煩悩の十二国記*五冊目*

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1名無しさん@ピンキー

●お約束●
1 SSを投下する際は、カップリング(A×B)と特殊な場合は傾向(レイープ、
鬼畜など)を事前申告のこと
2 エロなしSSはスレ違いです。直接行為がなくてもエロい雰囲気で
あれば可
3 カップリングや作風など、自分の趣味嗜好に合わないSSに対して、
文句を言うのは止めましょう。
4 絡みや煽り、荒らしにはスルーの精神で、マターリ萌えで参りましょう。

関連スレは >>2
2名無しさん@ピンキー:03/09/22 02:52 ID:rCdxqI3P
●前スレ●
煩悩の十二国記*四冊目*
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1060548574/
●過去スレ●
煩悩の十二国記*三冊目*
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1054/10548/1054895757.html
煩悩の十二国記*二冊目*
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1041/10419/1041946583.html
煩悩の十二国記
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1029/10295/1029553806.html
●SS書庫●
ttp://red.ribbon.to/~giraffe/
●関連スレ●
2ch・小野不由美シリーズ過去ログ置き場
http://juunikokuki.hp.infoseek.co.jp/
※管理人さん多忙のため、管理を引き継ぐ有志を募集中。
【胎果】801十二国記3巻目【海客】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/801/1056650223/l50
【王様】801十二国記【麒麟】 別館
http://jbbs.shitaraba.com/otaku/32/801x12.html
【十二】キャラ萌え part3【国記】
http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/anime/1060700807/l50
こちらも関連スレ?
〜もしライトノベルの世界に2ちゃんがあったら〜
http://book.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1020657636/l50
エロくない作品はこのスレに
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1062491837/l50

3名無しさん@ピンキー:03/09/22 02:53 ID:ihFzUUK3
あいうえお
4名無しさん@ピンキー:03/09/22 02:58 ID:DqAENToQ
>>1さん乙悦。

しかし、即死防止のためにレス付けるには不利な時間帯だ罠。
即死判定ってどうなってるんだっけ‥‥‥って新スレ立つ度に同じこと
言ってるような気が。
5名無しさん@ピンキー:03/09/22 03:02 ID:+OxN1U9Y
>1さん、乙悦。

賑やかしに、3冊目でちょっと書いた景麒くん日記の続きをうpしとこうか。
陽子に会うところまで行くと話が重くなるので、取り敢えず手持ちの舒覚の王宮編ということで。
6涙の景麒くん日記・8:03/09/22 03:04 ID:+OxN1U9Y
□月▼日
昨夜は女官の甲花(こうか)と乙葉(おつよう)が忍んできた。
いつもは互いに張り合って一緒に来ることなどないのに、昨日は消灯の時間が過ぎるや、すぐにやって来た。私がそうし向けたのだが。
二人を並べて可愛がるのは楽しい。
一人と口を吸いあっている間にもう一人が魔羅をしゃぶってくれるし、一人の女陰を使っている間に別な一人の乳房を弄れるし。たまにはこういう楽しみもないと宮廷の生活に彩りがない。

甲花は口を吸うのが上手い。
唇の合わせ方が巧みで、一旦舌を入れてくるともう口の中だけで昇り詰めそうになる。
甲花に口を吸わせている間に乙葉が大きな乳房で魔羅を扱く。柔らかくてひんやりとした乳房の感覚が堪らない。
女官たちはこういうことを一体どこで覚えてくるのだろう。
昨夜は二人でも口を吸い合っていた。
乙葉の上に甲花が乗って乳房を愛撫し、その甲花を後ろから私が突いた。私の腰の動きで乳房が擦れ合うのが気持ちよいらしく、二人とも夢中になっていた。
最後は私の魔羅に乙葉が跨って腰を振り、私の口で甲花が達し、その間ふたりでずっと舌を絡めていた。涎が滴って私の腹の上に零れた。

今度は別な女官も呼んでやってみようか。
7名無しさん@ピンキー:03/09/22 03:04 ID:o1o1ydS6
乙悦>1

>4
ある程度(10kb?)容量がいくまでは、ある程度(24時間?)時間が空くとdat落ち
と聞いたことがあるけど、真相は不明。
特に「ある程度」がどれくらいかがわからん……
8名無しさん@ピンキー:03/09/22 03:04 ID:IAwwHQlW
>1
乙悦。さあ、このスレでも(*´Д`)ハァハァ しよう。
9名無しさん@ピンキー:03/09/22 03:04 ID:UkCWOQnT
>>1さん、そしてテンプレ会議に参加してくださった方々も乙華麗〜。

即死判定については、某所からのコピペ。
名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:03/09/11 09:56 ID:r1W/7LEr
即死判定は24時間書き込みがない時点で発動します。
あと、あまり言いたくありませんがレス数ではなく容量(1〜3KB)未満で切られます。
10名無しさん@ピンキー:03/09/22 03:05 ID:UkCWOQnT
ゴメ、sage忘れた……。
スミマセンスミマセンスミマセン……。
蝕に捲かれて逝ってきまつ。
11名無しさん@ピンキー:03/09/22 03:06 ID:UkCWOQnT
そしてまたしても……。
もうだめぽ……。
12名無しさん@ピンキー:03/09/22 03:11 ID:o1o1ydS6
>11
もちつけw

3kbかあ……でも、それ超えていたけど落ちちゃったスレもあったような。
でも、とりあえず24時間レス間隔を開けなければdat落ちはないってことかな。

>6
景麒くん日記キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
そりゃ、予王も女官追い出しにかかるわなw
13涙の景麒くん日記・9:03/09/22 03:11 ID:+OxN1U9Y
●月◎日
舒覚様に呼ばれた。
蓬山から帰ってきてからというもの3日と置かずに呼ばれる。
正直憂鬱だ。
私が初めての男だったらしいのは仕方ないとしても、もう少し抱き甲斐のある反応をして欲しいと思うのは、男なら当然じゃないだろうか。
横たわったままの舒覚様の細い身体を抱いて、適当に愛撫して、正常位で数回突くだけの行為は、私には虚し過ぎる。
誰か舒覚様に女の歓びなどというものを教えたい強者はいないのか。
―――牙峰・・・、でもいいか、この際。



形が整っているのはここまでです。
いつか陽子タンと出会うところまで書いてみるかも。
でも今書いているのをちゃんとする方が先かも。
14名無しさん@ピンキー:03/09/22 03:12 ID:5GJ9VjIP
死亡防止さげ。
>6
女官の名前にワロタ
15名無しさん@ピンキー:03/09/22 03:14 ID:IAwwHQlW
>6
早速?キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
女官の名前、漏れもワロタw
前回までのあらすじby麒麟4姉妹

廉麟:まぁまぁどうしましょう!?
宗麟:あらどうしたの?
采麟:景麒ったら、自分の主で嵩里に異性を教えるつもりみたいよ!
宗麟:まぁ・・・・。
氾麟:六太もこそこそのぞき見しちゃってたりして!!イヤーね、男って!
廉麟:全く。困った人たちね。
ふうと息を吐くと、景麒はつらつらとなぞる様に陽子の女の部分に手を触れた。
「これは大陰唇です。」
「えっ!?」
嵩里は一瞬、思考回路が止まった。
てっきりテクニックの説明が始まると思っていたのだ。
当惑した嵩里は景麒の顔を伺う様に、見つめた。
「どうなさいましたか?」
景麒には全くふざけているような様子はなかった。
「あ・・いや・・その・・・・・・・・・・・何でも無いです。」
嵩里は陽子の大陰唇を遥か遠くに眺めながら弱々しく首を振った。
「そうですか。では、続けましょう。」
そう言うと、景麒は淡々と女体の説明を続けた。

一方、その頃の六太さんは
「あいつ、何やってんだ。」
自分が絵に描いたような不審人物であるのを忘れて、不審な行動を取る景麒を薮の中で眺めていた。
「早くしないと、睡眠薬が切れちゃうぞー。」
二人に聞こえないくらいの小さな声で喋りながら、何やらごそごそと荷物の中を探り始めた。
「これをあの辺の茂みに持っていけ!」
六太は小さな使令に集音マイクを持たせて、片耳にイヤホンを装着した。
イヤホンを着けた方向を眺め、そっと耳を澄ます。
そして、眉間にしわを寄せると、ちっと舌打ちした。
「嵩里、蓬莱で習ったってちゃんと言え!」

「・・・?」
六太の念波が届いたのか、嵩里はふと辺りを見回した。
青い草影、遠く透き通った風。
空には鳥1羽飛んでいない。
「どうなさいましたか?」
言葉数の少ない景麒はさっきと同じ事を言っている。
「なんだか・・・ふいに、誰かに呼ばれたような気がして・・・・。」
そう言われて景麒も身を起こし、きょろきょろと辺りを見回してみた。
「・・・・・誰もいないようですが。」
その時、今までピクリとも動かなかった陽子のまつげが動いた。
「・・・・・・ん・・・・」
縮こまっていた体をのばす様に、陽子は腕をぐっと広げた。未だぼんやりとしたその眼差しは、まず、景麒を捉えた。
「おはようございます。主上。」
そうこうしている間に、嵩里は素早く問題の水寓刀を陽子の目の届かない場所に持っていった。
「嵩里に女性をお教えせねばなりませんので、協力して下さい。」
「うん?」
陽子は目をこすりながらあくびをしていた。その為、景麒の言っている事がよく聞こえなかったらしい。彼女自身は聞き返したつもりだったのだが、それを景麒はそれを承諾ととった。
「構わないそうなので、早速始めましょう。さあ、こちらへ。」
「は・・・はぁ・・・」
景麒は嵩里を呼ぶと今まで自分が座っていた所に彼を座らせた。
「先ほど言ったこの穴に入れるのですよ。」
嵩里はそっと指を入れ、ぐりぐりとぎこちなくかき混ぜてみた。それまで、散々イジくり回していたので、陽子は意外と湿っていた。
「あ・・・・んっ・・・・」
ゆっくりと現実に戻ってきた陽子は密やかな声を上げはじめた。
「わぁ・・・・・・これが喘ぎ声ですか・・・。」
嵩里の小さな感嘆の声がより一層その感動の大きさを物語っていた。
「早まってはいけませんよ。勝負はこれからです。」
「はい・・・・」
嵩里はこくりと頷いた。
続いて嵩里は乳房をそっと掴んだ。ゆっくりと円を描く様に外から内へ撫でていった。そして、頂上にある乳首を指先を使って優しくつまむ。
「もっと強くやっても大丈夫ですよ。」
景麒はそう言ったが、嵩里にはそれがなんだか壊れやすい砂糖菓子のような気がして、強くつまむ気にはなれなかった。
景麒は脇からそっと陽子の秘部に指を触れてきた。
「・・・そろそろ頃合いですね。」
そう言って嵩里に目配せをした。
嵩里は顔にすーっと血が上ってくるのを感じた。
「はい。では・・・」
静かに陽子のそこに腰を落とした。
切っ先が触れるとぬるりと纏わりつき、ハッキリと肌で女の香りを感じる事が出来た。
底なしの沼にはまったような・・・・・、嵩里はそう感じた。
「あったかい・・・・・・」
嵩里は今や完全に陽子の中に入っていた。
「・・・っく」
耐性の無い嵩里は、ほんの数秒で果てた。
モノはするすると縮み、陽子の体は子種を残しつつも解放された。
あっという間に終わってしまった嵩里を景麒は怪訝そうに見た。
「すみません・・・・・・。あの・・・・」
その時、背後で悲鳴が聞こえた。
「きゃあああ――――!な、何をなさっているのですか!!?」
男達は凍り付いた。
悲鳴の主は鈴だった。
彼女は先ほど持ってきたお茶のおかわりを持ってきたのだ。
見た物は自国の台輔と隣国の台輔が陽子を犯している光景。
「鈴!逃げろ!!」
鈴は陽子の声に我に帰った。
そして、二、三歩後ずさると、くるりと踵を変えて走り出した。
「虎嘯!桓タイ!誰か!!」
悲鳴を上げ、助けを呼んだ。
しかし、建物の中に入る前に突然その姿を消した。
何者かが足を掴み、薮の中に引きずり込んだのだ。

「馬鹿な奴。俺が折角、人払いしておいたのに。」
にやりと笑ったその男は六太だった。
「延台輔!?」
声には驚愕と恐怖が入り交じっていた。
泰麒と延麒が来ている事は鈴も知っていた。
だが、こんな事になるとは想像していなかった。
六太は毟り取る様に鈴の服を引き裂いた。
「お戯れを・・・・・!」

ほんの数分の出来事だった。
悲鳴は嬌声に、恐怖は快楽に変わった。
薮の中に再び静けさが戻った。
ガサガサと音を立てて、茂みの中から六太が現れた。
「よう。そつぎょ―オメデトさん。」
景麒と嵩里は顔を見合わせ、ホッとした。
「・・・・・・何か御用があったのではなかったのですか?」
「未だ約束の時間まで間があるんだ。」
景麒の問いにサラッと答えると茂みの方に一瞬、目を向けた。
「見られたら、相手が男だろうが女だろうが、速攻、イかせないと駄目だぞ。大事になるからな。」
それを聞いて、嵩里が「えっ」と声を上げた。
「男性も・・・ですか!?」
「・・・女御はどうなったのですか?」
嵩里を軽く無視して景麒が口を開く。
「ああ、気絶させた。」
六太は得意げに言った。
「本当に?」
「見てこいよ。」
六太に言われて嵩里は薮の中を見に行った。
すると、確かに鈴は気絶していた。
つま先は両足とも吊っているのか不自然に曲がり、股は開きっぱなしの状態だった。そして、その白く細い腕は木の幹に縛り付けられていた。
踏み占められた草は両者が激しく争った事を物語っている。
服は引き裂かれてそこら中に散らばっていたが、女には大きめの布が被せられていたので、その裸体の全容を見る事はできなかった。
「・・・・・・・凄かったです・・・。」
嵩里は興奮してハァハァと息を吐きながら戻ってきた。
--「だろ?」
と、爽やかに笑った。
「さてと、折角だから俺も混ぜてもらおうかな。」
22前々スレ552:03/09/22 03:47 ID:rCdxqI3P
取りあえず、これで落ちないはず。
23別冊・景麒くん日記:03/09/22 03:51 ID:5rdcN6Ih
●月◇日
また舒覚様に呼ばれた。
寝所を共にせよとの仰せが連日のように続いている。これでは女官と戯れる暇も無い。
舒覚様が寝技に長けた御方ならこちらとしても喜ばしい限りなのだが、我が主上は相変わらず仰向けになったまま只ひたすら同じ音階の声しか出してくださらない。
試したことは無いが「人形を抱く」というのはこんな調子なのだろうか。

主上は夜を愉しむ術を学ぶ意思を放棄してしまわれた。
互いに高めあうことを無意識のうちに拒絶され、絶頂を与えられることを当り前のように感じておられるご様子。
…女の悦びをお教えしようとしたのが間違いだったのかもしれない。
否、手解きの順序を間違えたのかもしれない。
………奉山が懐かしい。


舒覚が絡むとエロに繋がらない…
悶々と書いてるうちに…三兄弟キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━ !!!!!
24名無しさん@ピンキー:03/09/22 11:51 ID:yxDF8NAu
五冊目が、タッテル━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━ !!!!
1さん乙かれさま!

>19 鈴は先ほど持ってきたお茶のおかわりを
お茶が来るまでの間かい!!
嵩里早いぞ!


景麒くん日記キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!!!
(そして新作のヨカ――――――(。∀。)――――――ン!!!!!!!)
>誰か舒覚様に女の歓びなどというものを
おまいが教えろよ!!!
これが失道につながってくのかと思うと、なんだか悲しいぞ(w


マルチレスですみません。
微妙な時間帯(モレモナー)にもかかわらずの新作ラッシュを祝い、
今後ともの繁栄を祈ってsage

25名無しさん@ピンキー:03/09/22 13:55 ID:DWuNULO2
1さん乙〜!
テンプレ考えた方たちも乙〜!
連作続いて良い始まりでつね

六太×鈴がもっと見たかった
虎嘯と桓タイに犯される鈴キボン
26名無しさん@ピンキー:03/09/22 16:57 ID:OeT5qsUK
虎嘯と桓タイが鈴を犯してる所に祥瓊が現れてハァハァ
27名無しさん@ピンキー:03/09/22 18:44 ID:Gs5FGxEg
ここの子達サービスよかったよ
http://www5d.biglobe.ne.jp/~eye/
28名無しさん@ピンキー:03/09/22 18:55 ID:7aiyAVAW
孫昭股裂きに恵公ゴチ
29名無しさん@ピンキー:03/09/22 22:26 ID:rXVBQv5P
景麒くん日記、ファンだ。だいすきだ。

今回の舒覚、
説得力ある(・∀・)。

脳内、舒覚=まぐ○に決定しました。

30名無しさん@ピンキー:03/09/22 23:08 ID:SCG4EwI8
舒覚のビジョンを若々しかった頃の容姿に設定してま○ろならそれはそれですさまじくハァハァ…
31名無しさん@ピンキー:03/09/22 23:43 ID:rXVBQv5P
>>30 え?ま○ろで、ハアハアなんですか?にいさん。
32名無しさん@ピンキー:03/09/23 00:00 ID:6rGMUC9C
>>31
例えば・・・
カッチコチに固まって唇を噛み締め、シーツを握り締めてクシャクシャにして、
喘ぎ声を口の中で必死で押さえつつ、じっと目をつぶって愛撫に耐える、
そんな杉本を想像してみようじゃないか。
33名無しさん@ピンキー:03/09/23 00:24 ID:zGnueRgx
はあッう・・・・・・>>32
にいさん、31は愚問でした///・・・ハアハア。
34名無しさん@ピンキー:03/09/23 00:31 ID:RvIt7woo
(゚◇゚)ソクイ!
35利広×珠晶1:03/09/23 00:52 ID:pSpx51qv
またしても、忘れた頃に続きを投下します。
三冊目の珠晶自慰の続きの利広×珠晶です。(>769-773@三冊目)
エロ薄めのベタ甘ロマンスです。
お嫌いな方はスルーしてください。

――――――――――――――――――――――――

「り、利広……」
 珠晶の顔から表情が消えた。
 しどけなくはだけられた夜着もそのままに、凍りついたようにその男を見詰めていた。
 衝撃のあまり目が逸らせなかった。
 男は驚くほどの早業で窓から臥室に降り立つと、珠晶の横たわる牀榻へ歩み寄った。
 風除けの布や外套、上着を脱ぎ捨て、意外に逞しい上半身を露わにすると、珠晶の右手を掴んだ。
 ――先ほどまで、自分を想って慰めていたその手を。
「なっ……!」
 珠晶は我に返ると身を捩って逃げ出そうとした。
 恥ずかしさのあまり、ただ闇雲にもがくだけだったが。
「駄目だよ」
 利広が珠晶を抱き寄せた。
 体格差から言っても珠晶に勝ち目はなかった。
「逃がさない」
 そう言うと、利広は珠晶の右手の指に口付けた。
「今夜は、離せないかもね」
36利広×珠晶2:03/09/23 00:53 ID:pSpx51qv
 ぺろり。
 珠晶の愛液にまみれた指を一本一本丁寧に舐め上げる。
「あ……」
 ぴくりと珠晶の小さな躰が震えた。
 今だに小さな官能の炎が灯ったままの躰には、十分すぎるほどの刺激。
 もう逃げ出すこともできずに、ただされるがままだ。
「可愛いねぇ……」
 利広はそう言ってにっこり笑う。
 その指から愛液を舐め取ると、珠晶の躰を褥に横たえた。
「こんなに珠晶に想われているなんて、思わなかったよ」
「……あれは、ただ……っ!」
 珠晶の顔がさっ、と朱に染まった。
 涙目で利広を睨みつける。
「ただ?」
 利広はにこやかに先を促す。
 可笑しくてたまらない、という風情が珠晶のカンに触ったが、瞳を逸らすとしぶしぶ消え入りそうな声で答えた。
「あなたが……、居て欲しいときに居ないから……」
 くすくすと利広は声を立てて笑うと、その細い首筋に顔を埋めた。
「寂しがらせて悪かったね」
「あたしは寂しくなんて……!」
「嘘は良くないな」
 利広の指が、大きく開いた胸を滑り心臓の上で止まる。人差し指で、とんとんと軽く叩く。
「ここも……」
 悪戯めいた顔を向けて、利広の指が珠晶の脚の間に移動した。
 くちゅ、と淫らな音を立てて秘所を嬲った。
「ここも、寂しくてたまらなかったくせに」
37利広×珠晶3:03/09/23 00:54 ID:pSpx51qv
 珠晶は唇を噛み締めて、そっぽを向いた。
 その反応に利広はにんまりと笑い、珠晶を自分の方に向かせる。
 強張った唇を解くように何度も触れるだけの口付けを繰り返した。
「あ……」
 小さな吐息が漏れたのを見逃さずに、舌を挿し入れる。
 ねっとりと口の中をかき回すように舌を絡め、きつく吸い上げた。
 と同時に既に引っかかっているだけになっている夜着を、その華奢な躰から引き剥がす。
 しっとりと汗ばんでいる肌は緋色に染まり、利広の指や紗で仕立てた夜着がさらさらと触れるたびに珠晶に快感を伝えている。
 口付けを受けながら、珠晶の躰が小刻みに震えた。
「可愛いね、珠晶」
 利広は口振りだけは優しく、だが荒々しく珠晶の膝を大きく開かせる。
 押さえていた衝動がはじけるように、先ほどから潤いきったその場所にむしゃぶりついた
「やめてよ!あたしは……」
「そんな気分じゃないとでも言うつもりかい? あんな姿を見せ付けておいて?」
 利広の頭を退けようとした珠晶の手を利広がきつく握る。
 利広の言葉に、珠晶は反論できない。
 動きを止めて、ただそっぽを向いて黙っている。
「泣いたってわめいたって、止めてあげられないよ。今夜はね」
 冷ややかに言い捨てて、利広はがっしりと珠晶の腰を押さえつけ、しとどに濡れた花びらを舐め上げる。
「ひゃっ……ん……」
 珠晶の腰が刺激から逃れようと蠢く。
 それを逞しい腕で遮り、利広は溢れ出す蜜を啜り上げる。
「そんなに濡らして……。十分過ぎるほどだね」
 そう言う利広の声にも艶が混じった。
38利広×珠晶4:03/09/23 00:55 ID:pSpx51qv
 眩しそうな目で珠晶を見ながら、ぐいっと手の甲で唇を拭う。
「火を点けたのはきみだ。静めてもらうよ?」
 そう言って素早く下帯を解き、もう既に天を向いてそそり立つものを取り出した。
「待って……っ!」
「待たない。そんなことが出来るわけ、ないじゃないか……」
 言葉尻は溜息に紛れて消えた。
 普段、利広はこんな風に性急に珠晶を抱くことはない。ゆっくり時間をかけて慣らして焦らして、それから入ってくるのだ。
「もう限界だよ、珠晶……」
 利広が珠晶の脚を抱え上げ、強引になかに押し入る。
 十分過ぎるほど濡れてはいたが、一度頂点に達したそこは、何時にも増して狭い。
 珠晶を苦痛を味あわせたくはないが、そんな余裕は今の利広にはなかった。
「くっ……」
 珠晶が眉根を寄せた。
「ごめん。力を抜いて、くれないか……?」
 息を詰めて、ゆっくりと。
 利広が奥へ奥へと入ってくる。
「あ、あ、あぁ……」
 躰の奥に物凄い圧迫感を感じて、珠晶は小刻みに息を吐く。
 躰が更に熱を帯びた。
 この感覚が快感に変わることを、珠晶はその身をもって知っていたからだ。
「動くよ?」
 利広はひとつ大きな溜息を吐いて、言った。
 返答を待つことなく、大きく円を描くように腰を回した。
 くちゃくちゃと、淫らな水音が二人の耳に聞こえてきた。
39利広×珠晶5:03/09/23 00:56 ID:pSpx51qv
「……利広……っ……」
 珠晶が嫌々をするように首を振った。
 きつく瞑られた目にはうっすらと涙が浮かんでいる。
「うん?」
 利広が目を細めて珠晶を見た。
 衾褥をきつく握っている手を取り、やさしく握ってやる。
 愛しさが溢れてきて、止まらない。
 腰の動きを緩やかにしながら、躰を重ね合わせた。
「珠晶、好きだよ」
「……そんなこと言うなんて、利広じゃないみたいだわ」
 珠晶が驚いたように言って、小首を傾げた。
 利広が動きを止める。
「そうかな」
「そうよ。あなたは何時だって、何を考えているのか分からないもの」
 利広が苦笑した。
 緩やかに律動を再開する。
「酷いなぁ……。何時だってきみが好きだって、思ってるのに」
「また、そうやって、誤魔化すんだわ……」
 真っ直ぐに見詰めた珠晶に、利広は身体を起こすと曖昧な笑みを浮かべながら抱き寄せた。
 珠晶を胡座をかいた自分に跨がせるように座らせ、抱き合ったまま下から突き上げる。
「もう黙って」
 小さな珠晶の背中に回した手が、弧を描くように白い素肌を撫でていく。
40利広×珠晶6:03/09/23 00:57 ID:pSpx51qv
「集中してごらん。もっと気持ち良くしてあげるから……」
「ん……」
 珠晶が利広の首に手を回して抱きつく。
「もっと、自分でするよりもね」
「……っ!」
 珠晶の耳元で囁いた利広の言葉に、また珠晶は頬を染めた。
「嫌な人……っ!」
「言ったろ?もう黙って……」
 空いている手で、胸の微かな膨らみを包み込んだ。
 存在を主張するように屹立した頂きを弄りながら、耳朶を甘噛みする。
「や……あん……っ」
 感じるところを次々と攻められ、珠晶は言葉どおりの快感の海に沈んでいく。
「利広ぉ……」
 珠晶の喘ぎ声は、未だ幼い子供の声に甘い艶を滲ませていて、危うい均衡を保ったまま利広の胸を揺さぶっている。
 滅茶苦茶に犯したいような、優しく愛したいような。
 ――今日くらいは激しく愛したいものだけど……。
 必死にしがみついている珠晶を見ると、それも出来かねた。
 壊さないように、細心の注意を払って突き上げる。
「あ、あ、あぁ……」
 珠晶のか細い喘ぎ声が耳を打ち、更に利広を高めていく。
 愛しさをぶつけるように唇を奪うと、今度は珠晶の方から舌を絡めてきた。
 ――その必死な様が愛らしい。
 そう言ったら、この少女は嫌がるだろうか?
 可愛くて、愛しくて。
 ただ、それを大ぴらにするほど若くないというだけ。
41利広×珠晶7:03/09/23 00:58 ID:pSpx51qv
「あん……っ、……はぁっ……」
「気持ち良いかい?」
 利広が上擦った声で尋ねると、こくこくと珠晶が頷く。
 くす、と利広が笑う。
「じゃあ、今日は一緒にイってあげるよ……」
 珠晶を褥に横たえて、しっかりと腰を引き寄せた。
 赤く膨れた花芽を愛撫しながら、腰を打ちつけた。
「や、あ、あん、利広……っ!」
 珠晶の躰がぴん、と伸ばされる。
「愛してるよ……」
 溜息混じりに利広が呟くと同時に、二人は絶頂の坂を駆け上がっていった。

〜おまけ〜

「利広……」
「ん?」
「早く離して。重いわよ……」
「今夜は離せない、って言ったと思うけど?」
「え……? 利広って、一晩に何回も出来る人だったの?」
「……そんなにわたしは淡白に見えたかな?」
「だって、何時もは一晩に一回だけじゃない……」
「それは前戯に時間を掛けているから時間切れになるだけで……」
「……ふーん」
「もしかして珠晶、もの足りなかった?」
「…………」
「なんだ。それでイケナイ一人遊びを覚えたわけか」
「……違うわ!」
「嘘は良くないよ? 今夜はじっくり愛してあげるから」
「やめてよ! 明日の政務に差し支えるわ!」
「政務は供台輔に任せておけばいいだろう? たまには頼ってあげるのも優しさだよ?」
「やめてよ!!」
「駄目」
42名無しさん@ピンキー:03/09/23 00:59 ID:fOUnyNjn
わわわわわわわわわ!!!
初めてリアルタイムに神に遭遇しました!
大興奮!続きが楽しみでつ!ああんハァハァ(*´Д`*)
4335:03/09/23 01:01 ID:pSpx51qv
神降臨までの賑やかしになれば幸いです。
毎度の事ながら、エロ薄めでスミマセン。
44名無しさん@ピンキー:03/09/23 01:03 ID:pFTKmJX0
キッタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
珠晶萌え利広萌えー!
読んでてゾクゾクしました。甘いのもいいッスね。
45名無しさん@ピンキー:03/09/23 01:04 ID:8Jv3Hmau
>>43
そんなぁラブラブだし、雰囲気もとってもヨカーですよ!
十分萌えますた(*´Д`*)ハァハァ
また楽しみにしてまつ!
46名無しさん@ピンキー:03/09/23 01:50 ID:tYR3eh++
35タンキタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
甘甘ラブラブの利広x珠晶にハァハァ致しました。
4746:03/09/23 01:52 ID:tYR3eh++
すみません、興奮のあまりsage忘れました。
黄海へ逝ってきまつ。
48名無しさん@ピンキー:03/09/23 13:29 ID:/ay5Nf5q
>>47 中日までご無事で。
私も興奮しすぎ、瑪瑙をもって騎獣を狩りにいってきま〜す。
ああ、幸せです〜>>35
49名無しさん@ピンキー:03/09/23 20:15 ID:b7NJj+aJ
せっかくみんなでテンプレを考えたのに、エロなしスレが圧縮で落ちてしまった・・・。

>35さん、乙です。
甘〜い話が合うよね、この二人。
50名無しさん@ピンキー:03/09/23 21:26 ID:BhHfxjrm
>48
今日が中日ですよw

>49
ありゃりゃ、落ちちゃいましたか。それなりに需要ありそうに
思えたんだけど……残念。
51名無しさん@ピンキー:03/09/23 21:58 ID:L9/Tr7UO
>>49
このスレの住人が一番使いそうだし、
必要になってから立て直したらいいかと。

そういえば、あそこで軍事小説書いてた人、
元いたスレも同時に落ちちゃったみたいで気の毒。
52前々スレ601:03/09/24 03:10 ID:vlsDCEhm
ぼすけて・・・最後の所を書こうとしたら512k超えているので云々と・・・・゚・(ノД`)゙・゚ ・

入院していたせいで最後に書いた自分がいけないのでしょうか・・・
悲しいのでこちらにもう一度全部最初からUPしなおしますね(´・ω・`)イ`自分。
53前々スレ601:03/09/24 03:12 ID:vlsDCEhm
―― 『彼』の独り言 ――

   ”彼女”がすきだ。
   自分の中で一番の位置に置かなければいけない相手を差し置いてでも
   ”彼女”がすきだと思う。
   自分がこんな気持ちになるとは思わなかった。
   自分の想いのせいで彼女が追い込まれないように、頑張っていこう。

―― 『彼女』の独り言 ――

   ”彼”がすきだと思う。
   みんなに言ったら眉を顰められてしまうだろうけど”彼”がすきなんだと思う。
   昔の自分からは想像出来なかった位、こんなにドキドキしてしまう。
   ”彼”だけのものになる事は出来ないけれど
   少しでも”彼”が誉めてくれるように、頑張っていこう。

54前々スレ601:03/09/24 03:12 ID:vlsDCEhm
「喧嘩って、何が原因なの?」
「それがまた困ってさ。難題出されて、それ解決するまで帰ってくんなって言われた。」
「難題?」
「そ、難題。でも何かは言えないんだ、陽子には。」
「そっか・・・」

荷物をほどいて中から小ぶりの酒瓶を取り出すと陽子に見せる。

「これ、桃の酒。キツいけどすごい甘くて酒っぽくないから陽子でものめるよ。」

受け取って蓋を開けると、確かに桃の香りが漂う。
「ホントだ、あまりお酒の匂いしないね。鈴たちも呼ぼうか」
呼んでくる、と立とうとする陽子の袖を六太が掴んで引き止める。

「こんなちっこい酒瓶だ、2人でのむ位しかないよ。彼女達にはまた持ってきてやるから
 今日は2人でのもうよ。それとも・・・」

スッと陽子を覗き込んで『オレと2人酒は厭か?』と。

「そんな!六太くんとが厭なんてあるワケないじゃないか、今、杯出すねっ」

少し焦りつつ杯を用意する陽子。
小卓の上に置こうとすると六太が酒瓶片手に窓際に行くので着いていく。

「酒は月見酒がうまいんだ」

窓際には臥牀しか無かったのでそこに座り、窓縁に杯を置いてのむ事にした。
55前々スレ601:03/09/24 03:15 ID:vlsDCEhm
口に含むとよい香りと甘さが広がり、あまり酒らしくないのでついつい盃を重ねてしまう。
元々それほど酒に強くもなく、呑み慣れていない陽子は4杯で回ってしまった。
「六太くーん、なんだか私フラフラする」
横に座る六太の肩に頭を預けると横目でぼんやりと六太を見る。
景麒とは違う、白いけれど健康的な印象の肌。
酒を飲んだ事で少し頬に赤みがかかり、ただでさえ可愛らしい印象の顔が更に可愛らしくなる。
(何か・・・こうやって見てるとホント綺麗っていうか・・・可愛い?)
悪戯をしてみたくなって頬に軽くキスをしてみた。
「なっ!」
驚いて真っ赤になって体を離す六太が面白くて、クスクスと笑う。
「陽子、急に何をするんだ!」
「なんだか可愛いなーって思っちゃって。ごめんね」
褥の上に両手を置き、小首をかしげて笑う陽子の姿の方が可愛らしいのが分かっていない様子である。
「そんな事されたら・・・」
「されたら?」
「こうしたくなるだろ」
六太が顔を近付けてくるが、キョトンとしてそれを待つ。

唇が触れた。軽く唇を当てるだけのキスであったが、今度は陽子が慌てる番である。
「!!!!六太くんっ、急に何っ!?」
「今のお返しだ、陽子に今びっくりさせられたからなっ」
ニヤニヤと笑う六太に何だか理不尽を感じる陽子であった。

「・・・・・・・・じゃっ、こっちからまたお返しっ!」
言うと同時に六太を押し倒してキスをし返す。
唇をあわせるだけのつもりだったのが、六太が舌を入れてきたので驚いてしまう。
「んん・・・っ」
初めての深いキス。
しかも、伊達に500年生きてきた訳でない六太の舌技にすっかり力を抜かれてしまう。
「んー・・・ぷはぁっ」
2分ほどの間、お互いの咥内を味わいあうと体を離す。
56前々スレ601:03/09/24 03:18 ID:vlsDCEhm
酒とキスの余韻ですっかり目がトロンとした陽子に六太が今度は覆い被さる。
「陽子・・・おれ、陽子がすごいすきだ。陽子をおれだけのモノにしたい。
 今だけでいいから。今夜だけでいいから。いやなら言ってくれ、止める。」
「私は・・・私は、六太くん好きだと思ってるよ。でも、一番って言ったら
 きっと景麒が失道しちゃう。だから一番っては言わない。でも、すっごいすきって言うよ、それじゃダメ?」
酒が入って枷が外れなければきっと2人とも言えなかった言葉。
きっと、2人とも表に出すことの無かったはずの言葉。
今、この場でその2人を見て、そして言葉を聞いているのは月だけ。

その月明かりの中、陽子の羅衫がはだけられていく。
羅衫の着物の中には、成熟した女ではなく、これから開くはずだった蕾の体。
「そんなに見られたら恥ずかしいよ・・・」
「そんな事ない・・・・すごい綺麗だ、陽子」
恥ずかしがり、顔を背ける様もまた可愛らしく。
その胸の形の良さにも感動しつつ。首筋に軽くキスをする。
「ん」
そっと首筋をなぞると、それに従うように甘い吐息が陽子からはきだされる。
首筋から鎖骨へ移動すると、吐息にかすれ声が混じり出す。
鎖骨をなぞりその反応を楽しみながら、胸の頂にある桜色のものを軽くつまんでみる。
「やっ!」
「ゴメン、痛かったか?いやだったらすぐ止めるから・・」
「違う、私こういうの初めてだから・どうしたらいいかわからなくて」
困った顔で見上げて言う姿がたまらなくいとおしく、可愛らしく。足の間の自分が熱を帯びてくるのを感じる。
「大丈夫、おれにまかせてれば大丈夫だから、そのまま反応していいんだぞ」
「うん・・・でも・・・・・・恥ずかしぃ・・・・・・」
言うとまた顔を背けてしまう。
57前々スレ601:03/09/24 03:21 ID:vlsDCEhm
――― 何だか体がだるい。すごくだるい。
     でも・・・・・・・・なんでだろう?こんなに嬉しい気持ちなのは・・・ ―――

陽子が気だるい目を開くと、目の前に六太。
目を動かして窓の外を見ると、月は姿を隠し、外は白々と明け始めていた。

驚いた陽子が体を起こす、が・一瞬目眩を感じてフラッとするのを横に寝ていた六太が支える。

「六太くん・・・私、昨日の晩・・・?」
「うん。初めてであそこまでなっちゃったからそのまま寝かせてずーっと寝顔見てた。」

”寝顔を見ていた”という一言に頬が火照る。
それと同時に、おぼろげにしか覚えていなかった昨夜の事がはっきりと頭に浮かんでくる。

「わ・・・私なんて事しちゃったんだろう、六太くんに迷惑なこ」
「迷惑なんてオレ思ってないぞ。むしろ、陽子が好きなのは本当だぞ、オレ。
 オレの王は尚隆だ。それは間違いのない真実だし、オレも自分でそう思う。
 でも、オレが今一番好きで、これからも好きなのは陽子なんだ。
 これを公には言えないのは分かってるし、陽子に迷惑かかるかもしれない・・・」

真っ直ぐな瞳で陽子を見据え、一気に言うと六太はそこで黙ってしまった。
そのまま俯いてしまった六太をしばらく陽子は見ていると、そっと肩に両手を回して抱きつく。

「私も、六太くんがすき。公に言わなくてもいいじゃないか。
 私達2人だけの秘密で、言わないで2人共しっかり務めを果たせば天も怒ることないと思う。」

多分ね、と笑いながら言う陽子。


それからはひっそりと雁に通い、また慶に通う六太と陽子のひそかな恋愛が始まったのである。
それをまたコッソリと支えていたのが六太をけしかけた張本人、
延王・尚隆であったのは陽子はまだ知らぬ事であったが。
58前々スレ601:03/09/24 03:22 ID:vlsDCEhm
そんな陽子に微笑むと、今度は指でつまむのではなくそっと口に含んで軽く転がす。
「ぁ」
今度は悲鳴に近い声でなく甘い声が漏れた。
あまり強い刺激を与えないように注意して桜色の蕾を転がす。
小さい声だったのがだんだんと強い声になっていく。
そっと手を下におろすと、淡い茂みにつきあたった。そこを優しくなでるとまた声があがる。
なでている内にコリッとした小さい何かを発見。
そこを少しなでるだけで高い声をあげ、陽子の腰が自然に動いてしまう。
「やぁんっ!あっ!あぁっ」
そのままでは痛くなると思い、陽子自身をさわると案の定蜜が溢れ出していた。

くちゅ と音をたててそこをさわる。さわるだけでまた陽子が甲高い嬌声をあげる。
蜜を指に取り、陽子の大事な豆を再びさわる。
爪をたてないように、慎重に指を動かす。動かすたびに陽子自身からは蜜が溢れ出し、陽子の口からは
甘い声が流れ出して六太の耳を楽しませる旋律になっているようである。
「んんっ!やっ・何かヘンになる、ヘンになっちゃうっ!ろくたくんっ」
目に涙を浮かべ、異変を訴える陽子に軽くキスをするとほっとした顔になる。
「いいんだよ、変になっちゃっても。陽子が気持ちいいと思ってくれるのがオレ一番嬉しいんだから。
 そのまま何も考えないでそのまままかせちゃっていいんだよ」
言いながら陽子自身に指を1本入れて動かしてみる。
「んぁっ!」
それだけで陽子が軽くのけぞる。
1本ではイけないのだろうと、2本目を更に入れてゆっくりとバラバラに胎内を動かす。
動かす度に陽子はのけぞり、更に甘い声をあげ続ける。
親指でもう一度軽く豆にさわった途端。

「あぁぁぁぁぁぁっ!」

ひときわ甲高い声をあげたかと思うと、一層体をのけぞらせ、陽子の体が脱力した。
59前々スレ601:03/09/24 03:27 ID:vlsDCEhm
うぅ・・・すいません最後の最後にまた間違えました。

>53-56 >58 >57の順番で読んで下さいませ。
切ない恋系にしたかったのですが自分の中のらぶらぶ六×陽の血が騒いでしまいました。
次書くとしたらきっと尚隆が絡んでしまってラブコメになっちゃうので止めておきますw


ではしばらくは黄海で自分鍛えの旅に出てきます・゚・(ノД`)゙・゚・
60名無しさん@ピンキー:03/09/24 05:41 ID:zXh8GNKS
戻ってきてーー!!
六陽、もっと読みたいでつ
61名無しさん@ピンキー:03/09/24 08:53 ID:QnGC1nQ2
六陽ラブラブ キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
むむ!みなさん書き終えた後、黄海に行くがそこには文を上手に書く秘訣でも
あるのだろうか?
62名無しさん@ピンキー:03/09/24 10:11 ID:kYrXlMUq
     ★黄海騎獣狩りツアーズ・秋分の日特集★

今この時期にだけ捕れるあんな騎獣や(゚Д゚;三;゚Д゚)こんな騎獣がいっぱい!!
騎獣狩りで萌え〜なSSを書き上げる胆力を身につけよう!

☆もしご希望の騎獣が狩れなかった時は、エロSSでお慰めします。
http:// red. ribbon. to/ ~giraffe/

キツリョウ /サンスイ / テンバ / モウキョク 何でもあるよ(*´∀`*)ハァハァ
もちろんスウグも━━━━ヾ(。Д゚)ノ゙━━━━!!!!!!!!
63エロいので貼っておこう:03/09/24 12:44 ID:prBBqTR6
         |:::::::|::::::::::|::::::|
        ,ハ::::::|:::::::::|::::;ハ、
        / ヽ、二二二二/ \
     /  ', ,   l    li    ヽ
     ,'.,i ,r ヾ   ', / 〃 、  i│  あの開脚をヌッコロスためには何でもします
      |.l .l./~````'''''''''''""~ヽヽ l.|    王位も命もいりません
    ,!| | >. ヽ       ノ < | .|、  ただ、塙麟タマだけは誰にも渡さない勢いでつ。
     l ! |' _  ‐`-----"‐ ._ヽ| .|:l   アア、塙麟、コウリ〜ン・・・ハァハァ
.    ',.! |~_'二tュ、_ ̄._,、rッニ‐`! .|ノ  好きなんだ塙麟・・・愛しているからこそ、困らせたいのだ
     | | `ー”'``'  '"`'”‐'´ ,|  |   解かってくれとは言わない・・・
.  ,r‐''| |ヽ.`' ´   i:.. ` ´ノ:|  |ー、   ただあの開脚をヌッコロシたら、もうワシは逝く
  l ::::::| |:::',`、 , ,r、 :〉 、 //::|  |::::::l   それまでワシのそばにいてくれ・・・。
‐''" ::::::| |:::ヽ,', / ィ=、.ヽ,/ノ::::|  |:::::::::\  ああ・・・そんな目でワシを見るな・・・
::::::::.  :::| |、:::::`! /.ノ~ヽヽ !´::::::| .|::::::::::::::: いや、むしろ凝視してくれ・・・
 ::::::.  ::l l:::::::::レ::',  ,' .',l::::::::l  !:::::::::::::::: 
   ::.  ',. ';::::::::::::::', ,':::::::::::::::l ,':::::::::::あと少しのガマンだから・・・
            V
   混乱中
64前々601:03/09/24 14:26 ID:ZBC2C0n7
「陽子のココは本当に綺麗だぞ」
「そんな誉められると恥ずかしい、延王」
「何を言うか。ほらココなぞ特に…」
「ん…むぅ…そんなトコ触らないでくれ」
と・隣室にいたハズの六太が勢い良く扉を開き、叫ぶ。
「バカ尚隆!オレの陽子に何をして…って何やってんだ?」
「見ての通り、陽子の綺麗な歯並びを見ていた」
「まっ…紛らわしい事するな───!ウワァァァァァン!」
泣きながら走り去る六太。それを見て焦る陽子。
そして。
その2人を見て含み笑いをまた浮かべる尚隆であった。
65前々601:03/09/24 14:31 ID:ZBC2C0n7
黄海に行ってもこんなんしか浮かばず困ります。携帯なんで多少変なのはお許しを…
66名無しさん@ピンキー:03/09/24 15:51 ID:VY7fr5F+
>>64
「綺麗なピンク色だ」とか、入れて欲しかったなw(*´д`
67名無しさん@ピンキー:03/09/24 18:25 ID:S/s/JUxJ
>前々スレ601さん
六陽、待ってましたーーーっ!
前々スレのを読んで泣きそうになったので、ラブラブになってちょっと嬉しかったりw
ちゃんと結ばれる話も読んでみたいでつ。

>62
そうか、黄海に逝けば萌え〜なSSを書けるようになるのか。
じゃあ、漏れも……って、門が開くのって昨日!?
・゚・(つД`)・゚・ ……ドウスレバイインダ
68名無しさん@ピンキー:03/09/24 21:01 ID:iW+X9G7A
オンラインなら毎週金曜。
ですがこちらの黄海は役に立つとは思えません。
むしろ…(ry
69前々スレ601:03/09/25 00:09 ID:a/i1+wRE
>>67
ありがとうございます。
ちゃんと結ばれる・・・までちょっと頭がラブコメから離れそうにないです・゚・(ノД`)゙・゚・
考えてると尚隆が入ってきて3P状態な話とかしか今出てこなくてダメポです・・・


「陽子のここも凄く綺麗だな。手入れをちゃんとしているのだろう?」
「そ・・・そこは”手入れ”した事ないんだが・・・・・・ぁ・・・」
「ほほぅ。ココが気持ち良いのか?もっとして欲しいならちゃんと口に出して言うんだぞ」
「ぁ・・・・・ん、そこ・・・」

お遣いで離れていたはずの六太が再び扉を蹴破らんばかりの勢いで開けてまた叫ぶ。
「陽子はオレのだと何度言ったらわかるんだ馬鹿尚隆!!!って・・・今度は何やってんだ?」

そこには尚隆に膝枕をされて横たわる陽子の姿。

「何って・・・耳が痒かったから延王に耳かきをしてもらってたんだ。結構上手なんだ、
 六太くんもやってもらったら?すっっごいいいよ!」
「よっ・・・陽子のバカ――――!!!!!!ウワァァァァァァァァァァン!」

またもや泣きながら走り去る六太。呆気に取られる陽子。

そして。

またニヤニヤと次の計画を練り始める尚隆の姿があった。



(・∀・)あの、ところで他に”綺麗”って言われそうな箇所ってありますかね?w
70名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:38 ID:Uq9CIMXk
71名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:49 ID:lTqz9Lzi
72名無しさん@ピンキー:03/09/25 01:31 ID:kVeT7wf9





景麒くん日記。
スレ立て記念に中途半端にうpしたので、この際、舒覚編を最後まで投下します。
時代が時代なので、暗い上にエロもないです。
73涙の景麒くん日記・10:03/09/25 01:33 ID:kVeT7wf9
◇月▼日
乙葉が暇を取って国に帰ったそうだ。
甲花も近々配置換えがあって忙しいとかで、近頃はゆっくり抱けない。
一昨日、書庫に連れ込んで慌ただしく逢瀬をした。私の愛撫を受け入れながらもどこか落ち着かずに周囲を気にしていたのは、いくら奥まった一角とはいえ昼下がりの書庫という場所のせいだったのだろうか。
それにしても、王宮内で目につく女官が減ってきているような気がする。
こんど下官か内宰にそれとなく確かめてみないと。


○月×日
甲花は和州のどこだかの郷城へ配置換えされてしまった。
このところ舒覚様としかしていない。
誰ともしないよりは良いが、この状態が続くと身体がおかしくなりそうだ。
王気を認めて誓約をしたはずの主とこんなに身体の相性が悪いのは、国のためにも良くないことだと思う。しかし初めて見つけたあの時から、どうしても舒覚様に気持ちが向かないのだ。
ひ弱な、冷静さに欠ける娘だった。王となるには何かが決定的に足りなかった。
しかし天意は頑として舒覚様を王だと指し示していた。
私が神獣である限り、自分自身の気持ちがどうであっても天意には逆らえない。

本来私の守備範囲の年齢ではないのだが、司裘の奚女に可愛い少女が入ったと聞く。
今度お茶の仕度でもさせてみようか。
74涙の景麒くん日記・11:03/09/25 01:35 ID:kVeT7wf9
▼月×日
何と言うことだ。
司裘の奚女から聞き出した話では、舒覚様は私の手がついた女官を次々に王宮から追い出しているというのだ。
それで甲花も乙葉も・・・。
配置換えならまだいいが、仙籍を剥奪された者もあるという。ましてあの少女は故郷の家族への仕送りもあってここで働いているというのに。
先に教えてくれていたら、私だって未熟な蕾を散らしたりはしなかったのに。

それにしても可愛い娘だった。
お茶を運ばせて、労いだのために榻の私の隣に座らせ、一緒に果物の砂糖漬けを食べた。
口の横に砂糖がついているよと言って、肩を抱いて舐め取ってやった。
ぴくっとしたが、座ったままで逃げようとしないのでそのまま唇を吸う。
小さくてふっくらとした唇だった。
何度も啄んでは離すことを繰り返している内に、私の方へ身体が倒れてきたので、そのまま胸に抱き取って改めて口づけをする。
ため息を吐くように口を開いたところで唇を舐め、そのまま口中へ舌を差し入れた。
固まったままじっとしているので「お前も舌を動かして良いのだよ」と教えてやると、仔猫が乳を飲むようにそっと舐めてきた。
その舌の小さくて柔らかかったこと。
ひとしきり口づけを楽しんでから、首筋に舌を這わせた。
襦裙の胸元に手を這わせると細い手で私の手を掴んだが、「いやですか? 無理強いはしません」と言うと、私を見つめて黙って首を横に振る。
怯えて気が変わる前にと思って服を脱がせてしまうと、全身を羞恥で紅潮させて「優しくして下さい」などと・・・。
ふくらみかけの乳房をなんども愛撫しているうちに、小さな粒のような色づきの薄い先端がくりっと立って、それを吸う私の頭にしがみついてきた。
私も袍衫を脱ぎ捨てて肌を合わせる。こんな風に女と素肌を合わせる気持ちの良さを味わうのは久しぶりだった。
すべすべとした秘所を指先で何度も弄ってやると、いつの間にかじんわりと中から湿ってきて自分から腰を擦りつけてきた。
初めて私を受け入れたときはさすがに辛そうだったが、手足を絡ませて必死に抱きついてくるのがそれは愛おしかった。

しかし、あの話を聞いてしまったからにはもう二度と抱けない。
舒覚様に見つからないと良いのだが。
75涙の景麒くん日記・12:03/09/25 01:37 ID:kVeT7wf9
▼月○日
あの少女も暇を出されてしまった。ただ一度のことなのに、盆を持って私の部屋から退出するところを舒覚様に見咎められたらしい。
あの話を聞いてからは、私も城中の女には手をつけていない。
城中の女と言っても、年端もいかない子供か、遠い昔に女であったような老女ばかりだ。
このままでは身体がおかしくなりそうだ。
決して自分のためではないが、もうこれ以上看過するわけには行かず、舒覚様の所へ行った。
話が噛み合わない。
私がお話ししたかったのは、王が根拠のない感情で人事を行ってはならないということだったのだが、舒覚様は金波宮には女はいらない、ご自分さえいればいいのだとおっしゃるばかり。
結局最後は取り乱した舒覚様と身体を重ねて、話は有耶無耶のままに終わってしまった。


◆月▲日
今日も昼間から舒覚様に求められた。
私を榻に横たわらせて、ご自分は襦裙の胸をはだけて乳房を私の口に宛う。
黒ずんだ乳首を吸わせ、舌で何度も転がさせる。
次に裳裾をからげて秘所を私の顔の上に押しつけ、淫らな水が染み出す場所を何度も舐めさせる。
私の物が充分に堅くならないと筋の浮いた手で乱暴に擦ってしごき立てる。
そして互いに服を身につけたままで私の上に跨り、腰を振り立てて大きな声を挙げる。

いつから、こんな風になってしまわれたのか。
以前の、横たわったままでも恥じらいのあった、舒覚様の方がまだましだった。
他の男では駄目なのだ。舒覚様は私とだけ交わりたがる。
こんなことなら、もっと丁寧に愛撫の味をお教えすればよかったのだろうか。
しかし、あの当時はそれを厭われて、頑なに拒否されたのだ。
そして今は、乳房と秘所だけの繋がりを求める、淫らな女に成り下がってしまわれた。
これは、台輔としての私が、失格だということかも知れない。
そうなのだろう。
主上を、お諫め出来なかった、無能な台輔。
王宮内の女性(にょしょう)は、本当に、舒覚様お一人になってしまった。
そればかりか、国からも、女を追い出そうとなさっている。
常軌を、逸して、いる。しかし、私の言葉など、最早、聞き入れては、下さらない。
76涙の景麒くん日記・13:03/09/25 01:40 ID:kVeT7wf9

●月■日
このところ、身体の調子が悪い。
それでも、舒覚様は、毎日のように求めてくるし、彼処だけ勃てば、後はどうでもよいというご様子だ。
それにしても、全身に力が入らず、頭が重く、気力が出ない。
これは、多分、麒麟の病気なのだろう。
王朝の終わりを告げる、あの病気なのだろう。


※このあと景麒が再び日記をつけるようになるまでには長い月日がかかる。
 それはまた別の話である。


××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××


ここまでで舒覚編、終了です。
おつきあい下さって有り難うございました。
陽子編は、いつかまた機会を見て、ということで。
77名無しさん@ピンキー:03/09/25 09:28 ID:DExbmfkH
キテタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
もわっ!そ、そんな事情があったとわ・・・。
78名無しさん@ピンキー:03/09/25 10:34 ID:Chz7tdSG
>こんなことなら、もっと丁寧に愛撫の味をお教えすればよかったのだろうか。
結局は身から出た錆・・・と(゚∀゚)

で、今度は丁寧に丁寧に陽子に房事を教え込むのか・・・
79名無しさん@ピンキー:03/09/25 15:25 ID:mB0ZT/Zf
陽子女王様に××××の味を教え込まれる悪寒。

とお約束でつなげてみる
80名無しさん@ピンキー:03/09/25 17:05 ID:lTqz9Lzi
景麒×幼女がイイ!
喜びに涙する景麒くんの復活が待ち遠しいでつ
81名無しさん@ピンキー:03/09/25 17:36 ID:vmmTpzUY
景麒くんが何だか可哀想に思えてきた(つД`)
次回作では嬉々として陽子タソを開発しまくる景麒をキボンヌ。
首を長くしてお待ちしておりまつ。



‥‥景麒の本来の守備範囲ってどれくらいなんだろ???(゚◇゚)???
82名無しさん@ピンキー:03/09/25 19:40 ID:99RvTPhM
むしろ景麒君が陽子に仕込まれた挙句
新しい部分開発される事をキヴォンしています。
83名無しさん@ピンキー:03/09/25 20:27 ID:bisQkeJF
景麒くんにこんな事情が・・・・納得。
舒覚が、りあるで読み応えありました。
がんばれ、景麒くん!

>>81 そりゃ、神獣ですから無制限かと(・∀・)=守備範囲
84名無しさん@ピンキー:03/09/25 23:11 ID:i4y1XNe9
しかしこの景麒はテクニシャンだな。
85名無しさん@ピンキー:03/09/25 23:21 ID:w97kj/Xx
>>83
まさか女怪までも射程距離内・・・!?
86名無しさん@ピンキー:03/09/25 23:24 ID:bisQkeJF
>>85 神獣ですから。
             というか、野球でいえばショートでしょう=女怪。

女仙=一塁、主上=ホーム。
87名無しさん@ピンキー:03/09/25 23:44 ID:Llc2nZG4
>86
巡り巡って結局主上に還るんだね……
88名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:42 ID:RJsPdLJE
エロくない作品はこのスレに 1+
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1064501857/

再びエロ無しスレが立ちました。
景気付けの一発をお願いしたいところですが…
89名無しさん@ピンキー:03/09/26 01:00 ID:4/UVLASI
塙王「ハァハァ・・・あちらでは、胎児は女の腹から、う、生まれるのだぞハァハァ」
塙麟「そ、それがなんだとぅっ・・・いうのですハァハァ」
塙王「気持ち悪いと・・・お、思わんのかハァハァ」
塙麟「お、思いませんんっウッ!!」
塙王「イ、イかないでくれ塙麟んんっウッ!!」

誰かこれを元に塙麒×塙王を書いてクレー! 仕切るのは塙麟で。
90名無しさん@ピンキー:03/09/26 01:50 ID:kSw0q17q
司書殿に質問があるんだけど、ここでいいのかな?

自家発電楽俊が収録されていないようなんだけど。
それとも楽陽じゃないところに入ってるのかな(;´・ω・`)
91まぬけ司書 ◆bWlNsXAUA6 :03/09/26 18:55 ID:uMLBb2dx
>90
いやーん、収録し忘れてました!
私にはこういう事がよくあって・・・_| ̄|○|||
他の方も漏れのやつ収録されてないよ!とかあったら言って下さい。
未だトップに無いジャンルに関しては収録場所を考え中なので、
そちらの方はもう少しお待ち下さい。
92名無しさん@ピンキー:03/09/26 19:44 ID:kSw0q17q
司書殿、早速追加してくれてありがd( ・ω・)つ旦~~~
いや、読みたいなと思ってピンポイントで探してたのでほかのものは気がつかなかったです(;´・ω・`)
お忙しいのにありがとうございました。
93名無しさん@ピンキー:03/09/26 20:26 ID:U4ZBtXfI
>>91
陽子の百合日記を作った581です。
あんなお馬鹿な奴を収録してくれて有難うございます。
94名無しさん@ピンキー:03/09/26 20:29 ID:gi07F5MC
すいません、司書様ついでに。
延×陽のindexが無くディレクトリ丸見え状態です。
まあファイルは見ようと思えば見られるんですが、一応。
95名無しさん@ピンキー:03/09/26 22:47 ID:xQDopZZ0
>>94
ディレクトリ丸見え状態なのは改装中でもファイルが見れるように
じゃなかったでしたかね?
気長に待つよろし。
96まぬけ司書 ◆bWlNsXAUA6 :03/09/26 22:56 ID:uMLBb2dx
>92
旦頂きます。ごくごく・・
・・・あー、沁みる〜。
>93
いえいえ。礼には及びません。
また煩悩が頭をもたげて来たらどうぞー。
>94
作っておきましたよん。
>95
前スレ落ちちゃいましたから、知らないのはしょうがない。
きつい事は言いっこなしでヨロ。
97名無しさん@ピンキー:03/09/27 01:08 ID:auYp7NTH
司書さん
>94さんではありませんが、速攻の対応、ありがとうございます。
それから書庫を見て感じるのが
各SSにタイトルがつくとお話を探しやすくていいんじゃないかと。
特に景麒×陽子ものは作品数が多いので、なにか手がかりが欲しいです。
現在無題のものは、作家さんがご自分でつけるのがベストでしょうが
せめて大まかなシチュだけでも入ってるといいかな、と思います。
作家さん、申告宜しくお願いします。

つまらないものですが、ハッカアメです。どうぞ。  >◎< 
98名無しさん@ピンキー:03/09/27 01:10 ID:UwS30JMs
>89さん
わぁ!塙王×塙麟だぁ!!!
何しろ声がエロイから更にエロイ(ぇ)
99名無しさん@ピンキー:03/09/27 08:15 ID:FOWPHOrd
>97
ゴカーンものみたいな人を選ぶシチュのものには既にその旨注意書きが入ってるし
この上「タイトルつけれ」まで要求するのは贅沢なのでは…

ていうか「手がかりが欲しい」言いだしっぺなら、
「大まかなシチュだけでもと『思います』」じゃなく、自分で全部読んでシチュ別分類リストを作って
ここにupして「リスト分けしたので参考に」てなお手伝い位すれ。

司書さんも作家さんも、それぞれ時間を割いて管理やSS投下して下さってるって事忘れてないか?
数多いから探すの大変と言うけど、タイトル出しやそれをまとめて各SSに付け加える作業は
それ以上に大変だと思うよ。言葉きつくてスマソだけど、クレクレ厨逝ってよし。
100名無しさん@ピンキー:03/09/27 09:19 ID:sX7S98Ku
>99
>97は多分書庫をより見やすい形にしたいと思って悪気なく
提案しただけなんじゃないか?
それに関して史書さんや職人さんの手間を考えてなかった
ようなのは片手落ちだけどさ。

中三行は禿同なんだけど、下三行は余計とオモ。

あと職人さんには手間かもしらんが、タイトルつけ自体は結構
いいアイデアかなとも思ったよ。
今までのぶんはともかく、これから投下されるものにタイトルついていたら、
個人的にグリコのおまけ的な感覚でちょっと嬉しい。

それから、これは勿論嬌声じゃなくてタイトル考えるの苦にならないよー
という職人さんに向けてのもんです。
つけるもつけないも各自の自由ということで。>all 職人さん
101名無しさん@ピンキー:03/09/27 10:35 ID:lFJrlQHx
書庫に行ってみた。
複合カテゴリーが、デキテル━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
司書さん力作です!!乙です!!

「長い夜」一気に読むと鼻血が出そうです。
んで、景×陽×泰がまた書庫で見られるのが嬉しかったりもした。
102名無しさん@ピンキー:03/09/27 11:17 ID:JjjOH0cS
>>100
そういや書庫に並んでるタイトル群をつらつら見てるだけで笑えてくるYOw
みんなエロすぎ。でもそこが(・∀・)イイ!!
103名無しさん@ピンキー:03/09/27 12:34 ID:3fIQzM6B
司書さん早速の注文で本当に申し訳ないですが、「長い夜」途中抜けてるよ。
今レス番号わからないんだけど、中盤過ぎの「いたしましょう」ってとこの前に、
3から4レス入ると思う。
104名無しさん@ピンキー:03/09/27 14:09 ID:DKHuDTdg
前スレの184でつ。
前スレで予告しました某国の麟のお話です。お約束に従い前書きを。

演出上冒頭はその名前を伏せてます(読めばすぐ判るんですけど。単に私がこの名前を気に入っ
てて勿体つけただけのことなんですが)×景麒byやや鬼畜&ほんのり百合風味with陽子です。
そして今回の主役も電波飛ばします。私の勝手な解釈ですが、夢見る少女っぽくしてみました。

前半はこちらも勝手な解釈入れたりでエロ梨ですんで、絡みだけ読みたい方は12辺りからどーぞ。
つーか今回も長い………飽きずに読んで頂けるか不安…では私は蓬山に逝きまつ。また明晩…
105序章・1/2:03/09/27 14:11 ID:DKHuDTdg
苦しい、…誰か助けて…わたしを抱いて、この苦しみから救い出して!
救いを求めて延ばした手の先には、誰もいない――

「どうして、…どうして麒麟だけがこのように苦しまなくてはいけないの?天帝はなぜ!」
深い夜の闇の中、王宮のその奥で少女は老いた女の膝に泣き崩れていた。
「それは、お前が大人になった証しなのです……もしも王が若く逞しい殿方であったなら――」
老女は宥める様に優しく彼女の背を撫で、暖かな声で語る。
「お前はその身体を以って生まれたことを心から感謝できたでしょうね。その寵愛を一身に受けられるよう、天はその身体を授けて下さったのやも知れません」
「そんな!だったらわたしは………非道いわ!そんなのって…」
嗚咽に言葉を詰まらせ、少女は顔を埋めたその裳裾を握り締める。
「そう、だとしたらそれは、お前には辛いことですね…特にこの数年、お前は隠していました
が…私は知っていましたよ」
少女は涙に濡れた瞳ではっと見上げた。

「皮肉なものです……私が永らえるほどに国は安坐し、片やこのようにお前を苦しめてしまう」
哀れみの色差すその声に少女は激しく首を振る。
「いいえ!わたしは幸せです。わたしは…主上を母様のようにお慕いして!」
老女はにこやかに笑い、濡れた頬を撫でる。
「嬉しいわ。私もお前のことを我が娘と思っていますよ。ですがこの様を見ては、やはり不憫
でなりません………そうですね…一度慶に、行ってみませんか?」
「慶?……」
106序章・2/2:03/09/27 14:12 ID:DKHuDTdg
きょとんとした顔で少女は聞き返した。
「以前、海客の娘がここに来たのを覚えていますか。あの子は今でも時折私に手紙をくれます」
「それが、どうかしたのですか?」
老女は淡々と語る。
「折りあれば是非私達に遊びに来て欲しいと景王が仰っていると。今の景王は見た目はお前よ
り少し上くらいの若い娘だそうですが、そのお人柄はとても多くの民や官、そして他国の王や
麒麟にまで慕われているとか…」
「他国の麒麟……」
――慶国の麒麟や他国の麒麟って、どんなひと達なのだろう…
少女は滅多に相見えることのない自分以外の麒麟に思いを馳せた。
「その景王ならきっとお前の助けとなってくれる筈と、先日鸞を飛ばしたところ快く承諾して
下さいました。私も一緒に行くことは適いませんが…」

老女はにっこりと笑い、その小さな肩に両手を掛ける。
「これも何かの誼、行ってきなさい、慶へ………揺籃、私の可愛い娘――」
見詰め返す金色の髪の少女も微笑んだ。
「はい」

「どうか彼の国の心優しいひとがお前のその苦しみを癒してくれること、切に願っています…」
107『采麟、慶に行く』1:03/09/27 14:13 ID:DKHuDTdg
金波宮、内殿――
執務室の中、お茶を手に向き合って座る陽子と景麒の午後のひととき。

「鈴に聞いたんだけど、采麟って見掛けは延台輔と変わらないくらいなんだって。ほんとの歳は
もっと上だけど、…うーん……麒麟って早熟なのかな?」
陽子は首を傾げる。独り言のような口振りだったが、景麒はすかさずその言葉尻を捉える。
「その早熟な延台輔と飽きるほど交わられた御方は何と呼ぶべきか」
「…ああもう!好きに呼べば良いだろ!…景麒はほんとに嫉妬深いな…」
うんざりした様子で陽子は愚痴る。
「そうさせているのは主上の私に対する振舞いゆえ。少しは私にも慈愛を注いで欲しいものです」
陽子の手を取ろうと伸ばされたその手は、ぱしっという音と共に払い除けられた。
「何ゆえ私を疎まれるか、これほどお慕い申し上げていると言うのに」
景麒は身を乗り出して陽子の顔を覗きこむ。陽子は思わず上体を反らしながら答えた。
「ええと、簡単に言えばだな、いま私が景麒との関係に溺れてしまったら国が傾くから。だから…
…もう少し待って欲しいんだ…もう少しだけ国が落ち着くまで…」
「何十年待てば良いのか」
景麒はむすっとして聞き返す。

陽子は目を閉じ困惑の深い溜息をひとつ、そしてじっと景麒の目を見詰めて話す。
「景麒、あのね…宮中の女官と関係しても別に私は構わないよ。景麒だって恋愛は自由なんだ。
ただ、揉め事は起こして欲しく無いけど…」
「それは主上ご自身の行動を正当なものとする為の口実としか思えない。何より私は主上以外の
女性になど興味ございません」
澄ました顔でさらりと己の想いを告白する景麒。
「もう!そうやって四六時中わたしを口説くつもりなら、また家出してやるからな!」
食って掛かる陽子を景麒はあくまでも冷静な口調で諌める。
「采台輔が来訪されようと言うこの時期に外出など認めません」
「分かってるよ!……とにかく、采王も仰っているように麒麟は麒麟同士で仲良くして欲しいな」
108『采麟、慶に行く』2:03/09/27 14:14 ID:DKHuDTdg
陽子は声をひそめ、暗にその意図を仄めかす。だが景麒は陽子の、延いては采王の望むその意図
など聞き入れる気は毛頭なかった。
「興味がないとたった今申し上げた」
「あぁ分かった分かった、お前にはもう頼まないよ!」
呆れた陽子はそう言い放ち、冷めてしまったお茶をすすった。

「大体、発情期って言うけど、麒麟は子供を作れないのに何で発情期なんかあるんだ?」
景麒は少し黙っていたが、やがて延々と語り出した。
「そもそも麒麟はその精神と肉体に独立した緩やかな周期(中略)頂点で重なる時期が発情期と呼
ばれます。従って蓬莱で言う発情期とは意の異なるものかと」
「ふーん、…と言うことは生まれた時期によってその波がずれるんだ?季節は関係ないの?」
真面目に聞いていた陽子の問いに景麒は得意気に答える。
「付け加えるならば周期や波の高さには差があり、私は他の者よりも周期が短く波が高いのです」
「なんだ、偉そうに能書き並べて、要するにお前は年中発情してばかり、然も他の麒麟よりいやら
しいって事じゃないか。……今後わたしの廻り五歩以内に近付くことは許さない。これは勅命だ」
漸く合点がいった陽子は冷たく命を下すと席を立って距離を取る。
「主上…私に死ねと仰るか」
「死ぬ訳ないだろ…」

――その頃采麟は使令に跨り国を発っていた。景王からの返事の通り空高く雲海を越え、金波宮を
真直ぐに目指す。その日からろくに寝ずに三日を掛けて尭天山に辿り着いた。

「采麟さま!お久しぶりです!」
降り立った内殿の門で真っ先に出迎えたのは鈴だった。
「まあ!鈴、お元気そうで何よりね。少しは大人になったのかしら?」
金色の髪を穏やかな風に揺らしながら小さな麒麟は微笑み、大人びた口調で言った。
「あら、いきなり耳の痛いお言葉ですこと」
その手を取ってはしゃぐ鈴を後から凛とした声が窘める。
109『采麟、慶に行く』3:03/09/27 14:15 ID:DKHuDTdg
「こら!一国の台輔にそのような態度、無礼であろう!」
声の主は緋色の髪を靡かせ歳は幾らか上に見えた。ともすれば小姓と見紛うような凛とした少女。
「いけない、主上に怒られちゃった。采台輔、申し訳ございませんでした」
鈴は反省する振りだけして軽やかに笑った。

――主上?…この方が、景王?…王がわざわざ門までわたしを?…
「遠路はるばるよく来てくださいました。心より歓迎します。どうぞゆっくりして行かれませ」
陽子は朗らかな笑顔で言った。采麟は戸惑いながらもぺこりと会釈する。
「才州国主宰、黄姑が僕、采麟と申します。畏れ多くも陛下自らのお出迎え、恐悦にございます」
慣れない口上がたどたどしくて愛らしい。陽子はその小さな手を取って微笑んだ。
「長旅でお疲れでしょう?こちらへ…」
陽子の柔らかな手に引かれ、采麟は微かな興奮を覚えながら異国の王宮へと歩を進めた。

招客殿へと連れられた采麟は広間に通され、榻を勧められる。向かいに座った陽子が口を開いた。
「才王陛下からの親書、読ませて頂きました。さぞやお辛いことと察します」
「……いえ…」
采麟は朱に染めた顔を俯かせ、恥ずかしそうに返事をした。
「それで……いえ、お疲れでしょうから、今日のところはゆっくりお休みになって下さいね」
「お心遣い、深謝申し上げます」

そう言って采麟が頭を下げたところで突然扉が開いた。其処に立つのは長身の麒麟。相も変らぬ
仏頂面は賓客に対して愛想笑いの一つもない。
「失礼する」
「景麒?呼んでないぞ。何しに来た?」
訝しげに陽子は言ったが、景麒はそんなことにはお構いなしに采麟に冷たく言うのだった。
「主命によりお相手仕る。ご期待には添えかねると思うが」
「え?……」
采麟は横柄なその態度に言葉を失った。突然の闖入者が麒麟であることは当然分かったのだが。
110『采麟、慶に行く』4:03/09/27 14:16 ID:DKHuDTdg
「お前、そんな言い草はないだろう!采台輔がどんな思いでここへ来たのか、お前にだって分かっ
てる筈だ!それをそんな…どうしてお前はいつも――ん?…景麒?どうしたんだ?」
叱りつける陽子は己の下僕の異変に気付き、怪訝そうに見上げて様子を窺った。

「この芳醇な牝の香り…凡そ盛っている時の主上の香りにも優るとも劣らぬこの香りは…貴方か」
景麒はその目をかっと見開き、采麟を凝視する。
「このばか!わたしがいつ盛ったって?あ、いや…そうじゃなくて香りって?」
陽子にはその匂いは全く判らなかった。
「これが発情期を迎えた牝の麒麟…よもやこれほどとは……致しましょう!さあ、今すぐ!」
――なに?このひと…沸き上がる情欲に血相を変え迫って来る獣のような男。
「きゃぁーっ!いやー!」
襲い掛かる景麒から采麟は飛び退き、陽子の傍に駆け寄った。
「ちょっと!落ち着け景麒!それじゃまるで暴漢だぞ!台輔が怖がってるじゃないか」
陽子は采麟を庇うように景麒の前に立ちはだかり、振り向いて優しく声を掛ける。
「可哀想に、こんなに怯えて……大丈夫、あの馬鹿には指一本触れさせませんからね」
とは言ったものの、元々景麒に采麟の閨事を任せるつもりだったのにこれでは話にならない。

――素敵……女性なのに凛々しくて、それにとても優しいお方…
「わたし…こんなひとより景王さまがいい…」
ぽっと顔を赤らめ、采麟は独り言のように呟いた。陽子の袖に縋り付きながら。
「は?………ええっ?!ちょ、ちょっと待って!そうじゃなくて景麒と――」
陽子は激しく動揺し、縋り付く采麟を振り解こうと藻掻く。
「いやです!この麒(ひと)…怖い…」
「そ、それは分かる気もするけど…わたしは女ですよ?とにかく、考え直して頂けませんか?」
采麟は頑なに首を振る。つかつかと歩み寄る景麒に采麟は陽子の背に身を隠す。
「主上、よろしいか」
景麒は采麟から主を奪い取るように部屋の隅へと連れて行く。
「何だ?」
111『采麟、慶に行く』5:03/09/27 14:18 ID:DKHuDTdg
「私も少々我を忘れて取り乱してしまいましたが、ここは一つ、私と主上の仲の良いところを見せ
つけて采台輔に劣情を催させる、というのは如何か」
声を潜めて景麒は言った。陽子も小声で言い返す。
「お前、何を考えてるんだ?下心見え見えだぞ!大体今はわたしに構ってる場合じゃないだろ?」
「心外な。台輔を案じてのこの気遣い、察して頂けぬとは。振りだけ、演技で良いのです」
澄まし顔で言う景麒を陽子は睨め付ける。
「あのな、押し倒しそうな勢いの何処が身を案じてるんだ?ここはわたしが何とかするから…」

「台輔、景麒は…本当は見た目よりもえぇと、優しくて男らしいのです。お見せできないけれど…」
陽子は采麟の許へと戻りつつ苦笑する。その後ろにひたひたと付いて来る景麒に采麟は後ずさった。
「お見せしましょう」
いきなりのすぐ後からの声に陽子は驚き振り向いたその刹那、薄く紅を引いたその唇を塞がれた。
「んん!……」
陽子は頭を抱えられ唇を塞がれながらも必死に抵抗を試みる。
演技を、と景麒は目配せする。陽子の身体が諦めたように弛緩し、景麒の背に腕が廻された。軽く
開いた唇に侵入してきた景麒の舌に陽子は己の舌を絡ませる。景麒の手が陽子の袍の中を弄り出す。
金の耳飾りが外れて床に落ち、硬く澄んだ音が客間に響く。

「非道い!景王さまも景台輔も、私をからかって!…」
目に涙を溜めた采麟は逃げるように客間を飛び出した。
「あ…待って!台輔、違うんです!………ああもう、逆効果じゃないか、馬鹿!」
陽子はその気になりかけた自分すら腹立たしく、八つ当たり気味に景麒の脚を蹴る。
「追いましょう」
言葉よりも速く景麒は走り出していた。すかさず陽子はその体に跳び付き取り押さえる。
「お前はここで頭を冷やせ!班渠、驃騎、居るなら見張ってろ。この馬鹿の言うことは聞くなよ!」
陽子は下僕の足許、何もない床に向かって命じ、駆け出した。
112『采麟、慶に行く』6:03/09/27 14:19 ID:DKHuDTdg
――わたし、ここへ何しに来たの?
采麟は涙を拭いながら広い園林をとぼとぼと宛てもなく歩いていた。
「あれ?お前確か…才の麒麟だよな?四、五十年前か?蓬山にいた…何でこんなとこにいるんだ?」
突然背後から馴れ馴れしい声が響き、采麟ははっと振り向いた。そこに居たのは自分と変わらない
年恰好の少年。采麟は我が目を疑がう。
――麒麟だ…でも慶国の麒麟はさっきの怖いひとの筈…このひとは一体……
「あなたは…ええと…」
――そう、確かに蓬山でこのひとに会ったことが…誰だったかしら……
「俺は延麒、六太って言う」
「延麒?…あなたこそ、どうしてここにいるの?」
采麟はきょとんと首を傾げて尋ねた。
「ちょっと使いで来た。つーか遊びに来たようなもんだけどさ…ん?お前、もしかして今――」

「台輔!」
息を切らして駆け寄る陽子の声に二人は同時に振り向いた。
「こんな所にいらしたのですね…あれは抑えました。事情はわたしの処で話しますから……」
「ありがとうございます…景王さま」
采麟はにっこり笑って軽く頭を下げた。本当にこの子が発情?…未だに陽子は釈然としない。
「何の話だ?」
六太は陽子の顔を覗き込んだ。陽子はうろたえながらも作り笑いで取り繕う。
「な、何でもないんですよ…さ、延台輔、用件はあちらでお茶でも飲みながら景麒に伝えて――」
「実は采台輔がこちらにいらしたのは発情期を迎えて難儀しておられる故、適当な番の相手を見繕
って欲しいとの采王陛下直々の御所望によるもの」
「きゃっ!」
突然湧いた様に現れた暴漢に驚き飛び退く采麟。
――ほんとに何て失礼なひとなの!いきなり現れてそんな有り体に言わなくたって…
その六太への説明の露骨な言い様に采麟は恥ずかしくて泣き出したくてふるふると肩を震わせる。
「景麒!いつの間に!来るなと言ったろう!余計なことを言うな!」
113『采麟、慶に行く』7:03/09/27 14:20 ID:DKHuDTdg
苛立ち窘める陽子を無視し、采麟に追い討ちを掛けるかの如く景麒は六太に言う。
「未だ生娘であられる采台輔ですが、その発情の様は尋常にあらず。この幼くも淫らな麒麟に見合
う相手は、同じ麒麟である私が最適任と主上も仰られた」
――どうしてわたしを辱めるの?わたしが何をしたって言うの?…
「えっ…ひくっ、う…」
俯き震える小さな麒麟の足許、敷き詰められた石畳にぱたぱたと滴が落ちて染みて行く。
「黙れ馬鹿!お前はもうあっちに行ってろ!退がれ!」
陽子は無神経極まりない下僕を殴り飛ばしたい衝動に駆られながら叫んだ。

「本当に申し訳ありません。何と言ってお慰めして良いやら…」
その温かい胸に抱き寄せられ、優しい手に背を撫でられながら采麟は涙に濡れた瞳で見上げる。
「景王様はお優しいのですね…景台輔とどっちが麒麟だか分からないくらい…」
「ごめんなさい、景麒もあれで根は優しいんです。ただ、ええと、言葉に思い遣りがないのと……
その上最近ちょっと臍を曲げてまして…」
陽子は申し訳なさそうに言い、懐から出した手巾で優しく頬を拭った。六太も心配そうな顔で言う。
「多分景麒は “牝の麒麟”に会うのは初めてなんだな……なあ陽子、その…俺で良かったら役に立
てるかな?景麒の奴、あれじゃちょっと危険過ぎるぞ」
「え?……それって…でも…」
「あ、いや…陽子が――じゃなくて采麟が嫌じゃなかったら、だけどさ」
「如何です?台輔…」
陽子は采麟の顔を覗き込んだ。じっと陽子に見蕩れていて不意に目が合ってしまった采麟は恥ずか
しそうに俯き小さな声で言った。
「わたし…景王さまになら…」

「へ?」「いや、ですから、わたしは女なんですってば!」
呆ける六太。陽子は背に廻した腕を解いて後ろに退がる。
「だって、わたし…こんな子供はいやです…」
采麟は六太の方を向き、冷めた視線を投げ掛けた。
114『采麟、慶に行く』8:03/09/27 14:20 ID:DKHuDTdg
「おい!お前だってまだガキじゃねーか、俺はこれでも五百年以上生きてんだぜ〜」
まるで子供そのものの六太の反応に少女は溜息を吐く。
「見掛けや歳のことではありません、中身の問題です…」
小さな子供を諭すように采麟は言った。
「何を!」
かっとなった六太は小生意気な麒麟に掴みかかる。采麟は陽子に飛びついて言った。
「きゃ!どうして皆わたしを虐めるのです?お優しいのは景王さまだけ…」
「ま、まあまあ…お二人とも仲良く、ね?…と、とにかく戻りましょう…………はぁ…」
厄介なことを引き受けてしまったと今更ながら思った。陽子は深い溜息を吐き、力なく歩き出す。


「鈴、鈴!」
夕刻――正寝の本殿、長楽殿の廊下を何も知らずにのほほんと歩いている鈴を陽子は呼び止めた。
「なぁに?」
「お風呂一緒に、お願い!采台輔に懐かれちゃってさ…一人は嫌だ、他の女官は嫌だって泣いて…
二人っきりだと危ない雰囲気になりそうだから…ね?お願い」
陽子は手を合わせて頼み込んだ。
「?…危ない…雰囲気?」
鈴は呑気そうなその顔を傾げて聞き返した。

「だから、その…お相手をわたしに、って…」
「きゃははは!だからもうちょっと女らしくすれば、っていつも言ってるのに。主上は凛々しくて
いらっしゃるから」
哄笑する鈴に陽子は口を尖らせる。
「うるさいな!…とにかくお願い!」
「うん、分かった。あ、そうだ!祥瓊も呼ぶ?」
「だめだよ!祥瓊なんか呼んだら余計ややこしくされそうだもの」
気を利かせたつもりの鈴を陽子は慌てて制した。
115『采麟、慶に行く』9:03/09/27 14:21 ID:DKHuDTdg
「そっか。そうだね、だけど陽子、寝るときはどうするの?どうせならあたしも一緒に寝ようか?」
「んー…その方がいいかも…そうしてくれる?」
陽子は寝ている隙にも伸し掛かってきそうな采麟を思い浮かべて不安を募らせる。

「ところでさっき延台輔が見えてたけど、もう帰られたの?」
「いや、今は景麒を見張って貰ってるんだ」
陽子は仁重殿の方角を振り返って言った。
「何それ?」
鈴はきょとんとした顔で訊いた。そして陽子の深い溜息を聞かされる。


仁重殿、景麒の居室――
「延台輔、ここは男同士、紳士的に契約と参りませんか?」
ずっと押し黙っていた景麒が唐突に六太に話し掛けた。
「あん?何のことだ?」
梨を齧りながら六太は聞き返した。
「今宵の主上はあなたにお預けします。好きになさるが良い…ですが采台輔は私が…」
その目には鬼気迫るものがあった。
――こいつ、陽子にベタ惚れの癖に…それほどまでにかよ…確かにあいつの牝の匂い、来るものが
あったけど……六太は半ば呆れた口調で言った。
「ふ〜ん、そう言うことね…何処が紳士的なんだか………」
六太は己の思いを天秤に懸ける。その答えは自ずと決まっているのだが。
「その話、乗った」
「まずは台輔に主上を連れ出して頂いて、その後に私が」
紫の瞳が妖しく光る。
「しっかしお前もうちのぼけなすに負けない悪党だなー…言っとくけどあいつは見かけはちびでも、
お前より年上なんだ。敬意を払えよ。それと、初めてなんだから優しくしてやれよ」
「肝に命じておきましょう」
116『采麟、慶に行く』10:03/09/27 14:22 ID:DKHuDTdg
正寝、客庁の寝室――
陽子は景麒のこともあって采麟の身を案じ、その居を客殿から正寝へと移させた。采麟が殊の外
喜んだのは言うまでもない。風呂上りの三人の娘は寝室で就寝前の身繕いをしていた。

「鈴、どうしてあなたがここにいるの?お風呂ではまあ、背中を流してもらうので許しましたが、
ここはお前がいつまでも居て良い場所ではないでしょう?退がりなさい」
普段なら誰にでも穏やかに接する采麟だったが、今はそんな余裕すらなかった。気持ちが苛立ち、自分でも嫌になってしまう程に冷たい言葉が口をつく。
「台輔、鈴はわたしの友達なんです。それに才国での積もる話もありましょうし」
陽子は鈴を庇うと言うよりは自分の身を護りたい一心で言葉を挟んだ。
「ありません。わたしはもう疲れたので休みます」
「そ、そうですか、ではわたしも……」
そろそろと後退る陽子の袖を采麟がひしと掴んで放さない。
「いやです!ひとりにしないで!」

「陽子、ちょっと…」
困惑の表情の陽子を鈴は手招きして呼んだ。陽子は軽く会釈して席を立つ。
「前はぽわぁんとした方だったのに…発情期って凄いのね……仕方ないわ、あたしは帰るけど…」
「ええっ?まずいよ…」
鈴はこれほど不安そうな陽子の顔を見るのは初めてだった。
「大丈夫よ、いくら発情期だからって女のあなたに襲い掛かったりしないわ、きっと」
「そうかな…」
他人事だと思って…陽子は楽観的な鈴を恨めしく思う。鈴はそそくさと寝間着の上に衣を羽織る。
「じゃ、行くね……采麟さま、お休みなさいませ」
「お休みなさい、鈴」
そう言って采麟は臥牀に身を乗せる。にこやかに見送る采麟に鈴はぺこりと頭を下げて出て行った。
「やっと二人きりになれました…景王さまもお掛けになって」
采麟は臥牀の上、自分の隣を指差した。
117『采麟、慶に行く』11:03/09/27 14:23 ID:DKHuDTdg
「え?…ええ、そうですね……」
ほんのり桜色に染まった顔で見詰める采麟に陽子は引き攣った笑いを返し、恐る恐る腰を降ろす。

「景王さま、お名前をお聞きしても宜しいですか?」
「え?…よ、陽子です…字は赤子と」
「素敵なお名前…わたしのことは揺籃、と呼んでくださいね…」
言いながら揺籃はそっと陽子の手を取った。
「よ、揺籃…綺麗な名前ですねぇ……」
声が震えてしまい、陽子は余計に動揺してしまう。揺籃はひどく哀しそうな顔で言った。
「陽子さまは…わたしがお嫌いなのでしょうか……そうですよね、こんな恥知らずなお願いを抱え
てはるばる他所の国までやって来る麒麟など、嫌われて当然…」
「いえ、そんなことありませんよ…お体が辛いのでしょう?わたしが何とか良い方法――!」
陽子はその手を強く引き寄せられて絶句する。寝間着の袷、緩く開いた胸元に。
「身体が火照って、苦しいのです…どうかこの優しいお手で…お願いです!どうか…」
「え?ええっ?」――どうしよう………


「陽子…」
こつこつと窓硝子を叩く音に陽子は牀榻から降り立った。
「六太くん…景麒は?」
これも思いを遂げる為と六太は嘘を吐く。
「いじけてもう寝たよ…采麟も眠ったのか?」
「うん、良く眠ってる。やっぱり長旅で疲れてたみたいだね」
陽子がほっとした表情を覗かせる。六太はそれが少しだけ心苦しかった。

「ん?…陽子…何かすごく匂いが付いてるぞ、采麟の匂い」
昼間嗅いだ牝の麒麟の匂い。獣の性を呼び起こす禁断のその香りが陽子から漂ってくる。
「え?やっぱり?」
118『采麟、慶に行く』12:03/09/27 14:24 ID:DKHuDTdg
陽子は指先を鼻に翳して匂いを嗅いでみた。微かに甘酸っぱい匂いがする。
――あ、少し匂う……やだ、わたしったら何を…
「な、お前、手で…してやったのか?」
驚いて聞く六太から陽子は目を逸らした。
「だって、痛々しくて見てられなかったんだ…だから……」
六太は己の心が逸るのを感じていた。そうさせるのは漂う香りかそれとも愛しい王君の憂いの顔か。
「そっか、陽子って女の子にも優しいんだな………ところで陽子…部屋に…行ってもいいか?」
見詰める六太に陽子は微かに笑い小さく頷いた。


身体に何か重いものが圧し掛かっている感じがして、采麟は目を覚まし、悲鳴を上げる。だがその
口は大きな手に塞がれて、その叫びは声にならなかった。
「お静かに。尤も声を立てられたところでこの近くには誰もいませんが。貴方も使令を遠ざけて
おられる…いじらしいお方だ」
暗闇の中、低く抑えられたその声は執拗に采麟を追い回すあの麒麟の声。

「どうして…どうしてあなたがここに?」
解き放たれた口を開いて采麟は怒りと恐怖に震える声で尋ねた。
「私は御身をお救いしたくて参じたのです。貴方とてただ悶々と過ごすために慶に来られた訳では
あるまい。どうか私を信じてその身を任されよ…揺籃」
漸く慣れてきた目に景麒の真剣な眼差しが注ぎ込まれる。
「何故その名を?厭です!わたしは貴方になど抱かれたくありません。貴方なんかより延台輔の方
がずっといいわ!それより景王さまはどこ?」
「…主上は今頃、その延台輔と睦み合っておられる最中」
景麒の唇の端が上がったように見えた。
「そんなの嘘です!私がそんな戯れ言を信じると思って?」
「主上はことそちらの方に関しては奔放な御方。見掛けの凛々しさ、清純さとは裏腹に、男を狂わ
す天与の身体で数多の男を、隣国の王すら手玉に取る魔性の女なのです」
119『采麟、慶に行く』13:03/09/27 14:25 ID:DKHuDTdg
「何てひと…自分の主をそんな風に言うなんて…」
「私が信じられないか。無理もないが…ではその目で確かめるがいい」
「い、痛い!放して!」
景麒は揺籃の腕を掴んで乱暴に引き起こす。その身体を軽々と抱き抱えて寝室を飛び出した。

回廊を音もなく駆け抜け、裏庭へ廻る。その先は陽子の寝間を置く禁裏。景麒は軽く飛び越えた露
台の上に揺籃を降ろした。開け放たれた背の高い硝子張りの扉から中の様子が窺える。
陽子の閨房。無論覗くことの出来る者などいない筈なのだが、まるで覗いてくれと言わんばかりに
牀榻の帳すら撥ね上げられたままに。仄かに灯された明かりに照らされて、其処に件の二人はいた。
揺籃は我が目を疑い立ち尽くす。
その瞳に映ったのは大きく脚を開いて六太を迎え入れている陽子のあられもない姿――

「陽子、お前あの時…俺が伸びてる間にまた尚隆と――俺、すっごく凹んだんだぞ」
六太は陽子の身体に己の杭を強く穿つ。その思いをぶつける様に。
「ごめん、許して…もう延王とはあんなことしないから…あ、はぁっ…」
――延王ですって?では景台輔の言っていたことは――揺籃は思わず息を呑む。
ふと陽子がこちらに目を向けた。目が合った揺籃はびくりとし、その場に凍りつく。
自分に向けられた蕩けるような眼差しが微笑ったように見えた。まるで揺籃を待っていたように。
「今は…六太くんだけ…あぁっ………もっと…強く抱いて!あっ…ん!…いいの…」
「どうせ今だけだろ…でもいいよ、またこうして陽子と一つになれるだけで俺は…」
揺籃に背を向けた少年の声。とても昼間のあの麒麟と同じ人物とは思えない。

「そんな、…嘘よ……景王さま…」
――こんなところ来なければ良かった。私はこの国へ来るべきじゃなかったんだ。
溢れる涙に目が霞む。滲んで見える陽子がずっとこちらを見ていた。
「わたしも…うれしい……ほんとだよ…」
開け放たれた露台に通じる窓に向かって陽子は手を差し伸べる。六太へ、そして自分へ差し向けら
れた眼差しは何を語ろうとしているのか――
120『采麟、慶に行く』14:03/09/27 14:26 ID:DKHuDTdg
『いいえ…そうではないの、委ねなさい…その身を、その心を身体の欲するままに。そして貴方が
望むものは私と同じ……』――陽子の微笑みは優しくそう語っているように思えた。

力なくその場に崩れ落ちそうな揺籃を抱きかかえ、景麒は寝間へと戻った。
「貴方の悲しみを癒せるのはこの私を擱いて外に居ない」
臥牀にその小さな身体を横たえ、景麒は跨り小さな両手を褥に押さえ付ける。
「いや、放して!お願いです…放してください………」
目に涙を浮かべながら揺籃は必死に藻掻き哀願する。
「頑迷な…どうしても嫌だと申すならその目を固く閉じ、決してお開きになりませぬよう」
野に咲く花のように可憐な揺籃の小さな身体に景麒は伸し掛かる。
――助けて!
「無粋な真似は止めなさい。幾度となく修羅場を潜り抜けた私の使令は強い。出来れば貴方の大事
な使令を無駄に傷付けたくはないのです。それに私とて貴方を傷付けることが本望ではない」
景麒は透き通るようなその頬を撫でた。揺籃はいやいやと激しく首を振る。
襦袢の袷を開き揺籃の微かなふくらみを露わにされ、小さく悲鳴を上げ身を固くする揺籃。
「やめて!けだもの!」
自由になった手が景麒の頬を叩く。
「私が獣なら貴方は一体何か。そう、寧ろ悪いのは貴方だ。その牝の匂いを身に纏ったままこの国
へ来た貴方が、私を狂わせた」
怯むことなく景麒は仄白いふくらみを覆うように掌で愛しむ。掌を押し返す未だ硬さの残る小さな
そのふくらみを優しくゆっくりと揉みしだく。
「いや!やめて……あ…」
すぐに小さな蕾が固くなり、掌の中で転がる。揺籃は抑えていた声がつい漏れてしまう。

――助けて!景王さま…
固く閉じた瞼に陽子の優しい笑顔が浮かぶ。
『――こんな事するのはこれっきりですからね……でもね台輔…初めは誰だって不安なもの…わた
しだってそうでしたよ……だけど、過ぎてしまえば何故あんなに怖れていたのかなって思います…』
121『采麟、慶に行く』15:03/09/27 14:28 ID:DKHuDTdg
瞼の中、優しく指を遊ばせながら陽子は語る。
『……でも…こんな事今の台輔に言うのは酷かもしれないけど、女だったら本当に好きな人と結ば
れたいですものね……わたしは幸せ。愛される悦びを与えてくれる人が…心からわたしを愛してく
れるひとが居るのです………きっと台輔もそうなれると信じています……』

――景王さま、本当にそうなのですか?……わたしには分からない……身体が熱い……わたしは
ただ…未だ見ぬ優しいひとに、この熱を冷まして欲しいだけなのに、それは叶いそうもない……
そう……いっそ冷たい泉の底へ…この身を沈められたなら、どんなに心地良いでしょう――

景麒はそのふくらみの頂き、ひっそり息づく可愛らしい桜色の蕾を唇に捉える。
「んっ!やぁっ!…いやっ」
吸い出された乳首を舌先にころころと転がされ、少し窪んだその先端を突付かれる度に揺籃はびく
んと跳ね、顔を埋める景麒の髪を掻き毟る。
「言うほどに身体は嫌がってはいない様子…これこそ獣の証」
口を離した景麒がふっと微笑う。そんなこと認めたくはない。認めたくはないけれど…

――麒麟同士が仲良くなれるなんて嘘だわ。こんな意地悪なひと見たことないもの……でも…
でもわたし、このままじゃ…………きっとこれは終わりのない夢…そしていつか目覚めた時に、
わたしは甘く傷付いているのかしら――

「違います…身体が…くすぐったいだけです……」
現実から逃げ出したい思いに駆られ、顔を背けて揺籃は言い訳する。
「貴方はくすぐったいだけでここを湿らせてしまうのか」
景麒は揺籃の寝間着をはだけ、大きく開かせた脚の間に素早く顔を埋める。
「きゃ!いやっ!何を……」
そこは僅かに生える黄金色の草には隠しきれない、未だ如何な牡も招び入れたことのない、少女の
秘めやかな花園。だがそこは牡を求めて熱を帯びていた。その扉が意地悪な麒麟の舌先によって
開かれてゆく。
122『采麟、慶に行く』16:03/09/27 14:29 ID:DKHuDTdg
「だめ!やめて!…そんなところに口をつけないでっ!」
抱え上げられた脚、見下ろせば顔を覆いたくなるような己の姿。股間に顔を埋めている景麒を押し
退けようにも手が届かない、脚に力が入らない。
微かに滲み出す透明な滴、その若々しくも芳醇な味わいに、鼻腔をくすぐる淫靡な牝の香りに景麒
は陶酔しきった。更に深く、その泉の源を求めて舌は未踏の内奥へ侵入する。
「あ…ん…いや……やめて…おねが…い」
揺籃は身体の奥から溢れ出す嘗て感じたことのない強く切ない快感に身をくねらせる。
恥ずかしくて仕方ないのに声を上げてしまうのを止められない。
やがて花園を彷徨う景麒の舌先は禁断の宝玉を探り出し、その宝石を磨き上げる。
「そこに触れてはだめ!お願い!」
その願いは聞き届けられず、舌先は容赦なく宝玉を弄び続けた。
「ひっ……いやっ…やめ…あああっ!いやあぁーっ!」
全身を硬直させ、揺籃は初めての頂に絶叫する。

「もうお泣きなさるな…美しい麒麟よ……」
泣きじゃくる揺籃に添い臥す景麒はそっと肩を抱く。揺籃は背を向けたまま、身体を震わせる。
「あなたなんかにこんなに辱められて…感じさせられて、それが悔しいのです」
景麒は罪の意識に苛まれ胸が痛んだ。
「其処まで嫌われては返す言葉もないが、今までの非礼な振舞い、どうか許して頂きたい…
貴方の可憐な美しさと、その悩ましげな誘いに私は盲目となってしまった」
だが昂ぶる己の想いはそれさえも凌駕する。
「貴方が嫌と仰るならもう決して無理強いは致しません。ですがこの想い、遂げさせて頂きたく」
抱き締められ、また身体が熱くなる。前よりもずっと…
「そんな……わたし、どうすればいいの?………本当に…信じていいの?景麒…」
身体を向き直し、困惑の色を綯交ぜにじっと見詰めるその瞳。或いは救いを求めるように。
「…さすれば貴方を至福の時へお連れしよう」
真摯に見返す景麒に揺籃は白い頬を朱に染め目を逸らす。
「わたし……あの…わたくし、初めてなのです……優しくしてくださる?」
123『采麟、慶に行く』17:03/09/27 14:30 ID:DKHuDTdg
「心得ておりますよ…」
穏やかに言う彼の唇に揺籃は瞳を閉じて口づける。

「よろしいか」
桜色の花びら、その綻んだ八重の中心に景麒は熱く滾る肉幹を宛がう。未だ幼く小さな身体を震わ
せて横たわる揺籃は目を閉じ顔を覆う。ゆっくりと熱いものが身体を裂く様に分け入ってくる。
「あ…ん……あ!」
――これが、男のひと……初めて押し広げられる苦痛に揺籃は呻き、可憐なその顔を歪ませる。
己の分身を狭い洞に馴染ませるように景麒は暫くじっと動かずにいた。
「辛いですか」
身体を重ね、耳元で聞く景麒に揺籃は首を振る。そしてその背に手を廻して言った。
「きっと…大丈夫……だから…んっ」
景麒の脈動がその熱と一緒に身体に伝わってくる。ゆっくりとそれが退いて行く。
「あ、あ、…あぁっ…いやっ」
膨らんだ先端に身体を引き摺り出されるような感覚に、思わず揺籃は景麒にしがみ付く。
やがて早まるその動きにつれてその腕に力をこめて。
「あ、あんっ、あんっ……景麒…さま」
――身体が壊れてしまいそう…熱い、熱いの……でも、わたしを苦しめていたあの熱さとは違う…
苦しくて、切なくて、でも…このひとが堪らなく愛おしい…
「揺籃…もう…」
強く抱き締められ、揺籃もしっかりとその腕で景麒を抱き締める。
――もっと強く、わたしを抱いて……
もう痛みなど感じないのに、涙が止まらないのは何故だろう…

揺籃の小さな体の奥へと止めど無く浴びせられる熱い景麒の想い。
愛されている、景王の言っていたその言葉、少しだけ分かった気がする。

124『采麟、慶に行く』終章:03/09/27 14:31 ID:DKHuDTdg
小鳥の囀る声に目が覚めた。体を起こして外を見る。もう夜明け……暫くぼーっとしていて、
ふと髪を撫でられて振り向いた。わたしを優しく抱いてくれたあのひとが笑っていた。
「景麒…さま――いやです!…いつから?」
露わな身体を衾に潜り込ませ、かっと熱くなる顔まで隠した。
「先程からずっと…本当に可愛らしいお方だ、揺籃」
名を呼ばれてきゅっと胸が締めつけられる。だから躊躇わずにその胸に身体を重ねて頬を寄せた。
「愛していると……言っても…良いでしょうか……」
「……いけません」
「そんな…やっぱり私を弄んだのですね!ひどい」
憎たらしくも澄ました顔で言うこのひと。思わずその胸を拳で叩いてしまった。
「そう思われるのは勝手だが、貴方は何を求めてここへ来られた?麒麟同士が添い遂げるなど許よ
り叶わぬ事。貴方も分かっておいでの筈…」
そう、確かにその通りだ……軽々しく口に出した自分が恥ずかしい。だからその言葉に頷いて、
でも…この想いを伝えたい…

「幾ら私がこの身を焦がすほどに貴方に恋焦がれようとも……それは叶わぬ夢です…」
「!――景麒……いつかまた逢いに来ても?…それでもわたしを……」
「勿論。今より貴方がその身を冷まして帰るまで、ずっと側に居ると約束しよう…愛しい――」
わたしの名を囁く声がする。涙が溢れてあなたが見えないから目を閉じた……


――それから三日後の朝議の席、陽子は墳然とし、並んだ官を前にその口を開いて怒声を放つ。
「台輔はまた欠席か!まったく!揺籃揺籃って昼も夜もなく……誰かあの色呆けを――
いや、いい…放っとけ」
――あいつにも名前を付けてやろうかな……
陽子はくすりと笑った。
止めておこう。どんな名前を付けたところで、きっと顰めっ面をするに決まってる。

―了―
125名無しさん@ピンキー:03/09/27 14:45 ID:SJxm+3E9
>前スレ184さん
大作お疲れ様! 景麒の馬鹿っぷりにハラハラしつつ(そして爆笑しつつ)、
リアルで楽しませていただきました!!
揺籃可愛い……景麒には勿体ないな〜(笑)
126まぬけ司書 ◆bWlNsXAUA6 :03/09/27 15:50 ID:jn69eF7r
乙!
毎度、148さんの景麒は素晴らしく変態ですね。
>97
>◎<頂きまーす。ぱくっ。
・・・・ゴリっ・・パキ・・・ボリボリ・・・・ごくん。
ごちそうさま!
>103
あ!本当だ!
直しておきました。

タイトルに関しては各職人様にお任せしようと思っています。
でも、編集上、タイトル有の方が楽なので出来たらあった方がありがたいです。
127まぬけ司書? ◆bWlNsXAUA6 :03/09/27 15:52 ID:jn69eF7r
失敬
148→184
128名無しさん@ピンキー:03/09/27 19:36 ID:857+SnQl
 ∧ ∧
(  ゚∀゚) アヒャ!
 \ /
  ) )
 ( (
  V
( ゚∀。)  采麟たんハァハ…
129名無しさん@ピンキー:03/09/27 20:25 ID:5W0iAFU4
暴漢扱いされる景麒最高(w
これで祥瓊が出てきたらどんなことになってたか、
想像するだに恐ろしいようなおもしろおかしいような……
とにかくグッジョブですた!
130名無しさん@ピンキー:03/09/27 22:09 ID:x/EPb0ga
ハァハァハァハァ…(´∀`*)
131名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:27 ID:sy5Crovf
>司書たん
>23でつ。「別冊・景麒くん日記」ってタイトルで書いたんでつが、
「景麒くん日記」を書いた作者さまとは別人でつ。
文体の雰囲気も真似して書いた割にズレがありますし、何より
同じコンテンツに収まってると元の作者さまに申し訳なくて・・・
お手隙の際にでも>23は消去してくだちい。

お手数をおかけしまつ。
132名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:48 ID:rqAw5jpT
景麒×采麟とは以外な組み合わせ
BUT!采麟かわいい&えっちなのでグッジョーブ!!
ハァハァ・・・
133名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:56 ID:rqAw5jpT
塙王×塙麟もほしぃなぁ・・・
塙王サマ嫌われ者なので無理でつかね?
134名無しさん@ピンキー:03/09/28 00:10 ID:7lXPpMcj
ええと‥‥‥‥今うpしても大丈夫かな?
割り込み防止のため確認。
135名無しさん@ピンキー:03/09/28 00:11 ID:cYBm0b46
>>134
カ、カモーン
136134:03/09/28 00:50 ID:7lXPpMcj
>>135さんありがとう。
ノートソのトラブルで遅くなってしまいますた(つД`)

どうやら大丈夫みたい。それではいきます!
ちなみに二冊目で班渠&陽子モノをうpした者です。
今回も使令メインで挑戦します。
「冗祐、下がれ」

いつその命が来るか‥‥と内心で戦々恐々としていた冗祐は、いよいよ訪れたその瞬間にがくりとした。
彼が普段憑依している女王は、その言葉にびくっと肩を振るわせ必死の形相で叫ぶ。

「ま、待て冗祐、離れるな!今お前に逃げられたら‥‥!」

己の無情は十分に自覚しつつ、冗祐はその声を振り切って憑依を解く。そのまま、陽子と向かい合わせに
立つ景麒の影にその身を沈めた。
その一連の動きを満足げに眺め、景麒はとっとと逃げ出そうとした陽子を捕まえる。

「さあ、主上。参りましょうか」
「や、やだッ!!!放せ、この変態麒麟!」

麒麟に対してあるまじき悪態をつきながら、女王は仁重殿に連れ去られてゆく。
逆らおうにも賓満を外されてしまった身では、身体だけはやたらと無駄に育っている麒には勝てなかった。

「ぎゃあああああ〜〜〜!!!冗祐の裏切り者〜〜〜〜〜!!!」

陽子の悲鳴はあまりに切実で、それが冗祐の罪の意識を呼び覚ます。これから彼女がどんな目に合わされるかよく知っているだけに、その罪悪感は大きい。

(ここはやはり、お助けするべきだろうか。しかし台輔が恐ろしい。だが、このままでは主上がお可哀想だ‥‥‥‥)
しばし悶々とし、なけなしの勇気を振り絞って床に落ちる影から飛び出そうとした時。
ぎろり、と冷たい視線が彼を襲う。
薄ら寒いものを感じて、冗祐はそれはもう深々と主の影に潜り直した。
どうやら景麒は、以前自分が主を襲おうと(景麒は否定していたが、冗祐にはそう見えた)した時、賓満ならではの
素晴らしい条件反射で張り倒されたことを根に持っているらしい。

(主上‥‥どうかお許しください)

それにしても、これから情事にもつれ込む男女とはとても思えない主従の会話に、冗祐はふと己に虚しさを感じた。
この何とも言えない虚しさは、この手の事態が起こる度に津波のごとく彼に押し寄せてくる。波は日々大きくなって
きていた。

(‥‥‥いったい、私はこんなところで何をしているのだろう‥‥‥‥)

女王に憑依し剣を振るっている時は、使令としても、また賓満としても己の立場と役割に満足できるのに。
そこそこ平和な最近は、行為に及ぶためにわざわざ主から剥がされ、こうして妖気すら放っている麒麟に怯える
毎日。

(私は、私は‥‥‥‥!)

己の存在意義に悩んでいる使令をよそに、陽子曰く「変態麒麟」の暴走はまだまだ続く。
こんな筈ではなかった。
断じて、こんな筈ではなかったのだ。

「あ、景麒、止めろ‥‥‥ッ」

‥‥‥‥‥‥‥‥自分の養育に、何かまずいところがあったのだろうか?
有能で優しく思慮深く、主によく仕え主からも大切にされる、そんな麒麟にお育てしたい。
そうだ。自分は、確かずっとそう考えてきた筈ではなかったか。

「ふふ‥‥‥美しく見せるのに、衣や飾りは要らないのです。何一つ纏わぬお姿こそが主上の美‥‥」
「な、何言ってるんだ、ぁああッ触るな撫でるな舐めるなあああああ!!!」

陶酔している麒麟に、陽子の言葉は届かなかった。

こんな‥‥‥こんな筈では‥‥‥‥
煩悩全開で、うら若い主を押し倒して剥くような絶倫麒麟になんて、そんな、そんな。

(け、景麒ーーーーーーーーッ!!!)

芥瑚は、主の影の中でへなへなとへたりこみそうになっていた。

景果が孵り、尊く清らかな、その幼い獣を初めて腕に抱いた時の感動は忘れられない。
人型を取れるようになった景麒が、立って歩いた時は涙ぐんでしまった。
まだ上手く回らぬ舌で、芥瑚、と名を呼ばれた時の、あの愛おしさ。
何とか初めての折伏に成功した時には、さも自慢げに珍しい笑顔を見せたものだった‥‥‥‥
今は遠い美しい思い出が、悄然とした彼女の脳裏を駆け抜けてゆく。きらきらと生まれたての若星の
ように輝き零れ出すその光景の、何と幸せそうなことか。

(ああ‥‥‥あの頃は幸せだったわ‥‥‥‥)

そして、酷くもその残像に重なる麒麟という名のケダモノ‥‥‥‥
衣を引きちぎるように女王を剥く景麒の、その表情が程良く鬼畜だったりして芥瑚は更に鬱々とする。
そんな女怪の心情も知らず、景麒は解いた色とりどりの帯で陽子の裸身をきつめに縛り上げた。

「あぁ、そんな、お願い止めてぇ‥‥‥ッ」

帯がところどころ食い込んで、むちりと若く柔らかな肉を盛り上げる。そこまで終えると、身動きが
取れず悶える陽子を鑑賞するべく彼はぞんざいに胡坐をかいて座った。
その顔は確かに幸せそうではあったが、やはり、間違いなく変態めいていた‥‥‥

(‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥)

もう既に忠告を諦めている芥瑚は、ふと自分を気遣うような、慰めるような控えめな気配を感じて
神経を研ぎ澄ます。
「彼」は終始無言だったが、確かに芥瑚に近づいてきているようだった。

(ああ、冗祐‥‥ありがとう‥‥‥)

お互い苦労するわね‥‥‥という一言は呑み込んで、麒麟の影の中、芥瑚はひっそりと涙を流した。
足首を舐められて、陽子の身体が跳ねた。ギシギシと寝台の軋む音がする。
この音ももういい加減聞き飽きた、と隠形したままで驃騎は思った。
すぐ近くからは冗祐と芥瑚の、ぐるぐるとした果ての無い煩悶の気配が伝わってくる。驃騎自身、彼らの気持ちは
痛いほどによく解るのだが、いかんせん自分でもどうにも出来そうにないので、とりあえずは沈黙を守っておくことにした。
ああ、何が悲しくて、喜色満面で女王を縛る「さど」な麒麟の姿など眺めなくてはならないのか‥‥‥驃騎はがっくりと
肩を(実際に落とすのは難しいので、心の中で)落としたのだった。

景麒が、縛られたままの陽子に覆い被さった。帯に戒められた身体のあちこちを、ゆっくりとした動きで舐めていく。
陽子が快感の滲む声色で辛そうに喘いだ。

「や、やだぁあ‥‥‥ッ!」
「嘘はお止めなさい、主上。素直に、もっとして欲しいと仰い」
「あ‥‥‥あ、あん、あぁんッ」

(そういえば、昼間は怖ろしかったな‥‥‥‥)

陽子とじゃれていた雀胡が、彼女の胸元にもぞもぞと潜ろうとしたのだ。
近づいてくる麒麟の気配を察して驃騎は焦った。警告しようにも、雀胡は小物すぎて驃騎の言葉が理解できないのだ。
それでも獣の勘で危険が迫っていることだけは解るらしく、ますます衣の奥深く潜り込もうとする。その感触に、何とか
雀胡の振る舞いを止めさせようとしていた陽子が、顔を赤くして衣の袖を握り締めた。
その表情に驃騎は見覚えがあった。夜、途切れ途切れに喘ぎながら下僕を罵る時の顔だ。
危険を感じ、やむなく雀胡の首元を咥えて姿を隠したものの、おおよその経緯は景麒にはバレているに違いない。
こういう時、景麒は普段の何倍も鋭い。
しかも不可抗力とはいえ、雀胡を引き戻すために陽子の胸元に首を半ば突っ込んだりしたわけで。
すると、そんなつもりではまったくないのに陽子が「あ‥‥‥ッ」などと熱っぽい溜息を吐いたりして。
そんなところへ到着した景麒は、心なしか黒い妖気を放っていた。おかげで、驃騎の立場ははなはだ微妙なものに
なった。
もっとも、今の景麒は主との行為に浸っているので、そんなことは忘れているだろうが‥‥‥
「け、いき、景麒、ぁああッ!やだッ、そこは、だめ‥‥‥ッ」

遠慮のない指が、緩んだ太腿の間に忍び込む。ぐちゅぐちゅといやらしい音がして、迫り上げてくる
快感と羞恥に陽子は泣いた。
止めて、と懇願する声を無視して、景麒は陽子の中をさらに捲き混ぜる。
その刺激のあまりの強さに、ビクビクと自由にならない陽子の身体がのたうった。

「や、あ、あぁーーーーーーーッ!!!」

一気に頂点へと昇りつめ、脱力した陽子は寝台に沈み込む。
汗を滲ませたその額に軽くくちづけて、景麒は陽子を戒めていた帯を解いてやった。そのまま、自身が
纏っていた絹の衣を脱ぎ落とす。
そして、再び主に覆い被さった。



‥‥‥‥‥‥‥‥驃騎はややうんざりしている。

出来ることなら、この場から離れたい。しかし、己の立場でそれはまずい。それは使令にあるまじき
振る舞いだ。
賓満を外した女王と使令が控えていない麒麟では、万が一の場合、勝算は無いに等しい。
いわば、丸裸同然なのだから‥‥‥

「まあ実際、丸裸だがな」

心で呟いたつもりで、つい言葉にしてしまったらしい。
いたって冷静な班渠の言葉に、再び驃騎は肩を落としたのだった。
驃騎の恨みがましい気配を感じて、班渠はくつくつと笑った。
ぐったりしている他の使令たちと違い、彼は悠然としてこの状況を楽しんでいる。

(そう嘆くことでもあるまい。主上も、口で仰るほどお困りではないのだからな‥‥‥)

余裕のある彼は、最近とみに変態じみている麒麟よりも、それに影響されて段々と変化しつつある女王の方を
日々観察しているのだ。


帯から解放された陽子は、荒い息をつきながら寝台に横たわっている。
景麒は陽子の身体を抱えると、欲望にそそりたつ立派な自身を、蕩けきってそれを待つ彼女の中に突き入れた。

「ああッ!!!」

さほど間を置かずに与えられた快楽に、陽子の身体が仰け反る。
熱い内部に自身を包まれて、酔ったように景麒は熱い息を漏らした。余裕を無くしつつも、大層嬉しげに陽子を
抱く腕に力を込めて動きを開始する。蜜を溢れさせるそこに、激しく打ち込む。

「やぁ、あ、あん‥‥‥‥景麒ッ、あぁぁんッ!」
「‥‥主上‥‥‥‥ッ」

一際、強く突いて、景麒は陽子を抱きしめた。

「ふぁ、あ、あぁああああーーーーーーーーッ!!!」
そろそろか、と班渠は影から姿を現す。
寝台の敷布は情事の直前に景麒がみな放り出してしまっていたので、それを咥えて渡してやる。

「ああ、すまない」

それを受け取り、景麒は意識を無くして寝台に横たわる陽子に掛けてやった。行為を終えて、機嫌が良いらしい。
敷布を少し引っ張って潜り込むと、そのまま景麒も眠りに落ちていった。
その表情がどんな時より優しいことを、班渠は知っている。やれやれ、と頭を一つ振って彼も闇に姿を沈めた。
145名無しさん@ピンキー:03/09/28 01:02 ID:7lXPpMcj
以上で終わりです。

エロ薄い上、ギャグなんだかそうでないんだか判らない話でスマソ。
それと「モニョる」の言い回しが嫌いな方にもスマソ(同人板でないので)。
重朔ファソの方にも‥‥‥スマソ‥‥‥‥。

番外編として「ハァハァ(;´Д`)景麒編」「ゴラァ!!ヽ(`Д´)ノ陽子編」(タイトル未定)をそのうち書くかも
しれません。

146名無しさん@ピンキー:03/09/28 01:08 ID:QDU9dwRC
芥瑚が哀れスギー……!


でもワロタ(;´Д`)ハァハァ
147名無しさん@ピンキー:03/09/28 01:18 ID:rMSOgyMJ
エロ少ないし正直ツマンネ
オコチャマならしょうがないけど
私は不満
148名無しさん@ピンキー:03/09/28 01:19 ID:fhQkDabW
(・∀・)イイ!!
使令それぞれの反応の違いが面白い!

しかしなぜ景麒君はいつもいつも変態なのだろう……w
149名無しさん@ピンキー:03/09/28 01:29 ID:4S8X6HPD
景麒・・・それでも麒麟か?それでも?!
150名無しさん@ピンキー:03/09/28 02:38 ID:tj6QJDBR
あ、班渠&陽子好きでした。
あの時の初夜編は、美しかった。
同じ景麒だとしたら、悲しいぞ!!! ヽ(`Д´)ノ・゚・。

しかしおそらくは避け得ない「倦怠期」を、離れることができない以上、
どうにかして乗り切るしかないわけで、納得してしまったりもした。
(別物と信じているけどね(w )
151名無しさん@ピンキー:03/09/28 03:04 ID:59hA45wz
芥瑚が不憫で仕方ない。
冗祐がやたらへたれなのとか。
そこらへんをひっくるめてワラタ。
152名無しさん@ピンキー:03/09/28 05:19 ID:rMSOgyMJ
エロ薄いと思うなら改善したら?
何か誘い受けっぽい。
153名無しさん@ピンキー:03/09/28 07:56 ID:ZvXULrvA
555見るのに早起きしたら二本もSSが。嬉しい。
遅ればせながら感想です。

>采麟、慶に行く
途中の展開、景麒のデリカシーの無さに笑いつつ、
ハリセンでしばいてやりたい衝動に駆られました。最後采麟が幸せそう
だったので良かった。
間に何気なく入ってる六×陽にも萌えますた…(;´Д`)ハァハァ


>景陽前提・使令小話
使令の反応にもワロタけど、景麒の言葉責め?がツボでした。

>「ふふ‥‥‥美しく見せるのに、衣や飾りは要らないのです。何一つ纏わぬお姿こそが主上の美‥‥」

↑の科白とか、景麒なんかどっかイっちゃってる…。

前スレ184氏、班渠&陽子の中の人、乙カレー様です。
…しかしこのスレの影響で景麒のイメージがどんどんおかしくなってゆくな。
MでたまにSで変態でへたれな溜息野郎…
154名無しさん@ピンキー:03/09/28 11:22 ID:YiZSxf1r
何かおかしなのが紛れ込んでるな
155名無しさん@ピンキー:03/09/28 11:37 ID:R4SW+yJP
班渠&陽子の中の人、乙でつ!
イイヨイイヨー。使令スキーにはタマラン話で、微笑ましく読ませていただきますた!
クソ真面目な驃騎の話がかなり哀れでツボ。
そすて省かれた重朔タソも微妙に哀れw
156名無しさん@ピンキー:03/09/28 12:23 ID:fhQkDabW
景麒は原作でのキャラと「エロ」という要素とのギャップが
最も大きいからじゃないかと思ったりする。
だから面白いんだがw
157名無しさん@ピンキー:03/09/28 16:03 ID:rMSOgyMJ
某所で誘い受ウザ
15874243:03/09/28 16:11 ID:mb6Tz1Um
援交は禁止・・・2003/9/28更新済み
http://sagisou.sakura.ne.jp/~deai2/cgi/out.cgi?diclub
159名無しさん@ピンキー:03/09/28 16:13 ID:Bc7PqSxT
>>147 rMSOgyMJ
>>152 rMSOgyMJ
>>157 rMSOgyMJ

まさかこんなところで厨気を感じるとは・・・
お迎えに参りました厨上。私と共に腐海へ帰りましょう。
人と厨とは同じ世界には住めないのですよ。
16074243:03/09/28 16:15 ID:mb6Tz1Um
援交は禁止・・・2003/9/28更新済み
http://sagisou.sakura.ne.jp/~deai2/cgi/out.cgi?diclub
161134:03/09/28 18:28 ID:uj6pPf2f
皆様、暖かいレスありがとうございますた!
ウレスィ‥*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n`∀`)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
どういう反応が来るか心配していましたが安心しました。
嬉しかったので、予告通り景麒編&陽子編もうpしてゆきます。
「‥‥‥‥ん」

景麒は目を覚ました。
窓から差し込む光に眼を細めてから、隣に眠る陽子を起こさないようにそっと身を起こす。
女官たちが起こしにやってくるまでには、まだもう少しかかるだろう。
そう思いながら、敷布を陽子に掛け直してやる。
手を一つ、ひらと振ると巨大な狒々が姿を現し、いかつい腕で硝子窓を開いた。

(それにしても、昨夜は良かった‥‥‥‥)

先ほどまでのほのぼのとした空気を一瞬でかなぐり捨て、景麒は近頃入り浸っている妄想という名の
別世界へと旅立った。


「あ‥‥景麒ッ、イイ‥‥あん、もっとぉ‥‥‥ッ」
「主上‥‥‥‥」
「あ、あぁんッ!やぁ‥‥焦らさ、ないで、もっとしてぇ‥‥んッ」

陽子が艶かしく身体をくねらせる。
鮮やかな帯に戒められた身体は、彼女をいつもより肉感的に見せていた。

「ねぇ、景麒、お願い‥‥‥‥ッ」

潤んだ瞳が、縋るように僕たる自分を見つめ‥‥‥‥‥
‥‥‥‥どうやら昨夜のことを思い出しているようだが、どうにも捏造甚だしい。
景麒はうっとりとした眼差しで枕を抱きしめ、頬擦りした。
彼の主や某黒麒あたりがするのならまだしも、三十路も間近な麒がしているのでそれはちっとも可愛くない
光景である。
その横で、昨夜から錯乱したままの芥瑚の代わりに、脱ぎ散らかされた主たちの衣を一枚一枚丁寧に畳んでいた
重朔が、物言わぬまま気味悪げに眼を逸らした。

すりすり。すりすりすり。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。

彼はしばらくそうしていたが、ふいに頬擦りを止めた。妄想するのはそれなりに幸せだが、彼自身の健康
極まりない身体が、妄想だけでは納得しないことを思い出したのだ。
景麒は抱きつぶしていた枕を放り出し、顎に手を当ててしばし考える。
そして、にやりと笑った。

‥‥‥‥今宵は、昨夜よりももっと焦らしてやろう。
他ならぬ彼女の口から、自分が欲しいと言わせてみせる。

未だ深い眠りのうちにある陽子に、景麒は熱を帯びた視線を落とした。
視線を感じる。

陽子は朝議の間へと向かっていた。背後に控えるのは宰輔景麒。
仮にも王たる自分に、こんな妙な視線を送ってくるとしたら景麒しかいない。
くるりと勢いよく振り返り、陽子は彼と目線を合わせた。

「‥‥‥‥何なんだ、さっきから。用でもあるのか」
「いえ、何も」
「嘘つけ。何だ、その物欲しそうな顔は!」
「そんな顔に見えますか」
「いや、そんな顔にしか見えないんだが‥‥‥」

とりあえず律儀に突っ込みつつ、陽子は腕組みをして景麒を軽く睨む。

「言いたいことがあるなら、ちゃんと言え。お前がいつもそうだから、私も苦労するんだ」

そう言ってしまってから、これでは角が立つかなと陽子は少し後悔する。
が、その予想に反して、景麒は怒りもしなければ嫌味も言わなかった。それどころか笑っている。
といっても所詮景麒だから、見ていて気持ちのいい笑みではない。どう見ても何か良からぬことを企んでいると
しか思えない、いっそ憎々しいまでに不敵な笑顔だった。

「言って宜しいのですか?」
陽子はとてつもなく嫌な予感がした。言わせていいのか、聞いてしまっていいのか、と本能が鋭く警鐘を鳴らす。
だが、軽々しくその言を撤回するのは王として褒められた言動ではない。
覚悟を決めて、陽子は相手を促した。

「許す。言ってみろ」

すると、景麒は笑みを深めて言い放つ。

「今宵、お傍に参ります‥‥昨夜以上に可愛がって差し上げますよ。縛られるのも、実はお好きでしょう?」


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。


「ば、ばかッ!この、変態ーーーーッ!!!」

思わずポカンとし、次いで真っ赤な顔で陽子は下僕を怒鳴りつけた。
166134:03/09/28 18:32 ID:uj6pPf2f
とりあえず完!
読んでくださった皆様ありがとうございました。

>>150さん
大丈夫!あの景麒とこの景麒は別物です。

>>155さん
‥‥‥‥‥‥‥‥もしかして重朔ファソの方ですか?Σ(゚Д゚;
そうだとしたらスマソ。
単独作品は作れませんでした_| ̄|○ |||

>>133さん
塙王×塙麟、かなり昔にプロットだけ考えたことがあります。
ただ、幸せな塙麟がどうしても想像出来ないので暗い話になりそうです‥‥‥
それでも宜しければ挑戦したいと思います。
(多分、またエロ薄めでうpするまでにも大分かかると思いますが)
167名無しさん@ピンキー:03/09/28 18:36 ID:CkyA1s9Z
134 グッジョブ(・∀・)イイ!

リアル またまたキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!

進行読み ぅLιぃ(∵)
168名無しさん@ピンキー:03/09/28 19:30 ID:oKIyAhdl
134 乙!

楽しく書くがよろし=読む方も萌え!
169名無しさん@ピンキー:03/09/28 20:11 ID:fhQkDabW
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!

変態な麒麟を持つと大変ですね主上(涙
この際開き直って自ら変態への道を進んで……ってそれじゃ尚隆か。
170名無しさん@ピンキー:03/09/28 20:26 ID:mEyJy7me
久々に覗いたら、ここはレベル高いっすね〜。

ところで前の書庫にあった氾主従×陽子って、今の書庫にはありますか?
自分が見つけられないだけ?
171104:03/09/28 21:07 ID:VKYehgZS
遅れ馳せて恐縮ながら、レスを下さった皆様、有難うございます。

小野主上と違ってw書くのは速い方なんですが、アニメで今週数少ない出番があるので
イメージはそちらで補完して頂ければな…と思いつつ、やや急ぎ気味に書いてしまいました。
前半エロ梨パートをもう少し圧縮すべきだったというのが反省点ですね。

采麟は麟の中では(見た目)最も若い、自分は多分六太と同じく下の毛もそれなりに生える13歳
くらいかな?と思ってますが、そういう設定で書きました。
見た目も可愛いですが揺籃と言う名前の響きが私はすごく好きです。と言うことで今回は名前を
一つのキーワードとして扱ってみましたが、まあこの辺は単なる私の自慰に過ぎません。
一日遅れの後書きを然も長々と失礼致しました。
172名無しさん@ピンキー:03/09/28 21:28 ID:rzGD+dt2
使令スキーなので、使令小話めっちゃツボどころか
大当たりですた!も〜ワロタワロタ。

>脱ぎ散らかされた主たちの衣を一枚一枚丁寧に畳んでいた重朔
激ワラ。
ちんまりと正座して黙々と衣服を畳む重朔……。
画を想像しちゃってお腹いたいです。
もー最高。
173133でつ:03/09/28 22:02 ID:J6ppbef7
>>166
あわわわわ・・・ぽつんと独り言程度でつぶやいたレスにお返しして頂き
恐縮でつ(礼儀の行き届いてる人には、つい腰が低くなる自分/苦笑;
>暗い話になりそうです
暗いというか、切なさがあるというか、そおいう影のあるとこが塙麟の魅力の
一部なのでモウマンタイ!機会があったらでいいのでうpされる日をお待つしとりまつ
174名無しさん@ピンキー:03/09/29 11:35 ID:PPIrGkfD
私も使令大好きだ。
重朔かわいい(;´Д`)ハァハァ

芥瑚は気苦労が絶えませんなーw
175名無しさん@ピンキー:03/09/29 17:35 ID:JQ76xwWd
屍鬼しか読んでなくて、これから十二国記よむんだが
景麒ってかなりの変態なんだね・・・・十二国記は変態物語?
176名無しさん@ピンキー:03/09/29 18:30 ID:cekvYj+J
>175
ここはエロパロですよん♪
ほんとうの景麒は読めばわかるさ。
177名無しさん@ピンキー:03/09/29 18:43 ID:2mjbqa+G
読めばわかるさ・・・・
本当の景麒は・・・・やっぱり人間的に何かしら問題があるんでは?

まぁ人間じゃないからいーかっヽ(´ー`)ノ
178名無しさん@ピンキー:03/09/30 00:58 ID:rQYSxiYX
私信なのですが……。

司書様、お手数をお掛けしました。
ありがとうございました!!
179名無しさん@ピンキー:03/09/30 22:01 ID:WXCA9jj8
広告パロディあり、サブキャラ立ちまくりの小話あり、
変態の変態による変態のための変態話あり、
本格エロ巨編あり・・・。
なああああんてバラエティーに富んだ懐の深いスレッドなんだあっ
と、ここんとこPC開く間がなくて、今まとめて目を通してきて、改めて思ったyo.
もう一度読んでこよう。
180名無しさん@ピンキー:03/09/30 22:58 ID:3H2oLodj
>170
1スレの二五七さんが書かれたものですよね?
わたしも見つけられないっす。
司書様、好きな話なので、見られるようにしていただけたら
嬉しいです。



257サン マタ カイテクレナイカナア…
181名無しさん@ピンキー:03/09/30 23:58 ID:WXCA9jj8
他に書庫で見あたらない作品というと
・漣主従モノで廉麟が発情期に入ってる話
・ちょっと珍しい尚隆×文姫のカプの話
がありますね。

司書さん、作品数が多くて大変だとは思いますが・・・。
182名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:24 ID:eBD2cN9x
具体的に、どのスレの何番〜何番ってわからない?>>181
その他の諸氏>>書庫に収録希望。
ログをもっていれば一番いいけど。
183名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:43 ID:NDKVTdKO
陽子タソ凌辱モノキボン
184181:03/10/01 01:53 ID:vIAiOzYq
>>182さん
すみません、探してきました。どちらも二冊目に入っています。

『四月』(廉麟発情期もの)
>>524-526 >>529-532 >>534-537

尚隆×文姫
>>665-667 >>681-682 >>704-705

このころすごい投下ラッシュだったんだ。
いくつものSSが同時進行で絡まり合ってる。
久々に見たら、懐かしかった。
185名無しさん@ピンキー:03/10/01 10:10 ID:clGCMHrV
103です。司書さん、以前の訂正ありがdございました。
チョト上で話題になってる藍×陽×梨は、一冊目の580〜584、622〜627です。
よろしくお願いします。
186名無しさん@ピンキー:03/10/01 17:26 ID:8F7l+cPW
「私は中嶋さんが好き。だからせめて手を握っててほしいの」
と、元の世界に帰る前日の夜に別れを惜しんで杉本に与えられた部屋を訪問して
おしゃべりし、遅くなったのでお泊りということになって一緒のベッドに入って
眠る陽子と杉本、そこでいきなり杉本衝撃告白、硬直する陽子、改心してもどこか
ズレている杉本はそこで自慰を始め、「見ていてほしいの」と積極的羞恥プレイを敢行、
状況についていけない陽子は横に寄り添う杉本が自分の顔を覗き込みながら自慰するのを
杉本の片方の手を握りながら顔を真っ赤にしながら見つめ続ける・・・

・・・というシチュはまだですか?
187名無しさん@ピンキー:03/10/01 17:30 ID:NFR2OH7u
>>186 まだ みたいだから、書いてみないか?
188名無しさん@ピンキー:03/10/01 18:51 ID:BZiQh8OW
女の子のここってこんなふうになっているんだ・・・
と、他人の恥部をはじめて見た陽子は思わず凝視してしまう。
男の人ってこうやって見ているの・・?と不思議な気持ちになる陽子。
杉本の息遣いは激しく、手の動きも、そこから鳴る音も激しさを増す。
「中嶋さん・・っ、もっと・・もっと見てっ!私を見て!」
杉本の身体がビクンビクンと揺れる。陽子は杉本の手から目が離せない。
「杉本さん・・・触ってもいい?」
陽子は恐る恐る右手を伸ばした。杉本は顔を近づけてきて陽子に口付けた。
「触って」
杉本は陽子の手を握ると、濡れたその場所に導いた。

・・・というシチュはまだでつか?
189名無しさん@ピンキー:03/10/01 19:23 ID:vIAiOzYq
>>186 >>188
リレー小説?
190名無しさん@ピンキー:03/10/01 20:21 ID:TCK9iPV5
陽子は導かれるままに濡れた秘裂に触れた。
ぬるりとした液体のせいで指が裂け目を滑る。
「ああっ」
と、杉本のひときわ高い声に陽子はびっくりして手を引こうとするが、握った杉本の手がそれを許さなかった。
杉本の濡れた瞳が懇願するように陽子を見る。
陽子は壊れ物をなぞるようにゆっくりと指を動かす。
杉本は陽子の指の動きに集中するかのように目を閉じ、熱い吐息を吐き出した。

・・・というシチュはまだでつか?
191名無しさん@ピンキー:03/10/02 07:04 ID:mZaUf+Xg

              休憩中

 |Q Q
 |・ω・*) 
 |o旦旦o  
 |―u'


*    へヘ           
    // ⌒丶          *
 * ( 从ハ从)  Q  Q  
    )§´∀`リ (・∀・* )    マターリ
   ( ( つ 旦  o旦o*
     と_)_)  O  O )〜
192名無しさん@ピンキー:03/10/02 13:27 ID:NiWWGrU+
うわぁーい。
書庫に一品物のカテゴリーが出来ている!
漣主従の『四月』が入っているし、複合には氾主従×陽子も入っているし。
司書さん、素早い仕事ぶり、いつもありがとうございます。
193名無しさん@ピンキー:03/10/02 17:54 ID:k82hw1d8
>191
ハァハァ(;´Д`)
194妄想:03/10/02 20:01 ID:J4zhMjA+
青白く、仄かに輝く水禺刀――それが映すのは。
「ウソだ、ウソ、ウソ!」
陽子はかぶりを振る。けらけらと、どこからか哄笑が聞こえてくる。
「ウソじゃねえさ。お前は騙されているんだよ。鼠にもあの女にもなぁ」
「そんなはずない!楽俊も祥瓊も、私の大切な友達なんだ!私を裏切ったり何かしない!」
「分かったものかよ。」
哄笑がいっそう高らかに響き渡る。
「本当は自分でも気付いているんだろぉ。あの二人が、お前に隠れて乳くり会ってることをよぉ。」
「黙れ、黙れ、黙れぇっ!」

(しかし、蒼猿の責めは容赦なく続く。殊、楽俊に関して陽子は冷静さをたもつことが出来なかった。)

(そうか。私は騙されていたのか…。)
かくて陽子は魔に囚われた。

祥瓊は戻ってくるなり慶王に呼び出された。
(一体、何の用だろう?)

「あんたがいるだけで迷惑なのよ。それがわからないの。」
祥瓊はか細く震える。
(私が・・私が邪魔なの?私が楽俊と仲良くすることは許されないの?)
「出ていけ。もう二度と戻ってくるな。」
冷たい目で祥瓊を見下ろしながら、吐き捨てるようにそれだけいうと、陽子は背を向けて歩き出した。

(無実の罪で陽子の勅勘を受け、追放の憂き目にあう祥瓊。それだけでは済まなかった。
正気を失った陽子の命で、祥瓊は幽閉拷問され、執拗な辱めを受けるのであった…。)

…みたいな鬼畜系SSきぼんぬ(爆
195名無しさん@ピンキー:03/10/02 20:57 ID:UQzHVvhH
>>190の続きを妄想してたら、

「お母さん、どうしたの・・・?」
「なんでもない、なんでもないのよ・・・」

「ごめん、杉本さん、もう会えない・・・!!!」


というような展開になってしまった。どうしてくれるよ蒼猿。
196名無しさん@ピンキー:03/10/03 00:43 ID:E4iF2vR+
氾主従×陽子を探してた170です。
司書さま、収録ありがdです!
過去ログでも読めるけど、まとめて読むとまた(゚д゚)ウマーでしたyo!
197名無しさん@ピンキー:03/10/03 01:05 ID:OQxsBoy9
杉本さん気になる。
198名無しさん@ピンキー:03/10/03 17:31 ID:DORru5GB
バイアグラを入手した六太
年寄りに使用すると特に効果絶大と言う宣伝文句に引かれたけど、効果は聞き忘れて
尚隆で実験してみるとか

199名無しさん@ピンキー:03/10/03 21:05 ID:woSkn7Ei
>198
バイアグラは現役真っ盛りの人が使用すると逆に体に危険な代物
のようだからそれっぽい漢字が並ぶ架空の精力剤の方がいいかも
200名無しさん@ピンキー:03/10/03 21:51 ID:QLHtA9te
500歳過ぎて、なお現役真っ盛り・・
尚隆・・・サスガですなハァハァ(*´Д`*)
201名無しさん@ピンキー:03/10/03 21:52 ID:QLHtA9te
あ、200ゲッツでつた(´∀`)
202名無しさん@ピンキー:03/10/03 22:49 ID:amH/P4Ug
500年の間に何人の女を切ったことやら。
203名無しさん@ピンキー:03/10/03 23:09 ID:jbr8FjCv
いや、意外とここ50年ほど不調なのかもよ=尚隆
204名無しさん@ピンキー:03/10/03 23:43 ID:qQco2v58
え!?尚隆がインポテンツ?
尚隆「再起を賭ける。
そのために、陽子、お前の処女が必要なんだ」
陽子「…私は、今、あなたに…
激しい苛立ちをおぼえています」
尚隆「フッ…そんな言葉は挑発にしかならんぞ」
陽子「その割にはふにゃふにゃとしているようで」
205名無しさん@ピンキー:03/10/03 23:54 ID:CjhopGX6
尚隆「ヤることがなくなったら俺はきっと雁を滅ぼしてしまいたくなる……」
陽子「いっそ一度滅ぼしてみた方がいいんじゃないですか」
尚隆「きつい目をする。そういうところもそそるがな」
陽子「その割にはふ(ry
206名無しさん@ピンキー:03/10/04 00:14 ID:epWCkh/I
こんばんは、秋ですね。前スレ184改め104です。
と言う訳で仕事の合間を縫って、秋に因んだ感じの景陽のデート?を書いてみました。
私としては短編の長さでしょうかw
続き物ではないけれど過去の拙作を多少引きずっています。
鬼畜系とか陵辱もののリクが多い気もするのでちょっとそんな系統も織り交ぜて…

とは言え全体的には甘過ぎるほど恋愛ものです。結局私はこんなんばっかりですけど。
今夜は酔っ払ってますんで何時にも増して変な前書きですが許してくださいまし。
207名無しさん@ピンキー:03/10/04 00:18 ID:epWCkh/I
あ、もしかして遮ってしまいましたか?204さん、ごめんなさい。
208205:03/10/04 00:30 ID:vMA+/vAE
あ、自分は204とは別人でネタに乗っただけっす。気にせずどぞ。てかカモーン
209名無しさん@ピンキー:03/10/04 00:46 ID:epWCkh/I
すんません。酔ってて…
では行きますね。
210『街に降る雨』1:03/10/04 00:48 ID:epWCkh/I
ある晴れた秋の日、街へと続く川沿いの街道を歩く二人連れ――

「そう言えば景麒とこうして二人で歩くのって久しぶりだな…」
見上げれば高く澄んだ蒼穹に浮かぶ柔らかな雲、見下ろせば陽光の煌く清流の岸辺に揺れる薄の穂。
爽やかな秋の空気に陽子は大きく伸びをする。
「天気もいいし、たまには下に降りて歩くのもいい」
陽子はやや遅れて歩く景麒に歩調を合わせ、その腕に自ら腕を絡ませる。
「何故腕を組まれるか。人に見られたら…」
相も変らぬ仏頂面で景麒は溜息を吐く。
「いいじゃないか、見られたって…こうしてると恋人同士に見えるかな?ふふ……」
道行く人影を気にしながら不機嫌そうな景麒とは対照的に陽子は微笑み、長身の従僕の腕に凭れ掛
かるように身を寄せる。

「私が男色家と間違われるのは我慢ならない」
景麒は眉を顰めて呟いた。
「へ?男…色?……」
陽子は少しの間首を傾げていたが、すぐにその言葉の意味を理解した。
「何を!このばか!」
絡めていた腕を解いてその肘を景麒の脇腹に突き入れる。
「ぐっ!……少しは加減して頂けぬか?私の体は何処かの乱暴な女王ほど丈夫ではないのです」
苦痛に呻きながら景麒は主をねめ付ける。
「うるさい!悪かったな乱暴で!お前って奴は、ついこの前まで暇さえあればわたしを口説いてた
くせに! もう可愛い采麟に乗り換えたか?男みたいなわたしと腕を組むのはそんなに嫌か?」

街に降りよう――そう言い出したのは陽子だった。五穀豊穣を祝う祭礼が近付く王宮は俄に慌しく、
陽子はずっと外出を許しては貰えなかった。漸く夕べ祭礼の衣装が整い、取敢えず今日一日の休み
を貰うことが出来た。この頃忙しくてろくに話もしていなかったから偶には労ってやろうと思い、
愚図る景麒を無理矢理引っ張って出てきたのに…
211『街に降る雨』2:03/10/04 00:49 ID:epWCkh/I
――そりゃあ、女物着て来なかったわたしもあれだけど、そんな言い方することないじゃないか…
陽子は目まぐるしく想いを巡らせる。
――人の気も知らないで…ばか!………まさかほんとに采麟に…そんな訳……でも王に選んだから
ってわたしを好きになるとは限らないし…そう言えば…傍にいるのが当たり前過ぎて今迄気にして
なかったけど、景麒はわたしのこと好きだなんて言った事なかった…

「私に嫉妬して下さるとは…」
「違う!焼き餅じゃない!この馬鹿!……ん?」
痴話に傾倒しているうちに如何にもごろつきな風体の男たちが遠巻きに取り囲んでいる。

「何処のお大尽か知らないが…こんな処で小姓とお戯れとはお目出度い」
にやにやと下卑た笑いを浮かべる連中を陽子は一瞥し、冷めた口調で言い放つ。
「何だ、追剥ぎか何かか?…妖魔は少なくなったけど…町の外はまだまだ治安が悪いようだな…」
「失礼な、生憎と私は男色家ではない。これは只の下男」
澄ました顔で悪漢に言い返す景麒を陽子は睨む。
「お前は黙ってろ!もういい!下がってろ…お前ら、運がいいな。今の気分じゃ斬捨てたい所だが、
この馬鹿のお蔭で死なずに済んだぞ」
群れて襲いかかる妖魔や兵士に較べれば、こんな連中の五、六人を素手で倒す事など造作もない。
「陽子、乱暴は止めなさい。ここは穏便に――」
「馬鹿か?穏便に強盗が出来るか!坊主も寝言はあの世で言いな!」
襲って来る暴漢を小さな身体で次々と受け流すように投げ、関節を極め、倒して行く陽子。最後の
一人が背後から斬りつけて来たのを察し、素早く身を翻す。その視野を遮ったのは己の従僕の影。

「景麒!血が出てる…」
最後の一人を地面に投げ落とし、陽子は呆然と突っ立っている下僕の許へ駆け寄った。
「掠り傷です。それに自分の血なら…どうと言うことはない」
言ったその場に景麒は崩れ、膝を突く。
「って景麒!全然大丈夫じゃないぞ!どうする?帰るか?」
212『街に降る雨』3:03/10/04 00:49 ID:epWCkh/I
裂けた袖、陽子の当てる白い手巾が赤く色を変える。迂闊だった。冬器だったとは――
「いえ大丈夫…本当に掠り傷ですから、街に入って少し休めば」
「分かった…馬鹿だな、何でわたしを庇ったりした?あんなの躱せてたのに…でも…ありがとう」
景麒を支えるように膝を突いた陽子は少し決まり悪そうに言った。

「主命に背いてしまいました」
景麒がぽつりと呟く。
「え?」
陽子は怪訝そうに上目遣いで覗きこんだ。
「先日五歩以内に近付いてはならぬと」
「ばか」
景麒の胸に額を押し当て、俯いて陽子は言った。
「さっきからずっと近付いてたのはわたしだ…」
「国が傾くかもしれません」
その背に片手を廻し、そっと景麒は囁いた。
「一度くらい平気だ…と思う……」
陽子は目を閉じ、軽く景麒に唇を重ねる。こういう風にいつも流されてしまうのだと、陽子は思う。

いつの間にか黒く分厚い雲に覆われた空から落ちてきた滴。
その一粒が陽子の薄く紅差す頬に弾けて落ちる。

「主上、身体が辛い。雨も降ってきたようです。つづ、もとい、街へ急ぎましょう」
「そんなに辛いのか?やっぱりもう帰ろうか」
心配そうに陽子が見詰める。景麒は首を振り、陽子の心配を打ち消すように微笑った。
「いえ、心配には及びません…そう、…宿で二、三刻ほど休めば良くなるかと」
「分かった。じゃあ少し急ごう」
陽子は立ち上がり、景麒の手を取って歩き出す。
二人が街の門扉をくぐる頃には雨は地を叩く様に激しく降り出していた。
213『街に降る雨』4:03/10/04 00:51 ID:epWCkh/I
「何だ、碧双珠のお蔭で傷はもう塞がってるじゃないか。ほんとに掠り傷だったんだ」
駆け込んだ宿の客室の中、宿で借りた小衫に着替えた陽子は、袍を脱いだ景麒の腕を見て安堵する。
景麒の着替えを避けつつ、陽子は窓際へと歩を進めた。
「よく降るね…さっきまであんなにいい天気だったのに…」
窓硝子越しの雨に煙る街を見下ろし、濡れた髪を拭きながら陽子は呟く。

背後に景麒が立っている。景麒はそっと陽子の身体に腕を廻して抱き寄せる。
「主上、お身体が冷えてしまわれた…」
陽子は廻された腕に掌を置いて言った。
「お前、初めからその気だったな?薄々気付いてたよ…だから金波宮に戻りたがらなかった…」
「……はい」
「身体が辛いのに…それでもわたしを抱きたい?」
陽子はじっと窓の外を見詰めたまま問い掛ける。景麒は静かに答えた。
「もう、治りました」
「いいよ…ほんとは…わたしもその気だったんだ……でも一つだけ教えて」
陽子は景麒の腕をゆっくりと解いて向き直る。翠の瞳がじっと見詰める。

「正直に言うよ…わたしはお前が好き。だから景麒、教えて。わたしのこと、どう思ってるのか。
今まで聞いたことがなかったよね?」
「常に態度で示しているつもり。敢えて言う必要などないでしょう」
景麒は困ったように目を逸らす。陽子は顔を近付けそんな景麒を見上げて問い詰める。
「分からないよ。わたしには…分からない……そうであって欲しくないけど…景麒は天命に背け
ないから、わたしに従ってるだけなのかも知れない…景麒はいつも、自分の気持ちを言わない。
…だから、聞きたいんだ」
――教えて、本当の気持ち……だけど、嘘でもいいから、誰よりも愛してると言って欲しい…

黙っていた下僕は目を逸らしたまま呟くように言った。
「…乱暴で、我侭で、気が多くて、無鉄砲で…いつも私を困らせてばかり…」
214『街に降る雨』5:03/10/04 00:53 ID:epWCkh/I
「そうだね……」
陽子は俯き自らを嘲笑う。その頬をそっと撫で、濡れた髪を優しく梳る指先。
紫の瞳が見下ろす先に、冷えてしまった細く小さな身体を震わす主君。
「それでも…私はそんな主上をお慕い申しております…言葉では言い表せぬ程に…愛している」
「ありがとう…」
見上げる瞳に涙が溢れる。長身の下僕はその身体を優しく抱き寄せ、言った。
「もう一つ、忘れていました…私の主は強がりなくせに、よく泣かれる…」
「そうだね……」
その胸に頬を寄せ、陽子は小さく呟いた。

横抱きにされた陽子は臥牀の上に優しくその身を降ろされ、傍らに腰を下ろす景麒を見上げた。
景麒は覆い被さるように上体を近付け、耳許に囁く。
「冗祐を退がらせます。目を閉じられよ…」
言われるままに目を閉じて、陽子は離れて行く冗祐の気配を感じる。そして何かに強く手首を
引っ張られるのを感じてはっと目を開いた。陽子は臥牀の飾り柱に両の手首を縛られていた。

「な、何を?…景麒!どうして!わたしのこと好きなら……こんなのはいやだ!お前はまた!」
景麒は両手を挙げて緩やかな曲線を描く陽子の胸元を、細くくびれた腰を、小振りだが充分に
女を感じさせる尻をゆっくりと撫でまわす。
「貴方は人を疑おうとしない…主上の仰る通り、麒麟は主だからと言って愛するとは限らない」
「そんな!……うそ…」
「愛などと口にしても儚い事。劣情に押し流されて主上を犯す私に、貴方はただ穢されるだけ」
乱暴に唇を塞ぐ景麒に陽子はいやいやと首を振る。雨に濡れた緋色の髪を褥に散らして。
「んっ…んくっ…」
翠玉の瞳を涙で濡らし、嗚咽の声を景麒の唇に押し殺され、陽子は泣きじゃくる。
――どうして?…景麒、どうして嘘を吐いたの?…

景麒は陽子の身体に馬乗りになる。こんなにも男の身体は重かったのかと陽子は思った。
215『街に降る雨』6:03/10/04 00:54 ID:epWCkh/I
はだけた小衫の袷、露わになった乳房を鷲掴みにする景麒。
「やっ…いやだ、もうやめて…」
その願いは聞き入れられず、景麒は乳房を絞り突き出した乳首を強く捻る。
「い、痛い!止めて!…お願い!」

苦痛に悲鳴を上げ怯んだ陽子の股を割り、景麒は身体を押し入れる。小衫の裾を開き、猛々しく
上を向いた己の肉棒を嫌がる陽子の身体にあてがった。未だ微かな湿りを帯びているだけのその
場所。尻たぶを掴んで閉ざされた扉を大きく押し広げて。
「ま、待って!まだ…だめ――痛っ!痛いっ!」
引き裂かれるような痛みにばたばたと暴れる脚を抱え、景麒は無言のまま容赦なく杭を穿ち激しく
大きく抽送を繰り返す。
「いやぁっ!景麒、いやだ、もう止めて!ひっ、痛い!やぁっ!」
声も枯れるほどに悲鳴を上げるその喉を仰け反らせる陽子。悲しみと苦痛に涙は止まらない。
「主上!」
程なくして近付く終局の予感、景麒は堪えることなく欲望を陽子の奥深くへと解き放つ。

息を荒げて身体を重ねる景麒の耳許に陽子はそっと囁きかける。
「もう満足した?…もっと…滅茶苦茶にされてもいい…お前の気の済むまでわたしを犯して」
漸く解放された苦痛、それを陽子は下僕に促す。陽子は垣間見ていた。己の下僕が自分と同じよう
にずっと苦悶の表情をしていたのを。
「なりません…主上、何故私を憐れむか?貴方を傷付け辱めるこの私を!」
身体を起こして険しい顔で見下ろす景麒。陽子は微笑みさえ浮かべて言う。
「そんなに辛そうな顔して…わたしを傷付けて愉しんだようには見えないよ?…景麒は自分の
気持ちを言わないけど、嘘を吐くのも下手だね……お願い景麒、この手の戒めを解いて」
景麒は陽子の手首を縛っていた帯を解いた。陽子は身を起こし、その手で景麒を抱き締める。
苛烈な責めは陽子の秘所に熱く鈍い痛みを残し、欲望の残滓が尻を伝う。それでも――
「いくらひどい事されたって、わたしはお前を嫌いになんかならないから、景麒」
216『街に降る雨』7:03/10/04 00:55 ID:epWCkh/I
抱き付く陽子を押し返し、景麒は言葉を探すように俯く。
「私は一人の王を破滅へ追いやりました。求められるまま応えたが故に…私は貴方を失いたくない」
陽子は優しく景麒の手を取り、そして言った。
「予王とわたしは違うと思うよ…そんなに心配しないで……わたしは景麒と一緒に…ずっと一緒に
この国を導いて行きたい…景麒がわたしを愛してくれるなら、ずっとこの気持ちは変わらない…」
向き合った裸の胸に陽子はそっと凭れ掛かる。
「愛しています、主上…」
重ねた唇にその想いを込めて、景麒は主の身体を強く抱きしめた。

「美しい我が主…今度街に降りるときは是非女物で」
何よりも大切な宝物、揺蕩う肢体を景麒は指先で余すところなく愛でる。
「ん、…そうしたら…手を繋いで歩いてくれる?」
深く切ない吐息も悩ましく、そう問い返す陽子の声さえも、愛撫を加える景麒の胸をくすぐる。
「喜んでそうさせて頂く…今日も決して嫌では…寧ろ嬉しかったのですが…少し照れました」
景麒は照れを隠すように陽子の狭間に手を差し入れる。
「ぁ……」
掌は赤茶の草原をそよがせ、指先は潤んだ花びらをくすぐる。
「さっきは、ほんとに痛かったんだから」
陽子は拗ねたような目つきで怒ってみせ、膝を擦り合わせてその手を締めつける。
「愚かな振舞い、本当に申し訳ない…だが何よりも主上が私の胸の内を察してくれたことが嬉しい」
真摯に見詰める景麒を翠玉の瞳は真直ぐに見詰め返す。
「だってわたしはお前の主だよ…そしてわたし達は二人で一人、だろ?」
そう言って陽子は微笑った。

「確かに少し腫れている様だ」
景麒は顔を近付け、僅かに覗く小さな宝玉をくすぐった。
「あん!そこは…違う…もう、ばか!意地悪言うな」
しとどに濡れた花芯にゆっくりと指を沈める。陽子の熱を帯びた柔肉が滑る指先を包み込む。
217『街に降る雨』8:03/10/04 00:56 ID:epWCkh/I
「まだ痛みますか?」
「ううん、大丈夫…でも優しくして……はぁ、ぅ…」
程なく景麒は陽子が泣き出す秘密の場所を探り出す。自然に身体が逃げようとするその場所を。
「あっ!…優しくしてって言ってるのに…」
次第に激しくなる指の動きを陽子は両手で制した。
「痛いですか?では止めましょう」
「違うの……」
首を振り、陽子は羞ずかしさに目を逸らす。
「そこは…いっぱい濡れちゃうから……」
――本当はそれを望んでいるの。腕を掴んだ指先を弛めているの…分かるでしょう?
やがて陽子は望みを叶え、しとどに濡らして愉悦に咽び泣く。

「……ね、今度は…うんと甘えていいかな?」
陽子は甘く痺れた身体を起こし、景麒の胸にしな垂れ掛かる。
「お好きなように……」
愛する主君の緋色の髪を指先で撫で梳き、下僕はその髪に口づける。
「聞かせて…もう一度……景麒の気持ち…」
――何度でも、聞かせて、その想い………
甘い言葉を耳に、陽子は想いに口づけで応える。絡み付く舌に切ない吐息を洩らしながら。

「ですがこの想い、普通の愛し方で伝えていたのでは何日掛かるか見当も付きません」
真顔で言う景麒に陽子は何か可笑しささえ覚えた。
「そんなこと言われたって…どうすればいいの?」
「では獣の格好に…」
景麒は仰臥する陽子の手を取って促す。自らその格好になるのはそれだけで恥ずかしいのだけれど。
「やっぱり…後ろ…なのか?」
それでも言われるままに四つん這いになりながら、陽子は振り向き問い掛ける。
「お好きでしょう?」
218『街に降る雨』終:03/10/04 00:58 ID:epWCkh/I
からかう様に景麒が問い返す。陽子は顔を前に向け、呟くように小さな声で言った。
「そんなこと…ない」
期待していたから出掛ける前に念入りに洗っておいた、などとは口が裂けても言える訳がない。
「好きだと顔に書いてありますが」
何だか見透かされたような気がして陽子はひどく赤面した。
「ばか!……痛くしないで…」
陽子は上気した顔を枕に埋ずめて隠し、もうひとつの、そしてこの上なく淫らなところへと誘う。
愛しい男のうねる舌を、悪戯な指を、猛り狂った男根を妖しく淫らな秘密の門に。



「――止まないね、雨…」
牀榻の向こう、夜の闇。雨滴に濡れる窓をぼんやりと見ながら陽子は独り言のように呟いた。
「そのようです」
牀榻の天井を見上げたまま景麒は穏やかに、いつものように素っ気無く答える。
隣に横たわる下僕に身体を並べ、陽子も仰向けになる。
石畳を限なく濡らす雨音の調べ、それは寄せては返すさざ波のよう。

「帰るのは…明日の朝にしようか…」
その指を愛しい下僕の指先に絡ませて、やがて穏やかな吐息を一つ、瞼を閉じる。

―了―
219104:03/10/04 01:07 ID:epWCkh/I
と言った感じです。お粗末でした。恥ずかし…

ところで、風の万里のDVDのジャケ絵の祥瓊と鈴、可愛い!!
中身はいいからあの絵が欲しい!と思うのは私だけでしょうか。

という訳で鈴を尚隆の毒牙に…などと次作の妄想などしています。
220名無しさん@ピンキー:03/10/04 02:03 ID:tpilB/gH
乙悦!!
久々の神の降臨にただうっとりでつ・・・ハァハァ(*´Д`*)
221名無しさん@ピンキー:03/10/04 02:28 ID:J6qlOGFX
すごく綺麗な文章に萌えますた。
自分の主に冷酷な態度をとる景麒に(;´Д`)ハァハァ

222名無しさん@ピンキー:03/10/04 04:21 ID:VhbU6OGh
陽子カワイイ!
神々が降臨する週末がやってきたーーー!!
続いてほしい
223名無しさん@ピンキー:03/10/04 13:27 ID:uVdB/wYl
>104さん
乙悦!!
景陽のこういう甘甘って久しぶりに読んだ気がする。|客|(/^∇^(^ε^*)|室|♪
季節や天候の描写が雰囲気を盛り上げてますね。
224(ネタバレ注意):03/10/05 18:47 ID:RzwUAHjy
新刊のネタバレです

「紅蓮の咆吼 煉獄の彼方」(上巻)今年度末発行予定。

驍宗は地下深くの牢に閉じ込められ、変態の拷問官から残虐極まりない拷問を七年近く受け続けてしまいます。
奇跡的に驍宗救出に成功した旧驍宗派ですが、驍宗はもはや自分の力で立ち上がることも出来なくなっていた。
そんなぼろぼろの驍宗を保護して阿選の追撃をかわしつつ沿岸付近まで逃げる一行ですが、
矢折れ刃尽きもはやこれまでという時に蝕が起こり、十一人の「神の手」が出迎えて宴を催します。
無数の妖魔に囲まれる一行。彼らを生け贄にし、驍宗を化け物にかえてしまうのは、他ならぬ驍宗自身だというのです。

「何万の敵、何万の味方の中で、お前だけが」

「驍宗さまーっ!」必死に驍宗の元に駆け上る泰麒。
振り返る驍宗の目に映るものは…。
「お前だけが俺に夢を忘れさせた」

「捧げる…。」



225(ネタバレ注意):03/10/05 18:48 ID:RzwUAHjy
そして、十二人目の神の手として再生する驍宗。最後まで付き従っていた旧曉宗派の面々は贄として供物にされます。
英章も正頼も臥信も巌趙もそして花影も酷たらしく妖魔に喰い殺されてしまいます。
最後に残った李斎は新生驍宗が泰麒を襲うのを目の当たりにし、
最後の力を振り絞って抵抗する際に右腕に引き続き右目も失ってしまいます。
そして自身もあわやという時に呉剛の門を突き破って景麒に騎乗した陽子が救出に来ます。
しかし、泰麒はショックから正気を失ってしまいました…。

こうして間一髪で助け出された李斎は驍宗に復讐を誓い、各国に大使館を設立した景王陽子は、常世を裏で支配する天帝とその元に集う闇の十二人の王を倒す為、十二国を統一し、天に対して最後の戦いを挑むのだった。

・・・というところで下巻に続きます。

下巻では鋼鉄の義手と黒金の鎧に身を包んだ李斎が剛剣「屠竜」を手に凄まじい復讐者と化します。
一方、載国では天から降臨し新生禁軍を率いて阿選を討伐した驍宗が、民衆の圧倒的歓呼に迎えられていました。
李斎は一人、無数の妖魔を従える魔王驍宗に立ち向かっていきます。
226名無しさん@ピンキー:03/10/05 19:35 ID:WLpTA/1i
>224
べるせるく?
小野しゃんは十二国記を忘れようと思っているから、当分新刊は出ないぽ。
227名無しさん@ピンキー:03/10/05 19:55 ID:dR77hirz
まあ、麒麟の場合は「捧げる」と言われても、抵抗感ないだろう。
228名無しさん@ピンキー:03/10/05 20:59 ID:MAGEFG/W
>224-225
ワロタ(w

229名無しさん@ピンキー:03/10/05 21:11 ID:V/tNhX4Q
「紅蓮の咆吼 煉獄の彼方」
イメージがホクトのケンの作画の人なんだが・・・

上巻にエロい描写がないということは下巻に期待してもいいのでつか?
驍宗と妖魔に犯される李斎・・・ハァハァ
230名無しさん@ピンキー:03/10/05 23:03 ID:SXwJtI6R
>226
なんで?
231名無しさん@ピンキー:03/10/05 23:32 ID:ObgaZqok
>>226
当分って10年位か?
232名無しさん@ピンキー:03/10/05 23:37 ID:V6zimUig
>>226
ほんとに忘れたいならアニメになぞ(ry
233名無しさん@ピンキー:03/10/05 23:49 ID:Ep9zHlyv
>>225
「英章も正頼も臥信も巌趙もそして花影も酷たらしく妖魔に喰い殺されてしまいます」の後に、

文官の花影を庇いつつ右に左に当たるを幸い薙ぎ倒す李斎。片腕ながらもその凄まじい戦い振りは
かつて瑞州師将軍であった頃を伺わせます。しかし李斎は蠱雕の体当たりを喰らい体勢を崩してしまう。
あわやとなるがその李斎を咄嗟に庇う花影。そのまま蠱雕の爪が深々と花影の背を抉ります。その隙を
突いてなんとか蠱雕を倒すものの、既に花影は致命傷を受けて息も絶え絶えに。瀕死の花影を跪いて
抱き涙する李斎に花影が「李斎、貴方は本当によく泣くようになりましたね」と微笑む場面は秀逸です。
「自分では、もう少し器用なつもりだったのですが・・・」花影の秘められた想いが血生臭い展開の中光ります。

・・・って書き足したかったなあと思ってたら、ワラタ。やっぱエロい展開見たいですねw
234名無しさん@ピンキー:03/10/06 00:14 ID:Zlitv5mf
>230
想像だぽ。あくまでも想像の範疇で考えて欲しいぷ。
漏れが思うに、世界を少々拡げ過ぎた感がする。天帝の存在を匂わせた辺り
から、危ういな、と思ったぷ。あまり深く考えないでぽ。
>231 当分は当分。前、誰だったか完結する前に死んだ小説家もいますし・・・。
>232 たぶん、アニメが放送される前まではノリノリのやる気だったぽ。た
ぶんですよ、たぶん。

後、漏れはアンチ小野じゃないですよ。十二国記の続きを期待し、希望して
いる人の中の一人ぽ。
235名無しさん@ピンキー:03/10/06 01:28 ID:93JFlqBH
>>233
泣ける話です(ううっ
でも、泰麒は驍宗に犯されてしまうんですねぇ…
236名無しさん@ピンキー:03/10/06 02:44 ID:QxkScugc
景麒は馬だったのか!つーことは宝重も馬並みですか?
237名無しさん@ピンキー:03/10/06 22:13 ID:tWpPsnzi
はじめまして。このスレに出会って初めてエロを書いてみようと決心しました。
しかし実際書いてみると神の皆様とはほど遠い出来に悲しくなるばかりです。
せっかく書きましたので修行…というか習作だと思って投下させていただきます。
ぬるい目で見守っていただけたらと思いますのでお手柔らかに…。
238尚隆×陽子『夕暮れ刻』1:03/10/06 22:14 ID:tWpPsnzi
「慶国の街は活気づいてきたようだな」
延王尚隆は露台から雲海を見下ろしながらつぶやいた。
卓を挟んで向かいにはこの国を統べる女王・景王陽子が座っていた。
「ええ、やっとのことで。しかし私の目にはまだ堯天の街しか見渡すことがで
きないので、果たして他の街まで活気がでてきているのかはまだわかりません」

小さくため息をつく。
そんな姿を見遣った尚隆は人の悪い笑みを浮かべて小声で囁いた。
「市井に出てみぬか?」
陽子はほんの少しだけ眉を動かした。
「…お忍びですか?」
すると今度は尚隆は快活に笑った。
「そうだ、慶国のはずれ。雁国に近い郷都に以前会ったことのある仙人がおっ
てな、時間のある時にでも訪れてみようと思っていたのを先頃思い出した」
そこまで言うと一旦、言葉を切って小声になった。
「良ければ陽子もついてこぬか?」
陽子は一瞬迷ったが、このところの激務続きに飽き飽きしていた。
やっと区切りがついたところだったのでついていく決心をすぐにした。


尚隆が景麒に、延麒の使令を連れて行くからと約束をしてやっとのことで許可を得た。
二日間ではあるが、息抜きの間を得たのだ。
239尚隆×陽子『夕暮れ刻』2:03/10/06 22:15 ID:tWpPsnzi
仙に面会した後、二人は街に出て舎館をさがした。
今日は祭りがあるせいでどこも満室が続いてた。
六軒目にやっと一部屋を確保した。
陽子はいつもの少年のような姿をしているのでどうやら尚隆の弟として扱われ
ているようだった。
「…同じ部屋…なのですか?」
すると尚隆の方も肩をすくめた。
「仕方あるまい。祭りの日に当たった上に、ここまで混んでいるのだから」
仕方のないこととはわかるが、やはりどこか釈然としない陽子だった。
以前の辛い旅で楽俊とは同じ部屋に泊まっていたので他人と同室には慣れていたが。
部屋に着くと尚隆は荷物を下ろした。
陽子も荷をほどく。
「陽子、どうも埃がすごいぞ」
そう言われ、陽子は自分の顔を手で撫でた。
手には埃がうつる。
「この辺りは乾燥しているからな。俺は風呂に行ってくるから、その間に湯で
体を拭いておけ」
そう言うなり尚隆はさっさと部屋から出ていってしまった。
「延王はせっかちな御方だ…」
陽子も部屋を出て湯をもらいに出た。
大きめの桶いっぱいに湯をもらって部屋に戻ると陽子は入り口に閂をおろした。
急に尚隆は入ってきてこられては困るので。
部屋の少し広くなった衝立の後ろに桶を置いた。
そして腰に巻いてある帯に手をかけた。
解いた帯を衝立にかける。
身につけていた物をすべて脱ぐと陽子は桶に浸した手巾を絞って肩口を拭いた。
その刹那、衝立の向こうで何か物音がした。
240尚隆×陽子『夕暮れ刻』3:03/10/06 22:15 ID:tWpPsnzi
「曲者!」
反射的に手が刀を探す。
しかし、手は空を切るばかりだった。
衝立の向こうからは聞き慣れた声がした。
「これは曲者とは如何なものか」
先ほど出ていった尚隆だった。
するとどことなく楽しそうな声で言った。
「景王たるもの不用心にもほどがある。陽子は気安いところが魅力だが、
それも度をすぎると痛い目にあいかねる」
そう言って、衝立を退ける。
咄嗟に陽子は両腕で胸を隠し、しゃがみ込んだ。
「…ご…ご冗談を! 延王、戯れが過ぎます!」
必死に声を出したが、尚隆は益々声に張りがでてくる。
「佳い娘だ…王であったのは非常に残念だったが…。もし王として出会わなけ
れば、必ずや召し抱えたものを」
力強い腕が陽子の腕を掴んだ。
難なく陽子の腕は外され、形の良い胸が露わになった。
「やめてください!」
拒否の声も尚隆の欲情をかきたてるだけだった。
「ここは金波宮でも玄英宮でもない。そして我々は景王と延王でもなくただの
女と男。そうではないか?」
少年のように括っただけの髪がほどけた。
はらはらと散る赤い髪がより陽子の美しさを際立たせた。
「もう我慢がならん。今宵はもう離さぬ」
貪るように唇を首筋に押しつける。
陽子もこれほどまでに人肌の温度を感じたこともなく硬直していた。
「やっ…や……」
何かを言いかけた陽子の唇を尚隆の唇で塞ぐ。
そして唇を離すと、尚隆はうっすら笑みを浮かべ聞いた。
241尚隆×陽子『夕暮れ刻』4:03/10/06 22:16 ID:tWpPsnzi
「何か言いたげだな。申してみよ」
きつく瞼を閉じていた陽子だったが恐る恐る目を開けて上擦った声を出した。
「…私ばかり裸体とは…恥ずかしすぎます…」
頬を染めるその姿を見て尚隆はいよいよ欲情を駆られた。
「では、共に果てまで」
そう言うなり尚隆は自ら纏っていた物を全て脱ぎ捨て、陽子を抱きかかえて
牀榻に場所を移した。
「どれ」
そう言って陽子の手首に優しく接吻する。
しかしまだ陽子は恥ずかしそうに目線を反らしていた。
「どうした? 何か具合が悪いか?」
すると陽子はやや頬を赤らめ答えた。
「まだ…湯で体を拭いておりません。その…まだ体が汚いので…」
尚隆は声をあげて笑った。
「陽子の恥じらいは本当に可愛いな。ではかわりに拭いてやろう」
そう言うと尚隆は先ほどまで陽子が手にしていた手巾を取り、桶に汲んであった
湯に浸した。
それを絞って牀榻の横たわる陽子の腕を取った。
「そ…そんな、延王に…」
慌てて腕を引く陽子。しかし尚隆は気にしない様子で腕を引き戻した。
「先ほども言うたではないか。今宵は王ではなくただの女と男」
「…まだ夕方にございます」
少し拗ねた風な陽子にまんざらでもない笑みを尚隆は浮かべた。
やがて上肢を拭き終え、脚へと布は移動する。
股の内側を最後に拭き終えるとたまらず、尚隆は陽子の女陰へと指を伸ばした。
「あぁ…あ…」
陽子も堪えきれずに声をあげた。
「その喘ぐ声も美しいな」
そう言って更に奥になる秘部へと指を伸ばす。
242尚隆×陽子『夕暮れ刻』5:03/10/06 22:17 ID:tWpPsnzi
慣れた手つきで芽をいじり始めると陽子は尚隆に抱きついた。
「…んぁ…」
「この状態ではお前の美しい秘部を眺められないではないか」
余裕いっぱいの尚隆だったが陽子の耳には聞こえないようだった。
余りの的確な責め具合に陽子の腰も砕けるのではないかという気にすらなった。
「では、眺められないのであればこちらにも…」
尚隆は逆の手で陽子の形の良い胸を掴んだ。
薄紅色の突起を摘みあげる。
「…ああ、いやっ。痛っ…」
最初は苦しそうに眉間に皺を寄せた陽子だったが、やがて快楽のために目尻から涙が落ちた。
その涙を尚隆は優しく吸い上げた。
「この涙は俺のものだ…」
そして先ほどから動きを止めていた秘部へと再度指が動き始めた。
先ほどよりも潤い、蜜が湧き出していた。
くちゅくちゅといやらしい音が陽子の耳にも入った。
「んぁ、そんな…恥ずかしぃ…」
力無く言う陽子の声は艶っぽく響く。
尚隆は返事もせずに指の動きに集中した。
やがて指を秘裂に滑り込ませる。
一本、二本と入る指が増える度に陽子の背中が反るのがわかった。
「もっとその表情を見せてくれないか…」
尚隆の額にも汗が光る。
陽子はきつく閉じていた目を恐る恐る開け、尚隆の顔を見た。
そして陽子は尚隆の唇を求めた。
逞しいその下唇を甘噛すると舌で全体を舐めた。
その心地よい舌遣いに尚隆も陽子の唇を求めた。
絡み合う舌、優しくそして力強く触れる唇、甘い唾液。
どれもが悦楽の一時を与える。
「…尚隆ぁ…」
甘い声での呼びかけに尚隆の下肢に疼きが宿った。
やがてその疼きを感じ取ったのか、陽子は尚隆の自身に掌をあてがう。
熱い…、その熱を感じ取りながら陽子はやがて自身に頬を寄せ、やがて口腔へ誘った。
243尚隆×陽子『夕暮れ刻』終:03/10/06 22:19 ID:tWpPsnzi
「そろそろ、中に入っても良いか…」
陽子は潤んだ翠の瞳を尚隆に向けた。
「そんな、聞くだけ野暮です…」
わざと意地悪く答えた。
尚隆も苦笑しつつ、そのまま陽子の秘裂を自分自身を差しこんだ。
「んあああ…あ、あ…!」
十分に準備が調ったはずの秘裂であったが、尚隆の自身を受け入れた時は
きつく締めつけた。
「よ、陽子…ようこ…」
尚隆も頂に昇っていた。
最適な締めつけが脳天まで痺れるような快感を与えた。
互いの高みに達した時、二人は蓬山よりも高い頂に登り詰めた。

目が覚めると陽子は尚隆の腕を枕にしていた。
「はぁ、これは…」
慌てて退こうとする陽子の腕を掴んだ。
「慌てなくとも、俺は逃げん」
悪戯っぽく笑う尚隆に陽子はわざと拗ねたように装った。
「尚…いや、延王はこのような行為をするために私を連れだしたのですか?」
クスリと笑みが零れる。
「俺も登極したばかりの頃は息詰まることも度々あった。
その度に外へ出て息抜きをしたものだ。陽子もそろそろそんな時期かと思ってな」
少し黙って陽子は口を開いた。
「…私にはもう少し社会勉強が必要かと思われます…。私に王としてのいろは
を御教授願えないか?」
「良かろう、いくらでも王として必要なことを伝授してやろう…」
もう一度、尚隆は陽子に覆い被さった。
そろそろ夕闇が街を覆う。舎館の窓の外は夏の熱気と祭りの雑踏が漂う。
陽子と尚隆の影は灯に照らされて一晩中重なり合うのだった。
まさか場末の舎館で王同士の睦みが行われているとは誰一人として知る者はいなかった。

―了―
244237:03/10/06 22:27 ID:tWpPsnzi
か、改行が短くてすごい長くなってしまいました…(反省)
またじっくり黄海で修行してから投下させていただきたいと思います。
おつきあい本当にありがとうございました。
245名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:32 ID:QwHS3HrF
いや、いや、すごく長いことは無かったよ。
むしろせっかくのシチュをもっと書き込んでくれると良かったよ。
(陽子タンに意地悪するの萌える。尚隆が戻ってきたところはキタ―――!!!とオモタ)
次作期待。
246名無しさん@ピンキー:03/10/07 00:00 ID:8UWfWlx4
>237タン
もうちょいいろんな描写が書いてあるともっと良くなったと思われ。
ヨコタンとショーリューの掛け合い萌えでつ!
次回作期待してまつ(*´∀`)
247名無しさん@ピンキー:03/10/07 01:20 ID:f1ewZKhc
新しい職人さんキタ―――!!!
自分ももっと情景描写して欲しいとオモタ。
陽子が扉に閂を下ろしてるのに尚隆はどうやって入ったんだとか気になるし。
尚隆の台詞が萌えでした。
次回作を楽しみにお待ちしてます。
248名無しさん@ピンキー:03/10/07 02:28 ID:PALSdPwq
>247
閂かける前から衝立の影に潜んでたんでないの?
それぐらいは読みとれるが……。

漏れは変に修飾語が多いのより、これぐらいあっさりしてるほうが
好きっす。職人さん、お疲れさま!
249名無しさん@ピンキー:03/10/07 02:35 ID:25a7byqf
初めてにしては上出来だと思いまつ。
これからもガンガッテくだされ!
オイラも尚隆がいつの間に部屋に戻ったのか気になったけど
陽子がお湯をもらいに部屋を出た隙にこっそり戻って来たのでは・・・
と解釈しますた。
>>244
ハァハァ… 良かったでつ。

そこで・・・ 男女の機微など知ろうはずも無かった女子高生陽子と、
これまた不遇の環境ゆえ雄雌の機微を知らない楽俊が、互いに惹かれあい、
本能に従って触れ合いを求めるものの、肝心の行為の知識が無いので、
手を繋いでみたり、接吻したり、草原で抱き合ってゴロゴロしたりと、
児戯にも等しいスキンシップを重ねて、しかし切ない想いをなぜか発散
させ切ることも出来ようはずもなく、二人抱き合い寄り添い合いながら
互いの顔を覗き込んで「ハァ…」と溜め息をつくシチュは、まだですか?
251名無しさん@ピンキー:03/10/07 09:57 ID:rx7wHNRK
>250
非常に萌える(*´д`*)
250タン書きませんか?
252名無しさん@ピンキー:03/10/07 11:24 ID:G/juJ6sn
>>250
ええのう(´∀`*)じっくり読んでみたい。
しかしこのままでは二人が辛そうなので、
こ こ で 延 王 の 出 番 で す よ !

陽子と楽俊の様子を見るに見かねた延王が二人の間に入り、
「もっと互いを深く知る方法を教えてやろう」と文字通り一肌脱いで
二人に実践指導を始める・・・というシチュは、まだですか?
253252:03/10/07 11:28 ID:G/juJ6sn
だめだ、これじゃ250タンの切なくも美しい話から
コメディっぽい話に変わってしまいそうだ。_| ̄|○ 
それに昼間から何やってんだ自分・・・煩悩に塗れて逝って来ます。
254名無しさん@ピンキー:03/10/07 16:17 ID:DZ+iea7X
>>252
コメディになるけど書こうかな…とか言ってみるテスト。
255名無しさん@ピンキー:03/10/07 17:39 ID:04W4MF6P
>>254
是非!是非とも書いてください、お待ちしてます!!

コメディでも全然構いません!
陽子タンが気持ち良くなってくれたらとても(;゚∀゚)=3ムッハー なのですが、
それよりも延王が2人にどんな指導をするのかが非常に気になりますw
256237:03/10/08 19:08 ID:vlJGaThq
遅レスですみません〜。
暖かいお言葉ありがとうございました。
精進して早く成獣になれるようにガンガっていきます。
読んでくださってありがとうございます。
>248
正解です!! うまく表現できなかったもので…。
表現力をつけんと…
257名無しさん@ピンキー:03/10/08 20:29 ID:mtauCXgc
厨やら工房どもは2期制だとそろそろ休みだよな…。
誰が臭いとは言わないけどさ。
258名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:41 ID:NHssrAVX
>>254
252でつ。遅レスでスマソ。

コメディ、書いてホスィ…
マターリとお待ちしておりまつ。
259名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:49 ID:Z3IZ6OrS
こんな中、初めて雁出身になり、初めて雁の旅館の
食事運びをしました。
・・・・・・・・気分は「千と千尋の神隠し」の「せん」です・・・・。
ええ、風呂場だって洗いますとも。
260名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:54 ID:Z3IZ6OrS
誤爆しました・・・・・。
申し訳ありませぬ・・・ぬぬ。
261名無しさん@ピンキー:03/10/09 01:34 ID:xlLykrqA
どこに誤爆したのかが非常に気になる…
262名無しさん@ピンキー:03/10/09 06:58 ID:/rZuTS7N
どこの板への誤爆か気になるが内容は
間違いなく鯖蝕中のオンライン十二国記だな
263名無しさん@ピンキー:03/10/10 00:57 ID:GqFPRdsV
李斎たんのトウテツ触手プレイはまだですか? なんつーか、体は正直みたいなヤツ。
264名無しさん@ピンキー:03/10/10 08:44 ID:+UAAJcLH
>263
もまいが一番正直だ
265名無しさん@ピンキー:03/10/10 12:58 ID:ueiRglmU
李斎X傲濫か…
266名無しさん@ピンキー:03/10/10 17:36 ID:JWOdqj45
>>265
面白そう・・・。
267名無しさん@ピンキー:03/10/10 17:59 ID:b4Q35H+o
>265
李斉タソが傲儖にまたがって
「フフフ…ほら、もっと腰を使いなさい…」
とか言ったりするわけでつか?
268名無しさん@ピンキー:03/10/10 18:53 ID:s19Sqa21
俺はむしろ「李斎にあーんなことや、こーんなことしてみたくない?」と言って
傲濫をそそのかすブラック泰麒が見たいかも。

以前に陽子と景麒との3Pを書いてくれた神はもう居ないのかな……。
269名無しさん@ピンキー:03/10/10 21:20 ID:CpzL0jUK
どうも、前スレ650です。
呼ばれたような気がして・・・。

書きかけのSSを抱えたまま、蝕に巻き込まれて蓬莱に流されてしまいました。
いつか常世に戻って投下出来るかと思いますが、
蓬莱からは只人は思うようにそちらの世界には渡れないんですよ。
五冊目が終わる前には戻りたいと思ってます。
皆様、至日までご無事で。
270名無しさん@ピンキー:03/10/10 23:30 ID:44v8XKLO
呼んでません。
271名無しさん@ピンキー:03/10/11 00:49 ID:k0asMIHD
650さんにチョト萌え。
新作マターリ待ってます。

267ワロタ
272名無しさん@ピンキー:03/10/11 19:31 ID:XYa1gpTp
花影×李斎を妄想してみる。花影の顔と声が不確定だけど。熟女に責められる李斎たんハァハァ
273名無しさん@ピンキー:03/10/12 11:12 ID:9+z5Ha8Z
花影受けの方が(*´Д`)ハァハァ
274名無しさん@ピンキー:03/10/12 13:43 ID:EcH8tZ8h
李斎、それだけは、だめ。
275名無しさん@ピンキー:03/10/12 17:12 ID:rxKUwzyp
考察してみる。

1)官吏粛清前。急進的な改革に不安を覚え、初めて李斎の屋敷に訪れた花影は
  李斎と穏やかに語らううちに安堵し、そのまま李斎を(以下略
2)官吏粛清中。判決を下す花影と埋める李斎。あまりのつらさに連日泣き伏す花影を
  慰めようと花影の背をさする李斎だったが、花影のうなじに見とれてしまい、つい(以下略
3)官吏粛清後。不安を紛らわせるためから始まった交友だったが、時が経つにつれ
  確固たるものとなった二人の友情。ある晩花影は己の心に芽生えた気持ちを李斎に(以下略
4)鳴蝕後逃亡前。言い知れぬ危機感と焦燥感に駆られた李斎と花影はまた以前のように
  頻繁に会うようになるが、前とは違いその不安定な気持ちは互いの心と体を(以下略
5)逃亡生活。阿選の恐るべき企みによって国家大逆の烙印を押されてしまった李斎は花影と共に
  苛烈な逃亡を続ける。身も心も疲れ切った二人だったがお互いの絆はいつしか一線を(以下略
276名無しさん@ピンキー:03/10/13 12:48 ID:M4f9jhi3
>>275
要するに二人の関係は一緒にいる限り
いつでも以下略になれる状況
277名無しさん@ピンキー:03/10/13 13:32 ID:eNobvGBD
氾王×梨雪は・・・エロパロやらんでも普通に同衾してそうだからなあ。
やっぱり萌えませんか?
278名無しさん@ピンキー:03/10/13 17:16 ID:nB+TSYdj
>>277
普通にありそうだからなぁ・・・氾王×梨雪
すでにうpされてるように、氾王と梨雪がタッグを組んで誰かを襲う方が
279名無しさん@ピンキー:03/10/13 18:06 ID:voe3ODSV
ああッ・・・・。きました・・・・・・。
それきぼんです>>278
280名無しさん@ピンキー:03/10/13 19:21 ID:eNobvGBD
萌える>278
襲うにしても某猿山の猿王は眼中になさそうだけどね。
逆に濡れ衣着せられたりして。普段の行いの悪さが祟って(w
被害者は
1、祥瓊
2、陽子
3、泰麒
4、その他
・・・誰だろう?
281名無しさん@ピンキー:03/10/13 20:25 ID:ZrWRFHfE
>280
驍宗様を追加してください。
282名無しさん@ピンキー:03/10/13 20:36 ID:OldFiTve
猿王を追加してください。
283名無しさん@ピンキー:03/10/13 20:52 ID:eNobvGBD
当然梨雪にいろいろ仕込んだのは氾王な訳で(w
最初のころの初々しい梨雪も読んで見たい・・・ヒトにねだらんで自分で書くかな

>282
猿王・・・彼は氾主従にとっては嫌がらせ対象のような気が
284名無しさん@ピンキー:03/10/13 21:09 ID:8Z4XHiTB
お、話が盛り上がってきた。
>280
慶主従をまとめて仕込んでくだちい。
285名無しさん@ピンキー:03/10/13 21:23 ID:eNobvGBD
つかみとしては
梨雪×陽子
氾王×慶麒
そしていつの間にか4人で乱(ry
・・・・・・4人も書くのかよ・・・
286名無しさん@ピンキー:03/10/13 22:36 ID:RnFSfIse
おねいさんぶる梨雪×なすがままのたじたじ景麒っていうのも好きかも。
氾主従×陽子は・・・既出ですね。
287名無しさん@ピンキー:03/10/13 22:44 ID:42rh5GjY
>285
えっ、氾王×景麒って・・・
それは想像できないが、なんだかスゲー・・・
書 か な い か え?
288名無しさん@ピンキー:03/10/13 22:51 ID:eNobvGBD
しまった!ついうっかり墓穴を・・・
いや、陽子を楯に取られたら慶麒は言うこと聞くしかないよなって思ってですね・・・
((((゜д゜;)ニゲレルカナ・・・
289名無しさん@ピンキー:03/10/13 22:58 ID:FeLEgdUm
氾王×景麒……そ、それは801になるのだろか、ならないの
だろうか……801はチョット苦手ー
290名無しさん@ピンキー:03/10/13 23:03 ID:42rh5GjY
>288
逃げられませんよぉ・・・ニヤリッ
書いてくださいねー。
その場合、氾王に攻められる人は“景”麒ですだ。
291名無しさん@ピンキー:03/10/13 23:43 ID:BZ4d2bBS
折角盛り上がってるのに水を差すようで悪いけど801はここでは止めといたほうが良い。
書くなら向こうでお願いします。
292名無しさん@ピンキー:03/10/13 23:46 ID:why7bEWx
なら、景麒は女体化で・・・
293名無しさん@ピンキー:03/10/13 23:55 ID:76lVorCz
ところで、鈴と清秀が一緒に風呂に入ったり水浴びしたりした事って、
あの旅の途中に1回や2回はあったはずだよな? 
294言い出しっぺ@ピンキー:03/10/14 00:08 ID:bYTM6nZD
じゃあ景麒は梨雪相手ということで・・・
自分、元々801を書けないへたれなので大丈夫です(違
295名無しさん@ピンキー:03/10/14 00:40 ID:mKGxd6eS
  /^r⌒`ヽ  それも801です!!
  iノ`'iハ人)〉
 )(#´_ゝ`ノ (.  | | ガッ
 /((V/ノ人ヽ. | |  へヘ
  /ソり/ノ    人 〃⌒丶\
    / )    <  >从ハ从 ) ←292
  _/し' //. V.リ;´∀`§(  
 (_フ彡      ハ _ †ハ .  
           .U|_____|   

296名無しさん@ピンキー:03/10/14 07:31 ID:D6p5W0q3
>295
景麒の癖に生意気な…
297名無しさん@ピンキー:03/10/14 15:27 ID:fEgGCm0Y
>294
仕込まれて陽子たんをやる景麒がいい。
とイテミルテスト
298名無しさん@ピンキー:03/10/14 15:44 ID:HvhZE7yz
以前氾王×梨雪かいた職人さん降臨キボン
299名無しさん@ピンキー:03/10/14 20:42 ID:RNz2rjqM
氾王は貴婦人の恰好して似合うんだからスレンダーなんだよな。
それでいてご立派だったりして

匠の国のヘッドだけあって指先も機用なのだ
300名無しさん@ピンキー:03/10/14 21:31 ID:2f6z9DDu
昼は麒麟の大きさに不満なロリ女王
夜は麒麟の大きさに大満足なロリ女王
マンセー!
301名無しさん@ピンキー:03/10/14 21:51 ID:sgvuliqs
>>299
つまり挿入以前のふぇらが凄いってことか
特に指使いが
302名無しさん@ピンキー:03/10/14 21:52 ID:bYTM6nZD
鈴、やられるよ・・・?
303名無しさん@ピンキー:03/10/14 21:55 ID:bYTM6nZD
>301
それは801では?
304名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:00 ID:3W4XF9UQ
じゃあ、こっそりと景麒が覗いているのを知りながら、氾王が手だけで
陽子を攻めて仕込むとか。
その後は当然収まらない陽子と興奮した景麒で、仕込まれたことを
おさらいとか。
氾麟はどうしよう?私としては百合もだめなので、仕込みに氾麟参加は
パスしたい。
305名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:01 ID:r2mFibUX
天帝「氾麟、景麒に男女の初歩を教えてやりなさい」
306名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:08 ID:oD0ldU7L
キタ━(゚∀゚)━!!>>304 それいこう、それ。
307名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:24 ID:jOj6oR14
>304
氾麟は最後の仕上げでお手本を見せるとか(対氾王
陽子放置プレイ
308名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:54 ID:4lIvOY/6
氾王には李斎タンを慰めて欲しい

氾麟は・・・ムゥ・・・六太と子供のケンカ
ダメダ 思いつかない_| ̄|○
309名無しさん@ピンキー:03/10/15 01:00 ID:PU0cby7C
氾麟はやっぱり景麒でしょう。

しかし陽子はあのタイプに好かれて、景麒はあのタイプに勝てないのな。
遊ばれる慶主従。
310304:03/10/15 01:56 ID:3W4XF9UQ
書いてみようかと思ったけど、私には文才がないのでむりぽ…
職人さ〜ん!
311もしも、六太が朱晶の麒麟だったら・・:03/10/15 11:03 ID:ExxbZUMk
>300
昼は小さくて大満足。
夜は・・・・・

「ちょっと!あんたはどうしていつまでも包茎なのよ!」
「ウルセー!俺だって気にしてんだ!」
「自分で剥くとか努力しなさいよ!(パンパンパン)」
「もう、ダメだ。耐えられね――――!!ああっ!」
「まったく、逝くのも早いのね。ふふっ(ほっぺなでなで)」
嗜虐心をくすぐられて、やっぱり大満足。
312名無しさん@ピンキー:03/10/15 11:25 ID:SAqZb3b2
ちょっと前から氾王×梨雪かいてたんです。さっき書きあがってここ覗いたら、範に流れができていてビツクリ(゜д゜;)
まったく流れ無視になるんですけど、校正終わったら投下していいすかね?…なんてお伺いはうざい((((゜д゜;)
313名無しさん@ピンキー:03/10/15 14:54 ID:SAqZb3b2
できた!!誰も見てないうちに落とします(;´・ω・`)))
 ちなみに書庫より、作者4933さん「星影のさざ波」を参考・前提とさせていただきました。
314氾王×氾麟 1:03/10/15 14:55 ID:SAqZb3b2

「あぁぁ…疲れたぁぁぁ……」
心底そう呟きながら梨雪は淹久閣の廊下を歩いた。
泰麒捜索にのために蓬莱に渡る。帰ってきては地図を開き、探す場所を検討し直してはまた蓬莱へ渡る。呉剛環蛇を使ってのこととはいえ、精神的にも体力的にも堪えるものがあった。
「ただいま帰りました。」
金波宮の一廓、淹久閣に用意された王の私室の扉を開けると、梨雪の主・呉藍滌が長榻に横たえた体をゆるりと起こして迎えてくれた。
「ご苦労だったね、疲れたであろ。」
左手で手招きをしながら、右に持った扇子で己が膝を軽く叩く。
いつもは素気ないところのある主の優しい仕草と微笑みが嬉しく、梨雪は吸い寄せられるように主の横に腰をかけた。
「そんな…わたしには側に主上が居て下さいますもの。」
体を傾けると藍滌が梨雪の膝裏に手を入れて自分の脚の上に置き、肩を抱いて体勢を変えてくれた。
――これは甘えていいってことよね…
「景台補は御政務の合間を縫ってのことですし、廉台補はお一人でいらっしゃってますもの。」
指を主の指に絡ませて、男にしては少し薄めの胸に頭を預ける。
落ち着きたい。王気を感じたい。自室には向かわず、真直ぐに王の部屋に来たのは挨拶のためだけではなかった。
315氾王×氾麟 2:03/10/15 14:58 ID:SAqZb3b2
「廉台補はとても心細くて、不安でいらっしゃると思います。」
延台補は…と言いさして、梨雪は言を飲み込んだ。いつになく優しい主を、わざわざ怒らせる必要は無い。
「わたくしは主上と来れて、本当によかった…」
絡んだ指が、鬣を撫でる掌が温かい。
――あぁっ幸せ!!
梨雪は心の中で叫んで目を閉じた。
「部屋に戻らないのかえ?」
指を解いて、梨雪の頬を擦りながら藍滌は確認を取るように訊ねる。梨雪は何も言わす目を閉じたまま僅かに首を振った。
「…明日が辛くなってしまうよ?」
笑い含みに甘く問いかけながら、優しく梨雪の体を倒しにかかる。
「平気です…」
主の首に手を回して、誘うように梨雪も重心をずらす。
見つめあうこと暫し、ゆっくりと体重をかけ半分まで体を倒しかけたところで藍滌が梨雪の首筋に顔を埋め、ピタリと動きを止めた。
「……臭う…」
どうしたのかと主の顔を覗き込む。先程とは一変した冷ややかな目をした主と視線がぶつかった。
「…主上?…ぁっっきゃ!!」
乱暴に長榻から落とされる。急にどうしてしまったのか、梨雪はぶつけた腰を擦りながら榻上の主に顔を向けた。
「猿の臭いがするよ」
藍滌は方眉を吊り上げ、爪先で梨雪の胸を突いた。
316氾王×氾麟 3:03/10/15 14:59 ID:SAqZb3b2
「…え…」
――まさか!…そんなはずは…
六太と睦みあったのは昨晩の事。湯も浴びたし、勿論襦裙も替えてある。
――あのとき主上は蘭雪堂には居なかったはずだし…
未だ崩されない襟元から情事の痕が見えるわけもない。
――知っているはずがない…分かるはずがない…
「やだ主上ったら、なにかの…」
気が動転するのを抑えて、弁解しようとする梨雪を藍滌が遮った。
「馬鹿にするでないよ、気がつかないとでも思うたかい?…差し詰め小猿の方であろ」
「―!!」
驚きで顔を上げて、すぐさま目を逸らす
――なんでばれてるのよ!?
腕を伸ばし、強引に梨雪の前を割る。露わになった白い肩や幼い胸元には、薄い、しかしはっきりと見て取れる紅色が散っていた。
「いい度胸だ」
一点一点を親指で強く擦る。そのたびにチクリと痛みがはしるが、梨雪は剥がされた襦裙を握ってそれに耐えた。
「こんな体で主の私室に入るなんてね…」
この状態で白を切るのは得策ではない。梨雪は跪き手をついて、藍滌の足元に深く深く頭を垂れた。
「…申し訳…ありませんでした」
「どういうことだい?」
静かに、しかし強い怒気を多分に含んだ主の問に梨雪は震え上がった。
「範国の麒麟はいつからそんなに淫乱になったんだい?延麒に迫られたかい?いや、あれはああ見えて、そうそう強引に事を運ぶ男ではあるまいて…」
317氾王×氾麟 4:03/10/15 15:00 ID:SAqZb3b2
目を細めて梨雪を見下ろす。ああ嫌だ嫌だ、と呟くとツイと目を逸らせて眉根を寄せた。
「あの…でも。六太つらそうで…全然眠れてないみたいで…尚隆は男だし…私が何かして上げられたらって思って…」
主を見上げて弁明を試みる。しかし藍滌はいっそうに眉を寄せてこちらに向き直った。
「笑わせるでないよ」
ぴしゃりと言われて梨雪は黙った。
梨雪の顎を爪先で持ち上げ、身をかがめて梨雪の顔を真正面から見つめる
「それは麒麟の憐れみかい?女官もいれば、女怪だっている。それに男には男同士の楽しみ方だってあるんだ…」
閉じた扇子で梨雪の頬を擦りながら藍滌はゆっくりと話し続けた。
「お前が…わざわざ情けをかける必要なんか、ありはしないのだよ」
言い切ると、梨雪の頬を強かに扇子で打った。
陶器のように白く滑らかな頬に薄紅色の一筋がはしる。紫の瞳に涙を溜めて、それでも梨雪は主から視線を逸らさなかった。
「申し訳…ございません」
はらはらと涙を零しながら俯いて主の足指に口をつける。許しを請うように親指を口に含んで、音をたてて吸うが、素早く足を払われ横っ面を叩かれた。
「ぃたぃっ…」
藍滌は至極不機嫌そうに横倒しになった梨雪を見下ろす
「せっかく可愛がってやろうと思うていたのに…興醒めじゃ」
318氾王×氾麟 5:03/10/15 15:01 ID:SAqZb3b2
扇子を弄んでいた指を胸元に差し入れ、懐から美しく細工を施された筆のような棒を取り出した。
「綺麗じゃろ?何だと思う?」
そう言うと棒を梨雪に投げやった。梨雪はおずおずと手にとってその棒を観察する。
――綺麗…ここまで細かく彫物ができるのはうちの冬官しかいないわよね。筆かしら?でも毛が無ければ書けないし…この先っぽに付いた玉は瑪瑙かしら
ここで主の機嫌を損ねるわけにはいかない。よくよく観察して、正しい答えを導きたいが
梨雪にはこの棒が一体何のためのものなのかさっぱり分からない。
――片方にしか付いてないのね。戴からのものかしら…あ…動くのかな
玉の留めつけ部分には遊びの部分がある。つるりとした玉を撫でると、くるりと回転した。
――あぁもう何なの?
棒を握ってもう一度玉を撫でる。すると
――!!
梨雪の掌の中で棒がカタカタと音をたてて動いた。その瞬間、分かってしまった。この棒
が何のためにあるのか。頬を染めて、ゆっくりと主を仰ぎ見る。予想したとおり、意地悪
く目を細めて笑っていた。
「お分かりかい?なら使って見せておくれ」
「な…そんな…」
藍滌はため息をついて、扇子を広げた。棒を握ったまま俯いて動かない半身を見やって冷
たく言い放つ。
「おや…主命に背くのかい?」
口元を扇子で隠し眉をひそめた。
「私は大いに傷ついたのだよ…自分の半身があんな小猿と…あぁ考えるだに忌々しい」
大仰に顔をしかめてちらりと梨雪に目をやる。
「罰だ。さ、使って見せておくれ。」
319氾王×氾麟 6:03/10/15 15:02 ID:SAqZb3b2
藍滌はクククと喉奥で笑い、脚を組替え扇子を閉じた。

「脚を開いて」
命令を聞いて、梨雪はゆるゆると動き出した。肩幅に膝を割り、手を伸ばす。何の刺激も受けていないはずなのに熱を帯びた花弁に棒の先をあてがった。
「そう…」
「ふ…くぅ…ン…」
湿り気が足らず、なかなか胎内に進まない。主からの視線に煽られて体は火照る一方だが、焦りと羞恥で手先が狂い、快感を与えてくれるはずの玩具は鈍い痛みをもたらすばかりである。
「…ン…」
眉を寄せて唇をかみ締める。いつも主がしてくれるように自分の胸に手を這わせ、ゆるゆると辺りをまさぐってみても何の変化も起こらなかった。
「しゅ…じょっ…」
もう自分ではどうしようもない。紫色の瞳に涙を溜めて主に助けを求めた。
「何も無いと、辛いかえ?」
長榻から降り、藍滌は梨雪の前に膝をついた。
「なぁに…」
梨雪の脚の間に手を伸ばす
「小猿を思い出せばよかろ?」
「ひいっ!…たぃ…」
梨雪の手放した玩具を強引に入れ込んだ
「あの小猿と何回した?」
引き戻し、先で花弁を嬲らせる
「…何をした…?」
「はぁ…んっ…申し訳…あり…ませ…あっ!!んんっ!」
320氾王×氾麟 6:03/10/15 15:03 ID:SAqZb3b2
――カタタタタ…
卑猥な水音と共に胎内からくぐもった音がする。腰が引けて体重が支えきれず、梨雪は両腕を藍滌の肩に置いてしな垂れかかった。
「あ…んは…っく!!…はぅ…」
耳元で喘ぎ続ける梨雪の腰を片腕で引き寄せ、さらに置くまで棒を押し込む。
「ひうっっ…んぁあ…」
仰け反って、梨雪はいやいやをするように首を振る。突き出された胸の飾りをチロリとなめると、涙を流しながらいっそう高く鳴いた。
「随分良かったとみえるね」
藍滌も限界が近い。自らの手で腰紐を緩め、猛った自身を露わにする。背中に手を回して梨雪を倒しにかかった。
「お前は私以外のことを考えてもこんなに濡らしてしまうのかい…」
「ち…ちが…」
涙を浮かべて主を見るが、快感に溺れて視点が定まってない。
「何が違う…」
前をあけて袖を抜く。入れたままにしていた玩具に手をかけた。
ズルリと玩具が引き抜かれる。
「……ほぅ…」
「……あ」
主の視線の先を見て、梨雪は凍りついた。
玩具にたっぷりと絡みついた梨雪の愛液には、昨晩の、六太の残滓が混ざっていた。
321氾王×氾麟 7:03/10/15 15:04 ID:SAqZb3b2
「あ…その…しゅじょ…」
恐る恐る主の顔を覗き込む。玩具を放り投げ、藍滌は再び袖を通してしまった。
「もぉよい」
「主上っ…」
「よいと言うておろう。下がれ」
「そんな…」
背を向けようとする主に必死にすがりついた。ここで下がってしまっては、もう二度と名前を呼んでもらえなくなるような気がする。
「主上っ!」
腰に腕を回して全力で抱きしめる。
「下がれと言うておろうに!!」
腹に顔を埋めてしがみつく半身を引き剥がそうと、藍滌は語気を荒げた。
「謝って欲しい訳ではないわ!放せ!顔も見とうない!!」
「いやっ!いやです!」
王が麒麟に背を向けるようになってしまっては国が揺らぐ。
王と台補が揃って国を空けることができるほどに範を安定させられるこの王を、自分の不貞で失うことはできない。
全力で藍滌を止め、乱れたままの主の襦裙をさらに肌蹴させる。ここで振り向かせ、留まらせる方法は一つしか思い浮かばなかった。
「放せ!な…何をする……!!…」
梨雪は蓬山で育った麒麟だ。幼い頃から王を喜ばせるための最良の教育を存分に受けている。唇を湿らせ主の萎えてしまった中心に舌を這わせた。
「ちゅ…ちゅぷ…くちゅ」
わざと音が立つようにぺろぺろと嘗めまわす。これは女仙ではなく、「その方がそそるんだ」と六太から教えられた事だった。
少しずつ起ち上がってきたそれを、唇を窄め、先端からゆっくりと口に含んでいく。
「んぅ…ふ…ちゅ…ちゅぷ…はぅ」
上下に頭を動かし、まんべんなく刺激を与える。緩急を吸い込んでは、形のはっきりしてきた先端を甘噛みしてみたりもする。
「…ん……っ…あぁ…」
322氾王×氾麟 8:03/10/15 15:04 ID:SAqZb3b2
頑張った甲斐がある。やがて頭上から主の吐息が漏れ聞こえてきた。
鬣をやんわりと撫でてくれる。
「さすが…蓬山育ちだね…延台補もよろこばれたであろ…」
口を離して目線を上げる。チラリと主を睨んでから、もう一度唇を先端に寄せた。
「六太には…してません」
「昨日は」という条件は伏せておく。嘘ではないのだし。クク…と藍滌が喉奥で笑った。
奥まで呑み込んで、何度も舌を這わせてみる。袋に手を添えてやわやわと揉みしだいた。
「く…ちゅ…んむ…っ!けほ…っ」
苦しくなってまた口を離す。少しむせた。
――獣形になれれば、もっとできるんだけどな
麒麟になれば、舌は幾分長くなるし、口内も広くなる。そんな梨雪の思惑を知ってか知らずか、藍滌は極さりげなく梨雪の額に手を当てていた。
「主上…」
涙目のまま、当てられた手にそっと手を触れる。舌を伸ばして露わになった先端のくびれをなぞると、つん、と鬣を引っ張られた。
「……?……ひぅっ!!!!!」
勢いよく放たれた藍滌のものを、梨雪は顔面で受け止めた。生暖かいものを顔面に浴び、あたりはすえたような男の臭いに包まれる。
「しゅ…」
藍滌は仰ぎ見た梨雪の頭を両手で持ち、指を入れてくしゃくしゃと鬣をかき混ぜた。
促されるまま、立ち上がって主の脚に座る。
「残さずに舐めるんだよ」
323氾王×氾麟 9:03/10/15 15:05 ID:SAqZb3b2
頬に付いたものを指で掬って唇に塗りつける。梨雪は主の指ごと口に含んで藍滌の精液を飲み込んだ。
「…うまいかい?」
顔中の精液を指で拭っては舐めさせる。半身は、目をとろりとさせて舐め続けた。
「…にが…いです」
口の端に付いた最後の雫は藍滌が舐めてとってやる。いまだおびえた素振りの半身と視線を合わせ、薄っすらと笑ってやった。
「ほんとうだ」
梨雪を膝立ちにさせ、脚を跨がせて閉じないように固定する。
「もうしないと、約束できるかえ?」
肩に手を置かせて腰を引き寄せる。
「二度と…いたしません…」
胸の間に口付けを落とす。細い指を二本呑込ませて、不規則に蠢かせた。
「あ…うぁん…」
肩に置かれた手に力が篭もる。
「うあ…ぅ…ひぅ…」
ぐちゅぐちゅと淫らな音に梨雪の悲鳴が重なった。ほんの僅か、内股に残滓が流れる。
「…二度目は無いからね」
掻き出したものを手近な布で拭い取る。遠く、見えないところまでそれを投げやって、藍滌は自身の中心を梨雪の胎内に深く沈めた。
324氾王×氾麟 10(ラスト):03/10/15 15:06 ID:SAqZb3b2
「本当に、申し訳ありませんでした。」
藍滌に抱き上げられて臥牀まで移動した。主の腕に包まれて横になると、本当に暖かく安心し、自分の居るべき場所はここなのだと実感した。
「明日も忙しくなるであろ…もうお休み」
藍滌は目を閉じて、静かに梨雪の背を撫でていた。
「でも…あの…」
まだ、はっきりとした許しの言葉を貰っていない。何か一言いってもらいたくて梨雪はまぶたの重さを感じながら藍滌の返事を待った。
「さっきも言うたろ、二度目はないよ、それに…」
背に回された手を止めて、藍滌が梨雪をひしと抱きしめた。
「あまり、あまりお前に奔放に振舞われたのでは私は道を踏み外してしまう…」
道を踏み外す、これ以上にない重い言葉に息を呑みつつ、梨雪は主からの愛情をたっぷり感じた。
――次からはばれないようにしなくっちゃ…

自戒しつつ、梨雪はそっと瞳を閉じた。

                      < 了 >
325名無しさん@ピンキー:03/10/15 15:16 ID:c1AUBH9V
|д`*)ハァハァハァハァハァハァハァハァ
こっそり隠れてますた。リアルタイムでいいもの拝ませてもらいますた。
懲りない梨雪(・∀・)イイ!嫉妬する藍滌様(・∀・)イイ!
326名無しさん@ピンキー:03/10/15 17:06 ID:PU0cby7C
従順な梨雪イイ!
やっぱ麒麟は主上大好きっ子なのね*
327名無しさん@ピンキー:03/10/15 21:03 ID:pwcYdS7R
>――次からはばれないようにしなくっちゃ…
主上大好きだけど、六太ともやりたい氾麟萌え〜〜。(笑
328名無しさん@ピンキー:03/10/15 22:20 ID:EXkgx5+H
六太、そんなにクサイのか。
藍滌、道を踏み外すって最終殺し文句だな。
梨雪、次からはばれないようにしなくちゃって、お前、国を傾けてどうする
だのなんだのと小一時間・・・

氾主従が絡むとどこか洒落た話になるんですね。
>314さん グッジョブ!
329名無しさん@ピンキー:03/10/16 01:50 ID:r0ugQc6A
キョエ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(`  )━(Д` )━(;´Д`)━━━!!!!!

氾王が嫉妬するのは珍しい。
語気を荒げる氾王(;´Д`)ハァハァ
内なる梨雪(;´Д`)ハァハァ
330278:03/10/16 07:50 ID:rfbkJ163
>278
>普通にありそうだからなぁ・・・氾王×梨雪
貧困な発想ですた。 >314 タンに臣下の礼 _| ̄|○
331名無しさん@ピンキー:03/10/16 09:55 ID:iPT89oMV
ss不足と思いきや、キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
梨雪殴られちゃってますよ!それでも王ラァブな梨雪萌えぇ
319さん乙です。言葉攻め多しで女向きっすね(;´Д`)ハァハァ
332名無しさん@ピンキー:03/10/16 23:21 ID:TyGrE4H0
私信でスマソ

まぬけ司書様
面倒な修正をお願いしましたが
処理して下さって有り難うございます。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
333名無しさん@ピンキー:03/10/17 00:07 ID:JLopDt+X
まだ月の影しか読んでないんだけど、氾王って男だったのね。
334名無しさん@ピンキー:03/10/17 00:31 ID:4jFciFh+
全部読むんだ!ガンガれ>>333!
335名無しさん@ピンキー:03/10/17 11:34 ID:ofbNtzBA
『裸の王様』
っちゅーお題だったら・・・・・・・雁と範とどっちが相応しいだろう?
336名無しさん@ピンキー:03/10/17 12:13 ID:NNgkYW60
乙華麗319さん(;´Д`)殴られる梨雪に萌えますた(;´Д`)ハァハァ
縛られちゃうんじゃなかろうかとドキドキしますた。
>333全部読め。そして戻って来い
337sage:03/10/17 13:07 ID:RXmP6nuR
氾王×李斎 非常に気になる
338名無しさん@ピンキー:03/10/17 14:26 ID:xeEBzpoo
>>335
裸でもさわやかな廉王にいぴょ
339名無しさん@ピンキー:03/10/17 18:41 ID:aS0SHTep
>>337
黄昏を読んで、「李斎総受け」という新たな嗜好が開発されてしまったよ・・・

陽子に攻められ、氾王に攻められ、虎ショウに攻められ、祥ケイと鈴コンビに攻められ、
最後に青年泰麒に攻められ・・・ハァハァ
340337:03/10/17 18:55 ID:RXmP6nuR
>>339 そして後日それを知った曉宗サマがっ!!

嫉妬に狂ったりしなかったり・・・オレもう逝った方がいいな
341名無しさん@ピンキー:03/10/17 20:59 ID:ofbNtzBA
. ←>>337=340

( )/~
342名無しさん@ピンキー:03/10/17 21:50 ID:xjBm0leO
>>339-340
それ、すっごく(・∀・)イイ!
誰が相手でも、李斎には慎ましく健気に受けているイメージがあるな〜。
343名無しさん@ピンキー:03/10/17 22:14 ID:ofbNtzBA
李斎って珠晶と少し似て、実力に見合ったプライドというか、気高いお方だと思うので
辱められてもかなり耐えそう。泣きそうな顔で・・・。
344名無しさん@ピンキー:03/10/17 22:24 ID:E0Bc7L8r
>>343
珠晶は口を休める事なく動かして反抗しそうだが、李斎は唇を噛み締めて
耐えそうだ。
345名無しさん@ピンキー:03/10/18 02:05 ID:DLcXmOwo
驍宗×汕子とかどうですか?
「良い女怪だ・・・」
346名無しさん@ピンキー:03/10/18 02:45 ID:omy3OCtu
驍宗の安否が気遣われますが・・・ 
あー、でもネクタイ締めてあげる汕子とかいいかもなー。 ・・・ガクガクブルブル
347名無しさん@ピンキー:03/10/18 11:30 ID:Hf0tsmB7
>>346
>あー、でもネクタイ締めてあげる汕子とかいいかもなー。
ワロタ
驍宗のスーツ姿、似合わないだろうな。
延王も同じく。似合いそうなのといったら浩瀚くらいかな。

祥ケイと鈴はセーラー服似合いそう・・・(・∀・)ニヤニヤ
348名無しさん@ピンキー:03/10/18 12:07 ID:nrhQEuyC
延王は水っぽいスーツが似合いそう。利広はセールスマン風。
楽俊はリクルートスーツ系?
祥瓊はOL・受付嬢が似合うと思ふ。

349名無しさん@ピンキー:03/10/18 16:02 ID:xWkfOaF2
鈴たんのエロ小説を希望。
350名無しさん@ピンキー:03/10/18 19:22 ID:2ZqXBaQK
楽俊は爽やかにチェックのシャツにジーパンがいいなぁ・・・
図書室の窓辺で静かに読書を嗜んでたり・・・。

祥瓊はうぐいす嬢とかも似合いそうだ。
351名無しさん@ピンキー:03/10/18 19:33 ID:nrhQEuyC
陽子や延麒景麒が乱入して、司書さんに怒られて図書室から追い出されると>楽俊
352名無しさん@ピンキー:03/10/18 19:56 ID:sTta4LZG
でもその実、読んでいたのは純愛小説の性描写部分だったと>楽俊
353名無しさん@ピンキー:03/10/18 20:18 ID:1yuygPYN
くの字で退出すると>楽俊
354名無しさん@ピンキー:03/10/18 20:22 ID:7duDDXfR
以後、図書室を利用するたびに「本に染みを付けない」と一筆書かされることに・・・。
355名無しさん@ピンキー:03/10/18 20:33 ID:nrhQEuyC
爽やかじゃねえし・・・(´д`;)
356名無しさん@ピンキー:03/10/18 21:37 ID:nrhQEuyC
初SS、投下するなら今のうち?
ベタ甘、利広×珠晶、エロ無しに等しいへぼんなブツなんでご容赦下さい。
357利広×珠晶1/4:03/10/18 21:38 ID:nrhQEuyC
欲望を放ち終えて幾分硬度を失った『それ』が、胎内から出て行く『ズルリ』とした感触。
達したばかりの敏感な身体に追い討ちをかけるような感覚に、珠晶はまだ慣れずにいた。
「はぁ・・・ん・・・」
開きっ放しだった唇から声が漏れ、慌てて口を閉じたが遅かった。彼女の上から退こうとして
いた人物の瞳が悪戯っぽく細められる。
「・・・供王様はずいぶんと感じやすくておられる」
笑い含みの声の主は奏国王が次男、卓朗君利広だ。
「五月蝿いわねっ・・・そうさせたのは誰よ!?」
羞恥を誤魔化す様に翻った掌をあっさりと捕まえると、彼はその手に唇を押し当てたまま優しく
諌めた。
「すぐに叩こうとするのは良くないな。手を傷めるよ?」
「放っておいて。あたしの手よ・・・放しなさいっ」
利広はそれに応えず、珠晶の手を慰撫するように唇で触れる。指先を啄み、甘く噛めば彼女が息
を詰めるのがわかる。女王の名に相応しい気高さが臥牀の上では影を潜め、利広の前ではただの
意地っ張りな少女に変わる、それが楽しかった。

手を振り解き、彼に背を向けるように伏せると、彼は笑いながら珠晶の髪を撫でた。
358利広×珠晶1/4:03/10/18 21:38 ID:nrhQEuyC

やがて珠晶は口を開いた。
「ねえ、お願いがあるんだけど」
「なに?」
「黄海に連れてってくれない?」
利広の手が止まった。目を丸くしているだろう事は見なくてもわかる。
「そういえば、もうすぐ秋分だね。・・・どうして今頃?」
「このまえ雁国に行ったの」
「雁?」
「延台補と延王って、更夜・・・犬狼真君の友達だって聞いたわ。それで」
「・・・真君の?へぇ、そうなんだ」
正確には延台補の友達で、延王とは知り合いだって、と珠晶は補足する。

偶然から懐かしい名前を思い出し、顔を見たくなった。恭国も落ち着き始め、珠晶もだいぶ成長
したと思う。誇らしいそれを報告もしたい。
彼女の言いたい事をまとめると、こうだった。
「で、僕にそのお供をしろ、と」
ほんの少しいやみの混じった声音に珠晶は振り向こうとしたが、利広はそれより早く、彼女の
うなじに顔を埋めた。
「ひゃっ!?・・・あ、ちょっとっ!?」
細い腕を背後から押さえ、圧し掛かるようにしているから抗うことなどほとんどできない。肩を
強めに噛まれ、痛みに声も強張る。急に態度の変わった利広。一体どうしたというのか。
359利広×珠晶3/4:03/10/18 21:39 ID:nrhQEuyC
珠晶の戸惑いを無視して、利広は先程とはうって変わって乱暴に貪り始めた。背筋を舐め肩甲骨を
噛みながら手は彼女の脚の間へと回される。そこは先刻放ったものが溢れて潤い、利広の指を喜ん
で受け入れた。ぐちゅぐちゅと響く粘度の高い音と、珠晶の喘ぎが室内を満たしていく。
「やっ、ひ・あっ・・・りこ、う・・・なんでっ・・・?」
衾褥を掴み、背を反らして珠晶は問うが、答えはない。残滓で濡れた指が、すこし後ろの窄まりに
触れた。
「!!・・・や、利広っ!?・・・そこ、何っ・・・!?」
くりくりと円を描くように表面を弄られ、悲鳴を上げる。反射的に強張る体。
「ココも、慣れれば悦いらしいよ・・・?珠晶にはまだ早かった?」
やっと帰ってきた返事には、いつもの優しさではなく冷たい揶揄が含まれている。何故、彼はこんなに
怒っているのかわからず泣きたくなった。しかし利広の指が力を込められ、窄まりに押し入ってきた。
「いっ・・・や!嫌あ!!」
痛みと異物感と悲しさに、考えるより先に涙が溢れた。

珠晶が泣き出したのを見て、利広の頭が急速に冷静さを取り戻した。しまった、と思った。只の八つ当
たりだった。悪びれもせずに、他の男に会いたいと言った珠晶にカチンときて、少し意地悪としたくな
っただけなのだ。慌てて組み敷いていた腕を放し、上体をずらす。やっと自由になった身を捩って彼に
向き直った珠晶の平手が、利広の頬を強かに打った。
360利広×珠晶終り:03/10/18 21:40 ID:nrhQEuyC
「利広が一緒なら安心だし供麒も黙らせられるから、だから連れてってって言ったの!」
利広の膝の上、腕の中で珠晶はまだ文句を言っている。
「・・・ごめん」
自分が一方的に悪いのだから、神妙に怒られているしかない。それを見た珠晶が、はあ、と大きくため息を
ついて、先ほど叩いた頬にそっと触れた。
「でもまあ、これは利広の焼きもちだったってことよね?仕方ないから許してあげるわ」
そう言って、するりと彼の首に腕を回し、抱きついた。
「ただし、次は本当に嫌だからね、覚えておいて頂戴」
「はい、女王様」
利広はそう返事をして、いつの間にか逆転していた自分達の力関係に苦笑するしかなかった。
361名無しさん@ピンキー:03/10/18 22:16 ID:nrhQEuyC
お目汚し、失礼しました(逃走)
362名無しさん@ピンキー:03/10/18 22:31 ID:Pb0waf6G
利広×珠晶キタ━━━━━━\(゚∀゚)/━━━━━━ !!!!!
363名無しさん@ピンキー:03/10/18 22:44 ID:s8hPPKg8
逃走しないで戻ってきてくれろ〜!職人様
焼きもち利広が新鮮でイイ。
364名無しさん@ピンキー:03/10/18 23:45 ID:wPIFv6FJ
イイ!イイ!イイ!!\(゚∀゚)/
365名無しさん@ピンキー:03/10/19 07:04 ID:cFaroKK9
温かいお言葉、ありがとうございます。恥を晒しに戻ってきました。

・・・利広の一人称、間違えた・・・。

ということで、読まれるときはそこだけ脳内変換してくだちい(泣
366名無しさん@ピンキー:03/10/19 07:46 ID:oYLpHATw
SSキタ━━━━━━\(゚∀゚)/━━━━━━ !!!!!

力関係逆転の利広×珠晶イイ!!
いい週末になりますた。
職人様ありがとう!
367237:03/10/19 14:56 ID:WbCpNfqV
昨夜の余韻もさめやらぬ時に投下ですみません。
237です。また習作です。
果たして需要があるのかないのか不安ですが延王×廉麟を…。
激甘々です…原作のあの一瞬だけで萌えたもんで…。
368延王×廉麟『南の風』1:03/10/19 14:56 ID:WbCpNfqV
その人は南の風のような人。
いや、人ではない霊獣。
しかし、人の形を持ち人と同じ言葉を話す。
そしてとても優しい風を纏っていた。

尚隆は今宵も蘭雪堂に足を向けた。
少々時間も遅かったせいか、人影が見あたらなかった。
「誰もおらぬか…」
一人呟くと、近くにあった長椅子に腰をおろした。大きく息を吐くと、部屋の中で動く影を感じだ。
「…貴殿は…廉台輔か…」
廉麟は卓の上に突っ伏してうたた寝をしていたようだ。
肩で大きく息をすると、尚隆の姿を認め慌てて俯いた。
「申し訳ございません。見苦しいところを見せてしまって…」
すると尚隆は優しく笑いかけた。
「なに、今宵の探索でお疲れの様子。どれ、茶でも淹れて差し上げるか」
尚隆が立ち上がると、慌ててそれを止めようと廉麟も立ち上がろうとした。
「そんな延王殿にお茶を淹れていただくなんて…っ!!」
立ち上がりかけた廉麟だったが急に膝をついた。
尚隆も急須を手にとりかけていたが、すぐに異変に気付いて廉麟の脇に駆け寄った。
「どうされた?」
「少し、少しだけ足を痛めたようです…」
長時間の泰麒の探索のほぼ毎回に立ち会っている廉麟だったのでその疲労は濃くなっていた。
その上、どうやら今夜は蓬莱で足を痛めたようだった。
その意地らしいほどの奮闘ぶりを見ていた尚隆は優しく手を差し延べた。
「では茶はまた次にいたそう。俺の淹れる茶はいつもまずいと六太に言われているからな。
それよりも廉台輔、今宵はもう休まれるが良い」
いつもは無骨で、武人然とした雰囲気を持つ延王尚隆であったが今宵の優しさに満ちた言葉に廉麟も黙って頷いた。
そして差し延べられた腕をとった。
369延王×廉麟『南の風』2:03/10/19 14:57 ID:WbCpNfqV
「あっ、そ…そんなっ…!」
尚隆はその細い腕に力を込めると、軽々として廉麟の体を抱き上げた。
「その足では寝所まで歩くのも至難と見受けた。寝所まで運んで差し上げよう」
少し悪戯心を込めた口調で述べた。
その逞しい腕にすっぽりと抱きかかえられた廉麟はただ、頬を染めて恐縮するばかりだった。
「雁国の延王にこのようなことを…本当に申し訳ございません」
麒麟の軽さは、自分のまわりにもいる六太のおかげで知っていた。
しかし、初めて麟を抱きかかえてみるとその軽さは少年の姿の六太とさほど変わらないものだった。
その美しい頬の紅色を間近にして自然と尚隆の表情もほころぶ。
「そんな恐縮しなくとも…。病人や怪我人を運ぶのは当然の行いだ」
そのまま抱きかかえたまま、廉麟の寝所となっていた部屋へ向かった。
かなり遅い時間になっていたので、他の者を見かけることもなく寝所へ辿り着いた。

抱きかかえた廉麟を気遣うようにそっと牀榻へと降ろした。
「本当にありがとうございました」
まさに恐縮然り。申し訳なさそうにしている廉麟の肩を叩く。
「廉台輔の働きは衆目にもわかっておる。ゆっくり疲れを癒すが良い」
そう言うと尚隆は少し苦笑気味に笑った。
その表情を見て廉麟は不思議に思った。
「何か…可笑しいことが?」
「いや、すまぬ。うちの悪ガキ、範の生意気小娘、慶の唐変木ばかりを見慣れていたが
そのように控えめで優しい麒麟はしばらくお目にかかっていなかったと思ってな」
すると廉麟は「まぁ」と釣られて微笑んだ。
「賢い延台輔、可憐な氾台輔、寡黙な景台輔に怒られてしまいます…」
尚隆も吹き出した。一通り笑いあうと、尚隆は少し真面目な表情を作った。
「そうなると廉王がうらやましいな。このように美しくも健気で逞しい廉台輔が側にいるなんて」
また尚隆の腕が延びた。指が廉麟の頬をかすめ、うなじ辺りの金の鬣を梳く。
一瞬、ビクッと反応をした廉麟だったが何も言わず大人しくされるがままだった。
370延王×廉麟『南の風』3:03/10/19 14:58 ID:WbCpNfqV
「美しいな。その金の鬣も、透き通る肌も、瞳も、唇も…」
廉麟は黙ったままだ。
慶に来て依頼、廉麟の尚隆に対する印象は変わっていった。
もちろん麒麟にとって自らの主上への忠誠は絶対であったが、それとは違った気持ちが尚隆へ芽生えていた。
「もし…もしも廉台輔が望んでいただけるのであれば、このまま体を預けてみはしないか?」
尚隆はこれからしようとする行いに同意を求めた。
普通なら卑怯な、と思われても仕方ないが廉麟はしばらく間を置いて答えた。
「延王の御心のままに…。私に一時の癒しを…」
「…承知した」
そう言って、尚隆は廉麟の帯に手をかけた。
やや恥ずかしそうに顔を反らした廉麟のうなじに顔を埋めた。
「ぁん……」
小さくもらす吐息に尚隆は答えるように囁いた。
「…南の薫りがする」
それだけ囁くと手際よく着物を脱がせた。そして廉麟を横たえさせると、自らも脱ぎそのまま牀榻へあがった。
想像通り細い体に形の良い胸があった。手が胸に触れると想像以上に柔らかで温かかった。
優しく乳房を揉み砕くと、その頂を指でなぞった。その刺激に廉麟は大きく喘いだ。
「あぁ…ん…ひっ…!」
喘ぎに答えるように今度は頂に口を付け舌で転がし始めた。更なる刺激に廉麟は喉を震わせた。
舌はそのまま、下肢の方へ移動し、臍の下で一旦止まった。
舌で円を描くように舐めると、下肢がヒクリと動くのがわかった。
柔らかい股に肘を載せると尚隆は廉麟の耳に届くように言った。
「少々重いやもしれんが、我慢されたし」
そう言って肘をついたまま、金色の繁みに手をかけるとそのまま指を秘部へと忍ばせ割れ目をなぞった。
迫り来る快楽の波に廉麟はきつく牀榻の縁を掴んだ。
「…いゃぁ…ぁぁ…ぁん」
少し上肢を起こした尚隆は廉麟の表情を確かめると指で花芽を刺激すると、秘口へと指を差し入れた。
秘口は軽々と指を飲み込んだ。
371延王×廉麟『南の風』終:03/10/19 14:58 ID:WbCpNfqV
もう一本増やして、今度はその二本指を浅く出し入れした。
甘い喘ぎをもらす廉麟は耐えられなくなり、膝を立てようとするが尚隆の肘がそれを邪魔した。
その動きに気付いた尚隆は秘口を攻めている右手はそのままに、両肘を退かし、左手で近くにあった枕をとった。
その枕を廉麟の腰に宛って腰に角度を持たせた。
指を抜き、その指は再び割れ目をなぞり始めた。
尚隆は顔を廉麟に近づけ、きつく閉じた目に接吻した。
「貴女の瞳が見たい」
そう言われ、恐る恐る目を開けると薄く笑む尚隆の顔が間近に見えた。
そのままお互い何も言葉を交わさず、尚隆は廉麟の耳朶を甘噛した。
「…んぁ…ん…もう…持ちませ…」
廉麟の途切れ途切れの言葉を聞き、尚隆はその望みのままにした。
己の硬度を増した自分自身をそのまま廉麟の秘部へ押し当て、一気に突いた。
「ひぃ……あぁん………っ!」

二人の影が牀榻に寄り添うように横たわっていた。
厚い尚隆の胸板の脇に廉麟は頬を寄せていた。
尚隆も優しく何度も金色の鬣を梳く。
「…延王は…物足りなくはありませんか…?」
何度か廉麟は高みに達した。しかし、尚隆は一度だけ精を放っただけだった。
すると尚隆は梳いた鬣に唇を寄せて言った。
「物足りなくはない。これ以上、廉台輔の体に負担をかけたくない。
だから今宵は台輔が満足してもらえればそれで満足だ」
その言葉を聞いて廉麟は安堵したかのように小さく息を吐き目を閉じた。
「これで明日からの探索の糧を得ました。このまま眠らせください…」
「良かろう。眠りに落ちるまで今宵は側に居よう…」
安らかな寝息が聞こえるまで側にいた尚隆は、やがて起きあがり廉麟を起こさぬようにそっと着物を羽織り寝所を後にした。
「あの鬣には南の甘い薫りがする…」
呟きながら、満足そうに自らの寝所に戻っていった。
372237:03/10/19 15:00 ID:WbCpNfqV
エロ描写薄すぎ…(涙)
お目汚し心痛み入ります。
虚海の藻屑となって波間に漂ってきます…。
373名無しさん@ピンキー:03/10/19 17:22 ID:ierH2aCe
れんたいほキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
おっとり南国美人の雰囲気が漂ってこっちまで癒されます。

黄昏のあのシーンで思わず「小松やっちまえ!」と願った自分には
待ってましたと小躍りモノです。
374名無しさん@ピンキー:03/10/19 19:04 ID:7LE3UYWT
確かにガードの厳しい廉麟とやるには、黄昏の時しかチャンスがないな。
375名無しさん@ピンキー:03/10/19 20:12 ID:v8CkN+r9
おっとり廉麟に奉仕する延王 (;´Д`)ハァァ
376名無しさん@ピンキー:03/10/19 22:05 ID:qOUoKRLW
廉麟が延王に抱かれたことに気づき、激しく嫉妬した廉王がお仕置きする
という築城はまだですか?
377名無しさん@ピンキー:03/10/19 23:33 ID:50E1QSLz
>>376
廉王は判ってもアマアマな気がする
「独りで行かせてごめんね」とか言って
378名無しさん@ピンキー:03/10/20 01:35 ID:8Vk3yLfI
氾王、利広の嫉妬祭に廉王様も参加万歳w
379237:03/10/20 20:37 ID:SBuhZtQ9
う…同志がけっこういるようで嬉しいです。
このカポーかなり気に入っているのでまたいつか続きでも…。
廉王は嫉妬か許すか…うーん…。
380名無しさん@ピンキー:03/10/20 21:02 ID:fOZB+5Zq
>373
>黄昏のあのシーンで思わず「小松やっちまえ!」
素敵〜(*´Д`*)
漏れの心の声が書き込まれたかとオモタ!
381357:03/10/21 00:36 ID:IThgzdpg
利広×珠晶の続きが出来ました。
また嫉妬絡みなんですけど、投下してもよろしいでしょうか?
382利広×珠晶←供麒1/3:03/10/21 00:40 ID:IThgzdpg
供麒は最近珠晶の許へ通っている者がいることを知り、その不埒者の正体を確かめるため
に無断で主の部屋へ来ていた。しばらくして回廊と牀榻の間の房室に珠晶が戻ってきた。
扉の飾り彫の隙間から供麒が見ていることには気付かず、乱暴に榻に座りため息をつく。
と、窓から声がした。
「溜息なんて珠晶らしくないね、どうしたんだい?」
供麒はひどく驚いた。声の主は当然の顔で開けられていた窓から滑り込んできて珠晶の傍へ
歩み寄る。
(卓朗君・・・!!)
供麒の目の前が真っ暗になる。それは珠晶と実の家族のように仲の良い宗王一家の、中でも
一番親しい利広だった。

榻に身を屈めると、珠晶の顎をすくい上げ口付けをする。珠晶の腕が彼の背に回されて、利広が
榻に片膝をついた。
「・・ん・・・」
時折漏らされる吐息がすぐに熱を帯びていくのがわかる。ぴちゃぴちゃと濡れた音が微かに聞こ
えてきた。供麒は呆然とそれを見ていることしか出来なかった。
思う存分唇を貪って力の抜けた珠晶を抱き上げると、利広は臥室へと来る。それに気付いた供麒
は慌てて室内を見回して、隠れる場所を探した。
なんとか見つかる寸前で臥牀の下に身を潜めることが出来た。
383利広×珠晶←供麒2/3:03/10/21 00:41 ID:IThgzdpg
利広は緩い興奮を覚えながら彼女を優しく臥牀に降ろし、そのまま覆いかぶさる。目元をほんのり
と染めて潤んだ瞳で見上げてくる珠晶はとても扇情的だと思う。外見年齢は変わらなくても、出会
った頃のように子供として扱うことなどもう出来ない。
「・・・何、よ」
至近距離で見つめられて、居心地悪そうに珠晶が小さな唇を尖らせた。
「なんだかご機嫌斜めだね。また台補と喧嘩した?」
「・・・してないわ、喧嘩なんて。そんな建設的なことが出来るような相手じゃないもの」
「そうかい?」
台補も可哀想に、と少し愉快そうに利広は呟き、珠晶に睨まれて肩をすくめた。気を逸らすように、
被衫の襟を乱して喉許から滑らかな肌に吸い付き、痕を残す。緩く歯をたてては舐め、指先は躰の
線をなぞっていく。彼女が息を呑むポイントをわざと掠め、切なそうな表情を楽しむのは楽しい。
被衫越しに胸の膨らみを弄んだ。布越しに十分その存在を主張する頂上は特に念入りに愛撫してやる。
「ふ、あ・・・んっ・・・はぁ・・・」
「珠晶は此処が好きなんだよね・・・?」
そう言って、決して大きくは無いがとても敏感な胸に唇を這わせた。利広の息がかかっただけで震え
る肌。

384利広×珠晶←供麒3/3:03/10/21 00:42 ID:IThgzdpg
利広は唇が触れ合う至近距離で
「・・・口で、してくれる?」
と、ねだってみた。今までにも何回かしてもらったことはあるから、何を言わんとしているか直ぐに
理解したらしい。熱にうかされた瞳で頷き身を起こす彼女を、仰臥した利広の胴を跨ぎ背を向ける体
勢にさせる。彼の意図する所を理解して珠晶が耳まで真っ赤になって振り向くが、目で促したら文句
も言わずに四つんばいになった。褌に手をかけて緩め、不慣れな手つきで勃ちあがり始めているそれ
を露出させる。熱く濡れた舌がそっと触れる感触に利広も息を詰めた。珍しく従順な珠晶の顔が見えな
いのは惜しいが、こういうのも刺激的で良いと思い珠晶の乱れた被衫の裾から太腿へと手を差し入れた。
「ひゃあんっ!・・・んん・・・だ、駄目ぇっ」

潤いのつたう柔らかな白い肌に利広の舌が這い回り、珠晶は裏返った可愛い声で啼いた。
「珠晶、ちゃんとして?」
「だってっ・・・利広が・・・ああっ!」
抗弁もすぐに途切れる。彼の指が、もっとも弱い小さな芽を探り当てたのだ。粘液が溢れて快感を助ける。
自分ばかり喘がされているのが悔しくて、珠晶も仕返しに意識を集中させることにした。時折利広が苦し
そうな声を漏らすのが嬉しくて、先端から滲み出る液が頬や手につくのも構わずそれを唾液塗れにしてい
く。珠晶の口には大きいのだが、教えてられた通りに歯を立てないように注意して咥えたり吸ったりする。

385利広×珠晶←供麒3/3:03/10/21 00:43 ID:IThgzdpg
臥牀の下でどうすることも出来ず、供麒は涙を抑えることが出来なかった。
大切な主上が自分のすぐ上で他の男に抱かれているのだ。こんなことなら知りたくなかったと心の中で叫び
ながら、あまりに生々しい気配と嬌声に体が反応してしまうのは止められずにいた。
頭の中で主を汚していく。淫らな泣き顔が目に浮かぶ。
「あんっ、や、もう駄目・・・っ!やああんっ!!」
ひときわ高い声を聞くのと同時に供麒も遺精してしまっていた。

達してしまった珠晶を体の上から下ろし、仰向けにさせた。大きく脚を開かせ、彼女の唾液でぬらぬらと光る
それを入り口に宛がう。ことさらゆっくりと身を進めていけば利広の輪郭をより強く意識するらしく、蕩けて
しまうほど熱い内部が痙攣して、珠晶が再び緩く達したのが判った。片手を指を絡ませるようにつなぐと彼女
はとても嬉しそうな顔をした。
彼女の口の愛撫によって、利広もそんなに余裕が残っているわけではない。奥まで押し付けると動き出した。

交わりも結構激しくなってしまい疲れ果てた珠晶が眠ったのを見届けると、利広は小衫を羽織り臥牀を静かに
降りる。臥牀の傍らに膝をつき、衾褥をめくり上げ覗き込んだ。そこにはひどく狼狽して声も出ない、泣き顔
の供麒がいた。相手がなにか言おうとするより早く、利広は自分の唇に指をあて『静かに』という仕草をすると
衾褥をめくったまま立ち、供麒が這い出るのを助ける。戸惑っている相手に笑いかけ、軽く手を振って臥室から
出るよう目配せをした。
供麒は潰れそうなくらい情けない顔で利広に礼をすると、ふらふらと出て行った。それを見届け、供麒のことを
少し哀れに思いながら、利広は珠晶を起こさないように彼女の横へと戻りしばしの休息をとることにした。
386名無しさん@ピンキー:03/10/21 00:45 ID:IThgzdpg
・・・また通し番号を間違えました。逝って来ます・・・(ナキ
387休憩小噺('A`)v-~:03/10/21 01:46 ID:8sH2RfKK
「痛ッ」
つん、と血の穢れが空気を漂い、六太は顔をしかめて主に突っ込みを入れる。
「何やってんだバカ、血で臭いだろうが」
言いながら傷を見ると紅い血が見えた。

紅。

同じような色の髪を持つ娘を思い浮かべてしまう。
その紅い髪の中に自分の金色の髪が混ざるのが好きだ、と彼女は言う。
自分の罪を、王位につくために犯した罪を赦してくれるような金色に安心するのだと、彼女は言う。

彼女のいう罪など、それをさせるような原因があったからだと六太は思うが、
心根の優しい娘は未だに気にしているようで。
また、そこがいいのだが。

首に痕を残してその朱を紅い髪と比べていて怒られた事もある。
首に残されると、後で自分の麒麟に叱られるからだと言われ、次からは見えない位置にすると誓って機嫌を直したが。

少し頬をふくらまし、口を尖らせて。
きっと自分以外の者には見せないであろう表情をして拗ねたり怒ったりする彼女がいとおしい。
耳朶を少し食むだけで唇を噛み、必死に耐えるその顔が自分だけのものだと思うのが嬉しい。


「何をだらしなく惚けているんだ六太」

ハッとするとそこは彼女の房室などではなく、自分の国の王宮の一室である。
「ハァ・・・尚隆じゃ萌えないんだよなぁ。」
「当然だろうが、バカ麒麟。男同士で色恋沙汰などつまらんではないか」

そして、今日も延王と延麒は憎まれ口を叩きつつ、仲良く政務をこなすのであった。
388休憩小噺('A`)v-~:03/10/21 01:51 ID:8sH2RfKK
慶国・金波宮。
今日も景王陽子は未だに慣れぬ政務をそれなりにこなし、ちょうど一息入れるところである。
ぼんやりと鈴の入れてくれた茶をすすりながらその辺をウロウロとする自分の麒麟を眺める。
(あぁ、景麒は髪が長いんだなぁ・・綺麗になびいてる・・・・・・・あ、そこで曲がったら引っかか・・・)
「痛」
相変わらず無表情で痛い、と呟いて小卓の脚に絡まった髪をもたもたとほどくのを見学する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

5分経ってもまだほどけない。
呆れ顔で陽子はそばへ行き、景麒が自分で更に絡めたとしか思えない絡み具合の髪をほどいていく。
「どうやったらここまで絡める事が出来るんだ、景麒」
「主上の手を煩わせてしまい、申し訳ありません。」
「そういう問題じゃなくて!」
ふと、景麒の金色の髪を見る。
同じ金色でも印象の違う彼の髪。

景麒が冬の夜中の月の色だとすれば、彼の髪は真夏の日差しのような、そんなまぶしい煌きを持つ金色。
見るだけで何だか温かさを感じる金色。自分が一番好きな金色。
景麒ほど長くは無いものの、麒麟なだけあってそれなりに長さのある彼の髪もよく絡まっていたのを思い出す。

2人で目覚めた朝に、お互いの髪が絡まっていて、紅の中に金が混じっていた時は笑うと同時に
その色合わせが綺麗でため息も出たものである。

その時を思い出し、クスクスと笑う陽子に景麒が訝しげな視線を送る。
「主上?もうほどけました、政務にそろそろ戻られないと今日中に終わりません」
「あ?あぁ、済まない。今戻る、景麒ももう椅子に絡まったりしないように気をつけてくれ」
言われて更に憮然とした表情になる景麒を見て、陽子はまたクスクスと笑う。

こうして、慶国の王と台輔の毎日は進んでいくのであった。
389前々スレ601:03/10/21 01:55 ID:8sH2RfKK
('A`)v-~ 何かボケに逃避したかったんです・・・

>>386さん
供麒が哀れ過ぎる・・・哀れ過ぎるのに・・・・・・・笑えてしまう・・・w
それよりも、全てお見通しな利広がステキです。
390名無しさん@ピンキー:03/10/21 07:00 ID:OFFauk99
利広×珠晶続きキタ━(゚∀゚)━!
嫉妬祭りに供麒も参加か…供麒は漢を見せるか?
391名無しさん@ピンキー:03/10/21 14:19 ID:Fh6V223n
嫉妬祭りか・・・
景麒が臥牀の下で涙と鼻水を垂らす姿も見たいもんだが、ダメだ。
ヤシは遁甲できるからね。
392386:03/10/21 17:24 ID:IThgzdpg
前回よりへたれ文章になって申し訳ないです。精進せねば・・・。
供麒、大好きですよ?
利広にチュ−したい珠晶の踏み台に使われそうな情けなさが(w

・・・・・・・だれか図南ネタの利広×珠晶書いてくれませんか?
393名無しさん@ピンキー:03/10/21 19:01 ID:zXKRQK5E
>>392
そそそそりはもしかして青k(ry....    (*´д`ハァハァハァハア
394名無しさん@ピンキー:03/10/21 19:27 ID:VcCb7DSN
そういえば楽俊の嫉妬ものやちょっぴりダークなものは未だかつて見たことがない。
本人がいつもぽわぽわしているからだろうか・・・。
395名無しさん@ピンキー:03/10/21 19:28 ID:+W1tByQJ
供麒は泰麒探索のときに、昭彰や揺藍に鼻水流しながら愚痴ってそう…。
きっとその二人が肩を叩いて慰めてくれるよ…。
396名無しさん@ピンキー:03/10/21 20:25 ID:EexpANll
>394
楽俊って、癒し系でもヒロイン属性っぽいからな。嫉妬した陽子に
押さえつけられてアレコレされてるほうが似合う。
397名無しさん@ピンキー:03/10/21 21:24 ID:9S9F0NuV
原作を読んでなくてアニメの方も
29話までしか見ていないんだけど
陽子と鈴と祥慶はこのあと会うのか?
398名無しさん@ピンキー:03/10/21 21:32 ID:IThgzdpg
>395
六太あたりの「うへぁ・・・」っつー顔が目に浮かぶ迷惑っぷりですな
399名無しさん@ピンキー:03/10/21 21:35 ID:M82m0ymP
>>397
お楽しみに
400名無しさん@ピンキー:03/10/21 22:06 ID:Ps3ozkV2
400うわーい!(^^)!
401104:03/10/21 22:19 ID:wpP3JjPQ
嫉妬祭りではなくて申し訳ないですが、一筆投下させて頂きます。
えー…ちと無理矢理なカプ、【延王×祥瓊】です。前にも少しやりましたが、それを前提に
その後の二人の関係を、今回はほぼ全編祥瓊のモノローグという形で書き綴ってみました。
全部モノローグだと誰だか分からなくなっちゃうんで行為は会話と喘ぎ声を交えています。

書いてる私はすごく楽しかったんですが…この手はかなり微妙、かな?
402【延王×祥瓊】『小夜曲』1:03/10/21 22:20 ID:wpP3JjPQ
私は恋をしているのかしら。
二月に一度しか逢えないけれど、私は遠い街へと出掛けます。あの方の待つ街へ。
いつも同じ宿、同じ部屋での逢引き。逢えば私が帰るまであの方はお戯れになります。
切っ掛けは妙な事からでしたが私を見初めて下さったあの方、けれど幾らあの方が私を可愛がっても愛して下さることは決してありません。あの方は隣国の王、そして私は本気で愛されることなど決して望んではいけない只の情婦なのですから。
なのに、どうしてこの想いは募るばかりなのでしょう。あの方のことを想うだけで胸が苦しくて、苦しくて切なくて、夜、ひとりになるといつも泣いてしまう。独り善がりな愚かな思い込みだと解っているのに。


「祥瓊――」
夕刻、内殿を書物を抱えて歩いていたら後ろから陽子に呼び止められました。
「あら、陽子。もうお戻り?」
「うん。祥瓊はまだ?」
「わたし今日中に終わらせなきゃいけない仕事があるの…明日からお休み頂いたから」
政務を終えて手持ち無沙汰にしている風な陽子が何だかちょっと憎らしい気がしました。
「あ、そうか」
陽子は私に意味ありげな視線を投げ掛けます。
「なあに?何か言いたげね」
私は少し苛ついていました。だって本当に一秒でも時が惜しかったのです。
「その…延王とはうまく行ってるのか?」
陽子は私とあの方が恋仲にあると思っているようです。私は作り笑いで誤魔化しました。
「いやあね、うまく行くも何もないの、わたしと延王さまは…身体だけの関係なの。その先なんてない、飽きたらお終い。陽子が心配するのは筋違いよ」
「そうなんだ…だから祥瓊、時々すごく淋しそうな顔してるのか」
どきりとしました。私は陽子と毎日顔を合わせている訳でもないのです。なのにそんな事を言われるほど私はいつも淋しそうな顔をしているのでしょうか。
403『小夜曲』2:03/10/21 22:21 ID:wpP3JjPQ
「ばかね、わたし幸せよ。王とお付き合いしてるんだからとっても幸せ。じゃあもう行くわね」
動揺を隠すための白々しい嘘。いいえ、嘘ではないのです。私は本当に幸せ。けれど私は踵を返して足早にその場を去りました。本当の気持ちを陽子に打ち明ける勇気などなかったのです。

夜遅く、何とか仕事も片付いて官舎へと戻りました。明日は二月前の別れ際に決めた約束の日。
私は遅い夕食もそこそこに、沸かした湯を汲んで身体を洗います。
他の誰でもない、あの方が綺麗だと言ってくれたこの身体を私自身も愛しむように、隅々まで磨きを掛けるように、ゆっくり時間を掛けて洗うのです。
そうせずにはいられないのです。だってあの方を繋ぎ留めておけるのはこの身体だけなのですから。
それでも、いつかあの方は私の身体に飽いて逢って下さる日を言わなくなるでしょう。
――もう会わない。
きっと私はその言葉を先触れもなく聞かされるのです。
あの方と私の関係、それはただ身体だけの関係のはず。少なくともあの方はそう思っていらっしゃる。
いいえ、私だってそう思っているのです。私はただあの方との情事に溺れているだけ。なのに私は怯えてしまう。いつか別れ際、逢瀬を重ねるほどに忍び寄るその言葉に。
惨めな思いをしたくないなら、棄てられる前に自分から離れてしまえばいいの。簡単なことだわ。
――好きなひとが出来ました。もう会うのは止めましょう。
だから心の中であの方に別れを告げてみたら涙が溢れてきました。
「莫迦みたい…」
鏡に向かって呟く私。本当に、愚かな女。


休む暇も惜しんで私は騎獣で空を駆けます。普通に行けば騎獣でも三日は掛かる旅程です。
金波宮を出たのが昨日、まだ星の瞬く夜明け前のことです。そして明けた日も再び西に傾き始めた頃、国境を越えて間もなくの、あの方の待つの街に着きました。
宿の者に軽く会釈をしていつもの部屋へと向かえば、私の脚は自然に階段を駆け上がります。
客室の扉の前で弾む息を整え、乾いた唇を舌で濡らしました。足元を見て裳裾の乱れを直します。
そっと扉を開けるとあの方がいつもと同じ笑顔で迎えてくれました。
404『小夜曲』3:03/10/21 22:22 ID:wpP3JjPQ
軽く口づけを交わし、頭に巻いた絹布を取り、結いを解いた私の髪を優しい手が撫でてくれます。
「変わらず美しいな、祥瓊。道行く男が見蕩れたろう?」
「いいえ。ずっと飛んで来ましたから」
「そうか。だが余り着飾るな。他の男に取られては困る」
――わたくしは尚隆さまだけのもの、他の殿方になど靡いたり致しません。本当はそう言いたかった。
ですが私は少しだけ意地悪な気分でこう言ってみました。
「取られたら妬いて下さる?」
腰に手が廻され、身体を引き寄せられました。
「無論だ…」
「嘘吐き」
私は微笑いその手を解いて逃げました。ちょっとした駆け引きのつもりもありましたが、何より昨日から水場で顔を洗ったくらいなのです。外の埃に汚れたままで抱かれたくはありません。時間のない逢瀬はなかなか大変です。けれど少しでも綺麗な体で抱かれたいのです。
尚隆さまはそんな私の気持ちを察して下さっています。
「今日は寒かったな、湯は張ってある。浴びてくるか?」
「はい、では失礼して……覗かれてはいやです」
私は湯殿へ向かって歩きながら振り向いて釘を刺しました。
「これから裸で抱き合うのに恥ずかしがることもあるまい?一緒に入ったこともあると言うのに」
尚隆さまは笑いながら言います。私は少しきつい口調で言い返しました。
「女の身繕いは殿方にお見せするものではありません。それに、あの時は無理矢理あなたが…」

いつだったかそんなこともありました。突然尚隆さまが入って来て、初めは嫌がったのですが、いえ、嫌がってる振りをしただけです。身体を洗って頂いたのですが、その内に私ったらとても感じてしまって、何と言うか、つまり私の身体はすっかり準備が整ってしまったのです。
尚隆さまの巧みな指遣いに翻弄されてしまい、結局私からおねだりしてしまいました。はしたなくも湯船の縁に手をついてお尻を突き出して、後ろからして頂いたのです。湯殿に声が大きく響いて恥ずかしかった。
思い出したら急に顔が火照ってしまい、私は小走りに浴室へ駆け込みました。
405『小夜曲』4:03/10/21 22:23 ID:wpP3JjPQ
湯浴みを終えて真新しい白い襦袢に袖を通します。髪に櫛を通し、唇に薄めに紅を引いて房室に戻ると尚隆さまは臥牀の上から衾を取り去っていました。
不審に思って尋ねたら、その上にうつ伏せになれと言います。疲れているだろうから身体を揉み解してくれると仰るのです。そんなことをして頂くのは畏れ多いことです。だからお断りしました。
「今更お前と俺の間で雁の王だ、慶の官吏だというのは無しだ。何よりこの俺がお前にそうしてやりたいからやる、それだけの事。気にすることはない」
お互いの立場に頓着されないのは嬉しいのですが、何だか気が進まないまま言われたように褥の上に、軽く髪を纏めてうつ伏せになりました。

結んだ帯が解かれ、襦袢の袖から腕を抜き取られて背中を露わにされてしまいました。体重を掛けない様に尚隆さまが私の脚の付け根あたりを跨いで膝を突いているようです。
背中に何か液体が塗り広げられました。背中一面に擦り込むように塗られてゆきます。
「何ですの?それ」
「蓬莱の化粧品とやらだ。肌が滑らかになるらしい」
延台輔がわざわざ私の為に蓬莱から持って来てくれたのかしら。だとしたら嬉しいけれど、陽子贔屓の延台輔のこと、きっと陽子へのお土産のついででしょう。

少し暖めておかれたのでしょうか。心地良い暖かさです。それに何だか花や果実の香りのようなとてもいい匂いがします。首筋から肩そして背中を擦るように指が動きます。このところ書き物続きで肩が凝っていた所為でしょう。少し強めなのが却って気持ちいい。
「ああ、気持ちいい…このまま続けられたら、わたしきっと眠ってしまいます」
柔らかい羽毛の枕に顔を埋めて私は言いました。
「それは困るな」
尚隆さまは笑って言いました。私は分かりきったことを訊き返してみました。
「どうしてですの?」
「眠っているお前を抱いても愉しくない。澄ましたお前を狂わせるのが俺の楽しみだからな」
「まあ、では今宵は愉しくないかもしれませんわね」
私はふざけて言い返しました。勿論そんな事にならないのは私自身よく分かっているのだけれど。
406『小夜曲』5:03/10/21 22:28 ID:wpP3JjPQ
強く、それでいて優しい力加減で私の背から腰に掛けてが解されて行きます。人にこんなことをして貰うのは初めてなのですが、どうしてこんなに心地良いのでしょう。
何度も指が行き来するほどに、自然に呼吸が深くゆっくりになっています。言った通りに目蕩んでしまいそうです。
肩から腕へと揉み解されて、指先までその液体を擦り込まれて行きます。絡んだ指先の滑りも良くなった気がします。少しだけ指を握り返しました。

「綺麗な肌に触れるのはそれだけで心地良いものだ」
嘗て公主だった頃、随分とちやほやされていい気になっていた自分、それが今となってはひどく愚かしく思えるのですが、好きなひとに綺麗と言われるのは掛け値なしに嬉しいものです。
何より今、私の身体に触れているこの方の為にだけ、私は綺麗になりたいといつも願っているのですから。
絡む指先も優しくて、何だか花の香りに包まれて柔らかい雲の上に寝そべっているような気分です。

尚隆さまは身体をずらして脚に手を伸ばされます。裾をお尻の方まで捲り上げられてしまいました。
「きゃ…」
襦袢の上からお尻を撫でられています。それから太腿を揉まれました。片足ずつ抱え込むように尚隆さまの膝の上に持ち上げられて、大事なところが見えてしまいそうです。
何を今更、なのですが、やっぱり恥ずかしいから襦袢がそれ以上捲れないように手で押さえました。
本当に何処を触られても気持ち良いのですが、その後触られた膝の裏が殊の外気持ち良いことを知りました。それを口に出したら何度も丹念にそこを擦って下さいました。
それから脹脛、足首と手は進みます。足の指に触れられた時はくすぐったかったのですが、すぐに慣れました。指を一本一本揉み解されるのはとても気持ち良いものだと、また新しい発見でした。

手を取られ、すっかり弛緩しきってしまった身体を仰向けにしました。脱がされてしまった襦袢で身を隠していたら、それを取り上げられて腰の辺りに掛けられました。私は両手で胸を抱えるように隠しました。
お腹から脇腹へそして腋、尚隆さまはくすぐったくないように少し強く押すように擦られます。
首から下は隠された二つの場所を除いて隅なく指が這わされました。けれど尚隆さまの手は鎖骨から肩口、そこから再び脇を降りてきて腰骨の辺りをいつまでも撫でています。
407『小夜曲』6:03/10/21 22:30 ID:wpP3JjPQ
本当に尚隆さまはただ私の疲れを癒そうと身体を解きほぐして下さっただけなのかも知れません。
勿論そうされるのは本当に心地良いのです。けれど私は、私の身体は希うのです。
このままでは嫌だと、敢えて避けられているその場所に触れて欲しいのだと訴えたい。
ずっとぴたりと閉じていた脚の間、私の身体はもう濡れていたのです。
私は目を閉じて胸に交差させていた腕を臥牀に落としました。

尚隆さまは無言で私の胸へ手を差し伸べて下さいました。
掌が下から、或いは脇から私の胸のふくらみを測るように包んでは押し上げ、指先や掌は何度も乳房を緩やかに揉みほぐします。
私はさっきまで寝息のように緩やかな息を吐いていたのですが、気付くと恥ずかしい声が混じってしまっています。
唇を噛んで漏れそうになる声を押し殺しました。
いま、口づけが欲しい。切なくて震える唇に、あなたに優しく触れて欲しい。

「そういうつもりではなかったのだが」
尚隆さまはにべもなく仰います。
「わたしだって、そんなつもりじゃ…」
私は恥ずかしくて、それに何だかちょっぴり悔しくて目を逸らしました。だって自分で言うのは痴がましいのですが、
私だってそれなりの器量は持ち合わせていると思います。
目の前で若い娘が裸の身体を投げ出しているのですから、欲情に任せて伸し掛かってくれてもいいと思うのに。

尚隆さまはこんな私を焦らして愉しんでいるようです。だから私の気持ちを分かっているくせに一番感じるところに少しも触れては下さらないのです。何て意地悪なお方でしょう。
だけどいつもこんな風に私を焦らすだけ焦らして、そして頃合いを見計らって、今まで焦らした分、一番敏感な所をいっぱい弄ってくれる。
くすぐったり爪で弾いたり、摘んだり捻ったりするのです。
私はそれが大好きなの。もうじきそんな風にされると想像しただけでまた濡れてしまうほどです。
それ知っていてか偶然なのか、時折指先がもうすっかり敏感になっている乳首を掠めます。
「あ…ん」
何だかいつもよりずっと敏感になっているみたい。ほんの一瞬触れられただけで、其処がきゅうっと硬くなっているのが分かります。
408『小夜曲』7:03/10/21 22:32 ID:wpP3JjPQ
結局私が根負けしてしまって、触って、と口に出してしまいました。こんな時の私って、きっとすごく物欲しそうな顔をしているのでしょうね。そして待ちかねた時が来ました。
熟す前の木の実みたいに硬くなっている私の乳首。それが舌でころころと転がされ、唇で啄ばまれ、軽く歯を立てられています。
「や、あん」
我慢できなくてつい声が出てしまいます。自分で言うのも変ですが、鼻に掛かった声が何だか餌をねだる猫みたいです。部屋を訪れた時に見せていた余裕などすっかり消えてしまってこの様です。
「ひゃ、あぁぅ」
指でくりくりと転がすように摘まれて、強い刺激に身体が勝手に逃げてしまいます。薄目を開けて見たら、何度も捏ね回された乳首が普段の倍ほどにもなっていました。少し恥ずかしい。

「乳首を弄繰り回されるのはそんなに良いか」
尚隆さまが笑みを浮かべて私のことを見下ろしています。露骨な言葉で指摘されて顔がかっと熱くなるのが分かりました。固く目を閉じて首を横に振ったら、笑いを堪えた声が聞こえました。
「そうか…」
舌先が先端をくすぐります。そこが一番感じると尚隆さまは知っているのです。
「あ、そこ…いい、もっと…してください…」
つい口走ってしまいました。舌がそこを舐り、片方の乳房は柔らかく揉みしだかれています。
痺れるような、甘く疼くような気持ち良さに身を引き攣らせるたびに身体の奥から溢れてきます。
溢れ出してお尻の方まで濡れているようです。 

私の願い通りに愛撫は続けられ、乳首の感覚が徐々に鈍り始める頃、尚隆さまの右手がゆっくり下に降りて行って私の恥ずかしいところを探ります。
まだ触れられたばかりだけど、もうすごく濡れているそこ。猫が水を舐めるような音がするのが恥ずかしい。
下の毛が生えている辺りを撫でたり、お尻の穴の方から何度も撫で上げられるのがとても好きです。
指が隠れた敏感なところを掠めて、そのたびに私は小さく叫んで身体がびくんと跳ねてしまいます。
何度かそうされているうちに指が中に入って来ました。
「あ、や、あぁっ」
409『小夜曲』8:03/10/21 22:34 ID:wpP3JjPQ
大好きな男のひとの指や舌や、あの熱いものが身体の中に入ってくると、どうしてこんなに気持ち良くなれるのでしょう。指だけでも気を遣ってしまいそうなのに、あの熱いものが入ってきたら私は変になってしまいそう。

指が深く潜り抜けてきました。なかを擦られて身体がぶるっと震えてしまいます。指先が優しく掻き混ぜるような動きをする度にいやらしい音がします。
「いやぁん」
私に聞こえるようにわざと音を立てているのでしょう。男の人ってこういう意地悪が好きなのですね。
恥ずかしいけれど、音を立てているのは他ならぬ私の淫らな身体なのですから文句は言えません。
そして優しくなかを弄られて身を捩るたびに、身体の奥から湧き出したものが尚隆様の指を濡らしているでしょう。お尻の下の褥まで濡れてしまいました。
「今日は一段と濡れているな。どうした?始める前から卑猥な気分にでもなっていたか?」
「そんなこと、知りません…」
尚隆さまに全身を愛撫され、そう、あれは愛撫だったのです。足の指先まで優しく愛撫されて、だからいつもより感じ易くなっていたのかも知れません。
そうでなくとも逢う度に私の身体はより快感に酔い痴れるようになって行く気がします。
「尻の方まで垂れているぞ」
尚隆さまは私の大事なところに顔を近付けてそう言いました。
「尚隆さまが…お上手だから…だから余計に感じてしまうのです」
本当です。大好きなひとだから、いっぱい感じてしまうの。大好きなひとを身体中で感じたいのです。
「そんなに見詰められてはいやです…」
ぬるんとした感触が私の入口を潜りました。後ろの縁の方から舌を這わせて中に挿し入れたのです。
「あぁっ!」
思わず大きな声をあげてしまいました。一国の王たる方が私の恥ずかしい場所にお口を付けて戯れるなんて、公主であった頃にさえ思いもしませんでした。尤もあの頃は無駄に歳を重ねただけの子供だったのですが。
私の恥ずかしい場所を舌が隈なく這い回ります。指とは違う柔らかな感触。すごく気持ち良くって、たくさん濡れてしまいます。そして舌が一番敏感な尖ったところをくすぐりました。
410『小夜曲』9:03/10/21 22:35 ID:wpP3JjPQ
「ひぁ!や、ぁあん」
ひどく感じやすくなっているのに、尚隆さまはそこに舌を当てられて激しく擦ります。
「あ、いやっ!だめ、もうだめぇ!」
そんなことをされてはとても我慢など出来ません。私はすぐに達してしまいました。

けれどゆっくり休む間も与えてはくれず尚隆さまは私の身体を責め続けるのです。私は力の入らない下半身を抱え揚げられてしまいました。
「綺麗な身体だ…」
両手で大きく脚を開かされて、私の恥ずかしいところが明るい場所に曝け出されています。
「いや…」
何度身体を重ねても恥ずかしいものは恥ずかしいのです。しかも今の私の格好は例え服を着ていたって決して人前で出来る格好ではありません。私は両手で顔を覆いました。
尚隆さまの息がその場所にかかるのが分かります。再び舌が深く、深く私のなかへ潜り込みました。
「あ、あぁん……」
伸ばされた舌先が私のなかを思うままに散策して、それは口では言い表せないとても素敵な感覚。
ああ、そしてまた私は身悶えてしまうの。

やがて舌はゆっくりと退いて行きました。そしてそのまま後ろの方、もっと恥ずかしいところ、私のお尻の穴をくすぐります。
「あ…そこはだめ…」
つい口では言ったけど、駄目なんかじゃありません。寧ろ私はそれがすごく気に入っているのだけれど、お尻の穴で感じてしまう私は少し変なのでしょうか。他の人もこんな事しているのかしら?
でも私だって初めは本気で嫌だったのです。その時は身体も洗っていなかったので、本当に逃げ出したいほどでした。びっくりして恥ずかしくて泣き出してしまいました。
一度お尻に指を入れられた時、私がひどく痛がったので、それ以来尚隆さまは舌で可愛がって下さるようになりました。舌なら乱暴にされても痛くはありません。いえ、乱暴なほどいいのです。
私ばかりいい気持ちになってしまうのは何だか申し訳なくて、だから尚隆さまがそれを――私のお尻を犯すことを望むなら、私だって応えてあげたい。けれど指さえ痛い今の私にはまだ無理そうです。
411『小夜曲』10:03/10/21 22:37 ID:wpP3JjPQ
尚隆さまのとても大きなものは前の方でも苦しい時があるのです。

今も舌がお尻の穴を押し広げて入って来ています。薄く目を開いたら尚隆さまが私のお尻の穴に舌を入れているのがはっきり見えて、とても興奮してしまいました。
「あ、あぁん…いや…あ、」
舌が出たり入ったりする感覚がすごく、何と言ったら良いのでしょう、切なくて堪らなくて、恥ずかしいほど声が出てしまいます。
「あ…はぁ…それ、好き…それ気持ちいいの…」
それから私は四つん這いにされ、自ら高くお尻を突き出しました。お尻を可愛がって頂く時はこの格好の方がお互い具合が良いようです。お尻の穴を舌で犯されながら前の方に指を沈められて、狂おしいほど感じてしまう。
舌も指も別々に動いて私の身体を出たり入ったりしています。もう私はおかしくなりそうです。
「はぁ…あぁ、あぁん…尚隆さま…」
私が溢れさせたものでぬるぬるになった指が、すごく膨らんでいる小さな珠を優しく擦りました。
「きゃっ!や、いやぁぁ!」
私は思わず身体を突っ張らせて叫んでしまいました。そこは普段私がこっそり同じように悪戯をするところなのですが、そんな時より今はずっと敏感になっていて、鳥肌が立ってしまうくらいです。
「いやっ、いやぁ…だめ、だめですぅ」
指先が小刻みに動いて擦られているうちにもう訳が解らなくなって、叫んでいる声が私ではないような気さえします。弾けるように身体が跳ねているのさえ自分ではないようです。
それでもその場所の感覚だけははっきりとしていて、溢れたものが腿を伝って膝の方まで垂れているのが分かりました。
「だめ!いやっ、もう…だめぇ!」
大きな波が来て、そして私はまた昇り詰めていました。

私は褥に身体を投げ出して余韻に浸っていました。尚隆さまは漸く着ている物を脱いでいます。
仰臥する私の髪を撫で尚隆さまは言いました。
「もう満足か?」
「いいえ…まだ尚隆さまを満足させていませんもの。わたしを抱きたいのでしょう?」
412『小夜曲』11:03/10/21 22:38 ID:wpP3JjPQ
「そうだな」
尚隆さまはくつくつと笑っています。蓮葉な女を気取ってそんなことを口にしてはみたものの、二度も涙を流して気を遣った女の言う台詞では箔も付きません。
駆け引きと言うか、牀榻の中でだけでも一度くらい優位に立ちたいと思うのですが。

私の脚を大きく開いて尚隆さまが熱いものをあてがいます。濡れた音がしました。
興奮した身体が少し震えてしまいます。早く下さい。私は心の中で、はしたないことを言っています。
けれど尚隆さまはこの期に及んでまだ私を焦らすのです。
熱く膨らんだ尖端が私の女の場所を上下になぞっています。それはそれで気持ち良いのでつい身をくねらせてしまいます。だけど、早くその熱いもので私を貫いて欲しい。私の身体を満たして欲しい。
「これが欲しいのだろう?」
思わず頷いてしまいそうになるのを堪えて言い返しました。
「わたしが…欲しいのでしょう?」
その熱いもので私の身体を味わいたくはないのですか?本当はそうしたくて堪らないのでしょう?
「さて…どうするか」
すっと尚隆さまは身を引きました。意地悪なことにそのまま私の隣に横たわってしまいました。

私は身体を起こし、尚隆さまをその気にさせようと躍起になっています。お腹の上に反り返ったものを少し乱暴に掴みました。私の身体に触れていた先の方が濡れて光っていますが、躊躇わずにそれを口に含みました。
私の口いっぱいに熱くて太いものが収まっています。口の中で舌を動かせるだけ動かします。
「むぅ…」
先端近くにある筋のようなところをくすぐりました。そこが気持ち良いらしいのです。纏めていた髪はいつの間にか解けていました。それが私の顔を隠し、尚隆さまのお腹に懸かっています。
時折身体をぴくっとさせるのは、私の髪がくすぐったいからなのでしょうか。
手を伸ばされて身体を引かれました。意図している事を察した私は身体の向きを変え、尚隆さまを跨ぎました。何と淫らな格好でしょうか。尚隆さまの眼前に私は恥ずかしいところを全て、お尻の穴まで曝け出しているのです。
413『小夜曲』12:03/10/21 22:40 ID:wpP3JjPQ
私の中に舌が送り込まれ、生き物のように蠢いています。熱いものを一生懸命唇で扱くようにしていたのですが、我慢できなくて吐き出してしまい、涎を垂らして淫らに声を上げてしまいました。
「…お願いです……お願いですから…もう…」
やはり私はこの方の前ではほんの小娘に過ぎず、そして色事に狂う淫らな女なのです。
「好きにして良いぞ」
私はそのまま身体をずらして自らの手でその熱いものを私のなかに導きました。お尻を向けているので私の身体が熱いものを咥えてゆくのが尚隆さまにはよく見えたことでしょう。

尚隆さまが中に入ってきます。ああ、やっと…ひとつになれました。
すごく熱いものが私のなかを押し広げる感じが堪らない。私はそれを出来るだけ奥深くまで収め、じっと動かずに身体が尚隆さまのものを包んでいる感触を味わいます。
私のなかで尚隆さまのものがびくん、と跳ねて思わず身震いしてしまいました。
「あぁ、熱い…尚隆さま、うんと良くなって下さいまし」
「そうさせて貰うぞ」
言って尚隆さまは私の腰を掴み、ご自分の腰を大きく引きました。大きなものに身体の中が引き摺り出されるような感じ。
「ああっ!だめっ」
気持ち良過ぎて思わず突っ伏して逞しい肢にしがみ付いてしまいました。今度は腰を突き上げられ、深く入って来て私の奥に当ります。
「んぁっ、すごい…奥まで…届いてるの……見えますか?」
「ああ、堪らん」
尚隆さまに良くなって欲しくて腰を動かしました。熱いものを出し入れするたびに、濡れた私の身体が田圃の中を歩くような音を立てます。
「いや、あん…あぁん…」
恥ずかしいから音を消すように大きな声を出して、でも、いつの間にか自分が良くなるように腰を使っているのです。
時には浅く、思いきり深く、私のなかの気持ちいいところに熱いものを何度も擦りつけていました。
「あぁっ…わたし…もう…」
414『小夜曲』13:03/10/21 22:43 ID:wpP3JjPQ
「祥瓊、いま少し我慢せよ…」
ふっと身体が持ち上げられて、そのまま下から激しく突き上げられます。
「あ、あ…尚…隆さま…だめ!そんなにされてはわたしっ…」
身体を起こして腰を突き出す尚隆さま。私は褥を握り締めました。
「ああっ、もうだめ…もうだめです…」
不意に熱いものが抜かれ、身体を抱き起こされました。
仰向けに寝かされ、私は強く抱き締められました。再び私の身体は太く逞しいものに貫かれます。
「祥瓊、ともに果てよう…」
頂はもうすぐそこまで迫っています。
こんなにも寵愛を与えられているのです。これ以上何を望もうと言うのでしょう。けれど激しく抜き挿しされる熱いものを、抱き締めてくれる逞しい腕を感じながら私は想うのです。強く、切なく。
たった一言、たった一度でいいの。愛していると言って欲しい。
愛しています。この世の誰よりも、あなただけを。
熱い迸りが私の奥に何度も叩きつけられて、息を詰め、咽び泣きながら私も達していました。


永遠に続くかとさえ思えた悦びの時は過ぎて、夢のような一夜は終わりを告げようとしています。
眺める窓の外、夜空を飾る星がひとつ消えて行くたびに別れの時が近付いて来ます。
せめてもう一度、抱かれたい。けれど時がそれを許してはくれないのです。
そして日は昇り、見下ろす街からは新しい一日を迎えた人々のざわめき。時は迫り、嫌がる重い身体を引きずるように私は帰る身支度を整えます。そんな私をあの方は牀榻の中からずっと優しく見ていらっしゃいました。
私は支度を終えて牀榻の脇の椅子に座りました。
「……帰りたくない」
卓子の上、淹れたお茶を手に取って私は言いました。
「どうした?今日はいつになく」
向かいに座ったあの方は苦笑いしています。困った奴だ――そんな感じです。
――ずっと一緒にいたいのです。わたしを愛して欲しいのです。
叶わぬ想いが胸を焦がして私を苦しめます。
415『小夜曲』14:03/10/21 22:43 ID:wpP3JjPQ
「ふふ…尚隆さまの困ったお顔が見たかったの」
私はそっと顔を上げ無理して笑って見せました。

「祥瓊、俺から陽子に申し入れても良いのだぞ。つまり――」
ああ、それは何と私を舞い上がらせる御申し出でしょう。けれど私は努めて平静を装い、答えました。
膝の上、袖に隠した拳をきつく握り締めて。
「お戯れを仰ってはいけません。修行中の官吏に過ぎぬわたくしなど召抱えられて何の利がございましょうか」
「そうか…それが答えか」
少し意外そうなお顔です。私が喜んで飛びつくと思われたのでしょうか。そう、私だってそうしたい。
もしも愛していると言ってくれたなら、連れて行ってと抱きついていたでしょう。

「そうですのよ。女は追われるうちが華ですもの。わたくし篭の鳥は厭です」
私は笑って立ち上がり、髪に絹布を巻きつけようとしたら不意に強く抱き寄せられました。
「ではまた二月後に、逢ってくれるな…祥瓊」
そう言って尚隆さまは私の答えを待たずに唇を塞ぎます。持っていた絹布を落としてしまいました。
「……はい」
大きな胸に頬を寄せて、小さな声で答えました。
またお会いして下さるのですね。私はそれだけで幸せです。優しく抱かれて、切なくて胸が痛みます。
暫しこうしていたいけれど、もう行かなくては。
背伸びして、今度は私から唇を重ねました。そして身体を離し、そっと後ろに下がります。
――また…見せてくださいね。その笑顔を。

部屋を出る時上手く笑えなかった気がします。宿の裏口から出て、厩から連れ出した騎獣に跨りました。
「さあ、帰ろう」
手綱を引いて身体が宙に浮いたら、ずっと我慢していたのに涙が溢れてきました。

416『小夜曲』終:03/10/21 22:45 ID:wpP3JjPQ
それからまた何日か経ったある日の事です。廊下でまた陽子に呼び止められました。陽子は何だかもじもじしながら言うのです。
「祥瓊、あのさ…今度…服、貸してくれるかな?」
「わたしの服?……なに?熱でもあるの?」
「違うよ!いや…つまり…わたし街に降りられるような服を持ってないから…」
陽子はすごく恥ずかしそうに言います。私は噴き出しました。
この子ったら、本当に王様なのかしら?何だか可笑しい。
「いつも着てる“あの服”があるじゃない」
可笑しくて可愛らしくって、私はついからかってしまいました。陽子は少し拗ねたように私を睨んでいます。そして軽く息を吐いてやっぱり恥ずかしそうにこう言いました。
「好きな人と…一緒に歩きたいんだ。変かな?」
「まあ!好きな人ですって?」
王と言っても陽子は身も心も正真正銘のお年頃の女の子なのです。陽子のその気持ちは今の私にも痛いほど分かりました。

「陽子は恋をしてるのね」
「…うん。王だって恋愛くらいしてもいいよね?」
とても恥ずかしそうに、けれどその想いを素直に言える陽子を心底羨ましく思いました。
「もちろんよ。服は好きなの着ていいわ。陽子にはそんな気持ち、ずっと持ってて欲しいな…」
「うん、ありがとう、祥瓊」
私もあの方と寄り添って街を歩けたなら、きっとどんなに素敵なことでしょう。
含羞みながら微笑う陽子を見ていると、いつか私にもそんな日が来そうな気がします。


だけど今夜も窓を開いて夜空の向こう、遥か彼方の空を見つめながら、きっと私は泣いてしまう。
今すぐあの方の許へ飛んで行きたい。あの方が佇む窓辺の下、小夜鳴鳥のようにこの想いを歌いたい。
私は、恋をしています。

―了―
417名無しさん@ピンキー:03/10/21 23:34 ID:d2UvAobb
ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
な、なんと逝っていいか………!!!!
(*´д`*)イイ!(*´д`*)イイ!(*´д`*)イイ!
418名無しさん@ピンキー:03/10/21 23:41 ID:z7j0v/Qs
祥瓊の想いが切ないよぅ・゚・(つД`)・゚・。
でもこのお話すごーく好きです。
職人さん乙悦。

419名無しさん@ピンキー:03/10/22 01:30 ID:t8yYH7nV
延王祥瓊キタ━━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━!

すごいよ!すごいよ!職人タソ!!
前回の話もよかったが、今回ので延王祥瓊という新たなカプに
目覚めてしまいそうだ(*´д`
420名無しさん@ピンキー:03/10/22 02:03 ID:yRVzZ398
とりあえずハアハア。
421名無しさん@ピンキー:03/10/22 13:41 ID:uakGtaiX
切ねぇ・・・・゚・(ノД`)・゚・
422名無しさん@ピンキー:03/10/22 20:42 ID:euZ1E6Q/
逢瀬の後、あの方の気配が肌に残ってるのを感じるのはつらい。
でも、気配が消えてしまったらあの方を偲べるは記憶の中だけ。それもつらいもの。
忙しくしてれば、時間がもう少したてば、少しは楽になる。

なのに今、女史の役目から離れている。
もうすぐやってくるお客様は気難しい方。その方のお世話をするのが
いつの間にか私のもう一つの役目となってしまってる。準備は万端整い、ご到着を待つだけだ。
お客様を御迎えしたら忙しくもなろうが、待つだけのこのひとときがつらい。
どうしても、あの方を思い起してしまう。はやくやり過ごしたいもの・・・

そんなもの思いに独り沈む祥瓊の後から、静かに近づいてくる貴婦人の姿があった。


なななな何て妄想してしまた。私の気に入りの娘をこんなにして猿王、責任取りゃれ〜。
423名無しさん@ピンキー:03/10/22 20:48 ID:ihvjC0Eq
よっしゃキター!
氾王×祥瓊きぼん
424名無しさん@ピンキー:03/10/22 21:23 ID:lpy8aBGJ
陽子×鈴×祥鶏の3Pエロ小説と
陽子×鈴のエロ小説、陽子×祥鶏のエロ小説、
祥鶏×鈴のエロ小説をきぼんぬ。
425名無しさん@ピンキー:03/10/22 21:37 ID:v/qMptiM
このスレをよりいっそう楽しむために、原作を読もうと決意した漏れは
ごく最近アニメ十二国記を見始めた超初心者…。
なにか間違ってる……。
426104:03/10/22 21:44 ID:JWL7R7a1
レスを下さった皆様、本当にありがとうございます。
実は昨日UPしてからすぐ逃げました。今回の作は本当に自信がなくて、
多分反応がないのでは?と思ってたものでしたから。
だから感想を頂いて本当に嬉しく思っています。
祥瓊は、原作ではあんなですけど実はすごく一途で純情な一面を持ってるんじゃないかなー…
と思って書きました。

>423さん
それすごくイイ!続き書きませんか?

私はネタ枯渇状態に陥りました。夜空でも眺めながら次のお話を考えまつ。
427104:03/10/22 21:45 ID:JWL7R7a1
レス番間違えた…>422さんですね。
428名無しさん@ピンキー:03/10/23 03:22 ID:xwjUpggi
>>425
自分もこのスレから原作逝ったら違和感、既視感ありまくり(w
微妙にストーリー知ってるからね。
429422@氾王はこんなかな?:03/10/23 17:58 ID:iVKEAj0t
前の訪問で娘の様子が少々おかしいのは感じていた。
何かあったのかと景王に問うたが、王には気がついておられなかった。
が、人の噂に戸は立てられぬもの。
娘が高貴な身分の者とつきあっているということがじき知れた。
景王においてはこの方面に疎いご様子。ご自分の側近の様子を把握しておられない。
まぁ、コウコウセイといかいう学生の身分から王になられた方だ。仕方あるまい。
おいおいご理解を深められるであろうよ。私が直々お教えするのもまた面白かろう。

 しかし、許せぬのは猿だ。あの娘を街の女と同じように扱いおって。
娘は気丈ではあるが同時に賢く聡く繊細なのだ。娘が恋に慄いているのが全く判っていない。
あの猿めは。まったく朴念仁もいい加減にしないと、周りが迷惑じゃ。

 娘が私の世話をする様子を眺めるのは楽しい。その姿形、動きが鑑賞に耐えるものだ。
衣装や装飾品を選ぶ趣味も悪くない。厳しく注文をつけると、一瞬負けん気が顔に出るのも可愛い。
その顔が見たくてつい注文を増やしてしまうことがあるが、娘はそれに精一杯答えてくる。
こういう娘を育てるのは私の方が向いておるわ。

ああ、あんなに肩を落として。
わたしが慰めてやらねばなるまい。
それから男は猿ばかりでないことも教えてやらねばならぬな。じっくりと。


「祥瓊、出迎えにおらなんだな・・・」
430422@逃亡:03/10/23 18:01 ID:iVKEAj0t
422:ううう。ここで詰まってしまった。 _| ̄|○

氾王:ふふふ。そちごときが私を描写できると思うてか。
422:くやしい。スカートめくったる。
氾王:なんじゃ、唐突だの。
422:前から気になってたんだ。そのスカートの中。
   下着はどうなってるんだ。男物か女物か。どっちだ見せろっ
氾王:なんと。無粋な下郎じゃの。さがりゃ(ケトバシッ)
431名無しさん@ピンキー:03/10/23 18:08 ID:QBjwjC+X
そこで扇子投げないとw
432430:03/10/23 18:23 ID:iVKEAj0t
>>431
そうだったΣ( ̄□ ̄ )
蹴飛ばすよりふんずける方だったかなぁなんて後悔してたけど
絶対扇子投げだよね。失敗した〜
433名無しさん@ピンキー:03/10/23 20:23 ID:QBjwjC+X
今、供麒×珠晶に挑戦中なんですが、なんですが、なんですが!
供麒が男前(当社比)になってしまって収集つかなくなってきた・・・(゜д゜)アラヤダ




434名無しさん@ピンキー:03/10/23 20:31 ID:Y3KaMtm6
>>433
供麒は慈悲に満ちた、いい男です。外見は・・・ですが
435名無しさん@ピンキー:03/10/23 20:34 ID:lheMmcxF
は〜、幸せ。
私ここの住民でよかった・・・・・・。職人さん、ありがとう。
436名無しさん@ピンキー:03/10/23 20:34 ID:QeqYmD9A
供麒がらみで宗麟なんていかがでしょう?
ひっそりと書く準備してますが…慰めてもらえ、年上に…
ど、どうかな…?
437名無しさん@ピンキー:03/10/23 20:40 ID:lheMmcxF
がんがん来い!>>436
438名無しさん@ピンキー:03/10/23 20:42 ID:B1zfObhp
>433、>436
珠晶、宗麟どちらも(・∀・)イイ!!
供麒がらみのカプお待ちしてます!

供麒ってそんなに見栄えよくないのかな?
景麒や延麒みたいな女性っぽさがないだけで、
自分にはウホッ…(ryに見えるんだが。ヌイダラスゴソウダ
439名無しさん@ピンキー:03/10/23 20:57 ID:QBjwjC+X
ウホッ・・・で思い出した・・・。
サカーW杯の独国キーパーが好きな人なら、供麒もいけるかも試練。
440名無しさん@ピンキー:03/10/23 21:11 ID:lheMmcxF
あり〜?
レス番がヘンである。
428の次が438なんだが(当方かちゅ使い)なんで?
441名無しさん@ピンキー:03/10/23 21:34 ID:qzeXUlN7
IEでは番号順に並んでるよ、ちゃんと。

小夜曲、切なくて萌え〜でした。
>422さんの氾王バージョンも続ききぼんぬ。
こういうの好きだ。

ついでに、月渓×祥瓊を書いてるんだけどまとまらないんだよ〜
と零してみるテスト。
442名無しさん@ピンキー:03/10/23 21:52 ID:ZQJc3yol
>>440
再呼びこみ汁。
443441:03/10/23 22:25 ID:qzeXUlN7
このところの灰汁禁続きで、どうせ今夜も駄目さと思ってテスト送信したので
感想がすごくあっさりしてしまった。
改めて―――

小夜曲
良かったです。
こういう一人称ものはこのスレでは珍しい気がするけど
何とも言えずしっとりした感じが出ていて切なかったです。
尚隆×祥瓊、萌えカプかも。

>439
そうなんだよ。カーンと供麒ってイメージかぶるんだよね。
444供麒×珠晶:03/10/23 22:28 ID:QBjwjC+X
出来たので投下したいのですが、長くなるので端折りました。

利広が忙しくて来ないので、供麒に乗って街をうろついた珠晶は他所の娘さんと
談笑している利広を見てしまいました。
霜楓宮に帰ってきて、供麒は人型に戻って服を着ている最中です。
445供麒×珠晶:03/10/23 22:29 ID:QBjwjC+X
「安心なさい」
唐突に珠晶が言った。
「あたしは予王みたいに悋気で失道するほど馬鹿じゃないわ。せっかく苦労して
王になったんだもの、簡単に投げ出せやしない。それに、・・・誰のものでもない」
なにが、と言わなくてもわかる。
「誰とどこでなにをしようが、自分の義務と責任を忘れない限りはその人の自由だもの」
そう言いながら、珠晶はふと、ひょっとしたら自分がこんなに情けないのは、一人しか
知らないからなのかもしれない、と思った。唯一の男だからここまで執着してしまうの
ではないだろうか。だったら『何人かのなかの一人』にすればいいのだ。
やっと服を整えて衝立から出てきた供麒を見て、珠晶は笑って椅子に腰掛け、言った。
「供麒、あたしを抱きなさい」
「しゅっ・・・主上っ!?」
「なによ、言うことが聞けないの?」
「そ、そうではなく・・・」
「誰が困るわけでもないんだから、あたしの勝手でしょ?そして、あんたはあたしの下僕」
こうなったらどう言っても覆ることがないのは供麒も分かっていた。そうは言っても流石に
こればっかりは、はいそうですかと了解できずに立ち尽くす。それを見た珠晶が顔を伏せた。
「・・・・・・・嫌ならいいわ」
90年以上も傍で仕えていて初めて聞いた、本当に悲しそうな主の声。思わず供麒は彼女の前に
膝をついた。
446供麒×珠晶2:03/10/23 22:29 ID:QBjwjC+X
「嫌だなどとは一度も申し上げておりません」
「え?」
できるかぎり最高に優しく微笑んだ。
「主の望みは麒麟の望み・・・麒麟にとって、己の主以上に大切なものはありません」
「・・・供麒」
「そして、あなたは私の主上です」
「ありがと・・・供麒」

片方のくつを脱がし、足指に供麒が唇を寄せた。親指から順に熱い口内に含まれ舐られる。
ぞくぞくする感触が、珠晶の中心で疼きを生み出す。
「ふ、んん・・・」
白い肌を歯でそっとなぞり、つま先から足の甲、足首へとじっくりと施される丁寧な愛撫が、
次々と新しい性感帯を発掘していく。供麒の舌が膝に辿り着く頃には、珠晶の脚間の花弁が
潤いを零していた。膝から上の閉じた脚をもじもじと動かしたら小さく、濡れた音が確かに
した。自分の指先を噛んで声を抑えていた珠晶が真っ赤になる。それに気付いた供麒が両膝を
つかみ、すこし力を入れて開かせた。裾の合わせ目が少し乱れ、濡れて光っている桃色の蜜壺
がちらりと覗いたのを見逃しはしない。
「・・・主上、悦いですか?」
「ばっ・・・そんなコト・・・・・訊かないでっ・・・!」
こんなときにも意地を張る主に心の中で苦笑して、わざと唇を腿にあてたまま
「申し訳りません」
と言えば息がくすぐったいらしく、朱に目元を染めて精一杯睨んできた。
447供麒×珠晶3:03/10/23 22:30 ID:QBjwjC+X
裾を捲り、太腿をなぞり、付け根に到達したときには、縋るものを求めた珠晶の手が固めの鬣を
掴み、供麒の頭を抱え込むようにして荒い息を零していた。
彼女の両脚を肩に担いで、花びらから甘い粘液を舐めとるように舌を動かしても奥からどんどん
溢れ出してくる。柔らかな肉を指で広げ、小さな芽を尖らせた舌先で突いてみた。
「ひぁっ!・・・んっ、ひ、やぁん!」
珠晶の身体が跳ね、嬌声の音階も跳ね上がった。腰を抱えて逃がさぬようにして芽を吸い上げる。
それからすぐに、珠晶は一度目の絶頂へと飛ばされた。己の意思とは無関係に背が反り、瞼の裏が
真っ白になって、そこが奥まで激しく痙攣するのがわかった。

椅子にしなだれかかり、余韻に浸りながら珠晶は供麒を眺めていた。顔を上げて、珠晶のもので濡れ
光っている顎を指で拭っている表情は、いつもぼんくら呼ばわりして張り倒している相手だとはとても
思えない。ぼんやりとそんなことを考えていたら、ふいに視線が合った。欲望で光を鋭くしたその瞳に
射られ、珠晶の心の臓が飛び跳ねた。それを知ってか知らずか、彼はまた柔らかく笑う。
「主上、牀にお連れしましょうか?」
見返して平静でいられる自信がなくて、ぷいと顔を背けて
「当たり前じゃない」
と答えた。

明かりを落とした牀榻に珠晶の喘ぎと臥牀のきしむ音、そして淫靡な愛撫の音だけが響く。乳首を
舐られながら、涎の溢れるいやらしい下の口は供麒の太めでいかつい指を咥え込んで悦んでいる。
「あんっ・・・あ、はぁ・・・きょう・・・き・・・お願・・・」
前戯だけで何度も達してしまうのが恥ずかしくて、珠晶は鬣を引っ張ってねだってしまう。しかし
供麒は愛撫を止めずに珠晶の悦い場所を貪欲に探っていく。指の本数を増やし、ぐちゅぐちゅと音を
響かせて出し入れする。
448供麒×珠晶4:03/10/23 22:30 ID:QBjwjC+X
「やっ・・・供麒・・・」
このままではまた達してしまうと珠晶は訴えた。ようやく供麒は手を止め、抜いた指の粘液を舐めた。
そして己の衣服を緩め、半ば立ち上がっていたそれを出す。
「よろしいですか?」
と問いかけて、珠晶が固まっているのに気付いた。彼女の視線は供麒の一箇所に釘付けになっている。
「・・・・・・主上?」
二度、瞬きをして珠晶がやっと口を動かした。
「・・・それって、ずいぶん大きくない・・・?」
「あ、はあ・・・そうでしょうか?」
「たぶん・・・・・・・でも、抱けって言ったのは私の方よね・・・大丈夫」
自らに言い聞かせるように呟くと、珠晶は努力して視線を外した。それから少し迷って、
「供麒、あの・・・・・・痛くしないでね?」
と頼んだ。供麒は、主のこんな可愛い顔を見ることが出来る日が来るとは思っていなかったから、
不自然なくらい頷いてしまった。
「・・・きっとよ?」
念を押す珠晶を出来るだけ怖がらせないようにもう一度頷いて、彼女の上に覆いかぶさった。

入り口にあてがい、細心の注意を払って腰を押し付けていくが、どう考えたって痛みなしに出来るはず
などない体格差。顔近くの敷き布を掴み、眉を寄せて苦痛をこらえようとしている珠晶の目じりには、
透明な雫が今にもこぼれそうに揺れている。
「主上・・・力を抜いてください・・・」
「抜けるもんならとっくにそうしてるわよ・・・っ・・・い、痛・・・嘘吐きぃ・・・」
449供麒×珠晶5:03/10/23 22:32 ID:QBjwjC+X
珠晶が供麒を睨んだ拍子に涙がぽろぽろとこぼれ、敷き布に染みていく。その痛々しさに思わず腰を
引きそうになったが、珠晶がそれを留めた。
「ここまで来ちゃったんだから、今更止めるなんて間抜けなことしないで。どうやったっ
て痛いんなら・・・」
言葉を切って、供麒の首に細い腕を絡める。
「だったら、早く来て・・・」
そういって肩に顔を埋め、縋りついた。供麒がまた生唾を飲み込んだ音はきっと彼女に聞こえているだろう。
ご無礼を、と低く囁いて珠晶の腰を強く引き寄せた。瞬間、その細い躰が強張り、跳ねた。肩に珠晶の爪が
痛い。

圧倒的質量を持ったものが彼女の小さな花弁を貫き、一気に奥まで到達した。圧迫感に悲鳴さえ出せず、ただ
浅い呼吸を繰り返す。すぐに痛みは薄れていき、代わりにそこが牡を絞ろうとするかのように蠕動するのが
わかった。呼吸も、身動ぎさえも、そこへ動きが伝わる。
「・・・は、あ・・・・やっ・・・大っき・い・・・」
珠晶の声が掠れ、艶を持ち始めた。それが供麒を興奮させ、余計に大きくなってしまう。
焦点の合わなくなってきた潤む瞳。半開きの桜色の唇から、ちらりと覗く舌を吸い呼吸を奪う。もはや
珠晶は口付けや慰撫の手にも感じてしまうらしい。それは、そこが供麒をキュウキュウと締め付けてくること
から窺い知ることが出来る。もう痛がる様子は無いことに安堵して、供麒は腰を使うことにした。
450供麒×珠晶6:03/10/23 22:33 ID:QBjwjC+X
胎内いっぱいにある供麒がゆっくりと引き出され、また侵入してくる。その圧力と、酷く敏感な内壁が擦れる
刺激が、湧き上がる快感となり珠晶を翻弄する。絶えず溢れ出す潤いが動きを助け、淫猥な音を響かせる。奥
まで押し付けられると、腰が痺れるような甘さに声が漏れた。だんだんと速く激しくなる動き。揺さぶられ、
突き上げられて内臓を掻き回される。
「ひ・やあ・ん・・・ふ・あ・供麒・きょうき・・・!」
主の舌足らずな声が供麒を呼ぶ。切なさに泣き出した珠晶の涙を舐め拭い、望むままに追い詰め、絶頂へと突
き上げてやった。
「あ・あああっ・・・・・・供・麒いっ・・・!!」
ひときわ高く啼いて、珠晶の体が大きく跳ねた。背が反り、一拍遅れて内壁が断続的に痙攣する。奥へ奥へと
吸い込もうとするその動きに耐え切れず、供麒は欲望を放った。
「あ・・・はあ・ん・熱・い・・・っ」
精が吐き出され注ぎ込まれる感覚に、また軽く達してしまう。

「ふ・・・ぁ、中・・・いっぱい・・・」
ぼんやりと唇から零れた呟きを聞いた供麒が赤面して、それで珠晶は自分がとんでもないことを口走ったのだと
気付いた。真っ赤になった珠晶が逆切れする前に、供麒は彼女を抱きしめた。
「ひゃっ!?な、なに、供麒?」
「・・・ずっとお傍に居てもよろしいですか?」
いつもの駄目麒の顔に戻った彼がにっこりと笑って言う。珠晶は照れを素直に出せず怒った顔をして、ふいっと
背けた。
451供麒×珠晶7:03/10/23 22:33 ID:QBjwjC+X
「駄目」
「えっ!?そ、そんな主上!」
「五月蝿い!っていうか重いのよ!なに食べたらそこまで無駄に大きくなる訳!?」
至近距離で怒鳴って、縋り付いた供麒の顔を押し剥がす。素直じゃないのは自分でも重々承知だが。あんまりな
言われようにへこみながらも大人しく珠晶の上から退いた供麒を横目で睨む。
「大体あんた、駄目って言ったら離れる訳?・・・あたしの半身の癖に、そんなこと許されると思ってんの?」
はじかれた様に供麒が顔を上げ、珠晶の真っ赤な耳を見て、また笑った。

あたしの麒麟があんたで良かったって思うなんて、あたし、どうかしてるわ。
こんな事、絶対に言ってやらないんだからね。
珠晶は心の中で、そう毒づいた。
452名無しさん@ピンキー:03/10/23 22:34 ID:QBjwjC+X
以上です。
453名無しさん@ピンキー:03/10/23 23:43 ID:Y3KaMtm6
職人様お疲れです。素直になりきれない珠晶イイ!!
454名無しさん@ピンキー:03/10/24 00:28 ID:xRqC60UQ
                ∩
                ( ⌒)       ∩_ _グッジョブ !!
               /,. ノへヘ    i .,,E)
              ./ / ⌒丶    / /"
   _n グッジョブ!!  ./ /从ハ从) / ノ⌒⌒ヽ
  ( l   〃"""ミ)) ./ /§´∀`/ /(彡^"^ミ)  グッジョブ!!
   \ \(´Д`;∫(    †   / ノツノ ゚∀゚∬     n
     ヽ___ y  ノ ヽ     |  ̄    y  \    ( E)
       ノ=∞= ヾ   \    ヽフ   ノ∞ゝヽ ヽ_//
皆さん、いい仕事してますね〜。
455名無しさん@ピンキー:03/10/24 00:36 ID:AdFmrEt6
>454
左右の生き物が気になるが、誰だ…?
456名無しさん@ピンキー:03/10/24 00:48 ID:UdspsppN
多分左が鈴で右が祥瓊
457名無しさん@ピンキー:03/10/24 01:02 ID:i410IH6N
珠晶キャワイイ!
そしてイマイチ決まりきらない供麒もイイ(w
458438:03/10/24 02:32 ID:4C674r5R
>444
「痛くしないでね?」って主上なんてお可愛い(*´Д`*)
供麒もなんだかとてもいい人ぽ・・・ゴチですた!
459名無しさん@ピンキー:03/10/24 03:28 ID:L+I3BGMz
供麒イイ!!
供麒×珠晶はいい作品が集まるな〜
460444-452:03/10/24 18:44 ID:1u0V1FoU
温かいお言葉、ありがとうございます。
供麒はいい人ですよ。動かしやすいし、程よく抜けてるし。珠晶にはやっぱり
彼じゃないとwとか思っております。

結局利広の地位が下がったんですけどね(・・・汗
461名無しさん@ピンキー:03/10/24 18:56 ID:gH+ErsyU
>>460
アセる利広・・・

でも利広自身は旅先でつまみ食いしまくってる感じ(w
その点は風漢も同じか
462名無しさん@ピンキー:03/10/24 19:19 ID:poVaD2IU
陽子×鈴を希望!
463名無しさん@ピンキー:03/10/24 19:22 ID:1u0V1FoU
此処って百合は有りなの?
私は苦手なんですが・・・
464名無しさん@ピンキー:03/10/24 19:25 ID:1MtYh9bK
>>463&百合職人タソ
>>1の通り、投下時は事前報告を。
465名無しさん@ピンキー:03/10/24 22:23 ID:p52V7xYR
氾王と延王の…

いや、止めよう

失礼すますた
466名無しさん@ピンキー:03/10/24 23:06 ID:QY6RJica
>463も、>1をよく読んでね。
467名無しさん@ピンキー:03/10/24 23:23 ID:zmylaAN+
陽子と祥慶は29話以降で
>>402.>>416みたいに仲良くなるの?
29話までしか見てないから信じられないけど。
468名無しさん@ピンキー:03/10/24 23:32 ID:UFxOWm95
>467
それは後でのお楽しみ。てか板違いレス続くな。蝕でもきたんか。
469名無しさん@ピンキー:03/10/25 01:01 ID:/o8MTDua
>>465
言わなくても分かってるよ。
『氾王と延王の、一日麒麟交換プレイ』と言いたかったんだろ。分かってるから。
470名無しさん@ピンキー:03/10/25 01:12 ID:J+YqS9ju
氾王と延王の陽子陵辱プレイ。
ダメ?
471名無しさん@ピンキー:03/10/25 01:28 ID:3VeIx9lP
>>469
でも延王は交換してもそのままで桶だけど、氾王は801板にいかないと・・・っと。
472名無しさん@ピンキー:03/10/25 09:15 ID:zV/1dKOl
>>470
イイヨイイヨー(*・∀・)=3ムッハー
473名無しさん@ピンキー:03/10/25 12:49 ID:UiEwUuYl
>>468
http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/anime/1066261676/830

こんな人里で蝕をッ・・・!
474名無しさん@ピンキー:03/10/25 13:06 ID:0PrAp8It
ホスト規制解除記念に投下(゚∀゚)ノ⌒◇
レズモノにて注意されたし。
475珠晶、蓬山に入る:03/10/25 13:07 ID:0PrAp8It
長い過酷な旅を経て、珠晶は天意に認められて供王となった。
王の誕生を永く待ち焦がれていたのは女仙達とて同じこと、女仙たちは総出で珠晶を遇した。
まず、最初のもてなしは・・・湯浴みだった。
「身体くらい自分で洗えるわよ!」
丹桂宮の部屋のひとつに通されるやいなや瞬く間に女仙たちに着物を脱がされ、多くの女仙達の前に裸体を晒して羞恥の声をあげる。
「黄海の汚れを甘く見てはいけませんよ。しっかり綺麗になっていただかないと私たちが叱られます」
「だからってたかが湯浴みにこんなに人数は要らないわよ!!」
「王は女仙全員でおもてなしするのがしきたりでございます。私たちを困らせないでくださいな」
「そうですよ。さ、おとなしくなさいませ」
珠晶に湯浴みをさせるために軽装になった女仙達は珠晶を無理やりたらいに座らせた。
家を出たときから結ったままの髪を解かれ湯をかけるとたちまちたらいの湯が真っ黒になった。
あまりの黒さに目を丸くする珠晶に女仙達はくすくすと笑いながら、
「さぁさ、早くお綺麗になりましょう。そちらのお手をお貸しくださいな」
さすがに抵抗する気もなくして、珠晶は女仙にされるがままにさせておくことにした。
「恭も王が見つかってようございました」
「ほんに。私どもは王が現れるのを心待ちにしていたんですのよ」
「女王は何人もおられましたが、こんなにお若い方は私は初めてでございます」
「この先の恭国が楽しみでございますね」
などと女仙たちの雑談を頭上に聞きながら、珠晶は女仙達の手で洗われていった。
何度もお湯を取り替えられ、布でこすられ、やっとお湯が汚れなくなると、今度は同様に髪を丁寧に梳られ何度も漱いだ。
476珠晶、蓬山に入る:03/10/25 13:12 ID:0PrAp8It
時間をかけて汚れを落とし、ぬか袋で擦られ、やっと珠晶はたらいから開放された。
「ふぅ、さっぱりした〜」
柔らか布で水気をふき取られながら、珠晶は開放された安堵のため息をついた。
丹念に長い髪の水気を拭っていた女仙がくすくすと応える。
「供王様、こちらに横になってくださいまし」
別の女仙の声に見やれば少し大きめの長椅子があり、やはり軽装の女仙達が4名立っていた。
「まだ何かあるの? 体は綺麗になったわよ?」
「まだまだ、これからが本番でございますよ。
 肌も髪も指先もこんなに荒れてしまってるんですから、できる限りのお手入れをしなければ。
 ほんとによく若い女性の身で黄海をわたってこられましたねぇ」
とうに珠晶に拒否権が無いことくらい悟っている。
濡れた髪に軽く油を塗りこみ布で頭上にひとつにまとめられ、珠晶は促されるままおとなしく長椅子にうつぶせた。
きれいな細工の小瓶から女仙達はとろりとした液体を手にとり珠晶の四肢にそれぞれ取り掛かる。
「ひゃ・・・」
珠晶は液体の冷たさに小さく悲鳴をあげたが、すぐその液体が香油であることを悟った。
今までの疲れが吹き飛ぶようなさわやかな香りがふうわりと広がる。
女仙達の手は筋肉の疲れを丹念にもみほぐし、荒れた指の1本1本まで丹念に香油がすりこまれた。
順に女仙達の手は四肢の末端から体の中心部へと移っていく。ふくらはぎから腿へ。腕から背中へ。
時折微妙なところに手が伸びて珠晶は奇妙な感覚味わうが、女仙達は本当に丹念に香油をすり込んでいるんだと思って我慢した。
「さ、供王様。仰向けになってくださいまし」
477珠晶、蓬山に入る:03/10/25 13:34 ID:0PrAp8It
「え!?」
「お肌は背中と手足だけにあるわけではございませんよ。お顔も陽に晒されてだいぶ痛んでるご様子ですし」
さすがに裸体のまま仰向けになることに抵抗があり頬を染めて抵抗したが、女仙達に押し切られてしぶしぶ従った。
(ほんとに徹底してるわ・・・でも、綺麗にしてくれるってもこれじゃあねぇ・・・)
と、心の中で愚痴るくらいが今のところ珠晶にできる精一杯の抵抗である。
女仙のひとりが珠晶の顔に丹念に香油を塗りこみ、胸から腹、太腿にかけてはふたりがかり。
両手はそれぞれ別の女仙が爪を整えているため珠晶は前を覆い隠すこともできずにいる。
香油を塗るためとは言え絶えず体の上を人の手が這いまわる奇妙な感覚に、珠晶はだんだん耐えられなくなってきていた。
肌が薄く色づいて見えるのも、湯上りに香油を塗ったための発刊作用だけではないと気がついた。
上気している肌を人目に晒していることに、また羞恥で肌を染める。
薄絹1枚でも上にかけてはくれないかと思ったが、女仙達は相変わらず絶えず雑談を交わしながら入れ替わり立ち代りやってきては珠晶に細かな手入れを施していく。
「ほんとによく若い女性の身で黄海をわたってこられましたねぇ」
「びっくりしたんですよ。妖魔と渡り合ったって・・・でも、お肌に傷ひとつついていないのはやはり天意があったからなのでしょうね」
「お話を聞いて肝を冷やしたんですよ? もしこのお体に怪我でもしていたらと思うと・・・」
そういうと、香油を塗っていた手をするりと珠晶の内股へと滑り込ませる。
「ひゃぁっ!」
悲鳴をあげて起こそうとした身を多くの手が押しとどめる。
「あら、抜け駆けはずるいわ」
「そうよ、私たちだって我慢してたのに」
なにを・・・と叫びをあげる前に顔に香油を塗っていた女仙に唇をふさがれる。
478珠晶、蓬山に入る:03/10/25 13:43 ID:0PrAp8It
「ずるーい」「いいなぁ」
濃厚な接吻を受けている間にも女仙達の嬌声が部屋中から聞こえる。
この嬌声が合図だったかのようだ。
香油を塗っていた手は珠晶の薄く膨らんだ双丘を捕らえ、別の手が内股をなで上げる。
手の指の股を舐めるもの、足の指を口に含むもの、珠晶の指先を自らの胸の頂に触らせるもの。
さまざまな刺激を同時に受けて、先ほどまでの奇妙な感覚が一気に押し上げられた。
「・・・ぁはぁ・・・ぅくう・・」
ふさがれた口からは喘ぎにも似た吐息が漏れる。
初めての感覚に翻弄されながら父の書斎にあった睦み事の読み物を思い出す。
お話の中だけのことだろうと思っていた出来事が自分の身におきていることがやっとわかった.
体中が火照るのを感じながら、体の中心が自分自身ではないかのような感覚にとらわれる。
内股をなで上げていた手がさらに上へとすすみ、薄く茂り始めたばかりの秘裂へ滑り込む。
自分でもわかるくらい潤いを帯びているそこはやすやすと女仙の細い指を飲み込んだ。
待っていたかのように女仙が唇を開放したせいで、今まで閉じ込められていた声が珠晶の唇からほとばしる。
自分でも驚くほど淫靡な声に珠晶は唇をかんで止めようとしたが、一度堰を切ってしまった感情は止まらなかった。
双丘の頂を啄ばまれ、濡れた肉芽を玩ばれ湿った音が大きくなる。
「はぁあ・・・あ・・・な、んで・・・こんなっ! はぁっ! こんなこと・・を・・・」
蜜壷から受ける刺激に耐えながらなんとか声を絞り出す。
耳朶を噛んでいた女仙の唇が囁くように答える。
479珠晶、蓬山に入る:03/10/25 14:02 ID:0PrAp8It
「王は女仙全員でおもてなしするのがしきたりでございます。それは女王でも変わりません。
 王の登極は本当に久しぶりで、今回は特に歳若い女王なので私どもも大変楽しみにしておりました」
すでに女仙達のほとんどは衣を脱ぎ捨て珠晶に肌を寄せていた。
珠晶の近くに寄れない女仙は、待ちきれずに珠晶に刺激を与えている者の腰にすがり付いていたり、女仙同士で嬌声を上げている。
女仙のひとりが珠晶の足を持ち上げ足を絡ませて肉芽同士を合わせた。
女仙の動きに合わせて瞬く間に快楽の高みに押し上げられる。
薄れ行く意識の中で再び唇をふさがれ、口内を蹂躙された。
それから珠晶は長い時間をかけて蓬山のしきたりによって「おもてなし」されることになった。
正気に戻った珠晶がまずしたことは供麒に八つ当たりだと言うことはまた別の話である。

(終わり)
480名無しさん@ピンキー:03/10/25 14:06 ID:ZEWw27LH
>>474
レズもの(*´Д`)ハァハァ
481名無しさん@ピンキー:03/10/25 14:08 ID:pSKH9Nux
キター!
珠晶タソ、可愛イ!前言撤回します。百合、イイ!

でも供麒はこっそり覗いてたりしないのか、と思ってみるw
482名無しさん@ピンキー:03/10/25 14:27 ID:6Zzzrde0
供麒は麒麟に容赦のない女仙が怖くて、柱の陰で
前屈みになりながら事の経過を見守ってるに違いない
483名無しさん@ピンキー:03/10/25 14:46 ID:0PrAp8It
米ありがd。
・・・なんか女仙たちが老若男女問わないやり手ばばの集団に見えてきた(;´д`)
ほかの王はどう「おもてなし」されたんだろうか、と考えはじめると(*´д`)ハァハァがまた始まってきた。
また思いついたら投下することにしまつ(=゜ω゜)ノ

>482
前屈みワラタw
コソーリ見ているつもりが女仙に気づかれてさらに激しく見せ付けられそうな悪寒。
もしくは後から別の女仙に掴まれたりして(*´д`)
484名無しさん@ピンキー:03/10/25 15:53 ID:ZBrhw0eI
DVDの5巻見た。
祥慶と鈴のからみのシーンに萌えた。
祥慶×鈴の百合小説をきぼんぬ。
485名無しさん@ピンキー:03/10/25 16:38 ID:q2VbaZq8
>>483
現采王のおばあちゃんなら逆に女仙を落としたかも
486名無しさん@ピンキー:03/10/25 19:33 ID:caAz2Uky
>>479
珠晶を中心に女仙がづらづら繋がってるのを想像してシマタ

>>483
お待ちしてまつ
487名無しさん@ピンキー:03/10/25 23:50 ID:GN96PM82
35話で鈴は祥景に抱きついて泣いたが
たぶんあの後やったと思う。
このシーンのエロ小説が見たい!
488名無しさん@ピンキー:03/10/26 03:11 ID:iTKK/ZZz
>487
隣の部屋で労さんがハァハァしながら聞き耳立ててまつよ(w
489名無しさん@ピンキー:03/10/26 11:06 ID:MsnJR1wq
>>487
同意。
490名無しさん@ピンキー:03/10/26 11:25 ID:82/8LvLg
>>488
乱入したいのを「客とよけいな関わりもっちゃいけねぇ」と必死に我慢(w
491名無しさん@ピンキー:03/10/26 17:43 ID:Vc+m2SpO
鈴にハアハア
492名無しさん@ピンキー:03/10/26 21:32 ID:GOJAqiZ7
人少ねえーーーーーーーーーー!
493名無しさん@ピンキー:03/10/26 21:43 ID:bcDY/AVn
スレ違い申し訳ありません。

yahooの日本シリーズMVP投票、みんなで「その他」に入れてみよーよ!
http://sports.yahoo.co.jp/baseball/jps/event/

面白くなるぞー!!時間がありませんのでよろしくお願いします。

一人1票です。

494名無しさん@ピンキー:03/10/26 22:43 ID:SC5xOItc
和田っちに入れた
495名無しさん@ピンキー:03/10/27 19:04 ID:fGHOMZhr
陽子×祥慶×鈴の3P百合小説を
誰か書いてくれ〜!
496名無しさん@ピンキー:03/10/27 19:58 ID:Oh8HrlW/
>487
たしか過去ログにあったような・・・

>495
クレクレしてないで藻前も書け( ・∀・)ノ
497名無しさん@ピンキー:03/10/27 20:52 ID:akPTHdTR
誰か琅燦を壊しませんか?
498名無しさん@ピンキー:03/10/27 20:54 ID:T+M9Yeg/
供麒ものを書いたのですが…ここんとこ続いているようでちょっと気が引ける…。
投下してもよかですか?
499名無しさん@ピンキー:03/10/27 21:16 ID:e9dTF/Q5
>498
是非!
500名無しさん@ピンキー:03/10/27 21:20 ID:T+M9Yeg/
237です。それと>436も同じです。
許可が出たようなので投下します。
大先輩の個人レッスンを受けるへたれ供麒が書きたかったんですが…。
習作3作目です。
501名無しさん@ピンキー:03/10/27 21:21 ID:gEK1T6JJ
ばっちコーイッ>>498
502温故知新(1)供麒×宗麟:03/10/27 21:21 ID:T+M9Yeg/
今日の崑崙への探索は終わった。
泰麒を探すために大掛かりな探索をおこなっていた。
蓬莱と崑崙捜索に四カ国と三カ国に別れていた。
崑崙捜索のため奏国の清漢宮の一角に三人の麒麟が集っていた。

揺らめく灯りを見ながら麒麟たちはお茶をすすっていた。
先ほどまで奏国公主である文姫も立ち会っていたが公務が残っているため、一足先に帰っていった。
すると采麟が左手を口にあてて、小さく欠伸をした。
その姿を見て宗麟は声を掛けた。
「揺籃、もうそろそろお眠りなさい。今日は疲れているのでしょう?」
玲瓏とした声を聞き、采麟は小さく頷く。
「…泰麒のことを思うとおちおち寝てはいられませんが…今夜は早めに休ませていただきます」
申し訳なさそうに言う采麟に宗麟は優しく笑いかけた。
「まだいつまで続くとはわからぬ探索です。早く回復して明日の探索に備えるべきですよ」
静かに隣で聞いていた供麒も相槌を打つ。
「先に体を壊したら元も子もありません」
采麟はまた頷くとゆっくりとした優美な動きで立ち上がると二人に微笑んだ。
「それではお先に失礼させていただきます。先ほど主上より鸞が参ったので返事をしてから眠らせていただきます」
「お休みなさい」
二人に見送られて采麟は寝所へ戻っていった。
宗麟が采麟を見送り、後ろを振り返ると銅色の金髪を持つ麒麟・供麒が落ち込み気味にため息をついていた。
「どうかなさいましたか?供麒?」
するとがっしりとした体躯に似合わない慌てた様子で供麒は首を振った。
「いえっ、なんでも…」
宗麟は心配そうな様子で供麒の座る席の隣に腰を降ろした。
「心配事があるのでしたら聞きますよ。自分一人で抱え込んでは体にさわります…」
はっとして、供麒は顔をあげて宗麟を見た。
宗麟は六百年の長きに渡り奏国の麒麟として生きていた。
その徳が滲み出るかのような優しい微笑みと玲瓏な声に供麒は決して誰にも語らなかった言葉を紡いだ。
503温故知新(2)供麒×宗麟:03/10/27 21:22 ID:T+M9Yeg/
「昨夜、主上からの鸞が参りました…」
小さなため息と共に吐き出される言葉。
「どうやら私の残してきた書類が気に入らないようで、散々罵られました。でかいだけが取り柄の麒麟なんて役立たずと…。
もう九十年も共に歩んでまいりましたがやはり…」
そこまで言って慌てた。
「いえっ、決して主上が嫌なのではありません。昭彰様も同じ麒麟ですからわかると思いますが主上は私の半身です。
かけがえのない方なのです。ですが…時々もう少し優しくしてはくださらないかと思う時があって…。
こんな事を考える私は不届き者なのでしょう。私は恭の麒麟として失格なのでしょうか?」
一気に想いのを吐き出した供麒は辛そうに両手で顔を覆った。
少しの沈黙の後、宗麟の手が顔を覆うその両手にの手首をとった。
そしてその手を下ろさせると、供麟の頬を撫でた。
「そんなに自分を卑下なさらないで。供麒は自分の気持ちに素直になっているだけですよ」
にこりと笑むその繊細な表情に供麒は心を見透かされた気分だった。
「あなたのその想いは主上を想ってのことです。批判を浴びることではありません。
もちろん悪しきことでもありません。感情を抑え込むことだけが良い麒麟ではございませんよ」
そう言って宗麟は懐から絹の布を出した。
そして供麒の潤んだ目元を拭ってやった。
申し訳なさそうに身を竦める供麒の鼻先まで宗麟は顔を近づけた。
「貴方は素直な麒麟なのですよ」
優しく諭すその声にますます涙腺が緩む。
まぁ、と言って宗麟は顔を更に顔を近づけそのまま供麒の目尻に唇を押し当て涙を舌でなぞる。
「あっ、昭彰様…」
一瞬怯んだ供麒だったが、快感と暖かい舌の温度にされるままになった。
顔を少し離すとクスリと宗麟は笑む。
「ここを移動しませんか? いつまでもここの灯りがついていると女史たちが心配します」
軽やかに宗麟は立ち上がる、供麒も慌てて立ち上がり宗麟の後を追う。
504温故知新(3)供麒×宗麟:03/10/27 21:23 ID:T+M9Yeg/
歩く度に揺らめく銀色を帯びた金の鬣。
早足で歩く宗麟に追いつくことに集中していた供麒は、宗麟が歩を止めたところが一瞬どこだかわからなかった。
しかしすぐにそこは自分の寝所としている客殿だとわかった。
「あの…」
うろたえる供麒に宗麟は何も言わずに部屋の中へ促す。
とまどいながら供麒が部屋に入ると宗麟も入り、椅子ではなく臥牀へ腰掛けた。
供麒はどうしていいのかわからずに落ち着かない様子で立っていたが宗麟に促されて臥牀の側の椅子に腰掛けた。
「いいですか、供麒。貴方は国を想い、王を想う。麒麟としての立派な役目を果たしているのですよ」
そう言いながら枕元の燭台に灯を灯す。
「王の性格は十二人いたら全員違うように、麒麟も全員違っていて良いのですよ。
泰麒も黒麒麟だと聞き及びます…」
宗麟は供麒の隣に座り、ゆっくりと抱きついた。
「えっ…」
戸惑う供麒をよそに宗麟は耳元で囁いた。
「まずは自分に自信を持つことから初めてはいかがかですか?」
動悸が速くなるのがわかった。
呆然としていた供麒だったが宗麟の言わんとしていることを飲み込むと意を決して宗麟の唇に自分の唇を重ねた。
「昭彰さ…」
すると宗麟は自分の指を供麒に口に押し当てた。
「敬称はお辞めください」
そう言って臥牀へ促した。
供麒は宗麟を横にさせると羅衫を脱がせ、そのまま小衫まで脱がせた。
白い肌が供麒の目に晒されると、無言で自らも手早く脱いだ。
麒麟にしてはがっしりとした体格が宗麟の体に重なる。
そのまま宗麟の首筋を貪った。
「…ぁん…」
甘い吐息を漏らすと、それが合図だった。
505温故知新(4)供麒×宗麟:03/10/27 21:23 ID:T+M9Yeg/
首筋から鎖骨へ舌が移動する。その間に両手は両乳房を外輪から徐々に内側へ円を描くように撫で上げる。
宗麟は供麒の頭を抱え込んだ。
「…もっと…もっと強くして良いの…」
供麒は小さく頷くと少し力を込めて乳房を揉む。宗麟の呼吸があがるのを確認して薄紅色の突起を指先で摘む。
「はぁ…ん…」
心地よい声色で悦楽声が漏れる。
やがて体をずらし供麒は下の方移動し、指先にかえて乳首を唇で嬲る。
両腕で腰を抱え込んで宗麟の体を固定した。
唇で強く噛み、舌で転がし、前歯で甘噛みする。
そうして乳首を嬲るうちに宗麟も強く供麒の頭を抱え込む。
「…もう…下も…」
やや息が途切れ気味になる。
「…では」
供麒は内股をなぞり、軽く掴む。
そして湿気を帯びた金の繁みに指をゆっくり忍ばせた。
軽く摘む。宗麟が悩ましげに声をあげ、髪をかき上げるのが見えた。
もう少し強く摘んでみると、宗麟の体が瞬時に反応した。
「爪は…おやめください…。舌で…」
「すみませんっ」
供麒は指を引っ込めるとすぐに舌を繁みに差し入れた…。
506温故知新(5)供麒×宗麟:03/10/27 21:24 ID:T+M9Yeg/
頃合いを見計らって、供麒は自らの自分自身に手をやった。
それを感じた宗麟は悩ましげに半身を起こし、供麒の自身に手を伸ばした。
「こちらは、私が…」
丹念に撫でしごく宗麟の指遣いに供麒の限界も近づいていた。
「麒は華奢な方が多いのです…。供麒は御自分の大きさに気付いておられるか?」
「昭彰さ…いやっ、昭彰…もうそろそろ…」
宗麟は優美に笑むと供麒に体を押し当てた。
「…突いてくださいまし」
供麒は力強く頷くと一気に宗麟に覆い被さり、限界寸前の自身を宗麟の秘部へ押しやった。


何度か昇り詰めた後、麒と麟は添い寝ていた。
宗麟は優しく供麒の耳元で囁く。
「恭王珠晶様は素晴らしい御方だとうちの太子から聞き及んでます。
身近な方にはより素直な感情をぶつけてくるのではありませんか?
供麒、貴方は王の半身。王は御自分への苛立ちを貴方にぶつけてらっしゃるのでは?」
よく響く、玉を思わせる美しい声が供麒の心に染み渡った。
何度か自分の口で言葉を反芻すると供麒は宗麟の手をとった。
「ありがとうございます…もっとこれからは自信をもって王に仕えて行きたいと思います」
「自信を持たれるのですよ…貴方は稀なる麒麟。…さて、そろそろ退室する頃です…」
そう言って宗麟は起きあがり、身支度を整えた。
退室する前に宗麟は見送る供麒を振り返った。
「まだ奏に滞在なされている間、時間がありましたら色々御教授させていただきます」
その微笑みに供麒は頬を赤らめ頭を垂れた。
「次は接吻の方法を…」
ふわっと優美に笑うと宗麟は夜風の中に消えていった。
507温故知新(6)供麒×宗麟:03/10/27 21:25 ID:T+M9Yeg/
霜楓宮の四阿でふらりと訪ねてきた利広を相手に珠晶は愚痴っていた。
「最近、嫌になるわ! なんか供麒が色々進言してきたり、私を止めたりするのよ!」
ぷくっと頬を膨らます珠晶を見て、利広は吹き出した。
「それが何かおかしいのかい?」
すると珠晶はますます不機嫌そうに言った。
「供麒はね、私の下僕でいいの。頭の中には慈しみしかないんだから。おかげでまた叩いてしまったわ」
わざと右手を振る。
「あーあ、私の手が壊れるのが先にならないといいんだけど。ずっと跪いて私の言うことを聞けばいいのよ」
勢い良く椅子から立ち上がると珠晶は勇ましく四阿を出ていった。
「あの様子じゃ、うちの昭彰にまた供麒が泣きついてきそうだね」
誰もいなくなったのをいいことに利広はくっくと笑った。
「もう少し、しっかりしてくれないと珠晶に叩かれ続けて百年になってしまうね…」

―了―
508名無しさん@ピンキー:03/10/27 21:42 ID:gEK1T6JJ
御馳走様でした♪>>502
509名無しさん@ピンキー:03/10/27 23:14 ID:T+M9Yeg/
難しい…もっと大人な宗麟が書きたかったのに文章力の限界です…。
お付き合いありがとうございました。
もう最初考えていた書きたいものは書き尽くしましたのでネタ探しの旅に出ます。
またいつか延王と廉麟の続きなども書けたらいいなぁ…。
510名無しさん@ピンキー:03/10/27 23:22 ID:U5vbNTjC
年上の美しい女性に手ほどきを受ける供麒・・・
珠晶と比べるから大人に思えてしまうが
まだまだ発展途上なんですな。
511名無しさん@ピンキー:03/10/28 00:38 ID:c0tbOMRH
>>502
ゴチ(・∀・)

供麒×宗麟というよりむしろ宗麟×供麒でつな
512名無しさん@ピンキー:03/10/28 00:52 ID:OzQXc/Ac
>502
乙です。


珠晶ばっかり書いてたら他のカプが書けなくなってるよ自分・・・
スキナンダケドサ。・゚・(ノД`)・゚・。ソレバッカリジャ、アキラレチャウヨ


513名無しさん@ピンキー:03/10/28 01:02 ID:6Fo+nI0t
>502
乙!
ちょっと細かいんだけど、供麒が宗麟に向かって「昭彰様」って言うの変じゃない?
普通に、宗麟で良かったのでは?
しかし、お姉さんな宗麟萌えました。
514名無しさん@ピンキー:03/10/28 07:31 ID:Q3uxXiYg
>502
供麒×驍宗と読み間違えてビビった;;;
515名無しさん@ピンキー:03/10/28 08:03 ID:OzQXc/Ac
>514
そりゃびっくりさ!
516名無しさん@ピンキー:03/10/28 12:38 ID:XqUmaeTG
>514
ワロタw確かにビビるわな

せめて供王×驍宗あたりで…接点ないが。
李斎×驍宗とか琅燦×驍宗ならおおいにアリですなw
517名無しさん@ピンキー:03/10/28 15:04 ID:0BoCb3mQ
童貞のらくちゅーんと、生娘の陽子たんのエッチが見たい!
518名無しさん@ピンキー:03/10/28 15:09 ID:+PVAMrGR
黒豹な陽子たんに筆○○○されるらくちゅんがいい。
519名無しさん@ピンキー:03/10/28 15:38 ID:oeU/HMhc
>>518
おや、まさしく今そんなのを書いてるよ。
出来上がるまで、もうしばらく待っててくだちい。

……陽子タンが難しくてさ。
520名無しさん@ピンキー:03/10/28 15:39 ID:ENSSVkN+
>>513
昭彰様は麒麟として600年に及ぶ大王朝の礎を築かれた方。
すでに他国の麒麟と同列に存じ上げて良い方ではない。
521名無しさん@ピンキー:03/10/28 16:31 ID:fT6Qy0QF
>518ではありませんが>519を激しくお待ちしております。
522名無しさん@ピンキー:03/10/28 16:34 ID:iRPkvBby
昭彰でも昭彰様でも宗台輔でもイイ!(・∀・)
次は自信がついて行き過ぎた
供麒×采麟とか・・・・・・犯罪、か?

>517-519
(;´Д`)ハァハァ
523502:03/10/28 19:31 ID:no1nCJ1L
>514
ご指摘ありがとうございます。
「台輔」とかの呼び方のが良かったかな…。
精進します!
524名無しさん@ピンキー:03/10/28 19:49 ID:F5FkfmeY
「迷宮」で、王を持ってる景麒は景麒じゃなくて「景台輔」、
まだ王を選んでない泰麒は「泰麒」って呼ばれてるから
なんとなくね。
乙華麗でした、また投下してください>>523
525名無しさん@ピンキー:03/10/28 22:32 ID:LSB4QBGl
初めてここに来ました。
こんな桃源郷があるなんて知らなかったよママン…!
ファソサイトじゃ殆ど見かけないK主従の話が一番多くてビクーリした。
よそじゃ余り見ないよね。
526名無しさん@ピンキー:03/10/28 22:43 ID:hmZGTUGV
>>524
K主従って少ないかなぁ?
漏れは一番多いんじゃないかって思ってたけど。
王道カプだと思ってた。
527525:03/10/28 22:51 ID:LSB4QBGl
>526
普通のカプものは多いけど清いお付き合い(w
なものが殆どな気が。探し方悪いのかな。
私が見た中ではエティーのは浩カプに多かった気が。
528名無しさん@ピンキー:03/10/28 22:58 ID:hmZGTUGV
>>525
裏(他カプでもそうだけど)付きページが多いでつね。
たまにアナウンス無しで隠してる方も多かった。
裏付きK主従サイトはけっこうあるんじゃないかなと思う。
隠し方も多種多様だなと関心した次第。
529名無しさん@ピンキー:03/10/28 23:10 ID:ENSSVkN+
裏モノでは尚×陽が多い気がする。
あと浩×陽。
たしかにここほどK主従が集中してるところは少ないかも。
自分的には王道だけどな。
530名無しさん@ピンキー:03/10/29 00:38 ID:5WZX6CPe
尚×陽とか浩×陽のエロは、昔から結構数があったような気がするなあ。
自分の中では十二国エロにおける双璧カプだと思ってた。
それに対して、K主従ものは割と最近増えたような印象。前は健全なのしかなかった
ような気がするんだけど。
確かにここではK主従多いよね。
でも、そのおかげで開眼しますた(w
531名無しさん@ピンキー:03/10/29 10:49 ID:Vz4iqAcS
杯輪論覚書

 王道杯 慶主従
 覇道杯 楽陽
 邪道杯 尚陽

 横道杯 杉陽
532名無しさん@ピンキー:03/10/29 17:19 ID:ttyLLM7u
じ…邪道杯は・・・?
533名無しさん@ピンキー:03/10/29 20:55 ID:Zcus8tQn
尚×陽
浩×陽
(*´д`*)ハァハァ
534名無しさん@ピンキー:03/10/29 22:19 ID:l95O7tL7
ファンサイトだと、尚×陽と浩×陽はエロの濃さという点でも双璧だ。
攻め側がテクニシャソなイメージなのかな。
景×陽とか楽×陽にライトエロが多いのも、やはりキャライメージか?
こう考えると結構深いなあ。
535名無しさん@ピンキー:03/10/29 22:23 ID:r/IEI2HG
鼠のときなら
楽俊の舌技も捨てたもんじゃないだろ
長いし
536名無しさん@ピンキー:03/10/29 22:32 ID:XA3rTM1q
尻尾も使えるんじゃないか
毛皮のふわふわ感とかさ
そうなると楽俊の独壇場かも
537名無しさん@ピンキー:03/10/29 23:20 ID:cTp+cO5O
ふわふわの毛がベタベタに…
538名無しさん@ピンキー:03/10/29 23:36 ID:zGwiyaz1
確かに楽×陽で激エロは難しいな。なんかもう頑張れ楽俊って印象だし
539名無しさん@ピンキー:03/10/30 00:33 ID:lxSfrBXM
>538
禿堂。
つか「なんかもう頑張れ楽俊」で吹いたw
540名無しさん@ピンキー:03/10/30 01:49 ID:PvRk/CBF
>>536
鼠さんの時にちゃんと挿入できるのか心配になつた( w
541名無しさん@ピンキー:03/10/30 01:57 ID:Po+jQ4ko
毛並みプレイ スリスリ
542538を見て漏れもがんがってみた:03/10/30 04:03 ID:EPWFWFjM
「よ、陽子。本当にいいんだな……?」
とある部屋のたった一つしかない寝台の上に、一組の男女が礼儀正しく鎮座している。
その言葉を受けて、陽子と呼ばれた女が桜色に染まった顔を小さく縦に動かした。
男はカクカクとコマ送りのような動作で陽子の上着を解いていく。
解く手が僅かに震えている。
陽子はそんな男を鎮痛な面持ちでじっと見つめていた。
ひとつ、またひとつと男の手は陽子の身ぐるみを剥いで行く。
その間、男は黙々と何かに魅入られたかのように一つの作業を続け、陽子は男を見つめ続ける。
そして最後の一枚に手を掛けた時、陽子の口が男の名を形取った。
「私ばかり裸になるのは……不公平だ」
男は口元を僅かに歪め、慌てて自らの衣服を脱ぎ捨てた。
既に男自身は情けない程臨戦態勢となっていた。
陽子は男の想像以上に筋肉の付いたがっしりとした体つきを見つけ、相手の性を今更ながらに痛感した。
なによりも性の象徴である部分が自己主張をしていたために、陽子の顔と言わず体全体が赤く染まっってし

まった。
そんな初々しい反応の一つ一つが目の前の男にとっては嬉しかった。
「……抱きしめてもいいか?」
躊躇いがちに尋ねる男に、ゆっくりと陽子は体を預けた。
未だ正座しながら。
    _
   / /|)  エロまで行かなかった。
   | ̄|     文章って難しい・゚・(ノД`)・゚・
 / /      ごめんよ…。
>542超頑張れw
544名無しさん@ピンキー:03/10/30 21:35 ID:u3B2QWc2
>男はカクカクとコマ送りのような動作で陽子の上着を解いていく。

絵が脳内でスパークしますたw。スバラスィー(・∀・)
545名無しさん@ピンキー:03/10/30 22:10 ID:AJKlebv4
カクカクにワロタ。
542さん、イイ!すごくイイよ!
また書いてください
546名無しさん@ピンキー:03/10/30 22:12 ID:ecYPYUi5
鎮座が一番ワロタ。
って言うかワロター!!
547名無しさん@ピンキー:03/10/31 00:02 ID:8F6NG4gH
>>542
(・∀・)イイ!
548名無しさん@ピンキー:03/10/31 03:41 ID:osbUrPsy
「楽俊、いつも私ばかり丸裸ではずかしいぞ」
「いや、陽子、おらは寝所の外でも市中でも裸だぞ?」
「そうじゃなくて……
 ……まぁ、それより、いいものを取り寄せたんだ。“延麒”に頼んで倭かから取り寄せたんだ」
ずぅいぃいぃいぃいぃ〜…ん
「? 陽子、それは何の道具だ?」
「まぁ、いいから、目をつぶって、じっとしていろ。勅命だぞ」
じぃいぃいぃいぃ〜いぃ〜ん
ずうぃうぃ〜ん 
「あっ」
「こらこら、変な声出すな、男だろ。これも勅命だからな」
「陽子、すっげー気持いいんだけれど、一体、何の道具なんだ?」

じじじ……じぃ〜ん
「よし。もう目をあけていいぞ。すっかり綺麗になった」
「うーん、なんだか、妙にスッキリした感じだなぁ……」
さわ、さわ、さわ
「だろ。これで不公平も無いし、だな。ほら、鏡。」
………
「ひどいよ、陽子。……パイパンなんて。しかも、全身」
「一体『パイパン』なんて言葉、どこで憶えてきたんだ!?」
「六太」



549名無しさん@ピンキー:03/10/31 08:50 ID:48aE4E69
>548
ぐ、GJ!ワラタ!
教えたのが六太なのは想像できても、楽俊と六太で、どうやってそんな会話まで持っていったのか
非常に気になる…。
550名無しさん@ピンキー:03/10/31 09:44 ID:m2JK358V
キタ━━━━━━(゚∀゚)(´д`)━━━━━━!!!!!!
551名無しさん@ピンキー:03/10/31 11:35 ID:PQi+PuCq
>548
人の姿になったらやっぱりスキンヘッドだろうか……
552名無しさん@ピンキー:03/10/31 17:30 ID:osbUrPsy
珠晶を動かすのは難しいなぁ……
553名無しさん@ピンキー:03/10/31 18:14 ID:48aE4E69
珠晶タソはよく喋るから漏れには楽…
寧ろ景麒とかの方が難しい
554名無しさん@ピンキー:03/10/31 18:54 ID:osbUrPsy
と、用語が判らないから、高位の人は描きにくい。
555542 楽俊×陽子:03/10/31 23:08 ID:N01omYzk
初めての文章でこんなに反応が来るなんて嬉しい!・゚・(ノД`)・゚・
拙いながらも続きを書いてみました。
微妙に続いていますが、生暖かく見てやってください。

***

今、自分は念願を叶えようとしている。

寝台の上には自分―楽俊と、恋い焦がれていた女性―陽子がいるのみだ。
楽俊は陽子を組み伏せるような形で抱いていた。
陽子はこういったことは全くの無知なために―照れもあるためか―全てを楽俊に委ねている。
対する楽俊は、困っていた。
困り果てていた。

お互い服は脱いだ。
寝台に横もなり、お互いそっと抱き合う形となる。
ぎこちなくではあったが、口付けもした。
だが、だがしかし。
この先は全く未知の領域である。
書物で学んだり学友から見聞きした知識だけはあるが、それだけだった。
無碍な事をして陽子に嫌われてしまう事が怖かったのだ。

しかし、いつまでもこのまま沈黙しているわけにはいかない。
楽俊は覚悟を決めた。
556542 楽俊×陽子:03/10/31 23:10 ID:N01omYzk
そっと陽子の乳房に触れる。
……やわらかい。
さわさわと絹のような肌触りと、しっとりと手に吸い付いてくる弾力が同時に感じられた。
ちらりと陽子の顔を伺ってみるが、真っ赤な顔のままぎゅっと目をつむっている。
相手が自分以上に緊張している様子を見つけて、なんだかふっと心が軽くなった。
乳房を揉みしだき、そっと桃色の頂上に口を付ける。
女性特有の甘い香りがした。
行為を進めていく度にピクリ、ピクリと陽子の体が震える。
既に楽俊は陽子の、そして初めての女性の体に夢中になっていた。

 続く _ト ̄|○
557名無しさん@ピンキー:03/10/31 23:11 ID:WLGspfpW
あんまりエロとは関係ないけど、尚隆や利広は書きにくい。
本音をあまり見せずに煙に巻く人たちなので
「らしい」一言を捻り出すのが大変。
558名無しさん@ピンキー:03/10/31 23:13 ID:WLGspfpW
リロードしてなかった。投下中にスミマセン。

でも続きキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ドキドキしながら続きをお待ちしてます。
559542 楽俊×陽子:03/10/31 23:17 ID:N01omYzk
ああ、誤字が!

>555の16行目
「寝台に横もなり」→「寝台に横になり」

でした(;´д`) モウネマス
560名無しさん@ピンキー:03/10/31 23:34 ID:osbUrPsy
設定矛盾の炙り出しと、不明な用語を暫定的に作ってある分を本編に合わせる
作業が難航。
そのまま投下しようかな。
561名無しさん@ピンキー:03/11/01 00:27 ID:f7wPtZ6z
>560
珠晶絡みを書いてるの?
ふん切りがついたなら是非投下してくれ、待ってるよ。

>542
二人が初々しくて可愛いやら何やら。
続きが楽しみだ。
562名無しさん@ピンキー:03/11/01 00:39 ID:D3PsPqLc
>>561
いえ、祥瓊がらみ。珠晶は捨て駒端役。
とりあえず放置して、別カプに浮気。
気乗りのする蓬山は、女仙がショムニ化してエロくならないか、泰麒がひとりエチに
耽ってしまうので、出せない。
563名無しさん@ピンキー:03/11/01 05:18 ID:D3PsPqLc
「楽俊、床では男がリードするものだぞ」
「陽子、そこは笑うところなのか?」
「いや。床・男は意識してなかった」
「そうか。わりぃ。
 で、そうは行ってもなー、おいら、蓬莱の流儀には疎いし……」
「最初は接吻から、だろ」
「おぅおぅ、そうだった。おいらが陽子の口をすうんだったよな」
「まぁ、楽俊の場合、口でなくても、マウス・トゥ・マウスだからなぁ……」
「それも、笑わなくていいのか?」
「いや、笑え。勅命だ。」
「でもよ、大きいネズミは『ラット』だろ? おいら、随分、大きいぞ」
「……杉本みたいなヤツだな」
「そこは、笑ってもいいのか」
「………」
564名無しさん@ピンキー:03/11/01 08:35 ID:TCCMPQxI
藻前らはエチしたいのかコントしたいのかどっちなんだ!?
でも楽陽(陽楽?)ってこんなほのぼのけいですね。
563さん乙!
565名無しさん@ピンキー:03/11/01 10:50 ID:Y+6BX4uR
激ワラ。
エチでコント
楽陽イイね!
にやけてしまうよ。
読んでいて楽しい
566名無しさん@ピンキー:03/11/01 12:44 ID:wBBCQUKQ
>563
やるのかやらないのかはっきりしる!w
567名無しさん@ピンキー:03/11/01 14:33 ID:D3PsPqLc
「わかったわよ、あんたの嫌いな玉座の足の下のカマボコ板は、もうやめにするわ」
玉座の上に椅子を置き、その上で座って足をバタバタさせながら悦に入る。
「いいのよ、こんなに着膨れしてるんだから、後ろに椅子があったっ誰にも見えやしない
 んだから。
 わらわは早く王になったから、見栄えするまで大きくなる間がなかったのよ。
 こうでもしなきゃあ、格好がつかない」ぶつぶつ
「主上、そのように高いところで足を動かすと、裳の中がみえてしまいます」
「臀布は見えちゃいけないんでしょ? その点は抜かりないわ。
 見える前に、臀布なんか穿いてないし」
「主上、貴人の女性が体毛を見られてははしたのぅごさいます」
「うるさいわね。見てもすぐ判るほど生えちゃいないわ。ほら、御覧。」
「………」
「まだ不満なの? じゃあ、剃刀持ってらっしゃい。」
ほどなくして、剃刀と手桶と温湯とを持って、供麒が駆け戻ってくる。
「言い出しっぺはあんたなんだから、あんたが剃んなさいよ。
 全く、口うるさい。
 まぁ、でも、あんたが剃るなら安心だわ。絶対に傷になるようなことはしないから。
 麒麟の仁愛も血を忌む性質も、たまには役に立つのね……」つべこべ
じぃー……っ(凝視)
「なによ。ぼーっと見てないで、早くやんなさい。
 月の血でしょ? 大丈夫。出たりなんてしないわよ。
 あんたの選ぶ時期が悪くて、ちゃんと育つまでゆとりがなかったのよ」
「いえ……折角生えたお毛なので、剃るにしのびがとうございます
568名無しさん@ピンキー:03/11/01 15:08 ID:zjWz1lKS
>567
珠晶×供麒剃毛プレイ、かな?
ワラタ。
569名無しさん@ピンキー:03/11/01 17:18 ID:4Wzs7I1Q
>567
一人称、違うぞ
570名無しさん@ピンキー:03/11/01 20:25 ID:VIiouxVp
>567
常世の人間に月の血はないだろ
571567:03/11/02 00:22 ID:Ay4rY6O8
スマソ。
ニ・三日したら、まちっと良いのを練って投下するから、それで勘弁してくれ。

>>569
赤飯前に昇仙して歳くわなくなったから、と俺解釈していた。
572名無しさん@ピンキー:03/11/02 18:42 ID:KnTUkofO
楽俊の剃毛は絶対反対だ!
腹の部分の毛並みで顔をスリスリしたいのだ。ハゥゥゥゥ〜
573名無しさん@ピンキー:03/11/02 19:06 ID:+wJQI7qG
いや、剃毛後、中途半端に伸びたじょりじょり感を楽しむのが通。
574572:03/11/02 19:53 ID:BCPvMxdu
ヤダヤダヤダー、滑らかな毛並みを楽しむのが王道なんだぁ
最低限腹の部分だけでも剃毛絶対反対!!
575名無しさん@ピンキー:03/11/02 21:14 ID:+PYpctLp
腹だけ毛の生えた、子供大サイズのねずみって…怖っ
576名無しさん@ピンキー:03/11/02 22:50 ID:JEoApAfF
いっそプードル刈りにしちまえ<楽俊
577名無しさん@ピンキー:03/11/03 13:15 ID:C8v068Qu
>563
手乗りサイズの楽俊と陽子タンのキスシーンを連想したのはワタシだけでつか?
578名無しさん@ピンキー:03/11/03 19:13 ID:cX6BTtFN
保全
579名無しさん@ピンキー:03/11/04 00:02 ID:rNJrDM7x
毛の生えたしっぽは武器になるな。
580名無しさん@ピンキー:03/11/04 01:17 ID:HqArrYeI
>579
ピシ、ピシッそれともスリスリどっちだろう??
581名無しさん@ピンキー:03/11/04 01:20 ID:DxUAHz1j
もふもふだろ
582名無しさん@ピンキー:03/11/04 01:50 ID:WzpwjXC2
ちなみに、俺的設定の中では、ネズミ型と人型とで毛の生えてる部分が逆転します。
ネズミ型の楽俊には、下腹部と脇の下は無毛。
583名無しさん@ピンキー:03/11/04 04:38 ID:ynIzIPvW
か、髪の毛の部分は? 禿ネズミ?
584名無しさん@ピンキー:03/11/04 07:53 ID:WzpwjXC2
ネズミは人間に比較して常態で上むいてる姿勢で、しかも、“頭”にあたる部分は
頸の後に帯状の細い領域しかないよ。
585名無しさん@ピンキー:03/11/05 18:35 ID:J8eZpdj3
えねっちけー、早く景麒の「あなたの下僕」発言を放映してくれ。
原作でスゲェ萌えたから、動いてる絵で見るのが楽しみだ。
586名無しさん@ピンキー:03/11/05 19:52 ID:IDD65i/E
>585
放送済みだと思ったけど
587名無しさん@ピンキー:03/11/05 21:11 ID:dzQ6hQHN
寧ろ、偽王の元で雁字搦めに束縛されて人間扱いされてないときの方が
下僕っぼくてそそるのだが。
588名無しさん@ピンキー:03/11/05 22:22 ID:agI3goIG
えんじがらめ?とか思ってしまった(汗
589名無しさん@ピンキー:03/11/05 23:58 ID:9zz4qG8h
>588
(・∀・)人(・∀・)ナカーマ!!
…演劇の舞台監督を「ブカン」と略す友人に「武官?」と聞き返したこともアリ。
ちなみにさっきMYパソで「遠州灘」と変換しようとしたら「雁州名だ」と変換された…
590名無しさん@ピンキー:03/11/06 02:56 ID:m7nBSUlK
>586
地上波はこれからじゃなかったっけ?
591質問:03/11/06 19:00 ID:++2nwOvs
司書様お元気ですかー?

書庫の利広×珠晶が見れないのですが…オイラだけでしょうか?
592名無しさん@ピンキー:03/11/06 22:20 ID:xQMn+139
希望するカップリング小説は
陽子×祥慶 陽子×鈴 祥慶×鈴 陽子×楽俊 祥慶×楽俊
あと以外な組み合わせとして
陽子×珠晶 祥慶×珠晶 鈴×珠晶 浩韓×祥慶 
珠晶×恭国の住人の12歳の少年  など

このスレはこのところ停滞気味なので
これらのカップリング小説を書けば盛り上がるかも。
593珠晶スキー:03/11/06 22:25 ID:++2nwOvs
珠晶×元同級生の片思い君ならなんとか・・・
先日どこかで下僕4号になってるの読んだし
594名無しさん@ピンキー:03/11/06 22:38 ID:7Y+3BSiE
ここに来る人の男女比率ってどんな感じなんだろう…。
当方、女子ですが。
595名無しさん@ピンキー:03/11/06 23:34 ID:o/rWULn0
>男女比率
良い感じに男女が入り混じってるんじゃないかと思っているんだけど。
ちなみに女です。
596名無しさん@ピンキー:03/11/06 23:36 ID:8Trrufih
男です。
その割には、泰麒キュンハァハァなんですが…

あと百合物も好きです。
597名無しさん@ピンキー:03/11/06 23:42 ID:++2nwOvs
早くも挫折した593は女です(つд`)
図南組ラブです

そういえば567さんは何処へ行ったの?
598名無しさん@ピンキー:03/11/07 00:14 ID:LuNVoF9H
>567を待っていたのだがなかなか登場しないし、
>592の希望する盛り上がるカップリングでもないし、
しかし、月渓×祥瓊を書いてしまった。
長いので連載になるのだけれど、投下して良いだろうか。
やはり>567を待つべきだろうか。

以前連載したときも、長編で他の職人さんを止めてしまったので
今回、少し躊躇しているのだが。
待てという意見が多ければ、投下を遅らせるのにやぶさかではないのだ。
599名無しさん@ピンキー:03/11/07 00:32 ID:nDYDyd5i
ある程度レスがついているので、良いのでは?
と独り言を言ってみる。
600名無しさん@ピンキー:03/11/07 00:44 ID:+as9wyam
>>598
私は、投下ドゾー派でつ。おながいします。


最近、エロパロに挑戦してみよかーと思ったのだが、
小説やパロですら書いたことないくせに、いきなりエロパロは無謀?
セリフを入れるタイミングが特に難しい。
カプは王道(?)の尚陽で初。あまり需要ないかもしれないけどできたら、いつか投下します。
601名無しさん@ピンキー:03/11/07 00:58 ID:l6g44FHf
最近このスレも停滞気味だし、是非とも投下キボン。


>>600
職人さんが増えるのは大歓迎ですよ。
とにかく書いてみるのがよろし。
602598:03/11/07 01:17 ID:LuNVoF9H
取り敢えず1時間待ってみて、止めておけというレスがつかなかったので投下します。
長い上に、設定に手間取ってしばらくエロまで持ち込めません。
前回ちびちびと連載したときも皆さんの邪魔をしてしまったんですが
職人の方々、これに構わず作品を投下して下さい。
自分の脳内設定で、月渓は30代初めから中頃の年回りです。
では。
603【 紺青の鬣 】 月渓×祥瓊 1:03/11/07 01:19 ID:LuNVoF9H
【 序 章 】

そこは大陸とは虚海で隔てられた極国のひとつ。
麒麟が失道の病に罹り、苛烈を極めた圧政を布いた王と王后とが弑逆されてから数年経つ国ではあるが、仮朝がよく国を支えている為に今でも虚海の交通は確保され、日に一度の定期船も運航されている。この日も対岸の恭からの貨客船が定刻通りに港に入ってきた。
少なくはない乗客と共に、騎獣を伴った一組の男女が下船する。
旅人としてはごくありきたりの身なり、連れている騎獣もごく普通の種類で、さして人目を引くこともない二人連れ。
時には普通すぎることで却って目立つこともある。普通なこしらえに似合わぬ男の隙のない身のこなしや、頭布を被った女の佇まいから匂い立つ気品は、見るものが見ればすぐさま徒者ではないと看破されたことだろう。
しかし入港審査の役人は整った書類に何の疑問も持たず、二人連れは何事もなく上陸し、そのまま首都へと向かった。


芳極国の首都・蒲蘇(ほそ)は、先王が崩御した後、却って人の賑わいが増している。
城下町の目抜き通りから少し外れた舎館に宿を取り部屋に落ち着くと、女はようやく顔を覆っていた布を外して物珍しげに周りを見回した。
その様子を見て男が話し掛ける。
「以前青将軍のお供で参ったときも、ここに宿を取りました」
「有り難う。貴方についてきてもらわなかったら、一人では到底辿り着けなかったわ」
相手ににっこりと笑いかけながら、我儘を許してくれた友と、心配して部下をつけてくれた、立場上国を離れるわけにはいかなかった男の配慮に内心感謝する。
「緊張していますね」
「少しはね。でも……」
口ごもる女には構わず男が先を続けた。
「ここまで来たのですから、今更後には引かないでしょうが」
男の言葉に苦笑しながら、でも何処かにためらいを残した表情で女は視線を返した。
604【 紺青の鬣 】 月渓×祥瓊 2:03/11/07 01:21 ID:LuNVoF9H

その後は、遅い昼食を摂るときも、旅の埃を落として身仕舞いを整えるときも、女は無言で通した。
次第に緊張が高まって表情が強ばってくる女の様子を見かねて、男は励まそうと声を掛ける。 
「大丈夫ですよ、貴女なら」
「そうね、ここまで来て決行を延ばしても意味はないわ」
決行と言う言葉に女の覚悟が透けて見えた。その緊張した気配に、男は思わず本音を漏らす。
「これ以上延ばしたら、引き留めたくなってしまいます。危険が無い訳ではないのですから」
「大丈夫よ……多分」
「貴女に何かあったら、私が青将軍に八つ裂きにされてしまいますからね」
自分自身の気分をほぐそうと、そんな軽口を叩いてみる。

そう。この芳国出身の女史と、男の敬愛する上司でもある慶国の禁軍左軍将軍とは周囲の認める思い人同士だった。だからこそ、以前この国に来たことのある、左将軍の信任の厚いこの男が付き添いを命じられて来ている。
そして熊の半獣でもある上司は、物の例えではなく、その気になれば実際に敵を八つ裂きに出来るのだった。
女のことを案じているのか、自分の行く末に不安を感じているのか、半ば冗談めかした男の言い様に心遣いを読み取って
「あの人はそんなことはしないわよ」
くすりと笑ってそう言いながら、自分を案じてくれる恋人の顔を思い浮かべた。
―――これ以上伸ばしたら、二人とも言わなくても良いことまで口にしてしまいそうだ。
「行くわね、私」
すっと立ち上がって口早に言う。
「もし、明日の夜になっても連絡をしなかったら、王に知らせを出して頂戴」
最後に女が男の目を見て頷いて見せ、そのまま夕闇の迫る大路の人通りに紛れてゆく。
部屋に戻って二階の窓から女を見送る男は、恋人をここまで送り届けた上官の気持ちを慮り、女が無事に此処に戻ってくるまではまんじりとも出来ないだろうと考えていた。
「祥瓊さま、どうぞご無事で……」
605【 紺青の鬣・1-1 】月渓×祥瓊 3:03/11/07 01:22 ID:LuNVoF9H
― 1 ―

芳国・鷹隼宮の正寝では、深更に及ぼうかと時刻にも拘わらずまだ居室の灯りが点いている。
部屋の主は仮朝の王、元恵州侯・月渓だ。
このところ月渓は眠れない日々を過ごしている。
理由はひとつ。黄旗が揚がらないのだ。

通常、麒麟が死ぬと時を置かずして蓬山の捨身木に次の麒麟の卵果が実り、一年ほどで孵る。
幼獣が王を選定できる程に成長したら黄旗が揚がり、四令門から昇山者が蓬山を目指す。
最初の昇山者から王が出るとは限らないが、仮朝というものは、当面、黄旗が揚がって昇山が始まるのを一つの目処に、王が不在の困難な時期を乗り越えようとするものだ。
新しい麒麟が成長して次王の選定に入るのに早くて2〜3年だといわれる。もうそろそろ充分な年齢に達している筈なのだ。先の麒麟が死んでかれこれ5年近く経つともなれば、それこそ夜を日に継いで待ち侘びてしまう。

仮朝の中の誰とは言わず、そこここに先の見えない政務への不安が忍び寄り始めていた。
―――峯麟を殺した自分たちに、次の麒麟は与えられるのだろうか。
はっきりとした不安ではない。まだはっきりと決まったわけではない。
言葉に出せばそれが本当になりそうで、誰もが腹の中に抱え込み、他人の目の中にも同じ不安の影が見えるのではないかと探り合ってしまう。
思い悩んでも詮ないこととはいえ考えずにはいられない。考えてしまう以上は何かに理由や原因を求めずにはいられない。
その原因さえ取り除けばすぐにも黄旗が揚がって新王が現れ、この国と自分たちを救ってくれるに違いないという根拠のない期待さえ一部で生まれてかけていた。

そして仮王・月渓は人一倍自責の念に駆られている。
2代に亘って昏君を選んだ峯麟を手にかけた。そのこと自体、他に選択肢はなかったし、後悔はない。
しかし今現在の心境は決して穏やかなものではない。
こんな男が預かる仮朝だから、天帝の怒りが下って黄旗が揚がらないのではなかろうか。自分の存在が諸官の不安につながっているのではなかろうかと、悶々と自問自答を繰り返していた。

『お前は何をしている?』
「国が沈まないように精一杯力を尽くしている」

それは他の諸侯も同様だ。
隣国・恭の王からも、遠く慶の王からも、国をしっかり護ってくれと有り難い言葉をもらっている。
しかしそれがそもそも、自分の罪によって報われないのだとしたら・・・。
だが冷静に考えて、彼の他に仮朝をまとめる力量のある者は見あたらない。
事実、彼がこの地位を引き受けたのは諸官からの強い要望があってのことだったし、何より自分勝手な自責の念に押しつぶされて放り出して良い地位ではない。
―――堂々巡りだった。

いくら考えても仕方がない、今夜も酒の力を借りなければ眠れないようだ。
鍵の掛かる棚の隅に隠してある、強い蒸留酒の瓶を取りだす。
小さな酒杯に注いで榻に座った。一息に飲み干さないように、ゆっくりと口に運ぶ。
例え眠るために酒の力を借りるにしても、酒に飲まれるような愚を犯さずに自制できるのも、この男が仮王に相応しい由縁だった。

しかしこの夜は一杯では緊張が解けなかった。もう一杯注ぐために戸棚を再び開けて、ふと何かの気配に気づく。
そろりと振り向いて、廊下側の扉が微かに開いていることに気づいた。
扉の隙間から何かが動いたのが見える。

「誰だ」
低く押し殺した声での誰何に影が揺れたが、答えはない。
再び誰何する。
「名乗って頂きたい」

「私です、峯王」
しばしの間を取って応えたのは、聞いたことのない、しかしどこか懐かしさを感じさせる女の声。
扉から目を離さずに脇机の上に置いた刀を手に取る。
左手に鞘ごと剣を持ち、思い切って扉を開けた。目の前に立ちすくんでいたのは―――
「祥瓊・・・さま……?」

(つづく)
607名無しさん@ピンキー:03/11/07 01:50 ID:l7nNnoKj
>>602
投下前に誰かに訊いたりしなくてもいいから、ある程度、区切のつくところまで
書いてから投下してほしい。
で、先頭に、全体の長さを書いておいてもらうとありがたい。
608名無しさん@ピンキー:03/11/07 01:56 ID:n8KBndMH
お、遂にここにも月×祥が来たか。
キタ―――!!!と叫ぶよりはじっくりと噛みしめて、いつもながらの
漢な切り口を期待してまつ。
609名無しさん@ピンキー:03/11/07 13:29 ID:4MPnpesd
>>607
禿胴。
気配りのしどころをちょっと変えてもらえるとありがたい。


>>月×祥
悩める月渓に男の色気を感じますた(;´Д`)ハァハァ
610名無しさん@ピンキー:03/11/07 13:41 ID:jVM8ElWM
「主上、このようなはしたない真似はお控いただきたい」
「何を言うか。再三跪いて下僕を申し出たのは、景麒、おまえの方だぞ」
「夜伽はお勤め申し上げます。
 ですが、主上、床で女が上になるというのは、ことの道理に反します」
「そんなこといいながら、いつもより随分と硬くて“元気”ではないか。道理に反していようと、
 天命には反しておるまい。失道の心配などせず、おまえも悦しめ」
「ですが、主上……」
「倭国では、こういうのを『帆掛舟』といって、普通のことだぞ」
「ここは巨海を隔てて、蓬莱とは別の世界です。こちらにはこちらの習俗がございます。それに……」
「それに? 何だ?」
「このように蓬莱のやりようで勝手をなされては、臣下の者たちに示しがつきませぬ」
「今、この後宮には、景麒、おまえの他に誰も臣民はおらぬではないか?
 ……もしかして、慶国の流儀では、夜伽の床は他人に見せるものなのか?」
「いえ……(ちょっと燃えるけれど)そういうわけではありませぬ」
「なら、良いではないか。
 ……つべこべ言いながらも、しっかり夜伽は勤めるのだな。誉めてやるぞ」
「ですが、主上……」
「よし、分かった。おまえの言ったように、雁国に倣って虚海のこちら側のやり方でするとしよう。
 筆をとってこい」
「床技に道具を使うのは蓬莱の……」
「違う違う。ひとまず、今夜は夜伽はとりやめだ。雁国の白雉八十七年の令に倣うことにした。
 『騎は牛、馬、妖獣および麒を以って四畜と為す』
 なかなか良い勅だろう?」
「主上……それは……」
「なにか? 乗られる獣だ、帆掛舟でも文句はあるまい。それとも、“獣”の扱いが嫌か?」
「いいえ、そのことは不満ではございませぬ。
 ただ、勅を発すると、番組の最後にわたくしが一句詠まねばなりませぬ。
 ことの経緯を踏まえてどう詠めばいいものやら……」
611名無しさん@ピンキー:03/11/07 15:13 ID:/N4OxfK6
>607
私は少しずつの連載、好きだけどね。
全ての職人さんがこのスタイルになったら、それは困るけど。

>610
また昼はコメディ祭りか?そうなのか?!
陽子の口調が驍宗だぞ!!でもワロタヨ〜
景麒、一句詠む編もキボン
612名無しさん@ピンキー:03/11/07 21:44 ID:DifOhctA
 ジェンダーフリーとセクハラは矛盾しているのに、表裏一体。
つまり、フェミニズムは使い分けているのだ。
性差を差別にすりかえて、あとは部落利権と同じ構造に持っていく画策なのだ。
女利権だな。
 ノナカが作ったと言われる男女共同参画。
現在はどのようになっているのだろうか?

 着々と実行されている。
枝葉末節の「ジェンダーフリー矛盾論議」をフェミファシストが鼻で笑う理由だ。

・そのための人権擁護局・・・女・子供の人権だけを守る。
・抗議・報道規制のための人権擁護法案・・・文句は言わせない、抗議は「差別」と封殺する。
・画策するコントロールセンター・・・内閣府 男女共同参画局
・作戦拠点・・・全国各地の女性センター、男女共同参画民間団体、プロ市民団体
・末端工作員・・・フェミニズムのパシリ、シェルター、離婚推進団体・弁護士、プロ市民
・教育コントロール・・・ジェンダーフリー
・企業コントロール・・・セクハラ、行政や企業の「女性の採用・指導的地位30%義務化法」
・家庭コントロール・・・DV防止法、ストーカー規正法、離婚夫婦年金分割、夫婦別姓、
・役所コントロール・・・都道府県・市区町村への圧力、目標値設定
・個人コントロール・・・ストーカー規正法、痴漢冤罪、DV冤罪
・資金源・・・この5年間に私達の税金40兆円 (ちなみに平成14年度の税収は42兆円)

 内閣府男女共同参画局のHPを見てみろ。守られてるのは女の人権だけだぞ。
http://ime.nu/www.gender.go.jp/
 男や異論者を監視と冤罪でがんじからめにし、異論を唱える女も男も排除していく。
女得男卑のフェミファシズム社会これがやつらの『本当の狙い』だ。
613名無しさん@ピンキー:03/11/07 22:12 ID:NnChhel4
>612
誤爆?tu-ka、ヴァカだろこいつ
614名無しさん@ピンキー:03/11/07 22:51 ID:+5/+rZPi
これをどうにかしてエロく改造できないかと思ったが、漏れには出来ないようだ・・。
615名無しさん@ピンキー:03/11/07 23:08 ID:tdZ+BARN
慶か戴の政策として改変できないかな・・・?
616名無しさん@ピンキー:03/11/08 00:02 ID:FsR5kgrN
>>614-615
むぅ。どこまで貪欲なんだオヌシら
617名無しさん@ピンキー:03/11/08 00:28 ID:QlMcBlEK
どうでもいいことだが。
『遠甫も』と打ちたかったのに、出てきたのは…『延ホモ』
自分のパソコンを小一時間問い詰めたくなってしまった
618名無しさん@ピンキー:03/11/08 00:37 ID:XQKOC//p
 主従関係と王と麒麟は矛盾しているのに、表裏一体。
つまり、言葉は使い分けているのだ。
立場をエロスにすりかえて、あとは煩悩に任せて虹創作を作る画策なのだ。
オタクの特権だな。
 名無しが作ったと言われる煩悩の十二国記。
現在はどのようになっているのだろうか?

 着々と実行されている。
名無しの「萌え小説」を我々がハァハァするわけだ。

・そのための萌え・・・女・子供・人外・男に限らず。
・新参名無しのための萌え広場・・・書庫。
・投稿するコントロールセンター・・・2ちゃんねる。って言うかここ。
・作戦拠点・・・全国各地の名無し
・末端工作員・・・大勢の名無し
・教育コントロール・・・小説の勧め
・企業コントロール・・・十二国記の平積み書店売り
・家庭コントロール・・・オタク活動黙認
・役所コントロール・・・二次創作規制を強くしないで下さい…
・個人コントロール・・・どこまでも原作読んでハァハァ
・資金源・・・財布

 ここのスレを見てみろ。十二国気激しくハァハァだぞ。
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1064166623/l50
 麒麟や萌え対象を監視と紐でがんじからめにしたい、名無しどもを擁護していく。
名無しのハァハァ普及これが漏れらの『本当の狙い』だ。

619名無しさん@ピンキー:03/11/08 00:38 ID:9JFi8w/D
>>617
定番だから?
小松尚隆、六太、更夜、斡由
― 2 ―

亡き先王・仲韃の忘れ形見、公主・祥瓊を最後に見たのは4年ほども前のことになるだろうか。
ガサガサに荒れた肌、艶もなく乱れた髪、みすぼらしい襦裙をまとった平民の娘の姿だった。
自分の置かれた立場をどうしても理解しようとしなかったその娘を、憎まれた王の娘をそのまま置いておく訳には行かず、この国から追放したのは月渓自身。
だが、月渓にとって常に変わらぬ祥瓊の面影は、まるで人形のように着飾った美しい少女の姿だ。
豪華な襦裙を纏い、艶やかな髪を複雑な形に結い上げ、ふんだんに飾り立てられた鷹隼の一瓊。
王と王后の寵愛を一身に受け、世の中の苦労や汚い物の存在を何一つ知らされずに育った美しくも高慢な少女。

しかし今眼前にいるのはそのどちらとも違う。
質素だが清潔な身なり、緩く束ねられた艶やかで豊かな紺青の髪。臈長けたとしか形容の言葉がない美貌。襦裙を通してさえ柔らかさが感じ取れるような身体つき。
全身から仄かに色香を漂わせている一人の娘だった。
仙籍から外されていた僅かな年月が、こうも少女を変えるものなのか。

「どうしてここに」
まず口をついて出るのはその疑問だった。
慶国から客人の訪問の予定は無い。あったとしても王宮の奥深く、誰の誰何も受けずに入ってこられる訳が無い。
「ごめんなさい、でもどうしても貴方と直接にお話したかったのです」
しっとりした声音は蜜のように耳に快い。
「お一人でいらしたのですか?」
他にも人がいるようなら、夏官長への叱責くらいでは済まされない。
しかしその質問には、祥瓊は心からびっくりしたようだった。
「勿論です。ここへの道をおいそれと人に知らせるわけには参りません」
「それにしても、どうやってここまで」
問いかけを重ねながら来訪者を居室に招じ入れる。
「ごめんなさい、私はこの国を追われた人間ですのに」
「そうです。とても危険なことをなさっている」
「ですからこっそり参りました」
「こっそりとは言っても、ここは燕朝です。外部からどうやって」
ことは国の心臓部の警備の問題だ。つい詰問口調になる。

「秘密の隧道がございます。どの門も潜らずに地上に出ることの出来る道があるのです。
そこが塞がれておりませんでした。勿論―――」
祥瓊は月渓の顔に浮かんだ疑問を機先を制して封じた。
「恵侯にお教え致します。あ、ごめんなさい。つい……」
そう言うと、心底済まなそうな口調で以前の肩書きで呼んだことを詫びた。

謝ってばかりいる祥瓊を、月渓は何がなし不思議な感慨を持って見る。
以前はこんな気遣いを見せる娘ではなかった。相手の気持ちや立場を慮るということはできなかった。
―――人は変われるんです。有り難いことに
祥瓊のことでそう言っていた男の声と姿を思い出す。見目形だけではない、見えない何かも変わる。人は変わり続ける。仙であろうと唯人であろうと生きてある限りは。
「それはともかく、命の危険を冒してまで、私と直接にお話なさりたいということとは?」
月渓は強引に話を戻した。
このところの浮き足だった朝議の舵取りに疲れていた。苛々していた。そこへ降って湧いた祥瓊の訪問は、月渓にとっては抱え込んだ荷物を増やす余計な雑事でしかない。

その苛立ちと酒の匂いの意味を的確に感じ取り、祥瓊は回りくどく言うことを止めた。
「単刀直入に申します。黄旗のことです」
ぎょっとして祥瓊を見る。
「あの…、陽子、いえ景王から伺いました。芳の黄旗が未だに揚がっていないと」

この世界では他の国のことは殆ど没交渉で済ます。僅かに近隣の国交のある国と連絡を取り合うことがあっても、この国の黄旗のことが、世界の反対側にある慶にまで伝わっているとは。
芳が危ういというのはそれほどに世界中に知れ渡ってしまっているのだろうか。

一気にのしかかる脱力感に、月渓は椅子のひとつに座り込んだ。
疲れを隠しきれない月渓の様子を見て、祥瓊は言葉を継いだ。
「私が芳の出身だから、景王が気遣って、情報を集めて下さるのです。勿論遠い国の話ですから、正確だとは限らないし、余程大きなことしか解りませんが」
「祥瓊様」
立ち上がることも出来ず、前に立った祥瓊を見上げる。
「それにこの情報を得たのには事情があって、蓬山から直接手に入れたものでした」

月渓に勧められて向かい合う椅子に腰かけ、祥瓊は手短に語る。

暫く前、景王・赤子は何度か蓬山を訪れる機会があり、どうやら塙果を護ってはいるものの、芳の麒麟が居ないらしいことに気づいた。
不確かな憶測で判断するわけにはいかず、その後も情報を集め続けると、どうやら芳の国には麒麟旗が揚がっていないらしい。更に、恭を蝕が通り過ぎたという噂も聞いた。
知ってしまった事実を隠してはおけず、景王はそっと耳打ちしてくれた。それを聞いてどうするかは祥瓊に任せる、と言って。
今は慶の人間である祥瓊にとって、それは自分の根がどれほどに深く芳と結びついているのか改めて思い知らされることとなった。黄旗がなかなか揚がらない国の仮朝にとって、先王の唯一の血筋である自分は何か役に立てるのではないだろうか。
考え抜いた揚げ句、遠い国で悩んでいるより実際に様子を見に行くしかないと決めた。
何が出来るかは向こうに着いてからの話だ。

そうなると矢も盾も堪らなくなり、陽子に期限をつけた暇をもらい、身分を隠して渡航してきたのだった。
大切な友に沈みかけた国への一人旅はさせられないと陽子と桓たいの意見が一致して、以前芳に来たことのある部下をつけてくれて、今ここに辿りついた。

語りながら、祥瓊もまた、月渓を初めて見る人物のような心持ちで見ていた。
祥瓊にとって月渓は出会った初めから「大人」だった。永遠の少女であった祥瓊には、父王の信頼する部下であった男は、経験も分別も充分に兼ね備えた大人としてしか捉えられなかった。
少女にとっての「大人」とは、つまりは別世界の無関係な人種である。
子供を護り甘やかすのが大人で、祥瓊は護られ甘やかされるのに狎れきった子供だった。
なのに、最早子供とは名乗れない年頃になったからだろうか、今は普通に年相応の人間に見える。
若くはなく、中年でもなく、働き盛りの精力に溢れた年頃の男だった。相変わらず生真面目な顔をして、でも今は随分と疲れているようだ。

その様子に気づいて、祥瓊は自分がひどく場違いなところに来てしまったと思った。
芳の先王の娘だからといって、自分に今更何が出来るというのだろう。気になって心配で来てしまったけれど、月渓にとっては迷惑な客でしかない。いや追放された身であれば、客ですらない。
自分の愚かさが恥ずかしくなった。なんと独り善がりな思いこみをしていたのだろう。

しかし、月渓はその話を心が暖まる思いで聞いていた。
他ならぬ芳の国に黄旗が揚がっていないことを、祥瓊がこれほどまでに気に掛けてくれたのが意外であり、有り難くもあった。
「そのために、長い旅をしてきて下さったのか。必ず連絡が付くという確証もないのに」
感に堪えぬという口調で月渓が囁くのを、祥瓊は遠慮がちに受ける。
「勝手な思いで行動してお恥ずかしうございます。
でも来ずには居られなかったのです、なにか、芳の国のお役に立てることがあるのではないかと」
「私が国を預かっているのなら、そんなに荒れ果てているはずはないと言って下さったとか」
「ああ、あの……桓た…、青将軍がこちらにお邪魔したときでしょうか」
ふっと笑んだ祥瓊の表情に得も言われぬ柔らかさが宿り、月渓はそれに見とれた。
―――桓た、と言いかけたのは青辛の事だろう。そう言えば彼も祥瓊を字で呼んでいた。

他意はなく、祥瓊の手を取って謝意を述べようとした。咄嗟に引っ込められたその手が子供のものではないことに気づいて、月渓も熱い物を触ったように離してしまう。
その時の仕草の、ほんの些細な何かが月渓の意識をかすった。
なんだろう・・・。しかし深く追求する余裕はなく、改めて祥瓊の真剣な顔を見る。
「私……、私は芳の為に何もしない公主でした。芳と離れた今になってこんな事を考えるのは身勝手なのは承知していますけれど」
「ありがとうございます。祥瓊様のそのお気持ちが有り難い」
月渓はなんとか微笑を作る。

その微笑に誘われて、祥瓊もにこりと微笑んだ。
その表情が生み出した艶やかさに、先程ひっかかった感覚の意味が、恐ろしいほどの勢いで迫ってくる。
この娘は―――もう男を知っているのだ。その身体を誰かに開かれているのだ。そう気づいた瞬間に、祥瓊に感じた違和感の全てが腑に落ちた。
624名無しさん@ピンキー:03/11/08 01:25 ID:9YFit9XJ
(*´д`)ハァハァ

一瞬目の前が暗くなる。峯王・仲韃の忘れ形見が、あの愛らしかった少女が、なんということだ。

「月渓殿?」
祥瓊が心配そうに覗きこんでいる。
不自然なほどに考え込んでいたようだ。頭を振って忌まわしい考えを振り払い、ほとんど機械的に答える。
「その為に来て下さったお気持ちに、どれほど感謝してもし足りません。
貴女は、先の峯麟が選んだ王の残された唯一の形見です。今の芳には、麒麟に選ばれた物は何一つ残っていない。
正当な君主の血を引く貴女がここに来て下さったことで、我々の仮朝が認められた気がします。
それがどれほどに心強いことか」

言葉に嘘はなかった。
しかしこれほどに言葉を連ねて語る裏には、何とかして自分を抑えねばならぬという月渓の必死な思いがある。
一瞬生々しく想像してしまった、男と交合っている祥瓊の姿。

自分のしたことはこういうことだ。
長らく鷹隼の一瓊と呼ばれ愛でられた少女に、歳月の変化を刻ませ、あまつさえ男を知る身体にさせてしまった。
祥瓊を心の底から愛していた仲韃の笑顔を思い浮かべる。何一つ汚い物、裏のある物を見せず、ただただ清く美しく育てようとしていた王。
主上、この娘は貴方の知らない男に抱かれたのです―――謂われのない怒りが湧いてくる。
自分がこの娘の目の前に首を投げ出した王―――その父王の庇護を失い、貴女は男に抱かれたのか。親の知らない相手に。
―――そしてその娘を前に、お前は何を考えている。
酒のせいだ。疲れているせいだ。疲れて気が高ぶっているだけなのだ。しかし・・・。

「月渓殿にそう言って頂けて良かった」
微笑む祥瓊の眼が月渓を捉える。ふっくらとした朱唇から発せられる、自分の名前。

我知らず月渓は立ち上がっていた。
不意打ちのように祥瓊の手を握って身体ごと引き上げる。
「貴女は、芳から追われた身で、追放した張本人の私の所までやって来て、何をするつもりだったのです?」
そのまま祥瓊を抱き寄せ、顔が触れそうなほどに近寄せる。
「こんなところまで、誰にも見られずに女の身ひとつでやってきて、無事に帰れるとお思いか」

強い力で抱き起こされて、祥瓊はその手を振りほどけなかった。
祥瓊にとっての月渓は初めから「大人の人」であって、自分とは関わりのない世代の人間だった。その意味では男ですらなかった。
仙籍から離れていた間に成長した自分が、どれほどに月渓との距離を縮めてしまっていたのか理解していなかった。
しかし今、月渓から発せられているのは危険なほどに差し迫った欲求だ。それが意味するものくらい今の祥瓊になら判る。
月渓が牡であることを失念していた己の迂闊さと甘えに臍を噛んだ。
しかし此処に来ることを選んだのは自分自身だった。

今、月渓の振る舞いを拒否したら、友や恋人に迷惑を掛けてまでここに来たことの一切が意味を失う。
いやそれどころか月渓の矜持を踏みにじり、より貶めてしまうことにもなりかねない。
自分がやって来たそもそもの目的を思えば、そんな結果を招くことは断じて許されなかった。
僅かの間にこれだけのことが頭をよぎり、祥瓊は選択肢のない成り行きに覚悟を決めた。

(つづく)
627名無しさん@ピンキー:03/11/08 01:39 ID:wKqKj0oI
上手い〜!!
続きが楽しみです!
早く早くっ!
628名無しさん@ピンキー:03/11/08 01:46 ID:wKqKj0oI
>618
スバラスイ!
資金源に涙が出るよ!
いったい12にどれほどつぎ込んでいるんだろう・・・
車は買えるだろうなあ〜
全部売ったら高い自転車くらいは買えるかも・・・その差が痛い。
629名無しさん@ピンキー:03/11/08 02:42 ID:ElUtHiwk
エ、エロい。じわりとエロすぎる。
すでに開かれたとかいう言い回しが、祥瓊には異様なリアリティを
持ってはまるのだなあ・・・



>618
な、何を買ったんだ。
自分もこのスレのおかげで、通信費なら高い自転車が買えるな。きっと。
630名無しさん@ピンキー:03/11/08 13:06 ID:QlMcBlEK
ゴチです!!月渓→祥瓊って切な萌えですね。




主従モノで麒麟発情期ネタって慶と雁しかないのかしら…と独り言を言ってみる
631名無しさん@ピンキー:03/11/08 14:23 ID:Af64zNUr
>598
文章の一つ一つが何と言うか…『濃い』です。思わず唸ってしまう。
否が応にもこの先の濃厚な展開に期待して(;´Д`)ハァハァ

ここでは少ないけど熊×祥瓊ってやっぱり巷ではほぼ公式カプ?
自分もこれで一本書こうと思ったけど、「たい」が漢字に出来ないだけで
見栄えの悪さに何だか妙に萎えてしまって結局挫折してしまった。

>630
才もあるよ。主従じゃないが。
632名無しさん@ピンキー:03/11/08 14:44 ID:vcJlXJul
廉もあったべや
633名無しさん@ピンキー:03/11/08 17:35 ID:Kx5JTkWC
保全
634名無しさん@ピンキー:03/11/08 20:41 ID:9JFi8w/D
「景台輔、今夜は蓬廬宮に泊っていかれるのですよね? 
「ええ」
「だったら、いまからお風呂にいきしょう。ここのお風呂はすっごく大きくて広いんですよ!!」
「存じております」
「………そうですよね。景台輔はここに住んでいたんですよね……」
「泰麒の戻られる少し前まで」
「………」(ショボーン)
「泰麒、湯浴に参りましょう。久々に女仙たちに洗ってもらうのもよいかもしれませぬ」
「はい」
(笑顔が……かわいい……ああ、いかんいかん、私は景麒。唯一の主は景女王)

「景台輔、慶の国では、洗ってもらえないのですか?」
「慶の国には、今、女が殆どおりませぬ」
「男の人に洗ってもらうのですか? それは、ぼくにはちょっと……」
「そういうのを好む者もおります」
「……そうですか、ぼくはまだ子供なのでよくわからないです……」
「麒麟は国で二番目に高い位にあるのです。子供だからといって不用意に思ったことを 口に出してはなりません」
「………」(ショボーン)
「ただ……」
「えっ?」
「ここは蓬廬宮です」
「……?」
「蓬廬宮は麒麟の故郷にして、今この蓬廬宮の主は泰麒、あなたなのです!!」
「?????」
「蓬廬宮にあっては、気兼ねなく、なんでもおっしゃい。さあ、おっしゃい。
「!!!!!!?」
「普通ならば、ちょっと口に出して言えないようなことでも、思ったことを、小さな
 疑問を、さあ、おっしゃい。疑問に感じたことを、言うのです。
 さあ、おっしゃい。疑問を、さぁ!!!!!」
「えーっとぉ…… どうして、景台輔も、女仙も、“毛”が生えてないのですか? 大人なのに……?」
635名無しさん@ピンキー:03/11/08 20:55 ID:9JFi8w/D
オマケ。


「泰麒、ひとつお願いしたいことがあるのですが」
「ぼくにできることでしょうか? 巧くできないかもしれないけれど、がんばります」
「女仙の着物を着て『お兄ちゃん』と呼んでみてくださいませぬか」
「え!? ……いいですよ、蓉可に着物をかりてきますので、少し待っていてください」
(ちっ。わたくしの好みは今2D界で流行りのツインテールの貞衛なのだが……
 いかんいかん、蓬莱の連中に毒されてきている)
「景台甫、ちょっと大きさが合わないのですが……こんな感じでいいですか?」
コクコク
「…… おにぃちゃん?」 
しなっ
「………」
「景台甫」
「………」
「景台甫」
「………
「おにぃ…ちゃん?」
「はうぅぅぅぅっっ!!!?」
(いい……蓬莱で言う、『萌えヒロインにチソチソの有無なんて些細な問題』というのは
 本当だった……いかんいかん、雁国に、泰麒に、我が主上と、まわりの蓬莱育ちに
 毒されまくってまくってるではないか……でも、いい……いいものはいい……)

 景麒、女装ショタ中華メイド巫女天然白板未赤飯チソチソ義妹で、萌死。
636名無しさん@ピンキー:03/11/08 21:38 ID:9YFit9XJ
泰麒キュンとはいえ、漏れはチソチソのついた妹には萌えられない
637名無しさん@ピンキー:03/11/08 21:41 ID:QlMcBlEK
>634-635
ワロタ。景麒って…。
638名無しさん@ピンキー:03/11/08 22:03 ID:fWqgp5ys
もう、爆笑です・・・・・・・・。
639名無しさん@ピンキー:03/11/08 22:28 ID:wKqKj0oI
ショボーンにワロタ。
640名無しさん@ピンキー:03/11/08 22:32 ID:8npynekJ
捨身木に慶国の新しい卵果が実ったようです。
641名無しさん@ピンキー:03/11/08 22:47 ID:fWqgp5ys

泰麒の不器用な可愛らしさ、それが景の麒麟に道を失わさせるとは以下略。
642名無しさん@ピンキー:03/11/08 23:28 ID:LbcH10S4
ここでの景麒は変態道まっしぐらですねw
漏れ的に彼はMなのですが
643(634回答編):03/11/09 00:12 ID:zua/j4US


「泰麒は子を為すことはできすか?」
「ぼくはまだ子供なので、無理だと思います」
「だから、局部に毛が無いのです。大人は子を為すことができるので毛があるのです」
「へぇえ〜
 ……でも、景台輔も、蓉可も、すっごく長生している貞衛も、ツルツルなのですが」
「泰麒!」
「まぁまぁ、折角、世の理を景麒にといて頂いているのですから、ね、貞衛」
「……『景麒』ですか。まったく、女仙は麒麟に遠慮が無い」
「景台輔……」

「そうですね……泰麒と、私や女仙との違いは何か解りますか?」
「ぼくは子供で、みんなは大人……ですか?」
「いいえ、それだけではありません。本質的な違いは、私たちは‘仙’で、泰麒は仙では
 ありません。仙は成長したり老いたりはありません。子を為すこともできません」
「子供を作ることができないから……“毛”が無いのですか……」(ショボーン)
「しかし、仙は、死ぬことはありません」
「あの……」
「泰麒、なんでもお聞きください」
「はい!
 碧霞玄君玉葉様も、仙なのですか?」
644名無しさん@ピンキー:03/11/09 00:20 ID:zua/j4US
643=634 だが。

設定無視してスマソ。
645名無しさん@ピンキー:03/11/09 03:43 ID:4lniUIzd
玉葉サマ(*´Д`*)ハァハァ
646名無しさん@ピンキー:03/11/09 07:43 ID:HB1JvMml
お手軽な泰麒女装バージョン
泰麒の頭に采麟の体の部分を付けただけ。

   〃⌒`⌒ヽ
   |i i⌒⌒i |
   ||!.{ ゚ ヮ゚ リ
   ハ::ヽy/ス 
   l フっ==l フっ
    ソ::::::::::::l
   ノ ハ ヽ ゝ
   `'` ' `'` '`
647名無しさん@ピンキー:03/11/09 14:13 ID:ElLrS54J
暇なので、恭国馬鹿話を投下してもよろしいでしょうか?
648名無しさん@ピンキー:03/11/09 14:44 ID:Wibpt2CL
いいのでは
649名無しさん@ピンキー:03/11/09 14:50 ID:jxPmXv8e
>>647
投下のさいは、カプと、長編なら長さの目安をお願いします
650647:03/11/09 15:16 ID:ElLrS54J
どもです。カプは供麒→珠晶ギャグ
3レスで終わる位のSSです
651発情期ネタ@供麒1/3:03/11/09 15:19 ID:ElLrS54J
北の国恭国にも雪解けの季節が訪れようとしていた。木々も芽を膨らませ、
生き物がどことなくそわそわと浮き足立つ季節がやってくる。
身体の奥に、熱が篭っている。その熱は冷たい水を浴びても、どれだけ夜空
を駆け回っても収まることを知らず高揚する一方だった。供麒は実りのない
ため息をついた。神獣だなんだといわれても、この時ばかりは己の獣として
の性を思い知らされる。
彼が欲するのは自分の主だけ。
斜め後ろ上方に付き従っていると襟から僅かに覗くうなじに目を奪われる。
転がったくつを拾い履かせるときに触れる小さな足に息を呑む。引っ叩かれた
後に与えられる至近距離からの微笑みに頭の中が真っ白になる。

その唇を吸い上げ、思う様啼かせてやりたい。花開く直前の蕾に触れたい。片手に
完全に収まってしまう位小さな乳房を撫で、硬く立ち上がった先端を指の腹で弄り、
舌で舐り、そして。
他国の麒麟もこんな思いをしているのだろうか。そう思いを馳せて、もう一度
深く息を吐いた。
「景台補と延台補は、景王殿にお願いしていると仰っていた・・・」
羨ましいと思う。それは「景王だから」ではなく、想い人が近くに居て『それ』
を許容してくれることへの羨望だった。
652発情期ネタ@供麒2/3:03/11/09 15:20 ID:ElLrS54J
最近、下僕の態度がおかしいと珠晶は感じていた。元々要領が悪い彼女の下僕が、
話していてもどこか上の空で視線が彷徨っていることが多くなっていた。
呼んでも生返事だし、脛を思い切り蹴っ飛ばされるまで珠晶の怒りに気付かなか
ったことも一度や二度ではない。
「・・・供麒」
怒りに満ちた声音で呼ばれ、下僕が我に返った次の瞬間。
「あんたの頭は一体いつから本当のすっからかんになったの?」
珠晶が、脛の痛みに涙を浮かべ蹲った供麒に問う。
「も・・・・・申し訳ありません」
「当たり前よ。この期に及んで申し訳があるなんて言ったら、そのまったく活用
できてない頭をかち割っちゃうから」
そう言い捨てて踵を返した彼女は、数歩歩いて立ち止まった。そのまま暫く思案
していたが、やがて振り向き、供麒に言う。
「供麒、今夜一緒に寝ましょうか」
その言葉に供麒の思考が停止した。信じられないことを聞いたという顔の下僕に、
「一度やってみたかったのよ、麒麟湯たんぽ」
まだ夜は冷えるもの、と無邪気に言い放ち、動物が大好きな女王は笑む。
「動物にひっついて寝るのって暖かいのよねぇ。あんた最近まともに仕事してない
 んだから、あたしが安眠できるようにせめてこの位はしてもらわなきゃ。でも明日
 からはちゃんとしなさいよ?今回だけよ」
このくらいで許してやる自分はずいぶん優しくなったものだと一人満足して、供麒の
顔色に気付くことなく珠晶は行ってしまった。
653発情期ネタ@供麒3/3:03/11/09 15:21 ID:ElLrS54J

『一緒に寝れば、仲良くなる』
幼い頃、目撃してしまった大人の閨事について訊ねたら、こう返ってきた。処女な訳
でもないのに何故か珠晶はこの言葉を、未だに何の疑問も抱かず額面どおりに受け取
っていた。寧ろ、それとこれとが全く結びついていなかったと言うべきか。ついでに
以前、景王陽子から聞いた蓬莱の娘のやる『お泊り会』というものに興味もあった。
「別に仲良くならなくて結構だけど、あのダメ麒麟が何に悩んでるのかは分かるかも
 しれないし」
珠晶の上機嫌も、命令で転変した供麒と牀に入るまでだった。




銅に輝く金の髪の男が、当分帰ってくるなという殴り書きの御璽つき勅命を携えて奏国
清漢宮を訪ねてきたのはそれからしばらく経った日のことだった。
大柄な体躯に似合わない情けない顔で彼は第二太子への面会を申し入れ、号泣して関係者を
大いに困らせたという。
654名無しさん@ピンキー:03/11/09 15:23 ID:h6hJc13x
いちいち訊くなよ
655名無しさん@ピンキー:03/11/09 15:45 ID:beGQDfiT
(*´∀`)=C<;´∀`)
656名無しさん@ピンキー:03/11/09 16:09 ID:jc7PM9nn
何と哀れな・・・(w


実際のところ麒麟の発情期ネタは、どう処理してもかすかに
むごたらしさがのぞくのが萌えなのだ。
なので名作にケテーイ
657名無しさん@ピンキー:03/11/09 17:01 ID:8slESiHI
宗麟か明嬉、文姫に処理してもらったのだろうか。
658名無しさん@ピンキー:03/11/09 17:39 ID:slodAZgC
>>651
乙。供麒が情けないやらかわいいやらでワラタよ

>>657
>明嬉
これだとますます惨めだw
659名無しさん@ピンキー:03/11/09 18:27 ID:7gxD+On0
>>649
カプはともかく、長さの目安の事前申告はいつからルールになったんだ?
長さが決定しない長編は投下するなってか。
660名無しさん@ピンキー:03/11/09 18:52 ID:OFkddh/S
どのシーンで抜○か、目安にするためじゃないの?>>659
「そろそろクライマックス」とか「いや、まだ2/5だから、次の山が
あるはず」とか。
661名無しさん@ピンキー:03/11/09 19:23 ID:2CAxh+lf
>659
まあおちけつ。

自分は649ではないが、個人的には長さ判ってると安心して読める気がする
1/5とか数字入ってるだけでもいいし
でも、全部書き上げてから投下する職人さんばかりじゃないだろうから
そこは規制しなくていいのでは?>649
職人さんの判断に任せたらいいとオモ

つーわけで、発情期ネタは禿しく萌えということでFA
662名無しさん@ピンキー:03/11/09 19:50 ID:7gxD+On0
>>661
長さが判ってるほうが安心するヤシがいて当然だし
職人さんによっては書きながら長編を投下する人もいて当然だし
そういうあたりの話を一切していないところで
ローカルルールであるかのようなお願いを入れる>649がどうかと思うわけで。

そもそも長いですとだけ言って
どれくらいか知らせずに投下を始めた>598と
それにレスをつけた>607,>609にも問題があるのだろうが
あの人はいつもそういう書き方だしな。
あれだけエロがうまいと文句は胃炎。
663名無しさん@ピンキー:03/11/09 19:52 ID:7gxD+On0

>659だが。
664名無しさん@ピンキー:03/11/09 20:01 ID:WwTAalYw
>>661>>662は同じことを言ってる ただ言い方が違うだけ
内容には私も同意です
665名無しさん@ピンキー:03/11/09 20:15 ID:9dtaQHu+
みんなマターリしましょうね。
598様、続きお待ちしてまーす!とだけ言っておこう。

>明嬉>これだとますます惨めだw
ふと思ったんだが、女の盛りを過ぎて仙になった人って、きっと一度くらいは
「もっと若い頃に仙籍に入っていれば!」なんて思いそう。采王とか。
そういう意味じゃ程よく熟し頃の李斎って…ああ、李斎(;´Д`)ハァハァ
666647:03/11/09 20:55 ID:ElLrS54J
ありがとうございます。

宗麟は身体が弱いそうなので、供麒の相手は無理でしょうw
彼女は発情期になっても利達が相手するのではないでしょうか。
667名無しさん@ピンキー:03/11/09 21:40 ID:1U/j5VB7
あれ、利達×宗麟てなんかいいかも。
すごいマイナーだけど妙に萌えそうだ・・・
668661:03/11/09 22:12 ID:QeEykCTs
>662=659
自分の書き方が悪かった。
二〜六行目以降は649に向けて書いたもので、
ただチョット659の文章が喧嘩腰に見えたもんで、それで659に「おちけつ」と書いたのだ。
659の言いたいことには禿同なので、誤解を解きたくてカキコ。
蒸し返してスマソ
669661:03/11/09 22:14 ID:QeEykCTs
連投スマソ

誤:ニ〜六行目以降→正:ニ〜六行目
670名無しさん@ピンキー:03/11/09 22:16 ID:bMZVD525
>667
それってもしかして親子丼に・・・
671名無しさん@ピンキー:03/11/09 23:13 ID:31cif8Gd
全部書き終わるまで投下するな、ではないけれど、或る程度区切の付いたところで
投下してほしいなぁ。

と、「投下して良いか」は訊くな。
無責任だ。誰かに投下して良いと言わせて、気持の上で投下して良いと要った人に
投下したタイミングの責任を押しつけているようなことはないか?
「ダメ」と言われたときはどうするつもりか?
投下のタイミングくらい、自分で読めよ。
672名無しさん@ピンキー:03/11/09 23:18 ID:j0xAXgNg
誰かめずらしいカプ投下してくれ。
673名無しさん@ピンキー:03/11/09 23:23 ID:/N/ZDGel
まぁまぁ、モチツケおまいら。
シツコク訊いたわけでもなし、一回くらいの答申で目くじら立てんでもよろしかろ?
マターリいこうや。
674名無しさん@ピンキー:03/11/09 23:24 ID:t7MZZZ1K
>>671
そこで仕切りたがる藻前サソもどうかと思うが…
「投下していいでつか」=「責任の押し付け」と変換されるのが判らん
前あったみたいに「残虐モノでつが」「百合風味でつが」と予告が入るの歓迎、
まったりと「今いいですかね?」とワンクッション入るのも殺伐としてなくて
自分は構わないと思うが。
細かいローカルルール増やすより、嫌ならスルーしれ
675名無しさん@ピンキー:03/11/09 23:26 ID:t7MZZZ1K
このタイミングに、しょーもないことで議論するのはやめよう。
>>598タソ、続きまってます!!!
676名無しさん@ピンキー:03/11/09 23:29 ID:31cif8Gd
>>671
1レス分の無駄
677名無しさん@ピンキー:03/11/09 23:30 ID:ElLrS54J
ただ誰かとタイミングがかぶったりしたら嫌だなと思ったもので聞いたんです。
予告も無く突然話が始まるのってびっくりしませんか?
先客のいる公共の部屋に入るとき、「お邪魔します」位は言うでしょう?
678名無しさん@ピンキー:03/11/09 23:40 ID:ElLrS54J
無駄・・・確かにそうですね。
すみません、今度から自分でタイミング読みます。前言撤回、逝ってきます。

>598さんお待ちしてます
679名無しさん@ピンキー:03/11/10 01:06 ID:KI+uFAut
アニメの45話で楽俊が慶の大学に転校したということで
この設定を使って、陽子×楽俊の小説を希望!
680名無しさん@ピンキー:03/11/10 01:23 ID:XR36lafg
>679
前すれ784-785.
でも楽俊陽子は、たまの逢瀬なところがいい。
681名無しさん@ピンキー:03/11/10 01:38 ID:iGWhz/eM
利達×宗麟…どっかのサイトで見たような…(・∀・)
陽子は招客の酒手を勤めながら雑談をしていた。
客人は号を延という。
「…いつもいつも唐突なお越しですね」
そう言うと、酒に強い延の偉丈夫は長椅子に身を預けて、まあなと言って少し微笑った。
酌娘は普段と何一つ変わらぬ仕草で空いた盃に酒を注ぐ。
底なしの彼の相手をしている為、ほんの少しだが酔いが廻っていた。
ほんのりと色付いた陽子の艶やかな頬の上で、潤んだ瞳が灯火に揺れる。
尚隆は水鏡を飲み干すと、若き国の主に近寄った。
「なぁ、陽子」
なんでしょう、と陽子は疎げな仕草――素人娘の振る舞いで首を傾けた。
「今日俺がこうして訪れたのには訳があるのだ」
「一体何です?」
「夢の話さ」
卓の上に盃を置くと、尚隆は共有した椅子の背凭れに腕を回して陽子の顔を覗き込んだ。
「いつの頃からか、俺は妖しげな夢を視るようになった。
それが夜毎に俺を悩ませて、満足に眠れなくなってしまった。
この胸の内を語れば、少し楽になるやも知れんと思って此処に来たのだ」
「何故、此処なのです?」
「お前でなくてはならないと思ったからだ」
おや、と陽子は口許で微笑う。
尚隆は不図真面目な顔をすると、「聴いてくれるか?」と陽子に詰め寄った。
「どうぞ…」
陽子は猪口を手離し、彼に向き直る。
見詰め合うこと暫し。
彼は深く息を吸い、口を開いた。
「始めは必ず、金波宮に入る処からなのだ。
門から中に入って正殿に入ると、先ず其処に娘が迎えに来る。
あれはお前の女史――確か祥瓊と言ったか。
かの娘が白い衣装を身に纏って現れるのだが、その姿が何とも悩ましげなのだ。
身体の線がはっきりと解る薄手の衣装でな、着丈など腿までしかない短いものを一枚で着ているのだ。
裾からはうっすらと光沢を放つ白い足が伸びていた。あれは何かを穿いていると思うのだが、あれは何というのだろうな。
いや、まぁとにかく、その脚が踵の低い丸い履を履いている。手には何故か書板を持っていた。
そう言えば、片方が二股に分かれている謎の用具を首に掛けていたな。
紺青の髪を括る白帽がまた見慣れぬものでな。
後ろを向いた時に襟首から覗く白い項が危うげで仕方がない。
俺がそれに取り乱すとだな、俺の異変に気付いた女史が、首に掛けていたものを外して今度は耳につけるのだ。
二股の方を自分の耳に刺し、もう片方の先をもって俺の胸に当ててくる。
『少し動悸がお早いようですね』と呟くと、娘は書板になにやら書き込む。
その後で、『指し当たっては問題御座居ませんが、あまり無理はなさらないで下さい』などと言って微笑むのだ。
つまりあれは瘍医遊戯という事だろうか?
あのような愛らしい姿で『御身体に何かありましたら御教えくださいね』などと言われればなぁ、流石にこの俺でもくらりときてしまうさ。
――あ?ああ、これはまだ序の口で先があるのだ、聴いてくれ。
取敢えずお前の女史は俺の手を取って奥まで導いてくれる。
奥に入ると今度はまた違う娘が迎えに来るのだ。
今度は女御だな。
かの娘は、女史とは相反した真っ黒な衣装で現れるのだ。
三つ編みの黒髪を、鉤網で作られた白の髪紐で括り、銀縁の丸眼鏡を掛けていた。
肩口がふわりと盛り上がった変わった服だが、裾丈は女史とそう変わらぬ短さだ。
短いひらひらとした黒服の上に、袖のない白い襦裙のようなものを着ていたが、あの短さでは重ね着にはならぬだろう。
まあともかく、腰元を締めている所為で、体形がくっきりと見えてなぁ…。凹凸の激しくないところがまた堪らぬのだ。
ああ、そうそう、丈の短さは女史と同じだが、今度は履物が違っていたな。
太腿を隠すような長さのある履――否、あれは薄布だな。履ではない。
それを穿いていて、細い太腿は落下防止の止め具で繋いでいた。
しなりと振舞うお前の女御は、『いらっしゃいませ』と言って俺に頭を下げる。
国交の際、数多の女官に迎えられるが、かように胸躍らされる歓迎は受けた事がない。
接客の手を変えるとだな、女御は私殿の更に奥まで案内をしてくれる。
案内がてらに、衣装の所以を問うと、女御は控え目に『わたしは小間使いですから』と答えるのだ。
俺が『それはよい。お前のような娘に身の回りを世話して貰いたい』と冷やかすと、娘は振り返って言うのだよ。
『ええ、いつか。機会が御座いましたら、わたしの御主人様に成ってくだしませ』と。
…心の底から『御主人様』と呼ばれたくなったぞ、俺は。
大体、うちの女官どもはどいつもこいつも慣れきってしまって、そういう清楚さに欠けるのだ。
――ああ、話が脱線しかけたな。すまぬ。
そうそう、女御に着いて行くとな、見覚えのない場所に出る。
周囲で擦れ違うのが女官しかおらんかったし、配置的にも後宮なのだと思う。
しかし、出会す女官がまた皆変わった形をしていたなぁ。
何とも形容し難いのだが、手錠を手にした娘もいたし、中には裸同前の娘がいたぞ。
中でも、兎娘には度肝を抜かれたな。
まぁ、そんな多彩な女官等の間を通って、俺は奥の奥まで招かれるのだな。
奥の部屋まで行くと、案内役の女御は扉を軽く叩いてから中に声を掛けるのだ。
『御主人様、尚隆様がお見えになりました』とな。
中からは言いらえがあって、女御は頭を下げる。
戸を開けて中に入ると、その中にはお前がいたのだよ。
無論、先の状況を考えれば想像に苦しないが、お前も不可思議ないでたちをしていたよ。
しかし、俺はそれを何というのか知っているのだ。
六太の持ってきた風俗誌に載っていたからな。
よくよく考えれば、擦れ違った娘達の衣装もその読み本に載っていた気がするが、あえて此処では触れずにおこう。
お前の衣装は確か、『せぇらぁふく』というものだった。
しかしそれは何でも、お前が蓬莱に居た頃毎日見に付けていたものだそうだな?
だから俺は言ったさ。『此処まで来る間に色々なものに変装する娘達を見てきたが、お前の格好は変装にしては地味だな』と。
するとお前は不敵に笑って言うのだ。
『延王、貴方はわたしを何者だと心得るのです。わたしは此処を治めるものですよ?』とな。
随分箔がついたものだと感嘆すると、お前は着ていたものを一気に脱ぎ去った。
そうするとだなぁ、一瞬の後に、何とも淫靡な格好をしたお前が現れるのだよ。
鋭い踵を持つ皮の履を穿き、黒光りする皮の手袋を嵌めて手には皮製の黒い鞭を持っている。
肝心の衣装だがな、手袋と揃いの黒皮で出来ていて、胸元を軽く隠すだけのそれは下腹部が際どく切れ込んでいた。
妖艶と言うか何というか。いやしかし、よく似合っていたものだよ。
呆然と見蕩れる俺を一瞥すると、お前は居丈高に嗤ってこう言い放った。
――『女王様と御呼び!』」
尚隆は此処まで澱みなく喋りきった。
「…で?」
話を聴いている間に酔いが飛んでいったのか、陽子は完全に覚醒した瞳で尚隆を見ている。
尚隆は殺気すら篭った陽子の眼差しに気付いているのかいないのか、いつもと変わらぬ漂々とした口調で問い掛ける。
「なぁ、これはどういう意味を持つと思う?」
「…お答えして差し上げましょうか?」
陽子は不自然なほど形作られた微笑を浮かべた。
「つまり貴方は、この国の後宮がイメクラになっている夢を御覧なのですね?
で、ナース服を着た看護婦さんの祥瓊とお医者さんごっこをしてウハウハしながら、メイドさんの鈴にときめいて奉仕を期待していらっしゃる。
その他、此処の後宮には婦人警官だのバニーガールだのが右往左往していて、このわたしは一見セーラー服の女子高生と思いき、その実・イメクラの元締めをするSM嬢だと。
――要は、欲求不満ですね。
どうやら蓬莱の風俗にも通じておいでのようですが、それが試してみたくなったと、そう解釈も出来ます。
最も盛り上がる所――此処ではつまり夢の最後ですが、女王様に扮したわたしが出てきて終っている事を考えると、貴方はどうやら虐げられてみたいようです。
意外と隠れMかも知れません。
覇権の最高峰におられる所為で、被虐に餓えていらっしゃるのかも。
まぁそれは可能性の一部に過ぎませんけどね。
それでもよくそんなマニアックでふしだらな夢が見られたものですね。
ナースにメイド。若しかしたらスッチーやチアガールだって居たかもしれません。
女教師なんかいたらそれはもうマニアの領域ですよ?
しかしわたしはSM嬢ですか?SM嬢。
黒のボンテージで鞭持ってる姿が似合ってると言われましてもね…。
新手のセクハラか何かとしか言いようがありませんけど?」
「うぅむ…何を言っているのかさっぱり解らん…が、最後の部分はもしや、お前の『えすえむ嬢』とやらに関係しているのか?」
「…ないこともないでしょうね」
陽子は冷め切った瞳で言うと、あらぬ世界に興味津々な隣国の王を見据えた。
「夢の先を御覧に入れたいですか?」
「出来るのか?」
さぁ?それは御自分次第です――陽子は言って右手の拳を固めた。
「お待ちください!!」
陽子が黄金の右を繰り出しかけた正にその瞬間、何処からともなく制止の声が掛かった。
驚いて動きを止めると、帳の影から彼女の麒麟が出てくる。
「け、景麒?!」
「お気を御鎮め下さい!曲がりにも、この方は雁の国王であらせられるのです!!」
暴力沙汰だけは――突然現れた景麒は、形振り構わず陽子に飛びついて暴動を止めさせた。
「ていうか、何でお前が出てくるんだ?」
驚愕に怒気を抜かれた陽子は腹にしがみつく景麒を見詰める。
ぱっと目が合った時、景麒はそろりと視線を外した。
その仕草を見取って、陽子は景麒が後ろ暗いことをしていたのだと判断した。
「お前、隠れて盗み聞きしていたな?」
険呑な気配が陽子の背全体から立ち昇ってきた。
「も、申し訳ございません!!」
景麒は陽子の立腹を察して咄嗟に詫びを入れる――しかし、その手は一向に陽子の身体にしがみついたままだ。
「私事ですが、主上の事を考えると夜も眠れず、居てもたってもおれません。
それはもう、夜な夜な私室に忍び入るほどに…!!
あまつさえそんな状態なのに、今宵は延王の酌を勤めるなどと仰るから…!!」
夜な夜なぁ?――と陽子はドスの利いた声を上げた。
「どうりで最近寝苦しいと思ったんだ!誰かに見られているようでどうにも落ちつけなかったが――。
まさかお前がそんな変態染みた真似をしていたとは。全く忌々しい…!」
陽子は勢いよく景麒を引き剥がすと長い髪紐を解いて半折に持った。
「其処へ直れ!根性を叩き直してくれる!!」
あぁ、と一声叫び、景麒は陽子の前に平伏す。
陽子は丸めた背に足を置くと、手にした紐を景麒に打ち付けた。
「汚らわしい…ッ!下卑たオスめっ!!」
「ああ御勘弁を!!このいやらしい身体が言う事を聴かず…!」
「五月蝿い!!言い訳など聴きたくないわ!煩悩一つ抑え込めんのか、お前はっ!それでよく王の下僕が勤まるものだな!!」
ひゅんひゅんと空を切って紐が舞う。その衝撃が弾ける度に、景麒の吐息に甘味が増していく。
「申し訳のう御座います…っ!ぁあ!!愚かな私をもっとお怒りください!!」
「そう言って何度罰した事か!!それなのにちっとも進歩しやしないじゃないか!
仁愛が聴いて飽きれる!ああ、全くお前は犬か?いや、お前の学習能力は犬以下だ!!」
「あぁ!!然様です!私はさもしく卑しい駄目なケモノですぅっ…!ですから罰を!!この身を存分に仕置いてくださいぃっ!!」
「この、大莫迦者!情けないぞ、わたしはッッ!!」
陽子の右脚が景麒の背を踏み躙った。景麒はその痛みに恭しく悶える。
「あぁ主上!も、もっと強くぅ!!激しく踏んでくださひぃ…い!!」
…ふーむ…」
最早完全に蚊帳の外と、存在を放り出された尚隆は、顎に手を当てて嘆息した。
遠くの世界に置いていかれて丸無視されているが、これはこれでも構わんだろうと臨機応変に思考を切り替えている。
足蹴にされているのは、もしかしたら自分だったかも知れない、という可能性がなかったとも言い切れないが…。
「うむ。なるほどな?これが世に聞く『えすえむ』、か…」
――一見ただ暴行されているように見えるが、その実、的確に欲情を刺激している。
奥が深いな、と尚隆は呟き、未開拓の世界を真剣に見詰めた。
(おしまい)
689名無しさん@ピンキー:03/11/10 02:22 ID:QMnL9yHn
おじゃましますた
690名無しさん@ピンキー:03/11/10 02:24 ID:4z9qoLQ8
ワロタ。
景麒はやっぱりオチ要員か…w
691采麟:03/11/10 11:06 ID:dWbGL20+
延台補、そろそろ華胥華朶をお返しくださいませ。
692名無しさん@ピンキー:03/11/10 19:30 ID:3p83L9kG
>>691
激しくわらた…(・∀・)ソレダ!!
693名無しさん@ピンキー:03/11/10 19:44 ID:V2xRQRTe
めっちゃフキだしました!!!! 
ソレダ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! >>691
694名無しさん@ピンキー:03/11/10 21:23 ID:qDTqOzUC
>>691上手いなw
695名無しさん@ピンキー:03/11/10 23:11 ID:IzfM/SeJ
楽しい!
兎娘に吹きだしたよ!
696598:03/11/11 00:53 ID:UEpmZ54i
※SSの内容とは関係ない話です。興味のない方はスルーして下さい。

本当は連載中のレスは荒れる元ですし、淡々と投下し続ける方がいいのでしょうが、私の投下方法への具体的な言及がありましたので、話題が流れる前にいくつか書かせて頂いておこうと思います。

投下する前に長さを知りたい、というのが>661さんや>662さんの仰るような意味なら、そのお気持ちは判ります。
読み始める前に本の版型や厚さがわかっていると心の準備が出来るという感覚は私にもあります。
ただ前スレでも書いたことがあるのですが、私の書き方では事前にどれくらいの長さになるか決めるのは難しい物があって、精々「30〜50レスの間くらいかも知れない」みたいなことしか書けません。
それに初めにそういうことを報告しなければならないというのは、気持ちの負担が大きいので出来れば勘弁して欲しいです。
完成した本を一気読みするというより、夕刊誌の連載を少しずつ読むくらいの気持ちで付き合って頂けるとありがたいです。

「ある程度区切りのついたところで投下して欲しい」というご要望に対しては、その区切りとは何をさすのかについて個人差があるのではないかと思います。
上に書いたことと重なりますが、まとまった量を一気読みしたいか少しずつの投下を待てるか、ではないでしょうか。
一気読みしたい方には申し訳ありませんが、長編の場合、せめて毎日一定量を投下出来るように努力することくらいしかできません。先週末はそれすら出来ませんでしたが。
一定量というのは私の推敲能力では4レス前後が限界です。8日投下分は努力して多めに投下してみましたが、結局自分の能力を超えることをしてはいけないとつくづく感じました。
もちろんもっと短い話なら、まとめて投下したこともありますが。

そしてどこで区切るかについては、要望を下さった方には申し訳ないですが、書き手としてこの辺が一区切りだと思うペースで投下させて頂きます。
中・短編ならともかく、自分でも総レス数の見当がつかない(話が最後まで出来ていても、2chに投下できる形に整えるのはまた別な労力なので)長さの話の場合は、「続きを楽しみに待っていただけそうなところ」が区切りの良いところだと思っています。
あとは>677さんが書いて下さったことに禿胴です。

長々と失礼しました。
>>620-626のつづき

月渓が口の中で詫び言を繰り返しながら祥瓊の身体を抱きすくめてくる。
無抵抗に立ったまま祥瓊が考えていたのは、舎館で風呂に入り、着替えておいて良かったということ。
そんな些細なことがこの成り行きを少しは受け入れやすくしてくれる。
祥瓊の胸の内になど忖度せず、もう始めてしまった月渓は首筋に熱い息を吹きかけ、唇を這わせる。
襦を肩から引き落とし、薄い小衫を剥き出しにする。
豊かな胸の形がはっきりと判り、それに見とれて動きが止まった。
そしておもむろに小衫の上から乳房にむしゃぶりついた。

「あ……」
祥瓊は思わず声を挙げる。まさかそんな風にされるとは思わず油断していた。
月渓の舌が唾液をたっぷりと乗せてその部分を濡らし、水分を吸った布地がぴたりと肌に張り付く。
胸の輪郭を露わにする布越しに、存在を誇示するかのように乳首が勃っていた。
月渓の焦点の定まらない視線がその一点を掠め、乳首を大きく口に含んだ。
もう一方は指先でこね回して堅くさせてゆく。
只でさえ敏感な乳首に今までされたことのない布越しの愛撫を受け、祥瓊の意識は乳房に集中した。

月渓が歯を立ててくる。布に遮られて少し足りない快感をもたらす。
湿った布の冷たさと男の口の熱さとの対比が炎に煽られたような感覚を生む。
布に擦られる感覚は、直に触られるよりも微妙で複雑な隙間を突いてくる。
一方で腰に当たってくる月渓の股間は、朝服のその部分を持ちあげるほどに熱く固く屹立している。
壁際にある大きな戸棚に押しつけられて、祥瓊は逃げ場を失った。
鍵穴から突き出した鍵が痛くて背中を反らせる。
それが月渓に向かって胸を突き出す形になった。
乳房が掴み出される。ひんやりした肌に男の掌の熱さを直に感じて腹の奥が熱くなる。
月渓は白く豊かな乳房と輪郭のくっきりとした大きめの乳暈を視線で愛で、ついで口で味わった。
唇と舌に柔らかく当たる、舐めるととろけそうな肉の感触が神経を高ぶらせる。
服の内側から立ち上る甘い体臭が鼻孔を通じて股間を刺激する。
口で乳首を責め続けながら襦裙の裾をたくし上げた。
指先が太股の内側を撫で上げ、肉の合わせ目をやわやわと掻き分ける。
指先の繊細な動きが女の息づかいを荒くさせてゆく。女の反応に気をよくして指遣いを大胆にする。

花びらを探り当てた指が生き物のようにもぐり込み、にちゅっと湿った音が漏れた瞬間、二人は同時に動きを止めた。
―――濡れている。
月渓の眼に征服を確信した余裕がかいま見える。
固く立った乳首と蜜の湧いた女陰に押し切られた形で、祥瓊は微かな喘ぎを漏らす。
男の手が忙しなく動き、朝服の袴の脇から男根をまろび出させる。
たくし上げた裾に手を差し込んで、女の太股が高く持ちあげられる。
男の肩に手を置いて身体を支えた女の、鋭く息を飲む音が聞こえる。

次の刹那、猛った男根が容赦なく祥瓊を刺し貫いた。
― 3 ―

未明に目覚めた祥瓊は、全裸で月渓と抱きあっていることに気づいて慌てた。
抱かれている、のではない。手足を絡め合い、身体を密着させてはいるが、祥瓊の乳房に頬を寄せたままで眠っている男の顔を上から見下ろす形だった。

どうしてこんなことになっているのだろう。その日の出来事を順番に思い出そうとしながら月渓の寝顔を見つめる。
薄明の中でも判るほどに疲れ果てて見える。頬がこけ、目の下には隈が浮いている。
この人は芳が沈むのを防ぐために身を削っているのだ、と改めて思う。
天意が無いのに国を預かり、新王の登極まではじわじわと沈み続けるしかないこの国を必死に支えている。
それは、今では慶に戸籍を得ている祥瓊にとっては、切り捨てることの出来ない故国でもある。

この国の黄旗が揚がるのに時間が掛かりすぎているらしいと聞いて、居ても立ってもいられなくなってしまった。
現在の自分は故国を追放されて他国の王宮に官を得ている身なのだが、根元の所で分かちがたく結びついているのはこの芳の国なのだった。
国とは、王とは、民とはなんなのだろう。それは死すべき人の身であるときにいくつかの国を旅して、その様子を見聞して来た祥瓊にとって、いつも頭の片隅にある疑問だ。
その気持ちは、暫く前に金波宮に身を寄せていた戴国の二人に会って以来より強くなっている。
そしてこの人は、正当な王を弑してまで国と民を護ろうとしたのだ。

祥瓊の微かな動きに月渓が反応した。
赤子の様に乳首に吸い付き、口を動かしながら眠りなおす。
それは快感よりも安心感を誘う動きで、乳を吸われる内に祥瓊もまた眠りに落ちた。

再び目覚めたとき、既に陽は高く上がっていた。
広々とした牀榻に祥瓊は一人だった。
一瞬どこにいるのかを見失って慌てて起きあがり、痛みに顔をしかめる。

股間がひりついている。
そうだ。月渓に抱かれたのだ。
初めは立ったまま居室で。そして下から貫かれたままで臥室に運ばれた。
一旦床に下ろされ、帯の端を力任せに引かれたために、身体が回りながら牀榻に倒れ込んだ。くらくらと横たわった祥瓊の裸体を見た後はもう、月渓は自制を失っていた。
全身を貪るように愛撫され、何度も体位を変えては押し入られ、胎内に欲望を吐き出された。最後は月渓が果ててくれるのをただ祈るように待つしかなかった。
しかし逃げようという気にはならなかった。
月渓の眼に浮かぶ苦悩を見てしまったから。
最後に祥瓊の中に何度目かの欲望を迸らせた月渓は、乳首を口に含んで子供のように吸いながら眠りについた。
月渓の頭が安らぐように腕枕をしてやり、その寝顔を見ながら祥瓊も眠った。
疲れ果てた祥瓊が眠っているのを起こさずに、月渓は朝議に行ったのだろう。

のろのろと起きあがると、股間から昨夜の余韻が腿を伝って零れだした。
慌てて枕紙で拭き取る。
拭いても拭いても零れ出て来るそれは、洗い流した方が良さそうだった。
―――勝手知ったる北寝の湯浴場になら、誰にも見つからずに行けるだろうか。
そう考えながら着るものを探す。探す内に不安が募る。
その部屋に、祥瓊の身につけていたはずの衣類は残されていなかった。

(つづく)
701名無しさん@ピンキー:03/11/11 01:05 ID:5f13KMy7
>>696
書いている間は全体の長さが判らない?
だったら、全部書いてから投下すれば?

一度に投下されたものを分けて読むことと、見通しがなく分けて投下されているものを
一度に読むのと、どっちが簡単かも考えて貰えば、自ずと答えが出ようものかと。
702名無しさん@ピンキー:03/11/11 01:15 ID:lkOuHMjj
>>701
折角書いてくれてるんだからありがたく読ませてもらおうよ。
書き手さんには書き手さんの事情があるわけだしさ。
また〜りと続きをまとうよ。
読み手があまり注文つけすぎると書き手さんが来なくなるかもよ?

>>月渓×祥瓊の作者さん
乙でした。
続き楽しみにしてますよ。
703名無しさん@ピンキー:03/11/11 01:30 ID:XtcgG7x2
うわ、またこういう展開を・・・
もう、身体が持たんから叫ばずに待つよ。
つか、今日も待ってて良かった。

先の読めないSSは、少量投下が楽しい。
前スレでは、ハァハァしすぎてリアルで身体壊したけどね…(´Д⊂ワラッテクレコルァ
マンセーばかりだときっとあれなんで、祥瓊がこういう理由で芳に戻るとは
自分は思わないけど、最終章ではかっちりとピースがあうんだと思ってる。
想像もつかない形でね。
そういうのを楽しみにする面でも、連載物はいい。
704名無しさん@ピンキー:03/11/11 01:31 ID:TT71AMXa
乙です!
別に義務とか負担に感じる必要なんてないと思いますよ。


>672
珍しいカプ…百合で祥瓊×珠晶とか?かなり珍品だと思うw
705703:03/11/11 01:51 ID:nbZnSViC
ピースが合うのはそれを読んだ自分の中で、で
そういうのを楽しみにできる意味でも、と書くべきですた。
なんだか尊大な言い方だと思ったので、あえて追加しときまつ。
おやすみなさい。
706名無しさん@ピンキー:03/11/11 02:09 ID:xjjkWkpY
し、祥瓊の乳ハァハァ(;゚∀゚;)
きっと外人さんのみたいなんだろな・・・(妄想竹爆繁殖

>704
祥瓊の下克上攻めか・・・乙な(w
707名無しさん@ピンキー:03/11/11 02:24 ID:QWOjiXBi
598さん、乙。
続きいつまででも待ってるけど、早いと嬉しい。

しかし真面目な男が狂うと怖いな。これが尚隆あたりだったら
拉致監禁もプレイっぽく楽しめるんだが。

>703
・・・・・・・。
身体は大事にな。つーか、ハァハァで壊れる部分って・・・股間か?
708名無しさん@ピンキー:03/11/11 03:08 ID:5f13KMy7
>>702
作風についてはとやかくいわないけれど、投下の仕方や、その言い訳の言い草が
ダラダラしているのには、ちょっと、なぁ……
709名無しさん@ピンキー:03/11/11 08:04 ID:8sqRjz71
いーよどっちでも。
読めたら。
710名無しさん@ピンキー:03/11/11 10:58 ID:h6CpbFM/
>>709
禿同。外野はスルーして職人タソのやりやすいように投下してくれーーー。
>>703の「先の読めないSSは、少量投下が楽しい。」漏れもだ(・∀・)
月祥、好きカプなんだヨーーーーーーーーーーー!!
続き、待ってまつ!!
711名無しさん@ピンキー:03/11/11 14:22 ID:Goapa/uc
>707
“真面目な男が狂うと怖い”
ソレダ(・∀・)!!
なんかうまく表せなくてもやもやしてたよ。
きっと原作読んだだけなら景麒もそうなんだろうけど、このスレで
景麒=変態説が半ばデフォになってしまったからな。




712名無しさん@ピンキー:03/11/11 14:24 ID:CPTIh1C7
月祥に飢えてた自分としては、もう(;´Д`)ハァハァ…
一気に読みたいというのも確かにあるけど、
良いSS書いてくれてほんとにウレシイです。

タイトルがけっこう意味深ですよね。鬣といえば……
これから月渓と祥瓊の関係がどうなるのか楽しみです。
713名無しさん@ピンキー:03/11/11 14:33 ID:AVyW0v+U
鬣はなんて読むの?
わからない_| ̄|○
714名無しさん@ピンキー:03/11/11 14:38 ID:CPTIh1C7
>>713
「たてがみ」。
十二国記で鬣といえば麒麟をまず連想しますよね。
715名無しさん@ピンキー:03/11/11 14:38 ID:XR46rCmu
 た て が み
716名無しさん@ピンキー:03/11/11 17:06 ID:YW0PvVd9
何故昼のエロパロ板でケコーンなんて起こるんだ?
717名無しさん@ピンキー:03/11/11 19:44 ID:6SOru+hr
しかもケコーンしている事に気付いてなさそうだ。
718名無しさん@ピンキー:03/11/11 21:09 ID:Yf/tWWxf
いやだよ昼間っから┐(´ー`)┌
みんなエッチー。
719名無しさん@ピンキー:03/11/11 21:45 ID:VIwXquqz
月渓...サイコーだ!_ト ̄|○
>>697-700のつづき

「どういうこと……?」
不安の余り思わず声に出る。
上掛けを取って身体に巻き付け、思い切って隣室にまで行ってみるが、そこもきちんと片づけられていて祥瓊の物は何一つ見つからなかった。呆然として立ちつくす。
その時廊下を近づいてくる足音が聞こえた。大慌てで牀榻に飛び込むのと同時に隣室の扉が開く。
衾褥を首まで引き上げて薄暗い隅で身構えていると、盆を捧げ持った月渓が入ってきた。
「祥瓊さま」
小動物のように怯えて警戒している自分がいる。迂闊に返事をしたら餌食にされてしまう。
「昼餉をお持ちした」
背筋はしゃんと伸びている。しかし表情が疲れていた。
衾褥の陰の祥瓊の姿を認めて、無防備なまでにほっとした様子を見せた。

台の上に置かれた盆に載っているのは汁物と焼き物と麺麭、そして椀と水差し。
うまそうな匂いに、祥瓊はとても空腹なことに気づいた。
「暖かい内に」
と声を掛けられるが、衾褥にくるまったままで外に出ることが出来ない。
昨夜二人の間に何があろうと、昼日中に月渓の前に素肌を晒すことなどできはしない。
月渓は祥瓊の気持ちに気づいて苦笑した。昨夜あれほどに抱いたことで、却って警戒されるようになってしまったらしい。
「私が此処にいない方が良いようだな」
「え、いえ、そんな……」
慌てて取り繕う祥瓊の肩が衾褥からのぞいた。その肌の白く艶めかしいこと。

―――警戒されて当然だ。
自分で自分の感情が制御できない。
月渓は身軽に牀榻に上がると衾褥ごと祥瓊を押さえ込む。
あっという間に衾褥を引きはがし身に巻き付けた上掛けをはぎ取ると、祥瓊が全裸のままなのを見て安心したように笑みを浮かべた。そのままのしかかり、せがむように乳首を貪る。
「あん・・・」
声を漏らす祥瓊、存在を主張するように尖る乳首。

互いの性液の残滓が溜まってぬるついた股間に指を2本差し込んで掻き混ぜながら、袴の脇から猛った男根を引き出す。
身体を裏返して尻を上げさせると白い裸体を後ろから貫き、激しく腰を打ちつけて一気に欲望を吐き出した。

祥瓊はそれを耐えて受け入れるしかない。歯を食いしばり、声を漏らさぬように衾褥に顔を埋める。
圧倒的に優位な月渓の前で抵抗など出来なかった。いやそんなことよりも。
月渓が追いつめられているのが判ったから。
自分を抱くことで何かの不安から逃れようとしているのが痛いほどに伝わってきたから。

慌ただしい行為が終わると、月渓は大きく息を吐いて牀榻から降りた。
「冷めてしまったな」
と呟くさまは、先刻盆を運び込んでから今まで、ずっと昼餉の心配だけしていたかのようだ。
俯せになったままの祥瓊の声は、低く掠れている。
「お願いです。何か着るものを下さい」
だるそうに寝返りを打ち、月渓の前に裸身を晒した。
「それと身体を洗わせて……」
ぴたりと閉じた股間の下の衾褥に何かが零れている。

朝服の袷を直している月渓はちらりと視線を投げた。
「一人で出歩かれては困る。着るものは後ほどお持ちしよう」
そして振り返りもせずに部屋を出て行った。

ふたたび祥瓊は一人残された。
後ほど、とは何時だろう。上掛けを胸元に引き寄せながら考える。
恐らくは夜になってから。昨夜祥瓊がこの部屋を訪れた刻限には戻っているだろうが・・・。
考えることが沢山あった。
今の自分の状態を考える。
着るものもなく、男女の行為の残滓を体中にこびりつかせて一人置き去りにされている元公主。
昨日の自分を思い出す。
鷹隼宮に乗り込もうとして気持ちを高ぶらせていた慶国の女史。
今夜、自分はどうなっているのだろう。

蒲蘇の舎館に残してきた従者には一日の猶予を言ってあるが、今日中に連絡が取れないことは確実だった。今頃どんなに気を揉んでいることだろう。

慶国の従者に思いを馳せた所為で、唐突に記憶の縁から呼び起こされたものがあった。蓬莱から来た二人の友に聴いた話だ。
昔々、他の世界から蓬莱へやって来た女が、男に着物を隠されたために故郷に戻れなくなり、男の女房となって子まで生したという夢語り。
一口に蓬莱出身とはいえ、やって来た時代も土地も違う。なのに殆ど同じ話が伝わっていることに二人は大喜びしていた。
あの話、最後はどうなったのだったか。

そして考えは月渓のことへと戻ってゆく。
あの行為をどう受け止めればいいのだろう。ぬけぬけとやって来た自分への苛立ちだろうか。
しかし月渓のあの辛そうな眼を思い出すと、そうではないのだと強く思う。
溺れかけた者がどんなに頼りないよすがにでも縋るように、月渓は祥瓊に縋っていたように感じた。
あのとき偶々祥瓊が目の前に現れただけで、身体を慰める女ならだれでも良かったのだろうか。
あの男がそういう風に己を失う人間だとは思えない。
物珍しさか。
幼かった自分が年頃の娘になって現れた事への?
それを言うなら・・・、自分が月渓を男として見る日が来るとは夢にも思わなかった。
実際に月渓と会い、身体を求められるまで、自分と月渓がそういう仲になる可能性があることにすら思いが及ばなかった。

先程の行為を生々しく思い出し、祥瓊の股間が疼く。
ちゃんとした愛撫をしてくれなかった。ただ欲望を吐き出す道具として祥瓊を扱った。中途半端なままで捨て置かれてしまった。
手が勝手に動いて乳房を這う。指が肉芽を摘む。目を閉じた祥瓊の口の端から桃色の舌がのぞく。
火を点けられかけたままの身体は容易く疼き出す。

月渓を思い出して自慰をしてしまった自分に微かな嫌悪感が生まれた。しかし祥瓊は気を取り直して盆の物に手を伸ばした。
先が見えないだけに体力を消耗することの愚を犯してはならない。
冷めてはいたがおいしかった。もう二度と口にすることはあるまいと思っていた芳の料理だった。

一方、月渓も午後の執務をこなしながら、頭を離れない思いに悩まされていた。
祥瓊を、仲韃の忘れ形見をあんな風に犯した自分の行為が信じられない。
しかし、祥瓊が既に男を知っているのだと確信した瞬間に箍が外れた。
そしてそんな月渓を、あの娘は黙々と受け入れた。

行為の間、頭の中を満たしていたのは「許してくれ」という一言だけ。
永遠の少女だった貴女を男に抱かれるような女にしてしまった。
曇りない清廉潔白さ故に敬愛の念を抱かずにはいられなかった王、その仲韃の掌中の珠が汚されてしまった。
それもこれも自分の下した判断の所為。
あの時祥瓊をも斬っていれば。あの時国外へ追放しなければ。あの時仙籍から抜かなければ。
いくら自分を責めても責めたりない。

中でも一番に許して欲しかったのは祥瓊の肉体に欲情した自分自身。
祥瓊を見た瞬間、今の立場の辛さを和らげられるのは祥瓊だけだと確信した。
峯王・仲韃の一人娘。先の峯麟に選ばれた正当な王の唯一残された血縁者。
祥瓊の持つ正当性が月渓の悩みを救ってくれるのだと思った。
祥瓊が自分を受け入れてくれれば、仮朝を預かる仮王たる自分の存在が許される気がした。

受け入れる手段にはもっと穏やかなものがあっただろうに、祥瓊と繋がったとき、その反応の可愛さと身体のあまりの具合の良さに我を忘れた。何度でも繰り返し味わいたかった。
朝、どうしても祥瓊を一人残して行かなければならなくなったとき、自分が政務に就いている隙に帰らないように咄嗟に着物を隠した。
いなくなってはいないだろうか。腹を立ててはいないだろうか。
冷や冷やしながら昼餉を持って戻ると、衾褥にくるまった祥瓊がいた。
衾褥の端から白く輝く肌が覗いて見え、前の晩の行為がありありと思い出された。
月渓の眼に映ったのは華奢で未熟な子供ではなく、豊かな胸、くびれた腰、高く張った尻をした、いるだけで男をそそる女だった。
反射的に欲情し、慌ただしく貫いてしまったが、祥瓊はそれをも受け入れた。
そこで味わった快感が甘美なだけ、己を嫌悪する気持ちもより深くなる。
「許してくれ」こんな自分を。

(つづく)
724名無しさん@ピンキー:03/11/11 22:46 ID:Ihs1K7G9
>>719
最高というならばこうではないのか?

_r ̄|○

まあ、自分も月渓に萌えたわけだが。
725名無しさん@ピンキー:03/11/12 02:56 ID:K7oWDiG3
(;´Д`)ハァハァ。
先が見えないのは俺らも同じだな……。
続き楽しみ〜。
726名無しさん@ピンキー:03/11/12 03:01 ID:KykT+Y4k
>721
公主様・・・
その心配は、まさに私のものであります。
明日の夜はどんなあなたが・・・と思うだけでこんなになるのでつ・・・(AA略

727名無しさん@ピンキー:03/11/12 15:28 ID:CY/fiCdE
退屈な授業の徒然に、祥瓊タンは今頃全裸放置か……なんて
ふと思ったら、思ったら………




                  ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
728名無しさん@ピンキー:03/11/12 15:32 ID:nv7x7R6N
( ゚д゚)ジュギョウ...?
729名無しさん@ピンキー:03/11/12 16:27 ID:4Rpt0l8X
大学生…だよね?
730名無しさん@ピンキー:03/11/12 16:34 ID:3bDqrJWN
5年くらい留年している高校生かもしれないし。
731名無しさん@ピンキー:03/11/12 16:34 ID:ViU9W7rl
まさか教師…?
732名無しさん@ピンキー:03/11/12 18:19 ID:omx/g9RV
あいたいにゃ、ですか…?
733名無しさん@ピンキー:03/11/12 20:35 ID:4Rpt0l8X
>730
数年前の格ゲー主人公(手から炎出す人)みたいなw
734名無しさん@ピンキー:03/11/12 21:54 ID:qfPnjd8j
ひたすらハアハア
>>720-723のつづき
― 4 ―

夜、月渓が静かに戻ってくる。
いつもは熟考を要する書類を持ち帰ることが多いのだが、今夜は夕餉と水差しを載せた盆と、布包みを一つ抱えていた。
祥瓊の分の夕餉。月渓自身は執務をこなしながら適当に食べてしまっている。
部屋に戻ると祥瓊がいた。昼餉の皿が空になっているのを見て安堵する。
胸から上掛けを巻き付けて、白く滑らかな肩と豊かな胸の谷間が艶めかしく露出しているが、もう月渓から隠れようとはしない。
「夕餉をお持ちした」
昼と殆ど変わらない内容にも祥瓊は文句を言わない。
暖かい内にと勧める月渓に逆らわず、おいしそうに食べ始める。その美しい所作に月渓は見とれた。
「こんな質素な物で申し訳ない。今は宮廷でも無駄な贅沢はしないようにと申し合わせているのだ」
「大切なのは飢える人が一人でも減ることです。
毎日これだけの物が頂けるのならそれで充分。
恐らく課税を減らしておいでなのでしょう? 民の間に食物が行き渡るように」
当然のように答える祥瓊に少なからず驚かされた。
―――そういうことにも考えが及ばれるようになったのか。
改めて祥瓊を見やった。
この美しさにこの聡明さ、それが公主のままでは得られなかった物なのだとしたら、あの時の自分の判断も少しは意味のあることだったのだと思いたい。

祥瓊が食べ終えるのを待って、
「着るものをお持ちした」
と声を掛ける。
そして布包みから取り出したのは、透けるほどに薄い繊細な絹織物。祥瓊の髪よりも濃い藍色の小衫とそれに合う細帯だった。
祥瓊は言葉を失って月渓を見る。それがどんなに扇情的な衣裳かは祥瓊にも判る。
こんな、遊び女が着るようなものに袖を通せと言うのだろうか。

「着替える前に身体をお拭きしよう」
祥瓊の視線に気づかぬふりをしてそう言うと、月渓は棚の上から水盤を下ろし水差しの湯を張った。手巾を絞り、祥瓊に向き直る。

「手を」
至極当然のように出された指示に疑問を抱く間もなく、言われるままに差し出した祥瓊の手を取ると、指先から手巾で拭き始める。
夜気に冷え始めた膚に手巾の温かさが染みる。
「自分でできます」
我に返った祥瓊の抗議には答えず、もう一方の手も取って拭く。そのまま肩を拭き、上掛けを引き下ろすと背中を拭いた。
手巾を絞り直し、前を向かせて胸を拭く。
豊かな乳房と先端の熟した果実をひとつずつ丁寧に拭く。
脇から臍にかけて、そして爪先から太股に向かっても拭き上げる。
拭くに連れて自然と上掛けがはだけられてゆく。
今度は手巾を緩く絞ると、性液で固まった祥瓊の恥毛を洗いとかすようにぬぐい始めた。
脚を開かせ、繊細な襞を一枚ずつ拭う。
太股の内側を拭き、改めて後ろを向かせると菊座まできれいに拭き浄めた。
祥瓊はただそこに座って、月渓が恭しく進める作業をなすがままに任せるしかなかった。

余すところ無く全身を拭き終えると、先程の小衫が祥瓊に渡される。
他に為す術もなく祥瓊はそれを纏った。美しい藍色の絹と刺繍を施された細帯。
薄物は祥瓊の身体を覆いはしたが、そこから透ける豊かな曲線は却って淫靡に肉体を強調してみせる。
その有様を見て、月渓の視線は知らぬ内に舐めまわすようなものになってゆく。
その視線に祥瓊は気づかずにはいられない。気づけば昨夜来繰り返されている交わりを思い出す。
「月渓殿」
名前を呼ぶだけの行為なのに、自分で発した声の艶めかしさにぎょっとした。
月渓は何も言わずに祥瓊を抱き上げ、臥室へと連れてゆく。
牀榻に横たわらせ、自分はその場で袍衫を脱ぎ捨てた。帳を幾重にも引くと、祥瓊の身体を愛撫し始める。
僅か一日の間に何度も抱かれ、既に祥瓊の身体は月渓に馴染み始めている。
そして祥瓊は月渓に何をされても拒めない自分を感じていた。
月渓の手慣れた愛撫に程なく身体が反応し始める。
やがて夜の闇を満たすのは、男と女が同じ目的に向かって吐き出す乱れた喘ぎだけになった。

次の日、既に決められていることをなぞるような一日。
祥瓊の中に何度も精を吐き出した月渓は乳首を吸いながら眠り、早朝には女をそのまま残して仕事に行く。
昼餉を持ってきて一緒に食事をし、慌ただしく抱く。
夕餉を持ってきて食べさせ、体中を拭き浄めてやり、浄めた身体を汚すように抱いた後乳首を口に含んで眠る。

祥瓊はじっと見守っていた。
祥瓊の中で果てるたびに月渓の眉間のしわが薄くなっていくように思う。
自分の乳房にすがりついて眠る月渓の疲れた顔が、少しずつ安らいで行くように見える。
祥瓊の身体は度重なる愛撫にすっかり敏感になり、薄物を纏うことさえ出来なくなった。
僅かに触れる着物の刺激ですら、乳首を立たせ、股間に露を湧かせてしまう。
月渓がいない間、全裸で臥室と居室をひっそりと歩き回り、昔を思い出したり、今の状況を考えたりする。
男を知っていたとはいえ、こんなに官能を呼び覚ますような肉欲の愛撫を受け続けたことなど無い。
そろそろ暖房が必要な芳の秋の気配の中、一糸まとわぬ姿で部屋を整え、あとはひたすら月渓のことを考えていた。

なぜ、どうして月渓は自分をこんな風に置いているのだろうか。
頭で考えるよりもひしひしと心に感じるのは、仮王と仮朝の置かれている状況だった。
苛烈を極めた前王を弑した後は、新たな麒麟が新たな王を選び、新しい治世が始まるまでのつもりで仮に乗り出したこの荒海に、目印となる黄旗が揚がらない不安。
国を預かり、沈まぬように全力を尽くす所存でも、先行きが見えなければ互いの内に要らぬ疑いが芽生えてくる。
何よりも自分自身を疑い、責めてしまうのが今の月渓なのだと理解していた。
その月渓にとって、自分はどんな役割を果たしているのだろう。
最後は道を失ったとはいえ正当な王だった仲韃の娘である自分が側にいて相手を受け入れることで、月渓はようやく己を保っている。そんな気がした。

こんな日々がいつまでも続く訳がない。
でも、こうして月渓とだけ顔を合わせて、昨日も今日も昼も夜も同じように抱かれていると、これが世界の全てのような気持ちになってくる。いつまでも二人きりで過ごしてゆくような錯覚を抱く。
自分が此処にいることで月渓が癒されるというのなら、それが自分の役目なのかも知れない。
今の自分が月渓に、ひいては芳に必要とされているのかと思うと、役立たずの公主だった自分に負い目を感じている祥瓊は、引き際を見つけられずにいる。

そしてその日の昼、月渓は戻って来なかった。


月渓を待っている内に長い午後は過ぎていった。
夕食は干果や焼き菓子と水があったからそれで空腹を満たしたが、それよりも月渓がいないことの不安が大きかった。
祥瓊がここにいることは誰にも知られていないのだから、月渓に何かあっても誰かが知らせに来ることはない。また、月渓が遣いを寄越すこともない。
つまり祥瓊はたった一人で不安を抱えながら待つしか無かったのだ。
昨夜の残りの冷たい水で自分の体を拭く。
深更まで待った揚げ句、月渓が戻ったら眠れるように場所を空けて横になったが、たった一人の牀榻は寒くて広すぎて寝付かれない。
独り寝の夜は寒くて、ここに来て以来寝るときにはいつも裸だったのに、その夜は小衫を纏う。
待ちくたびれてうとうとしたときには、既に東の方から夜が終わろうとしていた。

朝が来ても月渓は戻らない。
城中の気配を探っても、特に普段と違う様子は感じ取れない。
朝議の時間だろうから、恐らくはそちらに出ているはず。昼には戻ってきてくれる。
自分にそう言い聞かせながら、月渓に何かあったのだろうかという不安は、次第に恐れへと形を変えてゆく。
自分が今置かれている状況はさておき、今の芳にとって無くてはならない人間がいるとすれば、月渓こそがその人だった。
麒麟がいない。つまりは新しい王が生まれない。その事実は芳の人々にとってあまりにも重すぎる。
その重荷を背負って芳を支える事が出来るのは、誰よりも正確にこの国の先行きを見通して、憂えた揚げ句に行動に移した月渓以外にあるはずがなかった。

月渓は、この3日間というもの、自分を抱いて、乳房にすがりつくことでようやく眠れていたような月渓は、大丈夫だろうか。
月渓が戻ってこなかったら自分は、そして芳はどうなってしまうのだろうか。
芳にとって何よりも大切な人なのに。

昼餉を携えた月渓が憔悴し切った様子で戻ってきたのは、その日の昼過ぎだった。祥瓊は何も言えずにただ立ち上がって迎える。
「済まなかった。黄旗のことで会議が紛糾して、どうしてもこちらには戻れなかったのだ」
「そういうことだろうと思っていました」
疲れ果てた月渓の様子を見ると喉元まで出かかった質問も口に出来ない。
「落ち着かれたのでしょうか?」
当たり障りのない一言を言ってみる。
「そう、当面の舵取りの方向は決まった。貴女のお陰だ」
正面から目を覗きこむように言われて、どきりとした。
「私の?」
「貴女がいてくれると思うと、挫けそうになる自分を叱咤して皆をまとめる気力が出せたのだ、祥瓊」
呼び捨てにされたが、気にはならない。
「月渓様」
「ひとまず芳は持ち直したとお知らせできることを嬉しく思う」
意識する間もなく祥瓊の眼から涙が零れた。
こんな所に押しかけて莫迦なことをしたと思っていたけれど、月渓はそれでも役に立ったと言ってくれた。
「良かった……本当に……」

月渓は女の涙を見て動揺した。まさか誇り高い元公主が自分の前で泣くことがあるとは。不意打ちを食らって動揺してしまう。
どうしたらいいか判らなくて、ひとまず肩を抱き寄せてみた。
思いもよらず、ふわりと力を抜いて祥瓊がすがりついてくる。真下から月渓の顔を見上げた。
しばし見つめ合い、祥瓊の顎に手をかけてしっかりと仰向かせる。
そっと唇を合わせると、祥瓊は抵抗もせずに月渓に体を預けた。その手が月渓の背中に回される。
それに反応して月渓の腕にも力が籠もった。
祥瓊の細い腰をぐいと抱き寄せる。
居室の真ん中に立ったまま抱き合って、二人は初めて互いの唇を味わっていた。

(つづく)
740名無しさん@ピンキー:03/11/13 01:37 ID:yJvvuA7m
キ、キ、キ      タ・・・・
         ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
741名無しさん@ピンキー:03/11/13 01:38 ID:bFBM6FCk
                \ │ /
                 / ̄\  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
               ─( ゚ ∀ ゚ )< スケスケスケスケ!
                 \_/  \_________
                / │ \
                    ∩ ∧ ∧∩ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ∩∧ ∧∩\( ゚∀゚)< スケスケスケスケスケスケ!
スケスケ〜〜〜〜! >( ゚∀゚ )/ |    / \__________
________/ |    〈 |   |
              / /\_」 / /\」
               ̄     / /
742名無しさん@ピンキー:03/11/13 01:39 ID:vdUNGFVC
(;´Д`)ハァハァ
職人さん、毎日乙でつ!
743名無しさん@ピンキー:03/11/13 01:47 ID:Zb+0gujk
ツツツ、ツツシミヲ、モ テ


⊂(。Д。⊂~⌒⊃
744名無しさん@ピンキー:03/11/13 02:35 ID:dU64qs2J
 何かもう、上手いとしか言いようがないな。
話のつくりといい、描写といい実に萌えです。

ラストまで、正座をして待っておりまつ!
745名無しさん@ピンキー:03/11/13 15:33 ID:hRJhUBRw
退屈な 講 義 の徒然に、月渓は今頃自室に祥瓊タン完備か……なんて
ふと思ったら、思ったら……








                                  ヽ(`Д´)ノムキー



バイト逝ッテクル……
746名無しさん@ピンキー:03/11/13 16:34 ID:kG7IZoTC
⊂⌒~⊃。Д。)⊃


熊さんガンガらないと祥瓊に「物足りない」と言われそう。
747名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:02 ID:1CN4JagH
>746
サイズで勝負しかないと…
>>735-739のつづき
― 5 ―

もういないだろうと思っていた。
逃げ出さないように羅衫一枚を与え放し飼いにしてはおいたものの、何時までも大人しく待っているはずがない。
どんなに身体を繋いでも、相手の心まで繋ぎ止められることなどあり得ない。
羅衫一枚の羞恥心よりも逃げ出す気持ちが強くなる時が来るのは分かり切っていた。
自分がしたのは只その瞬間を先延ばしにすることだけ。

祥瓊は月渓にとっての麒麟だった。
天意があって今の地位に居るわけではない。むしろ天意ある王と天意を受けた麒麟を斬った自分が仮王の位置に留まっていることが、芳に新しい麒麟をもたらさない一番の理由ではないかとさえ疑い、怯えている。
そんな月渓にとって、ただ一筋の頼りない拠り所が祥瓊だった。
先代の正当な王の忘れ形見。それが手元に居て自分の思いを受けてくれるだけで、自分が今の場所にいて白雉の脚を持つ理由になるような気がしていた。

月渓は顔を傾けて口づけを深める。祥瓊の唇が開いて柔らかく受け入れる。
何度も唇を合わせ直し、弾力と柔らかさを堪能する。
次第に月渓の頭が下に下がってゆく。
祥瓊の顎の先を噛み、耳の下に唇を這わせ、鎖骨に添って舌でなぞる。
そして祥瓊が密かに待ち望んでいた通り、月渓の口が布地の上から乳首を捉えた。
「はあぁぅうっ」
期待していたところに熱い愛撫を受けて思わず声が出る。
「感じやすい胸をしておられる」
透ける布地越しに祥瓊の乳暈の輪郭を尖った舌の先がなぞる。
「あぁ…んん……」
「これが良いのか、祥瓊」
乳房への愛撫に感じすぎて、自分で立っていられない。
よろめく身体を誘導されて、大きな棚に背中を預ける。

そこから見える部屋の角度に覚えがあった。
扉がカタカタと鳴る音を聞きながら、初めて月渓に貫かれたのもここだったと祥瓊は思う。
あれから僅か3日だ。しかし遙か昔のことのように感じてしまう。
月渓に抱かれたことのない自分などどこにも存在しないのではないか。
このまま、また立ったままで貫かれるのだろうか。
思っただけで祥瓊の股間に蜜が湧いた。
月渓の指がそれを掬い取る。
欲しい、今すぐ。

しかし月渓はそのまま跪くと、羅衫の袷を開いて股間に顔を埋めた。
想像もしなかった行為に祥瓊は恐慌を来した。
「いやっ、駄目よ、そこ、汚いの!」
必死に脚をとじ合わせようとする。それが却って月渓の顔を挟み込むことになるのにも気が回らない。
月渓は構わず祥瓊の股間に唇をつけた。舌を尖らせて蜜を啜る。仄かに乳酪の香りがした。
そこからこみ上げる快感に祥瓊の頭は混乱する。
気持ちが良い。でも駄目だ。こんなこと、受け入れちゃ駄目。
必死になって月渓の頭を押しのけようとした。髪に指が絡んで髷が解ける。いつもきっちりと結い上げてある長い髪がばさりと落ちて顔にかかった。
「ここをこうされたことはないのか」
真剣な表情で訊かれても答えられない。
「どこがどう汚いと?」
口を手で覆ったまま見上げてくる月渓の顔を見返す。
「……わからない」

怯えた祥瓊の反応に月渓が優しい笑みを向ける。
「風呂……、風呂に入られては如何だろう」
「え?」
一瞬話の脈絡を見失った。
「身体を洗いたいと言っていただろう?」
言っただろうか。言ったかも知れない。でも、何故、今?
月渓に連れて行かれたのは、臥室の奥の小部屋から直接出られる小さな庭院だった。

建物の壁に三方を囲まれるように切石が組まれ、小さな露天風呂が出来ている。そこは温泉の湧く泉になっていた。
「燕朝にこんな所があったなんて、知りませんでした」
そこへは二人の使った扉の他に出入り口はなかった。あまりに意外なしつらえに祥瓊はきょろきょろしてしまう。
「仲韃様はこういうささやかな贅沢も許さず、在位の間あの扉は塞がれていた。官や民は勿論のこと、ご自身をも厳しく律しておられた」
「なのに貴方は…?」
「私は……、自分が疵のない人間などではないことを知っているのだ。ときどき自分を甘やかす」
苦笑しながら全裸の祥瓊を湯船の縁に座らせた。

壁に取り付けられた棚から洗い砂と荒い織りの麻の袋を取りだす。砂を湯で柔らかく練って袋に入れ、祥瓊の身体を擦り出す。
既に月渓の手で拭き浄められることに抵抗のない祥瓊は、座ったままで身体を洗われるに任せる。
互いに馴染んだ手順で祥瓊の身体は隅々まで磨かれてゆく。
湯船で泡を洗い流すと、脂の乗った肌は湯を弾き、玉のようなにぶい輝きを放った。こんこんと湧き出す湯は縁石を越えて溢れ出し、湯船は常に澄んでいる。
ついで湯船の中に階段状に切られた岩に座らせて髪も洗う。髪の間に湯が行き渡り、地肌までも熱く浸す開放感を祥瓊は目を閉じて味わった。
月渓はどこまでも祥瓊を甘やかす。恭しく傅き、まるで公主のように扱う。


すっかり弛緩して身を任せながら
「貴方は……?」
と、単衫を着て袖と袴をたくし上げている月渓に向かって尋ねた。
「私はいい」
湯気に当たってほんのり上気した祥瓊の顔を見て、月渓は慌てて目をそらす。
「まだ執務が残っているから」
それは言い訳に過ぎなかった。今日の午後は休みを取るから誰も来るなときつく言い置いてある。
夜を徹しての会議の後だけに、誰もその言葉を疑う者はなかった。
それでも昼日中から風呂に入るのは諸官に対して後ろめたい。それよりも祥瓊と一緒に入ったりしたら自分を抑えきれない。
このあと祥瓊と共に過ごす時間がどんなものになるのか、月渓自身にも想像はついていなかった。

祥瓊を牀榻に座らせると、月渓は臥室の窓の掛け布を次々に開け放った。牀榻の帳も引き絞り、明るい窓を背負って祥瓊に向き直る。
湯上がりの身体に羅衫を羽織り、祥瓊はそれを見守っている。月渓から目を離すことが出来ない。
月渓が近寄ってくる。祥瓊を抱き寄せ、唇を重ねる。
「今日はもう執務は終わりだ」
「だって、先刻は……」
「後は貴女だけだ」
そのまま一緒に倒れ込んだ。
横たわって互いの唇を貪り合う。舌が入れられ、祥瓊の舌が掬い上げられる。
「こんなに明るいのは恥ずかしい……」
「貴女を見たいのだ」

羅衫をはだけさせ、唇で身体をなぞってゆく。
居室での愛撫の続きのようだった。乳首からわき腹へ、わき腹から臍へ。
そのまま脚を開かせて股間に顔を埋めた。
祥瓊の身体がびくんと揺れる。
「駄目、汚い、そんなところ……」
「きれいにしてやる」
こんなに何度も交わっていたのに、月渓がこんなに強引に事を運ぶ男だとは思わなかった。
祥瓊にとって、そこに口唇での愛撫を受けるのは初めてのことだった。
言葉で抗っても、身体は熱く湿った息を欲している。恥ずかしいほどに大きく脚を開かれ、月渓の熱い息、ぬめる舌の動きが祥瓊を駆り立ててゆく。
肉襞をなぞられ、肉芽に歯を立てられる。
月渓が両脚を肩に担ぎ、祥瓊のそこをしげしげと見つめているのが判る。
前髪の掛かったその顔は、それまでの老成した月渓の印象を一変させ、思いがけず精力的な若々しい側面を際だたせる。
そんな月渓の舐めまわすような視線を感じるだけで蜜が湧いてきてしまう。
自分では見たことなどないそこを男にじっくりと覗きこまれて、祥瓊は恥ずかしさに逃げ出したいほどだが、強い腕に押さえ込まれて身を捩ることしかできない。
「ここの翳りは髪の色より濃いのだね」
「ここの襞はきれいな色だ。口を開けて物欲しそうにしている」
言葉だけで興奮する。冷静に描写する月渓が憎らしかった。
(つづく)
752名無しさん@ピンキー:03/11/14 00:55 ID:0bQOj5Lz
こんなところで終わるなんて……(;´Д`)ハァハァ
753名無しさん@ピンキー:03/11/14 01:02 ID:Y2WvDoZS
>祥瓊は月渓にとっての麒麟だった。

これにガツンときたよ!!・゚・(ノД`)ノ・゚・
タイトルの意味がわかった…スバラスィ〜〜!
754名無しさん@ピンキー:03/11/14 01:29 ID:aC6kvfV+
⊂⌒~⊃ )⊃
ジラサレテイル…




佳境に入るにつれ、必ず終わりが来る二人なんだと改めて思う。
焦らされているような、このまま進んで欲しくないような、なんとも苦しい萌えなのだ。
755名無しさん@ピンキー:03/11/14 02:23 ID:kcimG6i/

⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ナンテコッタ・・・・
756名無しさん@ピンキー:03/11/14 14:37 ID:0vIseTkQ
⊂(。Д。⊂~⌒⊃

↑30レスくらいの間に倒れてる名無しさんを数えたら、かなりワロタ。
598氏グッジョブっす!!


35歳くらいか・・・と思ってこの月渓を(アニメネタでスマソなのだが)
「御無事で」の将軍で想像してみたら、なかなかに萌えたよ。
757名無しさん@ピンキー:03/11/14 16:44 ID:J772aDXq
乳酪→チーズ→お風呂

                              ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ 
758名無しさん@ピンキー:03/11/14 21:26 ID:G6WZHAbn
保全
759まぬけ司書 ◆bWlNsXAUA6 :03/11/14 22:01 ID:Km9BCNRA
職人さん達いつもGJ!

ここの所、書房の更新が滞っていて、申し訳ありません。
神のいたずらか、コミケのスペースが取れてしまったので、
もうしばらく更新が出来そうにありません。
職人さん方はお気になさらず、バシバシ投下して下さい。
では。
760名無しさん@ピンキー:03/11/14 23:48 ID:HHxZ54Bk
(リロードよし!この時間帯の投下はスリリングだ)

停滞してると思ったら、そういうことかw
司書さんハラシマがんばりやー。
761名無しさん@ピンキー:03/11/14 23:59 ID:iONpc8Bj
司書さまって絵師さまだったのでつね。
ひょっとして十二国の?(;´Д`)ハァハァ
762名無しさん@ピンキー:03/11/15 00:02 ID:gw+0aRF4
再読。そして

          ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ・・・・
763【 紺青の鬣・修正 】:03/11/15 02:11 ID:hNMxR7W0

ぐわあああ!!! なんてこった。
>751修正が入ります。
「羅衫を―――」からの節と「祥瓊にとって―――」からの節の間に一段落まるまる抜けてしまいました。
下記のように補足して下さい。ごめん。


(前略)
羅衫をはだけさせ、唇で身体をなぞってゆく。
居室での愛撫の続きのようだった。乳首からわき腹へ、わき腹から臍へ。
そのまま脚を開かせて股間に顔を埋めた。
祥瓊の身体がびくんと揺れる。
「駄目、汚い、そんなところ……」
「きれいにしてやる」
その言葉に抵抗できない。

こんなに何度も交わっていたのに、月渓がこんなに強引に事を運ぶ男だとは思わなかった。
というよりも、月渓を少し侮りかけていたのかもしれない。
心が挫けかけていた時はただただ祥瓊の肉体を使って欲望を吐き出し、赤子のように乳首を吸いながら眠る情けなさを見せたが、本来の月渓はもっと狡猾で強くて激しい男なのかも知れなかった。
そうでなければ弑逆など企むものか、いやたとい企んでも実行に移し、その後の官や民の気持ちを一つにまとめたりできるものか。
ああ、やはり貴方は芳を背負って行く人なのだ。


祥瓊にとって、そこに口唇での愛撫を受けるのは初めてのことだった。
言葉で抗っても、身体は熱く湿った息を欲している。恥ずかしいほどに大きく脚を開かれ、月渓の熱い息、ぬめる舌の動きが祥瓊を駆り立ててゆく。
(後略)

※司書さん、いつもお世話さまです。冬コミがんがって下さい。
>>748-751のつづき

今まで知らなかった場所に執拗な愛撫を受けて、程なく祥瓊は達してしまった。
快感を必死に堪えたために目尻に涙が浮かんでいる。
秘裂に満ちて湧き上がる愛液を、唇をぴたりとつけて月渓は一滴たりとも零すまいと啜り込む。
蜜壺の中まで舌を差し込み、蜜を掻き出すように舐め取る。
脱力した女の身体を横たわらせると羅衫の袖から腕を抜く。自分も着物を脱ぎ捨て、改めて祥瓊の上に覆い被さって肌を重ねる。

休ませるつもりなどなかった。
首の下に手を当てておとがいを仰け反らせ、唇を合わせる。
祥瓊の唇は甘く柔らかく、いつまででも吸っていたい。
ふっくらとした下唇を前歯で軽く噛むと美しい唇が半開きになる。すかさず舌を送り込み、祥瓊の舌を絡め取る。
びちゃびちゃと音を立て、互いを貪り合う。
痺れるほどに舌を吸いあいようやく口を離すと、呑み込みきれなかった涎がこぼれ落ちる。
高く張った祥瓊の胸に滴った唾液を舐め取り、そのまま乳房を持ちあげて乳首に吸い付く。
丁寧に吸ってやると、祥瓊がせつなく声を挙げる。
「これが好きか」
分かり切った質問に答える声はない。
「これが好きか」
言いながら乳首が千切れそうなほどに引っぱり、噛み直して乳房に歯を立てた。

歯を食いしばり、痛みを堪えながら祥瓊は胸を反らして月渓を誘う。
大きな乳房は感度が悪いというが、祥瓊は素晴らしく感じやすかった。
「いやらしい乳房だ」
そう褒めてやりながら乳房を掴んでぐっと押し上げた。耳元で囁く。
「舐めてごらん」
「……え?」
「出来るだろう?」
まさか、と思いながら首を曲げ、舌を伸ばすと、白く盛り上がった乳房に届いた。
―――嘘・・・。
自分の身体でこんな事が出来るなんて、想像したことも無かった。

「ほら……」
熱っぽく言いながら月渓の手が更に乳房を押しつけてくる。
思い切り伸ばした祥瓊の桃色の舌が乳首に届く。
自分の舌に舐められて、淫らな乳首は見る見る固く立ってゆく。
乳首を舐められる感覚で感じているのか、舌に当たる固いものの感触に感じるのか判らない。それとも、こんな事をしている自分自身への倒錯した思いだろうか。
向かい側から月渓が舌を這わせてきた。二人で一つの乳首を舐める。こりこりとした乳首を夾んで月渓が祥瓊の舌をざらりと舐め、そのまま口の中に侵入させた。
「はぅっんン」
深く舌を絡ませ、月渓は祥瓊の口を貪る。
口を合わせて顔を押しつけられ、祥瓊の頭が仰け反る。
月渓は尖った乳首を指先で捏ねながら、舌で口中を犯す。
透明な液体が口の端から零れ、達したばかりの祥瓊は更なる高みへと追い上げられる。

祥瓊の口を味わいながら、月渓は手を休めようとはしない。
弾力のある、発酵した麺麭種のような乳房を掌全体で大きく揉みしだいたかと思うと、指先を繊細に使ってやわやわと刺激する。大きくくっきりした乳暈の周りを爪先でつつっとなぞり、快感を頂点に集めてゆく。
仕上げに爪弾かれた紅い乳首への刺激に祥瓊は跳ね上がった。
祥瓊自身の手が乳房に添えられ、乳首を摘んでこりこりと転がし出す。
無理矢理その手を離させて左右に広げると、大きく口を開いて月渓は乳房を含んだ。
どんなに思い切り口を開いても豊かな乳房の一部しか含めない。
しかしその一部が、尤も愛撫を欲している快感の頂点であれば、それは他の数倍もの効果をもたらす。

切なげに腰を捩るのを尻目に、月渓は被せた口の中で、しばし屹立した乳首の舌触りを娯しんだ。
祥瓊が大胆に脚を開き、月渓の腰を挟み込んでくる。
腰を浮かせて必死に擦りつけ、欲しくて堪らない快楽を得ようと悶えている。
「淫らな女だ」
耳元で囁いてやる。
「お願い、じらさないで」
「駄目だ」
更に手指と口とを使い、祥瓊の全身に愛撫を降らせる。
耳朶を唇に夾み舌で穴の中まで舐ってやると、
「ああっ、厭ッ」
激しく首を振った。

祥瓊が熱に浮かされたような腫れぼったい目で月渓をねめつける。半開きの形の良い唇が堪らなくそそる。
「お願い、もう駄目なの」
「まだだ」
にべもなく断られ、祥瓊は再び月渓の苛むような愛撫を受け続ける。
身体を裏返され、腰から首に向けて背筋に爪を這わされる。
全身が総毛立ち、快感に背中を反らせると、肩口に噛みつかれる。
腰を這い回る手が太股の間に差し込まれる。
指で掻き混ぜる股間からはにちゃにちゃと音がする。

月渓は粘つく汁を指に絡ませ、舐め取ってゆっくりと味わった。
尻を上げさせ、仰向けになって祥瓊の秘裂の下に位置をとった。
先程とは違った汁が祥瓊の蜜壺を満たしている。顔の上に身体を下ろさせると、舌を深く差し入れ、口の周りを涎と愛液まみれにして貪る。
酔っているのかも知れない。この女に、この立場に、この状況に。

再び仰向けにさせて太股の内側に舌を這わせた。
豊かで肌理細かな肉付きのそこは、手にも舌にも快い滑らかさを持っている。
太股から膝、脛へと愛撫を進め、身体をずらして脚を持ちあげると、祥瓊の長い足指を口に含んだ。
指の股が感じるらしく、祥瓊は微かな喘ぎを挙げ始める。
「ここが良いのか?」
言いながら月渓は一本一本の指を丁寧に舐めあげてゆく。
徹底的に愛撫してやろうと思っていた。
今まで自分の吐き出す欲望を何も言わずに受け入れてくれた女を、極限まで悦ばせてやる。
足指から甲へ向かって舐めあげると、何かを堪えるような祥瓊の食いしばる声がする。
追い上げ、追いつめ、打ち上げられる。
息も絶え絶えなのに、休む間も与えられずにすぐさま次の高みへと引き上げられる。
これ以上されたら狂ってしまう。

祥瓊は牀榻の上をにじりながら逃げまどった。
月渓から逃れなければ、彼の施す愛撫から、彼の与える快感から、彼に求められる満足から。
―――逃げ切れないことなど初めから知っているのに。
ついに片隅に追いつめられ、柱に向かって伸ばした手を上から押さえ込まれた。
「駄目、もう駄目なの、これ以上されたらおかしくなってしまう、お願い、許して!」
祥瓊の身体を組み敷いて、月渓ももう限界だった。
「許す」
荒い息で口にした言葉と共に、月渓は祥瓊の中にすべり込んだ。

ようやく一つになった安堵の余り、二人は大きな声を挙げる。
何度もの交媾で既にこなれた身体だった。
月渓が唇を求め、祥瓊は男の頭を抱え込んでそれに応じた。
息を送り合い、舌を絡め、唾液を交換する。
脚の間に月渓を抱え込み、唇を貪る祥瓊の眼には、最早、他のものは見えない。
もっと強く、もっと激しく、もっと固く。
ひとつになりたい、もっと、もっと、もっと。
情け容赦なく祥瓊を追い上げ、深く互いを繋ぎ合わせた月渓ももう何も考えられない。
もっと深く、もっと奥に、もっと熱く。
貴女を貫きたい、もっと、もっと、もっと。
闇雲に求めてくる祥瓊に対し、巧みさと経験で勝る月渓はなんとか持ちこたえた。
そんなに易々と達してしまうつもりはない。

祥瓊が少し落ち着いたところでゆっくりと腰を使い始める。
突き込み、掻き回す動きに祥瓊は翻弄される。
月渓の首にしがみつき、振り落とされないように必死に動きを合わせようとする。
「駄目! 駄目っ。おかしくなっちゃう」
訴える祥瓊の腰を強く押さえ込む。
「狂うのを怖がるな。私が支えていてやる」
手首を押さえつけ、大きく腰を回転させる。
「いやっ、怖い。月渓、怖いの、どうなっちゃうの私!?」
「貴女一人を狂わせはしない」
構わずに祥瓊の中を抉り、ぐるぐると掻き混ぜる。
祥瓊の腰が迫り上がり、滑らかな太股が月渓の腰に絡みついた。
動きを早め、歯を食いしばって堪えながら月渓が激しく打ち込んだ。

祥瓊の頭ががくがくと揺れ、身体が弛緩したかと思うと、そのまま後ろに倒れた。
仰向けに崩れ落ちた祥瓊は、目を閉じたままぴくりとも動かない。
「昇り詰めたか」
達した祥瓊の蜜壺が、月渓の男根を搾り取るように締め上げている。
息を止めてそれをやり過ごした月渓は低い声で言うと、まとわりつく肉襞からゆっくりと抜き出した。
まだ達していない月渓の男根は、愛液を塗しつけたぬめりに光り、隆々と天を突いている。
仰向けの祥瓊の身体を横に起こし、上側の太股を高く持ちあげて脚を絡め合わせると、月渓は改めて反り返った男根を根元まで埋めた。
祥瓊の意識は飛んだままだが、構わずに腰を使う。
初めは繋がりを確かめるようにゆっくりと、次第に速さと激しさを増し、己の迸りを全て胎内に注ぎ込む。
そのまま祥瓊の上に覆い被さった。
はあはあと荒い息を刻み、目を閉じたままの祥瓊の額に汗で貼り付いた髪をかき上げる。
ぐったりとした祥瓊は何の反応も示さなかった。

「初めてだったのか、昇り詰めるのは。
動かない祥瓊の貌をじっと見つめ、額や頬や唇に口づけを落とす。
肩口を舐め、乳房を弄び、乳首を指の背で擦る。
乳首を口に含んで舌で優しく転がす内に、それは固く立ってきて、祥瓊が意識を取り戻したことが判った。

祥瓊の眼がゆっくりと開く。夢見るような眼差しで月渓に向かって両手をさしのべる。
その紫紺の瞳とくるみ込む温かさとに、月渓は為す術もなく捕えられてゆく。

(つづく)
769名無しさん@ピンキー:03/11/15 03:33 ID:pc9KaFM5
ゴメソチョトダケワロタ・・・
永遠の誓約シーンそれは「許すとお(r」(ウマシカのAAで)





スイマセンスイマセン;;;;;;
笑いすら出るほど、死に疲れてマターリしてもうた。
598さん遅くまで乙です。身体に気をつけて、ラストまでがんがって下さい。







                          

                           ムシロコチラガモウダメポ・・・⊂(。Д。⊂~⌒⊃


       
                 
770名無しさん@ピンキー:03/11/15 03:58 ID:rlbj4ETl
読んでる最中に地震きたけど、がんばって読みました。


                    ⊂⌒~⊃_A_)⊃シヤワセ
771名無しさん@ピンキー:03/11/15 04:26 ID:1NnA21/Q
  ∧_∧ 
⊂(゚∀゚ο⌒つ  サイコー
⊂⌒~⊃_A_)⊃
772名無しさん@ピンキー:03/11/15 10:03 ID:66YJJOwo
藻前ら倒れ杉ですよ!w

                        モダエシヌ…   ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ 
773名無しさん@ピンキー:03/11/15 10:32 ID:uLuJI37e
⊂⌒~⊃。A。)⊃ ・・・・





カンタイよ、藻前・・・
・・・いや、まだ若いんだし、これからガンガれ!
774名無しさん@ピンキー:03/11/15 11:50 ID:gokKNi2P
>>773
ハードル高杉。熊さんダメポ

                        マッピルマ トイウノニ…   ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
775名無しさん@ピンキー:03/11/15 12:46 ID:bkaNAzZc
>>774
むしろ祥瓊が芳国じこみの技のあれこれを…


ぱ ん 種 のような乳 !! (;;゚∀゚;;)ハァハァ

776【 紺青の鬣・修正2 】:03/11/16 01:13 ID:COccs9uz
【 紺青の鬣・修正2 】

またまた>751です。
一行目 >祥瓊を牀榻に座らせると、―― の前に少し文章が入ります。
 ↓
一行目 >冷めてしまった昼餉を二人で食べた。食べ終えたその後には、することはひとつしかなかった。
二行目 >祥瓊を牀榻に――
>>764-768のつづき
― 6 ―

次に祥瓊が気づいたとき、月渓はまだ祥瓊の中に己を埋めたままで、ゆったりと動いていた。
すらりと伸びた祥瓊の脚を腰の上に抱え上げて脚同士を絡め合わせ、身体のその部分をこれ以上ないほどに密着させて、月渓は揺れるように腰を揺すっている。
祥瓊を昇り詰めさせるためでなく、自分が吐き出すためでもなく、ただ互いの繋がりを楽しむような行為。
繋ぎ目からは月渓の吐き出した精と祥瓊が湧き出させた愛液とが混じったさらりと白濁した汁が伝い落ち、月渓の動きにあわせてちゅくちゅくと音がする。

祥瓊の眼が開いたのに気づくと、何も言わずに唇を重ねた。
自ら口を開いてそれを受け入れる。絡め、舐めあい、優しく吸う。
口と秘部とで繋がっている、その事実が余計に互いへの愛おしさを募らせる。
月渓は祥瓊の身体を抱き直し、膚の触れ合う場所を増やした。
祥瓊の腕がそれに応えて月渓の首に回される。自分から月渓の胸板に乳房を擦りつけてくる、その動きにそそられて体を入れ替え、月渓は改めて祥瓊を組み敷いた。
「どうして欲しい?」
「わからない、ずっとこのまま、こんな風にあなたと一緒にいたい」
ぽろりと口にしてしまい、自分の言葉に不意を打たれてひやりとする。口に出してしまって胸の奥が痛む。
でもその痛みも月渓の愛撫ですぐにかき消された。

もう自分を抑えることを止めた祥瓊の、あられもないよがり声に月渓の男が反応する。
獣のような息づかいで祥瓊を突いて貫いてかき回す。
月渓にしがみつき、祥瓊がぎりぎりまで己を保とうと必死になっているのがわかる。
「一緒に、いこう」
「月渓……」
月渓は腰を強く深く埋め、祥瓊を溢れるほどに満たした。
最後のひと突きに祥瓊は悲鳴に近い声を挙げ、そのまま落ちて果てる。
祥瓊の背中を支えながら、月渓は未だ止まない己の迸りが祥瓊の中に放たれ続けるのを感じていた。
何度でも何度でも欲しくなる。
まるで初めて女を知った頃のようだ。
こんな日々が続いたなら、やがて全てが満たされる時が来るのだろうか。

この国にいないはずの女を自室にかくまい、養うのは全て自分の役目。
柔らかい身体を存分に味わい、出口の見えない明日への糧とする。
女がそこにいると考えるだけで自分の心を支えるよすがとなる。
昨日も今日も明日もずっと、こうして・・・。

眉間に薄くしわを寄せて眠る祥瓊の貌には、男をそそる媚が透けて見えるようになった。
それを刻み込んだのはこの自分だ。この女は自分のものだ。
―――だが、このまま他に何も考えずに、この状態を享受していていいのだろうか。
それでお前は満足か、と自問する。

判っていた。
心の何処かに刺さった棘が、いつか痛みを増して存在を主張し始めることだろう。
祥瓊には祥瓊自身が手に入れた居場所がある。
祥瓊を待つ人々が遠い国にいる。
卑怯だとは知っていたが、自分では決断を下せなかった。
下したくなかった。
自分から手放すには、あまりにも祥瓊の存在は大きくなっていた。

どうしよう、どうしたらいいのだろう。何時までも引き留めておいて良い相手ではない。
しかし放したくない。離れたくない。・・・祥瓊・・・。


眠っている月渓が、吐息を漏らして身体を抱き直した。
その動きで、今まで二人を繋いでいたものがぽろりと零れて抜ける。
その感覚で祥瓊は目を覚ました。
暖かい月渓の大きな胸に抱かれて横になっている。なんと満ち足りた思いだろう。
月渓はもう祥瓊の乳房に縋らずに眠れるらしい。
甘いため息を吐いてすがりつくと、もっとしっかりと抱いてくれる。
前髪が額に掛かって、何処か幼い月渓の寝顔を見上げて、優しく微笑んだ。
緊張の解けた、稚い子供のような顔をしている。

月渓の額に手を当てて、前髪をそっとかき上げる。
こんな夢のような日々が何時まで続けられるのだろうか。
誰にも知られずに男の部屋で帰りを待つ。
食べるものも着るものも全て男から与えられる。
日ごと夜毎に抱き合い、睦み合う。
男の愛撫を味わい、どこまでも男を受け入れる日々。
そして自分がここにいることで、男は生きる勇気を得られるのだという。
そんな夢を、醒めずに見続けることが出来るなら・・・。

しかし、その一方で虚海と黄海を越えた遙か彼方の遠い国に残してきた友や役目を忘れることは出来ない。
自分を送り出してくれた恋人を思わずにはいられない。
桓たいは・・・、こんな風に他の男に抱かれた自分をどう思うのだろうか。
恋しくて恋しくて堪らない人。身体の繋がりだけでなく、暮らしも生きる目的も共に分かち合える人だった。
月渓のことを、尊敬し信頼できる人物だと言っていて、だからこそ祥瓊は黄旗のことで月渓の役に立ちたいと思ったのかも知れなかった。
こんな自分は、あの人を裏切っているのだろうか。

祥瓊の心は二つに裂かれる。
芳国の祥瓊と、慶国の祥瓊と。
月渓を満たしたい祥瓊と、桓たいと手を取り合って進みたい祥瓊と。

でも、今は、目の前にいるこの男を受け入れたい。
男を満たすことで、この不安定な国の礎石の一つになりたい、と。
祥瓊はすでにそれを夢見はじめている。
今、ここにいる祥瓊にとって、慶の国は余りにも遠い。


掛け布も帳も開いたままの室内に月光が真っ直ぐに差し込み、視野をかすって何かが光って見えた。
飾り彫りを施された牀榻の柱の、目立つ位置に掛けてあるもの。
月渓の肩越しに眼を凝らして見つめた。今までそこにそんなものがなかったことは知っている。
それが何か、何を意味するものか判ったとき、祥瓊は思わず天を仰いだ。
目尻から次々と涙がこぼれ落ちてゆく。辛い選択を迫られてしまった。
胸に抱きしめて引き留めて欲しいのは今ここにいる月渓なのに、その選択を迫ったのも月渓自身なのだ。
そのまま月渓の胸に顔を埋めて心の中で呟く。
「これが貴方の正義なの? こうして私を試すのね」
その呟きは月渓の胸に届いただろうか。

【 転 章 】

全ての気配を背中に受け止めて、月渓は懸命に目を閉じていた。
音がする。温度が変わる。気配が薄らぐ。
先刻まで確かに腕の中に抱えていたはずの物がない。

祥瓊がいない。

判っていたはずだった。数刻前、祥瓊が眠りに落ちた後であれを柱に掛けたのは自分だ。
どうしてもそうしない訳にはいかなかった。欺き続けるには女が大切すぎた。自分自身を裁く正義が、いつかは女の眼を真っ直ぐに見ることが出来なくなるだろう事をするなと命じていた。

全ての気配が完全に消えるまで、胆力の限りを尽くして牀榻に横たわっていた。
更に胸の鼓動を数え、月の影を読み、もう何をしても間に合わないと自分に言い聞かせて起きあがる。
静かに牀榻を下りて、全裸のまま居室に向かう。そこにも誰の気配もない。
すぐに大きく開け放たれた扉が目に入った。
螺鈿の装飾を施した黒檀の戸棚の扉。
月渓が鍵をかけて酒を仕舞っていた棚。
その扉に押しつけて初めて祥瓊を貫いた―――祥瓊の着物を隠しておいた棚・・・。

昨夜、牀榻の柱に掛けておいた鍵が差し込まれたままになっている。
棚の中は陰になって暗く、何が入っているのか見ただけでは判らない。
近寄って、手を差し入れて中を探る。
そこに入っていたのは酒の瓶と、そして丁寧に畳まれた着物。
ゆっくりと、とてもゆっくりと手を伸ばし、藍色の羅衫を手に取った。
着こなれた柔らかい布に顔を埋めると、嗅ぎ慣れた女の残り香がする。
着物の中から、何か白く四角い物がぱさりと落ちる。手紙のようにも見えて、拾い上げる手が震える。
きちんと折りたたまれた紙包み。
しかしそれは白紙で、月光の下でそっと開くと一房の髪が入っていた。
艶やかな紺青の色。何度もかき乱したことのある髪の毛が、梳られ整えられて、一房だけ切り取られてそこにある。
私は此処にいるから貴方は大丈夫。どうか芳の国をお願いします。そう言われているような気がする。
長い髪を包んだ紙ごと胸に押し当て、月渓は俯いて長い間その場に立ちつくしていた。

【 終 章 】
朝の市が立ち始めたばかりのまだ薄暗い刻限。
早立ちの客のためにもう開いている舎館の食堂に、ひっそりと一人の女が入ってきた。
なんとなく辺りを見回し、片隅の空いている席に座る。
ほどなく目の前に熱い魚介汁の入った椀が置かれた。
「まだ何も注文していないわ」
はっとして見上げた瞳に映ったのは一人の男だった。
「無事だったか」
「桓たい!?」
遠く慶の王宮で自分を見送ったはずの男が、今目の前にいることが信じられない。
どうしてここにいるの? 何をしているの? 声に出して問いつめたい。しかし他の男に抱かれ尽くしたこの4日間が重すぎて、話し掛けていいものかどうかさえ判らない。

「実は恭の港に着いたら連絡を寄越すように部下に頼んでおいたんだ」
そんな祥瓊に構わず、桓たいは向かい側の席に座って低い声で話し始める。
「一緒に旅をするのは無理だったが、それくらいなら時間が取れる。
知らせを受け取ってすぐに手配をして、凌雲山伝いに飛んで昨日着いた」
ぼんやりと桓たいの方を見ていた。この人は初めからそうするつもりで・・・?
「お前と連絡がつかないといって部下はおろおろしていたが、こちらから問い合わせるわけにも行かず、何かあったら判るだろうと思って待っていた。
半日とはいえ待つだけの時間は長かったぞ。もっとも部下の方はもっと居ても立ってもいられない思いをしていたはずだがな」
自分の様子を見て、向こうから話してくれているのが判る。無骨だけれど優しい思いやりのある人だから。
今までのつきあいが、そういう呼吸のかよう親密な関係をつくっている。
「桓たい……」

言葉よりも雄弁な祥瓊の瞳を見て、桓たいは複雑な表情を浮かべた。
「疲れた顔をしている。それを喰って、とにかく今は休むといい」
言われて祥瓊は目の前の椀に目を落とした。
美味そうな匂いだが、口を付ける気力がなかった。
「桓たい、私……」
言いかける祥瓊を遮って、桓たいが話し続ける。
「お前が此処に戻ったということは、お前が慶の祥瓊だということだろう? それなら俺は待てる」
「……まてる?」
「待てる。お前の気持ちが治まって、金波宮で落ち着けるまで。
時間は沢山ある、俺たちは仙だからな」
怒って見えるほどに真剣な表情。
――この人は・・・

「莫迦ね。甘やかすと後悔するわよ」
弱々しく憎まれ口を叩く祥瓊に、桓たいは切ない微笑みを向けた。
「仕方がないな。惚れた弱みと言う奴だ」
目頭が熱くなって相手の顔が見られない。
この人は、自分が芳に向かうと言い張ったあの時から、何かを予感していたのだろうか。
「莫迦ね……」
それをも受け止める覚悟をして送り出してくれたのだろうか。
「莫迦は嫌か?」
泣き笑いの顔で桓たいを睨みつける。
「莫迦ね」
そんな祥瓊を見下ろして、桓たいはぼそっと言った。
「腹ごしらえが済んだら一緒に帰るぞ。俺たちの国へ」

その言葉に込められた万感の思いを祥瓊は真っ直ぐに受け止めた。
「私たちの国へ」
祥瓊は涙を拭い、言葉の意味を噛みしめるように繰り返した。

〈 了 〉
784598:03/11/16 01:23 ID:COccs9uz
自己史上、最長SSになってしまいました。
最後まで読んで下さった皆様、倒れながらもおつきあい下さってありがとうございました。
投下待ちして下さった職人の皆様、お邪魔さまでした。
785名無しさん@ピンキー:03/11/16 01:48 ID:QFkYDPOK
う━━わ━━⊂⌒~⊃。Д。)⊃━⊂⌒O。Д。)⊃━O(。Д。)O━⊂(。Д。O⌒⊃━⊂(。Д。⊂~⌒⊃━━!!
純愛オチ!!
なぜか今回禿げ上がるほどに萌えた(;゜∀゜)=3ムッハー


・・・いかったな、熊さん。


598氏連夜の萌え(つうか悶え?)をありがdございました。
葛藤と絡み合うエロ、鮮やかな幕切れ、大変美味しゅうございました。
786名無しさん@ピンキー:03/11/16 02:51 ID:e7LSOR9p
⊂⌒~⊃。Д。)⊃  モエスギテ…モエツキソウ・・・


全体の話の流れから細部に至るまで
 秀 逸 の一言ですた。
ラストの二人の遣り取り読んでてウルッてきたよ…

598さん連夜お疲れさまですた。
萌えをありがd
787名無しさん@ピンキー:03/11/16 03:01 ID:KQ/chv22
ピンクスレで泣けると思わなかったyoマジ(つд`
萌えと感動をありがとう!!!>>598タソ
788名無しさん@ピンキー:03/11/16 11:56 ID:qlkGHXm/
⊂⌒~⊃_A_)⊃・・・


きっと熊さんとのエチーも、それなりにたっぷりと愛されて
祥瓊は幸せだったんだろうと想像した。
そしてエロパロ板でそういう関係を見ると、なんだかほっとすることに気づいた。
598さんお疲れ様でした。
789名無しさん@ピンキー:03/11/16 13:08 ID:yYIC29rH

           ⊂⌒~⊃。Д。)⊃堪能シタ コリハ モハヤ リッパナ ガイデン
790名無しさん@ピンキー:03/11/16 15:36 ID:aQPBFXkB
あまりにも話しが良すぎて、桓祥のラブも読みたくなってしまいました。
アニメ版、乗月を思い浮かべてしまいました(あれは逆だったけど)
祥瓊、こんどは熊さんを可愛がってやって下さい……。

最後に、萌えをありがとう!
791名無しさん@ピンキー:03/11/16 17:40 ID:ClTanciy
熊さん株急上昇。598氏あ り が と う ご ざ い ま し た⊃。Д。)⊃
>790
桓祥は発情期ものがあったはず(;´Д`)ハァハァ
ともに参ろう…
792名無しさん@ピンキー:03/11/16 19:01 ID:u3RpGRMq
⊂⌒~⊃。Д。)⊃

これ、今の流行りみたいだけど、どういう状態なのかよくわからん
793名無しさん@ピンキー:03/11/16 19:56 ID:PW3ZGHBO
>>792
ハァハァの段階通り越して、白目むいて引っ繰り返ってしまうような状態。
794名無しさん@ピンキー:03/11/16 20:47 ID:FgTLKP/y
もう良すぎて、どんな言葉を言っても足らない・・・!!

⊂⌒~⊃_A_)⊃⊂⌒~⊃。Д。)⊃⊂⌒~⊃_A_)⊃⊂⌒~⊃。Д。)⊃

作者さん、本当にありがとう!
こんな良い作品に出会えて嬉しいよ。
795名無しさん@ピンキー:03/11/16 22:46 ID:T0EHismn
今まで、月祥は( ´_ゝ`)フーンってなかんじだったが、
598氏のおかげで開眼しますた。

(・∀・)イイ!!
796名無しさん@ピンキー:03/11/16 23:48 ID:HxZ7Tgld
月×祥も良かったが、やっぱり祥瓊には熊さんだ!!
598さん、次回作で桓×祥を期待しております。
モチロン、月×祥もすばらしく萌え〜〜でした。
797名無しさん@ピンキー:03/11/17 00:34 ID:yubPhqFv
十二国記のアンソロジーコミック「海客宣言」19巻の中に
祥慶と氾王の漫画があって、凄く良かったので
祥慶×氾王の小説希望。
798名無しさん@ピンキー:03/11/17 00:40 ID:blB9XCZr
>「腹ごしらえが済んだら一緒に帰るぞ。俺たちの国へ」

>その言葉に込められた万感の思いを祥瓊は真っ直ぐに受け止めた。
>「私たちの国へ」
>祥瓊は涙を拭い、言葉の意味を噛みしめるように繰り返した。

心に染み渡るようなラストでした。
泣けた。
━━⊂⌒~⊃。Д。)⊃━⊂⌒O。Д。)⊃━O(。Д。)O━⊂(。Д。O⌒⊃━⊂(。Д。⊂~⌒⊃━━!!

ありがとうございました。乙!
799名無しさん@ピンキー:03/11/17 00:49 ID:koYiguR9
>780
祥瓊が可愛がるというところに、愛を感じるよw
乗月か・・・同じ本の中でなら、砥尚×采麟の話がいいな。
800名無しさん@ピンキー:03/11/17 00:55 ID:e3NKvif4
  ∩
⊂⌒~⊃*。A。)⊃ <祥瓊ハァハァ…
801名無しさん@ピンキー:03/11/17 01:06 ID:4WC8yF+y
>797
講談HP上でまで発行中止の謹告受けてながら無視してるDQN出版の方、ご苦労様です。
802名無しさん@ピンキー:03/11/17 01:09 ID:LLguU51Y
桓祥ものを書いてみたいと思いつつも
桓たいを打つと何故か萎えてくるのは自分だけだろうか

……第二水準の馬鹿ぁ 。・゚・(ノД`)・゚・。

アニメ版の乗月は、見てるこっちが驚くほどに桓タイが
格好良かった。早く地上波でも流れないかな〜…
803名無しさん@ピンキー:03/11/17 01:45 ID:HpxEbhWG
あれだよな。
なんかモニョルよな>『桓たい』
どっかで『たい』を『鬼隹』と書いて表示していたが。
それはそれで(´・ω・`)…。
敢えて青辛で行くもつらいよな…。
804名無しさん@ピンキー:03/11/17 02:17 ID:Wp/8uOsQ
よく代わりに使われてるのが「桓堆」。

ひらがなよりは、似た漢字で書いてあるほうがいい。
他に碓、推とか?一応「タイ」だが。
805名無しさん@ピンキー:03/11/17 06:58 ID:8XiDK2eD
>>802
桓タイの登場は、再来週だもう少し待て。
806802じゃないけど:03/11/17 11:48 ID:uj8e6RUG
>>805
禿しくチェック。待ちまつ
807名無しさん@ピンキー:03/11/17 19:38 ID:hQxW21tp
頭から再読。
情景描写と心理描写とエロがこんなにしっかり絡み合ってるなんて。
>>703の書いてた
>最終章ではかっちりとピースがあうんだと思ってる。
>想像もつかない形でね。
まさにその通りだった。

職人さん、ありがとうございました。
808名無しさん@ピンキー:03/11/17 19:43 ID:IWv2Ue2h
実験……出るかな?

桓?
809名無しさん@ピンキー:03/11/17 19:44 ID:IWv2Ue2h
スレ汚し、スマソ
810名無しさん@ピンキー:03/11/17 20:31 ID:oPaRHAKj
>802
ノシ
萎えるー!やっぱ祥瓊には熊が王道と思って書こうとしたがダメ。萎えた。
この字のおかげでやっぱり字面って大事だわ、とつくづく思ったよ。
「桓堆」か…それ使って書いてみようか。
811名無しさん@ピンキー:03/11/18 00:02 ID:w16jrw8O
⊂⌒~⊃。Д)⊃ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
2CH史上に残る大作乙でした!!
この板でこんなに感動するとは思わなかったYO!

感動をありがとう〜

812名無しさん@ピンキー:03/11/18 01:18 ID:CQZFLNyy
桓祥の最大の敵はタイなのか…トホホ。

こうなったらいっそ、祥瓊に青辛と言わせる
プレイならイケるのだろうか。
攻めな桓タイというのはあまり想像出来ないけど、
それはそれで面白いのかもしれない……(現実逃避)

>>805
再来週は熊ウィークなのですね。禿しく待ってます。
813名無しさん@ピンキー:03/11/18 01:50 ID:jp77VcrF
>812
どんなプレイなのかと小(
それ、書いてくれ。
814名無しさん@ピンキー:03/11/18 21:12 ID:M0xx1NjQ
でもさ、細かいことだけど…青辛て多分姓が青で名が辛、でしょ?
つまり青・桓たいが正式名か?
ついでに祥瓊の本名は姓が孫、名が昭で孫昭だっけ?
例えば日本人で言えば林隆(はやし たかし)と言う名の人がいて
それをフルネームで呼んでるようなものだよね。と考えてしまうと…
ああ、気にしたくない!気にしたくないけど…
815名無しさん@ピンキー:03/11/18 21:43 ID:tieAJWtF
>810
代用漢字でもいいんで、ぜひ書いてくだされ。
楽しみにしております。
816名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:03 ID:nnymU8Bn
>>814
違う違う。
青 辛=山田 太郎
桓たい=たろちゃん(つまりニックネームw)
日本人的には、いちいちフルネームで呼ばれるのは変な感覚だろうが、
大陸人的にはそんなに違和感ない(らしい)。
西洋小説にも、そーいう記述出てくるし。

日本名でそれやると変なだけで(;´д`
817名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:06 ID:Au9OkpRy
&#39755; を半角で〓になるよ。

>814
姓+字で呼ばれることはあまり無いと思うが。
姓+名か氏+字。
818817:03/11/18 22:23 ID:4jF5fCgl
スマソ Macからだと化けるみたい。
819名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:33 ID:MZ//CdXs

…本当だ!「?39755;」を半角で書いたら文字が変わった。
820819:03/11/18 22:35 ID:MZ//CdXs
あれ?プレビューではちゃんとなっていたのに、なぜ「?」が
ちゃんとならないんだろう。他スレで練習してみます。
821名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:44 ID:PfDtrw7D

test
822名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:47 ID:et+puN0+


823名無しさん@ピンキー:03/11/18 23:31 ID:+nAd5N4s

だめなんじゃない?
というか>>817のも=みたいな記号に見えるんだけど。
824名無しさん@ピンキー:03/11/18 23:40 ID:zNi1xfSq
それはコード入力必須文字。
コード入力して辞書で登録で書けるようになる。
825名無しさん@ピンキー:03/11/18 23:51 ID:tieAJWtF
。?
826名無しさん@ピンキー:03/11/19 00:38 ID:Wt+JUPF3
桓?
827名無しさん@ピンキー:03/11/19 00:39 ID:Wt+JUPF3
828名無しさん@ピンキー:03/11/19 00:51 ID:77SuaBty
桓他意、桓対、桓戴、桓鯛、桓隊、桓態、桓碓
「あの字」以外ならなんでもあるのにさ。。・゚・(ノД`)・゚・。

>812
>桓祥の最大の敵はタイなのか…トホホ。

禿胴だ…とほほ。
829名無しさん@ピンキー:03/11/19 01:11 ID:zPkmLHC6
クマさんには女王様とでも良いよな、と呟いてみる。
830名無しさん@ピンキー:03/11/19 01:21 ID:kGUaZ1Ta
>>829
|∀・)イイ!
831名無しさん@ピンキー:03/11/19 06:01 ID:VQYfu8iI
テスト
832名無しさん@ピンキー:03/11/19 06:03 ID:VQYfu8iI
やっぱり出ないか…
833名無しさん@ピンキー:03/11/19 11:12 ID:BrdR41+F
か、かくなる上は「たい」の字を標準装備した「十二国記フォント」を作って・・・(出来ねえ)。
834名無しさん@ピンキー:03/11/19 14:50 ID:5mT8CO65
放送、待てずにレンタルしてきちまった……

か、桓タイって、虎嘯より背が低いの!? ((((゜Д゜;))))
そんなにガタイも良いって感じしないし……外見も25、6歳には
見えないオッサンだった……。
なのに、何故か見終わったら、桓タイに惚れてる自分がいた。
もしかしてアニメ化で一番、株上がったのは桓タイなのか!?

>> 812
「か、桓……」
「違うだろ? 祥瓊、今夜は青だ」
「わ、わかってるけど……っ、」
「言った分だけお仕置きだよな」
「え? あ、だ、駄目っ!」

青辛プレイってこんな感じ?(どんなだよ……)
アニメ見たら、結構、口達者そうに見えた。
835816:03/11/19 15:32 ID:nsMScFls
836817:03/11/19 15:37 ID:nsMScFls
837名無しさん@ピンキー:03/11/19 16:13 ID:5JSHncaz
>836
すげ。 ちょっとテスト。

838名無しさん@ピンキー:03/11/19 16:14 ID:5JSHncaz
あれ?
もいっちょ
839名無しさん@ピンキー:03/11/19 17:35 ID:aPT4LAvF
書き込みプレビューでは見れるが。。。
840名無しさん@ピンキー:03/11/19 17:56 ID:AYtqfU+q
ま、あれだ。せっかくSSを投下してくださる人がいるんだから、
このスレはそれ用にして、例の文字の練習は>>836さんが
urlを示していただいたスレでしたほうがよくないか?
(かくいう俺も失敗したので大きなことはかけないけど)
841名無しさん@ピンキー:03/11/19 18:26 ID:gZYXMJfq
39755か
テスト
#&39755;
842名無しさん@ピンキー:03/11/19 18:27 ID:gZYXMJfq
失敗
843名無しさん@ピンキー:03/11/19 19:47 ID:HOakD1oM
景麒の下僕発言シーン、想像してたより短くてちょっと(´・ω・`)ショボーン
もうちょっと赤面しつつ言い訳する陽子タンを見たかった。
まあ、あれだけでも充分萌えたわけだが。
844名無しさん@ピンキー:03/11/19 19:57 ID:UG00GL7K
そういえば、誰かがワードパッドに書いて、それをコピペすれば
いいって言ってたような……
桓?
845名無しさん@ピンキー:03/11/19 19:59 ID:UG00GL7K
失敗してた……恥

http://aa.2ch.net/test/read.cgi/kao/1053808750/
ではうまくいったのに……


846名無しさん@ピンキー:03/11/19 21:10 ID:yZsZo64t
はっ、こっちでタイが出ないのは、
まさかスクリプトのバージョンのせいか!?

ここは、「read.cgi ver7.09p (03/01/29)」
向こうは、「read.cgi ver7.10p (03/03/11)」
847名無しさん@ピンキー:03/11/19 22:41 ID:xEbFaR5G
保全
848名無しさん@ピンキー:03/11/19 23:00 ID:5KYsYWuf
おまいら必死すぎw
そんなに熊さん好きなのか
849名無しさん@ピンキー:03/11/20 00:19 ID:EzFinWI4
>>834
アニメの桓タイは(・∀・)イイ!よね。
私もアニメ観てからクマ萌え〜になったよ。
まあ、中の人の影響大だと思うけど。
850834:03/11/20 00:31 ID:Ec5hpE83
ビデオ見たら、一気に桓祥に火がついてしまいました。
素敵な話の後には、申し訳ない話になってしまいますが、
ベタ甘な二人の話を投下させて頂きます。

名前プレイ(違)です。
アニメ版の桓タイをイメージしてるので、やけに饒舌だったり
するのですが……。
モノの名前は一応調べて書いてみたつもりなのですが、
間違っていたら、脳内変換で御願いします。
誤字脱字もあったら……すみません。
851お名前プレイ(違)桓×祥:03/11/20 00:32 ID:Ec5hpE83
「青将軍、青将軍!?」
 祥瓊はよく知るその後姿にそう声をかけた。
 ここは内宮、祥瓊は遅い夕餉を取ろうと花殿に向けて歩いていた。そんな時、
こちらに向かって歩いてくる人影を見つけた。
 それはよく知っている人物であったし、相手もそうだっただろう。役職で呼
んだのはここが内宮だからだ。親しい名で呼んでよい場所ではないと、そう祥
瓊は判断したのだが、どうやら相手は違っていたようだ。
「祥瓊。その名で呼ぶのは勘弁してくれないか?」
「駄目よ。誰かに聞かれたら大変だわ」
 そういう事に関して無頓着なのは、彼も彼の仕える主上も同じだった。
 半獣で、しかも元麦州師将軍だった彼は今や禁軍筆頭の左軍将軍だ。昔から
いる官からは何かと目を付けられる事が多いのも祥瓊は知っている。宮中の綺
麗な所も汚い所も知っている祥瓊から見れば、彼の振る舞いは無防備に見え、
心配でならない。
 彼女の言い分も判るのだろう、青将軍――桓堆は、やれやれと一つ溜め息を
つき、話題を変えた。
「こんな夜更けまで仕事をしていたのか?」
「陽子が手紙を書きたいって言ったの、付き合っていたらこんなに遅くなって
しまったの」
 そうか、と桓堆は労うように少しだけ微笑んでみせた。
「青将軍もお忙しいようですね?」
 くすくすと笑い祥瓊がそう尋ねると、意地が悪いなと桓堆は反論した。皮甲
を付けていない所を見ると、今日の桓堆の仕事もまた書卓の上だったようだ。
彼曰く、椅子に座り書類と睨み合うのは、複数の敵を一人でなぎ倒す事よりも
辛いらしい。書類と悪戦苦闘するそんな姿を祥瓊は想像し、くすりと笑みを零
した。
852お名前プレイ(違)桓×祥・2:03/11/20 00:33 ID:Ec5hpE83
「女に口で勝とうなんて思う事事態、無理があったな。……いや、祥瓊がそこ
までするのなら、俺もそれなりの意地があるという事を見せ付けないといけな
いな」
「意地?」
 きょとんとしている祥瓊に向かって、桓堆はお返しだという様に、にやりと
笑ってみせた。
「どうだ、今夜は俺の所に来ないか? 散らかってはいるが、二人で寝れる牀
ぐらいは確保してあるんだが」
 そう告げ、差し出されていた手の意味を理解して、祥瓊の頬は少しだけ赤く
染まった。

 何度か来た事はあるが、やはり何度ここに足を踏み込む度に胸が高鳴る――
そう祥瓊は思う。
 彼と肌を合わせてからというものの、一人でいる夜が当たり前だったのに、
何故か人肌が恋しくて堪らなくなってしまうのだ。
 それはきっと彼の優しさは温かさが肌を通じてじかに伝わってくるからでは
なのだろうかと最近はそう思い始めていた。
 しかし一つだけ文句があるとすれば、この雰囲気を壊す乱雑な部屋だけかも
しれない。
 ここに移り住んでもう随分と経つというのに、一向に片付かない部屋の荒れ
様に呆れていた。本当にそういう事に関して彼は疎すぎて、そういえば楽俊も
この官舎に招いたらしい。その話を聞いた時は、よくこの荒れ様で人を招き入
れられると、祥瓊は逆に感心してしまった。しかも何時貰ったかも判らない菓
子を出そうとしていたらしいではないか。そんなものを食べて腹でも壊したら
どうするの? ――そう尋ねてみると、桓堆はあっけらかんと笑って「考えて
いなかった」と告げたのだ。
853お名前プレイ(違)桓×祥・3:03/11/20 00:34 ID:Ec5hpE83
 変な人、本当に変な人―――祥瓊はそう思う。
 出会った頃から一貫して変わらない彼の印象。でも、普通とは違うというの
とは意味が違う。彼には彼なりの考えがしっかりあって、それを貫く為ならば、
どんな犠牲も厭わなかった。ある種、高潔で、誠実な人だった。だから、皆に
慕われているのだ。それは自分も同じ様に……。

「祥瓊」
 ふと、気付けば後ろには桓堆が立っていた。彼が着替えてくると告げてから
随分と時間が経ったのだと、その時になって祥瓊は気づいた。
 背後から、そっとうなじをなぞる様に触れられた。その手はそのまま髪をな
ぞり、一つに纏めていた髪留めを取った。はらりと落ちる自分の髪が首筋に当
たった。
「……桓堆?」
「おっと、今夜はその名は駄目だ」
「え?」
 意味が判らないと祥瓊が振り向くと、桓堆は楽しそうに、まるで何かを企ん
でいる様な、不敵な笑みを浮かべていた。
「こうでもしないと俺は慣れないんだ。だから、今夜は青。桓堆とは呼ぶなよ。
いいな?」
「え、でも……桓堆、」
 驚いている祥瓊をそのままに、桓堆は後ろから優しく彼女を抱きしめた。そ
して首筋をなぞる様に唇を落とした。
「青、だ。もし、またその名を呼んだら……今度はお仕置きだな」
「お仕置きって、馬鹿な事、言わないで」
「馬鹿なもんか。これは一種の勝負なんだ。俺が諦めるか、それとも先に祥瓊
が非を認めるか、そのどちらかだ」
 するすると桓堆は慣れた手つきで祥瓊の襦裙を床に落とした。やわわかな乳
房を小衫の上から手の平で味わう。少しだけ力をこめる度に祥瓊の口から艶を
帯びた声が出てしまっていた。
854お名前プレイ(違)桓×祥・4:03/11/20 00:35 ID:Ec5hpE83
「あ、だ、駄目、桓堆……そんなに強く揉まないで」
「青」
 耳元でそう囁かれ、そう呼べと言われた事を思い出した。だからお仕置きな
のだろうか、桓堆は硬くなりつつある乳房の蕾を指の腹で押さえつけた。その
瞬間、ぴりりと雷鳴が身体の中を駆け抜けたように祥瓊は感じた。足の震えが
止められず、無意識のうちに彼に寄りかかっていた。
 それに彼も気付いたのだろう、ひょいと祥瓊を抱き上げた。
「どうだ? 非を認めるか?」
「非って……私は悪い事なんかしてないわ」
 牀榻に向かって歩いている桓堆にそう問い掛けると、彼は、確かに、とそう
口にした。
「悪い事、ではないかもしれないが、俺にとっては嬉しくない事ではあるな」
「嬉しくない?」
「そう、嬉しくはない」
 謎かけでもされている様な気が祥瓊にはした。桓堆には何か思惑があり、そ
れを自分に導き出させる為に、こんな事をしているようなそんな気がしてなら
ない。だけれど、それを冷静に考えるだけの余裕が今の祥瓊にはない。そもそ
もこの行為自体、祥瓊にとっては手に余るものだった。

 牀に寝かされると、うっすらと月明かりが彼を照らしていた。武官としては
さほど背も体格も大きくはない桓堆だが、こうやって目の前にいると、やはり
大きいと感じてしまう。その大きくて暖かな手の平で頬を撫でられ、口付けを
されると、祥瓊は何も考えられなくなってしまう。全てを委ねてしまえるそん
な存在に彼がなってしまったからなのだろうか。
「祥瓊」
 そう名を呼んでもらえるのが素直に嬉しかった。彼の低い優しい声色がとて
も心地良い。何度も聞いていたいと、せがむ様に手を彼の上着を掴んでいた。
855お名前プレイ(違)桓×祥・5:03/11/20 00:36 ID:Ec5hpE83
「……桓堆」
 無意識にそう名を呼んで、祥瓊ははっとした様に彼を見た。そこには怒る訳
でも悲しむ訳でもなく、ただ心底嬉しそうにこちらを見つめる桓堆がいた。
「やはりそちらの方が落ち着くな。青だと余所余所しいとは思わないか?」
 ええ、と祥瓊は素直に頷いた。親しい間柄だからこそ、呼ぶ名前もある――
―実際、桓堆が青と呼ばれるのは将軍としている時だ。気の置けない飄々とし
た彼だが、任に就いている時だけは、その顔は軍人に変わるのを祥瓊は知って
いる。
 だからこそ、二人でいる時ぐらいは桓堆とそう呼んで欲しいのかもしれない。
「……でもやっぱり他人に聞かれたら、まずいわ」
「公私混同しろとは言ってないさ。二人きりと判る時だけでいい」
「……桓堆」
「お仕置きは……もう必要ないな」
 口元を緩めてそう桓堆が言うと、祥瓊はそっと腕を彼の背中に回した。もう
一度、祥瓊が頷くと、桓堆は何を言うでもなく、その唇を自分の物で塞いだ。

 小衫を脱がしつつ、露になった祥瓊の肌に桓堆は何度も唇を押し当てた。く
すぐったそうに彼女が身をよじる時も、それを軽く受け止める様に唇を落とし
続けた。
「あ、桓堆……」
「祥瓊は、ここも別嬪だな」
「馬鹿……んっ、」
 髪より少し濃い恥毛を梳かす様に桓堆は触れた。月明かりしかないとはいえ、
まじまじと秘部を見られ、祥瓊は嫌だという様に脚を閉ざすのだが、既に脚の
間には桓堆の身体がある。初々しい抵抗もまた可愛いらしくて、桓堆はそれを
楽しむ様に彼女を焦らしていた。
「可愛いよ、祥瓊」
 閉ざされていた扉から、とろりと流れ落ちた蜜を見つけ、桓堆はそれを舌で
すくい取った。震える脚を優しく撫でつつ、溢れて止まらない蜜を味わい続け
た。
 自分だけに聞かせる甘くて艶やかな祥瓊の声にせっつかれる様に、桓堆は舌
で閉ざされていた門をこじあけた。
856お名前プレイ(違)桓×祥・6:03/11/20 00:38 ID:Ec5hpE83
 入り口を舌でなぞられる度に祥瓊は堪らず声を上げてしまっていた。恥ずか
しくて目を閉じているせいなのか、逆に舌が蠢く姿を想像してしまう。下腹部
からこみ上げてくる何かに侵される様に、祥瓊の頭は空っぽになってしまいそ
うだった。
「か、桓堆……っ、」
 そう彼の名を呼ぶのが精一杯だった。
「辛いのか?」
 目尻に当てられた柔らかい感触に、祥瓊が恐る恐る目を開けると、そこには
心配そうに見つめる彼の顔があった。
「そうじゃないの……でも……」
「でも?」
 不意に手を繋がれて、祥瓊は無意識に繋ぎとめてしまった。少しだけ驚いた
様子の桓堆も、すぐにまた嬉しそうに笑った。
 彼が笑うと何故か安心する―――そんな気が祥瓊はした。
「やっぱり恥ずかしくて……」
「じゃあ、さっさとそんな事を考えられなくさせちまうか」
「え? あ、――っ、」
 てらてらと濡れている花びらを桓堆のそれは弄った。ぬるりと蜜がそれを満
たすと、互いを擦りあう音だけが牀榻に響いていた。
 焦らずに祥瓊の呼吸に合わせる様に、桓堆はゆっくりと腰を沈めた。ん、と
その狭さに少しだけ顔を歪ませつつも、桓堆のそれはすっぽりと祥瓊の中に包
み込まれた。
 変な感じだと祥瓊は思う。息苦しいまでの圧迫感があるというのに、それが
逆に嬉しくさえ思えてしまう。わずかに灰のかかった紺青の髪は敷布の上に広
がっていた。
 まるでそれが海の様に桓堆は感じた。蓬莱では海は母なる海だといわれてい
るらしい。全ての始まりは海から生まれたのだ―――そう陽子から聞いた事が
ある。こちらに生まれた桓堆にとっては、いまいち理解し難い事だったのだが、
今ならばそれが少しだけ判る気がした。
 自分を受け入れてくれる存在はまるで自分を包み込んでくれる様に温かい。
それは母の温もりに似ている気もしないでもない。いい歳をした男が考えるよ
うな事ではないのだが―――。
857お名前プレイ(違)桓×祥・7:03/11/20 00:38 ID:Ec5hpE83
「桓堆?」
「本当に祥瓊は別嬪さんだな」
「もう、そればっかり……」
 そっと頭を抱きかかえて、桓堆は彼女の額に口付けた。こんな気持ちになる
のは始めてで、話したい事は山の様にあるのだが、今はただ、彼女を抱いてい
たかった。彼女もまたそうであって欲しいと願うように、少しだけそんな自惚
れを想像しながら、桓堆は止まっていた腰を動かし始めた。

 初めてではないけれど、それでもまだ互いを知らない身体は自制が思う様に
効いてはくれなかった。
 腰を引く度に、それを圧し留める様に祥瓊の中はきつく桓堆のものを締め上
げる。入り口を優しく擦り付けては、勢いよく沈める。ただそれだけの事だと
いうのに、それがどうしようもなく気持ちがいい。
「桓堆、桓堆……!」
 祥瓊は感じる快楽が怖いという様に、桓堆の背中にすがり付いた。彼女自身
でも気付いていない涙を桓堆は唇で拭いながら、それでも動きを止めなかった。
 最奥の壁を何度も叩きつけられて、祥瓊は仰け反ってしまっていた。
 繋がっている部分からくる甘い痺れが身体全体を包み込んでいた。彼が動く
度に身体が痺れる。それが痛さからくるものなのか、それとも違うものなのか、
経験の少ない祥瓊にはそれが判らない。けれども、自分の中で激しく存在感を
示す彼のものが、祥瓊にも判った。苦しむ祥瓊を気遣ってなのか、桓堆がそれ
を口にする事はしないけれど、そうなのだと、はっきりと祥瓊に教えてくれる。
繋がっているのだと―――はっきりと判り、それが嬉しかった。
「祥瓊、少しだけ我慢してくれるか?」
「我慢しなくていいって、いつも言ってるじゃない……」
「そういう訳にはいかんだろ?」
 こんな所まで生真面目でなくともいいのにと祥瓊は思いつつも、そんな所が
また彼らしかった。
858お名前プレイ(違)桓×祥・8:03/11/20 00:39 ID:Ec5hpE83
 本当はもっと彼の為にしてあげられる事があるのだろうが、まだその余裕が
祥瓊にはない。それが判っているからこそ、桓堆も言わないのだろう。
 数をこなせばそれなりに慣れるって本当なのかしら―――空ろな頭でそんな
事を考えていると、桓堆は詫びる様に口付けてきた。
 無意識に身体にこめられてしまった力を解く様に、深いくて優しい接吻に祥
瓊もまた夢中になっていた。自然と力の抜けた彼女の身体を桓堆はぐいと引寄
せた。
 小さな悲鳴と共に、ただひたすらに腰を動かす。開ききった傘を狭い彼女の
中に擦り付け、強い快楽を貪った。
 ずるりと引き出される己のものが彼女の中に無理矢理沈みこむ。その光景に
桓堆は目を瞑った。酷い事をしている自分に気付いてしまうのが怖いのか、は
たまた、それ以上のものを望んでしまいそうな己の欲望を押さえ込むように、
強い快楽だけを望み、己のものを彼女中に強く突きたてた。
「あ! あっ……っ、」
 桓堆の背中にしがみ付いていた祥瓊の腕に力がこもった。爪を立ててしまう
ほどに、熱いものが祥瓊の中に流れ込んできた。永遠に続くかと思うほどに長
い律動に、祥瓊は小さな声を漏らし、背中を仰け反らせるしかなかった。
 ぎゅうと痛いほどに自分が抱きしめられている事に祥瓊が気付いたのは――
―随分と経ってからの事だった。
859お名前プレイ(違)桓×祥・9:03/11/20 00:40 ID:Ec5hpE83


「……ねえ、桓堆」
「ん?」
 牀の上で寄り添う様に横になっていると、不意に祥瓊が口を開いた。
「公私混同するなって判ってて、それでもして欲しいって……それって桓堆の
我侭なだけじゃないの?」
 その問い掛けに桓堆は、意地悪くと笑ってみせた。
「ばれたか」
 それは本当に幼い者がするような悪戯に思え、祥瓊はぽかんと口をあけてし
まった。その様子が可笑しいのか、桓堆はくつくつと笑っている。
「俺は惚れた女の困った顔が一番好きみたいでな」
「いい性格してるわ、桓堆って」
「よく言われる」
 いけしゃあしゃあとそう言ってのける彼に、祥瓊は眉を顰めた。そんな彼女
の額に桓堆は唇を押し当てた。これで許してくれというつもりなのだろうか。
そんな甘い自分ではないけれど、今夜だけはこれで許してあげようと祥瓊は思
った。それぐらい優しい口付けだったから。だけれど、

「……いつか見てなさい。今度は私が桓堆を困らせてあげるから」

 いい性格をしているのは、お互い様だという事に、当の本人達だけが気付い
てはいなかった。
860834:03/11/20 00:45 ID:Ec5hpE83
長くなってしまいましたが、投下させて頂きました。
久々に萌えのみで書いてしまいました。
好きだったCDドラマの地に獣の話も織り交ぜてみました。
まさか楽俊×桓タイだったとは!(違
でも本当に何時もらったか判らない菓子を出そうとする
桓タイには驚きました。
駄目なの、熊将軍、楽俊は仙じゃないんだから!

>>849
まさかノリスケさんでここまで萌えるとは思いませんでした……
861名無しさん@ピンキー:03/11/20 01:21 ID:4QZB5tCm
>>834
乙〜。

ノリスケさんだったのか(゜д゜)
862名無しさん@ピンキー:03/11/20 08:02 ID:xUCtfWYJ
たまたま朝訪れてみてよかったよ〜!
.>834さん乙悦!
CDドラマはまだ聴いたことがなかったのだけど
そんなエピソードもあったんだ。
熊たんお茶目だ。
863名無しさん@ピンキー:03/11/20 08:44 ID:16CG8mOM
>834さん、乙悦!
祥瓊を労りつつ愛してる熊さんに萌え。
桓「堆」表示も「タイ」よりは違和感なし。
864名無しさん@ピンキー:03/11/20 09:29 ID:1ff2gubb
私は堆表示の方が気になる…。
個人的には桓たいで良いかなー。
865名無しさん@ピンキー:03/11/20 11:02 ID:I+B840L7
俺漏れも。「桓堆」はなんかオ○クラ出版みたいだ。
866名無しさん@ピンキー:03/11/20 12:31 ID:EzFinWI4
>>834さん、グッジョブ!!
クマ萌えMAXの自分にはツボでした〜。
饒舌なところがまた(・∀・)イイ!

私も字面的に「桓堆」の方が引っかかる。
「桓たい」の方に慣れているせいもあるかもしれないけど……。
結局、どっちで書くかは個人の好みの問題かな?

867名無しさん@ピンキー:03/11/20 13:22 ID:NCWwkkw6
>817
ファンサイトだとその表記方法とってるとこが多いね。
熊さん絡みは書庫に入れる際に書き換えてもらってはどうだろう。
868834:03/11/20 16:01 ID:LzkEPRMr
「桓たい」の方が良かったのかな^^;
未熟者の文に感想を下さって有り難うございます。
熊サン好きな方がいると判るだけで幸せでございます。

私は「桓たい」だと、どうも人の名前に見えなくて
まだ仮字を使った方がいいかな、と思って「桓堆」に
したんですが、やっぱり何か違うんですよね……
文章を並べると、特に。
htmlなら読めない人がいると知っていても、コードで
入れてしまいたい所ですが。
熊サン、難儀な方よ……。

>862
ドラマCDは突っ込み所満載でした。
半獣スキーな自分には堪らない一品でした。
乗月の少し前の話なので、あれを聞いて、乗月を見ると
熊将軍の萌え度が120%ぐらいに上昇しそうな程……。
「俺が一番、祥瓊の事を知っているから」とか
「半獣姿の俺も見てくれるか」など、もうネタにしてくれと
いわんばかりのシロモノで……!(落ち着け)
869名無しさん@ピンキー:03/11/20 18:59 ID:AIDUfZcR
唯一ネ申・又吉イエス率いる「世界経済共同体」に応援よろしく

        ,r-'''"" ̄ ̄"'-,_
    _,.-'^γ´          `i,
   ,r' ,.r'"ヽヽ、( ( ソノノ彡、 i
  ,i' {     "'''''''''''''   ミ  .i
  i  i             ミ  i
  |  i   二 二 二 二   ミ  i
  .i   i      ハ      ミ  i
  |  ノ {{|iiiiiiilll;ノ,,,,,ヽ;liiiiiiii||}} ゝヾ
   | .ミ >='^◎≫,i'^'i,≪◎'=、< ミヘ
  ,ヘ ミ ~こ二ヲ i i; .'ミ二こ、 ミ }
   { レ   ノ  i i;  ヽ、_, ';,ノ ノ
   Li,;'ゝ    ,イ  ト、  ';, i'~
    i, i ._,ノ^-0し0-ヘ,_  }|    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ゝ,イ'<ー--ニ---ー>|ノソ   <詳細はhttp://white.sakura.ne.jp/~zzz/vote/tvote.cgiで熟知すべし
      ゝ.i  `'ー-'´  i,イ      \_______________
       |..ヾ、 ,.......、,i'.,ソ |
      ,|. ヾヽ_____レ'ソ .|、
     /| \ ヾ二二ツ /|\
   /::::::|  \ -- /  |:::::\


↓我らがアイドルのユカちゃんも立候補!
地獄の業火に投込むぞっ!

http://a.jmpd.com/upload/show.php?pid=114-A&db=d20034&type=2

http://kobe.cool.ne.jp/torichan/matayoshi/poster.html
870名無しさん@ピンキー:03/11/20 19:01 ID:AIDUfZcR
本当のネ申とはこの人だ!

【2ch公認】唯一ネ申・又吉イエスpart4【電波ユソユソ】
http://society.2ch.net/test/read.cgi/giin/1068723586
871名無しさん@ピンキー:03/11/20 21:29 ID:uG3DabD5
>>868
>「半獣姿の俺も見てくれるか」
ジタバタ逃げようとするネズミさんのしっぽを掴んで引き寄せ、熊さんダッコ。
まず、後抱きにして、背中の毛並みを堪能
続いて、ひざ上で仰向けにして腹のより繊細な毛並みをスリスリ・スリスリ・スリスリ・・・・
それから足を掴んで肉球のにほひを堪能
以下、この手順を永久ループ
872名無しさん@ピンキー:03/11/21 18:39 ID:Mv82xqlv
>>869
十二国には天帝がおわすので
又吉イエスはお呼びじゃありません。
873名無しさん@ピンキー:03/11/21 20:44 ID:laPWsePD
保全
874名無しさん@ピンキー:03/11/21 21:01 ID:zqruPNtI
>>872
ワロタ。ここならではの切り返し。
875名無しさん@ピンキー:03/11/22 02:26 ID:Jkpu0Adv
871よ、某スレのうしろ姿楽俊は見たかい?

漏れはネズミたんの後ろ首をすりすりしてから,腹まくら+日向で昼寝だな。
そして肉球があるとは思えないが、一時発想を切り替えてみるのも悪くないな。
876871:03/11/22 03:54 ID:FJ0/H50V
>>875
>871よ、某スレのうしろ姿楽俊は見たかい?
見てない。ハァハァなの?
楽俊の後足には肉球があるのだ。>871をカキコした時にそう決めた(w
熊さんは両手両足に巨大な肉球があるのだ。
楽俊が熊さんの肉球をスリスリするも、「感じない」の一言でウケ専に
877876:03/11/22 11:19 ID:udApFR5g
熊さん×ねずみさん
よく考えたら男同志だた。スマソ
878名無しさん@ピンキー:03/11/22 13:23 ID:fCddiIE/
男同士を絡ませてしまった罪な877のために、
某スレの楽俊が出張してきますた。

     Q Q 
     /⌒ヽ)
    /    っ  ほた
〜〜彳   ノ     ほた
    u―u
879名無しさん@ピンキー:03/11/22 20:35 ID:GzGvBCJi
そう思うと女子の半獣ってのもいて当然なんだろうな。
そんな登場人物でないかな…
880名無しさん@ピンキー:03/11/22 21:00 ID:x70bpKkr
女の子が熊とか猪だったらチョト可哀相…
果物籠みたいやね
881名無しさん@ピンキー:03/11/22 21:32 ID:TjeJNcSs
敢えて女の半獣を出さないのは先生に何か思うところがあるんだろうね。
単にストーリー上出す必要がないから出さないだけなのかも。

猫耳とかウサギ頭とか出てきたらある意味尊敬するが、
さすがにそんな半獣キャラは絶対出ないだろうな。
882名無しさん@ピンキー:03/11/22 23:51 ID:x70bpKkr
サイト巡りをしていて悲しかったこと
珠晶が時々珠昌になってる人がいる…


まさじゃねえよ。
883名無しさん@ピンキー:03/11/23 00:38 ID:6BV1uBMG
こっそりメールで知らせてみるのはどうだ。
漏れなら恥ずかしく思いながらも知らせてもらえたら感謝する。
884名無しさん@ピンキー:03/11/23 00:46 ID:D7JAiPVc
そーいやぁ女の半獣ていないなぁ。
ストーリーに関わっていたとしても、猫耳だのバニー耳だの出てたら、中途半端なエロゲみたいで萎え。

果物籠は別格だろ(つか、あれも憑き女少ないな)
885名無しさん@ピンキー:03/11/23 01:03 ID:L6tYAE4t
大手同人誌ではあったけどな>ウサ耳

妖魔妖獣は雄しかいないんだっけ?動物は流石に雌雄いるよなあ。
886名無しさん@ピンキー:03/11/23 01:12 ID:l6iVxHIR
妖魔は全部オスで、メスなのは女怪だけだったはず(うろ覚え)。
動物には雌雄あるだろ(多分。鶏で卵産むのはメスだろ?)。
887名無しさん@ピンキー:03/11/23 01:50 ID:3USBzJfL
卵はやっぱり無精卵なんだろうか・・・
ってかなんかの拍子でヒヨコが孵ったりしたら大騒ぎになるなw
888名無しさん@ピンキー:03/11/23 01:52 ID:jT+r+PtB
いや、鳥の玉子も葉っぱの無い木にぶら下がってる。
889名無しさん@ピンキー:03/11/23 02:12 ID:EyUBMHay
玉子は鶏が産むんじゃなかったけ
890名無しさん@ピンキー:03/11/23 02:57 ID:uEmj5Dst
>887
月影で楽俊が「卵が孵ったら食べられないだろう」みたいな事を言っていた気が。
どうやら『卵を産むのは鶏だが、その卵は無声卵である』っぽい。
891名無しさん@ピンキー:03/11/23 11:43 ID:RWwaU5/N
十二国記の半獣は、人間と獣の姿を行ったり来たりするから、
いわゆる猫耳(人間に猫の耳)ってのは存在しないんだが・・・
892名無しさん@ピンキー:03/11/23 12:18 ID:LMkGqp18
良いんだよ、夢の話なんだからなんだって…
893名無しさん@ピンキー:03/11/23 15:52 ID:8Y9gXIBa
保全
894877:03/11/23 18:17 ID:n1y4RwkD
>>878
激カワ〜。ありがd

きっと熊さんと肉球較べで完敗してショックを引きずって歩いてるのだな>決め付け
ショボーンと王宮歩いてたら玉葉(陽子の女官の方)に出会って慰めてもらうことになった。

よし。これで男女になった。
895保守兼ね:03/11/23 19:10 ID:JWeXoeqr
山客がでてこないのも気になるな。
女子はちうごくじん嫌いなのか?
896名無しさん@ピンキー:03/11/23 19:59 ID:aVwk/9ye
山客でてきて語尾が
漫画みたいに「○○あるよ」になるのか・・・
897名無しさん@ピンキー:03/11/23 20:50 ID:gYtto8kw
海客だって「△△でござる」っつってないだろーがw
898名無しさん@ピンキー:03/11/23 22:40 ID:aSzGtVdO
向こうの人には「〜でござる」とか聞こえてたりしてな┐(´ー`)┌
899名無しさん@ピンキー:03/11/24 00:36 ID:fczh3kcs
>>895
まぁ単純に妖魔に喰われる率が高い所為で出てこんにゃろうけど。
900名無しさん@ピンキー:03/11/24 01:36 ID:49j50fL1
なら海客は溺れないのかとか思ったが
木彡本は生身で虚海を泳ぎきったなあ、そういえば。
901名無しさん@ピンキー:03/11/24 18:40 ID:p3fpVjBR
保全
902hosyukane:03/11/24 19:22 ID:WZPOhJbE
突然だが喪まいら、『韓非子』という古典を読んだことあるか?
読んでみろ。面白いぞ。内容は古代中国の政治論文集なんだが、

何より十二国ってこの『韓非子』のアンチ・テーゼとしてかかれたとしか思えない。

どういうことかというと、専制国家での官吏の専横・腐敗の問題に焦点が当てられている。
これは陽子が直面した問題と同じなんだ。仲間同士で口裏を合わせて王を欺き傀儡にして、
民からはすき放題絞りとる。王を無力無知な操り人形にして権威を振りかざす
奸臣に対処する方法がこの書物のメインテーマである。

で、そのやり方が陽子とはまったく逆で、徹底的な人間不信・法治主義
情状を一切無視した機械的な法の執行、王の絶対的権威で官を支配せよと説く。

これを読むと柳が傾いているのは、法治主義の末路として否定的に描き、
反対に奏のような人間主義・家族主義的なぬくもりこそ大事だと隠れたテーマにしている気がする。

まぁ、優れた作品というのは色々な読み方ができるものだから十二国の奥深さの証明だろうが、
『山海経』だとか『抱朴子』なんてマニアックなものにまで目を通している小野女子だから、
おそらく『韓非子』は読んでいるはずだろう。

以上、長文読んだ暇な人がいたら一読をお勧めする。 

903名無しさん@ピンキー:03/11/24 21:00 ID:Wo9ALyNN
*煩悩の*十二国記・・・
職人サマの降臨はまだじゃろうか
904名無しさん@ピンキー:03/11/24 21:01 ID:+yevWTte
>902
言ってる事自体はへー何だが、どこのコピペかと思った
905名無しさん@ピンキー:03/11/24 21:38 ID:0VVb6Ubs
ネタとしては面白いけど、煩悩スレ向きではないね。
906名無しさん@ピンキー:03/11/24 22:25 ID:49j50fL1
一つ訊いて見よう
皆様、尚隆相手だったら女子は誰が宜しい?
907名無しさん@ピンキー:03/11/24 22:30 ID:Amm9NKpZ
陽子!( ゚Д゚)ノシ
908名無しさん@ピンキー:03/11/24 22:38 ID:HUXa/FBK
驪媚!( ゚Д゚)ノシ
909名無しさん@ピンキー:03/11/24 22:49 ID:WZPOhJbE
範王!( ゚Д゚)ノシ
910名無しさん@ピンキー:03/11/24 23:09 ID:T3VdXvUc
(ノ ゚Д゚)ノ テヤッ!! ==== ●)`Д´)>909
911名無しさん@ピンキー:03/11/24 23:23 ID:oO33a8vK
廉麟!( ゚Д゚)ノシ
912名無しさん@ピンキー:03/11/24 23:27 ID:DOVIuG8t
リサイ!( ゚Д゚)ノシ


913名無しさん@ピンキー:03/11/24 23:39 ID:Y1/3VyuK
女子全部。
914名無しさん@ピンキー:03/11/24 23:41 ID:QIMy16WP
集計しま〜す。
陽子  1
驪媚  1
廉麟  1
リサイ 1
女子全部  1


範王  マイナス1

以上ですね
915名無しさん@ピンキー:03/11/24 23:53 ID:49j50fL1
要するにおなごなら良いと・・・w
氾王、見事な三段落ちでしたな。

if話でもよければ明日の夜には一つ投下しまっせ
916名無しさん@ピンキー:03/11/25 00:14 ID:SOh3b0kS
女子全部もう一票入れといてくれ
917名無しさん@ピンキー:03/11/25 00:16 ID:lm0O8ljm
>915タン 
おおっ、お待ちしてまつ!
(小声で文姫とひとこと・・・)
918名無しさん@ピンキー:03/11/25 21:34 ID:iECMXlAi
保全
919915@if:03/11/25 23:38 ID:q/lPyz9c
書き直してたら時間を食ってしまった(汗
全然候補に挙がってなかったおなごですが、とりあえず前編だけ投下させていただきます。
後編も手直しするので、後編は明日になると思います。
では逝きマース
920愛のかたち:03/11/25 23:39 ID:q/lPyz9c
「どうして朱氏が王宮を歩いてるのかしら」
投げやりな呟きに、前を歩いていた青年が振り返って笑う。
「それはこの仕事が君にしか出来ないことだからだよ」
「あたしでなくたって、他所の国主に顔を知られていない若い女なんて、それこそ腐るほど
 いると思うわ」
「それだけならね。今回のは更に、頭の回転が速くて、豪華な襦裙も着こなせて、十二国
 の内部事情にも明るく、私と親しいとびきりの美人でなくてはならなかったんだ」
指を折りながら歯の浮くような言葉を並べ立てる彼は、相手が心底嫌そうに顔を顰めるのを
見て今度は苦笑した。
「珠晶、本当に嫌なら止めてもいいよ?」
珠晶と呼ばれた、おそらく十代後半と思われるその少女は彼を見てため息をついた。
「利広の頼みだから仕方ないわ。しかも王と台補に伏礼も敬語も要らないから、なんて特約
 までつけられちゃ状況の切迫具合も分るってものだし、そんなの断れないじゃない」
そうだね、と利広は返して、彼女との出会いを思い起こした。

あれは4年程前。例によってあちこち放浪していた利広は昇山するという恭の少女と出会った。
彼女が王になるだろうという利広の勘は残念ながら外れ、彼女は昇山の時に剛氏として巻き
込んだ朱氏の徒弟となったが、彼女も、彼女の宰領のことも利広は気に入っていたからずっと付
き合いは続いていた。
921愛のかたち2:03/11/25 23:40 ID:q/lPyz9c
「で、どうして延王は果たせもしない約束をする訳?」
「それは私に言われても・・・」
「だってそうでしょ?えっと・・・範?そう、氾王と賭けをして、負けて背負った負債がいもしない
 『秘蔵の美姫を見せること』だなんて!後宮空っぽの癖に!それで困って利広にお鉢が回
 って来たわけでしょ?」
利広は笑うしかない。そして目的の部屋の扉の前で足を止めた。軽くその扉を叩けば内側から開く。
実は結構緊張していた珠晶は思わず息を詰めた。
「やあ」
「待っていたぞ利広」
扉を開けた官の向こう、男が応じる。いかにも女好きのする、武人然とした壮年の男。では彼が延王
尚隆だろう。それが利広の後ろの珠晶を見、そして片眉を上げる。
「お待たせ。彼女が件のお嬢さんだよ」
「驚いたな。本当にこんな娘が自ら志望して朱氏に?」
「凄いだろう?・・・珠晶、彼が尚隆。そしてあちらが延台補」
利広の示す先の窓枠には、金の髪の、いつかの珠晶と同じくらいの年恰好の少年が座っていた。
「・・・どうも、ハジメマシテ」
なんと言えばいいのか分らず、とりあえずそう言った珠晶に少年が人懐こい笑顔で
「ごめんなお姉ちゃん。こんな阿呆なおっさんの為にさ」
と言う。それを睨んで尚隆が珠晶に視線を戻し歩み寄ると、ひょいと彼女の顎をすくい上げた。
「利広が、磨かずともこれだけ光っている玉を隠し持っていたとはな」
そう言ってじろじろと眺める、その無遠慮さに珠晶はかちんと来た。
「おい尚隆」
延麒が咎める声を上げるのと同時に、尚隆の手を払い
「御手が汚れますわよ?主上」
最高の笑顔で言外に「気安く触るな」と珠晶は言ってやる。一瞬固まった空気を延麒の爆笑が破った。
922愛のかたち3:03/11/25 23:40 ID:q/lPyz9c

珠晶は極秘な客分として扱われることになり、利広は終わったら迎えに来ると言ってどこかへ行ってしまった。
それから女官に風呂で磨きたてられ、明日のために冢宰直々に口上を叩き込まれて、ようやく開放された。
「・・・ふう」
ぐったりと臥牀に倒れこんでも、柔らかな衾に体が沈んで眠れない。そんな自分に苦笑する。
「すっかり立派な浮民になったわ、あたし」
この臥牀も豪華な食事も珠晶の身の拘束と引き換え、つまり労働報酬みたいなものだからありがたく受け取るが、
やはり
「頑丘と一緒に百稼を食べる方が、好きかも」
と独りごちた時、扉が小さな音を立てた。飛び起き、気配を探る。
「・・・延王」
やっぱり来たかと思いながら、その人物の名を呼んだ。
「もっと驚くかと思っていたが。ひょっとして、待っていたのか?」
「まさか」
即答する珠晶に笑い、彼はまっすぐに臥牀に来て腰かけ、距離をとろうとした彼女に手を伸ばす。
「叫んで人を呼んだりはしないのか」
「呼んだほうが良いのかしら?」
「いや・・・面白い娘だな。幼いようで、男を知っている色香はある。擦れた女は興ざめだが、そういう訳でもない」
「買いかぶりすぎでしょう」
尚隆は珠晶の腕を掴んで引き寄せた。軽い抵抗も気を惹くためにしているのではなさそうで、真意が何処にあるのか
図りかねる辺りが面白い。くつくつと笑いながらしなやかな身体を押し倒す。口付ける前に
「咬むなよ?」
と言い置いて。
923愛のかたち4:03/11/25 23:41 ID:q/lPyz9c
唇を吸い、舌で突付けば素直に少し開く。吐息を奪い柔らかな唇を柔く噛み、指先は耳元に遊ばせる。
「ふぅ・・・んぅ、はぁ・は・ふぅ・・・」
舌をきつく吸い上げ、同時に耳の穴に指を差し入れた。びくびくと震え、一段高い声を上げるさまが興奮を煽る。被衫の
袷を乱し、こぼれ出た乳を掴んで弄る。幼さゆえか少々小さめだが逆に形の良いそのふくらみの、少し濃い桜色の突起
が愛らしい。唇で辿り嘗め回した。
「んんっ・う・ん・・・ひゃ・あっ・・・」
腰の下に片腕を差込んで抱きかかえ、もう片方の手で脚を撫でる。己の指を噛んで声を抑えようとしていた彼女が、尚隆の
巧技に喘ぎを漏らしだす。切ないその啼き声も反応の過敏さも、珠晶の経験がさして豊かでないだろう事を窺わせる。
脚を擽っていた指を、まだ辛うじて合わさっている被衫の下、内腿へと運び、和毛が淡く茂っている場所に触れた。そして手探り
で小さな渓谷を左右に開き、そっと触れればくちゅり、と音を立てて指が濡れる。
「ひ、あんっ、やあっ・だめ・ぇ・・!」
くちゅくちゅとかき回し、入り口の前方にある芽を擦ればすぐに彼女は全身を大きく震わせ悲鳴を上げた。だめ、と言うからには悦い
のだと、尚隆は其処を集中的に責めた。
「ひゃあっ・ああっ・・・!!」

「・・・もう達ってしまったのか?」
粘液で濡れ光る指を舐めながら揶揄する尚隆を潤んだ瞳で睨み、力の入らない腕で上身を起こす。彼の肩に手をかけ反転
するように上に乗り、今度は珠晶が尚隆の首筋に口付けた。荒い呼吸に胸元を擽られ、尚隆の吐息も少しずつ荒くなっていく。
熱い舌がゆっくりと逞しい胸板を降りていく。帯を解き、半ば勃ちあがりかけているそれに指を絡ませた。男が息を詰める。仕返し
のように軽く笑む。
雄の煽り方、悦ばせ方なら知っている。意図してあの人に施したことは無いが、ただ身を重ねるだけの相手になら平気で使える。
924愛のかたち5:03/11/25 23:42 ID:q/lPyz9c
先端に滲む液を指の腹でくりくりと伸ばしては舐め取る。時折は唇で啄む。それをくり返せばじきにそれは硬く張り詰める。ゆるゆると
手で扱きながら下から上へ、上から下へと唇で吸う。精一杯大きく口を開いて、時間をかけて含んだ。緩慢な刺激が逆に快感を
追いたて、高めていく。焦れた尚隆が珠晶の頭に触れ、急かすが思い通りにはなってくれない。
と、急に喉奥で締め付けられた。
「く・うっ!?」
不意打ちに危うく放出してしまうところだった。全身の筋肉を緊張させて耐え、なんとか衝動を乗り切って大きく息を吐いた。しかし
珠晶はその隙を見逃さなかった。限界まで奥に咥え込み、強く吸いながら頭を上下に大きく動かしたのだ。ちゅぷん、と勢い良く音を
立てて唇が先端から離される。
「なっ!?・・・く、ああっ・・・!!」
「んうっ・・・」
断続的に迸る白濁が幼さの残る顔を汚す。薄い塩気と、強い苦味と生臭さを持ったそれが顔から顎を伝い、胸へと滴り落ち。眉根を
寄せながらもそれを拭い、口に運び舐めとる珠晶の姿はこれ以上ないほど淫猥だった。

「・・・なんて女だ・・・」
汗で張り付く髪を掻き揚げながら零すと、相手は満足げに笑んだ。その笑顔が小憎らしくて、腕を捕らえもう一度組みき、脚間に腰を
割り込ませると荒々しく貫いた。
「ふああああん!!」
細い躰が跳ね、乳が揺れる。高い啼き声が臥室に響く。そのまま乱暴に腰を抱え上げ、打ちつけ始めた。
「あんっ、あん、あ、はあっ!ふあ、ん!」
揺さぶられ嬌声を上げる彼女は、また不慣れな少女へと戻っている。衾を掴み、泣きそうな顔で頭を振る、快楽に翻弄される仕草は雄を
満足させる。既に十分高揚していた性感はじきに限界を迎える。強く深く抉り、突き上げて最奥へと欲望を放った。
「あ・あ・あ・あああっ!!」
それを受け、追われるように珠晶も達する。びくん、びくんと内壁が蠕動し、白濁を飲み込み、それを締め上げた。
925愛のかたち前半終了:03/11/25 23:42 ID:q/lPyz9c
「珠晶」
臥牀に横たわり、傍らに裸のまま座っている彼女の髪を弄る。
「雁に来んか?」
我ながら何と愚かな、と思う誘いはやはり、くすりと笑って断られた。
「あたしは自ら望んで黄朱になったの。折角だけど」
「・・・『頑丘』とは?」
珠晶がちらりとこちらを見た。
「あたしの宰領」
「恋人ではないのか?」
「ええ・・・そうね、恋人よ」
「何も言わないか?」
珠晶はくすくすと笑い出した。自分が抱いておいて何を言うか、といった処だろう。
「世の浮民が生きる術を選んでられないことくらい、ご存知でしょう?あたしが誰に抱かれたって、彼は何も言わないわ。あたしも同じ。それで良いの」
「・・・良い?」
「望んで身体と共に心を重ねる相手はお互いだけだと解っているから良いのよ」
不確かで危ういそれが愛の証。己の心だけを守って生きる朱氏にとって、それ以上のものは無い。
「・・・・・・なるほど」
「そんな幸せ者はあたし達だけかも知れないけど」
そう言った珠晶の顔を見て、尚隆はため息をついた。
926名無しさん@ピンキー:03/11/26 00:23 ID:jwM2FSH5
おおぅ 予測もつかなかったです、尚×珠とは……
しかし少女の愛らしさと娼婦の淫……ゲフンゲフン に正直
禿 げ 萌 え ますた。
職人様乙です
927名無しさん@ピンキー:03/11/26 00:25 ID:2rQ3FgSz
大人珠晶キター━━━━━━━━(・∀・)━━━━━━━━!!
ifネタでこんなに萌えるとは思わなかったよ!
続き待ってまつ!!
928名無しさん@ピンキー:03/11/26 02:22 ID:rDeSIzZL
今まで一度も玄君玉葉様がエロいことになってないのに驚きを禁じえません。
929名無しさん@ピンキー:03/11/26 02:45 ID:5zpgOPcj
大人珠晶イイ!!
930名無しさん@ピンキー:03/11/26 11:07 ID:osGqbmfk
黄朱の珠晶に萌えです。
野性味のあるいい女に育ってるんだろうなあ。
後編も激しく期待。

>>928
一度景麒君とどうにかなってるよ。
妄想の書庫をチェックせよ。

・・・と思って一応確認に行ってみたら、司書さま〜!
あんなもの作っておいて下さったんですね。ありがとうごぜえますだ。
931名無しさん@ピンキー:03/11/26 13:32 ID:YVFm/Fwk
>930
見てきた。すげぇ!
司書さま、お忙しいのにありがとうございまつ。
932愛のかたち7:03/11/27 00:36 ID:Lz1KJTzc
今まで渡って来た国で見聞きしたこと。普段、利広から聞いていたこと。冢宰から教えられたこと。
これらを駆使して珠晶は立派に氾主従を欺く事ができた。
特に氾麟は大いに『延王の恋人』に同情してくれて、延麒が苦笑いしていた程で。
ともあれ氾主従は期待が外れて相当悔しかったらしく、早々に引き上げていった。

綺麗に洗濯されていた元の袍に身を包んで、迎えに来た利広と共に珠晶は玄英宮を後にした。
騎獣の背でただひたすらの彼方を探すように見据える彼女に利広が問う。
「珠晶、玄英宮はどうだった?」
「どうって・・・いい人ばかりだったわ」
「それは良かった。今度、清漢宮にもおいで?」
「そうね。凄い子を捕まえたら一番に売りつけに行くから、その時はちゃんと居てよ?」
「・・・うん、多分・・・努力するよ」
たわいも無い話をしているうちに騎獣が高度を下げ始めた。少しずつ地面の凹凸がそれとして見え始め、
やがて少し開けた場所に、彼がこちらを見て立ち上がるのが見えた。珠晶の肩が震えた。
「頑丘!!」
「・・・って、ちょっ、珠晶!?」
利広が止めるより早く、降下中の騎獣から珠晶が飛び降りた。とりあえず彼女なら怪我をしない程度まで
既に降りていたから追うことはしないが、
「・・・無茶をするなぁ」
と呟いた。下で頑丘が潰れたのが見えた。
933愛のかたち8:03/11/27 00:37 ID:Lz1KJTzc
騎影が見えて、頑丘は腰を浮かせた。名を呼びそうになって飲み込む。と、珠晶が頑丘の上に降ってきた。
受け止めようと努力だけはしたのだが。
「ぐわっ!?」
見事に下敷きになり、蛙が踏まれたときのような声を上げてしまう。しかし珠晶は、その無茶苦茶な帰還方法
を頑丘が叱るより早く、彼の首にしがみついた。
それで、分ってしまった。だから頑丘も肩口に顔を埋めている彼女の頭をぽんぽんと軽く撫でて、何も言わずにおいた。
934愛のかたち9:03/11/27 00:38 ID:Lz1KJTzc
まだ宵の口だというのに明かりを全て落とした、舎館の牀榻の上、珠晶は胡坐をかいた頑丘と向かい合うようにして膝で
立ち、彼の口付けに応える。否、むしろ珠晶の方が浅ましいほどに彼を貪っていた。口付けをしながら、我慢できないとでも
言うように頑丘の袍を脱がしにかかる。
「んん、は・あァ・・・もっと・・・頑、丘・・・」
仰向いているのに疲れた彼に引き寄せられ抱え込まれて、大人しく主導権を差し出した。頑丘の荒れた唇が珠晶の唇から
逸れ頬や耳朶を咬めば、開きっぱなしの珠晶の口から掠れた吐息が零れる。もう一度膝立ちにさせて、首筋をきつく吸い
上げ、ついでに頬擦りしてやる。
「ひゃうっ・・・やっ、髭があたる、ぅ」
「お前はこれが好きだと言ったろうが・・・」
珠晶の「いや」が決して嫌なのではないと知っているから、胸元に唇を寄せたまま意地悪に返して、背筋を撫で上げた。
「はあ、んっ!やあ・そんなっこと、言って・・・な・い」
「・・・ほお?」
被衫の後ろの裾から手を差し入れ、尻を乱暴につかんで揉みしだく。
「なら止めるか?」
「っ・・・ヤダぁ、止めな・・・で」
止める気などさらさら無いが、わざとそう言ってやれば今にも泣き出しそうな顔で懇願する。それが可愛いから、要望どおり愛撫を
再開した。唇を肌に触れさせたまま移動させれば必然的に頑丘の無精髭が彼女を刺激する。珠晶はもうがくがくと震えてしまって
いる膝立ちのまま、旋律の奔放な悲鳴を上げる。連動して揺れる乳房に吸い付きながら、手は後ろから回して脚の付け根の
潤いを探った。滑らかな肌が唾液で濡れていく。珠晶の涙が頑丘の顔を濡らす。
「ねっ・・・お願い、痕、いっぱい付けて・・・っ」
「解っている」
「んう、お願・い・・・!」
「珠晶、解ってる」
935愛のかたち10:03/11/27 00:38 ID:Lz1KJTzc
珠晶は、それが暴力の延長でも、不本意ながらも合意があった場合でも、他の男に抱かれて帰って来ると、まるでそれから逃げようと
するかのように何も言わず頑丘にべったりと張り付いて甘える。そして彼に激しく抱かれることを望むのだ。仕事の面ではどんどん成長
していくのに、それだけはずっと変わらないままだった。
「もっ・・・駄目・・・やああっ」
限界だと訴えるのをあえて無視して、脇腹や肩口や珠晶の弱い場所ばかりを的確に攻めたてていく。珠晶が縋り付くせいで頑丘の髪も
もう乱れきってしまっていた。
「やあ、頑丘っ、頑丘、お願い・・・!」
「俺にどうして欲しい?」
とうとう彼の膝の上に腰を落としてしまって、珠晶は泣きせがんだ。その涙を優しい唇が拭ってくれるが、どんどん溢れてきて止まらない。
しゃくりあげながらも腰を擦りつけ頑丘をねだる。
「頑っ・・・お願・・・ひっく・・・が、頑丘・を・頂戴・・・ッ」
その様があまりに哀れでそして淫らだったから、ついに頑丘も我慢することを放棄した。抱き締めて、そのまま上下位置をひっくり返して熱く
蕩ける花弁に己の先端を押し当てる。
襞がそれを誘おうと吸い付く。酷く狭いくせに、少し体重をかければ貪欲に飲み込んでいく其処。頑丘が珠晶の最もいやらしい場所を侵して
いく快感に彼女は鳥肌を立てた。

出し入れをする度に細かく泡立った粘液が音を立てて溢れ衾へ滴って染みを作る。呂律の怪しい声で彼を呼ぶ。壊れてしまうほど強く揺さぶられ、
汗ばむ背中に爪を立てて。
「ひ・ァ・あんっ・ああっ・は・あ・がんきゅ・・・ああんっ!」
「珠晶・・・」
無理やりに口付けて小刻みに揺さぶり、大きく打ちつけて精を注ぎ込む、それさえも耐え難い快楽だったのだろう。唇を塞いでいたから絶頂の叫び
すら上げられず、彼の下で珠晶の体が跳ね、強く強張ってやがて崩れ落ちた。

もう余力の残っていない腕で頑丘は気を失ってしまった珠晶の横へと身体をずらし、掛け衾を引き上げて彼女を衾ごと抱き寄せた。そうしてようやく
頑丘も意識を手放した。
936蛇足:03/11/27 00:39 ID:Lz1KJTzc
早朝の舎館に突如、怒鳴りあう声が響いた。
「どうしてこんな目立つところに痕をつけるのよ!?袍じゃ隠れないじゃない!」
「お前が付けてくれと言ったんだろうが!!」
「ううううう五月蝿いわね!頑丘の馬鹿!」
「・・・・・・」
その後、舌戦は幸いにしてすぐに収まってその部屋の客は昼過ぎになるまで出てこなかったので、宿代をもう一泊分請求できた舎館の亭主はかなり
嬉しそうであったという。
937へぼん:03/11/27 00:42 ID:Lz1KJTzc
お褒め頂き、ありがとうございました。
後編がへたれになってしまってかなり反省しています。
お気に召さなかったら透明視してください(出奔)
938名無しさん@ピンキー:03/11/27 01:13 ID:Ni2E59r0
頑丘×珠晶 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!

図南ネタでは、頑丘が幼女趣味みたいな展開になるのがイヤでこのカプを敬遠してたんだけど、今回この話を読んでなんだかホッとしたよ。
>その様があまりに哀れでそして淫らだったから
・・・if話なんだけど萌えた。
頑丘と珠晶ならそんな関係もありかと思わせるお話、乙でした。
939名無しさん@ピンキー:03/11/27 01:24 ID:Lz1KJTzc
ぎや!
改行失敗してます。読み辛い。・゚・(ノД`)・゚・。

938さん、ありがとうございます・・・
940名無しさん@ピンキー:03/11/27 05:07 ID:jaWMyff0
下でつぶれた頑丘、にワロタ。

本当に上手いですね。
最高だ〜。年をとった珠晶イイ!
神〜!!
神〜!!
また次の降臨を期待します
941名無しさん@ピンキー:03/11/27 10:57 ID:ZRb+piJw
>940
歳をとったんではない。
 成 熟 し た ん だ !
と主張してみる(w
942名無しさん@ピンキー:03/11/27 13:02 ID:RJyJJL62
でも体は決して成熟しない、永遠の十二歳(;´Д`)ハァハァ
943名無しさん@ピンキー:03/11/27 16:17 ID:4T0PHKWy
そろそろ次スレの季節ですか?
944名無しさん@ピンキー:03/11/27 16:52 ID:Vcr2J7iz
自分もひそかに頑×珠だったんで、嬉しい限りです。
無茶苦茶な帰還方法、笑ってそして切なかった。
限りある命を、激しく誇り高く使い切る黄朱は珠晶に似合うし、
王様の珠晶より萌えたかも・・・。
上手いな。
945名無しさん@ピンキー:03/11/27 19:26 ID:x64cZ0yY
if大人黄朱珠晶シリーズが読みたいでつ(・∀・)
頑丘との馴れ初めとか…。
利広とはそーいう関係ないのれすか?ハァハァ…
946名無しさん@ピンキー:03/11/27 19:28 ID:qFR+9uxn
成熟!熟成!いい響きハァハァ・・・
947タイトルがクサ過ぎた:03/11/27 19:40 ID:WhrMMJgk
ありがとうございます(感涙
人に読んでもらえるって、こんな快感だったのですね

シリーズ・・・実は頭の中にはかなり出来上がってます。
ので、他の方の萌え作品の箸休めに、これからもちょくちょく投下させていただきます。
948名無しさん@ピンキー:03/11/27 19:43 ID:WhrMMJgk
あ、上はif書きの発言です
クッキー切れてた…
949名無しさん@ピンキー:03/11/27 20:54 ID:kuTEHjjQ
仙にはなってないのかと思ってた・・・
950名無しさん@ピンキー:03/11/27 21:01 ID:iRGYe7xE
>>949
漏れもそう思ってた・・・だから10代後半だったんだろう?
951名無しさん@ピンキー:03/11/27 21:11 ID:Bd7tvim3
保全
952名無しさん@ピンキー:03/11/27 21:59 ID:H8G1Hw+J
>>947
お待ちしてまつ!(・∀・)ノ

ところで、そろそろ次スレ勃て?
953名無しさん@ピンキー:03/11/28 02:21 ID:UPONTKsy
テンプレ
SS投下前にレス数を申告するようにしたほうが良くないか?
954名無しさん@ピンキー:03/11/28 03:16 ID:c/CX+pT8
間に他のが挟まっても文句言うな、の方に弛めろ
955名無しさん@ピンキー:03/11/28 07:08 ID:e7oWUktP
>>953
それなら、投下の最終部分の名前かメル欄にでも、今日はここまでとか、終わりとか入れてもらうのは
それで他の人はそれが書いてあるまで、ちょっと書くの控えるとかで。
まぁ、読む方が気にしないのが、一番いいのかもしれないが
956名無しさん@ピンキー:03/11/28 07:57 ID:UPONTKsy
話が長いとき、いつまで続くのかと思って気にならない?
957名無しさん@ピンキー:03/11/28 15:08 ID:v9R/hf2e
>投下の最終部分の名前かメル欄にでも、今日はここまでとか、終わりとか入れてもらう

それいいね。
読者は読みやすいし、司書さんの編集作業も楽になりそう。
958名無しさん@ピンキー:03/11/28 23:11 ID:xwK+0Lok
ときめきスレでも見た流れだな…。
(ときメモにあらず)
959名無しさん@ピンキー:03/11/29 00:52 ID:fH5+fqC0
頑丘×珠晶萌えました!
是非続きをお願いします〜
960名無しさん@ピンキー:03/11/29 01:50 ID:vTVv4YT8
>955、>957
連載の場合、今日はここまでとか続くとかを区切りに入れてもらうだけで良いと思う。
名前かメル欄と位置まで指定するのはやりすぎかと。
メル欄に入れられてもわかんないし(笑)
あと終わりというのも入れてもらいたいけど
入れる場所は職人さんの入れやすい所でいいんじゃない?
職人さんに細かい注文をつけすぎたくないんだが。

>956
ここのスレではそういうのが気になったことはないなあ。
そうとばかりも言ってられないスレはあるが。
961名無しさん@ピンキー:03/11/29 14:03 ID:putrghyG
読み手があんまりごちゃごちゃ規制作ると、
投下する人いなくなるからやめてほしい・・・
いつからこのスレはこんなに読み手が仕切るようになったのよ
短くても長くても途中でも半端でもいいと思う
途中投下まで規制したらひとつの作品が終わるまで誰も投稿できなくなるぞ
神が乱立していてもいいじゃん
もともとここはそういうところ。
大歓迎だよ
962まぬけ司書 ◆bWlNsXAUA6 :03/11/29 14:33 ID:2ubGKgef
誰かに呼ばれたような気がしてやってきました。

過去に私がレスを飛ばして収録した事を考慮しての発案ですね・・・。
私は飛ばしてしまう時は書かれていても飛ばす人です。
書いていなければ、「書いていなかったから」と言い訳が出来るので、
書いていない方が都合がよいのです。

冗談はさておき、編集屋の立場から述べますと、
メール欄はカップリング(+タイトル)+著者レス番号で十分ですよ。
今まで通りでいいと思います。
963名無しさん@ピンキー:03/11/29 16:12 ID:Zs6WoYoo
>>962
同意。
964名無しさん@ピンキー:03/11/29 16:21 ID:Tg3Dl885
恐れながら!一言だけ!
メール欄ではなく名前欄ですよね?

わざわざ上げて投下なんて恥ずかしくて私には出来ませぬ。
965名無しさん@ピンキー:03/11/29 20:12 ID:8hyjHrNX
>>964
もしかしてもしかすると思ったので、一応書いておくが、
メル欄は半角で「sage」さえ入っていれば、日本語書き加えても上がらない。
漏れのメル欄参照。

ま、漏れも
誤:メール欄はカップリング(+タイトル)+著者レス番号で
正:名前欄はカップリング(+タイトル)+著者レス番号で

と思ったわけだが。(そうでつよね?司書サソ)
966名無しさん@ピンキー:03/11/30 00:00 ID:LkK55vgC
このスレ読んで思わず角煮にスレがないか
思わず探してしまった…さすがに無いようだ。
967名無しさん@ピンキー:03/11/30 09:53 ID:OzBC2LpU
テンプレ考えてみた。

●お約束●
1 SSを投下する際は、カップリング(A×B)と特殊な場合は傾向(レイープ、
鬼畜など)を事前申告のこと.
  見やすいところに『続く』『終わり』等の区切りを入れることを推奨。
2 エロなしSSはスレ違いです。直接行為がなくてもエロい雰囲気で
あれば可
3 カップリングや作風など、自分の趣味嗜好に合わないSSに対して、
文句を言うのは止めましょう。
4 絡みや煽り、荒らしにはスルーの精神で、マターリ萌えで参りましょう。

関連スレは >>2
968名無しさん@ピンキー:03/11/30 10:23 ID:az6rh7Dr
●前スレ●
煩悩の十二国記*五冊目*
http://www2bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1064166623/
●過去スレ●
煩悩の十二国記*四冊目*
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1060/10605/1060548574.html
煩悩の十二国記*三冊目*
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1054/10548/1054895757.html
煩悩の十二国記*二冊目*
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1041/10419/1041946583.html
煩悩の十二国記
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1029/10295/1029553806.html
●SS書庫●
ttp://red.ribbon.to/~giraffe/
●関連スレ●
2ch・小野不由美シリーズ過去ログ置き場
http://juunikokuki.hp.infoseek.co.jp/
※管理人さん多忙のため、管理を引き継ぐ有志を募集中。
【胎果】801十二国記3巻目【海客】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/801/1056650223/l50
【王様】801十二国記【麒麟】 別館
http://jbbs.shitaraba.com/otaku/32/801x12.html
【十二】キャラ萌え part3【国記】
http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/anime/1060700807/l50
969967-968:03/11/30 10:46 ID:LJK1uPzD
スマソ・・・
>968の●前スレ●(五冊目)は、
http://www2.pink.com/test/read.cgi/eroparo/1064166623/150
が正しいです。
970969:03/11/30 10:53 ID:LJK1uPzD
また間違えた・・・
五冊目アドレスは
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1064166623/150
が、今度こそ正しいです。
朝から何度もすみません。_| ̄|○
971名無しさん@ピンキー:03/11/30 11:24 ID:nRUA2yUs


**訂正**

五冊目アドレスは
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1064166623/


>969-970は海客なので皆さん許してあげてください
972名無しさん@ピンキー:03/11/30 15:51 ID:Z1ftpTJ/
管理人はもう変わったから募集は削除したほうが。。。
973ただのマヌケ ◆bWlNsXAUA6 :03/11/30 15:58 ID:ts618A46
テンプレ乙!

>964>965
Σ(’◇`)
てへっ(’∀`)ゞ
974名無しさん@ピンキー:03/11/30 19:34 ID:AX7UPPif
保全
975名無しさん@ピンキー:03/11/30 20:08 ID:X0fTDZSw
>972
あれ? でもまだトップページには「有志募集中」のお知らせが出てるよ。
976名無しさん@ピンキー:03/11/30 21:50 ID:ei4TDexi
972はSS倉庫の管理人がらみの話と
勘違いしているのでは?

よく知らずに口挟んでスマソ
977名無しさん@ピンキー:03/12/01 00:56 ID:IeAQwpTi
972です。
勘違いでした
すみません
978名無しさん@ピンキー:03/12/01 08:54 ID:UIz9+lqY
新スレ、立てていいなら>967 >968の内容で立てちゃうけど。
五冊めのURLは>971のものに修正の上で。
979名無しさん@ピンキー:03/12/01 09:14 ID:UIz9+lqY
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1070237472/l50

勃てました。
即死回避よろしく。
980名無しさん@ピンキー:03/12/01 10:46 ID:CJX+9yAi
(゚◇゚)ホウギヨ!
981名無しさん@ピンキー:03/12/01 16:06 ID:IeAQwpTi
乙!
982名無しさん@ピンキー:03/12/01 21:55 ID:2t2f5Sbs
↓以下、18レスは月陰の朝↓
983名無しさん@ピンキー:03/12/01 22:04 ID:UIz9+lqY
おーい、ヨーコ!
1000取り合戦、始まるよ〜♪

         Q Q
         /⌒ヽ)
          /   っ  ほた
     〜〜彳  ノ     ほた
         0―u
        。。
        ゚○  。。
         。。 ○゚
         ゚○  。。
            ○゚
          。。
          ゚○
984名無しさん@ピンキー:03/12/01 22:06 ID:fJ+gz2Yi
まあ、そんなわけで五冊目も終わろうとしているわけだが
アレだな、このスレも非常に良いスレだったと言えますな、
月渓殿。
985名無しさん@ピンキー:03/12/01 22:07 ID:fJ+gz2Yi
つうか、なんであんたが仕切ってはりますのん?青辛はん
986名無しさん@ピンキー:03/12/01 22:09 ID:mDF9WoEJ
??青辛はん・・・
なぜ京都弁?
987名無しさん@ピンキー:03/12/01 22:18 ID:fJ+gz2Yi
ごめん、なんかデンパが「芳は京都弁」って言ってくる
もんだから。
988名無しさん@ピンキー:03/12/01 22:30 ID:UIz9+lqY
∧_∧
(´∀`) 月淫の朝・・・なんやらやらしいですなあ。
( つ旦O
と_)_)
989特殊かも… 1/2:03/12/02 00:50 ID:r+iGjGNX
(注:陽子が男体化(?)している、祥瓊×陽子です。)


 胎果は、蓬莱では暮らしに支障がないよう、姿が変わるのだという。
いわば、変装のために肉の皮をかぶっているような物だと説明を受けた事もある。
陽子の母の一族は、大体女系であり、そのため、そういう風な皮がかぶせられたのだろうか。

「…何はともあれ…困った物だな…」
朝一番に、陽子はため息をつく。
未だ、男の体に慣れないのだ。
普段はいい。
懐達という民の感情にも沿うし、ただでさえ年若いという事で侮られがちなのだ。
これで女の体のままだったらと思うと、ぞっとする事もある。
しかし、自らの男の性を様々と思い知らされるとき、とても困ってしまうのだ。
吐き出すことが出来ない。いや、自らのそれに触れる事も躊躇ってしまう。
「陽子、もうそろそろ起きないと。」
「うわ!祥瓊!?」
いきなり入ってきた女史に、慌てて自らの体を隠す。
「陽子…??…あ、もしかして」
「うわわ、よ、よせ、祥瓊!」
抵抗もむなしく布団を剥ぎ取られてしまうと、もはやそれは隠しようがない。
「しょ、しょうがないじゃないか…男の生理という物らしいから…」
しどろもどろにイイワケする陽子に、祥瓊はついくすくすと笑ってしまう。
「そうよ、別にいいじゃない、それくらい。私は気にしないわよ、別に。」
 気にして欲しい、と陽子は思う。
少なくとも、自分が女の体だったときは気にしたし、 今でも他人のそういうものは気にするとおもう。
「そうだ。私が処理してあげましょうか?それ。」
言うないなや、祥瓊は陽子のそれに手を伸ばす。
990特殊かも… 2/2:03/12/02 00:51 ID:r+iGjGNX
「やめ…っっ!ぁ」
静止が間に合わず、布越しに触れられてしまい、そこから全身に甘い快楽がにじむ。
「ふふ…、陽子、気持ちいい…?」
さすさすとさすられ、更にそこに血液が集まり、硬度がましてゆく。
「しょ…け…も、やめ…」
こちらに来てから意識してそこに触れずに来た為、陽子はなれない刺激になすすべもない。
「やめていいの?この状態でこれからご飯を食べたり、朝議に出たり、できるのかしら。」
祥瓊は返事を待たず、あいているほうの手で陽子の顎を持ち上げると、唇を合わせた。
「んふぅ…っ」
そのまま舌を進入させ、絡ませあう。
しばしの後、祥瓊の手を止めようとしていた手から力が抜ける。
手はその隙を逃さず、衣服の中に手をいれ、直接刺激を与え始まる。
「!!っんんっ」
流石に身じろいだ陽子だが、体の中心部を抑えられているため下手に動く事が出来ない。
祥瓊は口を離すと、二人の間に繋がった銀の糸をぺろりと舐めとった。
「そろそろ、限界が近いかしら?」
祥瓊はそうささやくと、徐にしゃがみ込み、陽子の雄を咥えた。
「ぁっ…!しょ…け……ああ!ダメ!!」
生暖かい蠢きに、陽子はとうとう自らの雄を開放してしまった。
「んっ……」
祥瓊はそれをごくりと飲み込み立ち上がると、
「さ、陽子…さっさと着替えてご飯食べに行きましょ?」
呆然としている陽子に、何事もない口調でそういうと、肩を叩いた。
「あ、…ああ…」
女史はなにか言いたそうな顔の陽子を尻目にさっさと支度を進めて行き、
部屋から送り出す寸前に、耳元でささやいた。
「次は私も楽しむから、今夜は覚悟しておいてね?」 
(終)
991特殊かも…:03/12/02 00:54 ID:r+iGjGNX
 アレなネタなので、旧スレでいかせていただきました…

 気にせず、引き続き、1000取り合戦をお楽しみくださいませm( )m
992名無しさん@ピンキー:03/12/02 04:16 ID:mR5tdbof
|∀゚)ミタミタミターーーー!
993名無しさん@ピンキー:03/12/02 15:39 ID:4Xn6Y3gf
うわー。男陽子キターー!
もっと続きを〜!
994名無しさん@ピンキー:03/12/02 19:59 ID:FH5vFmQf
モエーモエーモエー!
めちゃくちゃツボでした。
995名無しさん@ピンキー:03/12/02 22:28 ID:S2hARXRH
そ・・そりは景王の●おろしを、祥瓊が・・・てことか?!
ハアハア・・・・・>>990

や・・やらしくキボンヌ
996名無しさん@ピンキー:03/12/03 00:50 ID:P7oPyj+g
もれもきぼんぬ。





ただし5レス・・・いや、4レス以内でな。
997名無しさん@ピンキー:03/12/03 09:09 ID:tIM7+x0q
       へヘ
      〃 ⌒丶
 ,,、,、,,, ( 从ハ从)  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      )§´∀`リ∩<  1000取り合戦 開始!!      ,,、,、,,,
     /三/| ゚U゚| /  \____________  ,,、,、,,,
 ,,、,、 ,,, U (:::::::::::)
      //三/|三|   ,,、,、,,,  \オセーよぉーーーッ!!/
       ∪  ∪  ∧_∧ ∧_∧∧_∧∧_∧∧_∧
         ,,、,、,,, (     )   (    )    (    )
 ,,、,、,,,       ,,、,、,,,  ∧_∧∧_∧∧_∧ ∧_∧∧_∧
      ,,、,、,,,       (    )    (    )    (    )
998名無しさん@ピンキー:03/12/03 09:11 ID:tIM7+x0q
ハァハァ・・・
999名無しさん@ピンキー:03/12/03 09:13 ID:tIM7+x0q
ハァハァ・・・
1000名無しさん@ピンキー:03/12/03 09:14 ID:tIM7+x0q
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