死んだふりして行方くらましているのも何だから新スレ立ててやったぜ。
ネルフ・トライデントと神聖綾波教団の戦いもいよいよ佳境に迫る中、
トライラックスA級大使フウイ・ノ・レイに身をやつしていた2人目の綾波レイが
E計画側勢力に身柄を拉致され、はるかアフリカの奥地の研究施設へ連れ去られた。
人々は運命に導かれ、戦場へと赴く。今日を生き、明日を切り開かんがために。
サカキとアオイ、ランドマスター隊長とレナ、町奉行とリナ、恋人達の行方は?
全人類にウジ虫ナメクジ豚の肉を食わせようとするトライラックスの野望はいかに?
そして、クローンアスカ達には果たして出る幕があるのか?
ひんしゅくを買うことを覚悟しつつ、今度のスレもサービス、サービス!
2 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/22 03:46 ID:wgHn3gYS
長がいよ〜。
便利屋で書いてる者ですが
>>1さん偽A級大使を救出する気はないです
これから寝るので夜まで書き込めません。
トライラックスの面々が施設の残骸に侵入してしばらくしてから、俺達も侵入した。
零号機が見た所では、施設の残存機能は皆無と言ってもよく、トライラックスの面々
を除けば生命反応は一つしか残ってないらしい。一人でも生存者がいるのが不思議な
有様だけどな、こりゃ。
しかし、こんな所だと目立つな、俺達は。初号機と零号機の異様さは言うまでもない
が、惣流博士は現在限定的に使える弐号機の能力にあわせてか、赤い装甲服を装備し
ている。俺はコスプレまんまだし。他の参加メンバーはプロテクト・ギアの奴はとも
かく、トライデントパイロット用のスーツを改造した物を装備してる奴は目立つ目立つ。
そして、何より異様なのは碇司令だ。皆重装備の中、一人髭に紅眼鏡、コートにスーツ
姿なのだ。……つまり、戦闘用でもなんでもない格好で、武器すら持ってない。にも
関わらず、一番余裕あり気なのがその風貌と相まって不気味な事この上無い。
そして、ここに来る途中で司令は妙な事をしていた。コンピュータの残骸や、適当な
瓦礫、人の残骸(うぇっ!)を手に取っては見ているのだ。そして、
「レイ。私が引き出した物を送るからお前が処理しろ。その方がはかどる」
「はい」
と、いうような会話をしている。どうも訳がわからんが、なにか特殊なやりとりをし
ているらしい。そして、しばらく進むと司令が喋りはじめた。
「……ここを襲撃したのは便利屋スズキだ。『強殖装甲』と『アンドロイド』。アンド
ロイドの方は赤木博士…ナオコの方だ。の開発した物と同一個体。加えて強殖装甲内部
の遺伝子情報はかつてレイや惣流博士達が精製した物と同一。間違い無い」
……どうやってそこまでの情報を引き出したのかは知らないが、またえらい事が判明し
たな。そもそもなんであいつがここを襲うんだ? 惣流博士は
「アイツとアタシ達はつくづく縁があるみたいね……。と、言う」
そして、俺達は彼等とでくわした。赤い服と帽子に眼鏡と言う、司令に負けない怪しげ
な格好の男と、以前ソーソソソで見た兵士達。確かサルダウカーとか言ったか?
司令は身構える彼等の前に平然と歩み出ると話しかけた。
「フウイ・ノ・レイ救出隊の方々ですな。私はネルフ司令、碇ゲンドウ。先日大阪で起
きたトラブルの賠償として、あなた方への増援部隊を率いてきた。疑われるならピエッ
ト提督に確認を取っていただきたい。レイ…零号機がここにいるので通信は可能です、
B級大使サイテイル殿」
と、怪しい赤帽子に話しかける。そういえばここって変身能力のある奴がいるんだよな。
その後、初号機と零号機も変身を解き(この二人は通常の戦闘服で、司令の次に軽装だ)、
自己紹介をする。ちなみに俺達への視線が痛かったが、お互い様という気がした。
そして、司令はここの施設の破壊が便利屋スズキの仕業である事と、彼がネルフからも
手配されている事と、トライラックスも討伐隊を派遣している事を伝えた。そして、司令は言う。
「彼の変身能力の正体は『強殖装甲』ことガイバーユニット。古代に宇宙より飛来し、使
徒…そして現在の人類を創り出した先史文明の戦闘システムだ。あれが現存している
事もなぜかそれが彼の手に渡っている事も驚くべき事だが、それ以上にその力は危険だ。
正面からの戦闘は避けるべきですな…エヴァでもない限り」
その後いくばくかのやりとり(零号機からここの襲撃に関して得られたデータをあちらの携
帯端末に転送したりもしたようだ。)があった後、俺達にここを確保するように言うと、司
令と再度変身した初号機は地下に飛び降りた。こちらでは再度変身した零号機が警戒をしている。
そしてしばらくすると初号機が両脇に二人の男(一人は現地人らしい。もう一人は格好こそ
現地人だが、白人らしいのが不自然だ)を抱えて飛びあがってきた。
続けて、司令と一諸に二人の女性が下から浮遊してくる。一人は妙な格好の女で、もう一人
はフウイ・ノ・レイだ。
サイテイル達がフウイ・ノ・レイに話しかける中、司令が
「ふん…『イチ』か。ふざけた事を」
と、つぶやくのを聞いた。どうも途中でまた情報を集めてたようだ。そして、司令は不意に
初号機と零号機に話しかける。
「さて、シンジ、レイ。どうだ?」
すると初号機と零号機は答えた。
「……違います」
なにがと言うサイテイルに対し、司令は答えた。
「……なに、その大使は替え玉と言う事ですよ。記憶を操作されてるでしょうから、本人も
その事実を知らないでしょうな」
そう言った後、司令は不意にあらぬ方を見つめる。
「そんな訳で、本物を送ってもらおうか。今返すなら今回は事を荒だてん。お前達が世界の歪み
から生じた抜け道で力を得ているように、こちらにもお前達の仕掛けを破るカードはある」
……俺にはわからないが、どうやらここをモニターしている奴に話しかけているらしい。
そして、例の『Gスマイル』を司令は浮かべた。その場にいた全員がひくほどの怪しさで。
……サカキさんにピエット提督が話しかけている。俺はついつい聞き耳を立てている。会場では
兵士達が初めて見るダミーレイの実物に目を白黒させている。
そして、ピエット提督がサカキさんに伝えた事はエヴァ・フェットがスズキに殺害された件だっ
た。……それなら俺も聞いていた。ここしばらく忙しくて忘れてたが、そういえばエヴァ・フェッ
トとサカキさんは知り合いだったんだよな。
その後彼は傷の具合が悪くなったので家に帰ると言い出した。ちょっとした予感を感じた俺は
ある人物に話をした後、一度自室に戻り、サカキさんの家に向かった。
……そして、俺はサカキさんにいきなり声をかける。
「バカな事考えるなよ、サカキさん。」
とぼける彼に俺は言う。
「俺は昔ネルフに拘束されてた頃のあいつを知ってるが、その頃のあいつならあんたが考えてる
事も可能だろう。だが、今のあいつはその時とは違う。あいつは今やとんでもない力の持ち主に
成長している。ハッキリ言って勝ち目は無い。やめとくんだ」
彼の言葉を聞いた後、俺は現在のスズキに関する資料を彼に渡しながら言う。
「あんたと俺がやりあったらどうなる? 俺はまずあんたにあっさり殺られるぜ。そして、あんた
があいつに直接対決を挑むのはそれより遥かに危険なんだ。犬死はさせられない。そして……」
俺は目を外に向けて言う。
「……もう、あんたの体はあんた一人の物じゃない。仮にもあいつの保護者である身としては
それは見過ごせない」
そこにはアオイが立っていた。そして、俺は続ける。
「俺の知るあいつはとんでもない自己中心的な奴だ。あのななこっていうレイの姉妹が惚れこんでる
のが信じられんくらいだ。あんな奴に戦いを挑んで命を落とす事は無い。
……あいつのバックアップをしているのはナオコ博士達日重工だ。まずはそっちからどうにかしたらいいんじゃないか?」
8 :
7:02/11/22 17:28 ID:???
ども。最近「とびっきりのライダー対ライダー」なるMADを見て、それのこのスレ
の世界でのバージョンを妄想してたりします(W
○トライラックス担当さん
スレ立てお疲れ様です。そんな訳で、ネルフ組合流です。トライラックスサイドのセ
リフは例によってあえてカットしてるんで、補完はそちらで(W
えー、一応ニセ大使が救出された事を前提にしています。ゲンドウ達の地下での様子
は書いてませんが、情報を集めながら降下し、ニセ大使を救出したメンチ達と出会い、
連れてきた感じです。ゲンドウ、シンジ共に一目見てニセモノと見破ってますが、サイ
テイル達と合流するまでその件には触れてません。
○Eさん
昨夜は混乱させてすみません。Gのいう「イチ」は、Gが修復、収拾した情報からです。
そして、一応ここが見られてる事を前提にGは発言しています。どう答えるかで展開が
変わります(W
○某農場新入りさん
えー、勝手にすみません。新入りさんを止めようとするこいつの図です。まあ、こいつの
言ってる事は力押しはやめようという事です。
○厚木基地最後の兵士さん
コブ(隊員)付き新婚ツアーおめでとうございます。………旧東京の農場が不穏ですので
ご注意を。ちなみにこのスレの某主人公は式など挙げられなかった人ですので、それも
ネタになるかも(W
○便利屋スズキさん
えー、今回私のレスでえらい言われようですみません(W
最後に。私は土曜日の昼から日曜の夜まで書きこめませんので。
9 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/22 20:00 ID:+nKmk91k
>トライラックスさん
スレ立てお疲れ様でした。
>>6について、漏れ(ボーイの姉)は動けない事に気がついたのですが。
前スレ六>395のフウイ・ノ・レイの「返事」です。
結果的には「呼ばなかった」という事になってますが、
この返事をどうしていいものか迷っているので、ネタレスお願いします。
これにより、漏れ(ボーイの姉)の動きが決定します。
>????さん
そこを見る方法を捏造中です(苦笑
便利屋さんとどのように会うのか、楽しみにしてます。
『E』計画参加者(科学解析D班)
完璧だ……思わずため息が出る。
この筋肉美、不恰好な装甲で覆い隠してしまうのは非常に惜しい。
ANGELINEまで用いて極限にまで引き絞り密度を増し、かつ柔軟性と弾性に富むこの肉体。
180度開脚に始まる関節部の柔らかさはもちろんの事、内部骨格の頑丈さも自慢だぞ。
地下に作られた広大な空間で、一機のエヴァがそこに居ない相手と組手をしていた。
回し蹴り、ネリチャギ、鳩尾砕き、ダッキングからのアッパー。
動くたびに最高記録を更新しデータを書き換えていく。
ソニックブームを容易く生み出す拳の動きが止まり、エヴァの延髄からプラグが飛び出す。
いかんな、またあいつサボる気か。
「まだ休憩には早いぞ。中に戻れ」
マイクを通じて聞こえた声に、プラグから出てきた銀髪の少年が肩をすくめ首を振った。
戻る気はないとばかりに少年はにやりと笑うと、下に飛び降りて走り去る。
「コラ、せめてエヴァは……悪ガキめ」
これではかわらんではないか。あいつの方が何を考えているか解り難かったが。
全く骨が折れる。
面白いには面白いが、使えるレベルにまでもって行かねば犬死にだ。
これをあそこに送ろうという私も面白い男だろう。ふっふっふ。
いきなり、ドアが開いた。そして足を払われた。
「ぬぉっ!?」
「バーカ。あんなことばっかやってらんないよ」
赤い眼でアッカンベーをするクソガキが見えたが、すぐにドアが閉じる。
…………ダブリスめ。一度お灸を据えねばわからんようだな。
12 :
配送ミス:02/11/23 00:08 ID:???
大阪のある一角でコンテナボックスが突然空中に現れ、落下した。
黄色と黒のストライプが入り、バイオハザードマークの押されたコンテナの外側には、
真空パックされた書類がガムテープのようなもので貼り付けられていた。
表面に見える書類のタイトルは……
「生体コンピュータ イロウルC 初心者向け取扱説明書(日本語版)
汎用型生体コンピュータを使い始める第一歩
餌の与え方から従来機器の接続、死滅後の処理まで丁寧に解説
初心者に多い質問とその回答も別冊で収録 」
ただ、何処にも連絡先は書かれていなかった。
こんばんは。むしろお前が大顰蹙だろの黒縁メガネ他です。
1さんスレ建て乙。9さん過去スレ拾い乙。
アフリカ編が佳境のようですね。
手出しする必要はなさそうなので、終わるまでROMしてます。
皆さん、頑張ってくださいませ。
それでは。
ごめんなさい。心底後悔してます。(意味不明ならいいです)
エヴァ・フェットの死亡という衝撃的な事実を知ってから,俺は食事会を抜け,自宅に戻ってきた。
寝転がり,様々なことを考える。レイ達のシンクロ現象があった夜,レイ達の何人かが首を締めら
れたような感覚を覚えたという。そのレイたちは映像まで見ることができず,具体的な状況はわか
らなかった。その後,大阪では戦闘があったので,おそらく綾波レイ嬢かレナ嬢が闘いのさなかそう
いうことがあったのだろう,と思っていたが,それは多分エヴァ・フェットとシンクロしたのだろう。彼
女はかつて俺を袋叩きにするレイ達の映像を見たという。今回の件はその逆の現象だったわけだ。
クソッ,どうして気付かなかったんだ!
沸々と湧き上がる怒り。それは便利屋スズキの所業に対してか,自分の間抜けさに対するものかは
わからない。復讐。その言葉が思い浮かぶ。ピエット提督はネルフ・トライデント連合とトライラックス
との共同戦線で復仇する,とは言っていたが,俺の腹の虫が治まらない。手持ちの武器を点検して
いると,玄関の扉を叩く音が聞こえてきた。素早く武器を隠す。
来客は寮責任者氏だった。彼は俺の顔をみて,不穏な気配に気付いたらしい。スズキへの報復を
止めるよう説得してきた。なんで彼がエヴァ・フェット絞殺の一件を知ってるんだ?と思ったが,すぐに
気付いた。彼はネルフと縁のある人間だ。その辺から情報が入ったのだろう。
とぼけようとする俺だが,彼には通じない。俺では便利屋スズキにはまず勝ち目がない,そしてア
オイの事はどうするのか,と問い詰められた。
そう。もう盗掘屋時代とは違う。俺には守るべき存在が多くなりすぎた。アオイのことはもちろん,レ
イ達姉妹のことも,この農場での平穏な暮らしも。無言の俺に対し,寮責任者氏は便利屋スズキの
援助をしているのが日重共であること,彼をどうこうしたければそちらから攻めるべきだという助言と,
くれぐれも短慮を起こさない様,念押しをして立ち去っていった。
寮責任者氏が去ってからすぐ,アオイが俺の家を訪れた。俺の発する昏い雰囲気におびえたのか,玄関
先で立ちすくんでいる。何の用だ,と俺が無愛想に聞くと,俺の傷が悪くなったと聞いたから,心配で,
とつっかえながら語った。その様子は,彼女がまだ人とのコミュニケーションに慣れていなかった頃を
思い出させ,俺の胸に罪悪感の痛みを走らせた。なんとか普段どおりの顔を取り繕い,彼女に席を勧め
る。二人分のお茶をいれ,アオイがそれに口をつけた後,俺たち二人はしばらく黙っていた。
「何があったの?」「ああ,傷が痛んでな。一寸機嫌が悪かったんだ」「嘘!何があったの?お願い。
話して」本心で俺を心配する表情。真っ直ぐで,少し潤んだ赤い瞳。それに俺は呑まれた。エヴァ・フ
ェットの一件を話してしまう。普通なら,まだ心の幼い少女に対してショックとなることは話さなかっ
ただろうに。「エヴァ・フェットさんが…そんな…」彼女も深い衝撃を受けているようだ。
「それで,そんな顔をしていたのね」「そんな顔って?」「初めて会ったときの顔。私を殺そうとした
時の」「ああ,そんな面をしてたか。悪かったな」
再び沈黙。彼女が重たげに口を開く。「…仕返し,するの?」「まだわからない。相手が相手だし,ナ
オコ博士や日重共には恩があるしな。よく考えればスズキにだって,重傷のところを博士の所に運んで
もらった借りがある。でも,博士とは一度直に会わなきゃならないと思う。」
「そう…なら,そのときは私もつれていって」「おい,何考えてんだ!?下手すりゃ敵地に乗り込む事に
なるんだぞ!?」日重共という組織ぐるみでスズキをかばっているのなら,そういう事態もないとは言え
ない。「いいの。お願い。私,街に行って久しぶりにラーメン食べたいし。」といって,彼女は微笑ん
で見せた。遊びじゃないんだぞ!と怒鳴ろうとしたが,彼女の眼差しは真剣だった。
「ちなみに,ダメだっていったら?」「ここでサカキさんを叩きのめして,当分起き上がれないように
してあげる。」…彼女の実力ならできるだろう。冗談抜きで。そして彼女は素早く立ち上がると,
「じゃあ,約束したから。」といって家から出て行った。窓から,レックスと一緒に走っている彼女の
姿が見える。
いつの間にか家の中の暗い空気が晴れ,俺の心も少し明るくなったようだ。全く,あんな少女に気を使
わせるなんて,俺もまだまだガキだな,と苦笑しながら,今頃は農場を去るであろう海軍一行を見送る
べく再び身支度をした。
「しつこい奴等め!」
原型を留めていない無数の死体が転がる通路で2人は対峙している
「たとえ不意打ちでも私には勝てません
そろそろ観念して下さいな。」
「ぬかせっ!」
まほろの持つ高周波振動ナイフが唸り
直後、攻撃をかけた強化兵の体が分断されていた。。
「バ、バカな・・・」
まほろさん刃物使っても強いのか
「まほろさん急げ下に行くぞ。」
コンピューターを破壊される前に辿りつかなければ
マズイ事態になってしまう。
18 :
ガイナのみんな見てる〜?:02/11/23 03:37 ID:LTLnirbw
酷ウゼェの乱(別称:サードインパク)から再生したかに見えた王国に大ピンチ到来!
橋の制作費をメイドに使い込み放送に間に合わない恐れが!
頼みの錬金術師の貞子は金になりそうなハック。に執心。
アニメーターに原画代金が払えず馬並育成計画の原画を貞子のアシスタント
にやらせてた状況なので無理もないDETHか?
っつーか、「貞子さんのアシスタントだから大丈夫!」というプロデューサー
の言葉に反して、原画担当者も意図しない似ても似つかぬ「俺馬並」が量産sare。
愛自慰には「おまえら、メイドの作画料はらわねーからもー仕事したくない」とぶっち金剛。
てな事を手土産に「だからもっと金出さないと橋はつくれません」て話で
王国のビッグムーン王を脅して一千万ほど出させようとしたら王様大激怒。
橋の製作中止大決定。
「エー!」昔付き合っていた女を国外の男にとられたばかりの橋の建設責任者
(元宇宙軍隊長)は2重にYOUはショック。
ポリリンに「手抜きじゃないですか!」と怒りながらつくった設計図が無駄になるよー。
という降って沸いた大事件、王国周囲なら誰でもクリスマスイブ前にはしっていたのに
アニメ店長が指定広域出版団体音羽組に相談したのは忘年会の席上。
結局、音羽組に圧力かけてもらって遅れながらも製作再開放送。
デモ、地上にかけない橋じゃオカネニハナラナカッタネ。
そのころ癖毛のアンと名乗る男は「王国潰すわけにはいかないから」と言いながら
ビッグムーン王に新たな再生計画を打ち明けるのであった。
という妄想。
主力戦艦『シャークエゼキューター』の艦橋。
旧東京近郊の農業プラントから戻って来た艦隊司令官がいつもの制服制帽に着替えて入って来た。
「オド―、便利屋スズキのその後の足取りはつかめているのか?」
「はい、ピエット提督。便利屋スズキは『ソーソソソ』沈没のどさくさに紛れ、艦隊の戦闘機を奪って逃走、一時、海上都市大阪へ立ち寄り、地元の業者に戦闘機を売り付け、別の航空機に買い替えて逃亡しました。
スズキから戦闘機を買い取った業者には配下の諜報部員達がすでに裏付けを取ってありますが、この人物は善意取得なので戦闘機の法的所有権は自分にあると主張しています」
「取り合えず今の所は放っておけ。それで、便利屋スズキのその後の行方は?」
「旧東京でそれらしい人物を目撃したという情報があり、恐らくは日本重化学工業共同体に潜伏しているものと思われます」
「日本重化学工業共同体・・・日重共か。あそこはネルフと手を組んでいたとは言え、独立した自治権を持っている、言わば治外法権のようなものだ。ネルフ側が奴を指名手配しても、身柄の引き渡しに応じるかどうかは定かではないな・・・」
「これは今の所は確かな情報ではありませんが、日重共に社員として潜入しているファイン=プットからの報告では同社の幹部がスズキにある重大な任務を依頼し、そのためスズキはアフリカへ向かったらしいという話です」
「アフリカだと? そうだ、アフリカと言えば、サイテイルB級大使達はどうしておられる?」
「現地の先住民族の村でバンジ―ジャンプ大会が催され、メンチ君がそれに参加しましたが、命綱を忘れたため、地面に激突して重傷を負ったため、またしても足止めを喰らっています」
「何をやっているのだ! 馬鹿か・・・馬鹿と言えば、スモーカーの奴、ここの所一週間ほど見掛けないが、あいつはどうした?」
オドーに代わってタイラー艦長が実に言いにくい報告をした。
「それに関してなんですが・・・実は艦隊に請求書が届いています」
「請求書だと? 一体何だ?」
「ヘリの燃料の請求書です。スモーカー大佐の一行は日本国内から東アジアのあちこちでヘリに給油しながら南に移動しており、そのたびに請求書は艦隊の方へ回すようにと言っているそうです」
「何だと!? あの馬鹿・・・おおかた便利屋スズキがアフリカへ向かったことをどこかで聞き込んで後を追っているつもりなのだろうが・・・ヘリでアフリカまで行くつもりか・・・!?」
ピエット提督はしばらく考え込んでから言った。
「よし、東南アジア方面のトライラックス傘下の補給施設に伝えろ。いくらあいつが馬鹿でも給油ばかりしながら飛んでいては、そのうちヘリでアフリカ行きは無理だとわかるだろうからな」
「スモーカー大佐の身柄を拘束して、独断行動を取ったかどで軍法会議にかけるのですね?」
「いや、そうではない。正式にあいつにも便利屋スズキの討伐を命じると伝えるのだ!」
「は、はは・・・命令のままに・・・」
アフリカへ向かう大型軍用輸送機の中で眠っていたスモーカー大佐は夢を見た。
奇妙な夢だった。
夢の中で彼は幕府の重要機密を知ってしまったかどで命を狙われる忍者の役で登場していた。
逃亡生活の中、とある漁村に立ち寄った抜忍スモーカーは漁師の娘と知り合う。
その娘は青い頭髪と赤い眼をしていた。
「ねえ、スモーカーはどうして海ばかり見ているの?」
「俺は山国で育ったから海が珍しいんだ」
「あたいは海のそばで育ったから海なんかもう見飽きちゃった。どこか他の所へ行きたいわァ・・・」
「どこへ行っても見たようなものだ。いいことなんてありゃあしねえ」
「ねえ、この貝殻、あたいが海の底から拾ってきたの。スモーカーに片方、あげるわ。月日貝の貝殻を片方ずつ持っていると、その男女はいつかきっと結ばれるという伝説があるんだって」
突然、風景が一変し、あたり一面は見渡す限りの雪原となった。
スモーカー大佐は今度は赤い全身タイツまたいな衣装を着て、左手の荷電粒子砲で便利屋スズキの手下の戦車を丸焼きにしていた。
すぐ近くにスティンガーがいる。
スモーカー大佐はスティンガーにわかるように言った。
「俺は俺から愛する者を奪って行った奴に復讐することを誓ったのだ。便利屋スズキをこの手で殺すことができるなら、俺は地獄に落ちてもいいってな!」
「スモーカー君! 起きなさいよ! 会社に遅れるわよ!」
突然、彼は何者かに叩き起こされた。
ベッドから転がり落ちた彼の頭上に見覚えのある女が立ちはだかっている。
「ヒナ・・・」
別れたはずの前の愛人、黒檻のヒナが全裸エプロン姿でそこに立っている。
「ヒナ・・・お前、どうしてここに・・・? 別れたんじゃなかったか?」
「何言ってんのよ、スモーカー君。あたし達、先月、結婚したじゃない。そんなこと言ったら、ヒナ、ショックゥ!」
「そうだったけか? 俺って独身じゃなかったっけ?」
「何言ってんのよ。貴方にはあたしっていう扶養家族がいるんだから、今日も元気に会社へ行ってしかり稼いでくれなくちゃ、ヒナ、ショックゥ!」
どうも釈然としないものを感じていたスモーカー大佐だったが、ヒナにネクタイを絞めてもらい、背広を着てゴミ袋を片手で出勤した。
「やあ、スモーカー。おはよう」
近所に住んでいて、会社でも同僚のスティンガーに会った。
「な、なあ、スティンガー。俺ってただのサラリーマンだったっけか? 軍隊かどっかで大佐とかやってなかったけ?」
「何言ってんのよォ〜。あんたとアタシは同じ会社で机を並べてる同僚じゃない〜」
「そうだったっけ・・・?」
と、彼らが角を曲がった時、突然、アイスクリ―ムを食べながら歩いていた若い女とぶつかった。
青い髪の毛をポニーテールにしたその女は地面にシリモチをついていた。
「あっ、すいません。お嬢さん、大丈夫ですか? ありゃりゃ、せっかくのアイスクリームが台無しだ。弁償します。次は五段のを買って下さい」
と、その女に小銭を渡そうとしたスモーカーは彼女のスカートがまくれてパンティーが見えていることに気がついた。
「あっ、いや〜ん! ごめんなさい、急いでるから失礼します・・・!」
青い髪の毛の女はそう言って走り去って行った。
会社に着いたスモーカーは同僚達に今朝のラッキーな(?)出来事を得意げに話した。
オドー「それでスモーカー、お前、見たのか?」
スモ―カー「うん、ちらっとだけ、な」
タイラー「お、おい、何色だった? 」
スモーカー「白だったぜ、俺の大好きな純白パンティー!」
バシャ―ル「うっひょお〜っ、その女はたぶん処女だぜ!」
そこへ上司である支店長が入って来た。
ピエット支店長「やあやあ、諸君。今日は新しい同僚を紹介する。中途採用で入社したエヴァ・フェット君だ」
エヴァ・フェット「エヴァ・フェットで〜す! よろしくゥ〜・・・ああ〜っ、今朝のパンツ覗き魔ァ〜ッ!!」
スティンガー「何言ってんのよ! あんたが勝手に見せたんじゃない!」
エヴァ・フェット「あ、何よ。やけにかばうじゃない? あんた達、男同士できてんの?」
スティンガー「やだ! そんなんじゃないわよ!」
ピエット支店長「スモーカーは悪趣味でスケベだからなあ」
同僚達「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
暗闇の中で台本を読むスモーカー大佐。
「トライラックス海軍大佐ではない俺も存在し得るのか・・・(中略)俺は(以下略)」
地下の階層は地上に見える範囲よりもさらに無残にも破壊され、ライトで照らされている範囲内にはただ瓦礫の山が広がっている。
その瓦礫の山の中をロープをつたって上から下へと降りて行く3人の男女。
先頭を切っているのはほとんど全裸に近く、動物の毛皮でできている腰巻を身につけた、その中では最年長らしい金髪で筋肉モリモリの男である。
その後に続く若い男はもう1人の若い女に気を使っているように見えた。
「メンチさん、大丈夫か? 足場が悪いから気をつけるいいね」
髪の毛を長く伸ばし、赤いマントを羽織った黒人の若い男が言った。
「は、はい・・・ありがとうございます、ハマハマさん・・・」
頭の上にチョンマゲを5本もおっ立て、スケスケの網シャツにハイレグジーンズといういでたちの女はがらにもなく猫をかぶったような態度を取っている。
ようやく平らな地面の上にたどり着いた。
先頭のターザンがライトを照らすと、瓦礫の中に破壊された機械の残骸や、原形をとどめていない人間の死体が混ざっている。
「ううっ・・・」
メンチが口を押さえて顔をそむけた。動物の死体を解体するのは平気なくせに、人間の死体は苦手らしい。
「原形をとどめていないが、これらの死体は新しいな。殺されてから2,3日くらいしか経っていないようだ」
「しかし、人間の身体、ここまで破壊するなんんて、一体どんな武器使った? 弓矢や鉄砲ではないことは確か」
「おっ、あれは何だ?」
ターザンがライトを照らすと、半ば瓦礫の中に埋もれかけてはいたが、人間としての原形をとどめている物体が浮かび上がった。
「原形を保っている死体・・・いや、生き残っている人間かも知れんぞ」
ターザンとハマハマは土砂を掘り返し、その人間型の物体を引きずり上げる。
それはメンチにも見覚えのある青い髪の毛をした女性の姿をしていた。
身体がわずかに損傷を受けていて、意識はない。
「A級大使様!」
「捜していたのはこの人か?」
「そうです。大使様! フウイ・ノ・レイ様! しっかりして下さい!」
メンチがゆすり起こすと、彼女はかすかに反応を示し、身体を震わせながら眼を開けた。
金属的な光を放つ赤い人工視力。
「あ・・・誰? そなたは・・・」
「あたしです、大使様に随行していた料理人のメンチです!」
「メンチ・・・ああ、メンチさん。そなた、私を助けに来てくれたのか・・・」
「サイテイル大使やサルダウカーの皆さんも来てますよ! さあ、早く帰りましょう!」
「しかし、この人、怪我をしている。上まで連れて登るの大変。どうすれば良い?」
「この人の身体にロープ縛り付けて、上から引き上げてもらおう」
その時、上の方から声が聞こえた。
「我々にまかせてもらおうか」
ターザン、ハマハマ、メンチの3人が声の聞こえた上の方角を見上げると、眼鏡にヒゲ面の長身の男と紫色の甲冑のような物を着た巨人が空中をゆっくりと下降して来た。
「な、何者!?」
血の気の多いメンチがベルトの後ろのホルスターから包丁を出して身構えるが、ターザンが止めた。
「我々は怪しい者ではない。私はネルフ司令の碇ゲンドウ、この者は私の息子だ。我々もA級大使殿の行方を捜しに来た」
「ネルフの・・・それでは貴方が・・・?」
「うむ。とにかく我々の身体につかまってくれ。シンジ、そちらも2人、頼むぞ」
ゲンドウはフウイ・ノ・レイ大使を抱き上げ、メンチには背中につかまるように言うと、宙に浮かび上がった。
シンジの初号機もターザンとハマハマを両脇に抱え上げて、宙へ浮かび上がり、ゲンドウを追い越して先に上の階層へ戻って行った。
上の階層で待っていたB級大使サイテイルはフウイ・ノ・レイの姿を見るや、すぐに駆け寄って来た。
「おお! フウイ・ノ・レイ様! 御無事で何よりです!」
「そなたはサイテイルか・・・助けに来てくれたのだな・・・」
だが、その様子を見ていたゲンドウがつばやいた。
「ふん・・・『イチ』か。ふざけたことを」
そして、彼は初号機の姿のシンジと零号機の姿のレイにも念を押すように問いただした。
「さて、シンジ、レイ。どうだ?」
「違います・・・」
「違うって、何が違うとおっしゃるのですかな? 碇ゲンドウ殿」
「・・・何、その大使は替え玉と言うことですよ。記憶を操作されているでしょうから、本人もその事実を知らないのでしょうな」
「替え玉? そんな馬鹿な・・・」
そして、ゲンドウはそっぽを向いて言った。
「そんな訳で本物を送ってもらおうか。今返すなら今回は事を荒立てん。お前達が世界の歪みから生じた抜け道で力を得ているように、こちらにもお前達の仕掛けを破るカードはある」
「誰に言ってるんだ? もしかして・・・これはワナか? 敵は我々をモニターしているとか・・・?」
振り向いたゲンドウはサイテイルだけではなく、そこにいる全員が気持ち悪くなるような怪しい笑みを浮かべていた。
トライラックス担当です。
肝心な所で立ち往生するはめとなりました。
フウイ・ノ・レイ様にどう対応させるかで迷ってしまいまして。
私としてはフウイ・ノ・レイが散々悩んだ末、
「呼ぶ」ことにするとしたいのですが・・・
まあ、E計画さんの側に都合の良い展開にしてもらえれば結構です。
思ってたよりも面白い事にはならなかった。
彼等が介入してくる事は予想の範囲内だけど、この女がここまで粘るとはね。
やっとこの女の御命令を聞いてあげられるわ。
ただ、状況が非常にまずいわ。
本国には通達が入っているのだけれど、ネルフの方には一切流れていないみたい。
私達がこの女を良からぬ事をする目的でさらった、とか思ってるでしょうね。
土足で入られて暴れられるのも困るし、ここは時間制限付きで接触の機会を与えましょう。
「技術士を呼んで。大使様の脚を繋いであげて」
「私はっ……」
私は片手を突き出して、言わなくてもいいと示す。
「貴方も見たでしょう?(
>>6,27) 彼等がどう出るか簡単に想像できるわよね。
私達は被害を受けるわけにはいかないのよ。
一応、命の恩人だしね。そこんとこは少し考えて頂戴」
私がそう言うと、大使は複雑、ともとれそうな顔をした。
大使の脚が久し振りに体と繋がり、その役割を果たし始める。
「調子は悪くないと思うけど、どう?」
「……問題ありません」
「そう言ってくれると、念入りに手入れをしておいたかいがあるわ」
軽く飛んだり、足首を回したりとこの女は感触を確かめるのに一生懸命だ。
着脱自由でも今は自分の脚ですものね。
「じゃあ行くわよ」
「どこにでしょうか? 私はまだ答えを出していません」
「解ってるわよ。一度あげた選択の自由を奪う気はないわ。
あれの片方は確実にあなたのものよ、安心して」
ドアを出、この女がついて来るのを確認してから再び話し始める。
「彼等と貴方が話せる場を用意するわ。ただし、時間は7分が限度。
その間に彼等と共に帰るか、ここに残るかを決めて」
それと、とポケットから箱を取出して渡す。
「中に飴玉ぐらいの大きさの紅い球が入ってるわね?
彼等と一緒に行く場合、私達と貴方が直接連絡を取る手段はないわ。
そこでその紅い球。空の見える場所で割ると、私達には場所が解るから。
選ぶ体が決まったら、地面に投げて割るといいわ。
勝手だけど右手にちょっと細工をして収納スペース造っておいたから、そこに隠し持っていて。
彼等の目を確実に欺ける代物を使ってあるから、言ったり見せたりしない限りばれる事はないわ」
私達を呼び出そうとする騙しで使ったら、当然約束はなかった事になる。
この女もその事は解っていると思うし、改めて言う必要はないわね。
エレベーターに乗り、更に下層へと降りる。
下につくまでの間、この女はくだらない質問をしてきた。
「何故って、すごく簡単な事よ。私達は自分の欲に素直なのよ。
誰かの為に何かをしたい、他人の幸せを壊したい、助けてあげたい、殺したい。
全部同じ欲望よ。
主観と言う色眼鏡で見てるから、差があるように思えるだけ。
人間は自分勝手なのよ、とってもね」
そういうと、何か考えるように黙り込んでしまった。
エレベーターがつくと同時に扉の向こう側は通路が創られる。
防衛システムをこんな事に使うとはね。二重に使っておけば確実に通路は断たれる。
元々存在しないんだから。
何事もなかったかのように通路を抜け、扉の前立って振り返る。
「このドアの向こうに彼等と話せるスペースを用意したわ。
制限時間は何分?……そう、7分だけよ。一番最初にそれを伝えて。必ず。
時計は中にもあるから。常に注意しておいて。
こっちに残りたい時は彼等をドアの向こうへ帰してドアを閉じて、それから声をかけて。
そうしないとこっち側のドアは開かないわ。
それと、もし貴方が彼等が入って来た方のドアから出たら、こっちには戻れなくなる。
解ったわね」
このドアのこちら側はこの女が部屋に入り、私が戻った後すぐになくなるのだから。
大使がドアに手をかけた。
私が戻ったあと、向こう側にも妙に綺麗なドアが現れる。
ドアの正面には一応「大使がお待ちです」って貼っておくわ。
話合いの部屋には予めこのドアと向こうに通じるのドアの二つがあるし、ソファもある。
彼等が入ってこなくても、この女が開けるわね。きっと。
私が戻ったら鍵の外れる音がするようにしておいたし、大丈夫よね。
32 :
31:02/11/23 23:59 ID:???
>トライラックスさん
部屋をご用意致しましたので、時間に限りはありますが、存分にお話し下さい。
>>31のくだらない質問はフウイ・ノ・レイのセリフをカットしていますので、
どんな問いかけをしたのは書かれるのでしたら、ご自由にお願いします。
難しい選択ばかりさせてスマソ。
>????さん
用意した部屋は、第四次席を消し去った「リアルウロボロス」で創造された空間です。
繋がり方としては、
研究施設=(創造された)通路=(創造された)話し合いの部屋=ダミー施設
となっており、通路が消えた場合、これに関して、こちらへ通じる情報は完全に断たれてしまうものとします。
追跡すべき物自体が完全に(?)なくなってしまうので、Gでも情報収集は不可能でしょう。
>某農場新入りさん
アオイ嬢のおかげで何とか思い止まる、んですよね。
ナオコ博士の所へ行くんでしたら、実験されないようにお気をつけ下さい(笑
「ついにここまで……誰だ! 隔壁開けやがったのは!! うわぁ!?」
上の者達は、知る由もない。最下層最下階で起こった不幸なハプニングを。
侵入者は容赦なく、侵攻を続ける。
強化兵もほぼ全員がやられてしまったのだろう、束になっている様子はどこにも見られない。
「誰かにとられるくらいなら俺の部屋を消してやる!」
通路に向けて三つの炎が部屋のドアを吹き飛ばして現れた。
「燃えろ、燃えろ、燃えるぅあ!!?」「馬鹿が…まだ希望は捨てるな!!」
笑っているそれを撃ち倒した一人が声を張り上げる。
「しかし、転送システムも何故かロックされていて……」
死なないことで手一杯の研究員の一言に、汗を拭いながら答える。
「携帯型N2爆弾がある。いざとなればそれを使う。
この階で使うなら、最下層のメインフレームまで被害は出ない」
「……………解りました。侵入者を上手く誘導しろ!
ポイントBにて爆弾をセッティングだ」
「奴等がこの階に降りてくるまでに仕掛けるんだ。誘導には俺が行く」
「俺も行くぞ」「私も行かせて」
私の身柄を拘束しているのが一体何者で、何が目的なのか、可能な限り手掛かりを得ることができればと思っていたが、そんな悠長なことを言ってはいられなくなってきたようだ。
私を助けに来た人達が迫っている。
B級大使のサイテイルや精鋭部隊の人達・・・いや、トライラックス側だけではなく、ネルフからも来ている。
司令までがじきじきに、私の後輩にあたるもう一人の私、そして・・・。
碇君も・・・!
だが、彼らが私の姿を捜し回っている半壊した施設はニセモノだ。
しかも、ご丁寧にニセモノの私までもが用意されているのだと言う。
もちろん、私を拘束している人達が私に対するプレゼントの品々を見れば彼らの技術はわかるので、私のニセモノを造り出すことなど彼らにはたやすいのだろう。
もっとも、それがあくまでニセモノであって私ではない以上、それを見破ってしまう者もいるとは思うが・・・。
そう、自分自身が他人に化けてしまう名人のサイテイルでさえ騙されてしまったようだが、司令や後輩、そして碇君はそれがニセモノであることをたやすく見破ってしまった。
もうここらへんが潮時ね。これ以上は私を助けに来た人達に心配をかけるわけにも行かない。
私は私の身柄を拘束している人達のどうやらかなり身分の高い幹部らしい顔色の悪い学者風の女性に彼女の要求にあった「命令」をすることにした。
「技術士を呼んで。大使様の脚を繋いであげて」
「私は・・・」
顔色の悪い女性は片手を突き出し、言わなくてもわかるというような仕草を示した。
「貴方も見たでしょう?」
モニタースクリーンに司令や碇君の姿が映し出されている。
「彼等がどう出るか簡単に想像できるわよね。私達は被害を受けるわけには行かないのよ。一応は命の恩人なんだしね。そこんとこは少し考えて頂戴」
そして、彼らは本体から切り離されていた私の両脚を接合し、飴玉のような赤い球状の物体の入った箱を手渡し、私にこれからの段取りを説明した。
一応、生身の身体と強化サイボーグの身体のどちらかを私にプレゼントすると言ったことにはこだわっているようだ。
だが、その苦しい選択肢が今まで一週間以上もの間、私の決断を鈍らせてきた。
エレベーターの中で、私は彼女に質問する。
「貴方達の目的は何? なぜこんなことをするのです?」
「なぜって・・・すごく簡単なことよ。私達は自分の欲に素直なのよ。誰かのために何かをしたい、他人の幸せを壊したい、助けてあげたい、殺したい。全部同じ欲望よ。主観という色眼鏡で見てるから差があるように思えるだけ。人間は自分勝手なのよ、とってもね」
確かにそうかも知れない。この女の言っていることは正しいのだろう。ただ、私がそういうことにうと過ぎただけなのかも知れない。
エレベーターを降りて、地下の通路を歩くと、やけにきれいなドアがり、その前で顔色の悪い女がどうのこうのと説明する。
制限時間は7分・・・私はドアのノブに手をかけた。
奴ら今まで徹底抗戦していたのに何故引き上げていくんだ
「スズキさん先に行かないで下さい。」
「まほろさん、何か罠でもあるのか」
「あそこに小型のN2爆弾が設置されています。」
「解除できるか?」
「爆発させないだけなら可能ですがどうなさいますか?」
「破壊しても構わんから解除してくれ、」
・・・・・・2分後
「スズキさんN2爆弾の解除に成功しました。
これはどうなさいますか?」
油断させるには囮も時には必要だ
「10分後に再セットしろ、爆発前に下に突入する。」
振り向いたゲンドウはサイテイルだけではなく、そこにいる全員が気持ち悪くなるような笑みを浮かべていた。
だが、その不気味な笑顔には根拠があった。彼には確信があったのだ。
そして、ゲンドウのすぐ目の前の、つい先ほどまで何もなかった壁に突如、場違いな感じのするきれいなドアが現われる。
そのドアには「大使がお待ちです」と張り紙がしてあった。
「なっ・・・これは一体!?」
「このドアの向こうに本物のA級大使がいます」
「しかし、それにしてはこれ見よがしに『大使がお待ちです』というのは・・・もしかしてワナかも知れませんぞ」
「・・・かも知れませんが、我々がその可能性を考慮に入れていないと考えるほど、奴らも馬鹿ではないでしょう。それで、どうされます?」
「どうするって・・・?」
「私は行きます。しかし、さすがに全員が行くわけには行きませんからね」
「私も行くぞ。ジャングルやらサバンナやらをさまよい続けて、ようやくここまで来たんだ。今さら何が怖いものか」
「サイテイルさん、貴方もなかなかいい根性しておられますな。では、他に誰が行くかを決めて、行きましょう」
トライラックス担当です。
一昨日、新スレ立てたのは良かったが、その後、風邪で具合が悪くなってしまい、
おかげで気の利いたレスができなくなってしまいました。
御迷惑をおかけするかとも思いますが、まことに申し訳ありません。
>ボーイの姉さん
ただでさえ風邪で具合が悪くなった時にフウイ・ノ・レイ様の立場で考えるのは大変です。
どう対応させるか散々迷いましたが、結局、フウイ大使本人も迷った末、応じるということにしました。
ただ、たぶん彼女はE計画側のプレゼントに関しては結局、どちらを選ぶこともできないと思われます。
>トライデント兵士1さん
と、言うわけで、ネルフとトライラックスの救助隊がA級大使フウイ・ノ・レイに接触。
トライラックス側からはサイテイルB級大使とカーネル・バシャ―ルが出向き、他の人達はお留守番。
ネルフ側のメンバーとフウイ・ノ・レイに会って何を話すかはそちらにお任せします。
フウイ・ノ・レイ本人は現在の身体のまま彼らに同行して艦隊へ戻ると思いますが、
ゲンドウが彼女を使ってE計画の情報を探ろうと考えているのであれば、その限りではありません。
>便利屋スズキさん
E計画のニセ研究所を襲撃して戦闘をした後の展開はどうされますか?
それによってはスモーカー隊が実はサイテイル隊よりも3日前にニセ研究所へ到達していて、
便利屋スズキと戦っていたというふうにしても良いかと思います。
>某農場新入りさん
よく読み返してみると、あの後、ピエット提督の一行を見送りに行くシーンを書くつもりだったんですね。
こちらは時間軸を修正しようとあせって、あの後すぐに提督が艦隊に戻って来たシーンを書いてしまいました。
そちらで見送りシーンを書いてくだされば、
後で提督が部下達にそれに関する話をするという形でフォローしようと思います。
39 :
36:02/11/24 03:40 ID:???
こうゆう事は自分で決めるのも何なのでどうするかは
>>38さんにお任せします。
「ピエット提督」タイラー艦長が報告した。
「スモーカー大佐の一行はマレーシアの補給基地に立ち寄って、大型輸送機を都合して欲しいと言ってきたそうです」
「やはりな。マレーシアまで飛んで、ようやくヘリでアフリカへ行くのは無理があると気付くとは、相変わらず馬鹿な奴だ。それで、わしの命令は伝えたか?」
「はい。輸送機にヘリとコンテナを積み込んだ大佐の一行はアフリカへと向かったそうです。しかし、果たして彼らに勝ち目があるでしょうか?」
「む? 無責任艦長と呼ばれた男がそんなことを心配するとは、お前らしくないな」
「スモーカー大佐は以前にも便利屋スズキを討ちもらして敗走していますし、これまでに思わぬアクシデントが続いていたため、我が艦隊はかなりの兵力を損失しています。これ以上、兵力を失うと・・・」
「前回とは状況が異なるから、スモーカー達もみすみすやられはしないだろう。仮にあやつらがやられたとしても、我がトライラックスは有能な兵力を後から後から生産することができるから、打つ手はいくらでもある」
「あの・・・もしかして我々も本国の指導者達にとってはただの捨て石だとかいうんでしょうか・・・?」
「ギーガ―様や評議員の皆さんがお考えになることは我々末端の軍人のあずかり知る所ではない。我々は本国からの指令で動いていれば良い」
「そもそも本国の指導者達はどうするつもりだったんでしょうか? ネルフ・トライデントと神聖綾波教団のどちらに味方をしゅれば良いのか・・・」
「両方に手を回して二股をかけろというのが本国からの指令だ。それから、本国ではすでにスモーウォーカーよりも優れたEVAが開発され、そのパイロット達も訓練を受けているという話だ」
「新しいパイロット達・・・あの青い髪の毛と赤い眼の少女達ですか。しかし、綾波教団側には借りを作ってばかりですな。それに対する我々の対応が非協力的だとクレームがつかなければ良いのですが・・・」
「我々は本国からの指令で動いていれば良い。よけいなことを考えるな、タイラー」
41 :
ノヴァ:02/11/24 05:01 ID:???
エントリープラグの中にオレンジ色の液体が満たされる・・・。
だが、この液体の中でも呼吸に支障はないことはわかっている。
これは綾波教団の施設でも受けた私達にとってはしごく日常的な訓練。
少なくとも教団はこのために私達をこの世に生み出したのだから。
しかし、現在の私達の主人と言うか保護者的立場にあるトライラックスはその限りではないらしい。
私達のそれぞれの適性に応じてEVAのパイロット以外にも様々な用途にあてがう予定なのだと言う。
実際、私達は理論的には同じ条件で同じ資質を持つ者として産み出されたが、かと言って必ずしも全く同じではない。
例えば、性格ひとつを取っても、シヴァのように外向的で活発な者もおれば、私のように自己表現の下手な者もいる。
教団にいた頃、教官から聞いた話では、シヴァは私達の中でもオリジナルに近い性格をしているのだと言う。
オリジナルというのは教団の偉い人の話ではかなり優れた資質を持った人間なのだそうだが、私達にはよくわからない。
シンクロ率が上がっていく・・・アクスロートルタンクの中で生まれてきた時のことを思い出すような奇妙な感覚。
もっとも、生まれてきた時の感覚なんて漠然としてしかわからないが。
キサラギ博士が言った、私のシンクロ率やEVAパイロットとしての適性は標準的で、ずば抜けて優れているわけでも劣っているわけでもないと。
インド洋上空を旧国連軍所属で現在はトライラックス海軍が保有している大型軍用輸送機が東から西へ向かって飛んでいる。
だが、その後方数キロ距離を置いてもう一機、小型の奇妙な形をしたステルス機が追跡していることは誰も気がつかなかった。
マレーシアからアフリカまでちゃんとした飛行機で行けば、燃料も少なくて済むし速いものである。
軍用ヘリで給油しながら行くような馬鹿は豆腐の角に頭をぶつけて死ぬべきだ。スモーカー大佐は我ながらそう思った。
東アフリカ某国の例によって旧国連軍が撤退して廃棄し、現在は地元の自治独立国が流用している航空施設に輸送機を着陸させたスモーカー大佐の一行は、そこから軍用ヘリに乗り換えて内陸へと向かった。
目的地はファイン=プットからの情報に示されていたE計画の研究所である。
軍用ヘリの窓から外を見下ろすと、眼下には一面のジャングルが広がっている。
そのジャングルの真っ只中に開けた土地もあり、人が住んでいる集落のようなものがあるのが見えた。
何やらやぐらのような物が立っていて、そのてっぺんから人が飛び降りているようにも見えたが、それ以上詳しいことはわからなかった。
それに、現状況では地元の先住民族の村のことはあまり重要ではない。
それからしばらく飛んで、ようやく目的地に接近した。
「あれみたいね」窓の外を見下ろしていたスティンガーが言った。
スモーカー大佐が見下ろすと、なるほど、密林の真っ只中の山の中腹あたりにそれらしい建物が建っているのが見える。
ところが、その建物で突然、爆発が起こった。
「なっ、何だ!?」
スモーカー大佐は一瞬、驚いたが、すぐに何が起こっているのか把握した。便利屋スズキだ。
「グッドタイミングだ。奴があの研究所に襲撃を仕掛けたようだな。よし、ヘリを着陸させろ。俺達も行くぞ!」
>>39 と、言うわけで、サイテイル隊やゲンドウ隊よりも3日早くスモーカー隊がE計画の研究所(ニセモノ)に到着。
前スレでも触れていますが、スモーカー大佐は腕に荷電粒子砲を装着、スティンガーはロボボスを操縦します。
スモーカー大佐の荷電粒子砲>静電気が電源なので威力は瞬発的、そう何度も使えない。
スティンガーのゾイド・ロボボス>怪力の持ち主で両腕をミサイルのように発射する。ただし、他にはあまり技がない。
それから、こいつらには最強の助っ人がマレーシアから追跡しています。
誰なのかはもちろん言うまでもなく、再登場時には「緑色のエヴァンゲリオン」に変身させようかなと思っています。
3日後のシーンとの辻褄を合わせなければならないから、何かと拘束の多い戦いになるよな。
45 :
大阪:02/11/24 06:11 ID:???
神聖綾波教団の襲撃で海上都市大阪がダメージを受けて立ち直られてへん時のことや。
突然、街の一角に黄色と黒の縞模様の入ったコンテナボックスが空中に現われて、地面に落ちて来たんやて。
それを発見した人達は最初、どっかの国から届いた救援物資やと思ったそうや。
ところが、その縞模様のコンテナボックスにはバイオハザードのマークが押されとって、真空パックされた書類がガムテープで貼られとったそうや。
何や、「生体コンピュータ イロウェルC」とか書いてあったそうやで。
どこの誰が送って来た物なんか、どこの誰に送ろうとしとった物なんかは何も書いてへんかったから、わからんそうや。
海上都市大阪の臨時委員会の人達はそれをどうするかで困って、ネルフの人達に相談しとった。
自分達では手に負えへんから言うて、厄介物はネルフに押し付けてまおういう魂胆やな。
いかにも大阪のエライさんらしい発想やで。
(詳しくは
>>12参照のこと)
旧東京市内。過日の戦争によって一時は荒れ果てていた街並みも,この日重共本社近辺は復興
が進んでいる。そこかしこから工事現場の騒音が聞こえ,復興工事に関わる人々の往来が激しい。
ナオコ博士に電話して面会したいといったところ,午後から時間を作ってくれるということなので,俺
とアオイは午前中,二人で街を散策したあと,約束どおり昼飯を「北斗琉軒」でとることにした。
以前俺が行ったときは,レイ達の集団に驚き,飯どころじゃなく逃げ出したので,そこでの食事は初め
てだ。アオイは上機嫌で,俺の腕を引っ張りながら店に向かう。ひかれるままついていくと,そこには
かつて見た店の建物が,戦火の影響がまるでなかったかのような姿で立っていた。
店に入り,例のニンニクラーメンを二人で注文。俺はチャーシュー入り,彼女は抜き。うむ,ニンニク
の香ばしさとスープのコク,コシのある麺,流石にレイ達が贔屓するだけのことはある。
あっというまにスープ一滴残さず食べ終わり,お冷を飲みつつマッタリした時間を二人で過ごしている
と,店主がアオイに声をかけてきた。レイたちはかつてここの常連だったからな。気になるんだろう。
レイ達が今どこで何をしているか聞いてきたのに対し,アオイは現在農業プラントに身を寄せている旨
答えると,安心した様子だ。
店が本格的に混み始めたので,支払いを済ませて店を出ようとすると,店主は,アオイの分は
奢りでいいといってきた。彼氏ができた祝いだそうだ。そういうことなら,と俺が苦笑して自分の分だ
け払うと,店主の言葉に顔を赤く染めた彼女は,おれの右腕をとって引きずるような勢いで店を出よう
とする。俺は店主にご馳走様,と声をかけたあと,店の外に引きずられていった。
某農場新入りです
・トライラックス担当さん
スリグの贈与,有難うございます。今後なにかネタにしたいです。サイテイル大使の一行がついにフウ
イ大使に会えるのか?フウイ大使の決断は如何に?(でもサイテイル大使がまさか核心に迫れるとは思
ってませんでした(笑))それから,見送りの件ですが,実は見送りシーンを書くつもりはなかったの
です。紛らわしい終わり方をしてスミマセン。
・E計画提唱者さん
アフリカ編,いよいよリアルウロボロスを使ったフウイ大使との対面シーンになりますね。ボーイさん
のお姉さんや計画参加者たちの狙いはなんなのか?それともなんの作為もないのか?
当方のナオコ博士との面会については,だいたいそちらの予想通りです。っていうか,思いとどまらな
いと身の危険が(笑。でも実験動物にされる危険はあるかも…
・便利屋スズキさん
心苦しいのですが話の展開上敵役,ということに…スミマセン。アフリカ編はニセ研究所に踏み込んで
の大活躍,そして話の展開によってはスモーカー部隊との戦闘もあるかも,ということで楽しみです。
・本社オペレーターさん
青の一号さんによるナイスフォロー,有難うございます。現在の展開からは少し離れていらっしゃるよ
うですが,今後どのようなネタを読ませてくださるか楽しみにしております。
・綾波寮責任者さん
当方の短慮を止めてくださり有難うございます。でも当方のキャラも,すぐ復讐を考えるあたり,進歩
がないというか…(笑 トライデント兵士さんとしてのアフリカ編での活躍も楽しみです。
隊長日誌
大阪から奈良、三重を抜け静岡を通り、山梨へとでる。
大阪の戦闘の影響か、その他の地域では何事もなく、現在山梨県勝沼に到着。
山梨に抜けたのは、主だった調査にこの地域がいままであまり含まれていない
ということもあったため、ちょっとした寄り道といえる。
だが、これといった問題も現在はなくこの地に到着した。
ここには、インパクト前の工場のあとがあり、探査のため立寄る。
かなり大規模な酒造工場ではあったため、綾波教、もしくはE計画の施設に転用
されているかと思ったのだが、以前の三鳥居のワイナリーのままであった。
ただ、この工場においてウイスキー、ワインの樽を大量に発見する。
状況からして熟成もかなり進んでいると思え、旧東京の農場、および町奉行への
土産としてこの際、積めるだけ積んでいくことにする。
1号、2号ともに酒樽満載という状態で戦闘にならないことを祈る。
また本日はこの地において一泊することとなる。
その工場跡には宿泊施設らしきものは無いのだが、すこし道を進んだところに
泊まれそうな場所があったためそこにて野営することとなる。
隊長個人日誌
川沿いの温泉場であるため、風呂はつかえる。
野営のテントを張るも、その温泉の施設を使うことも許可する。
無論、見張りは必要だが今までの調査で危険はない、と判断される。
隊のものが側の川から魚を獲ってきたので、それを料理することとなる。
また、付近の畑で自生するようになってしまった野菜の類も採って来る。
隊として移動しているというのに、豪勢な食事になりそうだ。
食事は、ランドマスターのセンサー及び周囲への警報機器の設置により隊全員が
そろってすることになった。
あのワイナリーからもってきたウイスキーとワインの樽も一つづつあけ
もはや、小宴会状態となるも、たまには生き抜きも必要だろう、と思う。
レナは私の側に座り、野菜類を主に食べている。
魚は時々すこしとっては口に運ぶようにしているが、やはりあまり好きではないようだ。
レナはだんだん私によりかかってくる。
見ると頬が赤く、瞳も潤み、唇は妙につやっぽい。
「衛生兵少尉、飲ませたな。」
「まずかったですか?」
まずいもなにも、と言いかけたときにレナが言った。
「きもちわるい。」
吐き気に襲われたようだ。
ウイスキーは慣れないと悪酔いする、といういい見本になってしまった。
あわててトイレに連れて行くと、直ぐに吐く。
奥の部屋でもう休むか?、と聞くと側にいたいというので、ともに戻る。
どうやら頭痛が始まったらしい。
もっとも戻ったはいいが、私の身体にもたれかかり、横になったまま
目を瞑っているが、眠ってはいないようだ。
少尉に一言ふたこと注意しておく。
衛生兵少尉個人日誌
レナ少尉にウイスキーを飲ませたが、悪酔いしてしまった。
トイレで吐いたけれども、それでも少佐の側にいるというのはさすが恋する乙女という感じ。
あ、もう二人は夫婦なんだっけ。
その旦那のほうに注意を受ける。
ウイスキーはアルコール度数が40もあるのだから、飲みなれていない人に飲ませるな
ということだった。
せめてワインにしておけ、とも言われた。
その少佐の膝枕で目を瞑って横になっているレナ少尉の様子をみて一人兵士が騒ぎ出した。
要はやっかみなんだろうけども、若い子をたぶらかすとかいうのは言い過ぎだろう。
大体なんで自分のような若い男がいるのにっていうけど、あんた若さだけだし。
と、心の中だけでいっておく。
ここにも悪酔いしたのが出てしまったようだ。
その兵士は上等兵仲間3人に抱えられて外の樹に縛り付けられている。
爆音が聞こえ、天井からぱらぱらと粉が降ってきた。
上方に昇るはずの煙が、爆風に押され下にもわずかに流れこんでくる。
頭を両手でかばっていた研究員が、恐る恐る立ち上がる。
どうやら、上階が崩れてくると言う事態にはならなかったようだ。
「今度こそやったか?」
「携帯型とはいえあの爆発に耐えきれる奴は限られている。助かりはすまい」
「だが、確認は必要だな」
偵察を買って出た三名が非常階段を上っていく。
思っていたより多くの煙が排気されずに充満し、否応なく視界を塞ぐ。
偵察を開始して2分、煙の向こうに動く影が見えた。
一つ、二つが人の高さの影、そして腰より下の高さの影。
「まさか!」
この階にはもう人はいなかったはずだ。とすれば、この影の主は決まっている。
「そのまさかだ」
腰の高さのぼやけた影が急に実体化し、飛びかかってくる。
余りの速さに三名の偵察者は防御する暇すら与えられず、喉元を掻き切られた。
「くじ引きだそうだ。ズルの無いように」
「ふざけているな。せっかくの祭だと言うのに見るだけの奴がいるとは」
「祭はこれで終わりではない。今後の為にも戦力温存は必要だ」
「しかし、完成品はぶつけるらしいではないか。あれこそ温存しておくべきだろう」
「左様。あれにはそれなりの価値がある。全ては出さぬ方が良い」
「結局は本人次第になってしまうのが難点だな。彼等を止められるのは同じかそれ以上の者だけだ。
例えば、ネルフのサードやフィフス、フォースなどのな」
「交渉術に長けた者もいるだろう。アラエルの使える奴が」
「あやつらこそ扱えんのだよ、好んで思考を読むわけではないが、要らぬ事まで探りを入れる」
「我ら一人一人に提唱者のあれを使うわけにはいかん」
「その通りだ。元々我々は個人の集合、自己満足の為に他人を利用しているに過ぎない。
どんなに取り繕おうとしても、それだけは変わらん筈だ」
「俺達の好き好んでやる事は群衆に支持を得る事は無い。だから手を組む必要がある。
より効率的に、効果的に、強力に、維持して行く為に」
「楽しくする為にもな。その為には多少の我慢は必要だ。
彼等には彼等の望みに関係無く手を封じさせてもらおう。次を待て、そう伝える」
「納得が得られるかな?」
「そんなものは要らんさ、ちょっと考えれば解る事だ。あとは欲望を抑え切れるかどうか」
「おいおい。俺達が一番ダメなんだぜ? それに関しては特に」
「はっはっはっ。そうだった。全ては流れのままに、か?」
「奴等の思い通りに流してやるものか、元が解らなくなるくらい掻き回してやる。
この手でな」
53 :
52:02/11/25 00:35 ID:???
これからどうもって逝こうかかなり考え中。
槍の男は決まってるんですけど。他をどう絡めていこうか……
>便利屋さん
残存戦力はなきに等しい状態です。もはや後は下って行くのみかと。
でも、スモーカーさんなどの追っ手の影がちらりと。
果たして結果やいかに。
>トライラックスさん
無理は禁物。健康第一、お体を大事にして下さい。
フウイ・ノ・レイの答えがそうであるなら、それでも漏れは構わないです。
これから便利屋産との絡み、期待しております。
3日と言うズレはなかなか大きかったようで、ご面倒かけてスマソ。
と言う事で、漏れはこれにて落ちます。
研究所施設の地上階は原形を留めているように見えて、その実、すでに人気はなく荒らされていた。
地面の下から銃声や爆発音が聞こえ、時折り地面がわずかに揺れるような感覚が伝わって来る。
「便利屋スズキはこの建物の地下に侵攻してやがるな。野郎ども、行くぜェ!」
「何よ、スモーカー。その野郎どもって・・・海賊じゃないんだから」
「うるせえ、オカマ野郎! とにかく突撃だ!」
「オッス、大佐殿! 行くでごわす!」
対戦車仕様の重火器を構えた兵士達が建物の地下の階層になだれ込む。
地下の階層は地上の階層以上に破壊され、崩れた瓦礫の中にほとんど原形を留めていない死体が転がっていた。
「こいつらは戦闘要員じゃねえな。ひでえことしやがるぜ、便利屋スズキの奴」
「大佐殿、生存者を発見したでごわす!」
崩れた瓦礫の中で白衣を着た男が起き上がろうとして、必死にもがき苦しんでいた。
だが、自力ではもう起き上がることはできない。両足を切断されているからだ。
たしぎ曹長が顔をそむけたが、スモーカー大佐はたいして驚く様子もなく生存者に問い掛けた。
「おめえはこの研究所の人間のようだな。やったのは便利屋スズキか?」
「ば、化け物だ・・・ネルフや綾波教団以外にあんな化け物がいるなんて・・・!」
「ダメだな、これじゃあたいした情報は聞き出せそうにはねえ」
スモーカー大佐はふところから拳銃を取り出すと、その研究員らしい男を射殺した。
「何するでごわすか!? こいつは敵ではないでごわす!」
「ひと思いに楽にしてやったんだよ、恨みっこナシだ・・・行くぞ!」
さらに階下へ降りると、想像もつかぬような力で無理矢理こじ開けられた隔壁があり、侵入者の恐るべき力が計り知れる。
だが、その先へ兵士達が進もうとした時、スティンガーが叫んだ。
「行っちゃダメ! その先には空間断層があるわ!」
「空間断層? 何でごわすか、それは?」
「何もないじゃないか・・・わばら!!」
先を急いだ兵士2人がまるで南斗水鳥拳でやられたように空中で細切れになってしまった。
「なっ!? これは一体?」
「この施設の側が侵入者を防ぐためにワナを仕掛けていたのよ。でも便利屋スズキはそれに気付いて・・・たぶん他の経路で行ったのね。アタシ達も迂回して行きましょう」
迂回して行ったのは良いが、それより下の階層にはベークライトが流し込まれている。
「これじゃあ先へ進めねえぞ。第一、スズキはどうやって先へ行ったんだ?」
「どこかに抜け穴があるか・・・それとも、ベークライトが流し込まれた時に一かバチかで飛び込んで行ったのね」
「もしかしたら、この中で生き埋めになってるのかも・・・」
「いや、それはねえだろう。下から振動が伝わって来るってことは・・・奴らは下の階層でドンパチやってるってことだ。で、どうする?」
「このベークライト、もう固まりかけてるわね。あんたらは下がって、ここはアタシにまかせなさい!」
スティンガーはロボボスの巨大な拳骨を振り上げた。
「ボスットパア〜ンチ!!」
ロボボスの一撃ですでに固まりかけていたベークライトに亀裂が走った。固まる前ではこうは行かなかっただろう。
「よお〜し、行くわよォ!」
「おい、指揮官はこの俺だぞ!」
「誰が行くぞって言ってもいいじゃない!」
さらにロボボスは固まりかけたベークライトにボスットパンチを喰らわせ、先へ掘り進んで行った。
その後をスモーカー大佐と部下の兵士達が続いて進軍して行く。
だが、スティンガーは読みが浅かった。固まりかけていたのは表層部だけだったのだ。
まだ、粘性を残していたベークライトが崩れ、兵士達が生き埋めになる。
「うわああああ〜っ、助けてくれェ〜っ!」
「こんな所で生き埋めは嫌でごわす!」
弾の切れたマシンガンを構えて唯一人生き残った男が頭に一本角のある
二足歩行の生物に悲鳴を上げながら惨殺された。
「目的のブツはこの先か、」
後は扉を破壊して記憶装置にデータをコピーするだけだ
「まほろさん敵の罠は残ってるか、」
「いいえスズキさんこの先に罠はありません。」
敵の残りはあの扉の中にいるだけか
「急げ、コンピューターごと破壊される前に
さっさとデータを強奪するぞ」
スティンガーのロボボスが頭上から崩れ落ちて来るベークライトを怪力で支え、兵士達を先へ行かせようとする。
だが、単なる力では屁の突っ張りにもならず、ロボボスは半ば粘性を保って崩れ落ちて来るベークライトに埋まって行く。
「くそっ、こんな所で生き埋めになってたまるか!」
スモーカー大佐は全身から発生させた煙を帯電させると、荷電粒子砲に充電した。
「ファイア!!」
荷電粒子砲から発射されたビームは絶縁体であるベークライトを爆発させ、そこから先に巨大な風穴を開けた。
「よし、行くぞ!」
スモーカー大佐が振り返って部下達の号令をかける。
「スモーカー・・・後は頼んだわよ・・・」
ロボボスと何人かの兵士は脱出が間に合わず、ベークライトの中に沈んで行った。
「おめえらの犠牲は無駄にはしねえ・・・便利屋スズキは俺が討ち取ってやる・・・!」
すでに兵力の半分が損失されていた。
さらに下の階層へ降りると、N2兵器が使用されたらしい形跡も見受けられる。
そして、無惨にも喉を掻き切られた3人の死骸・・・。
「恐らく・・・もう生存者は残っていねえだろう・・・そして、奴はすぐそこにいる・・・」
>>57 便利屋スズキさん、トライラックス担当です。
難関を突破してスモーカー大佐の一派がついに便利屋スズキ氏に追いすがって来ました。
ただし、すでに兵力の半分が損失、
スティンガーのロボボスはベークライトで生き埋め状態、
荷電粒子砲の起電力も消耗しています。
書いている自分で言うのも何ですが、はっきり言って勝ち目ありません。
まあ、スモーカー大佐には感情移入はしていますが、
最初から三枚目のかませ犬キャラのつもりだったんだけどね。
スティンガーはベークライトが完全に固まった所で脱出させて加勢させるつもりです。
あと、まだ直接は登場はしていませんが、最強の助っ人も控えています。
けど、その施設はもともとニセモノだから、便利屋さんの側の目的はどうなるんでしょうか?
60 :
57:02/11/25 04:12 ID:???
>>59さん便利屋の目的は研究データ(偽)の奪取です。
戻って解析するまでは気が付きようがないので全然問題はありません。
奇妙な形をした飛行物体が研究所施設のすぐ近くに着陸した。
ここまで軍用ヘリを追跡して来たのだが、ステルス仕様なのでレーダーには映らず、誰にも気付かれなかったのだ。
ステルス機の中から装甲服を着てフルフェイスのヘルメットをかぶった男が現われた。
軍用ヘリの中には誰も残っていない。
「いざという時のために留守番くらい残しておくものだ・・・あの肺ガン野郎、相変わらず頭が回らねえな・・・」
装甲服の男は対戦車自動砲と火炎放射器を両手に構えると、煙をあげている建物の中へと入って行った。
原形をとどめているように見えて、すでに破壊されている地上階。だが、地下の階層はもっとひどい。
生存者はいないようだ。
力ずくでこじ開けられた隔壁の向こう側に空間断層がある。
並の人間なら気付かなかっただろうが、世界最強の賞金稼ぎと呼ばれた彼はあっさりそれを見破ってしまった。
続いてベークライトで埋め尽くされた階層。だが、すでに完全に固まっていて、破壊されている。
気の毒に、まだ固まらないうちに生き埋めになったらしい兵士達の姿もあった。
そして、H2兵器で焼き尽くされたものと思われる階層・・・そこまで来て、彼は恐ろしい予感に震え上がった。
この先に恐るべき敵がいる・・・いや、本当に恐ろしいのは敵ではない。
彼のことを思って、彼のために様々な危険を冒してここまでやって来た大切な友人達に危機が迫っている。
その恐るべき敵のせいで。
突如、彼の身体がまばゆい閃光を放った。
かと思うと、その閃光の中からダークグリーン色の汎用人型決戦兵器が現われる。
形状が既存のどのEVAとも微妙に異なるため、何号機系に分類されるのかはわからない。
頭部前面に郵便マークのようなスリットが入っているのが装甲ヘルメットの原形を残している。
変身した彼は叫んだ。
「今、助けに行くぞ!」
>>61は
>>58で生き埋めになったスティンガーが
ベークライトの中から抜け出して、
スモーカー大佐に加勢しに行った後の出来事ね。
改めてトライラックス担当です。
>便利屋スズキさん
スモーカー隊との戦闘シーンのカキコ、お任せします。
スモーカー大佐が危なくなった所へスティンガーのロボボス登場、
それでも歯が立たず、やられそうになった所へいよいよ真打ちの
緑色のEVAが登場して勝敗は引き分けって所でしょうか。
けど、3日後のシーンとの辻褄を合わせる関係上、
あまり派手に建物を破壊するような戦いはマズイですな。
>トライデント兵士1さん
フウイ・ノ・レイ大使との会見シーンは私には
手に負えそうにないので、そちらにお任せします。
>ボーイの姉さん
会見室をボーイの姉がモニターしていたとかいう感じで
会見シーンを実況して下さると助かります。
それにしても、フウイ大使というキャラは動かしにくい。
>>63の続き
>某農場新入りさん
「北斗琉軒」・・・なつかしい店の名前ですね。
エヴァ・フェットも無事に日本へ帰って来て、
その店でラーメン食べさせたいです。
ウジ虫ナメクジ豚も何かのネタに使って下さい。
>厚木基地最後の兵士さん
こちらでは殺伐とした戦闘シーンが続いていますが、
その一方ですいうシーンもあるとなごみますね。
>黒縁メガネオペレーターさん
アフリカ編の一方で、日本国内での出来事について
カキコしてくれると助かります。
それにしても・・・
>>12,
>>45で語られているコンテナは一体どうなるんだろう?
トライラックス担当ですが、頭痛くて眠れません。
自分でネタばらししといて言うのも何ですが、
スティンガーは
>>58で死んだということにしておいた方が
ドラマとしては感動的だったかな〜なんて思ったりしてます。
いい加減トライラックス関係の登場人物多すぎ。
このあたりの戦闘シーンで少し間引いた方がいいかな?
しかし、ロボボスの怪力ならベークライトが固まったら
脱出可能と考えた方が自然だし・・・。
脱出してスモーカー大佐に加勢するが、
便利屋スズキとの戦いで死亡ということにした方がいいかな?
あ、だけど、エヴァ・フェットとの再開シーンも書きたいし・・・。
頭痛い時に考えると、ロクなことないなあ。
風邪で頭痛い状態でのレスばかりで申し訳ありませんが、
エヴァ・フェットが変身するエヴァンゲリオンは便宜上、
「EVA緑号機(六号機)」とか何とかいう仮名で呼ぼうと思います。
頭痛い状態だとロクな洒落思いつかないなあ・・・。
ナオコ博士との約束の時間より一寸早く着くように,日重共に向かう。復旧工事の現場では,例のJA
やら,ドラえもんみたいなロボットが稼動していて,なんともシュールな眺めというか…でもこの分な
らかつての偉容をほこった本社ビルが蘇るのも早そうだ。
受付でナオコ博士との面会予約の旨をつげ,しばらく待っていると,社員の一人が俺たちを案内してく
れる。やがて研究棟の一室に案内され,社員は少々待ってくれるよう言って,部屋を出て行った。ソフ
ァに腰掛けて出されたお茶を飲んでいると,廊下側から足音が聞こえ,ドアが開く。白衣姿の女性。ナ
オコ博士だ。
「久しぶりね,サカキ君,それとアオイも。この間はどうもご苦労様。あと,メロン,ごちそうさま」
なんのことだ?とおもったが,すぐに気付いた。この人,俺がスズキにおくった荷物の上前をはねたな。
俺が呆れた視線を向けると,「ああ,送られてきたとき一寸痛んでいたのよ。どっかにぶつけたんでし
ょうね」などといったが,嘘だ。ぜってー嘘だ。
三人はソファーに座りなおす。「それで,今日の用件は一体何?スズキ君ならまだこちらには来てない
けど…」俺が切り出そうとする前に,アオイが「あの,博士,実は…」といいだす。博士はポンと手を
叩いて,「あら,もしかして二人の結婚の挨拶?でもそれならレイか,ユイ博士にするのが筋なんじゃ
ない?」などとからかう。アオイは耳まで赤くして,どもりがちにぽそぽそ喋ろうとするが,言葉とし
て意味をなさない。全く勝負にならんな。だがこんなことやってる場合じゃない。俺が口を開く。
(
>>67の続き)
「いえ,今日は博士に伺いたいことがありまして。先日の大阪の事件についてですが,もうこちらにも
詳しい情報が入ってるでしょう?」「ええ」
「随分人死も出たそうですね」「そう聞いているわ」
「その中に俺とアオイの恩人の名もありました。エヴァ・フェットっていうんですが,ご存知でしょう」
「……」
「もちろん,その死亡原因も。この前,うちの農場にトライラックス海軍の使節が来ましてね。その時
教えてもらったんですよ。」「…そう」
博士は俺たちから目をそらすと,茶を一口含んだ。
「便利屋スズキへの援助をなさってるのは,この会社,それも主に博士だということは聞き及んでいま
す。」「それで?どうしたいの?仕返しでもするつもり?だったらやめておきなさい。それに今ここに
は彼はいないわよ。遠くに出張中。」
「いいえ。ただ,どうして彼のような人物を博士が匿うのか,それが知りたいだけです。でもお答えに
よっては,許せないこともあるかもしれない。」
隊長日誌
昨夜、よって大騒ぎを起こした上等兵は昨夜の記憶がないようだ。
まわりの上等兵3名がかなり緊張している。
今回は、まあ、大目に見ておくことにするが、またやった場合は厳罰を処さねばならないだろう。
また、初めてウイスキーを飲んだレナがやはり、というか当然のように二日酔いとなる。
頭痛と吐き気に悩まされているようだ。
幸い、道もさほど酷くはなく、横になっていれば大丈夫だろう。
ナビゲーターの少尉が、あと2時間ほどで農場です、と報告してきた。
今回は、芦ノ湖、大阪と続いた戦いの所為なのか、本当に何事も無い。
だが、途中でヒッチハイカーを拾った。
名を安川と名乗った(前スレ308参照)その男は日重工のものだという。
ナオコ博士の実験が、といったきり黙っている。
なにがあったのか聞いても答えないのだが、そうとう恐ろしい目にあったのだろうか?
とりあえず、ついでに日重工に届けるというとまた外に飛び出した。
が、次の瞬間、渦巻きのような空間に吸い込まれていった。
一体なんの実験なんだ!?
隊長個人日誌
農場に到着すると、寮責任者と農場責任者のミスミさんとが迎えてくれた。
いろいろと世話になった分のお礼ということで、昨日の戦利品のワインと、ウイスキーの
樽を各5樽づつ渡す、のこりは、町奉行に持っていく予定である。
寮責任者と、ミスミさんとともにレナの姉妹の集まっているところへと行く。
レナは、私に腕を絡ませてともに歩いている。
ミスミさんは、仲良きことはどうとか、といっている。
寮責任者は、そのにやにや笑いをやめて欲しい、と思うのだが。
ほどなく、レナの姉妹の何名かと出会う。
一人がレナの両手をしっかりと握りなにかを伝えている。
あれは、レイカという娘か、他の者もあつまってきて、レナを囲んだ。
レナが回りを見回しながらなにか話はじめたがすぐに、よろよろと角に行く。
吐き気がぶり返したようだが、吐くまでにはいたらなかった。
「つわりか?」とミスミさんが冗談のつもりでいったようだが、綾波姉妹には
わからなかったようだ。
いくらなんでもつわりはないだろう、と言おうとしたのだがすかさず、寮責任者が説明している。
いや、まてよ?、一人が、私の前に出てきた。名札からアイだと判る。
「これからもレナお姉さんをよろしくおねがいします、お義兄さん。」
寮責任者がやはりという顔で頷いている。
いや、お義兄さんとよばれようとかまわないのだが、まだそういうものではないし、というと
他の綾波たちがレナお姉さんのことをそんな風にと、いいだす。
なにか勘違いしているようだ、と思う。なにより、レナのほうが困っている。
「そういう意味ではなく、まだ式もあげてはいないのだから、」
といったところで、ミスミさんと寮責任者が「式をあげるかね?」といってきた。
「是非。」といったのは誰だ?副隊長か!、なんだってこんなときに、というよりも
何故ここにいるんだ?副隊長と、寮責任者、ミスミさんで盛り上がっている。
一体どうなるんだ。
レナ個人日誌
皆と再会したときに吐き気がまたした。
その所為で、すごい騒ぎになってしまった。
アイやレイカたちがなにか思い違いして騒いでしまったときには
私もどうしていいかわからなくなってしまった。
けれども、式の話になって、ミスミさんたちがこういう時代だからこそ
結婚式はしたほうがいい、といっている。
私も彼もいま一緒にいられるだけで充分なのに、とおもったけれども。
隊の人たちも何人かあつまってきている。
看護兵の朝倉伍長が、昔は婚姻届をだすのでもよかったんだけどねー、という。
彼に婚姻届けって、何?、と聞くと、結婚しましたという証明書だと言う。
いまはそんな証明書なんて無いから、ぱーっと世間に広める結婚式が
いちばん、と朝倉伍長は言う。
ついでにアオイちゃんも一緒にやれば、とまで言っている。
そういえば、アオイはどこなんだろう?
朝倉伍長は、会話の輪の中に入っていった。
本当に、どうなっちゃうのかしら…。
厚木基地最後の兵士担当です。
時間的には、サカキ/アオイ組がナオコ博士と会談している
時間くらいのつもりです。
安川君は、便利屋さんのおかげで実験に使われているという
ことで出してみました。
彼のその後はわかりません。
寮責任者さん、某農場新入りさん、よろしくお願いします。
「これでまた思いっきり暴れられるな」
「うん!」
セルが久し振りに戦闘服を着たシェイヴを高く持ち上げた。
チームA20名はこれで完全復活となる。
大阪の戦いにおいてチームAは負傷者は出ていても、死者は一人も出ていない。
「そんな事して喜ぶ年か」
イレイザーが鼻で笑った。彼なりの照れ隠しかどうかは定かではない。
「いーじゃん別にィ。ねぇ?」
「ああ、まだまだお子様だからな。しょうがない」
同意を求める言葉に対して返って来た答えに、シェイヴは軽くキレる。
一発の黒い弾丸がセルの頬を掠める。
「ぬおっ!? なっ! なっなにをする!!?」
連続して至近距離から放たれた三発をセルは何とかかわしきる。
シェイヴはセルの手を払って床にタトンと着地し、あかんべーをした。
「もう子供じゃないの!」
「くくっ、そういう所が子供だって言うのさ」
年相応に可愛らしくもあるが、とナイトが笑いながら付け加えると、シェイヴは顔を真っ赤にした。
拳大の豪速球を恥かしさの余り投げつけるが、ナイトにはあっさりとかわされてしまう。
「それだけの元気があればすぐにでも動けるな」
「ああ、いつでも動ける」
イレイザーは手入れをしていた高周波振動ナイフの煌きに目を細めた。
刃に顔を近づけて、どこか陶酔しているような瞳をする。
ナイトもその様子に不敵な笑みを浮かべる。
二人を見ていたセルがシェイヴの頭の上に手を乗せ、わしゃわしゃと撫でる。
「好きな事も無茶もやれるだけやればいい。だが、無理はするな。下手なやられ方もダメだ。
今回みたいなのは特に迷惑がかかるからな。中途半端な事はき・ん・し・だ」
セルは言葉に合わせて少し強くシェイヴの頭皮をもむ。
セルはそこまで言い、二人には聞こえないように声を一段と小さくして一言続ける。
「それと………俺より先に死ぬな、わかったな」
反撃にかかろうとしていたシェイヴは思わず顔を上げた。
「……………」
シェイヴは声を返さず、頭の上に乗ったおっきい手に自分の小さな両手を重ねた。
扉が破壊されてから数秒の内に立て篭もっていた者は殺害された
ある者は黒豹に喉を掻き切られ、また他の者もその直後に
若い女と化け物の手によって一瞬の内に骸に変貌した。
・・・・・・五分後
「まほろさん、データのコピーが完了するのは何分後だ。」
「この膨大な情報量だとこの機械でコピーが完了するまで
後12分と言った所です。」
割に合わん仕事はさっさと終わらせて酒飲みてえな
「マスター、終わったらコンピューターをぶっ壊せばいいんだな。」
この生体コンピュータか、いい値段で売そうなブツだが
運べない以上諦めるしかない 。
「運べれば売れるが輸送できない以上N2爆弾で破壊する。」
「オレッチにやらせてくれねぇのかよ?」
MAGIに侵入できるモノの仲間なんて安全に始末するに限る
「すまんなスラッシュ、コレは見た目以上に危険な代物だからだ。」
崩れ落ちたままの状態で固まっていたベークライトに亀裂が走った。
そして、それは内側から飛び出した金属製の巨大な拳骨により破裂して砕け散った。
「ボスットパァ〜ンチ!!」
砕け散ったベークライトの中から現われたのはゴリラのような体格をした黒いゾイド・ロボボスである。
そのコックピットの中でスティンガーが安堵のため息をもらしながらつぶやいた。
「危ない所だったわ・・・ロボボスに乗ってなかったらアタシも死んでたわね・・・」
あたりに散乱しているベークライトの破片の中にはトライラックス兵達の姿もあったが、すでに全員が窒息死していた。
すでに死んでいる者はどうすることもできない・・・。
「足止めを喰らってスモーカー達より遅れてしまったわね。急いで追いつかなくっちゃ」
そして、彼はロボボスを操縦してさらに下の階層へと急いだ。
数々の難関を突破して、彼らはようやく最下層に到達した。
そこにもすでに原形をとどめていない死体が散乱している。
そして、破壊された扉・・・その向こうには・・・。
「いよおッ。久しぶりだな、便利屋スズキ。
おめえに会いたかったから、ずいぶんと捜したんだぜ。
俺のことはもちろん憶えてるよな? これまでにも何回か会ったからな。
エヴァ・フェットのバケツ頭と一緒にいただろ?
改めて自己紹介するぜ。俺はトライラックス海軍のスモーカー大佐ってんだ。
あんまり長い付き合いはできねえだろうが、よろしくな。
どうして長い付き合いはできねえのかって言うとな・・・、
おめえが今すぐここで死ぬからだよ!!」
>便利屋スズキさん
便利屋スズキ氏の一行がE計画の生体コンピューターから情報を盗もうとしている時に、
スモーカー大佐と残ったトライラックス兵達が攻撃を仕掛けてきました(
>>76)。
少しばかり遅れてスティンガーのロボボスも加勢に駆け付けて来ます(
>>75)。
相手をしてやって下さい。
それにしても、風邪で頭が痛くて眠れないからカキコというのは苦しいなあ・・・。
78 :
13:02/11/26 11:12 ID:???
お久しぶりです。離反者黒縁メガネ他担当です。
アフリカ編、そろそろクライマックスでしょうか。時間軸のずれ(今度は三日か)が
結構大変そうですね。????他さんが戻らないとわからない部分もあるでしょうが。
あとは、各人の担当というか、書きたいことと状況の進行がたまにかみ合ってない時が
あるようで・・・そのしわ寄せが一人の書き手さんに集中する、ということは
避けられるといいのですが、と、余計な風紀スマソ。
カキコ自体はいつも楽しませていただいているのです。
>トライラックス担当さん
お疲れさまです。
体調が良くないそうですが、くれぐれも無理はなさらずに。この季節に一度
崩すと、後を引きますからね。頭痛は何か手を動かしていると紛れると言いますが・・・
>>61のソレは参スレ目でちょっとだけ案が出た奴ですね。
あのとき出た案のうち、クローンの件と併せてこれで二つが実現したことになります。
三つ目は…????他さん次第? でも既に接触自体は何度もあったから、あり得ないかも。
>某農場新入りさん
ちらちらと犬を出していただいてありがとうございます。
ずっとマターリなノリで行くかと思っていたのですが、アオイさん初登場、そして
蝿王編に続く緊張の展開・・・彼が思いとどまってくれることを祈ります・・・
で、実は彼より彼女の方がずっと強い罠(
>>16)・・・(w
>便利屋さん
活躍する3人(2人+1匹?)がカコイイです。あちこちで独自戦力としてマークされているのも
うなずける・・・教団強襲とかしても何とかなりそうな(主席と教団レイが出なければ)。
トライラックス+因縁の人との戦闘イベント、さらに戻ると面倒な事態が待ってます、ガンガレ!
っていうかせっかく奪取してきたデータが使えんとわかったら(偽っぽいですから)、
ナオコ博士はどうするんだろうか・・・ガクガクブルブル
79 :
13:02/11/26 11:13 ID:???
長々とスマソ。>78の続きです。
>厚木基地最後の兵士さん
おお〜〜!! 式 で す か ? !
煽ってみたもののまさか本当になるとは。第弐をそっちに出しゃばらせたいのですが
(司教だし)、今は仕事がある上、今度独断専行したら間違いなく主席に消されます。
>>48〜>50、久々のランドマスター部隊の単独行、楽しんでます。
いつかレナちゃんと隊長が二人で静かに飲める日は来るのでしょうか・・・
>「E」計画提唱者さん
アフリカ編、視点も時間軸も多い上に戦闘以外もと、そのご苦労、さらにそれを
こなしてしまう労力ってか筆力に、深々と拝跪低頭。神認定は間違ってませんでしたよ。
>>11、
>>52、
>>73、キター!!という感じでした。もはやAngelArmsに完全に感情移入してます。
教団側は主席以外に「全部OK」はいません(特化ばかりですから)、今後は本当に
「E」側が最強かも。『D』はFに入るのでしょうか、それとも単独班が増えるのですか?
そちらのカキコを見ていると戻りたくてたまらなくなります。
・・・忘れるところだった。配送ミスの品物は、ネルフでもらっていいんでしょうか。
良ければ、箱根のMAGIに代わる戦力として活用させて頂きます。
>加持さん
MIBNo.4のその後の動向、よろしくお願いします。そちらに踏み込んだ手出しはしないつもり。
>????他さん
お早い復帰を切望しています。あなたがいないと動かない場面も多いですし、毎回の展開も
面白いです。何だかA級大使パートがストップ気味のようです、ご介入を。
あと、一つ問い合わせを。クローンは結構人数いますが、空き以外の量産機の使用は
OKですか? 一体に3人とかはさすがに無理なので(2人ずつ乗っけるかと愚考中)
>>47 某農場新入りさん、
>>64 トライラックス担当さん、
カキコしろやの声、ありがとうございます。
ネルフ側の始末もありますし(六スレ目終わり頃にまた大騒ぎしましたから)、
加持さんの出方を待たずに少し動かそうかと思っています。
しかし、果たして本当に自分は戻ってもいいのでしょうか?
書き手の皆さん、審判を。
ナオコ博士は俺の顔をマジマジと見て,その後クスリと笑って見せた。
「怖い顔ね。で,ご質問の答えだけど,それはスズキ君が強力な力を持っているからよ。そして綾波教
には反発する立場をとっている。彼にはまだ使い道がある。この動乱の時代のなかではね。私はそう考
えているわ。」その言葉と態度に俺はカッと来たが,辛うじて押さえる。
「そりゃあどういうことですか?力があれば,何をしてもいいってことですか。」
「ええ。残念ながら今は,一面ではそういう時代よ。あなたもインパクト後に生き残った人間なら,理
解はできるでしょ?」
「理解はできるが,納得はできませんよ」「まあ,そうでしょうね。」
「その理屈なら,俺がスズキに報復しても文句はないってことですね?」「ええ。さっき止めたのはあ
くまで個人的な忠告よ。道理としてはその通り。でも貴方じゃ,まず勝ち目はないけどね。」
「なにも真っ正直に闘うことだけが,報復の方法じゃない。手段はいくらでもあるし,どんな強いヤツ
にも弱点がある」
「だから,それでもムリだっていってるの。貴方がそんなことの出来る人だったら,あのときアオイは
頭を撃ち抜かれてお陀仏ね。力の有る無し以前に,復讐者としては性格が甘すぎるわ。」「クッ…」
「それにアオイ,スズキ君の秘書のななこは,貴女の姉妹の一人よ。サカキ君の報復が万が一成功すれ
ば,彼女は悲しむでしょうね。それでも賛成できる?」「……」アオイは目を伏せ,黙っている。
「スズキ君のことは,私が監督する。彼のようなタイプはほったらかしにしておくとかえって危険だし
ね。そうそう,あなた,私とスズキ君に重傷のところを助けてもらった恩があるはずよ。今はそれに免
じて,少し長い目で見て頂戴。」「「……」」
「それに,エヴァ・フェットが死んだとは限らないわ。彼女はクローントルーパーの生き残りだそうね。
トライラックスの遺伝子操作技術はかつてのネルフを凌ぐ物もあるわ。アオイ,『ダミーコア』の一人
だった貴女には,どういう意味か解るわよね?」俺には意味のわからない言葉だったが,アオイは思い
当たる節があるのかビクリと体を震わせる。どういうことだ,と尋ねる俺に対し,博士は,アオイから
話を聞きなさい,といい,壁の時計を見る。「あら,もう時間ね。それじゃまた会いましょう。」とい
って立ち上がり,部屋を出て行った。
俺はアオイに先ほどの博士の言葉の意味をたずねた。アオイはもともと白い顔をさらに蒼ざめさせなが
ら,それでも俺の問いに答える。「私たちは,『綾波レイの予備』でもあったから。魂のない空っぽの
私たちがいた間は,レイ母さんの魂はカラの器に移り続けたから,死ねなかったの。それと同じように,
エヴァ・フェットさんも予備の体をもっているかもしれない…」というと,うつむいて涙を流した。
俺は彼女の頭を抱いて,「そんなことを話させて,済まなかった」と謝った。彼女はすすり泣きと嗚咽
を漏らし,俺の胸にしがみついた。しばらくして顔を上げたので,ハンカチで顔を拭いてやる。
涙でうるんだ赤い瞳。白く,整った顔立ち。彼女の息遣いと時折嗚咽のもれる小さな口。思わず惹き込
まれ,唇を重ねる。しばらくして唇を離すと,彼女の嗚咽は止んでいた。そして,図らずも「「ニンニク」」
の言葉が二人同時に出る。昼飯の名残だ。互いに顔を見合わせ,思わず笑いが漏れる。
「そういうことなら,エヴァ・フェットは生きている可能性もあるわけだな。アオイや,姉妹たちとま
たシンクロすることもあるかもしれない。しばらく様子を見よう」というと,アオイはコクリとうなず
いた。そして二人連れ立って,部屋を後にした。
某農場新入りです。レス67で名前を入れ忘れました。スマソ。
・トライラックス担当さん
ナオコ博士が,レイクローンの間の魂の移行を例に引き,エヴァ・フェットさんの生存の可能性を示し
ましたが,フェットさんは実は死んでいなかっただけですから,もちろんこの推論は誤りです。サカキ
に復讐を思いとどまらせるためのハッタリをかましたということで。アフリカ編ではいよいよ六(緑)
号機に変身したフェットさんが大活躍しそうですね。スモーカー大佐との邂逅や,便利屋スズキ
さんへのリベンジなどの展開になりそうで楽しみです。ですがくれぐれもお体に気をつけてくださいね。
・厚木基地最後の兵士さん
いよいよケコーン式ですか!おめでとうございます。お土産のワインやウィスキーを楽しみに,さっさと農
場に帰ることにします。サカキとアオイについては…まあこの二人は出会いの事情が特殊過ぎますし,
(なにしろ殺し合いから始まったわけで)アオイの方はレナ嬢に比べるとまだまだ精神的に幼いですか
ら,たがいにゆっくりとしたペースで解り合って行くということで,進展は遅くしてあります。ですがこの
分だとダブルで式を挙げることになったりして…
・本社オペレーターさん
この頃カキコを見かけなかったので,ネタを練りながら様子見をしてらっしゃるのかと思っていたので
すが,何か思う所があって離れていらっしゃったようですね。何も知らず無神経な催促をして申し訳な
いです。当方としてはご復帰を願いたいのですが…
・便利屋スズキさん
前回に引き続き,なにやらサカキやナオコ博士にひどいことを言わせてしまいすみません。ご容赦を…
碇司令が不気味な笑みを浮かべた後、突然目の前の壁にドアが現れた。そして、その
壁には『大使がお待ちです』との張り紙がしてある。はっきり言って怪しい事この上
無いが、司令は行くつもりのようだ。
結局、ネルフからは司令、シンジ、綾波が。トライラックスからはB級大使サイテイ
ルとサルダウカーの隊長がそれぞれ同行する事になった。
司令を先頭に五人がドアの前に並ぶ。シンジは司令の指示で初号機への変身を解除し
たが、綾波にはまだ零号機のままでいるように指示がされた。司令が言う。
「さて、A級大使殿に会うとしよう」
そして五人はドアの中へと消えた。すると、さっき司令が抱え上げてきたメンチとか
いう女(俺が偉そうに言える立場じゃないが、なんて格好してやがる!!)が、心配そ
うにつぶやく。それを聞いて、面倒なので気絶させたニセ大使の側にいた惣流博士が言った。
「ま、大丈夫だと思うわよ。大方リアル・ウロボロスとやらで創り出した空間に誘っ
てるんでしょうけど、司令とシンジ君とレイちゃんが揃ってるんじゃアイツ等が何を
どうしようと無駄よ」
なんでそう言いきれるのかと言う者の問いに惣流博士は答えた。
「……そうなってるのよ、この世界は………」
この時俺達は気付かなかった。E計画の他に俺達を監視していた奴に……。
84 :
????:02/11/26 20:10 ID:???
『彼女』から連絡が入った。ネルフの連中がようやく接触するつもりらしい。彼女は
ついでにE計画の連中も始末するかと聞いてきたが、無粋な真似はやめておけと言う。
本気で始末するなら第四に対する件で報復した時に始末している。とりあえず彼女に
引き続き監視するよう言うと、オレはお披露目の準備にかかる事にした。
オレは訓練をしている第弐の元へ行くと、今日はもうあがっていいと伝えた。
「これから、彼女達のお披露目があるので、三人ばかり連れていく。これは私が自ら
行う上、エヴァも使うのでお前と残りは休んでいてもよい。まあ、近々行われる戦い
の前に英気を養うのもいいだろう。今から連れていく三人の休息時間も考えれば一日
二日はどこかに出かけていてもよい。」
そう伝えると、オレはクローン達から適当に選んだ三人をエヴァに乗せ、自分自身も
エヴァに乗りこんだ。後はタイミングを待つだけだ。
……それにしても最近教祖の動きがおかしい。姿の見えない事も多いし、なにをたく
らんでいやがるんだ?
※テレパシーでの会話は【】で表現しています。
『その部屋』に入る直前にサイテイルが都合よく無事な部屋があったものだと言うと、ゲンドウが答える。
「……これは彼等が創り出した、わかりやすく言えば実体のある幻覚の空間です。見
た所、部屋の向こうにも扉があって、その向こうにも同じ性質の通路がありますな。
そして、そこから一人歩いてきている…ふむ、部屋でお待ちかねか。……それでは…」
そして彼等は入室した。そこはソファーのある応接室で、対面に扉が一つ。そして、対
面の扉寄りのソファーに座る一人の人物…トライラックスA級大使フウイ・ノ・レイだ。
サイテイルやカーネルが口を開く前にフウイ・ノ・レイは軽い挨拶と、与えられた時間
が七分間しか無い事を告げた。すると、ゲンドウは言葉を発し、同時にテレパシーで会話
をした。
「それでは大使。念のためにあなたの体を軽くチェックさせていただきます」
【お前自身の知らぬ内に仕掛けを施されている可能性がある。……心配は無い。見る
のは私ではない。『こちらの』レイだ。……彼女の事ぐらいは信じてやってくれ。……
案ずるな。お前の意思は尊重する。お前を利用して敵に探りを入れるような真似はしない。】
そして、零号機がフウイ・ノ・レイの体をサーチする。
「……異常ありません。本物です」
訳がわからないサイテイル達にシンジは零号機のサーチ能力を説明する。すると、ゲンド
ウが零号機の方を向く。
「……念のため、きちんと調べてみろ」
零号機は頷き、顎を開き背中から翼を展開する。パワーを開放した状態でのサーチの精
度はノーマル状態より遥かに高いが、サーチ行為時事態隙が多い事があり、このような
時以外はまず使われない。すると、零号機はフウイ・ノ・レイの右腕の収納スペースと、
そこに隠された物体を発見した。羽根をしまいながら零号機は報告する。
【右腕に収納スペースが追加されていて、紅い球が入っています】
【……ふむ、由来となる力は想像がつく。だが大使本人の意思もある。ここはあえて追
求は行わない事にする】
ゲンドウとのテレパシーでの会話の後、零号機は綾波レイの姿に戻り伝えた。
「完全に異常ありません。」
そして、ゲンドウは言う。
「……それでは、少し話しましょうか………」
そして、彼等は対話を始めた。サイテイルとカーネルが無事かどうかを聞くと、フウイ・
ノ・レイはこの体が以前と変わらぬ調子である事を伝える。すると、ゲンドウが彼等を
制して言う。
「……時間がありません。……大使、あなたはどうなさる気ですか?」
【……なにがあったかは知らんが、戻るかどうかは、はっきりしろ】
フウイ・ノ・レイは答えた。その前にネルフがどういう意図で来たのか簡単に聞きたいと。
「……先の大阪の件で我々は少なからぬ失態を演じました。そこでそれの賠償と、我々が
あのような事態を意図していなかった事の証明を兼ねて、あなたを救出に来たのです」
【……私は自分の目的のためにお前という存在を作りだし、道具としたあげく、今お前が
味わっている、あまりにも苛酷な運命を背負わせてしまった。だからお前をその運命から
開放してやりたいと思っている。そして、お前が関わっている者達…E計画と言う…は
純粋な力こそ綾波教の幹部には及ばないが、彼等以上に危険な存在だ。そこにお前が囚わ
れているからこそ、私はやってきた。お前の存在を本能的に案じているシンジとこちらの
レイと共にな。……シンジ達にはまだお前の事は直接話していないし、この会話も聞かせ
ないようにしている。……そして、お前の部下達もお前のために危険を犯した…戻ってやれ】
そして、しばしの思案の後、フウイ・ノ・レイは彼等に応じる事にした。その返事を聞いて
サイテイルとカーネルは喜び、シンジとレイも微笑んだ。
部屋を出た後、フウイ・ノ・レイは紅い球を空に放り投げた。すると、背後の扉が消失する。
ゲンドウは約束が守られた事もあり、フウイ・ノ・レイの顔を立て、それ以上の追跡は断念
した。おそらく今ごろはまた施設を移動させているだろうと考えながら。
司令達が中に入ってから5、6分が経過した。すると、扉が開き、中から司令達がフウイ・ノ・
レイを連れて出てきた。どうやら交渉は成功したらしい。俺達は戦闘装備が無駄になった事
に感謝しながら彼等に続き、道を引き返した。フウイ・ノ・レイはトライラックスの連中と話し
ていて、例のガイドらしい二人を紹介されていた。そして、研究所を出た所で綾波とフウイ・ノ・
レイが突然立ち止まり、顔色が悪くなる。彼女達の視線の先を追うと、そこにはあの聖母がいた……。
聖母がニコリと微笑むと、聖母の周りに大量の羽根が出現し、聖母を包み消えた。
いったい何事かと思ったら、今度は司令にシンジ、綾波、惣流博士、フウイ・ノ・レイの顔が
険しくなる。シンジと綾波はもう変身までしている。次の瞬間、前方に巨大なディラックの海が
出現し、そこから巨大なエヴァ量産機が四機現れた。……しまった!! まさかこんな所でこん
な風に奇襲を受けるなんて! ヤバすぎるぞ!! だが、四機は直立したままだ。そして、よく見
るとそれぞれの肩に人影が見える。次の瞬間、先頭にいる量産機の前に肩に乗っている奴の幻影
が現れた。俺達に見せるためだろう。そして、その姿は…あの主席司教だった。
「突然失礼する。トライラックスの方々、そしてネルフの者達よ。安心せよ、今日は戦うつもり
は無い。……今日は約束していたトライラックスの方々の帰還のサポートと、そしてネルフの
者達へのお披露目をしにやってきた」
主席の言う事に皆があっけにとられていると、司令が言った。
「……お披露目というのは、周りにいる連中の事か?」
見れば、初号機と零号機、惣流博士も主席より周りの量産機を見ている。……心なしか、怒りに
震えている感じを受ける。そして、主席は続けた。
「無論。我が教団にも空きのエヴァができてしまったのでな。この者達を新たな操縦者として使用
する事にした。」
そして、主席は周りの量産機の肩にいる人影の幻影を映し出す。
……その姿は、髪が青く、瞳が赤いものの、あの惣流・アスカ・ラングレーの物だった。そして、それが三人……
「アンタ! まさか!!」
惣流博士が叫んだ。まあ当然だろう。すると、主席は答える。
「ああ。うちには後七人ほどいるがな。『今の彼女』を使えばこのような物が仕上がるのだよ。……
ただな、この者達の存在でうちばかりを責めるのはお門違いだな。この者達は元々別の所から同盟
の証として発注を受けた物。我等はその余りを使用しているに過ぎん。
無論、品物自体はすでに引き渡され、本国に着いているはずですよ、フウイ・ノ・レイ殿」
そうフウイ・ノ・レイに告げた主席は更にサイテイルの方を見て言う。
「あなたも受けとリを確認したはず。そうであろう? サイテイル殿」
そしてなにやらもめはじめたトライラックス陣営を尻目に主席は続ける。
「まあ、京都での戦いの予告編と、旧東京での戦闘のタネあかしだ。この者達を連れてきたのに
それ以上の意味は無い。
……それでは次の用事だ。今更なんだが、約束通り、あなた方を移動したい所に送ってさしあげよ
う。とりあえずは艦隊か本国と言った所かな? さて、どうする」
すると、司令はヌケヌケと言った。
「ちょうどいい。私も力を無駄に使う気は無い。送ってもらおうか」
皆があきれる中、主席は答えた。
「相も変わらず大胆な事よ。よかろう、ついでにお前達も送り届けてやるとしよう」
シンジ達が司令に抗議するが、彼は言う。
「フッ…こ奴はこんな事で我々を始末にかかる輩では無い。それだけは安心しろ」
……大丈夫なのかよ、この親父………。
サカキさんとアオイが旧東京にでかけた日に俺達が少なからず世話になっているランドマスター
隊がやってきた。レナと隊長の仲はかなり露骨に進展しているようで、腕をからませご機嫌のレナ
と、困り顔の隊長の姿は非常にからかいがいがある。ランドマスターの副隊長に聞いてみると、
あの大阪での戦いの中、とうとう最後まで行ってしまったらしい。……なるほどな、レイ達が教え
ようとしなかったのはこの事か。
そして、彼等が持ってきてくれたワインとウイスキーを運んでいる最中に副隊長がニヤニヤ笑いな
がら俺とミスミさんに耳打ちしてきた。……それを聞いた俺達はニヤリと笑った。
隊長はレイ達にからかわれたあげくにアイに『お義兄さん』などと呼ばれている。すると、彼は
「いや、お義兄さんとよばれようとかまわないのだが、まだそういうものではないし」
と、答えた。……墓穴を掘ったな。
そこをすかさずミスミさんやら副隊長やらと共に屍鬼をあげてはどうかと提案する。彼はうろたえ、
ペースに巻きこまれている。……フッ、問題無い。
さーて、サカキさんが帰るのを待つとするか。本当はネルフの面々…特にレイ君やシンジ君もいて
くれりゃな…とは、思うが、彼等にはまた今度改めて祝ってもらう事にしよう。
90 :
89:02/11/26 20:14 ID:???
どうも。都合でずいぶん遅くなった上にへタれた文章ですみません。
○Eさん
そんな訳で、戦わず退きました。ただ、説明しておくと、以前少し書いた表現として、Gはすでに
存在しない情報の引き出しもできるので、あの場合も「一度は繋がり、存在していた事実」での
追跡もできない事はありません。(さすがにかなり厳しい) また、大使本人の意思を尊重した事に
よって実行してはいませんが、フウイ大使本人の体も追跡の手がかりになりえたりします(W
えー、それと零号機のパワー開放状態のサーチに『紅いアイテム』系がかかるのは、京都ではそれ
らの隠蔽工作も無効化されるのと同様と考えてください。(条件の都合からめったにやりませんが)
ちなみにゲンドウはもう施設は再移動していると考えたのと、エヴァ以外の人員の事、今回さらさ
なかった手の内の露呈を考慮に入れて追跡を断念しました。ただ、今回の件でこちらから攻め込む
よりも自身の計画の発動時についでに潰す方が早いと考えてはいます。(槍の男に関しては、計画
の発動までは脅威になるという考えです)
○トライラックスさん
えー、お体お大事に。今回私も悩みましたので、結局フウイ大使自身のセリフはほとんど入れてま
せん。ただ、ゲンドウはあくまで正体を明かす/明かさないはフウイ大使自身の意思にまかせてい
ます。だからシンジやレイにも秘密のテレパシー会話をしています。尚、ゲンドウとレイ、ゲンドウ
とフウイ大使のテレパシー会話は直接会話している者同士以外は聞こえていません。
最後に、今回ラストで主席が選択をせまっています。受け入れれば主席が、拒否すればゲンドウが
移動を行います。また、ゲンドウは【一つ、シンジ達にもお前がいる国を見せて見てはどうだ?】
と、いうテレパシーを送っています。
91 :
89:02/11/26 20:15 ID:???
○黒縁メガネさん
お帰りなさい。えー、エヴァは主席用以外の量産機に限ればレイクローン、アスカクローン、には
操作も可能です。(主席自身は予備を含めて10人と計算していますが、複座式には反対しません)
ただ、上位司教用の機体の特殊能力は第参用の物くらいしかクローンには扱えないと思います。
弐次席のはかなり特殊ですし、四次席の物は「操縦」してる時点でまず使えませんし。
尚、たまたま主席が時間くれました(W 農場に顔を出してもいいでしょう。
○厚木基地最後の兵士さん
どうもいらっしゃい! さーて、これからどう冷やかしてやるか?
○某農場新入りさん
相変わらずうまい。(W 帰ったらよりとんでもないイベントが待ってますねえ。
最後に。私自身は今後の流れで使徒やエヴァの力の他にインフレしたオーヴァーテクも制限させ
ようかと思っています。話の収拾をつける意味合いもありますし。まあ、できれば第弐部には
あまり特殊な物を持ちこまないようにできればなあ、なんて。
ちなみに第参次席はシンジ、アスカ、レイ、トウジ、カヲル以外の誰かに倒させようかと思ってま
す。候補はエヴァ・フェットさん、便利屋スズキさん、隊長&レナなどですので、イベントに
い合わせた方はよろしく。(尚、E計画の皆様にはご遠慮いただきたい所(W)
ディスプレイに映る彼等を見ながら、紫煙をため息と共に吐く。
予想通りのメンバー、かしらね。
この女は私が言った通り、最初に制限時間を話した。
それから念入りな身体検査、完全になんてわざわざ言わなくてもいいのに。
相手に探られるでしょ。
「……少し話しましょうか………」
この女にあれを渡したのは、出る事が前提となっている。
だから、ここで無理に話す必要は無かった。彼等と共に出て、そのあと接触を図ればいいだけの事。
少しばかりは気を使ってくれているのかしらね。彼等も含めて。
「………今接続を切るってのも面白いな」
小さな呟きを私は聞き逃さなかった。
「あんた、今つまらない事言ったでしょう? 邪魔すると殺すわよ」
この状況は、私だけのものなんだから。
「だが、彼等を始ま「口答えは、許さないわ」
紅い力で不機嫌の種を黙らせる。床に転がり、激痛にもがくそれの顔を踏みつける。
「彼等にだって物理法則には逆らえないわ、肉体がある限り。
死んでもらう訳には行かないのよ。私や、もちろんアンタの未来の為にもね。
利用するのよ。されていると知っていても、思わなくても彼等は動くわ。
そして、奴らを潰す。そこまでは最低限生かしておかないとね」
背中を蹴り飛ばし、それから紅い拘束具を解いて席に戻ると、もう彼等は居なかった。
せっかくの美味しい場面をっ! あとで帯電独房にぶちこんでやるわ。
床に転がるそれをひと睨みして画面を切り替えると、せっかく渡した物を無駄にしている所が映った。
「勿体無い事を……………本当にそれでいいのかしら?」
画面の向こうのあの女がそれに答える事は無かった。
93 :
92:02/11/26 22:58 ID:???
今日は書き込めないかと思ったけど、書きこめますた。
>????さん
色々と了解。「こちら」の(物にしてしまった)エヴァも動かす予定があるので、
それは量産機にお相手を願います。
流石に司教が相手では、勝ち目が『D』を用いても無いかもです。不意を撃てば……まぁ、それは無しです。
あと確認ですが、惣流博士がリアルウロボロス(の名)を知っているのは、Gがソースなのですよね?
>黒メガネさん
どもども、どもです。きょーしゅくです。
誤送品はネルフで回収して問題ありません。単なるコンピューターです。
『D』は別部隊ですね、Fとは別です。今後、というものを考えるなら、
使徒能力を持った彼等は「今」花を咲かせておかないと、という感じでしょうか。
それと、????さんの最後に、に便乗して。少しばかり…じゃなくなった(苦笑
私は己の出した超高度技術について、以前、使徒能力が失われても、そのデータとすでに完成された技術は残るでしょうと言いました。
ナオコ博士の使徒を使わない転送技術を含め、ナノテク然り、生コンピュータイロウル然り。
これらに対し、今だ考えは変わっていません。
技術自体は悪い物ではなく、使い手の手に左右される物ですから、別の利用法もあるはずです。
また「彼等」は大きくなりすぎましたから、実際問題としてインパクトでも起こして全消去ぐらいしないと無理です。
それも私としては有りですが、もし(幾らかが)残った場合、第弐部において出番は激減します。
もしくは、欠片程度しか存在を見せなくなるでしょう。詳しく知っている者にしか解らない程度に。
詳細は後にとっておきますが、おそらく反則技を使います。
ここ最近の流れでしばしば匂わせる程度に書いてますので、解る方には解ると思います。
1ヶ月近く、俺はここに張り込んでいる。見つかっているだろう。
それでも何もしてこないのは、俺が取るに足らん存在と軽視されているか、気付かない所ですでに操られているかだ。
前者後者無関係に俺は俺の仕事を続ける。
……この1300円のジャムパン、高いがなかなか懐かしい味だ。
偽札を遠慮無く使わんと、造幣システムが稼動していない今、物を買う事はできん。
計画の一端で、第二が消し飛んでしまったからな。
提唱者の強襲からさほど俺は時間が経っていないと思っているが、
京の街並みは元通り、人々が行き交い、礼拝をしに神殿へ集まり、静けさを保っている。
住民との接触は無いが、彼等は「外」で起こっている事を知っているのだろうか。
…………このお茶も美味いな。
多少は知っているかもしれないが、捻じ曲げられている可能性は捨てがたい。
俺が張りこんでいる間、1日5分、5回の睡眠時間その他を除いて誰一人、「外」に出ていない。
地下道などを使い俺の目から逃れるのは簡単だし、俺自身にイージーミスが無いとも言えない。
うたた寝などはしたくなくてもする事がある。
量産機は意外にも姿を隠す事無く時々表に出ている。人々がそれに驚く様子も無い。
ほとんどの事は遥か地下、日の光の当たらぬ闇に覆われている。
俺の以外に5人の監視役がいるが、それを除いて京都付近には「目」しかいない。
奴にはここの様子が霧にでも包まれているみたいに見えているようで、役には立っていない。
…………そろそろ睡眠の時間だ。寝るか。
名前を呼ばれるたびに腹が立ってしかたがない。
あの時は仕方がなかった。でもそのまま登録されているなんて、チクショウ。
僕自身が間違いを知った時にはすでに遅し、そう呼ばれる事が決定していた。
「またこんな所でサボっているのか?」
こいつだ。コイツが原因だ。コイツが僕の……
「そんな目をしたってダメだ。さっさと準備をしろ」
ゴツンと拳が降って来る。避けられるのに避けられない。
殺そうと思えばすぐに殺せるけど、殺さない。なぜだろう?
僕には経験が足りない。だからあれに乗って経験値をつんでレベルを上げる。
それでも相手がいないのは面白くない。画面の中の相手では、触感がない。直接肌に伝わる振動が。
「ねぇ」
「なんだ? イヤダとでも言うのか?」
「実際の組手をしたいんだ」
ここで一言、僕なりに考えて付け加えた。
「バーチャルな相手じゃどうしてもつかめない感覚があるからさ」
ふーむ、と黙り込んだ。チャンスだ。
「伸び悩んでるの、それが原因と思うんだよねー。本人が言うんだからさ、間違いないって」
ふーむ。
うーん、って、いつまでそう眉間にしわ寄せてるのさ。早くしろジジイ。
あっ。視線が自分に戻る、慌てて顔色を普通に戻す。危ない危ない。
「解った。相手を呼んでくるから、ジムでウォームアップしてろ。
お前の代わりはおらんのだからな、絶対気を抜くな」
やった! どきどきする気持ちを抑えながら何度も頷く。
気付かれる前に走ってジムへ向かう。ジジイサンキュー!!
「ふっ。あれで隠しているつもりか?……全く、世話の焼ける」
私の身柄を拘束していた者達が用意した部屋は一応はそれに相応しい応接室風であった。
ソファーに腰掛けて待っていると、対面する扉が開いて、見覚えのある5人の人々が部屋に入って来た。
一番先に入って来たのは碇司令、私の護衛として配属されていた精鋭部隊の隊長と、おかしな帽子をかぶっているのはB級大使のサイテイルだ。
そして、私の後輩にあたるもう1人の綾波レイと・・・碇君もいる。
碇君は私のことを心配してくれて、ここまで来てくれたのだろうか・・・?
碇君・・・。
サイテイルとカーネル・バシャ―ルが口を開く前に、私の方から先に言った。
「わざわざ危険を冒して私のためにここまでお越し下さったことに感謝します。しかし、ここで話が出来る時間は7分しかありません」
「それでは大使。念のためにあなたの身体を軽くチェックさせて頂きます」
碇司令は聞こえる言葉でそう言いながら、テレパシーを使って私だけにわかるように意思を伝えて来た。
現在の私がトライラックスのA級大使という国賓級の地位にあり、また、私が何者なのかを他の人々、特に碇君に知られることを気遣っているようだ。
後輩のレイが私にはない能力で私の身体を透視し、右腕の収納スペースに隠してあった赤い球を発見したが、表向きには「異常ありません」と言った。
そして、碇司令は話し始める。
「・・・それでは、少し話しましょうか・・・」
B級大使のサイテイルとカーネル・バシャ―ルが私の安否を気遣っていたので、私はこれと言って大事はないことを告げた。
ネルフ・トライデント側までが私を救出するために動いたことに関して、碇司令は大阪でのネルフ・トライデント側の失態によりトライラックスに迷惑をかけたことに対する罪滅ぼしと誤解を解くためだと述べた。
碇司令の意思が私の頭の中に伝わって来る・・・。
“私は自分の目的のためにお前という存在を作り出し、道具としたあげく、今お前が味わっている、あまりにも過酷な運命を背負わせてしまった。だからお前をその運命から解放してやりたいと思っている。
(中略)・・・そして、お前の部下達もお前のために危険を冒した・・・戻ってやれ」
私はしばし思案する。
私がが私の身柄を拘束する者達の掌中にあえて留まっていたのは、敵の正体を探り出す手掛かりを得ることができればと思っていたからだ。
しかし、碇司令がテレパシーで語った所によると、敵はE計画と言って、正体はすでにつかめているらしい。
ならば、これ以上、この得体の知れない所に留まる必要性もないし、私の身を案じる人達に心配をかけるべきでもない。
「わかりました。あなた方とともに戻りましょう」
私がそう言うと、サイテイルとカーネル・バシャ―ルは喜び、碇君と後輩の綾波も微笑んだように見えた。
碇君も私が無事に戻る事を喜んでくれている・・・。
彼らが入って来た側の扉から部屋を出る・・・私はあの顔色の悪い白衣の女から渡された赤い球を空中へ投げた。
私達が出て来た扉が消失する。
私はあの女達が私にプレゼントすると言っていた品物のことを思い出したが、結局、どちらを選ぶこともできないと自分を納得させた。
扉から出て来た所は瓦礫の山のようになっていたが、何かの研究施設跡のようであった。
大勢の人々が私を待っている。
サルダウカー兵士2名の他に料理人のメンチも来ていた。
見慣れない男が2人いる。
ほとんど裸で動物の毛皮の腰巻をした金髪頭で筋肉モリモリの男と、髪の毛を長く伸ばして赤いマントを羽織った黒人の若い男である。
サイテイルが彼らを私に紹介した。
「我々をここまで案内して下さったターザンさんとハマハマさんです」
「私、ジャングルの王者ターザン」
「私、村で一番の戦士ハマハマ」
「私はトライラックスのA級大使フウイ・ノ・レイです。私のためにここまで危険を冒して頂いて、何とお礼を申し上げてよろしいやら・・・」
「気にするな。ジャングルの中で困っている人、助けるはジャングルの王者の使命」
「私も同じ。戦士として助けるのは手柄みたいなもの。そうだ、私の村へ来るよろし。酋長や仲間達、外国の大使の人を歓迎する用意している」
「まあ、お世話になってばかりで、この上、私のような者を歓迎して下さるのですか?」
「ここ、ジャングルの真っ只中。外国の人、滅多に来ないからみんな大歓迎する」
私がハマハマとかいう若い男と話しながら、建物の外へ出ると、突如、全身が凍りつくような感覚に襲われた。
「どうした? フウイ・ノ・レイさんとやら・・・」
建物の外、私の視界の前方にどこかで見覚えのある、そして、とてつもなく恐ろしい力を感じさせる人物が立っているのが見えた。
彼女がニコリと不気味な笑みを浮かべたかと思うと、彼女の背中から多数の羽根が現われ、彼女の姿を包み込んで消えた。
次の瞬間、その周囲の何もあにはずの空間からディラックの海が現われ、その中から4体のEVA量産機が出現する。
操縦している人物のフォログラフ映像のようなものが現われた。
1人は渚カヲルという少年に似ているが、比べ物にもならないような邪悪な力を感じさせる。
そして、他の3人の姿を見て、私は驚いた。その3人は青い頭髪と赤い眼をしていたが、綾波レイではない。
その顔は私を少しばかり不愉快な気分にさせる・・・なぜなら、あの惣流・アスカ・ラングレーに生き写しの顔をしていたから。
突如、神聖綾波教団の、それも主席司教がじきじきにEVA量産機群を率いて現われたので、ネルフ・トライデント側陣営は蒼然となった。
碇君と後輩は等身大のEVAに変身して身構えている。
無理からぬことだ。ネルフ・トライデントと神聖綾波教団はもとより対立関係にあったのだから。
私は彼らを和解させて日本国内での内乱を平定させたいと思っていたが・・・、
綾波教団の教祖はともかく、あの主席司教と聖母とやらには教祖以上に恐ろしいものを禁じ得ない。
晩餐会の時にキン肉マンのコスプレをしていた教祖となら和解する余地もありそうだが、恐らくは教団の実権を握っているのは・・・。
トライラックス側陣営はさして驚く様子もない。
サイテイルが説明したが、実は最初から綾波教団側に迎えに来てもらう手筈になっていたらしいのだ。
渚カヲルにそっくりな主席司教もそんなようなことを言っている。
それにしても、あの惣流・アスカ・ラングレーにそっくりなパイロット達は・・・?
私が質問すると、サイテイルは「あれはトライラックス側の要請により教団側が創り出したクローン」だと言う。
それを聞いて、私はますます不愉快な気分になった。
あの女1人でもいい加減うっとおおしいのに、そのクローンを大量生産するなんて虫酸が走る。
主席司教が私達を艦隊か本国へ送り届けるついでに、ネルフ・トライデント側陣営も望みの所へ送り届けてやろうと提案した。
すると、碇司令は大胆にも力を使うのが面倒くさいので送り届けてもらおうと言った。
相変わらず何を考えてやがるのやら、このオヤジは・・・。
100get!
しかし、碇司令と主席司教な会話を聞いていた例のハマハマという若い男が異議を唱えた。
「皆さん、国へ帰るか? それ、困る! 私達の村、A級大使様助けたら大歓迎する用意してる。あなた方、村へ連れ帰らないと、私、酋長に叱られる!」
それを聞いた主席司教が言った。
“何だ、その赤マントは? おかしなことを言う奴もいるものだな”
「外国で友好関係を築くのが外交官の仕事だからな」碇司令が言った。「フウイ・ノ・レイ大使も大変なのだろう。送り返してもらうのは少しばかり延期してもらおうか?」
“よし、いいだろう”
そういうわけで、私達は帰る前にハマハマの村へ立ち寄ることになった。
こんな所まで煙男が追ってくるとは、執念深い野郎だ。
「どうして長い付き合いはできねえのかって言うとな・・・、
おめえが今すぐここで死ぬからだよ!!」
喋り終えた後スモーカー大佐は荷電粒子砲を
スズキに向けて発射した。
「狙いが甘いな。射撃ってのはこうやるもんだ。」
荷電粒子砲を発射直前に回避しながら頭部のレーザーを
発射したがスモーカー大佐は煙になって回避した。
「スズキ、仲間の仇は取らせてもらうぜ」
逃げる準備が終わるまで後8分、時間を稼がねえとな
「御免被る、こんな金にならん仕事で殺される程
俺はお人好しじゃねえんだよ。」
スモーカー大佐は便利屋スズキに向かって荷電粒子砲を発射した。
しかし、スズキはスモーカーの構えから弾道を見切って発射直前に避けてしまった。
「狙いが甘いな。射撃ってのはこうやるもんだ」
ガイバー形態のスズキが頭部からレーザー光線を発射する。
だが、大佐も負けてはいない。煙に変身してレーザー光線を避ける。
「スズキ、仲間の固きは取らせてもらうぜ」
「御免被る、こんな金にならん仕事で殺される程、俺はお人好しじゃねえんだよ」
生き残っていた兵士達が便利屋スズキに向かって対戦車用自動砲を発砲する。
さすがのガイバー形態の装甲にも対戦車仕様の高速回転弾が突き刺さって穴が開いたが、大したダメージには至っていない。
と、空中に赤いものと黒いものが走って、兵士達がなぎ倒された。
たしぎ曹長が日本刀で赤いレオタードの少女に斬り付けるが、相手になり得ず、顎にケリを喰らってぶっ倒れてしまった。
「畜生! 喰らえ!」
スモーカー大佐が荷電粒子ビームを発射したが、照準が悪いせいでかすりもしない。
そこへ巨大な金属製の拳骨が飛んで来て、便利屋スズキにぶち当たった。
「ぐえ!!」
衝撃でぶっ倒れる便利屋スズキ。しかし、やはりこれも決定的なダメージには至っていない。
「助けに来たわよ、スモーカー!」
「おお、オカマ野郎! 生きてたか!」
起き上がった便利屋スズキが咆哮した。
「今、やりやがったのはてめえか!? こんな攻撃じゃびくともしねえぞ!」
「フン、このくらいでくたばってもらっちゃ張り合いがないからね。エヴァ・フェットの仇・・・もっと痛めつけてから殺してやるわ!」
スモーカー大佐はふところからセルロイドの下敷きを取り出して、髪の毛をゴシゴシこすり始めた。
静電気で髪の毛が逆立っている。
「よお〜し、こちとらも充電完了だ。そんじゃ、そろそろ本気で行くか」
スモーカー大佐が荷電粒子砲を構え、スティンガーのロボボスが両腕のボスットパンチを構えた。
「私はこの村の酋長ですだ。この度は村の者が外国の大使様のお役に立てたそうで、光栄な限りですだ」
ざんぎり頭で全身からキンキラした装身具をぶら下げ、でっぷりと太った年長の男が私達に挨拶をした。
「いえ、感謝するのもお礼を申し上げるのも私の方です。酋長殿」
もちろん私も自己紹介する。それに、私はこう見えても外交官なのだ。
「私はトライラックスのA級大使フウイ・ノ・レイ。この国にはまだ我が国の大使館などは置かれていないようですが、いずれは国交をさせて頂きたいと存じます」
「そりゃあ、また光栄なことですだ。さあさあ、大使様、この村の名物の猿の脳ミソの蒸し焼きでも召し上がれ」
「い、いえ・・・わたくし、思う所ありまして、肉食を断っておりまして・・・まことに申し訳ございませんが、肉類は御遠慮をさせて頂いておるのです」
「そんなら、果物でも如何ですだか?」
「は、はい、果物なら頂きます・・・」
私の後輩にあたるもう1人の綾波レイも猿の肉の料理などには不快感を示し、先ほどから果物類しか食べていない。
碇司令は酋長から振る舞われた猿酒をさも美味そうに飲んでいる。
トライラックス側の陣営は私が無事だったこともあって、キャンプファイアーのまわりでターザンや村人達と一緒になって楽しそうに踊っている。
碇君は・・・少しばかり離れた所で例のハマハマとかいう若者と何やら話しているが、どうも浮かない顔をしている。
「イカリ、バンジ―ジャンプできないか?」
「僕は高い所が苦手だから・・・」
「お前、立派な戦士。大使様、助けに来た。勇気ある」
「そうかなあ・・・」
「もっと自信持て。そのアスカとかいう女も、いずれはイカリが助けに行けるだろう」
ハマハマの台詞を聞いて、私は少し残念なような気がした。本当はそんなふうに思っては行けないのだろうが。
と、その時、電話が鳴る音が聞こえた。
酋長がワラの山の中からえらく型の古い黒電話を引きずり出して受話器を取った。
「はい、ホニャララ村の酋長ですだ。あっ、これは大臣閣下! はい、トライラックス国の方々ならうちの村に滞在中ですだ。それで、一体何が? はい、はい・・・」
そして、彼らは私とサイテイルを呼んで言った。
「フウイ・ノ・レイさん、サイテイルさん。トライラックスの海兵隊の人達がこの国の軍警察に逮捕拘留されとるそうですだ」
「へ? 我が国の海兵隊員達が逮捕拘留?」
「元は国連軍が建造したが放棄して、今は我が国が流用しとる航空施設に偽造コードさ使って飛行機さ着陸させたかどで逮捕されたそうで、身元引き受けに来て欲しいという話ですだ」
「偽造コードで飛行機を着陸させた? そんな馬鹿が我がトライラックスにいるわけないではありませんか、酋長殿」
サイテイルは笑い飛ばしたが、私が黙らせた。
「その者達はどこに?」
「その航空施設の近くの軍警察の駐屯所で拘留されとるそうですだ。確か隊長はストーカーとか名乗っておって、他にもエバヘットとかとかタチキとかいう人達が・・・」
私は思わず絶句した。誰のことなのかはすぐにわかったし、事情も大体は想像がついた。
「サイテイル・・・そなた達の他にも私を捜しに来ていた者達がいたようですね。しかし、偽造コードを使って飛行機を着陸させるなんて、馬鹿なことをしてくれたものです」
少しばかり具合が良くなったので(と、言ってもまだ悪い)、
久しぶりにフウイ・ノ・レイ大使の視点で飛ばしてみました。
すぐには艦隊や本国には戻らずに、先住民の村に立ち寄ったのは、
一応、世話になった人達にそれなりの挨拶をさせておきたかったのと、
スモーカー隊やエヴァ・フェットとも合流させたかったからです。
便利屋スズキとの戦いとは3日のズレがありますが、つまり、
その後、偽造コードで飛行機を着陸させていたことがバレてしまい、
その国の軍警察に逮捕拘留されてしまったということです。
とにかく時間軸の修正が大変だな。
便利屋スズキとの戦いも一応の決着もつけておかないと。
トライラックス本国行きはそのあとにお預け。
ところで、E計画が用意していたニセA級大使はどうなるのでしょうか?
トライラックス側はこの際だから、彼女も本国へ連れて帰って、
A級大使の影武者にしてしまおうというふうに考えると思いますが。
ご面倒をおかけしました。黒縁メガネ他担当です。
復帰、させて頂きます。
>>82某農場新入りさん、
>>91????他さん、
>>93提唱者さん、
温かいお言葉、ありがとうございます。嬉しかったです。
一週間ほど前に、いろいろあった、というか、例によって自分が勝手に暴走し、
その後一人で完結した一件がありまして、それで少々離れていました。
それについては、関係者には申し訳ないですが、自分の中では
既に終わったことにさせて頂きます。ですから、ここでは何も言いません。
(なんか無駄にもったいぶってるようでスマソ)
ともかく、復帰します。それが自分の答えです。
が・・・その前に、ちょっと整理をば・・・
またも自分がわからなくなってきたから、なのですが。
六スレ目終盤頃からの時間系列についてです。
<大阪会戦中〜直後>
・トライラックス本国、「E」計画のA級大使フウイ・ノ・レイ拉致声明を受け取る。
直後、本国の命を受けてB級大使以下のフウイ・ノ・レイ救出隊が編成され、
綾波教主席司教の手を借りてアフリカへ。(この間に大阪の海兵隊は撤退)
・スモーカー大佐、スティンガーから便利屋スズキの『ソーソソソ』沈没以降の
動向情報を入手。追撃のため旧東京へ向かう。
・加持リョウジ、トライラックスの艦船を動員して海底のEVA4号機改の
サルベージを行うため、インド洋へ。
・アフリカの「E」計画直轄研究所に意識不明のフウイ・ノ・レイが転送される。
同所の研究者たちによってボディの解析および生命維持が行われる。
翌朝、フウイ・ノ・レイ意識回復、研究者からある選択肢を示される。
・大阪・中之島にて、トライラックス艦隊、ネルフ+トライデント、関西復興委員会の
会合(恐らく第一回)が行われる。トライラックスとネルフ+トライデントの
一時停戦が決定。ネルフはしばらく大阪にとどまり、同都市の復興の手助けを
することになる。また、大阪会戦および『ソーソソソ』沈没の正確な原因に
関しても調査・検討が進められる。
>110の続きです。
<大阪会戦より1〜2日経過>
・大阪会戦の後始末、続く。何度かトライラックス、ネルフ、関西復興委員会の
三者協議が行われたものと思われる。炊き出しとかやっていたのもこの頃。
正式に便利屋スズキの指名手配が決定したのも恐らくこのときだと思われる。
・加持リョウジ、インド洋にて4号機改をサルベージ。しかしワるちゃんの悪戯により
またも船が沈没、4号機は再び海底へ。加持らはマレーシアに寄港する。
しばらくクアンタンに滞在するが、イタリア綾波教残党であるMIBに捕捉され、
催眠によって操られることになってしまう。
このとき、同じくクアンタンに居合わせたスモーカー大佐らと加持が戦闘。
その後マレーシア沖にて、4号機改の引き上げを巡って、スモーカー隊と
MIBNo.2・3の戦闘。MIB側が勝利し、スモーカー隊はマレーシアのトライラックス
所属補給基地へ撤退する。
・マレーシア補給基地にて、スモーカー大佐、フウイ・ノ・レイ誘拐を知る。
輸送機を借り出してアフリカへ飛ぶ。その間になんか夢を見たりいろいろしている。
<大阪会戦より3日>
・便利屋スズキ、日重工の赤木ナオコより依頼を受け、アフリカの「E」計画の研究所を
襲撃。ここの施設はダミーであるが、『イチ』の細工で研究員たちは本気で抵抗。
しかしスズキらの圧倒的武力の前に無力化される。スズキはデータ奪取までこぎつけるが、
そこへスモーカー隊が到着、戦闘開始。その少し後、エヴァ・フェットも同所に到着
(
>>54〜、最新
>>102〜>103)。
>111の更に続き。スマソ。
<大阪会戦より一週間>
・ネルフ総司令碇ゲンドウ、シンジ・レイらとともにフウイ・ノ・レイ救出に参戦。
ダミー施設に到着する。B級大使らと合流し、フウイ・ノ・レイ確保に成功(
>>83〜>88)
(フウイ・ノ・レイは「E」側よりの選択を放棄)
このとき、綾波教聖母および主席司教が彼らの前に出現、ある提言をするとともに
「新兵器」のお披露目をする(戦闘はなし)。
その後、彼らはB級大使らが世話になったアフリカ原住民の村に立ち寄っている(
>>101〜)
・ランドマスター隊、関西地方〜旧東京方面の偵察に出発する。
・MIBNo.1と、催眠によりその支配下にある加持リョウジ、ネルフ母艦オーヴァー・
ザ・レインボーを訪問。6thチルドレン・洞木ヒカリの奪取に成功するが、
渚カヲルによりNo.1は拘束され、同艦内にて監禁中。
・一足先に撤退したスモーカー隊、輸送機の違法着陸によりアフリカ某国で足止めを
くっている(
>>106)
・ピエット提督、旧東京農業プラントに「スリグ」を贈呈。同農場では試食と今後の飼育の
ために特別委員会が作られる。サカキ、綾波寮責任者もその一員に。
このとき、サカキはエヴァ・フェットの死、そして便利屋スズキがその犯人であることを
知らされる。
これで最後です。
<大阪会戦より一週間と数日経過>
・サカキ、便利屋スズキの件を問いただすため日重工の赤木ナオコを訪ねる
(
>>67〜>68、
>>80〜>81)
・ランドマスター隊、旧東京農業プラントに到着(
>>70〜>71)。
隊長にある深刻な問題が浮上している模様。
長くてスマソ。こんなところでしょうか。抜け・漏れ・間違いあったら指摘よろしく。
突っ込ませて頂くと、最初「一週間後」とされていた時間軸に、どう考えても
「三日後」にいる筈のキャラが乱入したり、ダミー施設に「三日後」に到着して戦闘している
筈の便利屋さん一行を「一週間後」に到着したゲンドウ一行が目撃している(六スレ目終盤)等。
前者は強引に上記の通りにしてみました(本来加持さんパートは一週間後の筈だった)
後者は・・・スズキvsスモーカー隊の戦闘が「一週間後」まで長引いた、とか・・・
無理っぽいですが。
各担当さん、適当につじつま合わせよろしくお願いします。
すいません・・・ネタ書く時間が消えました・・・
夜(また日付変更前後?)には来て、ネルフのその後(時間軸は一週間+数日後に
なるでしょう)を書きます。配送ミスのアレ、ヒカリ奪還作戦、主席のいない
間の京都の情勢、いろいろ書きたいことが・・・ああ、自業自得。
忘れるとこだった! 緊急連絡!
>????他さん
量産機が戻ったら、もらった時間を使った彼女らの「実働試験」の許可を頂きたく存じます。
指揮は第弐。彼女らにどういう訓練をしたかのタネあかしにもなります。
京都戦が始まったら恐らく大した出番なしで終わる気がするので、ネタを出してしまいたいです。
破壊はかなり広範囲におよぶかも。しかし戦力を秘めておくってのも手です、
農場逝ってマターリさせるも可っす。お好きな方を。
>トライラックス担当さん
そちらのEVAは実用段階に入りましたか? 数はどのくらいを想定されてますか?
フォースインパクトが近いので、教団は場合によっては他勢力の排除に動くかもしれません。
上に書いた「実働試験」、目標予定地点は、今のところ最有力候補の一つが
トライラックス本国(辺境地区)もしくは基地の一つです。何分量産機なので対EVAでないと
予定出力を発揮できません、できましたらお相手を(ついでにそちらの新型EVAのお披露目を)。
駄目でしたら目標はまだありますので、ご心配なく。
>提唱者さん
お暇でしたら、上の暴走におつき合いを。
トライラックス担当さんから駄目出しをもらった場合、そちらに矛先が向くかも、です。
まあ全ては????他さんの選択次第ですが。進行次第でそちらの「お披露目」にもできるような
イベントになる・・・と、思うので・・・身勝手スマソ・・・
以上お三方へ。勝手な発動はしません、指示をください。
特に????他さん、第弐はほぼ確実に主席の意に従います。
まずはあなたの決定次第です。ご判断を。(偉そう、スマソ)
それでは今はこれで。中途半端スマソ。
115 :
95:02/11/27 20:48 ID:???
>黒メガネさん
お帰りなさい。
僭越ながら、流れのまとめに関し2、3箇所気付いた点を。
便利屋さんのE施設急襲したのは大阪会戦後三日目ではなく、約1週間〜2週間後までです。
(一週間ほど間をもたせているのは、大使救助隊の移動(約300kmを徒歩で行く)時間を考慮して)
便利屋さんの急襲約三日後に、Gを含め救助隊が到着し、現在(最新時間帯)に至ります。
また大阪会戦三日後に、トライラックス本国にフウイ大使は連絡をいれてます(前スレ>326)
最後に加持さんの行動ですが、一週間ずつずれてます。。。
前スレ>187-191にも直後のまとめがありましたので、参照して頂くといいのではないかと思います。
スモーカー隊はおそらく加持さんと出会って(会戦約一週間後)、
そのあと調整日を挟んでアフリカに飛んだのではないかと。
その後2、3日?でダミー施設に到着、便利屋さんとの再会&バトル。
スモーカー隊と別れたあと加持さんは日本に戻り、ヒカリを奪取したのではないかと。
現在(会戦後ほぼ二週間ですかね、もう)において、ヒカリも加持さんも所在は不明=書き込みキボンヌ。
あ、もうひとつ。前スレ>444のレイのサーチ場面(便利屋さんの存在確認含む)は、
前スレ>455にて時間軸の都合上カットされておりますので御確認を。
と言う感じで気付いた点を書かせて頂きました。これで整合性はかなり取れるかと思います。
のっけから風紀してしまってスマソ。
戻ってきてくれたのは本当に嬉しいので。
「実働実験」ですが、振って頂ければありがたく絡ませてもらいます。
ダブリスはこれを知ると、遊び相手がいると思って喜んで飛び出すかも。
無駄に力を持っていて加減を知らないので、たちが非常に悪いです(笑
悪気は全くないし。
116 :
95:02/11/27 20:50 ID:???
>便利屋さん
あと一息という所で横槍が入りましたか。果たしてデータ回収は成功するのか!?
ところで、帰路はどうなっているのでしょう?
そこがすごく気になります。
>トライラックスさん
多量カキコマンセー。あちこち視点が増えて大変ですね。
体調不良は治り時が肝心なので、お気を付けを。
偽大使はもう我々(E)の手を離れていますので、
影武者にするなり大使と組ませて歌手デビューするなりご自由にどうぞ。
ナオコ博士との面会を終えた俺とアオイは,当初の予定どうり農場へ帰ることにした。
いつもなら農場と旧東京市を往復する輸送トラックに便乗するのだが,今回の日重共への訪問は,場
合によっては時間が長引いたりすることも考えられたので,俺の車で来ている。だからもうちょっと街を
巡ったりしてもよかったのだが,どうもアオイは気が乗らないようだ。まあ,あんな面会の後だし,精
神的に疲れたのかもしれない。
車を走らせているうちに,農場のゲートが見えてくる。ゲートの警備員と言葉を交わすと,今日は珍し
い客がきているとの事。誰だ?と訊ねるが,見てのお楽しみ,と返された。
うーん?一体誰だろう?考えながらレイ達のいる宿舎にアオイを送り届けようと車を走らせていると,
なんといつかみた戦車の姿。ランドマスターか!アオイも驚いている。ということは,ランドマス
ター隊がここに来ているということだろう。一体何があったんだ?
とにかく近くで車を停めると,側にいたレイ達がやってきて,お帰りなさい,と言ってくれる。それに
応えながらアオイと車を降りる。すると寮責任者氏や,俺の怪我の手当てをしてくれた看護兵の朝倉伍
長など,ランドマスター隊の面々がやってきた。そしてその中に,ランドマスター隊隊長と,彼としっ
かり腕を組んだレナ嬢の姿。この雰囲気は…はぁ〜,なるほど。そういう仲になったわけですか。
で,部隊の方々と再会の挨拶をする。レナ嬢は,アオイを連れて一寸離れた所に移動。他のレイ達も何
人かが彼女らについていく。そしてなにやら話し込んでいるようだ。
そして俺は,なぜランドマスター隊がこんな所に来ているのか隊長に訊ねた。もしかして農場が,何か
危険にでもさらされているのかと思ったからだ。すると,それは杞憂で,単にこの地方の巡回警備任務,
そのついでの休暇にここを訪れた,ということらしい。ホッと一安心。
部隊は大量の酒類を土産として持ってきてくれたそうだ。このご時世にワインやウィスキーを樽ごと,
それも五樽づつもだ!これはスゴイ!いい酒が呑めそうだ。俺は隊長に礼をいった。
すると,寮責任者氏が,隊長とレナ嬢の結婚式をここですることになるかもしれないと教えてくれた。
その為,ミスミさんたちは現在打ち合わせ中との事。でも,この農場じゃ結婚式なんてやったことがな
いはずだよな?なにしろここができてからしばらくははそんな余裕がなく,その内同棲=結婚みたいな
形で周囲に認知されるのが通例になっていたからな。しかし実現すればこれはめでたい。俺も,アオイ
救出の時の礼もかねて,できる限り協力しなきゃな。
「行くわよ! ボスットパア〜ンチ!」
スティンガーがロボボスのボスットパンチを発射して便利屋スズキのガイバーを攻撃する。
だが、同じ攻撃がそう何度も通じる便利屋スズキではない。
ガイバーは1発目のボスットパンチを避けると、レーザー光線で反撃、ロボボスがひるんだ所で2発目を受け止めて投げ返した。
「ぶべっ!」
自分自身のボスットパンチを喰らったロボボスは地面の上にぶっ倒れる。
「畜生! これでも喰らえ! ファイア!」
スモーカー大佐が荷電粒子砲を発射、ロボボスに気を取られていたガイバーをビームが直撃した。
しかし、火花が散っただけで、ダメージにはなっていない。
「くそっ、もう一発! ファイア!」
だが、今度はスモーカー大佐の身体から火花が飛び散っただけで、荷電粒子砲が発砲しない。
「ありゃりゃ? ま、まさか、もう電源切れか!?」
スモーカー大佐はセルロイドの下敷きで髪の毛をゴシゴシこすったが、ガイバー形態の便利屋スズキはそれをせせら笑った。
「お前、馬鹿だな。そんな静電気くらいで荷電粒子砲が撃てるか! 俺には通用せぬわ!」
顔面蒼白で冷や汗をかいていたスモーカー大佐だが、突然、狂ったように笑い出した。
「そんなら、俺とおめえとで相討ちだ! これを見ろ!」
スモーカー大佐が着ていた革ジャンの前をはだけると、その内側には手榴弾のような物が10個ほどぶら下がっていた。
「これはN2式手榴弾だ。1個でもすげえ破壊力だぜ。これだけありゃあ、このフロアが跡形なく吹っ飛ぶ・・・ほげっ!!」
そう言い終わらぬうちに赤いレオタードの少女のケリを側頭部に喰らったスモーカー大佐は数メートルすっ飛んでぶっ倒れた。
「スズキさん、こんな馬鹿の相手してる場合じゃありません! データーはすでに回収しました! コンピューターに爆弾を仕掛けたので私達も撤去しましょう!」
「うむ、でかしたぞ。まほろさん」
だが、その時、壊れた扉から奇妙な姿をした緑色の怪物が現われた。
「待てよ、便利屋スズキ。もう少しゆっくりして行きな」
現われたのは汎用人型決戦兵器のようだったが、体色が軍服のようなダークグリーンで、全身に銃痕のような傷跡があり、彼らの知っている何号機とも微妙に型が異なっていた。
「な、何者が貴様は!?」
「俺は差し当たってEVA緑号機(六号機)ってとこかな。地獄から来た。お前を迎えにな」
黒ヒョウが飛び掛ったが、EVA緑号機の平手打ち一発ですっ飛んで行った。
赤レオタの少女も武器を構えようとしたが、それよりも早く、EVA緑号機は彼女の身体を手でつかんで放り投げた。
「よくもやったな! これでも喰らえ!」
ガイバー形態の便利屋スズキが頭部からレーザー光線を発射し、EVA緑号機に命中した。
しかし、火花と煙があがっただけで、ダメージにはなっていない。
「いい攻撃だ。それじゃ、今度はこっちの番だな」
EVA緑号機が右手前腕に装着した光電管レーザー砲を発射、これも大した威力ではなかったが、ガイバーは思わずひるんだ。
そこへEVA緑号機が踏み込むと、ラッシュをかけてメタメタにぶん殴った。
「オラオラォラオラォラオラオラ、あたたたたたたたたたたたたたたた、あたあ!!」
「ぶびゃっ、あべし!!」
ガイバーは隔壁を突き破ってすっ飛んで行った。
「お、おめえは一体・・・」
スモーカー大佐がようやく起き上がって言った。
「それは後だ。とにかくここは危ないから早く逃げるぞ、肺ガン野郎」
「肺ガン野郎って、おめえはまさか・・・」
>>95 ぐふう(大量吐血後自爆
・・・どうもありがとうございました。
経ってたのですか、一週間。
「トータルで一週間」だと勘違いしていたのが原因です。
最初はそうかなと思ってたのですが、本当に二週間かかってるとは
思えなかったので(トライラックス担当さんがA級大使パートに関して
「一週間分時間稼ぎをする」云々と言っていたような気が)、
ずれたのだろうと勝手に脳内補完しておりました。
・・・ずれてるのはてめぇの頭のネジだろうが、自分! ・・・鬱。
それからゲンドウ一行と便利屋さんのカチ合いについては、確かに六スレ目に
きちんと訂正がなされてます。書き込み後に気づいて青くなったのですが、
既にPCに触れない状況だったので訂正不可でした。
やはり調子に乗ってどんどん手を広げるのは駄目ですね。身の程を知らねば。
何にせよ、ご指摘ありがとうございました。自分はこれくらいでヘコむような
殊勝な人間ではありません、これからもどんどんツッコんでください。
という訳で、
>>110〜>114の訂正です。
>>110、三者協議第一回の内容に「便利屋スズキの指名手配について協議」を加えます。
>>111以降の加持さんの部分については、「一週間」足してください。
自動的にスモーカー大佐らのマレーシアでの行動時間軸にも、一週間加算されます。
・・・そりゃ、一週間とばしてたら忙しい訳だ、スモーカー大佐たち。
また、同じく
>>111、最後の<〜より三日>は「一週間+四日」に訂正。
(タイムラグが三日だから「四日経過」でないとおかしいのです)
>>112、<〜より一週間>は「二週間」に訂正を。
同様に
>>113の<〜より一週間と数日>は「二週間+数日」に訂正。
>>114のネルフその後の時間軸も現在、即ち「二週間+数日後」に変更となります。
>>113の後半のエラそうな文は脳内消去してください・・・
いたずらに混乱を招き、ってか創ってしまい、申し訳ありませんでした。
????他です。すぐにネタを書けないので急ぎの連絡事項のみ。
○Eさん
ニセ大使の脳が元はどういう人物なのかが気になるっす。それによりこちらの対応
に変化があると思います。
ところで、ダブリス初登場の時は自分の体が爆発炎上したかと思いますた(W そう
いえばこんなネタもあったなあって……。
○黒縁メガネさん
弐次席に関しては、基本的におまかせいたします。ちなみに主席が出かけている間
に農場に行くのも手かと。後、近々量産機部隊には主席から発表があると思います(W
追加。
>>95 便利屋さんの帰りの足については、伍スレ目辺りで
片道だけの「転送ベルト」ってのがあったかと思います。
(これがあるから帰りは心配ない、という感じの文があったような)
恐らくこれで日重工へ一回だけ転送できるのだと思いますが、
まだ言葉だけしか出てないので詳細は不明。
「これか………」
あの戦いの後の記録を探しにこの部屋に来たが、なんて膨大な量を保存してあるんだ。
極薄の紅い、肌触りの悪い紙のようなカーテンがその部屋には充満していた。
踏んでも壊れない。千切れない。が、扱いを誤ると一瞬にして命を奪う代物だ。
この特殊な服を着て一次的接触を断たねば、俺は濁った水溜りになっている。
特殊な顕微鏡で原子ドットの文字をスキャンし、暗号を解読器にかける。
マーキングをしてもらっていても、この情報を探すのには骨が折れた。
あれから2週間ぐらいか、やっと見つけた。
ここにあるのは単なる記録で、ほとんど無意味な物ばかりだ。
金の鉱脈を見つけるにはそれなりの苦労が要る。
……存在の分裂による力の分散、俺達のボスにもおそらく言える事だな。
人間社会にもそれは当てはまるだろう。考えてみれば単純な事じゃないか。
綾波レイと言う存在はあまりにも溢れている。そのほぼ全ては日本という中心に集まっているが。
綾波教の奴等に力が集まっているのも、サードインパクト時の「独占」によるものだろう。
人々が還って来ないのにもきっと関わっている。
因業ともいうべき物なのだろうな。不完全な結果はリセットされたわけだ。
そして『もう一度やり直す』のボタンが押された。
「………失敗を繰り返し繰り返し、時もそれだけ繰り返される、か」
規模は違うが、地球と言う範囲に絞ればさほど珍しい事でもないだろう。
所詮はその範囲だ……………俺や、俺達には大き過ぎるがな。
「くっくっく……」
何が可笑しい。流れの巨大さに気がふれたか? そんな事ではない、違う。
手におえない物ほど面白い。
「あと一歩」という情報は、いつでも俺に悦びを与えてくれる。
地上へ逃げる途中で何かが爆発したような衝撃と揺れを感じた。
建物の外へ出ると、彼らが乗って来た軍用ヘリのすぐ近くにどこかで見たような飛行機が止まっている。
それはトライラックスに傭兵として雇われていた賞金稼ぎエヴァ・フェットの愛機・奴隷零号である。
スモーカー大佐は自分達のピンチを救った謎の緑色の巨人の方を振り返った。
「おめえは一体何者だ? まさか・・・いや、そんなはずはねえ。あいつは俺の目の前で便利屋スズキに殺されたはずだ」
だが、彼らの前にいる謎の巨人は頭部前面に郵便マークのようなスリットが入っていて、どこかで見覚えがある。
と、突然、その巨人がピカッと発光し、その光の中から彼らもわりとよく知っている人物が現われた。
ダークグリーン色の装甲服を着ているその人物がフルフェイスのヘルメットを脱ぐ。
青い髪の毛と赤い眼、綾波レイに似ていなくもないが、目が吊り上がってあごが尖っており、10年くらい老けて見える。
「いよォ。スモーカー、スティンガー。久しぶりだな」
「バケツ頭・・・おめえか? いや、そんな馬鹿な・・・確かにおめえは俺の目の前で・・・」
「エヴァ・フェット! あんた、死んだんじゃなかったの? 生きてたの!?」
「地獄から戻って来たぜ。お前らに便利屋スズキ退治をまかせとくのは頼りねえからな」
「バケツ頭!!」「エヴァ・フェット!!」
(以下略。いかつい大男とナヨナヨしたオカマが泣きながらニューハーフ野郎との再会を祝うシーンは想像しただけでおぞましいので自粛する)
すいません、また追加。
>>122 ・・・・・・
・・・任せられるとは思いませんでした。
支障、ないですか? 主席、ひいては教団の今後の行動について。
(第弐の重要度からすればあっても大したことないでしょうが)
マターリ系、戦闘イベント、どっちか一方になるもんだと思ってたので・・・
どうしましょう、両方やってできないことはないですが、
やると確実にスレが無駄に膨張すると思います。
よろしいなら、身の程知らずな大口を叩いた責任をとって、両方やります。
ただし農場の場面については最後の兵士さん待ちなので、前振りのようなものだけに
なると思います(まだ挙式日程等は決定していないようですから)
コスプレ用に買った生地の残りでウェディングドレス作ってレナちゃんに
プレゼントするかとか、下らないネタはぽつぽつできていますので・・・
俺が変身を解いて元の姿に戻り、ヘルメットを脱いで素顔を見せた時のあいつらの驚いた面ったらなかったね。
まあ、それも無理からぬことだ。死んだものと思っていた相手が実は生きていて、目の前に現われたんじゃな。
おい、おめえら、泣くなよ。いかつい大男やナヨナヨしたオカマが泣いてるんじゃおぞましいぜ。
スモーカーの部下の兵士達がまた何人か殺られちまったようだな。
それにしても、俺の仇を討つためにアフリカくんだりまで繰り出して、ここまでの犠牲を出すなんて馬鹿な奴らだ。
俺にそんな値打ちがあると思ったか? 何? 思った? そうか、そう思ってくれて光栄なことです。
何? そうじゃねえ? トライラックス海軍の仲間の仇を討つためだ? まあ、それも正論だが、お前も素直じゃねえな。
まあ、便利屋スズキはあいつのことだから死んでねえかも知れねえが、あれくらい痛めつけておけばいいお仕置きになるだろう。
俺がどうして「等身大の汎用人型決戦兵器に変身する能力」を手に入れたのかは自分でもよくわからねえ。
あるいは・・・死ぬほどひどい目に遭ったせいで、新たな未知の能力に目覚めたのだろうか・・・?
とにかく、俺達はスモーカー達が輸送機を預けている航空施設へ戻ってから、アフリカ料理の店ででも改めて再会を祝うことになった。
洞木さんの拉致事件から半日。
海上都市大阪の正面港に停泊中のオーヴァー・ザ・レインボーでは、
大阪の復旧と併せて、極秘のうちにこの件への対処審議が進められている。
あの後、まず一番大変だったのは、逆上した鈴原君を止めることだった。
旧東京への往復、連日の復興作業の手伝いで運悪く熟睡していた彼は、
洞木さんをみすみす連れ去られたことで深く自分を責め、それから加持さんを
追って参号機で飛び出そうとした。
しかし、シンジ君、綾波レイは碇司令とともにまだアフリカだ。艦内に残っている
チルドレンは鈴原君と渚のみという状況下で、彼に単独行動を許す訳にはいかず、
それが余計鈴原君を苛立たせた。彼もわかっているのだ。
葛城さん、碇博士が根気よく説得を繰り返したが、それだけでは彼を止められなかった
だろう。それを思いとどまらせたのは、MIBなる敵と直接対峙した渚の無言の制止と、
赤木博士の唐突な参号機一時凍結案だった。
「・・・凍結? 参号機を使うないうことですか?」
大人五人を相手に暴れ、荒い息のまま、鈴原君は赤木博士の方を向いた。
一瞬ぽかんとしたその顔が、見る見るうちに険しくなる。
「そりゃどういうことや! ワシが言うこときかないとなったらEVAを取り上げるやと?!
いい加減にしいや! 大体シンジの親父さんならともかく、アンタにそんな
権限なんかないやろ!」
「それがあるのよ。残念ながらね」
赤木博士は顔色一つ変えずに言い放った。鈴原君が気色ばむ。周囲の警備兵が慌てて
彼を抑えたが、葛城さんがそれを制し、逆に訊いた。
「ちょっと待ってよ、それは私も納得いかないわ。参号機はこれまで暴走もなく、
安定した戦力だったじゃない」
赤木博士は葛城さんを一瞥した。
「そう、参号機はね。問題は参号機自体じゃなくて、その一部なのよ」
「どういうこと・・・?」
「ケイジに来てもらえばわかるわ」
129 :
124:02/11/28 00:43 ID:???
>黒メガネさん
ごめんなさい。
>>121の2行目でおもっきし吹いてしまいますた(爆笑
時間の流れはこれで落ちつきましたね。あとは便利屋さんのデータ強奪のみ。
転送ベルトの件、ありがと御座いました。慌てて前スレ検索しました。
それと
>>126、お好きなようにやって下さいという希望者一人。
>????さん
偽大使の中身(脳味噌)については何も考えてませんでした。
それについてもご自由に。大阪に次ぐ天然キャラでも良いのでは?
もう過ぎましたのでぶっちゃけですが、彼女は襲撃の際、死んでいる予定だったのです(苦
そして、便利屋と救助隊が彼女が見つけたところを鉢合わせ(この時点ではまだね)―>
これを避ける為に大使の命令で彼等を回収―>お茶が飲めるマターリの演出(ちょっとだけ)
そこにレイが加わっても死んでいるのなら魂の確認は出来ず=判別に時間がかかる。
レイもまだ、彼女(大使の事)を本気でサーチはしていなかったでしょうしね。
ここまでが漏れが勝手に描いたシナリオですた。
あとゲートによる侵入を試み様としても、特定の識別コードがなけれればリアルウロボロスに強制直結、
最小限時間発生・復元で瞬時と言うのも長いと思える短い時間で葬り去られます。
ここにはあの紅い力も多少は効いているわけです。
最初からガードをしていなければ(つまりゲートを別空間内で維持している状態、
捻じ曲げる事による直結では回避は不可でしょう)、防ぐ事は不可能っぽですね。
(お約束として)一部の例外を除き。
ダブリスは、トライラックスエヴァの強奪を思いついた時すでに頭の中に。
ただし彼は失敗作ではなく、見た目も同じです。が、九大司教とは当然の如く別物です。
今夜はレスばかりでスマソ。
これで落ちます。
>>便利屋スズキさん
申し訳ありませんが、時間軸を合わせたかったので、
こちらの方で急いで一応の決着をつけさせて頂きました。
なお、
>>119でのまほろさんの台詞からもわかると思いますが、
E計画のデーターはすでに回収済みなので、目的は達成されています。
隊長個人日誌
作業を終えた隊の者も何名か集まり、盛り上がっている。
他の綾波姉妹も、興味深げに周りにいる。
レナも、先ほどからまた腕を組んで一緒にいる。
さらに衛生兵少尉ウオーターズまで来た。
しかも、全員が作業を全て終えた、といのだから手際が良すぎる。
ウオーターズ少尉にいたてはレナにブーケは私にね、などと言っている。
レナがブーケについて聞くと、説明しはじめたが、すぐに車の音がして中断された。
サカキとアオイが戻ってきたところだった。
綾波たちがあつまり、挨拶をしている。
私も、レナや朝倉伍長など隊のものとともに挨拶に行く。
彼は、ランドマスターがいるということで危険がせまっているのか、と
驚いていたが、単なる巡回任務と、それにあわせた休暇だと言うと安心していた。
ワインと、ウイスキーのことでサカキは喜んでいた。
多分まだ、勝沼の工場跡にはかなり残っているようなので、あとで教えておこう。
その間にレナは、アオイとほか何人かの姉妹をつれてその場を離れている。
何を話し込んでいるのか判らないが、アオイの大きな頷き方をみていると、なにか
また悪知恵を授けているのだろうか?
寮責任者とミスミさん、副隊長などがこちらにきてサカキにもここで、私とレナの結婚式を
挙げるという話をしている。
が、当の本人の私とレナの意見はどうなるのだろうか?
レナが戻ってくると他の綾波姉妹は、話に興味をしめし、またアオイはアオイでサカキの
所にかけていくとなにか熱心に話している。
「何をけしかけたんだ?」と聞くと、レナは悪戯っぽい笑顔をうかべて一言
「ひみつ。」と答えた。
しかし、既に私たち二人がこの会話にはいることはできない。
なんとなく、二人でそのあたりを適当に歩いて周ることにした。
レナ個人日誌
アオイや他の姉妹と話して戻る。
アオイの行動をみて彼が「何をけしかけたんだ?」と聞いてくる。
たいしたことじゃないの、でも「ひみつ。」と私は言っておく。
いえ、本当はサカキさんにとってたいしたこと、になるかもしれないけれども。
なんとなく歩いていると、森のそばの野原で彼が「引退したら、牧場でもやるか。」
といっていた。
牧場ってなに?、と聞くと牛や馬、羊などの動物を育てる仕事だと言う。
けど、育ててどうするの?、と聞くと、それは売ったり、乳搾りしたものを
売ったりとかいろいろだ、と言った。
私に気をつかってか、食べられるためのもいるんだが、といってた。
たしかに肉は嫌いだけど。
そんな話をしながら、彼が丘の斜面に横になった。
と思ったら直ぐに寝てしまっている。
隊のものに疲れが溜まっているとか言ってるけど、一番疲れてるのはあなたでしょ。
寝ている頬にそっと唇を触れる。
「それってなんですか?」
と突然の声に驚いた。
サクヤね。
いいの、なんでもないの、おまじない、と言うとふーんと言って歩いていった。
衛生兵少尉個人日誌
隊長とレナ少尉の結婚式をするにあたり、隊の女性兵士でなんとか
結婚式のヴェールくらいは作れないか、と考えたけども、長い軍隊生活で
裁縫の腕が思うほど無い、というか、はなから無いやつばっかだ。
第一材料が無いのはどうしようもない。
朝倉が、これで!、とストレッチャーのシーツを引っ張り出す。
「あさくら−!」と思わず怒鳴ってしまった。
幾らなんでもそんな血の跡があるものつかえないでしょうに!
無い奴つかえば、とか言い出す始末。
あっても、いざって時に使えなければどうしようもないのよ!
ストレッチャーに怪我人じかにのせるわけにはいかないんだから。
ほらレナの姉妹たちがあきれてんじゃない!
大体、シーツを裁縫するだけの技量があたしたちにある?
だれか変わりに作ってくれないかしらねえ。
材料こみで。
副隊長大尉個人日誌
半ば、強引にオフとなる。
隊長の件で、寮責任者とミスミさんたちがここまで乗り気になるとは
予想はしてなかった。
この調子だと明日には結婚式にでもなりそうな勢いだ。
いや、ひょっとすると、今夜にでもありそうだ。
こんなことなら、もう少し酒樽をもってでればよかったと思う。
ただ衛生兵少尉ウオーターズはレナのブーケを狙っている。
隊長を笑えなくなってきた感じだ。
だが、昨夜酒によって記憶をなくした上等兵は2次会はあるのかとか
当然レナちゃんの姉妹もでるんですよね、とかいっている。
なに浮かれている?、と聞くとやはり2次会での出会いにかける
といっている。
まだ二十歳そこそこだからわからんでもないが、女性にたいして
そう焦っていると、逆にひかれるんだぞ、と忠告する。
厚木基地最後の兵士担当です。
結婚狂想曲状態まっしぐらな状態です。
>>126 いまのところ勢いで、その日のうちに結婚式あげようって
ノリの隊の面々もいる感じです。
責任者さんと、サカキさんの方の都合も関わってきます
という感じですね。
ちなみに、ランドマスター隊は女性兵士もいますが
書いてある通り、裁縫が壊滅的打撃な連中ばっかです。
では今夜はこれで。
東アフリカの某国領内に旧国連軍が建造したが、インパクト災害により放棄され、現在は地元国に流用されている航空施設は大騒ぎになっていた。
トライラックスの軍用ヘリと奇妙な形をしたもう一機の小型機が着陸すると、軍警察所属の警備隊員達がバラバラと駆け寄って来る。
軍用ヘリから降りて来たトライラックス海兵隊員達は自分達がマレーシアから乗って来た大型軍用輸送機の様子を見て驚いた。
周囲にロープが張られ、警備隊員が出入りして、勝手に荷物を運び出したり、留守番の兵士達を連行したりしている。
白髪頭で葉巻を2本くわえた大柄な男が怒って文句を言った。
「お、おい・・・何やってんだ! そいつは俺達の飛行機だぞ! 勝手にいじくり回すな!」
すると、警備隊の隊長らしい、黒いベレー帽をかぶって黒のグラサンをかけたいかつい黒人の大男が逆に質問して来た。
「あの飛行機は君達の物に間違いないな?」
「おう、そうだ! おめえら、どういうつもりだ? 人様の飛行機の中へ入り込んでいじくり回すんじゃ泥棒と同じだぞ! そりゃあ犯罪だ!」
「違法な行為をしたのは君達の方だ。偽造コードを使って当航空施設に飛行機を着陸させた罪状で君達を逮捕する!」
「い!? 偽造コード? 偽造コードって何だ?」
スモーカー大佐が仲間達の方を振り返って言った。
すると、チューリップハットのような髪型をして頬に猫のヒゲのようなペイントを入れた優男がばつの悪そうな顔をして、両手を合わせた。
「ご、ごめん、スモーカー・・・ここに着陸する時、口からでまかせでデタラメの番号を言っちゃったのよ・・・」
「へ? だから、何の番号だよ?」
「だから・・・航空施設に着陸する時はそれなりの登録番号が必要なんだけど、その飛行機って何年も使われてなかったそうだからわからなくて・・・」
それを聞いていた青い髪の毛と赤い眼の女性がせせら笑った。
「ははっ、馬鹿な奴ら・・・」
「お嬢さん、貴方もこの人達の仲間ですか?」
「ええ、はい。こういう馬鹿な仲間を持つと苦労しますよ」
「それでは貴方も共犯として身柄を拘束します」
「ふぇ? キョ、共犯!? そ、そんな馬鹿な・・・!」
オーヴァー・ザ・レインボー艦底、EVA用仮設ケイジ。
現在ここには、渚の四号機を除き、ネルフおよびトライデントが保持している
全てのEVAが保管されている。
初号機、零号機に並んで、赤い冷却水の中に参号機が浸っている。
整備班の手で既に左腕が足場の上に載せられていた。装甲板は外してある。
近づくまでもなく、全員がその異常に気づいた。
参号機の左腕は赤っぽく変色して肥大化し、腕のあちこちから異常増殖した細胞が
噴き出していた。
「どうなってるのよ?! この間旧東京まで行った時は、何ともなかったじゃない」
葛城さんはかすかな異臭をものともせず、左腕に駆け寄った。警備兵をふりほどいた
鈴原君がそれに続く。振り返った彼の顔は歪んでいた。
「一体、どういうことですか、これは。・・・ワシが無理に旧東京まで行ったせい
ですか? こんな・・・妹になんて言えばいいんや・・・」
赤木博士は首を振った。
「あなただけのせいじゃないわ。・・・この腕、覚えてるでしょう? この部分だけ
純粋な参号機のパーツじゃないのよ」
「まさか、生体の拒絶反応が起きているんですか? しかし、EVAではこれまで
一例もこんなことは・・・」
整備員が目を瞠る。皆、改めて免疫暴走を起こしている左腕を見上げた。
これはもともと、旧東京会戦で「E」計画部隊から渡された正体不明のパーツなのだ。
あの後、勿論調査は行ったのだが、その後の関西方面への移動、戦闘の連続、
何よりも設備の不足などで、参号機自体の細胞による単独再生は後回しにされ、
そのまま運用してきた。これまで全く支障がなかったせいもある。
「恐らく、接合から時間が経ち、EVA本体に負担が溜まるにつれて少しずつ免疫不全が
進んでいたのよ。それがこの間の長距離移動で一気に加速されただけ。
いつかは直面しなければならない事態だったわ」
赤木博士は淡々と言った。
「そないなことより、何とか治す手はないんですか?!」
鈴原君が詰め寄る。博士はふうと溜息をついた。
「方法は既に見つかっているわ。ただ、少し時間と手間がかかるのよ。それと、
パイロットであるあなたの協力がね」
「何でもやらしてもらいます! 何をすればいいんですか?!」
赤木博士はマヤちゃんの方を振り返った。視線を受けて、マヤちゃんがレポートをめくる。
「今回の免疫暴走は、参号機の方ではなく、左腕の方から起こっています。
通常は移植されたパーツに対して本体が拒絶反応を示すのですが、今回は
逆になっています。つまり、左腕の方が、本体を異物と見なしている訳です」
「それで左腕限定でこれだけヒドいことになってるってコト・・・?」
「そうなるわね。でも、これまでEVAどうしで再生パーツの使い回しに近いことは
やってきたけど、その時は一切異常はなかったわ。・・・私たちの知ってる
EVAに関しては、拒絶反応は起きないってこと」
「じゃあ、この左腕は何か違う由来のEVAのものだって言いたいの?! ちょっと待って、
それってつまり、私たち以外にEVAを建造した勢力があるってことじゃないの?!」
赤木博士は静かに首を振った。
「その追求は後よ。一通り調べたけど、どうやらこの左腕はサードインパクト未経験なの。
恐らく、インパクトによってこちらのEVAに生じた変化が、このパーツにとっては
自壊する程の異常なのだと考えられるわ」
碇ユイ博士が後を引き継いだ。
「そこから解決法が見つかったのよ。EVAのATフィールドはEVAの自我境界でもある。
逆に言えば、ATフィールドの中に取り込んでしまえば、EVAは自分だと見なすの。
ATフィールドの力を借りて少しずつ左腕を同化していけば、免疫暴走は止まるわ」
「それでワシが必要になるんか! わかったで、やらしてもらいます!」
鈴原君は顔を輝かせたが、葛城さんは眉をひそめたままだ。
「それはいいけど、細胞レベルの違いはどうするの? 遺伝情報だって違うんでしょ?」
マヤちゃんが答えた。
「はい。平行して左腕の遺伝情報の書き換えを行い、参号機のものに近づけていきます」
「そんなことできる訳・・・? 今、MAGIのサポートはないのよ」
「ご心配なく。代わりがあるわ」
赤木博士は葛城さんに笑いかけ、ケイジの隅を指した。
そこには先日関西復興委員会から不審物として回された、あの謎のボックスがあった。
「スティンガー! 大体おめえがデタラメな番号なんか言いやがるから行けねえんだぞ!」
「じゃあどうしろって言うのよ! 世界中の航空施設は着陸する時に申請用の登録コードってものが必要なのよ!」
「だったら何も航空施設なんかに着陸させなくても、そこらの野ッパラにでも着陸すりゃあいいだろう!」
「あんた、馬鹿ァ! あんな大型輸送機、どうやってジャングルの中に着陸させるのよ!」
「そんな不毛な言い争いはもういいでごわすから、わしらは腹が減ったでごわす・・・」
「おいこら、飯だぞ」
「おお! 飯でごわす! 拘置所の中はちゃんと三食出るから極楽でごわす・・・何でごわすか、これは! カチカチのべーグルパンがたったの1個! これでは腹がふくれんでごわす!」
「そうだわ、スモーカー。トライラックスの大使館に電話してよ。大使館の人に身元引き受けに来てもらえばいいわ」
「ダメだ。それはできねえ」
「なんで?」
「アフリカくんだりにゃあ、我がトライラックスの大使館なんて一軒もねえ。日本でさえようやく今回の使節団を派遣して、これから大使館を作ろうって状態だったくれえだ」
「なっ、なんですってェ!? それじゃあ、アタシ達はどうやったらこの牢屋から出られるのよ!?」
「そりゃあ、真面目に刑期をつとめて許してもらやあいいだろ?」
「じょ、冗談じゃないわよォ! アタシ、こんな牢屋の中で朽ち果てたくないわァ〜!!」
140 :
138:02/11/28 01:35 ID:???
以上、お粗末ですがネルフのその後1。
>>137の名前欄間違えました。正しくは「黒縁メガネオペレーター<2/3>」です。
最後に出てきたボックスは例の拾得物です。
”サードインパクト越え”のEVA、そうでないEVAが存在するということで、
こういうネタにしました。覚えていらっしゃるかと思いますが、
参号機の左腕はスモーウォーカー(”栃之茜”でしたか?)のを
回してもらって、以後そのまんまなのです。
今のところトライラックス側には伏せてあります。公開すると厄介な事態に
なりそうですから。一応、提唱者さんが四スレ目辺りで言っていた
「AngelArmsに強奪されたスモーウォーカーのパーツだってバレてもめる」
というネタを使わせてもらいました。原型とどめてないですが。
まあ、トライラックス側にバレたら本当にもめるでしょう。トライラックス側は
A級大使の件もあって、「E」という名前に敏感でしょうから。
もうちょっと書きます。
141 :
138:02/11/28 01:49 ID:???
ちょっと待って・・・連絡。
>>129、
>>135 あれ・・・?
いいんですか・・・? スレ伸びますよ・・・?
また終局が遠くなりますよ・・・?
・・・ってか、まさかホントに受け入れられるとは。
わかりました。結婚式、やりましょう。やりますよ畜生!!
(嬉しいのか悲しいのかわからん)
最後の兵士さん、しっかりネタ振りありがとうございます。
・・・冗談だったのに。
農場の件に関してはさすがに明日以降になります・・・
あ、????他さん、問い合わせを。
アスカ(オリジナル)、第弐の留守の間、どうしましょう?
いっそのこと一緒に連れてっ(以下略
・・・さすがにマズイですよね。自分もキツい。
もう一つ連絡。
量産機、司教の能力が使えるとのことですが、クローンたちはただのEVAとして
操縦します。特殊能力は一切使いません、ていうか彼女らのシンクロ率だと
十中八九使えません。単に量産機の連携バトルだけを想定していましたので。
ところで重大発表ってなんですか・・・?
この後クローンの扱いについて追加のネタ書きます。時間かかりそうですが。
「人通りの多〜い駅、カバンにしのばせ〜た鏡、見つめ〜る、待ち合わせ〜は〜3時〜・・・」
「あ、あの・・・エヴァ・フェットさん・・・私、納得が行きません」
「あん? 何だよ?」
「どうしてエヴァ・フェットさんが私と同じ牢屋なんですか? エヴァ・フェットさんはスティンガーさんと同じ牢屋が順当だと思います」
「たしぎ、おぬしは無知だな。スティンガーは身体の器は男で性的志向は女な人間、俺は身体は女で人格と性器は男な人間。俺と奴とでは全然違う。ところで、オシッコがしたいんだけど、していいか?」
「どうして私にいちいち許可を得る必要があるんですか! そんなのセクハラですよ! そんなの勝手にやって下さい! もう・・・なんであたしがあんな出来損ないのニューハーフなんかと同じ牢屋に入れられなくちゃ行かないのよ・・・」
「ふう〜っ、スッキリしたァ・・・あ、そうだ、いいことを思いついたぞ。たしぎ、聞いてくれ。この牢屋から抜け出す方法だ」
「方法ってどんな? どうせろくでもない方法なんでしょう・・・」
「スモーカーの肺ガン野郎が煙に変身してな、鉄格子の隙間から抜け出して看守からカギを奪い取るんだ。そしてな」
「それはいい考えですね。でも、そのアイデアをどうやってスモーカーさんに伝えるんですか?」
「それは・・・悪かったよ、日本からアフリカまでヘリで行こうとするような馬鹿がそんな考え、思いつくわきゃあねえよな。期待した俺も馬鹿だったよ!」
「そうだ、もっといいこと思いつきましたよ。エヴァ・フェットさんがEVA緑号機に変身して、この拘置所をぶっ壊して逃げるんですよ」
「悪い冗談言うなよ! 俺は犯罪者を生け捕りにする賞金稼ぎだぞ。そんなことしたら、今度は俺の方がが賞金首のお尋ね者になっちまうじゃねえか!」
トライラックス担当です。
ようやく具合が良くなったと思ったので、久しぶりに外出したら、また具合が悪くなってしまいました。
おまけにこれまでに複雑化していた状況を収拾するためにこの数日は不眠症状態で大量カキコ。悪循環です。
エヴァ・フェットとフウイ・ノ・レイも戻って来てめでたしめでたしと思ったら・・・、
今度はトライラックス本国の方をどうかしていじる必要性が生じてきました。
クローンアスカ達にも活躍の場を与えたいし、ネルフ側をトライラックス本国に介入させるのもいいかも。
>>143に続いてトライラックス担当です。
>黒縁メガネオペレーターさん
おかえりなさい。
ええと、アフリカ滞在組は大阪会戦の約2週間後くらいかな?
実はネルフ側の人間をトライラックス本国へ行かせるか、
あるいはクローンアスカ達を再び日本へ来させるか、いずれにせよ、
最低2週間は時間をかせぐ必要があったのです。
と、言うか、本当はもっと彼女達が訓練を受ける時間が欲しかったのですが・・・。
トライラックスの新型EVAはスモーウォーカーに続いて格闘技系で、
今度はK‐1ゲリオンとかグレーシーゲリオンとかいうのを考えています。
接近格闘戦には強いが、他の能力は既存EVAよりも劣っているという感じでしょうか。
個体数は考えていませんでしたが、少なくとも8体以上は製造されたということにしたいですね。
まあ、この2週間の間にトライラックス側はクローンアスカ達に新型EVAの稼動実験をしていると考えてください。
綾波教団側の量産機との対戦もOKですが、どういう状況でかは今後の経過次第で考えることにしましょう。
>トライデント兵士1さん
と、言うわけで、フウイ大使も助かり、エヴァ・フェットも再登場したのは良いが、またしてもヤバイ状況です。
足止めを喰らってばかりですが、アホどもを助けに行かせて下さい。
シンジ達をトライラックスの本国、もしくは植民地へでも行かせるというのもいいかな。
その時に綾波教団側が量産機の実働実験としてトライラックスの領土に攻撃を仕掛けてくるとか・・・。
ただ、私としてはクローンアスカ達の訓練のため、一旦、艦隊へ戻ってからにした方が良いのではないかと思います。
相互シンクロのために外部映像入力を切った、暗いプラグの中で操縦桿を握り締める。
LCLの中で息が詰まる。心拍数が上昇している。発汗はわからない。身体がふわっと
温かくなったり、逆にすうっと冷えたりしている気がする。
不安なのか。
でも、すぐに優しい光のイメージが心に触れ、緊張が嘘のように消える。
用意はいい?
いいよ。
では、開始。
目を閉じる。エヴァの起動音。
途端に視界が開ける。戦場の光景。右手には黒い槍。背には白い翼。
両側には同じ姿の僚機。
そして目の前には敵。
360度、一点の隙もなく広がる視野。敵の動きは完全に捕らえている。自分と同じように
息を殺し、闘志を高めている存在が、一つ、二つ、三つ・・・やがて全てが重なり、
十人は一つの存在となる。一人でも一人、二人でも一人、十人全員でもやっぱり一人。
十人、いやただ一人の思念を合図に、三機のエヴァが完璧なユニゾンを保って斬りかかる。
「これがお前自慢の並列連動戦闘か」
主席は大して興味はなさそうな、それでも少しは面白そうな声で呟き、目を開けた。
「はい。ただ乗せるのでは意味がありませんからね」
僕はうなずき、目を伏せた。
複数のパイロットの相互シンクロによる、複数機のエヴァの分散コントロール。綾波レイの
ダミーたちに見られる意識のシンクロ現象を更に先へ進め、全ての情報を全員に共有させる。
エヴァ一機にはパイロット二人を搭乗させ、各機内でその二人は完全に意識を分かち合う。
よりエヴァとの感応が高い前席操縦者が機体の運動を担当し、プラグ深度の関係で
エヴァからは若干離れることになる後席操縦者は、同じく意識共鳴により
他の機体の後席と常時情報交換を行い、その全てでパートナーを援護する。
いわば、使徒襲来期のネルフのエヴァが受けていたスタッフのバックアップを、
パイロット自身が行う形だ。酷似した意識どうしのシンクロは、電子機器の類など比較に
ならない正確さで戦況を読み、理解する。
高機動戦闘においては、これら二者の区別がなくなり、全てのパイロットが一つの
意識を共有する。その場にいる全てのパイロットが、全ての量産機を並列制御するのだ。
エヴァどうしは各機が独立した状態でありながら、互いが互いを補い合い、完璧な
連携とフォローを可能にする。死角も存在しない。
もっとも、未だにそんな理想的な状態にはほど遠いのだけど。まだまだ調整が必要だ。
「ところで、今日は何の用で? これを見るためだけに来たのではないでしょう」
僕が視線を捕らえると、主席は不愉快なことを思い出したように顔をしかめた。
「アフリカで手間取っていた件、ようやく片がつきそうなのでな。約束通り奴らを
向かえにいってやらねばならん。・・・ついでに彼女たちのお披露目もしようかと
思っている。三人もいればいいだろう」
「ご自由に。どれも同じです、お好きな者をどうぞ。僕は関与しなくていいんですか」
「今回は私が直接やる。お前は残りの者を休ませてやるといい。ついでに休暇でもやろうか?」
主席はからかうように僕を見た。どう反応すればいいのだろう。
「・・・ご冗談を」
「いや、お前が地下に潜っている間に、上では面白いことが起こっているぞ。中の一つは
お前も無関係ではない。まあ、詳しくは自分で見るといいだろう。
・・・ではな。『彼女』を待たせている」
主席は整った顔にふと笑みを浮かべ、白いローブをひるがえして消えた。同時に
冷却中の量産機三体が黒い平面に呑まれ、消失する。
わざわざ三機全部を持っていくとは。何も知らないネルフが可哀相だ。
僕は遙かアフリカの「光」に触れて彼らの驚く様を眺め、思わず笑った。と、碇ゲンドウが
こちらに気づき、強い視線を向けてきた。僕は悪戯を見つかった子供のような後ろめたさを感じ、
慌てて目を逸らした。
>>144 に続いてトライラックス担当です。
>E計画さん
実はフウイ・ノ・レイは後にトライラックスの新しい大統領になるというネタを考えていたのです。
そこで、ニセ大使は本国に連れて帰って、次期大統領の影武者にしようと思います。
しかし、大使と組ませて歌手デビューというのも面白いかな?
>厚木基地最後の兵士さん
日本国内でそこまで隊長とレナのお話が進んでいるとなれば・・・、
やはりアフリカ滞在組も早く日本へ帰らせて、結婚式に出席させた方がいいですかね。
けど、教団側の動きが気になるから、悠長なことは言っていられないかな?
>某農場新入りさん
こちらもサカキとアオイがうまく行っているようですね。
ランドマスター隊長とレナの結婚式が農業プラントで開かれるとなれば・・・、
やはりエヴァ・フェットも出席させて生きていたことを伝えた方がいいかな?
しかし、エヴァ・フェットはトライラックス本国でクローンアスカにも絡めたいし・・・。
148 :
146:02/11/28 03:35 ID:???
長々とスマソ。やっぱり人が増えるとレスが伸びますね。
量産機の運用の仕方はこんな感じです。連携プレー。
あと、今回のカキコでは主席を動かしてみました。
表情豊かな主席。・・・怖い。ってか、こいつら顔も声も同じなんですよね。
でもちょっとやってみたかった。
????他さん、イメージと違ったらすんません。
この後は農場にでも向かうかと。その後、実働試験を実行します。
>>144 トライラックス担当さん
許可、ありがとうございます。では流れを見つつ、トライラックス本国を
襲撃致します。自分としてはノヴァさんシヴァさんの動きが見たいだけなのです(爆
あんまり出番がないし。シヴァさんに至っては一回しか喋ってない・・・
教団側量産機の概要は上のカキコの通りです。いろいろ大袈裟なことを
書いてますが、要するに集団行動です。少しちょっかい出してすぐ帰ると思います。
時期が時期だし、相手が相手なので、死傷者は出ません、多分。
でも先に述べた通り、場合によってはかなりの範囲が破壊されます。ですがそれも流れ次第。
>>146について、補足。
何度か書いてますが、第弐の「光」は全世界に広がっています。
現時点では、提唱者さん由来の「紅」系コンシールがなされている場所は
見えません。強力なAATF張られても見えなくなります。
碇司令が気づいているのは、彼ならこんなこともできそうだという、
ただそれだけのネタでした。提唱者さんも同じようなことができると思われ。
主席はいちいち気を向けなくても、第弐が得た情報の重要なところは入手できます。
いい加減落ちます。疲れた・・・
「あの野郎、今度会ったら必ず殺す。」
痛てぇ、こりゃ2、3日はこの調子だな
「スズキさん大丈夫ですか?」
「体中痛てぇが大丈夫だ、スラッシュは寝てないだろうな。」
「オレッチは無事だぜ。」
天井が崩れ始めたか、逃げた方が良さそうだ。
「仕事は終えた、ココが崩れる前に日重工に戻るぞ。」
・・・・・・・10分後 日重工
「スズキ君、当然データは奪ってきたわね。」
「ええ、ブツの真偽は不明ですが依頼通り研究データを入手しました。」
「これからデータの解析するから帰っていいわよ。」
150 :
ノヴァ:02/11/28 04:47 ID:???
“もうじき、目標が・・・現われ、ます・・・”
エントリープラグの内面にはめ込まれたスピーカーからキサラギ博士の声が聞こえる。
二度に渡るインパクト災害と核兵器で破壊され、荒廃した大地。ここはサルサ・セカンダス。
かつて国際的な犯罪者更生施設が設けられていたが、後にはゼーレとバーベム財団が犯罪者を薬物でマインドコントロールして精鋭部隊に訓練するための施設に変わってしまった。
そして、現在はトライラックス本国の外側の領域にあるが、実質的にはトライラックスの領土とされる多くの土地のひとつである。
“サルダウカーだかウマダウカーだか知らないけど、私達が戦力に導入されたらもう出る幕無しね!”
今度はシヴァの声が聞こえた。他にセトとヘルの2人が今回の稼動実験に参加している。
地面の上に積もった雪を押しのけて地面が割れると、地下から黒い巨人が現われた。
首がなく、胴体にじかに仮面のような顔がついている。あれはトライラックスのクローン再生技術により産み出された人造使徒だ。
“新た、に・・・開発、された・・・K−1ゲリオン、の・・・威力、を・・・試す、のです・・・”
私は側頭部にはめ込まれたヘッドセットをなでる。
これは人間の脳の情報処理機能を高め、なおかつコンピューターから情報を取り出す端末機器だ。
これをはめていれば、例えば格闘技を習った経験がなくても、そのテクニックを自分のものとして使うことができる。
そして、それは他の様々なことに応用できるのだ。
シヴァの言っていることは正しいのかも知れない。
シヴァが操縦するK-1ゲリオンが人造使徒に向かって突進する。
私や他の2人もシヴァにおくれを取ってはならないと思う。
トライラックス担当です。
>>148 ノヴァやシヴァは当初、外交官か軍人にするつもりだったのですが・・・、
取り急ぎ、彼女達に新型EVA、K−1ゲリオンをを操縦させてみました。
ええと、トライラックスは本国の外側にも多くの領土を保有していて、
新型EVAの稼動実験はそのひとつのサルサ・セカンダスで行われています。
教団側が襲撃するのは本国よりもサルサ・セカンダスの方がいいと思います。
植民地はたくさんあるくせに大使館は設けていないなんて間抜けな国です。
>>149 御苦労様でした。
しかし、せっかく手に入れたデータがニセモノだったとなると・・・。
152 :
146:02/11/28 11:24 ID:???
お早うございます。
昨夜はまたもいろいろと吐き散らしてすんませんでした・・・
戻れて嬉しいのです。テンション上がりっぱなしでした。
昨日(今日か)書けなかった感想と連絡を。
>>151 トライラックス担当さん
多岐に渡る時間軸の調整、ご苦労様でした。自分も風邪を引きました・・・
確かに本国直撃はマズイっすね。
了解、目標はサルサ・セカンダスに変更します。スマソ。
・・・サルサ・セカンダスって本国の辺境地区だとばかり思ってましたが
(それで
>>114のような書き方をしたのです)
別地域だったのですね。弐スレ目だったか、参スレ目だったか、見直してきます。
>提唱者さん
>>129、笑ってくれてアリガトウ。ってか笑ってでももらわないとミジメです(恥
上記のようにほぼ確定しました。『D』君、乱入大歓迎です。むしろ懇願。
サルサ〜なら多少暴れても大丈夫だと思いますし(広さにもよりますが)、
こっちに来れば”遊び相手”が教団側4、トライラックス4の合計8体もいます。
ところで
>>124は各支部にある部屋ですか? それとも一箇所にまとめてあるのでしょうか?
前者だとそれこそ「終わった後」のデータの処分が困難になりますね。そこからも
恐らく他媒体にコピー(重要分だけ)してるでしょうし。
153 :
146:02/11/28 11:25 ID:???
(>152の続き、スマソ)
>便利屋さん
お疲れさまでした。カコイイっすね、スズキさん・・・
自分側がやられてもすぐに状況を把握して判断を下し、いさぎよく撤退。
・・・クールでカコイイ。彼が主人公の話っての、ちょっと読んでみたいっす。
さて問題はデータの分析が済んでからですが・・・
安川さんの二の舞にならぬようご注意を。農業プラントに逃げると、今なら
飲んで騒げます。サカキさんのイベントでもあるようですし、ご来臨を。
エヴァ・フェットも来るかもしれませんから、確執が解消できるかもです。
>某農場新入りさん
気を遣っていただいてすみません。戻りました。
二人はもう完全に公認カップル(死語?)ですね。
いろいろありまして・・・挙式、確定っぽいです。
司教も一人行くと思われます。場合によってはアオイさんのドレスも
ご用意させて頂きます。
旧東京、日重工の場面ではJAとド○シリーズに触れてくれてありがとうございました。
最近全然あっちを書いていない・・・
>厚木基地最後の兵士さん
おめでとうございます。出席させていただきます。
司教なんかが顔を出したら少なからず混乱が起こるでしょうが(綾波教と
農業プラントはちょっと確執があります。壱スレ目、教徒が襲撃したり)、
それもまた一興・・・でしょうか・・・
メインディッシュはやはりケンタッキーもどき?
154 :
146:02/11/28 11:26 ID:???
(また続き。これで最後です)
>????他さん
アフリカ編無事終了、ご苦労様でした。なんだかんだ言ってあなたが来ると
話が進みます。今後ともよろしくお願い致します。
>>122での許可、ありがとうございました。やらせていただきます。
もしかしたら量産機連携のパクリ元わかるでしょうか? 某15年も続いている漫画の
「ラ○ド・ギグ」です。・・・白いロボットだし。実物は見たことないので
半分以上妄想です。フ○イムラ○チャーの代わりに「死神の背骨」を使います。
で・・・多忙でなければ、教団レイも農場に・・・とか・・・
>加持さん
お早い復帰をお待ちしています。まだここを読んでいらしたら、MIBたちのその後を。
言いたいことは某スレに全部書きましたから、くどくは言いません。
>アルジャーノンさん
ご馳走にありつけそうなイベント発生です。ZOもランドマスター隊とは
浅からぬ縁がありますね。シャドームーンは・・・綾波レイがいっぱいいて
不快かもしれませんが。来れば司教に絡めます。
>町奉行さん
最近カキコがなく寂しい限りです。リナちゃんも農場のコレに出席できないでしょうか?
気が向いたらいつでもお戻りください、待ってます。
以上。また長々と(以下略 今日も夜に来られると思いますが、不明。
さてと。どうやら話が無事進んでいるようだ。なにやらノリで今日のうちにやってしまおう
という騒ぎにもなっている。……だが、ここで俺はふとある事を思いついた。そこで、彼等
に提案した。
「せっかくのここで初めての結婚式なんですから、もう少しじっくりと準備しましょうよ。
どうせなら明日にした方が、準備もできれば参加したい人やさせたい人の都合もつきやすいですし。」
そう提案した後、俺は自室に戻り農場の外に連絡をはじめた。まずは日重工だ。ネルフ関係
者に悪感情を持つ人も多いが、ナオコ博士の言では個人的にレイ達への好意から参加する人
もいるかもしれないとの事。また、常連だった『北斗琉拳』のご主人の烈さんにも連絡を入
れる。すると、明日でよければ調理を担当してもいいとの事。彼は元々香港で『海王』の称
号を得たほどの料理人だったが、セカンド・インパクトで大きな被害を受けた香港ではなにか
とやりにくかったため、日本に移住し、中華料理店を経営していたらしい。その後のサード
インパクトの混乱で店はラーメン中心に変わったが、以前よりも高い評判が出ており、旧東
京に支店が三つあり、それぞれの店をまかせた彪(ヒョウ)さん、氾(ハン)さんと合わせ、ラー
メン将軍、略して『ラ将』とも呼ばれている。これは楽しみだ。
そして、次に俺は箱根湯元の町奉行に連絡を入れた。俺は元々あそこの住人だからなにかと
気安く話せる。そして、明日の結婚式の事を伝え、もし都合がつくなら来てくれと言った。
また、例の箱根の農場計画の件もついでに話そうとも伝える。湯元なら来る事も可能だろう。
そしてネルフ。さすがにここの人々は動きにくいようだが、最低でも比較的身軽なユイ博士は
来てくれるらしい。シンジ君とレイ君はアフリカに行っているらしいが、艦に残ってるエヴァ
仲間が連絡をつけてくれるそうなので、向こうが忙しくなければ来れるかもしれないと。
そして、俺は思いついた。どうせならスリグの肉も出してみるかと。試食用として提供された
肉はかなりあったから新しく潰す必要は無い。肉自体は問題無いからかまわないだろう。
事実、明日の仕込みのために来てくれた烈さんは問題は無いので使えると言ってくれた。
突然現れた主席司教は、トライラックスのメンバーと俺達を送り届けると言い出した。
そして、それにヌケヌケと応じる司令。ただでさえ訳のわからない状態なのに、トラ
イラックスのガイドらしい男が自分の村に来て欲しいなどと言い出した。ええい! た
だでさえややこしい状況なのに、これ以上事態をややこしくするんじゃない!!
………そして、状況はややこしくなってしまった。俺達は今現地人の村にいる。うーむ、
よもやこういう展開になるとは思いもしなかったぞ。トライラックスの面々はキャンプ
ファイアーで踊ってるし。
ここでは猿の脳みそなんて物が出てきた。…俺を始めとするトライデントの初期メンバー
は山でのサバイバル生活が長いし、他の軍に所属していた者もインパクト後のサバイバル
を潜り抜けてきただけあって大体平気なようだ。碇親子も平気で食っている。司令はな
んとなく納得できるが、シンジが平気なのはやっぱりインパクト後に苦労してたからな
んだろうな。……綾波とフウイ大使が遠慮してるのは単なる肉嫌い以上のなにかがありそうだが……。
俺も猿酒がまわってきたようで、何人かの仲間と村人に誘われてバンジーでもしようかと
言い出していた。そこへアホな報告が来た。
……なんでもトライラックスの人間が何人か偽造コードによる航空施設の利用で逮捕され
ているらしい。……アホか! ただ気になったのは報告を持ってきた村長の言葉の中に『え
ばへっと』という単語があった事だ。あいつは確か死んだはず……。すると、後ろでひそひ
そ声が聞こえた。
「……父さん、知ってたの?」
「……周辺事情を探っていたら彼の生存は予想できたし、なによりエヴァの気配が増えてい
たからな。気付けないお前が力不足だ」
「エヴァの気配って…?」
「……そこからはテレパシーにしておけ」
……まさか、エヴァ・フェットが名前の通りのエヴァになってるって言うのか?
157 :
町奉行:02/11/28 17:48 ID:???
いきなり旧東京から連絡があっておどろいたが。
そうか、あの隊長とレナがとうとうねえ。
おう、リナおめえの姉妹が一人結婚するとよ。
え、レナだろうって?、よくわかったなあ。
姉妹ですからって、そういうもんか。
まあ、それで旧東京の方にこれるかって
ことらしいんだけどもな。
都合はつくんだが、あ?、是非でないとって
なに張り切ってんだ。
いや、たしかに箱根の農場計画のことも相談は
しときてえが、いかんせんこっからは明日に旧東京
ってのは難しいなあ。
まあ、もう一回連絡して、なんとか考えるか。
町奉行書きです。
あんまり書き込んでいませんが。
旧東京への足が必要になってきますね。
早馬ででも行きますか。
その時、惣流博士が話しかけてきた。
「ところで、彼女はどうします?」
見ると、例のニセ大使だ。そうだ、さっきから混乱していてこいつの事を忘れていた。
すると、司令が近づいてなにやら手を当てている。そして、彼は言う。
「……実験動物代わりに施設に連れてこられた人間の脳を使用してあるな。記憶を消
去された上に自分が大使だと思いこまされている。ただ、彼女はかなり不幸な記憶の
持ち主のようだ。ある意味、思い出さない方が幸せかもしれんな」
そう言った後、彼はフウイ・ノ・レイに話しかけた。
「とりあえず、彼女の処分は大使、あなたにまかせます。今回の事件はトライラック
ス側の事件ですし、今ここにいるトライラックスの人員で一番大きな権限を持ち、被
害を受けた当人であるあなたにその権利がある」
そう言って、司令はフウイ・ノ・レイを見つめた。
そして、主席司教のいた場所に戻ると、航空施設の近くまで送ってほしい旨とその理由
を伝える。主席司教はかなり長く沈黙していた。さすがになにも言えないらしい。
「………わかりました。それでもって盟約の遂行といたしましょう。……さて、あなた
方トライラックスは今後我々と結ぶか、ネルフと結ぶかはっきりさせる必要があります。
そろそろ二股をかけられる時期は過ぎます。我々の関係はそこのサードチルドレンの様
にはいかないのですよ……。期限は三日だけあげます。よく考えなさい」
そして、俺達はディラックの海に飲み込まれ、航空施設近くの草原に放り出された。
160 :
159:02/11/28 18:49 ID:???
○トライラックス担当さん
えー、そういう訳で、ニセ大使の処分(記憶を戻すかどうか含めて)の判断はフウイ大
使に委ねられました。ちなみにまだどんな記憶かは考えてません(W
また、カヲルあたりから例の結婚式の件についての連絡が来ると思います。行動の選
択肢が多いなあ(W また、教団の量産機は仮にもサードインパクト越えの上、パイロッ
トの資質に大差が無いので、現段階での勝利は極めて厳しいでしょう。それと、精神
のシンクロ現象はレイ、フウイ・ノ・レイ、ダミーレイ、ZO、エヴァ・フェットと、
アスカ、アスカクローンとの間にもレイ系同士やアスカ系同士ほど頻繁では無いけど
発生いたします。(条件次第ではシンジ、カヲル、司教とも。ただし主席と教団レイ
は原則的に入りません)
個人的に大使にはなにか理由をつけて京都のイベントに来てもらいたいかも。大使が
零号機に乗りこみダブル綾波レイによる戦闘も面白そうですし。
あー、それと
>>100ではいきなりメタモードですね、大使(W
○黒縁メガネさん
参号機の腕のネタは以外でした。ちなみにサードインパクト越えのエヴァは再生時
に装甲ごと再生するという特徴があったりしますので。
アスカですが、農場に連れていくかどうかは第弐の判断で。無論、取り戻されたり
他勢力に連れ去られたら厳罰物ですが(W で、起動実験時は京都に置いておいてく
ださい。それと、実験での戦闘の展開次第で主席の対応が変わります。まあ、量産
機が一機でも少しやばくなればちょっとした横槍を。最後まで無事なら帰還後にちょっ
とした発表を行います。尚、量産型は第伍以上用のエヴァはややスぺックが上です。
(主席介入の状況にしたければいきなりディラックの海が出現する引きにしてください)
161 :
159:02/11/28 18:50 ID:???
○Eさん
えーと、まずは起動実験の件で。黒縁メガネさんの所にも書きましたが、量産機が
危なくなると主席が介入いたします。私はどちらの展開でも問題無いので介入させ
る場合はディラックの海が出現する引きにしてください。ただしその場合はD君は
(演出の都合上)とどめは刺されないが敗北する状況になると思います。
それと、私の用意している仕掛けはカヲルが握ってます。多分こいつこそトライラッ
クスやE計画にとって一番危険な存在(W 一応現象としては物理法則の制限がきつく
なり、オーヴァーテクの発動がかなり困難になるので現在ほど気軽な使用はできなく
なるという物です。(セカンド、サードと段々制限が緩くなっている世界としているので)
あ、それとネルフ側エヴァはこれまで初号機と零号機が出した事のあるバイクを使用
すればリアル・ウロボロスの突破も可能(この場合は移動先をあらかじめ割り出す必要
があり)という事にすると、いうか本来はそういった用途の物だったりします。尚、リ
アル・ウロボロスによる消滅現象は、参号機・四号機には通じますが、初、弐、零号機
には一度効いて消滅させた後で、復活してきて破られるという現象が起きるとお考え
ください。(いずれもノーガードの状態で)
○某農場新入りさん
どうも。つー訳で色々と呼びました。アフリカ組が来るかどうかは(シンジ達含め)
トライラックス担当さんの判断です。ちなみにスリグ肉は出ます(W
○厚木基地最後の兵士さん
てな訳で、なんやら準備は進みつつあります(W 引退後は牧場で『スリグ』飼育
ですか。いやあ。……えっ!? 違う(W
○町奉行さん
どうもご参加ありがとうございます。恐怖のスリグコース(正体知らなきゃ幸せ)が
待っております。早馬も奉行さんらしいですが、特別に残存車両を使用してもいいかも。
162 :
159:02/11/28 18:59 ID:???
ただ、ふと思ったんですが、シンジはフウイ大使が結婚式に出席すると言い出しても
一諸に行くか悩むでしょうね。なにせ、前に旧東京に行った時も、今戻るとつらい
事を理由に人に荷物とらせに行かせてましたからねえ。
隊長個人日誌
気が付くと眠ってしまっていた。
その間、レナはそばでずっと座っていたようだ。
聞くと一時間くらい眠っていたようだ、疲れているのだろうか。
戻ると、ずいぶんと話がまとまっている。
町奉行まで呼んだのか。
寮責任者氏の手際のよさに半ばあきれる。
それどころか、ユイ博士まで来るという。
予想を越えて大きなことになっている。
もどってきた私たちに気付き、寮責任者とミスミさんがあとはまかせとけ、と
胸を張って言う。
なにか、特別に肉料理もあるから、隊の人も喜んでくれるだろう、と言っている。
だが、肉なんていいのだろうか?
いやまてよ、たしか…。
まあいい、深く考えないようにしよう。
衛生兵少尉がどこでなにしていたのか、と聞くので向こうで寝ていたと答えると
また、特にレナの姉妹が騒然となる。
そういうことではなく、文字通りなのだが、と言うと今度は問題なく納得された。
「隊長は夜も忙しいから。」とあの上等兵が言うと、本気で副隊長が彼の頭を
殴っている。
がっつくのもいい加減にしろとかなんとか。
寮責任者はそれをみて、餓えてるなら最高のもの食わせるとかいってるが。
その餓えていると違うんじゃないか、というとにやっと笑う。
腹が減っているとなんでもかんでも過剰な反応になるから、と言うが。
やはり噂のあれはもう届いているのだな。
結局、衛生兵少尉の率いる女性部隊に「新郎と新婦はゆっくりまっててください!」
などといわれ、その場を追いやられる。
だれだ?、わざわざランドマスターの後ろに空き缶をつけたやつは。
だが、よくみつけてきたな。
厚木基地最後の兵士担当です。
隊長にはある意味戦闘イベントよりも大変なイベントと
化してきちゃいましたね。
町奉行さんの参加に、弐次席さんの参加。
すごいことに。
トライデント兵士1さん
引退したら、スリグも、ですか。
しかし、スリグを飼うと他のところで変な噂がでるかもしれない
ということが有るかもしれませんが。
いつ引退するんだろう、隊長。
あ、隊長はスリグを贈答されるという話だけは聞いてる設定です。
とかなんとか書いてるんですが、ひょっとすると明日から
日曜の夜遅くまでネットにつなげないかもしれません。
準備の話とかでしたら隊長とレナは周囲のおもちゃ状態に
なってる感じでお願いします。
なるべく、来れるといいと思いますが。
すいません。
ぼこられた。
感覚を研ぎ澄ます為の基礎だとかって、能力使わなかったからぼこられた。
僕の方が基本性能は上のはずなのに。これが経験の差って奴だきっと。
頬に触っても普通に歩いても、腕を上げて挨拶しようとするだけで痛い。
筋肉痛と言うものもあるかもしれないけど、それ以上に打身に捻挫、痣もたくさん。
「……でも、おもしろかったな」
ぶるっと体が震えた。
まだ遠いけど、僕が求めているものにはまだ遠いけど組手は楽しかった。
部屋に戻って一眠りしたらまた頼もう。僕の為にちょっとは居てくれるみたいだし。
センスがいいって言ってくれたし、まだまだ僕は伸びる。
時間が惜しいくらいだ。普通に寝てなんかいられない。
やっぱりこのままもういっちょもんでもらおう。
そう思って部屋に向かおうとしたら、ジジイが現れて立ちふさがった。
「お前の考えそうな事ぐらいわかっとるわ。部屋に戻って不て寝でもしてろ。
幾ら頑丈だからって怪我した状態では効率よく力には出来ん」
「チッ、口うるせーじーさん」
ごつん。「減らず口ばかり叩きおって。わしを無視して行っても同じ事を言われるのが関の山だ。
時間の無駄をしたくないならきちんと休みを取れ」
…………おー痛。
まったくこのジジイ、どうしていつも僕の先回りが出来るんだ?
こんばんは。来られました。
>????他さん
参号機の腕の件について。
独走スマソ。ヒカリちゃん奪取のフォローとして、何とかトウジが
飛び出すのを抑えようと書いていたら、ああなってしまいました。
書き始めの頃は単に「実は他勢力起源のEVAだった! んじゃ拾った
イロウルで解析するから、危険無しとわかるまで参号機使わないでね」
だけで終わるつもりだった・・・の、ですが・・・
過去スレで、サードインパクト経過済みEVAの扱いは読んでおりますので、
装甲板込み再生等は一応了解しています。
旧東京会戦において、参号機は腕を量産機に取られ、量産機の損傷修復に
使われてしまいました。その後「E」計画から融通してもらった腕をくっつけて
戦闘続行したのですが、このときスモーウォーカーのまんまではなく、
接合と同時に参号機の腕と同型に変化させ、更に装甲板も復活したという想定でした。
大阪会戦にてカヲル君の四号機が落とされた腕を一瞬で修復していますが、
その際切り落とされた腕は消滅していますね。これを読んで、EVAといえど
「全くの無からの再生」はできないのだろうと解釈し、
>>137〜>138のようにスモーウォカーの腕を取り込む、という形にしました。
S2機関の力を借りれば腕一本くらいの再生はできそうですが(司教陣の再生、
壱スレ目での参号機の片脚の再生)、時間とエネルギーを相当喰うだろうと思いまして
(司教陣はそうでもないでしょうが、トウジだから・・・)
自分は後から設定に便乗させてもらっている立場なのに、勝手に後付けしてすみません。
不都合な点は司令一行が帰還してから調整、もしくは自分に指示をください。修正します。
それからアスカ(オリジナル)ですが、さすがに量産機の試験には連れていけません。
第弐は彼女を連れ回す危険性を死海で思い知らされましたから。農場にも一人で行くかと。
あと、実働試験はさっさと終わらせるつもりです。主席にご面倒はお掛けしません。
・・・ってか・・・気の毒な主席・・・(
>>159)
>>166の続き。連絡ばかりでスレ潰してスマソ。
>トライラックス担当さん
農場のイベントが終わったらサルサ・セカンダスに行きます。
少し先のことになりそうですから、今のうちに。
勝ちたいですか?
前述したように、死傷者は出しません。そちらのEVAに壊滅的打撃を与えることもしません。
ただし、かなり叩きのめします。サルサ〜の施設も一部破壊します。
教団とネルフ、二股を掛けていられる状況は終わった、と主席から忠告があったと
思います。今回の実働試験は、文字通り試験であると同時に、トライラックスに今後の
行動の選択を迫る、教団側からの半ば脅しに近い実力誇示でもあります。
本国および艦隊のフウイ・ノ・レイの答えによって変化しますが、「E」側の介入が
ない限り、襲撃自体は短時間で行います。長居はしません。
K-1ゲリオンの活躍を希望されるのでしたら、そのように指示を。
第弐側としては、量産機の戦闘と、上の「勧告」ができれば任務完了なので。
ここにきてワガママばかり、すいません。
>厚木基地最後の兵士さん、他、挙式に参加予定の皆さん
らぶらぶですね。
書き込み、できないなら無理に進めるのは・・・どうでしょう。主役だし。
自分はできたら待ちたいのですが・・・
立て役者がいないままイベントを進める大変さは旧東京会戦で身に沁みましたので。
自分はヒカリちゃん奪回等で時間は稼げますが、
他の皆さんの都合にもよりますね。
参加が確定している、某農場新入りさん、綾波僚責任者さん、
町奉行さんの判断を待ちます。
航空施設近くの軍警察駐屯所で武装した1箇中隊が警備する中、私達を迎えたのはその国の外務大臣と軍警察の責任者であった。
「私はトライラックスのA級大使フウイ・ノ・レイです」いちいち自己紹介するのもウザイ。「この度は我が国の者達が大変ご迷惑をおかけしたそうで、まことに申し訳ございません」
「いやいや、とんでもない。私は当国の外務大臣のウガンダ・モベモベ。この者は首都圏警察本部長のアジャピー将軍です。以後、お見知り置きを」
サードインパクト後の荒廃した世界でトライラックスが勢力を広げているからと言って、どうせうまいことこびを売って経済的支援でもしてもらおうという腹なのだろう。
そして、トライラックス本国のギーガー達は世界征服作戦だとか言って、いずれはアフリカにまで勢力を伸ばし、あのおぞましいスリグの肉をこの国の住人達にも食わせるつもりなのだろう。
さっきの村で食わされかけた猿の脳ミソとやらもひどかったが、全くあのウジ虫ナメクジ豚はこの世で一番、私を不愉快にさせる。
あんな物を全人類に食わせることが世界征服だと思っていやがる本国の馬鹿どもの気が知れん。
釈放された海兵隊のスモーカー大佐達が私の姿を見た途端に泣き出した。
「大使様ァ! 地獄で仏たァこのことだァ!」
「ここの拘置所はひどいんですよォ! 人権蹂躪だァ!」
エヴァ・フェットやチューリップハットのような髪型をした見慣れない男もいる。
こいつらは便利屋スズキを追跡してここまで来たそうで、チューリップハット頭の男はそのために協力してくれたエヴァ・フェットの昔の仲間なのだそうだ。
「いい大人がこんなことで泣くな!さあさあ、そなた達が乗って来た飛行機も返してもらって、艦隊へ戻るぞ!」
しかし、その一方で私は綾波教団の主席司教が言ったことが気になっていた。
あやつも本国のギーガー達の意図を見抜いている・・・期限は三日だけ、か・・・。
町奉行書きです。
主役不在で式をすすめるのは流石に。
ただ、準備の段階を進めるのはいなくてもできるかな
と思いますが。
当方、移動のネタを考える時間ができて嬉しいという感じですが。
170 :
168:02/11/29 00:22 ID:???
>>167 今後の展開の構想の方向性が大体定まってきたような・・・。
教団量産機のサルサ・セカンダス襲撃に関してですが、
セトとヘルになら重傷、ノヴァにも軽傷くらいなら負わせても構いませんよ。
あと、K-1ゲリオンも少しくらいなら破損させても構いません。
ノヴァとシヴァにはそれなりに食い下がらせたいと思いますので、
そちらもそれなりのダメージを想定して下さると助かります。
これまでは三枚目悪役ということで、日和見的な対応を取って来たトライラックス側陣営ですが、
教団側がフォースインパクトを狙っているらしいことが判明したこともあって警戒しています。
ネルフ・トライデント側との対立の原因となった便利屋スズキも重罪人として指名手配された上、
エヴァ・フェットのEVA緑号機(六号機)に一応は退治されたので(死んではいないが)、
ネルフ・トライデント側と和解して協同により綾波教団と戦うという展開になるかな。
まさかこんな所に飛ばされるとはな。やはりあの時の失態が大きかった。
相方に比べて俺の収集した情報量は少なく、余り大した物ではなかった。
あの大使を助けていなかったら、俺の面子はどうなっていた事か。
晩餐会も途中からは酒も入っていないのにやけに記憶が飛んでいた。
あとで携帯していたレコーダーを再生して………三日は食事もろくに出来なかったな。
アノ文化と言うか、風習には俺の思いも寄らぬ魔力があるに違いない。
あいつは笑っていたが、あれは経験者にしかわからぬものだ。
「水没した都市にはシーマンが棲み、国土のほとんどは未だに壊滅状態。
活発に生きているのは軍事力ばかりか」
つまらんが、法という秩序のなくなった今では当たり前の事。
物理的な力は原始的だが、最も効果的な力だ。
手の届く範囲は狭いかもしれないが、生み出すだけなら容易。
パワーバランスを維持する観点からでも、この国の調査は急務だ。
そうだ。くっくっくっくっく。
そうだな、そう思えば少しは気が楽になる。俺にしか出来ない仕事だ、これは。
だから俺はここにいる。街の主な権力者と仕組みはほぼ把握した。
次は政府、そして軍部………いや、祭も近い。軍部が優先だな。
技術部主導による、参号機の左腕回復作業が始まった。
鈴原君は連日参号機に乗り込み、ATフィールドを利用して左腕の「書き換え」を
行っている。進行ペースは予定より20%近く早い。鈴原君のチルドレンとしての
能力も着実に上昇しているということだろう。
その間、ネルフ作戦課は消えた加持さんと洞木さんの発見に専念した。海外に
まだ生きている都市はかなりある。そこにいる、以前碇司令がパイプを繋げて
おいた協力者たちの手を借りて、イタリア綾波教の残党の所在を探る。
とはいえ、壊滅した都市や僻地の農村などに隠れられたらお手上げだ。作業は
難航するかと思われた。
しかし開始の翌日、思いがけないところから手がかりが掴めた。
しばらく行方をくらましていた青葉からの情報だった。今は上海にいるという。
そこで綾波教支部に侵入し、世界各地に伸びる綾波教の情報網を利用して
各地の反教団・反ゼーレ派たちと連絡を取り合い、情報を集めていたのだ。
久しぶりに見る青葉はいくぶん疲れ、でも精悍な顔になっていた。
「シチリア? ユーロ系マフィアが集結して復興させているっていう、あの?」
『はい、ドイツの『L』からの情報です。信頼はおけます』
「奴らのお膝元か・・・さすがにヨーロッパじゃ、EVAを送り込むこともできないわね」
『ですが、ここ数日でシチリアの情勢は大きく動いています。マフィア内部の
抗争を誘発した者がいるようです。4号機改らしき機体は確認されていませんが、
洞木ヒカリ、加持リョウジは何度も目撃されています。『L』は欧州の反ゼーレ派を
集め、少し探りを入れてみるそうです』
「わかったわ。彼らから続報があったら、すぐに入れて」
『了解』
葛城さんが作戦を練るために去った後、俺はまだ繋がっている回線に話しかけた。
「大丈夫か? 随分長く日本を離れてるけど」
青葉は笑ったが、ふいに険しい表情になって周囲を見回した。
『ああ。・・・ちょっとヤバイから、あと一分で切るぞ。俺もそろそろここを引き揚げる
潮時かもしれない。綾波教支部の様子がおかしいからな』
「フォースインパクトの準備じゃないのか? こっちも相当ピリピリきてるよ」
『ああ、聞いてる。それもあるが、どうもそれだけじゃないような気がするんだ。
何か厭な予感がする。取れるだけのデータを取ったら、日本に戻ろうと思う』
「そうか。・・・くれぐれも気をつけろよ」
『そっちこそ、俺が戻る前に潰れるなよ。・・・じゃあな』
174 :
172:02/11/29 00:52 ID:???
ちょっと待った!
>>171 提唱者さん
水没して半魚人が住んでるのはトライラックスではなく、
同系列国「カミーノ」の方だったかと・・・
わかっていらっしゃったらすんません。
175 :
170:02/11/29 01:02 ID:???
>>171,
>>174 水没して半漁人が棲んでいるのは確かにカミ―ノの方です。
ですが、トライラックスはカミ―ノを吸収したというようなカキコをしたこともあるので、
カメレオンUは水没したカミ―ノの旧領土も
現在はトライラックス領だというふうに解釈したと考えられます。
176 :
172:02/11/29 01:11 ID:???
>>175 なるほど、スマソ。自分の勘違いでした。
唐突ですが青葉さんに復活してもらいました。
参スレ目にて、ケン王関連の書き手さんが青葉さんも
受け持ってくださっていたのですが、その後の消息が不明・・・
終盤近いので勝手ながらネルフサイドに戻させて頂きました。
彼は「入れ替え」後の中国に潜入、綾波教支部に食い込んで諜報活動中だった
ということにしました。
また欧州の協力者として、ミュンヘンの便利屋「L」、名前だけ登場。
以後、洞木ヒカリ奪還に関しては、自分はしばらく青葉・「L」経由の
情報の提示としてだけ書いていきます。
>>170 トライラックス担当さん
了解、当初は一方的展開にしてひっとあんどあうぇーかと思っていましたが、
トライラックス側もいい加減噛ませ役ではいられませんね。
ネタ考えつつ(つっても例によって脊髄反射になるでしょうが)、時期の到来を待ちます。
恐らく使わないであろう、当初の自分の脳内案。
サルサ〜等トライラックス領に突如量産機4体出現
→第弐乗機、「死神の背骨」で施設を一掃
→クローンたちの量産機降下、トライラックスEVAと戦闘、無力化
→ダメ押しにもう一撃、陸地の一部が吹っ飛ぶ
→第弐から領内上層部へ勧告「お早いご選択を」直後、撤退
・・・今見ると酷いなこれ。実際は間違ってもこんな無茶な事態にはなりません。
そろそろ落ちます。
177 :
171:02/11/29 01:14 ID:???
と言うわけで、
>>174の訂正の元にトライラックス国内、ではなく足がかりとしてカミーノに侵入。
ですが、
>>175の意見もありがたく吸収し、サルサ〜への絡みの第一歩とします。
>????さん
>>161、そこは
>>129の一部の例外に含めさせて頂きますが、個人的には不可能かなと。
生命の危機を無意識レベルで感じ取りS2機関で消えるはずの空間を維持した、
消える前にどこかに転移した、とするのもありでしょうけど。
異空間に飛ばされたわけではなし、存在する場所そのものがなくなるわけですからね。
言うまでもありませんが、話の都合上という奴です。
あくまでも「防衛システム」ですから、当方はそのような絡みが起きない事を祈るばかりです。
それと物理法則がきつくなるって言うのは、法則自体を書き換えてしまうと言う事と同義ですよね?
表現が難しいだけなのかもしれませんが………特定の対象に何らかの力を付与する、という感じですか?
物理法則が緩くなる、変わってきているとするとそれは無茶苦茶な影響が出て根本から話が……
漏れは「現実」と変わらない物理法則が「ここ」でも成立すると言う前提で話を書いてきてたですよ。
前々々(?)スレの教授の話なんかがいい例です。科学的に解明されていないだけであって、物理現象であると。
魂や心に関しては言及を避けてます、一応。
………ああ、もう、くどくどと。書いてて、これは言ってはあれだから避ける。
解っているんですよ、ですけどね、性格上「リアル」と「整合性」を求めてしまうんですよ。
自分からアレまがいな事してどうするかなァ……かなり鬱、でも漏れの意志が書けと手に命ずる。
すまん。おそらく気分を害すると思うし、他の皆にも迷惑もかける。
解ってはいるんですけど、どうしても譲れない。
赦してください。
赦してください。
本当に、本当にすみませんが、今夜はこれで。ごめん。
今回唯一の頂きモノのレーザーライフルは現地に放棄する
派目になった上にまほろさんに貸した振動ナイフも紛失してしまった。
「今回は依頼を果たしたが大赤字だ」
体はまだ痛い上に変身も当分できそうにねえ
「スズキさん、そろそろ飲みに行く時間ですよ。」
そういやアフリカ行きが決まった頃に海岸沿いの酒場の予約したっけ
「まほろさん、判ってる今すぐ準備するからちょっと待っててくれ」
「皆さん準備は終わっていますから急いで下さい。」
便利屋、傭兵御用達の店だから営業中は駐車場に戦車や軍用ヘリを
積んだトラックが止まってるのが唯一の難点だが店内は武器持ち込み禁止
で雰囲気もいいから飲み会にはピッタリだ。
179 :
175:02/11/29 01:31 ID:???
>>176 いえ、別に勘違いというわけでもないのですが。
どちらとも解釈できるということで。
ところで、教団側のサルサ・セカンダス襲撃ですが、
まあ、トライラックス側にそのくらいダメージを与えた方が
その後の展開にはかえって都合が良いかも知れません。
>>177 E計画側もサルサ・セカンダス襲撃に関与されるのですか?
それでは、三つ巴の大混戦になりますね。
私はどうも戦闘シーンの描写が苦手で・・・。
EVA緑号機(六号機)がガイバーを倒すシーンもあんまり迫力なかったな。
複数隊体のEVAを動かしての戦闘シーンなんて、どうしよう?
180 :
172:02/11/29 01:52 ID:???
落ちますといっておいて何ですが。
>>177 余計ながら。
物理法則の件、それはあくまで”サードインパクト越え”EVA、
主席、教団レイ、教祖様等、「世界の異端」的な超特殊存在の周辺に
関してのみ、書き換えや歪曲が起こるものと、自分は捉えています。
あくまで、限定的な現象である、と。
セカンド前後に、兵器としてATフィールドなる未曾有の概念を使用する、
非常に特殊な存在・使徒が現れたのと同様に考えればいいかと思います。
通常の人や街は、セカンド、サード以前と変わらないでしょう。
・・・っていうか、そうでないと自分の想定も一部音をたてて崩壊してしまいますw
けど、あんまつきつめると、矛盾が出てくるのは当たり前。今後は特に
つじつま合わせ、担当者協議、脳内補完フル活用でイきませう。
せっかくたくさんの書き手さんがいるんだから。
でもあんま混み合うと、ただでさえ人生是脊髄反射な自分には手に負えなくなるっすよ(汗
>提唱者さん
おかしな口出ししてスマソ。今日は・・・絶対に
無神経なことを言ってはいけなかったのに。ごめんなさい。
粘着は良くないですが、いつだったかの「始末書」末尾の言葉はまだ有効です。
撤回は、致しませんので。最後まで突っ走りましょう。
>????他さん
最近特にいろいろ迷惑おかけしています。負担ばっかり増やしてスマソ。
でも、あなたのカキコはスレの原動力です。
あなたがいなければ絶対にここまで来られなかった。
どうかアフォのやってることだと笑いつつ受け流し、最後までよろしくお願い致します。
スレ汚しすんません。ホント自分は脊髄反射です。脳内で一人で盛り上がる以外ない人間です。
今度こそ落ちます。明日は昼間一杯います、何かあればご連絡を。
181 :
172:02/11/29 02:00 ID:???
あう。また嘘つきました。
>>179 戦闘シーンについては、任せていただけるなら、書きます(全部じゃないっす)
っていうか量産機はこちらでちゃんと書きます。
自分のカキコがどんな感じになるかは、四スレ目旧東京会戦、伍〜六スレ目
大阪会戦辺りを参照していただけると幸いです。
・・・でもそちらのパイロットの方だけは、そちらできっちりとお願いしますね。
まあまずは農場の挙式が先、マターリと行きましょう(説得力皆無
息が詰まるような牢屋の中で朝から晩までメガネザル女と寝食をともにするというのは精神的に苦痛なものだ。
特に俺が立ったままオシッコをすると、たしぎの奴はセクハラだとか何だとか言って露骨に不快な顔をしやがる。
そんな状態が3日も続いて、ようやく救いの女神が現われた。
A級大使フウイ・ノ・レイ様がじきじきに俺達の身元引き受けに来てくれたのだ。
しかし、たしぎの話ではフウイ・ノ・レイ様は何者かに拉致されて行方不明だったんじゃなかったか?
「大使様ァ! 地獄で仏とはこのことだァ!」
「ここの拘置所はひどいんですよォ! 人権蹂躪だァ!」
スモーカー達は泣きながら大使達にこれまでのことを訴えた。
「いい大人がそんなことで泣くな! さあさあ、そなた達の乗って来た飛行機も返してもらって、艦隊へ戻るぞ!」
外ではこの国の外務大臣やら警察本部長やらの要人が待っていたが、他に見覚えのある面々もいたので驚いた。
「エヴァ・フェット・・・死んだんじゃなかったのか?」
その中の1人、見てくれはかわいい感じの美少年がこれまた驚いた顔をしていた。
「いよォ、また会ったな。碇シンジ君だったっけ。それからそっちのはオリジナルの綾波レイか。俺は地獄の閻魔様にも嫌われてるんでね」
どうやらトライラックス側は拉致されていたフウイ・ノ・レイ様を奪還するために彼らの力も借りていたらしい。
「そうか・・・フウイ・ノ・レイ様を助けるためにねえ・・・それじゃあ、お前さんは今でもあのお方のことを思ってるわけだ」
「今でも? こいつ、何言ってるんだ?」
「いや・・・何でもねえ、深く考えるな」
「それで・・・お前らが乗って来た飛行機もそこの空港に停めてるのかい?」
「いや、僕達は飛行機なんかは使っていない。日本から瞬間移動して来たんだ」
「何だい、それは? SFじゃねえんだから・・・」
「これはSFだよ」
「いや、それはそれとして」
サイテイルB級大使が来て言った。
「我々も瞬間移動して来たんだ。綾波教団の主席司教の力を借りてな」
「うへ・・・それじゃ、燃料代が節約できていいよな。どこぞのお馬鹿さんは日本からマレーシアまでヘリで飛んで燃料代無駄使いしまくりだっちゅーのに」
「誰がどこぞのお馬鹿さんだ! このバケツ頭!」
「そりゃあおめえ、日本からマレーシアまでヘリで飛ぶお馬鹿さんだ。最初はアフリカまで飛ぶ気だったんだろ?」
「A級大使様ァ! このバケツ頭が俺のことをお馬鹿さんだって言うんですよォ! ひでえじゃねえですかい!」
スモーカーがフウイ・ノ・レイ様に泣きついた。
「何をしているのです? スモーカー、私はこっちですよ」
あさっての方角からフウイ・ノ・レイ様の声が聞こえたので、俺とスモーカーは驚いた。
「ありゃりゃ? A級大使様が2人・・・? あ、そうだ。片方はB級大使様が変装してるんだな!」
「何を言っている。わしはさっきからここにいるぞ。そんなに変身して欲しいんならしてやるがな」
サイテイルB級大使が全身を変型させると、フウイ・ノ・レイ様にそっくりに変身する。
「うわ、うわ、今度は3人! 一体どれが本物なんだ!?」
「だから・・・今、変身したのはサイテイルB級大使殿だろ・・・しかし、もう1人は一体?」
俺が問うと、あさっての方角のフウイ・ノ・レイ様が言った。
「また騙されたわね。どうじゃ、そっくりであろう? その者は私の新しい影武者、フウイ・ノ・レイ2号じゃ」
「そのフウイ・ノ・レイ2号っていう安易なネーミングは影武者さん本人が可哀想過ぎることない?」
同じ一人称視点でもエヴァ・フェットの方が
フウイ・ノ・レイに比べると書きやすい。
185 :
172:02/11/29 11:09 ID:???
おはようございます。
昨夜の
>>180、読み直して今心底恥じ入ってます。
暴走しすぎ。イタタタタ
ってか、間違ってるし。
最初の段落は脳内消去してくださいませ・・・
要するに>180書いた時点で言いたかったのは、
「提唱者さんあんま根詰めて考えなくても」と「????他さんマンセ〜、最近スマソ」
でした。それだけだったんす・・・
今後こういう出しゃばりはやめます・・・鬱。
アツイ脳内事実ダダ漏れ状態に引いた方、すんません。
ここは「書いたもん勝ち」のところ、だったと思います。
ネタカキコは好きなように、お気軽に(自分のように気軽すぎるのも何ですが)
自分は「終局」までもういなくなったりしませんし、どんな流れになっても
最後までついていきますから。
・・・また仕切ってるし・・・鬱。ごめんよ。後はネタ書きます。
奉行所の周りがあわただしいねェ。
なんでも、この間来たらんどますたーとかいう兵隊さんたちの隊長さんが、
旧東京の方で祝言を上げるんだって。ホラ、隊長さんと一緒にいた、
あの可愛い娘が花嫁さんなんだってよ。めでたいことだよね。
それにお奉行様も招かれたんで、リナちゃんと一緒に駆けつけるって話だよ。
でも、旧東京だからねぇ。
綾波教が上方に引っ込んで、東京の方と行き来するのは大分楽になったけど、
まず距離があるからね。駆けつけるってったって大変さ。
奉行所も空けることになるから、留守役を選んだり、いろいろ大変らしいんだよ。
・・・ところで、リナちゃん、この間から役宅に詰めてるんだって?
戻ってきたらこっちでもやることになったりして。
何って、厭だね、妾にそれを言わせる気かい?
苦節約半月あまり・・・
旧東京は着実に復興を遂げています。
瓦礫を取り除き、使えそうな建材を集め、そしてとにかく肉体労働です。
キツかったけど、そのかいあって、遂に倒壊した本社ビルが
形になってきました。デザインはあの芸術家さん! 前よりも建物全体の高さを抑え、
さらに細部まで手を入れた耐震設計。地下施設の強度も万全です。
これでまた戦闘になっても大丈夫っ!
・・・気休めだろう? いやいやそんなことはないんです。
何せナオコ博士のド○シリーズがいますから。彼らは今やJA、JA2、各種AIBOとともに
我が社のシンボルあ〜んど守護神となっています!
覚えていらっしゃるでしょうか、JA2の完成式典の際、ナオコ博士が用意していた
我が社独自の防衛システムのことを。そう、招かれざるお客様は、ド○シリーズが
おなかの虚数回路「四次元ポ○ット」を通じてどこか遠くに放り出してくれるのです!
戦闘状態になったら、旧東京住民の皆さんを社屋に避難させて、周りに
虚数空間の外堀を巡らすんです。バリアーという奴ですよ。踏み込んだら最後、
飛ばされるのは北海道か、沖縄か、はたまた北極か?!
結果は神のみぞ知る、です。
・・・私も一度ど○でもドアで飛ばされただろうって?
ふふふふ・・・記憶にございませんなぁ(某政治家口調)
技術部の安川さんは確かに飛ばされましたけどね・・・
・・・あなたも一度アノ恐怖体験「究極の迷子」を味わってみますか・・・?
旧東京もやっと街らしくなってきた。
まだまだ品物は少ないけど、商店街も復活して、以前のように
コンビニ(あの大量の雑誌はどこから仕入れてるんだろう)と
お約束の顧客争いを再開してる。おいしいパン屋さんもできたという噂。
たまの休暇に街を歩くのが楽しくなってきた。
街に出るたびに、どこかしらに何か新しいものが復旧されているんだ。皆すごいよ。
社の復興の方も一段落ついてきたから、この機会に新人君連れて東京の案内でも
するかなぁ・・・せっかく一緒の職場なのに、仕事ばっかりじゃあんまりだもんな。
昼、農業プラントの知り合いが絶賛していたラーメン屋に行ってみた。
「北斗琉軒」っていうらしい。行列がすごくて食べられなかったけど・・・
明日早めに来よう、と思ったら、明日は休みだと言われた。なんでも
農業プラントに出張するらしい。ウチの社にも連絡が行ってるだろうから
詳しくはそっちで聞くように言われて戻ってみたら、確かに通達が来ていた。
なんと結婚式をやるそうだ。
しかも新婦はあの綾波レイと同じ顔をした女の子たちの一人。
なんだかひどく嬉しくなった。あの子たち、あっちでしっかりやっているのか。
連絡の差出人の名前をよく見たら、前に俺が気絶したあの寮の管理人さんだった。
あの時は失礼なことしたな・・・何か、俺にもできることがあればいいんだけど。
でも参加するのはなぁ・・・また腰抜かしそうだし・・・(回想してビビリ中)
京都は”最後の戦い”に向け、既に準備の大半を終えている。
この前主席に提言したトライラックスへの「勧告」の件に正式に許可が下りた。
量産機とクローンたちの実戦試験も兼ねたものだ。終局を前に、トライラックスは
選択を迫られることになる。彼らだけでなく、この世界自体、残された時間は少ない。
これでセカンドチルドレンを危険にさらした失態が挽回できるといいけど・・・
存在の抹消は怖くない。自分が切り捨て前提の、取り替えが利く存在であるのも構わない。
けれどいつからだろう、主席を失望させるのだけは避けたいと、強く思うようになった。
僕らは期待も願望も抱かないでいい存在だった筈だ。僕自身今まで深く考えたことも
なかった。でも、セカンドチルドレンとともに行動したわずかな時間の中で、僕は
何度か自分を見つめ直す羽目になった。そんなことしなければ良かったのに。
どんどん重くなってゆく自分自身が、今は、辛くて仕方がない。
クローンたちの能力は日々上がっている。相互シンクロも最初期よりずっとスムーズになり、
最近は「光」の補助無しでもすぐに意識共鳴状態に入れるようになった。精神バランスを
崩して”リセット”が必要になる回数も減った。
僕の手を借りずとも、独立兵器として使えるようになる日も遠くないだろう。
クローンたちに休息時間を与え、久しぶりに夜の海辺に行ったら先客がいた。第参だ。
「そっちは忙しそうでいいな。僕は留守番と雑務ばかりだよ。まあ、しょうがないけどね」
「君は京都戦では先陣じゃないか。すぐに退屈なんてことはなくなるさ」
あたりさわりのない答えを返すと、彼は無邪気に笑った。
「そうだね。今からゾクゾクするよ。遂に僕も生贄になれるんだ。
この期待感だけでも、今まで待った甲斐があったというものさ。そうだろう?」
彼の口調には迷いも衒いもない。
僕は答えられなかった。第参は不可解なものを見る目を僕に向けたが、何も言わなかった。
「まあ、見ていてよ。これまでで最高のイベントになるからさ」
そう言うと、笑顔を残して第参は歩み去っていった。僕は砂の上に座り、欠けた心の補完を
求めて「約束の日」を渇望する赤い海の呼び声に、しばらく耳を傾けていた。
190 :
189:02/11/29 16:59 ID:???
気持ち悪い長文スマソ。
自分が鬱モードになると、まず第弐パートに被害が行く。なぜでしょう。
今日は夜来られますが、土曜の夜〜日曜の日中は恐らく書き込みできません。
土曜夜はもしかするとROMとレスくらいは可能かもしれませんが不明。
日曜の夜には戻ると思います。
何とか年内には京都戦終わるといいなぁと思う今日この頃。
これ以上ネタカキコしても鬱な内容にしかならないっぽいので、去ります。
191 :
177:02/11/29 19:03 ID:???
>>171を改めて読んで見て。補足がいるところがあった。恥かしいというか、鬱。
でも、もう言うまい。
ただ(完全なる)物理法則だけは、世界の根幹(仕組み?)に関わるので法則の局地的な歪曲でも起これば、
当然周りの「通常状態」の部分にも影響が出ると考えて間違いなく、効果は凄まじいと思う。
問題はどのレベルまで解明されていいのか、どのレベルまで突き詰める事が必要なのか。
今現在解明されている物理法則はある程度の精度はあっても、完全でないとして。
まあ結局の所、難しい部分は魂と心と言う概念を使い辻褄を合わせるというのが妥当かと思いました。
????さん、何を熱くなっているんだこいつとか思ってたらその通りです。
重ね重ね、絡みついて申し訳ありませんでした。
黒メガネさん、助かりました。あなたの言葉で心が少し軽くなりました。
余計な負担をおかけしてすみませんでした。
「書いたもん勝ち」、そうですね、初心忘るるべからず。
今夜もそれなりに走ったネタになるかと思いますが、今しばらくお付き合いくださいませm(__)m
192 :
191:02/11/29 19:04 ID:???
結婚式の話に盛り上がる一同に混じって話をしているうちに,随分話が大きくなっていく。次々に企画
が飛び出し,参加者も増えそうな気配。これは凄いことになるな,と興奮しているうちに,向こうでレ
ナ嬢と話していたアオイが戻ってきた。そして随分熱心に,結婚式とは何か,どんなことをするのか聞
いてくる。うーん。インパクト前,二,三度親類のものに出たことはあるが,あんまり覚えてないな。
とても具体的には話せん。それでも,ぽつぽつと思い出しながら花嫁の着るウェディングドレスや,宣
誓の儀式,指輪交換,そして誓いのキスと話していくと,アオイの顔が赤く染まる。
あ,日重共の一室での出来事(
>>82)を思い出したんだな。その様子に勘づいた女性の衛生兵達と,レ
イ達姉妹によってアオイは連行されていき,質問攻めにあっている。やれやれだぜ。
おや,肝心の主役,レナ嬢と隊長がいないな。ちょっと辺りをうろつきながら探してみると,遠目に寝
転がっている隊長と,その側に座るレナ嬢の姿。彼女は彼を見守るようにしている。穏やかで幸せそう
な風景だ。彼らは数々の戦いをくぐりぬけ,その中で結ばれた。そんな彼らにこれからも待ち受けるで
あろう戦いのことを思うと,今のこの平和を十分に楽しんで欲しいと思う。彼らに気付かれぬ様,そっ
と踵を返す。
さて,向こうじゃ企画続出みたいだし,他に俺に何か出来ることはないかな。そう考えていると,思い
当たることがあった。昔取引をしていた宝石店兼故買屋が旧東京市内にある。そこなら顔も利く。アク
セサリのレンタルも出来るだろうし,店の在庫と,隊長達の懐具合にもよるが,結婚指輪も手に入るか
もしれない。とりあえず電話して,話を聞いてみるか。
モニタースクリーンに白髪を長く伸ばした男の姿が映し出される。
“無事で何よりだったな、A級大使フウイ・ノ・レイ”
「はい、御心配をお掛け致しました。まことに申し訳ございません、ギーガー様」
トライラックス本国で実権を握っているギーガー。
だが、その実態は背後組織のトラの威を借りるキツネのようなものだ。
“E計画という奴は侮れぬ勢力だ・・・神聖綾波教団とネルフ・トライデント、両方の力を借りてようやく戻って来たそうだな?”
「はい、いずれにも借りを作ってばかりです。面目次第もございません。綾波教団側は我々の側のどっちつかずな対応に痺れを切らし、3日以内にどちらの味方につくか選択を迫って来ました」
“ふむ、あやつらからは利用価値のあるプレゼントを受け取ったが、我々の側は具体的な協力ができていないからな。そろそろそのようなことを言って来るだろうとは予想しておったわ”
ギーガーが「利用価値のあるプレゼント」と言った時、私は不快感と屈辱感を覚えた。
あの女のクローンが「利用価値がある」と言うのか!?
“それでフウイ大使、おぬしはどう思う? おぬしの意見を聞こう”
「は、はい・・・我々は強いてどちらの味方をするべきではありませぬ。むしろこの機会に双方の再度の話し合いの機会を設け、日本国内の抗争の平定を・・・」
“それで良い。おぬしは自分の役目がわかっているようだな”
「はい、恐れ入ります。ギーガー様」
“ところで、それはそれとして、そこの肺ガン野郎とバケツ頭”
えらく機嫌の悪そうな口調のギーガーに名前を呼ばれた2人、スモーカー大佐と傭兵エヴァ・フェットはビクッと身体を震わせた。
「へへ・・・お久しぶりでやんす・・・」
「ギーガー様におかれましては、御機嫌麗しゅう・・・」
“貴様ら、わしが目をかけて重要な役目をまかせたというのに、みすみすA級大使をE計画に誘拐されるなどという失態をやらかしおった上、アフリカくんだりまで我が国の恥をさらしおって! この役立たずどもが!”
「いや、それは、つまり、その・・・」
「面目ねえ、ギーガー様・・・」
私の身辺警護のために任命されていた者達が責めを受けるのは気の毒なので、私はそこへ横槍を入れた。
「お待ち下さい、ギーガー様! この者達にも確かに落ち度はありますが、それと言うのも例の便利屋スズキのせいなのです!」
もとより大阪会戦より撤退する際にスモーカー大佐が艦隊へ戻らず、兵力の一部を勝手に動かしたことも、本来なら軍法会議にかけられる所であったらしい。
それをピエット提督が機転を利かせて、後になってから便利屋スズキの追跡と討伐を命令するという形でフォローしたのだ。
「この者達はアフリカに潜伏していた便利屋スズキを追い詰め、見事に討ち取ったのです。むしろ褒められるべきですよ、ギーガー様」
“フン、うまいことを言いおって・・・まあ、良い。今回の所は便利屋スズキの件に免じて大目に見てやるが、それなりの処遇は与えるから覚悟しとけよ。肺ガン野郎とバケツ頭”
神聖綾波教団の襲撃で損害を受けた海上都市大阪では復旧工事が始まっていたが、労働力が不足しているという深刻な問題点があった。
このため、大阪の臨時委員会はネルフ・トライデント、トライラックス海軍と協議して、あちこちから労働力を借り集めるはめとなっていた。
例えば、犯罪行為を犯した者達に罰として社会奉仕刑を課するとして、復旧工事に従事させるというのもそのひとつである。
しかし、いかんせん犯罪行為などをするような人間なので質が悪く、あまり役には立っていないようだ。
「おいコラ! てめえら、何サボってんだ! てめえらがサボってると、他の奴らが迷惑するだろ!!」
ほとんど白髪の頭にハチマキ、腹巻にニッカボッカに地下足袋、禁煙パイポを2本くわえた大柄な男がその手合いを怒鳴りつけた。
「まあ、そいつらはこれまでまともに働いたことがないから、肉体労働には慣れとれへんのや。勘弁したってや」
ぶくぶくとふくれあがった顔をしたどこかで見たような男が来て言った。
「ん? 何だ、おめえは? どっかで会ったか?」
「わしはそいつらの元親分ってとこやろかな、ナカガワ・レイジっちゅうもんや。これまで世の中に迷惑をかけたから、その償いのために社会奉仕をしとんのや。ところで、あんたはんも何ぞ犯罪をやらかしたんかいの?」
「いや、俺は・・・」
まあ、外国の航空施設に偽造コードで飛行機を着陸させたのだから、広い意味では犯罪と言えぬこともない。
しかし、かつてトライラックス海軍にその人ありと言われた男が今ではこのていたらくとは屈辱的だ。
チューリップハットのような髪型をしたナヨナヨした男が工事現場のゴミを拾い集めている。
「おろ? おめえ、スティンガーじゃねえか。おめえも社会奉仕刑喰らってここへよこされたのか?」
「やあねえ〜、アタシは自分で志願してここへ来たのよォ〜。最近、不景気で仕事もないしィ〜。犯罪者と一緒にしないでよォ〜」
「アフリカじゃ立派に犯罪行為やらかして牢屋に入れられたじゃねえか」
近くのプレハブからブルーの髪の毛を後ろで束ねた赤い眼の女と広末涼子みたいな髪型をしたメガネザルのような女が出てきて、スリコギ某でフライパンをガンガン叩いた。
「おいコラ! てめえら、飯だぞ! 飯だ! 早く来やがらねえとなくなっちまうぞ!!」
197 :
189:02/11/30 00:57 ID:???
こんばんは。
ちょっと調子が悪いので本日は書き込み不能です。
明日は来るかも。が、某事情で只今死にたいほど鬱なので、不明です。
まあ今は特に急ぐネタもないようですし(昨日粘着しすぎたせい)、
明日、ってか次夜までには何とかします。
>某農場新入りさん
おお、故買屋で宝石類ゲットとは。サルベージ業者時代のつてですね。
ただし他人事のように言っている余裕はないかもですよ・・・
>トライラックス担当さん
マスター連にまで彼らはアダ名で呼ばれるのですか。ちょい気の毒・・・
それでは。
198 :
196:02/11/30 00:58 ID:???
× スリコギ某
○ スリコギ棒
フウイ・ノ・レイ様は中之島での合同協議に出席しているそうだが、ギーガーの野郎は何を考えてやがるんだか・・・。
俺をフウイ・ノ・レイ様の護衛からはずしたら、今度、フウイ・ノ・レイ様を誘拐しようという奴が現われた時はどうするんだよ。
俺はそんなことを腹立たしく考えながら、調理場として使われているプレハブから大量の生ゴミを運び出して、地面に掘られた巨大な穴の中へ放り込んだ。
穴の中では人間と同じくらいありそうなウジ虫ナメクジ豚がのた打ち回って生ゴミをむさぼり喰らっている。
もし足を踏みはずして落っこちたら大変だ。下手すりゃ人間でも喰われてしまうかも知れんからな。
人の気配を感じてその方角を見上げる・・・穴の向こうの土手の上に髪の長い少女がこちらに背を向けて立っている。
黄色いノースリーブのワンピースを着ていて、首に同じ色のマフラーを巻いており、長い髪の毛が風でなびいている。
少女が俺の方を振り向いた。何とも言えないような美しい顔をしている。俺は思わず彼女のあまりの美しさに見惚れてしまった。
俺はハッと我に返る・・・黄色いワンピースの少女は俺に向かってニッコリと笑いかけると、俺の前から歩き去って行った。
200 :
?:02/11/30 01:32 ID:???
「これで全員かい?」
イチが部屋にいる面々に声をかけた。
男が三人と、女が一人の計四名がこの部屋にいる。
「そーよー。そんな多くの数は要らないでしょ」
椅子に座って足を組む、ウルフヘアーの女が髪の毛に指を絡めながら言った。
「時間と予算を考えてみろ。これだけいるのがおかしいくらいだ」
両足を机の上に乗せた、やたらとがたいのいい角刈りの男が言う。
「そのようなことはいいではないか。出番が少し早まりそうなんだろう? イチ」
切れ長の目をしたオールバックの男がイチに問いかける。
「その通り。トライラックスに本格的に介入する。
彼等の意志を聞き、彼等が邪魔と判断された場合…」
イチの笑顔に、切れ長の目の男が応える。
「有り余る武力を持って即時壊滅せよ、だな」
「ナイスフォロー、ニー。シィもサンもこそこそと動く必要はない。
僕らはいわゆる代表者だ。何処の、とはわざわざ言わないけどね」
「圧力をかける、そう言う事? めんどくさいわね」
「違うな。別の心配の種があるからだろう?」
サンの言葉に、イチは頷いた。
「彼等はエヴァを製造できる技術を確立している。
綾波教に対しある程度役に立ったら壊しておこうと思ってね、その下調べと根回しも兼ねてる」
「戦闘には至らずとも力を使う必要はある、という事だ」
「そーゆー事なのね。でも、それなら一人でも十分じゃない」
私達と互角以上は数えられるだけしかいないわ、とシィは付け加える。
「トライラックスは一度綾波教と関わっている。「特殊な」兵も増員されているようだ」
「アフリカでわざわざ見せつけた、セカンドクローンか。
トライラックスにも幾らかは流れている、つまりはエヴァも」
「それほど多くの数は造れない、でもある程度は存在すると見なせる」
わずかな沈黙が部屋に霜のように下りる。
「何ににせよ、カメレオンの連絡待ちだ。GOはあと少しとは思うけどね」
俺はゴミ捨て場で見かけた不思議な雰囲気の美少女のことが気になって仕方がなかった。
どうして気になるのか、自分でもよくわからない。奇妙な胸騒ぎがする。
調理場のプレハブに戻ると、どういうわけか若い女の子が大勢来ていた。
何でも大阪の一般市民の中から集まったボランティアの女の子達が手伝いに来てくれているのだと言う。
小柄であどけない顔つきをした女の子が「今度は私達の方がランチマスターになってしもうたわあ〜」などと言っていた。
その女の子は胸の名札に「春日歩」とか書いてあったかな?
だが、俺が驚いたのはその中の1人が例のゴミ捨て場で見かけた美少女だったことだ。
俺達の仕事場であの目も覚めるようなな美少女がコックさんの制服を着て、コロッケを揚げているのだ。
彼女は俺に気がついて振り向くと、またニッコリと微笑んだ。
俺は思わず顔がカア〜ッと熱くなるのを覚え、そして胸の高鳴りを覚えた。
だが、俺は自分自身の感情反応に奇妙だと感じた。なぜ・・・?
まるで10代の少年が恋するように・・・なぜ俺があの少女に対してこんなような感情を覚えるのだろうか?
その目も覚めるような美少女の胸の名札には「美嶋玲香」と書いてあった。
料理も運ばれてきたからそろそろ飲み始めよう
「それでは地獄からの帰還を祝って乾杯!」
・・・・・・・1時間後
「あはははー平気です。私は平気ですよー」
ななこはちょっと飲んだだけで寝ちまうし
まほろさんは悪酔いしてる上に社員は酒飲むと
無口になって困るな。
「Mrスズキ、最近の景気はどうだ。」
なんだ?海専門の海賊兼運び屋やってる中年外人のマーカス・ガイか、
「ええ、Mrマーカス少し悪いですね。」
このオヤジ噂によると最近羽振りがいいらしいな
「我々は武器の買い手が多いおかげで儲けは多大だが。」
コッチは安い賞金かけられて不景気極まりねえのに
「いえいえ、コチラも時期が経てば依頼も来るようになりますから
平気ですよ。」
日本へ戻って来た私は大阪の中之島中央公会堂で開かれている合同協議会に出席した。
E計画から開放されて自由の身になったかと思えば、今度はトライラックスA級大使としての公務に忙殺されるはめとなっているのだ。
取り急いで真っ先に私がE計画に身柄を拘束されていたが、ネルフ・トライデント、神聖綾波教団、双方の協力により救出されたこと、エヴァ・フェットが便利屋スズキに絞殺されかけたが、後に蘇生されたことを発表した。
それから、トライラックス側は近日中に神聖綾波教団側に交渉して、ネルフ・トライデント側との和解を勧告する用意があると発表したが、これは反感を買う所となった。
便利屋スズキに関しては、アフリカに潜伏している所をエヴァ・フェット達に殲滅されたと発表したものの、死体を確認したわけではないので、行方不明ということで指名手配を続行することで合意した。
それらの殺伐とした議題の一方で、ネルフ・トライデント側から微笑ましい発表もあった。
ランドマスター隊の隊長が同僚のレナ隊員と職場結婚することになり、旧東京近郊の農業プラントで近いうちに式を挙げることになったと言うのだ。
旧東京近郊の農業プラントと言えば、アオイ達32人のダミーレイが身を寄せている所であり、先立ってピエット提督がスリグ10頭を寄贈した所でもある。
もっとも、スリグなら現在ではこの海上都市大阪でもゴミ処理に導入されているが。うう〜、あのスリグのことを想像しただけで不愉快な気分になる。
旧東京近郊の農業プラントで働いているサカキとかいう男はエヴァ・フェットが世話になったらしいが、現在はアオイとうまく行っているらしい。
あの男はエヴァ・フェットが死んでしまったものと思い込んでいるそうだ。
無理からぬことである。それを告げたピエット提督のその段階ではそう信じて疑わなかっていなかったわけだからな。
ネルフ・トライデント側は私達にもトライラックスの代表として結婚式に参列してはどうかと言って来た。
そうだ、エヴァ・フェットにもサカキに無事な姿を見せてやる必要もあることだし、後で誘ってやろう。
午後になってから合同協議会にエライさん達が復旧工事現場を視察しに来た。
フウイ・ノ・レイ様もいる。
フウイ・ノ・レイ様は手伝いに来ているボランティアの女の子達とも何やら話していたが、何か重要な用事を思い出したように俺に声を掛けた。
「そうそう、エヴァ・フェット。今度、ランドマスターの隊長がレナ隊員と旧東京の農業プラントで結婚式を挙げるそうです」
「ランドマスターって・・・ああ、これまでにも何度か会ったことのある・・・」
「ランチを作る人やからランドマスターやのうてランチマスターやあ〜」
「あの農業プラントのサカキと申す男はそなたが死んだものと思っておる。だから、そなたも無事な姿を見せに行ってはどうじゃ?」
「サカキ・・・あいつもアオイとうまく行ってるんだろうなあ・・・」
ランドマスターの隊長とレナ、サカキとアオイ・・・うまく行って幸せになりつつある者達もいる・・・。
だが、その一方で・・・それを考えると、俺は疎外感や劣等感に襲われるのだ。
クローン製造施設のアクスロートルタンクの中で生まれた俺は親の愛情さえ知らずに育った。
だから、俺は愛などいう感情、概念を知らないし、理解も出来ない・・・。
自我を手に入れてからは賞金稼ぎになってあぶく銭を稼いで、贅沢な暮らしをしてきたが、結局、本当の意味での人間としての幸せなんて俺にはわからない。
フウイ・ノ・レイ様達が帰った後、俺は瓦礫の中に座り込んで物思いにふけっていた。
人の気配を感じて俺は振り返る。
そこにはあの美嶋玲香がいた。
復旧工事現場には様々な人々が労働力として狩り出されている。
その中にはトライラックスの兵士達もいた。そう、エヴァ・フェットやスモーカー大佐も。
ギーガーがこの者達の失態を叱責して罰を与えるべきだと言ったので、私が社会奉仕をさせてはどうかと提案したのだ。
罰を受けている者達もいるが、志願して奉仕している者もいる。
若い女の子が大勢、ボランティアで手伝いに来ていた。
春日歩とかいう女の子は「ランドマスターはランチ作るからランチマスターや」などとさぶい駄洒落を言って、私達は思わず身体の動きが止まってしまった。
エヴァ・フェットに例の農業プラントでの結婚式の件を話した所、なぜか妙に沈み込んでしまった。
あやつ、以前にあのサカキとか申す男に世話になったと言っていたが・・・あやつがアオイとうまく行っているのが妬ましいのだろうか・・・。
だが、あやつが複雑な心境になるのもわからぬでもない。
ランドマスターの隊長とレナ隊員は職場結婚する・・・職場結婚か・・・。
思い返せば、かつて私と碇君も職場の同僚のようなものだったんだな。
しかし、今では碇君は私がかつてともに使徒と戦った綾波レイのなれの果ての姿だということを知るべくもないし、知られたくもない。
今の碇君には後輩の綾波レイもいれば、あのいまいましいアスカもいる・・・私にはもう出る幕などないのだろう。
だが、私は今でもどこかで碇君とつながっていたいという欲求を禁じ得ないのだ。
謎の美少女・美嶋玲香はコックさんの制服から最初に見かけた時の黄色いワンピースに着替えていた。
彼女もこれから帰る所だったのだろう。
“お話、聞かせてもらったわ”
彼女はなぜか俺に歩み寄って来ると、すぐ近くに腰を下ろした。
すらりとした脚線美、素足にサンダルを履いている。
俺は彼女のあまりの美しさに思わず見惚れてしまった。
“お友達が結婚するそうね”
「いや、友達じゃなくて・・・結婚するのは別の人です。昔、世話になった知り合いが働いている農場で式を挙げるそうで、だから、そのよしみで俺にも来ないかって誘われましてね・・・その男も別の女の子とうまく行ってるらしくって・・・」
“その人のこと、好きだったの?”
「そういうわけでもなかったんですけど、私は訳あって普通の男女の付き合いってできないから、そういう方面にちょこっと関心があって・・・」
“行ってあげたら? そして、その人達の幸せを祝ってあげたらいいと思うわ”
「私のような人間が行ったら、せっかくのいい雰囲気が壊れるんじゃないかと・・・私は幸せなんてものに縁のない人間だから・・・」
“どうしてそう思うの? 幸せになる権利のない人間なんていないわ。幸せになりたいと望んでいれば、誰でも幸せになる権利があるのよ”
「そうでしょうか? それでは私にも?」
“自分が幸せになりたいと思わなければ、他人の幸せもわからない。貴方が他人を幸せにしてあげようと思って、他人のために尽くしていれば、いつか他人もそれをわかってくれて、貴方が幸せになるのを助けてくれると思うわ”
「そうでしょうか、本当に・・・」
“それを望んでいれば、いつか願いはきっと叶う・・・きっとね”
彼女はにっこりと笑いかけた。俺は彼女に問いただす。
「貴方は・・・一体何者ですか・・・!?」
“私は仮の姿・・・貴方が望むことを伝えるために現われたもの・・・”
ハッと気がついた時、俺は瓦礫の中で1人、たたずんでいた。
208 :
207:02/11/30 06:50 ID:???
フウイ・ノ・レイ様が『ラーゼフォン』を観てデジャヴーを感じるとか言って紫東遥のコスプレをしたり、
トライラックスを操る13番目のモノリスの正体がエルンスト・フォン・バーベム卿だったりしていたが、
ついに美嶋玲香まで登場!(ただし、ただ単にエヴァ・フェットの妄想かも知れないが)
ひんしゅく買いまくりだと予想されますが、と、言うわけで、トライラックス側も結婚式に出席します。
それにしても・・・エヴァ・フェットと言い、フウイ・ノ・レイ様と言い、彼らの幸せというのは
果たしてこの世にあるのでしょうか? 自分で書いてて言うの何だが、可哀想過ぎ。
ちょっとマンネリ化してねぇ?
>>209 んー、もうすぐ終わる(と、思う)から勘弁。なにせしばしば話の進行役(の一部)が来れなかっ
たり、来なくなったりして場つなぎのカキコをしたり、予定外のキャラやエピソードで進行
が遅れて夏のうちに済ませる予定が冬にくいこんじゃってるしね(藁
終わるっつーか、もっとおもろい展開はねえのかって。
212 :
町奉行:02/11/30 18:26 ID:???
どうにもいけねえ。
おめえら奉行所まで留守にするわけにゃいかねえだろうに。
めでてえことにはでてえって気持ちはわかるけどよ。
ちゃんと俺とリナでとどけるから安心しろって!
おう、リナ準備はいいのか?
なに?、おかみが正装を用意してくれたって?
まあいいか。
え?、俺の紋付まであるって?
用意がいいなおかみは。
あの後、航空施設近くの軍警察駐屯所で逮捕されていた連中の引き取りが行われた。逮
捕されていた連中は年甲斐も無く涙を流してる。気持ち悪いぞ、あんたら。
エヴァ・フェットはシンジに話しかけ、こう言った。
「そうか…フウイ・ノ・レイ様を助けるためにねえ…それじゃあ、お前さんは今でもあ
のお方のことを思ってるわけだ」
なにか気に掛かる言い方だな。確かに司令達の様子から見て、あの大使はエヴァ達と無
関係では無いようだが……。奴はその後、俺達の瞬間移動をうらやましがってたが、こ
んな事ができるのは今回が初めてだ。頻繁に使えてりゃもっと楽なんだがな。
……そういやあの主席司教や聖母は瞬間移動で、しょっちゅうあちこちに現れてるらし
いな。……つまりあいつらがその気になれば俺達をもっと追い詰められるって事なんだよなあ……。
そういやフウイ・ノ・レイは例のニセ大使をくどき落として自分の影武者にするつもり
らしい。そしてネーミングはフウイ・ノ・レイ2号……やっぱりこの大使も変だ……。
俺達はようやくオーヴァー・ザ・レインボーへと戻ってきた。相手が相手だけに用心
を重ねたが、結局戦闘にはならなかったな。今回はこれで済んだが綾波教以外にあい
つらともいずれは結着を付けないとならないと思うと頭が痛い。
司令はフウイ・ノ・レイ達を艦隊へ、俺達をオーヴァー・ザ・レインボーに送った後、
また姿を消した。
「次に私が皆の前に姿を現す時が、全てにケリをつけるための戦いの時だ」
司令はそう言い残した。そう言えば、赤木博士に”その時は、君とナオコ君の能力を発
動させる”と、言い残し、葛城博士に”葛城一佐の能力も発動させる事になるかも知れま
せん。ご準備を”とも言い残していた。どういう事か説明を求める葛城一佐を葛城博士
がどこかに連れていった。……この人達にまでなにかあるって言うのか?
そして、旧東京の農場から連絡があったらしい。それはうちで今、噂の二人(二股のシンジに
代わる餌食とも言う)であるランドマスター隊長とレナが結婚式を挙げるっていうのであ
る。それを聞いてここは騒ぎになっているのである。相変わらずノリがいいなあ、うちは。
ちなみに鈴原は複雑そうな顔だ。そうか、こいつも今の世の中で多数派の式もクソもないカッ
プルの片割れだったな。そういや、霧島とムサシもそうか。なにやらためいきをついてる
なあ。……もっとも、こいつらは今まで忙しくてそういう事考えるヒマが無かったようだが。
……そして、最も複雑な表情をしてる者…シンジだ。まあ、こいつはただでさえ複雑な上、
今回招待を受けている。だが、今の身辺状況と開催場所が彼を躊躇させている。
直接行けない組が祝電(もどき)やらなんやらを用意する中、ユイさんが問う。
「シンジ、どうする?」
主な目的を果たした後、アフリカで無意味な一日を過ごしたオレは京都に帰還した。第弐の
奴は予想通り出かけているようだ。
……しかし、アイツも想像以上にうまくやってくれる。これはもう少し面白くなりそうだ。
どちらにせよ、そのままでは、ぶつけるべき相手とまともにやりあえるほどでは無い。
……だが、あの集団戦能力を『援護』に使えばこの上無く有効だ。中身を知るだけに目標も
やりにくかろう。なにせ明確に敵意を持つ我々とは違い、連中の知る同類に近いのだからな。
少なくとも目標のヤツは殺すのを躊躇する。
……むろん、そんな余裕の無いメインディッシュ相手であってもな……。
……準備は…第弐が帰ってきて、実戦での実験をするのと同時にするか。帰ってきたら発表
するつもりだが、状況によっては実験の最中に発表してやってもいい……。
すると、『彼女』が話しかけてきた。なんでも、自分も少し遊びに行く気らしい。やれやれ、
またか……。どうなっても知らんぞ。今回ぐらいは大人しくしていてもいい気がするがねえ。
……おそらく『ここ』での最後の思いでだろうしな……クククク。限定的とは言え、『箱舟』
を用意してやるとは、オレ達って優しいねえ……。
ふー、こういう事の手配ってのも楽しいなあ。そう言えば前にE−VAで結婚式を挙げた人
もいたっけ……。
ミスミさんが、元ケーキ職人だった農場のメンバーを引っぱってきた。もし洋式でやるなら
ウェンディングケーキを用意するんだとか。とりあえず材料なら間に合う。うーむ、予想以上
にノリノリだなあ、みんな。
に、しても本当にレイ達はこういう話題が好きだなあ。女は男以上にワイ談が好きっていう
噂はマジかもしれない。しかし、オリジナルはここまで下ネタは使わんぞ。誰が教育したんだ
か……確か…赤木リツコ博士に…ユイ博士に…キョウコさんに…ナオコ博士……そっか、こい
つらあの魔女共の弟子なんだ……。
そんな事を言ってると、連絡が来た。なんでも、トライラックスの連中まで来るとか……。
オイオイ、どうなるんだよ、いったい……。
217 :
216:02/11/30 20:01 ID:???
どうも。また都合で遅くなりました。
○Eさん
えー、先の事で色々ご面倒おかけしているようで。表現は難しいんですが、例の物理
法則の件は、特にサードインパクト以後特殊な能力者が増えている件と絡めた物でもあ
るんですよ。つまり、基本的な法則は現代世界のそれをベースにしていますが、物理法
則を含め、特にサードインパクト以降は世界全体が色々と歪められているという感じで
すかね。つまり、あちこちに規模の大小はあれ特異点が存在しているため、異世界の存
在(バイオレンスジャックなど)が流入したり、不自然なカリスマを持つ者(ケン王など)、
異様な身体能力を持つ者、異様な頭脳の持ち主(赤木親子やボーイの姉など)が出現し、
なにかの実験の成功率が一見自然に見える形で飛躍的に高まる…と、いう事態がしばし
ば引き起こされる…使徒蟲やエヴァのような極端な例を除けばよほど注意深くないと
気付かないが、なにかが変な世界。これがサードインパクトの副作用として起きている
現象とイメージしています。(ごくわずかな期間と劣悪な条件での急激な技術の進歩)
で、世界の歪みが修正されると、全てでは無いが、かなりのオーヴァーテクに被害が出
るという感じですかねえ。>続く
218 :
216:02/11/30 20:02 ID:???
<続き
……ま、このあたりはわりとどうでもいい話でして。話に関わる点では、この世界では
エヴァの行動は事実上通常の物理法則の上位に位置しています。特に以前出たランキン
グでSS以上のエヴァ(ネタをバラすと、弐号機と零号機は二体一組でSS級の力がある
ので、実はSSランクです)は、エヴァ本編での暴走初号機のような、ある種人知を超越
した存在として位置付けています。つまり、いくら特殊な人間が出現し、いくら理論を
立てても、常にそれを越えた所にある存在という感じです。(力の所有者のイメージ限界
でセーブされてはいますが) 今までの描写では初号機が主席の幻影を斬ると、ぶちきれて
いたシンジはその時点で使えないレベルの力を発動し、本体を斬ったとういう現象ですね。
これは相手がE氏本人でも起こり得た現象です。で、同様にシンジと一体化した初号機や、
それに近い位置にいる二体はたとえ存在する空間が無くなっても当人だけが意識しない
まま何も無い所から再生され、現世に出現するという感じですね。
で、彼と初号機が(自覚無しに)あらゆる法則の最上位に位置しているのがこの世界で、E
さんの場合は槍自体は頂点に近い力ながら、所有者がサードインパクトに関わっていない
ため、力比べをした場合、力負けすると思います。で、主席(自体はともかく、その中身)
と教団レイはエヴァで無ければ対抗不可能な超越者として設定したキャラでして、本来は
人為的な手段による防備も理屈も簡単に無効化して、時には自身の力でそれを容易く再現
してしまうような、力を使いこなせる超越者…一種のホラーキャラとしての意図があった
んです。(W だからあんなにえらそうかつ、メチャクチャな動きをさせてたんですね(W
ま、要するに解明可能な理屈の限界値の外側にいる連中が物理法則を捻じ曲げまくってる
ので、世界が安定するといくつかの理論や機材は信頼がおけなくなるってぐらいに考えてください。
えー、ダラダラ長文ごめんなさい。
219 :
216:02/11/30 20:02 ID:???
○黒縁メガネさん
いやあ、大変お疲れ様です。今回シンジに悩ませてますが、出席するかどうかは、私はあえ
て避けてます。もし使いたいなら(他の人も)行った事にしていいと思います。
ちなみに量産機部隊への発表は今回少し言及していますね(W
ふと思いましたが、トウジと第参はかなり似か寄ったポジションかも。
○某農場新入りさん
どもご苦労様です。最低でもユイさんとレイは行くでしょうが、他の同行者は不明です。
○トライラックス担当さん
話を進めてくださってありがとうございます。かくして参度目のレイ軍団集合。……確かに
結果的にはマンネリかも(W とはいえキャラ的にはしゃーない気も(W
○厚木基地最後の兵士さん
つー訳で包囲網は完成しつつあります。……まさかこんな風になるとは初期の頃は夢にも思
わなんだ(W
○町奉行さん
準備ご苦労様。紋付スタイルはこの世界では意外に貴重かも。
220 :
189:02/12/01 01:57 ID:???
来られました。
急ぎの連絡のみ。
>加持さん
ここを読んでおられるかどうかわかりませんけども。
辛いならそちらを引き継ぎます。
適当に視点作っておいたので不可能ではありません。
それから、連絡事項はこっちに書き込んでください。
もうそっちには一切行きませんので。
加持さんの復帰を期待している全ての方、すみません。
マーカスのおっさんは噂通り儲かってるらしいな。
旧東京が一時的に壊滅したのが災いして仕事少ねえのが大きな問題だ
こんな事ならステルス巡洋艦を特攻させずに海運業に励むべきだった。
「だあぁ、今日は飲んで飲んで飲みまくってやる。」
「うふふ、スズキさん荒れてはいけませんよー」
「まほろさん、判ってはいるんだ、だがな・・・・」
「ははー悪酔いすると体に悪いんですよー。
あはースズキさんカラオケ歌っていいですか?」
前にカラオケ行った時、マシン大破させてんだろ!
「酔ってる時は機械壊すからダメだ。
うぃっく、いつもの酒の追加お願いしまーす。」
サードインパクト以後の大離散の時代、我々トライラックスは世界征服と称して勢力を広げています。
しかし、これには同じトライラックスの人間として異議を申し立てざるを得ません。
特にトライラックスの主流的な指導者達が人造生物“スリグ”、別名“ウジ虫ナメクジ豚”を全人類に食肉をして普及させることを世界征服の目的としている点がまさにそれです。
確かにこのスリグは世界に抜きん出る我がトライラックスの生物工学の産物であり、生ゴミを食糧や肥料へ還元するという利点があることは事実です。
しかしながら、これを世界に広める以前の問題として、トライラックス本国でさえ、それほど普及しているのかという点にさえ甚だ疑問があります。
実際問題、トライラックス本国の一般市民のみならず、A級大使フウイ・ノ・レイ閣下のような政府要人の中にさえ、あのウジ虫ナメクジ豚に嫌悪感を示す人間は少なくありません。
あのような不快極まりない産物を他国の人々に押し付けて強引に普及させることを世界征服だとするなど、文化的蛮行なのではないかと思われます。
また、これはスリグに限られることではありませんが、今回、神聖綾波教団から譲与された22人のクローンアスカのEVAパイロットとしての適性検査からある事実が判明しました。
現時点ではわずか2週間足らずの間のデータによるものなので、断定はできませんが、食生活とEVAパイロットとしての適性との間に何がしかの関連性が見受けられるのです。
すなわち、具体的に述べれば、スリグに限らず、肉類を食すると、クローンアスカ達のシンクロ率が微妙に下降する傾向にあるという事実がこの2週間足らずの間の検査により観測されています。
かつて、ネルフ時代の零号機パイロット綾波レイは肉類を食することを嫌っていたと言われていますが、それもこの点と関連性を持っているのではないかと考えられます。
まず、少なくとも、彼女達にEVAパイロットをさせるのであれば、普段からの食生活にも注意しなければなりません。
これらの点を評議会の皆様方に検討して頂きたく、少数派より御報告、及び進言致します。
暗闇の中に不気味な光を放つ黒いモノリスが浮かび上がる。
その表面には赤く光る「SEELE 13 SOUND ONLY」という電光文字。
そして、会議用のテーブルを囲んでいるギーガーと8人の評議員達。
「E計画に拉致拘束されていたA級大使フウイ・ノ・レイは神聖綾波教団とネルフ・トライデントの両方の助力を得て、奪還された。しかし、綾波教団側は我々3日以内に自分達とネルフ・トライデントのいずれに味方をするか回答せよと選択を迫って来よった」
「3日以内・・・とは、えらく日数に余裕がありませぬな、ギーガー殿。そのような重大な選択だというのに」
「我々にとってはたいして重要な選択ではないわ、奴らにとっては重要ではあってもな」
“その通りだ。それだけ奴らも追い詰められていて、何が何でも我々を味方の側に引き入れたいということだろう”
13番目のモノリスから影の黒幕の声が聞こえた。
“それで、A級大使フウイ・ノ・レイはどうしている?”
「はっ、綾波教団側にネルフ・トライデントとの和解を勧告すると発表して、反感を買っております」
“それで良い。あやつの好きなようにさせておけ。しかし、我々もそろそろ決断に踏み切らなければなるまい”
「それでは、どうされるおつもりですか? 綾波教団とネルフ・トライデントのいずれに味方をせよと?」
評議員の中にはバーベム卿の言う「決断」の意味がわかっていない者もいるようだ。
「馬鹿者、我々はもとよりどちらに肩入れする気もないわ。日本国内で奴らが互いに争って弱体化した所で漁夫の利を狙うのが我らの目的だったはずだ」
“その通りだ、ギーガー。ところで、エヴァ・フェットはどうしている?”
「あの馬鹿はみすみすA級大使を誘拐されるという不祥事を起こしたので、罰としてウジ虫どもにエサをやる役に左遷してやりました」
“あの者を呼び戻して実行部隊の1人に加えろ。あやつは今回の作戦には一番の適任者だからな”
224 :
大阪:02/12/01 05:48 ID:???
久しぶりやなあ・・・私、春日歩です。
海上都市大阪は神聖綾波教団の侵攻で破壊されてしもうたが、街のあちこちで復旧工事が始まっとる。
私も工事現場に食事なんかの用意を手伝いに行って来たで。
私と同じくらいの若い女の人がボランティアでようけ来とった。
中でもコックさんの制服着て、コロッケ揚げとった人はむっちゃきれいやったな。
私、あんなきれいな女の人、見たことないで。
そやけど、あの人は一体誰やろ? 誰も知らん人や言うとった。
工事現場で働いとるんは、軽犯罪とか不祥事を起こして罰を受けとる人が多いそうやけど、自分から志願した人もいるそうや。
通天閣でがらの悪い男達に捕まっとった時に見覚えのある人もおったな。
そう言うたら、あの時のボスク=ナカガワ・レイジいうワルの親分も社旗奉仕刑を受けて、ここにおるっちゅう話やで。
午後になってから合同協議会のエライ人達が復旧工事現場を視察に来よった。
中に青いマントをかぶって白い全身レオタードみたいな服を着た、髪の毛が青くて眼が赤いロボットみたいな顔の女の人がおった。
その人が日本に来とるトライラックスのA級大使で、昔、大怪我をして、身体がサイボーグになっとるんやて。
なんやランチマスターの隊長さんが結婚するから、結婚式に出席しろとか言うとったな。
え? 何? 海上都市大阪の一般市民代表として私にも出席せえへんかって?
ほな、私もブーケ拾いに言ってもええん?
そやけど、結婚式言うたら、みんなブーケ拾おうとするけど、拾ったら何かええことあるんやろか?
元カミーノ領での調査は終わり、本国へ昨日から侵入している。
俺の技術を持ってすれば、機械を騙す事など赤子の手を捻るより楽な事。
研究施設と繋がりのある区画を覗き見していた所、幾人かのアレとすれ違った。
ベースはそのまま、カラーリングのみファーストか。
換気量の多い風のある所で素早く移動したから気付かれなかったとは思うが、
あのクローンだからな、もしかすれば気付かれたかもしれん。
会話の中から、格闘タイプのエヴァを何機か建造中と言う事明らかになった。
詳細は俺には解らん。
学者の手を借りる事になるだろう。データもここにはない。
あるのは「サルサ・セカンダス」と呼ばれる所らしい。その場所情報は確保した。
中央施設の構造図もほぼ完璧に手に入れた。
インパクト直前の物だが、それほど改装は行われていないだろう。
聞くところによると、綾波教が期限付きでどちらと手を組むか決めろと提示したそうじゃないか。
期限は確か…あと二日ぐらいだった。『D』共に早めに伝えた方がいいな。
場合によっては役に立つ前に潰れるかもしれん。
フォースインパクトに対し、俺達やこいつ等は特別必要な要素でないはずだ。
どの程度の利用価値があると考えているのか推測しかねるが、要らないとなれば即切捨てと見ていい。
その前に、手を打たねば。
「間に合ったわね。なんとか」
見違えるとはこのことだろう。
完全隔離され、拷問と言いきれる試練を乗り越えられたのは、二人だけ。
一人は気がふれて自らの槍に取りこまれた。亡骸の一滴さえ残らなかった。
「どう、調子は? フィジカル面だけでなく、メンタル面も相当強化されてる筈よ」
「悪くない……悪くないな」
一人はそう言いながら、拳を何度か握りこむ。
もう一人は、以前よりも槍が「軽い」と言った。
紫煙をくゆらせていた白衣の女性は顔を笑わせた。
「おめでとう。貴方達は間違いなく人間の頂点と極めているわ」
データがある人材の中でね、と女性は心の中で続ける。
「多少の事なら大丈夫よ。それを使えば量産機だって片付けられるかもね、運が良ければ。
本気を出される前に潰さないと、足止めぐらいが限度になるから覚えておいて」
「ああ。奴等は俺達を舐めているからな、最初から本気で殺るさ」
「ボスも本気を出すはずだ。エネルギーの全解放が行われれば奴らを幾らでも消滅できる」
果たしてそうかしら、と白衣の女性は思う。
そんな事を露も知らない彼等は、無意味に目をぎらつかせていた。
「用が済んだらこんな所に長居は無用、日本に戻るぞ」
「そ、くれぐれも今は暴れないでね、お二人さん」
「我慢する事ぐらい知っている。馬鹿にするな」
「ごめんなさい。でも私達に念の為、は必要でしょ?」
「そうだな。改めて肝に命じよう」
男二人が紅に身を包み去っていったあと、女性は呟いた。
「………やっと出ていったわね。ほら、塩と聖水まいて。早く」
僕の体が宙を舞う。
ふわっとして、気持ちいいのは一瞬で、すぐに背中が痛くなる。
「もっと相手の動きをよく読め。お前の視力なら十分追いつける速度に抑えている」
フェイントをそんなに混ぜられたらどうしようもない。
僕は目がいいから、それを全部追ってしまう。どれがどれだか解らなくなる。
血でべとついた口を拭って、もう一度ファイティングポーズをとる。
「まだやるか?」
僕とコーチとでは30cmは身長差がある。これは大きい、けどこの方が楽しい。
「…やる」
ボクサーのような構えをして、リズムを取るようにコーチが跳ねる。
僕が攻めやすいように、わざとこうしているんだと思う。
足が浮いた瞬間を狙い間合いを詰め、っとここで急旋回。
構えの緩い左から蹴り込むけど、防がれる。解ってたさ。
掴まれる前に戻して、右に避けて、その腕を殴る。
のは読まれていそうだから、下段にローキックッも読まれてた!
膝と蹴りの角度をとっさに変えて、受けた手を踏み台に延髄蹴り、笑ってる。
鼻先を僕のつま先が過ぎて行く。目の前には床、しまったと思う時には遅い。
「ぶっ!!」
真後ろから叩き落とされて、床に顔から突っ込んだ。
……あー、鼻血だ。出ちゃったよ。骨が折れてないのが幸いだけど。
「一時中断だな。それが止まったら再開だ」
やたらに出る様子を見て、コーチがストップをかけた。
これくらい何ともないんだけど。しょうがないや。
「それともこのまま続けるか? 戦場では相手の弱みに付け込むのが常套手段だからな」
そう言われたなら続けるしかない。
服の端を千切って捻って鼻に詰めて、構えを取る。
「組み手再開だな」
228 :
227:02/12/01 22:42 ID:???
>????さん
解りました。地盤固めがこれで出来たと思います。有難う御座いました。
地球規模ではなく、もう彼等が自覚していない「神様」みたいな感じでいいんですね。
ただ、一度確定れたものはどうしようもないと思いますよ、しつこいですけど。
それ自体は元の法則に基づいて、現象を解析したものですから。
今まで解けていなかった難題が解けた(例えば空間の歪みに関する何かの方程式等)、
これは一度でも解けてしまえば変え様がないと思います。
理論と言うもの自体がかなり理詰めで行く物であって、
確率的に関わるのは「閃き」ぐらいではないかと漏れは思い。
実験的な物であっても、元のに基づいていれば一度でも成功してしまえば以下略。
ちなみにナノマシン、ATフィールド発生、アンチATの存在、立体映像、ゲートに関しては
「セカンドインパクト前」にすでに漏れの出した教授により使用されています=確定。
故に漏れがこの状況を第弐部に引き継がない為に考えたのは、、、、
1.これ以降、「急激な」発展や技術革新はないと考えていいので、
造れなくするにはデータ及び機材、人員の「全破棄」、これを行えば防げます。
2.今あるものも壊しきってしまえば、それ以上は無理になりますよね。
3.あと前にも書きましたが、漏れの書いてきた者達の出番は限りなくなくなります。
ないかもしれませんね。それで万事OKかと。
以上、こんどこそ最後の粘着でした。これ以上はもう、もう一切申しません。
しつこすぎて本当にすみませんでした。
お付き合い下さり有難う御座いました。
>皆さんへ
スレの無駄遣いスミマセンでした。
明日が早いので、今夜はこれにて。
衛生兵少尉個人日誌
なるほどねえ、アオイちゃんも。
ゆっくりだけど、着実って感じでいいわぁ。
でも、レナに比べてアオイちゃんのほうが少女っぽいわよね。
朝倉、聞いてる?
初めてのキスが、あれってのも、らしいっていえばらしいけど。
けど、すごいわ。
ケーキよ、ケーキ。
サードから以降、はじめてみるわよ。
これ作るのってケーキ職人だった人らしいけど、相当の腕前みたいよねえ。
隊長個人日誌
衛生兵少尉ウオーターズが得た情報を副隊長経由で聞く。
ケーキまででるというのは流石に驚いた。
しかし。
こんなに、大事な食料を使ってしまうイベントになっていいのだろうか。
と大尉に言うと、かれはこれも任務だと思ってくださいという。
なるほど彼の言うように、度重なる戦闘に疲弊した人の気持ちを盛り立てるというのも
重要な仕事だろうし、彼の言うことももっともだ、と思える。
しかし、ここまで派手になっていいのだろうか。
聞くところによるとトライラックスからも人がくると言う話だ。
なに?、大阪からも来るって言う話だと?
聞いてはいたが、結婚式というのは結婚する当人の手を離れて進む物だということを
酷く実感する。
だが、せめて指輪くらいは自分で選んだ物を使いたい、と思う。
このことを副隊長大尉に言うと、サカキの元の職業を考えるとなにかあるんじゃないか
といっていた。
たしかに、彼の前歴を考えると妥当だ。
私は、とりあえずレナの指のサイズを聞いてみよう。
レナ個人日誌
彼が指のサイズを聞いてきた。
ドレスだとかを作るという場所にあったメジャーというのを使って計ると一番長い指は
7〜8センチくらいだった。
彼が、そうではなくて、といってちょっと間をおいてあわてて謝った。
そういう情報がすくないのに、変な聞き方をしたと言っている。
でも大丈夫よ。
指輪のサイズのことなんて私は知らないのが当然なの。
結局彼が言うには、指輪のサイズを決めるためにサカキさんの所へ行こうということだった。
彼のところに行けば、判るだろうから、ということだった。
でもなんで指輪が必要なの?、と彼に聞いたら、誓いの儀式、というやつだ、と言った。
それと、その指輪を互いに交換することで絆を周囲にも確かめさせる意味合いもあるんだ
と言い、と思うよ、と付け加えた。
それなら、いいかもしれない、と思う。
だけど、あんまり派手な指輪はいや。
彼もそう思っている、といった。
私たちは、サカキさんを探して歩き始めた。
厚木基地最後の兵士担当です。
帰ってきました。
イベント発起人のくせに長々と不在すいません。
ということで、レナと隊長はサカキなら、という副隊長の入れ知恵で
合いに行きます。
なるべくシンプルな指輪を選んであげてください。
ちなみに、隊長は自分たちのことで、大掛かりな騒ぎになってしまった
ために、食料の備蓄を使わせてしまったのではないか、と気にし始めたとこに
副隊長がその性格をしっててそう言って納得させたとこです。
まあ、一種のマリッジブルーということでいいかと。
なかなか面白いことが起きているぞ、という主席の言葉は嘘ではなかった。
大阪の海で拾った少女とそのパートナーが、遂に名実ともに本物のパートナーに
なるという。周囲が盛り上がって、どんどん話が大きくなっているようだ。
彼らとは僕も全く縁がないという訳ではない。こういうケースでは、知人は
可能な限り何かしてやるのが、リリンの礼儀、のようなものであるらしい。
ではこちらも、と思いついたのはいいが、そこで考えが止まった。
何をすればいいだろう?
直接顔を出すのは、時期的にあまり適切な行為ではない。よりによって
敵側の幹部クラスがのこのこ出ていっては、せっかくのイベントに水を差すだけだ。
少し悩んでから、僕は諦めて砂浜を歩き出した。
こういうときは詳しい人間に聞くに限る。
「はァ? ネルフの人間の結婚式に何かしてやりたい?!」
彼女はこれ以上ないほど呆れた顔を見せてくれた。当然か。僕はとりあえず
笑ってみた。姫君のご機嫌取りをする家臣。この役目ももうじき終わりだ。
「でも、できたら彼らを刺激したくないんだ。何かないだろうか」
彼女は大袈裟に溜息をついてみせ、身を乗り出した。
「アンタ馬鹿ァ?! な・ん・で敵のアンタが首を突っ込みたがるのよ!
大体、綾波教から何されたって、その人たちが喜ぶ筈ないじゃない。ちょっと考えれば
すぐわかるでしょ。めでたい結婚式に、敵の名前を見たがるヤツがどこにいるってのよ」
言われてみればそうだ。
「・・・そうなのか。なら、教団の名前を出さなければいいか」
深く考えずに口に出したら、頭をはたかれた。だんだん僕に対しては遠慮がなくなってきた。
虚勢か、彼女なりの何かの意思表示なのかもしれないが。
「あのねぇ、そういう問題じゃ・・・ん? 待てよ」
罵倒の嵐を覚悟したが、彼女は予想に反して口を止めた。
「匿名のプレゼントならいいかもね・・・どうせネルフの他にもあっちこっちから
冷やかし半分でいろいろ贈られるだろうし。誰が贈ったかわかんない、でいいなら、
怪しまれずに受け取ってもらえるかもよ」
そういうものなのだろうか。
「贈り物か・・・何がいいだろう?」
「そうね・・・」
彼女は長い髪を払って、膝に頬杖をついた。いつのまにか本気で考える顔になっている。
「やっぱ花、かな。いくらあっても困るもんじゃないし・・・って、今のご時世、
花なんか贅沢品か。逆に怪しまれちゃうわ、却下。それか食器とか? あ〜あ、ミサトなら
詳しいんだろうけどなぁ、他人の結婚式ばっか行ってたし」
しばらく様子を見ていたが、なかなか考えがまとまらないようなので、直接
現地の様子を見てみることにした。過去数時間の会話を洗ってみる。
と、いいものが見つかった。
「・・・ドレスがないって言ってる」
「は? ・・・ああ〜、アンタまた盗み聞きしたでしょ! こんの歩く盗聴器が!」
「どうせなら歩く早期警戒網とでも言ってくれないかな」
「ああもう、生意気なのよ、ヒトの真似ばっかり上手くなって! いちいち腹が立つわね〜!」
彼女はソファの上に派手にひっくり返り、一拍おいて勢いよく起き上がった。
「ドレス・・・ウェディングドレスってこと? それならアンタに打ってつけじゃない!
任せなさい、この私にいい考えが浮かんだわ」
整った顔に満面の笑みが浮かんだ。もちろんにこやかな、ではなく、この上なく
悪意ある笑顔、だ。僕は思わず椅子から身体を浮かせた。彼女はにこにこしながら
僕の手を掴んだ。
「・・・逃げるんじゃないわよ?」
その後4時間に渡って、彼女の「天才的デザイン」とやらを形にするべく大量の布地と
格闘する羽目になったのは、また別の話、である。
農業プラントの夜明け、ランドマスター二台の停留地。
眠り込んだ歩哨の傍に大きな包みがおいてある。
その上に付けられた小さな手書きのカード。
『Herzlichen Glueckwunsch zur Hochzeit!
やるじゃない!
式が挙げられるなんてうらやましいわ。
せっかく掴んだ幸せ、無駄にするんじゃないわよ!
あ、これはほんの気持ちってヤツよ。好きなの選んで。
どれもアナタの晴れ姿にふさわしいってことは、保証するわ』
(最初のドイツ語の後、メッセージは歪んだひらがなで書かれかけた後、
そこをぐしゃぐしゃと消して別の筆跡で書き直されている)
237 :
236:02/12/02 01:34 ID:???
こんばんは。何か人、少ない・・・?
>町奉行さん
絡みサンクスです。まさか紋付きで来るとは。本番近いようです、ご用意を。
>厚木基地最後の兵士さん
主役復帰! お帰りなさいませ。いよいよ逃げられなくなりましたね、隊長。
>大阪さん
大阪さんキター!! お久しぶりです。やっぱこういう方がいるとなごみます・・・
>便利屋さん
アフリカで得たデータのその後は・・・? 酔っぱらいまほろさん可愛いなぁ。
>提唱者さん
第二期ロンギヌスですね。ボーイ君のお姉さん(彼女自身の名前はないんですか?)
お疲れさま、です。ってか、量産機にも勝てるのですか。怖いなぁ・・・
実働試験、前振りはもうさんざんやったんで、いつでもどうぞ。
>トライラックス担当さん
本国はあくまで漁夫の利を狙うのですか。そういう言い方をされると
(しつこいようですが第弐経由で主席には聞こえてますので)被害が大きくなりますよ、
と脅してみる(爆 ・・・冗談ですとも。正攻法(?)で行きます。
>????他さん
いろいろお手間をかけてすんません。帰ってきて本当にほっとしております。
シンジ君の出席如何に関しては、申し訳ないですが、お任せします。
黒縁メガネパートは加持さん待ちで膠着状態ですから。
遅くなりましたが、前振りしておいたドレスです。お粗末。
あれから考えたのですが、やっぱ司教が出てくのはマズイかな、と。
トライラックス側も出席するようですし。
という訳でドレス(デザイン・アスカ)のみお贈り致します。
第弐がアスカの退屈しのぎの相手をするのは、これでそろそろ最後。
長々と彼女を独り占めしてしまいスマソ・・・
第弐パートに関しては、後はトライラックス担当さん、提唱者さんの
GOが出しだい、サルサ・セカンダスを急襲致します。
それでは、今夜はこれで。
よーく狙いを付けてっと トンッ、ガコン! キュキュキュ!
ビリヤードも久し振りにやってみると以外と面白いもんだ。
「よォスズキ。まだ死んでなかったのか。」
暴言を吐くのは何処のどいつだ。
「賞金首にされたが、まだ死んでねぇ!」
フリーの戦闘機乗りのウィッツ・スーか
「大阪で賞金稼ぎに殺されたって噂が立ってたぜ。」
治安の悪い海上都市なら十分ありえる噂だがな
「あそこなら仕方ないだろう、所であの改造ハリアーの調子はどうだ。」
在庫の扱いに困った武器商人の依頼で戦闘機の買い手探したが
報酬安い癖に期限中に商談まとめて目の前のコイツに売り付けるのに
えらい苦労した。
「今も機体は快調だぜ!」
「そうか、それなら構わないが。」
あまりに調子が悪いので売り付ける機体に在庫部品やエンジンを
マニュアル片手2日2晩徹夜で交換した日を思いだす・・・
「てめェ、まさか不良品売り付けやがったのか?」
むしろ手数料でさっ引かれたエンジン代を返して欲しいぜ
「違う、セカンドインパクト以前の骨董品だがモノは確かだ。
そろそろ俺は帰らせてもらう」
「おい・・聞いてるのか。一体何を隠してやがる。」
「別に何もないが、ななこ、まほろさん帰るぞ。」
京都の市街を一望にできる小高い山の上に、俺は愛機・奴隷零号(スレイヴ・ゼロ)を着陸させた。
助手席のスティンガーが先に降りて、双眼鏡を覗いている。
「この街は今、綾波教団の支配下にあるわけよね」
「そんなことはわかってる。あれが重要なことか?」
俺は装甲服を脱ぐと、いかにもイケてるオネエチャンという感じの服装に着替えて、奴隷零号を降りた。
「ここから先、俺とおめえはアベックってことで行くぞ」
「不釣合いなアベックね」
京都の街は一見して何の異常も見受けられないように思われるが、住人達の多くは教団にマインドコントロールされていたりするのだろう。
もっとも、今回の俺達の目的にはそんなことはたいして重要ではないが。
目的地は新京極通りのお土産屋街。俺は店頭に並んでいる試食品を食い漁る。
「うん、相変わらず京都名物のおたべはうめえな・・・」
「ちょっとォ、エヴァ・フェット・・・店員さんが見てるわよ・・・」
「ああ、そうだったな・・・それじゃ、イチゴ味とメロン味の入ったセットを頂きましょう。百箱包んで下さい」
「百箱どすか? さすがに百箱となると、量が多いどすえ」
「知り合いの結婚式に持って行くんです。大丈夫ですよ。ちゃんと荷物運び役がいますから。おい、スティンガー、金払え」
「ちょっとォ、アタシにお金払わせる気? あんたの買い物でしょ?」
「金は後でくれてやるからよ、取り合えず今はお前が払え。男が払った方が格好がつくだろ? ほれ、運べ」
「何よォ! あんた、そのためにアタシについて来いって言ったのォ? ひっどォい!」
「ちょっとォ、アタシに荷物押し付けて、先さき行かないでよねェ!」
「喉が渇いたな・・・何か飲んで行くか。おい、スティンガー、喫茶店に寄るぞ」
「助かったわ、アタシも疲れて喉が渇いてた所よ」
俺とスティンガーはいかにも日本の古都という風情の喫茶店に入った。
「それじゃあ、私はグリーンティー下さい」
「アタシは抹茶味のパフェもらおうかしら」
「スティンガー、おめえ、俺と組んでた頃た変わってねえな」
「あんたもね、エヴァ・フェット」
他の客達には俺とスティンガーがどう見えただろうか? 不似合いなカップル?
「おぬし、エヴァ・フェットではないか。そっちのは確か・・・スティンガーだったけか?」
俺達に話し掛ける者がいたので振り返ると、編み笠をかぶったお坊さんが立っている。
「はて・・・どちら様ですか・・・?」
「わしじゃ、わしじゃ」
編み笠の下の顔がグニャッと変型する。トライラックスのフェイスダンサーだ。
「サイテイル様・・・! なぜ貴方がここに?」
「ギーガー様の勅命があっての、わし自らスパイとして京都に潜入しておるのだ」
「そう言えば、教団側は早急に選択を迫ってきたそうですね」
「その方達は何をしておる? わしはお前達には命令はしとらんが」
「私は・・・ほら、あのランドマスターの隊長の結婚式の時に持って行くお土産物を買いに来たんです」
「ほう、そうか・・・まあ、おぬしらの良い雰囲気を邪魔してはいかんな」
「はい? 良い雰囲気?」
「何か勘違いしてるみたいね、あんたの上役の大使さん」
エヴァ・フェットとスティンガーは当初、『スターウォーズ』に出て来る
ボバ・フェットと包帯男のデンガーみたいな関係を設定してたんですが、
他の書き込み者の意見もあって、かなりアヤシイ関係になってしまいました。
『HUNTER×HUNTER』に出て来るマチとヒソカにもキャラがかぶってるな。
ニューハーフとオカマのカップルっていうのも面白いかも?
現段階ではまだ
>>223での影の黒幕の指令はエヴァ・フェットには伝えられていません。
これから重要な局面なのですが、私がカキコできなくなった場合を見越して
先にネタばらしをしてしまうと、トライラックス側は教団側の選択に対して、
一応、表向きには教団側に協力すると返答し、残っているスモーウォーカーを派兵します。
しかし、実は協力するふりをして油断させ、その時が来たら、京都大神殿に特攻部隊を潜入させ、
教団の指導者達を暗殺してフォースインパクトを阻止しようと狙っています。
そして、その特攻部隊の1人として候補に挙っているのがエヴァ・フェットというわけです。
以前、リクエストにあった第参次席司教とエヴァ・フェットとの対決というのももちろんOKです。
242 :
町奉行:02/12/02 11:15 ID:???
まいったな。
こうも荷物が増えるとはおもわなかったぜ。
俺と、リナの正装もさることながらこの祝いの品の数がすげえな。
だれだ、砂糖菓子の鯛まで用意したやつぁ。
リナ、どうする。
全部持っていくには、かなりの人数もいりそうなんだが。
かといって、後、2〜3人しか出れねえしなあ。
しょうがねえ、あれを使うか。
あれってなにかって?
見れば判るさ。
ただあれを拾ってきた連中に数回しか使い方ならってねえんだが。
大丈夫だって、そんな不安の塊みてえな顔するなって。
おい、2〜3名ほど来い。
あれを出すぞ。
インパクト後の荒廃した世界。それでも宝石や貴金属には価値があり,様々な理由で求める者も
いれば,逆に売り払う者もいる。当然,そんな人々を相手にした商売もある。
ここ旧東京市内の宝石・貴金属店「Jade」は,そんな店の一つ。結婚式といったら結婚指輪はつき
もの。というわけで,隊長とレナ嬢にもお越し願っている。
店内は外の荒れ果てた街並みが信じられないほどの華麗さだ。ショウケースにならんだ指輪や宝
石,ネックレス,イヤリングなどの装飾品や,高級時計。その雰囲気に隊長は気後れしているし,
レナ嬢は初めてみる品々に興味津々,あちこちみて回っては,彼に話し掛けている。そうしていると,
黒服に身を固めた中年の男性店員が,いらっしゃいませ,と声をかけてきた。
「お久しぶりですな,サカキ様」「やあ,しばらく」店員は愛想笑いを浮かべてみせる。
「表からいらっしゃるとはお珍しい。社長は工房ですが,今日はお客様,ということですかな?」
「ああ。こちらの方々の結婚指輪を見繕ってくれ。」「かしこまりました。式のご予定は?」
「明日かな?」「それはちょっとご無理でしょう。作るのには相応のお時間が必要ですから。」
「わかってる。出来合いで,サイズの合うものを探してくれ。」「かしこまりました。で,失礼ですが
ご予算は?」「まあこんなところだ」と指を何本か立てて示すと,「ふむ,なるほど。」といって隊長
たちの指のサイズを測った後,ショウケースを案内する。その間に俺は,工房でここの
社長と話してくる,と二人に告げ,店の奥に入っていった。
店の工房,その作業台の上で,妖艶な東洋系美女がなにやらスケッチを描き散らしている。
ほう,ブローチのデザインか。相変わらずいいセンス。「社長,お久しぶり」と俺が声をかけると,美
女は顔を上げてこちらを見る。「サカキ君じゃない。どうしたの。お百姓さんはやめて,元の仕事に戻
った?じゃあ,なにかいい出物はある?」「いや。今日は客。」「へえ。珍しい。金でも買いに来た
の?このご時世じゃ財産を替えておきたいのかしら?」
「違う違う。世話になった人の結婚式があるんでね。店の案内さ。」
「それはおめでたいわね。私にも挨拶させて頂戴。」といってすっと立ち上がる。彼女はここの社長で,
名前はフェイ。年齢不詳の美女にして,腕のいい細工師だ。多分俺よりは年上,だと思うんだが…
この荒廃した世界で宝石店兼故買屋なんて商売をして,この前の旧東京の戦火も潜り抜けて,損らしい
損もせず生き残っているというから,したたかさは妖怪並みの女だ。
俺が盗掘屋をやっていたとき,貴金属や装飾品,高級時計といった物を見つけると,この店で換金する
のが常だった。第三の地元の故買屋などよりいい値をつけるし,目利きの勉強にもなる。
二人で店内に戻ると,レナ嬢が気に入った物があったのか,じっとショウケースを見ている。後ろから
覗き込んでみると,シンプルだが美しいデザインの,一対のマリッジリング。うむ。お目が高い。でも
一寸予算オーバーなんだよな。俺の出番だ。必殺の値切りテクが炸裂するぜ!と思っていると,フェイ
社長はレナ嬢に,「お客様,お気に入りになられました?」と聞く。コクリとレナ嬢がうなずく。隊長
が彼女に,予算オーバーの旨を告げると,一寸残念そう。
ところが社長は,「結構ですわ。ではこちらへどうぞ。」といってカウンターの方へ向かう。
隊長も驚いているようだが,俺はそれ以上に驚いた。この妖怪女が,自分から値引きだと!?
隊長やレナ嬢が遠慮をみせると,社長は「他の方ならいざしらず,お客様はサカキ様のご紹介ですもの。
おめでたいことですし,このぐらいは」といった。二人が礼を言うと,にっこり笑い,「でも,微妙な
サイズ直しにはお時間が必要です。一生つける物ですから,きちんと合うものにしないと。式が終わり
ましたら,いつでも結構ですので,こちらにお持ち頂ければ無料でお直ししますわ。」
といい,俺に視線を向ける。「一寸失礼。サカキ様,こちらへ」と工房に引っ込む。俺は二人に待ってい
てくれる様頼むと,工房へ入る。彼女は何か箱を取り出しながら,俺に話し掛ける。
「あの人がランドマスター隊の隊長さん?イイ男ねぇ。」「なんで…!?」
「こんな商売をするには地獄耳でなきゃ。サカキ君もネルフにトライラックス,日重共とか,お友達
が増えたみたいね?」と言って微笑む。どこまで知ってるんだこのアマ!?
「ふふ,値引きをしたのがそんなに変?」「ああ」「たいしたことじゃないのよ。商売上,ネルフの人
達に名前を売っておきたかったの。旧東京じゃネルフの評判は悪いけど,彼らには綾波教に勝ってもら
わなくちゃいけないしね。フォースインパクトなんてまっぴらだもの。で,ネルフが勝った後は,この
国をしきる人材は彼らの内から出るでしょ?」なるほど。そーゆーことかい。
「というわけで,このティアラとパールのネックレス,イヤリングは貸してあげる。ドレスの方はここ
では扱ってないし,そこまでは面倒みれないから,自分で調達して頂戴。」といって,俺にその三品を
いれたケースを渡して,店内に戻っていったので,俺も後について戻ることにした。
こうして無事,指輪とアクセサリは手に入れたが,ドレスに関しては心当たりを巡っても見つからなか
った。仕方ない。農場に残る人々の手腕に期待,といったところか。
某農場新入りです。いつもにも増して長文スマソ。宝石店「Jade」のもとネタは漫画「ギャラリーフ
ェイク」から持って来ました。
・厚木基地最後の兵士さん
指輪入手イベント,こういう形にしてみました。同伴して頂きましたが,時間的には夜になる前には農
場に戻るという設定です。式の主役,頑張ってください。
・本社オペレーターさん
ドレス縫製お疲れ様です。アスカ嬢のデザインによるドレス,複数あるということは,もしかして…
・エヴァ・フェットさん
大阪からはるばるいらっしゃるとはお疲れ様です。サカキとエヴァ・フェットさんとの再会シーンはどう
なるのか楽しみです。
・町奉行さん
こちらも箱根湯本から急ぎになりそうですね。一体どんな方法で御到来なのか?期待しております。
・綾波寮責任者様
結婚式の仕切りや企画,お疲れ様です。次々に出てくる企画や来客,ホント凄いです。
隊長個人日誌
サカキのつてで、宝石店、いや宝飾店といったほうがいいだろう、へと行く。
フェイという女性の経営するこの店「Jade」は宝石だけではなくあらゆるアクセサリーの
類がそろっているといっても過言ではない。
社長のフェイも、店の名前があらわす通り、翡翠のようなクールさを感じさせる東洋人女性だ。
正直なところ、ここまでの品揃えはサードインパクト以降お目にかかったことは無い。
予算は大丈夫だろうか?
レナは、見るもの全てが珍しく、目に付く物全てを聞いてくる。
しかし、私も知らない物があるところがすごい店だ。
レナが見つけたリングは、シンプルだがデザインが美しい品物だった。
しかし、値段が。
すこし予算をオーバーしているのだが、というと残念そうな顔をしている。
だが、社長のフェイ自ら値段を安くしてくれた。
クールなだけではないのか、とおもったのだが、やはりどこか店名に由来するような
知性を感じる。
だが、荒廃した世界でありながら、高級品を扱い収益をあげ、なお旧東京の戦火にも
被害らしい被害をうけていない、となると後々の重要な人となるだろう。
このことは、そのうち報告する必要があるだろう、と判断する。
店をでると、サカキがなにか箱をもっている。
なにか、聞くとアクセサリーだということだ。
だが、ドレスがないと、ということなのだが、まあ、少尉たちが何とかしてくれるだろう、と信じる。
そのアクセサリーだが社長がわざわざ貸してくれたものだということだ。
女性と宝石は見た目では判断できないな、と呟くとレナがなんのことかという顔でこちらを見る。
レナ個人日誌
彼の言ったことの意味がよくわからない。
見てもなかなかおしえてくれないので、どういう意味なのか聞いた。
宝石は原石はただの石にしか見えないし、磨けば磨くだけ美しくなるが
その分危険でもあるんだ、という。
だがそれが魅力でもある、とも言う。
ますます判らない。
私も同じだと言う、危険なのかしら私?
まさか、ここまで魅了される女性になるとは思わなかった、って。
頬が熱くなってきた。
指輪ちょっとゆるいわね、というと、意外に指が細かったんだなと言う。
失礼ね、と言うと、戦闘ばかり参加しているからもう少し太くなってしまったかと
心配してたんだ、と言う。
なにか、顔が熱い。
衛生兵少尉個人日誌
ドレスが、出来た。
と言う状態では絶対にない。
いや、一こと二こと言うべきだわ。
「全員が一斉に、正面だけ縫ってどうするのよ!」
綾波姉妹には正面っていったわ、たしかに。
でも朝倉ほか数名!
なんであんたらまで正面を縫う!
え?、憶えているのがこれだったって。
ああ、もう…。
副隊長大尉個人日誌
隊長の結婚式の大方の指揮は、寮責任者がとっている。
となると実は我々にはあまりすることがなくなっている。
式の司会はだれか、ということでもめているが、まあ、いいだろう。
仲人ってのはなしになったか。
で、花嫁のベールをもって歩くのは誰がやるんだってことか?
普通子供だと思うんだが。
なにか、これもいろいろともめているな。
しかも、ドレス作成班にいたっては、全滅、だな。
泣くな、少尉。
もともと、そんなことをできるような器用さがないだけだ、全員。
だとすると。
厚木基地最後の兵士担当です。
確認ですが、サカキさんに連れられて隊長とレナが行ったのは
式当日にはなっていないんでしょうか、それとも当日ってことでしょうか?
いえ、エヴァ・フェットさんや町奉行さんなんかと時間がずれているか
のような気がしたもんですから。
一人一つのゲートを広げて、カメレオンからもらった情報通り、正面ゲートの前に姿を現す。
「なかなかに立派だね」
「オイお前達! ここに何の用だ!?」
衛兵が五人、銃口を突如現れた四人に向けて問いかける。
門兵長と思われる一人が、興奮した一人をなだめ、前に歩み出る。
「何の用も何も。この国の表のボス、ギーガーさんに会いに来たのよ」
「ならば令状、正式な書類を見せて頂こう」
シィの返答に対し、門兵長は手の平を見せ書類を渡せと言った。
しかし、彼等がそんな物もっているはずもない。
「事を荒立てるつもりはない。門を開けて頂ければそれだけいい」
「僕らはただの代表者だ。あくまでも今回は話をしに来ただけ。
信じてもらえないかな?」
イチはサービススマイルをするが、兵士等の硬い表情は変わらない。
一方的な見詰め合いと、睨み合いがしばらく続き兵士長が折れた。
「………門を開けてやれ」
「しっしかし!」「いいんですか!?」「こんなやつ「やめておけ!!」
引き金を引こうとした一人を兵士長は止める。
「俺達の勝てる相手ではないことぐらい解るだろう。
彼等には敵意も殺意も感じられん。通すんだ」
お前達の為でもある、と言う意味に兵士等は気付き、苦虫を噛み潰したような顔をした。
ゆっくりとゲートが開いて行く。
その様子に一番悔しい顔をしていたのは兵士長だった。
「………ギーガー様には連絡をいれておく。
中に入れば案内がいる、彼について部屋に向かって頂く事になる」
「どうも。それじゃしばらくの間邪魔するわね」
「御理解頂けて何より。その決断は断腸の思いでしょう、しかし英断です」
シィ以外は彼等に軽く会釈をし、正面ゲートから堂々と中に入って行った。
「こちらでしばらくお待ち下さい。今来られますので」
案内役は彼等を数ある応接室の一つに招き入れ、部屋の外に去って行く。
「けっこうイイ部屋じゃない?」
シィがインテリアと化している暖炉の上に腰をかけて足をぶらぶらさせる。
サンとニーはテーブルに置かれた酒に目がないようだ。
「ほぅ! 99年物か」
「こっちはシャトーのミレニアムだ。なかなかいい趣味をしている」
イチは一人、落ちつかない様子で部屋の中を見回していた。
換気口とカメラ、マイク、明らかに隠された謎の配管。
「何か珍しい物でもあるの?」
「面白い物はあるよ。色々とね」
「ふーん」
20分後、ドアが開いた。知っている顔、ギーガーだ。
彼が現れると、四人は椅子から立ち上がった。
彼は挨拶をして彼等4人の前に座り、彼等も続いて座った。
彼は彼等の事を知っている様子で、何の用かと客人に対する態度を崩さず丁寧に問いかけた。
「…ならば話は早い。綾波教と手を組むのはやめにしませんか?
彼等の力は確かに凄いが、全て破滅を導く為の物だ。
貴方も十分過ぎるほど御承知のはず。いい機会でしょう?」
彼は言う。だから組ませてもらうと。そして説明を幾つか続けた。
「そうなの? 大使の願いは切り捨てる、最初から道化だったと言うわけね」
彼女は彼女なりに仕事をこなしている、と彼はシィに応える。
「解るが、シンプルではないな。彼等の裏を本気でかけると思っているのですか?
そんな甘い考えでは…
彼がニーの言葉を力強く遮る。
「……私達をここまで招き入れておいても、そうであると。
大した自信ですな。いささか過剰気味であると私は思いますよ」
「ニー、僕らは喧嘩を売りに来たんじゃない。交渉に来たんだ。
僕らの提案が聞いてもらえないなら帰る、それだけの事だろう」
交渉の場で仲間割れをするようでは、と彼は笑う。
話し合いとも言えない化かし合いが続く。
「ネルフはどうするんですか?
彼等が動けば、まあ、彼等が動く前に私達が動くかも知れませんが」
「やめといた方がイイ、そう言ってるのよ?」
「戻らねばはっきりと答えられんが、我々が手を貸すという方法もある」
一人で四人を相手に受け答えを難無くこなすその姿は、さすがと言うべきか。
しかし、長く続く押し問答に彼等の方が折れた。
ディベートともとれるやり取り、頭脳の楽しみもこのぐらいで十分だ。
「……とにかくもう一度聞きますが、私達の提案は聞き入れられないと」
彼ははっきりと答えた。
「解りました」
イチに続いて、三人がバラバラに立ちあがる。彼が声をかけた。
「ええ。これ以上の長居は無用ですから、これで帰らせて頂きます。
私達は貴方方を敵とは見ていませんので、またの機会がありましたら」
イチがサービススマイルを見せ、ドアノブに手をかける。
ドアを開けると、案内役が待っていた。
「では失礼」
「短い余生を楽しく過ごせる事を祈ってるぞ」
最後残ったシィが、わざわざ足を止めて振り返る。
「じゃっあね〜『偽者』サン。なかなか楽しかったわよ。
それだけの話術持ってるのに勿体無い。ここ辞めて噺家にでもなったら?
フフフ、本物サンにも宜しく言っといてね」
おいおいばらすなよ、何処に行こうか、なんて小声がドアが閉じる間際に彼の耳に聞こえた。
255 :
254:02/12/03 00:54 ID:???
>トライラックスさん
ということで、お邪魔致しました。期限の1日前の事の予定です。
彼等が会ったのは偽者と言う事にしていますが、セリフと彼の背景は省いておりますゆえ、
余裕があれば絡んでくださいませ。
なお勝手ながら、綾波教を選ぶと言う事で話を進めました。
大使はともかくギーガーは(表向きは)その立場だったはず、なので。
>某農場新入りさん
JADEですか。見た途端ニヤリですた。
結婚関連は絡めないのがアレです。ROMで楽しませて頂きます。
>黒メガネさん
純白のドレスですか。想像するだけでほぅっ、て感じです。
直接は関われないから、そうなりますよね。
サルサの件ですがギーガーさんの対応待ち、になるのかそれとも答えを出す前に襲うのか…
漏れの今夜の動きはここまでですので、入るとしてカメレオンパートが一つ、ですね。
おそらく攻撃が入り次第動く事になるかと。
場所の情報は得ておりますので、すぐに動くかと思われ。
256 :
255:02/12/03 01:03 ID:???
>黒メガネさん追加分。
あ、純白のドレス、とは限らないのか
>>236 厚木の兵士さんに委ねられるのですね。
妄想スマソ。
それとLonginusは第二期ではありません、地獄の試練を受けさせられていただけですので。
彼等についているのはあくまでもコードネーム、「名前」ではありません。
ボーイの姉さんの名前は…機会がもし、もしもありましたらと言う事で勘弁。
何もない空間に浮かび上がった平面パネルに紫がかった灰色の髪の毛をした綾波レイ似の女性の顔が映し出されている。
“これ、が・・・新た、に・・・開発、された・・・総合格闘技仕様、汎用人型決戦兵器・・・K-1ゲリオン、です・・・”
そして、別のさらに大きなパネルスクリーンに荒れ果てた風景が映し出される。
2度のインパクト災害と核兵器により破壊され、現在は精鋭部隊兵の訓練に使われているサルサ・セカンダスの風景である。
そして、一面の荒地の中で、超肥満体の汎用人型決戦兵器と、逆に鍛え上げられたような体格の汎用人型決戦兵器が対峙している。
“御覧、下さい・・・ギーガ―、様・・・評議員の、皆さん・・・私の、可愛い・・・娘達の、戦闘能力を・・・”
スモーウォーカーがその外見からは想像もつかないようなスピードで当たりをかます。
だが、K-1ゲリオンはそれを正面から受け止め、ヒジテツで応戦した。
スモーウォーカーは張り手で攻撃し、投げ技に入ろうとする。
しかし、K-1ゲリオンはスモーウォーカーのヒザの側面にケリを入れ、体勢がぐらついた所で側頭部にケリを放った。
さすがのスモーウォーカーも転倒する。
「うむ・・・日本の相撲は世界最強と聞いておったが・・・今度の新しいEVAはなかなかやるな」
“K-1ゲリオン、は・・・あらゆる、格闘技、を・・・取り入れた、戦いに・・・応用、できます・・・スモーウォーカー、のような・・・動きの、上での・・・欠点は、克服・・・されて、います・・・”
「どうでも良いが、ギーガー様・・・あのキサラギ博士の喋り方はどうもじれったいですな。どうにかならぬものでしょうか?」
「構わぬ、実力のある人材だからな・・・それでキサラギ博士、現時点で何体稼動可能だ?」
“現時点、で・・・すでに、4体が・・・稼動実験、に・・・入って、おります・・・クローン製造施設、では・・・8体が、近日中に・・・完成、する・・・予定、です・・・”
「12体か・・・パイロット候補生は22人もおるわ。もっとも、彼女達は他の分野でも活躍をおさめるだろうがな」
そこに卓上の電話機が鳴った。
「何だ?」
“ギーガー様に謁見を求める者達が押し掛けて来ているそうです”
「E計画の回し者か? そろそろ来る頃だろうとは思っていたがな」
ギーガーは平面画像を切り替える。
そこにはトライラックス本国のあらゆる政府直属施設の防犯カメラの映像が映し出される。
ちょっと目にはわからないことだが、ビデオを何度も再生してみると、そこかしこに風景が不自然に歪曲しているのがわかる。
「こんな子供だましがわしに通じると思ったか・・・全くこざかしいわ、手の混んだスパイなど送り込みよって・・・」
ギーガーはこの数日の間に何者かが本国内の重要な施設内に侵入していることを見破っていた。
そして、それが恐らくはA級大使を拉致したE計画側の手の者なのではないかと当たりを付けていたのだ。
「ギーガー様がじきじきに応対して追い返すまでもございませぬ。私にお任せ下さい」
評議員の1人が席から立つと、顔をグニャッと変型させた。
「私がちょっくらからかってやりましょうぞ」
「よし、まかせたぞ」
259 :
258:02/12/03 01:57 ID:???
>>255 と、いうわけで、こんな感じでいかがでしょうか?
末端のB級大使サイテイルもそうだけど、
本国のエライさん達の中にも変身能力を持っている者がいるということです。
それにしても、E計画側は一体何が目的で、この先どう動くんでしょうか?
某農場新入りです
・厚木基地最後の兵士さん
宝石店の話は結婚式の前日,夕方〜夜辺りと考えていました。
衛生兵の方々やレイ達がドレスの準備に苦闘中の時間帯がその辺かなと思いましたので。
時系列上やイベント上,そちらでのご都合が悪ければ,式当日という形でも結構です。
その場合は
>>243の文中での「明日かな?」という台詞はなかったことにしてください。
ナオコ博士にタダで依頼されたご祝儀の配達をする事になったが
わざわざ処刑される事が確実な罠に飛び込む程愚かではないからな。
しかし、ウィッツの野郎め遅い!もう約束の時間から1時間も経ってるぞ。
戦闘機から投下する小型コンテナをこしらえてナオコ博士のご祝儀
と宣伝用に金、銀で縁起モノの金塊と武器商人が在庫処分で売ってた
新手のお守りの銀色トカレフ2丁を入れたんだがな。
キィィィィーン、ドン! 轟音とともにハリアーが道路上に着陸した。
「スズキてめぇこんな朝っぱらから何の用だ。」
相変わらず人を鬼か悪魔のように言う奴だな
「臨時の予定がなければフリーの戦闘機乗りに仕事など頼まんさ。
依頼は報酬も前払い簡単極まりない。このコンテナを無事農場に
届けてくれればそれで仕事は終わりだ。」
「何が入ってる、ヤバイもんなら引き受けねえぞ。」
「タダの結婚祝いだ。約束の金塊はココに置いておくから後は頼んだぞ」
262 :
261:02/12/03 02:58 ID:???
スティンガーは柄にもなく白いタキシードに蝶ネクタイなんぞをしている。
こいつは俺の推薦により、臨時にフウイ・ノ・レイ様の護衛兼俺の荷物運びとしてトライラックスに雇われたのだ。
「何よ! エヴァ・フェットってば、人使いが荒いんだから!」
「ていねいに扱えよ。大事なお土産なんだからな」
俺はそのスティンガーに京都で買い揃えた「おたべ」百箱を旧東京行きの特別機に運び込ませた。
だが、俺の用意したお土産などはまだかわいいものだ。
特別機の貨物区画にはもっと大量の段ボール箱が山積みになっている。
フウイ・ノ・レイ様が用意したらしい。
羽織袴を着たたしぎ曹長が乗っていた。
「何だい、それ・・・そういうのは男が着る物だろ。ところで、肺ガン野郎はどうした?」
「結婚は人生の墓場だから行きたくない、ですって・・・」
「わかる、わかる。アタシもそう思うわ」
「おめえの場合は結婚なんぞしたくたって、相手にしてくれる人がいねえんだろ」
「やあねえ、それはあんただって同じじゃない!」
「あら、エヴァ・フェットさんとスティンガーさんって元恋人同士じゃなかったんですか?」
「い、いや、いい・・・別に今さら否定する気にもならん・・・」
そこへチャイナドレス姿のメンチとフウイ・ノ・レイ様が入って来た。
フウイ・ノ・レイ様はいつもと同じフードのついたマントを羽織っている。
「おっ、フウイ・ノ・レイ様。御衣裳の方はどうなされました?」
「いや、私は・・・」
その時、真上からフウイ・ノ・レイ様の声が聞こえた。
「あははははは・・・引っ掛かったな、エヴァ・フェット。それは私の影武者フウイ・ノ・レイ2号じゃ」
上を見ると、本物のフウイ・ノ・レイ様がまるで忍者のように天井に張り付いている。
どうやら、俺達が機内に入ってくる前からその状態で待っていたらしい。
「またかよ・・・どうでもいいけど、フウイ・ノ・レイ2号は可哀想だって・・・」
ランドマスターの隊長とレナ隊員の結婚式にトライラックス側の代表として出席するのは・・・、
まずA級大使の私はトライラックスの代表として出席しないわけには行かない。
エヴァ・フェットには会場となる農業プラントのサカキとかいう男に無事な姿を見せに行かせる必要がある。
面識がある人間がいいと思ったので、スモーカー大佐にも誘いをかけたが、あの者は行きたくないと言った。
たしぎ曹長は行くと言った。
料理人のメンチも連れて行く。場合によってはあやつにも会場で料理をさせよう。
それから、エヴァ・フェットの推薦があったので、スティンガーとか申す者をスモーカーの代わりに連れて行こう。
いつもならB級大使のサイテイルに私の影武者をさせるのだが、現在、あやつは京都の方で綾波教団の動静を探っている。
何でも、教団のやり方について行けなくなったかなり上位の幹部が我々の側に情報を提供したいと言っているそうだ。
今回はフウイ・ノ・レイ2号を私の影武者として連れて行こう。
何? フウイ・ノ・レイ2号という安易なネーミングは本人がかわいそうだって?
それにしても・・・ネルフ側からは碇君も来るのだろうか?
ランドマスター隊と言えば身内のようなものだから、来るだろうとは思うが・・・。
以前、碇司令が言っていたが、今度会ったら、碇君もトライラックス本国へ招待してみようかと思う。
それにしても、影武者フウイ・ノ・レイ2号を使って部下達をからかうのは面白い。
265 :
264:02/12/03 03:37 ID:???
最近、教祖様担当の方がカキコしておられないようですが、
主席司教や聖母のやり方について行けなくなった教祖が外部へ投降して来て、
主席達の弱点を教えるという展開は如何でしょうか?
あと、ガーゴイルやネモ船長がギーガ―と接触するというのも
面白いのではないかと思われますが・・・。
厚木基地最後の兵士担当です
某農場新入りさん、前日でしたら大丈夫です。
お手数かけました。
267 :
町奉行:02/12/03 14:08 ID:???
おお、整備は行き届いているか。
よし、発動機回せ!
いい感じじゃあないか、使わずとも整備だけしている甲斐が
あったってえものだな。
荷物の搭載はいいか?、その他整備は?
良し?、いいだろう。
出発!、目標旧東京農場、全速前進!
なんだ?、こんなので大丈夫かって?
意外に心配性だな、リナ。
初めてみるんだからしかたねえか。
まあ、俺も初めてなんだがな。
盗掘屋連中も、これだけは使い様がなかったようでな。
充分設備ものこってたってとこだ。
あれからシンジはしばし悩んでいた。なにせ、かつてはつらさ故に帰るのを拒んだ場
所でもあるからな。すると、綾波が言った。
「……碇君、行ってあげて。私は碇君にもあの娘を祝ってあげてほしい………。」
そうだよな。綾波にとってはレナを初めとするあいつらは身内そのもの。綾波の最も
大切な人間に祝ってほしいのは当然だろう。しばらくしてシンジは答えた。
「……そうだね。綾波の妹達の大切な席に招待されてるんだから、出てあげないと」
すると赤木博士がやって来て言った。
「……ようやく決断したわね。あなたがくだらない事でいつまでも迷ってる間にみん
な色々と準備してるわよ。……この際だから贈り物の類はあなた達の能力で異空間に
しまいこんで運びなさい。そのぐらいできるでしょ?」
いきなり出てきてなにを横着な事言っとるんだ、このおばさんは……。すると、ユイさんが言う。
「あら、あなたも行くのよ、リツコちゃん」
いきなり話を振られて驚いてる赤木博士に惣流博士が更に告げる。
「だって、アンタあの娘達の生みの親じゃない。たかだか一日ぐらいならここはアタ
シが見てるから行ってらっしゃい。」
かくして、ネルフ側からはシンジ、綾波、ユイさん、赤木博士が出る事になった。
さて、その移動方法だが、小人数でてっとり早く移動するために、例のエヴァのバイク
を使用する事になった。ただ、これで地上を爆走して万一人に当たればシャレにならな
いので、いささか特殊な移動をするらしい。
そして、贈り物やら祝電やらを異空間に保護した初号機と零号機は召喚したバイクに
跨りスタンバイする。初号機の後ろにはユイさん、零号機の後ろには赤木博士が乗って
いる。彼女達の背中には背もたれが出現し、特殊なベルトで固定された上ATフィール
ドで保護までされている。そこへ渚が来て、初号機に言う。
「シンジ君、これを花嫁に」
見れば、それは一本のマジックだった。
「僕が彼女に印をつけた思いでの一品さ」
……渚が血の海に沈められた後、二台のバイクは海にダイブし、水上を爆走して言った。
「あのE計画の者達は侮れませぬな。私がギーガ―様に変装しているのを見破られてしまいました」
フェイス・ダンサーの能力を持つ評議員は変身を解いて元の姿に戻ると、額の汗をハンカチで拭いながら言った。
頭髪も皮膚も灰色がかっていて、素顔は意外にも子供っぽい。
「いえ、彼らは何も貴方の変身能力を見破ったわけではありますまい」
肩から金モールの飾りのついたケープをまとった女の評議員が言った。
「ギーガ―様ともあろうお方がアポもなしに押しかけて来た者達に会うはずはないと踏んで、そう言ったのでしょう」
「しかし、彼らをあのまま帰してしまって良かったのでしょうか?」
別の評議員が心配げに言ったが、ギーガ―は至って落ち着いた様子だ。
「現時点では我々は外部に対して、あくまで綾波教団側の味方につくと思い込ませておかねばならぬ。あの者達は言わばその生き証人だ。下手に殺したり、口止めをしたりすれば、かえって怪しまれるからな」
「なるほど・・・」
「それで、京都へ潜入したサイテイル達から報告はあったか?」
フェイス・ダンサーの評議員が答えて言った。
「現在、教団のやり方について行けなくなったかなり上層の幹部と接触を図っているそうです」
「我々に有利となる情報が得られれば良いのだがな・・・まあ、ネルフ・トライデント側はフウイ・ノ・レイの任せておけば良い。だが、いずれはネルフ・トライデントやE計画とも戦わねばなるまい」
京都に入りこんだネズミ…この前顔をあわせたばかりのサイテイルだな。ヤツが姿を
消した。さっきまでエヴァ・フェットと話していた事と、その後京都の外に出たのは
確認しているが、どこへ消えた? 京都はジジイの力が働いてるから侵入されるとすぐ
にわかる。それに、京都の外でもヤツ程度ならオレが見失うはずも無い。……どうも
気になるな。
そこへ、第参が報告を持って来た。……シズラー隊とそのパイロットが姿を消したらし
い。……ジジイにも確認してみたが、ヤツラでさえ気付かなかったそうだ。
……こんな事のできるヤツ……まさか教祖か!? いったい何を考えてやがるんだ!?
あれから面白くなってきたので、ミスミさん達と悪ノリして色々奔走した結果、どうも
俺がこれを仕切る形になってると認識されてしまってる。……うーむ、ちとやり過ぎた
か……。そうは言っても、ノリノリで生贄をおもちゃに…もとい、準備を進めてるのは
皆同じだぞ。……まあ、こういうお祭りで浮かれる気持ちはわかるがね。
司会の事で皆が揉め始めた所で、ふと考えた。今回のはランドマスター隊長の結婚式な
んだから、あそこの隊の面々にも色々やってもらおうかと。
なにやらドレスらしき物の残骸を前にしている連中を尻目に俺は提案した。
「ところで副隊長さん。これだけ悪ノリしてけしかけてるんだから、式の後のパーティー
で仲人でもしてみます? それともあなたも?」
ま、最後のは冗談だがね。ただ、やっぱそれなりの挨拶はしてもらおう。
272 :
271:02/12/03 23:51 ID:???
○Eさん
どうもお手数かけます。自ネタの存在意義に関わる状態になるとついつい熱くなってしま
いました。基本的に教授の理論などが確定している事は前提にしてます。これまでの流れ
の中で古代の人類だか宇宙人だかがそういった物を実用化したのが現在の世界に使徒だの
エヴァだのが現れる元凶になった事も言及していますし。で、不完全なサードインパクト
のエラーやバグが原因でシンジと初号機を中心としてサードインパクト以降の世界が再構築
されている感じですね。(初号機とシンジが神のような力を得た事こそバグそのもの)
で、『槍』も強い影響を受けていたりする……こう考えてます。
○トライラックス担当さん
教祖様の担当の方がカキコされない場合、最低限は動かす必要がありますね。で、上の主席
パートでは、サイテイル氏は京都外で教祖様と接触した事をイメージしています。京都では
委員会の力が働いていて危険でもありますので。で、かのレッドノアは教祖様の力で主席の
目を欺いているというのはどうでしょう。万一居場所を不自然に思われても、E計画のそれ
と勘違いされて放置されたりもするとか……。
273 :
271:02/12/04 00:02 ID:???
○某農場新入りさん
えー、そんな訳でシンジ君も参ります。出席する四人にとってはアスカがいないのが残念で
しょうけどね。宝石店の描写もよかったです。思えば、初期はこの手のネタ中心だったんですよね。
○厚木基地最後の兵士さん
一段一段処刑台…もとい、来るべき時への階段を上がっていく様子がいいですねえ。しかし、
ランドマスター隊もすっかりアットホームな部隊に……。(藁
尚、カヲル君からかの『肉』を書いたマジックが送られます(藁
○黒縁メガネさん
うむうむ。いいですねえ、弐次席パート。このメッセージをシンジ達が見たらどう思う事か(藁
あ、弐次席とアスカネタはまだ続く可能性があるかも(待て待て
○町奉行さん
……いきなりえらい物を(W 具体的な正体が気になりますが、伝説の漢となるかも(W
○便利屋スズキさん
とても渋い行動ですね。ななこが来ないのが寂しいっていや寂しいですけどね。
「ところで、ギーガ―様。配下の研究チームからこのような報告書が提出されております」
例の女性評議員がテーブルの上から書類を取り上げると、席を立って議長席のギーガ―にそれを渡しに行った。
彼女は紺色の金モールの飾りのついたケープの下に赤い全身レオタードを着ていた。
顔を見るとかなり年配の女性という印象を受けるが、不釣り合いに首から下は均整が取れていて、プロポーションが良い。
「何だ、これは・・・何? スリグを世界中に広めるのは文化的蛮行だと?」
「これは何も今回の報告に始まったことではなく、これまでにも一般の国民や要職者の間から不満があがっています。私も正直申し上げて、あのウジ虫ナメクジ豚は苦手なので・・・」
表立っては堂々とウジ虫ナメクジ豚を世界中に普及させてやるなどと触れ回っているトライラックスだが、その実、国民や要人の中にさえ、それを嫌っている者は少なくないのが実態であった。
「そんなことはすでに解決されているはずだぞ、ユングハイム。食べたくない者は食わなければ良い。それで良いではないか?」
「し、しかし、ギーガ―様・・・サードインパクト以降の飢餓の時代を乗り切るためだとか、世界征服だとか申しても、誰からも嫌われるような代物を世界中の人々に押し付けるというのは・・・」
「その方は健康や美容のためだとか称して玄米菜食にこだわっているような女だからな・・・」
ギーガ―はユングハイムと呼ばれているその女性評議員の赤い全身レオタードが密着した身体を上から下まで見回してから言った。
「それにしても・・・このEVAパイロットが肉類を食するとシンクロ率が低下する傾向にあるという点は興味深いな・・・」
「うむ、その通りです」
「これが本当なのであれば、クローンアスカ達のEVAパイロットとしての適性にも影響してくることだ。この点には配慮するように現場のスタッフに通達しろ」
「ははっ、承知致しました。ギーガ―様」
「今日の会議はこれにて終了だ。長引いても我々には残業手当ては出ないからな」
評議員達が席を立って会議室から出て行く。
「ユングハイム」ギーガ―が例の女性評議員を呼び止めた。「バンダロングの市内に新しく自然食料理の店ができたそうだ。行ってみないか?」
「自然食ですか?」それまで硬い表情だったユングハイムが明るい顔になった。「はい、是非お供させて頂きます!」
275 :
274:02/12/04 00:27 ID:???
ユングハイム評議員がギーガ―に提出した書類は
>>222の報告書。
つまり、トライラックス本国も必ずしも一枚岩ではないということになる。
バンダロングはトライラックスの首都らしい。
元ネタの方は飛ばし読みなので、詳しいことはよくわからんが。
食糧の大半がクローン培養されているトライラックスでは、
自然食料理は最高級の贅沢メニューであると思われる。
それをエサに部下の女性議員をナンパする最高指導者ギーガ―。
276 :
256:02/12/04 00:29 ID:???
>????さん
いえいえいえ、こちらこそご迷惑をおかけしまして。本当に。
お互い自分のネタは生かしたい、それがぶつかっただけの事です。
この世界って使徒がいることが前提なんですよね、それだけで『リアル』と比べても歪んでるし(笑
昨日カキコがなかったんでかなりヒヤリとしました。
いやほんとに、ほっとしました。
額の「肉」、思い出してにやり、ですた。
>トライラックスさん
絡みありがと御座いました。『D』達に対抗出来得る設備があるとなると、恐いですね。
<彼等の目的=自分(個人)の欲望を満たす事>
それは一般的には受け入れられないものであり、非難され、罰せられ、
「する」ではなく「犯す」と見なされてしまうもの、全てです。
前にも書きましたが、彼等は個人に集合に過ぎず、自己の為に他人と手を組みます。
故に彼等はほぼ全て、自分の望んだ部署(?)にいて最大限の活動をこなしているはず。
小規模の集団で終わるはずのそれがここまでの大きさになったのは、元々の「基盤」があったからです。
彼等は全体的に「馬鹿」ではありません。
どうしたらこの悦びを長く続けられるか、楽しめるか、もっと良く、更に凄くと。
戦闘に限れば最も面白いのは自分と同じ、もしくは幾らか上のしぶとい相手が居る事でしょう。
無論、弱い者を苛めるのがスキなのもいますが(苦笑
世界全てを手に収めてしまっては弱い物虐めしかできなくなる、それは彼等全てにとって余りいい事ではありません。
現時点で絶対に邪魔なのは、全てを無に帰す可能性の有るフォースインパクトですかね。
長くなってスマソ。
………ところで、フウイ大使ってこの先どうなってしまうのでしょう?(笑
>>275の補足に思わず(笑
スリグの説明を読んで、「BM」を思い浮かべたのは漏れだけだろうか。
今夜は1ネタレスで終了。最近寝不足で……
「はぁ? 中止?………うん、まぁ私は構わないけど、彼等がね」
これからと言う時にストップをかけられる、これは腹の立つ事だろう。
人類の別の可能性、進化の過程を辿るはずのこの子達。可哀想に。
「……ええ、何とか言ってみるけど。そう、うん、うん………まぁ、そういう事になるでしょうね。
解らなくはないわ………解ってるんなら……ええ、ええそうね。
……準備だけはしておくわ、今回は……はい、はいはい。じゃ、また」
はぁぁぁとため息が出る。当たられなければならないのは私じゃないんだけど。
私が文句を言われるわ。人間ってどうしてそうなのかしらね。
原因に当たれない時はそれと関連性のある身近なものに当たる。
当人には当たれないから、例えばその親近者に当たる。良くある事だけど理不尽だわ。
「悪いけど、ストップがかかったわ。ごめんなさいね」
次々にあがる非難の声、最低でも人数分の三十。
前列の一人が私の襟元を掴み、椅子に座った状態の私の体を持ち上げる。
だからなに?、そんな感じね。
「俺は、俺達はなあっ!!……誰が好き好んで………」
言葉にならないほどの怒り、解るけど同情はしないわよ。
「しないとは言っていないわ。延期って事、祭が済むまでね」
済んだ時、出番があるかどうかははっきり言って謎だけど。
「それでは意味が「動けばいいじゃない。その体でも十分だと私は思うけど。
多くを望みすぎるとかえって一つも叶わなくなるわよ」
278 :
274:02/12/04 01:01 ID:???
>????さん
ありがとうございます。教祖担当の方が最近カキコされないのが残念ですが。
教祖のキャラクターってどこか憎めない感じで面白かったんだけどな。
サイテイルB級大使は東京ビッグサイトでの会談の段階から教祖と馴染み深いので、
接触を図って情報提供を受けたというのはわりと自然な展開であると思われます。
>ボーイの姉さん
広い意味ではE計画とトライラックスは価値観が似通っているとも取れます。
もっとも、トライラックス側は科学技術や軍事力が優れていて、
世界征服なんていうもっともらしい建前を持ってはいますが、
別の意味では間が抜けていて、E計画とは対照的なアホの集まりであると言えます。
副隊長個人日誌
ウエディングドレスとは確実に言い難い布の残骸の中で呆然とするドレス制作班を
みてどうするかと考えていたところ、今回の祭りの総責任者となし崩し的に
認定されてしまった寮責任者が来た。
この残骸をみて、おどろいたようではあるが何も言わなかったのだが
「ところで副隊長さん。これだけ悪ノリしてけしかけてるんだから、式の後のパーティー
で仲人でもしてみます? それともあなたも?」
と提案してくる。
まさか私まで生贄に、もとい、祭りの主役になるわけには行かない。
今回はあくまで隊長とレナ少尉のことだ。
しかし、式の後のパーティーで仲人を私が?
まあ、考慮しておくと答える。
だが、一度悪ノリしたのだから、最後までやってくださいよ、といわれ承諾する。
だが、客の入りによってはそれどころではないのでは、とも思われる。
問題はウェディングドレスだ。
ヴェールくらいしかまともな物がない、というのは。
なんとかならんのだろうか?
隊長個人日誌
農場に帰着後、隊の方をみてみるとあわてて何かを隠したようだ。
まあ、大体予想はつくのだが。
副隊長に指輪はありましたか、聞かれたのでいいものがあった、ということと
フェイという女性のことを簡単に話す。
副隊長も興味をもったようだ。
無論、仕事のほうで、ではあるが。
しかし、厚木基地にいたときとちがって皆明るい表情をしている。
あのころは、周囲にほとんど人はいなかったわけだったのだが。
レナは、大事そうに指輪の入った箱を抱えている。
他の綾波が近寄ってもまだそれは見せられない、といっている。
アオイが、それを見てサカキに何かをいっているようだ。
物が絆の証明になるという話をしているようだ。
レナが何かに気付いたようだ。
周辺の異空間が重くなったような気がするという。
自分の領域ではないので、わからないとはいっている。
副隊長が、思い出したようにいってきた。
「明日の式の後のパーティーで仲人をやることになりましたから。」
という。
なにか、たくらんでいそうな笑顔だな、大尉。
衛生兵少尉個人日誌
すでにドレスは壊滅、明日までに作れるとは思えない。
というよりも、寮責任者にいわせればすでにドレスの残骸だということらしい。
たしかに、そういえる。
わたしたちからみれば、なんとかドレスの正面二枚なんだけど。
いや、綾波姉妹の作ったもののほうがドレスの正面、よね。
朝倉たちのほうは、ドレスの正面もどきだし。
なんとか、見栄えのするものを考えないといけない。
そうよ!、軍人なんだから、礼装ようの軍服があるじゃない!
礼装はどうなったの?
え、オーバー・ザ・レインボーに移したって?
なぜ、なんで?!
パーティーは大半空母のほうだったからって、まあたしかに。
しょうがない朝までに考えるのよ!
厚木基地最後の兵士担当です。
いよいよ、罠の口がとじますね。
がんばれ、隊長!、おもちゃとして。
いよいよこの後、弐次席からのプレゼントをうけとります。
寮責任者さん
まさに処刑台のエレベーターです。
本当に最初は荒野をさすらう特殊部隊だったのに、レナをひろって
トライデントと合流して以降、じょじょに隊の面々が丸くなってきました。
戦闘時と、非戦闘時のギャップが激しくなってきちゃったような。
こうなると、このあとの隊長とレナは奥様は魔女方式で。(藁
レナがサマンサだとすると、そのお母さんは赤木リツコ?
あのマジック、さていろいろとネタは思いつきましたが。
主力戦艦の甲板上から離陸した特別機は旧東京へ向かってフライトの最中だ。
機中の中高生の一般旅客層はさながら修学旅行のような状態である。
「皆様、本日はようこそ御乗車下さいまして、まことにありがとうございます。本日、バスガイドとして皆様のお相手をさせて頂くのは、運転手は君だ、あ、社長は僕だ、ガイドはわたくしハラダ・ノブコでございます・・・」
「何言ってんのよ! 飛行機にバスガイドなんていないわよ!」
スティンガーの野郎がいつもながらのオカマ口調でバスガイドの物真似をして、メンチにツッコまれている。
「だーかーらー、これはあのねのねの『私はトンキョのバスガール』って歌なのよォ・・・ねえ、エヴァ・フェットォ、あんたも歌いなさいよォ」
「あ・・・うん、それじゃあ・・・広末涼子のでいいかな・・・」
「相変わらず広末涼子好きねえ・・・アタシとコンビ組んでた頃と変わってないわねェ」
「広末涼子の歌と言って、『MajiでKoiする5秒前』や『大スキ!』を唄う奴はトウシロだな。本当に好きな奴はもっとマイナーで暗い歌を唄う。暗い歌の方が情念がこもってるってもんだ」
「よーするに、あんたってそういう陰性の暗い人だってことよね」
「じゃかましい! それじゃ唄うぞ! とってもとってもとってもとってもとってもだいっすっきよっ・・・」
「何よ! そんなこと言ってあんた、『大スキ!』唄ってるじゃない!」
「エヴァ・フェットさん、スティンガーさん、私にも歌わせてくださいよォ」
「そうだ、たしぎ、お前は顔が広末に似てるから、お前が『大スキ!』を唄え。俺は陰性の性格だから、こういう明るい歌は性に合わん」
俺が一番好きで、一番得意な歌は別にある・・・だが、それは目的地に着いてから唄おう。あの男のために・・・。
そこへ特別旅客層からフウイ・ノ・レイ様が現われた。
「これ、ずるいぞ。私も仲間に入れろ。私もかねてより歌の練習をしておったのじゃ」
「A級大使さんも唄われますか? それじゃ、マイクをどうぞ」
「ありがとう、たしぎさん。マイクはもう1本下さいな」
「へ?」
嫌な予感が的中した。フウイ・ノ・レイ様は影武者を呼んで唄い始めた。
「モスラ〜や、モスラ〜」ズコッ・・・。
旧東京への向かう特別機の機中で私はフウイ・ノ・レイ2号とコンビを組んで様々な歌を唄った。
ザ・ピーナッツからピンクレディ、ウィンクなど・・・。
最初のうちはいかにもウザそうな顔をしていた随行の者達も、そのうち私と影武者の完璧なユニゾンに聞き惚れていた。
それにしても・・・こうして2人で唄っていると、ずっと以前に第7使徒が襲撃して来た時のことを思い出す。
あの時・・・第7使徒イスラフェルは1体が2体に分裂して攻撃してくるため、こちらも同じ動きをしなければならなかったのだ。
私と碇君が試した時はほぼ完璧に同じ動きができていたが、私の零号機は第5使徒との戦いで大破していたため、実戦に参加できなかった。
ところが、あのアスカの馬鹿ときたら、てんで動きが合っておらず、悪銭苦闘の末、どうにか第7使徒を撃滅することができたのだ。
あの頃は私も自我に目覚めていなかったので、それほどは感じなかったが、今になって思えば、アスカの馬鹿さ加減が目に余る。
もっとも、碇君にとっては今ではそのアスカが大事な人になってしまっているのだろうけど・・・。
以前も書きましたが、フウイ・ノ・レイ大使は
零号機パイロット時代とではかなり性格が違っています。
まあ、まがりなりにも外交官という職務に就いているのだから、
綾波レイのまんまでは務まりません。
あと、随行員達の喋り方の差別化について。
スティンガーの一人称は「アタシ」で基本的にオネエ口調ですが、
キレルと「ナメるなァ!」「やってやるぜェ!」と叫びます。
メンチの一人称は「あたし」なので注意。口調はガラッパチ。
たしぎ曹長の一人称は「私」で基本的に敬語、「〜さん」付け。
エヴァ・フェットはビビモードでは「私」「〜ですわ」ですが、
ハイドラモードでは「俺」「〜じゃねえ」とべらんめえ口調です。
あと、エヴァ・フェットが「あの男のために唄いたい」という
意味は某農場新入りさんならおすでにわかりだと思われます。
待ち合わせは〜3時ィ〜・・・♪
最近蓄えも少なくなってきたな、この際、日重工地下格納庫に保管してる
余剰兵器を売却しちまおう。N2兵器と艦載ヘリ2機を売り払えば
赤字分の埋め合わせは余裕でなんとかなる。
問題は大物の武器はウラジオストックに行かんと買い叩かれちまう事だ。
仕方ない中年外人の運び屋マーカス・ガイに依頼するしかねえか。
運び屋に依頼すると高くつくが自前の船がない以上出費は当然といえる。
もっともN2兵器が売れるのは独立した小国相手だけどな
直に売れれば儲けは数倍にはね飛ぶが保険料と思って諦めるしかねえ。
287 :
237:02/12/04 10:12 ID:???
お久しぶりです。黒縁メガネ他担当です。
ここんとこ断りも無しにいなくなってすみません。
風邪引いて寝込んでまして。まあそれはあんまり言い訳にはなりません。
正確には、メガネ、第弐、他の名無し視点全てがどうにも
身動きがとれないor動かなくても構わない状態になっていたため、
怠けていたのであります・・・ホントすんません・・・
>挙式関連の皆様
進んでますねw 話がどんどんデカくなってゆく・・・
それがこのスレの特徴でもあるのですし、また楽しみでもありますね。
皆さんそれぞれにネタを用意、まことにお疲れさまっす。
自分はROMになるだろうと思いますが、楽しみにさせてもらってます。
>綾波寮責任者さん
ネタ放棄すんません。シンジ君関連、引き継いでくれてありがとうございます。
・・・しかしリツコさんとユイさんとは、何ともな組み合わせw
酒が入って対立が起こらないよう祈ってます・・・
>某農場新入りさん
すまんっ!! >237でレスし忘れておりましたっ!
何度も感想、連絡書いて頂いたのに、本当にごめんなさい。
あなたに何か含むところがあったとか、そういうことは一切ないのです。
・・・で、はい、ドレスは複数ご用意させて頂きました。
内容は最後の兵士さん任せですが、・・・あわよくば、です。
ではネタを書きます。
まずは黒縁メガネパートから。
>>220の時点から三日経過しており、その間一切返答がなく(平日だからかもしれませんが)
またご本人のスレのレスも増えてないことから板に来ていないと見なし、
勝手ながら加持さんの担当されていた洞木ヒカリ奪還について書かせて頂きます。
批判、罵倒、文句は自分へ。どんな形であれ受けます。ただしスレを荒らすのは無しで。
アフリカ組が帰還した。死者なし、負傷者なし。いろいろ情報も得られたらしい。
凱旋、と言っても構わないだろう。
シンジ君、レイ、惣流博士、同行していた兵士たちの話を総合すると、
トライラックスA級大使は無事に保護することができ、たまたま同じ場所にいた
便利屋スズキは復活したエヴァ・フェットによって倒されたという。「E」計画は
結局大使にはさしたる手出しをしていなかったようだ。しかし、その代わりとでも
言うように、A級大使救出部隊の前に綾波教の主席司教が出現、セカンドチルドレンの
クローンをパイロットとした量産機を見せつけていったという。彼らを目撃した
人々は、皆一様にショックを隠せないまま、その様子を語ってくれた。
「つくづく吐き気がする奴らね。旧東京で量産機に乗っていたのも、同じクローン
だったって言うし・・・アスカを何だと思ってるのよ!」
葛城さんは不快感をあらわにして吐き捨てた。碇博士は青ざめた顔の惣流博士の傍について
何か言い聞かせている。司令代行、赤木博士もきつい表情になっている。
シンジ君は・・・彼には誰も声をかけられなかった。綾波レイ、渚カヲルでさえ、
黙って彼を見守るばかりだった。
ともかく、これで再びネルフおよびトライデントはほぼ全軍が集結し、京都戦に向けて
改めて準備を整えることになった。碇司令はメインスタッフに謎の言葉を残し、
司令なりの手筈をつけるためにまた姿を消した。
あとは関東方面に向かったランドマスター隊を待つばかり、の筈だった。
ところが、その後の通信によると、なんと農業プラントで同部隊隊長と綾波レナの結婚式を
挙げるということになっているらしい。彼らの友人たちが集まって、ひと騒ぎになるらしく、
艦の通信士が呆れていた。
オーヴァー・ザ・レインボー上層部は大した協議もなしに、彼らの特別休暇を容認した。
いや、祝福した、というべきか。葛城さんや惣流博士などは露骨に喜んでいた。司令代行すら
苦笑いしながら、シンジ君たちがそちらへ向かうのに賛成していた。
ネルフおよびトライデントは正式な軍隊ではない。余裕のある時にはこういうこともアリなのだ。
結婚式参加組は残留組のプレゼントとやっかみを受けつつ、旧東京へと向かった。
事件が起こったのはその直後だった。
『青葉です! イタリアの『L』から緊急連絡、そちらに回します!』
突然通信してきた青葉の顔はほとんどひきつっていた。画面が切り替わり、音声だけになる。
『こちら『L』だ。シチリアで大抗争が起こっている。マフィアの各家の衝突のようだが、
こんなに急に抗争が起こる筈はないんだ。何が起きているのか、こちらでもまだ
正確なところは掴めない。あ・・・ちょっと待ってくれ』
いったん「L」の声が途切れ、発令所は緊迫した沈黙に覆われた。
通信機から遠いところで騒ぎが起きているらしく、ノイズに混じって複数の人声が届く。
『何ということだ・・・』
戻ってきた「L」の声は驚愕にかすれていた。
『たった今、シチリア島を占領していたマフィアが軒並み沈黙したそうだ・・・』
「なんだと・・・各ファミリーが一個師団に匹敵する兵力を保持していた、その彼らがか?!」
司令代行は茫然と呟いたが、すぐにスタッフに指示を飛ばした。
「現存する欧州各地の協力者に繋げ。可能な限り情報を把握せねば。多少借りを作っても構わん」
「りょ、了解!」
葛城さんもすぐさま立ち直り、青葉に呼びかけた。
「マフィア全滅が事実なら、そちらにも既に何かの形で影響が出ている筈よ!
奴らがイタリア綾波教と繋がっていたとすると中国支部にも情報が行ってるわ。
すぐに調べて!」
『了解、最近支部に到着した、全ての暗号通信を確認します』
そのときだった。ふいに全ての画面に同じ映像が映った。
『や、ご無沙汰』
ネルフ、トライデントに属する者全員が聞き慣れた声。発令所は一瞬沈黙に包まれ、
ついで全員が同じ名前を呼んでいた。
「加持さん!」
途端に葛城さんが通信機を奪い取った。
「ちょっと、あんたこれどういうことよ?! まさか・・・全部あんたの仕業とか
言わないでしょうね?!」
画面内の加持さんは葛城さんの激昂を軽く受け流し、頭を掻いた。
『残念ながらその通りなんだな、これが。・・・詳しく説明すると長くなるが、
MIBの奴らがヒカリちゃんとEVA4号機改を接触させちまったんだ。まあ、
奴らの目的を考えると、いずれそうするしかなかったようだけどな。
利用する筈だったマフィアと揉めて、充分な準備期間を置かずに
再起動を急いだ彼らの結末が、これ』
加持さんは画面からちょっとずれて、背後を指さした。暗くてよく見えなかったが、
床にいくつか水たまりのようなものが広がっているのがわかった。元はヒトだったLCLだ。
そのうち一つには人型の機械の残骸が浸っている。
それはLCLに還元される前に再起不能なまでに破壊されたようだった。恐らく、加持さん
自身の手で。
「それって、まさか・・・・」
『そ、4号機改の力を見誤ったってとこかな。大事をとってヒカリちゃんに
催眠なり何なり安全策を講じていなかったのが、奴らの敗因だ。催眠による
シンクロ率の変化を恐れたんだろう』
「ってことはそれ・・・ヒカリちゃんがやったの?!」
『ああ。・・・そっちに鈴原君はいるか? 彼女が話したいそうだ』
葛城さんが俺の肩を叩いた。
「彼は?!」
「左腕固定作業中、ケイジです!」
「至急そっちと繋いで!」
画面が二つに分割され、あっけにとられているプラグ内の鈴原君の顔が映った。
もう一つの画面に4号機の中にいる洞木さんの映像が映ると、その目が
みるみる大きくなった。
『委員長・・・無事やったんか・・・ん?! なんで委員長が
EVAに乗っとるんや?!』
洞木さんは恥ずかしそうな、困ったような顔で、しかし口調はしっかりと言った。
『鈴原・・・あのね、私も鈴原や碇君と同じだったんだって・・・
鈴原にはショックだろうから、皆、黙ってたんだろうけど・・・』
鈴原君は混乱した顔で画面を凝視している。無理もない。
『それでね、鈴原・・・私は、大丈夫だから。これ、お母さんなの。鈴原は、
妹さんだったんでしょ? だから怖くない。私を、守ってくれたの・・・
これに乗って、私にもできることがあるって、わかったの。いつまでも
皆の後ろにいるだけの私じゃいられないから。・・・それで、その』
『なんや、委員長?』
洞木さんは突然顔を染めた。
『あの、これから、そっちに帰るから。帰ったら、あの・・・』
鈴原君はきょとんとしていたが、やがてがしがしと頭を掻いた。
『ワシには難しいことはようわからんけど、委員長が何ともなくて良かったわ。
・・・シチリアに行っとったんなら美味いもんいっぱい食べれたやろ』
洞木さんは突然話題を逸らされて目をぱちくりさせた。
『そ、そうだけど。忙しかったけど、加持さん、暇を見つけて私をいろんなとこに
連れてってくれたから。大変なことばっかりじゃ、なかったのよ』
鈴原君はちょっと考えてから、気負いのない表情で洞木さんを見た。
『そら、楽しみやなぁ。料理のレパートリーも増えたやろ?』
途端に洞木さんの顔が真っ赤になった。発令所内でも何人かが笑顔になった。
『う、うん! いろいろ覚えたのよ、帰ったらいっぱい作るから』
『ああ、早よ帰ってきぃや。待っとるさかい』
洞木さんは赤い顔のまま、うん、と頷いた。画面が加持さんに戻る。
『そういう訳だから。これから、司令にちょっとご支援頂いて、4号機ごと
そっちに戻るよ。ケイジに空き、用意しといてくれよ。青葉君も回収してくかな』
絶句していた葛城さんが、ようやく言葉を取り戻した。
「ったく、あんたはいっつもそうやって勝手ばっか・・・たまには、」
葛城さんはふいに、言いかけた台詞を呑み込んだ。加持さんはひどく真面目な表情で
葛城さんを見つめ、言った。
『いつも迷惑かけてすまないな、葛城。今度は遅れないよ。・・・じゃ、な』
回線が切れた。
葛城さんはびっくりしたような顔で黙っていた。赤木博士がその背中をつついた。
「全く、加持君も変わってないわね。・・・デートで遅れた時、いつもああして
誤魔化されてたんでしょ」
「う、うっさいわね〜」
葛城さんは怒っているようだが、俺は見てしまった。彼女が一瞬懐かしげに微笑むのを。
『じゃ、俺も撤収するか。・・・お〜い、日向、何落ち込んでるんだ?』
画面の青葉が脳天気な声をかけてきた。俺はこちらから回線を切ってやった。
・・・わかってて聞くな、畜生・・・!
293 :
292:02/12/04 11:18 ID:???
以上です。うまくいかない・・・
再度、加持さんとその復帰を期待していた方々、ごめんなさい。
この後4号機改はオーヴァー・ザ・レインボーに転送されてくると思われます。
加持さんの当初の予定だと、ミリオーネは故郷の農場に引き取られ、
ワるちゃんは加持さんに助けられて無事和人君と再会するそうです。
まず訂正。
<5/5>の最後から8行目、「赤木博士が〜」→「惣流博士が〜」
リツコさんは<1/5>で艦を出てるからもういる訳ないですね。すんません。
実はこれは>220の時点で既に上がってたカキコをほとんどそのまま
コピペした手抜き作業で・・・よって、アフリカ組帰還あたりから話が
始まっています。余分かと思いましたが、まとめということで
削らず書き込みました。混乱した人スマソ。
加持さんがどの時点で催眠を破ったかや、vsMIBの詳細は、自分の関与するところでは
ありません。書ける自信もありません。誰か頼む。本人が一番ですけど。
あの見慣れない装甲車両が来てからというもの、農場全体があわただしい。
驚いたことに、あの車両にはアオイやその姉妹と同じ顔の少女が一人乗っていた。
離れていた姉妹の一人だというが、ここまでそっくりなものだろうか。
ともかく、彼女と、彼女の上官だというしっかりした男が、ここでケッコンシキを
アゲルという。聞いたことのない言葉だ。シキをアゲルというからには
何かの型式でもバージョンアップするのだろうか。
いろいろ嗅ぎ回ってみたが、どうにもらちがあかない。猫どもに訊くのも腹立たしいので、
俺は結局相棒のところへ行った。
「・・・結婚式? 知らないのか?」
相棒は目を丸くして俺を見た。俺はちょっとふてくされた。
「悪いがわからん。俺はずっと野良だったしな」
相棒は海が赤くなる前は第二東京市に住む人間に飼われていた。だから俺より多少喧嘩は
弱いが、世の中、特に人間の暮らしに関していろいろなことを知っている。
「結婚式ってのは、要するに一生のペアの相手を見つけたっていうのを、他の奴に知らせる
儀式だよ。人間は俺たちと違ってそういうののけじめをつけたがるからな。
そのペアの相手を一生守り、裏切らない。確かそういうことを誓うんだったと思う」
「面倒だな」
俺は素直な感想を言った。そういうことはペアの相手とだけ誓えばいいことじゃないか。
いちいちこんなに人を集めてする必要性が感じられない。
そう言うと、相棒はゆるゆると首を振った。
「俺たち季節ごとにペアを作り直す奴はそれでいいかもしれねぇけど、人間はそうじゃ
ないんだよ。人間は人と人との繋がりを大事にするんだ。だから新しい繋がりができたら
周りの人間も集まって喜ぶもんなの。アオイたちを見てりゃわかんだろ」
「そんなものなのか」
俺は忙しく走り回る人間たちを眺めた。そういえば皆同じ嬉しそうな顔をしている。
「そんなもんなんだよ。それが人間のいいとこだろ」
相棒が言った。
人の輪の真ん中でもみくちゃにされている主役二人は、困った顔をしつつも幸せそうだった。
僕と彼女は量産機三体に挿入される新型エントリープラグを見ていた。
教団にも整備員くらいいる。教徒でない人間も少なからずおり、彼らは食べていくためと
割り切って仕事をしている。教団の目的について知らない訳ではないだろうに、
京都から出ればたちまち家族もろともその日暮らしになるとわかっているから、
決して教団から離れようとしない。曖昧な滅亡の予言より今日の保証。真理かもしれない。
「司教は残り三人なのに、エヴァは随分と余ってるみたいね」
彼女は皮肉っぽく言う。
「僕らと量産機は近い存在だけど、イコールではないからね。僕らがいなくなると
エヴァも消える、って訳じゃないのさ」
「でも、司教がいなくなったら扱えないんでしょ?」
「残念ながら、他の司教でも外から操作できるのさ。それに余ったエヴァを
そのままにしておくつもりはないよ。そのための作業ももう済んでる」
僕はエントリースタート位置にロックされた三本のプラグを指さした。
「ダミープラグ? それならネルフだって対処可能だわ。とっくに過去の技術だもの」
僕はうなずくだけにした。
彼女は反応が鈍いことに眉を吊り上げたが、コメントは控えた。
代わりに狭いキャットウォークの柵を掴んで身を乗り出し、脚を前後に揺すり始めた。
「この間話したこと・・・ヘンな夢を見るっての、覚えてるでしょ」
僕は彼女の意図が掴めず、続きを待った。
「あれから、治まるどころかどんどんひどくなってきてる。ぼんやりした感覚しか
わかんないんだけど、あれはエントリープラグの中よ。間違いない。
でも、弐号機じゃないのよ」
「・・・そうなのか」
予想していたこととは言え、驚いた。もうそこまで同調が始まっているか。
やはりクローンたちの相互シンクロを強化したことが影響しているようだ。いくら妨害しても
オリジナルとコピーの繋がりを完全に断ち切ることはできない。少なくとも、この世界では。
「・・・どうして僕にそんなことを話すんだい」
彼女は柵から身軽に降り立ち、振り返った。ケイジの薄闇の中に明るい色の髪が広がる。
「パーティーの時、立ち聞きしてたでしょ? 私とシンジの会話。
私は必ず弐号機を取り返してみせる。そのためには何だってやってやるわ。
アンタには何も隠しておけないのはわかってる。でもこの気持ち悪いポジションが
私の今の役目だってんなら、腹くくってやるわよ。
アンタは私に借りがある、それもでっかい奴をね。覚えてるでしょ?
他の司教ならともかく、必死で人間のフリをしようとしてるアンタなら、借りを残して
おこうとは思わない筈よ。そこが私の付け入る唯一の可能性って訳。
私のこのヘンな感覚の原因だってアンタなら知ってる。それも聞き出してやるわ。
・・・とことん利用してやるわ、アンタをね」
僕は素直に驚嘆した。そう、彼女はただの囚われの姫君で終わる気などさらさらないのだ。
それもいいかもしれない。所詮全ては終局へ向けての余興でしかないのだから。
彼女は僕の表情が変わったのを見て取って、意志の強い笑みを浮かべた。
「馴れ合いは終わりだってんなら、こっちもよ」
297 :
296:02/12/04 16:40 ID:???
また嘘をつきましたね、自分は。
>>273での????他さんのお言葉に脊髄反射し、アスカ関係のネタ振りをしました。
>237の連絡文とは矛盾しますが、
>>234の記述とは矛盾していないと思います。
これからは化かし合いってことで(かなり苦しい)
アスカの強みはクローンたちとのシンクロ現象です。
クローンとオリジナルのシンクロは魂とか精神とかに大きく踏み込む領域だと
思われるので、第弐でも完全には把握できません。
これであわよくばアスカの弐号機強奪が実現する・・・訳ないです。
京都決戦が混戦になることを祈って(w その伏線ということでご了承ください・・・
最後の兵士さん、ちゃんと自分のネタを入れてくださるようで
有り難いです。町奉行さん、そちらの”乗機”が気になって仕方ないです。便利屋さん、
なにげなくご祝儀を用意している辺り、彼の気配りってか有能さを見る気がします。
某農場新入りさん、指輪選びの辺り面白かったです。このスレの本来の使い方に
近いですね。綾波寮責任者さん、レイ数人にヴェールを持たせるってのどうですか?
そしてアルジャーノンさんカムバーック!!
実働試験について。
>トライラックス担当さん
どうもネタが固まりません(まあいつものことか)。ので、掛け合いは難しいと思われ。
任せていただけるのでしたら、結婚式イベントが軌道に乗り次第、一人である程度やります。
何度も予告しましたが、かなり叩きのめします。それから教団側の勝利が前提です。
「勝手に進めんなやゴルア!」や「調子こきすぎや!」等は早めに連絡を。対処致します。
>「E」計画提唱者さん
そういうことで、結婚式が落ち着き次第やります。
あとロンギヌスの件、間違いスマソ。考えてみれば新規採用だったら
「槍が以前より軽い」なんて発言はあり得ませんよね。あとコードネーム
だっていうのは了解してます。彼女のコードネームはないのですか、ってことでした。
体調崩すと大変です、無理はなさらずに。
今夜は来られるかもしれませんが、不明。駄目でも明日の昼にはいます。
隊長個人日誌
戻ってきても何もすることがない。
常に周りに人がかならずいる。
流石に、対応に疲れはするが、妙に晴れ晴れしい人の顔をみるとこういうことも
いいかもしれない、と思える。
しかも大阪のオーバー・ザ・レインボーから碇シンジ、綾波レイほか数名が参加するという
通信も入った。
空母の留守は大丈夫なのだろうか?
と思ったのだが、渚カヲルほかがいるため安全は確保されている。
しかもトライラックスからも出席者があるという状況だ。
ひょっとしてこれは国際外交的なイベントに発展してしまったのだろうか?
また、悪いことが起きないといいが。
などと考えごとをしていたら、額をつつかれた。
レナだ。
多分、心配しなくても大丈夫よ、と彼女は言う。
たしかに、心配することは無いのだろう。
アフリカでの状況を簡単に聞いたが、教団も動く気配は無い。
もし動けば、トライラックスと戦争をすることにもなるのだろうし。
結婚当日に戦闘にでるのだけは避けたい。
しかし、結婚か。
しかし最初レナにあった時にはまさかこうなるとはおもわなかったな。
思わず口をついて出たのか、彼女が何が?、と聞いてくる。
最初にレナとあった時にはまさかこうなるとは思っていなかった、というと
レナはそれでも私には予感があった、という。
かもしれないし、そうでないかもしれない。
ただ、額に肉とかかれて喜んでいるころじゃあ、想像できなかったぞ、というと
あれは、だって、といい口篭もる。
まあ、渚の悪ふざけの所為もあったのだが、という話をしているときに人が来た。
レナ個人日誌
あの人が額に肉と書いていたときのことを話してきた。
あれは、だって。
渚さんが、りりんにわかりやすくするためだっていうんだし。
という話のときに、アオイと何名かがきた。
寮の責任者さんもいた。
アオイが、何の話ですか、と彼に聞いている。
かれが、わらいながら額に字を書いていたときのことを話している。
まさかマジックで書くとは思わなかったが、と彼がいうと責任者さんが
そのころから気にしてたんですか、と言う。
彼も、まあ、そうなるかな、と答えた。
そうすると、責任者さんはそのマジックで書いたのが縁だったんですね
と笑っている。
すこし話していたら、責任者さんが新郎と新婦はもう明日までゆっくりして
くださいよ、という。
二人だけの部屋を用意してくれたということだった。
彼がバチュラーパーティが無ければゆっくりさせてもらう、と答えていた。
隊長個人日誌補足
両責任者の配慮により、というか、式まで我々には一切仕掛けを見せないつもりなのだろう
部屋を用意したからゆっくりしてはどうか、ということだった。
たしかに、周りは私たちを祝福しているが、準備はみせたくないようだ。
特に、衛生兵少尉のチームは必死になにかを隠しているようだ。
まあ、大体予想はつくが。
することもないので、部屋をつかわせてもらうことにする。
風呂もあるというし、ランドマスターや空母にくらべると寝やすそうなベッドも
用意してある。
とりあえず、風呂を使おうかと思った。
が、まて。
部屋の外で物音がする。
レナに普通に歩くように指示をして、ドアのところにいくと、やはりな。
「上等兵、何をしている?」
「あ、隊長、その、独身最後の夜をどうするかとおもいまして。」
「ゆっくりさせてもらう、それと、バチュラーパーティは開かなくていいぞ。」
と言うと、あわてて走っていった。
まだ、もう一波乱あるかもしれないな。
衛生兵少尉個人日誌
時間が無いというのに、なにもできあがっていない。
出来たのは、レナの姉妹が作ったブーケだけ。
といってもでかいわね、これ。
なんで、こんなにでかいの?
え、拡散ブーケ?
このリボンをといて投げると、数個のブーケになって飛ぶ。
なんで?
ブーケを受け取ると幸せになれるんでしょ?
ああ、まあ、たしかにそうね。
だから、たくさん飛ぶように、って?
ああ、そうよねえ。
誰の思いつきよ!?
中高生の修学旅行のような状態になっている一般旅客層を抜け出した俺はコックピットの様子を見に行った。
コックピットではちょうど副操縦士が目的地の農業プラントと通信連絡の最中であった。
「トライラックス特別機より農業プラント。現在の飛行速度による目測では約15分後にそちらに到着します。着陸許可を要請します」
“こちら、農業プラント・・・了解しました・・・発着場より照明を点灯します・・・”
そして、機長が俺に報告した。
「エヴァ・フェット様、約15分後に目的地に到着します。そろそろ準備にかかって下さい」
「了解。フウイ・ノ・レイ様にお伝えせねば」
俺は一般旅客層へ引き返す。
「おめえら、馬鹿騒ぎはそろそろ切り上げろ。フウイ・ノ・レイ様、当機は約15分後に農業プラントへ到着します」
「はい、わかりました。それでは、そろそろ準備にかかりますよ。フウイ・ノ・レイ2号」
「だから・・・そのフウイ・ノ・レイ2号っていうのを止めろっつーの・・・」
フウイ・ノ・レイ様とその影武者が特別旅客層へ引き上げて行く。
俺が席に着こうとした時、スティンガーが言った。
「エヴァ・フェット、ネクタイが曲がってるわよ」
「え? ネクタイ?」
スティンガーが俺の正面に立って、俺のスーツのネクタイの歪みを直してくれた。
前にあの農業プラントへ行った時はネグセ頭にジャージを着ていたが、今日はサカキに初めて会った時と同じようなスーツを着ている。
「あ・・・ありがとう・・・すまねえな、スティンガー・・・」
メンチがたしぎにひそひそと耳打ちをしている。
「やっぱりあいつら、デキてるわよ」
「でも、性別が逆っぽいですよ・・・」
俺は座席に着くと、シートベルトを締め、コンパクトミラーを開いて化粧を直した。
「・・・鏡見つめる・・・待ち合わせは3時・・・」
「お、珍しい物やってるじゃねぇか」
テレビの画面を前にした男の背中に、仲間の声がかかった。
「仕事先でちょっとな。懐かしくってよ」
テレビの端子にはケーブルが接続されていて、その先には直方体の機械があり、
そこから男の手元まで先端にコントローラーの付いたケーブルが延びていた。
それはいわゆる盗品、もしくは拾い物だ。
限られた見方で、限られた世界を、限られた自由の中で遊ぶための物だ。
箱庭と呼ぶ者もいるだろう。
「それ知ってるぞ、ホントこんな物良く残ってたな」
隣の椅子に、声をかけた仲間が座る。
「世界を救う為、全てにリセットをかけようとする者と、そんな世界を捨てずに救おうとする者の物語。
似たような状況がつい最近あった気がするが、このゲームと同じ茶番だった」
「………そうだな。一握りを除いて全てが道化に過ぎなかった。
二度とそんな事にはならんさ。二度目は、ない」
画面に映る状況に不満を覚えた男は直方体の機械に手をかける。
初期画面に戻し、データを呼び戻し、再び始める。
「あるかも知れんぞ、こんな感じでな」
この世界がまさにそうだと言う男を、仲間の一人は鼻で笑った。
「そう何度もある事じゃないさ」
「一度出来たんだ、二度と出来ないって事はないさ……こんな風に…な!」
「でも、俺達はそれを防ぐんだろう?」
「あ………それもそうだな。無理だ」
男は仲間と笑い合った。
俺達が乗った特別機は農業プラントの敷地内に水平に着陸した。
以前、野菜類を仕入れに行った時に面識があるということで、俺とたしぎが一番先にタラップを降りる。
農業プラント内は前に来た時よりも警戒が厳しくなっている。無理からぬことだ。
今回はあらかじめトライラックスのA級大使が行くと通達しているのだからな。
出迎えに来ている人々の中に見覚えのある老人の姿があった。
「お久しぶりですね、ミスミさん」
「はて・・・」この農業プラントの責任者の老人は俺の顔を見て首をかしげた。
「以前、ここへ野菜類を買い入れに来た時、お会いしました。あの時はネグセ頭にジャージを着てましたが・・・」
「ああ、貴方は・・・!」ミスミは俺が前に会った時とはかなり印象が違うので驚いたようだ。
「改めて自己紹介します。私はトライラックスA級大使警護官のエヴァ・フェット。こいつは海兵隊のたしぎ曹長です」
「エヴァ・フェット・・・しかし、エヴァ・フェットと言えば確か・・・」
「確か・・・私のことがどうかしましたか? ミスミさん」
「い、いや、何でもありません・・・ところで、今回は身分の高い要人の方がお越しだとか・・・」
「そう、トライラックスのA級大使フウイ・ノ・レイ様がね・・・ところで、サカキさんの姿が見当たらぬようですが?」
「あやつなら会場の準備の方をしております」
「そうですか。あの男には世話にもなったし、色々とゆかりがあるからな。改めて挨拶をせねばなりますまい」
パチ! 作動スイッチを入れると同時に通信機が起動した。
「マーカス聞いてるか、スズキだ仕事を頼みたい依頼を
受ける気があるなら30分後に連絡してくれ。」
・・・・・28分後
「Mrスズキ、何の用だ」
前の時と違って今日は早いな
「ウラジオストックへの荷物の運搬を頼みたい。
運ぶ荷物はヘリ2機と武器弾薬だ。」
「今は仕事中だ貨物船は使えんぞ、それで構わないなら高速艇を出すが、
料金は・・・・・・で構わないなら明日にでも引き受けさせてもらう。」
ぐっ通常の4倍、もう少しまけさせた方が良さそうだ。
「Mrマーカスいくらなんでも高すぎではないかね
3倍で十分だと思うが。」
「勘弁してくれMrスズキ、これでもできる限り下げている。
3.5倍でどうだ。」
「仕方ないそれでいいだろう、2日後に例の海岸で待っている。」
パチッ!通信機の電源を切った。
これで赤字をようやく補填できそうだ。
私と影武者のフウイ・ノ・レイ2号は特別旅客層へ戻ると、このために用意した揃いのステージ衣裳に着替えた。
特別機が着陸し、エヴァ・フェットとたしぎ曹長が昇降用タラップを降りて行く。
しばらくして、エヴァ・フェットの声。
「あのお方をどなたと心得る! トライラックスA級大使フウイ・ノ・レイ様であらせられるぞ! 控えおろう!」
またあのサブいギャグをやる気だな。
しかし、私よりも先にスティンガーがタラップを降りて行く。
「やあやあ、お出迎えありがとう! アタシはスティンガーよ!」
そして、スティンガーは他の3人に袋叩きにされる。
「何をしておる! めでたい席でそのようなことをしてはなりませぬ!」
私はタラップを降りて行くと、アホなボディーガード達をたしなめ、出迎えに来ている農業プラントの人々に挨拶をした。
「部下の者達がお見苦しい所をお見せしてしまい、申し訳ございませぬ。私はトライラックスのA級大使フウイ・ノ・レイです」
「は、はい・・・よくぞお越し下さいました・・・私は当農業プラントの責任者のミスミと申す者です」
ミスミと名乗った老人は困惑している様子であった。無理からぬことだ。
「私は昔、大怪我をしたため、身体がサイボーグ化されているのです。それから、こちらの者は私の影武者フウイ・ノ・レイ2号です」
「は・・・影武者?」
「はい、私のような役職に就いている者は命を狙われることもあるので、影武者を用意しているのです」
「そうですか、それは御用意の良いことで・・・」
ミスミ老人はハンカチで額の汗を拭いながら言った。
「ツッコミ入れて下さいよォ! 普段からそう触れ回ってるんじゃ、影武者の意味ないってェ!」
307 :
リズム:02/12/05 03:03 ID:???
人通りの多い駅 カバンにしのばせた鏡見つめる
待ち合わせは3時
私を探しながら ちょっぴり急ぎ足のあなた
遠くで見つけるのが好き
いつもその笑顔を頭に浮かべては「会いたい」・・・
たったひとつの願いがやっと叶う
何も出来ないけど 何も持ってないけど
せめてあなたの近くにいさせて
強くつないだ手と手 呼吸も胸の音も全部
静かに伝わってゆくよ
聞いて ふたりだけのリズム
少し疲れてるのに 口には出さないのね
そんなあなたがとても愛しくて
時計気にしながら 会わなくて良ければ
お互い甘えて見せることも もっと出来る
何かが 壊れるとき 何かを失うとき
せめてあなたの味方でいさせて
強くつないだ手と手 呼吸も胸の音も全部
静かに伝わってゆくよ
聞いて ふたりだけのリズム
トライラックス担当です。
少しばかり展開を急いでトライラックス側陣営を農業プラントへ到着させました。
>黒縁メガネ&第弐司教さん
お帰りなさい。加持リョウジさんが抜けた分のフォロー、御苦労様です。
実働試験についてですが、その方がその後の展開上、都合が良いと思われます。
ただし、以前にも触れましたが、ノヴァとシヴァには食い下がらせてください。
>厚木基地最後の兵士さん
はい、国際的イベントになってしまいました。
ランドマスターの隊長とレナ隊員が今回の主役ですので、そろそろスタンバって下さい。
ところで、エヴァ・フェットはブーケを奪い取って、アオイに渡すつもりでいます。
>某農場新入りさん
会場の準備の方、そろそろお願いします。
ちなみに
>>307の歌はエヴァ・フェットがサカキに聞こえるように唄っている歌です。
>トライデント兵士1さん
トライラックス側陣営はすでに到着しているので、シンジ達もそろそろ会場入りさせて下さい。
フウイ・ノ・レイはシンジに会ったら、トライラックス本国へ招待するつもりでいます(
>>264)。
????他です。とり急ぎ。今日はマジで忙しいのでカキコできるかわかりません。
先に進めたい場合はシンジ達を到着した事にして進めてください。
彼等は途中の目立たない所で上陸し、山間部などのあまり人がいない場所を通って
到着いたします。では。
310 :
297:02/12/05 12:44 ID:???
昨日暴れ回った黒縁メガネ他です。
・・・加持さん戻ってきてますね。(スレのレス数が増えてる)
>287〜、削除依頼出してきますか?
今度こそどの視点も動く必要がなくなったこともありますし、
しばらくROMになって頭冷やします。
すみませんでした。
>トライラックス担当さん
わかりました。わざわざありがとうございます。その方向で行きます。
詳細は以前のレスを参照してください。
それでは。
副隊長個人日誌
思ったより早くトライラックスの参加者が到着した。
こちらの準備はまだまだかかりそうだが、農場の人たちの準備はほぼ終わりつつある。
ドレスは、この際あきらめるしかないのだろう。
なんとか、ヴェールの変わりになりそうなものを探すしかない。
状況しだいでは、フウイ・ノ・レイ大使になにかかりるというのも考慮しておく。
少尉たちはまだ、無駄な努力を続けるつもりらしい。
隊長は、バチュラーパーティはやりたくないようだ。
二人でゆっくりとしてもらう方が準備する側としてはいい。
だが、仲人の挨拶文がいまだ出来ない。
こういう徹夜は2度とごめんだ。
上等兵が、隊長の部屋の偵察に失敗したようだ。
彼には、歩哨の一人をしてもらうことにする。
とはいえ、何がおきるというわけでもないのだが。
隊長個人日誌
サプライズパーティの様子もないので、お互い風呂に入りゆっくりとする。
夕食をとりに食堂に行こうとすると、寮責任者氏が「お部屋にお持ちします。」
と高級ホテルのスタッフのような物腰で言った。
同時に、レナの姉妹数名が料理の入ったワゴンを運んできた。
ご丁寧に、メイド服まで来ている。
ここまで用意したのか?、と責任者氏に聞くと食堂係の制服で、基本的に
ありあわせだったということだった。
料理だが、ワゴンの数と大きさから二人では多すぎないか?、と聞くと
姉妹たちと話すこともあるでしょうから、こいつらが代表で食事をともに
しますよ、と笑って言う。
明日の仕掛けがばれないように足止めということか。
アルコールは、旧東京から仕入れたごく弱いやつですから、といっていた。
隊長にはワインもありますから大丈夫ですよ、といったのちに真顔になって
まちがえて、姉妹の方に手をださないでくださいね、といってから笑って
去っていった。
もはや、いい玩具になってきたようだ。
レナがこちらを睨んでいるので、間違えるわけ無いだろう、という。
姉妹たちはそれをみてなにかひそひそと話している。
部屋の方にもどるときに、大型機が駐機しているのが見えた。
どうやら、トライラックスの参加者はもう到着したようだ。
しかし、私たちには情報がなかなかはいってこないとなると、明日は
少々のことでは驚かないようにしておかないと、覚悟を決める。
いいだろう、こうなったら明日を楽しみにしてまとう。
レナ個人日誌
食事のとき、いきなりユイナが質問してきた。
恋のマジックてなんですか?、と。
え?、と聞き返すと姉さん隠さなくていいです、という。
ひょっとして、あのマジックのことかしら。
夕方アオイに話した。
どういう風につたわってしまったのだろう。
彼女達に説明しなおすと、なにか納得したようだけど。
食事が終わっても、みんな彼や私にいろいろ聞いてくる。
彼もこまっているようだ。
ずいぶんと時間がたっていることにきづくとみな帰っていった。
ちょっと疲れた。
衛生兵少尉個人日誌
もう明け方だっていうのに、なにもできなかった。
手を加えれば加えるほど、こわれていくなんて、もうっ!
鬱だ、死のう。
とまで思っちゃうわ。
なのに、こいつは。
この上等兵は!
歩哨のくせにのんきにねてんじゃないわよ!
蹴り飛ばしてやる!
って、あら?
なにこの大荷物?
しかも、ドイツ語?
>>236 セカンドチルドレンから?ってことよねえ。
だけどねえ、罠じゃないわよね?
一応、大尉にいっとこうか。
副隊長個人日誌
問題の大荷物は、なんの罠も仕掛けられていなかった。
教団が、セカンドチルドレンの望みを聞いたとでも言うことだろうか?
中身は、ウエディングドレスが数着。
これは隊長たちがおきてきたら、レナ少尉に選んでもらうしかないな。
綺麗にまとまっている物や、かわいくなっている物の中に、かなり
アバンギャルドなものが混ざっているが気にしないようにしておこう。
これで、式は完璧だな、とほっとする。
いや、レナ少尉のことだから、変なものをえらんだりしないだろうな。
隊長にも同席してもらうことにしよう。
厚木基地最後の兵士担当です。
弐次席さんのウエディングドレスを無事に受け取りました。
式では、一応みなの意見で純白ドレス、というラインにおちつき
パーティではいくつか着る、という趣向になると思われます。
ではまたのちほど
317 :
町奉行:02/12/05 17:25 ID:???
やれやれ、まさかこれを使ってことでさらに荷物が
増えることになるとは思わなかったな。
しかも、食べ物が多いな。
なんだ、リナ?
え?、なんで二つおそろいの服があるんだって?
おい、しかも浴衣じゃねえか。
隊長の丈にあってるのか?
おお、そうだな、到着は大体式の直前になるって
農場のほうに伝えておくか。
結婚式のパーティ会場では,現在急ピッチで設営準備が進められている。なにしろ明日までの突貫
作業でもあるし,来客も多いことから,皆おおわらわだ。掃除に飾りつけ,照明の増設や,テーブル
や椅子の運搬作業,そしてイベントの仕込み。しかし作業している皆は疲れた様子もなく,異様な熱気
がこの場を包んでいる。農場初の結婚式という華やかなイベントは,人の心を浮き立たせ,高揚させ
ている。特に農場の女性職員たちは,若人から婆さんにいたるまで,作業に対して口出ししまくりだ。
そんな中,俺の携帯電話が鳴った。そそくさと外に出る。知らせの内容は,トライラックスからの来客
が発着場に着いたとの事。急いでそちらへ向かう。なにしろ,エヴァ・フェットが生きているとしたら,
フウイ大使なら消息を知っているかもしれない。もしかしたら,今回の来客の中にいることだってあり
うる。暗い中,急ぎ足で歩いていると,向こうから走ってくる人影。俺の持っている懐中電灯の明かり
の中に,アオイの姿が映った。俺たちは互いにうなずきあうと,一緒に発着場へ向かう。
発着場には,ミスミさんら農場側の迎えの人数と,トライラックスからの来客であるフウイ大使(が二
人?一人は影武者だそうだが),眼鏡の女性士官。そして…一人の男性がいるが,この人は初顔だ。
「サカキさん,お久しぶりです」女性士官が挨拶してくる。「へえ,この人がサカキ?アタシはスティ
ンガー。よろしく」と,初顔の男性が言った。
「サカキ,それにアオイ。久しいな。息災にしておったか?」とフウイ大使が挨拶してくる。俺たちは
それに応えた後,エヴァ・フェットのことを聞く。大使は面食らったような顔をして,「エヴァ・フェ
ットか。あの者なら…」といいかけたとき,アオイが急に後ろを振り向き,俺の腕をとって走り出す。
何事かと思ったが,走るうちに,澄んだ歌声が耳に飛び込んできた。このメロディは,「彼女」のよく
唄っていたあの歌!どうやらむこうの樹の陰から聞こえてくる!
俺たちの期待の視線に見守られながら,その人物はゆっくりと姿を現した。「サカキさん,アオイ,こ
んばんわ。いい夜ね。」青髪赤眼にスーツ姿の美女。エヴァ・フェットだ。驚きに立ちすくむ俺より先
に,「エヴァ・フェットのおばさん!」といってアオイがエヴァ・フェットに飛びつく。それを受け止め
ながら彼女は「アオイ,元気そうね。でもお・ね・え・さ・んでしょ?」といってアオイの頭を拳でグ
リグリする。アオイが痛みに悲鳴をあげながら,ごめんなさいお姉さんと,いうと,納得したのか
グリグリを止めた。
「生きてたのか,でもあの時大阪で…」「ええ。死ぬかと思いましたわ。でも地獄の悪魔達にも天国の
神様にも嫌われてるみたいですね。私。」そうか。良かった。本当に良かった。でもアオイほどにスト
レートな喜びの表現をするには,俺は一寸ひねくれているようだ。「全く。一流の賞金稼ぎともあろう
者が,酒に酔っ払ってつまらん隙を作るたあ。反省しろ反省。」「あ,冷たい。アオイ,貴女のオトコ
って本性は冷血漢ね。こんなのやめにしなさい。」「サカキさん…」アオイが俺をジッと見る。その視
線の圧力に屈した。「あー,とりあえず生きてて良かったな。」と目をそらしながらいうと,女二人は
含み笑いをしている。
向こうから明かりが近づいてくる。どうやら来客一行のようだ。スティンガーが「やれやれ,こんな所
に居たの。演出過剰なんじゃなくて?」というと,エヴァ・フェットは「うるせえ,スティンガー,感
動のシーンをぶち壊すんじゃね―よ」と言い返す。オイオイ,演出の為だけにこんな所にいたのか?呆
れたな。エヴァ・フェットとスティンガーのの口喧嘩が取っ組み合いに発展しそうになったころ,大使
が「静まりなさい!」と二人を制止する。さらに大使の小言が追加されそうになったとき,ミスミさん
が「まあまあ,いつまでも外にいるのもなんですから,宿舎の方にお越しください。話の続きはそこで
ゆっくりと。」と提案したので,一行はとりあえず宿舎に向けて歩き出した。
「そうそう、先立って寄贈して頂いたスリグのことですが・・・」
この農業プラントの責任者であるミスミ老人が気を取り直して言った。
「いや、驚きました。既存の家畜動物では例がないようなペースで成長しています」
この老人は他人から譲与を受けた人間として当然の態度を示しているようだが、潜在的な不快感を禁じ得ないようだ。
「ほう、あのような物がお役に立っていますか?」
「はい、おかげで良質の肥料が調達できています。ただ、当プラント内だけではエサとなる生ゴミが足りず、旧東京中からかき集めるはめとなっておりますが・・・」
「あの迷惑な産物がお役に立っていて良かった。正直申し上げて私はあれが嫌いなので、どうかと思っていたのです」
「は? と、申されますと、A級大使様もその・・・スリグがお嫌いなので・・・?」
ミスミ老人は意外そうな反応を示したが、むしろ私のその発言で私に気を許してくれたようだ。
「トライラックスの指導者達はサードインパクト以後の食糧不足を解消するとか、世界征服だとか申して、あのウジ虫ナメクジ豚を世界中に普及させようとしていますが、これには本国でも盛んに反対意見が挙っているのです」
「それでは・・・いや、トライラックスにも前回の提督さんのような考え方ではない人もおられるわけですか・・・」
「ピエット提督ですか? 彼はただの上層部のイエスマンですよ。それよりも・・・」
と、私は随行していた料理人のメンチを紹介した。
「この者はメンチと申して、使節団に配属されている料理人です。そちらの料理の準備がまだであれば、この者も使ってやって下さい」
そして、私は本人には聞こえないように小声でミスミ老人に耳打ちした。
「こやつ、世界の珍味だとか申してゲテモノ料理ばかり作るので、私の口には合わずに困っているのです」
「そういう料理人を我々の押し付けるんですか?」
「まあ、このメンチはスリグの調理法には詳しいので・・・」
ミスミからサカキが会場の用意に当たっていると聞いた俺は他の仲間達から離れて会場へ入って行った。
だが、いそいそと会場の用意に走り回っている人々の中にそれらしい姿は見当たらない。
仕方なく発着場へ戻ると、そこにサカキとアオイの姿が・・・どうやら入れ違いになっていたらしい。
俺は樹の陰に隠れると、サカキに聞こえるように広末涼子の『リズム』を唄った(
>>307)。
俺が一番得意な歌、一番好きな歌・・・そして、あの男と最初に会った時にも唄ったあの歌を・・・。
それに気づいたアオイがサカキの腕を取って俺のいる方角へ走って来た。
俺は樹の陰から彼らの前に姿を現わして言った。
「サカキさん、アオイ、こんばんは。いい夜ね」
「エヴァ・フェットのおばさん!」アオイが俺に飛び付いて来た。
「アオイ、元気そうね。でも、お・ね・え・さ・ん、でしょ?」
俺がアオイにウメボシ責めを喰らわせると、アオイは「ごめんなさい、おねえさん!」と悲鳴をあげた。
だが、俺は本当はおねえさんでもおばさんでもない・・・男でも女でもない存在なのだから・・・。
メンチが私達よりも先に会場へ向かい、いつの間にかエヴァ・フェットの姿も見当たらなくなっていた。
あの者、例のサカキと申す男が会場の準備に当たっていると聞いて、先に会場へ捜しに行きおったな。
ところが、私がミスミ老人と話していると、そこへ当のサカキとダミーレイの1人が走って来た。このダミーレイはアオイだ。
入れ違いになったのだ。間が悪い。
「サカキさん、お久しぶりです」以前に面識のあるたしぎ曹長が挨拶する。
「へえ、この人がサカキ? アタシはスティンガー。よろしく」
だが、スティンガーの声には微妙に嫉妬めいた響きがあった。
「サカキ、それにアオイ。久しいな。息災にしておったか?」
「は、はい、私もアオイもこの通り・・・フウイ大使は災難に遭われたとお聞きしましたが、無事で何よりです」
「うむ。そうそう、そなたにも紹介しよう。こちらの者は私の影武者のフウイ・ノ・レイ2号じゃ。どうじゃ、そっくりであろう」
「あ、あのォ・・・エヴァフェットさんがお亡くなりになったとピエット提督からお聞きしたのですが、まさかそんなことが・・・」
何だ、この男の方もよほどエヴァ・フェットのことが気になると見える。
「エヴァ・フェットか。あの者なら・・・」
そう言いかけた時、生身の人間よりも優れている私の人工聴覚がエヴァ・フェットの声を感知した。
すぐ近くにいて、歌を唄っている・・・。
アオイにもわかったようだ。
彼女はサカキの腕をつかんでその歌声が聞こえる方角へと走って行った。
「生きてたのか・・・でも、あの時、大阪で・・・」
「ええ、死ぬかと思いましたわ。でも、地獄の悪魔達にも天国の神様にも嫌われてるみたいですね。私・・・」
「全く・・・一流の賞金稼ぎともあろう者が、酒に酔っ払ってつまらん隙を作るたあ・・・反省しろ、反省」
「あ、冷たい。アオイ、貴女のオトコって本性は冷血漢ね。こんなのやめにしなさい」
「サカキさん・・・」アオイがサカキをじっと見つめながら言う。
「あー、とりあえず生きてて良かったな」
サカキは目をそらしながら言った。こいつも素直じゃねえな。
と、そこへフウイ・ノ・レイ様と随行員一行が来て、スティンガーが茶々を入れて来た。
「やれやれ、こんな所にいたの? 演出過剰じゃなくって?」
「うるせえ、スティンガー! 感動のシーンをぶち壊しにするんじゃねえよ!」
「何よ! アタシと組んでた時から男には興味ないって言ってたくせに!」
「おめえこそ、女に興味ねえって言ってたくせに焼いてんのか! みっともねえぞ!」
俺とスティンガーがつかみ合いになりかけた時、フウイ・ノ・レイ様が一喝した。
「静まりなさい! そなた達はアフリカに続いてここでも恥の宣伝をするつもりですか!? 大体いい大人がそのようなことでヤキモチを焼くなど・・・」
それを聞いてミスミのじいさんが横槍を入れ、おかげで俺もスティンガーも助かった。
「まあまあ、いつまでも外にいるのもなんですから、宿舎の方へお越し下さい。話の続きはそこでゆっくりと」
325 :
:02/12/06 01:06 ID:hkBDRHpr
>>325 真面目なカキコをしない奴はこのスレに来るな。
ガチャガチャガチャ!、
売り物のヘリを整備してるがエンジンの調子がイマイチだ。
電子装置は無事なのが幸いだが後2日で整備を終わらせないと船に積めん。
「スズキさんお忙しいようなのでお弁当をお持ちしました。」
「有難うまほろさん、今行くからちょっと待っててくれ。」
・・・・・・30分後
相変わらずまほろさんの作るメシは旨いな。
「お味はいかがですか。」
「聞かれなくても滅茶苦茶旨いぞ、」
ななこは料理下手って程じゃないがまだ旨く作れねえ
「それならいいのですが。」
ヘリの整備さえ終わればN2兵器と一緒に運ぶだけだ。
328 :
327:02/12/06 01:59 ID:???
皆さんすみません、土曜日は用事があるので書き込めません
深夜には家に戻れると思うのですが書き込むのは多分無理だと思います。
エヴァ・フェットとサカキの感動の御対面にスティンガーが水を差すようなことを言ったため、怒ったエヴァ・フェットとスティンガーが言い争いになった。
「何よ! アタシと組んでた時は男には興味ないって言ってたくせに!」
「おめえこそ、女に興味ねえって言ってたくせに焼いてんのか! みっともねえぞ!」
あやうくつかみ合いになる所だったので、私が彼らを一喝する。
「静まりなさい! そなた達はアフリカに続いてここでも恥の宣伝をするつもりですか!? 大体いい大人がそのようなことでヤキモチを焼くなど・・・」
「まあまあ、いつまでも外にいるのはなんですから、宿舎の方へお越し下さい。話の続きはそこでゆっくりと」
ミスミ老人も見かねて言った。
「お見苦しい所をお見せしてしまって申し訳ございません、ミスミ殿。その前に・・・わたくしどもの飛行機の貨物区画の中にお土産物を積んでおりますので、よろしければ人手の方をお貸し願いたいのですが・・・」
「は、はい、構いませんよ。これ、サカキ、君も手伝いたまえ」
「ああ、そうだった」エヴァ・フェットも思い出して言った。「おい、スティンガー、お前も行け」
「なんでよ? なんでアタシが・・・?」
「それじゃ何か? お前はここの職員さん達にやらせて、てめえは怠けていようってハラか?」
「わかったわよ、やりゃあいいんでしょ。やりゃあ・・・」
「さっさと行けェ〜!」
「はッ、はい〜ッ」
エヴァ・フェットに怒鳴りつけられたスティンガーは慌てふためいて昇降用タラップを駆け登って行った。
その後にサカキと農業プラント職員数名が続く。
そして、彼らは私達が用意したお土産物を機内から運び出して来た。
トライラックス担当です。
>????さん
お気遣いありがとうございます。
私1人が先走りしたため、現時点ではまだこれと言った絡みはありません。
>黒縁メガネさん
加持リョウジさんのフォローご苦労様です。
ネルフ側にも教祖が教団のやり方について行けなくなって
投降したらしいという情報が入っているとしても良いと思います。
>厚木基地最後の兵士さん
フウイ・ノ・レイは零号機パイロットだった頃とは違って
衣裳持ちになっているので、貸し衣装もOKです。
今回の主役なのでそろそろ御降臨を願いたいのですが・・・。
>町奉行さん
到着は式が始まる直前ですか・・・到着時のリアクションも面白そうだな。
>某農場新入りさん
掛け合いありがとうございます。
エヴァ・フェットのお土産は京都銘菓「おたべ(イチゴ味、メロン味)」ですが、
フウイ大使のお土産は・・・かなり以前に触れたことがあるので、おわかり頂けるかと存じます。
つまり、フウイ大使はアクスロールタンクを日本へ持って来ていたんですね。
>便利屋スズキさん
現時点ではこれと言った絡みがないのでお気兼ねなく。
後でまとめてカキコして辻褄を合わせもらえれば結構です。
そう言えば、日重工からも代表者が来るんだっけ?
久しぶりにファイン=プットも登場させてみるか。
あのキャラはこれまでは加持リョウジさんが動かしてたんだけどな。
カキコ参加者が減ってくると、残った参加者が大変だ。
隊長個人日誌
朝、起き抜けに副隊長が呼びに来る。
曰く、悪い知らせと、良い知らせと、どうしたらいいかわからない知らせ、だという。
まず悪いほうから聞くと、衛生兵少尉のドレスは壊滅的打撃をうけ、製造不能、と笑いながら言う。
レナががっかりした顔をしているが、大尉が笑っているということはなにかあると
思い、次にどうしたらいいかわからない知らせを先に聞く。
巨大な荷物が到着しており、それに付随していた手紙にはドイツ語と日本語でメッセージが
あったということ、そこからセカンドチルドレンの物ではないか、と予測したということだ。
多分、それがあっているだろう、荷物は問題ないのか、と聞くと問題はない、という。
問題は手紙をどうするか、ということか。
やはりこれはサードチルドレンに見せるべきだろう、と私は判断した。
いつまでも、音信不通では待つほうが大変だろうからな、と言う理由でだ。
最後に、良い知らせを聞くと、その荷物が大量のウエディングドレスだったという。
セカンドチルドレンが作ったのか?、という疑問がわく。
いままで聞いた情報では、そのような技能をもっているとは思えない。
レナが、ひょっとして、と呟く。
心当たりがあるのか、と聞くと、大阪の時に海から救ってくれた人かもしれないということだった。
確か、彼は綾波教の司教だったはず。
だが、渚が彼は衣装を自前でつくったとかいっていたとか、また借りができたということか。
だが、教団の名前は出せないだろうから、極秘で、と大尉には命令する。
ネルフ・トライデントの者には知らせてもかまわない、というよりも手紙を
見せれば、自然と判ってしまうことだ。
報告は以上だったが、ドレスはレナに選んでもらうしかない、ということだ。
出来れば私も一緒に選ぶ、ということらしい。
まだ式まで時間があることから、早速ドレスの選考に行く。
「一介の軍人の結婚式だというのに、すごい賑わいです。おまけに、一国の大使まで
きていますからね。」と周囲の賑わいを見て、大尉が言う。
これは、すごいことになってきたな。
レナ個人日誌
ランドマスターの中にそのドレスはあった。
副隊長と、彼、衛生兵の少尉たちと選ぶ。
わたしは、この赤いウェディングドレスがなんとなく気に入った。
それと、この黒いドレスもいい、と思った。
だけど、少尉が腰までのスリットはちょっと、という。
あくまっぽいと、大尉も言う。
じゃあ、これなんかどう?、と彼に次にでてきたものを見せる。
それは、ちょっと、と彼が言う。
なんでだろう?
シンプルで、薄めの布でつくったきれいなドレスなのに。
だけど、一番気に入ったのがでてきた。
それは白いけれども、シンプルで綺麗なドレスだった。
少尉が、この長いベールもセットね、という。
胸元がおおきく開いているけれども、やはりこれがいい。
式のときは私はこれを着たい、と彼にいった。
じゃあ、そうしよう、とかれも言う。
衛生兵少尉個人日誌
残念だけど、ドレスは私たちの手にはおえなかった。
まあ、敵に塩を送られたようなもんだけども、いいとするわ。
だけど、レナの選んだ衣装、ヴェールを持つ子が必要よね。
そうだ、ちょうどいいじゃない!
私は、外にでて、寮責任者を探した。
いたいた、徹夜ってわけじゃあないわよねえ?
彼に、レナのドレスのヴェールを持つのにレナの姉妹はどうか?と
聞いたら、責任者も乗り気のようだ。
あとは人選だけど、これは彼にまかせるわ。
ああ、サカキのとこのアオイはだめよ。
彼女には、指輪を手渡す係りになってもらうから。
なんたって、次はあの娘でしょうしねえ。
え、あたし?
いや、あたしはまだ。
それにほら、ねえ、わかるでしょー!
(といって思わず全力で責任者の背中を張ったおす。)
あ、そうそう、神父とか牧師っていうの?、の役。
いっそ大使にたのんでみてはどうかしら?
それは、どうかって?
聞いてみておいてね。
厚木基地最後の兵士担当です。
夜明けとともに隊長とレナいよいよ、生贄、もとい主役として
舞台にあげさせていただきました。
ランドマスター隊は、大使やエヴァ・フェットがいることを
ほぼ把握してますがあくまで隊長とレナを驚かすというか玩具にする
ということを主体に動いております。
トライラックス担当さん
衣装は借りなくても大丈夫な状態だと思います。
アスカの天才的デザイン(自称)の中のいくつかを使用と
なると思います。
どんなデザインがでるのか不明なままですが。
あと、大使に式の神父ってゆうか、認め人をしてもらうことに。
責任者さんがどう動くかですが。
ということで、本日は徹夜なので、昼間ちょっと寝てますが
夕方以降よるはきます。
336 :
大阪:02/12/06 05:51 ID:???
海上都市大阪は壊滅的打撃を受けてしもうたから、私達はトライラックスの飛行機に乗せてもろて結婚式の会場へ行った。
途中の飛行機の中はまるで修学旅行みたいやったな。
オカマみたいなオニイチャンがバスガイドの物真似をして、頭にチョンマゲが5本も立っとるオネエチャンに「飛行機にバスガイドが乗ってるわけないでしょ」ってツッコまれとった。
それから、青い髪の毛をポニーテールにした女の人と広末涼子が眼鏡をかけたような人が歌合戦をしとったら、A級大使さんが影武者を連れて出て来て、『モスラ』の歌を唄ったりしとった。
海上都市大阪の代表の人達も漫才やコントをやったりして、ほんま、おもろかったわ。
結婚式場の農業プラントに着いたら、A級大使さんがそこの責任者のオジイサンに影武者の人を紹介しとった。
フウイ・ノ・レイ2号やて。変な名前やな。やっぱり技の1号、力の2号なんやろか。
海上都市大阪の代表の眼鏡に八の字ヒゲのオッサンは「君、ミスミさん? 僕、チャーリー。あ、君達がいて僕がいる」とか言うとった。
A級大使さんやポニーテールの女の人も髪の毛青いけど、ここには髪の毛が青い女の子が他にもおるで。
あの女の子、名前はアオイやて。髪の毛が青いからアオイなんやろか?
なんや、あのポニーテールのオバサンとあの背の高い男の人、ええ雰囲気やなあ。
あ、そうや。たぶんあの2人は離れて暮らしとった夫婦で、あのアオイっていう女の子はあの2人の娘なんやわ。
え? 何? みんな、なんで変な顔して私の方見とんの? 私、変なこと言った?
ひと晩でずいぶん進んでいる・・・
町奉行さん(一体何に乗ってるんだ?!)、
最後の兵士さん(ドレスの件放り出してスマソ)、
某農場新入りさん(歌ないすふぉろー)、ご苦労さま。
大阪さんもなにげに来ているのが、読む方としては嬉しい限りです。
このまま、フィナーレまで突っ走るのか?!
ひとこと。
>トライラックス担当さん
レスどうも。教祖様については、ご本人が戻るか、せめて????他さんが
戻るまで保留ということで、勘弁してください。
他人のキャラを動かすのはしんどいですよ、自分には。
何も急いで全部決めてしまうことはないと思うのです。
>>326 誰なのか知りませんが、それは傲慢ってもんですよ。
隊長個人日誌
レナがドレスを選び終えた。
あとは、式にそなえて新婦の準備だという。
流石に、ドレスの中から透けて見えそうなものを選んだときには全員が一致して
やめさせたが、少尉によればこれはシュミーズドレスだとか言い、夜二人っきりに
なったときに着なさい、と言っている。
いや、まあかまわんが。
ほかにもSMの女王さまのような格好まであったのは愛嬌か?
新婦の準備となると、新郎のほうが暇になる。
私は、軍の礼装で済ませられるので、なおさらだ。
準備中の花嫁はみるな、と少尉たちに追い出されたが、やることもない。
1号ナビゲーターの中尉がついてくる。
やたらと、あちこちに興味をしめし、私を誘導する。
よほど見せたくないものがあるのだろう。
半分聞き流しながら歩いていると、妙な人物と鉢合わせた。
「あら、あなたが今回の主役の一人の隊長さんね、よろしくあたしはスティンガー。
エヴァ・フェットとは昔からのなじみよ。」
オカマのような感じ、いや、本当にそうなのかもしれないが、で話し掛けてくる。
こちらも返事を返すが、エヴァ・フェットの話が出そうになると後ろで中尉があわてて
いる。それを見てスティンガーも話をやめた。
「まだ荷物とかあるんで、またあとでね。」と言い、さっていった。
レナはともかく私はすでにエヴァ・フェットが死んで大分立つのでそんな動揺はしない
のだが、中尉、気をまわしすぎだぞ。
トライラックスの航空機に便乗して大阪からの客もきている。
「ああ、ランチマスターの隊長やぁ。」とまた言われた。
あの時大阪にいた女性か。
ランドマスターなんだが。
なんだか、よくわからない話なのだが、ともかく結婚を祝ってくれることだけは
理解できた。
だけど、ランドマスターだと何度も言っているのだが。
レナ個人日誌
花嫁の準備と言われ、ランドマスター内で少尉たちにいじりまわされる。
化粧というのを始めてした。
だけど、そんなになくって少尉たちが困っていたらサカキさんがきた。
前の仕事のときに偶然手に入れたものだけど、使い道がないからそのままに
しておいたものだという。
それは、化粧品のセットだった。
サカキさんは、これは天然素材だけど、ちゃんと保管されてたんだぞ、と
言い、安心して使ってくれと渡してくれた。
ありがとう、と彼にいう。
でもアオイのときの分は大丈夫なの?、と聞くとかれは笑ってるだけだった。
その化粧品をみて少尉たちの動きがとまってしまった。
本格的すぎて使えない、と全員が言っている。
サカキさんが固まって引きつった笑顔をしている。
そのとき声がした。
「こんなこともあろうかと、来てみた甲斐がありました。」
フウイ・ノ・レイ大使だ。
「大使、まさかこちらにきてくださるとは。」
少尉が姿勢を正してそういったとき、突然前の入り口からまた大使が現れた。
「本物はこちらじゃ、そちらの者はフウイ・ノ・レイ2号。私の影武者です。」
え、と、こういう場合、どうしたらいいのか、よくわからない。
でも大使が私の化粧をやってくれるという。
元がいいからお化粧でもっと綺麗にしてあげる、といい私のところにくる。
「よかったわね。あなたはあなたの絆を絶対に離したら駄目よ。」
と大使は私にささやいた。
私は、うなづいた。
厚木基地最後の兵士担当です。
起きれたので書き込みました。
トライラックス担当さん
大使をこういう形でつかわせてもらいました。
大使だったら、化粧の腕もたしかでしょうし。
でも、元がいいって、自画自賛になってしまいます、大使。
あとはまた夜頃。
八の字ヒゲを生やして眼鏡をかけた男がミスミ老人に挨拶をしている。
「君、ミスミさん? 僕、チャーリー。あ、君達がいて僕がいる」
あの男はこれまでにも中之島での合同協議会で何度か見掛けたが、海上都市大阪の臨時委員の1人だ。
海上都市大阪は壊滅的打撃を受けているため、大阪からの参加者は私達と同じトライラックスの特別機で送迎することになったのだ。
復旧工事現場にボランティアで来ていた女の子達も来ている。
エヴァ・フェットとサカキとアオイが3人で話している様子を見て、小柄であどけない顔をした女の子が言った。
確か、春日歩とか言ったかな?
「あの人ら、ええ雰囲気やな。あ、そうや。たぶんあの2人は離れて暮らしとった夫婦で、あのアオイっていう女の子はあの2人の娘なんやわ」
それが本人達にも聞こえていたから、エヴァ・フェットもサカキも顔が真っ赤になっていた。
アオイは何のことやらわかっていなかったようだが。
と、その時、誰かが私に話し掛けてきたような気がした。
“フウイ・ノ・レイさん・・・”
振り返ると、そこに髪の長いすらりとした感じの美少女が立っていた。
あの惣流・アスカ・ラングレーに比べると、はるかに上品な感じのする美少女である。
彼女も海上都市大阪からの参加者の1人で、この間、復旧工事現場にもボランティアに来ていた女の子だ。
コックさんの制服を着て、コロッケを揚げていた。確か、名前は美嶋玲香だったと思うが・・・。
“貴方が会いたいと思っている人がもうすぐここに来ますよ”
厚木基地最後の兵士担当です。
えー、他のキャラの動き待ちになってみます。
トライラックス一行と時間が微妙にずれてしまいましたし。
俺がサカキやアオイと話していると、それを見ていたトッポイ感じの女の子が俺達をひやかすようなことを言った。
「あの人ら、ええ感じやな。あ、そうや。あの2人は離れて暮らしとる夫婦で、あのアオイっていう女の子はあの2人の娘なんやわ」
い? 何てことを言うんだ。あいつはこの間、海上都市大阪の復旧工事現場にボランティアに来ていた春日歩とかいう奴だな。
確かに俺はクローントルーパーの生き残りだから、成長速度が普通の人間の2倍速だが、そんなに老けて見えるか?
サカキは俺の顔を見下ろしながら(俺も背は低い方ではなかったが、彼の方が高かったから)、真っ赤な顔になっていた。
そこへ特別機の貨物層から荷物を運び出していたスティンガーが通りかかった。
「おい、スティンガー。京都で買って来た俺のお土産物、持って来たか?」
「あ、エヴァ・フェット。ここにあるわよ、百箱」
「一箱よこしな」俺はスティンガーが運んでいた百箱の中から一箱を取り上げた。「サカキさん、これ・・・」
「ん? 何だい? 俺にもくれるのかい?」
「ええ、アオイちゃんと2人で分けて食べて下さい」
「これは何だい? お、京都銘菓の『おたべ』だな!」
「はい、イチゴ味とかメロン味とかも入ってます」
「へえ〜、イチゴ味にメロン味か・・・最近はいろんなのがあるんだな」
「前にここに来た時、美味しいメロンを御馳走になったこともありますし・・・」
俺は振り返る。フウイ・ノ・レイ様が美嶋玲香と話しているのが見えた。
“フウイ・ノ・レイさん・・・貴方が会いたいと思っている人がもうすぐここに来ますよ”
「私が会いたいと思う人?」
私は問い返す。だが、問い返すまでもなく、わかっていることだ。
“そう、貴方が会いたいと思っている人・・・その人がもうじきここへ来ます。ネルフ側の代表として・・・”
「碇君・・・! 碇君もここへ来るのですか? ネルフの代表として?」
私が見てもうっとりするくらい美しい美嶋玲香は無言のままゆっくりと首を縦に振った。
「でも、なぜ貴方がそれを? 貴方は一体何者? ただの・・・普通の女の子じゃないみたいだけど・・・」
“私のこの姿は貴方に貴方が望んでいることを伝えるための仮の姿・・・私は貴方に貴方自身が望んでいることを伝えるために現われた者・・・”
「私が望んでいること・・・?」
“そう、貴方が望んでいること・・・それは貴方自身が決めること・・・彼に会ってどうするか、それは貴方自身が決めること・・・”
「私が碇君に会って・・・」
私は困惑する・・・私が望んでいること・・・それが叶うことはない・・・もう私の出る幕はない・・・。
“そうでもないわ。彼は貴方のことを嫌っているわけでもないし、疎んでいるわけでもないのだから”
私はハッと我に返る・・・この美少女は私の考えていることを読み取ってしまっている・・・!
“貴方は自分には出る幕はないと思っているが、その一方で今でも彼とどこかでつながっていたいと思っている・・・それが貴方の望み・・・”
私は自分の身体がビクッと震えるのを感じた。人工的に管理されているはずの私の呼吸や脈拍が乱れてくる。
“貴方がそれを望むなら、そうなるように貴方自身の意志と力でそうなるようにすればいいと思うわ・・・そうでしょ?”
私は気を取り直して言った。
「そうね」
美嶋玲香はにっこりと微笑んだ。そして、私も。
珍しい物をまた、見ている。この世界には似つかわしくない物。
必要か否かと問われれば、この程度の事は必要なのだろう。
特に彼等には精神的疲労が多分に見られる。
ほとんど表立って見える物はないが、息を抜かねば潰れる。
余裕という物はいかに危機的な状況であっても必要なものだが。
いささか、これはお遊びにしてはやり過ぎ……いや、本気だからこそなのだろうな。
羨ましいとは思わない、妬ましいとも思えない。
純粋に面白いと思う。
こいつ等、そんな事をしている場合ではないだろうに。
面白い物も届くし、だいたいそれでは……まあいいか。
事の成り行きをしばし見物させてもらおう。
高みの、だから化粧をする必要も着飾る必要も無い。
束の間の幸福を掴む二人に良き未来あれ、なんてね。
……らしくないか。
復興作業が粛々と行われている。
我々の一部もその仕事をこなして足場固めにせいを出している。
病院は満杯と言うほどではないが、負傷者の列が絶えない。
一度使徒化した者達に定期的に注射を打っているそうだ。
これは我々が与えた物ではなく、アフターケアと言う奴だ。
使徒化が体に与える影響は大きく、仲間のようにゆっくりではなく急激な物だと負担も大きい。
あの細菌が死んだとしても、体に疲労や傷はしっかり残されるって訳だ。
そんな負傷者の中には、一時的に得た解放感が忘れられない者もいる。
それをわずかに引き込むのも俺達の仕事だ。本気で相手などしない。
せいぜい調子良く暴れてくれるのを望むだけだ。
足が付きやすいからな、経験も若ければ度量も青い。
小さな街だ、大きい事をするには慎重さが必要なのさ。
ネルフの奴らは少しだけ動きがあった。エヴァが二体飛び出していったそうだ(
>>268)
方向からすれば関東方面らしいが、戦いにいく様子でない事は「目」から聞いている。
つまらん事に行くらしいから、こっちはこっちの仕事を進めておこう。
武器の横流しはほぼ終わり。割合としては一人1、2丁は持っている事になる。
大小の差はあれど、これで事が起これば動く者は自由に動ける。
日頃使わない奴がどこまで使いこなせるかは知ったことではない。
日本国内の各集落、都市部の警備機構の再構築もほぼ完了。
「ライブ」を行う奴がいるらしいが、煽りたいんだろうな。
乗ってくる局もあるだろう。ソースがはっきりしなくても一大イベントだ。
視聴率はかなりの数をたたき出せる、が、誰がそれを持ちこむんだ?
俺の耳にはそこまでの情報は入っていない。
内蔵型でないとすぐに破壊されるぞ。やはりここはマリオか?
いや、それでは実況が入らない。ノリのいい熱い奴なんていたかぁ?
待て、実力がないとそこまでは行けないじゃないか。
決まってないんだったら、あいつの所に頼んでみるか。
エヴァに乗ると、前よりも体の動きがいい気がする。
画面に映る敵にフェイントをかけ、蹴り飛ばし、背後からの奇襲をかわす。
凄いや。自分で自分に驚いてる。レベルアップって奴だ。
敵の動きは今までと変わらないように見えるけど、読める。
面白いように読める! あはは、ザコだよこれ。面白い。
僕はまだ強くなれる。先があるってこんなに楽しい。
「ねぇ、もうちょっと強くしてよ。遠距離火器をたっぷりつけるとかしてさ」
「わかった。後悔するなよ」
五分と経たない内に、後悔した。
「だから言っただろう?」
嫌がらせだ。無茶苦茶だよあれは。どうやって避けるんだよ。
全方向から同時になんて。アホかこのジジイ。
「何故ATフィールドを使わん。お前なら苦労なく使えるだろう」
「…ダルイからイヤ。この速さがあれば十分じゃな〜い?」
「バカモン!! だからお前は負けたんだ。
別のコーチを用意している。上がってジムに行け」
ちぇっ、やっぱやらなきゃダメか。微妙な加減が出来ないんだよね。
メンドクサイし、あんまりカッコ良くないし。
…………上手くすればカッコ良く決まるのかな?
今度のコーチに聞いてみよう。
金庫にN2兵器の暗証番号が載ってる機密書類が全部入れた
筈だがあった、コレが無いと半分以下に売値が下がっちまう。
後はヘリの交換部品をトラックに積み込むだけか
ウチの社員にトラック借りに行かせたがいい加減戻って来るのが遅いな。
しかし最近の武器商人のボッタクリは異常以外の何者でもない。
小物は在庫不足が祟って銃弾からライフルまで高騰具合が恐ろしい。
「そうそう、ランドマスター隊の人達が大使様に頼みたいことがあると言ってましたよ」
「ミスミ殿、それは私の影武者のフウイ・ノ・レイ2号ですよ。それで、私に頼みというのは?」
「あ、失礼・・・いや、私は聞いただけですが、何でも今回の結婚式の神父役を大使様にやって欲しいとか・・・」
「私がそんな大それた役を・・・? まあ、とにかく挨拶がてら御本人達にもお会いしなければ・・・彼らはどちらに?」
「いずこへ?」海上都市大阪の代表者の八の字ヒゲに眼鏡の男がボケをかます。
「新郎って隊長さんでしょ? さっき会ったわよ」スティンガーが言った。「でも・・・エヴァ・フェットはいざと言う時まで会わない方がいいわね」
「どうして?」エヴァ・フェットが反問する。
「あいつらもあんたが死んだものと思い込んでるのよ。だから、式の本番の時に突然現われて驚かせてやるのよ」
「なるほど、そいつはおもしれえな。こんなスーツじゃなくて、白装束でも着てくれば良かったか?」
新婦のレナ隊員は控え室で同僚の隊員達から化粧をされていたが、顔に落書きをされている状態になっている。
それを見ていたサカキがひきつった顔をして固まっている。
「こんなこともあろうかと、来てみた甲斐がありました」
「大使、まさかこちらにきてくださるとは」
隊員の1人、少尉の階級章を付けた女士官が姿勢を正して言った。
「本物はこちらじゃ。そちらの者はフウイ・ノ・レイ2号、私の影武者です」
「お化粧をするのにずいぶんと悪戦苦闘しておるようですね・・・ううむ、それではいかん。せっかくいい顔をしているのに宝の持ち腐れじゃ」
私はレナ隊員に歩み寄って言った。
「どれ、私がそなたのお化粧をして進ぜよう」
「大使様が?」
「私はこう見えても外交官ですよ。外側を飾ることにも心得がなくては務まらぬ仕事ですからね」
「ですが、一国の大使ともあろうお方に私などがお化粧をしてもらうなんて・・・」
「そう遠慮なさるな。そなたは元の顔の土台が良いから、お化粧をすればもっと綺麗になるであろう」
そうだ、このレナは元はダミーレイの1人・・・つまり、顔の基本構造は私と同じなのだから。
だが、私にはこのレナのような時代はなかった・・・私の元の身体は14歳の段階でバラバラになってしまったからな。
ふと、想像してみる・・・私も生身のままで順調に成長していれば、このレナのように美しくなっていたのだろうか?
さすがにエヴァ・フェットのようになるのは抵抗感があるが・・・。
あいつは成長速度が2倍速で、どうやら老化現象にも影響しているらしいからな。
その点では外見上は歳を取らない私にもメリットがあると言えるかも知れない。あまりのも後ろ向きな解釈だが。
私はレナの耳元でささやく。
「よかったわね。貴方は貴方の絆を絶対に離しては駄目よ」
そして、彼女もうなづいた。
トライラックス担当です。
>黒縁メガネオペレーレーターさん
他人のキャラを動かすのは大変ですよね、本当に。
私としても教祖担当さん御本人にキャラを動かして欲しいのですが・・・。
まあ、現時点では結婚式の方が大変なので、保留せざるを得ません。
>厚木基地最後の兵士さん
一応、掛け合いをさせて頂きました。
時間軸にズレが生じていなければ良いのですが・・・。
あと、フウイ大使に神父役をさせるという件、私はOKです。
綾波寮の責任者は・・・トライデント兵士1さんの担当だったかな?
>某農場新入りさん
と、いうわけで、
>>339や
>>343の掛け合いをお願い致します。
>便利屋スズキさん
最近、レスが一日一回のペースになってしまいましたが、
そのうち本筋に絡んでくると期待しております。
トライラックス一行の持ってきたお土産は,今は綾波教の本拠地となっている京都名産の菓子,「おた
べ」(よく手に入ったな)に,大量の段ボール箱に入ったメロン。これは凄い。この農場ではメロンは
まだ小規模の生産しかされておらず,購買層はある程度富裕な者たちで,貴重な品だ。どうやってこ
れほどの品を入手できたのかと驚いていると,フウイ大使は,トライラックスのクローン技術の賜物だ
と説明してくれた。なるほど。ナオコ博士も言っていたが,トライラックスの遺伝子操作技術というの
は,恐ろしいまでのレベルにあるらしい。
農場を代表してミスミさんが礼を言った後,メロンの方は食堂の厨房へ運ぶことにした。明日の結婚式
の料理のデザートに使うのだ。
その後,アオイも交えてエヴァ・フェットと雑談をしていると,大阪からの使節だという少女が,俺と
エヴァ・フェットが夫婦で,アオイが娘だとかなんとか素頓狂なことを言い出す。思わず顔に血が上る。
丁度そこに荷物を運び終えたスティンガーが通りかかかる。エヴァ・フェットは彼を呼び止めると,お
土産のおたべの内から一箱取り出し,俺にくれた。アオイと二人でわけてください,とのことだ。有難
く頂く。なにしろ綾波教本拠からの品とあっては,そうやたらと食えるもんではないしな。
そして俺は,抜け出してしまった会場準備の方に戻った。数時間の作業の末,どうにか皆の納得のいく
形になったようだ。家に戻って寝る事にする。
家に戻ってきて,ハタと思い当たった。レナ嬢のドレスは結局手に入りそうにないが,せめて化粧ぐら
いは…ランドマスターの隊員は女性もいて,化粧品もある程度は持っているかも知れないが,それでも
戦時下だ。望みは薄いな。俺は盗掘屋時代の収穫物を漁り,なにか役に立ちそうなものを探す。その結
果,本格的な化粧セットを見つけた。なんとなくほったらかしにしておいたものだが,どうやら使えそ
うだ。朝になったらレナ嬢のところへ持っていこう。
某農場新入りです。連絡だけ。
・トライラックス担当さん
>>350,
>>351についてですが,これは結婚式当日のことなのでしょうか?厚木基地最後の兵士さんの書
き込みでは当日の出来事のようなのですが…当方では一度,トライラックス一行とは別れて自分の家に
戻り,化粧品を調達した,ということでカキコさせて頂きましたが,そちらの思惑とずれているようで
したらすみません。
結婚式関連、ちょい整理します。間違ってたらすみません。
(前日)ランドマスター隊が酒類をお土産に農業プラントに到着(
>>70)
綾波寮責任者やミスミら、隊の面々によって挙式の話が出る(
>>89)
赤木ナオコに会いに行ったサカキ・アオイが帰ってくる(
>>117)
準備が始まる(
>>133)。その日のうちにでも挙式する勢いだったが、
綾波寮責任者の言によって準備期間を設けることになる。各方面へ通達(
>>155)
隊長・レナ、サカキの案内で『Jade』に指輪を見に行く(
>>193、
>>243〜)
ネルフ側から、トライラックス艦隊に参加してはどうかと提案が出る(
>>204)
→エヴァ・フェットら京都に侵入、お土産を買う(
>>239)サイテイルと接触
便利屋スズキ、ウィッツ・スーにご祝儀投下を依頼(
>>261)
ネルフ組、出発?(
>>268、
>>280)
夜になってトライラックス側到着(
>>304、
>>312)、大阪組も(
>>336)
→エヴァ・フェットとサカキ・アオイの再会(
>>318〜)、お土産攻防(
>>343等)
サカキ、サルベージ屋時代に手に入れた化粧品を、
新婦レナにあげようと思いつく(
>>353)
すんません! 1レスに入りきらんかった! >355の続きです。
(当日)ドレスが届く(
>>236、
>>314、
>>322〜)
町奉行・レナ他数名?旧東京へ出発?(
>>267〜)到着は式直前の予定
ドレスとサカキのくれた化粧品で新婦の準備(
>>338〜、
>>350〜)
(何だかこの辺りから前日なのか当日なのか曖昧になってくる。
>350では完全に前日扱い。ただ、〜
>>344のトライラックスパートと
>350の内容は切ろうと思えば切れるかも。>344の後、大使以下は一度
農場の建物で一泊した、とかで。よって>350は>339に合わせ、
当日の出来事とするのが妥当かと愚考致します)
*ここまでのカキコで現場にいる参加者→ランドマスター隊、農場関係者、
大阪代表組、トライラックス関連
未到着→ネルフ代表組、町奉行一行、
便利屋スズキ(のご祝儀)。日重工関係は不明
改めて見るとやたら濃い一日ですね、前日。
>提唱者さん
>>303、
>>345〜 カコイイ! マンセ〜マンセ〜です。特に>303。
「ライブ」・・・何のライブなんでしょう(ネタばらし不要。いろいろ憶測しつつ待ちます)
ノリのいい熱い奴、を読んで思わずすぐ下のカキコを見てしまった自分。
>????他さん
復帰待ってます。でも無理はしないでくだされ。
イベントが佳境に入る前に帰還されることを切望しますが、このペースなら大丈夫な気もします。
それでは。
厚木基地最後の兵士担当です。
ドレスと、化粧のタイミングは当日の朝です。
ですので、350が当日の朝になるのだったら、問題はないかと。
某農場新入りさん
当日の朝に届けられているのであれば、問題はないです。
お気遣い感謝です。
厚木基地最後の兵士担当、レス忘れ。
トライラックス担当さん、絡みありがとうございます。
ずれはあってもなんとかなるはずです。
衛生兵少尉個人日誌
フウイ・ノ・レイ大使は、流石に化粧が上手だった。
たしかに、綺麗な人がいるといないじゃ、場の雰囲気って違うわねえ。
第三の地下で世界平和と美容健康を同列に語っていたことだけはあるわ。
弟子入りして化粧法を習おうかしら…。
そうそう、その前にレナの準備も整ってきたんだからいよいよ
この2号の飾りつけね。
これで会場いりぐちまで行くんだから、綺麗に飾り付けないと。
今日の2号は、花嫁のための、えーと、花電車、じゃなくて、
花籠でもなかったわ、えーと、かぼちゃのバス、ちがうわ!
とにかく、花嫁輸送車両なんだから綺麗にするわよ!
なに?、朝倉?
戦車、ああ、洗車ね?
それはちょっと無理かなー。
でかいし。
さあ、行動開始!
衛生兵さんかわいい。
花道? バージンロード?
朝起きて,早速レナ嬢に化粧セットを渡しに出かける。途中でトライラックスの一行とも出会ったので,
一緒に花嫁の控え室に向かった。中をそーっと覗いてみると,部屋に立派なウエディングドレスがある。
一体どうやって手に入れたんだろう?花嫁たるレナ嬢は同僚の女性隊員たちに化粧を施されているが,
なんつーか…有体に言って下手だな。やり直しをしようにも化粧品の量がない。見てらんないな。
男が花嫁の控え室に入るのは無粋なんだろうが,仕方ない。中に入って持ってきた化粧品セットを提供
する。レナ嬢は礼をいったあと,「でも,アオイのときの分は大丈夫なの?」と聞いてきた。これには
苦笑いをするより他に応えようがない。
しかし,今度は困ったことに化粧セットを使いこなせる人がいない。これだけ女性が揃っているなら一
人ぐらい使える人がいるかと思ったが,甘かったようだ。その時,フウイ大使が入ってきて,レナ嬢に
メイクをしてくれるという。なるほど,一国の大使だけのことはある。化粧にも心得があるというわけ
か。大使の腕は確かで,レイ達姉妹の特徴である抜けるような白い肌と,青い髪,赤い瞳が映えるよう,
巧みにメイクを施していく。
作業がおわったとき,そこには雪の精をおもわせる美少女がいた。伏目がちな赤い瞳に,いつもは白す
ぎるほどの頬は巧みに化粧でカバーされ,ほのかな赤みがさしている。そして,ルージュで赤く染まっ
た唇が,白い肌に映えて,ドキリとするほど色っぽい。レイ達姉妹が元々もつ神秘的な美貌をさらに高
めている。しかし,今,アオイや他のレイ達に同じ化粧をしても,レナ嬢の今の美しさは出せないだろ
う。花嫁として愛する人と結ばれるという昂揚感と幸福感,それが彼女を内側から輝かせているのだ。
いつのまにか,何人かレイ達姉妹がやってきた。そのなかにはアオイの姿もある。トライラックス一行
も含め,皆レナ嬢の美しさに魅入られている。これにあの白のウェディングドレスをきたら,どこに出
しても恥ずかしくない花嫁の出来上がりだ。
さて,これに対して花婿のほうはどうかな?まあ結婚式というのは花嫁が文字通り華なのだが,これほ
どの美少女の相手役なのだ。少々気合をいれてもらわないとな。と思いながら,隊長のいる控え室を覗
くべくその場を立ち去った。
どうも。????他です。転居のせいでカキコできませんでした。今日のカキコ
はあっても遅れると思います。
隊長個人日誌
そこらへんを歩いていたのだが、準備をしなければならないということで
控え室へと行く。
しかし、みながみな、のりにのって新郎、新婦の控え室も離れて用意していると
いうところがすごい。
その控え室に入り軍の礼装を用意する、流石の朝倉伍長も私の荷物には手を出して
いないのが幸いだ。そのときにサカキがやってきた
開口一番「レナちゃん綺麗ですよ。」とにこにこと笑いながら言う。
こちらも、それは楽しみだな、というと「花嫁が最高なのだから、花婿も
それにつりあったものでないといけませんよねえ。」といい、私の衣装を見る。
どうも、軍の礼装ではつりあわない、と言っているようだ。
しかし、ほかに衣装はないぞ、というと、なんとか用意しますよ、といい外にでる。
それから数十分すると、どこから手にいれたのか、いくつかの衣装をもってきている。
その中から、私に合うサイズのものを選ぶと、それをあわせる。
朝に出会ったスティンガーという男もきて、人の髭をそったり、髪をととのえたりと
まるで、子供のおもちゃのような状態になっている。
いや、化粧はしないでいい。
しかし、サカキはこの黒いスーツをどこで手にいれたのだろう?
厚木基地最後の兵士です。
スーツの入手先は、某農場新入りさんにおまかせします。
スーツのいろは、黒でレナが映えるようになるという思惑からですが。
366 :
ノヴァ:02/12/08 03:24 ID:???
22人の中から選ばれた私達は新型EVAの稼動実験のため、サルサ・セカンダスの兵員訓練施設で寝泊りしている。
この兵員訓練所が元は犯罪者更生施設、つまり刑務所として建造されたということはここへ来る前の講義で聞いた。
ここの訓練兵達は元は犯罪を犯して表向きには社会復帰のための更生教育として訓練を受けているということになっているらしい。
私達には窓に鉄格子のはまった個室があてがわれた。狭くて息苦しい。
ここでの食事は主食がべったりした感じがする。
米と麦を混入するとこのような感じになるそうで、通俗的には「くさいメシ」と言うそうだ。
シヴァが麦飯に味噌汁をかけると、いかにも不満な感じで言った。
「あたし、カツ丼食べたい! 容疑者は取り調べの時、カツ丼食べさせてくれるってネット情報にあったわよ!」
シヴァは何か勘違いをしているようだ。
“ギーガー、様・・・例の、男の・・・訓練、が・・・終わり、ました・・・”
平面モニターのキサラギ博士が言い、別の大きなモニターにサルサ・セカンダスの荒廃した風景が映し出される。
荒野の中に立ち尽くす1人の男・・・精鋭部隊サルダウカーの黒い制服を着ている。
フルフェイスのヘルメットをかぶっているので、顔は見えない。
そして、周囲を取り囲んでいるクローン使徒人間の群れ・・・。
使徒人間達は光の槍で攻撃してくるが、サルダウカー兵はそれらをたくみに避けると、銃器を発砲する。
青い液体が飛び散り、使徒人間の何人かが倒れるが、中にはATフィールドを発生させて銃弾を防ぐ者もいる。
だが、銃弾はATフィールドに着弾すると、ゆっくり回転しながらフィールド内に潜り込んで行く。
使徒人間は驚いたが、それ以上は避けることもできず、頭が爆裂して青い液体が飛び散った。
“対シールド仕様、の・・・ラスガン、です・・・”
しかし、同じ手はそう何度も通じない。弾丸が尽きてしまったのだ。
そして、新手の使徒人間が襲って来る。
サルダウカー兵はラスガンを捨てると、今度はナイフを抜いた。
使徒人間達の攻撃をかいくぐると、彼はナイフ一本でその急所であるコアを突き刺し、一撃で倒して行った。
青い液体を流す使徒人間の屍の山が出来上がる。
「強い・・・こいつはこれまでのサルダウカー兵よりも強い・・・エヴァ・フェットよりも強いかも知れんぞ」
モニターを観ていた評議員達はその兵士の凄絶な戦いっぷりに驚いて口々に言った。
「うむ。しかも、この男も元は綾波教団に雇われていたから、奴らの内部事情には詳しい。だが、今では我々の思いのままに動く操り人形だ」
ギーガーが言った。
「例のその時が来たら、この男もエヴァ・フェットと同じ特攻部隊に配属するのだ」
ラスガン>
フランク・ハーバートの『DUNE砂の惑星』で、
精鋭部隊サルダウカーが携帯する対シールド仕様兵器。
シールド類に着弾すると、弾丸がゆっくり回転しながら
シールド内に潜り込んで行き、中で爆発して標的を仕留める。
日本国内ではなごやかに隊長とレナの結婚式を祝っていますが、
その間にもトライラックス評議会は綾波教団に協力するふりをして、
騙まし討ちをかける作戦を練っています。
>>367でサルダウカー兵として登場した男は、
実はかなり以前にすでに登場している意外な人物です。
>某農場新入りさん
絡みありがとうございます。フウイ大使のお土産は大ビンゴです。
つまり、単なる傭兵に過ぎないエヴァ・フェット(メロン味がニクイ!)と、
一国の大使であるフウイ・ノ・レイとの発想のスケールの違いですね。
時間帯に関してですが、
>>341,
>>343,
>>344は式の前日、
>>350,
>>351は式当日の出来事ということで良いと思います。
>厚木基地最後の兵士さん
こちらこそノリの良い絡みありがとございます。
隊長さんは黒スーツ、レナ隊員は純白のドレスですか。
ちなみにエヴァ・フェットも黒スーツ、
元カレ(?)のスティンガーも白のタキシードだったりします。
町奉行さん、及びネルフ代表の到着も待ち兼ねております。
フウイ大使もシンジに会ってトライラックスに招待したいと思っていることだし。
日重工側はどうしようか・・・。
今では抜けてしまった加持リョウジさんの設定によれば、
「日重工にトライラックスのスパイ・ファイン=プットが潜入している」
ことになっているので、その路線で私が動かしても良いのですが・・・。
何かしんどそう・・・。
式の準備は着々と進んでいく。なんやかんやでもう夜明けだ。これだけ夢中になって
なにかをやったのも久しぶりだ。
そうしていると、ランドマスター隊の少尉が話しかけてきた。レナのドレスを持つ係
にアオイを除くレナの姉妹をあててはどうかという事だ。それはいい考えだと思い、
とりあえずアイを初めとする、この前の蝿騒動の時に同行したメンバーから選ぶ事に
した。ここでふと疑問を感じた。ドレスはどうしたのかと。すると、わざわざ送られ
てきたと言う。誰かと聞いてみれば、どうもアスカ君が綾波教の関係者を通じて送っ
てきた物である可能性が高いとか。……アスカ君にここの事をわざわざ教えたり、こ
ういった手配を受け付けたりするとは、綾波教にも物好きなのがいるもんだ。
しばらくすると、来客があった。北斗琉軒の主人の烈さんが調理を始めるためにやっ
てきたのだ。夕べここへ来て、また朝早くから来るとはマメだなあ。そして、彼はな
にやら俺に物を渡してきた。それは何着かのスーツで、日重工のナオコ博士が農場関
係者用に手配した物だという。そして、早くから出る彼に渡したんだと。そして、そ
の内の一着はわざわざランドマスターの隊長の体型に合わせてあるとか。どうも彼の
ために(おそらく身体データはネルフのデータから取ったんだろう)用意したらしい。
ちなみに彼女達はもう少し後で来るとか。
とりあえずこれを渡そうかと考えてると、また来客だそうだ。そこで、俺は隊長用の
スーツをサカキさんに渡し、来客の所へ行った。
それは奇妙な客だった。妙な形のバイクに乗った怪人二体と美女二人…ネルフのメン
バーの到着だ。なんでも、途中から目立たないように山に出てたそうだ。
さて…少し前に来たトライラックスの面々といい、どうなる事やら。
372 :
町奉行:02/12/08 15:22 ID:???
おお、もう農場まで10kmほどだと。
そうか、じゃあ俺たちも着替えておかねえといけねえな。
リナも起こしてきてやってくれ。
それと、農場に連絡を入れろ。
高度も徐々に下げておけ。
到着時には高度100mくらいが丁度いいってもんだ。
副隊長個人日誌
隊の者がすべて分担の仕事を追えつつある。
しかし、派手な飾り付けのランドマスター2号はなんとも形容しがたい。
今回、式のときは私が操縦するわけではあるが、フロントウインドウの
クリスマスモールのような飾りはどこから手にいれたのやら。
これは日本の正月の時に車の正面についていた飾りじゃないか。
少尉、まさかめでたそうな物は全部くっつけたのではないだろうな。
少尉ができれば花火を打ち上げられないか、というが、さすがに無理だと
断っておく。
周囲も造花で覆われ、レナ少尉が出るドアはかぼちゃの馬車風になっている。
ドレスは作れないのに、こういうことは得意のようだ。
その時点で、ネルフ側の出席者が到着した。
綾波レイと碇シンジ、ユイ博士に赤木リツコ博士の4人のようだ。
空母での管理は大丈夫なのか?、と思わなくも無いが、惣流博士が残っている
ようなので、まずは安心だろう。
準備中の花嫁に会いたがったのだが、花嫁に会えるのは女性だけ!、という
衛生兵少尉の強い言葉により綾波レイ、碇ユイ、赤木リツコの3名が会えるようだ。
いや、大使閣下がまだレナ少尉の準備をしているので会えるかどうかは不明だが。
碇シンジはどことなく辛そうな顔をしている。
義理の妹の晴れ舞台に辛気臭い顔をしているもんじゃない、というと彼は、わかって
はいるんですが、やはりこの場所にくると思い出してしまいます、という。
たしかに、セカンドチルドレンのことが気がかりだろうし、この場で3人で暮らして
いたことをかんがえると、気持ちもわからなくはない。
やはりあの手紙をみせることにしよう。
私の独断であるが、少尉にいいあの荷物についていた手紙を彼に渡す。
あとは彼の気持ちの持ちよう次第である。
衛生兵少尉個人日誌
2号の飾り付けがそろそろフィニッシュを迎えかけたとき、ネルフから親族が
とうちゃくしたようす。
レナに会いたいというけど、だめよ、花嫁にあえるのは親族の女性だけ。
かわいそうだけど、二股のシンジ君は外でまっててね。
といったら、彼はむっとした顔してからおちこんでしまった。
まずかったかな、とは思うけど、今日はうじうじしてほしくないのよね。
なんたって、レナと隊長の結婚式、てゆうか、レナの晴れ舞台だし。
レイとユイ博士、リツコ博士はレナの控え室にむかっているけど、でもねえ。
準備中の大使がうんというのかしら?
まいいわ。
式開始まで、後少しよ!
そこ!、造花の取り付け方が逆!
綾波ユリ、ちょっと!
なんとか、式のあとのライスシャワーできないかしら?
え、食べ物を粗末にはできません。
ま、まあ、たしかにこのご時世じゃあ、そうよね。
うん、しかたないわ。
ライスシャワーはあきらめよう。
以前、綾波教団の教祖が京都のお土産だと言って、俺達に『おたべ』をくれたことがあった。
あの時はイチゴ味やメロン味などがあったので驚いたものだ。
スモーカーの肺ガン野郎が1人で4個も食いやがったおかげで、俺は抹茶味1個しか食えなかった。
その少し後、この農業プラントへ食料品を仕入れに来たんだっけな。
俺がメロンが食いたいなどと言ったのは、季節柄もあって、かなりひんしゅくを買ってしまった感がある。
おかげで思いがけずサカキの奴とばったり再会するはめとなったわけだがな。
まあ、そこらへんの思い入れもあって、今回はメロン味の入った『おたべ』をお土産として持って来たのだ。
しかし、フウイ・ノ・レイ様が特別機の貨物層に積み込んでいた段ボール箱の中身が何だったのかを知った時は驚いた。
俺みたいに「メロン味の〜」ではなく、正真正銘、本物のメロンにしか見えない物体が大量に入っていたからだ。
サカキもアオイもミスミのじいさんも驚いていた。俺だって驚いているくらいだ。
フウイ・ノ・レイ様はこれほど大量のメロンを一体どうやって手に入れたのか・・・。
だが、考えてみれば、答えは簡単であった。
フウイ・ノ・レイ様はトライラックス本国から艦隊へアクスロートルタンクを持って来ていたのだ。
そして以前、俺達がこの農業プラントから買い入れたメロンの皮や種をそのアクスロートルタンクでクローン培養すれば・・・。
その方法を使えば、そっくり同じ品質のメロンをいくらでも複製できる。
「メロンを売ってもらったお返しにメロン味の〜をあげよう」などというレベルの考えしかできない俺とでは発想のスケールが違う。
さすが、若くして一国のA級大使に選ばれるほどの人だ。俺ごときに勝てる相手ではない。
もっとも、A級大使の護衛として雇われている俺がフウイ・ノ・レイ様に張り合ってもあまり意味がないのだがな。
何度も整備しても海上都市大阪からトライラックスの空母から盗んで
機体と引き換えに購入したこの機体はどうみても詐欺同然の代物だ
飛行に関係ない兵装関連の電子装置は一切外されているにも関わらずあの値段・・・・・・
あの武器商人はアコギな商売繰り返して今までよく客に殺されないで商売ができたものだ。
きっちり定期整備はしとかんと巨大な粗大ゴミになってしまう。
俺のエヴァ伍号機は今やケーブルまみれの大型発電機に変貌したからな
エヴァのリース料の払いが最近ショボイから困っているんだが。
そうそう、私達のお土産物は少なくとも現段階では農業プラントの人々に喜んでもらえて良かった。
以前、私が日本に到着した直後、デザートにこの農業プラントでハウス栽培されたと言うメロンを食べさせてもらった。
それは非常に美味であったが、その後、あの渚カヲルと申す者から聞いた話では、日本の食糧生産事情はあまり良くないらしい。
そこで、このようなこともあろうかと、そのメロンの皮の細胞をトライラックス本国から持って来たアクスロートルタンクでクローン培養しておいたのだ。
アクスロートルタンクの燃料代がかかってしまったが、おかげで何十倍もの量に増えてしまった。
スリグなんぞを押し付けるよりも、アクスロートルタンク自体を世界中に普及させる方が、よほど確実に食糧問題を克服できるような気がする。
もっとも、トライラックス本国にはユングハイム評議員のように、スリグのみならず、アクスロートルタンク自体にも否定的な指導者もいるのだが。
トライラックス本国では畑で栽培された野菜などは高級品なので、あの人も仕方なくアクスロートルタンク産の食品を食べているが、日頃から健康や美容のためには無農薬自然食品が一番だと言っている。
まあ、ユングハイム評議員はギーガ―なんぞに比べれば、考え方が私と比較的近い方だ。
エヴァ・フェットは段ボール箱の中身がクローン再生されたメロンだと知って驚いていたが、あやつのお土産物もなかなかどうして大した物であった。
京都銘菓の『おたべ』、しかも珍しいイチゴ味やメロン味も入っている。
京都と言えば、現在は神聖綾波教団の勢力圏なので、外部の人間はそのような物をおいそれと手に入れることは難しい。
それを京都へ直接乗り込んで百箱も手に入れて来るなどという発想は並の人間ではとうてい思いつかないだろう。
農業プラント内の宿舎に泊まった俺達は職員食堂へ朝食を食べに行ったが、厨房は芋を洗うような騒ぎだった。
結婚式の当日ともなれば無理からぬことだ。
メンチの奴が肉切り包丁を手に巨大なスリグと格闘している。
俺は見覚えのある人物がいることに気がついた。
あれは以前、旧東京で何度かニンニクラーメンを食べに行った中華料理店の主人じゃないか。
確か『北斗琉軒』の・・・いや、俺はラーメンを食べに行っただけなので、名前までは知らないが。
へえ・・・世の中は広いようで狭いな。
ミスミのじいさんがランドマスター隊の中からフウイ・ノ・レイ様に今回の結婚式の神父役になって欲しいという意見が挙っているという話をしている。
「まあ・・・とにかく挨拶がてら御本人達にもお会いしなければ・・・」
「でも・・・エヴァ・フェットはいざと言う時まで会わない方がいいわね」
「どうして?」
「あいつらもあんたが死んだものと思い込んでるのよ。だから、式の本番の時に突然現われて驚かせてやるのよ」
「なるほど、そいつはおもしれえな。こんなスーツじゃなくて、白装束でも着て来れば良かったか?」
フウイ・ノ・レイ様と他の奴らは朝食を終えると、食堂を出て行ったが、俺だけ残ってコーヒーでも飲みながら時間をつぶすことにした。
「おい、メンチ。食後のコーヒーでも入れてくれ」
俺が席に座ったまま振り向いてそう言うと、スリグを解体していたチョンマゲ5本頭の女が悪態をついた。
「何よ! なんであたしがあんたのコーヒー入れなきゃなんないのよ! 大体どうしてあんただけ1人で油売ってんのよ!」
「そりゃあ、おめえ・・・いよいよという時まで俺は新郎新婦に会っちゃいけねえそうだからな」
と、その時、誰かが俺の前に湯気の立っているコーヒーカップを置いた。
“はい、どうぞ。コーヒーです”
ハッと気がついた俺が振り返る。気配は感じなかったが・・・。
俺の正面の席に目も覚めるような美少女が座っている・・・美嶋玲香だ。
彼女はティーカップの中のレモンの輪切りをスプーンでゆるやかにかき混ぜている。
“会いたい人には会えたようね”
「あ、はい・・・貴方のお友達の女の子にその人と私が夫婦なんじゃないかとひやかされましたよ」
“私の友達? ああ、春日歩さんね。別に友達ってわけじゃないけど、あの人は天然ボケですからね”
「新郎と新婦にはいよいよと言う時まで会うなって言われてるんでね、ここで時間をつぶしてるんです。まあ、式が始まったら新婦が投げたブーケを俺が拾ってアオイにくれてやるつもりですよ。はっはっは・・」
“貴方はその人達が幸せになることを望んでいる。だから、その人達も貴方が幸せになりたいと望んだ時、きっと貴方を助けてくれるはずだわ”
「そうでしょうか・・・そうだといいんですが・・・」
美嶋玲香は無言のまま(?)微笑む。それはまるで天使のように美しい笑顔であった。
トライラックス担当です。
どうも他の書き込み者の皆さんのレスが進まないので、
こちらも安易にお話を先走るわけには行かないため、
ここの所は美嶋玲香ネタに逃げる所となってしまいました。
エヴァ・フェットはすでにサカキ、アオイと絡んでいますが、
新郎新婦との接触は式が始まるまで封じられていますし、
>>371でネルフ側の代表が到着したというような記述がありますが、
それは一体いつ頃のことなのでしょうか? 夜明け頃? 午前中?
レナ隊員のメイクを終えたフウイ・ノ・レイをシンジ達に
絡ませてしまって良いのでしょうか?
と、言うか、フウイ・ノ・レイはキャラ的に動かしにくいので、
誰かシンジとの絡みを書いてくれると助かるのですが・・・。
381 :
大阪:02/12/09 05:02 ID:???
ニワトリの鳴き声で目が覚めたで。農村の朝は早いな。
何や、この農場の人達はみんな、えらいはようから働いとるわ。
あ、ニワトリが卵を産んどるから、それを集めとるんやな。
こっちでは牛から牛乳絞っとるで。牛乳ってこないにして取るんか。
え? 何? 私も絞ってええんかいな? そんで、飲んでもええって?
(ゴクッ、ゴクッ・・・)ぷはああ〜っ。
何や、スーパーマーケットで売ってるのより味が濃いで。
朝ごはんは何? 卵かけご飯はええけど、私、納豆は苦手やねん。
あ、ポニーテールのオバサンと同じ大阪代表の美嶋玲香さんや。
オバサンはコーヒー飲んで、美嶋玲香さんはレモンティー飲んどる。
何や、オバサンの方ばっかり喋っとるな。
美嶋玲香さんはニコニコ笑いながら相づち打っとるだけやないか。
あ、責任者のおじいさんが誰か案内して来たで。
あ、あ、あの人は、この間、通天閣で私が捕まっとる時に助けに来てくれた人達の一人やないか。
久しぶりやな。私は春日歩や。この間は危ないとこやったけど、助けてくれてどうもありがとう。
あれ? そっちの人、どっかで見たことあるで。親戚がいっぱいおるんやろか?
それ言うたら、ポニーテールのオバサンも似たような顔で年取ったみたいやし。
ポニーテールのオバサンが美男子の人に何や言うとる・・・A級大使様がお待ちかねやて?
花婿の控え室を覗くと,そこには落ち着いた様子の隊長がいた。軍の礼装に身を固めている。うーん
このままでもなかなかの男ぶりだ。穏やかな風貌の中に,戦士としての剛直な精神を感じさせる。フェ
イ社長が「いい男ね」と評したのもうなずける。でも,レナ嬢の純白の装いとの対比を考えるとなぁ…
そこで,寮責任者氏から渡された数点のスーツを思い出す。控え室に入り,隊長にレナ嬢の可憐な
花嫁ぶりを報告。ついでに少々服装に難を告げ,渡された数点の服を持ってくる。隊長は無難な黒の
スーツを選んだが…まあ,これでもいっか。「花嫁」がますます映えるってもんだ。さて,後は髪のセ
ットやなんかかな。俺がやってもいいが,もっと適材はいないかなと思っていると,スティンガーが部
屋に入ってきた。この男ならもしかして,と思い頼んでみると,引き受けてくれた。手慣れた動
作で髪を整え,剃刀で顔をあたり,容貌を整えていく。ノリノリでメイクまでしようとしたが,隊長が
断る。スティンガー,一寸残念そう。
部屋を出ると,なにやら花嫁控え室の方が騒がしい。行って見ると,廊下に碇シンジ君の姿。なにや
ら花嫁控え室前にいる女性陣に頼みごとをしているようだが…
声をかけると,俺の顔を覚えていたのか挨拶してくれる。こちらもそれに応えた後,事情を聞くと,レ
ナ嬢と話したいのだが通してくれないとのこと。俺も,彼が入れてもらえるよう口添えするが,ダメだ
そうだ。仕方ないな。でも,俺は一度見たことだし,と言うと,いいですね,と羨ましがられる。
ま,式本番のお楽しみだよ,と彼を慰め,その場を後にする。
結婚式が行われるのは,この農場の敷地にある学校跡の建物に付随した礼拝堂。この学校はミッション
系だったらしく,そんな施設が残っていたのだ。(ちなみにその学校跡の寮を改修し,レイ達の住居に
あてる計画になっている)礼拝堂は,農場職員たちの中にキリスト教徒がいないので,これまで特に利
用されることもなかったのだが,今回の式に備え掃除などが行われ,使えるようになっている。
十字架もあれば祭壇も聖書もある。残念ながらオルガンは無いしその奏者もいないので,音楽は録音し
てある物をスピーカーで流すことになるが…
そこでは式の最終リハーサルや打ち合わせが行われ,式に備えている。皆気合が入ってるな。邪魔をし
ないようにしよう。さて,これからどこに行くか。パーティ会場の配膳等を手伝おうか。そんなことを
考えながら,外を歩いていると,空に鳴り響く飛行機の爆音。なんだ?と空を見上げると,一機のハリ
ヤーが突っ込んでくる。マズイ,今ここには重要人物目白押しだ。奇襲,暗殺などといった言葉を連想
する。しかしそのハリヤーはなにやらパラシュートのついた箱を投下すると,遥か向こうの空へ消えて
いった。遅ればせながら警備員たちが駆けつける。中には携帯型地対空ミサイルを持っている者までい
るが,もう遅い。箱はトラップ,爆発物の類である可能性もあることから,一般職員は遠ざけられてい
るが…一体中身は何だ?
加持さんの通信から数時間後、彼の言葉通り、洞木さんと青葉、そして問題の
EVA4号機改が海上都市大阪のオーヴァー・ザ・レインボーに転送されてきた。
ネルフおよびトライデントの人間のほとんどが初めて見るEVA4号機改は、
前もって渡されていた資料以上にとんでもないシロモノだった。
ヒトのATフィールドを強制的に解除、或いはLCLからヒトを再形成する
正体不明の波動を常時発し、EVA能力者はともかく通常人員は近づくことすら
できないのだ。パイロットである洞木さんが乗っていれば抑えられるようだが、
彼女をずっとEVAに閉じこめておく訳にもいかない。
今はとりあえず参号機のATフィールドで押さえ込み、波動が艦内に広がるのを
防いでいる。鈴原君に負担をかけることになるが、彼自身は、どうせ左腕の
書き換え作業がまだ終わらないし、一緒にできるから、と快諾してくれた。
その間に、洞木さんがイタリアで見たもの、そして加持さんが今までに幾度となく
送ってくれた資料を元に、4号機改への対処策が練られた。加持さん自身は、
ひと息つく間もなく、再び単独で日本国内各所を探りに出た。日本各地、
それも復興がやっとの僻地での武器の流通量が増大しているらしく、とりあえずは
その調査に向かうという。
またも本隊を留守にすることになるがよろしく、と言うと、加持さんは機上の人となり、
姿を消した。トライデント人員にとっては、結成初期からトップの不在はしょっちゅう
あったことなので、今更不安がる者もないようだ。
しかし、ネルフ組の中には少なからずがっかりしている人もいた。
「ミサトちゃん、そんなにふくれないの」
4号機改が冷却水に沈むケイジの一角、研究室の機材の大半を引き込んで作った
波動対処用臨時作業場。波形パターンの変化をシミュレートしつつ、惣流博士が
悪戯っぽく言った。葛城さんは思いっきりコーヒーにむせた。
「だっ、誰があんなヤツと! 惣流博士、やめてくださいよ、もう」
「ほらほら、すぐムキになる。だ〜から面白いのよね、ミサトちゃんは。ねえ、マヤちゃん?」
「リツコと同じこと言わないでくださいよ」
葛城さんはぶつぶつ言いつつ、照れ隠しのようにカップを一気にあおった。
「ごめんね〜、無理矢理お手伝いさせちゃって。でもEVAの開発者が二人ともいないから、
あたし一人じゃちょっとキツくてね」
「いえ、もう終わりますから。私も、留守の間に何もしないんじゃ、先輩に叱られちゃいます」
博士の隣で別のボードを叩きながら、マヤちゃんは苦笑している。彼女は隣にある参号機の
左腕主体転換の書き換え作業を行っている。作業は順調に進み、あとはほとんど
機械任せで構わないそうだ。そこで、4号機改の作業の手伝いにも引っ張り出されて
きたのである。俺と青葉は、暇そうだから、という博士のひとことで強制参加となった。
久しぶりにオペレーター組三人揃っての作業である。
「ランドマスター隊の隊長さんが結婚式あげるからって、あなたまで気にすることは
ないのよ。焦らなくても、加持君、あなたのことちゃんと気に掛けてるようだし」
博士は穏やかな口調で言う。葛城さんは勝ち目がないと見たか、別の手に移った。
「博士こそどうなんです、人のこと言えないでしょ?」
「あはは、あたしはそれ関係はとっくにやっちゃったから気になんないのよ〜」
あっさり流されてしまう。年の功・・・いや、彼女は使徒襲来期前の年齢のままだから、
碇ユイ博士と同じく、葛城さんとは大して変わらないのか。俺たち三人は黙って目を交わし、
口を挟む愚挙をおかさないよう見守るだけにした。そう言えば、この二人が
こんなに長く喋るのは、まだトライデントと合流する前、この二人の指揮の元に
荒れ果てたネルフを再建している時以来かもしれない。あれから大して時間が経った
訳でもないのに、ひどく遠い昔の出来事のようだ。
葛城さんはまたコーヒーをあおろうとし、カップが空なのに気づいて、む、と眉をひそめた。
「ところで、リツコはアレについて、何て言ってたの?」
空のカップでケイジ隅に特設された仮設ブースを指す。関西復興委員会から回された
生体コンピュータがボックスのまま鎮座しているところだ。MAGIなき今、これがこの艦の
高度演算作業を一手に引き受けている。
「ただの生体コンピュータだそうです。タイプ・イロウルCとコードされていますが、
使徒能力の機能を模したもので、使徒能力者自体とは無関係のようです。
使用前に先輩と徹底チェックをしましたから、使うのに心配はありませんけど」
葛城さんはコーヒーメーカーをテーブルごと引きずってきて、お替わりを注いだ。
「イロウル、か。アレは元々は細菌サイズの、環境適応能力を特化したタイプだったもんね」
「今は、ネルフに侵入してきた時に変化した、あのの高度な演算機能に目をつけて
その形にあらかじめ進化させて使っているところが多いみたいですね。本家綾波教が
その走りです。日重工で使ってたアレ、確か元々は綾波教の信者だったんでしょ」
マヤちゃんがうなずく。
「確かにあの時、いえ、それ以上の計算速度でしたけど。あれと同様のものだとすると、
使い方次第でいくらでもスペックアップが可能ですよって、先輩とも話してたんです」
「そっか、二人は日重工でアレを使ったことがあったのよね」
俺は隣で接続コードを抜き差ししている青葉の方を向いた。
「お前、その頃何してたんだっけ」
「相田君だっけ? 彼が再結成した、ケン王軍ってところで情報集めてたよ。何度も
報告したんだけどなぁ」
青葉はじろりと俺を見た。慌てて弁解する。
「報告ったって、お前本部の方に直接入れてたろ。あの後すぐに、一度放棄したんだよ」
「ああ、聞いてる。災難だったな」
「とか言って、ホントはその場にいなくて良かったとか思ってるだろ」
「まぁな」
俺たちは顔を見合わせてくっくっと笑った。あの”生物兵器”の脅威を思い出したのか、
マヤちゃんが厭な顔をしている。彼女にとっては特に封印してしまいたいことだろう。
葛城さんもコーヒーをちびちび飲みつつ笑った。
「相田君と言えば、私たちが箱根から出た後、何してたの?」
「毎日軍事教練でしたよ。俺はケン王の客人ってことで免除してもらえましたけど」
「相田君って、鈴原君と一緒に来たあの子でしょ? ふ〜ん、相変わらずだった訳ね」
惣流博士も口を挟んだ。鈴原君とその妹、相田君、洞木さんの四人はしばらくネルフ本部に
匿っていたから、ネルフ再建スタッフとは全員が顔見知りだ。芦ノ湖会戦を境に、彼らも
ばらばらになってしまったが。
「俺が最後に見た時は、山間訓練だって言ってしばらく山にこもるってことでしたよ。
その後は連絡がつかないんですが。箱根の町奉行なら何か知ってるかもしれません」
「そう・・・鈴原君と洞木さんはこっちで保護できた。彼も無事だといいわね」
葛城さんはカップを置いて腕を組むと、ふうと息をついて参号機を見上げた。
何となく会話が途切れ、その後はしばらくキーを叩く音と観測機材の電子音だけが
ケイジに響いた。ケイジの反対側では、留守番中の初号機と零号機が定期点検を受けている。
各人が作業に没頭して、二時間ほど経っただろうか。全体作業は一度切り上げることにした。
惣流博士が通信機を耳に当て、参号機内の鈴原君に声をかける。
「鈴原君、ご苦労さま。一度休憩しましょ。4号機改の方は洞木さんと交替して」
『うっす。ようやくご赦免かぁ〜、何や身体がLCLでふやけてきたような感じがするで。
委員長、交替やで・・・って、妹の相手しててくれたんか。いつも済まへんなぁ』
洞木さんは彼の妹の病室にいたようだ。休むように言ったのだが、何もしないのも
辛いから、と、こちらの手の回らないことをてきぱきとこなしてくれている。
惣流博士はにこにこしながら再エントリー準備をするよう伝え、俺たちを振り返った。
「んじゃ、後は任せていいかしら。青葉君たち、ヒカリちゃんのエントリー、
リツコちゃんはいないけどしっかりね。マヤちゃん、あたしと一緒に来て。
波形の再検討するから」
「了解」
惣流博士は大量のディスクとプリントアウトを抱えて歩き出し、ふいに振り返った。
「そうだ、ミサトちゃん、あたしさっき嘘ついたわ。ごめんね」
葛城さんは面食らっている。博士はヒールの音高く半身をひるがえし、
歩きながら続けた。
「イタリアの情報の中継してくれてたドイツの『L』っての。あたしの・・・そう、
古い知り合いみたいな奴なのね。あたしの結婚とその後についても知ってる。
だから、さっき『人のこと言えないでしょ』って言われて、実はちょっと
どきっとしたの。ふふ、あたしもまだまだ青いわね。・・・じゃあ、あと頼むわね」
俺たちはしばらくぽかんとして、遠ざかる博士とマヤちゃんの後ろ姿を見守っていた。
ふと、葛城さんがはっとした表情になった。
「『L』って、まさか・・・でもそんな偶然が・・・いえ、あり得ないことではないわね」
「葛城さん、何か知ってるんですか?」
「ん? ま・・・ね、見当がつかないこともないわ。でも、今はまだいいのよ。
ちょっち訳アリみたいだから。個人の問題だし、すごくプライヴェートな話だからね。
そういうのは、もうちょっと落ち着いてからでもいいと思うわ」
まだ一部だけですけど、本社社屋の再建が一段落しました。
JA、JA2の整備を行う格納庫と、時田さんの社長室兼仮眠室、
そしてなぜか赤木博士の研究室。既に研究は再開されているようで、
毎日そら恐ろしい物音が聞こえてくるよ・・・夜は近所の子供の
きもだめしスポットと化してるし。俺たち普通の社員までお化け扱い、は
何とかならないもんかなぁ・・・
俺とオペレーター仲間を初めとする技術部の面々は格納庫で寝泊まりしつつ、
ようやく技術屋らしい仕事に戻ることができた。脱サラならぬ脱肉体労働。
あれもなかなか良かったけど、やっぱりやり慣れた職場の方が落ち着く。
それは他の皆も同じようで、なんか皆生き生きしてる気がする。とりあえずは
二台のJAの整備と、動力源のエヴァンゲリオン伍号機のオペレーション。
そういえば、最近あれのリース業者の人が、貸し出し料の支払いが遅いって
文句言ってたな。どうするんだろう。
こっちとしては、JAでの発電が軌道に乗るまでは、何とかあれを
確保しておきたいというのが正直なところ。今あれに抜けられたら、
ここだけじゃなく、旧東京全域の電力復興事業が一気に後退してしまう。
・・・という訳で、赤木博士、何とかうまくゴマかしてくれませんか?
390 :
389:02/12/09 12:27 ID:???
スマソ、訂正。
>>386 黒縁メガネ<3/5>上半分真ん中辺りの日向の台詞
×「今は、ネルフに侵入・・・あのの高度な演算機能に・・・
・・・確か元々は綾波教の信者だったんでしょ」
↓
○「今は、ネルフに侵入・・・あの形態の高度な演算機能に・・・
・・・確か元々は綾波教の信者だったんだろ?」
失礼しました。「あのの」って何だ、自分。
後半は当初はミサトに話しかけるところだったのが、伊吹に変更になったので
口調がちょっと変化すると思い、直します。
箱根は今日もいい天気だけど、時々通り雨が来るから油断はできないやね。
セカンドインパクト前は、って妾ゃまだガキだったけど、
季節があったからもッと厄介だったけどね。
サードインパクトで、また地軸とやらが動いて、四季が戻ってくるかと
思ってたけど、そうもいかなかったみたい。
毎日暑いばかりさね。
いいもんだよ、季節って奴ァ。桜、炎天、紅葉に雪。
ん? あんた、セカンドの後に生まれたお人なのかい?
そりゃ、知らないのも無理はないね。
今度どこかの大人に聞いてごらん。皆、あの頃は懐かしいと思ってる筈だからね、
面白い話が聞けると思うよ。そりゃ、今とは全然違ったんだから。
さて、役宅で留守番してる同心さんたちに、後で葛切りでも持っていってあげようか。
これで冷やをキュッとやると、こういう暑い日には効くんだよ。
身体がすっとしてね。
あはは、わかってるよゥ、お役目中だから、葛切りだけにしとかないと。
昼間ッからお酒なんか差し入れたら、お奉行様に大目玉喰らっちまうもンね。
本社社屋の再建が形になってきたとはいえ、私たち社員は相変わらず
シェルター暮らしです。
といっても、旧東京市民の皆さんも、崩れかけた建物を修理して住めるように
なるなんていい方で、テント暮らし、ひどいところになると寝袋暮らしなんてのも
いまだに見かけます。
農業プラントの方から、食糧やら古着やらは来るんですが、それにも限りが
ありますからね。私たちみたいにとりあえず屋根のあるところで寝られて、
仕事もあるなんてのは恵まれた方なんですよ。・・・いや、給料はもうずっと
凍結状態ですけどね・・・
不思議なのは、あのコンビニチェーンなんですよね。
いつ行っても、たいてい品物が揃ってる。価格も良心的ですし、何よりお店の
雰囲気がすごくいいんですよ。お陰で旧東京の街並みにも何となく生彩が
ついてきた、って感じです。我々の社会にとっちゃ、消費ってそれ自体
活気になりえますからね。
で・・・そのコンビニなんですが。
実はあのハッピーチューインガムを発売してたところと、系列が同じだっていう噂が・・・
あそこ、CMで何やらマズいことしてたっていう話じゃないですか。
もしかするとあのコンビニにも何かあるんでしょうかね? うう、寒気が。
・・・はッ?! ナオコ博士ッ?!
いやいやいや悪寒なんてとんでもない。空耳ですよ空耳。
え? 聞こえてた? 誤魔化すなんて往生際が悪い?
チャーリーさんが戻ってこないから丁度いいわ、って・・・
それは改良型ど○でもドアですか? 違う?
試作型通り○けフラフープ? ほほう、虚数回路に数ナノセコンドだけ干渉して、
壁を通り抜けられると。おお、瓦礫に埋まった資材の回収ができますな。
これは画期的だ! さすがナオコ博士。
で、その試験を私にと。ええ勿論やらせて頂きますとも。
はい? ただし、何ですか?
・・・失敗したら胴体真っ二つ・・・?
・・・・・・・(立ったまま気絶)
早朝。
京都の街並みはいつものように静まりかえっている。
かつての襲撃で地表面は融解、建物の類は巨大熱量で一掃されたというのに、
既に街は以前と全く同じように復元されている。
当然イミテーションである。しかし、所詮サードインパクトで跡形もなくなったのを
再建した街だから、結局のところ何も変わっていない。
黒格子を連ねた町屋通りも、古びた佇まいの店も、司教の気まぐれで
復元された古寺院も、全てインパクトで失われたものを丁寧に作り直し、
時代色をつけたものだ。
京都で綾波教の庇護の元に暮らす人々の住居は、再建中の教団地上施設の
周辺に固まっている。逆に郊外地区は大半がうち捨てられ、建物ばかりが
インパクト前と同様に立ち並ぶ無人地域である。しかし、
全く人がいないという訳ではない。
その一つ、北山にほど近い高台は近頃、人気が高い。
黒い野戦服に身を固めた男が下の街で買ってきた軽食をほおばりつつ、街を見ている。
時々監視場所を変える。が、見つかっているのはある程度覚悟しているのか、
最低限以上の備えはしていない。必要もないのだろう。
彼が何度目かに場所を変えてからしばらくして、つい先日、高度にカスタマイズ済みだと
ひと目でわかる戦闘機がそこに着陸した。中に乗り込んでいた数人はどやどやと
買い物を済ませると、東に去っていった。
それからしばらく、ここには誰もいない。
そして今朝。
山の陰からズシンッと重い足音が連続し、量産機四体が姿を見せる。先頭、
肩に巨大な黒い兵器を換装した機が翼を広げると、他三体も揃って白い翼を伸ばす。
飛び上がる四体。
強い風が巻き起こり、山の木々が一斉になびく。
四体は上空遙かに舞い上がると、一度旋回してから方向を定め、
ある方角に向けて飛び去っていった。
今日も朝早くから農場は大騒ぎだ。
客人も次々と到着し、アオイの姉妹とその伴侶を祝っている。
こうまで人が多いと逆に警備の必要もなくなり、暇になった俺は、
ぶらぶらといつもの納屋の前に行った。
扉の前に積まれた食糧の箱の上でトラゾウが毛づくろいをしていた。
「暇そうだな。眠りすぎで勘が鈍るぞ」
「てめぇこそ暇すぎて耳から脳みそが流れちまったんじゃねぇのか」
いつもの挨拶を交わし、俺は奴の座り込んでいる木箱の下に寝そべった。
「そういえば最近見ないな、例の鼠」
俺はふと訊いてみた。猫どもがおとなしくなってしばらく経つ。ちょっと前までは
奴を何としても捕らえようと血眼になってた癖に。
トラゾウは尻尾をくるりと動かした。
「奴か。・・・俺も見てねぇな。どこに雲隠れしやがったんだか」
「・・・そうか」
むきになって追いかける犬猫に嫌気がさし、農場を後にしたのだろうか。
黙り込むトラゾウはなぜか気落ちしているように見えた。百戦錬磨の奴が
そういう顔を見せたことなど今までなかった。俺はいたたまれなくなって
憎まれ口を叩いた。
「貴様、それでは退職して急に老け込んだ人間の親父のようだぞ」
案の定トラゾウは反応した。こいつはもう歳だと言われたり、若い者が
大きな顔をするのを一番嫌うのだ。影になった顔の中で金の目がぎらりと光った。
「・・・てめぇ、もう一度言ってみろ」
「気落ちしている貴様などもう役立たずだと言ったのだ。その通りだろうが」
トラゾウの毛が逆立った。俺も身体を起こして低く唸り声を上げた。
その日、俺たちはめでたい日に喧嘩したかどで飯抜きになったことを付け加えておく。
そしてその俺たちの目の前を、例の鼠がご馳走を確保しつつ通りすぎていったことも。
奴は・・・知能犯である。
395 :
町奉行:02/12/09 15:18 ID:???
おお、農場はずいぶんとにぎやかになっておるようだな。
そろそろ着陸許可を取れ。
みてみろ、リナ。
はでな祭りだ。
驚いてこっちみてころんだやつらもいるな。
おめえの姉妹も何人かこっちをみてるぜ。
まさか、箱根からこんな200m近い飛行船がくるたあ
思ってなかったんだろう。
式もそろそろってとこだろう。
よし!、後部格納扉ひらけ!
紙ふぶき散布開始!
第一、第2砲座。
花火をうちあげい!
町奉行書きです。
期待されてたわりにはつまらない乗り物かもしれません。
200mぐらいの大きさの飛行船です。
昔、箱根や芦ノ湖付近で飛行船を観光に取り入れるとかっていう
噂を聞いた事があったので、それで。
200mもあるのは、ネルフがいざって時に徴収しやすくしてるだけですが。
これもまとめて、結婚祝にあげるのもいいかもしれません。
その場合は、外側はインパクト前にネルフが防弾耐熱繊維にしてると
いうことでもいいかと思います。
すんません、大量カキコです。
結婚式イベント中ですが、ROMも虚しくなってきたので、
あんまり関わりのなさそうなところを書いてみました・・・容量喰うのばっか。鬱。
黒縁メガネパートは青葉を喋らせたかったのと、ケン王について触れたかったので
ああいう内容となりました。あと4号機改の処置と、「L」について。
旧東京パートは・・・
>>371を読み返したら、日重工サイドも式に出席するんですね。
オペレーターと人事部長の分のカキコは前日ということにしてください。スマソ。
京都は、参スレ目でロンギヌスが襲撃して以来、街がどうなったのか自分は
書いていなかったので。提唱者さん、トライラックス担当さんカキコによると
街は元に戻っているようですので、差し出がましいですがその補足。
単に自分が納得できないだけでした。
犬視点は、アルジャーノンさんカムバック、のつもりです。
以下、連絡と感想を。
>????他さん
お引っ越しだったのですか。おめでとうございます、ですね。
>>371で状況がかなりわかりやすくなりました。いつもありがとうです。
明らかにアスカ筆跡(ドイツ語部分だけ)の手紙等、
シンジ君にはいろいろイベントが待っているようですが。
ところで一つ問い合わせを。
主席以外の上位司教(ったってもうそれしか残ってない訳ですが)は、
いわゆる瞬間移動、空間転移はできるのですか? 壱スレ目に規定してあったと
思いますが、保存しそこねたのでわからんのです・・・トライラックスまで延々
飛んでいくのも、まあそれはそれ、ですが。念のため。今決定されても結構っす。
(>397の続きです)
>「E」計画提唱者さん
書き込み、待ってます。
>>384ですが、加持さんは国内の調査に回るという形にしました。手を出すも
出さないも、ご自由に。また、
>>392のコンビニの件、「E」側はAngelArmsを
代表とする破壊担当と、同時に均衡をとるための現状維持担当がいる
(のですよね・・・?)と思われるので、バランスが崩れた旧東京に援助という形で
介入して頂きます。あのCMがサブリミナル挿入だったという事実を知っているのは、
せいぜい日重工関係者上層部くらいでしょうから、旧東京住民はCMが芦ノ湖会戦以来
止まったことに関しては、何か規制に引っ掛かったんだろうとか、会社が何か
やったんだろうくらいのとらえ方しかしていません。
良心的価格とか書いてますが、恐らくこっちでも京都と同じく雑誌一冊5000円とかの
インフレになっていると思われ。日重工、ってか時田さんの努力で何とかできるのか。
>厚木基地最後の兵士さん
いよいよ式ですね。式場の用意も整っているようです(
>>383)
ガンガン行っちゃってください。楽しみにしております。
ランドマスター隊の各隊員の個性、ってか人柄が、イベントにつられる形で
出てきてますね。果たして式はいくつ挙げられるのか・・・とか。
>某農場新入りさん
細かいところの詰め、ご苦労さま。とても丁寧なカキコ、読んでて楽しいです。
さてハリアーから落とされたご祝儀の中身は何なんでしょう・・・
期待しつつタネあかし待ってます。
(>398の続きです。次の方>400ゲトですね)
>町奉行さん
>>372 高度・・・? 高度って何ですか?! 飛んでるんすか?!
・・・と書いておいてリロードしたら、タネあかし済んでました。
飛行船! イイ!! イイではないですか! 待ってた甲斐がありました。
>便利屋さん
スマソ、そういえば伍号機借りっぱなしっすね・・・
ホントにマズくなったら適当に引き揚げてください。何とかします。
>トライラックス担当さん
>>367で登場のラスガンなる兵器。すごいですね。
遮蔽フィールドでもなく対光学兵器遮光スクリーンでもなく電磁バリアでもなく
ATフィールドを直接侵食する兵器ですか。繰り返し「軍事技術と科学が高度に
進歩している」と描写されていたトライラックスが遂に本気出したという感じですね。
これが全軍に標準装備されたら(国の規模として量産はすぐでしょうから)
教団にとってもネルフにとってもかなり脅威になりますね。あと、フィールド着弾から
目標命中までタイムラグはありますか? あるとしたらどのくらい? ご教示を。
A級大使の件、せっかくそちらがこれまでいろいろ伏線張っておいた流れですから、
是非ご自分で書かれるといいと思いますが、どうでしょう。
ところでサルサ・セカンダス、大事なものは他に移動しておくが吉かも、です。
>大阪さん
いつもナイスフォローです。書き込み、続けてくれて嬉しい限りです。
牛乳いいなぁ。読んでたら飲みたくなってきました・・・
ここから下3行は推測でものを言います。間違ってたらすみません。
もしや、ですが。
担当部分、対処できるうちに何かやっておかれた方がいいと思います。
このままいくと押し切られてラストまで進んでしまうかもしれません。
違ったら無視してください。ごめんなさい。
以上例によって長々とスマソ。結婚式大詰め、皆さんガンガレ!!で見守ります。
400 :
大阪:02/12/09 17:18 ID:???
春日歩やで。
400番、私がゲットや。
ども。????他っす。とり急ぎ質問にだけ。九大司教で瞬間移動や空間移動の類
を行えるのは主席だけです。基本的にはレリエルの能力でディラックの海を利用し
て移動します。(時々それとは異なる奇怪な移動を行う事がありますが)
ただ、基本的に教団の者から頼まれれば送り届けたり回収したりといった事はやっ
てくれます。また、司教ならレリエルの能力を持つ改造騎士や使徒もどき(いずれも
レアです)の動員も可能でしょう。
レナ個人日誌
ドレスを来て、待っている。
いままでで、一番どきどきしている。
そのとき、レイ姉さんとユイ博士、リツコ博士が
私の部屋にきてくれた。
姉さんは、手を握っておめでとう、よかったわね、と言った。
ユイ博士、リツコ博士もおめでとうといってくれた。
ユイ博士や、リツコ博士が二人で少しだけいろんな話を
してくれた。
その中にはサードインパクト前、の時の話もあった。
けれども、私にはよくわからない。
私が憶えているのは初めて太陽をみたときからしかない。
それもおぼろな記憶だった。
しっかりと憶えているのは、瓦礫の中で彼にあった時のことから
しかないのだから
隊長個人日誌
危うく化粧までされるところだったが、それは回避した。
だが、スティンガーはあまりにも残念そうだった。
どうせなら、パーティ前に副隊長にしてやってくれ、といっておく。
もし断られたら、隊長命令だといえばいい、と。
特に、念入りにやってあげてくれ、と伝えておく。
急に部屋の外が騒がしくなる。
窓から見てみると、巨大な飛行船が飛んでいた。
しかも、後部ハッチを開いている。
そこから、爆弾のかわりに大量の紙ふぶきをまいている。
おまけに、左右の砲座のようなところから花火をつぎつぎと打ち出し
さらに、式の雰囲気を盛り上げる結果になっている。
あとで聞くと、それは町奉行の乗ってきたものだったそうだ。
その飛行船は、農場の上を旋回しながら花火と紙ふぶきをつぎつぎと
打ち出し、散布している。
いよいよ、式が始まるということだ。
新郎の付き添いは先に会場でまっているようだ。
会場までの付き添いはナビゲーターの中尉がしてくれるようだ。
副隊長個人日誌
最終的な2号の飾りつけも終わり、いよいよ式開始まであとわずかとなる。
2号のドライバーシートに座り、飾り付けが干渉していないことを確認する。
だが、西南の空のほうから巨大な飛行物体が見える。
飛行する音も聞こえない。
飛行船?、飛行船か。
今時おおきな飛行船だ、200mはあるだろうか。
高度を下げつつこちらに向かってくる。
船体後部のハッチが開く。
爆撃か?
とおもったのだが、通信機から聞こえてきた内容は町奉行のものだった。
湯本の町にあんなものが隠されていたのか?
まさか奉行は他にもとんでもない物をもっているのではないだろうか?
飛行船は高度をさげながら農場の上空を旋回している。
先ほどひらいた後部ハッチからは、紙ふぶきが舞い降り始めた。
だけではなく、デッキの左右に備えた砲台のようなものから花火まで
打ち出している。
その花火を合図のように、こちらも花嫁を回収に向かう。
だが、人ひとり運ぶというだけの仕事なのに、無性に緊張する。
手のひらに汗をかくとはおもいもよらなかった。
衛生兵少尉個人日誌
町奉行、やることが半端じゃないわね。
いいわ、良い感じで盛り上がってきたじゃない。
さあ、私たちも会場にいくわよ。
406 :
399:02/12/09 22:05 ID:???
時間があんまないので返答のみ。
>>401 ありがとうございました。では量産機はわさわさと飛んでいきます。
そういえば壱スレ目で死に噛み博士にレリエルタイプを一人回してもらった気が
(今の今まで忘れてましたが)
弐スレ目のゼルエル復活(→ZO)で、レリエル型騎士がだいぶ死んだので、
もういないか、レア(というか開発が大変)なためとっておいたのかと
思っていました。
ってか、主席は「ALL+例外」ですから、他司教とは別物と見た方がいいんでした。
いかんいかん。最近図に乗り過ぎだ、自分。
町奉行さんの乗り物で盛り上がってきましたね。
それでは。
407 :
町奉行:02/12/10 00:10 ID:???
なんだ、あの派手に飾り付けたのはランドマスターじゃねえか。
今日の花嫁用の車ってことか。
なに、どこに降ろすかって。
そうだな、こいつなら会場の傍におりても迷惑にはなるめえ。
なるべく近くに降ろすんだ。
そうでねえと、この祝いの山、運び連れえしな。
まあ、離れていても農場の連中が手伝ってくれるとは思うけどよ。
なんだリナ、これは何かって?
これは、ってこりゃあ、祝いの持ちじゃねえか。
けど本来は建前のときに投げるんだがなあ。
こんなものまであったか。
いいさ、どっかでみんなにまいてやりゃあいいって。
おお、あの派手になったランドマスターが動き始めたか。
町奉行書きです
祝いの持ちは、餅です。
僕は天才かもしれない。元々才能があったんだきっと。
じゃないと………こんな風には使えない。
ATフィールドで作った傘でシャワーを弾く。傘を回転させれば、しぶきも外へと飛んでいく。
光の透過率を少し調整すれば、虹色にも透明にもなる。
パッと手を離して畳めばステッキに、両手で縮めて挟んで開けばきらきらの星屑に代わって舞い落ちる。
慣れればなんて事ない。殴り合うのとは違った楽しさがあるし。
しばらくはこれで遊んでいようかな、痛くないし。
手の平に蛙を作ってげこげこげこ。反対の手に蛇を作ってビックリさせて。全部自分でやってるんだけどね。
「こら、いつまで遊んでいる。風邪を引くからさっさとあがれ。 ジムで次のコーチが待っている」
風邪なんて引かないって、体質的にそうなんだから。
教えてくれたのはあんたじゃん。全く口煩いだけでなくボケまで始まってるの?
「はーい、行きますよー」
蛙と蛇を握って消して、シャワーのコックをチョチョイと……………あ、ヤバ。
カランカランと落ちて転がるシャワーのコックに思わず固まってしまった。
………ジジイにばれる前に逃げよう。
410 :
409:02/12/10 00:54 ID:???
最近かなり控えめな『E』担当です。結婚式が無事終わりましたら「動き」ます。
やっと少しだけ解った気がします(まぁ、これは独り言と言う事で)
>黒メガネさん
破壊担当、バランス維持担当等は明確には分かれていません。
そう見なせる奴等が集まってその機能を果たしていて、便宜上そう呼ばれていたりしますね(科学解析○班など)
彼等は基本的には自分のしたい事を出来るところに集まっています。
「それ」をなす為であればなんでもしますけど。それこそ、揺り篭から墓場まで。
カップラーメンからICBMまで。
ただどんな集団にも「例外」はいるかと思われ。
>トライラックスさん
ラスガンですか。恐ろしい物を持ってきなさる(笑 言わばロンギヌスの弾丸…。
武器なら大量生産も可能ですね、どないするかなほんまに。
侵食―>着弾までのラグは漏れも気になるところです。1,2秒ぐらい?
今夜はこれにて。結婚式本番、楽しみにしております。
運び屋のマーカスが来るまで暇つぶしに
世界の人間の殆どを飲み込んだ赤い海を眺めていると
人間の所業が末恐ろしくなっていかんな。
「スズキさん、この海岸に向かってこの海岸にホバークラフトが接近してきます。」
まほろさんこの距離で見えるのか・・・・
「アレがマーカスの持ってる自慢の高速艇だ。」
10分後、海岸に大型ホバークラフトが乗り上げ停止した後
中年の男がタラップを伝って海岸に降り歩いて近寄ってきた。
「Mrスズキ、早速だが前金は何処にある。」
「判っている、まほろさん持って来てくれ。」
金塊の入ったスーツケースが地面に置かれた後
マーカス・ガイは空けて中身を確認した。
「前金は受け取った、荷物はヘリ2機だけでいいんだな」
トラックは社員が返しに行ったからこの状態では動かしようがないのだが
「他にもこの積んである箱も運んでくれ。」
・・・・・・1時間後
「Mrスズキ荷物とヘリの積み込みは終わった、あのメイドも売り飛ばすのか?」
「いや、まほろさんはウチの家政婦だから売春宿には売らんが」
412 :
411:02/12/10 03:04 ID:???
噂をすれば何とやら、だ。美嶋玲香と“天然ボケ”の話をしていたら、その張本人がフラフラと食堂へ入って来た。
「朝ごはんは何? 卵かけご飯はええけど、私、納豆は苦手やねん」などと言っている。
「納豆は俺も苦手だな」
“そう? 納豆にマヨネーズかけると、美味しいわよ”
何だよ、美嶋玲香の奴。きれいな顔に似合わず、思わず吐き気をもよおすような発言をする奴だ。
そこへミスミのじいさんが見覚えのある4人の人物を案内して来た。
碇シンジと綾波レイ、あとの2人にも見覚えがある。ネルフ代表の参列者はこいつらか。
例の天然ボケ少女が席を立って言った。
「あ、あ、あの人は、この間、通天閣で私が捕まっとる時に助けに来てくれた人達の1人やないか。久しぶりやな」
「君はあの時の大阪の・・・」
「私は春日歩や。この間は危ないとこやったけど、助けてくれてどうもありがとう」
「いや・・・僕は他人を助けたりでもしないと、自分に生きてる値打ちがないような気がする人間だから・・・それに、あいつらと戦うのが今の僕の仕事だ」
何かよくわからんが、俺が死んだふりをして行方をくらましている間に、日本国内でもいろいろとあったようだな。
「いよう、碇シンジ君。女の子に感謝されるなんてニクイねえ、この色男ォ・・・」
「むっ、お前はエヴァ・フェット! なぜお前がここに?」
「説明しなくてもわかるだろ? 俺はトライラックスA級大使の特別警護官だぜ」
「A級大使・・・それじゃあ、フウイ・ノ・レイさんも来てるのか?」
「そうだ、A級大使様は先ほどからお前さんをお待ちかねだ。今は新郎新婦の様子を見に行っている。お前も挨拶に行ってやりな」
レナ隊員のメイクが終わる・・・彼女の同僚の隊員達が感嘆の声をもらす。
正直言って、メイクをした私自身でさえもが驚いているくらいだ。
鏡に映った自分自身の顔を見て、レナも驚いていた。
「これが・・・私・・・?」
「そう、それが今の貴方。それが今の現実・・・」
メイクを引き受けておいて言うのも何だが、自分でもここまで美しく仕上がるとは予想だにしていなかった。
まあ、元々の顔の土台が良かったからということもあるのだが、同じ顔を持つ他の誰も現在の彼女には及ばぬだろう。
形だけ似せている作り物の私や、老化現象が早いせいですでにオバサンがかっているエヴァ・フェットなど、比較にもならない。
そして、同僚の隊員達が彼女に結婚式用の正装衣裳、純白のウェディングドレスを着せようとする。
メイクに衣裳・・・完璧な花嫁様の出来上がりだ。
ふと、ブルーな気分になる。私自身は自分で自分をそこまでは飾ることができない。
生身の身体はバラバラに砕け散ってなくなってしまい、今の私はどうした所で外見だけ似せている作り物に過ぎないのだから。
私は幸せになれない・・・だから、レナ隊員には私の代わりに幸せになって欲しいと思う・・・。
感傷に浸りながら私は花嫁の控え室を出た。
ところが、花嫁の控え室を出たすぐ外の廊下で思いがけない人物とばったり鉢合わせする所たなった。
黒い髪の毛の端正な顔立ち、ほっそりした体格の美少年である。
碇君・・・!
人工的に管理されている私の呼吸や脈拍が乱れてくる。
だが、私はすぐに気を取り直して言った。
「碇シンジ殿ではないか。先立ってアフリカでは世話になったのう」
「フウイ・ノ・レイさん、こんにちは」
「私はトライラックス側の代表としてここへ来た。そなたもネルフ側の代表として参られたのかの?」
「ええ、はい。本当は来たくなかったんですが、フウイさんが来てるんなら来て良かったかな・・・」
思わずドキッとする。
「そのようなことを申されるとテレるではないか。ところで、後輩・・・いや、綾波レイ殿とはうまく行っておるか?」
「はい、彼女は一見あんな感じですが、実は意外にチームプレーが上手い方なので・・・」
「そうじゃろうのう・・・あのアスカなどとはえらい違いじゃ。あっちの方は鼻っ柱が強過ぎて協調性に欠ける所があるからのう・・・」
「アスカ? はて、どうして大使様がそんなことを知ってるんですか?」
「いや、ただそう思っただけじゃ。ところで、碇殿。今度、トライラックス本国へ来てみぬか?」
「トライラックスって・・・フウイさんの国へ? いいんですか? お邪魔して・・・」
「A級大使である私自ら日本の代表として碇シンジ殿を招待するぞ」
「A級大使様自ら御招待を頂くなんてもったいないことです。ありがとうございます、フウイ・ノ・レイさん」
私はもうEVA零号機パイロットだった頃の綾波レイではない・・・。
仮にも私は外交官なのだ。このくらいのことを言うのはたやすいことなのだ。
と、言うわけで、レナ隊員の控え室の前でシンジとフウイ・ノ・レイを接触させ、
前々から出ていたトライラックス本国へ御招待の件にも触れてみました。
私が構想を練っている結婚式後の展開としては、
シンジがフウイ・ノ・レイに連れられてトライラックス本国へ行く。
↓
綾波教団側のEVA量産機がサルサ・セカンダスを襲撃する。
↓
ギーガー、フウイ・ノ・レイを駐日A級大使職から解任する。
↓
後任の駐日A級大使(実はこれも意外な人物)、綾波教団側に味方をすると表明する。
↓
その一方でエヴァ・フェットら特攻部隊、綾波教団の京都大神殿に突入。
↓
フウイ・ノ・レイ、ネルフ側にトライラックスの作戦を打ち明ける。
↓
エヴァ・フェット達が危なくなった時、シンジ達が助けに現われる。
・・・てな感じがいいかな、なんて思っているのですが。
あと、
>>367で登場したラスガンについて。
ラスガンとは精鋭部隊サルダウカーが携帯している対シールド兵器である
とは
>>368でも書いていますが、従来のものは遮蔽シールド仕様であり、
>>367で使徒人間に対して使用されているのは、新たに改良されて開発された
対ATフィールド仕様の新製品であると考えて下さい。
シールド類に着弾すると回転速度、進行速度が遅くなりますが、
逆に言えば、このため生じるタイムラグが欠点です。
人間大の標的が本体から数十センチの距離でシールドを発生させている場合、
下手をすると標的本体に命中するまで1〜3秒かかってしまいます。
つまり、シールド内に身動きできるだけの空間的余裕があれば、
避けることも可能なわけです。例によって間抜けな欠点がある武器だな。
(
>>383の続き)
箱の回りを取り囲む警備員たち。その中でも爆発物処理に心得のある連中が,慎重に箱を調べている。
緊張の時間が過ぎる。もし化学兵器やN2爆弾だったりしたら…
突然,俺のもつ携帯電話が鳴る。その場にいた皆が,緊張のあまり大いにビックリし,そして俺を睨み
つける。あわててその場を離れ,電話に出ると,なんとナオコ博士から。話の内容は,ナオコ博士から
の贈り物が届いたかどうか確認するものだったが…もしかして,このパラシュートつきの箱がそうなの
か?博士に聞くと,彼女は唸り,「また人騒がせな真似を…」とひとりごちた。その後,配送を頼んだ
人が派手好きで,とかなんとか言い訳をし,箱に何の危険もないことを告げた。
そういうことなら,と警備員たちにナオコ博士からの伝言の内容を教え,箱を開けてみることにした。
中には金塊と銀塊,それに銀色の派手派手なトカレフ二丁。程々の大きさの木箱が一つ。他人への贈り
物を勝手に開けるのはマナー違反だが,一応確認の必要がある,とその場の皆の意見が一致。で,木箱
を開けると,コ●ドームやピ●,バ●ア●ラ,ドリンク剤(博士の手による試作品だそうだ)などがド
ッサリ。俗にいう勝負下着や,その手のハウツー本,DVDまで入っている。このご時世,どこからこれ
だけ集めてきたんだ?新婚夫婦に対してある意味実用的な品々かも知れんが…メッセージも入っていて,
読んでみると,「明るい家族補完計画セット 贈 赤木ナオコ」。博士…(絶句)
でもこれを見たときの夫妻の反応はどうかな?木箱を元通りにし,その場にいた皆はこの中身をその時
までの秘密にすることを申し合わせた。
大阪会戦、綾波教との第三次全面衝突から二週間と数日。
海上都市大阪は、機関部の損傷と居住区の再建のため、あれ以来ずっと
湾内の波の静かな箇所に停泊し、復興作業を続けている。
EVA4号機改が来たことを除けば、オーヴァー・ザ・レインボーの日常は
会戦以来、大きな変化はない。
艦内の資材・人員を提供しての、大阪の復興支援。数日に一回、同じく湾内に
停泊しているトライラックス艦隊および関西復興委員会との協議。EVAの整備。
海外綾波教支部の情報の収集・検討、これは「L」を初めとする
海外の協力者の手を借りている。欧州地区ではゼーレ勢力の抵抗が弱まってきたらしく、
送られてくる情報も密度が増してきた。しかし、この一時勢力縮小は、インパクトの
前触れかもしれない、という見方もある。
A級大使救助までの二週間ほどで、兵装類・機動兵器の修理やオーバーホールが
ほぼ完了した。破棄するほかないものもあったため、芦ノ湖戦前に比べれば
通常戦力は若干減少。だがその分、EVA組の能力は戦いを通じて上昇している。
京都進攻では、大阪戦以上にEVAに頼る戦線となることだろう。
また、負傷者たちも長いブランクで充分な休養を取ることができた。
芦ノ湖戦・本部攻防で重傷を負った鈴原君の妹は普通に歩き回れるくらいまで回復し、
洞木さんとともに艦内の雑用をこなしてくれている。早く艦から降ろしてやりたいが、
現時点で最も安全なのはこの艦なのだ。
我々にできることは少しでも早く綾波教との決着をつけ、日本国内をまとめることだ。
海外からの干渉にも対しなければならない。芦ノ湖戦前後から、トライラックスという
強大な軍事国家が度々日本に興味を示している。聞けば彼らの目的は食を通した
世界征服だそうだが、本当にそれだけなのか。今は皮肉にも綾波教が歯止めになっているが、
彼らがもし倒れた場合、トライラックスがこれまで以上に日本に介入してこないという
保証はない。
綾波教との決戦が急務であることに変わりはないが、戦後のことも少しずつ考慮していかねば
ならない。勿論インパクトを防げなければ全て終わりだ。
司令や渚は決戦が済めば全て終わると言っている。彼らは何を、どこまで知っているのか。
彼らの指し示す道が四度目の悲劇に繋がらないことを、祈るしかない。
420 :
419:02/12/10 11:43 ID:???
反転。やはり容易だったようです。
時間軸がずれた分、ネルフ+トライデントは二週間大阪で何をしてたのか、という話。
後半の戦後の話は、某農場新入りさんの『Jade』での会話に便乗したものです。
ずっと以前に誰かが言ってましたが、旧東京の時田さんが日本の大統領になって
マターリ復興していく、という案があったな、としばし懐旧に浸る。
>>416 トライラックス担当さん
ラスガンのフォロー、すみません。せっかくの流れの提案ですが、シンジ君の本国訪問を
先にするのは、どうか。結婚式後すぐに行くとなっても、ネルフ側の手続き、
艦隊を通したトライラックス側の許可取得で最低一日は取ると思います。
サルサ急襲は、主席が切った「三日間」という期限内に行わないと意味がありません。
挙式の日がいつ頃に当たるか曖昧なのですが、三日過ぎてしまうと「勧告」の
体をなさず、ただの一方的攻撃になってしまいます。
最後に質問を。サルサ・セカンダスと本国との距離はどのくらいですか? また、
重要度は? 犯罪者隔離施設があったということは、島か何かなのでしょうか?
少なくとも近くに人口密集地は、なさそうですが。
支障がなければ、近日中に済ませたいと思います。許可を。
>「E」計画提唱者さん
そちらの組織についての誤解、すみませんでした。
もうしません、と言っても、恐らく翌日には嘘になるでしょう。
適当にあしらってやってください。余計な負担ばかりすみません。
最近もうどうしようもないです、単に自重で潰れそうだというだけなのですが。
毎回やかましくて本当に申し訳ありません。
つか、謝るなら最初からこんなこと書かなければいいんですけどね。まさに粘着。
ごめんなさい。
>結婚式イベント中の皆様
いつも楽しみにさせてもらってます。場合によるといらんネタレスが挟まるかも
しれません。その場合は無視して先に進んでください。すみません。
421 :
419:02/12/10 12:03 ID:???
>>419 訂正。毎回すみません・・・
最後から2行目
×「決戦が済めば全て終わり」 → ○「決戦が済めば全て片づく」
副隊長個人日誌
ランドマスター2号を移動させはじめるころには、町奉行の飛行船も
着陸してきた。
人があつまっていくところをみると、かなりの荷物を積載している模様。
後ろには、レナのベールを持つべく集まった姉妹が5人いる。
アイを筆頭に、みな蝿事件のときにきた者ばかりだ。
隊長の控え室からかなり離れたところに用意された花嫁控え室前につく。
ドレスのボリュームもあり、リアハッチからの搭乗となる。
無論降りるときは、サイドハッチとなるため前部へと移動してくる。
その姿をみて、おもわず声をうしなう。
元々整った顔立ちの美少女だとは思うが、まさかここまでの
美しさを持つとは思わなかった。
隊長より先に見てしまい悪いとは思うが、ドライバーの役得と思うことにする。
大使より、簡単な化粧の直し方をレクチュアされた少尉がレナ少尉の化粧の
崩れが無いかを確認する。
異常は無いようなので、会場に向かうことにする。
ナビ席に少尉が着いたときに、軽口をいうと叩かれた。
レナ、及び綾波姉妹が席についたことを確認。
これより当ランドマスター2号は、バージンロードへ向け発進する。
衛生兵少尉個人日誌
レナが2号に搭乗。
ここまできたらいよいよ、って感じ。
化粧の崩れはなし、ドレス、問題なし!
まさに、最高の花嫁ってとこね。
副隊長にそういうと、確認し彼女らが席につくのを
まっている。
同じ顔なのに、姉妹たちとなんか違う感じがするわね。
アイたちもため息ついているわ。
え?、お前の番のときはせめてあの10分の1くらいには
見れるようになっておけって?
うるさわね!、とわき腹をこずいてやった。
はぁ、でもあの10分の1にも化けるためには大使の下で
本気で修行よねえ。
いっそ、大使なんかやめてコスメの学校やってくれないかしら。
みんな、OK?
OKですって!
レナ個人日誌
ランドマスター2号にのると、アイたちがいた。
私のヴェールを持ってくれるのだという。
でも、アイたちは私の姿をみてため息をついている。
言葉がでないようだけれども、大丈夫。
いつか、みんな綺麗になれるわ、とわたしは言った。
アイが、おめでとう、姉さんといってくれた。
私たちの最初の希望だとも言った。
けどちがう。
私は、最初の希望はアオイだ、と言う。
アオイが、サカキと本当にひとつになったときが
私たちの最初の希望なのだ、と思う。
走り出したランドマスターの速さとともに私の鼓動も
はやくなるような気がする。
走った距離とともに、顔が熱くなる。
ふと、車内にあのネズミをみたような気がした。
いえ、彼もきっと来たのだ。
ありがとう。
厚木基地最後の兵士担当です。
ということでレナ会場入り、です。
出口は、かぼちゃの馬車風に装飾されたサイドハッチです。
ただ、副隊長。
結婚行進曲というより、わんだばな曲がかかってそうな気負いっぷり
であるということだけなんですが。
ネズミは、出てきてくれたらいいな、と。
船旅での酒は実に旨い
巡洋艦カニンガムの艦長の酒コレクションだから当然だが
乗組員の馴れの果てのLCLはモップで拭き取って海に捨てたから
運が良ければモップの捨て汁から一人位は戻ってくるだろう
「エッチなのは行けません!」
何だ、船員どもが覗きでもしたのか?
「いいですか、そもそも女性の体と言うものは・・・・・・・・」
なるほどあいつ等、まほろさんがシャワー浴びてる所を覗くか犯そうとしたな
中には気絶してるのもいるが手加減はしてるだろうから平気だとは思うが
427 :
大阪:02/12/11 02:29 ID:???
あ、何や空からパラシュートで落ちて来よった。人間やないようやな。
農場の警備員さん達が拾いに行って、フタを開けとる。
誰かが飛行機から結婚式のお祝いの品を落として行ったっちゅう話や。
そのお祝いの品の入った箱は農場の職員さん達が運んで行った。
中身が何なのかはわかれへん。いよいよという時まで秘密やそうや。
碇いう美男子の人とトライラックスのA級大使さんが何やら話しとる。
この2人、何か変やな。
喋り方はよそよそしいのに、A級大使さんは碇いう人のことをずっと前から知ってるみたいなこと言うとるで。
碇いう人は「どうして大使様がそんなことを知ってるんですか?」言うて、驚いとった。
飛行機の中でバスガイドの物真似しとったオカマのオニイチャンに今朝の牛乳の話したら、うらやましがっとった。
何や、あんたは牛乳飲んどれへんかったんか。朝ごはんは和風やったからな。
外が騒がしいで。花火の音が聞こえて、まるで雪みたいに紙ふぶきが降って来とる。
うわ、何や、何や。えらいけったいな物が空を飛んどるで。
あれは飛行船や。でっかいなあ、200メートルくらいはありそうや。
何や、何や。時代劇に出て来るお侍さんみたいな人達が降りて来よったで。
時代劇に出演する俳優の人達やろかと思たら、違ういう話や。
あれは箱根の町奉行やて。
箱根いうたら、江戸時代に関所のあった所やな。
今でも通る時にはあの町奉行さんに通行手形見せなあかんのやろか?
私らはトライラックスの飛行機に乗せてもろここまで来たから良かったけどな。
碇君と話していたら、私の“後輩”に当たる現在の綾波レイが来た。
「それでは碇殿、私は他の人達にも挨拶回りをせねばなりませぬゆえ、これにて失礼致します」
私はそう言うと、その場を立ち去る。
“後輩”の綾波レイは私の方をチラチラとうかがっている。
あの者とはあまり顔を合わせたくない、もう1人の私自身なのだから。
だが、あのもう1人の私になら、碇君のことを任せても良いのではないかという気もする。
アスカの奴は気に入らないが・・・。
私達が一通り挨拶回りを済ませると、また新たに到着した来客があった。
以前、第三東京の旧ネルフ本部跡でも会ったことのある箱根・湯本の町奉行の一行だ。
あの時は捕り物用の装束だったが、今回は紋付袴の礼装である。
「町奉行殿、お久しぶりじゃのう」
「おう、トライラックスのA級大使さんかい。えらい災難に遭ったと聞いておったが、元気そうで何よりだな。おや? 大使さんが2人!?」
「はっはっは・・・驚かれるな。この者は私の影武者、フウイ・ノ・レイ2号じゃ」
「何でい、影武者かい。しかし、いくら影武者だからって、フウイ・ノ・レイ2号は安易過ぎるこたァねえか?」
「ううむ、そのような意見はよく挙っておる。しかし、この者も自分のことをフウイ・ノ・レイという名前で認識しておるからな」
その一方で、新郎新婦の会場入りの準備はすでに始まっている。
「ちょっとォ、エヴァ・フェット! いつまでここで油売ってんのよ!」
俺が朝からずっと食堂に居座っているので、メンチが文句を言って来た。
「仕方ねえだろ。下手にそこらをうろついて新郎新婦にばったり会うとマズイからな」
「暇そうにしてるんだったら、あんたも手伝ってよ!」
「俺なんかが手伝ったら、せっかくの結婚式の料理がまずくなるぜ。それでもいいのかい?」
「エヴァ・フェット、あんた、火炎放射器持ってるでしょ?」
「え? ああ、俺の愛用の装甲服に装着してるの・・・飛行機の貨物層に置いてるよ」
「それ、持って来て!」
「どうして・・・? 何に使うんだい?」
「面白いアトラクション、思いついたのよ。あんたにやってもらうわ。会場でメインディッシュのスリグのローストをあんたが火炎放射器で焼くのよ!」
メンチの提案によると、メイン料理であるスリグの肉を会場へ運び込んでから、俺が装甲服の背中のロケット噴射機で飛んで来て、火炎放射器でそのスリグを火あぶりにすると言うのだ。
「いや、しかし・・・そういうのは俺には火加減がわからないから・・・」
「スリグのローストはレアが一番美味しいんだから、あんたは外側にこんがり焦げ目をつければいいのよ」
「ウジ虫ナメクジ豚を生焼けで食うのが一番美味いって、お前さん、自称グルメの正体はただのゲテモノ食いだな」
メンチは内臓を抜き取った巨大なウジ虫ナメクジ豚の腹の中に野菜類を詰め込み、ハチミツをベタベタ塗りたくっている。
あのスリグのローストは味は良いのだが、調理している所はあまり見たくない。
「だが、俺のことを死んだと思い込んでる奴らを驚かすにはちょうどいい見世物かも知れん。わかった。やってみよう」
現時点での役割分担
ランドマスター隊長:新郎
レナ隊員:新婦
A級大使フウイ・ノ・レイ:新婦のメイキャッパー、結婚式の神父役?
スティンガー:新郎のメイキャッパー?
ミスミ:来客の接待交渉役
サカキ:会場準備、世話役
アイ、他4名のダミーレイ達:新婦のベールの持ち役
ランドマスター服隊長:新婦の送迎役
烈海王、メンチ:料理準備役
エヴァ・フェット:料理準備役のオマケ、脅かし役
美嶋玲香:暇な奴の話し相手
春日歩:傍観者、ボケ役
ところで、
>厚木基地最後の兵士さん、
やはり、
隊長(声:宮本充)
レナ(声:矢島晶子)
なのでしょうか?
ゴメン、間違いがあった。
× ランドマスター服隊長:新婦の送迎役
○ ランドマスター副隊長:新婦の送迎役
>>420 サルサ・セカンダスはトライラックス本国から少しばかり離れた所にあり、
日本で言えば網走、ロシアで言えばシベリアのような所だと思って下さい。
離れ小島のような所だとするのも地形条件的には良いかと思われます。
軍事的には重要ではあっても、一般市民の生活にはあまり重要度は置かれていません。
そこを攻撃されることは、本国の一般市民の生活にはたいした影響はありませんが、
ギーガー達、指導者層にとっては軍事的にかなりの痛手を受けることになります。
シナリオの方はこんなふうに変更してみました。
結婚式終了
↓
綾波教団、サルサ・セカンダスを襲撃
↓
トライラックス本国から新たなA級大使が来日
↓
フウイ・ノ・レイには帰国命令が通達される
↓
フウイ・ノ・レイ、帰国に際してシンジを本国へ招待する
↓
後任のA級大使、綾波教団に味方をすると表明
↓
その一方でエヴァ・フェットら特攻部隊が京都の教団大神殿に潜入
↓
フウイ・ノ・レイ、シンジにトライラックスの作戦の真意を打ち明ける
↓
エヴァ・フェットらがピンチになった所へシンジが助けに現われる
なんでこんな一発ネタで7つもいくんだ(w
ハウスアトレイデス効果か? あの本そんなに売れてるのかよ。
>>433 キャラがかぶってる人
・綾波レイ
・ダンカン・アイダホ
・ボバ・フェット
遠くから結婚式の華やかなざわめきが聞こえてくる。
色あざやかな紙吹雪を撒きつつ飛行船も登場し、まるで何かもっと大きな
カーニバルのような雰囲気だ。花火まで上がっていた。
天気も上々。空は青く晴れ渡り、それだけで伴侶となる二人を祝福している
かに見える。この分だと夜にはすばらしい星空が望めるだろう。野外の
パーティーにはもってこいだ。
俺は仕事中だ。式の準備で人が出払ってしまったので、ひとりで家畜たちの番を
している。めでたい日とはいえ、家畜を一日厩舎に閉じこめておく訳にも
いかないからだ。これでも父の代までは牧羊犬だった。
さっき飛行船が現れた時には、臆病な羊たちがすっかりびびってしまい、
危うく暴走事件になるところだったが、それ以外は至って静かなものだ。
これまでこの農場は外からの攻撃も受けず、こちらから出ていくこともなく、
実にうまくやってきたと思う。旧東京の街も以前はそうだったが、
綾波教とネルフの戦いでひどく荒らされてしまったと聞く。
この農場だけはずっと、人もそれ以外もいつも安心して帰ってこられる、
オアシスのような場所であり続けて欲しいと思う。
436 :
町奉行:02/12/11 20:28 ID:???
飛行船からおりると、トライラックスの大使フウイ・ノ・レイ殿が挨拶をしてきた。
しかし、いきなり大使が二人ってのにゃ、おどろいたが。
まあ、影分身ってもんではなく、影武者だそうだが、しかし、フウイ・ノ・レイ2号ってな
どうしたもんだかと、そう大使にいったんだが、この影武者ってのも自分の名前を
フウイ・ノ・レイで憶えているからしかたねえということだ。
大使どのもえらい目にあったっていうし、影武者は必要だろが
そうぽんぽん人にばらしちまっていいのか?
詳しくはきかねえが、まあ、いいんだろうな。
と、なんだもう大分準備がととのったようじゃねえか。
はん、向こうからあるいてくるのは、隊長か、めかしこんじまって、まあ。
ほお、農場の楽団かい?、いつでもいいってかんじだな。
437 :
町奉行:02/12/11 20:29 ID:???
おう、リナ。
なに?、せめて砂糖菓子の鯛は新郎、新婦の前におきてえって。
むう、そりゃあ、披露宴の責任者にいっておくしかねえな。
大使どの、どちらへ?、え?、新婦役?
ああ、神父ですか。
うまくとりまとめてやってくださいよ、大使どの。
なんだ、リナのやつこんどはなに騒いでるんだ?
ああ、あのぼーっとしたのが、リナも結婚するのかと聞いてるのか。
今日は客だ、ってなにうろたえてんだあいつは?
なに!、顔はおなじなんやから一緒にしたらええ、だと?
かわった考えするやつだな、あいつは。
おいおい、結婚なんて相手がいねえとできねえだろに。
まったくリナもなに顔真っ赤にしてむきになってんだか。
ん、結婚なんて時がそろわないとできないでしょっ、たあ
そりゃそうだが、相手がいるのかって聞かれてるぞ。
なにごしょごしょいってんだかな。
なんとか終わったようだな。
なんだ、こんどはこっち来たな
え?、箱根越えるときの手形がない?、俺にみせなあかんって?
もしもの時にって?
そりゃ、番頭(ばんがしら)の仕事だぞ?、いや、今関所はおいてねえしな。
隊長個人日誌
いよいよ、結婚式の会場に入る。
箱根の町奉行もリナ嬢とともにいる。
アオイも、横の席にすわり指輪の箱をもっている。
緊張が顔にあらわれており、肩がこわばっているようだ。
会場に入り、所定の位置に立つと花婿の付き添いがやってきた。
ほう、碇シンジじゃないか、彼に頼んだのか。
中尉が、彼が来たときに半ば強引に決定したそうだ。
無論彼の意思は無視されているということだろう。
だけではなく、結局町奉行も付き添いということになったようだ。
急なことで申し訳ない、というと彼は
「めでてえ席なんだ、きにするこたあねえ。」
といってくれた。
気が休まる。
いよいよ花嫁の入場だという雰囲気がただよっている。
まて、あの見えてきた派手な装飾のやつはランドマスター2号か?
ここまでやるか!、なんといっていいのやら、という感じだ。
2号が見え始めたところでバンドの演奏が始まった。
厚木基地最後の兵士担当です。
いよいよ、入場から式へと移行、です。
トライラックス担当さん
声は、そうです。
そんな感じで頭の中で声を構成して書いてます。
何もない空間に浮かび上がる平面モニターに映し出されているのはサルサ・セカンダスの荒野の風景である。
新たに開発された次世代EVA、K-1ゲリオンがクローン使徒達を撃退し、敗走させている。
“K-1ゲリオンの訓練は順調に進んでおるようだな、ギーガ―”
SEELE 13 SOUND ONLYという電光文字の入った黒いモノリスから影の黒幕の声が聞こえる。
“それで、例の作戦についてだが、エヴァ・フェットには連絡はついたのか?”
「はっ、それが・・・艦隊に問い合わせた所、現在は関東の方へ行っておるとかいう話で・・・」
“関東? 何かあったのか? 綾波教団側は関東方面からは手を引いているという報告だったが?”
「旧東京近郊の農業プラントでネルフ側の系列団体の人間が結婚式を挙げるとかで、フウイ・ノ・レイがトライラックスの代表として参列しておりまして、エヴァ・フェットもその護衛として同行しているのです」
“結婚式だと? フーム・・・あやつらはネルフ側とは友好的な関係を築いているようだな。まあ、これはおぬしの予想した通りになったわけだが・・・”
「その一方で、綾波教団側はかなり焦っているようです。如何致しましょう? じきに艦隊に戻って来ると思いますが・・・」
“いや、待て、ギーガ―。私が直接あやつに伝えよう。その結婚式とやらも見てみたくなったことだしな”
「は・・・は? 閣下がじきじきに日本国内へ出向かわれるというのですか!? しかし、それは・・・」
“フッフッフ・・・ギーガ―、おぬし、わしの身を気遣っているつもりか? 今さらわしのことを知らぬおぬしでもあるまい?”
ギーガ―は息を飲んで言葉をおさめた。その通りだ。
形式的に護衛をつけることはあっても、実質的にはそんなものは必要ではない。
この闇の帝王は人智を越える怪物であり、誰が命を狙った所で、殺すことなどできはしないのだから・・・。
441 :
大阪:02/12/12 01:51 ID:???
トライラックスのA級大使さんが今度は飛行船から降りて来た町奉行さんと話しとる。
なんや、あの人らの喋り方、まるでホンマに時代劇みたいやな。
あ、青い髪の毛と赤い眼ェした女の人がまたおったで。やっぱ親戚なんやろか?
なあ、あんたも結婚するんか?
顔がおんなじやねんから、一緒にしたらええやん。
相手おれへんかったら結婚できへん? 相手おれへんの?
え? 私、何かマズイこと言った? なんで赤くなってんの?
結婚なんて時がそろえへんとでけへん?
ほな、結婚したい思てる人はおるんかいな?
・・・何やて? 何、ごしょごしょ言うとんのや。
ほんでやあ、お奉行さん、通行手形持ってへん人はどないするんや?
箱根の関所通る時は通行手形、お奉行さんに見せなあかんやろ?
私、飛行機で来たけど、帰りは歩いて行かなあかん時は必要やからな。
え? それはお奉行さんの仕事と違うんか?
今はもう箱根に関所はあらへんやて?
「A級大使さん、そろそろお時間ですので、会場の方へ入られた方が・・・」
たしぎ曹長が言った。
他の側近達は私のことを「A級大使殿」もしくは「A級大使様」と呼ぶが、この者だけは「A級大使さん」と呼ぶ。
「そうですね・・・それではそろそろ行きましょう」
「大使殿、どちらへ?」町奉行が言った。
「私は今回の結婚式の神父役をするよう頼まれておりますゆえ、先に会場の方へ行かせて頂きます」
「へ? 新婦? するってえと、大使殿が花嫁の代理でもするんですかい?」
「いや・・・町奉行殿、その新婦ではなく、新郎新婦に“あなた方は永遠の愛を誓いますか?”と問う方の神父ですよ」
「ああ、そっちの方の神父ですか。うまくまとめてやってくださいよ、大使殿」
どうも私はあの町奉行とは妙にフィーリングが合うようだ。
歩きながら、随行の者達に問い掛ける。
「エヴァ・フェットとメンチはどうしました?」
「さっき食堂へ行ったら、料理の用意してたわ。何でもメインディッシュのスリグのローストをエヴァ・フェットが火炎放射器で焼くんですって」
「それはまた酔狂な・・・」
正直言って、このめでたい席にあのウジ虫ナメクジ豚のローストなどがメインディッシュとして出て来るというのは、不愉快極まりない。
いくら俺でもさすがに生のウジ虫ナメクジ豚の肉にさわる気にはならない。
スリグのローストの下ごしらえはゲテモノ好きのメンチに任せて、俺は他の料理の準備を手伝った。
『北斗琉軒』の主人の話では今回の結婚式のメニューにはギョウザやらニンニクラーメンやらも用意されるのだと言う。
まあ、来客の中にはニンニクラーメンが好きな人間が多いようだからな。
それにしてもギョウザというやつは中身の量の加減が難しいな・・・。
「何やってんのよ! エヴァ・フェット! せっかくの料理が台無しじゃない!」
ギョウザの皮が破れて中身がはみ出すと、メンチが怒って俺を怒鳴りつけた。
「だから言ったろ、俺なんかが手伝ったらこうなるって。俺は生まれてから目玉焼きとインスタントラーメンしか自分では作ったことがねえんだよ」
そして、俺はメンチに両手をかざして見せる。
「見ろ、この白魚のようなきれいな手を。台所仕事なんてしたことのねえ、まるでお姫様のような手だろ」
「あんたはそういうふうに自分で自分を甘やかして今日まで暮らしてきたのよ! その根性、叩き直してやるわ!」
「まあまあ、メンチさん。世の中にはそういう人もいるから、ここは大目に見てあげなさい」
結局、俺は下手に手伝ってもかえって足手まといになるということで、その後、飛行機へ戻って装甲服と火炎放射器を取りに行った。
装甲服に着替えて食堂へ戻って来ると、勝手口の外で背中のロケット噴射機に装着している火炎放射器を抜いて発火実験をする。
ブオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
相変わらずすごい威力だ。直撃を喰らったら、人間でもローストになるだろう。
「ダメ、ダメ! それじゃ火力が強過ぎ! レアが美味しいんだから、芯まで火が通っちゃダメ!」
メンチの奴、注文がうるさいな。
あ、ゴメン。
>>442の
「さっき食堂へ行ったら料理の用意してたわ。何でもメインディッシュのスリグのローストをエヴァ・フェットが火炎放射器で焼くんですって」
というのはスティンガーの台詞。
>>443の
「まあまあ、メンチさん。世の中にはそういう人もいるから、ここは大目に見てあげなさい」
というのは『北斗琉軒』の主人の烈さんの台詞。
ウラジオストック到着まで後3時間か、やはり速い船はいい
「Mrスズキ、荷物の買取先は決まってるのか?」
「いや、まだ決めてはいない」
紹介されるとピンハネされる事が多くて困る
「我々の利用している武器商人を紹介しても構わないが。」
手数料決めといた方が良さそうだ
「リベートを10%で抑えるなら話に乗っても構わんぞ。」
「ダンナ、それじゃ商売になりませんぜ。」
「15%だ、それ以上は出さん。」
言う通りにしてたら幾ら掠め取られるか見当がつかん。
ここのところ、オーヴァー・ザ・レインボーはオオサカの正面港に居続け。
通信業務も、大半が海外からの暗号通信を艦内発令所に回すだけだから、
暇でしょうがない。そんな訳で毎日いつもの通信席で空ばかり見ている。
最近、俺と一緒に暇をもてあます奴が、もう一人増えた。
黒いスーツに身を固めた気障なイタリア人だ。俺の母親はイタリアからの移民なので、
俺も多少イタリア語がわかる。そう言うと、男は途端に母国語に切り替えた。日本語は
嫌いらしい。
適当に世間話をした後、なんで空母に乗るのにダークスーツなんだと訊くと、
自分たちにはこれしか支給されないことになってる、との答えが返ってきた。
次に名前を訊いたが、彼は1とかなんとか訳のわからないことを言うだけだった。
彼の属していた組織では構成員はナンバリングされ、数人の例外を除いて、
それ以前の名前は抹消されたのだそうだ。機密保持のためだよと男は言う。
セカンド前の映画に似たような話があったなと言うと、男はなぜか
苦笑いし、俺の差し出したコーヒーを受け取った。
男のいた組織は少し前に壊滅したそうだ。
彼は、それは別にどうでもいいんだが、アルマートの奴を出し抜く機会が永遠に
失われたのは悔しいな、と、セールスマンのような流暢な喋り方で言った。
任務は失敗したし、俺には何も残ってないよ、だけどこうなってみるとそれも
大して悪くはないのかもな。喋りながら、黒い男は晴れた空を見上げた。
そして振り返って、だからもう監視する必要はないぞ、と呼びかけた。
いつの間に来たのか、壁にチルドレンの一人がもたれて男を見ていた。
彼は身体を起こし、二重どころか三重思考とはね、大したものだ、と笑った。
男は苦笑して、俺のやったことじゃないと答えた。俺自身、もう自分の精神が
どういう構造になってるのかわからないんだよ、相当複雑にいじられたからな。
彼らはそれからしばらく、こっちには全く意味のわからない会話を交わしていた。
話が終わると、まず少年が去り、次に男が俺の方を見て、またまずいコーヒー
飲みに来るぜ、とモデルばりに気障な歩き方で出ていった。
俺はとりあえず日誌に彼らのことを追加し、それから男の呼び名を考えて暇を潰した。
447 :
町奉行:02/12/12 16:43 ID:???
いきなりだが、花婿の付き添いかい?
本来は、あの二股さんじゃねえのか?
え?、だれが来るのか良くわからないんで
その場できめてったってのかい。
へ、まあいいや、めでてえ席に理屈はいらねえな。
隊長も、そんなかしこまるなって。
急だが、めでてえ席なんだ、気にするこたあねえ。
ほお、花嫁の車もきたな。
また、ずいぶんと飾り付けに凝ったもんだよな。
おお、扉までそれらしくなってるか。
ほお、あれがあのレナかい?
まだ薄布で顔がかくれて見えねえが雰囲気が
ちがうな、花嫁のおちつきってとこか。
あーあ、リナも呆けた顔して、おめえの姉妹じゃねえか。
お、いつのまにか大使も準備してやがる。
おい、また影武者だったりするんじゃねえだろうな?
流石にこの場でそんなお茶目はしねえだろうけどよ。
式の前日の夜、ランドマスターの側で歩哨が眠り込んでいた。そして、その側には小
さな手書きのカードを添えた大きな包みが置かれていた。
その包みを置いた者はすみやかにその場を去ろうとした。だが、彼は突如として異様
な気配を感じ、振り返った。……そこには、異様な巨人…身長は2メートル20〜3
0、ザンバラ髪にボロボロのコートを着用している…がいて、彼を見下ろしていた。
「そうやって希望の象徴たる者を祝ってやれる心を持ちながら、なぜお前はあの者に加担するのだ」
「あの者は進化と救済を唱えながら、その実、自らの狂気の衝動を満たすために地獄
をもたらそうとする者」
次々と告げられる言葉は、現実の声のようでもあり、同時にテレパシーのようでもあっ
た。言葉を告げられた者はしばし圧到さあれる。
「あの者は私と同じく、この世界に在らざる者。……見極めよ、あの者に従い滅ぶの
がお前の進むべき道なのかどうかを。……お前はすでに勝手に作られた使命に従うだ
けの存在では無くなっている。
……芦ノ湖にいた、極めて未熟な魂の残滓も、お前がお前の生き方を見つける事を願っ
ていた。それを肝に命じよ!!」
そして、言葉を告げられた者が気付くと巨人はいなくなっていた。彼には現実なのか
幻想なのかの区別はつかなかった。
余談だが、花嫁は式の最中に、自分の席に自分に合わせた大きさの一振りのジャック
ナイフが置いてある事に気付く事になる。
第弐はサルサ・セカンダスへと向けて飛び立った。さて…そろそろこちらも準備する
とするか……。
オレはソイツ…もう長い間教団で飼ってる赤毛猿…が食事を始める所を覗いていた。
今日のメニューは特別メニュー。今まで教団の誰も口にした事の無い特別なメニュー
だ。…どう特別かと言うと……。ソイツはそれを口にした途端、心の底から驚愕し、
動揺した。そして、その瞬間オレは姿を現し、大きな隙の出来た精神の操作を始めた。
……この言葉と共に。
「……どうだ、その食事は? それは私自身が調理した特別メニューだ。うまく『再
現』できているだろう?」
そして、オレは精神をいじる。心の中の記憶の基準を摩り替えるのだ。大切に感じて
いる記憶、楽しい記憶…男と心が通じた時の記憶、力を合わせて生きぬいた記憶、男
が自分を助けに現れた記憶、かつて敵対視していた相手が想い人を同じくする友となっ
た記憶、母の復活を知った記憶、男に抱かれた記憶、男を抱いた記憶、二人がかりで
男を抱いた記憶…などを、忌まわしい記憶…ナンバー1になれない自分の記憶、誰彼
と無く憎んでいた記憶、母を亡くした記憶、母に殺されかけた記憶、狂気に陥った記
憶、自身が殺された瞬間の記憶…などと交換する。そして、表面化した心の暗部を刺
激し、連中への敵愾心とオレ達に協力する心を植え付ける。……これでコイツもオレの手駒だ。
「さて、食事を済ませろ。少々打ち合わせを行う必要がある」
「言われなくてもやるわよ。…アイツがフォース・インパクトを防ぐって言うんなら、
アタシはフォース・インパクトを起こしてやる。そのための大切な打ち合わせだからね!」
ククク…いい顔だ。オマエ量産機と戦った時もこんな顔してたんだろ? 今度はその量
産機が味方だ。頼むぜ、”隊長”サン。
ヒヒヒ…ここまで手間隙かけた介があった。このためにアレコレ手をつくしたんだから
な。アーッハッハッハッハッハッ!! ヒーッヒッヒッヒッヒッ!!!
……うう、おかしくてタマランぜ……。
その瞬間…京都にいる『彼女』が精神をいじられた時、彼女は自分が何をされるのかを
理解した。力在る身である現在の彼女が正常であったならこのような手にはかからなかっ
たろう。だが、彼女は料理の味に動揺した上、相手は彼女以上の力を持つ者だった。そ
のため、彼女の精神は敵の手に落ちた。そして、その瞬間彼女の魂は悲鳴を上げた。
【イヤッ!イヤッ!!イヤッ!!! やめて!!!! こんな…こんなやり方だけはやめて!!!
アタシの心を汚さないでぇッッッッ!!!!!!!】
そして、響く強さに強弱の違いはあれ、その悲鳴を受け取った者達もいた。それは、セカ
ンドクローンと言われる22人、ダミーレイと呼ばれる35人、ZOと呼ばれる者、フウ
イ・ノ・レイと呼ばれる者、エヴァ・フェットと呼ばれる者、惣流・キョウコ・ツェッぺ
リンと呼ばれる者…そして、碇シンジと呼ばれる者であった……。
451 :
450:02/12/12 18:03 ID:???
えー、最近レスの減ってる????他です。とり急いだコメントだけ。上のダミーレイ3
5人はレナ、リナ、ななこを含みます。
○黒縁メガネさん
農場のパートは第弐が贈り物をした直後の出来事と思ってください。本来はゲンドウでも
出そうかと考えましたが、レナとの関係からこいつを出しました。
京都での事件は、第弐を驚かせる意味を兼ねてこのタイミングでやってます(藁 式の方と
は時間がずれますが。かくして、アスカは危険人物と化してます。京都決戦での予想される
対決も書いていただけるとありがたいかなあって……。(W
また、キョウコさんは再びエヴァ能力を使用不可になっています。
452 :
450:02/12/12 18:11 ID:???
とと、
>>450の受信者にはオリジナルの綾波レイも追加。
ランドマスターが停車し、レナが降りてくる。
いよいよ、結婚式の開始ということだろう、観客の雑談も減った。
降りてきたレナは、まだヴェールで顔は見えないが、白いドレスをきて
実にそれが様になっている。
ヴェールをもつレナの姉妹たちも緊張のなかに喜びを隠せない様子だ。
副隊長と、衛生兵少尉も車外にでている。
副隊長にいたっては、こちらに向けぐっとサムズアップをしている。
碇シンジは、先ほど町奉行に二股のとよばれふてくされていたが、花嫁の
行進が始まると、そちらの方を凝視している。
ランドマスターから続くバージンロードを歩いてくる間にも周囲の客より
ため息がでているようだ。
こういうのは、ある意味拷問にちかいものだな、と思う。
ゆっくりと時間をかけてこちらにきたレナをヴェール越しだが見る。
これは。
おもわず、息を飲む。
レナは、それをみて聞いてくる。
わたしは、正直につい美しさに見とれたといってしまった。
町奉行は、三国一の花嫁だと私に言う。
たしかにそうだ、と町奉行にいうと、彼はにっと笑って大事にしろよ、と
いってきた、無論そのつもりだ。
祭壇の方に向くとそこにはフウイ・ノ・レイA級大使が正装ですでに
立っている。
その横には、かの2号がたってなにか小道具をもっているようだ。
アオイや、式に携わる物がみな位置につく。
「用意はいいようじゃな。いまから式を執り行う。いまや世界は宗教や
思想が無意味となっておるが、結婚はそれらがなくとも絆を認めるという
大事な儀式じゃ。意義があるものはいますぐ口をとじよ。」
といい、式の開始を宣言した。
レナ個人日誌
ゆっくりと、赤い絨毯の道を彼に向かってあるいていく。
周りの吐息が聞こえるけれども、周りを見ている余裕が無い。
アイたちの緊張もヴェールの震えでわかる。
わたしも、緊張している。
彼の目の前に立った。
彼が息を飲む、どうしたんだろう。
わたし、なにか変かしら?
彼は、そうではないと言う。
とても、綺麗だ、つい見とれてしまう、といってきた。
町奉行さんは、三国一の花嫁とかいっている。
彼に大事にしろよ、というと彼は当然だ、答える。
いつも大事にしてもらっているわ、と私も奉行に言う。
そういってから、祭壇というのにむかうとフウイ・ノ・レイ大使が
立っていた。
あの影武者さんも一緒だ。
大使が結婚式の開始を言う。
どうしよう、わたしなんか、きもちがふわふわしている。
宙に浮いているみたい。
衛生兵少尉個人日誌
みてよ、レナ。
最高の花嫁よねえ。
さすが、ここまでの花道を用意してきた甲斐があるって感じじゃない。
そうよ、花道よ。
だれ!
花電車なんていったのは!
花電車はストリップのだろうって?
そうよ、だれかがそんなこといってたなあって。
厚木基地最後の兵士担当です。
えー、ジャックナイフはあとでしっかりと
レナの手に渡します。
大使の劇的な誓いの儀式を期待してたりします。
式に出席する為の身支度を整える為,家に戻ると,空中から爆発音がする。
外に出て見上げるとなんと飛行船の姿。紙吹雪を撒き散らし,祝砲を鳴らしている。この時間だと…箱
根湯元の町奉行氏の到着のようだ。派手にやってくれるぜ!!
ということは式本番は近い。いい席をとらなきゃな。アオイは指輪を渡す役,上手くやれよ。
そう考えながら,急いで家に戻り,スーツを着て,髪を整える。出来れば町奉行氏にも会いたいが,そ
うすると席をとる時間がない。礼拝堂に駆けこむ。中は,まだ空席がある。ざっと見渡してから,なる
だけ前の方の席に座る。ここならよく見えそうだ。
ほっと一息つくうちに,昨日からの疲れが出たのか,少しうとうとする。眠気を破ったのは,音楽とラ
ンドマスターの駆動音,そして「新郎の入場です」の言葉。式の開始だ。
付添いに町奉行氏とシンジ少年を伴い,隊長がゆっくりとバージンロードを歩いてきた。周囲の女性達
が,ひそひそ話し合っている。好意的な感想が多いようだ。
そして式の華,花嫁の入場。静々と歩むレナ嬢の美しい姿に,皆,呼吸を忘れたかのようだ。
一度化粧した姿を見た俺でさえ,ウェディングドレス姿のレナ嬢の美しさには驚くより他ない。
ふと,指輪の入った箱を持ったアオイと目が合う。緊張の様子。それでも彼女はこちらを認めると,
こわばった顔で微笑んでくれる。頑張れ!の意をこめて微笑み返す。
堂内にいる人々の,感嘆の吐息と視線。それらを一身に集め,花嫁は祭壇の前に立つ。フウイ大使の立
会いのもと,いよいよ二人の誓いの儀式が始まるのだ。
458 :
410:02/12/13 00:17 ID:???
いよいよ始まりましたか。
しっかりと楽しませて頂くとゆー事で、今夜はレスのみ。
サルサのネタを練っときます。
>黒メガネさん
遅レスですけど、気にしておりませんので。ていうか、絡んで頂けないと以下略。
かの組織とも言えない集団に関してほとんど明確に書いていない漏れが中略後略。
>????さん
ホントにキター!! その展開もあり、ですね。想像するだけでスゴそうなラストが。
んで、御無理を承知でお尋ねします。
『E』計画提案者がアスカの「魂」の叫びを聞くのは不可能ですか?
ネタがおいしそうに見えたので、ちょっとだけつまみ食いをしたいなぁと…
すでに490KB……もう次スレかヨー。
料理の下準備はほぼで整っているらしい。まあ、俺の出る幕はあまりなかったようだが。
俺の装甲服に装着している火炎放射器の出力調整もすでに整っている。
「そろそろ式が始まる頃ね。あたし達の出番はまだだけど、そろそろスタンバイにかかった方がいいわ」
メンチが相変わらずのガラッパチ声で言った。
料理準備関係のスタッフは大体全員がコックさんの制服を着ている。
中にはあの美嶋玲香もいつの間にか混ざっていて、あれほどの美少女は何を着てもよく似合う。
しかし、メンチと選ばれた4人の男達は豆絞りのハチマキにハッピ姿というお祭りのような出で立ちだ。
「あ、待て、メンチ。緊張すると小便がしたくなった。トイレ行って来る・・・」
「何よ、馬鹿ね! 早く入って来なさい!」
「馬鹿だけ余計だろ」
俺は食堂を出ると一番近くのトイレへ向かう。
ところが、その途中で誰かに話し掛けられた。
「あの〜、ちょいとばかりお尋ね致しますが〜・・・」
振り返ると、そこには白い綿飾りのついた赤い服と帽子をまとい、白いヒゲと眉毛でおおわれた顔をした老人が大きな袋を持って立っていた。
背中と腰が曲がっているが、身長は意外に高いようだ。
「私は見ての通りのサンタクロースじゃがのォ〜、礼拝堂にはどう行けばええのかのォ〜?」
「礼拝堂なら・・・私達も後で行くので、食堂の所にいる人達に訊いてくれるとわかると思います」
「そうか〜そうか〜、それはどうもありがとう存じますのォ〜」
たぶん宅配業者か何かがサンタクロースのコスプレをして結婚式のお祝いの品を届に来たのだろう。
俺はトイレで小用を足すと、食堂へ戻った。
サンタクロースが美嶋玲香と何やら話している。
「遅かったじゃない、エヴァ・フェット! さあ、早く会場へ行くわよ!」
メンチが大きなウチワを振り回して先導すると、彼女と同じハッピ姿の4人の男達が巨大なスリグの肉塊を神輿のように担ぎ上げた。
「ワッショイ! ワッショイ! 神輿だ、ワッショイ!」
祭壇の上から客席を見渡すと、前の方の席でサカキがウトウトと居眠りをしている。
ランドマスターの駆動音や楽団の音楽、そして、「新郎の入場です」というアナウンスで、サカキがビクッとした。
客席を左右に分ける真ん中の通路を新郎のランドマスター隊長が黒いスーツ姿で入場して来る。
付き添っているのは町奉行殿と・・・そして、碇君だ。
人工的に管理されている私の呼吸や脈拍が乱れる。もっとも、このようなことはよくあることだが。
「続いて、新婦の入場です」
今度は新婦であるレナ隊員が同じ通路を通って入場する。
純白のウェディングドレス、裾を持っているのは5人のダミーレイ達である。
私のすぐ近くにもダミーレイが1人、彼女はアオイ。新婦に指輪を渡す役目だ。
そして、私の影武者のフウイ・ノ・レイ2号も私のすぐそばに控えている。
「用意は良いようじゃな。これより式を執り行う」
私は式の開始を宣言する。
「いまや世界は宗教や思想が無意味となっているが、結婚はそれらがなくとも絆を認めるという大事な儀式じゃ。異議がある者は今すぐ口を閉じよ」
だが、その時、低く響きの良い老人のような声が聞こえた。
「異議あり! 口を閉じるわけには行かぬのォ〜!」
「わっしょい! わっしょい! 神輿だ、わっしょい!」
スリグ神輿はようやく会場である礼拝堂の前へたどり着く。
「まだ入っちゃ駄目か?」
メンチが中の様子をうかがう。
「駄目よ。まだ始まったばかりだわ。A級大使様が式の開始を宣言してる所よ」
礼拝堂の中からフウイ・ノ・レイ様の金属的な声がさらに増幅され、エコーがかかって聞こえて来る。
「・・・結婚は絆を認めるという大事な儀式じゃ。異議がある者は今すぐ口を閉じよ」
だが、その時、例のサンタクロースが礼拝堂の中へ入って行くと、大声で叫んだ。
「異議あり! 口を閉じるわけにはいかんのォ〜!」
「なッ!?」
「ちょっとォ! あんた、何よ! 大事な式の開幕にケチをつける気?」
メンチが怒って怒鳴りつけたが、サンタクロースはかまわず客席を左右に分ける真ん中の通路をどんどん歩いて行く。
「待ちなさいよ! あんた、一体何なのよ!」
「わしか・・・わしは見ての通りのサンタクロースじゃよ。ただし、あわてんぼうのサンタクロースじゃがのォ」
そして、サンタクロースは大声で歌を唄い始める。
「あっわてんぼうのサンタクロース、クリスマス前ェ〜に、やって来たァ〜・・・♪」
「な、何なんだ・・・あのサンタクロースは・・・」
俺が驚いていると、俺の頭の中で声が聞こえた。
“あの人もこの結婚式を祝いに来たのよ。大目に見てあげなさい”
振り返ると、コックさんの衣裳を着た美嶋玲香が例によってニッコリと微笑んでいた。
「異議あり! 口を閉じるわけにはいかんのォ〜!」
声の主は白い綿飾りのついた赤い服と帽子をまとい、白いヒゲと眉毛でおおわれた顔の老人で、大きな袋を持っている。
背中と腰が曲がっているが、意外に身長は高いようだ。
「あっわてんぼうのサンタクロース、クリスマス前ェ〜に、やって来たァ〜・・・♪」
サンタクロースは大声で歌を唄いながら、礼拝堂の真ん中の通路を歩いて来る。
「ちょっと、待ちなさいよォ! あんた、何考えてるのよ!」
ハチマキにハッピ姿のメンチが後を追い掛けて来る。
祭壇の両脇に控えていた羽織袴姿のたしぎ曹長と白いタキシード姿のスティンガーも前に立ち塞がった。
「あんた、失礼じゃない? A級大使様が式の開幕を宣言している所よ!」
「わしはサンタクロースだ。フォッフォッフォッフォ・・・文句があるか?」
突然、スティンガーが震え出して道を開けた。
賞金稼ぎとして実戦経験を重ねてきた人間として、相手に睨まれただけで「自分には勝ち目がない」ということを悟ったのだ。
エヴァ・フェットは礼拝堂の入口で火炎放射器を構えてアタフタしている。
「異議があると言ったのはね、その者達の結婚自体に異議があるわけじゃない。この聖人ニコラウスを抜きにして結婚式を進めることに異議があるという意味じゃよ」
「聖人ニコラウスですって?」
私が問い掛けると、サンタクロースは言った。
「そうじゃ、クリスマスには少し早いがのォ、その者達の結婚を祝うために遠い国からやって来たのじゃ。わしにもその者達を祝わせてくれぬかのォ〜?」
私もしばらくの間は困惑していたが、ややあって再び口を開いた。
「おお、これは素晴らしい! 1800年もの時空を越えて聖人ニコラウスがこの両名の絆を祝いに来て下さったぞ!」
客席から歓声があがる。
463 :
町奉行:02/12/13 02:26 ID:???
おいおい、いきなり異議をとなえるたあ、なんだい?
あのサンタクロースの野郎は?
おまけにあたりかまわず入り込んできやがる。
けどなんだ?
妙に殺気のねえやろうだな。
思わず刀に手をやっちまったが、異議があるくせに
ぜんぜん邪気はねえ。
なんなんだい?
隊長さんもあっけにとられてるな。
式がどうなるか、ぜんぜん本人達が理解してねえって。
しょうがねえや。
464 :
大阪:02/12/13 02:50 ID:???
いよいよ結婚式が始まるで。
礼拝堂の祭壇の上にトライラックスのA級大使さんがおる。
影武者さんもおるで。同じ顔やからまぎらわしいな。
同じ顔でまぎらわしい人がここにはぎょうさんおりよる。
お婿さんが入場して来よった。黒いスーツ着とる。
あ、付き添いは箱根の町奉行さんと碇っていう美男子の人や。
花嫁も入場して来たで。うわ、すごいウェディングドレスやな。
ベールが長いから、5人で裾を持たなあかん。
何や、何や。5人とも顔がそっくりやないか。
A級大使様が式の始まりや言うて、「異議のある者は口を閉じろ」言うたら、
「異議あり!」言う人が現われたで。
うわ、何や、何や。あれはサンタクロースやないか!
そやけど、クリスマスにはまだ早いで。
あわてんぼうのサンタクロースやから、クリスマスの前に来たんやて。
何や、サンタクロースもこの結婚を祝う言うとる。
なんで異議ありなんか言うたら、自分が仲間はずれなんは嫌やねんて。
サンタクロースも結婚を祝う言うたら、会場の人達から歓声があがっとるで。
サンタクロースにまで祝ってもらえるなんて、新郎新婦も幸せやな。
極東海軍の母港であったウラジオストックはサードインパクト後の混乱が
災いした事により軍艦、貨物船、稼動可能な艦艇の殆どが人手に渡っていた。
「確かにアメリカ製艦上ヘリ2機と航空機搭載型N2兵器4発を
受領しました。この書類にサインをお願いします。」
予定した額は手に入りそうだ・・・・・・・これで良し。
「どうぞ、金は貰っていくので後は好きにして下さい。」
この港は武器商人のメッカだから良い掘りだし物が見つかりそうだ。
「まほろさんはホテルに戻ってて構わんぞ。」
「スズキさん、無駄使いはいけませんよ。」
「十分判ってる、金の半分はまほろさんが持っていてくれ。」
・・・・・・30分後
こ、コレは安い日本の半分以下とは。
「お兄さん、寄ってかない。」
そんなに俺は男に言い寄られる雰囲気を放ってるのか
「なんだ、個人的にそういう誘いは遠慮しているんだが。」
エヴァ・フェットの首を絞めたあの日の悪夢を思い出していかんな
「違うわ、ビジネスのお誘いよ。」
・・・・・・・1時間後
「どぉ、いい飛びしてるでしょ。
軍の研究所に放棄されていた実験機に発掘した部品を組み合わせて
完成させたオリジナル、名前はエスペランサ私の故郷の名前で希望って意味。」
「搭載火器の命中精度はどうなっている。」
港に浮いている的に発射された機関砲の弾が命中した。
「射撃精度も見ての通り最高級。今なら安くしとくわよ。」
欲しいもののコレ1機で戦闘機が三機は買えるがまあいい
「買った!エスペランサは何時受け取れる」
「そぉ早いわね、明日の朝には取りに来ていいわよ。」