【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 8

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1通常の名無しさんの3倍
このスレは種系SSスレのうち、まとめサイトのカテゴリでIF物とされるスレの統合を目的としています。
種作品内でのIF作品を種別問わず投下してください。
種以外とのクロスオーバーは兄弟スレにお願いします。

過去スレ
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 7
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1228025594/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 6
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1220011475/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 5
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1212578381/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 4
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1209267080/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 3
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1205047619/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 2
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1202222711/l80
【IF系】もし種・種死の○○が××だったら【統合】
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1196438301/l80

まとめサイト
ttp://arte.wikiwiki.jp/

兄弟スレ
【もしも】種・種死の世界に○○が来たら 7【統合】
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1233666943/l80
2通常の名無しさんの3倍:2009/02/08(日) 18:54:32 ID:???
        Λ_Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
       /:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: :
      / :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
      / :::/;;:   ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄
3通常の名無しさんの3倍:2009/02/08(日) 18:56:37 ID:???
乙!!
4通常の名無しさんの3倍:2009/02/08(日) 21:01:18 ID:???
>>1
5通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 05:38:07 ID:???
このままだと即死しないか?
6通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 05:44:18 ID:???
飯落ち
7通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 08:48:17 ID:???
もしキラとラクスの子が烈火の炎の天道と森だったら
8通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 15:15:08 ID:???
もしラクシズを飯島裕輔(漫画版新旭日の人)が描いたら
9通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 15:45:45 ID:???
もし種世界のMSの動力がガソリンエンジンだったら
10通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 17:18:22 ID:???
もし種世界が特攻の拓のノリな世界だったら


議長「自慢の“不殺”どーしたよ? 上等でかまわねーゾ・・・・? キラ・ヤマト・・・・」
キラ「1000機っくれーだろ? フン・・・・一人150機も潰せば終わるよ? “アスラン”(はーと)」
アスラン「そんなァ!? 一機対150機の喧嘩っ!? 1000機って・・・・終わるよって・・・・? オレもやることに?」
アスラン「ウ・・ウソぉお!? マジで・・・・この最悪ヘヴィなジョータイの中で・・・・しかも・・・・“デュランダル議長”を完全にキレさせちゃってるのにィ?」
アスラン「“算数”までマチがえちゃってるじゃんよ〜〜〜〜!?“キラ”はァッ!!」
アスラン「正解は・・・・一機対500機以上・・・・? なァ〜んて計算してる間に・・・・爆死ィいいいっ!?」
11通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 19:43:24 ID:???
某キモさんじゃAAがガソリンで動いてるっぽいがw
12通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 20:07:42 ID:???
もしもアスランがクジャみたいな性格だったら
13通常の名無しさんの3倍:2009/02/11(水) 01:45:01 ID:???
>>9
ヴァルター・エンジンのやつだったら以前あったな。
14通常の名無しさんの3倍:2009/02/11(水) 05:48:03 ID:???
もしラクシズが隠遁生活したままで、戦場に一切介入しなかったら
15通常の名無しさんの3倍:2009/02/11(水) 09:03:34 ID:???
もしもキラがヘリオポリス時代に
悪魔召喚プログラムを完成させていたら。
16通常の名無しさんの3倍:2009/02/11(水) 17:39:32 ID:???
もし負債がツクール界に降り立ったら
17通常の名無しさんの3倍:2009/02/11(水) 17:52:33 ID:???
負債が降り立つ依然にバグだらけで使い物にならないじゃねーかw
18通常の名無しさんの3倍:2009/02/11(水) 20:19:20 ID:???
ガンダムツクール与えられて出来たのがアレだぜ?
19通常の名無しさんの3倍:2009/02/11(水) 20:39:28 ID:???
>>15
キラだと悪魔と交渉できなさそうだ
20通常の名無しさんの3倍:2009/02/11(水) 23:31:14 ID:???
シンが閣下に見込まれて人修羅化するのはどうだろう。
21通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 00:25:37 ID:???
もし種の小説を御大が手掛けたら

アスランの手でキララク処刑
22通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 00:34:45 ID:???
>>21
むしろラクスの手でキラ屠殺じゃね?

凸の最後は15フレーム。
23通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 00:42:10 ID:???
>>21
種のラスト、助けに行ったキラの目の前でフレイが真空に放り出されて、
キラがAAまで持って帰る(死体を)とかやりそう。
24通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 00:52:20 ID:???
>>23
……いや、普通にそれでいいんじゃないか?
25通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 01:00:05 ID:???
もしキラがドマンジュウだったら

とりあえずサイはグレなかったと思う
26通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 01:51:12 ID:???
>>20
そういえば真メガテン3の小説版、人修羅の名前がシンだよね
27通常の名無しさんの3倍:2009/02/12(木) 12:18:31 ID:???
>>25
つブルメ
28通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 13:20:06 ID:???
もし種死のキラが、ヘリポリとかマスドラ自爆とかで根本的にオーブに不信を抱いていたら。
29通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 19:13:08 ID:???
実はオーブのアスハ派はヘリオポリスを見捨てていたんだよ!(公式設定)
「中立だって? 流石綺麗事は、アスハのお家芸だね!」
30通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 19:20:43 ID:???
ヘリオポリス住民を機密保持の為に抹殺する為に傭兵を送っている
いくらなんでもあの時点じゃ救命ポッドはとっくに回収されてたと思うが・・・
・・・
・・・救命ポッドは誰が回収したんだ?
AAに拾われなかったその他大勢はどうなったんだ?
まさか・・・
31通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 19:33:33 ID:???
その書き込みが>>30を見た最後のカキコだった……
32通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 19:47:32 ID:???
立てました
新シャア板のSSを語ろう
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1234174049/
33通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 21:39:24 ID:???
>>30
けど、カガリが中東でゲリラに参加してた処を見ると、それなりに回収されてた筈なんだが。
そーいう描写が見られないのが、問題なんだよなー。
34通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 21:45:31 ID:???
>>33
カガリがどういうルートで生還し、ゲリラ入りしたのか全然判らん・・・
しかも随分前からゲリラ一味だったような感じしかしない
仮にゲリラ入りしたのは随分前で、ヘリオポリスへ調査の為に抜け出してきたというのなら、
寅が支配しているアフリカからどうやって宇宙に上がったんだ?
逆もまたしかり
35通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 21:51:27 ID:???
>>34
キラワープならぬカガリワープですね
36通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 22:24:08 ID:???
>>35
外伝でフォローされてるキラがクローン説が出るくらいなら
カガリのクローン説が出てもおかしくない……
37通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 23:29:55 ID:???
>>36
MSを操る才能“だけ”はあるキラと違って
カガリを量産する意味あんのか?
38通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 23:30:59 ID:???
あほな子が増えるだけでなんの特にもならんからな
39通常の名無しさんの3倍:2009/02/13(金) 23:35:04 ID:???
えーと。
ヘリオポリス襲撃がCE71/1/25。
低軌道会戦が、同年2/13……で
AAと「明けの砂漠」が合流したのが…………2/15?


一応、高速艦であるAA以上の速度で地球圏に到達……
おまけにザフトの勢力圏内を、突破してたのか?
40通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 00:18:00 ID:???
カガリは実はロボットで機能停止すると
世界各地に分散して保管してある予備機が順番に起動するんだよ、きっと!
41通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 00:28:47 ID:???
そういえば…ザクレロのカガリはまっすぐオーブに帰った事になるのか。
AAもあの調子だと地球に降りるかどうかすらわからないが
重力下でのザクレロの使い勝手ってどんなもんだろう?
42通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 00:30:46 ID:???
実はヘリオポリス難民はロンドがイズモで救出
アスハの手にかからないようにアメノミハシラで保護
という設定を捏造したけど、カガリの件は思いつかない・・・
43通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 02:38:09 ID:???
宇宙用MAを重力下で使うのは無理だろ
重装甲と大出力スラスターの塊が有効なのは無重力だからだと思う
……あれ重力下ののザクレロってザムザザー?
44通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 02:50:35 ID:???
もし種・種死が松竹スタッフによる特撮番組だったら
45SEED DESTINY “M” PHASE-05 1/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/14(土) 13:26:50 ID:???
「我々は誓ったはずだ! もう悲劇は繰り返さないと! 互いに手を取って歩む道を選ぶと!」
「誓っていません!」

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-05

「な……?」
 キャットウォークでデュランダルに詰め寄っていたカガリは、言葉を詰まらせ、手すり
越しに、ガイアの胸に立つマユを見る。
 その傍らに控えていたアレックスも、軽く驚いたような表情をする。
「どういう意味だ!」
 カガリが表情を険しくして、マユに問いただす。
 だが、マユは年長者のカガリに睨み返されて怯むどころか、むしろ憎悪の色を寄り強め
て、カガリを睨む。
 タリアが慌てて、割って入ろうとする。だが、それをデュランダルが手で制した。口元
で薄く笑み、タリアに視線を走らせる。
「ユニウス条約は悲劇的な戦争行為の禁止……戦争そのものを終結させる講和条約ではあ
りません! 来るべき再戦に備えて軍備を揃えるのは当事国の政府として当然の事で
す!」
「だから、過ぎる力はその悲劇を呼び起こすだろう!!」
 カガリは激情を伴った表情と口調で、言い返す。
「今回、ZAFTの兵器はユニウス条約をまったく逸脱していません! プラントは条約を遵
守しています」
 マユは険しい表情を崩さずに、その声は大きくも淡々と、言った。
「しかし」
「むしろ! あの襲撃者達こそ、どこから来たのですか、禁止されているミラージュコロ
イドを使って!」
 カガリが言い返そうとしたのを遮って、マユは畳み掛けた。
「それは……」
 カガリは言いよどむ。視線が定まらなくなり、泳ぎ始めた。
「あのような存在に備える為にも、力が必要なんです。その為にオーブだって軍備を増強
しているのでしょう!?」
 マユは容赦なく、カガリを睨みつけたまま言う。
「オーブの軍備は、専守防衛のためだ!」
 カガリは勢いを取り戻し、マユに視線を向けて言い返す。
46SEED DESTINY “M” PHASE-05 1/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/14(土) 13:27:20 ID:???
「プラントの軍備も防衛の為です。まさか侵略の為とでも仰ると!?」
「その為にあれほどの力が必要なのか!?」
「それはプラントの政府と国民が決めることです、オーブが決めることではない!」
「ユニウス条約の趣旨に反していると言っているのだ!!」
「また条約ですか? プラントがユニウス条約を締結した相手は地球連合各国です。オー
ブはこの時点では主権国家ではない! ユニウス条約においてオーブは第三国に過ぎない!!」
「なっ……」
 自らの理論の根底を崩すマユの反論に、カガリは絶句し、目を真ん円くして、軽く身を
退いた。
 それまで、傍観者を決め込んでいたデュランダルだったが、マユのその発言に、軽く驚
いたような表情になった。
「そもそも! オーブが主権を回復できたのは、アイリーン・カナーバ暫定議長らプラン
ト側代表団の手腕です、オーブはその恩も忘れて、大西洋連邦の走狗になる事を選ぶと言
うのですか! オーブの理念と言うのはそんな薄っぺらなものだったんですか、あの戦争
で犠牲になったオーブの市民は一体なんだったんですか!!」
 マユの言葉に激情が混じり始める。
 ルナマリアやヴィーノは、ただ絶句して、マユを見上げている。
「そ、それは……しかし……いや……」
 マユが冷静を欠き始めるより劇的に、カガリはうろたえた。自らの理論を支えてい根底
をことごとく覆されたのである。専門のネゴシェーターでもないカガリにそれ以上の理論
を組み立てるのは無理だった。
『目標接近、距離8000。コンディションレッドに移行。全パイロットは出撃待機に移れ。
艦長、艦橋にお戻りください』
 マユに対し反論が無いまま、その放送がこの場を遮った。
「ご歓談のところ、割り込みまして申し訳ありません! 然るべき処分は後ほど甘んじて
お受けいたします。それでは!」
 マユはデュランダル達に敬礼すると、ガイアの胴を蹴って、ブリーフィングルームへと
移動して行った。
「申し訳ありません、代表」
 愕然としていたカガリに、背後からデュランダルが穏やかな口調で声をかけた。
「彼女はオーブ出身だと聞いていたのですが……」
 困惑の混じった薄い苦笑で、デュランダルは言う。
 一方。
「どうしちゃったの? マユちゃん……」
 ルナマリアが、どこか心配そうな表情をしながら、後ろからマユに声をかける。
「別に……なんでも」
 マユはルナマリアを振り返りもせず、むすっとした表情のまま、そっけなくそう言った。
47SEED DESTINY “M” PHASE-05 3/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/14(土) 13:27:44 ID:???

「やはり、追いつかれたか……」
 ガーティー・ルー艦橋。
 忌々しそうに、ネオはディスプレィの表示を見る。
「連中もそうそう寝ぼけてるわけではないということですな。いかがいたしますか?」
 リーは難儀そうな顔でため息をつきつつ、ネオに指示を促す。
「デブリ帯でやり過ごす。……可能か?」
「問題ありません」
 ネオの問いかけに、リーはこともなげに言ってのけた。
「大き目の……そうだ、採掘済みの資源衛星に接近して紛れろ。デコイとすり替われ」
「了解しました」
 リーは言い、ブリッジクルーに指示を出していく。
「目標マーク。接近して一気にナックルをかける」
 ガーティー・ルーは、前方にあるデブリ帯の中でも、ひときわ大きな採掘済み資源天体
に艦首を向けた。
「デブリ帯進入と同時にメインスラスター停止、惰性で進行! デコイ射出準備!」
「リー、私も出る。しばらく頼むぞ」
 矢継ぎ早に指示を出すリーに、ネオはそう言って、立ち上がった。
 先程までの、症状は既に出ていない。
「了解しました。お任せください」
 リーの返事を聞いてから、ネオはブリッジを後にした。
 同、パイロット・ブリーフィングルーム。
「例の新型艦だって?」
 既に待機しているアウルは、同じように出撃を待っているスティングに、問いかけるよ
うに言った。
「ああ。出てくるのはあの犬っコロかな?」
 スティングは答え、そう言って、薄く笑った。
「なら、今度こそ生け捕るか、バラバラか」
 アウルもニヤリと笑う。
「バラバラ……だな」
 笑んだまま、スティングはそう言った。
「なぁ……、…………?」
 スティングは誰かに声をかけるように言った。だが、彼の視線の先には誰もいなかった。
「………………」
「………………」
 アウルとスティングの間に、微妙な沈黙が流れる。
「ど、うしたんだ、よ」
 ジトリと汗を浮かべて、アウルはスティングに問いただした。
48SEED DESTINY “M” PHASE-05 4/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/14(土) 13:28:05 ID:???
「いや……」
 スティングは、曖昧に答えた。
「2人とも、準備は良いか?」
 そこへ、ネオが入ってきた。既にノーマルスーツに着替えている。
「ネオ」
 縋るように、2人はネオに視線を向けた。
 それに気付いてか気付かずか、ネオは言葉を続ける。
「敵の先制部隊を2人で引き付けろ。その間に母艦を叩く」
「OK、解りました」
「けどよ、ネオ」
 スティングは返事をしたが、アウルは含むところがあるように、ニヤニヤと笑いながら
ネオに問いかける。
「別に、潰しちまってもかまわねぇんだろ?」
「可能ならな。だが、そちらに新型が行く可能性もある。陽動を最優先とすること。無理
は避けろ」
 ネオは厳しい口調でそう言った。
「なんだよ、俺達が負けるとでも思ってんのかよ」
「アウル。命令だ」
 拗ねたような態度をとるアウルを、スティングが嗜めた。
「わぁってるよ。ネオに逆らいやしねーって」
 言いつつも、アウルはそのまま不機嫌そうに、そっぽを向いてしまった。
 ネオは、仮面から露わになっている口元だけでも見てとれるほど、憂い気に表情をゆが
めた。
49SEED DESTINY “M” PHASE-05 5/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/14(土) 13:29:02 ID:???

「ボギー01(ワン)、変針、本艦からアップ60、右15。前方のデブリ帯に侵入します」
 男性オペレーターが告げる。
「デブリ帯に進入して撒こうって言うのか!?」
 アーサーは素っ頓狂な声を出し、戸惑ったように言う。
「副長のあなたがそれでどうするの!?」
 背後から、ちょうど入ってきたタリアがそう言った。
「あ、艦長、それに……えぇ?」
 振り返り、続いて入ってきた数人を見て、アーサーは驚いて声を出した。
 デュランダルの後ろに、カガリとアレックスがいた。
「議長の提案よ」
 タリアがため息混じりに言う。
「オーブの皆さんにも、我々の戦いを見ていただこうと思ってね」
 デュランダルは、目を細めながら言った。
 タリアは艦長席に、デュランダルとカガリ達は指揮官用のスツールに座る。アーサーも
慌てて、自分の席に着いた。
「ボギー01か」
 デュランダルはディスプレィの表示を見て、呟くように言う。
「あの艦の本当の名前はなんと言うのだろうね」
「はぁ……」
 デュランダルの隣に腰掛けたアレックスは、返事に迷い、そうあいまいに言った。
「名はその存在を示すものだ。もしそれが偽りだったとしたら……その存在はどう定義す
べきなのだろうね、アレックス、いや、アスラン・ザラ君」
「!」
 デュランダルは穏やかな口調で言ったが、その瞬間、アレックスの身が凍りつくように
硬直した。
「議長、それは!」
 カガリは、反射的にスツールから立ち上がり、声を上げる。
「ご心配には及びません。私は何も彼を咎めようと言うわけではない」
 カガリを落ち着かせるように、デュランダルは言う。そして、再度アスランに視線を向
けた。
「ただ、話をするなら本当の君と話がしたい。それだけのことだ」
50SEED DESTINY “M” PHASE-05 6/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/14(土) 13:29:26 ID:???

「カタパルトリンゲージアップ。システム正常。マユ・アスカ、ガイア、行きます」
 既に扉の開かれた左舷発艦デッキで、射出待機位置についたガイアから前方に向かって
ガイドLEDが順次点灯する。リニアカタパルトが作動し、ガイアは宇宙空間に躍り出た。
「…………八つ当たり、だよ」
 マユは憂い気な表情で、呟いた。
 ────あの時私が我が侭を言わなければ、あんな状況で携帯を無くすのが嫌だなんて
言わなければ……
「っく」
 目頭が熱くなってくるのを、堪える。
『……っと、マユちゃん、聞いてるの!?』
 レシーバー越しに、怒声が聞こえてきた。
「はっ……あ、れ? ミレッタお姉ちゃん?」
 マユは我に返り、通信用ディスプレィに映し出された相手の顔を見た。
 今はヘルメットで覆われていて見えないが、短めのボブカットにした、赤みがかった黒
髪に、前髪の一部だけ金髪のメッシュが入っている、その姿をマユは知っている。
 緑服の彼女だが、マユと彼女には別の因縁があった。
 マユ同様、ミレッタも先の大戦で焼け出され、オーブからプラントに移住した人間だっ
た。ただ、彼女の場合はマユの様に天涯孤独ではなく、両親は健在である。
 もっとも彼女にも、マユとは別の苦労があった。彼女はナチュラルの父親と第1世代の
コーディネィターの母親の間に生まれた、所謂ハーフコーディネィターだった。前髪の、
メッシュはその為に発現した、天然のものだと言う。
 また、先の大戦では、親交のあった再従姉(はとこ)を亡くしていると言う。ただ、どの
ような最期だったのかは、マユが聞いても、あまり語りたがらなかった。
 ──閑話休題。ともあれその為に、2人の間には以前から親交があった。
『ちょっと、ちょっと、しっかりしてくださいよFAITH様〜』
 ミレッタは呆れたような表情で言う。
「ごめん……それで、何?」
 気まずそうに苦笑して、マユは聞き返す。
『気にするな、マユ。たいしたことじゃない』
 別の機体から、通信が割り込んできた。レイの声。
 ガイアの傍らを、灰白色のゲイツDが並び、行く。
『ちょっと、たいしたこと無いってのは無いんじゃないですか!?』
 おどけ混じりに憤ったような表情で、ミレッタは言う。
『ただ、デブリ戦得意だし、それならボクもD型が欲しかったな、って』
 拗ねたような表情で、ミレッタが言う。
 ガイアとレイのゲイツDのやや後方、緑のZAFT標準塗装のゲイツF、2機が続く。ミレッ
タ機と、もう1人の先制隊、ショーン・ドー機。
51SEED DESTINY “M” PHASE-05 7/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/14(土) 13:30:04 ID:???
 カタログスペック上は大差ないとされていても、新規生産されたゲイツDと、ゲイツR
の改造機であるゲイツFでは、特に格闘戦に置いては前者に明らかな優位性があった。
『そうじゃなかったら、あの余ってるって言う新型機。あれを使わせてもらえないのかな』
『無茶を言うな。あの機体は試験要素が強すぎる上にまだ試験運用のデータもそろってい
ない。適性のあるパイロットでなければ使いこなすのは難しい』
 レイが言う。そしてその適正のあるパイロットを見つけることが出来なかった為に、そ
の機体はその運用を前提としたミネルバに搭載されながら、いまだ格納庫で埃をかぶって
いた。
『ちぇーっ』
 自分を挟んでのミレッタとレイの言い争い、というか、ミレッタのぼやきにレイがツッ
込むやり取りを聞き、マユは軽くため息をついてから、サブコンソールのディスプレイに
目を移した。
 そして、はっと目を見開く。
「追尾中の目標まで1500!? レイお兄ちゃん!!」
 顔を上げて、通信用ディスプレィを見る。
『ああ、気付いた。ここまで迎撃もなければ、増速した様子もない。嵌められたかもしれ
ないぞ』
 レイも険しい表情で言ったとき。
『うわぁぁぁぁぁっ』
 音声レシーバーに、ショーンの叫び声が聞こえてきた。
 フルバーストの奔流がゲイツFを掠める。ショーンは辛くもそれを避けたが、遺棄され
た公転軌道ステーションの太陽電池パネルに突っ込み、破片を散らばせた。
『アビスとカオス!』
 ミレッタの、緊迫した声。
 アビスが、ショーン機に向かってさらに掃射をかけようとしたところへ、ミレッタ機の
タックルがアビスを弾き飛ばした。
「ぐぉ!」
 コクピットの中で、アウルが声を漏らす。
「一気に行きたいところだけど!!」
 ビームライフルを抜き、ショーン機に近付きながら、アビスを射撃で牽制する。
「アウル!! 」
 弾き飛ばされたアビスに、カオスのコクピットのスティングは一瞬そちらに気を採られ
たが、
「!?」
 脳裏に閃きのようなものが走り、急機動でカオスをその一体分ずらす。
 一瞬前までいた空間を、ビームの閃光が薙いだ。
「やはりデコイか!!」
 レイは静かな口調ながらも、忌々しそうに言った。ゲイツDに対装甲アキナスを抜かせ、
パルチザン形態にして、カオスめがけて突っ込んでくる。
52SEED DESTINY “M” PHASE-05 8/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/14(土) 13:30:36 ID:???
「こいつ……!!」
 一気に間合いを詰めてきた灰白色のゲイツDに、スティングもまた、忌々しそうに言う。
 一方。
「こぉのぉっ!」
「おっと!」
 バチバチバチバチッ
 ゲイツFを射撃で追い詰めようとしていたアビスに、マユのガイアがビームサーベルで
斬りかかる。アウルはそれを、シールドで受け止めた。バチバチと火花が散る。
「色は違ってるけど、てめぇ犬っコロ野郎だな!!」
 アウルが毒つくように言う。
「甘い!」
 アウルが間合いを取ろうとした瞬間、マユは、ガイアのビームブレイドを展開させて、
タックルによる追撃を入れた。アビスは辛うじて避ける。
「何だこいつ、前より動きが良く、べっ!?」
 目を円くして呟きかけた瞬間、アビスを複数のビームが掠めた。
 太陽電池パネルに踏ん張るように、ミレッタ機がビームライフルでアビスを狙う。
「ミネルバ、応答してください、ミネルバ! 先の目標はデコイ! ミネルバ!」
 ミレッタ機に寄り添いながら、ショーンはミネルバを呼び出す。
 だが、応答はなく、代わりにデジタル変調が妨害されるピーガー音が返って来た。
「くそっ、ダメだ、妨害されてやがる!!」
 他の3人にも聞こえるように通信機のPTTを入れたまま、ショーンは毒ついた。
53SEED DESTINY “M” PHASE-05 9/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/14(土) 13:30:58 ID:???

 その頃ミネルバは、資源天体の至近を通過していた。その地平線を感じられるような、
ギリギリの距離である。
「追っ手を撒く為とはいえ、こんなところを通るかね……正気の沙汰じゃないよ」
 アーサーが、呆れたように呟いた。
 その時、アスランははっ、と閃いた。
「それだけ向こうも必死って事よ。よほど捕まってはまずい事情があるんでしょう」
 タリアがそう言った、その直後、
「デコイだ!」
 と、アスランは叫んでいた。
「えっ!?」
 デュランダルとカガリを含めた、ブリッジの主要なメンバーが、アスランに視線を向け
る。
「罠ですよ! 艦を衛星から離して! 早く!!」
「タリア!」
 アスランが言うと、その傍らに座っていたデュランダルが、険しい顔で声を出した。
「アップ45、いえ60! 離脱ー!!」
 タリアがそう叫び、ぐぐっと乗員に激しいGを与えながら、ミネルバは方向を変えた。
 その直後。
 無数のミサイルが資源天体に降り注いだ。変針していなければ、ミネルバがそこを通っ
たであろう位置だった。
「距離800。熱源反応あり!!」
「なんですって!?」
 男性オペレーターの声に、タリアが反射的に絶叫する。
「MSもいます! 複数、最低でも4機!」
「艦長ぉ!」
 タリアを振り返って情けない声を上げたのは、アーサーだった。
「しっかりしなさいアーサー!!」
 タリアは、アーサーを叱咤してから、
「ミサイル発射管、全門ディスパール装填!! ルナマリア機とゲイル機は直ちに発艦!」
「了解!」
 メイリンがはきはきと答える。
「さすがに避けたか。そうそうラッキーヒットはないだろうな」
 3機のダガーLを引き連れ、資源天体の地表高度を、ミネルバを側面から捉えようとして
いたネオは、ミサイルが外れたのを見た瞬間、一気に進路を上げ、ミネルバに迫る。
 ウィンダムの背中には、改良型対装甲装備、キャリバーンストライカーが備えられてい
た。
「さて、それならば直接沈めるだけのことだ!!」
54SEED DESTINY “M” PHASE-05 9/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/14(土) 13:32:20 ID:???
>>45-53
今回は以上です。

レス番ミス。>>46は2/9です。
それと>>45で誤ってageました。すみません。
55通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 19:16:18 ID:gJUvyefX
>>54
マユ、全然八つ当たりじゃないぞ
「みんなお前(の親父)のせいだ! 死ねor紫モミアゲと結婚して政界から引退しろ」
くらい言っても絶賛されるくらいだ(読者に)
56通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 21:32:17 ID:???
TVのシンと違って、だんだん口調は激するものの内容は完全に理詰めだからな。
論理面でも感情面でもカガリに勝ち目はなさそうだねえ。
しかし一度、PP急襲やそれに伴うミネルバ緊急出航がなかった場合として、
帰国を促そうと元オーブ移民と面談したらことごとく拒絶された上アスカ兄妹と
同じ批判をされてorzなカガリの図というのも見てみたい。
あるいは途中で逆ギレして暴力沙汰ゴシップネタになったりとか…
57SEED 戦後30年目の愛:2009/02/14(土) 21:41:07 ID:???
南太平洋を飛ぶザフト軍用機。
機内の離れた席に座る黒服。
烏のような黒い髪だがてっぺんが禿上がり、周りは伸ばし放題
顔は髭だらけで少し煤けている。
その男はアスラン・ザラ。
彼は軍用機の中で腫れた左頬を擦っていた。
左頬が腫れた原因は数時間前のやり取りにあった。

……
……
58SEED 戦後30年目の愛:2009/02/14(土) 21:43:06 ID:???
「で、俺は何をすればいいんだ。10年近くもチベットで隠遁してた男に出来ることなんて……」
イザークは封のされた手紙を渡した
「これは………、カナーバ元議長の復職嘆願書!!」
アスランは今封を切った手紙を見て呟いた。
イザークは続ける
「お前にはまずオセアニアに戻ってカーペンタリアの基地司令官でも……という話もあったのだが、東アジアの、極東方面軍に出向いてほしい。
これは評議会からの頼みだ。極東では連合が独立した国々を潰しているらしい。
お前はそれを防いでくれ」
アスランは困惑しながら
「え、でも誰と戦うんだよ……まさか、オーブと?」
ディアッカは呆れた様な表情を見せ、包み紙を破り物を取り出した。
「これ、お前の物だってよ。俺等が持ってても意味がないし」
黒い箱を開けると銀色に光る徽章。
FAITH(戦術統合即応本部)!
この輝きがアスランに重く圧し掛かる。
顔に薄笑いを浮かべたアスランは
「じゃ、俺に時間をくれよ。呼びに来ただけなんだろ。お前ら?」
半分諦めた口調でそう云った
「今、俺は議員だ!命令するな」
イザークはアスランの襟首を掴んで殴った。
「貴様、女がいないと何もできないのか、この馬鹿。
気を引き締めろ!」
ディアッカは空を見て呟いた。
「先が思いやられるぜ!」
59SEED 戦後30年目の愛:2009/02/14(土) 21:43:54 ID:???
CE82年、オーブは地球連合の特務大使として知られるマルキオ導師を追放した。
そしてその年の8月に1冊の過激な暴露本「黒い屑拾」が世に出された。
ミリアリア・バウの名義で出されたこの本は、最初5万部が英語で出され、日仏独露語、各5000部が1冊10ドルで出された。
写真付きの900ページの本は世界中にばらまかれた。費用はラクス・クラインの個人資産、俗にいう《御化粧代》から捻出され、本の55%が彼女の著述であった。
この本の信用を高めたのは大西洋の公文書館の公開・非公開資料、プラントから持ち出された秘密資料、
ザフト政権中枢にいた人物の個人資料 ―シーゲル・クライン、デュランダル、ミーア・キャンベルの日記― であった。
そしてアズラエル財団所有の《パナマにおけるザフト軍の残虐行為》写真などいった過激な中身が人々の興味を引いた。

その著作の中でプラントが連合の封鎖作戦をジャンク屋を通していかにして潜り抜けたか、またマルキオが連合特使という特権を利用して
国際赤十字や戦災調査委員会などの国際団体を翻弄、医療救援品の名目で大量の禁制品を運び込んだことが示された。
60SEED 戦後30年目の愛:2009/02/14(土) 21:45:07 ID:???
今から21年前………

マルキオとキラ・ラクスは会談を行った。
場所はオーブ中央商工会議所ビル
31階の会議室の扉が開き、中の男が振り向いた。
「ラクス、キラ、よく訪ねてきましたねえ」
「導師……」
キラの目の前に手を差し出してラクスは言い放った
「何が目的ですの?」
マルキオは胸から短機関銃を取り出した
「つまりこういうことですよ。貴方方はもう必要無いのです
人形としては価値がなくなってしまったのでね
おや、少し喋り過ぎましたが」
ふいにラクスが手叩きをした瞬間、会議室の壁が倒れアサルトライフルと重機を持った兵数名が現れた。
「すべて聞かせてもらいましたよ。随分楽しそうに話すものですから聞きいてしまいましたわ」
ラクスがもう一度手叩きをすると同時に火器が火を噴いた。
マルキオは机を蹴り上げて、窓から飛び降りた。
「キラ様、如何致しましょうか」
兵の一人がそうつぶやいた。
「国際手配を回して!」
同行してきた軍曹は下を見て、
「閣下、この高さでは助かりますまい」
ラクスは扇子を取り出して顔を覆いながら
「貴方方は彼がどういう人物かご存じないからそうおっしゃれるのですわ」
「ラクス………」
61SEED 戦後30年目の愛:2009/02/14(土) 21:45:42 ID:???
「キラ、キラ」
キラは気がついた。
「ここは?」
隣に座ったラクスが水を差しだす
「機内ですわ。そろそろ起きないと操縦に支障が出ますわ」
「うんそうだね」
「苦しいお顔をされてましたがいやな夢でも」
水を飲みながらキラは考えていた。
なぜそんな夢を見たのかと……
21年前のあの絶望を……
「キラ、キラどうか致しましたか」
「いや何でもないんだ」
「またクルーゼ隊長の夢かと………」
「ヤキン・ドゥーエの……」
「フレイさんのことですか」
「ときどき思うんだ。彼女が生きてたら彼女もまた幸せな人生を過ごせたんじゃないかって」
キラは子供が生きてたら32歳になってたかもしれないと言いかけたがやめた。
ラクスの悲しそうな眼が、彼の気持ちを隠してしまった、隠させてしまった。
「キラ……」
ヘルメットをかぶったオーブ兵士が入ってきた
「キラ様、着艦準備が整いました。着艦後は速やかにお乗り換えをお願い致します」
キラは手を掲げて
「わかった。向こうには識別コードと使用機体は連絡してある?」
「え、待って下さい、まだですね。
今手続きを取ります」
62SEED 戦後30年目の愛:2009/02/14(土) 21:46:27 ID:???
着艦した機体からキラとラクスが降り、格納庫へ向かう。
二人ともパイロットスーツではなくキラは軍服とラクスは白い陣羽織に着物という平服だった。
ゲートが開き、カタパルトから機体が飛び出していく。
「キラ・ヤマト フリーダム行きます」「ラクス・クライン ジャスティス発進します」
ZGMF-X20A、ストライクフリーダム、そしてZGMF-X19A、インフィニットジャスティス。
二機は太平洋を北上していった。

 ―日本 空軍首都圏防空本部―
「硫黄島近海からすごい勢い二機のMS、接近」
「こちら日本空軍、識別コードと機体名、国籍を」
「映像を出します」
モニターに機影が移る
「フリーダム? ジャスティス?」
30秒遅れて
「こちらオーブ首長国連合摂政、キラ・ヤマト、機体はZGMF-X20A、ストライクフリーダム、
僚機はZGMF-X19A、インフィニットジャスティス、搭乗者はラクス・クライン
貴国への着陸許可を要請します」
基地内は騒然となった
「東京には入るな。近隣に回しておけ」
「横田しか空いてません」
オペレータが
「聞こえますか、フリーダム。横田に着陸してください」
「了解しました」
通信は一方的に切れた。
防空本部の士官が叫んだ。
「全く、人騒がせな王子様だぜだぜ!《英雄》ってのはこうも傲慢なのかね!」
63SEED 戦後30年目の愛:2009/02/14(土) 21:46:51 ID:???
続く
64通常の名無しさんの3倍:2009/02/15(日) 01:30:39 ID:???
突っ込みどころが多すぎて、突っ込みきれんなぁ…
とりあえずちょっとは年齢考えろ、キラクス

もうちょっと様子見
65通常の名無しさんの3倍:2009/02/15(日) 08:52:57 ID:???
なんつーか…
もうちょっと描写とか入れようぜ。出来事の羅列じゃなくて
あと>>60>>61の間って時間飛んでるんだよな?
66通常の名無しさんの3倍:2009/02/15(日) 10:27:45 ID:???
>60と>61の時間経過は普通に読めばわかると思うけど
キラが回想してるってことだよな
物思いに耽ってたら、ラクスに呼び掛けられて気づいた…かな?
あれ、もしかして違う?わかんなくなってきた
67通常の名無しさんの3倍:2009/02/16(月) 00:49:45 ID:???
行間を読ませたいにしても、違和感がないレベルでの最低限の描写は
必要だと思う。上で言ってるように、回想から現在に時間が飛ぶような
場合は特に。

題材は結構おもしろそうだけど。
68通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 01:03:08 ID:???
「SEED DESTINY “M”」を読み返して気づいたが、マユは今のところ
プラントの立場や生存権・自衛権の観点からの言葉のみでカガリを論破していて
家族の事はまだおくびにも出していないのだった…
ユニウス落としの際の口論の時かあるいはさらに劇的な場面で叩きつけるつもりかな?
あと「戦後30年目の愛」だと上でも言われてるけど、場面ごとの時代がどっちなのかの
確認が出来れば随分わかりやすくなるのと、平均して五十路に入りかけな?
「現在」の面々の言葉遣いが年齢相応になっていればなおいいのでは。
体は歳食っても心は変わらぬままという演出意図なのかもしれないけど…
69通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 01:19:41 ID:???
>>68
年取ったからってそう言葉遣い変わらないと思うんだよなぁ
親世代見てると、身内での会話での言葉遣いは若いのとそう変わらないし
70通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 01:41:56 ID:???
なんで
・俺シン
・マユif
・30年後の愛
はまとめサイトに登録されてないんだ?
71通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 01:45:59 ID:???
お前が自分で登録しないからだよ
72通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 02:28:36 ID:???
そうだね登録したい人が登録するべきだね
73通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 03:22:33 ID:???
なんでわざわざ乗り換えてMSで行くのとか
発見したばかりで映像は誰が写しているんだとか

突っ込みどころ満載だぜだぜ
74通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 06:05:05 ID:???
>>68
家族の死についてはアスハがどーたら言うより、
「自分があそこで我が侭言わなければ……」ってのが前提にあるんじゃないかな。
だからシンほど辛辣には言わない気がする。
75通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 10:31:37 ID:???
>>74
今のカガリが顛末を聞いたらそれこそ逆にマユの「我が侭」を責めかねんw
しかし難民コーディが前大戦終結後もプラントに居着いてること自体
当時〜現在のオーブの体制への不信や反感の表れなのかもしれないと、
本来ならのこのこプラントへやってくる以前に少しは自覚してるべきなんだが…
76通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 12:00:59 ID:???
>>75
種でも種死でも考える前に即行動の馬鹿だぜ
そんな自覚あったら、もっとマシな政治家になってるよ
77通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 13:54:38 ID:???
>>76
まあ、マユの理詰めの文句の方が馬鹿にはわかりやすいし、感情丸出しのシンよかいいとは思うがw
78通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 15:55:42 ID:???
ナチュラル用OS
前進 左スティック上   停止 スティック離す

コーディネーター用OS
前進 shift押しながらWを337拍子のタイミングで連打  停止 1秒以内にSTOPと3回入力
失敗すると土下座

だとしたら納得
79通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 16:06:42 ID:???
>>77
カガリに理屈がわかるのかなという根源的な疑問が
80通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 19:48:56 ID:???
>>79
カガリ当人よか、まず周囲にちゃんと理詰めで説明して教える奴おらんのが問題だろw
あのアホさかげんは、甘やかしか故意かしらんが、周囲がまっとうな情報与えんで判断以前の状態にしてるとしか思えんw
81通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 19:54:06 ID:???
お父様が甘やかしまくってるからな。
82通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 20:31:25 ID:???
世界を知れ=アフリカでゲリラだぜ、情報を与える側がそうとう努力しないと変な風に受け取られかねない
難民が給料を得る為に労働=プラントが強制労働させている救わねば!とか
83通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 20:45:21 ID:???
そんな思考だから半島的って言われるんだよw
84通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 20:58:50 ID:???
>>82
>情報を与える側がそうとう努力
そもそも最低限の努力もしてないわけでw
オーブって国自体が白痴としかw
85通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 21:07:01 ID:???
したんじゃない?だからカガリはプラントに(的外れな)苦情を言いに来た
86通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 21:28:58 ID:???
敬語もろくに使えねーしな。
87通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 21:48:32 ID:???
>>85
してれば、なおさら難民が給料を得る為に労働=プラントが強制労働ってはなしにゃならんかと
これに限らず種、種死で感じることだが、政治や軍隊の情報の重要さとかまるで考慮せずに作ってるから話が狂ってくるw

88通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 22:39:03 ID:???
基本的に「中世騎士物語」をガンダムでやろうとしているからじゃないかという説があったか。
だから「聖剣」だの「騎士団」だのと言った単語がでてくると。

これが「黒騎士物語」なら良かったんだけどねぇ。
89通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 22:41:56 ID:???
いやいやいや、
「強制労働させられてる救わねば!」なんてこれっぽっちも考えてないでしょ。
「オーブの技術の流用は許さん」ってだけで、なぜ技術持ちの元国民が
プラントに身を寄せそのまま住み着くことにしたか、その原因自体認識すらしてないだろ。
90通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 22:48:40 ID:???
「オーブ人はどんな目に遭おうがが地上の楽園たるオーブに無条件で帰属すべし」か、
少しズレるけど、帰国できた拉致被害者をまたこっちに戻せと主張してた
某北に通じるメンタリティを感じなくも…
91通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 22:51:03 ID:???
おまけに「なぜオーブがプラントにそういう要求ができるか」という事情も判ってないかと。
92通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 23:13:17 ID:???
プラントが戦力拡大してる→新兵器を作ってるのはオーブ難民らしい→力は争いを呼ぶから引き戻して止めさせよう

このぐらいの思考は経てる、と思いたい。それでも三つめが相当にお粗末だが。
93通常の名無しさんの3倍:2009/02/17(火) 23:21:06 ID:???
>力は争いを呼ぶから引き戻して止めさせよう

お前が言うなとしか言えないw
「まったく! フランスでは勝ったってのに……」
ルナマリアはぼやいた。
「ほんとよね。フランスから追い出されるだけじゃなくバスク地方まであっという間に取られちゃうなんて」
マユもぼやいた。
「仕方ないさ。ミネルバが居る所だけで勝っても多方面から押されちゃなぁ」
ハイネが宥める。
「それに……いや……」
アスランは口ごもった。
「なんだよ、アスラン。言いたい事があったらはっきり言えよ」
「いや、ジブラルタルは、防衛線を縮小したいみたいだ。むしろここまで退けてラッキーみたいな感じだろうな。俺が
聞いた所だと。その方が防衛しやすいらしい」
「ふーん、なるほどねぇ。内線防御か」
ハイネが納得したように頷く。
「ま、上が考えても、俺達は力を尽くして戦うだけだ」
「まーかして! ミネルバを世界を狙えるチームにして見せます!」
ショーンは明るい口調で言った
「ちょっと! その動きは何だ、ショーン?」
「……? ボーリングですが?」
「戦闘と関係ないだろう!」
ハイネはショーンに凄んだ。
「……」
「不思議そうな顔をするな!」
「えーとえーと……隠し芸をしまーす!」
マユは右手で左の脇を隠して叫んだ。
「隠し毛!」
「女の子がそんな事言っちゃいかーん!」
ハイネは涙を流してマユに訴えた。
「いやぁ、場を和まそうかと。えへへ」
「ハイネは女の子が下品な事言うのが嫌いなのだ」
ゲイルがクスクス笑った。

グアディアナ川の戦いは、フランスで行われたトゥール・ポワティエ間の戦いと同じ様相で始まった。
両軍が川を挟んで砲撃戦を行う。
親ザフト軍はじりじりと後退する。地球軍は機を逃さずと一気に川岸に迫る。
そこへ! ミネルバが川中から姿を現す!
タンホイザーが発射され、地球軍をなぎ倒す!
「再チャージ! 急いで!」
「はい、タンホイザー再チャージ!」
「アスラン達に隙を作るなと伝えて!」
「はい!」

「ははは、撃ち放題だ!」
ミネルバのデッキに陣取ったデスティニー、レジェンド、セイバー、ブラストインパルス、ガナーザクはミネルバとエ
ネルギーが直結され、混乱した地球軍に向けてひたすら撃つ。撃ち続ける。

「タンホイザー、再チャージ完了」
再び、タンホイザーが放たれる。
地球軍は後退を開始する。
「再チャージ! 急いで! もう一度!」
この戦いで、3度目のタンホイザーが放たれた時、地球軍はついに壊走へと移った……

この戦いの後、親ザフト軍はメリダを奪回し、さらにバダホスまで進出、同時にバレンシア・デ・アルカンタラを押さ
え、リスボンからマドリードへの街道の防備を固める。
マドリード政府は北西はグアダラマ山脈、グレドス山脈を利用し堅固な陣地を築く。北東はサラゴサを拠点にエブ
ロ川を挟んでフランスから南下してきた地球軍と対峙、クエンカ山脈にこれまた強固な陣地構築を始めた。
南東はセグラ山脈、シエラ・ネバダ山脈に陣地を築き、地中海方面からの地球軍の侵入を防ぎ、南西はポルテガ
ナを押さえ、アヤモンテ、ウェルバ、カディスと言った沿岸の諸都市を固める。
マドリード政府は、もうザフトを頼る気などなかった。ジブラルタルが落ちても自主独立を図る方針を固めた。

地球連合軍はマドリードの激しい抵抗を見て方針を転換する。
スカンジナビア軍はサモラからの別働隊が渡河に成功。サラマンカに拠点を移し、マドリードと対峙する。リスボン
からの地球連合軍もイベリア半島西岸の諸都市を制圧しながらウェルバに陣を進め、セビリアの親ザフト軍と対峙
した。


「よう! よく戻ってきたな!」
「あ、ケビンさん」
ジブラルタルに降りたアスランを迎えたのはケビンだった。
「どうなんです? その後?」
「んー。送れる物は潜水艦や輸送機に乗せてカーペンタリアに出て行かせたよ。シャトルで本国に送った者も多い」
「そうですか。ケビンさんは?」
「警備隊長だからなぁ、この基地の。元ジブラルタル基地司令と言うプライドもある。最後まで残るさ」
「――!」
「そんな顔するなよ。死ぬと決まっている訳じゃない。限界になったら降伏するさ。地球軍の奴らもビクトリア大虐殺
を宣伝してる手前、野蛮な事はしないだろうよ」
最後は少し自嘲気味にケビンは言った。


その女性は追憶に浸っていた。

――ワシはな、それに気づいた時、こんな地球の姿を傍観しておれんようになった。
――そこで、ある誓いを立てた。何があろうと、この地球を自然の溢れる元の姿に戻して見せるとなぁ!
――笑わせるな! 貴様! 優しいという言葉を勘違いしておるのではないか?
――よいか? ワシの目的はな、人類の抹殺なのだぞ!
――わからぬか? 地球を汚す人間そのものがいなければ、地球はおのずと蘇る! 
――ふっはっは… ふっはっはっはっはっはっ…… ふはははははは! そうだ! それがいい! それが一番だ!
――その為ならば、人類など滅びてしまえ! はぁーはははははは!

「もうすぐですわ。もうすぐ。もうすぐ私が貴方様の望みをかなえましょう」
女性は誰もいない暗闇に向かって微笑んだ。まるで聖母の様に。


「私が、新しくミネルバに配属されたプロ・デューサーであります!」
ミネルバに配属された、その男を見てタリアをはじめ、ブリッジの者達は頭を抱えた。
今は亡きタケダ、そしてセイジに瓜二つだったからだ。
「わかりました。あなたの配属を認めます」
タリアは溜息をつきながら言った。
「部屋に戻って頂戴。しばらく休んだらパイロット達にも引き合わせるわ」
「は……」
しかし、デューサーは立ったまま動かなかった。
「まだ何か?」
「いや、まだ自分の部屋を教えられておりません」
「……ああ、そうだったわね。シン、案内してあげて」
「はーい♪」
「……ああ、自分等は……?」
「え?」
タリアは驚きの声を上げた。
「……ああ、あなた達ね」
後ろめたそうにタリアが言った。
そこには、デューサーと同じく配属されてきたカン・トークとシリー・ズ・コウセイがすっかり忘れられ、所在無く立っ
ていた。

「ねぇ、おじさん」
シンはデューサーに尋ねた。
「おいおい、おじさんはよしてくれーな。お兄さんと呼んでちょーよ」
「はい、お兄さん。……自分そっくりの人に会った事あります?」
「いんや? 特にないよ?」
「そう……世界に三人は自分にそっくりな人がいるって言うけど……」
部屋に着いた。
「ん? なんや? あの写真?」
「あ、片付け忘れてた! ……セイジさん、ナルシストだったんだなぁ」
部屋の棚には、セイジの写真が入ったスタンドが片付け忘れられ、飾られていた。
「これが、ここに前いた人なんですよ」
「嫌やわー。ワイにそっくりやないけ!」
「……あのね、ミネルバのみんな、貴方を幽霊を見るような目で見ると思うけど……」
シンはデューサーの手を取り、胸の前でぎゅっと両手を握ると言った。
「気にしないでね。じゃ!」
「……」
デューサーは顔を赤くしていた。
「へへへ。男の娘ってのもいいもんやなぁ」

トラブルはデューサーがパイロット達に紹介された時に起こった。
一通り紹介された時、やはりみんな頭を抱えた。
そしてお流れで解散になる時……レイがデューサーを自室に呼び出したのだ。
レイはいきなりデューサーを壁に押し付けた。
「聞いておこう。お前はクローンか!?」
「なんや、クローンって、そんな……」
「タケダも、セイジも、ミーアのマネージャーも! 皆同じ顔、同じ声だ! 双子でもないと言う! これが偶然だと
でも言うのか!?」
レイはデューサーの喉元を締め上げた。
「くるしぃで……レイはん……」
その時、部屋の扉が開いた。扉の前にはアスランがいた。
「ん? 何をやっている?」
「たまらんわ、もう! 何が何やらわからんでぇ、まったく!」
デューサーはこの隙にレイを振りほどくと、部屋を出て行った。
レイはベッドに座るとうつむいた。
「なんだ? 暗いなぁ。しかし、デューサーにも驚いたな。まさか」
「アスラン……」
レイは座ったまま上目使いでアスランを見上げた。
「なんだ?」
「聞いてくれますか? 俺の……秘密……」

「そうか……」
レイから、彼がクローンだと言う事を打ち明けられ、アスランは唸った。
何が言えるだろう。確かに自分達はクローンであろうとなかろうと、いつ死ぬかわからない存在。だが……レイは、
生まれつき寿命が短いのだと言う。
レイは慰めの言葉など必要としていないだろう。励ましの言葉もまた。
「関係ない」
結局、アスランの口から出たのはぶっきらぼうな一言だった。
「お前はお前だ。俺にとっては。お前だけがお前が。二人目なんかいない!」
「アスラン!」
レイは、涙を流しながらアスランの手を取った。アスランはしっかり、その手を握り締めた。


「大西洋艦隊がウェルバを攻略したらしいねぇ」
ここはバレンシア。ジョンがパエリアを頬張りながら新聞を見る。バレンシアはパエリア発祥の地である。
「うちらも何かした方がいいのかな? マラガ辺り攻略とか」
「ところが。スペイン人はウェルバ陥落で一層各地の防備を固めたらしい。余分な事で戦力をすり減らすなとさ」
ミラーが答える。
「ま、セウタに入っちまったらこっちのもんさも」
「ああ、うずうずするなぁ。こんな所でのんびりしてられねえぞ!」
シャムスが耐え切れないように、言う。
「まぁまぁ、これもジブラルタル決戦前にのんびりさせてやろうっていう隊長の親心よ。ね、アルジェリアのオランに
行ったら旧市街に行ってみようよ」
ミューディーが、ガイドブックを見ながら普通の女の子のようにはしゃいだ声を出した。


ミネルバが宇宙へと戻る準備は日に日に進んでいく。
バビ、ゾノを降ろし、代わりに予備機としてグフ、ザクが搬入されていく。
「あら、コアスプレンダーも一機配備?」
「ええ、これでインパルスが2機使えますね」
「それはいいんだけど……」
「すみません」
伝令が入ってきた。
「レイ・ザ・バレルに面会者です」
「誰? IDカードは?」
「それが無いと言っておりまして……顔を見せればわかると……」
「いいわ。レイは手すきでしょう? 会わせて頂戴。一応警備はしっかりね」
「はい!」
続く
101通常の名無しさんの3倍:2009/02/18(水) 00:18:31 ID:???
しぃぃぃぃしょぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお!!!!!wwwww
102通常の名無しさんの3倍:2009/02/18(水) 00:23:16 ID:???
GJ!
次回、レイとクルーゼの再会か
にしても、新たに配属された3人の名前ww
103通常の名無しさんの3倍:2009/02/18(水) 00:30:07 ID:???
GJ
それでデューサーはクローンではないんだよな?w
いやあ、他人の空似って怖いねえ(棒読み)
104通常の名無しさんの3倍:2009/02/18(水) 00:32:29 ID:???
ジェス「えー、報道部です、敗走は時間の問題と見られていたザフトですが…」

ショーン「あははははははははは!!」
連合兵「わかった、わかったからもうやめろバカ!」

ジェス「あれです!ミネルバのショーン隊員のビームガトリングに連合責めあぐねております」
105通常の名無しさんの3倍:2009/02/18(水) 03:01:44 ID:???
相変わらず先が全く読めねえwwwwwwwwwww
106通常の名無しさんの3倍:2009/02/18(水) 12:13:37 ID:???
>デューサーは顔を赤くしていた。
「へへへ。男の娘ってのもいいもんやなぁ」
シンの今後の活躍に期待。
107通常の名無しさんの3倍:2009/02/18(水) 17:58:00 ID:???
そういや、if物でキレイなアスランって言うと「赤き月の鷹」のアスランだけど、
よく読み返してみると、あれってルナマリアの色香に迷ったんじゃないだろうか。

ま、それだとしても好きな女の前であれだけ良いカッコできる男はそういないけどな。良い意味で。
108通常の名無しさんの3倍:2009/02/18(水) 23:31:12 ID:???
議長がロゴスじゃなくてマルキオとジャンク屋を告発していたら

ぶっちゃけこいつらの方が5倍タチ悪い。
109SEED DESTINY “M” PHASE-06 01/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:40:01 ID:???
「ルナマリア・ホーク、ゲイツD、行くわよ!」
 紅いゲイツDが、ミネルバの右舷発艦デッキからカタパルトに射出されて飛び立つ。
「実質4対1……うふふふ、なんか負ける気がしないのよねぇ」
 少しラリッたような表情で笑いながら、ルナマリアはそう言った。
 アカデミー時代は射撃先行で、火力支援機を前提に教練を受けてきたルナマリアだった
が、土壇場で的を外す事が多かった。特にデブリ戦では、敵と間違えて小規模デブリを撃
ち、敵味方共に大混乱させてしまったこともある。挙句にはとうとう『誤射マリア』とい
うありがたくない2つ名を頂戴した。
 良くザフト・レッドを着れた者だと、アカデミー卒業時には、周囲は驚きを隠さずにそ
う言った。
 だが、換装式の新型機2機がコンペティションに破れ、“MS戦の真髄は格闘戦にあり”
を体現したゲイツDが当面の主力に採用され、ザフト・レッドに優先的に与えられたことで、
情況が一変した────。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-06

「ゲイル! 援護お願い!」
『了解!』
 標準塗装のゲイツFから、そのコクピットに収まるゲイル・アン・スミスの返事が返っ
てきた。通信用ディスプレィに、緑服のノーマルスーツを着た、褐色肌の女性が映し出さ
れる。
 ゲイツFのビームライフルが、接近してくるダガーLと、“不明の新型機”の編隊を捉え
る。
「来たぞ! 散開しろ!」
 ウィンダムのコクピットに収まるネオが、僚機に向けて怒鳴り気味の声で指示する。
「遅いッ」
 ゲイツFの射撃の火線に紛れるように、紅いゲイツDは飛び込んできた。
 ネオはいち早く距離をとっていたが、ダガーLの動きはそこまでクイックではなかった。
「うわっ、わぁぁぁっ」
 ゲイツDに肉薄され、エールストライカーを装備したダガーLは、大降りにビームサーベ
ルを振り上げ──それを振り下ろすより速く、腰部を対装甲パルチザンで貫かれていた。
「!」
 ゲイツDのコクピットに近接アラートが鳴る。補助ディスプレィが後部カメラを移した。
「甘いわよッ!」
 ルナマリアは瞬時にゲイツDを振り向かせる。
 バシュッ
110SEED DESTINY “M” PHASE-06 02/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:40:29 ID:???
 左胸部にオプション装備されているエクステンショナル・アレスターが発射され、アン
カーがダガーLの装甲に突き刺さった。
「げぇっ!?」
「とりゃあっ!!」
 気合一閃。
 ルナマリアはエクステンショナル・アレスターのワイヤーをゲイツDの右手につかませ、
フレイルの要領で振り回すと、アンカーのダガーLをもう1機のダガーLに激突させた。
 グシャアッ!!
 爆発して四散、はしなかったが、それきり2機のダガーLは動きを止め、完全に沈黙した。
「後はアンタだけよっ!」
 素早くパルチザンを構えなおさせると、そのままウィンダムに飛び掛った。
 ネオは射撃で動きを妨害してくるゲイル機を黙らせようとしていたが、ゲイルは接近戦
に応じず射撃しつつ逃げ回っていた。
「くぅっ!?」
 近接アラートに、ゲイル機の追撃を諦め、ルナマリア機と相対する。
 ガチィィンッ
 ルナマリア機のパルチザンと、ウィンダムの対艦刀が交錯する。
「対艦攻撃と出てきたが、これならエールかガンバレルを、何!?」
 ネオがぼやきかけた瞬間、ウィンダムのコクピットに、近接アラートが鳴り響いた。
「!!」
 パルチザンの力を受け流すように対艦刀で切っ先を逸らせると、急機動で1機分右後方
にスライドさせた。
 その瞬間に、ゲイツDの胸部ビーム砲が閃いた。
「あーっ!? あたしの射撃って、こんな距離でも外れるの!?」
 とどめの一撃と放ったそれをかわされて、ルナマリアは思わず不満げな声を上げた。
 その鬱憤を晴らすかのように、パルチザンを構えなおさせつつ、再び一気に間合いを詰
めていく。
「やれやれ、どうしてあれで、わざわざ射撃を選んでたのかね」
 ゲイルはハスキーな声で、ため息をつくように言った。敵新型とゲイツDの一騎打ちと
あっては、ゲイツFに出番はない。足手まといにならない様にするのがベターだ。
「けど……相手の不用意でルナが圧してるけど、あのパイロットも……只者じゃない。長
引くと面倒だけど……先発隊はまだ気付かないのかな?」
 表情を引き締め、呟く。最後の方は苛立ちが混じった。
111SEED DESTINY “M” PHASE-06 03/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:40:54 ID:???

 バチバチバチバチッ
 ビームランスの刀身ビームが機動防盾のアンチビームコートに触れ、激しく火花を散ら
す。
「喰らえッ」
「くっ」
 防御したガイアを、アビスのフルバーストが狙う。
「させるかぁぁっ!!」
 甲高い少女の声が、ガイアのコクピットに響く。
 フルバーストはガイアを掠めるほどの、しかしギリギリ回避する。
「このぉっ!!」
 アビスに対して頭を下げた状態のまま、背面のビーム砲でアビスめがけて射撃する。
「おっと!」
 アウルもまた、アビスを瞬間的な機動で、ガイアの射撃から避けさせる。
「お返しだぜ!」
 アビスは左のシールドを前に突き出し、ガイアに向かってシールドタックルをかける。
「ひぅっ!?」
 マユは悲鳴のような声を出しつつも、ガイアにシールドを構えさせた。
 ドガァッ
 接触と同時に、アビスはさらに加速し、シールドを押し当ててガイアを圧す。
「潰れて、バラバラになっちまえっ!!」
 グワッシャァァァンッ!!
 ガイアは太陽電池パネルに叩きつけられた。パネルはガイアの背中を中心にクレーター
状に陥没し、硬化アクリルが剥がれて破片になる。
「ひゃっはぁ!!」
「調子に」
 ガシッ
 アウルがとっぽい歓声を上げたが、次の瞬間、ガイアの手が、アビスの頭部を鷲づかみ
にした。
「乗らないでよねっ!!」
 ガシャッ!!
 ガイアほど強烈にではないが、アビスはその文字通りの顔面から、太陽電池パネルに叩
きつけられた。
 一方。
「畜生、なんであたらねェんだよぉっ!!」
 スティングが毒つく。
 ビームポッドを切り離し、本体の射撃とあわせて、灰白色のゲイツDを追い詰めようと
するが、レイはそのこと如くをかわしていく。
112SEED DESTINY “M” PHASE-06 04/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:41:20 ID:???
「ぐっ!?」
 ドガッ!!
 ゲイツDが、カオスの射撃の合間を縫って、カオスにシールドタックルを仕掛けてきた。
正面から喰らい、カオスは弾き飛ばされる。
「畜生が!」
 スティングは射撃戦では不利と悟ると、毒つきつつもカオスにビームサーベルを抜かせ
た。
「…………」
 口を結んだままだが、レイもまた表情を引き締めると、ゲイツDにパルチザンを構えさ
せて、カオスと正対に突っ込んでいく。
 ガキィィィンッ
 バチバチバチバチッ
 カオスのビームサーベルの刀身ビームが、ゲイツDのシールドのアンチビームコートに
散らされ、激しく火花を散らす。
 一方、実体剣の対装甲パルチザンは、カオスのシールドに食い込んだ。
「貰った!」
「!!」
 スティングの表情ににやりと笑いが走り、レイの目元に緊張が走った。
 カオスが分離したままになっていたビームポッドの、ランチャーから、ミサイルが放た
れ、灰白色のゲイツDに迫ってくる!
「くっ!!」
 ガィンッ!!
 ゲイツDはカオスを蹴飛ばして、その相対的上方に逃げる。
 頭部に搭載された、シンプルそのものの近接防御機銃でミサイル自体を叩きつつ、急機
動で回避していく。
 都合24発のミサイルは、とうとうゲイツDに1発も命中しなかった。
「あいつ、マジで化け物だ」
 カオスのコクピットで、スティングは吐き捨てるように言った。
「ショーンさん! ミレッタお姉ちゃん! ミネルバに戻って!!」
 マユが通信越しに叫ぶ。
 ドガァッ
 起き上がりかけたアビスを、ガイアが蹴飛ばした。
「え、」
「で、でも……」
 2人はゲイツFにビームライフルを構えさせたまま、一瞬躊躇した。
「こいつらは陽動だ! ミネルバが危ない! こっちは2対2だ何とかなる」
 レイもそう言って、マユを支持した。
113SEED DESTINY “M” PHASE-06 05/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:41:43 ID:???
「FAITHの命令だぞ、2人とも!」
「あ」
 レイが険しい口調で言う。マユはそれを聞いて、本人が間抜けな声を出してしまった。
「そういうことなら、しょうがない」
「ごめんマユちゃん、後頼んだ」
 ショーンとミレッタはそう言い、ゲイツFに踵を返させる。
「べっ!」
「逃がすかってんだよ!」
 アビスが仕返しとばかりにガイアの脚を払う。今度はガイアが顔から太陽電池パネルに
突っ込んだ。
 そのままアビスは、バーストモードになって2機のゲイツFに砲口を向ける。
「貴方の相手は、こっちだよっ!!」
 4脚モードになったガイアが、アビスの背後にタックルをかけた。
「ぐっ、こんのぉ!!」
 アウルはコクピットで毒つく。
「まずい、完全に相手が悪いぞ」
 スティングは、カオスでレイのゲイツDと斬りあいながら、焦れたようにそう呟いた。
 パイロットの、トータルの力量という点では、自分達が劣っているということはない。
 だが、機体との組み合わせが悪い。
 砲戦型という意味ではアビスとカオスは共通するが、宇宙空間での格闘戦となればカオ
スの方がまだしも向いている。
 かといってアウルでは、目の前の灰白色の“新型ゲイツ”には苦戦必至だ。
 ────こんなときこそ、いてくれたら…………
 そう思い、スティングははっとした。
 ────誰がだ? ネオか?
「いまだ!」
「なっ!?」
 ザクリ。
 削り取るような、今までの激突音とはまた違う音が響いた。
 ゲイツDのパルチザンの切っ先に、カオスの機動防盾が抉り取られ、腕から離れていっ
た。
「しまった!」
114SEED DESTINY “M” PHASE-06 06/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:42:09 ID:???

 パパパパッ!!
 グワワワワ〜ン!!
「きゃっ!!」
 ウィンダムのスティレット・ロケットハンドグレネードが、ルナマリア機に襲い掛かっ
た。
 ルナマリアはシールドで受けたが、それはシールドの表面に突き刺さった。しかし、貫
通は出来ず、表面で炸薬が炸裂して、紅いゲイツDを激しく揺さぶる。
 悲鳴を上げつつも、ルナマリアは直ちにゲイツDの姿勢を直させる。
「!」
 その大振りな形とは裏腹に、対艦刀をウィンダムは鋭く振り回し、一振りの刃のような
鋭さで突進してきた。
「くっ」
 ガキィィンッ
 ルナマリアは咄嗟にシールドで凌ぐ。しかし、実体剣のレーザー対艦刀はシールドに食
い込み、その衝撃がビリビリとゲイツDを揺する。
「この!」
「おっと!」
 ネオは凌ぎ合いをせず、さっと見切りをつけてウィンダムに間合いを取らせる。正面の
一瞬前までウィンダムがいた空間を、ゲイツDの胸部ビーム砲が薙いだ。
「そんなカタナもって、チョコマカと!」
 ルナマリアもまた、駆るゲイツDを矛槍の様に操り、ウィンダムに迫る。
「くっ……まずい、このままでは時間が……」
 ネオが突っ込んでくるゲイツDをいなしながら、焦れて呟いた時。
 ウィンダムのコクピットに、接近アラートが鳴る。サブコンソールのディスプレィをち
らりと見る。
「複数接近、先発隊か? まさか、あいつら、やられたのか?」
 ネオは驚いたように言い、そして、
「残念だが、ここまでか!!」
 と言い、ウィンダムにロケットハンドグレネードを掴ませた。
「!!」
 その動きに、ルナマリアはゲイツDを身構えさせる。その為に一瞬動きが止まった。
 バシャーッ!!
「あっ!?」
 ウィンダムの放ったロケットハンドグレネードは、スティレットではなかった。軽くゲ
イツDのシールドで跳ねたかと思うと、強烈な光を放った。
「しまった、メインカメラ!!」
 ルナマリアの目前のメインディスプレィに、焼きつきの黒い染みが拡がった。
115SEED DESTINY “M” PHASE-06 07/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:42:29 ID:???
 その隙に、ウィンダムは離脱にかかる。
「待て!!」
 ゲイルのゲイツFがビームライフルでウィンダムを狙うが、ウィンダムは急機動で照準
をブレさせ、ビームをかわしていく。
「ああん、もう! 私のドジ!!」
 バン! と、ルナマリアはメインコンソールの計器板を両手で叩いた。
『いや、ルナは良くやったよ……4対2、実質4対1をひっくり返したじゃないか』
 緑服だが年長のゲイルは、ルナマリアを慰めるようにそう声をかけてきた。
「そう言ってくれると……でも、悔しいわ」
116SEED DESTINY “M” PHASE-06 08/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:42:56 ID:???

 シールドを失ったカオスは、レイ機の前に防戦一方を強いられていた。
 ビームライフル1発、キレイに当たれば致命傷だ。
 ────くそっ、無理はするなとネオには言われたが、今退けば、そのネオが……
 スティングが追い詰められかけていた時、
『スティング、アウル、まだ生きているか!?』
 と、通信機越しに、ネオの声が届いてきた。
「ネオ! そっちこそ」
『悔しいが、ここは一度引き下がる。改めて仕切りなおしだ』
『けどよ、ネオ!』
 アウルが異を唱えようとする。
「アウル。ネオの指示に従え」
 スティングは、アウルをいさめた。
「ちっくしょー!」
「えっ!?」
 おのおの、格闘戦用の武器で斬り合っていたアビスとガイアだったが、アビスはヒュッ、
とビームランスをまわすと、その柄の方で、ガイアを突き飛ばした。
「あっ!?」
 ビーム刀の切っ先ばかり気にしていたマユは、虚を突かれて、弾き飛ばされてしまう。
「今度あったら、絶対にバラバラにしてやるからなーッ!!」
 アウルの捨て台詞を残して、アビスとカオスは一気に離脱をかけた。
「待ちなさい!」
 マユはガイアのビームサーベルを振り、一直線に逃げる2機を追いかけようとするが、
『待て、今はミネルバが心配だ』
 と、レイがそれを制した。
「あ、う、うん、そうだね」
 マユは落ち着きを取り戻し、追撃を中止した。
『おそらく大丈夫だとは思うが……』
117SEED DESTINY “M” PHASE-06 09/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:43:26 ID:???

「どうやら、敵は引き上げたようだね……」
 ミネルバ艦橋。
 デュランダルが呟くように言った。
「ええ、残念ですが逃げられてしまったようです……」
 タリアは申し訳なさ半分、憤慨半分といった感じで、ため息混じりに言った。
「いや、皆、この状況で良くやってくれたよ」
 デュランダルは労うように言う。
「後は政治と、情報セクションで何とかするしかないだろう」
 デュランダルはそう言ってから、
「しかし、さすがだね、アスラン」
 と、隣に腰掛けるアスランに向かって言い、微笑んだ。
「あの君の咄嗟の機転がなければ、ミネルバはより深刻な窮地に陥っていただろう。感謝
するよ」
「ありがとうございます」
 称賛するデュランダルに、アスランはそう短く答えた。
 それから、
「ひとつ、質問させていただいたよろしいですか?」
 と、改めてデュランダルに視線を向け、アスランは問いかけた。
「私に答えられるものであればね」
 デュランダルは笑顔のまま、そう答える。
「あの子……マユ・アスカと言いましたね、新型機のパイロット」
「ああ。彼女が何か?」
「いつからZAFTは、あのような子供まで、戦場に向かわせるようになったのですか?」
 アスランは深刻そうな顔で、デュランダルに問い質す。
「今回のことは行きがかりでね、もちろん、彼女は本来は実戦部隊に配属される身分では
なかったんだが……その経緯は、説明するまでもないだろう」
「ええ」
「もっとも、彼女が飛び級でアカデミーを修了してしまう程の成績優秀者であったのは事
実だし、その実力は、今見てもらった通りだ」
「…………」
 デュランダルは饒舌に語るが、アスランは視線を伏せがちに、表情を固くしたままだ。
「もっとも生来の天才というよりは、2年前の──彼女の年齢からは信じられないような
努力があったと、聞いているがね」
「そうですか」
 アスランは言い、軽くため息をついた。
118SEED DESTINY “M” PHASE-06 10/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:44:56 ID:???
「これから世界は、また、大きく動き出すだろう。そのきっかけを作ってしまった我々が
こんなことを言うのはおこがましいのかも知れないが、ZAFTは優秀な人材を必要として
いる」
 デュランダルは、前面ディスプレィに映し出される宇宙を見ながら言った。それから、
改めてアスランを向き、微笑む。
「例えば、君のような、ね」
119SEED DESTINY “M” PHASE-06 11/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 02:48:27 ID:???
>>109-118
今回は以上です。

なんかMS戦、どちらが主人公かわからなくなってしまいました……
ルナマリアとレイが強すぎでしょうか?

しかもミネルバのパイロット半分以上女性だし……

それとガイアをカーペンタリアで改装しようと思うのですが、どうでしょうか。
改装内容はちょっと明かせませんが、結構大規模なものです。
120通常の名無しさんの3倍:2009/02/19(木) 03:05:42 ID:???
GJです。しかし、
>「いつからZAFTは、あのような子供まで、戦場に向かわせるようになったのですか?」
 (中略)
>アスランは言い、軽くため息をついた。

あんたの大事なカノジョとオトモダチのおかげだよと小一時間……
個人的な事情はまだ知らないだろうだけにまた不用意に上から目線で
問い詰めて厄介な事になりそうな。
あとガイア改修ですが、主役機として定着させるわけですね、楽しみにしてます。
121通常の名無しさんの3倍:2009/02/19(木) 07:41:25 ID:???
>>100
一度使ったタンホイザー戦法が大西洋連邦に効いたのには違和感が有りますね。
前進が"あの"、一度使った戦法は対策済みなアメリカという国なんですから。
122通常の名無しさんの3倍:2009/02/19(木) 19:11:19 ID:???
>>121
つ「再び、スカンジナビア軍と戦うなら、相手も警戒して来ましょう。ですが、戦うのはリスボンから上陸したばかりの
大西洋連邦陸軍です。仮に、警戒されていたとしても陽電子博士の開発したタンホイザーはそれなりの被害を敵軍
に与える事でしょう!」
123通常の名無しさんの3倍:2009/02/19(木) 21:40:52 ID:???
もしもシン・アスカがダイナのアスカ・シンだったら
124通常の名無しさんの3倍:2009/02/19(木) 22:15:00 ID:???
この時点でマユ13歳だよな?
子供までって言っても、15歳でニコルは戦場にいたんだが…
まあプラントはそもそも15で成人扱いなんだがな
125通常の名無しさんの3倍:2009/02/19(木) 22:27:46 ID:???
設定どおりなら10歳・・・
見た目どおりなら13歳前後でよいかと
126通常の名無しさんの3倍:2009/02/19(木) 22:53:33 ID:???
11歳じゃないか?
127SEED DESTINY “M” PHASE-07 1/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 23:34:37 ID:???
「ふー」
 着艦デッキに降り立ち、ハンガー形のクレーンでガイアが格納庫へと運ばれていく。
 マユはスーツのヘルメットを脱ぎ、息をついた。
「お疲れ、マユ」
「あっ」
 少し離れた位置からマユに向かって、褐色肌に金髪を男性と見紛いそうなベリーショー
トにした女性が、ハスキーな声をかけつつ、チューブタイプのスポーツ飲料を投げてよこ
した。
「ありがとう、ゲイルお姉ちゃん」
 苦笑気味の笑顔を向けて、それを受け取る。
 連れ立って歩き、格納庫のキャットウォークに出る。並ぶ搭載機の中でも、ひときわ目
立つ紅いゲイツDが見えた。
「ルナお姉ちゃんすごいなー、1人で3機撃墜だって」
 マユは紅いゲイツDを見ながら、呟くように、感心した声を出した。
「こらこら、あたしのアシストはなかったことかい」
 口調も少年の様なゲイルが、苦笑気味に唇を尖らせ、後ろからツッ込む。
「あ、ごめん」
 再び苦笑して、マユはゲイルを振り返る。
「それに、マユが最初に相手したって言うあの新型だか不明機は、結局逃げたしね」
「あれは……」
 マユは、背中にガンバレルを背負った“不明機”の姿を思い返す。
「対艦装備で来たみたいだったけど、それでルナは攻めきれなかったしね」
「うん、あのパイロットはすごい」
 ゲイルが言い、マユも頷いた。2人とも、表情が引き締まる。
「…………」
 僅かな沈黙の後、マユが何か言いかけたが、
『マユ、マユ・アスカ、第1医務室へ向かってください』
 と、艦内放送が、それを遮った。
「あ……ごめん、ちょっと行ってくるね」
「うん、また後でね」

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-07

「失礼します……」
 リニアサーボ動作の自動ドアが開き、マユは医務室の中に入る。
 その途端、奥から聞こえてきたのは、ただ事とは思えない絶叫だった。
「うあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!」
128SEED DESTINY “M” PHASE-07 2/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 23:35:00 ID:???
「な、なに!?」
 常人が出しているとは思えない声を聞き、マユは慌てて、傷病者用ベッドの方に走る。
「いやぁあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」
 そこには、手足を激しくばたつかせ身をよじり、ベッドの上で暴れるステラがいた。
 精神錯乱者の自傷行為を抑止する為のゴム製拘束具で、ベッドに縛り付けられているが、
ベッドを破壊してしまいそうな勢いで暴れ続けている。手首や足首の拘束部分には、内出
血で黒ずんでいた。
「あっ、アスカ君!?」
 マユに気付いた軍医長が、マユの方を向く。
「どうなってるんですか、軍医長!?」
「わからん! 突然暴れだしたんだ!」
 マユは問いただすが、軍医長の答えは要領を得ないものだった。
「スデラじにたぐなぃい゙い゙い゙、じぬのいやぁあ゙あ゙あ゙!!」
「ステラさん! 大丈夫だよ! マユがここにいるよ!!」
 マユが枕元に顔を寄せ、呼びかけるが、ステラには聞こえている様子すらない。
「軍医長、早く鎮静剤を!」
「打ったよ、でも効かないんだ!」
「えぇ!?」
 マユと軍医長が困惑のやり取りをしていている間にも、ステラは暴れ続ける。
 このまま暴れ続ければ、ベッドや拘束具より先に、ステラの身体が壊れてしまうだろう。
「仕方ないかっ」
「な、何を?」
 マユは懐から、平たい樹脂製のケースを取り出した。それをあけると、中に注射器と一
体になった、アンプルが数本、並んでいる。
 ガラスキャップを外し、針を露出させると、マユはそれをステラの首元に注射した。
「ひぃっ!?」
 注射の痛みに、ステラは一瞬甲高い悲鳴を上げる。
「はぁっ!」
 やるせないため息を混ぜて、マユは息を吐き出した。
「あ、ぅ……あ……ぁぁ……」
 ステラは、暴れるのを止め、身体をベッドに横たえる。
「ぅ……ステラ……マユ……?」
 まだろれつは回っていないようだが、ステラはマユを見て、その名前を呼んだ。
「うん、ここにいるよ」
 マユは優しげに微笑んで、そう言った。
「マユ……おかあさん……」
 呟くように言いながら、ステラは瞼を下ろした。軽い寝息を立て始める。
 マユは姿勢はそのままで、眠りについたステラを見ながら、表情を曇らせる。
129SEED DESTINY “M” PHASE-07 3/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 23:35:49 ID:???
 軍医長は呆気にとられていたが、我に返ると、マユの足元に転がっていたアンプルの、
キャップを拾い上げる。
 貼られていたラベルを覗き込んで、驚愕の色を見せた。
「こんな強い薬……どうして持ち歩いているんだ!」
 ギリギリ合法と言うその薬品名を見て、軍医長は即座に立ち上がり、そしてマユに問い
ただす。
「それは」
 マユは苦笑気味に言い、軍医長の方を向くと、
「こういうことなんです」
 と、そう言って、軍服のボタンを外し、上着を脱いで、空いているベッドに無造作にか
けた。ブラスリップに包まれた上半身が露わになる。
 そして、軍服・ノーマルスーツ・私服と衣装を問わず常に身に着けている、右手の白い
長手袋を、左手でするりと外した。
「!」
 軍医長はそれを見て目を見開き、絶句する。
 マユの右腕は、上膊部の中ほどから先が、金属フレームの可動式義手だった。その動き
の滑らかさは、むしろ故に不気味に見える。下腕部には一部オープンになっている部分が
あり、そこには───────────────────。
「高度な神経接続……それでか」
「はい」
 軍医長が合点が行った、というように言うと、マユは答えながら、長手袋をはめなおし
た。
「もっとも、私の身体は慣れてきちゃってるんですけどね、この腕にも、薬の方にも」
 上着を着て、ボタンを留めながら、マユは苦笑してそう言った。
 シューン……
 ちょうどマユがボタンを留め終わったところで、医務室の廊下側の扉が開く音が聞こえ
た。
「失礼するよ」
「議長!」
 軍医長が素っ頓狂な声を上げる。デュランダルが随員も伴わず、1人でやってきた。
 マユも慌てて、直立不動の体勢で敬礼する。
「硬くならなくても良い」
 デュランダルは、優しげな口調でマユを制してから、視線をステラの眠るベッドに向け
た。
「ナチュラルの民間人が1人収容されていると聞いていたのだが……どうやら、ただ事で
はないようだね……」
 険しい表情になり、視線を今度は軍医長に移す。
130SEED DESTINY “M” PHASE-07 4/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 23:36:10 ID:???
「は……普通の人間ではないようです。どうやら、神経を弄られているようですね」
 軍医長は、苦しそうに言った。
「う」
 ある程度予想していたマユだが、その言葉を聞いて、呻くように声を漏らす。
「ブーステッドマンかね?」
 デュランダルが、軍医長に問いかける。
「いえ、薬物依存といった中毒症状はないようですが……情緒が半ば破壊されているとい
う点では、大同小異です」
 軍医長は、デュランダルにそう説明した。
「…………」
 マユはステラを振り返り、哀しそうな表情で見る。
「先程も重度の錯乱状態に陥り、暴れ始めたというわけでして。アスカ君のおかげでなん
とか助かりましたが」
「あっ、いえっ」
 軍医長がマユの名前を出したところで、マユは慌てて正面を向きなおす。
「私は、別に……」
 気まずそうに、視線を伏せしてまう。
「そうか……本来なら後送すべきなのだろうが……どうも取り扱いの難しい問題になりそ
うだね」
 デュランダルも険しい表情で言い、視線をステラに向けた。
131SEED DESTINY “M” PHASE-07 5/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 23:36:30 ID:???

 その報せが入ったとき、ミネルバは衛星軌道ベースステーションにいた。
 “月のL3点”に位置するこのベースステーションは、ヤキン・ドゥーエ戦役で月での拠
点を失ったZAFTが、月軌道艦隊の拠点として新たに設置したものだ。もちろん、その大き
さは軍艦数隻を入港整備できるという、コズミック・イラの世では“人工衛星に毛が生え
た”程度のものでしかない。
 ミネルバは本格的な航海に向けて、自身とMSの、予備パーツや装甲モジュール、それに
銃弾や推進剤や粒子ビーム用の薬剤といった消耗品を補充している。
「えーっ、ゲイツDの予備機ないのー?」
 ミネルバの格納庫で、ミレッタが不満そうに言う。
「ちょうど出払っちゃってるって……」
 手にリストの差し込まれたクリップボードを持ったヴィーノが、苦笑しながら答えた。
その隣でマユも苦笑している。
「マユちゃん、FAITHでしょ、1機ぐらい何とか都合させてよ」
「いくらなんでも無理だよ。私のFAITHなんて都合でつけてるようなものだし……だいい
ち、実機があるんならともかく、アーモリーかマイウスからの取り寄せ待ちなんだから」
 駄々を捏ねるように言うミレッタに、マユはまるで年下を嗜めるように言った。
 そんなやり取りをしていると、
 フィーッ、フィーッ、フィーッ……
 警報が鳴り、警告灯が点滅を始めた。
 3人は驚いて、辺りを見回す。
『コンディションレッド発令。ミネルバ、発進待機シークェンスに移れ。コンディション
レッド発令、ミネルバ、発進待機シークェンスに移れ』
「一体、何があったの?」
 3人がおろおろとし、マユが声に出す。
「何をしている。マユ、ミレッタ、急いでブリーフィングルームに来るんだ」
 積載用デッキの方から走ってきたレイが、2人に強い口調で言う。
「あ、う、うん」
 マユが答え、ミレッタと共にレイを追いかける。
「何があったってのよ、一体」
 ミレッタが、後ろからレイに問いただす。
「ユニウス7が動いているんだ」
「ええ!?」
 ミレッタが素っ頓狂な声を出す。マユも驚愕に目を見開いた。
「ユニウス7て、100年単位の安定した公転軌道に入ってるんじゃなかった?」
 マユが聞き返すように言うと、レイは、彼にしては珍しく、声を上げた。
「それが動いてるから問題なんだ!」
132SEED DESTINY “M” PHASE-07 6/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 23:36:53 ID:???

 ミネルバの、司令部公室として使うために用意されている会議室。
「予測される進路はこの通り。遅くても7日目に地球への突入軌道に入ります」
 大型ディスプレィに、地球周辺の太陽系軌道図が表示され、動き出したユニウス7の予
想進路がその上に描かれている。
「ただし、これも楽観的な予測でしかありません。ユニウス7の軌道と速度はなお変わり
続けているというのが現在の状況、との事です」
 アーサーがそう説明した。
「どう転んでも面白い結果にはなりそうにないな」
 デュランダルは目を細めてそう言った。
「既に、月軌道艦隊からジュール隊を中心とする破砕部隊が出撃していますが……」
 アーサーは言いよどんだ。ユニウス7は血のバレンタインで核ミサイルにより死滅した
プラントのコロニーだ。当然内部にはなお犠牲者の遺体が眠っている。それを破壊すると
いうのは、若干の抵抗があった。
「迷っている場合ではないわ!」
 タリアが声を上げる。
「ミネルバは全速で急行、破砕作業の支援に移ります」
「はっ」
 一度そうと決まればアーサーにも異論は無い。短く返事をし、敬礼した。
「申し訳ない、姫」
 一方で、デュランダルは、その場にいた2人のゲストの方を向き、そう声をかけた。
「本来ならばここで下船いただくべきだったのでしょうが、何分事態が事態です。我々も
現状では姫を安全に地上へ送り届けることが出来ない」
 今、シャトルで地上へ向かったとしても、それはユニウス7が大気圏に突入せんとして
いるところへ着陸することになる。安全なわけが無い。
「いや、これは我々にとっても非常事態だ。むしろ同道を願い出たい」
 カガリも険しい表情で、そう答える。
「今しばらく不自由な思いをさせてしまうかと思いますが、ご辛抱ください」
 デュランダルは謝罪するように言った。
 そう言ったカガリのさらに隣で、アスランは俯き、複雑な表情で、軽く歯を噛み締めて
いた。
 デュランダルはそんなアスランの姿を見て、目を細めた。
133SEED DESTINY “M” PHASE-07 7/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 23:37:17 ID:???

「砕く、か……」
 はぁ、とため息をつくように、ルナマリアが言った。
 士官・パイロット用食堂。ガラス越しに地球が見える。
「でも、あそこにはまだ死んだ人がたくさん眠ってるんでしょう……?」
 メイリンが後ろめたそうな、切なげな表情で言う。
「でも、そのまま地球に衝突するようなことになったら、どっちにしろパーなんだし。そ
れだったら、生きてる人間のこと考えるってのは、まともだと思うけどね」
 ミレッタが言った。
 傍らにマユがいて、こくこくと頷く。
「そりゃ2人とも、元オーブだから言うのもしょうがないけどさ」
 ヴィーノが言う。緊急発進といっても戦闘ではなく、移動中は即時待機を解かれていた。
「ちょっと、そーいう問題じゃないでしょぉ?」
 ミレッタは、むすっとして言い返す。
「だいたいボクはオーブに未練ないし、仲良かった従姉のマユラだって……」
「へ?」
 愚痴交じりに言いかけたミレッタの言葉に、マユが反応して、軽く驚いたようにミレッ
タを見る。
「え、あ、いや、なんでもない……関係ない話だった、あはは……」
 ミレッタはパタパタと手を振って、慌てたように誤魔化す。
 マユはわざとらしく苦い顔をしてみせてから、ミレッタから視線を離した。
「けど砕くったって、あんなデカブツ、そう上手く破壊できるのかね」
 砕けた少年のような口調で、ゲイルが言う。
「デブリや小惑星とはワケが違うよー?」
「だが、やらないわけにはいかないだろう」
 対照的な、スマートな口調で、レイが言う。
「ユニウス7の構造物は比較的原形を保っている。もしそのままで地表に落下することに
なれば……」
「…………」
「地球、滅亡、だもんな」
 レイ以外の面子がゴクリと息を呑んでから、付け加えるようにヴィーノが言った。
「はー、でも、それもしょうがないっちゃしょうがないんじゃね? 不可抗力だろ?」
 軽い口調で、ヴィーノの傍らにいた整備員が言った。ヨウラン・ケント。ヴィーノとは
同期生で今もコンビといって言い仲だ。
「むしろ鬱陶しいゴダゴダがなくなって、俺達ZAFTにとっては案外楽かも」
「そんなわけ……」
 マユが言いかけたとき、
134SEED DESTINY “M” PHASE-07 8/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 23:37:48 ID:???
「良くそんなことが言えるな! お前達は!!」
 と、別の大声がそれをかき消し、割り込んできた。
 その場にいた面子が振り返る。そこには、カガリの姿があった。
「しょうがないだと!? 案外楽だと!? これがどんな事態か、地球がどうなるか、どれだけ
の人間が死ぬことになるか、ほんとに解って言ってるのか、お前達はっ!?」
 カガリは猛烈な勢いで、ヨウランを指差し、糾弾する。
「すいません」
 ヨウランはしかし、ヴィーノ達と顔をあわせてから、形式ばかりに頭を下げた。
 その姿に、カガリはさらに顔を紅潮させた。
「くっ……やはりそういう考えなのか、お前達ZAFTは! あれだけの戦争をして、あれだ
けの思いをして、やっとデュランダル議長の下で変わったんじゃなかったのか!?」
 激情のままに、ヨウランやマユ達に怒鳴りつける。
「もうよせ、カガリ」
 傍らに控えていたアスランが、カガリを制止しようとする。
「止めるな、これは許されるような問題じゃないぞ!!」
 だが、カガリはそれすら振り払おうとする。
 ミネルバクルーの面々は困惑気な顔だったが、その中で1人、表情を引き締めている者
がいた。
「私もそう思います」
「えっ!?」
 本人以外の全員が、驚いたような声を出した。
「ヨウランおに……ヨウラン、言っていい冗談と悪い冗談があるよ。それに、地球が壊滅
するような事態になれば、自給できていないプラントだって危機に陥る。楽なんて問題じ
ゃない」
 マユは険しい表情で、ヨウランに向かってそう言った。
「いや、だけどよ……」
 弁護しようとヴィーノが口を開きかけるが、言葉に詰まる。
「過程の話にしたって、現実になってる今口に出すべきじゃない。良識あるZAFTの一員
なら」
 指を振る仕種で、マユはぴしゃりと言い切った。
「そーだそーだ、ボクもそう思うぞ」
 ミレッタがマユを支持する。
「あっ、ひでぇ、元オーブ組でつるみやがって」
「えっ!?」
 ヴィーノが反射的に言った言葉に、カガリとアスランは、軽く驚いたような表情で、ミ
レッタを見た。
「だが正論だな。俺もマユを支持させてもらう」
 2人を他所に、レイがそう言った。
135SEED DESTINY “M” PHASE-07 9/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 23:39:11 ID:???
「あたしもだわ」
 ルナマリアがそう言って、マユの方に寄る。
「お姉ちゃんがそう言うなら、私もーっと」
 メイリンがそう言って、ルナマリアに寄り添った。
「きたねー!!」
 ヴィーノが不平の声を上げる。ミレッタがそれに向かって舌を出した。
「とにかく、今はやるだけのことをやる。しょうがないや不可抗力なんて言葉は、出来る
ことをやりつくしてから言うべきだ」
 レイがその場をまとめるように言って、
「そうだな、マユ」
 と、わざわざ一度、マユに振った。
「うん、まぁ、そういうこと」
 マユは例の顔を見て、そう言って微笑んだ。
「よし、いっちょやりますかぁ」
 バシッ、と、ミレッタは左手に右手の拳を打ちつけた。
「こ、こいつら……」
 身内の軽い雰囲気になったことに憤りを感じつつも、話に入る余地を失ったカガリは、
拳を握って震えていた。
 アスランは、少し呆けたように、マユを見ていた。

「遠距離熱センサーに感。大形艦接近します!」
 ユニウス7。死の街と化した筈のコロニーで、蠢くモノの姿があった。
「来たか、牙を抜かれたナチュラルの犬どもが……ここで死んでいった者たちのせめても
のはなむけに、道連れにしてくれようぞ!」
136SEED DESTINY “M” PHASE-07 10/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/19(木) 23:40:25 ID:???
>>127-135
今回は以上です。
「ロリコン議長、マユのセミヌード見はぐって血涙」の巻でした。
137通常の名無しさんの3倍:2009/02/19(木) 23:57:06 ID:???
乙です
ロリコンかぁ
中の人が一緒だしな
138通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 01:31:43 ID:???
あのシーンをマユ主導でクールに収めてしまったか…
あまり感情を剥き出しにしないのは、家族の死と自分の傷も自分のわがままが
原因と認識してるからかとも言われるが、前スレでのPHASE4を読むとやはり
憎悪らしきものはあるようだ。マグマのように溜め込んでいずれ爆発させるのだろうか。
139通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 07:45:58 ID:???
>>138
男と女の違いって感じだな
女は男より割り切りと切り替え容赦ねえからなw
140通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 17:48:16 ID:???
>>136

議長、自重w

マユは結構良識派ですね、そのせいかガゴリのアホの子っぷりが際立つ際立つ(笑)
政治の世界ではアホの子はダメだしされるものです、某現首相のようにwww

こんなアホの子で首長できるんだからオーブは”平和”でつねw

問題は自分が無知だって自覚しないまま首長っ面することなんですが……自分がお神輿だって理解してないのかな?

……あ、それが理解できてないからアホの子だったwww
141通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 21:46:08 ID:???
もしCEにサナダ虫とサナダ十勇士がいたら
無論、プラントは寄生虫軍団に乗っ取られてます
142通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 22:49:07 ID:???
>>140
カゴリは麻生よりは、民主党の小沢の方がイメージに近い気がするんだぜ?
なんでも反対意見しか言わない事や、絵空事をほざき、反対意見を
受け入れようとしないところなんかが似ている
143通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 22:58:23 ID:???
>>142
やつはそんなもんじゃない。
絵空事や反対意見を述べつつ
裏での着実な組織固めや根回しが得意な政治家だ。
典型的な政治屋だよ。好きとか嫌いとかじゃなくてな
昭和のどす黒い匂いの残った最後の政治家だろ
144通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 23:03:06 ID:???
ミスターお遍路の方が近いかな
145通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 23:06:32 ID:???
>>143
小沢の事?
だとするとある意味ではラクスに近い様な・・・
146通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 23:21:30 ID:???
>>143
選挙と暗闘に関しちゃ他の政治家を寄せ付けない異常な強さがあるわな
そのかわり、通常の政務能力は並か、下手すればそれ以下な部分が多い……
首相になったところで椅子に座っている時間はほとんど無いだろう、自分で蹴るから
んで、また党を割って選挙へ……
147通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 23:22:02 ID:???
オーブは『理想の日本(pgr』だそうなのでいずれにせよ大差なし。
あとは巣でやれアホども
148通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 23:31:28 ID:???
カガリ+ラクス=小沢ですね、わかります
149通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 23:33:07 ID:???
>>147
>オーブは『理想の日本(pgr』

「理想の北朝鮮」の間違いじゃねーの、とか言われてたっけか。
怪しげな武器開発、異常な個人礼賛、確かに北朝鮮ぽいな。
150通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 23:34:36 ID:???
酒じゃなく理念に泥酔して自爆した親父は「ウズミ(理念)」とでも表記するか。
151通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 23:37:03 ID:???
>>149
確かに、北朝鮮の方がしっくりくる>オーブ
ザクレロのオーブはそんな感じだし
152通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 23:46:24 ID:???
あれの場合アスカ家がどうなるかが気になるなー。
十把一からげの狂信者なのか、なまじ理性があった為に余計酷い目にあうか…
153通常の名無しさんの3倍:2009/02/20(金) 23:58:45 ID:???
(誤射による)業火に焼かれながらマユを道連れにして「アスハばんざーい!」と叫ぶ
シンはそれを目の当たりにしてハスハへの信仰心を失う
154通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 00:02:31 ID:???
ハスハって……一瞬、種・種死の舞台がジョーカー星団だったらってネタが浮かんだぜ
155通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 00:20:01 ID:???
カガリの発言のブーメランっぷりは民主党に通じるものがあるなw
156通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 00:37:01 ID:???
ばっか、あれは理想の北朝鮮じゃなく、間違いなく理想の日本だよ。


だが、その日本は日本民主主義人民共和国という国名で元首が偉大なる若き指導者たる同志アスハだけどな。
157通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 01:03:38 ID:???
>>153
イア イア ハスハー
158通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 01:15:22 ID:???
>>156
つまり、負債にとっての日本の理想の姿は、北朝鮮なわけですねw
159通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 02:54:33 ID:???
>>140-158
巣に帰って好きなだけやれ、だがここでやるなと言ってるのがわからんのかカス
160通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 02:58:20 ID:???
オリキャラのミレッタ嬢もオーブやアスハには腹にイチモツありそうだな。

レイのセリフがキラへのイヤミになっててワロタ。
161通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 03:07:20 ID:???
今は無きルナマリア主人公スレで、ルナマリアが男装の主人公だったら、
なんてネタを少し書いてたんだけれども、それは此処で良いのかな?
162通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 03:09:51 ID:???
いいんじゃね?
むしろここ以外のどこに投下できるんだ?
163通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 03:13:26 ID:???
それじゃあ投下するけれども、4レス分くらい前投下部分があってその続きです。
クロスWIKIから、Lnamaria-IF → 一番下の56 に前の部分が載ってます。
164通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 03:14:34 ID:???
1/3

「やったな……」
 シンがつぶやき。
「ふっ、予定通りの事に過ぎない――お前たち三人と一緒――というのは、確かに予想外だが、な」
 レイがぼやく。言葉は不満そうだけど、口は笑ってる。
「ああ……やった、とうとう赤服になれたんだ、俺たちは――!」
 そして――未だにハスキー男ボイスの私。

 熱き血潮と戦火の紅蓮――戦の花形を鮮やかに現す真紅。
 真新しい制服に袖を通して、私達は新鮮な面持ちでお互いに向かい合った。

「ここまで、これたんだ……」
 私達三人はアカデミーの絶え間ないしごきに耐え抜き、見事赤服の座を手にしていた。
 アカデミーの卒業式を終えて、配属も聞いている。なんと大戦後初の新造艦!
そして私達が乗るのは、ザフト最新鋭モビルスーツ――インパルス!

 前途は洋々、意気軒昂! 暫くは戦争なんてないだろうし、私達には明るい未来が待っている。

 私も、ホーク家という武門の名に頼ることなく、そして女という性別に特別扱いされる事もなく、
真っ向正面正々堂々、赤服を纏っている。
 性別を隠すための胸を締めるきついサラシや、根回し、暗躍、隠蔽工作やらを考えたら、
むしろハンデ付きだ。

「その……レナ、ありがとうな」
「なんだよ、シン」
 元気印のシンがいきなりかしこまってきたので、私は面食らった。

「俺、プラントに来て一人でさ――きっと一人のまんまじゃあザフトレッドになんてなれなかったよ。
お前と一緒の部屋になってさ、レナ。お前が色々親切にしてくれたから、此処まで来れた」
「……シン」
 ごめんなさいシン。今は言えないけど、私はシンに謝ることが在る。
 私はシンを使って、私の苦手な所をサポートさせた。シンを完全に私の"裏"に回して、サポートさせて、
それで自分の成績を底上げした。
「……って、何言ってるんだ! 友達だってお前が言ったんだろ?」
「レナ……」
 シンが赤服になれたのは、沢山頑張ったから。私はシンを利用しただけなんて、考えれば直にわかるのに、
考えなかった――疑いもしなかったのだ。ああ、サラシが苦しい。また胸が大きくなっちゃった、のかな?

「――そ、そういえばレナ、妹の、えーと、ルナマリアだっけ? 今日は来てないのか?」
「お、何だシン? 俺というものがありながら妹の方が気になるってのか?」
「こんな時、妹なら来るんじゃないかって思ってさ? ……おいレナ、掴むな、抱えるな、引き寄せるなぁ!」
「何か悔しいなぁ、うりうり!」――どうして私は"私"に嫉妬してるんだろう?
「どうでもいいが、レナード、シン。見られているぞ」

 ――コラ、そこの女子学生! こんなお目出度い日にまで、変な妄想に浸ってるんじゃない!
165通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 03:15:37 ID:???
2/3

 ――数ヵ月後

「……って、インパルスの調整はまだ終わらないのか!? 観覧式は今日だぞ!?」
「落ち着けよレナ――俺だってザクやゲイツには乗り飽きたよ。普通のシミュレーションだと、
中々相手になる人も居なくなってきたしさ」
 セカンドステージの目玉モビルスーツ、インパルスの開発は月単位で遅れていた。
私達は格納庫のあるエリアで手持ち無沙汰だ。

「だが、仕方があるまい? それに、この間ふらりとやって来たジュール隊長には
全く相手にならなかったではないか」
「正直言って……反則だぜ、あの人は。なあレナ?」
「ああ……今思い出しても震えが止まらないよ」
 そう、私達がアーモリー・ワン最強トリオになったかと思えば、三対一でこてんぱんにされる
事だって在るから、MSパイロットの世界は広い。

 ううむ、あの時私がサラシさえ巻いてなければ、と思いたい。

「それでレイ、先刻から読んでるそれ何だよ?」
「インパルスの資料だ。三種のシルエットを持っている。俺たちはそれぞれ一つずつを担当するだろう」
 レイは資料を持っていた。私はまだ貰ってない――例の議長さん経由で手に入れたのかな?

「ふぅん――じゃあ俺はこのブラストシルエットって奴かな?」
「「絶対にだめだ、レナ!」」
 ……火力が大きいからいいと思ったんだけど、演習でレイの乗ったザクを背中から、
"オルトロス"で超長距離"誤"狙撃してしまって以来、ガナーに乗せてもらえない。

 本当にさ、近くの的にどれだけ狙っても当たらないのに、どうして遠くの味方に当たるのかな?

「じゃ……じゃあ、フォースって奴?」
「「――というか、ライフルを使うんじゃない!」」
 はあ……"ファイヤビー"というミサイルで、味方のシンごと"制圧"しちゃったのが、
未だに信用に響いてるなあ。
 なぜか実機になるとてんで弾の当たらない私のザクは、今やスラッシュウィザート一筋だ。

「レナ、シン! 議長がお通りだ」
 と、レイが背筋を伸ばして敬礼を送り、私とシンもそれに続いた。
 議長の横を歩いている金髪の女性は――オーブのアスハ代表? 何時来たんだろう。
 横を見ると、シンは敬礼しながらも相当険しい顔だった。
 プラントに来て二年、最近は大分薄れて来たみたいだけど、やっぱりオーブが――アスハが憎いのだろう。

 一行が去っても、シンは眉に皺を寄せたままだった。
16656:2009/02/21(土) 03:16:52 ID:???
3/3

「それで先刻の話だけど、いいかよシン?」
 話題を変えて、シンの気も逸らしたかった。
 そのつらそうな顔は、見ているのも嫌だったから――。

「残りってなると、やっぱり俺が使うのはこのソードシルエットってことに――」
 なるよな、と言いかけた私の声は、
 ごうんっ――!
 激しい爆発の――これは音じゃなくて衝撃波だ――によって遮られた。
 続けて私の立つ地面が、プラントが揺れる。

「な……なんだ!」
「あ……!」
「これは……戦闘震動――!」
 モビルスーツ同士が戦っている!? 地下から断続的に響く震動に、全身に緊張が走った。
 シンが空の一点を見上げた。つられて顔をあげた私は、そこに信じられないものを見た。

「あれは――!」驚きで声が出ない。
 炎の中から、深緑の影が飛び立っていた。
 足音に続くように、純青のモビルスーツが、崩壊したハンガーから立ち上がりつつあった。
 そして漆黒のオオカミが、ゆっくりと身体を起こして、人形に姿を変えた。

 私達を睨みつけるようなツインアイ、それは確かにカオス、アビス、ガイアの三機。
 私達がセカンドシリーズと呼ぶ、友軍のはずだった。



To Be Continued
167通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 03:18:02 ID:???
以上、投下終了です。
感想、ご指摘はご自由にどうぞ。
では、また。
168通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 03:24:43 ID:???
GJ!
これってインパルス3機出てくるの?
169通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 04:26:48 ID:???
おおー。インパルス揃い踏みが楽しみだ
170通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 04:27:36 ID:???
おぉ、なんかおもしろくなりそうだwGJw
171通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 08:59:02 ID:???
Vガンダムみたいにパーツを複数のパイロットで共有出来るんだから
ザクを揃えるよりずっと効率が良いな
今後の展開に期待してます
172SEED 戦後30年目の愛:2009/02/21(土) 09:06:27 ID:???
カーペンタリアへの岐路、給油中継に寄ったニュージランド、ウェリントン。
アスランたち一行はホテルに仮宿をとった。
数年ぶりの熱い風呂……
熱いシャワーを浴びながらアスランは思い返していた。
《俺は、一所に止住したことがあったか》
彼にとって家族とは何か、と考える機会でもあった。
父、パトリックはその一生をザフト革命とコーディネイターの主権のために尽くした人物であったが、血のバレンタインですべてが変わった。
アスランはパトリックとはほとんど暮らした記憶がなかった。
パトリックに対するテロ事件の後、月に留学の形で避難させた。
その生活はアスランにとって《パトリック・ザラの息子》とは違う人生を歩ませる結果になった。
《結局俺にとって家族というものは安らぎの場じゃなかったのかもしれない》
先の戦争のあと、メイリンと半ば済崩し的に結婚し、二人の子供をもうけたがアスランは家にはほとんど寄り付かなかった。
メイリンは自殺未遂を図ったこともが、さほど気にも留めなかった。
《死ぬ前にもう少し丁寧に扱ってやればよかったな。夫らしいことをせずに行かせてしまった》
窓を見ながら泣いている自身に気付くと顔を洗い流した。
《未練が残るくらいならいっそ忘れてしまいたいものだ!》
アスランは、そう心の中で強く叫んだ……
173SEED 戦後30年目の愛:2009/02/21(土) 09:10:22 ID:???
-日本 横田基地-

基地に2機のMSが着陸する。続いて50機のムラサメが空中を旋回しながら降りてくる。
MA携帯で次々に滑走路へ。
整備兵が空を見上げながら呟いた。
「ありゃ、オーブの使節団の一行かい。随分大がかりな事をするもんだ」
「”馬揃”だな」
”馬揃”。そう日本人は表現したが、早く言ってしまえば《在庫品の押し売り》だった。
オーブは今回の行事に合わせて出席する列強へのデモンストレーションを実施したというわけだ。
連合に参加する各国はおおむね大西洋のダガーシリーズを導入しており、オーブのMSは癖があると言って買いつけなかった。
ただ日本だけは島国という地理特性とMS保有数が条約で制限されているためと考えられているが、
実際は旧世代型の空母での運用が可能というコスト面が大きかった……
……着陸したジャスティスのハッチが開き、ラクスが降りる姿を見ながら整備兵たちが何やら話していた。
「おい、あれは女じゃないか?」
「ああ、ラクス・クラインだな」
大尉が怪訝そうな顔でつぶやいた
「ラクス・クライン?」
「どうかしました大尉?」
「お前ら、インド洋海戦って知ってるか?」
「17年前のことですよね。私はまだ小学生でした」
「そうかい。恐ろしい女だよ、ラクス・クライン……あの女は、なかなかのMS乗りだよ………」
そう云うと大尉は17年前の《事件》を語り始めた……
174SEED 戦後30年目の愛:2009/02/21(土) 09:13:26 ID:???
……CE86年夏、親ザフトを掲げる中道左派・マフディ政権がインド国会を武力制圧すると同時に列強への宣戦布告を端に発してインド洋海戦が起こった。
ザフトは表向き中立をとったが、ザフト退役軍人からなる義勇兵組織《スパルタシスト旅団》がマフディ政権を支援した。
連合はこの政変に対して政治的中立を表明、大西洋と日本は始め静観していたがフランスとオーブの強い懇願により参戦した。

「すごい数だね」
「ええ」
「こりゃ、まいったな。なぁ坊主、俺らだけでやるのかい」
モニターを見ながらキラ達は口々に言った。
キラは脇の士官から報告を受けながら、口を開いた
「ムゥさん、やるしかありません。現にオーブの大使とその家族が惨殺されてます。これは明らかな宣戦布告です」
「キラ様自らご出陣を?」
「撃って出る。アマギ艦長、ムラサメ隊の手配を。あとフリーダム用にチタン合金のシールドを」
「シールド?」
「対艦砲弾用に」
キラはそう云うとブリッジを離れて更衣室へ向かった。
着替えていたイケヤが
「わざわざ出撃される必要はないでしょう」
軍服を脱ぎ、操縦服を着ながら言い返した
「ああいう分らず屋には力を見せないと駄目だよ」
勢いよくジッパーを締めると、ヘルメットを持って出て行った。
格納庫に着くとすぐさま機体に乗り込み、メインモニターの電源を入れ、OSを起動させた
「キラ様、敵はこちらがビームコーティング艦と知っている惧れがあり、実包を使ってくると思われます」
キラはわかり切ったような顔で
「そのためのシールドなんだけどね」
巨大シールドを構えてストライクフリーダムがカタパルトにつく
「キラ・ヤマト行きます」
勢いよくカタパルトに押し出されて、空中へ飛び立った。
175SEED 戦後30年目の愛:2009/02/21(土) 09:16:59 ID:???
飛び立つと数秒も間を開けずに榴弾が雨霰と降ってきた。
いくらPS装甲とはいえ対艦砲弾では関節が持たない。
迫るジンの大軍、悠に120機はいるであろうか。
即座に、巨大盾をかざすとライフルを構えた。

狙いはMS空中支援機とディン。
ディンはいくら高速機とはいえ大気圏内では機体の大きさが仇。
キラは即座に単射か全方位攻撃に変更した。
その瞬間、背後からグフ。
振り向きざまにビームソードを受け、蹴り飛ばし飛行ユニットを打ち抜いた。
次の瞬間、ザクファントムが右肩めがけて斬りかかって来た
シールドで受け返すと、ライフルを腰に戻し、縦の裏にある対艦刀で切り返す。
「えい」
一気にザクを唐竹割に。
「そこか」
対艦刀で脇から来たゲイツRを串刺しにし対艦刀ごと蹴り飛ばす。
「しまった」
一瞬のすきを突かれ、空母にバビが15機。
「ふ、艦が危ない!」
この距離ではフルバーストは無理だ。艦に被害が……
1,2,3,4,5、次々にライフルで打つが間に合わない。
《クソ、あの時みたいに俺はまた大切なものを守れないのか》
176SEED 戦後30年目の愛:2009/02/21(土) 09:19:06 ID:???
艦の上空で爆発が起きる
その瞬間、赤い機体が飛び出し、一気に6機のをバビを粉砕した
国際救援チャンネルに通信が入った。
「こちらはラクス・クラインです。無駄な抵抗は止め、道を開けなさい」
キラは吃驚した
「ラクス、君は………」
操縦服のラクスは続けた
「今回の戦いの義は私たちにあります」
177SEED 戦後30年目の愛:2009/02/21(土) 09:20:29 ID:???
続く
178通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 13:41:06 ID:???
>>171
Vの失敗はその変形が複雑すぎたところ
アニメ的には見栄えがするけど、キット化はし辛かったはず

まあ、ここはSSスレなんでV並にトリッキーな使い方しちゃっても全く問題なし
三機もあれば戦闘中のパーツの貸し借りなんかもできて面白そう
179通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 16:23:07 ID:???
考察スレではよく言われるけど
同じ部隊で違う機種ってのは
整備面でも戦術面でもデメリットが大きすぎるんだよな。



つーわけで、インパルス小隊の活躍に期待します!
180通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 16:25:49 ID:???
本編中から散々言われてたコアスプレンダー量産がついに実現ですか
181通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 19:26:23 ID:???
もし種で連合のG全部奪取されたらどうなる?
やっぱザフト優勢で事が進むのか
182通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 19:34:52 ID:???
>>181
まず残存戦力がムウのゼロだけじゃろくな戦闘にならないだろうからヘリポリは無事じゃなかろか。
連合のMS自体はアラスカメインだから、第二期GATに多少影響が出るかも知れないが大勢に影響は出ないと思われる。
五機あっても隊長のクルーゼがアレだから適当に手を抜いた運用されるだろうしなー。
183通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 19:48:27 ID:???
ミゲル生存
アークエンジェル奪取の可能性
キラ他学生はそのまま
アストレイもそのまま?

間接的に
アルテミスそのまま
砂漠の虎、紅海の鯱はそのまま
オーブのアストレイ未完成?
カガリはオーブに戻らない?

こうかな?
184通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 19:56:06 ID:???
>アストレイもそのまま?
まともな妨害が無くなるからお持ち帰りされる可能性がありそう
185通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 20:22:38 ID:???
もし種世界にキラアスラクカガが存在していなかったら
186通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 20:30:01 ID:???
もし種でマリューがヘリオポリス襲撃時に戦死してたら
187通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 20:34:46 ID:???
もし種・種死の脚本が夢枕獏だったら
188餓月伝 ◆Lna0TEvcJM :2009/02/21(土) 20:43:08 ID:???
シンプルな室内であった。
装飾品の類が、極端にすくないのである。
射撃訓練の、部屋であった。
そこには均整のとれた体に、絶対領域を装備した女がいた。
ルナマリア・ホークがいた。
彫刻のような女だった。
何もかもが、美形だった。
指が、美形。
髪が、美形、
棟も足も肩も美形。
頭から放たれている、あほ毛までが美形だった。

その様子を、黙って見つめる男が居た。
一見、どこにでもいそうな男であった。
美男子ではない。しかし、自分の肉体に、何か独特の気配をまとわり付かせている。
不思議な、男であった。
――アスラン・ザラ。
それが、この男の名前であった。


「あんたも、どうだい、アスラン−−」
ルナマリアが、微笑しながら言った。

「聴いてるぜ、色々とな」
「何をだ」

「だから色々だよ、クルーゼ隊での事や、ヤキンドゥーエの一件とかさ−−」
初対面のアスランに、ルナマリアはざっくばらんな口調でいった。
以前からの顔見知りであったかと、ふとそんな錯覚に陥りそうであった。
「うれしいねえ、あんたみたいな人がいてさ−−。俺はよう、久し振りに血が騒いだぜ」
皇帝が、にっと笑った。
「戦争が、好きですか」
「おう、好きだよ。派手な戦争も地味な戦争もみな好きだ。強くて強大なMSをぶちのめした時なんざたまらねえな。あんただってそうだろう?」
「好きです」
アスランの口から、ほろりと出ていた。
189餓月伝 ◆Lna0TEvcJM :2009/02/21(土) 20:45:05 ID:???
「惜しいですね。貴方ほどの戦士が、いまじゃ、頭が、奇麗事が満開のお花畑の、お姫様の護衛とは」
観客に、見事な射撃の腕前を見せたアスランに、あきらかに険がかった声が、投じられた。
アスランは、激発はしなかった。ただ、発言者―まだ彼よりも若い男に冷たい視線を浴びせた。
「よさねぇか、シン。お客人に失礼だろう」
ルナマリアが叱責した。
「すまないねぇ。こいつぁ、オーブ出身なんだが、先の戦争の時に家族を亡くして、な。オーブ指導層関係者にゃ当りがきついんだ。」
「申し訳、ありませんでした」
シンが謝った。だが、あきらかに言葉だけ、であった。
「見てのとおり、なまいきな奴だがよう、あたしの部下ん中じゃ素質はとびきりだぜ。多分、あんたらを倒せるくらいになるかもな」
キラとアスランをニヤニヤ見ながら、いたずらっぽく、ルナマリアは言い、シンに近づいた。
「ぐぅ!」
なんの準備動作もなく、いきなり、シンに、ルナマリアが蹴りを放った。
ひとつ。ふたつ。みっつ。――よっつめは、入らなかった。かろうじて、かわされていた。
「へえ」
キラが、感心したように言った。
「ふひゅっ」
ルナマリアの赤い唇が尖り、そこから鋭い擦過音が漏れた。立て続けに、シンの身体をルナマリアの突きと蹴りが襲う。
疾い。
頭、喉、首、胸、腹、脚。
ところかまわず、ルナマリアの連打がシンの身を打ってくる。
シンは、かろうじてそれをかわした。あるものは受け、流し、外す。いくつかは当たる。だが、かろうじて急所だけは、当たっていない。
しかし、それまでだった。反撃する余裕が、ないのだ。

きっかり十秒。そこで、ルナマリアは、動きを止めた。
「ふー、こいつは疲れる、腕をあげたねぇ、シ――」
ルナマリアが不用意に、初めて見せた隙、に見えた。シンは、ルナマリアのその口に向かって、左の拳を叩き込んだ。
その攻撃が、空を切った。ルナマリアが、身を沈めていたのだ。
どんっ!
ルナマリアの足刀で、シンは腹を蹴られていた。ルナマリアの両手が、伸びきったシンの手首をつかむ。
ひょい、と下から、ルナマリアの身体がシンの左腕に絡みつく。ルナマリアの両脚の間にはさまれ、仰向けに倒される。逆十字が、完全に決まっていた。
「まいったかい」
ルナマリアが聞いた。
「いいえ」
シンが答えた−−途端に、シンの左腕の内部から、いやな音が響いた。
ルナマリアはシンの左腕を解いて立ち上がると、聞いた。
「まいったかい」
「隊長は、拳を入れられ、倒されたら負けを認めますか?MSなら、腕をを壊されただけで、負けですか?」
「いいや」
「どうなれば、負けるのですか」
「心が折れた時だな。こいつにゃ勝てねぇと思った時さ」
「よかった」
シンが微笑んだ。
「俺は、まだ、ギブアップしていません」
「――こんな奴なんだ。まったく。」
肩をすくめて、困っちまうよ、と言う様に、ルナマリアは周りを見回した。
「いい性格だなぁ。惚れ惚れするよ。――今回はここまでにしといてくださいよ。私と戦う時には万全でいてもらわなければ、もったいない」
キラが笑顔で言った。どこまでも、本気の発言の、ようであった。
190餓月伝 ◆Lna0TEvcJM :2009/02/21(土) 20:46:16 ID:???
以前ルナ主人公スレに書いた奴再掲。
続きません。
191通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 21:00:16 ID:???
たまらぬSSであった
192通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 21:13:37 ID:???
こんな闘争欲求丸出しのキラならいっそ――
そう思わせるSSであった。
193通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 22:55:58 ID:???
句読点がたまらない。
194通常の名無しさんの3倍:2009/02/21(土) 23:31:53 ID:???
これこそ典型的な厨設定>30年後の愛
195通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 00:16:23 ID:???
>>《クソ、あの時みたいに俺はまた大切なものを守れないのか》

この一節だけでキラと名乗っているシンなのか?と思って読み返してみたけど
やっぱりそんなことはなさそうだな、と思い直した
ってか、まだよくわかんな過ぎて感想もつけられない
196通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 01:05:49 ID:???
>>183
ヘリオポリスが崩壊しなかったら、使える物探してる時にアストレイ発見しそうだな
197通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 11:00:15 ID:???
漫画のアストレイじゃ襲撃事件前に
シモンズがプロフェッサーに連絡
オーブ高官がサーペントテールに依頼しているから

どうなるんだろう

でも良く考えたら崩壊しなきゃジャンク屋は火事場ドロボウになってたのかな
198通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 13:18:13 ID:???
崩壊してても火事場ドロだろう、アレは
199通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 13:19:10 ID:???
崩壊してなければ強盗じゃね?
200SEED DESTINY “M” PHASE-08 01/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:52:09 ID:???
「ねぇ、ねぇ君」
 ガイアの様子を見ようと、マユは格納庫に通じるエレベーターへと向かっていた。その
途中、背後から声をかけられた。
「あなたは……」
 マユが振り返ると、彼女を追いかけて声をかけてきたのは、アスランだった。
「確か、アレックスさんとか」
 マユはあまり愉快そうではない表情で、アスランに向き直る。
「もう知ってるんだろう? 俺の本当の名前は……アスラン・ザラだ」
 マユは特にリアクションもせず、アスランを見つめている。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-08

「それで……私に何の用でしょうか?」
 マユはプレーンな表情で、アスランに聞き返す。
「君はオーブ出身だと聞いたんだけど……なぜ、ZAFTにいるんだい? そのことが気にか
かって」
「その事でしたら」
 アスランの問いに、マユは軽くため息交じりに、答える。
「私には家族がいません」
「え?」
「オーブでの戦闘に巻き込まれて、亡くなりました。両親も、…………兄も」
 マユは言ってから、一度軽く目を伏せた。
「それで、プラントに移住したのか。でも、なんだってZAFTに?」
 おっとりした風貌のマユ。現状でこそ優秀なMS搭乗員だが、アスランには、彼女が軍人
の道を選んだ理由が、今ひとつわからなかった。
「…………罪滅ぼし、ですかね」
「罪滅ぼし?」
 マユの答えが意外すぎて、アスランは鸚鵡返しに聞き返してしまった。
「そうです」
「そ、そうか……何があったのかは良く解らないけど……聞かない方が、いいみたいだな」
 哀しげな表情をして、口元で薄く笑うマユに、アスランはそれ以上追求する気を失った。
「君は、オーブに戻るつもりはないのか?その罪滅ぼしはオーブでは出来ないのか?」
 アスランは表情を引き締めると、そう訊ねる。
 すると、マユはアスランから視線を離したまま、表情を不快そうに険しくした。
「できませんし、それに関わらず、戻るつもりはありません」
「でも、君はさっき、カガリに同意してくれた。行き着く先は、同じなんじゃないのか?」
 アスランは若干気圧されるようにしつつも、食い下がるように言う。
201SEED DESTINY “M” PHASE-08 02/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:52:32 ID:???
 ぶるっ、マユのいつしか握り締められていた拳が震える。
「あれは自分の意見を言っただけです。それに、行き着く先が同じだとは、思っていませ
ん」
「そうか……」
 強い調子で言うマユに、アスランはやや気圧されるように返事をした。
「お話は以上ですか?」
「あ、ああ……すまん」
 マユが訊ねると、アスランははっと我に返って、返事をした。
「それでは、出撃の準備がありますので、失礼します」
 マユはそう言って、開いたエレベーターの扉の中に進んで行った。
 ────君は……人の弱さを知っている、戦うべき人間じゃ、ない……
 アスランそう思うと、しばしマユを見送っていたが、ふと思いついたように引返した。
202SEED DESTINY “M” PHASE-08 03/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:53:03 ID:???

「艦内はコンディション・イエロー継続。MS隊は発進を」
 タリアが命令し、クルーは速やかにそれを実行していく。
『発進命令。ガイア、マユ・アスカは発艦シークェンスに移ってください』
 ガイアのコクピットに、メイリンの声が届く。
「了解、マユ・アスカ、発艦シークェンスに移ります」
 ガイアを格納庫から、発艦デッキのカタパルトに進ませる。
「発艦システムリンケージアップ、全機構異常なし。マユ・アスカ、いっきまーす!!」
 ガイドLEDが、待機位置から前方に向かって順次点灯する。リニアカタパルトが作動し、
ガイアを宇宙空間に射出した。
 飛び立てば、そこにユニウス7の姿があった。MSにとっては、目と鼻の先といえる距離
である。
「…………」
 マユが何かを考えるように、ガイアを前進させつつユニウス7を見つめていると、
『通達。臨時のパイロットが1名、参加しするとのことです』
 メイリンが通信越しにそう告げてきた。
『臨時のパイロット?』
 ゲイルが怪訝そうに言う。
 すると、通信用ディスプレィに、その姿が写し出された。
『自分だ。もう、みんな知っていると思うが、俺の本当の名はアスラン・ザラ、元ZAFTだ。
訳あって姿を隠していたが、この事態にいてもたってもいられず、デュランダル議長にお
願いして加えてもらった。よろしく頼む』
 アスランの挨拶に、マユはふぅ、と目を伏せてため息をついた。
『作業とは言え、ご一緒できるとは光栄です。よろしくお願いします』
 笑顔でそう言ったのは、ルナマリアだった。
 そのルナマリアの紅いゲイツDが発艦してくる。さらにレイ機、ミレッタ機、ショーン
機、ゲイル機、と続く。
 ショーン機とゲイル機が、MS用の運荷コンテナを背負っていた。
 そして。
「アスラン・ザラ、ゲイツF、出る」
 オリーブドラブの標準塗装のゲイツFに乗り、アスランはミネルバから飛び立った。
『マユ、マユ・アスカ、聞こえるか?』
「?」
 アスランの機体から、ガイアに対象指定で通信が入った。
『俺は……俺が、もう一度戦う、だから、君は……』
「待ってください! その話は後で!」
 アスランの話を聞こうとしていたマユだったが、並行して状況確認をし、サブコンソー
ルのディスプレィに目を落として、慌てて声を上げた。
「何か、様子が変! ミネルバ!」
 通信を強制的に切り替えて、ミネルバを呼び出した。
203SEED DESTINY “M” PHASE-08 04/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:53:31 ID:???

 その時、ミネルバの艦橋でも異変を察知していた。
「ユニウス7内、複数のMSが……戦闘状態の反応です、これは!」
 男性オペレーターが、驚いたような声で報告した。
「なんですって!? どうなっているの!?」
 タリアは戦慄し、反射的に声を上げた。
「解りません、フレンドリー・スコークはどちらもZAFTのものです!」
 メイリンが言う。
「そんなバカな!」
 アーサーが、愕然とした表情で素っ頓狂な声を出す。
「テロリストの横流し品……? コンディション・レッド発令! 対MS戦準備!」
 タリアは疑問を口にしつつ、凛とした態度で下命した。
204SEED DESTINY “M” PHASE-08 05/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:54:13 ID:???

「一体、何なんだこいつらはぁっ」
 純白のゲイツDが、パルチザンでガンメタリックのMSを切り裂いた。
「へへっ、わらわら沸いてきやがるぜぇ」
 ゲイツFのビームライフルが、的確に敵対するMSを撃ち抜いていく。
「ジンのようだが、ただのジンじゃないようだぜ」
 ゲイツFのパイロット、ディアッカ・エルスマンは、通信越しに、暴れまわっている白
いゲイツDに声をかけた。
「ユニウス条約で生産中止になったジン・ハイマニューバの改良型だ! 負ける気はしな
いが……くそっ、時間がないというのに!!」
 白いゲイツDのパイロット、イザーク・ジュールは毒つきながらも、次々襲い掛かって
くるジン・ハイマニューバIIをあしらっていく。
「!」
「うわぁぁぁぁっ」
 隕石破砕爆弾『メテオブレイカー』の設置作業を続けていたゲイツFの1機に、ジン・ハ
イマニューバIIが、対艦刀で斬りかかる。
「させるかぁっ!」
 イザークのゲイツDが、相対的上方から降ってくるように飛び込んできて、ジン・ハイ
マニューバIIを串刺しにした。
「くそっ、このままではジリ貧だぞ……」
 イザークが戦慄し、毒つきかけた時、
『隊長、ミネルバ隊が合流します』
 と、母艦であるナスカ級『ボルテール』から、通信が入った。
 ビーム兵器の射撃と、格闘戦をするMSのスラスターの光が入り乱れるそこへ、ミネルバ
のMS隊は近づいていく。
「ショーンとゲイルは下がっていろ。メテオブレイカーをやられては元も子もない」
 レイが言う。
「ホント、ゲイツDが採用されて正解だったわね」
 舌なめずりしながら、ルナマリアは言う。
 ニューミレニアムシリーズは換装システムを前提とした機体なので、作業の為であれば
軽装状態で出撃していただろうから、一度母艦に引き返すか、丸腰当然で戦うかの選択に
なってしまったはずである。
「やめなさいよぉぉぉぉっ!!」
 マユの絶叫と共に、ガイアが突っ込む。設置途中のメテオブレイカーの至近で、ゲイツ
Fを襲っていたジン・ハイマニューバIIに、ビームサーベルで斬り込む。
「一体何が目的だか知らないけどねぇ、こんなことまでするフツー!?」
 ルナマリアのゲイツDは、パルチザンで1機の頭部を潰すと、背後から近づいてきた相手
に、振り返り様エクステンショナル・アレスターを発射する。
205SEED DESTINY “M” PHASE-08 06/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:54:41 ID:???
 ダガーL戦で使った手だが、目の前の相手はまだ知らない。そのままハンマーの要領で
振り回され、ユニウス7の地表部に叩きつけられる。
「バカな! ジン・ハイマニューバIIを上回っているだと!?」
 パイロットがそう言いながら、スラスターを吹かして一気にルナマリア機に肉薄する。
「ルナお姉ちゃん!」
 1機を袈裟斬りにしたマユは、紅いゲイツDに近づくジン・ハイマニューバIIを見つける
と、迷わず自らの手元にあったビームサーベルを投げつけた。
 ヴァジュラ・ビームサーベルはジン・ハイマニューバIIの腰部に突き刺さる。それを破
壊してから刀身ビームが消え、擱座するジン・ハイマニューバIIと共に転がった。
「いけない!」
「バカめ!」
 アスランの叫びと同時に、別のジン・ハイマニューバIIがマユの背後を取った。
 ガイアは前転するように4脚形態になり、ジン・ハイマニューバIIの斬撃から逃れた。
「なんだと!?」
 そのまま、ビーム突撃砲でジン・ハイマニューバIIを撃つ。ほぼゼロ距離射撃。吹っ飛
んだ。
『後ろからも新手が、メテオブレイカーが!!』
 ショーンの悲鳴のような声が飛び込んでくる。
「くそっ、まだいたのか!」
 先着していた部隊を襲撃していた不明機はほぼ一掃されていたが、ショーン機、ゲイル
機の背後から、新たに複数のジン・ハイマニューバIIが現れた。
「先着隊は作業を続けてくれ、こいつらは俺達が何とかする!」
 振り向いて突進しつつ、アスランは通信越しにそう言った。
『貴様、アスラン! こんなところで何をしている!?』
 ゲイツFの通信用ディスプレィに、驚きの表情のイザークが写し出された。
「その話は後だ! 今は作業を急ぐんだ!」
『わ、解っている!』
『了ぉー解』
 イザークに続いて、ディアッカがおどけたような口調でそう言った。
 スラスターを吹かして新手に向かうアスランだったが、それを飛び越えるように、4脚
形態のガイアが追い越していった。
「マユ、君は……!」
 アスランがそう言ったときには、ガイアは前転しながら2脚形態に変わると、ビームラ
イフルで1機を撃ち落した。
「ショーンお兄ちゃん、ゲイルお姉ちゃん、メテオブレイカーを設置して!!」
『りょ、了解』
 既に先着隊のメテオブレイカーが作動し、ユニウス7のフレームをあちこちで砕いた。
だが、それでも原型が崩れるのにまだ足りない。
206SEED DESTINY “M” PHASE-08 07/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:55:08 ID:???
『させるかぁっ、ナチュラルの飼い犬どもが!!』
 ショーン機とゲイル機が、メテオブレイカー設置を開始したとき、通信に男の声が割り
込んできた。
「あなたが首謀者!? ユニウス7の落下そのものも!?」
 マユはその相手に問いただす。
『そうだとも! 我が妻、我が娘のこの墓標、落として焼かねば世界は変わらぬ!!』
「う……」
 マユは一瞬言葉に詰まる。脳裏に兄の姿がフラッシュバックした。
 だが、動きの方に隙はできない。2機をビームライフルで撃墜すると、左手用のビーム
サーベルを右手で取らせ、構える。
 ガッキィィィンッ
 ジン・ハイマニューバIIの対艦刀を、ガイアの機動防盾が受け止めた。
「だからって、こんなやり方! 罪のない人も他の生き物も巻き添えにして!!」
 マユは表情を険しくし、相手のパイロットを糾弾するように怒鳴る。
『そう言って、野蛮なナチュラルと馴れ合うか、此処で無惨に散った命の嘆き忘れ、討っ
た者等と偽りの世界で笑うというのか、貴様等は!! 軟弱なクラインの後継者どもに騙さ
れて、ZAFTは変わってしまった! 何故気付かぬか、我等コーディネーターにとってパト
リック・ザラの執った道こそが唯一正しきものと!』
「うっ……」
 動揺の声を漏らしたのは、アスランだった。目を見開き、一瞬動きが止まる。
 幸い、他のジン・ハイマニューバIIも、レイ機とルナマリア機が取り付いていたので、
アスランのゲイツFを狙うものはいない。
「くだらないよ! 地球を滅ぼして、コーディネィターに得になることなんてひとつもな
いのに! 亡くした家族のことを思うのなら、プラントを守るべきだよ!」
『妻も娘も逝き、友は貴様らが討った! もはや私に守るものなどないわ!!』
 マユがビームサーベルでジン・ハイマニューバIIに斬りかかる。シールドがそれを受け
止め、バチバチと火花が散る。
「その犠牲がプラントを守ったんだよ! そのプラントを守るのが残された者の役目なん
じゃないの!?」
『腐敗した今のプラントなど、守るに値せぬ!!』
 ガイアがシールドごとジン・ハイマニューバIIを圧す。ジン・ハイマニューバIIは対艦
刀を振り上げ、ガイアに斬りかかろうとした。だが、その瞬間、ガイアのビーム突撃砲が
射撃位置に倒れた。
「!?」
 ジン・ハイマニューバIIはガイアを蹴飛ばし、凌ぎ合いから逃れようとする。だがほぼ
同時にガイアのビーム砲が放たれた。真芯は逃れたが、対艦刀を握る右腕が肩からキレイ
に消し飛んでいた。
207SEED DESTINY “M” PHASE-08 08/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:55:40 ID:???
 その時、そのジン・ハイマニューバIIのメインカメラに、メテオブレイカーを設置する
ゲイル機が捉えられた。前方に障害物はない。
「させるかぁぁぁっ!!」
 スラスターを全開にし、ジン・ハイマニューバIIは、ゲイルのゲイツFめがけて突っ込
んでいく。
「しまった! ゲイルお姉ちゃん!!」
 ドガァッ!!
「うわぁぁっ!!」
 ゲイツFが吹っ飛び、設置途中のメテオブレイカーが転がる。
『ゲイル!』
 ショーンが呼びかける。
「このぉぉぉっ!!」
 マユはゲイル機を突き飛ばしたジン・ハイマニューバIIの背後に、一気に迫る。
 ガイアのビームサーベルが、ジン・ハイマニューバIIを両断した。
「…………」
 マユの目じりに、熱く滲んでくる。
「私だって……許せないモノだってある!! だぶん、それを見たら……」
 既に物言わぬ残骸と化したジン・ハイマニューバIIに向かって、そう語りかけた。
「でも、こんなやり方は、間違ってるよ……!」
 他の機体も一掃されたのか、レイとルナマリアのゲイツD、そして射撃でアシストして
いたミレッタのゲイツFが、ショーンとゲイルのゲイツFに近づいてくる。
「大丈夫、ゲイル!?」
 ルナマリアが心配げに聞く。
「あたし自身に異常はないよ……ただメインスラスターがやられてて……」
 その時、ユニウス7が、不気味な軋みを上げ、ビリビリと振動を始めた。
「突入コースに乗った! 加速度的に落ちていくぞ」
 レイが険しい口調で言う。
 ほぼ同時に、ミネルバから帰還信号が放たれた。
「ごめん、ショーン、ミレッタ、牽引してもらえるかな」
「OK」
「お安い御用」
 ゲイルが言い、ショーンとミレッタが答える。ゲイル機は、ショーン機とミレッタ機に
両脇を抱えられて、離脱を始めた。その後ろを守るように、レイ機とルナマリア機が続く。
 先着隊も、次々と離脱を始めていた。
「あれ、アスランさんは?」
 マユは呟き、サブコンソールでその位置を確認する。
 アスランのゲイツFは、ゲイル機がジン・ハイマニューバIIの妨害で設置し損ねたメテ
オブレイカーを、設置しなおそうとしていた。
208SEED DESTINY “M” PHASE-08 09/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:56:17 ID:???
「アスランさん、帰還信号が出ています! 早く、戻らないと!!」
 マユは言いつつ、ガイアでアスランのゲイツFに近づいた。
『解ってる、でも少しでも砕かないと、地上が……』
「っ……」
 アスランの言葉に、マユはガイアで、ゲイツFの反対側からメテオブレイカーを支え、
起した。
 位置を垂直に据えてから、スイッチを入れる。
 浸透用のドリルが作動し、爆砕用の弾体が潜り込んでいった。
「よし、これで……」
 ゴゴゴゴッ……
 ユニウス7が、大気の干渉で大きく揺れ始めた。
「いけない、臨界点を超えた!!」
 ユニウス7の外周に、紅い炎が走り始める。
『マユちゃん! アスランさん!! 回収不可能だよ!?』
 EMP効果を受けてノイズ交じりの通信が、メイリンの素っ頓狂な声を伝える。
「大丈夫、なんとかします!」
 マユはそう返事をすると、ガイアでゲイツFに抱きついた。
「え?」
 アスランが、面食らったような声を上げる。
「とにかく、ユニウス7から離れないと!」
 マユはアスランに言う。2機は抱き合った状態で、もどかしいほどゆっくりとユニウス
7から離れていく。
『マユ・アスカ、しかし、このままでは!!』
 メイリンに代わり、タリアが呼びかけてきた。
「タンホイザーでしょう!? 構いません、撃ってください!」
『けど!』
「みすみす巻き添えになるつもりはありません! できる限り離脱しています! だから、
早く!!」
 躊躇うようなタリアの態度に、マユはむしろ落下していくユニウス7に憔悴して、言い
返した。
『解りました。無事を祈ります』
 そう言って、ミネルバからの通信が途絶えた。
 陽電子砲タンホイザー。
 陽電子の拡散による大気放射化を抑制する為、その外周に筒型の高密度粒子ビームを同
時に発射する。
 そのビームの煌きが、ユニウス7に火花を散らした。メインシャフトを完全に砕かれ、
分解しながら燃え上がる。
 だが、それでも規模の大きい破片が残っている。炎の雨となりながら、地球を周りつつ、
落下していく。
209SEED DESTINY “M” PHASE-08 10/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:56:49 ID:???
 その破片の群れよりやや遅れて、抱き合ったガイアとゲイツFもまた、突入コースをた
どっていた。
「再脱出不可能……ま、見るまでもないか……」
 計器盤とサブコンソールを確認し、軽くため息をつく。
『マユ……すまん』
「いいんです、私も多分、同じ行動をとってたと思いますから」
 通信ディスプレィの向こうで、申し訳なさそうにするアスランに、マユは苦笑してそう
言った。
「それより、アスランさん」
『ん?』
 ガイアとゲイツFの姿勢を入れ替え、ゲイツFの負担が少なくなるようにする。
「何処に……落ちたいですか?」
210SEED DESTINY “M” PHASE-08 11/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/22(日) 14:58:09 ID:???
>>200-209
今回は以上です。
211通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 15:52:39 ID:???
>>209
マユ「「何処に……落ちたいですか?」
凸「君との……恋に」

大気圏に放り出される凸

すまん、思いついただけなんだ。逝って来る。
あと200-209GJ!
212通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 16:15:05 ID:???
>>211
そんなアスランなら生身で放り出しても大丈夫w
213通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 16:39:36 ID:???
次の話ではチリチリアフロで登場ですね。
わかります!
214通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 16:53:44 ID:???
もしカガリ誘拐の犯人がアスランだったらをやってもいい?
さすがに大気圏突入でアフロまではやらないけど、お馬鹿なアスランがやりたくなった
215通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 17:27:42 ID:???
やってみてくれ
楽しみに待っている
216通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 18:05:50 ID:???
ボディガードじゃなくて誘拐犯でしたってこと?
よくわからんがギャグ物も大歓迎だ
217通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 19:20:40 ID:???
もし種がスーパーロボットアニメだったら

舞台はひたすらヘリオポリス
律儀に一機ずつ来る敵
やっと何機かで攻めてきたらこっちも味方の増援
218通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 21:17:48 ID:???
>>197
理屈の上ではヘリオポリスごとジャンク認定すればいいんじゃね?
219通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 21:18:52 ID:???
>>218
開き直りも良いところの泥棒だなw
220通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 21:19:41 ID:???
ところで、フレイ生存で種死でシンとどうのこうののスレが前にあった気がしたけど、
雑談だけでSS無かったんかな?
221通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 21:28:37 ID:???
>>219
ジャンク屋ギルドは自分らで襲撃したジェネシスαをジャンクとして接収しているwww
222通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 21:30:11 ID:???
海賊が軍艦を襲撃して、「海に浮かんでたから俺の物」みたいな感じかw
デンジャラスな組織だぜw
223通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 21:39:43 ID:???
外道の設定って狂ってるな
224通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 21:47:21 ID:???
>>220
>フレイ生存
おそらく戦後30年ではなかろうか?
そんな感じがする
225通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 22:05:00 ID:???
>>222
中古MSを傭兵とかにお安くレンタルしてたり販売したりしてるジャンク屋ですからw
226通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 22:08:03 ID:???
>「私だって……許せないモノだってある!! だぶん、それを見たら……」
フリーダムの事言ってるのかな。
この後オーブだけど……キラとの初接触はどうなるのか楽しみだ。
227通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 22:15:28 ID:???
>>220
あったと思うけど、小話くらいだった気がするなぁ
ミーアスレみたいな感じ?
228通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 23:03:20 ID:???
>>224
いや、統合以前の話。それごく最近始まった奴だよね?

>>227
やっぱりそんなもんか。
悪くない組み合わせだと思うんだがな。復讐を捨ててるにしろ捨ててないにしろ。
229通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 23:09:18 ID:???
>>228
種死後フレイとシンなら逆シンスレのCSAじゃないか?
230通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 23:41:24 ID:???
>>228
何話か長編のはしりっぽいのが投下された気はするんだよね
だけど職人さんどっか行っちゃって、そのまま保守スレになって消えたんだったか?
割と期待していた覚えはあるんだけど…

まあ、本編では接点がないどころか時系列的に出会うこともないんだけどな!
231通常の名無しさんの3倍:2009/02/22(日) 23:58:40 ID:???
>>213
思ったんだが、アスランならネタ的にアフロよりツルッパゲじゃないか?
232通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 00:10:03 ID:???
>>223
ザフトがジャンク屋なら戦争が起こらなかったわけですから
プラントをジャンク認定で問題無し
233通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 00:32:01 ID:???
盟主王にジャンク屋が協力すればオーブ戦も起きなかったしな
カグヤとモルゲンレーテをジャンク認定すればいいだけの話
234通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 00:39:01 ID:???
フレイ生存でシンとどうこうってのなら逆シンのジオン公国の光芒にあったな
235通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 01:23:46 ID:???
あの話の戦いは結局新たなスパコディのデータ取りに利用されたって所で終わったんだよな。
でもさよく種の二次創作ではラクシズを倒してめでたしめでたしで終わるけど
キラという実例ができた以上あの世界ではこの先何度もスパコディが現れると思うんだ。
236通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 04:21:19 ID:???
あれって単に金を掛けたぶんだけ確実に効果がありますってだけだからな
単に遺伝子改造の事故がなくなるだけの医学的価値しかない、強いの造りたきゃそれなりの金つぎ込まないとならんのは変わらないんだし
237通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 07:50:33 ID:???
せっかく金掛けて改造したのに効果がありませんでしたサーセン
が無くなりました。ってだけなんだよなスパコディ
238通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 09:45:17 ID:???
>>235-237
ただあの世界じゃ並みのコーディは意味がなくなりかけてるからな。
コニールとルナがMS戦で互角に殴りあう世界だぜ。
239通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 12:39:15 ID:???
ちなみにパトリックがアスランを可愛がらないのは、多額の金つぎ込んで改造したのに禿の遺伝を阻止できなかったからだと思う
何をしようとも無駄なものは無駄なのだとアスランの存在がパトをあざ笑うのだろう
240通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 12:56:56 ID:???
>>239
もっと額が後退してくれば、二人はきっと分かり合えるよ
241通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 13:35:06 ID:???
そして、次世代に禿の遺伝を伝えない為にスパコディ研究にのめりこんでいく二人
242通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 13:43:47 ID:???
全禿が泣いた
243通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 13:44:57 ID:???
?「そうよ、ザラ親子なんか星になっちゃえばいいのよ!」
244通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 14:35:09 ID:???
>>241
パトリック「全宇宙の頭髪の少ない者達の明日の為に、今日から私は己の髪を全てを捨てるぞ!」
アスラン「せっかく今日まで生き長らえさせてきた髪達を、捨てると仰るとですか父上?!」
パトリック「ああ、残り僅かな己の毛髪に囚われていては、多くの禿達を救う事など到底叶わんと気づいたのだよ」
アスラン「それ程の覚悟とあれば、俺もお供します父上!」
パトリック「ふふ、ただ抜け毛に嘆くだけであったお前が、こうも立派になってくれるとはな・・・」

これは、残り僅かな毛髪にさえも別れを告げ、スキンヘッドとなってまで世界の禿達に尽くしたある親子の物語である・・・
245通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 14:44:59 ID:???
かっこよすぎw全禿が泣いた
246通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 18:36:54 ID:???
>>243
そのとき、HAGEが発動した
247通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 19:11:29 ID:???
クルーゼ「私にはつるつるの頭にヘアコンタクトをするしか選択肢がなかった! 人類を裁く権利がある!!1!!」
248通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 20:23:46 ID:???
>>246
全頭髪がクロスアウツするんですね?
249通常の名無しさんの3倍:2009/02/23(月) 23:51:47 ID:???
孫悟空みたいに頭髪が全部分身になったりして
250通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 00:34:41 ID:???
だめだ。孫悟空って言われて真っ先にスーパーなあのお方の方を想像してしまった。
251通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 03:13:03 ID:???
もしG兵器の中はgkbrが大量発生するというジンクスがあったら

きっと魔乳あたりがデスマで調整中、コクピット内に菓子を大量に持ち込んでたりしたんだぜ
252通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 04:45:48 ID:???
>>251
ガクブルだよな?ガクブルって読むんだよな?
あはははは
253通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 06:30:10 ID:???
>>251
ベルグバウワショーイ
254通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 10:32:22 ID:???
黒い貴公子にアドミラル・チャバネンコと申したか
255通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 10:39:55 ID:???
  _ノ_ノ
|*゜∀゜) 流れ的にカサカサするなら
|⊂   今のうち…?

| | _ノ_ノ
| |*゜∀゜)ベルグバウッ!!
"""

| | サッ
| |彡
"""
256通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 12:13:08 ID:???
犬は空をとべんよな。ゲイツはオリ設定みたいだからよく分からんけど。
大気圏突入が素で出来るハードウェアのテクノロジーはすごいのになんでソフトフェアはダメなんだろ。
257通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 13:51:09 ID:???
>>256
あれ?アビスガイアカオスの奪取の時に飛んで逃げてなかったか?
人型でだが
258通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 14:53:05 ID:???
飛ぶのと跳ぶのは違うだろ。
259通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 18:24:07 ID:???
「ガイア、飛んじゃう!」
260通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 19:21:29 ID:???
>>209
<どこに落ちたい
予測降下ポイントに辿り着いた救助隊の誰もが生存を絶望視する中、
地中から「あー、死ぬかと思った」と言いながら何事も無かったかの様に登場するアスランを幻視した。
261通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 19:50:10 ID:???
>>260
そんなちちしりふとももをこよなく愛する煩悩まみれな凸なんか知りません

……そんなキャラだったらもっと愛せたかも知れない。
キラとの関係もピートとのそれみたいに、妬みながらも端から見ると親友みたいな。
いや、これはむしろクロススレの領分なのか?
262通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 20:20:02 ID:???
もしシンがショタだったら
ラッキースケベ
「へへっヤッターラッキー!」
スティング「あのガキやるじゃねえか・・・」
アウル「何胸触ってんだよ!おいこら待てよ糞ガキ!」
シン「にげろー!」
ステラ「可愛い・・・」

アスラン「・・・」
レイ「手を出したら犯罪ですよ」
アスラン「出さねぇよ!・・・(でもあの歳であの姿は無いだろ・・・)」

議長「可愛いから勲章をあげよう」
シン「勲章なんかいらないよー、それよりお菓子ちょーだい!」
議長「では飴をあげよう」
263通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 20:33:57 ID:???
>>261
アスラン・タダオ・ザラ
「だめだー!もうあかーん!
 せめて一度で良いから水着を着た同僚のママンで埋め尽くされたプールで
 プラント音頭を歌ってみたかったー!!」

こんなんだっけか?
264通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 21:06:16 ID:???
>>263
凸がそんくらい突き抜けたアホだったら、むしろ大好きになってたよwww
265通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 22:04:45 ID:???
父ちゃん部下に撃たれる前に心労で倒れそうだな
266通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 22:17:01 ID:???
>>209
なンて哀しい目をしたアスランさンなの----―ッ!
267通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 23:03:55 ID:???
>>263
美神的ツッコミをしてくれそうなキャラが遺作くらいしか思い浮かばねぇ…
268通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 23:39:17 ID:???
年取りすぎて何かを覚えると何かが抜ける、Dr.カオスなクルーゼ隊長で頼む

「えーっと、髪の乏しい青年、君の名は何だったかな?」
269通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 23:46:37 ID:???
特殊能力的にニコルがタイガーになってしまう件

……誰だっけ、と言ってやるな。雇い主のエミよりは出番があったような気がするし。
270通常の名無しさんの3倍:2009/02/24(火) 23:58:24 ID:???
>>263
割りとそのレベルまで堕ちたアスランって多い気がw
271通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 00:14:00 ID:???
種でもしもキラとアスランの立場が逆だったら。
272通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 00:14:59 ID:???
もし種を空想科学なんちゃら風にアレンジしたら
273通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 00:17:45 ID:???
もしもカガリがへリオポリス襲撃の時に死んでいたら
274通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 00:24:57 ID:???
>>273
AAが砂漠で沈んで、めでたしに限りなく近い何か
275通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 01:28:47 ID:???
>>265
父ちゃんも同じベクトルの煩悩の持ち主だから大丈夫だ。
しかもジンぐらいだったら素手で相手できるぞ。
276通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 03:53:32 ID:???
>>275
それだとアスラン母が死にそうに無いぞ
なぜか核が不発とかありえる
277通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 04:44:07 ID:???
>>275
ストライク追いかけて落とし穴→あぼーんの流れは吹きました…
「おお! マーシャンの諸君!」
オーブに着いたアキダリア。
マーシャンを出迎えたのは、カガリ自身だった。
「いや、ご無事でなりよりだ」
「心配していたのですが……良く・・・・・・」
「確かに本人だな」
「ですね?」
アグニスとナーエはすばやく視線を交わす。
「その様子だと、拉致されていたのは知っているようだな。はは、なんとか自分で抜け出してきたよ」
「ところで……」
ナーエは言った。
「キラ・ヤマト達を指名手配したと?」
「うっ」
カガリは辛そうになる。
「彼らに、私は拉致されたんだ。そう、彼らに拉致されていた。彼らは、精神を病んでいた。まともに見えた周囲の
人達も。まるで精神病者のキラを指導者のように扱って……引きずり込まれた、いや、元凶はラクスかな。薬まで
使ってラミアス艦長を洗脳していた。狂ってる。誰も彼も。こんな事ならもっと早く、医者に診せるべきだった」
「それで……アークエンジェルは今は?」
「ニュースで見たろう。今は、前の戦役のような事をやっている、本当にそれが平和に繋がると信じて。彼らが哀れ
でたまらない。あんな事で戦争が終わると思っているのだから」
「……」
「では、我々の任務は終わったと言う事でよろしいですな」
ここまで口を開かなかったガルトが言った。
「お前達、氏族のガルド・デル・ホクハにサース・セム・イーリアだったな」
「はい」
「今度作る、近衛部隊に入ってくれ。私はユウナの人を見る目は信頼している。そのユウナが私を探すように頼ん
だお前達だ。頼む……! 私には信頼できる人材が一人でも必要なんだ!」
「頭を、お上げください」
優しい声でガルドがカガリに手を差し伸べた。
「代表がそうおっしゃられるならぜひ、我ら、加わらせていただきましょう!」


「まさか!」
部屋にいるのは3人のみ。レイとタリア、そして……ラウ・ル・クルーゼ。
「本当だよ。私はラウ・ル・クルーゼだ。しかし、色々と覚えも無い罪も付け加えられているものだ。どうせシーゲル
の腰ぎんちゃくの女、アイリーン・カナーバがやった事だろうがな。ふん。フリーダムの強奪? ジェネシス自爆? 
馬鹿らしい。地球が滅びればプラントも滅びると言うのにわざわざ自爆など」
「成原成行博士でもあるまいしね」
成原成行博士は『自爆は男のロマンだ!』と公言してはばからない人物である。
「残念ながら、彼には完璧なアリバイがある」
「それは残念ね、学会から追放するチャンスだったのに」
タリアはちっと舌打ちした。
タリアと成原成行博士の間には何かあったようだ。
「で、これから、どうするおつもりで?」
「……フランスの、とある町で静かに余生を送っていく予定だった。しかしまた戦争が起こり。だが……最近のザフ
トはなんだ。ここまで疲弊していたとは。助力をする気になった」
「しかし、助力と言っても、あなたは一応罪人ですよ?」
「ふ……ギルバート・デュランダル議長本人に連絡を取ってみてくれ。私の無実の罪など、あっさり覆るさ」
「私も、添え書きしましょう! 彼が確かに本人であると!」
レイが意気込んで言う。
「わかりました。最優先で本国に連絡を取ります!」

タリアが本国に送ったその情報は、プラント上層部にちょっとした騒ぎを引き起こした。フリーダムー強奪などの事
件があらためて洗い出され、その過程で、フリーダムの格納庫の前でカメラ目線を取るラクス・クラインが写ってい
る画像が見つかったのである。しかして、それは後に評議会議長であった時のアイリーン・カナーバに握りつぶされ
ていた事も明らかになる。
もっとも、クライン派の基盤を壊すという事でそれがプラント市民に公表される事はなかった。
だが即日、アイリーン・カナーバは拘束された。
ジェネシス自爆についてはラウ・ル・クルーゼ本人の弁明書から転載するのがよいだろう。
『――確かに自分の生まれに絶望して全人類の滅亡を図っていた事もあった。地球を撃たせるようにザラ議長を志
操したのも事実である。だが、それで人類滅亡には十分である! わざわざジェネシスを自爆させるなど無意味極
まりない!』

結局旬日を経ずして、クルーゼにはデュランダル議長直々の命令で、ザフト復帰とミネルバ配属が決められた。
仮のフェイス任命と共に……。

「どうしましょう?」
ルナマリアはアスランに尋ねた。
「ん?」
アスランはジェネシス自爆の事を考えていた。その犯人はクルーゼでもなかった。ではそいつは、今でものうのう
と、この世界に生きているのだ。
「ほら、モビルスーツですよ。レジェンドは、クルーゼさんに渡した方がいいような気がする」
「そうかもな。で、ルナはどうする?」
「ほら、インパルスが2機になったでしょう? 一機をマユにして、私は慣れたセイバーに戻ろうかと。マユもブラス
トインパルスからなら、ガナーザクから機種転換もスムーズに行くと思うんですよねぇ」
「……これは俺がいわれた言葉だが」
「え?」
「上に行けよ上に、いつまでも切った張ったやってんじゃねぇぞ」
アスランはルナマリアの顎を掴んだ。
「ぁ……、む……」
アスランは、隣に座ったルナマリアに口づけた。
それは、衝動に突き動かされたと言うような物ではなく、もっと温かい物であった。


「アイリーン・カナーバが拘束されたそうじゃ」
「ああ」
ロゴスの会議である。アイリーン・カナーバが拘束された事は、すぐに彼らに伝わった。
「西ユーラシアの奪回も順調だ」
「ジブラルタルもじきに落とせよう」
「プラントの奴らは、馬鹿だな」
一人が嘲笑する。
「ザフト全軍恐れるにたらないが、彼女の舌先は恐ろしい」
「なにしろ、プラントの独立を認めなければコロニーを落としてやるとまで言われたからな」
ブルーノ・ジブリールが苦々しい声で言った。
「まったく! ユニウス7が落下するとは思わなかったよ! その被害と言ったら! プラントの建設費なんてもん
じゃない! やはり奴らはプラントごとでもいい、絶滅させるべきだったのだ!」
「後知恵だよ、後知恵」
「我々が譲歩しなければ本気でやりかねん勢いだったのだよ」
「しかし、彼女が失脚したと聞いた時は実に嬉しかった」
「いっそ地球軍に引き抜きたいほどの手腕だのに、それをまぁ拘束とは」
「「ははは」」
「しかし……」
ブルーノ・アズラエルは気がかりそうに言った。
「先の戦役時、警備が雑なプラントとはいえ拘束されてたのにもかかわらず、ほとんど自力で脱出して仲間を集め
てクーデターを短時間で成功させた手腕も恐ろしい。もしかすると、もう一度同じような形で彼女に会うかもしれん
な……」
「そうですね。気を引き締めていきましょう、皆さん。『百里の道を行く時は、九十九里を半分と心得よ』ですからね」
アズラエルの言葉を引き取ってジブリ―ルが言った。
「うむ、これからだな」
「ああ」
「……もし、もしだが彼らが地球に質量攻撃をかけたらどうする?」
「ダイダロス基地のあれは進んでおるのか」
「本体はほぼ完成だ。だが弱点がある。第一次中継点に不備が生じれば、事実上、目標への照準合わせが不可
能になってしまう」
「ならば、デブリ帯から廃棄コロニーをもっと移動させ第一次中継点を増やすのだ」
「では……」
彼らは実務的な話に入っていった。


カガリ近衛部隊はカガリが通常寝起きしている内閣府官邸を取り巻くように配備されていた。
モビルスーツも、最新鋭の物が貸与されている。
「近衛部隊か、お前の家の家格も元に戻るかも知れんな?」
ガルドはサースに言った。
サースは没落した家を元に戻すため、幼い身でモビルスーツに乗っているのであった。
「そうでしょうか?」
「そうとも」
「……それを抜きにしても、僕は好きだな。カガリ様も。ユウナ様も」
「ああ、俺もだ」
「近衛部隊か! やりがいがありそうですね。頑張りましょう!」
「ええ!」

――オーブ艦隊某所――
「同士の集まり具合はどうだ?」
その男は声をひそめて言った。
「上々だ」
相手も声をひそめながら答える。
「トダカ一佐は引き入れるのは無理か?」
「トダカ一佐か!」
その男は苦々しげに答える。
「最初はあの人を旗頭にとさえ思ったのだがな。ユウナ・ロマ・セイランに取り込まれている。ユウナ・ロマの評価を
聞いたらなかなか評価している、だとさ。無理だ」
「オーブの中立を破りここまで艦隊を率いているユウナ・ロマ・セイランを評価するなど!」
「しかし、残念だな。有能な彼のような者が上に立ってくれれば我らの大願も……」
「人間的には、もちろん信頼できる。私も彼が好きだよ。しかし、計画に邪魔になるならなんとしても排除する!」
その男の目は夜の暗さにもわかるほど爛々と輝いていた。兵士達はそれを、忠君愛国の念に燃えていると取った
事だろう。しかし、実際は何の事はない。狂っているだけだった。


――ジブラルタル――
タリアがプラントにクルーゼの事について報告を送って旬日を待たず、デュランダル議長は再びジブラルタルを訪れた。
「わざわざ議長がお出でになるなんて」
「この危険な時に?」
「そもそも放棄されるんだろうここ?」
兵士のうわさ話に耳をかたむけながらデュランダルは真っすぐミネルバへと向かった。
ミネルバの前にはタリアをはじめ副官、フェイスの面々が並んだ。しかし、デュランダルは迷わず金髪の青年の所
へと向かった。
「ラウ!」
「ギル」
二人はひしと抱き合った。
周囲の女性兵士がきゃーと黄色い声を上げる。
そしてそれは諍いの声に変わる。
周囲の者達は何事かと思ったが何の事はない、どちらが攻めか受けかで争っているだけだった。

「マユとあんな風に抱き合えたらなー」
ハイネが軽口を叩く。
「なーに、言ってんですか!」
マユは赤くなりながらハイネを軽く叩く。
「いてて。意外と本気よ? 俺?」

「報告書を読んだ時は嘘かと思った」
デュランダルは言った。
「……命が助かった時、もう以前の知り人とは二度と会う事は無い、と思っていたのだがね」
クルーゼが苦笑する。
「積もる話がいっぱいあるが……」
「ああ、今は余裕が無い。お前は本国でおとなしくしていろ。後は……俺がお前の盾になってやる」
「わかった」
ほんの、2・3言の会話。しかし、二人にとってはそれで十分だった。
デュランダルは振り向くと言った。
「この男がラウ・ル・クルーゼである事は私が確認した。正式にフェイスに任ずる。以後、そう扱うように!」
周囲で話を聞いていた兵士達が一斉に立ち上がり、敬礼する。
「ではな」
「ああ」
「ああ、アスラン」
デュランダルがアスランに声をかけた。
「はい、なんでしょう?」
デュランダルはアスランに一枚のメモリーカードを渡した。
「ミーアの……形見だ。たぶん、君に見てほしかったと思う」
「ミーアの……」
「ではな」
デュランダルは、再び本国へ戻るためにシャトルへ乗り込み、出発していった。


「とうとうオランか」
スウェン達はアルジェリアのオランに到着した。
「さすがに今回は撮影時間が少ないね」
「最初はまったくなくなる予定だったらしいぞ」
「それを、イタリア人のカメラマンがごねたってさ」
「ミューディー様様」
ススェンはミューディーに両手を合わせた。みんなも続く。
あのイタリア人カメラマン――ガウデンツィオ・マルコーニがミューディーをお気に入りなのは公然の秘密だった。
「やめてよ! もう」
ミューディーは赤くなる。
「じゃ、行ってきますか! 最後の撮影!」

撮影自体はすんなり進んだ。最後に、みんなで集合写真を撮る時だった。カメラをセットして、ガウデンツィオが席
の真ん中に座り、3回シャッターが焚かれる。
「おい、お前ら」
ガウデンツィオは両脇に座っていたミューディーとスウェンの肩を抱くと言った。
「ぜってえ、死ぬんじゃねえぞ。いいか、おい、死ぬなよ、死んだらぶっ飛ばす!」
ガウデンツィオの声は涙声になっていた」
シャムスがガウデンツィオの正面に回り、まっすぐな視線で言った。
「ああ、絶対に死にやしないさ。またあんたに写真を撮ってもらうまではな!」
遠くから、ライ音楽の調べが風に乗って流れてきた。


『10月11日、今日やっと包帯が取れた。なんだか不思議な感じ。鏡を見たらそこには本当にラクス・クラインの顔が
映ってた』
「これ……」
アスランはつぶやいた。デュランダルから受け取ったメモリーカードをパソコンで読み込んだのだ。
「ミーアの、日記……」
『不思議ー、不思議ー、だってこれはもうどこからどう見たってラクス・クラインだわ。大ファンのあたしが言うんだも
の間違いない! その代行、身代わりなんて仕事ほんとに大変だろうけど、あたし頑張る!絶対バッチリやってみ
せるんだから! 声は大丈夫。元々似てるって言われてたんだし。問題は喋り方とか仕草よねぇ。ラクス様は歌わ
れる他はほとんどメディアに出ないから普段が全く分からない。演説の時みたいにいつも凛々しいのかなぁ?うー
ん、そんなことないよね。ラクス様だって女の子なんだし。化粧品とかどこの使ってるんだろ。出来ればそこまでち
ゃんと調べておいて欲しいんだけどなぁ』
『お仕事はほんとにある日突然やってきて、夢だったデビューとはちょっと違ったけど。でも考えてみればこれって
それより凄い事よね。あたしラクス様みたいになりたいってずっと思ってたんだし。ほんとにあたしなんかに出来ん
のかなって心配は心配だけど。でもここでずっと夢見てるよりいいじゃない?先の事なんて分かんないんだもの、
なんでもまずはやってみなくっちゃね。よし、頑張るぞ!』
『ラクス様のお仕事はまずは歌うこと。じゃなくてプラントや世界の平和のためにいろいろな活動をすること。大変
なんだろうなとは思ってたけど、やっぱり大変! 昨日は遂にギルバート・デュランダル最高評議会議長! わお
っ! に呼ばれて、少しお話を聞いたけど、なんだか地球にユニウスセブンが落ちちゃったとかで大変なんだって
。本物のラクス様は今プラントにいらっしゃらないっていうし、もしかしてマジ私の出番なわけ!? こんなに早く!?
 うわ〜だったらどうしよう!』
「ミーア……」
『今日は今日はもうたいへ〜ん! やっぱりいよいよやんなきゃなんなかったし! アスランよ! アスラン! 
アスラン・ザラ! 議長はそのうち会えるよって言ってたけどすご〜〜い! ほんとに会えるなんて! やっぱり
真面目そうで格好良くて素敵な人〜! 戦争のせいか今日はずっとブスっとしてたけど、でもお父さん裏切っても
ラクス様のとこへ行っちゃった人だもんね〜。ラクス様には優しくてラブラブなんだろうなぁ。う〜!ミーアも仲良く
なりた〜い!』
『お仕事の方は本格的に始まって、ちょっと緊張、たいへ〜ん。戦争の中でお仕事するのって本当はとっても大変
なのね。でもみんなほんとにラクス様のことが大好きなのね。凄く大事にしてくれる。あたし嘘だからちょっと気が引
けるけど。でも、みんなを励ましたいって気持ちは嘘じゃない。頑張らなくちゃ! ラクス様の様に。ラクス様の様
に。あたしの声もみんなに届きますように。早く戦争が終わるようにみんな、頑張ろうね!』
『アスランと会うのも久しぶり〜! ちょうどミネルバが入港してラッキー! でもアスランてけっこう照れ屋さんで
おかしい。婚約者なんだからぁもうちょっとそれらしくとも思うんだけど。や〜っぱラクス様一筋なのね〜。でも、
こんな人とマジラブラブだったらいいよね〜』
「ミーア……」
アスランの拳がぎゅっと握られる。
『慰問のコンサートはどこへ行っても凄い人。地球の人もみんな待っててくれて、声かけてくれて、ほんとに嬉し
い!あたし用のピンクのザク、初めて見たときはもう感動しちゃったよ〜! あたしももっと頑張らなくっちゃ! 
でも戦争はなかなか終わらないし、結構大変よね。議長の言ってることは正しいんだからみんなちゃんとそれを
聞けばいいのに。そ・し・て。すごいすごいすごーい! アスランにキスされちゃった! まさかやってくれるとは思
わなかったからすごい嬉しい! これって……あたしにもラクス様と同じ位の魅力感じてくれたって事だよね? 
嬉しい。やばい。本気で好きになっちゃいそうだよ。好きになっちゃだめなのに。だってアスランにはラクス様が……
。でも、好き。辛いよぅ』
「ミー……アぁ……」
アスランの拳に涙が零れ落ちた。
あの明るい表情をした娘がもういないなど信じられなかった。
思い出される、触れ合った身体、感じた体温。唇の感触。
「ラクス様のために、か……」
皮肉な物だ。ラクスのあの最後の意味深な言葉。もしやあれがキーワードだったのでは?
なぜプラントの住人はラクスの言葉に価値を見出す? あんな、あんな……
アスランはミーアに言ってやりたかった。俺はラクスなんかよりミーアの方が好きだったと。
続く
287通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 15:04:17 ID:???

何故そこでマッド十大頭脳の名前が出るw
そしてタリア艦長何があったw

オーブきな臭くなってきたけど、近衛部隊の人たちは大丈夫だよね?ラクス教に洗脳されてないよね?
是非とも斯衛の如き活躍を……(アレ?

ザフトのウェーブの腐女子率に全俺が泣いたw

あと、ヘタリア人のかっこよさとミーアの日記に全俺がさっきとは違う意味で泣いた

最後に誤植が一箇所
>「なにしろ、プラントの独立を認めなければコロニーを落としてやるとまで言われたからな」
>ブルーノ・ジブリールが苦々しい声で言った。
アズラエルとジブリールが混ざってます
288通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 15:20:14 ID:???
乙です。トダカさん大丈夫だろうか……アスランは今後どんな活躍をするのかな。

ブルーノ「フュー」
ジブリル「ジョン」
二人  『ハァッ!!』
289通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 16:32:35 ID:???
乙です
やはりカナーバはやり手だなぁ
なんでクライン派なんかにいるんだ?マルキオ関係かしら
290通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 16:43:43 ID:???
>>289
不思議だよなー
これ昼メロだったら、ラクス父の愛人で実はイザークはラクスの異母兄弟ってネタなるんだろうなと、ふと思ったw
291通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 17:08:06 ID:???
>>290
アイリーン・カナーバとイザーク・ジュールに血縁関係が?
エザリア・ジュールさんの立場はいったい
292通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 17:33:54 ID:???
>>291
そんぐらいむちゃくちゃなのよ、最近の昼メロw
>>287
ありがとー。修正しました!
294通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 19:19:45 ID:???
なんかカナーバが凄いことになってるなw
原作で活躍してたっけ?
295通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 19:22:01 ID:???
>>294
それなりには出番があった穏健派の議員だったかと
296通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 19:22:52 ID:???
ザフトの婦女子軍団吹いたw
受け攻めリバ有り無しの派閥でマジゲンカしそうだwww

しかしオーブの酷使(笑)様は後々は「ウズミに騙されていた、我々は被害者だ!」とか言い出しそうで困る
297通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 19:24:04 ID:???
>>294
クーデターで暫定政権立てて
盟主王が死んだといっても、まだまだ戦力豊富な連合相手に
外交だけで独立を勝ち取った
298通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 19:51:12 ID:???
>>297
やった事を並べると、種で最も頭が切れる政治家になるな
普通に考えるとシーゲルよりも評価されるべき大仕事してるし

切り札の尽きた相手との外交で完敗している連合も凄いけどさ
299通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 20:09:06 ID:???
つーかカナーバが引退せずに引き続き議長をやってればラクシズ的にも万々歳だったのでは?

もしもカナーバが引き続き種死時代の議長をやっていたら
デュランダルの存在無しだと
少なくともミーアは平和に一般市民として暮らしてるだろうし
ミネルバの艦長はタリアじゃないかもな
というかシン達はミネルバ配属じゃないかも
いや、ミネルバとセカンドシリーズの存在すら無いかもしれない
300通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 20:34:59 ID:???
外交で優秀な政治家が内治でも優秀という保証はないわけで
301通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 20:37:21 ID:???
そこまで含めるとひょっとして奴はマルキオの手先なんじゃないか?
奴の種理論の実証のために政界から身を引いて騒乱の種をまき、種持ちが表舞台に出てくるようにし向けたとか。
もっと陰謀論を押し進めると、あの終戦協定自体導師の意図が相当に幅を利かせているのでは無かろうかとか。
302通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 20:49:17 ID:???
ザフトプラントの住民は万策尽きた状態なのに独立を勝ち取っただけでは不満だったようで……
リコールされたwww
プラントのコーディネーター馬鹿過ぎwwwww
「宇宙のバケモノ」ならぬ「宇宙のバカモノ」ってかwwwサーセンwwwwww
303通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 20:55:34 ID:???
ブルコススレの共通認識だな。

アイリーン・カナーバ、マジパネェ!

つうか、あの交渉能力はそれだけでザフト全軍に匹敵するとまで言われている。
しかし、この話ブルコススレっぽいネタが多いな……。
304通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 21:14:54 ID:???
なんか流れがブルコスだけどアイリーン・カナーバは有能だと思う
305通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 21:31:07 ID:???
なんでリコールされたと思うんだ?
やることやって燃え尽きちゃったのかも知れないじゃないか
306通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 21:40:43 ID:???
最初からすごく有能な設定だったのか、
結果として恐ろしく有能なことになってしまったのか・・・
307通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 22:12:09 ID:???
>>305
いや、ユニウス条約がプラントにとって不利なものだったから、国内の怒りを買って辞任に追い込まれたという設定
308SEED DESTINY “M” PHASE-09 1/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/25(水) 22:38:31 ID:???
「抜けた!!」
 ビリビリと不快に振動するコクピットの中で、マユは計器盤を見たままそう言った。
 大気の層が厚くなり、ガイアと、抱きかかえているゲイツFの速度が、一気に落ちる。
それに伴って、赤熱していたガイアの背面の温度が下がり、VPS装甲の鮮やかな色が戻る。
 メインカメラが作動、ツインアイにゲイツFのモノアイが捉えられた。
「アスランさん、大丈夫ですか!?」
 マユはゲイツFに乗っている筈のアスラン呼びかける。
『ああ、大丈夫だ。異常はない』
 電離層干渉によるEMP効果も無く、明瞭な応答がアスランから返ってくる。
「腕、離しますから」
『了解』
 ここまで来たら、各々逆噴射をかけて着地に備える。
 ガイアもゲイツFも飛行能力は無いが、降りるだけならスラスターで姿勢制御し、減速
できる。
 ガイアがゲイツFを抱きかかえていた腕を解く。2機はスカイダイビングの要領で離れて
いき、その後各々スラスターを噴射して、姿勢を整える。
 地表が見える。無毛と思われる砂漠地帯。人家の気配は無い。遠慮なくスラスターを噴
射して制動し、2機は大地に降り立った。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-09
309SEED DESTINY “M” PHASE-09 2/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/25(水) 22:38:55 ID:???

 地上の状況が芳しくないことは、空を見上げているだけで解った。
 ミネルバはガイアとアスランのゲイツFを回収すると、太平洋上に出た。
 戦闘も無く、手すきの者は上甲板に出ていた。
「うへー、太平洋って言うんだろ? うわー、でっけー」
 ヴィーノが興奮したように、手すりに身を乗り出し、あたりを見回している。彼に限ら
ず、プラントで生まれて育ち、地上とは縁の無い者がほとんどだった。
 プラントにも人工的な水場はあるが、海の広大さには及ぶべくも無い。
「でも、なんかイメージとちがくない? テレビや写真の海って、もっと鮮やかな青じゃ
なかった? なんかちょっと、緑色っぽくて濁ってるよ」
 ゲイルが腕組みをしたまま、怪訝そうに言った。
「空のせいだよ」
 その声に、ヴィーノとゲイル、それにヴィーノの傍らにいたヨウランが振り返る。
「マユちゃん」
 ヴィーノがその名前を呼んだ。
「海の青は、空の青を写しているんだよ。だから空が晴れていない時は、海の色もくすん
じゃうの」
 マユは浮かない顔をして、甲板に出てきながら、そう説明した。
「そういや、空もこんな感じのって見たことないなぁ……」
 ゲイルは空を見上げて、呟くようにそう言った。
 緑色に濁った雲が、辺りの空一面を覆っていた。
「おそらく、ユニウス7落下の影響だろうな」
 今度はマユが振り返る。マユのさらに背後から、レイが出てきて、そう言った。
「砕いたとは言え、あれだけの質量が一気に大気圏に突入したんだ、地上にはかなりの影
響があったはずだ。被害も少なくないだろう」
「そりゃまぁ、そうだろうねぇ」
 ため息混じりにゲイルが言う。
 ヴィーノとヨウランは、ちらちらとマユの方を伺っている。
 当のマユは、物憂い気に軽くうつむいていた。
「マユ」
 やや重い声で、レイが声をかけた。
「ミネルバはオーブへ向かうそうだ」
「!」
 その言葉に、マユは姿勢はそのままで、一瞬、凍りついたように目を円くした。
「それホントかよ」
 ヴィーノが、好奇心交じりの表情と声で、レイに聞き返す。
「でも何だってわざわざ」
 ゲイルが、怪訝そうな表情で訊ねる。
310SEED DESTINY “M” PHASE-09 3/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/25(水) 22:39:28 ID:???
「議長は一刻も早くプラントに戻らなければならないし、オーブの代表もいい加減載せっ
ぱなしというわけには行かないだろう。それに、ここからカーペンタリアまで、最短距離
だとどうしてもオーブ領海を横切ることになるしな」
 レイは3人に向かって、そう説明した。
「…………」
 マユは目を少し細めると、沈黙したまま、重い表情をしていた。
 僅かに沈黙が流れた後、
「……けどホントに驚いた。心配したぞ、モビルスーツで出るなんて聞いていなかったか
ら」
 と、そんな声がマユとレイの背後から聞こえてきた。
 仏頂面のアスランが甲板に上がってきて、それにカガリが続いていた。
 心配した、と言ってはいるが、カガリの表情は明るい。それは、純粋に喜びと安堵から
のものだった。
「すまなかった、勝手に」
 対するアスランは暗めの雰囲気で、憂い気な表情のままで言う。
「いや、そんなことはいいんだ。お前の腕は知ってるし。私はむしろ、お前が出てくれて
良かったと思ってる」
 カガリは笑顔のまま、アスランに言う。
「…………」
 マユは、カガリを一瞥してから、アスランに視線を向けた。
「ほんとにとんでもないことになったが、ミネルバやイザーク達のおかげで被害の規模は
格段に小さくなった。そのことは地球の人達も感謝してくれる」
 カガリはそう言った。アスランは相変わらず物憂い気な表情のままだった。
 マユはレイと顔を見合わせる。マユは軽くため息をついた。
「…………そうだろうか?」
「え?」
 アスランは、重々しく口を開く。
「ユニウス7の突入は自然現象じゃなかった。犯人がいるんだ。コーディネィターのな」
「あ、ぁぁ……だが、それは……」
 カガリの表情が急に曇った。
「あそこで家族を殺された連中が、ナチュラルなんか滅びろと言ってユニウス7を突入さ
せたんだ」
「それは……それは解ってるさ! でも、お前達はそれを止めようとしてくれたじゃない
か! お前だけじゃなくて、ZAFTの人間も」
 カガリは必死に言うが、アスランの顔は晴れない。
「だが、それでも止め切れなかった……破片が地上に降り注いで、被害が出た……」
「…………それは」
311SEED DESTINY “M” PHASE-09 3/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/25(水) 22:39:59 ID:???
「一部の人間がやった事だと言っても、俺達コーディネィターのした事に変わりは無い。
許してくれるのか、それでも……」
 アスランは言い、重々しく短いため息をついた。
「それは、人によるんじゃないでしょうか?」
「えっ?」
 言葉に詰まったカガリに代わって、そう口を挟んだのは、マユだった。
「アスランさんこそ、ナチュラルとコーディネィターという括りに囚われ過ぎていません
か? 私達、デュランダル議長の下でのZAFTと、あの連ちゅ……あの人達が違うように、
ナチュラルがみんながみんな、私達を憎んだり、そうしなかったりするはずは無いと思い
ます」
「マユ……君は」
 アスランはマユに視線を向けると、何かを告げようとしたが、
「そうだよ!」
 と、カガリが希望を見出した明るい顔で、それを遮るように声を上げた。
「犯人がコーディネィターだと言っても、ZAFTはそれを阻止する為に動いてくれたんだ!
きっとわかってくれる人だって、たくさんいるはずさ!」
 事実、既にデュランダル議長の指示で、ユニウス7突入はZAFTを脱走したテロリストが
起し、ZAFTは被害を最小限に抑えるために活動したと、映像付で発表されている。
 ジンもZAFT系の機体だが、旧式の機体であり、正規のZAFTでは第一線を退いて久しい。
現用のゲイツD・ゲイツFとの対比が、彼らがテロリストである一定の根拠を与えてくれる
はずだ。
「それは……そうかも知れないが」
 逆にカガリに勢いを呑まれかけたアスランは、目を白黒させながら声を出してから、落
ち着きを取り戻す。
「ただ、彼らのリーダーが言っていたんだ。パトリック・ザラの採った道がコーディネィ
ターにとって唯一正しい物だってな……」
 カガリと正対したまま、アスランはそう言って、またため息をついた。
「アスランさん」
 マユに呼ばれ、アスランは軽く驚いたようにマユを見る。
「あの連ちゅ……人達の言うことが、正しいとでも思ってるんですか?」
 キョトンとした表情で、マユはアスランを見ながら、そう訊ねた。
「え……? い、いや、そんなことは無いが……」
 アスランは面食らったように、目を円くして答える。が、すぐに再び声のトーンを落と
した。
「ただ、まだ父の言葉に惑わされている人間がいるのかと思うと……」
「だからってあんなやり方が許されるって言うんですか?」
 マユの眉間に、軽く皺がよった。
「そ、そんなことは無い! 当たり前だろ!!」
312SEED DESTINY “M” PHASE-09 4/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/25(水) 22:40:22 ID:???
「だったらしっかりしてください! お父さんのやり方が間違っていると思ったから、ア
スランさんはそれを正そうとしたんでしょう?」
「それは……」
「アスランさんがしっかりしなかったら、それこそこの後もズルズルとそういう人達が出
ることになりますよ。それに……」
「それに?」
 マユが一旦言葉を区切り、アスランはその間に聞き返す。
 マユはすっと息を吸い込んでから、
「女性が褒めてくれているのに、うじうじした態度とってる男の人なんて、かっこ悪いで
すよ!」
「え…………」
 アスランは三度、面食らったように目を円くする。ちらりと背後に視線を向けると、カ
ガリの視線とぶつかった。
「わ、私とアスランは、そんなんじゃない!!」
 ムキになって言い返したのは、カガリの方だった。
 カガリの剣幕に、逆に軽く驚いたように目を円くしたマユだったが、
「…………アスランさん」
 と、僅かに間をおいてから、口調を穏やかにして、アスランに声をかける。
「間違いを犯してしまった方が、生き残ってしまったら、それこそ……辛いですよ」
「え?」
 アスランは、マユの言葉が理解できず、聞き返してしまう。だが、マユは直接意味を説
明することはせず、
「だから、アスランさんは胸を張っていて良いんです。少なくとも、他人の前では」
「あ、ああ……」
 アスランは、呆気に採られたような表情をしつつ、マユを見つめた。
 マユは笑っていたが、どこか哀しげな笑みだった。
 ────マユ、君は……俺は……
313SEED DESTINY “M” PHASE-09 5/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/25(水) 22:40:53 ID:???

「にしても、あたしはちょっと気にかかることがあるんだよねー」
 僅かに沈黙が流れた後、腕組みをしたゲイルが、おどけ混じりに首をかしげながら、言
う。
「あいつらの使ってた機体……試作で落ちたジンの改修型でしょ? それをあんな数、連
中どっから調達したのかねー」
「それは、ZAFT脱走するときに乗り逃げしたとかじゃねーの?」
 ヴィーノが後頭部に手を回したポーズで、何気無しに言う。
「それで説明つくような数か? あれ。大体連中全員同じ機体乗ってたし」
「それは……確かに」
 ゲイルが言い返すと、ヴィーノも言い、腕を組んで唸ってしまった。
「その辺りは、プラントの方でも調査すると思うが……」
 レイも言ったが、その表情は浮かない。
「生産設備を持っている組織があると言うことか?」
 カガリが単純にそう考え付く。
「可能性は排除できませんね」
 レイが頷き、そう言った。
「だとしたら、くっそー、何処のどいつが……」
「いや」
 1人で義憤を募らせるカガリに、アスランはそれを否定するような声を出した。
「彼らはユニウス7を落とせれば自分達も死んでも良いような発言をしていた。もしそん
なバックアップ体制を持っている組織なら、そんなことは無いはずだ」
「うーん…………」
 その場にいた全員が頭を捻る。
「ま、その辺りの難しいことはお偉いさんが考えてくれるんだろうけど、次から次へとあ
あいう手合いが出てこられたらやってられないね」
 肩を竦めて、ゲイルが言った。
 この中で唯一、その“お偉いさん”の範疇に含まれるであろう1人が、頷いた。
314SEED DESTINY “M” PHASE-09 6/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/25(水) 22:41:20 ID:???

「ZAFTの戦闘艦とはな。姫もまた面倒なもので帰国される」
 オーブ連合首長国・オノゴロ島、軍港。
 ミネルバの寄港の要請を受けて、その準備が整えられていた。
 その様子を見ながら、宰相ウナト・エマ・セイランと、その息子ユウナ・ロマ・セイラ
ンが話し合っていた。
「今のところ我々は中立を保っていますから。でもどうします父上。その間に連合が動い
たら」
「まだ正式に同盟を締結したわけでもないし、言い訳は何とでもできるさ。それに、我々
の動きを無視して、事を始めるほど連合も間抜けではあるまい」
 ウナトは冷静な表情で言ったが、ユウナの表情からは不安が払拭されていない。
「どうでしょう。今ブルーコスモスを牛耳っている男、アズラエルと違って、プロパガン
ダの演出の為に、そう言った打算が後回しになりそうな人物ですから」
「それならそれで、オーブはまた様子見をすれば良い。重要なのは、土壇場で前大戦の過
ちを繰り返さないと言うことだ」
「そうか……そうですね」
「それに、わざわざわが国の代表を届けて下さったのだ。無碍に扱うわけにもいくまい」
「最低限の補修、それに食料と推進剤の補充程度なら、さすがに連合もどうこうは言って
こないでしょう」
 2人が話し合っている間にも、入港の準備が整えられた桟橋に、ミネルバが入港してく
る。
 湾内で着水すると、タグ・ボートの力を借りず、自力でゆっくりと接舷を始める。
「全推進器停止。速力0。機関アイドルです」
 ミネルバの艦橋で、男性オペレーターがそう告げる。
「OK。私とアーサーは議長と共に、オーブ側へ挨拶に行ってきます。よろしくお願いね」
 タリアはミネルバの停止を確認すると、そう言ってから、制帽を被りなおし、アーサー
を伴って艦橋を後にした。
 桟橋から、ミネルバのメインデッキ左舷側にタラップが寄せられる。気密扉が開き、ま
ず姿を現したのは、デュランダルだった。
 それに続く形で、カガリとアスランが出てくる。最後にタリアとアーサー、それにデュ
ランダルの護衛役の兵が降りてくる。
「カガリぃ〜」
 先程までとは一転、ユウナは甘ったるい声を出すと、タラップから降り立ったカガリに
駆け寄っていき、抱きついた。
「あ、ユウナ……っておい、ちょっと待て」
 表情の緩んだユウナとは対照的に、カガリは露骨に不快そうな顔をしながら、ユウナを
解こうとする。
315SEED DESTINY “M” PHASE-09 7/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/25(水) 22:41:46 ID:???
「これ、ユウナ。気持ちは解るが場を弁えなさい。ZAFTの方々が驚かれておるぞ」
「あ、ウナト・エマ」
 ウナトがユウナを制すると、ユウナはカガリを離してウナトの傍らに立った。その際、
ちられと挑戦的な視線をアスランに送る。
「…………?」
 だが、アスランはそれに何の反応も示さなかった。ユウナは拍子抜けして、アスランを
見つめてしまう。
「大事の時に不在ですまなかった。留守の間の采配、ありがたく思う。被害の状況はどう
なっている?」
「沿岸部などはだいぶ高波にやられましたが、幸いオーブには直撃は無く」
 カガリに訊ねられ、ウナトはそこまで答えてから、ちらりとデュランダルを見た。
「詳しくは後ほど、行政府で。急ぎ御報告しなければならない事案もありますので」
 ウナトはそう言い、軽くカガリに礼をしてから、デュランダルと向き合った。
「ようこそオーブへ。ギルバート・デュランダル閣下」
「歓迎を感謝します、ウナト・セイラン閣下。火急の事態に余計な手間を増やしてしまい
申し訳ありません」
 デュランダルは笑顔で言い、ウナトと握手を交わした。
「いえ、こちらこそ、代表の帰国にこのような取り計らいをして頂き、まことに感謝いた
します」
 ウナトも、少なくとも表面上は屈託の無い笑みで、そう答えた。
「いえ、不測の事態とは言え、代表を連れまわす形になってしまったのは我々の方ですの
で。それに、この度の災害につきましても、お見舞いを申し上げますと共に、我々の努力
の至らなかった事を謝罪いたします」
 手を下ろした後、デュランダルはそう言って、深く頭を下げた。
「いえ。こちらも事情は把握しております。どうか頭をお上げください」
 ウナトが言い、ようやくデュランダルは頭を上げた。
「ありがとうございます。せっかくオーブを訪れたと言うのに、まったく申し訳ないこと
ですが、私は急ぎプラントへと戻らねばなりません」
「事態は逼迫していますゆえ。理解いたします。早速シャトルを手配いたしましょう」
「お気遣い、重ね重ね感謝いたします」
 デュランダルは再度、軽くだが頭を下げた。
「紹介します。この艦の艦長、タリア・グラディス」
 デュランダルが紹介すると、タリアは直立不動で敬礼した。
「それから、副長のアーサー・トラインです」
 アーサーも、タリアに倣う。
「ようこそオーブへ。クルーの方々もお疲れでしょう。まずはゆっくりとお休みください。
補給と整備に関しましては、後ほど責任者の方を寄越しますので」
「お気遣い、感謝いたします」
 ウナトが言い、タリアはそう答えた。
316通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 22:42:05 ID:???
あんだけ負けが込んだ絶望態な状況なら、普通起こるリコールや暴動なんかが全く無かった件も含め、
パトリックの情報操作どんだけ凄まじいんだよって事だよな……。
戦略その他の点では明らかにアレなパトリックだが、宣伝や情報操作面での能力は、正直恐ろしいの一言だ。

つーか、プラントコーディーは愚か杉、情報弱者杉……。
普通、あそこまで国が追い詰められていたら、どんな情報操作されていてもこれはおかしいと気付くわけで、
その事で帰って結束を深める事はあっても、実質的な敗北後に、
外交でアレだけ挽回した人間をリコールするなんて事は常識的に考えてありえない。
317SEED DESTINY “M” PHASE-09 9/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/25(水) 22:42:17 ID:???
「お互い取り込んでいるようですゆえ、社交辞令はこの辺りで」
 ウナトはデュランダルを見て言う、デュランダルは頷いて肯定した。
「代表、早速ですが行政府の方へ」
「あ、ああ……」
 それまで、ウナトにデュランダルとのやり取りを任せきりにしていたカガリは、はっと
我に返ったように声を漏らした。
 カガリは、一度、デュランダルを振り返る。
「議長、グラディス艦長、短い間だが世話になった。礼を言う」
「いえ。こちらこそ、お手間を取らせて申し訳ありませんでした」
 カガリとデュランダルが握手を交わし、オーブとプラントの首脳陣は別れた。
「あー、君も本当にご苦労だったねぇ、アレックス。報告書なんて後で良いから、まずは
ゆっくりと休んでくれ給え」
 わざと嫌味な態度を作り、牽制するように、ユウナはアスランにそう言った。
「あ……ええ、はい、ありがとうございます……」
 しかし、当のアスランは、ユウナへの返事は上の空で、後ろ髪を惹かれるように、ミネ
ルバをちらちらと振り返っていた。
「?」
 ユウナの方も毒気を抜かれて、首を傾げるばかりだった。
318SEED DESTINY “M” PHASE-09 10/9 ◆NXh03Plp3g :2009/02/25(水) 22:44:15 ID:???
>>308-315,>>317
レス番ミス、>>311は4/9、>>312は5/9、>>313は6/9、>>314は7/9、>>315は8/9でした。

今回は以上です。
319通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 22:50:54 ID:???
 投下乙&邪魔してスマンかった。

 そう言えば、この手のSSでザフト側のユニウスの管理責任についてちゃんとした回答を返しているものって見たこと無いけどこの話ではどうなるのかな?
 実行犯がテロリストであるか否かはともかく、プラントにとって重要なモニュメントがこうも容易く落とされた事実は、ザフト側の重要な責任問題となる筈だけど……。

 普通に考えれば、この賠償だけで国が傾きかねないよな、特にプラントにはエイプリールフール・クライシスの前科があるわけだし。
320通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 22:56:26 ID:???
賠償金を搾り取る事を思いつかずに核攻撃を強行した馬鹿がブルコストップにいるから
321通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 22:59:02 ID:???
>>319
ユニウス7に核ミサイルぶち込んだのは連合の側なんだし、維持は共同負担では?
日本みたいに徹底的に負けたんならともかくさ。

なんだよ東京大空襲訴訟団て。訴える相手間違ってるだろ常考。
322通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:01:21 ID:???
プラントに「責任」と言う言葉はありません
あるのは「無責任」だけです
323通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:01:50 ID:???
我慢が限界に達して地球人類の安寧のためにザフトテロリストをエリミネートすることにしたんです。
324通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:02:25 ID:???
>>321
でもあそこ墓地にしてんじゃなかったっけ
連合側も負担してるんだったら再利用しないか?
325通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:03:55 ID:???
ついでに言うと、実行犯以外の支援者他の引き渡しについても言及したSSも見たことがない。
あの規模で総員実行犯はありえねないだろうに。
326通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:07:28 ID:???
>>324
再利用って、どうやるんだ?
327通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:08:30 ID:???
>>320
ブルコスの中にチョンがいれば謝罪と賠償(ry
328通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:10:43 ID:???
>>325
支援者=マルキオ だったりして。
329通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:15:20 ID:???
>>328
説得力があり過ぎな仮説だな…
マルキオの黒幕っぽさは異常
330通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:15:50 ID:???
 ユニウスはそもそも条約?無視の違法コロニーなんだから、脅しとして限定核攻撃ってのはそうおかしな選択じゃないと思うんだがな。

『お前ら、なんか勘違いしてんじゃねぇか? あんまり馬鹿な事言ってると、コロニー全部ユニウスにすんぞ』

 ……という、連合側の最後通牒としては。
 つーか、そもそも槍玉に上がっている条約無視のコロニーに、しかも開戦後に市民がのほほんと暮らしているなんて斜め上、連合の上層部も考えてなかったんだろうなー。

>>320

 エイプリールフールクライシスの狂気を想像すると、プラントを前面核攻撃で即時殲滅という選択肢も理解できると思うのは、俺がブルコスよりだからだろうか?
 現在以上に原子力発電に依存している世界に、核分裂炉の活動を停止させて大規模な通信障害を起こすようなブツを、それも全世界に無差別投下するんだぜ?
 ……正直、狂ってやがるの一言だよ。
 俺だったら、資本回収不能も已む無し、即時殲滅あるのみと言う結論を出すね。



>>321

 ユニウス条約の骨子が、プラント独立を承認し、領土は開戦前の状況に戻すだっけ、そんな感じの代物だから、ユニウスはプラントの管理下にある筈。
331通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:19:37 ID:???
>>330
現代の理論(と言うか、アメリカの理論)だと連合が悪いになってしまうんだなコレが。
核2発落としても先に手を出したと言うだけで日本が悪者。そうだろ?
332通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:24:27 ID:j5kczkQy
>>328-329
さすがにぽさだけで黒幕説はどうよw せめて奴がこれを落として得る利益を考えなくちゃ。

国や企業の経営に直接関わってなさそうだからとりあえず直接の不利益は無し。富に拘泥しそうなキャラでもないし。
……SEED保持者がゴリラを除いて表舞台から去って、そのゴリラもお飾りな現状を打破するために再戦争の引き金を引かせた、と。
ものすごいあり得そうだから困る。裏に潜む狂信的な思想家って凄い怖いな。
333通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:25:23 ID:???
しかしアスランの移り気?はスルーですかおまいら。
334通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:26:39 ID:???
>>331
日米は日本が先制攻撃を仕掛けたけど、連プラはどっちが先だっけ?
核が宣戦布告の3日後というのは覚えてるんだが。
335通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:30:38 ID:???
>>331

 条約違反はザフト側の一方的なもので、その交渉だか弾劾が行われる場で爆弾テロが発生、偶然遅れたザフトの首脳以外参加者全員死亡。
 その後、連合からザフトへ宣戦布告され、数日立った後にユニウス攻撃が起きているわけだが……?
 この場合、ザフトの卑劣なテロ行為によって連合側は開戦を決意という世論の流れになるから、ザフトが悪玉になるぜ?


 ……流石にスレ違いだし、以後続けるならブルコススレ辺りでやろうぜ。
336通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:31:57 ID:???
>>333
だっていつものことじゃあないか
337通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:44:47 ID:???
プラントも愚かだけど連合はそれ以上にマヌケでオーブは思考停止だからな。この世界。
ジオンがまともな国家に見えてくる始末だぜ?
338通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:49:23 ID:???
>>316
っつーか、
>あんだけ負けが込んだ絶望態な状況なら、普通起こるリコールや暴動なんかが全く無かった件も含め、
なんか外人に聞かれたら「おまいら日本人がそれ言うか?」とか言われそうなんだが。
339通常の名無しさんの3倍:2009/02/25(水) 23:59:38 ID:???
まあ、戦争になった時点でプラント民にとっては割と絶望感しかないよな
勝って生きるか負けて死ぬか的な?
340通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 00:11:33 ID:???
>>331
>>335
お互いを悪に仕立てなければ戦争なんてやってられないから両方正解でよし
ほぼ全世界を敵に回すザフト側の大義に共感しづらいのもある意味当然

>>339
あれだけの準備したなら押し切れなくもなかったと思う、1stの連邦もそうだけど連合の立ち直りが早過ぎかと…
341通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 00:14:27 ID:???
そんな事言ったら日本もほぼ全世界敵に回したけど……
まぁこれはイタ公が不必要にがんばっちゃってくれたおかげだから別か。
342通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 00:19:21 ID:???
次は半島抜きで
343通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 00:21:34 ID:???
>>342
東の半島もね。
344通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 00:23:12 ID:???
>>342
大陸国家も抜きで頼む
345通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 00:28:43 ID:???
>>344
ドイツも抜きじゃ勝てないだろ。
346通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 00:37:04 ID:???
むしろどこと戦争するんだ、それ…?
347通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 00:38:59 ID:???
しっかしこの後どうなるんだろうな凸。
キラキラ病は発症するのかしないのか、それによってだいぶ扱いが変わりそうだが。
348通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 00:44:12 ID:???
>>321
先に手を出したのは日本

日本が手を出さなければ戦争にならなかった

戦争が無ければ空襲無かった

悪いのは日本ニダ!謝罪と賠償を請求するニダ!

って思考だっけ?
349通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 01:01:47 ID:???
ハイハイ現実話やってる奴らは巣に帰る途中で死ね
350通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 01:01:51 ID:???
>>340
連合の善悪はともかくザフトに正義は1_もないぞ?
端的に言うと従業員が工場乗っ取って世界に喧嘩売っただけだからな。ただのテロリストだよ
プラントは大概裕福だった上にプラント内の不満は兵器の密造が原因だった可能性すらある
だいたいコーディネイターへの差別が激しくなったのはザフトのせいだしな
351通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 01:01:54 ID:???
ハルノートや戦争回避案甲乙丙の存在すら知らんのだろうな
352通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 01:40:50 ID:???
ザフトのノリってパリコミューンに近いよね
353通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 01:46:08 ID:???
たまには議論するのも大事なことだが、
そろそろ作品に対して少しは語らないと職人逃げるぞ。
354通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 02:30:57 ID:???
>>350
本編でもザフトの軍人は納得して戦っていて、自国に疑問を持つ様子は皆無
連合側から1_も正義がないと言われても本人達が満足ならそれで十分
実際に彼らが共感できたから本編みたくなった訳だしさ

まだ何かあるようならブルコススレに頼む
355通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 03:13:27 ID:???
>>353
先の展開を予想するのってあんまり歓迎されないからこの流れで良いんじゃないか?
356通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 05:40:30 ID:???
たまに居るようだが、種世界を出汁に、現実世界&人物を語るのだけは止めて欲しい
そういうのはスレ違いでそ
閑話休題
もし種世界に、4馬鹿が居なくて、サイとフレイがそれぞれ主役とヒロインだったら
357通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 05:52:28 ID:???
>>356
えっ・・・
俺、これから『C.Eの長嶋巨人軍』ってのを書こうと思ってたのに駄目なの? (´;ω;`)ウッ…
358通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 05:59:20 ID:???
>>357
そういうのはクロススレ向きかと。
359通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 07:25:23 ID:???
>>348
普通に勝てない戦争負けたからだろw
勝ったアメリカ訴えてもスルーされるだけ
360通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 07:27:13 ID:???
>>359
蒸し返さないで下さいな、スレ違いですよ
361通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 07:34:42 ID:???
>>357
志茂田景樹に頼めよ
362通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 20:15:16 ID:???
いまなら「C.E.のサムライジャパン軍」とかになりそうだ
363通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 21:28:24 ID:???
わかってないな、巨人軍はオマケでチョーさんがキーパーソンなのに。
364通常の名無しさんの3倍:2009/02/26(木) 22:16:28 ID:???
>>363
いかりやの?
365SEED DESTINY “M” PHASE-10 01/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:11:54 ID:???
「何だと!? 大西洋連邦との新たなる同盟条約の締結!? 何を言ってるんだこんな時に!
今は被災地への救援、救助こそが急務のはずだろ!!」
 行政府、連合代表執務室に戻ったカガリは、伝えられた“急ぎの報告”を聞いて、まず
は激昂した声を上げた。
「こんなときだからですよ、代表」
 閣僚の1人、タツキ・マシマが言った。
「それにこれは大西洋連邦とのものではありません。確かに呼びかけは大西洋連邦から行
われていますが、それは地球上のあらゆる国家に対してです」
「…………」
 言葉に詰まりかけたカガリだったが、突然、何かを思いついたようにはっとすると、彼
女らしくない、鋭く重い睨みをタツキに向けた。
「あらゆる国家、と言ったな?」
「はい、そうで御座います」
「その中にプラントは、当然含まれているんだろうな?」
「はっ!?」
 低い声で問いただすカガリに、タツキは一瞬、目を円くして、ひっくり返った声を上げ
てしまった。
 ウナトとユウナも驚きの様子を隠せず、顔を見合わせた。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-10

「な、何を言ってるんですか代表! 此度の事、一体どのような経緯でこのような事態に
なったか、存じ上げていないわけではないでしょう!?」
 タツキは素っ頓狂な声を上げて、それから、カガリに強い調子で言い返した。
「つまり、例外があると言う事じゃないか! それでは駄目だ! 中立とはいえない、
オーブの理念に反する!」
 カガリも険しい表情で、怒鳴るように言い返す。
「まぁ、まぁ……」
 ウナトは双方をいさめる様に、間に割って入った。
 ウナトは今にもタツキに噛み付きそうなカガリに向かうと、
「長い間ZAFTのフネに乗っておられた代表には、今ひとつご理解いただけないのかもしれ
ないが、あの事件で地上が被った災害はそれは酷いものです」
 と、そう言いつつ、ユウナに手振りで指示した。
「そして、これだ」
「あ!」
 ユウナが、壁面にかけられているテレビにビデオを再生する。それを指して、ウナトは
重々しく言った。
366SEED DESTINY “M” PHASE-10 02/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:12:23 ID:???
「…………」
 そこには、ユニウス7の破砕作業を妨害する、ジン・ハイマニューバIIの姿が捉えられ
ていた。
「この画像は何処から出た? プラントからか?」
 カガリは問い質す。
「まさか。大西洋連邦からですよ。もっとも、プラントも大筋ではこれを認めていますが」
 そう答えたのはユウナだった。
「……じゃあ、誰がこれを撮影したんだ?」
「えっ!?」
 ユウナが、軽く驚いた表情になる。そして、その影で、タツキの表情はさらに劇的に変
化していたが、それにはカガリも、ユウナとウナトも気付かなかった。
「私は見た! プラントを襲撃した連中は、大形戦闘艦を使っていたんだぞ! それも条
約で禁止されているはずのミラージュコロイドを装備していた!」
 カガリは激情を伴った声で言った。ユウナとウナトは、面食らったように軽く仰け反る。
「ま、まさか代表は、その襲撃犯が大西洋連邦だとでも!?」
「確かに証拠は無い。だが、誰が送り出したと言うんだ。まさかプラントの自作自演だな
どとは言わないだろうな!?」
 ユウナが問い質すと、カガリはきっとユウナを睨んで、言い返した。
「お待ちください代表、今はそのことではなく、ユニウス7落下のことのほうが重要です。
議論を摩り替えないで頂きたい」
 ウナトが淡々と、しかし強い調子の声でそう言った。
「だからあれはほんの一部のテロリストが起したことだ! 事情を知って、デュランダル
議長やZAFTはその破砕作業に全力を挙げてくれたんだぞ! そうでなかったら、地球は、
今頃…………」
「それは解っています。だが実際に被災した何千万という人々にそれが言えますか?」
 感情的な口調で言い返すカガリに、ユウナが落ち着いた口調で嗜めるように言う。
「言っていくしかない。解ってもらうしかない。そうでなければ、それこそ地球は壊滅し
ていたんだからな! それがオーブの理念を守ることにも通じる!」
「…………!!」
 ユウナは再び、驚いた表情でカガリを凝視した。そして、ウナトと顔を見合わせた。
「そ、それでは代表、今度はこちらの映像を見ていただきたい」
 タツキはそう言って、別のビデオの再生を準備し始めた。
367SEED DESTINY “M” PHASE-10 03/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:12:49 ID:???

 ミネルバはドックに入る為、最低限の人員を残し、乗組員とMSパイロットには休暇が与
えられた。その多くの者が始めての地上に、こぞってオーブの街に繰り出した。
「おーい、ミレッター」
 早くも閑散としている艦内で、ゲイルがルームメイトの名前を呼んだ。
「あ、ゲイル。それにルナも一緒か」
 私服姿で、これから出かけます、という装いのミレッタは、いまだ制服姿の2人が駆け
てくるのを見て、言葉に出した。
「2人は街に出ないの?」
「それで探してたんだってば」
 ミレッタが訊ねると、ゲイルが即座に言い返した。
「良かったら、オーブを案内してもらえないかと思って」
「え、ボクが?」
 ルナマリアの言葉に、ゲイルは軽く驚いたような、苦い顔で答えた。
「うーん……まぁ、いいか……」
 渋々と言う感じで、頭を掻きながら、ミレッタは承諾した。
「ありがと。あと、ショーンとヴィーノ、ヨウランも一緒だから」
 ルナマリアは笑顔で、あっけらかんとそう言った。
「ボクは修学旅行の引率者か」
 苦笑してジトリと汗をかきながら、ミレッタは言った。
「ところでマユは?」
 ミレッタは姿勢を軽く直してから、2人にそう訊ねた。
「さあ」
 ゲイルは肩を竦める。
「なんか、気がつかないうちに先に出かけちゃってたのよ。つれないのよね」
 ルナマリアも、目を閉じて指を頬に当て、そう言った。
「まぁ、マユはボクより因縁深いからね、この国には……」
 ミレッタは哀しげに苦笑して、そう言った。
「ふーん……」
 ルナマリアが、感心なさげな声を出した。
368SEED DESTINY “M” PHASE-10 04/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:13:22 ID:???

 オノゴロ島の旧市街は、現在は慰霊のための、記念公園になり、巨大なモニュメントが
立っている。
 それとは別に、そこから程近い岬にも、白い慰霊碑があった。
 道路の走る堤防から、その岬に向かって、マユは階段を下りる。
 すると、慰霊碑の前に、1人の男性がいた。
 年恰好は、少年と青年の境の頃。
「…………」
 マユは見つめて、立ち止まった。
 兄・シンが生きていれば、ちょうど同じぐらいの年頃だろうか。
 マユはじんわりと目じりが熱くなってくるのをこらえ、ゆっくりと歩みを再開する。
 すると、その人物は気配に気がついたのか、振り返って、視線を向けた。
「貴方も、慰霊……ですか?」
 マユは慰霊碑に近づきつつ、男性に向かってそう訊ねた。
「ん……ああ……」
 男性は、穏やかだが、どこか気の抜けたような声で返事をした。
「良くは知らないんだけどね……ここにこうした形で来るの、始めてだから」
 男性は、優しげに薄く微笑んで、マユにそう言った。
「…………」
 マユは、僅かな間男性を見つめた後、慰霊碑に向かった。
 白いコンクリート製の慰霊碑を、花壇が取り囲んでいる。花は爛漫と咲いていたが、ど
こか元気を失いつつあるようにも見えた。
 マユはかがんで、その様子を観察した。
「折角花が咲いたけど、波を被ったから枯れちゃうね……」
 男性は、穏やかだが、どこか物悲しげにそう言った。
「誤魔化せないって、事なんじゃないでしょうか?」
 マユは男性に顔は向けず、そう言った。
「え?」
「この花、綺麗だけど、どれも海岸には咲かないものばかりでしょう。人が勝手にこんな
ところに植えて……本当に海岸に咲く花なら、波を被ってもすぐには枯れたりしないのに」
 反射的に聞き返してきた男性に、マユは顔を合わせないまま、そう言った。言ってから、
腰を上げて、男性に視線を向ける。
「人は……自分達の都合で花の咲き方まで変えてしまう」
「…………」
 マユの言葉に、男性は目を細め、僅かに沈黙した。
 男性は、マユを一瞥する。 アウターキャミソールに、マイクロミニスカートという出
で立ちは、大人びてはいるが、どう見てもローティーンの子供だった。そんな少女からそ
のような言葉を聞いて、軽く戸惑いを覚えていた。
369SEED DESTINY “M” PHASE-10 05/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:13:44 ID:???
「君、……いくつなの?」
 男性は、口調は優しげだが、不躾に、聞いてきた。
「11、ですけど……それが、何か?」
 マユは、内心むっとしたが、それを表情には出さず、答えた。
「いや……ずいぶん大人びたことを言うんだなぁ、って思って……あ、ごめん」
 男性は、正直に気持ちを言ってから、それが失礼に当たるように感じて、謝った。
「…………2年前に」
「え?」
 ボソリ、とマユが言ったのを、男性は反射的に聞き返した。
「いえ、何でもありません」
 マユはそう言って、男性から顔を背けた。
「そう……」
 男性は、少し気落ちしたように声を出す。
「トリィ!」
 声がして、マユはキョロキョロと辺りを見回す。
 緑色の、鳥形ペットロボットが飛んできて、男性の肩にとまった。
「それじゃ……僕は行かなきゃならないから」
「はい。私ももう、戻ります」
 そう言って、男性とマユは別れた。
 もと来た階段を上がっていくとき、何処からか、誰かの歌声が聞こえてきた。

 優しげで穏やかな歌声なのに、マユにはそれが、とても不愉快なものに聞こえた。
370SEED DESTINY “M” PHASE-10 06/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:14:10 ID:???

 ビデオの内容は、見るに堪えないものだった。
 ユニウス7突入の被害で街が焼け、焼け出され家族を人々が、次々に怨嗟の声を上げる。
 コーディネィターを抹殺しろ、プラントを討て、と。
 このビデオを見せられたら、まるで、プラント討伐、コーディネィター抹殺が地上の人
間の総意のように見えるだろう。
 だが────
『ナチュラルとコーディネィターという括りに囚われ過ぎていませんか?』
『ナチュラルがみんながみんな、私達を憎んだり、そうしなかったりするはずは無いと思
います』
 カガリにはそれは、出来の悪い映画にしか見えなかった。
「このビデオも、出所は大西洋連邦なんだろう?」
 その内容のあまりの酷さに、額に血管を浮かせ、腕組みをして今にも掴みかかりそうに
なるのを堪えながら、カガリはタツキに問い質した。
「はっ……? そうですが……」
 タツキはカガリの本心を図りかね、間の抜けた声を出してしまう。
「代表。今これを見せられ、怒らぬ者など地上にはいません。幸いにしてオーブの被害は
少ないが、だからこそ尚、我等は慎重にならなければならないのです」
「慎重にならなければならないのに、性急に大西洋連邦と条約を結ぶのか?」
 何とかカガリを説得しようとするウナトに、カガリは半ば思いつきで、八つ当たりの混
ぜっ返しを入れた。
「代表! 理念も大事ですが、我等が今、誰と痛みを分かち合わねばならぬものなのか、
代表にも充分そのことを考えていただかねば……」
 ウナトは戸惑いつつも、説得を続ける。
 閣僚の皆が困惑していた。確かにカガリは、義父ウズミ・ナラ・アスハの残した理念に
対して、表面的に強情ではあったが、実際に閣僚達に対してここまで頑なに抵抗すること
など無かったからである。
 カガリは椅子を蹴飛ばしそうな衝動を堪え、すっと立ち上がった。
「誰と痛みを分かち合わねばならないか、か。なら、私の意見を言わせて貰おう、それは
プラントだ!」
「なっ!?」
 カガリの発言に、閣僚達は面くらい、どよめいた。
「ZAFTは正体不明の、しかし連合の関与が濃厚な大形艦に襲撃を受けてダメージを受けて
いるにもかかわらず、ユニウス7の破砕に尽力した! テロリスト達との戦闘で僅かとは言
え犠牲も出している! にもかかわらずこのような言いがかりに等しい罵声を向けられて
いるんだぞ! その尻馬に乗るのがオーブのあり方としてふさわしいのか!?」
「これはオーブの安全に関わる問題なのです、国は貴方の玩具ではない!」
 カガリが一気にまくし立てると、ユウナが嗜めるように声を上げた。
371SEED DESTINY “M” PHASE-10 07/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:14:35 ID:???
「ならばプラントと組む! デュランダル政権となら安全保障協定も可能だろう、カーペ
ンタリアも近い」
「なんですと!?」
 ウナトが、素っ頓狂な声を上げた。
 誰もが信じられないようなモノを見る目で、カガリを見た。カガリはプラントと同盟を
するといったのだ。それはこれまで彼女が固執してきた、ウズミの理念に反するものだっ
た。
「本気で言っているのですか!?」
 ユウナが問い質す。
「当たり前だ! 大体、前大戦で大西洋連邦はオーブを焼いたんだぞ!」
「だが、復興させたのも彼らです」
 ウナトが即座に言い返す。
「焼いたんだから当たり前だ! あの戦争で、オーブは一貫して中立だったのに、問答無
用で攻め込んできたんだからな! そんなものに恩義を感じる必要が、何処にある!?」
 正確に言うと、モルゲンレーテが連合のMSコンペティションに割り込んだ時点で政治的
に中立とは言いがたいのだが、それを言ってしまえば、むしろ連合寄りであると言える。
「大体、オーブが独立国家に戻れたのは、プラント側の交渉団のおかげみたいなものじゃ
ないか! 彼らが退くといったから、連合もオーブから退いたんだ! そうだろ? これで
連合を信用して条約なんか、どうやったら結べるって言うんだ!」
「それは……」
 ウナトは言葉に詰まる。
「代表、いや、カガリ」
 ユウナが、真摯な顔でカガリに迫る。
「君は本当に、プラントと積極的に組んでも良い、そう考えているのか?」
「ああ、そうだ。中立が許されないのなら、まだしも道義を重んじて、プラントにつく。
オーブは決して、大西洋連邦の走狗にはならない!」
「地上の人の救済は?」
「プラントだって、地上の支援は推し進めているんだろう? オーブがそれに協力すれば、
より救える人は多くなるはずだ」
「そうか……」
 カガリの言葉を聴くと、ユウナは頷いたようにして前に出て、カガリの傍らに立ち、他
の閣僚と向かい合った。
「父上、いえ、ウナト・エマ閣下。私はプラントと積極的に安全保障協定を約定すること
を前提に、代表を支持することにします」
 ユウナの離反に、他の閣僚からどよめきが起こる。
「ユウナ……」
 カガリは、熱気を帯びて潤んだ瞳で、ユウナの顔を見上げた。
372SEED DESTINY “M” PHASE-10 08/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:15:01 ID:???
「…………」
 ウナトは軽く目を閉じ僅かに沈黙した後、
「全員聞いたな」
 と、静かに、しかしはっきりと言った。
「アスハ代表の強い御意志だ。ならば従わぬわけには行くまい」
 ウナトは“アスハ”の部分を強調して、そう言った。
「大西洋連邦との交渉は引き伸ばしを図れ。プラントと極秘裏に交渉をセッティングしろ」
「は、はい」
「軍に準戦時動員をかけろ。いつ連合がプラントと始めるか、わからないからな」
 ウナトの号令で、閣僚達が慌しく動き始めた。
「ウナト」
 カガリの声に、ウナトは振り返る。
 そこには、興奮状態が急速に冷め、いささか気弱になったように見えるカガリがいた。
「すまない、ユウナも」
「さて。何のことやら。代表はこの国のあり方を決めただけのこと。我々はそれに、従っ
ただけに過ぎませぬ」
 とぼけたように、ウナトは言った。
「そうだよ、カガリ」
 ユウナは言って、カガリに向かってウィンクして見せた。
373SEED DESTINY “M” PHASE-10 09/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:15:22 ID:???

「私です」
 他の閣僚と共に、連合代表執務室を出たタツキは、人気の無い物陰に隠れると、携帯電
話を取り出し、連絡を取った。
「まずいことになりました。代表の説得に失敗しました。あろうことか、プラントと同盟
を組む話になっています。このままでは……」
 周囲を気にしつつ、タツキは困惑した表情で、電話の相手にそう伝える。
「は……」
 しかし、その表情は一転、怪訝そうなものになる。
「しかし……はぁ、なるほど、そうすれば……なし崩し的に、ですか」
 相手に何かを説明され、タツキはにやりと笑う。
 それから少し、相手と言葉を交わしてから、携帯電話を切ると、先程までとは一転、軽
い足取りで、その場を後にした。
374SEED DESTINY “M” PHASE-10 10/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:15:46 ID:???

 翌朝。
 代表官邸で、カガリが行政府に出勤する準備を整えていると、そこへアスランがやって
きた。
「おはよう」
「アスラン!」
 突如訪問したアスランに、カガリは軽く驚いたように声を上げると、思わず視線を逸ら
した。
「?」
 アスランはカガリの態度を怪訝に思い、近寄って訊ねる
「オーブ政府の状況は、よくないのか?」
「いや、そんなことは無い。むしろ吹っ切れた、そんな感じだ」
「吹っ切れた?」
 カガリの表現に、アスランは意図がわからず、鸚鵡返しに聞き返してしまう。
「ああ」
「?……まぁ、カガリにとって好ましい方向に動いてるのなら、それで構わないけどな」
 結局、アスランはその言葉を完全に理解できなかったが、カガリの様子に問題は無いの
だと感じ、そう言って笑顔を向けた。
「しかしすまなかった。昨日は結局、ずっと行政府で……」
「いや、こんな情勢だ、仕方ないさ」
 アスランはそう言って、一区切りつけてから、
「それで、だ」
 と、切り出した。
「俺はプラントに言ってくる」
「え?」
 アスランの言葉に、今度はカガリの方が一瞬、キョトン、としてしまう。
「オーブがこんなときにすまないが、ここで俺が出来ることは限られている」
「アスラン、でも、そうしたらお前は……」
 カガリは困惑気な表情を浮かべた。
「デュランダル議長なら、よもや最悪の選択はしないと思うが、未だに父に、父の言葉に
踊らされている人達がいるんだ。プラントで……俺が、アスラン・ザラが出来ることがあ
るなら、やれるだけのことはしたい」
「…………」
「それに、俺は……」
 ────マユを止めたい。彼女は人の弱さを知りすぎている。戦ってはいけない人間だ。
 その言葉を、アスランは飲み込んだ。
「なんでもない」
375SEED DESTINY “M” PHASE-10 11/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:16:43 ID:???
「そうか……まぁ、わかった」
 アスランが言葉を濁したことに、残念そうに眉を下げるカガリだったが、穏やかに苦笑
して、そう言った。
「私としては、さびしくなるが仕方ない。お前はお前の、出来ること、やりたいことを果
たせ」
「ありがとう、すまない」
 アスランはカガリに礼を言いつつ、早くも宇宙に浮かぶ故郷へ思いを馳せていた。
376SEED DESTINY “M” PHASE-10 11/11 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 02:17:34 ID:???
>>365-375
今回は以上です。

ボーっと書いてたらいつの間にやらこんな時間。
377通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 02:21:39 ID:???

こりゃAA組がどう変わるかが楽しみ
378通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 04:06:30 ID:???
投下乙
相変わらず凄いっすね。句読点が。
379通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 04:30:01 ID:???

しかしプラントと手を組む方がそれこそアホの極みだと思うのだが…
まあ仕方ないかカガリだし
とりあえずウナトとユウナの活躍に期待
あとタツキにも別の意味で期待
380通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 04:53:37 ID:???
マユを視姦するキラに殺意を覚えた。
381通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 10:33:40 ID:???
投下乙。
義とやらを重んじてまた国民を焼きかねない判断をするのかこの小娘は……
マユの言葉は届いても、それがどうして生まれたかまでは届かなかったか。いや、それを期待するのは17の小娘には流石に酷か?
382SEED DESTINY “M” PHASE-11 01/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:13:24 ID:???
 その日、カガリは通常の公務に着るスーツではなく、フォーマルなドレスを着ていた。
 だからと言うわけでもなかったがねそわそわと落ち着かない。
「カガリ。どうしたんだい、そんなそわそわして」
 ユウナはやってくるなり、落ち着かない様子のカガリを見て、心配気に訊ねた。
「あ……いや、さすがに落ち着かなくて、な」
 カガリは誤魔化すように苦笑した。
「そうかい、無理も無いね」
 ユウナはそれを単純に受け止め、笑顔でそう言った。
「それより、良いニュース……オーブにとっては。カガリにとっては、そうでもないかも
しれないけど……」
 ユウナは苦笑気味に、そう言った。
 カガリの表情が一転、重く暗いものになる。
「…………聞かせてくれ」
 カガリは覚悟を決めたように、低い声で言った。ユウナの方も、表情が険しくなる。
「連合がプラントに宣戦布告したよ」
「やっぱり、か」
 ある程度予測してたとは言え、そのことを聞かされて、カガリは重苦しく、唸るような
声をだした。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-11

「でも、それはオーブにとってあまり良いニュースじゃないんじゃないか?」
 カガリは険しい表情のまま、ユウナに問い質すように言う。
「続きがあるんだ。連合は開戦劈頭、プラントに奇襲攻撃をかけた。連合側はひた隠しに
しているが、プラント側の筋では、NJC付の核ミサイルが使われた」
「なっ!?」
 カガリは目を剥いて、驚愕の声を出した。
「プラントに核ミサイルを撃ち込んだのか! また性懲りも無く!」
 憤慨の言葉を上げた後、カガリは憔悴した表情でユウナに訊ねる。
「それで、プラントの被害は!? また破壊されたコロニーがあるのか?」
「いや。発射された核ミサイルはすべて迎撃されて、連合側の攻撃部隊は壊滅させられた
そうだよ。プラントの新しい対戦略核兵器(アンチ・ニュークリア・ウェポン)でね」
「そうか……」
 おそらく膨大に出ただろう連合側の戦死者のことを思うと気が重いが、プラントと安全
保障協定の約定を推し進めているオーブにとってはプラスだ。宇宙での敗北の皺寄せは地
上側の戦力にも来る。
383SEED DESTINY “M” PHASE-11 02/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:13:48 ID:???
 功を焦ってオーブにちょっかいをかけてくる可能性も否定できないが、カーペンタリア
のZAFTが黙っていない。
 カガリは知る由も無かったが、ウナトはプラントと申し合わせ、未だ整備中のミネルバ
を“人質”として扱うことで、正式締結前に連合がオーブに進行した場合、ZAFTがそれに
介入する建前にすることになっていた。もちろん、大西洋連邦にそのカードは、確信は与
えない程度にちらつかせている。
 そして、今日この日、オーブの国内外に向かって、プラントとの協定の締結、そして、
ユウナ・ロマ・セイランとカガリ・ユラ・アスハの正式な婚約が、合わせて発表されるこ
とになっていた。
 だが……カガリが落ち着かない最大の理由は、むしろその後者の方にあった。
「それじゃあ、僕は、ちょっと父上や他のスタッフと打ち合わせがあるから」
 そう言って、ユウナは踵を返した。
「ゆ、ユウナ」
 カガリは、思わずユウナを呼び止めていた。
「ん、なんだい?」
 ユウナは足を止め、カガリを振り返る。
「い、いや……なんでもない」
「カガリ、安心して、上手くいくよ、いや、僕達が絶対にうまくやってみせるさ」
 政治問題の方で心配しているのだと思ったユウナは、カガリを落ち着かせようと、わざ
と軽い口調で言い、手を振りながら去っていった。
「はぁぁ……どうしたらいいんだろうなぁ……」
 もし、ほんの少し以前のカガリであれば、ユウナとの婚姻など本意じゃないんだ、と言
い切ったことだろう。
 だが、行政府でプラントとの同盟を決めた時の一件で、カガリの中でユウナの株が急上
昇してきた。
 アスランにその気はあるし、ZAFTのパイロットの前では勢い否定したものの、その実、
かなり強い想いだ。だが、その当人は、この火急の時期にカガリを置いてプラントに行っ
てしまった。
 それ以来、カガリの心はユウナを支えにしてしまっていたのである。
 アスランを裏切りたくは無い。さりとてユウナを無碍にもしたくない。
 カガリは今、自分でも柄でもないとも、この時勢に不謹慎なとも思いつつ、どうしよう
もなく恋に悩む乙女になっていたのだった。
384SEED DESTINY “M” PHASE-11 03/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:14:15 ID:???

 婚約発表式典会場。
 そこに、来賓として、なぜかマユ達、ミネルバのMSパイロットも招待されていた。
 パイロットのみの招待なのは、既にミネルバが整備を終わってドックから抜け、出航に
向けて準備する為、艦そのものの乗員はその作業に就いていたからだ。また、パイロット
の中でも、招待されたのはマユ、ルナマリア、レイ、つまりザフト・レッドの3名だけだ。
「でも…………」
 最前列の席が用意され、居心地悪そうにする3人だったが、やがてルナマリアが沈黙に
耐えかねたのかのように、小声で2人に話しかけた。
「アスハ代表の婚約者になるって人、ユウナ・ロマ・セイランだっけ? 本当は大西洋連
邦よりの政治家なんでしょ? 何だってあたし達をここに招待したのかしら?」
「さあな。俺に聞かれても答えられるはずが無いだろう」
 レイは、素っ気なくそう言った。
「なによ、つれないわね」
 ルナマリアは不機嫌そうな表情でそう言ってから、
「ね、マユちゃんはどう思う?」
 と、マユに振った。
 そのマユは、仏頂面で、椅子に腰掛けていた。
「私達へのあてつけ」
「へ?」
 マユはあっさりとそう言う。ルナマリアは一瞬キョトン、として、聞き返してしまった。
「婚約発表式典にかこつけて、同時に大西洋連邦との条約締結の発表でもするんじゃない
のかな。それで私達に吠え面かかせようって寸法なのかも」
「マユ……お前、ずいぶん曲がったモノの見方をするんだな」
 レイが、口調では冷静を保ちつつも、マユの今まで知らなかった一面を見たというか、
歳の割りにひねくれた考え方をするのだというか、そんな感じを持って言った。
「そうかな。ん、他の国だったらまだしも、この国のことを考えるんだったら、ひねくれ
て考えないと、道理をMSで蹴っ飛ばすような国だからね」
 マユは険しい表情をしながらも、口調は自然なものでさらりとそう言った。それを聞い
たルナマリアは呆気にとられる。
「マユちゃん……いったい、何があったの?」
 唖然としたルナマリアが、そう訊ねる。
「別に」
 マユは不機嫌そうな口調でそう言った。

 だが、そのマユも、この後起こりうる事態は予想の範囲外だった。
385SEED DESTINY “M” PHASE-11 04/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:14:42 ID:???

 司会のアナウンスに導かれて、お互いフォーマルな装いのユウナとカガリが壇上に上が
る。
 カガリの表情は、やや暗く、おろおろと困惑している様子だった。
 ユウナはそれを見て、肘でカガリを軽くつつくと、
「カガリ、ほら、みんなが見てる。とりあえず笑顔作って」
 と、小声でカガリに言った。
「あ、そっ、そうだなっ」
 ひっくり返りかけた声で答えると、カガリはぎこちない笑顔を作って、会場に集まった
来賓や民衆に手を振った。
 そして、2人はそろって、マイクスタンドの置かれた壇上の中央に立つ。
 ユウナが、2人の正式な婚約を宣言するべく、マイクに向かって口を開きかけたその時。

 グォォォォォォォッ!!
 メキャッ、バリバリバリバリ!!

 轟音とともに、会場の屋根が引き剥がされた。
「ちょっ、一体、どうなってるのよッ!?」
 来賓席にいたルナマリアは、崩れ落ちてくる天井の残骸から身を庇いつつ、不機嫌そう
に声を上げた。
『カガリ!』
 スピーカー越しの声が、聞こえてきた。
 マユは、その音源の方を振り返る。
 そこにいたのは、1体のモビルスーツ。
 青と白のカラーリング、天使の翼のような空力制御板。
 瞳の中に、脳の奥深くに、胸の熱い場所に、その姿、その記憶が、よみがえる──!!
「…………フリー……ダム……!!」
 そう呟いた瞬間、マユはその場から駆け出していた。
「ちょ、ちょっとマユちゃん!?」
「ルナマリア……! まずは民間人の保護だ、急げ!」
「あ、う、うん」
 駆け出したマユに驚いて、追いかけかけたルナマリアだったが、レイの言葉に、それを
断念する。
 眼下で右往左往する民衆には目もくれず、フリーダムは会場の外側を回りこむようにし
て壇上に接近し、そこへ腕を伸ばそうとした。
「なっ!? 何でフリーダムがこんなことを! キラ!!」
「駄目だ、カガリ、逃げるよ!」
 驚愕に立ち尽くしかけたカガリの腕を掴み、ユウナは彼女を引っ張って逃げ出す。
386SEED DESTINY “M” PHASE-11 05/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:15:10 ID:???
 入れ替わりに上がってきた憲兵隊が、小銃で応戦するが、VPS装甲のフリーダムには蚊
が差した程度のダメージすら与えられない。
 だが、フリーダムはそこからカガリがいなくなったと見るや、それには興味が無いとい
わんばかりに、腕を引き、周囲をうかがった。
「軍の迎撃……間に合わないか……」
 会場裏手の駐車場にまで逃げてきたユウナは、フリーダムを振り返り、忌々しそうにそ
う言った。
 準即動体勢になっていたとは言え、それはあくまで、外部からの侵攻を想定したものだ。
まさか、オーブの領土・領海内から、しかもたった1機のMSが襲撃してくるとは、考えて
もいなかった。
 加えて──
「間に合ったところで、M1じゃフリーダムに太刀打ちできないぞ!」
「そ、そうか」
 カガリが言い、ユウナも戦慄の言葉を口にした。
「とにかく逃げよう。彼の意図が何であれ、このまま捕まるわけには行かない」
「あ、ああ」
 憲兵隊が使っている、軍用のオフロードワゴンの運転席にユウナが乗り込み、エンジン
をかけた。助手席にカガリが飛び込むと、乱暴に発車した。
「しまった、市街地に!」
 フリーダムのコクピットで、キラはカガリとユウナが乗ったオフロードワゴンが幹線道
路に飛び出していくのを見つけた。
「カガリ、何で逃げるのさ。君は僕を助けに来たのに!」
 そう言いつつ、バーニアを静圧モードにして、脚による歩行で市街地に飛び出す。
 突如現れ、市街地を闊歩するMSに、人々が逃げ惑う。キラはそれも構わず、オフロー
ドワゴンを追った。
 だが、バーニアが使えないためなかなか距離が縮まらない。
「この!」
 焦れたキラは、トリモチ・ランチャーを使用し、オフロードワゴンの直前に放った。
「しまった!」
 ユウナはフルブレーキをかけるが、遅かった。オフロードワゴンは緩くスピンしながら、
路上に広がったトリモチに突っ込んでしまう。
 追いついてきたフリーダムが、オフロードワゴンを鷲づかみにして持ち上げる。
「キラ・ヤマトォ!」
 変形した運転席の扉を蹴破り、ユウナがフリーダムの手に乗り出して怒鳴る。
「いくら君がカガリの弟でも、こんな狼藉は許されないぞ! 直ちに機体を停止させるん
だ!」
 フリーダムのツインアイを睨みつけ、ユウナは毅然と声を張り上げる。
387SEED DESTINY “M” PHASE-11 06/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:15:30 ID:???
「自分だって、国を勝手に動かそうとしているくせに。自分勝手だね」
 キラは、外部スピーカーは入れずに呟いた。
 フリーダムはユウナは無視といわんばかりに、オフロードワゴンの屋根をいとも簡単に
引き剥がすと、助手席にいたカガリを掴み上げようとした。
「ユウナ!」
「カガリ!」
 カガリが反射的に助けを求めて、手を伸ばす。ユウナは必死にそれを掴む。しかし、フ
リーダムがカガリをさらに持ち上げた為、ユウナは宙吊りにされかける。
『いい加減、カガリを離してくれませんか?』
 ようやく外部スピーカーを入れ、キラはユウナにそう言った。
「ユウナ、お前があぶない、いったん離すんだ」
 カガリはユウナを気遣って、悲痛な表情で言う。
「そんなこと、出来るわけ無いだろ! カガリはこの国の元首で、僕はその婚約者なんだ
ぞ!」
 ユウナは歯を食いしばり、カガリの腕を握り続ける。
「もう、いい加減にしてよ」
 コクピットでキラがそう呟くと、フリーダムはオフロードワゴンの方をゆすって、ユウ
ナを振り払おうとした。
「ぐっ!?」
 ユウナの脚が、オフロードワゴンの残骸に引っかかった。その弾みでカガリから手が離
れてしまう。だが、同時にオフロードワゴンからも脚が外れ、ユウナはアスファルトの路
面めがけて、頭から転落した。
「ユウナっ!?」
 カガリが覗き込む。
 路面に打ち付けられたユウナは、ぴくりともしない。頭部の辺りから、路面に血液が飛
び散っていた。
「ユウナ、ユウナぁぁっ!!」
 カガリは悲痛な叫びを上げる。
 そのカガリの様子を気にすることも無いかのように、フリーダムは彼女を抱えて、市街
地を後にした。
388SEED DESTINY “M” PHASE-11 07/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:15:57 ID:???

「ですが、まだ協定は正式に締結されておりません。そちらの主権を侵害することになり
ますが……」
 ミネルバ艦橋。
 タリアがモニター越しに会話している相手は、ウナトだった。
 出発に向けて、ブリッジクルーも慌しく準備していたところへ、その緊急連絡が飛び込
んできた。
『これは軍事的要請ではないのです! わが国の元首が誘拐されようとしている、この非
常時に手段は選んでいられません! 我が方もMSは所有していますが、おはずかしながら
相手があのフリーダムでは……』
 ウナトは憔悴しきった表情と声で、タリアに言う。
「しかしこちらも、フリーダムに勝てるような機体は……」
『ブリッジー!!』
 タリアが困惑して言いよどみかけたとき、今度は艦内の通信が艦橋を呼び出した。
『ガイア出られます、許可をください!』
 サブディスプレィに姿を見せたマユは、鬼気迫る様子でタリアに迫った。
「でも、まだ動力が入ってないよ、マユちゃん! カタパルトが使えない!」
 そう言ったのは、CIC席に座るメイリンだった。
 リニアカタパルトは電気食いだ。主機関が起動していない状況では、使用できない。
『ガイアなら、カタパルト無しでも間に合います! 扉だけ開けてください!』
 マユの気迫に、タリアはごくりと息を飲み込んでから、
「出撃を許可します。ただし、状況指示はオーブ軍に従うこと。よろしいですね?」
 と、はっきりとした口調で、そう伝えた。
『了解です! マユ・アスカ、ガイア、行きます!!』
 左舷発艦デッキの気密扉が開放される。マユはデッキの上でガイアを4脚形態に切り替
え、ミネルバから飛び出していった。
 市街地の入り口を確認したところで、そこにフリーダムの姿を見つけた。
「逃がさないよぉぉっ!!」
 市街地を抜け、飛び上がろうとしていたフリーダムの正面に、4脚形態のまま回りこむ
と、その背中をフリーダムの前面にぶつけた。
「ぐぅっ……!!」
 フリーダムのコクピットのデッドスペースに押し込まれていたカガリが、くぐもった悲
鳴を漏らす。
「な、何っ、これ……」
 突如現れた“4脚MA”に体当たりされ、キラは目を白黒させる。
 かと思いきや、その“4脚MA”は、フリーダムが体勢を整える間に、2脚人型のMS
に変形した。ツインアイを持つ、Gタイプのモビルスーツだ。
『マユ・アスカ、フリーダムの中にはアスハ代表が囚われている、慎重に!』
389SEED DESTINY “M” PHASE-11 08/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:16:19 ID:???
「了解!」
 言いつつも、マユはガイアの右手にヴァジュラ・ビームサーベルを握らせる。
「あれはオーブのMSじゃない?」
「そうだ、ZAFTの、ミネルバのMSだ。キラ、悪いことは言わない。あちらに私を渡すんだ」
 キラの言葉に、カガリは答え、そう言った。
「えっ、どうしてZAFTにカガリを渡さなきゃいけないの?」
「オーブとプラントは同盟を組む予定だったからだ。だからあのMSは私を助けに来たんだ。
さあ、あちらに私を渡せ」
 軽く驚いたように聞き返すキラに、カガリは強い調子で言った。
 マユは、フリーダムの腰部を狙って斬りこむ。
 だが、キラはカガリとやり取りをしながらも、ガイアの斬撃をいとも簡単にかわした。
「っ」
「仕方ないよね……」
 ガイアが振り返るより早く、フリーダムはバラエーナ・ビーム砲とクスフィアス・レー
ル砲を射撃位置に起した。
「はっ!」
 間一髪、マユはガイアをスナップさせて、その射撃から逃れる。
「このっ!」
 並行してガイアのビーム突撃砲を起し、フリーダムに向かって撃った。だが、コクピッ
トを外すという制約から、それは簡単にフリーダムに避けられてしまう。
「何をしているんだ、キラ!」
 カガリが、不機嫌そうな声でキラを咎める。
「ZAFTは信用できないよ。カガリを渡すなんて出来ない」
「何をバカな事を言ってる!」
「だって、ラクスは彼らに殺されそうになったんだよ!?」
「何っ!?」
 キラの言葉に、カガリの顔色が終わった。そのまま、カガリは絶句してしまう。
「これなら、どうだーっ!!」
 マユはガイアに、Z字を描かせるように急起動させ、フリーダムの射点を外しながら急
接近する。
 そのまま、機動防盾を構えてシールド・タックルをかけようとするが────
「やめてよね、そんな程度で、僕にかなうわけ無いだろ」
 それが極まると、マユ自身も、カガリも、旗から見ていた者達もそう思った瞬間、キラ
は瞬時にしてフリーダムを捻って交わした。
「え、ええっ!?」
 ガイアはバランスを崩し、つんのめる様に前倒しになりかける。マユは瞬時に姿勢を入
れ替えて、そのまま踏ん張って構えなおさせる────が。
「悪いけど、君達に構っている暇は無いんだ」
390SEED DESTINY “M” PHASE-11 09/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:17:07 ID:???
 その僅かな間に、フリーダムはスラスターを吹かしてガイアから一気に離れ、そのまま
気流制御ウィングを広げて、飛び上がった。
「ま、待ちなさいよぉっ!!」
 マユはガイアに地上を駆けさせ、追いかける。だが、いくらもしないうちに、海岸線に
行き当たってしまった。
 ガイアは空を飛べない。マユの見ている前で、フリーダムはやがてスラスターの輝点と
なり、消えていった。
「うぁ、うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
 マユはガイアのコクピットで絶叫した。獣を思わせるような咆哮だった。
391SEED DESTINY “M” PHASE-11 10/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:17:32 ID:???

「ユウナ・ロマがあのようになったのは計算外だが、あとはすべて、予定通りだな」
 同じ頃、オーブ行政府の近くから、同様に飛び去っていくフリーダムを見ていた人物が
いた。
 その表情が、醜くほくそ笑む。すべて自分の思惑通り、と言った様子だ。もちろん、ユ
ウナの死を悼むような様子は、ひとかけらも無い。
「ウナト・エマを拘束しろ」
 タツキ・マシマは、憲兵隊の制服を着た数人の男に、そう“命令”した。
392SEED DESTINY “M” PHASE-11 11/10 ◆NXh03Plp3g :2009/02/27(金) 11:19:18 ID:???
>>382-391
今回は以上です。

ムラムラして眠れないのでつい書いた。はやくカーペンタリアに行きたかった。反省はしているが後悔はしていない。
393通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 11:41:23 ID:???
やりやがった……!
し、しかしこの時点でユウナ死亡というのは実はかなり珍しい、いや初めて?
印象が多少良くなってきた所で、かつ最後まで助けようとしてこうなったとなると
カガリの中での存在はさらに大きく立派なものになるかもしれんが、
またまたフリーダムにコケにされたマユや今不在のアスランがどう動くかも含めて
いよいよwktkだ…GJ!
394通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 12:02:46 ID:???
うわぁ…このキラはクズ過ぎる…
落下するユウナの事を助けようともしてないし、これで他は不殺スタイルだったら完全に弁解の余地も無いわ…
395通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 12:11:51 ID:???
:.... . ∧∧   ∧∧  ∧∧   ∧∧ .... .... .. .:.... .... ..... .... .
... ..:(   )ゝ (   )ゝ(   )ゝ(   )ゝ ユウナ・ロマに敬礼!
....  i⌒ /   i⌒ /  i⌒ /   i⌒ / .. ..... ...................
..   三  |   三  |   三  |   三 |
...  ∪ ∪   ∪ ∪   ∪ ∪  ∪ ∪
396通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 12:18:29 ID:???
しかし

>「ZAFTは信用できないよ。カガリを渡すなんて出来ない」
>「何をバカな事を言ってる!」
>「だって、ラクスは彼らに殺されそうになったんだよ!?」
>「何っ!?」
> キラの言葉に、カガリの顔色が終わった。そのまま、カガリは絶句してしまう。

これだとまた丸め込まれそうな危惧もあるんだよな…大丈夫かな
397通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 13:06:55 ID:???
目の前でユウナを殺されてるのに、ラクシズの連中に丸め込まれたら救いようもない馬鹿だな
398通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 13:08:59 ID:???
>>392GJでした
このキラはユウナを殺した事を全く気にしてないのが何とも…
これでお得意の「仕方ないよね」で済ませたら、マジ死んで欲しいわ
399通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 13:09:05 ID:???
死んだと思ってないかもしれん。カガリ視点だと助かる可能性も無いわけではないし…
400通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 14:00:41 ID:???
もし種死がガンダムウォー中心だったら
エキシビションマッチカガリVSデュランダルの最中にステラ達が乱入
カガリを追い込みその強さを見せ付けるがシンが駆け付け勝利・・・とか?
401通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 15:26:34 ID:???
実は種割れが遺伝子関係ない感染性のもので、数世代したらみんな瞳孔収縮しっぱなしだったら
402通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 21:19:23 ID:???
そもそも種割れとかSEEDを持つ物ってなんだったんだ結局
最初はただの火事場の馬鹿力表現だったのに
403通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 21:26:03 ID:???
>>402
なんかそれらしいSFの大風呂敷広げたかった以上の意味ないだろw
404通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 21:34:00 ID:???
>「自分だって、国を勝手に動かそうとしているくせに。自分勝手だね」

お前が言うなwww
405通常の名無しさんの3倍:2009/02/27(金) 23:17:13 ID:???
>>404
原作の時点でラクシズメンバーの発言は、どれもこれもお前が言うなって物ばかりだからなwww
406通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 00:51:03 ID:???
ラクシズの言動は全て正しいんです!

を地で行くからなぁ…
一応ラクスが自分は正しい事してるのか悩むシーンが一瞬あった気がするけど
407通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 03:19:00 ID:???
もし、江ノ島が要塞だったら
もし、長谷の大仏が動いたら

マイナーだし、影響少ないなw
408通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 05:25:13 ID:???
>>406
ラクスだけじゃなく、キラも凸も自分が正しいのか悩んでるシーンはあるよ
ホントにただ悩むだけで後の展開には一切影響しないけど
409SEED 戦後30年目の愛:2009/02/28(土) 07:46:31 ID:???
深緑に両肩を塗装したグフに乗った反乱軍指揮官は言った
「惑わされるな、あのパイロットはラクスを名乗る偽物だ。
全砲門をフリーダムに集中しろ、あの機体を落とせばオーブの火器は駆逐艦の実弾兵器のみだ。
俺はジャスティスをやる」
そう云うと彼は突撃していった。
空中支援機に乗ったザクの大軍がフリーダムに覆いかぶさるように群がる。
爆音とともにフリーダムが前進すると同時にさらに迫ってくる。
フリーダムは一定の距離を保ちながら連射していった。
「死ねぃ、ラクス・クライン
この裏切り者の阿婆擦れめ!」
ビームソードを振り回しながらジャスティスに接近していく。
まるで誘うかのようにラクスは逃げた。
「逃がすか」
バビ吸う気もジャスティスを囲んでいく。
ラスクはただビームシールドを展開したまま動かない。
グフの戦闘指揮官はジャスティスとの戦闘で母艦のことを忘れていた。
上空に何かが光った。
「あれは」
ザムザザー数機とそれを支援するようにウィンダムが150機が上空から現れた。
急降下し始め、反乱軍艦隊を攻撃し始めた。
「罠だ!逃げろ」
ウインダムの装備された対地175m機関砲がザクを次々に貫く。
ジェットパックを装備した機体が降りてくる。
ウィンダムの対ビームコーティングと機動性重視の軽量化という長所を逆手に取った攻撃だ。
「30発撃っても落ちん。なんだあのウィンダムは!」
空中支援機を打ち抜かれたザクは海中に落ちていく。
反乱軍空母は次々に炎上、轟沈した。
反乱軍空中兵力がなくなった今、ラクスはすかさず敵司令部へ単騎で乗り込んだ。
410SEED 戦後30年目の愛:2009/02/28(土) 07:51:37 ID:???
基地目掛けて頭部・胸部についたバルカンを連射し、ロケット弾を携帯して接近してくる敵歩兵と戦闘車両を掃射。
機関銃の奏者音と同時に土ぼこりが舞い、車両が横転した。
腰に付けた6連バズーカを取り外し、持ち帰ると連射、構造物を破壊。
その一発が燃料・弾薬庫に命中、爆発音を立て炎上、近隣施設まで誘爆した。
炎の中、ジャスティスは進んでいった。
燃え上がる基地を見ていた大西洋軍は自分達の役目が終わったことを悟ると次の行動へ移った。
中隊長は空母帰還命令を受け、全軍に通達。
「引き上げるぞ、野郎ども」
そう指示が飛ぶとザムザザー隊は西へ飛んで行った。

大尉は話をそうまとめていった。
「俺たちが見たのはそこまでだ。あの女は6日間で152機を落としたそうだ」
おもむろに少佐が口を開いた
「ん、そういえば、ラクス・クライン。前見た時より痩せたよ」
一同が驚きざわめいた
「え、本当ですか」「馬鹿な」「洗濯板が?」
「もっと腹周りが出てたんだ……肉も若干付いてたよ
俺が見たのはパイロットスーツ姿ではなく、あの陣羽織姿だったけどな」
軍曹が照れながら言った。
「それって……」
不思議な軍曹の態度に気になった少佐は聞き返した。
「どうした。そんな顔して」
軍曹は何百メートルも離れた所を歩くキラの方へ指し示すようにして手を伸ばしながら言った
「あの方が原因かと思うのですが………」
411SEED 戦後30年目の愛:2009/02/28(土) 07:51:58 ID:???
続く
412通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 08:02:07 ID:???
>「洗濯板が?」
こいつ死んだなwご冥福を(ry

誤字多いですね
ラスクってなってるとこありますよ
413通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 08:36:31 ID:ugY7Ry1O
あんなに弱かったウィンダムがなぜここまで強いんだ。
ダガーLのほうがまだ活躍していたのに。
414通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 10:49:38 ID:???
カガリ連れて車でフリーダムから逃げてトリモチに捕まるって展開だから
某風景画かよwとオモタがまさかユウナがここで死ぬとは…
415通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 13:42:46 ID:???
もしもシンがステラと初めて出会った時にらき☆すけが生じず、
第一印象が胸でなく顔にいったため
『(頭悪そうなパツキン女⇒アスハ!?⇒やな奴連想させやがって!)』
と最悪な感情しか残してなかったら…
416通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 14:21:55 ID:???
もし低軌道会戦でハルバートンがメビウスで大規模な対艦攻撃部隊を編成したらとかはこのスレでいいのか?
よかったらちょっくら書きたいんだが
417通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 14:25:34 ID:???
ああ、特に問題ないよ
418通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 14:29:44 ID:???
海に落ちる→一応軍人だし助ける→ブロックワード発動で怯える→俺が守るから

あるぇー?
419通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 14:41:52 ID:???
>>418
小説だとステラは戦争で親を失った頭の可哀想な子、ってシン思ってるんだっけ?
420通常の名無しさんの3倍:2009/02/28(土) 14:53:26 ID:???
>>418
一度目のフラグ回避でも二度目があったなw
421SEED DESTINY “M” PHASE-12 01/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 05:58:12 ID:???
 そのニュースは、電撃的に世界を駆け巡った。

 タツキ・マシマを首班とする、オーブ臨時連合政府は、宰相の地位にあったウナト・エ
マ・セイランを外患誘致の罪で逮捕拘束し、その全権を剥奪したと発表した。
 セイラン親子はカガリ・ユラ・アスハ代表に奸言を呈し、オーブとプラントの同盟を成
立させ、オーブを安全保障上きわめて危険な状態に置いた。そう報道されていた。
 そして、ウナト内閣の下で進められていたプラント・オーブの安全保障協定を一方的に
白紙撤回すると、再び大西洋連邦の呼びかける世界条約への参加を表明したのである。
 一方の大西洋連邦は、一度オーブに世界条約参加を事実上拒否されていたにもかかわら
ず、タツキ臨時政権に対しては歓迎の意向を伝えるとともに、テロリストによって誘拐さ
れたカガリ・ユラ・アスハ代表の捜索に出来る限り協力する事を確約した。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-12

「見ろ! お前らが勝手な真似をしたせいで、オーブはメチャクチャにされてしまったじゃ
ないか!」
 “元”地球連合大型特装戦闘艦『アークエンジェル』。
 公海上を行くその艦橋で、カガリは激昂して怒鳴った。
 正面のスクリーンディスプレィに、オーブと大西洋連邦の海外向けテレビ放送が流され
ていた。
「でも、僕達が止めに入らなければ、オーブはプラントと同盟していたんでしょう? セ
イランの思い通りにさ」
 キラは悪びれた様子も無く、手振りを加えながらそう言った。
「違う! プラントとの同盟は、私が決めたことだ!」
「えっ!?」
 感情的な怒声で、カガリが言い返す。すると、キラは軽く驚いて、目を円くした。
「ウナトとユウナも、最初は大西洋連邦との同盟を進めていたんだ! だが、私の言葉に
理解してくれて、プラントとの同盟を認めてくれたんだ!」
 カガリはさらに、まくし立てた。
「で、でもプラントは、ZAFTはラクスを殺そうとしたんだよ!?」
「要領を得ない言い方をするな。一体何があったんだ?」
 カガリはいくらか声のトーンを落とし、キラに問いただした。
 するとようやく、キラは事の次第を詳しく、カガリに説明し始めた。
422SEED DESTINY “M” PHASE-12 02/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 05:58:49 ID:???
 キラやラクス達が生活していた、マルキオ導師の孤児院を、突然モビルスーツを装備し
た一団が襲ってきたこと。
 彼らの目的がラクスの殺害にあったこと。
 戦う為にフリーダムとアークエンジェルの封印を解き、彼らを撃退したこと。
 撃退した一団が使用していたモビルスーツが、ZAFTの最新鋭水陸両用MS、UMF/SSO-3、
『アッシュ』だったこと。
「おいこら、待て」
 キラの説明が終わったところで、カガリは不機嫌そうな口調でツッ込んだ。
「そいつらがZAFTだって客観的証拠が無いじゃないか! それとも誰か捕まえて、聞き出
したのか?」
「そうじゃないけど……でも、ZAFTの最新鋭MSを装備してたんだよ!?」
 キラは困惑気な表情をしつつ、そう言い返した。
 それを聞いて、カガリは頭を抱えた。
「あのなぁ、キラ。いまやテロリストがMSを横流ししたり密造したりは、日常茶飯事なん
だよ。ユニウス7を地球に落とした奴らも、密造MSを使っていたんだぞ! それに、私は目
の前で、MSが強奪されるのを、2度も見ているんだからな! 大体、ヘリオポリスのときは、
お前だって一緒だったじゃないか!」
「そっ……それは、そうだけど……」
 カガリの指摘に、キラは言葉を詰まらせる。
「カガリさん、落ち着いてください」
 艦橋へ入ってきたラクスが、キラを問い詰めるカガリの背後から、穏やかに声をかけた。
「この際、わたくしが狙われたと言う事は、置いておいて頂いて構いません。重要なのは、
セイラン親子が、カガリさんの意向を無視して、国を動かそうとしていた事ですわ」
「だが、あの2人は私の言葉を解ってくれたぞ!」
 ラクスは静かに、しかしはっきりとした口調で言う。それに対し、カガリは荒く声を上
げて言い返した。
「本当にそうでしょうか?」
 ラクスは軽く眉を下げ、問いかける。
「何が?」
「そもそも、カガリさんが守りたかったのは、お父上の、ウズミ様の理念だったのではな
いのですか?」
 聞き返すカガリに、ラクスはそう指摘した。
「それが理想だとは思ってる。でも、今の状況じゃ、それは無理だろ」
 カガリは、軽くラクスを睨むようにしながら、低い声で言い返す。
「まず、決める。そして、やり通す。一度決めた事、望んだ理想を、簡単に、手放してし
まっても良いのですか?」
「その為に国民を犬死させろと言うのか!?」
 ラクスはカガリに説いて聞かせるが、カガリも即座に言い返す。
423SEED DESTINY “M” PHASE-12 03/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 05:59:12 ID:???
「そんな事はさせないよ、カガリ」
 そう言ったのは、キラだった。
 カガリが振り返り、ラクスもキラに視線を向ける。
「その為に、僕はフリーダムに乗ったんだ。もう誰も、失いたくないから」
 次の瞬間、カガリはキラを殴り飛ばしていた。
 本来ならナチュラルであるカガリより、運動能力ははるかに高いはずのキラだったが、
想定外の出来事に、綺麗に右ストレートをくらい、後ろに吹っ飛ばされた。
「カガリさん!?」
「カガリ!?」
 尋常ではない事態に、艦長席のマリュー、司令官席のバルトフェルドが、驚いて声を上
げた。
「誰も失いたくないだって!? ユウナを殺しておいて、良くそんな事が言えるな!」
 カガリはさらに激昂し、へたり込んだキラに向かってそう怒鳴りつけた。
 ユウナの絶命を確認してはいなかったカガリとキラだが、メディアはユウナが“事故死”
したと報じていた。
「あれは……仕方なかったじゃないか。そもそもは彼が悪いんだし、それに、いつまでも
カガリを離さないから……」
「国家元首が連れ去られようとしてるんだぞ! 必死に止めようとするに決まってるじゃ
ないか!」
 うじうじと言い訳をするキラに、カガリは怒鳴りつけた。
「カガリさん」
「何だ!」
 ラクスに声をかけられ、カガリは乱暴に答える。
「過ぎた事を今言っても始まりません。これからどうやってオーブを取り戻すか、オーブ
をあるべき姿に戻すのか、それを考えるべきなのです」
 ラクスはそう、カガリに向かって説いた。
「簡単だ、私をオーブに戻せ。そうすれば、お父様の頃からの支持者がいる。タツキなん
かに好きなようにはさせない」
 カガリは険しい表情のまま、声のトーンは抑えて、そう言った。
「ですが、それでは何の解決にもなりません」
「は? 何でだよ!」
 ラクスの言葉に、カガリは一瞬呆気にとられ、そして聞き返す。
「今カガリさんが戻ったとしても、オーブの立場は変わらない……大西洋連邦との同盟を
続けるか、プラントと新たに同盟を結び直すかのどちらかになるのでしょう?」
「当然、今の条約は無効だ。デュランダル議長も、そのことは解ってくれるだろう」
「それではいけないのです。オーブのあるべき姿を取り戻さなければ、意味が無いのです」
「カガリだって、本当はオーブの理念を守りたいんでしょ?」
 ラクスの言葉に、キラが追従した。
424SEED DESTINY “M” PHASE-12 04/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 05:59:38 ID:???
「ああ、本当のところはな」
 カガリは険しい顔のまま、そう言った。
「でしたら……」
「だが、お前たちの力を借りる気はまったく無いぞ!」
 ラクスの言葉を遮り、カガリは声を上げて断言した。
「どうして!?」
 キラが驚き、心外だというような声で聞き返す。
「当たり前だ! お前たちはユウナを殺して、私を拉致して、勝手放題やっているだけだ
からだ! そんなお前たちと一緒に戦うなんて、アスハの名にかけて絶対にしない!!」
「困りましたわね……」
 子供にわがままを言われた母親のような、緊張感に乏しい表情で、ラクスは言った。
「カガリさんは少し、疲れているのかもしれませんね。少し休んで落ち着いて考えてくだ
さい。カガリさんとオーブのために、本当に何をすべきなのかと」
「私は冷静だぞ!」
「バルトフェルドさん、カガリさんをお部屋にお連れしてあげてください」
 カガリの反論を無視するかのような態度で、ラクスはバルトフェルドに向かって、そう
言った。
「あ、ああ……」
 バルトフェルドは気まずさを感じつつも、指揮官席から立ち上がると、カガリの腕を
取った。
「まぁ、いろいろあるだろうけど、今は休むといいよ。疲れが取れれば、いい考えも浮か
ぶよ」
「休んでる暇なんかあるか……こら、離せ馬鹿虎! 私はオーブに戻るんだ、このままじゃ
オーブが!!」
 なおも抵抗するカガリを、しかしバルトフェルドは軽々と引き、アークエンジェルの士
官室へと連れて行った。
425SEED DESTINY “M” PHASE-12 05/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 06:00:05 ID:???

 ミネルバは、オーブを出航し、カーペンタリア基地に向けて南下していた。
 開戦時、連合はミネルバをオーブ沖で捕捉することを目論んでいたが、オーブが交渉の
引き伸ばしを図った為、準備が整わず、結局ミネルバは追撃を受ける事も無く、平穏な航
行を続けていた。
 第1医務室。
 マユはステラに会うために、ここへやって来ていた。
「ステラさん、会いに来たよ」
 カーテンのパーティションの隙間から顔を見せ、そう言った。
「マユ!」
 ニコニコと笑顔のマユを見ると、ステラの顔もぱっと輝くように綻んだ。
 地球に降下して、さらにオーブにいる間も、マユは軍医長からの勧めもあり、定期的に
ステラを訪問していた。
「ステラさん、元気?」
「うん、ステラ、だいぶ元気になったよ」
 パーティションの中に入ってきたマユが聞くと、ステラは満面の笑顔でそう答えた。
「でも……」 
 ステラは、じっとマユを見つめる。
「マユは、元気ないみたい?」
「え……!?」
 ギクッ、とマユは一瞬身体を硬直させる。
「そ、そんな事無いよ? 私も元気、元気」
 そう言って、おどけてガッツポーズをして見せた。
「そう、なら、いい」
 ステラは笑顔に戻って、そう言った。
 それから、マユはベッドに腰掛け、ステラを抱き締める。
「ん」
 母親か歳の離れた姉のように、穏やかにステラを抱き締めて、ゆっくりと背中を撫でる。
「大丈夫、だからね」
「うん……大丈夫。マユ、いてくれるから」
 ステラの正確な年齢はわからないが、どう見ても本来はマユの方が年下である。だが、
ステラは妹の様にマユに懐き、マユは年長者の様に振舞って、ステラに安堵を与える努力
をした。
 それは確実に功を奏して、ステラは精神的に落ち着いていった。
「……では、あるのですが」
 ステラを宥め終えてから、マユは診察室で、軍医長にそう切り出された。
「どうしても薬物に……それも強いものに頼らざるをえませんし、ここまでの成長期に神
経にかなりの負荷をかけられていますから……一時的に人並みに戻ったとしても」
426SEED DESTINY “M” PHASE-12 06/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 06:00:26 ID:???
「……長くは、生きられない、って事ですね……?」
 軍医長の言葉を先読みして、マユはそう言った。
「はい。少なくとも人並みの寿命はまっとう出来ないでしょう」
「…………」
 マユは沈痛な面持ちで俯き、軍医長と向かいあってスツールに腰掛けたまま、その膝の
上でぎゅっ、と拳を握った。
427SEED DESTINY “M” PHASE-12 07/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 06:02:03 ID:???

 1人きりの士官食堂で、マユは思いをめぐらせる。
 ……再び現れたフリーダム。家族の仇。
 勝てないまでも、もう少し粘れると思っていた。だが、コクピットへの直撃を絶対に避
けなければならないという制約がついたとは言え、実際にはほとんどまともに相手にもさ
れず、良いようにあしらわれてしまった。
 ……ステラ。
 回復傾向にはあるものの、削られた寿命は元に戻せないと言う。
「はぁ……」
「こらこら、そんな重いため息ついてると、幸せ逃げてっちゃうよー?」
 軽い笑顔を見せながら、声をかけてきたのは、ゲイルだった。
「んー、プラント生まれの人って、神様とか信じないんじゃないの?」
 マユは覇気の無い声で、そう言った。
「信仰と縁担ぎは別だよ」
 ゲイルはそう言って、苦笑した。
「まぁ、オーブがあんな状態で……しかもプラントの敵になっちゃって、気が重いのはわ
かるけどさ」
 ゲイルは訳知りを気取って、そう言った。
「別に。今の私はプラントの人間で、ZAFTの一員だもん。オーブが敵になっても、戦うよ」
 相変わらず覇気のない様子で、マユはそう答えた。
「へぇ、マユ、達観してるねぇ」
 笑顔のまま、ゲイルは意外そうにそう言った。
「そう? ミレッタお姉ちゃんもそう言うと思うけど」
「もう言われてきました」
 マユが言うと、ゲイルはおどけ気味にそう答えた。
「怒られちゃった。オーブに未練なんか無いって」
「私も……そうかな。あんまり執着はない、と思う」
 ゲイルがルームメイトの事を話すと、マユはそれに同調するように言った。
「でも……それなら、なんでそんなに元気ないの?」
 ゲイルは軽くキョトン、として、マユに訊ねた。
「とりあえずは、フリーダムかな」
「ああ……」
 マユが言うと、ゲイルの顔から笑顔が消えた。
「あたしも結構、信じられなかったかな。確かに、ヤキン・ドゥーエの伝説の機体って言
われてるけど、マユのガイアからあんな簡単に逃げられるとは思わなかった」
「はぁぁ……」
 ゲイルが言うと、マユはまた、深くため息をついた。
428SEED DESTINY “M” PHASE-12 08/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 06:02:28 ID:???
「でも、そんなに気にしてもしょうがないんじゃない? マユにはハンデがあったんだし、
機体の性能だって、あっちは核エンジンでしょ? あんなもの、何処に隠していたのか知
らないけど……」
「うん……まぁね……」
 マユの言葉は、相変わらず気の抜けたものだった。
「アスハ代表、無事でいて欲しいね」
 ゲイルは重々しい声で、そう言った。
「うん……」
 実のところ、アスハにあまり良い印象は持っていないマユだったが、ひとまずはゲイル
の言葉を肯定した。
「…………そうだね」
 マユが軽く、身体を起しかけたとき。
「あっ」
 と、マユに向かって声が聞こえてきた。
「マユ、こんなところに居たんだ」
 そう言って近寄ってきたのは、ルナマリアだった。
「何よ、2人して辛気臭そうな顔しちゃって」
 ルナマリアは、覇気のない2人を見て、やれやれといったようにそう言った。
「そういうルナは、悩みなんかなさそうで良いよねぇ、うらやましいよ」
 ゲイルは意地悪そうに苦笑して、そう返した。
「ちょっと、それ、どういう意味よ!」
 ルナマリアはむっとして、言い返す。
「まぁまぁ、2人とも」
 マユが割って入って、手振りを加えて2人を宥める。
「って、そうそう、マユちゃん」
 ルナマリアははっと思い出したように、マユの方を見た。
「エイブス班長が探してたわよ。部屋にいないから」
「エイブス班長が?」
 マユは思わず、鸚鵡返しに聞き返していた。
429SEED DESTINY “M” PHASE-12 09/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 06:02:59 ID:???

「ゲイツの腕のストリッピングなんざ、教練で何度もやってるだろうが! グズグズして
ると太平洋たたっこむぞ!」
 マユがエレベーターから格納庫に降り立つと、マッド・エイブス整備班長の怒鳴り声が
聞こえてきた。
 キャットウォークの踊り場に出ると、目の前に、使用されていない“新型機”の、換装
システムの牽引機が引き出されてきていた。
 そこに、ヴィーノとヨウランが取り付いている。メインスラスターのカバーを外し、ク
リップボードに書き付けて確認しながら、部品を外している。解体しているようにも見え
た。
「あ、マユ」
 裸になったメインスラスターを覗き込んでいたヴィーノは、不意に顔を上げると、
キャットウォークにいるマユに気がついた。
「おーい、マユー」
「あ、ヴィーノお兄ちゃん」
 ヴィーノがマユに向かって手を振った。それから、エイブスのがなり声が聞こえてきた
方を向いて、声を上げる。
「班長〜、マユ、来ましたよー!!」
「よーし、マユ・アスカ、ちょっとこっち来てくれー!!」
「あ、はーい」
 エイブスの呼ぶ声に従って、マユはキャットウォークから格納庫のデッキに下りる階段
を下り、指示を出しているエイブスの所にまで小走りに駆けていく。
「マユ・アスカ、来ました」
 一度直立不動になり、敬礼する。
「よし」
 返礼してから、エイブスは小脇に抱えていたファイルを広げた。
「実は上の方からの命令で、カーペンタリアに到着次第、ガイアを改修する事になってな」
「改修? ガイアを、ですか?」
 エイブスの言葉に、マユはキョトン、として、聞き返した。
「そうだ。命令とは言っても、パイロットの意向はとらなきゃならないからな」
「でも、特に今のところ性能には不満は……」
 ガイアがハンガー形クレーンに吊られて格納されている方を向き、覗き込むような仕種
をしながら、そこまで言いかけて、急に表情を苦いものにする。
「まぁ、フリーダムには手も足も出ませんでしたけど……」
「いやぁ、あれは相手と条件が悪かったとしか言えないだろ」
 エイブスも苦笑して、マユを慰めるようにそう言った。
「マユはガイアをよく使いこなしていると思うぜ」
「あ、ありがとうございます」
430SEED DESTINY “M” PHASE-12 10/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 06:04:11 ID:???
 エイブスの言葉に、マユは彼に向き直って姿勢を正し、少し緊張してそう言った。
「だが、地上で使うには、足りない機能があるだろ?」
「えっ?」
 マユは狐につままれたように、キョトン、とした。
「本来それをカオスが補う予定だったわけだが……今、ここにはないからな」
 エイブスは言い、苦い顔をした。
「すみません」
 マユは申し訳なさそうに言った。アーモリー1からミネルバに乗り強奪犯を追撃したも
のの、ガイアを与えられておきながら、結局カオスとアビスの奪還には失敗した。
「お前さんだけのせいじゃないし、謝る必要なんかないだろう」
 そう言いつつ、ファイルに閉じられていた計画書を見つけると、ファイルをひっくり返
して、それをマユに見せた。
 マユはそれを一瞥して、目を円くした。
「え……こ、これは……!!」
 引き込まれるように、計画書を凝視する。
「その顔は、その気になったってことだな」
 エイブスはにやりと笑ってそう言った。
 マユの表情は、年相応の少女が、好奇心に目を輝かせているものになっていた。
431SEED DESTINY “M” PHASE-12 11/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/01(日) 06:05:26 ID:???
>>431-430
今回は以上です。
432通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 06:12:29 ID:???
>>431
投稿乙です。
良い意味で展開が楽しみです。
433通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 07:17:42 ID:???
カガリ生きろ!
434通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 07:42:56 ID:???
これ逃げないとカガリ絶対やばいな
しかし、キラってつくづく姉の邪魔しかしねえなw
435通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 08:24:59 ID:???
カガリがオーブに戻ってきたら臨時政府はどうなるの?
436通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 08:53:08 ID:???
もしコーディの女が立ちション可能だったら?
437通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 09:01:03 ID:???
一応現実にも女性用立ちション便器ってのはあるぜ
438通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 09:32:41 ID:???
コーディの女は上手に立ちションするから
おしっこがまんこにかからないから紙いらず
まんこが綺麗で紙も節約できるってのは?
439通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 09:42:37 ID:???
コーディがFSSの騎士なみの戦闘力だったら
440通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 11:00:23 ID:???
だめだ、このラクシズ…
441通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 11:13:14 ID:???
今回もGJです
しかし…ユウナが死んだ事を知りながら言っちゃったか「仕方ない」って…
この時点でこのキラは種死二次創作の中でも屈指のクズと認定されたな…
442通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 11:18:50 ID:???
>>435
カガリを軟禁・洗脳してそのまま内閣になるんじゃないか?
443通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 13:42:03 ID:???
GJっすー
か、カガリがまともなこと言ってる・・・!
1人常識人を放り込むと如何にラクシズの論法がふざけてるかわかりますな
さて、カオスにあってガイアにない地上用の機能というと・・・どうなるか楽しみだっぜ
444通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 13:44:11 ID:???
>>441
だが本編通りのキラでもあるw
445通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 13:54:20 ID:???
>>444
本編だといきあたりばったりで考えようによっちゃもっとヒドイw
446通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 13:54:33 ID:???
>>436-438
ラクシズの描かれ方が気に食わないから、との自演乙。
もう少し工夫しろマヌケ
447通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 15:08:00 ID:???
>>444
じゃあ、仮にそこで落ち込ませるとして、どんな落ち込み方をするかイメージが……難しいよな
話の流れ上、ヒキコモリ不可だから
448通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 16:03:55 ID:???
邪魔したんだから死んで当然、も本編のキラだからなぁw
449通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 16:26:54 ID:???
つまり、種死のキラは原作の時点からクズだったって事か…
「戦争だから仕方ない」とか「あの時は迷ってた」とか、自己保身全開だとは思ってたが、そんな奴を何でみんなマンセーするんだか…
450通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 16:28:18 ID:???
IFとはちと離れるが、そういう意味ではアムドライバークロスのキラはよかったな。
451通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 16:31:53 ID:???
わりとマトモな篝に最低な屑ってますますガロードIN運命を思い出すな
今後の屑っぷりが楽しみだ
452通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 16:37:21 ID:???
キラとかって、ヤバイ方向に突き抜けるとある意味で綺麗に見えるから困るw
453通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 16:47:25 ID:???
>>452
それはデスノのキラのことか?w
454通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 16:56:01 ID:???
吉影もそうか
455通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 17:09:34 ID:???
水面がー牛酪ーキラ☆
456通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 17:41:24 ID:???
>>453
あの最後の小物っぷりは見事でした
顔芸と中の人の演技もあるけど
457通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 17:50:42 ID:???
>>443
カオスにあってガイアにない地上用の機能・・・飛行機能じゃね?
これないと、今後の戦い厳しくなりそうだし。
458通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 20:11:55 ID:???
>>457
みんな判ってて、あえて出さなかったのに……
ジェッ○・ス○ランダーなネタは……
459通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 20:27:19 ID:???
カオス=雄力。
カオスはゲイボルグを持っていたんだよ!
460通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 20:41:42 ID:???
阿部さんはやめろw
461通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 20:42:57 ID:???

ガンポッド

あと何だ?
462通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 21:10:03 ID:???
かたや、
アスハの失政で焼け出された、けど家族の命と自分の右腕を失った直接の原因は
自分にあるという思考と贖罪の意を過剰なまでに自らに課しているマユ11歳。
かたや…書きたくもないが…悪いのはみんな気に入らない他人、
何をしてどう死のうがしかたないよね、の成人年齢キラ様ご一行…
なんというコントラスト、このあと宇宙から戻ってくるはずの息子ザラがどう動いて
アスランになるか凸になりさがるか、種死本編改変タイプのSS恒例の注目イベントだが
果たして?
463sage:2009/03/01(日) 22:28:32 ID:???
あらすじ
464新作だよ:2009/03/01(日) 22:29:33 ID:???
あらすじ
ファントムペイン所属のメグ・ロタール少佐は月基地を離れ虚空へと旅立つ。行く先はL3宙域のオーブ新造コロニー「タカマガハラ」
条約にも関らず条約違反のMSを製造していると言う情報が入ったのだ。
「しかし条約違反など、どこでも同じではないか・・・」
連合軍監察部隊の名目で入港するロタール隊旗艦「ドゥルガー」にも条約違反のMS「ストライクMK-U」が艦載されていた。
さすがにコロニー内の軍事施設の警備は厳重であった。メグは一計を案じ、ZAFTの仕業と見せかけテロを決行する。ちょうど世情はユニウス7落下事件で喧騒としている。チャンスだった。爆炎に包まれる工場で妹のユリ中尉が新造MSを発見、奪取に成功する。
しかし、奪取した機体に条約違反らしい箇所は見当たらない・・・誤報か?
緊急出航したドゥルガーを追ってオーブ軍L3宙域防衛軍旗艦アマテラスが迫る。停戦命令を無視して発砲するドゥルガーと応戦するアマテラス・・・メグはアマテラスから発艦するMSに驚愕する・・・それこそがオーブ軍が秘匿していた新造MS「ニギハヤヒ」であった。
465通常の名無しさんの3倍:2009/03/01(日) 22:41:16 ID:???
? これだけ? それとも規制かな。

カガリがプラントと組むのはまた国を焼きかねないってあったけど、
プラントにしたって地上の同盟国は重要だろうし(特にデュランダルにとっては)、
おまけにオーブはマスドライバー持ちだし、
PHASE-11にあったよう連合がオーブにちょっかい出せばカーペンタリアのザフトが黙ってないのは見えてるから、
必ずしもマイナスとも言いきれないんじゃないか?

少なくとも原作種死の「お父様が!」「オーブの理念が!」からすればはるかにまともじゃね?
466464:2009/03/01(日) 22:48:14 ID:???
あ、すみません、別人です
467通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 04:01:06 ID:???
>>465
ただユニウス7の管理責任は問わないといかんがな
468通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 04:11:52 ID:???
オーブはカーペンタリアに近すぎるからね。
問題はプラント全体としちゃ種時より弱体化してるのが。
地球軍がカーペンタリア落とせるぐらいの勢力整えるまではプラントと組んでもいいと思うよ。
そしたらイタリアのごとく立ち回るのが政治家の仕事。
469通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 06:31:51 ID:???
自国で消費する軍需以外の市場を確保できなくて
国民生活がボロボロになるな
470通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 17:30:00 ID:QgZLVt/f
>>465
俺が前に言ったのは、単純にオーブ+プラントと連合との国力・戦力比を鑑みてなんだよね。
補正抜きで考えると物量で圧倒されて潰されないはずがないんだと思ってしまうブルコススレ住人だから。
まとまりかけてた同盟を蹴られた上に軍は弱小、ついでにマスドラ持ちと来れば真っ先に狙わない理由も無いし。
471通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 18:01:10 ID:???
日本「永世中立国なのにどうして軍隊があるんですか?」
スイス「中立だから軍隊があるんですけど」
日「武力使うんですか?」
ス「いやむしろ使わないんですか?」
日「えだって中立なんですよね」
ス「中立ですよ」
日「軍隊はなにをするんですか?」
ス「何ってなに?」
日「いや戦争しないですよね?」
ス「するときはしますよ」
日「でも自分から戦争に参加とかしないですよね?」
ス「最近はね」
日「最近って?」
ス「いや傭兵とかする人,昔は多かったから」
日「中立なんですよね?」
ス「中立ですが」
日「傭兵とか行っても中立なんですか?」
ス「傭兵が行ったら中立じゃないんですか?」
日「中立ですよね?」
ス「中立ですよ」
日「じゃあなんで戦うんですか?」
ス「そりゃまあ中立を守るためとか」
日「中立を守るのに戦うんですか?」
ス「戦わずに守れるんですか?」
日「平和主義なんですよね?」
ス「平和主義ですよ」
日(よくわからん人だなあ・・・)
ス(よくわからん人だなあ・・・)


このコピペ思いだした
472通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 18:08:53 ID:???
>>471
日本というより、社民党だろ。
日本自身は全方位外交しながら自衛隊保有しとる。

 注)共産党は政権とったら日本人民軍を設立するつもり
473通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 18:27:01 ID:???
スイスは中立を守る為最近まで国連にさえ加盟してなかったと思う
474通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 18:31:38 ID:???
オーブには、プラントと連合を手玉に取るタヌキキャラがいて欲しかった。そうすればおもしろくなったのに
475通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 18:32:07 ID:???
>>471
それは社会党支持者とそうでない奴の会話だろ。
赤の手先のオフェラ豚は永遠に黙ってろ。
476通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 19:07:00 ID:???
>>475
普通に話しても最後は同じオチにしかならんとおもわれw
どっちにしろスイスからしてみりゃ日本は何したいかよくわらん変な国w
477通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 19:11:24 ID:???
>>474
出番こそ少ないけど事実上マルキオがそういうポジションじゃないのかね。
478通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 19:33:24 ID:???
アメリカと同盟組んでる時点で中立じゃ無いからな、何でスイスと比べたがるんだろ?
479通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 19:39:06 ID:???
どっちも戦争放棄?というかそんな感じだからじゃね
480通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 19:39:49 ID:???
スイスはやるとなったらやる国だろ。
481通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 19:41:35 ID:???
>>478
単純に頭が悪いとか?
482通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 19:42:46 ID:???
いやスイスは戦争放棄してないだろ誰の味方もしないけど誰の敵にもならないよって言ってるだけ
全国民が軍事訓練受けてたりパンがまずい国(戦争に備えて小麦の備蓄をしてる)
483通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 20:00:41 ID:???
むしろ常時準戦時体制と言ったほうが近いのでは>スイス
484通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 20:08:56 ID:???
軍隊を放棄したら万が一他国の侵攻を受けた際に無抵抗のまま蹂躙されるだけだからな
485通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 20:11:30 ID:???
永世中立という響きにドリーム見すぎだよな。
実態を調べもせずにありがたがって勝手な理想を投影されてもねぇ。
486通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 20:12:40 ID:???
スイスは第二次大戦時領空侵犯した連合軍の飛行機に対空砲火かましてるからな。
そして何故か戦勝国側として金をもらっているマジック。
487通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 20:54:06 ID:???
スイスも兵役拒否するアカがいたり、自衛隊が特別区より難しかったり、どっちもどっち。

ただスイスは問題としてどこからも兵器が買えず装備の陳腐化が著しい。
日本は金さえ積めば核以外はどこからでも買える(そして核はその気になれば自前で開発できる)。
488通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 20:56:38 ID:???
スイスは昔から度の過ぎた自己責任国家で、物価が馬鹿高いのに病気や怪我なんかは大抵のケースで全額自腹だからマジで死ねるぞ……
最近はアメリカの医療制度を壊滅に追い込んだマネージドケアーまで導入しちまって、救急だろうが何だろうが保険屋に連絡して前払いしなきゃ対処してくれないし
台韓みたいに男には徴兵も義務付けられてるから、はっきり言って日本の方が何億倍もマシ
489通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:02:57 ID:???
ま、中立なんてやるもんじゃねえってことだ。
490通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:06:02 ID:???
スイスの軍事は昔から民兵が中心だから錬度も低いし強くないよ
中立を維持できてるのは地形と情勢的な問題に過ぎないね
491通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:10:01 ID:???
なんだかんだ言って良い国だよなぁ、日本…
気候は良いし徴兵は無いし飯はうまいし電車は分単位で正確に来るしアニメ漫画はあるし
492通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:12:47 ID:???
種のオーブは現在の日本に比べて国防意識は高いと思う
国の代表としては、カガリのほうが麻生よりマシじゃないかな?
493通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:12:55 ID:???
>>486
スイスは、連合軍の空爆も食らってるぜ。

なんでもドイツから我が国を攻撃するときの目標になるってクレーム受けたので、
国内の灯火管制をしたら、今度は連合軍が航法でもミスったのか誤爆しちゃったとか。

たぶん、誤爆には(棒読み)とか付くんだとおもう。
494通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:15:33 ID:???
>>492
お前アカ決定。
495通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:15:57 ID:???
>>493
中立国は嫌われ者だなw
496通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:16:24 ID:???
>>490
民兵=弱いってことはないんだがな。越中戦争のベトナム民兵とか。
497通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:16:47 ID:???
>>492
ねーよwww
498通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:19:30 ID:???
>>492
我が国の元首に対して失礼な奴だな。


たしかにオーブは妙な理念はあるけど、攻めてきた敵をボコボコにすることは別に問題無さそうではあるがな、
作中に出てくる二代にわたるトップが自爆というレベルで片付けられる人間じゃない。
クライン派ザフトが攻めてきたらウズミが歓迎式典開きそうだと思うのは気のせいだと思いたい……
499通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:19:57 ID:???
しかも(゚听)はああ見えて元オリンピック選手だぜ?
500通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:20:27 ID:???
まあ、ここで現実の話して右だ左だいうのはスレチだし、もうやめとこうぜw
501通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:20:34 ID:???
>>498
日本の国家元首は明文化されていないが、慣例的に天皇陛下。
502通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:21:57 ID:???
>>496
それ、中国軍がヘチョイだけ……
503通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:24:23 ID:???
>>493
ひでぇw
504通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:29:06 ID:???
そういえば今のスイス銀行は情報公開してるんだよなぁ
ゴルゴさんも大変やで
505通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:33:52 ID:???
ったく今の時点でもちょっとしたきっかけですぐに政治荒らしが居座るのに、
実際に総選挙となった時のことが思いやられる。
憂国の戦場とかぬかしてマルチコピペの山とか…
506通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:42:57 ID:???
>>505
そういうのは表向き無視して規制報告しかないな
……って、他スレで職人が規制に巻き込まれてたか。困ったもんだ
507通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 21:55:35 ID:???
もしキラとアスランが女性だったら?
508通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:19:30 ID:???
>>507
つーか、普通に男女にした方が良かったんじゃね?

ラクスはキラアスカガリ、フレイ、それに赤服の残り4人あたりに役割を分けてしまえば不要だし
509通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:22:39 ID:???
人間ドラマ書きたいんだったらキラ男。アスラン、カガリの三角関係フレイも加えて四角関係とかやりゃよかったのに。
510通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:24:16 ID:???
キラとアスランは女だったとしても立ちションやりそう
511通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:25:47 ID:???
>>509
アスランがホモってこと?
512通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:27:35 ID:???
キラが女だったらアリだけど
アスランが女だったら相当なもんだぞ
男の状態でもビッチ扱いされてるのに
513通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:29:04 ID:???
>>512
キラが女は、なぜアリなの?
514通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:39:02 ID:???
考えてみた。戦いで傷ついた心を癒すためにフレイ夫とかりそめの関係を持つキラ子。
サイ子に、「あんたが私に勝てるわけ無いでしょう発言」
でもそのうちやっぱちがう・・・とフレイ夫を振る。
そしてプラントに連れてこられて優しくしてくれたラクス男になびく。
515通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:43:24 ID:???
>>514
その話ではアスランは女でカガリは男なのか?
516通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:47:43 ID:???
ヘリオポリスで、そして砂漠で会った運命を感じるカガリ男。でも、その後の航海でカガリ男はアスラン子と急接近。
やっぱりあいつは敵!とキラ子の胸に嫉妬の炎が・・・
517通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:51:36 ID:???
全て性別が反対なのか?
そしたらイザーク、ディアッカ、ニコルが女になってしまうよ
518通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:52:39 ID:???
更に昼ドラ色が増した
519通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:54:57 ID:???
種で男装が似合う女性キャラは?
520通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 22:55:10 ID:???
脚本には篤姫の脚本家 田淵久美子さんをお迎えしました
521通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 23:09:13 ID:???
男装の麗人という言葉が似合いそうなのはナタルか?
男装したくてもできないのはマリューとミーアw
522通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 23:11:03 ID:???
>>521
男装の麗人を貫くなら、ナタルは立ちションできたほうが便利だよね?
523通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 23:25:15 ID:???
>>519
髪を切ったシホと、ナチュラルに少年と間違えられるカガリ。
524通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 23:27:40 ID:???
>>523
シホの髪を切って、脱色してイザークと並べたら……
525通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 23:30:35 ID:???
!! 似てる。不思議!


でもなんでもねえよ!
526通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 23:31:28 ID:???
ルナマリアとミリアリアは男装できそう
527通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 23:40:50 ID:???
やって出来ない事はない…どころか、あの歳で男装が 不 可 能 なマユ最強w
528通常の名無しさんの3倍:2009/03/02(月) 23:46:26 ID:???
>>527
どうしてそうなるんだよw

男装ナタルは毎晩女性兵士を部屋に連れ込んでキャッキャウフフ
してるんだろか。
529通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 00:05:24 ID:???
キラが女になったところで、見た目がカガリになるだけだろ
530通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 00:09:03 ID:???
アスランが女になったらおねてぃの風見まほそのものになるぞ
531通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 00:23:44 ID:???
>>528
男装ナタルってなんか鞭持って男性クルーを踏みつけてそうなイメージなんだが
532通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 00:57:47 ID:???
もしシンが女だったら……
なんか面白くなりそうな気がしてきた。
533通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 01:00:11 ID:???
その昔「シンがヒロインだったら」というスレがあってだな
534通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 01:00:11 ID:???
気の振れたアスランがレイプは外せないな
535通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 01:10:06 ID:???
つまりルナマリオ…
536通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 01:12:44 ID:???
○○がヒロインだったら系のスレって結構面白いのが多かった
537通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 02:19:35 ID:???
>>504
今はケイマン諸島経由やマカオでペーパーカンパニー作るのが
流行りなんだっけ?
538通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 06:07:01 ID:???
種のヒーローとヒロインは、それぞれ誰だと思う?
(ヒーローは男性キャラに限定しないが、ヒロインは女性キャラに限定する)
539通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 06:16:41 ID:???
もしカガリより年下の少女がアスハ家の養子になっていたら?
この少女はカガリの義妹になるけど、どんなキャラがいい?
540通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 07:01:32 ID:???
>>538
シンとフレイ
541男装ルナマリア主人公:2009/03/03(火) 08:52:29 ID:???
1/

 がれきの下から掘り出したザク。しかしそれに乗った私たちを圧倒するほど、
奪われたカオス達と、そして奪った敵パイロットは強力だった。

 私の目の前で、シンの乗った"ザク"が揺らぎ、倒れる。カオスのビームライフルだ。
「シン――! 大丈夫か!」
 声を張り上げる私の耳に、辛うじて聞こえるシンの苦悶の声が、私の意識を加速させた。

「よくも、やりやがって――! はぁーー!」
 操縦桿を前に倒して、ザクの肩口から緑色の機体――カオスにぶつかっていく。カオスの
脚からビームクロゥが飛び出してくるのも構わずにショルダータックルを決めると、
バランスを崩したカオスに向かってトマホークを振りかぶる。

「これで――」
『レナード、後ろだ!』
「えっ?」
 レイの声。後ろに、ビームサーベルを抜きはなったガイアが居る!
「しまっ――」
『しゃがめ!』声。
 反射的に機体を沈めると、屈んだ頭上を、うなりを上げて回転するトマホークが
通り過ぎた。サーベルでそれを弾くガイアの突進が止まる。誰が投げたの? 確かめる
暇もなく、立ち上がりざま私にライフルを向けたカオスへ、端から躍り出たザクウォーリアが
パンチを放った。腰の入った一撃がカオスを押し飛ばす。

「すごい」
 レイの機体じゃない。私の身体が機体ごと、乱入してきたザクに引き寄せられた。
追ってこようとするカオスとガイアが、二機まとめて炎に包まれる。
 なんて凄腕のパイロットなのだろう!
 カオスと接触した一刹那に、次の挙動まで読んでグレネードを投げていたのだ。
これはイザーク=ジュールと互角に近いかも。
 PS装甲でグレネードを防いでも、流石にエネルギーが底を突きかけたのだろうか、
カオスとガイアは身を翻して逃走を始めた。

『済まないがザクのパイロット! この機体にはけが人が乗っているんだ。
安全な場所まで案内してくれないか!?』
「ええ……!」
 逃がすものかとザクに跳躍姿勢をとらせた所で、例のザクから通信だった。
「けが人か……だったら、レイ」
『いいや、レナード。お前が一緒にミネルバまで行って来い。奴らの足留めは俺がする』
 なんでだ! と叫びそうになった私を制するように、レイは言葉をつなげた。

「ソード・シルエットの調整が完了したと連絡があった。お前の機体を取ってこい」
542男装ルナマリア主人公:2009/03/03(火) 08:53:30 ID:???
2/2

 ザクを伴って降り立ったミネルバの格納庫は、真新しい空気を戦場の色に染めていた。
 降着させた機体から重傷のシンを降ろすと、蟻のようにメカニックやドクターが集まってくる。
「シンを頼むよ! それから、あっちのザクにもけが人が居るらしい」
 と言って指さしたザクからは、男に抱えられる少女の姿があった。あの顔は!
「あれって……カガリ=ユラ=アスハ!? なんていう有名人!」
 絶句した私の代わりに、メカニックのヴィーノ=デュプレが叫んだ。

「――! 俺が対応するべきだけど、出撃するから出来ない。デイルを呼べ!」
 そして私は、シンの身体をストレッチャーに固定するドクターに走り寄り、
「シンと、あのアスハ代表。絶対同じ病室にするなよ、良いな!」
と伝えた。ここら辺は、女の気遣いとでも思っていただければ幸いだ。



「うげ……」
 駆け足で入ったインパルス専用格納庫には、見た目の明度が低いヨウラン=ケントがいた。
「ひっひっひ。インパルスシステムの調整、終わらせてるぜ。
しっかし何度見てもプリティーなケツと脚して……ぐぇっ!」
「黙ってコクピットを開けるか、この場で死ぬか選べ!」
 好色な声をボディブローで黙らせて、私はコクピットに潜り込んだ。
「――次に言ったら、その色目を潰すぜ?」
「I see. ……行ってこい、レナード!」
 格納庫を出るヨウランに、黙って敬礼を送った。手早くコアスプレンダーを起動、
ディスプレイの上をなめらかに流れる文字。なるほど、調整は完璧だった。

『レナード、聞こえる?』
 と、ブリッジのアビーから通信。わたしが「やってくれ」と手早く返せば、
軽い浮遊感がしてコアスプレンダーはカタパルトに送られる。
『初陣の戦果、期待してるわよ?』
「任せとけよ、アビー=ウィンザー……」
『アビーで良いのに。帰ってきたら、レクレーションルームで待ってるわ』
「へえ、誰を――?」
『……インパルス、発進どうぞ!』
 カタパルトで絞り出すような加速度を受けて、コアスプレンダーと私はミネルバから放り出される。
眼下にはアーモリー・ワンの風景。そして前方には、カオス達がプラント外壁に大穴を開けていた。
『プラントを傷つけるなんて――』
 そして仲間を傷つけるなんて、絶対許さないんだから!
 ドッキングセンサー。コアスプレンダーはチェスト、レッグ、そしてソードフライヤーとの
合体を成し遂げて飛翔する。

「ソードインパルス……行きまぁす!」
 景気づけに機体をロールさせて、私とインパルスは初陣の空に舞った。
54356:2009/03/03(火) 08:59:38 ID:???
To Be Continued
と言うわけで投下終了です。
感想、ご指摘ご自由にどうぞ。
544通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 09:21:38 ID:???
>>543
一言で言い表すなら、短い
545通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 10:17:17 ID:???
今のところはただ男装してるからどうだという部分が見えないから保留かね。
546SEED DESTINY “M” PHASE-13 1/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/03(火) 11:09:16 ID:???
『みなさん、どうか心を静めて、私の心を聞いてください』
 プラント、アプリリウス1。
 街頭の液晶ビジョンに、ピンクの髪の少女が映し出された。
「ラクス様だわ」
 誰かが言ったその言葉に、アスランははっと顔を上げる。
 ピンクの長い髪、あどけなさを残す顔、確かにラクス・クラインの姿に間違いない。
 だが、彼女はオーブにいるはずだった。
「ああ……」
 アスランは既に知っていた。彼女がデュランダルが作り上げたラクスの偽者、自らの政
治的立場、主張を固める為の代弁者だと。
 ────君も……これで、いいのか? ミーア。
 ミーア・キャンベル。ラクスの偽者は、名をそう言った。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-13

「笑ってくれて構わんよ」
 訪問したアスランにそれを問われると、デュランダルは自嘲気味に薄く苦笑して、そう
言った。
「我ながら小賢しいことだと情けなくもなるな。だが、仕方ない。彼女の力は大きいのだ。
私などより、遥かにね」
「それは……」
 アスランは言葉を選ぼうとした。何せ本物は高い影響力を持ちながら、戦後は脱走犯の
訴追を逃れてオーブに閉じこもってしまった。
「君に見せたいものがある。ついてきて欲しい」
「あ、はい」
 デュランダルが言い、アスランはそれに従って、彼とともにアプリリウス1の軍港施設
へと向かった。
 アスランがデュランダルにつれてこられたのは、そこに立ち並ぶ、巨大な倉庫、MSハン
ガーのひとつだった。
 デュランダルが、コントロールルームに顔を出す。すると、薄暗かったハンガーのメイ
ンホールに、照明がついた。
 一瞬眩さに目が眩む。反射的に目元を手で覆ったアスランだったが、やがて目が慣れて
くると、そこにMSのシルエットを確認した。
 鉛色の外観……PS装甲、ツインアイの頭部、Gタイプのモビルスーツ。
「ZGMF-X32S、『セイバー』だ。機能は異なるが、ガイアやカオス、アビスと並行して製
作された機体だよ。この機体を君に託したい、そう言ったら君はどうするかね?」
 悪戯っぽそうな薄い笑みを浮かべて、デュランダルはそう言った。
547SEED DESTINY “M” PHASE-13 2/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/03(火) 11:09:36 ID:???
「…………」
 アスランはしばらく、セイバーとデュランダルとをゆっくりと交互に見て、逡巡する。
「配属先は、自分の希望を容れていただけるのですか?」
 アスランは、真摯な表情に淡々とした口調で、デュランダルにそう訊ねた。
「おいおい、私は何も君にZAFTに戻れと言ったわけではないのだが……それともそれが、
君の判断だと思って良いのかね?」
 デュランダルが苦笑混じりに言う。だが、アスランの表情は真摯なもののままだった。
「はい……、自分は今、守りたい人がいるんです。救いたい人が」
「その者の為に、ZAFTに戻る……そういう意味かね?」
 アスランの言葉に、デュランダルも真剣な表情で聞き返す。
「その人は……ZAFTで今戦っている。でも、彼女は戦ってはいけないんです。人の弱さを
知りすぎている。戦えば……辛い思いをする」
「ふむ……」
 アスランがそう言うと、デュランダルはじっと、アスランの瞳を見つめた。
「しかしその者は、同時に人の強さも知っているのではないかね?」
「そうかも知れません……いえ、だからこそ、彼女は戦ってはいけない」
 問い返すデュランダルに、アスランは少し表情を険しくして、そう返した。
「私の想定している人物と、君の言っている彼女とが、同一人物とは限らないがね」
 デュランダルはそう言ってから、一呼吸置き、
「解った。たった今から、というわけにも行かないから、準備の方は整えておこう。君は
その間、プラントでするべきことをしておくと良い。やるべき事が、あるのだろう?」
 デュランダルに言われ、アスランは思考をマユから別のことに馳せた。
「はい、よろしくお願いします」
 デュランダルに向かって、アスランは真摯な表情でそう言った。
 ────セイバー、この力があれば。俺は、君を……
548SEED DESTINY “M” PHASE-13 3/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/03(火) 11:10:00 ID:???

「AMA-953/M、『バビ』です」
 カーペンタリアの整備員が、ミネルバに搬入予定の資材が並べられている倉庫のひとつ
で、それを見せた。
「やったぁ! 新型機ー、新型機ー♪」
 ミレッタは子供の用にはしゃぐ。
 傍らで、マユが整備員の差し出したクリップボードの上の納品書に、サインを書く。
 カーペンタリア基地に配備される予定だった物だが、例によってミレッタが、
「今度こそD型、D型、D型……」
 と、マユの傍らで、もはや念仏の様に繰り返すので、辟易したマユがカーペンタリア基
地側に頼み込んだところ、ゲイツDの余裕はないが、こちらなら、という事で、都合して
もらったのである。
「へっへー、ショーンとゲイルには悪いけど、一足先に乗り換えさせてもらうもんねー」
 そう言って小躍りしたかと思うと、マユに抱きついた。
「むぎゅ」
「マユちゃん、ありがとー。やっぱFAITH様さまだね!!」
 一気に抱き締められて苦しそうにするマユに、ミレッタはキスまでした。
「げはげほ……よ、喜んでくれて嬉しいよ……」
 ようやく解放されたマユは、キャットウォークの手すりに掴って咽ながら、笑みを作っ
てそう言った。
「武装は右下腕部に装備された高分子振動対装甲セスタス、それにパワーローダー付155mm
ランチャーとビームのコンボライフル、頭部の20mmガトリングライフル2門、それに上翼
部のペイロードに12発のAAMを装備可能です」
 ミレッタのはしゃぎ様を見て唖然としていた整備員は、ようやく気を取り直したかのよ
うに、2人に対してバビの武装を説明した。
「あれ?」
 マユはキョトン、として、バビを見上げてから、整備員に顔を向ける。
「なんか、武装がだいぶ違ってませんか? アカデミーで聞いていたやつと……」
「ええ、初期型はドッグファイト向けの武装が充実していたんですが、なんか開発中に駄
目出しされたとかで、現行の生産型は武装が大幅に変更されたんです」
 マユの問いに、整備員はそう答えてから、呆れたようなため息をついた。
「それが笑っちゃう話で、なんでも駄目出ししたのが、アカデミーの生徒だったらしいで
すよ」
「う」
「へぇ、アカデミーにも気概のあるやつがいたもんだ」
 ミレッタは感心したようにそう言ったが、傍らにいたマユが硬直した。
「? マユちゃん、どうしたの?」
 ミレッタはキョトン、として、マユに問いかける。
549SEED DESTINY “M” PHASE-13 4/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/03(火) 11:10:22 ID:???
「な、なんでもないデスよ?」
 ぎこちない笑顔で、じとりと汗をかきながら、マユはそう答えた。
 ────まさかそれって、私?
 心の中で、気まずそうに思う。
 最終研修過程で制式化が決まったばかりのAMA-953バビを、他のザフト・レッド候補と
共に見学した。
 そこで「この機体について感想を書け」というレポートが課されたので、マユは躊躇わ
ず素直に、
『モビルスーツなのに格闘戦武装がなく利点が半減している。射撃兵装だけでは、ドッグ
ファイト主体の戦闘機が生産されれば出力重量比で不利は否めない』
 と、書いて提出した。
 もっとも、その時は教官から大目玉を食らったのだが……
「まさかね、アハハ……」
「?」
 いかにZAFTとは言え、11歳の子供にツッ込み入れられてMSの兵装見直しました、なんて
ことはないだろう。そう思いたい。どこぞの二次創作のように、外見はティーンでも中身
が30過ぎのオッサン、とか言うならまだしも。
「?」
 ミレッタは事情が理解できず、小首をかしげていたが、
「ま、いいや。セスタスね。ビームサーベルじゃないのは残念だけど、ゲイツのF型で格
闘戦やるよりはマシでしょ」
 と、にへら、と笑って、そう言った。
「マシなんてもんじゃないですよ。ま、大気圏内に限定するなら、Gタイプ相手でも互角
ぐらいは張れるんじゃないですか?」
 整備員は笑ってそう答えた。
「それと、なんかもう1機、ミネルバには新型MSが補充されるらしいですよ? パイロット
付で」
「新型? それって、ガイアの改修の事じゃなくてですか?」
 整備員の言葉に、マユははっと我に返って、聞き返した。
「ええ、なんでもやっぱり、Gタイプの新型らしいですけど……」
「へぇ、大盤振る舞いだね」
 整備員が答えると、今度はミレッタが、おどけたような口調でそう言った。
「ああ、そうだ、それそれ」
 答えてから、整備員は思い出したように言う。
「ガイアの改修、そろそろ終わってるんじゃないですか?」
550SEED DESTINY “M” PHASE-13 5/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/03(火) 11:10:46 ID:???

「うわぁ!」
 今度は、マユの方がそれを見上げて、満面の笑顔になった。
 ビームブレイドをオフセットして、背面にバックパックの要領で、灰白色の翼が装備さ
れていた。
 それに伴って背面スカートが小型の物に付け替えられ、ヴァジュラ・ビームサーベルが
収まるサイドスカートも一部切り取られている。
「完全な固定翼ではなく、切り離し可能なシーリングリフターです。X56Sの換装システム
のインターフェイスを流用したもので、ガイアからも、母艦からも遠隔操作が可能です」
 改修を担当した、女性の技術官はそう言った。
 妙齢の女性である技術官は、なぜか白衣の下にレースクィーンのようなレオタードスー
ツを着ていたが、もはやマユには、そんなものは目に入ってもいない。
「すごいすごい!」
 マユははしゃぐ様な声を上げる。
「X09A『ジャスティス』が積んでいた、ファトゥムに近いものになりますか。ただ、独自
の兵装は分離時の機首部に装備されたビームラムと、ミサイルペイロードだけになります
が……」
「それでもすごいですよ! 空を飛べるようになるだけでも充分なのに!」
 興奮したマユは、無自覚に大きな声でそう言った。
「ただ、ソフトウェアの方が完全じゃありません。急な改造でしたから。飛行する為の基
本動作しか組み込まれていない、赤ん坊のようなものだと思ってください」
「あ、はい。それは、なんとか」
 ガイアを初起動したときは、本体がその状態でいきなり戦闘になったのだ。それからす
れば大したことはないと、マユは思った。
「不具合の確認はしてありますが、カーペンタリアにいる内に、マユさん自身の手ででき
るだけ飛ばしておいてください」
「はい!」
 マユは威勢の良い声で返事をした。
「それから、これも急造品だからですが、リフターはPS装甲ではありません。もちろん、
それなりの対弾性は与えてありますが」
「了解です。大丈夫だと思います」
 こくん、とマユは頷いて、そう答えた。
「それでは、早速試してみていただけますか?」
「はい!」
 技術官につれられて、マユはタラップを上がり、コクピットに向かった。技術官がハッ
チの傍らに立ち、マユがコクピットのシートに収まる。
「ん」
 いかにも後付、といった感じの、液晶ディスプレィと簡易的なコンソールが増設されて
いた。
551SEED DESTINY “M” PHASE-13 6/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/03(火) 11:11:17 ID:???
「操作に問題はないと思いますが、手、引っかかったりしませんか?」
 技術官はコクピットを覗き込み、そう訊ねてくる。
「えーと……」
 マユはシートで再度姿勢を正すと、元からのサブコンソールに手を伸ばしてキーボード
を操作したり、レバーをから操作してみたりした。
「大丈夫です」
「それでは、起動させてみてください」
「はい」
 マユはイグニッションキーをONに倒してから、起動スイッチを入れた。

 Generation
 Un subdued
 Network
 Drive
 Assault
 Module
 COMPLEX

 ZGMF-X88S/Custom GAIA

「X88S改……」
 マユは興奮した表情のまま、起動画面の形式表示を見て、呟く。
『行きます、退避してください』
 タラップをガイア自身に上げさせながら、マユは外部スピーカーでそう言った。
 技術官や、フロアにいた作業員達が、慌ててコントロールルームに駆け込んでいく。
 スラスターを静圧モードに設定したまま、マユはまずは歩行させて、ハンガーから外に
出た。
「それじゃあ、いよいよ……」
 にんまりと口元で笑いながら、増設コンソールのキーを押して軽く設定すると、操縦桿
に手を戻した。
 ドンッ
 シーリングリフターの4基のスラスターが咆え、ガイアは一気に空中に出る。
「ぐぅっ!!」
 一気にかかったGに、マユは一瞬、くぐもった声を出した。
『大丈夫ですか?』
 無線越しに、技術官の心配そうな声が聞こえてくる。
「大丈夫、ちょっと驚いただけです」
 マユはそう答えた。
552SEED DESTINY “M” PHASE-13 7/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/03(火) 11:11:38 ID:???
 MS戦用の演習地に着地。そこで4脚体勢に入れ替える。
「ぐっ!」
 ガイアを4脚で駆けさせながら、リフターのスラスターを吹かした。ガイアの走りが、
一気に増速する。
 再び2脚形態に変換、スラスターの出力を上げ、再び空中に躍り出る。
 マユはニヤリと笑うと、コントロールルーム側には聞こえないように、小さく呟く。
「この推力があれば……フリーダムだって……!!」
553SEED DESTINY “M” PHASE-13 8/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/03(火) 11:12:01 ID:???

「それじゃあ、搭載よろしくね!」
「はいはい」
 マユがニコニコと笑いながら言うと、ヴィーノが苦笑交じりに適当に返事をした。
「戦場に出る前に傷物になんかしたら、許さないんだからね!」
「わかってるって」
 マユが言うと、ヴィーノは少し辟易したように、そう言った。
「ちぇっ、調子良いんだから」
 スキップしていくマユの後姿を見送って、ヨウランが呆れたように言った。
「♪」
 マユは腰に手を当てて、満面の笑顔で、ハンガーのフロアをスキップしていた。
「ん、新しいMS……」
 ミレッタに与えたバビの隣に、もう1機、PS装甲のMSが搭載を待っているのを見つけて、
一度足を止める。
「パイロット、ってどんな人なのかな」
 それさえも楽しみなように浮かれた口調で呟く。
 さらにその奥に、パッケージングされた様な機械の塊が、2つ、置かれているのが見え
た。どう見てもMSのサイズである。
「…………換装パック? でも、あれはパイロットがいないし……」
 マユはそれを見て、小首をかしげたが、
「ま、いいか」
 と、軽く言うと、小躍りするような足取りでハンガーを後にした。
 鼻歌交じりの上機嫌で、通路を歩く。
 だが、前方から来た一団を見て、はたと立ち止まると、急に顔色を変えた。
「ステラさん!?」
 白衣姿の医師風の男性数人──そのうち1人はミネルバの軍医長だった。そして緑服の
兵士2人に囲まれるようにして連れられた、ステラがいた。
「あ、マユ……」
 ステラは口元で笑いながらも、弱々しそうな表情でマユを見た。
「軍医長! どういうことですか!?」
 マユは慌てて一団に駆け寄ると、声を荒げて軍医長に詰め寄った。
「お、落ち着きたまえ……」
 軍医長は背を仰け反らせつつ目を白黒させながら、そう言ってマユを少し離した後、
「検査と手続きの為だ。ミネルバの中だけでは、出来る検査は限られているからね」
 と、説明した。
「でも、手続きって? ミネルバから下ろすんですか? 彼女を……」
 マユは困惑気な顔で言い、ステラに視線を向けて、申し訳なさそうに眉を下げた。
 いつまでもそうはしていられないと解ってはいたが、いざそれを目の前にすれば、強く
後ろ髪を引かれた。
554SEED DESTINY “M” PHASE-13 9/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/03(火) 11:12:24 ID:???
「……マユ、大丈夫」
 ステラは苦笑気味に微笑んで、そう言った。
「ステラ……大丈夫だから」
「でも……」
 マユは困惑気な表情で、何かを伝えようとして、言葉を詰まらせる。
「こほん」
 マユとステラが気まずそうに向かい合っていると、軍医長が注意を自分に向けさせるよ
うに、軽く咳払いをした。
 マユは軍医長を振り返り、見上げる。
「手続きというのも、議長からのお達しで、なにやら複雑な事になっているのだが、とに
かく悪いようにはならない、との事だ」
「は、はぁ……」
 マユは困惑気な表情で、曖昧な返事をすると、軍医長とステラの表情を交互に見た。
「……大丈夫」
 ステラは眉を下げた表情をしながらも、逆にマユを元気付けるように、そう言った。
「ごめん、ステラさん」
 マユは力なく頭をたれて、そう言った。
 それから、軍医長の方を向くと、真摯な表情で、
「すみません、よろしくお願いします」
 と言い、頭を下げた。
「ああ、解っている」
 そして、手振りでマユと軍医長が挨拶を交わしてから、一団は基地の医療棟の方へ去っ
ていった。
 マユは、それを見えなくなるまで見送ってから、踵を返し、とぼとぼとミネルバの方へ
向かって歩き始めた。
 先程までと異なり、気力なく、ふらふらと歩いてくると、タラップのすぐ近くで、
「おおい、マユ! マユ・アスカ!」
 と、声をかけられた。
 力なく振り返ると、アーサーが駆け寄ってきた。
「待っていたよ」
 アーサーははぁはぁと息を整えながら、マユに言うと、クリップボードに留められた書
類を見せた。
「とても重要なことだから……良く見て、同意できるならサインをして」
 アーサーに言われ、やる気をなくしかけていたマユだが、渋々と書類に目を通す。
 だが、その内容を読んで、驚愕に目を円くした。
「い゛っ!?」
 マユにとってあまりに衝撃的なその内容に、とても年頃の少女のものとは思えない奇声
で、リアクションをしてしまった。
バビ・アームド(AMA-953/M)
○バビの武装改良型。
○ディンの後継機としての戦闘機モドキから、MSとしての格闘戦を意図した武装に変更。
○複相ビーム砲を廃止し、その分装甲を強化している。
○頭部にも若干の意匠の変更が見られる。
○原型のバビは初期分のみで生産終了した為、一般にこの機体が『バビ』と呼ばれる。
○基本兵装
 20mmガトリングライフル×2 +簡易近接防御システム
 M73-AAC対装甲ブレードセスタス
 MA-M345M/L ビーム・パワーローダー付ランチャーコンボライフル
 上翼部オプションペイロード(これはオリジナルと変わらず)

ガイア(フライアブル)
○形式号ZGMF-X88S/Custom。
○ガイアの飛行機能添加改造機。
○背中にシーリングリフターを備える。この為リアスカートが小型の物に交換され、サイ
ドスカートも一部切り取られている。
○シーリングリフターのスラスターはシルエットフライヤーと同型のものを2機分装備。
飛行時はガイア自身のスラスターも併用する事で充分な推力を得る。
○追加兵装(PHASE-13時点)
 MR-Q17Y ビームラム
 上翼部オプションペイロード(搭載力はバビの1/3程度)
556SEED DESTINY “M” PHASE-13 10/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/03(火) 11:15:19 ID:???
>>546-554
今回は以上です。

ジェットスクランダーorz
ステラの性格変わりすぎorz
オリキャラがレイとルナマリアの出番食いすぎorz

…………or2
557SEED 戦後30年目の愛:2009/03/03(火) 14:03:59 ID:???
兵曹長が整備兵たちの方から帰ってきた。
「なんでもオーブのお偉いさんがMSで冷やかしに来たそうですよ。
あの《フリーダム》ですよ」
「へえ、自分のダチの嫁さん獲っちまっただけじゃなく、息子の家庭教師まで食っちまった男だろ?」
「なんでもその家庭教師との間にも子供がいるんだって」
そこに吉岡中佐が入った。
「お前たち、仮にも客人のことを悪く言うなよ。
それに《英雄色を好む》というではないか。
むしろ側室を持ってるのがハッキリしてる方が潔い
それにラクス・クラインはヤマト代表と結婚するまで独身だ。気をつけろ」
それまで黙っていた響中尉が噛みついた
「なんで中佐はヤマト代表の方を持つんですか。」
中佐は
「お前たち、32年前の《アラスカ》を知ってるか」
一言言うと彼は去って行った。
兵曹長は去り際にこう言い残した。
「理解できませんよ。今の中佐の答えは」
そう云うと集まった4・5人の将校はバラバラに分かれて行った
皆が去る中で響中尉は思った
(中佐は何が言いたかったんだ?)
558SEED 戦後30年目の愛:2009/03/03(火) 14:06:11 ID:???
「響、なにしてる。オーブのお偉いさんが基地の中を回るって言うからさっさと帰ろうぜ
残っていてもロクなことはない」
大尉が話しかけながら近づいてきた
「で、響、戦争が終わったらどうする」
「俺、事変が終わったら大学に戻って研究したいんです」
そう響中尉は言いながら大尉と門まで歩いて行った。
「もう7年も続いてるんだもんな。ザフトさえちょっかい出さなきゃなあ」
大尉は一呼吸置くと続けて言った
「しかしなんだな。俺なんか戦争が終わっても軍ぐらいしか行くところがないな
響、お前大学なんかに戻らないで、ウインダム乗り目指せよ」
彼はその言葉―《ウィンダム乗り》―に心を奪われた。
―《ウィンダム乗り》―
これは日本軍におけるMSパイロットの最高の名誉。
通常日本軍では佐官以上がウィンダム、尉官は105ダガー、下士官・兵はストライクダガーであった………

そんな感慨に耽ってると大尉の一言で
「ねえねえ、お袋さん元気かい」
「まあ」
「連合の元兵士には見えねえよなあ。若いし」
559SEED 戦後30年目の愛:2009/03/03(火) 14:08:36 ID:???
―国内某所の空港―

飛行機が空港に着陸し、タラップが横付けされる。
カバンを持った数人の男たちの後に独特の長い衣服を着た数人の男たちが降りて行く。
服装からするとザフト高官といったところであろうか。
若いプラント特有の外務担当のバッチをつけた人物が言った
「この国には封建奴隷制度の残滓ともいうべき制度があるそうですね。いくら3000年近く経とうがナチュラルはそれすら克服できないという良い見本ですよ」
白い服を着た白髪の男は激怒し
「お前のような独善的な、高所から見下す態度が駄目だ。そう云った考えしかできないと物の本当の価値なんて見分けられない。
いいか、奴等はお前たちが思っているより高度な文明をもった人間だ。俺たち以上の傑物なんてごろごろいる。
舐めてかかるととんでもないことになるぞ」
黒衣を纏った金髪の黒人は呆れながら
「もっとも俺達もお前と同じ過ちを犯してきたけどな。イザーク、お前が民間船をぶっ壊した時は俺までひどい目を見たぜ」
「煩い。話をそらすな。この馬鹿野郎」
その高官とはイザーク・ジュールとディアッカ・エルスマン。

彼らと時を同じくして数十カ国の親善大使、首脳たちが東京に集まってきた。
表向きは日本国紀元2800年記念行事参加であったが、実は東アジアにおけるザフト残存兵力の排除に関する会議であった。
それに参加すべくプラント評議会から、イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン他1300人の大使節団をひきつれて来ていた。
イザークは日本との正式な国交樹立と同時にブレイクザワールドの賠償金支払いの協議と大西洋連邦との国交回復をも行う考えであった。
560SEED 戦後30年目の愛:2009/03/03(火) 14:10:03 ID:???
続く
561通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 15:45:28 ID:???
30年前のロートル機がいまだに現役なのか日本軍w

つーか、最高の名誉=佐官じゃないと乗れない機体というのはどうよ
パイロットの腕じゃなくて階級序列で機体が決まるのか、ゲームじゃあるまいし
それで佐官以上ですら雑魚機体かよw

いろいろとダメすぎるだろ、プラントの外務担当のバッチの人の言ってることはどう見ても正論だ
562通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 15:51:18 ID:???
アスランはキラが好きで、キラはラクスが好きという設定だったら萌える?
563通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 16:13:25 ID:???
>>562
それキラ相手だと頭悪くなるアスランがいる本編とあんまかわらんだろw
564通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 17:43:13 ID:???
>>562
つか最初からそういう設定じゃなかったっけ?w
565通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 18:42:09 ID:???
>>564
アスランはホモでキラが好き
キラはノーマルでラクスが好き

こんな意味では?
566通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 18:48:52 ID:???
>>565
アスランって最初からホモじゃなかったのか
567通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 19:19:59 ID:???
男装ナタルが、男装のイメージを徹底するために
立ちションするというのは、ナタルらしい感じがするかもね
568通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 19:37:02 ID:???
結局マユはフリーダムを仇だと思ってるのか。
569通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 19:54:03 ID:???
イメージアップとカガリへの教育とかを兼ねて、種後にシンをセイランが拾って四人で暮らしていたりしたら
570通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 19:59:53 ID:2AOEV8MQ
セイランの英才教育の成果出過ぎでバカゴリ謀殺
→「簒奪者」「二枚舌」と陰口叩かれながらも
「力亡き者が理不尽に殺されない国(世界)」を目指して
オーブを治めていく
571通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 21:47:50 ID:???
アスハ家に忠実なオーブ国防軍と、オーブ政府に忠実なオーブ自衛隊があったら
カガリがオーブに戻った時点で、国防軍と自衛隊の内戦になると思う?
572通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 21:56:09 ID:???
>571
種の時点では自衛軍。ティリング提督など種死時点におけるアスハマンセーな国防軍
よかかなりマシだった。

いつの時点によるかと思う。
573通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 22:03:49 ID:???
>>572
オーブ首長のカガリがアークエンジェルに拉致されたあと、ユウナが首長代行として政府を掌握して
国防軍がアスハ家とカガリに忠誠を誓うと宣言したため、ユウナの率いる政府側が対抗して自衛隊を創設して
自衛隊が政府に忠誠を誓うと約束したら・・・
カガリがオーブに戻った時点(種死40話くらい?)で、国防軍と自衛隊の内乱になりそう?
574通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 22:04:23 ID:???
シンに理想を貫いたせいで国民が死んだ、って責められたのに「お父様は間違ってない」
って感じのカガリ見てもうこいつダメだわと思った
575通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 22:05:25 ID:???
>>543
ルナマリアが男装する意味はあるのか?
576通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 22:06:43 ID:???
そういやアスランが途中で死んでしまうようなSSってある?
イージスと心中するとか、セイバーごと達磨にされてあぼんとか
キモいのがいなくなるので作風がスッキリしそうなんだが
577通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 22:38:05 ID:???
Xクロスの風景画…の死後は延長戦っぽいからだめか?
578通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 22:45:38 ID:???
アスランは明らかに物語を引っ掻き回す要因の一つ
キラキラ言いながらラクシズ入りして非道wの限りを尽くすか、キラと敵対して異様に漢度が増すかのどちらか両極端
登場人物の感情を大きく揺り動かし、否応なしにSSに影響を与えてしまう
ならばいっそ途中退場したらどうなるのかな・・・?と、思った
579通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 22:49:32 ID:???
途中退場で良いなら、ザクレロは退場しそうだぞ
てか、出番が全然無い
580通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 22:53:47 ID:???
俺が知ってるのだと
逆シンスレのジオンのでキラに誤射されてアボン
別のところのムルタ憑依物…まぁこっちは捕虜終わりだった気がする
↑のif物のハルバートン憑依物で大気圏でイージスごと蜂の巣
ぐらいか
581通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 22:55:41 ID:???
ザクレロは別の意味で本編とかけ離れているから・・・
582通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 22:56:17 ID:???
つか二次創作の凸って、何か極端な事やらせないと簡単に空気化するんだよな
583通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 23:02:20 ID:???
いっそニコルの変わりに凸が死亡するとか・・・
そういや 普 通 にニコル生存のまま種死スタートのSSってあったっけ?
包帯まみれとかじゃなくて
584通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 23:03:27 ID:???
>>582
ストレスでやたら頭髪を気にしたりなww
585通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 23:05:14 ID:???
凸から髪ネタを取ったら何が残るんだ?w
586通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 23:05:34 ID:???
裏切り?
587通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 23:14:51 ID:???
女難もあったかなぁ
588通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 23:15:54 ID:???
裏切りますか?
裏切りませんか?

凸には裏切った場合の世界と裏切らなかった場合の世界の二つしか選択肢がない
589通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 23:31:57 ID:???
>>574
何のためのアスハの失策+キラの失敗の象徴であるのか……
590通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 23:32:44 ID:???
ヤツに与えられた選択肢は裏切るかどうかではなく、いつ裏切るか、だろう
591通常の名無しさんの3倍:2009/03/03(火) 23:37:24 ID:???
いきなりザフトを裏切ってキラのいるAAに合流するとか?
それはそれで面白いかも
息子の不名誉でパトリックも失墜するかもしれん
フリーダムにストライクで立ち向かうという絶望的な状況になる可能性もあるが・・・
592通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 00:23:49 ID:???
>>583
昔、どっかで旧三馬鹿は実は生きてたニコル・トール・ミゲル(だったっけかな)を改造した奴だってSS見た
顔とかグチャグチャだったけど写真が無かったから元と違う顔になった+記憶喪失であんな人格にとか
593通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 00:41:50 ID:???
アスランは割りとどこもそれなりに上手く使われているキャラかと
本編で使える設定が多いからどうにでも弄り易いし
594通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 00:43:00 ID:???
>>578
逆にアスランが敵対してキラが綺麗になった例もあるぞ。
595通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 01:25:08 ID:???
アスランは本当に使い手が良いキャラだな
596通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 02:02:18 ID:???
無印一話で死んだのがラスティじゃなく凸だったら、とか?
597通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 02:15:46 ID:???
>>595
ボケて良し、ヘタレて良し、キモくて良し、男らしくても良し!
598通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 02:37:58 ID:???
男らしい凸って違和感ありまくりだよな
599通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 02:39:48 ID:???
>>598
えっ、男らしいけど髪に悩む凸なら許せるけど?
600通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 02:55:28 ID:???
>>599
ちゃんと凸だかアスランの中で、収支が取れている件。

禿げに悩まずむしろ髪の毛が増えるような凸がいれば、そいつは読者的にとても悪人なんだろうなw
日本――
日本政府は、先頃ロシアのプーチン大統領がいきなり発表した宣言により混乱の内にあった。
裏で以前より打診されてはいた。だが、日本政府は今まで断っていたのだ。北方領土四島変換その他、日本がか
つて出した条件を全て飲む、と水面下でカードを切ってきたのは、中東の混乱の収束に日本を引きずり込もうとし
ての事だとわかっていたのだ。もちろんこれには日本国防陸軍の派遣も含む。
――日本国防軍――自衛隊が本格的に法改正され、成立した日本国防軍は、現地とさほど摩擦を起こさずに活
動する手腕が認められ、世界中の紛争地で引っ張りだこであった。無論エイプリルフール・クライシス以後は世界
中で救援活動に大忙しである。
閑話休題。
日本政府は、ひとまず二島返還、以後交渉続行でお茶を濁しておきたかった。彼らはロシア側が切ってきたカードが、
日本国民にとってもあまりに魅力的過ぎて、おおっぴらに出来ない事を理解していたのだ。
しかし、プーチンはとうとうしびれを切らしたのだろう。
――北方領土返還および樺太の有償譲渡――
この宣言がプーチンから発せられた時、日本国中が沸き立った。それは日本政府にとって無視できるものではな
かった。
日本政府は、してやられたとの思いを抱きながらも資金の捻出と防衛のための兵力捻出に頭を痛めながらこれを
どうにかして国益にプラスにするために動き出した。
日露平和条約と共に日露防衛協定締結――
先の戦役で少なからず関係が悪化した大西洋連合とロシア。両国は、日本を介して関係の修復を図れるだろう。
両国に恩も売れる。
さらに、プーチンは日本企業のロシア国内への大規模な誘致政策も発表している。

「IT製品の機密開示せよ」……中国が外国企業に要求。
中国に進出している日本企業が不況を理由に全体の70%をリストラする計画を立てたが、中国当局がこれを却下。
その企業は現地に建設した工場をただ同然の値で中国企業に売り渡し、ようやく撤退した。
「金を払うつもりはない」過去中国から流出した美術品ののオークション、支払い拒否の中国人。
エアバス社が中国と結んでいる旅客機納入契約(150機分)が中国側より一方的に破棄。損失額は100億ドル。
等々。
中国に対して日本は、そして世界も。信頼を失いつつあった。
日本企業の進出先として、中国に代りロシアがその位置を占めるなら、それもいいかもしれない。
ロシアにとっては……プーチンは現在ロシアに取り重要度が低下した地域を日本に押しつける事でガタガタになっ
ているロシアの経済の回復を計画しているのだ。
ロシアマフィアが暴れまくっている樺太と、住人がどんどん逃げ出しつつあって、インフラ維持もままならない四島
と引き換えに、日本をシベリアも含む沿海州経済圏にリンクさせてしまえるならば、それは今のロシアにとっては
願ってもない事なのだ。
また、今のシベリアにおけるロシア人人口は700万人でしかない。そこに中国人の人口圧力がかかっているわけで、
それに対抗するためにもプーチンは日本を巻き込もうとしているのだった。
共同防衛協定により、ちゃっかりオホーツク海への出入り口は確保していたが――

まぁ、これでさすがにマスコミが発表する支持率も上がるだろうな。
と麻生総太郎は思った。

この時代、マスコミとネットの世論の乖離が明らかになっていた。
大手動画投稿サイト「ニヨニヨ動画」山本一平太議員出演生放送時におけるリアルタイムアンケートの内閣支持率
と、その前日に大手新聞社が発表したそれに、3倍以上の開きがあったのは記憶に新しいところである。山本議員
が与党――自由民衆党の議員であるにしても……この差はいかがなものか。
なにかマスコミはおかしい。そう、多くの人が思う時代になったのである。
マスコミの恣意的報道、捏造に近い報道がネットの興隆により明らかになり、マスコミはその勢力を減退させなが
らもなお特定アジアにおもねる姿勢を変えず、国民からの信頼を失い続けていた。

もっとも俺は、支持率なんてさほど気にしちゃいないが。日本のために俺に出来る事をやるだけだ……!
麻生は決意を新たにする。

部屋のテレビから、緊急ニュースが流れてきた。
野党第一党、民衆党党首の秘書が政治資金規正法違反で逮捕されたのだった。
麻生は歪んだ口元を更に歪め、にやりと笑った。

これで、与党が防戦に回っていた国会の様子も一変する事だろう。
それに、この時期は、民衆党の立候補予定者が軒並み党首大沢と並んで写った選挙用ポスターが出来あがって
配布された頃だ。
この調子で兵糧攻めをしてやる。国民に人気の高い元党首の大泉も黙らせた、民衆党党首大沢の首を取った、
反日的なマスコミはこれから放送法違反告発で血祭りに上げてやる。隣国の酋長にも"挨拶"済みだ。
マスコミの支持率など馬鹿どもへのめくらましに過ぎん!
日本の行く末は、誤らせんぞ!
テレビを消すと、日本国総理大臣、麻生総太郎はすっくと立ち上がり、確かなとした足取りで議場へと歩いて行った。

福井県――越前和紙、若狭和紙の産地である。
清らかな水の流れる緑あふれる地。
日本中を包む喧噪をよそに、学徒動員された女学生達が和紙を漉いていた。
心を込めて、祖国の勝利を願いながら。
そのような光景は
岩手県 - 東山和紙、成島紙
秋田県 - 十文字和紙
山形県 - 深山紙、高松和紙、長沢和紙、月山和紙
宮城県 - 白石和紙、丸森紙、柳生紙
福島県 - 遠野和紙、上川崎和紙、山舟生和紙、野老沢和紙、郡山紙
新潟県 - 越後和紙、小出紙、大沢紙、伊沢紙
茨城県 - 西ノ内紙
栃木県 - 烏山和紙、程村紙
群馬県 - 桐生和紙
埼玉県 - 小川和紙(細川紙)
東京都 - 軍道紙
山梨県 - 西島和紙、市川紙
長野県 - 内山紙、松崎紙、立岩紙
静岡県 - 横野紙=駿河紙、駿河柚野紙、修善寺紙
富山県 - 越中和紙(八尾和紙)、五箇山紙、蛭谷紙
石川県 - 二俣和紙、加賀雁皮紙(加賀和紙)
岐阜県 - 美濃和紙、山中和紙(飛騨紙)
愛知県 - 小原紙(森下紙)
滋賀県 - 揉唐紙、江州雁皮紙、桐生紙
京都府 - 黒谷和紙、丹後和紙
大阪府 - 和泉紙
三重県 - 伊勢和紙
奈良県 - 国栖紙、吉野紙
和歌山県 - 保田紙、古沢紙、高野紙
兵庫県 - 名塩和紙、杉原紙
鳥取県 - 因州和紙
島根県 - 石州和紙、出雲和紙、勝地和紙
岡山県 - 備中和紙、高尾和紙、津山紙
広島県 - 大竹和紙、木野川紙
山口県 - 徳地和紙
徳島県 - 阿波和紙
愛媛県 - 伊予和紙、大洲和紙、周桑和紙
高知県 - 土佐清帳紙
福岡県 - 八女和紙(筑後和紙)
佐賀県 - 名尾和紙、重橋和紙(唐津和紙)
大分県 - 竹田和紙、弥生和紙(佐伯紙)
熊本県 - 宮地和紙
宮崎県 - 穂北和紙、美々津紙
鹿児島県 - 蒲生和紙
沖縄県 - 琉球紙(芭蕉紙)
と言った地域で見られた。そう、まさに日本全国が一丸となって和紙の増産を図っているのだった。
そして作られた和紙は続々と、登戸研究所へと輸送されて行く――
「しかし、セビリアからの反撃がありませんな? セビリアはスペイン南部で最も強力な親ザフト軍が集まっている
場所です。放ってはおけません。我が軍にもセビリアに進撃するべきと言う意見が……」
地球連合軍大西洋艦隊はウェルバを解放した後、その動きを止めていた。
「ジブラルタルだ! ジブラルタルだよ、君!」
両手を大きく振り回しながら大西洋艦隊司令長官は言った。
「後は、幹から伸びた枝に過ぎんさ。それに……」
司令長官は声をひそめた。
「セビリアの指揮官との間では話がついている」
「と、言いますと?」
「戦後のスペイン軍内での地位の提供。それで、セビリアに閉じこもっていてくれるそうだ。悪い話ではあるまい」


「アフリカは、またイタリアとは違いますわねぇ」
車中でセトナはぼやいた。ハンカチで汗を吹く。バッグの中からタオルを出したほうがいいかもしれない。
「すみません。冷房は最大まで上げているのですが」
「いえ、文句を言った訳ではないのよ。気にしないでくださいな」
「はい」
「……ああ!」
セトナは叫んだ。窓の外に『水をくれ』と書かれたプラカードを持った老婆が座り込んでいたのだ。
「車を、止めてください、水筒の水を、少しでも……」
だが、どうやら東洋系らしい、カミソリの刃のような鋭い目つきをし、猛禽類の翼のような眉毛が印象的な運転手は
セトナの言葉を無視して無表情に、車を止めようともせず、逆に加速させた。
老婆は立ち上がると必死な様子で追いすがってくるが、取り残される。
「ああ……なんで?」
「限りが、ありません。運転手を責めないでやってください。それに、この気温で外気に当たると白人のあなたは
火傷を負ってしまうでしょう。呼吸器にも炎症を起こすかもしれません。ホテル、テントなどの日陰以外は決して
直射日光に当たらないように」
ガイドの言葉に、セトナは今までとはまったく違う地へ来た事を実感せずにはいられなかった。
「なにか、方法は無いのですか?」
「無い事も無いです。資金さえあればね」
ガイドは言った。
「世界的な砂漠化の進行を食い止め、緑地面積を増やすのに一番手っ取り早い方法は、 海水の淡水化装置を
利用して砂漠の周辺に大量の淡水を流し込み、その土地を緑化した上で農業をおこなうことです」
「じゃあ……」
「少量の水を導入する程度では塩害が起こりやすくなりますが、淡水化装置によって大量の 水を流し込めば、
地表に吹き出る塩分も淡水で洗い流すことができるので、塩害は発生しません。そうして大量の水を利用して土地
を緑化し、農業をおこなう。そして収穫した農産物を原料にバイオ燃料を製造する。このバイオ燃料をエネルギー源
にして海水の淡水化装置を利用すれば、低コストで淡水化装置を運用することができる。もちろん余った農産品や
バイオ燃料を外部に販売すれば、利益が出るようになる。近年の食糧価格や燃料価格が高騰している状態であれ
ば、海水の淡水化装置を運用するコストを割り引いたとしても十分に利益を見込めるのは確実です。そして今後も
中国やインドの経済成長によって食糧や燃料の需要は増加していくから、需要の減少による採算割れのリスクも無い」
「希望はあるのね?」
「はい。海水の淡水化装置を利用しても砂漠を緑化できる面積など微々たる物であると思うかもしれないですが、
しかしこれにはからくりがあるのです。一度海水を淡水化して緑地化してしまえば、その緑化した土地から水分が
蒸発するようになり、その土地に雨が降るようになるのです。年間の降水量が増加すれば、農業を継続する上で
海水の淡水化装置に依存しなければならない割合が減少する。そうすれば、淡水化装置の余った能力で、さらに
農地を拡大していくことができるわけです」
「まぁ、それじゃあ早速お兄様にお知らせしなければ!」
「問題が、あるのですよ」
お菓子を貰った少女のように喜ぶセトナを見てガイドは苦笑した。
「このような海水の淡水化装置を利用した砂漠の緑化事業の有望最適地はオーストラリアだと思われます。オー
ストラリアは砂漠の面積が広く、しかも大洋に面しているので海水の淡水化装置によって海水の塩分濃度が上昇
することはなく、英語圏の国なので意思疎通をおこなう通訳の確保も容易で、治安も良い国なのでアフリカや中国
に比べて設備の盗難に遭うリスクがきわめて低く、砂漠も海洋に近い地域まで広がっているので内地まで水を引
き込む手間が少ない。それに比べてアフリカはまだまだ……」
「では、教育関係者とも話をしなくてはなりませんね、息の長い話です。チュニスのホテルに着いたら早速教育担当
者と環境担当者にアポイントメントを取ってくださいな」
「はい!
この決してあきらめない少女に、ガイドは尊敬を感じ始めていた。
「……そう、失敗しましたか」
『はい。使った道具の処理はどういたしましょうか』
「いつものように。処分……いえ、せっかくですからもう一度試みてくださいな」
表情も変えず、ラクスはターミナルの者に命令した。


「やぁ、君がルナマリア君か」
「あ、クルーゼさん!」
慌てて敬礼するルナマリア、それをクルーゼは押し留める。
「気楽に行こう、気楽に」
「あ、はい」
「君の、レジェンドを譲ってくれるそうだね」
「あ、はい」
「君には本当に感謝しているのだよ」
「え?」
「サイタマなどと言うモビルスーツに乗らずに済んでね」
クルーゼはルナマリアにウィンクした。

「へぇ、かっこいいなぁ」
マユが言った。
「レイを大人っぽくしたみたい」
「お姉ちゃん、気が多いよ」
シンが突っ込む。
「マユ、その瞳の中に俺はいないのかい?」
「あ、ハイネさん。まーた冗談を」
マユは笑いながらハイネを軽く叩いた。


ネオ率いる大西洋連合地中海艦隊は、アルジェリアのオランを経て、ジブラルタルと対峙する位置にある、親地球
連合軍が支配するセウタに入港した。同時に、ウェルバの大西洋連邦陸軍はイベリア半島南端タリファに進出する。

「さあ、はやく。今の内だ。僕らの代わりに本国を守ってくれ」
ケビンはタリアに言った。
「……わかりました。あなた方も無理はしないようにね」
ハッチの扉は閉められた。
今、ミネルバは宇宙へと旅立っていく――!

「……」
「どうしたんだ? 黙って? 何か言いたい事があるからこの部屋に誘ったのではなかったか?」
クルーゼはアスランに尋ねた。
「……」
アスランは、迷ったように頭を左右に振った。
「人類絶滅を図っていたと言うのは本当ですか? そのために父を志操していたと」
「事実だ」
きっぱりクルーゼは言った。
「……!」
「もし君がザラ議長の仇を討ちたいというなら討たせてやっても良いが、残念ながら死ねない身体になってしまってね」
「……まさか奥さんが!? お子さんでもできたのですか?」
「ぷっ……ははは」
クルーゼは笑い出した。
「そう言う意味ではないよ。残念ながら。いや、君らしいな」
「なぜ、今は人類絶滅を図らないのです?」
「そうさなぁ」
クルーゼは考え込んだ。
「地球に住んで、地元の人達に溶け込んで、憎しみから解き放たれて……初めて色々な事を経験したよ。畑を耕し
たり、料理を作ったりする人々に、本当の生活を見た、気がする。プラントでの生活など砂上の楼閣さ。彼らの続い
ていく生活を守らなくてはと思った。……そんな所だな」
「では、なぜまたザフトに?」
「友を援けるために。一言で言えばこれだな。それではだめかね?」
「……あなたを信用します。クルーゼ隊長」
アスランは以前と同じようにクルーゼに敬礼をした。
「部屋は、レイと使ってください。積もる話もあるでしょうから」
爽やかな笑顔を見せて、アスランは部屋を出て行った。

「やあ、シン」
「あ、アスランさん♪」
アスランは廊下でシンにばったりと出会った。
ふと、シンの首筋にきらめく物を見つける。
「ん? ネックレス?」
「ああ、これ……」
シンはいたずらっぽく笑った。
「デューサーさんがプレゼントしてくれたんですよ♪」
「あいつが? シンに? 変な奴だなぁ」
「初心ですよね、お話しするだけでプレゼントしてくれるなんて」
くっくっくとシンは笑った。
「もっともっとお話しすれば、もっといろんな物もらえそう♪」
「おいおい、シン」
「でも、アスランさんからもらった方が嬉しいなぁ、僕……」
シンは上目遣いにアスランを見上げた。
「ぅ……」
「いけね、アスランさんはお姉ちゃんのだっけ! じゃぁまたね、アスランさん♪」
シンは廊下を走り去っていった。
「おい……ふぅ……」
アスランはその場に立ちこめていた妙な空気を振り払うように首を左右に振った。
「これからどうする?」
アグニスが尋ねた。
「そうですねぇ。廻れる国は全部回ってしまいましたしねぇ?」
「この戦争、どう終わると思う?」
「地球連合が勝つでしょうねぇ?」
「うん、その後だ。もし地球連合が火星にとって都合の悪い存在となった場合、火星に報告せねばならん」
「そうでしょうねぇ?」
「待つしかないか」
アグニスはどっしり椅子に腰を下ろす。
「ええ、落ち着きましょう。待つのも、大事な指導者としての資質ですよ?」
「ああ、わかちゃいるが……」
「そう言えば、ガルトさんとサ−スさんは艦を降りましたが、まほさんは?」
まほりんは自分宛に届いた箱を開けようと苦労していた。
「はい、カッター」
「あ、ありがと」
箱から出てきたのは、お茶と和菓子の詰め合わせだった。
「あ、食べてください。実家から送られてきた物です。今、お茶入れますね?」
「あ、はぁ。まほりん、ご両親お亡くなりになっていたのでは?」
「それは本当。荷物を送ってくれたのはおじいちゃん。和菓子屋なんだ」
「へぇ!」
「でね、私は、前にも言ったけど私が軍にいるのってあくまで医大に行くお金がたまればおーけーなのよ。今更
ここ出て危ない目に遭いたくないわけ。ゆーしー?」
「あいしー!」
「ほら、アイザック! あんたの分も入れたから! お茶飲みなさいよ」
「はぁ」
「ザフトの戦況が悪くて心配なのもわかるけど! お茶の時は忘れなさい!」
「はぁ」
アイザックはまほの入れたお茶をずずっとすすった。
少なくとも、この瞬間だけは、和みを感じた。


ミューディーは焦っていた。実力では勝っていると思っていたナイトハルト・ミラーに言い様にやられている。
ミラーは対戦開始後全力を持ってミューディーのスローターダガーに打撃を与え、後は防御一辺倒である。
ミューディーは状況を打開しようと色々試みるが、すべてミラーに防がれてしまう。
そして時間切れが来た。
「ふぅ」
ヘルメットから頭を抜き出すと、ミューディーはため息をついた。
コンピューターの採点役3人全員がミラーの勝利と判定していた。
「ずるいよ、ミラー。防御専念なんて」
「あれこれしようとすると姐さんに付けこまれますからね。亀にならせて貰いました」
「さすがは『鉄壁ミラー』だな」
スウェンが顔を出した。
「もし、ミラーがいなかったら、ユニウス7落下の時の戦闘で俺達はやられていたかも知れんぞ」
「ま、そりゃそうだけど」
「しかし、意外といいコンビになるかもしれんな」
「なんの話よ?」
「フォーメーションの話でな。こういうのはどうだ?」
スウェンが示したのは次のようなものだった。

前衛
ミューディー・ホルクロフト
ナイトハルト・ミラー

中衛
ジョン・デイカー
原田左之助

後衛
スウェン・カル・バヤン
シャムス・コーザ

「ふーん。ミラーの防御能力で敵前衛の一人は無力化できるわけね? いいんじゃない?」
「一人とも限らんぞ。もっと出来るかも」
「いいかげんな所で勘弁してください。ユニウスの時は相手2機相手が精一杯で、3機目が来た時思わず救援呼
んじゃったんですから」
「ま、頼りにしてるわよ!」
「しかし、ワシが中衛と言うのも気に入らんのう」
原田はぼやいた
「ばっさばっさと敵を斬りたいものだが」
「いや、原田さんは、前衛か中衛まで幅広く見てもらうと言う事でお願いします」
「ふーん。なら、まぁいいかのう」
「ところで私だが」
「ジョンさん。何か?」
額に汗を浮かべながらスウェンは言った。
「いや、最近疲れ気味なんだ。無性にダガーの黒く塗ってある実体剣で敵を切りまくりたくなってね。なぜだかそう
すれば疲れが取れるような気がするんだ。それだけだ。いや、中衛でかまわない。」
「はぁ」
スウェンはため息をついた。
「中間管理職はつらい……」
「だから、オーブは中立を守るべきなんだ!」
タキト・ハヤ・オシダリ三佐は同僚に向かって怒鳴った。
「だってよぉ」
「だいたいエーゲ海での損害はなんだ! そもそも地球軍のいいなりになってこんな所にまで来なければ!」
「仕方ないじゃないかぁ」
同僚の口調がタキトの正義感に火を付けた。
「オーブの理念を平然と破る無能な指導者であるユウナ・ロマ・セイランの横暴をこれ以上許すのか! 立ち上が
るべきだろう!? 俺達が立ち上がればきっと!!」
「――おい!」
その時、声がかかった。
「あ……はぁ! トダカ一佐!?」
「何を物騒な事を言っている。聞き捨てならんな」
「い、いや、自分はそんな!」
「タキト・ハヤ・オシダリ三佐。上官侮辱罪により二尉に降格とする! 以後気をつけるように!」
そう告げるとトダカは立ち去った。
決戦を前にしてのタキトの言動は反乱煽動罪、あるいは利敵罪に問われる物だったかも知れない。場合によって
は銃殺刑になるほどの重い罪である。上官侮辱罪とし降格で収めたのは、エースパイロットであるタキトへのトダカ
なりの温情だった。
だが、タキトはただ屈辱に震え悔しそうに歯を食いしばっていた。
続く。
612通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 03:17:02 ID:???
…なぜかプーチンは世襲制のような気が。
CE73年の時点で何世なんだろうw
613通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 03:21:13 ID:???
水を求めてた老婆は刺客か
しかし日本は和紙で何するんだろ?
614通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 03:24:35 ID:???
なんで和紙生産しまくってるんだ?wwww

しかし中国の支払い拒否とか時事ネタ突っ込んできたなw
615通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 03:31:55 ID:???
>>600
そんな極悪な凸は許しませんよ!
巨乳になったラクス同様に世界の敵だw



次は『蒟蒻』?
616通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 03:34:39 ID:???
>>615
ミーアは悪?
617通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 04:05:01 ID:???
>>615
蒟蒻コーティング装甲でガーベラストレートを封じるんですね、わかります。
618通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 04:17:54 ID:???
>>615
風船爆弾作る気かwwwwwwwwwwww
619通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 06:05:51 ID:???


>>612
あの「プーチン」だからなぁ
620通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 06:56:56 ID:???
もし戦い方がドラクエチックだったら
ガンガン行こうぜ=弾薬・エネルギーを気にせず全開で
いろいろやろうぜ=未知の敵に対して有効打を見付ける為様々な攻撃をする
呪文を節約=弾薬・エネルギーを節約しながら戦う
呪文を使うな=弾薬・エネルギーを使わずに実体剣や格闘で戦闘(エネルギーは食うけどね)
命を大事に=防御のみ
命令させろ=指揮官が細かく命令
621通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 09:18:33 ID:???
GJ
前半、ツッコミたいことありすぎるww
しかも、昨日報道されたばかりの出来事まであるしww
622通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 09:46:19 ID:???
カガリは「女の姿をした男」であって、カガリの股間にあるのは「まんこの形をしたちんちん」である
と解釈すれば、カガリが少年っぽいのも納得できるよね?
623通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 09:48:11 ID:???
ふたなりか?
624通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 09:52:07 ID:???
>>623
まんこの形をしてるけど立派なちんちんという意味であって
見た目はまんこだから、ふたなりとは違う
625通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 09:57:03 ID:???
つまり、カガリは女の子を妊娠させられるんだよ
626通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 10:04:07 ID:???
>>625
カガリは月経が無くて、その代わり射精できるのだね?
627通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 10:06:56 ID:???
>>625
見た目がまんこの形では、どうやって膣に挿入するの?
628通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 10:25:30 ID:???
('A`)
629通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 10:37:14 ID:???
ニコルは「男の姿をした女」であって、ニコルの股間にあるのは「ちんちんの形をしたまんこ」である
と解釈すれば、ニコルが少女っぽいのも納得できるよね?
630通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 10:44:58 ID:???
今回もGJでした
しかし、種MSV屈指のDQNタキトが余計な事やらかしそうですな
原作のDQNなオーブ国民ならともかく、このSSの良い意味でお馬鹿なオーブで理念を優先する奴がまだいたとは…
631通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 12:21:31 ID:???
乙です
しかし色々とやべぇなぁ色々と
632通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 16:35:24 ID:???
タキトってトキタの並べ替え?
633通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 18:25:31 ID:???
>タキト
あぁ、あのザフトのオーブ侵攻のドサクサに紛れてMSで銀行強盗したり
セイラン家をぶっ壊して根こそぎ奪い去ったり
新型MSを盗んでラクシズに合流した彼だね
尉官の分際で将官待遇で代表代理のユウナに直接文句言ったり暴れたりして
軍をクビになった挙句、恋人に愛想つかされて逃げられたのを
全部セイラン家の陰謀だ!と発狂した彼ですね


つーかシンが腹黒ショタすぎるwww
634通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 18:51:07 ID:???
もしキラが種1話でザフトに降伏していたら、どんな展開になっていたと思う?
635通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 18:58:34 ID:???
凸とキラのキャッキャウフフだけで30話ほど消費
636通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 19:06:17 ID:???
>>634
出撃するアスランを涙目で見送るキラとか、負傷したアスランに涙目でもう戦わないでとか
腐女子アニメになってたと思う
637通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 19:08:32 ID:???
>>636
マリュー、ナタル、フレイ、ミリアリア、カガリ、ラクスはどうなっていたと思う?
638通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 19:37:47 ID:???
AAは撃沈
ヘリオポリス組はそのうち救助されるかも知れないが、アストレイ隠蔽工作の為に雇われた傭兵に抹殺される可能性がある
カガリは砂漠でレジスタンスごっこの果てに寅に殺される
ラクスは偵察型ジンが救助するんじゃね?
639通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 19:42:08 ID:???
もし原作種死よりオーブの復興が進んでなくて、下手に参戦されて援軍を送らないと
いけなくなるより連合よりの中立でカーペンタリアとの緩衝地帯となったほうがましだと
連合上層部が判断したら。
640通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 19:42:54 ID:???
もし種1話でマリューが凸を射殺していたら
641通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 19:46:28 ID:???
>>640
ムゥが大活躍だな
イージスはMA形態しか使われないと言う悲劇になりそうだがw
642通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 19:52:44 ID:???
>>636
キラが戦闘しない→へリオポリス内での戦闘無い→へリオポリス壊れない→でもウズミの差し金であぼーん
643通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 19:54:16 ID:???
>>641
ん?イージスは奪取されないんじゃないか?
644通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 19:56:27 ID:???
>>643
奪取されないからMA乗りのムウが使うってことじゃないのか
645通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 20:03:38 ID:???
>>644
あ、そういうことか
646通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 20:14:10 ID:???
>>640
途中で凸がマリューに殺された事に気づいて
キラが反発する展開希望だな
647通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 20:27:48 ID:???
意外にそのネタはなかったし良いかも
反発で済ませずにそのままザフトへ裏切らせても面白い
648通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 20:40:28 ID:???
もしもストライクのみ奪われたら・・・
奪ったのはザフトに情報を流し、進入の手引きをしたキラ・ヤマト
649通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 20:53:12 ID:???
もしキラは実はナチュラルで、カガリがスパコディだったら
(能力は元と同じで)
650通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 21:00:44 ID:???
>>649
何の能力も無く、容姿も並、しかもあほの子
しかしなんとなく生きて、なんとなく成功する
結局、才能や美貌は人を駄目にするんだよEND
651通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 21:34:49 ID:???
和紙の山……まさか複合和紙装甲か?
超時空魔王ジジィが出てきたら世界が終わるぞ。
652通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 21:46:20 ID:???
フレイがディアッカを射殺しようとした場面でミリアリアが止めたけど
もし銃弾を撃っていたら、どうなっていたと思う?
1.フレイが撃った銃弾は、ディアッカに命中しなかったケース
2.フレイが撃った銃弾は、ディアッカに命中したが急所を外れたため負傷しただけで死亡しなかったケース
3.フレイが撃った銃弾は、ディアッカに命中して急所を直撃して死亡してしまったケース
この3つのケースで、それぞれどうなると思う?
653通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 21:49:50 ID:???
4. 隠し持っていた中華鍋で弾丸を打ち落とす
654通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 21:51:53 ID:???
つ 4.撃った銃弾は、止めようとしたミリアリアに当たったが、急所を外れたため助かった
  5.撃った銃弾が止めようとしたミリアリアに当たって、死亡してしまった
655通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 22:12:08 ID:???
>>652
1・銃声を聞きつけた人達が集まってきてフレイは営巣入り(ミリアリアも捕虜への暴行で営巣入り)
その後AA内軍法会議でトイレ掃除の罰になります
2・銃声を聞きつけた人達が集まってきてフレイは営巣入り(ミリアリアも捕虜への暴行で営巣入り)
その後AA内軍法会議でトイレ掃除の罰になります。
3・銃声を聞きつけた人達が集まってきてフレイは営巣入り(ミリアリアも捕虜への暴行で営巣入り)
その後AA内軍法会議でトイレ掃除の罰になります。ザフトへは暴れたためやむなく射殺と伝えます
656機動戦士ザクレロSEED:2009/03/04(水) 23:41:39 ID:???
 ヘリオポリスは、月に対して地球を挟んだ反対の位置にある。よって、ヘリオポリスからでは、地球の影にある月を見る事は出来ない。無論、月周辺で起こっている事象も同じ。
 月基地より発進した連合軍第8艦隊はついに地球を回り、ヘリオポリスから光学観測によってその姿を確認できる様になっていた。
 アガメムノン級宇宙母艦一隻と、ネルソン級宇宙戦艦三隻、ドレイク級宇宙護衛艦五隻で構成される艦隊は地球上空にて足を止め、地上からマスドライバーで打ち上げられる物資を直接受け取る形で補給を受けている。
 恐らくは、この補給を終え次第、ヘリオポリスに進軍を開始するのだろう。
 また、連合軍基地アルテミスの駐留艦隊に第8艦隊と同調した動きが見られた。陽動……あるいは実際に出撃して共同作戦をとるのか、はたまた独自にMS奪還に向けた動きを取るのか、それは現段階ではわからない。
 これらの事態に対しZAFTは、ナスカ級高速戦闘艦二隻、ローラシア級モビルスーツ搭載艦四隻からなる艦隊を、ヘリオポリス沖の宙域に派遣。第8艦隊との決戦に臨む構えを見せる。
 ヘリオポリス沖が不穏な空気を漂わせる2月9日。接近を続ける連合軍第8艦隊に先んじて、連合MS回収任務を帯びたナスカ級高速戦闘艦“ハーシェル”と輸送艦一隻がヘリオポリスに到着した。
657通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 23:42:01 ID:???
もし種・種死の時代に秋ノ島新島が浮上してマーズが覚醒したら
658機動戦士ザクレロSEED:2009/03/04(水) 23:42:15 ID:???
 

 ローラシア級モビルスーツ搭載艦“ガモフ”の艦長、ゼルマンは、ガモフの艦長室でコンピューター端末を動かし、ハーシェル到着の報告と共に届けられた補給品のリストを確認していた。
 今回、到着した輸送艦は、ヘリオポリスに駐留している部隊への補給任務も兼ねている。
 弾薬や食料といった通常の補給物資の他、ZGMF-1017ジン十機とパイロットの補充もあり、これでガモフとナスカ級高速戦闘艦“ヴェサリウス”の戦力も定数を満たしたと言えるようになった。
 また、先の戦いで大破しているヴェサリウスの修理の為、ナスカ級の艦橋部と推進器、砲塔の部品も運ばれてきている。もっとも、修理には時間がかかる為、第8艦隊との戦いには間に合わないだろう。
 更にZGMF-515シグーが五機も送られてきているが、これは政治家の御曹司である所の赤服パイロット達に用意された物らしい。つまり、全て連合MSと一緒にご帰還という事になる筈だ。
「ん? ハーシェルに搭載されるシグーは四機?」
 ゼルマンは、自分の想像を確認する為に新しい部隊編成表を確認して、数が合わない事に気付いた。
 搭載されるのはシグー四機とジン一機。つまり、ジン一機は来てそのまま帰るという事だ。
 その疑は、直後に部隊編成表の中から答えが見つけ出される。
「ラスティ・マッケンジー……残ったのか」
 赤服パイロットの一人であるラスティ・マッケンジーの名が、自分の艦のMS部隊の中に移っていた。旧クルーゼ隊は全員がハーシェルに移り、そのままプラントに帰還するものと思っていたのだが、そうではなかったらしい。
 ラスティがガモフに残る事になったので、補充パイロットの一人が入れ替わりになり、ジン共々ハーシェルに残る事になったのだろう。
「赤服か……まあ、ミゲルに任せよう。さぞ嫌がるだろうがな」
 色々と政治的なバックもあって面倒な赤服の事。ゼルマンは、早々にそれをMS隊のエースであるミゲル・アイマンに押しつける事に決めた。
 ガモフのMS戦力は、ミゲル専用ジン・アサルトシュラウドのミゲル・アイマン、ジン・ハイマニューバのオロール・クーデンブルグ、シグー?のラスティ・マッケンジー、今回やってきた通常型ジンの他3名という所。なかなか充実していると言えよう。
 事によると、運用出来るMSの内四機を赤服新兵が占めるハーシェルより上かも知れない。まあ、少なくとも面倒事は少なかろう。
 これで連合の新型MAザクレロに対抗出来るか……その一点は判断に迷う所だが。
 ゼルマンは椅子の背に深く身を預けて、目を閉じる。そして、いつか見たザクレロの姿を思い浮かべた。
 炎の尾を引きながら迫り来る魔獣の姿。口腔より雷を放ち、爪で引き裂くモノ。宇宙の深淵から来るモノ。鋼と肉と魂を貪るモノ……
 
 ――不意に、室内に艦内通信の呼び出し音が鳴り響く。
「うぉっ!?」
 ゼルマンはその音に驚き、身を震わせて目を開けた。
 そして椅子の上で身を起こそうとして、背中が汗で重く濡れている事に気付く。
 ザクレロの事を思い返していたのは僅かな時間だったと思っていたが、端末のモニターの片隅に表示されている時計は、かなりの時間が経っている事を示していた。少なくとも、背を汗で濡らし尽くす程度の時間が経ったのは確かだろう。
 回想に耽り、時を忘れたとでも言うのか? しかし、楽しい回想では無かったはずだ。あれはむしろ、悪夢に……
「……疲れている様だな」
 ゼルマンはそう言って首を横に振って、大きく溜息をついた。
 居眠りでもして、考えていたザクレロの事をそのまま悪夢に見たのだろう。ヘリオポリス襲撃以来、多忙な日々を送っているのだから、そろそろ疲れが出てもしかたがない。
 そう自分を納得させて、ゼルマンは先ほどから呼び出しを続けている通信端末の受話器を取った。
「ゼルマンだ」
『艦長。ヘリオポリスの政務官の方が、先ほどからお待ちです』
 ゼルマンは言われて思い出す。
 ハーシェルには、今後ヘリオポリスを管理するコロニー運営スタッフが乗り込んでいた。まあ、コロニーは軍人だけで動かせる物ではないので、それは当然の事だ。
 そして、その中には政務を担当する者も居り、彼は現在までヘリオポリスの占領統治に当たっていたゼルマンとの面会を望んでいた。
 悪夢にうなされている間に、その面会時間が来てしまったらしい。
「わかった。もう少し、待って貰ってくれ」
 ゼルマンは言ってすぐに通信を切る。
 この汗にまみれた格好では、誰に会う事も出来まい。ゼルマンは、新しい服とタオルを探して、部屋に作りつけのクローゼットへ向かった。
659機動戦士ザクレロSEED:2009/03/04(水) 23:42:50 ID:???
 

 ヘリオポリス港湾部の一角。応接室に赴いたゼルマンを出迎えたのは、黒い長髪の美丈夫だった。
「ギルバート・デュランダルです」
 立ち上がって手を差し出すデュランダルの手を握り返し、ゼルマンは名乗る。
「ZAFT所属ガモフ艦長のゼルマンです。議会の若き天才と噂はかねがね……」
「いえ、ただの学者崩れの三流議員ですよ」
 軽い社交辞令混じりの挨拶を、デュランダルは笑顔で遮った。
 ギルバート・デュランダル。穏健派……つまり、今行われている戦争について、ナチュラル側との講和も一つの解決であると考える派閥の議員の実力者……だった。
 プラント全国民が一丸となり、ナチュラルを屈服させる為の戦争に熱狂している現在、穏健派は国民から支持を受けていない。勝利以外の結末を望む穏健派は異端なのだ。
 よって、デュランダルがどれほど優れた人物であっても実際の政治権力はなく、三流議員という自己評価は正しいとも言えた。そうでなければ、厄介事以外の何物でもないヘリオポリスの政務担当などに飛ばされる筈がない。
 だからと言って「その通りですね」などと言っていては社交は成り立たないのだが。
「ご謙遜を」
 ゼルマンは、政治家の相手を早くも面倒に思いながら、当たり障りの無さそうな事を言っておいた。
 それを受けてデュランダルは、自嘲気味に微笑んでみせる。
「謙遜ならば、クライン派へと鞍替えなどしないでしょう」
 デュランダルは、あまりに不利な状況を脱する為、比較的穏健な政治方針をとっていた現議長であるシーゲル・クラインと彼に従う議員達のクライン派閥に参入する事を選んだ。
 もっともクライン派も、現在では戦争推進に熱心なパトリック・ザラ国防委員長のザラ派に人気を奪われており、国民の支持を失いつつある。デュランダルは、沈む船から乗り換えた船が沈み始めたと言う様な状況に立たされたわけだ。
 それに、シーゲル・クライン等が開戦前後にとった政策にはナチュラルとの戦争をむしろ望んでいたのではないかと思われる様な物が多く、再びその様な政策は掲げないという保証は無い為、デュランダルとしてはいつまで同調していられるのか不安が残る。
 そして、もしシーゲル・クラインが、開戦前後の時期から戦争を望んでいなかったのならば、彼のとった政策は明らかに愚策ばかり。そんな人物についていくというのは、やはり不安で仕方がない。
 結局、自分の先行きは真っ暗だと……そこまでの政治的な裏事情を含めての自嘲だったのだが、ゼルマンにしてみればそこまで政治に詳しいわけではないので、ただ曖昧に頷くのがやっとだった。
「……本題に入りませんか? こういったやりとりは苦手です」
 ゼルマンは内心を吐露しつつ頼み込む。そして、強引に話を進めようと、用意してきたファイルをデュランダルに差し出した。
「ヘリオポリスの現状は、こちらに用意しました資料にまとめてあります」
 デュランダルは、少々ばつが悪い様子の笑みを浮かべ、ファイルを受け取る。
「失礼しました。軍の友人は、こういった話が好きだったのでつい」
「軍に?」
 デュランダルが漏らした台詞に、つい興味を引かれて聞き返すゼルマン。彼にデュランダルは、態度を少しも変えずに返した。
「ラウ・ル・クルーゼ。彼の散った地に赴任してきたのも、私の運命なのでしょう」
「それは……」
 彼の事を忘れる筈もない。このヘリオポリスでの最初の戦闘で戦死した英雄だ。
 正確には行方不明と言うべきなのかも知れないが、MSに積んであった空気が既に尽きているだろう事と、救助がされた……あるいは捕虜となったという報告が何処からも上がって来ない事から、戦死という事で処理されている。
「……彼の最後を聞かせてはくれませんか? もちろん、機密に触れない範囲でかまいません」
 デュランダルの顔から笑みが消え、真摯な表情でゼルマンに頭を下げた。
 ゼルマンは僅かな時間だけ迷い、そして口を開く。
「隠すべき事はほとんど無いのですが……あれは内部に突入した部隊が、連合MS奪取に成功したとの報告を送ってきた後の事でした。ヘリオポリスから、あの魔獣。いえ、連合の新型MAが姿を現したのは……」
660機動戦士ザクレロSEED:2009/03/04(水) 23:44:27 ID:???
 あの戦いを思い出しつつ、ゼルマンは知りうる限りの事を語り始めた。
 とは言え、クルーゼが倒されたのはザクレロが姿を現した直後の事。あまり語れる事は多くない。むしろ、クルーゼの敗北の理由を伝える為、ザクレロについて多くが語られる。
 デュランダルはそれを無言で聞いていたが、ゼルマンが話し終えると問う様にポツリと漏らした。
「彼の命を奪った魔獣……ですか」
「正式にはザクレロという様ですが、兵の一部は魔獣と呼んでおります。私も、艦長席でモニター越しに見ただけですが、確かに同じ印象を感じましたね。何と説明したら良いのか言葉が見つかりませんが」
 ザクレロと対峙した時の感覚を表すのは難しい。一言で言えば「恐ろしかった」ですむのだが、それではチープ過ぎて真実の欠片も伝わるまい。
 実際、報告書で言葉を尽くしてみたが、それは大方の予想通り無視された。考えてみれば、むしろ戦争神経症を疑われなかっただけましだったのかもしれない。
 それに、ZAFTとしてはその報告を受け入れがたい下地がある。
「このMAについて、報告を上げましたが、誰も重要視はしてませんね。MAはナチュラルの使う時代遅れの兵器だと言う意識が強いようで」
「でしょうね。私も、ラウが倒されたと言う事実がなければ、信じる事はなかった。そのMAはプラントにとって脅威となる……」
 ゼルマンの落胆を、デュランダルは理解出来た。
 ラウ・ル・クルーゼは世界樹攻防戦でMAを三十七機に戦艦六隻を撃破したエースなのだ。それを連合のMAが一蹴したという事実は大きく取り上げられるべきだ。
 しかし、ZAFTは……いや、プラントの全てのコーディネーターに言える事だろうが、MSによる戦果に大きな自信を持っている。つまり、連合のMAでは、ZAFTのMSに対抗出来ないのだと。
 それが妄信に過ぎないと知る時が来るとしたら……だが、その警鐘には誰も耳を貸さない。落胆して然るべきだ。
「いえ、それも早急な判断でしょう。戦ったのは、まだ自分達だけ、しかも一度きりなのです。過大評価の可能性の方がずっと高い」
 ゼルマンが少し会話のトーンを落とし、デュランダルがザクレロの驚異について結論を下そうとするのをとどめた。
 ゼルマンの言うとおり、過大評価の可能性は高い。クルーゼとて、ちょっとした不運で討ち取られる事があってもおかしくはない。また、ゼルマンや他の兵士達の抱いた恐怖の感情も、戦場で命を賭けているのだから恐れはあって然るべきだ。
 公式記録に残る戦闘は、ヘリオポリスでのたった二回。ザクレロを完全に理解したとはとても言えまい。
 たとえ、ゼルマンの心の奥底から、“あのMAは違う”と囁くモノがあっても……
「だからこそ、次の機会があれば、必ず討ち取って見せますよ。あのMAも他のMAと同じ、ナチュラルの時代遅れの兵器だと証明してみせれば良いんです」
 その言葉は軍人としての矜持が言わせた言葉だったが、内心ではそれを行う事によってザクレロへの恐怖を消し去りたいという思いもあった。
 心の奥底に小さな棘が刺さっているかの様に、恐怖が疼く。それは酷く不快な事だ。
 それに、内心では不安にも思う。このまま抱え込んだ恐怖が更に大きくなっていったら……自分はどうなってしまうのだろうかと。
 故に、恐怖に打ち勝つ為にも、魔獣に挑まなければならない。神話の時代の勇者達がそうしてきたように。人類を超えた存在の筈のコーディネーターが、遙か古代のナチュラルをなぞるというのは皮肉ではあったが。
「……まあ、ザクレロの件は、ZAFTにお任せください。それよりも、今はヘリオポリスでの仕事が優先でしょう? すっかり、話し込んでしまいましたが……」
 苦笑を浮かべて言うゼルマンに、デュランダルも表情を緩めた。
「そうですね。それぞれが、それぞれの役割を果たすという事で……貴方は魔獣を追う。私は、このヘリオポリスの諸問題に頭を悩ませる」
 言いながらデュランダルは、先ほどゼルマンから渡されたファイルを開く。そして、流し読みながらページを繰った。
「住民の抵抗運動は終結したのですか? 地球の占領地では、ゲリラが発生してその対応に追われているそうですが……」
「抵抗分子は居ましたが、組織化されたゲリラが発生する前に、無策なまま個別に抵抗運動を起こしましたので、そこで多くを逮捕する事に成功しました。いわゆる初期消火が成功したというところでしょう」
 デュランダルの質問に答えてから、ゼルマンは更に付け加える。
「それに、ある事情から、占領軍である我々よりもオーブ本国の一派閥が住民の憎しみを買っている為、多くの住民は我々に対して従順です」
661機動戦士ザクレロSEED:2009/03/04(水) 23:46:06 ID:???
「そうですか……ならば、住民のヘリオポリスからの退去も順調に行えるかもしれませんね」
 デュランダルはファイルから目を上げ、事務的な冷たさをもって言った。ヘリオポリスの住民の望む所ではないのは承知しても、そこに同情は無いという事を示す様に。
 一方、プラントの政治家がどんな交渉をしているのか知る由もなかったゼルマンは、その話を聞いて少し驚いた。
「退去ですか?」
「ええ、プラントは、この占領によってオーブと敵対的にはなりたくないんですよ。そうなるとオーブの国民を支配し続けるわけにもいかないでしょう。それに……ナチュラルが多い事を厭う声もありましてね。そこで、住民には出て行ってもらおうと。
 それに、オーブ政府も他の交渉事に優先してこの件に回答をしてきましてね。住民回収の為の部隊を早急に送ると……」
 そして、デュランダルは静かな声に嘲る様な響きを滲ませて続ける。
「もっともオーブは、占領軍に退去させられた国民の保護と言わず、外患援助……つまり『敵内通者の逮捕』であると主張していますが」
「逮捕? しかも内通者として?」
 その言葉に、ゼルマンは退去という言葉を聞いた時以上に驚いた。
「内通者が居なかったとは言いませんが、このヘリオポリスの住民全てがそうだったと? 馬鹿げています」
 ヘリオポリス行政官などは、このヘリオポリスを守る為とは言え、ZAFTにかなりの便宜を図っていたし情報も流していた。彼を内通者であると言うのならば理解も出来る。
 しかし、全住民にその嫌疑をかけるというのは、常識では有り得ない。そんな事はデュランダルも十分に理解していた。
「私にも理解は出来ません。が……現に、このヘリオポリスから脱出してオーブ本国へと帰った市民全てが逮捕され、糾弾されていますよ。内通者としてね。どうも、“抵抗せずに、降伏した”事が罪との事ですが」
 オーブで今何が起きているか。デュランダルも、それくらいの情報は仕入れている。
 オーブはその事を隠してもいないので、調べようと思えば簡単に知る事が出来た。
 しかし、このことが世界に知れ渡っているのかと言えばそうではない。諸外国ではニュースにもなっていないと言うのが実情だった。
 もっと平和な時代なら人権がどうこうで諸外国でもニュースになったかもしれないが、今の世界情勢では外国の内情になど興味を持つ者は少ない。それに、プロパガンダに利用出来そうな、ニュースにしがいのある、もっと悲惨な話が他に幾らでも転がっている。
 とは言え、知ってしまえば嫌悪の一つも抱いておかしくない話ではある。
「オーブ軍は、市民を煽って抵抗運動をさせた。結果、市民が対MS戦闘に参加し、死ななくても良い市民が大勢死んだ……次は戦わなかった市民を逮捕だと? ヘリオポリスの市民を根絶やしにするつもりか! 狂人どもめ!」
662機動戦士ザクレロSEED:2009/03/04(水) 23:46:37 ID:???
 ゼルマンはあからさまに不快感を表した。
「ナチュラルは自業自得だ……愚かさの罪に、罰を受けると良い。しかし、コーディネーターが巻き込まれて良いはずがない。コーディネーターだけでも、プラントの手で救済出来ませんか?」
 ナチュラルはどうなってもかまわない。ナチュラル同士であるのなら、罪を着せようが、虐殺をしようが、勝手にしててくれればいい。
 しかし、コーディネーターは一応、他国の者であっても同胞だ。ナチュラルの愚行の犠牲となる境遇から救ってやりたいと思う。
 ZAFTの戦力を使えば、市民を捕らえに来るオーブの先兵を蹴散らす事など容易い。守りきる事は幾らでも可能だろう。
 だが、デュランダルは静かに首を横に振った。
「プラントとしては、オーブには中立国でいて欲しいですから……オーブにとっての犯罪者をかくまう様な事は出来ません。残念ですが、こちらからは手出し出来そうにありませんね」
「そう……ですか。残念です」
 ゼルマンは無念の思いに奥歯を強く噛みしめる。
 今のところ、プラントとしてはオーブと事を構えるつもりはない。弱みをたっぷりと握り、政治的に優位な立場を得ている為、それを戦争で御破産にしたくはないのだ。
 アスラン・ザラに見出されたキラ・ヤマトの様に、数人を密かに亡命させるという事なら可能だが、ヘリオポリスのコーディネーター全員を救い出すと言った事は不可能だ。
「ヘリオポリスの市民に対し私達が出来るのは、彼らの退去の際に混乱が起こらない様、準備と覚悟をさせておく事くらいです。犯罪者扱いと言う事は、少しでも抵抗した市民に対してオーブ側がどうするか、容易に想像が出来ますからね」
 無駄な抵抗による犠牲者を出さない事。それが最初の仕事となるであろうデュランダルは、物憂げに溜息をついた。
「ヘリオポリス市民の滅亡もまた運命。誰もがそれに従うしか……」
「運命をも喰い破るモノ……」
 ゼルマンの呟きが、デュランダルの台詞を遮る。
 そして、ゼルマンは自分の口から漏れた言葉に驚いた様子で目を見開き、口を右掌で覆った。
「……いえ、何でもありません」
 何故そんな事を言ってしまったのかはわからない。だが、ゼルマンは悪い予感がして、考える事を止めた。
「仕事の話をしましょう」
「……そうですね」
 無理矢理に話を変えるゼルマンに合わせて、デュランダルは頷く。
 その後、二人の話は逸れる事無く、事務的な話に終始した。
663機動戦士ザクレロSEED:2009/03/04(水) 23:48:45 ID:???
 

 ミゲル・アイマンとオロール・クーデンブルグの二人は、ZAFTが使用している港湾部の中、保養施設として特別に営業されているレストランに向かっていた。
「めんどくせーなぁ。酒くらい、好きに飲ませろよ」
「補充兵との親睦を深めておかないと、いざって時に後ろから撃たれるぞ」
 オロールの方は仮眠の途中で叩き起こされたせいか、先程から通路を進みながら文句を並べ続けている。一方のミゲルは、そんなオロールを適当に宥めていた。
 レストランに向かうのは、そこで補充兵としてやってきたMSパイロット達を歓迎し、親睦を深める為である。
 一緒に戦う仲間なのだから、友好的な関係を構築しておくに越した事はない。特にミゲルは、ガモフでMS隊をまとめる立場となるので、人心掌握の為にもコミュニケーションをとっておく事は重要だ。
 だが、オロールにとってはそうではない。
「俺は関係ないだろ。お前の僚機だもんよ」
 オロールの立場は何も変わっていなかった。ミゲルと一緒に出撃して、戦う……それだけだ。補充兵は別に小隊を組むので、関わる事すらないかもしれない。
「だいたいね。昼に、あいつらと就任の挨拶しただろう? 男ばかりだったじゃないか。しかも前線組じゃなくて、本土で哨戒機の座席を磨いていたような連中だぜ? 学校の成績は良かったんだろうが、新卒にポジション奪われたんだろ。そんなのが役に立つのかよ」
「今時、他の戦線から引き抜きなんて出来るわけ無いだろ。それに、男だからどうしたんだよ」
 いい加減、宥めるのにも疲れてきたミゲルに、オロールは大げさに嘆いてみせる。
「わかってねーなぁ。俺がグラスを傾ける横には、綺麗なお嬢さんに居て欲しいのよ。これは、切実な願いですよ?」
「はいはい、わかったからしばらく黙ってろ。席に座って大人しくしてれば文句言わないから」
 ミゲルはそう言いながら、レストランの入り口に当たるガラスの自動ドアの手前で足を止めた。
 そこにあるのは、典型的なファミリーレストランといった様な店。軍服とはあまり相性が良くない。もともと港を利用する客の為の店で軍事施設ではないので、当然ではあるが。
 オロールはミゲルに言われた事には答えず、入り口脇のサンプルが並ぶショーウィンドウを、子供の様にガラスにべったり手をついて覗き込んだ。
「わぁい、お子様ランチ頼んで良い?」
「何でも良いから、お前の口の中にねじ込んで、黙らせてやりたいよ!」
 ニヤニヤしながら棒読みで言うオロールに言い捨てて、ミゲルは自動ドアをくぐって店内に入った。
 待ち客用のベンチと精算カウンターが待ち受ける店内入り口。店の中の方は仕切で細かく区切られ、そこにテーブルが一つずつ収められている。
 案内に来るウェイトレスが来るのを待って……と思ったミゲルだが、その耳に思いもかけぬ怒声が飛び込んできた。
「もういっぺん、言ってみやがれ!」
「何度でも言ってやるわよ! MSなんて玩具みたいで格好悪い! 本当の格好良い兵器ってのは、MAみたいな兵器の事を言うのよ!」
 両方、聞いた覚えがある声だが、誰だったかはすぐには思い出せない。
 首を伸ばして店の奥を覗き込んだミゲルは、テーブルの一つに陣取った男三人と、通路に立つ女の子が激しくやり合っているのを見る。
 男三人はすぐに誰だかわかった。ミゲルがここで親睦を深める予定だった補充兵のパイロットだ。先に一杯やっていたのか、もう酔っている。
 女の子の方も見覚えはあるのだが、どうにも思い出せない。肩辺りで切り揃えられた髪をヘアバンドで飾った、勝ち気な性格がそのまま顔に表れたような気の強そうな女の子。背は小さい。……着ている服が、つなぎの作業服なのが妙に引っかかる。
 女の子の知り合いなど多くもないのだから、何処かで引っかかりそうなものなのだが、記憶の底を浚ってみても出てこない。
664機動戦士ザクレロSEED:2009/03/04(水) 23:49:30 ID:???
 悩むミゲルに、背後からオロールが声をかけた。
「おいおい、あそこで喧嘩している子、こないだの女の子じゃないか? ほら、連合の格納庫で。MA拾いさせられた」
「ああ、あの子か……させられたって、お前はあの時、逃げたろうが」
 言われた瞬間、記憶と目の前の女の子が結びつく。以前、連合基地の発掘作業をしていた時、MAの整備工場で自分達に怒鳴り散らしたメカニックの子だ。
 その時、ゴミ同然の連合MAの回収作業をさせられたわけだが、オロールは逃げている。
「気にするなよ。それよりどうする? あの子は好きじゃないが、男三人がかりで女の子とやりあってる所で、男に加勢になんぞ入りたくもない。放っておくか?」
「放っておくわけにも行かないだろ」
 オロールに言われ、ミゲルは答えながらレストランの中を見渡す。
 他にもZAFT兵はいるが、敢えて火中の栗を拾うような気はない様で、無視するか見物するかしていた。
 来て間もない補充兵にはまだ知り合いもいない。だから、敢えて味方しようとする者が居ないのもわかる。
 女の子の方は元々いるクルーの筈。しかし、彼女と同じメカニック連中もいるが、助けようという者はいないらしい。その点はミゲルも奇妙に思ったが、同じメカニックでも艦が違うなどの理由があるのかも知れないと自分を納得させた。
 普通の店なら止めに入る筈の店員は、厨房の入り口辺りに溜まって当惑した様子を見せている。ZAFTに占領された側であるオーブ人が、ZAFT兵の喧嘩に割り込むのは難しいだろうから、これは仕方ない。
 結論、誰も止めそうにない。では、他の誰が止めるかだ。
「しょうがないよな」
 どうしてこんな厄介事にと舌打ち一つしてから、ミゲルは喧噪の場に歩み寄って行った。
 その喧噪の場は、険悪さを加速度的に増している。
「何だと!? 女だと思って下手に出てりゃあ……」
「触らないでよ! MS乗りは臭うんだから」
 男の一人が立ち上がり、女の子の襟首を捕まえる。
 そんな状況で男を挑発する様な事を言う女の子に、ミゲルは頭が痛くなった。それでも、止めないわけにも行かない。
「おいおい、止せよ」
 言いながらミゲルは、女の子の襟首を掴む男の手を横合いから掴み、間に割り込む様にして二人を引き離そうとした。が……
「この、MA女め!」
 男が吼える。直後、ミゲルの頬に男の拳が叩き込まれた。
「ぶっ!?」
 拳を頬で受け止め、首を斜めに傾げたミゲル。
 男は、殴った相手が女の子ではなくミゲルだった事に気付くと、驚きの表情を浮かべた。そしてその表情は、犯してしまった過ちに戸惑う表情へと変わる。
 殴った相手が戦場を共にする仲間で、しかも先任で、部隊をまとめる役にある。いわば、会社の上司を殴ってしまったというのに近い。普通に考えても、失態という言葉ではすまされない状況だ。
 しかし、余程腹に据えかねていたのか、ミゲルに対する敬意よりも女の子をかばった事への怒りが勝ったらしい男は、すぐに表情を侮蔑と怒りに変えた。
「お前もMS乗りだろうに、何でこのMA女をかばうんだ!」
 ミゲルの頬に当てられていた拳が引かれ、直後にミゲルの胸をもう一撃が襲う。
 今度は拳ではなく、突き飛ばしただけだった。とは言え、かなりの強さで押されたミゲルは、後ろに姿勢を崩す。
「おっと大丈夫か、ミゲル?」
 ミゲルの身体を支えたのは、後ろまでやってきていたオロールだった。
「なんだミゲル。殴られちゃってまあ」
「そんな女をかばうからだぞ!」
 オロールの軽口に、ミゲルよりも早く男が怒鳴る。この反応の早さは、ミゲルを殴った事への負い目が自己正当化をさせたというのもあるのだろう。
 もっとも、ミゲルは仲裁に来たのであって、どちらか片方だけを擁護する気はなかったのだから、男の怒りは的外れではあった。ただ、残念な事に男はそれに気付かない。
「ちょっと! この人は関係ないでしょ!」
 女の子が強く怒りを表して声を張り上げた。今まであった挑発する様な響きがないという事は、関係ないミゲルが殴られた事で今度は本気で怒ったのか。
665機動戦士ザクレロSEED:2009/03/04(水) 23:50:43 ID:???
「……なんだっていうんだ」
 ミゲルは、殴られた頬の熱さを感じながら、オロールに支えられていた身体をしっかりと立たせた。
「俺は、喧嘩を止めに来ただけだ」
「関係ないなら引っ込んでいろ! こいつは、俺達MSパイロットを侮辱したんだぞ!」
 男が、女の子を憎々しげに睨んで言い放つ。テーブルに残っている二人の男も、その言葉に賛同の声を上げた。
「お前もMSパイロットなら、その女を黙らせたらどうだ!」
「それとも、ここのMS乗りは、その女の言うとおりMAに負ける奴ばかりか!?」
 ミゲルは、男達の罵声を浴びた後、顔の向きを変えて恨みがましい目で女の子を見た。
「……何よ?」
「MS乗りに喧嘩を売る趣味でもあるのか?」
「こっちが喧嘩を売ったんじゃないわよ。こいつらが声をかけてきたの。だから言ってやったのよ? 『MS乗りなんかとお酒を飲む暇があったら、格納庫でメビウスでも磨いてるわ』って」
 女の子の釈明に、ミゲルは天を仰いだ。
 それで喧嘩を売っていないつもりというのは無いだろう。MAと比べられて、MAの方がましと言われたMSパイロットが怒らないわけがない。
「どうしろって言うんだ」
「ミゲル……俺に任せろって」
 苦笑しながらオロールが、ミゲルの肩を叩いた。それから歩み出て、ミゲルを殴った男の前に立つ。
 何か凄い嫌な予感がして、ミゲルはオロールを止めようと手を伸ばした。
「おいおいおい、止せよオロール」
「こう言う時はなぁ、何より先手必勝!」
 雷光のごとき速さで繰り出されたオロールの拳が、ミゲルを殴った男の顔に叩き込まれた。男は、残る補充パイロット二人のいるテーブルの上に盛大に突っ込み、料理と皿の破片を撒き散らす。
「友達を殴られて、黙って見てる男じゃないぜ?」
 男を殴った拳を掲げ、オロールは得意げに笑みを浮かべた。
 そんなオロールを、テーブルに残っていた二人の男達は呆然とした様子で眺め……すぐに怒りの表情を浮かべて席を立とうとする。
 しかし、レストランのテーブル席は、素早く立ち上がるには向いていない。まごつくその隙に、蹴りが叩き込まれる。男達二人同時に。
「オロール! ぶち壊しにしてくれたな!」
 オロールと同時に男を蹴り飛ばしたミゲルが、オロールを睨み据えて声を上げる。
「穏便に終わらせようと思ってたのに、全部パーだ!」
「殴り合ったら、友情が生まれるかもよ?」
 悪びれずに言うオロール。その言葉に反応したわけではないだろうが、次の瞬間、テーブルの上に転がっていたミゲルを殴った男が跳ね起き、オロールに飛びかかった。
 反応が一瞬遅れ、オロールは男に組み伏せられる。
 助けに入ろうと思ったミゲルだったが、残り二人の男がテーブルから立ち上がろうとしているのを見てそれを断念した。
 二人を迎え撃つ体勢を整えながら、ミゲルは苦々しく呟く。
「とんだ歓迎会だ」
666通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 23:50:44 ID:???
>>710
それはない
667機動戦士ザクレロSEED:2009/03/04(水) 23:51:28 ID:???
 
「……どうしようかな」
 三対二で激しく殴り合う男達を少し離れて眺めながら、女の子は考えた。
 ともかく、降りかかった災難はミゲルとオロールが被ってくれたので、女の子にとってしなければならない事はあまり無い。
 かといって、殴り合いに参加するのは馬鹿らしいし、レストランの一角を着実に破壊しつつあるこの騒動を放っておくのも問題がある。
「MPでも呼んでおこっか」
 MP。ミリタリーポリス。軍警察の事で、基地内での犯罪取り締まりを行う。
 呼んで来れば、喧嘩に参加してる全員をしょっ引いて、鍵のかかる快適とは言い難い部屋に放り込んでくれるだろう。もちろん、全員であるからしてミゲルとオロールも同罪になるだろうが、女の子は気にしない。
 別に、女の子が『喧嘩をしてくれ』と頼んだわけではないのだから。
「ごめんなさい。電話貸してね」
 女の子は、厨房に歩いていくと、そこにいた店員達に頼んだ。
 
 通報から十分もしない内に屈強なMP達がやってきて、レストランの中の騒動を暴力的に鎮圧した。
 ミゲル、オロールとMSパイロットの男達は全員、薄暗い部屋の中で一夜を過ごす事となった……
668通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 23:55:02 ID:???
支援
669通常の名無しさんの3倍:2009/03/04(水) 23:58:45 ID:???
ドライな連中が多いなw
670機動戦士ザクレロSEED:2009/03/05(木) 00:00:42 ID:???
 

 軍事宇宙ステーション“アメノミハシラ”。オーブが宇宙に所有する最大の軍事拠点。
 そこから、ヘリオポリス市民の逮捕とオーブ本国への送還という任務を負った、オーブ国防宇宙軍所属のネルソン級宇宙戦艦が出航していく。
 そして、ネルソン級の後には、一隻の大型輸送船が続いていた。
 大型輸送船はコロニーの部品すら運べる様な超巨大な物で、輸送力は極めて大きい。確かに、この大きさならば、一隻でヘリオポリス市民全員を収容して余りある。
 だが、当然の事ながら人を乗せる様には出来ていない。ヘリオポリス市民は、船倉の中に放り込まれ、まさしく貨物の様に輸送される事が決まっている。
 また、この大型輸送船はヘリオポリス建造時に活躍した船なのだが、その後は大き過ぎるという事もあって使用される事がなくなり、宇宙に放置されていた。
 今回の任務に就くに当たって、オーブ軍の手によって整備されているが、故障の心配がないとは言えないと、オーブ軍の整備員がわざわざ公式に記録を残している。
 総じて人を人とも思わぬ酷い扱いだが、ヘリオポリス市民は犯罪者扱いされているので、それでかまわないという判断なのだろう。
 なお、この大型輸送船は民間船である事から、乗組員は全て民間人だった。
 あの日にヘリオポリスから脱出した民間宇宙船のオーブ人乗組員が、強制的に集められてその任務に就かされているのだ。
 任務が終われば、彼らもオーブ本国の牢へと送られる運命にある。しかも、ネルソン級の砲の一つは常に大型輸送船を狙っており、逃げる事は出来ない。
 この無惨極まりない囚人船は誰にも見送られる事無く、宇宙の漆黒の中へと消えていく。ヘリオポリスへと向かって。無論、その行く先には絶望の他はない。
671機動戦士ザクレロSEED:2009/03/05(木) 00:01:29 ID:???
 機動戦士ザクレロSEED‥‥以上。

 ほぼZAFT編
 デュランダルは、今のところただの下っ端議員です
 女の子は、これだけキャラをぶっ壊せばオリキャラだと思って貰って間違いないだろうと
672通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 00:02:25 ID:???
プロパガンダ用にすら助けてもらえないのか…ヘリオ市民オワタ
673通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 00:05:07 ID:???
なんて絶望www
674通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 00:05:13 ID:???
投下乙です

なんかこのまま囚人船でどこかに亡命しそうな雰囲気だなあ……
675通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 00:05:20 ID:???
トールが懸賞首にされるわけか……(´・ω・)カワイソス
676通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 01:04:31 ID:???
もしカガリがオーブに戻れないままで種死に突入していたらどうなるだろ?
677通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 02:00:08 ID:???
>>676
オーブを治めるのはアスハの血脈のカガリ様!セイラン氏ね!ってムードになって
フリーダムに乗って華麗に登場したカガリが国をおもちゃにします
678通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 03:13:25 ID:???
そういやこのザクレロ地上で使えるのかな
679通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 03:33:36 ID:???
きっと素敵な人たちが陸戦用ザクレロやビグロを作ってくれる筈
680通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 03:35:18 ID:???
なんかタイヤを付けたザクレロが手をちょいちょい動かしながら走っていく光景が脳裏に
681通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 06:39:25 ID:???
もし種1話でカガリがアスランを射殺していたら?
682通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 06:41:25 ID:???
ザクレロタンク…想像するだけでシュールだ
683通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 06:55:24 ID:???
もしカガリが立ちション上手だったらどうなるだろ?
684SEED DESTINY “M” PHASE-14 01/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:01:04 ID:???
「また黄昏てる」
 積載デッキが解放され、ウィンチがガイアとシーリングリフターを引き上げるのを見な
がら、マユがキャットウォークの手すりにもたれかかっていると、そこへルナマリアが、
妹のメイリンを伴ってやってきた。
「あ、ルナお姉ちゃん」
 マユはけだるそうに身体を起し、ルナマリアを見た。
「ルナお姉ちゃん、じゃないわよ。まるでメイリンより歳食ったような顔してるわよ」
「ちょ、お姉ちゃん。それじゃ私がよっぽどみたいじゃない」
 ルナマリアの言い種に、傍らにいたメイリンが軽く驚いて、侵害だというように言い返
した。
「あら」
 悪戯っぽく苦笑していたルナマリアだったが、マユの背後に、続いて新しいMSが搭載さ
れてくるのを見て、ふと声を出した。
 そのMSは自力で動いていて、VPSが起動し、ピンクがかった赤に染まっている。
「…………」
「何なのこの新型。一体誰?」
 マユが一瞬見とれかけると、その横でキャットウォークに身を乗り出したルナマリアが
怪訝そうな声を出した。
 ハンガークレーンのレール端位置まで来ると、VPSが落ち、そのMSは停止した。コクピッ
トハッチが開き、中からパイロットが現れる。
「え!」

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-14

「アスランさん!?」
「え、うそ!?」
 ルナマリアがその名前を呼んで、驚きの声を出す。メイリンも驚いて、身を乗り出した。
 アスランはタラップからキャットウォークに上がると、マユの方に向かって、歩いてき
た。
「認識番号285002、特務隊FAITH所属アスラン・ザラ。乗艦許可を」
 アスランはIDカードを提示して、マユに向かってそう言った。
「え……あ、はい。ミネルバ所属FAITHマユ・アスカ、乗艦を認めます」
 マユは一瞬戸惑ってから、直立不動の姿勢で返礼し、そう言った。
「艦長は艦橋かい?」
 一度敬礼の姿勢をとってから、アスランは気さくな口調を気取って、そう言った。
「あ、はい。だと思います……けど」
 マユがそう答えると、その脇から、
「私がご案内……」
「確認してご案内いたします」
685SEED DESTINY “M” PHASE-14 02/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:01:41 ID:???
 メイリンが言いかけたのを、さらにルナマリアが遮って、そう言った。
 2人とも目を輝かせている。横槍を入れられたメイリンは少し不満げにむくれた。
「あの!」
 艦橋に内線をつなげる為、端末に向かったルナマリアと入れ替わるように、マユが進み
出て、アスランに声をかける。
「何?」
 アスランはキョトン、として、マユに聞き返す。
「申し訳ありません、私、オーブでアスハ代表の拉致を……阻止できませんでした」
 困惑の混じった表情で、マユは謝罪するようにそう言った。
「ああ……聞いてはいるよ。あれは気にしなくても良い」
「ですが……」
「フリーダムのパイロットの事は良く知っている。アークエンジェルのクルーもね」
「え……?」
 アスランの言葉に、マユは驚いたように目を円くした。
「大きな声ではいえないが、オーブは政情が不安定だったからね。フリーダムのパイロッ
トはカガリ……アスハ代表の実の弟だし、間違いなく代表の立場と安全を考えての行動だ
ろう。心配は要らないよ」
 笑ってもいないが深刻そうでもない口調で、アスランはマユに言い聞かせるように言っ
た。
「ですが……」
『マユ・アスカ、ブリーフィングルームまで来られたし』
 アスランに、さらに何か言おうとしたマユの言葉を、艦内放送が遮った。アーサーの声
だった。
「すみません……この話は後で」
「ああ」
 マユはそう告げて、アスランと別れた。
「お待たせしましたー」
 マユが立ち去ったところへ、うきうきとした様子のルナマリアが戻ってきた。
「? どうかされたんですか?」
 マユの立ち去った方向を見つめていたアスランに、ルナマリアがきょとんとして訊ねる。
「あ、いや、なんでもない……」
「えっと、艦橋へご案内いたします」
 ルナマリアはアスランの態度に戸惑いを覚えつつ、そう言った。
「ありがとう、よろしく頼むよ」
686SEED DESTINY “M” PHASE-14 03/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:02:44 ID:???

「まったく議長も何を考えてらっしゃるんだか……」
 ブリーフィングルームでは、アーサーがぶつくさと愚痴っていた。
 すると、突然リニアサーボの自動扉が開き、マユが入ってきた。
「マユ・アスカ、来ました……え?」
 ブリーフィングルームに入ってきて、敬礼の姿勢をとったマユは、目の前にいたその人
物を見て、目を真ん円くして絶句した。それはアーサーではない。
「ステラさん!?」
 マユはゴクリと息を呑みなおしてから、素っ頓狂な声を上げた。
 そこには、ZAFTの緑服を着たステラの姿があった。
「マユ!」
 マユとは対照的に、ステラはその顔を見るなり、表情を輝かせた。
「あー……義勇兵ステラ・ルーシェだ」
 アーサーはやる気なさ気に言いかけて、姿勢を正してから、そう言った。
「義勇兵……?」
 マユは怪訝そうな表情をして、鸚鵡返しに聞き返す。
「こほん」
 3人目の人物が、咳払いをした。本来なら第1医務室に詰めている筈の軍医長だった。
「もとより彼女を君から離すことなど考えられなかったからね」
「はい、ですから同意書にはサインしましたが、義勇兵って……」
「それは、デュランダル議長の肝煎りでね……」
 マユが聞き返すと、今度はアーサーが少し呆れたような表情でそう言った。
「理由は……アーモリー1での襲撃の際、カオスとアビスを強奪して行った連中のことは
覚えてるね?」
「アウルとスティング!」
「いや、君じゃなくて」
 アーサーがマユに向かって訊ねるように言うと、ステラが勢い良くその名前を言ったの
で、アーサーは困惑気に言った。
「彼らと戦って、その時の感想はどうだった?」
「最初の時、ですか?」
 アーサーの問いに、マユは怪訝そうにしながら、確認する。
「そう。アーモリー1で君がガイアを起動したときだ」
「あの時は必死で、ガイアもオートバランサーの設定ひとつろくにできていなかったから、
手動で補正して…………あ!」
 マユは思い出すように呟き、記憶をたどって、ふと気がついた。
「あっちもOSは未設定で、しかも奪った機体で、あそこまで……だよ」
 アーサーの言葉に、マユはステラを凝視する。ステラは解っているのかいないのか、に
こにこと笑顔のままだった。
「つまり……?」
「つまり、彼らは高い適応能力を備えている。もちろん、この子もね」
687SEED DESTINY “M” PHASE-14 04/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:03:15 ID:???
 軍医長が、手振りを加えて説明した。
「まさか、あれにステラさんを!?」
 マユは笑みのような引きつった表情を浮かべて、素っ頓狂な声を出した。
「そう。本音を言えばこの艦には、無駄に積んでおく機材も人もいない状況だからね」
 アーサーはそう言って、軽くため息をついた。
「けど……」
 マユはアーサー、軍医長、ステラの順に顔を見る。
「ステラさんは……そう、連合の兵士だったんでしょ?」
 それまで半ば確証していたが、口に出さなかったことを、マユは認めてステラに問い質
すように言う。
「それなのに……連合と、味方と戦えるんですか?」
「それは彼女も了承済みだし、誓約も受けている」
 アーサーがそう言いきった。
「第一、何が味方かね。生きた人間にこのような扱いをして!」
 軍医長が思わずといったように、唾棄するように言った。他の3人の視線が、いっせい
に軍医長に向く。
「……すまない、思わず」
 軍医長は申し訳なさそうな表情になって、そう言った。
「マユ」
 ステラがマユを振り返り、言う。マユはふと、視線をステラに向けた。
「ステラなら……大丈夫」
「でも……」
「ステラが戦って、この戦争を早く終わらせられれば、ネオやスティングたちも助けられ
るって」
 ステラは何の疑問も持っていないかのような表情で、そう言った。
「ネオ……?」
 さらに、新たに聞く名前に、マユは困惑気な表情をしつつ、聞き返した。
「ステラ達の隊長……すっごい強い」
 ステラは笑顔のままで、小さな子供のように大げさな手振りを加えて言った。
「まさか、あの新型!」
 思い当たる節に、マユは思わず声を上げた。アーサーを見ると、アーサーは軽く頷いた。
「GAT-04ウィンダム……だそうだ。我が軍の情報と突き合わせると、ダガLーの後継に
当たる量産機らしいよ」
「…………」
 マユは複雑な表情をする。ガイアでも、ルナマリアのゲイツDでも追い詰めきれなかっ
た機体。
「特殊部隊とのことだから、そうそう前線で我々と出会うことはないと思うが、要注意な
パイロットであることは確かだね」
 アーサーは険しい表情でそう言った。
688SEED DESTINY “M” PHASE-14 05/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:04:24 ID:???
「さて、それではステラ・ルーシェ。この命令書を持って格納庫に行ってくれ。エイブス
班長に渡して、機体の受領、調整に入るんだ」
 アーサーはそう言って、A4サイズの封筒に入った命令書をステラに渡す。
「うん、じゃなくて、はい!」
 ステラは元気良く返事をして、アーサーから書類を受け取る。
「マユ、悪いが君はもう少し残ってくれるか?」
 ステラとともにブリーフィングルームを後にしようとしたマユを、アーサーが呼び止め
た。
「え? あ、はい」
 マユは振り返って、反射的に返事をしてから、
「ごめんステラさん、先に行ってて」
 と、すまなそうな表情でステラに言った。
「うん! じゃなかった、はい!」
「何か困ったことがあったら……そうだ、ミレッタってパイロットを呼んで。多分、何と
かしてくれると思うから」
「は〜い」
 マユがそう言うと、ステラは返事もそこそこに、パタパタと小走りに通路を駆けていっ
た。
「ハーフ・コの彼女か。確かに、彼女ならナチュラルにアレルギーも少ないだろうな」
 マユの背後で、軍医長がそう言った。
 マユは振り返ると、軍医長に近付き、問い質すような口調で言う。
「上手く言いくるめましたね?」
 軍医長を鈍く睨む。
「私じゃない。説得したのは議長だ。電話越しでだがな」
「はぁ」
 軍医長の言葉に、マユはガクッと項垂れるように脱力し、短くため息をついた。
「まぁ、子供のような性格が幸いした。その辺は彼女をあのようにした、連合に感謝かな。
もっとも行為自体を認めるわけには断固として出来ないがね、仮にも医者として」
「でも」
 マユは言いつつ、軍医長とアーサーの顔を交互に見る。
「大丈夫なんですか。彼女にあれを与えて」
「だからこそ、マユ、君に特別に伝えておくことがあるんだ」
 マユが訊ねると、アーサーはそう言った。
「もし彼女が連合に寝返るなり、あるいは戦場で無差別に暴走することになったら……」
 アーサーは言葉を濁す。マユはゴクリ、と喉を鳴らした。
「本来、僕としては反対なんだけどねぇ、いくらFAITHでも、君はまだ……」
「副長、その心配は彼女には無用だよ」
 渋るような態度のアーサーに、軍医長がそう言った。
「酷な話であることには変わらないがね。我々も同罪か、彼女を作り出した連中と」
 軍医長は険しい表情で、マユを見て自嘲気味にそう言った。
「こんなことはこれで最後にしたいものだ」
689SEED DESTINY “M” PHASE-14 06/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:05:01 ID:???

「しかし厄介な事になったわね。ひとつの艦にFAITHが3人か。ややこしい事にならなけれ
ばいいけれど」
 ケースに入ったままのFAITH襟章を前に、艦長席のタリアはそう言った。
 アスランはFAITHとしてミネルバMS隊を率いよ、との命令を受けたと同時に、タリアの
FAITH任命を伝達するように頼まれていた。
「それほど面倒な事にはならないと思いますが……自分はMS隊の指揮を任されていますか
ら、艦長はフネを、という形で」
 艦長席の傍らにいるアスランは、そう言った。
「マユはどうするの?」
「彼女は単独、遊撃戦力という形にしておけば」
 タリアの問いかけに、アスランは手振りを加えつつ、そう説明した。
「元々この艦の員数ではないそうですし、無理に出撃させなくても」
「彼女、ああ見えて強情よ? 言っても聞かないかも……」
「大人が言って聞かせれば良いだけのことです」
 タリアが反論すると、アスランは真剣な表情でそう言った。
 僅かに沈黙。タリアはアスランの顔を見つめる。
「まぁ、いいわ」
 短いため息の後、タリアはそう言って、自分から視線を外した。
「それで……この命令の方は、興味深いけれどね」
 アスランがタリアのFAITH任命証と共に持ってきた、ミネルバへの命令書には、カーペ
ンタリアを発って、現在インド洋経由でスエズ攻略中のジブラルタル駐留軍と合流せよ、
そう書かれていた。
「ユーラシアの西側のこともあって、今一番ゴダゴダしているところよ」
「ユーラシアの西側とは? すみません、まだ情報に疎くて、いろいろと良くわかってい
ません」
 タリアの呟きのような言葉に、アスランが聞き返す。
「大西洋連邦と常に同調、というか、言いなりにされているユーラシア連邦の内部に、体
勢に反対する勢力があるのよ」
「ああ、それは知ってます。前の戦争の時からそうでしたから」
 タリアの言葉を聞いて、アスランは納得したような声を出した。
「西ヨーロッパやコーカサスの地域の住民が分離独立を求めて揉めだしたのよ。今回の開
戦で一気に火がついたのね。ユニウス7突入で混乱の続いている最中に、戦争再開だなん
てごめんだ、ってね」
「そうでしょうね、元々ユーラシア連邦はブルーコスモス影響下といっても、穏健派が中
心で、大西洋連邦ほど先鋭的じゃありませんでしたから」
 この大惨事の始末もつかないうちに、面子の戦争につき合わされてたまるか、そう考え
るのはある意味当然である。
690通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 07:05:20 ID:???
支援
691SEED DESTINY “M” PHASE-14 07/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:06:08 ID:???
「そこへ行けということでしょう、つまり。この戦争はプラントにとって積極的自衛権の
行使だ、領土的野心はない。そう言っている以上、そうそう介入するわけにはいかないで
しょうけどね。私達がいかなければならないのは、そういうところだということよ。覚え
ておいてね、FAITHとして」
「はい!」
 タリアの言葉に、アスランは軽く姿勢を正して、明瞭な返事をした。
「ところで……」
 タリアはそう言って、話題を変えた。
「フリーダムの事、何か知っていたら話してもらえるかしら。ああ……公式な詰問のつも
りはないから、良かったらでいいのだけど」
「さあ……すみません、自分にも寝耳に水のことでしたので」
 アスランは申し訳なさそうに、そう答えた。
「そう……」
 タリアは少し気落ちしたように、そう言った。
「正直言って、ニュースを知ったときは驚いたのです。その……自分はアスハ代表の近く
にいましたが、セイラン親子が進めていたのは大西洋連邦との同盟のはずだったんです」
「それは……」
 タリアは一度、周囲を見渡すようにしてから、
「いまさら隠してもしょうがないから言うけれど、それはアスハ代表御自身の考えだった
そうよ」
 と、言った。
「えっ、カガリが……!?」
 アスランは、タリアの言葉の内容に衝撃を受け、目を円くして立ち尽くした。
「大西洋連邦とは同盟しない、中立が無理ならまだしも義を重んじてプラントと組む、そ
う言われたそうだわ」
「そんな……」
 アスランは搾り出すように言い、そのまま絶句する。
 父・ウズミの残した“オーブの理念”に頑なだったカガリが、よもやそんなことを言い
出すとは、アスランにとっては信じられなかった。
「当然といえば当然ね、前の戦争で大西洋連邦は問答無用でオーブに攻め込んだんですも
の」
「それは……そうですが」
「それを快く思わなかった一派による政権乗っ取り……なのは理解できるけど、問題はな
ぜフリーダムがそれに加担するようなことをしたのか、ね。しかもそのまま行方不明」
「キラと……いえ、キラ達のことですから、アスハ代表の身に危険はないと思いますし、
何か考えがあってのことだと思うのですが……」
 アスランは、キラとラクス、と言いかけて、それを濁した。今、ラクスは公式には議長
の元にいるのだ。
692SEED DESTINY “M” PHASE-14 08/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:07:18 ID:???
「彼は元連合兵よね。大西洋連邦に味方したって事は?」
「それはないと思います。連合にとっては……ですから」
 裏切り者、という言葉を出せず、アスランは濁すように言った。
「そう……。どっちにしても代表が戻られない限り、プラントの対オーブの問題は解決さ
れないわね……ごめんなさい、今、貴方に言ってもしょうがないことだったわ。忘れて」
「いえ……」
 アスランは答えつつも、未だ愕然としたように半ば立ち尽くしていた。
693SEED DESTINY “M” PHASE-14 09/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:07:53 ID:???

「YFX-M56……コアスプレンダー?」
 メインディスプレィの起動画面を見て、シートに座ったステラが呟いた。
「MSとしての機体名はここ、ZGMF-X56S」
 コクピットの外側に取り付いていたミレッタが、腕を伸ばして、ディスプレィを指差し
た。
「インパルス……」
「あたらしいシルエットのソフトのインストールもやるって言うから、このまま起動させ
ておいて、設定メニューを……」
 航空機用のエレベーター型ハンガーの上で、ステラとミレッタがやり取りしているのを
背景に、アスランが格納庫を歩いていく。そこにルナマリアが背後から絡んでいた。
「ちょっと、無視しないでくださいよぉ」
「え? あ、ぁぁ……」
 未だにショックの抜け切っていなかったアスランは、ルナマリアの不満げな声に、よう
やく我に返った。
「ごめん。えっと……何の用?」
「用って程のことじゃないんですけど…………あ! 私はルナマリアって言います。ルナ
マリア・ホーク、ゲイツDのパイロットをやってます」
 ルナマリアは顔を輝かせて、そう言った。
「ああ……そうか、あの時ダガーLを3機もやったのは君か」
「覚えててくれたんですね! 嬉しい」
 アスランが思い出して言うと、ルナマリアはにこっと笑った。
「この機体も凄そうですよね、新型ですか?」
「ああ、X23S『セイバー』だ」
「変形機構を備えてるって聞きましたけど」
「ああ、……良かったらコクピット、座ってみるか?」
「良いんですか!?」
「ああ、でも動かすなよ」
「はい! ありがとうございます!」
 はしゃぐルナマリアを伴って、アスランはタラップを上がり、コクピットハッチを開い
た。
 ルナマリアがそのシートに収まり、コンソールを一瞥した。
「すごぉい、やっぱりゲイツDとはぜんぜん違いますね。あれ?」
 感動したように目を輝かせていたルナマリアだが、ふと気がついたように言う。
「このモードセレクタ、ガイアの増設コンソールのとちょっと似てますね」
「ガイアの増設コンソールだって!?」
 ルナマリアが何気なく口にした言葉に、アスランは驚いたように聞き返した。
「ええ、飛行機能がついたからって、やっつけの増設パネルでしたけど」
694SEED DESTINY “M” PHASE-14 10/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:08:56 ID:???
 セイバーのコンソールを物色するルナマリアがそう言うと、アスランは慌てて振り返っ
た。セイバーと並んで格納されているガイア。先程はあまり気にしていなかったが、確か
にスカートの形が多少変わっている。
「俺とセイバーじゃ……足りないって言うのか? 議長……」


「明朝、ですか」
 艦橋で、アーサーがタリアに聞き返した。
「ええ。カーペンタリアの基地の方にも命令が出たわ。ボズゴロフ級を1隻、護衛につけ
てくれるそうよ」
「1隻、ですか……」
 タリアはあっさりと言ったが、アーサーは少し残念そうに言った。
「オーブと大西洋連邦の正面だから、仕方ないわね。それに、輸送船の事故で水中用MS
の納入が何機かなくなったらしいし……1機だけでも間に合ったのが幸いかしら」
「パイロットに不安が残りますが……」
 タリアはさばさばと言うが、アーサーは納得しきれない様子だった。
「無理とも言えないでしょう。ほら、全艦に通達。準備始めて」
「あ……は、はい」
 アーサーは返事をすると、ため息をついてから、艦橋を出て行った。
695SEED DESTINY “M” PHASE-14 10/10 ◆NXh03Plp3g :2009/03/05(木) 07:10:07 ID:???
>>684-689,>>691-694
今回は以上です。

うん、我ながら設定無理すぎ。
696通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 08:48:29 ID:???
>>695
投稿乙。
面白い展開になってきましたね。
697通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 10:00:27 ID:???
タリアさん、ラクシズはそんな政治的なことを考えていませんよw
アスラン。仮にも代表を誘拐した相手を『キラ達のことだから心配ない』ってどうよ?
698通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 10:04:21 ID:???
まぁそれが凸クォリティだし。
699通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 10:37:05 ID:???
ラクシズに政治信念など無いだろ(自由気侭に行動してるだけ)
平和を口実にしているが、本当は独裁主義のテロリストだよ
700通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 10:52:07 ID:???
>「キラと……いえ、キラ達のことですから、アスハ代表の身に危険はないと思いますし、
> 何か考えがあってのことだと思うのですが……」

単に考えが及んでないだけだろうとは言え事実上のユウナ殺害についてはスルーか。
少しはマシかと思ったけどこのままだとやはりアスランではなく凸コースになりかねない?
「マユは戦うべき存在じゃない、だから俺が代わりに…」というのも今のところ
マユの実際の過去も気持ちも実は全く考慮してない独り善がりの枠を出ていないし。
事情を知ったりAAと対峙した時にどう動くかがふんとに気になる。
701通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 11:07:33 ID:???
種で立ちションが似合う女性キャラは?
702通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 11:12:54 ID:???
もう荒らしの種厨もこんなカスしか残ってないんだな…
703通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 13:20:20 ID:???
もしミネルバに配属される機体が全部インパルスだったら

まずシン・レイ・ルナマリア+一般パイロットの機体で五機
続いて一般二人が死にアスラン入って四機
でハイネが入ったと思ったら死んで四機
最後アスラン脱走して三機
しかし三機+専用戦艦で遊撃隊紛いの状態ってどうなんだろ
704通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 13:27:41 ID:???
>>703
ここはSSスレなんだから、時期を見ずにそういうネタを落とすの止めろよ
SSが投下された時、無視してSSと関係ない事を話してると、職人がいなくなるぞ
「つまんないから、関係ない話をされてる」って判断出来るからな
705通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 18:04:02 ID:???
>>704
本人乙
706通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 18:23:31 ID:???
新作一行だけできたけど投下よろしいか
707通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 18:25:54 ID:???
それで胸を張っていられるならな。あと、当然発生するだろう感想への覚悟というか許容もあるなら好きにしろ。
708通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 18:31:07 ID:???
一人の女性がぶつぶついいながら机に向かっていた。
709通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 18:31:29 ID:???
終わり。


冗談。
710彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 18:34:28 ID:???
一人の女性がぶつぶついいながら机に向かっていた。
「スタートレックの時は色々言われたけど、私は負けない!」
キーボードの音がカタカタ響く。
彼女はすっかり忘我の境地にあった。
ゆえに気づかなかったのだ。
急速に大きくなってくる大型車らしいエンジン音と、そして、ブレーキ音に……



僕は東屋に座ってノートパソコンを見ていた。
ここはヘリオポリス。宇宙コロニーって奴だ。大仰な名前だが、オセアニアの小国オーブの宇宙開発の最前線だ。
隣には、女の子が一人。
じっと見つめられているけど、不快ではない。
なんたって月面都市コペルニクスからずっと一緒だった幼なじみだ。気心が知れている。
時々、前世は銀河をまたに駆けてロストテクノロジーの回収をしてたとか、不思議な事を言う子だけど、宇宙船の
大きさのダイエットマシーンとか人間に変身するフェレットが友達だったとか、ありえないから。
きっと彼女なりの冗談なんだろう。
「ん? にぱ〜♪」
彼女を見つめていた事に気付いたのか、彼女が笑う。
「何か、見たいかい?」
「ん、ボクは地球のニュースが見たいな」
「先週のしかないけど」
取り込んでおいた動画ファイルを開くと、ノートパソコンから、ナレーターが緊迫した様子でしゃべっている声が聞こ
えてくる。

「おはよう! キラ」
「おはよう!」
「やあ、トール、ミリィ」
話しかけてきた二人。
トールとミリアリアは、同じゼミの仲間。仲のいいカップルだ。
「なーに? なにか新しいニュース?」
「うん、カオシュンが落ちそうだ」
「う〜、先週でこれじゃあ今頃はもう落ちちゃってるかもね、カオシュン」
「うん……」
「カオシュンとカーペンタリアに挟まれると、やっかいな事になるな。アスハ代表首長が中立宣言出したって、承認
したところ一国もねーもんな」
「うん……」
「あ、そう言えば、カトー教授がお前の事探してたぜ」
「えー!? またー!?」
「見かけたらすぐ引っ張ってこいって。また何か手伝わされてるの?」
「ったく〜。昨日渡されたのだってまだ終わってないのに。しょうがないな」
僕はしぶしぶノートパソコンを閉じると立ち上がった。
「じゃあ、行こうか」
僕は彼女に振り返る。
「ふぁいと、お〜なのです」
彼女がにぱ〜☆と笑った。

711彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 18:35:22 ID:???
「だからー、そういうんじゃないんだってばー」
「えー、うっそー!」
「もう、白状しちゃいなさいよー」
カトー教授のラボに向かっていると、前から明るい声が聞こえてきた。
後輩のフレイとその友達が話してる。
「うふふっ。あら? ミリアリア」
「はーい、フレイ」
「あ、ねぇ、ミリアリアなら知ってるんじゃな〜い?」
フレイの友達がミリアリアに話しかけた。なんだろう?
「な〜に?」
「やめてよってばもうー!」
「この子ったら、サイ・アーガイルに手紙貰ったのー! なのに何でもないって話してくれないのよ。ねー?」
「え!?」
「えー!?」
「へぇ、サイの奴もやるもんだな」
「青春まっただ中なのです」
彼女が笑った。
「あんた達っ! もういい加減にっ!」
「ん、んん」
咳払いが聞こえた。見たら、男を二人引き連れて、サングラスをかけた女の人が立っていた。
「乗らないのなら先によろしい?」
「あっあーすいません。どうぞ」
気が付けば僕達でエレカー乗り場の場所を塞いじゃってた。失敗失敗。
その女の人達は僕達がどくと、さっとエレカーに乗り込んで去っていった。

「っもう! 知らないから! 行くわよ!」
「ああん、待ってよフレイー」
フレイたちもエレカーに乗り込んで去っていった。
「キラ……」
「ん?」
彼女が服の裾をつかむ。
「あの人達、地球軍の軍人さん……」
「そうなのか?」
「みぃ」
「そうか」
彼女は、妙に聡い所がある。
「なんの用かな? トール?」
「そう言えば、カトー教授の所で見たような……」

712彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 18:35:42 ID:???
エレカーに乗り込み、しばらくしてカトーゼミに着くと、ひょいとゼミの先輩のサイが顔を出した。
「あ、キラやっと来たか」
「うん。ん?」
壁際を見ると、金髪の帽子を被った少年がいた。
「誰だ? あの子」
「あ、教授のお客さん。ここで待ってろって言われたんだって」
小声でゼミの仲間のカズィに聞くと、そう教えてくれた。
「ふーん」
「ほら、キラ」
サイが、書類を渡してくれる。カトー教授からの頼まれごとだ。まったく。
教授にも困ったもんだ。
そういえば!
「サイ、手紙」
「へ?」
「なかなかやるな」
「ばっ! あわあわ」
「くっくっく」
トールもにやにやしてからかいに混じる。
そんなこんなで僕達はゼミのいつもの活動を始めた。

「ん?」
彼女が、壁際の少年の所に……なんだ?
「……なんであなたが……」
「なんでお前が……っている……!」
その少年は、慌てた様子で彼女を部屋の外に連れて行った。
一体何だ?

さて、頼まれごとに取りかかるか。
「手伝うのです」
彼女が戻ってきた。
「なんだったんだ? さっきの?」
「なんでもないのだ」
「ふーん」
ま、いいか。それにしても。
「手伝ってくれると助かる」
「えへへ」
彼女がにばーっと笑う。
そんな風に見えないのに、彼女はプログラミングに関して超一流だ。頼まれごともはかどる事だろう。
「頼むよ、レイジングハート……」
彼女が、いつも身に着けてるペンダントを持ってそうつぶやくのが聞こえた。

彼女が手伝ってくれるおかげで頼まれごとはおおかた片付いた。
一息入れて背伸びをすると、カズィがパワードスーツを動かしていた。
謎の少年も、興味深そうに見ている。

713彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 18:36:03 ID:???
――突然、衝撃が来た。
「キャー!」
「何? 隕石でもぶつかった?」
「まさか! 衝突しそうな隕石やらデブリやらは、とうの昔にわかっているはずだ!」
部屋の明かりが消え、そして非常灯に切り替わった。
「とにかく、避難しよう」
「ええ!」
「大変なのです!」
僕は彼女の手を引く。
部屋を出ると、職員の人たちもぞくぞくと階段を上がって避難していた
「いったい、どうしたんです!?」
「知らんよ」
「ザフトに攻撃されてるんだ! コロニーにモビルスーツが入ってきてるんだよ!」
「「「「え!?」」」
「君達も早く!」
……なんで?
「キラ」
彼女が僕の耳元に口を寄せた。
「……ここで、密かに地球軍のモビルスーツが作られてるですよ。きっとそれを……」
「なんで……? モビルスーツってザフトだけじゃなかったのか?」

「おい、何してる、」
混乱するあたしたちをサイが叱咤した。

「僕たちも行こう!早く!行くぞ!」
「うん!」
「あ、君!」
サイが叫んだ。
金髪の子、教授のお客さんが、非常口とは別の方に走り出した。
「キラ」
彼女はその子を追いかけ始めた。
僕も!
「キラ!」
「すぐに戻るよ!」
しょうがないな。ほっとけなく感じて僕も後を追いかける。

「……」
「何で付いてくる? お前らは早く逃げろ!」
「地球軍のモビルスーツが見たいんでしょう?」
「え!?」
「案内してあげるなのです」
「ええ!?」
彼女は走り出した。金髪の少年も追いかける。こうなったら僕も追いかけるしかないじゃないか!

714彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 18:36:25 ID:???
「きゃー!」
その時近くで爆発が起こって金髪の子の帽子が吹き飛ばされた。
「あ……女……の子?」
僕は呆けた声でつぶやく。
「なんだと思ってたんだ! 今まで」
「いや、その、ごめん」
「キラ、鈍いのです」
僕は立て続けにダメージを食らってしまった。
ふと後ろを振り向くと、通ってきた通路が瓦礫で塞がっていた。
「あーあ、これじゃ戻れないや」
「早く。急ぐです」
彼女が僕の手を取り走り出す。
「おい!」
金髪の少年、いや、少女も走り出す。
「君の名は?」
「え?」
「どう呼んだらいいかわからないよ」
「……カガリ・ユラだ」
「そう、カガリ。良い名前だ」
「……ふん」
カガリの頬がかすかに赤らんだ。

しかし、僕達はどこへ行くんだ?
「工場区なのです」
僕の心を読み取った様に、彼女が言う。
「工場区?」
「あそこに行けば、シェルターもあるかもなのです」

走って走って。大きな空間に出た時、下に大きなロボットが横たわっていた。
え!? あれってまさかモビルスーツ!?
「こ、これって……」
「はぁ……やっぱり……地球軍の新型機動兵器……なるほどな。くっくっく……」
カガリはため息をつき、少し歪んだ笑い方をした。

チーン!
ラッタルが甲高い金属音を立てた。
カガリの叫び声に気づいて、下から兵士が撃ってきた!
「キラ! 逃げるです!」
「ああ!」
僕達は再び安全な場所を探して走り出した。

715彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 18:36:44 ID:???
「はぁはぁ……やっと見つけたー」
目の前にはシェルターの入り口がある。
「ほら、ここに避難してる人が居る」
『まだ誰か居るのか?』
中の人が声をかけてきた。
「はい。僕と友達が2人です。お願いできますか?」
『3人!?』
「はい!」
『もうここはいっぱいなんだ! 左ブロックに37シェルターがあるからそこまでは行けんか?』
「なら2人だけでもお願いできませんか!? 女の子なんです!」
『……すまん、なんとか後1人が限界だ!』
その時、彼女がカガリを押しやった。
「おい、お前!」
「大丈夫。ボク達は大丈夫なのです」
彼女はカガリを強引に押し込む。
「おぃぃ……」
シェルターへのエレベーターは下がっていった。
「どうするんだ?」
彼女に聞く。
「さっきの所へ」
さっき? 銃撃された所へ行くのか? 嫌だなー。

「あ!? 危ない!」
ザフトらしい兵士がこちらに向けて銃を……!
僕は咄嗟に彼女をかばい伏せる。
「いやー!」
彼女が叫び声を上げる。
ボン!
見てしまった。おそらく弾丸に当たったのだろう。その兵士の頭が爆ぜるのを見てしまった……。
オレンジの作業着の女性が撃たれそうになってたけど、今ので難を逃れたようだ。
その女性が僕達に声をかけてきた。
「来い!」
「いぁ、左ブロックのシェルターに行きます! お構いなく!」
「あそこはもうドアしかない!」
「え!? うわぁ!」

また爆発が起こった!

716彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 18:37:04 ID:???
「こっちへ!」
再びその女性が僕達に叫ぶ。
「キラ、行くです」
「しょうがないみたいだね」
爆発をやりすごして、彼女を抱えると、僕はその女性が陣取っているモビルスーツ目指してラッタルから飛び降りた!

あ、あの人が撃たれた!
あわてて駆け寄ると、ザフトの兵士がナイフを持ってこっちに来るのが見えた!
「アスラン!」
彼女が……叫んだ。え? ええ!?
「っ!? お前? それにキラ!?」
それは、僕達の……僕と彼女のコペルニクスでの幼なじみで……なんで?
「くっ……」
作業着の女性が銃を向けると、その人は後ろに下がっていった。
その女の人はいきなり僕達をモビルスーツのコクピットに落とすと、モビルスーツを起動させた。
「シートの後ろに! この機体だけでも! 私にだって動かすくらい!」
「……GUN、DAM?」
表示される画面に表示される文字が縦読みでそう見えた。
そして、スクリーンにパッと周囲の光景が映し出され、このモビルスーツは立ち上がったのだ。


「……ちょっと。ただ歩いてるだけじゃないか。大丈夫なんですか?」
ぎこちない。ほんとにぎこちない操縦だ。
「私は戦艦の副長よ! パイロットじゃないの! だから言ったじゃない、動かすぐらいならできるって! 無理に
走って一般人巻き込むよりいいでしょう!?」
「あ、ちょっと! ふら付いた! 足元に人がいた!」
「ちょっと、黙って!」
僕達をコクピットに押し込んだ女性は、コクピットのあちこちをいじっている。
――! あるスクリーンが拡大される!
「サイ! トール! カズイ! まだ避難し終わってなかったんだ!」

ガーン! 大きな音と共に突然モビルスーツがふら付き、コクピットを衝撃が襲う!
「きゃー!」
「下がってなさい! 死にたいの!?」
正面のスクリーンにはどうやらザフトの物らしいモビルスーツが映っていた。
そいつは重斬刀を抜くと切りつけてくる!
「まだ終わらないわ! ええい、このボタンよ!」
副長と名乗った女性は、ひとつのボタンを押し込んだ!

717彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 18:37:23 ID:???
――ガシィーン!

衝撃はあったけど、このモビルスーツはやられていなかった!
「PS装甲――フェイズシフト装甲よ。実体兵器ならほぼ完全に無力化できるわ!」
「よかった……!」
……安心したのは早かった。ザフトのモビルスーツは何度も剣を叩きつけてきて、とうとうこのモビルスーツは倒れ
てしまったのだ!
剣の先が迫ってくる!
「キラ!」
彼女が叫ぶ。
「なに!?」
「この人をどけてなのです」
「え?」
訳がわからない。けど、その時は彼女の言葉に従うのが正しいって、そう思ったんだ。
「ちょ、ちょっと、やめなさい……!」
僕がその女性を席から引きずり出すと、彼女はするりとパイロット席に滑り込んだ。
「頼むよ、レイジングハート……」
彼女がそうつぶやくのが聞こえた。
彼女が何かのレバーを動かすと、このモビルスーツは起き上がり、カウンター気味にザフトのモビルスーツをぶっ
飛ばした!
「これで余裕ができたです」
彼女はキーボードを取り出した。
「ちょっとあなた!?」
「キラ」
なぜか、彼女の言いたい事がわかった気がした。
作業服の女性がパイロット席の彼女を邪魔しないように押さえる。
「いくよ、レイジングハート」
気のせいか、彼女がうっすらと虹色に発光しているように見える。
「……早い!」
作業服の女性が驚く。僕も驚く。このモビルスーツのOSを、彼女は恐ろしい速度で更新している。
「これがボクの全力全開!」
「すごい……」
その時、ザフトのモビルスーツが立ち上がり、こちらに向けて突っ込んでくる!
「跳ね返して! レイジングハート!」

ガシィィィン!!!
衝撃が走る。
彼女はスラスターを一気に滑らせる!
「お願い、当たって!」
光が満ちた……

気がつくと、スクリーンには、関節から煙りを上げて倒れているザフトのモビルスーツが映っていた。
ハッチが開く? 人が?
「あ、あぶない! 総員対ショック……」
作業服の女性が叫んだ瞬間、スクリーンは再び光に満ちた……


718彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 18:37:31 ID:???
「ううっ!」
「気が付きました? キラー! この人気が付いたよ!」
ミリアリアが僕を呼ぶ。
あ、あの人気が付いたんだ!
「うぐっ!」
「あー、まだ動かない方がいいですよ。お水、要ります?」
「ありがと」
水筒から水を飲んでその人だけど、カズイ達が、僕達がさっきまで乗ってたモビルスーツを覗いたりしているのを
見ると、いきなり形相が変わって拳銃を撃った!?
僕は慌てて止めた!
「何をするんです! 止めて下さい! 彼らなんですよ! 気絶してる貴女を降ろしてくれたのは!」
「その機体から離れなさい! 助けてもらったことは感謝します。でもあれは軍の重要機密よ。民間人が無闇に触
れていいものではないわ」
「なんだよ。さっき操縦してたのはキラじゃないのか?」
トールが不服そうに言う。作業服の女性は、鬼の形相になってトールに銃を向ける。
「わかった、わかりましたよ。降りりゃいいんでしょう、降りりゃあ」
トール達は慌てて降りてくる。

「みんなこっちへ!」
「はーい……」
みんなが集まってくる。
「私はマリュー・ラミアス。地球連合軍の将校です。申し訳ないけど、あなた達をこのまま解散させるわけにはいか
なくなりました」
「「えー!?」」
「一人ずつ名前を!」
その女性は命令する。
「サイ・アーガイル」
「カズイ・バスカーク」
「トール・ケーニヒ」
「ミリアリア・ハウ」
「キラ・ヤマト」
そして、彼女も名乗る。
「――ボクは、メアリー・スー……!」
719彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 18:37:46 ID:???
続く?
720通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 20:49:37 ID:???
とりあえず、梨花が嫌いだってことはわかった
721彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 21:04:05 ID:???
ひぐらしやったことないんだよね。
ボクッ娘は好きですよ?
722通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 21:13:05 ID:???
どうみても某魔砲少女と梨花がフュージョンしてます
本当に(ry
723彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 21:39:28 ID:???
きっと、メアリー・スーさんがなのはを好きなんでしょう
724通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 21:40:48 ID:???
メアリ・スーが分からずググった
そういうことか
俺は嫌いじゃないしむしろ好きなんだけどこのスレ的にありなのかな?
725通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 21:42:34 ID:???
統合スレだし・・・ありなんじゃね?
726通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 21:55:51 ID:???
IF統合だからいいのか?クロスオーバーって訳じゃないんだよな?
727彼女のための物語 ◆neko.Obbsc :2009/03/05(木) 22:03:07 ID:???
あえてクロスとするなら、メアリースーさん?とのクロスでしょうか?
なのはに似た設定が出てきてもなのはクロスではありません。
あくまでヒロイン、メアリー・スーさんがなのはに似た力を持っているのです。
この話はメアリー・スーテストを参考に作られましたw
728通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 22:04:39 ID:???
>>724
馬鹿にしたニュアンスで書かれはするけど、そういう需要もあるからありかと
ちなみに逆メアリー・スーってのもあるよ
729通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 22:24:03 ID:???
種1話で、キラがカガリと一緒にヘリオポリスから避難して
2人でオーブに帰還していたら、どんなストーリーが考えられる?
730通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 22:35:43 ID:???
AA撃沈
キラは普通にオーブの市井に戻る
が、連合襲来で集団疎開するハメに・・・
案外プラントに亡命したりするのかも知れん
が、プラントは核攻撃であぼん
地球もジェネシスであぼん
731通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 22:38:05 ID:???
種1話でカガリが避難せず、キラたちと一緒に
アークエンジェルに同行していたら、どんなストーリーが考えられる?
732通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 22:42:17 ID:???
カガリの身勝手でAAがどんどんピンチになるんじゃね?
あと、フレイと激しく喧嘩しそう
733通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 22:44:24 ID:???
キサカが同行してないので単なる民間人扱い
・シャトルで地球行き→アボーン
・無理矢理同行で艦内を引っかき回す
 ただし砂漠でゲリラは行われず、補給も行えない
のどちらかかな
734通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 22:45:50 ID:???
お春さんをネックハンギングで医務室送りイベント発生とか
735通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 22:50:40 ID:???
>>730
プラントへの核攻撃ってどうなるのかね
NJCの情報がどうムル太に渡るか

というかプラントに行かなくても、普通にコーディの生活してる月面都市がだな…
736通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 22:59:18 ID:???
>>727
なら、レイジングハートとかまんま名前使うのはどうかと思うがw
737通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 23:04:55 ID:???
メアリー・スウは有名作品でも結構あるよな。
赤毛のアンなんかは後半から作者自己投影
アンマンセーだしそれでも面白いけど
アンの結婚以降はひどいからな。
他の有名文学作品でも腐るほどある
738通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 23:12:41 ID:???
メアリースーは、他人の造った作品に自己投影したオリキャラを
投入する二次創作用語じゃないのか。
739通常の名無しさんの3倍:2009/03/05(木) 23:46:52 ID:???
この場合のIFって、『設定改変』の事だよね。
本筋としてはバックグラウンドの改変、本編で起こった事件の改変が主だと思ってたけど
後は、キャラの役割や立ち位置の改変だったり、性格の改変etc....

例えば、『マユがシンの代わりに生き残った』とかって言うならIFだけど
『マユでもシンでもないオリキャラがザフトで主人公になったよ!』だとこれをIFって言っていいのか微妙だと思う。

悪名高きアナザーSEEDみたいに、オリキャラが主要人物になった作品が
IF統合に持ち込まれて問題ないかっていわれるとはっきり言って微妙なんだが……
そういうのは純粋に二次創作の為のスレが妥当なんじゃないだろうか。
740通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 00:23:17 ID:???
>>735
クルーゼが何らかの方法で流すと思われる
その気になれば解体したドレッドノートが連合に渡るようにすれば・・・
741通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 01:27:04 ID:???
>「俺とセイバーじゃ……足りないって言うのか? 議長……」
いや、どう考えてもお前じゃマユのかわりにならねぇよ。
742通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 04:45:08 ID:???
>>727
よーするにオリキャラ主人公なんだろ
理想郷あたりに投下するのが妥当だよ
743通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 10:47:43 ID:???
理想郷は掃き溜めじゃねえ。
744通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 12:09:07 ID:???
>>739
もちろんそういう意味だけど
オリジナルだろうと結局創作物に
俺SUGEE的なキャラがいるのが多い気がしたんだ
745通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 12:29:52 ID:???
けど、種とか種死はキラやシンをちゃんと導ける大人がいなかったと良く言われるからな……。
そうなると、マリューやムウやナタルを魔改造するか、それなりの性能を持つオリキャラ入れるしかなくなるわけだが。
746通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 12:38:09 ID:???
メアリー・スーじゃ期待できんわな。はじめからそういうもくろみのキャラなんだろうけどさ。

どうせならスタトレ本家本元のMary Sueを出してクロススレに投下すりゃいいのに。
747通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 13:11:56 ID:???
>>746
その作者が投下してるという設定のネタSSだろう、冒頭から見て
748SEED 戦後30年目の愛:2009/03/06(金) 14:52:12 ID:???
―東京・西麻布―

深夜2時
禿髪の袈裟姿の男が一軒の家を訪ねていた。
国中が奉祝の中に包まれているなか、男はその場に似合わない顔つきをしていた。
不意にドアが開き白髪の男が出てきた
「こんな遅くに誰?」
僧衣を纏った男が
「俺だ。シン」
寝ぼけた顔をこすりながら
「何だよ、え、アスラン……兄さん?」
寝間着姿の女が出てきて
「なによ、夜に騒いで」
「起こしてしまったか、ルナマリア」
「アスラン……」
白髪の男は
「ま、中に入ってくれよ。寒いし、何だし」
アスランは中に入ってつぶやいた。
「そうする。しかしこう寒いとなんだか小腹が空くな。
出前でも取ってくれないか」
「出前?何時だと思ってるんだよ。夜中の2時だぞ」
「シン、お前やたら怒りっぽくなったな。老けたせいもあるのか?
随分見ない内に白髪だらけになったな」
749SEED 戦後30年目の愛:2009/03/06(金) 14:54:51 ID:???
その怒っている男はシン・アスカだった。
かつての烏のような髪も真っ白になり、顔には深い皺が刻まれていた
彼はつい我を忘れてこう言ってしまった。
「あんただって頭つるっぱげじゃないか。もっともザフト抜ける前から毛は薄かったけどな
そんなにホイホイいろんなの抜けるのが巧いのは頭の毛がスルスル抜けるせいか?
え、違うのかよ」
アスランも
「なんだと。10年ぶりにあってその言いぐさは何だ、シン!
だからお前はあの頃から進歩すらもしてないじゃないか?
失敗を教訓にしてればいいものを。 まったく反省してないじゃないか!」
ルナマリアが止めに入って
「アスラン、それより何が食べたいの」
「ピザ頼めるか。トッピングも豪華な奴があるか?
なるべく大きい方がいい。
うん、そうだな。一番大きいやつにしろ。
な、みんなで食える」
750SEED 戦後30年目の愛:2009/03/06(金) 14:56:48 ID:???
二人はそうやってテーブルにつき、話を始めた。
茶を淹れながら、ルナマリアが聞いてきた
「灰皿は?」
「ああ済まない。ライターも取ってきてくれ」
ルナマリアが灰皿を並べ、ライターを用意すると、シンは煙草を取り出し、火を付け、ゆっくり吹かした。
そして話を始めた。
「で、いきなり10年ぶりにきて、話ってのは。何なの?」
アスランは熱い茶を一息に飲むと
「俺とザフトへ来い」
「はあ?悪い冗談でも言ってるの?本気で?」
「俺と一緒に来てお前達の夢をかなえようじゃないか」
「今更。あと20年早ければ乗ったかも知れないけど、俺達夫婦にだって生活はあるんだからさあ」
「子供、欲しいって言ってたろう。その夢だってかなう。
今やってる塾やら学校やらの真似事だって向こうでやればいい」
「何を言うんだ、あんたは?
俺たちがどんだけ苦労してここまでの生活を築いたと思ってるんだ。
大体そうだ。あんたは何でも分かったつもりで話を持ってくる。
俺達の気持ちも考えてくれよ。それにこの歳だ。
もう俺もルナも子供は無理だよ。諦め付いてることに変な希望持たせないでくれよ!」

―シン達夫婦には子供がいなかった。いや、出来なかったのだ。
それはコーディネーター第2世代、第3世代特有の不妊が原因だった。
シン自身には問題がなかったがルナマリアは無理な体だった―

「もうその話は止そう。俺じゃなくてルナがかわいそうになる」
アスランは涙ぐみながら天を仰いで
「あの時、あの時、メイリンが死ななければなあ……
お前たちに3番目をやれたんだがなあ
男の子、欲しかったんだろ?
随分俺達の約束を守ってたお前たちには……って思ってたんだけど…
あんなことになっちまって……
後で判ったんだけどな、男の子だったんだよ
メイリンの腹ん中にいたのは!」
アスランは知らない間にシンの襟首を掴んでいた。
「なんでこんなことになっちまったんだろ、なんでこんなことになったんだと
教えてくれよ!おい。
こんなことは絶対におかしい。おかしいよ。
な、だから、俺と一緒にプラントへ来てくれ。
俺も一人モンだ。何かと寂しい……」
751SEED 戦後30年目の愛:2009/03/06(金) 14:59:21 ID:???
シンはアスランの言い分に激怒して
「何自分勝手なことを一方的に聞かされて、はいそうですかって納得する馬鹿が何処にいるって言うんだよ!
人の気持ちも知らないで勝手に言いたいことばかり言いやがって!
あんたは俺達の今の生活すら考えられないのかよ!この……」
アスランは
「自分が、今何を言ってるのか、お前、本当に解ってるのか。
甘ったれるじゃない!」
パン!
大きな音が響き、平手打ちが飛んだ。
「俺がこの10年どれだけ悩んだことか。
どんな気持ちか汲み取ることも出来なかったくせに何、いい加減なことを言ってるんだお前は!
こんな国にいてもしょうがないだろ。俺と来い。いやな思いはさせん。
イザークたちも世話してくれるそうだから。な、来いよ」
シンは呆れて
「あんた、いい年こいて自分で判断できないのかよ。呆れたよ
イザークさんだか誰だか知らないけど、その人たちの呼ばれてるって、あんた、早い話パシリやらされるだけなんじゃないのか
情けないねぇ」
「お前はそうやって口だけで努力しないからダメなんだ、シン。
だから子供が出来ない、出来ないといっても努力しなかったから20年も棒に振ってしまったわけだ。
解るだろ。生憎俺はお前ら夫婦の事情やら都合とやらを考えてやれはしない」
そのそっけない一言がシンの逆鱗に触れた。
シンは机を叩いて、立ち上がり
「人の気持ちも分かんないで!人の事情も知らないくせに!なんだよ、あんたは。
いきなり現れて、ザフトへ戻ろうなんて話を誰が賛成できるかよ。
いい加減にしてくれ。さっさとどこか、行ってくれ。
もうあんたとは絶交だ!義兄弟の縁もお終いだ!」
アスランは立ち上がり、去り際にこう言った。
「後で使いを送る。その時まで熟慮しておけ」
シンは灰皿を持って、投げた。
「人の気持ちも知らないくせに、いい加減なこと言うなよ!」
灰皿は閉まりかけたドアにぶつかり、落ちた。
ドアは閉まり、そこには静寂が訪れた……
752SEED 戦後30年目の愛:2009/03/06(金) 15:00:05 ID:???
続く
753通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 15:03:08 ID:???
うわ、このアスランは酷いw
754通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 16:06:34 ID:???
この凸は俺が今まで見たなかでも五指に入るカスっぷり
しかもキャラ改悪とかじゃなくて、アニメの凸が年取ったらマジでこういう言い方すんだろうなと違和感なく想像できてしまうのがまた酷い
755通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 16:07:30 ID:???
なんだこのアスランwwwwwwww

にしても時系列とか外見がどうなってるのかわからねぇ
30年後って40〜50歳だよな?
756通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 16:13:10 ID:???
>「なんでこんなことになっちまったんだろ、なんでこんなことになったんだと
>教えてくれよ!おい。
>こんなことは絶対におかしい。おかしいよ。
>な、だから、俺と一緒にプラントへ来てくれ。
>俺も一人モンだ。何かと寂しい……」

凸すぎるwww
757通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 16:23:16 ID:???
つーかピザどうすんだよw払ってけよ、凸
758通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 18:29:52 ID:???
種1話で、キラがヘリオポリスから避難してオーブに帰還し
カガリが避難せずアークエンジェルに同行していたら、どんなストーリーが考えられる?
759通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 18:35:14 ID:???
モビルスーツを運用できないAAはあっさり撃沈or拿捕
760通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 18:37:39 ID:???
>>758
ザフト相手に「私はオーブのカガリ・ユラ・アスハだ!」を発動
761通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 19:08:25 ID:???
>>759-760
変態仮面「やっておしまい」
AAあぼーん
ざんねん!わたしのぼうけんはここでおわってしまった!
となるわけか
762通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 19:12:45 ID:???
>>758
カナードinSEEDでカガリがAAに乗り込んでるはず。
ただ、もう続きは来ないだろうな……
763通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 19:46:53 ID:???
ストライクで戦闘できる者が現れない限り、AAは沈む
だから基本的にキラが最初に退場するifは設定を大幅に改編しない限り物語として成り立たない
クロスオーバー系ではこの限りではないが
764通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 19:49:27 ID:???
そもそも、マリューがストライクに乗った時点でストライク撃破決定じゃ?
それかストライクお持ち帰りぃ〜
765通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 19:54:35 ID:???
AAがG五機分の性能だったら
766通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 19:58:44 ID:???
シンの家族が死んだ原因がエイプリルフールクライシスだったら
767通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:00:42 ID:???
何を持って5機分の性能とするのか判らんが、
単純な攻撃力なら10機分でもお釣りが来る
図体が大きい分、機動力でMSに圧倒されちゃうのは仕方がないんだよ
戦艦にそれを求めるのなら、マクロス・クォーターみたいなのでも持ち出すしかない
768通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:05:13 ID:???
>>766
マーレがインパルスの正式パイロットに・・・多分ならないだろう
デュランダルはレイを正式パイロットに推すな
多分レイなら自分に向けられている悪意に気付くだろうから、議長にチクってマーレ終了
後は種死の物語が淡々と進むが、フリーダムと対峙した時にレイでは生き残れるかどうか・・・
769通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:11:26 ID:???
>>768
その頃シンはブルーコスモスになっていたって展開も有り得るな
770通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:17:13 ID:???
AAがアフリカの砂漠に降りたときカガリ、フレイ、マリュー、ナタル、ミリアリアは砂漠でおしっこしていたと思う?
771通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:18:36 ID:???
>>769
マユifものでそういうのがあったな
772通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:18:42 ID:???
             /)
           ///)
          /,.=゛''"/
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   細けぇ事はいいんだよ☆
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\
   /    ノ    il゛フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |
     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /
773通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:27:34 ID:???
もしフレイが軍に志願せず地球行きのシャトルに乗っていたら?
774通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:28:25 ID:???
>>770
水は貴重だからな・・・
AAのトイレの水も節約する必要がある
当然の事だ

わざわざユニウス7の残骸から水を補給していたあたり、
AAには下水を回収・再利用する装置は積まれていないようだ
ところが現実の世界では、20年以上も前から長期ミッションを行うスペースシャトルや宇宙ステーション用に
水の再生装置が実用化されている(搭載するかどうかは重量との兼ね合いらしい)
そういう装置があるのなら砂漠で用を足す必要は無くなるどころか、厳禁となってしまうかも
775通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:32:40 ID:???
>>762
wikiにあるやつか
あれはなんでスレ無くなったんだろうか
776通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:33:36 ID:???
>>773
フレイあぼーん
サイが復讐に駆られて奮起するかもな
フレイの代わりにマリューがキラを慰める
そういう予定があったとの噂がなかったっけ?

あとは大して変わらん
クルーゼが別の手段でNJCを連合に流しただけの話
最終話で植えつけられたキラのトラウマが無くなるので、種死ではより完全な戦闘マシーンになってるかも
777通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:35:25 ID:???
>>775
荒らしがSS系スレを無差別爆撃してた時期があるから、そのせいじゃね?
過疎ってたSSスレはこれで軒並み消滅したし
778通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:44:06 ID:???
その荒らしの末裔が今うろついてるションベン野郎か、
何か事故って、病院たらい回しにされて悶え死ねばいいのに。
779通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:44:23 ID:???
>>768
レイなら問題ないと思われ。
それよりアシスト役が誤射マリアしかいないってのが問題でわ……
780通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:46:22 ID:???
>>774
カガリは砂漠で立ちションやってたかもね?
女性キャラがおしっこしたあと紙で拭くから、砂漠に拭いた紙が散乱していたと思う?
781通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:51:21 ID:???
>>776
シャトル撃墜でフレイが死んだあと、アルスター家の後継者が
フレイの代わりに軍に志願する話も考えられる?
782通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:54:02 ID:???
>>774
水の再生装置があるなら砂漠で用を足す必要は無くなるが、なぜ厳禁となるの?
783通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:56:14 ID:???
>>775
荒らされたんじゃなかったっけ

金糸雀とカナードのAA組み合わせたの可愛かったなぁ
784通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 20:59:17 ID:???
>>782
水分をリサイクルせずに外に捨てる行為だぞ
補給項目が増えてしまう
もっとも、ヘリオポリスのような閉鎖空間では外で用を足す行為自体が衛生観念上禁止されていた筈だ
785通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:06:03 ID:???
コーディの女性はマンコの形が改造されていて容易に立ちション可能とかだったら
ミネルバの艦内にわざわざ女子トイレを設ける必要が無いと思う?
786通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:21:02 ID:???
下品・ワイセツな書き込みって削除依頼できなかったっけ?
787通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:21:10 ID:???
本物のキラがカガリという設定だったら面白い?

●カガリ・ユラ・アスハ
本物のキラ・ヤマトだが、カガリ・ユラ・アスハという偽名を使っている
●キラ・ヤマト
カガリ(本物のキラ)の影武者
788通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:23:37 ID:???
本物のキラが女性で、さらにキラの影武者がいるという設定だったら面白い?

●キラ・ヤマト
女性であるということ意外は、本編と同じ(ガンダムを操縦している)
●キラの影武者
ナチュラルの男性で、表舞台に姿を現す
789通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:28:38 ID:???
>>787-788
設定だけだと特に面白くない。

というか、キラに影武者使う意義がわからない。
種終盤までキラの扱いはただの一般コーディネイターだぞ?

カガリに影武者使う必要も無いだろ。そもそも養子なんだし
そのまま影武者と入れ替えてしまえば余計な厄介事を抱え込む必要も無い。
790通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:34:40 ID:???
ア○オンみたいに、実は本物のキラ・ヒビキは死んでいるというのはどうだろう
791通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:39:34 ID:???
>>790
何も変わらない気がするが

スパコディが通常コディになって多少劣化するだけ
凸が種割れするからそのキラも種割れしても問題ない
本物のキラ・ヒビキだではないという事を知らなければ
勘違いでクルーゼに恨まれるだけでその真偽を確かめる事もできないまま悩むだけだろ
792通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:40:51 ID:???
>>789
そもそも養子だって言ったって、実子みたいなもんじゃないのか?ウズミにとっちゃ

>>790
本物のキラはアスランの自爆で死んで、ラクスの所にいたのはクローン説をどっかで見た
793通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:47:33 ID:???
種ムウ=ムウクローンで
ムネオ=オリジナルムウ(ラウとクローンムウ完成で、
アル・ダ・フラガに家から実の母親共々追放されてマジで貧民街育ち
クローンムウの知っている母親は実は元愛人の後妻で記憶は刷り込み)
後、キラとカナードはソリッド・スネークとリキッド・スネークと同じ遺伝子関係
だったら
794通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:47:54 ID:???
種死のキラは4人目というやつか
795通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:49:01 ID:???
種1話の時点では、マリューは副長だったけど
艦長が死んだから、後を引き継いで艦長になったわけで
もし艦長と一緒にマリューも死んでいたら、誰が艦長になっていたと思う?
796通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:51:04 ID:???
>>791
別の観方をすれば、スパコディだったからこそ生き残ってこれたとも考えられる
通常コーディーじゃ何の訓練も受けていない時点で、ザフト軍に勝てる要素なし
機体性能に助けられて最初は善戦出来るかもしれないが、すぐに追い詰められるだろう
良くもって砂漠あたりじゃなかろうか
797通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:51:27 ID:???
>>792
キラクローン説は大体5人くらいまであるんだっけか
大気圏突入時に一人死亡
アスランのアッー!で二人目死亡
狂うぜ戦で三人目死亡
シンにアッー!されて四人目爆散
んで、ストフリの生体CPUの五人目

一人目はどうやって補給したのか知らんけど
798通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:53:16 ID:???
>>795
普通にナタルだろう
ムウは何だかんだいって艦長はやらないと思われる
アラスカで艦長不在になるな・・・AA
799通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 21:59:07 ID:???
>>798
でもナタルよりフラガのほうが階級は上だし
ナタルを艦長にするのであれば、ナタルを少佐にしてフラガは大尉のままにしないといけないような・・・

アラスカでは、ナタルが艦長でAAに残るか
ナタルをドミニオンに移すなら、代わりの艦長を配属したと思う
800通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:02:40 ID:???
>>792
よくあるギャグだな、クローン説

>>793
フラガはとーちゃん嫌いになるだけ、ムネオは別人なのでAAはミネルバに撃沈されるぐらいか

あとキラがスネーク(デビッドの方ね)でカナードがリキッドだったとしても優生劣性はスパコディの定義にはあんまり関係ないので特に何かが変わることはない
801通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:04:37 ID:???
>>799
というか普通ならアラスカに着いた時点でAA隊解散じゃないか?
虎の子の新造艦を、現地徴用の新兵と急拵えのクルーで運用してた事自体異常だったんだからさ。
本来なら、第八艦隊と合流したときに入れ替えててもおかしくなかったろうに
802通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:07:19 ID:???
>>799
ちょっと考えれば判る事なんだが、いくら階級が高くても外部のMAパイロットを臨時の艦長にしてどうする?
これは脚本がおかしい
ムウは臨時の指揮官に収まれば良い訳で
艦長とは別に階級の高い指揮官がいてもおかしくない
実際、種死ではガーティー・ルー艦長のイアンよりも指揮官のネオの方が階級上だったし
803通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:10:14 ID:???
>>802
ステラは、なぜネオを呼び捨てにしていたの?
804通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:12:27 ID:???
>>803
あの連中を観ていてそのくらい判らんか?
805通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:14:16 ID:???
>>803
キチガ・・・ゲフンゲフン
精神年齢が幼かったから

オクレもニダも似たようなものだな
806通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:14:26 ID:???
>>800
そもそも優性劣勢ってのは単にその遺伝子が発動しやすいかってだけで
優性遺伝子=優秀な遺伝子ってわけじゃないんだぜ!
優性遺伝の致死遺伝子とかあるし
807通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:14:41 ID:???
>>745
いっその事おもいっきりダメな大人にして反面教師にすればよくね
808通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:24:10 ID:???
>>800
んにゃ、クロンムウは自分がクロンだと知らんでいる
クルーゼもクロンムウがホンモノだと思い込んでる
んでもってムネオは貧民街から這い上がってきてブルコスで出世
クルーゼとクロンムウ両方を宿敵にしてて種から仮面被って登場、暗躍

後キラが実は失敗作でカナードが成功作なのにヴィアおかんがキラかわいさに
密かに入れ替えててブルコス襲撃でそのまま発覚せず、てこと
スネーク云々は間違いやったね(;´Д`)
809通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:24:44 ID:???
>>807
もういちど種、種死を繰り返す気か
810通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:34:53 ID:???
>キラクローン説
「大准将キラ・ヤマトの悲劇!」としてラクスに牙を剥いてブチ殺し、
ミーアの亡骸を傍らに作られ者のプライドをかけてシンに最後の決戦を挑む…
というパターンはあんまりなかったかな。
811通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:39:45 ID:???
それだとシンの親父が生きてて科学者で考古学者なんですね

マユたんの居場所が無いって言われそうだが、一部から
812通常の名無しさんの3倍:2009/03/06(金) 22:48:23 ID:???
>>799
ちょっと亀だがそれじゃあWBのタムラコック長が艦長になっちまうぞ
あの人大尉だし
813通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 00:44:42 ID:???
>>812
それ突っ込んでくと、技術士官のマリューが艦長ってのも問題あるんだよね。
814通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 01:00:20 ID:???
>>813
それ当時から問題視されてたぞ・・・
815通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 01:01:50 ID:???
ブライトさんはV作戦担当だったけど本人は武官だよね?
816通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 01:09:53 ID:???
士官候補生
817通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 01:13:44 ID:???
負債には技術士官とかそんな区別もできなかったんだろ
軍のシステムなんてのも知らなかったんじゃないの?コーディネイターは優秀だから
階級なんてありません(キリッ)なんて設定とかあるし

つか基本的に軍=悪、逆らうのが正義ってシナリオだしw
818通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 01:27:08 ID:???
テム・レイが生き残ってWBに搭乗したら艦長にされちった
それがマリュー
819通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 01:37:03 ID:???
そのマリューだが、技術士官らしい描写はほぼ最初だけ
設定そのものが忘れられる事に・・・
820通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 01:43:52 ID:???
>>818
手無は指揮官向きだろ科学者軍団を組織できるんだぜ
821通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 01:45:49 ID:???
>>819
ほぼ最初の時点で、コーディネイター相手に肉弾戦で勝利するという描写が……
技術……仕官?
822通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 02:04:36 ID:???
>>821
もしマリューが陸軍所属だったら・・・

マリュー「見てられないわ、私が前線に出ます!」
副官「あの、大尉」
マリュー「あっ、面倒だから部隊の指揮はよろしくね」


前線に出てMSを相手に無双なマリュー、知っている命令は突撃のみ
823通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 02:06:18 ID:???
>>821
ストライクの初陣関連の時だけ仕様や装備に詳しい
まあ技術士官でなくとも、メカニックなら知ってる事だが

あの戦闘力は異常
DPで向いてる職にガンスリンガーとか言われるのは確実
824通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 02:06:22 ID:???
流石にマリューよりは艦長としての適正はあるだろう>テム
酸素欠乏症状態ならわからんでもないが
825通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 02:13:17 ID:???
そういやラクス暗殺(笑)の時も結構良い動きしてたようなw
826通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 02:37:38 ID:???
あのアスランと撃ち合って生き残ってるんだぞマリューは
そして暗殺部隊(笑)と余裕で撃ち合い、蹴り飛ばす
おそらく銃と白兵だとナチュラル最強クラス

まあ要らん設定だが
827通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 02:44:35 ID:???
ナチュラルどころかあの世界で最強クラス じゃないか?
悪乗りしてマリュー主役で話を作っても面白いかもな
828通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 02:46:18 ID:???
なるほど、実はザクレロの搭乗者がマリューなのも頷けるというものか
829通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 02:49:29 ID:???
生身最強なだけでパイロットとしてはどうだろ・・・
ストライクはサイよりマシ程度には動かしていたけど
830通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 02:51:59 ID:???
ついでにカガリも前線送りで
831通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 02:58:10 ID:???
>>829
いや・・・
OS調整したストライクに乗せたら凄い事になるかもしれん・・・
832通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 03:04:20 ID:???
原作のキャラだけで陸戦オンリーで再構成なんてどうだ?
833通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 03:05:28 ID:???
そりゃパイロットとしての訓練受けてたわけじゃないし
未完成のgdgdOSだったわけだからな
2〜3ヶ月シミュレーターに放り込んで
ナチュ用のOSに乗せてみたら……
834通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 03:06:54 ID:???
そこでこの前ちらっと出た
「もしマリューがヘリオで凸を撃ち殺していたら」
ストライクにキラ
まさかのイージスにマリュー
メビウスゼロにムウ
835通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 04:57:25 ID:???
つまりAAはモビルトレースシステムで操縦できればよかったねということだな
836通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 05:03:21 ID:???
もしもGの操縦システムがモビルトレースシステムだったら

イザークVSマリューの熱いガンダムファイトが見られるかも?
837通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 05:57:31 ID:???
種1話の時点では、マリューは副長だったけど
艦長が死んだから、後を引き継いで艦長になったわけで
もしナタルが艦長になっていたら、どうなったと思う?
838通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 06:01:51 ID:???
性染色体はXYでも女性になる場合があるらしい
カガリは男っぽい感じがするからXY女性かもしれないね?
839通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 07:38:39 ID:???
>>822
それトニーたけざきのブライトさんじゃね?
840通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 08:41:28 ID:???
>>837
以前、ナタルが艦長の作品あったと思うがw
841通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 08:56:12 ID:???
>>840
マリューは何していたの?
842通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 09:05:55 ID:???
>>841
うろおぼえだが確か技術士官らしくマードックのおっさんと整備班の指揮してたはず
843通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 09:28:59 ID:???
>>842
ナタルが艦長だったら、フレイとは相性が良いかな?
844通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 09:43:43 ID:???
>>842
種にジオンスレに連載中のやつだな
845通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 09:50:08 ID:???
>>844
そのスレは、どこにあるの?
846通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 10:46:59 ID:???
>>845
ガンダムクロスオーバースレ保管wiki
ttp://arte.wikiwiki.jp/?FrontPage
で探すよろし
847通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 10:56:12 ID:???
>>840
つーか、ザクレロだってナタルが艦長だろ
848通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 11:28:36 ID:???
マリューは技術士官と副長の二つの設定があるけど、どっちが公式なんだ?
849通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 11:41:41 ID:???
>>848
技術士官と副長を兼務していたはず
850通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 14:00:12 ID:???
種はキャラの組み合わせ変えるIFとかでも結構変わると思うんだよな

ナタルとアーサーを入れ替えてみるとか……

種→アーサーの姿を見てしっかりした艦長になろうともがくマリュー

種死→規律に厳しいナタルによるシン調きょ……教育物語
上がしっかりしてるから主人公らしく成長出来そう
851通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 14:03:03 ID:???
>>850
マリューとタリアを入れ替えてみたら……?
852通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 14:05:21 ID:???
>>850
アーサーはヘタレだけど、能力はちゃんとしてるぞ?
853通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 14:43:26 ID:???
>>851
あんまり変わらなそうだけど、マリューの場合、甘いからな
シンとか調子に乗りそう
タリアは結構厳しいからキラだとふてくされて「もうストライク乗らない」とかなりそうだw
つーかタリアとナタルのAAはすごく強そうだが、マリューとアーサーのミネルバはすげー不安
854通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 15:14:52 ID:???
>>853
もうストライク乗らない→そう、じゃあ勝手にしなさい
の流れが容易に浮かぶw
855通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 15:20:10 ID:???
お菓子買ってくれなきゃ帰らないもん→はいはい勝手にしなさい
という駄々っ子とお母さんの図が浮かんだw
勝手にしなさいと突き放されるも
ストライクに乗れるのは僕だけじゃないかと文句垂れながら乗り続けるに一票
856通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 15:23:40 ID:???
ストライクに乗らないなら、艦長の権限で除隊することはできないのか?
857通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 16:11:50 ID:???
もし種世界が100人の村だったら
858通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 16:24:04 ID:???
○○さんは軽い気持ちでちょっと整形美容してしまいました。そこから病気になり、絶望した○○さんは鉄砲を持って
真夜中の村を襲いました。村人も10人死んでしまいました。
○○さんは畑に毒も撒いていたのでどえらいことになりました。
こんな感じ?
859通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 16:30:42 ID:???
タリアさんって中の人がブラクラのバラライカ様なんだよな


もしもタリアさんのキャラがバラライカ様だったら
860通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 16:57:07 ID:???
種死の戦争を生き抜いて、ミネルバクルー全員でマフィアやってるってのは面白そうだな
861通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 17:12:47 ID:???
ミネルバの操舵手がノイマンだったら。

あかん。フネだけで隠者に勝てる……
862通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 17:51:11 ID:???
タリア=バララ烏賊=キシリア様=アラレちゃん
863通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 17:57:03 ID:???
>>862
つミンキーモモ

アラレちゃんは強いからな。ガンダムなんか投げ飛ばしちゃうんだろうな…
あ、マリューはセーラームーンか。宇宙を創造しちゃうような奴には流石にかなわん
864通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 18:03:25 ID:???
マリュー=ミサト=セーラームーン
ナタル=フレイ=ステラ=ユリカ=祥瓊
865通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 18:08:22 ID:???
>>864
ナタルにメールも追加

少年キャラだけどなw
866通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 18:11:46 ID:???
>>865
メールって誰?
867通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 18:13:21 ID:???
>>866
ケロロの映画版に出てきたキャラ
一応王子
868通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 18:23:56 ID:???
白ボンも追加な
爆弾投げれるぜw
869通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 18:48:03 ID:???
え、白ボンの声ってナタルと一緒なのかよ
スーパーボンバーマンとかサターンボンバーマンファイトを死ぬほどやってたのに気づかなかった……
870通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 19:00:12 ID:???
>>863
ドクタースランプ本編に「リブギコ」というMSが登場する。ってか、もろモビルスーツって言ってたけどよく引っかからなかったな。
映画じゃ都市ひとつ壊滅させてたりしたけどアラレちゃんには手も足も出なかった。
871通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 19:00:50 ID:???
あと桑島さんは変身する女桃太郎(お供の猿は喪神)とか"妖精さん"と交信する少女とかもやってるぞ

なお、上記の猿は人工衛星金斗雲からのエネルギーでサテキャ打つ……
872通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 19:03:44 ID:???
wikiのモビルスーツの項にちゃんと「ドクタースランプでのモビルスーツ」とかちゃんとあるんだねぇ
873通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 19:16:02 ID:???
あの頃は人型兵器はモビルスーツで通ってたぜ
そういう時代
874通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 19:18:56 ID:???
基本的に宇宙開発時代の軍用ってことで方向性が一緒だからな。

故に「レイバー」はショックだったんだが。
875通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 19:28:57 ID:???
ミリアリアより先にフレイが部屋に入ってきて、フレイがディアッカを射殺して部屋を出て
そのあとサイがディアッカの死体を発見したら、どうなったと思う?
(ただし、フレイが犯人であることは発覚していないものとする)
876通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 19:29:32 ID:???
レイバーは重機だからなぁ・・・
877通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 19:39:16 ID:???
>>875
バーローが突如出演する
878通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 20:39:06 ID:???
>>875
誰が捕虜殺したんだよって話になる

ざわ…ざわ…

別に犯人探さなくたってよくね?コーディネイターだし…

そうだよな…コーディネイターだし…

捕虜が暴れてやむなく射殺ってことにしておこうぜ

いや、そもそも捕虜なんて「いなかった」
879通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 21:12:34 ID:???
>>875
じっちゃんの名にかけて!
880通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 21:22:50 ID:???
いまさらだけど、カオスはともかくアビスとガイアはどう見ても地球上での運営を前提に造られてるよな
公式にフォローがあったけ?
881通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 21:25:53 ID:???
ガイアはコロニーの地表面、アビスは砂時計の海の警備のためでし!!1!!
882通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 21:29:55 ID:???
>>880
インパルスの全環境適応型MSってうたい文句のもと作成されたテストヘッドさね

まあその企画は凍結されたけど
883通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 21:32:30 ID:???
>>880
ゾノやラゴゥの後継機的な側面があるからな
地球上にも拠点を抱えている以上、別におかしな事ではない
むしろユニウス条約で所有MS数に制限があるんだから、水中や陸上専用のMSは勿体無い
アビスやガイアは可変機構で汎用性を持たせてるから、そういう点でも求められる機体なんだよ
884通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 22:05:02 ID:???
>>881
ガイアはそれでいいとして、アビスは言い訳に困るな・・・
885通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 22:17:03 ID:???
>>884
アビスはカーペンタリアかジブラルタルに配備すれば特に問題はない。
あ、でもセカンドシリーズを載せることになってたミネルバの本来の配属先って月軌道だったような…
886通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 22:22:37 ID:???
砂漠を海の様に泳ぐアビスとかどうよ
887通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 22:22:54 ID:???
マリューは艦長だけど、ナタルのほうが有能だし
ナタルを参謀にして、指揮権をナタルに委任して
マリューはナタルの助言に従っていれば良かったと思う?
888通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 22:29:24 ID:???
始めは無能なマリューがやがてナタルを越えて本物の艦長になる・・・
そう思ってた時期が俺にもありました
889通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 22:48:09 ID:???
AAの艦長は不在でも問題は無かったと思う?
OOでは、CBのトレミーに艦長はいないんだし・・・
890通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 22:49:50 ID:???
戦闘に関しては、ノイマンの有無の方が重要だと思われる。
CBのトレミーに艦長がいなかったのは、ヴェーダからここに行け、アレをやれ
という指示があったからじゃないか。
891通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 22:51:07 ID:???
>>890
艦長という役職が不在でも、ナタルが実質指揮を執れば何ら問題は無かったのでは?
892通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 22:53:52 ID:???
いや、砲雷長と艦長が一緒ってまずくないか?
893通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:00:47 ID:???
>>892
やはりAAには艦長が必要かな?
894通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:03:04 ID:???
艦長って名札つけたマネキンを置いておいても一緒だった気がするがなぁ
マリューの活躍っぷりを見るに
895通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:03:43 ID:???
戦闘はキラやノイマンみたいな特殊技能が必要になるかもしれんけど、
ずっと行動を続けていくなら規律と秩序を守れる人が上に立つべきだろうと
思う。
896通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:07:22 ID:???
艦長:不在
砲雷長:ナタル
技術士官:マリュー

これでも良かったと思う?
897通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:09:28 ID:???
>>896
キラやムゥに向かって「お前死んでこい」と言える立場の人が居ないから
不味いんでは無かろうか。
898通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:10:51 ID:???
CBのトレミーなんて特殊なテロ組織の妙な艦を例えに出すのはどうかと……
一応種初期のAAは軍隊の艦だろう
899通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:12:43 ID:???
>>897
艦長:不在
姫:ラクス
砲雷長:バルトフェルド

こんな感じで、エターナルなら艦長が不在でも良かったと思う?
900通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:12:51 ID:???
定員割れしているから仕方ないかと思うが
艦長を不在にはしないかと
901通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:14:09 ID:???
そういやCBとかトレミーもザフトと同じアホさがあったなぁ
CBに上下関係は無い(キリッ)とか
902通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:15:54 ID:???
作ってる人間のアホさが近いし
903通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:16:49 ID:???
>>889
>>896
>>899
一体何のコダワリなんだろうか?w
904通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:27:03 ID:???
艦長ってのは艦の総責任者なんだけど、マリューが「責任は私がとります」と言うけど、実際に責任とった試しは無い
いや、種のキャラで自らの行動に責任をとった奴はおろか、裁かれた奴も誰1人としていない・・・
905通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:27:20 ID:???
>>899
エターナルはこうだろ?

教祖:ラクス
御意見番:虎
信徒:その他
906通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:33:13 ID:???
つーか、陸軍の筈のランボーが艦長やった位だから、本気でカカシを立たせておけば艦長役はすむのかも知らん
907通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:33:23 ID:???
>>904
だってラクシズを裁ける奴なんて存在しないから
ラクスなんてフリーダム奪取をクルーゼに被せてるしw
908通常の名無しさんの3倍:2009/03/07(土) 23:42:01 ID:???
フリーダムってラクシズの活動の象徴だろ
どうやって誤魔化したんだろな
909通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 00:17:56 ID:???
責任を取って決断する人が艦長。

艦にゃ乗ってないが、ヘルシングのペンウッド卿(無能だけど男の中の男)
みたいな感じが一種の理想。
本人が有能すぎても色々不都合があったりするのが艦長(部下が育ちにくい)。

基本的に指揮官には、指揮官より頭の切れる参謀が付く。
故に、マリューが艦長で問題があるのはただ一点。

自分が軍人であるという自覚と教養に欠けすぎていたことだ。
910通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 00:21:23 ID:???
この流れだとミスマルユリカが良艦長と錯覚しそうになるなw
性格がやばいだけで成績は良かった人だし
911通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 00:27:21 ID:???
だってマリューの指示って「回避ー!」とか言われなくたってやんよwって指示しか記憶に残ってないんだが
912通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 00:30:01 ID:???
初期ユリカはどうしようもないな。 何も考えない判断が最悪の結果を招いた。 
ミスマル提督のお嬢さんが嫌だと言いながら何も行動していない最低人間。
後期ユリカは結構いい感じ。
913通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 00:32:32 ID:???
個人的には、ヒロイックエイジってのに出てた子だくさん
艦長モビードが良い感じ。
姫の無茶ぶりに良く耐えて良く指揮を執った。
914通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 00:53:33 ID:???
バハラグのビュウは間違いなく名艦長
915通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 01:02:55 ID:???
トラウマが・・・
916通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 01:12:06 ID:???
>>914
艦長職は召喚師のじいさんがいるだろ。
幹部級の地位のある現場指揮官が正しいかと。

ラクスとヨヨならどっちがましだろう?
917通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 01:15:24 ID:???
自分の組織の目標に向かって邁進する手腕はラクスが上だし、どうせ艦長権限は手下に渡してたしラクス?
918通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 02:10:36 ID:???
>>916
今の今まで主人公が艦長だと思ってたわ
やってたことのせいかな

あ、ラクスとヨヨのどっちがマシかについてだけど個人的にはラクス
ラクスがいなかったとしても種がどうしようもないことに変わりはないがヨヨがいなければ救われるプレイヤーが結構いるだろうw
919通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 03:32:53 ID:???
>>916
手段と過程を無視すれば、自軍に然したる被害を出さず目的を達成している分、
ラクスに軍配があがるかな?
920通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 04:01:33 ID:???
ラクスはあくまでお飾りなんだよな。艦長って言っても
「ラクシズ」って組織のリーダーだからエターナルにいるけど、実質的な指示は虎がやってるし
921通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 04:36:47 ID:???
ラクス:一応一途に思い続けてくれる
ヨヨ:ビッチ
どう考えてもラクスのほうがマシ
ヨヨがいいってのは多分ドMくらい
922通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 06:11:43 ID:???
>>920
ラクスは傀儡とは違うよ
923通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 06:29:07 ID:???
もしルナマリアがシンに乳房を掴まれたら、どうすると思う?
924通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 06:32:44 ID:???
やったこともない人間にビッチのイメージがつきすぎてて困る。>ヨヨ
実際のところ心変わり自体は相当に仕方ない部分があるのよ。三年間音信不通とか。
合流後のいちゃつき見せつけ他はどうしようもないデリカシーの無さだが。
925通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 06:52:02 ID:???
・皆さんご存知「サラマンダーよりはやーい」
・かつて主人公と(一方的に)愛を確かめあった教会でラブラブっぷりを見せつける
・ギシアンがバレる(実際に聞いたキャラは気づいていなかったが)
・恋人が刺されたら主人公に鞍替えしようと考える

主人公がハゲの世捨て人になるのも頷けるとは思わないか
926通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 09:57:17 ID:???
ひでーよ、普通ヒロインには好きな子の名前付けるだろう。
裏切ったな!僕の気持ちを(ry
927通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 10:45:51 ID:???
だから実際に罵倒されるべきは当時の■よな。好きな女の子の名前着けるように誘導するとかマジ鬼畜。
928通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 11:15:06 ID:???
スクエニの半熟英雄4なんて好きな子の名前の入力を強制させられるんだぞ
そんでもって一部の将軍に○○のように卑劣だったとか言われるんだぞ

それに比べれば許せ・・・やっぱ無理
929通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 11:24:55 ID:???
□スタッフってだいぶおかしいのがいるよな
カレンデバイスとか
930通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 12:11:02 ID:???
もし種の全キャラを原作より10歳ほど歳を取らせた状態で無印種より再スタートさせたら
931通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 12:59:07 ID:???
フフ・・・
バハラグに主人公にヒイロ、ヒロインにリリーナと名付けたら、ゼクスっぽい敵将軍に取られたぜ・・・
932通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 13:13:57 ID:???
>>930
ヘリオポリス組がカレッジ卒業して本国に帰ってる
クルーゼが寿命でぽっくり逝ってる
ザラ親子の髪が全滅してる
933通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 13:16:37 ID:???
>>927
好きな女の子の名前付けるの推奨されるのってサラマンダーのほうじゃなかったっけ?
934通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 13:55:39 ID:???
>>932
> ザラ親子の髪が全滅してる
そしてハゲによるハゲのためだけの戦争が始まる
935通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 14:26:20 ID:???
なら、生やすしかないじゃないか!
936通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 14:33:29 ID:???
そんなアスランに、オーブの植毛技術を
937通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 14:36:23 ID:???
なんかザラ親子のハゲネタ人気あるなw

パトリック「シーゲル、貴様とは今日から同志でも友でもない!」
シーゲル「我らコーディネイターの独立はどうなるのだ?!」
パトリック「知った事か、我らは禿の為に戦うと決めたのだよ!!」
アスラン「父上、一刻も早く地球にいる同志達のもとへ参りましょう!」

無毛同盟

禿による禿のための国を目指す謎のレジスタンス、詳細は不明
938通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 17:23:44 ID:???
パトリックは年齢的にしょうがないですむが、アスランは30を前にしてつるっパゲじゃやりきれまい……
939通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 18:08:18 ID:???
なあ、ダイハードの人もこう言ってるぜ
「男に大切なのは髪の毛じゃない。ハートだ」
940通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 19:57:31 ID:???
ヘリポリのあとアストレイを始末しようとした人アスハ派の誰かでいいよね?

そこらへんの時系列わかるサイトないかな
941通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 22:01:52 ID:???
「もしフレイが最初からMSに乗っていたら」というifを考えてたら、フレイの設定が滅茶苦茶になった・・・

・軍人の訓練を容易くこなしており、コーディネイターに匹敵する体力を所持
・カレッジに入学、キラ達と共にカトーゼミに所属
・あらゆるメカを操作でき、MSもOSさえできていれば(コーディネイター用でも)動かせる
・いつもは普通の女の子だが、戦闘に関わると軍人モードになる
・人脈がプラントのラクスまで伸びている
・ハッキング能力がピンクちゃん以上キラ未満


うん、これはやりすぎたorz
942通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 22:09:18 ID:???
種でフレイが運良く助かって
種死でパイロットになったヤツはあったな
なんかラクスがひゃっはー汚物(フレイ)は消毒だぁ!!
みたいなぶち切れセリフ満載のキャラ崩壊ラクスだったが
943通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 22:41:22 ID:???
>>941
それはメアリーすぎる
人脈がラクスまで伸びてるとかハッキング能力とかいらんわ
944通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 22:53:27 ID:???
中の人繋がりでハッキング能力もたせようかなーってキャラがいる。
945通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 22:55:42 ID:???
フレイ「我こそは、悪を立つ剣也!」

でいいじゃん
946通常の名無しさんの3倍:2009/03/08(日) 22:56:08 ID:???
もしサイがキラ以上にストライクを乗りこなせたら

・砂漠の虎の人柄を知らないので容赦なく撃墜
・四機のGは突然変わったストライクの動きに対応できない
・愛機を奪われたキラはスカグラに搭乗
・苦戦しないのでオーブに寄らず?
・ナチュラルでMSを乗りこなすので連合の看板に

こんなかんじかな?
947通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 00:01:17 ID:???
なんか最近は連合派が幅をきかせてて居心地悪いなぁ
いつからこんなになったんだろ
前は連合は火病患者の宗教狂いみたいな論調が主流だっのに
948通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 00:25:31 ID:???
>>947
>連合は火病患者の宗教狂いみたいな論調が主流
……いつの話だ?
949通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 00:27:16 ID:???
>>947
それってラクシズ厨、キラ厨、プラント厨の事じゃねーの
950通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 00:28:41 ID:???
ブルーコスモス≠地球連合軍
どぅーゆーあんだーすたん?
951通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 00:33:21 ID:???
>>950
次スレは980が建てるんだっけ?
952通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 01:07:21 ID:???
>>947は、「ザクレロは連合がメインだから受けている」と電波を飛ばした人なので、触れない方が良い
953通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 01:10:26 ID:???
なんだ、メアリ・スーと厨設定でスコッパーに大人気な穴座シードの作者かw
954通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 02:40:01 ID:???
>>947
その言い方だと相当にラクシズ寄りで、ブルコスは一掃したいと思っているんだろうけどさ
自派しか認めない厨房は身内からも嫌われるって自覚した方が良い

最近は元気だったラクシズ厨が激減して、ブルコス厨が目立ち始めているように見えるだけ思う
普通のブルコスは割と穏健だし、知性を疑われるような発言は避けているつもりだ
955通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 02:55:34 ID:???
設定語るとブルコス厨になる不思議www
956通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 03:00:13 ID:???
だってコーディ連中図に乗りすぎだし…
仕事場(社宅付き)貸してたらコレは俺達のものだ!って反乱しだしたし…
957通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 03:01:21 ID:???
>>941
・人脈は連合のみ
・ハッキング能力カット

程度に加減した方がいいかな?
弱くしすぎると今度は主人公として能力不足になるけど

>>946
キラ以上にしたら五機を全部無事にお持ち帰りしちゃうんでないかい?

>>947-950
>>952-955
つまらない喧嘩はお外でどうぞ
958通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 03:03:05 ID:???
元々ブルコスって環境保護団体で一部が過激派って設定だったのにいつの間にか
ブルコス=コーディ氏ねになってたんだよなぁ

クルーゼが生存してたらで出てきた、コーディも受け入れてる穏健派ブルコスみたいなのを
なんで出さなかったんだか
959通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 03:13:08 ID:???
>>953
何の作品かは知らないが、ここでの作品への批判は自重しておけよ
960通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 03:16:30 ID:???
>>956
お前逆シンスレ追い出されたやつだろ?
巣に帰れよ。
961通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 03:31:46 ID:???
まあまあ、スルーしておきましょうや
言って聞くような相手でもないし
962通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 03:34:51 ID:???
正論言われたからって顔真っ赤にしなくても…
こういうときID非表示なのがもったいないわー
963通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 05:24:30 ID:???
KYな味方は敵(?)より厄介だな
気に入らない奴には反応せず、もうちょっとでいいから謙虚になってほしいものだ

>>957
戦闘能力か人脈のどちらかはすっぱり切ってもいいんじゃないだろうか
いいところばかりでは進めにくくなることもある
964SEED DESTINY “M” PHASE-15 1/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/09(月) 06:56:25 ID:???
「遠距離熱探知、レーザーサイティングに感!」
 地球連合軍、空母『ジョン・ポール・ジョーンズ』。艦橋。
「熱源、宇宙軍艦のものと思われまーす!」
 オペレーターの声が響く。
「ようやく見つけたか」
 仮面の女、ネオ・ロアノークは、特に感慨もないような口調でそう言った。
「仕掛けるとすれば……」
 海図を広げ、ネオは呟きながら逡巡した。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY “M”
 PHASE-15

『こちらのウィンダムを全機出せだと!? 何をふざけた事を!』
 メインディスプレィに姿を見せた基地指令は、ネオからの要求を聞くなり、素っ頓狂な
声を出し、憤怒のような表情を見せた。
「ふざけていると言われるのは構わないが、出すのか出さないのか、はっきりしろ」
 口元にどこか余裕を見せ、ネオは言い返す。
『出せるわけなどあるか。我々はそもそも、ここに設営される対カーペンタリア基地の、
防衛の為に派遣されたんだぞ』
「それは公式の発言として記録される。もし我々が壊滅し、敵の新型艦を取り逃がした場
合、そちらの責任問題にも発展すると思うが、構わないな?」
 ネオの言葉に、基地指令の表情が俄かに引きつった。
『お、脅す気か!?』
「事実を言っているまでだ。我々第81独立機動群には該当する敵新型艦の捕捉、撃滅に対
し最大限の裁量権が与えられている。その要請を拒否したとあれば、その結果に対し責任
の訴追は免れない」
『ぐ…………』
 くぐもった声を上げながら、基地指令はさらに表情を歪ませた。
『か、勝手にしろ』
「では、そうさせていただく」
 悔し紛れに言う基地指令に、ネオは口を引き締めてそう言った。それきり、メインディ
スプレィの相手が消え、その通話が途絶える。
「偵察用のダガーLが撃墜されたようです」
 CICオペレーターが言った。
「データの採取は?」
 ネオは感情を感じさせない口調で、問いただす。
「間違いなく新型機動艦、それに、ボズゴロフ級潜水艦が1です」
「よし。カオス、アビス、それと私の機体の発艦を準備。基地には全力出撃を命令する。
第1目標は敵新型艦。ただし、アビスはボズゴロフ級の排除を優先しろ」
「了解」
 艦橋スタッフの復唱を聞いてから、ネオは艦橋を後にし、ブリーフィングルームへと向
かった。
965SEED DESTINY “M” PHASE-15 2/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/09(月) 06:56:59 ID:???

「さて、やっと出撃かよ」
 既にアビスのコクピットに収まっていたアウルは、CICから発艦準備を告げられると、
にやりと笑って言う。
『おいアウル、わかってるだろうがお前の目標は』
 釘を刺すように、スティングが通信越しに言ってくる。
「解ってるって。雑魚狩りをしろってんだろ?」
 少しへそを曲げたように、アウルは言い返す。
「けどよ、相手がもし俺の方に向かってきたんなら、片付けなくちゃならねぇよな?」
『ネオが許せばな』
 似たりと笑って言うアウルだったが、スティングは面白くなさそうな表情で、短く言い
返した。
「けっ、何だよそれ? 自分だけイイ子ちゃん?」
 アウルは急に不愉快そうな表情になり、悪態をつく。
『そんなんじゃ、ただ俺は、アウルまであいつみたいに……』
 スティングは沈痛そうな面持ちで言う。だが、そこまで言って、急に言葉に詰まった。
「あいつ?」
 怪訝そうな表情をして、アウルが聞き返す。
「あいつって誰だよ」
『…………誰、だっけか……いや……』
 どこか不安そうな表情で、スティングは言葉を漏らす。
「…………」
 普通なら「何だよそれ!」とツッコミが入って然るべきだが、なぜかアウルはそれに言
及することが出来なかった。
『アウル・ニーダ、発艦体制入れ』
「りょ、了解」
 気まずい沈黙が流れていた2人の間に、CICからの声が割り込む。アウルははっと我に返
ると、アビスをカタパルトの待機位置へと進ませた。
「アウル・ニーダ、アビス行くよっ」
 リニアカタパルトから射出されたアビスは、空中でMA形態に変形すると、着水、そのま
ま潜り込んで行った。
「スティング・オークレー、カオス発進する!」
 続いてカオスが発艦する。MA形態に変形すると、アビスがまっすぐ向かっていった方向
に対して、やや陸地寄りをめがけて飛行して行った。
「まずいな、あいつら……」
 ネオはそう呟きつつ、CICの指示に従ってカタパルトの待機位置に自機を進ませる。
「ネオ・ロアノーク、エールストライク・ウィンダム出るぞっ!」
966SEED DESTINY “M” PHASE-15 3/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/09(月) 06:58:24 ID:???

 ミネルバがボズゴロフ級潜水艦『ニーラゴンゴ』と共に、インド洋の西半分をそのさら
に半分ほど進んだ頃、その平穏は破られた。
「艦長!」
 男性オペレーターの緊張した声が、艦橋の静寂を破る。
「接近する小形の熱源多数、MSと思われます、数、約30。現在照合中!」
「ええ? こんなところで?」
 アーサーが、情けないような不満なような声を出した。
「どこだって構ってられないわ。コンディションレッド発令! MS戦準備。ニーラゴンゴと
の回線を開いて!」
「了解!」
 メイリンを含めた、複数のオペレーターが復唱する。
「グラディス艦長!」
 艦橋後部の扉から、アスランが入ってきて声をかける。
「地球軍ですか?」
「ええ、また待ち伏せされたようだわ。毎度毎度人気者は辛いわね」
 タリアは不敵に笑いつつ、皮肉を交えて答える。
「照合率90%、数32。カオスと思しき反応あります!」
 オペレーターが緊迫した声を上げる。
「本艦は戦闘態勢に入ります。貴方は?」
 タリアはアスランに訊ねた。
「自分も出ます。問題ありません。自分は本艦のMS隊指揮を命ぜられています」
「なら、MS隊発進後は貴方に任せるわ。いいかしら?」
「了解です」
 タリアの言葉にアスランは力強く答えるも、
「ただ、マユ・アスカは……」
 と、困惑気に手振りを加えつつ、言う。
「彼女もFAITHです。最善の行動を取る筈です」
 タリアは毅然とした態度で答えた。
『ブリッジー』
 ちょうど見計らったかのように、内線が艦橋を呼ぶ。
『状況はどうなっていますか?』
 ブリーフィングルームの端末から、マユがそう訊ねてきた。
「敵MSと思われる反応多数接近中。対MS戦闘を準備しています。MS隊はFAITHアスラン・
ザラの指揮にて戦闘準備に入ります」
 タリアが直接答えた。
『了解、全機発進準備入ります』
 マユはそう言って、端末の受話器を戻しかけた。
967SEED DESTINY “M” PHASE-15 4/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/09(月) 06:59:06 ID:???
「待った!」
 慌てたように、アスランが声を上げる。マユははっと気がついて、ディスプレィに視線
を向けなおした。
「マユ、ガイアは発進の必要はない。君は待機だ」
 アスランは命令するように言ったが、それを聞いて、マユは目を円くする。
『敵は多数じゃないんですか?』
 驚いたように聞き返す。
「大丈夫だ。俺が出る」
『それは解っていますが……』
 アスランの言葉に、マユは小首をかしげるようにして、呟くように言う。
『グラディス艦長、敵の数は?』
「確認できているだけで30。カオスが含まれます」
「グラディス艦長!」
 マユがタリアに向かって訊ねると、タリアは淡々と答えた。すると、アスランはそれを
咎めるように声を上げた。
『了解。FAITHマユ・アスカ、ガイア迎撃に出撃します。発艦許可を』
「問題ありません。CICに従って発艦してください」
「グラディス艦長!」
 マユの言葉に、タリアが答える。そして、アスランがさらに声を荒げる。
『ありがとうございます』
 マユはそう言って、今度こそ回線を切った。
「グラディス艦長!」
「彼女は本艦で最先任のFAITHです。行動を止める権限は私にはないわ」
 アスランの咎めるような声に、タリアは険しい表情で言い返した。
「…………っ」
 言葉を失ったアスランは、下唇を噛みながら踵を返し、艦橋を出て行った。
968SEED DESTINY “M” PHASE-15 5/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/09(月) 06:59:40 ID:???

「発艦システムリンケージアップ、全システム異常なし」
 マユはガイアをカタパルトの待機位置に入れる。
 ミネルバの左舷発艦デッキの気密扉が開く。
「マユ・アスカ、ガイア行きまーすっ!」
 待機位置から前方に向かってガイドLEDが順次点灯し、リニアカタパルトがガイアをイ
ンド洋の空へと打ち上げた。
『続いてルナマリア・ホーク機、レイ・ザ・バレル機、ミレッタ・ラバッツ機、ステラ・
ルーシェ機発艦準備願います。ゲイツF各機は待機継続』
 メイリンが待機中の各機に告げる。
 飛行能力のないゲイツFは、空中で敵を邀撃する能力がない。
「ルナマリア・ホーク、ゲイツD出るわよ!」
 胸部右側のオプションスナップにエクステンショナル・アレスターを装備した紅いゲイ
ツDが、ガイアに続いて発艦する。
「レイ・ザ・バレル、ゲイツD出る!」
 右舷発艦デッキから、灰白色のレイの機体が発艦した。
「さぁて……まずは試し斬りさせてもらいますか」
 強がりを言い、軽く唇を舐めながら、ミレッタはバビをカタパルトの待機位置に進ませ
る。
「ミレッタ・ラバッツ、バビ、行きますっ!」
 紫がかった薄青色に塗られたバビは、空へ向かって射出されると、戦闘機を大型にした
ような有翼形のMA形態に変形する。
「おーお、ミレッタってば、妙に張り切っちゃって」
 待機を言いつけられたゲイルは、ハッチが開放されたままのゲイツFのコクピットで、
苦笑混じりに言った。
 その傍らで、セイバーの動力が入り、VPS装甲がピンクがかった鮮やかな赤に染まる。
「MS隊各機へ。自分はFAITHアスラン・ザラだ。今回よりミネルバMS隊の指揮は自分が採
ることになる。各機、指示に従って欲しい」
 カタパルトの待機位置にセイバーを入れつつ、アスランはミネルバ搭載の全機に向かっ
てそう告げた。
『はい、よろしくお願いします! ザラ隊長!』
 瞳を輝かせたルナマリアが返答を入れてきた。
 ミレッタはバビのコクピットで、キョトンとしてそれを聞いていたが、バビにはガイア
を追わせている。
「アスラン・ザラ、セイバー出る!」
 リニアカタパルトが作動し、左舷側発艦デッキからセイバーが空に飛び上がった。
 セイバーはMS形態のまま、2機のゲイツDを追い越し、ガイアとバビを追いかけていく。
969SEED DESTINY “M” PHASE-15 6/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/09(月) 07:00:16 ID:???
 一方。
「ステラ・ルーシェ、コアスプレンダー発進……」
 中央航空機用発艦デッキから、コアスプレンダーが今にも発艦しようとしていたが、
『コアスプレンダー発艦中止してください』
「えっ?」
 と、メイリンの声がそれを遮る。ステラは反射的に、メインスラスターのスロットルを
切った。キョトン、として、通信用ディスプレィを見つめる。
『海中からニーラゴンゴに不明機接近中。インパルスは支援に向かってください』
「わかっ……了解」
 気を取り直して、キャノピーから前方を見る。
「ステラ・ルーシェ、コアスプレンダー発進」
 コアスプレンダーに続けて、その上半身を構成するチェスト・フライヤー、下半身とな
るレッグ・フライヤー、そして換装式装備パック搭載機シルエット・フライヤーが発艦し、
コアスプレンダーを追いかける。
 チェスト、レッグがコアスプレンダーを挟んで合体し、MS『インパルス』となる。そこ
へ、シルエットフライヤーから切り離された“シルエット”が、その背中から覆い被さる
ようにドッキングした。それはMA形態に変形する為の外郭部になるシールドを備え、VPS
の色は緑がかった青に染まる。
「アビスインパルス……アビス……」
 インパルスはバーニアで減速しながら着水し、MS形態のまま水中に潜り、進む。
「あれは……」
 衝撃音が連続して起きる。ディスプレィの向こうで、ニーラゴンゴの搭載機である水中
用MS『グーン』が、立て続けに、潰れるように破壊されていく。
 その相手は、ただ1機の、今のインパルスとほぼ同様のカラーリングをした、Gタイプの
MS。
「アビス!」
 その姿を確認して、ステラは軽く驚いたような表情をする。
「アウル、アウルなの!?」
 ステラはインパルスをグーンの前に割り込ませて立ちはだかるようにしつつ、通信のID
を変更して、アビスに呼びかける。
『何だ? また新型か?』
 通信用ディスプレィにはアウルが映し出された。
『あン? 何だてめぇは。何でZAFTがこっちの呼び出し符号知ってやがる』
「アウル! ステラだよ!!」
 怪訝そうに問い質してくるアウルに、ステラは呼びかける。
 だが────
『ステラ? 何だ、気持ち悪いやつだな。お前なんか知るか』
「え…………?」
970SEED DESTINY “M” PHASE-15 7/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/09(月) 07:00:51 ID:???
 返ってきた答えに、ステラは愕然とする。
 ヘルメット越しにだが、アウルの表情に、知人を見るような様子はない。ただ、おぞま
しいものを見るような、敵意だけを向けていた。
『てめぇ、なんだか凄ぇ気持ち悪いんだよ、さっさと消えろ!』
 アウルは不快そうな口調で吐き捨てるように言う。
「アウル!」
 アビスはランスを抜いてインパルスに迫る。ステラは悲愴な声を上げつつも、反射的に
インパルスにランスを抜かせて構えさせた。
「っ……」
 後方警戒ディスプレィにちらっと視線を向ける。そこにニーラゴンゴのシルエットが捉
えられている。
 ────あの潜水艦はコーディネィター、でも、マユの仲間で……
「うわぁぁぁぁぁっ!」
 ガキン、ギシギシッ……
 水中で金属が擦りあう不気味な軋みを上げて、ランスが交錯する。
「アウル……止める……どうやって? ぅ……」
 困惑して呟く。インパルスは防戦一方に追い込まれる。ステラは必死にアビスの攻撃を
裁いていく。
「ぁ、あぁ……っ」
971SEED DESTINY “M” PHASE-15 8/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/09(月) 07:01:25 ID:???

『マユ、マユ下がれ、先鋒は俺達が……』
 ガイアの通信用ディスプレィに写ったアスランが、必死に呼びかけてくる。
「それじゃ、任させてもらっちゃおうかな」
 マユはガイアに機動防盾を構えさせると、スラスターを一気に全開にした。
 目の前に迫るウィンダムの群れに向かって、タックルの体勢で突っ込みながら、ビーム
突撃砲を乱射する。
「なっ!?」
 アスランは顔色を変える。
「よっしゃあ!」
 一方のミレッタはそれを見て面白そうな表情で言うと、背中に当たる上翼部のミサイル
を全弾発射する。次の瞬間バビをMS形態に変形させ、左手に構えたコンボライフルを乱射
する。
 マユの突貫で混乱し、バビのミサイルから逃げ惑う好目標のウィンダムを、バビのライ
フルのビームが容易く撃ち落していく。
「こんな戦い方をするとは……やはり一番の難敵がお前か」
 混乱を続ける、基地所属のウィンダム隊を他所に、ネオは自機を反転させると、ガイア
を追いすがる。
「こんな無茶な戦いが……」
 アスランの方は唖然としていたが、やがてセイバーの周囲をウィンダムが取り囲むと、
セイバーにヴァジュラ・ビームサーベルを抜かせ、構える。
 ロックオンアラート。セイバーに向かって強力な砲撃が撃ち込まれるのを、アスランは
スナップターンで回避した。
 そこへ、1機のMSがセイバーめがけて突っ込んできた。緑色の機体、カオス。
 カオスの振りかぶったビームサーベルを、セイバーのシールドが受け止める。ビーム刀
身がアンチビームコートに触れ、バチバチと激しく火花を散らした。
「ええいっ、くそっ!」
 カオスは執拗にセイバーに向かってくる。アスランはシールドでそれをいなしながら、
毒ついた。
「ルナ、お前も突っ込め」
 レイは言い、ゲイツDにビーム・マシンライフルを構えさせる。
「オッケー!」
 紅いゲイツDが、シールドから対装甲アキナスを抜くと、ストックを伸ばしてパルチザ
ン形態にする。
 レイがウィンダム隊に向かってビーム・マシンライフルで撃ちかける。回避運動を取っ
た隙へ向かって、ルナマリアのゲイツDが突っ込んでいった。たちまちのうちに1機が頭部
を叩き潰されて落ちていく。
「!」
972SEED DESTINY “M” PHASE-15 9/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/09(月) 07:02:04 ID:???
 一撃離脱をかけたガイアのコクピットで、近接アラートが鳴る。この状況で追いすがっ
てくる機体がある。
「くっ」
 マユはガイアに体勢を入れ替えさせると、バーニアを全開にして、空中で急減速した。
 そこへ、ウィンダムがビームサーベルを振りかぶって突っ込んでくる。急減速するガイ
アに的確にあわせて、斬りかかって来た。
 マユは咄嗟にシールドを構えさせて、ウィンダムのビームサーベルを受け止める。
「この動き……まさか!?」
 驚くような声を出すマユ。
 ウィンダムのコクピットでは、ネオが仮面越しにガイアを睨みつける。
「ここで決着をつけさせてもらうぞ!」
973SEED DESTINY “M” PHASE-15 10/9 ◆NXh03Plp3g :2009/03/09(月) 07:02:44 ID:???
>>964-972
今回は以上です。
974通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 11:16:02 ID:???
今回もGJでした
相変わらず凸は他人の気持ちも考えずに、自分の考えだけを押し付けてますね
このまま凸のままで終わるのか、綺麗なアスランになれるのか楽しみにしてます
975通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 16:27:24 ID:???
ウィキのザクレロの6話以降が見れない件
976通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 16:30:00 ID:???
……見れるけど?
977通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 16:54:23 ID:???
TOP→IFスレ統合では見れなかった。
IFスレのSSから戻るで統合に言ったら見れた。

新しく買ったPCが壊れてるのかリンクが変なのかワカメ
978通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 17:58:24 ID:???
PCの中のキャッシュが表示されたとか?
979通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 18:56:57 ID:???
ふと羽鯨繋がりでペルソナのトリニティソウルとか良さげに思ったけど知名度とか無さ過ぎるか
980通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 21:00:58 ID:???
もしも種の時点でミーアが出てきていたら
981通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 21:13:17 ID:???
ラクスに成り代わっても種の時点では三隻同盟くらいしかラクスに戦力がないのであまり効果はない
クルーゼは喜ぶかもしれない
予測できない奴等が減って目的を達しやすくなりそう

素顔のミーアが種に登場したらということならマネージャー次第では中堅アイドルとしてプラントに浸透していくかもしれません
982通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 21:33:45 ID:???
キラが動かすのが最初だけで、後はプログラマ兼ハッカーとして裏方に回されたら

ゼロが格納庫で腐るのは勿体ないが、こっちの方がよっぽど健全よな。
専念する時間と環境さえあれば間に合わせの自分用スパコードじゃなくてしっかりしたナチュ用OS作成も不可能じゃないはず。
整備のおやっさんと協力して早期にGBストライカー作るとか。
キラ視点だと辛いから、AAクルーとか某知将とか盟主王とか、視野の広い大人視点でないと難しいかな。
983通常の名無しさんの3倍:2009/03/09(月) 21:44:46 ID:???
>>982
実は、今ちょっち作ってる。主人公はキラじゃないけど
984通常の名無しさんの3倍:2009/03/10(火) 03:14:03 ID:???
次スレが立てられない… テンプレ置いとくので誰かよろしく。


【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 9

このスレは種系SSスレのうち、まとめサイトのカテゴリでIF物とされるスレの統合を目的としています。
種作品内でのIF作品を種別問わず投下してください。
種以外とのクロスオーバーは兄弟スレにお願いします。

過去スレ
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 8
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1234086864/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 7
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1228025594/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 6
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1220011475/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 5
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1212578381/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 4
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1209267080/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 3
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1205047619/l80
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 2
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1202222711/l80
【IF系】もし種・種死の○○が××だったら【統合】
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1196438301/l80

まとめサイト
http://arte.wikiwiki.jp/

兄弟スレ
【もしも】種・種死の世界に○○が来たら 7【統合】
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1233666943/l80
985通常の名無しさんの3倍:2009/03/10(火) 03:22:21 ID:???
>>984
立てたよ

【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 9
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1236622903/
986通常の名無しさんの3倍:2009/03/10(火) 15:08:57 ID:???
乙です
987通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:14:01 ID:???
早く埋めようぜ
988通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:17:23 ID:???
989通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:27:06 ID:???
990通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:31:09 ID:???
埋めに協力
991通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:31:37 ID:???
991
992通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:31:41 ID:???
992
993通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:31:44 ID:???
993
994通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:31:48 ID:???
994
995通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:31:50 ID:???
995
996通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:31:53 ID:???
996
997通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:31:54 ID:???
994
998通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:31:56 ID:???
997
999通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:32:08 ID:???
999
1000通常の名無しさんの3倍:2009/03/11(水) 01:32:11 ID:???
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