「バーベムの勢力には、我らの戦いの妨げとなる要素がある」
「お前はそれらの要素…バーベム、ギーガー、エヴァンゲリオン等の力が我らに向かわぬ様尽力せよ」
「そして、戦いの時には極力お前に我らが与えた力の存在を悟られぬ様にふるまえ」
そして、それらの物言いをメスブタが承諾した後、オレは宣言した。
「それではこれにて条約の締結を宣言する」
そして、オレが出現させた用紙に、ジジイの体液と、メスブタの血で判が押される。
オレはエヴァ・フェットにテレパシーで話しかけた。
【これが我が教団の最大の秘密だ。うかつなバラし方をすればタダではすまん事ぐらいはわかるだろう?」
そして、更に『彼女』はジジイにもエヴァ・フェットにも通じない形でメスブタにテレパシーを送った。
【そうそう、京都での戦いではあなたにも来てもらう事になるけど…その時にフウイ・ノ・レイも連れてきて
くださる? 個人的に用があるの……】
????他っす。ご迷惑かけてすみません。で、ひさびさなのに連絡は取り急いでの物です。

○黒ブチメガネさん
トライラックス訪問イベントの件に関しては、トライデント兵士1も混ぜておいていただければ、
なにかリアクションできるかもしれません。(単に今このキャラにやる事が無いせいもありますが(藁))

○トライラックス担当さん
と、いう訳で委員会との対話は一応終了です。このまますぐ帰った事にしてもいいし、帰り際にエピソー
ド追加してもかまいません。ギーガーの件ですが、設定を見ると、素質的には司教やE計画のD君とあま
り変わらないレベルと思われます。カヲルはタブリスの魂とシンジにとって特別な存在であったという+α
要素がありますから。

○鼠の中の人さん
ZOですが、多分イベントに関連して京都に到着すると思います。(なかなか発動できませんが)
衛生兵少尉 業務日誌
現在名古屋空港周辺の警戒、および偵察任務を遂行している
部隊の一部が帰還。
報告によれば、このあたりに人が少ないのは一部使徒化蟲の
残存があるため、との報告。
隊の者にはいまのところ取り付かれたものは居ない様子。
現状からそんなに数がいるとは確認はされない。
関東付近ではもはや確認もされないが、関西に近づくと
数が増えることから、やはり綾波教の存在に関連がある
ものと思われる。
あるいは、この付近で過去戦闘がなかったことが原因か。
使徒化蟲自体の捕獲は不可能のため、詳しい検査はできない。
隊長代行日誌
一部に使徒化蟲がいるという報告から、隊の者が取り付かれない
ようにするために、探索、偵察の時の武器使用制限を解除。
敵性行動を取った場合のみ、戦闘は許可してあるが、撃退は
もとより期待せず。
無事の生還をするように指示をだす。
静岡、山梨地域で聞いた危険な生物、あるいは化け物、怪獣の
噂の類はこの使徒化蟲に取り憑かれたことによる変異生物と
考えられるため、ランドマスター各機の武装はいつでも使用
が可能な状態にしておく。
偵察隊が帰還してすぐ、隊長達が合流。
報告では、伊豆沖でごく普通の魚の群れを確認したとのこと。
前より増えているらしい。
合流後、大阪に向け移動開始。
到着は、21:00時を予定。
隊長業務日誌
移動開始後、噂の異常な生物と遭遇。
位置は、琵琶湖沿岸。
生物の形状は魚をベースとしたものだが、ガギエルタイプ
ではなく、湖の魚に使徒化蟲が寄生した結果と思われる。
出現の数は3、ほかに確認はできない。
どうやら琵琶湖に住むブルーギルかブラックバスが元と
思われる。
ただ、全長は10mほどだが、陸に上がることが可能に
なっている。
もとになった魚の性格が獰猛であるため、我々にむかって
くるため、やむなく反撃。
琵琶湖に落ちるところで変身したレナが使徒化因子を排除。
シルエットからブルーギルと確認できた。
変身後のレナの感覚ではまだ湖に数匹いるらしいとのこと。
原因となる使徒化蟲の移動の痕跡は京都の方へと続いている
ということであった。
ただ、本隊のほとんどの者が使徒化生物に慣れてきている
ため、少々気が緩んでいる者がいるのが気がかりである。
なおこの戦闘のため、当ランドマスター隊は大阪への帰着が
予定を2時間遅れ23:00時となってしまった。
詳しい報告は、翌日に回すが簡単な報告をしておく。
167 ◆DhEzvRena6 :03/02/22 16:39 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。

ということで、ランドマスターは予定を遅れて
本隊合流となりました。
使徒化生物がいるのは、????他さんの書き込みに
あった、穴からでていく使徒蟲の描写から書いてみました。
こののち、ランドマスターから、副隊長と衛生兵少尉が
トライラックス同行の話をうけます。
レナが居るとは言え、最近簡単に使徒化生物に対応して
いるので、どっかで危機を迎えるのもいいか思案中。
トライラックス担当ですが、取り急いで。
ここの所、私一人で独走カキコしていましたが、
自分自身のカキコを読み返してみると、
IG-88W関連でおかしなことに気付きました。
>>138でたしぎ曹長が「前の夜、スモーカー大佐の部屋で
 IG-88Wらしいロボットが掃除をしていた」と言っているが、
 前スレ>>471ではそのような様子はない。
・スモーカー大佐はオーバー・ザ・レインボーでIG-88Yを
 目撃している可能性がある。
・前スレ>>457でスティンガーがIG-88シリーズには他にも
 仲間がいると言っている。
・そもそも教団に対して快く思っていないスモーカー大佐が
 大神殿から来たIG-88Wを怪しいと思わないとは考えにくい。
ど、どうしよう・・・。
>>168からの続き
取り合えず、こういうことにしておこうか?
・スモーカー大佐はIG-88Yの姿を直接は目撃していない。
・どうせロボットだからとたかをくくっていた。
・フウイ・ノ・レイが「同型のロボットだからと言って、
 必ずしも同じ目的で行動しているわけではあるまい」
 と言ったので、そうだと思った。
・たしぎ曹長はIG-88Wがスモーカー大佐の部屋から
 掃除機を持って出て来るのを目撃した。
まあ、このくらうでフォローできるかな。
あと、IG-88Wはスモーカー大佐の部屋に盗聴器を仕掛けていますが、
恐らく前の夜の段階ではフウイ前大使をたしぎ曹長に変装させるという
作戦は誰も思いついておらず、翌日になってから即興で発案実行された
ものであることは、たしぎ曹長が着替えを用意していなかった(>>141)
ことからも想像がつくのではないかと思います。
ネタカキコはまた後ほど・・・。
170美男子:03/02/23 10:20 ID:yaKhFMUj
メガネ掛けている神sマからお告げがくる。
171エヴァ・フェット:03/02/23 11:54 ID:???
「私はフウイ・ノ・レイ1号に比べるとあまり自信がないのだが・・・まあ、こんな所だろう」
と、言いながら、フウイ・ノ・レイ2号はメイク用の道具をテーブルの上に置いた。
「たしぎ曹長・・・いや、たしぎ女官長。鏡を持て」
「はい、フウイ・ノ・レイ2号さん・・・いや、女王陛下」
メイドの制服を着て、頭にネコの耳のような飾りを付け、ほとんど真田さん状態のたしぎ曹長が俺の前に鏡を持って来た。
鏡の中に映っている俺はそれまで見たことがないくらいに化粧ベタベタの顔をしている。
俺もサードインパクト以来、女の姿をしているので、化粧くらいせぬことはないが、ここまでベタベタの化粧はさすがに初めてだ。
「これは少しばかり化粧が濃過ぎるんじゃありませんか? 俺としちゃあ、もっとスッピンに近いナチュラルメイクの方が良いのではないか、と・・・」
「お姫様がスッピンみたいな顔で出歩いてどうする。このくらいの方が良い」
「そうですよ、エヴァ・フェットさん。いよっ、サードインパクト後の世界で一番のお姫様!」
「そう・・・そうかな・・・」他人からそう言われると、そんなような気がしてしまうから不思議なものだ。
「賞金稼ぎエヴァ・フェットとは世をしのぐ仮の姿! その実態はワルハラ星から来たハイドラ皇女たあ、俺のこったァ!」
「駄目、駄目! お姫様がそんなお下品な喋り方をしてどうする、もっと上品に喋りなさい」
「は、はい・・・すみません・・・それでは・・・わたくし、ミス・ウェンズデイこと、ネフェルタリ・ビビと申します。どうぞ、お見知り置きを・・・こんな感じでよろしいでしょうか?」
「そう、そう。そんな感じ」
「はい、ありがとうございます。フウイ・ノ・レイ2号女王陛下、たしぎ女官長殿」
172171:03/02/23 12:00 ID:???
エヴァ・フェット関連はもやは時間かせぎのオナニーレス化。
エヴァ・フェット=ハイドラ皇女
たしぎ曹長=猫耳メイド長・真田さん
・・・には笑える。
やっぱシンジは成人版ワルキューレなんでしょうか・・・?
小さい方のワるきゅーレなら前に登場したけど。
あ、もう一人、真田さんがいた。
トライラックス本国で評議会の書記見習いやってる
クローンアスカの一人、ヨミ(黒のニーソックスに眼鏡)。
173名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/02/23 12:48 ID:WVsBbBDs
素の文章よりも、作者による設定解説の方が長いっつーのが痛々しいな。
さっき、『広末涼子イルカと過ごした5日間』の再放送
観たけど、広末のキャラってまるっきり綾波レイだよな。
175????:03/02/23 18:53 ID:???
そしてオレは連中に告げた。
「当然の礼儀として、そのような事は無いと思うが、ここで見聞きした事は他言無用だ。特にクローリー・
ヒナ。お前の行動は我らに全て見聞きされていると知れ。お前も自身の目的を達したくば、うかつな真似をせぬようにな」
その後、オレ達は研究所へと戻った。その途中でオレはエヴァ・フェットに話し掛けた。
「お前もエヴァ能力者なら、パワーを開放する術を見つけよ。さすれば他の能力者とも渡り合えよう。ただし、
サードインパクトの中心にいた、ファースト、セカンド、サードの三人のチルドレンは更に底知れぬ力を秘めて
いる。奴等と戦う時はそれに留意せよ」
そして、オレは第参にヤツ等を送る様に命じ、大神殿にメスブタとエヴァ・フェット、第参を送った。その後、オ
レはつぶやいた。
「さて、どれだけ祭りを盛り上げてくれるかな? 道化ども」
176大神殿からの帰路にて:03/02/23 18:54 ID:???
大神殿から飛行場へと向かう車の中、第参位の司教はエヴァ・フェットに話し掛けた。
「そうそう、君に一つ忠告しておくよ。君もエヴァ能力者なら、自分の精神のチャンネルは閉じておいた方がい
い。うちの第弐位の司教や主席や聖母、委員会の方々には考えている事はほとんど筒抜けになっているからね」
聞き返したエヴァ・フェットに第参は続ける。
「ああ。彼等は世界中の人々の大半の心を読んでるんだよ。君自身身に覚えはないかい?」
思い当たる節のあるエヴァ・フェットに更に第参は続ける。
「エヴァ能力者達や碇ゲンドウなど、力有る者でそれに気付いてる者はほとんどそうやってガードしてるよ。君
にもできると思うからね。フウイ大使あたりに相談してみれば?」
フウイ・ノ・レイの事やなぜそんな事を教えるのかと問うエヴァ・フェットに第参は答えた。
「フウイ大使の事は僕等も知ってるよ。…と、言っても気付いたのは主席だけどね。で、君にこんな事を教えろ
と言ったのも主席さ。この京都で知った事をどうするかも君次第だってね。やれやれ……」
そして、車はトライラックスの特別機の所に到着した。別れ際に第参はクローリー・ヒナに言葉をかけた。
「次に来る時には主席が色々と派手な物を見せてくれると思いますよ」
177176:03/02/23 19:02 ID:???
????他っす。とり急いで。
これで京都での条約編は終了です。ヒナ大使の身体は委員会の端末にもなっていますので、彼女の
見聞きした事は委員会に伝わります。
で、教団の特殊探知は、第弐の『光』をメインに、主席の『光』(大規模な所は第弐にまかせ、より
ピンポイントで)、委員会の『端末』(使徒、使徒蟲)、聖母の『感知』(極めて特殊。どの情報を伝え
るかは聖母の胸先三寸)が存在します。

>>160
綾波寮責任者は私ですので、気にしないでください。
178134  ◆/s5ZynBY7E :03/02/24 00:42 ID:???
『E』計画関連カキコ人=「元」◆LtvMk/rjVAです。次からはカキコの通り。
やっとのことでネットに接続できる環境を整えられました。
某ソフトでファイルの復元を試みた結果、ここ関連のは取り出せたのですが、
漏れのネタの大事な部分がすべてバグらされてました(涙)
AngelArmsのリストも作り直さなきゃ……てなわけで過去ログ漁りに旅立つので、
書き込み速度(間隔)が遅く(長く)なると思います。

明日はネタ書き込みますんで、今夜はこれにて。
179エヴァ・フェット:03/02/24 03:16 ID:???
円筒形の顔をした細長い体格のロボットが廊下に掃除機をかけていたが、俺の姿が視界に入った途端、動きが止まってしまった。
驚くのも無理はあるまい。
「おい、IG-88W。真面目にやっとるか? あ、失礼・・・ごめんあそばせ、ヒナ大使様はどうしておられるかしら? どうせ貴方もあの方の動静を監視していらっしゃるんでしょ?」
「くろーりー・ひな大使様ハ甲板上デだんすノれっすんヲシテオラレマス。トコロデ、貴方ハえば・ふぇっとサンデスヨネ?」
「そそそそ、私はエヴァ・フェット姫なのでございますのよ。オホホホホホホ・・・」
甲板上ではヒナ大使が今度は黒いタンクトップにハイレグのスパッツ、レッグウォーマーといういでたちで、なるほどダンスのレッスンをしている。
「あら、貴方はエヴァ・フェットさん?」ヒナ大使の動きも止まった。「見違えたわ。一体どうなさったの? ヒナ、感嘆」
それまでヒナ大使のダンスに見惚れていた周囲の兵士達の間からも歓声があがる。
無理からぬことだ。つい先ほどまで銃痕だらけで塗装のはげた装甲服を着ていた俺が、今度はまるでお姫様のようなドレスを着て、化粧ベタベタの顔で現われたのだから。
「はい、ヒナ大使様。私はお姫様のような生活に憧れておりますので、このような服装をしてみたいと思っていたのでございます」
「まあ、良い趣味をお持ちだこと。ヒナ、共感。貴方とは価値観に似通った所があるわね。ますます貴方をわたくしの同志にしたいものですわ」
「それに関連することなんですが、クローリー・ヒナ様・・・・貴方様と二人だけでお話したいことがございます。お人払いを願いたいのですが・・・」
「ミゾロギ少尉、しばらく兵士達を下がらせなさい」
「ははっ、ヒナ嬢様」ミゾロギ少尉や他の兵士達が俺とヒナ大使から遠ざかって行く。
ヒナ大使はベンチに座ると、「貴方も隣にお座りなさい」と命じた。
「はい、ありがとうございます。失礼致します」
「それで、改まってお話というのは何かしら? 大体は想像がつきますけどね」
「クローリー・ヒナ様、貴方はマジで教団の奴らと手を組むおつもりですか?」
「何を今さらのように言っておられるの、わたくしはそのためにこの国へ派遣されたのですよ」
180フウイ・ノ・レイ:03/02/24 03:42 ID:???
「へい、お好み焼き3人前、お待ち!」
髪の毛を後ろで束ね、アゴにうっすらとヒゲが伸びているやけに身長の高い、どこかで見たような顔の店員が金属製のボウルを3個運んで来た。
「ええと・・・大使様がエビ玉焼き、そっちのオニイチャンがイカ玉焼き・・・それから、あんたがブタ玉焼きだったな」
青い縦縞のシャツの上からエプロンを絞め、いかにも雇われ店長という感じの変装をした加持リョウジがそう言うと、スモーカー大佐とスティンガーが驚いた反応を示した。
「おめえはいつぞやのチョンマゲ頭!」
「なぜあんたがここに!?」
「以前に会ったことがあるかね?」加持リョウジさんはトボケているとも、本当に覚えがないとも、どちらとも取れそうな反応を示す。
「マレーシアのクアンタンへ行った時、綾波教の息のかかった奴らに催眠術をかけられたので、記憶が定かじゃないんだ。まあ、今はもう術は解けてるから問題はないがな」
「綾波教・・・あの時の奴らか・・・」どうやらスモーカー達も以前何がしかのいきさつがあったらしい。
私達の前でかき混ぜられたお好み焼きの材料は鉄板の上にあけられ、ジュ――ッという音を立てる。
「さて、本題に戻りますが・・・」葛城ミサトがさんが起立して発言した。
「末端責任者である現駐日大使に抗議しても門前払いを喰らってしまうという現状から、ネルフ作戦本部ははもはや本国の指導者達に直訴するしかないという結論に到達しました」
「僕も行く!」碇君も起立して叫んだ。「トライラックス本国の偉い人達に綾波教団がいかに危険な集団であるかを直接訴えるんだ!」
「フウイ・ノ・レイ前大使はすでに駐日職を解任され、現在は外交職権がない状態なので、このようなことをお願いするのは非常に心苦しいのですが・・・」
葛城ミサトさんは口ごもりながら続ける。
「是非とも御協力を願いたいのです・・・可能でしょうか?」
「うむ、不可能ではない。しかし、状況的にはかなり難しい」
181エヴァ・フェット:03/02/24 04:21 ID:???
「しかし、ヒナ様。あやつらが果たして手を組んで得のできるような手合いであるかどうか・・・」
俺は昨日の出来事を思い返す。昨日はまるでこの世のものとは思えぬような出来事が度重ねて起こった一日であった。
ゼーレの最高幹部達が異なる姿になってこの世へ戻って来ているとはバーベムの親父殿からも聞いていたが、まさかあれほどまでのバケモノだったとは・・・。
「見てくれがバケモノだからと言って動じることもないわ。彼らは私達を利用し、私達は彼らを利用する・・・ただそれだけよ」
「ですが、ヒナ様・・・昨日、奴らが言っていた台詞を思い出して下さい。奴らはバーベムの親父殿やギーガ―の兄貴達を脅威視していて、排除しようと企んでいるのですぞ」
特にバーベムの親父殿は奴らの仲間だったが、裏切ったということになるので、奴らが快く思っているとは考えにくい。
「つまり、ひいては我々の存在そのものもいずれは否定され、排除されるのではないか、と・・・」
「やれやれ、貴方はまだまだ度胸が据わっていないようね」
ヒナ大使はため息をついて胸を撫で下ろした。
「直接的な戦いでは自分よりもパワーに優る相手と互角に戦えるだけの資質を持っているのに、他人の考えを読んだり予想したりするのは苦手で、自分の側の意図は他人に筒抜けなわけ」
俺は昨日、教団の第参位にも同じようなことを言われたことを思い出した。
「貴方はもっと人間関係の複雑な駆け引きを勉強しなければならないわ。そして、能力や素質の有効な使い方もね」
その通りなのだろうと俺は思った。
「教団の皆様方はわたくしを自分達に都合の良いように利用できるとでもお思いだったのでしょうけど、わたくしがそれを受け入れたということは、彼らの考えることもわたくしに筒抜けということなのよ。例えば・・・」
ヒナ大使は席から立つと、甲板の遠くの方で掃除機をかけているIG-88Wを指し示した。
「あのお掃除ロボットさんが貴方や他の皆さんの注意を引き付けるためのダミーのようなものだということもね」
182フウイ・ノ・レイ:03/02/24 05:01 ID:???
「まず真っ先にクリアーしてもらわなければならない問題は、クローリー・ヒナ現駐日大使に気付かれぬように出国する必要があるということ。あやつらに気付かれれば妨害される危険性もある」
私は鉄板の上のお好み焼きをヘラでひっくり返しながら言った。
「だが、あやつらとて日本とトライラックスの間の全ての交通経路を監視できるはずもあるまい。交易輸送船の類は盛んに周航しておるからな」
サードインパクト後の復興に伴い、トライラックス行政局外交部に雇われた業者達が盛んに世界各国に進出している。
トライラックス本国で産出される加工肉製品や良質の肥料などを売り捌き、天然栽培された野菜や穀物を調達するためだ。
加工肉製品や肥料が一体何を原料として生産されているのかはもちろん言うまでもない。
「俺も以前、貿易輸送船に乗ってトライラックス本国へ行ったことがある」加持リョウジさんが言った。「そして、行政局外交部、つまり外務省に泣きついて諜報部員として雇ってもらったんだ」
「何だ、加持さんは勝手知ったる立場にあったんじゃないか」碇君がそれに対して言った。「だったら、なおさら加持さんにも来てもらわなくっちゃ」
「ただ、俺は任務の最中に行方をくらましてしまっていることになってるからな・・・役に立てるかどうかは・・・」
「トライラックスの外交政略の一環にあった交易活動は現在では親方である行政局外交部でさえ現状が把握できないような状態になっておる。これは逆に考えれば都合が良い」
私はスモーカー大佐の方を振り返る。
「近いうちにトライラックスの交易輸送船が来る予定を知っているか?」
「いえ、存じません」
「アタシは知ってるわよ。明後日、トライラックスの貿易業者が和歌山港にミカンとタマネギを仕入れに来るはずよ」
「スティンガー、裏の世界のツテでちょっくらクチを利いてくれぬか? その船に便乗して出国すればヒナ大使達には気づかれまい」
「いいわよ、まかせて!」
「私にも帰国命令が出ておるが、本国へ戻ったら行政局外交部にかけあって評議会に抗議を聞いてくれる機会を求めてみよう」
「よろしくお願いします、フウイ・ノ・レイさん」
183トライラックス担当:03/02/24 05:55 ID:???
どうも、トライラックス担当です。今夜も飛ばさせて頂きました。
エヴァ・フェットがクローリー・ヒナ大使とギクシャクしている一方で、
フウイ・ノ・レイ前大使はネルフ・トライデントのトライラックス
訪問及び抗議のために便宜を図って着々とその準備を進めています。
トライラックスの交易活動は本国の行政局外交部(日本で言う所の外務省)
でさえも把握していないという状況設定により、交易輸送船に便乗して
出国させることにしました。その後、加持やスティンガーの水先案内で
トライラックス本国へ直接行っても良いし、途中でフウイ前大使の
要人護送船と合流させて、仲良く行っても良いかと思います。

使節団のメンバーはこんな感じかな?
碇シンジ、加持リョウジ、ランドマスター隊の副隊長と衛生兵、
オーバー・ザ・レインボー通信士、トライデント兵士1、
スティンガーも同行。綾波レイを参加させるかどうかが難しい所。
あと、これまでのパターンで春日歩も参加させたりして?

トライラックス側はたしぎ曹長とピエット提督も解任して、
フウイ・ノ・レイ前大使に同行させようかと思っています。
なぜピエット提督も解任なのかと言うと、それはまあ、
クローリー・ヒナ大使さんが好き勝手やりたい都合なわけです。
184トライラックス担当:03/02/24 06:20 ID:???
>>183に引き続き
それから、トライラックス本国に関してなんですが、
初期の構想では「現在の中華民国(台湾)あたりがインパクト災害と
ゼーレ分派(バーベム財団)の関与により、経済大国化した」という
ような構想もあったのです。「何でもかんでもそっくりな商品を
製造してしまう」というあたりがね。政治機構もそれっぽいし。
グランドマスター・ギーガ―=総統
評議会=全人代幹部会?
行政局=行政院(日本で言う所の内閣)
外交部=そのまんま外交部(日本で言う所の外務省)
バーベム財団=昔の中国国民党的なポジションにあるとか?
首都バンダロング=台北?
カミーノ=東南アジアのどこか?
サルサ・セカンダス=ヒマラヤ山脈の山の中とか?
だんだんむちゃくちゃになってきたなあ・・・。
185トライラックス担当:03/02/24 06:53 ID:???
と、言う訳で、他のカキコ参加者の皆様にレス。
>????他さん
私一人で先走って余計な事ばかりカキコしてしまいましたが、
そちらの>>177のカキコを読んでみると、IG-88Wがスパイとして
潜入することにはあまり必然性がないことに気づいたため、
これは教団側のダミー作戦だったということにしました。
あと、クローリー・ヒナ大使はただで利用されるような器では
ありません。また、彼女は何を考えているのかもよくわかりません。
>鼠の中の人さん
高橋覗さん、秘書の綾波レイ(同姓同名)、IG-88X、ファイン=プット達との
さりげない絡みも愉快です。トライラックス本国にドラ13台もいいかも?
>厚木基地最後の兵士さん
そちらのカキコ記事の時間軸は結婚式の後、
どのくらい経っているのでしょうか?
ちなみに私の現在のカキコは結婚式から4日後です。
今の所は結婚式の6日後にトライラックスへ出発の予定、
スティンガーも同行します。
>E計画さん
フウイ・ノ・レイ2号の正体はタルテソスの遺跡を盗掘していた
組織にコキ使われていた人らしいということにしましたが、
E計画も関与しているのではないかということでカキコしています。
その盗掘団がE計画の系列にあったのか、それとも、直接は関連ないが、
偶然、怪我をして脱走して来た労働者をサイボーグ化して
フウイ・ノ・レイ2号に改造したのかは不明、と言った所です。
船に乗っている。
久々の、空母「オーヴァー・ザ・レインボー」以外の艦船だ。
と言っても、軍艦でも巡洋艦でもなく、あまつさえ一般客船でもなく、
貿易商の輸送船である。しかも船荷は武器や工業製品ではなく、ミカンとタマネギ。
俺の両脇には、ワカヤマの復興集落で穫れたばかりのタマネギの木箱が山のように積まれ、
船倉全体に泥臭さを振りまいている。こんなことならミカンの船倉にしとけば良かったと
思うが、後の祭り。既に船は輸出先へ向かい、出航している。
輸出先、即ち俺たちの目的地である、トライラックス本国へ向けて。

前々から日本にちょっかいをかけてきたトライラックスだが、先日ようやくポジションを
決めた。京都の綾波教との、正式な同盟条約締結だ。
俺はよく知らないが、トライラックス艦隊とネルフはこれまで結構上手くやっていたらしい。
それが、綾波教と同盟するわ、間に立っていたトライラックス大使は免職になるわで、
今じゃ完全に関係断絶状態だという。俺もこれまでは艦隊からの通信を発令所に
取り次いでたりしたから、その辺はちょっとわかる。条約締結以後、いくら呼びかけても
艦隊はうんともすんとも返事をしない。艦隊司令というよりは、新しく大使になった
人間の意向だというが、詳しくは聞いていない。艦隊の動向をみるところ、そいつが
相当影響力のある人間だということだろう。
ともかく、綾波教との決戦を控え、少しでも状況打開を求めるネルフは、
最後の手段に出ることにした。
新大使を通じてではなく、本国に直接乗り込んで再度の交渉を試みる、んだそうだ。
無茶といえば無茶だが、ことは意外にすんなりと進んだ。
本国に帰還命令が出ている前大使は、自分の身も危うくなる可能性にも拘わらず、
ネルフに便宜をはかってくれたのだ。その大使と懇意の賞金稼ぎが交通手段を手配し、
新大使に気づかれずに国外へ出られるようにしてくれた。スティンガーという彼(?)は
裏の世界に相当顔が利くらしく、俺たちがオオサカから密かに離脱したときも、ワカヤマで
この船に乗ったときも、ほとんどチェックが入らなかった。この手の”仕事”には
かなり手慣れているのだろう。さすがと言ったところか。

そんな訳で、今俺たちはタマネギの箱の合間で輸送船の動きに揺られている。
メンバーは、ネルフからはこの一件を強く望んだというサードチルドレン、交渉代表のカジ。
トライデントからはランドマスター部隊の副隊長、同じく衛生少尉、俺、
そしてサードと過去何度も戦いをともにした、あの兵士がいる。他、ミカン船倉にも数名。
彼は今回、護衛兼サードのお守り役と言ったところか。例の晩餐会にも出たことがあるし、
トライラックスの顔ぶれについては結構詳しい。衛生少尉は副隊長のサポートと、
万が一の時のために射撃の腕を見込まれて。スティンガーは何故か、彼女の姿を
見た途端に顔を引きつらせていた。
ともかく、俺以外の奴らは、それなりに選抜された理由というのがある。対して俺は
何故この一行に入れられたのか全くわからなかった。
が、それは船に乗ってから判明した。
輸送船が無事出航し、船員の見回りもひとまずかわして、各自思い思いにくつろぎ始めた
時だった。船倉の隅からカジが俺を呼んだ。
俺がのこのことそっちに行くと、カジの隣からひょいとネロが顔を出した。
心臓が止まるかと思った。
・・・いや、それより、いつ紛れ込んだ?!
絶句する俺に、ネロは、悪いな、暇で暇で仕方なかったんでね、なんてへらへら笑い、
ここんとこ本業の諜報活動って奴にすっかりご無沙汰になっちまってるしな、とうそぶいた。
カジが説明してくれたところによると、交渉失敗どころか本国への入国自体拒否される
場合を考えて、独自にネロが本国内部を調べたいと申し出たそうだ。元が綾波教の手先だから
真意は怪しいものだが、以前にも数回、綾波教海外支部から情報を引き出して
ネルフに提供したこともあるらしい(俺は知らなかった)。そこで今回も、
奴が一人でやるなら、という条件で同行を許可したんだという。
で、それと俺と何の関係が、と訊くと、カジは苦笑しつつ、あんたがその連絡係に
なるんだよ、と言った。あんたはネルフ・トライデントの中でこいつの存在を
知ってる数少ない奴の一人で、つき合いも長いようだからな。こいつ、艦の人間に
片っ端から一時催眠かけて、自分の存在を隠してたんだよ。ま、その方が俺としても
好都合だったしな。裏切ったらその時はその時さ。俺は躊躇なく切り捨てる。
こいつを使えばトライラックスにこっちの意向がばれることもないし、万一ばれても
ネルフの立場は傷つかなくて済むって訳だ。
口調は気さくだが、カジの目は笑っていなかった。
それで、俺はマジなんだと理解した。
カジはトライラックスそのものを完全には信用していないのだ。
あの前大使はともかく、本国の連中はだ。トライラックスでも諜報員として
動いたことがあるからこそかもしれない。俺はそれ以上気を回すのをやめて、
カジから通信機を受け取った。本国にいる間は、俺がネロとの窓口になるということだ。
元の場所に戻る前に、俺はどうしても引っ掛かっていたことを訊いた。
こんなのって・・・マズいんじゃないか。前大使は俺らを信用していろいろ手を貸して
くれた訳だろ。なのに俺らは相手の懐をこそこそ探り回るってのか。
カジは笑わなかった。
ああ、卑怯だ。卑怯だが必要なことだ。
俺は沈黙した。カジは付け加えた。
だが、これを卑怯だと自覚するのは大事なことだ。ネロからどんな情報がきても、
それがいくら俺たちの助けとなるものでも、それは絶対に忘れるな。
俺は頷いて、タマネギの木箱の間に腰を下ろした。トライラックスに抗議するなんていう
安っぽい正義感みたいなものは霧散していた。
目を上げると、船倉の反対側ではサードが俯いて何か考え込んでいた。
あいつはあれでいい。あいつは、今のまま前大使を信じて、堂々と交渉に臨めばいい。
カジは特に何も言わなかったが、俺は、ネロのことはサードには隠し通そうと決めた。
190黒縁メガネオペレーター:03/02/24 15:16 ID:???
フウイ・ノ・レイ前大使の尽力により、ネルフのトライラックス訪問は
無事軌道に乗った。先ほど貨物船が日本領海を脱したという連絡が入り、
オーヴァー・ザ・レインボー艦内発令所に残ったスタッフはひとまず安堵した。
以後、本国到着に成功するまで、念のため通信は控える手筈になっている。
シンジ君らに合わせ、フウイ・ノ・レイ前大使も日本を発った。あとは彼女の、
外交官としての采配次第だ。うまく本国に入り込めたとしても、本国のトップと
首尾良く交渉が行えるかどうかは全てフウイ・ノ・レイ前大使にかかっている。
自然、ネルフ側の空気は重くなるが、葛城さんは一人自信を失わなかった。
昨日の海上都市大阪市街での打ち合わせ、俺は同行しなかったが、葛城さんの
様子を見るにかなり手応えがあったらしい。
ところでオーヴァー・ザ・レインボーはというと、相変わらずだ。各地の巡察を
終えて帰還したランドマスター隊を加え、本隊は京都での動きに留意しつつ
大阪付近の哨戒と警護を続けている。兵士たちは充分に休息し、
トライデント1号機・2号機以下、兵装の整備も九割が完了した。
シンジ君らの帰還を待っていつでも京都へ進攻できるよう、各セクションは
最後の準備に余念がない。
そんな本艦に、また差出人不明のボックスが届いた。前回と同じく、
海上都市大阪市内、人気のない再建区にいつのまにか置いてあったという。
不審を感じた、というより危険物を手元に置いておきたくない関西復興委員会が
ネルフに通報。即座に警備部隊がボックスを回収した。
中身は、前回の3倍はある、大量のイロウルコンピュータだった。
おまけにマニュアルらしきものも一緒に入れてあった。赤木博士を筆頭に
徹底的な検査を行ったが、イロウルコンピュータには何もインストールされておらず、
少なくともわかる範囲では危険もない。使用許可が下りるまでそう時間はかからなかった。
「しかし、これだけの量、使えるようにするだけでひと手間ですよ。第一何に使うんです?」
ケイジの一角、かなり膨張した”同類”の隣に据えられたボックスを見ながら、俺は訊いた。
赤木博士はにこりと笑った。
「それはもう、いろいろとね。決戦に備えて」
>>186,>>187,>>188,>>189,>>190
うへ、時間軸がまたさらに2日後に進んでる。
192190:03/02/24 16:07 ID:???
訳あって土日はこられませんでした。

ネルフのトライラックス本国訪問関連、メンバーもアシも大体決まったようなので、
勝手ながらかなり飛ばしました。時間的にはお好み焼き屋での会合の翌日。
人員はおよそ>187で挙げた通りです。が、「他数人」という形で余裕を持たせましたので、
大阪さん等参加させたいキャラがあったら入れても構いません。
ネルフの綾波レイについても同様。同行させたいならどうぞ。複数の船倉に分かれているのは
発見されるリスク分散のためです。見つかってもEVA能力者がいるんで何とでもなりますが。
スティンガーについて書いてないのは、彼が貨物船に乗るのか、それとも露見の危険性を
考慮してフウイ・ノ・レイと一緒の船で行くのかわからなかったため。
担当さん、他の本国帰還組と併せて補足をお願いします。

ネロ(元イタリア綾波教MIBNo.1)について。
本国訪問での自分のもう一つの視点(恐らく三人称)として出しました。状況次第では
ほとんど出てこないかも。催眠や瞬間的に与える暗示のため、一般人(=非能力者)に
とっては事実上透明人間です。また、ネロの存在を知っているのはOTRでも元同僚の加持さん、
一時期彼を監視していたカヲル君(あとは上位能力者として「G」)くらいで、
実質「いないもの」として計上されています。
もし調査活動中、トライラックス側に捕まっても、ネルフとの関係は一切洩れません。
生き残れば、京都戦において加持さん、および「元上司」に少し絡む予定。

>トライラックス担当さん、厚木基地最後の兵士さん、????他さん
という訳で唐突ながら本国訪問スタートです。
不十分なところ、出してしまいたいネタ等があれば、お手数ですが
時間を少し戻す形で追加してください。
また、別艦で本国へ戻るフウイ・ノ・レイ前大使の状況、また本国到着前に
シンジ君たちと合流するかどうかは、担当さんにお任せします。
幾つかの力が島を離れる、色から判断すれば目指すのはあの国か。
成そうとしている事は大方察しがつくが、手を出すまでもない。
この時間の無い時に、あえて時間稼ぎをするとは……つくづくのんきな奴等だ。
俺の部下がわざわざ挨拶をしに行ったというのに、無駄だったな。
弱い者は慎重にならざるをえんか。まあいい。
奴等が効率よく安全かつ確実に着けるようにゲートでも用意してやるか?
どうせ高速艇でもない普通の船に乗っているんだろう。
詳しい話までは聞いていないが、密航に近い形で出向したのは間違いない。
ちょっとした暇つぶしにはいいかもしれん。
「……が、俺向きの仕事じゃあない」
「何がですか?」
紅いスーツに頭から足の先までを包んだ奴が質問してきた。
「いや、お前等には少ししか関係の無い事だ」
一旦止まった流れを再び元に戻す。
俺はお前等以上に力を使えるようにならねばならん、人の形を維持する必要が無いだけにな。
変幻自在のこの体を使いこなせれば、人型の時以上にあの技も活かせるようになる。
194193  ◆/s5ZynBY7E :03/02/25 00:33 ID:???
まずはリハビリ程度ということで。

>トライラックスさん
フウイ2号の件ですが、『E』はタルテソスの方に絡んでいないとも言えなくない感じです。
一部は関わっているでしょう、おそらく。ただ漏れに元ネタの知識が無いので以下略。
あと、シンジの貴国への訪問が確定したようですので、ダブリスは時期見てそっちへ送ります。
カヲルが来ていれば、「カヲル君が二人!?」ってネタもできるなぁとか思い。

>◆Gl11JQ9O4. さん
改めまして、初めまして。漏れは整合性厨ですが、以後よろしゅう。
二点だけ注意をば。
一つ。第二東京の(N2爆弾による)消滅(過去スレ参照)は『E』が原因ですが、
実際にそれを行ったのは暴走させられた戦自です。
(ひょんな事で政府関係者である高橋覗が原因を知った可能性はある)
ただし襲うという形ではありませんが、残存市民を消滅させたのは『E』の者です。
二つ。「E計画」は極一部における『E』と思われる者、組織を指す呼称でしかないです。
『E』はその名で行動しているわけではありません。また彼等の基本構成は「個人の集合」です。
当然ながら、外部(『E』(=仲間)以外)に接触する為の表名(一つではない)は持っています。
風の噂で流れているうちに情報が歪められて伝わった、という解釈も有りです。

>黒メガネさん
イロウルの件、了解。
彼の力で結界を解きMAGIを開放しようと思ったのですが、????さんのレス見てやめますた。
ここでやられては何にもならんので(笑)


今夜はこれ一つで。スマソ。
「・・・こんなものがまだ残っていたとはね」
コンソールに手を置く。同時に、目の前のスクリーンに画像が現れる。
技術者たちがどよめく。
映っているのは、黒い異形のエヴァ。僕らの機体の設計母体のひとつだ。
大きく開いた二重の口腔から粘液が垂れ、床を侵食している。薄暗い空間。機体の
腹部から伸びた脈打つ管が、周囲を埋めるこれも生物的なタンクの中に潜り込む。
その中で育つエヴァの胎児。見ていて気持ちのいいものじゃない。
「これは・・・量産機の試作壱号機ですか・・・? インパクト前の」
技術者の一人、年輩の男が僕を振り向く。その顔が少し引きつっている。
僕は頷いた。同時に映像が大きく揺れ、一瞬僕らと同じ容貌の男が映ったかと思うと
画面全体がノイズと化した。拝借した画像はここまでだ。
「そう、破棄されたと思ってたけど、トライラックスが隠していたようだね」
再び画像を再生し、黒いエヴァが全面に映ったところで静止させる。
記憶はあまり定かではないが、知ってはいる。数々の試作体の中でも完成度が高く、
戦闘能力にも秀でていた。あのとき、九人で壊したと思っていたのに。
レポートを抱えた一人がごくりと唾を飲み込んだ。
「こんな形で残っているとは・・・エヴァではなく、エヴァを産む道具として。
 ・・・盲点だったな。気づいていれば、こちらもエヴァの量産を・・・」
「いや、無駄だと思うよ」
遮ると、技術者はびくりとこちらを見た。僕はそんなに怖い顔をしているのだろうか?
彼女と会わなくなってからは、それ以前よりずっと落ち着いているつもりなのに。
「このやり方で量産しても”新型”ばかり出来るだけさ。契約は不可能、”旧型”のような
 力も引き出せない。この世界ではエヴァは数より個々の質なんだよ。
 笑いたくなるくらい精神論的な序列が、もう既に決まっている。それがインパクト後の
 エヴァに関する決まりなんだ、ここでのね」
技術者は不満げな顔で頷いた。納得がいかないようだ。無理もない、彼らはまだ
ネルフのエヴァを実際に見たことがないのだから。
アレは映像資料ではとても理解できない。ただ、理解したときにはたぶん遅すぎるだろうけど。
「・・・さてと。君らの仕事はこの機体の追求じゃない。エヴァはエヴァでもこっちの方」
僕は新たな映像を映した。
技術者たちがさっきとは微妙に違った声を洩らす。
海岸沿いで怪人と戦うエヴァ、海上を第三新東京市に向かって低空飛行するエヴァ、
瓦礫と化した旧東京市街で再建を手伝うエヴァ。
肥満した体型に独特の装甲、頭と腹部回りに奇妙な飾りをつけている。
「トライラックス次世代汎用ヒト型決戦兵器、その第一制式機。正式名称は
 スモーウォーカー。コアには魂が封入されておらず、ある程度の素質のある者であれば
 能力者でなくとも操縦が可能」
あぜんとしている技術者たちに、僕は淡々と告げた。
「近々、トライラックスが同盟の一環としてコレを数体回してくれるらしい。
 そこで、とりあえずコレを使えるようにするのが、君たちの当面の仕事。
 実際作業ににかかるのは、モノが到着してからになるけどね」
「・・・使うんですか、コレを」
一人が思わずという口調で呟く。
「使わざるを得ないだろうね。もともと戦力援助を申し出たのはこっちだし」
答えると、彼は深々と溜息をつき、もう何も言わなくなった。
早くもデータ検討を始める彼らに背を向け、僕は目を閉じた。
「・・・トライラックスか」
呟く。彼らなりの流儀で今日も勢力を広げる一大国家。槍の「彼」の配下にも
手に負えなかったらしい、ある意味一番厄介な存在。
にしても、杜撰だ。
「手を組むふりをして騙し討ち、ね。それならせめてちゃんと騙して欲しかったな」
こちらを甘く見ているのか、何か考えがあるのか。通信を介さないだけ利口だけど、
精神感応でもなしに、そんな重要事を口頭で話すとはどういうつもりなのか。
一応主席には伝えた。が、特に何の反応もしない。彼らの出方を見るつもりなのだろう、
舞台に招いた側として。
僕もとりあえずは傍観するつもりだ。いつ彼らが裏切るのか、どういう形で実行するのか。
ふと、裏切るという考えが思考を捉える。
裏切り。教団からは既に数々の離反者が出た。教祖、その補佐官、そして双相の彼/彼女。
けれどまだ誰も教団を止められない。シナリオはあまりに堅固だ。
その考えはふいに訪れた。
もし僕が自分の衝動を抑えきれなかったら、どうなるんだろう。それは裏切りに
なるのだろうか。それは少しでもシナリオに影響を与えるのだろうか。
そしてそのとき、僕は一体誰を、何を裏切ることになるんだろう?
僕は両手を広げ、黙ってそれを見下ろした。
「光」で世界中さらっても、その答えはわからなかった。僕の中にも答えはない。
僕は空虚な苛立ちを感じながら、しばらくそこに立ちつくしていた。
198197:03/02/25 02:17 ID:???
こんばんは。黒縁メガネ他です。
荒れてますね自分。
少しやりすぎた感もありますが、自分には止める気皆無でした。

補足。
という訳で教団側はトライラックスの意向、あと壱号機の存在を知っています。
クローリー・ヒナ・バーベム大使との会見での委員会の言葉が、第弐の知識を踏まえたものか
そうでないのかは不明。同盟の真偽については、恐らく後者でしょう。
・「壱号機」:ギーガーさんが能力者として司教の上か同等なのかはわかりませんが、
         たとえ彼が妨害していたとしても、IGシリーズが「一般電磁波」で
         壱号機について交信→それを拝借。
・「騙し討ち」の件:いろいろありますが、キサラギ博士がエヴァ・フェットに
             「声に出して」話しているシーンがあったので。
             AATFの展開もなく、能力者としてのガードの描写も
             特になかったので、しっかり「光」に乗っていると判断。
「光」の有効範囲についてはこれまでしつこくしつこく言い続けてきたので
もう必要ないでしょうが、ありていに言えば、「『E』サイド”紅”の壁」「AATF」
「EVA能力者の思考ガード」で防がれている場合を除き、このスレに書かれてきたことは
ほぼ例外なく「光」に網羅され記憶されているとお考えください。
例えば>>176に書いてあるようにネルフの上位EVA能力者や「G」の思考は読めませんし、
たびたび書いてきたように提案者氏の行動予測は出来ません。リアルウロボロス、
それに類似する被創出空間の中も見るのは無理です。

ネタ内、このレス中の不快な文章の責任は当然ながら全て自分に帰します。
多少参ってるのかもしれません。が、自分がどうだろうとスレの空気荒らしているのは事実。
頑張っている書き手の皆様には多分に迷惑をおかけしていると思います。
本当に申し訳ありません。
どうしようもねぇなと適当に受け流してくだされば、幸いです。

駄文・スレ汚しごめんなさい。それでは、落ちます。
199197:03/02/25 02:27 ID:???
・・・・・・訂正ひとつ。

>>196 下から3行目
×「戦力援助を申し出たのは〜」
    ↓
○「戦力援助を要求したのは〜」

スモーウォーカーの派遣は、もともとは主席の申請
(何スレ目だったか「我々には・・・決戦用意外の戦力が不足していましてね」)
訂正前だと微妙に意味が通らないので。スマソ。
200get!
201謎の交信9:03/02/25 04:27 ID:???
IG-88W“コチラ、IG-88W。神聖綾波教団京都大神殿ヘ交信。
    委員会、モシクハ主席司教ニツナイデクレ”
第参位“委員会の皆さんも主席司教も今は忙しくて手が放せん。
    僕は第参位司教だ。代わりに僕が聞こう。
    何があったのだ、IG-88W?”
IG-88W“とらいらっくすノ前駐日大使ふうい・の・れいガ
    別人ニ変装シテ、護衛兵2名トトモニ艦隊ヲ離脱シタ”
第参位“何? フウイ・ノ・レイ前大使が変装して艦隊を
    抜け出した? それは怪しいな。それで、どうした?”
IG-88W“小型探査機IG-1004ヲもーたーぼーとノ中ニ忍ビ込マセ、追跡シテイル”
第参位“よし、でかしたぞ。ヒナ大使を手懐けてもこうは行かんからな”
IG-88W“海上都市大阪ニ上陸シタふうい前大使ラ3名ハ自動車ニ乗リ換エタ。
    今度ハ車体ノ裏側ニ小型探査機ヲ忍ビ込マセ、追跡シテイル。
    目的地ハみなみ地区ノ飲食店街、ソノ中ノ一軒ニ入ッテ行ッタ。
    ドウヤラ、オ好ミ焼キ屋ノヨウダ”
第参位“店内の会話は傍受できるか?”
IG-88W“IG-1004ノ集音機能ノ感度ヲ上ゲテ、店ノ外カラ盗聴ヲ試ミル・・・。
    じゅ――じゅ――トイウ雑音ガ聞コエテ、会話ハ聞キ取リニクイ。
    ム? 謎ノえねるぎー反応ヲ感知。
    何モナイ空間カラ突然、小動物ガ現ワレタ。
    ゲッ歯類ノ鼠ノヨウダガ、蝶ねくたいヲシテイル。
    今度ハ何モナイ空間カラ扉ガ現ワレ、中カラ奇妙ナ物体ガ現ワレタ。
    形状ハだるま型ダガ、体色ハぶるー、手ニ銃器ノヨウナ物ヲ携帯・・・。
    交信ガ途切レタ。IG-1004ハ破壊サレタヨウダ”
202フウイ・ノ・レイ:03/02/25 04:56 ID:???
「スティンガーの奴、上手くやってくれるでしょうかねえ、フウイ・ノ・レイ様」
モーターボートを操縦しているスモーカー大佐が例によってうんざりしたような顔と口調で言った。
「あいつは損得が絡むとセコイことばかり考えるような奴だから心配ですよ」
「しかし、今の所はあの者を頼りするより方法がない。まあ、加持リョウジ殿も同行しておられるから、心配はないであろう」
スティンガーはあの後すぐに明後日の手配をするために和歌山港へ向かった。
ネルフ側からは経験者であるということもあるので、加持リョウジさんも同行している。
ただし、口先では気休めめいたことを言ってはいても、実際には心配事がたくさんあることは否定できない。
艦隊へ戻ると、円筒形の頭に骸骨のような体格をした、やたらと身長の高いロボットが廊下に掃除機をかけている。
「おう、お掃除ロボット、頑張っとるか?」スモーカー大佐がわざとらしく声をかける。「仕事サボったらヒナ大使に言いつけちまうぞ」
「さぼルナンテ滅相モナイ・・・」と、ロボットは言った。
スモーカー大佐が言っていたことにはこのロボットは昨日、綾波教団の大神殿から帰って来たヒナ大使が連れて来たのだそうだ。
何でも、教団の主席司教とやらが「友好の証しとして、このロボットを艦隊で雑用に使って欲しい」などと言っていたらしい。
しかも、碇君を狙っていたのと同じIG-88シリーズのロボットとなれば、うさんくさいことこの上もない。
だが、恐らくは私達にそう思わせることが教団側の意図なのだろう。
「おお、そうだ。お掃除ロボット。俺が留守の間に俺の部屋も掃除しといてくれたか?」
「ハイ、モチロンデス。すとーかー大佐殿」
「そいつはありがとうよ。ところで、俺はストーカーじゃなくてスモーカーだ。まあ、明日も頼むぜ。お前みたいなのがいてくれると重宝するな」
どうやらスモーカー大佐もそれとなく気付いているようだ。
これ見よがしにいかにも怪しい奴を送り込んで来るのは言わばオトリのようなもので、本当の手の内を誤魔化すためのものだ。
教団が私達の動静を探るために送り込んで来た本当のいスパイは別にいる・・・意外な人物が・・・。
203エヴァ・フェット:03/02/25 05:47 ID:???
「ダミー・・・と、言うことは・・・つまり、ニセモノ・・・ってこと、ですか?」
俺はキサラギ博士が言っていたのと同じ「ダミー」という言葉がクローリー・ヒナ大使の発言からも出て来たので、正直言って驚いた。
「そう、ニセモノということ・・・ああ、運動すると喉が渇くわね。今度はグレープフルーツのジュースが飲みたいわ・・・」
遠くの方でミゾロギ少尉がメンチを呼んで何やら耳打ちし、メンチはいずこかへ走り去って行く。
その一方で、ヒナ大使はベンチから立つと、俺の前で柔軟体操を始めた。それにしても素晴らしい身体をしている。
「世の中には嘘偽りが多いわね。まあ、教団の方々もわたくしを疑いたくなるのはわかるから無理もないことですけど、まるでこれではキツネとタヌキの化かし合いって所かしら」
キサラギ博士は「ヒナ大使は本当の作戦を知らない」と言ったし、彼女自身もうさんくさい綾波教団と承知の上で手を組んでこの国を制圧するつもりでいるらしい。
まるで豪傑みたいな女だ。フウイ前大使もそうだったが、俺とでは人間の器が違う。
そこへメンチが薄い黄色の液体が入ったグラスを2個、運んで来た。
「お飲み物をお持ち致しました。グレープフルーツのジュースでございます」
「ああ、ありがとう・・・ねえ、エヴァ・フェットさん、知ってるかしら? グレープフルーツは老化防止にいいのよ。貴方もお飲みになったら?」
「は、はい、ありがとうございます・・・」俺はグラスを受け取りながらメンチに言った。「どうして大使様がグレープフルーツのジュースが飲みたいってわかった?」
「あたしは何も知らないわ。ミゾロギ少尉がそう言ってたからよ」
「ミゾロギ・・・?」俺はグレープフルーツのジュースを飲む。苦い。「ミゾロギ少尉と話したい」
これ以上、ヒナ大使と話しても仕方がないような気がしたので、俺は今度はあの前髪で左目を隠した奇妙なサルダウカー士官と話すことにした。
「なあ、ミゾロギ少尉よ・・・クローリー・ヒナ大使様はあそこにいるいかにも怪しいロボットはダミーだと言っているが、お前さん、意味がわかるかい?」
「はい、エヴァ・フェット様。教団の指導者達はいかにも怪しい感じのロボットをオトリにして我々の注意を引き付け、その間に真打ちのスパイに我々の動静を探らせるつもりだという意味ですよ。しかし、無駄ですね」
204謎の交信10:03/02/25 06:08 ID:???
第参位“小型探査機が破壊されただと? 間抜けな奴だな。
    期待させておいて肩透かしも良い所だ。
    だから言ったろう、あんまり余計な事はするなって”
IG-88W“面目次第モナイ。シカシ、私モ手柄ガ欲シイ”
第参位“あのな、主席司教や委員会の皆さんがお前をトライラックスの艦隊に
    送り込んだのはダミー、つまりオトリにするためなんだよ”
IG-88W“おとり? おとりトハ何ダ?”
第参位“つまり、委員会はすでにお前とは別に真打ちのスパイを送り込んでいるが、
    バレるとマズイから、お前を送り込んだんだ。
    トライラックスの奴らがお前に気を取られている間に真打ちのスパイに
    奴らの動静を探らせようという作戦だ。
    だから、お前は余計な事をせずにいかにも怪しいそぶりで
    奴らの注意を引き付けていれば良い”
IG-88W“私ニハ余計ナ事ヲスルナト?
    乗組員ノ寝室ニ盗聴器ヤ隠シかめらヲ仕掛ケテオケバ、
    夜ノ生活ヲ盗聴、隠シ撮リデキルゾ”
第参位“お前、ロボットのくせに何やってるんだ?”
IG-88W“隠シ撮リシタ映像ヲびでおニ編集シテ売ッタラ儲カルゾ!
    今ハせくはら上司ガ職権ヲ乱用シテ、部下ノ女性下士官ニ
    変態ぷれいヲ強要スルトイウ内容ノびでおヲ撮影中ダ。
    完成シタラ、第参位司教モ観テミルカ?”
第参位“う・・・観たくないと言えば嘘になる・・・。
    よ〜しよし、ビデオが完成したら真っ先に僕に見せろよ!”
IG-88W“了解”
205エヴァ・フェット:03/02/25 23:42 ID:???
「無理ってどういう意味だ? つまり・・・お前さん、教団側の本当のスパイが別にいて、そいつが一体誰なのか察しがついてるってことか?」
「その通りですよ、エヴァ・フェット様。僕ちゃんのこの左眼は誤魔化せません。何でもお見通しです」
そう言えば、このミゾロギ少尉はいつも前髪で左目を隠している。
「僕ちゃんには離れた所の出来事がわかる能力があるのです。例えば、貴方が昨日、教団の大神殿の特別応接室で1人になった時、イチゴ味とメロン味の『おたべ』を食べておられていたこともね」
俺は思わず“ギクッ!”とした。
「いや・・・あれは、その・・・」
「まあ、それは別にどうと言うようなことではありません。エヴァ・フェット様がお土産を要求されたおかげで、後ほど我々も教団側から京都の和菓子をたんまり頂くことができたのですから」
「そ、そうだろう・・・何でも要求してみるものだ」
「ところで・・・貴方が『おたべ』を食べたり、ミニチュア第3使徒相手に講釈をたれていたりしていた間に、別室に連れて行かれたヒナ嬢様が何をされていたか、おわかりになりますか?」
「そりゃあ、もっと美味しい和菓子を頂いておられたとか・・・まさか、連れて行かれた所がベッドルームで、あの短時間の間に主席司教とセックスをしてたってことはないよな? ヒナ様となら、俺だってセックスしてみたいよ・・・」
「こう思われるのであれば、貴方もヒナ嬢様にお願いされると良い。貴方は女の姿をしてはいるが、本当は男だし、能力も利用価値もある方だから、ヒナ嬢様も喜んでOKして下さることでしょう」
「ちょ、ちょっと待て・・・お前、どうして俺が本当は男だってわかるんだ?」
ミゾロギ少尉が着ている黒い軍服の胸のあたりを何やら昆虫のような蜘蛛のような生き物が這い上がっている。
「先ほども申し上げたでしょう、僕ちゃんは何でもお見通しだと・・・」
206エヴァ・フェット:03/02/26 00:06 ID:???
「教団の主席司教はヒナ嬢様を別室にお連れして、身体の中に使徒のコアを埋め込んだのです」
「何? 使徒のコアだとォ!?」俺はヒナ大使の方を振り返る。
甲板上の、かなり離れた所で、クローリー・ヒナ大使は相変わらずダンスのレッスンをしている。
「どうやら教団の最高幹部達は僕ちゃんと同じような能力をお持ちのようですね。ヒナ嬢様の身体を通じて、こちらの動静を探っている・・・つもりのようです」
「お前さんと同じ能力?」俺は再びミゾロギの方を振り返る。
ミゾロギ少尉の軍服の上を這い回っている異生物は1匹ではなく何匹もいる。
「おっと、厳密には・・・彼らの能力を元に、バーベム卿が僕ちゃんに似たような能力を授けて下さったと言った方が良いですな」
と、言いながら、ミゾロギはそのうちの1匹を手のひらの上に取り上げて、俺に見せた。
人間の眼球のような物から蜘蛛のような触手が6本か8本生えていて、モゾモゾと動いている。
「何だ、それは・・・気持ちの悪い・・・」
「これは僕ちゃんの分身であり、言わば僕ちゃんの端末機のようなものです。これを使えば、離れた所で起こっている出来事も手に取るようにわかるのです」
「なるほど・・・それで、お前さんは昨日も条約締結の席での一部始終を傍受してたってわけか・・・」
「それだけではありません。こんなことだってできるのです」
と、言ったかと思うと、ミゾロギの顔がグニャッと歪んで、真っ黒な影のような姿に変わり、俺の視界を覆い尽くした。
「な、何だ!? この暗闇は・・・もしかしてディラックの海ってやつか!?」
暗闇の中に巨大な赤い眼が浮かび上がり、俺の方を見据えている。
207大阪にて:03/02/26 00:21 ID:???
ここは・・・見覚えの無い街、大きな戦でも在ったのだろう、随分と荒らされている
我が身に何が起きたのか把握できぬまま、それでも我輩はその場を移動することにした
ここが何処か測り兼ねるが、目的の場所に随分と近づいた様に感じる
我輩は大通りを避け、細い路地へと歩を進めた

「追跡にあたるのは1体で十分よ、残りは戻らせて。何が起きたのか、調べる必要があるわ」
ドラの報告を受けてナオコが指示を出し、12体のドラが格納庫へ帰還する
残ったドラ初号機が空間の歪みを計算、目標が飛ばされた位置を割り出し、その座標にドアを出現させた

路地に入ると、先程まで我輩がいた辺りが何やら騒がしくなっている
やがて騒ぎの中心がこちらに近づいている事に気づく・・・まさか
そう思い騒ぎの方へ目を向けると、青い巨体を揺らしながら我輩に向かって近づいてくる物があった
同やら先程の事は幻覚の類ではないらしい、そう思う間にもそれとの距離は縮まって行く
再び我輩と対峙したそれは、銃口をこちらに向けて言葉を発した
「ネ〜ズ〜ミ〜だ〜」
だからお主は何がやりたいのだ・・・我輩が思う中で、周囲の景色が再び変わって行った

「これは・・・ある特定の生物、有り体に言えば鼠に対する拒絶反応ね」
「拒絶反応ですか?しかし、こいつ等ロボットでしょう、そんなプログラム組んだんですか?」
「いいえ、製作課程でのバグのようね。強烈な拒絶反応が起り、空間移送装置が誤作動を起こした、って所かしら」
「なるほど・・・と言う事は、追って行った初号機が鼠を見つけても・・・」
「そうね、また何処かへ強制転移させるのがオチでしょうね、呼び戻して頂戴」
「・・・通信が効きません、衛星はあらかた落されてますし。元々長距離用の回線じゃ無いですから」
「そう、なら暫らく放置ってことね。まあ、何とかして目標を捕獲すれば戻ってくるでしょう」
「あの大きさの麻酔銃で鼠が撃たれれば、どうやっても致命傷だと思いますが」
オペレータの指摘で、ナオコは口元に手を当てて何かを考えたあと口を開いた
「・・・惜しい研究材料を無くしたわ」
208エヴァ・フェット:03/02/26 01:02 ID:???
「いざとなればディラックの海を発生させて、僕自身が行きたい所へ行くこともできます」
聞き覚えのある声が聞こえ、ミゾロギ少尉は元の姿に戻って俺の前に立っていた。
「ヒナ嬢様が危なくなったら助けに行くこともね。もっとも、その必要性があるとも思えませんでしたが・・・」
そう言うと、ミゾロギは前髪をかきあげる。
前髪の間から現われた左眼は巨大に膨れ上がり、半ば飛び出していて、黒目の部分が赤い色をしている。まるで使徒のコアのように。
「なるほど・・・昨日の調印の時、ヒナ大使様がお前ではなく俺を同席者に選んだのは、お前にはそういう能力があるから同席する必要性すらなかったというわけか・・・」
ゼーレから受け継がれたトライラックスのテクノロジーをもってすれば、使徒能力を持つ人造人間、改造人間を造り出すことなど容易いことだということでもある。
ミゾロギの背後のはるかに離れた所をスモーカー大佐とたしぎ曹長が歩いて行くのが見える。
フウイ・ノ・レイ様が戻って来たようだが、スティンガーの姿は見当たらない。
「それで、教団の実態を知ってしまった立場の一人として、お前さんはどう思う? あんなうさんくさい奴らと手を組んじまっていいと思うか?」
「ヒナ嬢様はたとえ身体の中に使徒のコアを埋め込まれても、あんな奴らの意のままになるような方ではありません」
「それはそうだな。あの方は屈服はしても服従はするような器じゃねえ。だが、そんな手段を使う教団の奴らはうさんくさい・・・」
「ヒナ嬢様は教団と手を組み、これを利用してこの国を制圧しようとお考えです。それがヒナ嬢様の意思であれば、僕ちゃんはそれに従うのみでございます」
「お前さんのような部下がいてくれりゃあ、ヒナ大使様もさぞかし幸せなことだろうぜ」
だが、俺はヒナ大使個人に対してどうこうではなく、与えられた仕事に対して忠実な男なのだ。
209深夜の密談・前編:03/02/26 01:31 ID:???
ドアをノックする音が聞こえた。昨日の夜と同じだ。
「おう、たしぎか。入れ」白髪頭の大男は声をウキウキとはずませて言う。
「ちゃんと俺が言った通り青いカツラと赤いコンタクトに白い全身レオタ着て来たか? 前からあのコスプレでやってみたかったんだよなあ・・・」
ところが、ドアを開けて彼の寝室に入って来たのは期待していた部下の女性下士官ではなかった。
「失礼させて頂くわ、スモーカー君」
「なッ!? てめえはヒナ!?」スモーカー大佐はハトが豆鉄砲を喰らったように驚いた。「どうしておめえがここに!?」
「どうしてって、お訪ねするのは用事があるからに決まっているじゃありませんか」
「用事なら手短に頼むぜ。今夜は予定があるんだからな」
「予定って・・・たしぎちゃんなら今夜は来ないわよ」
「へ? な、なんで? なんでおめえにそんなことがわかる?」
「なぜなら、わたくしが彼女に今日は夜のオツトメを休むように言ったからよ」
「なッ・・・なんでそんな人様のお楽しみをぶち壊すような真似をしやがる!? てめえ、俺に何か恨みでもあんのか?」
「上司の職権を乱用して部下の女性兵士に変態プレイを強要するのもほどほどにしなさい。その理論で言えば、わたくしが貴方に肉体関係を迫っても良いことになるわよ」
「むうッ・・・」スモーカー大佐は苦虫を噛み潰したような顔になり、冷や汗を流している。
だが、この女とはまんざら知らない仲ではない。ある一時期には職権も上下関係も関係なしの個人同志の交際をしていたこともあったのだ。
「それで、用事とは?」
クローリー・ヒナ駐日A級大使は着ていた黒いスーツを脱いで椅子の背もたれに掛けながら言った。
どうやら彼女はたしぎ曹長ほどは几帳面な性格ではないらしい。
「今夜はゆっくり楽しみながら話しましょう。昔みたいに・・・」
210深夜の密談・中編:03/02/26 01:53 ID:???
「たしぎちゃんも顔はまあまあだけど、兵員達の性欲処理のために生まれてきたクローン慰安婦としてはまだまだ未熟ね。今夜はわたくしが代わりに貴方のお相手をするわ」
着ていた黒いスーツの上下を脱いだクローリー・ヒナはベッドの上に座ってこれ見よがしに脚を組んだ。目のやり場に困る。
「まあ、貴方のとってはわたくしの方が勝手知ったるもので、具合がいいんじゃないかしら?」
「本題に入れよ。おめえはそれ自体が目的で男に抱かれる女じゃねえ、昔からな」
「ギーガ―様は貴方の白兵戦指揮能力を高く評価しておられるわ」
と、言いながら、彼女は両脚の表面を覆っていたブライトタイツを脱ぎ始める。
表面を圧迫するものがなくなってもなお、彼女の両脚は見事な脚線美を描いている。
スモーカー大佐はゴクッと生ツバを飲んだ。
「だから、評議会はわたくしの駐日大使職就任に伴い、貴方をスモーウォーカー部隊指揮官職に復帰させると言っているわ」
「ほ、ほう、それは光栄な話だな。それで、俺や俺の部下達に一体どこのどなた様と戦えと? 教団と条約を結んだから、ネルフやトライデントか?」
スモーカー大佐はいかにも不愉快そうな表情を示している。
「俺はあの綾波教団って奴らにゃどうにも好感が持てねえ・・・ネルフやトライデントの方がよっぽど気のいい連中が揃ってるぜ」
クローリー・ヒナは淡い紫色の長袖のブラウス一枚の姿でベッドから立ち上がると、スモーカーの前に立った。
薄いブラウスの布地には身体の曲線がくっきり浮き出ていて、すらりと伸びたナマ脚はむちむちとした質感を持っている。
そのプロポーションは20年ほど前にスモーカーが彼女に知り合った初期の頃から全く衰えていない。
いや、むしろ、彼女は現在の方が美しくなっている。
たしぎ曹長など比べ物にならないほど、彼女の方がはるかに魅力的だ。
「貴方が戦う敵は旧東京の日本工業共同体と、その経済的支援で旧東京近郊に建造された要塞都市よ」
211深夜の密談・後編:03/02/26 02:23 ID:???
「貴方が戦う敵は旧東京の日本重工業共同体と、その経済的支援により旧東京近郊に建造された要塞都市よ」
「旧東京の、日重共・・・!」
その社名を聞いた途端、スモーカー大佐の身体がビクンと震え、表情は単なる不快感というよりはむしろ、怒りに近いものへと変わって行った。
「その会社なら知ってる。だが、要塞都市って何だ? まあ、どうしてそいつらと戦う必要性があるのかを詳しく説明しろよ」
「ああ、やっぱり関心があることは否定できない。それじゃ、説明させて頂くわ」
と、言うと、クローリー・ヒナはラベンダー色のブラウス一枚にナマ脚むき出しの姿で現在の状況を説明し始めた。
「日重共は便利屋スズキという人物に兵器類を調達製備させ、また高橋覗なる人物に要塞都市の建造とネオ戦略自衛隊の配備をさせているのよ。教団との戦いのためにね」
「便利屋スズキか・・・あいつには部下や仲間を大勢殺された恨みがあるが、俺はあいつとの決着をつけちゃいねえからな。奴が指名手配喰らってるのを知っててかくまってる日重共の奴らも勘弁ならねえ」
「わたくしは教団を利用してこの国を手に入れたいと思っているんだけど、いずれは日重共や要塞都市、ネオ戦自はわたくし達にとっての脅威となることが予想されるわ」
そう言いながら、彼女は椅子に座っているスモーカーの後ろに回り、背中から肩の上に両手を回した。
「脅威となる者は早いうちに叩いておく必要がある・・・だから、スモーカー君にお願いするのよ。私達の脅威となる敵を排除して」
スモーカーの心臓がまるで知り合ったばかりの頃に戻ったかのように激しく脈打つ。
「エヴァ・フェットやミゾロギも能力的には優れているけど、わたくしと対等に組めるような器じゃないわ。ねえ、スモーカー君・・・わたくしと一緒にこの国を手に入れない?」
「そうだな・・・詳しいことはベッドの上で楽しみながら、じっくり相談するとしよう」
そう言うと、席を立ったスモーカーはヒナの身体を両手でヒョイッと軽く抱き上げた。
「おめえもたしぎみてえにバテるといけねえから、俺がベッドまで運んでやる」
212大阪:03/02/26 03:00 ID:???
中身がミカンとは言え、ぎっしり入ってる段ボール箱は重いな。
私は体力も運動神経も苦手やから、こういう肉体労働には向いてへんのや。
あ、私、春日歩です。今、和歌山港でミカンを船に積み込む仕事を手伝ってます。
私は和歌山の出身なんやけど、親戚がミカン栽培農家をやっとるんや。
それで、収穫されたミカンを外国に輸出するために出荷せなあかんのやが、人手が足らんので手伝いに来とるんや。
ああ、疲れたな。あ、どっかで見たような人達が来たで。
何や、この間のオカマのオニイチャンやないか。
東京や大阪に続いて和歌山でも会うやなんて、世の中は広いようで狭いな。
もう一人、髪の毛をチョンマゲにしたえらい背の高いオニイチャンがおるで。
私達がミカンを運んどる船の船長と話しとる。
トライラックスへ行きたいんやけど、船に乗せて行ってくれやて。
そやけど、なんでミカンとかタマネギとかを運ぶ船で行くんやろか?
まあ、ミカンやタマネギはようけあるから、途中で食べる物には事欠かへんけどな。
いや、そら、あかんで。せっかく外国に売る物を途中で食べてしもうたらあかんって。
213トライラックス担当:03/02/26 03:18 ID:???
例によってうざいネタ解説
・ミゾロギ少尉は使徒能力を持つ改造人間で、条約締結の一部始終を傍受していた。
・教団側がIG-88Wをトライラックス艦隊に送り込んだのはカモフラージュのためである。
・たしぎ曹長は兵員の性欲処理用のために生まれたクローン従軍慰安婦らしい。
・春日歩は和歌山県出身らしいが、親戚がミカン栽培農家をしている。
・ヒナ大使はスモーカー大佐を復職させ、日重共と要塞都市を攻撃するように命じた。
214トライラックス担当:03/02/26 03:29 ID:???
あ、ゴメン。書き忘れ。
・IG-88Wが操っていた小型探査機IG-1004は鼠の紳士を追跡していたドラの一体により破壊された。
・トライラックスの使節団は帰る際に綾波教団側からお土産として和菓子をたくさん貰ったらしい。

たしぎ曹長に青いカツラと赤いコンタクト、白い全身レオタって一体・・・?
「肉類を食べるとジンマシンが出る体質」から推定される所、彼女は実は広末涼子のクローン?
215トライラックス担当:03/02/26 03:49 ID:???
スレ汚しのカキコばっかしてスマソ。
>黒縁メガネオペレーターさん
ええと・・・、>>192で「お好み焼き屋での会合の翌日」とありましたが、
翌日ではなく、早くても翌々日以降です。>>182でスティンガーが
「明後日、トライラックスの貿易業者が和歌山港にミカンとタマネギを仕入れに来る」
と言っているし、いくら何でも翌日に出発できるほど早く用意することはできません。
春日歩も和歌山港で少し絡ませましたが、彼女を同行させるかどうかは未定。
同行させるにはどういうスチュエーションにすればよいか思いつかないし、
日本国内で他の事件に絡ませるのもいいかなとも思っっているからです。
あと、教団側がトライラックス側の騙まし討ち作戦を傍受している件に関してですが、
それはキサラギ博士の発言からではなく、エヴァ・フェットがおかしな態度を
取っていたことからだということにしてもらえませんか?
キサラギ博士はこれまでエヴァ能力者の可能性があることさえも教団側に
悟られていないことから、完全にその気配を消す能力があると考えられるからです。
????他さん
これに関してはネタバラシが遅れましたが、ミゾロギ少尉が実は
使徒能力を持つ改造人間で、小型の分身使徒(マトリエル型)を使って
条約締結の一部始終を傍受していました。また、彼は身体そのものから
ディラックの海を発生させて、行きたい所へ行くこともできます。
これは京都最終決戦でトライラックス側が使徒能力を持つ兵士を投入する
という伏線です。ただし、教団側に対抗できるかどうかは定かではありません。
216トライラックス担当:03/02/26 04:15 ID:???
>>215からの続き
>鼠の中の人さん
すでに申し上げるまでもありませんが、海上都市大阪のお好み焼き屋での会合を
傍受しようとしていた小型探査機IG-1004は鼠の紳士さんを追跡していたドラの
中の一体に破壊されたという形で絡ませてみました。それにしても・・・、
彼らは一体どこへ行ってしまうのでしょうか?
>E計画さん
E計画が表向きにはE計画ではなく別の団体名を名乗っている可能性がある
とすれば、タルテソスの財宝を盗掘していてアフリカの軍警察に摘発された
組織がE計画の関連である可能性も考えられるわけですね。フウイ・ノ・レイ2号の
出所を考えると、E計画の関与があったと考える方が自然なわけです。
>高橋覗さん
スモーウォーカー部隊は日重共と要塞都市を襲撃する準備に入りつつあります。
スモーカー大佐は悪い人間ではないが、以前、便利屋スズキに仲間を殺されたため、
それをかくまっている日重共に対しても憎悪を抱いています。
あと、スモーウォーカーはこれまでに登場した時は格闘戦仕様で、
松村邦洋やデーブ大久保のような太った男達が操縦していましたが、
今回は実戦用兵器を装備、パイロットもこれまでとは異なるという設定です。
主な兵器は張り手を繰り出した時に手のひらから砲弾を発射するとか、
パイロットは薬物でマインドコントロールされ、身体が奇形化している
人間だとかいうような感じにしようかと思っています。
ども。????他っす。どうもすぐにネタ書けそうにないので設定関係へのレスを。

○トライラックス担当さん
うーむ…ちょっと今回の…主にミゾロギ少尉とキサラギ博士の件ですけど。
えーと、ミゾロギ少尉の件に関しては教団側に感づかれていると思ってください。あ
の場には主席聖母といる上、場所が場所ですから、彼等や委員会に隠れての行動は極
めて困難です。(戦闘中などなら隙が生じる事もあります) また、京都では委員会の力
が働いている上、主席もそれなりの対策を取っているので、ディラックの海等のテレポー
ト系の移動は妨害されます。(特にディラックの海は現在それ専門の番人(レリエル)がいる
ので、極めて危険です。監視範囲は広くはありませんが)
後、キサラギ博士の件ですが、彼女がエヴァ能力者かどうかは教団側(そしてゲンドウ)は
把握していると思ってください。主席とゲンドウはこの世界に存在している全てのエヴァ
とその能力者を一通り把握しています。(少なくともサードインパクトを超えたエヴァは
例外無く把握しています) 前にエヴァ契約の条件を書いた時に『現存するエヴァ』と書い
たのはそういう意味です。(本当はアレはこれ以上エヴァが増えないようにという意味も
あったんですけどね。他勢力が全て教団に向かってくるので中ボスの頭数が足りない……)
ちなみにヒナ大使へのコアの移植は、ヒナ大使本人も気付かない内に行われてます。ゲーム
を見る限り、何時の間にか移したり戻したりできるみたいなので。(つまり、主席はなにも
言わずに移す事もできた訳です。わざわざ本人に宣告してますが)

後、これは全般で。描写はそれを示唆する所がわずかでしたが、聖母の『目』は教団の監視機
構では一番強力で、エヴァ能力者の思考ガード以外(これも相手に気付かれてもいいなら破れま
す)は制限を受けていません。ただ、どれを誰に伝えるかは彼女次第で、常時発動させてる訳でもありません。
また、ヒナ大使に取り付いた奴と、複数能力所持のゲーム使徒に対応した使徒蟲は存在していません。
218エヴァ・フェット:03/02/26 23:45 ID:???
海上都市大阪から離脱した駐留艦隊は大阪湾を南下し、紀伊半島の南で後方補給艦隊の貨物輸送船と合流した。
このあたりの海域には他にもトライラックスの船舶が盛んに周航しているが、多くは一般民間業者の交易貨物輸送船である。
サードインパクト後のわりと早い時期からトライラックスの行政局外交部は一般民間業者に委託する形で日本の復興農村と貿易をしていたが、現在ではその実態を把握している者は誰もいないのが現状らしい。
「さて、あの船の中でスモーウォーカー達が待っているわ」クローリー・ヒナ大使が言った。「ミゾロギ少尉、あの船に乗り移ります。貴方の能力を皆さんに見せて差し上げて」
「はい、かしこまりました。ヒナ嬢」と、言ったかと思うと、ミゾロギの姿がグニャッと歪み、巨大な黒い影のようなものが俺達の前に広がった。
「さあ、行くわよ。スモーカー君、エヴァ・フェットさん、ついて来なさい」
ヒナ大使がその暗闇の空間の中へ歩いて入って行ったので、俺達もその後について行った。
暗闇の空間を抜けると、そこはどうやら別の船の中らしい。
後ろを振り返ると、俺達が通り抜けてきた暗闇の空間が変型して人間の姿になり、前髪で左眼を隠した男が立っていた。
「すげえな。アフリカで世話になったヒゲのオッサンと似たような能力が使えるのかよ。そいつは便利だ」
スモーカー大佐が驚いて言った。
「便利と言えば便利なのですが、欠点もあります。僕ちゃんの能力では半径500メートル以内にしか移動できませんし、必ずしも行きたい所へ正確に行けるわけではありませんので・・・」
「そう言えば、ここはどこかしら? スモーウォーカーの格納区画ではないみたいだけど・・・それにこの臭いは何?」
ヒナがそう言い、スモーカーとミゾロギが顔をしかめる。
俺はフルフェイスのヘルメットをかぶっていたせいでわからなかったが、ヘルメットのセンサーが生ゴミの腐ったような臭いを感知した。
ウジ虫ナメクジ豚が生ゴミを食い漁っている。
「うわああ〜っ、ここはゴミ処理場だ!」
「なんて所へ出ちゃったのよ! ヒナ、幻滅!」
219218:03/02/27 00:12 ID:???
だんだん昔のペースに戻って来たような・・・。
あ、読み返してみると、17行目でエヴァ・フェットが「ヒナ」と呼び捨てにしてる。
正しくは「ヒナ大使」、もしくは「ヒナ様」だよな。

>>217
状況設定をかき乱すようなカキコしてゴメンナサイ。
ちなみにミゾロギ少尉は半径500メートル以内にしか移動できず、
必ずしも行きたい所へ正確に行けるわけではありません。
また、分身使徒も距離が離れ過ぎていては傍受機能が下がるし、
一度にあまり数多くを操ることもできません。
まあ、はっきり言ってしまえば、本家本元よりに比べると、
比べ物にならないくらい劣っているということです。
しかし、それなりに活躍させたいな。
教団側が彼を巧く利用してしまうなんてどう?
キサラギ博士がどのくらいのレベルにあるのかは、
実は自分でも考えていなかったりする。
220フウイ・ノ・レイ:03/02/27 00:40 ID:???
水平線の彼方に陸地が見える。あれは紀伊半島の南端、恐らく和歌山県の串本町あたりだろう。
このあたりに海域にはトライラックスの交易貨物輸送船が盛んに周航している。
サードインパクト後の復興に伴い、トライラックス行政局の外交部や通商部は盛んに民間の業者に委託する形で交易事業を展開しているが、今では誰もその実態を把握することができない現状にある。
それにしても、和歌山港に潜入したスティンガー達は巧くやっているだろうか?
「フウイ・ノ・レイ前大使さん、ここにおられましたか」私を呼び止める低い女の声が聞こえた。
振り返ると、広末涼子のような髪型に眼鏡をかけた女下士官が律儀に敬礼をしていた。
「当艦隊は後方補給艦隊の貨物輸送船と合流しました」
「貨物輸送船・・・積荷はスモーウォーカーだな?」
「以前、日本国内に持ち込まれた4台のうち、残っている3台が修繕され、また新たに増産された9台とともに運ばれて来たそうです」
あれは色々と欠点が多い汎用人型決戦兵器だったが、増産して導入するということは、何がしかの意図があってのことだろう。
改良が施されて欠点がクリアーされたとか、あるいはパイロットとしてより相応しい人材が育成されているとかいうような可能性が考えられる。
「ところで、たしぎ曹長殿。今日は顔色が良いな。昨夜はよく眠れたかの?」
「はい、久しぶりに。クローリー・ヒナ大使さんが夜のオツトメは御自分が代わりにするから、私には休んでいるようにと申されましたので、おかげでゆっくり眠ることができ・・・」
と、そこまで言って。彼女は自分で自分の口を塞いだ。
221エヴァ・フェット:03/02/27 01:13 ID:???
「ようこそ・・・お越し、下さい、ました・・・ヒナ大使・・・スモーカー大佐・・・」
ミゾロギ少尉は半径500メートルしか移動できないようだが、キサラギ博士はトライラックス本国から日本まで軽く瞬間移動できてしまう。
ただ、それが彼女(彼?)のエヴァ能力や使徒能力の類なのか、あるいは発明の産物なのかはよくわからない。
格納区画にはスモーウォーカーが12体、ずらりと並んでいる。
中には見覚えのある『北氷室』や『白虎丸』、『紅錦』などもあったが、以前に見た時とは細部が微妙に変わっていて、改造を施されていることがわかる。
「元、は・・・格闘戦仕様、だった・・・スモーウォーカー、ですが・・・実戦投入、に、際して・・・重火器類、を・・・搭載、して、おります・・・」
そして、キサラギ博士は機械と同化したようなデザインの黒いプラグスーツを着た6人の男達を紹介した。
「彼ら、は・・・サルサ・セカンダス、で・・・訓練、された・・・新た、な・・・パイロット達、です・・・」
前にスモーカー大佐の部下として配属されていた男達のように太ってはおらず、むしろどちらかと言うと、不健康な痩せ方をしている。
顔の下半分を機械的なマスクで覆っていて、その左右から後頭部にパイプが伸びており、頭にもコルセットのような器具がはまっている。
「薬物、と・・・マインドコントロール、で・・・自我、を・・・抑制されて、いるので・・・任務を、忠実に・・・遂行、します・・・」
「どうでもいいけど、その喋り方、どうにかならねえか? キサラギ博士」
「申し、訳・・・ござい、ません・・・私、は・・・喋る、のが・・・苦手、な・・・もの、で・・・」
「あ〜あ、どうもこういうじれったいのって性に合わねえなあ・・・俺には俺のペースってもんがあるだろう、キサラギ博士のバアサンよォ・・・」
その途端、キサラギ博士はスモーカー大佐の胸倉を掴んでものすごい形相で叫んだ。
「誰がバアサンだ! もっぺん言ってみろ、てめえっちだって白髪頭のくせに!!」
「ぐえ〜っ、悪かった、悪かった・・・! た、助けてくで〜!!」
222get!
223194  ◆/s5ZynBY7E :03/02/27 01:27 ID:???
レスのみスマソ。

>トライラックスさん
『E』全体として別の(団体)名を名乗る事は決してありません。
過去にも外に対し一度も名乗っていません(個人名、所属名(?)を除く)
彼等の基本は「個」であり、彼等は「個」の望みを果たす為に手を組み、
群れを成し、客観的に見て「集合体」という形をとっているに過ぎません。
また、多くの組織(企業)は彼等がそれ(『E』)であるという事を知らずに極普通に関わっています。
特に第二第三の間接的接触を持つ人々(下請け的存在)は、たとえば、
「悪いやつがいるもんだ」などと思っていながら知らぬ間にそれに手を貸している事もあるでしょう。
日々の生活の糧を得ている無実の人々も同じく。
彼(等)は彼(等)の欲を満たすためなら何でもします。
たとえそれが目的に反したものであっても、その時点で必要とみなされれば。
このあたりのことは過去スレで散々語っていますので、お暇があれば御再読を。
彼等が対外的に何をしている(するの)かというのを簡単に書くと
「揺り篭から墓場まで、慈善活動からジェノサイドまで」って感じです。

それから一点、これは私見が多分に含まれると思いますが、
船舶の往来は軍用艦や海賊などある程度以上の武装をしたものを除き
復興を遂げたと言えるトライラックス以外のものはほぼ皆無でしょう。
飛行機による航空経路も同じく。
行は少なめですが、情報・物資の経路断絶についても過去スレ(最近)に以下略。
多くの民は政治よりも金よりも(他人よりも)明日の自分の命ですし、海にはガギエルが。
また日本では「大戦」が訪れる情報を(噂として)流していますので、
その道の商人達は撤退をすでに始めています(最近の過去スレのコンビニ閉鎖等)
逆に、武器は世界各地に一人二丁ずつぐらい軽く回るだけはもうでまわっています。
漏れもいろいろ読み直してて気づくことがあるので、一度整理した方がいいかも。


でむぱの全く届かない所に行くので、週末まで書き込み不能です。
今夜はこれにて。
224フウイ・ノ・レイ:03/02/27 01:39 ID:???
気まずい雰囲気があたりを包み込む。
随行料理人のメンチが行く先々で現地の男と関係しまくっていることもそうだが、スモーカー大佐が上司の職権を乱用してたしぎ曹長に変態プレイを強要していることも有名な話であった。
私はそれとなく話題を変える。
「ところで、私には帰国命令が出ておる。しかし、随行員の皆さんはヒナ大使殿の側近として留任するそうだな。短い間だったが、楽しく過ごした人達と別れるのは悲しいものじゃよ」
しかし、上手くコトが運べば、しばらく経ってから碇君にはまた会える・・・。
「あ、それに関してなんですが・・・」たしぎ曹長が言った。「随行員の人達は引き続いてヒナ大使さんの側近として留任するようですが、艦隊の中からは解任されて帰国する人達もいるみたいですよ」
「何? 艦隊の中から解任されて帰国する人達がいるとな?」
「はい、今日になってから発表されたんですが、ピエット提督が艦隊司令官役を解任されて、タイラー艦長が後任の提督に昇格するっていう話ですし・・・」
なるほど、それはわからぬでもない。
ヒナ大使が軍人だった頃からの元上司であるピエット提督を彼女の部下のポジションに配置しておくと、何かとやりにくいからだろう。
「それに・・・実は、スモーカーさんが私にも前大使さんに同行して本国へ帰れと言うのです」
「む? そなたにも私に同行して本国へ帰れ、と? スモーカーがそう言ったのか?」
「はい。例の件について事情を知っている人間がいないと本国へ戻ってから不便だから、私にも前大使さんに同行して帰国しろ、と・・・」
「ほう、あやつ自身は日本を離れることができぬから、そのように私のことを気遣っているのだな」
だが、本当の所は必ずしもそうだとも言いがたい。
昨日の夜、ヒナ大使がスモーカーとベッドをともにしたらしいことや、その後、スモーウォーカー部隊の指揮官職に復帰してことを考え合わせれば、うさんくさいものである。
どうやら、用済みになったので、ていよく遠ざけられたようだな。
225大阪:03/02/27 02:13 ID:???
何や、えらい人が大勢来よったで。しかも、前に会ったことのある人が多いな。
ランチマスターの人達もおりよるから、オカマのオニイチャンが震え上がっとる。
そらあ、しゃあないやろ。結婚式の時、唐辛子の浣腸されてしもうたからな。
あ、碇シンジ君やないか。それに、前に私を助けてくれた兵隊さんもおるで。
なあ、なんでこないな所へ集まって来たんや? ミカンやったら売られへんで。
これらはトライラックスの商人さんに売るって決まってしもうとるからな。
ミカン買いに来たんやない? ほなら、皆さん揃って何しに来よったんや?
な、何やて? ほなら、船に乗ってトライラックス行くんはあんたらなんか?
そやけど、そないな所へ何しに行くんや? 軍事協力支援条約って何や?
その条約結びに行くんか? 違う? トライラックスが綾波教団と結びよった?
ああ、あれか。その話やったら、中之島の合同協議会でも発表があった。
ほなら、戦争になったら、トライラックスは綾波教団に味方をするんか?
そしたら、ネルフもトライデントも海上都市大阪もトライラックスと戦わなあかん。
それは困るわな。そやから、新しい駐日大使に抗議したけど、相手にされへん?
それで、どないするんや? 何やて? これからトライラックスの本国へ行くやて?
何しに行くんや? 何? トライラックスの偉い人達に直接抗議する?
そ、それは大変や! ほなら、日本の未来はあんたらの双肩にかかっとるやな。
待っとれ。これは私が作ったオニギリや。お弁当に持って行ったらええ。
必ず帰って来るんやで、ええ知らせを持ってな。
さらば〜日本よ〜旅立〜つ〜船は〜トライラックスの〜貿易〜輸送船〜♪
日本を離れ、トライラックスへ〜運命背負い今〜旅〜立つ〜♪
必〜ずここへ〜帰〜って来ると〜手を振る人〜に〜笑顔〜で答〜え〜♪(以下略)
226トライラックス担当:03/02/27 02:44 ID:???
今回は久しぶりにカキコ参加初期のギャグモードに戻ってみました。
ここの所、私1人で飛ばしまくり状態ですが、
@ネルフ・トライデントのトライラックス訪問、抗議
Aスモーウォーカー部隊の旧東京方面襲撃
Bエヴァ・フェット達、特攻部隊の騙まし討ち作戦
などの御膳立てが大変なのです。@とAはほぼ準備が整っている状態ですが、
Bはまだ具体的なことには全くと言って良いほど触れていません。
1980年代の中頃の生まれと思われる春日歩がなぜあの作品を知っているのか
という点には甚だ疑問もありますが、
現在のシンジ達の立場はまさにそれだと言えると思います。
春日歩は日本国内での事件に絡ませようと思うので、
同行はさせず、日本に残らせることにしました。
スティンガーはシンジ達に同行しています。
227トライラックス担当:03/02/27 03:05 ID:???
>????他さん
改めて、作品世界をかき乱すカキコばかりしてしまい、申し訳ありません。
つまり、外交政略はキツネとタヌキの化かし合いであり、トライラックス側も
策を弄しているが、教団の方が一枚上手であったとかいう所でしょうか?
最終決戦に際して、教団側の中ボスクラスの兵力が不足しているという話、
やはりそれは深刻ですね。ちなみにヒナ大使とミゾロギ少尉は本気で教団と
手を組むつもりでいるため、こいつらにさらなる力を与えて教団側の中ボス
クラス兵力に利用するというのはどう? あと、これまで教団を嫌っていた
スモーカー大佐はヒナ大使に言いくるめられて、徐々に教団の側につきつつ
あります。女ってやつは怖いなあ・・・。
>黒縁メガネオペレーターさん
と、言う訳で、こちらもネルフ・トライデントのトライラックス本国訪問を
始動させました。先ほども書きましたが、スティンガーはシンジ達に同行、
春日歩は同行していません。それにしても、彼らはどのように入国することに
なるでしょうか? やはり密入国っぽいかな? フウイ・ノ・レイ前大使は
出発するのは彼らより遅れても、恐らく先に到着するだろうから、
行政局外交部(外務省)にかけあって便宜を図ってくれるのではないかと思われます。
ここで、かつて彼女の部下だったサイテイル元B級大使が外交部長(外務大臣)に
抜擢されたことが効力を示してくれるわけだよな。
228便利屋スズキ(船内):03/02/27 03:30 ID:???
エスペランサ脱出から数時間、機体の破片が体に突き刺さりコンクリート以上の硬度と化した
海面に叩き付けられて死にかけた便利屋が周りの海面を微妙に血で染めながら浮いていた。
「船長、浮いてるパイロットの死体を引き上げますか?」
マーカス一味はサードインパクト後に軍用艦艇を修理し海賊行為を続けている
「金目の物を取ったら捨てろ。」
クレーンで引き上げられヘルメットを外され正体が割れた後
マーカスの命令で意識不明のスズキは医務室に運ばれていった。
・・・・・・・・・・3日後
電球とベッドだけの部屋で体の痛みによって昏睡から目が覚めている。
「意識は普通に戻って体も一応動くが、ココは一体?」
ギギギ、音とともに唐突にドアが開いた。
「馬鹿な!貴、貴様、何故3日で動いて起きあがれる!
出血多量、脊椎損傷、頭蓋骨陥没、内蔵破裂、
無数の骨折で生きているだけでも奇跡の筈だ。」
医者らしき人物がパニック状態に陥っている
「慌てるな!説明するから深呼吸して落ち着け!」
数度の深呼吸の後に便利屋スズキに話しかけて来た。
「私は船医のゴディバだ、マーカス船長の言い付けで
お前の治療を行っている。」
マーカスなら俺を助けた事に合点が行く、10倍増しの
治療費はこの際仕方あるまい。
「説明は後でするから、とりあえず船長を呼んでくれ。」
229トライラックス担当:03/02/27 03:35 ID:???
>E計画さん
レスありがとうございます。
と、言うことは、E計画の本体が直接ではなく、下請けみたいな団体が
盗掘をしていたが、そこで働かされていた労働者の1人が大怪我をして
再起不能になったため、E計画の科学力でサイボーグ化されたとか、
そんな感じでいいですか?
あと、サードインパクト後の世界ってトライラックスが世界最大の
経済大国で、それはいいけど、それ以外の国は貿易もしてないんですか?
海賊やガギエルが横行しているとなれば、トライラックスの一般民間業者の
交易輸送船も武装していると設定した方がいいよな。
>厚木基地最後の兵士さん
と、言う訳で、ネルフ・トライデントのトライラックス本国訪問使節団(?)は
日本を出発しました。ランドマスターの副隊長さんと衛生兵少尉さんも同行。
スティンガーもいるので、絡みのカキコお願い致します。
>高橋覗さん、便利屋スズキさん
スモーウォーカー部隊の旧東京方面襲撃作戦も実行が迫っております。
>>221のキサラギ博士の発言に示されているように、以前の登場時とは
かなり訳が違って手強くなっています。迎撃態勢を願います。
ちなみに、前にも書きましたが、2機の飛行機でワイヤーを引っ掛ければ、
倒せてしまったりします(元ネタは『スターウォーズ帝国の逆襲』)。
230トライラックス担当:03/02/27 03:45 ID:???
>>228
げげっ、>>229のカキコをした直後に読んで驚いた。
大変なことになっている。それって時間軸ではいつ頃の出来事なんでしょうか?
一方、旧東京の日重共にはトライラックスのスモーウォーカー部隊が迫っています。
スモーカー大佐は便利屋スズキ氏との決着を着けるべく戦いを挑もうとしています。
果たして便利屋スズキ氏はこれを迎撃することができるのでしょうか?
それとも、京都最終決戦に直接参戦? 日重共の運命やいかに?
????他っす。今ちと悩んでる事が。今回のトライラックス行き、シンジ以外
にもう一人エヴァ能力者がいてもいいんじゃないかと思ったんですけど、それに
ついてかなり迷いが。状況的にはレイが同行するような気がするんですが、それ
だといつもの顔ぶれですしね。だから、レイとカヲル、どちらの方がいいと思わ
れます? 皆さん。尚、可哀想でうが、トウジは来てもしょうがないので来ない
方向で(藁 (ネルフも綾波教も『参』の文字がつく奴はロクな扱い受けんな(藁)

○トライラックス担当さん
教団の場合、上位三人(と、今はいない教祖)が反則的過ぎる感じですね。中ボス
クラスに関しては、オリジナル使徒の投入でかなり数増やしましたが、それでも
不足勝ちです。(EVA能力者陣にぶつかる奴が何種類かいるので)
ヒナ大使達の件は考えてみます。後、彼女には聖母のお守り(白い羽根)が与えら
れてます、これが無いとエヴァ能力者等に簡単に見破られてしまいますので。
それと…エヴァとオリジナル使徒とアダムの物を除くこの世界の全ての使徒能力
は委員会がそのパワーソースでもありますのでご注意を。
232フウイ・ノ・レイ:03/02/28 00:09 ID:???
噂をすれば何とやらで、スモーカー大佐が甲板の上に出て来た。装甲服姿のエヴァ・フェットもすぐ後ろを歩いている。
たしぎ曹長が律儀に敬礼するが、大佐のそれに対する態度はどことなく素っ気無い。
「スモーカー大佐、スモーウォーカー部隊の指揮官職に復帰したそうだな」と、私は話し掛ける。
「へい、後方補給艦隊から新しいスモーウォーカーが来たので、これからそっちの方へ行くんです」
「それにしてもスティンガーは何やってるんだ」エヴァ・フェットが悪態をついた。「俺達は忙しく動き回ってるってのに、あいつは大阪へ外食へ行ったっきり帰って来ないぜ」
エヴァ・フェットが今回の件に関して知らないのは無理からぬことだ。
別にこの男を疑っていたわけではないが、状況が状況なので、大事を取って彼には何も知らせていなかったのだ。
「そう堅いことを言うな、バケツ頭。まあ、艦隊の兵員食堂よりも大阪あたりの方が食べ物が美味いからな、今頃はあのオカマ野郎も美味い物をたらふく食ってることだろうよ」
スモーカー大佐はそのあたりを上手くフォローしてくれているが、彼の心の中では昨日とは何かが変わっているのを感じざるを得なかった。
私の精神感応力はこの男の心の中が“鎖のようなもので拘束されている”のを感じる。
“鎖のようなもの”・・・? つい昨日まではこのような感覚はなかったが・・・。
私よりも精神感能力には劣っているエヴァ・フェットは何も感じてはいないらしい。
だが、その“鎖のようなもの”を操っているとんでもないパワーの持ち主がこの同じ船の中、すぐ近くにいる。
そう、クローリー・ヒナ・バーベム大使が・・・。
スモーカー大佐自身が自覚している範囲内では何の邪念も感じないが、かなり不利な状況にあるようだ。
私はエヴァ・フェットに声をかけた。
「エヴァ・フェット・・・用事が済んだら、後で私の部屋へ来てくれぬか?」
233エヴァ・フェット:03/02/28 00:35 ID:???
「私はもうじきトライラックス本国へ帰らねばならぬ」フウイ・ノ・レイ様はビップルームへ俺を呼んで言った。「長いようで短いようにも感じられる間だったが、そなたには世話になったな」
「駐日大使職を解任されて帰国命令が出ているのでは仕方がありますまい。私も許されることならば、ずっと貴方の側にお仕えしたいのですが、駐日A級大使の護衛役は留任しているので、それもかなわぬことです」
だが、駐日A級大使の護衛というのは、恐らく俺を日本に留めておくための表向きの口実に過ぎぬのであろう。
もっとも、締結された軍事協力支援条約がどうやらダミーらしいということ以外には、具体的なことは何も知らされていないが。
「この国を去る前に、そなたに申しておくことがある」フウイ・ノ・レイ様はやけに改まった口調で言った。「他人に知られては困ることがあって悩んでいる時は、無防備な精神状態ではならぬ」
「ほう・・・やはりわかりますか? ヒナ大使や教団の第参位司教とやらにも似たようなことを言われましたよ」
「わからいでか。ヒナ大使が就任して以来はそなたがうさんくさいと感じずにはいられぬことばかりだということは無理からぬことじゃからのう」
どうやらフウイ・ノ・レイ様はお見通しだったようだな。
「エヴァ・フェット、そなたの精神感応力で私の心の中を読んでみよ・・・何が見える?」
俺は最近ではある程度、コントロールが効くようになった精神感能力とやらでフウイ・ノ・レイ様の心の中を覗いてみた。
フウイ・ノ・レイ様の心の中には・・・何やら“壁”のようなものがあるのがわかります」
「だが、その“壁”の中はわからぬであろう? その“壁”は精神感能力そのものでできた言わば“防護壁”のようなものじゃ。他人に知られたくないことは、このような“壁”を作って、その中で考えるのじゃ」
「なるほど、精神感応力そのものでできた“防護壁”ねえ・・・いや、フウイ・ノ・レイ様も申されることは良い勉強になります」
234エヴァ・フェット:03/02/28 01:04 ID:???
「それから、これも非常に重要なことじゃが」と、フウイ・ノ・レイは続ける。「クローリー・ヒナ大使にはくれぐれも気をつけろ」
「ほう・・・やはり貴方もそれを感じておられましたか」
「うむ、部下のミゾロギ少尉や教団が送り込んで来たIG-88Wとやらも油断がならぬが・・・何よりもあのクローリー・ヒナ大使は一番恐ろしい」
「確かに・・・あの方は単純に身体能力でも私よりはるかに優っていますが、他にも得体の知れぬ能力を持っているようです」
俺は昨日の出来事を思い出す。ヒナ大使は移動している艦隊とほぼ同じ速度で泳いでついて来ていたし、水中でガギエルと互角に戦ったりしていた。
しかも、ガギエルの牙で手に怪我をしていたが、その傷が俺の見ている前で恐るべき速度で治って行ったのだ。
だが、彼女はただ単に自分自身の身体能力が優れていて、身体に傷を受けた時の修復が早いだけのことではないようだ。
さらに一昨日にさかのぼる。俺は教団の大神殿でアスカと戦った時、互角に食い下がりはしたが、かなり手ひどく痛めつけられてしまった。
ところが、その後、ヒナ大使が俺の身体の痛い所をあの白魚のようなきれいな手でさすってくれたのだが、すると、痛みが嘘のように感じなくなってしまったのだ。
艦隊に帰って来てから装甲服を脱ぐと、俺の身体にはあってしかるべきものと思われていた打撲の痕さえも残ってはいなかった。
あれは一体・・・?
「うむ、あやつは他人の傷や苦痛を癒す能力を持っているようじゃのう・・・」俺がその話をすると、フウイ・ノ・レイ様はそう言った。「だが、恐らくあやつは逆に傷や苦痛を与えることもできるのであろう。
そして、さらにもっと恐ろしい能力を持っている。他人を色々な意味で拘束したり、操ったりする能力がな。スモーカー大佐もあやつに操られつつある・・・」
「スモーカーが? しかし、あの男はむしろヒナ大使を嫌っているように感じられましたが・・・」
「それがあやつの恐ろしい所じゃな。能力だけではない、人間心理もよくわきまえておる・・・とにかくあの女にはくれぐれも用心せよ」
久々に2ch来たら凄いスレの延びかたしてるのね…
全然誰が誰だかわかんなくなってるよ…
236フウイ・ノ・レイ:03/02/28 01:36 ID:???
「私はもうじきトライラックス本国へ帰らねばなるぬ」私はビップルームにエヴァ・フェットを呼んで言った。「長いようで短いようにも感じられる間だったが、そなたには世話になったな」
「駐日大使職を解任されて帰国命令が出ているのでは仕方がありますまい」と、エヴァ・フェットが言った。
だが、私がトライラックス本国へ帰らなければならないのは、何も帰国命令が出ているからばかりではない。
碇君やネルフ・トライデントの人々が今回の条約締結に抗議するためにトライラックス本国へ向かっている。
私も本国へ帰って、彼らのために行政局外交部に交渉したりして便宜を図らなければならないからだ。
「私も許されることならば、ずっと貴方の側にお仕えしたいのですが、駐日A級大使の護衛役は留任しているので、それもかなわぬことです」
私がそうであるように、どうやらエヴァ・フェットもまた同じような含みを持っているようであった。
駐日A級大使の護衛というのは表向きの口実で、この男には他に日本に留まる別の用件があるようだ。
だが、それが具体的に何なのかはわからなかったし、私もあえて深くは追求しないことにした。
「この国を去る前にそなたに申しておくことがある。他人に知られては困ることがあって悩んでいる時は、無防備な精神状態ではならぬ」
「ほう・・・やはりわかりますか? ヒナ大使や教団の第参位とやらにも似たようなことを言われましたよ」
「わからいでか。ヒナ大使が就任して以来はそなたがうさんくさいと感じずにはいられぬことばかりだということは無理ならぬことじゃからのう」
そして、私は自分自身の意識の中に“防護壁”を形成しながら言った。
「エヴァ・フェット、そなたの精神感応力で私の心の中を覗いてみよ・・・何が見える?」
「フウイ・ノ・レイ様の心の中には・・・何やら“壁”のようなものがあるのがわかります」
「だが、その“壁”の中はわからぬであろう? それは精神感応力そのものでできた言わば“防護壁”のようなものじゃ。他人に知られたくないことは、このような“壁”を作って、その中で考えるのじゃ」
「なるほど、精神感能力そのものでできた“防護壁”ねえ・・・いや、フウイ・ノ・レイ様の申されることは良い勉強になります」
237フウイ・ノ・レイ:03/02/28 02:05 ID:???
「それから、これも非常に重要なことじゃが」と、私は続ける。「クローリー・ヒナ大使にはくれぐれも気をつけろ」
「ほう・・・やはり貴方もそれを感じておられましたか」
と、言うことは、エヴァ・フェットもそれとなく感じていたようだ。
精神感能力においてはいかんせん私よりも劣ってはいるが、実戦経験をくぐり抜けて来た者としての戦いの本能や勘がそれを感じさせずにはいられないのだろう。
「うむ、部下のミゾロギ少尉や教団が送り込んで来たIG-88Wも油断がならぬが、何よりもあのクローリー・ヒナ大使が一番恐ろしい」
「確かに・・・あの方は単純に身体能力でも私よりはるかに優っていますが、他にも得体の知れない能力を持っているようです」
エヴァ・フェットはこの数日の間、ヒナ大使と行動をともにしていて、わかる範囲内だけでも彼女が超人的な能力の持ち主であることを話した。
彼女は怪我をしても、それが見ている前ですぐに治ってしまったのだと言う。
だが、それはただ単に彼女の身体能力が優れていて、身体に傷を受けた時の修復が早いというだけのことではないようだ。
もっと驚いたことは、エヴァ・フェットが教団の大神殿であのアスカの奴と戦って負傷した時、ヒナが彼の身体の痛い箇所を手でさすっただけで、痛みも打撲も消えてしまった、らしいことである。
「うむ、あやつは他人の傷や苦痛を癒す能力を持っているようじゃのう・・・だが、恐らくあやつは逆に他人に傷や苦痛を与えることもできるのであろう。そして、さらに恐ろしい能力を持っている」
私は先ほど、スモーカー大佐に会った時のことを思い出した。彼の心の中を縛っている、あの精神感能力そのものでできた“鎖”のようなものの感覚を・・・。
「他人を拘束したり、操ったりする能力がな。スモーカー大佐もあやつに操られつつある・・・」
「スモーカーが? しかし、あの男はむしろヒナ大使のことを嫌っているように感じられましたが・・・」
「それがあの女の恐ろしい所じゃ。能力だけではない、人間心理もよくわきまえている・・・とにかく、あの女にはくれぐれも用心せよ」
238トライラックス担当:03/02/28 02:20 ID:???
ただでさえ私1人で飛ばしている上に、ややこしいカキコしてスマソ。
>>233>>236>>234>>237は客観的事実としては同じ出来事ですが、
エヴァ・フェットとフウイ・ノ・レイという別々の人間の視点により、
そこで語られる情報内容や観念が微妙に異なっています。
また、時間軸がややこしいのですが、
>>220>>224>>232>>218>>221>>233(=>>236)→>>234(=>>237)
という順番になっています。
239大阪:03/02/28 02:37 ID:???
あ、鼠がミカンを食うとる。
何や、変な鼠やな。蝶ネクタイみたいな物をつけとるで。
ん? あないな所にドアなんかあったか?
ドアが開いて、何やドラエモンみたいなのが出て来たで。
鉄砲みたいな物を持っとる。
「ま〜て〜、ね〜ず〜み〜」
鼠が逃げて行きよったから、後を追い掛けて行きよった。
それにしとも、さっきのがドラえもんなんやったら、このドアは『どこでもドア』なんやろか?
そうや、このドアはどこに続いとるんやろ? 開けてみよう。
(ギギィ〜ッ)
ん? 何や? こっち側も倉庫みたいやな。
何や、お相撲さんみたいに太ったロボットがようけ並んどるで。
頭の上に大銀杏、腰にマワシみたいなんを付けとるわ。
ホンマにお相撲さんみたいやな。
あ、人が来た。
ん? さっき、私が出て来たドアがあらへん。
どないなったんや? 困ったな、戻られへん。
とにかく見つかったらまずいから、隠れな。
ほなら、ロボットの陰にでも隠れよう。
240トライラックス担当:03/02/28 03:04 ID:???
>>231
トライラックス訪問に同行するのはレイとカヲルのどちらが良いかについて。
今回のトライラックス訪問はフウイ・ノ・レイ大使がシンジに自分を語る
エピソードになるため、現在のレイがいると邪魔になるようにも感じられる反面、
逆にレイならば「もう1人の自分」であるフウイに「碇君は貴方を拒んだり
しないわ。本当のことを打ち明けなさいよ」みたいなことが言えると思う。
しかし、カヲルも最初にフウイに会った段階でそのあたりの事情を知ってはいる。
ドイツにいた段階でギーガーと面識があった可能性もあるが、これは私が勝手に
推測論でものを言っているだけのことでしかないので、あまり重要ではない。

あと、クローリー・ヒナ大使の能力について。
実体のないエネルギー体でできた“鎖”を操る。
これは物理的拘束力を持つものとしても、心理的拘束力を持つものとしても作用する。
心理的拘束能力は「握手」「キス」「セックス」などの
行為をすると、さらに威力が強化される。
ダウジング能力や、怪我を治したり、苦痛を癒したりする能力も使える。
モチーフは『HUNTER×HUNTER』に出て来るクラピカ。
以前、クラピカを「綾波モドキ」的キャラとして登場させようと思ったことが
あったが、その余地がないようなので、このような形を取ることになった。
クラピカとは逆に普段は“鎖”を他人の目には見えないようにしている。
241トライラックス担当:03/02/28 03:30 ID:???
と、言うわけで、「騙まし討ち作戦」以外は大体準備が整っている状態です。
ここの所は私1人で独走していますが、
何だかんだ言っても他の皆様方のレスがないとお話が先に進みません。
>黒縁メガネオペレーターさん
スモーウォーカー12体がすでに貨物輸送船で和歌山県南端沖に届いていますが、
どうしましょうか? トライラックス側の新しいパイロットは6人、
指揮官であるスモーカー大佐も入れると7人だから、必要なのは7体。
それから、私としてはこの後、春日歩が1体を奪って逃走なんていう展開も
面白いと思うのですが・・・。残り5体を教団側に使ってもらうことにして、
旧東京方面侵攻はどうしましょう? トライラックス側の独自の作戦とするか、
それとも、教団との合同戦略にするか、どちらが良いでしょうか?
ちなみにトライラックス担当は戦闘シーンが苦手だったりする。
242町奉行:03/02/28 21:59 ID:???
おいおい、いきなり寝首をかこうってのに隙だらけだな。
なんだ?、銃があるから動くなって?
見ればまだ子供、いったい何のつもりでこの役宅に入り込んだか。
なに?、余計なこと言わずに質問に答えろか。
いっぱしな口をきく。
で、なにを聞きたい。
おそらくは碇シンジとやらの居所であろう?、何、驚くことは無い。
すでに今日はそう言うことを言って襲ってきた馬鹿どもを数人
切り捨てたところだ。
しかし、子供3人をいかな理由があろうと切るのはちと、心苦しい。
どうだ、今帰るなら何事もなかったことにしておいてやろう。
居場所を言うか、死ぬかだと。
ふんッ!(奉行は枕を銃にぶつけはじいた。)
どれ、お前が一番年嵩に見えるゆえ、お前が長兄であろう。
言い出したのはおぬしであろうが、ともにきたこいつらも共犯。
おい、手すきの者!
こいつらをまとめて牢にぶち込んでおけ!
取り調べは明日いたす。
それと、こやつら明日で最後かもしれん。
最後の食事になるのだからなにか食わせてやれ!

なんだ、血相変えて飛んできてどうしたリナ。
起こしちまったか?
なに?、あの子たちを殺すなって。
やれやれ、いくらなんでも殺しゃしねえよ。
まあ、それ相応の罰はせねばならんがな。
それなのに、ただ飯をくわせてやれでは
意味があるまい。
ともかく今夜は休むことだ。
243町奉行:03/02/28 22:01 ID:???
(翌朝、取り調べ)
して、お前等3人はなぜ碇シンジの居場所を聞きにここにきた?
噂で碇シンジの結婚式にでたって聞いたからか?
どういう噂が飛び交っているんだ?
まあいい、で、わしの寝込みを遅い聞きだそうとしたか。
大方賞金額の噂で舞い上がっておるのかもしれんが
おぬしらには無理だ。
生半可なことでは奴は倒せぬぞ。
なんだ、それでも奴を倒さねばならん理由とは?
どうした、申してみよ!、言わぬ気か。
ならば、それ相応の刑罰に処することになるがそれも覚悟か?
長兄の自分が罰をうけるは当然と?
いや、ともにきたその妹と、弟も同罪だ。
どうした、なにを騒いでいる?
リナか、いまは取り調べの最中だ。
邪魔をせぬならそこにおれ。
妹、弟には罪は無い?、いやそんなことはあるまい。
2人まで罰をうけると家のものが?、どうしたそこまで
言ったならば最後までもうせ!
244町奉行:03/02/28 22:02 ID:???
家にもう一人弟が病気で寝ているだと?
それだけではなく、母親まで怪我で寝ているというのか!
父親は先の箱根の戦争で死んだというのか。
このばか者!、おおよそそのような理由があろうとは
思ったがお前が妹と弟を連れてでて3人とも死んだとき
のこった弟と母親をどうするつもりであったか!
どうせ考えてなかったのであろう?
よいか、戦の経験者をお前等が倒せるわけは無い!
ましてや、海千山千の賞金稼ぎやごろつきどもが血眼でやつを追うだろう。
3人とも、邪魔者としてすぐに殺されるだろう。
そして、動けぬ母親と弟も苦しんで死ぬことになるだろう。
だが、わしの役宅にきたのは母親と弟にとって幸いだったな。
すくなくとも2人は助かるだろう。
お前等にはそれ相応の罰は受けてもらう。
リナ、騒がずに言いたいことがあるなら後で言え!
だが、お前等が自分たちの為にこのような事をして刑を
受けるというのでは、残された二人も心苦しいだろう。
245町奉行:03/02/28 22:02 ID:???
どうした、リナ?
なに謝る?
ふふ、そうか一瞬本当に刑に処すと思ったか。
なに、あのくらい脅かさないと逆にこれからも困ったら
人殺ししてでもって思うかもしれんしな。
まあ、そうそうあるこっちゃないがな。
最初から考えてたのかって?
まあ、一応な。
子供が3人、よほど食い詰めておらねばこんなことはすまい。
理由によっては、こうするつもりであったさ。
だが、理由によっては本当に初島おくりだったぞ。
そんなことはしないだろうって?
さあな。
おう、それとあの娘だがな。
まだおめえの助手はさせられん。
まずは、学問をおさめてもらわねば助手も勤まるまい。
リナ、送り迎えは監督官の仕事だぞ。
なに喜んでやがる。
ちっとでも勉強をさぼったりさぼらせたりしやがったら
即強制労働だ!
笑ってるんじゃない。
ほれ、おかみのとこにいるだろう子供たちに言ってこい!
246町奉行:03/02/28 22:03 ID:???
だが、罪は罪。
そこでお前達はこの先数年箱根一体の開墾事業に協力する
というのであれば、刑を行うことはせぬ。
無論、衣、食、住は保証されるし、多少だが賃金もでる。
望めば、学問も受けられる。
さらに開墾事業の参加者には家族を含め真鶴診療所の
健康診断を優先的に受けられる。
断れば、3人とも初島送りだ。
なんだ?、リナなにか言いたそうだな。
申してみよ。
ふむ、その娘はたしかに幼く開墾事業には無理と。
たしかにそうだ。
ならば、自分の助手として自分が監督しながら使うと。
いいだろう、3人ともどうする。
そうか、よかろう。
おい、そこの。
この2人は、おかみの店でまたせておく。
同心1名と、診療所のもの数名を案内して長兄がもどってくる
まで、そこで飯でも食わせておけ。
町奉行書きです。
>>245>>246はコピペを間違え前後してます。
順番は246→245になります。

年度末でちと疲れてぼけてます。
248エヴァ・フェット:03/03/01 00:30 ID:???
「ほう・・・それじゃあ、お前さんもフウイ・ノ・レイ様に同行して本国へ帰るっていうのか」
「はい。スモーカーさんが私にもフウイ・ノ・レイさんに同行しろと申されるので・・・」
スモーカー大佐はスモーウォーカー部隊の隊長職に復帰したが、ヒナ大使が日本に到着した当初はあれだけ嫌悪的な反応を示していたくせに、いつの間にか馴れ合ってしまっているのが妙に気に障っていた。
「そうか、お前さんも本国へ帰るのか・・・それじゃあ、この機会にスモーカーのことなんかすっぱり忘れて手ェ切っちまいな。いつまでもあんな職権乱用セクハラ上司野郎の性欲処理係でいる必要もあるめえしよ」
俺がそう言うと、たしぎ曹長は悲しそうな表情を示した。こいつの気持ちも断片的にはわからぬでもない。
こいつもクローントルーパーだった頃の俺や、教団の大神殿で会ったミニチュアサキエルと同じようなもので、哀しい奴なのだ。
「まあ、お前さんとも今まで色々とあったな。お前のような奴でも別れるとなりゃあ、名残惜しいものだ」
「はい、エヴァ・フェットさん。私もそう思います」たしぎ曹長は気まずそうにもぞもぞしながら言った。「あ、あの・・・エヴァ・フェットさん、今まで不愉快な気分にさせるようなことばかり言ってしまってすみません・・・」
俺はこいつがこのような神妙な態度を取って謝ってきたので、意外な印象を受けた。
「意見が合うっていうのはいいものですね、たしぎ曹長」俺の口調がいつの間にかハイドラモードからビビモードに変わっている。「貴方とは色々といがみ合ってきましたが、気分の悪い別れ方はしたくありません」
俺はたしぎ曹長の前に、生まれてからほとんど台所仕事をしたことがない、白魚のような手を差し伸べた。
「お別れする前に、握手してもらえませんか?」
俺がそう言うと、たしぎ曹長は何も言わずに、やはり恐らくは俺と同じように台所仕事をほとんどしたことがないような、白魚のように美しい手で俺の手をそっと握った。
「フウイ・ノ・レイ様の護衛、よろしくお願いします。たしぎ曹長さん」
「はい、承知致しました。エヴァ・フェットさん」
249フウイ・ノ・レイ:03/03/01 00:59 ID:???
小型連絡飛行艇で駐留艦隊から離脱した私達は、太平洋上で待機していた要人護送用ノンシップに乗り換えた。
“ノンシップ”とは「あたかもそこに存在しないかのように、レーダーに映らない船」という意味で、いわゆるステルス艦船のことである。
しかし、レーダーでは捕捉できなくても、高度なエヴァ能力者であれば、私が乗っていることから、この船の存在を知ることができるだろう。
「それにしても、私はともかくとして・・・」船内の喫茶用ラウンジで紅茶を飲みながら、私は言った。「ピエット提督、貴方まで解任されるとはな」
「前任者である貴方や元上司である私が日本に留まっていては、ヒナの奴も現地の責任者としてやりにくいという評議会側の配慮によるものでしょうな」
ピエット元提督はいかにも軍人という風格のある男だが、それだけにいかにもそれらしい役人気質のイエスマンタイプである。
「タイラー艦長が私の後任として提督に昇格したのは少しばかり不安がなくもありませんが、まあ、これも我が国が日本を支配化におさめ、全国民にスリグを食わせるための戦略であれば致し方ありますまい」
やれやれ・・・と、私はため息をつく。この男は何もわかっていない。
綾波教団の恐ろしい所は彼らの目的が宗教思想を広めることでも世界不征服でもなく、人類補完計画を再起動し、フォースインパクトを起こそうと目論んでいることにあるのだ。
そうなってしまえば、もはや世界征服もへったくれもなくなってしまう。
人類が生物学的には滅亡してしまった後にも、あの不愉快なウジ虫ナメクジ豚は地球上に繁栄し続けるかも知れぬが、もはやその肉を食する者もいなくなってしまうのだ。
それから、私はクローリー・ヒナ大使のことを思い返す。
あの女はピエット元提督よりもはるかにたちが悪い。より積極的に教団と手を組んで日本国内でさらなる内乱を起こそうとしているのだから。
「おや、どうしましたか? フウイ前大使。先ほどから動きが止まってしまっていますが・・・」
「いや、私が帰国した後、日本国内がどうなってしまうのかと思うと・・・」
「まあ、心配事があることは誰しも否定はできますまい。しかし、ヒナが持ち前の手腕で上手く教団を手懐けてくれることでしょう」
そのヒナ大使のせいで、私はますます不安にならずにいられないということが、この男にはわからないのだ。
250フウイ・ノ・レイ:03/03/01 01:29 ID:???
教団がこれ見よがしにいかにも怪しいロボットを送り込んで来たのは、私達の注意を引き付けるためのオトリで、実は意外な人物を本当のスパイに仕込んでいるのではないかと思われていた。
私の予想では、教団側はクローリー・ヒナ大使が大神殿に条約締結に行った際、薬物か催眠術などを使って、本人に気付かれぬうちにマインドコントロール処置を施していたのではないかと考えられていたのだ。
ところが、これはあまりあてになる情報ではないが、エヴァ・フェットの言うことによれば、教団の主席司教は彼女の身体の中に使徒のコアを埋め込んだらしいと言うのだ。
しかし、私が精神感能力で彼女の身体をスキャンしてみても、それらしいものを感知することはできない。
感じられるのは、彼女が恐ろしいパワーを持つエネルギー体でできた“鎖”のようなものを操っているということと、他人に屈服はしても服従はしない性格であるということくらいである。
第一、精神感能力においては私よりも劣っているエヴァ・フェットになぜそれがわかるのであろうか?
エヴァ・フェットはヒナ大使の側近のミゾロギ少尉が使徒能力を使って教団側の動きを傍受していたらしいと言っているが・・・。
あのミゾロギという男も得体が知れず、油断のならない奴という感じはしていたが、それほどまでの実力のある者だとも思えない。
ヒナ本人に比べればそれほどでもなさそうだし、第一、教団の本拠地である大神殿でそう簡単に奴らの動きを傍受できるとも考えにくい・・・。
逆にミゾロギとやらが教団の動静を傍受できたのだとすれば、教団側も我々の側の動静を傍受できていてもしかるべきだとも考えられる。
我々の側の動静・・・トライラックスの外交政略という点のみならず、今はその枠からはずれている私の動静に関しても・・・。
スティンガー達は巧くやってくれているだろうか? 私達は万事にぬかりなくコトを運んでいるつもりではあったが、果たして・・・。
碇君やネルフ・トライデントの人達は無事にトライラックス本国へたどり着くことができるだろうか・・・?
251聖母とZO 1:03/03/01 01:54 ID:???
閉ざした目を開け、彼女の前に現われた二人目の招かざる客を見据える
またも同じ、今度は自分のそれと同じ顔がある
否、同じではなかった、艶やかな笑みに自分に無い何かを感じる
「初めまして、私は綾波レイ、教団の聖母にして唯一の綾波レイ」
機先を制され思考を直視されているような錯覚に陥る
「何の用だ、動くなという言葉なら聞き届けたはずだ」
「貴方を満たすもの、教えてあげる」
違和感と不快感が頭をもたげるが、それらを興味が上回った
「・・・言え」
その答えに聖母は、笑みを絶やす事無く頷き口を開いた
「貴方はまだ最初の望みを満たしていない、私がいて私達の姉妹達がいる。それに彼の兄弟達と教団のゼルエル
全てを手に入れる事で、貴方は満たされる」
「フォースインパクトか」
「それも一つの手段ね、貴方が個に拘らなければそれも良いでしょう。
でもそんなことしなくても貴方は一つになれる、それだけの力があるもの」
252聖母とZO 2:03/03/01 01:55 ID:???
「なら・・・貴様も邪魔な物のひとつだな」
全身を覆っていた帯が解ける、何故だろうか不快な殺意が頭を満たす、この一撃を止める気は無い
「司教にすら及ばない、今の貴方では無理よ」
聖母の眼前で帯が止まる、紅い壁に遮られた帯は瞬きの間にZOの手元に戻り錐状をとる
飛びこむ勢いにのせて帯の錐を紅い壁に突き立てた、微細な穴を穿った瞬間に帯は形を崩して穴を押し広げる
そのまま帯が聖母を包みこみ、ZOは腕をコアの前で交差させて高く飛び上がる
高度が最高点に達する、腕を広げるとコアが紅い十字の光を発し槍となって具現する
それを掴んで投擲する、槍がZOの手元を離れた時に聖母を包んでいた帯が解ける
帯は空中で槍を搦め捕ると、柄にまきついたまま方向を変え、今度はZOに向かって突き進む
ZOが穂先を払い除けると槍は音も無く砕け散る、同時に聖母に向かって光を放とうとするが、眼下にその姿は無い
落下して行くZOの首と腰に腕が回される
「力が足りないなら奪いなさい、渚カヲルやネルフのレイ、他の力を持つ者から」
純白の翼で大きく羽ばたくと、数枚の羽がZOに溶け込んだ様に見えた
地面に降り立つと聖母は自ら腕を放す、ZOはその場に座りこんだ
「貴方も姉妹の一人、悪い様にはしないわ」
そう言うと聖母の姿は掻き消える様に姿を消し、後には呆然とするZOだけが残されていた
253鼠(以下略:03/03/01 02:15 ID:???
なんかトライラックス担当氏と書きこむ時間が被ってるな
>黒メガネ他氏
なんか答えて無いような物があったので
ゼルエルの防護殻は存在します、ふだんはコア剥き出しなので
>????他氏
こう言った感じで、ZO綾波教に帰順(?)です
彼女の方は特に自我がそれほど成長してませんから、容易に操れたって感じです
手駒少ないって言ってたんで勝手にやって見ました
Eの人なりトライラックスの人なりにランドマスター隊になりネルフになり、好きな様にぶつけてやってください
多分ZO用の持て成しも考えていただいてたと思いますが、なんというかまあゴメソナサイってことで
>トライラックス担当氏
鼠は何処へ行くんでしょうねぇ、なんか本国へ行く機なくしたっぽいけど
湯本にでも飛ばすか・・・
254エヴァ・フェット:03/03/01 02:15 ID:???
駐日職を解任されたフウイ・ノ・レイ様やピエット提督らが小型連絡飛行艇で艦隊を離脱した後、クローリー・ヒナ大使は甲板上で昼食を楽しんでいる。
俺とミゾロギ少尉は護衛という名目で少しばかり距離を置いて見張りをしている。メンチが給仕をしていて、メニューはシーフードフライのようだ。
そこへ赤いボディコンミニスカのワンピーススーツに網タイツを黒ブーツの黒人系女性士官が歩いて来て、メンチに話し掛けた。
「メンチさん、本国の行政局外交部から緊急指令が通達されています」
「あたしに? 何かしら?」メンチは驚いているようであった。
「食糧調達のために兵庫県まで出向いてもらいたいという御命令です」
「え〜、兵庫県まで〜? もう和歌山の南まで来ちゃったわよ。えらく遠くじゃない? なんでまたそんな遠くまで食糧を仕入れに行く必要があるのさ?」
「はい、ヒナ大使様が気に入っておられる食材がそこまで行かないと手に入らないからなんです」
「ヒナ大使様が気に入っておられる? ああ、灘のお酒とか、明石の真鯛とか、淡路島の果物類とか・・・でも、どうやって行くの? あそこまでだいぶ遠いわよ」
「行政局外交部は今回の任務にはエヴァ・フェットさんに護衛を兼ねて、奴隷零号で送迎してもらえと言っています」
それを聞いて、俺は意外な感じがした。確か駐日A級大使の食事にまつわることにも安全を図るのは警護官の仕事だとも言えぬことはない。
しかし、仮にも行政局外交部がこの俺を名指しして、その任務に同行するように言っているとは・・・。
「わかりました、ウーラ中尉。私も同行させて頂きます」俺はウーラ通信士にそう言ってから、今度はメンチに言った。「おい、公衆便所。ブリッジへ詳しい任務の内容を聞きに行くぞ」
「何よ! この任務はあたしが受けたもので、あんたはただのアッシー君のくせに! 大体、あたしに護衛なんか必要ないわよ!」
「まあ、そう言わないで、メンチさん。2人で仲良く行って来なさい」ヒナ大使がナプキンで口のまわりを拭きながら言った。「よろしくお願いします。ヒナ、期待」
255トライラックス担当:03/03/01 03:21 ID:???
>町奉行さん
お久しぶり! 以前、私が切り出したヒンシュク買いまくりの
賞金首ネタに絡んで下さり、ありがとうございます。
箱根の湯本でもサイドストーリーが展開されるわけですね。
>鼠の中の人さん
ZOは教団側へ、ですか。上手い展開に持って行きましたね。
鼠さんの方は春日歩と少しばかり絡ませました(>>239)が、
その後、町奉行さんの方と絡ませても良いかと思われます。
>????他さん
>黒縁メガネオペレーターさん
>厚木基地最後の兵士さん
>E計画提案者さん
カキコ復帰ぎぼ〜ん。お話が先に進まないよォ〜。
256トライデント兵士1:03/03/01 17:11 ID:???
俺は今、臭い飯を食っている。正確に言えば、ブタバコにいる訳でも無ければ、飯そのものが臭い訳
でも無い。今居るこの場所が臭いのだ。ここはタマネギを積荷としている貨物船の船倉。よってタマ
ネギの臭いが充満しているのだ。ああ…なんで俺はここにいるんだろう。
そもそも、こうなった原因は、これまでなにかと俺達に接触し、フウイ・ノ・レイの件で俺達も世話
を焼いていたトライラックスの連中が、結局綾波教と手を組んだ事にある。で、それに対して抗議が
行われる事になり、解任されたフウイ・ノ・レイの手引きで加持さんやシンジを始めとするメンバー
がこうしてトライラックス行きの貨物船に乗りこんでいて、俺はその護衛の一人って訳だ。だから、
シンジの奴の能力を利用して例の恥ずかしい装甲服も運んでいる。いざって時のためにな。
しかし、今回の件が単純な抗議行動かと聞かれれば。俺はそうは思わない。トライラックスの怪しさ
を考慮すれば、こうまでしなければならない相手でも無いはずだ。俺が思うに、加持さんは何かを探
る目的があるんだろう。シンジと、彼に同行してきた綾波が言うには、今回の同行者には彼ら以外に
も特殊な人員がいるらしい。もっとも、二人にはそれとわかるが、渚の奴に口止めされているらしく、
それが誰で、どんな能力なのかまでは教えてくれなかったが。
そして、シンジと綾波。以前から思ってたのだが、こいつらはどうもフウイ・ノ・レイに妙な共感を
持ってるようだ。どことなく、シンジはフウイ・ノ・レイの解任自体が気に食わないようだし。以前
見た碇司令の様子からしても、なにかの秘密があるのは間違い無い気がする。
尚、ここのタマネギの臭いも農業で食ってたシンジには大して気にならないらしい。綾波は……、
「これがニンニクでも問題無いわ」
……だ、そうだ………。
257????:03/03/01 17:28 ID:???
オレは帰ってきた『彼女』に話し掛けた。
「結局こちらに引きこんだのか?」
彼女は答える。
「ええ…色々と嘘をついたけど」
ま、アレも戦う機会も無いままじゃ不満も残るだろうしな。
「しかし、最終的にする事を知ったら怒るんじゃないか?」
彼女は伏し目勝ちに答えた。
「ええ。でも、それは彼女…いえ、今は彼でも彼女でも無いわね…だけじゃ無いから、我慢してもらう
必要があるわ。一度は絶望や悲しみを与えなければならないのはつらいけど」
やれやれ。だったらやらなければいいのに。ま、彼女の願いくらいは聞いてやりたいから、留めはしねえよ。
オレにとっては『アイツ』との決着と、この世界の完全なる地獄化以外は全て遊び。全てはそれを盛り上
げるための演出。クックックッ……アーッハッハッハーッ!!!!
258257:03/03/01 17:35 ID:???
????っす。また取り急いでのレスですみません。
トライラックス行きの件では結局レイを同行させました。最終的な決定の理由が、
積荷が玉葱だからってのは抜群に秘密です(藁

○鼠の中の人さん
そう来ましたか。ただ、こうなると京都戦での配置はあそこになるだろうから…
予想では…あのキャラやこのキャラとぶつかる気がしますねえ(藁

○町奉行書きさん
気合の入った話お疲れ様です。相変わらずイキですねえ。
隊長業務日誌
帰着翌日になってしまうが、ネルフ関係の方へと報告に赴く。
前日はかなり遅い時間のため、艦の作戦司令部へのみの簡単な
報告で済ませたが、今回は艦の作戦司令、航空司令などへの
報告、および、艦長、司令代理などへの結婚の挨拶、と色々と
やらねばならない。
その間、あのサイドカーを残し、ランドマスター1号、2号は大阪
およびその周辺の巡回任務を行う。
理由は、あのネットにあった情報などの確認、およびその関連した
情報の収集ということになっている。

報告は、関東、および信州付近の復興状況、さらに残存施設等に
関わる情報、そして散在する野盗関連、使徒化生物の生息
状況などを報告する。
また、相模湾に通常の魚の復活を確認したことを伝える。
報告自体は2時間ほどで終わったのだが、その後レナとともに
艦の最高責任者、ネルフ、トライデント関連の責任者などに
挨拶に回ることになった。

その際であったが、葛城作戦部長より花束を見せられその
心当たりを聞かれる。
さあ、と言いかけて気が付いたのだが、これはレナの投げた
ブーケなのではないだろうか?
だが、農場からここまでは距離がある。
その距離をどうやってきたのかはわからない。
見せられた瞬間レナの持つジャックナイフとブーケが一瞬
金色に光ったように見えたのは気の所為だろうか?
しかも、2つということなので、余計にあの所在不明の
ブーケではないか、と思われる。
レナ個人日誌
彼の2日間の報告をしている間、私はその側でじっとまっている。
彼は質問されることや、その他の補足説明をしている。
終わってから、2人で結婚の挨拶に行く。
そのとき葛城作戦部長があのブーケと同じ花束を持ってきた。
いえ、それは多分あのブーケ。
もう一つもやはり艦内の人が受け取ったという。
彼は、わたしにどういう投げ方をしたんだ?、というが
私がここまで飛ばしたわけではない、と思う。
多分、それはこのジャックナイフの送り主と同じ人。
いえ、人たちなのかもしれない。
ナイフが少し奮えるように動いたから。
作戦部長は、なんで飛んできたのかわからないけれど、これは
多分良いことの前兆かなにかね、といって笑った。
そのあと、作戦部長はわたしに初めての男と結婚できた
感想はどう?、だとか夜のほうはどうするの?、とか
子供は何人、と聞いてきた。
最初の質問に、初めてのひと以外と結婚したことが
ないからわからないわ、と答え次の質問には夜は寝ている
とこたえ、最後の質問にはまだいない、と答えた。
私のその答えを聞き葛城作戦部長は、レイと同じ姿かたちでも
やっぱ違うのねえ、といい彼に教育の成果?、と聞く。
かれは、調教の成果かもしれませんよ、と悪戯っぽい笑顔で
答えたので私も、あわせてセーラー服を着ての電気ショック療法の
効果は絶大よ、と言う。
葛城作戦部長はさらに私の顔を見つめて、レイよりユニークかもね
といっていた。
けれど、その後ろの黒ブチめがねの人は、なぜか鼻血を出していた。
変な想像、してしまったのね、と葛城作戦部長はその人のあたまを
ぐーで殴っていた。
副隊長業務日誌
17;:00時周辺警戒任務より帰還。
隊長も大阪市内を巡察していた様子。
我々の持ち帰った情報は既に古いものとなっている。
艦内で碇シンジを狙った襲撃があったということである。
こちらも市境、県境などの情報収集から彼にかけられた
賞金が桁外れのものであることと、無作為に送られた
メールなどであることが判明している。
さらに、隊長は市内において勘違いして襲ってきた
チンピラと一騒動あったという。
碇シンジの情報は、腕の立つものならば正確な情報を
仕入れているようだが、チンピラなどの下のものは
蒼い髪の女と金髪の女のふたりを連れている、だとか
身長が高い、蒼い髪の女を連れている男、という噂など
なんとか知っている者ならそれとわかるものから
女の抱くと変身するなどどこから出たかわからない噂まで
いろいろと聞いている。
そのため、蒼い髪のレナを連れていた隊長が勘違いされ
襲われたということである。
ただここまでの賞金首の情報が流れているということは
実際に京都侵攻が行われた際にはそれなりの障害となる
のではないか、と推察される。
衛生兵少尉個人日誌
かえってから早々ってわけじゃないけど、またランドマスター隊
の中から、今度はトライラックスへ同行してほしいって話が。
隊長は、流石にまた隊を開けられないだろう、っていうので
副隊長が行くことになった。
あの碇シンジの同行ということで護衛としての腕も必要
ってことらしいけど。
まあ、隊長は新婚旅行がてら行けば、とか言われたとか
いうけどねえ。
結局私が同行することになったんだけど。
あの裸おどりのオカマがいるわね。
目を合わせるたびに、逃げるのはどういう態度よ。
あれはあいつの自業自得じゃない!
263 ◆DhEzvRena6 :03/03/01 19:33 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。
なかなか時間のつごうがつきませんでした。

ということで、やっと乗り込んだとこまで行きました。
副隊長と衛生兵少尉はこの後、なにをやらかすのやら。
衛生兵少尉は、ロシア軍の出身とでもしておきましょうか。
衛生兵のくせに、射撃の腕もあるし。
ストーキングして、いきなり麻酔を撃つくらいはあるかも
しれません。
264便利屋スズキ(船内):03/03/02 04:28 ID:???
3日前は死に片足を突っ込んでいた人間がふらつきながらブリッジに
上がった時、病人の顔を見たマーカスの顔が青白くなっていた。
「旦那・・・・・動いて平気なんですかい?」
ゴキブリ並みの耐久力の体でも即死レベルの出血多量は尾を引いており
スズキ本人もその事については身をもって自覚していた。
「死にそうに辛いが平気だ、Mrマーカス通信機を貸してくれ
連絡が取れなければ助けて貰った礼もできんからな。」
初めて見る型の通信機の操作に苦闘しながらどうにか周波数を
調整し仲間に連絡をとった。
「俺だ、誰か通信に応答してくれ。」
「どなたですか?」
「俺だまほろさん、ヘリで迎えに来てくれ」
「スズキさん、ナナコさんが酷く心配していたのに
どうして連絡しなかったんですか!」
「すまない、生死の境を3日間もさ迷って今まで意識不明だったからな
場所は・・・・・・・・・だ」
「判りました、お迎えには上がります。」
まほろさん相当怒ってるな、3日も行方不明なら当たり前か
265223  ◆/s5ZynBY7E :03/03/03 00:46 ID:???
出先で風邪の菌をもらったらしく頭痛でネタが以下略。
っていうか、何で最近動きにくいのかと思ったら、
アスカのアレを始点に現時点(最新ネタレスで約一週間後、かな?)を
含めて2週間後までの動きをすでに書いてしまっているからだった(笑)

>トライラックスさん
そこで働いていたら偶然白羽の矢が立った、って感じかと。
実験台なんて誰でもいいんです、彼等にとっては。
彼女(現在フウイ2号)は、当時、一瞬だけは助かったと思ったかもしれませんね。


最近のスレでの『E』関連と世界の状況(スレNO.−レスNO.)
7-276,410 8-479,481 9-7,74,306,356
情報網の分断は先の(通信)衛星の破壊、3rdインパクトの地殻変動による物理的ラインの切断、
各地の電力事情と技術者の不足、生存する為の手近な最小限確保に追われる日々。
また当方『E』の動きによる人為的遮断も無いとは言い切れない。
外に目を向ける(余裕があるの)は、自分の足元がある程度きっちり固まってからです。
もしくは「ここでは生きていけない」という理由によるもの。
国単位での復興が厳しいのは国そのものが崩壊させられていて、
法も秩序もモラルも各個人による所が大きくなってしまっているからです。
実行力を失った権力者の言う事を律儀に聞く必要はありませんよね?

>スズキさん
無事とは言えませんが生還、一安心しますた。


そんな感じで今夜はこれにて。スマソ。
ずっと身体をゆすっていた船の振動が、がくんと一度大きくなり、それから穏やかになった。
港についたらしい。
既に一箇所に固まっていた俺たち一行は、改めて身構える。
しばらくの間、船員たちががやがやと船を降りる騒ぎが遠く聞こえてきた。日本近海での
海賊の襲撃を避けて夜に出航したため、もう深夜だ。トライラックスの港に入って
しまえばもう安全だということで、荷降ろしは明朝に回されるらしい。これはネロに
船内の航行予定表をこっそり見てきてもらった。夜明けまで船内は無人だ。
やがて、船は完全に静まり返った。
一人船倉出口に張り付いていたカジが、細く扉を開け、左右を確認してこっちに頷いた。
行動開始だ。
ファースト(最初はミカン船倉にいたのだが、なぜか途中でタマネギ船倉に
移ってきた。理由は知らない)とスティンガーがカジの後について外に抜け出す。
ファーストの探査能力で周囲に人がいないことを確認してから、トライデント人員が続く。
最後にサードが、ほとんど音もなく船倉の扉を閉めた。
俺たちは警戒しつつも足早に船を脱出した。
巨大な港は閑散としていた。貨物船ばかりが発着するポイントだからだろうか、
船員や作業員が引き上げてしまうとほとんど人がいない。俺たちの乗ってきたのと
同じく翌朝の荷降ろしを待つ船ばかりが列になって繋がれている。
昼間のように波止場を照らすフラッドライトを避け、立ち並ぶ倉庫の影伝いに進む。
とある倉庫の裏で何度目かに立ち止まったとき、カジがよれよれのネクタイから
ピンを外し、地面に投げて踏み潰した。不審の目を向けるサードに、残骸の中から
砕けた発信機を拾い上げて示す。
トライラックス側に俺たちの到着を知らせたのさ。これが発振していたビーコンが
途絶えるのが合図。一般周波にまぎれこませたごく微弱な信号だから部外者には
まず気づかれない。直接連絡を取るとどうしてもリスクが増えるんでね、
こういう方法をとったのさ。こういうの見るのは初めてかい?
サードは映画みたいだ、と感心したが、すぐに気を引き締め、加持さんそんなこと言ってる
場合じゃなさそうですよ、と声を殺した。隣でファーストがかすかに頷く。
誰か来るわ。
・・・車両一台、乗ってるのは六人。全員銃器を携帯。
その言葉の直後、確かに車の音が近づいてくるのが聞こえた。
俺は目をむいた。ファーストは壁に背中をつけたまま、一回もその方向を見てない。これが
EVA-00の能力って訳か。
カジも、大したもんだな、と苦笑し、すばやく向こうの様子を窺った。その顔が曇る。
フウイ・ノ・レイ前大使は俺たちより先に到着して、外交部上層にかけあってくれてる筈だ。
港湾警察、入国管理なんかの政府関係のチェックは既に俺の顔パスで通れるようになってる。この
時間帯は港の巡回もわざと外してあると聞いてたんだが、なんかミスでもあったかな。
と、同じく車の連中を一瞥したランドマスター副隊長が落ち着いた声で言った。
いや、そうでもないでしょう。装備から見て、あれが警察や軍関係だとは思えません。恐らく
民間の警備会社か何かでしょう。
カジは頷いた。
そういえば商社の一部が、ここんとこのテロを警戒して警備体制を強めたって
何かで聞いたな。たぶん臨時の見回りだ。今回の仕掛け自体が急ごしらえだったから、
民間まで手が回らなかったんだろう。 ・・・運が悪かったな。
サードがすっと身を寄せる。突破しますか? 通報される前に全員を気絶させるくらいはできます。
カジは一瞬眉をひそめたが、それも仕方ないかな、と頷きかけた。
そのとき、俺の隣にいたネロがカジの肩を叩いた。
おいおい何考えてるんだよ、襲撃なんかしたらこの場はしのげても、怪しい奴らが
密入国したってのがバレバレだろうが。手を貸してやるよ。本当は、今回は黙ってお前の手腕を
見物してやろうと思ってたんだがな。
カジは面食らった顔をし、それから目で頷いた。他の人員に怪しまれないためだろう。
ネロは俺の方に向き直った。今から俺がお前ら全員を“透明”にしてやる。さっさと行くんだな。
俺は表情だけで訴えた。まさか、そんなことできんのかよ。
ネロは笑い、近づいてきたライトの中に止める間もなく飛び出していった。まあ見てな、いつか
凄いって言わせてやるって言ったろ。捨て台詞が響く。あの馬鹿。俺は誰何の声と銃声を覚悟した。
が、いつまで待っても何も聞こえなかった。
頃合いを見計らい、カジが、全員行くぞ、と言った。
俺たちは半信半疑ながらも倉庫の陰から出た。
一瞬息が止まりかけた。警備の車はすぐそこにいる。
だが、乗っている警備員の誰一人としてこっちを見ない。ランドマスター隊の衛生少尉が、
どうしても信じられないという顔で、一人の顔の前で手をひらひらさせてみた。そいつは
まばたきもしなかった。
結局、警備車両は何事もなく倉庫街の角を曲がっていった。俺はこっそり安堵の息をついた。
と、いきなり肩を叩かれて俺は飛び上がった。ネロがいた。
奴はにやりと笑うと、凄かったろ、と言い、黒いソフトを被り直してきびすを返した。じゃあな、
カジとの連絡係、任せるぜ。そう言い残すと、ダークスーツのイタリア野郎は闇に紛れた。
気がつくとカジが俺を見ていた。
カジはちょっと笑い、それから全員に低い声で指示を出した。
さて、何とかなりそうだ。さっきも言ったが、この先の検問は問題ない。市街に出てしまえば
こっちのもんだ。適当に民間の交通手段を拾って、後は合流地点を目指す。
合流の場所は、とあの兵士が訊いた。
カジは簡潔に答えた。
ホテル“ネオ・トライアル”。首都バンダロングの一流ホテル。政府要人も多く利用するところだ。
帰国したフウイ・ノ・レイ前大使に、休養の名目でそこに泊まってもらってる。
一流ホテルねぇ、とスティンガーが呟いた。シャワーぐらいは使わせてもらえるわよね? 船の
タマネギの臭いがまだ染み付いてる気がして仕方ないのよ。
トウガラシのじゃなくて良かったわね、衛生少尉が冷ややかに言う。俺には意味がさっぱり
だったが、なぜかその瞬間スティンガーは真っ青になった。隣の副隊長が、笑っているような
恐れているような、非常に味のある顔をしている。サードも同様だ。
俺はトライデント兵士に、何の話だ、と訊いてみた。彼は、お前知らないのかよ、と呆れ、
まあ知らない方がいいかもな、とそれ以上教えてくれなかった。
ファーストはそのやりとりの最中ずっと無表情だった。
カジが苦笑し、じゃあ行くか、と全員を促した。
俺たちは倉庫街を抜け、日本より遥かにたくさんの明かりのまたたく、
トライラックスの街へと歩いていった。
271266〜270:03/03/03 03:22 ID:???
・・・えー・・・お久しぶりです。黒縁メガネ他です。
リアル世界の方でいろいろありまして。にしても間開けすぎですね。
トライラックス担当さん、ごめんなさい。本国訪問、自分から「やります」とか
言っておいてこのていたらく。
とりあえず吊ってこい自分・・・

訂正を。
>268 名前欄は「オーヴァー・ザ・レインボー通信士<3/5>」でした。
今回の書き込み自体、全体として分割ミスでした。重ねて吊ってきます・・・

補足。
フウイ・ノ・レイ一行との洋上合流はないようなので、本国到着まで進めました。
密入国みたいな形です。トライラックス政府上層の出方がよくわからんので、
一応フウイ・ノ・レイにだけ連絡経路をキープしておいたということに。勝手ながら
フウイ・ノ・レイにより、外交部には既にひそかに手を打ってあるということに
しました(>267)。貨物船とフウイ・ノ・レイのノンシップの出航が同時ということは
ないだろうと思いますので、彼女自身は既に(恐らく日中に)本国に入り、
上層部に帰還・解任報告+加持らが検問等通過できるように細工、その後、
ホテル・ネオトライアルに泊まってるということにしました。このホテルの部屋で
とりあえずネルフ組は彼女と合流します(上層部の意向がわかるまでは密会ですかね)。
このホテルを選んだのは書き手側の都合。超一流、政府関係者御用達、ってことで、
ギーガーさんが来ようがガーゴイルらとすれ違おうがセカンドクローン見かけようが
そんなに不自然ではないかなとか愚考。不都合でしたら、「状況が変わったんで
合流ポイント変更します」とか適当に書き換えてください。
あとネロは予定通り消えました。でも、国内を探ると言っても、これまでスレに書かれたことを
繰り返すのもどうか、とも思いますし、もしかすると特に書かないかもしれません。
あとは急遽参加が決まったレイについて。何事もなかったかのように書いてますので、
>186〜との違いは脳内補正してください。

あとは連絡を。
272266〜270:03/03/03 03:24 ID:???
>トライラックス担当さん
いろいろ連絡して頂いたようなので順番に書いていきます。
>>215
・時間軸について
失礼、これは自分の読み不足でした。訂正してお詫びします。
ということで>>190黒縁メガネパート上から9行目は「昨日の〜」→「一昨日の〜」
・キサラギ博士について
どうぞご自由に。事前に諮らずに勝手に書いた自分が愚かでした。以後は合わせますので。
>>241
・スモーウォーカーについて
同じくご自由に。
・トライラックスの旧東京攻撃について
自分としては、綾波教が再度旧東京を攻める理由がわかりません
(主席が「面白そうだから手を貸してやれ」とか言えば加勢するでしょうけど)
ので、司教の投入は恐らくないです。聖騎士団・改造騎士団も決戦が近いので
よほどの理由or命令がないと京都を離れません。
あとこれはついでに。旧東京、そして日重工は先の会戦からようやく復興したところで、
綾波教を攻撃しようとかいう意思も余力もありません。これは芦ノ湖会戦の頃から
一貫してる姿勢で、外から攻めてくれば迎撃はしますが、特に旧東京市民、日重工に害が
ない対象について、自分たちから攻めていったりとかはしないと思います。要塞都市も
旧東京の防衛のためのものだと”自分は”認識してます。
と言う訳で、長くなりましたが>>211のバーベム大使の言葉「教団との戦いのために」はちょっと。
便利屋さんを援助?してるのは確かですが、とにかく教団とコトを構えようとは
しません。まあ攻撃されたらいろいろ迎撃はするでしょうけど。
・>ちなみにトライラックス担当は戦闘シーンが苦手だったりする。
自分に何を期待しているんですか?
>>255 >お話が先に進まないよォ〜。
本国訪問はトライラックスメインのイベントなんですから、そちらでどんどん進めて頂いて
全然問題ないと思いますよ。こっちは基本的にフウイ・ノ・レイ、評議会、バーベムらの
反応待ちになる訳ですから。書いて頂ければだいたい合わせます。
ただあまり長引くのはどうかと思うので、そちらが進めない場合は勝手ながらある程度進行させます。
273266〜270:03/03/03 03:25 ID:???
>アルジャーノンさん
遅レスですが、本社オペに役を与えて頂いてありがとうございました(w
鼠紳士+ド○シリーズ、めっちゃめちゃ笑わせて頂きました。感謝。
このネタの話が出たのは確か四スレ目の蝿王騒動の後だったか、本当に実現しましたね(w
ZOコアの質問にも答えて頂いてありがとうです。

>????他さん
なんか久しぶりに主席が主席らしいこと?言ってますね・・・
綾波教側の戦力、というか手駒が少ないとのことですが、確かに。
とりあえずトライラックスEVA(=全機”新型”)については、
京都侵入と同時に完全無力化できるネタはあります(反則でしょうか)
あと第弐は、京都戦以降は「光」の惑星全域での維持は必要なくなるので、
「死神の背骨」なしでも広範囲を同時に攻撃できる手段も一応存在します。
奴の「パワー解放」ってことで(これも反則かもしれませんが)
ただこれをやると単独でのインパクト励起は不可能になります。
で・・・自分がしつこく騒いでいる奴の「造反」ですが、どうします?
主席に従い続けるにしろ反抗するにしろ、あまり不自然でないように書いてきた
つもりですが、なんか教団の敵が多すぎて、第弐まで騒ぐと収拾つかないような
気がするので。造反させるとなると結構大騒ぎさせることになりますし(他キャラに
影響なく始末できるようには一応なってますが)普通にやられ役で死んでもいいかなと。
できれば京都戦開始までにご意見をください。

いろいろ半端ですが今夜はこれで落ちます。すみません。
どこまでも高い青い空。見る見るうちに流れ去って行く白い雲。
しかしあの時以降、海は青さを失った。
「平和だなぁ……」
相棒の白い背に背中を合わせ、日光浴をしながら時間を潰す。
使徒能力の付与による色白の体も、日焼けのために少しばかり健康的に黒ずんでいる。
「なぁ、相棒」
オゾン層はサードインパクトで一部消滅、薄くなっている所もあるからサングラスは外せない。
この体なら気にする必要も無いけど、気持ちの問題だ。
海上の監視は地上に比べて遥かに退屈なものだ。
交易船の数なんてたかが知れている。それを襲う海賊船の数も同じ。
日中に動きは見られない。だからこうしてのんびりできる。
「…………くくく」
しっかし、一昨日のアレは面白かったな。
単なる実験のつもりだったんだが、思いの他うまくいった。
あのくらいの反応を見せてくれるとやりがいもあるってもんだ。
抑止力にもなるし一石二鳥というやつだ。
「ん……?」
通信機に通信ランプが点った。
「何ニヤニヤ笑ってやがる? 面白い事でもあったのか?」
……ばーか、その辺りまでなら十分視界に入ってるんだよ。
わざとらしく驚く必要も無いだろう。
「こっちも暇でな……ああ、そんな感じだ。上も下も関係ないな。
 ……ああ、………………………で、何笑ってた?」
思い出し笑いか。下の方が動けるだけ暇が潰せるな。
ヒューマンウォッチングにも多少飽きてきた。
旧東京の方は少しばかりの動きが認められたが、大局的な変化は見受けられない。
第三は生物兵器騒動のあれ以降、沈黙を守っている。本当に静かなもんだ。
「………はぁ? くっだらねぇ事してんなぁ。幾ら…うん?……
 …まぁ、なぁ。役に立つんだろうが、趣味が入りすぎてないか?
 だいたい……………いいって、誰も……」
言ってるそばからするなよ。
しかし……………ふむ。なかなかいい動きをしている。
よっぽど時間を余らせてたか、それともさぼっていたか。
「………お前、これが終わったら何をするつもりなんだ?」
イルカの調教師にでもなる気か?
276京都・中心部(教団大神殿):03/03/04 01:13 ID:???
綾波教京都大神殿、その裏手に広がるエネルギー供給施設群の一角。
所在なげにたたずむ数人の上級騎士たちの前に、巨大な核融合施設がそびえている。平常時なら
これ単体だけで近在の都市部全域に電力供給を行える規模だが、施設は既に死んでいた。
「あれだよ。弾が貫通した跡」
騎士の一人が指さす先には施設の強化外殻がある。その一部に、目立たない穴が開いている。
穴を指し示した改造騎士は、忌々しげに溜め息をついて腕を下ろした。
「精密にプログラムした改造型誘導ミサイルで一発。制御機構の心臓部だけを、
 ピンポイントで完全に破壊しやがった。短期での稼動再開は不可能だとさ」
「聖都防衛隊は何やってたんだよ、ったく」
「ダミーに撹乱された上に、本命が逃げるときにほとんど撃墜されたらしいぜ。お蔭で
 旧戦自基地から苦労して集めた戦闘機の大半がパァ」
「炉の修復だけど、春虎念興業使って何とかならないのか?」
「無理だって。資材調達はできても技術がないだろ、あそこは。こんなことなら、やっぱ
 旧東京の日重工、ちゃんとウチに引き込んどくんだったな。あっちなら技術が伴ってるし、
 今はあの赤木ナオコ博士もいるからなぁ。惜しいことしたよ」
「ネルフとぶつかる前に日重工と交渉してたの、お前だっけ?」
「いや、部下だけど。強引に出すぎて失敗した」
「仕方ないさ、あの頃は今と違って、使徒能力を手に入れたての奴ばっかだったから。
 保護を申し出るつもりが反発に会い、で、思わず力を見せつけすぎちまう、と」
「ところで、じゃあ今の京都の電力ってどうなってんの? ここはもう破棄同然だろ」
「予備施設と、あとは量産機のS2機関を補助に使ってるらしいぜ。なんかそれも
 日重工の技術を借りてきたんだと」
「技術面で遅れをとるのは仕方ないよ。ウチは芦ノ湖総本部の破棄でだいぶ人が減ったからな。
 死神博士がいなくなってからは、改造騎士技術も事実上ストップしてるって話だぜ」
「まあ、そんなのはどうでもいいさ。今度の戦いを無事乗り越えればいいことだ。
 ・・・そうすれば」
騎士たちは申し合わせたように背筋を伸ばし、祈りを込めた目で大神殿を見つめた。
「・・・聖母様は必ず“約束の時”へと導いてくださる」
277黒縁メガネオペレーター:03/03/04 01:15 ID:???
整備員たちが行き来するケイジの片隅、俺たちは新たに運び込まれたコンテナの前に
立っている。コンテナの中身は、前回の三倍近くあるイロウルコンピュータ。
ひとまずはこれを使用可能状態に立ち上げる作業を始めなければならない。
「しかし・・・今回は既存の一体のサポートが得られるとは言っても、
 まともに全部やったら相当時間を喰いますね、これは」
青葉がコンテナに収められたままのイロウルを見上げ、難色を示した。赤木博士は動じない。
「そうね。でも、何事も工夫次第よ」
「MAGIシステムの運用で蓄積された、各種方法論の流用ですか? 先輩がいればすぐですね」
マヤちゃんが長いコードをさばきつつ笑った。既に艦内で稼動しているイロウル、および
各補助電子機器から引いてきたものだ。コンテナの外部接続ポートにそれらを繋いでいく。
「こっちじゃないのか? 同じ生体コンピュータって言っても、MAGIのハードとは
構造からして違うんだし」
俺は付随してきた例のマニュアルのコピーを取り上げ、ページを繰った。
が、赤木博士は首を振った。
「MAGIね・・・MAGIというより、その元になった人の力を借りるのよ、今回は」
俺たち三人は思わず手を止めて、赤木博士の顔を凝視した。
「元になった・・・って・・・まさか・・・」
博士は唇だけで笑うと、おもむろに、白衣のポケットから
明らかに妙な形の通信機を取り出した。それもイロウルに繋いでから耳に当てる。
俺たちの視線に気づいたのか、博士はこっちを見て微笑んだ。
「ああ、これ? 虚数回路応用の新型通信機よ。虚数空間に瞬間的・大出力で干渉する代わりに、
 ごく微弱な回路を長時間に渡って維持するの。物質の転送は不可能だけど、データ送信なら
 かなりの大容量までまかなえるわ。機構が複雑すぎて、量産はほぼ無理なのが欠点ね」
「いや、そうじゃなくて、いつの間にそんなものを・・・」
俺の問いはあっさり無視され、博士はにこやかな声でその名前を切り出した。
「母さん? こっちの準備は完了。あとはよろしくね」
日重工新本社ビル、地下深くに存在する魔の居城・・・じゃなくて赤木ナオコ博士の研究室。
俺はなぜか博士に呼び出され、ここで全くわけのわからない作業をさせられている。
なんか電算機関係みたいだけど、使われてる理論がさっぱり理解不能なしろもので、
とにかくマニュアル片手についていくのがせいいっぱいだ。
本職のオペレーターなのに、自分が今何やってるかわからないなんて・・・
「博士、これ、一体なんなんですか? さっきから演算ベクトルがめちゃくちゃなんですけど」
「ああそれ、いいのよ。中でちょっと乱れが起きてるだけだから」
「中ですか・・・中の人も大変ですね、って感じっすか?」
「あら、よくわかってるじゃない」
なんか訳わかんないけど・・・まあいいか、仕事だし。
・・・・・・
ちょっと待て。今、博士、すんごい素で流さなかったか「中の人」っての。
改めてコンソール画面を見てみる。あいかわらず多重エンコードされた数字列ばっかりだけど、
よく見ると・・・なんだか・・・
「博士っ?! まさか本当に中に人送り込んでませんよね?!」
必死で問いただす俺の言葉をちょうど遮るタイミングで、博士の手元の糸電話モドキ
(試作虚数空間限定展延式通信機)がカタカタと動いた。
「あら、リッちゃん。こっちはいつでもいいわよ。わかったわ、あとはまかせてちょうだい。
 その代わり、綾波教が片付いたらそれ一体寄越す約束、忘れないでよ」
博士は通信機(紙コップにしか見えない)を置いて・・・って、なんでこっち見るんすか?!
「それじゃ、しっかり頼むわよ」
ああ・・・そのとびっきりの笑顔は前にも見たような気が・・・
「博士、俺ちょっと腹痛が・・・」
引きつった笑いを浮かべつつダッシュをかけようとする俺の腕を容赦なく掴む白衣の手。
いつのまにかそこにあるそれは・・・まさか、形がちょっと違うけど、ど○でもドア?!
ゆっくりと開いていくドアの向こうには、明らかに怪しげに渦巻く謎の空間が。
「あなたも中の人になるのよ」
猫なで声とともにそっと俺の背中に押し当てられる両手の感触。
ははは・・・なんか、ビルの屋上から突き落とされる人の気分がよくわか

                     ドス
我に返ると、俺は見たことのない部屋の中に立っていた。
直前の記憶がない・・・のは、恐怖のあまり、瞬間的に気を失ってたらしい。
とりあえず、ここはどこだ?
見た目は倉庫によく似た、天井の高いだだっぴろい部屋。ほとんど空き部屋状態で、
部屋の隅っこにだけ、梱包された大量の荷物がきちんと積まれている。窓はないけど、
荷物の山の反対側に扉がひとつ。俺が立っているのはそういうところだった。
もちろん普通の部屋なワケはなく、というか明らかに部屋全体がグニャグニャ流動している。
で、どこですかここは・・・?
『もちろん、“中”よ』
俺は腰を抜かしかけた。わたわたと周りを見回しても、俺の他に人はいない。
「あ、赤木博士?! どこにいるんですか?」
『外に決まってるじゃない。そんな危険なところに私が直接出向く訳ないでしょう』
「キケン・・・って、俺ならいいんですか」
『それがあなたのような下っ端作業員の存在意義じゃないの』
ああ・・・もういいです・・・
『面倒だから手短に言うわね。そこは虚数回路を通じて社のメインシステムと直結させた、
 まあ一種の電脳空間ね。あなたがいるのは分岐房のひとつで、今は外部回線を通して
 別の電子機器の一部と繋がってるわ。社のというよりは、そっちのシステムの“中”にいると
 考えればわかりやすいかしら。
 詳しく話すと長くなるけど、これは新方式のインターフェイスでね。人間が直接
 高次電脳空間で作業を行うことで、そことリンクさせた電子回路の演算速度を
 飛躍的に上昇させることができるの。いわば高次元からの限定下方事象干渉、つまり
 強制的にこの次元での現象を書き換える訳よ。電子的な意味に限ってだけどね。おわかり?』
「はぁ・・・何がなんだか、って感じですけど」
さっぱりわからなかったけど、ひとつ納得できたことがあった。ホストAIも
復帰してないのに、最近、妙にメインコンピュータの処理速度が上がったなぁと
思ってたけど、原因はこれだったのか。
実在したんですか中の人。っていうか、今は俺がそうなのか・・・
「・・・わかりましたよ。で、具体的には何をすればいいんです?」
茫然とする俺の目の前にひらひらと舞い降りる数枚の図面。
これは・・・部屋の見取り図?
『そこにある荷物の梱包を解いて、その図の通りに配置してちょうだい。多少時間の感覚とか
 おかしくなるときがあるでしょうけど、気にしないで。それじゃ、頼むわね』
「ああっ、ちょっと、博士?!」
通信(?)は一方的に切られ、俺はがらんとした部屋に取り残された・・・
っても、もともと一人だったんだけど。それでも妙に哀しくなるのはなぜだろう。
とりあえず、荷物の山のところまで行ってみた。
布でぐるぐる巻きにされた、どう見ても家具っぽいものに、大量のダンボールの山。
これ全部ほどいて並べる? もろに肉体労働じゃないか。
それにしても見たことあるぞ、こういう状況。これって・・・いや、まさか。
腹をくくって仕事を始めようとする俺の目に、ふと、ダンボールに書かれた文字が飛び込む。

      『アー○引越しセンター』

・・・・・・・・・いや・・・何も考えるな、俺・・・
281276〜280:03/03/04 01:52 ID:???
・・・・・・はい。吊ってきます。
記録的につまんないっすね。

以上、便利屋さんの京都要撃の教団側反応と、イロウルCのセットアップでした。
便利屋さん、対処が遅れてごめんなさい。
本社オペがいるのは、九スレ目>20、新人君のネタにある「ハイ・サイバースペース」。
隣の部屋は日重工本社システムに対応した枢房で、新人君が働いてたりします。
遅れに遅れましたが、書き手さん、まだここを読んでおられ、また
ご面倒でなかったら絡んでやってくださいませ。

>提唱者さん
非常に遅レスになりましたが、改めて、お帰りなさい。
なんか今言うと嘘っぽいけど、心待ちにしておりました。
自分が戻った昨夜の段階でちゃんと言えなくてスマソ。復帰、本当におめでとうございます。
前スレでのLonginusの援助提案ですが、自分がその周辺を書く場合は
「受諾」になると思います(一応????他さんの決定待ちですが)
あと>提案者氏 行かなくて済むなら自分も行きたかないですよ、この段階で。

>町奉行さん
ちょい遅くなりましたがお帰りなさいませ。お奉行様の裁き、お見事でした。
おかみさんパートでちょっと手を出すかもしれません。

>厚木基地最後の兵士さん
こちらも遅れましたが、なんですが、ネルフ派遣隊はトライラックス到着です。
港がある街がどこなのかよくわからないのですが、とりあえずホテルのある首都を
目指しています。深夜(23時くらいでしょうか)ですが市街部の移動なので、
レナちゃんらにお土産みつくろったりしてもいいかと。随分呑気ですが、一般人に
まぎれるためってことで。
・・・衛生少尉さんだけでなく、副隊長が何かやるのを期待してます(横から要求スマソ)

荒れ気味、態度デカイがいっこうに治らなくてスマソ。もっと自戒します・・・
それでは。
282エヴァ・フェット:03/03/04 02:51 ID:???
「またメイド役かよ・・・屈辱的だな」俺はワゴンを押しながら言った。「それにしてもどうして2人分運ぶんだ?」
ワゴンの上には豪華な料理が並んでいる。神戸牛のステーキ、桃から作ったワイン、玉葱を煮込んだスープ、生野菜のサラダ、デザートは有田ミカンのシャーベット・・・。
「さあね・・・とにかく夕食は2人前用意しろって命令されたから」俺の前でもう1台のワゴンを押しているメンチが言った。
駐日A級大使のビップルームのまわりには赤いヘルメットとマントの衛兵達がずらりと整列している。
黒い軍服に前髪で左目を隠したミゾロギ少尉は何やらニヤニヤしている・・・気持ちの悪い奴だな。
俺の側頭部に装着しているヘッドセット型端末機でこの男の前歴を調べた所、こいつはストーカーやセクハラ、痴漢、出歯亀などの常習犯だったらしい。
「クローリー・ヒナ・バーベム大使様、お食事をお持ち致しました」
ところが、ビップルームの中にはヒナ大使の姿は見当たらない。
「ヒナ大使様、どうなされました? 御夕食のお時間ですよ」
メンチがそう言うと、奥の部屋から白髪頭を振り乱した大柄な男がほとんど裸に近い姿で現われた。
「何だよ、いい所だったのに・・・」と、言ったかと思うと、そいつは俺達の姿を見るなり血相を変えてパニック状態になった。「いや、あの、その、これはだな・・・」
「スモーカー大佐、あんた、そんな格好で何やってんのよ?」
「いや、だからな、ヒナ大使殿が様子を見て来いと言うから、俺はだな・・・」
「って、ゆーか、そもそもどうしてお前さんが素っ裸でこの部屋にいるのかっていうことが一番の謎なんだがな」
「だから・・・打ち合わせだよ、打ち合わせ。俺もスモーウォーカー部隊の隊長に復職しただろ。だから、これからの作戦会議を兼ねて、だな・・・」
「だから・・・どうして作戦会議ちか打ち合わせとかを裸でする必要があるんだ?」
「つまり、これはだな・・・そう、エントリープラグだ! エントリープラグを挿入する訓練をしてたんだよ!」
「エントリープラグ・・・?」
283エヴァ・フェット:03/03/04 03:21 ID:???
「エントリープラグだって」メンチがヨダレを垂らしながら覗き込んだ。「いいガタイしてるだけはあってそっちの方も立派ね」
スモーカー大佐は真っ赤になって、自分のエントリープラグを両手で隠そうとする。
「ねえ、スモーカー・・・もうたしぎちゃんも本国へ帰っちゃったことだし、そのエントリープラグ、あたしにも挿入して欲しいわね」
「お、おい、よせよ! そういう悪い冗談は・・・」
ところが、そこへ奥のベッドルームからクローリー・ヒナ大使の声が聞こえた。
「スモーカー君、ちゃんと服を着なさい」
クローリー・ヒナ大使がよくよく好きな黒いスーツ姿で現われた。ただ、急いで着たらしく、わずかに着衣が乱れている。
「メンチさん、ビビ・フェットさん、お食事を持って来て下さったのね。ありがとう」
「あ、あの・・・私はビビ・フェットじゃなくてエヴァ・フェットですよ」
「あっ、そうだったわよね。ごめんなさい。それじゃ、スモーカー君、頂きますよ。貴方もこれからの戦いのためにしっかり食べて鋭気を養わないと駄目よ」
「ああ、うむ、おお・・・」スモーカーは意外にもおっかなびっくりな態度を示した。
なるほど、食事を2人分用意しろというのは、こういうことだったのか。
しかし、それにしても「これからの戦い」というのは二通りの意味に解釈できる。
俺とメンチはワゴンからテーブルの上に豪華な夕食の料理を移し換える。
「まあ、今夜はすごいわね。これらはどこから調達した食材かしら?」
「はい、ヒナ大使様のリクエストにより、主に兵庫県と和歌山県から調達した食材を用いて用意したメニューでございます」
「そう、ありがとう。ヒナ、感激」
284エヴァ・フェット:03/03/04 03:41 ID:???
「これは珍しいお酒ね。普通、ワインは葡萄から作るものだけど・・・」
「はい、これは兵庫県のある地方で産出される桃のワインでございます」
クローリー・ヒナ大使はピンク色の液体を一口飲むと、感動した表情を示した。
「ヒナ、感激。スモーカー君、地図帳を持ってきなさい」
「地図帳? ああ、さっき、打ち合わせに使ったやつな。ここにある」
スモーカーがヒナに地図帳を渡すと、ヒナ大使はその関西地方のページをテーブルの上に広げた。
そして、左手でワイングラスを傾けながら、右手を地図の上にかざす。
すると、ヒナ大使の白魚のような美しい右手から、先にクサビのようなものが付いた鎖が現われ、まるで振り子のように揺れる動きを示した。
その動きの範囲は徐々に小さくなり、鎖の先のクサビは大阪府と兵庫県の境目のある地点で止まった。
「この桃のワインの産地はここね」
「そうです、その通り」メンチは驚いた顔をした。「すごいですね。どうしてわかるんですか?」
「わたくしのダウジング能力よ。他の食材の産地も当ててみるわね」
ダウジング能力か・・・そう言えば、だいぶ前だったが、俺が強引にエヴァ細胞捜しを頼んだ男がいたっけな。
あの男はダミーレイ達に殺されたっていう噂だったが・・・。
ヒナ大使はステーキを一切れ口に入れて頬張りながら、同じことをして見せた。
今度は先ほどよりも北西の位置でクサビが止まる。
「す、すっごおい。その神戸牛は神戸牛って言うけど、実際には神戸じゃなくてもっと北の三田っていう所で産出してるんですよ。よくわかりますね」
285エヴァ・フェット:03/03/04 04:01 ID:???
「それってただの占いの一種なんじゃねえか?」
スモーカー大佐がステーキ肉を頬張りながら言った。この男は堅苦しい食べ方が苦手らしい。
メンチがヒナ大使のダウジング能力に驚いている一方で、俺はスモーカー大佐の心の中を覗こうとする。
フウイ・ノ・レイ様の言った通りだ。
この男の心は“鎖”のようなもので拘束されているが、本人は何の違和感も感じていないらしい。
「そう、そう。こんなこともわかるのよ」ヒナ大使は日本全土が見渡せるページを開いて手をかざした。
「フウイ・ノ・レイさんはどこにいるかしらね・・・あの方が乗っておられる船はステルス仕様のノンシップだから、レーダーには映らないんだけど、わたくしにはわかるのよ」
鎖は和歌山の南のあたりで激しく揺れる。なかなかその動きは止まろうとしない。
「あら・・・おかしいわね。フウイ・ノ・レイさんがまるで2人いるみたいな感じがするわ・・・もうひとつ、同じ存在を感じる・・・片方は南の方に、もう片方は北の方に・・・ヒナ、困惑」
「何かの間違いじゃねえのか? フウイ・ノ・レイ様は1人しかいねえぜ。2人もいるわきゃあねえだろ」
スモーカー大佐はシラケたような口調でそう言いながら、生野菜サラダをバリバリと頬張った。
「わたくしの能力もあてにならないのかしら? ヒナ、ちょっぴり自信喪失・・・」
そう言えば、フウイ・ノ・レイ様はサードインパクト以前の時代、日本にいた頃、クローン再生されたスペアの身体を持っていたと言っておられた。
そのスペアの身体というのが現在では自分の意志を持って、後釜の綾波レイやアオイ、他のダミーレイになったのだそうだ。
恐らくその中の誰か、綾波レイか、レナあたりが関西地区にいるため、ヒナ大使のダウジングに「同じ存在」として感知されてしまったのだろう。
タネを明かせば、どうということもないのだが、ヒナ大使やスモーカー大佐にはそんなことがわかるはずもないので、仕方があるまい。
286フウイ・ノ・レイ:03/03/04 05:27 ID:???
私達が乗っている要人護送用ノンシップは海底を潜行して移動していたが、トライラックス本国の近海で浮上し、飛行モードに切り替えると、首都バンダロング郊外の空港に着陸した。
「フウイ・ノ・レイさん、フウイ・ノ・レイ2号さん」たしぎ曹長が私達の控え室に塀って来ると、律儀に敬礼しながら報告した。「本艦は無事にバンダロングに到着しました」
「うむ。それで、評議会か、もしくは行政局の代表はどなたか出迎えに来ておられますか?」
「いえ、それはわかりません」
「そうか・・・ところで、フウイ・ノ・レイ2号はトライラックス本国は初めてだったな?」
「はい。自分がサードインパクト後の世界で一番の先進経済大国であるトライラックスの本国へ来ているなんて、ドキドキものです」
「それでは、余裕があれば、私がバンダロングの街を案内してやらねばならぬな」
そして、碇君も案内してあげたい・・・。
私達は控え室を出て、ピエット元提督や他の解任された要職者、随行員達と合流すると、エレベーターに乗って地上へ降りた。
空港に着陸しているノンシップの周囲には大勢の兵士達は整列している中で見覚えのあるずんぐりした童顔の小男が私達を待っていた。
「お帰りなさい、フウイ・ノ・レイ前駐日A級大使にピエット元提督。それから・・・フウイ・ノ・レイ2号にたしぎ曹長だったな?」
「そなたはB級大使サイテイル殿ではないか? 久しぶりじゃのう。そなたも本国へ戻っておられたのか・・・」
「失礼・・・私は確かにサイテイルですが、B級大使ではありません。現在は行政局の外交部長、すなわち外務大臣役に就任しております」
「なっ、そなたが外務大臣!?」
287フウイ・ノ・レイ:03/03/04 06:01 ID:???
それを聞いて正直な所、私も驚いた。
このサイテイルという男は表向きにはB級大使という名目で私の部下に配属されていたが、実際には諜報活動が本当の任務であることはわかっていた。
しばらく姿を見掛けなかったのも、何がしかの諜報活動であるものと思っていたが、その彼がいつの間にか本国へ帰っていて、外務大臣役に就任していたなんて・・・。
だが、これはかえって都合が良いことだ。
「そうか、そなたが外務大臣に・・・いや、就任、おめでとう。それでは早速だが、お願いがございます。実は評議会にお目通りを願っている人達がいるのです」
「評議会にお目通り? 日本からですか? それで、その者達もフウイ・ノ・レイ殿の同行しておられるのですか?」
「いや、別の経路で入国することになっておる。その人達が評議会のマスター達に謁見する機会を設けて貰いたいのです」
「それは難しいですな・・・何しろ現状況ではマスター達も御多忙ですので、外国の使節の方々と会見するような余裕はとてもありませんよ」
「その余裕がない? それはどういうことです? マスター達、ギーガー様やユングハイム様はどうしておられるのです?」
「私のような末端の役人では何とも言えませんが・・・とにかく現在の日本の情勢にどう対応するかで、行政局も評議会もここの所はてんてこ舞いの状態ですよ」
サイテイル外務大臣の発言にはどうも引っ掛かるものを感じる。
「どう対応するかで? う〜む・・・マスター達に会って話したいのですが・・・」
「それこそ無理ですね。用件は私を仲介して伝えるようにとのマスター達の御命令です」
どうも私だけのけ者にされているような気もする。
「それでは・・・とにかくそのように伝えて頂きたい、サイテイル外務大臣・・・」
「まあ、お伝えはしますが・・・私はただの役人なので、あまり期待はしないで下さいよ」
288トライラックス担当:03/03/04 06:39 ID:???
土日はカキコできなくてスマソ。
>黒縁メガネオペレーターさん
大量カキコ&お話進めてくれてさんくす!
けど、シンジ達がトライラックスへ向かったことを
教団側は把握してるんでしょうか?
ちなみに>>285でヒナ大使が「フウイ・ノ・レイさんが2人いる」
というふうに感じたのは、トライラックスへ向かっているレイを
フウイ前大使と「同じ存在」として捉えていたからです。
しかし、ヒナ自身にはそれ自体がわかりません。
一方、トライラックス本国では、フウイ前大使が
外務大臣になったサイテイルに仲介役を頼みますが、
これもあまり期待できない状態にあります。
逆にギーガー達は作戦が外へ漏れないように、
前大使であったフウイにさえも直接は顔を合わせる機会を
避けているものと考えられます。
まあ、取り合えず、シンジ達はフウイ前大使の案内で
トライラックス観光を楽しむのも良いのではないかと・・・。
現状況はそれどころではないが、フウイはそれをしたい
と思っているみたいだし。
隊長業務日誌
副隊長と衛生兵少尉が代理としてトライラックスに向かった。
ネルフ、トライデント双方からも数名でているようだ。
一応は加持指揮下となるのかもしれない。
ただ、少尉がもっていったサンマックス弾頭が気になる。
たしかに殺傷能力のあるものではない、と思うが史上最強の
カプサイシン含有の唐辛子をベースにした弾頭は十分殺傷兵器
なのではないか、と思うのだが。
ネルフからは、碇シンジ、彼が言い出したことのようなので
これは当然だが、とファーストチルドレン綾波レイも出ていると
いうことである。
戦力的なダウンは否めないといえる。
そのためか、葛城作戦部長はレナに綾波レイのフリをしてもらう
というのはどうか、と聞いてきた。
たしかに、姿かたちはほぼ同じである。
微妙な差異は知らない人間にはわからないだろう。
ただ、2人同時にいるときもある。
そのときはどうするのか、ときいたらそのときはそのとき
という答えだった。
さらに、お義姉さんを助けると思って、とまでご丁寧に付け加えた。
ただ、碇シンジとともにいる、という噂も多い。
だれがそれをやるのか、ということになった。
私では彼より身長が高いし、髪の色も違う。
レナ個人日誌
トライラックスに向かったレイ姉さんの偽者を演じることになった。
レイもシンジ君もいないとなると敵もここぞと攻めてくるかもしれない
というのが、葛城作戦部長の理由らしい。
とりあえず、私は姉さんの衣装を着て艦内や大阪の町をときどき
歩くことになった。
じゃあ、早速やってみて、といわれたので服を着た。

胸がちょっときつい…。
副隊長個人日誌
トライラックスに入国。
実際には密入国といったほうがいい。
これでは訪問団というより、スパイというのが近い。
現在、状況を指揮しているのはネルフの加持である。
もともと諜報活動に従事していただけあって手馴れている。
上陸後、情報と違う事態に遭遇。
碇シンジは突破を提案する。
背後で少尉が、特殊ダーツガンを準備している。
またあれを使うのだろうか?
聞くと麻酔弾だという。
流石にサンマックスは使えない、ということだ。
だが、ネロの行動により全員無事に通過している。
どういった方法か、見張りは我々を認識できていない。
その後ネロは別行動になったようだ。
ホテルの名前を聞いたとき、スティンガーがシャワーを
使いたいという。
玉葱の匂いが染み付いていると、文句を言っている。
少尉がトウガラシじゃなくて良かったわね、と冷ややかに言う。
嫌っているわけではないのだろうが、気に入らないのだろう。
なんと表していいか困る。
碇シンジもなんとも言いがたい表情になっているが、多分私も
にたような表情なのだろう。
通信士が何事かとトライデント兵士に聞いている。
たしかに、知らない方がいいだろう。
彼女はまだ、あのサンマックスを持っているのだ。
衛生兵少尉個人日誌
なにが、タマネギの匂いが染み付いている気がしてしょうがない、よ。
なーんか、腹たつのよね、こいつ。
トウガラシのじゃなくて良かったわね。
な、なによ、大尉。
それに、サードチルドレンまで。
なにそここそこそ話しているんだか。
だからそれはやつの自業自得なんだったら。
な、なにが知らない方がいいって!
ああ、むかつくわ。
全てあのストリーキングの所為よね。
まだあの唐辛子、あるのよ。
ふふ、憶えてらっしゃい。
やだ、だいじょうぶですよ、大尉。
ちゃーんと任務は覚えてますって。
293 ◆DhEzvRena6 :03/03/04 12:18 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。
レナの台詞は、他の人ならぶっ飛ばされてしまう
かもしれません。

ちなみに、サンマックスはこの唐辛子
ttp://www.sbfoods.co.jp/spiceherb/spice-QA/text/redpepa10.htm
294フウイ・ノ・レイ:03/03/04 23:37 ID:???
「このバンダロングという街はすごいですね。海上都市大阪もさすがに比べ物にならないくらいだわ」フウイ・ノ・レイ2号が窓の外に広がる夜景を眺めて言った。「サードインパクト後の荒廃した世界にこんな大都市が残っているということからして驚きです」
「荒廃した世界を復興させようとする人々の意志と努力がこの街を、そして国を築き上げたのです。しかし、この街は外国の文化を真似たものでしかない・・・」
そう、バンダロングの街並も、トライラックスの文化も、所詮は他国のそれらを真似て造られたものに過ぎず、オリジナリティーには乏しいのが現状なのだ。
私は電話の受話器を取り上げると、ダイヤルをプッシュした。
「もしもし、行政局公安部ですか? 長官につないで下さい。私はフウイ・ノ・レイ・・・そう、前駐日A級大使の・・・はい、お願いします」
行政局公安部というのはわかりやすく言えば警察行政を管轄するセクションで、日本で言う所の警察庁や公安委員会のような役所である。
「・・・その加持リョウジという諜報部員のチームが近日中にある外交任務のために密入国することになっているのですが、フリーパスで入国してバンダロングまで来れるようにそちらの方で手配をして頂きたいのです。はい、よろしくお願い致します」
私は一旦、受話器を置くと、今度は行政局外交部にダイヤルした。
「サイテイル外務大臣、例の件はどうなりましたか? え? 駄目だった? どうしてですか? 対策会議で忙しい? 対策って何の? 何を話し合っているのです? 非公開?」
私は落胆したように受話器を置く。
「う〜む・・・」
「やはり駄目でしたか? フウイ・ノ・レイ1号」フウイ・ノ・レイ2号が心配げに言った。
「うむ、やはり期待するだけヤボだったようだな。サイテイル殿はスパイなどをするのは得意だが、上司のイエスマンになりがちなきらいがある・・・」
「それでは、どうされます?」
「どうやらやはり私が直接かけあわねばならぬようだな」
295フウイ・ノ・レイ:03/03/05 00:07 ID:???
私が思案していると、ドアをノックする音が聞こえた。
「お食事をお持ち致しました」というどこかで聞き覚えのあるような声。
「どうぞ、お入り下さい」と、フウイ・ノ・レイ2号が言った。
ドアが開いて、まだ15歳かそこらのように見える少女がメイドの制服を着て、ワゴンを押しながら部屋に入って来た。
「ご注文にありましたニンニクラーメン2人前、片方は指定通りチャーシューは抜きに致しました」
その少女のメイドの顔を見て、私は驚いた。
髪の毛は青く、眼は赤いが、顔はまぎれもなく惣琉・アスカ・ラングレーにそっくりである。
「ほう、そなたは以前にもアフリカで会ったことがあるな」フウイ・ノ・レイ2号が私よりも先に言った。
「は? アフリカ、ですか? 私はそんな遠い所へ行ったことはありませんが・・・」
フウイ・ノ・レイ2号はあわてて言い直す。
「いや、申し訳ない。以前、アフリカでそなたにそっくりな仲間に会ったことがある。そなたは“クローンアスカ”であろう?」
「は、はい。私はある優れた資質を持つ人物の細胞からクローン再生された中の1人であると、教官達から聞かされております」
どうやら、このメイドは綾波教団側からトライラックスへ渡ったクローンアスカの1人らしいが、そいつの言っている内容を聞いていると、片腹痛くなってくる。
優れた資質を持った人物? アスカが? 能力的には優れているかも知れないが、人格的にはろくな奴ではないことを私を知っている。
「ほう、その優れた資質を持つ者のクローンがホテルで客室係をしておられるのか。このような仕事も大変であろう」
「はい、ギーガー様が社会勉強のためにアルバイトをしろと申されまして、私と仲間のノヴァの2人はこのホテルで客室係をさせて頂いております。私はヘルと申します。不慣れな者でご迷惑をお掛けするかも知れませんが、よろしくお願い致します」
と、言うと、そのヘルと名乗るクローンアスカは私達に深々と頭を下げた。
顔はそっくりでも性格はかなり異なっていて、むしろオドオドしている印象がある。
私は彼女にむしろ好感を覚えたので、彼女の手を握って紙幣を一枚渡した。
「ありがとう。これはチップです。お友達とお菓子でも買って食べなさい。お仕事頑張ってね」
296フウイ・ノ・レイ:03/03/05 00:44 ID:???
バンダロングの中央官庁街の重要なセクションでは赤いヘルメットにマントをまとった兵士達が絶え間なく見張りをしている。
「私は前駐日A級大使フウイ・ノ・レイです。評議会のマスター達にお会いしたい」
「それでは、正規の事務手続きをして下さい。我々では対応できかねます」と赤いマントの衛兵が言う。
「昨日、サイテイル外務大臣にお願いしたのですが、駄目だというお話でしたので、私が直接ここへ伺ったのです。お取次ぎを願いたい」
「申し訳ございません、フウイ・ノ・レイ様。我々、衛兵隊ではそのようなご用件には対応できません」
そこへ眼鏡をかけて黒いニーソックスを履いたクローンアスカが現われた。
「どうしました?」
「む? 貴方は評議会の書記研修生のヨミさんね。以前、お話したことがあるわね、私は前駐日A級大使フウイ・ノ・レイです。マスター達にお取次ぎを願いたい」
「少々お待ちください・・・」ヨミは一旦、奥へ引き返して行く。
そして、しばらくしてから今度は赤いプラグスーツの上に紺色のケープをまとったやや年配の女性が現われた。ユングハイム評議員だ。
「おやおや、フウイ・ノ・レイ前大使ではないか。お帰りなさい。我々も色々と忙しくて出迎えにも行けなくて申し訳ない。ところで、どうしたのです?」
「お久しぶりです、ユングハイム議員。しかし、それは違うのではありませんか? 私が帰国して日本の現状を報告するのは当たり前のことだと思いますが」
「うむ、それはもっともじゃ。しかし、状況が状況なので、我々もその機会を設けることができぬ。取り急ぐ用件ならば、わたくしがお聞きしましょう」
「はい、日本国内には今回の綾波教団との条約締結に不満を持っている者も少なくありません。その者達が評議会に抗議したいと申しておるので、是非とも彼らが謁見する機会を設けて頂きたいのです」
「ふむ、日本の国民が抗議をのう・・・それも致し方あるまい。では、私の方から評議会に進言して議題に取り上げてもらおう。そなたは日本での疲れもあろうから、帰って休んでいなさい」
「はい、よろしくお願い致します。ユングハイム様」私は深々と頭を下げた。
通信を切った。
ゆっくりと出来るのはここまでらしい。
「仕事か?」
シャワールームから出てきたIがIIに声をかけた。
「ああ。サードが来たらしい。理由は今のところ不明」
「この時期にわざわざこんな国へ…一体何の用だ?」
タオルで頭を拭きながら、Iが冷蔵庫を開ける。
しけた物しか入っていない。
「さぁな」
IIがグラスの底から1cmのウィスキーを一気にあおる。
「それを調べるのも俺達の仕事だろ。
 相手が相手だけにあまりおおっぴらには動けないがな」
おおっぴらと言っても表立った行動に対してではない、裏のものについてだ。
「……なんだ、ファーストも一緒か?」
ガチガチに硬くなったサラミバーを齧りながらIが狭いリビングに戻る。
「見つかっても別に問題ないだろう?
 どうせ公式なルートじゃないんだろ、俺達と同じなら目立つ衝突は向こうも避けるさ」
「そりゃそうだな。外注で根張りの手配は俺がしておく。
 本体からの情報収集はお前がやってくれ」
298トライラックス担当:03/03/05 01:34 ID:???
>>297
カメレオンT&Uとはえらく懐かしいキャラだな。
某国ってやっぱトライラックス?

それで、>>296ではユングハイム評議員が景気の良い返事を聞かせてくれては
いますが、これも実はフウイ前大使をあしらうためのその場しのぎの生返事で
あったというような感じです。シンジ達がバンダロングに着いてから、
フウイ前大使がホテルのオーナーであるバーベム卿あたりに頼んでようやく
評議会に会見するが、ギーガー達はフォースインパクトなど恐れるに足らぬ
と言って取り合ってくれず、その後、国内で大事件が起こってシンジが
ギーガーを助け、それを機にネルフ・トライデントとトライラックスは
講和を結ぶ、というような路線でお話を進めようと思っています。
299トライラックス担当:03/03/05 02:27 ID:???
>>272
トライラックスのスモーウォーカー部隊が旧東京方面を襲撃するのは、
自分達の側の利害意図によるものです。つまり、ネルフ・トライデントと
綾波教団の対立に乗じて日本を侵略征服しようと企んでいるトライラックス側は
教団との条約関係に乗じて自分達が日本を制圧するに当たって脅威となり得る
因子である日重共や要塞都市を叩いてしまおうと考えているわけです。
また、この戦いで便利屋スズキ氏や高橋覗氏が活躍するという場があった方が
良いと思いますし、便利屋スズキ氏はそれによりかねてよりの指名手配を
解除され、京都最終決戦でも教団側と戦うようネルフ側から依頼を受ける、
というような方向へ持って行こうと思うわけです。

ところで・・・>>284でえらく懐かしいダウジング男の話題がチラッと
語られていますが、あのキャラは某農場新入りさんが掛け持ちで
演じてたんだよな。最近、某農場新入りさんも久しく登場していないけど。
エヴァ・フェット関連では結末でサカキとアオイの結婚式に絡ませたいと
思っているので、復帰ぎぼ〜んです。今後の展開、考えなくちゃ・・・。
300フウイ・ノ・レイ:03/03/05 02:29 ID:???
メタモードで300get!
301便利屋スズキ:03/03/05 03:58 ID:???
着艦したヘリのロータ音が船の甲板に響き渡っていた。
「Mrマーカス、貴方には何と礼を言えばいいか」
治療費分の金塊を受け取ったマーカスが気味の悪い程の
笑みを浮かべている。
「スズキの旦那、こちらも礼は貰ったので貸し借りは無しに
しましょうや。」
「そういう事なら構いませんが、そろそろ私は帰らせて貰います。」
マーカスめ、随分ふっ掛けられたがまぁいい
「取り込み中の所を済まないが、主治医としての命令だ
最低2週間は安静にしていろ。」
「はぁ判りました。」
片手に松葉杖を持ちながら以前に比べて遥かに疲れる体で
ヘリに乗り込んだ。
「まほろさん、遅くなってスマン。頼むから機嫌直してくれ。」
「いえいえ、所詮私はメイド風情ですので怒ったりはいたしません。」
誰がどう見ても怒ってる。頼むから渇いた微笑みはやめてくれ・・・・・
>>281
新入社員の背後霊です。
ああ、ついにセンパイまでこの魔空空間に(汗)
でも今転職活動中でそっちに意識が行ってて、
このスレ向きのネタが浮かばないのでした(大汗)
折角ネタふってくれたのにすいません。しばしお待ちくださいm(_ _)m
303トライラックス担当:03/03/06 01:56 ID:???
自分自身のカキコ読み返しておかしなことに気がついた。
>>294の1〜2行目、
「フウイ・ノ・レイ2号は窓の外に広がる夜景を眺めて言った」
考えてみれば、これはおかしい。
その後、フウイ・ノ・レイは行政局の公安部(警察庁)や外交部(外務省)に
電話をかけて、長官や大臣と話している。
すでに夜になっているのであれば、一般の職員ならともかく、
長官や大臣のような要職者が中央官庁に残っているのはおかしい。
と、言うわけで、「夜景」というのを「街並」もしくは「風景」に訂正。
トライラックスへの密航から一夜明けた、昼近く。
俺たちはこの国の首都、バンダロングに着いた。港のある街からバンダロングまでは
結構な距離があったが、日本と違って、トライラックスでは既に各種交通機関が
相当のレベルまで復興されている。カジは、事前にかなりの額のトライラックス通貨を
手に入れており、充分な軍資金を持つ俺たちはすんなりと
首都までたどりつくことができた。

公共交通機関の窓の外を流れるバンダロングの街並みは、日本とは比較するのが
馬鹿らしくなるくらいに、豊かで活気にあふれていた。
道ゆく人の服装、持ち物、それに表情。何もかもが違う。例のテロの噂はこの街まで
届いている筈だが、今ここにいる人間の大半は、そんなのは自分たちとはまるで関係ない
別世界のニュースくらいにしか考えていないだろう。もちろん日本の内乱のことも。
誰も彼も、そんな遠い国の出来事より、自分たちの日常の方に気をとられている。
「安心して」気をとられていられる、と言うべきなのだろう。それだけ治安もよく、
政府への信頼があるということだ。
俺はなんだか白昼夢を見ているような頼りない気分になった。
あの唐突なサードインパクトとそれに続く復興時代、というか未だにWWU直後のように
再建にあえいでいる日本そのものが、もしかするとタチの悪い冗談か何かじゃないのか、
そんな考えが頭をよぎる。
あれは全部マボロシで、俺はジョークのような夢を見続けているだけなんじゃないのか?
今、何かのひょうしに目が覚めれば、俺はいつもどおり在日米軍寮の、
見慣れたベッドの上にいるんじゃないのか? インパクトも、赤い海も、アヤナミ教も、
使徒の化け物も、全部全部俺の妄想か何かで。
だが、窓の外から傍らに目を移せば、そんな甘ったれた考えは瞬時に消える。
カジと少し離れて、EVAパイロットの二人がいる。サードとファースト。
二人は、さりげなく警戒の姿勢を保ちながらも、ときどき歳相応の表情になって
窓の外の景色を見つめていた。サードが何か言い、ファーストが静かに答える。
それを聞いてサードはちょっと笑った。子供の顔だ。
二人をぼんやりと眺めているうちに、ゆったりと流れていた景色が止まり、
俺たちは目的地に着いた。
きちんと舗装された路面に降り立つ。目の前にやけに豪華な建物がそびえていた。
ホテル”ネオ・トライアル”。飾りの多い文字が派手な玄関の上に書かれている。
カジは白亜のホテルを見上げ、俺たちを振り返った。さて、時間通りだ。行こうか。
出入りする多くの人の波に紛れ、俺たちはホテルの中に歩み入った。

ホテルの内装は贅を尽くしたものだった。
お決まりの赤い絨毯にシャンデリア、磨き込まれたフロントデスク。ぱりっとした
制服のベルボーイにコンシェルジュ。高価そうなソファに腰を下ろして談笑する、
これまた金のかかってそうな身なりの(恐らく政府関係か大企業の)人々。でかい花瓶に
いくつも生けられた花。かすかな弦楽器のBGM。笑顔。贅沢な活気。
ここもまた、インパクトという未曾有の災害が嘘のような空間だった。
カジは手慣れた様子でフロントに向かい、さっさと手続きを済ませると、
俺たちを従えてエレベーターに乗り込んだ。
サードは何となくもじもじしている。たっぷり金のかかった”ハイセンスな雰囲気”
という奴が落ち着かないのだろう。トライデント兵士がなだめていた。彼に聞いたが、
サードはインパクト前は社会的にはただの学生(年齢を考えれば確かにそうだ)、
インパクト後は農場暮らしだったそうだ。こんな場所にはほとんど縁がなかったのかも
しれない。しがない兵士だった俺もご同様だが。
ランドマスター副隊長はさすがに動じていない。衛生少尉はやはり女性だからだろうか、
なんとなく品定めをするような目で贅沢な内装をちらちら見ている。
スティンガーは賞金稼ぎという職業上、こういう豪華さにもひととおり慣れているようで、
エヴァ・フェットがここ見たら喜ぶわね、と気のない感想を洩らしただけだった。
俺は鏡張りの壁を伝い、カジのところまで行ってこっそり話しかけた。おい、こんなに
堂々としてていいのか? 一応極秘扱いなんだろ、今回のこれは。
カジははっはっと笑っただけだった。
心配しなくてもあれこれ手は打ってある。それに、極秘というのは厳密には日本にいる
バーベム現駐日大使に対してさ。本国に乗り込む以上、本国上層部にはある程度
俺たちの存在をオープンにしておく必要がある。既に幾つかの経路で、俺たちが日本から
来たってことは評議会にも届いてる筈だ。日本、より正確には綾波教と親教団派の
日本駐留艦隊に対してだけ、状況を曖昧にしておければ充分なのさ。体面って奴だよ。
俺はさらに訊いた。
じゃあ、綾波教にはもう今回の件はバレてるってことか?
カジは少し表情を引き締めた。ああ、バレてるだろうな。俺のスパイごっこ程度じゃ
カモフラージュにもならないだろう。俺ができるのはあくまで人間レベルでの隠蔽で、
EVA能力者まであざむけるとは最初から考えてない。それでも教団が手出しをしてこない
ってことは、ある意味でこの行動が暗黙の了解を得ているという証拠だ。少なくとも
この件を口実にしてネルフなりトライラックスなりにちゃちな抗議行動をすることは、
教団トップはしない。そんなことをしなくてもネルフは京都を目指さざるを得ないからな。
・・・それってつまり、全て綾波教の手の内ってことか?
カジは俺をちらっと見たが、否定しなかった。
ただ、問題はこの国にも恐らく潜んでいる、「E」計画の手の者たちだ。奴らは
俺たちに対して遠慮する理由がない。シンジ君と接触するいい機会とみて、何か
仕掛けてくるかもしれないな。レイも同行してくれたのは幸運だった。
俺たちの会話を聞きつけたのか、ファーストがこっちを見た。相変わらず無表情の
赤い目。慣れたとはいえ少し背筋が寒くなる。
思わず目を奪われて硬直する俺の前で、エレベータの扉が静かに開いた。いつのまにか
目的の階だった。
今回の件の仕掛け人、フウイ・ノ・レイ前駐日大使は、バンダロング市街を見下ろす
最上級のスイートに滞在していた。外交官クラスの賓客専用の部屋だそうだ。これまた
日本では想像もできないくらいの豪華で馬鹿でかい室内には、他に彼女の影武者だという
女性が一人いるだけだった。あらかじめ人払いをしていたらしい。
俺たちを迎えた前大使は、無事到着できてよかった、というようなことを上品な
口調で言った。ときどきサードやファーストに親しげな視線を向ける。
カジは、今回は我々のためにご尽力頂き、ネルフおよびトライデントを代表して
改めてお礼を申し上げます、と生真面目に一礼した。前大使は鷹揚に微笑んだ。
その後、カジと前大使はしばらくトライラックス上層部との接触の機会について
話し合っていた。俺にはよくわからなかったが、言葉の端々から察するに、あまり
上首尾ではないようだ。この国を束ねる評議会というセクションがロクな対応を
してくれないらしい。評議員の一人に直接当たってもいい結果は出なかったそうだ。
カジは落胆を顔に出さず、仕方ありませんなと笑った。現状では、日本への対応は
どうしても慎重にならざるを得ない。あなたの立場を考えればこれでも充分なくらいです。
ま、気長に待ちますよ。何もせずに待つ訳でもないですがね。
しかし、フウイ・ノ・レイ前大使は逆に責任を感じてしまったようで、抑えた声で
自分の力不足を詫びた。責任感の強い人物なのだろう。ここまでネルフに肩入れするのも
どうかと思うが。
やがて前大使は顔を上げ、ひとつだけ頼れそうな心当たりがあります、と言った。
評議会に直接働きかけられるだけの強力なカード? 
カジは不審そうな顔をしたが、ファーストとトライデント兵士がふいに
何かを思い出したような表情になった。ランドマスター副隊長が、
サンタクロース、と呟く。
前大使は微笑み、そう、そのサンタクロースです、と皆を見渡した。
その方には私から手を回しておきますが、うまくいっても評議会への謁見が成功するのは
明日以降になるでしょう。今日のところは、ゆっくりと身体を休めてください。
前大使はそのまま、ではまた後ほど、と続き部屋に去ろうとしたが、サードが
急に彼女を呼び止めた。
前大使は不思議そうな顔をして、何か?と問うた。
サードは少しためらってから、あの、何もかも本当にありがとうございます、と
小さいがしっかりした声で言った。隣でファーストもかすかに頭を下げる。
フウイ・ノ・レイ前大使はちょっと驚いたような顔をしたが、すぐに立ち直り、
私は私にできることをしているだけです、とにこやかに答えた。
それから、影武者を伴った彼女は優雅な衣ずれの音とともに別室に消え、俺たちは
やたら豪華な部屋にぽつんと取り残された。
カジはやれやれ、と窓辺に歩み寄った。外の景色を眺めるのかと思ったがそうではなく、
窓ガラスを始め警備レベルを見たかったらしい。なんとはなしに俺がくっついていくと、
これだけ揃ってればまず安心だ、俺も自分でいろいろやっとくにこしたことは
ないけどな、と妙に鋭い目つきで笑った。
スティンガーも同様の目的で部屋を調べていたが、すぐに、このクラスのホテルだったら
万全と思っていいわよ、と太鼓判を押し、なぜかソファに陣取ってルームサービスを
選び始めた。衛生少尉が軽く突っかかるが、豪勢なメニュー表を見せられて黙った。
俺は副隊長に、あの二人って、仲がいいのか悪いのかどっちなんだ、と訊いた。はたから
見てるとどっちにも見えるんだが。
副隊長は苦笑して、さあ、私もよくわからないんだ、と答えた。
そのうち二人は相手より高価なものばかり注文しようと競争を始め、それを止めようとする
他の全員とで、しばらく大騒ぎになった。
309304〜308:03/03/06 02:24 ID:???
また進めました。
一泊してバンダロング到着、ホテルでフウイ・ノ・レイと合流です。
以前のレスで、トライラックス本国が台湾だとするとバンダロングは台北に
当たるという話だったので、一応港街(キーロン港?)は別にあるという
ことにしました。セカンドインパクトで海面が上がってますから、
実際はどうなのか不明ですが。

>トライラックス担当さん
>>298のレスを参考にとりあえずここまで進めました。この後フウイ・ノ・レイは
バーベム卿に連絡をとり(単独でしょうか)、評議会へのネルフ派遣メンバー
特別臨席を取り付ける、という感じで。
自分は当分こんな感じでさくさく行きます。ネルフ側も状況的に
あんまり長居できませんので。観光・・・は、どうでしょう。
っていうか七スレ目辺りの前振り読んでた頃は、本国に行けば結構あっさりと
上層部が真意を明かしてくれる、みたいな展開かと予想してたんですが。
大事件ってのが何なのかわかりませんがとりあえずネタレスを待ちます。

綾波教側について。
教団は芦ノ湖、大阪、と順々にネルフ(正確にはシンジらEVA能力者たち)を導き、
今はひたすら最終地点である京都へ彼らがやってくるのを待っています。
彼らが来た時点でシナリオ最終段階が始動、フォース秒読み段階、になると思われますので、
もはや「E」だろうが日重工だろうがトライラックスだろうが、京都にて
直接教団の妨害をしない限り、扱いははっきり言って「放置」だと自分は思ってます。
この辺は六スレ目辺りから????他さん、提唱者さんのレスを読んで頂ければ
よくわかるかと思いますので、ご一考を。

>新人君
いや・・・こっちこそ面倒なネタ振ってすみませんでした・・・
時間と余裕ができましたら、またお立ち寄りください。待ってますので。

それでは落ちます。
310エヴァ・フェット:03/03/06 02:28 ID:???
「現在、私達の艦隊がいるのがここ」と、言いながら、クローリー・ヒナ大使は地図の上の紀伊半島の東側に突き出た部分を指し示した。
「海上都市大阪はネルフ・トライデント側勢力のテリトリーと言ってよいから、京都の教団大神殿との連絡経路を途中で妨害される危険性があるわ。でも、紀伊半島の反対側ならその心配も少ないし、食糧などの物資調達もやりやすいと思うから。
ところで、メンチさん、昨日はシーフードフライやらビフテキやら美味しかったわね。今日は何を御馳走して下さるのかしら?」
「はい、志摩半島へイセエビ、アワビ、サザエなどを仕入れに行こうかと思っております」
「ほう、それは楽しみね。ヒナ、感激。さて、本題に戻りますが・・・これより本貨物輸送船は護衛駆逐艦2隻とともに主力艦隊から離脱して東へ移動、旧東京へスモーウォーカーで攻撃を仕掛けます」
「スモーウォーカーで復興を助けたこともあったが・・・」スモーカー大佐が言った。「今度はそれをスモーウォーカーで破壊するのか・・・」
「状況が変わってきたから仕方がないわ、スモーカー君。旧東京の日重共と要塞都市は私達が日本を支配化におさめるにあたって脅威となるから早いうちに叩いておかなければならないのよ」
「うむ、そういう話はこの間も聞いた。俺の意見も言ったろう? 便利屋スズキとの決着もつけなきゃならねえし、あいつをかくまってるような奴らもほおってはおけねえ」
「スモーカー、くれぐれも油断はするな」俺も黙って聞いているだけでは具合が悪いので言った。「あの便利屋スズキがかなり手強い奴だということはこれまでの戦いでもわかってると思うがな」
「そいつはもちろんわかってるさ。あいつにゃ煮え湯を飲まされ続けたからな」
「それに・・・ファイン=プットからの報告じゃあ、どうやら奴はゼーレでさえも把握していなかったエヴァ伍号機とやらを隠し持っているらしい」
「おう、そいつがどんなバケモノかわからんが・・・俺だっていつまでも三枚目の道化役でいる気はねえ。今度こそ奴の息の根を止めてやるぜ」
「スモーカー君、貴方の活躍には期待しているわ」と、ヒナ大使も言った。
311トライラックス担当:03/03/06 02:46 ID:???
>黒縁メガネオペレーターさん
またもお話を進めて下さり、ありがとうございます。
トライラックスが未来の世界の台湾というのはあくまで初期の構想の
ひとつに過ぎないので、あまり深く考えなくても結構です。
あと、エヴァ・フェットは以前にもネオ・トライアルに泊まったことが
あると思います。スティンガーはたぶんそのことを知らないのでしょうね。
シンジ達はあまり長居できないのでしょうか?
トライラックス本国編ではアフリカから来た使節団なども絡ませて、
フウイ・ノ・レイ2号の過去やタルテソス王国のことなどにも触れたいと
思っていたのですが・・・。
312フウイ・ノ・レイ:03/03/06 04:04 ID:???
ユングハイム評議員はいかにも見通しの良さそうな返事を聞かせて下さったように思ったのだが・・・結局、それ以来はナシのつぶての状態が続いている。
評議会の事務局に電話をしても。例のヨミとかいう書記見習いが「申し訳ございません。マスター達は御多忙なため・・・」などと泣き声をあげて弁解するばかりだ。
私は苛立ちを募らせている。
その一方で、その間にも色々な人々と知り合い、色々な出来事が起こった。
例えば、同じホテルにアフリカから来た要人達が泊まっていて、以前、お会いしたウガンダ・モベモベ外務大臣にばったり再会したり、行方不明とされていたロボットのIG-73がその要人達に混ざっていたりする。
アフリカでは今、E計画の系列団体だと思われる者達が出没しており、国際的な脅威になっているのだそうで、トライラックスに救援を求めに来ているのだと言う。
「E計画の片割れだと思われる者達が古代タルテソスだと推定される遺跡を盗掘して逮捕されているのです」
ウガンダ・モベモベ大臣がタルテソスの遺跡のことに触れると、フウイ・ノ・レイ2号がカタカタと身体を震わせた。
彼女が夢の中で見たと言う風景を描いた絵を見せると、IG-73が「コノ人間ノ目ノヨウナ紋章ハたるてそすノモノト似テイマス」と言った。
フウイ・ノ・レイ2号は「自分はフウイ・ノ・レイだ」という自覚認識以外には記憶があいまいで、記憶喪失と同じ状態にあったのだが、その記憶が次第に戻りつつあるようだ。
海外からの要人達を応対するのは外務大臣役に就任したサイテイル外交部長が担当していて、忙しく立ち回っているが、その一方で彼は人目を忍ぶようにして、別の意味でも立ち回っている。
なぜかたしぎ曹長が日本にいた頃のダサダサぶりからは想像もつかぬほど露出度の高い派手な衣裳に化粧ベタベタの顔をしてホテルを訪れ、サイテイル大臣に肩を抱かれて豪華スイートへ入って行った。
自分でも自分が嫌になるが、人工聴覚の感度を上げて聞き耳を立てると、“今後も外交任務で私を使って下さると助かります”“任せておきなさい。私が行政局長や評議会に君をひいきにするように言っておくよ”という会話が聞こえる。
そして、その後、ギシギシとベッドがきしむ音とあえぎ声が聞こえて来た。
313フウイ・ノ・レイ:03/03/06 04:30 ID:???
サイテイル外務大臣が満足したような顔をして部屋から出て来た所で、文句を言ってぶん殴ってやったことは言うまでもない。
要するに、身体にそのような機能のないサイボーグの私から頼まれたことには便宜を図る気がもとからなかったらしい。
くそっ、私を機械仕掛けのデク人形だと思って馬鹿にしやがって・・・。
腹が立ったことは他にもある。
その後、レストランラウンジの前を通り掛かったら、ギーガー様とユングハイム様が差し向かいで食事をしているではないか。
ギーガー様はガギエルのムニエルやら使徒の血液を煮込んだ青いシチューやら、ユングハイム様は玄米のリゾットやらカボチャのコロッケやらを食している。
「おお、ギーガー様! おいでになられていたのですか!」
私が話し掛けると、ギーガー様は素っ気無い態度で対応した。
「フウイ・ノ・レイか・・・そなたもこのホテルに泊まっておったのだな。日本での駐在任務、御苦労だったな」
「はい、ありがとうございます。それで、ギーガー様・・・例の件、どうなりましたでしょうか?」
「例の件? 例の件とは何のことだ?」
「ほら、ユングハイム様から聞いておられませんか? ねえ、ユングハイム様」
「さあて、何のことだったかしら?」と、ユングハイム議員が言った。
「だから・・・今回の日本での綾波教団との条約締結には不満を持っている人達がおられまして、その人達が評議会にお目通りを願いたいと・・・」
「フウイ・ノ・レイ君、我々は今、状況が状況なので非常に忙しいのだ。外国の要人達に会っている暇もない。それにプラィベートの時にはそういう話はしないでくれたまえ」
「勤務時間にお訪ねしたら忙しいからと言われて追い返されるし、一体どうすればいいんですか!? お願いですよ!」
「とにかく我々は今、プライベートでも忙しいから駄目だ。まあ、現状での問題がひと段落してからにしてくれ」
「それじゃ意味がないんだって・・・」
314フウイ・ノ・レイ:03/03/06 04:57 ID:???
結局、ギーガー様とユングハイム様にも軽くあしらわれてしまった。
ちなみにその後、彼らも2人して豪華スイートに入って行ったかと思うと、こんな会話が聞こえてきた。
“ユングハイム議員、そなたはさすがに実戦経験が豊かなだけあって、そこらの小娘なんぞよりもあっちの方が上手いのう”
“お褒めにあずかって光栄ですわ、ギーガー様。これと言うのもタントラ・ヨガの修行の賜物です”
“今日はプラグスーツを着たままをリクエストしてみようか”
“プラグスーツを着たままはさすがに無理ですから、下にレオタードを着て来ました。体位はどんなのでもOKです”
“よ〜しよし、それではブリッジをぎぼ〜ん!”
“ヨガ体位チャクラアーシャナと言って下さいよ。それでは行きます”
老人のような白髪頭の美少年と顔はオバサンだがプロポーションはモデル並の女が変態プレイをしているのだ。
先ほどのサイテイル大臣とたしぎ曹長の時もそうだったが、私は疎外感にさいなまれ、自分が惨めに感じられて仕方がなかった。
所詮、私は日本国内の二大勢力を手懐けるために利用されているだけの存在に過ぎず、それ以外のことには何の価値もないのだろうか。
私は人間社会のありとあらゆる当たり前のような営みには必要とされず、その外側の領域にいる存在なのだろうか、と・・・。
碇君・・・順調にコトが運んでいれば、もうじき碇君達がこのバンダロングにたどり着く。
彼らのためにも現状を打開しなければならない。
だが、碇君は私のことをどう思うだろうか・・・?
315トライラックス担当:03/03/06 05:00 ID:???
カキコの内容が下品になってスマソ。
読み返して気づいたが、>>313の3行目と4行目の間に、
「たしぎ曹長は徐々にクローリー・ヒナ大使と同じになりつつある」
と書くのを忘れていた。
316フウイ・ノ・レイ:03/03/06 05:37 ID:???
そして、ネルフ・トライデントの一行が私達よりも遅れてようやくバンダロングに到着した。
私は彼らをホテルの豪華スイートに招き入れた。
「今回は我々のためにご尽力頂き、ネルフ及びトライデントを代表して改めてお礼を申し上げます」
加持リョウジ氏が言った。
「それで・・・フウイ前大使、トライラックスの政府上層部との交渉の方はどうなっておられますでしょうか・・・?」
「それがのう・・・まことに申しにくいことなのじゃが、あまり首尾が良いとは言えぬ」
私はトライラックスの政治制度機構がどうなっているのかを合わせて説明しながら、これまでの交渉の経緯を述べた。
「・・・と、いうわけで、行政局は役人気質で頼りにならぬし、わりと親しい評議員の1人にも頼んだのだが、これもあまり思わしくない」
「仕方ありませんな」と、加持リョウジ氏は本心を誤魔化すように笑って言った。
「現状では日本への対応はどうしても慎重にならざるを得ますまい。貴方の立場ではこれでも充分なくらいです。ま、気長に待ちますよ。何もせずに待つ訳でもありませんがね」
そのように言われると、かえって申し訳ないように感じられてしまう。
「申し訳ございません・・・せっかくここまでお越し頂いたと言うのに、私の力不足のせいで・・・」
と、頭を下げて、あることに気がついた。どうして今まで気がつかなかったのだろう・・・私達は今、この場所にいると言うのに。
「いや、お待ち下さい・・・まだひとつだけ頼れそうな心当たりがあります」
加持リョウジ氏は不審そうな顔をしたが、後輩の綾波レイには私の言っていることがそれとなくわかったようだ。
ランドマスターの副隊長がつぶやく、「サンタクロース?」と・・・。
317フウイ・ノ・レイ:03/03/06 06:02 ID:???
「そう、そのサンタクロースです」私はネルフ・トライデントの面々を見渡して言った。
「その方には私の方から手を回しておきますが、上手く行っても評議会との謁見が成功するのは明日以降になるでしょう。今日の所はゆっくりと身体を休めて下さい。では、また後ほど・・・」
と、言いながら、私が続きになっている別室へ行こうとすると、碇君が私を呼び止めた。
「フウイ・ノ・レイさん」
「何か?」私が問い返すと、碇君は口ごもりながら言った。
「あの・・・何もかも本当にありがとうございます・・・」
碇君がそう言い、そのすぐそばで後輩の綾波レイも頭を下げている。
改まってそのような態度を取られると、面喰ってしまう。
私は自分のことをこの世に存在していても何の役にもたたない不要な存在だと思っていたが、この人達は私を必要としてくれている・・・。
「いや、礼には及ばぬ。私は私にできることをしているだけですよ。行きますよ、フウイ・ノ・レイ2号」
「はい、フウイ・ノ・レイ1号」別室に移ってから、フウイ・ノ・レイ2号は心配そうに尋ねてきた。「しかし・・・あのサンタクロースは頼りになる人物なのですか?」
「うむ、あのお方はこの国の経済や産業、開発を陰で動かしておられる。評議会のマスター達もあの方の世話になっているはずだからな」
私は電話の受話器を取り上げる。
「もしもし、西側館の815号に泊まっておるフウイ・ノ・レイですが、オーナーにお会いしたい・・・いや、苦情とかではなく、プライベートな用件でお会いしたいのだよ。うむ、はい・・・それではお願い致します」
318フウイ・ノ・レイ:03/03/06 06:42 ID:???
ホテルの敷地内の屋外に設けられたプールでは水着姿の女性客達が盛んに泳いだり、プールサイドに寝転がって太陽光線にあたったりしている。
このような雰囲気はあまり得意ではない。劣等感に悩まされるからだ。
タキシードに蝶ネクタイ、身長は2メートル近くもありそうな執事風の老人はその女性達の間をあくせくと動き回っている。
「お待たせ致しました。御注文のトロピカルドリンクでございます」
このホテルのオーナーであるエルンスト・フォン・バーベム卿は私が注文した飲み物のグラスをテーブルの上に置いた。
「一体何の用件だ、フウイ・ノ・レイ・・・わしもそう暇な身の上ではないのだぞ」
「ほう、お忙しいのですか? 私にはそうとも見えませぬがね」私はかけていたサングラスを下へずらす。
「貴方がプールサイドでウェイターなどをなさっておられるのは、あくまで貴方のご趣味のひとつでしょう?」
「やれやれ、君にはかなわんな。まあ、世の中にはメイドの制服が好きだという女もおる。これも似たような発想じゃな」
「水着姿の女性達にサービスできるなんて、貴方も幸せな御身分ですな」と、言いながら、私はグラスを取り上げ、トロピカルドリンクを飲んだ。
「さて、本題に入りますが・・・先頃、貴方の姪御さんが日本で締結した条約に関して、日本国内では不満を持っている人達がおられ、我が国へ抗議に来ているのです」
「それは御苦労なことだな。しかし、これは外交政略なのだから仕方がない。抗議などしても無駄じゃぞ」
「どうして評議会は綾波教団などと手を組むのですか? それに、貴方ならゼーレや人類補完計画の恐ろしさを知っておられるはずではありませんか?」
「利用できるものは何でも利用する。それが危険な手合いであろうともな。わしはギーガーやユングハイム、ヒナにもそう言い聞かせてきた」
「今回の条約締結に不満を持っている日本の人達にどう説明して納得させるおつもりですか? 彼らはフォースインパクトを防ぐために戦っているのですぞ!」
「ふ〜む・・・」バーベム卿は額の汗をハンカチで拭きながら言った。「それでは、おぬしはわしにどうしろと言うのだ?」
319フウイ・ノ・レイ:03/03/06 07:02 ID:???
「貴方は以前、目的を達成するためには不本意な任務を押し付けられることもある、とおっしゃいましたね?」
「はて、そんなことを言ったかね?」バーベム卿はトボケるような口調で言った。
「言ったではありませんか! ほら、この間のランドマスター隊長とレナの結婚式の時・・・」
「ああ、思い出した。言ったような記憶もあるな」
「私は貴方が目的のために他人を騙したり裏切ったりするような人だと知っているから良いが、日本から抗議に来ている人達にも納得の行くように説明して欲しいのです」
「しかし、外部の人間に知られてしまうとまずいこともあるからのう・・・評議会も行政局も今回の件に関しては詳しいことは非公開としておるし、状況が状況だからな」
「わざわざ日本からここまで来て下さった方々に納得してもらうには、今回の条約締結がいかなる意図によるものなのか、具体的な釈明をして頂くより他ないのです」
「釈明・・・って、評議会にか? それは状況的に難しいのう・・・評議会の者達も今が大変な時なのでな」
「お願いしますよ、バーベムの親父殿」
「う〜む・・・それでは仕方がない・・・ギーガー達にわしの方から伝えておく。その者達と会見して釈明する機会を設けるように・・・しかし、あまり具体的な釈明なできぬと思うから、あまり期待するなよ」
「わあ〜い、ありがとうございます! だから、バーベムの親父殿は大好きですよ!」
私はバーベム卿に抱きついて頬っぺたにキスをした。
「わ、わ、わかった! 止めろ! 感謝してくれているのはわかったから、おかしなリアクションはお止めなさいって! ヒエ〜ッ・・・!」
320トライラックス担当:03/03/06 07:09 ID:???
今日もえらく飛ばしてしまったな。
と、言う訳で、バーベム卿に取り計らってもらって、
どうにか評議会との会見にこぎつけるわけです。
ちなみに、ゼーレの委員会が老人ばかりなのとは対照的に、
トライラックスの評議会(9人)は意外に若い人が多く、
サードインパクト以前には何がしかの形でゼーレに関わっており、
元はエヴァのテストパイロットだったとか、
使徒人間に改造されたとかいうような感じで行こうと思っています。
????他っす。相変わらずネタ書きさぼってますが、少し。

○トライラックス担当さん
この所ご苦労様です。で、評議会のメンバーの設定なのですが、個人的
にはEVAのテストパイロットというのはどうかと。EVAは元々テス
トパイロット二人(ユイとキョウコ)がああいう事になってしまった代物
ですし、ネルフのチルドレン登場以前にそういう人物がいた事にすると、
彼らの特殊性が薄れると思うのですよ。後、使徒人間の技術はサードイン
パクト以降に確立された技術で、EVA、アダム、リリス、タブリスに
由来しない使徒の力を持つ者は程度の差はあれ委員会とつながってしまい
ます(一方的に委員会が情報を得られる)ので、それは憶えておいてください。
それと…少し前にも描写があったのに、私も見落としてた事ですけど、クロー
ンアスカって一応肉体年齢は現在のアスカと同じなんです。このあたりは
ダミーレイにあわせて設定したつもりなんですので、修正いただければ……。
322トライラックス担当:03/03/07 00:18 ID:???
>>321,????他さん、
当方のトライラックスの指導者達に関する設定、まずかったっすかね?
私としては、
トライラックス>人類補完計画に否定的だったゼーレの分派勢力により建国。
バーベム卿>ゼーレの準幹部(13th)だったが、反目して分派勢力を結成した。
ギーガー>ネオ・アトランティスの幹部だったギーガーの細胞から再生され、
     渚カヲルと並行して訓練されていたチルドレンだったが、
     オリジナルの記憶が戻ったため、量産試作壱号機を奪って脱走した。
ユングハイム>ユイやキョウコとともにEVAテストパイロットの候補に
       挙っていたが、選考で落とされる。
EVAパイロット>選考段階ではかなりの人数が候補に挙っていたが、
        実際にパイロットになった人間は少ない。
使徒人間>サードインパクト以後にアダム、もしくはリリスの細胞から
     元にサード後のそれとは異なる使徒人間が開発されていた?
・・・みたいな感じで行こうかと思ったいたのですが。
あと、>>295の4行目、
「まだ15歳かそこらのように見える少女」という表現は、
「まだ17歳くらいかそこらに見える少女」に訂正、
もしくは、「ただ単にフウイ前大使にはそう見えただけ」
ということで御了承下さい。
323エヴァ・フェット:03/03/07 00:48 ID:???
奥の部屋、社長室からギシギシとベッドのきしむ音と聞き苦しい女のあえぎ声が聞こえて来る。
“あああ〜っ、社長さん・・・すごい、すごい・・・もっと、もっと、お願いしますゥ〜・・・”
この会社の職員達はいつものことのように何も気ならないようだが、俺は胸が締め付けられるように不愉快な気分になる。
眼鏡をかけてぽっちゃり太ったいかにも超ダサダサな感じの女子事務員が俺の前に湯のみを運んで来る。
俺はお茶を受け取る動作にかこつけて、わざとその事務員の手に触り、彼女の顔を見上げて笑い掛けた。
女子事務員は俺と目を合わせると、赤面する。
こいつもたしぎ曹長と同じで、奥の部屋の助兵衛社長の職権乱用でお手付きにされているのだろうが、女には免疫がないらしい。
俺は艦隊から離脱して関東方面へ向かったスモーカー大佐のことを思い出す。
敵は便利屋スズキと・・・そして、高橋覗なる人物。果たしてスモーカーは無事に帰って来れるだろうか・・・?
俺も同行して加勢してやりたかったのだが、そうも行かない。俺には他に仕事があるからな。
この連日、俺はメンチに同行して神戸や淡路島、奈良や和歌山などへ飛び回っている。
それにしても、駐日A級大使の特別警護官として配属されている俺に本国の行政局外交部(外務省)の勅命で与えられた任務が食糧の買い出しだとはな。
まあ、A級大使の食事にも安全を図るのが警護官の役目ということなのだろう。
社長室のドアが開いて、頭のはげかかったいかにもいやらしい顔つきの男がメンチの肩を抱きながら現われた。
「いやあ、メンチさん。久しぶりに相手を代えると燃えますなあ。うちのダサダサの事務員では飽きてしまってね・・・」
「ご満足頂けて私も嬉しいです、社長さん。それで、松坂牛の方ですが・・・」
「はい、メンチさんに楽しませて頂いたことに免じて、特上の品を3割引までお勉強させて頂きたいと存じます」
「うわあ、ありがとうございますゥ〜」と、言いながら、メンチは助兵衛社長に抱きついてキスをした。
特上の松坂牛肉を値切って仕入れるために卸売り業者の社長とセックスするなんて、とんでもない淫売女だ。
324大阪:03/03/07 01:07 ID:???
いつの間にか眠ってしもうたようやな・・・。
何や騒がしいで。どこかで見たようなオッサンがわめいとる。
あ、あれはこの前、トライデントの船で見掛けたストーカーいう人やな。
機械でできとるみたいな黒い服着て、機械でできたマスクして人達に何やら指図しとる。
これから旧東京の日重教と洋裁都市を襲撃する、便利屋スズキは許せへん・・・やて?
あ、見つかってしもうた。何や、こいつも見たことあるお掃除ロボットやないか。
捕まってたまるか。えい、大阪キックを喰らえ!
何や、意外に弱いロボットやな。私のキック一発でコケてもうたで。
身長が高過ぎるから、安定が悪いんやな。
そないなこと言うてられへん。何や、兵隊さんみたいのが大勢来よったで。
捕まったらかなわんから、そうや、あのドラム缶みたいな物の中に隠れよう。
何や、このドラム缶、機械でできとる。しかも、私が中に入ったら急に動き出したで。
エントリープラグ挿入ってどういう意味や?
うわっ、うわっ、オレンジジュースみたいな液体が入って来た!
私は泳がれへんねんや、溺れるゥ〜!
いや、待てよ。前に碇シンジの巨大メカに乗せてもろた時も同じ液体が入って来たな。
あの時は液体の中でも息ができたで。ほんなら、この液体の中でも息ができるんやろか?
あ、天井が開いて空が見える。お相撲さんロボットが宙に浮いて外へ出て行きよるで。
私も宙に浮けるやろか? よっしゃ、浮いてみよう・・・うわ、ホンマに宙に浮いとるで。
ストーカーおじさんが何やわめいとる。その百個丸は俺のだぞ、やて?
325謎の交信11:03/03/07 01:31 ID:???
IG-88W“IG-88WヨリIG-88Xト綾波教団第参位司教ヘ交信。
    とらいらっくすノ貨物輸送船ハ護衛駆逐艦2隻トトモニ艦隊ヲ離脱。
    コレヨリ旧東京ノ日重共、及ビ要塞都市ニ攻撃ヲ仕掛ケル。
    指揮官ノすもーかー大佐ガ部下ノぱいろっと達ニ指示ヲ与エテイル。
    侵入者ヲ発見!
    身長150センチ前後ノ人間ノ女ダ。年齢ハ20〜35歳クライト推定。
    捕獲を試ミルガ、意外ナ抵抗ニ遭イ、取リ逃ガシタ。
    侵入者ヲ追跡、侵入者ハすもーうぉーかー『白虎丸』ノ
    えんとりーぷらぐノ中ニ隠レ込ンダ。
    整備士達ガソノコトニ気ヅカズニえんとりーぷらぐヲ本体ニ挿入。
    7体ノすもーうぉーかーガ始動シ、輸送船ヲ離脱スル。
    指揮官ノすもーかー大佐ガ取リ残サレテイタガ、
    遅レテすもーうぉーかー『紫一角』デ追跡離脱。
    8体ノすもーうぉーかーガ旧東京へ進撃シテイル”
IG-88X“了解、高橋覗長官ノ対応ヲ伺ウ”
第参位司教“我々の側にとってはあまり重要ではない戦いだが、
      取り合えず主席司教や委員会の皆さんに報告しよう”
326大阪:03/03/07 01:49 ID:???
うわ、うわ、こないに高く浮かび上がったら、ここは海の真ん中やないか。
どこかの倉庫の中や思ってたら、船の中やったんやな。
あ、他の6台のお相撲さんロボットが向こうの陸地へ向かって飛んで行きよる。
よっしゃ、私もついて行こう。待ってえなあ〜。
だんだんコツがつかめてきたで。行きたい思たら行けるんやな。
ん? 何や、少し遅れて頭の角みたいなんが生えた紫色のお相撲さんロボットがついて来よるで。
“こら、てめえ! 何、勝手に『白虎丸』を操縦してやがる! おめえは一体誰だ!?”
何や、通信機か。ストーカーおじさんがわめいとるで。
私は春日歩いう者や。この間、トライデントの船で会ったことあるやろ?
自分でもようわからへんねんけど、迷い込んでしもうたんや。
大阪へ帰る方法もわかれへんから、このロボット貸してもらうで。
それにしても、みんなどこへ行くんや? 旧東京?
この間、ランチマスターの人達の結婚式があった近くやな。
あ、えらい大きな建物が並んどるで。みんな、着陸して行きよるな。私も着陸しよう。
うわ、何するんや! 建物を壊したらあかんやないか! 止めろやあ〜!
あ、あかん・・・私は運動神経が鈍いから他のお相撲さんロボットに袋叩きにされてしもうたあ〜。
ストーカーおじさんが何やわめとるで・・・。
“便利屋スズキ、出て来い! 今度こそ俺が貴様の息の根を止めてやる!”
327エヴァ・フェット:03/03/07 02:35 ID:???
さて、フウイ・ノ・レイ前大使が帰国されてから何日が過ぎただろうか・・・。
あれ以来、俺は料理人の淫乱メンチとコンビを組まされて、近畿地方のあちこちへクローリー・ヒナ大使の食事の材料を調達するのが当たり前の任務になり、もはや何の違和感も感じなくなってしまった。
しかし、それにしても、今日の本国行政局外交部からの指令は奇妙だ。
俺は神戸の海沿いの繁華街跡に愛機の奴隷零号を着陸させると、装甲服を脱いでどこかの学校の制服のようなブレザー姿になり、奴隷零号から降りた。
「今日は地元の提携業者が注文した食材を揃えてくれてるって話ね」
「ああ・・・だが、待ち合わせの合図がかなり変わってるな・・・」
待ち合わせ場所として指定された場所はサードインパクト後に廃棄され、使用されていない鉄道の駅のホームである。
「人通りの多い駅、カバンにしのばせた鏡見つめる、待ち合わせは3時・・・というわけには行かないようだな」
俺は行政局外交部から地元の提携業者との待ち合わせの合図として指示された行動を取った。
「燃焼系、燃焼系、ア〜ミノ式♪ 燃焼系、燃焼系、ア〜ミノ〜式〜♪」
と、唄いながら、俺は前転片足踏み切り宙返りを連発する。
「エヴァ・フェット、そんなことして大丈夫?」と、メンチが心配そうに言う。
「こ〜んな運動〜し〜なくても〜、燃焼系、燃焼系、ア〜ミノ式〜♪」
頭がクラクラしてきたあたりで、俺達に話し掛けて来た者がいる。
「料理人のメンチさんと・・・特別警護官のエヴァ・フェットさんですね?」
俺は着地ポーズを決めたつもりだったが、さすがにクラクラして倒れてしまった。
「おやおや、エヴァ・フェットさん・・・大丈夫ですか?」話し掛けてきた男は俺に手を差し伸べようとする。
「ああ・・・は、はい・・・すみません・・・」
だが、俺はそのまま座り込んでいたかったので、男の親切にはわざと甘えずに見上げて答えた。
328フウイ・ノ・レイ:03/03/07 03:07 ID:???
私がバーベム卿に抱きついてキスをしていると、周囲で歓声があがったので、私は慌ててバーベム卿から離れた。
だが、周囲の人々が驚いているのは、私が人前でバーベム卿に抱きついてキスをしたからではなかったようだ。
周囲の人々の視線が釘付けになっている方角を振り向くと、私も驚いた。
「ヤッホー! トライラックスばんざーい! 世界の復興ばんざーい!」
スティンガーだ。スティンガーが奇声を発しながら走って来る。
あやつ、またしてもストリーキングを!? トライラックス本国まで来て恥さらしめ!
しかし、全裸に近い姿だが、今回は全裸ではない。ティーバックのパンツを穿いている。
「ヤッホー! ねえ、お嬢さん達! 見て、見て! このティーバックのパンツ、似合うでしょう!?」
水着姿の女性客達はあまり良い気がしないため、悲鳴をあげて逃げ惑う。
「ほう、あれはスティンガーとかいう奴だな。以前、わしがやったティーバックのパンツをちゃんと穿いておるようだな」
「しかし、それにしたって迷惑な奴ですよ。素面なら何かと役に立つ男なのですが・・・」
「待てーっ! この露出狂オカマ野郎!」ランドマスター隊の衛生兵少尉が追い掛けて来る。
しかし、さすがにこの状態では飛び道具を使うわけには行かない。肉弾戦だ。
スティンガーはプールサイドを走って逃げ回ったが、さすがに他の女性客達のヒンシュクを買ってしまい、ついには捕まって袋叩きにされてしまった。
「前から思っていたが、あのスティンガーという奴はなかなか面白い男だな。フッフッフ・・・」
バーベム卿が笑っている。
水着姿の女性達にボコボコにしばかれたスティンガーはプールの中へ放り込まれてしまった。
彼のすぐ側に大乱闘で脱げてしまったティーバックパンツがプカプカ浮いている。
「ひえええええ〜っ!」
329エヴァ・フェット:03/03/07 03:35 ID:???
俺達に話し掛けて来たのはスキンヘッドの頭にバンダナを巻いた子供のような顔つきの小柄な男であった。
「あ・・・貴方は・・・業者の方ですか・・・?」
「僕はノムラといいます。トライラックス本国の行政局外交部からすでにお話は伺っております」
「ああ、良かった・・・でも、どうして行政局外交部はこんなおかしなことをさせるんだろう・・・?」
俺は頭や足をふらつかせながら、ようやく立ち上がることができた。
「まあ、今まで一面識もありませんでしたし、あの有名なエヴァ・フェットさんの素顔を知っている人間は少ないですからな」
ノムラと名乗った男は俺とメンチを案内するような仕草を示した。
「必要な物資はすでに揃っております。あちらの倉庫の方へどうぞ」
俺とメンチがノムラの後について倉庫の中へ入ると、そこは廃墟のような状態になっている外側とは別世界のようであった。
食糧が入っているらしい段ボール箱が山積みにされ、大勢の職員があくせくと動き回っている。
「すごいわね、今では使われていないものと思われていた交通施設が実は、食糧を集めるための中継基地として流用されているのね。日本の業者もやるわね」
メンチが驚いて言う。俺は倉庫の片隅に奇妙な男が座り込んで透明な液体を飲んでいることに気がついた。
水を飲んでいるのではないようだ。薬品のような匂いがする。これはジンの匂いだな。
それに、この男、どこかで見覚えがある。げっそりやせていて、髪の毛が長く、凍り付くような冷たい目をしている。
ノムラは先ほどのメンチの発言に答えて言った。
「運び込んでいるのは食糧だけではありません。武装兵器類もそうです。そして、この施設を設営したのは日本の業者ではなく、我々トライラックスです」
330トライラックス担当:03/03/07 04:06 ID:???
状況を整理すると、
・フウイ・ノ・レイ、バーベム卿に頼んで使節団が評議会に会見する機会
 を設けてもらう。ただし、具体的な釈明は期待できないらしい(>>319)。
・スモーウォーカー部隊8機、旧東京の日重共と要塞都市を襲撃。
 スモーカー大佐は『紫一角』(初号機ベース?)を操縦している。
 春日歩が『白虎丸』(量産機ベース)を操縦してこれを阻止しようとするが、
 あえなく袋叩きにされる(>>324,>>325,>>326)。
・エヴァ・フェット、メンチとともに食糧調達のため神戸の業者に接触するが、
 この業者は実はトライラックス側のカモフラージュであった(>>329)。
・フウイ・ノ・レイはウガンダ・モベモベ大臣やIG-73からタルテソスに関する
 情報を聞いて、影武者の身元との関連性に確信を深めている(>>312)。
あと、
・スティンガー、またしてもストリーキングをするが、今度はバーベム卿から
 もらったティーバックパンツを着用している(>>328)。
・エヴァ・フェット、神戸の駅のホーム跡で『燃焼系アミノ式』のCMの真似を
 して、頭がクラクラになってしまう(>>327)。
・メンチは品物を値切って買うためなら業者と寝るような淫売女である(>>323)。
・たしぎ曹長も便宜を図ってもらうために権力者と寝るような淫売女(>>312)。
・ギーガーとユングハイムはデキていて、変態プレイをしている(>>313)。
・バーベム卿は水着姿の女性客が目当てでプールサイドのウェイターをしている
 助兵衛ジジイである(>>318)。
331トライラックス担当:03/03/07 04:23 ID:???
え〜と、>>328でスティンガーがストリーキングをしているのは、>>308
ルームサービスを頼もうとしているのと関連させているつもりだったのです。
ところで、フウイ前大使の部屋へ料理などを運んで来る客室係ってやっぱ、
>>295との関連性からヘルかノヴァ? シンジとの絡みがっても良いと思う。

バーベム卿の計らいにより、どうにか形の上では評議会との会見が設けられる
わけですが、ギーガー達は「人類補完計画など恐れるには足らん」とか、
「我々は目的達成のために綾波教団を利用しているだけだ」とかいうようなことを
言って茶を濁すのがいい所でしょうね。バーベム卿もそう指示してるでしょうし。

便利屋スズキ氏は日重共へ戻ってるかな? 満身創痍状態のようだけど(>>301)。
高橋覗氏も久しぶりに登場してもらいたい。スモーウォーカー部隊は旧東京の
日重共と要塞都市を襲撃。お二人にこれらを迎撃してもらわねばなりません。
332309:03/03/07 15:37 ID:???
ネタなしで申し訳ないですが、少し連絡を。

>トライラックス担当さん
最近はそちらの独壇場ですね(ほめてません)
いろいろ言いたいことがあるので、しばしおつき合いください。

一つ目。
EVAのテストパイロット、の件ですが、ユイさんキョウコさんが
接触実験の結果どうなったかを考えれば、過去同様の被験者だった人が
存在したとしても、全員精神崩壊で緩慢に死亡or機密保持のために抹消、
という末路だったんではないかと思います。
サードインパクト時に復活、という抜け道もありますが、キョウコさんは
ユイさんと接触するまでは精神バランスを崩したままでした(壱スレ目)。
回復できたのはユイさんが上位EVA能力者で「魂」への直接干渉が可能だったからのようです。
キョウコさんと同様の立場(設定)であるなら、テストパイロットだったという
人もたぶんインパクト直後の彼女と大差ない状態かと。そんな彼らが
国家上層部に食い込んで世界情勢を左右するほどの行動力を見せる、というのは
ちょっと説得力がないです。
そもそもトライラックスは、ゴーラ、メンタート、フェイスダンサー、ノンシップ等、
独自の技術・戦略にのっとってこれまで活動してきたんじゃないですか?
頑張ってEVA能力者・使徒能力者を増やそうとするより、そっちを活用する方が
トライラックス担当さんらしいし、スレの内容も豊かになると思いますよ。
少なくとも、自分がこうしてあれこれうるさく言うことは確実になくなります。

続きます。
333309:03/03/07 15:45 ID:???
二つ目。
このスレで委員会(旧ゼーレトップの12体のモノリス)が持つ莫大な力は、
全てサードインパクト時に(半ば強制的に)持たされたものです。
改造騎士、使徒もどき動物は体内に直接「使徒虫」或いは別の使徒化生物を取り込むことで
能力を得ています。この使徒虫は同時に委員会の「端末」でもあり、
これを取り込んだ者はその時点で例外なく「端末」化、即ち委員会の力の勢力圏となり、
また見るもの聞くもの全てが委員会に筒抜けになります(「E」サイドAngelArmsはこれを
防ぐために使徒虫の直接使用を避け、成分抽出という方法をとっています)
この辺りの話は弐スレ目最初にだいたい決定されているので、ご一読を。
委員会の詳細については伍スレ目最初、またアダム・リリスについては同スレ晩餐会中の
「G」とフウイ・ノ・レイの会話に詳しく出ています。アダム・リリスともに
サードインパクト時に「全面回収」されているので、その細胞を利用した使徒能力
というのは難しいかと。リリスに限っても既に「力」の行方は完全に決まっているので、
巨大綾波の身体を使ってもレイクローン以上のものができるとは思えません。
そもそもレイクローンたちの持つ力というのもリリス起源ですし、これはサード時に
現存するクローンたちに既に「分配」済みです。

続きます。
334309:03/03/07 15:45 ID:???
二つ目続きです。

アダムの方はというと、教祖様のインパクト加担理由を考慮すると、教祖様が
自分の細胞の培養・研究を許すというのは考えられず(これも弐スレ目)、
また、アダムの力の一部は「G」に行っていますから、アダム細胞由来の使徒能力
というのが存在する場合、確実に教祖様もしくは「G」の感知するところとなります。
なんというか、使徒能力に手を出すなら、自動的に
「既に存在する上位能力者」の手の内になってしまう、という覚悟が必要
とかそんな感じだと思います。
あと蛇足かとは思いますが、EVA能力というのは細胞のクローニングでは得られません
(伍スレ目、大阪会戦直前)提唱者さんがダブリス君関連でいろいろ工夫なさったのは
それを下敷きにしてのことだと思いますし(八スレ目)、教団側セカンドクローンたちが
量産機を「操縦」しかできないのはそのためです。また、EVA能力自体が
「まず契約母体となるEVAが存在する」という大前提の上に成り立っています
(ユイさんキョウコさんがEVA能力を持っていたのは、過去EVAに関わっていたからではなく
 サード時に強制的に初号機・弐号機と契約を結ぶことになったから)
EVA能力者一人につき、対応するEVAが必ず一体存在します。よって、EVA能力者の数は
どうしても限られてくる筈、なんですが。
契約の詳細については七スレ目を。

続きます。
335309:03/03/07 15:54 ID:???
三つ目。
これは自分一人の意見です。
現在アフリカでタルテソス遺跡を荒らしている団体ですが、これが「E」系列だったとしても
ごく末端か、もしくはイレーステロ等で名が売れていることに便乗して
ハクを付けるために「E」の名を騙っている全く別の盗掘団体かもしれません。
「E」サイドは外(=自分たち以外)に対し、過去一度も明確に名乗ったことはありません。
ネルフ側が「『E』計画」と呼んでいるのは、提案者氏がネルフ本部周辺で
最初にプロジェクト「E」(概容は九スレ目のあらすじ読んでください)を
提案した際に、便利屋さんのリークから日向がその単語を知り、それで以降
彼に関わると思われる団体・出来事・戦力を便宜的にそう呼称しているだけの話です。
提案者氏に関わるかどうかの判断材料は「G」が得ていると思いますし。
教団側は基本的に「槍の男とその手の者たち」のような呼び方をしてますね
(自分の勘違いによる例外もあり)
ともかく、「E」サイドを名前だけでも登場させる場合は、せめて担当さんに
以前教えてもらったこと(七・八・九スレ目で何度か質問して答えをもらって
いる筈です)くらいはご活用ください。

続きます。
336309:03/03/07 16:14 ID:???
以上、要するに自分が言いたいのは

  「頼むから過去スレ見直してきてください」

であります。
自分はそちらがどんな構想のもとに書き込みを行っているのかは知りませんし、
特に知りたくもありません。
ですが、最近の「初期の構想では」「ネタバラシ」云々の前振りを伴って
出される設定の数々は、これまでのスレで一度も言及(ほのめかし含む)が
なされていない以上、自分は「ただの後出し」と見なします。
設定出されること自体は別に止めません。ここは書いたもん勝ちですから。
が、「第一部」最終イベントである京都戦が近い以上、EVA能力・使徒能力・
サードインパクトについては、慎重になってなりすぎるということは
ないと思います。今何かやると、それは確実にラストに響きます。ラストまで
スレを持っていくこと自体が困難になるかもしれません。
なぜ、この時期に急に設定を膨らませるのか、自分には理解できません。
九スレ目頭辺りから、「????他さんの設定・ネタとはくれぐれも
衝突しないようにお願いします」と、何回言ったでしょうね、自分は?

本国訪問について。
前にも言いましたがさくさく行きます。
今夜来られる場合は>>298の「大事件」勃発まで進めるつもりです。
進行について何かありましたら、ご面倒でも事前にレスをください。

毎回不快な風紀気取りのレスばかり、ごめんなさい。
自分もこれまで何度も他の書き手さんに対して同じような設定侵犯をしてきて
いますし、必ず誰かを不快にさせている筈です。本当は他人様に意見する権利は
全くありません。
ですが、ここのところのそちらの動向、自分にはどうしても納得がいきません。
よって失礼を承知でいろいろ書かせてもらいました。重ねて申し訳ありませんでした。

独りよがりな長文におつき合い頂き、深謝します。それでは。
337309:03/03/07 16:30 ID:???
すみません訂正・・・

>>334 空白行入れて下から5行目
 「EVA能力者一人につき、対応するEVAが〜」
     ↓
 「EVA能力者一人につき、対応する”旧型”(”サードインパクト越え”)EVAが〜」

失礼しました。
338297  ◆/s5ZynBY7E :03/03/07 19:33 ID:???
>黒メガネさん
すまん。辛い事ばかり言わせて。

>トライラックスさん
言おうと思ってただけで行動に出さなかった(わざわざ出す必要は無く
流れていくだろうと思っていた)事は黒メガネさんが言われたので、ネタ関係のレスを。
カメレオン二人の某国はトライラックスです。
それと、これはスズキさん、高橋さんにも必ず関係があるのですが、旧東京の襲撃に『E』は「介入します」。
以前からパワーバランスの調整を当方は行ってきましたので、今この時期に崩れるのは望むところではないのです。
特に彼等(ネルフ)の後方である第三や旧東京は彼等の帰るべきホームです。
それが失われる、それに被害を与えるというのは彼等を間接(精神)的に痛めつけるに等しいでしょう。
シンジとレイが日本を離れ、カヲルやトウジのEVA能力者も大阪という遠くです。
すぐに手は出せないし、狙うなら今がまさに好機です。
綾波教との同盟を絡めて見ても、彼等へダメージを与える事は同盟を反故にするものではなく、
ヒナ嬢の言われる通り得になる事はあっても損になる事は無いでしょう。
……以上、襲撃に有効性は確かにあり、ネルフ側がさらに弱められるのが火を見るよりも明らかですので、
パワーバランスのこれ以上の崩れを防止するため、当方『E』は動きます、と。
まぁ、旧東京にはドラシリーズがいますし、ナオコ博士もいるので介入の必要は実質的に無いかもしれませんが。
で、どの程度動(書)かれますか?>旧東京の皆さん
漏れが書くと戦闘描写(自ネタマンセー)過多になりますけど。
動くのはLonginusで手加減、一切無しです。
この戦闘(介入)はパワーバランス維持の他、京都戦を前にした対EVA実戦訓練という色合いも強いです。
まことに勝手ながら日付変更あたりから書き込みますので、それまでにレスがあればお願いします。
339トライラックス担当:03/03/07 23:30 ID:???
>黒縁メガネオペレーターさん
う〜む・・・既存の設定に調子を会わせようとすると、
かえって辻褄が合わなくなるんでしょうか・・・。
トライラックスをゼーレの分派と設定したが、
EVAや使徒能力までそっくり真似をするのはまずかったかな?
実は過去スレは現在読み返すことができないため、
うろ覚え状態で書いていたりするのです。
評議員達の設定はどうしようか?
>E計画提案者さん
こちらがうろ覚え状態でカキコしているせいで、
そちらに関しても多少おかしな表現を使ってしまっている
感がありますね。申し訳ないっす。
こちらの旧東京侵攻にそちらも介入・・・は大いに結構です。
しかし、高橋覗さんにも活躍してもらいたいですな。
と、言うか、私は高橋覗さんに活躍して欲しくて、
今回の旧東京襲撃を思いついた感があったりする。
340エヴァ・フェット:03/03/07 23:54 ID:???
「え? それってどういうことよ?」メンチはノムラに問い返した。「あんた、地元の業者じゃなくて、トライラックス本国から来た人?」
「つまり・・・行政局外交部はすでに日本国内での物資調達経路を直接おさえている、ってことかね?」
「まあ、わかりやすく結論から言ってしまえば、そういうことですかね。将軍がお待ちかねです。こちらへどうぞ」
そして、ノムラは先ほどから倉庫の片隅でジンを飲んでいる男の方を振り返って怒鳴った。
「おい、ジン! お前も来い! これから大事な作戦会議だぞ!」
ノムラに案内された所は、なるほど会議室のようだ。
赤いベレー帽をかぶった男女が何やら話しているが、男の方には見覚えがあった。
顔中に傷跡だらけで右目にアイパッチをしている。
「カーネル・バシャール! しばらく艦隊でお見掛けしないと思っていたが、こちらの方におられたのですか?」
「おお、エヴァ・フェットにメンチ君か。久しぶりだな。すると、君達も今回の作戦の実行部隊のメンバーに選ばれたのか・・・」
「今回の作戦って?」俺は愚問だと思ったのだが、メンチが口に出して質問した。
「それはじきに将軍から説明があるだろうよ。ところで、紹介しよう。彼女も今回の任務のために本国から派遣されたユキナ曹長」
カーネル・バシャールは先ほどから話していた女兵士を紹介した。
タンクトップに迷彩色のズボン、能面のような顔をしている。
「彼女は女性ながら並外れた戦闘能力の持ち主だぞ」
「カーネル、女性ながらというのは心外ですね。そのような表現はつつしんで頂きたい」
「いや、すまんな。ユキナ君・・・おっと、そろそろ将軍がお見えになる時刻だ」
341338  ◆/s5ZynBY7E :03/03/08 00:09 ID:???
>トライラックスさん
いえ。こちらこそすんません。
ただこのスレはリレータイプとしても珍しく長くなっているので、
長大な過去を踏まえないと「今後」がよくわからんことになるのです。
漏れはだから自ネタだけは手元に控えていますし、スレも保存して読み直しています。
過去スレ8,9は少なくともスレ一覧には残っていますので読む事は可能です。
残りはもし保存されていないのでしたら、ウプします。
漏れがウプする場合復元ファイルのため、破損確認の必要がありますが。
ご要望があれば。

それからもう一度だけ念を押しておきます。
こちらで動くのは「ロンギヌスの槍」を使う『E』計画提案者の部隊Longinusで、
京都戦を前にした対エヴァ実戦なので手加減や遠慮は一切無し、全く行いません。
書き込み開始は当方の時計(多分さほど狂ってない)で0:30と決定します。
幾分かの余裕は残して一旦切り、次のお昼あたりにまとめられていなければまとめようと思っています。
ちなみにスモーウォーカー全機を無効化し(され)たら、こちらは撤退します。

それと。
黒メガネさんも絡んできますが、トライラックス国での時間経過はいかほどでしょう?
アスカの悲鳴から一週間〜二週間後ぐらいの間の事になりそうな気がするんですけど。
>>327の日数が結構気になってます。
大事件が何なのかは知りませんが、場合によってはダブリスとシヴァの再会がなくなるかも。
こういう事態は起こるべくして起こるものだ。
むしろ歓迎し、両手を広げてしかと受け止めよう。俺達の糧となれ。
「………聞いたな? 実益を兼ねた実戦訓練だ」
画面には飛行する8機の独特の形をしたエヴァが映っている。
1機だけふらついているが、気にする必要は無い。
「これがスモーウォーカーってやつか?」
「見た目そのまま、パワー重視の機体。なんとも丁寧なことだ」
「ボスも来られるのですか?」
悪魔の姿をした道化が俺に問いかける。
「お前等だけで十分だろう、だが念の為と言う奴だ。俺も行く」
綾波教の手出しが無いとも限らんからな。
お前等だけじゃ心許ないんだよ、本祭前にくたばられでもしたら話にならん。
奴等の手薄になるこの時期に強襲をかけるとはなかなか考えたものだが、
俺達の存在を忘れてもらっては困る。特にこの日本ではな。
よそ者はよそ者らしくおとなしくしてもらおう、まあ俺達も奴等にとってよそ者だが。
僻地でのじゃれ合いを高みの見物でもしてるがいいさ。
「………行くか」
わずかな唸りを上げてゲートが現れた。
ゲートをくぐる直前、ボスは言った。
「…俺達はヒーローだ。
 弱小市民が困った所に現れては災難を代わりにかぶって盾となる英雄だ。
 敵の攻撃対象である町や市民は守るべきものだ。
 解ってるよな?」
確認の声と同時に放たれた殺気のこもった視線に、一瞬、仲間も固まった。
俺は念を押されるまでも無く解っていたが、二人は違ったらしい。
あくまでも破壊するのは平和…バランスを壊す、俺達にとって邪魔な奴等だけか。
わざわざ「声」で念を押すのは、それが絶対という事。
俺の予想よりも苦労するかもしれん。
申し合わせたかのように首を縦に振り、無言の返事をする。
「よし。じゃ改めて。出陣だ」
この人には逆らえない。いや、人ですらないものに俺達は従っているのか。
何を考えようが自らが望んだ今の立場だ、後悔など微塵も無い。
ゲートをくぐると、破壊はすでに始まっていた。
動きのおかしかった一機が仲間に囲まれてタコ殴りにされている。
仲間割れか? 勝手にやってろと言いたいとこ…
「お嬢ちゃん、ここは危ないから向こうに行ってな」
こんな物にまで目を配らねばならんとは情けない。
戦場ではすべてが敵だからな、そこよりは幾分容易い事か。
「散れ。行動開始だ」
俺達は三方向に散る。チッいい方向に飛びやがって、一番はお前にくれてやる。
ボスは槍を胸の前に構えると、その柄を地に突き立てた。
ストロボカメラのような閃光が放たれる。

外の人間は確保した。建物ぐらい自分で注意しろ。
罰は用意しておくからな。

自分で言っておいて、そうするか普通。
ありがたいが、訓練のレベルが1ランク下がるな。
タコ殴りにされていた一機が沈黙した。
「便利屋スズキ、出て来い! 今度こそ俺が貴様の息の根を止めてやる!」
スズキぃ? 誰だそいつは?。
さて、仕事に取り掛かろう。
目の前に現れた私の姿に、それは破壊の手を止めて顔を上げた。
「初めまして。さようなら」
身に纏う紅が振動する、左手で腰から銃を抜き取るように槍を放つ。
片手で防げる物ではないよ? 反応は早かったが、判断がぁ甘かった。
加速度的に肥大化した槍は突き出された右掌から射線上の肩を貫いて―――
にぃ、と笑みが浮かんだ。
―――柱状の剣山と化した。
無数の針の突き出たそれの腕の色が一瞬にして変わる。
激しい血飛沫すべてを「紅い傘」で受け止める。町は汚しちゃぁまずいよ。
苦痛にそれは腕を振り回すが、私が振り回される事は無い。
槍の一部を柔らかくして、先端を肩に巻きつけてっと。
釣りの要領で引っ張り上げれば、大物が釣れる。
「まず一本」
引っ張った勢いで後方に投げ捨てる。もちろん遠くにね。
それが膝を突く……まだ終わりじゃないでしょ。ほら。
別の二機がこっちに向かって来た。すばやく壁で進路上にある建物を守る。
なんたってヒーローだからね、ヒーロー。
これ以上傷跡を増やす気なんて無いよ。
346309:03/03/08 00:58 ID:???
今来ました・・・
・・・ああ〜。なんかすごいことに。

>提唱者さん
ありがとう、そしてごめん。
確かにわざわざ言うことではなかったですね。
改めて自分の浅はかさっていうか厨っぷりに怖気がします。
>>332〜>336は、他の書き手さんには叩かれもせず全面スルーされると
予想してたので・・・ありがたかったです。心から。
さて連絡、ですが。
旧東京について:自分は既に旧東京では外様なので、便利屋さんか高橋覗さんの
  行動を待ち、待ってもどうしても反応がない場合は、ご指摘の通りナオコ博士率いる
  ド○シリーズの四○元ポケット(虚数空間直結)でスモーウォーカー部隊そのものを
  どっかに飛ばしてしまうつもりでした。
  もしくは壊れ気味の第弐に強制介入させ、「やりすぎ」を止めさせるつもりでした
  (どっかに書いたけど京都を離れなくても攻撃する手段は幾つかあるので)
  第弐には司教としてはそうする理由はないけど、もし過去、アスカに農場の話を
  断片的にでも聞いていたら・・・と。
本国訪問の日程(時間軸)について:これもご指摘通り、訪問は結婚式≒アスカの一件の日から
  一週間くらいの出来事のようです。自分が把握してる限りではこれに加えて
    トライラックス入国で一日+バンダロング到着で一日+評議会の見解発表で一日
        +「大事件」で一日+帰国等含めて一日
     (場合によっては「大事件」の日に全てが終わり、その日に帰国)
で、合計でアスカの一件から十日前後〜二週間弱。それでそちらの時間軸最新に
追いつくといいな、とか。帰国直後に京都進攻日程が決まると思ってますがどうか。

とりあえずこれだけ。当分ネタ書きつついるので何かあればどうぞ。
…馬鹿が。ペナルティ1だな。
目の前の親子に巨大なコンクリート片が落下し、地響きを立てる。
砂煙が晴れて無事な親子の姿が見え、二人は不思議に思うも走り去る。
当たり前の事だ、俺が守ってやってるんだからな。
死者はもちろん負傷者は一人も出んさ、この町からはな。
――爆発
飛ぶはずの無い物が空を舞い、敵を打ち倒そうとする。
自ら戦いを望むものは例外だ………自衛を邪魔しちゃ悪いしな?
ヒーローにも後方支援は必要だ、たとえそれが足手まといであっても。
手を出すまでも無い所もある。
予想よりも力が弱い、初期の物よりは性能が上がってはいるみたいだが……つまらん。
物理的な力はともかくATフィールドが弱いし脆い、使い方も拙い。
侵食、中和するまでも無い。通常兵器でも今のレベルならピンポイントで当てれば、
考えているそばから一機の敵が爆炎を纏いながら倒れる。
……そうだ。

あの五月蝿い一機だけ残せ、あれは他とは明らかに狙いが違う。
他は喰ってもかまわん。

あの一機だけ町や市民に手を出さず、俺達の相手もしていない。
スズキ、スズキ………ああ、ダミーに引っかかったあいつか。
また一機沈んでいく、片手と片足をもがれて、頭から…クックックックック……
これじゃあヒーローとは言えんな、たちの悪い夢だ。
「あんたは避難しないのか?」
「ん?………ああ、火事と喧嘩は江戸の華ってな」
俺達が退いたらあんた、死ぬぜ? 全部とは言わないけどな。
348トライラックス担当:03/03/08 01:14 ID:???
>E計画提案者さん
ありゃりゃ。
スモーウォーカー部隊は『紫一角』以外は全滅ですか。
予想していたのとはかなり異なる展開になったな。
と、言うか、高橋覗さんが活躍する余地が
なくなってしまった感があるのが残念だな。
いや、『紫一角』は便利屋スズキ氏ではなく
高橋覗氏がやっつけるというのもいいかな?
349347  ◆/s5ZynBY7E :03/03/08 01:16 ID:???
一応ここまで。上ではああ言ってましたが、戦闘描写は抑えました。
状況の補足。
1.スモーカーはスズキ目当てで攻撃をしていない。
2.ネオ戦自もしくはそれに代わる旧東京防衛機構の反撃が行われている。
3.2機はすでに倒されていて、うち一機は頭から捕食(取り込み)される所。
  捕食されたものはエネルギーに全変換されて槍に貯蔵されます。
4.アンチATフィールドはまだ使用していない。
5.屋外、戦闘範囲にいる人命の安全は確保されている。
  ただし、自ら戦闘にかかわった者、敵(機)は除く。
おそらく戦闘終了時、戦いの激しさに比べてかなり少ない被害報告しかされないはず。
6.守るまでも無い建物はナオコ博士のいるところ(日重工?)たしか虚数空間バリアがあったような気が。

>トライラックスさん
上記の通りで。まだ余地は残してありますので、誤解なきようお願いします。
350347  ◆/s5ZynBY7E :03/03/08 01:29 ID:???
状況の追加補足、修正。
5.屋外、戦闘範囲にいる人命の安全は確保されている。
  人命、というよりは(一般)市民の方が適確かもしれない。
7.爆炎を纏って倒れた一機は補足2の戦力によるもの。
  倒れた後=その後の状態についてはこちらは関与しない。

>>341にある通り、全機無効化する、もしくはされたらこちらは撤退です。
また戦闘中、無効化(無力化だな)された機体や他戦力が手を出している機体にはわざわざ手出ししません。
351トライラックス担当:03/03/08 01:31 ID:???
>>349
つまり、現状況では、
・スモーカー大佐の『紫一角』と他の4機は残っている。
・春日歩の『白虎丸』と他の2機は戦闘不能、操縦者の生死は不明。
・ネオ戦自が迎撃をしているということは高橋覗も動いている。
・一般市民は無事だが、戦自側には死傷者が出る可能性がある。
・便利屋スズキに関しては不明。
ところで、捕食されたスモーウォーカーのパイロットってどうなるんでしょうか?
頭から喰われるんじゃ、エントリープラグもヤバイような気が・・・。
352347  ◆/s5ZynBY7E :03/03/08 01:46 ID:???
>>351
>>347下から5行目は食べようとしている所までで、「…」で重要なところはぼかしています。
=書かれていないところは決まってない=展開の余地=ぎりぎりで緊急射出した可能性有。
自分は前から結構こういうネタ展開の(読者が想像(妄想補完)出来る)余裕の残し方をします。
パイロットはクローンアスカでなく無名キャラと思ったので(たとえそれでも、かな?)、
この展開にしたのですが………誤認があったら申し訳ないです。
それと、>>349補足2は「ネオ戦自が迎撃」というような限定した書き方はしていません。念のため。
353イックス某所<1/3>:03/03/08 02:11 ID:???
「トライラックス本国主要都市の一、イックス・・・と。
 軍事施設に重工業生産地区、まさに工業都市だな」
イックス近郊に立ち並ぶ軍事施設、その地下最深部。
ダクトから音も立てずに飛び降りたのは、どう見ても場違いなダークスーツの男。
広大な施設をカートで移動していく作業員たちを物陰でやりすごし、黒いソフトを直して
手頃な端末を物色する。
「っと、これこれ」
慣れた手さばきで操作盤を調べる。キーボードの上で指が踊る。システムが息を吹き返し、
パスワードを要求する。男は無造作にポケットから黒いシステム手帳を取り出した。
革表紙の角に指を滑らせると、軽い音がして手帳の内側が開く。中身は小型のファンクション
端末だった。男は手帳の背に刺さっているペンの先をくるくる回して外し、
そこからごく細い外部コードを引き出した。
コードの先をコンソールに繋ぐ。キーのひとつを叩くと、チチチッと何かが鳴くような
音とともに画面がめまぐるしく変わり、やがてまた落ち着いた。
「1.6秒。脆いな」
膨大なデータが画面を流れ落ちていく。
「・・・なんだこの警備体制。フル装備の警備員に申し訳程度の赤外線、せいぜい体温感知
 くらいだと? せめて呼気感知と床感圧くらいつけとけよな。ステルス装備着けた奴、
 たとえばあのスズキの野郎なんかにとっちゃ楽勝だぞ」
呟きとともに幾つかのキー操作を繰り返し、コードを抜く。ダウンロード完了。
「人間より機械の方がやっぱり厄介だな。人間は何でもすぐ忘れるが、機械は
 うまくツボをついてやらないと忘れてくれない」
男はぼやきながらも続いてスーツの別のポケットから小型ディスクを取り出し、
スロットに放り込む。画面が慌てたように明滅し、一瞬過去数十時間の
システム利用記録が流れたかと思うと、また静かになった。ディスクを取り出し、男は笑う。
「・・・が、これで忘れてくれるって訳。可愛いもんだ」
354イックス某所<2/3>:03/03/08 02:15 ID:???
男はさっさと端末の前を離れ、警戒するでもなく広い通路を歩き出す。頭上に張り巡らされた
配管を見上げ、ぎっしり並んだ巨大な機材を見回し。
角を曲がった途端、一人の作業員とばったり出くわした。作業員は予想もしなかった
侵入者に声をあげようとするが、それも最初の瞬間だけだった。男の視線に捉えられ、
作業員は慌てて一礼する。
「あ、すみませんでした、主任。てっきりもう地上に出たものかと思って・・・」
男は適当に頷いてそこを後にする。数歩歩いた後には、作業員はもう誰かと行き会ったことすら
覚えていない。
男は午後の大通りでも行くようなゆったりとした足取りで歩みを進める。
手に入れたマップに従えば、目的地はすぐだった。
高い天井。列をなす明らかに人造生物的な培養タンク。それらを維持すべく活動する
高度なシステム群。更にそこから少し歩くと、異形のEVAが暗い空間に威を誇っている。
男は口笛を吹いた。
「こりゃ驚いた、見たところインパクト前の建造だな。ということはこいつに契約者が
 いる可能性もあり、と。幻のEVAを保有してたのはうちだけじゃなかったってことか。
 うちのはまんまとNo.4に盗られちまったがな」
しばらく眺めていたが、骸骨めいたEVAは「子宮」の群れとともにただそこにあるだけだ。
「やれやれだな。ま、用があるのはこいつじゃないし」
男はさっさとその場を立ち去った。
355イックス某所<3/3>:03/03/08 02:17 ID:???
幾つかフロアを上がるうちに格納庫らしき場所に出、男は天井近いキャットウォークの上を
注意深くたどった。鋼線を束ねたような鍛え上げられた体格のEVAが拘束され、並んでいる。
カラーリングはさまざまだが、最も目立つのが赤い一機。ナンバリングは1となっている。
「・・・おいおい、スモーウォーカーじゃないのか。ってことは大当たりだな。
 司教の一人がこの国にちょっかい出した時に出たってな、こいつか。新型。
 しかし同盟に際して日本に送られるって話はどうした?
 なぜこっちでなくスモーウォーカーを出す? 手札を温存でもしておきたいのか?」
発声はせず、唇の動きだけで独り言を呟きながら男は進む。歩きつつ腕時計を見、
それを真下のEVAに向けて竜頭を押す。カシャシャシャとかすかな音が連続する。
「さてと、こんなもんかな。証拠も撮ったし、噂のセカンドクローンを見られなかったのが
 残念だが。これ以上とどまると確実に能力者に勘づかれるからな」
男は侵入時と同じく、黒い猫のように天井のパイプに飛びつき、ほとんど音も立てずに
するすると配管の隙間に消えた。
17分後、男は軍事施設を見下ろす丘の上にいた。オープンカフェの席で日本とは
段違いに上手いコーヒーを味わい、読みかけの新聞をばさりとたたむ。
黒タイの位置を直すと、男はテーブルにチップを置いて立ち上がった。
「さて、次はあいつらのいるバンダロングか。俺一人だ、さっさと回らないと
 置いていかれちまう」
給仕が気づいたとき、黒い男の姿は既になかった。不審げに空のカップと新聞を片付け、
チップを手にする。その給仕の脳裏からも、すぐに男の姿は不自然に早く薄れていき、
数秒後には、彼がサービスしたのは男とは似ても似つかない夫婦連れだという記憶が、
その場の全員に刷り込まれていた。
356355:03/03/08 02:42 ID:???
ネロの行動その1でした。その2があるかどうかは不明。

OTR通信士パートで経過した二日(本国到着+首都でフウイ・ノ・レイと合流)
の間、ネロはイックスでいろいろ探ってました。以前のトライラックス担当さんの
レスで書かれた以上のことは書いてません(IGシリーズの「謎の通信」)
・・・のでやっぱ面白くないですね。他人様のネタの繰り返し。

キサラギ博士、シヴァたちがいない間ということにしたのは、キサラギ博士の
能力がどんなのかわからなかったのと、いると確実に見つかるので。
ネロは特殊とはいえ所詮改造騎士ですから、EVA能力者とは比べものになりません。
その分非能力者(一般人)に対しての立ち回りは結構上手いです。

この後すぐ、ネロはバンダロングに向かいます。
OTR通信士パートの本国滞在三日目、バーベム卿のコネによる評議会とネルフ派遣人員の
接触時には、恐らく既にバンダロングにいます。が、彼らとの合流は帰国の日、もしくは
ネルフ側に何か危険が及んだと判断した時です。
ネロの能力、扱い等については>>192を参照して頂ければと思います。

>旧東京の方々
では基本的に自分は手出しをしません。事後整理として本社オペか人事部長に
何か言わせる程度です。一応、ド○シリーズ出撃の場合、本社オペは強制的に
ハイ・サイバースペースから引っ張り出され、ナオコ博士の指揮のもと
ド○12体(一体は鼠紳士を追って行方不明)の展開を手伝います。
ところで便利屋さんなんですが、トライラックスの旧東京襲撃が本国訪問と
同じ頃の出来事である場合、便利屋さんひょっとすると日本にいないのでは?
(ウラジオストックに買い出し、エスペランサ購入もこのとき)
357355:03/03/08 03:02 ID:???
入らなかった分。

>>342〜>345、>347
久しぶりに手に汗握りますた。お疲れさまでした。
・・・というか割り込んですみませんでした・・・
質問をひとつ。
Longinus各員に名前(コード)はないのですか?
(過去全メンバー健在の時にはドイツ語でナンバリング、参スレ目)
それから、スモーウォーカーのパイロットは確かこのスレ内で描写されて
いたかと。恐らくエヴァ・フェットパートのどこかです。全員無名。

>トライラックス担当さん
OTR通信士パート、この後すぐ書きますか?
(評議会との接触の結果と「大事件」までの繋ぎ、ノヴァかヘルも少し入れます)
なんか旧東京の方で、そちらはかなり忙しくなりそうですから。
自分も限界近づいてきたので、できれば明日の夜に回してもらえるとありがたいです。

あと15分くらいしたら落ちます。
358フウイ・ノ・レイ:03/03/08 05:46 ID:???
トライラックスの経済的支援者であるバーベム卿の取り計らいにより、ホテル内の会議室でようやく会見の機会が設けられる所となった。
長方形の立派なテーブルを挟んで、片側に評議員達、反対側にネルフ・トライデント側の訪問使節団が着席している。
ネルフ・トライデント側陣営は実際にトライラックスの評議員達に会って、驚きを隠せない様子であった。
サードインパクト後の大離散時代において、世界一の経済大国にまでなり上がったトライラックスの指導者達が意外にも若い人達で占められているのを知れば、驚くのも無理からぬことだ。
「ええ・・・ええ〜と・・・本日はお日柄も良く、評議会の皆様方におかれましては、複雑な国際情勢に対する対応でお忙しい中、お時間を工面して頂き、我々に会見の機会を与えて下さいまして、まことにありがとうございます・・・」
ランドマスターの副隊長がおっかなびっくりな態度と口調で挨拶の文句を述べる。
「いや、堅苦しい挨拶は良い。君達こそ、よくぞここまで来てくれたものだな」老人のような白髪頭に赤い眼の美少年は言った。「私はトライラックスのグランドマスター、評議会議長のギーガーだ」
ギーガー様の自己紹介を聞いて、碇君はさらに驚いた様子だったが、後輩の綾波レイはそれほどは驚いていないように見える。
「それじゃあ・・・貴方がこの国で一番偉い人・・・?」碇君はイマイチ信用できないような面持ちで言った。「年恰好は僕と変わらないようだけど・・・?」
「私のこの身体の器は生後18年足らずしか経っていない。これは私が得た新しい身体だ」
碇君はギーガー様の言う「私が得た新しい身体」という表現から、なぜ後輩の綾波レイがこれと言って驚いていないのかが少しばかりわかったような表情を示した。
トライラックスの最高指導者(グランドマスター)であるギーガーは外見は17,8歳くらいの少年の姿をしているが、その身体の器の中に宿っている人格や思考、記憶などはかなり年齢の高い人間のそれである。
なぜなら、彼は100年ほど前に死亡した人物の細胞をゼーレが保存していて、その細胞を元に再生されたオリジナルの記憶を持つ“ゴーラクローン”であるからなのだ。
359フウイ・ノ・レイ:03/03/08 06:40 ID:???
私は書記見習いのヨミや外交部長(外務大臣)のサイテイル達とともに、別のテーブルから会見の様子を見守っている。
と、言うか、私には一部始終を見守ることしかできない。
どうにか評議会との会見の機会を設けてもらうことにまではこぎつけることができたが、バーベム卿が言っていたように、その内容はあまり期待にそえるようなものだとは言いがたかった。
外交政略などというものはキツネとタヌキの化かし合いのようなものであり、その点ではネルフ・トライデント側陣営はしょせんトライラックス評議会の敵ではなかったのだ。
ネルフ・トライデント側は、これまでに日本国内で綾波教団のせいで一般市民が苦しめられてきたことや、教団が人類を滅亡させかねない恐ろしいこと、すなわちフォースインパクトを起こすことを企んでいると訴えた。
そして、あのような危険な団体と手を組むべきではない、と・・・。
だが、ネルフ・トライデント側の抗議に対して、評議会側の釈明は、
「我々は綾波教団に利用価値を認めて手を結ぶだけのことでしかない」
「すなわち、教団側の思想や目的などに必ずしも賛同しているわけではない」
「教団側が我々の本意に反する行動を取った場合は協力する義務を放棄するつもりである」
「人類補完計画など恐れるには足らない。なぜなら、それを乗り越えて現在の我々があるからだ」
「我々の目的は全世界に勢力を広げ、生物工学により開発された産物を広め、食糧不足などの諸問題を解消し、さらなる文化的な生活を普及させることである」
というような内容であった。
会談が終わった後、ネルフ・トライデント側陣営は何とも言えないような様子である。
特に碇君はどうにも釈然としない面持ちであった。
評議会の釈明はしごくもっともな内容であるが、今ひとつ納得が行かないという所なのだろう。
だが、状況的にはこれが限界と言って良く、むしろ評議会のマスター達にそこまで言わせただけでも善戦したと言えるかも知れない。
360フウイ・ノ・レイ:03/03/08 07:05 ID:???
スティンガーがギーガー様に言い寄っている。
「ギーガー様ァ・・・アタシも評議会か行政局あたりの直属として雇って下さると助かるんですがねえ・・・」
「うむ、おぬしがスティンガーか。エヴァ・フェットやバーベム卿からも聞いておるが、面白い男だな。考えておこう」
「わあ〜い、ありがとう〜!」
スティンガーの奴、こんな時にあいつ1人だけ気楽なものだ。他の者達は皆、深刻な状態にあると言うのに。
碇君はえらくがっかりしている様子だが、それを加持リョウジ氏がなだめるように言い諭した。
「まあ、彼らも綾波教団を利用しているだけで、自分達の本意に反することがあれば、協力する義務を放棄すると言っているから、それはそれでいいんじゃないかな」
「だけど、あの人達は綾波教団がいかに危険な奴らかわかっていないみたいだし・・・」
「わからなければ、しょせんはそれまでということだよ。まあ、我々は取り合えず自分達にできることはしたわけだからな」
このメンバーの中では加持リョウジ氏が一番現状を的確に把握していると言えるかも知れない。
「ところで・・・貴方は碇ユイさんの息子さんだというお話ね」ユングハイム評議員が碇君に話し掛けて来た。
「え? 僕ですか?」碇君は驚いた顔をして振り返る。「それじゃ、貴方は僕の母さんのことを知っておられるんですか?」
「ええ、知っていますとも。昔、エヴァのテストパイロットの選考会でお会いしたことがある。もっとも、私は第一次審査で落とされてしまいましたがね」
ユングハイム評議員がいつもプラグスーツを着ているのは、かつてエヴァパイロットの候補に挙りながら、実際にはなれなかったからだ。
一方、一応はエヴァパイロットの端くれだったギーガー様はスティンガーと何やら楽しそうに話しながら廊下を歩いて行く。
361トライラックス担当:03/03/08 07:18 ID:???
当初の構想ではこの後、思わぬ大事件が起こって、それを機に
トライラックスにネルフ・トライデントと和解させるつもりだったんですが、
やはりトライラックスには欺瞞みたいなものを持たせておいたまま、
京都最終決戦に持ち込んだ方がいいかな・・・?
あと、ユングハイム評議員に関しては、エヴァのテストパイロットの
候補に挙りはしたが、第一次審査で落とされ、実際には訓練も
受けたことはないということにしました。
彼女がギーガーより格下なのも何となく説明がつくと思う。
????他っす。トライラックス担当さん、聖母がヒナ大使にフウイ・ノ・レイを
京都戦の時には連れて来いと告げた件どういます? これに対する対応次第で事件が
起きる可能性もありますよ。

ちなみに旧東京の件に関しては、ここらで『G』を出す事もかんがえましたが、E
計画の動きを見る限りその必要は無さそうです。
あ、それと設定面で少し補足を。
基本的にアダムとリリスの力はサードインパクトの際にそれ以前に増して利用が
困難になっていると考えてください。ちなみにクローンアスカとアスカ、弐号機
にも一部リリスの力が入っています。レイが零号機+リリス、アスカが弐号機+
リリスの力を持つのと、サードインパクトの中心にいた事による相乗効果で彼女達
の潜在能力は強化されています。(レイはリリス本人という事情はありますが) ま
た、リリスの残骸は自然消滅した物と解釈しています。尚、ダミーレイ、クローン
アスカのリリスの力は、知力、精神感応力、肉体の強化と、魂の精製(ダミーレイ
には更にエヴァ能力者の素質)に使われています。そして、これらは彼女達本人の
強化以外の二次利用は困難です。E計画のアクサは、元スモーウォーカーの弐号機
細胞に、たまたまアスカの叫びから反応して分離した魂にダブリスが触れた事で
発生したみたいです。
ちなみにユイがテストパイロットなのは開発者本人が名乗り出たためみたいです。
(キョウコもそういう解釈をしてます)
最後に、これは全般に。私の場合、キャラの能力や立場の設定、文中での扱いの
基準として、「本編キャラ修正」をかけております。要は、本編キャラやそれの
変化、分岐系のキャラは意図的に優遇してます。(脇キャラはしにくいですけど)
よって、似たような立場や能力の場合、本編キャラ>スレオリキャラになる事が
多いですね。敵側は敵ゆえに強化してる面もありますが。(ちなみに九大司教は量
産機の擬人化というコンセプトです)そのため、例えばトライラックス系ではフウイ・
ノ・レイを一番優遇してたりしますし。

それと…私もPCクラッシュで過去ログ参照できなかったり(W
364便利屋スズキ(日重工):03/03/08 17:27 ID:???
病み上がりが尾を引き、体の調子が悪い中
地下倉庫ブロックにヘリの部品を取りに入っている
最中にスモーウォーカー部隊の襲撃が始まり
衝撃で扉が故障して閉じ込められていた。
「問題はこの耐爆ゲートをどうするかだ。
まほろさん、ココから脱出できないのか?」
「はぁ、壊しても構わないならば方法はありますが」
「構わん、さっさとぶち破ってくれ。
俺は病み上がりで力は使えないからな。」
「スズキさん、後ろに下がっていて下さい。
それでは手早く破壊いたします。」
構えたまほろのか細い手から光が噴き出し分厚い耐爆ゲートに
人一人が余裕で通れる穴を空けた。
「伍号機の所に行くしかないようだな。」
365トライラックス担当:03/03/08 17:43 ID:???
>>362,>>363
????他さん、設定かき乱してスマソっす。
トライラックス側もバーベム卿の助力で使徒能力を
駆使しているっていうのもやっぱ無理がありますかね。
エヴァテストパイロットに関しては、候補者は他にもいることはいたが、
ユイとキョウコ以外は全員が不適格ということで落とされた、
っていうような設定ではどうでしょうか?
ギーガーと量産試作壱号機に関してはちょっとゆずれないなあ・・・。
あと、ヒナ大使はフウイ前大使を日本へ寄せ付けまいとしているが、
恐らくラスト近くでフウイ前大使が自らの意志で京都へ出向いて来る
のではないかと思われます。

それから・・・旧東京の方ですが、
便利屋スズキ氏はロシアへ行っていて不在、
高橋覗氏は直接カキコがないということであれば、
スモーカー大佐が面白くないので撤退命令を出し、
春日歩は日重共、もしくは要塞都市の側に捕まった、
ということで一応のケリを付けたいと思います。
具体的なネタカキコはまた夜になってからでも・・・。
高橋覗さん、カキコぎぼ〜ん。
366トライラックス担当:03/03/08 17:46 ID:???
>>364
やた! 便利屋スズキ氏が戻って来た!
けど、時間軸ってどうなってるんでしょうか?
それに、その状態で果たして戦えるのか?
367352  ◆/s5ZynBY7E :03/03/08 20:50 ID:???
お昼にはまとめるみたいな事言いながらすでに夜、すんません。

>????さん
Gの活躍は見たかったけど……う〜ん。出番なさげですね。
過去スレ参照できないのならしょうがないとは思うのですが、
アクサの魂はあくまでもアスカ本人とは関係の無い、偶発的産物と改めて明言しておきます。

>黒メガネさん
現存するLonginus隊員のコードネームは後ほどネタ内にて。
誰が生き残っているのか詳しく決めてなかった(苦笑)ので、先ほど決めました。

スズキさんも動かれるようなので、日付変わったあたりにまた少し動こうと思います。
高橋さんのアクションは果たして?
368エヴァ・フェット:03/03/08 23:29 ID:???
会議室に将軍が入って来ると、集められた者達は俺とメンチと例のジンとかいう男以外の全員が敬礼をした。
年齢はなかり高いようだが、髪の毛は黒々としていて、ガッシリと恰幅が良く、筋骨たくましい両腕にはまるで針金のような剛毛が生えている。
まさに歴戦の闘将と呼ぶには相応しい堂々とした風格のある人物で、この人に比べればスモーカー大佐やピエット提督もかすんで見えてしまう。
クルーガー大佐・・・引退したと聞かされていたが、前線復帰していたのか・・・。
「よく集まってくれたな、諸君」トライラックス陸軍にその人ありと言われた名戦略家はどこかで聞いたような低い響きのある声で言った。
「ははッ! 将軍の御命令であれば、たとえ火の中、水の中であります!」カーネル・バシャールがやけにかしこまった口調で言った。
「おいおい、その将軍というのはよしてくれ。どうも聞き慣れないのでな。クルーガー大佐で良い」
クルーガー大佐は本当の階級は将官だったが、昔の習慣でむしろ「大佐」と呼ばれることを好んでいた。
「さて、諸君を呼び集めたのは他でもない。敵は神聖綾波教団京都大神殿にいる!」
会議室に集められた兵士達がザワザワと騒ぎ始めた。
「しかしよ、クルーガー大佐様ァ・・・」モヒカン頭のアニマル軍曹が手を挙げて言った。「本国から来た新しい大使様が綾波教団と条約さ結んだんじゃねえだか?」
「そうよ、どうして条約を結んだ味方であるはずの綾波教団と戦うのよ?」メンチも腑に落ちない様子で言った。
「詳しいことはこれから説明して下さる」カーネル・バシャールが他の兵士達を黙らせる。
「うむ、今回の条約締結はダミーだ」クルーガー大佐は核心を突いて言った。「本当の敵である綾波教団を欺くためのカモフラージュ作戦と言った所だな」
369大阪:03/03/08 23:50 ID:???
ひどい目に遭ってしもうた・・・あ、何や、何や?
また変な奴らが現われよったで。何や、槍みたいな物を持っとるな。
槍でお相撲さんロボットを突き刺しよったで。
うわっ、お相撲さんロボットを放り投げよった。
自衛隊みたいなのも出動して来て、戦車やら飛行機みたいなので攻撃して来よるで。
お相撲さんロボットがまた1台、攻撃を喰らってぶっ倒れてしもうた。
槍を持った奴が倒れてるお相撲さんを捕まえて頭からかぶりつきよったで。
うわっ、うわっ、頭からバリバリ喰うとる。
これやったら、人喰いならぬロボ喰いや。
“こら、てめえ! 何やってやがる! 俺の部下を喰うんじゃねえ!”
ストーカーおじさんが怒って怒鳴っとるで。
あ、紫色のが手のひらを相撲の張り手みたいに突き出したと思ったら・・・、
“喰らえ! スモーウォーカー『紫一角』の張り手ショット!”
紫色のお相撲さんは手のひらから火を吹きよった。
槍を持った奴は後ろへすっ飛んで口の中から筒みたいな物を吐き出しよったで。
紫色のは空中で筒を受け止めよった。
あ、そうか。あの筒は今、私が入ってるこれと同じ操縦室なんやな。
ストーカーおじさんは操縦しとったパイロットを助けたんや。
あ、何や、何や? うわっ、また別のが現われよったで。
槍を持った奴らが退いて行きよる・・・何でや?
“貴様、ファイン=プットが言ってた伍号機だな。すると、操縦してるのは便利屋スズキか!?”
そうか、ストーカーおじさんはあいつと戦いたがっとたんやな。
そやから、槍を持った奴らも気を使って退いとるんや。
・・・なんて、悠長に他人のこと心配しとる場合とちゃうで!
370フウイ・ノ・レイ:03/03/09 00:19 ID:???
「フウイ・ノ・レイさん・・・」私に話し掛けて来たのは後輩である現在の綾波レイであった。「色々と取り計らって下さって、ありがとう・・・貴方には、感謝しています・・・」
「いや、別に礼には及ばぬ。それに・・・はっきり言って、あまり首尾が良かったとも言えぬようだしな。まあ、政治指導者の類はどこの国でもあんなものじゃよ」
綾波はしばらく黙っていたので、間を埋めることもあって私は続けた。
「しかし、自分達の言い分は取り合えず伝えることができたのだし、取り合えずはあなた方がここまで来たこともあながち無駄ではあるまい。加持リョウジ殿の言う通りではないかな?」
私はむしろ自分自身に言い聞かせるように言った。
後輩の綾波はしばらく黙って聞いていたが、ややあって少しばかり異なることを話し始めた。
「こんなことを言うのは何なんだけど・・・貴方は、私達や日本の国よりもむしろ、碇君に対して、特別な感情を抱いてるんじゃないかしら?」
こいつ、突然、何を言い出すかと思ったら・・・。だが、それはある意味で正しいと言えるのかも知れない。
「む? 私が碇シンジ殿に特別な感情を? そなた、なぜそう思う?」
「貴方は以前、日本に来た時、碇君に会ったことがあるんじゃないかしら・・・? 貴方の碇君に対する態度を見ていると、そんな感じがするわ・・・」
「面白い想像ね。それは貴方のご想像にお任せするわ」
「私の想像は、あながち当たらずとも遠からず、だと思う・・・貴方には私と同じような感じがするから、貴方の考えていることがわかるような気もする・・・」
「それはそなたの思い込みであろう。しょせんそなたと私は別々の存在なのだからな」
「そうね・・・でも、これだけは言っておくわ。貴方がサイボーグになる前の時代に碇君と面識があったとして、貴方が変わり果てた姿になったのだとしても、彼は貴方を嫌ったり拒んだりはしないわ・・・」
「そう・・・貴方はそう思う?」
「私はそう思う・・・碇君はそういう人だから・・・」
そうだといいわね・・・と、私は思った。
371言い出せなくて:03/03/09 00:32 ID:???
ひとつ前の春なら 無邪気に笑う
あなたを見てるだけで 嬉しかったのに
いくら待ち続けても 友達止まり
そんなふたりが少し 歯がゆいこの頃
たわいもないおしゃべりじゃ 物足りなくなる
本当の私のこと わかってほしくて
頭の中あなたで いっぱいだけど
打ち明けるその勇気 持てないままなの

犬の名を呼びながら 歩く河べり
おそろいのスニーカーで 恋人気取っても
ときめきや切なさは どこ吹く風の
あなただからなおさら 好きになってゆく
道端に咲いている たんぽぽのように
どこまでもさり気なく そばにいたいから
今はまだ言い出せない 熱い気持ちに
いつか気づいてくれる そう信じてるの

新しい春が来て 私も変わる
神様きっと彼に 愛を伝えてね!
372371:03/03/09 00:37 ID:???
作詞、作曲:竹内まりあ
編曲:藤井丈司
唄:広末涼子
コーラスアレンジ:ゴスペラーズ(黒沢カオル、村上てつや、酒井雄二、北山陽一、安岡優)
373エヴァ・フェット:03/03/09 01:21 ID:???
「神聖綾波教団は世界人類を絶滅させかねない恐ろしい思想を持っていて、フォースインパクトを起こそうと企んでいる。これは断じて阻止せねばならぬ」
そして、クルーガー大佐はその後に「我がトライラックスの世界征服のためにな」と付け加えた。
俺はスケールの小さい人間なので、政治や権力のことは何とも言えないが、理屈の上では大体筋が通っているのだろう。
綾波教団の言うフォースインパクトが成功してしまえば、征服するべき世界などというもの自体が存在しなくなってしまう。
世界征服自体ができなくなってしまうのだ。
「そこで本国評議会は綾波教団に味方をするふりをして騙まし討ちの奇襲攻撃をかけ、壊滅的打撃を与えるという作戦を発案し、君達がその実行部隊のメンバーとして選ばれたのだ」
「ちょ・・・ちょっと待って下さいよォ・・・」メンチが混乱した口調で言った。「どうしてそんな危険な作戦に私みたいなか弱い乙女が?」
「か弱い乙女だと!?」俺は思わず吹き出しそうになった。「お前さんのどこがか弱い乙女なんだよ、聞いてあきれるぜ」
「そりゃあ、危険な任務にだって食事係は必要だからだろう?」逆さモヒカン頭のホーク軍曹が言った。「アフリカじゃ大活躍だったしよ。ヌーの肉ですき焼きさこさえたりしてな」
「しかし、クルーガー大佐殿」カーネル・バシャールが反論めいた口調で言った。「仮にも京都大神殿は奴らの本拠地ですぞ。一筋縄では壊滅的打撃というのは難しいのではありませんか?」
「うむ、その通りだ」と、クルーガー大佐。「この作戦は条件が揃わなければ可能足らしめることはできぬ。
まず、第一に教団側は我々が自分達の味方をするものと思い込んでいて油断しているということ。
次に奴らとネルフ・トライデント側との戦いに便乗して、本拠地である大神殿の守りが手薄になった所を狙うこと。
そして、重要なことは我々の側には君達のような有能なメンバーが揃っていることと、奴らとて必ずしも完全無欠ではなく、弱点があるということだ」
「具体的にどのようにして京都大神殿に潜入し、どのようにダメージを与えるのです?」
「うむ。これまでの諜報部のフェイスダンサー達の調査と、我々の側に投降して来た教団上位幹部から得た情報により、奴らのライフラインはすでにおさえている」
建物を守りながら戦うってのは予想外に厳しいぜ。
お前等が倒れても崩れちまうからな。
紅い鎧の背から長槍を抜き出し、正面で高速回転させる。
敵機の掌から噴出した爆炎はかき消された。
「ったくうぜぇんだよ!!」
効かねえ技なんか使うな、酸素を無駄に消費すんじゃねえよ。
長槍のさらに柄を伸ばして敵機の足元をすくう。敵機の上半身と下半身が入れ替わる。
「チィッ」
せっかくその場で転がしたのに、腕がビルの角を削った。
危うく全か……ボス!? これでもダメなのか、厳しいぜほんとによお。
だが、そうじゃなけりゃ訓練にもならん。
「………守るべき町まで敵かよ」
愚痴ってもしょうがねぇ、目の前の木偶をとっとと消すとしよう。
遊ばせてもいいが俺達の動きに気づかれるのはまずい………?
あ、あれは日重工の伍号機か?
建物を守りながら戦うってのは予想外に厳しいぜ。
お前等が倒れても崩れちまうからな。
紅い鎧の背から長槍を抜き出し、正面で高速回転させる。
敵機の掌から噴出した爆炎はかき消された。
「ったくうぜぇんだよ!!」
効かねえ技なんか使うな、酸素を無駄に消費すんじゃねえよ。
長槍のさらに柄を伸ばして敵機の足元をすくう。敵機の上半身と下半身が入れ替わる。
「チィッ」
せっかくその場で転がしたのに、腕がビルの角を削った。
危うく全か……ボス!? これでもダメなのか、厳しいぜほんとによお。
だが、そうじゃなけりゃ訓練にもならん。
「………守るべき町まで敵かよ」
愚痴ってもしょうがねぇ、目の前の木偶をとっとと消すとしよう。
遊ばせてもいいが俺達の動きに気づかれるのはまずい………?
あ、あれは日重工の伍号機か?
376375  ◆/s5ZynBY7E :03/03/09 01:38 ID:???
うわっなんで2重カキコ!?
すみません。

Longinusについての補足説明(詳しくは過去スレにて)
彼等(計画提案者除く)は遺伝子治療と薬剤ドーピングを受けている「人間」です。
彼等は人間ですので、エヴァから見れば小さいです。
が、彼等の扱う「槍」は変幻自在でそれにより「本人の大きさは変わらず」とも
「本人だと周りの人が認識する大きさ」はかなり変わる可能性があります。

それと、大阪嬢はOTRにて彼等を一度見ているはず。
計画提案者は戦場にて一般人の姿をしています(だから>>347で話しかけられている)
377エヴァ・フェット:03/03/09 03:06 ID:???
「教団の者達とてカスミを食って生きているわけではあるまい。生活に必要な物資の調達は外部の出入り業者に頼っている」
そう、それに関してはすでに一部の事情は京都の外側でも公然の秘密となっている。
「春虎念興業ですな?」と、俺はクルーガー大佐に問い返す。
「うむ、それもそのひとつであり・・・そして、かなり有力なものだ。しかし、奴らも現在では大阪方面からの物資調達経路が遮断されている」
それも無理からぬことだ。俺が行方をくらましている間に海上都市大阪で一悶着あったそうだからな。
「そこで教団の下請け業者が現在、最も重要度を置いているのがこの兵庫県神戸市だ。そして、かねてより潜入していたスパイがすでに段取りを付けている」
「スパイが段取りを? 一体何の?」メンチがまたもキツネにつままれたような顔をした。
「つまり・・・俺達が京都大神殿へ潜入する経路を、だろ?」と、俺は言った。「そうですよね、クルーガー大佐?」
「そうだ、実行部隊は物資輸送経路にまぎれて潜入する。ネルフ・トライデントとの戦いで大神殿の守りが手薄になっっている間にな」
教団の下請け業者に潜入しているトライラックスのスパイがいるというのは別に驚くことでもない。
それが具体的に誰なのかも大体は想像がついている。
「エヴァ・フェットとジンはすでに教団の大神殿へ行ったことがあるだろうが・・・これが教団側から投降して来た上級幹部により提供された大神殿の見取り図だ」
と、クルーガー大佐は別の図面を会議卓の上に広げ、具体的な攻撃方法を説明した。
「これこれこうなっている・・・こことここ、それからここ・・・このように必ずしも死角や弱点がないわけではない・・・」
「なるほど・・・しかし、必ずしも一筋縄で成功をおさめることができるとも思えませんが・・・」
「もちろんだ。その可能性を考慮しているからこそ、君達を実行部隊のメンバーに選んだのだ」
「ものは言いようですな。そのように言われれば、お引き受けせずにはいられますまい」
そして、俺は「見事成功をおさめた時には国民栄誉賞でも頂きたいものですな、親父殿」と付け加えた。
378トライラックス担当:03/03/09 03:31 ID:???
>E計画さん
春日歩さんは倒れている『白虎丸』のエントリープラグから外を
見ているので、以前見覚えのある面々も見えづらかったということで。
あと、スモーウォーカーが「手のひらから火を吹く」というのは、
単なる言葉の表現の問題で、必ずしも火炎放射の類ではありません。

それにしても、高橋覗さんの対応はいかに!?

トライラックス本国の方はどうしようかという状態ですが、
その一方で、教団大神殿特攻奇襲攻撃大作戦の方はいよいよ動き始めました。
特攻部隊のメンバーは隊長役がカーネル・バシャール、
アフリカ編でも登場しているアニマル軍曹とホーク軍曹、
実はさらに以前の段階ですでに登場していたジン、
新キャラのガイア・ノムラとユキナ曹長、
メンチとエヴァ・フェット・・・と、こんなもんでしょうか。
春虎念興業に潜入しているトライラックスのスパイというのが
誰なのかは言うまでもなく(黒縁メガネさんの反感を買っていたが)、
あと、クルーガー大佐は別の人物がフェイスダンサー能力で
変装しているものです(エヴァ・フェットが「親父殿」と言っている)。
379357:03/03/09 10:59 ID:???
昨夜は来られませんでした。すみません。
・・・というか>>361があったんで様子を見てたっていうのもあります。

>トライラックス担当さん
「大事件」どうするんですか? 起こらないんですか?
何も起こらない場合、ネルフ側は交渉をもう少し粘るとしても、
あと一日いるかいないかです。そちらの書いた部分では
加持さんはもう「更なる交渉に益なし」と判断しているようですから、
もうこの日のうちに本国出てしまうかも。来ているメンバーが
メンバーだけに、少しでも早く日本に帰る必要がありますので
(というか本国に来る=日本離れるだけで既に充分危険は冒しています)
本国に更に滞在する可能性があるとしたらシンジ君の意向ひとつですか。
今夜は確実に来るようにしますので(日付変更前後)できれば
それまでに方針を決めておいて頂ければと思います。

バーベム卿を含むトライラックス側能力者については、昨日の長文で
言いたいだけ言ったので、もう何も言わないつもりです。
というか言いたくないです(w そちらとはどうも壊滅的に噛み合わないようですから。
あとLonginusの言う「喰う」の意味は全然違うだろ、とか
突っ込みたいところは多々ありますが、そういう訳で黙ります。
そちらが過去ログ(”今スレ”含む)読めない(読まない)以上、何を言っても・・・な感じですし。

>書き手の皆様
ここのところ、スレ内を乱して大騒ぎ+偉そうな長文、ご迷惑をおかけしていると思います。
自分の口出しのせいで書き込みしにくい、書き込み意欲が減った、スレの居心地が悪い、
という方がおられたら、何も言えません。謝るのも無意味だと思います。
そういう方が一人でもおられた時点で、自分はこのスレの荒らしです。
謝罪はしません。今更消えたところで何の解決にもならないと思うので、
逃亡もしません。
まだここを見ている方々、今少しおつき合い頂ければ、幸いです。

それでは。
380クローリー・ヒナの自室にて:03/03/09 17:14 ID:???
自室に一人でいたクローリー・ヒナは、身につけていた白い羽根がかすかに震える
のを感じた。そして、次の瞬間、室内に白い羽根が舞いはじめ、そこに白い羽根を
渡した本人が現れた。いきなりなんの用かと問うヒナに、白い羽根の持ち主…綾波
教の聖母は微笑んで答える。
「対抗意識を持つのも結構だけど、『彼女』を私達の所に呼ぶ事を忘れちゃいけないわ」
表面上取り繕おうとしたヒナに聖母は続ける。
「もし、あなたもあなたの国も私の指示を拒否するなら、私自身で迎えに行く事に
なるわ。けど……それだとあなたの立場が悪くなるんじゃ無いかしら? それと、今
あなたの国には面白い客人がいるわよ。私自身私の個人的な監視役を『たった今』送
りこんでおいたから」
そう告げて、聖母は再び舞い散る羽根と共に姿を消した。後にはあれだけ室内を舞っ
た羽根は一枚も無く、後に監視記録を調べた所では、この部屋にヒナ以外の物が侵入
した形跡は一切残っていなかった……。
381トライラックスにて:03/03/09 17:15 ID:???
トライラックス本国の各地に白い羽根が舞い降りる。だが、それに気付く人々はいない。
そして、その羽根は一つの姿(http://purlace.net/eva/evas/1eva116.jpg)を取った。
全高3メートル前後のそれは、トライラックスの各地に現れ、その国を監視し始めた。
しかし、彼らの姿に人々は気付かない。いや、知らずに触れても通りぬけてしまうのだ。
なぜなら、彼らは実体化していない、いわゆる霊体と呼ばれる状態だからである。そして、
彼らは彼らの『本体』から消えろと命じられるまでこの国の監視を続ける。人々には聞こえぬ、
「アー、リィッ。アー、リィッ」
と、いう鳴き声をあげながら。
382381:03/03/09 17:30 ID:???
ども、????他っす。

○トライラックス担当さん
ヒナ大使の件、了解です。一応聖母は「催促」はしに来てます。で、今回トライラッ
クスに現れたのは、聖母のもっともタチの悪い能力である、「使徒作成」で作られた
聖母の分身(「聖母の使徒」という名っす。まんまですが)で、フウイ・ノ・レイの件
と委員会が企んだ「大事件」の個人的な監視&(必要とあれば)干渉役です。現段階で
は実体化していないので特殊な能力者以外では見る事も触れる事も感知する事もできません。
で、バーベム由来の使徒能力ってのはさすがにやりすぎかと。そもそも、バーベムが
委員会と同クラスという時点でかなり無理がありますから。ギーガーと試作量産機は
別に構いませんが、基本的にカヲルや(特殊強化されている)上位司教には直接的な力
では及ばないくらいとお考えください。

○Eさん
レスはお久しぶりです。えーと、E氏とLonginusメンバーに関しては、エヴァ
能力者に近づき過ぎると、『槍』がいると(直接的知識を持たない者も、本能的にどうい
う物か感じる)感じるという扱いにしたいのですが、構いませんか?
383381:03/03/09 17:43 ID:???
聖母の使徒
http://purlace.net/eva/evas/1eva116.jpg

画像は募集された使徒のデザイン。
綾波教団の聖母レイが「使徒作成」の能力で作り出す彼女の分身。人間並みの知能
と判断力はあるが、魂も人格も一切存在しない、完全な端末。見聞きした事は全て
本体に伝わる。また、複雑な判断や、会話が必要な時は思考がダイレクトに本体に
伝わり、本体の言葉を中継できる。それを除いては会話する能力は無く、ただ「アー、
リィッ。アー、リィッ」と、いう鳴き声だけを発する。
全高は平均的な個体で約3メートル。戦闘力も、単純なパワーだけなら司教クラス
のエヴァ能力者に匹敵する。基本的な能力は飛行、肉弾戦、武器を作成しての攻撃、
破壊光線(熱でも冷凍でもなく、純粋な破壊現象を起こす。威力はエヴァのポジトロ
ンライフル程度)だが、必要に応じ、他の能力が付与される事もある。また、ナノマ
シンレベルの個体や、1000メートルを超える個体も作成可。また、非実体化状態
になって、特殊な能力者以外に感知されず、物体を透過して移動もできる。
聖母はこれをほぼ無限に作成でき、なおかつたいしてエネルギーを消耗しない。彼女
のもっともタチの悪い能力の一つである。
384376  ◆/s5ZynBY7E :03/03/09 21:55 ID:???
レスのみにて失礼。

>????さん
近づき過ぎると言うのが実質どのくらいかが非常に気になりますが………かまいませんよ。
物理的に見えるのを防ごうとすれば、透明化のためにATFを使わざるを得ませんし。
(槍の表面の迷彩、変色能力が使えるのは計画提案者のみとします)
また槍の力によって人の気配というものが完全に消えてますから、
レイのような生態感知(サーチ)能力を持つような者に見られた場合、怪しまれるかも。
一応、OTR来訪時にはレイが一番最初に気づいているような書き方をしました。
カヲルは以前槍の気配を感じ取っていますし(蝿王事件時)、
使徒属性を含む彼等二人は割と「勘がいい」という事でいいかもしれません。
槍から見れば使徒は「餌」で、槍は使徒の「天敵(?)」ですから(笑)
シンジはまだまだって感じですかね。覚醒すれば言わずもがなでしょうけど。
他については「鈍い」ぐらいでお願いします。
ただ、ダミーレイ(アスカ)を含めて危険感知能力が高い者(一般人含む)は
ピンとくる場合があっても問題ないです。
この場合はあくまでも自分(達)に対し危険が及ぶ場合のみ、という事で。
副隊長個人日誌
護衛という任務である以上、外交のそれに口をはさむことはない。
だがしかし、やはり陳情団以上の成果をあげることはできなかった
ということになる。
もっとも、加持リョウジの言うようにトライラックスももし教団側
が、彼らの意にそぐわない場合、条約破棄の可能性を口にしただけ
でも、今後にとっては良しとするべきだろう。
彼らも、フォースインパクトがおきては目的は果たせないと思える。
ただ、正規の外交をそのうちにしなければならない、ということは
言える、と思われる。
今回の主な人物である、碇シンジだが、おとなしい分感情が高ぶった
時に、引くという行為を取れないのはまだまだ経験不足という所か。
過去、エヴァ・フェットとのことでも思ったが暴走癖を直す必要が
あると思われる。
もし、次に外交の立場をとるのであれば、経験を積んだ人物が
直接の交渉に出る必要を感じる。
彼ら弁舌を弄するものに、碇シンジはあまり適していない。
なお、帰還まで時間があるため観光の名目でトライラックス本国を
視察する時間は少しはある様子。
衛生兵少尉個人日誌
スティンガーってのは、やっぱあたし気に入らないわ。
なーに媚び売ってんだか。
似合わないわよね。

それより、気になるのよね、大使、じゃない、前大使。
前から、碇シンジの顔見るたびに微妙な動きがあるけど。
大尉も気付いてないみたいなんだけど、わかるのよね。
こーいうことは。
綾波レイもなにかきづいているみたいだけど。
まあ、いいわ。
レナ個人日誌
葛城作戦部長のいう囮作戦を実行している。
とりあえず、大阪の街を巡視という名目でレイ姉さんの
服をきて歩く。
回りにはトライデントの兵士が数名、巡視チームという
ことで一緒にいる。
一人は、シンジさんとにたような背格好に同じ服を着て
そばにいる。
彼は隊長はどうしているのか、と聞いてくる。
彼は近くにいるはずよ、と答えた。
その兵士は、そわそわと周囲をみる。
耳につけたイヤホンから彼がその兵士と腕を組んでやれ、と
指示してきた。
私には彼がどこにいるかわかるけれども他の人には解らない
ようだった。
その兵士に腕を組みましょう、と言うと余計に慌てている。
これも作戦のうちなんだけど、というと顔を真っ赤にして
腕を組んでいる。
たぶん、彼はなにかに気付いたのだろう。
次の指示は、その兵士と他1名を残して分散しろ、という。
そのとおりにして角を曲ると、それらはあらわれた。
隊長業務日誌1
レナに綾波レイの服を着せて、大阪にでる囮作戦を遂行
していると、その周囲に数名いかにも怪しげな男たちが
集まってきている。
どうも、レナを目印に碇シンジを探しているのだろう。
綾波レイだと彼らが思っていれば、だが。
レナに、碇シンジの服を着ている兵士と腕を組むように
指示を出すと、彼らは頷き有っている、だが、私には気付いてはいない。
まあ、私も一応は特殊部隊の訓練は受けているから当然
気付かれないようにしているが、プロの特殊部隊兵や
賞金稼ぎなら空気を察してもいいものだろう。
おそらく噂の賞金に目がくらんだチンピラというものだろう。
隊をわざと分散させると、やはり予想通りに姿をあらわした。
3対8なら勝てると踏んだようだ、武器も相当なものだろう。
分散させた兵を背後に周るように指示を出す。
相手は、普通の兵を殴り倒すと碇シンジのフリをしている
兵に近寄っていく、各自に行動開始を指示する。
数名がすぐに投降するが、1名、おそらくそれがリーダーと
思われるが、そいつがレナを人質にとる。
もう一人、腰巾着らしきものが指示をだしている私に
ライフルを向け脅しの言葉をいう。
隊長業務日誌2
レナを人質にしたつもりなのだろうが、そうそう舐めて貰っては困る。
レナに目配せすると同時に、リーダーの肩をあのトカレフ
で撃つ、同時にレナは腰巾着のライフルをトカレフで撃つ。
ボディアーマーを貫通するトカレフに撃たれライフルは二つに折れる。
逃げるその男に向かいレナが背中に隠していた鞭をだして
首に巻きつけ、捕獲し、その場に引き釣り倒す。
リーダーの男は無謀な反撃を私に試みてきたが、これも
瞬時に取り押さえる。
他の抵抗、逃走を試みたものたちもトライデント兵士に捕獲されている。
だいぶ、賞金目当ての者達を捕まえたがさてどうするのだろうか?
いっそ、箱根開墾のために護送すべきだろうか?


ところで、なあ、レナ。
あのプレゼントにあった鞭をやはり実戦で使うのか。
そういうものなのでしょう、って、まあそういえなくは無いが。
彼らトライデントの兵士がざわついているのだが。
夜の生活には使ってはいない、と言うのは無駄な抵抗だろうな。
390 ◆DhEzvRena6 :03/03/10 00:02 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。
隊長は、ミサトの発案で賞金目当ての連中を
先に狩るという行動をしています。
兵士はトライデントから借用、という感じです。
レナが使っている鞭は、インディ・ジョーンズのような
キャットウーマンのような、そんな感じです。
結婚式のプレゼントの、いかがわしげなグッズだったんですが
レナはこういう使い方をすると思ってます。
当然、夜はつかっていませんが、変な噂がまた立つかもしれません。

過去スレ、どっかで見れるようにする、とかしますか?
単に、htmlで保存しただけですけど。
391379:03/03/10 00:57 ID:???
昼間は失礼しました・・・

来たけど書けないので、連絡だけします。
「大事件」、聖母と委員会が絡むようなら自分はGOと判断します。
また聖母の使徒、ネロはともかくレイ(ネルフの)は気づくと思うので
トライラックスに残る(残らなければいけない)理由ができました。
名目上はランドマスター副隊長の言う通り「観光もしくは復興先進国の視察」。
以上、よって自分は「大事件が起こる」方向で話を進めます
(実際書くのは昼以降になりますが)
トライラックス担当さんから何も指示・展開がない場合、煽れるだけ煽ります。
何か書かれていた場合はそれに従い、ネルフ側を動かします。
延ばしネタは少しあるので、展開は急でもゆっくりでも構いません。

あと>????他さん
今回の「使徒」で、改めて聖母(と主席の中身)のレベルがとんでもないってのが
良くわかりましたので、勝手ながら第弐の造反は決行とします。
京都戦、序盤(いつかの呼び方ではPREラストバトル)最後で少し暴れるので、
瞬殺(或いは黙殺)して頂ければと思います。
それまでに向かってきた敵(ネルフでもトライラックスEVAでも「E」サイドでも)は、
上位司教としてそれなりにちゃんと捌きます。

それでは落ちます。
<お知らせ>

スレ八が圧縮でdat落ちしますた
九の方は残ってるようです
????他っす。取り急ぎ簡単に。

非実体化状態の聖母の使徒見たり触れたりするには、いわゆる「幽霊が見える」レベルの
能力があればOKです。だからシンジも余裕で見破れます。むしろ、戦闘力が無いのに、
見えてしまうレベルの感を身につけてる一汎人の方が見て騒ぐと危険ですね。(ただの市民
なら眠らされたりする程度で済まされるでしょうけど)
尚、追加の共通能力として、「羽根手裏剣」(様々な追加効果有り。エヴァ能力者には無効〜
威力低減)を追加しておきます。

○Eさん
感知は、トウジレベルで油断/混乱時でも、直接的に身に危険が迫ると感知。通常時で視界
内の遮蔽物の影にいるのがなんとなくわかる、警戒時で同じ建物内での居場所のおおざっぱ
な方向がわかるくらいを考えています。ちなみに多数の気配が乱立している状態で他の事に
気を取られ過ぎると聖母でも不意をうたれる事もあります。(大阪戦での例。すぐに気付いて
警告を飛ばしましたが)
????他っす。またネタ書いてませんが、取り急ぎ簡単に。

○Eさんとトライラックス担当さんと鼠の中の人さん
今後の展開でですけど、もしもダブリス、ギーガー、ZOが倒された場合、彼らの持つタ
ブリスとしての力がカヲルの元に移動して還元される事にしたいのです。そして、レイ系
キャラ、アスカ系キャラも同様としたいのでZOが倒れた場合(私としては倒れてほしくあ
りませんが)は、二箇所に行きますね。ただし、司教の場合は主席が特殊な処理を施してい
るので教団側に行きます。(昔出てた七つ目玉の仮面ですね)

○黒ブチメガネさん
ふむ、第弐の謀反了解しました。京都戦では主席が不自然な事をしたら思いっきり疑問を
持ってください(藁 ところで、アスカと戦う気はあります?(これは完全にそちらの選択
ですね) それと…これまで忘れてた事。E計画からの贈り物に関してはとりあえず使用
の方向でいいと思います。カヲルあたりが「ま…もしもなにかあってもなんとかなると
思うよ」と、言うとか。
邪魔が入ったか(>>369
あと一息で全部喰えたのに、味気ない。残った素体だけで我慢しよう。
紅い触手を一瞬で伸ばし、片腕片足で頭の無い敵機全体を包み込み…………
ぎゅっと絞り上げる。
音などするはずも無く、多岐に分かれた触手は一本となる。
「……なかなか、美味かな」
造形美として造り上げた悪魔の顔で舌なめずりする。
それは直接体に取り込まれたわけではない。純粋なエネルギーに変えられたのだ。
不完全とはいえS2機関はなかなかいい感じだ。
暴走するようなら還元すればいいさ。
「………」
イメージをより力強く、激しく、攻撃的に練り上げ、爆発させる。
頼りない1対の蝙蝠の翼は、3つに分かれて3対の鷲のような雄々しい翼へ変化を遂げる。
大蛇のような尾が伸び、腕と脚が一回り、二回り肥大化する。
頭部の角が複雑に分かれながら絡み合い、王の冠を成す。
「……………………ふふ………ふははははは!! いい! いいぞ!!!
 もっと、もっと力をよこせ!!!」
欲望のままに変貌を遂げた醜くも美しき紅。
これがS2機関か! ボスのものとは違う、果てしない自由を感じるぞ。
これが力か! 俺はまだ昇れる、まだまだ強くなれる!!
とことん昇り切ってやる。

次の獲物はどいつだ!!! 塵すら残さず喰らい尽くしてやる。
ゼクストの奴、気が触れたか?
ルールは忘れてないみたいだから別にかまわないか。
どうやら連帯責任らしい、足を引っ張られない事を祈るばかりだ。
余所見をした間に視界が炎に包まれる。
「…効かないと言ったろぅ?」
スーツについたすすを払っていると、がしっと掴まれた。しかも両手で。
震える肩が、腕が、渾身である事を証明している。
「気は済みましたか?」
不細工な顔に向けて、自分のすました顔にいやらしい笑みを造ってやった。
ぱっと右手が離れ、左手から飛び出た俺の顔へ向けて張り手が放たれた。
良い音を頭からかぶり、体感した。
装甲が砕け肉の引き千切れる、自虐的な音。
手が離れる。敵機が思わず傷ついた手首から上肢を押さえる。
「おいおいおい、あんまり汚さないでくれよ」
掃除が大変だろ? たったそれだけでも罰受ける羽目になるんだからやめてくれよ。
この周りには俺の結界が張られているから問題ないが、鈍いのか?
それとも中和も出来ないレベルか、この程度の強さが?

 この程度か!! 情けない! もっとやってみろ!! まだ出せるだろう!?

……まずいな、さっさと片付けよう。あの馬鹿が本当に暴走しないうちに。
ボスは手を出さないって言ったからな。
もう一度、爆炎が俺を包み込む。今度はゼロ距離という奴だ。
「……すまないが、組手をする時間がなくなった」
397396  ◆/s5ZynBY7E :03/03/11 23:05 ID:???
状況補足
エーアスト=紅を身に纏う紳士(>>345
フィーアト=全身鎧の男(>>344
ゼクスト=悪魔の姿を成す男(>>343
ゼクストは槍を利用して喰らった巣もウォーカーから得たS2機関の力を引き出しています。
が、長続きはさせない「予定」。
町の建物及び景観は上記メンバーによって守られており(一部破壊は有>>347)、
戦闘終了時には市街地には戦いの後すら残らないはず。
スモーウォーカーの残骸とか町外れなどは除いて。
ちなみに彼等は全身を槍で覆っているので、紅い姿しか周りの人は見る事が出来ません。
中の人(笑)の容貌風体は不明、ですね。
槍は持っているというよりは槍(膜?)で全身を覆っているというイメージ。
なんというか、自分の意思で千変万化出来る粘土を全身にくまなく貼り付けている感じで、念のため。

>????さん
ああ、一つだけ忘れていました。すみません。
『D』についてなんですけど、カヲル(タブリス)の能力はありません。
ダブリスは元が元なので、その件は了解です。
あと、Longinusメンバーは感情の起伏により人の気配(殺気など)が表に出るときがあります。

>スズキさん
伍号機のアクション求む。キボンヌ。

>トライラックスさん
高橋さんの動き、レスが無いようですが、どうします?
スズキさんとスモーカー大佐の決着がつき次第、こちらはまとめようと思っているのですけれど。

>厚木の兵士さん
あまりの鞭使いの上手さにやはり噂は立つでしょう。
言い訳すればするほど怪しいし(笑)
過去スレは見れるようにしておいた方が良いような気が、個人的にはしています。
398396  ◆/s5ZynBY7E :03/03/11 23:06 ID:???
訂正
巣もウォーカー→スモーウォーカー
またも離反者黒縁メガネ他です。
ごめん書く書くって言って随分遅くなりました。
言い訳は・・・しないことにします。

とりあえずトライラックス派遣組周辺のその後です。
シンジ、レイに少し喋らせました。違和感あったらすみません、流してください、
と事前に断っておきます。
特に????他さん、一応過去のそちらのカキコ見直して書きましたが、
大きくずれがあった場合、訂正なりなんなりするので言ってください。

では逃げ態勢になりつつ、どうぞ。
400バンダロング某所<1/3>:03/03/11 23:19 ID:???
下町の喧騒を見下ろす狭い窓から、ダークスーツの男が空を見ている。
男がいるのはあまり綺麗とは言えない家屋の二階だ。一階はこまごました雑貨を商う店、
階上は部屋を区切って人に貸している。少々値が張る代わり、借りる人間の事情は
あまり詮索しない、その手の宿である。
男が長椅子に足を投げ出して坐っているのは、そんなひと部屋だった。室内には
うっすらと紫煙が漂い、差し込む日差しがカーテンの動きにつれてゆらめく。
男がここに来たのは今日が始めてだが、店の主人の頭の中では既に一ヶ月は
住みついていることになっている。ついさっき外から戻ってきたときも、
主人は常連にかけるような親しげな挨拶を投げてきた。
今、男は微動だにせず空を見上げている。その傍ではごく小さな通信機兼受信機が、
聞く者もいないラジオのように、どこかで交わされている会話を喋り続けている。
男はそのほとんどを聞き流していたが、ふと身体を起こした。
『・・・うん・・・僕も、残念だと思ってる。結局、僕らは信頼されてないってことだから。 
 ・・・僕にだってあれがその場しのぎの台詞だってくらい、わかるよ。でも、それだって
 フウイ・ノ・レイさんが手を尽くしてくれたから聞けたことじゃないか。
 もし、トライラックスの人たちが本当に僕らを敵と見ているんだったら、
 ああやって会って話をしてくれるなんておかしいだろ? 今はまだ話してくれないけど、
 あの人たちだって何も考えずに同盟を組んだ訳じゃないんだ。きっと何かある。
 ・・・僕は、そう信じたいんだ』
送信機から離れたのか、少し聞き取れない部分が続いた。
『・・・を見ても、驚かなかったから』
『少しは驚いたよ。でも、カヲル君と同じ顔でも、全然違うっていうのは、
 本部の戦いと大阪で思い知らされたから。“カヲル君”は一人だよ。
 綾波も。綾波だって一人しかいないじゃないか。
 ・・・綾波? どうしたの?』
401バンダロング某所<2/3>:03/03/11 23:24 ID:???
『・・・もし、そうじゃないとしたら?』
『そうじゃない、って・・・』
『ごめんなさい、今はまだはっきりしたことは言えない。でも、もしこの先、
 私が一人だけじゃなくなったら。別の私、レナたちとは違う、偽者でもない、でも
 “私”とは違う私が現れたら。
 それでも碇君は・・・私たちを受け入れてくれる・・・?』
沈黙。気配はかすかな雑音にかき消され、男の耳にまでは届かない。
やがて、遠い声ははっきりと言い切った。
『受け入れられると、思う。 ・・・まだ自信はないけど、時間だってかかるかも
 しれないけど、・・・綾波を拒んだりする訳、ないじゃないか』
再びの沈黙。それを取り繕うように、声が続く。
『だって、僕はアスカとだって上手くやれるようになったんだよ。 ・・・まだバカって
 言われるし、アスカにこんなこと言ったらきっとすごく怒るだろうけど。
 でも僕は、もう他人を怖がったりしない。そう決めたんだ。
 ・・・だから、綾波も』
もう一度、沈黙が落ちた。
今度はそれは少しの間続いた。息苦しい沈黙ではなかった。
音でもなく気配でもない何かが、流れる。
やがて少女の声が何か言いかけた。
が、ふいに男は手を伸ばして通信機を掴んだ。苦笑しつつ吸殻を灰皿に押し込む。
「やめだ、やめ。こっちが照れちまう」
切ろうとする手の中で、通信機は遥か離れた彼らの声を途切れ途切れにさえずり続ける。
男はしばらく切り替えスイッチをいじっていたが、ふと手を止めた。
402バンダロング某所<3/3>:03/03/11 23:27 ID:???
「・・・なんだ、今の」
音量を上げる。通信機の向こう側、にわかに緊張が走った。
『・・・碇君』
『僕も今見えた。綾波、よく見て。あいつら、実体がないんだ』
『6・・・7・・・わからないけど、もっといる。
 街の人にはまだ何もしてない。けど、この先もそうだという保証はないわ』
『うん。僕ら狙いなら、ここを離れないと。 ・・・加持さんに知らせてくる。
 綾波はそのまま目を離さないで』
緊迫した声、それに混じってごくかすかに聞こえる異様な鳴き声。
ふいに、それが通信機からではなく、部屋の中でしたような気がして、男は顔を上げた。
目の前に白い怪物がいた。
アー、リィッ、と挑発するような声が男の耳元で囁いた。
男の手から通信機が落ちた。怪物は白い翼をはためかせ、そのまま
幽霊のように壁をすり抜けて、ごったがえす通りへと消えた。
「・・・まさか」
乾いた唇から声が洩れる。
「でも間違いない・・・畜生。畜生。聖母じきじきの仕掛けかよッ!」
男は床に転がった通信機を掴み、スーツの上着と帽子を椅子の上からひっさらうなり、
ためらいもなく窓枠を蹴って外へ飛び出した。
屋根伝いに走る音が遠ざかっていく。
男の去った室内で、最後の煙草からかぼそい煙が立ち昇り、しばらくしてそれも途絶えた。
403402:03/03/12 00:26 ID:???
補足。
ネロの盗聴は、正確にはOTR通信士が持っている彼とのホットライン(?)の
通信機を通じて、になっています。通信機がそのまま盗聴器も兼ねているということで。
通信可能範囲等は、都市の中なら感度一定で全域で受信可能。
郊外でもかなりの距離まで交信/盗聴可能です。これはトライラックスが復興先進国家であり、
また日本と違って衛星が(「E」の活動等で幾つか使用不能になってたとしても)
まだ生きている、ということに拠っています。
また、今回言及した時点において、ネルフ派遣組の実際の位置・状況については
曖昧にしました。まだホテル内でおとなしくしている、でもいいし、
フウイ・ノ・レイに連れられて外を見て回っているところでも構いません。
ぼかしたのは「大事件」がなんなのか(どういう状況下で起こるのか)皆目見当がつかないため。
あと。
>>401中のシンジ・レイの不穏な沈黙ですが、二人きりという訳でもないので
何もしてません。喋って黙って、というだけです。念のため。(やらしいなぁ自分)

>厚木基地最後の兵士さん
また笑わせてもらいました・・・笑うとこじゃないんですけど、困る隊長が。
大阪戦以来の隊長+レナのコンビ(戦闘)ですね。
黒縁メガネパートでそのうち絡むかもしれません(日向殴られたしw)
過去ログの件、自分はうp希望します。「後出しだ」って言われそうなネタが
幾つかあるので(保身・・・)それとPCトラブルのあった方が多いので。
自分も持ってはいますが、保存するときのミスであちこち欠けている
(新スレに移った後、旧スレの余りに書かれたレスなどがない)ので、
すみませんがお任せします。
404402:03/03/12 00:28 ID:???
続き。

>????他さん
ご返答どうもでした。助かります。
第弐ですが、自分の脳内予定では今のところ、京都戦入ってまもなく
契約EVA委譲、その後適当に敵捌いて、PRE終わり頃に造反→死亡、
となっております。以前のそちらのレスでは、PRE終盤くらいに始末つけてください、
とのことでしたので、それまでにはきっちり死なせます。
アスカとは・・・戦って、後に響きませんか? 登場タイミングとか。
戦ってしまうと恐らく造反する余裕がなくなります。力の差がありすぎですから
(「告別」の戦闘では、その差を埋めるために第弐もアスカも一切EVA能力を使ってません)
実際彼女とぶつかるかどうかは流れ次第、になる気が。
ただし、戦場で彼女と出会った際、彼女が他の敵と戦っていたら、まずそちらを
容赦なく潰しにかかります。相手が自分より下位のEVAの場合、量産機らしい振る舞いに
及んでしまうかも(やらないで済むことを祈ります)
それからこれは早めに。
京都戦において、第弐が「絶対にやってはいけないこと」の提示を、できたらお願いしたいです。
奴の最終ワザ(wとして考えてるネタがかなりヤバイので。
ただ、先にこういうことをスレに書いてしまうと、書き手としても読者としても
楽しみが減る(ネタばらし)のも事実ですから、なくても結構です。

>トライラックス担当さん
使えるもの使って煽りましたので、「大事件」の方、お願いします。
ここしばらくのレスで、そちらに大きな負担をかけたのは重々承知しているつもりです。
が、自分ごときが騒いだくらいで、そちらが書き込みやめるとは思っていません。
厭な言い方になりますが、その点で自分はそちらを信頼していますので。
本国訪問の進行、そしてシメを決めるのはあなたです。書き込み、お待ちします。

それでは。
405便利屋スズキ(伍号機内):03/03/12 03:21 ID:???
セメントを惜しんで水分を増やしたコンクリートと鉄筋を使用した通路で
震動により細かい破片が落下する中、格納庫に辿り付き、ハッチを開け
コクピットに乗り込むと同時に伍号機の起動手続を始める。
「まほろさん、準備はできたか?」
「大丈夫です。」
エヴァ本体とリンクしているため通信機に直接声が響いている
「それではスズキさん、舌を噛まない様にお気を付け下さい。」
刹那、伍号機は専用エレベーターを使い地上に向かって
高速移動を開始した。
406405:03/03/12 03:29 ID:???
少し燃え付き気味で辛い状況ですが
終わるまでどうにか頑張ってみます。

補足
伍号機の片腕にはパイルパンカーが装備されているので。
第3使途サキエルの物より威力は多少上です。
ttp://www.kyoto-wel.com/item/IS81065N00200.html
ttp://www41.tok2.com/home/george/Gallery/HENA/06_ANGEL/ANGEL.htm
必要無い気もしますが一応サキエルの画像を揚げておきます。
>書き手の皆さんへ
遅筆ですみません。
407トライラックス担当:03/03/12 04:56 ID:???
お久しぶりでやんす。トライラックス担当です。
しばらく自信喪失に陥ってカキコができなくなっていました。
これまで様々な人々がカキコ参加していましたが、その中の多くが
途中で抜けてしまったのも無理からぬような気もします。
しかし、そうは言っても、これまで私の側もそれなりの状況設定を
用意して来たのだから、今ここで抜けるわけには参りません。

取り合えず自分自身のカキコを読み返して、おかしいと気がついたので訂正。
>>377の13〜14行目のクルーガ―大佐(バーベム卿の変装)の台詞、
×「これが教団側から投降して来た上級幹部により提供された大神殿の見取り図だ」
○「これが教団側から投降して来た上級幹部により提供された大神殿、
  及び重要度が高いと思われる人工進化研究所の見取り図だ」
あと、クローリー・ヒナ大使の年齢をこれまで「40歳前後」と書いていましたが、
元ネタを調べた所、いずれも30歳ちょっと過ぎくらいであることが判明しました。
女性キャラの年齢を10年も間違えてカキコするなんて、いくら何でも可哀想だよな。
それから、これも書き忘れですが、海上都市大阪に停泊していた頃は
物価が高いせいで禁煙していたスモーカー大佐ですが、
ヒナと寄りを戻してからは再び葉巻を2本くわえています。
やっぱスモーカー大佐はトレードマークがないとボルテージが上がらん。
408トライラックス担当:03/03/12 05:11 ID:???
>黒縁メガネオペレーターさん
貴方と私の関係って、「たしぎ曹長とエヴァ・フェット」の
不仲とかぶっているような気がすると言ってみるテスト。
たしぎ曹長=日向マコトの女版
エヴァ・フェット=まぎれもなく書き手本人の代弁者
と、言うわけで、お付き合い願います。
ところで、>>400>>401のカキコ記事からすると、
綾波はそれとなくフウイ・ノ・レイが「もう1人の自分」
であることに気づきつつあるということでしょうか?
>E計画提案者さん
つまり、春日歩さんの認識は微妙にズレているということでいいですか?
それにしても、どういうふうにケリをつけようか・・・、
まあ、どうせ噛ませ犬スモーカー君は今回もほとんど自滅状態で
敗走を余儀なくされると思われますが。
>便利屋スズキさん
と、いうわけで、またしても噛ませ犬スモーカー大佐のお相手よろしく。
実力から言ったら勝てるわけなさそうな気もしますが、お手柔らかに。
409トライラックス担当:03/03/12 05:27 ID:???
>厚木基地最後の兵士さん
シンジ君不在の間に私が仕掛けた賞金首ネタの後始末ありがとうございます。
しかも、バーベム卿のサンタクロースがプレゼントした鞭を使って賞金稼ぎ達を
懲らしめて下さるとはウマイ!
>????他さん
トライラックス側は使徒能力を持った改造人間を開発しているが、
使徒能力のパワー源が教団側の委員会にあるとなれば、
逆に私が意図していた展開に持って行きやすくなります。
トライラックス本国での大事件は当初よりも大掛かりなものになりそうですね。
あと、ギーガ―の件はOKです。当初からギーガ―はラスト近くで
教団の主席か委員会に挑むが、やられてしまうみたいな構想だったので。
>高橋覗さん
復帰ぎぼ〜ん。E計画ばっかり美味しい所持って行くのは
面白くないから、ネオ戦自でスモーウォーカーをやっつけて!

ネタカキコは今の所は行き詰まっている感があるので、また明日くらいに。
410高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/12 15:39 ID:???
トライラックスのスモーウォーカー部隊が、ここ要塞都市に攻めてくるという情報が入り、ネオ戦自に出動命令を出した。
いきなり攻めてくるとは何事がと思ったら、トライラックスが日本を本格的に侵攻する時に障害になるから、早めに叩いておこうという魂胆らしい。
・・・・・・ま、それも一理あるな。しかしそっちの理屈で未完の要塞都市を潰されて堪るか。
「しかしスモーウォーカーか・・・綾波君」
「頭に大銀杏、腰にマワシをつけた、相撲取りのようなロボット。トライラックス製のエヴァだそうで」
「そうらしい。しかしまあ、デザインはともかく、こっちの戦力でどこまで太刀打ちできるか・・・」
「何せ、ネオ戦自の装備はほとんどトライラックスやE計画のお古ですからね。
本家にまともにぶつかっては、厳しそうです。しかも要塞の兵装の可動率は10%ほどしかありません。
とは言っても、やらなければこっちが死にますし。」
「死に物狂いで、追っ払うしかないな」

作戦は至って単純だ。
要塞都市を中心に、幾重に防衛線を敷き、集中的に迎撃して敵の戦力を削いでいく。
防衛線が突破されたら、次の防衛線でまた迎撃する。この繰り返し。
もし、要塞都市まで侵攻されたら?
可動率10%しかない迎撃システムだが、全弾つぎ込んででも追っ払うしかないな。
そこに、調査部3課から報告が入った。3課はE計画の担当部署だ。
「はいはい俺だけど・・・、え?」

スモーウォーカー舞台の侵攻が始まり、オレはネオ戦自に迎撃命令を出した。
部屋のモニターには、スモーウォーカーと戦っている、謎の兵器が映し出されていた。
うーむ、これがE計画の新兵器か・・・。
3課の報告によると、綾波教との戦いに備えて、この戦闘を新兵器のデモンストレーションにするつもりらしい。
まあ、今回は要塞都市を と り あ え ず は守れるんだからよしとするか・・・。どうも納得いかんが。
『一機、また一機とスモーウォーカーが倒れていきます。・・・閣下、どうします?』
現場で展開中の部隊から、無線が入った。
「今はE計画の新兵器はほっておいて、スモーウォーカー部隊に集中しろ」
モニターで見る限り、E計画の部隊の連中は自分に酔いしれているように見えるな。
こういう系は色々と注意を払っとかねばならん。
411 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/12 15:45 ID:???
遅くなってどうもすいません。スモーカー大佐はスズキさんと戦うらしいので
それには手を出しませんでした。しかしなんでスモーカー大佐がここにいるんだろう。
412トライラックス担当:03/03/12 23:25 ID:???
>>410,>>411
高橋覗さんカキコ復帰&絡み、ありがとうございます。
なんでスモーカー大佐がここにいるのかと言うと・・・、
つまり、彼は語呂合わせの洒落でスモーウォーカー部隊に任命されたからです。
それで・・・スモーカー大佐は便利屋スズキ氏との戦いでまたしても敗走、
便利屋スズキ氏はその手柄によりかねてよりの指名手配を解かれる
という展開に持って行くつもりなのですが、破壊されたスモーウォーカーは
要塞都市側に回収され、パイロット達も捕虜にされて、今後の戦略開発のために
利用されるという展開に持って行ってはどうかと思っております。
413謎の交信12:03/03/12 23:53 ID:???
IG-88Z“コチラ、IG-88Z。神聖綾波教団京都大神殿へ送信。
    主席司教カ委員会ニツナイデクレ”
第参位司教“僕は第参位司教だ。主席司教も委員会の方々も忙しいから、
      僕が代わりに聞こう。一体どうした?”
IG-88Z“とらいらっくすノ首都ばんだろんぐ市内ノほてる、
    ねお・とらいあるニ清掃用ろぼっとニナリスマシテ潜入”
第参位司教“うむ、お前達IG-88シリーズの常套手段だな。それで?”
IG-88Z“コノほてるハとらいらっくすノ政府高官ヤ外国ノ要人モ
    盛ンニ出入リシテイル。ほてる内ニ設ケラレテイル会議室ニ
    隠シかめらト盗聴器ヲ設置。傍受シタ映像ト音声ヲ送信。
    あふりか大陸カラ来タ要人達ノヨウダガ、議長席ノ隣ノ
    仮面ヲカブッタ人物ニ注目セヨ”
第参位司教“むむっ・・・こいつはガーゴイル! しばらく前から
      行方がわからなくなっていたと思っていたが・・・
      こんな所にいたなんてな。と、言うことは、
      教祖もトライラックス国内に潜伏している可能性があるな”
IG-88Z“ソレカラモウ1人、気ニナル奴ガイル。行方不明ニナッテイタ
    IG-73ガあふりかノ某国ノ要人トシテ会議ニ出席シテイル”
第参位司教“このお前と同じ型のロボットか”
IG-88Z“アイツガイルト、分ガ悪イ。奴ハ我々ト同ジ研究所デ製造サレタ
    タメ、我々ノ手ノ内ヲ読マレテシマウ恐レガアル”
第参位司教“お前1人では分が悪いな・・・とにかく主席司教と委員会に
      報告しなければ・・・。お前は引き続いて清掃用ロボットの
      ふりをして様子を見ていろ”
IG-88Z“了解”
414413:03/03/12 23:58 ID:???
IG-88Zが傍受したのは今スレ>>140,>>142での会議。
つまり、その段階ですでにIG-88Zはネオ・トライアルに
清掃用ロボットになりすまして潜入していたらしい。
415フウイ・ノ・レイ:03/03/13 00:18 ID:???
「皆様、本日は御乗車願いまして、まことにありがとうございます。本日、皆様のお相手をさせて頂くのは、運転手は君だ、社長は僕だ、ガイドはわたくし、ハラダノブコでございます」
横に平べったい顔をしたオカマのようなバスガイドがバンダロングの街並をあれこれと解説している。
「スティンガー、あのバスガイドさん、あんたと感じが似てるわね」ランドマスターの衛生兵少尉がひやかすように言った。
「やあねえ、失礼なこと言わないでよ。アタシはあんな不細工じゃないわよ」スティンガーも鼻っ柱強く言い返す。
「全くアタシみたいなナイスガイとあんなのを一緒にするなんて、どこに目ェつけてるんだか」
「それじゃ、あのバスガイドさんに失礼じゃない?」
碇君はバスガイドの解説に従って、車窓の外に流れて行く街並を追っている。
「どう思われる? 碇シンジ殿・・・このトライラックスの都市の風景にはオリジナリティーが乏しいであろう?」
そう、サードインパクト後の世界ではずば抜けた復興と繁栄を遂げているトライラックスは都市の街並と言い、文化と言い、オリジナリティーには乏しい。
しょせんは他の国の文化を真似て造られたまがいものでしかないのだ。
「でも、サードインパクト後の大離散の時代にこれほどの都市や国家を築いてしまったのはすごいと思いますよ」
「うむ、それが良い方向へ発展して行ってくれれば良いがのう・・・何分にも我が国の指導者達はろくなことを考えておらぬのでな。例えば、ウジ虫ナメクジ豚を世界に広めようとか、な・・・」
そして、我々が乗ったバスはバンダロング市内のクローン製造工場に着いた。
イックスあたりの軍需関連の施設ならともかく、バンダロング市内に設けられているのは食糧や生活物資を生産するためのものであり、一般にも公開されているので、外国からの観光客を連れて行っても問題はあるまい。
416謎の交信13:03/03/13 00:54 ID:???
IG-88X“IG-88XヨリIG-88Wヘ交信。
    すもーうぉーかー部隊8機ガ旧東京ヘ来襲シタ。
    高橋覗長官ガねお戦略自衛隊ニ出動ヲ指令、コレラヲ迎撃スル。
    すもーうぉーかー8機ノウチ1機ハ仲間割レニヨリスデニ起動不能”
IG-88W“ソレハ『白虎丸』ダナ? 侵入者ガ奪ッテ行ッタヤツダ”
IG-88X“ソコヘ正体不明ノ第三勢力ノ者達3体ガ出現、槍ノヨウナ兵器デ
    すもーうぉーかーヲ攻撃、ソノウチ1機ヲ串刺シニシテ放リ投ゲタ。
    調査部3課ニヨレバ、アレハE計画ノ片割レラシイ。
    一方、ねお戦略自衛隊ノ迎撃デモウ1機ガ破壊サレタ。
    日重共カラモ秘密兵器ガ出動シタヨウダ・・・何ダ、アレハ!?”
IG-88W“でーたニハナイ汎用人型決戦兵器・・・恐ラクぜーれデハナク、
    別ノ勢力ガ秘密裏ノウチニ建造シテイタ物デアロウ”
IG-88X“紫色ノすもーうぉーかーガ未知ノEVAト対峙シテ身構エテイル。
    アレハ相撲ノ仕切リノ構エダ。
    一方、ねお戦略自衛隊ノ要員ガ戦闘不能ニナッタ
    すもーうぉーかーノぱいろっと3名ノ身柄ヲ拘束シタ。
    ウチ2人ハ成人男子、身体ガ機械ト一体化シテイル。
    残リ1人ハ身長150せんちクライノ女性、年齢ハヨクワカラナイ”
IG-88W“ソイツダ、ソイツガすもーうぉーかー『白虎丸』ヲ奪ッタ奴ダ!”
417414:03/03/13 01:01 ID:???
>>413>>416の時間軸の上での前後関係は不明。
>高橋覗さん
要塞都市に潜入しているIG-88Xはどうしましょうかね?
取り合えず、>>416のカキコではどういう立場にあるのか
わからないような書き方をしましたが。
すでに要塞都市側に雇われているのか、それとも
ただ単にお掃除ロボットになりすましているだけで、
戦いに巻き込まれて破壊され、要塞都市側に回収されて
修理改造され、そちら側の戦力になるとか・・・?
418フウイ・ノレイ:03/03/13 01:56 ID:???
クローン製造工場の中には無数のアクスロートルタンクが並び、様々な動植物がクローン培養されている。
「僕はサードインパクト以来、農場で働いてたけど、この国では野菜や果物は工場で生産してるのか・・・」
碇君はアクスロートルタンクの中で野菜や果物が育っているのを見て驚いた様子で言った。
「これらのクローン製造機、アクスロートルタンクは人間の子宮の細胞をベースとしてできておる。これらにより、人間を含め、あらゆる生き物をクローン再生することができる」
と、私は解説した。
「サードインパクト以後、世界中で食糧不足が深刻な問題となっているようだが、このアクスロートルタンクを世界中に普及させれば、それも解決できるであろう」
「フウイ・ノ・レイさん、“人間も含め”って言いましたが、それじゃやはり人間も?」
碇君はしごくもっともだが、その反面、ある種の怖さをともなった内容の質問した。
「うむ、その通りだ。このトライラックスでは人間も工場で生産されている・・・それは事実じゃよ、碇シンジ殿」
そして、私は彼らを別の区画へと案内する。そこは「人間」を生産する工場区画であった。
やはり無数の、ひと回り大きいアクスロートルタンクが並んでいて、その中では胎児形態からすでに成人形態になっているものまで、無数のクローン人間達がうごめいている。
「サードインパクト後、トライラックスがここまでの勢力を確立し得たのは、労働力や兵力などをこのようにして生産して来たからに他ならぬ」
「それじゃあ、これらも例のクローントルーパーのように?」
「いや、ここで生産されているのは主に労働者や性欲処理用だな。兵員の類はここでは生産されておらぬ」
軍需関係はバンダロングの外の別の施設で製造されているらしいが、詳しいことは私も知らない。
ただし、サードインパクト以前にカミーノで開発されたクローントルーパーに比べると、その後、トライラックスで製造されたクローン兵力は質が悪いということは否定できぬようだ。
419大阪:03/03/13 02:21 ID:???
うわっ、うわっ、鉄砲を持った自衛隊みたいな人達がまわりを取り囲んどるで。
私が出て行ったらみんな驚いた顔をしとる。
わあ、抵抗なんかせえへんから銃で撃たんでや。
私は怪しい者やない、他のお相撲さんロボットを操縦しとった人らの仲間とは違うんや。
ほら、両手上げとるやろ。これは抵抗せえへんいう印や。
私は春日歩いうんや。和歌山の生まれやねんけど、神戸で育った。みんな大阪って呼んどる。
なんで和歌山生まれで神戸育ちやのに大阪いうんかやて?
それは私にもわかれへん。とにかくみんな私のことを大阪って呼んどるんや。
なんで私みたいなのがお相撲さんロボットを操縦しとったのかやて?
それが私にもようわかれへんねんや。
和歌山の親戚がミカン農家をやっとんねんけど、トライラックスいう外国へミカンを売っとるんや。
ほんでやあ、人手不足やから言うて、私もミカンを船に積み込んどったんや。
そしたらやあ、鼠が現われよって、ドラえもんのどこでもドアでお相撲さんロボットがようけおる所へ来てしもうたんや。
何やて? 何言うとんのか訳がわからへんやて?
そやから、私は春日歩いうてな、和歌山の生まれやねんけど、あだ名は大阪いうてな・・・。
え? 何? あまりに怖い目に遭ったから恐怖のあまり精神に異常をきたしてしもうたのとちゃうか、やて?
アホなこと言いなや。私はこの通り正気やで。
何やて? 自分で自分が異常やと自覚してへんのが怪しいやて?
420フウイ・ノ・レイ:03/03/13 02:48 ID:???
「あれ? あれはたしぎ曹長さんじゃないのか?」
碇君がアクスロートルタンクの中に漂っている成人形態の女性クローンを指差して言った。
アクスロートルタンクの中に漂っているのは確かに広末涼子似でたしぎ曹長にそっくりなクローンだ。
そして、碇君は行列の後ろの方を振り返る。
たしぎ曹長は黒いボディコンミニスカのスーツの懐から煙草を取り出して口にくわえ、火を点けようとしている。
「・・・もしかして、たしぎ曹長さんもクローンなのか?」
私は本人がいる前では説明に困ってしまい、何も言えずに黙り込まずにはいられなかった。
「フウイ・ノ・レイさんはさっき、ここで製造されているのは兵士ではなく労働者と性欲処理用だって言ったけど・・・」
たしぎ曹長が口から煙を吐き出した。
私は碇君の頬っぺたを引っ叩く。パシーンという音がした。
碇君はなぜ殴られたのかわからない様子であった。
「たしぎ曹長、ここは禁煙です。煙草なら外で吸いなさい」
「あ、はい。すみません、フウイ・ノ・レイさん」
そう言うと、たしぎ曹長は工場区画から外へ出て行った。
クローン製造工場は言ってみればそれ自体が巨大な妊婦の身体の中と同じなのだ。
煙草はクローンの育成に支障を生じる危険性があるので厳禁なのである。
「碇シンジ殿、誰にでも触れられたくないことがあります。安易で軽率な発言は慎むように」
そう、たしぎ曹長は性欲処理用のクローンとしてこの工場で生まれた。遺伝子のベースとなっているのは昔の日本のアイドルタレントらしい。
本人は性欲処理で終わりたくないと思ったので、自分の人生を切り開くために海軍に入隊したと言っていた。
しかし、結局は職権乱用セクハラ上司の性欲処理用としていいように使われてしまうのだから、気の毒な人なのだ。
421エヴァ・フェット:03/03/13 03:18 ID:???
“うおおお〜っ、メンチさん”
“あああ〜っ、ホーク軍曹〜っ”
奥の部屋からベッドがきしむ音と男女のあえぎ声が聞こえる。
今回の作戦に参加するとなると生きて帰って来れないかも知れないので、その前にしたいと思っていたことをしておくようにとクルーガー大佐が言ったのだ。
ホーク軍曹の奴、前からメンチとセックスがしたいなんて言っていやがったが、この機会にようやく願いがかなったようだな。
「死ぬ前にしたいことがセックスだなんて、汚らわしい生き物ね。男ってやつは」ユキナ曹長がいかにも不愉快そうな表情で言った。「それにあのメンチっていう淫売女もね」
「汚らわしい?」と、俺は問い返す。「いや、必ずしもそうではありますまい。人間という生き物は多かれ少なかれ欲求を満たすために行動するものです。私とて例外ではない・・・貴方もそうではありませんか?」
俺がそう言ったので、ユキナ曹長はますます不愉快そうな顔になった。
「冗談じゃないわ、私は汚らわしい男なんかとセックスするくらいなら死んだ方がマシよ」
「私もそう思いますが、あいにくと私の場合は性的欲求を満たしてくれる相手がこの世に1人しかいなかったので、選り好みできなかったのです。本当は美しい女の方とセックスがしてみたいのですがね・・・」
そう、生まれた時は男だったが、あのサードインパクトの時に女の姿になってしまった俺は、性欲を満たす方法がしごく限定されてしまうのだ。
その方法がスティンガーにオカマを掘ることだなんて・・・。
「そうそう、メンチはインターセクシャルの人間とセックスがしてみたいと言ってましたね・・・私とセックスがしたいってね」
「あんた、女じゃないの?」
「私は男ですよ、生まれた時はね。後天的に女性化したのです。性器と人格は男のままなので不便なものです」
「フン・・・」ユキナ曹長は汚らわしい物でも見るような目で俺を見下ろした。「ニューハーフか」
俺は精神感能力で彼女の心の中を覗こうとする・・・彼女の心の中には凄まじい憎悪のようなものが渦巻いていた。
422フウイ・ノ・レイ:03/03/13 03:52 ID:???
クローン製造工場の別館に設けられたレストランで昼食を取る。
ここの料理はアクスロートルタンクでクローン培養された食材からできている。
「碇シンジ殿、お味の方は如何ですかな?」と、私は問い掛ける。「農場で働いていたそなたにはあまり美味しいとは感じられないであろうが」
碇君は先ほど私に頬っぺたを引っ叩かれたことで気にしていたようだが、私が怒っていないことでホッとした様子だ。
「いや、違和感はありません・・・米も野菜も肉も卵も農場で取れた物と味は変わりません。美味しいですよ」
別のテーブルでたしぎ曹長が煙草を吸いながらスティンガーと話している。
「女は能力的に男よりも劣っていると軽く見られがちですけど、女には女の利点があります。私はそれを使っていい思いをさせてもらうことにしましたよ」
「そう・・・それは見上げたものね。まあ、アタシもギーガー様や評議会の人達に取り入ってこの国で出世したいなあって思ってるんだけどね」
「貴方では無理でしょう」たしぎ曹長は多分に侮蔑の念を感じさせる口調で言った。
「え? どうして?」と、スティンガーは問い返す。
「いえ、ただ単に私の個人的な見解です。気になさらないで下さい」
あのたしぎ曹長はだんだん嫌な性格になって行くが、どことなく他人とは思えぬものを感じてしまう。
人間というものは必ずしもいつまでも同じでいられるわけではない・・・私とてそうだ。
サードインパクト以前の時代、日本でEVAパイロットとして碇君と一緒に使徒と戦っていた頃の私・・・。
しかし、今、ここにいる私はあの頃の私とは色々な意味で異なる存在になってしまっている。
後輩の綾波レイは私がどんなに変わり果てていようとも、碇君は私を受け入れてくれるだろうと言ってはいるが・・・。
私がこの世で一番会いたいと思っていた人、一番一緒にいたいと思っていた人は今、私の目の前にいる。
423トライラックス担当:03/03/13 04:43 ID:???
>黒縁メガネオペレーターさん
ごめんなさい。>>400,>>401,>>402のシンジと綾波の会話がどのような
スチュエーションで交わされたものなのかが思いつかなかったので、
今日の所はフウイ・ノ・レイをそれに絡ませることができませんでした。
綾波が聖母の非実体使徒を感知しているのだから、フウイもそれを
感知できていてしかるべきだとは思うのですが・・・。つまり、
今日、カキコしたのは、彼らがまだそれに気づく前の段階の出来事
というわけですね。フウイがシンジにビンタをかました(>>420)のが驚き。
424山崎渉:03/03/13 15:22 ID:???
(^^)
倉庫入り防止age
426黒縁メガネオペレーター<1/8>:03/03/14 00:31 ID:???
空母オーヴァー・ザ・レインボーは、今日も警戒態勢のまま、
海上都市大阪に隣接する形で停泊を続けている。来るべき京都進攻に備えた
物資の搬入、兵装の整備、対使徒能力者を想定した通常人員の訓練など、
やるべきことは幾らでもある。特に今は、シンジ君、綾波レイ、加持さん、
ランドマスター隊メンバーら、ネルフおよびトライデントの主力の一部が
ひそかにトライラックス本国へ渡っている。チルドレンの欠員、それは即ち
我々にとっては実質的な戦力半減に等しい。この隙を突かれるのは
是が非でも避けたいところだ。
そこで、敵にネルフの現状を悟られないために、綾波レナ少尉を中心とした
ランドマスター隊残留メンバーに、海上都市大阪の定時巡回に加わってもらっている。
これは、綾波レイに偽装したレナ少尉の姿をわざと大阪各所で目撃させることで、
シンジ君とレイの不在をカモフラージュしようとするものである。
しかし、我々の想像を遙かに超えた情報網を持つ綾波教・「E」計画にとって、
シンジ君らのトライラックス訪問は既に周知の事実となってしまっていることだろう。
特に、トライラックスとの軍事同盟条約締結以降、何の動きも見せない
京都は不自然を通り越して不気味ですらある。
427黒縁メガネオペレーター<2/8>:03/03/14 00:40 ID:???
「何もせず、ただシンジ君たちを待つ訳にはいかないわ。紀伊半島南まで下がったとはいえ、
 トライラックス駐日艦隊の手前もある。打てる手は打っとかないと
 綾波教の奴らに無用な口実を与えることになるわ。京都に乗り込むまで、
 私たちは想定され得るあらゆる危険を避け、できるだけ安定した状態を
 引き伸ばさなければならないのよ」
「・・・『正義の味方』だから、ですか?」
「そうなるわね。組織としては公式に存在を表明していない『E』計画や、
 逆に人類そのものの破滅を公言している綾波教とは違う。私たちは
 可能な限り多くの人々を守り続けねばならない。たとえそれが
 こちらにとって無理な要求であってもね。それが、サードインパクトを引き起こした
 旧ネルフの名を名乗り、反綾波教を掲げてこの戦いを始めた、私たちの責務なのよ」
今回の偽装作戦を発案し、そう言いきる葛城さんは、だが悔しそうだった。
葛城さんだけではない。大阪会戦以来、海上都市大阪やトライラックス艦隊との
交渉を行ってきた司令代行も、最近は歯がゆさを隠せないでいる。
艦内にも次第に焦りと徒労感が蔓延し始めている。決戦を前に、
状況は確実に悪化の一途をたどっている。
芦ノ湖会戦以来、結局のところ我々はずっと後手に回り続けているのだ。
綾波教に踊らされていると言ってもいい。これで平然としていろという方が無理な話だろう。
その空気に更に拍車をかけたのが、突然の旧東京からの入電だった。
428黒縁メガネオペレーター<3/8>:03/03/14 00:41 ID:???
「スモーウォーカー部隊が旧東京を襲撃だと?! 間違いないのかね?!」
「確認済みです。日重工からの通信によれば、12分前に、南の海上から
 突然現れたそうです。艦隊が紀伊半島の陰に隠れ、またスモーウォーカー部隊自体も
 箱根などの復興地からの目撃を避けて海上もしくは人家のない山間部を移動し続けたため、
 発見と対処が遅れたものと思われます」
「新たに日重工より入電! スモーウォーカー部隊は総数八体、いずれも
 以前本部付近に現れたものに比べ改良型。火器も装備しているようです。指揮は
 ・・・スモーカー大佐らしい人物だとのことです」
「・・・やはりな。艦隊、いや新大使が動いたか」
オーヴァー・ザ・レインボー艦内仮設発令所、慌しく集められたスタッフが
行き来する中で、司令代行は痛みをこらえるように目をつぶった。すぐに告げる。
「第三新東京市、箱根湯本、強羅、現存する全ての回線で呼びかけて情報の収集を。
 少しでも旧東京の情報を集めろ。連絡のつく範囲だけでいい」
「了解・・・しかし、こうなると衛星回線の全滅は痛いな。海底ケーブルに
 地上波だけじゃ、限度がある」
「しょうがないよ。全然復旧してないって訳でもないんだし、長距離通信が
 可能なだけマシさ。
 ・・・スモーウォーカー部隊、市街外縁部に到達。市街部を破壊しつつ
 日重工に向かっています」
「市街外部の要塞都市の動向は? あそこも独自に軍備を整えていた筈だけど」
「迎撃部隊の出撃を確認。多重防衛線を敷き、応戦しているようですが・・・
 あっ?!」
急に幾つかの回線が沈黙し、拡大されたノイズばかりが発令所内に響いた。
429黒縁メガネオペレーター<4/8>:03/03/14 00:42 ID:???
葛城さんが壁を埋め尽くした機器を振り仰ぐ。
「どしたの?!」
「・・・ちょっと待ってください、旧東京で電磁障害か何かが起きたようです」
俺と青葉は必死でキーを叩いた。沈黙の数秒が続く。と、唐突にまた感度が戻った。
「これは・・・あ、いや、復旧したようです。
 ・・・こちらOTR、応答せよ! 何があった?!」
青葉が慌てて呼びかけを再開する。葛城さんが俺の肩を掴んだ。
「今の、原因探れない? どこかの妨害かもしれない。何とか既知のデータと照合して・・・」
「いえ、必要ありません」
俺はごくりと唾を飲み込んだ。直前のデータは俺たちが見慣れたものだったからだ。
「EVAの行う空間歪曲と、データが酷似しています。恐らくは・・・」
葛城さんの目が見開かれた。
「ゲート・・・『E』計画の介入なの?!」
その隣で、青葉が引きつった顔を上げた。
「『E』計画のものらしき兵器・・・いや、兵器と言えるかどうかわからないそうですが・・・
 ともかく全く未知の部隊が、スモーウォーカーの掃討を始めたそうです」
「これまで全く登場しなかった部隊だと?! 大阪に介入してきた使徒能力部隊とは
 違うのか? 少しでもいい、データの提供を要請しろ」
「了解・・・しかし、現状ではこれが精一杯です。通信手段が・・・」
青葉はせわしなく各機器を調べながら、困惑した声を上げた。
「何か、手はないのかね」
司令代行が顔をしかめる。と、葛城さんがはっと息を呑み、艦内通信機を取り上げた。
430黒縁メガネオペレーター<5/8>:03/03/14 00:43 ID:???
「日向君、リツコは今ケイジよね?! 回線開いて!」
「は、はい!」
画面のひとつが瞬き、ケイジ内の赤木博士を映し出す。
「リツコ、時間がないわ、とにかく聞いて! そっちのイロウルコンピュータ、今は
 旧東京の日重工と直結してるのよね?! そのライン、すぐ貸して!」
『そう来ると思って、作業進めといたわよ。少し待って』
赤木博士は少し張り詰めた表情で答え、すぐにまた手元の通信機でどこかとの
会話に戻った。隣でマヤちゃんが続けた。
『データの退避作業と回線切り替え自体は終わっているんですが、日重工の
 赤木ナオコ博士との調整が少し・・・』
と、いきなり赤木博士が声を荒げた。
『母さん、いい加減にしてちょうだい。虚数空間で壁を作ったからデータが
 取れないですって? 冗談はやめて。『E』の新型、こんな興味深いデータの塊を
 あなたが放っておく筈ないでしょう?! おおかたあの青い猫ちゃんたちが
 とっくに現場で情報収集してるんでしょう・・・なんでバレたか? お見通しに
 決まってるじゃないの。 ・・・そう、わかってくれればいいのよ。借りは返すから』
博士の剣幕に圧倒され、発令所に一瞬空白の時間が落ちた。司令代行までが
毒気を抜かれたように愁眉を開く。博士は観衆の反応などに構わず、ふうと息をつくと
こちらを向いた。
『聞いての通り話はつけたわ。青葉君、3番回線をこっちに繋いで』
「りょ、了解・・・映像、来ます」
青葉の指がキーを叩く。同時に壁面のモニター群に一斉に画像が映った。
その瞬間、今度こそ発令所内は完全な静寂に覆われた。
そこに映し出されたのは、予想を超えた、異様かつ壮絶な戦場の光景だった。
431黒縁メガネオペレーター<6/8>:03/03/14 00:45 ID:???
「確かに・・・兵器、と報告されるのも無理はないな」
しばらくの沈黙の後、司令代行が言葉を発した。葛城さんがきつく拳を握る。
「でも、あれは・・・あれは、ヒト、なのでしょうか」
答える声はなかった。
画面の向こうで繰り広げられる戦闘、いや一方的な殺戮は、かつての使徒襲来期を経て
EVAという異形の兵器を見慣れた筈のスタッフ全員から、言葉を奪うのに充分だった。
その規模、激しさ、一切の抵抗を圧倒的武力差で封じる徹底、そしてそれにも拘らず
市街には全くと言っていいほど被害を出さない効率、全てにおいて彼らは尋常ではなかった。
紅い何かがヒトに捉えられる限界を超える速度で広がり、刃と化して敵を裂き、
貫いた敵の体内から無数の刺となって突き出し、収縮してその存在そのものを呑み込む。
「EVAを・・・喰ってるんだわ。かつて初号機が使徒を取り込んだように」
葛城さんが震える声で呟いた。司令代行が振り返る。
「まさか、同じようにしてS2機関を得るためか?! そんなことが
 可能な材質だというのか、あの“紅”が?!」
スモーウォーカーをほぼ丸ごと呑み下した紅い存在が一瞬歪み、そして爆発的に
姿を変えていく。画像だけでも、そこに溢れるエネルギーのすさまじさははっきりと窺えた。
432黒縁メガネオペレーター<7/8>:03/03/14 00:45 ID:???
「・・・ロンギヌスの槍」
突然、静かな声が発令所の空気を貫いた。思わず全員が振り返る。
「あれが彼らの実力、そしてこの短期間にここまで勢力を伸ばした、その力の源のひとつですよ」
渚カヲルがいつのまにかそこにいた。後ろには鈴原君もいる。鈴原君は、画面のひとつに
映し出された紅い存在を見るなりいきりたった。
「あいつら・・・! この前シンジに挨拶かましに来よった奴らや、間違いないで!」
「あれが・・・?!」
葛城さんは目を見張り、再び“紅”の舞い踊る画面を凝視した。軽く息を吸い込み、
司令代行に向き直る。しかし、司令代行は重みに耐えるように首を振った。
「遠すぎる。今からの介入は不可能だ。それに見たまえ、その必要もない」
画面には変わらず、すさまじい戦闘と、それとは無関係のように傷ひとつなく
守られた街が映し出されていた。避難が遅れた旧東京市民も紅い壁で庇われ、
要塞都市から緊急出撃したネオ戦自隊に誘導されて無事逃げ延びていく。完璧だった。
街も人も一切傷つけず、ただ侵入してきた敵だけを完全排除する。
「それに今の日重工には、力のある客人がまだ滞在している筈だ。彼とて
 何もしない訳ではあるまい」
司令代行はほとんど疲れきった声で続けた。
433黒縁メガネオペレーター<8/8>:03/03/14 00:47 ID:???
その言葉とほぼ同時に、日重工近くの路面が開き、長いブレードが
垂直に突き出した。轟音とともに新たなEVAが射出され、リフトオフする。
「旧東京会戦の時、我々に加勢してくれたEVA・・・とすると、あいつが」
葛城さんの洩らした言葉に、鈴原君が顔をしかめる。
「あいつって・・・まさか、発令所にMAGI盗みに来よった奴ですか?」
司令代行は頷き、力なく笑った。
「わかったかね。ここから我々にできることはないよ。
 ・・・艦の警戒レベルを下げ、通常警戒態勢に戻せ。動揺して
 艦隊に無様な姿を見せることもあるまい」
「了解。警報を解除、全艦を第二種警戒態勢に移行します」
「回線はそのまま維持、情勢に変化があったらすぐに知らせろ。だが、一切
 外に洩らすな。海上都市大阪には演習とでも報告しておけ。すぐに真相を知らせて
 市民の不安を煽るのは避けねばならん」
そう言うと、司令代行は一気に緊張の解けた発令所に背を向け、扉へ向かった。
葛城さんが振り返り、問う。
「司令代行、どちらへ?」
「・・・何、赤木君にひとこと礼を言ってこようと思ってな。今後のこともある」
司令代行は少し笑い、それから通り過ぎざま渚に顔を向けた。
「鈴原君を止めておいてくれたのは君かね? 済まなかったな」
渚は控えめに苦笑して、二回目は避けたいですからね、とだけ答えた。隣で
鈴原君がしまった、バレたという顔をした。どうやら旧東京の危機を聞いたとき、
彼はまた大阪会戦の時のように飛び出そうとしたらしい。葛城さんが呆れ顔になった。
わずかな緊張を残しながらも、発令所はほぼ通常態勢に戻ってゆく。
しかし何ひとつ終わってはいない。
画面の向こう、旧東京では未だ戦闘は続いている。
“紅”の閃く戦場では、新たに現れたEVAとスモーウォーカー指揮官機が対峙していた。
434426〜433:03/03/14 01:12 ID:???
いきなり長文すみませんでした。
OTRその後、旧東京危機への対応です。
冬月司令代行が言ってる通り、何もしません、というかできません。
ただ、決戦を急がねばならない、という意識というか焦りのようなものは、
この一件を経て、ネルフ全体でますます強まると思います。
この後はトライラックス派遣組の帰還を待たずに、Longinusの援助提案の
受諾決議、レナちゃんらが捕まえた賞金稼ぎの始末、もしかすると
京都進攻の日の決定(これはシンジたちが戻り次第、少し態勢を整えてすぐ、
になると自分は思ってますがどうか)までやります。

OTRに旧東京の映像を送っているのは、少し前の黒縁メガネ+日重工本社オペの
パートで出てきたナオコ博士のトンデモ発明のひとつ。虚数空間経由なので
電波障害等の影響は一切こうむりません。
その少し前、逆に通常通信が一時途絶えているのは、Longinusがゲートで到着した際、
旧東京市街にはOTR等からの問い合わせで通信電波が集中して飛び交っていたので、
一瞬だけゲートの影響(空間歪曲)を受けて混線或いは断線現象が起きたということで。
・・・突っ込まないでくれるとありがたいです。

引きは、便利屋さんの伍号機登場→スモーカー大佐と対峙、です。
この時点でスモーウォーカーが何体残ってるかよくわからないので、
他の機の動向は書きませんでした。伍号機の発進は勝手ながらTV版と同じ感じで。
これ以降はネルフ側は特に何もしませんので、自分は介入しません。
便利屋さん、高橋覗さん、トライラックス担当さん、以後の展開をよろしく。
435426〜433:03/03/14 01:15 ID:???
すみません入りきらなかった。

>>425
わざわざ、ありがとうございました。おかげで生き延びました、このスレ。
自分がスレ主みたいに偉ぶるところじゃないんですけどね。

戦闘実況、なんか「E」マンセーな感じがするのは・・・Longinusが文句なく凄いから。
提唱者さん、過剰でウザかったらごめんなさい。
あと念のため、提案者氏は一般人に紛れているので、先の「顔合わせ」の一件と合わせ、
ネルフ側はLonginusを「3名の部隊」と認識しています。

それから >便利屋さん
書き込み続けてくれて本当に感謝しています。ネタ拝見する限り、
全然燃え尽きてなんかいませんよ。それを言うなら自分は大阪以降ずっとガス欠です。
どうか最後まで”足掻いて”ください。
自分はずっと楽しみに読んできましたから。

あと・・・容量ヤバそうなので新スレ建ててみます。
それではひとまず。
436426〜433:03/03/14 01:26 ID:???
新スレです。

 サードインパクト後はこんな世界ですた 拾壱
  http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1047572310/l50

過去スレだけは貼っておきましたが、今はこれ以上何もできません。
まとめ、あらすじ等、やりたい方にお任せ致します。
このスレの残りは連絡等に使うことにして、ネタを書き込む方は
できればお早いお引っ越しをお願いします。

中途半端ながら、それでは。
437 ◆/s5ZynBY7E :03/03/18 23:17 ID:???
500KBまで少し余っているのでコソ-リと潰れたネタをカキコ。
ダブリスが「力」を得るにおいて、実際にはアクサという仲介を必要とする形に落ち着いたが、元々は違っていた。
イスラフェルの能力で半分をシンクロ率400%にするところまでは一緒、その後が違う。
ダブリス自身の力でエヴァのDNA情報を書き換え、サードインパクト前の状態にする。
ここでダブリスがサードインパクト越えの細胞(DNA)から培養されたというのを絡める予定だった。
ダブリスの遺伝情報を元に情報を書き換えられたエヴァはインパクト越えのものと物としては同等になるはず。
カヲルとまでは行かないが、エヴァの遠隔操縦(正確には違う)も可能になり、
イスラフェルの能力の相互補完再生による超回復も可能なエヴァをゲット。
「契約」に関しても元々自分の半分を溶かし込んでいるのだから、言わずもがなな感じでできるかなぁと。
エヴァと一つになる事によって、新たな力に開眼したでもよし。
ただ一つ問題になるのは、保存されていたカヲルの細胞にどれだけの「力」が
与えられていたかという事。
DNA書き換えをしてインパクト越えと同様のエヴァに出来たとしても、
「契約」による力の付与はコアに込められた魂に依存するはず。
そうすると、力の分散が(過去スレにて)認められないカヲルという存在に関して、
ダブリスに与えられそうなのは微々たる物で、
ほんと、「変身出来るよ?」程度のものになっていた可能性が高い。
『D』で得た力と混ぜるという荒業でそれを克服するのも可能かもしれないが、
現状でそれは叶っていない。
以上、コソ-リカキコ終わり。
っていうか、混ぜるってネタはまだ今後も使えるかな?
438436:03/03/19 11:27 ID:???
容量余ってるんでこっちで愚痴を。

次スレ 提案者氏の反転ATF限定強度UPによるド○シリーズ圧壊

   と ら れ た ァ ア ア ア ア ! ! (涙

自分的京都戦切り札、第弐の「京都離れなくても広範囲を攻撃できる方法」
ってそれでした・・・厳密には異なりますが、結果として起きることはたぶん同じ。
・・・全世界を満たす「光」、あらかじめ展開しておいた巨大ATFにおける、「ATF全開」。
これを実行すると、「奇跡の価値は」で初号機がフィールド全開したような効果が
世界規模で起きて、問答無用で無差別大規模破壊が起きる、っつーことで
脅しや「E」の活動阻止に使えるかなぁとか思ってますた。伍スレ目で「テスト」とか「『光』って
直接戦闘で役に立たなそうな戦略的手段」とかぽそりと言ってたのはこれだったのです。
なんか八もしくは九スレ目辺りで、「E」参加者が「ネルフは人質取られても
何もできんだろ」とか言ってたので、そういう足枷を外すために介入するかなぁ、とか。
勿論AATF展開領域には手は出せないしゲートや虚数空間経由で逃げられたら終わりですけど。
さてどうするかな・・・ふう。
ハネ具現は所詮ビジュアルだから問題ないとして・・・インパクト励起はぎりぎりOKか・・・
・・・時間の経過と遅効性ウイルス的な・・・ブツブツ
一度スレに書かれた以上は他人様のネタ。攻撃手段は何とか別のを考えます。
「背骨」失ってもパワー解放での槍投擲ってのがまだありますし。
・・・・・・万が一ここを読まれた場合、提唱者さん、一切お気になさらないでください。
あなたが書かれた方が面白いに決まってます(断言)

全部入らなかった、ので次レスへ続く。
439436:03/03/19 11:30 ID:???
直前レスから続き。

それから>>437に少し口出しを。
EVA能力、ってのは、(元)操縦者にしろ元コアにしろ、「EVAと」契約を結ぶことで
実現するものなので、魂に依存、ってのは少し違うかと。現にカヲル君(≠元コア)は、
四号機と契約する際には、直接機体と契約してた、みたいな書き方だったと思いますから
(壱スレ目最初の方)。
あとカヲル君及び九大司教が各EVAを遠隔操作?しているのは、カヲル君が第弐拾四話で
やっていた、タブリスとしての能力に由来すると自分は思ってます。これらは、四号機には
元コアはなく(恐らく何の魂も入ってない)、量産機は「≒司教」だからできることで、
逆に他のEVA能力者は巨大EVAの操縦に関しては「外から」は不可、レイすら
ちゃんと搭乗して動かしてます(芦ノ湖戦、大阪戦)。
だからタブリスの力がないとしても、それは遠隔操作ができない、ってくらいで、
機体の「書き換え」が完遂された以上「本家EVA能力者」に準じるくらいの力は持てていいのでは?
契約に関してはアクサさんの立場をいかに使うか、ですか・・・
「D」の能力と混ぜる、は、「E」の技術力を考えれば全然問題ないかと。
イスラフェル利用超回復とかレリエル利用移動とか、自分は見てみたいです。
ただしあんまりやりすぎると主席といろんな意味で被ってしまうという罠。
最終的には????他さんのOK貰うのが一番確実かな、とは思います。

以上、余計かとは思いますが、ダブリス君関連好きなので口を挟ませて頂きました。
>>437をじっくり読んでから書いたつもりですが誤解あったらすみません。
いつもいつもうるさくてごめん。
????他っす。
エヴァ能力に関しては、エヴァには意思があって意思が無いという、妙な認識をしています。
条件さえ満たせば、誰とでも契約しますが、契約後は能力者が意志となる感じですね。
で、司教の遠隔操作は24話のカヲルの行動からですね。
ちなみに実の所、エヴァは本編で存在の確認された零〜四号機と量産期九機に+二機の計十
六機のみとしてたので、予定外に増えるエヴァに困った(藁 レナは廃棄体があったのであり
かと思いましたが、それ以降のはどうしようかと(藁 エヴァとエヴァ能力者はネルフと綾波
教の専売特許のつもりだったんですよ。本当は。だから、契約条件はあんなにガチなんですね。
まあ、言外にあれ以上エヴァを増やしてほしくなかったんです(藁

それと、ネタをバラすと、E計画がとったらヤバイ行動があったんですよ。それは、ダミー
レイに手を出す事。もしも、E以外の勢力が干渉できない状況にダミーレイを一人でも持って
いかれたら、全ての防衛システムを無視して聖母が出てくる所でした。…全員誘拐イベント
のかねあいですね、ハイ(藁
441名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/22 22:11 ID:flx0KVwJ
本文より、言い訳解説が多いのは、やはり設定厨の限界ですか?
>>441
複数いるため、そうしないと自分の設定を使用できなうなるから(ネタの牽制とも言う)
443次スレの1:03/03/26 11:45 ID:???
ああ・・・やっぱり残しておくと>>441みたいな人が釣れるんですね・・・
では埋めますか。どうせこのスレも一覧サイト(仮称)に入ってることだし、
連絡もひととおり終わったようですから、問題はないでしょう。
444次スレの1
>>441
>>442さんの言われる通りです。
一人で書いてるなら言い訳する必要なんざないですが、
現在アクティブな方だけでも、参加者が9人はおられるんです(自分除く)。
勿論、以前はもっとたくさんの方が書かれてました。一発ネタスレだった頃から現在の展開に
移行した後だけでも、何かの形で参加なさった方は合計16人(確認できる方のみ)、
ここから少しずつ人が減っていって、今に至ります。

大抵は、周りの流れについていけなくなって引く、という形ですね。
どんな形であれ、「消えるから」と断ってくださったのは、初期の立て役だった
イロウルさんと、中期のイタリア綾波教関連を書いてくださっていた加持さん。
残りの方は、静かに消えていかれました。無理もないです。その中で、
ご自身の担当部分にきちんと決着をつけていかれた死に噛み博士さんには本当に感謝。
参加者の方が身を引かれても、残された設定というか、キャラクターが死ぬ訳では
ないですから。

ともあれ、それでも参加者が複数という事情には変わりはありませんし、特に今のメイン(綾波教と
フォースインパクト関連)に関わっている人が多いので、どうしても調整というか、
設定の相互確認みたいなものが必要になってくるんです。
とりあえず現在の展開に首までどっぷり浸かってる人が自分入れて4人(各勢力の書き手さんですね)、
少なくともこの4人は確実に調整していかないと、ここまでの展開でできあがってきた流れが
瓦解してしまいます。

到底喰えるものではない闇鍋同然のシロモノでも、最低限のルールはありますし、
参加者どうしの手がぶつかりあって鍋をひっくり返してしまったら、
全員が(程度の差はあれ)がっかりするんじゃないかと、自分には思える訳です。
まぁしないならそれはそれで。
だから、長い待ち時間に倦もうが割り込んでくる箸にうんざりしようが、鍋の維持くらいは
するべきなんです。そのための「言い訳解説」なんですよ。

長い長い、これも言い訳でしたが、ご理解頂ければ幸いです。