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1通常の名無しさんの3倍
設定とかはチラシの裏にでも書いてろ!byとみのよしゆき

ルール 1、批評する人は決して悪口をいわない
2 ◆CWT7Re8ejo :2005/07/19(火) 03:49:41 ID:???
オーガ2ックエネルギー臨界点突破
オーガニックシールド展開!
3通常の名無しさんの3倍:2005/07/19(火) 04:01:49 ID:???
チラシ置いておくから使ってね。
http://yuukiremix.s33.xrea.com/chirashi/
4通常の名無しさんの3倍:2005/07/19(火) 04:19:19 ID:???
>>3
うるせーばか!
5通常の名無しさんの3倍:2005/07/19(火) 19:26:22 ID:???
種の被害者の傷に塩を擦り込みたいのかw所詮その程度w
6:2005/07/24(日) 18:44:59 ID:???
シンの中にはいつもステラが居た。そして、彼女の苦しみを思うと、胸を押し潰されそうになる。

(もう、忘れなくてはだめよ)

ルナマリアの言われた言葉は重要な忠告だったはずだが、それを心の片隅においたとしても、暗闇
の波紋は拡がるばかりでどうしようもなかった。

「忘れることなんてできない」

墨がかかったように暗い個室に座り込み、声を震わせ、いつもそう呟く。

 骨折したからといって、誰も自分の意思で痛みを無くすことはできない。病院に行けばモルヒネがあるが、
シンはこの軍艦の中で密かに流行っている、モルヒネ代わりになりそうな麻薬に手を出す気にはなれなかった。
だからといって、彼がモルヒネを手にしなかったわけではなかった。

「フリーダムを倒す」

彼は血走った目で、最強のMSを見据えていたのである。
7通常の名無しさんの3倍:2005/07/25(月) 09:00:12 ID:???
hage
8通常の名無しさんの3倍:2005/07/25(月) 09:28:36 ID:???
U.C.0087:Zガンダムサイドストーリー
「ザ・シャドウ・オブ・グリプス」
これはグリプス戦役の影に生きた一人のジオン兵の記録である。


俺はしがないジオン軍パイロット。
とは言っても、なーんもする事はありません。
さあ、今日も一日ザクを磨こう。

そういえば近頃地球圏じゃティターンズとエゥーゴがドンパチやってるそうだ。

聞いた、聞いたよ。まったく世の中どうなっちまうのかね。



でも共和国にはなんにも関係ありません。
今日も平和な一日でした。
おやすみなさい。
終わり

あとがき
全人類の約半数を死に至らしめた一年戦争から七年。
Zでは語られる事のなかった、グリプス戦役の時代に生きる
熱きジオン共和国人の生きざまを克明に記したつもりだ。
9通常の名無しさんの3倍:2005/07/26(火) 10:41:59 ID:???
特にブーストが。
10通常の名無しさんの3倍:2005/07/26(火) 12:02:26 ID:???
ブーストage
11通常の名無しさんの3倍:2005/07/26(火) 17:07:00 ID:???
アムロがアーガマのドックに招待されたのは、アクシズが地球圏から離脱してから
30日後のことだった。招待したのは他でもないキラ・ヤマト艦長だが、立案した
きっかけはシンにケツを掘られたことだった。
(ステラの変わりになれ!)
キラとて生粋のコーディネーターだが、生誕する前から高度な遺伝子改造を
受けたシンに力で勝てるはずはなく、無防備な肢体の中へ射精された後、フリ
ーダムにその気持ちを伝えた。
「フリーダム。僕はなにか大切なものを失った気がするよ」
フリーダムは答えた。
「アムロのケツを掘れ。そうすれば、貴様に協力してやろう」

12通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 11:44:05 ID:???
そしてメガキャノン。
13通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 11:44:17 ID:???
そしてメガキャノン。
14通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 19:13:06 ID:???
>>1
ここ忘れるなよ。

俺ガン小説アップローダー
http://8492.jp/g/
151:2005/07/30(土) 03:47:55 ID:weGnoDjc
いや、作家さんはここに常駐してもらう。
ジハードやアナハイムやったように
16通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 04:26:34 ID:???
なんだかわからんが、書けば良いのか?
17通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 13:43:44 ID:???
それが判らない?
まさに厨房クォリティ。
つーか。書くな。
18:2005/07/30(土) 14:20:29 ID:weGnoDjc
ここは、どんな作品でも大歓迎です。
小説をはじめて書く方や、経験の浅い方はここを踏み台にして下さい。
文章力のある方もどんどん書いて下さい。

批評は作家さんにとって参考になるように的確にお願いします。
設定の不自然さを指摘することは批評ではありません。

追伸:設定だけの作品はお断り
19:2005/07/30(土) 14:24:44 ID:weGnoDjc
富野さんへ
富野さんも2ちゃんねるにいると思いますが、ぜひここへ立ち寄って
無意味に自論ばかりの小説を展開してくださって結構です。だれも
あなたの文章を嫌ってはいません。あなたの書いたものは多分小説に
間違いありませんから、自信を持って下さい。
エロティックな小説待ってます。
20:2005/07/30(土) 14:30:58 ID:weGnoDjc
このスレにいろいろな作家さんに来てもらうためと、
自作自演で自分の作品をやたらと賛美し他人の作品をけなす馬鹿が
でないために、age進行でお願いします。
sageの人は無条件に自作自演自分賛美馬鹿と認定いたします。
21通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 16:29:51 ID:???
じゃあ俺自作自演自分賛美馬鹿(←出鱈目な日本語だなw)ね
22通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 17:42:04 ID:???
スレ立ててから10日も放置しといて何でいきなりageだすかね?
23通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 18:48:07 ID:???
>>1
バカかお前は。
富野の小説は金になるから、こんなところで書くわけねーだろ。
大体、次回作の準備で忙しいつーのに。

それとSSスレってのは、特定の人間が連投することが多いから、荒れやすいんだ。
sageなきゃやってられねーよ。
本気で書き手に来てほしいのなら、お前自身がバカやってると認識しろ。
24通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 17:19:29 ID:7sXOLJq0
>>23
馬鹿かおまえ。富野は「富野ってさあ・・・」のスレに常駐してたこと知らないのか?

自分の作品を自我自賛する馬鹿が出るよりは、アゲ進行の方が良いに決まってるだろ?
大体、荒らしがいたほうが、おだてられて調子に乗って連投する馬鹿も減る。
どっかのスレのジハードとかマジキモくて嫌いだったんだよな。
>>21
おまえマジキモイよ。頑張ってSS書いて、そのキモイ作品でも晒してね。
25通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 17:22:36 ID:???
似たようなスレが建っては消え・・・
建っては消え・・・

でも見る人は見てるし
書く人は書く・・・

おいらもネタ練ってみるよ
26通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 19:23:24 ID:???
……ダメだわコイツ。
他人のSSをキモいとか言ってるヤツがでかいツラしてるスレに、
書き手が常駐するわけがない。
27通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 19:56:03 ID:7sXOLJq0
悪かったよ。もう書き込みませんよ。
>>26=23の知能犯はここに来るなよ。おまえみたいな奴は人を批判することしか
知らないような奴だからな。わかったか富野
2825:2005/08/03(水) 17:11:22 ID:???
((なあ・・・イワン・・・俺達、こんな所で何してんだろうな・・・))
鮫の襲撃から辛うじてボートを守ったものの
体力を消耗しすぎてまともな思考が出来ない
また空のボトルに手を伸ばし、数日前に
飲み干してしまった水を飲もうとする
相棒のイワンはずっと前から意識が無い
極限状態ではその方が幸せだろう
尤も、俺も随分怪しい状態ではあるが・・・
鮫の歯で噛み千切られたオールを投げ捨てると
だらしなくその場にヘタリ込んだ
もし訓練教官が見てたら腕立て100回ものだ
だが、そんなヘタレ軍人でも身に迫る危険を
察知するセンスは衰えないらしい
丁度、腰を下ろした船底辺りから浸水している様だ・・・

                     ((続く))
29通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 21:21:45 ID:???
〜設定を寄せ集めて小説を作るスレになりますた〜
30通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 23:25:56 ID:???
〔設定1〕
アムロとカミーユは兄弟だった。
31通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 00:51:29 ID:???
>>30
逝ってらっしゃい。

歴代主人公が兄弟だったらpart12
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1108653456/
32通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 13:00:12 ID:???
>>28の続き

朦朧とした意識の中、声が聞こえる

男『――生きているぞ!!』

男『良し、早く収容しろ!!』

男『少佐!ボラスキノフは生きています!!』

少佐『イワンはどうした?』

男『それが・・・ボートに奴は居ませんッ!!』

少佐『そうか・・・残念だが時間だ、撤収する!!』

男『了解!!』

どうやら助かった様だ
・・・イワン・・・許せ・・・浸水し浮力を失ったボートでは
2人分の体重を支える事は出来ない
お前の死は決して無駄にはしない
一足先にヴァルハラで待って居ろ・・・俺も後で逝く・・・

そして・・・
漆黒の海に再び静寂が訪れた――

=========================

無人島と地図に記されている
小さな島にて

少女『((・・・大変!!))』

少女『ドアーン!!人が倒れているわッ!!』

               ((続く))
33通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 21:51:46 ID:???
1.句点“。”を打て。
2.段落始めは、一字下げろ。
3.カッコの前に、キャラ名を入れるな。
4.セリフをくくるのは、袋カギカッコ“『”じゃなくて普通のカギカッコ“「”だ。
5.三点リーダー“…”の代わりに、中点“・”の連続を使うな。
6.場面転換や引用でもないところで、妙な空行を入れるな。
34通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 14:13:54 ID:???
>>33
了、了解ッ…!

((頑張ります))
35通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 15:55:47 ID:???
>>32の続き

 Uコン型潜水艦の一室にて――
ロシア系の男が、居並ぶ高官達に詰問されていた。
その中でMSの開発主任と思しき男が口を開く――
「同志ボラスキノフ君?結局の所、データを持ち出せれなかったという事かね?」
ボラスキノフと呼ばれたロシア系の男は奥歯を軋ませながら答える――
「はい…脱出に手間取りました。テスト機『ヤヌス』を敵の手に渡す事態を
避ける為に止むを得ませんでした…」
回答を聞いたこの室内で最高位の要職に就いていると思われる男が
開発主任に耳打ちをする。そして――
「同志ボラスキノフ君、ご苦労だった。下がって宜しい…」
低い声を震わせた――

遭難し、体力がまだ回復しきっていないロシア系の男が気持ち
胸を撫で下ろしながら扉を閉めた後、室内ではまだ
くぐもった声で密談が続けられていた――

「やはり、あの2人では荷が重すぎたか?」
「そもそも設計自体に問題があったのでは?」
「型式番号10…前後左右にメガ粒子砲を装備する支援型MS…
もう少し装備を簡略化するべきなのでは?」
「…作戦迄に間に合わないぞ?」

海は時化始めていた――
           ((続く))
36通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 15:22:32 ID:???
>>36の続き

 「――!!」
男が目を見開く…その身体は滝に打たれたかの様に
ビッショリと汗で濡れていた
((また、あの夢か…))
男は頭を抱えながら、部屋から抜け出す
すると、隣の寝室から水の音が聞こえた
「―まだ、起きていたのか?」
汗を拭いながら男は少女に声をかける
「ええ…さっきまで魘されていたのよ…」
少女は、タオルを絞りながら答える
男は顔を曇らせ、答えた
「もう、4日になるか…少し休んだらどうだ?
 こいつの面倒は俺が見る。」
「大丈夫…ドアン。私、この人の力になりたいの。」
「そうか…でも、あまり無理はするなよ?ロラン…」
「ええ…」
少女は、疲労の色を悪夢に魘された男には見せず
気丈に微笑む。男は一瞬、胸の奥で嫉妬に似た
感情を覚えたが、直ちに思い直して寝室を出て行く
部屋に戻ると男は、流木をナイフで削り始めた
蝋燭の明かりに照らされた壁の片隅に杖が
立て掛けられていた――
「死んだ兄貴に似ている…か…」
男はそう呟きながら柄に力を込める

夜の嵐は過ぎ去り、雲間から
月が海を照らした――
           ((続く))

37通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 21:07:03 ID:???
さんざん既出だが、ここ読んで文章を書く上での決まりを勉強しろ。

ttp://www.asahi-net.or.jp/~mi9t-mttn/cstory/write11.html
ttp://sakka.org/lesson/genkou_1.html
38通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 13:55:09 ID:???
>>37
お気に入りに追加しました
((勉強になるなぁ…))
39通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 14:57:10 ID:???
>>36の続き

 某日、大西洋にて――
輸送機の編隊が一路、ジャブローを目指していた。
その編隊に、戦前から運用されていると
噂される機が一機、紛れ込んでいた。
今にも墜落しそうな輸送機に、乗る羽目となった
男達は、口々に悪態をついていた。
 「全く…機もガラクタだが、パイロットも老いぼれだとはなw」
「ジャブローに着く前に俺達、死んじまうぞ?」
そんな男達の悪態が聞こえたのか、老いぼれと
揶揄されたパイロットは、急に舵を切った。
急降下――機と男達の悲鳴が重なる。
そして、男達の哀願の声が其処かしこで上がった。
 「爺さん!悪かったッ!頼むから止めてくれッ!」
「あんたの腕を信じるよッ!!」
輸送機では有得ない、アクロバットを披露した
老パイロットは、大きな鼻息を一つ吐くと
今にも、ランチを戻しそうな面々に向かって一喝した。
 「ワシが機長のジタンじゃ…ヒヨッ子共、宜しくな♪」

青空に飛行機雲が描かれた――
              ((続く))



40通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 20:18:17 ID:???
 おまえホントに、>>37のリンク先を読んだのか?
 段落ってのは、次のセンテンスが始まっても改行せずに、そのままつづけるんだ。こう
いうふうにな。ただ一字下げればいいってもんじゃないの。
 それと、>>36はすべて全角カタカナなのに、なんで>>39は半角なんだ?
 なにか特殊な効果を狙ってるわけでもないのに、半角カタカナを使うんじゃない。文字
の大きさが変わると、目がそこでとまってしまい、スラスラ読めなくなるっつーの。
 記号に頼りすぎな文章もあらためろ。
 ダッシュ「―」や三点「…」リーダーを、使いすぎなんだよ。>>39にある「♪」は、ジジイが
歌いながら自己紹介してんのか?
 最悪なのが「w」。こりゃ、ネット内の一部でしか通じない、ある種の符丁だぞ。知らない
人間が見たら、ローマ字入力の失敗とでも思わるのがオチ。元ネタである(笑)の使用も、
ほめられたもんじゃないが。
 あと、漢字をもっとひらけ。
 漢字のところでどうしても視線の移動がとまるから、漢字が多すぎるとうっとうしいんだ。
それが読めない漢字だと、さらにストレスがたまる。(>>36にある「魘され」なんざ、普通
読めねよ)
 また、読みまちがいを防止する意味でも、漢字まみれの文章にするのは避けるべき。
>>39の「止めてくれ」は、「とめてくれ」と「やめてくれ」の、どっちで読ませたいんだ?
 漢字の使用率は、3割もあれば充分。またもや既出だが、ここ読んどけ。
  ttp://www.paostyle.tv/contents/editorial/kanji.html
41通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 20:19:19 ID:???
 ハッキリ言うけどさ、おまえSSヘタだよ。
 現時点で5レスしか使ってないのに、いったい何人キャラを出すつもりだ。頭数だけは
多いくせに、描写不足でみんな印象に残らんから、話がまったく理解できない。
 ついでに、状況や舞台設定も説明不足。
 これ、舞台はどこで、いつの話なんだ? ジャブローが健在だから、グリプス戦役以前
が舞台のようだが。
 「戦前から運用されていると噂される機」を、「一年戦争の生き残りであるミデア」のように
具体的にするだけでも、説明不足の解消につながるぞ。
 どーでもいいが、ロシア系=共産主義者にするな。呼びかけに「同志」なんて言葉を使う
ロシア人が、宇宙世紀にもいると思うか? まさかギャグとか言うなよ。
 とにかくさ、救助されたイワンじゃないほう(こいつを主人公にしたいんだろ?)に視点を
固定して、最低限2レスに1回はそいつを出すようにしてみろ。で、そいつがいつどこにいて、
なにを見聞きして、どう思ってどう行動したかを追っていけば、少しはマシになると思うぞ。

 最後に。
 2作同時進行をやりたいからといって、別スレ立てるな。SS総合スレは、需要も書きこみも
少ないんだ。ふたつもスレはいらん。
 おまえが建てた下の後発スレは、削除依頼出しとけ。向こうのSSがかわいいなら、こっち
に移植してつづきを書け。
  http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1122453149/l50
42通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 22:02:06 ID:???
何か書きたいんだけど、ここでやってもいい?
43通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 22:34:59 ID:???
OK。どんどんやって。
44通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 15:31:37 ID:???
「高度を取れ、中尉!」
「駄目です! 推力が上がりません!」
「くっ、ならば緊急ぐあっ!」
 セラとマカベ少佐の乗るアロウガンは地表に激突した。
 激しい振動がコクピットを襲い、HMHD(ヘッドマウントホロディスプレイ)の左側
の映像が消失する。
 ミノフスキーシールドを展開していたとは言え、軽量化を最優先に設計された純空戦型
MSのアロウガンにとっては深刻なダメージになりかねない。
「……っくぅ、中尉、機体は!?」
「左腕部、及び左脚部アクチュエータに異常、飛行モジュールの左側が完全に脱落しまし
た。フレームの損傷は軽微。ミノフスキードライブユニットに異常は見られません。レフ
トセクションモニタはサブに切り替えます」
 セラが報告する間に、マカベは上空を見上げていた。アーマードキャノピーに覆われた
コクピットから直接外を見ることはできないが、ヘッドギアを兼ねるHMHDが搭乗者の
可視範囲に外の光景をホログラム投影するようになっている。これにより、パイロットは
全方位視界を得ることができるようになっていた。
「ヤツは見えんな、振り切れたか?」
「センサーで捕捉できる範囲には確認できません」
「そうか……機体を、立たせられるか」
「やってみます」
 ヂィィィという耳障りなアクチュエータの作動音が異常を如実に物語っている。それで
も機体はなんとか立ち上がった。飛行モジュールの残った右側をパージし、巡航形態から
戦闘形態へと変形する。
「ハシュトレアまで、あとどのくらいだ」
「およそ350kmです」
「まだ半分も来ていな……」
 次の瞬間、甲高いアラーム音がコクピット内を圧する。
「回避ッ!」
 絶叫に近いマカベの指示。間髪を置いて、上空から高出力のビームが降ってきた。
「うわぁぁぁぁ!」
 セラは必死にコントロールスティックを操作する。
 直撃は辛うじて免れたが着弾の余波で吹き飛ばされた。機体を覆うミノフスキーシール
ドが高出力ビームの干渉で虹色の散光を放つ。
「来た……」
 マカベの囁くような呟きに、再び機体をチェックしていたセラが視線を上げる。
 そこには、1機の「人型MS」がいた。10m級のごく標準的なMSの規格からは明ら
かに逸脱した20m級の機体。
「旧時代の遺物が」
 マカベが憎々しげに吐き捨てる。
「……ガンダム」
 セラは、戦慄した──。


 宇宙世紀0397。人類の生活圏は火星をその中心とし、さらに外太陽系へと拡がりを
見せていた。既に地球は半ば忘れられた存在であり、「人類発祥の地」という一種の信仰
対象以上の存在ではなかった。
 しかし、突如として「NEF(新地球連邦)」を名乗る組織が人類全体に対し、かつて
地球圏を統治していた人類唯一の体制、地球連邦の復活を宣言すると同時に地球外の全勢
力に対して宣戦を布告した。
 NEFは旧時代的な巨大人型MSを主戦力とし、瞬く間に地球圏を制圧すると火星圏へ
と侵出。MRS(火星共和体制)の軍事拠点があるフォボスを、わずか数時間の戦闘で陥
落せしめた。
 ここに至って、火星・木星圏連合軍はこの尋常ならざる敵に対抗するために戦力を糾合
するが、約1ヶ月にわたるの総力戦の末に総旗艦アトランティアを失い、連合軍主力は木
星圏へと撤退する。
 そして、NEFの本格的な火星侵攻が始まった。
 火星上のMRS軍残存兵力は絶望的な戦力差の前に、為すすべもなく狩られていくので
あった……。
45通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 15:33:42 ID:???
「こいつはひでぇや……」
 整備主任のストラフは、無精髭に覆われた顎をなで回しながら思わず呟いた。
 MSハンガーへと運びこまれてきたその機体は既にスクラップ同然であった。修理しよ
うにも手の着けようがない。
「いくら何でも、こいつを……」
「修理はいい、使えそうなパーツがあれば取っておけ」
 ストラフの言葉を遮って突き放すように言ったのは、ハシュトレア基地司令のバーゼン
准将であった。
 そういうことならば、と、一応の納得はしたストラフだが、バーゼンの冷淡な言いよう
に多少なりとも心理的抵抗を覚える。
「それで、こいつに乗っていたパイロットは?」
「コマンダーのマカベ少佐は到着後に死亡、オペレータのセラ中尉は加療中だ」
「左様で……」
 やはり、淡々とした感情のこもらないバーゼンの言葉である。
 これがバーゼンの生まれつきの性格というならば仕方ない。しかし、今のバーゼンの状
態は無気力から来るものであった。
 孤立無援の火星上でNEFの圧倒的な戦力に晒され、連日神経をすり減らすような防衛
戦を強いられている。各地の友軍基地も次々と陥落し、火星北半球にあるMRS軍の基地
は残すところこのハシュトレアとビースレスしかない。首都マーズボゥスは未だ健在では
あるがNEF軍主力の攻囲下にあり、援軍は期待できなかった。
 そんな状況下で、なお強気でいられる方がある意味異常なのかもしれない──と、スト
ラフは思う一方で、バーゼンが自暴自棄寸前の状態なのではないかと危惧を抱かざるを得
なかった。
 最も近在の友軍基地であったバイアラスが2日前に陥落し、生還者は今のところたった
の1名。バイアラスを攻略していたNEF軍が、次にこのハシュトレアに攻め寄せるのは
ほぼ間違いなかった。
 今までは牽制程度の散発的な攻撃に過ぎなかったが、今度は本格的な攻略部隊の攻撃に
晒される。バイアラスの救援に少なからず戦力を割いたため、ハシュトレア自体の戦力は
半減していた。
(いよいよ覚悟を決める時が来たってことかねぇ)
 ストラフは立ち去るバーゼンの背中になおざりな敬礼をしながら、そう思った。
46通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 16:27:25 ID:???
>>40
勉強します…
>>41
善処します…
向こうのスレもココのスレも
自分が建てた訳じゃないからなぁ…
なんとも
47通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 16:29:38 ID:???
>>41
因みに自分が建てたスレはここなんだけどね
ttp://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1122795542/l50
48通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 16:55:38 ID:???
「よーし、ミノフスキードライブユニット外すぞー!」
 外装がすべて取り除かれ、フレームがむき出しになっているアロウガンの胴体部から心
臓であるミノフスキードライブを収めたメインユニットがゆっくりと取り外される。
 作業台の上でその様子を眺めていたストラフがふと視線を下に向けると、痛々しげに右
腕を吊った士官服姿の若者がハンガーの入り口に佇んでいた。もの哀しげな表情で解体作
業を見ている。
 ストラフは作業台から降り、若者の方へと近づいた。
「もしかしてあんた、セラ中尉かい?」
 ストラフが声を掛けると、淡い色のブロンドに包まれた卵形の顔にわずかに朱が差した。
「あ、スミマセン、断りもなく覗いて」
「いや、別に構わんさ、お前さんの機体だ」
 セラの軍服の前は閉じられておらず、隙間から胸に巻かれた包帯が見えた。重傷と聞い
ていたのをストラフは思い出す。
「それよりも身体の方は大丈夫なのかい?」
「今は、薬が効いてますから」
 そう言いながらも、身体を動かすたびにセラの表情が微かに歪んでいた。
「……このアロウガン、もう駄目ですよね」
「そうだな、フレームはもう使い物にならねぇ。幸いエンジンは無事のようだが……」
 メインユニットが完全に取り外され、文字通りのスクラップ状態となった機体を2人は
見上げた。傷の痛みとは別の理由で、何かをこらえるようにセラの表情が歪む。
「結局、私だけ生き残ってしまいました……」
「何、生きてるだけめっけもんさ。この基地もだいぶ寂しくなっちまった。少し前までは
整備班も24時間体制で回っていたんだがな、今じゃこの有様さ」
 整備員の数は減っていないが、整備をする機体が半減していた。今取りかかっている機
体の解体作業も、いささか過剰と言える人員が投入されている。
「……ガンダムを」
 不意に、セラが囁くように言った。
「ん?」
「NEFのMSを見たことはありますか?」
 視線はアロウガンに向けたまま、セラがひどくかすれた声でいう。肩が小刻みに震えて
いた。怯えているのだ。
「映像でなら」
 ストラフの短い返答に微かにうなずいてみせる。
 それ以後は会話らしい会話もなく、しばらく2人は作業の様子――ほとんど後始末だけ
だったが――を眺める。
「そろそろ病室に戻ります。黙って抜け出してきたので」
 先ほどまでの怯えた様子は消え、少し照れくさそうな様子でセラが言う。
「ん、今はゆっくり身体を休めるといい」
「ええ、そうします。怪我を治して早く戦線に復帰しないと」
 表情を見れば、それが強がりであるのは明らかだった。しかし同時に本心でもあるのだ
ろう。ある種の決意を思わせる目をしていた。そういう目を、ストラフは何度か見たこと
がある。
(こいつは死ぬつもりかな)
 敬礼を交わしながら、ストラフは嫌な予感を覚える。
 何か声を掛けようと思ったが結局は何も言えず、立ち去るセラの背中を見送ることしか
できなかった。
「あれは悪魔です」
 去り際のセラのつぶやきは、その言葉に相応しい不吉さを帯びていた。
49通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 21:38:57 ID:???
特にブーストが。
50通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 21:44:30 ID:???
そしてメガキャノン。
51通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 22:54:15 ID:???
???
52通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 23:34:53 ID:???
台詞を羅列するな。
53通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 23:45:50 ID:???
もしかして、ブースト&メガキャノンの元ネタを、知らん奴がいるのか?
ttp://www.geocities.jp/charsenyou_jiten/j/to.html#2

>>44
イイ感じなんでガンバレ。
54通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 16:43:21 ID:???
>>39の続き

※これまでのあらすじと背景※
 地球連邦軍のオデッサの勝利により、約9ヶ月にも及ぶ
均衡は崩れ、戦局は大きく動き出す。
地球方面軍司令官 ガルマ=ザビ大佐を失ったジオン軍は
ようやくその混乱から立ち直り、連邦軍の本拠地
ジャブローの攻略に躍起になっていた。
だが、深いジャングルに隠蔽(いんぺい)された連邦軍の
牙城を突き崩すのは、並大抵の業(わざ)ではなかった。
進展しない報告に、業を煮やしたジオン上層部の一部は
MS開発部に異例の号令を発する。後のビクザム量産化計画に
引き継がれる事となる、多砲門装備のMS『アスラ』の開発である。


 


55通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 17:08:06 ID:???
>>54の続き

※これまでのあらすじと背景※
 アスラのデータ収集機である『ヤヌス』が
環境のバランスが大きく崩れた地球で
季節はずれのハリケーンに遭遇し
実験予定コースを、大きく外れた海上で
ジャブローに進路を取っていた連邦軍の
輸送部隊に発見され、止む無く交戦
その結果、輸送部隊を壊滅させたものの
自力では航行不能という事態に陥る。
データ収集の為に、急遽パイロットに任命された
ボラスキノフとイワンは任務続行が困難と判断し
脱出後、ヤヌスを自爆、自沈させる。


56通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 17:54:03 ID:???
>>55の続き
※登場人物紹介※

ボラスキノフ MSパイロット 同僚であるイワンを見殺しにした事を
       悔やみ続ける。後のジャブロー攻略作戦で
       MSゾックに搭乗、撤収中のシャア大佐の盾となり死亡する。

イワン(創作キャラ)MSパイロット アマチュア五輪金メダリスト
       射撃の腕を買われ、ガンナーとして実験機に搭乗する
       連邦軍との戦闘の際、重傷を負う。

ドアン 元ジオン軍MSパイロット 軍隊を脱走後、とある孤島にて
    自分の犯した罪と向き合い、償う日々を送っている。

ロラン 戦災孤児の少女 ドアンや他の戦災孤児達の
    精神的支柱(母親)になっている。流れ着いたイワンを
    献身的に看病する。

ジタン 地球連邦軍 東南アジア方面軍に軍籍を置く補給部隊隊員
    陸戦型MSの受領と補充要員の輸送の為、輸送機に乗る。

スレッガー 地球連邦軍パイロット ホワイトベース補充要員候補のうちの
      一人、ヤヌスとの絶望的な戦いに勝利する。
      イワンとはアマチュア五輪の射撃種目でメダルを争った。

少佐 後のシャア大佐 謹慎を解かれジャブロー攻略作戦の為に
   地球へ。戦友を見殺しにしたというボラスキノフに興味を示す。
      


 
57通常の名無しさんの3倍:2005/08/17(水) 03:42:28 ID:???
>>40
つべこべいうわずに書け。手本をみせろ
58通常の名無しさんの3倍:2005/08/20(土) 00:28:45 ID:???
特にブーストが。
59通常の名無しさんの3倍:2005/08/20(土) 00:41:50 ID:???
そしてメガキャノン
60通常の名無しさんの3倍:2005/08/20(土) 00:57:24 ID:???
秩序を齎す
61通常の名無しさんの3倍:2005/08/20(土) 05:14:48 ID:???
特にブーストが?
62通常の名無しさんの3倍:2005/08/22(月) 19:10:45 ID:???
>>56の続き

 ジダンが輸送機で在り得ぬアクロバット飛行を
繰り返していた頃、とある海洋の底から
Uコン型潜水艦が浮上しようとしていた。
そのブリッジではこんな会話がなされている。
「偵察なら他の者にやらせましょう。何も少佐自ら
 お出にならずとも……」
少佐と呼ばれた男の
副官らしき男が恐縮しながら話す。
「いや……私にとってこれは初任務になるのだよ。
 本来なら処刑ものだったのだが、運が良かった。
 それと、久しぶりに地球の空を飛んでみたい。」
少佐と呼ばれた男は
線の細い副官に微笑んだ。
「しかし、あの改良型ルッグンは武装がありません。
 少佐の身に万が一でもあれば……。せめてノーマルスーツを
 着用して下さい。」
副官は哀願する。艦内の照明の所為か
その顔は蒼白である。
「心配するな、私は必ず生きて帰って来る。」
少佐と呼ばれた男は
その赤いマントを小さく翻(ひるがえ)すと
ブリッジを出て行った。

                ((つづ

「続けなくてもいいよw」
後ろから不意に声がした
「うわあああああああ!!」
真夜中なのにとんでも無く大きな声が
四畳半の部屋に響いた。


63通常の名無しさんの3倍:2005/08/22(月) 19:29:44 ID:???
>>62の続き

「なっ!?なんだよ!!ノックぐらいしろよ!!」
無茶苦茶あせった。って言うか、真夜中に
俺ガン小説を書いていた事を見られたのが
すげー恥ずかしい。
「へっへへ〜♪あんたが書いていたんだw
 見てたよ〜(・∀・)ニヤニヤw」
うう……このスレの住人から袋叩きにされそうな
表現を……顔文字は止めろ!!
「だってさあ……スレッガーさんが出てきた所で
 話の展開読めたもん。つまんない。」
彼女――峰(みね)ケイコは
気にしていた事を直球で来た。
「あんたさぁ……はっきり言って文才無いよ。
 確かに、オリキャラ、オリMSばっかのSSよりは
 好感がもてるけど、ただそれだけじゃここの住人達は
 納得しないよ??」
うう……ごもっともです。何も言い返せない。
「それよりもマナブ?目覚し時計かしてくんない?
 時差ボケがまだ直らないのよ。」
ケイコは腫れぼったい目を擦(こす)りながら
手を差し出した。仕方なく、ドズル中将の雄たけび声
入りの目覚ましを貸してやった。この時計は
はっきり言って危険だ。
64通常の名無しさんの3倍:2005/08/22(月) 19:42:13 ID:???
>>64の続き

「んサンキュ♪あんたも早く寝なよ?
 あ〜あ……でも、コンペイトウ被曝資料館なんか
 行きたくないナァ……。」
ケイコは生欠伸(なまあくび)をしながら
部屋を出て行った。四畳半の部屋に洗い髪の
残り香が漂う。ちょっとクラクラしたが
すぐに画面に向き直る。なんとしても今日
PCに残りの書き込みをコピーせねば!!
そう決意した瞬間――
ブレーカーが飛んだ。そして隣の部屋から
「キャー!!髪が乾かないじゃない!!この
 おんぼろドライヤー!!」
ケイコの金切り声が響いてきた。
65通常の名無しさんの3倍:2005/08/22(月) 21:15:29 ID:???
おぉ、意外すぎる超展開!
面白いじゃないか。

カッコ内のセリフを強制改行しても、文頭で1字下げしなくてもいいよ。
数字は、同じ文だと思ってくれ。

「11111111111111111111。222222222222222
22222。3333333333」
↑ここにスペースをいれない。
66通常の名無しさんの3倍:2005/08/23(火) 10:57:10 ID:???
> 確かに、オリキャラ、オリMSばっかのSSよりは
> 好感がもてるけど、ただそれだけじゃここの住人達は
> 納得しないよ??」

原作キャラ(&MS)出さないとSSとしては駄目なのか?
67通常の名無しさんの3倍:2005/08/23(火) 12:03:42 ID:???
書きたいけどバイトが……

一週間に体重を4キロ減らしたシフトを
更にハードにしてトライって俺を殺す気ですか
68通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 17:47:18 ID:???
「少佐と呼ばれた男」は最初だけで
あとは「少佐」でいい。
69通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 16:06:26 ID:???
暇なんで自分に鞭打つ意味も込めて投下してみます
70通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 16:11:23 ID:???
 プロローグ

 宇宙という闇に似た空間に、MSの残骸と小隕石とがゆっくりと揺れるように流れている。不気味ともいえる静寂の中、ひとつのMSだけが無事にそのシルエットを残していた。
 刹那、そのシルエット、MS06R高起動型ザクUのコクピットが開いた。ノーマルスーツを着た少年がコックピットから身を乗り出し、終わったばかりの戦場を見渡す。ふと耳に残るものを感じ、少年は耳を澄ました。自分の心臓の音が聞こえる。
 彼は思う、何故こんなにもこの空気が、戦場に漂う血の味にも似たこの雰囲気がこんなにも心地よいのだろうか。
 彼がジオン軍にパイロット志願として入隊してまもなく感じたひとつの疑問。自分は何故、この戦争に身を投じているのだろう。
 彼の両親が連邦軍の圧政の果てに死に至らされたからか。いや、違う。彼にとっては両親という存在は絶対的なものではなかった。その死は掲げる理由にはならない。
 ならばザビ家の言うスペースノイドの大儀のためか。それも、違う。彼はわかっていた、ジオン・ズム・ダイクンの望んだものとザビ家のそれの違いを。
 だがそんなことは彼にとってはどうでもいいことだった。スペースノイドの大儀など彼には関係なかった。おそらく彼には宇宙、地球の生まれなどなんら関係のないことだった。
 彼はごく自然とパイロットへ志願した。理由など無いはずだが、当時の彼にはそれはとても自然に思えていた。そして、その無いはずの理由を彼は後に理解することになる。
 彼は目前に自分が乗るそれと同じMSの残骸が漂っているのを確認した。戦闘中に仲間のザクUが、連邦軍の量産型のライフルにコクピットが貫かれた瞬間を目撃している。
 パイロットはほぼ確実に絶命しているだろう。もちろん、彼はそのパイロットのことをすくなからず知っている。同じ目的で戦っている仲間であったから。
 しかし、彼には当たり前の感情が生まれようとしない。この仲間の死を、悲しいと思うことができない。そして、頭のかたすみのどこかで戦死した仲間のことをうらやましくさえ思っている。
 数々の戦場を体験し彼は先ほどの疑問も、自分が戦う理由も理解していた。そして、彼はそれが人間として悲惨だということもわかっていた。だが、彼は自分のたぎる血を、DNAに近いレベルで働いているそれを否定できない。
 彼は追い続けるしかないのだ。唯一、自分を見出せるこの場所を。死という絶対的な現象と、強い意志が飛び交うその壮絶な空間を。
 より激しい戦場を。
71通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 16:51:27 ID:???
せつな【×刹×那】
1 仏語。時間の最小単位。一回指を弾く間に六〇あるいは六五の刹那があるとされる。
2 きわめて短い時間。瞬間。「―の快楽に酔う」「衝突した―に気を失う」「―的な生き方」


72通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 11:12:53 ID:???
どこかでみたことがある
73通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 15:41:04 ID:???
>>64の続き

 爽やかな朝がきた。この一室の空気を除いて。
ケイコは……姉は案の定、不機嫌だった。目覚ましの
一件の所為もあったが、何よりも生乾きのまま
寝た所為か髪型がコンペイトウになっていた。
こんな時は早々に視線から消えるのが得策だと
幼い頃からの経験が教えてくれる。
ぬるいコーヒーを胃袋に流し込むと、逃げるように
キッチンを後にした――したかった。でも
やっぱり甘かったその考えは。
「あんた、あの目覚ましの事わざとでしょ?」
眼が据わっていた。この時、死んだ兄が
迎えに来てくれる気がした。
74通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 15:59:42 ID:???
>>73の続き

 店にシャッターを下ろす。戸締りは万全だ。
親父は昨日から母と出かけている。今後、どうやって
惰性で続いている夫婦生活に区切りをつけるのか
親同士で何かと込み合った話があるらしい。
ケイコ姉に殴られた瘤(こぶ)が痛む。
でも、その痛みが味わえるのも、今のうちだけだ。
休みが終われば、また姉は母と一緒に家を出てゆく。
さっき迄、ノボル兄貴の写真に
手を合わせていた姉が底抜けに明るい声をたてる。
「さあ!先に行くわよ!!」
白いRR(ロードレーサー)が風になっていた。

75通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 16:19:00 ID:???
>>74の続き

 シャトル乗り場に着く。悔しいけれど
平坦な道が多いコロニーではRRの独壇場だ。
いかにショートカットを使おうとも所詮、MTB(マウンテンバイク)
自転車屋の娘とは言えど、女子高校生に軽くちぎられてしまった。
「情けないわねー!PCばかりやってるからそうなるのよ!
しかも、俺ガン小説なんて恥ずかしいし、キモイわよ!!」
一言も言い返せない。うん確かに最近サボっていました。
いつもは頼もしいクロモリフレームが
やけに重たく感じたのは、自重の所為でもある。
ちょっぴり増えたお腹の肉がその証(あかし)
峠(とうげ)マナブ、一生の不覚。
しかし、そんな落ち込みも次の瞬間に吹き飛んだ。


76通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 16:40:25 ID:???
>>75の続き

 シャトルが不通となったらしい。
今までの自転車レース?の努力が全て
水泡に帰し、ちょっと軽い
ハンガーノックになってしまった。
乗り損ねた人々が噂をしている。
聞き耳を立ててみると、何でも
『カミーユ』という名前の女性が
酒に酔った軍人に絡まれて仕方なく
抵抗した所、打ち所が悪くその軍人は
意識不明の重態となってしまったらしい。
また、別の人の話によると
『カミーユ』という名前の女性が
酒に酔った軍人に絡まれた時
『ファ』というオタクっぽい男の人が
身体を張って彼女を助けたという。
なんとも素晴らしい話だ。ちょっぴり感動した。
早速、ネタ帳を取り出すと聞いた事を
忘れぬうちに書き留めようとした。
77通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 14:04:33 ID:???
>>76の続き

※推奨参照スレ
ttp://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1124941223/l50

 八月XX日 快晴
夏休みも終わりに近いと言うのに
今日は社会見学?の日だ。
しかも強制参加である。うちの学校の
方針には何かと疑問符がつくけど
この『コンペイトウ被爆資料館めぐり』は
本当に最低だ。しかも朝から髪型が決まらず
弟に八つ当たりをする。まあ、確かにPCを
壊した原因は私なんだけど。

78通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 14:21:48 ID:???
>>77の続き

久しぶりに母のRR(ロードレーサー)に乗る。
私が小さかった頃、「まだ無理よ。」って良く言われたっけ。
あの頃、うちの家族みんな仲が良かったんだけどなぁ……
でも、そんな感傷をぶち壊すかのように
黒いMTB(マウンテンバイク)が煽りをくれて抜き去る。
アイツめ!まだ怒ってるのかな?男の癖に暗い奴!!
姓は峰(みね)になったけど、峠(とうげ)の血筋をひいている
私に勝とうなんて……100万年早いわよ!!
79通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 14:32:28 ID:???
>>78の続き

シャトル乗り場に着く、ボトルを取り
水分を補給する。風が心地良(ここちよ)い。
そんな爽やかな気分をまたぶち壊すように
汗だくの弟がゼエゼエ言いながらやって来た。
なんだか酸っぱい臭いがしてきそう……
思わず声を荒げる。でもそんな怒りも
大した事じゃない事件がおきていた。
80通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 14:40:12 ID:???
>>79の続き

シャトルが不通となってしまった。
なんでも人身事故?らしい。弟がいろいろ
人から話を聞いている。なんかノートを取っている。
あのノートはなんだろ?表紙がちらっと見えた。
なに?『イワンのばか創作ノート』って……
私は今日2発目の爆弾を弟の頭に投下した。
これだから、『きんもー☆』って言われるのよ!!
81通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 18:55:03 ID:???
そんな細かく分けなくてもいい。
通常ブラウザで省略されない限度は確か30行。
横幅ももっと広く考えて、レス数は節約する方向で。

>>77-
一日分の日記としては長すぎ。
ある程度を日記として書いたら、後は普通に書いたほうがいい。
「続き」として続けているが、レス間に(作中で)実際に起きたであろうことを省略しているために
つながりが薄く感じられる。一つのレスにまとめると、そういったことも分かりやすい。
同じ事を書いている?視点を変えて書いてはあるが、正直言って意味が感じられない。
用語などをわざわざ括弧書きするくらいなら、最初から開いてしまったほうがいい。
簡単な漢字にはいちいち読み仮名を付けず、難しい漢字は極力つかわないようにしたほうが読みやすい。
簡単な基準としては、辞書などを使わずに自分が普通に読み書きできる漢字が限度。
82通常の名無しさんの3倍:2005/08/30(火) 14:15:13 ID:???
>>80の続き

※推奨参照スレ
ttp://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1122562441/l50

 とあるビルの一室から談笑の声が聞こえてくる。その扉には時間があんまり無かった所為か
手書きで『次期主力MS開発戦略会議』とコピー用紙に記された貼り紙があった。
その部屋での談笑に耳をそばだてみると、こんな声が聞こえてきた。
「いやぁ……何しろ急な申し出だったが、シロタ君?キミのおがけで助かったよ。」
その部屋の中でひしめいている人々の中でひときわ、恰幅の良い男が
老年にさしかかっているにも関わらず、少年のような声を出す。よほど嬉しかったらしい。
「ありがとうございます。エホリ社長……。」
シロタと呼ばれた女性はふかぶかと頭を下げる。健康的に日焼けした女性である。
歳の頃は三十代前半といった所か?ちょうど、今度行われる選挙の対立候補として出てきそうな容姿をしている。
エホリ社長と呼ばれた男が好みそうな女性である。
しかしながら、彼女の左手――シロタ女史の薬指には、これまた品の良い銀のリングが光っていた。
その指輪を眼にした時、恰幅の良い男――エホリ社長はちょっと残念そうな表情を見せたが、すぐに気を取り直して
「いやぁ!まさかMSにタイヤをつけるなんて……流石は元、五輪選手!発想が凄いよ!
先方も、あのペズン計画に関わっていた人物がいた所為か、話がトントン拍子に進んだよ。
本当にありがとう!シロタ君!!」
さっきよりも明るい笑い声をたてて、手を差し伸べる。
「いえ、こちらこそ本当にありがとうございます。エホリ社長……。わが社も助かります。」
シロタがエホリの握手に応えようと手を伸ばすと、待ちかねたかのようにエホリはがっちりと
その手を握り締めた。その握手がなされた視線の先に少し泥で汚れたノートが沢山のファイルに混じって
置かれてあった。そのノートの表紙にはマジックで『イワンのばか創作ノート』と記されていた。
83通常の名無しさんの3倍:2005/08/30(火) 14:49:46 ID:???
>>82の続き

 ここで、何故あの峠マナブが持っていた『イワンのばか創作ノート』がシロタ女史の手に
あるのか?少々時間を戻して説明しなければならない。それはシャトルの人身事故?がおきた
前日の夜にまでさかのぼる。

 とある公団の社宅にて、シロタ女史の金きり声が響く。
「なんで宿題をちゃんと終わらせなかったの!!夏休みの自由研究もまだ終わってないじゃない!!」
エホリ社長とのやりとりで垣間見せた上品なセレブの姿はそこには無かった。
仁王立ちしたシロタの足元には小学生の低学年だろうか?
シロタに良く似た男の子が泣きべそをかきながらすがり付いていた。
「だって!だって!ママいつもお仕事でどこにも連れて行ってくれなかったじゃん!!
地球博にもこんど、こんどってウソばっかり!!だからパパは出て行ったんだよッ!!」
息子の痛烈な一言にシロタ女史――シロタ=マキはしばし、立ちすくんだ。
そして、幸せだった夫婦生活が壊れたきっかけとなった出来事を思い出していた。
「あなた……はっきり言って文才無いわよ。このSSも読みづらいわよ?こんなんじゃ
作家デビューなんて夢のまた夢よ?」
以前、出版社に勤め、編集作業をしていた所為もあってシロタ=マキは何かにつけて口うるさく
脱サラをし、学生の頃からの夢だった作家になる為に、駄文を書き連ねる夫に注文をつけていた。
84通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 14:51:50 ID:???
>>83の続き

まだ戦争が終わって間もないと言うのに、脱サラをして作家になろうという大それた夢を持った
夫にマキは、正直な所その夢を諦めて欲しかった。無論、安定しない収入に頼って生活していくという不安が第一にある。
そして、ようやく手の掛からなくなったとは云え、これから進学するという子供の学費の心配も彼女を悩ませた。
幸い、食べていくだけの蓄えは取り敢えずあったのだが……。でも、彼女自身も戦争によって一度
選手生命を奪われたという経緯があっただけに、夫の行動を理解できない訳ではなかった。
夢を諦める事は幾つになっても辛いものである。しかしながら、急な夫の申し出に彼女が描いていた
家族計画は変更せざるを得なかった。その時まで夫には内緒にしていたのだが
彼女のお腹には二人目の子供が授かろうとしていたのだ。
85通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 15:52:00 ID:???
>>84の続き

中絶するという選択肢もあったが、それは彼女にとって有り得ない事であった。宇宙世紀においてもその選択肢は
母体にも危険が伴うと云う事は、旧世紀と何ら変わらない事実であった。それよりもむしろ、彼女の心を支配していたのは
母なる地球を飛び出し、有害な放射線が降り注ぐ宇宙で生きていかねばならない人間にとって、自然の摂理によって
生まれる事が許された命が何よりもかけがえの無いものである。と若い母親が感じるのは仕方の無いことであった。
それが愛の結果だとしたら尚更である。そして夫の青臭い決心を理解した時から彼女は敢えて鬼に徹する事とした。
尤も、いい歳をして作家になどとなろうとは、見る目が無かったかもと後悔しながらではあったが……。
そんな妻、マキの見上げた決意など露とも知らずに、作家を志す夫――シロタ=マナブは、やはり不器用な男であった。
ある意味、純粋でもあったが本当の所は、幼稚な人間だったと言ってもいい。始めの内はマナブもマキの助言を
乾いたスポンジが水を吸い上げるように素直に聞き入れていた。だが、それが回を重ねるようになってくると
夫としても、一人の自立した?男としてのプライドが許さなくなってきた。
そしてついに、その鬱屈した感情が彼女が口にした些細な言葉によって切れる事となる。
「あなた……はっきり言って文才無いわよ。このSSも読みづらいわよ?こんなんじゃ
作家デビューなんて夢のまた夢よ?」
マナブはマキの言葉が言い終わらぬうちに、彼女の頬をはたいていた。
そして思わず、こう口走った。
「オマエ……うざいよ!!」
やはり、どこまでも情けない男であった。

86通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 16:29:35 ID:???
>>85の続き

自分の力不足を棚に上げ、人に当り散らす人間に人を感動させる物など生み出せる訳も無く
やがてマナブは腐ってゆく。しかし、そんなマナブもたった一度だけ新人賞を取った事があった。
そしてその作品はめでたく映画化される運びとなるのだが、実はその作品はマナブが書き上げた
オリジナルのものではなかった。出版社にデータを送信する際に、マキが見るに見かねて
書き直したいわば、改ざんしたものであった。その内容というのは、マナブのオリジナル版?の作品は
主人公達が実は生きていて、様々な障害をものともせずに結ばれ、敵味方の枠を越えてひっそりと平和に暮らすという
夢と希望に満ち溢れたものであったが、マキが書き直した作品では恋人達は争いをけしかけた人々の目の前で
自刃し、共に果てるといった悲劇的な内容であった。なぜこんな話にしたのか彼女自身も上手く説明出来ない。
ひとつ理由を挙げるとすれば、妊娠期間中によくある女性特有の鬱々とした感情も手伝ったのかもしれない。
しかし、尤も重大なことはあの出来事以来、夫の暴力に怯え、体中に出来たあざを隠すために日焼けをしなければ
ならなくなってしまったとういう夫婦生活が彼女の心に暗く影を落としていた。
彼女も、夫も病んでいた。そしてついに破局が訪れる。



87通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 07:54:31 ID:???
小説と言うより説明文だな
88通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 15:54:27 ID:???
まぁ確かに、こうもダラダラと説明されてもなと言う所はあるかな
文章ごとの効果やその使用、それらの組み合わせ方についても考えた形跡ないし
89通常の名無しさんの3倍:2005/09/02(金) 14:11:59 ID:???
>>87-88
正直スマンかった。このネタも封印するよ。
(もの凄く長くなりそうなので流石に飽きてきた)
90【連邦の】ゴップ回顧録【モグラ】 :2005/09/05(月) 16:12:16 ID:???
 あれは鷲であろうか?人工の外壁に閉ざされた空間に
一羽の大鳳が羽ばたき、宙を滑空する。
(あの時の空にも、あの様に鷲が宙を舞っていたのだろうか――)
私は、足元の御影石に名を刻む友人に語りかける。
(本当はもっと良い石を用意したかったのだが、まだこの星は
 戦いを止めない。許してくれ……)
そう詫びつつ、花を手向ける。供え物には彼の好物の紅茶を用意した。
流石は本場の紅茶だ。少々値が張るが実に美味い。
これならきっと彼も喜んでくれるだろう。
教会の鐘が鳴る。お別れの時間だ。
私は身なりを整えると正面に立ち直り、彼の名前に向かって
最敬礼をした。
(ワイアット君……安らかに眠り給え)
91通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 17:07:32 ID:???
>>90
誤 人工の外壁に閉ざされた空間に
正 人工の外壁で閉ざされた空間に
       ※
>>90の続き
今から数十年前――私は、あの一年戦争で地球連邦軍の提督の一人として
日々の激務に勤(いそ)しんでいた。提督という軍の要職についてあまり良く理解していない
人々は口をそろえて、私の事を『無能』とか『厄介者』と評価する嫌いがあるが
そんな事を言う人々に私はこう提案してみたい。一度、私の代わりに椅子に座ってみて貰いたい――と
私は約束しよう。提督という激務にあなた方は半日と持たないであろう。
そしてこう音をあげるに違いない。「二度とご免だ!!」――と
私のウエストが医者に厳重注意される程、太くなってしまったのは何も運動不足が理由だけではないのだ。
また、デスクの上の電話がけたたましく鳴る。この電話もきっと不愉快な報告に違いない。
それもとてつもなく悪い報告だ。私の予感がそう告げていた。
92通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 17:49:56 ID:???
>>91の続き

 あの報告から数週間後……我々は緊急会議を開かざるを得ない事態に陥ってしまった。
いつもの事ながらこの会議も長くなりそうだ。私は胃の痛みに耐えかね、水を何杯も飲み干した。
重苦しい空気が部屋を支配する。快適が売りのエアコンの調子はやっぱり悪いようだ。
もし、何も知らないOLがこの部屋に迷い込んできたならば、男たちの脂ぎった汗の臭いと
加齢臭が充満する空気に呼吸器官をやられ、軽い酸素欠乏症になってしまうかもしれない。
胸のポケットから胃薬を取り出そうとした時、席の向こう側から
今まで会議の成り行きを押し黙って見ていた男が初めて口火を切った。
「やはりピンクはミカ=ナカジマが適任であろう……これは譲れない。」
後のディターンズを旗揚げする男、ジャミトフ=ハイマンが重々しく語り始めた。
「意義あり!!」
すぐさま、私の隣に座る同胞、グリーン=ワイワット提督が異を唱える。
「何故だ!!君はあのANA(アナ)を観てないのか!!」
ジャミトフが噛み付く。しかしワイアットも負けてはいない。
「ピンクといえば、戦隊ものでは花!花なんだよ!あんなケバケバしいのは花とは胃炎!」
私の胃がこの時、再び悲鳴をあげた。


93通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 18:16:26 ID:???
>>92の続き

 ジャングルの奥深い地の底から、今日もまたオヤジ達の怒号が響く。
「んだとぉお!?てめー!!グリーンのくせに生意気だ!!ミカさんに謝れッ!!」
「おめーこそ灰(ハイ)色のくせに粋がってんじゃねーぞ!!ゴルァアッ!!?」
酒も入っていないのに男達のプライド?をかけた闘いが始まった。
灰皿や椅子が宙を舞う。
「冷静に!諸君ッ!冷静になりたまえッ!!」
私の悲鳴の入り混じった情けない声が虚しく部屋に響く。こういう時、太っている事は
非情に不幸な事だ。それは格闘家アケボソの事例が証明している。
「うっせーぞ!!デブ!!」×2
間に割って入り、仲裁しようとした私に罵声が浴びせられる。
失敬な!私だって好き好んでこんな体型になった訳ではない。私はこの時、自分が
あの世紀末救世主伝に登場するゴロツキ達になった気分がした。そして、どうしょうも無く
めんどくさい気分に襲われてしまった。
「あ〜〜めんどくせえぇ!めんどくせぇえ!!」
思わず、そう口に漏らした次の瞬間、私の意識は飛んでいた。
94通常の名無しさんの3倍:2005/09/07(水) 15:08:37 ID:???
>>92
誤 私の隣に座る同胞、グリーン=ワイワット提督
正 私の隣に座る盟友、グリーン=ワイアット提督

>>93の続き

 事の発端はこうだ。「なに??……『GALGM(ギャルジム)計画』??」
受話器の向こうの盟友がその話を持ちかけた時、私は以前、遊びに来ていた
孫娘達に『きんもー☆』って、言われた事を思い出さずにはいられなかった。
しかし、私の軽いトラウマの事など気にも留めずに、盟友はそのまま受話器の向こう側から
まくしたててきた。(お前は先物取引の営業か!?)半ば、呆れながら聞き流していたのだが
盟友が最後に言い放った言葉が私の心をつき動かした。
「これが上手くいった暁には、レビル派の奴等に対してもにらみが効くというものです!!」
この時、胃の痛みが少々和らいだ気がした。

95通常の名無しさんの3倍:2005/09/07(水) 16:16:27 ID:???
>>94の続き

 GALGM(ギャルジム)計画とは一体、どんな計画なのだろうか?蛇足かもしれないが
ここで少々、そのあらましと計画に至る経緯を簡単になぞってゆきたいと思う。

レビル派が強引に推し進めてきた軍制民営化によって後に『V作戦』と称される連邦軍MS開発は
当初の予定を遥かに超えたスピードで進み、先行機、試作機、実験機等が戦場に投入されるや否や、戦いにおける
MSの役割やその効果について懐疑的であった我々の予想を裏切って、それまで膠着状態だった各地の戦場にて
目覚ましい戦果をあげつつあった。
無論、それ自体は好ましい事ではあったのだが、戦果と比例するように今まで曲りなりにも上手く行っていた
軍の内部、軍事産業、そしてエネルギー産業等で新たな革新的な技術――MSの登場により、様々な
軋轢(あつれき)が生じるようになっていた。
((軋轢等の詳細については、また項を代えてお話したいと思う。))
やがて、目端の利く一部の民間投資家やヘッジファンド、果ては個人投資家までもが様々な軋轢を材料に
マネーを動かし、それがまた新たな材料となって市場を支配していった。
戦時という非常時において、多少の経済等の混乱は避けがたいものではあるが、総人口の約半数を失った人類にとって
これ以上のカオスは単なる破滅でしかなかった。それまで我々が推し進めていた軍政によって民間企業等の暴走を
なんとか封じ込めていたのだが、その箍(たが)が取れた今となっては、様々な軋轢をこのまま放置すれば
未曾有の混乱が予想され、強硬なレビル派も流石に杜撰(ずさん)な改革に見直しを迫られていた。
96通常の名無しさんの3倍:2005/09/07(水) 17:17:11 ID:???
>>95の続き

 しかし、ここで突拍子の無い出来事が起こる。RXシリーズの回収作戦の途上で、後の第十三独立艦隊が
ジオン公国の第三子、ガルマ=ザビを戦死させたのだ。この珍事により、V作戦を推し進めていたレビル派は軍内外で
発言権が一気に増し、改革等の見直しを迫られた事など既に不問とされつつあった。
だが、この珍事はレビル派にとっても諸刃の剣であった。地球方面軍の最高司令官の一人を失ったジオン地上軍は、レビル派の
予想に反して、混乱が長続きしなかった。それはあのギレンの演説が大いに手助けをしていた事を我々は認めざるを得ない。
そしてレビル派の一部がオデッサ作戦の陽動として急遽、行われた大西洋沿岸地域における一連の戦闘は、作戦計画のまずさと
間違ったMS運用、そしてジオン軍の新型MSの威力の前に脆くも失敗した。
この作戦の失敗などによりレビル派の一部が軍の人事方面等に未だ影響力を持つ我々に助力を申し出て来た。
今から考えればそれはただの懐柔に他ならないのだが、内外で活躍の場を新参者のレビル派に奪われつつあった我々にとって
それは願っても無い事でもあり、またMSの運用計画に我々の息のかかった者達を潜り込ませる絶好のチャンスでもあった。
尤も、それが上手くゆけばという話であるが。

97通常の名無しさんの3倍:2005/09/07(水) 17:50:33 ID:???
>>96の続き

 戦意高揚の為に様々な偶像(アイドル)を利用する事は古来より行われていた。私の母方の生まれ故郷
旧ヨーロッパ、フランスにおいてもオルレアンの17歳の少女が王国を救ったという伝承がある。この計画――GALGM(ギャルジム)計画は
ガルマの国葬とギレンの演説をこっそり聞いていた連邦軍の仕官からの発案らしい。名前は本人の起っての願いから此処では伏せておくが、なかなか良い所を
ついていると思う。尤も、敵のプロパカンダを長々と拝聴していたのは感心しないが……。
ともあれ、それまで何かと対立しがちであった派閥間の争いは一時、休戦となった。幾つになっても男という生き物は
たとえ戦時中であろうとも――否、戦時だからこそ、好きな女性についてあれこれ言い合うのはやはり楽しいものである。

そして……和やかに今後、軍で採用されるであろう量産型MSのキャンペーンガールに
抜擢する偶像(アイドル)達を選定する会議が始まろうとしていた。
98通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 17:14:19 ID:???
>>97の続き

 どんな一般企業、会社組織でも、そこに属する社員達のやる気を引き出すために、一体どうすれば良いのか?日々、色々と工夫をしていると思う。
それは軍隊でも同じ事が言える。とりわけ軍隊では人命そのものがダイレクトに関わってくるだけに、その舵取りや音頭を執らねばならぬトップの責任たるや
一国の大統領並でもあろう。ちょっとオーバーな例えじゃないのか?と読者の方々は感じるであろうが、現役時代、私は常々(つねづね)そう心がけ行動していたつもりだ。
軍隊において、やる気=士気が低いと、本当にシュミレーションゲームの様に見る見るうちに効率が下がり、無駄なエネルギーを費やす事となる。
やがてそれは『点』という局地戦闘での戦いに敗れる原因になり、積もり積もって『線』、そして『面』での戦いの敗因ともなろう。
ジオンとの戦いで、約八ヶ月にも及ぶ膠着状態は前線の兵士達に多大な負担をかけ、肉体的にも精神的にも支障を来たす者が続出する事態となった。
そして危惧していた通り、士気の衰えから来る『えん戦気分』が軍の内外で様々な支障を来たしつつあった。
そんな状況を打開すべく、後の第十三独立艦隊に匹敵する新たな旗印が我々には必要であった。それも強力な偶像(アイドル)達が。
99通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 17:53:19 ID:???
>>99の続き

 会議は滞りなく進んでゆく。様々な案件が、鎮座する高官や提督達の前で即断即決で解消していく。
ここでは派閥間の争いなど皆無であった。久しくなかった高官同士の談笑までも聞こえてくる。
今回、議長役を仰せつかった盟友、ワイアット提督はGALGM(ギャルジム)計画に関わる案件で
前回までに解消された案件を読み上げていった。
「まず……パイロット短期育成の為の二人乗り仕様のMS開発は既に終わりました。」
拍手がそこかしこで起こる。そして口々に語り始めた。
「やりましたな提督。」
「一応、形だけでも彼女達にはMSに乗ってもらわないといけませんからな。」
「うむ……前線の兵士達の士気にも関わりますからな。」
拍手を軽く手で制しながらワイアット議長は続ける。
「量産型のシールドの印ですが、やはり外さない事となりました。」
拍手が一段と大きく鳴り響く。
「当然だ。」
「某教官から文句があったそうだが構うものか!」
「あの印は我々の魂なんだよ!」
会議はこれまで我々が経験した事のないほどの盛り上がりを見せた。


100通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 18:04:54 ID:6jF8Jcxg
百式
101通常の名無しさんの3倍:2005/09/12(月) 22:11:40 ID:VLRUVQSe
 今まさに昇ろうとする朝日。その光景を見るマスター・ア
ジアの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
「美しいな……」
 ドモンもそれに答える。
「はい、とても美しゅうございます」
 マスター・アジアはそれを聞いて、言葉を続ける。
「ならば」
「流派、東方不敗は」
「王者の風よ」
「全新」
「系列」
「天破」
「狭乱」
「見よ、東方は赤く燃えている」
 一人の偉大なる人物は、その弟子の腕の中で静かに息を引き
取った。彼はただ地球を誰よりも愛していただけなのだ。

      血染東方一片紅

  〜 機動武闘伝Gガンダム  完 〜
102通常の名無しさんの3倍:2005/09/16(金) 14:09:14 ID:???
>>99の続き

 万雷の拍手の後、ワイアット議長は次の案件に議題を進める。
「量産型のCPUの件ですが、RX78のデータを採用する事に決定いたしました。」
拍手の代わりに今度はそこかしこでどよめきが起こる。
「流石はホワイトナイト!」
「やはり、あの企業に出資して正解でしたな・・・」



 
103通常の名無しさんの3倍:2005/09/21(水) 23:12:48 ID:???
スパロボ風

 U.C0079、ア・バオ・アクーにおける一年戦争最終局面にて、謎の大規模光源体が発生。
 ジオン、連邦の両軍艦隊を巻き込み大気圏に消えたそれは、両軍に多大なダメージを与えた。
 この混乱によりジオン軍元帥、ギレン・ザビは行方不明になり、疲弊したジオンと連邦は停戦調停を結ぶことになる。

 U.C0083、連邦軍によって地球に幽閉されているアムロ・レイが少年ロラン・セアックを発見。使用人に迎える。

 ヨーロッパ経済界の雄、ロームフェラ財団の後ろ盾で連邦内にジオン残党狩りを名目としたティターンズが結束される。
 総帥はジャミトフ・ハイマン。ここから、各コロニーへの弾圧が強まる。

 U.C0086、サイド2コロニー域にて母系体制を唱える「ザンスカール帝国」が地球・その他コロニー群に進行開始。

 オペレーションメテオ失敗。各ガンダムが独自に地球降下作戦を行う。

地球

 反ザンスカール組織、リガ・ミリティアがアムロ・レイに接触を図る。カサレリア地方において、独自に開発したMS「Vガンダム」のテストを試みる。
 そこに現れたザンスカール地球進行部隊と交戦。居合わせた少年ウッソ・エヴィンがこれに搭乗することになる。
 同空域にヒイロ・ユイの駆るWガンダム出現。ティターンズのゼクス・マーキスとの共同戦線によりこれを撃退する。
 この後リガ・ミリティアにアムロ・レイ、ロラン・セアック、ウッソ・エヴィンが参加する。

宇宙

 ザンスカール帝国の「ロナ派閥」の私用部隊クロスボーン「黒の隊」がベラ・ロナ確保のためにグリーン・ノア潜入。
 同じく視察に潜入したエウーゴのクワトロとグリーンノアでMSテストを行っていたティターンズと交戦。
 この際、ティターンズのテストMS「ガンダムMrkU」に乗り込んだカミーユ・ビダン、シーブック・アノーがエウーゴに参加する。
104通常の名無しさんの3倍:2005/09/21(水) 23:16:12 ID:XTJMdP00
年表が一年ずれてら
105通常の名無しさんの3倍:2005/09/26(月) 15:29:19 ID:???
>>102の続き

 「それでは、今回の本題に入ろうと思います。」
高らかにワイアット議長は宣言すると、私を含めて会議室に詰め掛けていた提督や高官達の
顔色が変わった。それまでのざわめきが水を打ったように静まり返る。
「前々回の会議で採用するアイドルの人数は5名と決まりました。それに伴い、皆さんには
人数分の候補をそれぞれ決めて頂く為の用紙をお配り致しましたが、持ってこられましたかな?」
待ってましたとばかりに提督や高官達は資料と用紙を取り出す。
いつもは山積みになったままの資料や議題だが、この時ばかりは最優先で皆、仕事を済ませたらしい。
秘書達の手を借りずに、やり遂げた仕事を早く披露したいのは、どうやら私だけでは無い様だ。
106通常の名無しさんの3倍:2005/09/26(月) 15:48:57 ID:???
>>105の続き

 採用候補5名の名前がそれぞれ記された用紙が回収される。こんなに胸がときめくのは
入隊試験以来だ。皆、神妙な面持ちをしている。急遽、ホワイトボードが用意される。
ワイアット議長の手には、某・元歌手で今芸人の司会者が持っているような
『さし棒』が握られていた。あんなのでパネルを叩いたらきっと良い音がするだろう。正直、羨ましい。
ちょっと彼が妬ましく思えた。次回からは議長役を譲らない事にしよう。そう心に決めた。


107通常の名無しさんの3倍:2005/09/26(月) 16:25:13 ID:???
>>106の続き

 あらかじめ、選出されていた採用有力候補達のプロフィールパネルも用意された。
さし棒で軽くその感触を確かめるように『バン!』とパネルを叩いたワイアット議長は
「みなさん……長らくお待たせいたしました。これよりGALGM(ギャルジム)計画の
本題に入ろうと思います。」
太く渋い声で語り始めた。それを聞いた居並ぶ提督達、高官達は皆一斉に
『ゴクリ…』と生唾を飲み込んだ。きっと、あの『梅大戦』のキャラクター選出会議も
こんな感じだろう。私は年甲斐も無く胸が高鳴るのを抑えきれなかった。
「その前に、J・コーゥエン将軍?」
ワイアット議長の声が響く。
「何でしょうか?議長?」
少し、照れ気味に筋骨逞しい軍人が直立する。彼は生え抜きの軍人だ。
将軍職という役職にあってもジム通いの日々を続けているという。私にはとても無理だ。
「これは……何かの冗談ですかな?」
困惑気味にワイアット議長はコーゥエン将軍の提出した用紙をひらひらさせる。
「GALGM(ギャルジム)計画ですぞ?GAL=ギャル……つまり女性。
淑女達の名前を書いて欲しいのですが……あなたの用紙には男性の名前が書かれてあります。」
その衝撃の発言を聞いて、私は隣で直立不動の姿勢を保っているアフリカ系将軍との距離を
気持ち広げることにした。


108通常の名無しさんの3倍:2005/09/26(月) 17:10:15 ID:???
>>107の続き

 この時、私達がもっと慎重であったならば、後のJ・コーゥエン将軍の暴走とも言える
核武装が可能なMSの開発といった計画を阻止できたであろう。その事はそのまま盟友
ワイアット議長の命をも救うという結果をもたらしたに違いない。失笑がこぼれる中で
「まあ……これはこれで、あの『ボール・ボーイ計画』の参考資料と致しましょう。」
コーゥエン将軍の提出した用紙を再びひらひらさせながら、ワイアット議長は苦笑する。
歴史が動いた。この瞬間、コーゥエン将軍の頭にある構想が浮かんだと思われる。
そう、彼の嗜好の一つ『巨根砲』である。伝説によると古来、中国にて
『先行者』というからくり人形が装着し、極東の島国の住民を爆笑の渦に
陥れたという、忌まわしき大量破顔兵器だ。
同席する提督や高官達からの冷ややかな視線に動じること無く、将軍が到って冷静に着席したのは
そんな事を考えていたからだろう。欠の穴の大ききい男である。尤も、ものすごく残念そうではあったのだが。



109通常の名無しさんの3倍:2005/10/02(日) 18:36:15 ID:???
>>108の続き

 室内に暫し、「ウホッ♪」とか「フォオオー!」とかいう雑音が響く。はて?気のせいだろうか?
「ウォッホン!!」一際、大きな咳払いをワイアット議長がたてると、漸く静けさが取り戻された。
会議の進行を妨げる野次は時として、憎むべきものに成り代わるのだ。覚えておけ。

※これは後日談ではあるが、コーゥエン将軍が提出した用紙を盟友がこっそりと私だけに
見せてくれた。用紙には『ゴリ江』とか『マエねこ』とか書かれてあった。最初の
2名の所で、私は読むのを止めた。盟友は後に『琴欧洲』という相撲レスラーに会いに行ったそうだが。
これらの事については、また、いつかの機会にお話しようと思う。

さて、随分と横道にそれてしまったが、会議は続いている。
提督達や高官達から提出された用紙をめくりながらワイアット議長はウイットに富んだ
ジョークを織り交ぜながら話を進める。そして、あのエルラン中将の推す候補の話題に飛んだ。
110通常の名無しさんの3倍:2005/10/02(日) 18:50:03 ID:???
>>109の続き

『杉田かをる』『外う』彼女達の名前が出た時、正直、ネタだと思った。いや、本当に。
「エルラン中将!!やっぱりそうだったのか!?」
思わず叫んだ提督がいた。

※史実と一部、食い違いがありますがあまり詮索しないようにお願いします。

とにかく、色々なハプニングやアクシデントを踏みつつ会議は進んでいった。
そして、ついに私の推す候補の話題になった。
111通常の名無しさんの3倍:2005/10/02(日) 19:03:13 ID:???
>>110の続き

 『コウダグミ』
「却下――けばいよ。あの女。」
「カラオケでキューティーハニーのPVばっか入れるオヤジ、キモイ。」
 『ヒトと用』
「異議あり!あの歌い方は気に入らない。」
「台湾人なんだろ?親が。愛国無罪の人間じゃーねぇ・・・・」
 『オオヅカアイ』
「却下――パクるなよ。ひとの曲。」
「関西人は嫌いだ。」
 『ハマザキアユメ』
「論外。」
「あの会社の方針は気に入らない。」

私は顔が引きつていた。お前等……よくもッ!!
灰皿に、いつの間にか手をかけていた。
112通常の名無しさんの3倍:2005/10/03(月) 05:40:25 ID:???
>>40>>41
これが若さか
113通常の名無しさんの3倍:2005/10/05(水) 00:27:51 ID:???
設定だけでも良いのか?
114通常の名無しさんの3倍:2005/10/05(水) 15:04:42 ID:???
内容:
>>111の続き

 この会議はもう何度目になるのだろうか?ドアの所に手書きで記された張り紙には15回と書かれてあった。
もうそんなにやっているのか?でも肝心のアイドル達の選考はちっとも進まない。無駄な会議を重ねるうちに
我々をとりまく環境も(この場合、戦局といった方が正しいか?)大きく変化していた。
まず、あのコーゥエン将軍は『ボール・ボーイ計画』に専念する為に、この会議には出てこなくなった。
風の噂によると、愛人が腰痛の為に入院して、その看病につきそっているとか。まあ、あんまり深く詮索しない方が
身の為だろう。あの趣味の人は、太めの人間も好むという。自分を大事にしないといけない。
もし、読者の中で『ボール・ボーイ計画』について詳しく知りたいと思う方は、あの『チャック・キースと核バズーカの囚人』で
一躍有名になったフリージャーナリスト、チャック・キース氏の『TMR(チャック・ミステリー・ルポルタージュ)』を
読んでみるのをお勧めする。非常に面白いと感じている。実は、かく言う私も愛読しているのだ。
115通常の名無しさんの3倍:2005/10/05(水) 15:22:42 ID:???
>>114の続き

 話を続けよう。不毛な会議の間にオデッサの戦いが行われた。そして、ネタだと思わせる
候補を上げていたエルラン中将はスパイ疑惑で取り調べ中であった。今にして思えば、あの行動は
我々に何かを訴えていたのであろう。自分の洞察力の無さが悔やまれた。もし、彼を上手く導く事が
出来たのならば、後々の戦後処理がもっと楽になったであろう。非常に残念でならない。
116通常の名無しさんの3倍:2005/10/05(水) 15:39:09 ID:???
>>115の続き

 不毛な会議は続いている。もう、この頃には当初の和気藹々(わきあいあい)とした
空気は既に無く、殺伐とした、むさ苦しいオヤジ達の怒号だけが響くものに成り果てていた。

『木村カエル』
「顔がねぇ……いまいち、パッとしないねぇ。」
「カエレ!!(・Д・)」
『ユソナ』
「韓国人は嫌いだ。」
「整形しろよ。」
『紅K』
「ちゃんとモップかけろよ!職場放棄だろ!」
「私はぺプシ派だ。」

 ファンドとか企業とかの利権も絡んでいるのだろう。一向に会議は進まなかった。
いい加減、誰もがこの会議――否、計画そのものにうんざりし始めた頃、警報が鳴り響いた。
ジャブロー本部……つまり此処に何者かが潜入したらしい。
117通常の名無しさんの3倍:2005/10/05(水) 15:58:07 ID:???
>>116の続き

 慌しく我々はシェルターに避難する。侵入者の数は多くないとの報告を受けたが
念の為に避難をした。どんな戦いでも大将の首を獲られたらお仕舞なのだ。決して
臆病風に吹かれた訳ではない。将たる者は軽々しく銃弾の飛び交う場所に赴いてはならぬのだ。
公国のプリンスは、その事をあまり深く考えなかったようだが……。
シェルターに次々と報告が届く。本部防衛担当の一将官がここぞとばかりに腕を振るう。
沢山の提督や高官が見守っているのだ。当然、力の入れようも違ってくる。
この時、私はこの手際の良い将官の名前が、あのバスク大佐である事をはじめて知った。
なるほど、素晴らしい指揮ぶりだ。ただ、難を言えば、気に入らない報告を持ち込んで来た
尉官達に鉄拳で当り散らす所が目に付いた。これは良くない。日勤教育についてこの間、取り決めた
ばかりじゃないか。

118通常の名無しさんの3倍:2005/10/05(水) 16:08:27 ID:???
>>117の続き

 警報が鳴り止む。どうやら侵入者達を撃退したようだ。後に判明した事だが
侵入者達の中に『赤い彗星』がいたようだ。しかし、腑に落ちないのは敵地に
しかも総本部に侵入するという作戦行動なのに、その『赤い彗星』は文字通り
真っ赤な軍服を身につけたまま、工廠(こうしょう)やその他の基地設備等に
忍び込んでいたという。その為に非常に発見し易かったとの報告を受けた。
これらの報告を耳にした時、シェルターにいた誰もが口を噤んだ。
119通常の名無しさんの3倍:2005/10/05(水) 16:53:57 ID:???
>>118の続き

 暫し、沈黙が支配する。と同時にシェルターに居合わせた我々全員一つの解答を
見出していた。つまり戦闘においては、なるべく目立ってはならぬと云う大原則に。
そう言えば敵のMSにはご丁寧に小隊長マークを頭のてっぺんにつけていると聞く。
それ故にその機を集中攻撃すれば、簡単に戦況を覆してしまうとの報告も受けていた。
やがて……まるで皆、申し合わせたかの様に席を立つとドアの向こうに消えていった。
そして、この日を境に不毛な会議は二度と招集される事は無かった。計画は頓挫したのだ。
旗印のアイドル達が不要に目立ちすぎて、もし撃破でもされたら只でさえ戦意が低いと
される連邦軍将兵にとって甚大なダメージに成りかねない。これらの不測のリスクと
会議の煩わしさ(これが一番の理由だが)を秤にかけた時、皆、私と同じ結論に到ったのだ。
『めんどくさいから止めにしないか?』と云う事に。しかし、盟友は諦めなかった。
尤も、表立って行動はしていなかったが、いろいろと頑張っていたようだ。そして、戦後に件の計画をさらに
壮大なスケールにした『観艦式』を執り行うに到った。その結果については皆さんご承知の通りである。
お祭り好きで、アイドル好きの盟友は文字通り『星(スター)』になった。
花を手向けた後、私はコンペイトウ被爆資料館の外れにある彼の墓標を改めて詠み返す。
『グリーン=ワイアット』星の記憶と共にここに眠る。
コロニーの中なのに雨がこぼれた気がした。
                             (おわり)
120通常の名無しさんの3倍:2005/10/06(木) 01:44:09 ID:???
とりあえず、完結乙。
ゴップが主役とか、戦意高揚目的にアイドルグループ作成とかのアイデアは、
ウケ狙いとして悪くないと思う。

ただ、構成がマズい。
ゴップが読み手にグチるくだりや、GALGM計画説明での脱線などはカットして、
話の主題をGALGM計画一本にしたほうが、よいのではないか?

  GALGM計画→会議における将軍たちのドタバタ
  →シャア進入→やっぱやめ→後日談でワイアット死亡

という展開で、OKじゃないかと思うが。

それと、「>>○○の続き」とやるより、名前欄にタイトルと話数を入れたほうがいい。
読むときに、これはあのSSのつづきだと、頭が切り替えられるから。
それと、レス絞りこみやNGワードといった、2chブラウザの機能も活用しやすい。

SSを書く腕は上昇傾向にあるようなので、
あなたの長所である「ひねった着眼点」を、さらに生かした次回作を期待しておく。
121通常の名無しさんの3倍:2005/10/06(木) 03:29:20 ID:???
チャック・キースの「TMR]のくだりに吹いたw
 「これがマンモスかぁ!初めて見た!」
「凄い牙だねぇ……でも、重たそうだよ?」
ものすごい人ごみの中、万博会場で私は初めて実物を目にした。学校の行事の一環で。
永久凍土から発掘されたその生き物は、ほぼ原型を留めているという。
「折角、眠っていたのをこんな騒がしい処に晒されて、ちょっぴり可哀想かも。」
「何言ってるのよ!そんな事マンモスが考える訳ないじゃない!」
友達たちのやり取りを耳にしながら、私はさらに見つめてみた。
((あなたは今、何を考えているの?))
でも……マンモスの目の部分の空洞は、先ほどと変わらずに暗いままだった。

=======================================

 暗い……目を開けても閉じても、全く変わらない。非常灯が切れてもう何時間にもなる。
暗闇に目が慣れるまでの辛抱と教わった事があったけど、この状況では何の気休めにもならない。
眠っている間に昔の事を夢見ていた気がした。大方、ロクでもない夢だろう。
残された酸素はもう僅かだ。いよいよ本当に遺言の事を考えなくてはならなくなってしまった。
私の名前は『ススミ・リホ』今回の作戦は連邦軍本部ジャブローに地下から潜入する為に
特殊工作用MS『アッグ』に搭乗し、洞穴を深く掘り進める任務に加わっていた。
しかし……予期せぬ地震により、崩落に巻き込まれ、敵地の地中深くに閉じ込められてしまった。


123アッグにおまかせ その2:2005/10/08(土) 16:10:23 ID:???
 以前、何かの教本でテスト機が実戦に遭遇し、パイロット達が荒波渦巻く海洋に放り出され
漂流する話を聞いた事があったけど、彼らはまだ運が良い。少なくとも何も無い地中よりは。
きっと……呪いのビデオの女性の気持ちはこんなんじゃなかっただろうか?彼女は井戸に閉じ込めらて
しまったみたいだけど。水がある分だけ幸せだよね。――って自分で思ってみて嫌になって来た。
駄目だ。さっきからマイナス思考ばっかりだ。もう少しだけ楽しかった事を思い出してみよう。
そう、『あの人』に出会った頃の事を。

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 数ヶ月前……とある採掘現場にて
「今日から新入りが来るらしいぜ?」
「マジで?そりゃァ助かる。」
















124『アッグにおまかせ』休載のお知らせ:2005/10/14(金) 13:57:08 ID:???
諸般の事情によりこのネタを封印します。
スレ汚しスミマセン・・・
(まさか本当に大地震が起きるとは思わなかった。ハリケーンといい、大@愛のインスパイアといい・・・)

                       _,.-‐"':" ̄~゙'ヽ、       __
      _,---‐" ̄\         /          ``ー‐-、   ノ   \
    /        ヽ      ;"                ) /      \
   /     タ    |      /                |ノ/        \
  /      ナ     |     |                 )/.|   ・  気   |
  |    .  カ     |     |          ,;';;,,    /ノ |   ・   づ   |
  |       ・     |    |::::.................:::::::::;;,'^;、::::::'''..,,_;、丿 |   ・   い   |
  |       ・     |    /:::::::::::::::::::::::::::;"゙, /゙~゙`''::;'゙;     |  ・   た.  |
  |      ・     |    `、;;::::::::::::::::;/ ),;'   :.'.,、   |  ・   よ  |
  |      ・     |  ,へノ   `'''''"´   .:;     .:::_ヽ  |  ・   う   |
  |      ・      Y   \       .::;     ::::ゝ    .|  ・   だ    |
  |      ・     ∧    \     ::::::、   .:;`     |     な   |
  |      ・     |ヽ丶    \;;  :::;;;;::..,,、. ::i       |          |
  |      ・     | `       \;;;;/    `゙"       \



125【LOVE】シームス【マシーン】:2005/10/16(日) 17:54:14 ID:???
 「……ありがとうございました。」
コンビニのバイトが心のこもっていない礼を言う。
つり銭と一緒に受け取ったレシートの備考欄には『W*客層3』の記しが付いていた。
((私、まだ2@歳なのにな……やっぱり、コンタクトにすれば良かったかも?))
窓ガラスに映りこんだ自分の顔は、時代遅れの冴えない眼鏡をかけた年増OLだった。
私の名前は『シムス=アル=パバロフ』ロシア系の末裔だ。
会社では開発部門に席を置いている。入社したての頃、同じOL仲間から
「同志シムス君」なんて良く言われて、からかわれたりした。あの頃は本当に楽しかった。
でも……今では私は、立派なお局様になってしまった。ドラマ『大奥』に出てきそうな。
からからってくれた仲間達はみんな寿退社してしまった。もう私の事を「同志」と呼ぶ人はいない。
学生の頃、コンビニでバイトした事がある私は、レジのPOSシステムについて教わった。
つまり、私が受け取ったレシートには W=女性 客層3=『年齢』30代 とい情報が
コンビニのシステムサーバーに送られたと言う事を意味している。
私はレシートを握り締めた。そして、ごみ箱に入れようとした時、特典クーポンが
ついていたのを思い出した。ちょっと迷ったけど結局、財布に仕舞った。
126シームス その2:2005/10/16(日) 18:16:51 ID:???
 握り締めたレシートを思い返した挙句、財布に仕舞った時、私の後ろから
黄色い笑い声が聞こえて来た。……コギャル達だ。
「あの人、クーポン貯めてるのかな?」
「うそー!!おばさんくさー!!」
「おばさんじゃんw」
私は耳の先が熱くなるのを感じながら、その場から足早に立ち去った。
途中、街のウィンドウに写った姿をこっそり確認する。
照明の加減か、いつもより顔に小皺が増えた気がする。
そして、眼鏡の形の所為もあるのか
昔の情操教育アニメの意地悪な先生役にそっくりな気がしてきた。
思わず「セーラ!!」って口走ってみた。心の中で。
ちょっぴりスッキリしたかも。
私は、先ほどの失礼な発言をしたコギャル達を『女王の教室』さながらに
再教育する妄想をした。……相当ストレスがたまってるようだ。
127通常の名無しさんの3倍:2005/10/18(火) 23:21:13 ID:lAIvNJE5
俺はこのスレによもぎださんがいると思った
128シームス その3:2005/10/23(日) 16:59:07 ID:???
 明日から連休が始まる。特定の相手がいる人にとっては楽しいだろう。
しかし、もうすぐ負け犬確定の私にとって、連休とは鬱になる目障りな日々でしかない。
今買ったダイエットペプシをビニール袋から取り出し、少し行儀が悪いけど喉を潤す。
このまま誰も待っていない薄暗い部屋に帰っても、ため息が出るだけだろう。それも山ほど。
私は、小さなゲップをすると、当てどなく街を彷徨いたい衝動に駆られた。

129シームス その4:2005/10/23(日) 17:17:23 ID:???
 〜〜♪歌い終わる。すかさず次の曲を入力する。
歌と歌との間の静けさに耐えられそうに無いから。
隣の部屋から漏れ聞こえてくる楽しそうな話し声が、この上も無く耳障りだから。
私は今、独りでカラオケ屋に来ている。一般的に言うところのヒトカラデビューを
たった今、経験したばかりである。
やはりネットでも言われていた通り、受付が一番の難関だった。
幸い、同性の人だったので頼みやすかったけれど。ちょっぴり笑われたかもしれない。
彼女にも。やっぱり鬱だ。
前奏が始まる。あぁ……今の私にぴったりの歌かもしれない。映画ビル・キルで
使われたこの歌は古いけど良い歌だ。私は有線マイクを握り締めると
隣の部屋から苦情が来る程の声を張り上げて歌いだした。
今日はとことん歌い尽くしてやるッ!!
130シームス その5:2005/10/26(水) 17:23:46 ID:???
 「……あ、ありがとうございましたッ!!」
コンビニのバイトの上ずった声が店内に響く。
深深とおじぎをされる。更に、コンビニなのにオマケも付けてくれた。
ただ、週刊誌を買っただけなのに恐縮してしまう。
……しまった。サングラスはかえって不自然だったのかもしれない。
正体がばれてしまったようだ。面倒な事にならないうちにそそくさと店を出る。
街の通りに出ると、私とそっくりな眼鏡をかけた女の子達が溢れている。
全く、メディアの影響は恐ろしい。少し鳥肌が立った。
あの日、私はカラオケ屋でスカウトされた。言われるがままに
戯れのつもりでCDを出してみたら、あれよあれよと言う間にブレイクしてしまった。
世情が不安定な所為なのかもしれない。コロニーに住まう市民達の間では地球連邦との開戦も
間近ではないのか?といった噂も広がっていた。人々は不安で一杯であった。
そんな重苦しい空気を吹き飛ばすかのように、私が歌う底抜けに明るいこの歌は
オリコンチャートの1位を独占し続けた。
そんな経緯(いきさつ)も手伝って、目出度く?メジャーデビューを果した私だが
それまで、私の人生の大半を占めていた鬱々と過ごす日々から、180度違う
花々しい芸能生活の始まりに、少し戸惑っていた。久しぶりのオフとは言え、コンビニで
買い物をするのは今後、控えた方が良いかもしれない。
131シームス その6:2005/10/29(土) 15:05:21 ID:???
 釣銭を握り締めた手を開くと、レシートが皺くちゃになっていた。
未だに貧乏OLの癖が抜けないのか、クーポンがちょっぴり気になった。
辺りを見回しながら、こっそりとポイントを確認する。レシートの皺を伸ばしながら
見てみると、備考欄に『W*客層1』とタイプされていた。
思わず小さなガッツポーズをする。プチ整形の効果は覿面(てきめん)だったようだ。
ちょっぴり悦に入っていたら、急に車のクラクョンが鳴り響いてきた。
う……またもや、恥ずかしい所を他人に見られて仕舞ったかも?私は耳がまたまた熱くなるのを感じた。
132シームス その7:2005/10/29(土) 15:25:11 ID:???
 今、私は生まれて初めて乗るリムジンのシートの感触にどぎまぎしている。
クラクションを鳴らして車から降りてきた黒服は、さっきまでレシートと小銭を握っていた私の手に
金ぴかの名刺を握らせる。その名刺には『フラナガン芸能プロダクション』と記されていた。
リムジンに揺られながら私は、今年の紅白歌合戦の出場がたった今しがた決まったということを
隣に座るマネージャーから聞かされた。耳が本当に真っ赤になった。
133通常の名無しさんの3倍:2005/10/30(日) 14:13:59 ID:Cjnix/3/
僕も書いて見ました。
暇な人読んで批評下さい。
少し長いです。
ttp://www.geocities.jp/guppy922jp/mazyo.htm


134通常の名無しさんの3倍:2005/10/30(日) 14:52:29 ID:???
俺も書いてみる


「機動戦士 ガンダム宇宙(スペース)」

宇宙世紀。遠い未来の世界で、人はスペースコロニーを宇宙へ放ち、そこで暮らしていた。

「7番目」と呼ばれるコロニーに住む17才の少年〜もょもと〜は、今日もハイスクールに
向かう道途中でイヤになってしまった。
こうして自宅に引き上げるのは、今学期でもう12回目だ。
一学期中に12回の欠席だと!?ば、馬鹿者か…?
そう言われた事もあったが、イヤになってしまうのだから仕方がない。

そんな逡巡の中、コンビニで買ったパンを食いながら空き地の前を通ると、モビルスーツが落ちていた。
うわデケー!あと白い!それが感想で、よくみると額にV字のアンテナも付いていた。
たぶんこれはガンダムってやつだな、そう思いつつコクピットの前にくると
シャッターが勝手に開いてマニュアルがパサリと落ちた。中には誰もいない。

マニュアルには「スペースガンダム説明書」
と書いてある。「スペースガンダムは特に宇宙で強いモビルスーツです」。

ようしお兄さん宇宙出ちゃうぞ、そう考えた時期がもょもとにもありました。


イヤになっちゃった。誰か続き書いて
135通常の名無しさんの3倍:2005/10/30(日) 21:41:17 ID:???
>>133
ページが見つかりませんが。
136通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 02:42:35 ID:83Tyk5SV
137通常の名無しさんの3倍:2005/11/09(水) 13:38:15 ID:???
138通常の名無しさんの3倍:2005/11/11(金) 02:07:57 ID:oQzyWLG7
ttp://akm.cx/2d2/img/12580.jpg

これを題材にして俺ガン小説を書くといい
139シームス その8:2005/11/11(金) 17:23:18 ID:???
 所属事務所をフラナガンプロに代えた私は、現在、スタジオに軟禁されている。
リムジンに初めて乗り、紅白出場を聞かされて有頂天になっていた私は、勢いに
任せたまま、言われるがままにサインしてしまった。
巧みなセールストークにまたしてもカモられたようだ。全く情けない。
ぶつぶつ毒づいていたら、教官?の怒鳴り声が狭いスタジオに響いた。
「こら!関口ッ!スウィングしなさいッ!!」
ここではなぜか私のあだ名は、同志シムス君では無くて、『セキグチ』になっていた。
もう我慢の限界だ。切れた。
「ナーンデ、イワンガコンナコトシナクチャイケナイノビッチ!!」
思わず故郷の訛り?が出てしまった。
140シームス その9:2005/11/11(金) 17:41:50 ID:???
 夜間外出禁止令がついにここでも発動された。
ここ最近は、どのバンチに行っても同じような状態である。
宇宙開拓移民者と言えば聞こえが良いかも知れないが、その実態は
地球永住市民権という名の高すぎる税金が納められない下層階級の集まりだ。
その程度というのも推して知るべしである。
そして、悪いことにコロニーに住まう人の間にも階層というものがやはり存在した。
人々の心を分かつ溝は宇宙世紀という時代においても年々、深まるばかりであった。
141シームス その10:2005/11/12(土) 13:49:42 ID:???
 「……ありがとうございました。」
私は、コンビニのマニュアルに記された通りの作業をこなす。
何の感情も湧かない。まるでロボットになった気分だ。
釣銭の勘定を済ませた老人がヨタつきながら店を出る。
レジに視線を落すと客層1、2、3、4のボタンに埃がたまっていた。
戦争が始まってから、既に半年が過ぎようとしている。
少し前までは若者達が、賑やかに屯(たむろ)?していたこの街も
今では老人と子供しかいない。街のネオンも消えてすっかり寂しいものになってしまった。
若者たちはみんな兵隊に捕られてしまったから。
142シームス その11:2005/11/12(土) 14:05:27 ID:???
 また独りになってしまった。今日はもう、お客さんは来ないかも知れない。
お店の売上は日に日に落ちていた。尤も、何でも揃っているのが
当たり前のコンビニであるはずなのに、陳列棚には商品が少しも入っていなかった。
なんで戦争なんかはじめてしまったのだろう?みんなあの男に誑(たぶら)かされてしまったのだろうか?
音楽で世界を平和に導こうと私に力説した芸能プロダクションはとうの昔に倒産してしまった。
寄せ集めのユニットで厳しい練習の毎日だったけど、私達『婦等☆なーが』は確かに輝いていた。
あの日が来るまでは。

143シームス その12:2005/11/12(土) 14:59:50 ID:???
 紅白出場の為に急遽、組まれたユニット『婦等☆なーが』は名前も然る事ながら、その音楽性も
一風、変わったものであった。コーディネイターの説明によると、そのコンセプトは
フラメンコやフラダンスといった舞踊にインドの伝統音楽をリミックスしたものであると言う。
詳しくは知らないけど、ユニット名の『なーが』には蛇(へび)という意味があるそうだ。
蛇足かもしれないが、フラメンコもフラダンスも腰の動きが重要と聞いている。
そしてこのユニット『婦等☆なーが』の最大のキモは、蛇使い達が奏でる笛の音で
蛇達が操られて、妖しく胴をくねらせるように、私たちも音楽や踊りで人々を魅了し、ゆくゆくは
世界を平和に導きたい(!?)という願いも込められているそうな。
初めてそれを聞かされた時、私はなんだか前世紀の80年代アニメの事を思い出さずにはいられなかった。
そして、心の中で『きんもー☆』と呟いていた。
144シームス その13:2005/11/14(月) 15:53:12 ID:???
 プロパガンダ放送に聞き飽きた私は店の有線を切り替える。
本来なら非国民呼ばわりされる行為だけど、誰も店内にいないのだ
構わないだろう。尤も、オーナーに見つかったら只事では無いだろうけど。
ラップ調のリズムが閑古鳥が鳴いていた店に響く。
結構、良いセンスだ。何でもこの歌は戦場で負傷し帰還した兵士達の間で密かに
流行ってるものらしい。噂によると、連邦軍に所属するミュージシャン志願の兵士が
作詞、作曲したそうだ。音楽にボダーは(国境)は無い。私はこの歌が気に入った。
店内のスピーカーが風刺の効いたリリックをエアコンで乾燥した空気に伝え続ける。
私は店に誰も居ない事を良い事に、その歌に合せて少し、腕をくねらせてみた。
丁度良い具合に店内には全身が写る鏡までもある。昔捕った杵柄が騒ぎ出しはじめた。
145シームス その14:2005/11/14(月) 16:12:19 ID:???
 ♪トリアが乗ったぜ飛行機に
  エースになるわと飛行機に
  でも彼女の飛行機トリアエーズ
  頭痛薬はナロンエース!!

 ♪ニートのトニーが食求め
  就いた職にショック死た!!
146シームス その15:2005/11/14(月) 16:34:41 ID:???
 案外と体は錆付いていなかったようだ。
タテノリの激しいビートにも息が上がらずについてゆける。
しばらく私は、軽い光悦感を覚えながら腰をくねらせ続けていた。
もしも、こんな風に仕事を放り出して踊りまくっている店員が
コンビニやファーストフード店にいたら、私も迷わず逃げ出すだろう。
しかも全速力で。防犯カメラに写るのはちょっと恥ずかしいかも?
と一瞬、ためらったけど、安い時給でこき使われているのだ。
これぐらいの息抜きがあってもバチは当たらないだろう。
……多分。
額にうっすらと汗が滲み出す。運動不足解消になっただろうか?
これでダイエットも出来たなら最高なんだが、世の中そんなに甘くは無い。
そんな事を考えなが踊り続けていると
「セキグチ!!モップがけは終わったの?」
と――不意に後ろから声をかけられた。
147シームス その16:2005/11/14(月) 16:55:13 ID:???
 「相変わらず、腰のキレが良くないわよ?セキグチ――いいえ、シムスさん?
でも……お客が来ないからといってバイト先で踊るのは良くないわね。」
3メートル程飛びのいた私に、金髪を頭頂部で結い、サングラスをかけた女性が話し続ける。
……この声、この姿、忘れもしない!!紅白出場の為に急遽、組まれたユニット
『婦等☆なーが』のリーダ兼、鬼教官の『ミス・ハモン』だ!!
私は、ずり下がった眼鏡を直すと、平静を装いながらこう答える。
「いらっしゃいませ。お客様。」
マニュアル通り応対してみせた。
148通常の名無しさんの3倍:2005/11/15(火) 12:16:02 ID:HjbwhRVB
http://www9.wind.ne.jp/yasyas/gd/
ガンダムユニバース【小説投稿】
149通常の名無しさんの3倍:2005/11/16(水) 10:23:41 ID:JqPpdy1y
>>64
逃げたな・・・。結構まとまってて読みやすくて面白かったです。
150通常の名無しさんの3倍
>>119コロニーの中なのに雨がこぼれた気がした。←これ絶妙w