1 :
ムイシュキン公爵 :
04/06/16 12:40
2 :
ムイシュキン公爵 :04/06/16 12:56
【白痴】を読み終わりました。初めて読んだのは高校生のとき、それから2,3度 読み返したかな。今回は、黒沢明監督の【白痴】とロシア映画【白痴】を身ながら 読んでみた。【白痴】はドスト作品ではあまりおもしろくないとの評価もありましたが、 頷けるところもあるとおもいます。とりわけ、小説の最初の部分でムイシュキン公爵を じゅうぶんに表現していないにもかかわらず、「美しい人」と無理やり読者に押し付ける ようなところを感じました。これが、読書をついていけなくさせる原因ではないかと思った。 しかし、登場人物の描写は、やはり素晴らしいですね。その頃のロシアの風景というか 酔っ払いがいつもでてきますが、それを現代日本におきかえるとどんな種族の庶民になるのか 極めて興味深い。「大審問官」のような思想的展開は不十分だとおもいますが、 キリスト教的「美しい人」の典型をイエスになぞらえてつくろうとしているのは理解できます。 しかし、今日的にはこの人物像では影響をあたえるとは思えませんが。
前スレ、まだたっぷり余ってりんだが。
4 :
ムイシュキン公爵 :04/06/16 13:01
あつ、そうですか。すみません。
5 :
吾輩は名無しである :04/06/16 14:34
さすが腰が低いな、ムイシュキン公爵
6 :
吾輩は名無しである :04/06/16 16:47
前半のあの札束を暖炉にぶちこむ乱痴気騒ぎは読んでて凄かった。 今までよんだどの小説の場面よりも興奮したよ。 はやりの「カーニバル的」雰囲気とはこんなもんかなって思った。 いずれにしろ、私の理想の女性はナスターシャ・フィリッポヴィナだ。
7 :
ムイシュキン公爵 :04/06/16 19:48
理想の女性が、ナスターシャ・フィリッポヴィナとは、まだお若いですね。彼女は疲れますね。 黒沢映画では原節子が演じていましたが良かった。アグラーヤは、久我美子だったけどあまりいいキャスティングとはいえないな。 ナスターシャとアグラーヤの最後の対決場面は、原節子が良かったけど、小説のほうが断然雰囲気がでていた。 いずれにしろ、ムイシュキン公爵の人物像は、もう現代では手垢がついてしまっていると思います。
具体的に ムイシュキン公爵のどんなとこがだめなんですかムイシュキン公爵?
おいっ、PART5のほうはどうしたらいいだよっ?! どっちに書き込めばいいか迷うじゃねーか?!
10 :
吾輩は名無しである :04/06/26 12:43
みなさん、とりあえずPART5に書き込みましょう!
11 :
吾輩は名無しである :04/06/26 15:46
字が大きくなって読みやすくなったカラマーゾフの兄弟買った人いる? 読み心地いかがですか?
>>11 別に ドストは悪筆家だし 特によくない それよか 値段が高いのが クソくらえだ!
えい、畜生!
おい、レフ・ニコラエヴィチ、スレまで二股かけんじゃねーよ!
新しいカラマ買ったけど、旧版持ってないから比較は出来ない。 まあ読みやすいと思ってるけど、小さい文字になれてる人は読みにくいかと。 600ページ以上でスゲーぶ厚い。
>>15 新しいのって1ページにつき何行で、1行につき何文字なの?
ちなみに改版前は19行・43文字なんだけど。
17 :
吾輩は名無しである :04/07/03 15:29
今日はmyハニーと、読書にいそしんだ。 通算22回目の「悪霊」を読む私の横で、赤川次郎に読みふけるハニー。 ハニーの好きな作家は、赤川次郎と星新一と新井素子…なんてキュートなんだ! 一生、ドストエフスキーを読みそうにないオトコって実にイイね、ほんとカワイイ!と思った。 …バカだけど。
20 :
吾輩は名無しである :04/07/13 00:26
カラマーゾフスレどこにある?初心者向けじゃないやつ。
そんなのあるの?
関連スレで貼ってあったと思うんだけど・・・。
>>23 あ〜そうです!!助かりました、ありがとうございます!!
この世にはドストを読むことすらできない屑もいる。 こういう屑の頭ってどうなっているんだろうね?
>>25 釣り?
ドスト好きがあんたのような奴ばかりだと
思われるのは嫌だな。
質問!「罪と罰」を読んでおもったのですが、人間って自分のマブダチの頭、斧でかち割って 冷酷無残に殺した香具師のことを、愛せるものなんですか? たとえ、それまでほのかな想いを寄せていたとしても、そのことをコクられた瞬間、ひくと 思うんですが。
28 :
吾輩は名無しである :04/07/16 14:45
村上春樹はドストのやってることを、自分なりにアレンジしてやってるていう感じがする。 模倣というか、パクリというか・・・ 『虐げられた人々』を読んでてそう思った
浅田彰 いや一般の人は前半はいらない。しかし鎌田哲哉のドストエフスキー論は、もし群像に載っていたとしても、面白く読んだと思う。
ドストの小説が厚い、文字数が多い、などの理由で敬遠してしまうのは馬鹿者である。 こういうゴミが読書を趣味の一つとして挙げるのは愚の骨頂である。
でもまあ、確かにドストは、時として文章がくどくどしいよな。 カラマーゾフとか。
32 :
吾輩は名無しである :04/07/17 08:26
>>31 ドストの地の文のくどさは慣れてしまえば、むしろ楽しめると思う。
あー、また始まった、みたいな感じでね。
自分としては長ったらしい会話のほうが読みにくい。
思想を語っている部分は、すごく刺激的なんだけど、
それとは違って、やたら現実感がないとことか、意味不明の会話を読み通すのがしんどい。
まあ、意味不明と感じるのは、読み手の力不足なんだろうけど。
コーニャクロソートキンの精神年齢はいくつですか?
21世紀にドストエフスキーはもう古いんじゃないか、とマジで思うが。 神様がいないからなにしてもいいと考えてみたり、神様がいないとどう生きていけばいいのか わからないと女の子をレイプして死に追いやったり、ドストの登場人物ってほんとにバカとしか 思えない。 今時、唯一絶対神や絶対的真実がなければ生きていけないと考えるのは、原理主義者のアホ共だけだね。 答えのでない問いを発して苦悩の泥沼で悶えるのが高尚なことだとカンチガイされてw、20世紀には ドストがやたらもてはやされたけど、答えが出ないのはそもそも問いの設問の仕方が間違っているだけ。 アホの証拠。 そのアホを21世紀の今になってもありがたがって、アホ信者以外を屑とみくだす屑はまさに時代に取り残された 阿呆の見本。
やれやれだぜ
ドストエフスキーの過去スレ何処ですか?
>>34 そう言って得意になっているつもりだろうけどww
ドスト作品の場合、もっと普遍性のあるテーマが含まれている。
「もう古い」というのもそれこそ何か古いというか皮相的感覚を
感じさせるなあ。
>>34 ただの強盗殺人と自爆テロによる殺人に差異があるのか?
という問題は、まだ、現在も重要な意味を持つ。
たとえば、ある殺人を”聖戦”のためだとした時、実行者は目的は手段を
浄化するということで、無差別であったとしてもそれを行うことを許す。
つまり、観念上の認識によって、行為に異なる価値が生まれるのだ。
このことを、さらに拡張して考えると
”神ある”世界と”神ない”世界に差異があるのかということになる。
少なくとも、もし、神がいなければ、アメリカもイスラムもその大義をかなり失う。
39 :
吾輩は名無しである :04/07/17 17:42
めちゃめちゃ面白いと思うけどな 高尚かどうかはともかくとして
40 :
吾輩は名無しである :04/07/17 17:45
ドストエフスキーは20前後で読むもの。 トルストイのよさは30前後でわかるもの(らしい、俺高校やからわからんが)
41 :
吾輩は名無しである :04/07/17 18:24
>>40 ははは。トルストイが大人の読み物と一体誰が決めたのやら。
考えさせることを嫌がる屑はいるよ。 どんな偉大な著書も読者の見識内でしか評価されない。 つまり、読み手側が屑だと、もうドストがどんな作品を書こうと伝わらないんだよね。 だから屑は世の中を生きて楽しみが減る。自分にないものをもっている人に妬みや嫉妬に走る。 こういう屑がこの世には溢れているんだ。 本当に勘弁して欲しいよ。
43 :
吾輩は名無しである :04/07/17 18:55
46 :
吾輩は名無しである :04/07/17 19:41
>>45 さらにそこに突っ込む阿呆発見!(ここで終わり!)ぷっ
47 :
吾輩は名無しである :04/07/17 19:42
>>40 トルストイには有名な『幼年時代』『少年時代』『青年時代』の名作三部作
はじめ、多数の民話や子供向けに書かれた作品もある。それらは
若年期に読むべき類。
だが、トルストイの真髄に近づけるのは、ようやく30前後から、と言っていい。
思想も信仰も年齢と共に深まっていったトルストイの跡を
必死で追っていくだけでも、充実した思索に導かれる。
その意味では、大人向きと言える。
煽りは放置
悪党め! 野蛮人め!(『白夜』)
>”神ある”世界と”神ない”世界に差異があるのかということになる。 少なくとも、もし、神がいなければ、アメリカもイスラムもその大義をかなり失う。 けっ、大部分の無神論的日本人にとって、今回のイラク戦争がどんなにアホらしいものだったことか! 「大義」ってなんだよ?!「世界を民主化に導くアメリカ国民の聖なる使命」っていう 「大義名分」さえあれば、確証も泣く他国に攻め入って無差別に拷問・レイプしてもいいのかよ?! 「ロシア国民の聖なる使命」を奉じるロシア・メシアニズムにかぶれて、侵略戦争まんせー!した 「作家の日記」のドストエフスキーのアホな思考そのままだな! 「神」によってしか自分の生の意味を見出せないヤツってあわれだよな、ドスト。 自分の民族的アイデンティティーを絶対化することでしか、生きがいみいだせないなんて お寒い生き方だぜ。街頭で宣伝カーに乗って、がなりたててる右翼のオサーンと同じだな! ありのままの自分とありのままの世界では生きる意味を見いだせなくて、いもしねえ「神」に よって自分の存在を吊り上げてもらわなくてはいきていけない香具師なんて、単なるお笑い。 いや、単なるお笑いどころかドストのような思考こそが今回のイラク戦争のような原理主義の ぶつかり合いによる戦争を生み出す悪の元凶。 まあ、典型的なアホの思考の標本としてなら21世紀に残してやってもいいか、程度のレベル。 …でも好きなんだよな、ドスト。面白いと思うし。可愛さあまって憎さ百倍ってとこ。
俺もドスト好きだよ。
カート・ヴォネガットが「人生で知るべき事はすべて『カラマーゾフの兄弟』のなかに書いてある。 でもそれだけじゃもう、足りないんだ。」と書いていた意味が最近ようやくわかってきた。 自分の直観や主観から得た信念を、「神」という超越的権威によって絶対化・宗教化するようなやり方は 究極の生きる意味を個人に与えて救済するものかもしれないが、そこに違う信念を持つ「他者」が現れた場合 お互いが自分の信念を絶対のものとして相手を「悪」と排除することになる。 自分の主観の中では自分の信念を絶対のものとしても、様々な価値観が共存する現代社会では、 一歩公共の場に踏み出したら、自分の信念・価値観を相対化して考える現代人としての視点が必要。 残念ながらドストにはその視点が欠けてるね。19世紀人だからしょうがないんだけど。 ドストのような自分の価値観を絶対化する思考では、現代ではもう限界があるんだよ。 “古い”って書いたのは、そういうこと。 でも人間の深層心理をえぐる描写にかけては、ドストはピカいち。サイコー!! うざったく書いてすまんな。
うざいのは構わんが単細胞なのはいかんな。 相対主義なんて19世紀の遥か以前からあるだろ。
でも自分たちの「神」を相対化したことは、なかったろ?19世紀以前は。 中世でそれやったら異端審問で火あぶりだぜ?
55 :
吾輩は名無しである :04/07/19 22:17
へへへ
56 :
吾輩は名無しである :04/07/19 22:33
ドストエフスキーなんてぺっぺだ
「自分の信念・価値観を相対化して考える現代人としての視点」ね。 しかし、これがいかに人生を平坦で、退屈愚鈍なものにすることか。 もちろんそのような視点に立つことができることを前提としての話だけど。
>>52 こと小説においてドストは自分の価値観を絶対化するような事はしなかったよ。
本当にドスト読んだのか?
>>58 文庫化されてるのは全部読んでる。いま全集のほうに手をのばしてるとこ。
実は最近、「作家の日記」を読んでしまって、ドストのあまりの思想偏向ぶりに
ショックを受けたんだ。
それから小説読んでもそれを書いてるドストの考えが透けて見えるような気がして
なんか純粋に小説を楽しめなくなってしまった。
確かにドストは小説においては自分の価値観を絶対のものと描いている訳ではない
かもしれないけど、無神論者の描き方には完全な悪意がはいってるよね?
「悪霊」しかり、「カラ兄弟」のラキーチンしかり。
ああいう偏向した無神論者への攻撃を読むと、真面目に誇りをもって無神論者してる
私としては、カチンとくるよ!!
私、神が存在しないなら何してもいいなんて、考えた事すらなかったもん!!
そんなこと考えつくイワンって、実はすごいバカなんじゃないかと今真剣に思ってる。
>>59 >真面目に誇りをもって無神論者してる
でも良く考えた訳じゃないだろ、どうせ。
>>59 日本には伝統的に一神教の神なんていなんだから、日本で無神論者って言っても、
欧米の無神論者とはわけが違うだろ。ドストの中では無神論者=ニヒリストでしょ。
ニヒリストだったら、ニーチェの言う超克とか、インド哲学や仏教の解脱の道にでも進まない限り、
ドストの世界であろうとなかろうと、破滅的な人生を歩むのは確実でしょ。
こんなこと考えてる
>>59 って、実はすごい馬鹿なんじゃないかと今真剣に思ってる。
馬鹿でもなんでもいいけど、親がクリスチャンで、んでもってカトリック・ミッションの学校に 逝かされて見ろー!いやでも宗教の事考えさせられるんだぞ。 なにせ尼さん(シスター)がセンコーなんだから! とにかくドストの思考は余りにもキリスト教中心主義の考え方だと思う。 唯一絶対神への信仰を失えば、人間はニヒリズムに陥って虚無と退廃のうちに 自滅する、なんてキリスト教徒以外の人間からみればチャンチャラおかしい。笑っちゃうぜ。 道徳と神の存在は全くの別物じゃん。 「神がいなければすべてが許される」っていう「カラ兄弟」でドストが仰々しくたてた 命題も、非キリスト教徒からみれば噴飯もの、大笑い。 自分の文化圏の価値観だけで、ものかんがえてんじゃねーよ!と思う。
自分の時代の価値観で(ry
>>63 おまいこそ、自分の文化圏の価値観だけで、ものを考えて、ドストを否定してるんじゃないのか?
神ありが善で、神なしが悪である理由は、救済という問題に拠る。 神なくして、救済はありや? ドストエフスキ〜は、神なくしては救済はないと考えた。 カミュは神も救済も同様に無いと考えた。 確かに、救済を絶対者に求めるのは、素朴で原始的な考え方である。 しかしながら、私たちが、救われたいと考える間は、神の存在は問題である。 南無南無。
67 :
吾輩は名無しである :04/07/20 20:13
ドストエフスキーと岩波ホール 後藤明生 アンジェイ・ワイダ監督の「悪霊」の試写を観た。この映画は岩波ホールの「エプキ・ ド・シネマ」15周年記念作品だという。わたしと岩波ホールとの最初の出会いは、ア ンゲロプロス監督の「アレクサンダー大王」であった。この衝撃的な出会いは忘れら れない。この出会いによって、岩波ホールも、「アレクサンダー大王」も、わたしに とって永遠の存在となったのである。 それはいつだったか。わたしは日記をつけていないので、毎年日記代わりに使ってい るカレンダー式の予定表をロッカーの中から探し出して調べてみると、「1982年4 月14日」に、岩波ホールで観ていた。7年前である。しかし、記憶はたちまち甦り、 ドン・キホーテのロバのような馬にまたがった、脱獄囚の頭目アレクサンダー大王が 出現した。 十数名の脱獄囚を率いた彼は、イギリスの貴族4人を人質にして、ギリシャの山村に たてこもる。村に雪が降りはじめる。わたしはあっとおどろいた。山の傾斜面に並ん だ雪の村は、ブリューゲルの絵そっくりであった。アレクサンダー大王たちの政府へ の要求は、脱獄囚の「法的な釈放」および、彼らのたてこもる山林を「共産村」とし て認知せよ、というものらしい。政府軍は村を包囲した。黒い帽子に黒い服、コウモ リ傘を持った政府の代理人が、雪の村を道化師のように動きまわる。村の石だたみ。 村の広場。交渉が続く。しかし脱獄囚たちと村人たちは「共産制」をめぐって分裂し、 大王はとつぜん、ブリキのおもちゃみたいな剣を振りまわして、人質を皆殺しにする。 政府軍の総攻撃がはじまった。アレクサンダー大王はついに追いつめられ、村の広場 に尻餅をつく。ブリューゲルの絵のような村人たちがそれを取り囲む。そして、村人 たちの人垣が解けると、広場には石膏になったアレクサンダー大王の首がごろんと転 がり、赤ペンキのような血がこぼれている。
68 :
吾輩は名無しである :04/07/20 20:14
では、古代ギリシャの大王と同じ名前を持ち、また、同じ“聖なる病”の持ち主であっ たこの脱獄囚の頭目とは、いったい何者か。革命家か、山賊か、それともペテン師か。 はっきりしているのは、映画「アレクサンダー大王」が、悲劇的であり同時に喜劇的 であった、ということだろう。現実的であり、同時に超現実的であったことだろう。 そして、記憶に残る場面のすべてが、映画というものを羨ましがらずにはいられない 映像ばかりだということである。 わたしは、「エプキ・ド・シネマ」15年間の忠実なる観客であったとはいえない。そ の15年間の上映リストを眺めていると、溜息が出る。ロベール・ブレッソンンの「白 夜」(ドストエフスキー原作)は1978年、1980年にはエイゼンシュテインの「メキシ コ万歳!」、その他、どうして見逃したのだろうと後悔される映画が、ずらりと並ん でいる。 「大理石の男」(80年上映)、「約束の土地」(81年)、「ダントン」(84年)、 「愛の記録」(87年)など、アンジェイ・ワイダ作品も並んでいる。しかし、わたし は彼の作品についても、やはり忠実なる観客ではなかった。というより、「地下水道」 しか観てなかったのである。これは1957年の作品らしい。わたしが観たのは何年だっ たかはっきりしないが、「地下水道」の衝撃は、カフカの記憶と重なっている。 カフカの『変身』を読んでショックを受けたのは、1955年頃だと思う。わたしは早稲 田の露文科に在学中で、ゴーゴリ病にかかっていたが、たちまちカフカ病を併発し、 『審判』『城』その他を読んだ。それから1957年に早稲田を卒業したが、どこにも就 職せず福岡に逃げ帰って、まる1年間ぶらぶらしていた。自転車で市の図書館に出か けて、ドストエフスキー全集を読んでいたのである。翌年、某先輩の紹介で、再上京 して某広告代理店に勤めたが、「地下水道」を観たのは、たぶんそれから暫くあとの ことだと思う。
69 :
吾輩は名無しである :04/07/20 20:14
「悪霊」は、実にそれ以来のアンジェイ・ワイダ作品である。かれこれ30年ぶりでは ないかと思うが、わたしは今度もカフカを思い出した。『審判』である。『審判』の ヨーゼフKは、ある朝、何故だかわからないが逮捕され、訴訟にまき込まれる。そし て、何故だかわからないが2人の死刑執行人によって石切り場に連行され、犬のよう に殺される。 『悪霊』のシャートフは、ピョートル(映画ではフランス語式にピエールと呼ばれる) の指揮する“五人組”によって殺害される。しかし、だからドストエフスキーの『悪 霊』とカフカの『審判』が似ている、というのではない。そうではなくて、ワイダ解 釈によるシャートフが、『審判』のヨーゼフKに似ているということである。という よりも、もう少し正確にいえば、ワイダ解釈による『悪霊』のシャートフを観て、 『審判』のヨーゼフKを思い出した、ということである。 『悪霊』は、ドストエフスキー作品の中でも難物といわれて来た。わが国では特にそ うだった。なにしろ、“批評の神様”小林秀雄が、「『悪霊』について」を途中で投 げ出してしまったからである。では、どのように難物なのか。それをここで語る余裕 はないが、この小説の複雑さを簡単にいえば、いわゆる主人公がはっきりしない、と いうことだろう。 スタヴローギンか、ピョートルか、シャートフか、キリーロフか。それとも、ピョー トルの父親のステパン氏か。誰を中心に考えるかで、『悪霊』はさまざまに変化する。 この映画は、シャートフ中心の『悪霊』である。シャートフ中心ということは、ネチ ャーエフ事件中心ということである。
70 :
吾輩は名無しである :04/07/20 20:15
1869年のモスクワで、イワーノフという大学生が、ネチャーエフという大学生の組織 する過激派グループの内ゲバで殺害された。これがネチャーエフ事件で、『悪霊』は この事件をモデルに書かれたといわれている。すなわち、イワーノフはシャートフの、 ネチャーエフはピョートルの原型である。そして、小説でも映画でも、シャートフは ネチャーエフ事件のイワーノフと同様、雪の林の中で殺害され、死体におもしをつけ られて凍った池に投げ込まれた。 組織の悪魔ピョートルは、キリーロフの自殺哲学をも利用する。すなわち、シャート フを殺したのは自分だというニセ遺書をキリーロフに書かせ、彼がピストル自殺する のを見届けて、行方をくらます。すると、街に火事が起る。 ステパン氏は、「ロシアを探す」放浪の旅に出かけた。そして「ルカ伝」8章32〜37 節――病人に取り憑いていた悪霊が豚の群に入り、豚の群が走り出して湖に落ちて溺 死する、というくだりをききながら、「息子のピョートルはわがロシアに取り憑いた 悪霊です。しかし、あるいは自分は、その親玉なのかも知れません」という。映画で は、このセリフはなかったかも知れないが、これは「ロシアを探す」というテーマと ともに、『悪霊』の重要なテーマである。つまり、ピョートルたちの無神論=破壊主 義のタネを撒いたのは、他ならぬ自分たちの西欧主義なのだ、という近代ロシアにお ける「親子関係」の構造である。 映画では、最後のスタヴローギンの自殺も省略されている。しかし単純化は必ずしも マイナスではない。むしろアンジェイ・ワイダ監督は、『悪霊』の小説としての複雑 な世界を、シャートフ中心に単純化することによって、鮮明化し、映像化したといえ る。そして、それらの映像によって映画「悪霊」は、まだドストエフスキーを読んだ ことのない人々にとっても、忘れることの出来ない『悪霊』となったのである。 (以上、岩波ホール、エプキ・ド・シネマ15周年記念作品『悪霊』のパンフレットより)
>>63 >>63-64 で終了だと思うけど一応補足。
キリスト教徒なんて未だにいっぱい居るし、
無神論・無宗教のほうが未だにマイナーなわけで。
そういった意味で現代はドストの時代と変わらない。過渡期のままだよ。
騒いでいる奴うざいね。 率直に言えば、こいつ程度に突っ込まれるほどドストは馬鹿じゃない。
「世界を救うのは、道徳でもキリストの教えでもない。 <ことば(ロシア語では、スローヴオ)>は肉体なり、と信じる、その信仰だけが救えるのです。」 (トルストイの『わが懺悔』を読んで聞かせたトルストイ夫人に向けて、ドスト氏が言った言葉より) 「わたしは子供のようにキリストを信じ、宣伝するのではない。わたしのホザナ(神への讃歌)は、疑惑の溶鉱炉をくぐってきたのだ。」 (死の直前に記した「手帳」より。)
>>60 こういう軽薄なタイプの人間こそ、腹痛に襲われ程度で「神様・・・助けて!」なんか言っちゃうんだよなw
>>63 .「道徳というものはどんなものでも大本は宗教だ、なぜならば宗教は単なる道徳の公式にほかならないからである。」
(「メモ・ノート(1875〜1876年)」より。
袋叩きだな、おい。 もう赦してあげなさい君達。 すべて一粒の麦、だ。 この言葉を日本語に当てはめるとだな、「一寸の糞虫にも五分の魂」と言いまして……。 へ、へ、へ。
77 :
吾輩は名無しである :04/07/21 06:38
まあ、なんだっていいわな。結局人間はそれぞれ自分の信念に従って生きるのさ。 ところで「家主の妻(ハジャイカ)」読了。 「大審問官」のモチーフがすでに初期のこの作品に登場していて驚いた。 強者や権威にすがりたいと思うのは人間の本能的な欲求なんだろうか?と小一時間。 ドストはこのことについて、一生涯かけて考えつづけたんだな。
神について考えるって、頭いいよね。 JAPのパクリの継ぎ接ぎじゃ手に負えない。
∧ ∧γ⌒'ヽ ヴァァーーー (,, ・∀i ミ(二i / っ、,,_| |ノ 〜( ̄__)_) r-.! !-、 `'----' ア〜ボクハ〜 ∧ ∧γ⌒'ヽ (,, ・∀i ミ(二i / っ、,,_| |ノ 〜( ̄__)_) r-.! !-、 `'----' アナタヲアイシテイマシタ〜 ∧ ∧γ⌒'ヽ (,, ・∀i ミ(二i / っ、,,_| |ノ 〜( ̄__)_) r-.! !-、 `'----'
>>69 >この小説の複雑さを簡単にいえば、いわゆる主人公がはっきりしない、と
>いうことだろう。
>スタヴローギンか、ピョートルか、シャートフか、キリーロフか。それとも、ピョー
>トルの父親のステパン氏か。誰を中心に考えるかで、『悪霊』はさまざまに変化する。
こういう指摘って当たり前のようでいて改めて書かれると意外と面白い。
悪霊の主人公は・・・ 悪霊である。
83 :
吾輩は名無しである :04/07/21 14:40
ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |! cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・ ,. -─- 、._ ,. -─v─- 、._ _ ,. ‐'´ `‐、 __, ‐'´ ヽ, ‐''´~ `´ ̄`‐、 / ヽ、_/)ノ ≦ ヽ‐'´ `‐、 / / ̄~`'''‐- 、.._ ノ ≦ ≦ ヽ i. /  ̄l 7 1 イ/l/|ヘ ヽヘ ≦ , ,ヘ 、 i ,!ヘ. / ‐- 、._ u |/ l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、 │ . |〃、!ミ: -─ゝ、 __ .l レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! | | ヾ ヾヘト、 l !_ヒ; L(.:)_ `ー'"〈:)_,` / riヽ_(:)_i '_(:)_/ ! ‐;-、 、__,._-─‐ヽ. ,.-'、 /`゙i u ´ ヽ ! !{ ,! ` ( } ' (:)〉 ´(.:)`i |//ニ ! _/:::::::! ,,..ゝ! ゙! ヽ ' .゙! 7  ̄ | トy'/ _,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、 r'´~`''‐、 / !、 ‐=ニ⊃ /! `ヽ" u ;-‐i´ ! \::::::::::::::ヽ `ー─ ' / ヽ ‐- / ヽ ` ̄二) /ヽト、 i、 \:::::::::::::::..、 ~" / ヽ.___,./ //ヽ、 ー / ゝ .! \ `‐、. `ー;--'´ //イ;;::::: //〃 \ __, ‐' / / \ ヽ \ \ / / /i:::::. //  ̄ i::::: / /
はぁ〜、夏休みが始まった。こうなればこの世は天国だ。 海だ山だプールだデートだスイカだ花火大会だ、そしてなんといってもドストエフスキーだ! こうなったら、全集制覇してみせるぜ!(大言壮語)
確かに暑苦しいキャラとか台詞は夏向きかもな
「悪霊」を関西弁に訳したら面白いだろうな。 誰かやってくんない? シャートフとキリーロフの対話とか、スタヴローギンの最後の手紙とか、爆笑ポイント満載!
ワルワーラ夫人とステパン氏の会話なんて、まんまだしな。
>>86 バフチンも指摘してるように、ドスの小説は基本的に対話構造になってるからな。
関西弁にしたらたしかに漫才的になるんじゃない?
チーホンとスタブローギンの対話はおもろいじゃろ。
あそこの対話は「おまえとはもうやっとられへんわ」とかって
スタブローギンが言って終わるようなもんだからな。
故・江川卓氏の試みもあるけどさ。
市に出かけた。顔中を口にしてまくしたて、わが身を酷使している香具師を見ながら、私が内心に呟いたことはこうだ。――この男はおのれの義務を遂行している。だが私は、自分の義務を巧妙に避けている。・・・・・・
ドスト読むなら冬だろ なんかロシアって年中冬ってイメージあるし、寒いと深刻になりがちだし。
おい、てめーら!これが居酒屋「都」で、アリョーシャが食ってた魚汁(ウハー)の作り方ですぜ! 材料(6人分) 魚のあら(ダシ用)…適量 白身魚(たら、ます等)…3切れ 玉ねぎ…一個 ジャガイモ…2個 香草…適当 水…10カップ ローリエ…1枚 塩…小匙2〜3 胡椒…適当 作り方 1.鍋に水をいれて魚のあらでブイヨン(だし)をとる。だしがとれたら魚のあらは捨てる。 2.1のブイヨンに白身魚、玉ねぎ、ジャガイモ、ローリエ、塩、胡椒をいれて柔らかくなるまで煮る。 3.2を器にもって、香草(ねぎとかかな)を散らす。 日本でいえばナベみたいなもんかな。 これを作って食いながら「大審問官」を読むのだ。紅茶とさくらんぼジャムも必携。
しかし、人がもの食ってる時に「反逆」「大審問官」のおはなしをしてくれるイワン兄さんて 優しいよな。食欲わくよ。
93 :
吾輩は名無しである :04/07/22 14:34
ところで、昨日トリビアでやってたんだけど ヨーグルトの上にたまる水分の名前は「ホエー」っていうんだってね。 その魚汁に加えたらウハーホエーだね それともホエーウハーかなあ
>>91 嬉しい書き込みありがとう。
「カラマーゾフ」を読んで以来、さくらんぼのジャムを買うようになってしまった。
∧ ∧γ⌒'ヽ ウハァァーーー (,, ・∀i ミ(二i / っ、,,_| |ノ 〜( ̄__)_) r-.! !-、 `'----' ∧ ∧γ⌒'ヽ ホエェェーーー (,, ・∀i ミ(二i / っ、,,_| |ノ 〜( ̄__)_) r-.! !-、 `'----' ∧ ∧γ⌒'ヽ 銃殺です! (,, ・∀i ミ(二i / っ、,,_| |ノ 〜( ̄__)_) r-.! !-、 `'----'
おい、てめーら!ついでにブリン(ブリヌィー)のレシピも書いておくぜ! ブリンってロシアの冠婚葬祭のとき必ず出てくる伝統料理で、ロシア版ホットケーキかクレープといったところ。 マルメラードフやイリューシャの葬式のときにも、出てきてたよね? イリューシャを悼んで作ってみてくれ、てめーら。もしくはカノジョか、かーちゃんに作ってもらえ。 材料(6人分) 強力粉…250g ドライイースト…小さじ1 牛乳…500ml(人肌くらいに温める) 塩…小さじ1/2 砂糖…大さじ1 卵…1個 バター…大さじ1(溶かす) 作り方 1.ボールに卵・塩・砂糖・牛乳・イースト・強力粉を入れよく混ぜる。 2.1に溶かしバターを加えて混ぜ合わせる。 ざる等で濾してからボールにラップをして30〜1時間ほど発酵させる。 (気泡がたくさん出来て量がふえてくると発酵した状態。発酵しすぎると酸っぱくなる) 3.フライパンに油を熱して、2を円形に流して、両面をきつね色に焼く。 18cmのフライパンなら15枚前後できる勘定。できたてのあつあつにバターやジャムをつけて食うと美味。 冷えたヤツなら、イクラ、キャビア、スモークサーモンをサワークリームと一緒に巻いてオードブルに。 他にもビーフストロガノフ、ボルシチ、ロシア風カツレツ、ピローグ、ピロシキ、カーシャ、ペリメニ、などなど ロシア料理は日本人の口に合うし、美味いぞ。 ロシアの文豪の小説にでてきた料理の数々を、自分でちょいと作って再現してみるのもこれまた一興。
>>94 ロシアン・ティーっててっきり紅茶にジャムをぶち込んで飲むもんだと思っていましたが、
小皿にジャムを取りわけて、ジャムを舐めながら紅茶を飲むのが本当だそうですね。
だからアリョーシャ君はさくらんぼジャムを頼んだんだ〜。知らなかったです。
98 :
吾輩は名無しである :04/07/23 12:57
20数年前、モスクワ放送でやった「わが心のペテルブルグ・ ドストエフスキーの生涯」の録音テープを持っている俺は勝ち組。
ブリンは美味しそうだよね。
100 :
吾輩は名無しである :04/07/23 14:53
100ゲッツ
「お前の原子まで愛しているよ」
さあ、図書館に未読だった「プロハルチン氏」「伯父さまの夢」「ステパンチコヴォ村の住人」を リクエストしてきた。 届いたら読むぜ。 それから、どうせくだらん内容だと思うが「土壌主義宣言」「政治評論」のほうも読んでやる、 ありがたく思え、ドストめ。
「露西亜の小説、ことにドストエヴスキの小説を読んだものは必ず 知ってるはずだ。いかに人間が下賤であろうとも、またいかに無教 育であろうとも、時としてその人の口から、涙がこぼれるほどありが たい、そうして少しも取り繕わない、至純至精の感情が、泉のように 流れ出して来る事を誰でも知ってるはずだ。君はあれを虚偽と思うか」 「僕はドストエヴスキを読んだ事がないから知らないよ」 「先生に訊くと、先生はありゃ嘘だと云うんだ。あんな高尚な情操を わざと下劣な器に盛って、感傷的に読者を刺戟する策略に過ぎない、 つまりドストエヴスキがあたったために、多くの模倣者が続出して、 むやみに安っぽくしてしまった一種の芸術的技巧に過ぎないという んだ。しかし僕はそうは思わない。先生からそんな事を聞くと腹が 立つ。先生にドストエヴスキは解らない。いくら年齢を取ったって、 先生は書物の上で年齢を取っただけだ。いくら若かろうが僕は……」 漱石の明暗にある会話にドストでてきた。はげしく既出かな。
>>92 大審問官のくだりは実に面白いね。
あの話ききながらアリョーシャは魚汁すすってたんんかな
おい、てめーら、「プロハルチン氏」を読み終わったぜ!! 短編だったけど、つまらなくて死にそうだったぜ。どうりで文庫で出てないわけだな。 借りたもんだからいいけど、買ったものなら完全に「金返せ!」状態だよ。 この作品がベリンスキーに酷評されたことで、2人の仲が決裂状態になったのもむべなるかな、だ。 ちょっと面白いと思ったのは「罪と罰」と同様、人間を凡人と非凡人に二分して非凡人の代表として ここでもナポレオンの名をあげている事。 ナポレオンがロシア人に与えたインパクトって大きかったんだな。 プーシキンも「オネーギン」で、「今の世の中で自分の事をナポレオンだと思わない者がいるだろうか」って 謳ってたよね。
結局、ここまで後世の人間に感銘を与えたナポレオンの「偉大さ」「非凡さ」っていったい なんなんだ? 下級士官が成り上がって大国の皇帝に登りつめたっていうことだけじゃねえよな? でなきゃ、アウステルリッツの三帝会戦、モスクワ占領という苦杯なめさせられたロシア人が こんなにマンセーするわきゃねーわな。
戦争と平和のお陰で、ナポレオンはヘタレなイメージになってる
トルストイは「異論・反論は許さん」という態度がみえみえ。 ドストのような波乱人生を生き抜いた作家には勝てないね。
そういえば、ドストの父親がナポレオン崇拝者だったてのを、どこかでちらっと見た おぼえあるけど。
ドストがいつトルストイに勝った? 世界最高の小説は戦争と平和さ
誰が決めたんだ?
女子高生コンクリ再犯の母親はドストエフスキーを読ませてたらしい。
「ステパンチコヴォ村の住人」読了。 つまんない、を通り越して読み通すのもアホラシイ作品。 こんなのをドストは大傑作「死の家の記録」の前年に書いたのかよ?!信じらんねー!! 年中、自分の姓のことで愚痴をこぼしているなよなよした下男のヴィドブリャーソフだけが 後年のスメルジャコフを彷彿とさせて面白い。 ヴィドブリャーソフってなんか卑猥な意味らしいけど、なんなんだ?
つづけて「伯父様の夢」読了。 冗談ぬきで読まなければよかった、と直後思った。 「ステパン村」が凡作なら、こっちは下品で低俗な正真正銘の愚作だ。 ドストエフスキー級の超天才作家でも、こういうの書くのかとかなりショック。 でも莫大な財産目当てでおつむの緩んだ老公爵との結婚をもくろむ美女、という筋立ては 後の「未成年」でもっと洗練された形で展開されているから、ドストエフスキー好みの 題材だったんだろうなあ…。 ドストエフスキーの作風の変遷を知るためには貴重な作品だし、やはり読んでみてよかった。
訳者によって、雰囲気が大分違うね。 今時、有名作品を米川訳で読んでる人間は少ないだろうな 只今、悪霊を読んでいる 昭和46年岩波文庫全4巻
120 :
吾輩は名無しである :04/07/30 00:09
ものすごくドストに詳しい人がいたら教えてほしい 池田健太郎は悪霊も訳したらしいんだけど、どこから出てるの カラマと罪罰以外どうしてもみつからない
「おかしな人間の夢」は?
「どすとえふ好きーのページ」からのコピペだけど
>>120 中央公論社の「新集 世界の文学」 (全46巻。1968年〜1973年刊。現在、絶版中。)
巻15〜16―悪霊1・2 (池田健太郎訳。1969年初版。)
池田健太郎ってひと、そんなに訳うまいの?
ちょっと面白そう。「カラ兄弟」の再読、この人のでしてみようかな。
悪霊を読んでいるが、登場人物が何を言ってるのか分からなくなってきた
キリーロフorシャートフあたり?
>96のブリンを作ってみました。 濾しもせず極めて大雑把に作りましたが美味しかったです。 焼き加減にあまり気を配る必要が無い点、ホットケーキより楽。
131 :
吾輩は名無しである :04/08/01 00:48
>>130 初読だったら、あれはデムパとして適当に読み流してOK。
今、「他人の妻とベットの下の夫」よんでる。 途中までだけど、結構おもしろいぜ。
「理想社会像」、「理想的人間」、自然への神性付与、自分を目立たせるという虚栄心、社会的目標を宣伝することへの従属、香具師的行為――これらをわれわれは十八世紀から得ている。
135 :
吾輩は名無しである :04/08/01 16:47
ロシア人の名前が覚えニク━━━━━━(´Д`|||)━━━━━━!!!!
>>135 俺もロシア小説だけは参ってるよ。まんどくさいけど、メモってる。
名前のパターンさえわかれば結構分かりやすいと思うけどね。 それはそうと、最近キン肉マンを読んだので 「悪霊」下巻のあらすじのところが「悪魔超人スタヴローギン」に見えて困る。
罪と罰読んだんですが あれ最後はキリスト教マンセーってことですよね? それを更正とか書いてるしなんか腑に落ちないなァ・・・
>>138 日本人としてはその辺は理解しづらいよな。俺もだけど。
>>135 登場人物が沢山いると思いきや、大した数ではなかったりする罠。
>>139 出てくる数字とかもキリスト教に直結してるしな
143 :
吾輩は名無しである :04/08/02 06:06
だからさー、罪と罰はラブストーリーだっての。 人間は汚い生き物かもしれないが、人間には愛があるのだ。 だからこそ存在価値がある。俺はそういう風に感じたけどな。
>138 最後の何をもってマンセーしてると思うわけ? 解説なんて読まなくていいから、 エピローグだけ100回読み直せ。
あれって途中で終わってるからね。 作者が最後にそう書いてる。 あれからどうなるのかなぁ、あの二人。
無神論者がキリスト教を腑に落ちないなんて言うな! 実際、キリストは歴史上で素晴らしい人物。 ガタガタ言うんじゃねぇ。
147 :
吾輩は名無しである :04/08/02 09:26
孔子の方がすばらしい
148 :
吾輩は名無しである :04/08/02 09:29
沙里奈ユイと桜田さくらもはずせないと思う あと笠木忍も良かった
>>137 ふはははは!悪魔超人スタヴローギン!!
鼻面つかんで引き回しと噛み付きで200万パワー!
いつもの二倍決闘して400万パワー!
更にマトリョーシカを自殺に追い込んでお前を超える1200万パワーだ!!
なぜジャップは宗教に対して難色を示すのか? ドストは「完全な無神論者は信仰の一歩手前だ」と言っていたが、 そこまで徹底したものじゃないことは見え透いている。 思想を中途半端に放置したままの状態の人間が宗教を批判するのって滑稽だと思うよ。 考えたくもないし押し付けられたくもない、ってことでしょ。こういう人間って怖いなぁ。 実際、こういう人間が世間に流されたりするんだよ。
>>151 ジャップという言い方はどうかと思うが、ある程度同意。
無神論=理知的、と履き違えてるヤツが多いんだよね。
で、宗教なんかにすがる奴は、心が弱いヤツだ、と決め付けることで、
優越感に浸る。
日本の無心論者の殆どのメンタリティってこんなもんじゃないかな?
カクいう私も決め付けモードに入ってるね。悪い傾向だ・・・。 結局、思想が違うもの同志分かり合おうとしても、平行線を辿る一方だわな。
結局、「カラマーゾフの兄弟」に出てくる三男が最強なのだ。
基地外マリヤ嬢、何を言ってるのかてんでわからね ヽ(`Д´)ノ
>>151 無神論者の素朴な疑問を論破できない限り、あなたの目的は達成できないんじゃないだろうか
大体なんで、神が存在しないなら何してもいいだなんて考えられるんだよ? ドストのその発想自体がしんじらんねー!! キリスト教徒は万が一信仰失ったら、強盗、殺人、レイプ、放火、リンチetc.やりたい放題 やりはじめるって訳か?おっそろしー!!つまり「悪霊」って煎じ詰めれば、そういう話だよな? バカバカしいにもほどがある。神を信じてても信じてなくても、他人と自分の存在を大事に思える 人間ならば、人殺しなんかするもんか。 愛さえあれば、神なんか不要だっつーの。
「他人の妻とベットの下の夫」読み終わった。おもしろかったよ。 ドストってコメディの才能もあるんだな。ドストたん、最高!!!
>158 キリスト教では、神は愛なわけだが。
神を信じないということは、単なる無神論者に留まらない。
ドストは単純な一神教から汎神論に転換しつつあったってなんかで読んだよ。 そういう意味じゃ 東洋思想的な母性的愛を書きたかったんじゃないのかな?? しかしアリョーシャ最強。 キリスト教のフィルターを通して見てしまいがちだけど あの当時のロシア正教は土着的な信仰も同時にあったはず。 ロシアは宗教改革に影響されてないしね。
>>158 また、お前か。
愛さえあれば神は不要だって言うけど、
もともと神を信じてない日本のニヒリストは、愛がなけりゃなんだってやるんだよ。
そういうのをキリスト教徒が見たら、お前がドストを馬鹿だって言ってるのと同じように、
連中も、愛のない日本のニヒリストを馬鹿って言うだろ。
お前はめでた過ぎる。ニヒリストの何たるかをまるで分かってない。
愛がなくても法律があるのでなんだってやるというのは無理があるな。 愛がなくて打算的でなくて感情的なニヒリストはなんだってやるかもしれない。
>>163 じゃあ、神も愛も知らないニヒリストが最低最悪なんであって、神か愛か、そのどちらか一方でも
知ってれば人間はOKなんじゃないか。
無神論者=規範&倫理の喪失者、というドストの図式があまりにも井の中の蛙だといってるだけだ。
キリスト教的規範だけがこの世の規範やモラルじゃないんだから。
だいいち西洋でも、神の存在に拠らない道徳哲学を18世紀にカントが樹立済み。
ドストの思考はあまりに反動的。
日本だろうが何処だろうが、神も愛も知らないニヒリストは最低最悪のヤローだというのは
同意だが。
165がいう程度の愛は所詮自己愛程度だと思うよ。 愛って隣人愛でしょ。愛を知っていて神を愛せないなんて理由ない。 逆に神を信じていて愛を信じられないなんてこともないだろう。 両方とも引っ張り合うんだよ。
>>166 さすが高貴なドストエフスキーの読者ですね!
>>166 幼い子どもや赤ん坊が無残な死を遂げていくのを、ただ沈黙して観ているだけの存在を、
決して「神」などと崇めるものか!!
地獄に落とされたってゴメンだ!
って、イワンだったら言うだろうね…
>>166 愛はどこにあるか知ってますが神はどこにいるか知りません
しばらく見ないうちにイワン兄さんが来ていたんですね。 またいっしょに食事をしましょう。
>>172 心さ。僕の中に確かにある。そしてほら、君の中にも…
愛ってホントすばらしいわよね〜。 ところでさー、「悪霊」のピョートル君がカルマジーノフのところでがっついて顰蹙をかった ロシア風カツレツの作り方、書いたげるー。 買ってきた鶏肉を自分でミンチするのがミソ。とってもおいしいのよ。 材料(2人分) 鶏肉(皮なし)…150g(包丁で細かくたたく) パン粉…20g 生クリーム…1/2カップ バター…大さじ2 塩…小さじ1/2 胡椒…少々 卵…適量 衣用のパン粉…適量 作り方 1.生クリームに浸しておいたパン粉を絞り、生クリームは容器にとっておく。 2.1のパンとバター、鶏肉、塩、胡椒をよく練り合わせる。 3.2のたねを2つに丸め、1でとっておいた生クリームに卵を溶き混ぜたものをくぐらせ パン粉をまぶす。 4.フライパンに揚げ油を熱し、中火で3を揚げる。 ほっぺた落ちそうなくらいおいしくて、がっつくピョートル君の気持ちはよくわかるんだけど カロリーが恐ろしくて1度しか作ってないわ。 ダイエットに興味ない人にお薦めのメニュー。
>173 心ってどこにあるの?
さて……こんな
>>158 をどうすればいい?
言ってみろよ、アリョー者。
∧_∧
∧_∧ (´<_`#) 銃殺です!
( ´_ゝ`) / ⌒\
/ \ | / バン
/ / / ̄ ̄ ̄ ̄/(u ⊃ バン
__(__ニつ/ God /_ | | |_ バン
\/____/ (u ⊃ バン
>>175 目を閉じて胸に手を当ててごらん、ほら…
>177 ムゥ、これは…… 心臓?
地下室、罪と罰、貧しき人々、賭博者と読んだのですが、 次は「悪霊」か「カラマーゾフ」どっちがいいですかね?
カラマーゾフか罪と罰は取っといたほうがいいらしい。後の楽しみがなくなるから。 よって悪霊へGO
やばっ、股間に手を当てたら硬くなってきちゃった。直子ちゃん何とかして。
183 :
吾輩は名無しである :04/08/05 03:22
イワンの反神論はやっぱ強力だよな…。 反論できるもんならしてみろ有神論者ども。
>>182 老婆の行水・・・鶏ガラ、洗濯板、歯糞の臭い
トラウマになりそうだなw
貧しき人びと、罪と罰読了。次に白痴に挑戦したが意味がつかめず途中で挫折。 中篇から出直して死の家の記録、虐げられた人々、胃炎の夫のどれかを読もうと思うけど、 ドストエフスキー初心者だったらこの中で最初はこれがいいというのはありますか? このほかでもいいです。
すいませんミスった。永遠の夫でした。
>184 大審問官物語というのは、結局有神論を擁護する結果になってたよね?
胃炎の夫ワロタ 虐げられた人々おすすめ。
胃炎の夫、ケッサクの予感w 賭博者もいいんじゃない?
>>188 イワンは厳密に言うと、完全な無神論者ではないからなぁ…。
神の創った世界を拒否することはできても、理想像としてのキリストへの未練を断ち切れない、
いまだ旧価値観から一歩も踏み出せない人間。
だから「神が存在しなければすべてが許される」なんてアホなこと言うんだよ。
だけどそこがイワンのイ・イ・トコロ♪ いや〜ん、イワン萌え〜。
↑そりゃ、スメルジャコフの話に一応相槌を打っておいたんじゃなかったか。 イワンが神の世界を認め得ない理由は「子供への虐待」だったかな ロシアって子供の虐待凄そうだもんなあ・・・ なにせアル中患者のメッカだから
有神論者と無神論者の争いって、 無神論者ばっかり頑張ってるような気がする 有るっつうほうが、示すのが筋だと思った
基督教的概念の神ならいないんでないの。
>>193 さん、示すのが筋だなんておっしゃいますけど、
いったい何を示せというんです?神が存在することを証明せにゃならんのですか?
いいですか、神の存在を証明するのと同様に、神が存在しないことの証明も
不可能なんですよ。
無神論もある種の宗教みたいなもので(無神論教とでも言いましょうか?)、
有神論者に対して「在りもしないものを信じるなんてどうかしてるよ」とか言いながら
自分も信じるしかないんですよ、神が存在しないと信じるしかね。
で、無神論教の狂信者ともなると、「神など無い」という教義を有神論者に
信じ込ませたくてつい頑張っちまうんじゃないでしょうかね?
なにも
>>193 さんが無心論者だなんて思っちゃいませんがね。
有神論者はまず、神の定義から始めてください。
悪霊、3巻(3/4)なんだが。 なんでこんなツマンネエんだよ
無神論者ってのは、品行方正で敬虔な有神論者だった過去を持ってる香倶師がほとんどで、 だからこそ神を信じられなくなった時の幻滅と衝撃が激しくて、神の不在とかキリスト教や道徳の虚偽とかを、 徹底的に叩くことになる。もう元には戻れないしね。 キルケゴール、ニーチェ、シオラン、みんなそうだよ。 イワンもきっとそうなんだろうな。
なんだ、結局のところこのスレに神を信じてる奴は居ないのか?
)ノ
↑可愛いっ!
太宰は逆にキリスト教に救いを求めた訳か。
>>195 「ビュンビュン空を飛び、人に襲いかかるうんこ」
「8匹集まるとキング蟻になる蟻」
↑
これらも存在しないことの証明は不可能だから
あなたは信じるというのですか?
205 :
吾輩は名無しである :04/08/09 13:59
悪霊を購入しようと思ったんだけど字が小さいんで諦めました。 その代わり白痴が新刊として並んでました。
>>195 10行もレスして、「いる」も「ある」も無いんですか
207 :
吾輩は名無しである :04/08/09 23:11
「罪と罰」の続きはどうなるのか?
208 :
吾輩は名無しである :04/08/09 23:14
なぁイワン君。 神にとって、君達人間は、屑虫に過ぎんのだよ。 屑虫の感情に配慮しないと言う事で神を裁くのか? 屑虫の分際で? 身の程を知りたまえ。
てか、日本で普通に生活する限り、神を本気で信じるのは 無理なんじゃないかと思ふ。 でも、俺は、有神論者を科学やらなんやらを持ち出して、 したり顔でバカにするやつらは嫌いだ。
たぶんアリョーシャは神人ですよ。
なあ、新潮の罪と罰をもう何度も読んでるんだけど どうせなら岩波の方も読んでおくべきだろうか? どっちも読んだ奴いる?
「アリョーシャ、僕はね、科学を信用しないわけじゃないんだよ。 だってさ、今じゃ科学のおかげでパソコンやインターネットなんてものまであるんだものね。その魚スープだって、科学のおかげで作れるのかも知れないしね。ただね、科学、科学と、科学を万能であるかのように崇め立てている奴らが、僕は気に入らんのだよ!」 「兄さん、この魚スープはとてもおいしいですよ!」 イマイチか、スレ汚しすまそ。
僕は神になりました。 いいですね。僕は神です。
216 :
吾輩は名無しである :04/08/10 13:18
217 :
吾輩は名無しである :04/08/10 13:30
「悪霊」のピョートルが食べてたビフテキって美味しそうだよな。
「『悪霊』のピョートルが食べてたビフテキって美味しそうだよな、って実にすばらしい言葉 じゃありませんか、兄さん。」アリョーシャは叫んだ。 「この世のだれもが、何よりもまずビフテキを愛するべきだと、僕は思いますよ。」 「神がビフテキを存在させた意味より、ビフテキそのものを愛せ、というわけか?」 「絶対そうですよ。論理より先に愛することです。絶対論理より先でなけりゃ。そうしてこそ はじめて、僕は神がビフテキを存在させた意味も理解できるでしょうね。」
神って美味しい
食いもんかい。
白夜、二重人格+新潮文庫全部読んだ。 今普通に購入できる範囲では全部買って読んだけど、 未成年はなんで発売されないかな。 俺はもう、全集買わなきゃいけないところまできているのかな。
カラマーゾフに手つけたけどなんか悶々として また罪と罰を読みはじめてしまった 俺はアリョーシャよりラスこのが好きなのか
>>213 私は科学そのものについては肯定も否定もしていないつもりだが・・・。
何をどう誤解していると思ったの? も少し詳しく頼む。
アリョーシャはあまりにもキレイすぎるからねえ。感情移入が難しいかも。 ところで真面目な話、イワンの幼年時代ってかなり悲惨だな。優しく美しいお母さんがあのバカ親父の 精神的・性的虐待を受けてどんどん狂って死んでいくのを目の当たりにして育ったんだから。 幼すぎて記憶がほとんどないアリョーシャと違ってひどいトラウマかかえてるんじゃないだろうか。 「反逆」で語る償い得ぬ子どもの苦しみって、自分自身の体験も投影してるのかも。 そのこと考えるとイワンの無意識が、父親殺し、神殺しの方向へ傾斜していったのも納得。 お母さんが泣き叫びながら聖像に祈っても神はなにもしてくれないってのを、わずかかぞえで7歳で 知ってしまったんだから。
>>223 神が存在するとするも、しないとするも科学。
科学を用いずには否定も肯定もない。という意味。
ニーチェはニヒリストではない
科学は客観の領域、神の問題は主観の領域。 科学的手法で神の存在を論ずるのは、両者の境界を越境するカテゴリー・エラーでは?
>>227 神の問題が主観の領域ってのは理解できんな〜
とりあえず、「存在」は客観的に論ずるものだと思うよ。
主観的な存在なんてなんでもアリだし論ずる余地も無い。興味も無い。
「宗教無き科学は不具であり、科学無き宗教は盲目である」とはアインシュタインの名言。
宗教言われても、実生活で実感せんから、俺にはあんま分からん。 友引の日に斎場が休みなのは、習慣だからか戒律だからか 区別がつかん。 イスラム教で豚食ったらいかんのと、それが同じようなもんなのかも 分からん。
>>224 俺も前からそう思ってた。
「反逆」の章が、その観点からあまり論じられることがないのが不思議。
イワンが語るあの子供の苦しみは、インテリの机上の空論になんか見えない。
そのわりにイワンがアリョーシャのように子供たちと交流する姿は想像できないな。 墓の前で説教するとすごい難しい話になりそうだ。
夏に入って、『罪と罰』『白痴』と読んでドストにはまったものです。 仲間に入れてくださいね! 個人的に『罪と罰』の方が好きでした。 『白痴』はムイシュキンがあんまり良い人物に思えないんで(何であんなに好かれるのか)。後半は面白かったですけど。 次はカラマーゾフですかね?
>>233 罪と罰が好きなら『悪霊』→カラマーゾフがおすすめかも
>>233 > 『白痴』はムイシュキンがあんまり良い人物に思えないんで(何であんなに好かれるのか)。後半は面白かったですけど。
↑これはわからないでもない。ちょとムヤミにモテスギとは思う。
(なんで俺よりもてるんだよ?!とか思ってるような俺には永遠に辿りつけないんだろけど)
> 次はカラマーゾフですかね?
ううむ まーカラマゾフでも悪くはないけど。どうかな?
基本 ドストには
ラスコーリニコフの系譜の人物(心の人)と
スヴィドリガイロフの系譜の人物(頭の人 情勢欠如)がいることを仮定して(もっと他のタイプも出てくるけど)
せっかくならスヴィドリガイロフ系のもう1代表 スタブローギンの出る『悪霊』を読んでも差し支えないかと。
前レスでもあったけど カラマゾフに関してはオールスター戦的な様相だから。最後にとっといてもいいと思います。
『悪霊』に関しては キリーロフという 変わりキャラも出てくるので楽しいよ(俺が好きなだけだけ)
連荘で読むと名前ゴッチャになるのでネット上にでもある 登場人物リストをプリントアウトして
あらかじめ しおり代わりにすると 楽に読めるはず。
まー人それぞれ ドストは特に色んな解釈あるけど それは読みながら 自分なりのドスト観を作り上げてきゃいいと思う。
本はどこにも逃げないので あわてず のんびり 読めばいいと思います。特にドストは長いから。
罪と罰好きには悪霊→カラマーゾフの順がいいのか。 カラマーゾフ買っちゃったよ。
読む順番なんてそんな気にすることもないと思うけどな もう買ったのならそっちから読めばいいじゃん
「この小説は、「神の存否」という重いテーマをはらみながら、富と女を握った独裁者である父親を 息子たちが殺す物語である。しかし父を殺すと、息子たちは父の偉大さを知る。父はたんに息子たちを 支配していたのではない、息子たちの争いを抑え外敵を抑え、いわば治安を維持していたのである。 」 「問題はここから先だ。カラマゾフの息子たちは集会を催し政治について話をしてみても父親のような力には ならない。ブッシュ政権もカラマゾフの息子たちと同じになった。フセインは倒した。あとをどうするのか」 うわっ、なんだこれ。これ書いたやつは本当に「カラ兄弟」を読んだ事あるのか〜??
ところでさ〜、登場人物のタイプ論の話だけどさ、こないだユングのタイプ論をよんだら、 ユングは人間のタイプを外向型、内向型に大別したうえでさらにそれを「思考」「感情」「感覚」「直観」タイプに 四分してるんだけど、その4タイプがまさに「カラ兄弟」の4兄弟にドンピシャリだったので面白かった。 イワンは哲学的思考が得意の外向型思考タイプ、ドミートリーは社交的で開けっぴろげな外向型感情タイプ、 アリョーシャは直観に基づいた総合判断にすぐれた外向型直観タイプで、スメルジャコフはまさに内向的感覚タイプの典型。 内向的感覚タイプの特徴は、 「周りからはおとなしい人に見られ物事に対する反応が鈍いと思われがちですが それは現実の印象をゆっくりと自分の中に自分のイメージで取り込んでいくからです。 その為独創的な世界観を持ちますが世間からはズレた印象を与えます。」 「ユングによると,このタイプの人は他人の攻撃や支配の犠牲になりやすいといわれています。 そういった人からの攻撃をふだんは我慢しているのですが,その限界を超えると,とんでもないところで 反抗心や頑固さを発揮してしまうことにもなります。」 内向的感覚タイプに向いてる職業の1つはなんとコック!ぴったりだね。
岩波文庫『白痴』、11月復刊。
>>238 これはあまりにひどいな
朝日って一体なんなんだ・・・
未成年復刊運動を展開してくれ。
>>238 早野透 しかとこの名前覚えた。
というか すごいな 朝日は校正してないのか・・・。
>>234 >>235 お二方ともありがとう。アドバイスに従って、『悪霊』にしてみます。
カラマーゾフは人気も高いようですし、残りの楽しみにとっておこうと思います。
246 :
吾輩は名無しである :04/08/12 22:52
最近新聞で心理学者が書いた記事を読んだんだが、 人間は、他人の中に自分と似た性質を発見した時、 その人を憎むそうだね。 それを読んで、イワンがスメルジャコフに 「あなたは御兄弟の中で、亡くなった旦那様に1番似ていらっしゃる。」 と言われたことを思い出した。
247 :
吾輩は名無しである :04/08/12 23:29
>239 >244 いま読んでみたんだけど、これ、その何タラいうタウン誌の一文の「引用」じゃない? カッコも付けてないし、あくまでも「文意の引用」ということなんだろうけど。
>>238 コイツ、カラマーゾフの兄弟を読んでないのがバレバレじゃなあ。
メチャメチャ言っとる。
角栄の秘書なら、まだモノホン秘書の佐藤さんが生きてるし。
早坂なんて押しかけ秘書やん
いいかげんな記事載せとるなあ。
>>238 ここまでくると読まずにこれを言える早坂がすごいな。
大恥だな。
で、どこがおかしいんだ?
ガンスリンガー・ガールは『悪霊』を超えたな。
252 :
吾輩は名無しである :04/08/13 21:36
>>238 三回読んだが、段々面白いと思うようになってきた。
今時これだけのコラム、なかなか読めんぞ。
>>217 で「悪霊」のピョートルが食べてたビフテキの話が出たから、ロシア風ステーキ(ビフシテークス)の
作り方なんかも書いてみる。
ロシア風ステーキは、炒めた玉ねぎをステーキの上に乗っけるのが特色。
いわゆるシャリアピン・ステーキですな。
材料(3人前)
ステーキ用牛肉…300g(1人前100g前後) 塩・胡椒…各少量 マスタード…大さじ1/2
玉ねぎ…1/2個(薄くスライス) 溶けるチーズ…適量 サワークリーム、マヨネーズ…各1/4カップ
作り方
1.ステーキ用牛肉に塩・胡椒して、フライパンに油・バターを熱して両面軽く焼き、皿に取る。
2.1のフライパンに玉ねぎ・油を少々入れて炒める。
3.サワークリームとマヨネーズを混ぜ合わせる。
4.天板に1の肉を置き、その上にマスタードを塗り、2の玉ねぎをのせ、3のソースをかけ、
溶けるチーズをのせて、250度に熱したオーブンで5分くらい焼いて出来上がり。
ところであと「いまわしい話」を読めば、全集の小説部門は制覇だな。
>>245 『悪霊』はつまらない第1部で挫折するかも。第2部から読んだほうがいいぞ。
>255 確かに。 隠れ主役バルバラ夫人とステファン先生を愛せるかがポイントではある。
257 :
吾輩は名無しである :04/08/15 01:30
悪霊は登場人物が結構多いから苦労する
突然ですが、ちと質問させて下さい。 このスレにいるドストファンの皆さまにとって 「椎名林檎」はまさにドストエフスキー的ですか? 彼女の歌は文学的なんですか?? 椎名林檎にあまり明るくないので教えていただければ幸いです。
260 :
吾輩は名無しである :04/08/15 03:04
ドストエフスキーについては「地下生活者の手記」「悪霊」の二つしか読んでいません。 次に図書館に行ったときには「二重人格」を借りる予定です。 ところで、初心者の誤解かもしれないので、間違いがあれば指摘していただきたいのですが。 ドストエフスキーは自由主義についてちょっと誤解したような書き方になっていると 感じるのです。というのは、イエーリング、ロック、ミルといった自由主義思想家たちは、 法にのっとった自由を主張しています。自由と放縦(わがままや自暴自棄など)は 別だということをベースに議論を組み立てています。また、福祉に使われるのはイヤだから 税金を取るのは財産権侵害だ、といった話は自由(主義)を誤解している、社会の一員で ある以上税金を払ったりそれを福祉に使ったりするのは当然だと、ミルは強調しています。 そのへんのところ、ドストは自由と放縦を混同して論じてしまっています。 あと、ドストはすごく貴族的な方だな、とも思いました。ゆとりがあるから民衆の 味方ができるんですよね。貴族根性ともいうべき腐敗・堕落・混乱についてはよく 書けています。 しかし奴隷根性といいますか、自意識過剰に対する自意識過少状態については、 ちゃんと分かってなさそうな印象があります。階級・民族・ジェンダー、都会に対する 地方在住者の外面は描けても、内面については理解できていないと考えますが、 いかがでしょうか?
>>260 が奴隷根性についてちゃんと分かっている、内面を理解できているとは思えんがな〜
奴隷見たことあるのかよ。
貴族的っていうと真っ先にトルストイをおもいうかべちゃうんだけど ドストはどっちかっていうと雑階級のほうなんじゃないのかな。
263 :
吾輩は名無しである :04/08/15 09:04
ドストの『自由』に対する考えをまだ十分理解しえない苛立ちをずっと感じています。大審問官でのやりとりでの自由をどのように捉えるのか。 イエスは、人々に自由を与えて精神の負担を与えた。それに対してローマカトリックは教会を与えてその負担を取り除いた、という考えはたいへん興味深いところです。 例えば、現代では人々は、民主主義という教会を与えられて、精神のよりどころとしています。これはまた民主主義制度というものに自らの精神を拘束させて、それから抜け出得ない精神の状態ともいえると思います。民主主義そのもに反対することは罪悪とされていますからね。 それゆえ、民主主義は自由の代名詞のごとく言われるが、精神の自由と引き換えに受け入れているともいえるのではないだろうか。 ドストの提起する自由とは、そんな内容を含むようにも思える。しかし、まだすっきと納得できないものがあります。
>>260 ドストが自由主義を放縦と混同しているという指摘、私もそう思う。
ドストは、自由主義、ついでに言うと無神論についても非常に偏った見方をしている。
彼は理性によって欲望を律する、「自律」という考えを信じていなかったのかもね。
ドスト自身が賭け事への熱狂や性的放縦などに陥りやすい、自分を律する事が難しい
人間だったし。
その延長で、激しい欲望を持った人間が自分を律するためには、神という超越的存在が
不可欠であると考えたのだろうと思った。
でも世の中、ドスト型の人間ばっかじゃないのにね。
>>263 >民主主義そのもに反対することは罪悪とされていますからね。
そうだっけ?
反対意見を表明する自由はあると思うけど?
>>259 実は「ドストエーフスキイの会」というのがあって
そこで会誌を発行しているんですが
中に「椎名林檎とドストエフスキー」という論文があったんです。
論文自体は、あくまでその人の感性によるもので、まぁ、強引に解釈
すればそういう風に捕らえることも出きるかな?って程度だったんで
すが、どうも「ドストエーフスキイの会」では椎名林檎が今、流行っ
ているようなんです…。
椎名林檎は以前、私も聞いたことはありますが、ドストエフスキーに
結びつけて捕らえたことは無かったので、他のドストファンの皆さま
ならどう捕らえているのかと思って書き込んだんですが…
うーん、多分「罪と罰」っていう歌が取っ掛かりになりますかね?
>266 その論文を読んでみないと何とも言えないけど、 椎名林檎のどこがドストエフスキー的なのか逆に問い詰めたい。 単にその人が林檎好きなだけなんじゃないの?
「罪と罰」は知ってるが、歌詞は知らないなあ。タイトルをパクっただけで内容はまるで関係ないと思ってたし。 話は変わるが、歌が文学的ってどういうことだろね。文学レベルの深さとテーマを持っているってことだろうか。 でもそう言ってる時点で、歌が文学に劣るものだと言ってる気がする。
269 :
吾輩は名無しである :04/08/15 10:09
○と×
そう言えば、昔ユーミンも「罪と罰」って歌を歌っていたっけ(古っ!) よくあるよね、有名な小説からタイトルだけパクってくる手法。
邦楽はメロディをパクるのも手法の一つらしいからなw タイトルだけならかわいいもんじゃないか。
272 :
吾輩は名無しである :04/08/15 10:52
>イエスは、人々に自由を与えて精神の負担を与えた だからといって「自由からの逃走」をすると、ファシズムに近づきますね。 難しいところです。何でも規制すればいいってものじゃあないし、かといって 放任すぎて何の規則もないところもただの放縦ですからね。
>>268 歌は文学の一形式であって、それらに優劣を付けるなんてのはナンセンスもはなはだしい。
>273 別に優劣をつけてるんじゃない。一形式ならそもそも“文学的”などと言う必要もないのであって、 わざわざ文学の名を借りて彼女を表現しようとすると文学>歌みたいな認識を抱かせちまうってことが言いたかった。 「林檎って文学的なのかあ。よく分からんけど凄いんだね。でもじゃあ文学そのものはもっと凄そうだな」 こんな感じで。今の例えは陳腐だが、文学的という表現が“文学レベルの深さとテーマを持っている”ということだとした場合。 歌が文学的っていう意味が詳しく分かれば別のイメージが生まれるけど。
275 :
吾輩は名無しである :04/08/15 16:15
新潮文庫で白痴、カラマーゾフの字が大きくなったけど これは改訳はしてない??
白痴は知らんが、カラマは改訳ではない。全く一緒
277 :
吾輩は名無しである :04/08/15 16:45
ラテンアメリカ文学で独裁者の孤独と奇行を描いたガルシア・マルケス「族長の秋」 があるね。これはドストの影響はあると思う。 ドストのスケールの大きいのは、権力者の乱れた心理と、政治的・社会的・軍事的 機構の両面を描くこと。 オーウェルは社会制度的側面を描き、マルケスは心理面を強調した。 ドストは両方を総合している。そこがイイ。
>>266 > 実は「ドストエーフスキイの会」というのがあって
そんなのが存在して実際リアルで活動してる事実が尊敬する。
そいえば 俺ドスト好きだけど
いまだかつてリアルでドストなんて読んでる人間に会ったことない。
おかげで こういうスレを見つけれたわけだけど。
そもそも本なんて読んでんの周りで俺だけだ。
たまに友達が家来て本棚見られたりしたら翌日から変人扱い・・・。悲しい。
女の子受けも悪いし、読書って何か時間食うわりに因果な趣味だとは思えなくもない。
サーフィンでも始めるかな。
読書好きはいるが、ドストとかになると確かに俺の周りにもいない。 薦めたりするけどね。もちろん人を選んで。
280 :
吾輩は名無しである :04/08/15 22:17
誰か原文のロシア語でドストエフスキー読んだ人いる? いつか読んでみたいなあ・・
三笠書房の『ドストイエフスキイ全集』の各作品の訳者ってどなたかご存知の方いらっしゃいますか? 特に『作家の日記』が知りたい。 (『罪と罰』米川、『カラマ』中山、はgoogleでなんとか判明) ネット上のどこかに情報ありますか?
282 :
吾輩は名無しである :04/08/16 05:39
キリスト教だと嘘は許される罪なの?
「ドストエフスキイ文献集成 」第1巻〜第22巻 読んだことあるひといる? 出版社は大空社で、井桁貞義、本間暁共著。 どういう内容なんだろう。一冊91,748円もする本なんだけど…。
↑ごめん、11冊で91,748円だった。
285 :
吾輩は名無しである :04/08/16 08:04
いずれにしても高い
これも高い。「未成年 上」ドストエフスキー/工藤精一郎(訳)新潮社 5,775 円(税込) 「未成年 下」同じく 5,775 円(税込) オンデマンド販売だって。
288 :
吾輩は名無しである :04/08/16 17:16
京浜東北線の某駅で岩波版の『未成年』定価で売ってた。 下巻だけ・・・・・・・・
289 :
吾輩は名無しである :04/08/16 17:20
椎名林檎、ドスト的とゆーよりニーチェ的な印象を受けるけど。 ドストとニーチェは似てるが方向が逆向きだからなぁ。
>>281 普通に国立国会図書館のHPに出とるよ。
岩波の『未成年』は上・中・下だもんな…
>289 あー上手いこと言うなあ。ほんとそうだよね<方向が逆向き 見てる絶望の深さは同じだろうに何であんなにポジティブかなー、ドストは
>>290 ありがとうございます。
見に行きます。
ニーチェはニヒリストではない
ドストエフスキーって凄いの?
>>292 ポジティブか〜??
単なる保守反動じゃないのか??
新潮社のドストエフスキー全集、ほぼ制覇した。 さて次は何読もうか。 まじトルストイに行っちゃおか。 それでは、「戦争と平和」へGO!!
>>297 俺も昨日戦争と平和買ったけど長いなw
キャラも多そうだし
299 :
吾輩は名無しである :04/08/18 22:31
神を信じてる奴って 底抜けにポジティブだと思うよ
>299 時代や環境を無視して決めつけるのはイクナイ。 オマイは「神を信じている奴」とまともに話し合ったことあるのか?
301 :
吾輩は名無しである :04/08/18 22:48
ある朝キリーロフは夢から目覚めると、自分のベットで、神に変わっているのに気付いた。
302 :
吾輩は名無しである :04/08/18 22:52
>>301 カフカ「変身」の別ヴァージョンでつか?(w
>>298 わ〜い、お互いがんばろうね〜。
私も、今日、買ってくるわ!
>>299 いや、キリスト教だけじゃないけど昔の人の考えた宗教の思想って凄いよ
信じる信じないは別として、そういう思想を考え出したのが凄いよ
ドゥーニャ(・∀・)モエッ!
>>122 さんのおかげで池田健太郎訳の「悪霊」ゲット!
期待通りの名訳でした。「スタヴローギンの告白」末尾をおすそわけします。
「どうなさったのです、どうなさったのです?」とスタヴローギンは、相手を支えようと駆け寄りながらくり返した。相手がいまにも倒れそうな気がしたのだ。
「私には見える……ありありと見える」チーホンは魂を貫くような声で叫んだ。激烈な悲しみの表情が浮かんでいた。「いまだかつておんみは、哀れな破滅せし若者よ、いまこの瞬間ほど近々と、新しい、さらに強烈な犯罪に向かって立たれたことはござらぬぞ!」
「落ち着いてください」とスタヴローギンは相手の様子にぎょっとして必死に頼んだ。「僕はたぶん延期します、……あなたのおっしゃるとおりです、……僕は文書を公表しません、……落ち着いてください」
「いや、公表したあとではないわ、公表する一日前に、大いなる一歩を踏み出すたぶん一時間前に、お前は結着を求めて、新しい犯罪に飛びつくのだ。おまえがいま執拗に言い張っておるこの文書の公表を避けんがために、ただそのために、新しい犯罪を犯すのだ」
>>306 おすそわけサンクス、美味でした。
もしよろしかったら、「イワン皇子」の章のピョートルの愛の告白のシーンなんかもキボンヌ m(..)m
>>307 「スタヴローギン、あなたは美男子です」ヴェルホンスキーはほとんどうっとりして叫んだ。「あなたは自分が美男子だってことを知っていますか。もっともあなたのいちばんいい点は、ときどきそのことを忘れていることです。ああ、僕はあなたを研究してきた。
僕はよく横合いから、隅のほうから、あなたをじっと見つめているのです。あなたには純朴なところさえ、無邪気なところさえある。そのことを知っていますか。まだまだありますよ、ありますとも。あなたはきっと苦しんでいるにちがいない、心の底から苦しんで
いるにちがいない、それもその純朴さのためです。僕は美を愛しています。僕はニヒリストですが、美を愛しているのです。いったいニヒリストたちは美を愛していないでしょうか。彼らはただ偶像を嫌うだけです。しかし僕は偶像を愛しています。あなたは僕の
偶像なんです。あなたは決して人を侮辱しません。それなのにみんながあなたを憎んでいる。あなたは人をわけへだてなく見ている、それなのに、みんなはあなたを恐れている――そこがいいところなんです。
(略)
僕には、僕には、あなたみたいな人が必要なんです。僕はあなた以外にそういう人を知らないんです。あなたは指導者です、あなたは太陽です、そうして僕はあなたのうじ虫なんです……」
(略)
「気違い!」スタヴローギンがささやくように言った。
ホント良い訳だなぁ…この人の全集でドストを読みたかったな。 ところで306さん、買ったのはネットで?
爆笑した場面(うる覚え) キリーロフ「この世の中でこんなに自殺しないやつがいないのはおかしい。 自殺しない理由のうち、小さいほうが肉体的苦痛、大きいほうが来世だ!」 語り手:「気違いだ・・・」 ピョートルにこきつかわれ、馬鹿扱いされまくってる手下(名前忘れた)の心情表現 ;このときの彼は、ピョートルを殺せる呪文があれば、間違いなくそれを唱えていただろう
なんか幾つかのレスを見てみると、神という存在を、未確認物体か何かのように語っているに過ぎない人間がいるな。 サンタクロースはいる、いない、とか、そんなレヴェル。
313 :
吾輩は名無しである :04/08/20 21:51
>>312 312のレスを見てみると、神という存在を、もう俺には説明できるぜ、揚げ足取った後でしか説明できんがね馬鹿どもがって語っているに過ぎない人間がいるな。
馬鹿はいる、いない、とか、そんなレヴェル。
>>308 いいねー。俺も欲しくなった。
なんかピョートルのイメージ違ったから今引っ張り出して(岩波)読んだけど 全然違う(やっぱり岩波は硬い)。
なんか岩波で読んで損した気分に まーいいか。
ドストは長いから読める時しか読めんしね。
しかし欲しいなー要所要所を、暇な時読み直したい気分。
俺はピョートルって口達者なイメージだからそっちの方がしっくりくる。
ほんとにどこで手に入れたん??安く手に入るなら欲しいね。
314 :
吾輩は名無しである :04/08/20 21:53
>>312 あなたの神についての考えをお聞かせください
>>309 ネットでは見つかりませんでした。
古本屋の店先で100×2の200円で入手。
文学全集の端本は(見つかれば)結構安いんだけど、>122さんに教えてもらうまで
池田訳だということがわかりませんでした。
外函に訳者名が載ってなかったので。
池田さん惜しくも夭折されたので、たぶんこの三作以外の訳はないはず……残念
>>315 運いいね。俺も最近出不精でアマゾンでしか買ってないから
たまにはそういう絶版本探しに出かけよっかな。原付引っ張り出してきて。
古本屋さんも最近ろくすっぽ巡ってないなー。
中途半端に金あって時間ないのが一番駄目やね。ううむ。
317 :
吾輩は名無しである :04/08/21 07:37
カラマーゾフの兄弟」の英語版のオーディオブックを、紀○国屋のネットショップで購入。 早速8枚中一番面白そうな7枚目のCDを聴いてみました。 まずはイワンvsスメルジャコフ(瀕死の弱弱しい口調)の場面がたーっぷりと続き、 イワン、翌日真実を告白する決意を胸に下宿へ。 そこで流れる重々しい音楽、「音楽付きとは凝ったオーディオブックだ」と感心して聴いていたら、 続く場面はイワンの下宿のドアを叩くアリョーシャの場面… これってつまり悪魔の対話の場面丸ごと削除……… そして件の音楽は大事な場面についてお茶を濁すための小道具だったということかですか。 とりわけ気に入っていて楽しみにしていた場面だったけど、扱いにくい場面なのかもしれない。 それにしても朗読のトーンからして、このオーディオブック、イワンは悪役のニュアンスなのだろうか? (これだからアメリカ人って奴は…と思うのは偏見でしょうが。) 他の7枚はこれから聴く所だけど、さて。
318 :
吾輩は名無しである :04/08/21 18:08
野暮な質問ですが、ドスト作品を格付けしてもらえませんか?
たぶん世界的な評価では(勝手な予想) カラマーゾフの兄弟 悪霊 罪と罰 白痴 死の家の記録 地下室の手記または虐げられた人々 と続いていくと思う。
「悪霊」読了。 ステパン氏は愛すべき人物である。 感想、以上。
323 :
吾輩は名無しである :04/08/22 06:23
世界的、っていうんなら罪罰と悪霊が逆だろう。 個人的には、 罪罰≧カラマ>悪霊≧地下室>白痴 以下省略くらいか。 未成年は読んでない。ごめん。
324 :
吾輩は名無しである :04/08/22 09:45
やっぱり、『大審問官』があるカラマーゾフの兄弟でしょう。 この命題は、他の作品より深い内容をもっていると思う。
325 :
吾輩は名無しである :04/08/22 13:04
俺、ゲイじゃないんだけどアリョーシャとセックスしたい。
326 :
吾輩は名無しである :04/08/22 15:55
母親は「スヴィドガイロフが好き」といっていた。 母よ・・・。
327 :
吾輩は名無しである :04/08/22 16:07
退屈すぎてとても読めない。さっき24時間テレビで、耳の聞こえない婦人が 「見上げてごらん夜空の星を」をへたくそに歌ってる姿には感動した。 ほんの数十分の出来事だ。 ドストエフスキー?こんなもん読んでも、人一人救えません。感動もしない。実利的でもない。
328 :
吾輩は名無しである :04/08/22 16:27
己の腐った感性を鑑み給え。
329 :
吾輩は名無しである :04/08/22 16:40
>>327 もしそれをドストが小説にしたなら(なわけないけど)
周りの司会者やタレントの台本どおりの台詞が面白おかしく書かれるでしょうよ
今日、白痴と貧しき人々を古本屋で買った。
いわゆる今どきのブックセンターではない、古臭い店だったので、
若者が色々買ってくのが嬉しいのか、親父さんは嬉しそうにおまけしてくれたよ。
古本屋っていいな
貧しき人々読みながら思ったんだけど、ドストの明るさなんかを笑いながら
読むのって世界でもそうなのかな?なんか日本のニヒルな笑いの感覚の気もするんだけど。
なんか主人公の手紙がガキ使のヘイポーの声に読めて笑える
330 :
吾輩は名無しである :04/08/22 17:34
ドストの登場人物ってみんな同じキャラだな
331 :
330訂正 :04/08/22 17:37
潜在的にみんな同じ性格だな
332 :
吾輩は名無しである :04/08/22 20:58
太宰もそんな感じだよな
333 :
吾輩は名無しである :04/08/22 21:09
カテリーナが発狂してフライパンでリズムとりながらダンスするのむっちゃワロタ
脇役はわりと多彩な感じがするが
一番面白い(笑いの要素が多い)のって二重人格でしょ。
336 :
吾輩は名無しである :04/08/22 22:30
誰かロシアンジョークを知ってる人いないかしらん。 ドストを読んでロシア人がユーモア感じてたとしても、日本人とは だいぶ違う部分で笑ってそう。たまたま、日本人向けの要素がかなりあるだけで
337 :
吾輩は名無しである :04/08/22 22:40
>>335 悪霊もかなりのもんだよ。
個人的には二重人格とで双璧だな。
同意。 二重人格めちゃおもろい。主人公かわいそうすぎ。
339 :
吾輩は名無しである :04/08/22 23:28
「鰐」もなかなかのもんですよ
340 :
吾輩は名無しである :04/08/24 00:46
>>327 みたいなヤツがソーニャに跪くからドストは凄いんだがな。
貧しき人びとって真夜中のカーボーイを彷彿とさせるね。
モームの世界中代小説を読んだ。 なんかイメージが・・・_| ̄|○
モームの世界中代小説なんて珍しいの読んでるんだなぁ。 初めて知りました。
−−オウムか!
347 :
吾輩は名無しである :04/08/26 21:48
レイプがどうとかいうやつ?
348 :
吾輩は名無しである :04/08/28 12:11
ミーム?
349 :
吾輩は名無しである :04/08/28 14:32
新潮の悪霊はいつ頃に改訳されるのか調べる方法ってないですか?
スタヴローギンのばーか、ばーか。 女の子レイプするなんて、サイテー!! 母国語うまく書けないとか神信じる信じないなんて問題以前に、人を人として愛せないような香具師なんて 人間として終わっちゃってるとしか言いようがない。
↑なにこの人…?
ドストの作家の日記に苦言を呈し、今トルストイの戦争と平和を読んでいる人だよw
な、なんだっていーじゃねえかよ、そんな事!! ヒマなヤシ等だな〜。
レイプに異常に興奮…ではなく固執している方がいらっしゃる
貧しい人々と人間失格にそっくりなとこあるな
357 :
吾輩は名無しである :04/08/29 12:53
質問です。 田中美知太郎のエッセイにドストの小説からの引用として紹介されていた 話にとても興味を持ったのですが、どの作品からの引用かわかりません。 わかる人教えてください。 女主人の前で、客が自分の犯した悪を告白し、自慢しあう場面です。 ある男が、訪ねた家の居間においてある紙幣を何の気なしに自分のポケットに入れます。 金のなくなったことに気づき、おろおろする小間使いの娘に対し、男はここのご主人は寛大だから自分がとったと告白すれば許してくれると忠告します。 そのあいだも、自分のポケットにはいっている紙幣を想像しながら、ぞくぞくするほどの快感を感じるのです。 男の言うとおりにした少女はたちまち暇を出されました。 そういう話を男は得意気にしたのですが、聞いていた人たちはあまりのおぞましさに黙り込んでしまいました。 これ、どの小説のエピソードでしょうか
『虐げられた人びと』だな。 ワルコフスキー公爵がカミュの『転落』のような独白をするシーン。
ワルコフスキー公爵の独白での逝きっぷりは中々笑える
えっ、「白痴」のほうのエピソードじゃないかな?
ナスターシャの名の日の祝いの席でのプチジョーで、フェディルシチェンコが披露して
みんなにボコボコに非難されるあの話かと。
>>355 **っ!!
ドストがギャンブルやるのってどうも矛盾する気が。 ギャンブルって人の不幸を願うものだし・・・
367 :
吾輩は名無しである :04/08/31 00:51
バフチンのポリフォニー理論ってどうしてもわからない。 複数の声のシンフォニーって、トルストイやバルザックには見られないの? 他の大作家とはどう違うの。 頭のいい人、わかりやすく教えてくだされ。
>>366 君はドストが人の不幸を願わぬ心優しい善人だとでも思ってるんかい。
>>366 今の日本のギャンブルと感覚が違うんじゃない?
なんか、あっちってある階級以上はみんなギャンブルやるような(やらなきゃならないような)感じなんだよね
カルタってのはトランプゲームのことだよな? ポーカーかBJか。
>>52 > カート・ヴォネガットが「人生で知るべき事はすべて『カラマーゾフの兄弟』のなかに書いてある。
> でもそれだけじゃもう、足りないんだ。」と書いていた意味が最近ようやくわかってきた。
ものすごい亀だが、ヴォネガットのその本のタイトルよろ。
カート・ヴォネガット(・ジュニア) 「スローターハウス5」の登場人物、ローズウォーター氏のセリフ。 たしか村上春樹が「海辺のカフカ」で引用してた。
罪と罰は日本だけで名作扱いされてるって、ほんと?
アマゾンコムでは、ドストの小説の中で一番売れてるみたいだけどね<罪と罰。 日本以外ではドストよりトルストイの方が人気あるみたいな事言われるけど、全体的にドストのほうが売れてる。
375 :
吾輩は名無しである :04/09/02 05:55
手塚先生のお陰で日本で有名?
376 :
吾輩は名無しである :04/09/02 06:57
ドストは、トルストイの半分くらいしか生きられなかった。 もし、長生きしていたら、良い作品残していただろうね。
カラ兄の続き読ませろよホントに
トルストイって120ぐらいまで生きたの?
379 :
吾輩は名無しである :04/09/02 09:18
第一次世界大戦の時にも生きてたんだよな。そのくらいになるかもな。
>>372 大好きな言葉だったのに、またもや春樹にレイプされたのか
ミーハーと思われるから、もう人前では使えなくなる
381 :
吾輩は名無しである :04/09/02 13:57
トルストイは82歳だよ。120歳じゃギネス級じゃん! ドストは60歳だっけか。 40代前後で最高傑作を書いたトルストイと、晩年に最高傑作を書いたドスト。 ピークは人それぞれだしな。
>>377 じゃ書いてやるよ
イワンは自殺しました。
アリョーシャは死刑になりました。
ミーチャはグルーシェンカと幸せに暮らしましたとさ。
383 :
吾輩は名無しである :04/09/02 14:33
ドストはホントに書く気あったのかな?カラマの第二部。 第一部より重要な小説ならなんか構想のメモとか一つくらい見つかってもいいだろうに。 ほんとはそんなもん無いけど、そう言っとけば自分の死が惜しまれるし、自分でも最高の出来のカラマーゾフより さらに凄い小説を、生きていれば書いたに違いないと思わせるための作戦かも。そして文豪としての株もアップ。 だって、第一部を完成させた後、死ぬまでに数行くらい書いてあったっていいじゃないか。
384 :
吾輩は名無しである :04/09/02 15:00
つか、ドストって賭博狂だろ。 借金の返済のために、小説を書いていたんだから、 第二部もどこまで本気だったか怪しい。
>>372 「スローターハウス5」、確認しました。
春樹の方は持ってないので未確認。言われてみれば書いてあったかも。
記憶では「でもそれだけじゃもう、足りないんだ。」ってところまでは書かれてなかったような・・・。
あり。
>>379 細かいことですまんが・・・。
レフ・トルストイ 1828-1910
第一次世界大戦 1914-1918
『映像の世紀』でトルストイが日露戦争批判してたのと
ごっちゃにしているのでは?
有名じゃない方のトルストイか?
>>388 387じゃないが、それは有名な方だな。
390 :
吾輩は名無しである :04/09/03 10:43
おおきなかぶって有名だよね
ドスト読んだのがきっかけでロザリオのネックレス買いました。
ドストやトルストイの影響でソーニャって名前が凄く好きになってしまった あー娘が欲しい、そしてソーニャという名前をつけたい
>392 粗憂尼耶、とか?
394 :
吾輩は名無しである :04/09/03 22:50
うん、そうにゃ。
ドストの作品ってどんな順によんでいけばいいですか?
396 :
吾輩は名無しである :04/09/04 00:15
>>395 貧しき人々→地下室の手記→罪と罰
あたりが、変化が楽しめてオススメだが、
罪と罰がたぶん一番読み易いから、
読み易いのが良いなら、罪と罰→地下室→貧しき
と逆に辿るのも良いかも。
貧しき人々→地下室の手記→罪と罰で読む事にします。 有難うございました。
398 :
吾輩は名無しである :04/09/04 01:59
読みたいように好きなように読めよ
399 :
吾輩は名無しである :04/09/04 03:07
ドストってやたらと読む順番が話題にのぼるね。 カラマーゾフから読めばいいやん。いつ死ぬか分からないんだぞ。
NHKブックスの「ドストエフスキー 父殺しの文学」買ってきた。 面白いといいな。 帯のフレーズが「父−皇帝−神の殺害をめぐる、原罪の物語」だって。
>>399 確かに。
すると399のオススメ2位以下は?
395じゃないが、ぜひ知りたい。
俺かい?カラマーゾフ、罪罰、悪霊、貧しき人々、白痴、地下室 俺なんか五大長編から普通に読んじゃったよ。まあ確かにカラマーゾフを 後にとっておいた方が良いみたいな意見も分かるけどね。
なんで後に読むと良いの?
最初に読んじゃうともったいないから、おいしいものは最後に、みたいな感覚だと思う。 あとは作品を古い順に読んで、ドストの変化を楽しむみたいな感じか。 俺はあんま気にしないけど。
漏れは地下室→罪と×→悪霊の順で読んでる。 次は2重人格か白痴あたりいこうかと。蚊螺魔最後にしようっと。
女の手紙が出て来るのって貧しい〜以外にある?
罪と罰でラスコーリニコフの母親の手紙が出てくるよ。
悪霊でもワルワーラが手紙だしてるがあれはなあ・・・・
「白夜」を忘れてもらっては困るな。
ロシア語って敬語があるの?
やっぱカラマは面白いだろうな。まだ読んでないけど。 俺は今まで読んだ中ではやっぱ罪と罰がよかったかな。 そんなにたくさん本読んできてない俺でも分かりやすかった。 内容は重いけどな。
414 :
吾輩は名無しである :04/09/06 17:07
書き出しでぐっと引き込まれる小説ってあるよね ドストでは「罪罰」「地下室」「万年亭主」(・∀・)カコイイ!!
ありがと。参考にします。
罪罰、カラマーゾフときて、白痴を読んでるけど この2大傑作と比べちゃうといまいち(´・ω・`)
白痴って初期の作品だよね?
Σ(゚д゚)オイオイ
白痴が分からない人は、偏見や差別に無自覚で加担している可能性が非常に高い。 道徳の踏み絵として、しっかり読んでもらいたい。
トーツキィには、なんらかの罰を与えて欲しかった。
421 :
吾輩は名無しである :04/09/07 20:45
これまでのチェチェンに対するプーチン大統領の態度を見ていると、ドストエフスキーの
『罪と罰』で、主人公のラスコーリニコフがナポレオンを語っている1節を思い出す。
「すべてを許されている真の権力者は、ツーロンを壊滅させ、パリで虐殺を行ない、
エジプトに大軍を置き忘れ、モスクワ遠征で五十万の人命を浪費し、そのあと、ヴィルノで
急場しのぎに地口を叩いてみせる。そして、その男が、死んだ後では偶像に祭りあげられている
──してみれば、たしかにすべてが許されているわけだ。いいや、ああした人間達は、きっと、
肉だけではなく、青銅でできているにちがいない」
プーチン大統領自身が「すべてを許されている」と思っているかどうかはわからないが
「真の権力者」となることを求めているのは確かだろう。あの冷徹な雰囲気からは、
自分の権力を強めるためには、人命の犠牲はいたしかたないという感じまでしてくる。
http://www.asahi.com/column/aic/Mon/d_drag/20040906.html
>>421 >「真の権力者」となることを求めているのは確かだろう。
真の権力者ってのがどういうものなのかよくわからないな。
ただ、ラスコーリニコフは非凡人の例としてナポレオンを出したわけだけど、プーチンを非凡人として扱うのはどうかな?
ナポレオンの行った残虐=プーチンの行った残虐として、ムリヤリ罪と罰持ってきてるような気がするな
アサヒってどうしてドスト引用したがるのかな? しかも毎回不適切だし、ほとんど無理やりと言っても良いくらい。 この前のカラマーゾフは更に酷かったし。 「朝日は教養のある新聞ですよ」ってポーズなんだろうが、逆に薄っぺらさを際立たせていることに気づいてないんだな。哀れ。
ドストの本って分裂病っぽいのが多いよね
>424 例えば?
>>416 白痴は最後まで読まないと良さがわかりづらいよ。
オレはラスト100ページにやられマシタ。
確かに一つの作品としての完成度は「罪罰」とかに負けるけど、
読了後に必ず何か残るものがあるはず。
427 :
吾輩は名無しである :04/09/07 23:27
>426 最後は美しいよね。 白痴は感動して何度も泣きそうになったよ。 主人公もてすぎっていう意見あったけど、 注意深く読んでればもてるべくしてもててるってのが分かる。 でも読む人によってはただの馬鹿に見えるんだろうなあ・・・
ドストをじっくりと読むにはタフさがいるな。 まぁドストのほとんどの作品は無駄に長い気がするしな。 日本の作家だったら2分の1程度の長さに省略して、もっとコンパクトに 読みやすくするところだろう。 普段は絶対読む気にならない。唯一、飛行機の7時間とか長いフライトの時に、機内食 終えた後のあの「お休みタイム」というか、照明が消えた時。自分の座席の明かりだけ を点灯させて、本にスポットを当て、一心不乱に読む。それが毎回楽しみ。罪と罰なんか ゾクゾクっとくる。 そうなると、あの無駄の長い部分が生きてくるんだよな。
429 :
吾輩は名無しである :04/09/07 23:28
>>428 大審問官で彼がいいたかったことを簡潔に教えてください
431 :
吾輩は名無しである :04/09/07 23:31
>429 そんな国語の問題みたいのヤダよ。 やめようぜ。今飲んでるし。
433 :
吾輩は名無しである :04/09/07 23:48
>>425 幻聴や幻覚が見えるラスコーリニコフとか
つかドスト自身がそれっぽいが
435 :
吾輩は名無しである :04/09/08 06:09
>>374 英国BBC放送局の視聴者ランキング
20位『戦争と平和』
54位『アンナ・カレーニナ』
60位『罪と罰』
やっぱ海外ではトルストイが親しまれてるようだ。
>>426 同意。
俺も終盤までは、イマイチだなと思ってた。
何か出てくるけどキャラ立ってない人物多いし。
でも、本当最後は面白かったな。
映画じゃないよ。本のランキング。
440 :
吾輩は名無しである :04/09/09 07:23
ワクワクキタイアゲ
435じゃないが、アンケート結果を探してみた。取りあえず1位から20位まで。
1. The Lord of the Rings, JRR Tolkien
2. Pride and Prejudice, Jane Austen
3. His Dark Materials, Philip Pullman
4. The Hitchhiker's Guide to the Galaxy, Douglas Adams
5. Harry Potter and the Goblet of Fire, JK Rowling
6. To Kill a Mockingbird, Harper Lee
7. Winnie the Pooh, AA Milne
8. Nineteen Eighty-Four, George Orwell
9. The Lion, the Witch and the Wardrobe, CS Lewis
10. Jane Eyre, Charlotte Bronte
11. Catch-22, Joseph Heller
12. Wuthering Heights, Emily Bronte
13. Birdsong, Sebastian Faulks
14. Rebecca, Daphne du Maurier
15. The Catcher in the Rye, JD Salinger
16. The Wind in the Willows, Kenneth Grahame
17. Great Expectations, Charles Dickens
18. Little Women, Louisa May Alcott
19. Captain Corelli's Mandolin, Louis de Bernieres
20. War and Peace, Leo Tolstoy
・
・
60. Crime And Punishment, Fyodor Dostoyevsky
結果は
http://www.bbc.co.uk/arts/bigread/top100.shtmlで見れる 。
これ見ると確かにトル>ドストだなぁ…もっともハリーポッター>トル>ドストだけど。
>>441 " ゚☆,。・:*:・゚★o(´▽`*)/♪Thanks♪\(*´▽`)o゚★,。・:*:・☆゚ "
>>441 なんかめちゃめちゃイギリス+ティーンエイジっぽいランキングだなあ。
イギリスなのは当たり前だが・・。
英国のいわゆるそういう小説の質の高さは確かにすごいと思うが、
1,3,5,7,9 と、ベスト10の内半数が英国のファンタジーまたは児童小説だ。
4はドタバタコメディーSFだし。いや、面白そうだけど。11位にランクインした
キャッチ22は意外。本国アメリカではこんないい位置にはいらなそう。
でも、なんかこういうランキングってものすごく面白いね。
444 :
吾輩は名無しである :04/09/09 15:50
ハリポタの炎のゴブレット以外の3作品より上位にくる『戦争と平和』は凄いな。
>>383 アリョーシャをキリストに、慕ってた子供等を十二使徒にみたてた
新約聖書への挑戦小説になるんじゃなかったっけ?
ソースは不明。
子供んなかにはユダっぽいのもいたし
>>445 そういうのは全部研究者の推測なんじゃないの?
俺も詳しいことは知らないけど、メモもなんにも見つかってないから、
第二部の存在は疑わしいみたいな話を聞いたような。
つまり聖書同人キリスト萌え萌えな内容になったであろうと
448 :
吾輩は名無しである :04/09/09 19:15
>>443 ランキングネタは面白いけど荒れやすいからなあ(笑)。
上のランキングの元ネタは、確かノーベル文学賞受賞者とか研究者とか作家とかを対象にしたランキングだったはず。
そこで日本のみドスト>トルストイだったみたい。
日本ではなんかドスト特集の雑誌で紹介されていたかな?
449 :
吾輩は名無しである :04/09/09 19:19
なぜアンナ彼に名はいらん?
ハリポタやファンタジー系が上に来る傾向のアンケートなら ドストが低いのもさもありなん。
NHKブックスから出ていたドスト本の下巻だけ買ったけど、 なかなか面白かった。 この人に限らないけど、自分の主張だけすればいいものを 他の人を引き合いに出して否定したりする書き方は好かんが。 最後のカラマ続編の予想は、 あんまりな内容だったけど、 それでも誰かがそれなりに続編の内容の予想を書いてくれると 楽しめてしまう。
>>421 プーチン様は神だよ。
プーチン様のいないロシアなんてアメリカ大陸なしのコロンブスだよ。
455 :
吾輩は名無しである :04/09/10 06:39
>確かノーベル文学賞受賞者とか研究者とか作家とかを対象にしたランキングだったはず。 >そこで日本のみドスト>トルストイだったみたい。 どっかで見られないかなあ?そのランキング見たい。検索してもよく分かんなかった。
トルストイのような単純明快なキリスト教マンセー小説は海外で人気が高い、 というだけでしょうね・・・。 ドストの小説の登場人物をよく考えれば分かるけど、いい意味でまともなやついないもん。 ラスコは殺すし、スタヴはきもいし、ムイシュキンはバカ、その他その他。 大衆向けの人物が表立った主人公がいる小説がないんだな。 カラマーゾフだってよく考えたら近所を駆け回るえなりかずきの井戸端会議。映画にしたって面白くない。
457 :
吾輩は名無しである :04/09/10 09:48
っていうか、奇人変人の方が、人物としては大衆向けだと思うが。 わりとそういう面白さで読んでる人が多いと思う。 なによりキリスト教マンセーで人気だとは到底思えない。
458 :
吾輩は名無しである :04/09/10 17:16:19
ドスト、トルストイ両方とも大好きだけど。 (煽るわけじゃないけど)トルストイ=キリスト教マンセ〜小説というのは違うだろ。アンカレ読んだ? トルストイの(作家からの)人気が高いのは、良くも悪くも小説というジャンルの完成というか教科書だからじゃないかなあ。 この辺は埴谷雄高なんかが、面白い事いっている。 「結局文学が、戻るところはこういうものだ。つまり現実だ」みたいなことを言っていた。 ただドストだって絶大な評価を得ているんだし。なんというか水掛け論。 つまり、もちつけ俺だな。すまん
っていうか2ちゃんのような所で「大衆向き」云々って 自己正当化(自分の好きな作家の正当化)の方便のように思えてしまう。 それがドスト贔屓の立場だろうがトルストイ贔屓の立場だろうが。 あっちは大衆向けだけど、自分の好きな○○は高尚だから、 という自己愛。
実際さ、映画となったら、戦争と平和なんてロシア版なら豪華な作品だし、 ハリウッド版でもオードリ出演でしょ? 大衆性が違うって。 ドストの作品なんて、名も知らないような役者がしみったれた話を展開しているわけだし。こんなの、誰が見るの? だからドストが不利になるのは必然だと思うよ。
ベルジャーエフ著『ドストエフスキーの世界観』(斎藤栄治訳。ベルジャーエフ著作集の第2巻。白水社1960年初版。)より。 P37〜p38。 ドストエフスキーの知性は驚嘆すべきものだ。その知性のなんという異常な鋭さ。彼は世界文学で最もかしこい作家のひとりである。 彼の知性は、その作家的才能の強大さに相当するどころか、おそらくはさらにその上をゆく。この点で彼ははっきりとレフ・トルストイとちがっている。 トルストイは無器用で直線的で、その知性はむしろあきれるばかり浅いといってもいい。彼の知性は彼の天才的な作家的才能の頂きに立つことはできない。 偉大な思想家はといえば、むろんそれはトルストイではなくてドストエフスキーであった。
また、ドスト対トルが始まっちまったな。 どうせ不毛な争いになるから止めてくれ。 どうせやるなら、ドストもトルも両方認めてる香倶師らでやってくれ。
463 :
吾輩は名無しである :04/09/10 19:40:29
トルストイの大部分を読めば、ドストに自然と向かうし、ドストの大部分を読めば、自然とトルストイに向かうでしょ。 トルストイは、ドストの「死の家の記録」を大絶賛しているし、ドストは「アンナ・カレーニア」の影響で「カラマーゾフ」を書いた。 二十世紀の大哲学者ウィトゲンシュタインは、トルストイにものすごい影響を受けているが、何度も「カラマーゾフの兄弟」を読むほどドスト好き。 つーわけでどっちも偉大で終了。どっちも世界中で愛されているからで終了。 特にベルジャーエフ関連は荒れるからもちつけ。ナボコフ関連もな。 俺は、ドスト、トルストイは共に大好きだから(多分両方とも読んでいる人は大体そうだと思う。)、正直もめて欲しくない。
464 :
吾輩は名無しである :04/09/10 19:47:24
でもこの二人よりすごい作家はいるんだよな。 誰って?ジョイス、カフカ、プルースト。
>>452 「父殺しの文学」、上巻もけっこう面白かったよ。
残虐な父親への殺意の衝動が、政治的レベルでは皇帝暗殺、象徴的レベルでは神殺しの衝動となってあらわれ、
ドストに深い原罪意識をもたらし、その心の傷を補償するために彼の傑作の数々は生み出された、ということなのかな?
亀山氏のテクスト分析にはところどころ強引すぎる解釈も目立ったけど、ドストの生きた時代を証言する
実際の社会的事件を各所で挙げて、19世紀ロシアの社会的混乱と密接に結びついたドストの思想的な変遷を
わかりやすく解説してるのが良かった。
「白痴」にでてくる、時計欲しさに神に赦しを請いながら友人を切り殺した男の話って、実際あった事件
だったんだね。しかもその犯人の出身地の名はムイシキン。知らなかった。
( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー
戦争と平和、もうすぐ読み終わるけどこっちはこっちで面白いな。 ドストとトルストイ、どっちが凄いかって問われるとまだ全作品読んでないから何とも言えないな ただ、自分的にはドストかな
ああいうランキングを、それはそれとして流せない奴ってどうしてもいるな。 別に優劣を論じているわけでも無し。まあ釣りかも知れんが。
ドストとトルストイの両方が好きって、ありえる? 浅く広くというポーズで好きというなら、まぁ、一応は理解するけど、 どっちも深く好きだなんて言っちゃう人はいないよな?
昔トルストイスレにドスト、トルストイの長編は5,6回読んでいた人がいたよ。 別に矛盾はしないと思う。 俺は両方とも好きだな。
ドストと対蹠的なのはむしろチェーホフだと思う。 ドストを続けて読んでると無性にチェーホフが読みたくなり、 チェーホフを続けて読んでると、今度はドストが恋しくなる。 そうやって精神のバランスをとってるのかもしれない。
完全に話の腰を折る質問なんですが、 罪と罰でフランスの英雄ナポレオンが引き合いに出されていますが、 ロシアでは敵国だった国の人物を敬愛したりするものなんでしょうか? 日本人が三国志の英雄を敬愛するのと似たようなものかもしれませんが。
>>472 思うにそれは、ナポレオンがただ単に軍事上の侵略者・強者だったからだけでなく、
それまでのヨーロッパの封建体制を打ち破ったフランス革命の申し子、自由主義の
体現者であるというロマン主義的な見方も影響しているかと思われ。
たしかにナポレオンは流血を伴って征服した地域に、平等な人権・個人の自由を基礎とした
近代的な憲法を与え、人々の精神を封建的な圧制から解き放つ、という偉業も成し遂げた。
かつての敵であっても、偉業は偉業。
そのことからラスコのような、万人に益する偉業を成し遂げる非凡人は一切の障害を踏み越える
権利を持つ、というナポレオン崇拝・ナポレオン主義が生まれたのではないかと。
空想的社会主義って何ですか?
誰だったか忘れたけど、ロシア民族なるものは存在しないって言ってたな。 そのことを自覚してないから、自分たちの国民的アイデンティティが不確かで、外国人に憧れるんじゃないの? 例えば、ドストが、やたらとロシア民族の使命みたいなものを強調しているのは、その反動じゃないかな。 なんか日本人に似てるね。
ナポレオンがロシアの人に与えた影響って凄かったんだね
>>476 興味深い・・・ロシアに行きたくなった。
けど怖そう。
>>476 ロシアでは18世紀初頭にピョートル大帝が徹底的な西欧化政策をとり、自国の伝統文化の
完全否定を行なったからね。
首都も古都モスクワから人工都市ペテルブルグに移す念の入れよう。
自国の文化と民衆から完全に切り離された上流階級の貴族達は、一種のアイデンティティ・クライシスに陥った。
なにしろ日常的にフランス語で会話が行なわれ、母国語であるロシア語で満足に読み書きすることも
できなくなっていたくらいだから。
ドストがロシアの伝統文化に回帰する「土壌主義」にこだわったのも無理もないかも、と最近思うようになった。
でも、あのロシア・メシアニズムだけはいただけない。
自分の民族性の絶対化に走るなんてナルシズムもいいとこ。
でもそんなこと考えたのもドストが都会っ子だったからかも。 根無し草であることを痛感しているので観念的にユートピアを夢想したのでは? ドストは都市小説の先駆者でもあるね。
根無し草。。。まさにピッタリの言葉だね! ドストの小説読むと、当時のペテルブルグに行ってみたくなる。 先日、今東京で開催中のエルミタージュ美術館展に行ったんだけど、18〜19世紀のペテルブルグの 町並みを描いた水彩版画がたくさんあって、ドキドキしながらみてきた。 ドストが見たペテルブルグってこういう街だったんだと思って。
空想的社会主義って何ですか?
トルストイもドストエフスキーも凄いな。なんでこんな二人が同時代に出現したんだ。
スレの流れを無視してますが ナスターシャの年齢って作中ででてきましたっけ? 僕の脳内では18歳の良く気の利く美少女なんですが (;´д`)ハァハァ
↑罪と罰のナスターシャです。 ナスターシャ・ニキーフォロヴナ
ラスコーリニコフが住んでいる部屋のおかみさんとこの 女中です>ナスターシャ
まにやっく
>>484 俺のイメージだとちょっと蓮っ葉な感じの、ちょっとつっけんどだけど実は優しい美少女と美女の中間って感じ
白痴のフィリポヴナは好きじゃないな
ステパンチコヴォ村って面白い?
ナスターシャが美形とは考えにくいな。 でも愛嬌があって可愛い系と予想。 レベル的には ドゥーニャ>越えられない壁>ナスターシャ>>ソーニャ>>>>ラスコの婚約者 と見た。
リザヴェータを入れ忘れた ソーニャと婚約者の間くらいかな
ナスターシャは庶民的かわいこちゃんくらいか。
罪罰で美形扱いされてるのはラスコ兄妹とその母(元美形)くらいか 家族で顔似てるんだろうな
>>490 普通に面白い。
『罪と罰』や『カラマ』じゃ長すぎるし、かといって『賭博者』や『永遠の夫』じゃ短すぎる、というとき読むといい。
たしか2日間の物語。
トルストイで慣らしてからドストに取り組んだ方がいいよ。
高校生で読んだときは純粋に話を楽しみましたが 今、読んでみるとキャラに(;´д`)ハアハアしちゃいますな。ドストの登場人物は 不思議な魅力があります。 ソーニャの妹(ポーレニカ)と抱き合うシーンは昔は感動したものでしたが 今は(;´д`)ハアハアもうだめぽ スレまで汚す始末です、ゴメン
あ、わかる。
俺は今も昔もドゥーニャ萌え
501 :
吾輩は名無しである :04/09/16 06:05:08
「罪と罰」を2週間で読み、現在買うのが高いといった理由で 図書館所蔵のぶっとい(しかもでっかい)カラマーゾフを読んでます。 全2冊なのですが現在ゾシマの伝記あたり・・・ 早く先に進みたいがなかなかページ消化できない(´・ω・`)ショボーン
502 :
吾輩は名無しである :04/09/16 06:17:19
おまいらすごいな 罪罰ってそういう読み方も出来るんだ ラスコの婚約者ってそんなブサだったのか リザベタ以下とは(´・ェ・`) ソーニャわりとぱっとしないのか 幼い妹のほうが貴族の血を引いてるので美少女ってことか ラスコ兄妹が超美形だってことさえあまり考えなかった ってことは、これイケメンとブサコのラブストーリーだったのか ナスタなんて存在自体忘れてた (((´・ω・`)カックン… 活字のエロに敏感なやつのほうが面白く読めるんだなぁ(・∀・)
エロとはなんだねエロとは 確かに初読時は容姿についての記述はなんとなくしか 頭に入ってこなかったけど(ラスコは青白いとかソーニャは見事なブロンドとか) ニ回目からはそういう細かいとこが どんどん目に飛び込んでくるようになったよ
カラマーゾフも容姿の描写結構あったっけ。 アリョーシャが母親似とかいうのは何となく覚えてる。 ラスコーリニコフは誰似とかいう記述なかったけど ラスコーによく似たドゥーニャが母親似ってあったから ラスコーも母親似なんだろうな。
なぜか髪の色とか結構覚えてた 黒っぽいキャラ多いよな
ドスト作品はアニメとか漫画とかにしたら 不細工も含めてすごく絵になると思う。
ゾシマの遺言、冗長だよな〜
ぶっちゃけると、パイーシィ神父以外寝てた。パシリのポルフィーリーなんかもう爆睡。
ジョジョの台詞はドストを髣髴とさせる
510 :
吾輩は名無しである :04/09/17 21:18:59
スターラヤ・ルッサの、イワンがアリョーシャに「大審問官物語」を語った料理屋っていうのに いってみたいよ〜!
死ぬ前に一度はペテルブルグにいってみたいもんだ
513 :
吾輩は名無しである :04/09/18 13:32:15
一ヶ月程前に悪霊(江川卓訳)を読み終えたのですが、やはり面白かった。 登場人物すべてが躍動して物語を構成していると感じました。 つい最近、椎名麟三の「私のドストエフスキー体験」を読んだのですが、彼はスタヴローギンとキリーロフについて 深く考察していました。
そう、ゾシマあんまり長くて・・・ 退屈ではないのですがうわのそらで目が活字を泳いでました。 でも今やっとそれも終わり、今度は「えええぇぇ(;´Д`)ぇぇえええ」てな展開で。 匂いが出たゆわれても・・・(w ジョジョ的な所・・・ 「神など存在しなぁぁぁぁああああい!オラオラオラオラオラオラ〜!!!」(w なんか違うか・・・。雰囲気は分かる。登場人物が必要以上におしゃべりな所とか。
「こいつにスパゲッティを食わせてやりたいんですけどいいですかね!!」 みたいなところ
516 :
吾輩は名無しである :04/09/19 00:39:37
>>515 藁タ。
ドストの小説は「突然」って言葉が異常に多いよね。
二人の人物が会話してると「突然」第三者が乱入してくるという
シチュエーションの多さには、はっきりいって「おいおい」と思う。
この人、小説の中で、動機付けとか場面設定が出来ないんだよね、
そこが作家として致命的だと思う。
あ、なんかアンチスレ向けのこと書いちゃったね。
でも、好きだよ、うん。
517 :
吾輩は名無しである :04/09/19 00:56:58
なんでこいつすぐ博打で金すっちゃうの?文才がなかったらタダの屑ですか?
518 :
吾輩は名無しである :04/09/19 01:08:54
>515 うわ・・・(w ワロタ
天才には致命的な欠点があるという。それがドストの場合、賭博。
多額の負債を作って、自分を追い詰め、 借金返済のために書いていたんだよね、この人。 文豪の中では、そういう習性があったのは、バルザックが最初。 ドストはバルザックを崇拝してたから、真似したのかもね。 というわけで、オノレ・ド斬り!! ところで、ドストがはまってたのはルーレット? それともカード?
ドスト作品でギャンブルの描写がある小説ってあるか?
522 :
吾輩は名無しである :04/09/19 13:03:15
ドストエフスキー名場面 1 ワシーリイ公爵とロゴ−ジンがナスターシャの死体の横で 一夜を過ごす場面 2 ゾシマの法話 3 大審問官 4 イワンと悪魔の会話 5 地下室の手記の作者が風俗嬢に説教してる場面
>>521 「賭博者」になかったけか。
>>522 風俗嬢っていうなよw
あと全然関係ないけど、
ドストスレって、トルストイスレに比べて男くさいと
感じるのはおれだけ?
524 :
吾輩は名無しである :04/09/19 13:46:24
風俗嬢ワロタ
イった途端に、風俗嬢に説教する酔っ払い親父かよ。
今日いくつかの本屋で「悪霊」探したのに全然無かった(´・ω・`) 罪罰・白痴・カラマーゾフはどこに行ってもあるんだけどね
>>522 俺的にはラスコがソーニャに告白してるところだな。その前の日のも合わせて。
528 :
釣り師ナボコフ :04/09/19 21:35:54
殺人者と淫売婦が永遠の書を読んでいる。なんというナンセンスだ。汚らわしい人殺しと、この不運な少女を繋ぐ修辞は存在しない。あるものはただ ゴシック小説や感傷的小説の因襲的な修辞ばかりである。それは安っぽい文学的トリックであって、偉大な文学の情念や敬虔な心ではない。 更に芸術的バランスの欠如という点にも注意していただきたい。我々はラスコの犯罪のあらゆる不潔な細部まで見せられ、彼の行為に関するさまざまな説明を半ダースも与えられる。 ところが、その一方で、ソーニャの商売の現場はただの一度も見せられないのである。 だが真の芸術家とは、万事につけて「言うまでもないこと」とは断じて考えない人のことなのだ。
529 :
吾輩は名無しである :04/09/19 21:37:03
未成年で、ヴェルシーロフが気絶したカテリーナにキスをするところ。 あれ以上に興奮しながら小説を読んでいたことは、ない。最高だった。
o( ゚Д゚)oブンブン興奮する小説もあるよ
531 :
吾輩は名無しである :04/09/19 22:05:42
>522 ワシーリイじゃなくてムインシュキンじゃない?
>>523 > あと全然関係ないけど、
> ドストスレって、トルストイスレに比べて男くさいと
> 感じるのはおれだけ?
女性ファンの数は、ドストよりトルの方が多い気がする。
>>527 告白って一瞬愛の告白の方かと思った
それはシベリアだよね(告白といっても無言だけど)
やっと白痴読み終わったのでログを読み返しにきたら 2週間もかかってたのか・・・。 最後に期待して読み続けたけど確かに(・∀・)イイ!! 電車内で向き合うムイシュキン&ロゴージンが (電車はそのまま死の象徴で桶?) ナスターシャの遺体を挟んで終焉を迎える 最後のシーンは美しかった。・゚・(ノД`)・゚・。 いらんキャラが続々出てきてウザかったけど・・・ アー、大変だった。カラマもっかい読んだほうが良かった。 ・・・といいつつ、こんどは悪霊を買ってきてしまった。
電車って… 冒頭の汽車のことか??
別にいいんじゃん?人の感想にどうこう言えない。 こいつはカラマーゾフを分かってない、とか言うのは簡単だけど。
>>536 でも、粗悪かどうかはともかく、
「白痴」のリメークというのは俺も思った。
「カラマ」まだ途中だけど。
ドミートリイ最強
ちょこっとドスト読んだ程度で「俺、ドストが好きなんだ」なんて言っているのかなぁ〜。 せめて、新潮文庫のドスト全部読むくらいならドスト好きを公言していいけど、 罪と罰とかカラマーゾフとか、おいしいとこ読みだけして、ドストが好きだというポーズを示すなよ。
白痴の映画ってどうよ? っーか、あれ今でも観られるの?
>>541 黒澤監督の?
レンタルで探せばあるよ。
543 :
吾輩は名無しである :04/09/21 00:43:13
ドストの作品はどれも聖書を意識して書かれたものだろうから、 マクダラのマリアやキリストやらを想起させる人物が描かれて も何の不思議もないけど、なんでそのことでカラマが白痴の粗悪なリメイク になるんだ?こいつちょびちょび読んだだけだろ、どうせ。
544 :
吾輩は名無しである :04/09/21 01:31:36
>>540 おれは、
>>536 じゃないが、
「虐げられた人々」とかも読まにゃいかんの?
激しくつまんなそうで、萎えるんだが。
546 :
吾輩は名無しである :04/09/21 08:26:19
うるせー馬鹿
547 :
吾輩は名無しである :04/09/21 08:27:35
うるせー馬鹿
>>540 作家の日記を読んで真のドストの知れと?
1.タイ経由で韓国企業が北朝鮮にサリンの原料の青酸ソーダ輸出(阻止された) 2.ウラン濃縮、プルトニウム抽出、金属ウラン密造 3.ロシア学校のテロ一味に韓国人 もうかばいきれねえよ・・・ ───v─────────────── ∧_∧ (@∀@-) ._φ 朝⊂) /旦/三/ /| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .| | 日本の良心|/
「白痴」のムイシュキンから「未成年」のマカール老人を経て、「カラ兄弟」のアリョーシャの人物像へ たどりついたドストエフスキーの軌道にこそ、ドスト文学の真髄はあるんじゃないか。 同じキリストになぞらえたキャラクターであっても、ムイシュキンとアリョーシャでは、それを描いている 作者ドストエフスキーの心の深化の度合いが全然ちがうね。 「白痴」で「美しい人間」の造形に実質的に失敗したドストが、真に美しいとはどういう人間かを考えつづけて 生み出したのがマカール老人でありアリョーシャであると私は思う。 ドストのような性格破綻者がよくぞここまで辿りついた。 別にけなしてる訳じゃない。ドストのような業が深い人間が、アリョーシャという人間像を生み出した という事に非常な感動を覚えるんだよ。
悪霊を読み始めた、がスタヴローギンが出てないと 場面が間延びしてる気がして目が滑ってしまう。 罪と罰はほぼ常にラスコが出てて、かつラスコの視点で描かれていたから 頭の弱い自分でも面白かったんだなと実感…。 でもスタヴが出てるとワクワクするのでこれからの展開に期待。 あと訳は工藤のが好みかもしれないとオモタ。
>>550 また、「カラマ」途中だけど、激しく同意。
「白痴」の良さが全くわからんかったおれとしては、
かなり納得できます。
>>552 訂正
また、「カラマ」途中だけど、→まだ、「カラマ」途中だけど、
カラマは子供たちの力も大きいと思う。 陰惨な話なのに、無垢な子供たちに未来の希望が託されている。 アリョーシャは子供との付き合い方を心得てるね。
555 :
吾輩は名無しである :04/09/22 17:32:11
>>550 マカールはゾシマの系譜じゃないか?
ラスコーリニコフ、スタブローギンときて、イワン。これならわかる。
ワルコフスキー公爵、スヴィドリガイロフ、ヴェルシーロフ、フョードル。これもわかる。
でもアリョーシャとマカールっていうのはわからん。
アリョーシャとゾシマの関係は、アルカージィとマカールの関係と相似だと思ってたから。
そうそう、ゾシマを言い落としてたよ
>>555 で、アリョーシャはそのゾシマの精神的後継者。
アリョーシャはアルカージィとは、人物のタイプがちょっと違うかんじがするんだけど、どう?
思春期の混乱真っ最中のアルカージィにくらべて、アリョーシャはすでに宗教的な静謐さのレベルに
達してると思うんだけど。でも師弟関係ということならそうね。
あと、ヴェルシーロフはむしろラスコーリニコフ、スタブローギンに連なる系譜の人間だと思っていた。
スタヴローギンが自殺せずに生き延びて、意志力による自己完成の道を選んだとしたら成ったであろう人間像が
ヴェルシーロフよ。
かつてのカリスマ性を失ったスタヴローギン、ドメスティックな家庭劇に降臨したかつてのダークヒーロー。
ラスコーリニコフとスタヴローギンは似てるけど イワンはちょっとイメージ違うかも。 まあスタヴと比べてもラスコーのが全体的に小奇麗だけど。
スタヴは良くも悪くも気色悪いからな
>>523 ドストスレはおとこ臭いんじゃない、ガキ臭いんだ、うん。
君。そうだ君だ。 君、ペテルブルクへ行きたいんだね! いや隠さなくたっていい。そうか、やはりそうか。 ・・・ふむ。よろしい。 それ、アエロフロートのチケットだ。 ファーストクラスだ。 400ルーブリ・・・いや、金はどうでもいい。 神の御加護があらんことを! ああ何か言い忘れた。 そう、そうだ。 飛行機がガス欠で墜落せぬよう祈っている。
「こいつにスパゲッティを食わせてやりたいんですけどいいですかね!!」 なんど、思い出しても笑える。 次のスレタイこれにしない?
jojo?
【こいつに→】F・ドストエフスキー【スパゲッティを】 考えてみた 限界だと思った
【ヘへへへ】F・ドストエフスキー【ウラー!!!】 ↑こっちの方が良くないか?
【なにかこう】F・ドストエフスキー【ぺっぺだ】
【豚】F・ドストエフスキー【ちくしょう】 豚ちくしょうってロシアでは普通に使われてるのか?
【銃殺です!】F・ドストエフスキー【でかしたぞ!】 正直、サブタイ無い方がスッキリしてて良いと思う。
まあお遊びだから
572 :
吾輩は名無しである :04/09/25 01:39:16
【そうですとも】F・ドストエフスキー【吉外だ】
【へ、へ、へ!】F・ドストエフスキー【は、は、は!】 この笑い方、大好きでさあ!
574 :
吾輩は名無しである :04/09/26 13:27:50
単に読書を楽しみたいなら「悪霊」は回避してもいいですね
豚ちくしょうとスパゲティーなんたらかんたらってどこに出てますか?
豚ちくしょうは罪と罰だね スパゲティーはわからん
スパゲティはジョジョだね。 5部でナランチャの回想シーンでのフーゴのセリフ。 単行本何巻かは忘れたけど。
>>574 そんなら、ドストエフスキー自体、回避しなさい。
どうでもいいけど、最近はじめて「てんかん」の発作を体験した。 ま、ほんとにどうでもいいんだけどね。
582 :
吾輩は名無しである :04/09/27 22:08:23
しかし、他人が聞いても「大変だったな、お大事に」くらいしか言えないからな。 本人もそう思って「どうでもいいけど」って付けたのでは? 本人にとっては勿論どうでもよくないだろうけど。
>579 ほんとに・・・けをつけれ(´・ω・`) それはそうと、今やつとイワンの悪霊との対談の箇所に着ました。 おもしろくなってキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!! で、思ったんですが。。。 ドストて言うのは実体験でも霊感のある人間で、それを元に自分の信仰と 抱き合わせた話の組み立てをしてませんかね? 日本でも、内田百閨iうちだひゃっけん)氏なんかがそういう体験の持ち主 で、話の内容も現実とも幻ともつかないような物が多いのですが・・・ やっぱり創作する側としては全てを空想で組み立てる事と言うのは無理が ありますよね?そう考えると身を削って作品を作る芸術家というのはスゴー ま、スレ汚しですが。。。
そういうのは霊感というんじゃなくて基地外と言うんですよ584さん。 フィードルは基地外だったんですよ。
>>584 > 日本でも、内田百閨iうちだひゃっけん)氏なんかがそういう体験の持ち主
「閨vの字がパソコンに入ってること、初めて知った。
587 :
吾輩は名無しである :04/09/29 00:28:06
【2×2】
キチΣ(゚Д゚;)ガイ!!!
加賀乙彦が、ドストの癲癇の発作の描写は医者にとってはありがたい、と書いていたな。
自意識過剰な登場人物が山ほどいるからな
ドストのカラマみたいに最初に2部構成を予告して、続編の方が重要だとのたまったにもかかわらず、続編でおおこけした小説教えて。
つーか、続編がおおこけしたっていうけど、 書いてないじゃん、ドスト。
「ドストのカラマみたいに」は「続編でおおこけした」の部分にはかかっていません。 続編の方が重要だと言っておおこけした小説教えて。
カムイ伝
595 :
吾輩は名無しである :04/10/01 15:49:25
スターウォーズ
カラマーゾフの兄弟で一番面白いキャラはごうくつ親父。
597 :
吾輩は名無しである :04/10/02 02:42:02
>594-595 ワラタ; 本日カラマ読了いたしました。ネタばれ怖くて 前スレとか読まずにいたのですが、非常に何というか・・・ 救われない話でした。。。 上の方で誰かが「子供たちに救われた」と書いてたのは 私も同感です。あれが無かったらクッラ〜イ話だと・・・あっても倉井のですが・・・希望も混濁しつつ終わっていった。 自分と神のみぞ知る、無実であればそれを肝に銘じて生きて行けばいい〜と言う清い考えは 佛のいう所の 「法華経 第十二品 提婆逹多品」の中の言葉、 唯佛當證知〜ゆいぶつとうしょうち〜「唯佛のみまさに承知したもうべし」 の精神ですね〜これに通じるものを感じました。キリスト教も仏教も基本は同じところなので ぞ島のくだりもはあはあ〜。と言うカンジでした。(ハァハァではない) ドストの求める所、非常に孤高の精神でかくありたいという願いを汲み取らずにはいられないのですが、 基地外のような生活観も照らし合わせてみると、 人間理想と現実は併合しない(鬱)という事を感じ入りました。 いぞー感想文です。宗教論とかをするつもりもないですが、思ったことを書いてみました。 またまたスレ汚しスマソ;;
;
19世紀最大の作家バルザック。ドストたんより上なんですか?
上か下かなんてものは自分で読んで決めろ
有名な審問官のくだりなんだが、あれを読んで思ったのは キリスト教ってもともとは少数者、地上のパンより天上のパンを 求めるような奇人を相手にした宗教だったんじゃないかということ。 たしか「我汝らに刃を持て・・・云々」って聖書にあると思うんだが、 これはつまり「世間の迫害を覚悟せよ」という意味だったのではないか。 キリスト自身、よもや多数者の宗教に様変わりするとは全く考えていなかったと思う。 審問官はキリストを問い詰めるが、キリストとしては戸惑うほかなかろうな、と。 文章下手ですまん。
602 :
吾輩は名無しである :04/10/03 03:01:39
万年亭主・・・あれはええぞ・・・
>>601 まぁ初期キリスト教は、ユダヤ教に物申すかたちではじまったからね。
物申すというか、プロレタリア宗教革命だったんじゃないの。 そういう意味では多数に支持されるのは宿命だったと。 俺はキリスト教の根源にある思想は金持ちは地獄行き、貧乏人は天国行きっていう風に思ってる。
やっぱキリスト教も極論言えば「聖書の解釈は人それぞれ」で終わるのかな? 「これぐらいは常識」っていう世界観が知りたいけど何か良いサイトとかないかしら。 もちろん聖書は読んだよ
>>605 だったら、聞くなよ。
なんかドストファンってw
>>545 「虐げられた人びと」は面白いよ
泣き所もあるし、かなり傑作だと思ったよ。
悪霊を読んでるんだけど、何でステパンさんはあんなにちょくちょく 日本語を会話に交えたがるの? 片仮名で書かれてると、いかにも片言の日本語、って感じで笑っちゃうのだけど・・・。 「カイコクシテクダサ〜イ」とか思い出しちゃうし。
609 :
吾輩は名無しである :04/10/06 22:29:59
「地下生活者の手記」本日読了いたしました。 感想は・・・なんちゅう〜男じゃ! です。そして「悪霊」へ・・・
610 :
吾輩は名無しである :04/10/06 22:56:19
イラクは砂 アメリカは石 日本は泥
611 :
吾輩は名無しである :04/10/07 01:34:30
そのこころは
>608
>608 え・・・と、マジレスするとフランス語です。
白雉読んでるけど、ぶっちゃけ登場人物が誰が誰だわからなくなる
>>610 PHP新書の本にあったな、そういうタイトルの本
ステファン氏のフランス語をカタカナにしたのは大失敗だよ。 米川訳で読むべきだ。
617 :
吾輩は名無しである :04/10/08 00:52:27
カラマーゾフの兄弟など、新潮と岩波の両方で 出てる本を買う場合、みなさんはどっちで買いますか? ・新潮 メリット:ひもつき デメリット:ひもが切れるとカコワルイ ・岩波 メリット:読書家を気取れる デメリット:北朝鮮 あとは訳の違いとか
大抵、岩波の方が値段高いね。二分冊になってたり。でも岩波で本棚に並べたい。
岩波のほうが上部がギザギザしててキショイ
>>617 俺はペラペラっとめくってみて、
訳の好みを確かめたうえで、新潮版を買ったよ。
俺の新潮文庫と岩波文庫の認識 新潮文庫 メリット 新潮社が好き 値段が岩波より安い デメリット ひもが嫌い(古くなると先がバラバラになったりするのが嫌)。 本の紙の質が嫌い 岩波文庫 メリット カバー、紙の質が新潮文庫より良い 岩波文庫自体、中々良いもの出してる デメリット 岩波文庫買った金で世界なんかの左翼雑誌が出されてる
慎重の表紙すぐ汚れてぼろぼろになる
個人的に罪罰の訳は新潮のが好みだった
なんとなく岩波を買う気が起きないので新潮で読んでたが、悪霊のカタカナにはかなり萎えた。
同じ新潮でも罪と罰の訳と悪霊の訳は違う人だっけ
新潮の罪と罰は工藤、新潮の悪霊は江川。 罪と罰とかでは、フランス語とかはまんま載ってて、横に日本語訳が書いてあったのに 悪霊は・・・「ワガトモヨ!」
悪霊のカタカナ、ステパン先生の滑稽さが端的に表されてるようで 面白かったけどな。 ロシア人にとっての「フランス語を多用する教養人」のおかしさを 日本語でもってうまく意訳したんじゃないかと思ったけど… この意見はズレてるのかしらん。
>627 「フランス語を多用する教養人」に加えて、 田舎者なのに教養人を気取るイタタな感じも出てると思うが。 違うのかな?
ろしあニオケルふらんすゴトハ、ワリトイッパンテキダッタノダロウカ?
カタカナだと池沼ぽくてなあ。
631 :
吾輩は名無しである :04/10/09 19:27:08
カラマーゾフの登場人物の簡単なプロフと略名全部が載ってるテンプレみたいなのってあります? ・アリョーシャ=アレクセイ=… 三男 みたいな感じのを…
>>631 ググレバ イイト オモイマスヨ、ワガトモヨ!
633 :
631 :04/10/09 19:33:47
>>632 ググっても0ヒットでしたよ…。
携帯電話って、どうしようもなく使えませんね…。
私設ファンサイトがあるじゃーないか
>>633 へ、へ、へ!
どうやら、どうしようもなく使えないのは、携帯電話ではなく
貴方だったようでさぁ!は、は、は!
631に幸あれ!! 「ウラー!」
ウマー!
(゚Д゚)ウマー
(゚д゚)ウマー (゚д゚)ウラー
>>636 私、このことは決して許せませんからね!
642 :
吾輩は名無しである :04/10/10 16:55:43
豚ちくしょうage
文学界11月号に、ドスト研究してる大学教授達の対談が載ってた。 図書館にもあるから読んでみ。
>>629 詳しいことはわかんないが、作中からは
中級階級なら大抵フランス語にたしなみがあり
文系の大学生はかなり使える奴が多い。といった感じかな。
貴族はスタヴロー銀みたく、ロシア語よりフランス語の方が得意だった奴が多いらしい
>>646 貴族はフランス語が日常語。
ロシア語なんて見たことも聞いたこともありません、というお嬢さんも珍しくはなかったらしい。
>>646-647 レスサンクス
ステパン先生のフランス語を、その他の登場人物がちゃんと理解できているのか気になったもんで。
とすると本の中では、全員が分かってるという事になるのかな?
とりあえずステパン先生の会話の主な相手は フランス語をたしなんでいたんだろう
>>641 藁タ。
ドストの登場人物って、なんであんなみんなプライド高いんだろ?
ありえない人ばかりなんだが。
>>650 それに、ものすごーくよくしゃべるよね。
>641 その言葉を聞くやいなや>636はピクピクと痙攣し始めた。
>>651 その長ーい話を聞きながら、倒れ伏して号泣したり、
冷や汗をだらだら流して卒倒したり、
激昂してぶん殴ったかと思うと挙句の果ては自殺したり。
ありえない人ばかりなんだが。
【(゚д゚)ウラー】F・ドストエフスキー【許しませんからね!】 に決定。
↑ワラタ
>>653 二行目はラスコで三行目はスタヴ?
一行目が誰か思い出せない。
アリョーシャだったりして 長い話でなくて夢だけど
>>653 ドストの登場人物がありえない人ばかりだなんて、
2×2=4といったくらい当然ですよ!
それとも貴方は!貴方は!!
えい!何を笑っているんです!?(
>>653 は決して笑ってなどいなかった)
フライパンを叩き鳴らしながら、街を練り歩くんですかい!?
なんという卑劣漢でしょう!!
こんな卑劣漢、うっちゃっておけばいいんですよ!!うっちゃっておけばね!!
は、は、は!は、は、は!
>(
>>653 は決して笑ってなどいなかった)
ツボに入った。どこかで使えそうな文句だなこれは
>>659 はかなり読み込んでるね。
ドスト的だって笑えはするけど
書こうと思っても書けねえもん。
俺なんて
>>659 の小指の先ほどの価値もありはしませんよ!
おやおや、あなたまさか本気でそんな事いってるんじゃないでしょうねえ?
『小指の先ほどの価値もありはしませんよ』ですって???へ、へ、へ!
c'est le mot!(これは名言だ!)
あなたはまさか
>>659 ほど読み込んでは居ないと!そうおっしゃるのですね?
mais ma che're(しかし、あなた)、あなたは兜を脱ぐのは早いのではないですかな?
いや、それはまだ、まだ早すぎる!
ここはひとつ、ロシア風に話をしようではありませんか!
>>663 は不意に自制を失って、一声「
>>661 ウラー!」と叫んだばかりか、
片手をあげて、何やら歓喜の身振りまでして見せた。
「(゚д゚)ウラー!」とふたたび
>>661 が高らかに叫んだ。
それに感激して身震いしながら少年達が和した。
「(゚д゚)ウラー! いつまでもこうやって、
一生手をつないで行きましょう。
>>661 万歳!」
「
>>661 ウラー!」
「
>>661 ウラー!」
スレ住民全員が、もう一度その叫びに和した。
ワルワーラ夫人がスレに飛び込んできたのは、その時であった。
「
>>662 さん」 ワルワーラ夫人の顔は蒼ざめ、その声にははげしい挑戦の調子がひびいていた。
「なぜあなたは
>>661 のもっていた気高い謙遜の気持ち、全オルガニズムの崇高な戦慄を否定なさいますの?
>>661 の答えはなんと謙虚で崇高な、神聖な答えでしょう!それなのに、あなたたちはまだこんな
馬鹿馬鹿しいことをお続けになるおつもりですの!」
「私、このことは決して許せませんからね!」
(そして場面は再び
>>641 へ戻り、エンドレス・ループ…)
この流れ、面白いのか?
お遊びが過ぎたかな。
悪くなかったでつ(w 次の流れキボン
>665 >ワルワーラ夫人がスレに飛び込んできたのは、その時であった。 想像ワロタ
>>668 へ、へ、へ、愚問でさあね。少なくとも、悪霊を読んで居ないと
ちっとも面白くないでしょうよ。
でもまあ、そんな人間はこのスレにはいませんぜ、旦那。
たとい居たとしても、唖やつんぼみたいな馬鹿どもですから
気になさることはありませんぜ。は、は、は。
でも冒頭は罪と罰だな
カラマーゾフも入ってるね。 しかし笑った。 「ドストエフスキー的なセリフで会話をしよう」スレ立ててくれんかな。
改変できそうな台詞思い出してもどのへんのページだったか 思い出せなくて大変そうだ。 台詞の長さもページの多さも半端ないからな。
白雉の主人公公爵と、ジョルノ・ジョバーナってそっくりじゃないか。 役とか台詞とか。じょるのがでてきちゃう
677 :
吾輩は名無しである :04/10/18 21:28:36
男ならソーニャで抜いたはずです。
いくら少女趣味でもブスは興味ないでっす
やっぱりドゥーニャだな。 スヴィドリガイロフの独白?で 「ドゥーニャの衣擦れの音だけで興奮した」 みたいな文で俺も大興奮。
部屋で独り、星空を見ていたら後ろで衣擦れの音がして、心臓が止まりそうになったよ。 振り返ったら、そこにはワルワーラ夫人が・・・。 「私、このことは決して許せませんからね!」
「私、このことは決して許せませんからね!」 わはははは。 ドストが生きてるときに、ノーベル賞があったら 奴はどんな受賞講演するんだろ? 出だしが、「へへへへへ」だったりして。
ラストは「フォードル ウラー!!」で。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
684 :
吾輩は名無しである :04/10/20 17:42:14
> しかし父を殺すと、息子たちは父の偉大さを知る。 > 父はたんに息子たちを支配していたのではない、 > 息子たちの争いを抑え外敵を抑え、 > いわば治安を維持していたのである。 こんな風に読めるところあったっけ?w
フョードルとスメルジャコフは虫ケラみたいにスルーされてたよなw
>>686 そんな話じゃないよなあ。
フォードルは「息子達」が殺したわけじゃないし。
仮にそう読めたとしても、お粗末な解釈だよ。
呆れて物も言えん。
このコラムニストも、これで『カラマーゾフ』を読んでないことが
ばれちゃったね。
「天声人語」もつまんないし、
最近の朝日の人材は枯渇しているのかも。
689 :
吾輩は名無しである :04/10/21 17:58:39
なんとなし最後まで積読してた悪霊読了。 これ長編では登場人物に関して全キャラが破綻し過ぎのような気がする・・・。 おかしくてしょうがなかった。唐突さといいキャラの濃さといい間の悪さといい。 全員真顔でこれやってる(ドタバタ劇)と思うと今まで読んだのと若干雰囲気違って読めた。 まじめとゆか考えさせられる部分もそりゃあるけど、キリロフとスタブロギンの無神論。 あとステファン先生の悲しさ。シャートフの熱すぎなとこ。 あの当時のロシアの革新派VS保守者の空気感がイマイチ掴めきれてないのがちょっと辛かったけど。 俺これカラマゾフより好きだなー。おそらくアリョーシャ的なのがいないせいなのかもしらん。 キリロフがタンスと壁に挟まってるとこで爆笑したのは俺だけだろうか・・・。怖すぎ。 ほんとドストでこんなに笑えるとは思えなんだ。
>>676 今はくち読んでるが、ジョルノが自然と浮かんでしまうじゃないか
カラマーゾフも、キャラのノリがジョジョっぽいと感じながら読んでいたよ
ドミートリイが棍棒を拾いながらダッシュで親父の屋敷へ向かうところなんかは荒木に描いて欲しいね
笑えるって言っている人は、ここでそういう入れ知恵を仕込まれて、 「そうか、おかしく見なきゃダメなんだ」とワザとらしいポーズをしているのがみえみえ。 ドストで笑うっていうのは、ドスト特有の言葉遊びを笑うんだよ。 勿論、知的な遊びだから、一般人は「何か難しくことを言っているな」でスルーしやすい。
692 :
吾輩は名無しである :04/10/21 21:12:41
なにをえらそうに
>>691 こういう読者は、一番駄目なタイプだな。
信者になっちゃいかんよ。
>>691 は「謎とき罪と罰」でも読んだ直後なのかしらん
マトモな神経を持った人間なら耳まで真っ赤になるような恥ずかしい文だけど 691には自分の文読み返してもイタさがわからないだろうね( ´ー`)フゥー...
>>689 なんだかんだいって、ドストって「罪と罰」が一番のような気がする。
「悪霊」読んでないけど。
岩波悪霊3巻まできますた。さき越されたのら〜
>>689 ありえない、確かにありえない。。。
699 :
吾輩は名無しである :04/10/22 09:10:25
お前らに接吻したいよ、へっへっへ
20世紀の文学青年たちが、ドストの小説を眉間にしわ寄せてなにか深遠な予言書で あるかのように読んでた感覚ってのが、今となってはよくわからん。
>700 それは君がわかってないから。かもよ?
今世紀にはドストは、爆笑ポイント満載の奇人・変人ギャグ小説として読まれてたりして
>>700 ドスト人気が最近下降気味なのは、
世界がポストモダン化してしまった何よりの証拠かね。
704 :
吾輩は名無しである :04/10/22 23:51:16
ドストは実存主義者
ポストモダンw
宗教にすがったヤツのどこが実存主義者なんだか。
>>691 もう19世紀と今とでは感覚があまりにも違いすぎて笑えるんだよ。
今はこの世にゃ唯一絶対の真理なんて存在しない、というのが暗黙のお約束。
人格崩壊させてまでありもしない唯一の真理を探し求める人間像は現代では崇高というより単なるキティ。人迷惑。
それに大審問官なんか笑いとおしだったしな。 唯一の真理なんかありゃしねえし、自由とか服従とかあほらしいんだよ。 宗教が人間を支配していない現代はドストなぞ何の価値もないだろうな。
どうでもいいが、 カラマの新潮文庫の帯「世界文学遺産ナンバーワン!」 っていうのが恥ずかしいんだけど。 本当の偉大な作家達を知らんのか、新潮社は。
あのさ、聞くけど なんでそんなに必死なの?(プ
710 :
吾輩は名無しである :04/10/23 17:12:18
時代はそんな変わったのか?俺は思想がどうとか、宗教がどうとかで 本読んでないからよく分からんけど。登場人物がみんな正直すぎて なんて率直で、アホな奴ら達を書けるんだろうとただ思ってしまう、 ドストエフスキー読んでると。 だからこそ、登場人物はみんな立ち止まらずを得ないし、その衝突は 喜劇的になるのかもしれん。 でも喜劇的でない実生活なんておめーらの間であんのか?
そういうレベルの話ではなく、 おれは単純に小説として駄目だと思う。 同じ喜劇的側面でも、カフカの描いたものは笑えても、 ドストは笑えない。理由はへただからだ。
712 :
吾輩は名無しである :04/10/23 17:29:13
なるほどね。確かにヘタかもな、あまりにごり押しすぎるかも。 カフカはなんか、どうしようもなくて笑うしかないよな、でも カフカもそんな上手くないぞ。一章一章、一日の思いつき物語を 同じテーマで繋げてみたって感じじゃないか。 カフカ、嫌いじゃねーけど。
713 :
吾輩は名無しである :04/10/23 17:31:06
>>宗教にすがったヤツのどこが実存主義者なんだか。 あの時代に神にすがりきってないから、ドストの小説は面白い。 上のほうでも誰か書いてたけど、キャラによって主張や世界観がまるで違う。 そういう意味で実存主義なんだろうよ。
714 :
吾輩は名無しである :04/10/23 17:37:22
上手い上手くないで言ったら、カミュとか上手いよね。
今日ママンが死んだ。
でもさ、小説読む時重要なのは、上手い上手くないじゃなくて、面白い面白くないじゃね? そういう意味で(自分にとっては)ドストはほんと面白い、あらゆる意味で。
ママン。ア、マリアトヤリタイ
>>706 >>707 は定期的に出没するアンチドストだろうけど、
絶望とかニヒリズムに全く縁のない、微笑ましくてめでたい奴が、
絶望してる人間を馬鹿にしてるだけじゃないの?
絶望している人間のほうがより深い立場にいるわけなんだが・・・
| | | J
安っぽい幸福と高められた苦悩、おまえはどっちを取るんだ?
>>718 立場の高低に執着するのは止めた方が良いと思うぞ。
>>712 カフカへの認識がその程度だから、
ドストの粗に気が付かないんだよ。
おれだって、カフカの熱烈なファンではないけど、
ドストの小説はひどさはわかるぞ。
>>713 それが面白くないんだよ。わるいけど。
>>720 高められた苦悩。安っぽい幸福は信じられないから。
安っぽい幸福を信じられないから、地上に楽園を作ろうって革命を企てて破滅する人間は馬鹿だ
ってアンチドストが言うなら、それは正しいと思うよ。
けど、安っぽい幸福を信じないというそのことを非難するのはおかしいということ。
あのう、わたし
>>706 ですが
>>707 は別人なんですが。
>>718 でも、ま、いっか、そんなこと。
自分も「大審問官」には、ピンとこなかったくち。
「跪拝の統一性という欲求」ってなんのこっちゃ。私はそんな欲求、一度として感じた事ないよ。
しかし、ドストは思想家としては三流以下、というより侵略戦争マンセー!したサイテー野郎だけど、
文学者としてはやっぱ面白いし天才だと私は思う。
726 :
吾輩は名無しである :04/10/23 19:59:59
あ、ごめんごめん、いま別の話題が進行中なのね。
727 :
吾輩は名無しである :04/10/23 20:16:46
う〜ん、楽園ってだれにとっての?
>>724 万人にとっての「唯一絶対の楽園」って存在しない。
ドストのキャラおよびドスト自身には、そのことわかってるのかな??って時々思う。
ある人間にとってのユートピアは、別の人間にとってはハッキリ言って地獄。
「おかしな人間の夢」なんか読むと、自分のユートピアの夢を「絶対の真実」として他人に
「伝道」しにいく主人公が、ロシア・メシアニズムの夢に酔って、アジア侵略を「作家の日記」で
声高に叫んだドストに重なってぞっとしたよ。
ドストは自分の情動に拠って、真実をあまりにじぶんに都合よく限定しすぎるところがある。
そういうところが現代にそぐわなくなっている、と私は思う。
なんか生意気なこと書いてごめんね。 でも私は、絶望してる人間を馬鹿にしてなんかないからね、718。
729 :
吾輩は名無しである :04/10/23 21:39:25
カフカも、カミュも、ドストも、俺にとっては面白い。 文体はそれぞれぜんぜん違うけど。
>>729 俺もそれのローテーションばっかだなー。
もともとカフカ ドストにはまったのはカミュのシジフォス神話のおかげだし。
その中じゃやっぱし文体はカミュが一番上手だと思う。
カフカ=状況描写破綻小説。
ドスト=人物描写破綻小説。
どっちも何度読んでも楽しい。んで飽きたらボケーっとカミュ読んでるよな感じ。
長編ってのはある部分いききってしまってないとなんか読めない気もするし書けないもんでないのかな。
そういう意味でカミュのペストの完成され方見ると感心するけど あれ以上書けないのもわかる気がする。
その点ドストがあんだけ長いもんを何個もヘタウマな文体でくどくどといききってしまえるのは
ある意味あのヘタウマな文体だから成立してんではないのかしらん。
だからはまる人間とはまらない人間の差が激しいのはある意味しょうがないと思う。
カフカもしかり。どちらも頭が少しイカレテたってのも好感持てるし理解できる。
731 :
吾輩は名無しである :04/10/23 23:06:04
あーすげー同意。 でも3人はやっぱすごい似てるとこあるよな。 影響受けてるだけあって。 転落なんて、なかなかくそったれさを出していてそれまたいい。 でも新潮文庫のドストの表紙もっと魅力的なのにしてほしい。 ま、あんま売れねーんだな。
おまえらはセンスがないな。 カフカと、カミュ&ドストの間には越えられない壁があるよ。 作家としてカミュ&ドストはダメダメだろ? でも、おまいらが高校生なら認める。 おれも、その頃はこの3人が面白かったから。 今は、カフカ以外は読むに耐えん。
>>731 確かに『転落』なんてドストの台詞をそのまま抜き出したよなもんやね。
ドストの新潮装丁は確かにセンスない。
なんか非常にとっつきにくいオーラ出しすぎ。
この前何気に本屋で見たらカミュの新潮装丁新しくなってたなーそいえば。
かっこよかった。し字体も読みやすくなってたし。
しかし手垢ついたお古があるのでなんか買いなおす気になれない・・・。
734 :
吾輩は名無しである :04/10/24 01:31:38
>>732 ごめん、おれだいがくせいだ・・・
ダメダメだ・・・
>>732 > おまえらはセンスがないな。
> カフカと、カミュ&ドストの間には越えられない壁があるよ。
越えられない壁というか 書かれとる対象が全然違うと思うんですけど・・・。
> 作家としてカミュ&ドストはダメダメだろ?
> でも、おまいらが高校生なら認める。
> おれも、その頃はこの3人が面白かったから。
> 今は、カフカ以外は読むに耐えん。
とゆわけで、そりゃ自分の嗜好がカフカだけになっただけでは?
なんか言ってるようで結局何も言ってないヤツって本当によくいるよな。
無意識にやってるとゆかそういうのが癖になってしまってるとかわいそうに見えてくる。
若いウチはきちんと指摘してくれる友達いるけど(子供の残酷さ)。
年とってるとみんな即スルーだしな(大人の残酷さ)。
これ団塊に多いんだよホントに。自分がこうならないように気をつけたい。
まあ、かのナボコフも「ドストは劇作家になれば良かった」って 言ってるくらいだから、小説家としては問題ありありなんだろう。 確かに、場面設定とか、人物の遭遇の仕方とか 「へただなあ」と思ってしまう。 壁越しに人のセリフ聞いてたり、 何気なく入った店でお目当ての人に遭遇しまくったり、 理由も無く人の家に押しかけて、決定的な証拠を手に入れたり、 「家政婦が見た」を地でいってるような安っぽさはあるね。
カフカもドストもカミュもすごい。それでいいじゃん。 少なくともこんなとこで「読むに耐えん」と言われた所で、彼らの評価に傷など一欠けらも付かないし。 名無しの2ちゃんねらーだけじゃなく、今の有名な文学者なんかに批判されてももう関係ない域までいってるでしょ、この人たちは。 ここまで読まれ続けた、残り続けた物の力はすごいよ、ほんと。
738 :
吾輩は名無しである :04/10/24 01:51:18
ねえねえ今更だけどさ、団塊の世代っていつの世代のことよ? 今50−60歳の世代のこと?全闘ってやつの時代? ちなみにいま行ってるバイトのシェフは30で、 彼に言わせるとガンダム世代らしい。 性格は、すげー勝手で大学生使えねーよって言うのが好き。 今の20代はなんていうの?教えてアリョーシャ。
カミュは文章力はあるが、良くも悪くもドストのミニチュア版だな。 それに、実存主義なんてもう流行らないっての。 そういう意味ではおれはカミュよりドストを評価してる。 カフカは何よりあらゆる小説ならではの仕掛けが面白い。 人物造形しかり、構成しかり・・・。 実存主義の範疇ではとらえられない広がりと深さがあるしな。 あ、俺は団塊の世代じゃないし、今でもおれに色々と指摘してくれる 友達はいるぜ、二ガー。残念だったな。以上。
何度も同じレスを見たが、「侵略マンセー」とカフカごときをドストにあてがうのは止めたほうがいい。 自分が頭悪いと宣伝したいなら別だが。
「ヨーロッパではわれわれは居候で奴隷でした。でもアジアには主人として立ち現れるのです。ヨーロッパでは われわれもタタール人でしたが、アジアではわれわれもヨーロッパ人です。使命が、アジアにおける文明普及者としての 使命がわれわれの精神をうまくそそって、一度運動がはじまりさえしたら、われわれはみな夢中になってアジアに向かうでしょう。」 「それにアジアには、アフリカの奥地よりもっとわれわれに知られていない土地があるってことをご存知ですか。 それに、これらの広大な土地の奥に、どんな富が蔵されているか、われわれが知っていると言えますか。」 「オロシア人が移住したアジアの土地は、たちまちロシアの土地となってしまいます。 ───新しいロシアが創り出され、それが旧ロシアを更生させ、やがては復活させることになり、 ロシアの進むべき道を明らかにしてくれるでしょう。…ただ少しでも、アジアが将来においてわが国を救う 出口になること、アジアにはわれわれの富があり、わが国の大洋があるということを理解してもらいたいのです」 これが帝国主義的思考と言わずになんという?
>>740 ドストごときに満足できるあなたの19世紀的な感性に敬服します。
ドストもカフカも関係ねえ! そもそも文学が関係ねえ!
みんなでポスコロやるしかない もうそれしかドストを読み直す方法はないよ
>>741 お前さぁ、厨房並みの教育しかないんだな・・・。
南下政策って知っている?
>>745 お前さぁ…それ知らないヤツ、いると思うか?
ドストはそれに踊らされて、インド、アジア、中近東、いたるところで白帝(ロシア皇帝)が
侵略戦争に勝利するように!と絶叫してんだぜ、「作家の日記」の1881年1月号で。
1881年といえば、「カラマーゾフ」完結の翌年、ドストの最晩年の年だけど。
で、それは時代が時代だから仕方が無い、というわけ? しかし、19世紀であっても物事の理非がわかった人間は、そういう動きに対して理性的な 批判をしたよ。 しかしドストがそれに対してどんな反応したかは、やはり「作家の日記」を読めばわかる。
だけどさ、いったんこの話は打ち切りにしない?
>>745 ここ、文学板だしあんまりドストの思想方面の話してると、他のひとの迷惑になりそな
気がしてきた。
まぁとにかく、文学者としてはドストはサイコーだっていうことで。
>>748 おれは
>>745 じゃないけど、
君が文学者としてのドストを最高に高く評価しているっていう論拠なり、感想なり、評論なりを語った上で、
思想を貶せば、不毛な論争にはならないんじゃないの?
もういいよ。
>>747 >しかし、19世紀であっても物事の理非がわかった人間は
はっきりトルストイって言えよ。
なんでトルストイが出てくんだよ・・・。 ちっとはもちつけよ。
検問があった時代の作家の言葉を素直に受け取るおこちゃま読者の突っ込みには赤面させられるよ。 黙ってドスト関連の著書を読んでいなさい。 まったく、恥ずかしいよ。
試行錯誤にいきあたりばったり、すぐに感化されてつっぱしるあたり。 サルトルに似てるな。 元々そういう人なんだろ。最初からできあがるよなタイプではない。 そういう意味じゃ戦争万歳でも全然おかしかないし。 あと、バカみたいに当たり前の話なんだが…それと作品って何の関係もないような。 聖人君子の本が読みたけりゃ宗教書でも読んでりゃよろし。
亀山郁夫 『ドストエフスキー父殺しの文学』 読んだ方いらっしゃいませんか?
757 :
吾輩は名無しである :04/10/24 22:57:01
>>752 何にもしらないんだね、チミは。
アンチドストスレでも読んで寝なさい。
アンチの連中はドストファンでも、トルストイファンでもないでしょう。 唯の愉快犯かと思われ。
観察眼は凄いと思うよ。当の本人自身が、「文学とは人間の研究」てなことを言ってたそうだし。 しかしカフカは凄い人気だな。そういう風潮なのか。
ここ数日での伸びようってば、凄い。 チョット来なかったら・・・前レスが探せないくらいに伸びてた。 それだけドストは注目度が高いって事・・・かな?
それだけ荒れやすいってことかな。
ドストエフスキーって時々むしょうに横面張り飛ばしてやりたくなる作家。 _, ,_ パーン ( ‘д‘) ⊂彡☆))Д´)<<ドストエフスキー
でも、心底バカなヤツだと思うけれどもやっぱ好きだな、ドストエフスキー。 バカほど可愛いってもんだろか。
>>765 この人の奥さんの回顧録的な話で フュードルは
ほんとに小さい子供がそのまま大人になっただけって読んだ。
急に心配ごとの悪妄想で泣き出したり怒ったり大変だったらしい。
しかし 死の家の記録見てると人間観察力は尋常じゃないからなー。
そこだけ大人になったとゆうか よくわからん人だ。
リアルステパンかよ
人物のエゴなんかは、今でも通用すると思うぞ
元大学生なんて言わず、堂々と「無職」と言え。
この時代のロシアの家庭教師ってのは、今とは違う特別な意味合いを持ってたの? この人の小説に、将軍とかと並んで頻出するけど。
>>771 基本的に奴隷に近い農民とそれを飼ってる貴族に分けられてたと思っていいよ。
全くの階級社会。そこいらへんの事情はトルストイでも読んでくれ。
家庭教師なんてもんは貴族だけのもん、今の日本の学校なんてもんはないと思っていい。
その中で教育受けた貴族側のドストがペテルブルクに来て初めて見たのが都市の中で貧困にあえぐ奴隷側の人間。
今の日本の先駆けね。
昔の方が貧乏の度合いは激しかったし、その分隣の人間のこともある程度わかってたと思うのが若干今の日本と違うとこ。
ドストが都市小説といわれるゆえんやね。トルストイと一線を画してるのはここらへんだと思う。
そして西欧のキリスト教的生活感やらをあまり理解できないうちらにはどっちかってとドストの都市小説の方が理解しやすい。
まーほとんど風俗事情でてこんからね。
カフカも都市小説の先駆。日本人向けってのはそこらへんからだと思う。
今ドストを中国の都市に持ってってたら大受けすんじゃないかね?そんな気する。
貧乏ってのは相対的なもんだけどそれをきちんと小説に書きわけたのはドストが最初じゃないかなと思う。
>>772 確かに、日本でドストが一番受け入れられたのは
戦後直後だもんね。
作家で言えば、第一次戦後派か。
あのころ、日本は貧しかった。
774 :
吾輩は名無しである :04/10/26 03:42:33
悪霊の初めの方でワルワーラ夫人がダーシャに ステパン氏との結婚を薦めてるシーン読んでるんだが、 ステパン氏、酷い言われようだな笑
ブァルワーラ夫人が、悪霊で一番すてきな人物ですよ。
「作家の日記」って、古本屋で探すか、図書館で全集読むかしか無い?
図書館いけばある。 ただ読む気はそそらない
笑うとか喜劇とか書いてるけど、全然笑ったことねぇよ?
時々ふっと笑ってしまうところはあるかな。 どこだ、と言われても思い出せないちょっとしたシーンで。 印象に残ってるのはやはり怖いと思ったシーンだけど。
780 :
原卓也氏死去。 :04/10/29 20:57:55
原久一郎って父親だったのか!
782 :
吾輩は名無しである :04/10/29 22:32:31
今原氏のカラマ読んでるのに。。。アーメン。
ttp://www.asahi.com/obituaries/update/1029/002.html ロシア文学者の原卓也さん死去
ロシア文学者で元東京外国語大学長の原卓也(はら・たくや)さんが26日午前7時10分、心不全のため死去した。74歳だった。
通夜・葬儀は近親者のみで済ませた。「お別れの会」を11月14日午後6時から、東京都千代田区神田錦町3の28の学士会館で開く。
喪主は妻律子さん。自宅は公表していない。
東京外国語大卒。54年に父でロシア文学者の故・久一郎氏とショーロホフの「静かなドン」を共訳。
60年に中央公論社版「チェーホフ全集」の翻訳に参加。「文学界」にソビエト文学の動向を長期連載し、
スターリン批判の現状を日本に伝えた。トルストイ「戦争と平和」、ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」など多くの翻訳のほか、
「スターリン批判とソビエト文学」「ドストエフスキー」などの著書がある。
73年から同大教授、89〜95年同学長。日本ロシア文学会長もつとめた。 (10/29 16:39)
俺も今カラマ読んでるとこだ。 合掌。
785 :
吾輩は名無しである :04/10/30 15:36:30
俺も原卓也氏版のカラマーゾフの兄弟読んでる所だ。 ご冥福をお祈りいたします。
原さん、すまない。 俺は池田訳で読んでいる。
789 :
吾輩は名無しである :04/10/30 21:15:01
ドストはドスト自身ドスト的だった。 めちゃくちゃな女々しい男でありながら崇高な人間を描ける作家でもあった。
豚ちくしょうめ
>>786 池田訳って、中央公論の「世界の文学」シリーズでっか?
>>788 いや、原さんにだろ。
しかし、あの「人類の全ての苦悩」ってのは、具体的にどんな苦悩だ?
池田訳はオーソドックスな名訳だー感動した。
794 :
吾輩は名無しである :04/10/30 23:56:20
>>792 ドストがそうしたように、聖書を通じてイエス様に思いをよせたらわかるのでは。
2日前に「悪霊」読了しました。 救われない親と救われないその息子達、に 自分も何だか救われない気持ちになりました(w 特に最後の章でステュパン氏がやったらめったら「金はある、」と あれもこれもに費やして居るのを見て、カラマのドミトリーの時にも そうなのですが、「失笑」してしまいました。 なんちゅー金の使い方やねん!(w あそこで死んでしまったから、ワルワーラ婦人が来てくれたから 良いようなものの、あのまま生きてたら一文無しになるのは確実で、 漁師宿の下働きとかになってたのかなあステュパン(w とかいらぬ妄想してしもたよ。 面白かった、かな。 次、「白痴」いってみよ〜!
おい、
>>789 「女々しい男」とは何だよ、「女々しい」とは!
女はドストのような、あんなアホらしい苦悩の仕方はしないわよ、失礼な!
なんか、すがれる思想なり真理なりがないと生きていけないなんて考えるドストは、とことんオトコ的。
797 :
吾輩は名無しである :04/10/31 14:00:01
>>おい、
>>789 「女々しい男」とは何だよ、「女々しい」とは!
はい、
>>796 の万子
女々しい :意気地がない。弱弱しい。
国語辞典にあるぞ。
昔は、お前みたいなお嬢は少なかったの。みんな男にすがってたの。
なわ&ムチでかわいがってやろか。口の利き方に気をつけなさい。
女が、男にも神にもすがらず生きていける現代ってサイコー! 21世紀にソーニャが生きてたら、どんな生き方したんだろうか。 やっぱ、ラスコみたいな“だめんず”に尽くしちゃうんだろうか。 「罪罰」の男たち、女(ソーニャ)にすがり過ぎ。特に酔っ払い父ちゃんは、アタマきた! 娘に売春させて酒のんでるよーなやつは、キリスト様だってお釈迦様だって赦すべきじゃねェよ!!
>>798 いや、登場人物設定に噛み付いても...
ひだひだ野郎のくせして調子のんな!
男たちっつってもソーニャにすがってたのは父とラスコだけじゃ。 そもそもラスコの方はソーニャ自身もかなり熱を上げていたしな。 ラスコの片足への接吻が彼女の夢の中では両足になっていた、とか 他にもソーニャの夢の中での改ざんは愉快。
ざざっとスレに目を通した上での感想だけど やっぱり『罪と罰』か『カラマーゾフ』がダントツ人気って印象がした。 この二つでドストにハマった人が多いってことかな。 逆に、『白痴』の評価がかなり低いと感じた…『未成年』は手に入らない こともあってか、あまり話題に上らないね。 ところで『白痴』って海外では日本よりも評価が高いと思うんだがどうだろう? かのトルストイ翁も「これはダイヤモンドだ!」って言葉を残しているし。 多分、あまりにもキリスト教徒的感情&知識が下敷きにある為に、日本人には なかなか理解され難いのかもしれない。 小林秀雄が『白痴』に関する評論を完成させられなかったのは「彼にはキリスト 教的心情が根本になかったからでは」と記述した、大岡昇平の言葉が蘇る。 もし、キリスト教(教義としての知識だけでなく信徒として)に触れていたら、 『白痴』の評価はかなり変わるんじゃないかと思っている。 自分も一度はクリスチャンになりかけたが、結局「神」という教義を信じ切れな くって脱会しまった元ヘタレ信徒なんで、ドスト氏の小説を読むと、神を強く慕 いながらも疑惑を持ってしまうような、何というか、信仰と理性との間でもがき 足掻くような苦悩が根柢にあると思って、強く共感してしまうんだろうなぁ。
やっぱ、ドストを愛読してるここの住人は、旧約・新約聖書も読んだの?
福音書と創世記しか読んでない
>>803 んーと、このスレに限らず文学が趣味なら
モーセ五書と福音書くらいは読んでるぞ。
聖書読んでないなあ。 ドストを読む度に「ああ、聖書読もう」と思うんだけど ドスト読み終わるとコロッと忘れてる駄目な自分。
ルカ福音書が一番ヌける。 マタイ福音書はアナニーにぴったりだな。
808 :
吾輩は名無しである :04/11/01 04:48:07
はくちは、恋人を殺した人と泣きあうなんてできない、という単純さで受け入れられない人が多いんじゃないかな? ムイシュキンは、宅間相手にもそうするタイプでしょう? とすると、獄中結婚した女性はリアルムイシュキン?
白痴はムイシュキンのキャラについていけないだけ。 善意の塊なんて人に魅力がないんだよな。
ってゆーか、はっきり言ってムイシュキンは相当気持ち悪いキャラだよ。 あの悲劇の動因は、ムイシュキンが「善意」の介入(余計なお節介ともいう)したせい。
クンデラは「白痴」を読んでて、あまりのひどさに腹がたったと 書いていたな。キリスト教の知識云々はあまり関係ないと思ふ。
>>802 トルストイが一番評価したのは「死の家の記録」でしょ?
それ以後の作品はあまり評価していなかったと思うけど。
813 :
吾輩は名無しである :04/11/01 14:00:54
カラマーゾフの兄弟はどの訳がいいんでしょうか? 家に河出書房の全集だけあるんですがそれでいいですかね?
814 :
吾輩は名無しである :04/11/01 14:04:31
>>812 トルストイにとって気になる存在であったのは間違いないだろう。
白痴を絶賛してるのは本当だし、最後の家出の時にはカラマーゾフの
兄弟を持っていったくらいだから。
「白痴」わかりにくいって言ってる奴らには、是非是非、クロサワの映画見ることを勧めたい。 森雅之はムイシュキンの不気味さを実によく表現している。ムイシュキンにふりまわされる他の登場人物が 哀れに見えてくる。 それから、アグラーヤとナスターシャの出会いの場面の原節子の演技が凄い。 ぜひとも小説と比較してごらんよ。 ちょっとした目の動き、体の震えでナスターシャの心の動きが痛いほど伝わってくる。
ムイシュキン不気味っていうのに同意。結局、ヤツは誰とでも仲良しこよししたいだけ。自分が善意の人演じるために
どれだけ他人を傷つけ、ありのままの他人の姿を否定してるか全然わかってない。
こんな気持ちの悪い男が、なぜ仮にも「無条件に美しい人間」を描く試みで生み出されたのかサッパリわからん。
ナスターシャは、可哀相な人だな。彼女のあの一般人には理解不能な奇矯で自虐的な行動は、実は心的外傷後の
PTSD症状じゃないかと思った。トラウマが病的に昂じて苦しむ人間の描き方は、ドストは上手い。
>>800 あのなあ、ここは文学板なんだから、もっと美的かつ知的なこと書けよ、テストステロン過剰分泌野郎。
ドストと略するとドメストみたいだ
ドストをどう読むか…でも、評価はかなり変わってくるような。 登場人物たちの性格に引かれて、世に言うキャラ萌えとしてよむか、 ストーリーの運びを楽しむか、そこに描き出された思想性を楽しむか… 全てを楽しむのが一番だと思うが、まぁ、本の読み方なんて人それだし。 ただ、『白痴』の嫌う人々の感想を読んでいると、キャラ嫌いが多いような気がした。 特にムイシュキンへの風当たりが強いね。 確かに日本人の感性からすると理解しにくいタイプなんだろうと思う。 その延長線上にあるアリョーシャはかなり人気が高いようだけれど。 以下は個人的な感想だが、どうもムイシュキンは謳い文句に幻惑されている人が多い ような気がする。曰く「完全に美しい人」という謳い文句。 日本人の感覚で言えば、完全に美しい人=善意の人は、どうも立派な人物というイ メージがあるのではないだろうか? もちろん、西欧のクリスチャンの間でも、キリスト=完全なる人というイメージが あるが、むしろ、ドスト氏が白痴で目指した完全に美しい人は、虐げられた人物に、 どこまでも最後まで寄り添う、どちらかというと母性的なキリスト像だと思う。 それが(母なる)大地信仰でもあり、ドストのいう「ロシア的キリスト」であり、 その解釈の仕方は、遠藤周作にも見られる、いわばアジア的キリスト像でもあると 思っている。
つまり、ムイシュキンの表わすキリスト像は、父権的な権威のキリストではなく、 弱く頼りなくそれでいて、最後まで魂によりそうキリストが根本にあり、さらに 現代人(19世紀の人物)のいう風味を加味されている。 ので、ムイシュキンは日本人のイメージするような「キリスト=善の権威者」では なく、むしろ滑稽なほどの欠点を併せ持った「哀れな美しさの具現」であると考え られるのでは? ドン・キホーテや哀れな騎士が挿入されているのもその表れだろう。 ラストのラゴージンを抱きしめるシーンは、どこかピエタ像にも通ずる趣がある。 全てを許し、受け入れるもの…いわばソーニャの男版では? (というと、熱烈なソーニャファンから猛反を喰らいそうだなが) 一方、ここで人気の高いアリョーシャは、自分にとってはそれこそ「夢物語に出て くる王子様」のような、完全無欠に近い空想的人物なので、ちと興味が惹かれない。 やはりドストは一本ネジの狂ったような人物の方が面白いと感じてしまう。 カラマーゾフだったらイワン、悪霊ならスタブローギンetc…まぁ、結局は好みの 問題と言われればそれまでだが。
俺はカラマならドミートリイ、白痴ならムイシュキンが好きだ。 悪霊は魅力的なキャラが多くて選べないな。
>>むしろ、ドスト氏が白痴で目指した完全に美しい人は、虐げられた人物に、 どこまでも最後まで寄り添う、どちらかというと母性的なキリスト像だと思う。 だったら最後までナスターシャへの愛を貫けばいいのに、途中でふらふらアグラーヤに二股かけて、 そういうところが頭にくるんだ、ムイシュキンって。アグラーヤがナスターシャに嫉妬すると 「えっなんで?嘘でしょ?」みたいな女心をまるで理解してない非人間的な反応するし。こいつは まるきり人間というものがわかってない大バカ野郎のくせに、やたらと「愛」だの「憐れみ」だのをふりかざす。 「白痴」があんな悲劇的なラストをむかえたのも、なにもかもこの理念ばかりのヘタレの阿呆のせい。 こいつのどこが「哀れな美しさの具現」なのだろうか。無邪気というよりは、あまりに非人間的かつ人迷惑で 頭にくる。 ところで作中でアグラーヤが暗唱するプーシキンの「哀れな騎士」って、原詩をかなり省略したものだね。 プーシキンの死後も検閲で削除された版しか出版されてなかったのかな? 実は「哀れな騎士」が恋した相手って、聖母マリアだったんだけど。
ムイシュキンは悪くない! 悪いのは周りの人間なんだよ。
823 :
吾輩は名無しである :04/11/02 00:57:09
質問です。神とか教会について、分かる人は何で分かるんですか? 私はカラマーゾフの兄弟を読んでいます。やっと第三部まで読み終えました。 神や教会のことについて意味分かりません。さっぱりです。ダメダメです。 でも分からなくても面白いので最後まで読破したいと思っています。 全部とは言わないまでも少しは理解できたらと思うのですが、やはり世界史B とか勉強するといいんでしょうか?
キリスト教の入門書と聖書読め。(なんでこの程度のことが思いつかないんだ)
入門書にのってるような内容は ゾシマの説教と大審問官の章でだいたい想像つくんじゃね
聖書読んでも教会のことは分からないと思うよ。入門書でも多分分からないだろう。 ロシア正教を直接学んだほうが無難だと思う。俺は学んだこと無いが。
>>822 ムイシュキンが、ぜ〜ったい悪い!
人間の本質や現実から乖離した、絵に描いたもちのような理想理念をふりかざすコイツが全部悪い!
自分の二股愛を奇麗事で聖化して、人に押し付けるこいつが悲劇の元凶。
>>823 カトリックとプロテスタントで全然違ってくるからね教会概念。
一概にキリスト教の枠でくくると わけわかんなくなるかも。
というわけでロシア正教はカトリック。というわけでカトリック教会のイメージをば。
カトリックはなにかしら日本人に受け入れにくいイメージ(戒律厳しい一神教)あるけど
>>818 の書いた通りドストが書き目指したのは仏教的母性型キリスト教像だと
俺は勝手に解釈してる。
ドストが仏教知ってたら面白かっただろうにと思う。しかしそうなると作品ができあがってないか・・・。
「日本では」と簡単に言い放ってしまうのもあまり好きではないが、あえて書いてみると、 日本では、完璧に美しい人と捉えられるのは、ムィシュキンではなくてスタヴローギンだよな。
>>830 つまりどちらもないものねだりってことかいな。
完璧ってことばに惑わされる。
スタヴVSムイシュキン
832 :
吾輩は名無しである :04/11/02 15:34:15
ムイシュキンは、むしろ三股も四股もするだろう。 しかし、欲望や寂しさという理由ではなく、世界を包むような愛で。 我々のような汚れた凡人がムイシュキンを貶してはならない。
ドン・キホーテの方がよっぽど聖人だとおれは思うのだが。
ムイシュキンとスタヴローギン足したらアリョーシャになるのかもな、とふと思った。 第一部ではムイシュキン的な部分が強調されたんでは。 ……第二部読みてえなあ。
イタリア研究会ここに来てるの?
二部でのアリョーシャテロリスト説は憶測でしか無いんでしょ? 一部だけじゃどうやってテロリストに転向するにか皆目検討もつかんよ
>>836 アリョーシャテロリスト説は左翼系の批評家による憶測に
過ぎないんじゃないか?
ウヨのドストが皇帝暗殺を考えるなんて信じられん。
皇帝暗殺(ここでは未遂)は実際の事件なんですが つか常識なんですが
構想を書いたメモも何にも残ってないので、第二部はハッタリでしょう。
ロシア正教はギリシャ正教の流れだからカトリックとはまたちょっと違うのでは?
>>829 「大審問官」はカトリック嫌いだったドストの、偏った認識に基づいたカトリック攻撃の書。
…日本人からみりゃ、目くそ鼻くそなんだけどさ。
>>823 ロシア正教のことをざっと簡単に知りたいんなら川又一英著「イコンの道〜ビザンティンからロシアへ」
(東京書籍)なんかいいかも。絵とか写真とか多いヴィジュアル中心でロシア正教の歴史の概略を知るのに
便利だよ。私もこれで長老制度のことが初めてわかった。もっと詳しくロシア正教とロシアの歴史が
知りたくなったらNHKブックスの「ロシア正教の千年」とか。他にもいい本あると思うよ。
理想理念ばかり高くて、現実には人間関係を破壊しまくるムイシュキンってテロリスト並みだなと思った。
842 :
吾輩は名無しである :04/11/03 11:20:11
↑うっかり開けそうになったけど、koda=香田…じゃないの?
ドストスレ的に速報というと何があるだろう。
845 :
823 :04/11/03 19:10:38
皆さんどうも有難うございました。 827 第一部第三篇の「論争」が分かりません。結局何が言いたいのだろう といった感じです。 あとイワンはフヨードルの会話で「神はいない」と話していますが、 アリョーシャには「神はいるけど神の世界は認めない」と話しています。 何でいるといないで分かれているの?という疑問があります。 と言うか、神の世界とは一体何なのだと。神という存在は認めるのに 何故神の世界は認めないのかなぁと。何だかイマイチ分からんのです。
イワンが認めない「神の世界」というのは、予定された調和、ってところだけ。 その一点だけは絶対に認められない、ってことだと。 神の世界を全部認めないんではなく、その一点だけは認められない、んではないか。
それはいいとしてフョーードルに神はいませんよ!!は、は、は、は!っていってるのに アリョーシャには神は存在しまさあね!っていってるの?
矛盾してまさあな。どっちかがウソか冗談なんではないですか。
本当は、イワンが一番神を認めたかったんだと思う。
鋭いなァ。確かに、そう感じる。 イワンは虐待の記録を収集していて、 ロシアにおける子供への虐待に物凄く憤慨している。 その救いとして、神の世界をも承認したかったのだが、 罪のない子供への虐待、その罪は、絶対に贖われない、という観点から 神による調和の世界を拒む。なにが何でも拒む。 こういう流れだったと感じるわ。
851 :
吾輩は名無しである :04/11/04 07:29:57
>>847 アリョーシャには神は存在しまさあね!
そんな一心太助みたいな江戸っ子バージョンの爆笑訳があるのか?
>>832 すでにもう話題が変わっているのに訊くの悪いかなとは思うんだけど、ムイシュキンの愛が
「欲望や寂しさという理由ではなく、世界を包むような愛」ならば、なんで愛する相手はいつもいつも
ナスターシャやアグラーヤのような絶世の美女ばかりなの?
身寄りの無い老人介護とかに情熱が向かないのはなぜ?(もちろんそしたら全く違う小説になってしまうけど)
>>852 昔話で惨めな女を愛してなかったっけ
マジレスするとお話の都合上なんじゃない?
どんなに白痴でおまぬけでも、やっぱりある程度見栄えは良くないと 絶世の美女もよって来ないのでは。 ムイシュキンの描写、そんなにイイ男とは書かれてなかったような・・・ イケメンで、美しい心を持った公爵さんならそれはもう・・・(以下略
ああ、スイスのマリイの話ね、あれはたしかに博愛主義のボランティアの見本。 でも、ナスターシャとアグラーヤの両人には結婚申し込みをしたんだから、恋愛の領域では。 恋愛に博愛主義をもちこんだら、刺すの刺されるのの大騒動になるのは必須。 もしナスターシャに結婚申し込んだのが、単なる憐れみの情からでたボランティアだったとしたら それって相手の女性にとって最大の侮辱行為になる、ということがこのバカにはわかってなかったんだな。 もしかしてムイシュキンってドストの小説の主人公の中では最も女性読者から好かれないキャラかも。 女は、男が多少バカでもブ男でも、アホらしい革命ごっこに熱中してても、ニヒリズムに陥っていようとも 地下室男のような精神的ひきこもりであろうとも、大概のことはあばたもえくぼで「あら可愛いw」と思って あげられるけど、浮気したり二股かけたりする男は絶対ゆるさないものよ、うん。
ちゅーかドストの主人公って大抵見目いいイメージ。 スタヴ、ラスコ、アリョーシャ。
スタヴ、ラスコはやってることはムイシュキンより酷いが、美形なので許されている。
858 :
吾輩は名無しである :04/11/05 10:22:44
マルメラードフの外見のムイシュキン ドミートリの外見のアリョーシャ 金貸し婆の外見のナスターシャ
「こんなドストは嫌だ」ですか。 ドゥーニャとソーニャの容姿が逆でも嫌かも。 そしたらラスコも自動的にブサメンになってしまうけど。
ぶさいくなラスコーリニコフ一家なんて嫌だなあ・・・
>>852 話はちょっとずれるかもしれないが、スティービー・ワンダーは目が見えないのに
どうして超美女ばかりとつきあえるのだろう。
ていうか、どうして相手が美しいとわかるのだろう。
Близoк 2сн пoбеды тoржественный час?
2сн пoбеды тoржественный час!
ラズミーヒンいい奴だ
>>859 ソーニャって美人じゃなかったっけ?
ずっと美人を想定していた。
ドストの描写からはどこをどうとってもブスだ。
>>866 お前女主人公、特にソーニャみたいなのは美人って設定じゃないと気がすまないんだろ(笑
868 :
吾輩は名無しである :04/11/05 18:24:42
俺はブスが嫌いだよ。 例えドストを読んだことがある女でもな。 読んだ上でひねくれた感想しかないブスは死になさい。
ワルシャワ労働歌。
871 :
吾輩は名無しである :04/11/05 20:13:48
俺はわりとブスが好き ソーニャいまのウタダていどのブスで、あんな声だったらクラッといっちゃうかも。
でもソーニャって汚い売春宿でフョードルみたいなやつにチンポずぼずぼされてハァハァいってんだぜ。
873 :
参 - 司法委員会 - 33号 松村眞一郎 :04/11/06 04:39:43
そういうわけでありますから、誤つて罪を犯しても、改悛すれば、刑罰は無用であ ります。だから現在の刑法でも刑の免除、執行猶豫などの制度のあるゆえんであり ます。凡そ國家秩序を破壊する作爲、不作爲は、罪として網羅して掲げるのが整つ た罪刑法であります。罪刑法というものを作る以上は、罪というものを數えてそれ を網羅するのが整つて刑法であります。かかる行爲は犯さない。こういうような工 合に罪として掲げられておるが、かかる行爲は犯さない。たとい刑法では罪としな い行爲があつても、罪惡感が非常に浸透しておつて反省するということが、道徳標 準を高くする所以であり、それは私は歐洲のいろいろな深く考えた小説などにおい てそういうことを考えさせられます。
874 :
参 - 司法委員会 - 33号 松村眞一郎 :04/11/06 04:40:16
例えば、僅かな罪に對する過大な刑罰の影響 をユーゴーはレ・ミゼラブルで説いております。ジヤンバルジヤンにおいて説いて おります。いかに罪刑の關係について考えたかということを我々は考えさせられま す。それからドストエフスキーの「罪と罰」(プレストプレーニエ・イ・ナカザー ニエ)というものは、罪と罰との複雑深刻なる關係を書いております。それからト ルストイの「復活」(ヴオスクレセーニエ)、これは罪惡の反省を教えております。 こういうわけでありますから、以上の趣旨によりまして、刑法に姦通罪の規定を 存置しなければならんと私は思います。
>>871 宇多田程度のブスだったらあそこまで整ってない顔とか書かれないんじゃ。
でも声が宇多田みたいというのはイイね。
罪と罰がプレストプレーニエ・イ・ナカザーニエって言うの 初めて知った。なんかスレストみたいだな(w
まあソーニャはブスだからこそ話が面白いのでは。 醜い聖女と美形の殺人犯の恋愛というのは個人的にとても斬新。 あとソーニャは顔は悪くても目が奇麗というところが非常に良いと思う。
878 :
吾輩は名無しである :04/11/06 07:40:11
>>877 ソーニャの目が何色だかすぐ答えられる?
確かにチンポずぼずぼされたりガリガリでまな板みたいな おっぱいをいじくり繰り回されたりして 何度もオーガズムに達したかもしれないけど、心は綺麗だよ。
あれ、いや空色だったかも。どっちかだ。
なんかこのスレ、ヘンな雰囲気になってない??
たしか空色のすっごく奇麗な目をしてるんだよね。髪はブロンド。
884 :
吾輩は名無しである :04/11/06 09:14:32
それは小さな鼻と顎のとがった、あまり端正でない、何か剣のある、痩せた、非常に痩せた、青白い、小さな顔だった。 とても美人とは言いかねたが、その代わり空色の目が実に美しく澄んでいて、それが活気を帯びると、顔の表情が、思わず彼女にひきつけられるくらい、善良で無邪気になった。
↑ってラスコの部屋でのシーンだよな。 他にもなんか"整ってない顔"だの何だの書かれてるシーンがあったな。 下巻が行方不明なんで確かめられないけど。 ソーニャが美少女じゃないのも物語のポイントなんだろう。
美少女と美少年じゃ完璧すぎるから? 美少女とぶ男だったらある意味で男性読者に人気出るかも
醜男で殺人犯だったらソーニャといえども恋愛対象にしないだろう。 やはり美男っていうところがポイント。
一番の美人はラスコ母(名前忘れた)ということでよろしいか。 ラスコ母>ドゥーニャ>>ソーニャ
お前ら女のことはよく覚えてんなー
小説には美人が多く登場しすぎる。 ソーニャで丁度ええわ
ドゥーニャは美少女すぎるけどぶさい子よりは ナスターシャ(女中の方)とか普通の子がいい。
罪と罰の方のナスターシャの話題はちょっと前にも出てたな あと名前忘れたけど悪霊に出てきたワルワーラ夫人の養女とかいいと思う 俺、ソーニャは単純にコワイ
なんでソーニャがこわいんだ? あと「白痴」にでてくるレーベジェフの娘のヴェーラって地味な端役だけど、可愛い感じで いいと思う。
>>893 あの言動というか狂信的なところが怖い
ラスコへの態度もなんか怖い
これが可愛い子だったら「狂信的で突っ走ってるところも萌え」で済むのかもなw
初めて呼んだのは工房のとき。 最初の方の母からの手紙(ドーニャの婚約)を読んだラスコが憤慨するシーンを読んで、 何だこいつは!せっかくうまくいきそうなのに。 などと激しく腹が立った覚えがある。 若かったorz
>>888 うろ覚えだが、ラスコ母は完璧な美人だが、
ドーニャは少し欠点がある(唇が少し出ている?)
みたいな記述があったような希ガス
>>897 ドゥーニャは顎がちょっと出てるんだったはず。
でも「その唯一の欠点すらよりドゥーニャを魅力的に〜」
とかそんなような事が書いてあってよほど可愛いんだなと思った。
母はその欠点がなく、ドゥーニャに似てるラスコにも容姿的欠点の記述は無いね。
ラスコ家は父親についてほとんど出てこないね。 ラスコの夢にしか出てこない。 兄妹とも母親似みたいだから父親の面影も感じさせない。 そこが今でも気になってる。特に意味ないのかな。
実はラスコ父を殺したのはラスコ。
こえーーーー でも意外と殺してそうなのは兄の為なら何でもするドゥーニャ。
何で殺す理由があるのかとw
女は可愛ければいい。 可愛くない女なんてゴメンだし、女に要求されるのは 最低限の常識と穴と袋だからね。
悪霊読了。 予想以上に面白かった。 特に、自殺直前のキリーロフとピョートルのやりとりが一番面白かったな。 最後にばったばった人が死んでいくのもある意味爽快だった。
>>902 例えばの話を通り越した仮定話しだな。
例えばラスコが父に虐待されてたなら
三人のうち誰が殺してもおかしくない。とか。
そういや父親の膝の上でお祈りしてたとかいう
ほんわかエピソードがあったか。
でもラスコの夢ぶっちゃけ怖かった あの情景も父親も
だいぶ忘れてるな。罪と罰。 カラマ読み終えたら再読してみよう。
910 :
吾輩は名無しである :04/11/06 17:38:42
ところで、ラスコとソニャは作品中でエチしたのだろうか? 江川氏によれば、一箇所それを暗示する文があるということなのだが・・・
ソーニャの部屋で一度だけいきなり場面が変わるシーンがあって きっとそこで、という事が「謎とき」に書いてあった。 まあそれで面白いのがそのシーンの後に ラスコが見つめてくるソーニャを見て 「もしかして俺はこの女を愛してるとでもいうのか?バカな」 と思っているところだな。
そのシーン読みたいな。ずいぶん前に読んだから思い出せない。 新潮文庫の何ページ目とか分かる人いないかな?
セックル考察はかなり感動した。 むしろ二人の狂ってる感じが好きだったんで 作中であの二人に性関係があったなんてなんか嫌だな とさえ思っていたんだけど覆された。 何より怖かったのはソーニャの部屋の考察・・・・・。
915 :
吾輩は名無しである :04/11/07 05:24:17
村上先生を馬鹿にする奴は許さないよ
>>914 春樹に感化されてるバカはお前だろ?
スメルジャコフ=春樹っていう方程式がこびりついて離れないバカ。
春樹みたいな3流作家に全く興味はないが、 スメルジェコフについてなんか言ってんの?
>912 第五部の四章。ページで言うと下巻の231P。 991が言ってるシーンは、260Pの「嵐の後さびしい岸辺に打ち上げられたように〜」ってとこだね 江川氏の「謎とき」シリーズ好きなんだが、悪霊がないのが残念だな。 一番読んでみたかったのに…
919 :
吾輩は名無しである :04/11/07 12:38:18
カラマーゾフはいまいちでした。 原稿料稼ぎにために、悪戯に話を引っ張ったが故の浅薄な内容が目に付きました。
今、虐げられた人びとを読んでるけど、これのアリョーシャもかなり嫌な奴じゃない? 白痴のムイシュキンに通ずるような。 主人公のイワン君は結構いい奴に思えるけど。
921 :
吾輩は名無しである :04/11/07 13:13:16
虐げられた人々のアリョーシャの性格を真似た書き込みをしていたら、 見事に叩かれまくりました。そんな過去があります。
>>921 歯ぁ食い縛れ!
そんな大人、修正してやる〜!
923 :
吾輩は名無しである :04/11/07 22:07:45
スメル雑魚フってドラム缶のお風呂に入ってた母親横に産み落とされてたっけ?
日本語喋れ
「ねえちゃん、魚スープとさくらんぼのジャムをこいつにもってきてくれ!」
>>925 でたでたw
どうでもいいが、この取り合わせってうまいんだろうか?
>>918 わざわざありがとうございました!助かりました。
928 :
吾輩は名無しである :04/11/08 15:26:50
『死の家の記録』改版カバー変更あげ
罪と罰読むならどっち?新潮vs岩波
931 :
吾輩は名無しである :04/11/08 19:21:18
>>916 なんで怒ってんの?春樹に感化される奴なんてバカに決まってるっしょ?
そんな方程式ないけどさ。読んでないけど春樹がなんて本を書いたかぐらいは知ってるし。
「独特の目の付け方ぶりっこ」するのなんか、村上春樹の得意技じゃん。
なんか上に貼られてたスレッド群の中で一つだけ浮いてるし。寒いよなぁ、ああいうの。
933 :
吾輩は名無しである :04/11/09 13:49:35
ドストエフスキーは、西洋哲学の思考をしてないね。 そこがドストエフスキーの可能性だろう。 ドストエフスキーぶるのはダメだね。 これはたんなる語り口になってしまうが、 村上春樹はある意味、ドストエフスキー的なんだよ。 埴谷雄高とか、ドストエフスキーの影響が見え透いているが、 ドストエフスキー的ではないな。まぁ、村上春樹批判はべつ のところでやれば? じゅうぶん、あれはカフカ的ではないし、 もっと文壇的な意味で、失墜した小説しか書いてないんだから。 だが、ドストエフスキーをどう相対化するかってことでしょう。 クンデラもドストエフスキーの問題をひっくりかえしながら、 ドストエフスキーいらいの文学史に参加しているわけで。 なんといっても文豪主義的文学史観ってのが、いちばん文学を ダメにする。
ばかがインテリぶるのはダメだね
935 :
吾輩は名無しである :04/11/09 18:12:53
ばかがインテリぶるって、 ドストエフスキーのことじゃないか!
936 :
吾輩は名無しである :04/11/09 18:15:57
ベリンスキー「(デビュー作は誉めてやったが、おまえみたいな)ばかがインテリぶるのダメだね」 ドストエフスキー「……(屈辱)」 ↑これがドストエフスキー文学の原点かな? とマンガ的に思考する馬鹿がオレ。
937 :
吾輩は名無しである :04/11/09 18:20:04
ドストエフスキーとベリンスキーとのあいだにあったのは、 ドストエフスキーの知的コンプレックス、西洋哲学思想がニヒリズム でしかないのに、批評家ベリンスキーの影響からなかなか抜け出せない、 というような単純なものではありません。だいいち、ドストエフスキーは 当時一級の知識人ではなかったけれど、農奴ではないのだから。 だから、ばかがインテリぶるのはダメだね
939 :
吾輩は名無しである :04/11/09 22:36:44
ドストエフスキー=偏執という印象に協力する さまざまなひとたち
まどろむ自我ってのはデカルトですかハイデガーですか、誰が言ったか忘れましたが、それが出てきても何って感じは持つでしょうね。 ひとを殺しかねないひとの内面は、やっぱり長く丹念に描く忍耐が必要なんでしょうねえ。 それともなければ端的に人殺しを描けばいいってほど単純じゃ、ないんでしょうねえ。 ただまあ、ラスコーリニコフが真理を悟るのは人を殺してからで、ドストエフスキーは革命のためなら血も流せと言ってシベリア送りになった成果があれなんですから。 カラマーゾフに進むと、「こいつらは皆、父親を殺したくせに」(イヴァン)でしょ。フロイトはこれに影響されまくってますからね。なにが今日の、じゃなかったトーテミスムだよ。 自分の聖性を悟ったなら、聖人になりましょうや、ね、皆さん? あー、それができるのは選ばれた人間だけなんだよな。神様は父性原理にお従いのようです。
↑頭の悪いレスの典型
942 :
吾輩は名無しである :04/11/10 04:01:34
みんな、自分の考えを書くのはいいが もう少し他人にも分かるように書いてくれ
そういや明日ドスちゃんの誕生日なんだね
ドストさんの誕生日て明日なの?
>945 その通り。
誕生日おめ
おめでとうドスト
なぜイワン・カラマーゾフだけ3兄弟の中で愛称で呼ばれないんだろうね ほかはみんなカーチャとかアリョーシャって呼ばれてるのに
糞親父がちゃんと「ワーニャ」って読んでるよ。 そろそろ次スレ立てとく?
ドスト誕生日おめー。
>>952 あなたが立ててくれるんなら立てれば?
お願いします。
誕生日にスレ立てというのも乙なもの。
955 :
吾輩は名無しである :04/11/11 01:00:51
スレ立て乙です。 ラキーチンはミーシャ
ミナサン コンバンーワ スパシィーバ!
江川卓の謎解きシリーズが好きだったけど、 「悪霊」が出なかったのが残念。
ステパンだろうが
フョードルの相性ってなんだろ。
フェージカなんちゃって
奥さんのアンナは、フェージャって呼んでるよ。
新スレにも、ストームかけに行くかなあ…。
ストーム?
>964 それは?
>>951 近付きにくい奴だったから父親くらいしか愛称で呼ぶ気になれなかった。
愛称じゃない方が呼びやすかったから。 「未成年」支離滅裂だけど面白い。
未成年が手に入らない
>>966 失礼、バカ親爺のほうの話か。
そういえばドストって自分と同じ名前をカラマーゾフの親爺につけたんだっけ。
亀山郁夫がエディプス・コンプレックスにひっかけて、どうこう言ってた。
ああ、ワーニャはピーテルに行っちゃった。私は彼を待ったりしない♪
なんか、このスレももうすぐ終わるねえ。5ヶ月で消化か。早いほう?遅いほう?
このスレが6本目なことを考えると、もっとゆっくり進んだ過去スレもあるのでないかということで、どちらかといえば早い方? 馬鹿親父は、キャラ立ちしているドストキャラの中でもとりわけキャラ立ちしてるよなw
やっぱりマルメラードフ、ワルワーラ夫人、フョードルですか?
昨日「白痴」読了しました。 誕生日に読了。 しかしなんで最後あんなしり切れぽい終わりな訳? 説明不足!消化不良!理由を求む! どうして、どうやってロゴージンがあんな行動に出たのかさっぱり 分からない。 ドストの書きたかった「完全に美しい人」は、「誰からも愛されて、 人には誠実、そして結果、愛されすぎて自分では選べない優柔不断ダメ人間・・・」そんなものなのか? 試みは成功してるのかな?とにかく、誕生日オメデトウ。
ごちゃごちゃうるせえ。
ナスターシャの身体を手にいれたとしても、心は完全に別の男(ムイシュキン)のものだとしたら ラゴージンは嫉妬に狂うしかないんじゃない? 恋愛の領域で複数の女性相手に、場違いなキリスト教的博愛主義もちこんだ勘違い野郎のせいで、 犠牲者続出のラスト。ラゴージンとナスターシャとアグラーヤにはほんと同情する。
storm=あらし、急襲
980 :
吾輩は名無しである :04/11/12 20:34:01
>978 お前うざいよ。
悪かったな。
素直なのがグッド
983 :
吾輩は名無しである :04/11/12 21:22:37
おまいらムイシュキンもラゴージンも不能だということを読み落としていないだろうな!
984 :
吾輩は名無しである :04/11/12 22:49:49
黒澤明の『白痴』よかマシ。
>997 ロゴージン!?
黒澤白痴けっこう好き。
すまん、正しくはラゴージンではなく、ロゴージンだっけ。
>>983 そういう説も知ってるんだけど、本当にそうかな〜〜??
最近一番ぶっとんだのは、ナスターシャが実は処女のままだった!という説を読んだ時。
トーツキイが特殊な趣味の持ち主で、そのためにナスターシャはあそこまで精神のバランスを
破壊されたのだ、というもの。眉唾の典型ですな。
988 :
吾輩は名無しである :04/11/13 20:34:50
いや、あなたは間違っていない。 ロシア語の発音を忠実にカタカナで書くとラゴージンになるのだよ。 誰かの訳ではラゴージンになっているのかな?
新潮ではロゴージンだよ рогожинって、рого「角」とнож「ナイフ」のアナグラムである、という説アリ。 роって「ラ」って読むんだ?
990 :
吾輩は名無しである :04/11/14 10:55:45
ロシア語では、アクセントのない o は、「あ」で読みます。 アクセントのある母音は「ー」で表記するので、 рогожинの場合、2番目の o にアクセントがあるので、 最初の o は「あ」となり、 ラゴージンとなります。
おい、てめーら!新スレに女の子来てくれたぜ!! あたし、嬉しい……!!
ネタ切れ?
993 :
吾輩は名無しである :
04/11/15 10:17:24 それなら、埋め