猟奇・鬼畜・グロ・嗜虐・リョナ系総合スレ 第8章

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1名無しさん@ピンキー
このスレの90%は、陵辱・拷問および苦痛・・殺傷などを嗜むエログロ趣味で出来ています。
アングラ性を自覚し、メール欄にはsageと書き、スレ浮上はなるべく避けましょう。

SSを投稿される職人さん、大歓迎です。どんな妄想でも思う存分に表現して下さい。
ただし、SS上の登場人物は架空キャラに限定し、実在の人物を扱うのは当然ながらNGです。
架空キャラであれば、漫画・アニメ・ゲーム・ラノベなどの二次パロでも、オリジナル創作でもOK。

読者の方も、大歓迎です。ただし、極めて容赦のない描写がメインになりますので、
耐性のない方、および好きなキャラが残酷な目に遭うのがつらい方はご遠慮ください。

また、職人さんがSSを投下しやすいスレ環境というのは『マターリした雑談があり、
レスが付きやすい』事です。SSにはなるべく反応を返しましょう。一言でも感想でも。
だけどアドバイスや批判は、叩きにならないよう慎重に。

荒らしの方は、歓迎しません。ただし、住人の方はこれを完全スルーするように。
反応している住人がいるかのように自演する、そんな煽りにも引っ掛からないように。
叩かれやすいジャンルなので、いちいち相手しても意味ナスヽ(´ー`)ノ

最後に。このスレの10%は、世間一般で言う愛とは別の形の愛で出来ています。
マルキ・ド・サドに祝福を。


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【ゲーム】二次元存在猟奇創作スレ第4章【アニメ】
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【ゲーム】二次元存在猟奇創作スレ第3章後編【アニメ】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1098571456/
【ゲーム】二次元存在猟奇創作スレ第3章【アニメ】
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1098270989/
【ゲーム】二次元存在猟奇創作スレ第2章【アニメ】
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1075018775/
【二次元存在(ゲーム・アニメ)猟奇創作スレ】
ttp://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1018184431/
【サクラ大戦のグリシーヌを監禁陵辱】
ttp://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/996161802/
2名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 19:09:13 ID:JDTHLczz
   _,,....,,_  _人人人人人人人人人人人人人人人_
-''":::::::::::::`''>   ゆっくりしね!!!         <
ヽ::::::::::::::::::::: ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
 |::::::;ノ´ ̄\:::::::::::\_,. -‐ァ     __   _____   ______
 |::::ノ   ヽ、ヽr-r'"´  (.__    ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、
_,.!イ_  _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7   'r ´          ヽ、ン、
::::::rー''7コ-‐'"´    ;  ', `ヽ/`7 ,'==─-      -─==', i
r-'ァ'"´/  /! ハ  ハ  !  iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ  ,' ,ゝ レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||
`!  !/レi' (ヒ_]     ヒ_ン レ'i ノ   !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i |
,'  ノ   !'"    ,___,  "' i .レ'    L.',.   ヽ _ン    L」 ノ| .|
 (  ,ハ    ヽ _ン   人!      | ||ヽ、       ,イ| ||イ| /
,.ヘ,)、  )>,、 _____, ,.イ  ハ    レ ル` ー--─ ´ルレ レ´
3名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 19:11:11 ID:tBKpGxuP
>>1
4名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 23:43:52 ID:PLsmi4++

   _人人人人人人人人人人人人人_
   >   >>1さんスレ立て乙ー!!!<
   ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^YY^^Y^Y^Y ̄
      /ヽ    /ヽ、       /ヽ     /ヽ、
    ./  ヽ\_// ヽ      /  ヽ\_// ヽ
    /__/:::::::::::::::::\__ヽ      /__,/     \__ヽ
  ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ    ./ __     __ヽ
  |:::( ┃ ):::::::::::( ┃ ):::|   | ●       ● |
  |:.::::::::::::、:::_,、_::::,:::::::::::.:|   | (:::::)       、 (:::::) |
  ヽ::::::::::::::ヽ_/:::::::::::.丿    ヽ   `-'`ー‐'   丿
    `'‐‐┬;;;;:::;;;;┬‐‐'      `'‐‐┬----┬‐‐'


いや、正味な話 500kb寸前でのすべり込みスレ立てGJでした!
5名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 00:20:42 ID:+XVqH3vm
>>1
スレ建て乙!

前スレの>>635も乙!
続きwktkしながら待ってます。
6名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 23:11:34 ID:dL0KlclL
即死回避保守
7名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 22:55:28 ID:kj3apruc
ほしゅほしゅ。
8名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 02:29:04 ID:qelxvss1
即死回避
9名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 14:48:15 ID:2ZKqg6UM
即死回避賛同者、集え!!
まずは30くらいまで!

猟奇的SS投下とか尚よし!

この際、それなりに向きが猟奇、鬼畜的なら詳細不問で。
いいよな?
10名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 14:49:18 ID:NSh8TEuk
1otu
11内臓 ◆K.bFV0qyQk :2009/02/03(火) 15:11:52 ID:EICMXKfZ
>>9さんの意向に甘えまして、
保守の役割的要因にての短編を投下させていただきます。
少々長らくの投下になるとは思いますがよろしくお願い致します。
12名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 15:13:57 ID:EICMXKfZ
びゅんびゅんと移り変わる景色は早すぎて緑と白と家庭的な色が配色されていることぐらいしかわからない。
空はどっしりと分厚い雲で覆われていて、見ているだけで重さが伝わってくるほどだ。
車の窓を全開に開け、ぶしつけな僕の運転で切り裂かれたように
切り取られた風が容赦なく僕の顔を殴るようにふりつけては消えてゆく。

僕は、ここ最近ずっといらいらしっぱなしだ。
人は、苛立ったりすると一人の時間を持ち、
上手にそれを昇華させてゆく能力が備わっている。

しかし僕は自分の気持ちの昇華方法を知らない。
知らないというより、できないのだ。
感情が爆発したと同時にその身をまかせ、
全身暴れた痛みと疲労に包まれながら、
悲痛の叫びを上げ破れかけの喉に水を流し込み喉を潤す以外僕にはできない。
その度に僕は、Rを恨み、Rを憎むのだった。

Rは世渡りが非常に上手だった。
自分の欠点をよく知っているので、
自分にストレスにならないようそれを避けて生きていた。
だから僕はRの感情が爆発したところを見たことがない。
そのせいか、彼は今もフリーター、
好きなことをし気ままに生き自身の気持ちに忠実にこの世を生きている。

僕はRが羨ましかった。
将来という夢を引き換えに気ままに生きているRが。
自ら耐え切れないカテゴリには決して近づかず生きていっている
Rのそのどうしようもなく不甲斐無い勇気が羨ましかった。
同時に、とても憎ましいものでもあった。


彼は人の痛みがわからない。


彼は辛辣な場に自分の将来と引き換えにその身をその場所に置かない。
人生は楽しいことばかりじゃない、そう最初に教えてくれたのは両親だったが、
Rの親はそれを避ける術でも教えたのだろうか。
とにかく、Rは辛辣な場に身を置いている人間に対し、
その身をその場に置くことを一番に恐れている彼はおぞましいまでの嫉妬と不満を露にしていた。
Rの友人が仕事場で大変だった時、
Rはその不満を受け止めることをしなかったどころか、幼稚で情けない叱責をしていた。


「そんなん自分が選んでる道やん、なんなんどさっきから」


一緒に三人で飲んでいたビールまでもがじわっと汗をかき、
木製のテーブルを深く濡らしたのを僕は忘れることができそうにもない。
とっさに反応したRの友人のひどいなぁおまえは、
という笑い声を交えた反応がなかったら、僕はRをその場で張り倒していたに違いない。
偽善者の皮をかぶって、自分を守るため人当たりよくしていていても、
僕はRの腹のうちは自分を守ることで一杯の甘えの塊だということをよく知っている。
13名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 15:14:39 ID:EICMXKfZ


僕は以前Rに居酒屋でこう述べたことがある。


「Rは本当、甘いお菓子の塊みたいだよね」


にっこりと笑った僕の目は全てが黒目になったかのように、
憎悪と愛しさに滲み出、Rを穴を空くほど見据えていた。
Rはそんな僕の心情も知らず、菓子類は大好きだと僕に言い、そして笑っていた。
Rがそういった行為を人にすればするほど、
僕の中のRはどんどん美しくも禍々しいものへと変わっていった。
そしてそれはどんどん、歯止めの利かないものとなっていった。

そして決定的な出来事が訪れた。
僕が仕事で大きなミスをした日のこと、ちょうどその日はRと二人で飲む日だった。
競馬で勝っていたせいかRは上機嫌で、
酒のせいもあってかすこしその日は気が大きかったように思う。
僕は無理をして笑顔を繕っていたが、
やはり仕事への大きなミスとその落胆は笑顔で隠されるものではなかった。


「今日元気ないやん、どしたん?」


汗をぐっしょりかいたビールジョッキ片手にRは機嫌よく僕を見、グラスを仰いだ。


「Rにはあまりこういったことは言いたくないんだけど」


重い話と察したRはその先を促さなかった。
なぜなら彼はこういった組み言った話、面倒な話が嫌いだからだ。
つくづくRという人間は素直なやつだと僕は思う。乾いた笑いが出た。


「Rの友人と同じ感じのような出来事でへこんでいるだけだよ」


そうなん、と控えめに述べた後、注文していた大阪風オムレツがテーブルに届く。
マヨネーズとソースで卵を覆い隠すようにたっぷりとトッピングされている、Rの大好物だ。


「まあ、社会は厳しいものだよね!」


僕の眉間がぴくりと反応する。
Rは箸をとり口の周りをマヨネーズとソースでべちゃべちゃに汚しながら、話しを続ける。


「底辺には底辺の世界があるんよ、そこで生きるしかないっしょ!」


そういいながら恐ろしく陽気に熱く湯気だった大阪風オムレツをほおばるR。
僕は絶句した。
そして次には、無意識にRに言葉を投げかけていた。
14名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 15:15:51 ID:EICMXKfZ

「酒がまずくなるようなことをいってすまないが、
R、君は自身の現状をどうにかしようとは思わないの?」


にぎやかで騒がしい居酒屋の騒音すら通りぬけるほど、
僕の声は悲しいほど真っ直ぐにRの耳に届いた。
真面目な顔をし驚いている僕にRはすこしの怪訝な表情を浮かべ、お決まりの台詞を吐きだした。
冒頭に鼻で笑う擬音をつけながら。


「だって俺、できねぇもん」


それでこの話は終わり。
これを言われたら誰も反論することはできないよ。
それぐらい、力強く僕を敵とみなしたような言い方をし、悲しい主張を彼は見事に僕にしたのだった。
彼の小さな唯一の自由が許せる世界を守るために。

僕は頭を抱えた。
Rは自らで自らの成長を、時間を、経験を、止めてしまったのだ。
だから人の痛みがわからない。
恐れているものに近づこうとしない。傷つくのが怖いから。
自分というものが社会によって改めて無能な人間なのだと気づくのが怖いから。
もはや手遅れなのだと理解しその気持ちを誰よりも隠しているということを他でもない彼が一番知っているだろう。

僕はこの台詞にどう答えていいものかわからなかった。
そうだね、Rはできないから、無理な話だ。
そんなことをいっても皮肉としか受け止められないだろう。
両親の悪口をいっていいのはその子供だけで、
その子供と一緒に子供に同情し両親の悪口に乗ったら最後友情が壊れる。
Rにも同じことがいえる状況だった。
彼は16歳で時間がとまってしまっている。
あれからもう12年も経ったというのに。


「R、社会の制限から、大人の義務から、苦しみから、解放されたいと思ったことはない?」


代わりに僕はこの質問をした。
質問の目的が掴めないRは大阪風オムレツの最後の一切れを口に運びながら怪訝な表情を浮かべる。


「どう?金がなきゃいきていけない世界、
大人になったら働かなきゃいけないこの世界、Rは好き?」


Rは絶対にイエスかノーかでは質問に答えない。
答えたらその責任が課せられると思っているからだ。
とことん臆病なやつなのだ、Rという人間は。
僕の予想通り、Rは当たり障りのない答えを述べた。


「そんなこといっとってもこの世界に生まれてきたんやけん、
いまさらどうしようもなかろが」


そういい豪快にジョッキビールを飲み干すR。
随分酔いもさめてきたようにみえた。
そのせいか現実を突きつける僕という人間と早く別れたがっているように見えた。
15名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 15:16:51 ID:EICMXKfZ

「僕は今の世界が好きか嫌いかを聞いているんだけど」


「こんな世界が好きなんていうのは御偉いさんだけなんじゃねぇーの?!」


はき捨てるように伝表を持ってわざと大きな足音を立てながら、
Rは会計には向かっていった。
ここまで露骨に一緒にいたくないというサインを出されたのは初めてだ。
僕自身、Rのあえていやな部分に探りを入れる行動をしたのは始めてだったが、
想像していたより恐ろしいものでもなかった。

そうか。Rはこの世界が嫌いなのか。
もはや僕の頭のなかにはこの言葉でいっぱいになっており、
他のものは一切抜け落ちていたように思う。


「送っていくよ」


酒を飲んでいない僕がRを送るのは自然な流れだったはずだのに、
何故かRはわざわざ金のかかるタクシーで帰ろうとしていた。


「酒の場を悪くする質問をしてすまなかったよ、
タクシーは5000円もかかるだろ、乗ってけよ」


Rの肩をぐいとつかむ。ひ弱なR。可哀相なR。
僕に力ではかなわないのに。
僕の肩を掴む力が強かったのだろうか、Rは目線を僕に合わせず、
無言で僕の手を振り払い僕の車へと向かった。
16名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 15:18:19 ID:EICMXKfZ


びゅんびゅんと移り変わる景色は早すぎて街頭の明かりと夜の闇が配色されていることぐらいしかわからない。
空は雲ひとつなく、何もかも見透かされそうに澄み渡っているほどだ。
車の窓を全開に開け、ぶしつけな僕の運転で切り裂かれたように
切り取られた風が容赦なく僕とRの顔を殴るようにふりつけては消えてゆく。


「R」


僕はRの名を呼ぶ。
Rは僕の様子がおかしいと察して静かなのか悪酔いをしているのかは不明だが、表情に不安の色を浮かべ僕を見た。


「僕がRを救ってやるよ」


そういい、アクセルを全開に踏み込み、ハンドルを切る。
Rの短い悲鳴。
風が痛いほど顔に降りかかる。


やめろ、何すんど、おまえ今日ちょっとおかしいわ、
などのRの悲鳴が夜の闇に響き渡る。
僕は何故かこの状況がとても愉快でおかしくて、
狂ったようにアクセルを全開に踏みハンドルを握り笑っていた。
車はどんどん人気のないところへいく。
街頭の明かりが届かないところへ。社会の規制が届かないところまで。
僕はアクセルを踏み続けた。


急ブレーキをかけ、
僕はガードレールが刺さっている崖の先にある海を見つめた。
Rの顔は真っ青になっている。


「賭けをしよう」


Rは僕のその一言で全てを把握したのか、
逃げ出そうとシートベルト、そしてドアをこじあけようとする。
シートベルトは外せても、ドアは開かない。Rはもう逃げられない。


「逃げちゃだめだ。いつまで逃げ続ける気だ。この世界から。自分から。」


Rは罵声を僕に浴びせてきた。ふざけんな、ここから出せや!ってね。
いつもは穏やかに人と当たり障りなく話して善人の面を被っているR。
その皮がようやく剥がれた瞬間でもあった。
僕はおかしくて仕方なかった。
この嘘つきが、とても愛しいものに思えて仕方なかった。
ほほえましくその光景を見ている僕の表情に不気味がってか苛立ってかはわからないが、
Rは僕に殴りかかってきた。ぐいを襟元を掴まれる。

17名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 15:19:18 ID:EICMXKfZ
「ここから俺をだせや。まじでええ加減にせえよ」


僕はにっこり微笑む。実際、すごく嬉しかった。
本当のRの姿が見ることができて、それが何より嬉しかった。
そしてそんなRの窮地に立たされた顔を見たくて仕方がなかった。
それを見るためならば自分の命なんて惜しくなかった。


「ださなかったらどうするの?僕を殴るの?それとも殴り殺すの?」


僕のその様子をみて、Rは一瞬戸惑いの表情を見せ、
僕を投げつけるように叩きつけた。
Rは僕を殺す勇気すらないのだ。それすらも、決められない。
世の中にグレーなんてものは存在しない。
存在が許されるのは色彩だけだ。

Rはすばやく携帯を取り出した。携帯が視界の端に見えた瞬間、
僕は反射的にRを殴り、携帯を真っ二つに折りあげた。
僕の右拳に嬉しい痛みが走る。


「逃げちゃだめだよ。
R、君自身が君のこれからの人生を決めるんだから」


鼻から出血したのか、
Rの顔は赤と怯えと恐怖の三色で染め上がっていた。


「賭けをしよう」


僕はもう一度その言葉を吐く。
Rは鼻からの出血を抑え、
殴られた生理的な現象からか目に涙を浮かべている。


「この世界に立ち向かい生きてゆくか。それともそこから自由になるのか」


Rは僕からすこしでも距離をとりたいかのように体をちぢこませている。
窓やドアをがちゃがちゃといじっている。


「Rは自分でそれを決められないんだろ?
逃げてばかりいるんだろ?だからさ、賭けようよ」


車の窓を割ろうと拳から血がでながらひたすらに殴り続けているR。
そばにある硬そうなもので殴らないところを見ると、
Rが錯乱状態になっているのがわかった。


「よし、じゃあスタートだ」


そういい、僕は車のアクセルを思いっきり踏みつけた。
真っ黒に深い闇がうかぶ崖のむこうの景色に向かって。
18名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 15:20:17 ID:EICMXKfZ


Rの喉が破れるほどの絶叫と、僕の笑い。
僕は僕の命なんか惜しくない。これっぽちも。
Rの半狂乱な、生を感じる声を聞けて僕は最高の幸せに包まれていた。
これでRがすこしでも改心してくれたらなぁ、そんなことを思っていた。
ハンドルを握る僕の腕にRが爪に肉をめり込ませるほど振りほどこうとしている。
Rが止めれば止めるほど、僕の腕はハンドルとひとつになったかのようになっていった。

ガードレールと車衝突する音。
ばきんとガードレールの破れる音。
ブオン、とタイヤの空回りする音。
Rの気が狂ったかのような絶叫。
気持ちの良い無重力がRと僕を包み込む。
自分に嘘をついて、生き地獄を生きているのなら、自由になろうよ。
ひとりじゃさみしいだろうから、僕が一緒にいてあげて、その背中をおしてあげる。
ここに社会のしがらみや大人の義務など何ひとつなにもない。
大木に引っかかったら、社会に従い生きていく。
引っかからずそのまま岩肌に一直線なら、見事自由だ。

僕は崖の割れ目に太い大きな大木が生えていることを知っていた。
そこにうまく引っかかることができたら、Rはこれからをまっとうに生きていかねばならない。
Rもきっと自分の命を感じ命のありがたみを感じたのならば社会に貢献に生きるよう改心するだろう。
さあどっちだろう。うまく木に引っかかるかな、それともそのまま岩肌に一直線かな。
Rの転機をこの場でRと同じように体験でき観察できる喜びに僕は打ち震えた。

瞬間、目の前に大木の茂みが視界に広がり、
大きな衝撃と共にそこから視界は真っ暗になった。
19名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 15:22:04 ID:EICMXKfZ


鈍痛が僕の意識を支配する。
どんな乗り物酔いよりも酷い不快感が僕を押し寄せた。
僕は生きているのかどうかわからなかったので、
うめき声をあげてみた。声はでる。
では次に体のそれぞれの部位を動かしてみた。
動く感覚もある。どこも欠けていない。
どうやら僕は窓ガラスに大きく頭を打ちつけ
ハンドルに覆いかぶさるように気絶していたようだ。
外を見るとすっかり朝日が昇っていた。
朝日が眩しすぎるのか陽射しが白く輝いている。
車内には窓ガラスを突き破って侵入してきた大木の枝に茂る葉が
僕の血まみれの頭を撫でるかのように覆いかぶさっていた。

R、僕達は賭けに負けたね。

そう言おうと顔を助手席に向けたとき、
僕の時間は残酷なほど降り注ぐ朝日に包まれたまま止まってしまったのように感じた。

車内から突き抜けた大木の大枝は僕の腋の下、
首の横を通り抜けたのに対し、
Rのほうの大木の大枝はRの体ごと、
しかも車内に侵入してきた全ての枝がRの体を突き抜けていた。
Rの体を突き抜けた枝はクリスマスツリーのように
Rの臓物が葉に絡まり赤を中心とした色に鮮やかに彩られている。
緑と赤のまだらな葉からはぽたぽたと赤い液体が垂れ落ち、
大木の枝たちはRの体にまるで侵入したかったかのように、見事に突き刺さっていた。
正面の枝はRの左の目玉から突き抜け、
そして下から串刺しのようにちょうど枝がRの心臓部分に突き出ていた。
めり込まれるように侵入されたRの左目があった部分は太く逞しい枝がぎっちりと埋まっていて、
皮膚が枝が突き刺さった方向に引っ張られているためか、
そこに顔のパーツが吸い寄せられ口が半開きにななりRの表情は歪んでみえる。
無事な右目は左の枝に押し出され行き場をうしなった体積が右目を押し出す形になっていて、すこし飛び出ている。


この大木に引っかかったら僕らの負け。
社会に出て、"大人"として生きていく。
けれど、命がなくては、社会に出て行くことも、もう"大人"にもなれない。
それでも僕はこの光景をRが選んだRの運命として見届ける為に、
視線を決して逸らさなかった。
瞬きを忘れるほど、
僕は食いいるように肉片と化してしまった魂のない抜け殻の
Rを穴が空くほど見据えた。

身を乗り出し、僕は枝によって突き出てしまったRの心臓にそっと手を触れる。
がさがさと葉の擦れあう音と、小鳥の鳴き声、そして遠くから波の音が聞こえる。
20名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 15:23:13 ID:EICMXKfZ

枝によって飛び出し突き出てしまい
さらには串刺しにもなってしまったRの哀れな心臓を、
僕はゆっくりと枝から引き抜いた。
粘膜音が静かな車内に響く。
べっとりと命を濃縮した液体が僕の掌につき、Rの命の重みが掌に伝わる。

僕は静かにRの心臓に耳をよせた。
何も聞こえないことはわかっていたけれど、
Rの命の音がかすかに聞こえた気がした。

運命さえも死を選択し、社会に出ることを許されなかったR。
自由になったけれど、恐怖に包まれたまま自由になり逝ってしまったR。
僕はRの心臓を胸に抱き寄せ、
そして心臓に残されたRの命の液体を両手をあげ仰ぐように心臓を力の限り絞り、
そこから滴るRの命の液体を一滴残らず飲みほした。
それは、とても濃く、とても悲しい味だった。

生に関してどうでもよかった僕が生き残り、
生、そして自由に執着していたRが死んだ。
僕は、本当は、彼に社会人としての人生の充実さを、喜びを教えてあげたかった。
せめて社会で生きる僕の中でRは生きて欲しい。
僕はゴムのように固く噛み切れないRの心臓を敬意を持ちながらひと噛みづつ、
そしてゆっくりと僕の中に取り込ませていった。
錆と死と悲しみの味が僕の口いっぱいに広がる。
とめどもなく涙が溢れてくる。
食べ終わったときには僕は子供のようにごうごうと泣いていた。
僕はRに突き刺さっている枝ごとRを抱きしめる。



「R、僕らは、互いを救い合うことができなかった」



白く輝く朝日が僕達を突き刺すように降り注ぎ、
僕はいつまでもRの亡骸に抱きつきながら泣いていた。
21内臓 ◆K.bFV0qyQk :2009/02/03(火) 15:27:20 ID:EICMXKfZ
短編「甘いお菓子」
>>12-20
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等一切関係ありません。
フィクションと現実を混同してしまう方は読むのをただちにやめてください。


スレ汚しを失礼致しました。



22名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 15:53:42 ID:Cosb4suZ
>>21
GJ、あなたの書く空気感がすごく好きだ
23名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 21:21:14 ID:ufK+Nxe+
>>21
GJ
とにかくGJ
エロパロ板とは思えない物語に、初めて立ち会いました
24名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 22:58:35 ID:epK9drGw
即死防止。
25名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 23:34:11 ID:epK9drGw
>>21
おお、すまん。 >>24だが、専ブラからリロードしないで書き込んでしまった。

GJ!っちゅーか、ある意味芸術だなぁ・・・
いい(良質な)話なんだが
読んでるうちにRがやる夫に、主人公がやらない夫に脳内変換されてしまい(以下略 ・・・ w
バカバカ!自分の想像力の馬鹿!
26名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 22:10:03 ID:zB30R03e
良作保守
27危殆魔法と騒擾詩 二話 1/7:2009/02/04(水) 22:47:23 ID:3MYN5N1M
前回は残り容量のことを考慮しておらず、失礼致しました。
※注意書き兼おわび
 予想以上に長くなってしまったため、猟奇的な場面まで辿り着けませんでした。申し訳ございません



☆危殆魔法と騒擾詩 二話「謎の急襲」





 ヴァデレキア王国南西に位置する広大な草原・イスマス。
 魔法学院フェリスゴートと王都ツィドキアを繋ぐこの場所は、きわめて殺風景なところといえた。
 見事なまでに何もないためか、地平線のかなたまで続く草原は見晴らしが良く、人の手で拓かれた街道を遊歩する者も多い。
 だが彼女達は、遊歩ではなくそれこそ早足で王都までゆかなければならなかった。
 ただ、逃げるように進行する今、周囲が闇に落ちた頃合いでないことは不幸中の幸いだった。
 中天からさんさんと降りそそぐ陽光がある現在ならば、突如の奇襲をうける可能性もぐんと減る。
「――本当に良かったですね……とは口にすべきではないんでしょうが」
 遠慮しがちに言ったのは、学院の女教師陣の中ではもっとも年配のディアナ=セイジだ。
 生徒と同じく全身を漆黒のローブにつつみこみ、女性にしては短めの金髪をひとつに束ねて後頭部に垂らしている。
 フェリスゴートの院長が男とあって、副院長である彼女が必然的に引率役をになっている。
「そうですね……」
 無難に応えた女教師、ソフィア=ベントの声はひかえめだった。
 六年生をうけもっている彼女はもうすぐ四十路をむかえようかという年頃だが、とてもそうは見えないくらい若々しい美貌の持ち主である。
 かなり目立ちそうな白桃色のローブをきこみ、ヴァデレキア人たる証の金髪も透くような水色にそめあげてしまっている。
 ローブのはだけた部分から僅かに漆黒のドレスが見えていて、絶妙な色の対比となって彼女を映えさせている。
 雅やかな人というのを見事に体現していた。
「……副院長、しかし生徒達はこのことをどう考えているんでしょうか?」
「男子であれば不安よりも怒りの方が大きいと思いますが、女子の場合は恐れおののいている者の方が多いでしょうね」
 と淡々と述べた上で、こうつけ加えた。
「ですから、我々がしっかりそこを補って、生徒達を無事王都まで送り届けなければなりませんよ」
 何事もなくこのペースで歩めば、半日もあればツィドキアに着く。
 つまり、歩む時間のうち半分は夜ということだから、なにが起こっても不思議ではないから気は抜けないと言っているのだ。
 歳を重ねた副院長の意志をくみとり、ソフィアは気をひきしめた。
「わかりました。このベント、わが身に代えても生徒を守りぬいてみせます」
 なんとも仰々しく誓ってみせた彼女だが、それくらいの気概を持っていなければこれだけの人数の生徒の命を任せられない。
 心の底でどう考えているかは別にしても、実際にやれることが大事なのである。
 ソフィアが実力巧者なのは疑いようはないにしても、敵はあの国境要塞を二日も要さずに墜としたと聞く。
 フェリスゴートから要塞都市までは歩きで四日はかかるが、強行軍ならばそれより大幅に短くなる。
 ゲニードベルドの軍に追いつかれてもなんら不思議ではないのだ。

 ―――
28危殆魔法と騒擾詩 二話 2/7:2009/02/04(水) 22:48:40 ID:3MYN5N1M


 王都ヘむかう時でも、学院の少女達の格好は変わらなかった。
 漆黒のローブを全身にまとい、中には濃緑色の長袖上衣と茶色く短いスカートを着こんでいる。
 腰には皮製の杖帯(魔杖を収めて入れるもの)をおびて、ふところに手をもぐりこませればいついかなる時でも魔法が行使できるような状態だ。
 彼女達がはいている黒いブーツはひざ下までだが、ほぼ全ての生徒がローブによって身体を覆っているため、素肌(つまり太もも)が見えることはない。
 ――ひとりを除いては。
「で、今回の侵略についてどう思う?」
 ぞろぞろと固まって草原を歩む三年生女子の中、前方に固まっている妖精三人のひとりが口を開いた。
 まるで勇ましい少年のような声で、美しさと凛々しさを兼ね備えているエレン=アキオールだが、れっきとした十五歳の少女である。
 ちなみに彼女だけ……本当に彼女だけが、学校に支給されたローブを着ていない。
 代わりに短めの黒外套を羽織っているものの、これではほとんど生身の状態で戦場に出されているのと同じだ。
 支給される魔術師のローブには魔法耐性がある、といったことを院長先生自らが苦言を呈したのに、エレンはこれを一言で突っ張ってしまった。
「あんな動きにくいもんきてちゃ、上位自然魔法の印が書けやしない」
 なんとこの台詞だけで、彼女は外套装備を認められてしまった。別に外部から圧力がかかったというわけでもないのにだ。
 それだけこの少女が特別視されている証拠である。
「うーん……まさかあれに気付いたわけじゃないと思うけど」
 エレンの先の言葉に応じたのは、金髪を短くそろえた優美な少女――ミリアム=オトニウェルだ。
 一見して性格も振る舞いも普通の? 美少女に見えるが、中身はというとそれこそ筆舌尽くしがたいものを持っている。
「可能性は捨てきれないぜ? どうやって知ったかはさておいてな。しかしそうだとしても連中、攻め込むなんて無茶しやがるとは」
 自然と声を抑えているあたり、彼女達はかなりの手練であることがうかがえる。
 そしてこの会話を目前で聞いている黒い長髪の可憐‘そう’な少女――イグレーヌ=バルティマイデも、ふたりと同じく群をぬいた実力者だ。
 名家の生まれで隣国ゲニードベルドの者ゆえ、先程から痛くなるような視線が殺到しているが、そんなもの歯牙にもかけていない黒髪少女である。
 ちなみにこの三人、近くに自分たちをうけもつ先生――アリッサ=エリザベトがいるにも関わらず、全く意に介していない。
「どちらにしても、考えるのは無事王都についてからですわね」とイグレーヌ。
「たしかにな。っても、やつらに追いつかれる可能性なんざ、十に一つとないだろうが」
 この言葉に表情を曇らせたのはミリアムだ。
「どした、ミリアム?」
「いやね、エレンも私と同じこと考えてたんだなって。――十に一つ……無いとは言ったけど、結構可能性としては捨てきれないわよね」
 まさしくその通りである。
 ふつうこんな場面では、万に一つだとか、少なければ百に一つといった表現をするものだが、エレンはあえて十に一つと言った。
 銀の髪の精悍な少女は、彼女のもっともな正論に微笑を返してみせた。
「さすがミリアム先生。いつもながら的を射てらっしゃる」
「ちゃかさないでよ」
「わりわり。でも分かってるよな、二人とも。一応確認しとくか?」
 エレンの発言は、「ゲニードベルド軍が襲来したらどう行動するか、相談せずとも飲み込めているな?」という意味だ。
 ふたりともこれに首を縦に動かすことで答えた。
「……ちょっと、三人ともっ」
 なんだかやたらと舌足らずな声が聞こえてきた。
 声の主は、いきなり三人の妖精をふり返ったあどけない顔立ちのエリザベト先生だ。
29危殆魔法と騒擾詩 二話 3/7:2009/02/04(水) 22:52:27 ID:3MYN5N1M


 背丈の小ささと純白ローブのだぼだぼ感がやけにおもしろい。
 イグレーヌ以上に長い髪は金にそまり、齢二十三にはみえない童顔が特徴のアリッサだが、その幼い声も――ついでに身体も――彼女を子どもっぽく見せてしまっている原因だった。
 彼女の声はどうも、緊迫している時とそうでない時の差が非常に大きく、先刻のは言うまでもなく緊張感がぬけている時の声である。
 美しい少女達はそろって苦笑したものだった。
「先生……もう少し緊張してください」とエレン。
 生徒が先生にいう台詞なのかは疑問だが、言われた当人は頬を染めて頭を下げてしまった。生徒相手に。
「ご……ごめんなさいっ。わたしってば、こんな時まで……」
 までぇ? と心の中でつぶやいたエレンである。
「って、なんでわたしが謝ってるのかしら。そもそも…………」
 あなた達が背後でささやき合ってるから注意しようと思ったのにっ――と言おうとしたが、何故かその気が萎えていることに気付いた。
 ふうぅ……と深いため息をついてひといき入れ、
「ごめんなさいね。逃げ切れるなんて当たり前だと思って、つい気をぬいちゃったみたい。私もしっかり気合入れなきゃっ」
 先生、それ、気合入ってません――
 二度も詫びられたが両方とも気の抜けた声だったので、エレンは思わずそう突っ込みを入れそうになった。
 言おうとした時にはすでに前へずんずんと歩み進んでいたので、何とか諫めずにすんだが……
 でも、この状態で緊張感をもてない先生も実は大物なのかもしれない。
 そうも考えた銀髪少女だが、それをミリアムあたりに言ったら「おバカなだけじゃない?」と返されそうなので(ついでに自分も馬鹿扱いされそうなので)やめておいた。
「……わたくし達の担任があの方で良かったですわね」
 すみれ色の双眸をうすめながら、やや憂いを帯びた雰囲気で黒い髪の少女は言った。
 悪く言えばそれこそ馬鹿にしているとも取れるが、実際先生が邪念のない良い人なのは、彼女達にとって大いに助かっているのだ。
「そうね。不穏な空気も流れてないみたいだし、このまま無事王都に着きそうな感じがするわ」
 ミリアムは先生の事を「そうね」の一言でかたづけてしまった。
「俺もそう思うけど、先生みたいに気ぃ抜くのはなしな。言うまでもないだろうけどさ」
「いかにも、ですわ」
「なんだかんだで一番心配なのはエレンだけどね」
「それを言うなよ。まっ、ミリアム先生から忠言喰らう前に気ぃ引き締めておくか」
 はたから見ればミリアムの忠告は失笑物にすら見えるかもしれないが、これも的を射ている。
 やや中性的な容姿や男顔負けの口調、性格であるため誤解されがちなエレンだが、実は三人の中では一番女の子らしい心の持ち主なのだ。
 むろん、普通の女の子と比べればこそ異常な精神の強さがあるものの、ミリアム・イグレーヌの両名には遠く及ばないとエレンも自覚している。
 三人は話しあうでもなくエレンがリーダーシップをとって行動する間柄だ。
 ミリアムとイグレーヌは、エレンがもっとも(頭の回転は多少にぶいが)繊細な思考と性格の持ち主であり、且つ実力においても申し分ないことを認めている。
 エレンもふたりの信頼を受け、ならばやってやろうじゃないかと腹を据えた上で彼女達に絶大な信頼をおいている。
 十五歳の、未だ思春期もぬけきらない少女達の関係としては尋常ならざるものを感じとることが出来る。
 だが、この後におこる出来事によって、その関係性に変化が生じるとは夢にも思わない妖精たちであった……

 ―――
30危殆魔法と騒擾詩 二話 4/7:2009/02/04(水) 22:54:07 ID:3MYN5N1M


 イスマス草原に異変が垣間見えたのは、陽が沈みかけたときだった。
 真っ先に気付いたのは三人の妖精ではなく、橙がかった草原を三白眼で見すえていたフェリスゴート副院長――ディアナ=セイジである。
「…………先生、ベント先生」
 不安を紛らわそうと、隣を歩むソフィアに声をかけた。
 顎までかかる波打つ水色の髪を揺らしながら、齢のわりに若々しい女教師がふり返る。
「何ですか、副院長?」
 どうやらこの様子だと気付いていないらしい。
 平然と言われて頭を抱えたくなった年配の副院長だが、それどころではない。
「貴女にはわかりませんか? 草原の景色が、大気が……悲鳴をあげています」
 思わず遠まわしな表現で意志の伝達を試みたが、あまり意味を成さなかったようだ。
 ソフィアは、若干呆けた表情から動く気配がないまま口をひらいた。
「……副院長、突然どうなさいました? 失礼ですが、おっしゃる意味が理解できません。‘魔気’に異状でもありましたか?」
「そう言っても構いませんが、ベント先生……良く、ようく眼を凝らしてみて下さい」
 ますますよく分からない。
 とりあえず彼女の言うことに従い、紅い夕日に照らされた草原をじっと眺めてみた。
 特に異状はない。
 ‘魔気’も景色もいたって正常にみえるが、一体何がおかしいのか。ソフィアは無礼を承知で尋ねてみた。
「草原ではなく、眼前の大気を視てみてください」
 副院長の言葉にいぶかしさを覚えながらも、ソフィアは‘眼前’に向かってまなこを見開いた。
 ――瞬間。
 ようやく彼女は自分の非を認識し、すぐにディアナに向き直って頭を下げたのである。
「…………副院長、申し訳ございません」
「良いのですよ。貴女の反応はごく自然でした。責めたところでどうしようもありません」
「ありがとうございます。しかし副院長、これは……」
 発言を自分でさえぎって、後方からついてくる女生徒達を見ようとして、思いとどまった。
 話し合っている最中も彼女らは足を止めてはいない。
 なんとなく後ろへ向こうとしてしまったのは、この話が聞かれてはまずい内容だからだ。
 もともとふたりと女生徒達は十歩ほど離れてはいるが、いつの間にか誰かが聞き耳を立てていた、なんてことになっていたら目も当てられない。
「とても危険な状況ですが……」
「ご存知でしょう。貴女の力が必要です」
 いささか言葉をさえぎる形になったため、ソフィアは一瞬顔色を曇らせかけた。
 仕事においてはいつも表情を変えない彼女だが、こう見えてかなり激しやすい気性である。
 同じくらいプライドが高いため必死に自分をおさえ込んでいるものの、本人的にもなんとかしたいと感じている部分だった。
「私の力、ですか」
「いかにも。自然魔法においては院長にひけをとらない貴女の力なくして、此処を突破することは叶いません」
「しかしあれを行使するならば生徒達にも知らせませんと。大掛かりな準備が必要となります」
「それには及びませんよ。私自らが身を以って‘相殺’します」
 副院長が冷静に放った台詞に、六年生担任は言葉をつまらせた。
「副院長、さすがにそれは危険です。ここには貴女以上の回復魔法の遣い手はいません。貴女自身が動けなくなってしまったら……」
「王都に着けば、私には及ばないにせよ優れた回復魔法の遣い手がいるでしょう。身体さえ無事ならばそれで良いのです」
「しかし…………」
31危殆魔法と騒擾詩 二話 5/7:2009/02/04(水) 22:56:11 ID:3MYN5N1M


 あくまで落ち着きはらって諭そうとするディアナだが、ソフィアはどうしても納得いかないらしい。
 ソフィアとしても、別にそこまでディアナの身を案じて渋っているわけではない。
 要は体面である。
 いかに無事に突破できたとしても、副院長の身と引き換えに、ということになれば責任を問われるのは次席にあたるソフィアの役目だ。
 それに事実、彼女としても自分の手でディアナを行動不能に至らしめるのは、いくらなんでも寝覚めが悪い。
 齢三十九にはみえないこの美しい女性は、どんな時だろうと自分最優先の考えを辞さない人物なのだ。
 同時に高い自尊心もあわせもっているのだから始末が悪い。
「こんな時に立場を気にしている場合じゃありませんよ、先生。はっきり言って、無事王都に着くにはこれしかないのです」
「私が訴えたいのはそのようなことではありません。貴女と、ひいては生徒の身を案じているのではありませんか」
 ずばりと図星をつかれて頭に血をのぼらせかけたが、即返答することでなんとか怒りを収めた。
 そんなソフィアに、ディアナは意味ありげな微笑と、言葉を返す。
「ですから、大丈夫だと申し上げたはずですよ。どうも多くの先生方は、私が回復魔法しかできない婆と思われているようですが……とんでもない。貴女ほどではありませんが、こう見えて得意なんですよ。自然魔法もね」
 壮年の女教師はもう抵抗しようとは思わなかった。
 冷静にふるまっている年配の副院長だが、のたまっている事はまるで子どもではないかと、呆れ果てるのを通り越して妥協してしまった感じのソフィアである。
 はっきり言って自分が本気で自然魔法を行使すれば、それを受けた副院長がただで済むわけがない。
 いや、もの凄く運が悪ければ命を落とすこともありうる。
 副院長はそれでもいいというのだ。
「……わかりました…………しかしセイジさん、私の意志じゃありませんからね」
 なにゆえか、立場上のよびかけではなく名前呼びになっている。
 だが当のディアナはこれを問い詰めようとしなかった。
「やってくれますか」
「致し方ないでしょう。これしか方法がないとなれば、背に腹はかえられません」
「本当にありがとうございます、ベントさん」
 こちらもソフィアに倣って立場上の呼びかけは控えた。
 穏やかに礼を述べるディアナを見て、食えない女だ、と自分を棚に上げて思ったソフィアだった。
 しかし。
 まさにふたりが話し終えた時だ。
 ‘それ’が突如濃くなったのは――
「なにっ!!」
「……よもや、割れてしまいましたか!?」
 ふたりが狼狽する前にはもう、生徒達がざわつき始めていた。
 なにが起こったかといえば、あたり一面が非常に濃い白霧につつまれたのである。
 もはや目の前の人すら視界におさめることができない。
 驚愕はさらに続いた。
 矢継ぎ早に乾いた音が響いて――
「副院長ッ!!」
32危殆魔法と騒擾詩 二話 6/7:2009/02/04(水) 22:58:19 ID:3MYN5N1M


 ディアナは答えもせずソフィアに抱きついた。
「《旋風・我・一》!!」
 いつの間にか右手に現れた魔杖とともに魔法語を諳んじると、ソフィアの身体を中心に竜巻が発生した。
 その竜巻に向かってきたのは火矢だ。
 これが、消火される音と一緒に次々弾き返されてゆく。
 火矢は思ったより早く止んだが、ふたりの後方では大惨事が起こっているということが容易に想像できた。
 直接火矢にかかった生徒はもとより、草原に降り立った火矢がどうなるかといえば――
「副院長!! 一旦後退しましょう!!」
 身体を預けていた壮年教師に離されたが、年配の副院長は考えあぐねていた。
 もうどこに転がっても悪い結果しかみえてこないが、下手に動くのは敵の思う壺である予感がしたのだ。
 それに、これはゲニードベルドの手による襲撃ではない。
 恐らく内部に敵がいたのだ。
 そうでなければ、こんな手の込んだ罠に易々と誘いだせるわけがない。
 だが、そんな思考をも吹っ飛ばす出来事が、眼前でおこってしまったのである――
「――ベントさんッ!!!」
 咄嗟に叫んだのも空しく、走るソフィアの左胸部に火矢が突き立った。

 ―――

「皆、無事か?!」
「私は大丈夫。レーヌは?」
「わたくしも平気ですわ。けど……」
 このような突如の襲撃を受けようが、彼女達は傷ひとつ負っていなかった。
 それどころか、後方にいるクラスメイトを魔法で救うくらいの余裕すらあった。
「くそっ! いくらなんでも連中、やりすぎにも程がある!」
「もう一波くるわよ」
「本気ですの?!」
 さすがに妖精たちにも焦りが浮かび始めていた。
 この状況では自分達だけ助かるならまだしも、学院の生徒にまで気を遣っている余裕はない。
 周囲は凄惨の極みだった。
 濃厚な白霧が視界を埋めつくし、その中にまばらに見えるのは赤々と燃え盛る炎だ。
 火は更に勢いを増し、見えない怖さと熱さで生徒のみならず教員まで恐慌に陥る有様だ。
 火矢の本数自体はそんなに多くなかったから直接射られた者は殆どいなかったが、このままでははっきりいって手の施しようがない。
 さらに、ミリアムによればもう一波‘何か’が来るという。
「みんなっ! みんな大丈夫ですか!! まずは退路を、退路を絶ってください!!」
33危殆魔法と騒擾詩 二話 7/7:2009/02/04(水) 23:03:24 ID:3MYN5N1M


 若い先生――アリッサは焦燥の極みにある自分を必死に押し殺して生徒を落ち着かせようとしているが、成果はあまり芳しくいっていない。
 これだけの渦中とあって、いかな彼女も気が抜けるような声は出さなかった(言うことは支離滅裂だが)。
「先生ッ、落ち着いてください!」
「あなた達も、気を確かに、冷静に対処を、出来ますか?!」
「滅茶苦茶ですよ、先生!!」
「ふざけてる場合じゃないわエレン。何がくるか、割れたわ」
 焦りまくる先生とそれをなだめる銀髪少女とを、金髪少女は容赦なく咎めた。
「なんだミリィッ!!」
「何ですのミリアム!?」
「落ち着いて聞いてねふたりとも……実は――」
 こんな時でも先生を無視するミリアムは非情と言えなくもないが、これも彼女なりの配慮だろう。
 この事実を告げてしまったら、アリッサも恐慌に陥ってしまうかもしれないからだ。
 そして、内密にそれを伝えられたふたりの反応が見ものだった。
「……やつら、狂ってやがるな」
 今にも殺気が噴き上がってきそうな雰囲気でエレンが言えば、
「……戯れが過ぎますわね」
 イグレーヌもほとほと諦めたようにつぶやいた。
「……しばらくお別れね」
 まとめたのはミリアムだった。
 どんな時でも落ち着きはらっている彼女とは、明らかに異なる声色だった。
 霧の所為でお互いの顔はよく見えず、轟々と燃え盛る火炎の中、‘魔法学院フェリスゴートの三年生’である彼女達はとうとう決別を覚悟しなければならなかった。
「ねえっあなた達! さっきから……なにを話しているの!? これからなにが起こるのっ!」
 傍にいるであろうエリザベト先生が声を張りあげてくる。
 緊迫時の声とはいえ、やはりどこか幼さを隠し切れていない。
 顔は見えないだろうが、エレンは先生に笑いかけて優しげに言った。
「大丈夫。しばらく会えないでしょうが、いつか無事落ち合うことができますよ」
「そんな……一体どういう――くっ!」
 炎の猛りが、とうとう四人にまで迫ってきた。
 この四人ならば魔法での対抗など造作もないことだが、それすらも必要がなかった。
「くるわ……みんな、力ぬいて」
 ミリアムの声は渦中にあっても静かで、明瞭だった。
 そして、まもなく……
 イスマスの中原に存在していた魔法学院フェリスゴートの女人全てが、姿を失したのである―― 第二話・おわり



一話一惨劇が早くも崩れ落ちた……
こんなんでいいのか自分
34名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 00:26:19 ID:sQ169F/R
>>33
wkwktktk! ってか、最後のアレは一種のバシルーラですか?w

>一話一惨劇が早くも崩れ落ちた……
>こんなんでいいのか自分

大丈夫。 壮大なストーリーがあってこそ、惨劇やエロが映えるってもんですよ!
そこんとこを今時の若いモンは解っちゃいないんだよ。
SSの冒頭で、いきなり合体してないと嫌だとかさぁ・・・
35名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 01:20:58 ID:2eVjxNr/
>>33
乙!

前振りがしっかりしてるほうが、後のエロが味わい深くなるってモンですよ、旦那。
続き待ってます!
36危殆魔法と騒擾詩 三話 1/10:2009/02/09(月) 15:23:22 ID:Y39qMUXn
連投規制が怖いので、今日中には貼りますが二回に分けます。
ええ、無駄が多くて申し訳ない。



☆三話「絶望の誓い」





 銀髪の少女が、雪に埋もれていた頭をゆっくりとおこした。
 全身がけだるさに襲われていてもう一度横になりそうだったが、どうにか堪えて立ち上がった。
 妙に肌寒いと思ったら、ここが雪原なのもそうだが自分の軽装も原因のひとつだ。
 黒外套を羽織り、丈のみじかい茶色のスカートからは微かに大腿部がのぞいている。
 学校支給の緑色の制服こそ長袖だが、布地自体はうすめだ。
 周りが言うとおりローブを着ときゃよかった――なんて思いはしない。
 ……思いたくないだけか。
 気を取りなおして周囲を見わたしてみる。
 あくまで周囲だけだ。
 上は見ようとしない精悍な顔つきの美少女だったが、すぐに胸をなで下ろした。
 見えるのが、気が遠くなりそうなほど続く雪原だけじゃなく、近くにひとり埋もれている人がいたからだ。
 銀色のポニーテールをかざった少女は、迷うことなくその人にちかづいた。
 彼女はあお向けになって双眸を閉じていた。
 ローブがはだけて、中に着こんでいるものがあらわになっている。
 上半身は肌をぴったり包みこむ青い服を着て、下半身には同色のタイトスカートを履いていた。
 服のセンスはともかく、肢体の線がまる分かりなので思わず笑ってしまった。
 体つきまで子どもっぽいとは。
「……先生。エリザベト先生」
 あどけない顔立ちのアリッサ=エリザベト先生のもとにしゃがみ込み、呼びかけてみる。
 返事も反応もない。
 よく見ると、先生の寝顔はかわいい。
 二十三とはとても思えない幼い顔は、なにもしなければこのまま安眠し続けるのかもしれない。
 そう考えるとなんだか勿体ないような気もするが……気のせいだろう。
 不謹慎きわまる思考を打ち消そうと自分の頬をぴしゃりと叩き、本格的に先生をおこしにかかった。
「先生! 起きてくださいッ!! 凍えますよ! 先生ッ!!」
「…………………………っ……」
 再三の呼びかけに、ほんのわずかだが顔をひきつらせた。
37危殆魔法と騒擾詩 三話 2/10:2009/02/09(月) 15:24:20 ID:Y39qMUXn


 銀色の髪の少女は、こうなったら実力行使だと言わんばかりに小さな身体に手をのばし、強くさすりだした。
「先生起きろーッ! 起きなきゃ死ぬぞーッ!」
 無限ともおもえる雪原に不気味に反響する自分の声などおかまいなしに、少女は強くよびかけた。
「んぅ………………な……何よ、もぅ。一体あたしをでゃれだと…………――は!?」
 先生は意味深な寝言をはきながらも眼を覚ましたのに、目付きの鋭い少女はあきれたように、眼をこしこし起きあがったアリッサを見つめていた。
「先生…………そのような趣味がおありでしたか」
「アキオールさんっ、ち……違うのっ! これは、その……」
 服装を整えつつも、気の抜けそうな舌足らずな声でなぜか弁明に入るエリザベト先生。
 違うのも何も、この少女――エレン=アキオールは‘そのような趣味’についてなどなにも分かっちゃいないのだが、本人はばれてしまったと思ったらしい。
「こっこれは、な……内助の功でっ――」
 またも不明瞭な事柄を口走ろうとした先生を、銀髪少女は顔の前に両掌をつきだすことで制した。
「先生……そのことは後ほど詳しくお訊きしましょう。それより今は、ここから脱することを考えましょう」
 静かに、しかしながら重い口調で諭されたアリッサは、一瞬ぽかんとしながらも周囲を見渡した。
 内心、先生がわめき出すかもと危惧したエレンだったが、どうやら杞憂だったらしい。
「ここは……魔界ね」
 うつきながらも独りごちるアリッサの顔が深い憂慮にとらわれている。
 当たり前だった。
 彼女の言うとおり、いわゆる「あっちの世界」――魔界に送られてしまったのだから。
「アキオールさん、覚えてる? こちらに送られた人間が、再び地上に戻れる割合を」
「当然じゃないですか。――十一人にひとりでしょう? たしか」
「よく覚えてたわね。そう……それだけ低いってことなのよ。私たちが出られる可能性は……」
「先生っ」
 アリッサの言葉の中途、エレンが強い呼びかけを発した。
「……なに? アキオールさん」
「俺達、会えて良かったですね」
 淡々とつづられる銀髪少女の発言に、長い金髪を有するアリッサは瞬時に反応できなかった。
「……正直ね、もう会えないと思ってました。
 俺は昔から運が良いやつなんですよ。想った事願った事が大概かなう。そのかわりっちゃあなんだけど、あんまり欲しいものも無かったかな」
 薄着の少女は知らぬ間にちいさな先生の隣に腰をおろし、雪原の地平線を眺めながらしゃべりかけていた。
 仮にエレンが男だったら……先の台詞もまるで告白しているかのようだったし、雰囲気も悪くはないものだったろう。
 しかし場所と立場、それに何より性別を考慮すると、逢引のような空気はもう全然別ものになってしまう。
「俺が孤児だったってのは先生も知ってるでしょう?
 あん時はなりふり構わずなんでも盗みましたねぇ。生きるか死ぬかって時に、正義だの悪だのなんてのは飾りでしかないんですよ」
 告白なのか、説教なのか、自分語りなのか。アリッサはいきなり語り始めたエレンの意図が見えず、混乱しそうになっている。
「だからね、先生。俺は思うんです。自分に正直になればいいんじゃないかって」
38危殆魔法と騒擾詩 三話 3/10:2009/02/09(月) 15:25:23 ID:Y39qMUXn


 とても女性徒が女の先生に向かって‘しらふ’で言うような台詞とは思えなかった。
 男ならこの発言の後に押し倒してきても不思議じゃないわね――なんて考えをよぎらせた自分が少し嫌になる。
 アリッサにはこの豪胆かつ勇ましい少女が自分に弱音を吐いているかにも見えて、一抹のおかしさと共に哀れみをも抱いた。
 同時に違和感も覚えたが、いつもこの少女に抱いている違和感とはまた違う。
 彼女にはどうしても、この少女が「女」とはおもえなかった。
 女の皮を被った……もしくは女の身体を借りた男なのではないかと常に考え巡らせていたが、今日はその思いがかなり強くなっている。
「ところで先生……知ってますよね? ここを脱する方法を」
 少年のような声にはおもみが感じられた。
 うら若き先生も、あえて少女を欺こうとはしなかった。
「知ってるわ。どうすればいいと思う?」
「どうするも何も……」
 エレンは側頭部をかきつつ、一瞬答えようかどうかためらった。
「アキオールさんのことだから、なにか秘策があるのかなって期待してたんだけど」
「ちょっと、そんなに俺を頼らないでください。こればっかりは本当に……」
 エレンはふたたび口をつぐんだ。
 ふたりとも、脱出法やその周辺事項についてはしゃべろうとしない。
 話してはいけないことなのかもしれなかった。
 だがあえて、少女はこの話題をほりさげることにした。
「先生、狩りにでましょう」
「な……なにを言うの!」
「生徒の大半は……下手すりゃ全員がこのことを知りません。知らぬまま逝かせてやるのも情けでしょう」
「アキオールさんっ!!」
 剣呑きわまる発言にさすがのアリッサも声を荒げた。
「それは言ってはいけないことじゃない?! 私に……生徒に手をかけろというの?」
「先生がいやなら俺がやりますよ。痛みも恐怖もなくやる術なら心得てますから、安心してください」
 そういう問題じゃない――
 喉まで出かかった言葉がつっかえて、結局出てこなかった。
 この娘は本気だ。正気の沙汰じゃない。
 自分が……自分達が脱出するために、冗談ではなく学院の生徒をあやめようとしているのだ。
 魔界をおとずれてしまった人間がふたたび地上にもどるには、他の人間の魂が必要になる。
 ここで命を失った人間は光石となり、それを含んだ人間は魔界から脱することができる。
 魔界には魔物が跳梁跋扈し、当然食料もない。
 地上にいても人間にはいつか死が訪れるが、ここではそれが恐ろしく早いといっていい。
 それが嫌ならば、長年苦労をともにしてきた仲間と肩を組むのではなく、殺しあわなければならない。
「……私は、あなた達に殺しあってほしいがために、今まで教えてきたわけじゃないわ」
39危殆魔法と騒擾詩 三話 4/10:2009/02/09(月) 15:26:19 ID:Y39qMUXn


「そうは仰いますがね、仕方がないことです。はっきり言ってこのままじゃ戦争どころの話じゃあない。力のある者だけが地上に戻るべき……違いますか?」
 的を射ている言葉ではある。
 最も運がよかった場合でも、学院の女人が助かるのは半数。
 教師は力があるから残るとかんがえれば、女生徒がここから脱せる割合は……
「よくても半分以下なんですよ、先生。将来有望がどうとかのたまってる場合じゃありません。時には犠牲も強いられるのが――」
 急に、碧眼の少女の台詞がぴたりと止んだ。
 金の髪の先生も‘それ’に気付いたらしく、微動だにせずに緑眼を見開いている。
 ふたりが感じたのは『魔気』と呼ばれる力の波動で、魔法を遣う者に須らくながれている気のことである。
 その魔気は、相当に遠く離れたところから送られてきているから、恐らく魔気の強い者――つまり教師である可能性が高い。
 しかも二つときた。
「アキオールさん……」
「あの二人じゃないですよ。こんなわかりやすく魔気を発散するほど考えなしじゃない」
 なんで自分の訊きたい事が分かったのか、もはや尋ねる気すら失せていたアリッサだった。
 あの二人とは当然、ミリアムとイグレーヌのことだ。
 彼女たちならば、こういう状況におかれたら魔気を抑えて行動するだろうに、今送られてきているのは逆に自己主張が激しい。
 自分達はここにいるぞと気付いてほしいのが手に取るようにわかる。
 それは教師であり、危険であるという二つの要素がからみあっているといえる。
 少々強引な結び付けにおもわれるが、エレンはこう断定づけた。
 何も知らずに近づいてきた生徒を――
「とりあえずこの馬鹿魔気ふたつの方に行ってみましょうか。幸い相手は気付いてないみたいですから、俺達は魔気をおさえてね」
「……会ってどうしようというの?」
 銀色のポニーテールを揺らしながらアリッサに向き直ったエレンは、困惑する童顔に向かって笑いながら言ってのけた。
「殺すに決まってるじゃないですか」

 ―――

「いや、ほんと、えらい眼にあったねぇ」
 女教師ラケル=マタティアは、むしろ大した事なさげに言い放った。
 金色であるはずの短髪は茶色に染め上げられ、軽薄そうな緑の双眸は気だるげに積雪した森林をながめている。
 鮮鋭な顔だちは三十という歳相応の若さがあるものの、どこか尊大さが否めない雰囲気をただよわせている。
 そんな、顔貌はあるいみ『軽そうな女』にみえる彼女だが、服装は軽いどころではない。
 足首にとどかんばかりの漆黒の外套に、男の正装のような濃紺のジャケット・ズボンを着込んでいるのだ。
 とても魔法使いの(それも女性の)格好にはみえないが、ちゃんとした理由があり、学院からも許可を得ている。
「なぁ、ソフィア。なーんでこんなメに合わされるんだろうね?」
「本当、腹立つわ。あやうく、セイジに‘あれ’を使わさせられそうになった」
40危殆魔法と騒擾詩 三話 5/10:2009/02/09(月) 15:27:37 ID:Y39qMUXn


 ラケルに答えた彼女――ソフィア=ベントは、普段の整然とした雰囲気をかなぐりすてていた。
 顎にかかる水色の髪は波打っており、大きな緑眼はしっかり手入れされている。
 齢三十九とは信じがたい若々しさの美貌を有しているが、格好もまたすさまじい。
 全身にまとうのは色濃い白桃色のローブであり、中にはそれと対比になるような群青色のドレスを着用している。
 自他ともに認める「雅やかな人」そのものであった。
「それはまた、危なかったね……しっかし、誰も気付かないのか? あたしら以外の魔気、全然感じないよ」
 彼女らは、エレンが言うところの「狩り」を慣行しているところだった。
 魔界にも様々な地域があり、ふたりがいま居る場所は雪のつもった深き森林地帯である。
 と――ソフィアが突然苦悶の表情をはりつけ、その場にくずおれた。
「お、おい! 大丈夫かい?!」
 声をかけつつ、苦しそうに胸を押さえて沈んだソフィアを、しゃがみ込んで窺うラケル。
「うぅ…………くそ、セイジめ……」
 息を荒げながら、忌々しそうに呪詛を吐く。
 本当ならば彼女――ディアナ=セイジは、感謝されこそすれ怨まれる覚えなどあるはずもないのだが、心臓部が回復魔法で完治しなかったことにソフィアは大いに不満らしい。
「……完治させようと思うなら『五』にするだろうに、『四』のせいで塞ぎきれてない……ズキズキするわ」
 つまり、副院長が回復に手を抜いたと言いたいわけだが、これは少々的が外れているといえる。
 回復魔法は強力なほど――治癒力が高いほど時間を必要とする。
 約一時間まえ、ソフィアはやにわに受けた襲撃の際に左胸部を貫かれたが、副院長ディアナがかけよってすぐにも回復魔法をほどこした。
 しかしながら周囲は凄惨きわまる状況、生徒たちのことも考慮した副院長は少しでも早く済ませようとあえて『四』にしたのだろう。
「心臓部に直接回復魔法をほどこせるのは副院長だけだし、あんまり文句は言ってられないけどねぇ」
 相棒のこの意見に、ソフィアはキッとねめつけることで応えた。
「わ、わーったよ。あたしが悪うございました。そんな睨まないでってば」
「……(火矢に貫かれたのは)心臓よ、ラケル。不運にもほどがあるわよ」
 そう呟きながらも、ソフィアはゆっくりと立ち上がった。
 痛みが引いたのか、もう平時の血色の良い顔色を取りもどしている。
「大丈夫かい? ……大丈夫じゃなきゃ困るけど」
「当然じゃない――鼠が引っ掛かったのに、弱音吐いてらんないわよ」
 いつのまにか、彼女らの空気が様変わりしていた。
 振る舞いや話し言葉はかわらないが、明らかに声色が重くなっている。
 強い魔気が急接近してきたことに勘付いたのだ。
「しっかしこれは……ただの鼠じゃなさそうだよ。まさしく大鼠、いや、魔物鼠か? 一筋縄じゃいかなそうだ」
「片方はね。もう片方は大鼠でいいんじゃない」
「そうさね。でも奴さんたち、かなり速く近づいてるみたいだ」
 強敵二人が迫っているのに、女性二人の口調はあくまでお気楽なままだった。
 むしろ、ふてぶてしい彼女達にとってはその方がよい。
41危殆魔法と騒擾詩 三話 6/10:2009/02/09(月) 16:34:56 ID:Y39qMUXn


 肩に力を入れすぎて本来の実力を発揮できないなど言語道断である。
「でも、なんでだろ? 敵意むき出しってこたぁ殺り合うつもりなんだろうけど……」
「私達と同じ考えなんでしょう? 『三妖精』ならそう考えてもおかしくないわ」
 徐々にだが、二人の顔色が変わってきている。
 それも恐怖などとは対極の、まるで享楽に興じようとする男の如く、ぞっとするような冷たい表情だった。
「……あたしがこっちにいくよ」
「判ってるわ」
 何のことかといえば、敵方の魔気がふたつに分かれたのだ。
 一人ずつ相対しようという誘いだろうが、彼女たちもこれを受けてやろうというのだから、ある意味いさぎよいかもしれない。
 ふたりで片方にむかえば潰すのは容易だが、あえてこの水向けに乗ってやろうというのだ。
 自信がなければこのような行動には出れない。
「……形式上言っておくよ。御武運を」
「よしてよ、縁起悪い」
 勝って当然でしょう?
 そんなソフィアの思いを察し、ラケルは苦笑しながら詫びた。
「悪いね。あたしはともかく、あんたは相手が相手だから……」
「私が負けるなんて十にひとつもないわよ。――じゃ、‘むこう’で落ち合いましょう」
 口早に言い残すと、壮年の女教師は白桃色のローブをひるがえしながら、雪原に続く森林の方へ去っていった。
 男性の正装のような格好のラケルは、雅やかな女性の背を見おくりながら、大きすぎるほどの独白を案じるように発したのである。
「万に一つの間違いだろ?」

 ―――

 アリッサは今、雪が積もった多くの木々に囲まれていた。
 ついさっきまで銀の髪の少女が同行していたが、彼女は雪原に残るといって憚らなかったため、仕方なく一人で森に入ったのである。
 本当に不思議なものだと思った。
 八つしか離れていないとはいえ、自分とエレンは先生と生徒という間柄なのだ。
 やる事なす事、これでは立場が逆ではないかと何度考えたか、数える気にもならない。
 彼女が言うには、感じた魔気ふたつともが教師であり、自分達と同じように結託しているという。
 異なるのは、そのふたつは生徒ならいざ知らず、教師陣でも手をかけるだろうとエレンはいうのだ。
 信じられないと言ったが、彼女の強い口調と険しい表情に気圧され、コクコクと頷くことしかできなかった。
 さらに不思議なのは、そんな自分が嫌になるでもなく、むしろどこか嬉々として従っているような気さえしたのだ。
 しかし、残念ながらなぜなのかと思案にふけっている暇はあまりなさそうだった。
 大きな魔気が、長い金色の髪をもつアリッサに接近してくる。
 二十三歳には見えないあどけない顔だち、小さな身体とあって、その長い髪は少しでも大人っぽく見せたいという意思のあらわれだった。
42危殆魔法と騒擾詩 三話 7/10:2009/02/09(月) 16:35:32 ID:Y39qMUXn


 子どもっぽく見られることにコンプレックスを感じている彼女だが、エレンにそれを話したら微笑みながらこういってくれた。
「俺は先生がどんな容姿格好をしてても、好きなのは変わりませんけどね」
 なかなか言えないことだ。
 エレンだからこそ――女だからこそ容姿に捉われずにいられるのかもと一瞬考えたが、あの時のアリッサにはそれは些細なことでしかなかった。
 男子生徒からの人気はある彼女だが、それは結局見た目に依存しているものだ。
 なかなか自身を認めてくれる人がいない中、あの少年のような少女だけが、若い自分を最大限に褒め称えてくれた。
 エレンはどういうつもりなのかは別にして、すくなくともアリッサはそう感じとった。
 その期待に応えなければならない――
「よぉ。久しぶりだなアリッサちゃん」
 大木からひょいとばかりに姿を表したのは、男性と見紛う容貌の女性――ラケル=マタティアだ。
 その言葉や態度からは、明らかな嘲りの色が含まれている。
 右手にはすでに魔杖をもち、口元にはにやにやとだらしない笑みをうかべている。
 闘う意思を隠そうともしていないのだが、それはアリッサも同じだった。
「元気そうで何よりだけど……なんで闘おうなんて考えたんだい?」
 当然の疑問といえた。 
 しかしアリッサはその物言いに耳を貸そうとしない。
 およそ二十歩ほどはなれた三十歳の同僚にむかって、毅然と言ってのけた。
「あなたの質問に答えなきゃならない義務はないわ。お互い、目的はおなじなんでしょうから」
 表情を動かすこともなく、その華奢な左手に魔杖をとった。
 これにはラケルも驚いたが、そんなことは臆面にも出さず口元にいやらしい嗤いを含ませる。
「くく……見ない間にずいぶんな口をきく様になったねぇ。あの『泣き虫アリッサ』が――」
 鮮鋭な顔の女教師は思わず言葉をとぎらせた。
 アリッサがすでに魔法語の詠唱を開始していたのだ。
 そんな彼女を見たラケルは、軽薄な双眸に酷薄な光をさして唇をつりあげた。
「……少しは愉しめそうじゃないか!」
 ――サッと右手を上げる。
「『短槍・直突・三』!」
 先に魔法を発動したのはラケルだ。
 右手をせわしなく振りまわし、魔杖をアリッサに向けた瞬間。
 ラケルの胴の高さに三本の槍が横並びに具現化――そのまま一気にアリッサへと飛来する。
「……『短槍・追尾・四』!」
 詠唱をおえ、ラケルの魔法をむかえうつようにしてアリッサも魔法武器を具現化させた。
 同僚に杖をむけると、具現化した短槍が直進して相手の短槍とぶつかりあって消滅。
 残るひとつがまるごしのラケルへと襲来――しかし彼女はこれを身を投げ出すことで易々と回避した。
「……!」
43危殆魔法と騒擾詩 三話 8/10:2009/02/09(月) 16:36:12 ID:Y39qMUXn


 たった一本で仕留められると思ってるんじゃないよ――驚く童顔教師にそういってやりたかったが、その時間は詠唱にまわす。
 転げまわりながら杖をうごかして魔法語を諳んじるラケルを見て、アリッサも慌てて詠唱を開始する。
「……『短剣・斬撃・七』!」
 紡ぎ出された魔法語が七つもの短剣をうみだし、横並びになって高速回転しながらかわいた音をともなってアリッサへとぶ。
「……『矢・直進・七』!」
 一方、こちらには余裕がない。
 やっとのことで発動した魔法が七つの矢を具現化させ、襲来する短剣をむかえうつが――
 結末を見るまえに小さな先生は走り出していた。
 結果はというと、直進した矢はあっけなく、回転する短剣にはじき飛ばされ、微かに勢いを殺いだものの短剣はそのままアリッサに襲いかかった。
「ひっ……」
 この間、僅かに三秒。
 広範囲に展開される剣の襲来を、人間の敏捷でさけられるはずもなかった。
 しかし惜しいともいえた。彼女が避けきれなかったのは最も端に位置する剣――
「……あ゛ぅっ」
 一瞬にごった声があがる。
 駆ける幼い女性に、まもなく驚愕と激痛が襲い掛かってきた。
 右太腿から先がなくなっている――
「――いやぁあ゛ああぁあああ゛ああっっ!!!」
 甲高く、かすかに甘ったるさをひめた絶叫が、雪の森林の中にほとばしった。
 背中から倒れこんだが、彼女は気丈にも反射的に上体をおこした。
 左手にもつ杖を放りだすのもいとわず、物凄い勢いで出血する断裂した太ももをおさえにかかる。
 身にまとっていたローブもタイトスカートも右半身だけがなくなっていて、みすぼらしいというかだらしないというか、なんともいえない違和感がある。
「あぁぁ……あぎひ……うぎゃあ゛あぁあ゛!!!」
 激痛はまるで心臓の鼓動のようにズキズキとアリッサを苛んだ。
 へたりこんだ彼女は大粒の涙をこぼし、大口を開けて小さな顔全体で痛みの極致を表現していた。
「あれぇー……でかい口叩いたくせにもう終いかぁい?」
 暗い表情に陰鬱な言葉。
 右太ももの断面からドクドクと血を噴き出す様をみて、ラケルは心底興奮していた。
 こういう性癖の持ち主といってよかった。
 自分が痛い思いをしたり血を流すのはまっぴらごめんだが、人がこのように苦痛にあえぐのは彼女にとってきわめて楽しく、愉快なものなのだ。
「ぐぅう゛……ぐはっ、うっ、あがはっ……!!」
 アリッサは剛毅にも、右足を殆ど失くしてもうち回ってはいなかった。
 強烈にうめいてはいるものの、なんとか正気を保とうと上半身を起こしている姿は称賛に値するのかもしれなかった
 ――といっても、他の先生方ならば杖を手放すなどと云う愚行は犯さないだろうが……
 だがいつのまにか彼女の至近距離にいた人影は容赦がなかった。
 泣き咽ぶ彼女を見おろし、身をかがめて落ちていた魔杖を拾い上げる。
44危殆魔法と騒擾詩 三話 9/10:2009/02/09(月) 16:37:16 ID:Y39qMUXn


「あっ! …………っ」
 アリッサには、ただ呆然と見上げることしかできなかった。
 ラケルは鮮鋭なおもてに凍るような微笑を湛えると、両手で持ったアリッサ愛用の杖を――二つにぶち折ってしまった。
「ああぁっ…………!!」
 少女のような先生は太ももをおさえながら泣き崩れ、がっくりとうつむいた。
 希望を砕かれ、なすすべも無くなった瞬間だ。
「あっは! ぎゃははははははははははぁ!!」
 そんな少女、いや女性の姿がおかしくてしょうがなかったのだろう。ラケルは心の底からの大笑をあらわにしてみせた。
 あれだけ堂々と闘うことを宣言していたのに、これはなんたるザマだ。
 彼女は笑いながらも、短兵急に右手を繰っていた。
「……『長槍・我持・一』!」
 なんと詠下に、右手の杖が長い槍に変貌した。
 自らの手に武器をたずさえる魔法は通常の武器魔法よりも精神消耗が激しいはずだが、少なくともラケルの顔には微塵にも表れていない。
 これからこのうざったく長い金髪をもつ少女――いや女性をくし刺しいたぶれることが、疲弊を忘れさせているのかもしれない。
「ひとつ訊いておいてやるよ。……なんであたしを殺そうとした?」
 その口上を聞き入れるとうつむいていた頭がぴくりと動き、見上げた顔がラケルの不敵な目と合わさった。
 アリッサはこんな時でも誇りを捨てていない。
 強情にも、その茶髪尻軽女の顔をキッとねめつけたのである。
 傷がひどくうずいている筈なのに、いとけない顔にある眼光はするどく、仁王立ちする‘元’同僚を見すえて離そうとしなかった。
 これにラケルが憤慨したのは理の当然だった。
「てめえ……ふざけやがって!!」
 口調を変えてさけび、槍を振りあげた。アリッサは思わずぎゅっと目を閉じた。
 ――左太腿に鋭痛がはしった。
「う゛っ!! …………」
「調子づくなよこのガキがっ!!」
 七歳年下の‘元’同僚から槍を引きぬき、今度は右太ももをおさえている右手甲をつらぬいた。
「ぎゃあっ!! …………」
 子供っぽい顔が激痛にゆがみ、ちいさな口から苦鳴が洩れる。
「お前のような、ガキに色気つかうガキが……」
 アリッサの手の甲から槍を引きぬき、歯を食いしばって槍をくりだす。
「一番嫌いなんだよッ!!!」
「っ!! がフっ――…………」
 緑の眼が限界まで見開かれ、同時に口腔から濁音と、鮮やかな色の血液が吐き出された。
 平坦な胸が。左胸部が。男装の女がもつ槍に、純白のローブごしに貫かれていた。
 しかし実は彼女、完全に心臓を捉えてはいなかった。故意に、かすめる程度に槍を突き出したのである。
45危殆魔法と騒擾詩 三話 10/10:2009/02/09(月) 16:38:29 ID:Y39qMUXn
10

 アリッサの視界が涙でいっぱいになり、男装女の姿も、魔界の殺風景な景色も不明瞭になってゆく。
 この稚児の如き糞女をもっと苦しめるべく、ラケルは槍をぐりぐりとねじりまわす。
「あ゛う゛っがバっ、ゲはッ……うええ゛ぇっ…………」
 柄の部分で心臓部を刺激され、そのたびに濁った血と声が混沌とした旋律を生みだす。
 白かったローブはみるみるうちに赤い染みを広げていき、地べたにすわり込むアリッサの身体に血の海を模してゆく。
「おい……回復魔法、かけてやろうか?」
 冷たい声だ。
 そんな余裕などほとんどありはしなかったが、アリッサは心の奥底でなぜ自分がまだ生きているのかと、ほんの微かにだが考えていた。
 心臓を破られたのに生きていることと、意識を失いそうで失えない恐怖が、もう少しで彼女を覆いつくそうとしていた。
 どんなに痛くても、もう声を出す機能さえもとんと亡失している。
「おい、聞けよ。回復して欲しいのか欲しくねえのか、答えろ」
 アリッサは無意識に、反射的にうなずいていた。
 ここまでされては正気を保てるなどありえないことだ。
 自尊心も、エレンとの誓いもどこへやら吹っ飛び、もはや本能的に生きたいとしか考えられなくなっていた。
 だが無慈悲にも、ラケルはこれを切り捨てた。
「――かけるかよ、バーカ」
「……!!」
 またしても、槍をねじり回される。
 いまアリッサは、槍によって無理に上半身を起こされている状態なのだが、なんと悲痛な呻きをだす前に言葉をつむぎ始めた。
「おぇが、フぐッ……おねあ゛ひ、も゛うやえ、て…………はヤぐっ、……が、がいぶク、を……………………」
 童女の面をこれ以上ないくらいにひきつらせて、アリッサは哀願した。
 この‘可愛かった’顔には傷ひとつついていないのに、どうしたらここまで変貌できるのかというような醜い顔色になっていた。
 彼女の台詞をききとどけた短髪女の反応はどうか。
 ぷっ、と嗤いをもらした。
 次いで、大声で笑いあげ、最高の破顔をはりつけた。
 毅然とした態度で闘いを宣言し、無惨に敗北し、挙句に命乞い……
 これはもう彼女にとっては笑う他なかった。
 が、その笑みが突如きえた。と思ったら、今度は虚しさにつつまれた表情に移り変わっている。
「……はァ………………」
 それはもう、さぞかしがっかりさせられたような溜息だった。
 一体自分は今まで何をしていたんだ――とでも言い出しかねない空気が、げっそりと肩を落としたラケルの周囲に充満していた。
 血溜まりを作ったアリッサをだるそうに見下ろし、槍をひきぬいた。
 濁音だか苦鳴だかが聞こえてきた気がしたが、もうどうでもよかった。
「失望させやがってよ……」
 言葉を綴ったのもつかの間。
 ラケルは、茫然自失としている金髪女の顔にむかって、‘気楽に’魔法武器を突き立てた―― 第三話・おわり



合法に(?)残虐描写できるって最高です。
とかいっときながら自信はないので、毎回趣向を変えていこうかなとおもいます……
46名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 13:18:17 ID:5sAgSndv
クラウザーさんに声帯潰されてデスボイスになった初音ミクが自我崩壊して自壊するやつきぼん
47名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 14:59:58 ID:j2T/3qo6
今日は他人の恋路を応援した罪で処刑されたお節介焼きの命日。
48名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 18:05:18 ID:LYz06+6c
リョナっていうのか・・・
奴隷闘士BATTLE SLAVEやりました
一線越えた気がしました
今のトコ切断とか内臓とかはだめです
49名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 23:51:43 ID:N2Xyuhek
どっちもないじゃん 性的な要素が絡まないとダメな俺には
殴るだけじゃいまいちだった。立つけど使えない。
胸揉んだりしてればよかったよ。
50名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 01:45:22 ID:Dlq+vbnm
>>49
お前はこのスレ向いてないよ
51名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 18:13:44 ID:wBQFrCMa
あげ
52舞‐乙Hime@アリカ解体:2009/02/26(木) 17:58:58 ID:qPfcJliZ
「アリカちゃん、気分はどう?」
漏れは床に転がされたアリカたんを見やります。
「何なの……私をどうするつもり?」
両手を後ろ手に縛られ、あのガルデローベの制服に身を包んだアリカたんが、
そう呻きます。彼女を拉致して来てこの廃屋に閉じ込めたのは漏れです。
「駄目だなあ、他人から貰ったものを気軽に食べちゃ。――あ、騒いでも無駄だよ。ここ防音は完璧だから」
そうカメラを置きながら言って、
「これで良し、と。二人で思い出作ろうね。一生の思い出」
「私を返して!」
「返してもいいけど、帰る頃にはキミ死体だよ♪」
「!」
アリカたんの顔に蒼白が差します。
暢気な彼女ですが、自分の置かれた立場やこれから先辿る運命についていささか思いをはせたようです。
「じゃ、まずは……」
漏れは制服のスカートから覗く細い脚、その白い大腿を見て歯をにっと剥きました。
「犯そうか」
「い、いやあああああっ!!」
アリカたんの服を引き裂いて行きます。
エプロンを模した制服が破かれ、皓く張りのある膚が露わにされます。
「騒いだってもうセルゲイは助けてくれないよ?」
それでも何とか身じろぎし、目には涙を浮かべて抵抗します。
これだからオトメを犯すのは堪りません。

「やだ……やめて、セルゲイ、お母さん!」
「ほーら、乳首」
漏れはアリカたんのブラを取り除きました。
以前よりかは成長しても、でもまだ控え目な膨らみの、さきっちょの淡い突起が外気に触れます。
漏れはそれにむしゃぶりつきました。
「いやあああ!」
「おいし♪」
ぢゅるぢゅるぢゅる……
音をたて、激しく乳首を吸い、アリカたんのおっぱいを楽しみます。
たまに歯を立て、かんだり、強くすったり、少女の肉体を楽しみます。
「いやあああああああああああああっ!! 誰かあああ!!」
「無駄無駄、ここにはキミと漏れとカメラだけだよ」
漏れはやがて下半身に向かいました。スカートをもぎ、下着だけになったアリカたんの下半身を視姦して楽しみます。
レースの下着に包まれた其処は、やや盛り上がって、黒い茂みを下に隠しています。
53舞‐乙Hime@アリカ解体:2009/02/26(木) 17:59:21 ID:qPfcJliZ
「やだやだやだ!!」
アリカたんの声に泣きじゃくる色合いが増してきました。
何とか足をばたつかせ、抵抗しようとしますが、かえって漏れを楽しませるだけです。
漏れはレースのパンティを剥ぎ取りました。
「ほーら、生ま○こ」
「い、いやぁぁぁぁっ!!」
アリカたんの女性が露わになりました。
そこは綺麗な華そのもので、割れ目はピンク色でぴっちり閉じ合わされており、
その上に控え目なクリトリスや茂みが自己主張しています。
漏れはアリカたんの足を開かせると、カメラの前に曝け出させました。
「ほら、よく見せようね〜♪」
「うわあああああああ、あああああああ!!」
アリカたんは悲鳴というよりは、もうたんに泣きじゃくっていました。
えぐえぐと肩を震わせて嗚咽します。
「何やってるの? お楽しみはこれからなんだから♪」
漏れはズボンを脱ぐと、勃起した一物を取り出し、アリカたんの花弁に狙いをつけました。

「お願い、もう許してええええええっ!!」
「駄目駄目、セルゲイには初めてあげても良いって感じだったじゃない?」
漏れは遠慮なく男根でアリカたんのヴァージンを貫通します。
「! ひぐぅ!!」
アリカたんの若々しい上半身がバネのように跳ねました。
「ああ、うわああああっ!!」
アリカたんの処女膜はそれほど硬くなく、また、女になる苦痛も左程ではなかったようです。
漏れは激しく、何度も腰を突き込み、その度にアリカたんの口から綺麗な声が漏れます。
散々アリカたんの女性を楽しんで、漏れは膣内に精を放ちました。
「オトメ卒業おめでとう!」
「ああ、はあっ……」
アリカたんは切なげに只管涙を流すのみです。

「それじゃ、次のプレイに移ろうか……」
漏れは肉切り包丁を取り出しました。
54舞‐乙Hime@アリカ解体:2009/02/26(木) 17:59:45 ID:qPfcJliZ
包丁の刃は鈍く鋼色に光り、肉厚の牙は繊細な身体など簡単に解体できそうです。
「やだ、たすけて……たすけて……」
「まずは、抵抗力を奪わないと」
漏れは立ち上がり、ズボンを穿くと、靴底でアリカたんを蹴りつけました。
「ほい」
「ぎゃああああああっ!!」
アリカたんのお腹や顔や、背中を只管蹴りつづけていきます。
一メーター半にも及ばない小さく華奢な体が、暴力を受ける度に弾け、
衝撃が四肢を走り、血反吐が小さく花ひらいて少女の肉体を壊していきます。
オトメの時は無敵の力を振るう少女。蒼天の青玉。
それも認証なしでは何の威力もなく、抵抗もなく、暴行を受け血と涙に沈んでいくだけです。
――三十分は蹴っていたでしょうか。
漏れは何かやり遂げた筋肉の心地よい痛みを脚に感じながら、蹴り足を止めます。
革製のブーツが鈍く血を輝かせます。
アリカたんは、重傷を負い、青息吐息でぐったりしていました。

「うっ……ニナちゃん……エルスちゃん……マシ……ロ……ちゃ……」
「二ナちゃんだってさ!」
漏れはケラケラ笑いました。
「ケセラケセラ」
「なにが……おかしい……のよ?」
「だってさー、この誘拐を依頼したのが、その二ナちゃんなんだもん」
「!」
アリカたんの瞳孔が開いていくのが堪りません。
「なんだかさー、セルゲイがさー、記憶少し取り戻してて、忘れられないらしいよ、
キミとか、キミのお母さんのこととか。それでさー、やっぱ邪魔なんだって」
「嘘よ……嘘」
「嘘じゃないよ。たっぷり報酬はいただいたんだ♪――まあ、プレイに入ろうか」
絶望に染まっていくアリカたんの瞳に凶器が空しく映ります。
親友に裏切られてアリカたんは、先程とは別の涙を流していました。
――ああ、なんと美しい、その顔――
「じゃ、解体しゅるね♪」
「あ、ああああああああああっ!!」
漏れは肉切り包丁の刃を肩の付け根に宛がいます。
鎖骨よりはもっと腕より。切断するのに都合の良いあたりを探って、刃を滑らせます。
ポイントを見極め、肉に切り込んで行きます。皮膚が破れ、血が吹き出し、
赤身が覗いて、肉を切断し、それを数分続けると、今度は骨が刃にあたり、それをごりごり削っていきます。
「ぎゃああああああああああっ!! ぐぎゃあああああああああああっ!!」
アリカたんは白目を剥いて叫び散らしていました。
先程の暴行で重傷を負っているため、暴れる元気はありませんが、あまりの苦痛にのけ反ります。
やがて骨を切断し終わり、漏れは血まみれの手をタオルで拭きました。
刃が刃こぼれしておりますので、包丁を用意した別のものと交換します。
まだ四肢は三本残っているのです。
切断面を見ます。
白い骨。その周りの赤身。脂肪。この娘の腕は若いカモシカのように引き締まり、
筋肉が多く、脂身は少なめです。その切断面にガス・バーナーを向けます。
すぐに死なれては困るので、止血するのです。
「ぎゃああああああああああああっ!!」
肉を焼かれるとアリカたんは目を見開き、歯をくいしばって泣き喚きます。
55舞‐乙Hime@アリカ解体:2009/02/26(木) 18:00:04 ID:qPfcJliZ
あまりの激痛に気絶することも叶わず、ただ震えるのみです。
「好い顔だねえ、アリカちゃん……」
漏れはうっとりします。
カメラは無言で漏れたちを写しています。
「いずれアリカたんとは永遠のお別れになるけど、思い出は美しいままだよ。
漏れの中でアリカちゃんはいつまでも輝いてるんだ」
「殺さ……ないで……」
アリカたんはそうかすれた声で呻きました。
「お願い、殺さないで……何でも……するから……」
「ほう」
漏れは感心します。
(蒼天の青玉が命乞いねえ……)
アリカたんは苦痛に顔をくしゃくしゃにさせて只管すすり泣いています。
思えば、この娘もまだ十四五の少女です。
突然訪れた残酷な死を前に慄くのも無理はありません。
とはいえ、アリカたんの心まで壊せる喜びに漏れは震えます。
「じゃ、代わりに二ナちゃん殺してもいい?」
「……!」
「君をこんな目に遭わせた二ナちゃんを代わりに殺してもいいなら、キミを殺すのをやめるよ、どうする?」
「それ……は……」
「厭ならいいよ、解体再開」
漏れはもう片方の腕も切断にかかります。
「ああ! いいわ、殺して! 二ナちゃんを、二ナちゃんを殺して!!」
アリカたんは叫びました。
「二ナちゃんを殺して! 二ナちゃんだけ、じゃない……マシロちゃんでも、イリーナちゃんでも、誰だっていいから!
私は……たすけて……お願い、ころさな……いでえっ!!」
「それが聞きたかったんだ♪」
「それじゃ……」
漏れは悪魔のように嗤いました。

「――誰がお前みたいなメス豚の言う通りにするかよ。死ね――」

残り三本の手足を切断にかかります。
「ぎゃあああああああああああああああああああっ!!」
56舞‐乙Hime@アリカ解体:2009/02/26(木) 18:00:22 ID:qPfcJliZ
「美しい、美しいよ……アリカちゃん」
漏れはうっとり嘆息します。
漏れの前でアリカたんは手足を失い、曝け出していました。
真っ裸で、四肢がなく、まるでマネキンみたいにアリカたんは転がっています。
顔には生気がありません。
目玉を抉られた眼窩からは塩水はでなく代わりに血の涙を流しています。
乳首やクリトリスもありません。
これから仕上げに入ろうかと言うとき、掠れた声が聞こえました。
「ん?」
「ご……めん……」
アリカたんが何か言っています。聞いてみます。
「ごめん……ニナ……ちゃん……マ……シロ……ちゃ……」
おやおや。
漏れは笑いをかみ殺すと、今日何本目かの肉切り包丁をアリカたんの腹に押しあてました。
刃先を鳩尾のあたりに持ってきます。
刺しました。
アリカたんがぐふっと血を吐きます。そのまま会陰までまっすぐに刃を下ろします。
アリカたんのお腹がぱくっと開いて鮮血があふれ出します。
漏れは傷口を開いて内臓を露出させます。
「げぇぼぉ!! うっげええっ!!」
「うわ、綺麗なピンク」
「げぼおおおおおおおおおっ!! げえええええええええええっ!!」
内臓を捌いていくと、大腸から糞便がこぼれてきます。
漏れはアリカたんのわたにまみれながら記念にピースしました。
カメラが漏れを映します。
アリカたんには言わなかったけど、二ナたんに払った「報酬」とは、
二ナたんとセルゲイと二人の屠殺だったんですけどね。

(終わり)
57名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 21:10:30 ID:9dem6Ii+
「ラストサマー」で巨乳の美女がカギ爪で切り刻まれて鳴くシーンはいい。
58名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:06:21 ID:ir9Jjqx0
>>56

結構良かった
59名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 22:53:33 ID:1C2ejQe6
魔法学校待ち。
60名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 07:26:04 ID:K/Cm+2BT
あげ
61名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 08:42:09 ID:zZeevwQB
過去ログ全て読みたいんですけど
どこかに保管とかないんですか?
62名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 19:31:38 ID:3dWC0t6d
●でも買えば
63名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 03:54:24 ID:xg/IlfsZ
耽美な切腹自害も良いかも。
64名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 00:41:28 ID:dAR8cnsW
過去ログ倉庫は欲しいよな
篤志がつくってくれまいか
65名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 12:28:54 ID:vugrvaLW
誰かネタない?
66名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 12:55:17 ID:G0Fy3G+j
腐乱はアリ?
67名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 17:22:48 ID:0wU6l7zr
ありあり!
68名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 21:50:58 ID:I4SS017m
なしなし!
死にたてがイイ!
69名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 21:25:12 ID:iOUpShOk
どっちも来いやぁ!
70名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 23:50:18 ID:41jMSOrP
なるたるののり夫解体で萌える漏れは人間には戻れぬのか・・・
71名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 00:50:16 ID:qTmo0qEb
と言いつつどこか自慢げ
72春分天女の最後 1/3 ◆/W8AnhtEnE :2009/04/04(土) 15:59:34 ID:pVAMHc6P
前スレでブルーマンデーものを投下していた者です。
春分の日を含む三連休に投下するつもりのネタでしたが、ネタ中にある事情で書く暇が取れませんでしたw
ようやく暇が出来て書き上げることが出来たので、時期がずれましたが保守ネタにでもなればと思い投下させて頂きます。



 人々の安息と希望の源である聖なる秘宝「ホリデークリスタル」、それを護るのは「蓮弓(れんきゅう)天女」。
そして秘宝を狙うのは悪の五人姉妹「ヘイジツーシスターズ」。
今宵も人々を苦しめる魔力ロウドウーを力の源にして戦うヘイジツーシスターズと、クリスタルからもたらされる
聖なる力ホリデーの加護の下に戦う蓮弓天女との死闘が繰り広げられていた。


3月19日、木曜日の夜更け。明日から多くの人々が3連休を迎える夜。
寝静まった街の路上に対峙する2人の女性が月明かりに照らされていた。
一人は弓に矢をつがえ、凛とした立ち姿を見せている。
もう一人は幾本の矢に衣の袖や裾を貫かれ、壁に縫い止められていた。

弓を手にした女性は春分天女、正月、成人に続く第三の蓮弓天女だ。
桃のように瑞々しい美貌を簪で纏めた麗しい桜色の髪で彩っている。
そして身体を覆う薄絹の衣とその手に輝く蓮弓が蓮弓天女であることを表していた。
壁に縫いとめられた少女は「金曜日」。
人々をロウドウーに狩り立てるヘイジツシスターズの末娘だ。
まだ年端も行かない幼女の姿をしている。
だがその顔立ちは憤怒のような表情で春分天女を睨みつけていた。

「これが最後の警告です、おとなしくこの世界から立ち去りなさい。さもないと」
「さもないと『いたいけな幼女の胸を矢で貫く』のね?正義の天女さん?」
たおやかな声を発する春分天女の言葉尻を捕らえ、金曜日が小憎らしく皮肉を返した。
「……そうです。無用の苦痛を与えることは出来れば避けたいですが、聞き入れないなら止む得ません。」
敵から放たれた皮肉に心を痛ませる春分天女だが、落ち着きを取り戻して静かに宣告する。

「信じられないー!酷すぎるよお姉さん。」
「戯言はもう止しておとなしく観念……」
「nendomatsu!」
頬を膨らませ駄々をこねるような言葉をあげる金曜日に、やや苛立ちを覚える春分天女。
だがその耳が金曜日が上げた聞き慣れぬ言葉を捉える。
「くっ!」
瞬時に矢を金曜日に向けて放ち、防御の構えをとった。
蓮弓天女たちにとってヘイジツシスターズが持つ力はまだまだ未知の部分が多い。
先ほどの言葉も何か呪文のような物だと感じた春分天女が即座に取った「闘う者」としての反応だった。

「あぐっ!」
春分天女が放った矢はそのまま金曜日の胸に突き刺さり、血反吐を吐かせる。
止めの一撃を食らった金曜日は血で濡らした口元のニィと歪ませ、凄絶な笑みを浮かべて春分天女と瞳を合わせる。
次の瞬間、がくっと首を傾けた金曜日は光の粒子にその身が変えて消え去った。
(終わったの?確かに彼女はこの世界から消えた、けどあの言葉は?)
納得できないまましばらく金曜日が消えた場所を見つめていた春分天女。
だが振り切るように頭を横に振り、その場から立ち去ろうと踵を返した。

すると彼女の視界に黒い壁が映る。
ハッと見上げた春分天女と彼女を見下ろす甲冑武者の目が合った。
事態が飲み込めず、瞳を瞬かせる天女。
甲冑武者の肩先に鈍い光を捉えた次の瞬間。
73春分天女の最後 2/3 ◆/W8AnhtEnE :2009/04/04(土) 16:00:23 ID:pVAMHc6P

ザシュ!
「イぎぃッ!」
春分天女の視界を遮る赤い霧、鳩尾を貫く灼熱のような激痛。
彼女の肢体が武者の手槍に貫き通されたのだ。
一瞬の出来事に耐え切れずに濁った悲鳴を漏らす天女。
手にした蓮弓も取り落としてしまう。
「むっ!」
「アギッイイィィィ!」
甲冑武者が気合と共に槍を引き抜く。
再び身体の中を壊される痛みに苦悶する春分天女。
手前に槍を引き抜かれた勢いに引っ張られてたたらを踏む彼女を槍を手放した武者の拳が襲う。
「フギィッ!」
篭手に覆われた拳が春分天女の美貌にめり込み、鼻をひしゃげさせながら宙を舞う。
「うぐっ!」
そのまま彼女は数メートル離れた床に背中から叩き付けられた。

(うっ…ぐっ!……一体何が?あれは何者?……ヒッ!)
春分天女は鳩尾、背中、鼻梁から走る激痛に苦しみながら必死に思考を巡らす。
だがその冷静な精神も、肘を付いて身体を起こそうとする彼女の瞳が近づいてくる甲冑武者の姿を捉えると
恐怖に染まる。
「?……ガハハハハハッ!」
傷付いた天女の美貌に走った怯えの表情に気づいた甲冑武者が高笑いをあげる。
「立ち上がろうとする気概は認めてやろう、じゃがお主が怯えるのも当然じゃ。我が名は『休日出勤』!」
歩みを進めながら話を続ける武者。
「週休2日制などというものに囚われている平日姉妹のような乳臭い小娘どもとは違う。真のロウドウーを
勤め人どもにもたらすのがワシじゃ!」

「あぐっ!」
そのまま春分天女に近づいた休日出勤は、彼女の頭を髪ごと鷲掴みにして無理やり持ち上げる。
「金曜日も早くにワシを召還しておけばむざむざ殺されることもなかったろうに。」
そのまま春分天女の息の匂いが嗅げるほどの距離に顔を近づける。
「お主、鼻を潰してしまったのは残念じゃが良い器量じゃの。どうじゃ、ワシの妾にならぬか?
なったら命だけは助けてやるぞ?」
顔を覆う黒い鉄製の面頬越しにまじまじと天女の美貌を見つめながらため息を漏らす休日出勤。
「そんなの御免ですっ!」
好色そうな武者の視線にキッと睨みを返した春分天女。
右腕を曲げて、武者の顔に肘当てを食らわす。
「オグっ!」
面頬越しに鼻がひしゃげた確かな手応えが天女の肘に伝わる。
「これでおあいこですね!」
一矢報いたことで思わず笑みがこぼれる。
頭を掴んでいた、痛みに悶える休日出勤の腕をも振りほどいて距離をとって床に着地する春分天女。

そのまま髪を束ねていた金色の簪を手に取り、呻く武者の鎧の隙間に刺し込もうと飛びかかる。
「こしゃくな!」
「ぐっ!」
簪を握る右腕を態勢を立て直した武者の豪腕に取られてしまう。
クロガネの腕と白絹の腕が絡み合い、一瞬の後捻りあげられた白い腕が乾いた音を立てる。
「イギィッ!」
天女は右腕から伝わる激痛に目を見開かせる。
74春分天女の最後 3/3 ◆/W8AnhtEnE :2009/04/04(土) 16:01:15 ID:pVAMHc6P

 折れた右腕を左腕で支え、痛みをこらえる春分天女。
休日出勤の間合いの中で大きな隙を見せてしまった彼女。
「刺突はこうやるのじゃ!」
それを見逃すことなく絶対的優位に立った甲冑武者が脇差を抜いて、彼女を抱き抱えるように背に手を回す。
そして密着させた天女の肢体、その胸のふくらみに凶刃を突きいれた。
「いぎいぃぃぁぁぁっ!」
刃に衣を裂かれまろびでる乳白色の果実。
その左の膨らみに黒い刃が刺し込まれた瞬間、パッと赤い液体が弾ける。

「どうじゃ!心の臓まで貫き通す勢いじゃろう?」
「ァ……ガハッ!……ハッ、ゴ……」
勝ち誇るような休日出勤の問いに春分天女は答えることが出来ない。
胸の傷、そして口唇から失われていく赤き血。普通の人間なら致命傷になるような傷を負った彼女は
ホリデークリスタルの加護があっても命を繋ぐのがやっとの状態だった。
簪を抜いたことで桃色の髪も解け、胸元にかかった髪は流れ出る血で汚されていく。
力無く仇敵に抱かれてしまっている春分天女。その瞳は虚ろな光を宿し、何も映していない様だった。
休日出勤が腕を離すとそのまま彼女の肢体は地面に仰向けに転がった。

「もう一方も貫いてくれるわ!」
荒い息がつかれる度に上下する右の胸、そのまだ美しさを保った膨らみに休日出勤が脇差を突きこむ。
「ガ、ギィッ!」
肌を裂いた瞬間、息がとまる激痛が春分天女に走る。
そして刃は右胸の奥深くに宿った赤き宝玉、ホリデークリスタルを貫いた。
「アギィィィィイイイッッッ!」
生命の根源を破壊され、断末魔の雄叫びをあげる春分天女。
「おお、そこがお主のクリスタルの隠し所か。残念じゃ、もう少し嬲りたかったが。」
休日出勤が落胆したような声を漏らして天女の肢体を見下ろす。
やがて、春分天女の両胸の傷口、そして口唇から流れ落ちる血の勢いが弱まっていく。
痛みで大きく見開かれた瞳の光も次第に薄らぎ、肌の色が透き通るような白さを増していく。
その彼女の口唇が僅かに動いた。

「……こ、ご…めんな…さい……き、休日を……もたらす……こと、が……できな…くて……」

人々に自らの無力さを詫びる声を漏らす春分天女。
言葉を紡ぎ終えると彼女の頭はがくりと力無く横に傾いた。


こうして春分天女は休日出勤の凶刃に倒れ、人々は休み無しに悪の力ロウドウーに囚われる事となった。
75名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 16:37:41 ID:HGCxvsG4
どっとはらい
76名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 17:32:29 ID:kN4G0QZF
>>56
個人的には戦闘での殺しよりこういう解体の方が好きだぞ
77名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 23:22:00 ID:p29IY0az
>>72
GJ!休日出勤クロワロタw
78名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 13:33:28 ID:Qdz6mvtB
カロウドウーって感じにすると、か労働(ノドン)だよね
((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル
79名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 02:35:30 ID:YPyNQMm7
保守
80名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 10:02:49 ID:nes2cNsU
【隔離】場外乱闘専用スレ【施設】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1239770078/
81名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 14:10:04 ID:3Eg8/mka
ここでアンケート
お前らの解体レイプしたい二次元キャラは?
複数回答可
シチュも答えること
82名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 07:22:03 ID:COph7tC5
ありすぎてもうね
83名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 17:57:40 ID:El6FInxZ
>>81
FE烈火のソーニャ
ポケモンシリーズのミュウツー
AVENGERのレイラ
ラインバレルのイズナ
ひぐらしの魅音

このくらいかなぁ
シチュはちょっと思いつかないけど

84名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 22:51:41 ID:k9GpaRh1
俺は舞乙のアリカを解体したくてしょうがない
それSSにして投下までしたしw
85名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 01:19:57 ID:Cld81dju
俺は逆だなー殺すために存在するオリキャラならいくらでも解体できるんだけど
特定のキャラ使ってSS書こうとすると、いつもコブラさんが出てきて邪魔をする・・・
「お前は誰だ!」「サンタクロースさ」ってやかましいわ!
86名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 12:08:41 ID:OeQyeHk5
もうすぐ蓮弓天女黄金5姉妹の活躍&解体の季節だな。
相手はゴガーツ・ビョウあたりか?
87名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 21:47:19 ID:JxLF2/vf
旬過ぎちゃったくさいけど初音ミク
88名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 23:01:30 ID:H9iM26Ny
蓮弓ネタってオリジナルなの?それとも二次?
89名無しさん@ピンキー:2009/04/27(月) 11:57:15 ID:WsFs2X4R
>>88
どうみてもオリジナルだと思うけど・・・>漣弓天女
90名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 00:09:05 ID:c2q+xH+S
保守
91名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 04:18:43 ID:Ad3vFyNi
黄金漣弓、なにかあるかな
92名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 00:09:49 ID:9A2IejGx
『漣弓戦隊・黄金レンジャー!』   なんちて。w
(昭和レッド 憲法ブルー みどりグリーン チルドレンイエロー 振り替えピンク)

せっかくの黄金漣弓だし、こういったノリの話も読んでみたい。
93名無しさん@ピンキー:2009/05/02(土) 20:53:13 ID:UloSdMWP
期待あげ
94名無しさん@ピンキー:2009/05/03(日) 01:39:33 ID:+1H8H5xh
柊かがみちゃんを解体レイプしたいです
誰かSS投下してくれないかな〜
95名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 00:34:39 ID:0DJUmKjt
「解体したい」のに、他人任せかよ・・・
せめて「解体SSが読みたいです」だろう。
96名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 00:38:44 ID:4Ue2Wc/2
悪いな、エロ無しの春麗解体しか投下出来ないぜ
97 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/07(木) 07:10:39 ID:+kz+zfKC
おはようございます。
少し遅くなってしまいましたが、蓮弓天女ネタ「黄金天女 前編」を投下させていただきます。
98黄金天女 前編 1/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/07(木) 07:11:26 ID:+kz+zfKC

「や、やめて!来ないで!」
石造りの壁に怯えた女の声が響く。
声を発したのは座り込み、壁に身を寄せている女。
身を隠す衣を何も纏わず白い裸身をさらけ出している。
その白肌には無数の赤い筋が刻み込まれていた。

「次はどうしようかしら?もう鞭打つのも疲れちゃったし。」
そう言いながら怯える女に近づくのは少女といってもいい小柄な女だった。
純白のレオタードとタイツとまるで新体操選手のような格好をしている。
ただ、手にしているのがリボンではなく赤く染まった鞭ということを除けば……
 少女の名は火曜日、人々を苦しめる悪の五姉妹ヘイジツーシスターズの次姉だ。
それに対する壁に身を寄せて震える女、彼女は悪の姉妹と闘う戦士「蓮弓天女」の一人、成人天女だった。
火曜日に敗北し囚われの身となった彼女は様々な拷問を受け、暴力に怯えるただの女と化していた。

 成人天女の目の前に立った火曜日は、そのまま彼女の股の間に視線を向けた。
その視線に恐怖を感じた囚われの女は両腿をギュッと締め、少女の魔手から秘部を護ろうとする。
「あら、可愛い抵抗ね。でも玩具の分際で歯向かうとどうなるのかわかっているのかしら?
別にダルマにしちゃってもいいのよ。」
火曜日の言葉に頬を蒼白にさせる成人天女。
「ひぃ……ぃ、痛いのは、やめてください。」
震える口唇で哀願しながらおずおずと股を開く。
秘所を憎むべき敵に曝け出した彼女、かつて持っていた蓮弓天女としてのプライドは完全に砕け散っていた。

 火曜日に敗北した成人天女は虜囚の苦しみから逃れるため、自ら蓮弓天女の力の源であるホリデークリスタルを
破壊して命を絶った。
しかし火曜日に強制的に聖なる力「ホリデー」を注ぎ込まれ蘇生させられたのだ。
あれから4ヶ月、彼女は死んでも発狂しても元の状態に回復させられ火曜日が飽きるまでいたぶられ続けていた。

「あぐッ!」
しゃがみ込んだ火曜日は無造作に成人天女の秘所に右腕を突き入れる。
いくら少女の腕とはいえ、全く濡れていない膣をフィストファックされる苦痛は計り知れない。
「ふ…ふと、づぎる……ギィ!…は、はいあ…ない。」
掠れた声を漏らす成人天女。
「本当ににきついね。でもこうしたら。」
成人天女の膣中には指の根元までしか入れることが出来ず、強靭な括約筋の締め付けに眉をしかめる火曜日。
だが彼女が何かを思いついたような呟きを漏らした瞬間、その腕が黒色のガスに覆われた。
「ギイイイィィァァァアッ!」
途端に雄叫びのような悲鳴を叫ぶ成人天女。
黒色のガス、それは魔力ロウドウーが気体として実体化したものだった。
僅かに吸い込んだだけでサービス残業、終電で帰宅、酷いときは会社にお泊まりと人の精神と肉体を痛めつける
恐るべき魔力。
それが敏感な粘膜に直接触れたのだ。焼け付くような痛みで涙と脂汗がとめどなく流れる成人天女の頬。
秘所からはグズグズに溶かされた膣肉、どろどろとした血が流れ落ちる。

「これで少し通り道が広がったし、すべりも良くなったね。」
そう言いながら火曜日は一気に拳を突き入れる。
「ァッ!?」
その瞬間、成人天女はガツンいう音が下腹部から聞こえた気がした。
同時に走る痛みを超えた衝撃で彼女の頭は真っ白になった。
99黄金天女 前編 2/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/07(木) 07:12:18 ID:+kz+zfKC
「ッ…ア、アグァァァァァガアアアアッッ!」
一瞬の後、苦悶の叫びを放たれる。
ようやく知覚できた激痛が彼女の脳に押し寄せたのだ。
子宮口を叩いた火曜日の魔手、それを覆うロウドウーは膣のみならず子宮口を溶かし広げ
女性の最も神聖である場所、子宮まで犯していく。
「ギィィイイイイイイイィィッ!」
子宮を内側から引き裂かれるような痛みに苦悶する成人天女。
脚はピンと突っ張らせ、自らの胸を抱き締めるようにした両腕、その爪は皮膚に食い込み血を流している。
「あなたの子宮、ロウドウーで埋め尽くしてあげる。」
そう成人天女の苦悶の表情を見つめながら火曜日は囁く。
その言葉通り、成人天女の下腹部が僅かに膨らみ始めた。
注ぎ込まれるロウドウーは膣口で火曜日の腕が栓をしているので膣や子宮に溜まっていくのだ。
濃度が増すことで、天女の秘肉を溶かす速度も上がっていく。

「イギッ!ギィィッ……ユ、ユルジデェ、モウ、ゴロジテェェェ!」
目を見開き、涎と共に哀願の叫びを放つ口唇。
「ええ、殺してあげる。」
そう火曜日が応じた瞬間。
成人天女の臍の下、白く滑らかな肌がパックリと縦に裂け黒い霧が噴き出した。
「ガガガガガァァァアアアアッ!……ッ…ァ……」
一際大きい濁った悲鳴を上げた後、成人天女の全身から力が抜ける。
振り乱された黒髪が汗と涙に濡れた頬に張り付き、瞼と口唇は限界まで大きく開かれている。
苦悶の表情を顔に張り付かせた彼女、その命の灯は今かき消されたのだ。

 火曜日が右腕を成人天女の陰唇から引き抜く。
成人天女の両脚が反射でビクンと跳ね、弾みで壁からずり落ちた彼女の死体は床に仰向けとなった。
「でも、まだお楽しみは終わらせないよ。」
火曜日はそう言うと成人天女の亡骸に覆い被さり、色が褪せ始めた口唇と自らの朱唇を重ねる。
口唇の隙間に淡い光が漏れる。
淡い光の正体は、人々に安息と希望をもたらす聖なる力「ホリデー」。
火曜日は特殊能力「チューズデートランスデューサー(変換器)」によって魔力ロウドウーとホリデーを
相互に変換することが出来るのだ。
ホリデーは蓮弓天女の生命の源である。それを注ぎ込まれた成人天女の光が失われた瞳に、僅かな輝きが戻る。
内側から裂かれた下腹部、全身に赤く刻まれた鞭の痕も見る見る間に元の滑らかな白肌に戻っていく。

「あっ……うぁ……」
茜色を取り戻した成人天女の口唇から微かな声が漏れる。
「おはよう、114回目の死からのお目覚めの気分はどう?」
嬉しそうな表情で問い掛ける火曜日。
その目と成人天女の虚ろな瞳が合う。
「ひぃっ!」
途端に弛緩していた成人天女の顔立ちに怯えの表情が戻る。
「さて、玩具が直ったところで次は何をしようか?」
「いやぁ……もうやめて……。せめて、せめて少しでいいから…休ませてください。…お願いです。」
力無い声で訴える成人天女。その瞳からは涙が滴り、再び肢体も震えだす。
「だめ、わたしがつまらないもん。玩具は持ち主を楽しませるのが役目でしょ?」
容赦ない拒否の言葉で絶望に塗り潰される成人天女の精神。

その時
「そこまでにしなさい!」
ソプラノボイスが石造りの部屋に響いた。
100黄金天女 前編 3/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/07(木) 07:13:02 ID:+kz+zfKC

 ハッと振り向く火曜日。
ここは自分の許しがなければ何人も立ち入ることが出来ない、現実とは異なった世界であるはず。
しかし声の主は視線の先、石造りの床の上に立っていた。

 まず目に付くのは眩いばかりの光を放つ腰まで伸ばされた金色の髪。
スラリとした長身はビスチェスタイルのショートドレスを纏い、艶かしい胸元や太腿は白肌を露わにしている。
胸の膨らみを覆うのは黄金で形作られた豪奢な胸甲。
手にも黄金の光を放つ弓を握った彼女こそ――。

「き、貴様が黄金天女か!?」
憎憎しげに睨み付ける火曜日。
現れた女からは成人天女とは比べ物にならない量のホリデーを感じられる。
問い掛けられた女は端整な容貌、その中の麗しさを感じさせる朱色の口唇を開き言い放つ。
「そう、わたくしこそ第四の順でこの世に遣われた蓮弓天女が一人、黄金天女よ!」

 瞬時に手にした弓に矢をつがえ火曜日に放つ黄金天女。
火曜日は出現させた鞭を振るい、次々と放たれる金色の矢を叩き落としていく。
攻撃と防御その拮抗はしばらく続いたが、立て続けに放たれた二本の矢が振るわれる鞭をすり抜け
そのまま少女の身体に吸い込まれるように進む。
「あっ!?」
火曜日が声を上げた瞬間、右胸と左脇腹にそれぞれ矢が突き刺さった。
「ぐっ!」
衝撃で鞭を取り落とし、後ろに身体を仰け反らせる火曜日。
苦しげに喘ぎ声を漏らす。
「演技はやめなさい、たいして効いていないんでしょう?」
冷めた高い声が彼女にかけられる。
弓を放つのをやめた黄金天女が冷ややかな視線を向けていた。

「ぅ…っく、クククッ……ばれちゃった?でも痛かったよ、お姉さんの矢。」
一転して笑みを見せる火曜日、その身体に刺さった二本の矢は形を失い淡い光となって
傷口から彼女の身体に吸い込まれていった。
「これがわたしの能力、『チューズデートランスデューサー』。お姉さんの攻撃は決して私に通用しないよ。」
火曜日は嘲るように言葉を紡ぐ。
「今度はわたしから行くよ!そりゃ!」
黄金天女目掛け繰り出される火曜日の鞭。
その凶紐を彼女は弓の柄で弾くが、鞭の連打は止まらない。

(蓮弓が通じないなら…)
鞭を振るう少女を見据えながら黄金天女は次の一手を考える。
(やはりあれしか…わたくしの使命は一日でも休日を増やすこと、ここで負けるわけにはいかない!)
瞳に決意の光を込める天女。
 すると彼女は手にした弓で勢い良く振るわれた鞭を叩くと、弓を捨て火曜日に向けて飛び走る。
驚きの表情を露わにする火曜日。だが一瞬の後に、ほくそ笑む様な笑顔になり再び鞭を繰り出した。
「自棄になったの、お姉さん?」
黄金天女の顔を目掛け迫る鞭、研ぎ澄まされた金属で出来たそれは鈍い銀色の光を放っている。
(くっ!?避けられない!)
一瞬で判断を下した彼女は、左腕を上げ鞭の軌道から顔だけを遮る。
「無駄な抵抗ね、そんな細腕で私の鞭を防ごうなんて。さぁ、貫かれるのが好き?それとも切り刻まれる方が好き?」
次に瞬間、鋭利な鞭の先端が黄金天女の左手首を貫いた。

「あぐっぅうぅぅっ!」
黄金天女の視界を飛び散った血が覆い、その向こうから銀色の刃が迫る。
「ぐっ!はぎぃぃいっ!」
手首を貫かれながらもその掌で鞭を掴み、顔面を貫かれるのだけは避けた黄金天女。
だがその代償として、左腕から更なる痛みが彼女の頭を焼く。
しかし彼女は決意を胸にそのまま火曜日に向かって突き進む。
101黄金天女 前編 4/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/07(木) 07:14:35 ID:+kz+zfKC

 絶対的な優位を確信している火曜日は笑顔のまま、黄金天女の必死な表情を見つめ
その突進を阻止しようとはしない。
「黄金天女奥義!ゴールデンナックル!」
その叫びと共に金色の光を放つ彼女の右手が火曜日の腹に叩き込まれた。
「グハっ!ぐっ……が……」
身を仰け反らせ、喘ぎ声を吐く火曜日。
涙を湛えた瞳で黄金天女を睨みつける。
「うっ…い、痛いなぁ、お姉さん。でも痛みだけ。私を倒す事は出来ないよ。」
ヘイジツーシスターズを打ち砕く聖なる光「ホリデー」に包まれた黄金天女の拳。
その光は水盤にカラカラのスポンジを浸したように勢い良く火曜日の腹に吸い込まれていく。
だが火曜日の身体には何の変化もない。
「うふっ、お姉さんのホリデーたくさんもらっちゃうよ。その後でたっぷりのロウドウーでいたぶってあげる。」
チューズデートランスデューサーの前に黄金天女の奥義も歯が立たなかったのか?

「……それは無理よ。」
「何を言って…!?グッ、アアアアァァアアア!?」
突如悲鳴を上げる火曜日。
彼女の左脇腹から焼け付く痛みが身体全体に響いたのだ。
痛みの発生箇所に目を向けた彼女、その瞳に変色して煙を発する衣が映った。
左脇腹にはトランスデューサーがある。だが、何が起こったかわからない火曜日は痛みと戸惑いで視線を彷徨わせる。
「想定以上のモノを流し込めばどんな機関も壊れる、それは自明の理ね。」
静かな声が当たりに焦げ臭さが漂う空間に響く。
「わたくしのクリスタルから生み出されるホリデーの量は蓮弓天女の中でもトップクラス。それを一気に
あなたの身体に注入すれば。」
ホリデーを変換しきれなくなったトランスデューサーは過熱し膨張していく。それでも止まらないホリデーの流れ。
限界まで膨れ上がったトランスデューサーは……
「アヒッ!ガッ…ギャャヤヤヤアアアアァァァァッ!」
悲鳴と共に破裂音が響き渡る。
飛び散る肉片、火曜日と黄金天女の姿を血煙が隠す。

 しばらくして赤い霧が晴れたそこには左腕を庇いながら床を見下ろす黄金天女。
彼女の視線の先には上半身と下半身が裂かれ、肉塊の海に浸っている火曜日の身体があった。
「……い、いもうと……た、ちに……」
断末魔の表情を貼りつかせた顔、その瞳が黄金天女に向けられると共に力ない声が発せられる。
「おまえの……奥義、を…しらせた……。かならず…いもうと、たちが…おまえ……を…っ……」
瞳の光が消え、力なく床に崩れ落ちる頭。
そのまま火曜日の無惨な亡骸は光の粒となって掻き消えていく。
こうして黄金天女は火曜日を討ち果たしたのだ。

 沈痛な面持ちで血に染まった床を見つめていた黄金天女。
だがその彼女の耳に何かが倒れる音が聞こえ、ハッとそちらに視線を向ける。
視線の先には床に倒れた成人天女の姿があった。
駆け寄って彼女を抱き起こす黄金天女。
その肢体は冷たく、白い肌も徐々に青白さを増していっていた。
火曜日が産み出したホリデーで命を繋ぎとめられていた成人天女。
ホリデーの主である火曜日が息絶えたことで彼女の内部のホリデーも急速に失われているのだ。
「御姉さま、辛かったでしょう。もう楽になりますから。」
瞳から涙を滴らせ、年恰好はさほど違わないが姉と呼び掛けた成人天女の身体を抱き締める。
彼女の顎からこぼれた涙が成人天女の頬を濡らす。すると成人天女の瞳が開かれた。
「…アタシの可愛い妹……泣いちゃ、綺麗な顔が台無しだよ…。」
ゆっくりと上げられた成人天女の指が黄金天女の頬の涙を拭き取る。
その指は氷のように冷たく、彼女の命の灯火が消えようとしていることを黄金天女は感じざるを得なかった。

「こんな無様な姉で…ゴメンね…。」
「そんなことありません!御姉さまは輝きある蓮弓天女の一人です!」
豪奢な金髪を揺らせ、自嘲する成人天女を嗜める黄金天女。
「…あ……ありがとう、みんなに…平穏を…もたらすために、頑張って……アタシの…ぶ、んも……」
「御姉さまっ!」
成人天女は力なく頭を傾けた。こうしてようやく彼女は安らかな世界へと旅立ったのである。
102黄金天女 前編 5/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/07(木) 07:15:30 ID:+kz+zfKC

「くそっ!黄金天女奥義っ、ゴールデンナックル!」
「むだむだぁ!」
悪態をつきながら黄金天女は光り輝く拳を振る。
バシィィンという音と共に拳が叩きつけられたのは、大きな木の幹だった。
妙なことにその幹はうねうねと動いている。
黄金の打撃で全体にヒビを走らせた幹は一瞬の後轟音と共に砕け散った。
しかしその背後に、幾本も身をくねらせる幹が現れる。
「わたしの『サーズデーツリー』は無敵だよ!」
その向こうから嘲るような幼女の声。
「はぁ…はぁっ……くそぉ…」
黄金天女は息を喘がせ汗にまみれた金髪を振る。
彼女は大きな窮地に陥っていた。

 火曜日の後、難なくヘイジツーシスターズ3人目の娘「水曜日」を倒した黄金天女。
彼女が今対しているのはヘイジツーシスターズ4人目の娘「木曜日」だった。
木曜日の能力「サーズデーツリー」は彼女を中心に地に張った根から繰り出される触手のような木々の幹だ。
蓮弓の矢も、そして奥義すらも遮る鉄壁の防壁だった。
「そりゃ!」
「くっ!?」
木々の幹がその身を撓らせ、黄金天女目掛け襲い掛かる。
彼女はその身を軽やかに飛び跳ねさせ、幹の攻撃を避ける。
体積の大きなそれは当たればひとたまりもないだろうが、軌道を読んで避けることはたやすい。
「んー、余裕ぽいね、お姉さん。」
縦横無尽に空間を飛んで幹を避ける黄金天女。
「でも、木には根っこと幹のほかに――枝もあるんだよ。」
その瞬間黄金天女に迫っている一際大きな幹、そのつるりとした表面に無数の突起が生まれ、枝触手となって
彼女に襲い掛かる。
「なっ!?あぁあああああっ!」
驚き、そして悲痛な黄金天女の叫びが響く。
予想だにしない触手の猛攻に彼女は瞬く間に捕らえられてしまった。

 両手両足を枝触手に捕らえられ、黄金天女は身動き出来ずに空中に吊るされている。
「さて、ちゃちゃっとホリデークリスタルを見つけなくちゃ。休みボケした人間にロウドウーを浴びせなくちゃいけないしね。」
目の前に姿を見せた木曜日を睨みつける。
「虚勢を張ってもダメだよ。万が一ってことも有るしまずは攻撃できないようにしないとね。」
彼女がそう言うと黄金天女の左右に、直径1mはある大きな花をつけた枝が近づく。
「これは食虫の特性を持った花、どんな生物もすぐに溶かしちゃうの。これであなたの体を丸呑みにして
ホリデークリスタルごと溶かす事も出来るんだけど、それじゃつまらないしね。」
花は左右から、黄金天女の腕を束縛している枝ごと包み込もうとしている。
次に起こることに恐怖し、目を見開いてその様子を見つめることしか出来ない黄金天女。
「ということで凶器になり得る両腕は没収です。」
「いやぁ…っ!!ぎゃぁぁあああああっ!」
花弁がゆっくりと閉じ、黄金天女の両腕を包む。
その瞬間、業火に晒されたような焼け付く痛みが彼女の全身に走る。
彼女は壮絶な痛みに長い金髪を振り乱し、唾液と悲鳴を吐き散らかす。

(痛ぁぁいいいぃぃっ!う、腕がぁ…ぇ…ぁ!?)
しばらくの後、両腕から響く激痛、それが突如喪失し肩先からの痛みしか感じなくなった黄金天女は
痛みに苦悶する顔にほんの少し戸惑いの表情を見せる。
その表情の変化に目ざとく木曜日が気づいた。
「何かわからないことがあるのかな?じゃあ、優しい木曜日が答えを見せてあげるね。」
花びらが開き、そのまま彼女の身体から離れていく。
「えっ!?…ぅ…ぁっ…うあああああぁぁぁぁっ!?」
黄金天女の口唇が絶望の響きを奏でた。
露わになった彼女の両腕――それはどこにも見当たらなかった。
ただ肩先の赤黒い傷口、喪失を刻むそれが答えを意味していた。

両腕は溶かされたのだ。
103黄金天女 前編 6/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/07(木) 07:17:19 ID:+kz+zfKC

 今まで何人ものヘイジツシスターズを屠ってきた両腕、それをあっけなく失った黄金天女。
激しい痛みと途方もない喪失感で彼女の精神は壊れかけていた。
「…うぁ……ぇあ……」
「さて、次はどうしようかな?」
笑顔の木曜日に向けて虚ろな瞳を彷徨わせる黄金天女。

 突然、辺りに銃声が響き渡る。
驚いた木曜日の目の前で轟音と共に次々と打ち砕かれていく木々の幹。
彼女はどこから何者が撃ってきているかもわからずに混乱する。
蓮弓天女はもう手中で無力な存在になろうとしているのに――
「グハっ!?」
木曜日は大きな衝撃を感じて倒れてしまう。
胸からの激しい痛み、そして地面を自らの血が流れていくのを感じてただ呆然とする彼女。
その耳に近づく足音が聞こえ、やがて彼女の目に赤いブーツが映る。
ゆっくりと視線を上に向ける木曜日。
そこには見慣れる女が立っていた。

 白色のボディースーツを全身に纏い、その上に胸や腹、肘までの手、そして膝までの脚といった要所を
メタリックレッドの装甲のような金属で覆っている。
その肢体の上に目を移すと首元までのラフな黒髪のショートヘア、活発そうな容貌に麗しさを添える印象を
もたらす切れ長の瞳、その上にオーバルタイプの眼鏡をかけていた。
「お、おまえは?」
震える声で問い掛ける木曜日、彼女の魂はもう肉体から離れようとしている。
だが、この女の正体が気になってたまらなかった。
「僕の名前はユウ、特務機関『RKK(Roudou Kijun Kantokusho)』所属の休日特別執行官さ。」
左手で髪をかき上げながら答える女。その時、木曜日は彼女の右腕に先ほどの銃声の元であろう
ショットガンが握られていることに気づいた。

「何者かわからないけど…必ず妹の金曜日がお前なんか」
「この娘のことですか?」
木曜日の声を遮るもう一つの声。
顔を向けた木曜日に映ったのは傷つき、身動き一つしない金曜日を抱き抱えた女の姿だった。
Uと名乗った女にそっくりの服装、違うのはメタリックブルーを基調としていることだけだ。
容貌も彼女に良く似ている。だが青色の髪をストレートに腰まで伸ばし、ノーフレームの下の目が
やや目尻を垂れた優しげなものであることだけが大きな相違点だった。
「私の名前はキュウ、姉さんと同じくRKK所属の休日特別執行官です。」
「僕たち2人合わせて休日特別執行官『UQシスターズ』、お前らを倒し休日をもたらす正義の戦士さ!」
「くそぉ…覚えとけよ…必ず、月曜日姉ちゃんが……」
悪態を吐きながら掻き消えていく木曜日の身体、同時に金曜日もキュウの手から消え失せる。


こうして3人の戦士の活躍の末、長きに渡る安息が作者にもたらされることになったのである。
104名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 14:03:53 ID:XrKv6qAL
いよっ、待ってました
105名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 16:08:49 ID:Zj5p2JaL
http://www.youtube.com/watch?v=aJ7Hf8ydHHo&feature=related
↑KYですまないが、この詳細求ム。↑
106名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 00:44:16 ID:kuGEPyXw
いつも乙です!
このスレに合った内容で笑える作品を書くって、神の領域間違い無しな気がしますw
107名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 02:17:20 ID:zDRiJlGn
作者にもたらされたのかwwwwwww
108名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 08:11:30 ID:2SZmAEwr
GJ!
明日まで天国♪黄金天女ありがとう!
109名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 16:13:16 ID:qOrlA1XT
GJ
110名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 19:14:48 ID:RsDkM+/E
「サービス残業、終電で帰宅、酷いときは会社にお泊まり」←ワロタw
GJと言わざるを得ない。
111名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 00:25:22 ID:bELI4ASI
>>103  GJ!

>長きに渡る安息が作者にもたらされることになったのである
・・・え、作者「に」?w
ってか、前編? まだまだ安息もたらされてないじゃん!www
112 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/14(木) 19:34:39 ID:rv9cBF84
労働者の多くの方は、ゴールデンウィークでたるんでしまった身体を平日に鞭打たれている
今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
前作を御読みくださった方、レスを下さった方々ありがとうございます。
では、今から7レスに渡って「黄金天女 後編」を投下させていただきます。
113黄金天女 後編 1/7 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/14(木) 19:35:22 ID:rv9cBF84

「あっ……うぅっ……」
日曜日の夜、闇に包まれた部屋の中で静けさを乱すようにかすかな呻き声が聞こえていた。
声の主は壁際に置かれた寝台に横たわっている女だ。
彼女は堅く閉じられた瞼、眉をぎゅっとよせ苦悶に耐えるような表情をしている。
布団をはだけさせ裸体を晒している彼女、その左の腕は肩から断ち切られていた。
 彼女の名前は黄金天女、木曜日との戦いで深手を負った彼女はこの部屋―特務機関RKKが
所有する空きビルの一室―に匿われていた。
ヘイジツーシスターズ連戦でホリデーのほとんどを消費した彼女、ホリデークリスタルから
生み出されるホリデーを数日分使い、ようやく断ち切られた右腕を再生させることが出来た。
しかし、まだ左腕をはじめとして身体の多くを損なったままの彼女は戦士ではなく数多の傷の
苦しみに悶える女でしかなかった。

 部屋のもう一つの人影が現れる。
そっと寝台に向け歩みを進める人影は女だ。
青い髪を腰まで伸ばし、メタリックブルーのスーツに身を包んだ女。
ノーフレームの眼鏡越しに気遣わしげな視線を横たわる黄金天女に向ける。
女の名はキュウ、魔力ロウドウーの適正な管理と聖なる力ホリデーの保護を図る特務機関
「RKK(Roudou Kijun Kantokusho)」に属する休日特別執行官だった。
 容貌は真面目な学生、オフィスレディという清廉な印象を放っていたが、身に纏う金属から出来た衣
そして左腰に嵌め付けている青色の無骨な拳銃が目を引く。
拳銃の名はホリデーハンドガン、聖なる力ホリデーから精製された弾丸を放つ対ヘイジツーシスターズ用の
特殊武器である。既にその弾丸はシスターズの一人、金曜日を撃ち抜いていた。
 寝台の傍らに立ったキュウは、布団を黄金天女の身体の上に掛け直してあげた。
その時黄金天女の瞼が開き、驚きの表情を見せるキュウ。
「…き、きょうは…何曜日?」
「……土曜日です、黄金天女様。もし何かあっても姉さんと私がお守りしますからゆっくりと休んでください。」
一瞬返答を言いよどむキュウ、しかしすぐに冷静な声を出す。
それを聞いた黄金天女は安心するように再び瞼を閉じた。

 部屋から出て静かに扉を閉じるキュウ。
「黄金天女さまの様子はどうだった?」
彼女に横の壁に背をつけて立っている女が問いかける。
「うん、とても戦える状態じゃないわ。姉さん。」
彼女と色違いなだけのメタリックレッドの鎧に身を包み、ショートカットの黒髪に強気そうな目鼻立ちをした
その女こそもう一人の休日特別執行官、名をユウと言った。
ユウとキュウ、彼女達はRKKによって製造された休日獲得用人造人間である。
同じラインで製造されたため便宜上姉妹としての意識を植え付けられていた。
そして、素晴らしい実力を持つ休日特別執行官のコンビに与えられるコードネーム「UQシスターズ」を
与えられた選ばれし戦士でもあった。

「先ほどセンサーに反応があったよ。」
オーバルタイプの眼鏡を光らせながら言葉を発するユウ、それを耳にしたキュウの顔がこわばる。
「月曜日が出現したの?」
「そう、濃密なロウドウーの発生源を感知した。」
ユウは淡々と言葉を紡ぐ。だが妹の表情に目をやると僅かに顔を綻ばせる。
「怖いのかい、キュウ?」
「……ええ、姉さんは怖くないの?」
「そりゃあ怖いさ、でも黄金天女さまを守れるのは僕らしかいない。黄金天女さまを失ったら長きに渡って
人々はロウドウーに苦しめられる、そうあの未来予想装置KRD(karenda-)が予測しているじゃないか。」
RKK本部にある特別な装置の名を口にするユウ。
彼女は凛とした表情になってしまったことに気づくと、あわてて顔を緩ませ冗談を発する。
「ふふ、ピンチになったら姉ちゃんが守ってあげるからな、僕の妹。」
「ね、姉さんこそ足手まといにならないでくださいよね!」
姉の気遣いを感じ、調子を合わせるキュウ。

「フフ、さあ行こう、すべてはUQのために!」
「クスッ、……はい、すべてはUQのために!」
笑顔を取り戻したところでUQシスターズのモットーを声を合わせ口にする姉妹、そして彼女たちは戦いの場へ向かった。
114黄金天女 後編 2/7 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/14(木) 19:36:07 ID:rv9cBF84

「お姉さんたち、蓮弓天女じゃないね?」
センサーが感知した敵の出現場所は大きな公園の広場、そこに到着したUQシスターズに
先着者から声が投げかけられる。
立ち止まり、武器を構える姉妹。
キュウはホリデーハンドガンを手にし、ユウは背負っていた真紅の長銃―火曜日を撃ち果たした武器
その名もホリデーショットガン―を構える。
「僕たちは特務機関RKK所属、休日特別執行官UQシスターズだ!」
「人々の安寧を破る悪の姉妹を倒す正義の姉妹、それが私たちです!」
姉に続いてキュウも名乗る。
「アハッ、天女の紛い物か。残念、せっかく黄金天女をいたぶれると思ったのに。」
落胆した声を発しながら姿を現した先着者は少女だった。
腰まで伸びた長い黒髪、同色の黒いゴスロリドレス。まるで人形のような整った美貌を持っている。
少女の名は「月曜日」、ロウドウーを用いる悪の五姉妹「ヘイジツーシスターズ」の長女だった。

「そんなことはさせない!黄金天女さまは僕たちが守ってみせる!」
「あら、あなた天女の居場所を知っているのかしら?」
「ね、姉さん!?」
思わずユウの口から出た言葉の揚げ足を取る月曜日。
「っ!?い、いや…しら、知らないよ……ただ、言葉のあやで。」
彼女は顔を蒼白にしながらしどろもどろに答えるユウを見て可笑しげな笑みを浮かべる。
「まぁいいわ、後で身体に聞いてあげる。天女って隠れてしまっていたらホリデーを感知して
探さなくちゃいけないから面倒なのよね。」
「余裕有り過ぎっ!キュウ、やっちゃうよ!」
「了解、姉さん!」
銃を月曜日に向けるUQシスターズ。
その口が火を吹いた。

 UQシスターズは瞬く間に月曜日を蜂の巣に出来ると思っていた。しかし
「ああっ……」
「う、嘘だよね……」
絶望的な声を漏らすユウとキュウ。
月曜日に向けて放たれる無数の銃弾、だがその全てが彼女の身体をすり抜けて背後に飛び去っていく。
「こ、これも特殊能力なのか?」
目の前の光景が信じられず、蒼白な顔で呟くユウ。
「特殊能力!?勘違いしていない?これはただ単に高速で移動して避けているだけ、立って銃弾を受けているように
見えるのはただの残像よ。そんなことも気づかないのかしら?」
嘲るようにユウに答える月曜日。
「ご希望なら私の特殊能力を見せてあげる、マンデーハンド!」
月曜日の声と共に、上空に彼女の身体から禍々しいロウドウーが立ち上る。
そのロウドウーが雲のように集まり、やがて巨大な右手の形を取り始めた。
指の長さが人の脚ほどもある巨大な右手、手首から先のただの手が空中に浮いている。

「マンデーハンドは私から逃れようとする者を捕らえる魔法の手、これが私の特殊能力の一つよ。」
「危ないっ!キュウ!」
目の前の光景が信じられず呆然と立ち尽くすキュウの肢体をマンデーハンドが握ろうとした。
その瞬間、横から勢い良く飛んだユウが彼女の身体を弾いて魔手から救う。
「あぐっ!」
「姉さん!」
妹を救った代償に自らの身体がマンデーハンドに捕われてしまったユウ。
握られたまま高々と空中に持ち上げられる。
彼女は脚からお腹までを握られており、胸から上そして両腕は自由が利くがホリデーショットガンを
取り落としてしまっていたため抗う術はなかった。
「あら、あなたには妹が苦しむさまを見てもらいたかったのに。」
月曜日は驚いたように言葉を発する。
115黄金天女 後編 3/7 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/14(木) 19:36:52 ID:rv9cBF84

「思い通りにいかなくて、残念ね。っ!?ぎぃ、あぎぎぎいいぃぃぃぃぃいいっっ!」
捕われの身になったとはいえ、余裕を感じさせるシニカルな笑みを浮かべていたユウ。
だが突如劈くような悲鳴を上げる。
「ね、姉さん!」
キュウの瞳に映ったのは目を見開き、髪を振り乱す姉の姿。
マンデーハンドが力を込めて彼女の身体を握り締めたのだ。
「マンデーハンドの握力はギュウギュウの通勤電車で味わう圧力の350倍あるんだよ。
どう、味わってみた感想は?」
「ぎいいぃぃぃいいいっ!あががあぁぁぁああああっ!」
ユウの装甲衣装に瞬く間にヒビを入れ、スラリとした肢体の全身の骨を砕かんとする魔手。
彼女は身体を襲う激痛にただ悲鳴を上げることしかできなかった。

「姉さん、くそっ!」
キュウがホリデーハンドガンをマンデーハンドに向けて放つが魔手はビクともしない。
「いぎぎぎいいぃぃぃいいいっっ!」
頭を勢い良く振り乱していたためユウの眼鏡は外れ飛び、限界まで見開かれた瞳、満々と湛えられた
涙が頬を流れ落ちる様子が露わになっていた。
「さあ、黄金天女の居場所を教えなさい。そうしたら一思いに殺してあげる。」
僅かに魔手の締め付けを緩め、ユウに尋ねる月曜日。
「あがぁっ……お、おしえないよ。こんなのへっちゃら、ぐっ!あごごごおおおぉぉぉおおっ!」
掠れた声で拒絶の意思を示したユウ、その代償は更に強く握り締められることだった。

「あがああぁぁぁあああっ!」
自由が利く両腕も全身の痛みで全く動かせず、ユウは泣き叫ぶことしか出来ない。
一際締め付けを魔手が強くしたように感じた次の瞬間、両脇腹、両脚の何箇所から同時に乾いた音が
彼女の頭に響く。そして
「ギィッ!ギヤヤャァァアアッッッッ!」
骨を砕かれた痛みに脳髄を焼かれるユウ。
すると一際甲高い悲鳴を上げた彼女の肢体を魔手は手放した。
落下する肢体。
慌てて駆け寄ったキュウが間一髪、姉の身体を抱き止める。
「アギギギィィィィイッッッッ!」
地面に落ちることよりははるかに少ない衝撃とはいえ再度、悲鳴を上げるユウ。
「姉さんっ!しっかりして!」
キュウは涙を零しながら傷ついた姉の身体を優しく抱く。
目を白目にし、意識を失ったユウの姿は無惨なものだった。

「美しい姉妹愛ね。」
冷ややかな声がキュウの耳に届く。
その声の主、月曜日を彼女は姉をかばうようにして睨み付ける。
「さて、次はあなたの身体に聞いてみようかしら?マンデーハンド!」
そう月曜日言った瞬間、もう一つ、左手の形をした魔手が彼女の上空に出現する。
「あぁ……ひぃっ!」
自分に近づく2つの魔手を隠しきれない恐怖を含んだ眼差しで見つめるキュウ。
月曜日に抗う術は何もない、傷ついた姉と一緒であったら逃げることもままならない。
もちろん姉を置いていく事など出来ない。
彼女はただ姉の身体を抱きながら、自分に降りかかる運命を待つことしか出来なかった。
116黄金天女 後編 4/7 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/14(木) 19:38:21 ID:rv9cBF84

「い、いやぁ!痛っ!」
魔手に両腕を捕まれ、座り込んでいた身体を持ち上げられるキュウ。
そのまま姉と引き離され空中に吊るされる。
「わ、私も何をされても、姉さんと同じく決して屈しない!」
キュウは決意の叫びを上げる。立派な言葉だが口調の震えは隠しきれなかった。
「そう言うと思った。クスッ、いい事思いついたわ、まずはあなたに悲鳴をあげてもらいましょうかしら。」
宙に浮いたキュウと地に伏せたままのユウ。姉妹に目をやると顔に笑みを浮かべた月曜日。
彼女の思考に従い、マンデーハンドはキュウの両腕を雑巾でも絞るようにねじり上げる。
「アガガガガァァァァアアッッッッ!」
キュウの頭に両腕を断ち切られるかのような激痛が走った。
 痛みにショートしかける神経が彼女の身体のあちこちで弛緩と緊張を繰り返させる。
そして膀胱と括約筋にも影響が及び、陰部から小水が漏れ出す。
股間の部分は青い装甲が覆っているため、彼女の肌の上を流れ落ちる尿は太腿のボディースーツから染み出していく。
滴となって落ちていく尿、それはちょうどユウの顔の上に落ちた。

意識を失っているユウ、だが顔に当たる水滴、そして遠くから聞こえる叫び声に呼び起こされる。
「アギェェエエッ!ェ、ェザン、ダズゲッ…ギャアアアァァッッッ!」
耳に入ったのは何かに救いを求めている濁った叫び声。
 まだ霞がかかったままの彼女の瞳に、頭上で繰り広げられる地獄絵図が映し出される。
捕われの女の四肢のどれかを気まぐれに掴む2つのマンデーハンド、その度に引き伸ばされ、ねじられ
彼女の手足は破壊されていく。
見覚えのある女の姿、聞き覚えのある女の声。
「アギィッ!ヤメデェ…ネエザン、タスケテェ…アギャアアァァァッッ!」
その言葉を聞いた瞬間、彼女の意識が覚醒する。
「えっ…キュウ!やめろ、キュウに何てことをしてるんだぁ!」
「あら、お目覚めね。」
妹が絶叫する姿を目にし取り乱すユウ。
そんな彼女に語り掛ける月曜日。
「さて、黄金天女の居場所を教えてくれたらあなたの妹は苦しませずに殺してあげるわ。どうする?」

「えっ、あ?」
思いも寄らぬ提案に呆然とするユウ。
月曜日は妹と黄金天女、彼女が守るべき2つの存在を天秤にかけてきたのだ。
どちらにしろ月曜日に敵うはずはない。どうせ皆殺されてしまうのだ。
そう気力を失い、絶望に捕われた彼女は少しでも楽に皆が死ぬ道を取ろうとした。
「……黄金天女さまは―」
「っ、ねえさん…だめっ!」
その時、制止の叫びが響く。
血の気を失った顔をしたキュウが声を上げたのだ。
驚いて視線を向ける彼女の姉にたいしてキュウは続ける。
「わ、わたしなら、大丈夫。だから…姉さんも正義を貫いて…かっこいい姉さんで、いて欲しいの。」
弱々しくも美しい笑顔を見せるキュウ。

「しらけちゃった、美しすぎる姉妹愛ね。じゃ、御望みどおりにトコトン苦しめてあげる。」
UQシスターズに冷や水を浴びせるような月曜日の声。
マンデーハンドの指がキュウの左手を摘まみ―
「いぎああああぁぁぁっ!」
茹でた豆を押し潰すように、無造作に彼女の五指から手首までを破壊した。
117黄金天女 後編 5/7 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/14(木) 19:39:57 ID:rv9cBF84

「キュウっ!」
「ねぇさん…わ、ギッ…わたしは、耐えてみせる……」
涙を流しながら妹に呼びかけるユウ。だか彼女の妹は静かに首を振って答える。
その彼女の今度は右手を―
「あっ、ぎおおおおぉぉぉぉっ!」
マンデーハンドが押し潰した。
髪を振り乱しながら叫ぶキュウ。
「まけないっ!アグッ、例え四肢をもぎ取られようと私は屈しないっ!」
キュウは悲鳴を出来るだけ抑えるように怒鳴り声で壮絶な決意を叫んだ。

「あなた、なかなか壊しがいがあるわね!でも蓮弓天女じゃないから再生の力も無いし
不死でもないんでしょう?それが残念よね。」
 月曜日が言ったようにUQシスターズは人造人間とはいえ、類まれな戦闘能力とある程度強化された
肉体を持っているだけでホリデークリスタルの加護を受けた蓮弓天女のように不死ではないのだ。
そのため月曜日も幾らかセーブした暴虐を加えなければいけなかった。
「四肢切断なんかしたら死んじゃうかもしれないからダメよね。あなたが苦しむ様を見て、お姉さんが
屈服してくれないと困るし。」
ニンマリとした笑みを浮かべで月曜日はキュウに右腕を向ける。
「だから、取っておきの特殊能力をもう一つ披露してあげる。マンデーノイズ!」

 月曜日が叫んだ瞬間、彼女の手首、腕とドレスの隙間から細い触手2本が飛び出た。
赤褐色のヌメヌメとした表皮を持つそれは、空中でマンデーハンドに捕われたキュウを目掛けて伸びていく。
顔の側まで伸びると、するりと触手は彼女の耳に侵入する。
「あぉっ!な、なに!?」
耳の中のまさぐる触手に思わず艶やかな喘ぎを口にしてしまうキュウ。
「ひゅぃ、耳の中が変になっちゃう……お、音?ギイイイイエエエエエェェッッッ!」
戸惑いの声を続けるキュウ、だが突如その声が苦悶の絶叫に変わる。
「き、キュウ!?どうしたの!?」
「アギャヤヤヤャャァァァァァッッッッッ!!」
姉の問いにも答えられず、目を白目にし、口から叫びと泡を吹き出して苦悶を露わにするキュウ。
彼女の耳の中では触手があげている大音量の特有の泣き声が響いている。
その泣き声こそ月曜日第2の特殊能力「マンデーノイズ」だった。

「どう、マンデーノイズの聞き心地は?このノイズは人の脳細胞に蓄えられたホリデーを苦痛と共に破壊して
ロウドウーに変換してしまうの。今、あなたには普通の人に聞かせる270倍の音量で聞かせてあげてるよ。」
恐るべきマンデーノイズ。通常は「サザエさんのエンディングテーマ」、「笑点のテーマ」などで偽装されて
人々の耳を侵している。
「ギャヤヤァァァァガガガァァアアアアアァァァ!」
手脚を壊れた操り人形のようにバラバラに振り動かしただ絶叫するキュウ。
「さぁ、早く黄金天女の居場所を教えないと妹さんの脳味噌、グチャグチャになっちゃうよ。」
「あぁ……うぁ……」
ユウは目の前の絶望的な光景に涙を零す。
「イギャヤヤァァッ!ユルジデェェェ!ダ、タズゲデェェェェッ!オネガ、エッ、ギギヤアァァァッッッ!」
悪に屈しない決意を持ったキュウ、だがその決意は心ごとマンデーノイズに打ち砕かれた。
壮絶な責めに彼女は耐えられず、無様に憎むべき敵に許しを請う。

「やめてっ!教えます、教えるから!もうキュウを苦しめないで!」
ユウの悲痛な叫びが響く。
彼女も繰り広げられる光景にもう耐えられなかったのだ。
その言葉に応じ、キュウの耳から引き抜かれる触手。
「ガァッ……ァ……ゥ…」
苦悶の形相から、生気を失った表情を浮かべるキュウ。
「じゃあ、黄金天女の居場所を教えて?教えてくれたらご褒美に妹は楽に殺してあげるわ。」
「は……はい…黄金天女さまは――」
震える声で黄金天女の居場所を告げるユウ。

こうして正義の姉妹、UQシスターズは悪に屈したのだった。
118黄金天女 後編 6/7 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/14(木) 19:40:41 ID:rv9cBF84

「うぅ……あっ」
暗い部屋の中、まどろみを続けていた黄金天女は目を覚ました。
失ったホリデー、傷ついた身体は幾らか回復したがまだ戦えるものではなかった。
「っ!?」
その時、彼女は部屋の扉が静かに開かれたことに気づく。
開け放たれた扉の向こうも暗いが、闇の中に人影が立っているのが見て取れた。
人影を自分を木曜日の窮地から救い保護してくれた姉妹、UQシスターズのどちらかかと思った
黄金天女は一番気にしていることを問いかける。
「今日は…何曜日なの?」
 身体を回復させるため長く睡眠をとっていた彼女は日付の感覚があやふやになっていた。
だが、今日が仮に日曜日なら襲い来る月曜日に備えて戦いの準備をしなければならない。
自分の今の状態では勝利することは非常に厳しいだろうが、蓮弓天女の定めに従い、戦いから逃れることは
考えもしなかった。

「あぐっ!えっ!?」
答えの代わりに何かボールのような物が人影から投げられ、黄金天女の胸に当たる。
驚き、反射的にそれを手で抱き止めた彼女。

「今日は何曜日かって?月曜日だよぉ!」
突如、電灯がつけられ光に照らし出される部屋。
声の主は可愛らしい少女、だが黄金天女はそれがヘイジツシスターズの長女だと悟った。
「黄金…天女さま……申しわけ…あ、ありません……」
彼女の右腕で髪を掴まれ、引き摺られている女。
手足をあらぬ方向に折り曲げられた彼女は、UQシスターズの姉ユウだった。
「そんな……いっ!?いやああぁぁぁああっ!」
もう一人のキュウは?そんな疑問を持った黄金天女、ふと視線を先ほど月曜日から投げつけられたモノに
向けた彼女は悲鳴を上げる。
抱き抱えたモノの正体、それはキュウの生首だった。

「このおおおぉぉぉおおっ!」
自分が眠っている内に無惨に散った姉妹。
自らの不甲斐無さ、そして月曜日への憎しみで黄金天女の心が滾る。
即座に戦士としての表情を取り戻し、右腕に力を込め月曜日に飛び掛る。
「……だめ…逃げて…」
力なく呟くユウ。
「黄金天女奥義、ゴールデン―」
黄金天女の右腕は光り輝き、月曜日に繰り出されようとする。だが
「マンデーハンド!」
「ナッ、アグウウゥゥッッッッ!」
突如空中に出現した黒い右手に叩き飛ばされる黄金天女。
壁をぶち破り、さらに隣の部屋の壁に叩きつけられる。
「グゥゥゥッ…アグッッ!」
頭を強く打ったため朦朧とした意識、そして全身から響く痛みで黄金天女は立ち上がることすら出来ない。
119黄金天女 後編 7/7 ◆/W8AnhtEnE :2009/05/14(木) 19:41:30 ID:rv9cBF84

「さて、ホリデークリスタルはどこにあるの?」
「お…おしえない、グウゥゥゥッッッ!」
黄金天女の身体をマンデーハンドで掴み上げ、問い掛ける月曜日。
意に反した答えをした彼女を握り締める。
「グアアァァァァッッッ!」
「ま、いいわ。答えないならクリスタルごとあなたを握りつぶしてあげる。」
無造作に告げる月曜日。
そのマンデーハンドの指の隙間からはとめどなく黄金天女の血が流れ落ちていく。
やがてボロボロと赤褐色の肉片も共に落ち始める。

「アギギギギィィィィッッッ!」
自らの肢体が潰されていく痛みに絶叫する黄金天女。
 胸の膨らみの谷間に隠されている彼女の力の源、ホリデークリスタル。そのクリスタルも胸骨や肋骨ごと
押し潰されようとしていた。
パキィッ!
乾いた音が黄金天女の身体の中で響く。その瞬間、彼女は自らの力の喪失を悟った。
ホリデークリスタルがとてつもない圧力に負け、砕かれたのだ。
もはや耳も聞こえず、視界も暗さを増していく。

(ああ、ごめんなさい……UQシスターズの力を借りても……ここまでが限界…で……す……)
霞む視界で彼女は、月曜日自らの腕で首を握りつぶされるユウの姿を捉える。
それが彼女の瞳が映した最後の光景だった。

こうして3人の戦士は破れ、作者にとっての黄金の日々は終わりを告げたのである。
120名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 20:55:46 ID:yYyYSfoG
GJ!
悲しいリョナだ・・・
何か奇跡が起こって今度は月曜日が苦しみぬく姿を見たい
121名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 23:31:14 ID:+9QDaoLQ
GJ!
悲鳴が良いなぁ。
通勤電車の350倍の圧力ワロス。
そりゃキツイわw
122名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 00:44:48 ID:ke9MY9Fu
なんということだ
作者の安息が早くも破られてしまったwww
123名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 11:16:24 ID:P1VC3G5U
キテター!いつもごちそうさまです。GJ!
124名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 23:58:41 ID:NTrYnb0C
なるたるののり夫解体もいいが、鶴丸が助からない線量被曝して、
ちょっとずつ衰弱しながら死んでいくのも萌える。
漏れにとってなるたるのぶた喰い、ベルセルクの拷問官、殺し屋1の垣原組長はまさに神
これを三大神という。
125名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 12:41:21 ID:AhaXgHb+
それ対象が全部男じゃね? 拷問されれば男でもいいのか
126名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 21:14:33 ID:PaYqHLDt
いや、三大神のプレイは画期的に凄すぎる
性差関係なし
127名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 23:22:02 ID:ZJLUg9BU
三大神の一柱、垣原組長の殺し屋1は、リアル工房のとき連載読んでて衝撃を受けた。
チンポ切るのマジですげえwww
あれに影響されて以来目覚めてグロSS書くようになったのかも知れない。
グリフィスの拷問も、初めて読んだ時はショックで、あの変態獄長(二之柱)に
一年間何されてたか知って、マジでかなり嫌な気分になったもんだが、
次第に時間がたつうち味わいが出てきて想起するたび高揚感を感じるように。
三之柱ぶた喰いの解体は気分が悪かったが、鶴丸の被曝死の方が前述のようにクセになった。
128名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 23:34:12 ID:1Pi6pbRD
基地外マンガといえばシグルイもいいが、こっちは代表的な神がいないで、SMしてる
1291/2:2009/05/26(火) 07:05:26 ID:/nPN6iPz
別スレに投下したネタですが、こちらの方が相応しいみたいなので投下させてください。


頭にサッカーボールキックをしたらぎゃーぎゃーうるさかった騒音がピタッと止んだ。
私は鼻血を出して首が変な方向に曲がって痙攣している女を見下ろしながら、
「あら、この子死んじゃうかしら?」
と軽く言ってみた。
すると周りから、『ひいぃ』とか『いゃあ』とか啜り泣く声とかが聞こえて来て、また私をイライラさせる。
そこかしこに拘束して転がしてある女どもは、私と同じ女子校の自称優等生を名乗るグループの連中だ。
何の関係も無いと思って興味すら持った事の無いこいつら。
だけど私の考えが甘かった。
同じクラスの子が自殺した。
原因はいじめだった。
それだけなら特にこんな事はしなかった。
いじめで自殺なんて弱い連中同士の自然淘汰みたいなもの。
死んだ子とも何回話したか、柩の中の安らかな顔を見てもピンと来ない、そんな程度の関係。
私がリスクを背負う程の事も無かった。
葬儀の帰りにこいつらを見かけなければ。
『2ヶ月かー。割としぶとかったね』
こいつらは馬鹿だ。本当に度し難い大馬鹿だ。
よりにもよって私に聞かれてしまったのだから。
私はまだ痙攣している女の頭を掴んで持ち上げると、
「温かいうちに処理しましょう。今日のあなたたちの食事はこの女のフルコースよ」
ことさら何でも無いように告げてやった。
すると、
「あ、貴女、わ、わた、私たちに何の恨みがあって――――」
「恨み? 何で私があなたたちを恨むの。そんな価値が貴女たちにあるとでも?」
「え?」
私は馬鹿面を晒す馬鹿女の側にしゃがむと覗き込む。
「私がしてるのはただの害虫駆除。貴女たちが呼吸すると空気が汚れる気がするし――」
髪を掴んでぐいと持ち上げた。
「声が耳障りなの」
「な、何を言って……」
「無理に理解しなくてもいいわ。私も期待していないし」
1302/2:2009/05/26(火) 07:09:23 ID:/nPN6iPz
私はア然としている女の相手に飽きたところである余興を思い付いた。
三人、下を脱がせて裸にしてから膝の辺りで固定して足を閉じられないようにした。
それだけでうるさく泣くので、あやしてやった。
三人とも綺麗な処女。
男を知らないその体は、私の手で簡単に淫に溺れた。
だらし無くほうける彼女たちを立たせると、
「あそこにバケツがあるでしょ。中には水が入っているわ」
それだけでは何を言われたのか解らなかったみたい。
ま、本題にも入ってないし当然か。
「あなたたちのあそこに花火をつけてあげるから頑張って消してちょうだい」
「ひいっ!」
「いやっ」
「た、助けてぇ」
個性のかけらも無い台詞にはうんざりするわ。
1番近くにいた子の鳩尾辺りを爪先で蹴ると、その子は声も無く顔面から床に崩れ落ちた。
徐々に床の上に広がり始めた血と嘔吐物の水溜まり。
「うるさいのは嫌いなの」
その一言は必要なかったか。もう静かになってる。
私は残りの二人のアソコに処女膜を傷付けない様に慎重に袋で包んだ花火を押し込む。
導火線を垂らして準備を終えると、
「じゃ、頑張ってね。期待してるから」
と言って導火線に火を点けた。
がに股で必死に走る彼女たち。
頑張れば何とか間に合いそうな感じね――あら? 二人縺れて転んだわ。
必死に立ち上がろうと、もぞもぞとみっともない。
ほらほら早く起き上がらないと――。
『ボン。ボボボボン』
あー、間に合わなかったわ。
折角の処女が台なしね。
それにしても、もっと面白いかと思ったけどつまらない花火だったわね。
私は股間から白煙をあげて朱く濡らした彼女たちをさっきの馬鹿二人と重ねて台車に乗せると、
「じゃ、食事の準備をしてくるからそれまでは自由時間よ」
そう言って台車を押して外に出た。
台車の上で虫の息の女たち。
これだけ大量の食材をさばくのは久しぶりだ。
「調味料は足りるかしら?」
私は自然と笑みが零れて仕方なかった。



以上です。
外道はたっぷり虐めないとねぇ。
131名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 08:41:35 ID:Fl9GDu0h
イイ!すっごくイイ!!
そう、鬼畜には鬼畜らしく対応してあげないと。
もうね、ぐちゃぐちゃに破壊してやっていいw

で、別スレって・・・見落としてるスレがあるっぽいorz
132名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 09:06:18 ID:/nPN6iPz
>>131
下手糞スレに投下してスレチと言われたのです。
133名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 09:22:44 ID:Fl9GDu0h
●【欲望】下手糞なエロパロを書くスレ3【垂流し】・・・これ?
興味のないスレで安心したw
雰囲気的にもしかして、やられ系にも投下してる?
134名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 11:14:33 ID:/nPN6iPz
>>133
そのスレで合ってます。
馬鹿なのも含めて3つくらい同様なネタを投下しました。
ここ最近SS書き始めたばかりで鬼畜系は初めて書きましたが、前から鬼畜系は好きで、もっぱら読んでは「この外道どもに『殺してください』って言わせてやりてぇ…、フヘヘヘ」と思ったりなんかして。
ま、自分語りはスレ汚しなのでこの辺で。
次は作品もっておじゃまします。
お騒がせ、お目汚し大変失礼しました。
でわ。
135名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 23:14:51 ID:0eAcKWcB
ファイアーエムブレムのキャラクターで虐待したいキャラは誰?
136名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 23:57:36 ID:8dfYDNh8
>>135
野郎なんでスレ違い承知だが
カシム(泣き落とし詐欺男)とマチス(バカ兄貴)を
1度といわず2度3度は●●たいと思った事があるのは、自分だけではないだろう。 なぁ、同士よ。w
まったく・・・1年かそこらで寝返り(?)やがって・・・www
137名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 00:28:20 ID:Av0y7aK6
流れを読まずにちと投下させてもらいますよ。
先日、DVDで糞鬼畜な軍人が出てたんで、鬼畜軍人(女)を成敗します。
ほんのちょっとスカありますので気をつけて下さい。
NGワードは「軍人」で。
では投下します。
138軍人 1/2:2009/05/30(土) 00:32:29 ID:Av0y7aK6
私はとある館に住む魔法使い。
今日は、暇つぶしに馬鹿を一匹掠って来た。
椅子に拘束されたままこちらを睨みつけているこいつ。
年は19。栗色の長髪を束ねて後に垂らし、凛々しい眉ときつい釣り目が特徴の女だ。
肉付きの良い体を軍服に包んだこいつは、見た目の愛らしさとは裏腹に生粋のサディストで、しかも自分は選ばれた人間だと勘違いしているイカレタやつだ。
親のコネで配属された部署で、その甚だしい勘違いと、生来の悪癖を遺憾無く発揮してどれほど多くの無実の人間を殺したのかを私は知っている。
「おい貴様っ! 私を誰だと思ってるっ!? 私は栄えある○△軍高級士ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
さるぐつわを外してやった途端ぴーぴー雑音を発して私の耳を汚した罰に、右の耳を掴んで引き下げてやった。
半ばまで千切れた耳をぶらぶらさせてのたうちまわる姿は少し笑いを誘ったが、
「些かうるさいな。左耳もやるか?」
効果は覿面、騒音がぴたりと止んだ。
「しかし、軍人とは言え所詮年端もいかない小娘ではこんなものか?」
「わ、私を愚弄するのかっ!? 私を愚弄すると言う事は、我が国と我が一ぞおわはは……!?」
「学習能力が無いのかな?」
私は彼女の舌を口の中から引きずりだすと指先で弾力を確かめながら、
「人間、舌が無くても生きられるそうだ」
途端に顔色が紙の様に白くなった。
やはり所詮はこんなものか。
私は詰まらなそうに舌を話すと、ナイフで両手の戒めを解いてやる。
驚いて見つめる女に微笑みかけた私は、手にしたナイフを一線、女が座る椅子の上、女のむちっとした股の間を目掛けて投げ付けた。
『とん』と軽い音がしてナイフが突き立つと女の目が限界まで見開かれる。
そして、これから余興の説明をしようかと思った矢先――。
「ひはぁ……」
女は情けない声とともに気を失ってしまった。
彼女の股間から立つ湯気と臭気、そして床を濡らす様に私は頭痛を覚えた。
「自分を殺したのがこんな情けないやつだったと知ったらさぞ浮かばれなかろうよ」
一気に興ざめした私は余興を省く事にした。
まず全ての戒めを解いてやる。
次に頬を叩いて目を醒まさせた。
「ぅ……ぁ……」
「服を脱げ」
「き、貴さぁぁ……」
女の馬鹿みたいに開いた口からナイフを差し込んで上下の歯を優しくなでてやると素直に裸になった。
胸と股間を隠してがたがた震える女。
「おい、後を向け。上体を倒せ」
素直に従う女だが――。
「自分の尻を開いて見せろ」
「バッ!? 誰がそ――」
怒りをあらわに振り返った女の尻にナイフの柄が生える。
「くひいいいいいい!! 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いっっ!!」
のけ反ったかと思ったらうずくまって騒いでいる馬鹿に大股に近付いて尻に突き立ったナイフを引き抜く。
「はひギイィ―――――――――――――!!」
髪を掴んで宙づりにすると怯えて血走った目をして歯をガチガチと鳴らしていた。
女の尻から滴る血が床にポタポタと血溜まりを作る。
このまま失血を待つのは更に興ざめなので、私は短く呪文を唱えた。
すると私の手にしたナイフが真っ赤に赤熱し、瞬時に刃に着いた血糊を蒸発させる。
私はそのナイフを寸分違わず女の傷口に差し込んだ。
『ジュッ』と音がして血と肉の焦げる臭いが立ち上る。
「ぴゃぎゃお゛ぎがあ゛ろっ!!」
女は髪を掴まれたまま目茶苦茶に暴れたかと思ったら、突然弛緩した。
女の本日二度目の放尿、そして失便。
涙と鼻水とよだれで目茶苦茶、ぶざまに白目を剥き、舌をだらりと垂らした姿は哀愁を誘うものがある。
139軍人 2/2:2009/05/30(土) 00:36:28 ID:Av0y7aK6
私は暫く彼女のぶざまな顔を眺めてから、出血の収まった尻からナイフを抜くと床に転がした。
そして長いチューブの繋がった先端に2つ穴が開いた棒を取り出すと、女の糞まみれの尻穴に一気に差し込んだ。
瞬間「ぐぴぃ!!」と叫んで背中反り返ったが、それきりでまた動かなくなった。
私はそんな女にさるぐつわを噛ませてから特別な椅子――尻から生えたチューブが邪魔にならない鋼鉄製――に固定すると四角いガラスの中に閉じ込めた。
水槽の中の彼女、さてこれから彼女の最高のステージが始まるのだ。
私は手近のバルブをゆっくりとひねる。
すると『シュ』と空気の抜ける様な音と共に床に這うチューブが生き物の様にのたうちまわる。
それは徐々に水槽の中の彼女に到達して――椅子に固定された女の体が暴れ出した。
そして、徐々に女の腹が膨れ出すと、それと反比例するように動きが緩慢になって行き――。
『プシャー!! バシャバシャバシャバシャバシャバシャ……』
まだ色が着いているな。
水槽の床に貯まる汚水に顔面蒼白になる女。
「尻を締めろ。そうしたら漏れない。後、この装置は水圧が限界になると温水
が止まる――」
『プシャー!! バシャバシャバシャバシャバシャバシャ……』
やれやれ2回目か。
「我慢しろ。じゃなきゃお前は自分の漏らした汚水に沈んで死ぬ。ま、せいぜい私が飽きるまで頑張る事だ」
『プシャー!! バシャバシャバシャバシャバシャバシャ……』
3回目。これでは終るのも早そうだな。
私は興味を失った玩具に背を向けると部屋を出て行った。次なる獲物を求めて。


END


以上投下終わりです。
読んでくれた人ありがとう。
でわ。
140名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 07:05:20 ID:1CVLxy+K
GJ!
141名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 03:11:21 ID:x9kx5H7E
死ぬ瞬間も書いて欲しかったなぁ。
でもGJ。次も期待してます。
142名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 17:10:27 ID:pyxMHN40
お疲れ様です。
GJ!
143『女教師』1/4:2009/06/04(木) 15:48:14 ID:7LhKvy2l
突然ですが『kiss×sis(キスシス)』何て漫画ご存知ですか?
ヤンマガに連載されてるぶっちゃけエロ漫画なんですが。
先日4巻が出たので買いまして。
そしたらイカレた体育教師がヒロインを強姦未遂っつか無理矢理言う事聞かせようとする場面がありましてね。
だから今回のターゲットは教師です。
『女教師』で4スレ使わせてもらいます。




「な、なんでこんな事すんのよっ!」
ブラウスもブラもむしり取られてあらわになった胸を必死に隠しながら床にしゃがみこんたひとりの女を、セーラー服姿の少女たちがぐるりと取り囲む。
「『なんで』ってわからないんですか先生」
少女たちの中からそんな言葉が投げ掛けられる。
「よく思い出してください」
別の少女からまたそんな言葉がかけられた。
「先生が悪いんですよ」
また別の少女の声。
「あ、あんたたち訳わかんないわよっ! それよりこんな事してただですむと――」
するとどこからクスクスと少女の笑う声が。
それは一人、また一人と増えて、女が気付いた時には全ての少女が口元に手を当てて笑っていた。
「な、何がおかしいのよっ! ふざけんじゃないわよ。あんたたちうちの生徒でしょ!? わ、私の事誰だと思ってんの。あんたたちなんか留年、いや! 退学させるなんて簡単なんだからっ!」
女はそう言うと目の前の少女たちを次々と指差しながら、
「それが嫌なら下がりなさい。大人を馬鹿にすぎゃ!!」
ぶざまな悲鳴と、『ゴッ』と言う鈍い音と共に突然女が前のめりになる。
「いっ? いたっ、痛いっ、痛いっ、痛いっ、痛いっ、痛い……」
頭を押さえて壊れたテープレコーダーの様に同じ言葉を呟く女の髪を一人の少女がぐいと掴んだ。
「ひいっ!?」
また一人髪を掴む。
そして、また一人、また一人と……、気が付けば無数の少女の手が女のウェーブのかかった美しい髪を掴んでいた。
この状況に至ってやっと身の危険に気が付いた女は、
「いっ? ひっ?」
と血走った目でキョロキョロと回りを見回す。
その姿には学園一の美人教師とうたわれた面影は微塵も無い。
「あの子の苦しみ。少しは味わって逝ってね」
突然の後からの声に肩を震わせた女は、髪を掴まれる痛みも忘れて振り返ろうとしたその時――髪を掴んでいた無数の手がいっせいに掴んだ髪を引いた。
『ブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチ……』
「ギャ――――――――――――――――――――……」
髪の引きちぎれる音と女の悲鳴が交錯する。
そして後に残されたのは、見るも無残なまだら頭で床に伸びてひくひくと痙攣する女の姿だった。
髪を抜かれる痛みは想像を絶するものだったようで、タイトスカートには失禁に よるシミが出来、それは床にも広がっていた。
「おもらしなんて大人が聞いて呆れる」
「仕方ないわ。年を取れば誰でも大人なんだから」
「やだやだ。なら私は大人になんかなりたくないわ」
そんな言葉が少女たちの間で交わされる中、
「さあ先生。おめかしが出来たんだから見てくださいよ」
一人の少女がそう言うと数人でよってたかって女を引きずり起こした。
そこに姿見が運ばれてくる。
「さ、先生。どうですか?」
少女の言葉に意識を無くしていた女の瞳に少しだけ光が戻る。
144『女教師』2/4:2009/06/04(木) 15:48:50 ID:7LhKvy2l
狂気に霞む目が徐々に焦点を結ぶと、女は自分の姿に愕然とする。
「はっ、髪っ、私の髪っ、髪が、髪っ、髪……」
女はうわ言の様につぶやきながらぼろぼろの頭髪を撫で回し、
「い、いや――――――――――――――――――――っ!!」
絶叫すると激しく体を揺さ振った。
「いやっ、いやっ、いやっ、いやっ、いやっ、いやっ、いやっ、いむうっ?」
また壊れてしまった女の頬を一人の少女が両手で挟み込んだ。
そして恐怖に歪む女の顔に顔を近づけると、
「先生の犯した罪を教えてあげる」
その言葉を引き継ぐように別の少女が喋り出す。
「先生は池谷先生に気があった。でも先生の気持ちは池谷先生には受け入れてもらえなかった。それは既に池谷先生に結婚を誓い合った相手がいたから」
囁くような少女の言葉は、また別の少女に引き継がれる。
「先生は諦められなかったのね。先生は池谷先生の相手を探した。そして見つけた池谷先生の相手はこの学校の生徒だった」
そして、次から次へと少女たちは入れ替わりながら女に語りかける。
「先生は更に調べ上げて、ついには決定的な事実を掴んだ。そしてそれを学校に報告した。結果池谷先生は学校を辞め、女の子は停学になった。それだけならよかったわ」
「そう、それだけならよかった。でも先生はそれだけじゃ終らなかった。先生は女の子を雇った男たちに襲わせた」
「そして女の子は自殺した」
その言葉を最後に辺りに静寂が訪れた。
いや、微かに耳障りな『カチカチ』と言う音が聞こえる。
それは――女の歯が鳴っている音だった。
あまりの恐怖に震えが止まらないのだろう。
その顔は紙の様に白い。
そんな女に少女の1人が噂話でもするかのように話しかけた。
「知ってました? あの子池谷先生の子供がお腹にいたの。強姦事件の後、母親にそれがばれて中絶させられちゃったの」
その言葉に女の体がビクンと跳ねた。
そして火が付いたように女の口から言葉が吐き出される。
「違っ!? わ、私は強姦事件なんて知らないわっ!! ほ、ほんとよっ! 信じてお願い、助けてぇ……」
そんな命乞いとも取れる言葉に少女たちからは何の反応も無い。
いや、狂乱する女の耳に何かズルズルと引きずるような音が聞こえて来た。
そして、女の目の前に何かが投げ出される。
薄汚れてボロボロになってはいるが、この形は……。
「ひぃ!!」
女は悲鳴を上げると仰け反った。
それはボロボロになって放り出されたのは人間だった。
ピクリとも動かないそれの頭らしき部分を少女が掴んで持ち上げた。
そして床に黒い粘液を滴らせながら持ち上げたそれを女の方に向けると、一瞬の間をおいて、『ゴプッ!』と言う音と共に吐しゃ物が床に撒き散らされた。
少女はそれを見ると手にしたモノを床に放り出した。
「ちょっと見た目が変わっちゃったから判らないかもしれないけど、頭のいい先生なら察しはつきますよね?」
ごほごほと咳き込む女に少女はそう話しかけた。
すると、今まで咳き込んでいた女は慌てた様子で、
「ちょ、なっ!? 嫌っ、た、助けえてっ、お願いっ」
しかしそんな女の必死の叫びは聞き入れられる事は無く、四方から少女たちの手が再び伸びると、瞬く間にタイトスカートとショーツが剥ぎ取られた。
そして次に仰向けに押さえ込まれると手足を大きく広げたような格好にさせられた。
その頃には女は恐怖で満足な抵抗も出来ないような状態に陥っていた。
そんな女の足の間に1人の少女が、古めかしい電気スタンドを手にしてしゃがみこんだ。
そして、電気スタンドの傘を外すと中の電球を誇らしげに女に見せた。
「裸電球なんて今時珍しいでしょ?」
涙目でそれを見つめる女の前で、右に左に動かして女が電球を目で追う姿を確認すると、それをゆっくりと女の体の下、大きな胸、くびれたへそ、そして……女の秘所にあてがった。
「ひっ!?」
女は悲鳴を上げて足を閉じようとするが、押さえつけられていて出来ない。
それどころか左右から更に腕が伸びてきて、女の秘所を大きく割り開いた。
ピンク色をした柔らかい部分がさらけ出されると、女はしくしくと泣き始めた。
しかし、そんな事などお構い無しに、少女は電球を押し広げた秘所にぐっと押し付けた。
「痛っ」
女の体がすくむ。
そして何度か試みるが上手く入らない。
145『女教師』3/4:2009/06/04(木) 15:49:51 ID:64ciq5u3
「あれ? 思ったより上手く行かないわね」
すると少女は電球をどけた。
それに安堵する女。
しかし、それは長くは続かない。
今度は少女が女の秘所に顔を寄せる。
「ふふふ。オシッコ臭いわよ、先生」
犬が舐めるように念入りに執拗に舐められるとこんな状況でも濡れて来てしまう。
「ひぁ、んんっ」
そして気がつけば女は少女の舌技に溺れていた。
すっかり上気して息も絶え絶えの女を見つめながら、少女は先程の電球を秘所に押し付けた。
「さ、今度はどうかしら?」
今度はさしたる抵抗も無く飲み込んだ。
「ぁ……」
異物感に女は小さく息を吐く。
そんな様子を見つめていた少女は立ち上がると、盛り上がった女の土手に足をかけた。
「あ?」
状況が飲み込めない女。
しかし少女の足の下で『ボッ』と鈍い破裂音がした瞬間、
「グギャ――――――――――――――――――――ッ!!」
女の口から絶叫があふれた。
そして、女がしゃくりあげるように息を吸うたびに、秘所からはぴゅ、ぴゅと血が溢れる。
そんな女の様子を見守る少女たち。
その中の1人が「先生。もうひとつおまけ」と言った。
すると、
「ギャン!!」
獣じみた叫びを上げて女の体が大きく跳ね上がった。
秘所からジクジクと何かが沸騰する音と共に煙が立ち昇り始める。
「オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛」
マネキンのように全身を硬直させて小刻みに震える女。
その血走った目はカッと見開かれて、泡を噴く口からは絶え間なく低い叫び声が続いている。
しかし、その声も段々と力が弱くなってくると、みるみる全身から精気が失われてゆく。
後もうちょっとで、女は解放される――筈だったが、それはもう少し先に延ばされるようだ。
少女の1人が電気スタンドのコンセントを抜いたのだ。
電源が切れた途端、女は全身を弛緩させると失禁と失便を起こした。
そんな汚物まみれになってピクリとも動かない女に少女の1人が頭の側にしゃがみこんだ。
「先生、まだ生きてる?」
「ゆ、ゆる……ぢ……で……」
消え入りそうな女の声。
しかし少女から帰ってきた答えは、
「だぁめ」
そう言うと、少女は女の口に猿轡して頭から袋をすっぽりと被せた。
もう体に殆ど感覚など無い女には何をされているのかも判らない。
そうして暫く経つと、どうもうつぶせにされたような感触が微かに感じられた。
「聞こえる先生?」
「もがっ、もがっ」
袋越しに聞こえる少女の声に、女は必死になって少女に返事を返す。
「先生、『ひこうき』って遊び知ってる?」
するとうつぶせにされて両の手足を引っ張られる感触が伝わってきた。
そして重力に逆らって体が宙に浮く。
女の大きな胸だけが重力に引かれて下に触れている。
「先生、これで生きてたら許してあげるね」
「!?」
その言葉と共に体が前後に揺れだした。
ぶらんぶらんと揺らされると、何処かに胸が擦れて微かに痛みを伝えてくる。
「ふぎー、ぶぎー」
訳も判らず叫ぶ女。
146『女教師』4/4:2009/06/04(木) 15:51:16 ID:7LhKvy2l
そんな女に少女は楽しそうに呼びかけた。それは――。
「じゃ、先生。いってらっしゃーい」
絶妙のタイミングで少女たちが手を離すと、女は手足を広げて文字通り飛行機のように飛び出した。
浮遊感に無我夢中で手足を動かすが、落ちる感覚は消えない。
(嘘ッ!? 嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘……!!)
「お゛がああああああああああああああああああああああああああ!!」
そして全身に凄まじい衝撃を受けた瞬間、女の意識は完全に途切れた。










女が目覚めた時、彼女は病院のベッドの上にいた。
外見はあの凄惨な出来事の前の美しい姿に戻ってる。
しかし、脳は度重なる恐怖と強い衝撃でめちゃくちゃに破壊されてしまっていた。
今の彼女は1、2歳程度の判断能力しか無い。
そして肉体の方も、破壊された骨、筋肉、神経が修復不可能な状態に絡み合い、それによって絶え間ない苦痛を与えて来る。
それを押さえる為に首から下の神経は脳とは繋がっていない。
ただそのままだと肉体が衰えてしまうので、全身に電極を埋め込んで刺激することにより代謝機能を維持しているのだ。
これらはまだ現代の医学では実用化されてはいない実験段階のもの、それが何故女の体に施されているのか?
その答えは簡単だった。
女は人間モルモットになったのだ。
そんな女の病室に女性看護士が1人入ってくる。
「先生、おはよう」
看護士は窓に近づいてカーテンをさっと開けた。
すると部屋の中が明るい光で満たされる。
「見て、今日はいい天気だから後でお散歩しましょうね」
そういいながら看護士は女ににっこりと微笑んだ。
その笑顔に女は子供のように無邪気な笑顔を返す。
「今日はいいニュースがあるの」
女に背を向けた看護士は深皿にミネラルウォーターを移しながら話しかけた。
「みんな今日で医療少年院から退院だって」
女には看護婦の言っている意味は理解出来ない。
当たり前だ――女には何の記憶も残っていないし、正常に判断する能力も無いのだ。
「ふふふ。また楽しくなるわね先生」
そう言いながら看護士はスプーンで水をすくうと女の口に運ぶ。
そして女が喉を鳴らして水を飲む様を眺めながら、
「先生は生きるの。あの子の分も。あの子の子供の分も」
何度かそれを繰り返した看護婦は女の口の周りをタオルで拭うと、
「今更死ぬ権利なんて無いんだからね。必ず元通りにしてあげるわ。そうしたらまたみんなで遊びましょうね」
そう言って女の額にかかった長い髪を優しく指ですいた。



END



以上です。
また殺せませんでした。
でわ。
147名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 20:04:22 ID:hMPyZND9
殺せませんでしたじゃないだろ
お前やる気あるのか

今度こんな事やらかしたら
次はないと思えよ
148名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 21:19:07 ID:ombKiOiT
>>147
えー、生かしたまま嬲りまくるの素敵じゃね?
自分は少なくとも好きだな。
149名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 22:15:39 ID:gS5+HIf5
別にこのスレって、殺害・解体エンドが必須条件じゃないよね?
陵辱・拷問・苦痛などの容赦ない表現が含まれていればおkでしょ。
150名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 23:11:16 ID:9/41MotL
みんな書くの上手いなあ。
俺は、頭の中のイメージと実際に書いた文章が一致しなくて苦悶する
151名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 05:58:18 ID:YyEvSeTa
GJ!少女達みんな友達想いなんだなぁと思ったw
鬼畜な奴に死の安息なんて与えてやるこたーないよ
152名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 00:26:13 ID:mQtpURkF
>>147
あに言うだ。
虫の息の獲物を殺らずに、ネチネチジワジワいたぶるから面白いんじゃないか。
一思いに殺っちゃったらツマランだろう。
あの作品の醜悪(顔は美人っぽいけど)女教師は、一生苛められる運命なんだぜ。
そそるじゃないか。
153名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 06:13:02 ID:qUQ5hxA2

現在、長期にわたって全規制の影響を受けている職人の皆様。
ただいま、こちらのスレ(したらば・エロパロ避難所)に置いて代理投下の以来が行えます。

書き込み代行スレ
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/2964/1060777955/

投下して欲しいスレの名前とアドレスを張り、その後、作品を書き込めば有志のかたがそのスレに作者の代理として投下いたします。
(数日ほど、時間が空くことがあります。できれば、こちらに書き込める方、積極的に代理投下のチェックをお願いします)

154AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/07(日) 08:46:34 ID:VpVMfHZf
>>83です。
ちょっと妄想が止まらなくなったので書いちゃいました。
SSは今回が初めてなので文が変になっているかもしれません。
・エロ無し。解体のみ。
・カニバリズム注意。ほんの一部ですが。
・本編を一話も見ていないので詳しい設定等は分かりません(wikiで確認しましたが)
・「こんなのレイラじゃねぇよコノヤロー」って人はスルーしてください。
・NGはAVENGERで。
155AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/07(日) 08:47:43 ID:VpVMfHZf
「ん…うん…?」
頭に激しい不快感を感じながら、彼女--レイラ・アシュレイは目を覚ました。
起き上ろうとするが、手足が何かにしっかりと固定され、動かすことができない。
「……?…なっ…!?」
少々寝ぼけながら視線を横に動かすと、自分の腕をしっかり固定している枷が映る。
眠気が一瞬で吹き飛び、逃れようと必死に暴れるが、枷は外れる様子はなく、
彼女の手足を固定し続けている。
「くっ…この…っ」
諦めずに暴れ続けるが、枷はやはり外れない。
それどころか、さらにきつく彼女の手足を絞め上げる。
「うあぁっ…!くぅ…」
痛みに耐えられず、彼女は暴れるのをやめる。
一旦普段の冷静さを取り戻し、周りの様子を目だけ動かして確かめる。
156AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/07(日) 08:49:11 ID:VpVMfHZf
周りは薄暗く、僅かにしか状況が把握できなかったが、
目が慣れると、ここがどこかの部屋の中だということに気付く。
壁や床には様々な道具が存在したが、その道具は全て拷問に使う様な物ばかりだった。
少し経つと、煩いぐらいの足音を立てて、男が一人入ってくる。
「あぁ、起きてたのか。起こす手間が省けたな」
そんな独り言を呟きながら、男は大の字の状態で拘束されているレイラに歩み寄る。
レイラは目に僅かに涙を溜めていたが、鋭い目つきで男を睨みつける。
「まさか後ろから薬を嗅がせる、なんて良くある方法にひっかかるとは。
 よくそんなんで今まで戦えたな?」
「っ…だ、だま…れ…ぐっ!?ああぁ!?」
反論しようとするレイラの腕を掴み、手加減などせずに絞め上げる。
「言葉には気をつけな。俺にはお前を殺せるだけの力がある。
 それこそ、本気でやったらあっという間に終わっちまうくらいのな。」
「う…わ、分かった!分かったから…放し…て…」
目を潤ませて懇願するレイラの腕を解放し、少し離れた所で鉄の棒を熱し始める。
その棒は太くはないが、長さは十分ある。
レイラは体を僅かに震わせながら、怪しい笑みを浮かべながら棒を熱する男を泣きそうな顔で見つめていた。
157AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/07(日) 08:54:29 ID:VpVMfHZf
ごめんなさいここまでですorz
続きはちょっと読んでみて「もっとグロくできないか」
と試行錯誤しまくっているのです(´・ω・`)
次の投下では最後まで投下しますのでお待ちください…

次の投下では最後まで一気にいきます
158AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/07(日) 08:56:15 ID:VpVMfHZf
>>157
ごめんなさい最後の一文は貼りミスなのでスルーしてくださいorz
159名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 14:33:45 ID:s//J8Sk1
期待します
160名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 22:37:13 ID:bZgi7HzT
>>157
全力で待ってます
161名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 11:31:56 ID:u3/G2wDC
期待してます
162名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 21:44:24 ID:tVSuWHqT
みんなもっとプレッシャーをかけてやれ
163名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 14:27:02 ID:pcDw9PrE
続きを期待しながら小ネタ。
ところでなるたるののり夫と、映画シンシティーの人喰いケヴィンの殺され方が酷似してると思ったんだけど、あの方法って比較的ポピュラーなのかな?
止血しといて末端からばらすの。
164名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 22:38:16 ID:dhsVKehS
>>163
拷問として実際に行われたことがある…
と聞いたことがあるけど、2chがソースだからなあ…
165名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 00:18:00 ID:TztesIoF
             ウズウズ…

         =≡=  ∧_∧   I'm ready.......
          / \ (・∀・ )/
        〆     ⊂    つ∈≡∋
         ||  γ ⌒ヽヽコノ   ||
         || .|   |:::|∪〓  .||
        ./|\人 _.ノノ _||_. /|\
166名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 16:17:39 ID:gfWHZOUy
こんにちは。
ここ最近悪を懲らしめていた者です。
他の方のSSが途中なところ申し訳ありませんが、9レスほどのSS投下させてください。
今回は、悪を懲らしめるのでなく、少女が生け贄になるお話です。
では『おみあげ』投下します。
167『おみあげ』 1/9:2009/06/10(水) 16:20:03 ID:gfWHZOUy
『おみあげ』



 今日は72年に1度の御巳上祭(おみあげさい)。
 特別な条件で選ばれた巫女が、神様に直接お目通りして村の繁栄をお願いする日。
 その巫女になるには特別な条件とは――巳年巳月の第一巳の日に生まれた双子の女である事。
 そして、その条件を満たしたのが、この私、巳月(みつき)と巳日(みのひ)なのです。
 名前が安直だと思うかもしれないけど、村でこの名前が使えるのは巫女の資格のある者だけ。
 つまりこの名前は結構由緒ある名前なのです。
 生まれた時から運命付けられ、今日この日が来るまで色々な準備をしてきて、ついにその全てが実を結ぶのかと思うと胸がドキドキして来る。
 そんな私たちの晴れの大舞台。
 その過酷な一日は日付の代わった合図の太鼓の「ドォン、ドォン」という大きな音と共に始まった。
 私が白装束に着替えていると、
「姉さん早くぅ」
 既に着替え終わった巳日が私を急かしてくる。
 そんな巳日は寝起きがめっぽう強い。かく言う私は……。
「そんなに慌てなくても滝は逃げないわよ……あーあ」
 私があくびをしながらもそもそ着替えを続けていると、『ボクッ』と頭に何かが当って私は引きっ放しの布団の上にうつ伏せに倒れた。
 どうやら焦れた巳日が後ろから枕を投げたみたい。
「姉さん、そんなんで大事なお祭り大丈夫なの?」
 人を張り倒しておいてよく言うと思いませんか?
「あ、な、た、は……、どうしてそんなに乱暴なのっ!」
「あはははは。姉さん、そんな投げ方じゃいつまでたっても当んないよ――じゃ、先に行ってるからねー」
 本当に馬の尻尾のようにつやつやで長いポニーテールを揺らしながら、巳日が廊下の向こうに逃げて行く姿を見送ると、私は一つ大きな溜息をついた。
 もうすぐ12歳の誕生日が来るはずだった私たちは今日のお祭りで神様にこの身を捧げる。
 神様に会うと言う事はそういう事。
 そうしたらもう、こうして枕投げなんかも二度と出来なくなるなぁ。
 覚悟は出来ているので今更逃げたいとも思わないが物悲しい気持ちになるのは隠せない。
 そんな事を考えているとふとある話を思い出した。
 それは私たちが生まれた時の事。
 当時、お父さんとお母さんはこのお祭りに私たちが巫女として参加するのに猛反対したそうです。
 結局は村人全員の説得により私たちがお祭りに参加することは決まったのだけど、お父さんとお母さんはやっぱりそんな村のしきたりが納得できなくて村を出て行ってしまった。
 今は何処にいるかも判らないお父さんとお母さんは元気にしているのだろうか?
 村を出て行くくらいにこのお祭りに反対していたのだから、今日村に来る事なんて無いだろうけど、もし来てくれたらうれしいと思う。
 私たちにはお父さん、お母さんの記憶は無いけれど、それでも最後くらい顔を見たい。
「姉さーん! ホント何やってんの!? 置いてちゃうわよー!」
「はいはい! 今行くからちょっと待ってよ!」
 私はそう返事をすると布団を畳んで足早に部屋を出て行く。
 廊下に出てまっすぐ走ってゆくと、広い土間の所で巳日が足踏みしていた。
「姉さん! 寒いんだから早くしてよねっ!」
「ごめんごめん」
 私はそう謝りながら、巳日の両手を自分の手で包み込んだ。
「あったかい……」
 この子は私に比べると少し寒がりだ。
 とは言え1月のこの地方の雪は深い。つまりそれだけ寒いと言う事。
 白装束の下は裸の私たちはこれから禊(みそぎ)の為の滝行(たきぎょう)を行うのだけど――。
「滝の水が全部お湯だったいいのに」
 いつの間にか頬擦りまで始めた巳日に私は、
「ま、凍ってない事だけは祈りたいわね。お祭りの前にショック死じゃ私たちも村の人たちも不幸だもの」
「夢が無いなあぁ姉さんは」
 巳日がチラリとこちらに視線を送る。
 その後どちらとも無く笑い出して、2人で一頻り笑った後、私と巳日は手を繋いで雪の降る外へと駆け出していった。
168『おみあげ』 2/9:2009/06/10(水) 16:20:54 ID:gfWHZOUy


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


 結論から言うと、滝行『は』寒くなかった。
 『は』を強調したのは、滝の水はむしろ温かく感じたのだけれど、それ以外が寒かった!!
 暫くして雪はすぐに止んだのだけど、とにかく寒い寒い。
 白装束1枚の私たちには肌を切り刻まれるかのような感覚さえした。
 お陰で滝から中々出られず、元いたお社に返った頃には随分と時間が立っていた。
 それにしても滝の水が温かく感じるだなんて不思議な事もあるものだ。
 毎年あそこは滝も池もカチカチに凍るので、冬はスケート場に早代わりするくらいなのに。
 これも神様のお力なのだろうか?
 ま、それは置いとくとして。
 戻った私と巳日は、用意してあったお風呂に入ってかじかんだ体を温めると、少し休憩した後、次の段取り、食事を取る事に。
 しかし、食事の内容は赤飯と白湯とおとそと言う不思議な組み合わせ。
「最後の食事なんだからお肉とか食べたかったよね」
 巳日がこっそり耳打ちしたが、私も実はそう思った。
 ここ1ヶ月ほど肉魚は一切口にしてい無い。
 巳日じゃないけど、最後なんだからステーキとは言わないまでも、すき焼きかしゃぶしゃぶが食べたかった。
 そうして最後の食事が終ると、また少しの休憩の後、今度は神様にお目通りする為に身支度を整える作業に入る事に。
 私と巳日は裸になると、お互いの体をお塩を溶かしたぬるま湯に浸したワラでゴシゴシ擦りあいます。
「姉さん! ちょっと加減してよ」
「何言ってんのよ巳日。お清めなんだからちゃんとしなきゃダメでしょ」
 文句を言う巳日の体をワラでゴシゴシ擦ると、真っ白な肌が赤くなってゆく。
 白い肌は私も同じなんだけど、いつ見ても巳日の方が肌が綺麗な気が――。
「きゃ!?」
「ふっふっふっ。攻守交たぁーい」
「巳日止めてっ!? そこは自分で出来――」
 ま、そんなこんなでお互いの体が清められた所で、今度はちょっとやな事をしなくちゃいけない。
「うーん……」
「姉さん、いつまで眺めてるつもり?」
 出来ればこれが無くなるまで見つめていたいっ……。
 私が今見つめている茶色いドロッとした物は『にかわ』。
 動物の皮や骨等を原料とした天然自然の接着剤。
 で、これをどうするのかと言うと――。
「ひぁ!?」
「姉さん変な声出さなッ!? し、沁みる、ぅぅ……」
 オシッコの穴とお尻の穴に塗りつけるのだ。
 何でも神様の祭壇の上で粗相をしないようにと言う事らしいのだけれど……。
 とにかく、そうして苦労して準備を終えた私たちはやっとここで巫女装束に袖を通す。
「綺麗だよ、姉さん」
「巳日に言われてもときめかないわぁ……」
「姉さんにときめかれても困るなぁ私ぃ」
 お互いに身だしなみを整えあいながらそんな馬鹿な事を言い合ったりして。
 私は後で使う道具として、縄数本と特製軟膏の入った容器を懐に納めた。
 そして仕度が終った私と巳日は、沢山の鈴がついた道具を帯に挟むと仕度部屋から別の部屋に移動した。
 そこは広くて一番奥には立派な神棚が用意されている。
 私と巳日はその広い部屋の両側に離れるように立つと帯に挿していた鈴を手に持った。
 両手を左右に大きく広げると、鈴を鳴らしながら神様に捧げる舞いを舞う。
 シャン、シャン、と涼しげな音と共にくるくると舞う。
 磨かれた板の間を滑るように移動し、時折お互いの位置を入れ替えながら、くるり、くるり、と舞うと袖が蝶の羽根のようにひらひらと羽ばたく。
 そうして舞いながら思うのはお祭りの事。
 無事に終りますように神様よろしくお願いします、と私はそう心の中で願いながら舞い続けた。
169『おみあげ』 3/9:2009/06/10(水) 16:22:06 ID:4Ka4MHvJ


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


 神様に捧げる舞いが終った私たちは外に出るとすぐに祭壇のある山に入った。
 この山は木々が非常に密集していて自然の傘のように地面を覆っている。
 その為、地面まで届く雪は少なく、届いてもすぐに溶けてしまうので山に入ってしまえば雪に邪魔されるような事は無い。
 その代わり――。
「暗いわね」
「山に入ってすぐこれだもんね。無事祭壇まで着けるかしら?」
 木漏れ日も差さない暗い森の中を、古めかしい行灯を片手に私たちは手を繋いで歩く。
 足を一歩踏み出すたびに帯に挿してある鈴が涼しげな音色を立てた。
「そう言えば、みんな来てくれてたね」
「みんなって言ってもうちの村50人も居ないじゃん。しかもおじいちゃんとおばあちゃんばっかり」
「だからさ。昨日から雪降ってたから大丈夫かなあなんて」
「来るでしょ。それだけが楽しみな人たちだから」
 巳日の言うようにうちの村には老人しかいない。
 若い人たちはお父さんやお母さんのようにみんな村を出てしまっていた。
 だから村には友達と呼べるような同年代の子供もいなかった。
 ただ、代わり、と言っては何だけど、村のみんなは私たちにとっても優しかった。
 お父さんとお母さんがいなくなって身寄りの無くなった私たちは村のみんなに育てられた。
 ま、そんな事は置いといて、取り止めの無い話で気を紛らわせながら山を登っていた私たち。
 もうどれくらい登ってきたのだろうか?
 普段から足腰には自身があるので特に苦にもならないが、寒いのだけはどうにもならない。
 特に寒いのが苦手な巳日が、さっきからずっとぴったりくっついて離れない。
 寒いのはかわいそうだから放っておいてある。
 繋いだ手の先からでも十分にお互いを感じて安心出来てると思っていたけど、こうしてくっつくと、こっちの方がずっと安心する。
 ただちょっと歩きにくいのが難点だけど……。
 そんな感じで歩いていると巳日が急に立ち止まった。
「重いじゃない、急に――」
「姉さん、あれ……」
 私の言葉を遮るように巳日が前方を指差した。
「明かり……」
 私の呟きが合図となり、私も巳日もそこに向かって猛然と歩き出す。
 そして気が付けば私たちは――。
「姉さん……」
「たどり着いたわ。ここがきっと御巳上台(おみあげだい)よ」
 大きな木々の間に、ここだけがぽっかりと広場になっていた。
 そこに立つ大きな黒い石造りの建物。
 四角いそれには何処にも入口は何処にも無い。
 あるのは建物の上へと続く一直線の階段だけ。
 全てが聞いていたものと一致する。
 これが御巳上台と呼ばれる村を守る神様の祭壇だ。
 私と巳日はお互いに見つめあうと無言でうなづきあった。
 それから、今まで履いて来た長靴と足袋を脱ぐと裸足になる。
 素足で触れる地面が暖かい事に驚く。
 他にも、山の中なのに何故ここだけ明るいのだろうとか、この大きな建物は誰が作ったのだろうとか色々疑問に思ったけど、それらは全部考えないことにした。
 そして、私と巳日は手を取り合うと階段をゆっくりと上り始めた。
170『おみあげ』 4/9:2009/06/10(水) 16:22:41 ID:gfWHZOUy


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


 長い階段を上り終えると、そこは一面まっ平だった。
 建物と同じ黒一色の石の床が広がっている。
「はぁ、はぁ。やっと着いた」
「すごい上ったのね」
 私と巳日はそれぞれに感想を述べる。
 それからすぐに辺りを見回した私たちの目にあるものが飛び込んで来ると、私と巳日は休むのもそこそこにして、すぐにそれに向かって歩き出した。
 それは、この四角く黒い床のほぼ中心と思われる場所にあった。
 一つは天に向かってまっすぐと起立した棒状のもの。
 もうひとつは、先ほどの棒状のものが床と平行な位置で2本、お互い向かい合うような格好で四角い台座から突き出ていた。
 棒状のものはみな青みがかった黒く滑らかな表面に複雑な溝と無数の穴が空いていて、先端に行くほど細く尖っている。
 唯一形状が違うのが向かい合った方の一方。
 それだけ先端にくぼみが付いていて、丁度向かい合ったもう片方の先端がすっぽりと納まりそうな感じがした。
 これも聞いたとおりの形をしている――これが御神体だ。
 私たちを神様の下に導いてくれるもの。
 私たちを殺すもの。
 どちらとも無く生唾を飲み込もうとして、喉が使えて2人同時に咳き込んでしまった。
 気がついたら喉がカラカラだ。
 しかし、生憎ここには井戸も無ければ水筒も無い。
 私と巳日は必死に唾液を搾って喉を潤す。
 そして、
「巳日、もういい?」
 私がそう言うと巳日は、
「姉さんこそ」
 と悪戯っぽく笑い返して来た。
 これから自分がどうなるか知っているのに、まだこんな顔が出来る巳日ってすごいと思った。
 巳日は強いね。
 本当に私の妹にしておくのは勿体無い。
 神様に会ったらそのところも是非お願いしてみよう。
 巳日が相応しい場所に立てますようにって。
「姉さん。私何かおかしいこと言った?」
「ふふふ。何でもないの。ごめんね」
 すると巳日は何かを察して少し悲しい顔をした。
 私とそっくりなんてとんでもない。
 私より気配りが出来て、ずっとかわいい、心優しい巳日……。
 私はそんな思いを振り払うように、御神体に目を向けると、
「じゃ、そろそろ始めましょうか」
 そう言いながら腰に挿していた鈴を御神体の一つ、2本が向かい合った方に置いた。
「姉さん! そっちは私だって言ったじゃない!」
 私の行動に巳日が非難の声をあげる。
 私はそれを聞き流すと、懐に仕舞ってあった道具を取り出して鈴の隣に並べた。
「姉さん聞いてる! そっちのが辛いんだから! 失敗できないんだからねっ!」
 相変わらずうるさい妹だ。
 私がそんな事を思いながら帯を解いて胸をはだけようとした所で、後ろから思いっきりタックルされた。
「ぐふっ!?」
 倒れることは何とか踏みとどまったけど、流石にむかっ腹が立った私は身をよじって腰にすがり付いている巳日を見下ろし――。
「巳日、何泣いてんのよ」
 この泣き虫は自分の思い通りにならないとこうして泣く。
「だって……、姉さんが……、姉さんが……」
 言葉になって無い。
 こんな時双子って便利だと思う。
 私は体を捻って自分の前に巳日が来るようにしてから、その頭をぎゅっと胸に抱いた。
171『おみあげ』 5/9:2009/06/10(水) 16:23:17 ID:gfWHZOUy
「お姉ちゃんはあんたよりずっと強いんだから。今日も大丈夫、明日も大丈夫、ずっとずっと大丈夫だから」
 そう言って、巳日が泣き止むまで抱きしめるのが私の役目。
 これで最後かと思うとちょっぴり寂しい気がするのは、何だか結婚する娘を送り出すみたいだ。
 私ってずうずうしいなあと思って、何となく笑いがこぼれてしまった。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


「さっきはごめんね」
 巳日が巫女の衣装を綺麗に畳みながらそう言って来た。
「んーん、全然平気ぃ」
 私は本当に何でも無いようにそう言う。
 だって本当にこんな事、全然何でもないから。
 巳日が巫女の衣装を畳み終えて立ち上がると、私と巳日は向かい合って無言で頷きあう。
 今2人は何も身に付けていない。
 そしてこのまま神様の許に向かう儀式に入るのだ。
「まずは巳日から」
「はい」
 私の呼びかけに巳日は目を伏せて厳かに返事を返す。
 それを合図に、私は持ってきた道具から軟膏の入った容器から少し軟膏を手に取ると、まずは御神体のひとつ、天を向いて起立する方に満遍なく塗りつけた。
 塗っている間に手が少し火照って来るのが判る。
 御神体に塗り終わったら、次は巳日の大事な部分にも塗りつける。
「何か赤ちゃんになったみたい」
 巳日は真っ赤になってそんな事を言う。
 そんな巳日の一番秘密の部分、今から御神体を受け入れる部分に指を触れると、巳日が「あっ」と小さく声を漏らした。
 沁みたのだろうか?
 でも良く塗っておかないと後で苦しい思いをするのは巳日だ。
「我慢してね」
「う……んっ」
 巳日の返事を聞いた私は、たっぷりと軟膏を手に取ると巳日に塗りつけた。
「ぁ……、ぅん。っ……、くふっ……」
 苦しそうな声を上げる巳日がかわいそうだが、私は心を鬼にして熱心に塗りつけた。
 気が付いた時には、私の手も巳日の下半身も軟膏でべたべたになっていた。
「ん……ぁ、ね、姉さん塗りすぎ……」
「ご、ごめんね。つい……」
 荒い息で文句を言う巳日に、私はばつが悪そうに謝った。
 とにかく巳日の準備がこれで整った。
 私と巳日は御神体の前に立つと、胸の前で手を組んで小さく神様への祈りの言葉を捧げる。
 軟膏のせいで艶を増した御神体の高さは、巳日のへその位置より少し下にある。
 巳日は深呼吸を2度繰り返した後、
「我、神の御前に、恐み恐みも白す」
 そう言うと私の肩に両手をかけた。
 そして手の力を使って体を浮かすと一気に御神体をその身に沈めた。
『グチッ』
 私の耳にそんな音が確かに聞こえた。
「く……か……」
 苦しそうな声と共に、巳日指が私の肩に食い込む。
 巳日は、暫く下を向いて震えたいたが、呼吸を整えると私の目をじっと見つめると、
「姉さん……お介添えを……」
 『お介添え』――それは本来、結婚式のお手伝いをする事を指す。
 つまり、ここで言うお介添えとは儀式の手伝いをすると言う事を指すのだけど。
172『おみあげ』 6/9:2009/06/10(水) 16:23:58 ID:gfWHZOUy
「巳日……」
 私は正直戸惑っていた。
 それは、お介添えをすると言う事は、私が妹の命を奪うと言う事になるからだ。
「お願い……。姉さんお願い……。苦しくて……も、動けない……」
 きっと御神体がお腹を押し上げているのでしょう。
 私はそっと巳日を抱きしめた。
 そして震える巳日の背中を2度、3度と優しく撫であげた。
「じゃ、いくわよ」
 巳日が頷くのを確認した私は、巳日の肩に手を置くとぐっと下に向かって体重をかけた。
「くっ! ぐぅぅぅうううううううううぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ……」
 目の前の巳日の食いしばった歯の間から、彼女らしからぬ悲鳴が上がる。
 今、御神体はゆっくりと巳日の赤ちゃんの部屋を貫いて、その先に行こうとしている筈だ。
 私は巳日の悲鳴を無視して更に力を加えた。
 すると、
「ギャン!!」
 犬のような悲鳴を上げた巳日の腰が一気に落ちた。
「痛いぃ……、お腹痛いよぉ……、お姉ちゃぁん、お腹痛いよぉ……」
 私の胸に顔を埋めて小さな声でそう呟く巳日を見ているとかわいそうな気持ちで一杯になる。
 私は儀式を終らせて楽にしてあげる為に、巳日の体をゆっくりと揺すった。
「ぎっ! あぎっ!? おながっ! かぎっ! まがうぉ!」
 耳に届く悲鳴と水音を無視して動作を続ける。
 こうする事で心臓や大事な血管なんかを傷つけないように御神体を体に通せるらしい。
 私は暴れる巳日を押さえながら、ゆっくりと腰を落として行く。
「うぼぇ!!」
 何かの手ごたえと共に巳日が奇妙な叫び声をあげた。
 私はあわてて巳日の胸の辺りを手で探る。
「心臓は平気ね……。おうかくまく? ここも無事抜けたみたい……」
 巳日の体を揺すりながら胸の中心を探ると、微かに御神体が入っている固い感触がする。
 と言う事は多分、胃を避けて食道に当ったのだろう。
 何も吐いていないところからも多分そうだと思う。
 私は、上を向いて焦点の合わない目を大きく見開いた巳日の耳元に唇を近づけて、
「巳日、鼻で息をするのよ」
 そう囁くと、再び巳日の肩に体重をかけた。
「あがががががががががががががががががががが……」
 獣のような叫びを上げる巳日は、驚くほどの力で抵抗する。
 私は、立ち上がろうとするに全体重をかけて一気に押し返した。
「うぐぇ!! ぼびぁぁぁ!!」
 巳日の口から音としか言えない凄まじい叫びが上がると共に口と鼻から血が漏れた。
「ね……びぁ……ぐる……じ……」
 巳日がそうあえぐ間も鼻と口からは、ぷちゅ、ぷちゅっと血が溢れる。
 私は巳日が窒息してしまわないように、巳日の鼻に口を付けるとそこからの血を吸い出した。
 口の中に巳日の血の味が広がる。
 自分の血の味とは違う気がする――これが巳日の命の味?
 そして私は、巳日の生きている証を感じているうちに、自分でも知らない間に泣いていた。
 私は、頬を伝う涙を手で拭うと、
「巳日、もう少しで終わりだから、我慢して」
 すると巳日は微かに頷いたように見えた。
 私はそう自分に言い聞かせると、巳日の肩にまた体重をかける。
 すると、巳日の喉元が下から徐々に膨らんでゆく。
「ごぽごぽごぽごぽごぽごぽごぽごぽごぽごぽ……」
 もう人の声でも何でも無い音と共に巳日の口からどんどんと血が零れる。
 その血の中に何かきらりと見えた瞬間、
「ごぽっ!!」
 一際血が溢れて、巳日の口から御神体の頭が姿を現した。
173『おみあげ』 7/9:2009/06/10(水) 16:25:13 ID:+gY3iRAJ
 私は、慌ててもう一度巳日の胸に、今度は耳を当てる。
「動いてる……」
 先程より小さいながら、しっかりと心臓は脈を打っている。
 成功した! 無事、巳日はお役目を果たしたんだ。
 それが判った瞬間、私は御神体に串刺しにされぐったりとした巳日を抱きしめて泣いた。
 まだ暖かい巳日。
 微かに呼吸する巳日。
 それら巳日がまだ生きている証を感じようとすがり付いた。
「ごめんね、ごめんね、ごめんね、ごめんね、ごめんね、ごめんね……」
 最後くらい優しくしてあげれば良かった。
 最後まで苦しめてしまった。
 そういう気持ちが謝罪の言葉となってうわ言の様に繰り返される。
 そんな時だった。
 それまで力無く下がっていた巳日の腕が、自分の胸で泣きじゃくる私の頭をそっと抱きしめたのだ。
「巳の……ひ……」
 それが巳日の最後の力だった。
 気が付いた時には、巳日の呼吸も心臓の鼓動も止まっていた。
「頑張ったね巳日」
 私はまだ暖かい巳日をもう一度ぎゅっと抱きしめると、その頭を撫でた。
 それから私は巳日の体に付いた汚れを綺麗にてあげる事にした。
 体を拭ってあげられるようなものは持ち合わせていなかった私は、その時何を思ったのかまだ暖かい巳日の体に舌を這わせて汚れを舐め取り始めた。
 生前と変わらないぬくもりと弾力があるが、何の反応も無い巳日。
 試しに私と同じくらいの胸に軽く歯を立ててみた。
 今まで感じた事の無い歯ごたえに私は何故か興奮した。
 無抵抗な巳日。
 私のかわいい妹の巳日。
 世界にたった一人の私の半身。
 そして気が付いた時には巳日の胸から少し血が滲んでいた。
「ご、ごめんね」
 私は一体何をしていたんだろう?
 自分の中に知らない自分を見たようで少し怖かったし、巳日に見られなくて本当に良かったと思った。
「あ、いや、神様と一緒に見てるかも……」
 つうと、冷や汗が出た。
 これは向こうに行ったらすぐに謝らないといけない。
 そんな事を考えながら、私は、巳日の手を印の形に握らせてから清めた縄でギュッと結んだ。
 それを丁度巳日の胸の辺りで首から縄をかけて固定する。
「よし。迷わず先に行っててね」
 そう言って私は巳日の綺麗な髪をそっと指ですいた。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


 巳日が無事儀式を終えた。
 次は私の番だ。
 私は、もうひとつの御神体――2本の御神体が向かい合った物の間に立つと、四つん這いの姿勢を取る。
 胸にはバツの形に縄をかけた。
 これは最後に縄の間に手を通して印を結ぶ為だ。
 そして御神体にも、私の大事な所にもたっぷりと軟膏も塗った。
 あれって変な気分になるんだと、塗っていて良く判った。
 今、私の大事な部分は御神体を受け入れる体制がばっちりだ。
 私は手足を突っ張って御神体の高さにあわせると、床にあるこぶし大の突起を捻りながら床に押し込んだ。
 すると『ゴゴン』と言う低くぶつかり合うような音を合図に、御神体がこちらに向かってきた。
 巳日が大騒ぎしたのがこれ――こっちの御神体は自動的に私を前後から串刺しにするのだ。
 一度受け入れる角度を失敗すれば後は無い。
 私はゆっくりと近づいてくる御神体の内、後ろから来る御神体を先に受け入れた。
174『おみあげ』 8/9:2009/06/10(水) 16:25:56 ID:gfWHZOUy
 ぬるっとした感触と共に私の大事な部分に御神体が入り込んでくる。
「んあっ」
 その瞬間変な声が出て思わず赤面してしまう。
 今全身にビリッとした感じが走っ――。
「いっ、痛っ! 痛たた、たた」
 余韻に浸っている暇は無かった。
 あっと言う間に御神体は私の処女を奪って更に奥へと進んでゆく。
「あっ、痛っ。急が痛たっ!」
 私は身を引き裂かれるような痛みに身をよじりながらも、大きく口を開けると、今度は前から迫る御神体を受け入れた。
「あが……」
 舌先に軟膏の不思議な味が広がる。
 こっちには塗らなくても良かっ――。
「ああ……あぐっ!?」
 お腹の奥から物凄い圧迫感が押し寄せてくる!?
 私の体が無意識に前に逃げてしまう。
 しかし前からも御神体が。
 そして、
「エッ! オエッ! オエッ!」
 失敗したと思ったときには既に遅く、私は酷い嘔吐感にえづきが止まらなくなった。
「ゲッ! ヴゴェ! オエッ!」
 幸い胃の中は空っぽだったので窒息するのは免れたけど、苦しい事には変わらない。
 しかも、吐気ばかりに構っていられない事態が。
「ぐぉ!? がっ!! ぐぎおげがお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛……」
 御神体が私の赤ちゃんの部屋に入ってきた!?
 全身が勝手に痙攣して、堪えられない痛みに手足が勝手に床をかきむしる。
 すると直に爪は剥がれて指先が真っ赤に染まったけど、今の私にそれを感じるような余裕は無かった。
 伸びきった赤ちゃんの部屋が体の中でみしみしと音を立てる。
 私は痛みに耐えかねて御神体に歯を立てて堪える。
「がががががががががががががががががががが……」
 体中から聞いた事の無いような不気味な音が聞こえてくる。
 そして、もう何が何だか判らなくなりかけたその時、
『ビチッ、プチ、プチプチプチ……』
「お゛があ゛!!」
 お腹の中が引っ張られるような異様な感触に体が勝手に跳ねるが、串刺し状態の私は何処にも逃げられない。
 あまりに暴れるせいで、口の端と大事な部分が傷ついて床の上にポタポタとたれが、そんな事私は知らないしどうにもならない。
 痛いとか辛いとかそんな次元はとっくの昔に超えてしまっていて生きてるのか死んでるのかも判らない。
「も゛ー!! も゛ー!!」
 手足を縮めて体を震わせるけど、何にも変わらない。
 もう終って! 早くどうにかなって終って欲しい。
 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……。
 何だって私がこんな目に合うの?
 何が悪いの? 何がいけなかったの?
 老い先短いおじいさんやおばあさんより先に何で私が死ななくちゃいけないの?
 嫌だ嫌だ嫌だぁ――――――――――――――――――――――――!!
 うちに帰る。私は私の家に帰……。
 巳日だ!!
 巳日をつれて家に帰らなくちゃ。
 そうだ巳日と一緒に帰ろう!!
「あ゛お゛あ゛ぁ……」
 私は口いっぱいに御神体を頬張っているのも忘れて巳日の名を呼んだ。
 首は既に動かないので霞む目を精一杯動かして辺りを見回す。
175『おみあげ』 9/9:2009/06/10(水) 16:28:21 ID:gfWHZOUy
 見つけた!!
「あ゛お゛ぉ……」
 床の上に座る全裸の巳日。
 上を向いて何をしてるんだろう?
「あ゛あ゛……、お゛あ゛ぁ……」
 私は巳日に向かって精一杯手を伸ばした。
 そうしたらいつもみたいにまた手を握り返してくれるんじゃないか。
 そう言うふうに思った。
 しかし、現実では刻一刻と状況は進んでいた。
「ぶっ、お゛ごぉ!?」
 突然体の中を揉みしだかれるような感触に、目の前がチカチカと暗くなったり明るくなったり――あれ? 私は一体何をして……。
「!?」
 し、心臓。私の心臓はどうなってるの!?
 慌てて自分の胸をまさぐると心臓はまだ動いていた。
 当たり前だ。止まっていたらこんな事だって考えている暇は無い。
 更に胸からお腹に手を当てると、どうやら危ない所は過ぎているみたい。
 偶然とは言え助かった――そう思った瞬間、体の力がすっと抜けた。
 目の前も一気に暗くなる。
 いけない!? 儀式が終るまでは気を確かにしておかないと。
 それに印を結ばないと神様が私を導いてくれなくなってしまう。
 そう思った私は、慌てて胸の前の縄に手を通すと手を合わせて印を結ぶ。
 これで大丈夫だ、後は最後の瞬間を待つばかり。
 そう安堵した瞬間、
『ミチッ、ゴツッ』
「おお゛ッ!? お、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお……」
 私のどこかを押しつぶして御神体がくっつく固い音に、もう痛みも感じない筈なのに私は絶叫した。
 その叫びが弱くなると共に、私の頭の中にもすうっと暗い靄がかかりだした。
 少し暴れすぎてこれが意識を保つ限界らしい。
 でも、印を結んだ手には微かに私の呼吸と、心臓の動きが伝わってくる。
 つまり――儀式は成功した。
 そう思うと急に心が晴れ晴れとしてきた。
 ふふ。最後はひとり取り乱して格好悪かったな。
 きっと神様の所に言った巳日にも笑われてしまう。
『姉さん』
 あれ巳日? どうしてこんな所に?
『何言ってるの姉さん。神様の所に行くわよ』
 なによせっかちねぇ。
 私はついさっき儀式が終ったばかりなのよ。もう少し休ませてくれたって……。
『何でこんな時までのんびりなのよ!? もう、折角待ってたのに。先に行っちゃうわよ』
 あん、まってよ巳日。
『そ、れ、か、ら。言ってとくけど、私のオッパイかじったの忘れないからね』
 はははは……。それは、どうも……、ごめん……。
『もうっ、しっかりしてよね! ほら、神様もおとうさんもおかあさんも待ってるわよ』
 あ、待ってよ巳日! 待ってっ……た……らぁ……。
 私は、先を走る巳日の後を追って光の中を駆け出した。



END



以上です。
読んでくれた方ありがとうございます。
姉妹はちゃんと何処かに召されましたよ。
でわ。
176名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 17:28:18 ID:RFuQR3NJ
よかった
177名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 19:10:18 ID:DEWVS5Pd
>>175
GJ!
陰惨だけど姉妹の愛が感じられたSS乙です!
178AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 21:56:25 ID:unzwXsxU
うお、新作投下されてる…乙です。

レイラ解体続きです。
注意点は>>154と同じです。
かなり猟奇要素有りなので苦手な方はスルーorNGで。
179AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 21:57:13 ID:unzwXsxU
どのくらいの間そうしていたのか分からない。
実際は短い時間だったのだろうが、今のレイラにはとても長い時間に感じられた。
やがて男はゆっくりと立ち上がり、再びレイラに歩み寄る。
「さて…おいお前、どうしてほしい?」
「…どういう意味だ」
男の質問に困惑するが、表情に出さずに冷静に言い放つ。
「やっぱり、ここから出してほしいか?」
「あ、当たり前だ!早くここから…」
「じゃあ、」
必死になって解放を要求するレイラを遮り、そして、
「今から俺がやる事に、耐え切れたら…な」
声をできる限り低くし、冷たく言い放つ。
180AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 21:58:00 ID:unzwXsxU
そこからの男の行動は素早かった。
懐からナイフを取り出し、それと己の手を使い、服を裂いていく。
守る物が完全に消え去り、丸見えになった性器に手をかける。
触れた瞬間にレイラの体は大きく跳ね、震えながら懇願してくる。
そんな彼女を気にする事なく、器具を使い、拡げた状態で固定する。
「そろそろいいか…」
呟きながら火の中から取り出した棒は真っ赤に焼け、
離れていても暑苦しくなる程の熱を放っていた。
その棒を多少の軌道修正を行いながら、拡張された膣に向ける。
「ひぃ…!?ま…さか…」
これから何をされるか分かったのか、怯えた表情になるレイラ。
そんな彼女の様子をまったく気にせず、躊躇せずに一気に突き入れる。
「っあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?あ…あづっ…!!」
今までで一番の悲鳴を上げ、堪え切れずに涙を流す。
膜を破られた痛みと膣を焼かれる痛み、その二つの凄まじい激痛を同時に受け、
さすがの彼女も耐えられる筈がない。
その証に、大量の涙で顔を濡らし、悲鳴を上げながら懇願している。
普段の生活の中では滅多に、いや、絶対に見る事ができない姿だった。
「ぐ…あ゛っ…!やめ…抜いてぇっ…!」
「いいぜ、ほら」
「え…ぎゃあああぁぁっ!!」
181AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 21:58:48 ID:unzwXsxU
男が全力で棒を引っ張ると、意外と簡単に棒は抜けた。
しかし、膣の粘膜が棒に張り付き、抜く際に所々千切れ、棒に膣の一部が張り付いていた。
「あああ…!や…だっ…もう…やめ…お願いぃっ…」
焼け爛れた膣から鮮血を流し、上半身を汗と涙で濡らし、
震える声で必死にやめてくれる様説得を続ける彼女の姿は、普段の彼女からはまったく想像できない様な無様な姿だった。
仮に今ここで、誰かが彼女があのバルバロイの闘士だと説明しても、誰一人信じないだろう。
それほどまでに、今の彼女は無様で哀れな姿を晒していた。
「誰がやめるか。まだ始まったばかりだぞ?もっと楽しませろ」
レイラの絶望した表情を堪能し、少し離れた棚に向かう。
その棚から一つの透明で中が見える造りの筒状の容器を手に取る。
中には水が満タンまで入れられており、底には何かが沈澱している。
それを激しく振りながら彼女の元へ戻り、容器の蓋を取る。
それだけの行動にも彼女は反応し、体を激しく震わせる。
また何か入れられる--先ほどの棒を思い浮かべ、恐怖だけが彼女の脳内を支配し、激しく泣き叫ぶ。
しかしやはり気にせず、その液体を膣に流し込む。
「−−−−−ッ!!」
彼女の口から、声にならない悲鳴が上がった。
182AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 21:59:33 ID:unzwXsxU
その水の中に沈殿していたものは大量の塩。
その塩の成分が膣の傷を刺激し、再び激痛が彼女を襲う。
焼け付く様な痛みが内側から絶えず襲い掛かり、彼女はまともに呼吸すらできない程苦しんでいた。
少し痛みが引いたかと思っても、すぐにまた痛みが激しくなる。
「うぅ…やだ…やめてよ…お願い…なんでもする…からぁ…」
嗚咽を上げながら弱々しく懇願し、なんとか男の機嫌を取ろうと試み、解放を願い続ける。
「ふーん…なんでも、ねぇ…本当に?」
「は…はいぃっ…」
「そーか。それじゃ」
今度こそ助かる。彼女は僅かに期待するが、男の言葉に再び絶望する。
「ずっとここで痛い目に遭ってろ」
「えっ…そんな、なんで…」
「なんでもするんだろ?異論は認めない」
レイラの泣き叫ぶ声を背に受けながら、男は部屋を後にした。
183AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 22:00:12 ID:unzwXsxU
「くそ…寝不足だ…ねむ…」
男が部屋を去った時、時間はすでに深夜だった。
やっぱり早々に切り上げれば良かった。おかげで寝坊だ。
そんな事を考えながら、レイラの居る部屋へ入る。
「……」
予想に反して、レイラは昨日の様子が嘘の様に、ぐっすり眠っていた。
おそらく、気絶してそのまま眠ってしまったのだろう。
膣の傷は塞がったのか、出血は止まっていた。
少々不機嫌になりつつ、レイラを起こす。
「ん…?っ…ひぃっ…!」
男の顔を見るだけで怯えだし、体を震わせながら涙を流す。
(優しく起こしたつもりなんだがな)
そんな事を考えながら懐から容器を取り出し、中の水を無理矢理飲ませる。
「あぁ…やっ…んぐっ…がふっ…!」
無理矢理飲まされ、激しく咳き込むが、男の手は止まらない。
「んー!んぐぅぅっ…げほっ!がはっ…」
全ての水を飲み込み、容器が離されると同時に何度も咳き込む。
そうしている間に、彼女は下半身に違和感を感じ始める。
「!?やぁっ…う…んんっ…!」
男が先程飲ませた水には大量の利尿剤が混ぜられており、それによって彼女は激しい尿意を感じていた。
男はにやりと口元を緩めると、わざとらしく問いかける。
「どうした?尿意が限界か?ん?」
彼女は口では答えずに、ただ首を縦に振った。
「なら、ちゃんとお願いしてみな」
その言葉に、レイラは自分なりのお願いをしようとする。
しかし、まだ僅かに残っているプライドが、それを邪魔する。
184AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 22:01:00 ID:unzwXsxU
早くこの液体を外に出してしまいたい。
しかしこいつに頭を下げるのは…
そんな葛藤が、今の彼女の中では起こっていた。
「なんだ、お願いできないのか。なら…」
いつの間にかカメラをセットした男は、レイラに近づき、腕を振り上げる。
「こうしてやんよ」
そして、振り上げた腕を彼女の下腹部へと叩きつける。
「うぁ!?あ…あああぁぁっ!?いやあぁっ!」
衝撃に耐えられず、溜まっていた尿が勢いよく噴き出す。
「はは、いい眺めだな。しっかり録画してるからな?」
泣きながら失禁する様子をカメラに収め、男は満足そうに微笑む。
「ああぁ…!やだぁ!撮らないでぇぇっ!」
「ふ…ははは!可愛い奴だな、お前」
高笑いをしながら近くに置いてあったナイフを手に取り、腹を切り開き始める。
「うあああぁぁっ!やっ、痛いいっ!あああ!」
レイラの悲鳴と生きたままの肉を切るグロテスクな音が部屋に響き、男は恍惚の表情を浮かべる。
やがて中身が丸見えになり、赤黒い血液が溢れる。
「んー、まずは…よし」
男は両手を子宮に伸ばし、素早く引き千切る。
「がぁっ…うぐぅっ…」
レイラは短い悲鳴を上げ、荒い息を吐きながら体を痙攣させる。
男はそんな状態のレイラを見ながら、子宮を口に放り込む。
その子宮をしばらく味わい、胃に収めた瞬間、レイラは狂った様に泣き叫び始める。
185AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 22:01:38 ID:unzwXsxU
「う…うわああああぁぁっ!!ああああぁぁーっ!」
狂った様に、ではなく、本当に狂ったかもしれない。
しかし、そんな事は男には関係がない。
「ん…やっぱり、肉は生が一番…だな」
そう呟きながら、男はレイラの身体を次々と喰らっていく。
両足の肉を直に食い千切り、骨も噛み砕いて味わっていく。
足を喰い尽くすと、次に両腕を喰い、溢れる血液を喉を鳴らして飲む。
「あぁ…うますぎる…これだから…やめられないんだよ…」
口と手に付いた血を舐め取ると、身体の肉を切り、レイラの口に押し込む。
「ほら、御裾分けだ」
「んぐ…ぐっ…!」
まだ理性が残っているのか、その肉を口に入れる事を必死に拒み、抵抗を続ける。
だが、弱り切ったレイラは男の力に抗えず、喉の奥まで肉を押し込まれる。
「んんんっ!ん…ぐっ…!」
結局その肉を飲み込んでしまい、衰弱したレイラはもう泣き叫ぶ気力も無い。
無理矢理とはいえ、自分の肉を喰った。
その惨い現実が、彼女の気力と体力を大幅に削っていった。
186AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 22:02:18 ID:unzwXsxU
「そういや、お前と一緒に居た子…今どうしてるんだろうな?
今頃必死になってお前を探してるんじゃないか?」
その言葉に、レイラは反応を示すが、もう言葉を発する事は無く、
男に光の消えた目を向けるだけだった。
一緒に居た子、というのは、間違い無くあの少女型のドール--ネイの事だろう。
しかし、今のレイラにはもう何も思い出す事が出来ず、彼女の姿も出てこない。
今の彼女にできる事など、大人しく死を待つ事…それだけだった。
「さて、そろそろ終了かな」
そう言いながら、男はナイフでレイラの肺を突き刺し、いくつか穴を空ける。
レイラはもうなんの反応も無く、ただ今にも途絶えそうな呼吸をするだけ。
虫の息になったレイラを黒い袋に詰め、カメラの電源を切り、外へと向かった。
187AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 22:02:51 ID:unzwXsxU
「この辺でいいか…」
男が来た場所は、人通りが少ない場所の、さらにその岩陰。
そこに袋に詰めて運んできたレイラを出し、様子を見てみる。
彼女の目は最後に男の顔を捉えたが、すぐに光が完全に消え、そして閉じられた。
男は満足した表情で立ち上がり、自宅に帰ろうと道を戻り始める。
その途中で、金髪の少女が話しかけてきたが、すぐに相方のネイだと分かったために、
レイラの事を聞かれても「自分は何も知らないとだけ答えた。
ネイはしょんぼりとした表情になり、来た道を戻っていく。
--残念だったな。このまま進むか、もう少し速く俺と会ってたら再会っできたのに。
そんな事を考えつつ、男は速足で自宅へと向かった。
188AVENGER@レイラ・アシュレイ解体:2009/06/10(水) 22:03:20 ID:unzwXsxU
ちょっと長くなりましたが、宣言通り最後まで投下しました。
書きながら、自分の妄想力と猟奇性に驚いてしまいますた(´・ω・`)
ちょっとイマイチな終わり方かなぁと思ってますが、グロ部分はうまく書けたかと思います。
189名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 22:03:25 ID:RFuQR3NJ
五体屠って!アベンジャイ!
190名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 23:32:24 ID:3RTUE2D6
>>175
すげぇ、ここまで内臓をエグられるような作品は初めてです

>>187
火傷→塩水のコンボはきつそうでした
191名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 00:28:19 ID:rj3G5B1U
なんという豊作

>>175さんも>>188さんも超乙です!
192名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 02:50:03 ID:U8PvNTnD
このスレに来るのは初めてです。
妄想がマッハになって一気に書き上げたので、投下しにきました。
我ながらとってもろくでもないです。

ヒロインは、きらりんレボリューションから、月島きらりさんです。
内容はほとんど蟹場です。吐かないようにご注意ください。

みなさまの罵声をお待ちしています。

題名 『月蝕』
193月蝕:2009/06/13(土) 02:51:48 ID:U8PvNTnD
私は鉄板のあるカウンター席に座った。店はそこそこ広いのだが他の客は誰も居ない。私の貸切だからだ。
居るのは私と板長、少女が1人そばでこちらの方を向いて、穏やかな笑顔を湛えている。
「ようこそおいでくださいました。」「ああ、ありがとう。」
「お飲み物は何にしましょう。」
「いつもの。」
「かしこまりました。」
この店には何度も出入りしている。顔なじみだ。
私はいつもと同じように、最上級の冷酒を頼んだ。

「料理の方はどうだね?」
「なかなか難しい注文でしたが、そこそこのものに仕上がってると思います。」
板長が、少し渋い顔をみせながらも笑顔を見せる。
「ほほう。」
私の前に付出しを差し出す。おおよそ2センチ角のものが一切れだけ入っていた。
なまこの酢の物に似ており、箸でそれをつついてみるが、色が全然違う。
「これは?」
「はい。これは菊門の酢の物です。」
「なるほど。それで一切れしかないわけか。」「ええ。」
「早速いただくとしよう。」
口のなかに放り込むとゆずの香りと酸味が広がる。それを舌で転がしながら感触を楽しむ。
全体にキュツと縮みあがっており、なかなかに硬そうだ。
だが、その真ん中を舌を突き刺しほじくってみると、ゴムのように広がって舌を受け入れた。
これが本来排泄に使う部位であることを考えると、なんだか自然と笑みがこぼれてきた。
板長は私の姿を見て満足そうに微笑む。
私は口の中に広がった輪を噛んでみた。
歯ごたえがあるものの、輪は簡単に、ぷつぷつと千切れた。
「面白い食感だね。」
その食感を堪能しきった上で、一気に飲み込んだ。
194月蝕:2009/06/13(土) 02:53:05 ID:U8PvNTnD
「申し訳ありません。次の料理まで10分ほどお待ちいただけますか?」
「あ、ああ。かまわんよ。少し来るのが早かったかな?」
「あいすみません。TVでも見ててください。」
あわてる必要もない。私はTVのリモコンを手に取った。

「あー。やってるね。どこもこの話題で持ちきりだよ。」
「そうですねー。国民的アイドルでしたからねー。」
板長は調理をしながら相槌を打つ。
しかし、お互いに当事者というのに他人事のようなやりとりが実に滑稽だ。

『月島きらり失踪!!』
一週間前、グラビアの撮影を終えて帰宅したはずのきらりが、夜になっても家に帰らなかったというもの。愛猫も一緒に。
誘拐の線も疑われたため2日間は公表されなかったが、脅迫電話などもないことから公開捜査に踏み切った。
公開されてからというもの、超人気アイドルの失踪にもう世の中てんやわんやだ。
きらりを使ったCMの自粛、事務所社長の記者会見、父親の涙の呼びかけ、ファンによる連日のビラ配り、・・・。
自殺、入院、誘拐、海外旅行、迷子になった、犯人は父親、などなど、勝手な憶測がネット上を飛び交っている。
数百人規模の捜査員をもってしても捜査は進まず、依然として足取りはつかめないままだ。

「月島きらり・・・」
彼女のことを初めて見たとき、私はTVに釘付けになった。
彼女の屈託のない笑顔を見ていると、過去の甘酸っぱい思い出とともに、鋭く激しい痛みが身も心も貫いた。
私がまだ少年だったころ、とても好きな子がいた。その子とは付き合っていたのだが、なぜか突然振られてしまった。
何とか縁りを戻そうと努力したのだが、逆にこじれるばかりで、その都度自らの心もプライドも深く大きく傷つけてしまった。
そのことがトラウマとなり、未だに独り者、いや、それ以前に童貞のままだ。女など信用できない。かといって男に走る気など更々ない。
そんな私はTVに彼女の姿を見るたびに、長い間忘れていたどす黒い感情を募らせていった。
195月蝕:2009/06/13(土) 02:53:56 ID:U8PvNTnD
天はニ物を与えずというが、人並みの幸せを諦めたせいなのか株で大儲けをした。1億や2億なんて額でなくもっと大金だ。
おかげで生涯食うには困らないだろう。
元来食いしん坊だった私は、本来は女に向くべき欲求を穴埋めするかのように、グルメになっていた。
美味い料理や珍しい料理の噂があれば遠路はるばる出向いていった。
しかし、何を食べても、どこへ行っても私の心を満たすものはなかった。
そんな私に良くない連中がこの店を紹介した。良くない連中と言っても、
下衆なヤクザなどではなくもっともっと上流の地位のある人物たちだが。
ここは金さえだせば、どんな料理でも提供してくれる。それがどのような食材のものであったとしても。
この店、噂によると人身売買や臓器売買の組織ともつながりがあるらしい。

そのような店に、足しげく通うようになったある日。
私はここのオーナーに掛け合い、彼女をオーダーすることを切り出した。
オーナーは初めてではないのか思いの外あっさりと報酬額を提示した。
要求された額は大金だったが、それくらいの価値はある。そう思った。これで私の心の空洞が埋まるならば安いものだ。

「お待たせしました。失礼します。」
その待ちわびた言葉に私はTVのスイッチを切った。
196月蝕:2009/06/13(土) 02:54:38 ID:U8PvNTnD
板長が私の前に大皿を置いた。
「カルパッチョです。」
大皿の上に載せられた赤やピンクの肉が花が開くかのように見事に並べられている。
その上に油の混じったソースがけられ、肉に艶を与えている。
「おお。すばらしい!」
なるほど、この盛り付けに時間がかかったわけだ。ひとり心の中で納得した。
肉はすべて箸で取りやすいように、一口サイズに切り取られているものの、
それらが元々あったところが容易に想像できるように配置されていた。

真ん中が膣口。膣口のなかには、ピンク色の肉が敷き詰めてある。
両脇に小陰唇、その周りを肌色の大陰唇が取り囲んでいる。
皿の上方には、同じく肌色をした恥丘が置いてある。肌色の部分には、茶色の薄い毛が生えたままアクセントになっている。
真ん中の少し高く盛り上がっている部分はクリトリスか。少しよれた感じの包皮を上に置いて隠してある。

「あ、肌色の部分は飾りなんで、残していただいて結構ですよ。」
「い、いや、も、もったいない。全部、全部食うぞ。」
私は興奮に手の震えが止まらなかった。震えながらもなんとか一番高いところにあるものに箸をつけた。
包皮を横にどけると、V字型にカットされた部分を摘み上げた。V字型の根元がクリトリス・・・。

「あと、ソースは愛液仕立てです。」
「愛液?」

そのとき、私に限界が訪れた。
「失礼!」
慌てて箸を置き、席を立ちトイレへ駆け込んだ。
皿を見てから、私の下半身はいきり立ったままだった。それがついに暖かいもので溢れ返ったのだ。
私はトイレの個室にこもった。少年が親に見つからぬよう夢精の後始末をするのと同じように。
197月蝕:2009/06/13(土) 02:55:20 ID:U8PvNTnD
落ち着きを取り戻した私は、カウンターに戻った。
板長と少女の微笑みが出迎えてくれた。板長は満足そうだ。
『女性部分の料理を中心に頼む。』
こうリクエストしたのは私自身だ。そしてそれがまんまと嵌った。
この料理は、私の倒錯した性的嗜好を大いに刺激した。きっとこれが私が望んだものなのだろう。
まずは杯の酒を飲み干した。続きを味わうとしよう。

V字型のものを口に運んだ。その根元にある部分を舌で転がしてみる。弾力がある。
歯で甘噛みしてみる。ぷにぷにとした感触が伝わる。
もっと楽しんでいたいところだが・・・、一気に噛み砕いた。
女性にとって敏感であるはずの部分。彼女の大切な一部。口の中でどんどんと崩れていく。
味はほとんどしない。いや、微かに血のような味がする。そして一気に飲み込んだ。

さらに、膣口に敷き詰められたものをひとつ口に運んだ。膣壁の一部だろうか?

「お味はどうですか。」
「あまり味がしないね。」
「ソースの味が薄かったでしょうか?」
「いや、むしろ素材の味よくわかる。微かに女性の味がするとでもいうのか、やや獣臭い感じがしなくもない。」
「そうですか。まあ、本来食材にはしない部分ですしね。」
「でも、多少臭いがないと物足りないからちょうどいいよ。」

「しかし・・・、愛液などどうやって?」
私は先ほどの疑問を口に出した。

「知りたいですか?」
私は板長の顔をじっと見据え肯いた。
「では、お見せしましょう。」
板長はDVDディスクをプレイヤーにセットし、TVのスイッチを入れた。
198月蝕:2009/06/13(土) 02:56:01 ID:U8PvNTnD
裸の少女が横たえられて、乳首や陰部にコードが取り付けられている。
顔がズームアップする。間違いないこれは月島きらり。
恍惚の表情を浮かべて何やら呟いている。
『宙人くん・・・。はあっはあっ。』

「ヒロトくん?」
「同じ事務所のSHIPSの風間宙人ですよ。ご存知ありません?」
「ああ、アイドルには疎くてね。名前を聞いたことがあるかないかくらいだよ。」

再びズームアウトして、少女の全身が映る。落ち着かないらしく、腰を左右によじらせている。
続いて陰部のアップ、クリトリスはローターで責め立てられ、膣にはバイブが深々と刺さっている。
バイブを引き抜かれると、白濁した液体がどろりと溢れ出す。
それを横から現れた吸引機が音をたてすすり取っていく。

「しかし、彼女がこれほど淫乱とは。」
「いえいえ、そんなことはありません。」
板長は笑いながら否定した。
「だいたい、誘拐され精神的に不安な状態でここまで欲情する人間など、普通居ませんよ。」
「では?」
「彼女には、麻薬と媚薬の混合物を投与してあります。とても強力なやつをね。」
「加えて、彼女の名誉のために言っておきますが、ここへ来るまで、彼女は間違いなく処女でした。」

歌声が流れてくる。SHIPSとやらのものだろうか。
「うわ言のように名前を言うんで、SHIPSのコンサートビデオやグラビア雑誌を買って見せたらこのとおりですよ。」
『宙人くん・・・宙人くん・・・ああっ・・・。』
「きっと彼のことが好きだったんでしょう。」
クリトリスのあたりから、液体が激しく吹きした。

「今の彼女は幸せの絶頂にあると言っても過言ではありません。」

大写しになる陰部。艶々と光り輝くそれは、まさに先ほど大皿の上で見た光景そのままだった。
199月蝕:2009/06/13(土) 02:57:14 ID:U8PvNTnD
板長は映像をストップした。
「これはこのたびのおみやげの一部です。続きはお帰りになってからどうぞ。」
「攫ってから、最期の瞬間、調理まで全ての映像を収めてあります。」
「そうかそれは楽しみだ。」

私は満足して食事を続けることにした。
「あと、食事を続ける前に一つ注意があります。」
板長は私の動作を遮るように声を上げた。

「ご存知のとおりソースに愛液を使いましたが、それには彼女が取り込んだ薬が含まれていることをご承知おき下さい。」
「肉などは血抜きするので、ほとんど残らないのですが、愛液には媚薬の効果で高濃度に残留します。」

そういうことか。なるほど、彼女の味わった幸せの一部を分けてもらえるとは、なかなかの演出だ。
「かまわんよ。隠し味に良さそうじゃないか。」
「そう言っていただけると思ってました。」
板長は自信たっぷりに応えた。

膣前庭と思われる部分は、小さな穴が開いており面白い。尿道口だろうか。
普段なら見えるはずのない穴の向こうに微笑む少女の顔を見て遊んでみる。
ソースをよくまぶして口へ運び、くっちゃくっちゃと噛んで飲み込む。
少しずつ色々な部位を口に運んでは咀嚼して飲み込んだ。

どれもあまり味はしない。むしろ肌色の部分の方がやや脂がのってて旨かったかもしれない。
横から脂肪の層が見えており、少し熱を通しているのだろう。口の中でほどよく舌に絡んだ。
毛なども気にせず、そのまま飲み込んだ。

私は夢中になって食べ続けた。全体をぐちゃぐちゃにかき混ぜソースをよくまぶした。
どれがどこの部分か、もはや分からない。そしてそれらのすべてを完食した。ソースも全て舐め取った。

これが、私が生まれて初めて味わう女性の味だった。
200月蝕:2009/06/13(土) 02:58:00 ID:U8PvNTnD
いい気分だ。とても幸せだ。体が熱い・・・。

私が食べるのに夢中になっている間、板長は黙々と次の料理を調理していた。
次は焼き物のようだ。

「これはいけると思いますよ。」
板長は皿に串を3本並べておいた。
「子袋の塩焼きです。」

「うむ。これはうまい。」
食べごろの大きさに切られたアツアツの塩焼きはとても歯ごたえがあった。筋肉質の部分なのだから当然だ。
女性にとってもっとも大切な部分だ。そしてとても美味い。
そばに居る少女の顔に近づけ、「君も食べるか?」と聞いてみる。
返答はなく、少女は穏やかな笑顔を絶やさなかった。

「卵巣のスープです。」
中華風のとろみのあるスープに、白いものがいくつか浮いている。
これもなかなかのものだ。口の中ですっと溶けていくのは絶品だ。
201月蝕:2009/06/13(土) 02:58:44 ID:U8PvNTnD
「続いて乳房の鉄板焼きです。」

板長は、肌色のものを取り出した。
「Aカップですかね?」
「ははははははっ。それをいっちゃ悪いだろ。」
「きっと、本人も気にしていたことでしょうね。」

板長はおもむろに、小ぶりな乳首を上にして脂を引かない熱した鉄板の上にのせた。
ジューウーーーー。裏側から脂が溶け出し沸騰する。

「なにせ9割が脂肪ですから、かなり脂っこいと思いますが。」
適度に裏側を焦がし、脂が鉄板に広がってから裏返す。
裏面はカリカリなくらい焦げ目がついている。そしてまたひっくり返す。
先ほどまで、ピンク色をしていた突起は見る影もなく潰れていた。平たく陥没し、茶色く焦げ目が付いてしまった。
瑞々しかった皮膚の部分も、皺がより焦げ目が付いてしまった。
「表面はもっとよく焼いておきましょうか。」
さらに裏返しへらで押さえつける。脂がジュウジュウと音をたて食欲をそそる。

「どうぞ。」
鉄板のこちら側に寄せられたそれを、自分の好みのサイズにナイフを使い切り分けた。
バリバリと音を立てて表面が割れる。だが厚みは少ないそれの中心は以外とジューシーだった。
大量の脂で揚げた煎餅のようなものか。きっと普段なら食べても美味しくないのかも知れない。

しかし、先ほどの愛液が効いているのだろうか?とても美味いと感じた。
202月蝕:2009/06/13(土) 02:59:07 ID:U8PvNTnD
「もう片方はどうした?」
「今準備しています。」

もう片方は程よく凍らせてあったようだ。
板長はそれを均等にスライスしていく。黄色い断面があらわになる。
それを、皿に平たく盛り付けていく。
「しょうが醤油かにんにく醤油でどうぞ。」
「脂の融点が違うと思うのでどうかわかりませんが。馬刺しにヒントを得ました。」

乳首の中心を含んだスライスをまずは味わう。醤油にくぐらせ口に運ぶ。
先ほどまで凍っていたせいか、口の中が心地よい。
舌の上で転がすと脂肪が溶けていく。馬刺しほどの旨みは少ないが、微かに甘い。
表皮の部分が口に残る。乳首の先を舌先で転がしたあと、噛み砕いて飲み込んだ。

「こっち方がいいね。」
「そうですか。」
203月蝕:2009/06/13(土) 02:59:54 ID:U8PvNTnD
そのあともフルコースは続いた。

ハツやレバーなど、オーソドックスなホルモン料理も味わった。美味かった。

彼女の肉と腸を使った、ソーセージも味わった。
内臓を詰めたもの、血を詰めたもの、色とりどりのソーセージを味わうことができた。とても美味かった。

骨付きカルビ、もも肉など、焼肉も堪能した。最高に美味だった。

今日のところはさすがにもう食えない。大食漢である私も音を上げた。

中世の貴族がそうしたように、吐き出せば料理をもっと堪能できるだろうが、そのような気は更々ない。
『彼女をすべて私の血肉にかえてやりたい・・・。』
そう思った。

私はようやく気づいた。なぜ彼女が自分から去っていったのかを。自分が何を求めていたのかを。
今まで、自分がこのような人を喰らう獣になったのは、彼女のせいだと思っていた。いや、そう思いたかったのだ。
何のことはない、私は最初から獣だった。私は彼女を食べてみたかったのだ。
きっと私の中に潜む狂気に彼女は気がついたのだろう。

「ではデザートに甘いものをどうぞ。」
「皮や骨から抽出したゼラチンで作ったゼリーです。」
「ああ、これなら食えそうだ。」

口に含んだそれは、甘く、そしてかすかにほろ苦い。
「初恋の味がする。」

私は涙を流していた。
204月蝕 〜エピローグ〜:2009/06/13(土) 03:00:36 ID:U8PvNTnD
ずっと、私のそばで微笑む少女。
板長の粋な計らいで参加したもう1人のホスト、食材の提供者である月島きらり嬢本人だ。
首から上のみを台に固定された彼女は、ずっと微笑みを絶やさなかった。さすがにアイドルだ。

「彼女はどうします?」
「そうだな。明日の食材に回してくれ。」
彼女の顔をいつまでも見ていたいが、そうもいくまい。

「脳みその天ぷらやバター炒め、シチューあたりが美味しいと思いますよ。」
「そうだな、それ全部頼む。」
「あと、舌は、半分は塩タンで、残りはスモークにしてくれ。」
「そして、唇は生で。」

明日も楽しみだ。
205名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 08:18:17 ID:j+RrKVV1
もう少し熟成期間を取れば味もよくなったかも知れないね
206名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 18:58:33 ID:7wl7+RYQ
妄想が膨らんだ
でも欲を言えばビデオの中身をもっと知りたかった

GJです
207名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 23:15:16 ID:w5SCYQsr
今から明日の夕食が楽しみですw
208名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 00:49:29 ID:HJbaPsF1
いやもう、スレタイ通りのSSで、堪能させていただきました。
欲を言えば、解体されるところを子細に読みたかったけど。

GJです!
209名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 01:28:41 ID:sr+pzN9E
久しぶりにSSを書いてみたんだけど、2chは規制で書き込めない。
誰か適当に話の切れ目で区切って代理でアップしてくれませんか。お願いします。
結構頑張って書いたので……。

http://www1.axfc.net/uploader/Sc/so/8938.txt
210名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 02:31:06 ID:sr+pzN9E
>>209
あ、オリジナル厨ニ設定満載話です。
あしからず……
211名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 07:13:32 ID:IXnmw6os
久々に来たらなんという豊作
みんな乙&GJ!!
212折れた翼 1/18:2009/06/14(日) 09:02:56 ID:sr+pzN9E
クリーム色の壁面で囲まれた船内の待機所には、継続的なプロペラエンジンのうなりの音の他は、低い天井の
電灯が時折、瞬くときに発する音くらいしかしていない。
痩躯の竜騎兵はその中で壁に作りつけられた固いベンチに座って半睡眠の状態で、休息をとっていた。

天界、地上界、魔界を巻き込んだ10年に及ぶ戦争は既に最終局面にあった。
4ヶ月前、山岳同盟軍が天界において旧ヴァルハラ地区への奇襲に成功し、その大部分を勢力下に置いた時に大勢は決したと言える。
鈍足、大型、脆弱な山岳同盟の軍用飛行船が深夜とはいえ堂々帝国領を侵攻出来るようになったのもその証左であった。
竜騎兵大尉クラッススの所属の飛行船は、地上部における旧帝国領の掃討作戦に新任された司令官をのせた
旗艦の後ろで、彼の子飼いの陸兵を満載して追従している。帝都陥落も時間の問題だ。

手元の懐中時計で午前2時。全くの深夜。船隊所属の3騎の竜騎兵が3時間毎に交代して防空を担当している。
彼ら竜騎兵が跨るワイバーンは小型で軽快が売りで、騎兵をのせての長期行動は不向きである。
眠ろうにもなんとも眠りが付かない、そんな中途半端な時間。待機所の尾部側には彼の愛竜がしかれた藁の上で寝ていた。
防空の交代の時間が近い、手元の8連発ショットガンに手を伸ばした、その時だった。

船内に非常ベルが鳴り響き、電灯が消え、一拍おいて赤色の戦闘灯火に変わる。それと同時に
船体が大きく揺れクラッススは手すりを掴んで体を支える。取り舵をいっぱいにしている。クラッススは伝声管に飛びつき、艦橋を呼び出した。
「敵のタイプは?航空機ですか、屍霊ですか?」
敵襲であることは間違いない。クラッススは当直士官に問いただすと意外な答えが返ってきた。
「大尉か!見張りが船の直上に飛人をみたとの事である。爆弾槍による攻撃の可能性が――」

飛人とは、戦時下に生み出された新語である。今は敵対している帝国と平和であった頃には
ヴァルキリーと呼ばれていた。武術に秀で、高邁な精神を持ち、それでいて可憐な乙女。
かつて魔法と剣の時代にはその能力を最大限に発揮し、多くの年代記、伝説にその足跡を残してきた。
その戦乙女が付く側は必ず勝利を得ると、そんな言い伝えも広く知られている。

だが、時代は変わった。現在、魔術や秘術の類は科学技術の補完の役割しか与えられていない。
213折れた翼 2/18:2009/06/14(日) 09:04:59 ID:sr+pzN9E
「直ちに出撃して捜索、迎撃にあたりましょう」
「そうしてくれ」
そう話を切り上げるとクラッススは伝声管から離れ、尾部のハッチを開けるハンドルを回しはじめる。
さび付いた鉄扉は大きな音をたてて開き、それが愛竜の目覚ましとなった。
扉を開けきると、冷たい夜風が船内に吹き込んだ。竜に飛び乗る。左手は手綱、右手にショットガンを持ち一気に夜空へ躍り出る。
彼の視界には星空と雲海。その合間を巨大な飛行船3隻がそれぞれ進路を変え、回避行動に入っている。
上空を凝視するクラッススの目が黒いツバメのようなものをとらえた。
旗艦狙いに間違いない。
直ちに目標物へ竜を走らせるが、いかんせんこちらは船を出たばかり。対して向こうは
十分な高度から急降下をかけている。間に合わない。銃も届かぬ。

"ツバメ"が眼前で回避運動を続ける旗艦と重なった瞬間、あたりが昼のように明るく照らし出された。
まったく今日の相手は腕がいい。先頭を進んでいた200mの船体のど真ん中に爆発があがり、崩落をはじめている。
10kg級の対船爆弾槍の命中だ。脆い飛行船はこれを喰らえば為す術がない。

仇はとらなくてはならない。クラッススは一気に騎首をさげ、飛人を追う。彼女たちは爆撃後は一目散に退避する。
最初に捕捉できなければ逃げ切られることは確実。
その困難さから、飛人を討ち取る度に個別に撃墜章が与えられる。それをもってしても彼には余裕があった。

竜騎はみるみるうちに飛人の背後に近寄ってゆく。地上が見えてきた。真下は雑木林。まわりには休耕田が広がる。
竜が飛人を追う間、彼はゆっくりと、精密に散弾銃の狙いを付けることが出来た。
爆弾槍は強力だが、護衛無しの運用は感心しない。
2m弱の柄の先に新式爆弾を取り付けた、爆弾槍はヴァルキリーのもっとも強力な武器だが、弱点も大きい。
10kgは標準的なヴァルキリーが携行できる限界の重さであり、彼女達は爆撃後は殆ど非武装になるのだ。
追撃をうけても反撃は出来ない。1年前までならば航空機や護衛のヴァルキリーもついたが、今ではその余裕もないようだ。

速度を落とさない程度にS字や、螺旋を描いてなんとか引き離そうとするが、ショットガンの照準は完全に
彼女を捉えていた。引き金が握り込まれる。

気味の良い反動の後、クラッススの前をゆく"飛人"が大きくバランスを崩した。散弾が彼女を貫いたのである。
たちまち高度を大きく落としてきりもみになりながら地面に吸い込まれてゆく。
戦乙女ともてはやされた者達の末裔としてはあまりに哀れであった。
214折れた翼 3/18:2009/06/14(日) 09:06:34 ID:sr+pzN9E
*   *   *


ヴァルキリーは、雑木林にそのまま墜落してしまった。クラッススは、落下の仕方から生存の可能性は十分にあるとみていた。
一人で雑木林に飛び込むにはリスクも大きい。彼女達とて拳銃程度は携行している。大空での戦いでは何の役にもたたないが
白兵戦では脅威になりえる。クラッススは雑木林の真上で照明弾を投下した。こうすれば味方からもわかるし
数分間は林の中も照らしてくれるだろう。

投下してからそのまま雑木林に飛び込む。陸地に接した瞬間鐙をけって横に転がるように地面に伏せる。
飛竜は速度をゆるめず上昇に転じ、雑木林の上を旋回する。
かつては森だった一帯を切り開いてつくられた田園風景。その名残の雑木林。そんなありふれた中に
モザイク画から飛び出した、ヴァルキリーが「降臨」したのである。クラッススの鼓動は自然、早いものとなった。
215折れた翼 4/18:2009/06/14(日) 09:08:28 ID:sr+pzN9E
雑木林は狭い、10分もあれば端から端まで歩けそうな広さであり、落ちた戦乙女を捜すのは簡単であった。
汚れない純白の翼を持ち、灰がかった農緑色の軍服にカバー付の胸甲と肩あて。間違えるはずもない。ヘルメットはどこかへ吹き飛び、
新聞写真では神経質に纏められ、編み込まれたラピスラズリに例えられる碧い髪は乱れていた。
右手にはリボルヴァーを持ち、上空の飛竜に視線は釘付けとなっている。まだ、騎手もそこにいると思っているようだ。

クラッススは土手からはいあがり、一気に勝負をかける。
物音に気づいて振り返ったヴァルキリーであったが、負傷した状態では遅れをとるほかなかった。
「うぐぅぅっ!」
銃声と澄んだ呻き声が交差する。リボルヴァーを構えた右手は無数の散弾を受けてぐしゃぐしゃに崩れ、軍服の袖口がどす黒くそまってゆく。
よろよろと後ずさり、太い針葉樹にぶつかった所でへたり込んでしまった。傷だらけのリボルヴァーが地面に落ちる。トリガーには千切れた指が引っ掛かっていた。
翼が痛みを訴えるように、二度、三度羽ばたき、震えている。
勝負あったとみたクラッススは姿をあらわした。彼の口元は醜く歪んでいた。
大きな爆発音。攻撃を受けた飛行船が地表に落着して炎上しているのが遠くに見える。
「君らの軍部は、たしか飛人はもはや攻撃的任務には使わず、偵察や連絡に集中するようになったと思っていましたが、やってくれましたね」
「っ…………」
ヴァルキリーは賢い。地上の殆どの言葉を理解するという。クラッススの言葉も彼女に届いているはずだ。
飛人という、蔑称の意味も含めて。
「ふん」
そういう反応が返ってくるとは想像していたようだ。クラッススは別段気にもとめず、無力化された戦乙女を
足からべったりと観察する。足は特に異常が無いようだ。痛みに震えていることを除けばおかしな所はない。
右腰から腹にかけて軍服が赤く染め抜かれている。散弾を浴びて、腰を砕かれたようだ。
激痛を抑えつけるように、左手が患部を強く押さえ、堪えている。
軍服よりややグレーの強いカバーが破れ、内にあった胸甲の鈍い輝きが所々に顔を出している。
かつては流麗な装飾が施されていたが、今ではただの鉄板である。
そして顔。前髪が深く顔を覆い隠し、表情を窺えないが、口はぴったりととじられ、悲鳴を押し殺している。
「僕ぁね、君を殺したい訳じゃないんだ。君がもっているゴルゲットがほしいだけなんだよ。それで連中は撃墜認定してくれるからね」
飛人は答えない。クラッススはショットガンを向けたまま、友人に話し返るような口ぶりでそう切り出した。
「!」
それまで体を庇いながら震えるだけだった飛人が、大きく翼を開いて羽ばたき、土埃と落ち葉を巻き上げた。
216折れた翼 5/18:2009/06/14(日) 09:10:17 ID:sr+pzN9E
騎兵用ゴーグルも外していたクラッススは一瞬視界を奪われ後じさる。
あらん限りの力を込めて、地を蹴りヴァルキリーが脱出を計る。しかし手練れの騎手は慌てなかった。素早く体勢を立て直し鳥打ちと同じ要領で
飛人の右翼を至近距離で収束された散弾が襲う。右翼の先から3割の所に集中して着弾、翼が真っ二つに折れて、落ちてきた。
すこし遅れて再度ヴァルキリーが墜落してきた。今度は受け身をとる間もなく、派手に地面に激突する。骨が軽量の彼女たちのことだ、幾つか骨を折ったかもしれない。
「はぁ……はぁ……はぁ……っ!」
地面に俯せになって先ほどよりもさらに苦しそうに呼吸している姿が、また、艶めかしい。クラッススはその彼女の傷ついた右の翼に軍靴を叩きつける。
「あぐぅっ!」
洩れる悲鳴。それを何とも思わず、彼は腰から銃剣を引き抜いて、ショットガンに装着、翼と肩胛骨を繋ぐ付け根に思い切り突き立てた。
「逃げるのは許しません、よ!」
「!!!!!!!!!!!!」
言葉にならない悲鳴と共に、羽根をばたつかせて暴れるヴァルキリーだが、クラッススは銃剣で尚も付け根を突き刺し、羽根を引きちぎろうとする。
あっというまに彼女の背中に赤い血が広まり、あたりに羽根が雪のように舞った。
クラッススは執拗に右の羽を突き刺し続ける。彼は翼には飛人の神経がよく通っており、そこを傷つけられると激痛が走ることを知っていたのだ。
「よし、これであとは引っ張れば『手羽先』が一丁できあがる寸法、っ」
銃声と1個半小隊程度の人数が出す足音。少々戯れが過ぎたようであった。照明弾が彼の味方ではなく帝国兵を呼び寄せたのだ。
「まぁいい、ゴルゲットは貰っていくがね」
ヴァルキリーの軍服の胸元を乱暴に開き、ネックレスに三日月型のプレートをあしらったゴルゲットを奪う。
これは彼女たちが主神から与えられたものであり、命の次に大切なものだ。
だが、気を失った彼女に抵抗することは出来なかった。
「さて、死んで貰うか」
クラッススが拳銃を彼女に向けて――
217折れた翼 6/18:2009/06/14(日) 09:12:03 ID:sr+pzN9E
*   *   *


「……ヘルヴァン川と215高地の間に山岳軍の迫撃砲陣地が、その背後に予備隊が控えている模様で、ここへの総攻撃も間近かと」
「くそっ、どうにもならんか。援軍も期待できない中では……」
狭い地下室内に木製の机が置かれ、ランタンの小さな明かりの下に軍用地図が敷かれている。
帝国軍を示す青色の陣地の周りを包囲を狭める山岳軍の赤色の輪が迫っていた。


「うぅぅっ、熱い……背中が……」
「少佐!?」
ヴァルキリーが呻くのと同時に、机を囲んでいた士官がそのもとに駆け寄る。彼女は軍馬用の藁を集めた
急造の寝床に包帯をまかれて寝かされていた。
「……見たところ、味方のようです、ね。あと一歩で殺されるところだった……。ぐっ……」
「ええ、うちの食料コマンドが偶然発見しまして。敵の竜騎は逃げおおせましたがなんとかこちらまで運んでこれました。さ、これを」
そういって帝国軍の士官が水筒にはいった水をヴァルキリーに含ませた。ヴァルキリーは自分で持とうとしたが
指先は無く、ぐるぐる巻にされた包帯が水筒に触れただけだった。
「あ……」
「少佐――」
年若い士官が、なんともいえない、苦渋の表情を浮かべる。ヴァルキリーは一瞬、何が起こったかが理解できなかったようだが、
数刻前のやりとりが頭をよぎり、把握したようだった。
「い、いえ、こういう事態は……覚悟はしていました……ですから……」
そういって身を起こし、自分の体を改めて検分するヴァルキリー。酷いものであった。
右手は包帯まき。左手で右翼に触れると、折れかかった枝をさわるかのようにふらふらしている。
もう飛ぶことはおろか、あと何日背中とくっついているか、という状態だ。声が出ない。
「それで、少佐……腰の負傷については、治療が出来ておりません。その、銃弾を摘出しなくてはならず……」
「腰……?」
体中を負傷して、感覚が失われていたのだろうか。最後にクラッススが撃ち込んだ拳銃弾は心臓からかなりそれたようだ。
弾は右足の付け根の部分となる腰に撃ち込まれていた。ヴァルキリーは右足を動かそうとするが、ぴくりとも動かなかった。完全に「切れて」いる。
散弾と拳銃弾を集中的に受けた結果だった。士官が指図すると、衛生兵と衛兵が入ってきた。
218折れた翼 7/18:2009/06/14(日) 09:13:58 ID:sr+pzN9E
即席の手術が始まろうとしていた。
「これを噛んで下さい。あまり力を入れると歯が砕けますよ」
「むぐっ」
衛生兵がピンセットを焼いて消毒する間、衛兵が彼女の四肢を押さえる。
「失礼、致します!」
ズボンが脱がされ、血に染まった下着と、未だ血を少しずつ漏らしている銃創とも呼べない、赤白くえぐれた患部が現れた。
麻酔もないまま、ピンセットが真新しい傷口に宛われ、銃弾をあさりはじめた。
「ぐーーーーッ!うーーーーッ!」
流石の痛みに耐えかねて、くぐもった悲鳴がふくんだ布きれの間から洩れる。
散弾が一つずつ取り除かれてゆく。飛行中の比較的長距離からの被弾であったが、皮膚を破り、骨に傷を与えていた。
銀色のなまり玉がとりだされる度に、ヴァルキリーは布きれを噛む。両眼からは涙が溢れていた。
手足を押さえる衛兵の手にも力が入る。しかしヴァルキリーに彼らを押し返す体力はすぐに失われてしまった。

最初の頃こそ、呻いていたヴァルキリーであったが、今では時折体を痙攣したかのように動かすだけでほとんど動きがない。
20分ほどして衛生兵がやっと最後の拳銃銃弾を探し当て、つまみ、引き出す。
「ぅっ……」
体がすこし跳ねたがそれだけだ。
真っ赤に染まった9ミリ拳銃弾がピンセットにはさまれていた。すぐに包帯が巻かれ、衣服が整えられた。

「少佐殿、摘出は成功しました」
そういって衛生兵は、布きれをヴァルキリーの口から取り除く。その口は閉じられることなく涎が彼女の頬を伝った。
その様子は敗残兵以外のなにものでもなく、帝国軍将兵にはヴァルキリーを助けたという達成感よりも、
あらがいがたい「敗北」の未来が取り巻いていた。
219折れた翼 8/18:2009/06/14(日) 09:15:58 ID:sr+pzN9E
*   *   *


夜も更けた頃、体中の痛みに苛まされて眠れぬヴァルキリー。手元の懐中時計を苦労して取り出したら
ものの見事に散弾があたって故障していた。今、狭い地下の指揮所には当番の士官と、衛兵しかいない。
「誰かいますか、少し外の空気が吸いたい。手を貸してもらいたいのですが」
澄んだ声が地下室に響く。少しうとうとしていた衛兵がとんできて肩を貸す。
「相当重傷のようですが、大丈夫ですか?安静にしていた方が……」
「こんな瀕死の私を助けてくれた方に一言お礼を言いたくて」
「そういうことでしたら……。少佐殿をお助けしたのはシュミット伍長の隊です、階段は背負っていきましょう」
「本当に右足が動かなくて。ごめんなさい」
「いえいえ、神族の方に頼って頂けるだけで、光栄きわまりないことです」
そう言って衛兵はヴァルキリーを背負った。
「か、軽いですね。子供を背負っているような感じだ」
狭くて足場の悪い階段を上りながら、衛兵はそう感想を漏らす。
「重いと空を飛べないから。まぁ、今はもう、関係ない話ですが……」
「あ、いえ、そういう意味では……」
「わかっていますよ」
かつては村会議所があった、村の中心部の広場も砲迫による猛爆で舗装は徹底的に破壊され、街路樹はなぎ倒され
更地にされようとしていた。
マンションの跡かと思えば、道路に面した側の壁面しかない。内部は崩れたレンガで埋まっていた。
その風景を見ながら、ヴァルキリーは故郷の天界に思いをはせていた。
美しく区画整備された都市で、地上のいかなる神殿、教会よりも高層で、荘厳な「主神の家」のある旧ヴァルハラ地区。
地上での真似事はゴシック様式と呼ばれるが、それらのいかなる追従も許さない祈りの間。
新聞報道では、その最深部でさえ市街戦に巻き込まれ、絶えず野戦砲による砲撃にさらされているのだという。
天界の姉妹は、自分と同じような状況に置かれているのだろうか、不安が彼女の心を揺さぶった。
220折れた翼 9/18:2009/06/14(日) 09:17:55 ID:sr+pzN9E
「敬礼!」
吹き飛ばされた屋根の民家に集まって、休息をとる兵士の一団。ヴァルキリーの認めて慌てて直立不動の姿勢をとる。
ヴァルキリーは衛兵の肩を借りながら自由のきく左手で答礼をした。右手は肩から吊られている。
一人の兵士が空になった弾薬箱を持ち出してきて彼女に勧めた。
言うことを聞かない右足をそっと伸ばしながらそれに座る。兵士達の間に、どよめきが広まった。
「こちらに、シュミット伍長がいると聞いて来たのですけれど」
「ハッ、私です!少佐殿!」
奥で弾帯に小銃弾を通していた50は超えるだろうか、兵士というには少し無理のある歳の
男が敬礼をする。
「気を失った私を、ここまで運んでくれたと聞いております。本当に、ありがとうございました」
「いえ、その、自分の娘に似ていたもので……」
「あら、美人の娘さんをお持ちなのですね」
固かった雰囲気が、起きた笑いで薄まってゆく。
221折れた翼 10/18:2009/06/14(日) 09:20:41 ID:sr+pzN9E
「しかし、戦乙女が私たちと同じように負傷するという姿が、なんだかアンバランスというか、似合わないというか……」
そういうシュミットの言葉にまわりの兵士達も同調した。ヴァルキリーの姉妹は本系、分系を合わせても
数が少ない。メルセンの戦いで多くのヴァルキリーが命を落としてからは殆ど前線に姿を現すことはなく
兵士、国民は新聞やニュース映画の中の偶像としてしか彼女たちを知ることはなかった。
ヴァルキリーは額にまかれた包帯をそっと触れて、ため息をつく。
「私も体の仕組みはあなた方と同じです。空を飛べる分、脆い所もある。怪我だってしますよ」
「ですが、伝説では矢を弾いたとか。こう、力で銃弾を跳ね返したり出来ないのですか?」
そうですね、と言って、ヴァルキリーが羽を広げた。右翼は添え木をしていて動かないが、左翼は美しく広げられ、

「うぉっ!」
ヴァルキリーの羽から螢火のような淡い光が溢れたかと思うと、突風が駆け抜けた。
兵士達は目を丸くしている。
「遠くから飛んできた矢はこうすれば、確かにそらせたでしょう。今から800年前くらいの戦乙女はこうやって
矢を弾き、偉容を示していたのかもしれません」
「す、凄い……。ですが、現代のなまり玉は弾けない、と?」
「ええ、為す術がありません……」
自嘲気味に笑うヴァルキリー。落とした視線の先にビラがあった。
「これは?」
「ああ、敵軍のまいたビラですよ。天界で貴様等の頼みとするヴァルキリーは皆処刑されたという……根も葉もないデマです」
質の悪い印刷機で刷ったのだろうか、所々活字が掠れているが、帝国軍が如何に劣勢であるかが扇動的に書かれていた。
モノクロ写真も入れてあり、よく判別は出来ないが、羽根の付いた人々が絞首刑台に列ばされているような構図だ。
「……」
「少佐、これは敵のプロパガンダです。真に受けることの無いように」
「え、ええ……。ですが、天界の旧地区が陥落したのは、帝国も認めることで」
「これは、デマなんです!!戦乙女ともあろうお方が、敵の策にのせられるとは……!」
「そ、そうでした。私が、ごほっ、どうか、していたよう、です……」
もったビラをくしゃっと握りつぶす。彼女のやせた両肩が震えていた。
「死ぬはずが無いんです、私よりも、武芸に秀で、聡明な姉たちが、敵の手にかかることなど」
あるはずがない。そういって上げた顔は、笑っていた。
シュミット達は、なんと声をかけてよいものか分からなかった。
222折れた翼 11/18:2009/06/14(日) 09:22:52 ID:sr+pzN9E
「皆さんの休み時間の邪魔をしてしまいましたね。何か、言葉以外に残るものが渡せたら良かったのですが」
兵達は口々に、とんでもないとか、お話が出来ただけで十分ですと言っている。
その中で、一人の機関銃手が、煙草を吸っているのをヴァルキリーはみとめ、胸ポケットを探った。
「私は吸わないので、これ、よかったら皆さんで分けてください」
「これは、"ヒメル"じゃないですか、流石、いい物をお持ちですね!」
「ただ煙が出るだけのニセモノじゃないって!?」
そういいながら我先にと一本ずつもらってゆく。一人がマッチで火を付け、回した。
「神様はこんなに美味い煙草を吸ってたのかぁ!!」
「生き返りますね!」
心底美味しそうに煙草をふかし、紫煙を上げる兵達をヴァルキリーは不思議そうに眺めていた。
「どうですか、少佐も一緒に」
シュミットが笑顔で火のついた煙草をヴァルキリーに手渡した。
「いえ、私は吸わないので」
「いいじゃないですか、部下達とのコミュニケーションという事で、さぁ、さぁ」
そう言って握らせる。ヴァルキリーはおそるおそる口に煙草を運び、すっと吸って。
「ごほっ、ごほっ、けほっ!」
全員の予想通り、むせた。どっと笑いがおこる。少し怒ったようにしながら煙草をシュミットに返す。
「むっ……」
「あっはっはっは、戦地では煙草もたしなみの一つですよ、それでは私が送りましょう」
「そうでしょうか……?それではみなさん、おやすみなさい」
そう彼女は言うとシュミットの肩を借りて、地下指揮所へ帰っていった。
それを煙草を飲みながら見守る、部下達。
「戦乙女ってさ、もっとこう、姑みたいな雰囲気の、キリってした感じだと思ってたけど、案外違うもんなんだな」
「そうですねぇ……。純朴なお嬢さんって感じで、あれで人間の何倍も生きて私たちを見守るんでしょうか」
「どうなんだろうな。ただ、俺は明日くるだろう総攻撃、少しばかり士気が持ち直したぜ」
「あれ、奇遇ですね、自分もですよ」
そう言って、ライフルにクリップを装填して、閉鎖する。眼鏡を掛けた、16〜17歳の兵だった。
223折れた翼 12/18:2009/06/14(日) 09:27:28 ID:sr+pzN9E
*   *   *


夜明けと共に、包囲した山岳軍からの砲撃が再開。人口数百人くらいだった村は徹底的に耕されはじめた。
司令部の置かれた村会議所も残っているのはワインセラーを改造した地下室のみ。
村内で原形を残している建物は教会くらいであった。

村の北端に掘られた塹壕で、シュミットは部下に檄を飛ばしていた。
「機関銃の場所を移せ!蜂の巣にされるぞ!フェーベル、お前は伝令に向かえ!村の東側に一個中隊が回り込んだとな!」
脇で水冷式機関銃が進撃してくる山岳軍兵に向けて火線を浴びせる。
民家の窓枠、塀に掘った小さな坑、土嚢の隙間、至る所が即席の銃眼となって、カービン銃が、歩兵銃が敵に狙いを定めている。
小銃火力では負けていなかったが、しかし、山岳軍には山砲の援護があった。
次々と塹壕近くに榴弾が炸裂し、精度をさらに上げてゆく。
「小銃擲弾――!!」
その叫びがあがるのと、民家の窓に発射された手榴弾が入ったのは同時だった。
爆発と悲鳴。一瞬目を閉じたシュミットの前に、吹っ飛ばされた顔の一部が落ちてくる。
「くっそ!近づけるな!撃て、撃てぇ!」
号令と共に、一斉射撃。接近しようとしていた山岳軍の兵士とゴブリンが打ち倒される。
その銃火をぬうように地上を素早く動く一つの影。
シュミットが上空を見上げると、竜騎兵が上空を舞い、手榴弾を投下している。
散発的に行われる対空射撃は威嚇の意味すら為さない。
歯がゆい。昨日のヴァルキリーが無傷なら、自分が彼女の所にもう10分、5分でも早く辿り着いていたなら
あんなカトンボにデカい顔をさせずに済んだのに。
224折れた翼 13/18:2009/06/14(日) 09:30:11 ID:sr+pzN9E
「敵、北北西より歩兵戦力を投入!確認できるだけで2ヶ大隊、市街戦で決着をつけるつもりのようです!」
地下室に伝令が駆け込んでくる。背後では砲弾の炸裂する音の他に早々と小銃の発砲音も混ざりだした。
村の防衛には疲弊した1ヶ中隊が残るのみで、総攻撃を受けたらひとたまりもないのは明らかだった。
「来るべき時が来た、といった所か。予備隊のA半小隊を配置しろ。弾薬はケチるな、全弾撃ち込んでやれ!」
「了解!」
伝令は命令を受け取ると、また外へ飛び出していった。
断続的に来る震動と、炸裂音。ここも直撃を受ければ崩落があってもおかしくない。
「は、羽根が無傷なら、偵察や砲兵観測でお手伝いが出来たのですが」
「いえ、少佐殿はこれまで十分戦われました。我々におまかせ下さい!なんとか撃退して見せます!」
そういう士官であったが、劣勢は明らかだった。時折くる大きな震動に、不安そうなヴァルキリー。
時を追う毎に負傷兵は増加し、砲撃の音はよりはげしく、士官達の表情は余裕のないものになってゆく。
225折れた翼 14/18:2009/06/14(日) 09:33:18 ID:sr+pzN9E
総攻撃を受けて3時間。数倍の人員と優勢な物量を相手に善戦したと言えるだろう。
しかし、それも終わりを告げようとしていた。村内の防衛ラインに山岳軍の浸透を許し、組織的抵抗は終わろうとしていた。
「くそ、通信線が切れたか!西部の守備隊はどうなっている!?伝令を――」
地上階に繋がる扉が開かれ、士官達の視線が注がれる。しかし一向に人の入ってくる気配はなく。

「しゅ、手榴弾!?」
誰かがそう叫んだ時には、投げ込まれた3つの手榴弾は炸裂していた。
目をつぶるヴァルキリー。手榴弾で死に損なった士官が、呻いている。続いて階段を駆け下りてくる
山岳軍の突撃兵達が小銃で生き残りを一人ずつ頭を撃ってとどめを刺してゆく。
「このっ!」
乾いた発砲音が3度響き、瞬く間に3人の突撃兵が崩れ落ちる。
ヴァルキリーの利き腕ではない左手で保持した拳銃からであったが、全て命中した。
生き残りに気が付いた突撃兵が慌てて逃げようとするが、その兵も背中に弾を貰い絶命。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
ランプは消え、真っ暗になった地下室で、壁面を背に拳銃を構えるヴァルキリー。自分では殆ど歩けない為
早撃ちが勝負だった。
そこへ、缶詰のようなものが投げ込まれる。手榴弾かと思い、観念したが、出てきたのはガスだった。
涙が溢れ、くしゃみが止まらなくなる。夜目の非常に利く彼女の瞳も化学兵器相手には用を為さない。
ガスマスクを装備した新たな突撃兵が視界を失った彼女の拳銃を蹴り上げ、ライフルのストックで腹に猛烈な一撃を加える。
「ぐぅぁ……っ……」
たまらず体をくの字に折った彼女の頭にもう一度ストックが振り下ろされ、彼女は完全に意識を失った。
226折れた翼 15/18:2009/06/14(日) 09:35:38 ID:sr+pzN9E
*   *   *


15時頃、戦闘は終わっていた。村内のあちこちから上がっていた火の手も今はおさまり、黒々とした煙をあげるのみである。
村全体は完全に山岳軍によって占領された。先ほどまで掃討が行われ、時折銃声が鳴っていたが、今はそれも止んでいる。
帝国軍の捕虜は村中央の広場に集められていた。捕虜といってももう、十数名しか残っていない。
その捕虜達の視線は後ろ手に手錠をかけられ、転がされたヴァルキリーに集中している。
彼女の右腕にまかれた包帯はほどかれ、骨と皮膚と肉が入り交じったグロテスクな、「右手だったもの」が左手と一緒に
手錠に収まっている。捕虜達からは乱れた彼女の前髪に隠れて、表情を伺うことは出来ない。
「随分とまぁ、君たちは頑張ってくれましたね。なんだ、こっちの戦死者は――」
竜騎兵クラッススは、隣の将校から耳打ちをうける。
「戦死32名、負傷74名とはね!やってくれましたよ。そこの飛人に義理立てでもしましたかね」
捕虜達は悔しさを隠そうともせず、黙っている。つまらなそうなクラッススは足元のヴァルキリーの髪を掴み引きずり上げた。
既に相当の暴行を受けたようだ。軍服は泥だらけで、美しかった顔も額が数カ所で切れ、血が溢れている。
翼も右翼は完全にもぎ取られ無くなり、左翼も数カ所で折れているようで、奇妙な曲がり方をして思うように動かせていない。
シュミット達に見せた優しい瞳も今では虚ろになっていた。
「貴様ぁ!!その汚い手を放せぇ!」
激高した捕虜の一人が立ち上がり、飛びかかろうとした瞬間、頭が砕けた。
「立つな、クソが」
クラッススと、ヴァルキリーに返り血が飛ぶ。彼の後ろに立った山岳軍兵の小銃の銃口から煙がのぼっていた。
「ごほッ……私のこと、はいい…で……す………から……」
消え入りそうな声が、ヴァルキリーの口から漏れた。話すたびに血が溢れてくる。困惑する捕虜達。
それをクラッススは聞くと、手を放した。支えを失ったヴァルキリーは人形のように倒れる。
「ふん、最後まで模範的だことだね。君はこの捕虜達を助けてほしいかい?僕の命令書があれば、宣誓解放に
 してやってもいいんですけどね」
そう、しゃがんでヴァルキリーに顔を近づけて話しかけるクラッスス。
ヴァルキリーは痛みを堪えながら、首をゆっくりと縦に振った。
「それじゃあ、感謝の印に、ブーツの汚れをおとしてもらおうかな」
そういって、クラッススはブーツをヴァルキリーの眼前に置く。捕虜達が殺気立つ。
視線で殺せるなら、今でもそうしてやりたいというように。
「おお怖い怖い。流石は精強で通った帝国兵だね、彼らを助けたいんだろう?」
ヴァルキリーは体を揺すり、尺取り虫のように動いてブーツに顔をよせ、舌をおそるおそる出した。
そこに神族の威厳は無い。その光景を見守るしかない俘虜達の顔に、怒りと、情けなさが交差する。
今はもう、羽ばたくことのできない翼が、地面に伸びていた。
227折れた翼 16/18:2009/06/14(日) 09:37:56 ID:sr+pzN9E
泥まみれのブーツを、一心に舐めるヴァルキリーに、クラッススは容赦のない言葉を浴びせる。
「君には神族としての矜持というものが無いのかい?仮にも神様の出なんだろう?どうなんだい?」
一瞬彼女は動きを止めたが、答えない。
「主神相手にもこんな事はしないんだろう?お前の仕える相手は誰なんだ。言ってみたらどうですか!」
「ぅ……」
なおも答えを拒むヴァルキリーにどう猛な竜騎兵は、銃剣を取り出し、まだ大きな傷のない左手のひらを刺し貫いて地面に打ち込んだ。
「いっ!?ひっ、ぎゃぁぁぁぁ!」
あまりの痛さに体を跳ねるヴァルキリーだが、銃剣は地中深く突き刺さっており、傷口を広げるだけである。
訳が分からず手のひらを上下して激痛から逃れようとするが、手錠がカシャカシャと鳴るのみ。
「さすがの戦乙女も手のひらは堪えるみたいだね、が、流石にうるさい」
藻掻くヴァルキリーの横顔に、ショットガンのストックが落とされる。およそ人間から出るのとはかけ離れた破壊音した。
「ぁが、…………ぁ…………」
締まり無く開かれた口から、奥歯が折れてこぼれ出てきた。それと共に、とめどなく血が流れ出る。
手のひらに目を移せば銃剣に血と、皮膚がべったりとくっついている。指は痙攣して時折ぴくぴくと動いていた。
そしてサクランボのような、赤黒い組織が、傷口から生々しく覗いている。
その銃剣をクラッススは引き抜くと、副官に投げてよこした。
「さて、さっきの返事を聞かせてもらいましょうか。あなたの仕える相手は、「誰」なんですか?」
そう胸ぐらを掴んで問いただすも、ヴァルキリーは小さく呻くだけで、話せる状態にない。
「こうすれば話すか!」
クラッススは拳銃を抜き、さらに捕虜一人を射殺した。
「ぁ……私、仕え……る……ぅぅっ……ォルト……ラ」
彼女が必死に、現在の戦乙女で最も序列の高い、「大姉」の名を応えようとするが、クラッススはその最中に腹部に拳をくれた。
ろくにしゃべれぬ彼女の口のかわりに、ボロボロになった片方の翼が、痛みを訴えるように少し振れる。
口のまわりを真っ赤にし、地面にうずくまる戦乙女。なんとか咳をおさえようとするが、上手くいかない。
「ごほっ!!ごほっ!!」
また大量の血を吐いた。吐血か喀血か。どちらか最早わからない。吐いた血がクラッススのブーツに跳ね、彼をさらに不機嫌にさせる。
剣帯に手をかけ、銃剣がないことに気が付くクラッスス。
「おい、僕の銃剣はどうした?」
「はっ、切れ味が劣っておりましたので向こうで研がせております」
「ふんっ、ならこいつで」
乗竜用の棒鞭を取り出し、彼女の背面、もともと羽根があった跡に振り下ろす。皮膚もない、組織に直接すえられる
打撃が何度も繰り返される。その度に、体を震わせるヴァルキリーに、捕虜達はある者は目をそらし、ある者は涙した。
(シュミット伍長、あなたは戦死して幸せだったかもしれません。あの、ヴァルキリーが、こんな事になるのを目にせず済んだのですから)
228折れた翼 17/18:2009/06/14(日) 09:40:34 ID:sr+pzN9E
クラッススは一通りうちすえてから、乱れてなお光沢を放つ前髪を引っ張り上げ同じ質問をした。
「で、君はだれに仕えているのかな?」
ヴァルキリーは重い瞼をあけて、クラッススの肩章を確認する。太い金線1本に星3つ。
血を飲み込んでなんとか口を空にする。
「かはっ………た、大尉、殿……で、す」
それを聞いてクラッススは大笑いした。まわりの山岳軍将兵も、サディスティックな笑みを浮かべている。
「はっはっはっはっはっはっは!!聞きましたか、諸君!有史以来、ヴァルキリーを従えた人間がいただろうか!?おい、従軍記者、しっかり書き留めておくんだぞ!
 『ヴァルキリー背教す!?』か?まぁ、なんでもいいがね!こんな愉快な気分は久しぶりだ!
 写真もとらんとな、ついにやったぞ!お前の姉妹3人を屠った僕が主人とはね!滑稽きわまる!」
子供のように喜ぶクラッスス。それと対照的に瞳に生気を失ったヴァルキリーが糸の切れたマリオネットのように彼の笑いと共に揺れていた。


「痛いか、言ってみろ?嘘を付いても連中の為にならないぞ?うん?」
「はぁ……ぁ……いた、い、……」
「ヴァルキリーが痛みを訴えるなど……夢にも見たことがないな!それで、どこが痛いか?」
「うっ……からだ、うっ……じゅう……っ……が」
「はははは!そうか、そうか、体中が痛いか!」
ありとあらゆる言葉で彼女の尊厳を踏みにじるクラッスス。答える彼女はもはや考えるのを止めていた。
彼女にひとしきりの暴言を吐いたあと、頭を放した。そのまま地面に倒れ込んだヴァルキリーは、言われてもいないのにブーツを舐めよう動き出す。
「ぺっ」
「!」
ブーツを血で汚すまいと、そっと脇に吐いたのをめざとく見つけたクラッススが思い切り顔面を蹴りつけた。
全く突然のことで庇うことも、避けることも出来ず、真正面からつま先を受けるヴァルキリー。
トマトが潰れるような音がして、彼女の右眼が潰され、呻いている。右眼からは血の涙が溢れていた。
それを庇おうとする両手の平はもう彼女に残されていない。
「ぐ……ぁ…………ぁぁ………」
「主人に血を吐くやつがあるか!!とんでもない!!このっ!」
さらに呻くヴァルキリーの腹にもう一度鋭い蹴りを入れる。一際大きな咳をしてヴァルキリーが吐血、まもなく動かなくなった。
「また気絶か、戦乙女様は存外ヤワなんですね」
頬のあたりをこづくが反応が無い。興味を失ったクラッススは、部下にこう、命令した。
「飛人を銃殺する。用意せよ」
229折れた翼 18/18:2009/06/14(日) 09:43:06 ID:sr+pzN9E
まだ壁を残す教会の裏側で、ヴァルキリーの銃殺が行われようとしていた。
銃殺隊は5人の水兵。ヴァルキリーの攻撃で旗艦が沈んだのを間近で見た飛行船の乗組員だ。皆、戦友の仇に目つきも鋭くなる。
黒い目隠しをされたヴァルキリー。階級章も勲章も全て奪われ、なんとか片足だけで立っていた。手には手錠がされたまま。
クラッススが声をかける。
「最後に、何かほしいものはあるかね?最期の願いくらい、聞いてやらんこともないですよ」
「た、煙草……ごほっ、ごほっ……」
「煙草ねぇ。まぁ、いいでしょう。おい、押さえろ、煙草をくわえさせてやれ」
副官が彼女の口に火のついた煙草をくわえさせる。
もう、呼吸も難しい肺ですっと煙を吸って、すこし咳き込みながら吐いた。目隠しをしているが、口元は穏やかだった。
「随分と、世俗的な願いだね。主神への祈りでも捧げるのかと思ったよ」
その軽口に、彼女は答えなかった。もう、答えるだけの思考が無かったのかもしれない。
クラッススが、彼女から離れる。煙草はもう、口から落ちていた。立っているのもやっとだろう。
「よし!狙え!」
水兵がライフルを構え、狙いを付ける。長いようで一瞬の時間。





「撃て!」




その号令と共に、5発のライフル弾が撃ち込まれ、ヴァルキリーが膝から力無く崩れ落ちた。
それに一瞥をくれて去るクラッススの袖には真新しい飛人撃墜章が縫いつけられていた。


fin.
230名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 01:23:19 ID:ScaFFTqr
投下乙
すげぇな...世界観に惚れました
231名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 16:26:10 ID:aMXcCY4H
月蝕、面白かった!
なんというか、女の子の部品と料理がつながるなんてなぁ…
まだまだ自分のリョナ範囲も狭いと感じたよ

>>230
感想ありがとう。長すぎて読んでもらえないかと思った
多少なりとも新鮮な世界に映ったなら嬉しい
232名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 16:38:14 ID:3Vva3VMe
最近賑わってるな
233名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 18:54:43 ID:aMXcCY4H
最近このスレを見るようになったけど、もっといつもは過疎ってるのか?
234名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 20:39:27 ID:xQBaw/vF
>>233
過疎も過疎です
235名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 21:11:07 ID:4chj7Kt6
ここの住人て、カ○コのオカズとか古いけど杏○ーデンなんかは見た人いるかなあ?
あそこまでは書けないけど、緻密な人間解体描写(妄想)はOKなのかな?
236名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 00:08:50 ID:9yAFVLZT
その二つとも知らんな
グロもOKなんだし、そういう描写はいいんじゃないの?
237名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 13:22:14 ID:fLWA6Frn
寧ろ大好物です餓えてますお願いします
月蝕でも思ったが解体された人体のパーツって文字で表現すると異様に美しいんだぜ
238名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 16:59:41 ID:JFR/Ql/F
神作品を立て続けに読んで、創作意欲がわいてきました。
FE封印、烈火、聖魔、蒼炎・暁のキャラで解体したいのは誰ですか?
239名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 17:56:28 ID:o8GzuW+R
封印→ナーシェン、ミレディ、ファ
烈火→ソーニャ、エリウッド、ウルスラ、リムステラ
聖魔→エイリーク、ルーテ
蒼炎・暁→イレース、アイク

多くてスマソ
240名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 18:24:59 ID:HEjy9A8p
封印→ミレディ
烈火→セーラ
聖魔→マリカ
蒼炎・暁→エリンシア
241名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 00:04:51 ID:9yAFVLZT
解体ってねっとりじっくりバラすって事だろ
多くて二人くらいしかやれないんじゃないのかw
242名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 22:51:21 ID:5AaBzYUB
238ですが、FE烈火エリウッド解体を書こうと思います。

FEは登場人物がエルファイアーで焼き殺されたり
銀の槍で突き殺されたりするゲームなので猟奇系のネタに尽きることはありません。
しかし、以前、某FE攻略サイトにアイクがオスカーをリンチする話を投稿したところ
ボコボコにけなされまして……
オスカーが焼き殺されるのはよくて、腹を殴られるのがいけないとかイマイチ理解しかねるところでした
243名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 00:35:52 ID:ktM0deWc
>>242
FE烈火がどういうものかは判りませんが、死や苦痛や恐怖や狂気がメインのお話なのですか?
それだったらリンチぐらいでギャーギャー言われたら心外ですね。
244名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 12:29:29 ID:hq10LbIy
>>243
ぐぐればわかるけど、別にFEはそういった(猟奇的な)ゲームじゃないぞ。

>エルファイアーで焼き殺されたり、銀の槍で突き殺されたりするゲーム  ・・・っていうのも
ドラクエで例えれば 『メラゾーマで焼き殺されたり、はがねの剣で斬り殺される』 という話。

>>242氏が投稿したサイトが、どんなところかは解らないけれど
そこは、エロや暴力的表現がおkのサイトなのか怪しいし
(ってか、そもそもSSの投下がおkなのか?)
242氏がアイクに自己投影した、オナニー作品っぽい臭いがしないでもないけど
作品内容そのものではなくて
場の空気が読めなかったから叩かれた感じがするのですが・・・
245名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 18:12:27 ID:ktM0deWc
>>244
まあ、色々と鬱憤が溜まってんでしょうから、ここでぶちまけてもらえばいいでしょう。
246名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 18:38:54 ID:R3bWleJV
>>242
火刑はある程度のロマンチシズム&非現実性(これ重要)があるのでそれなりに一般層にも受け入れられるのですよ
逆にリンチとか切り傷とかいうある程度現実味のあるもの、特にその傷害描写がメインとしてある作品は
一般ではまず受け入れられないと思った方がいい

今後は溜まったうっぷん皆ここで吐き出すようにすれば良いよ。解体ものなら男でも女でもOKOK
247名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 19:42:09 ID:/sSgjCZu
アグリアスを解体したい
オヴェリアを解体したあと罪の意識にさいなまれながら
解体されていくアグリアスは萌える
248名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 02:08:02 ID:aifCKE2E
むしろカタギの板に書き込もうと思ったのにちょっと驚き

一シーンならまだしも、リョナメインはきついだろ
249名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 10:00:03 ID:UGRg3Sx/
月蝕のつづきです。
解体をご希望の方がいらっしゃるようなので、
どこかのブレイク工業みたく一役買いたいと思い、書いちゃいました。
ますますもってろくでもないです。

きっと、生きたまま解体がお好みかと思うのですが、
それだけはできませんでした。やはり血抜きをしておかなくては。
長いですし、淡々とした描写で、つまらないかも知れません。
ライトなのがお好みの方は、プロローグとエピローグだけをどうぞ。

では、みなさまの罵声をお待ちしています。
250「月の裏側」プロローグ 1/3:2009/06/20(土) 10:02:08 ID:UGRg3Sx/
ここは?何か変な感じ・・・。
あれ?手足が動かないよ?
えっと、あたしいったい何してたんだっけ?

宙人くんとエッチして・・・、えへへっ。
全身マッサージしてもらってお風呂に入ったことはかすかに覚えてるんだけど。
でも、宙人くん?宙人くんはどこ?なーさんは?
それにとってもおなかがすいてるよ。

「宙人くーーん!」「なーさーーん!」

「パパー!おなかすいたよー!!!」

「お目覚めかい。きらりちゃん。」
はっ、男の人だ。

「誰?」

「???おじさん?なんで逆さまなの?」
「え?違う?あれっ、あたしなんで逆さ吊り?」

「困るよきらりちゃん。映画撮影の途中で寝てもらっちゃあ。」
「映画撮影・・?そうなんだ・・?」

「『そうなんだ』、じゃないよ。」
「いいかい?君は囚われの身。でも、決して気高さと笑顔を絶やさないお姫様だ。」
「王子様が助けてくれることを信じる強いお姫様なんだよ!!」
251「月の裏側」プロローグ 2/3:2009/06/20(土) 10:03:36 ID:UGRg3Sx/
「ご、ごめんなさい。」
「じゃ、ここのカメラで君を撮ってるから、これからしばらく絶対に笑顔を絶やしちゃいけないよ。」
「はいっ。わかりましたー。」

カメラあったんだ。
えへへ、おどろいちゃったよ。いきなり逆さまなんだもん。
でも、映画撮影なんてお仕事あったっけ?

「3、2、1、キュー」
うーん・・・。笑顔〜。笑顔〜。
でも、王子さまって宙人くんだったりして?宙人くんの王子さま姿、すてきだろうなぁ。

「いいよ。いいよ。」「さあ、お姫様。もっと気高く。」

お姫さまかー。こうかな?
「そうそう。GOOD!」
宙人くんー。早く助けてー。なーんてね。


「はーい。肩の力抜いて。そのままリラックス。もっと、リラックスー。」
「じゃ、すこし首筋がちくっとするけど、そのままの表情で我慢だよ−。」
「あー、横の奴、しっかりバケツで受けとけよ。床にあまりこぼさないようにな。」

あ、他にもスタッフさんいたんだ。って当然か。

不意に背後から来た何かが首の横をすっーと撫でた。
252「月の裏側」プロローグ 3/3:2009/06/20(土) 10:04:48 ID:UGRg3Sx/
あれ・・・?。あれれれ・・・・?
なんか、頭がぼーっとしてきちゃった。
雨?ほっぺになんかかかったよ。気持ち悪いよ・・。
は、早く撮影終わらないかな?意識が・・・。また寝ちゃうよ・・・。




はっ、ダメだよ。撮影中なんだよ。
あたしのことを見にきてくれるお客さんのために、もっとがんばらなくちゃいけないの。
あ!宙人くんだ!!
やっぱり宙人くんが王子さまだったんだ・・・。嬉しいよ・・・。
ああ、何だろう・・・目の前が真っ白・・・・。
ひろと・・・くん・・・・・・・。



長い沈黙のあと、男の声が響いた。

「はい!カーット!」
「最高だよ。きらりちゃん。ご苦労様。」

そういいながら、男は、少女の下へ向かい、血に塗れた頬を撫でた。
少女は、穏やかな微笑みを浮かべたまま事切れていた。
253「月の裏側」 1/7:2009/06/20(土) 10:06:51 ID:UGRg3Sx/
あの味が忘れられない。
こうしてビデオで気を紛らせていることが日課となってしまった。

偽のスタッフにあっさり騙され、食事に仕込んだ睡眠薬で豪快に眠らされるプロローグ。
濃厚なファックにオナニーシーン、アダルトビデオ仕立ての前編。
全身マッサージに名を借りて行われた、拡張、浣腸プレイの中編。

どの彼女も非常に可愛い。
そしてここからの後編。この可愛い彼女の末路を見ながら、頭の中で反芻させる。もはや味わうことのできないあの味を。

縛られ全裸で逆さづりされた、少し小柄な少女。彼女の表情は微笑んでいるものの、頬は血しぶきに塗れていた。
噴出した血の勢いは、周期的に強弱を繰り返しながら、次第に衰えていく。
突然、どういうわけか、虚ろになりかけた彼女の瞳に輝きが戻った。
苦痛に歪みかけた表情が、ほっとしたかのような穏やかな笑顔で満たされていく。

だが、弱々しいその流れから、彼女の命が残りわずかであることは明らかだ。
瞳から輝きが急速に失われていくのがわかる。
ついには、微笑みだけを残し、彼女の瞳の輝きは完全に失われてしまった。

そして、彼女の前に大包丁を握った男が立った。
254「月の裏側」 2/7:2009/06/20(土) 10:09:33 ID:UGRg3Sx/
彼女の髪は汚れぬよう上で纏められていた。
男は左手で髪を掴んで首を乱暴に引っ張ると、右手で持った包丁を首にスルリと滑り込ませた。
刃が首の半分まで食い込むと、刃先がギリギリと前後へ動きながら、着実に進んでいく。
ゆっくりと反対側へ抜け出すと、胴体が振り子のように大きく揺れ動いた。ギイギイと彼女を吊り下げる滑車の鎖が鳴る。
そして、彼女の首は男の左手にあった。

別れた双方の切断面から、内部に残った血がダラリと床を染めていく。
切り離された首は、台の上のすのこの付いた金属製のトレイに立てて置かれた。
トレイには、血だまりが広がっていくのがわかる。

おもむろに臍と恥丘の中間に大包丁をつきたて腹部を切開。
ジッパーを開いたように、スーッと皮膚が正中で分かれると、中から臓物がズルリとはみ出してくる。
宙吊りになったそれからは、彼女の温もりがまだ残っているのか、湯気がゆらゆらと立ち上がっている。
垂れ下がった腸の一番下になったところを両断し、少し引き出して床に垂らす。すると、茶色とも緑ともつかない液体がどくどくと床にあふれ出す。
周囲に漂っているであろうムッとした臭気が伝わってくるかのようだ。

液体がもう流れ出ないことを確認すると、胃、小腸、大腸、肝臓、腎臓など臓物を切り分け手際よくトレイに置いていく。
どれも、あまり血はついておらず、実に瑞々しく、艶やかだ。

口のなかによだれが溢れてくる。
ごま油で食した生肝の味。あの臭みのないつるんとしたなめらかな食感。
歯で噛むと、プツンと勢いよく弾けたソーセージの食感。
旨い出汁で煮込んだもつ鍋の味。
255「月の裏側」 3/7:2009/06/20(土) 10:11:57 ID:UGRg3Sx/
空洞になった腹部から小刀で横隔膜を切除、トレイに置かれる。
血の色をした艶のある真っ赤な肉。この焼肉も絶品だった。

さらにぽっかりと口を開けた胸腔に手を突っ込み、心臓や肺を固定している管を小刀で切り取る。
先ほどまで彼女の生命を育んでいた心臓が取り出され、そっとトレイに置かれる。
これは焼肉と生とで食した。それはレバーに似たような味でいてとても上品な味わいだった。

続けて両方の肺を取り出してトレイに置いた。その表面の色は喫煙者のそれと違い穢れを知らぬ白さを保っていた。
今度は上方をまさぐり、膀胱を切除。わずかに残る尿を床に捨てたあと、トレイに置かれた。

さらに卵巣が付いたままの子宮を子宮口のところでカットし、膣を残した状態で摘出。
まるで水揚げされたイカのように、デロリと拡げてトレイに置かれた。
見た目はグロいが、味は実に良かった。子袋の歯ごたえが忘れられない。


滑車を動かし、作業しやすい高さまで肢体を下ろすと、大きく股を広げた。
恥丘の外側から、大陰唇の外側、肛門の外側まで大きな範囲で、皮膚を切り裂いていく。
再び恥丘のそばの切れ目から、刃を皮膚と筋肉の間に入れてやりながら、一気にめくりあげてやると、
外性器はすべての部品を保ったまま、いともあっさりと剥がれた。

原形のまま剥がされたそれは、白い肌にペロリと捲れた割れ目の赤が映え、実に美しい。
まさに、リアルな造型をもった天然のオナニーホールだ。
もう一度この味を味わいたい。あのカルパッチョの感動は忘れない。

裏側には、何かがぶら下がっている。裏返すと、膣と直腸、尿管であることが明らかだ。
カメラワークは、わざわざそれを確認するようかのように実に丹念に嘗め回していく。
256「月の裏側」 4/7:2009/06/20(土) 10:13:53 ID:UGRg3Sx/
おもむろに後ろ手で縛ったままの縄を小刀で切り離すと、力なく垂れ下がり両腕がバンザイをした。

チェーンソーのスイッチが入る。
甲高いモーターの回転音が響き渡たると、それはガリガリと音を立てながら、
いともあっさりと、華奢ながらも美しい両腕を肩口から切断した。

細い断面に見える赤い肉。その中心にある骨。さらにその骨の中心はピンク色。

続いてチェーンソーは、外性器を切り取られ、ぽっかりと穴のあいた筋肉の露出した股間でぴたりと停止した。
位置を定め・・・・、一気に押し下げられる。
ギューウーウーン。ウーーーーーーーーーーーーーーーーン。

大きくガリガリと、骨盤を破断する音が響き渡る。
チェーンの回転とともに、血と肉と骨が煙のように飛散し、壁や床を点々と染めていく。
ガコッと音がして完全に骨盤が2つに割れると、両脚の付け根はもはや股間から腹部に移動していた。

背後に回るとそれをさらに延長するかのように、今度は背骨のど真ん中を、切り裂いていく。
飛沫を撒き散らしながら、背骨の真ん中を首まで一気押し進めた。

そして、ラストスパートだ。
前に回る。両乳房の中間を上から一気に切り裂いていく。
ウウウウウウーーン。
首まで到達したと同時に滑車が揺れた。カシャンカシャンと音がすると同時にモーターが本来の音を取り戻した。

チェーンソーのスイッチが止められても、
分断された2本のそれらは、お互いの自由を喜ぶかのように、しばらくの間、ゆらゆらとゆらめいていた。
257「月の裏側」 5/7:2009/06/20(土) 10:16:21 ID:UGRg3Sx/
胴体の切断面をカメラは大きく鮮やかに捉えていく。
わざわざ背骨を割っていったのはこれを見せるためだ。
整然と並ぶ脊柱はなんと美しいことか。ピンク色の断面に鮮やかな赤の斑点が散りばめられた骨髄。
何もなくなってしまった胸腔の内側、肋骨が描くカーブの美しさに見惚れてしまう。
ピンク色の乳頭の残る白い肌と内側の赤い肉のコントラストに目を奪われる。
表からでは見ることのなかった彼女の裏側。
ああ、彼女の中にこれほど美しい世界が広がっていたなんて。

続いて乳房の切除。
刃を立て皮膚を切り裂く。乳房を囲むように、円形に切れ目を付けていく。
切断面から皮膚と筋肉の間に小刀を入れると、ポコッという感じでめくれあがる。
金属製トレイの上に置かれた乳房は、小ぶりながらもぷるっと揺れ、瑞々しさを保っていることが伺えた。


滑車から胴体のそれぞれを降ろすと、台の上でチェーンソーを使い、脚を胴体から切り離した。
彼女のほっそりと美しくも、しっかりとした脚が台の上に載せられる。
今にも立ち上がって歩き出しそうな脚を、止めを刺さんばかりに、容赦なく膝と足首の関節で3分割にする。

先に切り離されていた腕を取り出し、同様に3分割する。

最後に、微笑みを湛えた顔に付いた血を、優しく濡れタオルで拭う。
それを台の中心に据えると、彼女の部品が並べられていく。
もはや頭部以外、家畜と同じように解体された彼女のすべてを、カメラは記録していた。

そこにあるものは、もはやアイドルではなく、食材だった。

258「月の裏側」 6/7:2009/06/20(土) 10:18:01 ID:UGRg3Sx/
場面は仕込みと調理の映像に変わる。

包丁が見事に赤い肉を切り出していく。まだ人の形を残したそれが、完全な食肉に変えられていく。
一部の肉は、ミキサーにかけられてミンチになり、機械で腸に詰められていく。
パンパンに膨らみつやつやに張りがでたそれは、捻られくびれがつけられていく。
肺や腎臓もミンチにされて同じ道を辿った。

美しいカーブを描く胸腔はいくつにも分断され、骨付きカルビに。
背骨や脛の部分は、うまい出汁をとるのに使われスープになった。

余った骨や皮、筋などはゼラチンをとるために煮込まれていく。
あの美しかった10本の手の指は1本ずつ切断され、煮込まれていく。
せめて、1本だけでもその形のままむしゃぶりついてみたかった。

DVDを切り替える。ここからは追加映像。
ついに彼女の人として残った部分が解体されていく。

頭髪の生え際に沿ってナイフを入れていく、一周すると頭髪が頭皮ごと剥けた。
続いて皮膚の裏側にナイフを入れながら、顔の皮をはがしていく。ゆっくり丁寧に。

目のない顔がペロリと剥けた。下から歯をむき出した悪魔のような赤い顔が顕になる。
2つのデスマスク。その対比が実にシュールだ。
もはや美しかったアイドルの面影はどこにもない・・・・。
259「月の裏側」 7/7:2009/06/20(土) 10:20:31 ID:UGRg3Sx/
顔の皮についている唇が切り取られ保存される。

あの唇のやわらかな感触が思い出される。
皿に乗ったやってきた、上下に分かれたそれを、口の中でいやというほど嘗め回した。
ツルツルとしたすべるようなそれを、口の中でむしゃぶりつくし、そして丸呑みにした。

顎の筋肉と腱、喉を切り裂き、顎を引きちぎる。
全体像を見せた舌を根元から丁寧に切り取る。
彼女はこの舌でどんなものを食べ、何を感じてきたのだろう?
そんな彼女の舌の料理はやはり最高の味だった。ただ、量が少ないことが非常に残念だった。

顔に残った肉を剥ぎ取っていく。
この肉のシチューも良かった。

頭蓋骨を電動カッターでカットしていく。
1周するとパカッと蓋がとれ、そこには白っぽい色をした脳があった。
この脳を丁寧に取り出しまな板の上に載せる。脳漿がじわりと板の上に広がる。
布で水分をとってから、料理に合わせて、適度な大きさにカットしていく。

断面がそのまま見えるバター炒めがよかった。とろける旨みとコク。
彼女が得た楽しい思い出も隠し味になっているようだった。

彼女は美しく大きな瞳の持ち主だった。2つの瞳が皿に置かれた。
映像を通して目が合う。どこか物悲しげに何かを訴えているように見える。

丸い丸いそれらを思い切り噛み潰したあとの、どろりと口中に広がる涙のような味を思い出した。
260「月の裏側」エピローグ 1/3:2009/06/20(土) 10:22:18 ID:UGRg3Sx/
ここは?何か変な感じ・・・。

えっと、あたしいったい何してたんだっけ?
確か映画撮影してたはずなんだけど・・・・。

あ!あれだ!あんなところで撮影してるよ!
でもなんで?あたしなんで天井裏にいるの?

それに?あれって何?
なんで首がないの?人形だよね?
うわっ!中から内臓が出てきたよ。ほんとリアルにできてるよね。
おまんこまでついてる・・・。この人形、女の子なんだ。

ええっ!切り取っちゃうの?女の子の大事なところを!酷い!

げえっ?縦に割っちゃう??
何これ?こんなホラー映画初めて。

あ、あんなところに首があったんだ。

えー!?あれあたしだよ?しかも笑ってるよ。
困るなあ、勝手にあたしの人形作って。しかもバラバラなんて・・・。

でも・・・、でも、あの顔いい表情してるよね。

どうしたの?なんで涙が出るんだろ?
この悲しさは一体なに?

わかんないよ・・・・。
261「月の裏側」エピローグ 2/3:2009/06/20(土) 10:23:33 ID:UGRg3Sx/
「ななー!」
「あっ、なーさん!」「どこ行ってたの?すっごく探したんだよ?」

「なーなななー!」
「え、美味しいものが食べ放題の天国みたいなところがあるって?」
「でも、あたしお仕事の途中だし。」

「ななーなななな!」
「大丈夫。スタッフや事務所のみんなもそのうちに来るから、先に行ってまってればいい?」
「宙人くんや星司くんもそのうちに来る?」

「う〜ん・・・。」

「でも、なーさんがそういうなら大丈夫だよね。お腹すいたし。」

「じゃあ。いこう!なーさん!」
「なー!!」



262「月の裏側」エピローグ 3/3:2009/06/20(土) 10:26:02 ID:UGRg3Sx/
あの味が忘れられない。
私は不幸だった。

最高の料理を味わってしまったが故の不幸。
何を食べても満足することがない。
彼女ほどの食材はもはや手に入らないだろう。何年も求め続けて止まなかったものなのだから。

私はチャンネルを変えた。
流れてくるのは聞き覚えのある曲。歌番組だ。
月島きらりとユニットを組んでいた者たちが、きらりの思い出を語り、歌っている。
居なくなってしまった彼女に、どこかに居るだろう彼女に想いが伝わるように。

ははっ。実に無駄なことだ。
私は彼女を独占している優越感に浸った。彼女は私の中にしか存在しないのだから。

いや。まてよ。
そうだ。きっと彼女も寂しがっているに違いない。
彼女たちに、もう一度ユニットを組ませてやろうじゃないか。

「観月 ひかる、雪野のえる、花咲こべに、か。」

今度はどのような趣向でいこうか。
3種盛りで、個性豊かな彼女たちを比べてみるのも悪くはない。

私は、例の店のオーナーに電話をかけた。

−完−
263名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 11:55:24 ID:Hi/opqIi
御馳走様でした…!
人体の内部描写詳細だなあ、素晴らしい。
264名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 16:55:26 ID:3+Xi6bSB
GJ!
カニバリズムもいいもんだな…
265名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 21:03:35 ID:WrrJpTz3
GJ
物悲しくもあり、引き込まれる感じもあり。
喰った男を解体したい…
266名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 00:04:00 ID:x6yxMJo2
>>249
GJ! グロで蟹場なのに、妙に少女趣味でロマンティックなのがイイ!


もうすぐお中元の季節です。
お世話になったあの人に、月蝕食堂の新鮮な女体料理を・・・

大企業の社長や大物政治家とかの接待だったら、さもありなんって感じだな。
267名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 00:24:52 ID:LdflndhW
蟹場で美しいと感じてしまったよ
コレはGJと言わざるを得ない
268名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 07:55:10 ID:/pJpCJFq
レイラ解体を投下した者です。
最近になって、書き忘れた場面がいくつかあったことに気づいたので、
それを入れた別ルート(カニバ無し、エログロ)を書こうと思います。
多分長くなるかもしれません
269名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 23:34:05 ID:u1tL8FMa
>>268
了解。ノシ 保守しつつ気長に待ってる。
270名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 11:50:31 ID:ogci3tNw
>>242>>268も期待してます
271名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 23:22:55 ID:Ly1P3to8
ほしゅ。
272名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 15:40:49 ID:7M/a/rgk
ほす
273名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 16:28:11 ID:t/bZ7cP1
作品投下時以外の
この過疎っぷりは一体…
274 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/08(水) 00:15:40 ID:Lp8ESTPj
 
 これより軽いネタを4レス投下させていただきます。
今夜は七夕なわけですが、自分の住んでいるところでは雲が空を覆っていて
時たま星空が垣間見える状態なので彦星と織姫の再会は難しそうです。
 そんな発想から思いつきました。七夕伝説とかけ離れた妄想ネタですがどうぞ。
275七夕 1/4 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/08(水) 00:17:28 ID:Lp8ESTPj

「織姫っ!」
川幅広く水を湛え、底が見えないほど深い河。
そのほとりで若い男が身を乗り出し、必死に対岸に呼びかけている。
「織姫っ!大丈夫なのか!」
黒い霧に包まれてしまい見通すことが出来ない向こう岸に向けて喉が張り裂けんばかりに
声をあげる男。
カキンッ! ザシュッ!
「はっ!――てやあっ!」
大河を流れる水の音にかき消されて彼の元には中々聞こえないが、対岸からは鋭き剣戟の音
そして勇ましい女の声が放たれていた。
男が不安でまんじりともしない時間を堪えていると、やがて霧が晴れ始める。

 ようやく露わになった向こう岸の様子。
その川原には異形の怪物――一般的には鬼と言われる姿形だ。――が何体も倒れ伏し
身体から流れ出る血が川の流れを濁らせている。
そして武器を手にして立っている鬼達、それに立ち向かうようにこちら側に背を向けて
刀を構えている人の姿があった。
「織姫ぇっ!」
男の声に応じて振り向く対岸の人影。
若く、溌剌とした輝きを持つ女だ。
「彦星、もう少し待っていて! もうすぐこいつらを倒せるから!」
男に笑顔を向ける女。
彼女の名は織姫。その姿を心配そうに見つめる男を彦星という。
遠い昔に大河の両岸に離れ離れにされた愛し合う二人。
七月七日の今日は、一年で唯一この河に橋が架けられて二人は再会することが出来るのだ。
だが今、それを邪魔する悪しきものが雲のような黒い霧を生み、織姫のいる岸の水際に漂わせている。
彼女がその霧から生まれる鬼を倒し尽くさない限り橋は架けられない。
彦星は、愛する彼女が自分との再会のために闘う様をただ見ていることしか出来なかった。


「たあああぁぁぁっっ!」
ザシュッ!
織姫は最後に残った鬼に飛び掛って、その胸に刀を突き立てる。
そして刀を抜くとドウッと倒れる鬼の亡骸。
これで岸に立つのは織姫ひとりとなった。
傷は負っていないものの、必死に動かした手足の疲労からくるこわばりに僅かに顔をゆがめながら
彼女はホッと息をつく。
もう恋路を邪魔する怪物はこれで倒し尽くしたのだ。よって橋が架けられ、愛する彦星と一年振りに
身体を触れ合わせること出来る。
すると彼女の目前の水際から白い光が発し、そのまま彦星が待つ対岸に伸び始める。
「彦星、逢いたかったよ……」
一年ぶりの再会にこみ上げる涙を流してそっと呟く織姫。
そして涙を拭き、対岸の恋人向かって晴れやかな笑みを見せる。

 だがその時、歓喜をもたらした白い光を覆ってしまうように再び黒い霧が湧き起こる。
「そ、そんなっ!」
疲れ果てた織姫に再度近づく魔の手。
(彦星と逢うためには……何があっても負けられないッ!)
一瞬怯えの表情を見せたが立ち直り、刀を構える。
そして彦星が待つ対岸の景色を再び黒い霧が塗りつぶした。
276七夕 2/4 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/08(水) 00:18:25 ID:Lp8ESTPj

(長い……いつになったら霧は晴れるんだよ!)
焦燥に囚われる彦星。
先ほどの霧より倍以上の時間がたったが、今彼の恋人を視界から隠している黒い霧は
いつまでたっても晴れる気配が無い。
時間がたつと共に霧の向こうから聞こえる織姫の声も精彩を欠いていっている。
「……くそぉ!……ま、まだだ……まだ…」
気合の入った凛々しい叫びから、途切れ途切れに聞こえる掠れた叫び声に。
それは必死に自らを鼓舞する織姫の悲鳴のように彼には聞こえた。


 織姫は刃を振って鬼の腹を斬りつける。
さっきまでは臓物を撒き散らす致命傷をもたらしていた一閃だが、今は浅く鬼の肌を傷つけただけだ。
闘いの間、縦横無尽に河原を駆け、跳ね飛んで敵に襲い掛かっていた彼女の脚は酷使の末
もう立っているのが精一杯なのだ。とても勢いをつける踏み込みなど出来ない。
そんな彼女にせせら笑うように傷つけられた鬼が近づく。
その他にも織姫の周囲には数え切れない鬼が取り巻いている。
「……くそぉ!……ま、まだだ……まだ…」
刀が重い、鳥の羽のように軽く自らの一部となっていた刀が信じられないほど重い。
織姫は両腕を震わせながら刀を必死に構える。



「はぐぅぅぅッッッ!!」
今までは力弱くとも闘志が込められた叫びを放っていた織姫。
だが今彦星の耳に入ったのは傷つけられた恋人の悲鳴だった。

「アギャッ!!」
「織姫ぇぇぇッッ!」
愛する者の助けにもなれず、ただ呼びかけることしか出来ない己の境遇に絶望する彦星。
その耳から更なる悪夢がもたらされる。

「はひゃっ、ひッ!? ゴブウウゥゥゥッッッ!!」

「ガァッ!ゴボォッ!」

苦悶の度合いを増していく織姫の悲鳴。
河原に突っ伏し、彦星は無力な自分の不甲斐無さに涙を流すことしか出来なかった。
277七夕 3/4 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/08(水) 00:19:04 ID:Lp8ESTPj

 正面から近づく鬼を睨みつけている織姫。
彼女は気づかない、もう弱り切って周りに気を配れなくなった彼女に背後から近づくもう一体の鬼に。
そしてその鬼は手にした金棒を織姫の左肩に振り下ろした。
「はぐぅぅぅッッッ!」
突如感じた左肩からの激痛に悲鳴を上げる織姫。
鎖骨を折り、力を失った腕から刀を取り落としてしまう
織姫は信じられない痛みに涙を零しながら思わず右腕で肩を押さえる。
そうして構えを解いてしまった彼女に正面の鬼が腕を振り、その横顔に拳を叩きつけた。

「アギャッ!!」
こめかみに強い衝撃を受け、脳を揺さぶられる織姫。
彼女の肢体は弾き飛ばされ河原を跳ね転げる。
ようやく動きを止めたその身体。
衣は破れ、各所から石に傷つけられた肌が垣間見える。
飛ばされて叩きつけられた右の頭からはどくどくと血が流れ、頭蓋から血を失わせている。
意識を半ば絶ってしまった彼女は近づく鬼達に何も反応できない。
「織姫ぇぇぇッッ!」
遠くから呼びかける彦星の声もこめかみを揺さぶるパンチの余韻で織姫には聞き取ることが出来ない。

ビリリリリッッ!
「はひゃっ?」
無造作に鬼の一匹が織姫の衣を剥ぎ取る。
意識が朦朧としたままの織姫、その露わになったお腹を振り上げられた鬼の足が踏みつける。
「ひッ!? ゴブウウゥゥゥッッッ!!」
凶器と化した足の裏を目にして恐怖で意識が戻り一瞬怯えた声を漏らす織姫。
その内臓が肋骨ごと内臓を踏みにじられる。
「ガァッ!ゴボォッ!」
踏み折られた肋骨、潰された内臓から流れ出た血がそのお腹を満たしていく。
その一部は食道を遡り、彼女の口から吐き出される。
278七夕 4/4 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/08(水) 00:19:54 ID:Lp8ESTPj

 耐え切れないような長い時間が過ぎ、ようやく晴れ始める黒い霧。
涙に濡れた瞳を対岸に向ける彦星。
「あっ…あああ…そ、そんなぁ……」
再び露わになった対岸の光景。
河原には鬼達が車座になってなにやら話し込んでいる。
その向こうの大きな岩を目にして彦星は絶望の呟きを漏らした。
大きな岩を彩る白と赤のもの。
それは無惨に磔にされた織姫の姿だった。
傷ついた身体の両掌、そして両膝に太い鉄杭を打ち込まれて岩肌に縫い止められている。
衝撃的過ぎる光景に呆けたように見続ける彦星の視線に気づいたのか、織姫がゆっくりと
俯いた顔を上げる。
血に塗れ、腫れた瞼でほとんど瞳を閉じられながらも愛する彦星の姿を捉える織姫。

「……ひ…こぼ、し………た……す…け……て……」
恋人との再会を前に、無惨に敗北した織姫。
その愛する者に会うために苦難を乗り越えようと決意していた強き心はもはや砕け、手の届かぬところにいる
彦星に掠れた哀願を口にする。
「……お、おりひめ…………」
その声は聞き取れるものではなかったが、口の動き、その弱々しい素振りから彼女の願いを知った彦星。
だが、彼には越えることの出来ぬ大河を前にして何も彼女を救う手立ては何も無い。

『さあて、もう期限だな! もう月も落ち、まもなく夜明けの時間だ!』
鬼の一人がそう言い放って立ち上がる。
それに続いて立ち上がった鬼達が織姫を磔にしている岩に向かい、彼女の身体を彦星の視線から覆い隠していく。
『じゃあ、もう一年後だな。あばよ! この男と逢引するような女にはきちんと罰を与えておくからな!』
一体の鬼が振り向いて彦星にそう言い放つ。
その肩越しに周りを取り囲んだ鬼に恐怖の表情を浮かべ、震える織姫の姿が垣間見えた。

次の瞬間、対岸の風景が全てかき消える。


こうして彦星と織姫は一年に一度しかない再会の機会を逃してしまったのである。
279名無しさん@ピンキー:2009/07/08(水) 07:06:07 ID:Rk1ndh0B
ただでさえ一年に一回しか会えないのにハードル上げすぎ
280名無しさん@ピンキー:2009/07/08(水) 19:37:33 ID:/DGQ9fya
今年の東京は晴れてたよ!
だから多分これは「もし」雨が降ったらのシチュエーションなんだよ…(ノд`)
281名無しさん@ピンキー:2009/07/09(木) 00:29:58 ID:PGdR5mbX
>>274
乙&GJです。 って、休日天女シリーズの方でしたか。
折角の七夕ネタなんだし、エロ分も欲しかったかも・・・ 
(去年の七夕の彦×織の睦言とか、この話終了直後に鬼どもが瀕死&緊縛織姫を・・・(ry みたいな)
282名無しさん@ピンキー:2009/07/09(木) 06:29:13 ID:4EjY8556
ちなみに織姫と彦星って
恋人同士じゃないから
来年は気をつけてね
283名無しさん@ピンキー:2009/07/09(木) 18:06:24 ID:LVnJJUqf
ΩΩΩ>な、なんだってーー!

確かにWikipedia引いたらすでに「夫婦」とあったな
そりゃ「恋人」じゃねーやw
284名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 08:45:40 ID:HWyFK4AW
ここの住人ってポテチ食いながらPOSO動画をマターリたしなむ的な?
285名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 18:21:42 ID:pXTupIb9
>>284
グロ好き≠リョナ

自分の好きな対象のみのリョナしか受け付けないのは特殊なんだろうな
286名無しさん@ピンキー:2009/07/17(金) 15:45:32 ID:C9sKDXh+
久しぶりの投下です。
ディグダグってゲームありますよね。
あれのパロディです。
ちょっとレズチックですがエロは有りませんのでご安心を。
『穴掘り人』で5レス消費します。
でわ。
287『穴掘り人』 1/5:2009/07/17(金) 15:46:21 ID:C9sKDXh+
『穴掘り人』



「ディグダグが来たわよぉ――――――――――!!」
 暗闇の奥から突然現れた全身緑色の少女の叫びが洞窟の中に木霊した。
 すると、先に洞窟の中にいた少女の一団の間に緊張が走る。
 そんな少女たちの出で立ちはひときわ変わったものであった。
 大きくは2種類に分かれるその姿は、まず先ほど叫んだ少女と同じ、体のラインがはっきりと判る緑の全身タイツに、お尻の辺りから生えた爬虫類のような尻尾と襟元から尻尾までの背ビレが特徴的な少女たち。
 もうひとつは、同じく体のラインがはっきりと判る赤い全身タイツに、顔を覆う黄色の大きなゴーグルを付けた少女たちだ。
 彼女たちはそれぞれファイガ族、プーカァ族と呼ばれこのような洞窟の中で共生生活をしている種族である。
「あいつは近いの?」
 ブーカァ族の少女の1人が、先ほどのファイガ族の少女に質問する。
「2人やられたわ。じきにここにも来ると思う」
 ファイガ族の少女は顔をこわばらせながら答えた。
 その答えに少女たちは何かを思案するように、一様に難しい顔をしていたが、先ほど質問したフーガァ族の少女が真っ先に顔を上げると、
「皆一旦ここを離れましょう。ここに留まるのは危険だわ」
 その言葉に皆頷くと、次々にその場からかき消すように1人、また1人薄闇に溶けるように消えて行く。
 ところが、
「逃げよっ!」
「いや、私は戦うわ。フウコは逃げなよ」
 フウコと呼ばれたフーガァ族の少女に、ファイガ族の少女は力強く答える。
 するとフウコは一瞬視線を泳がせると、
「ホムラが残るなら私だって……」
 そう言ってファイガ族の少女――ホムラの腕をそっと掴んだ。
 そんな2人に眉を吊り上げて先ほどのファイガ族の少女が詰め寄ってきた。
「あんたたち何してんの!? あいつはすぐそこまで来てるんだから逃げるなり迎え撃つなり早ぎゅあああああっ!?」
 怒り心頭で2人に怒鳴り散らしていた少女が突然体を強張らせて仰け反った。
「「!?」」
 驚愕の表情を浮かべるフウコとホムラ――そんな2人の耳に、聞きなれない音が聞こえて来た。
 それを何かに例えるなら、風穴の光も上手く通らないような狭い狭い隙間を強い風が通り抜ける時に良く似ている。
 そんな耳障りな音を聞いた、と彼女たちが感じたその時、目の前で仰け反っていた少女の体にある変化が起きた。
 初めは何かの見間違いかと感じた。
 少女の細い腰周りや、へそのくぼみが目立つ引き締まったお腹が膨らんだ?
 2人にはその様に見えた。
 そしてそれは見間違い等ではなく現実に起こっている出来事だった。
 段々といびつに形を変えてゆく少女の体。
 それは、徐々に徐々に大きさを増して広がって行く。
「あ゛あ゛……ぐぅ……、こ、こん……――――」
 何かに耐えるように少女は腹に手を当てながら身を震わせる。
 その間にも膨らみは胸の辺りまで広がって来ていた。
「おごっ! げごっ!! お゛がああああああああああ!!」
 内臓が圧迫されたせいで、上を向いた口から叫びと共に絶え間なく胃液が零れる。
 その間にも段々と丸みを増してゆく少女の胴体。
 そして、ついには――
「ふあがぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああ――――」
288『穴掘り人』 2/5:2009/07/17(金) 15:47:06 ID:C9sKDXh+
「!!」
 風船の破裂するような乾いた音と共に少女の膨らんだ胴体が弾け飛んだ。
 赤いタイツの切れ端と少女の中身が辺りに飛び散る。
 それは間近で見ていた2人の全身にも雨あられのように降りかかる。
「お、ぐぅ……」
 胴体を失った少女が残った内臓を零しながら地面に倒れた。
 その手足が微かに動いているが、彼女が助かる事は無いだろう。
 フウコとホムラは、その瞳に一瞬悲しみの色を浮かべたが、すぐにそれを消すと洞窟の奥をにらみ付けた。
 そこには――何かが佇んでいた。
 形容するなら全身上から下まで真っ白な人影だった。
 表情は蒼いバイザーで覆われていてうかがい知ることは出来ない。
 その白い影の手には、赤い銃のようなものが握られていて、その先端から同色のロープのようなものが目の前で倒れている少女の背中まで伸びていた。
「喰らえっ!!」
 ホムラはそう叫ぶと、少し腰溜めに身構えた。
 するとホムラの背ビレがにわかに輝く。
 ホムラが唇をすぼめて突き出す。
 その途端、白い影が距離を取るかのように後退った――と次の瞬間、ホムラの細められた唇から炎が走った。
 それは白い影の足元を吹き飛ばす。
 もうもうと土ぼこりが上がる中、
「フウコ飛んでっ!」
 ホムラがフウコの手を取って叫んだ。
 そのまま2人は掻き消えるようにその場から消える。
 そして後に残されたのは、白い影と少女の亡骸。
 それを暫く眺めていた白い影は、歩きながら地面に転がっていたロープを手元のガンに巻き取って行く。
 最後に血のこびり付いた銛が納まると白い影はゆっくりとした動作で岩壁に向かう。
 先ほどの騒動にもビクともしなかった岩の壁が行く手を遮っている。
 白い影は、そんな岩の壁に先ほどの赤い銃を押し当てた。
 するとどうしたことだろうか? 白い影が触れた部分から丁度通れるくらいに岩壁がすり鉢状に抉れたのだ。
 そのまま岩壁に出来た穴の中に吸い込まれてゆく白い影。
 暫く岩を削るような音が聞こえていたが、それもやがて聞こえなくなると、洞窟には少女の無残な亡骸に相応しい静寂が訪れた。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


 別の洞窟に移動した2人は息を潜めて様子を伺っていた。
 元々洞窟に暮らす彼女らに時間の感覚はあまり無い――眠くなれば眠り、目が覚めれば活動する、ただそれの繰り返しに曜日や時間は必要無かった。
 だからどれくらい時間が立ったのかは判らない。
 その間に眠気も襲ってこなかった事から、多分半生活サイクル――1生活サイクルが1日に相当――は立ってはいないのだろう。
「あいつ、諦めたかしら?」
「それは無いわ。ディグダグは私たちを殺しつくすまでここから離れる事は無いと思う。それがディグダグよ」
 フウコの言葉にホムラは溜息混じりに答えた。
 そんなホムラの言葉に不安を隠しきれないフウコはまた言葉を発する。
「何なのかしら、あのディグダグって」
 それにホムラは首を左右に振ると、
「そんな事を言ったら私たちだって変でしょ? こんな洞窟の中を移動して暮らす生き物なんてあんまりいな……」
 途中まで何かを言いかけた所でホムラは急に黙り込むと鋭い視線で辺りをうかがう。
 その姿にフウコも表情を引き締めると、同じように辺りに視線を送る。
 するとそんな2人の耳に何か地響きに似たものが聞こえてくる。
「あいつ……。私たちに感づいたわね」
289『穴掘り人』 3/5:2009/07/17(金) 15:48:04 ID:G/RcsuDb
「どうやって私たちの位置を……?」
 ホムラの言葉に、フウコが疑問を投げかけた。
 しかし、帰ってきたのは答えではなく、ホムラの悪戯っぽい笑みだった。
「考えても仕方ないわ。幸いまっすぐこっちに向かってるみたい――ふふ、見てなさいよ」
 そう言うと再び先ほどと同じような姿勢を取る。
 ホムラは背ビレを輝かせながら、
「今度こそ、ここから壁越しに焼き殺してやるっ!」
 そうホムラが目の前の壁に殺意を込めた言葉をぶつけた瞬間、目の前の壁に小さな穴が空いた。
 そこに向けてホムラの火炎が迸る。
 それは小さな穴を抜けてその中に吸い込まれて行った。
「どう?」
 フウコがホムラの側によって手応えを確認した。
 しかし帰ってきた答えは、
「おかしいわ。手ごたえが無い」
 会心の一撃が空振りに終わり、にわかにホムラは動揺していた。
 フウコはそんなホムラを慰めようと近付こうとした。
 その時だった。
 フウコの頬に何かが触れた――と思った次の瞬間、
「危ないっ!!」
「!?」
 轟音とフウコの叫びが交錯し、辺りは土煙に覆われた。
 暫くして凄まじい音が納まって気が付くと、フウコもホムラも地面の上に倒れていた。
「痛ったぁ……。まさか岩を落としてくるなんて、あのクソディグダグ……」
 いち早く目覚めたホムラが身を起こそうとすると、
「ぅ……」
 その上に覆いかぶさるようにしていたフウコがにわかに呻き声を上げた。
 そんなフウコを気遣って、ホムラは上体を捻って覆いかぶさるフウコに向き直ろうとした。
 しかし、
「フウコ。大じょ……夫……」
 そんなホムラの目に飛び込んできたのは、右足を岩に挟まれたフウコの姿だった。
「フウコっ!?」
 ホムラは慌てて起き上がると、フウコの足の上にあった岩をどけた。
 しかし、岩の下から出てきたのは白い骨を除かせた足首まで。
 そこから先は見当たらない。
「ドジった……」
「フウコォ!!」
 ホムラは気丈に笑顔を見せるフウコを胸に抱きしめた。
「ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめ……」
 ホムラの謝る声に涙が混じり始める。
 そんなホムラの背中に腕を回したフウコは、
「泣かないでよ、もう。その為に体張ったのに……ねえ、怪我は無い?」
「フウ、コ……」
 笑顔のフウコを見ていると、ホムラの心には何か熱いものがあふれ出す。
 それは物心ついた時から何となく感じてはいたが、ここまで強く感じたのは初めてだ。
 心の内側を焦がすような……、優しくもあり、荒々しくも感じる何か……。
 すると突然、ホムラはフウコの顔に自分の顔を近づけた。
 いつものじゃれあう時とは違う雰囲気に、フウコは息を呑む。
(フウコが欲しい……)
 自分でも信じられないような気持ちが沸き起こると、ホムラはその気持ちに逆らう事無く従った。
 フウコの少しぷっくりとしたピンク色した唇を奪うために更に顔を近づけた。
 しかし、そんな情熱のひと時を邪魔する無粋者がいた。
『ミツケタ……』
290『穴掘り人』 4/5:2009/07/17(金) 15:48:41 ID:G/RcsuDb
 しわがれて無機質な声が洞窟に木霊すると、ホムラもフウコもそちらに鋭い視線を向けた。
 そこにいたのは白い影――ディグダグだった。
 ディグダグは天井にあいた穴から上半身を出してこちらの様子を伺っていた。
 そして赤い銃をまっすぐと2人に向けて構えると、
『オマエタチヲハイジョ――』
 ディグダグの声が轟音にかき消される――ホムラが三度口から火を吹いたのだ。
 天井と一緒に地面に叩きつけられたディグダグは、それでも素早く立ち上がると、足元を掘ってその中に逃げ込んだ。
 2人の耳に岩を削る音が聞こえてくる。
 そちらをじっと眺めていたホムラは、同じ方向を見ていたフウコの頬に口づけする。
「ホムラ……?」
「フウコは逃げて。私はあいつを倒す」
「駄目よ……、今のうちに一緒に逃げ――」
 フウコの言葉は、ホムラの熱い唇に吸い取られて消えた。
 体を震わせるフウコを一度力強く抱きしめたホムラは、すっとフウコから体を離すと立ち上がった。
「じゃね。楽しかったわフウコ」
「ホムラ……。ねえ止めてホムラ……。ホムラァァァ――――――――――――――――――――!!」
 フウコは去ってゆくホムラの背中にあらん限りの気持ちを込めて名前を叫んだ。
 しかし、ついにホムラは振り返る事は無かった。
「ぅぅ……」
 そして、後にはホムラの消えた穴を見つめながら泣くフウコの声が洞窟に響いていた。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


 樹木もまばらな草原を赤い装束を纏った少女、フウコが歩いていた。
 右足が失われたため、左右の長さが違う足で不器用に歩く姿は痛々しい。
 そして憔悴しきった顔は死人のように蒼ざめていた。
 この地表を抜けなければ別の土地には逃げられない。
 しかし彼女たちの力は地面の中でしか発揮されない。
 ゆえにこうして地表を不自由な足で移動しているのだった。
 あの後、いくら待ってもホムラは帰ってこず、ディグダグも現れなかった。
 仲間を失って1人で生きるくらいなら地の底でホムラを待とうと思ったフウコだったが、去り際にホムラが残した言葉を守ってここまで逃げてきた。
 今は何も考えまい。
 フウコはそう思って歯を食いしばってまた一歩を踏み出す――が、そんなフウコを悲劇が襲った。
 フウコの足元の地面が小石を巻き上げて跳ね上がったかと思った次の瞬間、
「ギャン!!」
 フウコの――女性の大事な部分を何かが深々と貫いた。
「あがががががががががががががががががががが――――」
 悲鳴を上げて地面をのた打ち回るフウコ。
 その側の地面が盛り上がると、
『ツカマエタ』
 地面を割って薄汚れた白いヘルメットが頭を出した。
 それは徐々に地面から、肩、胸、腰、足、と姿を現した――あのホムラが追っていったディグダグだ。
 しかもその体には、下半身を失ったホムラを纏いつかせていた。
 ディグダグが身をゆするたびに、ホムラの噛み付いた首筋や、指が半ばまで食い込んだ胸や背中から鮮血が零れて――またホムラのちぎれた胴体から零れる血が、白い体を赤く染めた。
 それでもディグダグは何事も無かったかの様に、赤い銃を構えると、
『ハイジョスル』
 引き金の側にあるボタンを押した。
 耳障りな音と共に、フウコとディグダグを繋ぐロープが蛇のようにのた打ち回る。
 すると、
「おお!? おあああああああああああああああああああああああああ!!」
291『穴掘り人』 5/5:2009/07/17(金) 15:49:19 ID:G/RcsuDb
 フウコの体が風船のように膨らみ出した。
 それは先ほど破裂した少女に倍する速度で膨らみ、あっと言う間にフウコの胴体はパンパンに膨らんだ。
 ところが、ここで思わぬ事態が起こった。
「おぎゃあおおおお、おげっ! ごげああああ……はぁ……はぁ……ぁぁ……」
 ボールのようになってのた打ち回っていたフウコの腹が急激に萎んでゆく。
「ぅぅ……、ぅ?」
 フウコは視界の霞む目でディグダグを見上げる。
 一体ディグダグに何が? もしや私を助ける気? しかし、フウコの見通しは甘いとしか言い様が無かった。
 先ほどの更に倍する速度でフウコの体が膨らんだ瞬間、フウコの意識が一瞬途絶えた。
 そのせいで、フウコは股を汚す事になるのだが、それどころではない。
 激しい痛みにすぐに意識が戻ると、
「ぎゅわおぎゅあがががががが――――――――――――――――――――ッ!!」
 先ほど以上の叫び声を上げて手足を振り回してのた打ち回る。
 そんな事を何度も何度も繰り返していると、その内フウコの抵抗も無くなって来た。
 ただ、だらりと首を折ったまま、
「ごろじなざいよおおおおおおおおおお。はやぐごろじでえ……」
 とうわ言を呟くだけになっていた。
 そんなフウコをディグダグはひび割れたバイザー越しに眺めながら、
『クルシメ。クルシメ。モットクルシメ。ソウスレバコノサンゲキモオワル』
 そう言って、またフウコの体から空気を抜き始めた次の瞬間、ディグダグの体を炎が包んだ。
『グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
 ディグダグがどんなにもがこうが、炎は衰えるどころかますます力を増す。
 その内ディグダグはがっくりと地面に四肢を付くとそのまま動かなくなった。
「……?」
 呆然とその姿を眺めていたフウコは、『火』と言うキーワードからある人物を思い出す。
 それは、
「ホムラ……」
 ホムラが勝った――実際は相打ちだが、朦朧としたフウコにそれは判らない――そう思うだけで心が救われる気がした。
 しかし、
「あ゛」
 フウコは自分の体の中で何かが動いたような気がして、目だけ動かして確めようとした。
 だが、それは永遠に不可能となった。
 再びフウコの体が風船のように膨らむ。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛――――」
 消耗しきったフウコにはただ呻き声を上げてそれを甘受するしか無かった。
 そして、フウコの体が限界まで膨らみきった瞬間、
「おがっ!!」
 短い悲鳴を残して、フウコの体もはかなく爆ぜて辺りに中身を撒き散らした。
「ぁぁ……」
 急速に失われてゆく命を感じながら、フウコは青空を眺めていた。
 そんな、フウコの体に何かが覆いかぶさって来た。
「フ……コ……」
「ホ……ム……」
 そんな無残な亡骸が最期の言葉を交わす姿を、いつの間にか起き上がったディグダグがじっと見下ろしていた。
 そして、
『プレイヤーハマダマンゾクシテイナイ。ツギノエモノヲ……』
 しわがれた声でそう呟くと、重そうに足を引きずりながらその場を去って行く。
 あとには青空の下にさらされた屍が不釣合いな笑みを浮かべていた。



END
292名無しさん@ピンキー:2009/07/17(金) 15:55:26 ID:C9sKDXh+
以上です。
読んでくれた方に感謝。
参考にしたのは最も古いディグダグでした(と言うかそれしか知らないので)。
でわ。
293名無しさん@ピンキー:2009/07/17(金) 17:45:37 ID:MD1wLlrK
じゃあね
294名無しさん@ピンキー:2009/07/17(金) 20:53:30 ID:0hICIp89
>>292
GJ!
あの色気のないレゲーで、よくもまあここまで妄想できるもんだ。
295名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 20:04:05 ID:xHhu16Vj
GJだがディグダグの単語を見るたびに吹いてしまう
296名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 04:48:28 ID:dYejtR1T
ディグダ ディグダ ダグダグダグ
297名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 10:33:33 ID:oqiE4HJn
>>292
GJ! 素晴らしかった。
膨らませて萎ませて膨らませてのコンボは良い。勃起した。
298 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/20(月) 19:32:34 ID:s8ypCKQ5

毎度、蓮弓天女ネタを投下している者です。

七夕ものをお読み頂きありがとうございました。
ネタが浮かんですぐ書き上げたものなので、リョナ分のみで作品に広がりが無くスイマセンです。
ご指摘も有難うございました。てっきり夫婦とは知らず恋人と思い込んでいました。

では、これより「海日天女」を6レス投下させていただきます。
299海日天女 1/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/20(月) 19:33:29 ID:s8ypCKQ5

 ここはとある海水浴場。
日中は燦々と降り注ぐ陽の光の下多くの海水浴客の喧騒に満ちていたが、夜が更けた今は人の気配は無い。
少し交通の不便なこの浜辺には花火をしたり、4WD車で砂の上を走り回るような輩が訪れることはなく
砂浜は月の光に照らされ、静かに波の音だけが響いていた。


ドゴオォーン!
突如、ビーチに轟音が響く。
その音が発生した一角には濛々と土煙が立ち込めていた。
土煙に険しい視線を送る一人の少女。
場に似つかわしい漆黒のゴスロリドレスに身を包んだ彼女の名は『月曜日』という。
人々を安寧から引き摺り落とし、恐怖の労働に就かせる悪の五姉妹『ヘイジツーシスターズ』の長女だった。
「だからっ、効かないよこんなものは!」
土煙の中から放たれた声に目を見開く月曜日。
 僅かな後、視界が晴れたそこには人の背丈を越える巨大な右手が伏していた。
その正体は月曜日の特殊能力、敵を握り潰す強力な力を持った『マンデーハンド』だ。
彼女は先ほどマンデーハンドで地に立つ敵を叩き潰したはずだ。
だが巨手の下には右腕を上げ、軽々とそれを受け止めている女の姿があった。

「喜月壁(ハッピーマンデーフィールド)はこんなものじゃ壊せないんだからっ!」
笑みを浮かべる女。
 その肩口までの長さの金髪にはワイルドな印象を放つシャギーがかけられている。
くっきりとした目鼻立ち、その中の可愛らしさを感じさせる大きな瞳は月曜日を見据えていた。
露出が多いカフェオレ色の肌、大きな胸を強調するような葡萄酒のような赤色のホルタービキニでその身を包んでいる。
その指先から肘、爪先から腿の半ばまでも同じ色の長グローブとブーツ、オーバーニーソックスで覆っていた。
 彼女の名は『海日天女(かいじつてんにょ)』、聖なる力『ホリデー』を用いてヘイジツシスターズと闘い
人々に休日をもたらす正義の『蓮弓天女』の一人だった。

「それじゃっ、今度はボクから行くよ!」
 対月曜日の秘法『喜月の秘法(ハッピーマンデー法)』を身に付けた選ばれし天女である海日天女は
月曜日に向かってそう言い放つ。
彼女が右腕に力を込めると、虹色の光に包まれて頭上のマンデーハンドが掻き消えた。
マンデーハンドを形成する悪の力『ロウドウー』が彼女の強力なホリデーに浄化されたのだ。
海日天女はそのままホリデーで輝く右腕を月曜日に向ける。
自信に満ちた笑みを敵に向ける彼女。
その右腕にはどんどんとホリデーが集められていく。
「行けええぇぇぇッッ! ホリデーウェーブッ!」
天女の叫びと共にその手から放たれたホリデーは、大きな波のような勢いで月曜日に襲い掛かった!
「ギャヤアアアァァァァアッッ!」
ホリデーの波に飲み込まれ、途方もない衝撃に襲われた月曜日劈くような悲鳴が響く。

 波が消えた砂浜。月曜日は跡形もなく消えてしまった。
こうして海日天女はヘイジツーシスターズの一人を打ち倒し、人々に休日をもたらしたのである。



 翌日、再び多くの人で賑わいを見せる浜辺を海日天女は散策していた。
(みんな、楽しんでくれているね。)
自らの勝利で多くの人々に安息と喜びがもたらされた光景を眺めて満足する天女。
 ふと、その瞳が不安げに辺りを見回しながら歩く少年の姿を捉えた。
その少年は視線に気づいたのか彼女の方を向いて立ち止まる。
(えっ!?……あの子、ボクのことが見えているのかな?)
蓮弓天女は人々には不可視の存在である。
だが、いわゆる霊感が強い人物など極一部の人々は彼女達の姿を目にすることが出来るという。
「……君、どうしたの?」
やや戸惑いながら海日天女は少年に話しかけた。
300海日天女 2/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/20(月) 19:34:09 ID:s8ypCKQ5

「えっ!…は、ぁっ!」
少年は驚いて声にならない音を漏らす。
何しろ目の前に立ち、話しかけてきたのはスタイルの良い肢体をワインレッドのビキニで覆った美女なのだ。
そんな少年の反応にクスッと笑みを零しながら天女は問いかける。
「何か、困っているみたいだけど?」
首をかしげて問いかける天女、そのちょっと子供らしい仕草に少年の心は跳ね回る。
「えっ!…あぁ……うう、と。」
ドギマギさせた心を落ち着かせながらも、中々彼は答えられない。
そんな彼に天女は思いついたことを口にする。
「誰か人でも探しているの?」
「……は、はい……恥ずかしいんですけど、僕、迷子になっちゃったんです。」
「えっ、アハハハハッ! 」
彼女の問いかけが呼び水になったのか答える少年。
その答えに海日天女は思わず笑ってしまった。目の前の少年は童顔で小柄だから判別は難しいが小学校の高学年
あるいは中学生に見える。
この世の理である年齢には囚われない彼女だが、外見の設定上の年齢の19歳よりほんの数歳年下なだけの
少年の子供っぽさに可笑しさがこみ上げてしまったのだ。

「あっ、ゴメンね! 笑っちゃったりして。でもそういう時は『〜とはぐれちゃった。』とか言った方がカッコいいよ。」
耳まで赤く染めて恥ずかしげに俯いた少年に気づき、慌てて謝る海日天女。
「お、お姉さんが一緒に探してあげるからさ。お姉さん、探し物は得意なんだよ。ねっ?」
海日天女は困り顔のまま少年の機嫌を直してもらおうと提案する。
「…アハッ! はいっ、お願いします。」
年上の美女の戸惑う顔に笑いを耐え切れなくなった少年はそう笑顔で応じた。

「じゃあ、ちょっとおでこ突き出してくれない? まず、探し物が見つかるおまじないをボクがかけて上げるから。」
そう言う海日天女にやや戸惑った顔をしながら少年は言われたとおりにする。
すると天女は瞳を閉じ、まるでキスをするかのように顔を近づけてきた。
顔を真っ赤にする少年、そのまま天女は自分の額を彼のものと突き合わせた。

 息遣いすら感じられるほど近い距離で見る彼女の美貌は少年の心を激しく揺さぶる。
一本一本見分けられる端整な睫毛、日に焼けているのにシミ一つなくきめ細かさを保っている肌、流麗なラインの鼻筋
そしてぷっくりとした桜色の口唇。
(ふんふん。もう、コウフンしないでよぉ。なかなか読み取れないじゃないか。)
そんな彼に心の中で悪態をつくそもそもの興奮の原因の海日天女。
天女の能力を使い、彼女は額を突き合わせることで彼の記憶を読み取っていたのだ。
(ええと、君の名前はユウキミチヤくん。中学一年生。ここには両親と親戚とで来ていて――)
脳裏に浮かんだミチヤの両親と親戚の顔、それを彼女が目撃した場所を今まで散策した光景から瞬く間に拾い出す。
すると数分前に側を通り過ぎたパラソルの下の女性の顔と彼の母の顔が一致した。
「うん、わかった! ついてきて、ミチヤくん!」
額を離すとニッコリと笑って少年に告げる天女。
道哉は自分の名前を言われたことに驚きながらも、歩き出した彼女の背中についていった。



 再び、夜の帳が下り静寂に満ちたビーチ。
その一角の松林の中を海日天女は歩いていた。
今日一日、彼女は道哉を始めとして迷子の保護、具合が悪くなった人の介護、そして溺れかけた人を天女の力で救ってきた。
道哉の場合を除けば彼女は姿を現さず、そっと手を貸して手助けをした。
どれもこれも皆に良い休日を過ごしてもらうためだ。
夕暮れ時に見た満足そうに家路についた人々の顔は彼女に大きな喜びを与えた。

自らの手で勝ち取った勝利の結果、人々が楽しい一日を過ごした事は彼女にとって最も幸せなことだった。

301海日天女 3/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/20(月) 19:34:43 ID:s8ypCKQ5

「そこにいるのはお見通しよっ! 出てきなさいっ!」
今日一日の思い出に笑みを浮かべていた美貌を凛とした表情に替え、松の木に睨みつけるような視線を向ける海日天女。
「一人で笑ってしたりして楽しそうですわね。」
その声に応じて現れたのは小柄な少女だ。
純白のレオタードとタイツというこの場に似つかわしい格好をしている。
「人々が休日で笑って楽しそうにしているとわたし、とってもムカついてくるの。
 とっとと貴女には死んでもらって汗水垂らして働いてもらうわ。」
少女の名は『火曜日』、ヘイジツーシスターズの次女だ。
「そうはさせないッ!みんなの休みはボクが守るんだ!」
拳を握り締め、海日天女は少女に飛び掛った。



「はぁ……あっ……はっ、はぁ…」
火曜日との戦いが始まってしばらくの後、海日天女は窮地に立っていた。
天女は火曜日に飛び掛ろうとするも、撓って襲い来る火曜日の鞭によって彼女に近づくことは出来ない。
逆にその肢体に傷を増やすだけの状況であった。
破れかけたビキニ、小麦色の肌のあちこちにも赤い線が刻まれている。

(こうなったら、この一撃に全てをかけるしかない!)
ジリ貧となっていくこの状況を打開するため、決意を胸に彼女は敵を見据える。
(敵の特殊能力、チューズデートランスデューサーを撃ち砕けるかはわからない。
 でも、ボクはボクの技を信じる!)
天女の力ホリデーを悪の力ロウドウーに変換できるチューズデートランスデューサー。
火曜日が持つその鉄壁の守りに挑もうとする海日天女。
彼女が右腕を火曜日に向けると、その手が光を放ち始める。
「ホリデーウェーブッッッ!」
甲高い叫びと共に、巨大な波のようなホリデーが火曜日目掛け放たれた!

「無駄ですわ。」
迫り来るホリデーの波にも関わらず笑みを浮かべて立ったままの火曜日。
彼女がその波に飲み込まれようとした瞬間、ホリデーウェーブは掻き消えてしまった。
「私のトランスデューサーを甘く見てもらっては困りますね。」
愕然とする海日天女に投げかけられる火曜日の嘲笑。
「では、お返しですよ。」
彼女に向けられた火曜日の腕から、黒き光が放たれた。

「きゃややあああああッッッ!」
強力なロウドウーを浴び、弾き飛ばされる海日天女。
松の枝や幹をロウドウーの光と共に巻き込んでへし折りながら飛ばされるその身体。
「アギィッ!」
一際太い松の木に叩き付けられたことでようやく動きを止めた。
木の根元に倒れこんだ海日天女。その肌は赤い傷で覆われ、左の太腿には松の枝が突き刺さって
貫通したままになっている。
あちこちの骨も折られ、身動きが取れない彼女に火曜日が近づく。
「酷い有様ですね!」
傷ついた海日天女を見下す火曜日。
だが天女は痛みに苦しみながらもキッと敵を睨む。
302海日天女 4/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/20(月) 19:35:19 ID:s8ypCKQ5

「へぇー、まだそんな目が出来るんだ。……これ、何かわかるかしら?」
火曜日が指で挟んでかざしたのは細い針だ。
「さ、さぁ……裁縫でもするの? お嬢ちゃん。」
小馬鹿にしたように応じる海日天女。
ムッとした火曜日は彼女の左の二の腕に針を突き刺す。
小麦色の肌につうっと刺し込まれた銀色の針。
チクッとした痛みを覚悟していた天女。
「ギャヤアアアアアアアァァァァッッッ!!」
だがその身体を襲ったのは灼熱のような激痛だった。
鍛えこまれた筋肉、女らしさを肢体に与える薄い脂肪の層。
その全てを焼き尽くすような痛みが彼女の中を駆け巡る。
天女が悶える様子を満足そうに見ていた火曜日がそっと針を抜いた。

「アギャッ! ギィァ……アァ…。」
強烈な痛みに頭を真っ白にさせ、目を裏返してしまった海日天女が呻く。
「どう、効いた? ロウドウーを濃縮して作った針は? これでいつもは休日に遊び過ぎた労働者をチクチク刺しているんだけど
 あなたを刺したのは特別製、普通の針の2000倍のロウドウーを濃縮して出来ているんだよ。」
ロウドウー針で刺された後の痛みは一般には筋肉痛と同一視される。
だが、天女か感じた痛みは筋肉からの鈍痛どころではなく身が裂けるかと思うほどの鋭い痛みだった。
「次はここにしようか?」
痛みの余韻に半ば意識を失って悶えている天女。
火曜日はそのむっちりとした右の太腿に針を刺し込む。
「ギガガガアアアアアアアァァァッッッ!」
その瞬間雄叫びのような悲鳴を上げ、脚をバタつかせる海日天女。
太腿から伝わる激しい痛みに下半身の痛覚以外の感覚が消え失せてしまう。
ただ痛みに反射して彼女の長い脚は跳ね動かされている。

「次はここ、ふっくらして刺しがいがありそうね。」
針を抜き、海日天女の乳房に目を移す火曜日。
「ギッ!…アガァッ!……イ、いや……やめ、て……」
ビキニで覆われていないカフェオレ色の肌に押し当てられる針。
痛みに心をも傷つけられ、それを目にするとフルフルと首を振って情けない声を出してしまう天女。
火曜日はその声にニンマリとした笑みを浮かべて針を刺し込んだ。
弾力のある肌が鋭い針に一瞬耐えるものの、プチッと貫かれてしまう。
「ハギャヤアアアアアァァァッッッ!」
海日天女は胸の膨らみから走る、中に詰まった肉ごと焼かれるような激痛に身体を跳ね踊らせる。
同時に乳房が弾んでしまい、より針からの刺激を強めてしまう。

「さて、一本一本刺していたらまだるっこしそうだからいっぺんに刺してあげる。」
火曜日の手にぎっしりと握られた針。
「イヤアアアアアァァァッッッ!!」
それを目にした海日天女の泣き叫ぶような悲鳴が松林中に響いた。
303海日天女 5/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/20(月) 19:35:57 ID:s8ypCKQ5

「もううんともすんとも言わなくなっちゃいましたね。」
気だるげに言葉を発する火曜日。
彼女の視線の先には両手首を纏めて鉄杭で貫かれ、『人』の形で松の木に磔にされた天女の姿があった。
 人々をロウドウーから救う海日天女は火曜日に嬲られ、今その命を散らせようとしていた。
ワインレッドのビキニは破り捨てられ、露わになった乳房は針山のように数え切れないロウドウー針が刺し込まれている。
信じがたい激痛に脳を焼かれた彼女の意識は既に失われ、力無く顔を俯かせていた。
その身体に視線を向けた火曜日が手を振ると天女に刺さった針が掻き消える。

「ほら、起きなさいよ。針は抜いてあげたわよ。」
海日天女の前髪を掴み、顔を持ち上げる火曜日。
快活そうな笑みを浮かべていた美貌は、光を失い濁った瞳、涙が垂れた跡が残る日焼けした頬、空ろに開いた口唇と
無惨なものと化していた。
「っ……あ……がぁ……あぁ……」
天女は顔を持ち上げられた拍子にか細い呻きを漏らす。
呻きと共にその口唇から涎が一筋垂れた。

「さて、この二本はどこに刺してあげようかな?」
海日天女の目の前で二本の針を見せびらかす。
「…え、ぁ……い、いや……もう…死んじゃう……ボク、死んじゃうよぉ……」
意識を取り戻した天女は瞳に恐怖の光を宿し、震えながら呟く。
「殺すためにやってあげているんだから当然じゃない? じゃあ、ここにしてあげる。」
火曜日は天女の左乳房を摘まむように握り、その頂、桃色の蕾に針を刺した。
「い、いや、そこはッ――ギィェェエエエァァアアアアアアァァァッッッッ!!」
ツンと尖った乳首に針が刺し入れられた瞬間、天女は身を仰け反らせて叫ぶ。
拘束された身を振り動かし、身体全体を走る痛みの電流に苦しむ彼女。

「もう一本も。」
「アギギギギイイイイエエエェェェェッッッ!!!」
もう片方の乳首にも針が刺し込まれる。
痛みで視界が明滅し、天女の脳の中焼けるような刺激が渦巻く。
ロウドウー針を数え切れないほど刺し込まれ体内のホリデーを汚染されてしまった海日天女。
常人ならすでに幾度も死ぬような責めを受けた彼女の身体はホリデーをも失ったことでもう限界を迎えようとしていた。
 その身体、首もとより少し下がった位置に赤い玉が体内より浮かび上がる。
「あらっ、これがあなたのホリデークリスタルね。」
赤い玉の正体、それは蓮弓天女の力の源、ホリデークリスタルだった。
力を失い、肉体を限界まで傷つけられた海日天女はもはや身体の中にそれを保持しておくことも出来ないほど
ダメージを負ってしまっていたのだ。

「じゃあ、とどめね。」
新たな針を握り、クリスタル見つめる火曜日。
海日天女は見開いた瞳でその光景を見つめ、息をつぐ魚のように口唇をパクパクさせる。
そして絶望に捕われた彼女の胸の宝玉に針が突き刺さった。
「ガァッ――――――――ッッッ!!」
赤い宝玉に硬さをもろともせず刺し込まれる針。
海日天女は息を詰まらせたような呻きを漏らして瞳を裏返らせる。
やがてクリスタルに針の傷からひび割れが走り、一気に砕け散った。
同時に仰け反っていた海日天女の身体がだらんと垂れ下がる。


生気が失せたその美貌、力を無くしたその肢体。
こうして海日天女は火曜日に敗れ、人々の休日は失われたのである。

304海日天女 6/6 ◆/W8AnhtEnE :2009/07/20(月) 19:36:31 ID:s8ypCKQ5

 僅かな街路灯からの光に照らされた海岸の遊歩道。
そこを結城 道哉は懐中電灯を手にして歩いていた。
彼は日中、岩場から海に飛び込んだ際に時計を外して足元に置いたことをすっかり忘れてしまい
夜になってから思い出して、家族らと泊まっている近くの民宿から探しに来たのだ。
幸い時計はすぐ見つかり、彼は民宿への帰路を急いでいた。
(あれ、あの女の人は!?)
遊歩道から分かれた小道が松林に続いている。
ちょうどそこで道哉は松の木々の隙間に紅の水着を着た女の姿を目にした。
(迷子になった僕を助けてくれたお姉さんだよね?)
昼間の美女を再び目にした嬉しさと好奇心から彼は松林へと続く道を進んだ。



 道哉は松の木の陰で息を殺して身体を震わせていた。
昼間出会った女性が、無惨に少女に殺される光景を目撃してしまったのだ。
(何なの!? 二人ともよくわからないことをしていたし……)
超常の光景を目にした疑問、そして少女への恐怖でわなわなと震える道哉の身体。
「木の陰の男の子、出てきなさい。」
その瞬間、少女から道哉に声がかけられた。

 どうせ逃げ切れないと観念して、怯えながら身体を露わにする道哉。
「フフ、見てたわね、ぼく?」
レオタード姿の女の子が道哉に近づく。
「君にもロウドウーをたっぷり注入して明日から休み無しに働いてもらうわ。」
「そ、そんな、僕はまだ中学生だよ! それに今は夏休みだよっ!」
「そんなのロウドウーの前には関係ないわ。中学生なら労働じゃなくてちゃんと学校に行かせてあげる。」
近づいてくる少女―火曜日―に道哉は蛇に睨まれた蛙のように動くことが出来ない。
少女の手が彼に触れようとした瞬間。
「てやあああぁぁぁっっっ!」
「ギャァッ!」
火曜日の身体が雄叫びと共に横から飛んできた何かに弾き飛ばされた。

思わず目を閉じた道哉が目を開くと目の前にはポニーテールの少女が立っていた。
純白の衣の少女や彼より幾らか年上に見える。
少女は長身を青色の競泳水着のようなボディースーツ、手足をメタリックな手袋やブーツで包んでいた。
「キミの休日はアタシが守ってあげるからねッ!」
彼女は道哉の方を見遣ってそう語りかけた。
そして視線の向きを変え、松の木に叩きつけられた火曜日に言い放つ。


「アタシの名はSV(Summer Vacation)ガール! 子供たちを守って安らぎと楽しみをもたらす戦士よ!」

305名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 19:50:52 ID:MHdxzG/T
毎日が
306名無しさん@ピンキー:2009/07/21(火) 00:18:10 ID:7ifYH/7G
相変わらず素晴らしいクォリティだ
読んでいて思わずおっきしてしまう

しかし、毎度チート級の強さ(リョナる側だから当然か)のヘイジツーシスターズが、逆にニートあたりにリョナられる展開も面白かったりして
307名無しさん@ピンキー:2009/07/22(水) 04:55:40 ID:9Xl9dJfx
働いたら負けかなとr
308名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 19:33:56 ID:trkyR1fV
あああああぁぁぁ
レイラ解体全然進まねー
ってかネタ切れだあああああ
309名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 19:37:34 ID:trkyR1fV
ごめんなさい落ち着きました
310名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 03:36:25 ID:X4lEb4ra
良かった
311名無しさん@ピンキー:2009/08/07(金) 02:25:59 ID:GIq4ZTD0
保守
312名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 12:11:22 ID:e8/bycpN
ここは
モータルコンバットやエターナルチャンピオンズみたいな
超絶グロな話でもイケるのかい?
313名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 13:36:05 ID:Ew64M/JN
イケるも何も大歓迎です
314名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 14:06:10 ID:VW4omdfo
というかここの住民を引かせるくらい超絶グロなものが書けるなら
その道で食っていく自信すら抱くいい機会なのでは?
315名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 15:43:14 ID:IciYqGTv
つまりこういうのをお望みとな!?

【リョナ】モータルコンバット3、UMK フェイタリティ集!!
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1391025

エターナルチャンピオンズ〜武士道・悪道〜
http://www.nicovideo.jp/watch/sm209828

ここには載ってなかったけど
エターナルチャンピオンズだと
女キャラを裸にしてそのまま婆〜ミイラにして殺す技あったな
あれは美しい女性キャラに対しては最強のリョナかもしれん
316名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 23:52:33 ID:0DREWDwr
むしろ
その世界観やフェイタリティを文章で表現できたら尊敬する
317名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 19:04:22 ID:wlUNMeGA
だいぶ今更だけど
>>305が可哀想すぎる件
318名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 20:59:44 ID:y9BFIi95
お盆に降臨はないのか、九月の五連休まで待てと言うのか!
319名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 07:47:11 ID:kZJ51MCp
専ら、福路のハーフボストンクラブが桃子の膝靭帯をズタズタに引き千切った。足取りが覚束なくなったところで、チキンウィングフェイスロックでマット上を好きなように引き回す。
福路の腹筋は本格声優らしい鍛え振りで、臍に指を入れると筋力で折られる。
福路と透華のコンビネーションは抜群で、華麗なパフォーマンスと美貌を備え長期政権を築いた。
束ねた木製バットをへし折るローキックと、ダンプカーの衝突と同じ威力のミドルキックを使い分ける。
嫌味ったらしい体回転(ウザターンと呼ばれる)を伴う掌底は福路流古武術由来で、相手は分厚い肉球を味わえる。
福路にとってドムは唯のサンドバッグ。体重差は何の意味も持たない。
福路のビンタで池田は場外まで吹き飛ばされる。
ムエタイ式の膝蹴りで鼻をぐちゃぐちゃに潰し、眼底を打ち砕く。
福路に目潰しをかますと、生爪を剥がされたうえに指を捻られ折られ手の平の骨格を粉砕される。

そんな福路ですら上埜には赤子同然にあしらわれる。

透華の必殺技は顔面ウォッシュとスワンダイブ式ミサイルキック。
320名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 00:07:50 ID:wsjW6ykb
古賀のり夫
神にも匹敵する力を与えられながら、
豚にすら劣る悪の塊に、
少しずつ命を削られていくなんて。
321名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 01:01:51 ID:G1rdtwH/
エンブリヲン・ロードのアイマスクメイドは、自害せずに責め続けられたらどうなっていただろう。
とりあえず爪を噛むのと脱糞はするか。脂汗で前髪が張り付いて、涎を撒き散らして傍から見れば善がり狂っているように。
媚び諂う嘆願の声を聞くには、正常な発音ができるくらいに締め付けを一旦緩めねばならないか。
322名無しさん@ピンキー:2009/08/28(金) 23:16:28 ID:gsmprLV2
保守
323名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 07:38:23 ID:yv/wjelf
レイラとエリウッドマダー?

待ってる間にFEででも書くか…
324青月 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:46:05 ID:JKC+73KV
 毎度、『蓮弓天女』ネタを投下させていただいている者です。
ブルーマンデーを直訳したコテをつけてみました。

 さて、もうそろそろ遅いところも学生の夏休みも終わりですが、前回投下分から続くような形の
蓮弓天女外伝『SV(Summer Vacation)ガール』を投下させていただきます。
妙に長くなってしまったので、連投規制を避けるためまず前半部分を投下させていただきます。
後半部分は夜か明日にでも投下できたらと思っております。

 ではお楽しみいただけたら幸いです。

325SVガール 前編 1/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:47:35 ID:JKC+73KV

「アタシの名はSV(Summer Vacation)ガール! 子供たちを守って安らぎと楽しみをもたらす正義の戦士よ!」

 目の前に現れた僕の窮地を救ってくれた女の人がポニーテールを揺らしてそう叫んだことは覚えている。
だが、気がつくと僕は朝日の光が降り注ぐ民宿の布団の中にいた。
夢とも現実ともつかぬ記憶だけが頭の中に残り、僕は戸惑いを覚えていた。


 その日、旅行を終え僕は両親と共に家へと帰った。
帰路は車で数時間もかかり、朝早くに宿を出たのに家に着いたのはもう午後だった。

ピンポーン。

 荷物を下ろして、数日ぶりの部屋のベッドで寛いでいるとチャイムの音が廊下から聞こえた。
「あら、すみちゃん。こんにちは。」
「おばさんお帰りなさい! 旅行は楽しかったですか?」
「ええ、楽しかったわ。私たちが行った海はね――」
開けっ放しの扉から玄関で話す母さんとお客さんの声が聞こえる。
お客さんは若い女の人みたいだ。かなり親しげに母さんと話している。
誰なんだろう?と気になり僕は1階に向かった。

「あ、道哉くん! おかえり!」
階段を下りた僕に視線を向けたお客さん。
僕より頭半分に背の高い肢体を白のTシャツと若草色のミニスカートで包んでいる若い女の人だ。
ポニーテールに結わえた髪の下の整った目鼻立ちを僕に向けた彼女。
「あっ!?……えぁっ!?」
驚きから奇妙な声を上げて僕は彼女の姿を見つめることしか出来ない。
なぜなら彼女は服こそ普通の女性だが、その顔は昨日僕を救ってくれた"SVガール"のものにそっくりだったのだ。
「どうしたの? お姉さんの顔を見忘れちゃった?」
彼女はニコッと笑いながら話しかけてくる。
「すみちゃんごめんなさいね。この子ったら昨日、時計を忘れて夜に砂浜に取りに行ったりして寝不足なのよ。
 帰りの車の中でもずっと寝ていたのよ。ほら、道哉! シャキッとしなさい!」
呆然としたままの僕に母さんの窘める様な声が耳に響く。

「そうなんですか、おばさん。今、夏休みの宿題を見てあげようかなって思って、アタシお邪魔したんですけど
 道哉くんの頭を目覚めさせるには好都合ですね。上がっていいですか?」
「ええどうぞどうぞ。道哉の好きにやらせたら宿題なんてやるわけ無いんだからみっちりしごいてやってね。
 あとで御土産のお菓子を持っていってあげるわ。」
「ありがとうございますっ!」
僕が口を挟む間もなく話は進み、彼女と一緒に部屋に行く羽目になってしまった。

「と、ところであなたは……だ、誰なんですか?」
部屋に入ってベッドの際に座りかけた彼女におずおずと話しかける。
「昨夜会ったでしょう? アタシの名前はSVガール。キミに安らぎと楽しい休みをもたらすための戦士よ。」
「そ、それは覚えてますけど……何で母さんはあなたのことを知っているんですか?」
「それはね、キミと一緒にいても不都合が無いように世界の法則を少し弄ったんだ。
 今のアタシは"夏谷 澄魅"(なつや すみ)って名前で道哉くんの幼馴染のお姉さんってことになっているの。ほらっ!」
そう言って彼女は窓のレースのカーテンを開ける。
隣は空き地のはずだったが……
「えっ!? い、家が?」
「あれがアタシの家。」
2階建ての家が忽然と建っていた。

「うーんと、他に設定としては『両親は転勤のためでアタシだけの一人暮らし』、『道哉くんより3つ年上の
 高校1年生のお姉さん』ってところが重要かな?
 それじゃあ、道哉くん。アタシと一緒に楽しい休みを過ごそうね!」
そう言って澄魅さんは向日葵のように明るい笑みを僕に向けた。
326SVガール 前編 2/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:48:26 ID:JKC+73KV

 母さんが持ってきた御饅頭を食べながら僕は澄魅姉ちゃんが話す驚くべき事実を聞いた。

・『ホリデー』という力を使い、『ヘイジツーシスターズ』という敵と人々の休みを守るために戦う存在がいること。
・澄魅姉ちゃんもその一人であるということ。
・普段人と接触することは無いが、イレギュラーな事態で襲われそうになった僕を救ったことで
 澄魅姉ちゃんは僕を守る専属のような存在になってしまったこと。

「大丈夫、昨日も見たでしょう? アタシ強いんだから、道哉くんの事絶対に守って見せるから!」
張り切った表情を見せる澄魅姉ちゃん。
――僕は澄魅姉ちゃんのことを本当の幼馴染のお姉さんのように思ってしまい、つい姉ちゃんという
呼び方をつけてしまう。
「あ、あの……」
「どうしたの?」
「そ、その……その格好のときはSVガールって呼ぶのも変だし、どう呼んだらいいかわからないから
 す、澄魅姉ちゃんって呼んでいいですか?」
「えっ!?……うん、もちろんいいよ!」
おずおずと呼び方について切り出してみたら、澄魅姉ちゃんはとっても嬉しそうに応えてくれた。



 8月も半ばを過ぎたある日。
これまでの夏休みの間、僕は澄魅姉ちゃんととても楽しい時を過ごしてきた。
澄魅姉ちゃんは僕の中学校を卒業したことになっているので勉強も教えてくれたし、一緒にプールに行ったり
テレビゲームを楽しんだりするうちにあっという間に日が過ぎてしまった。

 今日、僕は澄魅姉ちゃんと一緒に家の近くの大きなショッピングセンターに遊びに来ていた。
今はちょっと僕は澄魅姉ちゃんから離れてアクセサリーのお店を眺めていた。
(澄魅姉ちゃんに似合いそうなアクセサリーとかあるかな?)
男らしいところを見せようと思って、僕は澄魅姉ちゃんへのプレゼントになりそうなものを探しているのだ。
色とりどりの装身具、カジュアルな店であることもあり物によっては僕でも買えそうな値札がついている。

「あら? 結城くん。」
 その時、背後から柔らかな声と共に僕の肩に手がかけられた。
慌てて振り向くと、そこに立っていたのは学校の担任の吉岡先生だった。
セミロングの黒髪に優しげな瞳を覆う眼鏡。
穏やかな笑みを浮かべるその綺麗な顔立ちで見つめられ僕は思わずドキッとした。
淡いブルーのワンピースを着ている先生の学校でのスーツ姿とのギャップにも胸を昂ぶらせてしまう。

「どうしたの?……もしかして、好きな子へのプレゼント?」
「えっ!?……あぁっ……。」
囁くような声で心の中を見通したように告げる先生に僕は動揺を隠せない。
確かに僕は自分でアクセサリーをつける事なんて無さそうな子供だけど……
「どんな子? ひょっとしたらクラスの子?」
とっても楽しそうに先生は問いかけてくる。
「い、いや……ち、違います! 家の隣の幼馴染のお姉さんです。」
誤解を与えてはまずいと思った僕はつい正直に答えてしまう。
「あらっ……えーと、確か……夏谷さんね? 去年卒業した子でしょう?」
先生の記憶にも澄魅姉ちゃんの存在が埋め込まれていることに驚く。
「は、はい。そうです。」
「そっかぁ……あんな綺麗な子が結城くんの彼女なのね。」

 思わず否定しようとしたが先生は話を続ける。
「で、何をプレゼントしようとしたの?」
「この辺のネックレスとかです。」
いくつかネックレスか並んだ棚を示す。
「そうね。夏谷さんに似合いそうなネックレスね……。結城くんはどれにしようと思ったの?」
そう問いかけられて、僕は気になっていた鎖の先に赤く輝く石がついたネックレスを指差した。
327SVガール 前編 3/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:49:19 ID:JKC+73KV

「これです。」
「うん……ガーネットね。結城くん、これにしなさい!」
先生はまじまじとその石と側の説明の札を見つめると自信たっぷりに命令した。
「えっ!? な、なんでですか!?」
「この宝石、ガーネットの石言葉は『情熱・変わらぬ愛と忠誠』だそうよ。元気一杯で結城君からの愛がたっぷりの
夏谷さんにはピッタリじゃない!」
「あ、ありがとうございます!」
「いいのいいの、彼女と楽しんでね。それじゃあ結城くん、また2学期学校でね!」
そう先生は言い残して立ち去った。
ガーネットのネックレスは僕の1月分のお小遣いで何とか買える金額だった。


「プハぁー! おいしいッ!」
マンゴージュースを口にして笑顔を浮かべる澄魅姉ちゃん。
それぞれの買い物を済ませて落ち合った僕と姉ちゃんは、一息を入れるためにカフェを訪れていた。
黄色く甘い飲み物を味わっている姉ちゃんに声をかける。
「あのさ、姉ちゃん。」
「んっ?……どうしたの、道哉くん?」
「こ、これ、姉ちゃんに似合うかなって思って……。」
バッグからリボンのついた小袋を手に取り澄魅姉ちゃんに差し出した。
「えっ、プレゼント!? 何なんだろう?」
澄魅姉ちゃんは嬉しそうに笑いながら袋を開けた。
「うそっ、すごい綺麗! 道哉くん、こんなの貰っちゃっていいの!?」
包みから現れたネックレスを手に取って驚きで目を丸くしている。
「うん、た、たいしたものじゃないんだけど……むぅっ!」
姉ちゃんのあまりの喜びように嬉しさと恥ずかしさを覚えてしまい、もじもじと話す僕。
その口唇が突然柔らかいもので塞がれた。

机の上に身を乗り出した姉ちゃん。
その紅い口唇が僕の口唇に重ねあっていたのだ。
(き、キスッ!?)
僕は驚きで固まってしまう。
睫毛の一本一本まで見て取れる近さに姉ちゃんの笑顔がある。
女の人の甘い香りが僕の鼻腔を震わせ、瑞々しい澄魅姉ちゃんのリップが僕の口唇に柔らかな感触を伝える。
僕にとっては永遠とも思える時間。
やがて姉ちゃんは口唇を離した。
僕のことを笑みを浮かべて見つめる澄魅姉ちゃん。
二人の唾液で濡れ、艶やかに光る朱色の口唇。
その下の襟元に同じような色彩を輝かせる宝石が揺れていた。

「ありがとう、道哉くん。今のはアタシからのほんのお返し!」
僕のファーストキスの相手となった姉ちゃんが明るく口にする。
「う、うん……ねえちゃんに喜んでもらえて……僕も嬉しいよ。」
初めての接吻の衝撃で頭がまだぐらぐらとしている僕は辛うじてそう答えることが出来た。
328SVガール 前編 4/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:50:20 ID:JKC+73KV

8月26日水曜日。

 変わらない夏休みの朝を僕は迎えた。
ベッドから離れて身支度を整え朝食をとる。
いつも食べ終わる頃に澄魅姉ちゃんが僕の家のチャイムを鳴らして入ってくるのだけど
今日は不思議なことに呼び鈴の音は食卓に響かなかった。
「あら、澄魅ちゃんどうしたのかしら?」
夏休みになってから毎日繰り返されてきた澄魅姉ちゃんの来訪が無いことに、母さんが食器を
片付けながら疑問を口にする。
「寝坊でもしたんじゃないかな? 澄魅姉ちゃんの部屋、昨日真夜中まで電気がついていたよ。」
「そうなの? でも道哉は何でそれを知っているのかしら?」
深夜までゲームをしていた僕は、隣の家の澄魅姉ちゃんの部屋にずっと明かりがついているのを見ていた。
不用意にそれを口にしたらたちまち母さんが突っ込みを入れる。
「えっ!? いや、それは、まあっ。……あっ、子供のとき見ていたアニメが再放送でやっているんだ。
 ちょっとそれ見るね!」
しどろもどろになる僕はテーブルの上の新聞のテレビ欄を目にして慌てて話題を変えた。


「おはようございます、おばさん。おはようっ、道哉くん!」
 ちょうどアニメを1話見終わったときに澄魅姉ちゃんが姿を見せた。
上半身のTシャツ姿はいつもの姉ちゃんだが、下に長いジーンズを穿いているのが目に止まった。
いつも姉ちゃんはスカートやハーフパンツといった膝辺りまでの肌を晒す服を着ていたからちょっと目新しく感じたのだ。
「おはよう、澄魅姉ちゃん! いつもより遅かったけど、寝坊したの?」
「あっ……う、うん……目覚ましたくさんかけていたんだけどちょっと昨日寝るのが遅かったから。」
その疑問はすぐに掻き消え、姉ちゃんに問いかける。
少し言葉を詰まらせながらも澄魅姉ちゃんはそう答えた。


「マイナスとマイナスをかけたら正の数になるからこうだよね、澄魅姉ちゃん?」
「うん、それであってるよ。」
僕は自分の部屋で澄魅姉ちゃんに見てもらいながら宿題をやっていた。
「あっ、もうノート終わりだ。」
続きの計算を書こうとノートを捲ると最後の1ページになってしまった。
「新しいノートあるの?」
「うん、えーと……あっ! 本棚の一番上の棚だ。」
僕は新品のノートが並べられた棚を指差す。
「なら、アタシが取ってあげるね。」
僕の身長は150cmちょっとしかない低さだ。けど澄魅姉ちゃんは僕より頭半分以上背が高く、腕もスラリと長い。
僕なら踏み台が無ければとてもノートには届きそうにないが、姉ちゃんはうんと背伸びをすると手を伸ばした。

「よいしょ、もう少し…………あぐッ!!」
 プルプルと震える指がノートに届きそうになった瞬間、突然澄魅姉ちゃんは呻き声をあげてそのまま倒れてしまった。
「姉ちゃん!?」
僕は床の上に転がった姉ちゃんに慌てて近づく。
「ぐっ……うううぅぅっっ……」
姉ちゃんは左膝を両腕で抱えるようにして身体を丸めていた。
顔には脂汗が浮き出て、いつも明るい声しか口にしない姉ちゃんが呻きを漏らしてしまっている。
「姉ちゃん! 怪我したの!? 大丈夫!?」
僕はオロオロとしながら、姉ちゃんのジーンズに隠された膝が恐ろしいことになっていないか怖くなり
Gパンを足首から引き捲くっていく。
澄魅姉ちゃんは僕が脚に手を当てても何も応えずに眉をしかめて痛みに苦しんでいた。
329SVガール 前編 5/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:51:06 ID:JKC+73KV

「あっ!」
 やがて露わになる澄魅姉ちゃんの左膝。それを目にした僕は思わず息を呑んでしまった。
姉ちゃんの膝にはグルグルと包帯とテープが厚く巻かれていたのだ。
「ね、ねえちゃん……どうしたの……これは……?」
あまりにも痛々しい姿に僕の声は震えてしまう。
「び、ビックリ……させちゃったね……。うぐっ……き、気にしないで……昨日少し、ドジっちゃっただけだから……。」
姉ちゃんは青ざめた顔に何とか笑みを浮かべようとしながら僕にそう語る。
でもこれはちょっとやそっとの怪我であるはずが無い。
その時、ふと僕は閃いてしまった。

「姉ちゃん……僕の休みを守るために敵と戦ってこんな大怪我したの?」
「あっ……そ、それは……。」
姉ちゃんは目を見開いた後、眉を伏せる。
「ぼくのせいで……姉ちゃんが怪我しちゃったの?」
「いや、そうじゃないよ! これはアタシのドジのせい……道哉くんのせいじゃないよ。」
「でも……でも……。」
「……白状しちゃうとね。確かに昨夜の戦いでこの傷を負っちゃったんだけど、今日道哉くんが
 休日を迎えられているってことはアタシが勝ったってことなのよ。
 気にしなくていいよ。これがアタシの使命なんだから。
 それに前に言ったでしょう、道哉くんのことは必ず守ってみせるって。
 アタシは休日を守る正義の戦士、SVガールなんだから! 心配しなくても大丈夫!」
そう言って澄魅姉ちゃんはニッコリと笑った。



 その日の夜。
僕は電気を消した部屋、その開いた窓の側でそっと耳を澄ませていた。
ガチャッ!
かすかにドアを開ける音が聞こえた。
そっと外を覗き見ると、隣の家の玄関が開き澄魅姉ちゃんが姿を見せた。
昼間見せた苦痛の表情、あんな怪我を負ったままなのに姉ちゃんは真夜中に出かけようとしているのだ。
ひょっとしたら戦いに?
もしやと思って澄魅姉ちゃんの家の様子に気を配っていた僕の心に、本当に姉ちゃんが姿を現したことで
強い不安が生まれる。
僕はそっと1階に降りて玄関の扉を開ける。
外に出て門の陰から道を見渡すと、少し先に澄魅姉ちゃんの後ろ姿が見えた。
僅かに左脚を引き摺っている姉ちゃん、僕はこっそりとそのあとを尾けていった。
330SVガール 前編 6/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:51:48 ID:JKC+73KV

「あぐううううぅぅッッッ!」
 大きな枝に弾き飛ばされた澄魅姉ちゃんが石畳の上を滑るように転がる。
SVガールに変身した姉ちゃん、そのスーツのメタリックな部分はあちこちがひび割れてしまっていた。
「うぐっ!……あうっ!」
痛みに呻きながら、姉ちゃんは地面に手を突いてゆっくりと立ち上がる。
脚にはガクガクと震えが走り、立っているのが精一杯のSVガール。
でも姉ちゃんはファイティングポーズをとり、額から流れた血で汚れてしまっている顔を敵に向けた。

「あら、まだそんな目が出来るのね!」
 辺りに響く可愛らしい声。
澄魅姉ちゃんが視線を向けた先には僕の同い年ぐらいの一人の女の子が立っている。
彼女のことを姉ちゃんは『木曜日』と呼んでいた。
姉ちゃんを追って近くの公園に足を踏み入れた僕。
そこで繰り広げられていたのは信じられない光景、SVガールに変身した姉ちゃんと木曜日の死闘が繰り広げられていたのだ。
強くかっこいいSVガール、澄魅姉ちゃんのその姿を見るのは夏休みに入ってすぐの時以来だった。

「でも、連戦でもう戦闘で消費するホリデーの量に、身体の中で生み出されるホリデーの量が追いつかないみたいね。」
(まさか、ずっと澄魅姉ちゃんは僕のために戦っていてくれたの?)
木曜日の言葉に胸が張り裂けそうになる。
木の影から戦いの様子を見る僕にも姉ちゃんの劣勢は明らかだった。
SVガールは飛びかかったり、手から光る玉を撃ち出したりしているがすべて木曜日の周りの地面から生えた木の幹や
大きな枝のようなものに防がれてしまっている。
逆に木曜日が振るうその枝は避けようとする姉ちゃんの身体に当たり、その度に姉ちゃんは大きく弾き飛ばされてしまっていた。


「そんなボロボロの身体で健気ねぇ……でもそろそろ終わりにしてあげる。」
 木曜日は10本近い枝を澄魅姉ちゃんに向けて狙いを定める。
姉ちゃんはハッと目を見開いたが、次の瞬間口唇を噛み締めて木曜日を睨む。
嵐の前の静けさ、緊迫の時間が流れる。
(あっ!?)
僕は左に澄魅姉ちゃん、右に木曜日が見渡せる広場の横の茂みからその様子を眺めていた。
その澄魅姉ちゃんの更に背後の石畳がボコッと盛り上がり、木曜日の枝が突き出る。
後ろから狙う凶刃に全く気づかず前方の木曜日を見据えている姉ちゃん。

「姉ちゃんあぶない! 後ろ!」
「えっ!?」
次の瞬間、茂みから顔を出した僕は叫んでいた。
驚いた様子で僕の事を見る姉ちゃん。
だが、すぐに背後の枝に気づいて自らの身を貫こうと伸びたそれを蹴り上げた。
空へ向かって弾かれる枝。
「えっ!?」
澄魅姉ちゃんの窮地を救えてホッとする間もなく僕は息を止めてしまう。
ニヤリと僕を見て笑みを浮かべる木曜日、その周囲の枝が僕のほうに一斉に向けられたのだ。
凄まじい速さで伸ばされる枝、僕はそれをただ見つめるだけで身体を動かすことが出来ない。
その視界を遮るように影が現れた。
青色のボディースーツに包まれた大きな背中、メタリックなアームカバーやブーツを穿いたスラリとした手脚。
SVガール、澄魅姉ちゃんだ。

「サンライトアタックッッ!」

 姉ちゃんは右手を引くと叫びながら突き出した。
その腕からまぶしい光、夏の太陽のような光の渦が木曜日の枝に向かって放たれた。
爆発的に炎を噴き上げて焼き尽くされる枝。
しばらくして炎が消えたそこには木曜日の姿だけしかなかった。
331SVガール 前編 7/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:52:27 ID:JKC+73KV

「やるわね……そんな量のホリデーを残していたなんて。でもいいの? ここでホリデーを使い切っちゃって?」
「お前に心配される筋合いは無い……。」
残った木曜日も服を焦がし、立っているのがやっとという有様だ。
彼女の声に応じた澄魅姉ちゃんの声は今まで聞いた事の無い凄みのあるものだった。
「まぁ、いいわ……わたしからの最後のプレゼント……。」
そういって木曜日はガクッと倒れる。
次の瞬間、風切り音が僕の耳に飛び込んでくる。
ふと上を見上げた僕。そのすぐ目の前に木曜日の枝が迫っていた。
(えっ……あっ!? 姉ちゃんが蹴り上げたやつ!?)
位置がずれていたので澄魅姉ちゃんの技で焼かれなかったのだろう。
僕は声を上げる余裕すらなかった。
「うわっ!」
固まっていた僕の身体が突き飛ばされる。

ザシュッ!

「ぐうぅッ!」
尻餅をついた僕の目に映ったのは、右腕を貫かれ顔を歪めて呻く澄魅姉ちゃんの姿だった。

「あら…………ざんね、ん……。」
地に倒れ伏した木曜日がその様子を見て呟くと彼女の身体は光に包まれて掻き消えた。
同じように澄魅姉ちゃんを貫いた枝も消える。
「澄魅姉ちゃん!? 大丈夫!?」
あわてて僕は立ち上がって姉ちゃんに近づく。
澄魅姉ちゃんが僕のほうに向き合った次の瞬間。

バチンッ!

 僕の右頬に熱い痛みが走った。
「どうして来たのっ!?」
血で汚した顔に怒りを浮かべ、昂ぶった声をあげる澄魅姉ちゃん。
姉ちゃんに僕はビンタされたんだ。
「ね、姉ちゃんのことが心配で……こんなことになるなんて、グスッ…ご、ごめんなさい……。」
窘められたり注意されることはあったが、姉ちゃんから怒りをぶつけられるのは初めてだった。
姉ちゃんに嫌われたくない想い、僕を庇って傷ついた姉ちゃんに対する申し訳なさ、様々な想いが頭を巡り
思わず僕は涙を零してしまう。

 僕の事を見つめている澄魅姉ちゃん。
その表情が怒りから悲しげなものに変わっていく。
そしてその姿もSVガールのコスチュームから元の私服に戻った。
「あっ。」
泣きじゃくる僕の頭の後ろに澄魅姉ちゃんの腕が回され、そのまま姉ちゃんの胸に顔を押し付けられた。
ワンピースの布地を涙で濡らしてしまい、その下の柔らかな感触に顔を離そうとするが姉ちゃんの腕の拘束は解けない。
「ぶっちゃってゴメンね、道哉。」
優しげな声が頭の上から聞こえる。呼び捨てられても嫌な気分は全くしなかった。
「でも、道哉のことすごくアタシは大事に思っているの。アタシは道哉の休みのためなら何でも出来る。
 だから道哉は危ないことをしないで楽しい休みを送って、それがアタシの願い。」
柔らかな胸、そこから伝わる温かさで僕の涙と頬の熱さは引いていった。

 やがて澄魅姉ちゃんの腕が解かれる。
顔を上げた僕の目に映ったのはいつもの姉ちゃんの表情だった。
「道哉くん、帰ろう!」
「うん、姉ちゃん。大丈夫?」
傷ついた姉ちゃんを心配して声をかけるが、澄魅姉ちゃんは柔らかな笑顔を浮かべて頷いた。
僕はよろける姉ちゃんに肩を貸して支えながら家路についた。
332SVガール 前編 8/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:53:15 ID:JKC+73KV

「おじゃまします。」
 翌朝、僕はホーローの鍋を手に持って澄魅姉ちゃんの家を訪れていた。
朝食後も姿を見せない姉ちゃんを心配する母さんに
『ちょっと昨日具合悪そうだったから、風邪でもひいたんじゃない?』
と取り繕うように答えたところ、母さんは手早く野菜たっぷりのスープを作って僕に持っていくように命じたのだ。
前に預けられていた鍵で玄関を開け、中に入る。
1階に人の気配は無い。
昨日の戦いで酷く傷ついた姉ちゃんはまだ起き上がれないのだろう。
食卓に鍋を置いて、静かに階段を上がっていく。

 トントン
澄魅姉ちゃんの部屋の扉をノックしたが返事は無い。
「姉ちゃん? 道哉だよ。」
声をかけてみたが姉ちゃんの応じる声はしない。
あれだけ酷い怪我を負ったのだからひょっとしたら……
最悪の展開を想像してしまい、僕は慌ててドアを開けた。

「あっ…あ、みちや、くん?」
部屋の中に入った僕。
するとベッドの上でタオルケットに包まった澄魅姉ちゃんが薄っすらと目を開けて僕を見る。
「あ、ご、ごめんなさい。起こしちゃった?」
僕は早とちりで姉ちゃんの安眠を妨げてしまったのだ。
「ううん、そんなことないよ。おはよう、道哉くん。」
「お、おはよう、澄魅姉ちゃん。」
穏やかな声を僕にかけてくれる姉ちゃん。
優しげだけど、いつもよりちょっと弱々しい声だったのが僕の心を揺らす。
「姉ちゃんのことを母さんに問われて『風邪だよ』って誤魔化したらスープを持ってけって言われたんだ。
 下に置いてあるけど今飲む?」
「ありがとう、でも今は食欲が無いから後でいただくね。」
姉ちゃんは頭を横に振って答える。
いつもの元気一杯の姉ちゃんとは違う弱々しい姉ちゃん。
僕の胸はその姿を見て締め付けられる
「ね、姉ちゃん、看病とか手伝えることある?」
「大丈夫。傷はホリデーの力で治癒されるから、一日もあれば歩けるようになると思うから心配しないで。
 道哉くんは家に帰って自分の楽しいことしていて。」
そんな状態でも姉ちゃんは僕を優先するのだった。

 ますます胸に痛みが走り、ついに涙が零れ出てしまう。
「姉ちゃんの側にいたいんだ。邪魔なの、僕?」
心と共に震える口唇が言葉を紡ぐ。
澄魅姉ちゃんは驚いた表情を浮かべ、一転して優しげな笑みを僕に向けてくれた。
「そんなことないよ。でも、つまらないでしょう? 今日はアタシは道哉くんと遊ぶことも出来ないし。」
「ううん、姉ちゃんと一緒にいるだけで僕はとっても楽しいよ。それにほら。」
窓の外、暗くなった空にちょうど雨音が響き始める地面を僕は見る。
「雨が降り始めたみたいだから外には出かけられないしさ。」
「そう、なら道哉くんのしたいようにしていいよ。」
「ありがとう、澄魅姉ちゃん。」
333SVガール 前編 9/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:54:03 ID:JKC+73KV

 母さんに澄魅姉ちゃんの家で過ごすことを告げた後、僕は姉ちゃんのベッドの傍らで本を読んでいた。
姉ちゃんはときたま穏やかな視線を僕に向けて、僕が見返して目が合うと優しい笑顔を見せてくれる。
ふとした瞬間に姉ちゃんが眠りにつき、柔らかな寝息の音が耳に聞こえてくることもあった。
窓の外から雨音が聞こえる静かな部屋。
僕は安らぎと楽しさに包まれた時間を過ごしていた。

「あぐっ!」
「ね、姉ちゃん!? どうしたの!?」
耳に飛び込んだ澄魅姉ちゃんの呻き声に急いで本から顔を上げて問いかける僕。
姉ちゃんはタオルケットを捲りあげて身体を起こそうとしていた。
「動いちゃダメだよ姉ちゃん!? 何かするなら僕がしてあげるから!」
側に寄ってベッドの上に座るのもやっとの姉ちゃんの身体を支える。
「だめだね、アタシ。」
姉ちゃんが自嘲したような言葉を吐く。
「道哉くん、お願いがあるんだけどいいかな?」
「なに?」
「ちょっと一人じゃ歩けそうに無いから一緒に支えて欲しいの。」
「歩くなんてそんな!? いいよ、何か必要なら僕が取ってくるから!」
起き上がるのも大変そうな姉ちゃんが歩くなんて……僕は驚いて姉ちゃんを止める。
だけど姉ちゃんは顔を俯かせて、かすかな声で応じた。
「……イレ……」
「え、何!?」
「……と、トイレに行きたいの……」
そう聞き漏らしてしまいそうな小さな声を発した姉ちゃん。
その顔は恥ずかしさで真っ赤にしてしまっているが、僕も申し訳なさで顔を赤く染めてしまう。
「ご、ごめん姉ちゃん。じゃあ、僕が肩貸すから行こう。」
ゆっくりと僕がその身体を支えながら姉ちゃんは足を床に下ろす
パジャマ姿の澄魅姉ちゃん。木曜日の枝触手で貫かれた右腕は三角巾で吊られている。
「じゃあ、行くね。」
僕は姉ちゃんの左腕を肩に回して立ち上がった。
思ったより姉ちゃんの身体は軽かった。
だけどその足はほとんど動かせず、半分引き摺るような形になってしまう。
少しでも姉ちゃんの苦痛を減らすように気をつけながら僕は歩みを進めていった。

トイレまで姉ちゃんを連れて行けた僕は、前の壁に寄りかかって姉ちゃんを待っていた。
しばらくすると水が流れる音が響く。
「姉ちゃん、大丈夫?」
「うん、ちょっと待ってて。」
もぞもぞ動く音が中から聞こえた。たぶん衣服を穿いているのだろう。
そう思って待っている僕だったが
ガタッ!
「ぐうぅっ!」
トイレの中から響いた鈍い音、そして姉ちゃんの声に驚く。
「大丈夫、姉ちゃん!? 開けていい!?」
僕の問いかけにも返答は無い。
急いで僕は扉を引いた。
334SVガール 前編 10/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:54:56 ID:JKC+73KV

「姉ちゃん!?」
僕が目にしたのは床に倒れている澄魅姉ちゃん。
扉に打ち付けたのであろう、額から血が流れてしまっている。
「あっ!……」
姉ちゃんの姿を目にして僕は一瞬視線を背けてしまう。
何故なら、足首まで下げられたパジャマのズボンと可愛らしい桃色のパンツ。
その上のムッチリとしたお尻が曝け出されてしまっていたのだ。
「あうぅ……」
姉ちゃんが漏らした呻き声にお尻のほうを見ないようにしながら応じる。
「姉ちゃん、しっかりして!?」
「……パンツも穿けずに転ぶなんて……アタシ、ダメだね…………」
か細い声を口にする姉ちゃん。
「ちょっと身体触るね。ごめん。」
出来る限りお尻の陰から覗く股の辺りを見ない様に気をつけながら、姉ちゃんのズボンと下着を引き上げる。

そのまま姉ちゃんを抱くようにしてベッドに戻った。
再びベッドに寝そべった姉ちゃんにタオルケットをかけてあげた時に
「ありがとう。」
そう僕に言ってくれた姉ちゃん。
いつも強い姉ちゃんの少し頼りない姿に僕の胸はドキッとしてしまった。



 夜も更けて、電灯の明かりがついた澄魅姉ちゃんの家のダイニング。
僕は澄魅姉ちゃんと机を囲んで母さんのスープを口にする。
「おいしいね。」
「うん。」
静かな食卓、姉ちゃんはだいぶ元気な姿を取り戻していた。
ちょっとおぼつかない足どりだけど支えなくてもベッドからここまで歩けたし、もう苦しい表情は見せない。
ホリデーによる回復力にに僕は驚かされていた。

「さて、そろそろ行かなくちゃ。」
洗い物を済ませた姉ちゃんがふと呟く。
「姉ちゃん、無茶だよ!」
夜になってからずっと思っていた恐れが現実のものとなり、僕は叫んでしまう。
澄魅姉ちゃんは今夜も僕のために戦いに行ってしまうんだ。
「これがアタシの使命なんだから。行かせて、道哉くん。」
困り顔で僕のことを見つめる姉ちゃん。
「イヤだよ! 姉ちゃんッ!」
「あいつを倒さないと道哉くんをとっても苦しめることになっちゃうの。道哉くんがアタシの苦しむ姿を
 見たくないのと同じように、アタシも道哉くんのそんな姿を見たくないの。」
「でも、でもっ! あっ!」
何とか姉ちゃんを押しとどめられる言葉を見つけようとする僕の口唇に触れる瑞々しい感触。
すぐ間近から姉ちゃんが優しげな眼差しで僕のことを見つめていた。

そっと僕と触れ合わせていた口唇を離す姉ちゃん。
「道哉くんはここで待っていて、必ず帰ってくるから……。」
強い意志のこめられた言葉。
僕はそれに抗うことは出来なかった。
「絶対帰ってきてね!」
ただ、姉ちゃんを失いたくない思いからそう応じる。
「うん、もちろんだよ。」
そう言って廊下に進む姉ちゃんの後を僕はついていく。
玄関のドアを開ける澄魅姉ちゃん。
降りしきる雨の音と涼しい空気が廊下に入り込んでくる。

「じゃあ、いってきます。」
振り向いた姉ちゃんは笑顔でそう言い残して僕の前から歩み去っていった。
335SVガール 前編 11/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:55:42 ID:JKC+73KV

 閉店時間を過ぎたショッピングセンターの広大な駐車場。
いつもならまだ従業員の一部は残っているような時間だが人の気配はまったくない。
それどころかすぐ前を通る大通りを走る車の音も聞こえてこなかった。
この世の原則から僅かにずれた空間、ただ降りしきる雨粒がアスファルトを濡らしていた。

 所々にある街灯に照らし出されるのは2人の女。
一人は若く、睨み付けるような強い視線を注いでもう一人の女と向かい合っている。
ポニーテールに結わえた髪から雨の滴を垂らす彼女は夏谷澄魅だ。
もう一人は澄魅より遥かに幼い、幼女といっていいほどの女の子だった。
だが澄魅は敵意を剥き出しにして彼女と対峙している。
それも無理はない、幼女の名は『金曜日』、人々を苦しめる悪のヘイジツーシスターズの末妹だった。

「木曜日お姉さまはどうにか倒せたみたいだけど、体を回復させるのにホリデーを使い切ったみたいだね。
 お前の身体からホリデーはほとんど感じられないもん。」
にんまりとした笑みを澄魅に向ける金曜日。
リボンで飾られた金髪、フリルのついた可愛らしい黄色のドレスを揺らしながら叫ぶ。
「お前のこと、わたしがたっぷりいたぶってあげるッッ!!」

「必ず帰るって言ったから……。」
俯いて静かな声で呟く夏谷澄魅。
「お前を倒して道哉くんの休日は守ってみせるっ! SVS(Summer Vacation System)セットアップッ!!」
顔を上げ、澄魅は力強く叫ぶ。
その声に応じて夏谷澄魅からSVガールへと彼女は変身を始める。

 彼女の身体から放たれる赤く光が身に纏う衣服を掻き消して、その裸身を露わにする。
首筋からツンと張った胸、すらっとしたウエスト、そして脚の隙間からかすかに茂みが垣間見える股間までを
青い競泳水着のようなスーツで覆われる。
そして赤い光が渦を巻くように澄魅の手足に巻きついていく。
やがて肘までの手甲、膝まで覆うメタリックなロングブーツに姿を変えた。

「子供たちを守って安らぎと楽しみをもたらす正義の戦士! アタシの名はSVガールッ!!」
戦う装いを身に纏い終え、金曜日に名乗りを上げるSVガール。
「へぇー、変身できるホリデーは残っていたんだ。……でも必殺技を撃てるほどのホリデーはなさそうだね。」
そう嘯く金曜日に躍り掛かるSVガール。
彼女は敵に勝る肉体を生かして接近戦で勝負をつけようとしたのだ。
身体を振って、硬い手甲に覆われた拳を幼女に殴りつける
だが突き出された腕は横からの閃光に弾かれてしまった。

 背後に飛び退って敵を見やる彼女の目に映ったのは、長い刃の細い剣を握る金曜日の姿だった。
「これは私の武器、『フライデーレイピア』よ!」
刃からも金色の光を放つ剣、今度は逆にそれを手にした金曜日がSVガールに襲い掛かる。
繰り出される刃を避け、手足の硬い鎧で捌く澄魅。
「くっ! うぐっ!」
脇腹のスーツが裂かれ、薄く血が滲む。
刃を防ぐために上げ、肢体を躍らせるようにステップを踏む脚。その太股にも赤い傷が刻まれてしまう。
SVガールの最高の状態ではない肢体は刃に追いつけず、徐々に浅い傷を負わされてしまっているのだ。

(く、こうなったら……いちかばちか……)
接近戦でも手詰まりに陥ってしまったSVガール。
これ以上不利になる前に彼女は決断した。
ザシュ!
「アグッ!」
わざと防御を緩ませ、隙を作った彼女。
その脇腹が深く刃に貫かれてしまう。
痛みに顔をゆがめるSVガール。逆に喜色を浮かべる金曜日。
次の瞬間、SVガールは大振りな蹴りを金曜日の頭めがけて放った。
一転して驚いた金曜日は慌てて刃を抜いてその脚を防ごうとする。
大振りな蹴りは不十分な体勢の金曜日を防いだ剣もろとも弾き飛ばした。
336SVガール 前編 12/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:56:09 ID:JKC+73KV

 間合いを得たSVガールは身に残ったホリデーを右手にかき集める。
(このホリデーの量でどこまでダメージを与えられるか……でも、やるしかない!)
彼女の瞳に剣を支えによろよろと起き上がろうとする金曜日の姿が映る。
肉弾の攻撃ではさほどのダメージを与えられないのだ。やはり必殺の技でなければ。
決意を込め、ありったけの力を右手に集中させる。
顎から滴る雨粒、もはや立っているのもやっとなほどに限界までかき集めた力。
「サンライトアタックッッッ!!!」」
がくがくと震える脚を一歩前に置いて、赤く輝く右腕を金曜日めがけて突き出した。
その手の先から放たれた強烈な光線はそのまましゃがみ込む金曜日に命中した。

 ドゴゴォォォーン!!
轟音と共に土煙に包まれる駐車場。
金曜日の姿が隠れてもSVガールは視線を外さずキッと見据えたままだ。

「えっ……あぁ……!?……ち、ちくしょう……。」

その瞳が見開かれ、力ない呟きが漏れる。
土煙が彼女の視線の先には、宙に浮かんで立つ大きな円状の盾、その影から顔をのぞかせた金曜日の可愛らしい顔があった。
「あー、びっくりした。思ったよりホリデーがあったんだね。そのままくらっていたら危なかったかも……。
 でも残念でした! この『フライデーシールド』のおかげでわたしは無傷だよ。」
小柄な身の丈を上回る盾の横でくるんと回ってお辞儀をする金曜日。

「さて、お返しだよ!」
 そう彼女が口にした途端、横の大盾が金色に輝きはじめる。
「フライデーバスターッッッ!!!」
SVガールの必殺技をも上回る、強烈な光の奔流が立ち尽くした彼女を飲み込んだ。
「あぎゃああああああぁぁぁっっっ!!!」
肌を焼き尽くされるような激痛、そして途方もない衝撃にSVガールは弾き飛ばされた。
「アギャッ!……う、グゥッ……。」
アスファルトの上を叩き付けられる様に跳ねた後、動きを止めるSVガールの身体。
戦う力、ホリデーを失った状態で凄まじい攻撃を身に受けた彼女は肢体を丸ませたまま動きを取れない。
そんなSVガールに、フライデーレイピアを手にした金曜日が近づいていく。

「ふん、無様だね。」
 傍らに立った金曜日に蹴られ、仰向けにさせられるSVガール。
そのコスチュームのメタリックな装甲は消失し、ボロボロに破かれた青いボディースーツだけが僅かに身を隠している。
露わになってしまった部分の肌には痛々しい数え切れないほどの傷が刻まれていた。
「あ……ぅぁ……。」
力強い意思の光が宿っていたはずの瞳は虚ろに曇ってしまっている。
「蓮弓天女の場合はホリデークリスタルを壊せば死ぬらしいけど、お前は違うんだよね?
 どうすれば殺せるのかお姉さまが言ってたと思うけど忘れちゃった。」
困ったように笑う金曜日。
その手に握られたレイピア、その切っ先がSVガールの胸に向けられる。
「だから、いろいろ試していたぶってあげる!」
鋭い刃がコスチュームの裂け目から覗く花芯――SVガールの左胸の乳首に刺し込まれた。
「ギャァッ!?」
胸から響く鋭い痛みに目を見開くSVガール。
その瞳が自らの乳房に刺し込まれた刃を目にしてますます驚愕の色を濃くする。
「アギィッ……エギャァッ!!」
ゆっくりと深くSVガールの肉を抉っていく刃。
形良い乳房を震わせて苦悶するSVガール。
「ガギャヤアアアァァァッッッ!!!!」
その声が突如激しいものになった。
身体をがくがくと痙攣させ、傷口と刃の隙間から一気に血が溢れる。
流れ落ちた血は彼女の周りの水溜りを赤く染めていく。
337SVガール 前編 13/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:56:46 ID:JKC+73KV

「これが心臓?」
 金曜日が楽しげに問いかける。
彼女は刃の切っ先が硬い肉に当たっていることに気づいていた。
「ガギギギイイイイイイイイイィィィッッッッ!!!!!」
少し剣を回して抜くをえぐってみた途端、SVガールは狂ったような悲鳴を上げる。
心地よい音楽でも耳にするようにうっとりとした表情を浮かべた幼女は、一気に腕に力を込めた。
SVガールの心臓はいとも簡単に刺し貫かれてしまった。
「ゴガギャァァッッ!!…………」
濁った叫びが途切れ、SVガールはガクッと首の力を失って水溜りに顔をつける。
その瞳からは完全に光が失われてしまっていた。

「あれ? 壊れちゃったの?」
 拍子抜けしたような声を漏らす金曜日。
「心臓は動いているかな? ってわたしが心臓を壊しちゃったからわからないじゃん!」
地団駄を踏んで、自らの失敗を悔しがる。
「もっといろいろ遊びたかったのに、こんなに脆いの?」
金曜日は剣をSVガールの亡骸から抜き、滅茶苦茶に振り回す。
「もうっ! 起きなさいよ!」
そのまま血に濡れた剣の切っ先をSVガールの虚ろな瞳に向ける。
命の彩を失った彼女の左の瞳を金曜日は無造作に刺し貫いた。
その瞬間、ビクッと痙攣が走るSVガールの身体。
「あ、動いた!?」
それを目にした金曜日に笑みが浮かぶ。
「なら、こっちも!」
そうしてSVガールの右眼も刺し貫く。
だが、今度は反射は起きなかった。
「なんだ、つまんないの……そう言えばコイツ、中学生の男の子と仲良くしているんだったよね?
 その子にコイツの死体を見せて、ついでにロウドウーを流しこんでやろう。
 労働基準局が真っ青になるような児童労働をたっぷりさせてやるんだから。」
新たなターゲットを思いつく金曜日。



 夏谷澄魅は暗く、閉ざされた意識の海を漂っていた。
(もうアタシは奴に敵いっこない……ホリデーも失われ、こんな身体じゃ……。)
敗北した戦士は絶望に捕らわれ、その命の炎も消えかかっていた。
彼女が意識をも手放し、死を望もうとした瞬間。
『中学生の男の子と…………ロウドウーを流しこんで…………』
耳から届いた金曜日の声が意識の海に波紋を広げる。
(男の子……道哉くん!?)
一月ほどの間、共に過ごし、護ってきた少年。
澄魅はその姿、そして彼に告げた言葉を思い起こす。
(必ず帰るんだ……そして道哉くんにただいまを言わなくちゃ。……今、とっても心配してくれているんだろうな、あの子。)
絶望で黒く染まった心を新たな希望の光が照らし出す。
澄魅は決意を新たにして現実の世界に覚醒した。

338SVガール 前編 14/14 ◆/W8AnhtEnE :2009/08/30(日) 08:57:59 ID:JKC+73KV

「さて、男の子はどっちにいるんだろう?」
 辺りをきょろきょろと見渡し、目指す男の子――道哉の気配を探る金曜日。
その足首を何かが掴んだ。
驚いて彼女は下を見る。
すると死んだはずのSVガールが彼女の足首を掴んでいたのだ。
「あら、お前生きていたの? 良かった、じゃあ次は――」
「つ、次なんか……ない……今ここで……お前は倒されるんだから。」
真っ黒な視界、それでも声を頼りにSVガールは金曜日に向けてそう呟く。
「何おかしなことを言っているの? 頭壊れちゃった? ……えっ!?」
嘲笑う金曜日、だがその声が途中で止まる。
彼女の足首を掴んだSVガールの右手。そこからホリデーの輝きが放たれていたのだ。
「う、嘘でしょう!? もうホリデーはないはず!?」
「これなら……逃げられない……さ、サンライト、アタック!!」
道哉を想う彼女の心が新たなホリデーを生み出したのだ。
ゼロ距離で金曜日に必殺技を浴びせたSVガール。
「そ、そんな、ギャアアアアアアアア!!!!」
金曜日はホリデーの光に包まれその身を焼き尽くされた。



 ザアアァァァァッッー!!
雨音が激しさを増す夜の街。
その住宅街の一角を傷ついた少女がおぼつかない足取りで歩いていた。
自らの身体を支えることも出来ずに、家々の塀に身体をもたれさせながらも必死に前へと歩む彼女。
それはかろうじて戦いに勝利した夏谷澄魅の姿だった。

 無数の傷に覆われた肌を雨が打つ。
失われた瞳は未だ再生せず、無惨に晒された赤黒い眼窩が痛々しい。
暗く閉ざされた彼女の視界。
だが澄魅の心はしっかりと護るべき道哉の気配を捉えることが出来た。
澄魅は帰りを待っているであろう彼の元に向けて必死に足を動かし続けた。


 澄魅姉ちゃんが出て行ってから数時間。
道哉は玄関に体育座りの格好で座りこみ、ただ彼女の帰りを待ち続けていた。

ドシャッ!!

 その時、彼の耳に雨音とは違う音が玄関の扉の向こうから聞こえた気がした。
慌てて立ち上がり扉を開ける道哉。

「姉ちゃん!?」
 彼が目にしたのは玄関を出てすぐのポーチの段差につまづき、倒れ伏している澄魅の姿だった。
「しっかりして、澄魅姉ちゃん!」
跪き、彼女を抱き起こそうとする道哉。
彼の声に応じるように澄魅はよろよろと顔をあげた。
その顔を目にして道哉は思わず息を呑む。
優しげな眼差しを彼に送っていた瞳が失われ、赤黒い空洞と化してしまっていたのだ。
だが自分に向けられる澄魅の言葉に我に返る。

「道哉……お姉ちゃん、帰ってこれたよ…………た、ただいま……みちや……。」

 今にも消え入りそうな微かな声、彼女は口元を緩ませて笑みを浮かべようとする。
瞳が失われた無惨な容貌のはずなのに、道哉にはそんな彼女がとても美しく見えた。

「おかえり、澄魅姉ちゃん。」

そう言って道哉は雨に濡れ、冷え切った澄魅の身体をギュッと抱き締めた。
339名無しさん@ピンキー:2009/09/01(火) 21:53:54 ID:vPIEP92T
過疎…なのか…
なにはともあれGJ!

続き期待してま
340名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 22:54:10 ID:e6hZFLqo
拷問ものはここでいいですかね?
341名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 22:56:38 ID:m8Lbdpc8
ここで問題ないと思う。

まあ、変身ヒロインとか魔法少女系だったら、
正義のヒロインを嬲るスレとかオリジナル魔法少女スレとか
別口のスレでも問題無いし、需要あるかもだが。
342名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 23:39:11 ID:e6hZFLqo
>>341
ありがと
明日投下するわ
343名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 23:54:00 ID:dc0HIqQw
すみません、つまらなかったら遠慮なく仰ってください
プロローグです
続きがなかなかできないので早めに感想をくれると助かります

町の広場には晒し台があった。
晒し台はL字型になっており、横棒に座って縦棒にもたれかかるように少女は拘束された。
壁につながっている首輪をつけられ、手錠をかけられている。
首輪には「殺害禁止」と書かれたかけ札が下がっていた。
周りでは刑吏が首輪と手錠の具合を確認している。
それを好奇に満ちた目で群衆がみつめている。
彼等にとってこの少女の容姿は珍しい。
この地方では赤茶色の髪と茶色の瞳が一般的だが罪人は亜麻色の髪で緑の瞳を持っている。
それだけでも人々の耳目を集めるが、もっと重要な理由がある。
この町の領主が、市民懐柔のために人間――つまりこの少女――という玩具を提供したのだ。
重税にあえぎ、鬱憤が溜まっていた市民達にとってこれは天からの贈り物であった。
もちろん名目上は異教徒であり神を冒涜したため晒し刑ということである。
だが刺激を渇望する市民にとってそれは大した事実ではない。
少女は恐怖した。
数百もの人間がこちらをうかがっている。
刑吏が立ち去れば群衆が自分に殺到することはわかっていた。
なぜなら目を血走らせた男たちが早くしろと口々にわめいていたからだ。
しかも男たちばかりではない。
残酷そうな笑みを浮かべた女たちもいる。
故郷の村から連れ去られわけもわからず地獄に叩き込まれる。
今それを肉眼で確認して罪少女はとうとう恐慌状態に陥った。
「い、いや……」
群衆は怯える少女を見てますます興奮していく。
抵抗できない者を大っぴらに殴れて犯せるのだ。
当然である。
刑吏はただ黙々と作業を片づけていく。
そして、彼女が群衆に呑みこまれるのに時間はそうかからなかった。
344名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 01:19:54 ID:Nqa4Cdh6
ワッフルワッフル
345名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 05:21:41 ID:fO0Da2EV
>>338
いつも乙です!


>>343
さぁ、続きを書く作業に戻るんだ!
全力で期待してます。
346名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 11:33:35 ID:LE4dLAaM
>>343
蛇の生殺しはやめてぇ・・・続きが気なるじゃないか。
347名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 19:26:15 ID:dZcraX6l
>>338
遅ればせながら、すげぇGJ!
ただヒロインが嬲られることに重きを置いた今までの展開とは少し異色な感じで、
シリーズの中では個人的に1番気に入ったかも。
オチも従来通りの明確なBADENDじゃないのが後味悪くなくて、却って良かった気がする。
あと坊主も弱いなりに最低限身体を張ろうとしてて(何となくクレイモアのラキを思い出したなw)、
リョナラー以前の野郎感情的にも不快感が少なかったわw

>瞳が失われた無惨な容貌のはずなのに、道哉にはそんな彼女がとても美しく見えた
それよくわかりますw

>>343
これは期待
俺はあんま死にオチとかは好きじゃない変態だけどw
どんな展開になれ、楽しみにしてるよ。
348名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 20:45:19 ID:MhrXfOnx
続きですすいません

ついに刑吏が作業を終え、晒し台から数歩離れると、男たちが駆け出して行った。
「うおおおおおお」
獣の咆哮のようにすさまじい声が広場に響く。
「ひっ……あ、あ……」
クレアはその迫力に怯え失禁した。
白い囚人服を薄い黄色に染めていきながら液が晒し台から流れていった。
男たちは次々と晒し台によじ登り少女に迫る。
「こ、こないで」
少女の懇願など聞き入れられるはずもなく、男たちのたくましい腕に囚人服が引き裂かれていく。
少女は必死に両腕を振り回そうとするが重い手錠が小娘の細腕で上がるはずもない。
大した抵抗も出来ないまま少女は一糸まとわぬ姿になった。
大勢の男達に一斉に体中を弄ばれると、少女はとてつもない吐き気を覚えた。
少女の四肢に鳥肌が立ち脳が麻痺する。そして胸から何かが駆け上ってくるのを感じると
言葉にならないくぐもった奇声を上げて少女の口から汚物が吐き出された。
吐瀉物は真っ先に少女の処女を手に入れようとした男に降りかかった。
「うわあっ、きたねえっ!」
男は頭から吐瀉物を被り、体中が汚く悪臭を放つ。
「この糞女、死ね!上物の服になんてことしやがる!」
興奮状態に怒りが加わり男の暴行はすさまじい。
ためらいなく少女の腹部に足蹴りを食らわせると、周りの人々に怒鳴った。
「おいっ、こいつは悪魔の使いだ!ためらわずに半殺しにしようぜ!」
少女は運が悪かった。
貧しいこの町で立派な服を身に着け、天からの贈り物である少女の処女を貰えるはずだったこの男は、
町の最大の権力者である。
男の意向で少女は強姦ではなく暴行を受けることとなった。
もっとも、男たちのあとには女たちの陰湿ないじめが待っていたのだが。
「あっ、あ、あぁぁ……」
男は両手で少女の首を絞め始めた。少女の声は異常に高くなり、風の切る音のようになっていく。
周りの男たちは焦った。
せっかくの女が殺されてはたまらない。
頭に血が上っている男を柔らかに宥め始める。
「旦那さま、落ち着いてくださいよ」
「そうです、すぐに殺しちゃ女を助けることになりますぜ」
必死の男たちの諫言により男はやや落ち着いた。
しかし怒りは治まらず、荒い息でこう宣言した。
「こいつはひでぇ大悪魔だ。お前ら、こいつとはまだやるなよ。たっぷりと懲らしめてから腰振らせてやる」
そういうと男は女にもう一度足蹴にすると家に帰っていった。
男たちは弱った。
異国の美少女とやれると思っていたのにお預けをくらい、欲求が治まらない。
本番がやれないとは……
そう萎えかけたが、男たちはめげない。
乳をもみしだき、陰部に舌を這わせる。
口に挿入し、尻穴を指で広げる。
男たちは破瓜をせず、自分の欲求を満たすまで何度も少女の体をいじくりまわした。
少女はその間懇願の言葉を繰り返していたが、男たちの暴力により最後は何を言っているのかわからないほど小さな声だった。
少女の脳は現実を処理しきれず、心は衝撃で働かなくなった。
男たちは自らの性欲を満たしきると、尻穴と口から精液を垂らし、体中が痣と血にまみれ、右足が異常な角度に曲がっている少女を残して逃げるように去る。
連れてこられた時の異国情緒溢れる魅力的な少女の姿はまるでかたわの堕天使のように哀れな姿となった。
少女はこの世の最も酷い責め苦を味わったように感じたが、それは楽観的すぎた。
なぜならこれからさらに酷い女たちのいじめを受けるのだから。
349名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 04:41:25 ID:vOc5HdCV
>>348
これは…まぎれもない神…!

女たちのいじめを全力でwktkしてます
350名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 22:12:38 ID:RyyGHIki
癖になりそう
351うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
352うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
353うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
354名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 20:05:07 ID:q0h1MO9n
くろまんが大王ってさぁ、何なの?
自分があずまんがスレを荒らす理由に「おたのしけ氏が約束を破ったから」なんて。
そんなのが理由になるわけないだろ。
馬鹿なの? 死ぬの?
355名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 20:10:54 ID:q0h1MO9n
くろまんが大王ってさぁ、何なの?
Nを荒らし扱いしながら自分は大量AAコピペで半年にかけてスレを荒らして、
「くろまんがはルールに違反している」と指摘されたら「Nはルールの網の目をかいくぐってる」とか論点のすり替えと用地な理論展開、
少しは言葉を落ち着けと言われたらいきなり古文体になってふざけて、
勝手な俺ルールを全世界共通のルールみたいに喚いて、
あげくに911を例えに出したりと、不謹慎だと思わないの?
356名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 19:38:09 ID:/71TG0h5
保守
357名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 12:37:56 ID:PXtKbOjI
「納鬼」が殺しても殺してもより強くなって蘇るんだ……
蓮弓天女さん助けて
358名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 17:54:33 ID:AmApuPhd
襲蝕に俺の肉体は蝕まれているんだ……。
今度現れるに違いない銀色蓮弓天女さんに助けて欲しい……。
359うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
360うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
361うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
362うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
363名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 15:35:56 ID:98XQtUG9
>>362
いい加減失せろ基地外
364名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 20:46:40 ID:e/wI0yow












>>363
くろまんが大王乙w
365他人の設定を使うN:2009/09/24(木) 22:20:53 ID:qvxHzWnq
すっかり荒れてやんのw ワロスw
366うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
367うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
368うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
369うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
370うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
371名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 18:39:19 ID:1h6fnQAO
前衛芸術かなにかか?
372名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 21:17:14 ID:+Nbvfy0a
>>371
あずまんが大王スレに空気を読まない在日朝鮮人『くろまんが大王』による自作自演荒らし

なお、この電波は萌えBBSやあずまんが大王スレにて
空気読まない発言や罵詈雑言で鎮火した話題を再燃焼させ、散々空気を悪くしまくったが
他人の設定を使うN氏、おたのしけ氏によってそこから叩き出され、
以降萌えBBSと上記スレ住人、上記2名を逆恨みしている

最悪板のくろまんが大王スレのログを読めば、どういう人物が実に理解できる
373名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 21:17:40 ID:+Nbvfy0a
×を
○の
374名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 17:34:15 ID:CcFzE/6z
じゃあこのスレ関係ないだろ
375名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 21:47:19 ID:w2HYkx+k
くろまんが大王vs他人の設定を使うN

最悪板で立てられた「臭のしけ=他人の設定を使うN」スレにて
経路:あずまんが大王スレにて、くろまんが大王への批判は次々と
削除以来を出し、にもかかわらずくろまんが大王のコピペAA長文には
まったく手をかけない者に疑問を持ったNが問いかけた結果、
何の根拠も無く「N=おたのしけ」をいい始める。詳細はにくちゃんねるにて
過去ログ参照。

糞「最近臭のしけと他人の設定を使うNは同一人物だと発覚したニダ!」
N「お前なぁー、前回の反論もスルーしていきなりこんなスレ立てんなよ。でその根拠は?」
糞「Nが大王スレで見せたのが天然なら計算してコピペ荒らしなんてできないニダ!」
N「ほう」
糞「だからわざとニダ!」
N「……………いや、荒らしたのが私だという前提で言われても…てか
  スレタイと何の関係も無いし…」
糞「だから!!Nが荒らしているのはわざとニダ!」
N「それって論点のすり替えだし…」
糞「だからN=おたのしけニダぁぁぁぁぁ!!」
N「いや、ぜんぜん繋がって無いし!! 何その超理論!!?」
糞「Nが3年前見せた荒らしが天然ならば荒らしレス削除なんてできないニダァァァァァ!
  だからわざとにだァァァァ!!」
N「おい、3年も立てば四則演算しかできない子供も連立方程式を解けるようになるだろが!
  だから何の関係があるんだよ!!」
糞「だからわざとニダ!わざとニダわざおたいふぁういう!!」
N(相手してらんNEEEEE!!)

※実際のくろまんが大王のレスは相当ファビョってレスしたらしく誤字脱字
が異常に目立っていた。この事からもくろまんが大王がどんだけ生きる価値も
無い生活保護を受けているゆがんだプライドだけはやたら高い他人を何とかして
見下す事だけを考えて自分を鍛えるという事をまったくしない在日ニートかよく分かる。


終了wwwwwwwwwwwww
376名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 21:48:34 ID:w2HYkx+k
くろまんが大王vs他人の設定を使うN

最悪板で立てられた「臭のしけ=他人の設定を使うN」スレにて
経路:あずまんが大王スレにて、くろまんが大王への批判は次々と
削除以来を出し、にもかかわらずくろまんが大王のコピペAA長文には
まったく手をかけない者に疑問を持ったNが問いかけた結果、
何の根拠も無く「N=おたのしけ」をいい始める。詳細はにくちゃんねるにて
過去ログ参照。

糞「最近臭のしけと他人の設定を使うNは同一人物だと発覚したニダ!」
N「お前なぁー、前回の反論もスルーしていきなりこんなスレ立てんなよ。でその根拠は?」
糞「Nが大王スレで見せたのが天然なら計算してコピペ荒らしなんてできないニダ!」
N「ほう」
糞「だからわざとニダ!」
N「……………いや、荒らしたのが私だという前提で言われても…てか
  スレタイと何の関係も無いし…」
糞「だから!!Nが荒らしているのはわざとニダ!」
N「それって論点のすり替えだし…」
糞「だからN=おたのしけニダぁぁぁぁぁ!!」
N「いや、ぜんぜん繋がって無いし!! 何その超理論!!?」
糞「Nが3年前見せた荒らしが天然ならば荒らしレス削除なんてできないニダァァァァァ!
  だからわざとにだァァァァ!!」
N「おい、3年も立てば四則演算しかできない子供も連立方程式を解けるようになるだろが!
  だから何の関係があるんだよ!!」
糞「だからわざとニダ!わざとニダわざおたいふぁういう!!」
N(相手してらんNEEEEE!!)

※実際のくろまんが大王のレスは相当ファビョってレスしたらしく誤字脱字
が異常に目立っていた。この事からもくろまんが大王がどんだけ生きる価値も
無い生活保護を受けているゆがんだプライドだけはやたら高い他人を何とかして
見下す事だけを考えて自分を鍛えるという事をまったくしない在日ニートかよく分かる。


終了wwwwwwwwwwwww
377 ◆jHCuM/6C1s :2009/09/27(日) 21:50:07 ID:w2HYkx+k
374 :名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 17:34:15 ID:CcFzE/6z
じゃあこのスレ関係ないだろ

\__________________________/
              V
   
       彡萌えBBSミ
       川川 ::::::⌒ ⌒ヽ  
      川川::::::::ー◎-◎-)
      川(6|::::::::  ( 。。)) 
    ._川川;;;::∴ ノ  3  ノ    <反撃しやがって〜ちくしょ〜
  /;;;:::::::::::::::\_;;;;;;;;;;;;;;;;ノ       
 /::::  /::::::::::::    |::::|
(:::::::: (ξ::  ・ ノ::・/:::|
 \::::: \:::::::   (::: |
 /:::\::::: \:::    ヽ|
/::::   \::::: \::: ヽ )  〜
|::::::::::::::::  \::   ̄ ̄⊇)__  〜
|:::::::::::::::::::  \;;;;;;;;;;;(__(;;;・)  〜
\::::::::::   ξ(;;; );; )      〜
  \::::::::::::    ) )  〜
    ):::::   //


378くろまんが大王 ◆jHCuM/6C1s :2009/09/27(日) 21:51:14 ID:w2HYkx+k
>>374
ゴチャゴチャうるせぇ!
てめーみてーなのはオレの神SS投下のためにこびへつらってりゃいいんだよ!!!
379名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 23:09:43 ID:GXHCvfIk
ぶっちゃけスレ違いなところで神SS言われても。
もっとアンタの需要があるスレでやってくれ。
380名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 02:34:50 ID:msQgrOCP
何か知らんがトリまで付け始めたぞ
ますますわけわからん
381名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 02:35:12 ID:yvajnxuu
確かに、可憐な少女が髪を大きく振り乱し悶えるも力が全く及ばす押さえつけられ
激しく暴れるその四肢をズタズタに引き裂かれ
綺麗な色をした内臓はぐっちゃぐちゃに掻き回され
尚も意識を強制的に残された少女は
奈落の底にでも落とされたかのような深い絶望と恐怖を瞳に浮かべながら
まるでボロ雑巾のように薄汚く死んでいき
その体と呼べるかどうかも怪しくなった「もの」は動かなくなったあとも徹底的に弄り尽くされる
みたいな神SSの貴重なこと。


ここはそういうスレなんで。

と言うわけで新作マダー?
382名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 07:34:27 ID:bct5tV+6
なんかいろいろと残念な奴が居着いたな
383くろまんが大王 ◆jHCuM/6C1s :2009/09/28(月) 18:41:37 ID:UJJD5bgU
643 :他人の設定を使うN :2007/05/03(木) 00:01 ID:sdjatKjI
ひきこもりの原因となる学校でのイジメなどは絶対にあってはならないことですが、
ひきこもり自体についてはぜいたくな行為だと思っています。働くことやそれに伴う
つらい事は親に押しつけて、自分は心地よい空間に閉じこもっている訳ですから。
だから、ひきこもっている人には、それがぜいたくな行為だと自覚して欲しい。
親御さんには、せめて時には突き放す勇気を持って欲しい。
こういう発言には抗議めいたものもあるでしょうけど、ひきこもっている部屋そのものも
親 が 家 賃 や ロ ー ン を 払 っ て 提 供 し た も の です。
ひきこもっている当人は「親=他者」という意識が十分でないと。
親は他者であり、親にも彼ら自身の生活や将来があります。
そういう他者の負担と献身があってはじめてひきこもりが成り立っていることを
「ぜいたく」と表現しました。「他者」の負担を自覚することが、
ひきこもりを克服しようという意思につながるはずだと考えるからです。
親が「他者」であることを見えにくくしている一因は、親の方にもあるでしょう。
親がいつまでも黙って注文を受け入れ、身の回りの世話をつづけていては、
子供に自分の分身と思われてしまいます……。

646 :他人の設定を使うN :2007/05/03(木) 00:16 ID:sdjatKjI
ひきこもる人々が心地よさを全く感じていないと言うつもりはないが、
青春時代の長期間を友も恋人もなくただ孤独に過ごす事がそれほど心地よいこととは想像しにくい。
仮に仕事に行かなくてよくて親がごはんを出してくれるとして、
家の中で本を読んだりチャットしたりしているだけで心地よく過ごせるのは何日までか、
を論議してみるといいかも知れない。私は自分なら数日でリアルの友達に会ったり
外食に出かけたり、散歩に出たくなったりすると重う。
384くろまんが大王 ◆jHCuM/6C1s :2009/09/28(月) 18:43:39 ID:UJJD5bgU
いや、マジな話日本は韓国にひどいことしたよね・・・
しかも今だに謝っていないし、なんだかんだ屁理屈こねて植民地支配を正当化しようとしてるのもいるし。
韓国じゃ大阪は大阪じゃなくて釜山と呼ばれてるらしいけど、日本でもそれに習って釜山と呼ぶべきじゃない?
という訳で大阪が釜山という名前で韓国からの帰国子女という設定のSSきぼん。
385くろまんが大王 ◆jHCuM/6C1s :2009/09/28(月) 18:46:20 ID:UJJD5bgU
良いね良いね
わかってる人はいるんだな
釜山が韓国で教えてもらったことを日本人が尊敬するようなのが良い
384が書いてくれないか
386名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 18:48:09 ID:2o6IBuYg
アクセス禁止とか頼むべきかね。
387埋めw ◆jHCuM/6C1s :2009/09/28(月) 18:51:01 ID:UJJD5bgU
さあ




ゴキブリ臭のしけ@萌えBBS(←キモヲタ巣窟)を嫌悪する同士もよくやってくれた





君達への感謝は言葉では表せない




なおもゴキブリはこの巣窟にて自演を行い、時には本人が我々を演じることもあるだろう









だがしかし






我々は逃げてはならない





この板の未来のためにも




ゴキブリを完全駆逐するまで正義のため戦う事を決意する!!!!
388くろまんが大王 ◆jHCuM/6C1s :2009/09/28(月) 18:56:08 ID:UJJD5bgU
>>386
糞ヒキぶたのしけこと他人の設定を使うN乙wwwwww
どうやってアク禁以来なんてするつもりですかー?(笑)
389名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 10:47:23 ID:m470XTQ/
なんか変なの湧いちゃったなぁ
殺虫剤ってどこにあるんだ?
390名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 20:52:16 ID:g8Zk63GG
くろまんが大王だから仕方無い
何年たっても過去の恨みつらみを蒸し返す異常者だから
391茨城県鹿嶋 太郎:2009/09/29(火) 23:57:57 ID:ZqHhXj3O
*ある事件の真実 / 死姦覚醒(1/3)死姦マン

状況報告。公園かスーパー駐車場で母子ごと拉致、あるいは団地に押し入ったかは不明。
両者とも口には布ガムテープに子供は全裸でベッドに、母親も縛られている状態。

自分の性器と少女の性器に潤滑剤(手持ちがない場合は、食用油で代用)をまんべんなく塗ってから、まずは慣らし運転である。
少女の膣に、ゆっくりゆーくりとジワジワと亀頭だけを挿入しつつ少女の様子と母親のリアクションを観察する。
(母親が鬼のような眼差しで私を見ている。子供は痛みに必死に耐えているようだ、声を出したら負けとでも思っているのか?)

小指も入らないほどの果実の様な膣に、大人のイキリ勃つ男性器を根元までズッポリ埋めて肉と肉との一体感を満喫してから、
容赦のないピストン運動が始まる!
5歳にもならない少女は痛がり絶叫するが、口は布テープで幾重にも、しっかり塞いである。
(真っ赤に染まった男性器の出し入れを繰り返すところは、まるで特大の一本糞が出たり入ったりするかのような異様な光景だった)
膣や子宮を突き抜けるような感覚が最高で、見る見る内に純白のシーツは血で染まってゆく。

少女は凄い金きり声をあげているが、口にはしっかりと布テープ・グルグル巻きなので、外には聞こえない。
むしろ・・・その声が心地よいメロディーとなり、男のピストン運動をよりいっそう激しくさせるだけであった。
激しいリズム感のあるピストン運動をすると、その光景を見た母親も連動してウーウーと金切り声で唸るのが愉快でたまらなかった。
(弱者を、いたぶりながら殺す行為は人生最高の媚薬だ。こんな快感を知ってしまったら、誰もやめる事はできないだろう)
392名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 23:59:31 ID:p4nAWUeM












393名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 00:08:37 ID:bqgA91WZ
*ある事件の真実 / 死姦覚醒(2/3)

射精が終わり満足し性器に目をやると、少女の膣つからは血がツーーーと流れ続けている、
証人喚問で答弁している政治家のような沈痛な顔つきで涙を流しながら呻き声をあげている。
もしや・・・と思い縛った母親の下部に触れると・・・指に糸のように絡みつくほど濡れていた。
母親を軽蔑するような目つきで見下した後、いよいよクライマックス!!

少女の肛門貫通である。

縛られている母親を見ながら少女の肛門をイヤらしく触ると、途端に母親がウーウー唸り始めた。
イキリ起つ男性器を少女の肛門に押し当てながら母親を見ると、よりいっそう唸り始めた。
少女と母親の表情を満喫しつつ根元まで、ゆっくりゆーくり挿入する。

男は母親を見て、悪魔のような笑みをうかべながら少女を見ると、少女は許しを請うような眼差しで男を見ていた。
そんな少女の目を見ながら、またまた容赦のないピストン運動が始まった!
母親も少女も一緒になって金きり声をあげまくる!(男には、その声がいつしか音楽が奏でられるかのように聞こえていた)
性行為を充分楽しんだ後、煙草を飲みながら少女の下半身を見ると
果実のように綺麗だった膣も肛門もザクロのように、ただれてしまっていた。
(後悔したのは、膣と肛門の使用前・使用後をデジカメで撮るのを忘れていたことぐらいか・・・)
394名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 00:11:01 ID:KKOgIe56
*ある事件の真実 / 死姦覚醒(3/3)
と、その少女が突然立ち上がった。

「テメー散々やってくれたな……」
「な、何ィ!!」
「オラオラオラオラオラオラ!!」
「ヤッダーバァァァアア」

男は複雑骨折、内臓破裂で死んだ

本体名:男
スタンド名:リョナ
再起不能

TO BE CONTINUED
395中出 狂子:2009/09/30(水) 00:25:28 ID:bqgA91WZ
*ある事件の真実 / 死姦覚醒(3/3)

さぁ、いよいよ最後の仕上げである。
少女をやさしく抱き上げ風呂場に移動させてから、母親も風呂場の入り口まで移動させる。
少女を湯船に入れ母親が見ている目前でなんの躊躇もなく、いきなり少女の首に包丁を刺して引き抜くと、
まるで水道の蛇口をひねったように首から血がビュービューと流れ出した。
少女の首から弧を描く様に勢いよく流れる血。以外にも、その光景を騒ぎもせず母親は鳩ポッポのような目つきで静観していた。
やはり人間の命が消えてゆく過程は興奮する(人間がモノに変わる瞬間が神秘的でもあり、何回も観察してもあきない、日本万歳!)
(母親は子供の死にゆく様を見れて本望だったろう。だが前にも増して刺さるような目つきに我ながら緊張してしまった)

少し暇をつぶし・・・幾ばくかの時間が流れた後、風呂場の入り口で放心状態の母親を小突きながら全裸になり
真っ赤に染まった湯船に浮いている少女の隣へ身を沈める。
やさしく愛撫しながら乳を揉みほぐしつつ性器を悪戯しだしたら、また母親が唸り始めた。
もう性交をやる気力もなかったので、そのまま少女を湯船から出してシャワーで綺麗に洗ってあげる。
ついでに自分自身の体も綺麗にしてから、少女の体も念入りにタオルで拭いてあげた。
微かに流れ出ている傷口の血を素早くタオルで拭い去り、首の刺し傷部分と性器や肛門に止血の為に布ガムテープを貼り付ける。

母親の方に近寄ると、母親は畏怖する目つきで私から一瞬たりとも目を離さなかった。
そんな母親の目を見ながら首を絞めていく、母親は絶命するまで私の事を鳩ポッポのような目つきで見つめていた。
母親が事切れると、私は食事をした(〇〇家の牛丼特盛りや菓子パンを食いコーヒー牛乳を飲みながら一服すると見る見る元気が戻った)
(しかし、コンビニで買ったウインナーまるごと一本入ったホットドッグが280円もしたのは以外だった、しかもマズかった)
まだ母親を殺すのは時期尚早だったと後悔しつつも、明日は屍姦プレイでもするかなと思惑しながら帰路についた。
396名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 02:45:54 ID:QnZ8RbJT
GJ。
やっぱり母娘ものは良いですね〜。
397名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 21:21:02 ID:g1EWBkfP
鳩ポッポww
なんかワロタ
398名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 17:29:43 ID:zXyrBoEF
作品は良いんだけどさ、sageてくれよ
399名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 21:19:29 ID:ldEV+VZO
特にこういうスレには変なのが湧きやすいんだからsage進行推奨は同意
400名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 22:34:27 ID:r1sD02Hu
そもそも>>1にもsage進行って書いてあるしな。

それはともかく、>>395投下乙!
401名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 13:14:41 ID:mioB9V/C
投稿される方々が羨ましいですね…上手くって引き込まれちゃいます。
最下層汚物…家畜以下…汚辱的存在…そんなルナマリア・ホークをなぶり潰したいなぁ〜。
めちゃくちゃ好きなんだけど…複雑なもんですな。
402名無しさん@ピンキー:2009/10/13(火) 22:47:22 ID:ueb7A5Rb
某スレより転載
748 名前:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 17:59:27 ID:oPA4iBLX
これか最悪だな・・

103 名前: モズク[] 投稿日:2009/09/28(月) 22:52:30.04 ID:FNPHh4ta
お前ら、まずはこの詳細を読んでほしい。
http://ohitorigoto.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/30-5884.html
↑を読んだら↓を見て欲しい 小学生レイプってこんな感じ

グロ注意!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
グロ画像なので最初に説明しておくと、膣口とケツの穴が裂けて膣壁と腸壁が丸見え状態で
膣とアナルが裂けて繋がる寸前。子宮はチンコで貫かれたのか腹まで貫通してる
ttp://11.imagebam.com/dl.php?ID=14877537&sec=f54c00fb55cc94bd0eea24ba56bf0150&.jpg
ttp://11.imagebam.com/dl.php?ID=14877538&sec=c175c7171afeb0da750acb13a1dd2008&.jpg
ttp://11.imagebam.com/dl.php?ID=14877539&sec=71dc2f4d81c6797ed56f27c295cd315e&.jpg

飯食う前の奴はクリックするな
貧血の女はクリックするな
男でも覚悟の無いやつはクリックするな
うらやまと書いてる奴は見ろ

403名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 06:43:12 ID:078nLA0R
骨バキバキとか顔面グシャーとかいろいろあるけどどんなん好きなの?
うんことかそういうの?
404名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 07:02:14 ID:ndq1h0jq
やられてる側が喜んでるのが好きだ
クスリでもそういう性癖でもいい

でもグロだとあんまりないんだよな
同じありえないプレイでも拡張とかボテ腹とかではよくあるのに
405名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 08:50:52 ID:GrIJb8QI
748 名前:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 17:59:27 ID:oPA4iBLX
これか最悪だな・・

103 名前: モズク[] 投稿日:2009/09/28(月) 22:52:30.04 ID:FNPHh4ta
お前ら、まずはこの詳細を読んでほしい。
http://ohitorigoto.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/30-5884.html
↑を読んだら↓を見て欲しい 小学生レイプってこんな感じ

グロ注意!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
グロ画像なので最初に説明しておくと、膣口とケツの穴が裂けて膣壁と腸壁が丸見え状態で
膣とアナルが裂けて繋がる寸前。子宮はチンコで貫かれたのか腹まで貫通してる
ttp://11.imagebam.com/dl.php?ID=14877537&sec=f54c00fb55cc94bd0eea24ba56bf0150&.jpg
ttp://11.imagebam.com/dl.php?ID=14877538&sec=c175c7171afeb0da750acb13a1dd2008&.jpg
ttp://11.imagebam.com/dl.php?ID=14877539&sec=71dc2f4d81c6797ed56f27c295cd315e&.jpg

飯食う前の奴はクリックするな
貧血の女はクリックするな
男でも覚悟の無いやつはクリックするな
うらやまと書いてる奴は見ろ

406名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 08:52:55 ID:GrIJb8QI
すまん。昨日の夜書き込んだはずが、表示されてなかったんで、
もう一回書き込んだら、二回同じ内容のものを書き込むことに
なっちまった。悪気は無かったのだ。
407名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 09:54:59 ID:2TQOJMF4
>>406
うん、まあ取り敢えず>>1読め
408名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 13:06:10 ID:Gju2XijJ
>>404 のように喜んで、というのは俺も好き
あとは使命感で自ら進んで、とかね
なので >>167-175 の『おみあげ』はツボに入った
774氏の『奉乳祭』と似たシチュエーションではあるけど
巫女たちの心理描写が巧みで話に引き込まれて何度も読み返した
あとSSじゃないけど、さちます氏の新作『解剖狂室』には期待大

そんな俺は
地獄に堕とされる代わりに現世で恋人から責め苦を与えてもらう女の子の話を構想中
地獄行きを免れて現世に留まるためには
一日一回、恋人の手で死ぬまで拷問してもらわなきゃならない
でもそのたびに生き返り、また翌日までは恋人とのラブラブ(死語)が赦されるという何ともスイーツな責め苦

投下は、まあ、もう少し先に(汗
誘い受けってわけじゃなく、好みの趣向の話ってことで堪忍
409名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 20:02:16 ID:078nLA0R
グロで自分が喜ぶってシチュはなかなかないよな
性的な改造を施されるならまだ分かるけどハラワタ引きずり出されたり腕折られてってのはいくらなんでもw
410名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 20:49:37 ID:Gju2XijJ
リストカットを繰り返すうちに痛みが快感になっちゃったとかw
あとは身体同一性障害が高じて体をバラバラにしてほしいけど
痛みに耐えきる自信はなく途中でショック死するのも嫌なので局部麻酔はしてもらうとかね

血やモツは好きだけど女の子が意に反して酷い目に遭うのは可哀想になるヘタレな俺(´・ω・`)
411名無しさん@ピンキー:2009/10/15(木) 17:01:41 ID:b/JKh0ZZ
痛みが快楽に変わるような
都合のいいトンデモ薬でもあればいいのに
412名無しさん@ピンキー:2009/10/15(木) 18:06:09 ID:WNSq8BmA
マゾの女の子が事故に遭って首から下が麻痺してしまう
快感も痛みも感じられなくなって生きることに絶望
「何をされても死んだマグロみたいに無反応の女なんて奴隷でいる資格がないもの……」
御主人様に最期のお願いとして全身をバラバラに解体されて死にたいと申し出る
自分の肉体を取り返しのつかないほど破壊される様子を眺めることで精神的な絶頂を得たいと望んだのだ
そして御主人様の愛の刃が彼女の腕を脚を乳房を腹を切り刻んでいくのであった……

なんて妄想してみた
SS化は未定
413名無しさん@ピンキー:2009/10/16(金) 00:56:00 ID:X074w3Da
淫具・淫薬で女を弄ぶエロSS
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1212671636/l50

このスレで通信教育シリーズを書いてる者ですが
シリーズの4番目『自虐編』の続きをこっちで投下していこうかと悩み中です

残酷な描写が激しくなっていくと、元のスレの趣旨から外れすぎてしまうので移動しようと思ってるのですが
シリーズの基本的な設定があって、いきなり投下しても「?」になると思います

簡単に設定を纏めるので、お付き合いできるという方はご覧下さい
414名無しさん@ピンキー:2009/10/16(金) 01:10:44 ID:X074w3Da
●通信教育シリーズ概要
『depths社』が経営するアダルトグッズの通販サイトが主題
そこの『通信調教システム』システムを利用する女性の様子を描く

通信調教システムは利用者に応じて多種多様なコースを用意(拡張、露出、自虐など)
利用者は事前の『性癖診断』によってコースを決められる

内容はデアゴ○ティーニ方式
『毎週アダルトグッズが送られてきて』、それを利用した『ノルマ』をクリアしていく
グッズとノルマは段々と過激になり、利用者はいつの間にか性欲におぼれ、深淵に落ちていく
415名無しさん@ピンキー:2009/10/16(金) 01:20:40 ID:X074w3Da
通信調教コースの一つが、シリーズの4番目『自虐編』です

元のスレに1話目があるんですが、こっちに転載したほうがいいでしょうか?
向こうに読みに行って頂けるなら、過疎ってる元のスレの人口増加に繋がるかもしれないので、それはそれでいいんですけどね
416名無しさん@ピンキー:2009/10/16(金) 05:36:11 ID:dOGF0CAO
元スレ読んできたよ
かなり面白い設定ですね
向こうにも楽しみにしてくれてる読者がいると思うので
まずはこのまま「自虐編」として身体的な後遺症が残らない程度で向こうのスレでオチをつけておいて
そこから先の取り返しのつかなくなるレベルは
番外編的な「自傷編」とかでこちらに書いてみるというのはどうです?
二話分も書くことになるので作者さんは大変だけど
うまくケリはつけられると思ったり
417名無しさん@ピンキー:2009/10/16(金) 13:38:32 ID:paVjl3r8
普通にリンクを貼ればいいのでは?
418名無しさん@ピンキー:2009/10/17(土) 08:01:11 ID:Xq7yV2kt
>>417
作者が気にしてるのは
向こうのスレで残虐描写することだと思う
なのでこちらに引っ越そうと思ったけど
すでに一部を向こうに投下してるから
どうしようかってことでしょ

どこまで残虐描写したいかによるけど
主人公の女性が自分でできそうな範囲の行為なら
(例えば乳房やクリに針を刺すとか)
残虐注意と断った上で元スレにそのまま投下すればいいんじゃないか

逆にいえば、こちらに投下するなら
手足を切り落としたり臓器を抉るレベルでないと……
と思ったり
419413:2009/10/17(土) 10:24:09 ID:6AqJdXCU
このたびはお騒がせいたしました

グロとしてはまだまだ軽すぎるようなので、暫くは淫具スレのほうでやりたいと思います
ただいま自虐編その2投下中ですのでよろしければどうぞ

もっと激しいものが書きたくなったときにまたお邪魔させていただきます
420名無しさん@ピンキー:2009/10/18(日) 22:55:36 ID:rHBqlJww
真正のドMでも喜びはしないか
色々考えてみてるけど難しいな
421名無しさん@ピンキー:2009/10/19(月) 11:08:15 ID:duvgHf8F
スターゲイザー2話でサトリナ演じる女キャラがバクウにビームサーベルの牙でコクピットザクザクやられてるのはリョナ?
422名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 12:53:18 ID:0Tq/AnFd
>>421
多分
423名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 00:28:08 ID:BtWHhWVL
「セルゲイ……」
ニナは、静かにセルゲイを見下ろす。

あれからいくらか時も経った。
ニナの懸命な介護によって、セルゲイは順調に回復していった。
障害が残るかに見えた運動系も、リハリビを続ける裡に立って歩けるまでになった。
記憶だけは戻らないが、それでもかまわない。
「ただのニナ」と「ただのセルゲイ」になって、二人で犯した罪は消えないけれど、
小さな希望とともに生きていける、そう思っていた。この時まで。

「……!」

ニナは急に耳を衝くエンジン音に気付いた。
慌てて二階の窓から下を見下ろせば、数台の装甲兵員輸送車とわらわらと屋敷を取り囲む兵士達の姿が。
「動くな、ニナ・ウォン!」
咄嗟に判断する間もなく、扉が蹴破られて、兵士達が乱入して来た。
ニナは咄嗟にGEMがあった耳に手を当てるが、そうして、自分は非武装になったのだと思い出した。
「セルゲイ・ウォン及びニナ・ウォン、条約機構の命により、貴様らを討伐する」
にやりと隊長らしき男が笑う。
その時だった。
「ニナ、なんなの……?」
静かに眠っていたセルゲイが、目を醒ましベッドから起き上がった。
その瞬間、兵隊の一人が銃の引き金を引いた。
424名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 00:28:57 ID:BtWHhWVL
ターン

「あ……ぁ……?」
銃弾は、ニナの見ている前でセルゲイの脳天を打ち砕き、そのまま窓を割ってどこかに突き抜けて行った。
打ちぬかれたセルゲイの頭はばくと砕けて、脳味噌がこぎみよく炸裂する。
養父であり、命の恩人であり、全てと引き換えにした人であり、
一人の女として愛する男が、無残にその生命を終えた瞬間だった。

「い、いやあああああああああああああああああああああああああああっ!!」

ニナの絶叫が、空しく森に響き渡る。


「ぐはぁ!!」
ニナは胃液を吐いて痙攣した。

あれから、条約機構の兵士達は半狂乱のニナをこもごも殴って気絶させると、
付近の駐屯地の地下牢に連行した。
そして、鎖でニナの自由を奪い、何時間も引っ切り無しに暴行を加え続けていた。
「オラオラ、てめえは死んで当然なんだよ!」
「ううっ、お願い……お腹は殴らないで……」
ニナは血反吐を吐きながら、涙ながらに懇願した。
「あ?」
「お腹には……あの人の赤ちゃんが……」
その言葉を聞くと、兵士達は互いに顔を見合わせ、にやりと笑った。
「じゃ、てめえのマ○コから、潰れた胎児がひねり出てくるまでサンドバックだ♪」
兵士の一人が面白半分にニナの下腹を蹴り上げる。
「ぐはぁっ!!」
「オラオラ、ぼでぃーぶろーだ!」

「ぐぎゃああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
425名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 00:29:18 ID:BtWHhWVL
徹底的に腹を打撲されたニナは、内臓が炎症を起こし、高熱が出た。
その最中、子供はドス黒い血とともに流れた。だが、ニナの悪夢はこれだけでは終わらない。

条約機構ではナギ・ダイ・アルタイへの陵遅刑執行と共に、
ハルモニウムの紡ぎ手、ニナ・ウォンに対する極刑が決議された。
無論、ヴィントブルーム王国とエアリーズ共和国は必死にこれに反対したが、
「十二王戦争」の再来となったかも知れぬ事件の重大さは、各国政府を強硬にした。

ニナは幽閉されている間中無数の兵士たちから陵辱を受けた。
一日平均100人の兵士達が代わりばんこにニナを犯す。
ニナの女性器は擦り切れて2センチは削れたが、
それでも飽き足らず兵士たちはニナの口腔や直腸までも犯す。
ニナはガルデローべのコーラルだったころの輝きも知性の煌きも生き生きとした躍動もなく、
ただの肉便器となって、黙々と男たちにザーメンを注がれていた。

そして陵辱が40日間続いた後、ニナはナギと共に衆人環視の下陵遅刑にかけられた。
刃物でちょっとずつ肉体を削ぎ落とし、手足を切断し、
すぐ死なないように苦痛を長引かせながら数日かけてなぶり殺すのである。
「痛い痛い」と泣きじゃくるナギとは対照的に、ニナは最後まで一声も上げなかった。
ただ、少しだけ涙を流して。

(セルゲ……天国には……いけな…だろ…けど……いっし………に……)

こうしてニナは生きたまま解体されていった。
細切れの死体は、人糞に混ぜられブタに食わされた。

其の後、刑の一部始終をまなこをかと見開いて涙を流しながら見守っていたアリカ・ユメミヤは、
やがて精神を病んでしまい、オトメを止めてどこかへ去って行った。
マシロ女王の必死の改革にもかかわらず、諸国はその後も戦争を続け、 同期のガルデローべの生徒は殆ど戦死したのだった。
混乱の中、黒い谷への救済政策も打ち切られ、絶望したアスワドは再びテロ集団に戻る。
マシロは後継者を残さぬまま絶望の中で薨去し、当代を以ってヴィントブルーム王国は滅亡した。
426名無しさん@ピンキー:2009/10/26(月) 19:01:02 ID:ja3Hc0Md
>>425
タイトルも投下予告もなかったので最初は元ネタがわからなかった
(どこからかコピペしたわけでもないよね……?)
淡々としながらエグい文章は上手いと思う
427舞-Hime@奈緒だるま:2009/10/27(火) 01:35:51 ID:B5VhEnFl
あまりグロくないけどいきますえ?




――祭りの最中、とある廃屋――

「うっ、ここは……」
奈緒は目覚め、「ううん」と呻いた。
そして気づいた。――自分の手足がない事に。
「う、うわあああああああああああああ!!」
「気づかりはったか」
顔を上げると、そこには――
「藤乃――!!」
藤乃静留はバケツを提げて立っていた。
とろんとした目つきで。
「ちょっと、どうなってるのよ!? 私の手足は?」
「ここに」
静留がバケツを傾ける。地べたを這う奈緒の目にもそれははっきりと見えた。
「ひっ」
「のこぎりで付け根から切断しておきましたえ?」
クスクスと笑うその目には狂気が宿っている……。
「あんたがいかんのや。うちのなつきを狙うから」
「馬鹿ぁ!! あたしの手足返してよおおおおおおおおおおっ!!」
「フフフ」
奈緒は泣きじゃくる。
「あんたが負けた以上、想い人も消えとるやろうねぇ」
「……ママ!」
奈緒ははっと気づいた。この祭りのルールに。
「あんた、あんたママを……!」
「ぶざまやねぇ、お母はんを消されて、うちにダルマにされて」
奈緒は目から血の涙を流しながら壮絶な視線で静留を睨む。
「藤乃、てめえ……っ!」
「なんや」
「てめえ、殺してやる! ぶっ殺してやるっ!!」
奈緒は憎悪を籠めて叫んだ。
「てめえぶっ殺してやるからな!! ぜってえぶっ殺してやるっ!!」
静留の足が動いた。
「ぶぐ」
「誰にものいうとるんや?」
静留の靴底が奈緒の顔にめり込む。
奈緒は鼻血を出し、涙を流した。
「うう……」
「お楽しみはこれからやで」
すすり泣く奈緒を見下ろし言う静留。
「うう……畜生、畜生……」
「さあ、結城はん」
静留はしゃがみ込むと奈緒のスカートをめくった。
奈緒の白いショーツとそれにくるまれた尻が現れる
428舞-Hime@奈緒だるま:2009/10/27(火) 01:36:41 ID:B5VhEnFl
「な、なに?」
「あんたにはこれからまぁだお仕置きをせなあかん」
そう言うと、静留は鞄から何か取り出した。
「!!」
「太いどすな〜」
静留が手に取ったのは極太のペニス型バイブレーターだった。
「こんなの入れられたら結城はん壊れてまうかもわからん」
「やだ、藤乃やめて……」
静留は、しかし、嗜虐的な笑みを浮かべるだけだった。
奈緒の嘆願を無視してそのショーツに手をかける。
「ひぃっ」
布地がずり下げられ、奈緒の膚を露わにする。
ショーツが肢があった位置に落ちると、すぐ奈緒の尻肉がむき出しになる。
静留は奈緒の尻を割って秘裂をさらけさせた。
「綺麗な桃色やねぇ。あばずれぶってはるけど、実は男の人を知らんのん?」
「くうっ!」
奈緒が歯をがりっと噛んで悔しがる。
奈緒はアナルからヴァギナまで後ろから丸見えにされて、見世物にされていた。
その秘裂を静留が指でなぞる。
「ああん、いやぁ!!」
「かぁいらしいののはんやねぇ」
静留はそのまま割れ目にそって指を這わせたり、クリトリスを弄ったりしていたが、
やがてバイブに用意したローションを塗って近づけた。肛門にあてがう。
「やだぁ、そんなとこにそんなもん入れたら、裂けちゃう!!」
「大丈夫やさかい。初めは痛いかもしれへんけど、すぐ気持ちようなるよって」
静留は奈緒のアナルに切っ先を押し込み始めた。
「ひぎぃっ!!」
奈緒の肛門の皺が捻じれ中にめり込む。最初は無理な挿入に抵抗した奈緒の菊門だったが、
ローションの滑りをうけてぐんぐん直腸に侵入していく。
「痛い! いやあああああああっ!!」
「ふふふ」
奈緒は排泄口を弄られる初めて経験した不快感に悲鳴を上げるが、
だるまの彼女に抗うすべはない。異物が直腸に侵入する感覚に喘ぐのみだ。
「亀頭の部分が入りましたえ?」
「うわ……あ……!」
奈緒の肛門は常時の数倍に拡大し、バイブを加え込んでいる。
奈緒は吐き出したくて気が狂いそうになるが、静留はまだこれからだとばかりに竿の部分を挿入にかかる。
429舞-Hime@奈緒だるま:2009/10/27(火) 01:37:17 ID:B5VhEnFl
「お願い、藤乃ぉ、もう許してぇ!!」
「なにねぶたいこと言うてはるん? お楽しみはこれからですえ?」
静留は亀頭で奈緒の直腸の先をほじくりながら、より奥まで拡大していく。
拳ほど拡大された奈緒のアナルにバイブをぐいぐい押しこんでいった。
「ひ、いひいいいいいいいいいいいいいいっ!!」
バイブの竿が奥まで入った。奈緒の肛門はバイブを飲み込んでひくひく震えている。
「嫌だあ、気持ち悪いよおっ!! 抜いてえ!!」
奈緒は直腸の異物感に涙を流して嫌悪するが、静留はそんな彼女を見て端正な顔を嗜虐に歪めた。
バイブのスウィッチを入れる。
ブブブブ……
バイブが奈緒の直腸の中で脈動を始める。
「! ひいっ!! 何これ……ああ、あああああああああああっ!!」
奈緒が手足の無い身体を反り返らせ、喘いだ。
アヌスを責められる感触に体が反応してしまう。
「どう、結城はん? おいどの穴ねぶられて? 気持ちええやろ?」
静留は陰惨な笑みを浮かべて奈緒の尻を軽くなでる。
奈緒は芋虫のような体を必死でくねらせて、直腸からの刺激に耐えている。
「やああっ、変な感じ! あたま……おかしくなっちゃう! 助けてえっ!!」
「今度はこっちも弄ってあげますさかいにね♪」
静留は奈緒の淫裂に手を伸ばした。指先でクリトリスや茂みの辺りをさわさわ触れる。
同性に性器を触られ、奈緒は不快感を感じるが、アナルの刺激に喘ぎを漏らしてしまう。
「ああ! はぁっ!!」
「なんや、結城はん。あんたダルマにされて、おいどにこんなぶっといの入れられ、さねいじられて感じてはるん?」
静留が冷笑しながらクリトリスを揉みくちゃにすると、奈緒はアナルの異物感と同時に、
激しい刺激に思わず体を突っ張らせた。
「はぅっ!!」
「かわいらしい芋虫はんやなぁ。おいどの穴に大根咥えて、ピンクのおそそで感じてはるわ」
静留は指先でねちっこくクリトリスを揉み、摘み、弄ぶ。
奈緒の脳髄には次第に不快感だけでなく強烈な愉悦が叩き込まれていった。
「ああ! 畜生っ! 畜生っ! こんなのって、こんなのって……」
奈緒は涙を流しながら叫ぶしかない。
肛門とクリトリスから這い上がってくる刺激に抗おうにも、手足のない彼女は、芋虫のように這いずるしかない。
静留に一方的に責められ、喘ぎ、泣き喚いて現実を受け入れるしかないのだ。
奈緒は気が狂いそうな感覚に涎を垂らし荒く息をつく。
「もう、もうやだぁ、やだ、やだ……!」
「おや、濡れてきはったえ?」
静留がわざとらしく音を立てて奈緒の陰唇を揉む。
奈緒の体は生理的に反応して、気分とは裏腹に愛液を分泌していた。
「なんやろ。このお汁? まさか結城はんの気持のイイお汁やないやろな?」
「ああ、ああっ!」
奈緒はとうとう、あまりの悔しさと絶望にまなこから液体を流し出した。
熱い涙は奈緒の頬を流れ、薄汚い床に水たまりを作る。
430舞-Hime@奈緒だるま:2009/10/27(火) 01:37:45 ID:B5VhEnFl
「結城はんも大したド変態や。ダルマはんにされて、おいどにぶっといの入れられて、おそそ弄られて濡れてはるんやからね♪」
「畜生っ、畜生っ……もうやだぁ!!」
奈緒は泣き叫ぶが、静留は微塵も容赦しようとするなく、指使いをより淫猥にする。
「ああ、ああ、なんか来るなんか来る……っ!」
奈緒ががたがた肩を震わせ始めた。芋虫の体でふんばるようになる。
絶頂が近付いて来た事を確かめて、静留は奈緒のクリトリスの包皮を剥き、親指でごしごし擦った。
「ひ、ひぎゃぁぁっ!!」
本来なら痛いくらいの刺激である。
あまりにも強すぎる刺激に、奈緒はとうとう昇りつめてしまう。
「ひ、い、あ……あああああああああ――――っ!!」
奈緒が背を仰け反らせ、絶叫した。
同時にぶりっという音がして、肛門から茶色い粘液が溢れ返る。
「あらら、う○ち漏らしてしもうた。しょうがない娘やねぇ〜」
静留はけらけら笑って、奈緒の尻をバシと叩いた。
イッた衝撃で糞便を漏らし、意識が朦朧としながら、奈緒はううと呻く。
奈緒の肛門には太いバイブが突き刺さり、バイブと菊門の隙間からゲリ状の糞便が漏れて悪臭を放つ。
「ああ、惨めやねぇ……」
奈緒が異臭に塗れてぴくぴく震える。
静留はむごいとしか言いようがない奈緒の醜態を眺めて楽しんでいたが、
突如、面を歪め、奈緒の涙でくしくしゃになった顔にぺっと唾を吐きかける。
「このゴミ虫が! 目障りにも程があるわ」
「ううっ、ママァ、ママァ……」
奈緒は涙腺が壊れたよう泣き続ける。
「ああ、なんかこの糞ダルマゴミ虫みとったらうちも濡れてきたわ」
静留は着物の裳裾の中に指を突っ込むと、自分の陰部をくちゃくちゃとかき回す。
この世からかき消えてしまった母親を呼んで泣きじゃくる奈緒の頭上に立ちはだかると、そのまま秘部に淫らに指を出し入れする。
「はあはあ、ふふ、うちのお○っこ飲みなはれや」
静留は前をはだけると、仁王立ちのまま放尿をしだした。
黄色い水(サルイ・スー)が、放物線を描いて、手足のない奈緒に降り注ぐ。
しゃーしゃーと小便が奈緒の顔にかかっていく。
……奈緒はだるまにされて、う○こを漏らして、小便に塗れて転がっていた。
そこに、出会い系の援助交際で男たちを手玉に取ってきた勝気な少女の面影はなかった。
ただ、「ママァ」と泣き、震える。
身に降りかかる過酷な出来事の数々に心身ともに実は繊細なその精神の限界を超えてしまって泣きじゃくっていた。
「ママァ、ママァ、たすけて……あたしを……たすけて……ヒグゥ……ヒグッ……」
「まったく惨め通り越して目ざわりやね」
静留が奈緒を仰向けに蹴っ飛ばす。
「げぼぅ!!」
胃を蹴られた奈緒は嘔吐して、ひっくり返った。
「さて、どうやってなぶり殺したろか……ねぇ」
431舞-Hime@奈緒だるま:2009/10/27(火) 01:38:23 ID:B5VhEnFl
仰向けになった奈緒の股間には茂みと桃色の割れ目が姿を見せていた。
「ふふ、ほんまかぁいらしいののはんや」
静留はしばらく眺めていたが、やがて陰惨な目をうっすら輝かせた。新しい嗜虐のアイディアを思いついたらしい。
「さあ、結城はん」
「……ママァ……ママァ……」
もはや目の焦点が合わない奈緒の割れ目に何か近づける。
それは試験管だった。
風華学園の理科実験準備室から持ち出したものの一部である。
但し、先が砕かれて底が抜け尖っていた。
「…………!」
「奈緒はんの”をとめ”をこれで破ったるさかいにね」
あまりに残酷な言葉が頭を突き抜けたとき、奈緒は一瞬理性を取り戻した。
静留がこれからやろうとする事の意味を悟ったのだ。
「いやぁ……お願い、もう許してェ!!」
奈緒は首を振って血涙を流すが、だるまにされた彼女にはもがく事すらもできない。
太腿から下がなくなった腰を振って必死に逃げようとするが、その哀れな抵抗は静留の嗜虐心を満足させるだけだった。
「いきますえ?」
「!!」
静留が左手で膣口を広げ、右手で割れた試験管を挿入した。
じゅぶ……という形容しがたい音が廃屋に響く。
試験管の割れた切っ先は奈緒の処女を破って膣内に侵入していた。
「ぎゃああああああああああああああああっ!!」
奈緒は目を剥き、小さくなった体を仰け反らせて叫んだ。
奈緒の性器からは鮮血がどくどく溢れ、糞便や小便の異臭に鉄の臭いをかき混ぜる。
「痛いいいいいいいいいいいいっ、痛いよおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
「これで”をとめ”卒業やね。おめでとはん♪」
静留はにこやかな笑顔で試験管をぐいぐい子宮に向けて押し込む。
試験官はガラスの切っ先で奈緒の膣内を傷つけながら、奥まで差し込まれていった。
異物感と激痛にのたうつ奈緒を尻目に、静留は何やら取り出す。
「結城はん……これが何か分かるやろか?」
静留は泣きじゃくる奈緒にビンを見せ笑顔で告げた。
絶望を。
「濃硫酸や」
静留はじょうろを試験管に宛がい、硫酸のビンを開ける。
「さあお仕置きも佳境や。これで子宮を溶かしますえ? あばずれもここまでやれば大人しうなるやろ」
「いやあぁあぁ、ママァ!! 助けて、ママァッ!!」
奈緒は狂ったように、首をふりふり必死で振って暴れるが、それで事態が好転しない事は本人も分かっている。
奈緒は心から絶望していたのだ。
この静留という圧倒的凶威の前に、どうすることもできなかった。
もはや理性にひびが入りそれを失う寸前だった。
――硫酸が流し込まれた。
432舞-Hime@奈緒だるま:2009/10/27(火) 01:39:00 ID:B5VhEnFl
じゅば……じゅううううううううううっ

「――――っ!!」
奈緒が顔を醜く歪め、凄まじく咆哮した。
「ぐぎゃああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
硫酸は試験管から奈緒の子宮口に直接流れ込む。
奈緒の深奥、胎内は溶かされ、沸騰し、腐食していった。
「ぐげえええええええ!! げえぼおおおおおおおおおおおおっ!!」
「あっはっは、おかしな顔や!」
静留は立ち上がると手を叩いて笑う。
奈緒は激痛に手足のない体を激しく震わせ痙攣していた。
その奈緒の腹をどかっと静留が蹴っ飛ばした。
「ぐいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!」
だるま奈緒はコンクリートの床を何度かバウンドしながら転がると、やがて鼻から床にごとと落ちた。
そのままびくっびくっと痙攣していたが、やがてそれも弱弱しくなる。
――そして完全に動かなくなった。
「死んでもうたか。面白い遊びやったわあ」
静留は玩具が壊れてしまった事を知ると、荷物をそのままふらりと出て行った。
後には白目を剥いた奈緒の無残な遺体だけが残された。
その光景を眺めている少年が一人。炎凪だった。

「――こわいこわい。だけど祭りの勝者はこうでなくっちゃ」
凪はやがて目撃する事になる。自分を受け入れない玖我なつきを、彼女が同じように殺めることを。

(終わり)
433名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 02:10:14 ID:IcYoAHXJ
やるじゃない
434名無しさん@ピンキー:2009/11/01(日) 03:12:53 ID:az4gVjEm
方言責め萌えるなあ
書くのも難易度高いだろうに乙
そして試験管レイプキタコレ
435舞-Hime@奈緒だるま:2009/11/01(日) 03:33:48 ID:n53by+G2
まあ俺は本地人じゃないですが。西の方の出身だから多少共通するけど。
436名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 02:14:20 ID:btRMPrYJ
>>432
遅くなったけど乙です!
437名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 09:43:53 ID:41M1ScZg
興奮した!
ぐっじょ!!
438名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 14:09:05 ID:nD9Axz8H

中絶手術予定日、私は少し風邪気味で咽に痰が絡んだ状態で病院へ行った。
医者は、「麻酔中に呼吸に問題があるといけないから今日手術はできない」と言った。
「じゃ、麻酔しないでやってください」と言ったらOKしてくれそのまま手術台へ上がった。

膣を広げる器具を入れ、子宮の入り口に何か冷たい物を差し込む・・・激痛・・。
膣を広げる器具と何かわからない器具同士がぶつかり合い、
私の膣の中でかちゃかちゃ音がする。
不思議と恐怖心は無く足の先まで伝わってくる重苦しい痛みに耐えながら、
カーテンの向こうで行われている行為を想像する。

先生が「痛いけど我慢して」と言ったすぐ後、
今までに感じたことの無いほどの激痛がお腹を駆け巡る。
ぐりぐり、ぐりぐり、お腹の中をかき回している。
もう実が無くなったスイカの皮付近の実ををスプーンで無理矢理すくい取るかのごとく
痩せた私のお腹の皮膚は中から持ち上げられているように突っ張る。
それは2、3分ほど繰り返され、私が暴れないように体を抑えていた看護婦が
狂ったような声で「もう、おわるよ、もうおわるよ」と話し掛ける。

医者が「バキューム、バキューム」と言い、そのバキュームとやらを私の中に突っ込み
スイッチを入れる。びゅるびゅるびゅる〜と掃除機に唇を当てたときのような音が
股の間で鳴り響き、私の子宮の中身を吸い上げる。
膣の中に入れられた器具がすべて取り除かれた瞬間、股の間がすーっと軽くなった。
これらの一連の行為はたった10分程度で終了したが、
中絶手術というものはこんなに原始的で野蛮な手術だとは思いもしなかった。
439名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 15:01:20 ID:AHvANpy4
終わり?
なんか生々しくてえぐい。GJ
440名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 18:32:26 ID:sNbXrvyK
羞恥・露出を兼ねた処刑モノが読みたいです。
輪姦されたあとに全裸で股裂きとか、あそこから口まで串刺しとか。
441名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 06:16:27 ID:rS7eg7bi
>>438
スレ違いだよ
442名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 19:08:06 ID:adlvakdn
もまえら猟奇で抜いた事ある?
443名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 01:55:01 ID:fG6bhkhP
日常茶飯事
444名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 13:24:18 ID:0oPZAno0
捕食リョナー居るかぁ?
野生動物の捕食良いよな
平成ガメラのギャオスも良い
445マンガ版舞-HiME@マシロくん再生の塔篇:2009/11/16(月) 02:51:14 ID:yVoFevG3
「ここは……」
マシロはゆっくりと目を開ける。目を開けると、薄暗い部屋の中にいた。
しかも金具で体を繋がれている。
「目が覚めたか?」
「セルゲイさん……!」
扉を開けて、彼がよく知っている人物が入ってきた。
ヴィントブルーム国軍大佐兼宰相、セルゲイ・オーギュスト。
「あのボクは一体……これはどういう?」
「何だ、覚えていないのか?」
セルゲイがにやっと笑う。マシロの脳裏に今までの記憶が蘇ってくる。
(ボクは戴冠式に出て、そこでシュヴァルツが襲ってきて、それで……)
「あ、アリカちゃんとニナちゃんは!?」
「やっぱりショックで忘れてしまったらしいな。――死んだよ」
「え……?」
「あのマイスターどもなら死んだよ。お前をかばってなあ」
「そ、そんな……」
マシロくんの目が潤んでくる。思い出した。二人はカグツチの吐息で……。
がたがた震えるマシロを笑いながら、セルゲイは言葉を続ける。
「正確には重傷を負ったんだがな、その後部下によってたかって死ぬまで犯させてやったよ。
二人とも火傷でずる剥けになった体をのたうたせて、泣き叫んでたな。ひっひっひ」
「ううっ……ひどいよ、ひどいよ……」
ぐしゃぐしゃと泣きじゃくるマシロを愉しそうに見つめ、セルゲイはマシロに近寄る。
「何のためにお前を死なさないようにしたか分かるか?」
「えっ……?」
其の瞬間、セルゲイはマシロの唇を奪っていた。
驚きに瞳が拡大していくマシロ。セルゲイの舌がマシロの口腔を蹂躙する。

パン!

「――っ!!」
硝煙が立ち昇る。セルゲイは懐から拳銃を取り出した。
それでマシロくんの足の甲を撃ちぬいたのだ。
「――――!!」
「じゅるじゅる」
446マンガ版舞-HiME@マシロくん再生の塔篇:2009/11/16(月) 02:51:46 ID:yVoFevG3
セルゲイはしっかりマシロの顎を捉えると、執拗に口吸いを続ける。
マシロは目を見開き、痙攣していたが、やがて弛緩し、口を解放されるとくずおれた。
「あ、あぁ……」
「うまいなぁ、他人の苦痛は」
セルゲイは涙を流しぐったりとしたマシロを満足げに見下ろす。
「お前の旅立ちは特別にあつらえてやるよ」
「もう始めているようじゃな、セルゲイよ」
ぎぎと扉が開く。セルゲイが恭しく敬礼した。
果たして、部屋に入ってきたのは車椅子の真白姫と真祖二三だった。

「ま、真白姫……」
マシロは足の痛みに朦朧となりながら、涙でぼやけた視界を見る。
真白姫は二三に押されて部屋の奥まで進むと、壁に貼り付けられたマシロの目の前に至った。
マシロと真白。
同じ姿を持ちながら対照的な二人の少年少女が向き合う。
「なかなか乙なものよな」
「は……」
真白姫は勝ち誇ったように笑うと、マシロを見上げた。
「どうじゃ? これから何されるか分かっておろう。怖いか?」
「ひどいよ……」
マシロは涙をぽろぽろ落としながら真白姫を睨んだ。
「よくもアリカちゃんとニナちゃんを殺したな……ひどいよ……」
「なに……?」
驚いたように瞳を大きくする真白姫。
「そなた、死ぬのが怖くないのか? 自分より、あのオトメどもの方が心懸りなのか?」
しばらく目を丸くしていたが、やがてくくと真白姫は笑った。
「面白い……そなたの顔が苦痛と絶望で染まるのを是非見ねばのう……セルゲイ!」
はと応えてセルゲイが進み出る。拳銃を懐中にしまうと、代わりに何か取り出す。軍用ナイフ。
「……せ、セルゲイさん」
「お前はよく働いてくれたよ。後は死んでくれ」
セルゲイは慣れた手つきでナイフを一回転させると、マシロの胸に衝きたてる。
そのまま肌を浅く切りながら服を裂いていく。
447マンガ版舞-HiME@マシロくん再生の塔篇:2009/11/16(月) 02:52:18 ID:yVoFevG3
「うっ……」
上等の絹の衣装が縦に割られて、マシロの白い肌が露わになった。
ナイフは切っ先で鮮血の紅を刻みながら、マシロの股間まで剥きだす。
「ど、どうする気……?」
「痛かったら声をだせよ。その方が真白様も俺も楽しめるからな」
セルゲイはそっけなく答えると、マシロの股間にナイフを衝きたてた。
「がっ……!?」
マシロがびくんと喉を反らせる。ナイフはマシロの睾丸を刺し貫いていた。
「ぐっ、ぐがあああああああああっ!?」
「そうだ、その調子だ」
セルゲイがかちゃかちゃと手を動かす。ナイフの肉厚の刃はマシロの睾丸を、
真っ二つに割るようにめり込んでいる。セルゲイは栗を剥くように刃を滑らすと、マシロの精巣を取り出しはじめた。
「ぎゃあああああああああああ!! ぐぎゃああああああああああああっ!!」
がちゃがちゃと金具の音を立てて、マシロが暴れる。
あまりの苦痛に泡を噴いて痙攣するが、拘束のため壁に張り付いたままだ。
セルゲイは鮮血に手を湿らせながら白い玉を掴み出した。
何やらついてくる管をナイフで切り、二つながら取り出して真白姫に恭しく見せる。
「これがこの者の睾丸でございます」
「ほう、まるで団子餅のようじゃの」
真白姫はそれをしげしげ見つめていたが、やがて処分するように命ずる。
セルゲイは頷くと、マシロの睾丸を床に落として靴で踏み潰した。
「ああ、ああ……」
マシロは青褪めて細かく震えていた。
激痛によるショックのため呼吸が乱れている。

「どうだ? どんな感じだ?」
「ああ、ボクの睾丸が、ボクの睾丸が……」
マシロは心身の激痛に涙を流していた。
踏み潰され、床にへばり付いた睾丸の成れの果てを呆然と見つめる。
「何、すぐに竿の方も捌いてやるよ。袋だけじゃバランスが悪いからな」
セルゲイはしゃがみこむとマシロの陰茎に臨んだ。
マシロの陰茎はまだ幼く、皮を被っている。セルゲイはその陰茎を摘むと、尿道に刃先をもぐりこませた。
「ぐ、ぐぎゃあああああああああああっ!!」
マシロが再びのけぞって絶叫した。
大ぶりのナイフはいとも容易くマシロの亀頭を両断すると、そのまま縦に切り裂いていく。
陰茎のくきの部分が縦に割れ、尿道が断面を覗かせる。断面は睾丸の傷と合流してぱっくり裂けた。
448マンガ版舞-HiME@マシロくん再生の塔篇:2009/11/16(月) 02:52:41 ID:yVoFevG3
「がああ……あ……あ……」
マシロは激痛に白目を剥いていた。殆ど気絶しかけているが、セルゲイがびんたを喰らわせて正気に戻す。
するとまた痛みのため絶叫して泣きじゃくった。
「ほほほ、こやつ、小便のように血を漏らしておるぞ。愉快愉快」
けらけら笑うマシロにお楽しみはこれからでありますとセルゲイが奏す。
その表情は機械的で感情が読み取れない。マシロは激痛にむせびながら声を振絞った。
「どうして……?」
マシロは無論激痛のため泣きじゃくっているのであるが、その涙は体の痛みのためだけのものではなかった。
「どうして? ボク、あなたのこと……本当のお父さんだと……思っていたのに……」
マシロは孤児である。母の形見の貴石以外、その肉親を知るよすがはない。
その自分を拾って育ててくれたセルゲイに対して、マシロは父親に対するような思いを抱いていた。
仮令利用するためだけだと分かっていても。
「いくら酷いことしたって……改心してくれると思ってた……話せば……わかってくれるって……」
「ヒャハハハハハハハハハハハハハッ!!」
セルゲイはその言葉を聞くや、腹を抱えて笑い出した。
「こいつは傑作だな! まさかお前俺にほんのわずかでもお前に愛情があっていままで食わせて来たと思っていたのか?」
セルゲイは顔を歪めてマシロを見つめ、怒鳴りつけた。全く狂った表情で。
「お前は虫けらなんだ!誰もお前なんか必要としてねえんだよ!お前はここでゴキブリみてえになぶり殺されるためだけに生まれてきたんだよ!」
「う、うう……うわあああああ」
マシロはかくかく肩を震わせていたが、やがて声を上げて泣く事に戻る。
「セルゲイ、茶番はもう良い。早く続きを見せよ」
「は、畏まりまして」
セルゲイは一礼すると、再びマシロに向かう。
「せいぜい苦しめ。お前が痛がって泣くだけ真白様はお喜びになるのだ。何、心配するな。
人間を長時間死なせないまま苦しめる方法は知っている」

言うや、セルゲイはナイフを突き出す。
刃先をマシロの性器の傷にもぐりこませ、抉るように穴を拡大する。
449マンガ版舞-HiME@マシロくん再生の塔篇:2009/11/16(月) 02:53:06 ID:yVoFevG3
「ぎっ、ぐぎゃああああああああああああああっ!!」
「そうだ、それで良いんだ。もっと啼け」
セルゲイは機械的にナイフを動かしていく。ナイフはマシロの陰茎の根元をほじくると、
そのまま奥まで切り込んでいく。刃先は土手の方に上がっていった。
「ぐがあああああああああああああっ!! があああああああああああああああっ!!」
「見えるか、肉の裏でナイフが動いて盛り上がっているだろう?」
セルゲイは腕に力瘤をつくってナイフを繰り出す。
ナイフは土手の裏側を剥がすと、下腹の奥までもぐりこんでいった。
ぶしゅぶしゅと鮮血が噴き上がるが、入り口の穴以外からは血が出ていない。
セルゲイの腕は拳の所まですっぽりとその穴に入り込んでいる。
「では、取り出すぞ」
セルゲイは中でぐっと何かを掴んだ。そのまま力任せに引っ張る。
マシロが激痛で狂ったように暴れる。すると中から赤い袋状のものが出てきた。
「これが膀胱でございます、真白陛下」
セルゲイがそれを恭しく真白姫に捧げる。手の平の上で取り出されたばかりの膀胱がびくびく怒っている。
「ほう、これは珍しきものよのう」
「はい、まだ尿が中に詰まっております」
セルゲイは膀胱を取って立ち上がり、マシロの口元に持っていく。
そしてぐしゃと握りつぶすと、中から黄金色の小便がじょぼじょぼマシロの口中に降り注いだ。
「遠慮するな、しっかり飲め」
「ぐぼぼ……」
激痛のためびくびくのたうっていたマシロは小便を飲まされてむせ返る。
顔中小便に塗れ、気息奄々としたマシロの顔は苦痛に歪んで無残だ。
セルゲイは真白姫の次へという合図を受け取ると、ナイフを振って血を払った。
そしてナイフを脇腹にあてがい、差し込んだ。
「ぐがっ!!」
ごぼとマシロは血を吐く。セルゲイはナイフを中程まで差し込んで傷口を拡大すると、引き抜いた。
脇腹に小さな穴が開く。そこに拳を突っ込み、むりやり押し込む。
「ぐぼおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
マシロは血を噴出しながら背を反らす。セルゲイの手は内臓を引っ掻き回していたが、
やがて大腸を掴むと引きずり出していった。拳に続いて桃色の腸が姿を現わし、どんどん伸びていく。
「このようにすれば、失血死させないままはらわたを取り出す事ができます」
セルゲイは引っ張り出した大腸を真白姫に掲げて見せると、ナイフで腸壁を切断し始めた。
大腸が裂け、中から糞便が溢れだす。セルゲイは一方の大腸を捨てると、もう一方の端をどんどん引っ張り出していった。
マシロが絶叫し続ける中、大腸はどんどん積もっていき、床には何メートルも大腸がとぐろを巻いていた。
450マンガ版舞-HiME@マシロくん再生の塔篇:2009/11/16(月) 02:53:29 ID:yVoFevG3
「……かふっ……っ……」
「もう声も出ないようですな」
セルゲイが血に塗れた手を拭うと、真白姫は満足げに頷いた。
マシロを見上げる。
「どうじゃ、苦しかろう? どんな気分じゃ」
「…………」
マシロは耳を澄ませる。すると、かすかな声が聞こえた。
「アリカちゃん……ニナちゃん…お母さ……」
「はっはっは! こやつ、うわごとを言っておるぞ! 聞いたかセルゲイ」
「はっ……」
「大変妙なる余興であった。わらわは楽しんだぞ」
そう言い残すと、真白姫は二三に押されて部屋を出ていった。
後に残ったのはセルゲイとマシロだけだが、セルゲイはナイフを拭う事に夢中でマシロの事など意にも介さない。
やがて一瞥もくれる事もなく部屋を出て行った。

後には腸を引っ張り出されたマシロだけが残った。
マシロはまだ息があり、完全に死ぬまでまだ数時間を要したが、
度重なる激痛のため壊れた意識の上に上るのはアリカ・ニナ・エルスとの楽しい思い出だけだった。

(終わり)
451名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 13:10:05 ID:fn67Bw8D
GJです。
ペニス破壊ネタは大好きなので面白かった。
セルゲイの鬼畜っぷりもいい。
欲を言えば、折角腸を引きずり出したんだから
それを使って緊縛プレイをしても良かったかな。
452名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 18:57:09 ID:74iGOnw3
板違いじゃね?
453名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 18:22:00 ID:qaAbN8fd
野郎関係は、801板とかだね

さて、以下、このスレはこの話題で荒れるだろうな
454名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 17:31:39 ID:sbC5e1I5
筒井御大から伝統の膀胱食わせ&腸引っ張り出し大変美味しゅうございました

男性ネタなら内蔵さんのあれがあったでないの
多少は許容されても良いと思うんだがな
解体メインのネタであれば性別とか特に気にならない
455名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 00:29:15 ID:X+COpF90
できればNGワードとかの注意書きのレスが1つ欲しかった、かも。
456名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 15:50:28 ID:NIwy5xGQ
兄貴からニヤニヤされながらDemonophobiaというゲームを渡されました
兄貴が「リョナゲーだよリョナゲー」といいまくるので気になって検索してたらここに行き着きました

リョナってそういう意味ですか……まったく兄貴が社会に顔向けできないような趣味を持っているなんて
弟としても情けないばかりですが、血は争えません。私も興奮しています

二面のボス倒せねェー
457名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 00:54:20 ID:xitpSrDH
もうここの住人になるしかない
458舞-HiME@静なつ虐殺:2009/11/20(金) 05:08:28 ID:3343TlkQ
「一番地を舐めるからこんな事になるんだぜ?」
サングラスに黒い背広の男たちがニタァとせせら笑った。
手には、ブラックジャックやサヴァイヴァル・ナイフ、金属バットに木刀などが握られている。
静留は暗い屋内に手首を括られて天井に吊るされていた。
「一番地が何で『一番地』と呼ばれているか分かってないな」
ボグゥと男がブラックジャックを静留の腹に叩き込んだ。
「ぐはぁっ!!」
静留が体を曲げ胃液を吐く。
「この国で絶対に逆らっちゃいけない”力”なんだよ」
男が静留の髪を掴んで顔を上げさせる。已に全身打撲で襤褸襤褸の静留の。
「殺すなら……とっととすればいいどす」
静留は苦痛にゆがんだ顔で、だが毅然と吐き捨てた。
「何だと?」
「おたくら一番地に一矢報いたんや、もう覚悟はできてます」
「ほう……それは嬉しいねえ、ならもっと楽しい『プレイ』をしようか」
扉がギギと開いた。そこから連れ込まれたのは……
「なつき!!」
静留が思わず悲痛な叫びを上げた。
「話が違いますえ!? なつきは、なつきには手を出さないって……」
彼女がおめおめと擒になったのも、なつきが人質に取られたからだった。だが……
「馬鹿かお前? 俺達がこいつを生かしとく訳ねえだろ。玖我なつきの処分は上で決まってるんだよ」
「なつきに手は出させやしませんえ……!」
静留が、拘束された身体に力を込めた。

――パン――

「ごぼ……っ」
静留の口から内臓から出血した鮮血が溢れる。
男が静留の背中に押し当てていた拳銃を撃ち放したのだ。
459舞-HiME@静なつ虐殺:2009/11/20(金) 05:08:57 ID:3343TlkQ
「静留、静留――っ!!」
なつきが泣き叫ぶ。静留はびくびくっ痙攣していた。
「小腸の辺りを撃ち抜いた。すぐには死なねえだろうから、ま、楽しめや♪」
静留はチャイルドを呼び出そうとするが、激痛のため集中力を失い、それもできない。
なつきはデュランを呼び出せないでいる。つまり、二人はただの少女に過ぎなかった。
「糞、出ろ、デュラン! デュラン、なぜ出て来ない!!」
なつきは涙を流して吼えるが、彼女のチャイルドは決して現れようとしなかった。
「哀れだな。実の母親に売られ、その事も知らずに小娘が仇打ちに熱中。
挙句の果てが解体レイプだ。しかも、唯一の親友まで巻き込むとはな」
男がブラックジャックでなつきの頭を強打した。
「あうっ!!」
鼻血を吹き出して転倒するなつき。男たちが彼女を取り囲む。
「俺たちゃ仕事柄チャイニーズ・マフィアの連中とも付き合いがあるんだがな。
お前、連中がどんなエグい殺し方するか知ってるか? 色々あるんだけどよ、今回はこれ用意した」
男が取り出したのは金属製のチューブのようなものだった。円筒形のボンベと管が繋がっている。
「ガス・バーナーだ。こいつで肢体を焼き切られるとな、切断面が炭化して、すぐには死なねえんだ。こいつでお前の手足を切断してやるよ♪」

――ボオオオオオオッ――

男は着火した。青白い炎が剣のように具現化し、光熱を放つ。
ガス・バーナーの焔で軽くなつきの顔をなぶると、高熱を受けて髪の毛がちりついた。
「い、いや、ひ、ひいいいいいいっ!!」
なつきが顔を背けて悲鳴を上げた。あまりの恐怖に涙が滲む。
「お願いだ、止めてくれ!! なんでもする、なんでもするから」
縋るように喚くなつき。瘧のようにガタガタ震えている。ライダースーツの股間が湿って来た。
「こいつ、おもらししやがったぜ!!」
男たちが哄笑した。なつきの醜態に、サディスティズムが高揚してくる。
男の一人が「なら」と持ちかけた。
「あの女、あいつの×××を俺たちのモノでめちゃくちゃに犯して良いと言うなら勘弁して、楽に殺してやるぜ。どうだ?」
くいっと顎でぐったりして来ている、しかしまだ息はある静留を示す。
「ああ、好きにしろ、あいつはどうやってもいいから私は助けてくれ!!」
その言葉を聞いて、静留は己の耳を疑った。まだ十分意識のある静留の脳裏には、どす黒い絶望と悲嘆が差した。
「なつ……き……」
「あいつは変態のレズ女なんだ! 弱っている私に付け込んで私の体を凌辱した! 一番地を襲ったのもあいつの勝手だ!!」
「そんな……なつき、うちは……」
静留はあまりの酷い言葉に涙を流した。
「だとよ、薄情な”想い人”だったな」
男がにたり嗤う。
「御希望通り犯してやる。ただその前に――」

――ブヴォオオオオオオオオオオオオ――

男はガスバーナーの火力を上げた。
「お前を解体してからだ♪」
460舞-HiME@静なつ虐殺:2009/11/20(金) 05:09:36 ID:3343TlkQ
「そ、そんな、話がちが……ひいいいいいっ、熱いいいいいいいいいいいいいっ!!」
無茶苦茶に暴れるなつきの肢体は数人がかりで押さえる。
右足を抑え込むと、太腿の付け根にガス・バーナーの炎を宛てた。
「ぐぎゃあああああああああああああああああああっ!!」
なつきが醜く顔を歪め、絶叫する。人肉の焦げる薫りが漂い、炎は索状になつきの肢を炭化していった。
「ぎゃああああああああああああっ!! 熱いいいいいいいいいっ!! ぎぃいいいいいいいいいいいっ!!」
なつきが目玉も飛び出さんばかりで暴れるが、数人の男の力の前には無力である。
炎は骨まで届き、脂が床に滴った。
ゴトンと、なつきの肢は切断された。
「見てみろよ。綺麗に焼け焦げてるぜ」
男たちが切断面を覗く。骨まで炭になっている。主要な血管も切断されていたが、ガス・バーナーの火力で炭化され、血は一滴も漏れない。
「ぐあああ……ああああ」
なつきは鼻水を流して泣きじゃくるが、男たちは残酷に告げた。
「ほら、後手足は三本残ってるんだよ」
「ひぎゃああああああああああああああああああっ!!」
なつきはまだじたばた暴れるが、無駄な努力だとは彼女自身にもよく分かっていた。
左足が焼き切られる。
ゴトン。
「ぐぎゃああああああああああああああああ!!」
その次には右腕が。
ゴトン。
「ぎえええええええええええええええええええええええ!!」
その次には左腕が。
「ぐがあああああああああああああああああああああああああ!!」
ゴトン。
なつきは肢体を切断され、達磨にされていた。
すっかり小さくなったその体を見下ろして、男たちは満足げに笑む。
「じゃ、お望みどおりにあの女犯すか」
男たちは吊あげられた静留を引き下ろして、乱暴に床に叩きつけた。
達磨になったなつきのちょうど隣に。
静留は失血と銃創によるショック状態で青ざめていた。床に放られ、血反吐を吐いて唸る。
「ゴボッ、なつき……なつき……う」
もはや清姫を呼び出そうという意志にも欠けていた。
ただ只管涙を流す。
仮令傷を負っていなかったとしても、もはや彼女にチャイルド――想い人への絆の証は召喚できなかっただろう。
彼女は全てを失ったのだ。
「じゃ、犯るか」
男が静留の肌衣を剥がし、陰部を露わにする。そして逸物を挿入した。
「ヒグゥ!!」
静留がびくんと体を弓なりに反らす。腹部の血とは別の深紅が乙女の証となって散らされた。
「じゃ、俺らはこいつの×××にガス・バーナー突っ込もうぜ」
男たちが歯をみせて頷き合った。
「あぐ……うひぃ……」
手足を失っても視聴猶存すなつきは、絶望という名の響きが耳から脳髄に達して、呻き声を上げる。
461舞-HiME@静なつ虐殺:2009/11/20(金) 05:10:50 ID:3343TlkQ
「俺は、こいつのハラワタをファックしてやる♪」
男が一人、犯され、激しく突き込まれている静留の、腹部の銃創に己の逸物を突き込んだ。
「ぐげええええええええええええええええええっ!!」
静留が白目を剥いて痙攣する。
その横で、なつきの陰部にガス・バーナーが強引に挿入される。
「いひぃいいいいいいいいいいいいいいいっ!!」
処女膜を乱暴に破られたなつきが又悲鳴を上げるが、その苦痛もこれから味わうものに比べれば、殆ど問題にならない。
「へへ、こいつ具合良いぜ!」
腰を静留の恥丘に叩きつけながら、男が叫ぶ。
もう一人の男は静留の小腸に陰茎を絡めて惨虐な性行為に浸っていた。
「ぐえええええええええええ!! げええええええええええええええっ!!」
「よし、点火だ」
ガス・バーナーの筒先がなつきの子宮口にぶつかった事を確かめて、男は着火した。
灼熱の焔がなつきの卵巣を焼き払う。
「ぐええええええええええええええええええええええっ!!」
「がああああああああああああああああああああああっ!!」
なつきの子宮は焼き爛れ、二三分で心肺も停止した。
同時に、内臓を損壊された静留も事切れる。
両者とも凄惨な最期だったが、死に顔もまた無残だった。
なつきは母親に見捨てられ、絶望して。
静留は想い人に裏切られ、喪心して。

――こうして、「祭り」は贄によって幸わわれ、二人のHiMEは散華したのだった。

(終わり)
462舞-HiME@静なつ虐殺:2009/11/20(金) 05:14:55 ID:3343TlkQ
これでHiMEシリーズの猟奇ものは四作目か。いくら壊しても飽き足りないwwwww
舞-HiME、舞-乙HiMEともにお勧めなので、原作を知らない方は一見をお勧めすます。
463名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 10:40:39 ID:WdnsxPue
>>456
なんというダメ兄弟www
464名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 10:48:54 ID:ILV/OROT
今回も絶好調ですね。
原作は知人の二次創作を通じてキャラを少し知っている程度ですが
それでも面白かったです。キャラの醜悪ぶりと芸のある殺し方が面白い。

いつか臓物による緊縛プレイを書いてください。
致命傷を与えずに臓物を引きずり出して陵辱し、
自分自身の力で内臓をずたずたにさせて
死に至らしめるというのも乙なものかと存じます。
465名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 23:57:34 ID:edjkyGab
流れを遮るようで申し訳ありませんが、投下させていただきます。

戦国無双で真田幸村×稲姫
※死ネタ、暴力、強制堕胎あり
466真田幸村×稲姫 強制堕胎:2009/11/20(金) 23:59:25 ID:edjkyGab
小窓から差し込んだ朝日で稲姫は目を覚ました。
衣服は剥ぎ取られ、後ろ手に縛られ足枷をされて横たわったままの体勢、目の前にはしっかりと施錠された格子戸。
そしてその体には、苦痛と屈辱に満ちた拷問の跡が色濃く残っている。
全てが昨日、一昨日……捕らえられた日と変わらない。
(あぁ…また昨夜も何も出来ぬまま終わってしまった)
「うっ……」
悲観し、溜息をついたその時、こみ上げる吐き気と共に鈍い腹痛が稲姫に襲いかかる。
それは度重なる過酷な責苦にも耐え抜いて生き続けてくれていた、胎児からの激励だった。
(そうだ…まだ諦める訳にはいかないわ。徳川の為にも、この子の為にも……)
稲姫が妊娠に気づいたのは父に付いての進軍で城を出発した後だった。
もしその地点で引き返していれば、こうして敵の手に落ちて虜囚の辱めを受ける事も無かったかもしれないが、
父の足手まといになりたくない、徳川の為・泰平の為に戦いたい…その思い故にそれが出来なかった。
(もし城に戻れたら、一番に信之様に報告しよう)
稲姫は別の敵地で戦っている夫・信之の顔を想い浮かべた。
子が出来たと知ったらきっと誰よりも喜んでくれるだろう。
そして生まれる子はおのこであれ、おなごであれ、信之に似た優しい子になるに違いない。
(その為には何としてもここから逃げ出さなければ)
敵に知られでもしたら、きっと胎の子は殺されてしまう。
戦が激しさを増しているのか、捕まった時に比べて最近は警備が手薄で、隙をついて逃げられる可能性は残っている。
あるいはここに自分が監禁されている事を知った仲間が自分を助け出しに来てくれるかもしれない。
諦める訳にはいかなかった。


「いやぁこんなに早く駆けつけて来るとは思いませんでした」
「えぇ…義姉上が心配になって、いても立ってもいられなくて」
「それはそうと幸村さん、この所女郎屋に度々足を運んでいるとお聞きになりましたが」
「さぁ?み、見間違いではありませんか……?」
「しかしあそこは安いばかりで質が悪い。女遊びするなら、もっと良い場所を教えましょうか」
「だからっ私ではないと言っているでしょう?!」

467真田幸村×稲姫 強制堕胎:2009/11/21(土) 00:00:14 ID:edjkyGab

何を言っているのかは聞き取れないが廊下から複数の話声と足音がすることに稲姫は気づいた。
拷問役の兵士達かと思ったが、今までのそれとは明らかに雰囲気が違う。
「じゃ、後はよろしく頼みますよ」
座敷牢の戸の前で男の声が聞こえ、一人分の足音が遠ざかっていく。
「失礼します」
それからしばし間が合って、戸の縁に手がかかった。
「お久しぶりです。義姉上」
「幸村様……」
思ってもいなかった来客に稲姫の目が驚きで丸くなる。
稲姫は足枷や傷の痛みに構わず幸村の傍へ急ぎ寄った。
「どうして貴方が?」
「三成殿がさきの戦いで義姉上を捕虜にしたと聞いたので心配になって…
三成殿に一度だけでいいから会わせてほしいと頼み込んだら了承してくれました」
そう言われて、この義弟が石田治部輔、直江山城守と親友であったことを思い出す。
「例えそうであっても私と貴方は敵同士なのですよ?そんな事では配下の者に示しがつかないでしょう」
「申し訳ありません」
そういってしょげる幸村だったが、その顔はすぐに深刻な物に変わった。
「ですが、どうしても義姉上に伝えねばならない事があるのです」
「どうなさいましたか?」
「先日、兄が亡くなりました」
「え……」
一瞬、何の事だか稲姫は判らなかった。
「豊臣軍と激闘の末の討ち死に……真田の名に恥じぬ立派な最期だったと聞いております」
「そんな……どうして……」
武士の妻として覚悟はあったつもりだったし、家族を亡くす者など戦が起こる度に目にしてきた。
それを知っている上で、あえて戦場に身を置いたのではなかったのか。
そう思って堪えようとするのだが、涙は止めどなく零れ落ちる。
初めて夫婦になった日、戦場での共闘、休戦中の穏やかなひととき、一緒に過ごした記憶が頭に浮かんでは消える。
どんな時でも自分を見守っていてくれた夫。
468真田幸村×稲姫 強制堕胎:2009/11/21(土) 00:01:13 ID:WUsNnR7j
「信之様……!」
「義姉上、どうか気を落とさないで下さい」
幸村は優しくそう言って格子越しに彼女の涙を拭った。
「……ごめんなさい。貴方に気を使わせてしまって」
悲しんでいるのは自分だけではない。
夫によくしてくれた父・忠勝や家康、上田城にいる義父、目の前の幸村もまた、兄の死を悼んでいるはずだ。
久しぶりに触れた生身の人間の手。
兄弟だからだろうか?
大きくて温かい手は夫の物とよく似ていて、稲姫を少しだけ安心させた。
「…………」
幸村は稲姫が落ち着くのを待っている間、複雑な面持ちでずっとそのまま彼女に触れていた。
まるで手放すの惜しむかのように。
「幸村様ありがとうございます。稲はもう――」
「義姉上、ずっと貴女をお慕いしていました」
ようやく泣きやんだ稲姫に、幸村は突然そう告げた。
「今、何と……?」
ぽかんとした顔で見上げてくる稲姫の頭に手を掛けて、幸村はそっと引き寄せた。
告げられた言葉は、思いもよらない事だった。
「兄の事を想っているままでもいい。それでもどうか、私と共に生きて下さりませんか…義姉上」
近すぎる所為で稲姫にに幸村の顔は見えていなかったが、絞り出すかのように苦しげなその声が彼の真摯な気持ちを表している。
「幸村様、手を離して下さい」
拒むかもしれないと思っていた稲姫だったが、予想に反して幸村は大人しく彼女の頭に回していた手をひっこめる。
稲姫は目を閉じてゆっくりと首を横に振った。
「稲は生涯、真田信之の妻です。虜囚の辱めを受けたまま降伏する事も、ましてや親戚とは言え敵将と添い遂げる事など出来ましょうか」
「無理を言っているのは承知の上です。しかし、今のままでは義姉上が」
「もしそれで命を落とすなら本望。稲は喜んで信之様の傍に行きとうございます」
監禁され、心身共に弱っている人間のものとは思えない、強くて明朗な答えだった。
義弟から告げられた恋慕の情を受け入れる余裕など稲姫には無い。
「ややが腹にいるのでしょう?」
469真田幸村×稲姫 強制堕胎:2009/11/21(土) 00:02:43 ID:edjkyGab
「えっ?!」
幸村がポツリと言った言葉に稲姫は心臓が縮みそうになった。
今までうまく隠し通せていたつもりだったが、三成達に勘付かれていたのだろうか。
「捕まって意識を失うまでの間、義姉上がしきりに無傷の腹を庇っていたと、貴女を捕らえた兵士が言っていた……と三成殿から聞きました」
幸村はもう一度手を伸ばし、優しくそっとその腹部に触れた。
「ここに兄上の子がいるのですね」
「信之様の子……」
傍目には判らない、胎動もまだ無い。
しかしそこには確かに生命が息づいている。
(そうだ、この子は信之様が自分と共に生きた証なんだ)
信之が死を聞かされ、自身の死も覚悟していた稲姫の心に一筋の光が射した。
「やや子の為にも死など考えないで下さい。近いうちにきっと私が義姉上を救いに来ます」
そしてそれを見透かされたかのように誘われた幸村の言葉に、いつの間にか稲姫は頷いていた。



それから数日後、幸村は再び三成の元を訪ねた。
その日は永く続いていた徳川との戦が一旦終結を迎えた日でもあった。
「来たか幸村」
深夜にも関わらず三成はそれを歓迎した。
「三成殿、本当によろしいのですか?」
幸村の問いに三成はあぁと頷く。
「徳川の情報を聞き出せなくとも人質くらいにはなるだろうと思っていたが、もはやその必要もないだろう。
後に禍根を残さぬようすべきという声もあるが、殺すには忍びない。だが、お前が護衛をかってでると言うとは思わなかった」
「三成殿には本当に感謝しています」
「お前が何度も頭を下げるからだろう」
そう言うと三成は周囲に人が居ない事を改めて確認し、幸村の手に鍵を握らせた。
「夜が明ける前に上手く連れ出すのだ。俺の判断を快く思わない者も城内には多い」
「判っています」
「くれぐれも見張りには注意しろ」
幸村は笑って、もう一度三成に感謝の言葉を述べた。
「三成殿のお心遣い、きっと義姉上も喜んでくれるでしょう」
470真田幸村×稲姫 強制堕胎:2009/11/21(土) 00:03:45 ID:edjkyGab
幸村が座敷牢に忍び込み、その鍵を開けるまでさほど時間はかからなかった。
「義姉上、義姉上」
「ん……」
「義姉上、約束通りお迎えにあがりました」
「ゆ、幸村様?!」
「見張りに気付かれない内に城を出ましょう」
「ま、待って!一体どういう……あっ」
幸村は戸惑う稲姫を抱きあげ、長い監禁生活の所為ですっかりやつれてしまった体を愛おしそうに抱きしめた。
あの座敷牢での再会の時と同じ温かい腕、優しい笑顔に稲姫は涙が溢れそうだった。
三成に捕らわれてからというものの、何度も心が折れそうになり、死すらも覚悟した。
いつか助けに行くと言ったあの時の彼の言葉は、稲姫にとって一縷の希望だった。
「さぁ私にしっかり掴っていて下さい」
幸村の言葉に稲姫は強くうなずいた。



城から逃げ出した後、二人は夜の道を駆け続けて寂れた廃屋に辿り付いた。
幸村は誰もいないことを確認して中に入り、そっと稲姫を床に寝かして灯篭の明かりをつけた。
薄暗く明かりがともる中で、稲姫はずっと気がかりだった事を幸村に尋ねた。
「幸村様、貴方は三成殿を裏切るおつもりなのですか?」
稲姫は、幸村が三成に無断で城に潜入し自分を奪還したのだと考えていた。
幸村は誠実で、義に篤く、友を大切にする男だと評判だ。
自分の為に親友を裏切り、その信念をねじ曲げてしまったのならば申し訳ない所の話ではない。
しかし幸村は稲姫の問いに、首を横に振った。
「義姉上に、本当の事を話さねばならなくなりましたね」
「どういうこと……」
「三成殿に捕まっていた間、義姉上はどこまで戦況を把握していましたか?
あぁ、その顔を見る限りだと全く知らされていなかったようですね」
その物言いは明らかにいつもの彼のものとは違っている。
不穏な空気を稲姫は感じていた。
471真田幸村×稲姫 強制堕胎:2009/11/21(土) 00:05:09 ID:WUsNnR7j
「兄上が討ち死にした時、既に徳川軍は劣勢を強いられていました。勝敗がつくのも時間の問題だった……。
三成殿にとって貴女はもう人質としての価値は無かったし、徳川の情報も必要無くなった。だから私に譲り受けてくれた。
それだけの事です」
「徳川が敗れたと言うのですか?!」
「……可哀そうな義姉上。折角、囚われの身から解放されたのに」
実際は徳川のしぶとい抵抗に対し、消耗戦を長期間続けるのは得策ではないと考えた秀吉によって
両軍は和睦を結ぶに至ったのだが、敢えて幸村はその事について触れない。
稲姫の問いをはぐらかし、その顔に憐れむような笑みを浮かべるばかりだった。
「ち、父上は無事なの?!家康様は?!」
「…………」
「答えなさい!」
思わず稲姫は幸村に掴みかかっていた。
「まだ自分の立場が分からないのですか?」
幸村はそれを簡単に振りほどいて突き飛ばす。
ドンっと鈍い音がして稲姫の体が床に叩き付けられた。
「ウグッ!!」
痛みに思わず稲姫は身を屈め、うめき声を上げる。
子を守ろうとして、右手は無意識のうちに下腹の上に添えられていた。
ドガッ!
「グハッ!!」
突然、稲姫の腹に激痛が走った。
身に降りかかった事が信じられず恐る恐る見上げると、無表情に自分を見下ろす幸村がそこにいた。
「なっ、なにを……」
言い終わる前にまた、二発、三発と続けざまに蹴りを入れられる。
472真田幸村×稲姫 強制堕胎:2009/11/21(土) 00:05:47 ID:edjkyGab
「い、いやっ…ゲホッ!や、め゙、でっ……ぇ!ガハッ!フグゥッ!!」
内臓がつぶされる感覚と喉の奥からこみ上げる吐き気に襲われ、呼吸もまともに出来ない。
されるがままに攻撃を受けた稲姫の腹には赤黒い痣がまばらに浮かんでいた。
「グフッ!……ゲホッ!ゆ、きっ…ら、さ……!!」
稲姫には幸村が何を考えてこの行為に及んでいるのか判らず、ただ恐怖しか感じなかった。
顔を覗こうと顔を上げても涙で滲んでその表情は判らない。
「ウゲェッ!やっ…子、がぁ……!ゴボッ!いやあぁ!」
最初の一撃からずっと無言で稲姫を足蹴にしていた幸村だったが”やや子”の言葉に反応してようやく口を開いた。
その声は、稲姫の知っている心優しい義弟のものとは思えない、冷徹で非情なものだった。
「最初から、兄の子を助ける気などありませんよ」
「……?!」
予想だにしない幸村の言葉に稲姫の思考が停止する。
幸村は無言で、呆然とする稲姫の体を爪先で転がし、仰向けにさせた。
「ごめんなさい義姉上。でも、こうでもしないと義姉上は兄の事を忘れてくれないでしょう?」
「い……いや…助け、て……ど…ぉし…て………」
稲姫は身をよじって逃げようとするが、腹の上に乗った幸村の足に強く踏まれてしまい叶わない。
幸村はグッとその足に重心を掛け、口元を歪めた。
「私がこれから何をするか、もう分かるでしょう?それとも他の誰かに助けを求めているのですか?
死んだ兄ですか?それとも忠勝殿、家康、半蔵……誰も来る訳無いのに」
「お願…ぃ……この子は…信之、さ、の…遺した、子な……」
稲姫が涙と涎でグチャグチャになった酷い顔で懇願するも、幸村が聞く耳を持つ筈も無い。
腹に乗せた右足をスッと高く上げると臍の下あたりを目がけて勢いよく振り下ろした。
グニャと肉が潰れる柔らかい感触が幸村の足に伝わる。
蛙を潰したような呻き声が稲姫から上がり、足の付け根から一筋の血が伝い落ちた。
「流れましたね」
「あ…あぁ……」
(信之様、ごめんなさい…ごめんなさい……)
稲姫の瞳からみるみる光が失せていった。
「胎も空っぽになった事だし、これからは私の子を宿してもらいましょうか」
そう言い放つと幸村は、焦点の合わない両目で虚空を見つめる彼女に口づけし、組み敷いた。
その慈愛に満ちた微笑みは、いつものものと変わらない。
「義姉上、愛しています」
虚ろな眼差しでされるがままの稲姫の耳元で、幸村はそっとそう囁いた。
473真田幸村×稲姫 強制堕胎(終了):2009/11/21(土) 00:08:47 ID:WUsNnR7j
これから幸村がどうするのか……を全く考えていなかった為、中途半端な気もしますがここで終了します。
ありがとうございました。
474名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 20:25:22 ID:AtM7eGsD
>>473
こういう小説好きだ
475名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 10:30:22 ID:pKhA2tIc
ここからが本番な気がするのに…
話自体は好きなので機会があれば続きを書いてください。
折角の戦国モノなので、残虐処刑ENDを期待せざるをえない。
476マンガ版舞-乙HiME@ハルカユキノ粛清篇:2009/11/28(土) 00:42:56 ID:103Sz4K7
投下します、

1、

先日、勝手な行動に走った婦警を捕らえて来た。
女は non carreer の叩き上げの警部補で、公安部の話によれば、
この女は今までも目障りな行動を取っていたらしい。
今回は事が事だけに容赦すべきでない。
さて、こいつ――ハルカ・アーミテージとか云った――は、自分の立場が分かっていないらしく、
取調べ室に入れられても「こんな所に何の用ですの!?」等と喚いている。
取り合えず、問答無用で男性警官五人程に警棒を振るわせた。
肉の拉げる音が続く事しばし。女は、三十分くらいでぐったりと血まみれになった。
額から血を流し荒く息を吐く女に、容疑のシュヴァルツとの内通について尋問する。
しかし、女はそんな事は知らないの一点張りだ。尤もでっち上げなのだから知っているはずはないが。
吐くまで延々と打撲させる。中々吐かないので次に電気ショックにかける事にする。
体に電線をぐるぐる巻き、水をぶっかける。 水は電気の通りをよくするためのものだが、
その濡れそぼった肢体を見て男性警官たちが下卑た目つきを浮かべるのも見逃さない。
一人に命じて50Vの電流を約13秒程流させた。
「ぐぎゃああああああああああああああああああっ!!」
婦警は白目を剥いて絶叫し、 電流が止まると、体から湯気を立てながらびくんびくん痙攣している。
体中の筋肉が引きつるため、呼吸も苦しそうだ。吐く気になったかと訊くと、
こちらを睨み「くたばり……なさい……」等と呻く。
再度電流を流す。その後二時間程、電流刺激と尋問とを交互に繰り返した。
婦警は電流を流される度にのけぞってびくびく震える。
胸を反らせ、金髪を振り乱すさまは中々艶めかしい。ミニスカの下着からは小水が端なく漏れていた。
この時、電流を流してから一定時間休憩を与えるのが重要で、
きっちり4秒ほど休ませてから再度規則的に電流を13秒間流す。
これを二十分くらいすると、電線が巻かれた部分の服が焼けて破れ、膚もじかに焼け焦げて来る。
やがて婦警は呼吸が困難になって来て、このままだと窒息死するので止む無く休ませた。
十分後、刺激提示と尋問を再開。
これを延々と繰り返す。婦警はその度に酷く絶叫するが、それでもどうしても自白しようとしない。
この調子では命が助かっても、婦警は体に障害が残るだろうが、当人が吐かない以上仕方ないだろう。
やがて服が全てボロボロになったので、破けた服を脱がせ、真っ裸にした。
股を二人がかりで全開に開帳させられると、婦警は「いや、お父様……」等と呻く。このとき初めて涙を見せた。
電気棒を膣口にあてがい、ぐいっと押し込ませる。婦警は泣き叫んで暴れたが、顔面を強打して黙らせた。
もともと女性器に挿入できる規格ではないので当然だろうが、電気棒はすぐに血まみれになる。
それでも無理やり押し込みすっぽり入れると、膣に直接電流を流させた。
婦警は聞くに耐えない声で喚きだした。性器から焦げた血の鼻をつく異臭がする。
どうやらこの婦警はまだ処女だったらしい。
そのまま電気ショックで性器を責め立て続けるが、
夕方まで何度も気絶させて一向に吐かないので、今日の尋問は中止した。
その場の警官たちに後は好きなようにする許可を与えて取調べ室を出る。
477マンガ版舞-乙HiME@ハルカユキノ粛清篇:2009/11/28(土) 00:43:41 ID:103Sz4K7
二日目。婦警は朝から高熱を出していた。数時間に亘る電気拷問で全身と膣が焼け焦げた上、
昨晩は公安部の男性警官総出で輪姦されて、一睡もできなかったのだから当然だろう。
裸の膣口からは濃い膿汁が出ているが、すぐに死に至るものではないそうだから治療は必要としない。
まず、裸の体に水をぶっかけてから電線を巻く。乳首や陰核に特に念入りにコイルを巻かせた。
これらの部位は特に敏感なので果たして尋問には効果的だったが、すぐに焼け潰れてしまった。
そのまま三時間くらい電流を流し尋問し続けが、婦警は決して口を割ろうともしない。
そこで電気棒で乳房が焼き爛れて縮れるまで責め立てた。次に警棒で滅多打ちにしてあばらを折り、
何度も机に顔を打ちつけるが、 婦警は次第に水をぶっかけられても意識が朦朧として、
瞳が濁り、「お父様……」等とうわ言しか言わなくなった。
仕方ないので、もう一人の粛清対象・ヴィント市警警察署長を呼び入れる。
署長は取調べ室に入るなり「ハルカちゃんっ!!」と婦警にしがみ付く様に駆け寄って、そのまま泣きじゃくりだした。
本当はこのメガネも尋問したいのだが、試験をパスしたキャリアの権利は原則尊重されるので今は手が出せない。
署長に必死に揺さぶられて、婦警はわずかに意識を取り戻す。
「ユキ……ノ……」
「ハルカちゃんもう耐えなくていいんだよっ……お願いだからもうこれ以上苦しまないでっ……!」
お前が素直に罪を認めれば、署長の管理責任は問わないと言うと、婦警は涙を流してようやく罪を認め始めた。
署長を下がらせて調書を取らせる。これでようやく女を陥落させられた。
自白が完了次第二人には強制収容所送りなって貰う。王国の施策方針に反対するものがどんな目に遭うか思い知らさねば。
収容所は若い女が少ないので、さぞかし歓迎を受ける事だろう。尤も婦警の方はもう女としては使い物にならないのだが。


2、

収容所に入れられた婦警と署長だが、今どうなっているか気になるので様子を視察に出向いた。
政治犯収容所は国境近くの砂漠のただ中にある。
辺りは荒野と岩野が続くだけで、草木一本生えていない。
昼間は熱射地獄、夜は酷寒、まさに極限の環境だ。

署長は一人で地面に蹲っていた。掘り返したと見られる土の前に、じっとしゃがみ込んでいる。
聞けば、婦警はあの後すぐ死んだらしい。
元々尋問で体を壊していた上に、ここの環境は厳し過ぎたようだ。
医療を施されず、即席裁判を経て数日でここに叩きこまれたし、ここでは医者になぞ診てもらえるはずもない。
ここに入れられて一月ばかりで死んだそうだ。

署長はすっかり痩せこけていた。 顔は頬骨が見えるくらいにやつれている。
まあ、一日にとうもろこしが300グラムも支給されれば良い方なこの収容所で、
痩せない方がおかしいのだが。半年経つのに飢え死にしていない所を見ると、
ゴキブリやムカデ、ネズミなどを捕まえ食って来たらしい。
フレームの曲がったメガネをかけ焦点の合わない瞳で呆然と、ぶつぶつ呟いている。
「ハルカちゃん……ずっと一緒だって、約束したよね? ……ハルカちゃん……」
それから間もなく、警邏が飛んで来て署長の顔を蹴飛ばした。
烈火の如く怒鳴りつけられながら、署長は労働に駆り立てられる。
「お前達は虫けらだ。弱ったものから死ね!」と殴られ、署長はふらふらと歩いていった。
あの様子だとあのメガネ女が他の囚人と同じように荒野に葬られる日も近いだろう。
私は満足してヴィント市に引き上げた。

(終わり)

短くて済みません;;
478名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 00:19:50 ID:5ECTpjAY
文章力無い上つまんねえ
479名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 08:54:39 ID:A9UErIO3
文章も読みやすいし面白いと思うけど…
正直ここまで陰惨だと作者さんの精神状態が心配になる。
480名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 09:06:28 ID:7j1nvbvU
おいらにはど真ん中ストライクです。
2/3地点くらいまでで抜けました。
GJ!
481名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 09:20:59 ID:jUUhwaAC
GJ!

>>478
嫉妬乙
482名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 12:26:35 ID:PkrXR8fR
>>487
《 non carreer 》 が、読めなかったからって不貞腐れるなよ。w
483482:2009/11/30(月) 12:27:52 ID:PkrXR8fR
レス番間違えた。 OTZ

○ >>478
× >>487
484作者:2009/11/30(月) 13:09:06 ID:siQAJ16J
荒れないでねヾ(^_^;)
>>479そんなに陰惨でしたか?これよりエグいのたくさん書いて来たんだけど。
485479:2009/11/30(月) 14:21:59 ID:A9UErIO3
>>484
陰惨だと感じた理由は、内容のエグさよりも文章のテンションです。
いつもと違って責める側の台詞がほとんど出てこないことと、
語り手である「私」の視点に嗜虐心が感じられず
淡々と事実を記録しているような印象を受けたので。
486名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 15:17:26 ID:siQAJ16J
>479さん
狙ってやりました。敢えて第三者的な叙述に努め、
感情の伴わない淡々とした記述で、嗜虐者(漫画版の少佐)の異常性を際立たせるのが狙いでした。
ご心配おかけするとは思いませんでしたが(^_^;
487名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 15:42:42 ID:7j1nvbvU
おいらは一日目の晩の輪姦の様子やら、収容所送られてからの事まで脳内保管して
抜いたと言うのに。
488479:2009/11/30(月) 16:00:09 ID:A9UErIO3
まだまだ修行が足りなかったようです。申し訳ない。
489名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 13:05:14 ID:ysubXzLH
上の方に男キャラはダメってレスあるけど、
性転換させた男キャラはどうなんだ?
ポケモン金銀のライバルでいろいろ考えたんだが
490名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 19:35:12 ID:QaxrZJV0
注意書きがあれば良いんじゃね?
垣原、豚喰い、拷問官の三大神はみんな男拷問してるんだし。
491名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 02:39:34 ID:XmJCiHWd
>>489
注意書きとNGワードさえ、投下前にきっちりと貼っておけば問題ないかと。
過去スレにも似たようなのがあったはずだし。
492名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 23:56:04 ID:H6wowMdM
おまいら三大ネ申以上の拷問のネ申知ってるか?
493名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 22:20:57 ID:OkVpWK+7
保守
494名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 20:20:26 ID:tK2tYGFi
忍道戒かなり良いな、これよりおすすめなのある?
495名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 09:00:00 ID:B2BUIoxI
eramakerの解体コマンドが大概のバリアントで封印されてて泣ける
496名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 12:17:35 ID:xW2EgJ2Y
シグルイお勧め。グロさで言うとそれほどでもないが、
基地外ばっかなのと読んでて胸糞悪くなる展開はコクがある。
なんか今666番目にあるな。
497名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 17:36:18 ID:5z+4utmp
猛者たちにお聞きしたい。
苦痛を絡めれば性器拡張もおk?
498名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 19:03:49 ID:IoZgxe1n
むしろOKじゃない理由を聞きたい
499名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 19:41:46 ID:dZ8SZZw5
そろそろ500KB間近だな〜
480超えたら注意だな
500名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 03:13:11 ID:U0rlwkAk
そうですね
501エヴァ-アスカ:2010/01/01(金) 01:13:26 ID:vd6h3JfW
付き合いだして1年、着物姿のアスカと初詣。
寒いのと人ごみではぐれないようにとで手をギュッと繋いだら、
つい数時間前にも身体を一つにしたというのにアスカは頬が火照ってしまう。

寒いのでぴったり寄り添って帰宅してすぐに炬燵に潜り込む。
着物の袷を少し崩して寄りかかってくるアスカの重さを愛らしく感じながら、

 「新年最初の御餅は1口で飲み込まなきゃいけないんだよっ」

なんて嘘を教え込んで、大き目の餅をアスカの口にア〜ンッ…。

1口に飲み込もうとして頑張るアスカを隣でじっと見つめていると
困ったような恥ずかしいような顔を背けてアスカの喉が大きく膨らむ。

ピクッと肩を震わせ、次に震える両手を口元に当てるアスカ。
目に涙を浮かべてこっちを向いて、ギュッと強く手を握って助けを求めるアスカに

 「救急車呼んでくるから、待ってて」

告げて爪を立てて握り締められた手指を解いて距離をとる。
支えを失ったアスカはどっと床に横たわると着物の袷を肌蹴て胸元をかき抱く。
下半身を炬燵に入れたままなので上半身だけが捩られ、着物が乱れ、額に汗が浮く。
502エヴァ-アスカ:2010/01/01(金) 01:15:40 ID:vd6h3JfW
大きく見開かれた瞳から零れる涙、形のいい鼻、酸素を求めて舌を突き出し涎を垂らす口、
白い下着に包まれた胸の膨らみには痛々しい爪の跡…もうそろそろだろう。
隣に跪いてアスカを膝枕してあげながら優しく

 「アスカ、もうすぐだからね」

囁くと、宙を彷徨っていたアスカの視線がこちらを向き、表情がやわらぐ。
だが、それも一瞬のこと。
襲い掛かる断末魔の苦痛に上体を仰け反らせて抵抗するアスカをぎゅぅっと抱きしめて口付けると
アスカは、こちらの背に爪を立てて抱きしめ返して全身を震わせる。
2度、3度、大きく体が震えた後アスカの両腕が力なく床に落ちたので、
そっとブラをずらして直接左の胸に触れると汗ばんだ肌ごしに感じられる心音。
ゆっくりと、ゆっくりと、震え途切れるその音が消え去るまでアスカを抱きしめて、
口を離すと突き出されたアスカの舌から唾液がきれいな糸を曳く。

目を閉じかけた、眠たげな安らかな表情。
頬は赤みが差し、口の端から零れた唾液が喉を、(小さいと気にしていた)胸の谷間を伝う。
脇に手を差し入れて力の抜けたアスカを抱き、炬燵から出してみると今まで見えていなかった場所が露になる。
着物の裾は乱れ膝はだらしなく開き、かわいいお臍まで出てしまっていた。
ブラとお揃いのショーツに薄黄色の染みが広がっているのは、昨夜飲み過ぎたせいもあるだろう。
アスカを数時間前に愛しあったベッドに運び着物の袷を調えながら改めて見ると
(勿体無かったかな………いや)と思い直す。
アスカは実は優しいいい子だったが、そろそろ飽きてしまったのは事実だった。
丁度、綾波を落とせてしまったこともあり乗り換えるいい頃合だった。

生きているアスカはもう十分に堪能した。
三が日は悔いの残らぬよう、命の消えたアスカを楽しもう。
503名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 14:11:05 ID:wQYmIPp7
GJ
504エヴァ-アスカ:2010/01/01(金) 22:40:52 ID:vd6h3JfW
>500KB
大丈夫ですかね



 「ただいま」
室内からはもうアスカの声は還ってこない。
 「ただいま、アスカ」
横たえられたまま冷たくなったアスカの頬に手を沿えて声を掛ける。

今朝、アスカを看取ってすぐに約束どおり綾波と初詣に向かった。
たった数時間前にアスカと歩いた参道を、今、綾波と歩いていることに
妙な感慨を覚えながら綾波−−レイと幸せな1年にしようと誓いあい、
そのままレイの家を訪れた。

アスカのより幾分大人びた着物姿の彼女に上目遣いで
 「…着物の時は…下着…着けないって聞いたから…」
なんて言われて一人で帰すことが出来る訳が無かった。

が、そのままお楽しみ…とはいかなかった。
アスカだって初めて抱かせてくれるまでには時間が掛かったが、
レイは人付き合いの経験すら浅いのだから、ゆっくり時間を掛けてあげたかった。
結局、部屋で並んで(途切れ途切れながら)言葉を連ね、別れ際のキス。
襟元から香るレイの匂いに鼻腔をくすぐられながらレイの舌に舌を絡めるだけに留めた。

さて、今朝の誓いどおりアスカを楽しませてもらおう。
505エヴァ-アスカ:2010/01/01(金) 22:43:52 ID:vd6h3JfW
蛍光灯の光の下、アスカは朝と変わらぬ姿で横たわっている。
だが、よく見れば閉じかけた瞳は靄が掛かったように曇り、頬の涙の後や胸元の涎は乾いて跡となっていた。
化粧によって朱の乗った頬以外、肌は血の気を失っているし触れれば冷え切った室内に近い体温が感じられる。
帯を解き、下着姿のアスカを抱いて口付けて舌でアスカの口中を舐めていて気付いた。
 「ごめんね、苦しかったよね」
もう半日以上、アスカは喉を塞がれたままだった。
口の中に指を差し入れ、箸を差し入れ、しばらく悪戦苦闘して、ようやくアスカの喉に詰まった御餅を取り出す。
喉の奥から漏れてきた、肺に溜まっていたアスカの最後の呼気とともに唾液塗れの餅を味わうとアスカの味がした。
口の中いっぱいに広がったアスカの味。

ベッドに広げたアスカの晴れ着の上で、下着姿のアスカを抱く。
まだ濡れたままの下着越しに秘部に触れると指先にぬめりが感じられる。
下着の染みは苦悶の最中、そして息絶えた後に漏らしたオシッコだけではないらしいことに気付いて、
アスカのことが更にいとおしく感じて、荒々しく下着を脱がし抱いた。
かわいらしい声も恍惚の表情も熱い吐息も体温も漏らさず、涙も唾液も愛液も零さず、
ただされるがままに静かな表情で弄ばれるアスカ。

まだ、時間はあるのだ。
精一杯、愛してあげよう。
506名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 20:31:48 ID:KeiWIb+X
素晴らしい…
507名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 17:30:56 ID:QiQMap2T
良作来てるのに感想少ないな。民主規制の影響か?
まあもともと性質上そうレス貰えるスレでもないが。
続き期待。
508名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 14:09:48 ID:Vh/3kOaP
エヴァの続きマダ〜?
509名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 22:10:49 ID:4Y+xzdtX
このSSは
屍姦スレもチェックしてる俺へのご褒美。
510ルナマリアの受難:2010/01/16(土) 14:57:36 ID:3jvKdCBA
初投稿です。
短編で絞首刑をされる部分だけです。
好きで堪らないキャラなので、嬲り尽くすようなものも書いてみたいのですがね。
511ルナマリアの受難:2010/01/16(土) 14:58:30 ID:3jvKdCBA
「…っぐぅぇえ゛ぅえ゛…ぉお゛ぉお゛っ…ぉお゛ぉお…っっ!!」
大きく見開いた瞳は上向き小刻みに震え……大粒の涙を溢れ出させていた。
口…舌を棒のように堅くして天井へと向けられる。止め処も無く溢れ出す唾液…呻き声…。

ザフト軍ミネルバ所属、MSパイロット…ルナマリア・ホーク……今、ここに処刑が執行されていた。

「ぅう゛ぅん゛…はっぐぃひぃ!!ぁあ゛ぁあ…ぉお゛ぉお!!」
どんなに空気を求めても、それはまま成らない…どす黒く青紫に変色した顔…頭を振り乱しながら悶え苦しむ。
床から離れた爪先を懸命に伸ばし、足掻けば足掻くほど、首への締め付けは増すばかり…。
彼女の身体はスカートしか身につけておらず、処刑に到るまでの時間、拷問を受けていたことを物語っている。
切り裂かれた傷跡…焼き鏝でも押し当てられたのか……爛れ、破けた皮膚が痛々しい…。
そして、何よりも……
「ぐぅうう゛っげへっ…げえぇえっぐん゛っん…っはぁあ…はぁあっ…!!」
首を締め付ける縄をどうにかしようと伸ばされた腕……その腕は、両腕とも……肘から先が切断されていた。
切断された傷口は、無造作に包帯が巻きつけられていて、その包帯の僅かな隙間から蛆や…腐敗液が滴れ落ちる。

「ぐぅう゛るじぃい!!…だぁあ゛ずげでぇ…ぐ、ぐらさぁ…ひぃ…ぅぐごぉ゛ぉお!!ぉお!!」
血走った瞳。唾液を溢れ出させながら必死の命乞いをする…苦しみ…死への恐怖…それらを十分、味あわせれた後…。


びちゃっびちゃ!ぐちゃっん゛!!排泄物が床に垂れる。
顔へと視線を向けると…力なく傾げられた首…大きく見開いたまま白目を向いた瞳…
鼻水に唾液……脂汗……何よりもどす黒く変色した顔…。
ルナマリアは処刑と言う形でその一生を閉じる…その亡骸は腐敗して朽ちるまで放置…晒されることになって…。
512エヴァ-アスカ:2010/01/16(土) 16:01:01 ID:P/ZPWn6i
//規制に巻き込まれたorz

蛍光灯の下、ベッドに横たわるアスカ。
青褪めた肌の色は、生前の健康的な血色を感じられない。
頬の化粧の朱色と胸に残る痛々しい爪跡が、肌に彩をそえていた。

アスカに覆いかぶさるようにして、
 眼球に舌を這わせて涙を感じる。
 鼻筋から口の周り、そして細い首筋を嘗め回してアスカの唾液の跡を消す。
 柔らかな二の腕をそっと押しのけ、腋の下に顔を埋める。
 恥ずかしいときや気持ちいいときのように上を向いた胸の先端を舌で転がす。
 くびれたウエストと、かわいいお臍に、汗やオシッコやエッチな体液で湿っているアスカの女の子の場所。
 はちきれそうな太股からふくらはぎに掛けて。
 背中から美しい曲線を描くお尻。

両手首を頭の上で一掴みにして、露になったきれいな腋を舐められたり、
かわいらしい足の指を1本1本丁寧に舐められるなんて、
生前のアスカなら顔を真っ赤にして必死に拒もうとしただろうことまで。

身を捩って抵抗することも許しを請う言葉を述べることも出来ずに
されるがままのアスカの全身を丹念に丹念に味わいつくした頃には日付が変わろうとしていた。

「アスカ、お風呂入ろっか」
513エヴァ-アスカ:2010/01/16(土) 16:07:39 ID:P/ZPWn6i
熱めの湯を張った湯船に、お姫様抱っこしたアスカと共に身を沈める。
お腹の上で手を組まされて膝を曲げ、背を丸めた姿でこちらに全てを任せるアスカは
まるで赤ちゃんみたいで愛しくなる。
赤ちゃんアスカを背後から優しく抱きしめるようにして肩までお湯に浸からせると、
熱いお湯に包まれ、ぴったりと寄り添った冷たいアスカの体がじんわりと温まっていくのがわかる。
力なく、こちらの肩に頭を預けるアスカの(気にするほど小さくない)形のいい胸を揉みながら、
ゆっくりゆっくり温まる。
浴室に湯気が充満し、僕の額に汗が浮いても表情ひとつ変えることなく静かに胸を揉まれ続けるアスカは、
もう2度と汗をかくことはないんだ…と思うと同時、先程味わったアスカの汗の味を思い出しながらゆっくりゆっくり温まる。

湯船から上がり、夏祭りの夜、汗臭いまま抱かれるのを嫌がったアスカと洗いっこしたことを…
お互い気持ちが高まってそのまま愛し合ってしまった時のことを思い返しながらアスカの全身を丁寧に清めていく。
髪を纏めていたリボンを解き、流れるような髪を洗う。
閉じかかっていた目を優しく閉じて、青褪めた顔を洗う。
首筋から胸、お腹を撫でつつ、濡れた恥毛が吸い付いたデリケートな部分を優しく。
華奢な背中、女の子らしいお尻の曲線から続くきれいな素足。

泡を流し終えてもう一度、湯船に浸かって背後から抱きしめたアスカを見ると、やっぱり胸を掻き毟った爪痕が目立ってしまう。
息が出来なくなって、苦しくて胸に爪を立ててしまって、縋るように見た恋人から

 「アスカ、もうすぐだからね」

優しく声を掛けられて気持ちが安らいだのだろう。
その言葉が、もうすぐだからね―――もうすぐ、楽になれるからね―――なんて意味を孕んでいることに、
最期まで気付かずにいられたのはアスカにとって幸せなことだったろうと、身勝手に思う。

 「…苦しかったよね………辛かったよね………ごめんね、アスカ―――とっても、かわいかったよ」

肩に乗ったアスカの頭、髪の間から覗くかわいらしい耳にそっと囁いてあげながら、
天国でアスカはどんな思いで自分を見下ろしているんだろうかと思いを馳せる。
 苦しんでいるんだろうか…
 絶望しているんだろうか…
 激怒しているんだろうか…
苦痛に歪んだ表情も、沈んだ表情も、怒った顔も、ありありと思い出せる。
けれど、そう思うと一層、今はもう苦しみも悲しみも怒りも無い表情で眠るアスカが愛しくなってくる。


お風呂からあがって、自分とアスカを拭うとそのまま、アスカの体温が冷めないうちにベッドに入った。
きっといい夢が―――初夢が―――見られるだろう…と。
514名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 19:28:29 ID:qcMp2eH4
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/37271/1263614312/l50
このスレでリョナに対する様々な意識調査を行います。
アンケートの投稿は自由ですので、気になる事があったらどんどん数字を出してみましょう。
515名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 23:26:11 ID:xO+MXIFl
首つりもアスカのネクロフィリアも凄くいい。
GJ
とくにアスカのは変に生々しい。
516名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 13:04:03 ID:uNs6+c24
>>511
いきなり絞首中すげえ。GJ!
拷問痕も良い。腕切断とか特にナイス。

>>513
ネクロフィリアはじわじわくるなー。GJ!
517名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 22:23:00 ID:uIoIEE2b
途中で挫折してしまった……
しかも少年凌辱ものです
ご注意を
518名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 22:24:14 ID:uIoIEE2b
重厚なゴシック様式の大豪邸の一室で、俺はソファにもたれていた。
床にはエキゾチックなペルシャ絨毯が二重に敷き詰められ、壁にはスウェーデンのエレガントな壁紙が貼られている。
家具もみなすべて舶来品で占められている。この国でつくられた粗悪品など一つも存在しない。
もっとも、家の元所有者は”純国産”の伯爵だったということだが。敗戦後はわが軍に家財ごと押収され、今では俺がこの家の持ち主だ。
傍らに立つボーイに声をかける。
「おい、ここの家に前住んでいた伯爵の名前、なんだっけか?」
「……古宮です」
英国製のしっかりとした古式めかしいメイド服に身を包んだボーイはぎこちなく答えた。顔には明らかな憎悪が表れている。
どうやら未だ俺を主人として見ていないらしい。まぁ、この強がってる顔が好きだから別にいい。
しかし、姿を眺めているうち、俺は我慢できなくなってしまった。
今までずっと調教をしてこなかった。たとえコーヒーを淹れるのが遅くても、たとえベッドメイキングが下手であっても。
いつもの俺ならコーヒーがまずかった瞬間、ピストルで腕を撃ち抜き、流れ出る傷口にコーヒーを注いでいる。
なぜそれをしないのかというと、こいつは希少価値があるからだ。
ジャップのくせに肌は白く滑らかで、顔は中高の美少年だ。それになにより、こいつは伯爵のお坊ちゃんときてる。
「なあ古宮」
「……なんでしょうか?」
「お前の家族は今、どこにいるんだっけ?」
「…………第二収容所です」
知っているくせに、と顔が物語っていた。トレイを抱えている腕の先の掌はきつく握られている。
「ああ、そうそう、そうだったな。俺がお前を連れ出してやったんだもんな」
心底面白そうに言ってやる。古宮は顔を伏せた。怒りの余り自分で表情を作れないらしい。
俺はソファから身を乗り出し、古宮の顔を覗きこみ、耳元で囁いた。
「今頃お前の母ちゃんお楽しみ中かもな。男の看守に股を開く収容所の女が後を絶たないそうだからな」
古宮の顔は怒りとは別の感情で火照った。坊ちゃん育ちだからこの手の話にはまだまだ免疫がない。
「母上はそんなことしません!」
「おいおい、俺に怒鳴ったってしょうがないだろう。何せ収容所の環境は最悪だそうだからな。
 看守に媚び売って少しでも待遇をよくしようとするのもわからんでもない」
俺はソファから立ち上がって古宮の後ろに回った。
古宮は家族を心配するように暗い外を眺めた。涙を堪えるためでもあったのかもしれない。
不意に、俺は古宮の尻を濃紺のワンピースの上から撫でた。布越しからでも柔らかい弾力を感じる。
「なっ……」
尻を撫でられたくらいで古宮は上ずった声を上げた。片手で俺の手を掴んで離そうとする。
思い切り手首を掴まれたが、俺は構わず撫でながら言った。
「俺に媚びを売ったら、看守なんかよりよほど役に立つのにな。収容所から出すことだって簡単さ」
古宮の握る力が急に弱まり、手汗がかすかに滲んできた。
「現にお前がそうじゃないか、そうだろ?」
ここで簡単になびいてもらっては面白くない、俺は古宮の尻を思い切りつねった。
「いたっ……」
追い打ちをかけるように、俺はうなじを舐める。味覚では感じられない甘さだった。
思わず身を引いた古宮は、怯えた目で俺を見つめている。先ほどの小生意気な目つきはどこへやら。
ますます虐待したくなる。
「お前、俺のこと嫌いだろ?」
え、という風に古宮は口を開ける。
519名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 22:26:04 ID:uIoIEE2b
「俺も故郷じゃ一応紳士だからな。お前が嫌ならここを辞めてもいいんだぞ」
もっとも、辞めたら辞めたで地下室に行くことになるがな。
結局、古宮は地下室行きを免れた。
顔を俯かせ、身を竦めながら俺に懇願した。
「いえ、そんなことはありません、どうか――」
「そうかそうか、ならこんなことしてもいいんだよな」
言うなり、俺は古宮に飛びかかり、ソファに押し倒した。
倒れた勢いで、白いフリルのカチューシャがとれた。
俺はまず古宮の顔を舐めた。肉薄で紅の唇をこじあけ、舌を差し込む。
古宮の舌を下からくすぐらせ、口内を唾液まみれにする。唾液が俺の舌と古宮の舌で糸を紡ぐ。
俺の舌を抜くと、古宮は苦しそうに呼吸する。時間をおかず、俺は古宮の右目を舐めた。
長い睫毛を濡らし、二重瞼で縁取られた茶色の眼球を突く。
「痛いっ、やめて!」
古宮は持っていたトレイを地面に落とし、両手で俺の肩を押す。
俺は舐めたりなかったが、ここは堪えた。
ゆっくりと立ち上がり、そして努めて冷徹に言い放った。
「なら、出てけ。お前の親がどうなるかは知らん、いや、俺が殺してやる」
くるりと背を向け、ドアに向かおうとすると、古宮は追いすがってきた。
俺の服を掴み、涙ながらの声で訴える。
「ごめんなさい、ごめんなさい――」
口の周りにだらしなく唾液を垂らし、右目は充血して涙を流している。
「どんなことでも、喜んでするか?」
「はい!どうかお願いします、お願いします……」
「じゃあこれを舐めろ」
ソファに座り込み足を広げると、俺は自慢の性器を披露した。
「あっ……はい」
古宮はためらいながらも、舌を伸ばす。舌の先が性器の先と触れあう。
心は満たされるが、性器にはいまいちだ。
「おい、やる気あるのか?しっかり咥えろよ」
「はい、申し訳ありません……」
「もういいよこのクズ。俺がやるから顔を動かすなよ」
顎に手をかけ顔を上向きにさせると、俺は半だち状態の性器を古宮の小さな白い顔にこすりつけた。
口に何度も性器を出し入れする。舌使いがまだまだなのがむかつく。
なので、まだ無事な左目に性器を押しつける。先走りの汁が出るほど固くなった性器は、柔らかな眼球には十分脅威となっている。
「いっ、いた……」
明らかに眼球が奥へと引っ込んでいく。瞼を下ろそうとするが性器にひっかかっているのが面白い。
涙がとめどなくあふれ出て、俺の性器を濡らす。俺の勃起は最高潮に達し、結果として古宮の眼球を押しつぶした。
血が流れ、古宮が悲鳴を上げて這い蹲る姿を見て俺は興奮し古宮の顔に射精した。
顔中にへばりつく精子の白と、左目から流れ出る血の赤のコントラストが美しい。
床にへたりこみ両手で左目を抑えながら言葉にならない声を上げる古宮の姿はとても哀れだった。
520名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 21:12:01 ID:R73p2ohN
続き希望
521名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 20:22:49 ID:fzIqhygB
首締めはここでOK?
522名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 06:25:22 ID:EmOpsvmz
もちろんおk
523名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 07:31:15 ID:Bu6Dadap
舞-Hime作品の人レベル高すぎるぜ…
真白姫もボコって下さいお願いします
524名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 23:17:24 ID:ZhRkMOe+
戦う司書スレに投下しようと思っていたのですが、いつの間にか
エロよりグロの方が多くなってしまったのでこのスレに…
オリキャラと触手が駄目な人はスルー又はNGでお願いします。
525戦う司書@ハミュッツ=メセタ凌辱:2010/02/11(木) 23:18:20 ID:ZhRkMOe+
薄暗い蛍光灯三つと、お世辞にも材質が良いとは言えない薄汚れた寝台しかない殺風景な部屋。
その部屋に、最強と名高い武装司書、ハミュッツ=メセタは捕らわれていた。
しかし体への拘束は無く、周りに怪しい罠や生物が潜んでいる気配もない。
目が覚めて周りの様子を確認しても、特に慌てる様な事は無かった。
「あらら…どうやら捕まっちゃったみたいねえ」
いつも通りののんびりとした様子で一言呟くと、寝台から降り、少し離れた扉へと歩きだす。
体が所々痛む。一番痛みが激しいのは、赤黒い血が滲む脇腹。
そうだ。自分は敵と戦っていた時、背後からの奇襲に気付かず、攻撃を受けて気を失った。
自分のそんな不覚を恥じながら、ハミュッツは扉を開こうとする。
しかし、頑丈に施錠されているらしく、いくら力を入れても開く気配はない。
ハミュッツはしばらく奮闘していたが、どんなに頑張っても無意味だと悟り、
扉から少し離れて投石器を取り出そうとする。
「ん……?えっ、あれ?嘘!?」
ここにきてようやく、ハミュッツに焦りの色が見え始めた。
いつも肌身離さず持っている筈の投石器が見当たらない。必死に辺りを見回すが、見つかる事は無かった。
いっそ蹴り破ってしまおうか、等と考えながら扉を鋭い目つきで睨みながら構える。
しかしハミュッツは扉の向こうに人の気配を感じ取り、素早く飛び退る。
着地して直ぐに扉がゆっくりと開かれ、黒服の青年が姿を表した。
顔立ちは整っており、額には鉢巻の様なものが少々緩めに巻かれている。
洗った後いつも生乾きで済ませているのでは、と思う様な乱れた髪には、
服と同じ黒い髪留め-大と小一つずつ、蝶を模した飾りが付いている-が左右の耳辺りに付けられていた。
ハミュッツはその青年を頭からつま先まで、素早く見渡した。
どうやら手ぶらで此処に来たらしい。手には何も持っていない。
「ふぅん、起きてたんだ。結構寝覚め、いいんだね」
少し子供っぽい口調でそう言うと、大股でハミュッツに歩み寄る。
ハミュッツは勢いをつけて、青年に飛び掛かった。
得物である投石器が行方不明になっている今、肉弾で攻撃する他に方法がない。
しかし青年は、ハミュッツの拳を片手で受け止め、直後にそのまま手加減して床に叩きつけた。
「ぐあっ!?う…く……っ!」
背中から叩きつけられた為に、一瞬息が止まる。
あまりの衝撃に涙を催し、激しく咳き込み、呼吸が荒くなる。
「危ないなー、いきなり襲いかかってくるなんて。お仕置きだね」
爽やかな笑顔を浮かべながらハミュッツの右腕を両手で掴み、
濡れた雑巾を絞るような動作をする。
「んぎゃああああぁぁーー!?」
骨が砕ける嫌な音と、ハミュッツの絶叫が部屋中に響き渡った。
526戦う司書@ハミュッツ=メセタ凌辱:2010/02/11(木) 23:19:18 ID:ZhRkMOe+
信じられない程の怪力によって、ハミュッツの右腕は一瞬で破壊された。
骨は細かく砕け、その破片が肉を突き破って所々から顔を出していた。
「うぐぁ……こっ、のぉ……っ!」
原型を留めない程に壊れた右腕を庇いながら、ハミュッツは涙目で目の前の青年を睨みつけた。
しかし青年は全く怯む様子を見せず、ハミュッツの左腕を先程と同じように掴んだ。
「こっちもやってあげるよ。だって余りにもアンバランスだもん」
「なっ……や、やめてっ、やめええぇあ゛あ゛あ゛!!」
無様な声の悲鳴を上げながら、ハミュッツは目から涙を流した。
上擦った声で泣き叫び、未だ左腕を掴んでいる青年の手に噛みつこうとする。
「おっと、抵抗しないでよ」
だがそれは無駄な抵抗に終わった。
ハミュッツが口を開くより速く、青年は彼女を壁に向けて放り投げた。
壁に頭を打ち付け、硬く冷たい床に肩の辺りから落下する。
「ぐぅぅ……ぁぁっ……!ぅ……!」
痛みと嗚咽を歯を食いしばり、必死に堪える。荒い息を吐き、時折体を激しく痙攣させる。
「うぅ〜ん、やっぱり見栄えが悪いなぁ…もう使い物にならないし、無くてもいいよね?」
そう言い終えると、痛みと恐怖で震えるハミュッツを見下ろしながら指笛を吹く。
すると彼の背後に、二本の触手が姿を現した。
どちらも緑色で太く、大きく開いた口からは、蛇のような細長い舌と鋭い牙が見え隠れしていた。
青年はその悍ましい風貌の触手を撫で、目を見開くハミュッツを指して命令する。
「ほら、お食べ。あっ、腕だけね」
それが最後まで言い終わらないうちに、触手はハミュッツの両腕に喰らいついた。
527戦う司書@ハミュッツ=メセタ凌辱:2010/02/11(木) 23:20:15 ID:ZhRkMOe+
触手は腕を根元まで銜え込み、牙を軽く食い込ませ、しばらくの間舐め回す。
唾液にも消化酵素が含まれているのか、その腕は少しずつ溶け始めた。
「い、いやっ、いやぁぁ……!誰かっ、助け……」
ハミュッツが怯えた声を出した瞬間、それを合図にしたかの様に一気に腕を食い千切った。
腕は簡単に体から離れ、触手の口内に収まった。
肉も硬い骨も難無く噛み砕かれ、長い間味わった後飲み込まれた。
「ぁ……」
ハミュッツは断面から血を滴らせ、周りに落ちた神経や筋組織と触手を惚けながら交互に見つめた。
触手は満足したのか青年の元へと戻り、何度か撫でられた後、姿を消した。
「驚いた?これがね、僕の能力なんだよね。
 指笛で触手を呼び出して、自在に操れるんだ。まあ、たまに言う事聞かない時もあるけど…」
簡単な説明をしながら、青年はハミュッツの傷口に掌を翳す。
短い沈黙の後、その掌から炎が吹き出した。
「う゛ああああ!?あ、あづいっ、あづいよおおぉ!」
高温の炎によって傷口は直ぐに充分過ぎる程に焼かれ、流血が治まる。
もう片方も同じように焼かれ、そこからは嫌な臭いと黒い煙が立ち込めていた。
「言い忘れたけど、この炎も能力だよ。まあとにかく、止血完了♪」
極めて明るい声でそう言うと、焼かれてより悲惨な状態になった傷口を指で優しく触れる。
ハミュッツは体をビクッと跳ねさせ、目を潤ませ、歯と歯が当たって音を立てる程激しく震えた。
「あれれー?どしたの?そんな震えちゃって…怖いのかな?」
青年がそう問い掛けながらハミュッツの顔を覗き込むが、彼女は直ぐに顔を背けてしまう。
ハミュッツは遂に堪えきれなくなり、嗚咽を漏らした。
青年が頭に右手を置くと、彼女は「ひぃっ」と情けない声を出して身を捩った。
528戦う司書@ハミュッツ=メセタ凌辱:2010/02/11(木) 23:21:13 ID:ZhRkMOe+
「もう、何泣いてるのさ。武装司書でしょ?最強でしょ?ん?」
青年はそう問い掛けながら、頭の上の手を豊満な胸へと移す。
衣服の上からでもハミュッツは敏感に反応し、甲高い声で叫びに近い声で喘いだ。
直接触れると彼女の喘ぎと反応は更に激しさを増し、絶えず嫌らしい声が響いた。
「んあぁ…!や、やだ…!触らないでぇぇ…お願いだからぁ…!」
「はいはい」
短い返事をすると青年は素直にハミュッツの胸から手を離し、そのまま後ろに下がる。
驚愕の表情を向けるハミュッツに、青年は落ち着いた様子で微笑みを向ける。
「なんだ、口では嫌って言ってても、ホントは続けて欲しかったんだね。淫乱だねぇ」
ハミュッツは再び体を跳ねさせ、歯を食い縛って涙を流し、首を力なく横に振った。
青年はそんな様子を見て、漫画でも読んでいる時の様な笑顔を浮かべた。
「ねえ、ハミ」
笑顔を崩さずそう話しかけると、ハミュッツは対照的に泣き顔で青年を見上げる。
「君は今から、僕の犬ね」
直ぐには理解できなかったのか、ハミュッツは見上げたまま微動だにしない。
しかしやがてその表情は少し変化し、泣きながら睨みつける。
「分かるかい?今から僕のペットになるんだよ。
 飼い主である僕の虐待によって前脚を失った、ハミって名前の可哀想な境遇の雌犬にね」
「−−−−ッ!!」
今までにない屈辱に、ハミュッツは顔を引き攣らせて絶句する。
そんな様子を全く気にせずに、青年は寝台の下から首輪を取り出し、ハミュッツの首に嵌める。
「あはは、可愛いよハミ?よく似合ってる」
ぶるぶると震えるハミュッツの体や髪を優しく撫でながら、青年は愉快そうに呟く。
やがて青年は立ち上がり、ポケットから小さめの干し肉をいくつか取り出し、ハミュッツの前に放った。
「ほら、食べなよ。遠慮しなくていいからさ」
「………」
最早反抗する気力の無いハミュッツは、素直にその肉を食べ始める。
ゆっくりとした様子で一切れずつ、舌で器用に掬い上げて口に運ぶ。
しばらくしてその肉を完食したハミュッツの背中を、青年は再び撫でる。
「ねえ、御礼してよ……良い声で鳴いて?本物の犬と同じ様にね」
ハミュッツはしばらく虚ろな目で青年の顔を見つめていたが、やがて身を乗り出し、
青年の顔を少しの間舐めた後、弱った様子で一声鳴いた。
「……わ、わんっ…」
それを満足げに眺め、青年は優しげに微笑んだ。
「じゃ、今日はこのくらいで…また明日ね、ハミ」
笑顔でハミュッツの顔に触れながら言うと、足早に部屋を去った。
529戦う司書@ハミュッツ=メセタ凌辱:2010/02/11(木) 23:22:33 ID:ZhRkMOe+
以上です
続きはまた後日
530名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 03:36:42 ID:Npgz98Ji
ワクテカ
531名無しさん@ピンキー:2010/02/15(月) 18:33:12 ID:SlagAH4w
>>529
全裸待機中
532名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 08:03:16 ID:IxgDzwoi
わっふるわっふる
533名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 08:20:08 ID:LgELFvm9
もう一週間、か
534名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 13:21:27 ID:0yYyAgcC
SSを書く、というのは時間が掛かるもんだ
535宮廷医師と小さな王女@:2010/02/19(金) 18:14:18 ID:DTom1rOw
ネットに小説をUPするのは初めてですが、よろしくお願いします。
ロリ&グロです。

*****

俺はグリンデル王国の第一王女、シルヴィア様の専属医師として王宮で働いている。
シルヴィア様は今年で御歳7歳になられ、ますます聡明に、美しく成長された。
いずれは立派な女王になるだろうと誰もが期待した。
しかし、即位の日がこんなに早く来ようとは、誰も思わなかった。
昨日、シルヴィア様の母君である女王が、新たな王女を産み落とすと同時に
お亡くなりになったのだ。
悲報に宮中は泣き濡れたが、泣いてばかりではいられない。
急遽シルヴィア様に即位の儀式を行っていただくことになった。
しかし、その儀式というのは、7歳の体では到底耐えられない過酷なものだった。

本来、即位の儀式は、神官たちが見守る中で王位継承者が自力で成し遂げるもの
であるが、シルヴィア様に限って、専属医師である俺がおそばにつき従うことに
なった。
それほど危険な儀式なのだ。
俺は今すぐにでも、シルヴィア様を連れて城から逃亡したい気分だった。
ご誕生の時からずっとお世話をしてきた彼女を、俺は何よりも大切に思っていた。
シルヴィア様の身支度が整ったのを確認して、控室のドアノブに手をかける。
すると、シルヴィア様は俺の服の裾を引っ張って、静かに言った。
「儀式が終わったら、けっこんして」
突拍子もない言葉に驚き、振り返る。
シルヴィア様は真剣な表情で俺を見上げていた。
「ほんとうは秘密だったけれど、今のうちに言っておきます。
 小さいころから、あなたのことが好きでした。だから――」
シルヴィア様は声をつまらせた。儀式への恐怖に耐えられなくなったのだろう。
ひっく、ひっくと、声を抑えてお泣きになる。無理もないことだ。これから命を
賭けなければならないのだから。むしろ今まで耐えてきた彼女は、痛々しいまでに
立派な次期女王だった。
「だからおねがい。けっこんして」
俺は、シルヴィア様の小さな体を、震える手でそっと抱きしめた。
536宮廷医師と小さな王女A:2010/02/19(金) 18:17:44 ID:DTom1rOw
俺をつれたって儀式の間に現れたシルヴィア様は、一糸まとわぬお姿だ
った。それが決まりなのである。
神官の一人から聖剣を受け取り、シルヴィア様は祭壇の上へのぼる。
そこに設置されている、幅20センチ、高さ50センチほどの台からは、
男根を模した神体が突き出ていた。
グリンデル王国では代々女性が王位を継ぐ。即位する者は、この聖石で
できた神体を胎内に受け入れ、激しい責めに耐えて、女王にふさわしい
強さを持っていることを証明するのだ。
しかしシルヴィア様はまだ7歳でいらっしゃるため、特別措置として俺も
祭壇に上がって助力をすることが許されていた。
シルヴィア様は聖剣を掲げ、祈りを終えると、俺に目で合図をした。
神体が突き出ている台は、成人女性がまたがるとちょうど女陰の下に神体
の先が来るように出来ているのだが、シルヴィア様の場合は俺が持ち上げて
神体の上に降ろさなければならない。
「失礼します」
俺はシルヴィア様を抱き上げ、神体を彼女の秘所にあてがった。神体の
先端は、亀頭の形をしていた。
俺の横に、シルヴィア様の内性器の映像が映し出される。これも儀式の
しきたりで、神官が魔術を施している。
「さあ、降ろしてください」
シルヴィア様の命を受け、俺は慎重に彼女の体を降ろしていった。シル
ヴィア様の薄桃色の膣口に、亀頭がめり込む。膣口はめいいっぱいに拡がり、
ぶつっという感触が伝わってきた。
「ひ、ぎっ」
処女膜だけでなく、小陰唇まで裂けてしまったようだ。幾筋もの血が、
神体を伝わって祭壇に落ちる。
「シルヴィア様……」
「だい、じょうぶ……つづけて……」
必死に耐えるシルヴィア様。
俺は行動を再開した。神体はシルヴィア様の幼い膣を押し広げながら
めり込んでいく。すぐに子宮口にぶつかり、シルヴィア様の体はそれ以上
降りなくなった。
「これで限界です」
俺は神官長に告げた。すると彼は首を横に振った。
「まだ半分も入っていません。御神体は全て受け入れなければなりません」
「そんな。医学的見地から言って、限界なんです!」
「掟ですから。どうか続きを」
憤る俺に、シルヴィア様はけなげな笑顔を向けた。
「おねがいします。グリンデルの王位継承者として、私は儀式をやりと
 げなければなりません」
537宮廷医師と小さな王女B:2010/02/19(金) 18:21:12 ID:DTom1rOw

――くそっ!
俺は心の中で泣き叫びながら、シルヴィア様の細い体を無理矢理押しつ
けた。みしみし、ぎちぎちと、嫌な音がした。子宮口がこじ開けられて、
亀頭が未熟な子宮に浸入する。
「ぐ、ふっ……っく……」
シルヴィア様は唇を噛みしめて悲鳴を漏らすまいとしているが、時折声が
出てしまう。
俺は隣の映像を見た。シルヴィア様は膣も子宮も使っているのに、神体は
まだ三分の一もある。子宮はある程度伸びるが、果たして全部飲み込め
るかどうか……。
「はぁっ……はぁっ……はやく、全部いれてぇっ!」
「シルヴィア様っ……!」
俺は渾身の力で、シルヴィア様の細い腰を引き下ろした。

――ずんっ。

「ひぎゃああああああっ!!」
悲痛な叫び声が広間に響き渡った。
神体は全部入った。しかし、シルヴィア様の秘所からは大量の血が噴き
出している。亀頭は彼女の子宮を突き破り、腹腔を圧迫していた。
そんな状態なのに、神官長は平然と言い放つ。
「全て入りましたね。では、次の段階に移ります」
「ちょっと待ってください! 子宮が破れているんですよ!?」
俺の訴えは無視され、儀式は無情にも進んでいく。何のために医者が
いるんだ。シルヴィア様の命を守るためではないのか。
「御神体の膨張を開始します」
神体がシルヴィア様の体の中で膨張を始めた。長さは変わらないが、直
径が10センチになるまで膨張し続ける。出産に耐えられる体であること
を証明するためのサイズなのだが、7歳児であるシルヴィア様に耐えら
れるわけがない。
「ひっ、ひぎっ、ぐぎいいいいいぃぃ――!!」
会陰が裂け、陰唇がはち切れ、膣前庭が恥骨の辺りまで割れて、鮮血が
飛び散った。神体の台は真っ赤に染まり、なおも血はしたたって祭壇に
水たまりを作った。
神体の膨張が止まったころには、幼すぎた子宮は無残に破裂していた。
「あ……」
シルヴィア様は半ば放心して、下腹部に手をやった。なめらかな白い腹
に、神体の形がくっきりと浮かび上がっている。
儀式と引き換えに、未来の王を宿すはずだった王女の子宮は、生殖器官
とは呼べない哀れな肉片になってしまった。
「それでは最後に、ピストン運動を開始します」
無慈悲な神官長の宣言に、俺はキレた。
俺はシルヴィア様を抱き上げて、小さな体から神体を引き抜こうとした。
それと、ピストン運動が始まって神体が勢いよく引き下がったのは、ほぼ
同時だった。
538宮廷医師と小さな王女C(最後):2010/02/19(金) 18:24:03 ID:DTom1rOw

ぶちぶちぶちいっ。

俺は一瞬、何が起きたのか分からなかった。
「ぐぎゃああああああああっ!!」
シルヴィア様はこの世のものとは思えない悲鳴を上げた。
見ると、彼女の股にはぽっかりと穴があいてどす黒い血が噴き出し、神体には
血まみれの女性内性器一式が絡みついていた。
俺は信じられない気持ちで考察した。シルヴィア様の性器は小さすぎたために、
亀頭が子宮に引っかかり、ピストン運動の勢いで性器が引き抜かれてしまった
らしい。
さすがの神官たちも青ざめて騒然となった。
「……あは、あははははは……あはっ……!」
シルヴィア様は痙攣しながら狂ったようにけらけら笑った。華奢な肢体が跳ね、
股間から腹圧に押し出された内蔵がまき散らされる。
「あは……は……ひ……ひっ……」
そして、愛しい少女は、俺の目の前で儚い命を散らした。
神体に張りついた膣と子宮は、まるで絶頂に達したかのようにびくびくと痙攣
していた。子宮からぶらさがる、親指の先ほどの可愛らしい卵巣が、神体の動
きに合わせて上下に踊る。
俺はシルヴィア様の美しい裸身を見つめた。
ガラス玉のような瞳は涙に濡れていた。
辛かったでしょう、苦しかったでしょう。俺のすべきことは決まっている。シ
ルヴィア様にこれ以上哀しい思いをさせてなるものか。
「シルヴィア様、今すぐ参ります」
俺はそなえられていた聖剣を手に取り、首を掻き切った。

――だからおねがい。けっこんして。
――ええ、ええ、もちろんですとも。私は貴女を、誰よりも愛しているのですよ。

騒ぎの中で、神体はひたすらピストン運動を繰り返していた。
そして、壊れた子宮に精を放った。
白濁液は子宮の裂け目からあふれ出て、王女の亡骸に白い涙を垂らした。


*****

以上です。
読んでくださってありがとうございました。
感想をいただけると嬉しいです^^
539名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 18:48:04 ID:tX7v/Okx
GJです。
無惨な有り様が素敵ですね。
540名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 21:05:53 ID:MkCSJmxP
>>535
GJ!
主人公とヒロイン以外は無機的に淡々としているのがいい。

・・・しかしよく考えたら、次はもしや産まれたばk(ry
541宮廷医師と小さな王女の作者:2010/02/19(金) 22:29:29 ID:DTom1rOw
さすがに神官たちも心を入れ替えて、儀式は16歳になってからと決めました(笑)
尊い犠牲の、せめてもの成果です。

それと、@のsage忘れてしまってごめんなさい。
いつもは自動的にsageが入ってるんですけど、期限が切れたのかsageが消えてました……。
542INHUMAN:2010/02/20(土) 17:15:37 ID:Wan8Bflt
ちょっと、あんたたち!!
こんなスレッドを立てて非人間的だと思わないの!?
そのうち削除依頼を出して、
消してもらうつもりだから、
覚悟してなさいよね!!

さあ、潰れるざます!
逝くでがんす!
フンガ〜!!
まともに潰れなさいよ〜!!
543名無しさん@ピンキー:2010/02/20(土) 17:43:20 ID:oSWVRRCb
ま た お 前 か
544名無しさん@ピンキー:2010/02/20(土) 21:02:45 ID:r3ZAFDDQ
>>541
GJ!
BADENDなオチになったのは個人的に気に入らないが、
悪意のないアプローチから行われるリョナは斬新で面白かった
545INHUMAN:2010/02/21(日) 15:49:55 ID:5gsrOuz3
>>542の修正

ちょっと、あんたたち!!
こんなスレッドを立てて非人間的だと思わないの!?
削除依頼を出して消してもらうかどうか、
分からないけど覚悟してなさいよね!!

さあ、潰れるざます!
逝くでがんす!
フンガ〜!!
まともに潰れなさいよ〜!!
546名無しさん@ピンキー:2010/02/22(月) 00:30:54 ID:UYBYSAhv
お〜とこには〜自分の凌辱(せかい)が〜ある♪
547戦う司書@ハミュッツ=メセタ凌辱:2010/02/23(火) 10:39:42 ID:A4/jcPWi
残り容量がやばいので2レス分だけ投下します

青年が部屋を去ってから、およそ四日。
ハミュッツはぐったりとした様子で、冷たい床に倒れ臥していた。
あれから誰も此処に訪れず、食料となるものは何一つ無い。
水一滴すら口にせず、まともな治療も受けていないハミュッツの体は、日に日に衰弱していった。
このまま死ねば楽になれるか、と考えた時、あの青年が大量の食料と水を持ってゆっくりと部屋に入ってきた。
「やぁ、ごめんごめん。ずっと仕事で来れなくて…」
そう呟きながら袋の中から前にも与えた干し肉を取り出し、ハミュッツの目の前でちらつかせる。
「……!!」
空腹と喉の渇きが限界まできている彼女は、目を潤ませ、青年をすがる様な目で見上げる。
口元にそれが近づけられると、彼の指にも喰らい付きそうな勢いで口に運ぶ。
しかし一握り程度の量だけ与えると、青年は一旦肉を与える事を中断する。
ハミュッツは涙と涎を流しながら、必死に青年に要求する。
「いやぁっ、全然、全然足りないのぉ…!お願い、もっと…」
青年はそんな彼女の姿を見て、思わず吹き出しそうになる。
あの最強の武装司書が、見知らぬ男の手によって傷付けられ、こんな惨めな姿で餌をねだっている。
他の司書達にも、この情けない哀れな女の姿を見せてみたい。そう考えながら青年は、
泣きながら叫ぶハミュッツの後ろに微笑みながら回り込み、ゆっくりと馬乗りになる。
そして、髪や首を撫でながら、耳元で囁いた。
「ねえ、ハミ?」
「………?」
特に怯えたり暴れたりする様子も見せず、首だけで振り返る。
「今からやる事に声を出さずに耐えられたら、餌をあげる。でも、ちょっとでも出した場合は、
 今日一日何も与えない。分かった?」
「えっ、そ、そんな…む、無理…ひっ!?」
ハミュッツが反論しようとした瞬間、青年は懐から素早くナイフを取り出し、彼女の首に当てる。
冷たく鋭い刃が動脈の辺りに触れ、ハミュッツは思わず震え上がった。
「逆らわないで…君は僕の犬だよ。犬は飼い主に逆らわないでしょ?」
「は、はいぃ…ひぃ!?」
青年は震える声で短い返事をするハミュッツの胸を空いている左手で掴み、握り潰す様に力を込めていく。
右手に持つナイフの位置も首の動脈付近から胸へとずらし、刃先でその膨らみを軽くつつく。
「『はい』じゃなくて『わん』でしょ…?ほら、もう一回」
「わ、わん…わんっ!」
自棄になった様な様子で必死に鳴き真似をしながら、首を激しく縦に振る。
青年はそれを見て満足そうに微笑み、ポケットからいくつかの小道具を取り出しながら呟く。
「もっともっと可愛くしてあげるよ、ハミ…?」
548戦う司書@ハミュッツ=メセタ凌辱:2010/02/23(火) 10:41:25 ID:A4/jcPWi
青年はハミュッツの背中から降り、彼女を仰向けに寝かせる。
血液や涙等で汚れたシャツをナイフで裂き、胸を露にする。
そのまま両方の胸を鷲掴みにし、激しく揉みながら舌を這わせる。
「っ!ふ……っ…!――――!!」
多量に膣液を分泌し、頬を紅潮させながら青年の激しい責め苦を受け、
喘いでしまいそうになるのを歯を食い縛り、荒い息を吐いて必死に堪える。
やがてそれが終わると、青年は先程の小道具の中からうさぎを模ったアップリケ、
数本の針と長く白い糸を選び出し、彼女を見下ろした。
「ほら、うさぎ好きなんでしょ?今から可愛くしてあげるからねー」
そう言いながらハミュッツの右胸にアップリケを手で固定し、なんの躊躇いも無くそれに糸を通した針を刺した。
「!?っ…………!!」
悲鳴を上げそうになるのをなんとか堪え、ハミュッツは青年を睨みつけた。
強く噛み締め、切れた唇からは少し赤黒い血が流れ、ハミュッツの口元を濡らした。
青年は慣れた手つきでアップリケに針を通し、胸に直に縫い付けていく。
完全に縫い付ける頃には、糸もアップリケも白い部分が無いという程、血で赤く染まっていた。
「ふふっ、大丈夫だよハミ…傷口は小さいんだもん、直ぐに止まるさ」
小声で呟きながら、小道具が入っていた方とは逆のポケットからスプレーの傷薬を取り出し、右胸に吹き付けた。
「あ゛あ゛あ゛ぁ――――――!?ぐ、あぁぁッ!!」
突然の激痛に耐えられず、ハミュッツは凄まじい声で絶叫する。
その直後、青年の拳によって右胸に再び痛みが走り、短い悲鳴を上げた。
「あーあ、声出しちゃったんだ…やれやれ」
嘲笑しながらもう一つアップリケを手に取り、のたうつハミュッツの左胸に宛てがう。
何度も短い悲鳴を上げながら涙を流す彼女の上半身を撫でつつ、耳元で囁いた。
「耐えられなかった罰として、こっちにも…ね」
それを聞いた瞬間、ハミュッツの体は激しく跳ね上がり、喉が潰れそうな声で絶叫した。
「ひぃぃ…!い、いやあぁ…お願いっ、やめて…も、もう、痛いの嫌あぁ……!」
「あれれー?おかしいな、犬は人間の言葉は話さないハズだけどなー」
ハミュッツの必死の懇願を無視し、アップリケを先程と同じように直に縫い付けていく。
右胸の時よりも時間を掛け、ゆっくりと丁寧に、少しずつ縫っていく。
その間ハミュッツは子供の様に激しく泣き叫び、唯一自由な足をバタつかせていたが、無駄な抵抗としか言い様が無かった。
「ふー、できたできた。ほら、見てごらん」
そう言いながら懐から少し大きめの鏡を取り出し、泣きじゃくるハミュッツに見せ付ける。
自分の変わり果てた姿が視界に入った瞬間、体を震わせながらそれを凝視し、やがて青年の顔を恐る恐る見上げた。
549名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 10:46:35 ID:A4/jcPWi
まだまだ続きます
550名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 17:21:07 ID:69Oi8Yr2
代行可愛いよおおおおお
551名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 20:21:06 ID:XcvN0wp+
>>549
お疲れさまでした!
この先どんな虐待が待っているんでしょうねー。

500KBに達するとどうなるんですか?
スレ落ちちゃうんですか?
552名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 21:54:11 ID:2uPMqG2n
落ちるっつっか、スレの容量が1000レスor500KB。
只今495.10KB そろそろ新スレ立てる季節ですよ・・・ってこった。
553名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 01:14:23 ID:Sh/3Rphx
新スレ建ててきたお。

猟奇・鬼畜・グロ・嗜虐・リョナ系総合スレ 第9章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1266941581/

即死回避の保守・投下よろしく。
554INHUMAN:2010/02/24(水) 15:28:15 ID:x8th8BjV
ちょっと、あんたたち!!
こんなスレッドを立てて非人間的だと思わないの!?
削除依頼を出して消してもらうかどうか、
分からないけど一応の覚悟はしてなさいよね!!

さあ、潰れるざます!
逝くでがんす!
フンガ〜!!
まともに潰れなさいよ〜!!
555名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 11:38:04 ID:B87+dMDo
>>549
乙です!
胸にアップリケ縫い付ける所で思わずゾクッとしちゃいましたw
556名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 22:23:00 ID:q04vMNmB
>>549
乙です。続き楽しみ
557名無しさん@ピンキー
>>556
つ【次スレ】