イリヤの空UFOの夏のエロパロ

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1名無しさん@ピンキー
本スレ

秋山瑞人総合スレ56th かぶと56匹
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1129168145/
2名無しさん@ピンキー:2005/10/13(木) 20:48:51 ID:t26ab7kE
悪いことは言わんから「秋山瑞人総合スレ」で立て直せ。
ミナミノ〜も含めた方が盛り上がる。
3名無しさん@ピンキー:2005/10/13(木) 20:51:04 ID:j2ePpGS5
関連スレ

ライトノベルキャラで抜こう! 5th
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1126973679/
4名無しさん@ピンキー:2005/10/13(木) 20:56:29 ID:j2ePpGS5
<SS保管庫>
2chエロパロ板SS保管庫
http://adult.csx.jp/~database/index.html
5名無しさん@ピンキー:2005/10/13(木) 20:57:42 ID:j2ePpGS5
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少女漫画・少女小説全般スレ 4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1119717509/
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6名無しさん@ピンキー:2005/10/13(木) 20:58:50 ID:j2ePpGS5
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7名無しさん@ピンキー:2005/10/13(木) 20:59:38 ID:j2ePpGS5
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http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1083410959/
8名無しさん@ピンキー:2005/10/14(金) 19:15:16 ID:x5rXozLT
これにて終了
9名無しさん@ピンキー:2005/10/14(金) 22:19:44 ID:NyzZFYtI
>>1
乙!
10名無しさん@ピンキー:2005/10/15(土) 00:21:31 ID:ylKsR1E9
>>1
おつあkれー
11名無しさん@ピンキー:2005/10/15(土) 18:17:03 ID:kFS4yoDa
(`・ω・´)シャキーン
12名無しさん@ピンキー:2005/10/16(日) 08:19:53 ID:HmiB3ezu
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//
13名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 21:14:55 ID:caBajbDs
(゚∀゚)アヒャ?
14名無しさん@ピンキー:2005/10/18(火) 19:06:11 ID:Q2+g/WWw
いいよいいよー
15名無しさん@ピンキー:2005/10/19(水) 15:56:40 ID:A4lbsJLw
age
16名無しさん@ピンキー:2005/10/20(木) 06:34:07 ID:/J5b1G0i
(  ゚Д゚)⊃旦 < 茶飲め
17名無しさん@ピンキー:2005/10/20(木) 21:05:55 ID:b2jly32Y
 (・∀・)ニヤニヤ
18名無しさん@ピンキー:2005/10/21(金) 19:01:11 ID:wAT2k1ln
age
19名無しさん@ピンキー:2005/10/21(金) 22:21:41 ID:792eg10l
さあさあ
20名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 00:37:36 ID:n1SVG8YX
はいはい保守
21名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 10:32:25 ID:w7Zc0O/U
投下キボンヌ
22名無しさん@ピンキー:2005/10/23(日) 00:54:38 ID:j95Grs/y
保守
23名無しさん@ピンキー:2005/10/23(日) 11:38:17 ID:W7Bg+Wot
age
24名無しさん@ピンキー:2005/10/23(日) 14:18:27 ID:yxa7/vSK
ほす
25名無しさん@ピンキー:2005/10/24(月) 21:28:31 ID:PLJJGKbF
くぁゆhjpl
26名無しさん@ピンキー:2005/10/25(火) 19:24:39 ID:9mXqOROk
ほしぃ
27名無しさん@ピンキー:2005/10/26(水) 21:30:19 ID:CUFya/Oi
ほしゅい
28名無しさん@ピンキー:2005/10/27(木) 19:20:12 ID:ThHmyuc9
投下キボン
29名無しさん@ピンキー:2005/10/28(金) 06:53:47 ID:TN5PS9M8
同意
30名無しさん@ピンキー:2005/10/28(金) 19:00:27 ID:3a32/1jA
下がりすぎ
31名無しさん@ピンキー:2005/10/28(金) 20:58:28 ID:Bcu23lFr
さげ
32名無しさん@ピンキー:2005/10/29(土) 00:08:58 ID:ciQBH/ig
アqw瀬dfrtgひゅじこlp;:@「」
33名無しさん@ピンキー:2005/10/30(日) 08:57:15 ID:KJu9BFQM
iriyatasohaahaa
34名無しさん@ピンキー:2005/11/02(水) 16:23:14 ID:KmCxi+RE
は〜
35名無しさん@ピンキー:2005/11/05(土) 13:38:04 ID:YHm5Lf38
12
36名無しさん@ピンキー:2005/11/12(土) 10:52:29 ID:nxpyQS2T
37名無しさん@ピンキー:2005/11/18(金) 21:55:48 ID:GSSzn0Bz
保守?
38名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 19:21:09 ID:EyzYwAoq
以前、別の所に投稿したのがあるけど
イリヤの強姦ネタってやっぱり駄目なんやろうな・・・
39名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 19:54:06 ID:/KC4Xg0D
宇宙人に伊里野がハァハァされるスレはここでつか?
40名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 20:46:16 ID:vRDvw9TJ
またこのスレも落ちるのか
そのときは秋山総合で立て直してくれ
鷹ピンだと持たん
41名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 18:52:13 ID:uYYWOGY1
>>38
駄目じゃないよ
42名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 06:46:20 ID:4wupRXHp
うpキボンヌ
43名無しさん@ピンキー:2005/12/06(火) 06:28:25 ID:TLITvPzt
保守
44名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 06:43:53 ID:/oId7BGY
ひsy
45名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 12:23:53 ID:OaVlj0Aj
うpを
46名無しさん@ピンキー:2005/12/11(日) 10:01:14 ID:Brnbbirr
ほしゅ
47名無しさん@ピンキー:2005/12/12(月) 06:32:34 ID:lXBTkwJw
ほしゅ
48名無しさん@ピンキー:2005/12/12(月) 22:23:10 ID:uLJRUZi+
保守
49名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 06:36:49 ID:z3cDyCFD
保守
50名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 21:01:24 ID:eJWj+Ap1
保守
51名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 06:39:28 ID:v6HVjV7k
保守
52名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 19:58:13 ID:Q8NvzTY/
保y素
53名無しさん@ピンキー:2005/12/15(木) 06:31:43 ID:vLZflS6P
保守y
54名無しさん@ピンキー:2005/12/15(木) 20:29:03 ID:V2RDF36B
うpキボンウ
55名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 06:47:09 ID:EAyl8Cxx
キボンヌ
56名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 21:54:36 ID:6vlj0wBR
hosu
57名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 01:05:50 ID:NE5xCQug
保y素
58名無しさん@ピンキー:2005/12/18(日) 07:42:21 ID:DHcJVK+8
保守
59名無しさん@ピンキー:2005/12/18(日) 23:14:33 ID:PJE7e1vc
保守
60名無しさん@ピンキー:2005/12/20(火) 17:44:15 ID:1161VQBS
期待age
61名無しさん@ピンキー:2005/12/21(水) 19:56:49 ID:6du1/+yg
000
62名無しさん@ピンキー:2005/12/22(木) 21:29:20 ID:XAknifL4
保y巣
63名無しさん@ピンキー:2005/12/23(金) 23:52:26 ID:P0EF6a+/
さげ
64名無しさん@ピンキー:2005/12/24(土) 10:32:59 ID:ybIznnOx
保守
65名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 00:22:09 ID:oz/OTXcr
保守
66名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 06:41:20 ID:8jRNVakw
保sy
67名無しさん@ピンキー:2005/12/29(木) 12:01:39 ID:YUwu0zej
3
68名無しさん@ピンキー:2006/01/02(月) 09:50:26 ID:Ntdi/ZSB
保守
69名無しさん@ピンキー:2006/01/03(火) 17:36:13 ID:lb+jD9Bb
保守。
70名無しさん@ピンキー:2006/01/21(土) 20:43:58 ID:IZXOD5w0
なんだか保守ばっかだな。書くやついないなら落としちゃえばいいのに



保守
71名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 18:08:33 ID:7+hNrF7L
じゃあいっそのこと、Fateのイリヤとかで保守
72名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 22:59:59 ID:H7lj3jHj
保守
73名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 11:23:37 ID:x5AJwLvw
 『女の方は髪の毛が白い。 名前は伊里野だ。 オレを刺したのはそいつだ』 

 自衛軍情報戦四課はただちにその発信源を特定し、
通報者の声を音声分析システムにかけて特徴を割り出すと、
かねてからの指示通り、最優先のタグを付けて情報を米空へと送った。
 匿名電話の受話器が置かれてからわずか七分後の、十八時四十分の事だった。


 情報四課のインターセプトから通報があってから26分後、
発信元である成増町三国のバスターミナルに榎本の姿が在った。 
 件の電話ボックスは灰色に黒いラインが入った軍用シートで覆われ、
その周りはこれまた無地の白いバンで固められている。

 榎本は薄汚れた背広の懐から使い捨ての100円ライターを取り出すと、
米空のPXにしか置いていない凶悪なニコチン量のラッキーストライクに火をつけ、
煙を思い切り肺に流し込んだ。

 ー被害者の名前は吉野敏明、
6年前までは帝都で中学の教員だったらしいがその後の足取りは不明、
おおよその特徴は音声分析からの情報と一致します。  

 柿崎からの報告を聞いた榎本の口元に引き吊るような歪んだ笑みが浮かぶ。
 
 
74ななさん:2006/02/16(木) 12:25:35 ID:x5AJwLvw
 ー死亡推定時刻の直前に極度の性的興奮を起こしていた痕跡、
 腕には生活反応のある擦過傷の痕が多数。

 ー極め付けはコイツだ。

榎本は証拠品保存用のビニルケースを街灯の光にかざした。
 見た覚えのある銀色の、ミストの過剰摂取によって色素の抜け落ちてしまった髪の毛。
これが被害者の指に絡みついていた。

 これだけの状況証拠が揃えば何があったのか想像する事は難しくない。

 直接の死因は鈍器による後頭部の殴打。
予想される凶器は80センチ前後の金属製。
おそらく金属バットといった所か、
これで背後から滅多打ちにされていた。

 ー軍事訓練を受けたイリヤはこんな汚い殺し方はしない。現に腰にあるナイフによる刺し傷はキレイなものだ、
狙い通り肝臓を捉えていればそれだけで致命傷だっただろう。

 ーだとしたらコレをやっただろう人間はただ一人。

榎本は落ち窪んだ目にある少年の顔を思い浮かべてニヤリと口を歪めた。

 ーこれでアイツも腹は決まっただろ。

 「撤収するぞ柿崎、アリスの足取りは不明、有力な手掛かりは無しで押し通せ」

 5分経った後、成増町三国で起こった殺人事件はその一切の痕跡と共に完全に消失していた。
75ななさん:2006/02/16(木) 12:37:14 ID:x5AJwLvw
 ついカッとなってやった。
今は反省している。

あまりの保守っぷりに投稿してみたものの携帯ではコレが限界です。
 続きは自宅のPCからにします。

 てか自分は読みたい>>>書きたいな人なんだけど、
イリヤのSSって何処にも無くて・・・
 
 誰か書いてくれー
76名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 19:08:07 ID:+rd828cm
えと、だったら丁度よかったかもしれないです。
昔に別スレで書いたSSがあって、その続きの完結編を書いたのですが
ここに投稿させてもらってもよろしいでしょうか?
吉野による伊里野レイプものなんですけど・・・
鬼畜スレにしようかラノベスレにしようか、寝取られスレにしようか
それともこのスレにしようかと迷っていたのですが。
たぶんここが一番ふさわしいかなぁと。
ただ、その折には他スレから「ここに投稿した」と誘導をさせて頂きたいのですが。

>>ななさん
ということは伊里野は吉野によって、犯られてしまった、と
でもって、犯されてる最中に浅羽は背後から忍び寄って・・・
ちょっとドキドキ
77名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 20:18:01 ID:ieIdXpjq
>>76
躊躇なく投下してほっす
鬼畜スレでお願いした日からwktkが止まりません。
78名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 20:40:46 ID:ieIdXpjq
まってるあいだほっしゅ
79水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 11:20:49 ID:2XG7LM6W
よかった・・・陵辱ものはダメなのかと思って諦めかけていたのですが
許可いただけたようなので、投稿させて頂きます。(ちょっと気付くの遅れましたが
だけどたぶん、ラストの話だけをこのスレに投稿しても
ここの住人の方々(少なそうですが)は何のこっちゃと首を傾げてしまうと思いますので
一応1話から投稿させて頂きます。
既読の方は8レスほど読み飛ばして下さい。


イリヤの空 if 1話−強姦の夏−

もし「夏休みふたたび」で、ナイフで刺すのを失敗していたらどうなっていたか・・・?
本編の状況では伊里野の強姦は未遂である可能性が非常に高いのですが、かといって未遂だという明確な記述もありませんでした。
だもので、妄想が膨れ上がってしまって、こんなのを・・・
イリヤファンが見たら簀巻きにされて道頓堀川に投げ捨てられること請け合いの内容です。
なので、イリ空のイメージを壊されたくない方は絶対に見ないで下さい。


同刻。 掴んだ左手首の出っ張りに一瞬気を取られた吉野だったが、雄の性欲の前にそのような些細な事はどうでもよくなった。
スカートの中に突っ込んだ手を忙しなく上に移動させ、股の付け根に指を二本押しつけた。
グリグリグリ、と。
ビクッ!!!
腎臓を狙って繰り出されたはずの右手は、電気が走ったかのように身体ごと硬直した。
吉野の節くれ立った指は、尚も大事な部分を刺激し続ける。
その鋭すぎる感覚に、伊里野はおもわずナイフを取り落とした。
体育館の床に金属質の音が響くが、吉野には全く聞こえていなかった。
血走った目で、荒い鼻息でイリヤの局部を攻め立てた。
卑猥とも言えないような乱暴な手つきで、伊里野が身悶えていた。
その様子を見て吉野の興奮に拍車がかかる。
もう股間は、はち切れんばかりに勃起し、爆発寸前であった。
吉野は尚も猛り狂ったように伊里野の雌の部分を刺激した。
乱暴で遠慮のない神経を直に触れられるような感覚に、伊里野はどうしていいかわからなかったし、どうすることもできなかった。
電極を付けられ、そこから断続的に電気を流されたような痺れに、頭が麻痺していた。
股の付け根から強制的に流される電気信号は背筋を掛け登り、脳を直接鷲掴みにして揺さぶった。
脳髄を焦がされる感覚に筋肉が弛緩・収縮を繰り返し、体力が削がれて行く。
身体のあちこちが痙攣して、足のつま先までピクピクしていた。
吉野はついに我慢が出来なくなり、伊里野のスカートの中から手を抜いて、もどかしい手つきで自分の社会の窓を開いた。
中年男とは思えぬぐらいに元気に反り返ったモノが飛び出した。
伊里野の方は、吉野の乱暴な攻めから解放されてグッタリとしていた。
頭の芯が痺れきって何も考えられないまま、少し荒くなった息だけを吐いていた。
スカートを捲り上げる。
すると薄汚れした下着が露わになる。
その汚れ具合は、ただ何日も履き続けたというものだけではなく、今し方
伊里野自身から分泌された、ちょっぴりネバりけのある水分までもが付着していた。
薄く湿り気を帯びたその下着をむしり取ると、ポケットに突っ込んだ。
一切の障害物を取り払った吉野は、肉の凶器を伊里野の裂け目へと宛い、一息に奥まで貫いた。
悲鳴が上がった。
引き裂かれた少女の悲鳴と、オスの咆哮。
吉野はそれだけで、挿入しただけで達っしてしまった。
溜まりに溜まった特濃の白いマグマを勢い良く噴出させた。
女っ気がなく日照り続きで、教え子を襲うという極度の興奮が一瞬で爆発させた。
伊里野の腹の中で脈動を繰り返し繰り返し。
長くて重くて臭い溜息一つ。
しかし、出し切った筈の吉野のソレはまだまだ元気だった。
伊里野の抵抗は、無い。
動かない。
吉野は引きつった笑いを顔に張り付け、再び動き出した。
80水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 11:21:27 ID:2XG7LM6W
激しく突いた。 
ケモノのように。 
端から見れば、それはまるで犬や猫の交尾に見えたかもしれない。
ただひたすらに腰を前後させ、テクニックもへったくれもなかった。
本能の赴くままに伊里野の中を出入りして、欲望のたけを吐き出すことだけを考えていた。
そこには浅羽と伊里野に歴史を教えていた頃の吉野は微塵も存在しなかった。
腰の動きが早くなる。 
二度目の限界が近かった。 
腰を振りたて、浅羽に散髪してもらった髪を振り乱し、
一心不乱に貪った。
伊里野はされるがままだった。
吉野の動きに合わせて、ただただ揺られているだけだった。
体育館の高い天井をぼんやりと眺め、浅羽が登っていたな、などと考えていた。
やがて、限界が来た。
獣のような声を短く上げ、吐き出した。
腰を伊里野の股ぐらに密着させ、えぐり込むように吐き出した。
二回目とは思えないほどの大量のオスの汁を、これでもかというほど伊里野の腹の奥に叩き付けた。

ゼェゼェと肩で息をして、満足しきった顔の額を袖で拭う。
やけにサッパリしきった表情で、組み敷かれて人形のようになっていた伊里野を見た。
伊里野の息はあまり乱れてはいなかった。
少しばかり熱っぽい息をしているだけだった。
そこに、自分の顔を近づける。
乾ききった唇を一舐めし、伊里野の小さく開かれた唇にむしゃぶりついた。
柔らかく、少女の味がした。
口の周りを吉野の舌と唇と唾液が這いずり回った。
口を蹂躙されても、伊里野はダッチワイフのように動かなかった。
少女の唇をひとしきり堪能した吉野の腹の底でまだ、ぐるりと蠢く物があった。
口腔を貪っている間に、再び愚息が元気になったのだ。
吉野は思った。
この際だから、いろいろと試してみよう、そう思った。
なにしろ久しぶりのオンナである。
吉野は想像する。
横でしたり、後ろから突いたり、でんぐり返しのようにしたり、手押し車のようにしたり、ケツの方にも入れたり・・・
いろいろな形になる伊里野を想像する。
ムクムクと欲望と下半身が鎌首を擡げてきた。
いろいろな体位やいろいろな事を試してみよう、吉野はそう思った。
81水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 11:22:15 ID:2XG7LM6W
イリヤの空 if 2話−すれ違う二人−

一発抜いてスッキリした浅羽が見つけたのは、体育館の中に残されたイリヤの持ち物だった。
見るも恐ろしい切っ先。
ファーストフード店の裏手の駐車場で、原チャリをかっぱらったときに見たナイフだ。
明後日の方向には上靴も落ちている。  
しかも片方だけ。 
ここで一体何があったのだろう。
どこにもいないイリヤ。
置き去りにされた荷物。
脱げた靴。
抜き身のナイフ。 
・・・・・・・・・
・・・・・・考える。
さらに考える。
・・・・・・・・・
何故ここにナイフが落ちていたのか。
ついうっかり、落っことしてしまったのだろうか。
いや、こんな物を落として気付かないなんてことがあるのだろうか?
しかも音の響きやすい体育館で。
そうじゃない。
おそらく、イリヤはナイフを使おうとして落としたのだ。
では何に使おうとしたのか。
何かを切ろうとしたのかもしれない。
こんな体育館のど真ん中で?
そうじゃない。
そもそもイリヤがナイフを持っているのは、物を切るためではないはずだ。
自衛軍にいた彼女は、きっと闘うためにナイフを身につけていたに違いない。
イリヤはここで、闘うための訓練でもしていたのだろうか。
そうじゃない。
決まってる、使わなければならない相手が来たのだ。
背が高くてタレ目で、いつも下品な冗談を言ってはひとりで大笑いしていそうな男が
浅羽の頭の中でニヤリと笑った。
その瞬間、冷たく沸騰した血液が全身をかけ巡った。

飛び出す浅羽。
体育館から出たところで転びそうになりながらも、そのまま走り続ける。
完全な濡れ衣である。
そもそも榎本は浅羽たちの居場所を把握できていないし、する気もない。
吉野がイリヤに対して狼藉を行ったなどとは、かけらも想像しなかった。
残念なことに、浅羽はもう一つ残された大切なものを見落とした。
ナイフからそう離れていない床の上に、つい今し方河原で自分が飛ばしたのと同じ物が付着していることに
ついに気が付く事がなかった。
吉野とイリヤを混ぜ合わせた、粘質の体液。
精液と愛液と、そして純血を引き裂かれた破瓜の血。
それは、薄暗い体育館の中ではストロベリーとバニラアイスのトッピングが溶けて垂れたように見えたかもしれない。

全速力でグラウンドを斜めに渡り、校門を抜けたところでキョロキョロと辺りを見回す。
道は左右に続いている。
片方は自分が今上ってきた下り坂で、もう片方は丘の方へと続く上り坂である。
迷わず後者を選んだ。
自分が今上ってきたときには、白いバンとすれ違うことはなかったからだ。
猛スピードで勾配の緩い坂を駆け上る。
浅羽が学校から遠ざかって行く。
イリヤから遠ざかって行く。
82水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 11:22:48 ID:2XG7LM6W
同刻、イリヤはセックスの真っ最中だった。
体育館の中にある用具倉庫の床に広げられたマットの上で、横向けに組み敷かれて結合されながら、吉野に乳を吸われていた。
ボタンの無くなったブラウスを大きくはだけ、味けのない簡素なブラジャーはズリ上げる。
片方を汗でベットリとした手でこね回しながら、もう片方の胸の頂に音を立ててむしゃぶりついていた。
赤みがかった小さな乳輪に吸いやすそうな大きめの乳首。
触れば形を変える控えめな胸にかぶりつく。
酸っぱい唾液を纏った舌が、独特の堅さを持つ頂点を這い回り、押しつぶす。
歯でコリコリと強めに噛む。
唇で吸いながら引っ張る。
搾るように吸う。
発展途中の胸から、出るはずのない母乳を吸い出すように。
刺激により張りしこる乳首。
このオンナは感じている・・・
その思い込みがより一層の興奮を呼び、下半身を振り立てた。
鼻息を荒げながら、ちゅっぽんちゅっぽん吸いまくった。
吉野の動きに合わせて力無く揺れるだけの肉人形。
自分の肩に掛けていたイリヤ片足。
その股を強く抱きなおす。
深まる結合部。

腰を引く。
柔らかく、熱い女子中学生の肉の挟洞から赤黒い陰茎が姿を現し、一緒にイリヤの襞も捲れて姿を現す。
濡れたカリ首が粘液をプチュっと外に掻き出したところで、また中へと沈めて行く。
まだ使い込まれていない肉襞の感触を味わいながら進む。
吉野の少し出た腹が恥骨ぶつかると、イリヤの中でも亀頭の先端が弾力のある膣奥の壁にぶつかる。
この先にあるのは子宮。
再び射精感が高まってきた。



早くなる腰の動き。
それを察してか、イリヤの膣内がキュウゥゥ〜〜っと締まり始める。
メスの本能が、猛々しいオスの滾りを子宮いっぱいに欲していた。
射精を促すように壁が狭まり、ツブツブの膣襞が吸い付いてくる。
イチモツが動きにくくなるので、また注挿を力強くする。
精子を欲し、絞り上げる。
また強く出し入れする。
その繰り返しだ。
交尾をする雄と雌。
吉野の頭の中はすでに沸騰していた。
髪を振り乱し、涎を撒き散らし、とても知性のある生き物には見えなかったが、吉野にとってはどうでもいいことだった。
自分の下で組み敷かれてヨガる雌に種付けを行う。
もうそれしか考えていなかった。
やがて、限界が訪れる。
動きが最高潮に達し、恥骨が下腹にめり込むぐらい密着させた。
肉壺の最奥を突き上げ、本日4度目の欲望を解き放った。
ドビュッ!  ビュクッ ビュククッ  ビュッ  ビュ・・・・
ケモノの呻きを絞り出し、腰が砕けそうになるぐらい射精した。
長い間射精の余韻に浸り、満足げに深いため息をついた。
ぬるり、と引き抜かれる液まみれの男根。
少しばかり硬度を失ってはいたが、まだまだいけそうだった。
ドサリとマットの上に放りだされるイリヤ。
乱れた白い髪に隠れる顔。
こちら側からはその表情を伺い知ることはできない。
二人とも肩で息をしていた。
83水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 11:23:20 ID:2XG7LM6W
うつ伏せでマットの上に倒れているイリヤを見る。
身体が火照りを帯び、呼吸に合わせて肩が上下していた。
イリヤから垂れたものがマットに染みを作る。
少し開いたままの合わせ目はヒクヒクと蠢き、吉野の注ぎ込んだものを逆流させていた。
吉野のペニスはまだまだ元気だ。
手が伸びる。
その白い尻肉を掴んだ。
胸とはまた違った、手のひらを押し返してくるような感触。
その弾力を愉しんでいると、菫色の穴が目に入る。
双臀を弄びながら、親指で窄まりを押してみた。
今までの激しい性行で程良くほぐれた括約筋。
親指がズブリとめり込んだ。
今までとは違う感覚に、イリヤがわずかに反応する。
この数年間、ホームレスなどをやっていた吉野は、同じ仲間にケツを貸したり、貸してもらうこともあった。
スペルマを垂れ流す女の部分も魅力的だが、少女のもう一つの穴にも魅力を感じた。
親指で刺激すると、再びイリヤが反応を見せた。
あれだけ吐き出したというのに、まだ元気に鎌首をもたげる愚息。
涎を垂らした口元が歪んだ。

山の稜線に日が沈もうとしていた。
時刻は6時前。
浅羽はついに体力が尽き果てて、膝に手をついて立ちすくんでいた。
町中を探し回った。
依然として行方のわからない白いバン。
もう日も暮れる。
そうなると探すのが今より困難になる。
嫌な考えが頭の中を俳諧しだす。
はたして白いバンはこっちに来たのだろうか。
本当にイリヤは、榎本に連れ戻されてしまったのだろうか。
ひょっとしたら、単にナイフを落っことしただけなんじゃないのか?
誰かが連れ去られるところを見た訳じゃない。
たまたまイリヤは学校から出かけていただけかもしれない。
猫の校長と遊んでいて、転んでナイフを落として、上靴が脱げて
そのまま追いかけただけなのかもしれない。
ああ、よく考えたら、学校の中を隅々まで探してもいないじゃないか。
・・・・・・・
・・・・・・・
なんだ、ひょっとして自分の早とちりなんじゃないか?
そう思った瞬間、これまで張っていた気力が一気に抜けた。
ヘナヘナとへたり込む。
脱力感。
呼吸が整うにつれて、身体の熱も逃げて行く。
気温が下がりはじめる。
吹き出した汗が冷たかった。
賑やかな蝉の鳴き声が、徐々にヒグラシに取って変わろうとしていた。

浅羽はなんとか立ち上がった。
まだイリヤの安否が確認されたわけじゃない。
一度戻って確かめなければ。
もう一歩も動きたくないとストライキを起こす足を叱咤して、浅羽は学校への道を戻り始める。
84水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 11:23:52 ID:2XG7LM6W
体育倉庫はもう真っ暗だった。
吉野は浅羽同様、床にへたり込んでいた。
脱力感。
呼吸が整うにつれて、身体の熱も逃げて行く。
気温が下がりはじめる。
吹き出した汗が冷たかった。
もう何も出ない。
勃たない、裏スジが痛い。
満足した。
これだけ出せば、もう一生出ないんじゃないかと思うほど出し尽くした。
たぶん次に出るのは血か煙か。
魂が出て腹上死かもしれない。

吉野は重い腰を上げる。
少しおぼつかない足取りで入り口へと向かい、電気をつけた。
蛍光灯の光が黄色く見えた。
振り返る。
そこには、グチャグチャになったイリヤが転がっていた。
仰向けで投げ出された四肢。
意識があるのかないのかわからない、開いたままの濁った瞳。
乾いた涙の後が付いた頬。
吉野の唾液でまみれた、半開きの口。
キスマークだらけの細いうなじ。
わずかに上下する胸は、首筋に負けず劣らず吉野のマーキングが施され
唾でテカテカの右の乳首の周りには、うっすらと歯形と血がにじんでいた。
なだらかで縦長のヘソのあるお腹には、濁液がしこたまなすり付けられた跡。
そして一番酷いのは、吉野に欲望をぶつけられ蹂躙された、二つの性器だった。
ついぞ数時間前まで一本のスジだった合わせ目は限界まで押し広げられ、
開ききったままの膣口からは、漏れ出る混合液の合間から擦り切れたピンク色の肉道が見え隠れしている。
中から引きずり出され、入口からはみ出して赤く充血した肉ビラ。
小さかったお尻の穴には、その辺に転がっていたリレーのバトンが突き刺さり
その先端部からドロリとした精液と血液が流れ出た。

ゴプッ ブピュッと二つの穴から漏れ出る濁液。
ヒクヒクと弛緩と収縮を繰り返す、吉野の形を覚え込まされたイリヤの大事な部分。
あれから尻で2回、膣では何回射精したか覚えていない。
ただ、外には一度も出さなかった。
マットの上に横たわるイリヤの惨状を目の当たりにし、
「なんということをしてしまったのだろう」という罪悪感と同時に、
「またイリヤの中に突き立てたい」という欲求が込み上げた。
そのとき、吉野ははたと気づく。
――浅羽――
彼はどうしたのだろう、と。
急いで電気を消した。
体育倉庫の扉を薄く開け、広い体育館の中を見渡す。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
誰もいない。
たしか浅羽はコンビニに買い物に行くと言ったはずだ、そんなに時間がかかるとは思えない。
自分の中ですでに時間の感覚など無くなっていたが、辺りが暗くなっているのを見ると
かれこれ数時間は行為に没頭していたに違いない。
吉野は急に薄ら寒くなった。
イリヤにした事を浅羽に知られたら・・・・
自分はなんということをしてしまったのだろうか。
そして先と同様、イリヤとの痴態を思い出し、また犯したいと思う自分もいた。
いずれにせよ、このままにはしておけない。
吉野の腹の底でで、三度ぐるりと蠢くものがあった。
85水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 11:24:24 ID:2XG7LM6W
しばらく歩くとコンビニが見えた。
ひげ剃りを買い、エロ本を拾う言い訳のために猫缶を買いに戻ったコンビニだ。
坂を上る。
エロ本を拾った場所を通り過ぎる。
今度は何も落ちてない。
さらに登る。
自身が痴態を繰り広げた橋の袂を、少し覗き込んでから通り過ぎる。
暗くて良くは見えなかったが、隠したエロ本が発見された形跡はなさそうだった。
まああれから数時間しかたっていないのだから、当然なのかもしれない。
のんきなものだと自分で思う。
やがて、闇に浮かぶ大きなシルエットが見えてくる。
学校だ。  
当然電気は点いてない。
点いていたとしても、明かりは漏れないようにしているはずだ。


吉野は体育館の脇に置き去りにしてあった荷物を回収して、体育倉庫に戻ってきた。
とりあえず、身動きできないようにイリヤを縛ってみた。
猿ぐつわも噛ました。
さて、この後どうしようか。
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
引き返すなら今のうちだぞ?
人一人をさらって逃げ切れるものか、すぐにバレる。
そうすりゃ人生終わりだ。
・・・・・・・・・
だが失う物は何もない。
何もないからホームレスなんぞをやってるのだ。
それは浅羽の事にしたってそうだ。
吉野は鼻で笑った。
くだらん感傷だ。
お遊びはもう終わったのだ。
ふん縛られたイリヤの横にどっかりとアグラをかき、リュックから保存食の缶詰を開け、
クチャクチャと食べ始めた。
食べながら考える。
新しく拾った大荷物をどうやって持ち運ぼうか。
隣で転がる大荷物を見る。
生きてはいる、だがピクリとも動かない。
少し考えて台車を借りることにした。


しばらく歩くと、開きっぱなしの校門が見えた。
不用心なことをしたなと思いながら通り過ぎる。
グランドを横切り、非常口から校内に入る。
かって知ったるなんとやらで、真っ暗な廊下であるにも関わらず、まっすぐに進めた。
目指すは保健室。
だが角を曲がったところで、その部屋に電気が点いていないことに気づく。
いやな予感がする。
でもひょっとしたら、イリヤは遊び疲れてそのまま眠っているのかもしれない。
扉を開けて中の様子を伺う。
窓のカーテンを閉めると明かりのスイッチに手を伸ばす。
明るくなった。
ベッドは二つ。
いつもイリヤは右のベッドだ。
いなかったらどうしようという気持ちと、いたら安心だけどやっぱりどうしようという気持ちで
ベッドをしきるカーテンをそっと開ける。
もぬけの殻。
嫌な予感が一気に膨れ上がる。
もう一つの自分のベッドも覗くが、やはり誰もいない。
86水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 11:25:15 ID:2XG7LM6W
そうだ、おじさんは!?
いつも吉野が寝泊まりしている部屋へと走る。
明かりは灯っていなかった。
勢い良く扉を開ける。
誰もいない。
それどころか荷物も無い。
・・・・・・・・
浅羽は考える。
イリヤの荷物が残っており、何者かと争った形跡がある。
おじさんはどこにもおらず、荷物も無い。
ひょっとすると、おじさんは見たのかもしれない。
白いバンと黒服の男たちに連れ去られるイリヤを。
だから自分も連れて行かれるか通報されると思って逃げ出したんだ。
ともかく、おじさんも探してみよう。
何か見たかもしれない。
せめてどっちの方角へいったかわかるかもしれない。
再び浅羽は走り出した。
グランドを横切り、校門から飛び出す。
坂を駆け下る。
浅羽が学校から遠ざかって行く。
イリヤから遠ざかって行く。

同刻、腹ごしらえを終えた吉野が立ち上がった。
簀巻きにしたナマモノを大きなずた袋に入れ、用務員室の裏手から失敬した台車に乗せる。
グラウンドを避け、舗装された通路から校門を出た。
そこで立ち止まる。
さて、どっちに行こう。
すくし考えてから、吉野は坂を登る道を選んだ。
街の方には浅羽がいるかもしれない。
ちょっとしんどいが、丘を迂回する道を行くことにした。
空き地を通り過ぎ、ジグザグの坂を下る。
野菜畑を東西を突っ切る4車線の広い道路出た。
ここでもちょっと考えてから、西に進むことにした。
新しい玩具も手に入ったことだ、しばらく退屈はしなくてすみそうだ。
またどこかの学校に忍び込びながら、行けるところまで行ってみよう。
吉野は想像する。
この生きたダッチワイフを使って、色々な事を試してみよう。

イリヤと浅羽は離されて行く。
大人の欲望に踏みにじられた少年と少女の純情。
そして未来。
もう二度と、彼らが巡り逢うことはないのかもしれない。
 
87水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:29:13 ID:2XG7LM6W
ここからが新しいのです。
だけど2話書いてから一年も間が空くと、
秋山テイストの書き方ができなくなってましたよトホホ・・・_|~|...○


イリヤの空 if 完結編(蛇足とも言いますが) 3話−忘却の夏−

時が流れた。
あれからいくつもの季節が過ぎて、東成増小学校で吉野に連れ去られたイリヤは
その後、彼の肉奴隷として生かされ続けていた。
生きたダッチワイフ。
欲情すれば、すぐに使える穴。
ヤりたくなれば、いつでもどこでも。
どんな風にでも。
好きなときに好きなだけ、セックスができる。
吉野は職を持たない、いわば不労者なので
気が向いたならば、それこそ一日中だってイリヤを貪ることができるのだ。
どこを使ってもかまわない。
性器はもちろんのこと、手で扱かせても。
口にくわえさせても、素股でしても。
別にケツの方に入れたって構わない。
この間などは尻穴に突っ込みすぎて、括約筋が切れて血が出ていたが
それでも構わず使い続けた。
しこたま射精したあと、穴から引き抜くとモノが真っ赤に濡れていて
ペニスの形に開いたままの肛門からはザーメンと血液がトッピングされた色の液体が
ブプッ、ゴプ・・ッ、と溢れだした。
しばらくの間、排便にはずっと赤いものが混じっていた。
そういえば、最近は胸も育ち始めたので、パイズリさせるというのも悪くはないかもしれない。
オトコの味を覚えたからなのか、尻のラインもムッチリとしてきて
今はまだ乳臭さが抜けきらない中学生のガキだが
あと2〜3年も仕込めば、きっとイイ女になる。
吉野は自分の隣でうずくまるイリヤの尻朶を揉みしだきながら、そう思うのだった。


思えば、最初の頃はかなり暴れられた。
だが相手は縛ってあったし、なんと言っても中学生に少女である。
大人の男である吉野の力にはかなうはずもなく、そのまま押さえつけて犯してやった。
パイプベッドの上にある柵に両手を括り付け、死に物狂いで暴れまわる足を無理やり開かせ
体重をかけて乗し掛かり、そのまま挿入。
奥まで一気に突っ込んでやると、ビクッと腰を硬直させて、とたんに抵抗が弱くなる。
これ幸いと激しく出し入れを繰り返し、出た腹がイリヤの恥骨にめり込むほどに密着させて
最奥へと、子宮へと遠慮なくブチ撒けてやる。
それからも、気が向けば何度も何度も何度も、犯してやった。
一度犯すと、しばらくはなすがままになるので、面倒くさいのは最初だけだ。
抵抗はされるものの、吉野も新しい玩具を手に入れた嬉しさと
ホームレスなどをしていたものだから、今まで溜まりに溜まった性欲と
女に飢えた彼の本能とが爆発し、猛り狂ったようにオンナになったばかりの少女の柔肉を求めた。
しばらくの間、そんな爛れた性生活が続き
幾度となくセックスを繰り返すうちに、イリヤは次第に抵抗しなくなっていった。
88水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:29:51 ID:2XG7LM6W
諦めた、というのもあるのだろうが、その原因の割合の多くは
視力を失いつつあるということにあった。
イリヤは、対宇宙人用兵器であるブラックマンタのパイロットとしての能力を維持するために
多くの投薬と、さまざまな処置を施されていた。
ところが、健常な身体機能を維持するためのそれらの医療行為が突然中断されてしまったため
そのしわ寄せが彼女の視力へときたのである。
目が見えなくなり、逃げ出すことはおろか、食事や排泄行為すらもままならない。
そんな状態で、イリヤが唯一頼ることのできるのは、彼女を攫った吉野だけ。
浅羽に好意を寄せ、彼と共に自由を求めて逃避行に出たイリヤであったが
誰かの補助なしでは生きられないことと、何をしても無駄でということを悟ると
暴れることをやめてしまったのだ。
吉野の機嫌を損ねてしまい、この状況下でたった一人放り出されることは
彼女にとっては、死に等しい意味すら持っている。
それに、なんだかんだ言っても、イリヤもやはりオンナであった。
毎日毎日特定のオスとの交尾を繰り返し、子宮にその精を浴び続けていると
本能的なものからか、彼のことを憎からず思うようになってきたのである。
抵抗は目に見えて弱くなり、しまいには従順で、吉野の言うことならなんでも聞く
生きたダッチワイフと成り果ててしまったのだ。

吉野にとってもそうだった。
従順でおとなしくなれば、別に乱暴に扱う理由などなにもない。
それどころか、彼女はせっかく手に入れた、おそらくもう二度と手に入れることの出来ないであろう
貴重な大人の玩具なのである。
壊したくなどはなかった。
吉野も無抵抗になったイリヤを大切に扱うようになり、最近では手足を縛らずとも逃げ出さず
それどころか、側に近づくと自分から股を開くようにもなった。
従順で扱いやすい。
いつでも性処理玩具として使える。
だがしかし、ペットを飼うとなると、当然の事ながら別の問題も発生する。
金銭的なこと―――とどのつまりは食いぶちが一人分増えたのである。
吉野は今まで一人で、自給自足の生活を送ってもきたが
もう一人分ともなると、さすがにそう簡単にもいかない。
しかたがないので、イリヤに稼がせることにした。
すなわち、平たく言うとカラダを売らせるのである。
まだ若く、中学生の少女。
しかも結構な美人とくれば、買い手に事欠くことはなかった。
色々な客がいた。
若い男や中年がほとんどだったが、ときには
どう見ても、お迎えがすぐそこまで来ていそうな皺クチャの老人までもが
イリヤの若くて瑞々しい肢体を買い求めた。

売春の場所もまちまちだった。
路地裏で。
林の中で。
忍び込んだ学校の保健室のベッドで、教室で、中庭で。
宿直室の布団の上で。
体育館のマットの上というのもなかなかの好評で、
風呂場では風俗女のまねごとのようなこともさせた。
89水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:30:24 ID:2XG7LM6W
もっと効率よく、手っ取り早く稼げはしないものかとも思案し、ビデオも撮った。
もちろん正規のアダルトビデオではなく、裏である。
そして今はというと、その稼いだ金で購入したイリヤのための色々な道具を使って
新たな生本番ビデオを作っている最中であった。
今撮ってるのは、7本目だったか、8本目だったか。
対面座位で彼女を貫き、尻の穴には極太のディルドーを差し込む。
スイッチをいれてやると、より激しく悶えた。
ズンズンと己が剛直でイリヤの柔肉を突き上げ、ケツのバイブを掻き回す。
尻穴に突っ込んだ物の振動が、ペニスに伝わってきた。
そして吉野は、嬌声を撒き散らしながらよがり狂うイリヤの乳に
おもむろにかぶりつき、思いっきり吸いたてた。
―――――ぴゅっ、ぴゅぴゅぅ〜っ
すると、口の中にある発育途中の胸の頂きから、なま暖かくはあるが
でもどこか懐かしい、口内に含むと妙に安心感を模様する味の液体が広がった。
母乳だった。
そう、イリヤは吉野との度重なるセックスで妊娠したのだ。
まあ数え切れないほど膣出ししたので、無理からぬ話ではあるのだが。
しかも、今回は二度目だった。
かと言って、イリヤに赤子を抱かせて旅を続けていたわけではない。
一度目に孕んだとき、それに気付いた吉野は彼女の腹部を思いっきり殴った。
床に倒れてうずくまり、ゲロを吐いても構わず腹を殴り、蹴り続けた。
それで堕胎・・というか初期流産させられたかどうかはわからなかったが
イリヤの腹がそれ以上膨らむことがなかったので、上手く始末出来たのだろうと安心した。
今度の二度目のときは落ち着いたもので、孕んだのなら
どうせだからこのまま臨月まで放置して、女子中学生の妊婦モノのビデオでもこさえて売りさばき
出来たガキはスーパーのビニール袋にでもくるんで、生ゴミの日にでも出してしまえばいいなどと
鬼畜なことを考えていた。

そんなこんなで、吉野は妊娠したイリヤを大きな袋に入れて
失敬した台車でゴロゴロ転がしながら、夜の住宅街を歩いていた。
ちなみに、台車はあのときの小学校から拝借したものから、二台目に代替わりしている。
今日はイリヤで、どんなことをして遊ぼうか。
いや、その前に今夜の寝ぐらを決めないといけないなぁ、等と考えていると
突然、正面から車のヘッドライトに照らされた。
あまりのまぶしさに思わず片手で目を覆う。
前から車が来たのだと思い、道を譲るつもりで脇に避けようとして
そのとき自分の目の前に、一人の男が立っていることに気が付いた。
その男の身なりは、全身黒づくめ。
知らない顔だった。
「初めまして、自衛軍情報戦2課の佐山と申します」
自衛軍が、いったい自分に何の用なのか。
そしてようやく、吉野がまぶしさと辺りの暗闇とのコントラストに慣れてくると
自分の周囲には目の前の男以外にも、幾人もの黒服の男達が立っているということに
今更ながらに気が付いた。
そして突然、
「伊里野加奈という少女をご存じですか?」
目の前の男はそう聞いてきた。
90水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:30:58 ID:2XG7LM6W
心臓が、ドクンと大きく跳ねた。
まさか・・・・・
吉野は、ひとつの恐ろしい考えに辿り着く。
背中を冷や汗が流れ落ちた。
喉がひり付き、唇が乾く。
吉野が何も答えないことに業を煮やした、というわけでもないのだが
答えを待たずして目の前の黒服から、次の質問が飛んできた。
「その時のブルズアイ方位は?」
・・・は?
思わず、そう聞き返しそうになった。
ぶるずあい・・・?
一般人である吉野には、あまり聞き慣れない言葉である。
するとまた、次の質問が来た。
「ラジオのチューニング中のノイズの中で聞こえる声、あれはどこの星系の言葉ですか?」
言ってる意味がわからない、とっさに答えが出てこない。
「月が軌道を徐々に外れているという話を知っていますか? 北極点に立っている旗、それはどこの国のものですか?」
吉野は答えられない。
男もまた、答えを待たなかった。
「『エイリアン』『ビジター』『プレデター』この中で、実話を元にして作られた映画はどれ?
 5の4乗はいくつ? 衆議院議員の中で人間じゃないのは誰と誰? 6月24日は何の日?
 缶詰の中で人肉が含まれている割合は? 今、あなたの後ろにいるのは誰?
 今夜はこれからどうしますか――――」
そう、寝ぐらをどうするかを、まだ決めてないんだった。
とりあえず朝方まで待ってみて、さっき通ったときに目星をつけた中学校にでもまた転がり込もうか。
しかしあれだな、俺にとっては大助かりなんだけど、こう何ヶ月も有事休校ってのが続いてしまうと
子供達の学力がどうしても・・・・・・・・

そこで、吉野はハタと気付いた。
自分は道路のど真ん中で、いったい何を考え込んでいたのだろうか。
日もとっぷりと暮れ、辺りの街灯の周りには
パタパタと燐粉を撒き散らしながら蛾や羽虫が飛び交っていた。
そうだ、早く今夜の寝床を決めないことには、また野宿するはめになってしまう。
気候は穏やかではあるものの、夜ともなれば気温も下がるし
それに表で寝ていると、いつ自衛軍や治安維持の連中が来てしょっ引かれるか
わかったものではない。
吉野は考え込んでいた頭を振り、今日の寝ぐらを決めるべく、とりあえず歩き出した。
・・・・・・・・・・・
ガラゴロガラゴロガラゴロガラゴロ
・・・・・・・・・・・
ガラゴロガラゴロガラゴロガラゴロ
台車の音が、閑静な夜の住宅街に響く。
・・・・・・・・・・・
しばらくして、吉野はある疑問に思い当たった。
自分は何故、こんな台車を押しているのだろうか。
しばらく前までは、こんなものなど持ってはいなかったはずなのだ。
そもそも自分の荷物はといえば、この背中に担いだリュックサック一つだけ。
台車なんて、必要ないはずだ。
にもかかわらず、自分はこれをどこで手に入れ、何故押しているのか。
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
はて・・・・なにか、とても重要なことを自分は忘れてしまっている気がした。
吉野はしばし立ち止まり、記憶の糸を手繰り始める。
91水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:31:32 ID:2XG7LM6W
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・そうだ
吉野は、ようやく思い至った。
大切なものを忘れてしまっているということに。
何故、今の今まで忘れてしまっていたのか。
自分でもそれが不思議でならない。
ぐうぅ〜〜〜
頭の中で絡まっていた記憶の糸が解けたとたん、それに呼応するかのように腹の虫が鳴いた。
吉野にとって、もの凄く大事なもの。
そう、それは「食事」である。
寝床を決めるのと同じぐらいに重要で、かつ絶対に忘れてはならないもの。
一食ぐらいなら食べなくとも別に死にはしないが、だけど一晩中
ヘタをすれば朝まで腹の虫が鳴きっぱなしだ。
寝床と晩飯。
忘れてしまっていた大切なものを思い出せたことに、吉野は一人満足げに頷く。
辺りをキョロキョロと見回し、どうにか食い物を調達できないものかとも思ったのだが
生憎と日も暮れてしまっているし、畑なども見あたらないため今からの調達はほぼ絶望的だ。
そう思ったとたん、再び腹の虫が騒いだ。
しかし、吉野は別に慌てはしなかった。
たしかリュックの中には、保存食の姦詰めがまだいくらか残っていたはずだ。
今夜はこれで飢えを凌ぐとしよう。
だとすると、あとは寝る場所だけだ。
とりあえずは安眠できる所を求めて、吉野は一人台車をゴロゴロと押しながら
気ままなホームレス生活を続けるのだった。


――――――――――――――――――――


園原中学2年4組 出席番号1番の浅羽直之は3年生へと進級し
園原中学3年4組 出席番号1番の浅羽直之になった。
有事休校は夏休み終わりの8月30日に解かれ、晴れてこの秋から
彼らは懐かしの学び舎へと戻ることができたのであった。
クラスの顔ぶれも、以前と少しも変わらない。
2年の学級がそのまま3年へとスライド的に移動して
役一年もの今までの送れを取り戻すべく、一日7時間授業で土曜日も終日という
全国の学生にとっては地獄の日々の幕開け。
そんな窒息しそうな学校生活の中で、浅羽は最近よく聞く名前があった。
それは『イリヤ カナ』という女性の名前である。
近しい友人やクラスメイトから、イリヤはどうした
学校にはもう来ないのか、また転校したのか、などと聞かれることが多かった。
だけど浅羽にしてみれば、そう言われても困るのだ。
全然知らない名前なのだから。

当の浅羽本人においては、そんな名前の生徒に心当たりなどなく
クラスや学年全体で、自分を担ごうとでもしているのではないかと思う程で
あまりにも皆がしつこく、しかも相手を騙そうとする様子もなかったので
ある日浅羽は、西久保や花村、清美に「イリヤって、誰?」と聞いてみた。
曰く。
あれだけ仲が良かったのに・・・
おまえ、伊里野のことが好きだったんじゃないのか?
なんでカナブーのこと忘れちゃうわけ!?
シェルターでの事件とかあったろ、本当に覚えてないのかよ。
まったく身に覚えがなかった。
92水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:32:04 ID:2XG7LM6W
部室長屋の空いてる部屋を不法占拠して作った部室でも、部長である水前寺が
「ときに浅羽特派員、伊里野特派員はどうしたのかね。 最近姿を見かけないのだが」
と、聞いてきた。
いつもと同じように「そんな人は知らない」と答えると、何かがキレる音がした。
ついに堪忍袋の緒が切れたのか、隣に座っていた晶穂が立ち上がり、いきなり胸ぐらを掴まれた。
それでも知らない、聞いたことなどないと答え続けると、怒りを通り越して、ついには呆れられてしまった。
水前寺の背後にあるホワイトボードには、いつの間にやら『伊里野』の文字が付け加えられていた。

家でも妹の夕子が、
「ねえ、あの人はどうしたの?」
と、たまに聞いてくることがあったが、
「あの人って、誰のこと?」と聞き返すと
別にいい、と言ってどこかにいってしまった。
なんだか浅羽にとっては、キツネに摘まれたような話である。


そんなある日のこと、花村が一本のビデオテープを持ってきた。
去年世話になったプロレス研の巨漢3人衆の先輩の一人からダビングしてもらったものだという。
花村、曰く。
このビデオに出演している女優は、伊里野 加奈に似ている。
そう言って、いきなり渡された。
テープにはラベルが張られておらず、まだ爪も折られていない。
この中身がいかがわしい映像であろう事は、容易に想像が付いた。
浅羽は少し考えてから、このテープを借りることにした。
伊里野という人物には心当たりがなかったが、これだけ皆が口を揃えて言うので
浅羽自身、少しばかり彼女の存在に興味を持ち始めていたのだ。
それに何より、このテープの中身はおそらく・・・
浅羽とて、健全な男子中学生。
当然のことながら、エッチなのもにも興味がないはずがなかった。
花村にありがとうと伝え、晶穂や清美に見つからないように
コッソリとカバンにしまうのだった。

――――――――――


家に帰ると、とりあえずは着替えてテレビの置いてある居間へと降りてきた。
残念ながら浅羽家には、テレビとビデオデッキの類はここにしかない。
誰かに見つかる危険性もあるのだが、しかたなしに居間で見ることにした。
テープをデッキに突っ込み、爪が折られていないので再生ボタンを押す。
上下にノイズが走り、いきなり生本番の真っ最中から始まった。
企画物とかの類ではなく、いわゆる女優の質で売るタイプのものだろうか。
だとしたら『イリヤ・カナ』なる人物の顔には、そこそこ期待が持てる。
まあどうせ、本人というわけではないのだろうが。
93水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:32:36 ID:2XG7LM6W
このビデオは、いわゆるハメ撮りというものだった。
商業物でもあまり資金がかけられないときなどによく使う、女優の他には
監督兼、カメラマン兼、男優という零細な作りのものだ。
まず、どアップで映し出された部分は、女優と男優が仲良く繋がる結合部。
ニジュ・・グチュ、ジュブププッ!!
実に派手で淫猥な水音を立てながら、黒々と使い込まれたペニスが
これまた結構使い込まれた女性器の中に飲み込まれる。
腰を打ち付けるとブズッ、ブチュッという音を立てて陰茎が根本まで刺さり、腰を引くと
それに合わせるように肉壁が引っ張られて、捲れ上がった柔らかな襞と共に
女性自身が生み出した愛液が掻き出される。
浅羽は女性のアソコをみるのは、これが初めてだった。
今までにビデオも何本か見たことはあったのだが、それはモザイク入りのただのAV。
エロ本にも当然の事ながら、ヤバイ部分にはぼかしが掛けられているし
ついぞ一昨年までは妹の夕子と一緒に風呂に入っていたわけだが
そんなものはカウント外、対象外というものである。
グチャグチャと音をさせながら男のモノを旨そうにくわえ込む女性の入り口を見ていると、なんだか興奮した。
浅羽は血液の集まりだした自分の股間を、ギュッと押さえた。

激しいピストンを繰り返す結合部をひとしきり映したあと、カメラは上へとスライドして行く。
男根を肉壺に納めたそのままに、男優は腰の動きを止め、手に持つビデオを徐々に上へ。
とりあえずは女優の紹介、といったところだろうか。
まずはお腹。
キュッと美しく括れた脇腹と、綺麗に汚れの取られた縦長のヘソ。
でもって、いくつかの薄くて赤っぽい痣。
カメラはそのまま上に行き、次は胸部を映し出す。
程良く膨らんだ二つの乳房が、先の激しい運動で
呼吸に合わせて揺れていた。
左右の女性特有の膨らみの中心には、今まで沢山吸われ続けてきたのだろうか
やや色の濃い乳輪と乳首。
胸の谷間―――ちょうど心臓の位置ぐらいだろうか、そこには小さな
ターゲットスコープのような入れ墨も施してあった。
そして、ここにも幾つかの薄い痣。
その痣は首筋にもいっぱい付いていて、この頃になると
浅羽はようやくそれがただの痣ではなく、キスマークであることを理解する。
まあこんなヒデオに出ているぐらいなのだから、そのぐらいは当たり前。
きっと日頃から、今撮影している男優や他の男ともいっぱいしているのだろう。
浅羽は、細身でスタイルも良いこの女性が、日頃から沢山の男達と戯れている様を想像する。
ちょっとだけ、ドキドキが増したような気がした。

画面はそのまま上へと移動を続け、いよいよ女優の顔が拝める。
そこで思い出されるのが、花村の言葉。
――伊里野 加奈に、似ている――
それだけでも、なんだかドキドキする。
浅羽はその娘がどんな子なのかは知らなかったが、聞くところによると
『伊里野 加奈』は自分と同い年の中学3年生の少女で、しかもクラスメイトであるという。
まあ、本人のはずはあるわけないのだろうが、それでも。
この女優を本人だと思い込むことで、ちょっぴりだけ興奮のボルテージも上がるというものだ。
キスマークの痕が無数に残る首筋を通りすぎ、顎が映る。
切ない吐息とカワイイ喘ぎを漏らす唇と、小さくてやや高めの鼻。
そしてようやく、画面いっぱいに女優の全貌が映し出された。
かなりの美人だった。
まだあどけなさの残る顔立ちで、美人と言い切るよりは
やや可愛いと言った方がいいかもしれないが。
94水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:33:09 ID:2XG7LM6W
花村の言葉を思い出し、なるほどと思う。
浅羽には、その画面の少女が自分と同い年ぐらいに見えた。
花村の言ったとことは、外見の年齢なども含めて
件の「イリヤ・カナ」に似ているということなのかもしれない。
でもやはり、全然知らない顔だった。
結構、いやかなり、浅羽の好みだ。
こんな娘がクラスにいたのならば、絶対に忘れるはずがない。
だから浅羽は、そのイリヤ・カナという娘とのことは
自分ではない他の誰かのことと、学校の皆が勘違いをしているのだと思った。

そう思った。
そう思ったのに、この画面の少女が誰とも知らない男に抱かれていると思うと
興奮とは別の、なんだかよくよからないモヤモヤした気持ちが湧いてくる。
浅羽は片手でムクムクと元気になってきた股間のムスコを押さえながら
我知らぬうちにもう片方の手で、シャツの胸の辺りの布地を、ギュッと掴んだ。


ビデオの映像は、いつのまにか切り替わっていた。
ハメ撮りのカメラだけではなく、もう一台別に用意してあったようで
脇から、ベッドの上で交わる男女を映していた。
今度は二人の役者だけではなく、周りのものまで映していた。
おかげで、このビデオの撮影場所は小さくて白い、清潔感の漂う部屋だということが分かった。
画面の端に目を検査する表が映っていたので、浅羽はここがどこかの保健室か病院だと思った。
男は今までハメ撮りしていたハンディカメラを脇に置くと少女に覆い被さり、唇を奪った。
「はぁ、はぁ、はぁ・・んむっ、ンんッ・・・・・はふゥ・・・・チュ・・」
くぐもった声と、二人分の鼻息。
少女の腕が、男の首筋に回される。
「あむ・・んふぅ・・・んん、ン〜〜〜〜」
男の唇が少女のそれを啄み、歯や歯茎をなぞり、舌を絡める。
絡み合い、貪り合うキス。
「・・んはぅ・・チュプ、ん・・・・ふんぅ・・・・・」
深くて、濃密で。
長い長い長い、キスだった。
「れる・・ちゅぷ、ちゅぷ・・・・ぴちゃ・・ちゅ、ちゅうぅ〜〜〜〜・・・・・・、んはぁっ・・・」
互いの舌と唇を堪能し合い、やかてどちらからともなく離れる。
舌と舌の間に唾液の架け橋がかかり、つぅ・・と途切れたそれは滴り落ちて
少女のアゴを汚した。

ひとしきり少女の唇を味わった男は、今度は体位を変えた。
正常位で繋がっていたところの片足を持ち上げ、側位に持って行く。
おかげでベッドの横からのアングルでは、繋がっている部分が丸見えだった。
ズッポリと。
深く深く刺さったペニス。
少女は、とても気持ちよさそうな顔をしていた。
浅羽は興奮した。
何故だかわからないけれどこの少女の痴態には、他のエロ本やエロビデにはない
心の奥から、こう、沸き上がってくるような何かがあった。
初めてエロ本を見た時のそれよりも、今の方が断然ドキドキした。
そして、その興奮と同じぐらい。
何故だかわからないけれどこの少女の痴態には、他のエロ本やエロビデにはない
『悲しい』という気持ちが沸き起こる。
それになんだか無性に、この少女のことが懐かしく思えてしまうのだ。
逢ったことなどない。
顔を見たこともないはずなのに、なんだかとても懐かしくて
そして、そんな彼女が誰ともしれない他の男に抱かれているのかと思うと
先と同様、自分でも原因不明な悲しさと腹立たしさと
やるせなさが込み上げてくるのだ。
画面の男は振っていた腰を一旦止め、少女の足を抱えなおしたところだった。
95水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:49:25 ID:2XG7LM6W
男女はまた体位を変えた。
今度は後背位。
いわゆるバックからだった。
四つん這いにして尻を高く上げさせ、パンパンとリズミカルに腰を打ち付ける。
「あ・・・・あっ、あっ、あっ、あっ、あっ・・・はぁ・・あぅぅっ!」
結合部から上がる、安定した一定の水音。
それに合わせて少女の口から漏れ出る声。
あまり動きが単調すぎてもいけないので、時折変化を付ける。
「あっ、あっあっ、うぁああっ! はぁん! っ・・ひあぁっ!」
男は少女の弱い所を知り尽くしているのか、的確にその部分を攻めているように見えた。
「ああァッ!? はっ・・! ひゃ・・ぁあッ!  イイ・・・・そこイイの・・っ!!」
少女から、初めてまともな声か聞こえた。
漏れ出る喘ぎではなく、声になにかしらの意味を含んだものが。
もっとも、快楽に溶けきり
やや呂律の回らなくなった声が、まともと呼べるならばの話ではあるが。
浅羽はその声に聞き覚えなどないはずだった。
なのになんだか、その声が無闇に懐かしく思えて仕方がなかった。

「はひ・・っ! すごぃ・・あっ! あっ! あっ! あっ! あっ・・・! それしゅごいのぉ・・ッ」
少女はついに、自分からも腰を振りだした。
男の動きに合わせて。
焦点の定まらない、熱に浮かされた瞳で。
涎と嬌声を撒き散らしながら、獣のように腰を振った。
「よしのっ、よし・・んぁぅ! イイの・・・っ!  もっと、もっと深くしてぇッ!」
ややゆったりめでリズミカルだった肉と汁の音は、少女の求めに答えるように
早く激しくなってゆく。
男の出た腹で少女の尻朶を打つ音。
最初はペチペチという音だったものが、いつのまにやらパンパンとという
どこか尻をブツような音へと変わっていた。
男は高く突き出された尻を打ちつけながら、少女の細くしなやかな背中へと覆い被さり
ヘコヘコと腰を振った。
画面に映る二人の性交は、傍から見ていた浅羽には犬や猫の交尾ように見えた。

密着した状態で乳を下から掬うように揉み上げ、髪の毛の間から見え隠れするうなじに吸い付く。
「あはっ♪ 吸って、もっと吸っ・・ぅんッ! んん・・おっぱいもイイの・・っ!」
少女は男からの行為を甘受し、さらなる攻めをねだる。
すっかり蕩けた声でヨガり鳴く少女。
その首筋に新しく付けられたマーキングが、画面の中でセックスに浸るこの少女が
誰のものなのかを主張していた。


しばらくすると、またもや体位を変えた。
今度は座位。
向き合い、下から突き上げる。
「あぁッ!!  んぁ! ぅんっ、んんッ! ぁ・・・あっ、あっ、あっ!!」
お互いに、もう限界が近いようだった。
体位の変更という小休止を挟んだものの、今までの行為が二人の熱意を高め
結合しなおした瞬間から、もうトップスピードだった。
「アッ! アッ! アッ! アッ・・・・深いぃッ! おく・・ッ、おくがズンズ・・っくるのぉ〜!!」
二人の出演者の奏でる、粘質の水音と喘ぎ声との二重奏。
その楽章も、残すところあと僅か。
「イク・・・・よしのっ、イク・・・あぅっ! よしののチ○ポでイクのぉっ!!」
卑猥な喘ぎ混じりの言葉を吐くと、少女は男の首に手を回し、自ら唇を重ねた。
「ぉむッ・・・んん・・・ん〜、はぁむぅ、ピチャ・・チュピ・・ッ」
それはとても情熱的で。
浅羽には、画面の中の二人のキスが、愛し合う恋人同士のもののように見えるのだった。
96水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:50:12 ID:2XG7LM6W
そして男は絡み合うようなキスをしながら、少女の膣にブチ撒けた。
ビュルッ!! ブビュビュビュッッ!! ドビュッ、ビュウッ! ビュウゥ〜〜〜〜〜ッッ!!!
「んむ、むふぅ・・・ぇはぁっ、ひゃ!? ひゃはあぁッ! 出て、出てる・・! せいし、出てる・・・・・」
最奥まで貫かれ、子宮口に先端部の鈴口をくっつけて
男は限界まで引き絞ったものを、一気に解き放った。
それと同時に、抱えていた尻から右手を離し、その指を少女の窄まりに突っ込んで
グニグニグニグニリィッッと捻ってやった。
「ひきゃあ゙ぅッ!? ふぁ・・! あ゙、ああぁっ!  ぁああああぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!」
その刺激が引き金になったのか、少女の方も絶頂を迎えた。
ビクビクと全身を震わせ、男にギュウゥッとしがみ付く。
ビュッ! ビュルゥッ! ビュビュュゥッ!!
断続的に胎内へと吐き出されるスペルマ。
「ひぅ・・・っ、おなか・・・・あつい・・・・・・」
男の精を子宮で感じ、少女は頂きの余韻に浸るのだった。


浅羽の股間も、゙絶頂は迎えないまでもかなりの興奮を示しており
ズボンの前がはちきれんばかりにテントを張っていた。
ケモノのように交尾をねだる少女の痴態を見て、心臓も性的な興奮に踊り狂い
全身の血がものすごい速さで流れるのを感じる。
背徳的なドキドキが止まらない。
今すぐ自分の部屋へ駆け込んで鍵を閉めて、ズボンとパンツを脱ぎ散らかして頭から布団を被って
思いっきりナニを扱きたい。
ビデオの内容を頭に思い浮かべ、男を自分と差し替える。
己の下には、あられもない格好で組み敷かれた少女の姿。
長くて綺麗な生足も、括れたウェストも、まだまだ大きくなりそうな乳房も。
キスマークだらけのうなじも、その愛らしい顔も、今は自分のものだ。
そして彼女は浅羽の下で、切ない喘ぎを漏らしながら、こう言うのだ。
『浅羽の好きにして』

だけど。
だけど、何故か。
その事を思い浮かべると、浅羽は自分でも理解不能な悲しさとやるせなさを覚えてしまうのだ。
画面の中の少女が、絶頂を向かえた後の熱く濡れ細った秘穴から引き抜かれたイチモツを
甘い砂糖菓子か何かを舐めしゃぶるかのように口へと運ぶ。
「あは・・あはは・・・・・せいえき、おチ○ポ・・・はむ・・・ちゅ、ちゅる・・・ンちゅ、ぴちゃ」
抑揚のない言葉に、どこか白痴的な表情。
頭の緩さを思わせる雰囲気を纏った少女は、それでも懸命に
自分の前に立つ男の肉棒に付着した精の残滓を、舌で丁寧に拭い取る。
そんな少女を見ていると、なんだかとても悲しくて。
いたたまれなくて、胸が張り裂けそうで。
画面の中で一心不乱に男もモノを舐めしゃぶる少女を見ながら。
「・・・・・・あ・・・あれ?  おかしいな、なんで――」
浅羽の頬を、つぅ・・と熱い雫が伝い落ちるのだった。


イリヤの空 if 完結編 END
97水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/25(土) 12:57:59 ID:2XG7LM6W
続きを希望してくださった方、本当にありがとうございました。
でも蛇足だったかもしれませんね、やっぱり。
あのまま終わっといた方が良かったかもしれませぬ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・ミナミノの新刊まだかな



あと、かなり昔に書いたもので恐縮なのですが
今回の変な蛇足SSの罪滅ぼしということで
エロのないアフター(小説4巻後)のSSも投稿させてもらって良いですか?
98名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 17:24:57 ID:ukaCkUg4

御願いします!!
99名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 20:23:57 ID:YImXlCg6
ものすごい期待
100希望してた人:2006/02/25(土) 22:30:41 ID:asDQJXfh
超thx!!まったく蛇足なんかでなかったです。

続編も期待してます
101水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/26(日) 18:26:54 ID:/EawMzrC
レス下さった皆様、ありがとうございましたm(_ _)m
結局、全員の記憶を綺麗サッパリ消してしまいました。
ちなみに裏設定としましては、吉野の記憶を消した後、イリヤの記憶も消されてます。
でもって妊娠したままエイリアンに特攻して、恥丘の平和は守られました。

では恥さらしついでに、性懲りもなく過去の遺物もUPしてみようかなとか思ってみたりしました。
2年以上も前に書いた、ちょっと読み返すと恥ずかしくなってしまうようなお目汚しなのですが
後味悪いもの投稿した罪滅ぼしがてらに投稿いたします。
ちなみに、これは別HNで水晶王国というHPに投稿したことのある外出SSです。
イリ空4巻ラストがあまりにも悲しくて悲しくて悲しくて、ついカッとなって書きましたが
今では反省しているという代物です。
小説後日談のお話ですが、残念ながらエロはないです。
よろしければ、読んでやって下さいませ。

イリヤの空 UFOの夏  それから・・・

「ジンベイ鮫だっ、でっけぇジンベイ鮫が浜に打ち上げられてるぞ!!」
日本から遠く遠く遠く離れたどこかの洋上。
その日、ジョンソン・ルキフェナルド45歳は遠洋漁業の真っ最中だった。
半月程前に妻子のいる街を出港して20人程の船乗り仲間達と共に大きな船で沖合を航行中、
小さな島にソレが打ち上げられているのを発見した。


あれから1年。
浅羽も3年生になり夏休が始まってまだ間もない頃、浅羽家に数人の自衛軍関係者が訪れた。
うち、二人は知っている顔だった。
一人は榎本、もう一人は椎名真由美だった。
榎本は見慣れたスーツ姿だったが、いつものようにどこか疲れた感じはなくピシッとしていた。
椎名真由美のほうは保健医の白衣姿ではなく、スーツにタイトスカート、ローヒールといった出で立ちだった。
黒服の男の一人は木村と名乗った。
よお、久しぶりだな
そんな軽い挨拶をするのかと思っていた。
しかし榎本は顔を引き締め、浅羽に向かって敬礼をした。
一斉に椎名や他の黒服達もそれに習う。
開口一番、榎本はこう言った。
「浅羽直之殿 先の作戦において貴君の惜しみない協力に感謝の意を述べ、ここに表彰いたします」
背筋を伸ばし肘を伸ばし、書いてあると思しき文を読み上げる。
浅羽はそれを聞いて一瞬で怒りが込み上げた。
榎本はなおも続きを読み上げていたが、浅羽の脳にはまるで認識されていなかった。
好きこのんで協力したわけでなかった。
しかも結果的に伊里野を片道切符で出撃させてしまったのだ。
それに対して感謝などされても嬉しくもなんともなく、逆に榎本たちと自分自身に腹が立つだけだった。
「合衆国大統領からの直筆なんだが、あまり嬉しくなさそうな顔だな。
 まあオレだってどうせ貰うなら、こんな紙切れよりビール券か何かの方がいい」
いつもの榎本に戻っていた。
浅羽は表彰状を受け取り、目の前でそれを破り捨てて用事はそれだけかと訪ねた。
そして榎本は、再びクソ真面目な顔をして今日ここに来た本題を述べた。
伊里野がMIAから正式に死亡になったと告げた。
わかってはいた。
しかし、心のどこかで思っていたのだ。
ひょとしたら、もしかしたら今日あたりにでも、俯いて顔を真っ赤にした
ブラックマンタのパイロットがひょっこりと帰ってくるかもしれない。
そんな淡い期待を抱いていた。
だが、こう言葉にしてハッキリと言われてしまうと、その僅かな期待も完全にうち砕かれてしまった気がした。
脱力感が襲った。
へたり込みこそしなかったものの、先程の怒りは消沈し、かわりに悲しさと情けなさとやるせなさが込み上げてきた。
涙は不思議と出なかった。
102水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/26(日) 18:27:57 ID:/EawMzrC
今まで黙っていた椎名真由美が、喉に詰まった声で遺品を貰ってほしいと言った。
その方が加奈ちゃんも喜ぶでしょう。
そう言って俯き、肩を震わせていた。
榎本も拳を堅く握りしめ、視線を下げていた。
浅羽はフラフラとそれに引き寄せられるように、遺品の入った箱の前に立った。
結構大きな箱だった。
浅羽袋ならぬ伊里野袋だなと思った。
中に入ってるのはお守りではないが。

力の抜けた手で箱に手を掛ける。
そこで、入っている物を想像する。
シェルターの中に閉じこめられたときに二人で遊んだゲームが思い浮かぶ。
あのときの背中に押しつけられるブラの固さと胸の柔らかさと体温と体重と「あっ あっ あっ」という喘ぎのような声も・・・
何を不謹慎な事を考えているのか、と頭を振った。
他に思いつくのは薬の瓶と灰色のカードと銃刀法違反確定のナイフだった。
遺灰・・・は入ってはいないだろう。
他に何があるのか、残念ながら浅羽には見当がつかなかった。
驚くほど伊里野について何も知らない自分に気付いて呆れた。

このまま考えていてもただただ時間が過ぎるだけだ。
意を決して蓋を開けようとしたところで、背後から「ブプッ」というオナラが漏れ出たような笑い声が聞こえた。
椎名だった。
最初はクスクス、そして今はアハハハハッと、転げんばかりに笑っていた。
呆気にとられた。
なぜこんな時に笑っているのか、笑っていられるのかが理解できなかった。
椎名は浅羽を指さしながらひーひー言っている。
榎本も笑いだし、黒服達もニヤけていた。
どうやら俯いて肩を震わせたり視線を逸らしたりしていたのは、笑いを堪えていたためらしい。
カチンと来た。
何がそんなにおかしい!!
そう怒鳴ろうと口を開きかけたとき、背後の箱の中で音がした。
ゴトリ、と。
振り返る。
そこには箱がある。
箱しか無い。
椎名達は笑いながら、早く箱を開けることを促す。
また箱の中で音がした。
ガタガタいっていた。
仕方がないので恐る恐る蓋を開けた。
中を覗き込むと、屈葬よろしく三角座りをした伊里野の死体が入っていた。
その死体は照れた笑顔で思いっきり抱きついてきた。
浅羽は転けた。
どちらかというと伊里野の体重は軽い方ではあったのだが、飛びついてきた勢いといきなりの驚きに対応しきれなかった。
「浅羽―――っ!!!」      
渾身の力で抱きしめてくる伊里野。
今、心の中に3人の浅羽がいた。
伊里野が今ここに生きているということを純粋に喜んでいる自分と、これは夢か幻かドッキリカメラか
はたまたブードゥーの秘術ではないかと疑う自分と、状況が飲み込めずにボーッとしている自分がいた。
二人で歩いた最後の道。
ときには手をつないで歩き、ときには離れたり距離を置いたりして歩いた道。
その執着地点は、意外にも月並みでごくごくありふれた日常だった。


説明を要約するとこうだった。
無線が故障している遠洋漁業船に助けられてから数ヶ月、海の上から還れなかったこと。
戻ってからも再び軍に利用されないように、裏工作でMIAのままから「死亡」とするのに時間が掛かったこと。
故に、これからは一切のバックアップができないことなどを告げた。
それを聞いても
「大丈夫、浅羽がいるから」
伊里野は笑顔でそう言った。
103水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/02/26(日) 18:31:34 ID:/EawMzrC
去り際に榎本が何かを投げてよこした。
あまり見かけないビールの王冠に簡単な細工が施されていて、勲章のようにも見えなくもなかった。
約束の榎本賞だと言った。
最後に一言だけを残して去っていった。
伊里野のこと、よろしくな。
彼らの姿を見たのは、それが最後だった。


あのUFOの夏は終わった。
しかし秋が来て、冬が過ぎ、春になって、季節はまた巡りくる。
何度でも夏はやってくるのだ。
夏は今始まる。
今度はUFOの夏ではなく、二人の夏が。

END



追記1

水前寺と夕子は喧嘩しながらもなかなかに良いコンビで、晶穂は伊里野に勝負を挑み続け
6対4の割合で勝利を収めたが、恋の鞘当てならぬガチンコ勝負は伊里野の完全勝利だった。


追記2

数年後「伊里野 加奈」はこの世から姿を消すことになる。

その代わりに浅羽家の表札には「浅羽 加奈」の文字が付け加えられた。

そんなある日、伊里野が浅羽に尋ねる。
いや、どちらも浅羽なのだが。
下腹部に右手を添えて照れ隠しにほんの少し俯いて。
「子供、すき?」
そう言って微笑んだ顔は、もう母親の笑顔だった。


追記3

猫の校長は、結局戻ってこなかった。


おしまいです。
お目汚しでした〜
104名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 23:18:52 ID:FkpyfMry
GJ!
すんばらしい!
105名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 19:42:59 ID:zbEUZ6yU
なんかあれだな、ガンダムのポケットの中の戦争を思い出した
あれの小説版
GJ! ただできればエロ欲しかったな
106名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 19:03:07 ID:zvsFKxEE
ポケ戦はアニメしか見てないですが、↑小説はこんな話だったんですか?
ここであえてエロを入れるとなると・・・やっぱり「子供、好き?」の前かな

ウワサでしか聞いたことないのですが、イリヤが宇宙人に拉致られてハァハァ
というSSがあるとかないとか
107名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 20:24:47 ID:2NnuBkAH
>>106
アニメは悲劇だけど小説ではバーニィが……って所が似てるとオモタ
やっぱそういう形での補完もありだよね
108水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/03/02(木) 20:32:38 ID:Gs4VGCmU
0080はアニメは小学校の頃見ましたが、あれは切ないお話でした・・・
恋人どうし(?)が闘った次の日に、一年戦争の終結宣言ですもんね。

これもじつは既出で申し訳ないのですが(しかもまた古い)
なんとかスレ存続のために投稿します。


時が流れた。
あれから色々なことがあって、浅羽は今、縁側に座り加奈と共にお茶を啜っていた。
床屋仕事はとうに息子夫婦に譲り、日がな一日、ボーっと過ごすことも多かった。
隣に座る加奈のいぶし銀の頭髪が、両手首の銀色が、傾いた西日を浴びて飴色に染まっていた。
その白銀色を見ると、あの頃を思い出す。
どうしようもなく、自分たちが辿ってきた道を思い返してしまう。
あの長い長い長い、夏の日々のことを。
二人で手を繋いで歩いた最後の道。
南の島。
そして、自由の翼を広げて大空へと羽ばたく加奈。
大切な人がいなくなり、浅羽の心に訪れた冬。
だが、季節が一巡りしてきた頃には、加奈は浅羽の元に戻ってきた。
神や仏など信じない浅羽であったが、その時だけは見えない何かに感謝した。
二人はそのまま高校へと進学し、また園原電波新聞部に巻き込まれた。
野菜が電波で喋るかどうかを調べた時には、最初に実験に持ち出されたのは、何故かシイタケだった。
普段散髪してもらっているお礼にと、加奈が浅羽の髪を切ったときには、
まるで落ち武者のようにされてしまったこともあった。
その後大学に行き、理容師の専門学校を出て床屋を継いだ。
あれから一度も姿を現さない榎本たちは今、どうしているのだろうか。
結婚式の集合写真の隅っこに、腕だけ写っていたピースサイン。
浅羽には、それがどうにも榎本くさく思えて仕方がなかった。


風に乗って、空腹をくすぐるいい匂いが漂ってきた。
今夜はシチューのようだ。
ててててて・・・
聞き慣れた足音がする。
今年8歳になる孫娘だ。
加奈にはあまり似ておらず、どちらかというと少し浅羽に似ていた。
その孫娘は最近、誰彼かまわず捕まえては、質問責めにするのだ。

「おばあちゃんって外人さん? 
 ときどきへんな言葉をしゃべるよね。 だれもいないのに」
外国暮らしが長かった加奈ではあるが・・・そうか、この娘はあれを聞いたのだ。
今では、ほとんど出てこなくなったというエリカとの会話を。
加奈が説明する。
目には見えないけれど、そこにはエリカという名の最後の仲間がいて
圧縮言語で話をしているのだと説明する。
そして、そのエリカが二人を引き合わせてくれたのだということも。
当然のことながら「どうやって」という質問が帰ってくる。
加奈は湯飲みを置き、昔のことに想いを馳せる。
言葉を探しあぐねた末に、やがてにこやかな笑みと共に昔のことを語り出す。

学校には行きたくない、けれどプールには行きたい。
エリカは、迷っているわたしにこう言ったの。
学校へ行くのがいや。 だったら学校なんか行かなければいい。
でもプールで泳ぎたい。 だったら、こっそり忍び込んで泳げばいい。
そしてその日の夜、忍び込んだプールで、一人の少年と出会ったのだと・・・

遠くで廃品回収のスピーカーが聞こえていた。
109水死体 ◆VbCFpoV.fE :2006/03/02(木) 20:34:53 ID:Gs4VGCmU
南の島の昔語りイリヤverです。
言わんでもまるわかりですね。


つ、つぎこそはエロを・・・!
110名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 00:24:51 ID:qRkOqlzC
あんた才能あるよ
次も期待しとくぞ
111名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 00:42:28 ID:ck5VwXn0
>>水死体GJ
エロじゃなくても読みたい。
112名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 01:13:30 ID:j60RSoM2
いや、エロを読みたいが…
113名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 06:48:34 ID:gZ9Ge9b6
昔さ、某版の秋山スレで伊里野強姦議論(吉野による)がでたけど
アレって本当の所はどうなんだろ
時間的に考えたら一発ぐらいヤってる時間ありそうだけど
でね腎臓刺されたら…
114名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 11:55:59 ID:GRlU5m/2
>>113
小説では明らかにヤられてる感じ

アニメでは守り通した感じだよな
115名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 20:04:37 ID:LFGTBo1T
小説のあのシーンで勃った自分に鬱になり、
それを忘れてこのスレでシコって快感を得る
116名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 19:11:07 ID:WvQrjVXB
あのシーンではかなり興奮した
その後ヤキソバ食べながらの「なにもされてない!」っていうセリフはウソだったんだろうな
まあ、最後の出撃前にオトコを知ることができてよかったじゃないか
117名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 17:35:04 ID:pVxsiarM
浅羽が戻って来るまでに、吉野は伊里野にどれだけのことができるだろうか
つーか、どこまで出来るのか
118名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 01:29:21 ID:csKC+GEN
いや、されてねぇだろ?腎臓刺されてたんだし・・・
119名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 02:27:25 ID:TvJ+3065
いや、ファンタジーという膜があるよ。
120名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 20:02:52 ID:2/pz76ee
刺そうとしたけど一回取り落として
いろいろな事をされてから刺したとか
121名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 17:50:52 ID:A7gRuRxk
イリ空は伊里野に強姦説とかが集まる傾向にあるけど
晶穂とか米空兵とかにヤられてそう
実際、沖縄とかはレイプの嵐だし、晶穂とか妹も実は知らないところで・・・
122名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 06:47:29 ID:eyMHXMid
アニメのイリヤの作画が回を追うごとに駄目になっていったことについて
123名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 15:04:02 ID:7J2fKnF0
たしかにアニメ版は色々とアレな感じだがOPとEDだけは神!と言ってみる。
つーかこのスレ読んだあとOPとEDの曲聴くとマジで死にたくなるほど鬱になる…
124名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 15:10:46 ID:MKNYRNep
アニメの話題中にスマソ。予告だけどで投下したいと思います。
水前寺×水前寺姉、エロはうす気味
アニメ見てないんノベルのほうの感じだけで書いて見ました。
3巻の姉が出てくるところと合わせて読むのがお勧め。
125水前寺×水前寺姉@龍丸:2006/03/18(土) 15:11:36 ID:MKNYRNep
 朝起きて、寝ぼけ眼を擦りながらヒーターの側に座り込む。
 浅羽がそんなことをして夕子に足蹴り食らっているような土曜の朝、曰く「村上の実家」である水前寺家のとある蔵でも目を覚ます者が居た。それも2人程。
「っああ〜〜〜、随分眠った気がするな。今何時だ?」
 首をポキンポキンと軽く鳴らし、布団から転がり出た水前寺。その辺の目覚まし時計を無造作に掴み、まだぼやける視界の中央にそれを持って行く。
 目に映るのは「P 07:40」の表示だった。浅羽が母親にたたき起こされてズボンのチャックが開いたままの姿で部屋を出たら夕子と出くわしてぼこぼことげんこつで叩かれているような時間だ。
 それより体が冷える。つい先ほどまでは布団の暖かさに縋っていたが、
ひとたび外に出れば凍える寒さだった。自分は所謂すっぽんぽん状態のまま早速こたつの電源を入れ、
家庭用石油ストーブの運転ボタンを叩く。後は待つのみだ、全裸で。
「ふー、寒い。おはよう邦ちゃん、先に起きてたんだね」
「つい先程な。ストーブは付けたばかりだから暖まるまで布団の中で待っとれ」
 ん、と水前寺姉は首を縦に振る。寝起きだというのにパチリとした瞳が自分を見つめている。
「どうした?」
「邦ちゃん見てるだけで寒い・・・こっちに来なよ〜」
126水前寺×水前寺姉@龍丸:2006/03/18(土) 15:12:44 ID:MKNYRNep
 顔だけ出して招き猫の要領で手招きをされる。これから服を着ようとしていたのに、少しはみ出た彼女の素肌が言葉より「おいで」と誘っているように感じた。据え膳くわにゃ男がうんたらの理論だ。
 水前寺は腰を上げ、コンピューターのコードの束を上手くかわしながら、もと居た寝床に歩み寄る。
「しかし今日はやけに冷えるな」
「裸の人が言うセリフじゃないでしょ。いつもそうなんだから、もう・・・」
 言いながらごそごそと掛け布団の下に身を潜り込ませる。かつての自分の体温と、起きたての姉の体温がまざって温々していた。姉弟共に冬には強い、それだけでなくきっと1年中気候には悩まされない体質だろう。
「邦ちゃんやっぱり暖かいね」
 長くさらさらとした黒髪をシーツに泳がせ、一糸纏わぬ姿の女性は水前寺の胸板のあたりにすり寄ってくる。柔らかい身体の感触と白く凍った吐息がすぐそこにあった。
「──男の子はね、」
「ああ?」
「こういうときに腕枕をしてくれるいい男の子がね、いい男って言われるんだよ」
 明らかに間接的なおねだりだった。大学生になってもこういうところは全然変わってないんだなぁと思った。
「いい男に定義も糞もあるか。腕枕よりして欲しいことがあるのではないか?」
 口の端をつり上げて笑みを浮かべてみせる。我ながらいい顔がつくれたと陶酔するが、それはさておき。
 姉は整った顔を少し赤らめて、
「あ〜わかった、邦ちゃんは2回戦がしたいんだね。おしゃまさ〜ん!」
「正解だ。部屋が暖まるまでの軽い運動代わりだ」
「──っ・・・邦ちゃんばっかりずるーいっ」
 空かさず肩を捕らえ、白い首筋に口づけをする。昨夜自分が付けたキスマークのちょうど反対側だ。
127水前寺×水前寺姉@龍丸:2006/03/18(土) 15:13:24 ID:MKNYRNep
「邦ちゃんっ、そこ・・・敏感だからあんまり乱暴には、んあぁっ」
 夢中で上を取り、押し倒す形で手首をねじりあげる。舌先でピンク色の乳頭を突いた。
「んふっ・・・」
 昨夜から既に全裸だった水前寺達は服を脱ぐ手間もなく、気分の(もちろん水前寺オンリーの)赴くままに身体を重ね合っていた。
 さて唇同士を重ね合わせ、どちらからともなく舌を割り込ませる。唾液をめいっぱい垂れ流し、ぴちゃぴちゃと潤った音が耳に付く。水前寺は手を姉の頬に持って行き、これでもかというほどこめかみを掴み、完全にキスの主導権を取る。
「んぐ・・・はっ、れろらむんーーふっ、くちゅ・・・あむっ」
 どちらのモノか分からない意味不明な喘ぎ声がした。そろそろ離しすことを考えるものの絡まってほどけない舌と、快感のせいで回ら
ない思考回路が妨げる。悩ましげに目を細める姉の表情と、腹の辺りにペッタリとくっつく胸に、自らの棒はひどく存在を主張していた。
「ふは・・・。邦ちゃん、その・・・当たってるよ・・・」
「気にすんな。まだ愛撫が十分では無い」
 そして胸弄りの続き。全体を大きな手で覆い、そそり立った乳首を親指で擦りつつ乳房全体をくにゅぐにゅと揉みほぐす。こうすると無性に甘咬みをしたい気分に駆られるから不思議だ。
「あぁっ・・・邦ちゃん、最近どんどん上手くなって、私追いつけないや・・・」
「そうだな、あとで調教モノのAVでも見ながらしてみるとするか?」
「またエロビデオ増えたの!?わたしというものがありながら〜よよよぉ〜」
「っと、口が滑った」
 そう言いながら構えていた歯で乳頭をくわえる。
「っっんあ!・・・イジワルな邦ちゃん」
「おーおー、お褒めに使わし光栄だ」
 水前寺はものすごくいいかおで笑った。毎年毎年、少なからぬ新入生女子がこの笑顔に騙され、貴重な紙資源をラブレターに変えて水前寺の下駄箱に突っ込むという最悪の愚行に走る。
128水前寺×水前寺姉@龍丸:2006/03/18(土) 15:13:58 ID:MKNYRNep
「んん・・・もう邦ちゃんったら」
 姉であれこのハイスペックな顔の笑みが自分に向けば、アレを突っ込まれるのもついつい許してしまうという。
 気づけば身体はほかほかに温まっていた。互いの汗のにおいが性欲を刺激し、クライマックスへ駒を進めることになるのだ。水前寺は指の腹でねっとりと恥部を弄りはじめ、クリトリスから快感を送っていた。
「あぁっ!!やっそこは・・・」
 水前寺は邪魔くさそうに下から姉の脚を持ち上げると、男を迎え入れる準備OKの女性器が露わになる。無理に急がずに、指を差し入れて中をならすかまたは舌で玩ぶかちょっと迷い所だ。無論、両方も選択肢の内にはいる。
「あ、」
「え、何かしら?」
「ゴムだゴム、すっかり頭から抜けていたな。直前に付けるのも何だ、今の内に装着しておこう」
「こら、折角いい雰囲気だったのに酷いじゃない。ぶち壊しじゃないのよ」
「仕方なかろう。ああ──昨夜何処に放り投げたんだ?」
「無い?枕の向こうの方だと思うんだけど、ゴミ多いからなぁ・・・」
 言われるままに枕の向こう側に手を伸ばしてみると、鼻かみ済みティッシュやら飲みかけのペットボトルやらバナナの皮やら様々な種類のゴミくずの感触がした。更に手を伸ばすと小さな紙箱に触れた。
「これか」
 ひっ掴んで、箱の中からそれらしきモノ引っ張り出す。見れば小さな包装の中身は空だった。もう一つそれらしきものを漁ってみるが、「あったの?」
「いや、全て使用後のゴミ滓ばかりだ。多分もう無いな」
 またコンビニで調達してこねばなぁ、と水前寺は思った。
「昨日も言ったけど・・・あんまり安全な日じゃないから、中出しは遠慮してちょうだいね」
「了解した。何とか外出しにするよ」
 水前寺は諦めて、空箱を放り投げる。そして続きを始める。
 指を入れる方にするらしい。利き手の中指を自らの口に含み、唾液をたんまりと塗りつけた指を膣の入り口まで持って行く。
「あぁっっ・・・んんっ、んふ──」
「おー、どうだ?気持ち良かろう」
 ずぶずぶと第二関節まで中指を埋め込み、くりくりと慣れた手つきで膣中をこねくり回す。内部が十分潤っているのを確認すると、2本目の人差し指も挿入した。
「んんっ邦ちゃ・・・もう来て大丈夫、だかっっ・・・」
「ああ」
129水前寺×水前寺姉@龍丸:2006/03/18(土) 15:14:54 ID:MKNYRNep
 ずぶりと2本の指を引き抜くと、ガンガン元気に血走っている棒を秘部にあてがった。股を大きく広げさせて、相手の顔色を窺いつつ、膣中に進入させていった。
「んあ、はぁはぁ・・・くに・・・ちゃ、」
「──っあ、はぁっ〜〜やけに締まりが良くないかぁっ?」
「生は、久しぶりだからかな・・・・・・はあっ」
 姉も水前寺も性感で眉間に力が加わる。一通りすっぽり収まった水前寺の肉棒に姉の肉壁がぎゅんぎゅんにまとわりつく。この時点で結構な射精感に見舞われるが、いやいや未だお楽しみはこれからだ。迂闊にも、考えが顔に出てニヤニヤと顔が蠢く。
同時腰もリズミカルに揺すり始めた。
「っあ・・・ああっ・・・邦ちゃん、またすけべぇなこと考えてるぅ・・・ふあっあぁ!」
「っっっっ畜生──中でしっかりくわえ込みやがって・・・あへあへだこりゃ」
 などどおっさん臭いことを口にしながらも、腰の動作は緩めない。横の動きだけではなく、ずぶりと半分抜いてまた戻すという縦の動き
も始めた。ぐちゃぐちゃと粘着質な音が耳に届いた。
「ああっやあぁっっ、そこ、そこぉ・・・はぁはぁ、んぁ!」
「っおおお、Gスポだぁ────────!!!」
「いっっきゃぁあっっ・・・・・・はぁ、はぁ、んあああっ」
 控えめだが、可愛らしさと上品さを兼ね備えたその喘ぎ声が水前寺の部屋の中に響き、性欲を一層刺激す
る。2人は、はあはあと荒く乱れた呼吸でグイグイと腰を押し付け合い、唇を貪り合い、カラダを密着させる。
「んんっ・・・くちゅ、ぐちゅ、んふ・・・ぅはっ」
 いい音だと思う。そしていい声を出す女だと思う。聞き慣れた軽やかな発音が、呂律も回らずただ動物的に挙げる声は、獣欲のいい餌と
して聴いて取れた。乱れる感じが最高だった。ピストン運動を加速させる。
「ぐ・・・ぶはっ!はあはあ、んっもう我慢ならん・・・」
130水前寺×水前寺姉@龍丸:2006/03/18(土) 15:17:04 ID:MKNYRNep
「──なっ、ああっ!くにちゃ・・・これ、は・・・はぅーーああ!」
 高みに登ってきたのは水前寺が先か、絡め合っていた唇を離して上体を起こし、姉も一緒に結合したまま抱き上げて、座った状態での性交に持ち込む。
床に敷いた布団なので、ソファーやベットのようにスプリングを効かせてのギシアンにはならないものの、重力と下からの突き上げで姉の高まり具合も水前寺に追いついてくる。
「あぁあぁっっ・・・くにちゃんっ邦、わたしぃ・・・んああっ」
「ぅああ・・・俺もヤバイっ!はあはあ・・・そうか、外出ししなければぁっっああっ」
 ずぶずぶぐちゃくちゃと淫乱な、性器のぶつかり合う音がする。体中あちこちに汗を滲ませ、乳房と胸板を擦り合わせる2人だけのエロティック空間がそこにあった。ありとあらゆる体液が飛び交った。
「ふぁあああああっっ来る、きちゃう・・・くにちゃんっくにちゃんっ」
 必死に名前を呼ぶその声に、正直頭がバカになっていた。かかるほど近い吐息と、目と鼻の先で乱れる姉のエロイ顔、忘れかけていた背徳感、自分の口は性感に開きっぱなしで多分ヨダレが垂れている。
なんとかギリギリのところで理性を保っていたがそれも限界が近づいていき、鼓動はバクバクと真っ赤になった肉棒と同じく脈を刻んでいる。
「んんあ、あ、ああ、っっっっんはぁぁあはああああ・・・・・・・・・っっ!!」
 達した。一気に押し寄せてきた射精感に、最後の理性が素早く反応して、肉棒をすんでの所で抜き取った。
「ぐあ゛ぁぁぁ────────────────────────────────────────────────っ!!」
 水前寺姉の白いお腹は、水前寺の白濁の精液でべったり汚れ犯された。そして布団に崩れ落ちた。
「はあ、はあ、はあっっ・・・・・・軽い運動だって言ったのに、邦ちゃんハリキリ過ぎ・・・」
「はぁっ、良いではないか。存分に暖まったことだし」
131水前寺×水前寺姉@龍丸:2006/03/18(土) 15:17:46 ID:MKNYRNep
ストーブも保温に入っており、ことつも赤い光を照らせ、窓には曇りが出来ていた。冬の水前寺の部屋の姿だった。
「邦ちゃんが汚ししたんだから、ちゃんと拭いてね」
「わかったわかった」
 水前寺は面倒くさそうに体を起こして、こたつの上に置いてあるティッシュ箱から2、3枚取った。姉はもう拭いてもらう気満々で仰向けに横たわって待っていた。丹念に拭き取る。
「今回はなんか薄いね。1回で終わっちゃったし」
「昨夜かなり出したしな、こんなもんだろ」
 ティッシュをゴミ箱に投げ入れた。──見事に外れた。
「おう、」
 2人は掛け布団をかぶり直し、また横になる。水前寺は引き締まった右腕を広げ、こう言った。
「何だ、要求していた側がこれでは意味がない。応答せよ」
 姉は目をぱちくりさせた。何が言いたいの?という顔で水前寺を見つめていると、
「時代は腕枕だ」
「・・・くすくす、そうだね」
 よっこらしょっと腕に頭を乗せた。あんなにくずれていた髪がもう既にシャンプーのCMのようにするすると滑らかになっているのが不思議でならない。
「両親はいつ帰宅するんだ?」
「大丈夫よ、夜遅くだって言ったから。いつまでもベタベタしてるのも嫌だろうし、直ちゃんでも呼んだらどう?」
「浅羽特派員をか。早速電話する」
「早速?」
「──仕方ない、あと10分だけだぞ」
 と言いつつもえぐりこむよーなちゅーをする。


「ほら、邦ちゃんってちょっと気の弱いところがあるから」
 うそお!?
「ほんとだよ。コンビニでゴム買うの恥ずかしいからって、いっぱい他の食べ物とか買い込んで誤魔化したりするし」
「・・・え?」

 ──終わり。
132龍丸:2006/03/18(土) 15:19:02 ID:MKNYRNep
以上です。駄文ですが過疎防止にと。
133名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:35:23 ID:+6stalXI
保守あげ
134名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 22:08:58 ID:+6stalXI
どなたか、イリヤの強姦ネタでうpしてくれませんか?
135名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 23:48:21 ID:eHap+VVA
GJ!!
136伊里野 加奈:2006/03/22(水) 00:21:02 ID:NniKBCTS
誰か、私の陵辱ネタをうpして

    
          __ノ
   ,'´ ,' ャヽ
   ! イリノノ))》
   ノ!,ハ ゚ -゚ノ
  ○⊂)奈つ
  ノ) く_i_i〉
     し'ノ
137名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 19:39:16 ID:uRZP+hRK
龍丸さんGJでした
だけど、あの登場少ない水前寺姉を・・・とは
意表ついてきましたね


たまにはイリヤじゃなくて、晶穂や夕子のレイプが見たいな
138名無しさん@ピンキー:2006/03/32(土) 16:04:54 ID:h314Gm1l
イリヤは、髪がロングの方が可愛いと思うんだけど・・どうだろう?
特に、あの髪留めが良い!
139名無しさん@ピンキー:2006/04/02(日) 07:38:49 ID:8u5B7QQ1
俺もロングの方がいいかな
ショートだと作者の言うとおり「UFO綾波」だったし
あと、アクトレスから出てるエロゲのホワイトクラリティのリノも
なんとなくイリヤに似てる気がする
140名無しさん@ピンキー:2006/04/03(月) 00:49:51 ID:BcUz9RoT
>>139
僕もロング派だな。 ショートのイリヤも良いが、
ロングの方が、一層可愛い!

「UFO綾波」・・「イリヤの空」ファンの間だけじゃなく、
作者からもそう言われてたのか・・・w
そういえば、主人公とヒロインが、お互いをいつも名字で
呼び合ってるところも同じだね。
綾波と伊里野・・どっちが良いかなあ?
141名無しさん@ピンキー:2006/04/03(月) 07:11:39 ID:v8kkFpJj
包帯巻いた伊里野加奈
142名無しさん@ピンキー:2006/04/03(月) 10:24:48 ID:TnrtDuXp
>>141
はいはいいもうといもうと
143名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 20:11:12 ID:rSPoVnhr
保守
144名無しさん@ピンキー
イリヤと包帯緊縛プレイというのはどうだろうか