サードインパクト後はこんな世界ですた 六

このエントリーをはてなブックマークに追加
414マレーシア近海7:02/11/20 04:15 ID:???
MIBのNo.2が乗って来た船の上に海の中からゴリラのようないかつい体格の黒いロボットが這い上がって来た。
「悪いけど、この船を貰い受けるわ。アタシ達の乗って来た船はオシャカになっちゃったからね。文句のある人はかかってらっしゃい!」
スティンガーがそう宣言すると、すでにリーダーを倒されてしまっている手下の使徒人間達は戦意を喪失して海の中へ飛び込み、逃げて行った。
ダイス船長とスモーカー大佐が部下達に支えられて船の上に引きずり上げられてくる。
「く、くそっ、よくもわしのバラクーダ号をスクラップにしてくれおって・・・!」
「水死体が〜水死体が〜・・・」
「スモーカーさん! しっかりして下さい!」
たしぎ曹長がスモーカー大佐に往復ビンタをかまし、彼はようやく正気に戻った。
「俺は一体・・・ハッ! あのでかい奴はどうした!?」
「アタシがとっくにやっつけたわよ」
「チッ、よけいなことしやがって! あいつは俺がひとひねりにしてやろうと思ってたのに・・・」
「よく言うわね。荷電粒子砲の電源が切れたら手も足もでなかったくせに」
「うるせえッ! それで、お宝はどうなった?」
「あれだ、あれ」
「何だ、あれは! あれがお宝か!?」
彼らは一同が海の中から姿を現わした奇怪な物体を見て驚いた。
「何かよくわからんが、このあたりに水死体が浮いているのはあいつのせいらしい。こりゃあ、お宝どころか、すごく危険な物のようだぞ」
トライラックス担当です。
>加持リョウジさん
 トライラックス側陣営はスモーカー大佐の早とちりでMIBが海底から引き上げようとしていた物を勝手にお宝だと思っていましたが、その正体を知って驚いています。
 世界征服を狙うトライラックスの一派とは言え、こいつらのような末端の雑兵では手に負えそうにはないので、このあたりで手を引かせた方がいいですかね?
>E計画さん
 かなり苦しい状況になってきましたね。
 しかし、トライラックスだけではなくネルフの側も動くという展開になったので、今ここでA級大使を解放してしまうと面白くないのではないかと思います。
 それにしても、>>393,>>394,>>395の段階ではニセ施設の方はどのような状態になっていて、ニセ大使はどうなっているのでしょうか?
>????さん
 教団側に残っている10人のクローンアスカに関しても私がカキコするんですか?
 トライラックス側に渡った22人というのも人数が多すぎるので、どうしようかと思っているのですが。
 今の所の構想ではトライラックスが勢力を広げるために、特別な教育や訓練を受けた彼女達が外交官や末端指揮官として世界中に派遣されるという展開を考えています。
>某農場新入りさん
 と、言うわけで、トライラックス側は停戦状態の間に旧東京近郊の農業プラントへスリグ10頭を譲渡しに行きます。
 今回はピエット提督が自ら動くということにして、本当は渚カヲルにも同行してもらいたいんだけど、MIBが関与している現状況では難しいかな?
 その際、恐らくトライラックス側の人間はサカキにある重大な情報を耳打ちするものと思われます。

それにしても、世界征服を狙っているという触れ込みで登場したトライラックスもだんだん『ゾイド』に出てくるガイロス帝国っぽくなってきたな。
416トライデント兵士1:02/11/20 12:47 ID:???
中之島の中央公会堂では対策協議会が行われている。俺も警備についているが、今日
は普通の戦闘服でOKでホッとしている。
あれから例のナカガワ・レイジとかいう奴が自分の知っている事を洗いざらい話した
上、この前の戦闘の混乱で裏社会の情報も流出したため、相当な人間が拘束された。
(混乱に乗じて犯罪を犯した連中を含む) また、多くの重要人物が失われたり、拘束
されたため、大阪の街は臨時委員会が治めてる状態になっている。凶悪犯の類を旧東
京のスガモ・プリズンに送る手配の件もあって、皆忙しそうだ。
そこにちょうどユイさんが通りがかった。少し話をすると、やはり俺達もアフリカに
行く可能性が高いそうだ。そして、碇司令が送ってきた情報によると、現在トライラッ
クスの救出隊は目的地からかなり離れた地点に放り出されたせいで、悪戦苦闘している
らしい。そして、司令が言うには彼等が施設に近付くか入るかした所で合流するつもり
だと。演出のつもりか? 急いで向かわない理由を聞くと、E計画の連中は施設そのも
のを別の場所に転移させる技術をも開発しているため、すでに場所を移動させている
可能性が高い。そして、連中の性格から言えばその場にダミー施設を置いているだろ
うと予想されると。ならわざわざ行かなくても言うと、司令はそれで十分なんだそうだ。
……どういう訳か気になったが、それは教えてくれなかった。
そこへ、休憩中らしいランドマスターの隊長とレナがやってきたので、冷やかしなが
ら話しかけ、ついでにユイさんが言っていた事を伝える。そして、こんな話もした……
「まあ、俺も少佐も妙なもん渡されてますしねえ。俺なんかそれのせいで今度のアフリ
カの件半ば指名されてるんですよ。まあ、俺のはわざわざ武器の名前言わなくていい分
マシって言えばマシなんですが、少佐みたいに転送機能を付与されてないんで、出撃ん
時は着たままなんですよねえ。はあ……。」
417????:02/11/20 13:09 ID:???
「悪趣味ね」
『彼女』は言った。まあ、当然だな。悪趣味だからこそ効果的なんだが。
「フフ…まあ、これで当初の予定よりもう少し面白くなりそうなんだからな」
ネルフの連中は例によって足止めをくってる。それもしょうがない事だ。オレ達のよ
うに基盤がある訳でもなければ、E計画ほど行動力や実行力がある訳でもない。実体
はエヴァ達のベースにすぎない。……ウチも本質は似たようなもんか。だからこそ、
不自然に見えようともオレ達は待つのだ。結局この戦いの実体は質と質との戦い。両
陣営に属してる一般兵が実体を理解したら、さぞやる気を削がれるだろう。
「ただの余り物の再利用にとどまらず、そうするつもりとは…あなたらしいわ。とこ
ろで、トライラックスの人達はどうするつもり?」
彼女は言葉を続ける。
「あのアホどもがグズグズしてたからな。いきなり放りこんでも死ぬだけだと思って
距離を取ったらあのザマだ。今ごろは施設を転移されてダミーの施設にでも出くわす
のが関の山だろう。……ま、アイツが合流すればその辺りはどうにでもなるがね。」
彼女の返事を待たず、オレは言葉を続ける。
「さっきの悪趣味な事の件だが、それを効果的に行うためにもお披露目をしようと
思う。アイツらがアフリカに行くならいい機会だ。約定通り、連中の徹退の手伝い代
わりにお披露目に行こうと思う。キミは監視でもしておいてくれ。オレでは感知される
恐れがある。その点キミなら大丈夫だからな」
彼女は妖艶な笑みを浮かべ言う。
「やっぱり悪趣味ね」
そういう話をしているオレ達の前の空間には第弐の訓練を受けるクローン達の映像
が映し出されていた。
○稼動条件
現在、エヴァをまともに稼動させるには特定の条件を満たす必要がある。一つはエヴァ
と契約を結ぶ事。もう一つはなんらかの特殊能力を持つ事。そして、使徒に近い者である事。

○契約
契約の条件は、サードインパクト以前にエヴァのコアに入っていた者に与えられる。
該当者は碇ユイ、惣流・キョウコ・ツェッぺリン、鈴原トウジの妹で、彼等はサード
インパクトの際に半自動的に契約させられた。この場合、パイロットだった者が別に
いるため、元コアがコアに融合し、対応するパイロットが操縦しないと動かない。
もう一つは契約者から力を継承される事。これは契約者と関わりが深く、かつエヴァ
との関わりが深い肉親に限られるため、事実上コアからパイロットに継承される事
になる。この場合、元の契約者の再契約は不可能。碇シンジ、惣流・アスカ・ラング
レー、鈴原トウジが該当。
これらとは別に、使徒に近く、かつサードインパクトの影響を強く受けた者も契約が
可能。綾波レイ、渚カヲル、九大司教、綾波レナ、が該当し、フウイ・ノ・レイやエ
ヴァ・フェット、ダミーレイ達、ZOもサードインパクトを超え、かつ未契約のエヴァ
があれば契約可能。
(ダミーアスカはサードインパクトのかなり後に生まれたので契約は不可能)

○契約者
契約者は、元コアの場合はコアに融合が。直接契約者(継承者含む)の場合は、操縦or
融合を行い、エヴァを動かす事ができる。
そして、エヴァの外にいる契約者は生身でATフィールドや強靭な肉体、超絶的な格
闘能力、武器の召喚などのエヴァの能力を使え、更に2メートルほどの身長のエヴァ
に変身する事で絶大な戦闘力を振るう事ができる。(力は元のエヴァの潜在能力ランク
と、本人の資質、覚醒度で変化) 尚、エヴァ操縦時は解除が必要。尚、使徒が契約した
存在の渚カヲルや、それに等しい九大司教、教団レイ以外は未変身時はS2機関は作動しない。

○契約の解除
契約は契約者がなんらかの理由で死亡すると自動的に解除される。(異空間に飛ばされ
ても、飛ばされた先で生きていれば解除されない) また、力の継承の場合も新たな契約
者に契約が移り、解除される。
○使徒の力
契約者とは別に、使徒に近い要素を持つためにエヴァを操れる者がいる。第十七使徒
タブリスでもある渚カヲルと、タブリスの力を持つ九大司教、ZOは操縦すらせずに
未契約のエヴァを外部からコントロールできる。
また、使徒の要素を強く持つ者…渚カヲル、九大司教、ZO、綾波レイ、エヴァ・フェッ
ト。ダミーレイ達、クローンアスカ達も未契約エヴァをそれほど高くないシンクロ率
で操れる。(使徒もどきや改造騎士は無理)

○特殊能力者
元々世界には様々な特殊能力者が存在しており、セカンド、サードのインパクトで世
界の法則が歪むごとにその発現率は上昇しており、サードインパクト以後はかなりの
数にのぼる。ちなみにこの能力者には(発現はセカンド以前だが)南米の教授、赤木
親子、ボーイの姉などの明らかなオーヴァーテク使いも含まれる。
そして、それらの能力者の中にはかなりの低確率かつ、低シンクロ率だが未契約のエ
ヴァとシンクロして動かせる者がいる。スモーカーや便利屋スズキがその一例。

○エヴァ能力者
碇シンジ、惣流・アスカ・ラングレー、綾波レイ、渚カヲル、鈴原トウジ、綾波レナ、
主席司教、第弐次席司教、第参次席司教、教団レイ、未登場一人

○能力の喪失or死亡したエヴァ能力者
碇ユイ、惣流・キョウコ・ツェッぺリン、鈴原トウジの妹、第四次席司教、第伍次席司教、
第六次席司教、第七次席司教、第八次席司教、第九次席司教
○現存するエヴァ((名前)は契約済みのエヴァの契約相手を指す)
初号機(シンジ)、弐号機(アスカ)、零号機(レイ)、参号機(トウジ)、四号機(カヲル)、
伍号機、主席用量産機(主席)、弐次席用量産機(弐次席)、参次席用量産機(参次席)、
四次席用量産機、六次席用量産機、八次席用量産機、4号機改、伍号機、零号機廃
棄体(複数存在。一体はゼルエルと融合し殲滅。一体はレナと契約)、白い零号機(教団レイ)、
未登場一体(契約相手は不明だが契約済み)

○消失したエヴァ
伍次席用量産機、七次席用量産機、九次席用量産機

○エヴァ(巨大)の潜在能力ランク(未登場エヴァは割愛)
SSS:初号機
SS:白い零号機
S:主席用量産機、四号機(カヲルとの契約の相乗効果)
A:弐号機、零号機、上位司教用量産機
B:参号機、下位司教用量産機
C:4号機改(特殊)
D:伍号機
E:零号機廃棄体

○今現在の段階での全世界の超常能力者ランキングベスト10(教祖、E、バイオレンスジャックは除外)
1.教団レイ
2.委員会
3.主席司教
4.G
5.碇シンジ
6.惣流・アスカ・ラングレー、綾波レイ
7.渚カヲル
8.九大司教上位
9.鈴原トウジ
10.九大司教下位
421420:02/11/20 15:44 ID:???
どうも。現段階でのエヴァのシステムに関する情報を整理してみました。とりあえず
はこんな感じです。

○黒縁メガネさん
どうもご苦労様です。クローンアスカ達の件はアフリカの件が終われば触れると思います。

○Eさん
えー、フウイ大使の件ですが、シンジ、レイ、Gはニセモノを一目見れば見破れる事に
します。さすがにこの面々が解らなきゃまずいですし(藁 尚、Gは一応フウイ大使の居場
所の追跡手段はありますが、本物をきちんと返せば、もしくはそれなりの交渉をすれば
手の内をさらすのを避けて深追いはしません。
尚、施設および大使は大阪戦時に主席が感知したのは本物とさせていただきます。こいつ
は遠隔でも本物かどうかの見分けのつく存在ですので。ただ、施設の性質からしてダミー
にすりかわってる事は予想しています。
尚、教団レイ本体は微弱なエネルギー反応も起こさずに動けます。(今回E計画の面々の前
に出る事は無いと思いますが)

○トライラックス担当さん
と、いうわけでネルフの移動のタイミングは救出隊の面々の動き次第です。尚、みなさん
主席とGに見られちゃってるんですよね。あ、教団のクローンは別に動かさなくてもいいで
す。(動かされたいならかまいません) しかし、できれば教団にいるのも生き残らせたい……。

○厚木基地最後の兵士さん
いやあ、やっぱりマターリとしているのはいい。レナちゃんには今後もう一破嵐あると思います(W

○大阪さん
大阪戦では色々とご迷惑かけました(藁 今後大阪の街はどうなるか……。

○加持さん
ネタ潰しに近い真似してすみません。ただ、エヴァ連中そのものは操る事は不可能と考えてください。
(ダシ抜く手はあると思いますが) 尚、NO.1の監視はカヲルです。
422某農場新入り:02/11/20 18:48 ID:???
レイ達のいる宿舎近くの食堂。ラン嬢の班,第3班の面々に誘われて,今日はここで晩飯を頂く事にし
た。彼女らとは,以前ニワトリをけしかけられた一件で(伍スレ>>312)一緒に説教をくらってから妙
に仲良くなり,結構よくしゃべったり,遊びに付き合ったりもしている。食事も終わり,第3班の面々
にアオイやアイ嬢,寮責任者氏と食後のお茶を飲みながら談笑していると,なんとこの食堂にミスミさ
んと広報担当氏,それに畜産施設で技術者をしている中年男性が現われた。俺たちが驚いて,立ち上が
って挨拶しようとすると,ミスミさんはそれを手を振って制し,俺たちの側の席に座った。アオイがミ
スミさんたち3人分のお茶をいれる。彼らはアオイに礼をいって,お茶に口をつけると,俺と寮責任者
氏に少々話がある旨を伝えてきた。なんだろう?俺らに話って?レイ達絡みのことか?と思いながら,
食堂のレイ達の集団から一寸離れた席に5人で移動する。
ミスミさんたちがなかなか話を切り出さないので,俺が聞こうとした所,ミスミさんはまだ食事をして
いるレイ達を眺め,「サカキ君,毎日の食事に困らない,ということは,いいことじゃな」と感慨を込
めてつぶやいた。その言葉はセカンド,サードインパクトの両方を経験した俺の胸にも深く染み入った。
インパクト直後の食生活は悪く,朝昼晩三食何かを食べられた日は幸いで,日に一食,二食や飯抜きの
日も結構あった。俺も泥棒,自販機荒らしなどをやらかしたし,食糧を奪いに来たヤツとの銃撃戦もあ
った。野草採取や動物を狩って腹を満たしたときもある。
423某農場新入り:02/11/20 18:55 ID:???
そのうち一座の話の内容は,お互いのインパクト直後の食生活談義になっていった。広報担当氏はセミ
に塩を振って焼いて食ったというし,ミスミさんは蝗の佃煮や蜂の子,山野草の食べ方について語った
(ホントはもっと凄いもん食ってそうだな)。俺も,蛇,鼠,カラス,カタツムリやらを食ったことが
あると告白した。寮責任者氏は圧倒されたのか,口ではいえないほど凄い食生活だったのかわからない
が黙っている。
「リーダー,サカキ君の方は適任のようですな」と畜産技術者のオッサンが言った。ん?なんのこと
だ?と思っていると,「おお,おお,肝心なことを忘れていた。所でサカキ君。実はだね…」とミスミ
さんは話の本題に入った。何でも外国から,新しい家畜が入ってくるのだそうだ。スリグ,という名前
だとか。これが日本に普及すれば,現在の全国的な食糧不足にまさに福音といえるほどの効果をもたら
すとのこと。しかも食材としても美味で,ローストにすると絶品の肉だという。しかし何分日本で
は馴染みのない食材であることから,農場の中でモニターとなってくれる人員を募集中との事。なんだ,
そんなことか。と思い了承した。道理でレイ達には聞かせなかったわけだ。肉嫌いだものな。
了承の返事を聞いたミスミさんたちは喜び,俺を「スリグ普及委員会」のメンバーにしてくれるという。
ハァ?なんじゃそりゃ?
ミスミさんたちは寮責任者氏にも,モニターへの誘いをかけた。彼はその場では考えさせてくださいと
いっていたが,さてどう返事をすることやら…でもタダで美味い肉が食えるっていうんだから,そんな
に考えなくてもいいような気がするけどな…?
某農場新入りです
・エヴァ・フェットさん
スリグ到来前のある日,を書いてみました。ここでではミスミさんら農場の役つきの人々や,畜産関連
の関係者がトライラックスより事前にある程度の情報を受け取っている,一般の職員たちにはまだ秘密,
という形です。さすがにあの外見のスリグをいきなりもってきたら騒ぎになるかと思いますし。もし,
いきなりもってきて農場は大騒ぎ,といった演出を狙っていたらすみません。
・綾波寮責任者さん
スリグ試食のお誘いです。どうするかはご自由にどうぞ(笑
425397:02/11/20 19:42 ID:???
>????さん
一つ質問。トライラックスで造られたエヴァ4機の設定が無いので、
上記に含まれない裏道を使った横暴は宜しいのでしょうか?
無論流れを大きく崩さない程度に、限度はわきまえますが。
偽者は「魂を感じる事の出来る」彼等なら納得です。ほぼそのつもりで書きましたし。
主席が見たのも本物のつもりでした。偽者はフウイ・ノ・レイが来てからでない造れませんので。

>トライラックスさん
便利屋さんとで話を進めていきますが、偽者は「最悪」の状態をお考え下さい。
もしその状態で見つけて、出会ったらと。
この状況であれば、彼等でもすぐに見分けはつかない(しばらくは欺ける)でしょう。
その為の「槍の男のプレゼント」もありますし。
時間が稼げないと、茶を出すようなマターリはたとえ一行であっても、残念ながら不可能です。

>便利屋さん
情報サンクス。使わせて頂きます。
あと>>395により、足止めを受けるかと思われますので宜しくお願いします。
で、良く見てみたら足止め期間が「6日」になっちゃってるので、>>397を訂正。
訂正前 >>393-395の約三日前が>>396となっています。
訂正後 >>393-395の早朝が>>396となっています。
426第三層の攻防:02/11/20 21:42 ID:???
「くそっ! なんだあいつ等は!?」
常人を上回る思考能力や視力を持っていても、
ほぼ非戦闘員と言える研究員達は、目の前に現れた人型の怪物の前に倒されていく。
「あの黒いの、ただの黒豹じゃないぞ!」
別の通路では銃弾をかわし、通りすがりに研究員の首を爪と牙で裂いていく黒豹の姿があった。
「通路を緊急封鎖! 爆破しろ!!」
一人が通路横のカバー付のスイッチをカバーの上から叩き割るようにして入れる。
目の前の通路に連続して4枚の隔壁が現れ通路を壁と化す。
直後、地響きのような振動が十数秒間響いた。
「やったか……?」
願いを打ち砕くかのように、隔壁が嫌な音を立てて曲がり、無理矢理にこじ開けられる。
「……わらってやがる」
隙間から見えた女の顔に、その場の者は戦慄した。
なす術も無く打ち滅ぼされていく。
「まだかっ! 強化兵はどうした!?」
「駄目です!」
「消し飛んだ第一、第二層にほとんど待機いたから無理だ!」
「最下層警備隊は無事だろう!?」
そこに、一人の研究員が走り込んでくる。
「第四層への隔壁が完全閉鎖されました!!
 第三層に空間断層隔壁が……あへぇ!?」
走りこんできたその者は一瞬きらめいた何かに刻まれ、床の上に山となった。
それを見ていた研究員等は、自分達が切り捨てられた事を知った。
「設置場所は解っているな。上手くすれば生き残れる。
 こんな所で死んでたまるか」
427ほぼ同刻、第四層にて:02/11/20 21:44 ID:???
「空間断層トラップの正常起動を確認。
 33%の通路は破壊されている為、そこでの動作は未確認です」
「第三層と通じる隔壁全て閉鎖しました」
「硬化ベークライト第三第四中間層に注入開始。開始後23分で完了、硬化予定」
「これである程度の時間は稼げるな」
ある研究班のチーフが汗を長く白い袖で拭った。
ネルフと綾波教以外で、ここまでの苦戦を強いらされるとは誰も思っていなかった。
「武器庫へ向かえ。今のうちにありったけの物を持って来い」
「ミサイルをもってこい! 携帯型N2爆弾もな」
あくせくと自分の為に動く彼等を見ながら、強化兵達は自分の武器の手入れをしていた。
「ここに殴りこんでくるとは、よほどの馬鹿だな」
「馬鹿だが、力だけはあるようだ」
一人が両手に持った高周波振動ナイフを触れさせて、超音波のような音を鳴らせた。
「よもや移転直後に襲われるとはな。人の口に戸は立てられんか」
「予想できた事さ」
大口径の劣化ウラン弾をチェスの駒ように並べながら、別の一人が言った。
428監視カメラの映像:02/11/20 22:58 ID:???
頭に一本角のある二足歩行の生物が映っている。
その生物が両手を胸に当て、服を脱ぐかのように両側に開く。
開かれた胸部に光が収束して一条の閃光を成す。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
換気口から煙が抜けていく。
化物の肘の先が伸びて、刃物のような形状を成している。
銃が刻まれ、人が飛ばされていく。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ぼろきれのように女に掴まれ振り回される白衣の人々。
高感度にしてやっと姿を捉える事の出来る黒い獣。
必死な形相。銃声と爆音。途切れない音。
ー−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
一人の若い男が笑っている。驚きの表情、そして怒号。
静かなるノイズが流れる。直後、火がついたように映る者達が動き始める。
レンズの端にゲートが入る。男の姿がゲートのある方向に消えていく。
429 ◆Su0mm3T37Q :02/11/20 23:02 ID:???
加持です

またこれから一週間ほど来れません。
今日もちょっとネタ書きは無理なのでトライラックスさんに連絡だけ。
4号機改の知識の無いスモーカー大佐達がこれ以上深追いすると死にます。
って事にして、手を引いてアフリカに向かってください。
一週間ほどカキコできそうにないので…
????他です。取り急ぎ。

○Eさん
トライラックスのエヴァはサードインパクトの後に作られてるので、サードインパクト
以前に建造された物と同じようにはいかないイメージです。
ただ、抜け道がどんなのかが気になりますので、武器を作って異空間から取り出すのと
は異なるイメージでの表現ならいいと思います。(ただ、スモーウォーカーベースだと
きついと思われるので、トライラックス本国の新型を取るのもいいかも…って、担当
さんに聞かなきゃ(W)
それと、以前から気になってましたが、E氏はサードチルドレン碇シンジや謎の存在
バイオレンスジャック(私は唐突に出てくるジョーカー的存在として扱ってます)をどう
思ってるんでしょうか?

○某農場新入りさん
……スリグ。こいつなら多分食べるでしょうね(藁
431428:02/11/21 00:03 ID:???
寝る前に。

>????さん
エヴァに関しては了解。新型を敢えて取る必要は無いです。
足りない部分は補って(補い)ますしね(前のスレ辺りを参照)
『E』計画提案者はバイオレンスジャックについては存在を知っていますが、
詳しくは知りませんし、ジャックが何をしようと関知はしないでしょう。
自分の計画に大きな支障が出ると判断するまでは。ネルフはそれだけに弱いのです。
彼の中でネルフは一握りの善もしくは正義、とも言うべきものでしょうか。
シンジについてはこの世界を現実化する時点における中心に居た人物の一人、
と考えています(幾つか前のスレ参照)
もう一度インパクトが起こるなら、再度その中心にシンジが引き寄せられる事になるだろうと断定しています。
またシンジがキーとなりインパクトが起こる可能性は十分に有るが、
初号機の力が無ければ綾波教(主席など最高幹部)を止められないだろうと思っています。
でも結局は「全か無かの紙一重を当事者だけに楽しませるのは勿体無い」、
とか思ってる(当事者達がそうとは限りませんが)クレイジーです(笑
432大阪:02/11/21 00:23 ID:???
中之島での協議会の時、会場の入口の所でどこかで見たような人達が見張りをしとった。
私が通天閣でトカゲ男の一味に捕まっとった時、助けに来てくれた兵隊さん達やないか。
それから、真っ白い髪の毛をしたえらい男前な男の子が軍服を着た怖そうなオジサンと話しとった。
大きな鍋で雑炊を作っとったランチマスターの人達も来とったな。
今、海上都市大阪は臨時委員会が治めとる。綾波教団の侵攻でムチャクチャになってしもうたからな。
そやけど、臨時委員会の人達は頼りない人が多いわ。
眼鏡かけて八の字ヒゲ生やした委員の1人は「あらま、ネルフの皆さんじゃあ〜りませんか?」とか言うとったし、
議長なんかは大きな目ん玉ひんむいて「小さなことからコツコツと〜復興に望んでいきたいと思います〜」とか言うとったで。
そや、肝心なことを忘れとった。
トライラックスの軍艦が沈没しよった時、和平条約のために来とったA級大使のフウイなんとかいう人が行方不明になっとったんや。
これまで詳しいことは発表されとれへんかったけど、何でもE計画とかいう勢力が誘拐しよったいうんや。
そのフウイなんとかいう大使の人はネルフ・トライデントと綾波教団を和解させて日本国内での内乱を収めようと考えとったんやそうや。
E計画とかいうのはこれまではネルフ・トライデントの側に味方をしとったそうやが、あんないい人を誘拐するやなんて何を考えとんのや。
そんでやあ、ネルフ・トライデントの代表の人はトライラックスと協同で大使を救出することも検討するって発表しとったで。
無事にその大使の人を助け出して帰って来れたらええやろうな。
433マレーシア補給基地6:02/11/21 01:12 ID:???
モニタースクリーンにトライラックス本国のギーガ―の姿が映し出される。
”ダンドリッジ将軍、海底からお宝を引き上げようとしていた奴らが何者なのかはわかったのか?”
ダンドリッジ将軍と呼ばれた例の酔っ払ったような赤ら顔にパイプをくわえた基地司令官は答えて報告した。
「はっ、敵の船を奪い取り、逃げ遅れた手下の使徒人間数名を捕虜にしました。綾波教の海外分派勢力の一派であるものと思われますが、いかんせん末端の者達は詳しいことを知らされていないらしく、捕虜から聞き出した敵のアジトはすでにもぬけの空となっておりました」
”奴らが海底から引き上げようとしていたお宝は形状から推測される所、汎用人型決戦兵器の一種だとは思うが、これにも謎が多いな。加持リョウジに関してはこちらの方で過去の記録を調べたが、あの男もうさんくさい奴だ”
ギーガ―はサードインパクト直後の混乱期に加持リョウジが日本から亡命してきたこと、スパイ活動の専門家を自称していたので諜報機関に雇い入れたことを話した。
”あやつはもとから多重スパイの類だったようだな。こちらの諜報部員として働く一方で、他所へこちらの情報を売ったりしていたのだ”
「そうでしょう、ギーガ―様。やっぱり俺のにらんだ通りだったじゃねえですかい!」
スモーカー大佐が場違いにも得意げに言うので、ギーガ―は半ばあきれながら言った。
”む? おぬしはスモーカーか? しばらく見かけぬと思ったら、こんな所におったのか。それにしてもまたひどい顔になったものだな”
「い、いや、これは・・・怪我の功名・・・そう! 怪我の功名ってやつですよ、ギーガ―様」
例によってスモーカー大佐の顔はバンソウコウだらけになっていた。それも無理からぬことである。
身長が自分のゆうに2倍以上もある、しかもサイボーグに殴り飛ばされて、十数メートルもすっ飛んで行ったのだから。これでも運が良かったくらいだ。
”スモーカー、おぬしは言葉の意味もわからずにものを言っておるな。とにかく綾波教団は一筋縄で渡り合えるような相手ではないことが改めて裏付けらる所となったわけだ。まあ、我々も他人のことは言えぬが、世の中は狐と狸の化かし合いということだな”
434農業プラント1:02/11/21 01:50 ID:???
旧東京近郊の農業プラントはいつになく厳重な警戒態勢が敷かれている。
停戦状態にある中、その当事者国の軍高官が来訪するとなれば、失礼があってはならない。
その警備の中を敷地内に大型の軍用ヘリが着陸した。トライラックスの軍用輸送ヘリである。
タラップを降りて現われたピエット提督はいつもの堅苦しい制服制帽ではなく、今日は赤いバンダナを頭に巻いて迷彩色の野戦服を着ている。
「ふむ・・・かなり規模が大きい施設だが、トライラックスの食糧生産施設とはかなり違うな」
それも無理からぬことであった。
トライラックス本国では食糧品の大半はクローン製造工場のアクスロールタンクで培養されて生産されており、畑で栽培された野菜などは高級品であるため、一般庶民は滅多に手に入らなかったのだ。
世界的に抜きん出た生物工学のテクノロジーにより二度に渡るインパクト災害後の食糧危機の時代を切り抜けた代償がそれである。
「ようこそお越し下さいました。私は当農業プラントの支配人のミスミという者です」
「やあやあ、お出迎えありがとう。貴方がミスミさんか。私はトライラックス海軍艦隊司令官のウォルター・ピエット提督です。以前は部下の者達が野菜を仕入れに来てお騒がせしましたな」
「部下の者達? はて・・・」
「ほれ、白髪頭をオールバックにして葉巻を二本くわえたやや大柄な男と他に3人・・・」
「ああ、あの時の方々ですか! それではあの4人の方々はトライラックスの・・・」
考えてみれば、賞金稼ぎのエヴァ・フェットがトライラックスに雇われているらしいとなれば、必然的にそうであることも想像がつく。
「すでにネルフ・トライデント側からも通達があったと思いますが、今回の停戦の間に渚カヲル君という少年の提案によりこの農業プラントに人造食肉用家畜『スリグ』を譲渡することになりました。お受け取り下さい」
ピエット提督が号令をかけると、軍用ヘリの貨物層から海軍兵達が積んであったコンテナを運び出した。
435マレーシア補給基地7:02/11/21 02:48 ID:???
製備が終わった大型輸送機の貨物層にはすでに軍用ヘリやロボボスが積み込まれている。
そして、スモーウォ―カーのパイロット達がその他の必要な物資を運び込んでいた。
これから出発だと言うのに、顔中バンソウコウだらけのスモーカー大佐は浮かない顔をしている。
「どうしたのさ? スモーカー、浮かない顔して・・・」
「あのでけえサイボーグ野郎に二度に渡ってひどい目に合わされたが、おめえに美味しいとこを持って行かれちまったな」
「アタシがいなかったら危なかったでしょ?」
「そりゃまあ、そうなんだが・・・しかし、こんな具合で便利屋スズキに勝てるかね? あいつはこの間のサイボーグ野郎より強そうだしよ」
「勝てるわよ。あんたとアタシが組めば勝てるわ。負けるわけには行かないでしょ。エヴァ・フェットの弔い合戦なんだし」
「う・・・うむ・・・」
そこへダイス船長と基地司令官のダンドリッジ将軍が駆け付けて来た。
「いよう、スモーカー。いよいよアフリカ行きだな」
「しっかりやれ! 便利屋スズキに殺された同胞達の仇を討って来るんだぞ!」
「そうだ、わしらからお前にやる物がある。持って行け」
「俺にくれる物? 何ですかい?」
「ほれ、強力バッテリーだ。それから、化繊のセーターにセルロイドの下敷き、これらは静電気がよく発生するぞ。それと、これを飲むといい。本国で人工培養された電気ウナギの精力ドリンクだ」
「そ・・・そりゃどーも、ありがとうござんす。ダイス船長、基地指令殿・・・」
436便利屋スズキ(第三層) :02/11/21 03:23 ID:???
>>426より3分後
手加減してもメガ・スマッシャー撃つと流石に疲れる、
「まほろさん、無茶すんな!」
これでも生体アンドロイドなんだから隔壁こじ開けたせい
で怪我でもされたらいい気分はせんしな。
「すみませんスズキさん、この先に空間断層隔壁がありますが」
「何も見えんが?」
「試してみれば判ります。」
ぶんっ!、試しに投げた死体がバラバラになっちまった。
この先に行くのは不可能か、
「まほろさん、別の道を探すぞ」
437名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 03:32 ID:kpMN696r
コンテナの中身が具体的にどんな物なのかを知った農場の職員達は腰を抜かして驚いた。
事前にある程度の情報を知らされていたミスミや広報担当、畜産技師達も実際に現物を目の当たりにすると、そのあまりのおぞましさに嫌悪感を示さざるを得なかった。
「これが我がトライラックスの遺伝子工学により開発された人造食肉用家畜『スリグ』です」
コンテナの中では人間とたいして変わらないくらいの大きさの巨大なウジ虫のような生き物が10匹ほどのたうち回っていた。
一匹の身体に複数の口があり、そこからドロドロしたよだれを垂らしている。
「このスリグはあらゆる生物の長所を組み合わせて作られ、生ゴミをエサとして成長し、単性生殖により繁殖します。
肉は非常に美味で、サードインパクト以後の食糧不足の時代において世界でも有数の美味な食材として知られ、また、糞便は上質の肥料としても再利用可能であり、まさに夢のような産物です」
ピエット提督がクドクドと説明しているのを聞いて、ミスミ老人を始め、農業プラント側の誰もが絶句してしまった。
人類が滅亡してしまった後もスリグ達が生き残って繁殖し続け、地球の新たな支配者になってしまうというおぞましい未来を想像しているのかも知れない。
「い・・・いや、何と申し上げてよろしいやら・・・そのような結構な物を頂いてしまって、まことにありがとうございます」
ミスミは冷や汗をぬぐいながら、ようやく口に出して発言することにこぎつけた。
「日本の皆さんに喜んで頂いて光栄です。これで我がトライラックスの世界征服作戦もまた一歩、実現に近づいたわけですな。わっはっはっはっは・・・」
実はこのスリグを世界人類に食べさせるというのもトライラックスの目標であったのだ。
「もらってばかりでは申し訳がありませんので、お食事の方がまだでしたら、こちらの方でいかがですか? ちょうど大根などの根菜類の収穫期ですので、それらの料理を用意しております」
>>437は「農業プラント2」。
439農業プラント3:02/11/21 03:58 ID:???
トライラックス海軍の兵士達は農業プラント内の食堂に案内され、主に大根の料理が振る舞われた。
丸大根のあんかけ、大根の葉っぱの天ぷら、もちろん大根おろしも、そして、大根の入った豚汁など・・・。
「ふむ、これは美味いな。本国のクローン製造工場で製造された物とは訳が違う。これぞ天然の味というやつか」
ピエット提督はミスミにサードインパクト後の食糧不足を科学技術により克服したトライラックス本国の食糧事情を話した。
「なるほど・・・どこの国もあの災害以後は食糧のことで大変な思いをしているわけですな」
「だから我々トライラックスは世界を征服し、優れた科学技術により産み出されたあのスリグを世界中の人々に食べさせることを目指しているのです!」
「は、はは・・・なるほど・・・それは見上げた目的意識だ・・・」
しかし、正直な所を言うと、特に食事中などはあまり聞きたい話題ではない。
農業プラント側とトライラックス海軍側で他にも様々な話題が盛り上がり、情報が交換された。
そして、そのうちピエット提督は農場の職員の1人で、「スリグ普及委員会」のメンバーに選ばれたという若い男に気がついた。
「ん? 君はサカキ君か? 以前、エヴァ・フェット君が世話になったとか言っておった・・・では、一応、君の耳にも入れておかねばならんな」
440ニセ研究所の近く:02/11/21 04:24 ID:???
「ねえ〜、先さき行かないでよォ〜。あたしは昨夜ほとんど寝てないんだから〜」
淫乱メンチがフラフラになりながら、かろうじて他の者達について来ている。
「馬鹿か、君は! この重大な時に村の男達と一晩中セックスしまくりだなんて、何を考えとるんだ!」
今度は『HellSing』に出てくるアーカードの姿に変身したB級大使サイテイルが半ばあきれた口調で怒鳴りつける。
「メンチさんとやら、大丈夫か? ちゃんとついて来れるか?」
髪の毛を長く伸ばし、赤いマントを羽織った若い黒人の男がメンチに手を差し伸べた。
「は・・・はい・・・」
露出狂で淫乱のくせに、メンチはがらにもなく赤面して男の顔を見上げる。
この男は村で一番の戦士と言われるハマハマである。酋長の命令でA級大使救助隊について来たのだ。
ホーク軍曹がねたましい表情を示している。
先頭を歩いていたターザンが立ち止まると、他の6人にも止まるように合図を送った。
「あれだ。あの山の中腹、見えるだろう?」
「しかし、あの煙は何だ?」
カーネル・バシャ―ルが言ったので、アニマル軍曹が双眼鏡で覗いた。
「あの施設はすでに何者かに襲撃を受けているようです。建物が損壊しておりますぞ」
それを聞いてサイテイルが叫んだ。
「な、何だとォ!? それではA級大使様はどうなっているのだ! あのお方の身にもしものことがあったら・・・!」
441名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 04:48 ID:kpMN696r
トライラックス担当です。
>加持リョウジさん
 はい。スモーカー大佐達にいつまでもマレーシアで足止めを食らわせておくわけにも行かないので、きりの良い所で手を引かせることにしました。
 一週間後の復帰をお待ちしております。
>某農場新入りさん
 ピエット提督自ら農業プラントへ出向いてスリグを譲渡しに来ました。
 世界征服を狙うトライラックスですが、少なくともピエット提督の認識ではその目的はウジ虫ナメクジ豚を全人類に食べさせることにあるらしいというあたり、やはりそれっぽくて良いと思われます。
 ピエット提督がサカキの耳に入れたいという情報の内容は・・・もちろん言うまでもありません。
>便利屋スズキさん
 ついにE計画の(ニセモノだけど)研究所へ侵攻!
 今の所は善戦しているようですね。
 けど、ニセA級大使に出会ったらどうするのでしょうか?
 もしかして、ななこ、まほろに続いて3人目のお気に入りにするとか?
>トライデント兵士1さん
 トライラックス側陣営はサイテル隊がニセ研究所のすぐ近くまで迫り、スモーカー隊も輸送機でアフリカへ向かっています。
 こちらと合流して下さるのだしたら、そろそろそちらも動いて下さい。
>E計画さん
 と、言うわけで、目的地に到達したサイテイル隊がそちら側にお茶でも出してもらってなごんでしまうという展開は無理っぽくなってしまいました。
 フウイ・ノ・レイ本人もそうだが、ニセ研究所のニセA級大使のことも気になる。

それにしても・・・>>420の超常能力者ランキングではトライラックスを操っているエルンスト・F・バーベムはどのあたりに位置するんだろうか?
元ネタからして正体不明っぽかったけど、やっぱ委員会と同等レベルくらいかな?
442406:02/11/21 16:07 ID:???
黒縁メガネ他です。
すいません、いろいろあって今日はカキコできそうにないです。
アフリカ編、担当の皆さん頑張ってください。
明日の夜には来られると思います。

まだ来ても良ければ。

無駄レス、スレ汚しスマソ。
443トライデント兵士1:02/11/21 16:34 ID:???
あの大阪戦から一週間がたった。ネルフはなんやかんやでまだ身動きが取れない。以
前はもう少し余裕があったんだが、ここ最近はジリ貧だ。思えば、芦ノ湖の戦いで留
守の本部をE計画の連中に襲われたのがケチのつき始めだな。幸い相手の綾波教が俺
達が京都に攻めこむのを誘うというやり方だからいいようなものの、そうでなければ
状況はもっとやばい。綾波教は今ではかなり力を削がれたとはいえ、エヴァに対抗で
きる力を持つのでエヴァだけでの力押しでは勝てない。E計画は所在が分散している
上に実態の把握が困難。トライラックスは今すぐ事をかまえる必然性が無い。
そして、俺は今そのトライラックスの大使の件での作戦に参加する事になるメンバー
に選ばれ、オーヴァー・ザ・レインボーの一室にいる。ここにはシンジ、綾波、惣流
博士を始めとする精鋭が集まり、作戦の開始を待っている。すると、ドアが開いて碇
司令が入ってきた。……きちんとドアから入ってきたのは以外だな。
彼の説明では、彼の力を使用してアフリカの敵施設の近くに移動。状況を観察可能な
位置はすでに割り出しているので、そこで状況を改めて把握し潜入、もしくは戦闘を
行うんだと。尚、施設はダミーにすりかわっている可能性があるが、その時の対処法
は用意してあるんだと。……この親父が言うと説得力と不安感が同時に押し寄せて来
るな。本当にシンジの親かよ?
そして、準備を俺達が整えると、見送りに来ていた連中と部屋の風景が薄れていき、
代わりに別の風景が重なってくる。そして、周囲の風景がどこかの山腹にすりかわる
と、そこはもうアフリカだった。
444トライデント兵士1:02/11/21 16:34 ID:???
移動した山腹は森の中に位置しており、目の前には絶壁。確かに状況は確認しやすい。
まず気付いたのは今いる位置からそう遠くない所で煙が上がっている事だった。よく
見ると何かの建物が損壊している。おそらくあれが目的の施設だという事は察しがつく
が、トライラックスの救出隊がやったにしては早過ぎる。
すると、いつの間にか零号機に変身した綾波がその施設を見つめていて、碇司令がその
頭に手を触れている。零号機は状況を報告する。
「現在、敵施設は襲撃を受けています。襲撃者は…バイオパーツ使用タイプのアンドロ
イド…以前赤木ナオコ博士が言っていた物と同一個体です…それに…生体装甲と融合し
ていますが…これはあのスズキです。敵施設の損壊状況は……で、稼動している防衛シ
ステムは……です。未稼動かつ稼動可能と思われる稼動システムは……で、残存兵員…
名中、使徒の力による改造を受けている者…名。その他の改造を受けている者…名です。」
……なんでそこまで解るんだ? 怖いぞ。しかし、よもやあのスズキが今ここに来てる
とはな。…もっとも、様子を聞く限りじゃ取り押さえられそうなのはシンジと綾波と司令
ぐらいのような気もするが。そして、司令は続ける。
「レイ。今の私の空間移動で我々の存在は気付かれている。上にいる奴に挨拶をしておけ」
すると、零号機はやたら長い銃(ポジトロン・スナイパー・ライフル)を取りだし、上空に
向け撃った。そして、それはそのまま雲の向こうに吸いこまれていった。なんでも、成層圏外
にいる相手も狙撃可能らしい。零号機は言う。
「……攻撃命中。一体殲滅しました」
……なんちゅう射程と目しているんだ、こいつは。すると、司令は言う。
「よし。…ところであれを見ろ」
言われて見ると、例の施設に近寄っていく連中がいる。……トライラックスの連中だ。司令が言う。
「彼等が入った後で我々も行動に移る。彼等だけでは危険だ」
……だったら一諸に入ればいいのに………。
445綾波寮責任者:02/11/21 16:35 ID:???
その日、サカキさんやらレイ達と夕食を摂っていると、ミスミさん達がやってきた。そして、なに
やらレイ達抜きで話があると言う。なんだ?
そして、なんで俺達だけにして話す必要があるのか知らないが、インパクト直後の食生活について
話し始めた。俺もセカンドインパクト当時は4〜5歳なので、子供の時はえらい目にあった記憶が
あるし、ついこの前はサードインパクトだ。ミスミさんやサカキさんの話を聞けばどこも似たり寄っ
たりって事がわかる。そういやセカンドの直後は軍の食料を盗んだ子供がゴミのように殺される事
件…軍から見れば当然の処置で事件ですらない…もよくあったな。
そして、サードの件では…E−VAで働けるようになってからはまともに食えるようになったが、
それ以前はかなり俺も苦労した。特にその中には…これはレイ達には万が一にも知られる訳にはい
かないんだが…とんでもない物を食った記憶もある。サードの最中は半物質状態だったが、抜け殻
となった後は物質化していた肉…そう、あのリリスの肉にも手を出した事があるんだ。味なんて覚
えてない。とりあえず俺が食った後栄養になったらしいという事実があるだけだ。リリスの抜け殻
がいつの間にか消えてしまう前に食ってしまったのはよかったのかどうか……。
そんな事を考えていると、ミスミさんが今度新しい食肉を導入すると言う。なんでも、トライラッ
クスという国からスリグという食肉用の動物が送られて来るらしい。
……トライラックス? 確かそれって……。そう、あの旧東京にスパイを送りこみ、エヴァ細胞を
使い、そしてこの前ネルフや綾波教と交渉していた連中だ。俺自身、この前の蝿騒動で連中と会っ
ている。ここで俺はネルフの面々やらナオコ博士やらから前にもらったトライラックスの資料の内
容を思い出す。……スリグスリグ……ぬおっ! あれかい!?
そして、なにやらサカキさんに「スリグ普及委員会」のメンバーにならないかと話が持ちかけられ
ている。……知らねえぞ。…まあ、この人達なら大丈夫だと思うが。
だが、そこで案の定、俺にも振られた。とりあえずは考えさせてくださいと答えた。
446綾波寮責任者:02/11/21 16:35 ID:???
結局、俺は「スリグ普及委員会」に参加した。ま、食える物なら問題は無い。インパクト以降の
人類の習性みたいなもんだ。ともかく、そんな訳で俺はトライラックスの軍人を迎える側にいる。
それにしてもスリグの日本への提供を持ちかけたのがあの渚ねえ……あいつならやりそうだ。そ
れにあいつはトライラックスの艦隊に潜入して大使と話してたそうだから、その時に話をつけたんだな。
……しかし実物は想像以上に凄いな。これ見ても平気そうなのは本当にあの渚くらいじゃないかと
つくづく思う。
しかし、これを世界に広めるのが世界征服って…どういう思考だよ、この提督は。いやすぎるぞ、
んな征服って。
その後、俺はレイ達と彼等に振舞う食事の手配の手伝いをしていた。連中軍人だからよく食うだろう
しな。次のおかわり用の鍋をレイ達と食堂に運び込み、一息つく。すると、すぐ近くでサカキ氏が
ピエットとかいう提督に話しかけられる所だった……。
447446:02/11/21 16:46 ID:???
○Eさん
了解いたしました。一応追加しておくと、現在のエヴァの力の内、破壊エネルギーやら
武器召喚やらの理不尽な要素がサードインパクト絡みですので、よりバイオ寄りになる
と考えていただければ。
それと、アフリカにG達はきました。尚、Gにとってはここの様子を本物のフウイ大使
のいる施設が見ているという事が勝算につながってます。
そういえば、E計画の面々ってネルフのエヴァでは参号機としか戦ってないな……。

○トライラックス担当さん
そんな訳でアフリカ到着です。こいつらは遅れて登場すると考えてください。
同時に綾波寮の管理人も農場にいます。

○厚木基地最後の兵士さん
えー、アフリカに同行しているかどうかはおまかせいたします。

○便利屋スズキさん
偶然ですが、ネルフの面々が来てます。それも初号機&零号機にGです(藁
先に言うと、戦っても勝ち目は無いと思うのでご注意を。ちなみに今回深追いはしません。
まあ、今夜はまだ出会わないと思いますが……。
448厚木基地最後の兵士:02/11/21 19:51 ID:???
隊長個人日誌
戦闘から数日が経過した。
大使救出作戦の件もあり、また大阪の復旧作業、人命救助作業なども
あり、ランドマスターはほぼ終日外にでていることが多い。
2台が別々の地区をまわり、救助作業、復興の資材運搬を行っている。
隊のメンバーを数名の分隊にわけ、8時間の三交代制で対応している。
レナと休憩中にトライデントの兵士が冷やかし半分でやってきた。
彼は大使救出作戦に強制参加だそうだ。しかもあのコスプレの格好で。
あれも特殊な戦闘スーツだったようそうだ。
武器の名称を叫ばないでいいというのは利点だが、転送されないということは
戦闘中ずっとあの格好になるというのもどうかと。
まだ、黙っていればただの銀色の装甲戦闘服にみえるこっちがましのような
そんな気もしてくる。

その後、レナと二人港周辺を見て周る。
戦闘時は気付かなかったが、放置された工作車両もいがいにおおいことに気が付く。
消波ブロックを海側におりてみると、フナムシ、蟹、貝などが生息していることを確認できた。
さほど海は汚れては居ないのだが、あいかわらず赤い色をしている。
そのとき、レナの目前に突然海の中から巨大な鮫が現れた。
レナが驚き、足をすべらせて海に半分ほど落ちてしまった。
だが、鮫はおそってはこない、よく見ると、USJのジョーズアトラクションの鮫だった。
ひょっとすると、こいつもあの時あらわれていたのだろうか?
海に投げ出されたときに出会わなくて良かった、と思う。
内部に居たものが塩となり、それが全て解け出たために浮力ができたのだろう。
レナの様子をみると、海に落ちてあぜんとしている。
思わず笑ってしまうと、口を尖らせて拗ねているので、手を貸して海からひきあげる。
知らない物がいきなりでてきて驚いた、ということだ。
隊に戻る道々、鮫の説明と、映画ジョーズについて説明する。
449厚木基地最後の兵士:02/11/21 19:52 ID:???
隊長業務日誌
すでに、あの戦闘から1週間が経過しようとしている。
フウイ・ノ・レイA級大使救出における作戦が開始されたが、当ランドマスター隊は
その基幹戦闘員の不在時における侵入者を抑え、またその隙を突くような突然の
攻撃に備え、旧東京、箱根、第三などへいつでも行動できるようにすべき、との
隊内部にもオーバー・ザ・レインボーの指揮系統にありそう対応する。
具体的には周辺地域の警備、巡回などが予定にあがっている。
過去、アオイ救出作戦時に旧東京への襲撃があったことを考えると妥当かと思える。
また、ネルフ・トライデントの弱体化、および綾波教の状況を考えるとその他の
組織、精力の行動は充分に予想すべき、と考えられる。
今後を考え、周辺地域への巡回警備に彼ら救出隊の出発にあわせて我々も出発する。
我々はとりあえず、中部、東海をまわり旧東京へのコースをとり第三を経由して
ふたたび大阪に戻る巡回コースをとることにした。
何事もなかったら、およそ3日ほどの行程だろう。
ただ、ランドマスターも大分耐用限界にちかづいているようだ。
エンジン、電気系統は問題はなさそうだし、車軸も大丈夫そうだ。
だが、金属疲労がフレームや外装に見られるという状況になっている。
特に2号は、損傷以後、赤木博士の実験などに使われ、後部フレームに亀裂があった。
とりあえず、溶接で直したが、そろそろオーバーホールが必要だろうか。
若い伍長の一人が、旧東京でオフが1日欲しいというが、現在そんな余裕はない。
だが、作戦内容を提出にいくと葛城作戦部長がなにか含み笑いをしながら行程を
4日にして、オフをとったらどうか、という。
3日でも余裕の行程ですが、というといろいろとやっておくことがあるのではないか、と言う。
ランドマスターのオーバーホールは1日ではむりです、というとそういうこと
じゃあないでしょ、と言う。
何をいいたいのか、わかったのだが、あえてわからないフリをしておく。
結果、行程は強制的に4日となった。
1日2日、予定がずれてもかまわないわよん、といっていたがそんな余裕は
ないだろうし、遅れる原因が戦闘であった場合、まずいのではないか、と思う。

大使救出隊の出発にさきがけて我々も出発する、彼らの作戦の無事を祈る。
厚木基地最後の兵士担当です。
厚木基地最後の兵士は、周辺というか、関東関西の
警護のため巡回にいきました。
式より先に新婚旅行か、隊長!
>>406で煽られているので、姉妹全員に囲まれて
式、でもいいかもしれません。

煽りに弱いな(笑

>>447
ということで、寮でなにかあるかもしれませんし
箱根でなにかあるかもしれません。

もしかしたら、道中なんかの拍子にアフリカに
いっちゃうかもしれませんが。
そんな感じです。
451某農場新入り:02/11/21 20:08 ID:???
大型の輸送ヘリが,農場の広場上空よりゆっくりと降りてくる。いよいよトライラックス海軍ご一行様
に伴われ,スリグとかいう家畜がやってくるのだ。一体どんな動物なのか?年甲斐もなくわくわくする。
本来なら,こんな他国の使節を迎えるなんてことは一介の平職員である俺には出来ないであろうことだ
が,「スリグ普及委員会」のメンバーには許される。ああ,入ってよかった委員会!
そういや,トライラックスといえばエヴァ・フェットもいるはずだ。彼女はこの使節に参加しているの
だろうか?大阪の方がまだゴタゴタしているだろうから,無理だとはおもうが。
そしてヘリが着地し,中から野戦服を着て頭に赤いバンダナを巻いた軍人が現われる。彼がピエット提
督か。ということはあのスモーカーとかいう大佐の上司にあたるわけだな。早速ミスミさんが挨拶をし,
その後コンテナが運び込まれる。さて,スリグとやらは一体どんな動物なのか?覗き込んだそのとき,
おれは委員会に入ったことを後悔した…なんじゃこりゃぁぁ!
巨大ウジムシとしか言いようのない外見によだれをたらす複数の口。まさに怪物。インパクト後の食糧難
の時代,様々な物を俺は食ってきたが流石に引いた。これが世界有数の美味!?
まあ待て,落ち着け俺。かつて古代ローマの美食家たちはカミキリムシの幼虫を珍味としたというし,
世界の食文化には芋虫を食用とするところも結構ある。そう,この外見はナマコにだって似てないこと
はない。昔は×××××も食ったじゃないか。何物も食ってみるまでわからんのだぞ!と内心激しく葛
藤しながら,悲鳴をあげるなどの非礼をしない様引きつった笑顔を浮かべる。
そんな俺たちを尻目に,ピエット提督は得々とスリグの説明を開始する。食肉としての美味,家畜とし
ての飼育の簡便性,糞便の肥料としての利用価値などを語った後,「日本の皆さんに喜んで頂いて光栄
です。これで我がトライラックスの世界征服作戦もまた一歩,実現に近づいたわけですな。わっはっは
っはっは…」などと笑っている。彼は食文化による世界征服だ,と言いたいんだろうが,おいおい,こ
の化物で世界を滅ぼすといっても違和感ないぞ,こりゃ。
452某農場新入り:02/11/21 20:10 ID:???
その後は海軍一行に農場側で歓迎の食事会。俺も含めた農場の職員たちは,大方スリグの姿による衝撃
から立ち直っている。なるほど,ミスミさんたちはゲテモノ食いに耐性のありそうな面子を集めていた
わけか…。畜産施設の担当職員達は,トライラックス側にスリグの性質について専門的な質問をしてい
る。家畜としての気性はどうかとか,飼料についてとか,飼育環境についてどのような施設が必要か,
などといった質問だ。一般の職員たちからも,調理法などについての質問が出る。トライラックス側か
らは懇切丁寧な返答があり,大いに話は盛り上がっているようだ。俺は食堂の片隅の席に座りながら,
話に耳を傾けていると,偶然ピエット提督と目が合った。そして,提督はなんと俺に声をかけてきた。
「ん? 君はサカキ君か? 以前,エヴァ・フェット君が世話になったとか言っておった…では,一応,
君の耳にも入れておかねばならんな」
ハァ?なんで提督が一介の平職員である俺の顔を見知っているんだ?エヴァ・フェット達の一行はそん
なことまで報告していたのか?それも,提督直々に俺に話があるって?
食事会のメインゲストとホスト側の平職員。この奇妙な組み合わせは,一時食事会から中座し,人々か
ら離れた所に移動した。そして,提督は,大阪湾,空母上での晩餐会において,エヴァ・フェットが便
利屋スズキに強姦未遂の末,絞殺されたという驚くべき事実を告げた…。
453431:02/11/21 20:11 ID:???
取り急ぎ。

>????さん(トライラックスさんも?)
日付が狂うんですけど、どうしましょう?(>>395,425参照)
レイのサーチを優先するなら、便利屋さん「突入中」ということに。
Gのトライラックス部隊を肉眼で確認を優先するなら、便利屋さん「突入後約3日」になるのですが……
如何致しましょう?

454某農場新入り:02/11/21 20:12 ID:???
俺の顔から驚きのあまり血の気が引き,その後やってきたのは爆発的な怒りだった。思わず提督の胸倉
を掴んで問いただす。提督は,俺に落ち着くように言ったあと,ごく自然に,俺の手を胸倉から外す。
その動作に,少し落ち着きが戻った。提督に非礼を詫びる。彼は気にするな,といって,詳しい話を始
めた。何でも晩餐会はコスプレパーティという異様な雰囲気と,皆に回った酒によって,収拾のつかな
い乱痴気騒ぎになっていったのだという。そのなかで事件は起こった。かの凄腕賞金稼ぎも,不意をう
たれ,しかも便利屋スズキとあっては相手が悪すぎた。スズキは肩を食いちぎられたが,エヴァ・フェ
ットのほうは…ということらしい。彼女とは奇妙に縁があり,会った回数は決して多くなかったが,そ
のたびに深い印象を俺に残した。そしてアオイの恩人の一人でもある。商売柄恨みも多く買っていたろ
うし,誰もが認める正義の人,とは決していえないとは思うが,こんな酷い死に方をするとはあんまり
だ。落ち込んでいる俺に提督はなぐさめの言葉をかけ,必ずエヴァ・フェットの仇はとる,その為の精
鋭も派遣してあると言った後,食事会に戻っていった。俺もその後,会場にいた寮責任者氏に,傷の具
合が悪くなったので,一寸家に帰ると伝え,会場を後にした。
????他です
>>453
うおっ!? ミスった!! ゲンドウの基本方針に合わせ、トライラックスを
肉眼で確認を優先します。レイのサーチ場面はカットという事で!!
456最下層にて:02/11/21 23:49 ID:???
緊急事態に陥った彼等の拠り所となる人物が、そこには居た。
「イチ」と言う番号を名にした若い男が、ノイズのやたらに多い監視カメラの映像を眺めていた。
彼は思う、面白そうな相手だと。しかし彼はここで手を出すわけではない。
すでに必要無いと判断されているからだ。
「君が居ればここまで襲われることは無いだろう」
彼の正確なデータを知っているのは、この部屋にいる数名だけだ。
他の者達は彼の全ての力を知っているわけではない。
「第三層も突破されたようだ。ベークライトが流れこむ前に飛びこむとはね。
 悪運が相当強い」
三つの影が抜けたあと、そこにはベークライトの波が溢れかえった。
数分もすれば強化兵部隊とぶつかるだろう事は簡単に予想される。
しかし、彼は侵入者の戦力を強化兵達よりも高く見積もっていた。
まだ、本気の力は出していない、と。
「そろそろ行ったらどうだ? 被害が下層に出るのはまずい」
「……丁度いい人数に減ったね。しっかりとこの力を試させてもらうよ」
一人の声に、答えとはならない言葉を彼は返した。
「何を言っている? ふざけてないでさっさと行け」
状況を理解していない者達を前に、こらえきれない笑いが彼の口の端を持ち上げる。
「君達は知らないだろうけど、ここはダミーのひとつなんだよ。生贄羊って事」
彼のはっきりと浮かべた笑みと、同時に発した霧のような光に彼等は自分の意志による最後の言葉を口にした。
「な、何を!?」「お前はう…」「貴様ッッ!!」
数十秒が経ち霧が晴れると、彼等は動き出した。
「撤退中止。転送は取りやめだ。各自手段を一考し、侵入者を撃退せよ」
「了解。直ちに上層へ向かいます」「隔壁の一部を解除、罠を仕掛ける」
「データの削除も停止します」
部屋から全員が出て行くと、彼は右手を壁にかざした。
その途端に黒い闇が開き、地下室とは別の風景を映し出す。
「御苦労様。頑張って死んでくれ」
457農業プラント4:02/11/22 00:29 ID:???
「以前、この農場へスモーカーやエヴァ・フェット達を食料品の買い出しに来させたのは、我々の艦隊の航空母艦上で和平のための親善晩餐会を開催するためだったのだ」
「だから、高品質の食材が必要だったのですね」
「うむ、その晩餐会は艦隊が大阪湾に停泊している際に開催されたのだが・・・大阪湾でトライラックス空母が沈没したことに関しては聞いておるかね? 先週のことだ」
「え、ええ・・・はい、その後、海上都市大阪でまた大変な戦闘が起こって大騒ぎになったとか・・・」
「君は便利屋スズキという人物を知っておるかね?」
「はい、この農業プラントにもよく野菜類を買いに来られる方です。この界隈ではかなりの有力者として知られている人ですよ」
「フン・・・」ピエット提督は多分な不快感と侮蔑をあらわにして続けた。
「我々トライラックスが日本のネルフ・トライデントと対立関係を生じてしまったのは、その便利屋スズキが我々の海軍艦隊や軍港をN2兵器で攻撃し、多大な損害をもたらしたからだ」
「N2兵器? 便利屋スズキ氏がですか?」サカキは今ひとつピンと来ないような表情を示していた。「あの人ならもしかしたら、そのくらいの兵器は個人で保有しているかも知れませんが・・・」
「我々のA級大使フウイ・ノ・レイ様はネルフ側に抗議し、ネルフ側は晩餐会の席で本人に謝罪と釈明をさせると述べておった。ところが・・・」
ピエット提督は制御し切れぬくらいの怒りを腹の中に溜め込んでいることがサカキにもわかった。
「ところが、その晩餐会の席で酔っ払った便利屋スズキがとんでもない事件を起こしおったのだ」
「とんでもない事件って一体何ですか?」
「驚かずに聞いてくれたまえ」
「はい」
「エヴァ・フェットが殺された・・・便利屋スズキに強姦されかけ、絞殺されたのだ」
458第四層にて、その2:02/11/22 00:36 ID:???
部屋のロックが外れたのをいい事に、「彼女」は逃げ出していた。
壁を背にして通路を慎重に移動し、
金属の足音が出ないようにクッションを引き裂いて作った即席の足袋を履いていた。
流れ聞こえてきた状況と怒号が、「彼女」から部屋に留まる理由を奪った。
この機を逃す手は無い。ただし自分を探す者も状況に余裕が出れば現れるだろうと。
ここが地下だと言うことが「彼女」には何故か解っていたから、上へ上へと「彼女」は向かっていた。
侵入者迎撃に向かう兵士達との接触を避け、カメラの死角を渡りながら進む。
もう少しで一段階上がると、通路の数字を見て「彼女」は判断したが、上へ通じる道が一本も無かった。
こんな所で。ここまでか。悔しさが顔を動かすが、表情を作ることは無い。
思うのは勝手だが、通路の真ん中で立ち止まるわけにはいかない。
別の通路はきっとある、そう思い直した「彼女」が駆け出して三歩、
目の前の天井が伸びて垂れ、光の柱を突き出てきた。
凄まじい熱気と煙が視界を埋め尽くす。
かすかに見えた天井の穴から影が次々に落ちてきて、向こうの通路へ消え去る。
チャンスだ、と「彼女」その穴の真下に来たその時、予想だにしなかったものが「彼女」の身に降りかかった。
「――ッ!!?」
かすかな断末魔しか発する間を与えず、それは「彼女」を覆い尽くした。
459458:02/11/22 00:47 ID:???
今夜はこれまで。次スレよろしくお願します。

>便利屋さん
四層に突入すると、次の五層目が最下層です。
ここまでに彼等は大した怪我はしていないものと漏れは勝手に思っています。

>トライラックスさん
偽者出しましたが、以前言いました通り「最悪」の状態です。
が、文中表現にわずかな余裕は与えてあります。
(ただ、展開の仕方によると>>395の脅しともとれる
 言葉の意味(>>425捕捉含む)が無くなってしまう…)

460農業プラント5:02/11/22 01:38 ID:???
エヴァ・フェットが便利屋スズキに強姦されかけ、絞殺されたと聞いたサカキの顔から血の気が引いて行った。
彼は怒りが爆発するのをあらわにして、ピエット提督の迷彩色の野戦服の胸倉を掴んだ。
「コ、コウサツって・・・ま、まさか、殺されたってこと、ですか!? そ、そんな、そんな馬鹿な! 何かの間違いでしょう!?」
「お、おい、サカキ君・・・私は驚かずに聞いてくれと言ったはずだぞ!」
サカキが我に返って提督の胸倉から手を放す。
「あ、いや、失礼しました・・・非礼をお許し下さい、提督・・・」
「いやいや、気にするな。いきなりこんな話を聞かされたら誰だって取り乱すのは仕方のないことだ。事件の現場をすぐそばで見ていたスモーカーの奴などは便利屋スズキに殴りかかったくらいだからな」
「し、しかし、一体なぜ・・・?」
「うむ。あの晩餐会はコスプレパーティーという異様な雰囲気にあり、また酒が回りすぎての無礼講状態から収拾のつかぬような乱痴騒ぎとなっていたのだ。そして、その騒ぎの中で事件は起こった」
サカキは息を飲んだ。
「素顔を明かしていたエヴァ・フェットに酔っ払った便利屋スズキが襲いかかり、強姦しようとしたのだ。エヴァ・フェットは抵抗してスズキの肩に噛みつき、肉を喰いちぎったが、それに逆上したスズキはエヴァ・フェットの首を絞めて殺害したのだ」
「そ、そんな・・・エヴァ・フェットさんが・・・殺されるなんて・・・それも便利屋スズキに・・・」
サカキはそれ以上は言葉を発することもできないくらいの状態になってしまった。
「その後、便利屋スズキが持ち込んでいた爆発物により空母が沈没し、奴はそのどさくさにまぎれて逃走した。ネルフ・トライデント側は今度という今度は便利屋スズキを重犯罪者として指名手配すると発表した」
ピエット提督は続ける。
「この間、大阪中之島での対策協議会でネルフ・トライデントとの合議により、便利屋スズキを追跡するための部隊を編成することになった。そう落ち込むな、サカキ君。エヴァ・フェットの仇はいずれ必ず取ってやる!」
461便利屋スズキ(第四層):02/11/22 02:32 ID:???
あぶねぇベークライトの間を抜けられなかったら生き埋めになる所だった。
「二人とも怪我はしてないな。」
見た所2人とも怪我はしてないようだ。
「オレッちは大丈夫だぜ。」
「私もまだ大丈夫です」
何もない通路の先に下層から上がって来たと思われる
敵数十名が構築されたバリケード内に集結していた。
「団体さん、まだあんなに残ってたのか?」
「スズキさん、この規模の施設ならこの程度は常識です。」
「仕方ねえ敵を全員殺せ、この下にコンピュータがある筈だ。
 さっさと奴らを始末してデータを奪いとるぞ。」
「了解、マスター」
462ニセ研究所:02/11/22 02:39 ID:???
A級大使救助隊がようやく到達した時、すでにその施設は何者かの襲撃により壊滅状態になっていた。
建物の原形はかろうじて残ってはいるが、ほとんどは焼き尽くされ、人間の姿はなく、動いている物と言えば、わずかにくすぶっている煙くらいのものである。
「これは一体どういうことだ? A級大使殿はどうした?」
B級大使のサイテイルが『HellSing』に出て来る吸血鬼アーカードよろしく重火器を構えながら、ほとんど焼き尽くされた建物の中を見回して言った。
「我々がA級大使殿の所在に関する情報を得てから、ここへ到達するまでゆうに一週間以上もかかっていますからな。恐らくその間に敵は他の何者かの襲撃を受け、この施設を廃棄して撤去したものと思われます」
「なんとしたことだ・・・」
「しかし、何がしかの手掛かりが残されているかも知れません。取り合えず施設内を探索してみましょう」
「う、うむ。そうだな」
その研究所らしい施設は外から見えるよりも規模が大きく、むしろ地上に顔を出していたのは地下への入口に過ぎなかったとさえ過言ではないようだ。
しかし、研究所の主たる機能を果たしていたらしい地甲階層は見る影も無く倒壊し、瓦礫の山となっている。
「さらに深い所までロープを下ろして調べに行きましょう」
「私にまかせろ。ターザン、ロープつたうの得意」
「私も行く。ハマハマ、村で一番の戦士。こういう時に活躍する」
「し、しかし、あなた方にこれ以上危険なことにお付き合いさせるのというのはB級大使である私としては・・・」
「ここまで来たら乗りかかった舟だ。それにあなた方よりも私達の方がこういうことには慣れている」
「う、ううむ・・・それではお願いすることにします・・・」
「B級大使殿、あたしも行きます」
「バンジ―ジャンプする時に命綱を忘れるような馬鹿女にまかせていられるか」
「そんなこと言わないで、あたしにも美味しい所をやらせて下さい」
「仕方ないな。ターザンさんやハマハマさんの足を引っ張って足手まといになるなよ」
ターザン、ハマハマ、メンチの3人はロープをつたって研究所地下のさらに深い闇の中へ降りて行った。
>>461
便利屋スズキさん、トライラックス担当です。
地下の第4層に監禁されていたニセA級大使(>>458)はどうされますか?
そちらで彼女を発見して身柄を確保するというのであれば、
3日後に地下の深い所へ降りて行ったターザン達(>>462)は
何も発見できずに戻って来たことにしますが、
そちらが手を出す気がなければ、瓦礫の中に埋もれていた所を
ターザン達に発見され、救出されたということにしようと思います。
時間軸にズレがあると、こういう時に不便だな。