【相互】種死リリカルなのはSS【乗り入れ】その6

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1通常の名無しさんの3倍
種死&リリカルなのはクロスオーバー

シンが八神家に餌付けされたり
レイがリリカルな魔法少年になったり
なのはさんが種死世界に行き、世直しをしたり
デバイス達がMS化したり
ほかetc……

・職人様はコテとトリ必須
・次スレ立ては950を踏んだ人が立ててください
・1000に達する前に容量オーバーになりそうな時は気づいた人が立ててください
・各作品の考察は該当スレでどうぞ
・スレは、sage進行です。

前スレ
【相互】種死リリカルなのはSS【乗り入れ】その5
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1175879533/l50x

三代目スレ
【相互】種死リリカルなのはSS【乗り入れ】その3
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1169726409/l50

二代目スレ
【相互】種死&リリカルなのはSS【乗り入れ】その2
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1167498043/l50

初代スレ
【相互】種死&リリカルなのはSSスレ【乗り入れ】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1163678370/l50

雑談スレ
【機動】種vsリリカルなのは【六課】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1176726675/l50
2通常の名無しさんの3倍:2007/05/05(土) 23:45:34 ID:MNzT4nO0
>>1
3通常の名無しさんの3倍:2007/05/05(土) 23:46:38 ID:???
                  | |  |  | |
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                  | |  |  | |
                  ,,,,,,,iiiiillllll!!!!!!!lllllliiiii,,,,,,,
                 .,llll゙゙゙゙゙        ゙゙゙゙゙lllll,
    \.>>1乙!./    .|!!!!,,,,,,,,       ,,,,,,,,,!!!!|
. .     ̄V ̄ ̄      |  ゙゙゙゙!!!!llllliiiiiiiiiilllll!!!!゙゙゙゙ |
      __ ,'⌒ヽ      |     ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       |
    ∠† _(†ヽ彡     .|              |
    又 !从从))))      |.      轟.        .|
   〈y.リ(l|`(フノ|ly〉     |              .|
   〈y⊂^)!†i(^つ!!!!!!!lllllllliii|.      .天        |
    ⊂く ,、,、>         |               .|
      し'           |      .爆        |
                 .|                .|
                 .|      .砕        |
       \\\\\   |                .|.  / ////
         \\\\\ |                .| / ////
          \\\\ |                .|/ ////
            \\\\゙!!!,,,,,,,,       ,,,,,,,,,!!!゙゙////
             \\\\゙゙゙゙!!!!llllliiiiiiiiiilllll!!!!゙゙゙゙////
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                    ' ";`>>1";∵;;"
4通常の名無しさんの3倍:2007/05/05(土) 23:50:03 ID:???
>>1
で、続きはこっちでいいのか?
5通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 00:07:59 ID:???
いいと思う。
6:通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 00:38:05 ID:???
オツだぜ!
7通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 13:18:06 ID:???
>>1
8運命の子と最強を目指した少年:2007/05/06(日) 14:13:31 ID:???
運命の子と最強を目指した少年
    第一話

:コズミック・イラ71 廃棄コロニー内

「フォルファントリー!フルパワー!」
スーパーハイペリオンを取り囲んでいたフィールドに向け、カナードは放った。
結果、フィールドは消滅したがハイペリオンは大破、核エンジンの暴走も始まった。
敗北し、覚悟を決めるカナード
核エンジンの暴走にも省みず、カナードを助けようとするプレア
ドレットノートがハイペリオンに近づいたその瞬間
核エンジンは爆発し、二人を、そして互いの機体を包んだ
コズミック・イラ71
スーパーコーディネーターを目指していた少年「カナードパルス」
「運命の子」と呼ばれた少年「プレア・レヴェリー」
彼らは「この世界」から消滅した。
9運命の子と最強を目指した少年:2007/05/06(日) 14:15:16 ID:???
:闇の書発動2週間前・PM6:50

「・・・また明日ね、はやてちゃん。」
石田先生からの伝言メッセージを聞き、のどの渇きお覚え水を飲もうとキッチンへ向かった。
今は車椅子の音しか聞こえない静寂の中、少女、八神はやてはこれからどうしようかと考えていた。
「・・・・・・お風呂は入ったし、夕飯食べて、寝て、明日また石田先生の病院、そのあと図書館・・いつも通りやな」
はやては思っていた、このような生活がこれからも続くのだと、
ドサ!!
庭の方から聞こえた物音を聞くまでは

:海鳴大学病院

「こ・・・ここは・・・・」
少年、カナード・パルスはベッドの中で目を覚ました。
眩しい蛍光灯の光に照らされ、思わず顔をしかめる。
光を手で遮り、辺りを見回した。
「俺は確か、プレアと戦っていた筈、あの空間内でフォルファントリーを放った後・・・だめだ、思いだせん!!」
目覚めて早々苛立ちを覚えたカナードの部屋に白衣を着た女性が入ってきた。
「あら、目覚めたのね」
という石田先生の質問に
「誰だ、貴様?」
と答えるカナード。まぁ、元の性格だから無理は無い。
「口が悪いようだけど、元気そうね。私は石田、ここの病院で先生をやってるわ、貴方ははやてちゃんの家の庭で倒れてたのよ」
「(はやてちゃん?誰だ?)」
「普通はこのあと警察に任せるんだけど、はやてちゃんの親戚みたいだし、今はやてちゃんを呼んでくるわ」
そう言い、出て行く石田先生を無視してカナードは考えていた。
(一体ここはどこだ?収容所どころか軍の病院ですらなさそうだ・・・・・それにあの女、「はやてちゃんの親戚」とか
言ってたな、俺にそんなものはいない、それは俺が一番良く知ってる)
その時、扉が開き、車椅子に乗った少女が現れた。
「目ぇ覚めたんか。びっくりしたわ〜、突然物音がしたと思って庭覗いたら人が倒れてるんやら、怪我とかは特に無いって石田先生が言ってたからよかったわ」
「・・・・・・助けてくれた事には感謝する。で、ここはどこだ?プラントか?」
「・・・はい?」
10運命の子と最強を目指した少年:2007/05/06(日) 14:17:19 ID:???
:八神家

怪我が特に無かったため、即日退院したカナードは八神家ではやての入れたお茶を飲んでいた。
「(どういうことだ?プラントどころかコーディネーター、地球連合軍が存在しないとは?それどころか人類は月に行くことが精一杯とは・・)」
正直はやての話を聞いたときは「ただガキが嘘をついてるだけだ」と思っていた。だが、はやてが持ってきた資料や図鑑、
TVのニュースなどを見る限り信じざるを得なくなってきた。
「(信じられんが過去にでも来たというのか?いや、それならばこの年代では既に火星のテラフォーミングが始まってる筈・・・美味いなこのお茶は・・・)」
何気に三杯目のお茶を飲み干そうとしている所にはやてが図鑑をもってやってきた。
「ごめんな〜、これで最後や」
「いや、もういい、感謝する。それより聞きたいことがある、どうして嘘をついてまで俺をかばった?」
もっともな質問に
「だってほんとのこと言ったら警察のお世話になってたやろ?」
はやては「のほほん」と答えた。
「違う世界から来たという俺の話は?狂った人間の戯言だと思わんのか?」
「そないな真面目な顔されたらしんじてまうよ。それに(ノーマルスーツ)やっけ?そないな服着てるし」
「だが、見知らぬ人間を庇うどころか家にまで入れるとは・・・親とかは何も言わないのか?」
「・・私、一人なんよ。せやから心配ないんよ。」
「・・・・・すまなかった、俺はこれで失礼する。お茶、美味かったぞ」
帰ろうとしたカナードをはやては急いで呼び止めた。
「って、カナードさん行く当てあるんかい?カナードさんここの世界の人間やないんやろ?お金とかどうする気や?」
「(・・・・・・そういえば、どうするか・・・・・いっそそこらのチンピラをシメて金を・・・)」
「・・・・・なんや、すごく物騒なこと考えてへん?どうせ行くところないんやろ?そなら家きいや。」
「・・・正直申し出はありがたいがいいのか?」
「全然問題あらへんよ、むしろ一人や無くなってうれしいわ。」
「そうなると、俺もここの住人だな、改めて自己紹介だ、俺の名はカナード・パルス。(さん)は付けなくていい、呼び捨てでかまわん」
「わかったわ、よろしくなぁカナード。そなら遅くなったけどご飯や、手伝ってくれる?」
「ふっ、了解した。そうだ、俺以外にだれか倒れていなかったか?」
「いんや、カナードだけやったで、そういえばこんなもんが落ちてたな〜」
そういい、はやては居間のひきだしから手のひらサイズの四角錐の物と楕円形の赤い宝石を取り出した。
「これ、見覚えあるか?」
「いや、無いが・・・・・(なんだ?この感じは?)とりあえず預かっておく。」
こうして八神家に居候が一人増えた。二週間後さらに増えるとは二人とも思っても見なかったであろう。
11運命の子と最強を目指した少年:2007/05/06(日) 14:24:25 ID:???
はい、初投下です。
やっぱり難しいな〜(関西弁が・・・・)
続きはいつになるのやら・・・・・・orz
12通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 14:44:47 ID:???
GJ

カナード&プレアとはこれはまた新しい
次回wktk
13通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 16:19:43 ID:???
乙なの!
プレアとの最終バトル直後なせいか、カナードの性格が丸くなってる気がする。
wktkして続きを待ってます。

……俺もなのは無印やA's主軸のクロスを書きたくなってきたよ。
14通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 17:36:22 ID:???
>13
なら、書くしかないじゃないか!


個人的にはアスランがでてほしいところだが…。
てか、何でアスランの登場頻度は少ないんだろう?
クロスしにくいんだろうか?
15通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 17:46:18 ID:???
難しいというか女々しいから漢らしいなのはさんの踏み台にしか・・・・
16通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 17:48:50 ID:???
>>14
あの原作のせいで、女キャラと絡ませる事にアレルギー感じる人が多いからじゃないかと
17通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 18:06:08 ID:???
シン「アスランとアースラーって名前似てるよね」
1813:2007/05/06(日) 18:36:47 ID:???
>>14
無理ぽ(´・ω・`)
既に、このスレで投下してるSSの方を完結させないといけないから。
……前回の投下からだいぶ経ってしまってるよorz

ただ今、新作の5話の影響をもろに受けてしまい、組み上げてたプロットを大幅改変中。
なので投下は、まだまだ先になりそう。
19通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 18:53:43 ID:???
そうか!シンも全裸で変身すれば無問題
20通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 20:32:48 ID:???
ちょっwww
21通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 20:35:52 ID:???
>>19
エリオ「あの〜、裸の方がいいんですか?」
22通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 20:38:56 ID:???
そして猥褻物陳列罪で女性陣+キラにフルボッコ
23通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 20:48:43 ID:???
シン「疾風三連撃!閃光雷刃撃!!超重炎皇斬!!!」
24通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 20:53:06 ID:???
>>23
それなんてシンの中の人(電童のスバル)ネタだよw
25通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 20:58:58 ID:???
銃を借りてみた。

シン「撃つけど良いよね!!答えは聞いてない!!」

リボルバーナックルを借りてみた

シン「騎士凰牙を舐めるなーッ!!」
26暇人A:2007/05/06(日) 21:05:11 ID:???
「さて、もう終わりだなぁ」
本当はリンカーコアを喪って、先ほどから渦巻く魔力への抵抗が一切なくなったのが原因だったが、それは言わない事にした。
「全然余裕そうだな、お前」
「おにいちゃんも結構大丈夫になってきたんじゃない?」
(いや、堪えているだけだ。兄として・・・)
ふと、マユは真面目な顔つきになった。
「ん、どうした?」
「ん〜っと、あのね。
 わたしがさっきの話をしたのは、真実を知って欲しかったからなんだ」
「あぁ、わかってるぞ?」
まさか嘘が含まれているなどと疑ってはいない。
「うん、それでね。
 決して敵を討って欲しいとかは思ってないよ?
 わたしは少しだけ長生きして、おにいちゃんと話してて楽しかったから」
敵討ち・・・それは今よりも、元の世界にいた頃の記憶を締め付けていた。
「あぁ、わかってるよ。
 でもさ、フェイトを助けてやるのは、駄目かな?」
さっきの話を聞き、俺がこっちに来てから手にした知識を鑑みるに、フェイトがいくら頑張っても得られる結果は好ましいものにはならないのだ。
「好きにするべきだと思うよ?」
「あぁ、ありがとう・・・!?」
次の瞬間マユはその場から消え去った。
シンの右手に、ピンク色の携帯電話と、
「プレシアさん、本当は優しい人だから・・・
 本当に出来たらでいいから、止めて、あげてね?」
という、たったひとつの、本音を残して・・・



暫く泣いていた。
そして、雨が降り始めた。
夜だったのも幸いしてか、人は誰も来なかった。
来ないと、思っていた。
27暇人A:2007/05/06(日) 21:06:41 ID:???
あ、名前間違えたw
上のは「閉じて開く〜〜」の続きです
で、まだ行きます
28通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 21:07:15 ID:???
そういやシンって中の人的にネズミの獣人でもあるんだよな・・・
全裸でヒロイン(主人公)に抱きついた前科ありだしw
29閉じて開く運命:2007/05/06(日) 21:08:57 ID:???
「だぁれ?そこに居るの」
幼い、声が聞こえた。
シンは顔を上げた。
勢いがあまって上がりすぎて、天を見上げる。
(結界が・・・まだ残ってる?)
「あなたも、魔法使いなの?」
もう一度声のする方を見直した。
そこには白いローブの・・・まだ幼い少女が一人、心配そうな顔をして立っていた。



少女に連れられやってきたここは、『アースラ』。
時空管理局という、今まで敵対していた機関の戦艦だ。
そして、ブリッジらしき場所へ案内された。
「高町なのは、今現場の捜索から戻ってきました」
随分仰々しいな・・・でも、少女に軍人気質はやはりなさそうに見えた。
「お帰りなさい。あら、その方は?」
女の声がした。
「あ、この人は、現場で寝てたんです」
なのは、と呼ばれた少女は軽いウソをついた。
(泣いてた事、知ってるだろうに・・・)
「シン・アスカです」
「シンくん、ね?
 いったいなぜあそこにいたの?」
俺も嘘をつくべきなのだろうか?だが、今はそんな事さえわずらわしかった。
「戦ってたんですよ、あんたたちとね」
少女をはじめとして、艦橋内が静まった。
そして、以外にも少女が一番初めに口を開いた。
「リンディさん、ちょっと二人きりで話しできませんか?」
「私と?」
「いえ、シンくんと」
そんな会話に、俺は噴出してしまう。
そして、マユの死に結構堪えてない自分に驚いた。
一度目の死のときは、あんなにも何かを恨んだのに・・・
二度目だから、ではなく、あれが妹でないと自分で気づいていたのかもしれない。
それでも妹以外の誰かとして死ぬ事もなく、複雑になった俺の気持ちは、超然したのかもしれない。
「お前、何がおかしい!?」
「あぁ、すまない。あんたは?」
「ボクはクロノ・ハラオウンだ」
クロノと名乗ったのは、まだなのはより少し年上と言ったところの、少年だった。
「クロノか。悪いけど、俺の話を聞いてくれるか?」
何かが吹き飛んだ気がした。
そして、とたんにフェイトのために何かをしたくなった。
因みに暗に『二人っきり』を回避したのだが、なのはは別にどうといって変化は無い。
「いいでしょう。私はリンディ・ハラオウン。この艦の艦長です」
艦長、か・・・ここの軍人気質の低さにはもう慣れてきていた。
30閉じて開く運命:2007/05/06(日) 21:11:08 ID:???
「最初に聞きたいんだけど、フェイトと戦ってたのは誰だ?」
「あ、それはわたしです」
おずおずとなのはが手を上げた。
「なんで、戦ってるんだ?」
「えっと、わたしは・・・友達になりたいから、かな?」
艦内が一気に静かになった。
俺も目が点になっていたが、
「まぁ、いいや。
 なら、好都合だ」
と、全てを語った。
マユと俺のことは除いて・・・

「それで、これからフェイトを助けに行きたいんだ。
 力を貸すか、邪魔をしない約束をしてくれないか?」
「その前に、場所はわかるのかい?」
横槍を入れたのはクロノ。
「あぁ、大丈夫だ。俺が覚えている」
そうか、とクロノは頷き、
「ならなのは。
 あの女の子については君に一任することにしたんだけど、シンを信じるかい?」
なのはにたずねた。
「えっ!?えっと・・・はい」
「そうか・・・なら艦長、ボクも賛成する事にします」
クロノはため息を吐いた後に、進言した。
「私もそれでいいわ。さっきの攻撃も何処からかわからなかった以上、これしかないもの」
非常にあっさりと決まった。
この艦は馬鹿ぞろいなのか大物ぞろいなのか、シンは真面目に悩んでいた。
31閉じて開く運命:2007/05/06(日) 21:11:52 ID:???
2時間くらいかかるわね。アースラの修理もしながらだから・・・
とは、先ほど艦長に聞いた言葉だ。
シンは重要参考人で、牢にでも入れられるべきなのだろうが、魔力のないことと時空転送事故の被害者と言う事で、なのはと一緒ならば艦内を自由に歩ける事になった。
「ごめんな、つき合わせちまって」
それ故に俺の隣を歩いている少女に謝罪をしておいた。
なのはは、シンと監視者の空気が重くならないようにか、わざわざ立候補してくれたのだ。
「いえいえ、進む道が無いわたしたちに道を示してくれたのは、シンくんだから」
大げさな言い方を至極真面目になのはは言った。
「フェイトのやつ、想われてるなぁ」
「想ってる・・・ことになるんでしょうか?」
「ああ。俺は多分あっちでもここから降りれないだろうからさ、フェイトのこと、よろしく頼むよ」
二重の理由で、降りれなさそうだった。
まず第一に、元敵である。
第二に、魔力の無いことになっているし、コアを取り戻したからと言ってすぐに魔法が使えるわけではない。
要するに、危険なのだ。
「わっかりました、任せてください」
シンはこの少女なら出来ると思った。
シンの見てきた魔法使いが強い理由、マユ達には当てはまらないとしても、それは意志の強さだ。
その点で、フェイトは強い。しかし、歪められている。
対して、なのははさらに強い。そう思うのは、穢れのない、知らないこの少女の瞳の力だろうか・・・


ついでに言うと、穢れてしまっている自分では、フェイトは助けられないかもしれない。
そのことだけは、辛かった。


「到着まで後もう少しです。シンさんは部屋にいてくれませんか?」
艦橋にいた女性、たしかエイミィと言ったか、がシンを見つけてそういった。
因みに逆らう理由も力も無いので、シンは大人しく与えられた部屋へ向かった。
そこからも見えた、こんな形で戻って来たくは無かった、『時の庭園』。
(ついに、最後の戦いなのかもな)
終始祈る事のみが戦闘中のシンの役目になっている気がするが、なに、気にする事は無い。
32閉じて開く運命:2007/05/06(日) 21:13:38 ID:???
「なのはは出来るだけ戦わないで。
 あの女の子を『助ける』気があるのは、悪いけど君とユーノだけだからね」
クロノは半々な気持ちをなのはに述べた。
本当は、説得とかを手伝いたいんだけど・・・
「うん、ありがとう、クロノくん」
それでも、なのはは文句など決していわなかった。
「それじゃあ、作戦開始だ」
本来クロノがいうべき言葉でもない気がするが、こういった場面でのクロノへの信頼と言うのはとても高く、全員が応答した。
そして、作戦が始まる。

作戦は、なのはとユーノ、クロノ、その他大勢A、その他大勢Bに分かれて、それぞれの目的を達成する、と言うものだった。
(なのはは純戦闘員じゃない以上、個人的に動くのは僕だけだ)
クロノは一気に攻め入って、ジュエルシードの回収と『庭園』の機能停止が役目だった。
詳しい地図をシンが提供していたため、作戦は思った以上に楽に進んでいた。
クロノも例にもれず、どんどん進んでいた。


一方なのはたちは、目的が何処なのかがわからなかった。
が、アースラの存在は知られているのであろう、捨駒的存在が先ほどから幾度か見えていた。
フェイトが戦うためにいるのなら、もうすぐ出会えると言う確信があった。

そして、全ての人が、乗り越えるべき敵と出会う。


クロノは先ほどまでの傀儡と違い、魔道士が出てきた事に少なからず驚いていた。
が、それくらいで判断を誤る人間ではない。
それに、シンにそれとなく存在は聞いていた。又聞きだが・・・
「手加減は出来ないからね」
する必要も無い。
これも、プレシア・テスタロッサの狂気のひとつなのだから・・・
「うっせえよ、『カラミティ』」
カラミティ、それが、長身の男のデバイスの名前で、前形体は文庫本。
その能力は、3個の砲門を持っているものだった。
確実に強いの範疇である能力だろう。が、
(なのはにもいえる事だけど、遠距離タイプのくせにでしゃばりすぎだ・・・)
それに、このタイプの弱点はわかり易すぎる。
「おらおらおらぁ!!」
光の収束し始めたタイミングの早いものから優先的に避ければいいだけなのだ。
クロノは無言で男の隣まで行き、手に持つ杖で一つの砲門を破壊、魔術で一門破壊、残ったのはバインドをしておいた。
そして、少々躊躇いはしたが、その魂を開放してやる。
「最後に聞こうか・・・お前の名前は?」
「オルガだ・・・」
オルガは、とても清々しい気分だった。
「覚えておこう。せめて魂は自分の世界に戻る事を祈るよ」
クロノがいうとオルガは憑き物が落ちたように血色をよくし、微笑んで消えて行った。
33閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:14:39 ID:???
ところ変わって、戦艦アースラ。
シンの元に、大きな犬が現れた。
「あ、アルフ?」
今は敵対している、フェイトの使い魔。
「シン」
しかし、声のするほうへ向かっても、攻撃どころか悪態ひとつ飛んでこなかった。
「どうしたんです?」
「フェイトを、逃がしたいんだよ・・・
 もうあんなところに居ちゃいけない・・・」
アルフはそういうとその場にへたり込んだ。
言葉は足らなくても、マユに聞いた事を付け足せば意味は痛いほどに分かった。
(俺の魔力を感知したのか・・・)
それでも、プレシアに対するシンの態度を見ていたアルフがシンの所に来るとは思えなかった。
(いや、こいつもやっぱり、フェイトのためを思ってたんだろうな・・・)
だから、少しでも可能性のあるシンを、敵艦であると言う危険を顧みずに頼りに来たのだろう。
どこか安心したような寝息を立てるアルフに「行ってくるよ」といって、シンは艦橋へ向かった。


「なんだ、こいつは!?」
その他大勢、もとい潜入班Aは、オレンジの髪の不気味な少年に行く手を阻まれた。
「おりゃあ!滅殺!!」
彼が先ほど取り出したデバイス、名は「レイダー」。前形体は、ゲーム機だった。
形状は、背中に羽をつけ右手に棘の突いた痛そうな球を一球持っている、どちらかと言うと個性的でシンプルなものだ。
潜入班の局員のデバイス、杖では大体二度の攻撃で折れてしまう。
「魔法を使おう、強力なものを」
誰かが言った。
「バインドを」
また、誰かが言った。
このような状況では普通、一人のリーダーがいるべきなのだが、クロノの不在に際してそれを決め忘れていた。
が、しかし隊列は乱れることなく、バインドを放ち、他方では杖を犠牲に進行をとどめ、また他方では魔術の詠唱をしていた。
それは運が良かったのか、彼らの力なのか、個人個人が巧くその場に適応していた。
そして、何度もの攻防の果てに、8度目の魔術でついに少年は倒れた。
悪態をつきながら、それでもどこか幸せそうに、少年は消えていった。
終わってみれば死者は結局0人で、補給は必要だったが、先に向かえたのであった。
34閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:15:57 ID:???
同じく潜入班のもう一般は、思わぬ敵に苦戦していた。
その少年には、遠距離の魔法がまるで利かなかったのである。
「うざい」
脱力した声を出しているが、その手に持った鎌の力は折り紙つきだった。
今にもその凶鎌が振り下ろされようと言うところに、赤い光が邪魔立てした。
「なんだ、お前?」
光の球の発射地点に脱力した目を向け、声を億劫そうに発した。
「覚えてないのかよ、俺のこと?」
そこに居たのは、赤い髪、赤い目の少年。
ほんの数時間前に名前以下を思い出した、シン・アスカであった。

邂逅を果たすと同時に、シンは両手にナイフを出現させた。
それを見ると、最後の一人に当たる少年、シャニは歪んだ笑みを浮かべた。
「何だよ、お前。敵討ちってやつ?」
(仇討か・・・見ようによってはそうなるのかもな・・・でも)
「そんなんじゃない」
「へぇ?なら、何だよ?」
何だ、そういわれて、シンは軍人になった頃の決意と、今の状況が似ている事を思い出した。
あの頃も今も、シンはマユと同じ境遇の人間を救いたいだけなのだ。
(ま、前は失敗しちまったけどな・・・)
それは、シンの記憶が語った事実。
「何だ、とかいわれたらわからないけどさ。今度は、絶対に間違えない」
「あぁ?なに言ってんだ、お前?」
喋りながら、大鎌をシンに振り下ろす。
それを手にしたナイフで防ぐが、あまり効果は得られない。
「くッ!」
ナイフは破損しはしなかったものの、シンは軽く吹き飛ばされる。
「はぁああぁ」
そこへ、追撃が来る。が、シンはナイフを地面に捨てた。
(このナイフじゃあいつは多分倒せない)
だから、シンは無手で凶刃を向かえた。
その手で、鎌を掴むために・・・

そして、シンは鎌を掴み、それを奪い取る。
「なっ!?」
「これで終わりだ!!」
シンは鎌で、出来るだけ痛みのなさそうなところを、斬った。
(これで、十分だからな・・・)
「消える・・・!?」
「あぁ、お前がマユにしたことだ。
 礼を言うべきことだけどな」
怪訝な瞳を向けられ、シンは付け足す。
「大丈夫だ。きっと、なるべき姿になるだけ」
言って、シンは気がついた。
それは、自分に『マユは辛くないんだ』と、言い聞かせているのだ、と。
35閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:17:25 ID:???
そんな心境を悟られたくなくて、シンは駆け出した。
こっちに来てはじめて、元の世界にいた自分と同じような嘘を、自分についたような気がした。
やはり戦えば人は歪むのかもしれない。
歪まなかったなのはたちを羨ましく思いつつ、フェイトを探すシンであった。
「大丈夫ですよ。あなたはまだ取り戻せます」
声は、ポケットから聞こえた。
主はマユの携帯、これがマユのデバイスだったのだ。
「サンキュ。でも、俺は・・・」
「わかってくれますよ。
 今のあなたは、聞きたくないことに耳を背けはしないでしょう?」
なぜだろうか、シンは、全く違う口調と声なのに、マユを彼女の中にイメージしてしまう。そして、安心できる。
「そう、だな」
シンが自分の主でもないのに励ましてくれるデバイスに感謝を述べた瞬間、探し人を、ついに見つけた。

「フェイトちゃん!!」
なのはは叫ぶ。
今戦っている、闇に輝く、綺麗な少女の名を・・・
「やめようよ、こんな事!!」
「なら帰って。母さんが五月蝿いって・・・」
フェイトは、親を護っているだけ。
そんな事実が、シンにはとても辛かった。
「シン!!」
アルフの声に、シンは振り返った。
「もういいんですか?」
「ああ、あたしばっかりのんびりしてられないからね」
もう大丈夫と、腕を振り回し、
「実は助けてもらったんだよ、あの後見つかっちゃってさ」
などと言った。
「それで、フェイトは?」
本当に心配そうなアルフの声。
「大丈夫です。今、なのはと一緒に乗り越えるべき壁を乗り越えようとしているところですから」
そう、乗り越えるべきものなのだ。
母の呪縛と、決して存在しない嘘の記憶を・・・


「どんな事をしても、死んだ人間は元に戻ったりしません。
 どんな魔法を使っても・・・過去を取り戻す事なんて、出来るもんかぁ!!」
「いいえ、アリシアは戻ってくるわ、わたしの元に。アルハザードに行けば!!」
「そんなわけ無いだろう!そんなの、あなたも良くわかっているはずだ!!」
クロノには許せなかった。才気に溢れた人が、狂気に落ちたと言う事実が・・・
「五月蝿い子供ね・・・親の顔が見て見たいわ」
「なにをっ!!」
クロノはデバイスを構え、光球を発する。が、
「なっ・・・」
それは何事も無くかき消されてしまう。
「弱いわね・・・」
研究者と言えど流石、この歳になると魔力も相当なものになるらしい。
彼女の発した魔法に、クロノは弾き飛ばされてしまった。
36閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:18:11 ID:???
「フェイトちゃん!!」
叫び続ける。それしか多分、自分を正しく伝える方法を人は持っていないのだ。
レイジングハートとバルディッシュは、全てを彼女等に託している。
どんな立場に彼女らがいようと、間違えないと、彼女らを信じて・・・
「フェイト!」
シンも名を呼ぶ。
言うべきことが何かはわからないけど、何かはわからないけど、言いたいことがあった。
「シン!?」
フェイトはそんな彼の姿を見て、驚いていた。
「やめるんだ、フェイト!!」
昔、自分はこんなシチュエーションで、同じく金髪の女の子を救えなかった。
でも、今は違う。
あの時はシンの仲間も皆彼女の敵だったけど、今は皆、シンと心を同じくするものなのだから。


吹き飛ばされたクロノは、そこにあった傀儡と戦っていた。
能力的には明らかに自分よりは下でも、問題なのは圧倒的な数。まさに圧殺地獄である。
(ボクがここにいればこいつらはボクをねらう、か・・・)
それもいいかもしれない。
少なくとも、なのはの目的が達成するまでは、ひきつけていてやるのも悪くは無い。それに・・・
(彼も、戦えたんだね・・・)
あの赤い瞳の少年を、クロノは信じてみる事にした。


フェイトのバルディッシュから発せられる光になるべく当たらないように、なのはは戦う。
(と、言うより逃げてるだけだな・・・)
このままじゃ駄目だ。
この状況はシンにも経験があったから、今はなのはが何を言っても意味が無いのが良く分かった。
「なのは、戦え!」
だから、フェイトにたたきつけられ急降下してきたなのはにそういった。
「へ?」
「お前だってわかっているだろ?だから、あの時お前たちは戦っていたはずだ!!」
勝たなきゃ、決して語弊なく言葉が通じるはずが無い。
ましてや友達になりたいんなら・・・
「うん、やってみる」
上を見上げ、急上昇していった。
その顔は、どこか安心させてくれるような、凛々しい顔だった。
37閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:20:29 ID:???
「戦うよ、フェイトちゃん。
 二度目になっちゃうけど、わたしが勝ったら、今度こそ話を聞いてもらうから」
無言で、しかし頷くフェイト。
「バルディッシュ」
「Yes,sir」
「レイジングハート」
「Yes,my master Shooting mode」
互いにデバイスを呼び、互いがその返事をする。
シンのデバイスは厳密には彼のものではないから、それが妙にすごい事に見えて、少しだけ羨ましかった。

(フェイトちゃんに勝つには・・・)
なのはの技は確実に遠距離形と呼べるもので、動き回る相手への命中精度にかけている。
「貫け、轟雷」
「Thunder Smasher」
そんな事を考えていると、フェイトが先制をした。
「レイジングハート!!」
「Frier Fin Acceleration」
その攻撃を避け、なのははそのまま『一つの魔法』を発生させ、そのままレイジングハートを構えた。
「Shooting mode」
そのレイジングハートの声にフェイトははっとして逃げようとするが、
「さっきの魔法!・・・」
その行動はなのはのひらめきによるバインドで無意味となった。
「これがわたしの、『全力前回』ッ!!!!!!!!!!
 ディバイン・・・」
「Buster」
これが、なのはの最高の技、なのだろうか。
「フェイト!!」
アルフが叫ぶ。
「大丈夫、なのはだってしっかり考えてるよ」
ユーノがそれを宥めるとおり、建物まで光が届いてない。
これなら大丈夫だろう、!マークがありえないほどついてたけど、多分。
フェイトは地面にたたきつけられそうになったが、それをなのはが支えてやった。
そして、しばらくシンが気絶したフェイトを膝枕で寝かせていた。
クロノが心配だから・・・皆にそういって、先に行ってもらった。
38閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:21:23 ID:???
「大丈夫か、フェイト?」
「・・・・・・シン・・・無事だったんだ・・・」
さっきからずっとシンの姿も捕らえていただろうに、フェイトはやはりシンを心配していた。
「フェイト・・・ごめんな、俺・・・」
「母さんを・・・止めに行くんだね?」
フェイトの問いに、シンは臆せずに答えた。
「ああ・・・悪いけど、邪魔はさせない」
あの人には、いろいろと因縁があるから、と
「わたしもいくよ、シン」
「え?」
「母さんに聞いたんだ。
 わたしは、普通の子じゃないんだって・・・」
それは、入れ違いで聞いていないアルフ以外、ここにいる誰もが知っている事だった。でも・・・
「知ってたならなんで、なんでまだお前が戦ってるんだよ!」
「それでもやっぱり・・・認めて欲しかったから・・・」
親に認めて欲しい・・・それが、小学生程度の歳の少女の考えるべき事なんだろうか?
「でも・・・違ったんだね・・・」
「へ?」
「シンは、なのはは、アルフは、こんなわたしを、認めてくれていた・・・」
それは違う。
「認める、なんていうなよ、フェイト。 
 俺たちは『仲間』で『友達』だろう?」 
「仲間・・・友達?」
「ああ、そうだ。
 なのはやユーノが違ったとしても、これから何とでもなる。
 未来がある。俺たちの作る、明日がある」
この決意こそが、シンがあの失うことばかりの戦争の後、唯一手に入れた、大切なもの
「だから・・・一緒に帰ろうぜ?
 何があっても、俺たちは生きるんだ」
命を大切に・・・軍人にそんなこという資格は無いかも知れないけど、して欲しかった。


「クロノくん、大丈夫!?」
「やあ、なのは・・・こっちは大丈夫
 キミも、大丈夫みたいだね」
なのはの顔を見て、クロノは成功を確信した。
「じゃあ、行こうか。数が数だから、手伝ってもらうよ。いいね?なのは、ユーノ」
「はいっ!」 
「うんっ!それに、アルフさんも」
「わかってるよ」
とりあえずアルフは、数に入れてもらえてうれしいと感じた事を、胸にしまっておく事にした。
39閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:22:04 ID:???
「また来たの、あなた?」
もう喋る事も億劫そうに、プレシアはクロノを睨んだ。
「もう何人か来る予定はあるけどね、
 降参するなら、今のうちだよ」
「冗談じゃないわ。そんな事で、あきらめられるわけが無いじゃない」
クロノの挑発に、プレシアは答えた。
前振り無しで光る球が発せられるが、先ほど見ていたクロノは何とか反応し、防いだ。
「なのははジュエルシードを!
 あれをこっちに持ってくれば、あっちはおしまいだから」
ユーノはバインドをプレシアに迫らせながらなのはに言う。が、
「させないわ」
そのバインドを払い、ユーノに魔法を当てる。
「ユーノくんっ!!」
つい気を取られたなのはは、二はつ目の魔法が自分に迫っている事に気づけずに、直撃してしまう。
「なのはっ!」
クロノは防御しながら彼女の元へ駆け寄る。
「大丈夫・・・ちょっと痛かっただけだから・・・」
魔法を直撃してちょっとと言ってられることは流石だが、しかしこれではきついかもしれない。
そこへプレシアが追撃をしようとする。が、
「バインド!?なぜ?」
その手にはバインドが巻きつけてあり、魔法は不発に終わる。
その鎖の元には・・・
「あたしを数に入れない癖は、治らないものかねぇ」
隠れていたくせにそんな口をたたく、アルフの姿があった。
「なのはっ!!今だよ!!」
「はい!ジュエルシード、封印!!」
青く光るロストロギアは全て、なのはのレイジングハートの元へ収束した。
「よしっ、これで・・・」
絶対優先の条件の一つをクリアした。



そこへ、魔法使いの隊が到着した。
その魔法使いたちが、部屋を捜索しだす。
そして、一つの扉を開くと共に、ジュエルシードの封印によって放心していたプレシアが、反応した。
「私のアリシアに、近寄らないで!!」
そこへシンとフェイトが到着していた事に、誰も気づきはしなかった。
40閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:23:06 ID:???
「それが・・・あなたの本当の娘ですか?」
クロノが問い詰める。
『それ』とは、大きな水槽のようなものに入ったフェイトに瓜二つの少女。
「あれが・・・そうなの?」
なのはは悲痛そうな顔をする。
ユーノやアルフも、それと変わらない。
「その子を生き返らせるなんて・・・そんな事、出来るわけが無いのに」
「出来るわ。言ったでしょう?アルハザードへ行くって!!」
クロノの言葉も、最早届かぬほどに乱心していた。
「あなたは・・・フェイトちゃんのことをどう思ってたんですか?」
なのはの言葉。それは、親から子への愛情のほどを聞くという、いわば異常なものだった。
「大嫌いだったわ・・・
 あんなお人形みたいな子、作り出したときから、ずっと!!
 そうよ、大嫌いだったのよ、フェイト!!」
が、それ以上に異常な返答を、フェイトに向けて言い放った。
その言葉で、皆がフェイトとシンに気づいた。


「フェイト・・・」
シンが、隣に居るフェイトを気にかけていた。
「大丈夫・・・」
全然そうは見えないんだが、フェイトは前進しだした。
そして、プレシアの前までやってくる。
「母さん、もうやめよう?
 こんなことしても、意味、無いよ・・・
 それに、わたしもいるから・・・」
ここへきてもやはり、彼女は母を信じたいのだ。
「フェイト・・・」
駆け寄ろうとするアルフを、シンが止める。
それは、フェイトがしたい事を優先させたかったから、と言うよりも、最後の決別のときをやろうという思いのほうが強かったかもしれない。
「やめれないわ。
 あなたじゃ意味が無いもの」
でも、そんなフェイトの気持ちを、プレシアは汲んではくれなかった。
「フェイト・・・」
シンは、フェイトの元へ行った。
そして、ただ頭を撫でてやった。
「あら、あなたも来ていたのね?」
プレシアは今までシンのみたことのない表情をしていた。
「はい。あなたを、止めにきました」
本当はこんな事をしたくなかったけど・・・
「止めてくれっていっても、止めてはくれないんですよね?」
元の記憶によればあまり好んでなかった敬語で、精一杯の、敬意を込めて・・・
「なら俺は、俺のするべきことは・・・」
頷くプレシアを、ただ、
「あんたを止める!」
マユの携帯電話が、二本のナイフに変わる。
41閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:25:56 ID:???
「フェイトちゃん・・・」
なのはが、心配そうにフェイトによっていく。
「大丈夫だよ。一緒に、母さんを止めよう?」
その心配は、確実にフェイトを暖かく包み込み、決心を固めさせる。
「一緒に・・・うん♪」
なのはは、かつて誓った約束と、ちょっと前に誓った約束を果たすため、そして、フェイトのために。
フェイトは、母の、いつも心配してくれたアルフのため、『仲間』と『友達』を知るため、そして、ちょっとだけ、なのはのために。
それらの『ため』は、全て一つの目標へ・・・
(あの人の言った、『運命ではない、未来』、それを、手に入れるために・・・)


「付き合ってられないわね・・・」
圧倒的戦力を前にそう吐き捨て、プレシアは立ち去ろうとしていた。
「まって、母さん!」
「だめだ、フェイト!!」
シンはそれを追おうとするフェイトを止めようとするが、手が届かない。
「こうなったら、アルハザードは私の魔力で!!」
アリシアに近づき、魔法の詠唱を始める。が、
「何ッ!?」
突然、プレシアのいる場所の床が抜けた。
「魔力が暴走したんだ。
 個人の力で名前しか知らない場所にたどり着くなんて、出来たとしても体が持つはずが無い」
クロノが言うには、それはたとえジュエルシードがあっても同じことらしい。
「ああぁぁぁぁっぁあああ!!!」
「母さん!!」
フェイトは、プレシアのいる今にも沈もうとしている床に飛び乗った。
「待て、フェイト!」
シンもそれに続き、なのはたちも行きかけたが、
「いっちゃだめだよ、なのは」
「君も待つんだ、アルフ」
冷静な男が二人、それを止めた。
42閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:26:42 ID:???
「母さん!!」
「待てよ、フェイト」
追いつき、フェイトの腕を掴んだ。
「放して、母さんがっ!!」
「あの人を救って、どうするんだ!!」
「え?」
シンにもフェイトの気持ちは痛いほどわかった。けど・・・
「もう駄目だよ、あの人は。
 捕まって、牢屋に入って、死ぬだけだ・・・」
「でもっ」
(生きていたほうがいい。そんなのはわかってる!!だけど!!)
「行かせてやれよ。もう次元振なんてのは起きはしないし、アルハザードにいってもあの人は犯罪を犯したりしない」
それが論点で無いことだって、わかっている。
「それでも、わたしはっ」
地は、今も引き裂かれ続ける。
「くそっ!!フェイト!!」
シンは手を出した。
「俺はお前に生きて欲しい。生きて帰ろう、な?」
もう、嘘の混じった気持ちを口にするのはやめた。
ただただ、自分の願いだけを、告げていた。
「・・・・・・うん」
43閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:29:36 ID:???
「クロノ、アルフ。フェイトを引っ張ってくれ」
地が割かれたせいで、地面に高低が出来ていた。
「シン、キミも早く!!」
フェイトを引き上げた後、ユーノがシンをせかした。
「虚数空間が侵食してきている。もう時間が無いんだ」
クロノも心配そうに言っている。だが・・・
「悪いな、携帯落としてきちまったんだ。
 先に行っててくれ」
それはデバイス。大事なもの。それはわかっていた。が、
「何言ってるの?シンくんもいそいで!!」
「お前こそ何言ってるんだよ。
 もしレイジングハートだったら、お前だって行ってただろ?」
「そうだけど・・・でも!!」
「早く行けよ、お前ら。
 俺もすぐに戻るから」
シンは来た道を戻っていった。
そして、非虚数空間で念話を使った。
(クロノ、急げよ?)
(わかっている。君も早く来い!!)
いい男だ。
優しさを隠す事が出来るし表にも出せる人間なんて、以外と稀だからな・・・
(悪かった)
何か文句が聞こえてきた気がするが、もう、それもいい。
(ユーノ、あんたとももっと話したかったな・・・)
(何言ってるんですか?)
こいつは余計なほどに責任を感じていたらしいな。でも・・・
(なのはに伝えておいてやってくれ・・・フェイトはいい奴だから、頼むって)
それだけに、こういうことも任せれる。
(なっ!!)
シンは携帯を拾い、崩れ行く床の上に立ち止まった。
先ほど鎌を奪ったとき、勢いを殺しきれずに斬った足が痛んだ。
(それから二人に・・・ごめんとありがとうを・・・)
そして、念話をやめた。
ユーノもクロノも男だ。きっと、立ち止まりはしない。
(わかってくれとは、言えないけどな・・・)
足の怪我を引きずってたら、魔法の使えないあいつらの足手まといになる・・・
一度は、いや、もう何度も捨てた命のために、子供らを危険にさらすのはごめんだ。
44閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:30:22 ID:???
「なぁ、お前は何だ?」
デバイスに話しかける。
「はい?」
「最後に聞いておきたかったんだ。名前は?」
「名前は・・・無いです」
思いもよらない返答だった。
「なんでだ?」
「マスターを見て、私は恐くなってしまったのです。
 大切な人に、忘れられる事が・・・」
シンが、マユを忘れたように・・・
「でも、それは違うだろ?忘れてたって、思い出せるさ。
 名前があれば思い出しやすいかもしれないし・・・」
「その通りでした。まるっきり、私の早とちり、と言うか・・・」
一旦言いにくそうにした後、
「マスターの兄を嘗めていたのかもしれません」
「全くだ。なら、俺が名前をつけてやるよ・・・」
死ぬときに名無しのデバイスじゃあ、辛すぎるもんな、なんて事を思ってると、ついに足場が落ちた。
「すみません。あなたにつけてもらう名前は、聞けそうにありません」
足場など気にせずに名前を探していたが、その思考はさえぎられる。
「どういうことだ?」
「これからあなたをどこか異世界に転送します」
「な、そんな事が出来るのか?」
「はい。とはいえ、私は全ての能力を使い果たす事になって、長く眠りにつく事になりますけどね・・・」
それが何を意味するのかは、容易に想像できた。
「だめだ、そんなの。やらせてたまるか!!」
それでは、ここまで来た意味が無い。
「いいえ、これはマスターとの最後の盟約です。あなたがなんと言おうと変える事は出来ません」
デバイスが輝き始める。
「これでも私は心残りは無いのですよ?
 主の後見人に仕える事の出来るデバイスなんて、そう多くはありませんから」
今まで見た事の無い、魔法陣。
「何処に飛ぶのかはわかりません。が、きっとあなたのもといた世界に返れるでしょう」
世界には重力に似た見えぬ糸がある。
その糸はその人間が永くあり続ければあり続けるほど強くなると言う。
「元の・・・世界・・・」
「ああ、唯に一つの心残りは、あなたに名前をつけてもらえなかった事か・・・
 時が、後少しでもあるならば・・・」
魔方陣はおおきく発光し、シンを包み、そのままシンは気を失った。
(次に目が覚めるのは・・・俺の居た・・・世界・・・か・・・)
気を失ったのに、シンの目からは涙が溢れ始めた。
45閉じて開く宿命:2007/05/06(日) 21:35:08 ID:???
シンの、今までずっと戦い続けてきた男の降り立った世界は、暗い世界だった。
しかし、シンにとっては十分すぎる光があった。
偽者の優しさに触れたシンは、それが偽者だと気づけなかった。
それ以上に、マユの本当のやさしさが強すぎたから。

そしてシンは、出会って、出会って、別れて、出会った・・・
それは老若男女さまざまだったが、それぞれがそれぞれのやさしさを持っていた。


そして、もう一度、シンは『今までいた』世界に、降り立った。



「恐い夢でもみてるんかなぁ?」
そこにあったのは、始まりの前の、休暇のような、日常だった。
46暇人A:2007/05/06(日) 21:40:17 ID:???
ここでひと段落です。が、
え〜っと、実は『ここまでプロローグ』です。
と、言うのはこの物語ではシン、キラ、アスランを引っ張り出すのが目的ですから、一人出しただけだとやっぱり・・・


てなわけで、エ〜ス時代を・・・書く気になったら書きます。
伏線も張っておいたからシンの立ち位置はバレバレですけどねw
47通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 21:42:04 ID:???
>ここまでプロローグ

なにいいいいいいいいいい!?
すごく壮大なプロローグだった・・・・・・
48暇人A:2007/05/06(日) 21:45:08 ID:???
追申
途中までタイトルが素で間違ってるとか言う突っ込みはやめてください

と、はやてのしゃべり方に違和感あったら教えてください
49運命の子と最強を目指した少年:2007/05/06(日) 21:47:25 ID:???
>ここまでプロローグ
GJです。
プロローグが壮大だ〜。
50通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 22:04:11 ID:???
これは期待するしかないな
51アスランVSなのは:2007/05/06(日) 22:04:20 ID:???
背景:A's時

「もうすぐで…闇の書が完成するんだ!邪魔をするな!!」
パリィィイイン!
自分の中で弾ける種から膨大な量の魔力が溢れだす。

「レイジングハート!」
『All right, my master.Shooting mode stanby!』
目の前の蒼く、男にしてはやや長めの髪をした少年の瞳が光を失い、目付きが鋭く変わる。
なのははレイジングハートの尖端を深紅のバリアジャケットに身を包んだアスラン・ザラという少年に狙いをつけた。
『Divin Buster EX』
カートリッジが消費され、環状魔法陣およびリングが三つ展開され、発射体勢に入るなのは。
しかし、いつの間に接近していたのか、もうなのはのすぐ近くにまでアスランは接近していた。
だが、チャージ完了まで刹那も無い。
ほぼゼロ距離でなのはのディバインバスターを放った。直後にレイジングハートから伝わる衝撃。
桜色の奔流はなのはの目の前で大きく膨らみ、直進するはずの魔力が弾け、周囲に霧散して行く。
尚も流れ続ける奔流の隙間から見え隠れする蒼い髪。明滅する光の中でもはっきりと識別出来る緑色の瞳。激しくなびくアスランの深紅のバリアジャケットが、なのはのディバインバスターの威力の凄さを物語る。
「何で?」
驚愕を隠せないなのは。
なぜアスランは落ちないのか?
全てはアスランの左腕を覆う盾にある。
ディバインバスターが発射される刹那でアスランは盾を突きだし、突きだした盾からAMFを発生させた。
放たれたディバインバスターはAMFにより無効になる。
「レイジングハート!」
なのはは奔流を断つ。
『All right』
途切れる閃光。
「ジャスティス!」
『サーベル』
アスランの両手に現れる白い筒状の棒。
空洞から紫電を伴い発生する高密度に圧縮された魔力刃。
両膝部と脚部にかけても魔力刃は発生する。
計四本、四カ所。
アスランは両手のそれを振り上げなのはに向かって振りおろした。
ラウンドシールドを展開するなのは。
52アスランVSなのは:2007/05/06(日) 22:06:52 ID:???
なのはの防御力は高い、故に並大抵の攻撃では破られることはない。
それはアスランにとっても同じであった。
振り下ろした二刀の剣はなのはの障壁により、あっさりと弾かれる。
なのはは障壁を解除、距離をとろうとするが、アスランの攻撃は終わってはいなかった。
右脚部魔力刃による斬撃。障壁を解除したばかりだ。展開できない。
瞬時にそう判断したなのははフライアーフィンを発動させ後退する。
アスランの斬撃がバリアジャケットをかすめた。
「レイジングハート、一旦距離をとって体勢を建て直すよ?」
『All right』

『グラップルスティンガー』
アスランの左腕の盾から発射されるバインドがなのはの腰に巻き付く。
「ッ!?」
バインドの解除を行おうとするが、あまりに見慣れないバインドのためなのはは一瞬、術式解除に取り掛かるのが遅れた。
そのバインドは術者と対象者を繋ぐバインド。
そして、一瞬の遅れがなのはをさらに追い詰める。
突然全身にかかる衝撃。
猛烈なスピードで接近してくるアスラン。
いや、はなのが引き寄せられているのだ。
アスランまであと五メートルというところで不意に解除されるバインド。
突然のことにバランスを崩し、つんのめるなのは。
目の前には紅い魔法陣を2つ展開し、さらにその前方に増幅リングを展開したアスラン。
急収束していく魔力。
「仕方ない…、仕方がないんだ!!討たなければ!!!」
『アムフォルタス』
深紅の魔力の塊から轟音を立てて巨大な奔流が二本、なのはに向かって放たれた。〜完〜
53アスランVSなのは:2007/05/06(日) 22:09:52 ID:???
以上です。
アスラン云々の話がでてたのでちょっと書きたくなって書いてみました。

ちょっと強く書きすぎたか?

背景的にははやて側のアスランという設定DEATH。
駄文ごめんなさい。
54通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 22:26:41 ID:???
投下しようと思ったけど……明日にしたほうがいいのか?
55通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 22:27:59 ID:???
カモン!!
56通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 22:28:28 ID:???
ばっちこーい!
57ガンダムし〜どD´s:2007/05/06(日) 22:34:01 ID:???
要望が出たので投下します。

魔道戦士まじかるしん8話a 休暇1日目Aパートオーブ編

ここはオーブにあるとある墓地。
たくさんある墓の中の一つに、シンの家族の名前が書かれた墓があった。
墓には綺麗な花が添えられている。
その墓の前にシンはいた。
「父さん、母さん。マユ……」
ここに来るのも実に3年ぶりだった。
自分がここを離れ、ミッドチルダに移り住む前に一度来たっきりであった。
シンは、手に持っている一等陸士のバッジを手に取る。
「いろいろ忙しくて言うのが遅れたけど、俺、時空管理局で働いてるんだ」
シンは4年前より少し前、家族と過ごしていた日々を思い出す。
3年前にミッドチルダに住み始めてから久しぶりに帰ると、故郷の町は既に面影もなく、自分が住んでいた付近もショッピングモールに変わっていた。
「あと、マユ。これは忘れ物」
シンはそういって、黒く焼け焦げた、少しだけピンクが残っている携帯電話を取り出す。
マユが使っていた携帯電話だ。
「ごめんな。ここを離れるときに、3年前に置いておくつもりだったんだけど……」
その時は、唯一残った家族の形見だと思ったからずっともっていたいと思った。
だが、携帯を買ってもらい、喜んでいるマユを思い出す。
それで、やっぱりマユに返そうと思ったのだ。
シンは、ここの主にちゃんと許可をもらい協力してもらって、マユの遺骨のそばに携帯を置く。
「またくるから………」
そういって、シンは墓地を後にする。
そのあとシンはレンタルバイクに乗って海岸線を走る。
ここだけは以前と変わらない。
よく家族と散歩に行ったときの事を思い出す。
バイクを走らせていくと目当てのところに到着する。
その場所は、4年前の事件でなくなった人たちへの慰霊碑。
シン自身、あの事件の被害者でもあるから立ちよりたかったのだ。
シンはバイクを降り、慰霊碑のほうへ行くと、別の人が慰霊碑に来ていた。
数は3人だろうか……
しかし、シンはそのうちの二人を見て驚く。
二人ともかなりの有名人…いや有名どころではないだろう。
二人とも自分より年上みたいだが、未だにどこか少年のような感じがぬぐえない女性。
髪は金色の髪を短くしている。
もう一人はピンク色の髪を長く伸ばした女性で、近くにピンク色のロボットがピョンピョン跳ねている。
どの二人も、おそらくオーブ……いや、この世界で知らない人はいないほどの大物人物だった。
「ラクス・クラインに……カガリ様?」
一人は全世界的にミッドチルダでも有名な歌姫。そしてもう一人は、この国、オーブの代表の娘なのだから。
58ガンダムし〜どD´s:2007/05/06(日) 22:36:06 ID:???
「もう4年になるのですね……」
慰霊碑の前で、ラクス・クラインは寂しげに言う。
横にいる男性と女性。
女性の方はこの国の代表、ウズミ・ナラ・アスハの娘、カガリ・ユラ・アスハ。
娘と言っても、彼女は本当の娘ではなく、ウズミが養子として引き取ったのだ。
カガリ自身もそのことは最近になるまでわからなかった。
そして、唯一血のつながっている家族が、そばにいる弟(カガリ曰く)のキラ・ヤマト。
この日は、決まってこうやって3人で集まっている。
本当はもう一人いるのだが、その人物は今は急用でいない。
「あの事件は、私も現地へ行ったから良く覚えている。とても悲惨だった。助かったのも子供が一人だけだって話だからな」
4年前に起こった謎の魔力爆発事故。
オーブ、ザフト、そして時空管理局が調べ上げたが、未だに理由がさっぱりわからない。
誰かが偶然ロストロギアでも発動させた。もしくは故意にやった。ブルーコスモスの仕業。
未だに謎が耐えないこの事件。
わかっているのは、ただロストロギアを使っていることだけ。
「民もまだ不安でいる。いつまたあのようなことが起こるのかって……」
まだ解決していないゆえに、また起こるかどうかわからない。
そういう気持ちが国民を不安にさせている。
「ええ。ですから私が歌い、人々の心を少しでも癒せれば……」
ラクス・クラインは世界的に有名な歌姫で、あの事件が起こってからは、毎年慰安コンサートを行っている。
ちなみに、3人が知り合ったのもこれがきっかけである。
ラクスが初めてコンサートに訪れたとき、ラクスのボディーガードとして選ばれた、弱冠14歳ながらもプラントが独自に持つ組織「ザフト」のトップガンの証でもある赤服を見にまとった二人の少年。
それがキラ・ヤマトとアスラン・ザラ。
ラクスとウズミの会見のとき、ウズミがキラを見つけ、カガリに事の真相を打ち明けた。
最初は戸惑ったが、やがて4人は仲が良くなっていった。
4人は、毎年そのコンサートの前日に集まり、こうやって慰霊碑を参っている。
現在、アスランはザフトを止め、カガリの世話兼ボディーガードをするためにオーブに移住した。
キラもザフトを止め、ラクス専属のボディーガードとなって、彼女と一緒に世界中を飛び回っている。
しかし、そのアスランが急用で用事があると言って、現在彼はプラントにいる。
「僕もアスランとはプラントであったけど、かなり急いでいたけど、どうしたんだろうね」
キラが急いでいる友をみて、少し微笑む。
そんなときだった。
「ラクス・クラインに……カガリ様?」
ふと、声が聞こえて3人が振り返ると、そこには一人の少年がたっていた。
年は自分達よりすこし低いくらいで、少年は3人が振り返ると焦っていた。
確かに、世界的に有名なラクスとカガリ。
この二人に見られると慌てるのは当然だ。
こんな偶然などめったにないのだから。
59ガンダムし〜どD´s:2007/05/06(日) 22:37:51 ID:???
「君も慰霊碑に?」
キラの言葉で、何とか正気を取り戻した少年、シン・アスカははい、と頷く。
「だったら、もっと近くにくればいいですわ」
「オマエモコイ!オマエモコーイ!」
ラクスと、そのそばにいるまるいロボットがシンを招く。
シンが、心臓をバクバクさせながら慰霊碑に近づく。
だが、慰霊碑に近づくとだんだんそんな気持ちも消え、少し暗い気持ちで慰霊碑を見る。
「お前の家族も、あの事件の被害者なのか?」
カガリの言葉に、頷くシン。
「俺の家族の分はちゃんと墓はありますけど、やっぱりこっちも行かなくちゃと思ったんです」
シンは俯いてつぶやく。
「あの事件で、俺だけが助かりましたから……」
最後のシンの言葉に、3人は驚いてシンを見る。
「あなただったのですね、たった一人だけ助かった生還者と言うのは……」
ラクスの言葉に、またシンは頷く。
そういえば、たら樟は思い出す。
彼の名前をまだ聞いていない。
「ところで、あなたのお名前は?」
ラクスに名前を聞かれ、シンは正直に名乗る。
「シン・アスカです」
「シン、ですか」
ラクスはシンの名前を聞いて微笑む。
「あ、二人の名前は知ってるだろうけど、僕の名前は知らないね、僕はキラ・ヤマト。よろしく」
どうも、とシンも返事をする。
そのときだった。
「シンじゃないか」
シンは誰かに呼ばれたと思い振り返ると、そこには既に見知った顔がいた。
1年の間、自分を世話してくれて、この後にその人の家に顔見せでもしようと思ってもいた。
「トダカさん」

「なんだ、あいつはお前が保護してたのか」
トダカは、帰り道に偶然見つけた3人を家に帰すために車を走らせる。
そこにはシンも乗っている。
「はい。ですが、彼がミッドチルダに移ってから手紙を交換したりしていますがそれだけで、こうやってあうのは本当に久しぶりだな」
トダカの言葉に、はいと返事をするシン。
「良かったら、うちに泊まっていくか?妻も子供もきっと喜ぶだろう」
トダカの言葉にシンは少し考える。
確かに顔見せするつもりだったが、泊まるとか思っても見なかった。
だが、せっかくの好意なので、受け取ることにした。
「すみません。いろいろと世話になって」
シンは礼を言うが、トダカは笑いながら言う。
60ガンダムし〜どD´s:2007/05/06(日) 22:39:12 ID:???
「何を言ってるんだ。君はもうほとんど私の家族のようなものだ。だから遠慮しなくてもいい」
シンはそこの言葉にうれしく、どこか恥ずかしい感覚がする。
カガリたちを送ったあと、トダカはシンを乗せたまま自分の家に戻る。
シンは、その時にラクス・クラインから渡されたものを見る。
それは、今度出たばかりのラクス・クラインのアルバムの初回限定番らしい。
初回限定版などの特別版は、異世界であるミッドチルダではなかなか手に入らないレアグッズだ。
ミッドチルダでもラクス・クラインは人気だが、いかんせん輸入ということになるので品薄状態で、発売日も遅れるので、この世界で新しく出るのなら、ミッドチルダでは来月くらいに出るのだろうか。
さらに本人のサインつきなのでその価値は極めて高い。
(これ、聞くのもったいない気がするな……)
ラクスの曲はいい曲だと思うが、シン自体そこまで音楽に興味がない。
まあ、持っておくだけもておくか、という感じである。
(そういえば、ヨウランたちの土産、何にしよう……)
ヨウランとヴィーノもラクス・クラインのファンである。
(じゃあ、明日にでもまたこれを二つ買いに行くか。えっと名前は……)
そう思ってシンはCDのジャケットをみる。
(Sui-Gin-Tou……水銀灯のことか?)
変わった名前だな、とシンは思った。
「シン、向こうではうまくやっていけてるか?」
トダカに話しかけられ、シンはええ、という。
「2ヶ月で転属くらいましたけど」
それは……とトダカは苦笑する。
「まあ、そっちのほうが良かったんですけど」
あんな上司はかなりやりづらい。
シンの話でそうか、といってトダカは笑う。
こんな話をしていて、二人はトダカの家に着く。
「ただいま」
「お邪魔します」
帰ると、すぐにやってくるのはトダカの一人息子。
「お父さん、お帰りなさい……あ!シン兄ちゃん」
シンは息子を見て驚く、しばらく見ない間にかなり大きくなっているからだ。
おそらくトダカもシンを見てそう思って入るだろう。
「あなた、お帰りなさい。シン君も久しぶりね。しばらく見ないうちに大きくなったわねえ」
トダカの奥さんは、シンが予想してた通りの言葉を言った。
「ゆっくりしていってね」
シンは、久しぶりにトダカの家に上がる。
普通だがあの時と全然変わっていない。
さっきのトダカの言葉を思い出し、何か本当に自分の家に帰ってきたような感じがした。
「シン兄ちゃん。久しぶりに遊ぼう」
この後、シンはトダカの長男と2時間ほど部と押しで遊ぶことになる。
61ガンダムし〜どD´s:2007/05/06(日) 22:41:03 ID:???
シンは客室のベッドで横になる。
ずっとトダカの長男、トキオと遊んでいて、やっと開放されたのだ。
それにしても、とシンは懐かしいな、と思いながらあたりを見る。
この部屋は以前ここで世話になっていたときに使っていた部屋だ。
「全然変わってないなあ」
そう思いシンはテレビをつける。
つけてすぐに流れて、そこにはラクス・クラインが移っていた。
なにかのCMだろうか?
「皆さん、乳酸菌はとってますか?乳酸菌は私達の体を守る大切なものです。
皆さんも、乳酸菌で体を綺麗になってくださいね」
『毎日毎日、体においしいヤク○ト』
……これ以上はいろいろ危ないのでこれくらいに(ほとんど意味ないだろ……)
しかも微妙に古い気がするのは何故だろうか?
まあそんな事はほうっておくことにする。
その時、シンが持っている携帯通信機がなる。
誰からだろうと思っていると……
「高町隊長?」
何の件だ?と思っているとその内容は……
「用事が空いてたら明日の午後4時(ミッドチルダ時刻)に訓練場前に集合。その際、各自で水着を用意してくること……は?」
まあ暇なやつが訓練するのはいいけど、何で水着なんだろう、とシンは思う。
ふと、通信機に内蔵されているミッドチルダ時刻の時計を見る。
ミッドチルダでの午後4時は、この世界での深夜1時くらいだろうか。
その時差約9時間(最も、次元が違うので時差どころか日にちすら違うから関係ないが……
まあそんな事はどうでもいいとして、これだけではわからないので通信電話をかけることにするシン。
5回ぐらい鳴ったと
「あの、隊長?」
『あ、シン。メール見た?』
あ、メール見た?じゃないでしょう……
「何する気ですか?訓練で水泳でもする気ですか?」
シンの言葉に、ちがうちがう、というなのは。
「えっと……時間が空いてたらでいいけど、六課のフォワード陣と私の友達で海水浴へ行こうと思ってるんだけど、予定は大丈夫?」
……もう一度言おう、は?
「それで、時間は大丈夫?」
シンは少し考える。
明日からは確かに用事はない。
それで、シンはOKを出した。
詳しいことは続き、第8話休暇1日目Bパート、海鳴編で暴かれる。
「ややこしいんだよおい!!」
『シン、だれに突っ込んでるの?』
62ガンダムし〜どD´s:2007/05/06(日) 22:42:39 ID:???
シンは久しぶりにトダカ達と夕食をとる。
その時、トダカの妻であるアヤが気付く。
「そういえば、シン君ってもう成人したのよね?」
この国とプラントでは、コーディネーターは15歳が成人と定められている。
あやの言葉にシンははい、とシンは返事をする。
「そうか、早いわねえ。もうお酒がのめる年だなんて」
ミッドチルダ在住の人は、成人は二十歳と定められている。
だが、シンはまだオーブ在住となっている(現在でもトダカが彼を引き取っている形となっているので、シンはほとんどトダガの養子といってもいい)ので、成人を証明するものを持っていれば、シンはミッドチルダでも成人として扱われる。
「だったら、今日はあとで一緒に飲まないか?」
この後、シンはトダカと酒を飲んだ。
ただ、初めての酒にしては少々きつい酒を飲んだため、二日酔いほどではないが、次の日に少々頭が痛かったとか……

投下完了。
キラたち4人組の出会いを本編よりすこし(少し!!?)変更。
またなかの人ねたを使ったけどね。
次はD´sじゃなくて休暇海鳴編を投下
63通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 22:53:01 ID:???
GJです!!
64通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 22:58:37 ID:???
GJですよ。この勢いだとキラとシンが仲良くできそう。俺は本編で仲良しな
2人で協力するのが見たかったが・・・・・。補正の力、恐るべし。
65通常の名無しさんの3倍:2007/05/06(日) 23:08:44 ID:???
GJです。
銀様ネタに吹いたwww
66通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 00:39:16 ID:???
シン「『真月譚月姫』の琥珀さん声好きだな〜」
67通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 00:47:55 ID:???
GJっす!
これならSEEDトリオ結成だ〜
みんな仲良しがなのはの売りだからね。
あのSEED3人の共演が楽しみだ!!
68通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 01:13:14 ID:???
目的の為なら何やっても良いと考えるテロリスト思考のキャラ達だから
キララクカガリには出ないでほしいです。

誤字・慰安コンサート
追悼コンサート
69通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 01:16:48 ID:???
シン「俺はこの世界ならのびのびと暮らせる。時には絶倫眼鏡になったり
するのは愛嬌ということで」
7068:2007/05/07(月) 01:19:35 ID:???
>>68アスラン入れるの忘れてた
71通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 01:22:42 ID:???
シン「志貴の絶倫スキル、真中のパンツ見放題スキル、エイジの熱血
まあ多くのシスコンスキル・・・全て足したら俺凄いな。」
72通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 01:25:52 ID:???
シン「ふっはっくらえ!」
73通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 01:29:04 ID:???
なんか今日は(つか昨日か)SS投下祭りだったね。
GJの嵐!

>>68
それを決めるのは職人氏だ、君じゃない。

寧ろなのは世界と交わり変化した彼らを見たいと思うがな。
74通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 01:31:21 ID:???
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm41426

これは良い「鈴村」ですね
75通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 01:36:35 ID:???
>>73
そりゃあ分かってるがね
ラクスが出ると本編のあの意味が有るようで全くない台詞を思い出してイライラしてしまうんだよ
ラクスのお人形さんキャラとかも吐き気がする
76通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 02:05:28 ID:???
D'sさん乙です!
次回はシンのスキルが発動しそうですね。
楽しみにしてます。

>52
たぶん、なのはさんは生きてますよwww
火の海をバックに…。
77通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 02:06:38 ID:???
俺もキラやアスランが大嫌いだからお前の言いたいことは分かるけどね
そういうときはスルーしといたほうがいいと思うぞ
俺もキラとかアスランがメインで出てくるようなのはスルーしてるしね、神隠しとか
78通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 02:19:11 ID:???
シン「学園アリスの玲生役のシンです。」
はやて「学園アリスの蜜柑役のはやてです。」
79通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 02:51:05 ID:???
リィンT「ワイルドアームズアルターコード:Fでセシリアの声を担当している。」
シン「……………」
リィンT「一体どうした。さっきから一言も話してないが」
シン「……………(紙切れを渡す)」
リィンT「ロディは通常、文章でさえ台詞がないから、喋べらない。グッズ使用時と戦闘時はぉk…………」
シン「…………コクコク(頷く)」
リィンT「…………。」

こうですかわかりませんっ><
80通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 02:52:36 ID:???
シン「正直。リィンTとフェイトは俺はいちご100%で共演してる」
81通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 03:35:09 ID:???
機動六課女性陣に全裸をみられて落ち込むシン。
「あの〜…そんなに落ち込まないで…、湯気でほとんど見えなかったから…。」
なのはが、シンに慰めの言葉をかける。
その周りには皆が済まなさそうな顔をしてたっている。
「そんなくだらないことで落ち込むな。シン・アスカ」
とシグナム。
その言葉にシンが反応した。
「くだらない?
そんなこと言わせるか!湯気で見えなかったってのも嘘だね!
俺の貞操はあんたたちにズタボロにされた!
自分達が揉まれた胸の仕返だって?
あのときその自分達の行動で俺が傷付くことになるって考えなかったのかよ!!
次は俺が揉みしだいてやる!」
なのはとのすれちがい様に肩をぶつけ、シンは部屋を出ていった。
残された女性局員一同から世界を覆い尽さんばかりの殺意が湧いた瞬間だった。
82通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 03:39:31 ID:???
>>80
フェイト、キャロは超重神でオペレーターメイドだったんだよな……
エイジはロリとフラグ建っ(ry
83通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 05:17:21 ID:???
キラ「シンくん。オヤシロさまって知ってる・・?」
ティアナ「ふふふ・・・ははははは」
なのは「はははははは」

シン「ひぐらしの鳴く頃に・・・うわああああ」
84通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 07:24:55 ID:???
>>77
キラアスが嫌いなのはアンタの勝手だが、最後の一言が余計だ。
わざわざSS名を挙げるな。
85通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 08:44:35 ID:???
>>75>>77
汚い油だなあ
86通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 08:58:46 ID:???
リリなのは基本的に「みんな仲良し」だから
キララクアスカガ死ねって姿勢で突撃されても正直、困ります。


ていうか全力でスルーしろ俺
87通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 10:21:53 ID:???
SEEDのキャラと同じなのは名前だけだと考えるんだ。

うわあ釣られてるよ俺。
88通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 10:40:59 ID:oYYjzGWR
同じ なのは?
89通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 10:43:43 ID:???
頼むからsageてくれ
90通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 10:47:05 ID:???
sage
91通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 12:57:52 ID:???
マクロスゼロのシンと種死のシンみたいなものだろう。同じ名前の別キャラって考えは。まあ、マクロスゼロのシンと種死のシンは同じ声優さんですけどね。
92通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 13:07:12 ID:???
アニメ版ゲッターの流竜馬と漫画版の流竜馬とか
93通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 13:37:26 ID:???
南斗のシンとレイとな!?
94通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 17:15:21 ID:???
この流れで言うのもなんだけど、
「みんな仲良し」や敵とも「話を聞いて!!」な、なのはの世界だと
個人的に相手に恨みがなくても仕事だから人を殺す、
相手も仕事として自分や仲間を殺しにくるから殺さないと殺される的な
軍人キャラって異質だろうな。

し〜どD´s 氏の「ムウさんと仲良くして」も、
元の世界に戻ったら殺しあわなきゃいけない人間相手に無茶なっと思った。
なのはさんはまだ9歳という人間的な純粋さからだと思うけど。
95通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 17:44:08 ID:???
『話し合いは不要・敵対者は皆殺しで悪役認定。死人に口なし』が種なんだぜ?
96通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 17:51:51 ID:???
対照的にも程があるなそれ。
別に一方を非難する訳じゃないが、種もなのはも極端なところがあるのは同じか。

97通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 18:14:22 ID:???
なの×種どころかなの×全てのクロスオーバーを全否定する件について。



スルーしろよ……俺……。
98通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 18:15:31 ID:???
種死は現在進行形で殺し合ってるからな。
まあ「戦争」だから仕方がないちゃそれまでだけどね
99通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 18:35:13 ID:???
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm251657

これを最後まで見てみよう。貴方は笑うはずだ
100通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 19:37:07 ID:???
>>97
(゚ДY)<全力でスルーしろ!
101通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 19:40:47 ID:???
>>101
シン「斗牙!斗牙じゃないか!」
102通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 19:56:04 ID:???
魔法騎士(マジックナイト)ASUKA
103通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 20:27:58 ID:???
なのはとクロスの相性がいいのは戦争より私闘がメインの作品だわな
Xアストレイのカナードやプレアとフェイトの会話とか面白そうな予感
104通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 20:30:43 ID:???
シン「おまいらもアイツの所為でこんな目にあったんだな・・・」
105運命の子と最強を目指した少年:2007/05/07(月) 20:51:42 ID:???
・闇の書発動後、なのはが襲われる数日前

:時空航行艦アースラー病室

「こ・・ここは・・僕は・・・」
少年、プレア・レヴェリーはベッドの中で目を覚ました。
眩しい照明の光に照らされ、思わず顔をしかめる。
「僕は確か、カナードさんと戦っていて・・・・」
少しづつだがプレアは思い出していた。
「あの時、ドラグーンの特殊能力を使って・・・・・その後・・だめだ、思い出せない」
プレアが自問しているその時、扉が開き1人の少女が入ってきた。
「あっ、目が覚めたの?」
現れたのはプレアとそう歳の変わらない金髪の少女だった。
「びっくりしたよ、訓練中に突然転移してきたんだから、体には特に異常は無いみたいだよ。気分はどう?」
「特に問題は・・・・・(あれ、どうしてこんなに快調なんだろ?僕の体は、もう・・・)」
「どうしたの?どこか痛い?」
「いえ、ご心配していただき、ありがとうございます。あの・・・」
「フェイト、フェイト・テスタロッサだよ。」
プレアに自己紹介をするフェイト。
「フェイトちゃんですか、僕はプレア・レヴゥリーといいます。改めて助けていただき、ありがとうございます。あの、ここは?」
「ここは時空航行艦アースラーの病室。今、クロノ達を呼んでくるね」
そう言い、フェイトは病室を出て行った。
「(時空航行艦?戦艦・・なのかな?)」
フェイトの言葉に疑問を持つプレア。
数分後、病室に入ってきた女性によってプレアは信じられない事実を聞かされる。
106運命の子と最強を目指した少年:2007/05/07(月) 20:52:34 ID:???
「・・・・・正直、信じられません」
女性、リンディ・ハラオウンから聞かされた事実、次元世界、時空管理局、魔法、どれも信じられるようなことではなかった。
だが今乗船しているアースラー、フェイトが見せた小規模の魔法、突如変身したアルフやユーノ
目の前の事実を突きつけられたプレアは信じざるを得なかった。
「う〜ん・・・・プレア君の話からするに時空管理局の管轄外世界から来た見たいね。どうやって来たのかは不明だけど。」
「あの、どうにかして帰れないのですか?」
プレアにはNジャマーキャンセラーを運ぶ目的があった
その目的は果たされておらず、今すぐにでも帰りたい気持ちで一杯であった。
「正直、管理局の管轄外世界はかなりある。そこから君の世界を特定するのは時間がかかるだろう、申し訳ないがしばらく待ってくれ」
「そうですか・・・我侭をいって申し訳ありません、ありがとうございます、クロノさん。」
申し訳なさそうに誤るプレアに慌てふためくクロノ
「い・・・いや・・・こちらも全力を尽くす。それと、これを」
そういい、クロノは首飾りを渡した。
「(これは、Nジャマーキャンセラーのデータメモリ)」
「見覚えがあるようだね、これは君と一緒に落ちてたものだ、どうもデバイスのようなんだ」
「デバイスってあのフェイトちゃんのバルティッシュのような?」
「ああ、だがこのデバイスは不完全だ。解析した結果、機能に支障はなさそうだが、一部機能がパーツごと抜けてる」
見ると真ん中にあった赤い宝石が抜けていた。
「それと検査の結果、どういうわけだか君の体内からリンカーコアが確認された。君も魔法が使えるようになる」
「僕が・・・ですか?」
クロノの言葉に驚くプレア。
いきなり今さっきまでフェイト達が行った芸当が出来るようになると聞かされれば仕方が無い。
「まぁ、突然のことで無理は無いよ。実際魔法がまったくない世界でもリンカーコアを持つ人はまれにいる。」
その後、軽い事情聴取が続いた。
「カナード・パルス君ね、わかったわ、貴方のいた世界と一緒に探しましょ」
「何から何まですみません」
クロノの時同様、申し訳なさそうに誤るプレアに苦笑いをするリンディ。
「子供が遠慮なんかしないの。とりあえず、今日はこのくらいにしましょう。プレア君も色々と疲れてるようだし」
「そうですね、とりあえず君の世界の特定は急いで行う。それまではこちらで面倒を見よう。」
「本当にありがとうございます。あの、厚かましいようですけど、何か僕にもお手伝いさせてくれませんか。」
「申し出はありがたいが(いいんじゃないの)艦長?」
「プレア君が自分から何かしたいって言ってるんだし、エイミィの手伝いでもお願いしましょ。エイミィ、いいかしら?」
「勿論ですよ、資料を整理してくれる助手がいるだけでも大助かりです」
「わかった、エイミィの補佐をお願いしよう、あのフェイレットモドキよりは数百倍素直そうで(ちょっとまてー!!」
107運命の子と最強を目指した少年:2007/05/07(月) 20:53:27 ID:???
突然、ユーノ・スクライアはクロノに詰め寄った。
「僕はユーノ・スクライアって名前があるといってるだろ!このエロノ!」
『エロノ』という名称?に顔をまっ赤にするクロノ。
「なぁ!お前なんか淫獣で十分だ!この覗き間!」
「なにを〜!もっと牛乳飲め!背が小さいんだよ〜!!」
いつも通りの喧嘩が始まり、リンディとフェイトが止めに入ろうとしたとき
「お二人は仲が良いんですね。」
この言葉で二人は止まり、同時に
「「それは絶対ない!!!」」
と言い返した。だが、プレアは屈託の無い笑顔で
「ですけど、そうやって互いに言いたいことを言えるのって仲がいい証拠だと思いますよ、うらやましいです」
そのプレアの言葉に
「「・・・・・・・・うう・・・・・・」」
二人は見事に沈静化した。
「あらあら〜、見事なもんだね〜」
茶化すアルフ。
「プレアって、素直な子だね」
素直な感想を言うフェイト。
「う〜ん・・・・フェイトちゃんに続く純粋タイプ二号だねぇ〜」
エイミィは笑顔で答えた。
「さて私達は出て行くわね、何かあったら遠慮なく読んでね。少し経ったら食事を持ってくるわ。」
「ありがとうございます。リンディさん。」
「どういたしまして、それと、貴方について1つ解ったことがあるわ」
最後まで残り、急にまじめな顔になったリンディにプレアは緊張する。
「貴方が、とても素直でいい子ってこと」
笑顔でそう言い、リンディは病室から出て行った。
108運命の子と最強を目指した少年:2007/05/07(月) 20:54:36 ID:???
:闇の書発動直前

八神家カナードの部屋
今日も終ろうというこの時間カナードは机でプログラミング作業を行っていた。
何もしないではやての世話になるが納得いかなかったカナードは、
翌日から仕事を探したがこの世界では身分が無いため断念。
どうにか石田先生に斡旋してもらい、自宅で出来るプログラミング作業の仕事を行っていた。
訓練やキラ・ヤマトを探す日々。兵士としてコーディネーターを撃つ日々。
そんな生活を続けていたカナードにとって、はやてとの生活は新鮮な体験だった。
兵士として生きてきたカナードにとっては温い日常だったが、不思議と悪い気はしなかった。
ある程度終わり、ふと時計を見た。PM11:58
「もう少しではやての誕生日か・・・・・しかしこんな物でいいのか?」
カナードは引き出しの箱から小さな箱を取り出し、中に入ってるもの「イヤリング」を不思議そうに眺めていた。
「石田は『明日ははやてちゃんの誕生日だから何かプレゼントした方が喜ぶわよ』とは言っていたが・・・・こんな物でいいのだろうか」
女の子は勿論、他人に贈り物をしたことが無いカナードにとってプレゼント選びはとてつもなく難しい内容だった。
気づかれず情報収集しているときに、はやての「この包丁もう切れんなぁ〜」という言葉に反応して
軍人さん御用達の物騒なナイフをプレゼントにどうだろうかと石田先生に相談したところ、笑顔で「ぐー」で殴られたのはまた別のお話で。
結局石田先生のアドバイスでイヤリングにしたが、
「まぁ、喜ぶかどうかは本人次第だ、さて、俺も寝るか」
寝ようとベッドに近づいたカナードに

・・・・・ドクン・・・・・・

妙な感覚が襲い掛かった。
「・・・・クッ!な・・なんだ・・!」
妙な感覚に襲われたカナードは考えるよりも早く自然にはやての部屋に入った。

・・・・・そこでカナードが見たのは・・・・・

ベッドの上で目を回してるはやてと

床に跪く4人の男女だった。
109運命の子と最強を目指した少年:2007/05/07(月) 20:58:34 ID:???
こんばんわです。投下終了です。
感想を下さった皆様、ありがとうございました。
次はホントにいつになるのやら・・・・・orz。

ちなみに、プレアとカナードって歳いくつなんでしょうね?
カナードはキラより1〜2歳年上?
プレアは風花と同じ年齢
でしょうか?(公式見たら年齢不明になってるorz)
110通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 21:02:34 ID:???
>>109
Good Job!!
なんかスレが妙な雰囲気になっていたので、ここでの投下は非常にありがたいです
続きも期待してるので頑張ってくらさい
111通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 21:41:39 ID:???
>>109
乙!

なんとなくプレアならあっさり信じそうな気もするけど、異世界や魔法なんてさすがに度が過ぎてるか。
112通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 21:50:31 ID:???
ヴォルケンズ登場前にはやてと会うというのは今までに無い斬新なパターンだな
113通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 21:59:41 ID:???
いまさらだが、>>81を見て吹いたw
114通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 22:10:12 ID:???
>>81は名台詞がうまく改変されているな。
115通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 23:06:30 ID:???
>>109
GJです!
ブレアはいい子だな〜。なんかなのは世界と違和感がない。
116通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 23:08:53 ID:???
ttp://www.nicovideo.jp/watch/am222502

これを見てくれ。
117通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 23:08:56 ID:???
>>109
GJ!
しかしブレアってムウのクローンである可能性もあるんだよなあ。
それでこの性格とかありえん気がするw
118通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 23:20:56 ID:???
>>116
この板的に分かり易く言うと、スザク・ミリアリア・シン・はやて・シグナムってところか…
119通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 23:31:35 ID:???
シンとはやての中の人は何気に縁があるなw
120通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 23:32:40 ID:???
俺は櫻井孝宏と言えばテントモンとかレオンだな
121通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 23:35:09 ID:???
俺の場合はビット・クラウドかダブルフェイスだな
122通常の名無しさんの3倍:2007/05/07(月) 23:52:02 ID:???
>>117
いやいや、似てる性格だったらプレシアさんも壊れなかっただろう
123通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:06:29 ID:???
ていうか、プレシアのあの育て方じゃああいう性格にならざるを得ない気がするが。
124通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:07:57 ID:???
シン「プレシアァー ・・・妹作ってくれ」
125通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:08:44 ID:???
それでいいのか、シンw
126通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:11:02 ID:???
プロジェクトM.A.Y.U発動

>>123
どっちなんだろね?
アリシアとは違うと分かったからああいう態度になったのか
最初からああいう態度だったのか
127通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:11:10 ID:???
マユの怨霊にたたられるぞw
128通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:12:59 ID:???
シン「いやったぁああッー なのは、フェイト、はやての九歳児のまま
のクローンを造り上げたぞ!! 長かった・・・戦隊名は・・」

シン「俺専用近衛戦隊・・・アスカレンジャーだッ!!(・・決まった)」
129通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:14:13 ID:???
待て、お前はスタイルが良いのが好きなラッキースケベじゃなかったのかw
130通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:14:59 ID:???
シン「本来は妹萌えです」
131通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:15:29 ID:???
>>126
小説版だと利き腕の違いとアリシアが受け継がなかった魔力を受け継いでいること、
それにアリシアを失うことになった事件と同じ金色の魔力光を持っていることから
フェイトを忌避するようになった記述がある。
リニスに「私の娘はアリシアだけ。あんな失敗作に与える愛情なんて一匙分もない」と
言い切っているのもそこからだし。
132通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:15:56 ID:???
>>126
「折角記憶を与えたのに」って言ってた辺りフェイトにアリシアを求めてはいたんだろうな
133通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:15:56 ID:???
シン「俺の騎士達は少女。そして周りにはスタイルが良い女性。ふっ
完璧な布陣だぜ。俺に敵はいない!ハハハハハ」
134通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:16:55 ID:???
>>128
アスカレンジャーってwww
ある意味エヴァのアsうわ何するやめアッー!
135通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:17:30 ID:???
ええい!またこの流れか!
ラッキースケベネタの二日連続は正直、困ります…
136通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:19:35 ID:???
まあ、作品投下されるまでの雑談のネタとしてはいいんじゃないの?
137通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:19:38 ID:???
>>133
黒の騎士団のリーダーあたりにいぬかみの啓太声で言ってもらいたいセリフだなw
138通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:19:50 ID:???
>>131-132
うーむ、そこから考えると前者が正解に近いということか
139通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:22:07 ID:???
シン「まさか・・・俺も偽りの記憶・・・嘘だ!俺は何者なんだァー」

実は、シンは既に死んでいた。そうあの種死第一話のプロローグで・・
彼は改造人間である。今日も正義の為に生きるのだ! シン・アスカ!
140通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:23:56 ID:???
>>139
ジェノバに侵食されたクラウドみたいな展開だったら神だったのにな種死
そのために記憶操作の装置が出てきたと思ったのに・・・・
141通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:26:21 ID:???
結局なんであんなに強いのか設定では理由がわからないからなあ。
素養ではキラさえも上回っているように見える。
142通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:26:28 ID:???
実際、序盤ではそういう予想あったしな
シンは実は議長に造られた存在で、家族の惨劇の記憶も実は戦争への憎しみを煽る為に植え付けられたものなんじゃないか、という
143暇人A:2007/05/08(火) 00:30:49 ID:???
ちょっと書いた分投下します。

一応注意して欲しいのは、二期にはまだ入らないって辺りですかね。
ですからまだまだプロローグですw

はやてでまくりですので違和感があれば教えてください
144通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:30:57 ID:???
>>133
クルーゼ「やっかいな奴だよ君は!やってはいけない行為だというのに…
知れば誰もがやりたがるだろう、君のようになりたいと!君のようでありたいと!
故に許されない…君という存在は!」
シン「な、何を!」
クルーゼ「それが誰にわかる?なにがわかる!?分からぬさ!誰にも!
君はまたレイのような子供達を生み出したいとでも言うのか!」

種最終回の奴を再編集してシン版にしてみた、後悔や反省なんてしてない。
145閉じて開く宿命(間話):2007/05/08(火) 00:31:33 ID:???
「うぅん・・・」
俺はベッドの上で目を覚ました。
記憶が混濁してはいるが、今度は喪失はしていない。
知らない部屋だ。
誰かに拾われたのだろうか。それより・・・
「帰って・・・きたのか?」
ベッドのある部屋を見回してみると、おかしな本を見つけた。
妙に目を奪われる、妖しく、どこか気品の漂う、一冊の本。
「っと、それどころじゃないな。誰か人を呼ばないと・・・」
流石に勝手に動き回るのは気が引けるし、と、思ったのだが・・・
「痛ッ」
体中が痛む。筋肉痛だ。
軍の訓練を受けてた身ではあるが、流石に引きこもりが長引き過ぎたようだ。
(もう暫く寝かせといてもらうか・・・)
こういう考え方は好きではないが、今日ばかりは勘弁してもらいたかった。
そのまま布団を引っ張った。
(いいにおいだな・・・って、)
「変体か、俺は!!」
ノリ突込みで跳ね起きるという芸当を成し遂げた。
「あれ、もう起きたん?」
その声に反応して家の人がやってきた。
なるほど、帰ってきただけあってそれは知った顔だった。
146通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:31:36 ID:???
アスランが強かったのは良いとこの生まれで
金かけられたからという理由で一応は納得できるけど

ほんと、シンはなぜあんなに強かったのか?
デスティニープランで理由付けが欲しかった所だ
147閉じて開く宿命(間話):2007/05/08(火) 00:32:10 ID:???
「って、はやて!?」
やってきたのは、見知った顔であった。
ただし、時空転移してからの知り合いだが・・・
「おはよう、シン。
 道端で倒れてから心配したんよ?」
「道端で?ああ、そうだったのか・・・」
どうやら庭園から飛ばされた『元の世界』にはシンが一個前にいた世界が選ばれたようだ。
はやてが電動車椅子を押してベッドに近づく。
「どうしたんだ、はやて?」
「よしよし」
頭を撫で始めた。
「・・・・・・って、何で?」
心地よすぎて突込みが遅れた。
「シン、さっき泣いてたから・・・
 まだないとってもええんよ?」
「泣いてた、俺が?」
はやてはその疑問を首で肯定した。
「辛い事、あった?」
辛い事・・・沢山あった。
家族が自分の目の前で死んで、憎むべき対象を求めた。
初めて護るべき対象の象徴とも思える少女と出会い、その少女と戦い、味方を裏切るような行動に出ても、護れなかった。
自分の信じたものが崩れ去った事もあった。
そして、ここに来てからはかけがえの無い存在を二つ、失った。
「あぁ、あった。
 でも、大丈夫だ」
「なんで?」
大丈夫さ、そんな顔で見なくても。だって、
「今回は護りたいものを護れた。それに、俺はもう泣いたんだろ?」
「そうやけど・・・」
「あぁ、それとさ。目が覚めてからはやての顔を見たから、なんか落ち着いた」
「そうなん?」
はやてに強く頷き返して、俺は立ち上がった。
まだ筋肉痛なんて似合わないものは残ってたけど、なんとなく気分は上々だ。
その証拠に腹が鳴った。
・・・腹減ってたのか、俺。
148閉じて開く宿命(間話):2007/05/08(火) 00:32:45 ID:???
「はやては・・・飯はどうしてるんだ?」
「手作りやよ〜。今日は腕によりをかけて作るで、ちょっと待っててな?」
そういうと、はやてはキッチンへ入っていった。
ちょうど夕食時だったらしい。
(さて、何か出来る事は・・・)
流石にただ飯食いのプータローは遠慮したいので、部屋を見回してみた。
(結構片付いてるけど・・・所々汚いな・・・)
それらを良く見ると、どうやら車輪の後のような物なのが分かる。
「はやて〜。車椅子ってやっぱり一台しか持ってないよな?」
「もってへんけど・・・シン、足がわるいん?」
「へ?
 あぁ、そうじゃないよ」
どうも勘違いされたみたいだ。
確かに足は痛むが、マユのデバイスはシンにあらゆる何かをかけたらしい。
その中に治癒の力もあったのだろう、もう殆ど痛まない。
「その車椅子って、中と外で一緒なのかな、と思ってさ」
「あ、部屋汚かったな、ごめんね」
一応玄関に雑巾は用意してあるのだが、如何せん不自由な体では完璧とは行かないものなのだ。
「謝る必要は無いだろ?はやての家なんだからさ」
「そうやったね。なら、どないしたん?」
「拾ってくれたお礼に掃除ぐらいしてやろうかと思って
 それならはやてが寝てからでも車椅子を洗っておくよ」
「寝てからって、泊まっていくん?」
・・・あれ?
149閉じて開く宿命(間話):2007/05/08(火) 00:33:52 ID:???
「・・・あ、そうだった!!」
ついつい自分の家でもない場所で寝る事に慣れていた・・・
「悪い、今のは忘れてくれっ」
「あ、別に泊まってってもええよ?
 いきなりやったからびっくりはしたけど、家に誰かおってくれるとわたしも心強いし・・・」
(どうする?男として泊まらないべきだ。が、俺には今行き先が無い・・・)
「悪い、就職先が見つかるまでここにいさせてくれ」
「・・・シン、図書館まで行ったら家の道わかる?」
「図書館?そんなところに行ってもそれの家は・・・あれ?・・・あ、わかる!!」
「おそいよぉ?
 シン、この辺に引っ越してきた、ってのは嘘やったんやね?」
(しまった、寝起きで腹が減ってたせいで嘘の設定なんて完全に忘れてた・・・)
「悪かった、はやて。それで、その・・・」
「ええよ、好きなだけ泊まって行って。
 その代わり、やって欲しい事があるんやけど・・・」
「あぁ、雑用でもなんでも。
 相応のことはやらせてもらう」
行き先が無い以上、この申し出を断って彷徨うのは得策とは思えなかった。
「ほんなら、今日から一緒に寝てくれる?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
「いやな、隣近所からわたしのことを二階に運ぶためだけに来てくれる人がいるねんけど、そろそろ悪い気がして・・・」
「あぁ、そういうことか」
いきなり一緒に寝て、は堪えた。
年代が年代だからはやてとしてはなんとも思ってないのかもしれないが、これは一歩間違えればいろいろな事を間違える結果になりかねないのだ。
「どうや?折角やから、一緒にくらさへん?」
「・・・・・・じゃあ、よろしくな、はやて」
即決だったが悩んだふりはしてみた。
150閉じて開く宿命(間話):2007/05/08(火) 00:34:57 ID:???
「晩ご飯もう少しで出来るから、ちょっとまっててな?」
何だかんだでお世話になることになった。
ってことで、今の内に出来る事はやっておくか・・・
「あぁ。
 風呂場はどこだ?洗ってこようと思ったんだが・・・」
「廊下の突き当りを曲がって二つ目やよ。
 ありがとうな」
「礼を言うのはこっちだよ。
 じゃ、いってくる」

風呂を洗い終わって戻ると、丁度ご飯が出来上がっていた。
「そういえば俺ってどれくらい寝てたんだ?」
「三日間やったよ。なんかの病気かと思った」
「そうか・・・悪かったな、ベッドを占領しちまってて」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
はやては真っ赤になって壮大に無言になった。そして、
「ま、まぁ、折角作ったんやから、冷めんうちに食べよか?」
何事も無かったかのように取り繕っていた。
「へ?あ、あぁ」
(ま、後で聞く機会があったら聞いておくか・・・)


「う、うまい・・・」
「せやろ?そのムニエルはわたしの自信作や」
(ムニエルなんか俺でも作れるけど・・・)
もう一口食べてみる。
「マジでうまい・・・」

その後もいろいろな料理を堪能させていただいた。
151閉じて開く宿命(間話):2007/05/08(火) 00:35:50 ID:???
「さて、お風呂はいろかな?」
「あぁ、俺はもちろん後でいいから、たっぷり入ってくるといいよ」
「う〜ん・・・」
で、はやてはどうにもおかしなところで考え込むする癖があるみたいだ。
「やっぱりシンも一緒に入らん?」
「・・・なんでそうなる?」
「わたしおしりとか洗いにくいんよ。
 体拭くのも時間かかってまうし・・・
 せやから手伝ってくれへん?」
(いろんな意味で)やってやりたいが、これは流石に・・・
「悪い、それははやてのためにもやめておいたほうが・・・」
「そっかぁ、マユさんに悪いもんなぁ」
はやては悪戯っぽくそんな事を言った。
「マユ?」
はやてには言ってないはずだけど・・・
「寝言でいっとったよ。恋人やろ?」
なるほど、本人の意識化での話でないと情報は面白いほど歪むようだな。
「ちがう。マユは妹だ」
「へ?でも家族はもう・・・あ、ごめん」
情報を処理しきったようで、言葉をとめ、はやてはシンに謝った。
「いいよ。はやてだってありのままを話してくれているんだ。
 俺だけ隠すつもりは無い」
「せやけど、ごめん」
「いいって、はやてが優しい事は、俺もよく分かってるつもりだ」
はやてはもう一度謝罪の言葉を述べ、風呂場へ向かった。
152閉じて開く宿命(間話):2007/05/08(火) 00:37:02 ID:???
「さっきのは悪かったなぁ」
はやては脱衣所で自分の考えの浅はかさを悔やんだ。
「嫌われんようにしていかんと・・・」
折角初めての『友達』になれるかもしれないのに、こんな事で出て行かれてしまうのは辛すぎる。
そんな事を考えながら、はやては衣類を脱ぎ終わった。
ここからが一番難しく、車椅子から一旦降りなければいけない。
「あっ!?」
一応慣れてきてはいたのだが、気の緩みか他ごとの考えすぎか、横転してしまいかけた。が、
「大丈夫か?」
シンが支えてくれた。
「シン・・・」
「大丈夫。恥ずかしがったりしないで、一緒に入ってやるから」
「せやなくて、シン・・・」
はやての恥ずかしそうな声に、シンは状況を良く見る。
「手・・・胸に当たってる・・・」
「ご、ごめんっ!!」

そんなこんなで一緒に風呂入った仲の良い二人だった。
「シン、もう少し優しく・・・」
「ご、ごめん・・・」
女性の肌はあまり強く擦るものじゃありません。妹で慣れているでしょうに・・・
(慣れてるわけ無いだろ!!)
あ、そうですか。


一応シンは見ないように努力したそうです。
153暇人A:2007/05/08(火) 00:41:06 ID:???
空気読まずに申し訳ない

少し軽いノリになるよう心がけ、シンにはいろいろなものを堪能していただきました。

先ほども言いましたがこれはこのまま2期には行きません。
なぜなら時間軸的に3ヶ月間を棒に振る事になるからです。
ここでオリジナルを挟みます。(やる気が無くなったら2期に飛ばすけど)











いろいろなもの、とはもちろんはやての手料理ですよ?
154通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:42:34 ID:???
>>152
GJ!
シンとはやてがいい感じですなw
しかしシンのスキルレベル高くなってますなw
なんかカミーユが最終回でハイパー化したくらいに能力の増大が感じられましたw
155通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:42:51 ID:???
>>153
こっちこそ、すまねぇ
めっちゃ、ぶった切ってしまったorz
156通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:47:53 ID:???
>>153
GJ
はやてとシンが同居ですか。
なんか良い感じで暮らしていけそうですな。

そ、それから・・・ね、ねんを押さなくてもわかってますよ。
いろいろなもの、というのがは、はやての手料理だという事くらいは・・
157通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:50:22 ID:???
シン「はは・・無理しすぎてギックリ腰になっちまった・・・」
はやて「?」
シン「子供向けの番組で、とある台詞を言ったらやっちゃったのよ」
158通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:52:35 ID:???
なんだ、とある台詞ってw
159通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 00:57:49 ID:???
>>147
GJ
はやてといるのに不自然さがないな、シンは。
シンはこのままだとうまくいけば光源氏コースか?
160通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:09:56 ID:???
俺の名前はシン・アスカ、最近スキルに研きがかかって絶好調。
歩くセクハラの2つ名を持つ俺は、今日も優雅に局内を歩き回る。
さぁて、今回はどんなラッキーがおこることやら…。

とある十字路までやって来た俺は角から聞こえる女性局員の声を聞き逃さない。おまけに廊下は清掃中。
これはもう、俺のスキルが発動するしかない。
「きゃっ…!」
俺は反射的に飛び出していた。
「あぶな〜い!!」
無我夢中で対象者の体を支える…が、女性特有のあのふにゅっとした感覚がなかった。
何かがおかしい、そう思った俺は腕に収まってるであろう女性の姿を初めて黙視した。
「ありがとう、シンくん。助かったよ…。」
はたして腕の中の人物は、人の夢、人の望み、人の業であるキラ・ヤマトなる人物だった。
「………。」
「…あの…、そろそろ離してくれるかな?」
「何で…何であんたなんかをぉぉおお!!」

シン・アスカ
スキル:ラッキースケベレベル5ダウン!
161通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:12:00 ID:???
>>160
ちょwユーノじゃなくてまさかキラとはw
162通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:12:29 ID:???
>>歩くセクハラの2つ名を持つ俺は、今日も優雅に局内を歩き回る。

やばい、マジで吹いたw
というかその2つ名の時点でラッキースケベじゃねえw
163通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:19:48 ID:???
「何で…何であんたなんかをぉぉおお!!」


機動六課隊舎某所
???「ふう、まったく。最近のシンはなんか浮ついてるからいい薬やw」
???「お疲れ様です。あるj」
???「ああ、言っちゃあかん。どこで聞かれとるかわからんからな
     それにしてもわざわざ変身魔法までしたんやから。しばらくはシンも活動せんやろ」
???「はい。これで一応の隊舎での暴力沙汰は治まると思います」
???「まったく今月だけで隊舎の修繕費が60万とは、痛い出費や」
???「その件に関しては減給措置で乗り切ります」
???「薄給の上に減給とは辛いなー」

給料日
シン「なんだこりゃあああああああああああああああ」
164通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:23:09 ID:???
全然ラッキーじゃないなw
>>シンも活動せんやろ
もはや確信犯だと見られてるw
165通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:23:37 ID:???
>>歩くセクハラの2つ名を持つ俺
自認してんのかよwww
166通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:31:05 ID:???
シン「この世に光があるかぎり 俺は何度でも蘇る!」

黒いボディ〜 真っ赤な目〜
167通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:34:31 ID:???
ボディ黒かったのか?w
168通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:38:32 ID:???
シン「いや〜 改造されました」
169通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 01:52:56 ID:???
シン「片腕と片足と片眼無くしたから仕方がないよね」
170通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 02:01:19 ID:???
朝から何か騒がしい。話しを聞けばCEより誰かが次元転位して来たらしい。
CE…ルナが来たのか?気になった俺はその人物が収容された医務室へと足を向けた……。
ちょうど着いた医務室では6課の三鬼神達が集結し、異世界の来訪者と談笑していた。
……そこに居るのはルナ……ではなく、カガリ・ユラ・アスハだった……。
俺は怒りで我を忘れ、アイツにぶつけるべく……胸を掴んだ。目に留まらぬ速さで……しまった、いつもの癖がっ…!
「ひ、ひんぬ〜はアスハのお家芸だなっ!」
……何かが弾けたカガリと三鬼神の笑顔……。
……ボスケテ……。
171通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 02:03:58 ID:???
そのうちクビになるなwwwwシンはwwww
172通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 02:05:38 ID:???
もはや反射的に動くまでになってるww
173通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 02:05:41 ID:???
シン「(俺の世界には出来なかった事を今なら出来る。こんな嬉しい事はない)」
174リリカルASTRAY:2007/05/08(火) 02:34:01 ID:???
リリカルなのは'ASTRAYの続き出来たんで投げます。
175リリカルASTRAY:2007/05/08(火) 02:36:10 ID:???
リリカルなのは'ASTRAY
   第参話

「へぇ〜、なるほど。デバイスを使うのって魔法を使うって事なんだな……」『この間のリンディの話の何を聞いてたんだ?』

「うん、つまりはそういう事だ。」

ここは時空巡航艦『アースラ』。
そして、今アースラの実習室においてロウ・ギュールは先日に時空管理局臨時局員に志願してから日々、執務官クロノ・ハラウオンから魔法の使い方を一から教え込まれ、今では最終段階の転送魔法を学ぶまでに至っていた。
そんな彼の魔法教育を受けている姿勢をリンディは関心していた。
最初の頃と比べれば驚くぐらい強くなったわねロウ君……、それに数日の間で転送魔法まで覚えるようになるなんて。

そこである事を思いついたリンディは授業が一段落着いた折をみて、クロノとロウを艦内に設けられている荼室に呼び寄せる。

…………

そいつは授業が一息着いた時だった。
8と今まで習った魔法をどう闘いに活かせるか作戦を練っていたら、リンディ艦長が何時もよりニコニコして俺に「クロノと荼室に来てほしいの」と言って立ち去る。クロノは「解りました艦長。」と答える。

なんだ?俺何かしたかな?『多分、リンディの大切にしていた湯呑を昨日割った事がばれたんじゃないのか?』
いや、それは素直に謝ったぜ?『なら、とりあえず言ってみるしか解らないな。』

ロウは8のその言葉に「そうだなぁ……」と答えてから、クロノと荼室に向かう。

そしてロウがクロノと訪れた部屋はSFチックな艦とは異質空気を醸し出すものであった。
赤い絨毯の上に靴を脱いで正座していたリンディが二人を出迎える。

「クロノ、ロウ君。さあ座って座って。」

そう勧められ、クロノは何時ものように靴を脱ぎ、赤い絨毯の上で正座をする。ロウもつられてクロノに続く。
「さて、単刀直入に言います。クロノとロウ君を呼んだのは他でもありません、貴方達に一度模擬戦をして貰いたいの。」

『ほう……興味深いな』
と8のディスプレイにそう表示される中、ロウは驚いていた。


176リリカルASTRAY:2007/05/08(火) 02:41:14 ID:???
「ちょっ、ちょっと待ってくれよリンディ艦長さん。俺はまだ魔法覚えた所だぜ?そんな急に……」

だが、その言葉にリンディは首を横に振る。
「いいえ、貴方の成長は目覚ましいものがあります。本来、普通なら魔法を始めて転送魔法までたどり着くのに一ヶ月は掛かるの、だからこの際、貴方の本気の力を見ておきたいの。」

するとクロノもリンディの言葉に同意し、ロウに声をかける。

「ロウ、僕も一度、君達と手合わせしてみたかったんだ。僕からも頼むよ」

二人にそう言われたロウはしばらく考え込むが直ぐに顔をあげて答える。

「まあ、そこまで見たいって言うんなら、仕方ねぇな。良いぜ、見せてやるよ♪な、8?」『私は既に準備万端だぞ?』

「なら、決まりね♪それじゃあ、十分後に模擬室で始めます。遅れないようにお願いします。」

「了解です、艦長。」
「ああ、解ったぜ。」
…………

そして、十分後。
模擬室においてバリアジャケットに着替えたクロノとロウが対峙していた。
リンディはその二人の姿をモニターで見ている。
「それじゃあ、時間無制限で一本勝負とします。二人共準備は良いかしら?」

それにクロノはデバイスを起動しながら「何時でも」と答え、ロウも8をガーベラストレートに展開して「ああ、大丈夫だ♪」と答える。

「それでは……始め!!」

合図と共に駆け出したのはクロノであった。
「はあぁぁぁ!!」『スティンガ・スナイプ』

一定まで距離を縮めると同時にクロノはS2Uから魔法刃をロウに放つ。
だが、ロウはガーベラを鞘に納めたまま刃を避けきる。
だが、ロウはそれが囮だと気付いていた。
そしてそれは的中する。
魔法刃は直ぐさま反転し再びロウを襲うが、それもまた回避する。
だが、魔法刃を放った場所にクロノの姿は無く、彼は真上からロウにS2Uを振りかざす。そこでロウはついにガーベラを抜き、S2Uを受け止めてクロノを押し返す。
が、クロノは直ぐに態勢を立て直してしまう。

177リリカルASTRAY:2007/05/08(火) 02:46:13 ID:???
「ちょっ、ちょっと待ってくれよリンディ艦長さん。俺はまだ魔法覚えた所だぜ?そんな急に……」

だが、その言葉にリンディは首を横に振る。
「いいえ、貴方の成長は目覚ましいものがあります。本来、普通なら魔法を始めて転送魔法までたどり着くのに一ヶ月は掛かるの、だからこの際、貴方の本気の力を見ておきたいの。」

するとクロノもリンディの言葉に同意し、ロウに声をかける。

「ロウ、僕も一度、君達と手合わせしてみたかったんだ。僕からも頼むよ」

二人にそう言われたロウはしばらく考え込むが直ぐに顔をあげて答える。

「まあ、そこまで見たいって言うんなら、仕方ねぇな。良いぜ、見せてやるよ♪な、8?」『私は既に準備万端だぞ?』

「なら、決まりね♪それじゃあ、十分後に模擬室で始めます。遅れないようにお願いします。」

「了解です、艦長。」
「ああ、解ったぜ。」
…………

そして、十分後。
模擬室においてバリアジャケットに着替えたクロノとロウが対峙していた。
リンディはその二人の姿をモニターで見ている。
「それじゃあ、時間無制限で一本勝負とします。二人共準備は良いかしら?」

それにクロノはデバイスを起動しながら「何時でも」と答え、ロウも8をガーベラストレートに展開して「ああ、大丈夫だ♪」と答える。

「それでは……始め!!」

合図と共に駆け出したのはクロノであった。
「はあぁぁぁ!!」『スティンガ・スナイプ』

一定まで距離を縮めると同時にクロノはS2Uから魔法刃をロウに放つ。
だが、ロウはガーベラを鞘に納めたまま刃を避けきる。
だが、ロウはそれが囮だと気付いていた。
そしてそれは的中する。
魔法刃は直ぐさま反転し再びロウを襲うが、それもまた回避する。
だが、魔法刃を放った場所にクロノの姿は無く、彼は真上からロウにS2Uを振りかざす。そこでロウはついにガーベラを抜き、S2Uを受け止めてクロノを押し返す。
が、クロノは直ぐに態勢を立て直してしまう。

178リリカルASTRAY:2007/05/08(火) 02:51:10 ID:???
「……やっぱ、速いなクロノの奴。」『今の反応速度、並の人間の数値を超えてるぞ。』

「僕はこれでも時空管理局の執務官だからね。まだ……終わっちゃいない!!」

そう言い切ったクロノはロウの周囲を走り出す。

「今の状態なら、クロノの攻撃を捌いて打ち込むしか出来ねえ、あいつと同等の速さが今は必要だ……ならアレしかねぇな。8、フライト・ユニットだ!」『了解だ!』

一方モニターではリンディはエイミィにロウの魔力解析をさせていた。

「艦長、解析終わりました。」

エイミィは報告すると共にリンディにロウの魔力数値のデータを送る。

「ありがとうエイミィ。」
そして次の瞬間、リンディはロウの解析結果に目を開かせて驚く。
こ、この数値……どんどん上がっていってる。

その表情から意を汲んだエイミィはロウの解析を説明していく。

「最初、模擬戦が開始した時のロウさんの魔力はクロノ君より大きく下回ってました。ですが、ロウさんはクロノ君の攻撃を見る度、避ける度に徐々にその魔力を相手の力量に合わせて数値は上がっていっています。
そして今ロウさんの魔力はクロノ君とほぼ同等にまで強くなっています。」

その説明を聞いたリンディは改めてモニターに映るロウを見遣る。
すると先程まで受け流していただけだったロウは今、フライトユニットを展開した状態でクロノのスピードを超えるまでになっていた。

「ロウ君……。」



く、最初よりも大分魔力が上昇して速くなってる……。このままだと僕の方が攻撃を当てる事が出来なくなる……なら今のうちに当てるしか。
そう考えたクロノは魔法でロウを攻撃する事を止める。

なら、アレで一気に!!

『スティンガ・スナイプ』

再び、S2Uから魔法刃が放たれる。だが、最初と違うのは刃がより範囲を広くしていたものであった。

「また、あれか!?」『最初よりも速い、回避したらまた後ろからくるぞ!!』
「ああ!!」

8の指示に従い、ロウは魔法刃を避ける事を止めてガーベラで打ち払う。

179リリカルASTRAY:2007/05/08(火) 02:57:11 ID:???
「まだだ、スナイプ・ショット!!」

クロノのその言葉に反応し、打ち払われた魔法刃が反転し、ロウに迫る。
だが、ロウは返す刀でまたもや魔法刃を受け止め、今度はそれをガーベラの刃に吸収させる。
だが、それはクロノにとって作戦内であった。今の動作でロウは背中をクロノに向ける形になっていた。
その機会をクロノは見過ごさずに一気に踏み込む。ロウに勝つにはこの瞬間しかなかった。

「ロウ、これでチェックメイトだ!!」

「しまった!!8、ラケットを展開しろ」『待ってたぞ!!』

そう指示するとガーベラはラケット状の刃に変化する。
クロノが接近する刹那、ロウは左手に魔力を篭める。するとロウの手の中には魔力の固まりがボール状に形成されていく。
そしてロウは高く飛び上がりクロノの突撃を回避してしまう。

「な、しまった。くっ!!」

そしてロウは言い放つ。

「これが俺の、ダンク光電球だ!!」『まだまだ、だね』

ラケットで打ち込まれた光電球は速度をプラスしてクロノに真っ直ぐ向かっていく。

「く。そう簡単には!!『ディフェンサー』
クロノの目の前に円形の魔法陣が現れ、光電球を防ぐ。
そしてその光景はリンディとエイミィも見ていた。

「凄い、魔力の塊ね……見るだけであの小さな球体からロウ君の力が感じられるわ……。」

(クロノ君、……そこは甲高い声でリョーマ君とモモシロ先輩って言わなきゃ!!)

だが、光電球は勢いを失う事無く、ついにはクロノの障壁を突き破ってしまう。

…………

気付けばクロノは模擬室の天井を見上げていた。
そこでクロノは実感する。自分は負けたんだと……。
しかし、クロノの心はどこか晴れやかであった。最後に喰らった光電球が心身の疲れを取ってくれたのだろうか。
「大丈夫か?クロノ、S2U」

倒れているクロノの耳にロウの声が聞こえる。
「それよりも、すっきりしたぜ♪な、8?」『ああ、久しぶりに全国大会に出たくなった。』

「「何のだよ」」

とついツッコミを入れてしまった互いを見遣り、クロノとロウは吹き出してしまう。
180リリカルASTRAY:2007/05/08(火) 03:01:18 ID:???
そこにリンディとエイミィが駆け寄る。

「クロノ、ロウ君お疲れ様。大丈夫?怪我は無い?」
起き上がったクロノはリンディに大丈夫そうに腕をぐるぐる回して言う。

「なーんか男の友情って感じだね、クロノ君」

「ははは♪うん……そうかもしれないね。」
そう言い、笑うクロノを微笑ましく見ていたリンディはコホンと咳ばらいしてからロウに向き直る。

「ロウ君。初心者にしては上等過ぎるくらい貴方の魔力と戦いは凄かったわ。入ったばかりの貴方に任せるのも気が引けるのだけど。
貴方の体力が回復したら直ちに海鳴市に向かってロストロギアを見つけて貰いたいの……」

「もう、場所は見つかってんか?」

「うん、このエイミィに任せたら、ちょちょいのちょいだよ♪」

ふふんっ♪と胸を張るエイミィに8は『死語だな。』とツッコミを入れる。

「い、痛い一撃だよ〜8くん……。」

「行って貰えるかしら、ロウ君?」

「ああ、良いぜ。あんたらも後でくるんだろ?」

「その時は僕が出る事になるよ。」

クロノのその言葉に納得したロウは覚えたての転送魔法でアースラから海鳴市を目指す。

それは調度、海鳴市にて劾がフェイトと接触した時であった。

そして、ロウとなのはが出会うのはもうすぐである。


はい、以上投げ終了でっす。
181通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 07:07:01 ID:???
はやてと出会うよりも遥か昔の夜天の書の物語。
夜天の書・零。近日投下予定。

いや、まあ、不評っぽいなら取りやめるけどね?クロスさせる意味そんなにないし、どうせバッドエンドだし、ね。
182通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 07:17:41 ID:???
投下するけど良いよね?
答えは聞いてないけど!
183通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 07:19:22 ID:???
CE71年6月15日
オーブは地球連合から攻撃を受けていた
空と陸をMSがかける。見るものを圧倒するほど巨大なそれは互いに争いをしているのだ
襲いかかるストライクダガー、迎え撃つM1アストレイ
爆音が鳴り響く。それに呼応するように人間の悲鳴も鳴り響く
オーブオノゴロ島…平和だったそこは地獄と化していた
そんな中を一組の家族が駆け抜けていた
コーディネーターであるその家族は非常に速いペースで森を走り抜けていた
「頑張れ!もうすぐだ!」
港は目の前だった。父親のその一言に娘と息子は顔を見合わせた
…大丈夫…助かる…
手を取り合い走る兄妹はその日初めて笑顔を見せた
もう間もなく港に着こう…そんな時に兄が握っていた手が動きを止めた
それとほぼ同時にカランカランと何かが落ちる音が響いた
少女は叫び声を上げた
あれは大事なものだ。家族との…大好きな兄との思い出がたくさん詰まっていた
取りに行くとごねる少女を前に母親が何とか先を急がせようとする
それならば、と少年が取りに行った
彼は彼女がどれだけその携帯を大切にしていたのか知っていたのである
「待ってお兄ちゃん!私も行く」
少女は母親を振り切ると少年のところへと走っていた
軽い身のこなしで少年のところまで行くが、少年は困ったように少女の姿を見ていた
少女が自分のところまで来るのを確認してから携帯を拾い上げた
「父さん!母さん!今行……」
顔を上げると目の前には光があった
……何故?
理解するより先に光が彼ら兄妹の元に降り注いだ
遅れて爆音が周りに響いた
「シ……マ……ユ……」
妻が膝から倒れ込む。それを支えるように夫は肩を抱いていた
少年と少女の姿は…どこにもなかったのだ
文字通り、少年と少女は喪失していた
184通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 07:20:26 ID:???
ふわふわとした感覚があった
まるで空でも飛んでいるかのようにとてもふわふわしていた
─…あぁ、俺死んだんだな
少年は本能的に理解した
あの光はMSのビームだ。そんなものに人間が直撃しておいて死なないことなど有り得ることではない
─…マユ…ごめん……俺のせいで
自分が死んだということはマユも死んだということになる
「…きて…」
声が聞こえた。ぼんやりと…だが、はっきりと…そんな矛盾した声がはっきりと彼の耳に届いた
─あぁ、ついに迎えに来たのか
優しい女性の声、それはさながら天使のようであった
「…起きて」
─分かったよ。今起きるから
彼…シン・アスカは目を覚ました
「やっと起きた…大丈夫だった?次元振動に巻き込まれたみたいだけど」
彼の目の前では金髪の女性が笑っていた
彼と同じ赤の目…それでいて優しさのこもった…そんな色であった
─次元振動?
聞き慣れない言葉が彼の耳に入る
キョロキョロと辺りを見渡す。白い壁に囲まれた部屋であった
薬品の臭いがシンの鼻を刺激する
「ここは……どこ……?病院……か…?」
「そうよ。ここはミッドチルダの病院」
─ミッドチルダってどこだよ
聞いたこともない名前だった
少なくともオーブではないことくらいは彼にも分かった
彼は自分の手を握ったり開いたりを繰り返した
自分が生きていることが信じられなかった、実感がわかなかったのである
だから、夢なんじゃないかと自分の感覚を確かめていたが、その感覚が示すのは生きていることは夢でなく現実だということだ
「マユは…9歳くらいの栗色の髪の女の子はどこにいますか?俺の…妹なんですが」
「……そんな子はいなかったと思う」
185リリカルしーど StrikerS:2007/05/08(火) 07:22:19 ID:???
その言葉にシンはショックを受けた。
いや、ショックなどという生ぬるいものではない
心を締め付けられるような感覚に襲われた
涙がとめどなく溢れていく。ビームの直撃を受けたのだ
今シンがここにいることは奇跡と言っても良かった
「そう……か……マユは…死んだの……か……うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
まだ幼いシンにとってその事実は酷であった
耐えきれなくなった彼の心が自己を防衛するために発狂という現象に結びつく
─俺のせいだ。俺が携帯を取りに行かなかったらこんなことにはならなかった!
自分を激しく攻め立てた
「……」
そんな今にも壊れてしまうそうなシンの姿を見かねたのであろうか
金髪の女性は優しくシンを抱き止めた
「……あっ……あぁっ…」
シンは声にならない声をあげた

「大丈夫…大丈夫だから…ね?」
彼女はあやすように頭を撫でた。
少しではあったが、彼の高鳴っていた心拍数が落ちていった
「次元振動に巻き込まれたんだから他の場所に飛ばされた可能性も零じゃないよ。もしかしたら、他の局員が回収してるかもしれないから」
「何…を……言っているんだ…?MSのビームを直撃して生きてるはずが……」
はっとした。
何故自分は生きているのか。MSのビームを直撃して生きていられるものなどいない
人間の体など一瞬で蒸発してしまうはずだ
確かに体は全身痛んでいたが、それ以外は全く問題なかった
今から外を走ってこいと言われても問題なく走ることが出来る自信がシンにはあった
そう、こんなことは奇跡なんて言葉では説明出来ないことだ
「……ミッドチルダってどこですか?」
シンは決定的なことを彼女に尋ねた
彼はオーブだけでなく、地球でもプラントでもそんな地名は聞いたことがなかった
「…ミッドチルダを知らない?」
186リリカルしーど StrikerS:2007/05/08(火) 07:24:40 ID:???
シンは決定的なことを彼女に尋ねた
彼はオーブだけでなく、地球でもプラントでもそんな地名は聞いたことがなかった
「…ミッドチルダを知らない?」
…それからは説明だった。
シン・アスカは女性からミッドチルダ…そして、時空管理局について説明された。
曰く、この世界には魔法が存在する
曰く、彼は次元を越えてミッドチルダにやってきたことを
曰く、直前にあったビーム攻撃が原因で次元跳躍しただろうと
そして、彼の世界C・Eに帰ることは難しいことを
そんな夢物語のような話しを長い時間をかけてずっと語られた

「…つまり、俺はこの世界で暮らしていくことになるってことですか?」
今時子供でも信じないような話しを彼が信じるようになった決め手は彼女の真っ直ぐな瞳であった
冗談や嘘を言っている目でななかったのは明らかであった
「そういうことになると思う。時空管理局の管轄にない世界だからしばらくは我慢して貰うことになるかな。あぁ、でも心配しないで。管理局はあなたのことを責任を持って保護するから」
シンを安心させるために彼女は笑った
「君の妹さんについても操作願いを出しておくよ。…写真か何か持っていると嬉しいんだけど」
そう言えば、と思いシンはもともと着ていた服のポケットを探ってみる
案の定ピンク色の携帯電話が入っていた
開いてみると特に不都合なこともなく動く
「…この子です」
シンが開いた携帯電話を彼女はのぞき込んだ
「へぇ、可愛い子だね」
そう言うと何かメモを取っていく
メモを取り終わると彼女はシンと向かいあった。
「それじゃこれから少しの間だけどよろしくね」
「……?」
この人は何を言っているんだ、という表情をシンはしていた
「さっき言わなかったっけ?あなたの身柄は責任を持って管理局が預かるって」
あっ、と合点が言ったような表情をする
187リリカルしーど StrikerS:2007/05/08(火) 07:29:08 ID:???
だが、それと同時に恥ずかしげな表情をした。
少年とはいえ彼も一人の男なのである
短い間でも年頃の女性と二人っきりで暮らすとになるのだ
思春期真っ盛りの彼には少し刺激が強すぎることであった
「私の名前はフェイト・T・ハラオウン…君の名前は?」
「シン…シン・アスカです」
「そっか、よろしくねシン」フェイトはシンに向けて手を伸ばした
シンは彼女の手を取り、握手を交わした。
これがシン・アスカとフェイト・T・ハラオウンと呼ばれるものの出会いであった




はい、これでプロローグは終了です。
あんまり、上手い文章じゃないですが楽しんでくれれば幸いです
188通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 08:29:14 ID:???
>>187
乙なの!

最近は新作が続々と生まれて喜ばしいかぎりですな。
189通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 14:17:20 ID:???
>>187
乙です!
シンとフェイトですか。フェイトが小さい状態でこの二人を取り扱った作品は
前にもあったけどシンのほうが年下という状況は新鮮な感じがしますな。
期待しています、頑張ってください。
190ガンダムし〜どD´s:2007/05/08(火) 17:24:02 ID:???
まじかるしん海鳴編投下。
191ガンダムし〜どD´s:2007/05/08(火) 17:26:16 ID:???
魔道戦士まじかるしん8話b 休日(海鳴編)

「やっぱりここもあんまり変わってないなあ」
「そうだね……あ、あの店。皆でよく行ってたよね」
なのは達は町並みを歩きながら学校へ通っていたときの道を歩きながら思う。
3人はは久しぶりに地球に帰ってきたのだ。
「そうやなあ……って、なんかうちらおばちゃんみたいやな」
はやてのさりげない一言に苦笑する3人。
シグナムたちとは後で合流することになっている。
その後ろで、エリオとキャロは周りをウロキョロと見渡す。
二人は初めて訪れる地球。
「二人は魔法が使われていない世界に来るのって始めてなんやね?」
はやての言葉に二人は頷く。
その時、キャロの持っているかばんが、なにやらごそごそとうごめいている。
「あ、フリード、おとなしくしてなきゃ」
キャロがそういうが、この世界へ着てからずっと動かずじっとしているのだ。
「ごめんねフリード。この世界に竜なんていないから、こうするしかないの」
なのはがフリードに謝る。
この世界に竜なんて創作物でしか存在しない。
その中でフリードが飛び回っていると、大ニュースになりかねない。
だから、フリードは連れて来ないつもりだったが、それだったらフリードとキャロがかわいそうなので、今回のような策をとった。
「けど、なのはの家に着いたら出られると思うから」
歩いていると、海鳴市の駅前に着く。
「こんなところになのはさんの家があるんですか?」
エリオは疑問に思った。
周りにあるのは喫茶店やショップなどで、誰かの家みたいなものは見当たらなかった。
「あ、そういえば言うの忘れてたね」
え?キャロがなのはを見る。
「なのはの両親は喫茶店を経営してるんだよ」
フェイトの言葉にエリオは納得する。
まだ仕事をしているから今はその喫茶店にいっているのだろう。
そしてなのはは駅前にある喫茶店、翠屋の前に行く。
見るとレジの前に父である士郎がいる。
「ただいまあ」
なのはたちが店に入ると、正樹に気づいたのはやはり士郎だった。
士郎は驚いた顔でなのはを見る。
「なのは?」
士郎はいきなりやってきたなのはに驚く。
彼女は今ミッドチルダとかいう所にいたはずだ。
少しして、士郎の異変にやってきた桃子と恭也、美由希もやってきた。
皆は今でも翠屋を手伝っている。
兄である恭也は、翠屋の次期店長としてがんばっている。
「なのはじゃない。いつ帰ってきたの?」
驚いている桃子に、なのはは説明する。
「実は、今日からしばらく休みで、たまにはお父さん達を驚かそうかなと思って連絡を取らないで来たの」
どうやらそこ作戦は成功で、驚いている家族を見てなのはは笑う
192ガンダムし〜どD´s:2007/05/08(火) 17:27:34 ID:???
「あの、お邪魔してます」
そこに、はやてたちもいることに気付いた。
なのはのいきなり帰ってきたことで見えていなかった。
「あ、フェイトちゃんもはやてちゃんもいらっしゃい……あら?」
桃子は、フェイトの周りにいる二人の子供に気付く。
ああ、とそのことに気付いたなのはは説明する。
「ほら、前に話してたでしょ?フェイトちゃんが二人の子供を保護してるって」
なのはが以前いていたことを思い出す高町家
「エリオ・モンディアルです」
「キャロ・ル・ルシエです」
二人は丁寧に挨拶をする。
「やっぱりこの時間は急がしそうだね」
なのはは辺りを見回すと、時間帯的にも学校帰り時なのか、学生の客が大勢いた。
まあ、それはいつものことなのだが……
「お店、手伝おうか?」
なのははそれを見て自分も手伝おうかという。
だが、なのはも久しぶりの休みだと士郎も知っている。
管理局の仕事は忙しく、おそらく今回も久しぶりの長期休暇だろう。
それなのに店を手伝ってもらうのはなにか悪い気がする士郎達。
その時、キャロの持っているかばんがごそごそと動く。
さらに……
「キュー」
あまりの窮屈さにフリードが鳴いてしまった。
あ、となのは達も焦る。
この場所でフリードを出すわけにいかない……
そんななのは達を不思議そうに見る。
「なのは、さっきの泣き声は?動物みたいだけど」
えっと……と恭也の言葉に言葉につまるなのは。
そのときだった。
「あ、なのはねえちゃん!」
キッチンのほうから、二人の子供がなのはに向ってきた。
「雫ちゃんに恭二くん」
向かってくる子供、雫と恭二は士郎とその妻、月村忍の間に生まれた子供である。
ちなみに、雫が姉で恭二が弟となっている。
まっさきにやんちゃな恭二がなのはに飛びつく。
それはいつものことで、いつもはそれくらいどうってことないのだが……
「う……」
なのはは、飛びつかれたと同時にその場にうずくまる……
あ、とフェイトとはやては今までのなのはの表情からすっかり忘れていた。
193ガンダムし〜どD´s:2007/05/08(火) 17:30:03 ID:???
「なのは姉ちゃん、どうしたの?」
恭二はすこしびっくりしながらなのはを心配する。
いつものようにとびついただけなのに、と思っていたのだ。
「ああ、恭二君。気にせんでええよ。べつに恭二君がわるいわけやないから」
え?と皆ははやてたちを見る。
「実はなのはは今、仕事で怪我をしてて、その怪我をした場所に恭二君が飛びついて……なのは、大丈夫?」
フェイトはなのはを見る。
どうやらクリーンヒットしたようだ。
「大丈夫、ちょっと痛かっただけだから」
はぁ、とため息を付くフェイト。
「いつもいじっぱりのなのはが、これだけうずくまってちょっとはなずないでしょ?」
ほら、と肩を貸すフェイト。
ずいぶん見ないうちに子供達も大きくなっている。
特に恭二はだんだん力もついてきて、いつものように全力で抱きしめたからこうなったのだろう。
これ以降、恭二がいきなりなのはに抱きつくことはなくなったという。
やれやれ、と桃子はなのはを見る。
そんな体でよくお店を手伝う、なんていいだしたものだ。
「今はちょっとお客さんが多いから、しばらく家でゆっくりしてなさい」
そういって、なのはたちはなのはの家に向かう。
幸か不幸か、この事件のおかげで士郎達はフリードのことを完全に忘れてくれた。
なのはのほうもなんとか痛みもひいてきてきたみたいだった。
「とりあえず、なのはの家に着いたら、フリードも出してあげないとね。
フェイトの言葉にはい、と返事をするキャロ。
「フリード、もうちょっとだから、辛抱してね」
キャロの言葉に少し元気がないようにキュー、と返事をするフリード。
そのときだった。
「あ、なのはちゃんだ」
「ほんとだ、あんたたちいつの間にかえってきたの?」
振り返ると、そこには小学校1年からの付き合いをしている親友だった。
「すずかちゃんにアリサちゃん。久しぶりだねえ」

「ええ!鮫島さん、執事辞めちゃったの!?」
なのはの叫びに、うんと頷くアリサ。
ちなみに、鮫島とは、アリサの執事のことである。
「流石に鮫島も年で……その代わり、新しい執事をちゃんと用意してあるけどね」
まあ、確かに鮫島も年で、そろそろやめなければと本人も思っていたらしい。
「それで、新しい執事ってどんな人?」
フェイトの質問に、んー…考えるアリサ。
「えっと……年は17歳で…時速120キロで爆走する車を自転車で追い抜いて、生身でその車に轢かれても生きているって感じ?」
それ人間?とつい突っ込んでしまうなのは。
「まあ、執事としてちゃんとした能力持ってるからいいのよ。かなり役立ってるし」
そういって笑いあう皆。
その時、表情に微妙は変化があったが、あえて言わないことにした。
194ガンダムし〜どD´s:2007/05/08(火) 17:31:29 ID:???
「けど、こうやって揃って話をするのも久しぶりだね」
すずかの言葉にそうだね、となのはがいう。
ふと、アリサがエリオたちを見る。
「もしかして、フェイトが保護してるって子はこの子達?エリオ君とキャロちゃんだったっけ?」
うんと、答えるフェイト。
以前フェイトから送られてきた手紙とその写真を思い出す二人。
ふたりはどうも、言い返す。
ふと、フェイトは思い出す。
「キャロ。そろそろ出してあげたら?アリサたちなら問題ないから」
あ、そうですね。とキャロはあのかばんを取り出す。
なに?とおもってアリサたちが見ていると、そのかばんから現れたのは……
「フリード、大丈夫だった?ごめんね」
「キュー!」
出てきたのは……なんていえばいいのだろう、と迷うすずか……
「えっと……それってなに?」
そんなアリサに答えるはやて。
「これはドラゴンの子供や」
いやいやいや、と首を横に振るアリサ。
そういう意味じゃない。確かに見た目は竜だ。竜なのだが……
「あんたたちがいる世界って、ほんとに不思議ね。魔法やら竜やら……どこのファンタジー物?」
アリサの言葉に3人は苦笑するしかない。
「そういえば、なのはちゃんはいつでもここにいるの?」
すずかの言葉になのはは考える。
一応休日はずっとここにいるつもりだ。
「私は五日ぐらいだと思うよ」
だが、
その言葉に、じゃあさ、とすずかはある提案をする。
「実は、明後日に大学のメンバーで海に行くことをずっと前から決めてたんだけど……」
それがどうしたの?となのははきいて、変わりにアリサが答える。
「それが、ほとんどのメンバーがこれないのよ。ほとんどって言っても私達二人だけなんだけど」
じゃあ全員じゃない……となのはは突っ込む。
「だから、久しぶりに私達で海に行かない?そこの子達も一緒に」
アリサがエリオたちを指差して言う。
アリサの子供場になのは歯考える。
「うれしいけど、ちょっといろいろ無理な所が……」
なのはのことばにえ?と疑問を浮かべるアリサ。
「この竜の子供をどうするか……」
ああ、とアリサは頷く。
こんな竜をつれてきたら大問題になる。
「けど、その子なら士郎さんが見ててくれるんじゃない?桃子さんとかだったらかわいいとかいって抱きつくかもよ」
ありえる、となのはは以前ユーノをかわいがっている桃子を思い出す。
「けど、フリードはキャロと一緒にいたいんだよね?」
フェイトの言葉にキュー、と返事をするフリード。
195ガンダムし〜どD´s:2007/05/08(火) 17:33:07 ID:???
さて、どうしたものか。
なのは達としては、久しぶりにアリサたちと遊びたい。
「あの、僕達のことは気にしないで、フェイトさん達で楽しんでいってください。
エリオはそういうが、そういうわけにもいかない。
そこで、はやてがある提案をする。
「あ、そや。せやったら、アリサちゃんたちをミッドチルダへ招いて、そこの海に行くんってどう?それやったらフリードも安心やし、もしかしたら他の機動六課のメンバーも呼べるかもしれんよ」
なるほど、となのはもフェイトも頷く。
この二人だったら問題なさそうだし、何より……
「それいいじゃない。私達も一度、その世界っていうのによってみたかったのよ。ねえすずか」
「うん」
何よりも本人達が行きたがっているのだ。
こうして簡単な日程を決めて、最後に
「じゃあ、他のメンバーは全部私の対のメンバーだから、私からメール入れておくね」といって、携帯通信機でスバル、ティアナ、レイ、シンにメールをいれる。
この通信端末、もともとこの端末に登録しておいた所持者の魔力をミッドチルダにある集中センターから探知し、相手に送信するため、電等がいらない分役に立ち。現在の局員のほとんどが持っている。
つまり、相手の魔力が存在する限りどこでも使える携帯電話と考えればいい。
連絡してすぐに、シンから通信がかかってきた。
なのはは少し席をはずして、シンと話をする。
『あの、隊長?』
やはりシンはいきなりのことで戸惑っていた。
「あ、シン。メールみた?」
『何する気ですか?訓練でもする気ですか?』
そういえば、一番大事なことを書いてなかった、と思っていたなのは。
「えっと……時間が空いてたらでいいんだけど、六課のフォワード陣と私の友達で海に行こうと思ってるんだけど、時間は大丈夫?」
そのあと、シンは奇妙な叫びをだしたが、OKを出した。
こうして大体の日にちを決め、次の日は買い物ということになり、アリサとすずかは自分の家へ帰っていったのだった。

「いやあ、かわいいーーー!!」
桃子はフリードを見つめながら言う。
このあと、はやてとフェイトは一旦向こうへ帰ってから食事にしようと思ったのだが、せっかくだからと皆で食事をとることにした。
桃子の反応を見て、やっぱりとなのはは笑う。
恭也がフリードを見て思う。
「それにしても竜か……空想上の生き物かと思ったら……実在してたんだな……」
まあ、それを言えば魔法もそうなのだが……
「あの、すみません。ご馳走になって」
そういうエリオに、いいのよ、と桃子は言う。
196ガンダムし〜どD´s:2007/05/08(火) 17:37:12 ID:???
「せっかく皆がそろってるんだから。食事は大勢で食べたほうがおいしいでしょ?」
桃子の言葉に、はい、とエリオは言う。
こうやって一つのテーブルに大勢で囲んで食べるというのはあまりしたことがないので、とても新鮮に思えてくるのだ。
「そうそう、母さんの料理はとってもおいしいから、たくさん食べるといいよ」
そういう士郎にもう、あなたったらという桃子。
それを見て、これは全然変わってないなあとなのはは思う。
両親はもう年齢は40を過ぎているのに、気持ちは新婚のようである。
兄のほうを見ると、兄と、その妻である月村忍は笑う。
どうやらいつもそうしているようだ。
「それよりも、なのはの怪我だが、大丈夫なのか?」
士郎はなのはの傷を心配するが、なのはは大丈夫だよ、という。
親が心配するのもわかる。
「あのときの事もあるしな……」
「そうよ……」
家族は8年前のことを思い出す。
8年前になのはは大怪我をしているのだ。
だが、それは既にだいぶ前の話で、あの怪我は治っているし、今回の怪我も別に命に別状はない。
「だから大丈夫だって。それに、私はお父さんの子だよ。体の丈夫さは折り紙つきでしょ?」
そういうなのはに、はやてがいやらしく突っ込む。
「なのはちゃん、それは死亡フラグや。まあ、なのはちゃんやったらフラグぐらいへし折りそうやけどな。なあ、フェイトちゃん」
「そうだね」
はやての言葉に、フェイトは苦笑する。
そんな二人に、へ?となのはは疑問に思う。
そんななのはを皆は笑う。
夕食も終わり、話し合った結果、フェイト達もなのはの家に泊まることになった。
その際、エリオとキャロはそれぞれ雫と恭二と一緒に寝ることになった。
二人はすぐにエリオたちと打ち解け、エリオとキャロもこの世界で初めてできた友達に一夜を楽しんだ。
なのはも久しぶりに家族と話し合い、楽しい一夜を過ごしたのであった。

投下完了。
またアンケートとりたいんだけど、D´sでシンをもっと活躍させたいかどうか聞きたい。
それによって物語の進行がそこそこ違う(大まかには変わらないけど)
次はD´sを投下予定。
197通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 18:54:48 ID:???
ある程度活躍しなかったらクロスオーヴァーの意味が・・・・・
198通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 19:06:33 ID:???
シンを活躍させてもいいと思います。
199通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 19:09:25 ID:???
>>187
乙です。
ザフトに入る前のシンがそっちに行くのは初めてのパターンなんで楽しみにしてます

>>196
ある程度活躍させないとね
200通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 19:10:15 ID:???
シンは活躍させてやってくだせえ。
主役降板というのをさせられた悲惨な主人公なんでさ。
ここでは幸せにさせてやってくだせえ。
201通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 19:20:11 ID:???
>えっと……年は17歳で…時速120キロで爆走する車を自転車で追い抜いて、生身でその車に轢かれても生きているって感じ?
ちょwww貧乏執事はアリサに拾われたのかよwwwww
202通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 19:29:01 ID:???
>し〜ど氏

毒にも薬にもならない意見だけど、個人的には各キャラバランス良く活躍させていただければ
シンが活躍するのは個人的に嬉しいけど、過剰にマンセーされたり、他キャラ・・・特にスバル達新人の活躍まで奪ってしまったりしたら、それは違うと思うし
そのあたりのさじ加減は難しいでしょうが、がんばってください
203通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 19:30:51 ID:???
シン「アリサは俺のメイドだから良いのだ。」
アリサ「エイジだけだけどね」
204通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 19:31:12 ID:???
>>貧乏執事
声優ネタか!色々想像してクソワラタ
205通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 19:38:03 ID:???
>えっと……年は17歳で…時速120キロで爆走する車を自転車で追い抜いて、生身でその車に轢かれても生きているって感じ?
その場面、見てみたい。
206通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 19:39:11 ID:???
すまん…読んでみたいだ
207通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 19:41:40 ID:???
シン「ヒナギクは何処だ!秋葉は何処だ!」
208通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 22:01:58 ID:???
>>203
キャロ「ぱよ?」
フェイト「そういえば私たちも出てたね」


恭也「俺はシンの姉なのか………」
209通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 22:09:37 ID:???
ティアナ「私を忘れるなー ドリルを!」
210通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 22:12:47 ID:???
シンのインパルス版のジャケットを実筆で書いてみたぜ

色塗ってないけど
つうか色塗り下手だからやらないけど

ベースはザフト軍赤服

武器はまさか昔考えたケルベロスとエクスカリバーの複合兵器が役に立つとはいやはや
ミサイルをカートリッジに変えておしまいだった
フォースのスラスターも何とかV2風にくっついた

貼ったほうがいいのか……
211通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 22:14:31 ID:???
シンはね・・・紅い服で両腕両脚にタービンが付いてるのが・・・
「凰牙」になるか・・・
212通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 22:15:42 ID:???
      Y^´       ∨// /,∠ ,. ' /l/// /, ' , '/ ! | l }´     〈
       〉    う  〈/ , ' // ̄`>< /// /// _,.=‐|'"´l l〈  う  /
        〈    p.   ∨, '/l|   ,.'-‐、`//`7/  /''"´__ | ハ l丿  p   {
     人)   ! !   (/!  |ヽ〈_ ・.ノ〃  〃 /  '/⌒ヾ.! ,' !く   ! !  (_
 ト、__/   ヽ、_,.イ    /l l |:::::::```/:::::/...´..   //´。ヽ }! ,'  !! )     /
ト'        ,イ⌒ヽ/   !l l ! l し   J ::::::::::::::::::::``‐-</ /  ,'、`Y´Τ`Y
l      う    (ハ ヽ l i   ! l ', !   , -―-、_   ′::::::::::::: //! Λ ヽ、ヽl
ヽ          〉,\ ! i   ',.l `、'、/_,. ―- 、_``ヽ、  ι  〃,'/! ヽ、\ ヽ、
 !         // ,' lヽ! ii  ',l  ∨\'⌒ヽー-、 `ヽ、!   / ハ ノヽ._人_从_,. \
 |    p   { / ,' ' ,! ll  l`、 { ヽ' \     ヽ  '  '´   Λ ',}      ( \
.丿         ∨ // ,',! l l  l ヽ`、 \  \   ∨   し /! ∨  う   ,ゝ、
∧     / /   ヾノ //l l l  l、_ヽ\ \   ヽ , '   ,.イ |ノ    p   (ヽ
/ノ__  ゚ ゚  (⌒`〃'j | l  l   l `ヽ `ヽ、.ヽ _,.}'′ ,.イl {  | ヽ   ! !   ,ゝ\
/ /`Y⌒ヽ/⌒ 〃 ノ | l   l   l   } ヽ、._ } ノ,.イ l | ! !  |  )_
213通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 22:33:38 ID:???
ttp://kjm.kir.jp/?p=117730
ttp://kjm.kir.jp/?p=117731
ttp://kjm.kir.jp/?p=117733
ttp://kjm.kir.jp/?p=117735
ttp://kjm.kir.jp/?p=117738
ttp://kjm.kir.jp/?p=117741

インパルスベースだからどっちかといえば白服なのか
マジ「僕の考えたガンダム」でごめん
反省してるけど後悔してないから
214通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 22:41:46 ID:???
>>213
はー、よく考えられるなこういうの
結構、細部まで凝ってるね
個人的にフォールディングレイザーが好きだ
何つか、デカい剣だとか刀だとかとは、また違った魅力があるんだよなナイフには
215通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 22:56:56 ID:???
>>213
一生懸命書いたようだからヘタクソとは言わないでおくよ
216通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 23:21:36 ID:???
シン「キャロはね。大きくなったら『おっぱいリロード』が出来るようになるよ」
217暇人A:2007/05/08(火) 23:26:28 ID:???
一応聞いておきたかったんだが、はやてとシンが一緒に風呂入るのって引いた?
俺は我ながら軽く引いたんだけど・・・

今後これ以上のことは無いだろうけど俺の気分しだいでまた同じような事あるかもしれないから正直お願いします
218通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 23:30:25 ID:???
>>217
あの程度ならそこまで引きはしないけど、やりすぎは良くないと思うから注意してくれ
まぁ、結局の所は自分の書きたいように書いて、それに批判があった場合に素直に受け止めるようにすればいいと思うよ
219通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 23:31:21 ID:???
一緒に風呂はいるって・・・小学生とだろ?
そんな気持ち悪く無いと思うけどな。

正直、両者の理解があれば女と男は一緒にお風呂に入っても構わないしな。
「混浴」ってあるだろ。それと同じ。
220通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 23:44:02 ID:???
良いんじゃないか?
小学生ぐらいまではいっしょに入ってたと聞いたけど
221通常の名無しさんの3倍:2007/05/08(火) 23:52:34 ID:???
小3ならいいと思うよ
小4からはデッドライン
222通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:00:42 ID:???
真中とエイジの遺伝子を持つシンには・・・うん。覗きキャラだね
223暇人A:2007/05/09(水) 00:17:13 ID:???
なるほど・・・
誕生日まではシンと一緒で良いか


ってか本編ではどうやってたの?
誕生日までの風呂とか階段とか
224通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:18:26 ID:???
恋人同士になれば一緒にお風呂入れるんだぜ。

・・・言ってみただけ
225通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:20:23 ID:???
むしろあの話は変に意識してるシンの方がかえってキモかったw
あいつはシスコンかも知れないが、ロリコンではない筈
226通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:23:05 ID:???
シンはお兄ちゃん属性も持つから普通にしてるぜ。風呂でも。
ロリコンじゃないし
227通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:29:52 ID:???
だがシスコン。そしてラッキースケベ
228通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:34:33 ID:???
シン「俺がはやての兄になってやる!さあ言ってくれ。お兄ちゃんと!!」
はやて「お兄ちゃん・・・?」
シン「もっと心を込めて!!」
はやて「お兄ちゃん!」
シン「いぃぃいいいやったぁああ」
229通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:36:14 ID:???
だんだんこのスレのシンがおかしくなってきている……
230通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:38:19 ID:???
>>225
>むしろあの話は変に意識してるシンの方がかえってキモかったw
あれでグラヴィオンのエイジ思い出した
・・・立場逆(裸を見られる方)だけど


そういやエイジって主な女性陣に見られてるんだよな
231通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:39:08 ID:???
ええ。第一話でみんなに見られました。
232通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:40:47 ID:???
アレ?第二話だったかな。
身体検査するとか言われてロリメイド3人に服を剥かれてたな。
まあ・・・女性陣にモロ見られたけどね
233通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 00:54:52 ID:???
>>228
シン喜びすぎだなw
234通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 01:14:17 ID:???
しかし鈴村は驚異的な妹がいる役をやらされる傾向があるな

セネルとか月姫のシキとかシンとか
235通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 01:44:52 ID:???
シンの妹のマユは驚異的かな?
2chとかでは驚異的に設定されているがw
236通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 01:46:15 ID:???
驚異的かどうかは置いとくとしても妹がいる役がやたらと多いのは間違いないよな
何でだ?
237通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 01:48:36 ID:???
それほど器用じゃないまっすぐな兄貴役がはまるからでしょ。
238通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 01:48:47 ID:???
ムラケンがシスコンキャラが似合う声優だから
239通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 02:02:21 ID:???
サモンナイトのイスラも姉の方だが、シスコンだったな
あはははははは♪♪♪♪って笑い声が未だに頭から離れない
240通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 02:06:17 ID:???
真中を知っているか。
アイツは作中の女達に好かれていた男なんだぜ・・・
241通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 02:25:18 ID:???
しかし、凄い流れだな。
ラッキースケベから始まり、シスコンへ…。
242通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 02:34:11 ID:???
流れを切って悪いが、Anti Magilink Fieldだっけか?
あれってティアナのバリアブルなんたら以外に破る方法ないのかな?
243通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 02:36:35 ID:???
魔法攻撃が効かないなら直接殴る。常識じゃね?
244通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 02:49:54 ID:???
本編でスバルは
直殴りで、AMF搭載の敵ロボをぶっ壊してたな
ああいう敵には
魔法だけ強いとかでは無く
物理的な攻撃方法や基本的な身体能力も必要だな
245通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 02:51:51 ID:???
だから両腕両脚にタービンを付けろとあれほど・・・言ってないけど
246通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 03:23:42 ID:???
>>245
ここはいっそのことドリ(ry

さっきグラヴィオンを話題に出したからかグラヴィオンなデバイス装備のセシルを想像してしまって吹いた

なのは、種死、グラヴィオンでのクロスも面白そうだ
247通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 07:55:29 ID:???
>>242
AMF範囲外から雷とか加速した小石をぶつけた人たちとか
氷結させた人とか
鉄球で撃ち抜いた人とかいます
248通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 11:42:43 ID:???
アースラをC.E.にワープさせる椰子いないな
249通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 13:52:24 ID:???
AAを海鳴に飛ばしたのなら見た気がする。
250通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 14:11:41 ID:???
なのはさん主役のが、C.E.73くらいしかないんだよな……。
251通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 14:41:01 ID:???
C.E.に転移させるとしてやっぱり事故かなんかか?
ただどっちの陣営にさせるかが問題だ。
戦力という点で言えばプラントとAA陣営は互角だからバランス崩れる。
アルカンシェル搭載してたらメサイアなんかあっという間に陥落するし。
まあリンディさんのことだからどっちも加担しないと思うけど
252通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 15:16:50 ID:???
だとすれば、なのはの世界から敵を引っ張ってくるしかないわな。
AAにアースラがつくなら、プラントに魔法技術を提供してくれる方が必要だ。
253通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 16:49:14 ID:???
シンが子供を作れば解決!(何が?)
254通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 16:53:17 ID:???
戦争がおきなければ解決!(何が?)
255通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 17:54:04 ID:???
魔法少女リリカルなのはC.E.73はまだ新作来ないか・・・・
256通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 19:01:15 ID:???
シン「金髪で赤目の子供を作れば良いのか!」
257通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 19:30:14 ID:???
レイ「アル・ダ・フラガのをいじくればすぐだぞ?」
258通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 19:32:30 ID:???
フェイト「…私とシンさんが(ry」
259通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 19:43:18 ID:???
シン「砲撃使いの娘。斧使いの娘。魔本使いの娘。剣使いの娘。
ハンマー使いの娘。ネコミミの娘。武闘系の娘。銃使いの娘。
モンスターテイマーの娘。・・・これは良い娘達だ。」
260通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 19:47:06 ID:???
おいこら待てシンw
シグナムとシャマルはA's時点でもすでに年上だぞw
261通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 19:48:56 ID:???
シン「愛に年齢など関係ないわ!!」
262通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 19:50:34 ID:???
…まさかシンは某エロゲの主人公になろうとしているのか!?
263通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 20:10:13 ID:???
はじめてのりりかる
はじめてのゆかりる
264通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 21:09:02 ID:???
シン「今日買ったゲームをようやくクリアしたぜ・・・少しトイレ行くか。」

シンはトイレに向かうために部屋を出て行った。
そこへはやてがやってくる。
はやては、机の家のPCを見る。そして驚愕する
そう・・・そのPCのゲームとは・・・以下自主規制
265通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 21:31:27 ID:???
そして、行き着くとこまで行って……
シン「あんたは俺にやられるんだ、今日、ここでぇ!」
キラ「アッー!」
シン「この裏切り者!」
アスラン「お前が欲しかったのはこんnアッー!」
レイ「落ち着け、シン、俺はクローンなんだ…!」
シン「レイ……」
レイ「…なんだその視線はっ俺にはギル…アッー!」
シン「エリオ……や (ry

…この事件、そしてシンが闇に葬り去られたのは言うまでもない……。



シン「……や ら な い か……(暗闇の中から声だけ)」




勢いで書いてしまった。
……少しだけ反省している。
266通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 21:47:04 ID:???
シン「俺は巨乳エロゲしか買わないんだよ!ハーレムルート有りをな!」
267通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 21:50:02 ID:???
ガチャ
マユ「おにちゃーん」
シン「ハッ!マ、マユだめだろ!人の部屋に入る時は(ry」
268 ◆GmV9qCP9/g :2007/05/09(水) 22:22:03 ID:???
>>255
続きをなかなか投下できなくてスイマセン。
リアルが忙しくのと、>>18でもレスした通り根幹から練り直し中で、投下再開は当分先になりそうです。
269通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 22:29:31 ID:???
>>268
ずっと待ってるから!
270通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 22:33:19 ID:???
>>268
楽しみにしてます!!

しかしこのスレのSSは真面目か馬鹿話か両極端だなw
271通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 22:38:25 ID:???
片や戦争がテーマだからな
ほのぼのも、たまにならありだけど
272通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 22:47:20 ID:???
バルドフォースにも、シンとフェイトの声優さん出てるんだぜ・・・
OVAだが
273通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 22:55:59 ID:???
>>268
お待ちしてます!
# StSと矛盾しないようにする必要は必ずしもないと思うが。。
274運命の子と最強を目指した少年:2007/05/09(水) 23:05:41 ID:???
運命の子と最強を目指した少年
     第二話

・八神家

:闇の書発動直後、はやての部屋

「なんだ?こいつら?」と思うと同時にカナードは彼女達が只者ではないと感じていた。
「(くっ、尺だが正直誰か一人でも戦って勝てるかどうか・・・・・だが、はやてだけでも逃がさねば・・)」
懐にしまっている拳銃を抜こうとしたとき、
「おい」
はやてより小さい赤髪に少女が声を上げ
「こいつ、気絶してるみたいだぞ」
律儀に目をくるくる回してるはやてを見下ろして言った。
「(気絶したのか・・・・・これは石田に見てもらった方がいいな、)」
カナードは改めて4人を観察し
「(冷静に見れば、俺はともかくはやてに対する敵意はなさそうだ)おい」
カナードの声に4人は反応した。
「とりあえずはやてを病院に連れて行く、文句はないな」
「・・・・わかった、主をこのままにしておくわけにはいかないからな」
「・・・・・主?貴様ら(その前に答えろ」
そう言うと、ピンク色の髪の女性はいつの間にか出した剣『レヴァンティン』をカナードに向けた。
「貴様は誰だ?リンカーコアを持ってるということは魔術師のようだが、事と次第によってはこのまま返すわけには行かん」
「(リンカーコア?何だそれは?)物騒な奴だ、むしろお前らこそ何者だ?だが質問を質問で返すわけにはいかんな、
俺はカナード・パルス、そこで伸びてる八神はやての」
一瞬間をおき
「家族だ」
カナードはそう答えた。
275運命の子と最強を目指した少年:2007/05/09(水) 23:06:44 ID:???
・海鳴大学病院

「はやてちゃん、よかったわ何とも無くて」
「すんません、ご迷惑おかけしました」
「ううん、いいの。で、誰なの?あの人たちは?」
石田先生が指差す先には妙に筋肉質な看護師に囲まれてるヴォルケンリッター4人組みだった。
その一・無表情のシグナム。
その二・「やってらんねぇ〜」という表情をしているヴィータ。
その三・困惑しているシャマル。
その四・まじめな顔で時折見犬耳を動かすザフィーラ。
・・・・・・明らかに怪しい(特に一名)
「どういう人達なの?6月とはいえあんな格好で、言ってることも支離滅裂、カナード君並に怪しいわね」
「はははは・・・・・(どない説明しよ、カナード同様親戚ってことで・・・ってカナードはどこいったんや〜!!)」
はやてが困惑し、シグナムが思念通話で話そうとしたその時、「親戚だ」助けの声が響いた。
「カナード、どこいっとったんや?」
「受付を頼んだのよ、それで『親戚』ってどういうこと?」
「こいつらは俺同様はやての親戚でな、はやての誕生日にわざわざ外国から来たんだ。コスプレまでしてな」
「親戚?」いぶかしむ石田先生。
「だが登場の仕方が悪かった、こっそりベッドの下に潜りこんで12時丁度に這い出てくるとは・・・正にホラーだ」
・・・・・・確かに怖い。
「そ・・そうなの?」
妙に引きつった石田先生の質問に
「はい、そうです」
真顔のシグナムが答えた。
276運命の子と最強を目指した少年:2007/05/09(水) 23:08:01 ID:???
・八神家
特に問題が無かったため、即日退院したはやてはシグナム達から闇の書についての説明を受けていた。
どのような解釈をしたのか、はやては「衣食住きっちり面倒見る」宣言をし、騎士達を困惑させた。
「どうすればいいのだ?」と今までに無い扱いに困惑している騎士達に笑いながらカナードが
「お前達の主はそういう奴だ、覚悟を決めろ」と言い、無理やり納得させた。
それから騎士達を含む6人家族(5人と一匹?)となり日々を静かに過ごしていたある日、
カナードがリビングで録画した「世界遺産」を見ているとき、道場帰りのシグナムが入ってきた。
「主たちは?」との質問に「シャマルとヴィータと一緒に買い物だ、ザフィーラは知らん」と答え会話終了。
それきり途切れる会話、まぁ、口数が少ない二人だからしょうがない。
静寂の中
「カナード、ひとつだけ聞きたかったことがある」
先に口を開いたのはシグナムだった。
「何だ?」目は未だに「世界遺産」を見ているカナードが答えた。
「お前は、お前がいた世界に未練は無いのか?」
「どういうことだ?」
「主から聞いた、お前は突然こちらの世界に来たと、要は事故のようなものだ、元いた世界に未練は無かったのか?」
シグナムの質問はもっともなものであった、自分が当たり前のように過ごしていた日常が急に変わること。
自分がいた世界とは全く別の世界に飛ばされ、帰ることが難しいこと。常人なら混乱しても可笑しくないことであるが
「ないな」カナードはきっぱりとそう答えた。
「だが、全く無いといえば嘘になる、俺にも目的があった、ある男を倒して自分の存在を証明するという目的が」
そして顔をシグナムの方に向け
「だが、そんなことはどうでもよくなった。お前たちを見ていると自分が目指していたものが馬鹿らしくなってな」
最強のコーディネーターといっても所詮は人間レベルである。空を飛んだり魔法が使えたりすることは出来ない。
「家族はいないのか?」
「はやて同様、俺にはそんな物は無い、元いた世界に関しても認め合わないもの同士がただ殺しあったり罵りあったりするだけのツマラン世界だった」
「そうか・・・スマンな、へんなことを聞いて」
「いや、俺からも聞きたい、お前達は今の生活はどうなんだ」
いぶかしむシグナムにかまわず言葉を続けるカナード
「はやてを「主」と呼んだりすることや、戦士としての気迫、とても真っ当な暮らしをしていたとは思えん、今の暮らしに戸惑いは無いのか?」
カナードもつい最近まで「平凡な日常」とはかけ離れた生活を送っていた。
おそらくは同じ「平凡な日常」とはかけ離れた生活を送っていたであろうシグナムが、今をどのように感じているのか興味を持っていた。
カナードの質問に数秒間をおき、シグナムは答えた
「確かに戸惑いはある、今までの主は私達を道具としてしか扱っていなかった」
(こいつらも、同じか・・・・)
「だが今の主は我々を家族として扱ってくれてる、このような扱いは今までには無くてな、正直今でも戸惑うことばかりだ。だが」
シグナムは微笑み
「今このときが・・・幸福と思えるのは確かだ」
そう答えた。
カナードは「そうか」とだけ答え、また「世界遺産」を見始めた。今度はシグナムも混ざり。
しばらくし、妙に打ち解けたヴィータ達が帰宅し、昨日と代わらない夕食風景が八神家で見られた。
277運命の子と最強を目指した少年:2007/05/09(水) 23:09:08 ID:???
・・・・だが・・・・

「はやて〜、アイスたべていい?」
「ええよ」
「俺がもう食ったぞ」
「カナード、てめぇ!!」
「おちつけヴィータ・・・・情けない」
「美味かったぞ『抹茶アイス』」
「キサマァ!!そこになおれ!!レヴァンティンの錆にしてくれる!!」
「「大人気ないのはどっちや(だよ)」」

・・・・幸せな日常は・・・・

「ぐっ・・・不覚(バタッ」
「ギガ・・・まず・・(パタッ」
「わふぅ〜・・・・(ぐにゃ」
「はかったな・・・シャマル・・・・(ガシャーン」
「ええ!この漫画の通りに作ったのに」
「『OH,○Yコ○ブ』・・・・さて、どこから突っ込んだらええやろ」

・・・・突然崩壊を始める・・・・
278運命の子と最強を目指した少年:2007/05/09(水) 23:10:07 ID:???
おまけ

カナードと「世界遺産」を見始めてまもなく、時計が午後4時を指した。
「カナード」
「何だ?」
「テレビを(時代劇なら見せんぞ」
沈黙
「・・・小豆アイスでどうだ」
「3本だな」
「ふざけるな、1本だ」
「じゃあ、あと一時間待つんだな」
また沈黙
「・・・・いい夕焼けだな」
「そうだな・・・・・。うむ、この時代の海は綺麗なものだ。」
「・・・・・・2本だ」
「4本に増やすぞ」
「貴様・・・・・いいだろう、もっていけ!!!」
279運命の子と最強を目指した少年:2007/05/09(水) 23:13:02 ID:???
こんばんわです。投下終了です。
感想をくださった皆様、ありがとうございました。

次は・・・・いつだろorz
280通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 23:13:52 ID:???
GJwwww

最後の掛け合いで笑わせてもらいましたww
281通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 23:22:50 ID:???
カナード、いつの間にそんなに丸くなったんだ………
282通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 23:31:56 ID:???
そこはあれだ
はやての人徳だよきっと
ここにはガンダムも居ないし
283通常の名無しさんの3倍:2007/05/09(水) 23:33:30 ID:???
まあ、Xの最終決戦あとだからねw
284通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 00:30:42 ID:???
Xと聞くと、ガンダムXを思いだす
285通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 01:11:22 ID:???
最終決戦後でもすぐ熱くなるクセは治ってないよね
プレアになだめられたけど
286通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 01:16:56 ID:???
短気はよくないが
熱くなるのはそんなに悪くない
287通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 01:17:21 ID:???
とりあえず光の膜系の防御法を使う相手には問答無用でブチ切れます
288通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 01:18:03 ID:???
光の処女膜
289通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 01:20:03 ID:???
えっちなのはいけないと思います><
290通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 01:27:59 ID:???
光の処女膜(ヴィルジニテ・リュミエール)
291通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 01:45:38 ID:???
カナードはラッキースケベ
292通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 01:50:03 ID:???
シン「俺のスキルを奪う気か!!カナードォオ!」
カナード「この野郎!殴りやがったな!!」

そして夕焼けの中で殴り合った彼らは・・・

シン「カナード。女湯覗こうぜ!覗き穴見つけたんだ!」
カナード「ああ!行こう!シン!」

友情を得たようだ。
293通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 01:54:25 ID:???
だからそれじゃただの変態だろw
ラッキースケベとは私欲なく、色方面の運命を味方につけて初めてそう呼ばれる
欲望に目覚めた時点でラッキーは失われる
294通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 01:57:53 ID:???
シン「この覗き穴の向こうは・・・男湯だった!!」
カナード「なんとー」
シン「ん?じゃあここは?入り口には『男湯』ってあったような・・・」
カナード「それもそうだな・・何でだろう・・・」
シン&カナード「おかしいな〜?」
295通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 02:15:10 ID:???
>>268
StS見ながら、のんびり待ってまー。てか、>>18もC.E.73の人だったのか。
StSからの影響はほどほどにー。今後も各種のネタが大量供給されそうだし。
296通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 09:06:19 ID:???
定番ののれんかけ間違えネタか!この後が楽しみだw
297通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 12:44:34 ID:???
>>296
カナシン「「どーなってんだ???」」
ガラガラガラ
???「うわ〜!広い露天風呂やな〜!」
???「そうだね。」
???「それじゃあ、ゆっくり入ろっか♪」

シン「どーなってんだよ!?」
カナード「わからん!それより、まずはあそこの岩影に隠れるぞ!」
シン「あっ!?待て!俺も!」

すまん。これ以上無理だ
次に丸投げ!!!!
・ω・)ノ ≡○
ウケトッテ!
298通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 13:33:05 ID:???
シンとカナードのかけ合いって、DESTENY FINALぐらいでしか読んだことないな
あの話だと、口では面突き合わせる度に罵り合いながら、何だかんだ言ってルナが嫉妬するぐらい仲良い感じだったけど
299通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 15:15:30 ID:???
???「ホントだぁ、話には聞いてたけど大きいなぁ…。ティアも温泉は初めて?」
ティアとよばれた女性「まぁね、キャロは?」
キャロ「はい、私も初めてです。エリオくんは?」
エリオ「うん、は初めてですけど…な、なのはさんやっぱり、ボクは男湯に…!」
なのは「え〜駄目だよ。エリオ君も、六課の全員で洗いっ子するんだから」
キラ「そうだね、こうしてみんなで入るのも、悪くないよね?」
一同「……………ッ!?」

しばらくお待ちください。

フェイト「じゃあ、みんなで体を流そうか?」
エリオ「ガクガクブルブル」

カナード「俺は…あんな奴を…(涙)」
シン「でも、どーやってばれずにやりすごそうか?」???「何だ、坊主立ちも覗きか?
いやぁ〜、最近の子はませてるね。」
シン「この声は?たしかムウ・ラなんとかって…。一体どこに…。」
カナード「姿は見えんぞ?」ムゥ「お前さんたち、よ〜く岩肌を見てみな。」
シン「うぉ!この岩に目が…。」
ムゥ「全身を泥洗顔で塗りたくってみた。どーだ?案外分からないもんだろ?」シンカナ「(こんな大人にはなりたくないなぁ…)」
カナ「ッ!?不味い、誰かこっちに来るぞ。」
シン「くっ、奥へって何であんたまで?」
ムゥ「実は湿気で少しずつはげて来てるんだ。」
シンカナ「よるな!ぬるぬるしてきもち悪いわ!」
カナード「はっ………!?」シン「どうした。」
カナード「へっ…………!?」シン「へっ?」
カナード「へぶっっしぃ
ε-(´д`)!!!!」
ティア「待って、岩陰になんかいるわ…。」
シン(何やってんだよ、この馬鹿!!)
カナード(不可抗力だ。問題ない。なんとかごまかすから黙ってろ!)
ザブザブ近寄ってくる。
カナード「……にゃあ!」
シンムゥ「アチャー(ノ∀`〇)」カナード「やっちゃったぜ!」
シンムゥ「アホぉー!!」
軍人スキルを駆使して出口まで失踪。だが石像に阻まれる。
シン「何だ?これ、こんなのさっきは…!」
ムゥ「キラ!キラが石化している!股間はしっかりタオルで隠して!」
カナード「…さすがはスーパーコーディネイター。」かくして、三人プラスαはドラゴンの餌になりましたとさ!一方、C.E.アークエンジェル風呂。
アスラン「さて、ジャスティスでも整備するか…。」メイリン「アスランさん、もう少しだけ一緒に…ね?」
ルナ「メイリン引っ付きすぎよ!離れなさい!」
メイリン「そんな〜。」
アスラン「二人とも、喧嘩はやめろ。
こうやって肩を寄せあって入ればいいじゃないか。」〜完〜
300りりかるシード StrikerS:2007/05/10(木) 16:20:10 ID:???
第一話 はじめてのまほう

フェイトと出会った後にシンはミッドチルダへと連れて行かれ、血液検査やら検診などを受けさせられた
何でも、この世界だけにしかない病気もあるらしく、それに対する耐性について調べる必要があったらしい
それからカウンセラーの先生から色々な質問をされ数時間ほど缶詰めの状態にされていた
それから家に帰り軽い自己紹介を済ませた
最初のうちはお互い緊張していたが、次第に打ち解けていった
それから5日が流れる
シンはテレビを見ていた
フェイトはシンの検査の結果を受け取りに行ったために家に一人であった
夕方頃には帰ってくると言い残しフェイトは本部へと向かっていった
ミッドチルダという世界について彼は知らなかったためテレビや部屋にある雑誌などを見て時間をつぶすついでに社会勉強をしている
幸い、彼のいたC・Eに近い社会であったために生活習慣などはすぐになじむことが出来た
常識なども大差なく、何より彼にとって幸運だったのは食生活だった
食生活にはほぼ同じと言っても差し支えがなかったためすんなりと馴染むことは出来る
とは言え、ずっと部屋の中でテレビを見ているだけの生活など彼には苦痛以外の何者でもない
年頃の少年であるのだ。外に出て光を浴びたい気持ちも強かった
ボーっと過ごしていると昼になり、フェイトが置いていった昼食を取る
一人で取る食事というのも味気ないものであった
家族全員で食事を取っていたことを思い出していた
─……マユ……父さん……母さん
シンの目から自然と涙が出ていた
異世界での暮らしは幼い彼には辛いものがある
元の世界では彼はコーディネーターなる化け物扱いされている存在であったが、その心はまだ成熟しきってさえもいない14歳の少年に過ぎないのだから
301りりかるシード StrikerS:2007/05/10(木) 16:23:28 ID:???
「ただいま」
そう言いながら家の鍵を開けてフェイトが入ってきた
約束通りに夕方に帰ってきた
「おかえりなさい」
シンがそう言うとフェイトは笑顔で返した
「それで結果はどうだったんですか?」
「そのことについて何だけど…ちょっと良いかな」
フェイトが真面目な表情に変わるとシンも真面目な表情に変わった
シンにとっては自分のことだ
当然の反応だろう
「何か…悪いところでも見つかったんですか?」
心配そうな表情でシンは尋ねるが対照的にフェイトは笑顔になった
「ううん、むしろ、健康すぎるくらいだって。免疫力も普通の人よりもずっと高くて医療関係者の知り合いが驚いてたから」
余談であるがこの知り合いというのはシャマルのことである
彼女曰くちょっと異常なくらいに体が丈夫というらしい
おそらくめったなことで病気にかかることはないだろうとも言っていた
「それじゃ…どこが悪かったんですか?」
「どこが悪かったってわけでもないんだ。ただ、これはシンの将来を変えてしまうかもしれない話しだから」
「俺の将来を?」
その言葉にフェイトは頷く
そして、ゆっくりと言った
「君には魔導師の素質がある。魔導師の才能を持つものしか持てないリンカーコアが見つかったの」
衝撃だった
いきなり、君には魔導師の資質があると言われたのである
何を言っているんだと言いかけたがフェイトの目を見てやめる
明らかに嘘や冗談を言っているものの目ではなかったのだ
「…つまり、俺はフェイトさんと同じように魔導師になれる…そう言うことですか?」
「そう。しかも、訓練次第では普通の魔導師よりも遥かに強力な魔導師になれる」
どうする、とシンは尋ねられる
確かに彼の人生を変えてしまいかねないことである
302りりかるシード StrikerS:2007/05/10(木) 16:25:38 ID:???
「当然もし、魔導師になった後にシンの世界が見つかったとしてもシンは元の世界に戻ることも出来る。私が勤めている管理局は融通が効く組織だから」
二人の間に沈黙が続く
シンにも考えることがあるのだろう
「…一つ良いですか?」
「何かな?」
「時空管理局って俺みたいに偶発的な事故でこの世界に来た人を助けたり、それを未然に防いだり…悪意を持つ魔導師から何も出来ないものを守ったりするのが仕事なんですよね?」
確かめたかった
自分のような思いをするのは自分だけで十分だと彼は考えたからである
そして、そうなるものを助けたいとも思った
あの時何も出来ないのが悔しかった。オーブが襲われた時に愚かにも本土決戦をしたオーブ軍も…オーブを侵略しにきた地球連合も
だからこそ、守りたいと考えた
──自分のせいで死んだかもしれないマユのためにも
「うん、そうだよ。管理局は力を持たないものを…そして、同時に魔導を悪用するものを捕まえたりするのが仕事」
フェイトがそう言うと再び沈黙が流れた
シンは俯いて何かを考えるような表情をずっとしている
しばらくすると、顔をあげた
その目は決意に満ちていた
303りりかるシード StrikerS:2007/05/10(木) 16:30:46 ID:???
「俺には難しいことはよく言えないけど…そんなわけ分かんないもので不幸になったりする人がいるのは間違ってると思います
だから…そんな人を少しでも減らすために協力したいと思います。力のないもののちょっとでも助けになりたいです。俺は魔導師になります…いや、ならせてください」
そう言って頭を下げた
優しい子だな、とフェイトは思った
だが、それ以上に悲しい子だと思った
管理局には限界がある。二年前の空港における火災のように後手にまわってしまうことの方が多いのだ
「うん、分かった。短い間だけど明日から魔法について教えてあげる」
「はっ、はい!!ありがとうございます」
頭を深々と下げるシンの姿を見てフェイトは微笑んでいた次の日……早朝から魔法訓練が始まった
街の中では許可無しには使えないために管理局内部の訓練施設を借りていた
「まず始めに言っておくことは魔法というのはデバイスというものを媒介にしないと出すのは難しいの
この間も話した通りデバイスは四つあるの。ミッドチルダ式に適正があるシンにはストレージデバイスを貸すよ」
一般的に管理局で使われているストレージデバイスをシンに渡した
「とりあえず、まずは何でも良いから服を想像してみて。それが君のバリアジャケットになるから」
「バリアジャケット?」
何だそれはと言った感じの声をあげた
「バリアジャケットというのは魔導師が魔導師としての力を発揮する時の服かな。普通の服なんかに比べたらとても頑丈でこれが魔法に対する防御の要になるの。やってみせた方が早いかな
バルディッシュ…セットアップ!」
304りりかるシード StrikerS:2007/05/10(木) 16:33:11 ID:???
そう言ってバルディッシュアサルトを掲げるとフェイトの服が一瞬にして変わった
「すっげぇ…」
まじまじとフェイトのことを見る
知識として知っていても実際魔法を見るのは管理局内で検査を受けた時以来であった
「ほら、シンもやってみて。自分が思い描いた服を念じれば、後はデバイスが補助してくれるはずだから」
シンは思い描く
自分に合うようなそんな服を
目を瞑り、自然体のまま
「……っ!!」
ストレージデバイスから何か熱いものを感じた
「……セットアップ!」
目を見開いてデバイスを真上に掲げた
カードであったデバイスは杖の形を取り、シンの服ががらりと変わった
白を基調とした中に赤が入り交じったバリアジャケット
「……これが…魔法?」
「驚いた…まさか、二分で成功させるなんて。少なくとも、一時間はかかると踏んでいたのに
ともかく、それが君のバリアジャケットだよ」
シンはしげしげと自分のバリアジャケットを眺めていた
「次は基本中の基本のプロテクションをやって貰うことになるかな。そのストレージデバイスにラウンドシールドは登録されてるはずだから苦もなく出来るはずだよ」
「分かりました……ラウンドシールド!」
フェイトの言葉通り、シンが唱えるだけで目の前に光の壁のようなものが現れる
だが、それは弱々しく今にも崩れてしまいそうな弱々しいものだった
「…こんなのが役に立つんですか?」
「繰り返していくうちに段々強度は増していくよ。自信がつくまでそこで練習しておいて。これならいけると思ったら私に話しかけて」
30分程練習すると光の壁ははっきりと現れるようになった
「これならどうですか?」
自信ありと言った表情でシンは言った
305りりかるシード StrikerS:2007/05/10(木) 16:34:53 ID:???
「それじゃ今から私が攻撃魔法を一発放つ。それをラウンドシールドで防ぐことが出来たら合格ね」
「えっ、ちょっ!」
予想外の反応にシンは驚いた
確かに実戦で役に立たない盾など意味はないが、いきなり攻撃されるなどと夢にも思ってはいなかったのだ
「自信ないの?それなら止めるけど」
「分かりましたよ…やれば、良いんでしょやれば!」
フェイトの口車に上手く乗せられて承諾してしまう
「安心して、例えラウンドシールドが抜かれてもバリアジャケットがあるからそんな怪我になるほどのダメージを負うこともないから。それじゃ、準備は良いかな?」
シンは息を吐いて、呼吸を整えると意識をクリアにした。
「いつでもどうぞ」
「じゃ、一発目…フォトンランサー!」
フェイトの周りにあるフォトンスフィアから一発の光の槍がシンに向けて穿たれた
「ラウンドシールド!!」
シンの言葉光の壁が出現するが、フォトンランサーはそれを意に介することもなく突き抜けてシンに突き刺さった
シンの体に鈍器で殴られたかのような強い衝撃が広がっていった。
「うわっ!」
体ごと衝撃に飛ばされた。重力の法則に従い地面へと落下する
「いててて…」
フォトンランサーが直撃した腹の部分を撫でながら立ち上がった
「大丈夫…?痛いなら止めるけど」
「いえ、俺は大丈夫です。続けてください!」
当然フォトンランサーはシンの張ったラウンドシールドを突き破りまたもやシンの体を空中に上げた
そんな光景がもうずっと続いていた
最初にフォトンランサーを受けた時から数えて3時間が経過する
途中休憩を挟んだとはいえ、その飛ばされた回数はすでに3桁を越えていた
「まだ……まだ……」
体中がボロボロになりながらもまたシンは立ち上がった
306りりかるシード StrikerS:2007/05/10(木) 16:38:16 ID:???
「もう流石に無理だよ…。また明日も出来るんだから一端止めるべきだと思う。体わ壊したらどうにもならないんだから」
フェイトは今日初めて心配そうな表情になった
もう普通の人間ならとっくにギブアップしているだろう。シンの馬鹿みたいな体力にフェイトは心底驚いていた
「いえ、何か掴めそうなんです。後一回…後一回だけで良いですから」
「分かった…これが最後だよ」
シンは目を瞑り、集中する
雑音を絶った。これまでにない集中力であった
「フォトンランサー」
シンに向かい、光の槍が飛ぶ
だが、シンはそれを見ない。ただ自分のことにだけ集中していたからだ
彼には己と己のデバイス以外は目に映っていなかった
「……ラウンド」
緋色の魔法陣が出現する
「シールド!!」
緋色の壁がフェイトのフォトンランサーとぶつかり合う
あっけないものだった
フォトンランサーはラウンドシールドとぶつかり合った次の瞬間に消えてしまった
「出来…た……」
「おめでとうシン」
フェイトは笑顔で拍手を送った
シンは照れるのを隠すように手で後頭部をかいていた
「それじゃお昼にしようかシン。お腹空いたでしょ?」
「はい!」
二人揃って訓練施設を出ていく
その様は仲の良い姉弟のようだった
シンは魔導師としての一歩を踏み出したのだ
307りりかるシード StrikerS:2007/05/10(木) 16:40:39 ID:???
はい、今日はこれで終わりです
投下が早いのはまぐれですから気にしないください
次くらいにはなのはを出したいかなとか考えてたり考えてなかったり
何か書いてる時思いついた小ネタを

「バルディッシュセットアップ!」
フェイトのその声と同時にフェイトの服が消えた
凡人には分からないであろうそれをコーディネーターであるシンの動体視力は見逃さなかった
シンの目の前に下着姿のフェイトが立っている
やがて、その下着も消えた
それと同時にバリアジャケットが精製されていく
瞬く間にフェイトの体はバリアジャケットで覆われた
「さて、シン…君も……シン?どうしたの」
思春期真っ盛りのシンには刺激が強すぎた
シンは鼻血を出しながら倒れていた
その時シンの頭の中には肌が黒い見も知らぬ少年の声が響いたという
「このラッキースケベ」
308通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 16:43:49 ID:???
>>307
ちょwヨウランかよw
しかもラッキースケベ吹いたw
309通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 16:45:23 ID:???
GJ
おまけにおもしろかったです
310通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 16:56:29 ID:???
GJ
大人フェイトとシンの相性は良さそうですな。
これからシンとフェイトがどうなっていくか楽しみです。
しかし見も知らない世界でもそのヨウランの台詞は届くのかよw
311通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 16:58:59 ID:???
クロノ「ラッキースケベ」
シン「杉田・・・」
312通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 17:04:42 ID:???
中の人かw
実際鼻血だして倒れているシンの耳元でささやいたのはクロノだったのかもなw
313通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 17:16:18 ID:???
シン「リーゼロッテの頭を噛んだ経験があるんだ」
314通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 17:22:09 ID:???
なんかやばい事をいってないか?シンw
315通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 17:25:56 ID:???
シンとリーゼロッテとあの一人がラジオ番組やってて、
そのラジオ番組の姉妹番組をフェイトがやってる。
316通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 20:35:40 ID:???
とりあえず「、」を挟んでほしい……
ちょっと気になる読みにくさ
317通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 20:39:22 ID:???
シン「やらないか?」
318通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 20:44:44 ID:???
そこは?をつけないんだぜ
319通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 20:45:19 ID:???
シン「男も女も喰ってやんよ。両刀使いを舐めるんじゃねえ」
320りりかるシード StS:2007/05/10(木) 20:49:30 ID:???
>>316
アドバイスありがとう。次回から気をつけます
それと、一つ聞きたいことあるんですけど、酉つけた方が良いの?みんなつけてないけど
321通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 20:51:49 ID:???
シン「何だと・・・俺が父親になるだと・・・馬鹿な・・・」
322通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 21:20:44 ID:???
>>320
なりすまし防止対策として推奨します。
323通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 22:28:19 ID:???
>>321
とりあえず、母親(相手)は誰だ!?
324通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 22:45:27 ID:???
シン「この子犬が俺の子供だと・・・可愛いから別に良いか」
325通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 22:47:27 ID:???
シンよ。一歩間違うと変態だぞ!?
326通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 22:50:12 ID:???
シンです。娘に金玉殴られました。
シンです。娘に剣で斬りかかれました。母親の仕業だとです
シンです。娘にぶたれました。相変わらず似た母娘です
327通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:01:02 ID:???
な、なんて多彩なwしかもその3人のうち2人は新人さんかいw
随分手が早いなw
328通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:05:35 ID:???
シンです。四人目の娘がゲートボール始めたとです。明日大会なので
みんなの分の弁当を作っています
329通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:11:29 ID:???
あの幼女体型にまで手をだすとは・・・恐るべしシンw
330通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:13:30 ID:???
魔砲や鎌や関西弁を使う人たちにはさすがのシンも手は出せないか?
331通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:16:11 ID:???
シン「今。病院で安静にしてる。俺もやっちまったぜ・・」
332通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:19:15 ID:???
あの3人にまでw随分すごい男になったな、シンw
333通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:20:12 ID:???
ていうか、なのはに手をだしたら淫獣との対決は必至では?
334通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:30:24 ID:???
まあ、なのはの方も淫獣を特に意識している様子はないしな。
なのはの意思次第だろう。
335通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:34:37 ID:???
>>334
なのはは兎も角フェイトとかはやてとか周りが許さないはず
336通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:35:54 ID:???
なぜにwなのはの自由意思じゃないのかw
337通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:41:00 ID:???
それ以前に何股だシンw
338通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:41:50 ID:???
むしろシンが勝手に言ってるだけw
339通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:43:15 ID:???
シン「と言う夢をみたんだ」
ユーノ「それ。実現できたら神じゃね?」
シン「・・・・」
ユーノ「どうしたんだ。シン。」
シン「実は・・・」
340通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:44:22 ID:???
ミッドチルダには一夫多妻を容認する制度は・・・ないだろうなあw
341通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:47:35 ID:???
>>339
ユーノ、なんてフランクな話し方なんだww
342通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:48:33 ID:???
>>340
ラ・ギアスじゃあるまいしw
343通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:52:24 ID:???
シン「聞きたいか?」
ユーノ「ああ!」
シン「実はな・・・」
ユーノ「なんだってー」
344通常の名無しさんの3倍:2007/05/10(木) 23:59:40 ID:???
内容を教えてくれよw
345通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:14:07 ID:???
シン「ってのが現実になるとは当時思いませんでした」
ユーノ「羨ましい・・・」
シン「教育費を稼ぐのだけで一杯一杯なんだぜ。大変だ」
346通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:19:48 ID:???
現実になったのかよwていうかそれっていいのか?w
シンは誰と籍を入れたんだw
347通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:26:09 ID:???
シンが籍を入れる相手としては
本命 はやてorフェイト
対抗 ティア スバル
大穴 なのは

な気がする、このスレのssを見てなんとなくw
348通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:40:33 ID:???
とりあえずはやてが一番その中では金を持っていそうだな。
349通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:44:59 ID:???
>>348
それはグレアムおじさんのお金?
それともはやて&家族が稼いだお金?
350通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:46:58 ID:???
とりあえずはやては今はボスをやっていらっしゃるしなあ
351通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:47:39 ID:???
その面子のなかじゃあ一番給料がいいだろう、はやては。
352通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:50:24 ID:???
シン「部下の俺が頑張ればはやての給料が上がる!俺も上がる!」
353通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:54:52 ID:???
なんて打算的なwその頑張りが無償の愛情に支えられたものなら美しいんだがなw
354通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 00:56:46 ID:???
いや、打算は世の中を生きて行く上で重要だぞ。
むしろはやての給料を上げてやろうと奮闘する所に愛を感じるじゃないかw
355通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:12:06 ID:???
というか、はやてはその面子の中では一番シンが尻にしかれそうなタイプだと
思う。おちおちスキル発動もできなくなってしまいそうだ。
356通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:13:31 ID:???
シン「俺ははやてを守る!おっぱいと尻もだ!」
357通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:15:15 ID:???
まて、>>355はそういう意味で尻を使ったんじゃないと思うぞw
358通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:16:38 ID:???
つーか、はやてを守るのになんて不純な理由w
359通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:19:03 ID:???
シン「良くもはやてを狙ったな・・・死にさらせー!!」
はやて「シン・・・」
シン「俺は守った。はやてを・・・おっぱいと尻を・・・」
はやて「・・・・」
360通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:22:20 ID:???
はやてがコメントに困っているw
361通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:25:51 ID:???
いいシーンが台無しだなw
362通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:25:58 ID:???
ネタキャラ化が進んでいくw
ラッキースケベはおいしいなぁ、あらゆる場面で使えてフラグにもなるww

シンとはやてもたまらないが、シンとなのはも見てみたい
363通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:27:10 ID:???
最後の余計な一言で全てがぶち壊しwww
364通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:28:27 ID:???
ヴィータ「悪魔め・・・」
シン「なのはは悪魔じゃない!天使だ!良いロリ具合じゃないか!」
なのは「・・・」
ヴィータ「(うわあ・・・この人危険だ。ロリコンだあ・・・)」
シン「モチロン!君もビューティーエンジェルさ☆」
ヴィータ「・・・」
365通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:30:45 ID:???
ちょっとまてwいつのなのはのことを言っているんだw
今のなのはだったとしたら違う意味でなのはが怒るぞw
366通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:31:45 ID:???
シン軽すぎw
367通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:33:57 ID:???
ヴィータが呆然としている様子が目に浮かぶw
368通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:34:06 ID:???
???「アレが・・白い悪魔・・・」
シン「なのはは悪魔じゃない!俺の女神様だ!白き天使の女神様だ!」
???「貴様は!!」
シン「俺の女神様の為に死ぬがいい。」
369通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:37:54 ID:???
なんだ、この台詞は随分真っ当じゃないか?どうしてしまったんだシンw
370通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:38:10 ID:???
シン「血に濡れるのは俺だけで良い。俺だけで良いんだ・・・」
371通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:51:11 ID:???
シン「俺をネタキャラ化するなんて…ネタキャラ化される俺の気持ちちゃんと考えたのかよ!」
372通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 01:54:02 ID:???
???「ネタにされないよりマシじゃね?」
373失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 01:56:56 ID:???
どうしよう。もう自分なんて覚えてる人いなさそうなほど時代の流れが激しいけど、出来たからには置いてきます。
すげぇ場違いな気分になってきた。
374失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 01:58:38 ID:???
第八話


キラはバニングス邸の森に立っていた。
体はほとんど完治していた。跡が少し残る程度だが、運動には問題なく、薮井医師からのOKも出てい
る。長く体を派手に動かしていなかったキラは、屋敷では手伝いを、森でリハビリをする毎日だった。
完治までに、初歩の初歩あたりの魔法知識については1週間をかけてなのはより授かっていた。
あとは実践あるのみ。
キラの瞳が閉じられる。
まるで森という深緑と一体化したかのような静かな精神で魔法陣をイメージ。

赤い輝きが、キラの足もとで回る。
円を要とした、ミッドチルダの魔法陣だ。

空を見据え、手にした拳大の石を放り投げた。
間髪入れず、右手をかざす。
その手の形は、まるで見えない銃を握るような形。

キラの脳裏に閃くのは、微かな記憶。
それはモニターを見つめる自分だ。
電子の画像の中では、骨組のような人型が特定の動きを繰り返している。キラはそれを眺めていた。
いや、その動きにキラ自身、時折手を加えている様子もある。
そのモニターの中に綴られている文字は、Motion Data。
何の動きのデータを作成しているかまでは分らない。

画面の中の人型が腕を上げる動作。
画面の中の人型が人差し指を何かにひっかける動作。
画面の中の人型が人差し指を引き絞る。
その記憶をなぞるかのように、掲げたキラの右人差し指が引き絞られた。
まるで、トリガーに力を込めるかのように。

赤い小さな魔法陣が生まれる。まるで銃口のようだ。
瞬間、魔法陣から赤い魔力が線となって走り、放りあげた石を弾いて宙を跳ねさせる。
立て続けに、さらに3度引き金を引くような動作。
2度、小さく赤い魔法陣が生まれては、そこから赤い光線が撃ちだされて上空の石を射た。
375失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 01:59:35 ID:???

(1回失敗……)

未だ、空を舞う石へ向けて、1回の不発を反省しながらさらに精神を研ぎ澄ませる。
引き金を引く記憶の中の人型と、自分自身の動作を重ねて、もう3度のトリガー。
全弾命中だった。
さらに、さらに狙いと心を鋭く集中させて、トリガー。
赤い魔法陣が生まれるたびに、赤い光線が飛翔し、そのたびに石は上空へ上空へと押しやられていく。

いったん、キラは手を休める。
そして駆けた。
木々を縫って、目的は石の落ちてくる地点。
落下する速度が徐々に速くなる石を正確に捉えながら、キラの脳裏にはまた違う記憶。
いや、正確には見ていたモーションデータの延長だ。

画面の中の人型が腰へと手を伸ばす。
現実でのキラが腰へと手を伸ばす。

画面の中の人型が腰の円筒状の柄を握り締める。
現実でのキラが何もない腰で、しかし何かを握りしめた。

画面の中の人型が円筒状の柄を抜き払う。
現実でのキラが腰で握りしめた何かを抜き払う。

キラの腕と落下する石の高さが一致する。

振り抜いたキラの手に握られていたのは、赤い赤い魔力のサーベル。
魔力を単純に、しかし強力に放出する形で形成されたサーベルは、石と交差する一瞬だけ姿を現す。
小気味のいい音を立てて、勢いよく弾き飛ばされた石が木に突きささった。

「ふぅ……」

一蓮の訓練を終え、キラは一息つき、随分と体が動くようになってきたと自覚する。
それに魔法も。
ほとんど、魔力を複雑に使う事はまだキラには無理だった。
そこで、キラが直感的に魔力の扱いを思いついたのが、そのまま放出するという事。
376失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 02:00:40 ID:???
イメージのままに魔力を絞り込み、指向性を与えて放射すると言う事である。
実際に、行ってみれば極々体は自然に動いた。そして仕上がったのが今しがたの訓練通りの魔法であ
る。記憶を辿ったかのように脳裏に浮かぶ人型の通りに体を動かして、ビームのように魔力を射出する
のだ。

およそバリアジャケットについても及第点のもらえる構築はできるようになっている。
ただバリアジャケットを纏う事はできるが、それを記憶する媒体――デバイスがないのだ。
つまり、纏うためにはいちいち生成しなければならず要領が悪い。
それゆえ、バリアジャケットを生成する訓練以外では別段バリアジャケットは着用しなかった。

正直、キラは魔法と言われて空を飛ぶとかお菓子を出すなどと考えていたので驚いている。
なのはから受けた教えのほとんどは穏やかな理論などの学術的な話なのだが、実際に使うとなるとこれ
が戦闘に特化したなのはの教えである。気付けばキラの魔力を、どう戦闘に運用するのが効率いいの
か、という内容と化し、それを吸収してキラはここまで動けるようになった。
何度か「ユーノ君がいれば……」となのはが呟いていたが、キラには誰だか分らない。
どうもなのはの魔法の先生らしい。

さて、なのはに魔法を教わっている間々に、キラはいくつか記憶の断片を拾う事ができた。
おぼろな誰かの顔。とぎれとぎれの誰かの声。
ちょっとずつ、思いだしてきている。
そんな記憶の中で、確かに自分はどこかで体を鍛えていたという確信があった。

砂浜。
走る。
夕焼け。
ばてて。
片目に傷を負った誰かが笑っていた。

フトのしごきに耐えられ―――
今日はここまで―――
俺はひとあし先に戻っ―――
ーヒーでも淹れておい―――

(でも、途切れすぎててなにがなんだか……)
377失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 02:01:26 ID:???

誰かの歌声と子供たちの後姿。
両眼がふさがった穏やかな顔。
優しげな女性の口元。

随分と、いろいろと思いだしている。
が、どれも決定的ではない。
誰も彼も名前さえ思い出せず、どうにか思い出せる顔も、まるで色あせているかのように実感につながら
ない。

(魔法を学ぶにつれ、思いだしてきてるけど……全然魔法について思い出せないや……どういう事なん
だろう…?)

魔法を学ぶ上で、数学や物理学に触れる内容がある。
それらの式や図を用いるとき、キラはまるで何年も扱っていたかのうように的確で豊富な知識を頭から引
きずり出せた。しかしそれも数学や物理学の範囲内だけで、実際に魔力を用いてくるような話になると全
くの素人なのが分かる。
これではまるで、数学や物理学を専攻する学生に魔法を教えているようだ。
では学生だったのか?
と言われて見ると、デバイスの話になると、やはりここでも素晴らしい理解力をキラは発揮する。魔力によ
るフォームチェンジの原理等々にはついていけないが、構造やコンセプトといった、言ってみれば兵器的
な話に触れればなのはよりも鋭い観察眼や見解を示す。
まるで兵装に関与する技師のようだった。

(何者なんだ……僕は…)

総合すれば、理数系を修めた機械整備を担っていた人にでもなるだろうか?

そうやって思考の渦へと沈むと、とたんキラは不安に襲われる。
僕は誰?
こんな身近な疑問が、深く暗い。
そんな気分を払うのは、決まって体を動かすか、なのはから学ぶ魔法であった。
だから、

(どうせ、悩んでも思い出せないんなら……)

そう吹っ切れて魔法の練習を繰り返すのだった。

また、記憶の中の人型の動きをトレースして自分の動きに反映させては、赤い魔力のライフルを撃ち、赤
い魔力のサーベルを振るう。
無心で動き回っていたが、ふとそう言えばとキラは思い出す。

(なのはちゃんが、今日って誰かが帰ってくる日って言ってたような……えぇっと…ハラオ…?)

結局、誰が帰ってくるかまでは思いだせずに訓練に没頭した。
378失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 02:03:13 ID:???











「嘘や……」

本局の、ある会議室。
茫然と、はやては呟いた。その視線の先には、アースラから引っ張ってきた戦闘記録。

一室をまるまるアースラスタッフが借りきっての集合である。さらにメンバーにははやて、シャマル、ザ
フィーラとなのはを加えたものだ。ただ、怪我の治りきっていないフェイトだけは欠席している。
その特級戦闘員たちの集いで、中央のプロジェクターに映し出されていたのは先の第83管理外世界で
の戦いだった。あれから8日を経た今だが、現場を担当していたクロノだって信じたくない内容が淡々と
流れ続けている。

そして、一番信じたくないのははやてだっただろう。

「こんなん嘘に決まってる……こんなヴィータ偽物や…シグナムも……シグナムもまだこの世界におるは
ずや……」

蒼白な顔色を隠せず、はやてはどうにかこうにか言葉を紡いだ。
379失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 02:03:49 ID:???
いまだ車椅子に乗るはやての体は、震えている。その肩を心配げにシャマルが手を添えた。

「はやてちゃん……」
「はやて……信じたくないだろうが、このヴィータは本物だ。シグナムも捜索は続いてるが…」
「せやったら! ……せやったらこの仮面の男の人のせいや! ヴィータは絶対こんな事せえへん!」

クロノの冷たげな声に、ついはやても声を荒げてしまう。クロノとてその冷たげな声の裏で溶岩のように
怒りを沸騰させているのがはやてには理解できた。できたが、それでもはやては声を荒げなければ泣き
だしてしまいそうなのだ。

「その通りよ、はやてさん。ヴィータにしろシグナムにしろ、このトライアという男が原因の一つに間違いな
いわ」
「……せやったら…この人は今どこにおるんですか?」
「わからないわ……でも、この1週間の内、何度か魔力反応を捉えているわ。そして、ある世界の付近か
ら動こうとしていないわ」
「どこですか!」
「はやてちゃん、あなたの世界よ」
「え……」

驚くはやて。しかし、シャマルとザフィーラの表情は変わらない。変わらずに重い。
ヴィータとシグナムと続けば、誰の目にも明らかだろう。
次は、

「次は……私たちの番というわけですね」
「…おそらくは」
「そ、そんな…!」
「クロノ君…なんとかならないの?」

不安げななのはに、クロノはあくまで冷静な言葉と態度と表情だった。

「管理局で護衛や警戒は徹底的にやるさ。だが現状では、後手に回らざるを得ないな…」
「でも魔力反応は何度も掴んでるんでしょう?」
「それは何度かクルーゼという男と交戦をしているのをキャッチしただけだから」
「……フェイトちゃんを助けてくれた?」
380失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 02:04:22 ID:???
「そうだ。今、生前のプレシア=テスタロッサの周囲からあの男の素性も探っているが……まだ正体が掴
めていない。トライアたちと敵対している様子ぐらいしか、分ってないな」
「分らない事だらけだね…」
「………」

まさにその通りだ。分からない事の方が圧倒的に多い状態に、クロノも閉口するしかなかった。

「クルーゼさんと協力できないかな?」
「それは分らないが、接触はしようと思っている……ただ、神出鬼没すぎる。僕もアプローチをかけようと
したんだが、現場につけばもういないんだ。トライアが僕たちを避けようとすぐに逃げるから、彼もそれを
すぐに追う」
「追い付けないの?」
「残念だが、エイミィでも無理だった。そうだな……フェイトのソニックフォームくらいのスピードがあれば、
交戦の反応を捉えてどうにか間に合うかもしれないが……」
「フェイトちゃん……もう、お見舞いに行っても大丈夫だよね?」
「あぁ、きっとフェイトも喜ぶよ」
「私も治療のお手伝いをします」

シャマルがぎこちない笑顔で入ってくる。車椅子を押してだ。どう見ても、その笑顔は無理が見えた。
なのはは心配げにはやての表情を覗き込むが、少し落ち着いている様子だ。

「クロノ君……アースラはこれからどうするの?」
「……引き続きあの3名が持つロストロギアの奪取を言い渡されている。アースラは地球を――正確に
は、闇の書の時と同じように僕たちの住んでるマンションを拠点に捜索する」
「あたしも手伝う!」
「君は護衛の対象じゃないか」
「で、でも! ヴィータの捜索任務中や! ヴィータを確保する任務やねんから、アースラと一緒におった
方が…」
「屁理屈を言うんじゃない! レティ提督から新しい連絡があるまで大人しくしているんだ」

もうクロノは叱りつけるような口調だった。
対するはやても必死だ。どうあっても自分の手で家族の異変をどうにかしたいと思っていた。
レティ提督に直談してでも、アースラスタッフにねじ込んでもらおうとさえ考えている。
そんな2人に口を挟むのは、おそらく最もクロノの扱いに長けたエイミィだった。
381失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 02:05:47 ID:???
「じゃあ、クロノ君がはやてちゃんの護衛をすればいいんじゃないかな?」
「ふざけるんじゃない」
「ふざけてないよ。はやてちゃんたちがアースラチームと一緒になって動けば、向こうも手だししにくいで
しょ?」
「これまでヴィータもシグナムも1人だった所を狙われているんだ。3人1組になっている今なら、そもそも
手出しがしにくいだろう」
「じゃあ、敵が手出ししにくいんだから、はやてちゃんも加わればいいんじゃないかな?」
「それでもはやてがのこのこ動きまわれば狙われるに決まってるだろう」
「だからクロノ君とアルフも一緒になればいいんじゃない」
「クロノ君、私も手伝うから」
「なのはまで……」

苦い顔をするクロノだが、その実、はやてたちをアースラに加えるのは悪い案ではないと思えていた。
エイミィの言うとおり、ザフィーラにアルフと自分、さらにはなのはまでを合わせればよほどの事がない限
りは防ぎきる自信もあるし、悪く言えばはやてを餌に出来るかもしれない。
しかし、フェイトの事があったのだ。
もうフェイトのような負傷者を出さないためにも、危険度が低いければそちらの方が今のクロノには魅力
なのだ。

「しかし……」
「クロノ、はやてさんが心配なのも分かるわ。でもね、あなたがはやてさんを心配するのと同じくらい、は
やてさんはヴィータの事を心苦しく思っているのよ」
「艦長……それは分かりますが……」
「そう、分るのならいいわね。エイミィの案を採用しましょう」
「いや、だから分かりますけど……」
「はやてさんは一時アースラに編入する形でヴィータの捜査を進めて頂戴ね。行動は常にザフィーラかク
ロノのどちらかと共にしてもらいます」
「艦長!」
「クロノ、これは命令よ。あなたははやてさんの護衛を兼ねてトライアの足取りを追います。はやてさんも
ヴィータとシグナムについて捜査する事は、トライアたちを追う事に直結するわ」
「…………分かりました」

命令。その一言でクロノは折れる。無念そうな、しかしどこか仕方ないという思いをした顔だ。

「それじゃあ、私はレティに詳しく話をしてくるから。後から正式に命令が下りるわ。それまでとりあえず全
員本局にはいてください。では解散」
382失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 02:07:03 ID:???

それだけ言ってリンディは手を叩き、にっこり笑って会議室から出て行ってしまう。
有無を言わせぬ流れである。
およそ現状をはやてたちに報告するだけに終わってしまった。
つまり、管理局としては何かしら有効な手がかりも手立てもないのだ。
アースラが担当していたロストロギアの正体も、トライアらの素性も、クルーゼについても、何も分かって
いない状態。
場は重苦しい空気だった。

「フェイトちゃんのお見舞いに行こか」

そんな空気を蹴り飛ばそうとはやてが口を開き、各人が頷く。
そんな中で、

「あの、私ちょっとリンディさんに用事があるから先に行ってて」

なのはだけ、リンディの後を追って扉の向こうへと消えていった。

「リンディさん!」
「なのはさん?」

呼びとめれば、リンディは少し驚いたようになのはを見る。
いの一番にフェイトの所へ行くと言いだすとばかり思っていたからだ。
なのはは真剣な表情でリンディに切り出した。

「聞いてほしい話があるんです」

そしてリンディへと相談し始める。
キラの事を。
キラの怪我、所在、記憶喪失、そして何よりも魔法を教えた事実を。






383失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/11(金) 02:07:59 ID:???
これで終わりです。それでは。
384通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 02:34:41 ID:???
忘れてなんかいないぜ!
投下乙!
385通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 02:36:59 ID:???
投下乙です!これからも頑張ってください。
386通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 02:37:21 ID:???
>383
投下乙だぜ!兄貴!
387通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 02:40:58 ID:???
脱帽だ。文章がうますぎる
下手くそな俺にもその文才を分けて貰いたい
388通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 02:48:57 ID:???
いまさらだが、>>370の台詞に驚愕した。シリアス度満点だ。
これならマジでなのはとフラグが立つんじゃないか?w
389通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:01:56 ID:???
シン「フェイト。ここはもうじき崩壊する。逃げるんだ」
フェイト「シン・・・」
シン「大丈夫だ。後で追い掛けるから心配するな。」
フェイト「うん・・・」
シン「(ごめんよ。フェイト。)プレシアさん。貴方だけを死なせはしない。」
プレシア「え・・・」
シン「死ぬときは一緒だ。母さん・・・」

フェイト「貴方は・・・シン・・なの・・良かった。生きてたんだね。」
シン「俺を誰かと勘違いしているようだな。」
フェイト「え?」
シン「俺の名は仮面の騎士!それ以上でも以下でも無い!」
フェイト「止めて! 貴方と戦いたくない!」
シン「問答無用!行くぞ!!」
390通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:19:50 ID:???
なぜにいきなり仮面にww
でもフェイトとシンのシリアス場面でぐっとくるな。
>>シン「死ぬときは一緒だ。母さん・・・」
実際こんな台詞あったら泣けるな。
391通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:25:55 ID:???
フェイトよりもプレシアに愛されているシンに、フェイトは複雑な感情を
もったりしそうだな。
392通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:28:06 ID:???
シン「仮面。本当にこれで良いのか。」
仮面「愚問だな。彼女が助かる方法はこれしかないのだ。」
シン「愚問か・・・。だがな。俺はアイツらがやってくれると信じてるぜ」
仮面「アイツら・・・?」
シン「(その為なら俺は悪にでもなろう。)何でもないさ。」
393通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:31:56 ID:???
だれだ、その仮面はw
しかしシンはこういった不器用で悲壮なキャラが似合うなあ。
こういうキャラはえてしてフラグが立ちやすいよな。
まさか!ラッキースケベに次ぐシンの新たなスキルなのか?フラグ立ては。
394通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:33:44 ID:???
シン「俺が君の闇を一緒に背負うから。だから…希望を忘れないでくれ。」
395通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:34:45 ID:???
まあ、確かに敵パイロットや撃墜した機体に乗っていた女の姉とかとも
見事にフラグを立てて見せたなw特に後者がありえなすw
砂漠の少女とも仲良くなってたしなw
396通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:37:32 ID:???
ネタキャラから一転してシリアス系ポジションにシフトしているな。
>>シン「俺が君の闇を一緒に背負うから。だから…希望を忘れないでくれ。」
なんかキラよりもはるかにシンにはこういう台詞が似合う。重みが感じられる。
つーかこんな台詞いわれたキャラは普通にフラグ立ちそうだな。
397通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:40:40 ID:???
いわれる場面は普通に名場面になりそうだしな。
398通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:41:34 ID:???
シン「君が笑顔があるから俺は戦える。だから泣かないでくれ。
君の悲しさ、辛さを全て受け止めるから・・・」

シン「君の笑顔を取り戻す為に!俺は悪魔にでも心を捧げる!」
399通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:43:20 ID:???
その台詞を誰にいうつもりだ、シンw
ラッキースケベよりもはるかに効率的にフラグが立つぞw
400通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:45:26 ID:???
シン「…何泣いてるんだ…君に涙は似合わないよ。
僕が好きなのは君の笑顔なんだから…そんな顔するなよ…笑って…さ。」
401通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:46:17 ID:???
こういう台詞をいわれるのが似合うキャラっていうとやはりはやてかフェイトに
なるか。なのはさんは何気に幸せだしなw
402通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:51:34 ID:???
シン「神でも悪魔でも死神でも構わない…みんなを守れる力を…
みんなを守れる力を…俺にぃいい!!貸してくれ!!」
403通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:55:02 ID:???
こういう台詞を最終回でシンがいって戦ったら神アニメだったろうに・・原作。
404通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 03:59:45 ID:???
シン「スバル。これを受け取ってくれないか。」
スバル「これは・・シンさんの大切な形見じゃないですか!何で・・」
シン「大切な形見だからこそ。君に受け取って貰いたいんだ。」
スバル「なんで・・・」
シン「俺が死んでも君が持ってて欲しい。俺の唯一のお願いだ。頼む」
405通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 04:01:17 ID:???
スバルかw
はやてやフェイト、ティアになのはを差し置いてこれは意外な伏兵の登場だw
406通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 04:07:50 ID:???
シン「シグナムがはやての剣なら、俺ははやての牙になろう!」
407通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 04:10:54 ID:???
はやてに一途そうだな、そのシンはw
408通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 04:11:40 ID:???
ラッキースケベも集中して発生するのか?その場合。
409通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 04:14:56 ID:???
シン「もしも俺が…俺自身の力を制御できなくなって君を襲うように
なったら…その時は俺を…殺してくれ。俺は君を傷つけたくない…」
410通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 06:21:48 ID:???
テラテッカマンブレードwwwww
411通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 06:26:22 ID:???
シン「俺……この戦いが終わったらはやてに告白するんだ」
412通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 07:13:42 ID:???
もうなにがなんだか
413通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 08:12:16 ID:???
>>383
お久しぶりの乙なの!
相変わらずの文章力に脱帽。
キラの魔力光は赤なのね。すっかり青のイメージになってたw
てか、キラとクルーゼはどう絡むんだろうか……。
今からwktkして待ってます。


>>all
前スレ>>563の私が言うのも何ですが……
SSが投下されるまでの繋ぎとしてならともかく、SSが投下された直後までネタ雑談に走るのはどうかと思うのですが?
414通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 09:09:39 ID:???
>>402
その台詞は、なのは達がピンチの時に
シンが自分に力が無いのを悔やんで叫ぶのだな。
そして空に、一筋の光が…
415通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 09:19:00 ID:???
>>413
まあちっと暴走しすぎだな
あんまりスレがアレな方向に暴走してると職人も投下しづらいだろうし、そろそろ自重
416通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 10:29:07 ID:???
ていうか雑談スレあるんだからそこ使おうよ
417通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 11:05:22 ID:???
たしかにそうなんだが、新シャア板って全体的にかそっているらしいからなあ。
職人さんだって感想書いてくれる住人がたくさんいるほうがうれしいだろうし
スレの住人数を確保しておく意味でもこういった小ネタは必要なんじゃないか?
418通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 11:37:49 ID:???
必要かもしれないと俺も思うけど、アンチとかいるからな。
419通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 12:20:38 ID:???
けど、こういった小ネタから作品に昇華することも無いことも無いと思うのだが。
結構良いネタが出たりするしね
420通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 12:45:13 ID:???
雑談するのは良い。その中からいい小ネタが生まれる事も稀にあるし。
だが、投下に割り込んだりGJもせず雑談を続けたり
その事を忠告したら逆ギレするような輩はさすがに擁護出来ん

何にせよ某スレの血のバレンタインの惨劇は二度とごめんだ。
421通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 13:50:40 ID:???
⌒*(・∀・)*⌒「>>383さん、乙なの!

⌒*(・∀・)*⌒「GJ!もせずに雑談ばかりしてていいわけじゃない……。雑談を禁止すればいいってわけじゃ、もっとない!」

【投下←乙!】の合間に節度を持って雑談したらいいのでは?
422通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 17:40:08 ID:???
最低限の礼儀として感想を書くべきということに反対はあるまい
雑談もそこそこ、感想もそこそこということでいいじゃろ
423通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 18:29:05 ID:???
バランスってほんとに大事だなあ、ってわけだ。
424通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 18:31:17 ID:???
激しく同意、雑談を楽しみつつも、職人さん達への感謝の気持ちを
常に大切にする事が大事だな。
425通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 18:35:51 ID:???
以後何事もなかったかのようにラッキースケベの話題を職人さんの投下がされるまで
お続けください↓
426通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 18:36:41 ID:???
唐突だなw
427通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 18:46:04 ID:???
シン「な・・何だ…この流れは。よく分からないが…。暇だから覗いてよ」

キャアアアア
428通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 18:52:59 ID:???
何がおきたんだw
429通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 18:59:21 ID:???
シン「キラ!なにやってんだよ!お前が覗きたいって言うから手伝って
やったのにヘマしやがって!」
カナード「そうだぞ。ヘマしやがって!」
キラ「ゴメン・・・欲求に駆られて・・・」
430通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:03:38 ID:???
>.キラ「ゴメン・・・欲求に駆られて・・・」
生々しいなあ、、キラwスパコディでも欲求には勝てないか。
431通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:04:34 ID:???
シンとカナードがなんか教官みたいになってるw
432通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:05:37 ID:???
ヲイwww
433通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:06:00 ID:???
シン「プロに任せておけって言ったろ!素人がやるからこうなるんだ。」
なのは「誰がプロだって?」

ゴゴゴゴゴ・・・

シン「(後ろを振り向いちゃダメだ…この凄まじいオーラ。
間違いない。般若がいる。)」
434通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:08:47 ID:???
なのはww
つーかもはやプロになってるのかよwシンは。
435通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:09:41 ID:???
鎮魂歌きてたーーーーー!楽しみにしてました。もちろんGJです。
436通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:10:13 ID:???
般若ww
437通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:17:39 ID:???
シン「[アイコンタクト中](キラを連れて逃げろカナード)」
カナード「(分かった。恩にきる。)キラ!逃げるぞ!」
キラ「分かりました!」

カナードとキラは全速力で逃げていく。二人の正体はばれてないようだ。

シン「後は…俺に任せておけ…。」
なのは「ビキビキ」
シン「流石。般若。期待を裏切らない女だぜ・・・」

ギャアアアアアアアア そのとき。シンの凄まじい叫び声が周囲に響いた。
438通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:17:46 ID:???
もはやシンによってすっかり淫獣が霞んでいるな。
439通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:19:01 ID:???
キラとカナードを身を挺して逃がすだなんて・・・
随分仲間思いじゃないか、シンはw
440通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:21:20 ID:???
ディアッカと炒飯との関係が2ちゃんで生まれたようにシンのプロのラッキースケベとの
関係もこのスレで生まれるのか・・・・・。このままだとキラも作れそうだな。
441通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:23:34 ID:???
シン「『エーロマスター』に教わったフォースは偉大だ。
さっきの怪我が嘘のように癒えた!」
ユーノ「これぞ。フォースの加護なり。」
442通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:25:51 ID:???
>>441
それなんて勇者王のザ・パワーかよw
443通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:26:09 ID:???
だれだ、そのみょうちきりんな名前のマスターはw
444通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:26:50 ID:???
エーロマスター=ジェダイマスター
エーロの騎士=ジェダイの騎士

みたいな感じ
445通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:29:55 ID:???
ジェダイが泣きそうだなw
446通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:32:56 ID:???
シン「昔は無茶したもんさ。いろいろな。」
???「そうなのお父さん。」
シン「ああ。お前の母さんを覗いたりしたな。多くの女の人にラッキースケベ
したんだ。」
???「何それ」
シン「良いか。お前の姉や妹に気をつけろ。お前もいずれ目覚めるはずだ」
???「何に?」
シン「ラッキースケベの才能をさ。今でも俺はしちゃうんだからな。」
447通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:37:27 ID:???
その母親ってだれだwそっちが非常に気になるぞw
448通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:38:09 ID:???
つーか近親でもラッキースケベは発動するのかよw
449通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:38:19 ID:???
>>446
子供できてもラッキースケベは健在なのか
異性の部下は大変だろうな
……終いには娘にも?
450通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:44:07 ID:???
なのは娘「アンタって人はー」
シグナム娘「また!覗いたって言うのかよ!アンタは!」
フェイト娘「流石。覗きはアスカのお家芸だね。」

シン息子「これが…父さんの言ってたラッキースケベの力かよ…OTZ」
451通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:44:15 ID:???
シン「なのはには淫獣ユーノが、フェイトにはエロノ提督が動いてくれている」
カナード「ならば俺たちは・・・・・・」
シン「そう、俺たちははやてに狙いを絞るべきだろう!!」
キラ「でも、はやてちゃんにはシグナムさんとヴィータちゃんとシャマルさんという強力なガードが……」
シン「その点は大丈夫、彼らのことを熟知した心強い味方を引き入れている!!」
キラ・カナ「心強い味方?」
ザフィーラ(犬)「微力ながら我も力を貸そう」
キラ・カナ(お前かよ、この不義野郎)
452通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:45:41 ID:???
>>451
ピーピング・ザッフィーかよ!?
453通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:46:49 ID:???
>>450
母親多すぎwしかも随分シンの血が濃いなw
454通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:46:56 ID:???
シン「流石!犬同士の俺たちだぜ!ハハハハ」
ザフィーラ「そうだな!ハハハハ」

キラ・カナ「(それで良いのか!?犬扱いって…酷いな)」
455通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:47:40 ID:???
>>淫獣ユーノ
吹いたw普通にこう呼ばれているのかよw
456通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 19:53:34 ID:???
シン息子「でね。学校で隣の席の「はやて娘」ちゃんがね。覗いたからって
僕に魔法使って来たんだ。」
シン「へえ。何の魔法だい?」
シン息子「えーとね。「パルマ・フィ…」なんとかって言ってた」
シン「・・・・」
457通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:05:01 ID:???
数日後………

なのは「ユーノ君、ちょっとオイタが過ぎたみたいだね♪」
淫獣ユーノ「ごめん!許してなのは!!二度としないから去勢手術だけは!!!」

はやて「ほな、ザフィーラも行こか〜♪」
ザフィーラ(犬)「主!我が間違っていた!!だから、それだけは勘弁してくれ!!!種無しにはなりたくない!!!!」

フェイト「クロノ……父親の自覚が足りないみたいだね♪」
エイミィ「これはちょっと許せないかな〜♪」
リンディ「破廉恥な息子には相応の罰を与えないといけないわね♪」
クロノ「待ってくれ!!これは友人や部下に頼まれて仕方なく……」
一同「問答無用!!」


シン「あいつら、無茶しやがって」
カナード「お前の犠牲、決して無駄にはしない!!」
エリオ「シンさん、カナードさん!!アレが男の死に様なんですね!!!」
キラ「っていうか、二人とも少しは責任感じようよ……」
458通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:07:08 ID:???
>>457のシンカナ
おまえら2人ちょっとは責任感じろよwwwwwww
459通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:08:28 ID:???
シン「可愛い顔して、オーブの女の子喰っちゃった奴に言われたくないな。」
カナード「何だと!それは本当か!雷電!」
シン「(俺は雷電じゃねえよ。いつも間違えやがって)本当さ。」
キラ「それはみんなに内緒で・・・」
460通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:09:09 ID:???
>>457
エロヲwwwww
461通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:11:39 ID:???
クロノ「冗談にしても笑えない! いいから早くそのデバイスをしまえ!」
アルフ「ゴメン、それ無理♪ だってあたし達は本当にアンタを殺したいんですもの」
462通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:12:57 ID:???
シン「シスコン星の王子!シン推参!」
カナード「(シスコン星って何だ?)」
463通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:14:52 ID:???
レイ「時を越え、空間を越え、作品を越えて俺参上!」
464通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:17:08 ID:???
シン「止めるんだ!アルフ!お前は俺だけの犬になってくれれば良いんだ」
アルフ「え・・?(犬・・・複雑だねえ・・)」
シン「(翠ちゃんと同じ声だから「です〜」って言って貰いたいからって
言えない…)」
465通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:23:06 ID:???
もうネタが意味の分からない方面まで飛びまくってるぞww
466通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:25:14 ID:???
シン「おっと!「薔薇乙女」のビデオ予約しなければいかないな。
あの作品は俺にとって幸せであるからな。」
ヴィータ「何言ってるんだ?お前」
シン「(マズイ・・・不味いぞオレ!笑いのネタにされるぜ…)」
467通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:26:13 ID:???
シンがラッキースケベ通り越してどんどんダメ人間にw
468通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:30:42 ID:???
ヴィータ「何見てんだよ〜?」
シン「HA☆NA☆SE でじこ!」
ヴィータ「にょ?」
469通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:39:23 ID:???
シン「何勘違いしてやがる……まだ俺のラッキースケベは終了してないぜ!!」
470通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:43:26 ID:???
>>469
それなんてずっと俺のターン?
471通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:44:13 ID:???
シン「「理性」を捨てて効果発動!このスキルはオレが納得するまで
ラッキースケベをし続ける能力。まず行くぜ!
一回目シグナムのおっぱいに直接攻撃!二回目!三回目!四回目!」

ヴィータ「もう止めて!シン!シグナムの我慢の限界ゲージは0よ!」
シン「はなせ!」
472通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 20:45:02 ID:???
……とりあえず、鎮魂歌さんには今回のタイミングの不運にめげず、頑張って続けてもらいたいと思った。
もちろん、他のSS書きの方々にも。

特に神隠しさんには期待して、のんびり持たせてもらってます。
473通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:01:49 ID:???
>>471
シンがその後悲惨な事になりそうだなw

>>472
みんなとりあえず感想と感謝と雑談のバランスを保つ、というのに同意してるよ。
職人さんたちが投下してくれたら皆喜んでGJをするさ。
自分はマジカルシンとか期待して待っています。
474通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:11:29 ID:???
>>シン「はなせ!」

ちょwwせっかくヴィータがシンの身を案じてくれたのにwどうする気だシンw
475通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:18:48 ID:???
俺はいまだにアスランSEEDを待ってるぜ!
476通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:32:17 ID:???
シン「この戦いで生きて帰れないかもしれないな…」
シグナム「何、弱きを言ってる!お前も生きるんだ!」
シン「この戦いが終わったら揉ましてくれる?」
シグナム「は?ああ・・・生きて帰ったらな」
シン「じゃあ。死ねなくなったな。オレもお前も」

この後、シンとシグナムは100000000000000000人の軍勢と戦ったとか
477通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:33:12 ID:???
超人すぎwラッキースケベでそこまで補正がかかるのかよw
478通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:34:49 ID:???
シンとシグナムすげえええええ
479通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:36:20 ID:???
スレが伸びてるからSS投下だと思って来てみれば
おまえら…
480通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:36:35 ID:???
種を発動させて阿修羅のごとく戦うシンの姿が見えるようだ。
理由が不純なのがいただけないがw
481通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:38:38 ID:???
質問。ラッキースケベつかラッキーエロSSを思いついてしまったんだが……このスレに書いてもいいか?
なるべくあたり触りのないよう書く努力はするが……。
482通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:39:03 ID:???
希望!
483通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:39:56 ID:???
いいんじゃない?新しい職人さんが生まれるのはいいことだし。
484通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:43:11 ID:???
とりあえず投下してみるのだ、何事もチャレンジだ。
それで反応を見て決めればいいのでは?
485通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:45:49 ID:???
>>481
問題ない
爆撃するんだ
486通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:47:19 ID:???
うぃ、了解。
ところで、念のため聞くけど、描写はあっさり? エロエロ? どっちにする?
自分でも迷ってるんだ。
487通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:49:12 ID:???
むう、あんまりエロパロ板レベルになってしまうとすれ違いになるのでは?
とりあえずどんな感じなのか作品を見てみないとわからない。
488通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:51:00 ID:???
一応ここが全年齢板ということに考慮して、その範囲であれば好きにして
いいのでは?
489通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:51:29 ID:???
ふと思ったんだが
ここって種キャラ×リリカルキャラのカップリングってどうなんでしょ?
(シン×はやて)とか(キラ×フェイト)とかってアリ?
やっぱり男性組がロリ野朗になるから無理か?
490通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 21:58:06 ID:???
あっさり希望
エロエロはエロパロにいけばいい
491通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:00:36 ID:???
>489
その辺は賛否両論あって、結構もめたからみんな書かなかったよ。

書いても、ほのぼのとか、カップルにはならないまでも、そういう気持が芽生えたとかそんな感じまでだね。
492通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:01:01 ID:???
>>489
StrikerSの時期ならいいんじゃね
493通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:01:04 ID:???
なのは組がSS仕様なら問題ねーんでね?


俺もSS書いてみようか……
単発なネタ系仕様しか無理だろうけど……
494通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:03:19 ID:???
>>489
プレアなら問題なし?
495通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:04:23 ID:???
>>489
年齢の壁はストライカーズのを使えばいいと思うけど
あんまりカップリングが多いと微妙になる気がする。
もともとシンのラッキースケベから始まった流れだしなあ。
他のssでもシンと誰かでフラグが立ったことはあっても
他は見当たらないしなあ。カップリングの数は控えるべきかと。
496通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:09:57 ID:???
流れをぶった切って……質問というか、アンケートです。

シン、ルナマリア、メイリン、スティング、アウル。
上記の四人が種シリーズ以外のMSに乗るとしたら、それぞれ何が似合うでしょうか?
宇宙空間での戦闘(というか、シミュレーター)、機体の性能差はスパロボ並に無くなるのが前提としてです。
あ、ゼロカスだけは除外して下さいw
497 ◆GmV9qCP9/g :2007/05/11(金) 22:11:03 ID:???
>>496に酉つけ忘れました。
498通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:14:09 ID:???
>>494
プレア×アリサ=アメムチカップル?
499通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:18:52 ID:???
>>496
スレ違いじゃないかな?
500通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:25:09 ID:???
シン「プレアを弟にアリサを妹にフェイトを妻にすればいいお」
フェイト「それ何て金髪ばっかり・・・集めたの?」
シン「金髪に赤目って良くね?」
フェイト「産むの私なの・・?」
501通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:26:34 ID:???
フェイトの台詞がおもしろいw
ていうか、冷静なフェイトとこの妙に軽いシンはおもしろいコンピだなw
502通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:27:37 ID:???
>>フェイト「産むの私なの・・?」
わろたw
503486:2007/05/11(金) 22:27:56 ID:???
んじゃ、あっさりで。
ロリも駄目か……スバルあたりが適当かな。
明日以降投下します。
504通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:29:16 ID:???
お待ちしております!
別になのはとかフェイトとかのStrikerSバージョンでも
エロパロ板レベルにならなければ問題ないと思うよ。
505通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:30:11 ID:???
ちょい自重しようぜ
流れがSSスレじゃない
もっとマターリしたい
506ガンダムし〜どD´s:2007/05/11(金) 22:32:09 ID:???
じゃあ流れぶった切って投下でもしようか?
いつもの如く両方できてるのでどちらが見たいか投票式で。
期限は……十分結果が取れると思ったら沿いのときに投下する。
507通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:33:31 ID:???
>>499さんをはじめとする住人の方々、スレ汚しスマソ
>>496の事は忘れて下さい。
508通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:35:15 ID:???
SSスレ住人としては両方見たいの一択しかないが
あえて選ぶならガンダムし〜どD´sを
509通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:37:43 ID:???
連日連夜のずっとラッキースケベのターン!な流れにいい加減辟易してる俺、参上
510通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:39:25 ID:???
自分はマジカルシンを希望
511通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:40:25 ID:???
では俺もし〜どD'sを希望します
512通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:40:56 ID:???
マジカルシンは微妙な所で途切れているからなあ。
マジカルのほうに一票。
513通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:45:22 ID:???
まじかるシンに一票
514通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:49:26 ID:???
マジカルシンに一票

しかしマジカルという単語を見るとついグランゾート思い出してしまう俺ももうオサーンだな…
515通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:52:21 ID:???
マジカルシンに一票
516通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:52:43 ID:???
マジカルシンに一票

マジカルより。マジックナイトの方が心に刻まれている俺は異端?
517通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:56:18 ID:???
マジシンに一票・・・ってこう書くとマジレンを思い出しちまうな
518通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:57:53 ID:???
時空管理局vsインフェルシアってのも悪くねえな…スレ違いだけど
519通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 22:58:38 ID:???
マジカルシンに一票。
520通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 23:02:47 ID:???
やっぱりこのスレってスレ住人多いな。
俺もマジカルシンに一票。
521通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 23:05:45 ID:???
待ってました!!
俺的にはし〜どが読みたいw

それとさらに流れ切って悪いんだけど、このスレと【UC】リリカルなのはSS【G、W、X、∀】http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1174323827/の住人としてアンケート取りたいです
今あるガンダムクロスオーバーSS倉庫に、このスレと提携でGWX∀スレのSS掲載してもらおうと思うんだけど、ここの住人的にはどうだろうか?
多分あっちのスレのSSとここのSS両方読んでる人は結構いると思う

俺がいいたいのはそんだけです。流れ切って申し訳ない…
522ガンダムし〜どD´s:2007/05/11(金) 23:05:58 ID:???
とうけいはここまででまじかるしんを投下。
ちなみに……まじかるしんはひらがななので(どうでもいいけど)

魔道戦士まじかるしん 9話 買物

「ありがとうございましたー!」
シンは今レコード店に来ている。
目的は簡単。ヨウランとヴィーノの土産に、ミッドチルダではまだ発売されていないラクス・クラインの新作のアルバムを買いにきたのだ。
「しっかし、やっぱり人気者なんだな、ラクス・クラインって……」
暇なのでいろいろ回ってみたが、なんとか二人分の初回産を手に入れることが出来た。
「確か発売日って今日だったよな……」
とりあえず、当日でほとんど売り切れという事態に、ラクスの人気のすさまじさを物語ったシン。
さて、土産も買ったし、言われたとおりに海水浴の準備もしたし、さてこれからどうしようか、とシンは思った。
「まだ時間あるしなあ……」
今は午後二時過ぎ
今ミッドチルダに戻っても大体朝の5時。
それだったら帰っても仕方がない。
さて、それまでどうするか。
そう思っていたとき、シンは盛大にあくびをした。
(やっぱ眠い……)
ずっとミドチルダの時間帯で過ごしていたシン。
それで、昨日の夜はあまり寝れなかったのだ。
(前言撤回、戻って寝る)
一応トダカには別れの言葉を入れてある。
そう思い、管理局へとつながっている転送場所へと向かうシン。
もう一度、シンは盛大にあくびをするのだった。

「こんなのどうかな?」
「似合ってると思うけど、ちょっと派手じゃない?」
「シグナムはこんなのがいいんじゃない?」
「やめてくれ///自分のは自分で選ぶ……」
「えー、似合ってると思うけど、ねえはやてちゃん」
「うん、にあっとるよシグナム」
「主がそういうのでしたら……」
なのはたちも、明日の海水浴のためデパートで買い物をしていた。
この日はヴォルケン達も一緒だ。
その中で、エリオは待っているといって店の前でなのは達を待っていた。
最初、なのはたちはエリオも連れて行こうと思っていたのだが、エリオは全力で断り、自分で自分の水着を選んでいた。
ちなみに、エリオが去ったあと、なのははそんなエリオを見てかわいいと言っていた。
既に水着を買い終わったエリオは、待つために店の前にいる。
「遅いなあ……」
エリオはため息を付きながら待つ。
大勢だから仕方ないのだろうが、やけに時間がかかってるなあと思っているエリオ。
523ガンダムし〜どD´s:2007/05/11(金) 23:07:36 ID:???
(女とはそういうものだ)
その横で、ザフィーラはあくびをしながら言う。
この世界では犬(実際は狼なのだが……)はしゃべらないため、念話で話しかける。
どうやらこういうことはよく起こっているらしい。
そしてザフィーラはそういう事態に馴れている。
(女性と買い物に行くときはくれぐれも注意しろ。特にプライベートな買い物にはな)
(わかりました)
ありがたい先輩の言葉をしっかりと胸に刻み込んだエリオ。
「エリオ君、ザフィーラ。ずいぶん待たせてごめんなあ」
ようやく買い物が終わり、はやてたちはうれしそうに店から出てきた。
気に入ったものでも買えたのだろうか。
「明日の海、楽しみだね」
「そうだね。結局、六課のフォワード陣が全員参加することになったし」
そんな事を話していて、一旦アリサたちと別れ、なのは達は一時的にミッドチルダの世界へと戻る。

「意外と寝たけど、まだ昼過ぎかあ……」
シンは目がさめて時計を見る。
戻った後、シンはちょっと眠ろうと思ったが熟睡してしまい、目が覚めたのは昼の2時過ぎ。
なんか、得したのか損したのか微妙な感じになるシン。
部屋には目が覚めると既にレイがいて、少し話をしてその後簡単な眠気覚ましにそこらへんを散歩しようと思っていたら、
「あ、戻ってきてたんですね」
誰かに呼ばれ、後ろを向くとそこにはリィンフォースがいた。
「あんたは……八神部隊長と一緒じゃないのか?」
シンの言葉に、むっとしながら答える。
「私はデバイスだから今日まで調整をうけていたんですよ」
なるほど、それではやてを待っているのだろうか。
「それよりも、別に上官だからってそこまで敬語を言わなくてもいいですけど、せめて名前で呼んでくださいです!」
リィンは怒りながらいうがあまり迫力はなく、はいはいと簡単にあしらうシン。
まあ、初めて会ったときの怒りは意外と怖かったけど……
そこに……
「やめといたほうがいいですよリィンさん。こいつ、あまり知らない人は名前で呼ばないから」
今度は休憩に入ったヨウランとヴィーノがいた。
「そうそう。名前で呼んでもらうにはコイツに認めてもらわないと」
何だよそれ、ってシンは言うが、そのとおりなのであまり言わない。
そこで、ちょうど土産を渡そうと思うシン。
「ヨウラン、ヴィーノ。ほらよ、例のやつ」
そういってシンは二人にあのCDを渡す。
「さんきゅって、もう発売してたのか?」
ヨウランは不思議そうに受け取る。
「ああ、向こうの世界じゃ発売日当日だったから、ちょうど初回産見つけたんだよ」
ヨウラン達とシンがした約束は、もし何かでコズミック・イラの世界へ戻るのだったら、ついでにラクス・クラインのCDを買ってきてくれ、というものだった。
こっちでは品薄でなかなか手に入らないのだ。
だから、インパルスにあのライフルを組み込むのこと条件にそのことを頼んだのだ。
524ガンダムし〜どD´s:2007/05/11(金) 23:09:56 ID:???
「あ、俺達そろそろ戻らなきゃ。じゃあな、シン」
そういって二人は仕事場へと戻っていく。
「あ、もう戻ってたんだ」
そこにはなのは達がいて、なにやらたくさん買い物袋を持っていた。
「もう寮には全員いるの?」
なのはに言われ、シンはえっと……と思い出す。
男子部屋にはレイがいたが、女性部屋はまだ見てないのでわからない。
「レイはいたけど、ずっと寝てたんで残りは知りません」
シンの言葉にわかった、と言って何かメールを入れるなのは。
おそらく他のメンバーに
「ちょっと早いけど、そろったらすぐに明日の説明するから。私たちは荷物を置きに行って遅れるから先に訓練所に行っててね」
そういって自分達の部屋へ戻っていくなのは達。
シンも言われたとおりに訓練所に向かう。
そこには、既に3人(と1匹)がいた。
確か、シグナムとシャマル。それと、このちっこいのはヴィータだったか。
犬のほうは……まだ名前が知らないが、誰かの使い魔だろうか?
そのあと、六課のフォワードと八神家全員がそろう。
「ごめんね、いきなり呼び出しちゃって」
なのはは皆にわびながら説明する。
「昨日、メールで私達機動六課のこのメンバーと、私の友達を誘って、この世界の海で海水浴に行くことになったのは知ってるよね?」
なのはの言葉に皆は頷く。
「用事がある人は別にいいって送ったけど、まさか全員が参加できるとは思っても見なかったよ」
まあ、急に明日から休みといわれても、確かに何をすればいいのか困るのは確かだ。
「それで、詳しい打ち合わせを決めるから、ちゃんとメモしておいてね」
どこの遠足だよ、とおもったが、意外とそれっぽいので口では言わないことにしたシン。
それでなのはは皆に紙を渡す。

集合時間はミッドチルダ時間の朝9時半(遅刻厳禁。遅れたらそれ相応の罰を与える)
昼食は各自で用意。
おやつは……(消されている)
バナナはおやつに……(上におなじ)
他人に迷惑をかけない、常識ある行動を取ること。
沖に出るのは自由だが、己の限界を把握し無理をしないこと。

なにか、一部妙なものが入っていたが、大まかに言えばこんな感じだ。
「とりあえずこれで解散。皆、遅れないでね」
了解、と皆が言って、その時なのはが何かを取り出す。
「それと、これはお土産。私の実家が喫茶店やってて、そのお勧めメニューのシュークリーム。後で食べてね」
そういって皆にわたすなのは。
「すみません」
皆がそれぞれ礼を言って、自分達の寮へ帰っていく。
525ガンダムし〜どD´s:2007/05/11(金) 23:11:33 ID:???
「しっかし、ほんとに特務隊Xとは大違いだな」
シンは帰る途中にふと思う。
それにはレイも頷いて肯定するしかない。
まあ、あの上司と今回の上司。比べたら比べるだけかわいそうな気もするが
ジェラードは地位は高いものの。あまり周囲から好かれていない。
ふと、毎日あの提督にこき使われていて、いかにも胃薬とお友達のような上司を思い出す。
だが、彼がいないと特務隊Xは到底動かないだろうし、空気もとてつもないものになるだろう。
「あの、その特務隊Xってどんな部隊なんですか?」
エリオは以前シンがいた特務隊Xとはどういうところなのか知りたかった。
それはスバルたちも同じらしい。
そういわれ、二人は話す。
「簡単に言えば、魔術を使っての違法的な行為を取り締まることを専門とした部隊。部隊長はジェラード・ガルシア提督」
けど、と、シンは言葉を続ける。
「あいつはほとんど立て前だけの、単なるお飾りだけどな。実際のトップはあいつだしなあ」
あいつ?と不思議に思う皆。
それでレイがフォローする。
「カナード・パルス執務官のことです」
実際部隊を作り、動かしているのは一人の執務官だ。
名前はカナード・パルス。
執務官だけでなく、自身もかなり優秀な魔術師としてしられている。
それを聞いてああ、とフェイトが思い出す。
「ああ、パルス執務官のことか。私も少しだけ一緒に働いたこともあるよ」
フェイトは以前の仕事で、カナードと一緒に働いたことがある。
その時は簡単な仕事だったので、彼の魔術師としての能力を知ることは出来なかったが。
実は、部隊内でちょっと不思議に思っていることがあった。
彼は何が目的があってこの特務隊Xを作ったらしいが、その理由は誰も知らない。
その理由はいろいろと部隊内で噂になっていた。
正義感から、あるいは復讐、等様々な憶測が出ている。
ただ、それを知っているのは本人、それとジェラードだけなのかもしれない。
「あ、だいぶ話し込んじゃったね。それじゃ明日。遅れないようにね」
そういって皆はそれぞれの部屋へ戻っていった。

「にしても海ねえ……何年ぶりだ?」
そういってシンは数える。
少なくてもこの4年は行っていない。
家族と行ったっきりだった。
そこで、レイに少し聞きたいことはあった。
「プラントに海ってあるのか?」
プラントは宇宙に浮かんでいるので、海があるのかどうか気になった。
少し前から聞きたかったのだが、どうでもいい事なので今まで聞かなかったが、今回の件でちょっと聴いてみようと思ったシン。
526ガンダムし〜どD´s:2007/05/11(金) 23:14:53 ID:???
「人工物ならレジャー施設としてある。俺は一度も行ったことはないけどな」
ということは、レイは今回海は初めてということになる。
「僕もプールは行った事はありますけど、海は初めてです」
エリオはそういいながら、どこか楽しそうにしている。
やっぱり子供だな、とシンは思った。
「もうこんな時間か、さっさと寝るか」
そういって、3人はそれぞれの布団にもぐり、電気を消す。

その頃、新人の女性部屋のメンバーたちも明日のことを話していた。
「え、キャロって一度も海に行ったことないの?」
スバルの言葉にキャロははい、と頷く。
「私がいた集落に海なんてなかったから……」
キャロはそういってフリードを見る。
だから明日の海は楽しみなのだ。
「海かあ、久しぶりだなあ」
スバルはずっと前に父と姉で行ったことを思い出す。
「よーし、明日はめいいっぱい泳ぐぞ!」
そういって無駄に張り切るスバル。
「スバルうっさい!少しは時間を考えなさい!」
ティアナは布団にもぐりながら言う。
時間は10時を回っている。
ごめ〜ん、と申し訳なさそうに謝るスバル。
「じゃあ、私達もねようっか。キャロも早く寝ないとね」
はい、とキャロも返事をしてそれぞれの布団にもぐるのであった。

ここはある執務官が使う部屋。
「くそっ……」
そこにある男がいた。
黒く長い髪が特徴的で、周囲に殺気をを漂わせている。
周りに誰もいないのが救いだろうか。
その男は苛立っていた。
その理由は簡単だ。
彼は探し物をしている。だが、それがなかなか見つからないのだ。
その男はコンピュータを動かしその探し物を探す。
「やつは……やつはどこにいる……」
男は歯軋りしながらモニターを見る。
そこに移っているのはシンの住む世界、コズミック・イラだった。
「必ず、必ず探し出してやる!」
男は声を荒げながら言う。
「待っていろ!キラ・ヤマト!!」
男の名前はカナード・パルス。
特務隊Xを実質的に取りまとめている管理局本局の執務官である。
527ガンダムし〜どD´s:2007/05/11(金) 23:18:23 ID:???
投下完了。
書いてて思ったことは……やっぱりエリオはその場に残しておくべきだったか……
今回はシンに続いてこのスレの主役になりつつあるカナード初登場。
この後も種、種死のキャラが登場する予定なのでお楽しみに。
528通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 23:41:32 ID:???
ガンダムし〜どD´s氏、GJ!です。
まさかのカナード登場にビックリだ。
ガルシアが出てるのに予想してなかったですYO!
続きの展開と、シグナムの水着にwktkしつつ、応援しています。
529通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 23:42:15 ID:???
GJです!
随分いろいろなキャラがでてきそうですな。これからも期待しています。
次はいよいよ海ですなw
カナードはヘタしたらなのはたちより強そうな気がするのは私だけでしょうか?
まあ、覚醒したシンとどっちが強いかはわからないけど。
530通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 23:44:11 ID:???
>>523
品薄になるってミッドチルダでの人気は本当に有るのか?
人気が有るならそれ相応の数が入って来るだろうし
元々の入荷数自体が少ないんじゃねw

やっぱりコーディネーターにしか有効じゃないサブリミナルソング?
531通常の名無しさんの3倍:2007/05/11(金) 23:50:53 ID:???
>>530
ラクシズのことはどう思っても構わないがわざわざここで話すな

>>527
GJ!バナナはおやつに入らないぜ
532通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 00:00:14 ID:???
>>530
何言ってんの、ラクスの歌は某軍曹も気に入ってるほど人気なんだぜ
それに火星の後継者も洗の…もとい虜にしたぐらいだしな!
533運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/12(土) 00:02:17 ID:???
GJです。
ああ・・・私も頑張らんとorz。
534通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 00:04:53 ID:???
>>533
ご自分のペースで頑張ってください。
535通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 00:45:08 ID:???
シン「頑張って!応援してるよ!」
536通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 01:02:18 ID:???
>>533
人は人、自分は自分だよ
頑張れ!
537通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 01:06:14 ID:???
>>533
シン「頑張って!俺も小作り頑張るからさ!」
538通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 01:10:02 ID:???
>>537
シンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!www
539通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 01:15:18 ID:???
シン「良し。なのはの為のビデオはセットした。後は寝ないだけだ…ZZZZ」
540通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 01:55:09 ID:???
何のためのビデオだw
541通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:03:24 ID:???
シン「愛しいなのはきゅんの為のビデオに決まってるじゃないか!
後。30分後に始まるんだぞ」
542通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:09:24 ID:???
俺のとことは放送日時が違うようだな。
まあ、がんばってとれよwというかなのはが本命だったのか?
543通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:10:32 ID:???
シン「俺がここの出来事を編集した作品だぞ。見るに決まってるじゃないか。」

なのは世界のシンが配信しているのです
544通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:12:06 ID:???
いきなりプロデューサー発言きたw
545通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:17:46 ID:???
シン「良いよ。フェイトちゃん!そのアングル良いねえ」
フェイト「ちょっとシン!何見てるのよ。もう」
546通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:21:50 ID:???
なんか卑猥だなw言い方がw
547通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:22:47 ID:???
というか変身シーンはしっかりとっていることになるしなwシンがw
548通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:34:24 ID:???
気にするな、俺は気にしない
549通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:41:49 ID:???
レイ乙
550通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:44:00 ID:???
シン「アレ?レイ。どうしたの?」
551通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 02:55:53 ID:???
クロノ「エローナルコフィン!」
ユーノ「ラウンドガーターエクステンド!」
シン「パルマユフィオキーナ!」

キラ(え、なにこれ?ボクはハイマットフルバストとか言わなきゃだめなのかな?)
552通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 03:00:43 ID:???
シン「フルバーストが虹色ぽいから・・・」

 英 レインボー 独 レーゲンボーゲン 仏 アルカンシエル 
 伊 アルコバレーノ 西 アルコ・イーリス 
 羅 プルウィウス・アルクス  希 イーリス 露 ラードゥガ

シン「のでどれがいい?」
553通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 03:06:07 ID:???
シン「フェイトをコレを。」

つガーターベルト
つバニースーツ
つウサ耳

フェイト「・・・・」
554通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 03:09:36 ID:???
ラクス(ミーア)「管理局のみなさぁ〜ん、ラクス・クラインでぇーっすぅ。今日は皆さんの応e………キャアアア!!」

シン「……(乳を揉みながら)この感触はっ……(もみっ)嘘をついてる感触だぜっ!!」


その後、T教導官による全力全開の地獄絵図が展開された事は言うまでもない……


…職人諸氏、すまんです。
SS投下をお待ちしておりますです(汗
555通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 04:12:46 ID:???
寝る前にいいたいこと。

シン「フェイトさん。パンツ丸見えです・・・」
556通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 09:41:10 ID:???
アルカンシェルって虹って意味なんだ…
557通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 09:48:30 ID:???
>>556
ラルク・アン・シエルって書くこともあるね>仏語で虹
558通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 10:11:46 ID:???
>>557
156cm
559通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 10:30:52 ID:???
し〜どD´s氏GJ

直後に投下のために話題になってないが>>521については皆どう思うかね。
ココから派生した兄弟スレだしかまわないとは思うんだが。

ただ管理というか手間が面倒そうだけどね。
560通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 10:52:28 ID:???
>>521
良いんじゃないかと思うよ。ガンダム+なのはなのは変わらないし。
561通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 12:08:54 ID:???
>>554
もはやただのセクハラwというかプラントの警察に捕まるだろ、それw
562通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 12:20:08 ID:???
そろそろラッキースケベネタは単独スレ立ててやってくれんか?
いい加減飽き飽きだ。
563通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 12:28:03 ID:???
つか、前スレが埋まってないんだからそっちでやれとwww
564通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 12:30:24 ID:???
前スレは500k行ったから書き込めないよ
565563:2007/05/12(土) 12:40:42 ID:???
容量を別の掲示板と勘違いしてたorz
ちょっとなのはさんからSLBの洗礼を受けて生まれ変わってきます(つД`)
566通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 12:47:39 ID:???
>>521
いいと思う。俺も両方のスレのSS読者だけど、一緒に掲載してくれた方が読みやすくていい。
567通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 13:29:56 ID:???
>>560
「なのはなのは」
ワロタwwww

俺も>>521には賛成。だがこのレス、まとめサイト管理人は見てるんだろうか?
568通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 13:33:18 ID:???
>>521
いいんじゃないの?
向こうのスレの住人次第だけど
569通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 13:41:39 ID:???
>>561
俺は向こうのスレの住人でもあるが、向こうの住人的にもこのスレとの提携という形が一番いいって話が出てるよ
570通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 13:44:30 ID:???
>>569
アンカー間違えたorz
561じゃなくて>>568だった
ちょっとなのはさんのSLBに撃たれてくる
571通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 13:48:56 ID:???
ここはSLBが大量に照射されるインターネットですね
572通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 15:07:50 ID:???
SLBだっ
SLBがくるぞっ
573通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 15:36:39 ID:???
シン「SLBだと!?俺の「ソリドゥス・フルゴール」で…防御できない!?
うわあああ」
574失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/12(土) 16:23:53 ID:???
ちわ。投下ですが、もう読者視点で分かってることを知ってるキャラが知らないキャラにぶつぶつ呟いて
る内容になってて、まだるっこしい事になってますね。すんません。
575失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/12(土) 16:25:16 ID:???
第九話


「フェイトちゃん、リンゴむいたるで」
「ありがとう、はやて」
「いっぱい食べて、早く元気になるんだよ」

本局の医療施設の一室で横になるフェイトへと、はやて一行が到着して少し経つ。
フェイトの回復の様子は上々で、シャマルとしてはもう何もする事がないほどだった。
まだまだ火傷や衰弱が残る顔色だが、これ以上魔法の行使も逆に体の負担になる。
あとは自然回復を待つだけだった。

待つだけならば、とシャマルは一歩控えてフェイト、はやて、アルフ、エイミィがじゃれるのを眺めていた。
その間に考えるのは先ほどのフェイトの戦闘映像の事だ。

(光の卵……)

トライアという仮面の男がエヴィデンス01なる生命からリンカーコアを奪うのをシャマルもザフィーラも確
かに見た。そしてそのやり方は、彼女らの知るロストロギアのやり方そのものである。
間違いなかった。
光の卵の起動について、ここでシャマルとザフィーラはは確信している。
はやては闇の書の蒐集した魔法の運用と使用法こそリインフォースより受け継いでいるが、永い闇の書
への恨みの歴史まで知るに及んでいない。だから、シャマルは伝えていない。
光の卵を知らせる事は、もう間違いなくシグナムとヴィータを失ったと断定できてしまうからだ。
ここまでの経緯を見れば、ヴィータとシグナムの失踪は間違いなく光の卵が絡んでいる。
そして、記録を見て確信する。
ヴィータは光の卵のゾンビースレイヴと化している。
光の卵に従う人形。
おそらく、シグナムも。
光の卵側の戦法は即刻理解できた。
そもそもの目的が闇の書の破壊なのだ。しかし闇の書は特に広域への対応が抜群である。雑魚を集め
るのは得策ではない。ならば、一騎で千に値する者たちを従えるのが上策。

シグナムと、ヴィータである。

もともと、主を護る役目をヴォルケンリッターは負っている。それに加えて、リンカーコアの蒐集もほとんど
の時代に任務として遂行しているのだ。だから、実はヴォルケンリッターは「攻め」に向いていない。あくま
でリンカーコアを目的とするための殺さぬ手加減と、主の守護を第一に考える「守り」にばかりその力の
ほとんどを割いているのだ。
576失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/12(土) 16:26:12 ID:???
だから本来の持てる力を殺戮だけに回せば、いかに天賦の才があるフェイトといえども、幾星霜の戦い
に身を置いたヴィータにはかなり劣る。

はっきりと、事態の悪さにシャマルは嘆き、ザフィーラは怒り狂っていた。
そう、このメンツで最も怒っていたのはザフィーラだった。
そんな感情を態度に出さないが、誇り高き仲間たちを辱めるような行為にクロノ以上の怒りを内包してい
た。
そのザフィーラは、今リンディへと光の卵について報告に行っている。
現在の悪い面と、良い面についてだ。

そう、良い面も、ある。
ヴィータとシグナムについてはこちら側に引き戻せる可能性があるのだ。
光の卵がリンカーコアからゾンビースレイヴを作り出すのだから、それを回収さえすれば、はやてに転写
されたリインフォースの記憶から2人の再生も叶う。いつかの、闇の書の闇の決戦前の召喚のように。
2人の騎士からリンカーコアを摘出する事が出来る、出来ないかは問題の外に置く。
今は、可能性があるという事だけを考えた。

『深刻な顔で何を考えている?』

思念通話。
強張った顔をしていたのをシャマルは、その一言で自覚し、恥ずかしげにクロノの方へと視線を向けた。

『今日の献立です』
『あの仮面の2人について、何か心当たりがあるんだろう? 隠してるつもりだろうが、映像を見ている時
の君は尋常ではなかった』
『もう少し、考えが纏まれば伝えます。それまで、どうか……』
『僕はそれで構わないが……あれでははやてにも気付かれているだろう』
『………』
『まぁ、いい』

はやてやエイミィたちを眺めるシャマルは、ますます気分が重くなっていく一方だった。
壁にもたれていたクロノがため息をついて、病室の外へと出ていく。
そして、黒服へ手を入れれば、出てくるのはU2Sの待機状態であるカードである。
カードを媒体に、通信の回線を開く。クロノの眼前に、小さな四角が生まれて、その中で砂嵐。
少々の時間をおいて、画面が鮮明になれば誰かの顔が浮かぶ上がった。
無限書庫に勤務中のユーノである。知己の突然の通信に、ちょっと戸惑っているようだ。

「ユーノ、頼みたい事がある」
577失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/12(土) 16:26:48 ID:???







「そんな事が……」

なのはからの話を聞き終えたリンディは、難しいような、困ったような顔になる。
それを見て、今の今まで出来るだけ考えないようにしていた、「魔法を教えた事は間違いだったのかもし
れない」という思いがなのはを襲う。叱られる直前であるかのように身をこわばらせるなのはに、リンディ
はぽつりぽつりと語ってやる。

「感心できない事だわ。確かに、それでヤマト君の記憶が戻りそうだけども……せめて私たちが帰ってくるまで待っていてほしかったわ」
「ごめんなさい……」
「教えてしまった事は……仕方ないわ。それに、現にキラ君にとっては記憶が戻っているんですもの。悪
人であった可能性だってあるけど、今回はアースラが間に合ったとしましょう。キラ君は、まだアリサさん
の家に?」
「はい。屋敷のお手伝いしてます」
「……わかりました。闇の書の時と同じく、アースラは地球に停泊する状態になるから、いつでもヤマト君
を連れてくるといいわ。さ、フェイトのお見舞いに行ってあげて」
「はい!」

元気よく、去っていくなのはの背中。
フェイトの所へと一直線である。
本当に、彼女らしい元気さだ、とリンディは思う。
そして、

「提督」

また、リンディに訪れる。
ザフィーラだ。

「ザフィーラ? どうしたの?」
「お話しておきたい事が」

能面のようだった。
常日頃であれ表情が豊かとはいえないザフィーラだが、今回は違う。
底冷えした心を具現したような顔だ。

「……重要そうな、お話のようね」

こめかみに指をあてて、リンディは息子と同じようなため息を吐く。
578失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/12(土) 16:27:27 ID:???










「ゴッフ……ガァッ…ッホ……グハ……グ」

四つの月の下、どこかの世界、どこかの森。
服の上から胸を鷲掴み、尋常ではない様子で咳き込む男がいた。
クルーゼである。
呼吸さえ忘れるほどの苦痛の最中、ただプレシアの杖を握りしめてクルーゼは耐えた。
波のように来る苦痛だ。早く、早くその苦痛の波が穏やかになるよう、祈るような気持ちで耐えた。

「ガハッ……グ……ッハッ……!」

近くの木全体重を預け、息も絶え絶えに何節かの言葉が零れる。
呪文だ。
集中力は零に等しく、詠唱も咳に埋もれながら、どうにか何工程かの魔法の構築を成せば、杖の先端に
埋め込まれた宝玉から淡やかな輝き。それが天の川のようにクルーゼへと流れていけば、幾分かクルー
ゼの体が楽になる。

「ハッ……ハッ……ハッ……クックックッ…」

木に預けた背がずるずると下がっていく。そうしてぺたりと木の根に座り込んでしまえば、クルーゼの口
から自嘲気味な笑い声が漏れた。

「便利なものだな……魔法、か」

未だ、落ち付かない呼吸で光に包まれる自分の体を億劫に見下す。
死んだはずの体だ。
死ぬべきだった体だ。
ふと、このまま治癒の輝きを遮断して、命を永らえる道を閉ざそうかと考える。
それが、自然だ。そもそもここで生きていると言う事がおかしいのだから。
在ってはならぬ存在。
死人が動き回っていい道理はない。
死人はただ、見守る事しかできないのだから。
いつかどこかで、人類の最高傑作へと叩きつけた言葉が、違う意味で自分に返ってくる。

―――在ってはならない存在

それがおかしくて、滑稽でまたクルーゼは笑った。
579失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/12(土) 16:28:54 ID:???

「クックックックッ……それに対して、私の体のなんと不便な事か……」

依然として、クルーゼの肉体は短命の因子に蝕まれたままだ。
いつ死んでもおかしくないと、クルーゼ自身で実感できる。
そんな命をどうにかつないでいるのが、魔法なのだろうか。
輝きが、消える。クルーゼを優しく包んだ光が消えれば、森を駆け抜ける風が彼の身を撫でては去って
行った。冷たい。そうだ。冷たいと感じるのだ。フリーダムに貫かれたこの肉が。ジェネシスに焼かれたこ
の体が。
死んだはずの自分は、今を生きている。
もう1度、自分の次元世界へと帰って生きる事もできた。しかし彼はしない。
死んだのだから。
あの世界は、ラウ=ル=クルーゼを乗り越えた。
ならば、もう見守るしかできないのだ。

世界を憎いと思った。
そして、起こした行動の結果が人類の傑作による敗北だ。
それならば。それで構わない。

後世の歴史家に―――
君になら討たれても―――

後の世よ、在れ。そう思っていた自分も、確かにあった。
それが世界の行く先ならば、もうクルーゼがあの世界で出来る事など、ない。

「ゴ……ホッ」

ならば、出来る事はあるのだろうか?
命が燃え尽きる前に。

「トライア=ン=グールハート………リリィ=クアール=ナノーファー……」

ある。
プレシアの杖を支えに、クルーゼが立った。宙空に描くのは魔法陣。
脳裏に描くのは、ヴィータを操る仮面の男女だ。

「リリィとやらは分らんが………」

一歩、魔法陣に踏み込んだ。
白い輝きが闇夜を押しのけて、一層美しく咲く。

「トライア………あれも、死人だ」

魔法陣が回る、廻る。
クルーゼを運ぶために。

「私と同じ、在ってはならない、存在だ……」
580失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/12(土) 16:31:10 ID:???






キラとアリサの朝食はそこそこ早かった。
まだ登校には時間に余裕を持って、食事を共にするのだ。
そんなキラの視線は、フォークとスプーンを手にしたまま窓の外。
空。
鳥を、ぼんやりと眺めていた。
奇麗に、優雅に風を切る姿に、見とれていたのかもしれない。
だから、スープの皿が手前に置かれるまで、キラは鮫島が近づいてくるが気付かなかった。

「いい天気ですね」
「はい。鳥が、凄く気持ちよさそうですよ」

一緒になって、窓の外へ瞳を向ける鮫島は何とも穏やかな表情だ。
たっぷりと、雲の流れと鳥の羽ばたきに見とれてから、キラはスープと向き合った。
湯気の向こうには、アリサ。その足元には、飼っている犬が一匹じゃれついてきている。
甘えたい盛りなのか、食事をしているアリサの周りを嬉しそうにウロウロしていた。
邪見にせず、食事につかず離れず、アリサは相手をしてやっている。
随分と、バニングスでの生活にも慣れ、もはやどの犬が自分に、鮫島に、真由良に、樹理に、朝木に懐い
ているのかも見極められる。アリサは、別格だ。全ての犬に慕われていた。ちなみに、今アリサにじゃれ
ついている犬は、まだキラに慣れていない。

「あ、そうだヤマトさん」

犬の頭をうにうにしながら、思いだしたようにアリサがキラへと向き直る。

「今日、なのはから大事な話があるみたいだから、街の方に来てくれませんか? 学校が終わったら、鮫
島に送らせますから」
「うん。それはいいけど……何だろう?」

何だろう? などと思案する素振りを見せたが、どう考えても魔法か記憶に関するものとしか考えられな
かった。それは、アリサも理解しているような表情だった。
581失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/12(土) 16:31:42 ID:???

「あ、そうだ。ちょっと、図書館に行ってみたいんだけど……大丈夫かな?」
「それなら、図書館を待ち合わせにしましょう。何かあるんですか?」
「ちょっと、なのはちゃんからの宿題の参考にね」

砂や紙が水を吸うように、キラの魔法に対する吸収力は並々ならぬものがあった。
というのも、理論の話だ。体力、魔力についてはまだまだだが、頭で考える分には素晴らしいほどの理解
力を示す。だからまず、なのはは兎にも角にも初歩の魔法について、キラに理論構築を率先させてみ
た。結果、学生のレポートや課題まがいの「宿題」が数々だされて、キラは時間があればそれに没頭して
いる。
手慣れたものだった。
まるで、身近なもので、何度もこなしているように、なのはのレポートや課題という形式をキラはこなす。
ここにきてなのはは、兄や姉の話と取らし合わせて、キラを学生として確信している。そしてキラ自身も、
自分が学問に身を置いていたと完全に把握できていた。


昼ごろになるまで、屋敷の掃除と鮫島の洗車の手伝いだった。
次々と迫りくる「遊んでオーラ」を纏った大型犬、小型犬、仔犬たちを鬼の精神で振り解いては窓を、廊下
を、庭を美しくしていく。ちょくちょく真由良も樹理も脱落して犬と遊んでる姿が見受けられた。どうにか我
慢できたのは、キラと朝木だけであったという。
洗車では何台かの車を、次々と磨く姿は、鮫島をして堂に入っていると言わせるほどだった。
さながら、自分の機体を持ち、手入れした事があるかのよう。
それが終われば、やはりティータイムだった。
ただし、今日は緑茶である。
驚くほど、美味かった。
茶碗を握ってぬるいとばかり思ってれば、口に含んだ時、これが最良の温度であると本能で理解できる
のだ。
理屈抜きに、その温度で、この葉は活きるのだと解る。
丸い渋味が先行しそれから甘味が残るという、味の過程はまさに緑茶なのだが、開いた葉は舌の根に甘
味を離さない。他に、何も口に入れたくなくなるほど鮮烈な印象だった。

お茶の後に、図書館へと鮫島に送ってもらった。
まだ学校の終わりには遠い時刻。調べ物をするだけの時間はあるだろう。
いろいろと読み漁っているうちに、なのはも来るはずだ。
とりかかるのは、数学、物理を中心とした、物事を数字や記号で表す学術書。
何が書かれているのかはほとんど理解できるキラにとって、これがかなり魔法の術式を積み上げる助け
となる。そして、小脇に抱えるのはもう2種類。鳥類の辞典と航空力学の本だ。

「さてと」

着席。
そして、キラは本に埋もれた。
582失われた者たちへの鎮魂歌:2007/05/12(土) 16:34:47 ID:???
終わりです。
ヴィータにシグナムをこちら陣営で動かさないのを、今更後悔しまくってます。
A’s以降味方多すぎるから、味方↓して敵↑にするいいアイデアだと思ったら勘違いでした、と。チクショ
ウ……orz
あー、神隠し読みたいなぁ。
583通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 16:37:13 ID:???
>>582
しかし、投下
 lヽ  ,、,、./    ,-、_,-、    , '´ ⌒、ヽ
<)' ~´ハバ    Y ;' A`)    l(((!((("メi       /゙Y /^ヘヘYヘ
| イノリノハ)): : : :`ヽ/´ ̄ ̄   从^ヮ^ メij   刀. /,ィjミノレハ从リヾ      )
ノ.人l|゚ -゚ノl| , '" ̄: : : : : : : : {十}゙ii゙゙゙ii゙`):\/: : : く+ハ(!`Д´ノハ+>,'`》'´⌒`彡.
ノノ /:/.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:ヘ\: : : : : : : : : : : : :::∪: :∪: :ノ,ィ∝ノノ)))))
ノノ l://.:.:/.:./ .:./ .:l.:.:,'.:.:{:.:.:.:.l.:.:ヽ.:.:.Vl:/(((从从〉*⌒: : : : ,(_: :_:  :( ( ゝ(l!゚ -゚ノ|l
   /.:.:/.:. l:.:.:.!>ト/{.:.ハ.:.:斗<:l:.:.:.l.:l  |l゚ヮ ゚ノ|l ! ̄`7>f^⌒ヾYノ):: <(^!!つつ
  .:.:/.:.:.:.|:l.:  レ仟圷ヽl ヽfチ圷 |.:.:l:|  ⊂!卯(⊃ t  xくけ从ハル=ト<
  /!.:.:.: 从.:.{.  V;;リ    V;;リ 'j.:.,' |  t〈_|_ヽ.>  )/: : : :.リ、∀`*リハヽ
  ハ.:.:..)Wト:.ゝ     '    /.:/レ|   _ し'ノ  /: : : : セ二/,-' ̄ ̄ ヽ
 ハ.:.:..:.. ::.ノ 彡     V 7  彡'.:.|  ∠ =。= ヘ  /: : : : :/    ( ((ハルヽ ,- ̄⌒ヽ
    从从从)   、 ´   ,イ! .:./ i !!ノリノ))》 ,': : : : /     `ゝ^o ^ノ: :i(《レノリノハ) )
   . ::)l|゚ ヮ゚ノl|ヾ ト≧≦ュ| リ/   ノi゚リ.゚ ヮ゚从 i: : : : {    、 _☆ミつ介》|  #`−´ノ: :
    ∪ ̄∪, / | >tく |ヽ、__ (つ)Ψ(^つ  {:, -===、アヘヘ `ヘ___ノ::: <( つ[!;つ: :
     /ヽ::::::::::::::::/ |/ l只lヘ|  l:::::::::::::::: ̄ヽ    {7/^ー^ヘ.ノ八从ハ : : : : : : : /
    |:::: ヘ ̄ ̄ {____|{{<ハ>}}_j ̄ ̄`メ:::::::::|    ∨ifノハヽhリ・ヮ・ノn :〈y <(^!!つつ
    |::::{ \   / ∨⌒∨ \   / l::::::::|     ルl| ゚ヮ゚ノル!弁{ ン ∠† _(†ヽ彡
  /ll::::}\ ∨ \  ,VCV  ∠ _∨ |::::/ハ      / ,_厂})){ヒつつ  又 !从从))))
  { }}:::::ン  ̄}__/ ̄`^<_/ /,弖  l ::{{ }    / /_j_j>j      〈y.リ(l|`(フノ|l!
  __/   /  /   ●~`\r'〃ニフ   }::V/.    ん'(_ノノ、ノ    〈y <(^!!つつ
584通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 17:03:53 ID:???
GJです。続き楽しみにしてました。クルーゼもきになるがやはりキラもきになる。
585通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 17:25:08 ID:???
>>582
乙なの。
本当に上手い文章だなぁ。だから、誤字とか少し抜けた所を見つけると、変な話だけどホッとしてしまうw
読者視点では分かっている話を、作中のキャラは分かっていない、って状況は書くの難しそうですね。
でも、読んでてグダグダ感は無かったです。
次回の投下も期待しています。


……本人に馬力があるなら、全面書き直しって力技も(ボソッ
586シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/12(土) 18:45:13 ID:???
※注意書き!!

これから投下する作品は劇中のネタバレが多く含まれております。
まだストライカーズをご覧になっていない方は読まないことをおすすめします!

尚、作者も一度しかみていないため。実際とは間違った表現、及び勘違いして使ってしまう言葉、設定があるかもですが、その際は教えていただければ幸いです。

また、この作品はシンとヤマトの神隠しの続編にあたります。(劇場版は続編続編ではありません。)
なのではじめて読まれる方はシンとヤマトの神隠しを読まれることをお奨めします。
それでは、以下投下開始し。
587シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/12(土) 18:47:31 ID:???
075年四月

「ロビーに集合って…この格好でか?」
ネクタイをいじりながらシンは一人ぶつぶつと呟きながら廊下を歩く。
茶系等の色で全身は統一されてる。まぁ、色合い的に、確にシンには似合わないかもしれないが、シンにとってそれは問題外のようだ。

「これじゃあ、ザフトの軍服の方が動きやすいぞ…はぁ…。」
「おっはよう!シン。」
「おはよう、シン。どうしたの?朝から溜め息なんてついて。」
朝から元気なスバルと、相変わらずおとなしそうに見えるティアナもシンと同系色のスーツを身に纏っていた。
「いや、何か動きにくくないか、この服。」
「そうは言ってもねぇ、これが制服だし…。私も正直動きやすいとは思えないけどね。」
シンの問いに素直に答えるスバル。
「あんたたち、館内で一体何する気なのよ?」
「緊急なときこんな格好じゃ、迅速な対応は出来ないんじゃないか?」
「まぁそうだけど…出動するときは流石に着替えるから問題はないんじゃない?」
「ふ〜ん、そんなもんか?」そんな会話をしながらスターズ分隊三人はロビーへと向かった。

「おはようございます。」
キャロは自分を待っていてくれたキラとエリオに声をかける。
「おはようございます。」
「おはよう、キャロちゃん。ッ?タイ曲がってるよ?」
「え、あ、本当です。」
キラがキャロのタイの結び目を軽く握り、引っ張って調整する。
「これで、よし。」
「ありがとうございます。」「うん、どういたしまして。じゃあ二人ともいこうか?」
「「はい!」」
「……でエリオ君、ロビーってどっちだっけ?」
こけるエリオ。
「僕が案内します。」
何だか、キラが面倒を見ているのか見られているのかは分からないがこれにはちょっとした理由がある。


つい先日、キラはフェイトに呼び出されていた。
何でも大事な話があるとか。
フェイトの執務室のブザーがなる。
フェイトはデスクにあるボタンを押してから
「はい。」
と答える。
『キラ・ヤマトです。』
スピーカー越しに聞こえる声はキラのもの。
それを確認すると、フェイトはキラを執務室に入れた。
「あの、それで用件は?」
取り合えずキラにはソファにかけてもらい。
お茶とちょっとしたお菓子をだすフェイト。
「うん、今日、キラを呼び出したのにはちょっとしたお願いというか…、頼みがあるからなんだ。」
588シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/12(土) 18:49:52 ID:???
「はぁ…。それで頼みって言うのは?」
「うん、キラはうちのフォワード部隊のメンバーとは自己紹介とかした?」
「えぇ、まぁ…。でも、なのはさんの部隊とすると凄い平均年齢の差ですよね?」
フェイトは頷き、カップの中のお茶を一すすりする。
「うん、あの子たちはまだ幼い。いくら優れていようが、それは変わらない…だから…。」
「だから…?」
「その…もし、何かあの子たちにどうしようもないことが起こったら守ってあげてほしいんだ。」
フェイトの目は真剣そのものだった。
「それは…まぁ…はい。」
「それから、仕事の関係上、私はあまりあの子たちとコミュニケーションがとれないから、キラにそれをお願いしたいんだ。」
何だかそわそわし始めるフェイト。
「本当はこういうことは部隊長であり、あの子たちの保護者でもある私の仕事なんだけど…。」
一息ついてから
「同じ分隊の仲間であり、キラは最年長だから…引き受けてくれると助かるなって…。
ダメ…かな?」
とキラに尋ねた。
「いいですよ…。僕も、その…シグナムさんとエリオ君とキャロちゃんを迎えに行ったとき、自分がしっかりしないとって思ってたところですから…。」

以上の様なことがあって、キラは二人の面倒を見ることになったのだが、正直な事を言うと、このミッドチルダという世界の右も左も分からないキラにとってはどう面倒をみたものかと悩まされている。
そこで、とりあえずは空中戦が出来る分、二人の援護、それから、暇なときの話相手にはなろうと決めた。「まぁ、二つ目は出来る限り…だけどね。」


指定された場所に結構な人数が集まっている。
機動六課技術班、医療班、補佐班、ライトニング分隊、スターズ分隊、その他etc...。
そしてその前にはスターズ分隊隊長高町なのは、副隊長のヴィータ。ライトニング分隊隊長フェイト・T・ハラオウン、副隊長シグナム。
そして機動六課を束ねる課長にして部隊長、八神はやて。
はやてが壇上に上がり挨拶を始めた。
589シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/12(土) 18:53:12 ID:???
機動六課遺失物管理部。
ロストロギア関連を専門とする部隊だ。
対策、捜索から封印、または確保、破壊までこの部隊に課せられる仕事は熾烈を極める。
「長い挨拶は嫌われるんで…、以上ここまで。機動六課課長及び部隊長、八神はやてでした。」
一通り、顔合わせし、フォワード陣やバックヤード、メカニック陣に挨拶を終え、はれて、機動六課は活動を開始することになった。

シグナムとフェイトは通路を会話しながら歩いている。こうして二人で顔を合わせて話をすることはじつに半年ぶりである。
「シグナム…、本当、久しぶりです。」
「あぁ、テスタロッサ。直接会うのは半年ぶりか?」
「はい…。同じ部隊になるのは初めてですね。
どうぞ、よろしくお願いします。」
と挨拶するフェイト。
「それはこっちの台詞だ。
大体、お前は私の直属の上司だぞ?」
ちょっと上司らしくないんじゃないか?っと言う感じでシグナムが言った。
「はぁ…それがまたなんとも落ち着かないんですが…。」
無理もないだろう、実際、フェイトが九歳の頃から、シグナムは変わらない大人の姿のままだ。
それが違和感の元だろう。
半困ったように笑うフェイトに対し、シグナムはいたずらっぽく笑みを浮かべながら
「上司と部下だからな。テスタロッサにお前呼ばわりはよくないか?
敬語で喋った方がいいか?」
こんなことを言う。
「ぁ…ぅ、そういう意地悪はやめてください。
いいですよ、お前で…、テスタロッサで…。」
「そうさせてもらおう。
ところで、シン・アスカはどうだ?記憶のほうは…。」
挨拶もそこそこ、シグナムがシンのことをフェイトに聞いてきた。
「それが…、ここ最近、忙しくて…まともに会話すらしてないというか…。
キラのほうはどうなんですか?」
「さぁな、わからん。実際、魔法に関してや闇の書の闇に関してはだいぶ戻ってはいるようだがな。」
しばらく黙って歩く二人。「正直、ショックでした。」
「主も相当なショックを受けていたぞ。」
そんなことを話ながら二人は機動六課活動開始早々、仕事に取り掛かった。
590シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/12(土) 18:56:39 ID:???
「そう言えば、お互いの自己紹介は済んだ?」
フェイト、シグナムの歩いている通路とは別の通路でフォワード陣六名はなのはに連れられて歩いていた。
「え、えっと…?」
スバルが言い淀む。
「名前と、経験やスキルの確認はしました。」
代わりにティアナが答え、さらにエリオが続ける。
「あと、部隊わけとコールサインもです。」
「そう、じゃあ、訓練に入りたいんだけど…いいかな?」
はいっと五人が一斉に返事と敬礼。
それから周りにワンテンポずれてキラが真似して敬礼する。
「シン…何、その敬礼?」
「えっ?」
ティアナに指摘され、シンが周囲を見回すと一人だけザフトの敬礼だった。


管理局本部周辺海。
「なのはさ〜ん!」
と陽気な声に呼ばれ、フォワード陣六名を一人待つなのはが振り向くと、鞄を持った女性がこちらへと走ってくる。
「シャーリー!」
なのはが手を降ると、別方向から複数人数が駆けてくる足音がする。
そちらに視線を向けると六人と一匹、スバル、ティアナ、シン、エリオ、キャロ、フリードリヒ、キラが向かってくるところだった。
なのはの前までやって来てから、整列する六人はまず、技術部に預けていたデバイスをそれぞれ渡される。
「今返したデバイスにはデータ記録用のチップが入ってるから、ちょっとだけ、大切に扱ってね。」
それから、なのはは視線を六人からシャーリーに移し
「それから、メカニックのシャーリーから一言。」
「えぇ〜、メカニックデザイナー兼機動六課通信主任のシャリオフィニーノ一等陸士です。
みんなはシャーリーって呼ぶので、よかったらそうよんでね。
皆のデバイスを改良したり、調整したりもするので時々、訓練を見せてもらったりもします。
デバイスについての相談とかあったら遠慮なくいってね。」
六人ははっきりと返事をする。
「じゃあ、早速訓練に入ろうか?」
「は、はぁ…。」
なのはとシャーリー以外は目をパチクリとさせる。
訓練をするとは言え、視線の先に広がるのは辺り一面青い海。
一体どこでやるのさ、って感じだ。
「ここでやるのか…いっっ!?」
「ここでやるんですか?」
いつもの調子で喋ろうとしたシンの足を踏み、黙らせ。
皆が疑問に思っていることを代表してティアナが聞いた。
591シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/12(土) 19:00:53 ID:???
そんな六人の反応を楽しんでいるのか、楽しそうに微笑みながら、
「シャーリー!」
と、彼女の名前を言うと、何やら準備をしていたシャーリーは右手をあげて
「は〜い。」
元気よく返事をし、空間をなぜるようにして右手を滑らすと、複数のキーパネル、モニターが現れる。
「機動六課自慢の訓練スペース。なのはさん完全監修の陸専用空間シュミレーター。」
陽気に話ながらも指は絶え間なくキーパネルを走る。「ステージ、セット。」
ほぼ言うのと同時に海の真ん中に浮かぶ何もない平地に街が出来ていく。
口々にうわぁ〜、とかへ〜とか感嘆の声が漏れ、シンとキラも口を開けたまま、その光景にみいっている。

そんな光景を別の場所で見ている少女が一人いた。
「ヴィータ、ここにいたか…。」
「…シグナム。」
「新人たちは早速やっているようだな。
お前は参加しないのか?」
「四人はまだよちよち歩きのヒヨッコだ…、キラとシンにいたっては相当なブランクがあるし…。
私が教導を手伝うのはもうちょっと先だな。」
「そうか…。」
それに、とさらにヴィータが付け加える。
「自分の訓練もしたいしさ。同じ分隊だからな、私は空でなのはを守ってやらなきゃいけないんだ。」
「頼むぞ…、だが、同じ分隊にはシン・アスカが入った。お前の負担も、少しは減るだろう…。あまり、無理はするな、任せられるところはシン・アスカに任せればいい…。」
フン、と鼻で笑うヴィータ。あまりあてにはしていないようだ。
「ところで、ヴィータ、お前はキラ・ヤマトと話をしたか?」
「あぁ…。」
「どうだ、様子は?」
「こっちが何を聞いても、ごめん、とか、すみません、とか聞く度に暗くなっていってイラつくから、話すのはやめた。」
「そうか…。」
苦笑するシグナム。
「キラめ、記憶が戻ったらぼこってやる。
はやてを悲しませたんだからな。」
「そうだな…。」

『よしっと、皆、聞こえる?』
なのはから入る通信に六人はそれぞれ答える。
ちなみに、六人は先程出現した空間シュミレーターの中にいる。
『じゃあ、早速ターゲット出して行こうか…。』

通信をいったん切ったなのははシャーリーに指示を出す。
「まずは軽く12体から。」
は〜いと返事を返し、パネル上に指を走らすシャーリー。
「動作レベルC、攻撃精度Dってとこですかね。」
シャーリーによって素早く準備は整えられていった。
592シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/12(土) 19:04:10 ID:???
空間シュミレーター内部。
『私たちの仕事は、ロストロギアの保守管理。
その目的のために私たちが戦うことになる相手は…。』
六人の付近に発生する複数の環状魔法陣。
『…これ!』
なのはの声とともに現れる12体の楕円形の機械。
『自律行動型の魔導機械。これは、近付くと攻撃してくるタイプね。攻撃は結構鋭いよ?』
シャーリーの解説に、六人は気を引き締める。
『では、第一回模擬戦訓練。ミッション目的、逃走する12体のターゲットの破壊、または捕獲、15分以内。』
さらに、ミッション目的、内容をなのはが告げる。
そして、
『それでは、』
『ミッションスタート!』シャーリーとなのはの言葉を合図に、模擬戦訓練が始まった。
12体が一斉に動きだし、逃走を開始した。


時空管理局、ミッドチルダ地上本部、中央議事センター。
はやてとフェイトは今そこにいた。
とある会議室、その会議室には窓がなくあるのは最低限の明かりとモニターのみ。
はやてとフェイトはモニターを使い、他のお偉い方に。
「捜索指定失物、ロストロギアについては、皆さんよくご存じのことと思います。
様々な世界で生じたオーバーテクノロジーの内、消滅した世界や、古代文明を歴史に持つ世界などで発見される危険度の高い古代遺産。
特に大規模な事件や災害を巻き起こす可能性のあるロストロギアは正しい管理を行わなければなりませんが、盗掘や密輸による流通ルートが存在するのも確です。」
次々と切り替わっていくモニター。
着席している多くの者も、はやての言葉に耳を傾け、資料に目を通している。
「さて、我々、機動六課が設立されたのには一つの理由があります。
第一種捜索指定ロストロギア、通称レリック。」
ここからはやてにかわり、フェイトが口を開く。
「このレリック。外観はただの宝石ですが、古代文明時に何らかの目的で作成された超高エネルギー結晶体であることが判明しています。
レリックは過去に四度発見され、」
画面の中央に大きく表示される真っ赤な画面。
空港が火の海に包まれている。
「そのうちニ件は周辺を巻き込む大規模な災害を起こしています。」
切り替わる画面、火に包まれる峠。
この場にいる全員が悲痛な表情を浮かべている。
593シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/12(土) 19:09:24 ID:???
「そして、後者二件では…」
再び切り替わる画面。
「このような拠点が発見されています。」
画面に写る光景はどこか研究所を彷彿とさせ、液体の入ったカプセル、宙につられている球体などが写っていた。
「極めて高度な魔力エネルギー研究施設です。
発見されたのはいづれも未開の世界。
こういった施設の建造は許可されていない世界で、災害発生時に、まるで足跡を消すように破棄されています。」
切り替わる画面には倒壊した建造物が必ず写っていた。
「悪意ある、少なくとも、法や、人々の平穏を守る気のない何者かがレリックを収集し、運用しようとしている。
広域次元犯罪の可能性が高いのです。」
モニターが消え、ただでさえ薄暗い部屋がさらに暗くなる。
「そして、その何者かが使用していると思われる魔導機械がこちら、通称ガジェットドローン。」
再び開かれるモニター。
「レリックを初めとし、特定のロストロギアを発見、発掘し、それを回収しようとする自律行動型の自動機械です。」
フェイトはそういって、目を細めた。

空間シュミレーター内部。
回転する車輪の音。
舞い散る火花。
歯を悔い縛り、自分の持てる限りのスピードでスバルはターゲットを追い掛ける。
「はあぁぁぁ!!」
跳躍し、並走する四体のターゲットに向かって、拳をつき出す。
もちろん距離が離れているので、スバルがとある実でも食べない限り、腕は伸びないし、攻撃も届かない。
だが、そのつき出された拳から、魔力が放出され、ターゲットに向かって飛んでいく。
スバル自身は捕えられたと思ったのだが…、すんでのところでターゲットは反応し、避け、放った攻撃は地に着弾する。
「ちょっ、何これ、動き早ッ!!」
だが、スバルの役目はこれだけではない。
ターゲットをある地点まで誘導することだ。
そしてその地点にはエリオとシンが待ち構えている。槍型のデバイス、ストラーダ、剣型デバイス、アロンダイト(デスティニー)、二人はそれぞれ自分のデバイスを構え、突進する。
無論、ターゲットもただ逃げるわけではない。
砲撃を放ってくる。
エリオとシンが近付けないように弾幕をはるが、エリオはそれをかいくぐり、一旦、弾幕外に跳躍。
壁を蹴ってさらに上昇、風の刃を二発放つ。
しかし、ターゲットが速度をあげたため、割合あっさりと回避された。
「はぁ…はぁ…。
駄目だ、ふわふわ避けられて当たらない…。」
594アイキャッチ:2007/05/12(土) 19:13:06 ID:???
シン「シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜」
595シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/12(土) 19:17:15 ID:???
一方、シン。
エリオとは別に跳躍して、対象の背後をとったのち、アロンダイトを振り上げ、『フラッシュエッジ・ホーミングシフト』
二対の緋い魔力刃が、ブーメラン状に回転しながら対象に向かって飛んでいく。
「これなら…!!」
尚も直進するターゲットが、突然方向転換し、角を曲がった。
フラッシュエッジは建物を切り裂き倒壊させる。
「スピードだけじゃなく、小回りも効くのかよ、あれは…。」
『前衛三人、分散しすぎ!後ろの事も考えて!
それからシン!建物壊してどうするのよ。』
「なっ!文句を言うなら、誰だって…」
『はぁ…。仕方ないわ。まずは一体を確実に破壊するわよ?
キラ!』

『うん、まず一体を足止めすればいいんだね?やってみる。』
通信を終えたキラの元にやって来るターゲット。
「行くよ、フリーダム!」
『Yes, my master!サーベルモード』
低飛行し、四体のうちの一体に狙いを定め、一気に加速する。
右のサーベルを振り上げ、縦一閃。一瞬、ターゲットが停まり、右のサーベルに負荷がかかった。

建物の屋上でそれを確認したティアナが動き出す。ティアナの銃型デバイスの銃口にオレンジ色の魔力が集中する。
「チビッコ、威力強化お願い!」
後ろに控えているキャロに指示を出す。
「はぃ、ケリュケイオン!」ピンク色の環状魔法陣を展開。
『Boost Up, Barret Power』
キャロがティアナに手をかざす。足元にオレンジ色の環状魔法陣が発生、ティアナの魔力弾がその大きさを増す。
「シューーート!!」
キラが足止めをしているターゲット、それから逃亡を図るターゲット三体に魔力弾を放つ。

右のフリーダムに抵抗を感じた直後キラは異変を感じていた。魔力刃が点滅しはじめたのだ。
「こ、これは…?」
フリーダムの魔力刃が消え、右のフリーダムをすぐさま引っ込め、逆手に持ち変えた左のフリーダムで横薙一閃。
しかし、今度も同じように刃が消えてしまう。
「あっ!しまった。」
キラの脇をすり抜け、足止めしていたターゲットが逃亡を開始。
「くっ!」
追跡しようとするキラに
『Warnning!!』
警告するフリーダムに振り向いてみれば、目前に迫るティアナの放った魔力弾。
「あっ…。」
ティアナは間の抜けた声を上げた。
596シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/12(土) 19:20:33 ID:???
キラは障壁を張ってティアナの射撃を防御。残りの三発は対象に当たる前にかき消えた。
「バリア?」
ティアナが声をあげる。
「違います…、フィールド系…。」
「魔力が消された!?」
スバルが驚きの声をあげる。ここで、なのはから説明が入る。
『そう、今回のターゲット、つまりガジェットドローンにはちょっと厄介な性質があるの。攻撃魔力をかき消すアンチマギリンクフィールド、通称AMF。普通の射撃は通じないし…』
スバルの目の前を付近から現れた四体のガジェットが通過し、建物を乗り越えていく。
「あっ!?この…。」
ウィングロードを展開。
飛翔魔法を持たないスバルはこれによって、空中を移動できる。青色に光る一筋の道が、建物屋上への架け橋を作る。
「スバル!バカ!!危ない!」ティアナが制止をかけるが、スバルに声は届かなかった。

そんな様子をみていたなのは、口元に笑みを浮かべ、
「AMFを前回にされちゃうと…。」
シャーリーがキーを叩く。

途端にAMFの効果範囲が増大。スバルのウイングロードは途中で断絶していた。
「えっ?あっ、嘘ぉ!!」
悲鳴をあげてビルに突っ込んでいった。
『飛翔系や足場造り、移動魔法の効果も消されちゃうからね。スバル、大丈夫?』
「な、なんとか…」
「てことは要するに…、AMFを展開する前に壊すか、物理的な手段で破壊すればいいんだろ?なら……!」
『ロードカートリッジ』
展開される翼。噴射する魔力。シンは、ガジェット一体に向け、アロンダイトをフラッシュエッジの用に、ブーメラン状にして投げた。
空気を切り裂く音が響き、そしてガジェットに突き刺さり爆散。アロンダイトの実体部分のみでの攻撃だ。残りは11体。

『ほら、みんな、素早く考えて、素早く動いて!
シンはもう一体倒しちゃったよ?』

その言葉に真っ先に火がついたのはティアナである。「チビッコ、名前、何て言ったっけ?」
「キャロであります。」
「キャロ、手持ちの魔法と、そのチビ竜の技で何とか出来そうなのある?」
「試してみたいのがいくつか…。」
「私も…。(スバル!)」
(オーケー、ティアが何か考えてるから、エリオと私、キラ、それからシンで足止めするよ!)
(((了解!!)))
597シンとヤマトの神隠し〜Striker's〜:2007/05/12(土) 19:28:13 ID:???
以上、投下終了です。
途中で規制に引っ掛かってしまい、急いで修正を加えたので、変なところがあるかもしれません。
申し訳ない。

さて、どうでしたでしょうか?
少しでも楽しんでいただければ、お茶を濁せたなら幸いです。

次回は機動六課を終え、三話、ファーストアラートに入っていきたいと思ってます。
なのは(ちょい本気)VS六人もあるのでお楽しみに!

>鎮魂歌さん、乙です!
毎回楽しみに読ませてもらってます!
自分のペースでがんばってください。
待ってますんで。

それから劇場版はStriker'Sのキャラを出すために再構成中です。
ごめんなさい。
598通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 20:03:14 ID:???
神隠し氏、乙なの!
本編スバル並に力技だな、シンはw
てか、VSなのはが楽しみでしょうがない。
シンとキラが増えてる分、苦戦するのかな?
下手に本気にさせてはいけない気もするがw
599通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 20:11:43 ID:Y8GzIm5E
神隠しさん、乙です!
次回も楽しみにしています。
600通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 20:16:19 ID:???
志村ー、下げ忘れ!
601通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 20:40:19 ID:???
602通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 21:28:13 ID:???
>>600
すいませんm(_ _)m
603運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/12(土) 22:32:42 ID:???
運命の子と最強を目指した少年
第三話

八神家 PM6:10
「おそいな〜皆」
シグナム達の帰りを心配するはやて
今八神家にいるのははやてとカナードの二人だけである。
シグナム達は老人会に顔を出してるヴィータを拾いに行くといったが、それきり1時間が経過していた。
普通ならは20分もあれば帰ってこれるはずである。
そんな心配そうな顔をするはやてを見て、ため息をつくカナード
「心配するな、大方老人達にでも捕まってるんだろ、俺が引っ張ってくる」
「そうか?それじゃ、おねがいするわ」
「ちゃんと鍵はかけとけ」と言い、八神家を後にするカナード。

海鳴市某所 PM6:25

シグナム達は以外にも直に見つかり、声をかけようとした。

「このままでは、主の命は尽きる」

その言葉を聴くまでは

即座に詰め寄り色々と問いただすカナード
カナードの問いにシャマルが答えた。

・はやての足は闇の書が原因ということ
・このままでは闇の書の呪いが体全体に行き渡り、はやてを死に至らしめること
・唯一の方法が闇の書を完成させ、はやてを真の主にすること
・闇の書を完成させるにはリンカーコアを収集すること、リンカーコアは生物にしか存在しないこと

「要は人や生物を襲い、リンカーコアを奪うということか」
全員が沈黙し、シグナムが「その通りだ」と答えた。
「しょうがねぇだろ!はやてを助けるためだ!!」
叫ぶヴィータ。
「襲うといっても魔力があるもの、魔道師や異世界の生物などだ・・・・」
「そうか・・・・・わかった、俺もやるぞ」
カナードの言葉に全員が驚いた。
「シグナム、確かお前は初対面のとき『リンカーコアを持ってるということは魔術師のようだが、』といったな」
「ああ・・・確かにお前にはリンカーコアがある」
「ならば俺も魔法が使えるんじゃないのか、どうなんだ?」
シグナムは考えた。確かに戦力は多い方がいい、しかも自体は一刻を争う。
それにカナードが並みの人間でないことは、共に生活をしている内にうすうす気がついていた。
「可能だ、だがいきなり魔法戦闘が出来るとは思えんが、半端な実力では我々の足手まといにしかならない」
通常戦闘と魔法を駆使した戦闘は違う、そのためシグナムは遠まわしに拒否をしたのだが
「なら、試してみるか?」
カナードはそう答えた。
604運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/12(土) 22:35:14 ID:???
海鳴市某所ビル屋上 PM6:40

カナードの実力を試すため
急遽、カナードとザフィーラによる模擬戦が行われることとなった。
「丁度デバイスも持ってるようだが」
ザフィーラの問いに、自然にカナードはこの世界に来たときに一緒に落ちてた四角錐の物を取り出した。
「これのことか?これをどうすればいい?」
「デバイスの名を呼べ、それが機動音になっているはずだ」
「デバイスの名前?」
(名前・・・・・・心当たりは・・・もしや)
「・・・・ハイペリオン!!」
その瞬間カナードの体は光に包まれた。
頭の中に流れ込むデバイスの能力。
そして、形はノーマルスーツに酷似し全体は白く、背中に等身大の筒のようなもの、
両腕と筒状のようなものに待機状態のデバイスがついたバリアジャケットをまとったカナードが現れた。
(これは・・・・ふっ、正にハイペリオンのコスプレだな・・・)
「装着したか・・・・いくぞ」
そういい、ザフィーラは構えた
数十秒の静寂・・・・先に仕掛けたのはカナードだった。
「くらえ!」
ザフィーラに向けて放たれるマシンガン『ザスタバ・スティグマト』、ザフィーラはそれを横に跳躍して避け、
着地と同時に踏ん張り、勢いをつけカナードめがけて蹴りを放った。
「はあぁぁ!」
声と共に放たれる強烈な蹴り。
その蹴りをカナードは避けることなく左手を掲げ
「アルミューレ・リュミエール」
カナードが唱えた瞬間、待機状態のデバイスが展開し、それを中心に光の障壁が現れ、ザフィーラの蹴りを易々と防いだ。
605運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/12(土) 22:36:20 ID:???
「(さすがはアルミューレ・リュミエール、大した防御力だ)」
「(くっ、破砕どころか揺るがすこともできんとは・・・・だが!)」
蹴りの勢いが無くなり、地に着いた瞬間、ザフィーラはしゃがみ、足払いでカナードを転倒させた。
「くっ、こしゃくな!」
体が倒れる瞬間、両手で体を支え、両手に力を込め勢いで後ろに飛び、体制をたてなおすカナード。
この瞬間僅か数秒、訪れる沈黙。
「やるな・・・・」
驚くザフィーラに
「何だ?『今さっきのはウォーミングアップだ、次は本気で』とでも言う気か?」
どこかで聞いたような台詞を言うカナード、だがザフィーラは気を悪くしたそぶりは見せず
「いや、本気の一撃だった。まさか、ああも簡単に防がれるとは。だが、欠点があるようだな」
内心舌打ちをするカナード。
アルミューレ・リュミエールの欠点、それは展開範囲が狭いことだった。
自分を包むフィールドや結界は勿論、前面なら自身を丸々、もしくはほとんどを防御できるプロテクションやラウンドシールドとは違い、
アルミューレ・リュミエールは最大で自身の半分しか展開することが出来ないという欠点があった。
両腕のアルミューレ・リュミエールを展開すれば前面丸々防御することが出来るが、そうすると防御に専念しなければいけなくなる。
双方の問題を解決する手段はあるが、
「五分で片付くとは思えん」時間制限という欠点があるため却下。
まぁ・・・・微妙に中途半端な防御手段である。
「なるほど、展開されてなかった足を狙ったか」
「ああ、だが直に間合いを取られてしまったがな」
また訪れる静寂
今度は仕掛けたのはザフィーラだった。
606運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/12(土) 22:37:05 ID:???
「縛れ、鋼の軛!」
カナードに目掛けて地面から鋼の軛を伸ばす。
それをステップで避けながらザフィーラ目掛けてザスタバ・スティグマトを放つカナード
放たれるザスタバ・スティグマトをシールドで防ぎながら突進、
間合いを積め強烈なパンチとキックのコンボを繰り出す。
それを両腕のアルミューレ・リュミエールで防ぎ、後方へ飛ぶカナード
さらにザスタバ・スティグマトで弾幕を張り、距離を開ける。
距離が開いた隙に、刃が魔力で構成されてたナイフ『ロムテクニカ』を手にし、ザフィーラに突進。
カナードのロムテクニカを篭手で防ぎ打撃を繰り出すザフィーラ。
ザフィーラの打撃を左手に展開したアルミューレ・リュミエールで防ぎ、ロムテクニカで斬撃をくりだすカナード。
「フッ、ナイフか」
「素手では勝てそうに無いのでな!」
両者の激しい攻防が続いた。

「やるもんだな〜、カナードの奴」
シャマルとシグナムはヴィータの感想に素直にうなずくしかなった。
当初はカナードを説得もしくは再起不能にし、シャマルの記憶操作でこの話の記憶を消し、
主が寂しがらないように主と普段通りの日常を送ってもらうつもりだった。
だが当初の予想は外れ、ザフィーラと互角の戦いを繰り広げていた。
そして、彼らの戦いも決着が付こうとしていた。
ナイフを篭手で防がれた瞬間、瞬時に左手にロムテクニカを手にし、ザフィーラに突刺す。
「甘い!!」
だが、ザフィーラは即座にシールドを張り、ロムテクニカを防ぐ。
ロムテクニカはシールドに刺さり勢いが止まり、一瞬両腕がふさがるカナード。
チャンスとばかりにザフィーラが脇にキックを放とうとした時、ザフィーラは見た。
シールド越しに邪悪な笑みを浮かべるカナードを。
「カートリッジ・ロード!」『Burst』
カートリッジがロードされた瞬間、結界に刺さったロムテクニカの刃が爆発し、ザフィーラを豪快に吹き飛ばした。
爆発の衝撃でよろめくザフィーラにむかって迫るカナード
一瞬で体制を立て直したザフィーラが、懇親の拳をカナードに放つ
両者の距離がゼロになった時、そこに写ったのは、
カナードの肩に拳をめり込ましているザフィーラと
ザフィーラの喉もとにロムテクニカを突きつけているカナードだった。
607運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/12(土) 22:37:48 ID:???
「勝負あったな・・・・・」
「ああ・・・お前の勝ちだ、実力を認めよう。いいな、シグナム」
ザフィーラの問いに
「ああ、ヴォルケンリッター烈火の将・シグナムの名において、カナード・パルス、騎士としてお前を認めよう。」
シグナムはカナードを見据えながら答え、そして
「我ら主を助けるため、お前の力を借りたい、頼む」
右手を差し出し、カナードに問いかけた。カナードは笑いながら
「頼まれなくてもやるつもりだ」
差し出された右手を握り、そう答えた。
ちなみに模擬戦後、帰りがすっかり遅くなった結果、半泣きのはやてに全員が猛烈に怒られたのだが・・・まぁ、それは別のお話で。

翌日の夜
海鳴市某ビルの屋上、そこには五人の男女がいた
シグナムは語る。「主の体を蝕んでいるのは闇の書の呪い」
シャマルは語る。「はやてちゃんが闇の書の主としてまことの覚醒を得れば」
ザフィーラは語る。「我らの主の病は消える、少なくとも、進みは止まる」
ヴィータは語る。「はやての未来を血で汚したくないから人殺しはしない」
カナードは語る。「だが、俺達の邪魔をする奴は、だれであろうと容赦はしない」
それぞれが自身の甲冑を装備する。
「申し訳ありません、主。一度だけ、誓いを破ります」
そして、シグナムは叫ぶ
「我らの不義理をお許しください!!」
その叫びを合図に5つの光が海鳴市の夜に輝いた。
608運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/12(土) 22:38:20 ID:???
こんばんわです、投下終了です。
感想をくださった皆様、ありがとうございます。
「カナード丸くなったなー」という意見ですが
プレアの説教
はやての飽和力
のダブルパンチってことで・・・・・・ダメダコリャorz
609ガンダムし〜どD´s:2007/05/12(土) 22:45:39 ID:???
乙です。
カナード、馴染んでるなあ……

いきなりだけど、遊びでシンのバリアジャケットを描いて色つけたけど……ほとんどGGの聖騎士ソルじゃねえか……OTL
610通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 23:45:53 ID:???
投下乙!
カナードもカートリッジシステム搭載してるのか
ブレアは搭載してないと不利だな
611通常の名無しさんの3倍:2007/05/12(土) 23:46:09 ID:???
皆様乙です。
いやぁ、暫く離れてるうちに沢山増えてますねぇw
どれも先が気になります、がんばってください
612通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 00:48:47 ID:???
みなさん、GJです
いや、しかしカナードとかアストレイのキャラにもスポットが当たるのは嬉しいかぎり
613通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 01:00:30 ID:???
ユーノ「はのは・・・はのは・・・ハアハア」
なのは「キモイ・・・」
シン「フェイト・・・ハアハア」
614通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 01:41:10 ID:???
>>597
神隠しさんGJ&乙!
相変わらず戦闘描写上手すぎ
615通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 02:00:16 ID:???
こんなにSS読めるってのは幸せだなあぁ、オイ

鎮魂歌さんのリリィ=クアール=ナノーファーって、リリィカールナノーハー?
616通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 09:15:36 ID:???
ビームマシンガンのカートリッジ消費量だと
シャマルさんが寝不足にならないかが心配だ。

ハイペリオンにカートリッジは「なるほどな〜」だった。
電池式ビームナイフはこいつだけだなw
617通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 12:54:28 ID:???
神隠しさんのやつ読みたいんだが……
注意書きでsts見てない人は……みたいなのがあるから激しく悩むんだぜ
618暇人A:2007/05/13(日) 13:27:22 ID:???
取り敢えず続きが一段落下からいっときます。
それで、ここから完璧にオリ行くからなんとなくタイトルもちょっと変えておきますw


書いた文全部いけるかは分からないけどw
619宿命の時へ:2007/05/13(日) 13:28:22 ID:???
「さて、そろそろ寝よか?」
はやてがシンに向き直った。
時間的にはまさしく小学生の寝る時間なのだが、シンもまだ寝足り無かったので、シンもTVを消して立ち上がった。
「そうだな。
 車椅子はどこにおいておくんだ?」
「下においとってええよ。
 でも、明日の朝きちんと起きてな?」
先ほどご近所さんに今日、友達が目を覚ましたといってきたから、シンがいなければ階段を下りれないのだ。
「分かってるよ。
 流石にもう起きれるだろう」
それに元々シンは職業軍人なうえ、元の世界では十分に成人なのだ。
怠けてばかりはいられない。
「ほな、いこうか。
 さっきまでシンの寝てた部屋が目的地やよ〜」
シンは「わかった」と言って、はやてを俗に言う「お姫様抱っこ」した。
「シ、シン?」
「あ、背負ったほうが良かったか?」
「う、ううん。
 こんなのは始めてやから・・・」
はやては照れているのだが、それは言わない事にした。
確かにこれはなかなかな力が必要になる。
いくら小学生の女の子とは言えども、近所の普通の人では進んでやろうとは思わないだろう。
「たまにはこういうのもいいだろ?」
「うん、そやね」
620宿命の時へ:2007/05/13(日) 13:29:14 ID:???
そのまま階段を上り、はやての部屋のベッドに寝かした。
「さて、俺はどこに寝ればいい?」
「今までと一緒でええよ?」
「一緒って・・・それは駄目だろ」
今まで寝てた場所にははやてが寝ているのだ。
「空いてるベッドは無いのか?」
「ごめん、それがないんよ」
と、言う事は・・・
「俺がベッド借りてたとき、はやてはどこに寝てたんだ?」
そこで寝ようと思ったのだが、言ってみるともしかしたらリビングとかで寝ていたのかもしれない。
そう考えると、申し訳ない気分になってきた。
「・・・・・・」
「?
 俺がベッド借りてたときにはやてが寝てた場所でいいぜ」
「え〜っと・・・わたしもずっとここで寝とったよ?」
なるほど。
一つしかないベッドは有効に使わないとな。って、
「・・・なに!?」
「大丈夫。近所の皆さんも兄弟やと思ってたから」
「それって全然大丈夫じゃないだろ!!」
つまりシンとはやてが一緒に寝てるところをご近所には見られている、と言う事である。
「ご近所迷惑や。声がでかいで?」
「悪い・・でも・・・」
なんで一緒に寝てたんだ?
「シンのこと起こすのは嫌やったし、一緒に寝ると暖かかったから」
「そうか・・・」
寝かせてもらった以上、文句など言えるものではない。
むしろベッドから落とされても何も言えない身なのだ。
「でも、俺変な事しなかったか?」
「されたよ〜。
 いきなり抱きつかれた」
「な!?・・・すまない・・・」
「ええよ。『マユ』って言ってたから、辛い夢やったんやろうし、抱きしめるだけで少しでも柔らぐんやったら、いつでも抱きついてええよ?」
「・・・・・・あ、ありがとう、はやて」
シンは、はじめはやてを優しい雰囲気の少女だと思っていたが、その実は何よりも他人を思いやる、とても優しい子なのだと、心に刻んだ。
「ほな、ねよか?」
「そう、だな・・・」
流石に少々悩みはしたが、シンは招かれるままにベッドに入った。

しばらくして、はやてに背を向けて寝ていたシンは後ろから抱きつかれた。
「お兄・・・ちゃん・・・」
首だけ少し曲げるだけではやてを見ると、確かに寝ているようだが、涙が見える。
はやてには兄弟はいないような事を聞いていたが、家族が初めからいなかったわけではないはずだ。
(人の体温が恋しくなる時ってのは、やっぱりあるよな・・・)
なんにしろ、まだまだ甘えていたい年頃なはずだ。
だから、何もせずにシンはただ、まどろみに身を任せた。
621宿命の時へ:2007/05/13(日) 13:30:25 ID:???
「朝やよ〜。
 シン、起きて〜」
「ん、あ、あぁ・・・」
はやてとの、暮らしが始まる。
それは成り行きではあったけど、シンの疲れきった心、肉体には必要なものだ。
「何時だ?」
「6時やね。
 朝ごはん作るから、一階いこ?」
「そう、だな」
またお姫様抱っこで一階に降り、車椅子に座らせてやる。
「どれくらいで出来る?」
「そやなぁ・・・一時間くらいやろか?
 どないしたん?」
車椅子の感覚を取り戻していたはやてがシンの顔を覗き込みながら言った。
「ちょっとランニングでもしてこようかと思ってさ」
さすがにあれだけ走ったぐらいで筋肉痛は軍人としてあまりにも情けない。
「そっか。そんなら、家の場所忘れへんくらいの所までしかいかんでな?」
「分かってるよ」
流石にこの歳で迷子にはなりたくない。
「それじゃ・・・」
「うん・・・」
ランニングに行く旨を伝えたのだが、はやてはどこか寂しそうだ。
「・・・あ、いってきます、はやて」
シンがなんとなく察してそういうと、
「いってらっしゃい、シン」
輝くような笑顔で、はやては答えてくれた。


走ってみればやはりと言うべきか、体は思う以上に動いた。
移動庭園にいた頃は、自分の身体能力など、気にはしていなかったのだが、
(何かがあったときに、せめてそばにいる人だけは・・・)
あの事件で、シンは護られる側に甘んじていた。
(はやてだけは、護れるようにしないと・・・)
もう一度魔法関係の事件が起きれば分からないけど、シンは強く、そう思った。
622宿命の時へ:2007/05/13(日) 13:31:25 ID:???
「ただいま、はやて」
「あ、おかえり〜。ちょうど出来たところやよ?」
見ると、和食が並べられていた。
「朝はやっぱり和食やね〜」
(その辺の感覚は良く分からないな・・・でも・・・)
「今日もまた美味そうだな」
と言うか、漂ってくる匂いだけで腹が減ってくる。
「ほな、たべようか?」
「そうだな。いただきます、はやて」
「いただきます」
温かい料理を食べながら、シンは自分の体の異変に気がついた。
(なんだ、これ?
 体の中から・・・魔力が・・・)
「どないしたん?」
はやてが心配そうな顔をしている。
「あ、いや・・・今日の予定を聞いておこうかな、って」
一応誤魔化しておこうと思った。
魔法の事がばれるのは構わないと言えば構わないのだが、もし、なんかの拍子に巻き込んでしまってはいけないと思ったのだ。
「今日?今日は朝から病院で検査やから、シンはゆっくりしとってええよ?」
「そうか・・・それなら、送っていくよ」
「え、ええの?」
「あぁ。だけど、迎えは無理かも・・・」
「それでもええよ。元々一人で行く予定やったし」
そんな話をしながらも、合間合間に料理を食べていたので、
「ごちそうさま」
シンは早々に食べ終わった。
「わっ、シン早いなぁ」
「はやては食事中に話してるから遅いんだよ」
「シンも話しとったやろ?」
ちょっとジト目で睨まれた。


「さてそれじゃ、病院まで送るよ」
とはいえ車椅子を押すだけだが・・・
「うん。結構振動来るから、気をつけてな?」
「分かってるよ」
だからまずどこかへ出かける前に病院まで押していく事にしたのだ。
病院までの道は完全に舗装されているし、近いし、何よりも坂が少ない。
「えっと・・・このくらいかな・・・」
「あ、ちょい速すぎるなぁ」
速すぎるならば、と少々減速した。
「うん、これぐらいがちょうどええ」
「そうか。なら出来るだけこのくらいのスピードにしておくよ」
623宿命の時へ:2007/05/13(日) 13:32:19 ID:???
減速と言えど、やはりはやてが一人で来るよりは速度は速いらしく、
「ちょい早くついてもうたなぁ」
なんてことになった。
「ま、遅いよりはいいさ」
「そうなんやけどね。
 石田先生優しいから、待たせたとか思わせたくないなぁ」
石田とは、はやての担当の医師で、とてもはやての事を気にかけているらしいことが、はやての話から伝わってきた。
「シンはどうする?
 もうここまでくれば一人でもええけど・・・」
「一応挨拶はしておくさ。えっと・・・親戚、って事でいいかな?」
「そうやね、そうしといたほうがええかも」
普通の人にこの状況をまんま伝えれば、シンはどうにも立場が怪しすぎる。
それを考えれば出て行くべきなのだろうが、シンには行き場が無いし、はやてにとっても、シンは数少ない友人なのだ。それに、
「出て行きたくないからな」「出て行かせた無いもん」
結構相性もいいのかもしれない。
二人は暫く、笑いあっていたが、はやてはシンが何事かに耐え苦しんでいる事を、見抜いていた。


「それじゃあはやて、また後でな」
石田先生に当たり障りの無い挨拶をして、出て行こうとしたところ、
「まって、シン」
はやてに呼び止められた。
「どうした、はやて?」
何にも心当たりが無いので、シンは取り敢えず困惑してみた。
(つらいんやったら、言って欲しい・・・)
はやてはそんな事を考えて呼び止めたが、どうしてもそうは言えない。
家族と言えども、やはり遠慮はある。だから・・・
「晩御飯、楽しみにしててな?」
それぐらいしか、シンを自分の元にとめて置ける言葉を、はやては思いつかなかった。
そしてシンはただ強く頷き、部屋を出て行った。
(ほんまは一緒に居たいて言えばええんに・・・)
そういえる立場になれないはやては、酷くもどかしかった。
624宿命の時へ:2007/05/13(日) 13:33:21 ID:???
「痛ッ!」
胸が震える。
魔力が、今にもあふれ出ようとしている。
でも、ここで魔力を発散するわけには行かない。
(時の庭園の書庫にあった魔法・・・)
ここが駄目なら、どこか別の世界へ・・・
(一つとなりの世界へ転送する魔法・・・)
とてつもない魔力を消費する魔法だが、これなら往復するだけで今の体の異変はとまるであろうと思っていた。
人通りの無いところで、シンはその魔法を使った。



「膨大な魔力を感知!!
 でも、『闇の書』じゃあ無いみたいだ」
ここは時空管理局の一室。
しかし、そこにいる四人は時空管理局に与えられた仕事ではない事をしていた。
「一応調べておいてくれるかな、アスランくん?」
「了解」
返事をしたのはアスラン・ザラ。
二日前に拾ってきた異世界人で、その部屋にいる人間が人手不足に困っていたため、保護、協力の関係になった、青年だ。
協力と言えども、彼はリーダーの考えに賛同していた。
そう、人々が何年にもわたって何人もが苦しむのなら、『たった一人の犠牲』で、それを回避すべきだと。
彼は守るべきもの全てを守ろうとしていた。自分の生まれた世界でなくても、例外ではない。



「えっと・・・あなたの名前は?」

アースラの艦長、リンディ・ハラオウンには、先ほど突然の出動命令が下った。
そしてついた現場は膨大な魔力の持ち主が往復転送した場所のようだが、
(痕跡が完全に消えてる・・・)
かつて息子のクロノが同じような目にあったと話していた。
それは、忘れもしない事件のとき。
そんな回想をしようとしていたとき、そのクロノが少年を一人連れてきた。

「キラ・ヤマトです」
その青年は、時空間の転送の被害にあったようだが、今回の魔力とは関係が無いようだった。
(膨大な魔力で無茶苦茶に転送したみたいだから、その弊害かしら・・・)
兎にも角にも、その青年はアースラで保護する事となった。
これで、アースラ乗員の内3人が時空管理局の人間ではなくなったのだが、リンディはなるだけ考えない事にした。
625宿命の時へ:2007/05/13(日) 13:34:41 ID:???
「魔力の痕跡を消して・・・」
時刻はもう夕方。
転送した先の世界で見知った顔の人間を見つけたので、シンは水を探していたのだ。
「完了、っと・・・」
そして、先ほど自分以外の魔力による時空転送の気配を察知し、時空管理局が出てきたので、分かりやすいところに青年を横たわらせて帰ってきたところだ。
この間、水を飲ませても青年が起きることは無かったが、命に別状はなさそうだったので、身柄は管理局に預ける事にした。が、
「なんであの人が・・・」
見知った顔とは、ここにいるにはあまりにもおかしな存在。
シンと同じく、宇宙間の戦争をしているような時代、『コズミック・イラ』の人間。
「いや、今は帰るか・・・
 はやてが待ってるかもしれない」
その青年、キラ・ヤマトのことはひとまず忘れる事にした。
時空管理局に拾われれば確実に安全は確保されるはずなのだから。
しかし、それでもどこかで感じていた。
もう一度、キラとは会うだろうという感覚と、運命が動き出した事を・・・
「はやてだけは、俺が、絶対に守る・・・」
小走りのシンの口は、意識せずに、そんな事を呟いていた。



「ただいま、はやて?」
帰っているか分からなかったため、少々語尾が疑問系っぽくなった。が、
「あ、お帰り、シン」
はやてはもう帰っていたようだ。
「ちょうど晩御飯できたところやよ。
 外で食べてきてへんよね?」
「そんな金ないって」
ってか未だにこの世界の通貨は使った事が無いな・・・
「それに、はやての料理のほうが美味いだろ?」
「ほめてもなんも出んよ?」
(はやての美味い料理が出れば万々歳だ)
そんな事を考えながら、手を洗いに言った。
(風呂も洗っておかなきゃな・・・)
こういうふうに家事をするのは、結構久しぶりかもしれない。
元の世界では何だかんだで、結構楽な生活をしていたし・・・
手を洗い終わって、席について、はやてのご飯を食べる。
そんな日々が続く事を、願わないなんて事は無理だろう。
626宿命の時へ:2007/05/13(日) 13:37:46 ID:???
「キラくんは暫くこの艦にいてください。
 ある地域を除けば自由にして下さって構いませんが、暫く降ろしてあげる事はできそうにありません。
 今は大きな問題は起きてませんが、少々時間のかかる小さな問題がありまして・・・」
キラを拾った艦の艦長が、キラにそう告げた。
「分かりました。えっと・・・艦長?」
なんと呼べばいいのか、悩んだ末にキラは結局そう呼んでみた。
「あぁ、リンディさんとかで構いませんよ。
 あなたは戦いをする人ではないんですから」
何気ない言葉だったのだろうが、その言葉こそが、キラの自分に感じている矛盾の全てを語っていた。
「そう・・・ですね」
そう思ったけど、今はそれを口にするのはやめておいた。


数日前の話。
アスラン・ザラは気がつくと異世界にいた。
なんてのは嘘で、実際はシン・アスカと言う少年の捜索をしていたところ、怪しい光を発見したので近づいたらこの有様、であった。
「そういえば、あいつらは何処にいるんだろう・・・」
アスランとともにシンの捜索をしていたキラ・ヤマトやムウ・ラ・フラガ、それにメイリン・ホーク等元ミネルバスタッフはアスランも捜索の対象にしているかもしれない。
特にムウはシンを随分と気に入っているようで、『養子にならないか』なんて程度まで冗談の幅は拡張されていた。
「それに、あの馬鹿は・・・」
何よりも、シン・アスカは、無事なのだろうか・・・
「友達の事が心配?」
ふと、後ろから声をかけられた。使い魔の女性だ。
「心配だ。あいつは何をやらかすか分かったもんじゃないからな」
「酷い言いようね」
先ほどと似た雰囲気のもう一人の使い魔が言った。
本当にタネを知らなかった上に突然の事に錯乱していたアスランは始め、本気で驚いた。
その二人は双子のようなもので、外見も似ていたのだ。
「まぁ、あれで結構打たれ弱いところもあるからな。その辺も心配と言えば心配だ」
「まるで相手の事を全て理解しているような言い方ね」
「理解しているさ。あいつの無茶苦茶なところも、妙に理にかなってるところも」
そう、彼はシンのこともやってきた世界の事も、理解している『つもり』だった。



数日がたった。
八神家はシンの献身的な清掃により何処を見ても綺麗と称せるものになっていた。
シンもはやて家に慣れていたが、はやての料理はまだまだ食べていない種類のものがあるらしい。
本人曰く、『浅く、広く、いろいろなものを学んだ』らしい。

そしてその十日にも満たない数日の間に、既にシンは異界へ二度、自分を転送していた。
が、今また、体内の魔力の渦がシンを蝕んでいた。
一度管理局に行くのもいいのかもしれないが、それではここに戻ってこれなくなってしまうかもしれない。
アースラの中で、シンは確実に勝てる裁判を受ける旨伝えられていたのだが、それでも今はやてを一人にするわけにはいかなかった。
(逃げてる・・・よな、やっぱ・・・)
だが、一度受けたモラトリアムは、そう簡単に返還できはしなかった。
627宿命の時へ:2007/05/13(日) 13:38:49 ID:???
ここでも、時間は流れる。
キラはアースラのメインスタッフとは粗方顔合わせを済ませ、ちょっとしたゲストに会いに行くところだった。
さらには、「折角だからそこであなたのことも聞いちゃいましょう」なんて言って、リンディとその息子、クロノが付いて来ていた。

「って、子供連れなんですか?」
ゲストルームに入って、まずそんな事を述べた。
「あ〜、あたしは連れてるんじゃなくて連れられてるんだけどね」
「はぁ?」
「あぁ、彼女は使い魔といってね、魔法使いが補助をしてもらうためにたまに連れているんだよ」
とは、クロノの説明だった。
なるほど、良く見ると耳をはじめとして細かいところで人とは違った部分が見られた。
「それで、彼女が魔法使いの・・・」
リンディがそういって自己紹介を促すと、
「フェイトです」
金長髪の魔法使いは名乗った。さらに、
「あたしは使い魔のアルフだよ」
といわれ、そういえば名前はまだ聞いてなかったな、とか思い直した。
「あ、僕はキラ・ヤマトです」
で、ワンテンポ遅れてじぶんも自己紹介した。



(引きこもりになった気分だ・・・)
とは、アスランがデスクワークばかりしている自分をふと見直したときに思ったことで、
(とはいえ、俺はここでは居ない人間だから、人に見つかるのもなぁ)
行き場の無い彼をひろってくれた人間に対する文句ではない。
そんな日々をすごしていたある日、
「アスランくん、魔法の訓練に付き合ってみる?」
なんてことを言われた。
なんでもアスランのなかに極小ながらもリンカーコアがあることが数日前分かったらしい。
「よろしいのならば付き合せてください。
 最近全く体を動かせていなかったもので・・・」
それに、魔法が使えればデスクワーク以外にも何か出来るようになるかもしれない。
「それじゃ、行きましょうか」



「えっと、僕は人を探してて、そのうちに気がついたらあの場所へ・・・」
説明を求められていたので、説明しているのだが、キラ自身、なんでゲストルームでこんな話をしなければならないのか良く分かっていない。
「ふむふむ、それで、人と言うのは?」
「はい?えっと、元の世界の友人なんですが・・・」
「ああ、名前を教えてくれないか?
 もしかしたらその人も時空間の事故に巻き込まれてるかも知れないから、調査のためにもなるし、もしかしたらあっさり見つかるかもしれない」
クロノが長々と理由を説明すると、キラは
「そういうことですか」
といって、名前を告げた。
628宿命の時へ:2007/05/13(日) 14:27:01 ID:???
「はっくしょん」
突然、シンは大きくくしゃみをした。
「シン、風邪でもひいた?」
はやてはすぐに心配そうな顔をする。
「いや、大丈夫だよ。
 いやに古典的だけど、どっかで誰かが噂してるんだろ」
そのどっかってのは、多分もう暫く戻れない故郷なんだろうが・・・



「僕が探しているのは、シン・アスカ、って言う人です。特徴は・・・」
言いかけて、キラは周りの様子が変わった事に気がついた。
「どうかされたんですか?」
皆押し黙って、フェイトにいたっては目が潤んでもいた。
そのことには触れずに、
「ここで話すのは失敗だったかもしれない。
 僕からかいつまんで離すよ、こっちへ」
真っ先にクロノがそういって立ち上がり、
「わたしはここに残るわ。
 後で話を聞かせて」
「はい」
リンディとそんな話をした後、キラを別の部屋へ連れて行った。
629宿命の時へ:2007/05/13(日) 14:27:36 ID:???
魔法の訓練、とはいえ、自分はまだ一度もそれを使ったことのない身だ。
「一度使えば何度でも使える」との事だったが、その一度が問題であった。
「ゆっくりやっていけばいいわ。
 まだまだ闇の書は発現しないだろうし、もし今そうなってもバックアップだけで助かるもの」
「分かりました」
そんな会話をしている最中も魔法を使おうとアスランは必死だった。
そして、二人の使い魔も話をしながら自分のほうに夢中だった。
だから気がつかなかった。
アスランのリンカーコアが、段々と、確実に質を良くしていっている事に・・・
暫くの後、
「さて、そろそろ戻りましょうか」
そんな言葉で、訓練を終える頃には、後一歩で魔法が発動するところまで来ていたことにも、誰も気づきはしなかった。



「それで、シンくんを知っているのかい?
 えっと・・・クロノくん?」
「呼び捨てで構わない。ボクも敬語にはしないから。
 で、知ってるよ、彼のことは」
「ここに来ているのかい!?」
よっぽどの友人なのだろうか、キラは身を乗り出して聞いた。
「それは・・・」
クロノは少々躊躇ったが、時の庭園が半壊した後、捜索もした上、シンは存在自体秘匿になっている状態なのだ。
キラがその名を知っている時点で、信じるに値する・・・はずだ。
今はそんな感覚を信じて、キラに全てを話した。
630宿命の時へ:2007/05/13(日) 14:28:43 ID:???
「はやて〜」
シンの声が響き渡る。
「どないしたん?大声出して」
「あぁ、そこにいたのか」
そこ、とは庭に面した窓際で、はやて曰く「涼しいよ〜」らしい。
「風呂上りにそんなところで、風邪ひくなよ?」
そう言うとはやては少しだけ笑い声をもらして、
「そしたら、看病してくれる?」
などと、楽しそうに言い返した。
「看病はしてやるけど、飯の質は随分落ちるな・・・」
「シン、もっと気の利いたこと言えへんの?」
「・・・・・・苦しんでいるはやては見たくない?」
ジト目で見られたので言ったのだが、
「なんで疑問系なんや!!」
ここぞとばかりにつっこまれた。流石だ・・・



「そんな事が・・・」
クロノからの話を聞いて、キラは絶句した。
「ああ、ボク達にとっても辛い話だ。
 でも、あの状況で生きて帰ってくるのがどれだけ絶望的かも、やはり考えなくてはならない」
「キミは大人なんだね・・・」
「そうでもないよ。
 心のどこかであの事件の結末だけを塗り替えようとしている自分がいるからボクは泣けないのかもしれない。
 そういう面では、ボクが一番子供なのかもしれない」
それでも十分大人だと思う、とか言おうとしたキラだったが、どうしてもそうはいえなかった。
キラもクロノと同じような体験をしているとはいえ、やはり歳の差がある。
キラとクロノでは、やはり人の死というものの感じ方が根本的な部分で違っているのだろう。
(人の死の残り火から逃れるのは、割り切ってしまえば簡単だけど・・・)
そんなことは、その場しのぎにしかならないのだ。
そのことを、キラは二期にわたる大戦で実感していた。
631宿命の時へ:2007/05/13(日) 14:36:43 ID:???
「シン、もう寝よか?」
はやてが言葉どおり、眠そうな顔でシンに振り返った。
「マジで眠そうだな・・・」
ってことで、はやてを二階に運ぶ事にした。
「今日病院で新しい薬貰ったから、慣れるまではすぐ眠くなると思う・・・」
薬が変わった、と言う言葉に、そこはかとない不安を感じながら・・・


「今日はもう休むといい」
キラはクロノにそう言われたので、ここ数日を過ごしている部屋に戻った。
「彼は・・・」
そして、シンは死んでしまった、のだろうか?などと、そんな事ばかりが頭に浮かんだ。
「こんな事が無い様に・・・戦っていたのに・・・」
辛い、悲しい。
そのどれもが、コズミック・イラと同じ味・・・


魔法の訓練を終え、暫くまたいろいろと情報を処理し、アスランは残してきた仲間の事を考えていた。
結局見つからずじまいだったシン。
二度にわたる戦争で自分に正しい道を示してきたカガリ、ラクス、そしてキラ。
ライバルと言える、最後まで自分を貫き通していた、シンを含め、イザークやディアッカ。
その誰もが、正しかった。
「だから戦争は嫌なんだ・・・」
与えられた寝床に入って、思わず呟いた。
その誰とも、もう戦わなくていいようにしたい。
それ以外の誰も、もう悲しまないようにしたい。
だから戦う。
異世界の人のためとはいえ、アスランは闇の書を封印する事を、完全に肯定していた。
632暇人A:2007/05/13(日) 14:40:14 ID:???
取り敢えずここまで
出揃った、と見せかけてもう少し出てきますが、それはまた後ほどw

今回は完結してからの投下じゃないんで少々文が粗い雰囲気があるかもしれません。
ご了承ください。





途中間が空いたのはハヤテのごとく見てたからですw
633通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 14:45:46 ID:???
>>632
乙です!
しかしシンとはやての組み合わせににやけてしまいますね。
とても仲が良さそうに(?)みえますし今後の展開も期待してますよ。
634通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 14:46:19 ID:???
アスランはグレアムの陣営か
三つ巴って感じでええな
GJ
635通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 14:49:04 ID:???
>>632
GJです!
シンとはやての組み合わせがここまでマッチしている事に驚愕です。
まるで原作でもこんな関係だったのかと錯覚してしまうほどです。
続きがますます気になってしまいました。これからも頑張ってください。
636通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 14:57:20 ID:???
>>632
GJ
シンとはやてがいい感じですなあ。読んでいて非常におもしろいです。
アスランはまた自分本位な正義で暴走しそうですなあ。
原作で多数の幸福にはなるであろうデスティニープラン否定していたのは誰なのかと。
これからも期待しています。
637通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 14:59:56 ID:???
>617
ネタバレ注意だから、それが嫌だったらみない方がいいかも。
638通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 15:04:46 ID:???
>>632
GJ
シンとはやての組み合わせに和みました。
自然体な仲の良さが感じられていい関係だなあ、と思いました。
このまま行くとシンはマジで光源氏コースでしょうか?w
しかしムネオとシンがそんなに仲良くなっていたのはびっくりでした。
原作では絶対和解できなさそうな関係でしたので。
続きを期待しています。
639通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 15:06:10 ID:???
アスランキター!
640通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 15:33:46 ID:???
>>637
そうだな、文句言わずに我慢するよ
641通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 17:23:00 ID:???
キャロ「滅びのバーストストリーム!」
642ガンダムし〜どD´s:2007/05/13(日) 17:23:45 ID:???
そろそろD´s投下するけどおk?
643通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 17:25:18 ID:???
おk!!!
644通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 17:26:29 ID:???
>>642
どんどんきてくれ
wktk
645通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 17:27:34 ID:???
どんとこい
646ガンダムし〜どD´s:2007/05/13(日) 17:28:23 ID:???
それじゃ投下。

機動戦士ガンダムし〜どD´s 30話

「っく……ううう……」
レイは珍しく昼寝をしていると、奇妙な夢にうなされる。
彼は今どこだかわからない空間にいる。
「ここは?」
ふと前を見るとだれかいた。
『……み……君は……君はレイ・ザ・バレルだね?』
目の前にいるのは自分が見たこともない少年だった。
「誰なんだお前は?……」
レイが問いかけると、彼は話す。
『君の言葉を借りるなら、僕は君でもあり、僕は彼でもある』
最初言っている意味が分からなかったが、その意味はすぐにわかった。
君とは自分のことで、彼はおそらくクルーゼのことだろう。
そのことで言える言葉は一つ。
「ブレア・レヴェリー?」
彼はおそらく3人目の実験体。
レイの言葉にブレアは頷く。
「既にこの世にいない亡霊が何をしに来た?」
レイはブレアを睨む。
それになにも臆さずブレアは言葉を続ける。
『以前、君や彼と同じように自分の生まれを呪った人がいた。名前はカナード・パルス』
ブレアはその人物を懐かしむように、そして寂しそうに語る。
『彼は君も良く知っている人、キラ・ヤマト。その失敗作』
キラ・ヤマトと言う言葉にレイは反応する。
『彼は失敗作という言葉から、彼はキラ・ヤマトさえ殺せば自分が本物になれると思っていた』
それがどうした、と言った顔でレイはブレアを見る。
『けどそれは違う、どう生まれようと、その人はその火と自身なんだ。彼もそれに気付いた』
そしてブレアはレイを見る。
『それは君も一緒だよ、レイ。君は君だ』
その言葉にレイは苛立ちを覚える。
(コイツもあいつらといっしょのことを言うのか……)
レイはキラ・ヤマト。そして自分の同じようにクローンとして作られるた人間、フェイト・テスタロッサ。
『勿論、彼女も彼女だよ』
ブレアの言葉に何も言えないレイ。
ふとこう思う。
もしかしたら、自分は心の中で思っているのかもしれない。
自分は自分だ。彼じゃないと言うことに。
けど、どこかそれを認めない自分がいると言うことに。
(いや、そんな事はない……)
そういうが、いつもと違っていつになく弱気になるレイ。
「俺は………」
そう思ったとき、ふと目が覚める。
647ガンダムし〜どD´s:2007/05/13(日) 17:31:24 ID:???
「夢、か……」
そう思ったときだった。
『レイ・ザ・バレルさん。至急会議室まで来てください。至急、会議室まで来てください』
館内放送で呼ばれて、なんだ?と思いながらもレイは静かに会議室へ行く。
その顔はさっきまでとは違い、いつもの表情だった。

「何ですか?話って?」
シン達はリンディたちに呼ばれて、現在アースラに来ている。
シンが来たときにはレイとムゥが既にいて、はやてたちも学校が終ってるから来ていた。
「今回読んだのは、二つの報告がって来たの」
そういって、リンディは一つの事実を告げる。
「プレシア・テスタロッサのいる場所が見つかったの」
その言葉になのは達は驚く。
それと同時に、フェイトが少しくらい雰囲気になる。
「ってことは、クルーゼもそこにいるのか」
彼もおそらくそこにいるだろう。
そして……
「やっぱり、マユちゃんもあそこにいるのかな?」
眉もあの中にいるのだろうか……となのは達も思う。
それを聞いて、シンはあの時、自分の目の前に立っていた(浮いていた)マユを思い出す。
「それで、もう一つの報告とは?」
レイの言葉に、リンディがそうね、と言って笑いながらシンを見る。
「喜んで。あなた達の世界、コズミック・イラの場所がわかったわ。もう少し詳しいことを調べるから、遅くても数日後にはあなた達は元の世界へ帰れるわ」
リンディの言葉に、シン達は驚く。
なのは達もシンを見る。
「よかったわね」
リンディの言葉に、シンは素直に頷く。
やっと帰れる目処が立ったのだ。
これでやっとわかる。あれから自分たちの世界はどうなったのかを。
その中で、はやてとヴィータは少しくらい顔を見せる。
「はやてちゃん、ヴィータちゃん。どうしたの?」
なのはは二人の様子を見てどうしたのか聞くが、
「な、なんでもないよ」
「うん、なんでもないなんでもない」
勿論、そんな事は嘘であり、何でそうなっているかもなのは、そしてフェイトにはわかった。
「今までずっといたから、分かれるのは寂しいね」
フェイトの言葉に、うんとはやては頷く。
一方シンは、レイとムゥ、3人で何か話をしていた。
648ガンダムし〜どD´s:2007/05/13(日) 17:33:33 ID:???
「で、お前ら二人はどうするんだ?」
ムゥの言葉に二人は考える。
果たしてこのままもとの世界へ帰っていいのかどうか……
ムゥがそう考える理由はラウ・ル・クルーゼのことだ。
やつがいったい何をするのかわからない。
「俺はこの世界へ残るつもりだ。ラウを何とかしたい。シン、お前はどうする?」
レイにいわれて、シンは考える。
ミネルバ、自分達の世界のことは確かに気になる。
しかし、あいつをほうっておくことは出来ない。それに……
(もう一度、マユに会いたい。何でマユがあいつらなんかと……)
以前の戦いのときに現れ、生きていたマユ。
なんぜプレシアと協力しているかはわからない。
だから、もう一度会って話がしたい。そして連れ戻したい。
シンはそう思っている。
「俺も残る」
こうして3人の意思は決まった。
そのことをムゥがリンディに言う。
「艦長。帰還の件だが、俺達は別に今回の事件が終ってからでもかまわないぜ」
ムゥの言葉に、皆は驚く。
だが、確かに驚くことではない。ムゥとレイはクルーゼという男とかかわりを持つことは既にわかっている。
驚いたのは……
「二人はわかりますけど……シン君はなんで?」
シンまで残ると言い出したことに皆は驚いた。
彼は残る理由がないのだ。
「そりゃあ、向こうのことは気になりますけど…やっぱり、あいつをほうっておくことは出来ません。それに……」
それに?とシンのほうを見るリンディ。
「それに、マユが…妹が生きてて、プレシア・テスタロッサと一緒にいて、どうしてそうなったのか知りたいし、連れ戻したいんです」
シンの言葉に、なのはたちはマユの顔を思い出す。
「やっぱりマユちゃんって、シンの妹やったん?」
はやての言葉にシンは頷く。
なるほど、確かにシンが残る理由もわかる。
そう思って、はやてはほっとする。
「それで、プレシア・テスタロッサの件なんだけど、上層部に問い合わせて、この事件は私達で解決することになって、本局からの武装隊の準備とかいろいろあって、作戦を決行するのは早くてもあと3日あるから、そのうちに心身ともに準備をしてね」
こうして、プレシア・テスタロッサとラウ・ル・クルーゼの身柄を確保するための作戦が始まる。
649ガンダムし〜どD´s:2007/05/13(日) 17:35:06 ID:???
あの後、時間が時間なので会議の後、皆がそれぞれの家に帰っていった。
「よかったわねシン君。元の世界へ戻れて」
シャマルの言葉に、全くだよとシンは言う。
ようやく帰れるのか。と思えてくる。
(こう言ったらはやてに失礼かな?)
そう思うが、シンは早く帰りたかった。
別に、この世界が嫌と言うわけではない。
あれからプラントはどうなったのか。それが気になっている。
オーブだけじゃない、ミネルバの皆も心配だ。
そしてオーブは……
(くそ!どうだっていいだろ、あんな国!!)
あの国のことは忘れようとして、シンは何か違うことを考える。
そのことは勿論……
(マユ……)
シンは、妹の携帯を見る。
まさか、生きているなんて思っても見なかった……
それに、どうしてクルーゼと一緒にいるのかわからない。
もしかしたらマユはだまされているのだろうか……
(絶対に助けてやるからな、マユ……)
心のなかでシスコンパワーを全開にしていると、ヴィータに服の裾をつままれる。
そのしぐさは勿論……
「おい、ゲームするぞ!」
ヴィータの言葉に思考を切り替え、わかったと、といって席を立つ。
ふと思う。
こうやって、はやてたちと一緒にいられるのはもう少しなんだと。
(ま、こうもいっしょにいると、流石にな……)
シンもはやてと別れるのは寂しい。
だが、かといってここにとどまるわけにもいかない。
シンは既にある程度は割り切っているが、はやてはまだそういうわけにもいかないのだろう。
(異様に大人びてるといっても、まだ小学生だからな……)
おそらくヴィータもそう思っているのだろう。
最近やけにヴィータがシンにかまってくるのだ。
「はやくしろよ!」とヴィータが言ってきて、わかってる、とヴィータの元へ向かう。

「え?シン君の世界の場所がわかったの?」
なのはの家でも、シン達の世界が解り、今回の事件が終ったら元の世界へ帰ることを話した。
シンも妹が生きていて、それが以前会ったマユであることなど。
「似てるとは思ってたけど、まさか本当の妹だったなんて…それも、敵のほうにいるんでしょう?」
桃子はあのことを思い出す。
その中で、美由希はずっと何かを考えていた。
650ガンダムし〜どD´s:2007/05/13(日) 17:40:20 ID:???
「そろそろね……急がなくちゃ……」
研究室でプレシアはふとしゃべる。
「そろそろとは?彼女の準備は出来たのですか?」
クルーゼはアリシアを見ながらいう。
「それもあるけど、そろそろ管理局の連中がここをかぎつけるでしょうね」
なるほど、とクルーゼはあの魔術師の集団、そしてレイとムゥを思い出す。
「私もやつらとは決着をつけないとな」
自分の目標のためには彼らが邪魔になる。
だから決着をつけなければいけない。
だが、プロヴィデンスはまだ壊れたままだ。
あの自分の知らない奇妙なMSにやられたのだ。
そのMSは自分が倒したのだが。
そこで、クルーゼは考えた。
「プレシア。すこしききたいことがあるのですが……」
何?とプレシアはクルーゼを見る。
「プロヴィデンスを傀儡兵みたいにし、こちらから遠隔操作できるようには出来ないのかね?」

投下完了。
そろそろD´sが終りそうなので次の作品を暇つぶしに模索中。
ただ、流石にもう種関連ではもう思い浮かばないので、他のガンダムやその他のクロスオーバーをゆったりと考え中。
例えば、ステーキをシゴキまくる某ラムダパンチ軍曹やスバルだけを徹底的に特訓するキングオブハート。
挙句の果てには俺のターンのクロスや○・○ア○に飛ばされるリ○ン○ォ○ス○(○イ○)とか……
……多すぎだろ常識的に考えて……OTL
651通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 17:49:00 ID:???
GJです!
もうすぐ終わりって感じですね……
まさかこういう形でXアストレイキャラが出るとは……!
続きに期待してます

ちょっと気になったんですが他ガンダムってことは、GWX∀スレですか?
そっちの方も楽しみにしてますねw
652通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 18:11:25 ID:???
ラ・ギアスに飛ばされるのは恭也だろ声優的に考えて
653通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 18:29:17 ID:???
>>652
それはすでになのはじゃないのでは?
654通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 18:48:54 ID:???
喋り方で>>651が誰か一発でわかった件www
655通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 19:05:59 ID:???
>>654
待て、これは孔明の罠だ

>>650
GJ
マジカルシンの方も頑張ってくれよ
656通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 19:19:25 ID:???
>>655も気付いたか・・・

つか、誰の罠だよとwww
657通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 20:42:45 ID:???
俺もわかってしまった。
ひょっとして俺ニュータイプ?
658通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 20:51:56 ID:???
>>651
OK,あの人ですね
659運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/13(日) 21:02:38 ID:???
>>650
GJです。終わりが近づいてますね〜。がんばってください。
>>651
・・・・・だめだ、わたしにゃワカランorz
660通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 21:06:28 ID:???
つか、もう6XXって…。
どんだけ早いんだよww
661通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 21:12:02 ID:???
>>651の人って誰?有名な人なの?
しゃべり方だけでわかるってどれだけ有名なんだ?
このスレでも他にも書き込んでいると思われるところを挙げてもらえるとありがたい。
662通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 21:16:02 ID:???
GJ!!です
ラムダ軍曹の新兵訓練編超見てぇw
663暇人A:2007/05/13(日) 21:24:36 ID:???
同じく分からない・・・
664通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 21:31:15 ID:???
ていうかボルテッカァァァァァァ!!の人?とか思ってた俺、参上
665通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 21:40:33 ID:???
げ、ガンダムし〜どD´sさんもフルメタとのクロス考えてるのか・・・
666通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 21:46:35 ID:???
>>し〜ど氏
乙なの!
ついにもうすぐこのスレで二人目の完結かぁ・・・

>>651
ウホッ、俺もわかっちゃったかも。

>>664
誰それ?

俺の読みが正しければ>>651さんのSSには最近叢雲劾が登場した
667通常の名無しさんの3倍:2007/05/13(日) 21:49:16 ID:???
あ、乙を言い忘れた
   lヽ  ,、,、./    ,-、_,-、   , '´ ⌒、ヽ
   <)' ~´ハバ    Y ;' A`) .  l(((!((("メi .    /゙Y /^ヘヘYヘ
   | イノリノハ)) : : : :`ヽ/´ ̄ ̄ 从^ヮ^ メij .刀.、/,ィjミノレハ从リヾ   .,'`》'´⌒`彡
  ノ.人l|゚ -゚ノl| .  : : : : : : : : : : : : : : :、:\/: : : く+ハ(!`Д´ノハ+>/ ,ィ∝ノノ)))))
     /:/.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:ヘ\: : : : : : : ∪: :∪ : : : : ( ( ゝ(l!゚ -゚ノ|l
    l://.:.:/.:./ .:./ .:l.:.:,'.:.:{:.:.:.:.l.:.:ヽ.:.:.Vl:/ , ミ ´.⌒.^ 、: : : : : : ,(_: :_:<(^!!つつ
      /.:.:/.:. l:.:.:.!>ト/{.:.ハ.:.:斗<:l:.:.:.l.:l. ⌒(((从从〉*⌒`7>f^⌒ヾY⌒>
.      l.:.:/.:.:.:.|:l.: レ仟圷ヽl ヽfチ圷 |.:.:l:|    |l゚ヮ ゚ノ|l ! xくけ从ハル=ト<
.      |:/!.:.:.: 从.:.{. V;;リ    V;;リ 'j.:.,' |    ⊂!卯(⊃t/: : : :.リ、∀`*リハヽ
....    j:ハ.:.:..Wト :.ゝ   '    /.:/レ| _ . 〈_|_ヽ.> /: : : : セ二/  ,-' ̄ ̄ ヽ
         '´.r===ミ彡  V 7   彡'.:.∠ =。= ヘ. し'ノ /: : : : /      ( ((ハル ヽ/ ̄ ̄⌒ヽ
       ノ !リノノ))))|ヽ.   ´ , イ! .:./i !!ノリノ))》.  ,': : : : /.       `ゝ^o ^ノ√i (《レノリノハ) )
.       (  |.|゚ ヮ゚,l|ゝ . ト≧≦ュ| リ/ ノi゚リ.゚ ヮ゚从  i: : : : {    、 _☆ミつ介》ヽ :: ヾ #`−´ノ
..      ∪ ̄ ̄∪ /| >tく |ヽ、__ (つ)Ψ(^つ  {:, -===、アヘヘ `ヘ___ノ: : : <( つ[!;つ
       /ヽ::::::::::::::::/  |/ l只lヘ|  l:::::::::::::::: ̄ヽ    {7/^ー^ヘ.ノ八从ハ : : : :∠† _(†ヽ彡
       |:::: ヘ ̄ ̄ {____|{{<ハ>}}_j ̄ ̄`メ:::::::::|    ∨ifノハヽhリ・ヮ・ノn : : : 又 !从从))))
       |::::{ \   / ∨⌒∨ \   / l::::::::|     ルl| ゚ヮ゚ノル!弁{ ン ̄.〈y.リ(l|゚ -゚ノ|l!
     /ll::::}\ ∨ \  ,VCV  ∠ _∨ |::::/ハ      / ,_厂})){ヒつつ   〈y ⊂^)!†i(^つ
     { }}:::::ン  ̄}__/ ̄`^<_/ /,弖  l ::{{ }    / /_j_j>j       ¥ 《/、,、,、,ヘ¥
     V__/   / /   /:/`\r'〃ニフ   }::V/.    ん'(_ノノ、ノ         .`~じフ~  
     {´ /了 ̄|l   /:/      ̄ ̄`ヽ ヽ:/  
668通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 01:41:04 ID:???
フルメタクロスを考えてる職人さんが多いなぁ
自分も現在、脳内構想中だが、どうしよう……
669ガンダムし〜どD´s:2007/05/14(月) 09:50:14 ID:???
フルメタはいろいろもっていけるからなあ……
シリアスでもギャグでもどっちでもOKだから困る。
なのはたちを高校に通わせてふもっふ風にしてもいいし。
……流石にそろそろスレ近いか?
670ガンダムし〜どD´s:2007/05/14(月) 09:52:30 ID:???
ミス。
近いじゃなくて違いね
671通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 10:37:28 ID:???
なのはクロスSSスレがどっかにあるから書きたいならそっち行こうぜ
672通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 12:06:18 ID:???
アニキャラ総合だったかな
ガンダム以外ならそっちが適切
673通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 12:52:46 ID:???
>>668
つ リリカルなのはクロスSSスレ
  ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1177202668/
674668:2007/05/14(月) 15:27:36 ID:???
>>673
誘導サンクス、あとスレ違いは申し訳ない……
フルメタとなのはと種死を見直して、もっと本を読んで勉強してから書くよ。
675運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/14(月) 22:02:50 ID:???
運命の子と最強を目指した少年
     第四話

:なのはが襲われてる真っ最中

・ある次元世界

「グギャァァァァァァァ!!!!!」
龍に似た大型生物が、奇声をあげ、地面に倒れた。
「リンカーコア採集」
大型生物の体から摘出されるリンカーコア
闇の書のページがまた埋まった。
「・・・・・3ページ分か」
倒した龍を見下ろし、カナードはつぶやいた。
「なかなか集まらんものだ・・・だが、こいつらは他の生物と比べて質がいいから助かる」
次の獲物に取り掛かろうとしたとき、シャマルから思念通話がはいった。
「どうした」
「ヴィータちゃんがてこづってるらしいの、予定を変更して私とシグナム、ザフィーラは救援に向かうわ」
「了解した、お前らが揃えば敗北はあり得んだろう。俺は引き続きこの世界の生物を狩っていく。リンカーコアの質がいいのでな」
「わかったわ、気をつけてね」
「お前達もな」
そういい思念通話が切られる
「(・・・・・ふっ、『お前達もな』か・・・・まさか俺が他人を心配するようになろうとはな)」
思い浮かぶのは、
平凡な日常を与えてくれた少女。
なにかと説教をし、自分を気遣ってくれた少年。
自嘲気味に笑うカナード。そこに仲間の仇といわんばかりに先ほどと同系統の龍が三匹迫ってきた。
「さて、悪いが貴様らのリンカーコアもいただくぞ!」
676運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/14(月) 22:03:46 ID:???
:なのはが襲われてから数時間後

・管理局本局

「大丈夫ですか、フェイトちゃん」
プレアはフェイトの見舞いに来ていた。
フェイトの左手には痛々しく包帯が巻かれ、
フェイト自身も落ち込んでいた。
「私は大丈夫・・だけどなのはが・・・」
自分を責めるフェイト。

事態は数時間前にさかのぼる

プレアがエイミィに頼まれ、書類整理をしていた時に鳴り響いた突然のアラート。
エイミィに呼ばれ、手伝いのためオペレートしている部屋に入るプレア
そこで見たのはフェイトとユーノ、アルフが戦っている姿だった。
なんでもアースラーの民間協力者であり、フェイトと友達である少女「高町なのは」との連絡が突然つかず、
しかも海鳴市には区域結界が張られているという状況だった。
区域結界が張られている為、内部の映像は勿論、通信も不可能。
不審に思い出動したフェイト達が見たのは、襲われてるなのはだった。
当初はなのはを襲っていた魔術師を捕まえたが、仲間と思われる男女が現れ戦闘は激化
奮闘むなしく敵には逃げられ、フェイトは怪我を、なのははリンカーコアを抜かれてしまうという結果になった。

自分を救ってくれ、友達になりたいと言ってくれたなのはを
助けられなかったことに、フェイトは軽い自己嫌悪に陥っていた。
「私がもう少しはやく(フェイちゃん」
涙ぐみながら自分を責めるフェイトの言葉を遮り、プレアは語った。
「見ていることしか出来なかった僕が、言える権利なんてないと思います」
「・・・・・・・」
「ですけど、聞いてもらえませんか?」
無言でうなずくフェイト
「確かに、なのはちゃんは怪我をしました」
プレアの言葉にうつむくフェイト。
「でも、もしフェイトちゃん達が来なければ、なのはちゃんはもっと大怪我をしていたかもしれません」
「・・・・うん」
「ですから、自分を責めないでください。フェイトちゃんがなのはちゃんを助けたことは確かなんですから、それに」
プレアはハンカチを差し出し
「そんな悲しい顔をしていたら、なのはちゃんも悲しい気持ちになりますよ」
「・・ありがとう、プレア」
ハンカチを受け取り、涙を拭くフェイト。
「お礼なんかいいですよ。なのはちゃんの無事を喜びましょう」
「うん。私なのはに会ってくる」
そういい、走り去るフェイト。
走り去るフェイトの背中を見て、プレアはある決断をする。
677運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/14(月) 22:06:25 ID:???
・リンディの部屋

「君も協力したいというのか」
クロノの問いに
「はい」
プレアはクロノを真っ直ぐ見据え答えた。
クロノは考えた。確かにプレアにもリンカーコアがあり魔力量もかなりのものだ。
戦力不足の今の現状ではなおさらプレアの魔力資質は無視できない。
魔法の素人がどうにかできる事態で無いのではと考えたが、なのはという前例がある。
なによりプレアのあの顔から、消して軽々しく口にしているとは思えなかった。
「危険よ、それは理解してる?」
リンディは優しく説いた、
プレアはリンディを見据え
「正直怖いです。ですけど、何かが出来る力があるのに何もしないのはもっといやなんです」
そのプレアの言葉にうれしいような悲しいような顔をするリンディ。
「だったら、一度僕と戦ってみてくれ、それで実力を測るから」
「はい、お願いします」
こうしてクロノVSプレアの模擬戦が開始されることとなった。

・訓練室

「勝負は君が負けを認めるか、気絶するか、そのどちらかだ」
既にバリアジャケットを身にまとい、SU2を手にしたクロノが説明をした。
「はい」
では早速デバイスを起動してみてくれ
「あの・・・どうすれば・・・」
その言葉にクロノは苦笑いし、
「デバイスの名前を呼べば起動するはずだ」
(名前?・・・・・やっぱりあれかな)
「ドレットノート」
その瞬間プレアの体は光に包まれた。
頭の中に流れ込むデバイスの能力。
形はプレアの普段着に酷似し、腰にはハサミのようなものが二つ、
真ん中に大きく「Z」と書かれたシールドを装備したプレアが現れた。
そして、『Phase shift』
電子音が響き、フィールドがプレアを包んだ。
装着を確認したクロノがSU2を構える。
「準備はできたようだね。それじゃ、いくよ」
先に動いたのはクロノだった。
678運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/14(月) 22:07:14 ID:???
「いけっ!」『スティンガーレイ 』
プレアに向けて放たれる攻撃魔法、それを避けるプレア
構わず連射するクロノだが、プレアはすべてを避けきる。
「大した避能力だね、だが避けてばかりではなにもできないよ」
その言葉か合図だったかのように、バインドがプレアを絡め取った。
「こ・・これは」
急に身動きが出来なくなり、慌てるプレア。
「バインドといって、相手の動きを封じるものだよ」
クロノは律義に説明すると同時にSU2を構え
「君が避けるのに必死だったときに仕掛けをね・・・これで、チェックメイトだ!」『スティンガースナイプ 』
クロノの攻撃魔法が動けないプレアに直撃した。
「あちゃ〜、クロノ君せこ過ぎ、やりすぎ、手加減しろ〜」
「勝負・・・あったかしら?」
リンディがプレアの敗北で勝負の終わりを確信したとき、
立ち込める煙の中から現れたのは、ほぼ無傷で立っているプレアだった。
「例のジャケット装着時に発生したフィールドか・・・厄介だな」
冷静に分析し、SU2を構えるクロノ。
「ありがとう、ドレットノート。・・・そうだね、クロノさんに認めてもらわないと」
自らの目的を再確認し、クロノを見据えるプレア。
「行きます!プリスティス!」
プレアの声と共に、腰に装備された二つのハサミのような物がプレアから離れ、
クロノ目掛けて攻撃を開始した。
これらは不規則に動き、時には魔力砲を撃ち、時には魔力刃を展開してクロノに攻撃してくる。
クロノはスティンガーレイでプリスティスの破壊ををもくろんだが、
プリスティスはクロノの攻撃を巧みに避け、正確にクロノに攻撃を与え続けた。
クロノはその攻撃を避け、時にはバリアで防いだが、
威力が予想以上に高く、バリアの上からでもクロノのジャケットに傷をつけていた。
まさに、今度はクロノが避けるのに必死な状態だった。
「(これだけの誘導操作だ、プレアは制御で手一杯の筈)」
そこで命令に専念しているであろうプレアに攻撃を仕掛けようとした時、
目前には盾から魔力刃を展開し、クロノに切りかかるプレアの姿があった。

誘導操作型魔法には二つの使用がある
1・命令をインプットして放つ(誘導ミサイルのようなもの)
2・自身で念じ、放つ
二つの方法がある、しかし二つともそれぞれ短所がり
1の場合、単純な命令しか受け付けることが出来ない
2の場合、自身が命令に集中するため動くとこが出来ない
その二つの欠点がある。
1の場合は相手がバリアなどを張った場合、バリアを避けて当たるという芸当は出来ず、そのままバリアに激突し、
相手が破壊に転じたら、相手の攻撃を避けることは出来ず、ほとんどの場合破壊されてしまう。
2の場合、自身で念じるため1の短所は改善される、だが念じることに集中するため無防備状態、行動制限に陥ってしまう。
プリスティスはその二に該当するが、プレアの空間認識能力とドレットノートの能力がその欠点を排除し
1と2の長所を兼ね備える結果をもたらした。
まさに、クロノは1対3の状態で戦っているようなものだ。
679運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/14(月) 22:08:24 ID:???
「やぁぁぁぁぁ!!」
声と共に振り下ろされる刃
クロノは即座にSU2で受け止め、「つばせりあい」になる。
二人が競り合ってる間にプリスティスはクロノの左右違う高さに展開し、クロノ目掛けて魔力砲を放った。
当たる瞬間、クロノは即座に反応し、上半身をねらってきた攻撃をしゃがんで防ぎ
下半身を狙った攻撃をシールドでどうにか防いだ。
攻撃が失敗したことに驚いてるプレアに蹴りを放ち距離を作る。
よろめいた隙に、容赦なく至近距離からスティンガーレイを数発放った。
だがそれを紙一重ですべてかわすプレア。
「この距離でよけた」
驚くクロノ
「よ・・・・よけられた」
驚くプレア
「すごいな・・・君の反射神経と操作能力、攻撃力も中々だよ。だけど・・・まだ甘い」
その言葉か合図だったかのように、バインドがまたプレアを絡め取った。
「『ディレイドバインド』君の反射神経は侮れないからね、「つばせりあい」状態の時に仕掛けておいた」
そう言い、プレアに突進するクロノ。
プレアはプリスティスでクロノを狙おうとしたが、
「悪いが、君のその攻撃方法も止めさせてもらったよ」
クロノの言葉に反応しプレアが見た先には、バインドで封じられてるプリスティスがあった。
プレアに近づき、SU2を構える
「この距離なら、そのフィールドも破ることが出来るが?」
クロノはブレイズキャノンの発射体制に入った
「どうする?」
「・・・・・・・まいりました」
プレアは降参し、勝負は終了した。



・リンディの部屋
「あの、それで結果は」
不安そうな顔で尋ねてくるプレアにクロノは笑いながら
「正直、ヘタな武装局員よりは強いよ。まったくなのはといいフェイトといい、とんでもない才能の持ち主が続けて現れるものだ」
そう答えた。
「あの、ということは」
「是非協力をお願いしたい。危なっかしいところもあるけど、そこはこれから直せばいいし」
「はい、ありがとうございます」
頭を下げるプレアを見て、リンディは苦笑いし
「お礼を言うのはこちらのほうよ。だけど、一つだけ守って」
急にまじめな顔になり
「危なくなったら逃げなさい。そして、決して無茶はしないこと。それだけは守って」
リンディの言葉に
「はい」プレアはリンディを見据え答えた。
680運命の子と最強を目指した少年 :2007/05/14(月) 22:10:00 ID:???
・管理局休憩所

「プレア君、クロノ君と戦ったんだ」
「はい、負けちゃいましたけど」
「クロノは強いからね、私も勝てたこと無いんだ」
「妙にセコイことするな〜、クロノの奴」
フェイトの紹介でなのはとの自己紹介を済ませたプレアは、休憩所で皆と雑談をしていた。
しばらく雑談が続き、飲んでいたジューズが空になる頃
「プレア君は、戦うこと、怖く無いの?」
なのははプレアに問いただした。
その質問にプレアは答えた。
「リンディさんにも同じようなことを聞かれました。怖いことは確かです。でも、何か出来る力があるのに何もしないのはもっといやなんです。それに」
プレアはなのは達を見据え
「今の僕には心強い仲間がいます、皆さんとなら怖くありません。なのはちゃんはどうですか」
プレアの質問になのはは答えた。
「怖くないって言えば嘘かな。でも、みんなと一緒だと怖いって思えないんだ」
なのはは笑顔で答えた。
「そうですか、僕と同じですね」
プレアは右手を差し出し
「これからもよろしくお願いします、なのはちゃん」
プレアの右手を握り返し
「うん。プレア君もよろしくね」
なのはは答えた。

こうして運命の子は戦いに赴く


こんばんわです、投下終了です。
感想をくださった皆様、ありがとうございます。
本文中に自己解釈があったことにはご勘弁を。
次回はいつになるのやら・・・・・orz
681通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 23:09:25 ID:???
乙。
やっぱりMSの操縦とは違って生身じゃカナードのほうが強そう…
682通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 23:30:42 ID:???
>>681
そりゃ、身体能力はカナードのほうがキラより上だしね
ただSEEDがなかったため失敗作という烙印押されたんですよ
683通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 23:33:12 ID:???
あれ、カナードってSEEDもってなかったんだ。
684通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 23:38:59 ID:???
GJ!

>>681
そりゃあ単純に考えても、元が民間人+子供のプレアより軍事訓練受けてるカナードのが強かろう。
具体的には、

カナード>>>>>>>[高くて分厚い越え難き壁]>>>>>>>プレア

くらいはあるかと。
685通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 23:44:25 ID:???
逆に不思議なんだが、何でプレアってあんなに強いんだ?
686通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 23:47:37 ID:???
クルーゼが強かったのと同じ理屈じゃね?
687通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 23:48:36 ID:???
だってクルーゼはまがりなりにも軍人だし努力の人だし
688通常の名無しさんの3倍:2007/05/14(月) 23:49:47 ID:???
>>685
最初のVSカナード戦は、油断とプリスティスの能力に気づかずに敗北。
二回目はある意味カナードの自爆
・・・・・・相手が良かったから?
689通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 08:25:22 ID:???
プレアは短命だから強い・・・のかねぇ
690通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 14:46:38 ID:???
命が短い方が、一生懸命生きようとするのと一緒じゃね?
691通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 15:39:17 ID:???
プレアはトトロが見えるんだよ
692通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 17:22:06 ID:???
>>689
なるほど、『ワンクールのレギュラーより・・・』ってやつか
693ガンダムし〜どD´s:2007/05/15(火) 21:46:43 ID:???
まじかるしんが出来たので投下。

魔道戦士まじかるしん第10話 海

「はーい、みんなあつまったー?」
管理局宿舎の前でなのはは全員いるか点検をする。
どこの学校先生だよ、と思ったが、いまさらなので気にしない。
勿論全員集まっている。
なのはの近くにいる人は、おそらく前に言っていた彼女の友達だろうか。
今日は皆で海水浴。
場所もここから近いので歩いてでもいけるなかなか管理局員に優しい海がある。
この季節にもなると、休暇で家族連れでやってくる局員も少なくない。
「流石に人が多いねえ」
海に到着すると、周りを見るとそこにはやはり人が多かった。
ただ、予想よりも少し少ない気がした。
とりあえず場所取り等いろいろ準備するメンバー。
「なのは、フェイト。これってどこにおいたらいい?」
「あ、これは……あそこにおいて」
こうしていろいろ準備をするなのは達。

準備も終わり、思い思いのときを過ごすメンバー。
キャロは浮き輪につかまりながらぷかぷかとフリードと一緒に海に浮かんでいた。
そこへスバルがやってくる。
「ほらキャロこっち来て。泳ぎ方教えてあげるから」
スバルに言われて、キャロはスバルの所へ行こうとするが……
「はい……うわ!……あっぷ」
スバルが足がつく場所でも、まだ背の小さいキャロにとっては深く、泳げないのでなかなか思うように進まない。
それを見てスバルは笑う。
「あはは、大丈夫?」
スバルはキャロを受け止める。
「とりあえず足の着く場所まで移動しようか。エリオもきなよ」
スバルは一人で黙々と泳ぎの練習をしているエリオも誘おうとする。
「え…あ…えっと、僕は……」
エリオはどぎまぎしながら目をそらす。
「まーまーきなって」
そうして半ば無理やり敵に三人は何とかキャロの足が着くくらいまで移動し、ちょっとした泳ぎの練習をするのだった。

一方ヴォルケンズ女性陣+アリサたちは浅瀬の海でボールをバレーのパスをするように遊んでいた。
はやてたちとティアナ、そしてザフィーラはみんなの分の飲み物を買いに出かけている。
「ヴィータちゃん、ボールがそっちにいったよ」
すずかのことばにおっしゃあ!と意気揚々とボールへ向かうヴィータ。
しかし……
「おわっぷ!」
波に体の自由を奪われ、そのままこけてしまう。
ボールは無常にもヴィータの横に落ち、ぷかぷかと浮かぶ。
それを見て一同は笑う。
694ガンダムし〜どD´s:2007/05/15(火) 21:48:58 ID:???
「くっそー!みてろよー!!」
笑われたヴィータは向きになってボールを思いっきり飛ばす。

「ふう」
シンは水着に上着を着た格好で、シートにすわり海を眺める。
(いざきてみると、することないな)
これがヨウランと一緒なのなら、話でもして時間をつぶしたり、ヨウランやヴィーノがナンパしているところを遠目から観察したりしているだろう。
シンはそう思って缶を開け、それを飲む。
そこへレイがやってきた。
「水着の女性を酒の肴にするつもりか?」
「!!」
レイの言葉にむせるシン。
「ゲホ!ゲホ!……」
なんとか以前みたいに吹かなくて済んだ。
流石にアルコール飲料を拭くのはまずい。
シンが今飲んでいるのはアルコールがそこまで高くない市販のカクテル。
「どこのスケベ親父だよそれ。普通に飲んでるだけさ」
シンが飲んでいる酒は、トダカからもらったものだ。
休暇中なら大丈夫だろうと渡されたのだ。
せっかくなので今飲んでいる。
そこへ、
「あれ、なに飲んでるんですか?」
シンの横からひょこっと顔を出すリィン。
ちなみに、リィンはいつものサイズとは違うビッグサイズ(それでもヴィータと同じぐらい)。
この人手であの大きさは問題だかららしい(多分水着のサイズがないと言うのも理由の一つだろう)
シンは少し笑いながら缶をリィンに差し出す。
デバイスだから年齢もくそもないだろうという判断である。
りシンは差し出された缶を口に近づけようとしたときだった。
「う!」
アルコールの匂いに鼻をつまむリィン。
そこまでアルコール度高くないんだけどなあ、とシンは思う。
「ちょっと!なにお酒なんて飲んでるんですか!?これは没収です!!」
ぷんすかとシンを怒るリィン
「リィン、どないしたん?」
そこへ少し遠くへいたなのは太刀がシンのもとへやってきた。
リィンははやてが来るなり事情を説明する。
「はやてちゃん!シンが未成年なのにお酒なんて飲んでるんですよ!!」
そういってリィンは没収した缶をはやてに差し出す。
確かに、何故か日本語で思いっきり「アルコール飲料」とかかれている。
なのはは少しシンを睨みながら注意する。
695ガンダムし〜どD´s:2007/05/15(火) 21:51:01 ID:???
「いくら休日だからって気持ちが緩んでいても、未成年がお酒を飲んじゃだめだよ」
なのはは意外とこういうことには厳しい。
根が真面目だからだろうか?
シンはくすっと笑いながらあるものを取り出しなのはに見せる。
見てみると、それは成人証だった。
「俺、一年前に成人しましたよ」
証明書、そしてシンの言葉で驚く一同(レイを除く)
驚いているなのはたちにレイが説明する。
「俺達の世界では15歳で成人なんです」
そして今年で16歳のシンは(まだ誕生日は来ていないので15だが)とっくの間に成人を迎えているわけである。
自分達より年下なのに既に成人しているシンに違和感を感じるなのは達。
「ほな、これは返さんとな」
はやてはそういってカクテルをシンに返す。
そこへ……
「あぶねえ!!」
誰かの声が聞こえてそっちを向くと、ボールが飛んできて……
「ぶ!」
思いっきり顔面に直撃する。
ヴィータが思いっきり投げたボールは思いっきりずれてシンに向かっていたのだ。
まあ、たかがボールなのでそこまで痛くはないが。
「わりぃ、だいじょうぶかー?」
ボールを取りに来たヴィータがボールにぶつかったシンを見る。
シンはボールをとってヴィータを見る。
シンは黙ってヴィータに向かってボールを投げようとする。
そのときだった。
「ヴィータ、そろそろお昼にするよ。」
時間を見るとちょうどお昼時で、周りを見ると所々で既に昼食を食べている人たちもいる。
「みんなも、ちゃんとご飯は食べるようにね」
なのはの言葉に、わかりましたといって、一同は昼食を取ることになる。

「けど、まさか本当になのはが先生になるなんてねえ」
「ほんと、びっくり」
友人達はそんななのはを見て驚き、なのはもあはは苦笑いする。
「私自体がまだ未熟者なんだけどねえ」
だが、13歳で教導官になり、現在S+の能力をもつ魔術師などあまり聞いたことがないが……
「ティアー、お待たせー!」
その時、スバルはたこ焼きやら焼きそばやら両手にいろいろ持って皆のところへ戻ってきた。
二人は朝に調理をする時間がなく、このように近くにある出店で買うことにした。
「いやあ、たくさん人がいたけど、買えてよかったよ」
まあ、確かにこれだけいれば店も行列の少しは出来るだろう。
「おそい!」
ティアナはいつもどおりのツッコミを入れながらスバルが持っている食べ物の中から適当なものを手に取る。
スバルもホットドッグを手に取り口に入れる。
「あれ、二人とも向こうで買ってきたの?」
なのははさっきからスバルがいないと思っていたが、そういうことだったのかと納得する。
ちなみに、なのは達はちゃんと自分で作ってある。
なのはは自分の分だけだが、はやては勿論ヴィルケンも分も作っている。
696ガンダムし〜どD´s:2007/05/15(火) 21:52:42 ID:???
「やっぱりはやてちゃんののご飯はギガうまです!」
リィンはがっつきながらはやての料理を絶賛する。
「ほら、行儀が悪いからもっとゆっくり食え」
ヴィータの注意にはーいといって、リィンは姿勢を元に戻す。
「どうエリオ、キャロ。おいしい?」
フェイトは二人に自分が作った弁当の味を聞く。
二人はフェイトが作った弁当を食べて……
「はい、おいしいです」
エリオの言葉にほっとするフェイト。
作ってきたかいがあった。
ふと、スバルが思い出す。
「そういえば、朝台所見たら調理器具とかいろいろあったけど、誰か使ったのかな?」
そういえば、とティアナも思う。
自分達は料理などしていないし、チビたちを見ても首を横に振る。
残った人物は……
「なんだよ?」
六課のメンバーはどう見ても手作りという感じのパンを食べているシンを見る。
「それってシンがつくったの?」
フェイトの言葉にそうですよ、と頷く。
意外、といった感じでシンを見る一同。
まさかシンが料理を出来ようとは。
「なんですか、皆して俺を見て。俺だって料理ぐらいしますよ!」
実は、シンはトダカの家に世話になっているときに彼の妻アキから料理を教わった(ほぼ無理やり)のである。
アキによると、「料理ぐらい出来ないと独り暮らしは厳しい」かららしい。
こうして、シンの料理の腕はそこそこできるようになっていた。
シンが作ったパンに少し興味があるリィン。
「食いたければ食ってもいいですよ。まだたくさんありますし」
シンの言葉でリィンは喜んでパンを選ぶ。
ちなみにリィンが選んだのはジャムパン。
今日は時間がなかったのでパンの中身は出来るだけ最初から出来ているようなものをチョイスしている(簡単なものは作っているが)
「いただきまーす!はむ……」
リィンはパンと口へ運ぶ。
しばらくその味を堪能して……
「うん、おいしいです!」
リィンは満面の笑みでおいしいという。
おいしいといわれ、シンは少しうれしくなる。
例え料理でも、ほめられるとやはりうれしい。

こうして、意外と楽しく過ごせた昼食時間。
「おっしゃー、遊ぶぞリィン!」
「はいです!」
ヴィータとリィンはまた遊ぶためにボールを持って海に向かう。
やっぱガキは体力は底なしだなあと思うシン(機動六課の中で意外と少ない成人の一人)
というより……
697ガンダムし〜どD´s:2007/05/15(火) 21:54:42 ID:???
(半数が未成年以上っていうのはどうよ?)
まあそんなのは自分が考えることではないし、自分くらいの年齢の人は管理局でも良く見かけるが……
そのときだった。
「隣、ちょっといいかな?」
後ろを向くと、そこにはフェイトがいた。
どうぞ、とシンは言って、フェイトハそこへ座る。
ちなみに、今フェイトが来ている水着は露出度が高く、シンは微妙にどきどきしている。
まあ、今回の女性メンバーのほとんどがそんな水着なのだが……
少しどぎまぎシンを見て笑いつつ、フェイトは話す。
「4年前に会ってるけど、こうやって話するのは始めてだね」
フェイトの言葉にそうですね、と言うシン。
あの時はシンがかなり参っていて、自分のことで精一杯で人と話すなんて出来なかった。
ふと、頭に何かの感触があると思うと、フェイトが手をシンの頭の上にぽんと置く。
「それにしても背伸びたね。男の子ってやっぱり背が伸びるの早いんだね」
フェイトの言葉にガクッと来るシン。
まるで子供みたいな言い方だ。
「あの、さっきも言いましたけど……俺は既に成人してます。子ども扱いしないでください」
そうだね、とフェイトがいうが……
「けど、まだ未成年の私より年下だよね?」
うっとシンは何も言い返せないまま下を向く。
未成年の女性よりも年下の成人男性……微妙すぎる。
それにしても……
「ずいぶん気軽に話しかけますね……」
なにか、部下と話すよりも弟と話しているような間隔で話しているフェイト。
「一度、少しだけだけどシンは私が保護していたよね?」
少しといっても二日や三日ぐらいなのだが……
「けど、それだけで半分家族みたいなものだよ?」
それを聞いてシンはある確信をする。
彼女は大の世話焼きだということに。
まあ、それは4年前にある程度はわかっていたが……
「シンをトダカさんの引き渡した後も、何回か調子を聞いたりしたんだよ?」
それはシンも知っていた。
引き渡したとも彼女は自分を心配してくれていた。
「けど、管理局で働いているってわかったときはびっくりしたけどね。私はてっきり、オーブの軍に入ると思っていたから」
けど、とフェイトは付け加える。
「どうして管理局にいるって教えてくれなかったの?言ってくれれば世話とかしてあげたのに」
シンが管理局へ入ることを決意したとき、トダカはフェイトに連絡を入れようかと思ったが、シンはそれを拒んだ。
シンは、出来るだけ自分ひとりの力で強くなりたかった。
だから入学費以外はバイトなどで自分で払った(入学費も自分でためようとしたが、トダカがいつのまにか払っていた)。
シンはフェイトに内緒で管理局の学校で日々勉強をしていた。
フェイトもフェイトで執務官の仕事で忙しく、ライトニング分隊の隊員選抜のときもほとんどエリオとキャロを決めていたので、シンがいることに気付かなかったのだ。
698ガンダムし〜どD´s:2007/05/15(火) 21:56:10 ID:???
「そういえば、シンは泳がないの?」
フェイトにいわれ、シンは考えたあという。
「一人で泳いでも楽しくないでしょ?」
まあ確かに、とフェイトは苦笑いを浮かべる。
「じゃあちょうどいいわ」
シンは後ろを振り向くと、そこにはなのはとその友達がいた。
「ちょっとレースでもしない?」
なのはの友達の一人、アリサ・バニングスが提案する。
「は?」
あまりにも急なことに疑問符をつけるシン。
新アシンを半分無視するかのように話を続けるアリサ。
「だって、せっかく海に来たから泳ぎたいし、それだったらやっぱり数人で泳いだほうが楽しいじゃない」
シンは悟る。
だめだ、こいつに何言っても多分聞かない。
シンは今は局のほうにいるであろう二人の友人を思い浮かべる。
……幻影が笑うな手を振るな……
「わかったよ」
結局、シン、フェイト、アリサ、すずか、スバル、エリオの5人でレースが始まった。
何故この人数で邪魔にならないかというと、この海水浴は競泳用のスペースがあるからである。
その結果……
「はあ……はあ……あんたら早すぎ」
アリサは息を荒くして言う。
アリサの負けず嫌いで5回ほどしたのだが、ほとんどシンとフェイトの一騎打ちだった。
しかもシンがフェイトに3勝2敗と上回る。
「はあ…はあ…」
当のシンとフェイトもくたびれて、シンは大の字に倒れる。
思いっきり体を動かした後は気持ちいいし、勝てたのもうれしい。
子供時代に近所で水泳の連勝記録を持つ記録がシンにはある。
その時のシンは「将来はマリントルーパーになりたい」といっていたが、俺はどうでもいい話。
コウ楽しんでいるうちに日も暮れていくのであった。

「すぅ〜〜……」
日も暮れ、皆が家に帰る中、まだ家に着いていないのに寝ている人物が数名。
それはリィンフォース、ヴィータ、キャロの3名。
リィンはいつものリィンハウス(はやてのかばん)、ヴィータははやて、キャロはフェイトが抱えている。
「じゃあ、私はアリサちゃんと鈴鹿ちゃんを私の世界へ返したあと、休暇が明けるまで私もそこへいるから」
はやてとフェイトにそういって、なのはたちははやてと別れる。
臣達も今日は疲れたのでささと自分達の量へと戻る。
そのあと、シン達は自分達の寮に入った瞬間、自分のベッドで疲れて爆睡したとかしてないとか。
699ガンダムし〜どD´s:2007/05/15(火) 21:59:39 ID:???
投下完了。
次からはまた原作に近づけた話になるのであしからず。
次からは恐ろしいまでのねたの宝庫になるでしょう(今でも十分すごいけど…)

おまけ
ttp://www.geocities.jp/arcardseed/_gl_images_/793sh00001.jpg
試しにジャケットかいてみたけど……どこのギ○テ○・ギ○だよこれ……
しかもシンの顔変だし……
700通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 22:03:46 ID:???
>>699
乙です!
それなんて○ル○ィ・○アですかw
701通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 22:22:13 ID:???
今回も面白かったです
将来の夢は・・・声ネタ?
702通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 22:56:36 ID:???
GJ
おもしろかったです。
意外とシンとフェイトもつながりがあったんですね。
はやてとのからみがあるかと思いましたが、フェイトとのからみも
非常におもしろかったです。
703通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 23:07:57 ID:???
GJ
コーディであるシンにやや劣るくらいの運動能力ってフェイトすごいなw
でもフェイトも魔法で生み出された存在だし、やっぱり能力高いのかな。
704通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 23:13:01 ID:???
マリントルーパー・・・セネルじゃないか!
705通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 23:22:18 ID:???
セネルにはステラという恋人がいてだな…
どうでも良いが、ぼくらのって実はアスラン、キラ、シンの全員が揃ってたんだよな
706通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 23:29:07 ID:???
シャーリーもいたな、セネルつながり
後この板的には・・・ハリエットとジェイくらいか?
707通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 23:38:23 ID:???
ステラといい。カガリといい。シンは金髪に縁がある。
そうか!シンは金髪フェチだったんだな!(えー)
708通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 23:39:54 ID:???
>>707
レイを忘れるなよw
親友だぞ?
709通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 23:45:58 ID:???
どおりでルナに対してぞんざいだったわけだ
710通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 23:45:58 ID:???
シン「レイ。すまない。忘れてた許してくれるよな?」
レイ「気にしたい。凄く気にしたい」
711通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 23:51:17 ID:???
レイが切実だなw
712通常の名無しさんの3倍:2007/05/15(火) 23:53:05 ID:???
バンバン!(銃声)

シン「やめろレイ。親友がいるんだぞ!」
レイ「俺は許しませんよシン!その親友を忘れるなんて!」
713通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 00:16:12 ID:???
シン「渇いた叫びが〜」
714通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 01:12:26 ID:???
シン「金髪のキャラは俺のモノ。他は・・・まだどうでもいい」
715通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 01:28:07 ID:???
アースラのオペレーター?
716通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 01:31:22 ID:???
シン「金髪のキャラは全て俺のモノ。他は・・・まだどうでもいい」
717 ◆re/xFRJe6M :2007/05/16(水) 02:01:48 ID:???
無印世界にジュエルシードがバラ撒いてる設定として。
なのは:ヘリオポリス→連合→三隻同盟。
フェイト:ザフト→三隻同盟。
アースラ:オーブ→三隻同盟。
プレシア:ザフト→ジェネシス発射に巻き込まれ、その後は未定。

そのまま種死A'sクロスへ持っていく。
なのは:オーブ→AA→第3勢力(オリジナル)。
フェイト:オーブ→ザフト→第3勢力。
アースラ:オーブ→第3勢力。
はやて&ヴォルケンリッター:オーブ→第3勢力と敵対→闇の書暴走とその後は第3勢力。
種・種死ストーリーに出てくるキャラ:重要人物以外適当に生かしたり殺したり。
オリキャラ:未定

これだけ設定だけは考えられるんだが、文章にできない。
昔から作文は苦手なんだが、克服するなら今しかない?
本当にヘタクソでいいなら書きますが…。
718通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 02:08:04 ID:???
今しかないだろ、常識的に考えて
719通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 03:01:32 ID:???
絵も何も数をこなさなきゃ上手くならん
やるなら書け、うまくなりたければ書け
ダメだと思うところは素直に人に見てもらって批評してもらえ
意見を聞いて取り入れてしまえ
720シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/16(水) 03:57:05 ID:???
「フリーダム!!」
『Yes,クスィフィアス3』
「行くよ!ストラーダ!!カートリッジロード!!」
『エクスプロズィオール!』

集中する砲火の合間を縫い、降下してくるキラ。
腰部付属の砲芯が持ち上がり、カートリッジが左右一発消費される。
発泡スチロールをすりあわせたような、独特の音を立て放たれるそれは、物理的な破壊を目的とする魔砲。
地に着弾したそれは隆起を生ませ、逃げる六体のガジェットのうち、二体に破片が突き刺さる。

槍型デバイス、ストラーダ。エリオは一発のカートリッジを消費することで、魔力を尖端に集中させる。
発生するヴェルカ式の魔法陣。
ストラーダを頭上で回転させ、その勢いの力を利用しつつ、足場を数回切り刻む。真下を通るガジェット四体中二体が、エリオの破壊した足場に行き埋めになり、内二体は倒壊から逃れ、粉塵の中から姿を現した。
「潰れてろぉー!」
スバルが残りの二体の内一体を迎え撃ち、残りをシンが迎え撃つ。
「デスティニー!」
『ロードカートリッジ、パルマフィオキーナ』
シンがあてがう掌底、AMFが触れるが…、あくまでこれはただの掌底である。AMFを突抜、本体に触れるシンの掌底。
『バースト』
刹那に膨れ上がる膨大な魔力が掌底に集中し、同様に刹那に放出される深紅の光。光はガジェットを容易く貫通、シンが距離をとった同時に爆散した。

スバルは得意のシューティングアーツを駆使してガジェットを足で挟み、背後をとっての一撃。今回のガジェットはAMFの発生面が一つしかないため、全開にされないかぎり、後方への影響は少ない。
「あと四体!」

「へぇ〜、皆、よく走りますねぇ。」
「危なっかしくてドキドキだけどねぇ〜。」
シャーリーの言葉になのはは言う。
「デバイスのデータはとれそう?」
「いいのがとれてます。六機ともいい子に仕上げますよ!レイジングハートさんも、協力してくださいね!」
『オールライト』
721シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/16(水) 04:00:14 ID:???
「連続、行きます!フリード、ブラストフレア。」
チビ竜が放つブラストフレア。
一見、小さな火炎弾だが、その実、すさまじい熱量を秘めている。放たれたブラストフレアは地に着弾し、その炎と熱で二体のガジェットの動きが停止する。
「我が求めるは、戒めるもの、捕えるもの。
言の葉に答えよ、鋼鉄の縛鎖、連結召喚!
アルケミックチェーン。」中心の円を囲む、4つの小さな円を四角で結ぶ珍しい魔法陣。その囲まれた円の中から召喚されるアルケミックチェーンが、ブラストフレアによって足止めされているガジェット二体、さらに付近を通過した一体を捕獲した。

「ほぉ〜、召喚ってあんなこともできるんですね?」
「無機物操作と組み合わせてるね、なかなか器用だ。」
感心するなのは。

そして、その間に、建物の屋上から屋上へと移動していたティアナは、最後の二体に、自分のデバイスで狙いを定める。
「こちとら射撃型、無効化されて、はいそうですかって下がってたんじゃ、生き残れないのよ!」
そう叫びつつ、カートリッジを消費。
魔法陣を展開する。
銃口の先に発生するオレンジ色の魔力。
(スバル、シン!上から仕留めるから、そのまま追ってて!)
(おうッ!!)
(りょーかい!)
スバルとシンがガジェットを追う。

シャーリーは再び魔力弾を放とうとするティアナに驚いた。
「魔力弾!?AMFがあるのに?」
『いいえ、通用する方法があります。』
レイジングハートの言葉に頷くなのは。

慎重に狙いを定めるティアナ。その魔力弾を包もうとする膜状の何か。
(攻撃の単体を無効化フィールドで消される膜状バリアに組み込む。
フィールドをつき抜ける間だけ、外郭がもてばいい…。そうすれば、本命の弾はターゲットに届く。)

「フィールド系防御をつき抜ける、多重弾膜射撃。AAランク魔導士のスキルなんだけどなぁ…。」
「AA!?」
なのはの呟きに驚くシャーリー。ティアナの魔導士レベルは陸戦Bだ。
本来ならば出来ないはずの高等テクニックである。

(固まれ!固まれ!固まれ…固まれぇ!)
魔力弾を外皮が徐々に覆っていく。やがて、全てを包み込み、そして
「バリアブル・シュートォ!!」
放たれた魔力弾はガジェットを追うシンとスバルを追い越し、一体に着弾。
AMFの効果により、バリアを消失させるが、魔力弾本体までは消されず、貫通。
そして、残った魔力弾をティアナは巧みにコントロールし、最後の一体をAMFを展開する前に撃破した。
722シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/16(水) 04:02:51 ID:???
「ティア!ナイス、ナ〜イスだよ、ティア!
や〜ったね、さっすがぁ!!」
はしゃぐスバル。
一方、当のティアナは疲労困憊していた。
なので、息も絶え絶え呟く。
「はぁっはぁっ…スバル…はぁっ…うるさい…!」
屋上に仰向けで大の字に寝転がる。
「これぐらい…当然よ…。」そういい放ったティアナの顔には、どこか満足気な表情をしていた。

夜。
スバルはソファによりかかり、ティアナとキャロは寄り添うように、エリオとキラは壁にもたれて、着替もせずに訓練服のまま眠っている。あのあとも、なのはによる訓練が続いた。
皆、グロッキー状態でフラフラになりながらこの部屋までたどりついた。
ただ一人、シンだけはベランダのようなところに出て、コーヒー片手に夜風に当たっている。
色々なことがありすぎて、ごちゃごちゃになった思考をまとめる為にこうしている。
今は最終段階でまだ思い出せていない、フェイト達のことを思いだそうと躍起になっているところだ。
風が吹く。
一口コーヒーをすする。
「フェイト…テスタロッサ…ハラオウン…か…。」
それから三十分がんばったが、思い出せなかった。
723シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/16(水) 04:05:42 ID:???
第三話 ファーストアラート
075年 五月 AM5:45 時空管理局遺失物管理部 機動六課隊捨 玄関前
エリオは訓練前の柔軟を行っていた。
その上をキャロの竜であるフリードが飛んでいるのだが、キャロというか、女性隊員はまだ表に出てきていない。フリードはゆっくりと翼を羽ばたきながら地に足をつける。
「おはよう、フリード。」
フリードに気付いたエリオがそういうと、フリードは嬉しそうに目を細め、キュックル〜〜と鳴いた。
「おはよーエリオ。」
「あっ、おはようございます。シンさん。」
おぅっといいながら、エリオの隣に並んで一緒に柔軟を始めるシン。
「おはよう、エリオ君、シン君。」
続いてやってきたのはキラ。
「おはようございます。」
とエリオが言い、
「おはよう。」
シンが言う。この一ヶ月で、シンとキラは少しは仲良くなっていた。まず、挨拶はするようになったし、訓練中には連携もとれる。
最初の頃からすると、態度も一目瞭然だ。
ただ、やはり、柔軟はエリオを挟んでシンとは反対側でするのであった。

しばらくすると、ティアナ、キャロ、スバルがやってくる。
一通り挨拶をしてからスバルが
「今日もやるぞぉ!!」
「「オー!!」」
掛け声をかけ、キャロとエリオが拳を振り上げる。
ティアナとシンは無反応。キラはそのギャップをみて苦笑いしていた。

「はい、せいれーつ!!」
なのはの掛け声に、皆が集まる。擦り傷と誇りを被り、息を切らすスバル、ティアナ、キャロ、エリオ。
さすがに一ヶ月もするとコーディネイターの二人は慣れてきたのか、少し息を切らしているキラと全く涼しい顔をしているシン。
ティアナは二人を見て何で涼しい顔してんのよ?
って感じである。
「さて、これで早朝訓練は終わり、ラスト一本。皆まだ、頑張れる?」
六人は元気よく、覇気の篭った返事をする。
「じゃあ、シュートイベーションをやるよ?
レイジングハート。」
『All right, アクセルシューター』
なのはの足元に桜色の環状魔法陣が発生。周囲の空間に発生する数多の魔力弾。
「私の攻撃を五分間、被弾無しで回避しきるか、私にクリーンヒットを入れればクリア。
誰か一人でも被弾したら最初からやり直しだよ?
それから、シンとキラの二人は空中戦ができる分、私もちょっとだけ本気を出すからね?
さぁ、頑張っていこう!」
724シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/16(水) 04:12:30 ID:???
「このボロボロ状態でなのはさんの攻撃を五分間捌き切る自信ある?」
「ない!」
ティアナの質問にスバルはきっぱりと答えた。
「同じく。」
エリオもスバルに同意見だ。
「じゃあ、なんとか一発いれよう。」
ティアナがデバイスを持つ手に力を込める。
「よぉし、シン、エリオいくよ!」
「はい!スバルさん。」
「わかった」
ストラーダを、アロンダイトを構えるエリオとシン。

「準備オーケーだね!じゃあ、いくよ!!」
なのはが腕を振り上げ、振り下ろすと一斉にアクセルシューターが発射される。
「全員!回避!!散会!」
ティアナの掛け声に一斉にその場から飛び退く全員。桜色の光弾が地に着弾すし、粉塵を巻き上げる。
キラはそのまま翼を展開して飛翔。シンはバックステップで回避、着地後、今度はなのはに向かって跳躍する。
「デスティニー!カートリッジロード!」
緋色の翼が展開され、鮮やかな光が噴射される。
「へぇ〜、早いねぇ。でも…レイジングハート!」
『All right』
追加のアクセルシューターがシンの行く手を阻む。
「くっ!」
「シン任せて!!」
突然の声と共になのはの背後へと繋がる青い道。
「ウィングロード?スバル?」
「はぁぁああ!!」
リボルバーナックルを振り上げるスバルを視界に捕える。直ぐ様なのははアクセルシューターをコントロール。
スバルへと狙いを定めると同時、後方の廃ビルの中からこちらを狙っているティアナにも狙いを定め、放つ。
しかし、二人が突如として姿を消す。
「フェイクシルエットか…やるなぁティアナ。」
『Master!』
レイジングハートが警告。なのははとっさに後退する。直後に目前を駆け抜ける蒼い閃光。
「うん、いい狙いだ。キラはホントに正確な射撃だね。」
呟きつつ、なのはは腕を横に振り、アクセルシューターの8つを半分ずつシンとキラに向け放つ。
直後に再び出現するウィングロード。
今度は本物だった。
スバルのリボルバーナックルを受け止め、キラとシンに向け放ったアクセルシューターの二発にスバルを狙わせる。

一方、アクセルシューター三発に追われているシン。なのはと、レイジングハートによってコントロールされているそれは、鋭い射角でシンを狙い打ってくる。
『CIWS』
アクセルシューターからある程度距離をとった後、魔法陣を展開。
アクセルシューターと同型の魔力の粒を複数練り上げ、一斉射撃。
三発全てを破壊する。
725シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/16(水) 04:15:42 ID:???
「おっとと…、うわぁ」
と悲鳴をあげているのはスバルである。アクセルシューターを避けた際に、ウィングロードでバランスを崩し、落下しそうになったのでそんな声をあげたのだ。
さらに、背後には迫り来る二発のアクセルシューター。
「ば、馬鹿!危ない!スバル、何やってんのよ!!」
「ごめ〜んティア、撃ち落としてぇ〜。」
と迫り来るアクセルシューターから必死で距離をとろうと疾走するスバル。
「あぁ〜、もう…。今撃ち落とすから!」
狙いを定め、トリガーを引くと、ポシュッと間抜けな音をたて魔力が霧散した。
「何で、私ってばこんなときに…。」
消費したカートリッジのリロードを慌てて行うティアナ。
リロードを素早く行い、アクセルシューターに狙いを定めトリガーを引く。
それを合図に跳躍するスバル。アクセルシューターはそのまま通り過ぎ、さらにティアナの射撃魔法がアクセルシューターを撃墜した。

「フリード!」
主の声にキュックル〜と返事をし、ブラストフレアを二発連続で口から吐き出す。
可愛いらしい姿の外見とは裏腹に、とんでもない破壊力をもつ火炎弾が死角からなのはを狙うが、さすがは管理局のエースオブエース。難無く回避。
『Caution!』
なのはが振り向いた先に現れる、ストラーダを振り上げるエリオ。
だが、なのはは冷静に対処。
ラウンドシールドを発生させ、押し返すと再びアクセルシューターを発生させる。
焦るエリオ、今は空中。狙われれば確実に被弾してしまう。なのはのコントロールによる4つのアクセルシューターがエリオを囲むように射出された。
目を閉じるエリオの腕を誰かが掴み、引っ張りあげる。
キラだった。
「しっかり捕まっててよ!」
言うやな否や、加速するキラ。背後にはアクセルシューター。エリオはキラの首に必死でしがみつく。
追尾してくるアクセルシューターを振り払うため、急減速して避け、止まる。
「我が魂は疾風の翼、若き早騎士に駆け抜ける力を!」
『ブーストアップアクセレレイション』
そこへ、キャロからの強化魔法がエリオのストラーダにかけられる。
輝きを増し、バックファイアから溢れ出す閃光。
726シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/16(水) 04:19:03 ID:???
『パルマフィオキーナ』
アクセルシューターを撃墜し、上がった爆煙をアロンダイトで切り裂き現れるシン。
ティアナの射撃、フリードのブラストフレアを避け、スバルのリボルバーナックルでの一撃を防御するなのはは、取り合えずスバルを障壁で押し返す。
パルマフィオキーナを障壁で防御するわけにはいかない。
『Master,』
なのははシンを見据える。しかし、レイジングハートが警告したのはシンではなかった。
なのはの頭上を影が覆った。雷の様に急速降下してくる蒼天の剣。
それがなのはに障壁をはらせ、動きをとめさせた。
そして、反対側には掌底をつき出すシンの姿。
なのはは迷わず障壁を左右に展開する。
右にキラ、左にシン。
だが、キラはアクセルシューターから逃れるため、自ら後退。
『バースト』
なのはの鉄壁の障壁が砕け散り、桜色の魔力が宙に霧散し、シンとなのはが至近距離で交差する。
手を伸ばせば届く、そんな距離だ。
体勢を崩したまま、無理矢理アロンダイトを振るうが、レイジングハートに受け流される。
『シュペーアアングリフ』
声。
人の口から発せらるのとは違う声。
いつのまにか先程のシンと同方向に現れたエリオが電光石火のスピードでなのはに突撃を仕掛けてきている。
シンはその場から待避する。なのははエリオを迎え撃つためレイジングハートを構え、自らも攻撃を行うため向かっていった。
場に緊張が走る。
当たるのはどっちの攻撃か、この攻撃が当たらなければ体力的に次はない。
キャロ、キラ、スバル、シン、ティアナの五人が見守るなか、二人の攻撃がぶつかり合い、爆煙をあげる。
煙の中から放り出されたエリオが、言うことを聞かない足を酷使し、何とか着地した。
煙が晴れ、その場に空中で浮遊するなのはのバリアジャケットにストラーダによる損傷があった。
ジャケットの胸部が破れ、インナースーツが剥き出しになっている。
「んっ、合格だよ。」
エリオ、キャロ、スバル、ティアナ、シン、キラが歓声をあげ、エリオはシンに頭をワシャワシャと乱暴に撫でられていた。
スバルとティアナは手を取り合って、キラとキャロはお互いに視線合わせ、微笑んでいる。
「それじゃあ、一旦集合しようか。」
パタパタと走ってなのはの前に集合する六人と一匹。その間に、なのはは武装を解除する。
727シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/16(水) 04:21:37 ID:???
「皆、チーム戦にも大分なれてきたね?」
「はい、ありがとうございます。」
なのはに成長を認められ嬉しいのか、六人とも笑顔だ。
最初に異変を察知したのはキャロのチビ竜、フリードである。
「どうしたの?フリード?」
「何か焦臭いような…。」
キャロとフリードやりとりをみていたエリオが辺りを見回す。
「言われてみれば…」
キラも同様に…。
「そうだな。」
シンも同様だ。するとティアナが原因を発見した。
「スバル、あんたローラー。」
「ほぇっ?」
と間抜けな声をあげながら自分のローラーブーツへと視線を落とすと、何だかヤバいことに煙が上がっていた。
「しまった〜、無茶させちゃった〜。」
スバルがブーツを脱ぎ、胸元に抱きしめる。
スバルの事をある程度知っているティアナはともかく、他四人はそんなスバルの行動を意外そうな表情で見ていた。
「オーバーヒートかな?
あとでメンテスタッフにみてもらおう。」
「はい…。」
「ティアナのアンカーガンも結構厳しい?」
「ぁ、はい、騙し騙しです…。」
成程、二人のデバイスは相当ガタがきているらしかった。
「皆、訓練にも慣れてきたし、実戦用デバイスに切り替えかなぁ〜。」
それから、
「キラとシンのデバイスには追加プログラムがあるから、今、私に預けてくれる?」
キラとシンは頭の上にはてなを浮かべながら、ただの飾りになったデバイスをなのはに渡した。
「それじゃあ、戻ろっか?」
なのはの言葉に、皆笑顔でうなずく。
こうして、長い早朝訓練は終わりを告げた。
728シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/16(水) 04:33:47 ID:???
投下終了です。

さて、どうでしたでしょうか?
六人+一匹対一人、しかも皆が皆、動きまくるので表現が相当難しかったです。
思いきってバッサリと省いてオリジナルで書いた部分もあります。気に入らなかったら、ごめんなさい。

次回はカリムさんとはやての会話が中心になります。うまく進めば、出撃までかけるかもです。

ところで、変身描写って重要ですかね?
シン「次回!俺の変身シーンにご期待下さい!」
729 ◆re/xFRJe6M :2007/05/16(水) 06:18:31 ID:???
…。
分かりました。
多少時間がかかるかと思いますが…。
知識が無印なのは5話までとA's1話までなのでYouTubeで学習してからになりそうです…。
友人に聞くってのも手ですが…。
種・種死は全話見ていますが、TVに出てない隊の名前や歴史が中途半端です。
その辺は悪しからず。
その上、俺携帯廚。文章が途切れ途切れになったりしちまう。
PCやってると親に怒られる。
一応対応策はあるが「作文の練習にPCを使ってる」の一つだけ。
何かいい手ないかなぁ…。
730通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 06:38:13 ID:???
神隠しさんGJ!今回も面白かった
731通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 08:42:56 ID:???
神隠しさん、乙なの!

広域精密射撃が可能なキラがいる分、いい勝負になると思ってたんだが……。
アクセルシューターで牽制されてて、フルバーストの体勢をとる間を見つけられなかったのかな?
まあ、撃ち落とせても、連射速度で負けそうだけど。

デスティニーとフリーダムの追加プログラムにwktkしつつ、次回投下待ちしてます!
732通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 10:02:21 ID:???
皆さんに質問なんですが、StSどう書けば良いでしょう?
ようつべで著作権犯してまで見るのもあれですし、DVD取れる環境もありませんし…書きたいんですが本編と矛盾しないかと不安で不安で
733通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 10:09:01 ID:???
ビデオとかとれないの?もしくは本編を欠かさず見るとか。
本編との矛盾は別にあってもいいんじゃないかな。
SSだし作者さんのオリジナルが出るのはありだろうし。
734通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 12:25:00 ID:???
むしろ放送してるのをそのまま文字化したほうが取り返しのつかない矛盾が生まれやすかったりするよね
735通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 15:16:08 ID:???
717
なのは達がテロリストの味方するのは、なんかなぁ
まあ、あの世界での勝ち組は電波女の騎士団しか無いから仕方ないのかなぁ
736通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 15:27:12 ID:???
>>732
英語字幕でXviD形式のものがダウンロードできるサイトがあるにはあるけど、
確かにここで出すような場所じゃないわな。
放映されてから英訳字幕作るまでのラグは当然発生するし。
# さっき覗いたら昨日付で6話が公開されてたw
737通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 16:22:56 ID:j2bjYGqz
>732
てか、そういうのは自分で何とかしようぜ?
他の職人さんたちだって、そこら辺は自分で何とかしてるんだからさ。
小説買ったり、ビデオ借りたり、コミック買ったり、公式サイトみたり、方法は色々あるだろ?
738通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 17:07:29 ID:???
>>735
いっその事なのは達で被災者の保護・救助を目的とした第四勢力を立ち上げてやれば良いのでは?
739通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 17:08:59 ID:???
>>737
3期の場合コミックは意味ないぞ。やってんの15歳当時の話だし

DVDもまだ出てないしな。台詞がちょっと違うくらいはまあ、許容しようぜ
740通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 19:01:20 ID:???
シン「運命って信じるかい?君と出会ったこそが僕に取っての運命なのさ。
君の名前のようにね」
741通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 19:40:46 ID:???
>>740
フェイト「悪いけど、僕にはそういう趣味はないんだ…他を当たってくれるか?」
742通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 19:42:48 ID:???
シン「つれないねえ。だけど。僕はそこに惚れたのさ。」

頭を打ったようだ
743運命の子と最強を目指した少年:2007/05/16(水) 20:45:42 ID:???
今日投下できるからな〜
無理だったら明日かな〜
744ガンダムし〜どD´s:2007/05/16(水) 21:34:05 ID:???
また悪いんだけど、ちょっとアンケートを。
題はそのまま。
なのはさんたちもモビルジャケット着せて宇宙で大暴れさせるかさせないか。
……場合によっては恐ろしいネタばれになるけど(まあ個人のssだしいっか)
745通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 22:05:02 ID:???
なんでだろう
オーキス(ハルコンネンII?)を装備したなのはさんが見える…
746通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 23:18:49 ID:???
>>744
反対に一票
747通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 23:36:04 ID:???
>>744
反対だなあ・・・
748運命の子と最強を目指した少年:2007/05/16(水) 23:40:51 ID:???
運命の子と最強を目指した少年
    第五話

:なのはが襲われてから数時間後

・八神家

夕食が終わり、はやて達がリビングでくつろいでいる所に、シャマルが入ってきた。
「はやてちゃん、お風呂の支度出来ましたよ」
「うん、ありがとう」
「ヴィータちゃんも一緒に入っちゃいなさいね。」
「はーい」
新聞を読んでいたシグナムが顔を上げ
「あすは朝から病院ですから、夜更かしはしませぬように」
シグナムの忠告に
「はーい」
はやては笑顔で答え、
「また夜遅くまで漫画を読んた挙句、寝ぼけて塩と砂糖を間違えるなんてシンプルなミスはゴメンだぞ」
目は雑誌を見ながらのカナードの忠告に
「も・・もうそんなことせぇへんよ〜!」
はやては頬を膨らませながら答えた。
シャマルははやてを抱え、ヴィータと風呂場に向かい、リビングの扉がしまった時、
「今日の戦闘か」
タイミングを待っていたかのようにザフィーラがシグナムに問いただした。
「聡いな、その通りだ」
そういい上着をはだけ傷を見せるシグナム
「お前の鎧を貫いたか」
「清んだ太刀筋だった。良い師に学んだのだろうな、武器の差が無ければ少々苦戦したかもしれん」
「ほう、お前が認めるほどの敵だったのか」
カナードの問いに
「ああ、そこらの魔道師よりは骨があった」
「嬉しいか?好敵手が出来て?」
「嬉しくないといえば嘘になるな。だが今の状況では嬉しがってはいられまい」
「フッ、そうだな。それに、お前は負けないだろう」
「そうだな」
シグナムは外を見渡し
「我ら、ヴォルケンリッター。騎士の誇りにかけて」
749通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 23:42:05 ID:???
つーかなのは達ってあのままでも宇宙で行動できそうな気がしないでもない
750運命の子と最強を目指した少年:2007/05/16(水) 23:42:35 ID:???
・海鳴市マンション

「プレア君、その荷物はそこに置いて〜」
「わかりました」
エイミィの指示で荷物整理を行うプレア
今回の事件、「闇の書」の操作はアースラーが担当することとなった。
だが、アースラーは整備中で、他の艦船も2ヶ月先空きが無いという状況、
そこでリンディは臨時の司令部をなのはの保護をかね、なのはの家の近所に置くことにした。
当然プレアも同行することなり、今はエイミィの指揮の元、引越しの手伝いを行っていた。
その時鳴るチャイム
「誰かな」
「僕がいきます。エイミィさん、これここに置いときますね」
そういい玄関に向かうプレア、そこには
紫の髪の大人しそうな少女と、
金髪の髪の勝気そうな少女がいた。
プレアの登場に多少混乱する二人、だがプレアは察し、
「なのはちゃんのお友達ですか?」
笑顔でそう尋ねた。
「はい、そうです」
紫の髪の少女が答え
「で、あなたは?」
金髪の少女が尋ねた
「僕はプレア・レヴェリーといいます。今なのはちゃん達をを呼んできますね」

数分後
・喫茶翠屋

「へ〜、プレアってリンディさんの親戚なんだ」
アルフ(子犬フォーム)を弄りながらアリサは興味深げに尋ねた。
「はい、両親の都合で、しばらくは一緒のマンションに住むことになっています。遠い親戚なので会うのは初めてですけど」
「緊張とか、しなかった」
「緊張はしました。ですが皆さんとてもいい人でしたから、緊張していた自分が恥ずかしかったです」
リンディの計らいでお茶をすることになったなのは達は
軽い自己紹介の後、なのはの家族が経営する喫茶店に向かい
ジュースを飲みながら雑談をしていた。
その時、普段着のアレックスが二つの荷物を抱え現れた。
751運命の子と最強を目指した少年:2007/05/16(水) 23:44:14 ID:???
「これからしばらくご近所になります。よろしくお願いします」
リンディは頭を下げ
「ああ・・いえいえこちらこそ」
桃子は笑顔で答え
「どうぞ、ごひいきに」
商売根性を忘れない士郎が頭を下げ答えた。
「フェイトちゃんとプレア君、3年生ですよね、学校はどちらに?」
士郎は尋ね
「はい、実は・・・」
リンディが答えようとしたとき、
アリサとすずかとなのは、箱を持ったフェイトとプレアが店に入ってきた。
「リンディ提と・・・リンディさん」
「はい、何?」
「あの、これって・・・」
プレアとフェイトが持ってる箱には、真新しい制服が入っていた。
「転校手続きはとっておいたから、週明けからなのはさんのクラスメイトね」
「あら〜素敵」
「聖祥小学校ですか、あそこはいい学校ですよ。なあ、なのは」
「うん!」
フェイト達と学校に行くのがよほどど嬉しいのか、なのはは満面の笑みで答えた。
「よかったわね、フェイトちゃん、プレア君」
フェイトは顔を箱で隠しながら
「あの・・・えと・・・はい・・・ありがとう・・ございます」
顔を真っ赤にし、答えた。
だが、プレアはすごく申し訳なさそうな顔で、
「あの・・・ここまでしてもらうまでは・・・よろしいのですか?」
遠慮気味に尋ねた。
「子供が遠慮するもんじゃないぞ」
士郎はプレアの肩に手を置き、答えたが
「ですが・・・出会ったばかりの僕に・・・・そこまでしてもらうわけには・・・・」
その時、煮え切らない態度のプレアにアリサが動いた。
「あのね、なに遠慮してるの!リンディさんの行為を無駄にする気!ソッチの方が失礼よ!!」
制服をプレアに無理矢理押し付けたあと、数歩後退し、そして「ビシッ」とプレアに指を指しアリサは叫んだ
「アンタがこんなんじゃフェイトも受け取りづらいじゃない!素直に受け取りなさい!!」
アリサの大声に静寂に包まれる翠屋。
今になって大声をあげたことにに赤面するアリサと、ポカンとするプレア。
そしてプレアは小さく笑い出した。
「な・・なによ!!?」
顔を真っ赤にしながららプレアに突っかかるアリサ。
「そうですね・・・・アリサちゃんの言う通りですね」
そしてリンディの方を向き
「リンディさん、本当にありがとうございます」
深々と頭を下げた。
「どういたしまして、士郎さんもいってたけど、子供が遠慮するものじゃないの」
リンディは笑顔で答え
「はい!」
プレアは元気よく返事をした。
752運命の子と最強を目指した少年:2007/05/16(水) 23:45:23 ID:???
・八神家

「カナード〜、暇だから遊びにきてやったぞ〜。ってなにやってるんだ?」
ノックもせず、ドアを勢いよくあけたヴィータが目にしたのは、シャマルのようにカートリッジを作っているカナードの姿だった。
「見ての通り、カートリッジを作ってる最中だ。ちなみに、俺は忙しい」
「カートリッジはシャマルが作ってくれるだろ?」
ヴィータは疑問に思ったことを口にしたが、何を悟ったのか、急にニヤケ
「ああ〜、あの『札束ステック窓』って、ばしばしカートリッジ使うからな〜、シャマルに怒られたんだろ?」
ヴィータの問いに
「半分外れで半分当たりだ。確かにこれは『ザスタバ・スティグマト』専用だが魔力を儀式とやらで圧縮してはいない」
カナードは1つ作って見せ
「ただ魔力を入れているだけだ。こうして事前に魔力を入れておけば戦闘のときに自身の魔力を消費しせずに済む」
ちなみに「『札束ステック窓』ではなく『ザスタバ・スティグマト』だ」ときっちり訂正をするカナード。
「自分の魔力やシャマルが作るカートリッジは使わねーのか?たしかナイフは使ってたような・・・」
「ああ、カートリッジはロムテクニカとフォルファントリーに使用している。ただ、お前達とは多少使用方法が違うがな

カナードの戦闘スタイルは、自身の魔力は防御と身体強化、
武器はほとんどをカートリッジで補っている。
カートリッジの使用方法も多少違い、
シグナム達のように、カートリッジをロードし、瞬間的な威力強化をするのではなく、

(その場合、『攻撃で使用する魔力+カートリッジロードで発生する魔力=威力は上がるが、自分も魔力を消費する』)

電池のようにカートリッジから魔力を供給しているのである。

(その場合、『カートリッジの魔力−攻撃で使用する魔力=カートリッジから消費するため、自分の魔力消費はほぼゼロ』)

そのため攻撃に魔力をほとんど使用することなく
その分を防御と身体強化に魔力を割くことができる。
753運命の子と最強を目指した少年:2007/05/16(水) 23:47:23 ID:???
「まぁ、自分の魔力でも攻撃は可能だ、だがその分の魔力を俺は防御と身体強化に回してる」
「防御ってあの、あ・・・あ・・『アルミ幽霊趣味エル』のことか」
「ああ、アルミューレリュミエールは防御力が高い分魔力消費が激しいのでは」
ちなみに『アルミ幽霊趣味エル』ではなく『アルミューレリュミエール』だときっちり訂正をするカナード。
「ってことは攻撃はカートリッジの魔力頼みってことか?」
カナードはカートリッジを作る手を止め
「いや、攻撃に自分の魔力を全く割いてないわけではない。無理矢理威力を強化したり、ザスタバ・スティグマトに特殊効果を付けたりするときには消費する」
「特殊効果?」
「攻撃用の魔力弾を無効化フィールドやバリアを中和する膜状バリアで包む多重弾核射撃弾などだ」
「・・・・どういうこった?」
「簡単に言えば無効化フィールドやバリアを張ってる敵に対しての処置だ、それらのバリアやフィールドを張る魔道師相手には役に立つ」
「・・・めんどうだな、力づくで破ればいいのに」
「まぁ、バリアを力づくで破る方法もあるが、威力が高すぎて敵の命が危ない」
「あのザフィーラのときにやったナイフ爆発は?」
「あれはある意味使い捨ての技だ。威力は確かにあるが、ロムテクニカが使えなくなる」
「・・・・微妙に中途半端だな」
「まあな、だがロムテクニカは供給される魔力をナイフサイズにまで圧縮している。リーチは短いが威力はある」
「そういや、ザフィーラのシールドに『刺さった』もんな」
「それにカートリッジロードを全くしないわけではない。あの瞬間的な威力強化は捨てがたいのでな、フォルファントリーにのみ使用している」
「ふ〜ん・・・色々考えてるんだな、カナード」
素直に感心するヴィータ。
「ハイペリオンやお前達の知識のおかげだ。ところで暇なら手伝え」
手伝いを要求するが
「やだよ、めんどくさい」
拒否するヴィータ
「10個製作でガー○チョコレート3枚でどうだ」
「やる!!」
即答するヴィータ
・・・・・・・単純である・・・・・
754運命の子と最強を目指した少年:2007/05/16(水) 23:50:39 ID:???
・同日時深夜

海鳴市にあるビルの屋上
そこにはヴィータ以外のヴォルケンリッターとカナードがいた。
しばらくし、屋上の扉が開き、ヴィータが現れた。
「・・・・きたか」
「うん」
「管理局の動きも本格化してくるだろうから今までのようにはいかないわね」
「遠出をするしかあるまい、離れた世界で収集をする方が安全か・・・」
腕を組み、フェンスにもたれかかっているカナードが答えた。
「あと、何ページ」
「340ページ、あの白い服の子でかなり稼いだわ」
「よし、半分は超えたんだな、ズバっと集めてさっさと完成させよう」
ヴィータは真面目な顔で
「そんで、ずっと静かに暮らすんだ・・・皆といっしょに」
ここにいる全員が無言で答えた。
「・・・・・・・・・行くか、もうあまり時間も無い」
「ああ・・・・いくぞ、レヴァンティン!」
「導いて、クラールヴィント」
「やるよ、グラーフアイゼン!」
「ハイペリオン、俺に力を!!」
騎士服に身を包む4人。
「それじゃあ、夜明け時までに、またここで」
その言葉を合図に海鳴市に5つの光が輝いた。
755運命の子と最強を目指した少年:2007/05/16(水) 23:51:37 ID:???
こんばんわです、投下終了です。
感想をくださった皆様、ありがとうございました。
プレアですが、年齢はわからずじまいでしたので
なのは達と背格好が同じだな〜→9歳にしちまえ→小学三年生だな〜→フェイトと一緒に転入させてしまえ
ということで・・・・・ゴメンナサイorz
あと「今日投下できるからな〜」と書いてしまいましたが
「今日投下できるかな〜」と書く筈でした。ふてぶてしい態度でゴメンナサイorz

>>744
私は反対ですね。
やはりモビルジャケットはシン達専用のスキルってことで・・・。

756通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 23:52:40 ID:???
一応Wikiだとプレアの年齢は推定12歳?となってる
俺は14歳くらいだと思ってた
757通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 23:54:45 ID:???
ごめん?は付いてなかった
758通常の名無しさんの3倍:2007/05/16(水) 23:55:23 ID:???
プレアきゅん、風花と年齢ネタやってなかったか…(←手元に本がない

投下乙
759通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 00:03:32 ID:???
>>755
乙なの!
カナード、理解力あり過ぎw

>>744
シン達CE世界出身者の固有スキルにした方が、なのは達との違いが出て良いかと。
760通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 01:39:05 ID:???
>>744
というか、なのはさんがモビルジャケット使えたらシンの存在意義がなくなるような・・・
761りりかるシード StS:2007/05/17(木) 07:01:54 ID:???
第2話 特訓

「ふぅ…」
シンは汗を拭く。
あれから一週間がたつ。
その間もフェイトとの特訓はずっと続いていた。
特訓の成果から今シンは、基本的な魔法の大半を覚え、初等の魔法では最高レベルとも言われている飛行まで自在に操れる域に達している。
この一週間で彼はずいぶんと成長したと言えよう。
見習いの魔導師が徐々にではあるが、魔導師としての階段を登りつつあるのだ。
自販機まで歩いていき、飲み物を買うとごくごくと一気に飲んでいった。
「今日の訓練はここまで。私はこれから知り合いに会いに行くんだけど…そうだ!シンも一緒に来る?ついでだから、シンのことも紹介したいと思うの」
「はぁ?」
シンは呆気に取られていた。
無くなった缶をゴミ箱に向かって投げ捨てる。
カランと小さな音を建ててゴミ箱へと吸い込まれた。
─知り合いに会うのに、俺が居て良いのかよ。
「大丈夫。会うのは昔からの友達だから。そんなこと気にしないよ」
シンのそんな感情を察したのかフェイトはフォローする。

「それじゃ行こうか」
「あっ…」
シンは強引に連れて行かれた。
─有無を言わさずかよ。
そんなことを思いながらもシンは笑う。
─こういうのも良いかもしれないな。

心のどこかでそう考えていた。


手を引っ張られながらの行動だったためにシンはずっと顔を伏せなければならなかった。
シンはよく見ていなかったがクスクスと周りの人間が笑っていたかのように感じていた。
シンのそんな気持ちを知ってた知らずかフェイトはいつも通りに歩く。
「なっなぁ…フェイトさん、手離してくれないか?」
顔を真っ赤にしながらシンは言う
「ダメ、離したらシン逃げるでしょ」
「だっ、だからって」
それ以上の抵抗は諦める。
どうせ、このままでいるならさっさとついて欲しかったからだ。
762りりかるシード StS:2007/05/17(木) 07:04:41 ID:???
俯いたまま歩くシンと堂々と歩くフェイトの姿は対照的であった。
食堂につくと手を振るものがいた。
フェイトもシンと手を繋いでない方で振り返す。
「久しぶりやな、フェイトちゃん。そっちの子がこないだ話しておった子か?」
恥ずかしそうに俯くシンの姿を見て、クスクスと笑う。
───しゃべり方変だな。
C・E世界にもキングT@KED@のように関西弁を使うものはいたが、シンは彼とは面識もなく、当然知るはずもない。
C・Eにはすでに日本は存在しないので大阪弁を使うものなど稀なのである。
「そうだよ、この子が異世界から飛ばされてきた子」
「そっか、私は八神はやてや。よろしくな」
「よっ、よろしくお願いします。俺はシン・アスカです」
声が裏返っていた。
手を引っ張られているところを見られたという恥ずかしさが強かったからだ。
「あはは、そんなガチガチに緊張しなくてもええんよ」
はやては笑いながら言う。
「そういえば、なのはは?」
「少し遅れるとか言ってたよ。戦技教導が忙しいらしいんよ。まっ、二人とも座ってもええよ。立ってても疲れるだけやないか」
はやての言葉に甘え、シンとフェイトは席につく。
しばらく、時間がたつ。
フェイトとはやては何かを話し込んでいたが、専門的な話しのようでシンにはそれが何かは分からない。
シンは退屈そうにジュースを飲んでいた。
横目でフェイトとはやてのことを見るが真面目そうな表情で話してた。
「あっ、ごめんシン。私達だけで話し込んでいて、退屈だったでしょ?」
そんなシンの様子に気づいてフェイトは言葉をかける
「いえ、別に大丈夫です。俺のことは気にしなくても」
「そういうわけにもいかないんやで。私達もこうやって話してても結構気まずうなるんやから」
3人の間に微妙な間が生まれる。
そんな時彼女はやってくる
「ごめん、二人とも待った?あれ、その子は?」
サイドテールの女性、高町なのはであった。
「この子はシン・アスカ。こないだ言ってた私が保護した子だよ」
「へぇ、君が。よろしくねシン君」
シンの方に向かって、微笑みかけた。
763りりかるシード StS:2007/05/17(木) 07:06:28 ID:???
「はぁ…えっと…あなたは?」
「私は高町なのはだよ。フェイトちゃんの友達」
「そうですか。それじゃよろしくお願いしますなのはさん」
そう言って軽くお辞儀をした。
それを見てなのはは満足そうに笑う。
「とりあえず、ご飯でも注文しようか。シンもお腹空いたでしょ?今日は頑張ったからね」
「…はい、結構空いてます」
魔法の訓練は体力を使うのである。
「それじゃ、シンの好きなの注文して良いよ」
「えっと…じゃ、この炎のグレイトチャーハンというのを…」
妙にインパクトのある名前だったので、最初に目についたのである。
シンはそれを注文すると、すぐに山盛りのチャーハンが運ばれてきた。
あまりの量にシンが唖然とする。
グレイトゥ!!量だけは多いぜ。
「こんなの……全部食えるのか?」
「一人用じゃないからね。そのために私達はなにも頼んでないんだから」
三人は顔を見合わせてクスクスと笑う。
「じゃ、頂きます」
四人はそう言って、チャーハンを口に入れた。
「うまっ、これうまっ!」
味は予想外に、存外に良い。
色物のようなその名からは信じられないような美味であった。
それぞれ黙々と食べ進めていく。
美味しいものを食べている時には言葉などいらないのだ
「そういえば、シン君だっけ、彼の調子はどうなの?」
3分の一程度減らした時不意に声が上がる。
「うん、凄いよ。この一週間でバインドに飛行まで使いこなせるようになったから。凄い学習スピードだと思う」
「へぇ、凄いね」
はやてとなのはは、ほぼ同時にシンの方を向く。
「べっ別に大したことじゃありませんよ」
ツンデレの異名を持つシンは素直にはなれない。
恥ずかしそうに頬を赤く染めていた。
「それでどんくらいで使いものになりそうや」
「多分、一年もあれば、武装局員になれると思う」
「一年か…部隊が出来るまでにはもうちょいかかるかな」
「何の話です?」
764りりかるシード StS:2007/05/17(木) 07:08:11 ID:???
ついていけないシン。
三人の顔をキョロキョロと見渡していた。
「あぁ、私が今度新しい部隊を創るんよ。それで才能のある新人を探しているんや」
「新しい部隊?」
「そや。今管理局は後手にまわることが多いんよ。それで何とか後手にまわることなく先手を打てる部隊を創ろうとしているんやで。と言ってもそれを創るのにもかなり時間かかってるんやけどな」
そう言って苦笑した。
シンは思う。
あの時オーブ軍が後手にまわらなかったらどうなっていただろう。
あの時オーブ軍が本土上陸などさせなかったらどうなっていただろう。
決まっている。
マユは死んでいるか生きているかも状態にはならなかったし、シン自身も異世界に飛ばされることはなかった。
「素晴らしい考えだと思います!俺もその意見に賛成です」
シンのその言葉にフェイトとなのはは呆気に取られていた。
そんな中自分の意見に賛同してくれたシンにはやては目を輝かせた。
テーブルから身を乗り出し、手を握る。
「そやろそやろ!」
「はい!後手に回られることで被害を被るものはいます。最初からもっと動いていれば、こんなことにはならなかったって感じている人が必ずいるはずです」
その言葉でフェイトは気づいてしまった。
シンが自分の境遇に当てはめていることに…。
シンはMSの砲撃が原因でこの世界に飛ばされてしまった。
彼は憎んでいる…後手に回ったオーブ軍を…後手に回らせてしまったオーブを。
そして、それ以上に世の中の不条理を。
「…部隊設立出来ると良いですね。俺、応援しますよ」
シンは心の底からそう言った。
この人達なら大丈夫だ、彼はそう思ったのだ。
「ほんま、ありがとな…そうや、シンも私達の部隊が出来たら入らんか!?」
「でっ、でも、俺まだ何にも出来ない見習い魔導師ですよ。」
765りりかるシード StS:2007/05/17(木) 07:14:13 ID:???
「良いんよ、どうせ、しばらくは、出来ないんやから。…少なく見積もっても後一年はかかりそうやからなぁ、上層部がなかなか折れんのよ」
はやては、ぼやくように言った。
管理局内のこういうところも変えたい要素なのである。
「それじゃ…俺は必ず強くなります。はやてさんの部隊が出来るまでに一人前の魔導師になってみせます」
「そんなら、私も、シンが一人前になるころには部隊を創ったるわ。競争や、私が部隊わ創るのが早いか、シンが一人前になるのが早いか」
「負けませんよ」
シンは微笑むように笑う。
はやても笑い返す。
その様子をなのはとフェイトは微笑ましそうに見ていた。
「ついでだし、ご飯食べ終わったら私かシン君の魔法を見てあげようか。私はこれでも戦技教導官やっているから人に教えるのは得意なんだよ」
「はっ、はい!よろしくお願いします」
これが今までの訓練が生易しいと思えるほど厳しい訓練であることはこの時の彼は当然知らなかった。

「確か攻撃魔法以外の魔法は殆ど覚えたんだよね。それじゃ、私の攻撃を…1分間避け続けて。一回当たったら最初からやり直しで。今までフェイトちゃんから習ったことを全て駆使すれば、不可能ではないと思うよ」
「…なのはそれきつすぎ」
シンは殆ど初心者である。いかにリミッターがあるとはいえ、Sランクオーバー魔導師の攻撃を防ぎきるのは厳しいものがある。
「大丈夫ですよ。ちょっとくらいきつくないと訓練の意味ないし」
「やる気満々だね」
彼女の周りにアクセルシューターが漂う。
「いっくよ〜〜」
計12ものアクセルシューターがシンに向かい放たれた。
シンは飛翔してそれを避ける。
あれだけの数だ。防御してる暇はない。
目で見るが、追いきれない。
「ちぃ!」
コーディネーター特有の高い身体能力を生かして、何とか避けていく。
目の前まで迫ったアクセルシューターを体を反らすことで避けたのは流石であろう。
だが……。
「目で追ってる限りじゃこれは絶対に避けられないよ」
後ろから急接近するアクセルシューターが存在した。
即座にプロテクションを起動。アクセルシューターを防ぎきる。
766りりかるシード StS:2007/05/17(木) 07:25:50 ID:???
だが、プロテクションを放った瞬間は動きが止まる。当然、それを見逃すほどなのはは、甘くはない。
止まったシンに向かい、残りのアクセルシューターが向かう。
プロテクションを貫いてシンの体を吹き飛ばした。いくらバリアジャケットによる防御があるとはいえ、無傷では済まない。
地面に当たるすれすれのところで体制を立て直す。
「どうする?もう止める?」
「まだまだ」
再び飛行を開始して、アクセルシューターから距離を取った。
「そうこなくっちゃ」
アクセルシューターがシンの周囲を飛び交う。動きをよく見て、一気にシューターの中から抜けた。
ワンテンポ遅れて、アクセルシューターが動き出す。
シンはしてやったりの表情になる。
だが……。
「なっ!!」
「誰がそれだけだって言った?周りをよく確かめないとダメだよ」
シンの正面付近にシューターが設置されていた。シンの動きを読んだなのはがすでに設置していたのだ。
トップスピードのシンに正面から来るアクセルシューターを防ぐ手段はなく止むを得ず、ラウンドシールドを張る。
正面のアクセルシューターは全て相殺したが、後ろから迫るそれらにまたもや吹き飛ばされる。
「……そんなのありかよ」
「有りも何も、別に私はシューターの数を増やしたりしてないから」
「くっ…やれば良いんでしょやれば!やってやるよこんちくしょう!!」
アクセルシューターの渦の中に向かっていく。
攻撃魔法を持たないシンにはアクセルシューターを破壊して、避けるという回避手段を持たない。
彼が感じられるアクセルシューターの魔力反応を読みつつ、時には細かく、時には大きく動く。高い動体視力もそれを補助していた。
だが、数が多すぎて対処仕切ることが出来ない。
いつまでたっても終わらない攻撃の雨にシンの疲労も貯まっていく。
元々シンは空間認識能力があまり高くない。
767りりかるシード StS:2007/05/17(木) 07:28:11 ID:???
彼には避けるだけで精一杯である。周り全体を見据える余裕などなかった。
壁づたいを高速で飛んでいき、急カーブをすると曲がりきれなかったアクセルシューターが壁にぶつかりあい消滅した。だが、加速し過ぎたためそのまま壁にぶつかってしまった。
「がぁ!!」
バリアジャケットを伝い、シンの体に衝撃が走る。
「はぁはぁはぁ……」
息を整える。すでに最初から2時間が経過していた。
一方でなのははシンの体力、そして、魔力の高さに驚いていた。
この間までただの一般人であったシンがこれだけ動き続けることが出来ている。
とはいえ、いかに魔力と体力があろうともそれを生かせるだけの動きがなければ、意味がない。
シンの動きはなのはから見れば、それだけ大ざっぱであった。
「ちっ…どうすれば…」
周りを取り囲むアクセルシューター。
「こんな何にも良いとこなしでやられてたまるか!」
シンは考える。どうすれば、この状況を打破出来るだろう。
──なのはさんが放つアクセルシューターはあの人自身が完全に操っていて、自由自在に軌道を描きながら俺の体を的確に狙ってくる。
………待て。それならば、何故壁にぶつかるようなことが起こる。
完全に操られているならば、俺の後を完璧に追うことが出来るはずだ。
…つまり、あれは完全に操られているわけではない。
「……行ける」
シンは笑う。
飛行魔法を解いた。
「えっ!」
なのはは驚く。当然シンは重力の法則に従い、地面に落ちていく。
魔力がつきたのではないかと心配するが、バリアジャケットが存在することからそういうわけでもない。無論気絶したわけでもない。
落ちていくシンをアクセルシューターが追う。
地面に当たるギリギリのその刹那、シンは再び、飛行魔法をかけた。
地面ギリギリを浮かぶように抜けていった。
768りりかるシード StS:2007/05/17(木) 07:29:35 ID:???
シンの目論見通り、アクセルシューターの多数は地面に当たり消滅する。
残ったシューターがシンを狙うがシンは最小限の動きでそれらをやり過ごす
「…やるね」
なのはは笑みを浮かべる。
「でも、まだ始まったばかりだよ」
精製されたアクセルシューターがシンに飛んでいく。
曲芸のような動きでそれらをやり過ごし、場から離れる。
当然動きを予測していたなのはは、シンが来るであろう場所にアクセルシューターをしかけたおいた。
シンは魔力を噴出して、無理やり角度を変え、完全な突入を避けた。
「凄い…」
フェイトは感嘆していた。あれだけ自由自在に飛び回ることなど並の局員では出来ない。
空を制していたシンに驚きを感じざるには得なかった。
「せやけど、ちっと遅かったな」
「えっ?」
シンは上手くアクセルシューターをやり過ごしていった。スピードに緩急をつけることで直接的な動きだけではなくなっていた。
だが、それでもなのはの方が上手だった。シンはアクセルシューターに囲まれていた。
「後ちょっと…後ちょっとなのに…」
焦りの色が見られる。なのはは時間差攻撃でシンのことを追い詰めていった。逃げ場を一カ所だけ残して、シンのことを誘導していく。
そして…彼はなのはが仕掛けた場所に行かざるを得なくなった。
前後からアクセルシューターがシンを襲う。
「プロテクション!!」
──これを耐えれば…これさえ耐えれば!!
飛行を維持する以外の全ての魔力をプロテクションの維持にかけた。
十を越えるアクセルシューターとぶつかり合っていた。プロテクションが軋みの音をあげる。ガラスのような音をたてながらプロテクションは突き破られた。
だが、アクセルシューターの方もプロテクションの干渉により限界を迎えたらしい。シンの体に届く前に消滅した。
769りりかるシード StS:2007/05/17(木) 07:30:45 ID:???
「やった……」
シンは上を見上げる。
「何ぃ!」
そこには一発のアクセルシューターが残っていた。なのはは、全てのアクセルシューターを飛ばしてはいなかった。
「もう一分たったから、君の勝ちだよ。頑張ったねシン」
なのはは、にこにこと笑っていた。
「俺の負けですよ…。あの時全部を俺に向けてれば、俺のプロテクションを破って、アクセルシューターを届かせることが出来たはずです」
「良いんだよそこは。私がシンにさせたかったことはそういうことじゃないから。」
「じゃあ、何をさせたかったんですか?」
シンは地上に降りてなのはに向かい合う形を取った。
「あのアクセルシューターの欠点…つまり、目の前の攻撃じゃなくて全体を見据える力をシンに培って欲しかったんだ。あの動きを見る限り最後のは気づいたんでしょ?」
「はい、あれは全てをなのはさんが動かしているわけじゃなくて、微妙にオートで動いている。だから、予測が難しい動きや複雑な軌道には対応が出来ない…こうですか?」
「正解」
なのはは、満面の笑みを浮かべる。
「それにシンの飛行技術は見違えるようによくなってたよ。」
「そう…なんですか?」
「そうだよ。ねっ、フェイトちゃん、はやてちゃん?」
二人はうんうん、と頷く。
「…シンの動きは最初の頃に比べて格段に無駄がなくなっていた。やっぱり、なのはは、凄いな。私じゃこんな風に上手く教えられない。」
「そんなことないよ。私はただ、シンの実力を引き出してあげただけだから。」
「俺の実力?」
「そうだよ。シンは才能あると思う。まだまだ、荒削りだけど、これならいつか立派な魔導師になれると思う。頑張ってね。私も応援してるよ」
「はっ、はい!ありがうございます」
シンは頭を下げる。
770りりかるシード StS:2007/05/17(木) 07:41:44 ID:???
「じゃあ、私はもう行くから。シンもフェイトちゃんも頑張ってね」
「ほな、私も戻らんと。またな」
なのはとはやては、去っていった。
「フェイトさん、あの人達…良い人ですね」
「…そうだね。私の大切な友達だから」
「じゃあ、フェイトさんにとって俺は…どんな存在ですか?」
シンの質問にフェイトは驚いた。だが、すぐに笑顔に変わった。
「そんなの決まってるじゃない。大切な家族だよ」
「…はい」
シンも笑顔で返す。
──この世界で初めて会ったのがフェイトさんで良かった。
シンは素直にそう思った。
いつか、この人に恩返しがしたい…そんな思いを抱き初めていた。




はい、これで終わりです。途中遅かったのは気にしないでください
次回の更新はいつになるか…
771通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 07:48:27 ID:???
投下乙であります。

>シンも笑顔で返す

種死の世界ではわりと笑顔みたことないな
772通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 08:15:19 ID:???
GJ!
773通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 08:21:26 ID:???



だがあえて言おう
六課配属前はリミッターついてないんじゃないかね
774りりかるシード:2007/05/17(木) 08:23:55 ID:???
>>773
5年前の火災の時にファイヤリングロック解除ってあったからリミッターかかってると思ってたんですが、違うんですか?
違うのでれば、修正しますが
775通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 08:35:13 ID:???
リミッターってそもそも部隊内のランク調整なわけで…
776通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 08:43:29 ID:???
>>775
そうだった……orz

いかにリミッターがあるとはいえ、の部分を消しておいてください。
すいません…そして、ありがとうございます
777通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 08:49:02 ID:an+edGF8
>>728 
神隠しさんGJですー!
個人的には変身シーンはなくても問題ないです。
しかし、ここのシンとキラはイイww
778通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 10:06:02 ID:???
>>774
あれは演出上の問題かと。
銃火器の撃鉄を起こすみたいな感じの。
RHにだけリミッターを掛けてた線も考えられるけどね。
779通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 10:36:55 ID:???
>>774
あれはなのはやフェイトが通常魔力効果のみに限定しているのを、
物理効果まで解放する、という意味でのファイアリングロック解除、
だそうですよ。
解除してないと無機物や壁等には効果が及ばないそうです(小説版より)
780通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 13:03:32 ID:???
>>770
乙です。
シンのセンスはやっぱりすごいな。
>>いつか、この人に恩返しがしたい…そんな思いを抱き初めていた
人の情に感じ入りやすいシンの特性が出ているなw
どんな恩返しになるのか気になるw
781通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 13:35:41 ID:???
>>770

ツンデレなシンを引っ張っていくフェイトがいい感じですな。
しかし
>>「じゃあ、フェイトさんにとって俺は…どんな存在ですか?」
この台詞は状況によってはすごい意味を持つことになっていた気がw
知らずにフラグを立てそうになるのもシンの特性ですかなw
782通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 13:44:27 ID:???
最近ここのssを見すぎて
本編で一応シンのヒロインだったルナやステラではなく
はやてやフェイトがヒロインだったように感じてしまう俺がいる。
783通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:14:03 ID:???
さりげなく同意。このスレの職人さんはうますぎる。
784通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:15:51 ID:???
そういえば、種キャラが海鳴に来るパターンでは、種の女キャラはほとんど出ないな
何作かでステラが敵として出てきてるぐらいか
785通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:23:24 ID:???
では、今はシンキラアスラン以外のキャラに需要があるということか
786通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:24:55 ID:???
ステラはまだしもなんかヒロインって感じに乏しかったんだよなあ、ルナは。
原作でのくっつき方が強引過ぎたからなあ・・・。
787通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:27:38 ID:???
シン・キラ・アスラン以外のキャラの需要といっても
レイやヴィーノ、ヨウラン、カナード、ガイ、ロウとかはでてきているし、
正直他のキャラは出してもろくな事にならない気がする。
ラクスなんか出したら扱いに非常に困りそうだ。
788通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:34:05 ID:???
そこでミーアですよ
789通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:38:27 ID:???
ミーアは確かにキャラとしておいしいよなあ。性格も明るいし。
ただ完全に非戦闘キャラなのでどう話にからませるのかが問題では。
790通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:50:42 ID:???
なにより戦闘で女連中はステラくらいしかまともに戦えないっぽいからな。
他のラクスとかなんてそれこそ電波で洗脳とかそんな魔法になりかねないから
791通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:54:14 ID:???
そこでザフトはルナマリアを投入した
792通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:54:37 ID:???
オーブの三人組とかカガリ、それから俺のSSでは性格壊れてたけどマユ
この辺りはいける
793通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 14:58:27 ID:???
カガリもなあ・・・妙な行動起こして暴走して失敗するのがデフォみたいなキャラだしなあ。
正直話が円滑に進みづらくなるのでは。
794通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 15:02:11 ID:???
オーブの3人娘が何気に使いやすそうだな。強すぎず弱すぎず
おかしな電波で行動したりしなさそうだし。
795通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 15:14:22 ID:???
女キャラばかりのところに女キャラを出すのはどうかと…。
796通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 15:22:11 ID:???
まあ、種にはあんまり使えそうな男キャラがいないからなあ。
ミネルバならともかく、ラクシズになるともうね・・・。
797通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 19:06:53 ID:???
ラクシズ男
キラ
アスラン
ムゥ
アンディー






ダコスタか!?
798通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 19:17:20 ID:???
高町パパと虎の珈琲トークが見たいと申したか?
799通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 19:53:55 ID:???
種系で魔法少女張れそうなのってもう上がってるけど三人娘にコニールと風花位か?


………今本当狩流☆フレイ とか言う電波受信したけど受信しなかった事にしておく
800通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 19:55:09 ID:???
シン「珈琲は美味いぜ・・・お前もいかが?」
スバル「うげっ 苦い・・・」
シン「おこちゃまには無理か。はははは」

と笑うシンであった
801通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 19:58:23 ID:???
リリカル風花…
普通にサーペントテール最強戦力確定だな
802通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 19:59:39 ID:???
敵側には、女装した魔女っ子シンきゅんがいます
803通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 20:06:40 ID:???
魔法のステッキが只のやたら重い鈍器で
メイド服来たやたらマッシブなモラシムとかを撲殺するのか?
804通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 20:12:32 ID:???
メイリンが魔法少女でもいいよ。
関係ないけど「マホ?」って言うなら。
805通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 20:23:17 ID:???
>>803
何故か魔法少年スイートあっぷるとかいうの思い出した……
806通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 20:50:56 ID:???
>>803
真っ先にドクロちゃんを思い出したんだが
807通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 20:54:06 ID:???
あー「只の」って部分は間違いだた

ブロッケンブラッドのつもりだったんだけど、まあいいや
808通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 21:03:17 ID:???
ばっか。時にはナース。くのいち。アイドル。になる
何とか健一くんの事だろ?
809通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 21:47:53 ID:???
ノイシュヴァンシュタイン桜子ちゃんだろ
810通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 22:33:43 ID:???
ちょっと質問
アスランとシンをなのはの世界に放り込むとしたらどんな性格でいけばいいと思う?
どうも自分の中ではアスラン=へたれ、シン=ガキってイメージが強いんだけど
811通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 22:41:49 ID:???
ぶっちゃけ>>810がそう思うんならそれでいんじゃね?
実際問題アニメとボンボン版とジエッジでのシンの違いも作者の解釈の違いでしか
無いわけだし。

ただ、ヘタレとガキじゃあ話が回らないかもシレン。
812通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 22:50:15 ID:???
シンは「エロで熱血で心優しい」のは譲れない
813通常の名無しさんの3倍:2007/05/17(木) 23:00:00 ID:???
>>810
俺としては一度ボンボン版を読んでから書いて欲しいな
確かにガキだけど餓鬼で終らない奴を!
814通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 00:10:19 ID:???
>>812
このスレのシンはその3つが基本的に守られていて良いキャラだよなあ。
815通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 00:51:50 ID:???
シン「か、勘違いするな。人の心には神を越えて信じる物がある。
俺はそれに従ったまでだ」
816通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 00:54:31 ID:???
>>810
まあ嫁みたいな事やらなければ後は何でもいいよ
817通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 01:33:36 ID:???
>>815
その信じるものが人の持つ素朴な優しさとかだったら普通にいいセリフだけど、
ラッキースケベのことだったらただのエロガキだなwww

両方ってのが一番ありそうだがな!!
818通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 01:47:59 ID:???
みんな文章上手いよな
どの人もその人独特の癖があって大好きだ
819通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 02:05:24 ID:???
シン「傷が出来てるじゃないか。消毒してやろう。ぺろっ」
キャロ「きゃん!」
820通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 02:12:15 ID:???
シン「あ、洗濯物たまってたぞ。全部俺がやっておいたから」
はやて一家「この無神経!」
821通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 02:28:51 ID:???
シン「フェイトさん。下着は洗って干しておきましたぜ」
822通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 07:04:23 ID:mgc3gwPc
ちょっと書いてみたんだ。
対シグナムでふっはっくらえからラッキースケベかますシンになったorz
823通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 09:03:31 ID:???
>>822
それがシンクオリティ
後、少し落ち着いてsageようぜ?
824810:2007/05/18(金) 10:48:51 ID:???
色々な意見ありがとうございました、参考にさせてもらいます

しかし、このスレにおいてはシンのラッキースケベ属性って既にデフォになってるのか?w
825通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 10:54:28 ID:???
多分どのシンスレでもラッキースケベはデフォだと思うけど……
まあ、このスレの登場人物女が多いから余計なのかもしれない
826通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 11:35:15 ID:???
現在書いてる最中のSSがあるのに、StSと種死とのクロスSSの妄想が止まらない。
いや。まずは、現在投下中の方を完結させないと。
し〜どD´s氏とか、書くの早くて尊敬してしまうよ。
他の人達も文章上手いし。

……俺も頑張るべ!
827通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:24:28 ID:???
シンから「ラッキースケベ」を取ったら何が残るんだ!

くらい大事なファクターですもの
828通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:32:55 ID:???
いや、それはさすがに言い過ぎだろ・・・
無意識フラグ立てがあるんじゃないか?
829通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:34:38 ID:???
まあ。無意識スケベから始まる恋もあるわけでして
830通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:39:07 ID:???
無意識スケベから始まる恋ってなんだw
831通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:40:40 ID:???
学校の屋上で、苺のパンツが落ちてきて
更に落ちてきたのは美少女だった
832通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:44:01 ID:???
どこかで似たような話があったようなw
833通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:44:33 ID:???
それなんていちご100%?
834通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:45:57 ID:???
ってかそのパンツとは幸せにならねぇじゃねぇかw
835通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:46:39 ID:???
シンのベットに全裸のフェイトがいるんですよ。

声がね。一緒なんです
836通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:49:10 ID:???
西野役のミリアリアも忘れちゃだめなのかな?
837通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:50:53 ID:???
つーかその話ではミリアリアが最終的な勝者だったからなあ。意外だった。
838通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 12:52:28 ID:???
しかし。このスレでは不可能を可能に出来るので関係なのです
839通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 13:04:58 ID:???
しかしラッキースケベのほかにも無意識フラグ立てか。
神に愛された男だな、シンは。
840通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 13:06:01 ID:???
まあ、原作世界の神(負債)には愛されなかったみたいだが。
841通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 13:07:03 ID:???
良いんだ。原作で不運だったからここでは愛してやって欲しい
842通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 13:08:11 ID:???
シンだけじゃなく鈴村がやる役はは邪神に愛されるけど腐神に嫌われるって印象だな
843通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 13:14:46 ID:???
しかし何気にフェイトとの共演が多いんだなあ、シンは。
844通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 13:16:30 ID:???
メイリンとも多いよ! リインTともあるよ!
オークレーの兄貴とも多いな
845通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 13:17:02 ID:???
はやてとも多いな。
846通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:16:10 ID:???
流れを盛大にザンバーするが、単純な物理的攻撃力や防御力では、魔力付与の攻撃防御方法には太刀打ちできないのだろうか
まあ要するに、魔力要素を持たないロボットじゃ魔導士相手に勝負にならないのかって事なんだけど
このあたり参考にしたいので、出来れば儲アンチ的考えは極力抜きで聞きたい
847通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:26:29 ID:???
そのロボットとやらにはどんな装備をつけても良いの?
触手とか
848通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:39:13 ID:???
まあ、現実世界の兵器の威力を見る限り
魔法とかあっても貫通できちゃいそうな兵器は多いと思うけどなあ。
気化爆弾なんて使われた日には防御魔法なんてあっても魔導士が
消滅しちゃいそうだ。
849通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:40:16 ID:???
このスレ的にはMSじゃないと不味いだろうけど、まあそれ以外でも
真面目な話、どのぐらいのロボまでなら勝てるんだろう
850通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:41:00 ID:???
ドラえもんなら楽勝
851通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:41:08 ID:???
125本の触手攻撃にしようか。
852通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:43:03 ID:???
イデオンとガオガイガーとドラえもんには一流の魔導士でも
まず勝てないだろうな。
853通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:44:45 ID:???
イデオンは発動前なら意外と単なるデクの棒
854通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:44:55 ID:???
マジンカイザーには勝てないな。
真ゲッターには勝てないな。

魔力切れを起こしたら一流の魔導士でも多分簡単に死ぬ
855通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:45:14 ID:???
ターンAにも月光蝶使われたら勝てないと思う。
856通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:49:24 ID:???
サテライトキャノン使われたらXにも勝てないのでは。
857通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:49:56 ID:???
真ゲッターには勝てそうにないけどマジンカイザーはあんまり強そうなイメージが無い
858通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:51:16 ID:???
神にも悪魔にもなれる力だからどんな敵でも凌駕する。
それがマジンカイザー。カイザースクランダーが弱点なのは内緒な。
良く狙われるんだから
859通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:51:43 ID:???
というかNTが使うファンネル攻撃に魔導士は対処できるのか?
860通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:52:38 ID:???
間違えた。カイザースクランダーじゃねえよ。
カイザーパイルダーだ。
861まじかるしん:2007/05/18(金) 16:56:48 ID:???
まあ、このスレ的には種MSで考えるとして……サイズが違うから一概には言えない。
そもそもビームを魔法で弾けるかどうかすらわからないし。

流れ断ち切って投下してもいい?まじかるしん2連続になっちゃうけど
862通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:57:26 ID:???
おk
863通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 16:59:47 ID:???
ぜひとも!
864まじかるしん:2007/05/18(金) 17:00:51 ID:???
魔道戦士まじかるしん 11話「力(カタカナのカじゃないよ。漢字の力だよ)」

少女、キャロ・ル・ルシエは夢を見ていた。
それは昔の、キャロの生まれた地の夢であった。
キャロは族長に呼ばれて族長の家に来ていた。
「アルザスの竜召喚部族、ルシエの末裔、キャロよ」
キャロの前には年老いた老人が男女それぞれ一人ずつ。
「わずか6歳にして白銀の飛竜を従え、黒き火竜の核を受けた」
そのキャロの飛竜、フリードリヒはぐっすりと眠っている。
老婆はキャロを見ながら言う。
「お前はまことすばらしき竜召還使よ」
だが、横にいる老父は厳しい目でキャロを見る。
「じゃが、強すぎる力は災いと争いしか産まぬ」
老父の言葉にキャロはえ?と反応し、フリードも起き上がる。
老婆は本当に申し訳なさそうにキャロを見る。
「すまぬな、お前をこれ以上この里に置くわけにもいかんのじゃ……」
こうして彼女は、管理局に保護されるまでずっといろんなところを転々と移っていくのだった。

「ん……」
キャロは不意に目を覚ます。
嫌な夢を見た、そう重い時計を見る。
まだそこまで日は昇ってなく、まだ起きるには少し早い時間帯だった。
「すか〜〜〜」
「くぅーーー」
別のベッドにはスバルとティアナが心地よく寝息をたてて寝ている。
「キュー」
同じように起きているフリードはどこか違うキャロを心配するが、キャロは大丈夫と言う。
ふと、キャロは窓から地上を見る。
そこには、既に男性人が起きていて、朝のトレーニングをしていた。
毎日してるのかな?など思いつつスバルたちより早く起きることにしたキャロ。
(竜召還は人を傷つける危険な力……)
まだ、あの夢のことを少し考えながら……

シン達は休暇を終えた次の日から、早速機動六課の訓練を始めていた。
「はい、皆集合!」
なのはの号令で皆は集まる。
その姿は皆ぼろぼろで、訓練の厳しさを物語る。
「最後の一本大丈夫?」
なのはの言葉にはい!と元気に答える一同。
そのときだった、キャロが何かに気付く。
「あれ?何か焦げ臭くありません?」
キャロの言葉に皆は確かに……と思い、その理由を先に見つけたのはティアナ。
「スバル!あんたのローラー!」
ティアナに言われてえ?とスバルはローラーを見る。
見ると、ローラーから煙が出ていた。
「あちゃー、やっば〜」
と思ったその時、とうとうローラーにガタが来て、壊れてしまう。
865まじかるしん:2007/05/18(金) 17:03:24 ID:???
「うわっとととと」
いきなりのことでバランスを崩したスバルはそのまま転倒する。
「スバル、大丈夫?」
なのははこけたスバルを心配する。
「私は大丈夫ですけど、こっちは……」
といってスバルは壊れたローラーを見る。
見事に壊れている。
「ティアナのは大丈夫?」
なのははティアナが使っている銃を見て言うと、ティアナもばつが悪そうに言う。
「ほとんどだましだましで使ってます」
それを聞いたなのはは少し考える。
その時、シャーリーから通信が入る。
「どうしたの?シャーリー」
「なのはさん、実は……」
シャーリーと通信をしていて、わかったといって通信を切るなのは。
通信が終ると、なのはの顔は急に笑顔になる。
「本当はもう少しするつもりだったけど、朝の練習はここまで」
スバルのローラーが壊れ、ティアナのデバイスも調子が悪い以上、これ以上練習を続けるわけにはいかない。
終了と言う言葉に一同はふう、と大きく息をする。
ようやくひと段落終ったのだ、と思ったのである。
それから、となのははつけ加える。
「昼からは一旦デバイスをシャーリーに渡してもらうから、昼からの訓練は……またその時に教えるから、朝はこれで一旦解散」

「キャロ、今日はどうしたの?」
皆で昼食を食べている最中、スバルは今日のキャロの特訓を見て少し変に思ったのだ。
スバルの言葉にえっとキャロは反応する。
確かに、とティアナも思った。
「すこし反応が遅かった気がするけど……何かあったの?」
ティアナの言葉に少し黙り込んでしまうキャロ。
そこに……
「しっかりしてくれ。お前の反応が遅れると前衛のメンバーに危険が増え、下手をすれば死ぬことになるからな」
レイの言葉に凍りつく一同。
そのなか、レイはさっきと変わらず昼食を取る。
(ちょっといい)
ティアナはこそっとシンに話しかける。
(なんだよ)
(前からおもってたんだけど、彼……ちょっとキツクない?)
うんうん、と話に混ざるスバル。
(なんていうかなあ……もうすこし相手のことを気遣うというか、心配させないようにするというか……)
時々、レイは相手のことを気にしない、きつい言葉を放つ。
だが……
(まあ、本当のことだしなあ。それに……)
シンは苦笑しながら言う。
866まじかるしん:2007/05/18(金) 17:05:13 ID:???
(これでも気を使ってる方さ)
キャロと同じライトニング隊のメンバー、エリオのことを名前に出さないあたり気を使っているということがシンにはわかる。
ダテにずっとコンビを組んでるわけではない。
(ま、そのうちなれるさ)
恐ろしく消極的な方法に、少しげんなりする二人。
馴れなきゃいけないのか、あれに……
その頃、エリオは……
「キャロ、大丈夫?」
同じ部隊、そして同じ分隊であるキャロを心配するエリオ。
「キュ〜〜」
フリードもさっきからずっとキャロの方を見る。
とりあえずこの空気を何とかしたい。そう思ったスバルは……
「そういえば、皆はどうして管理局に入ったの?なにか理由とかある?」
スバルの言葉にえ?と皆は考える。
先に答えたのはエリオ
「僕は……やっぱりフェイトさんのため、だと思います。ずっと世話になってますから」
だから、少しでもフェイトさんの役に立ちたい。
それがエリオが管理局に入った理由。
「私は……まあ、なのはさんがきっかけなんだ。一度助けてもらってから、なのはさんみたいになりたいから」
スバルは子供の頃は大の泣き虫で、なのはに助けてもらったことをきっかけにかわろうとして管理局に入ったことを話す。
それを聞いてシンとエリオは驚く。
どう見ても昔は泣き虫だったようには見えない。
「じゃあ次は……シンだね」
自分に話題を振られ、シンは少し迷いながら言う。
「俺は……守りたいから……だと思う」
何を?とティアナが聞いてくる。
確かに、答えが曖昧すぎる。
ただ、キャロだけは守る?とシンに聞いてきた。
ああ、とシンは話を続ける。
「4年前に、ロストロギア関連の事故で家族を目の前で亡くして……」
それを聞いてあちゃーとスバルとティアナは思った。
もしかして地雷を踏んだか?
「それで、俺なりに考えて少しでも俺みたいな人を守りたいし、早く事件を解決して俺のような人間を一人でも少なくしたいんだ」
それがシンが管理局に入った理由。
そして強くなりたい理由。
そこで、スバルがあることに気付く。
「レイ、さっきから練り物とか全然食べてないけど、苦手なの?」
スバルはレイにまだ料理が残っていることをいう。
「ちゃんと全部食べとかないと、訓練中にへばるよ?」
スバルはそういうが、レイは珍しくどこか動揺したそぶりで答える。
「練り物はだめなんだ……俺がまだ小さいときに親戚がそれを喉につまらせて病院に運ばれて……それがトラウマでな……それ以降どうしても練り物が食べれないんだ」
そこ場にいる全員が意外、と思いながらレイを見る。
ふと時計を見る。
「それよりも、そろそろいかないと遅れるんじゃないか?」
867まじかるしん:2007/05/18(金) 17:07:42 ID:???
ティアナは時計を見ると、そろそろ集合時間が近づいてきた。
「確か、集合場所ってデバイスの研究施設だよね?」
食事の最中にフェイトに会い、なのはがデバイスの研究施設に来いといっていた。
いったい何なんだろう……そう思いながら一同はなのは達が待っているところへ行く。

「カリム、久しぶりや」
ここは次元世界で巨大な阻止を持つ聖王教会。
その一つの部屋ではやてと聖王教会に所属する騎士、そして時空管理局の理事缶を勤めている女性、カリム・グラシア。
「いらっしゃい、はやて」
カリムははやてを笑って出迎える。
どこか久しぶりに会う友人の挨拶を交わしているように見えるが、今日は対談をしにここへやってきた。
「ごめんなあ。すっかりごぶさたしてもうて」
二人はお茶とお茶菓子を堪能しながら軽く話をしている。
……さっきも言ったが、今回は対談を気にはやてはここまで来たのだ。
「きにしないで。それよりも、部隊のほうは順調みたいね」
カリムのことばに、それはもう、とはやては笑顔で答える。
「これもカリムのおかげや」
それを聞いてカリムは笑う。
「そういうことにしておくと、いろいろお願いもしやすいかな」
カリムの言葉に、はやては今日自分が呼ばれたのはこれから何かあっての子tだろうと理解する。
するとカリムは、端末を操作する。
誰にもいられないように周囲にカーテンが出てきて、カーテンの中にはカリムとはやての二人。
その二人の間にモニターが出現する。
そこに写されているのはガジェットローン。
だが、見慣れないものもいくつかある。
「これは……新型?」
はやての言葉にええとカリムは言う」
「一つは飛行型で、もう一つは今までのものより割りと大きめのものが確認されたわ。能力も未知数で、まだ本局には連絡してなくて、クロノ提督に少しいってあるだけ」
けど、とカリムはさらにモニターを操作する。
どうやらこっちのほうが問題らしい。
「こ、これは!?」
はやてのそれを見て驚く。
「そう、ガジェットローンとブルーコスモスが使うMA。この二つが同じ場所で確認されたわ」
よく見ると、なにやら協力しているようにも見える。
こういうことが起こるのは初めてだ。
「だからあって話がしたかったの。これをどう判断するべきかを……」
カリムは俯きながらいう。
「レリックやブルーコスモスの事件で、対処の失態は許されないもの……」
そういういうカリムに、はやては笑いながらいう。
「大丈夫。カリムが力を貸してくれたおかげで、機動六課はいつでも動かせる」
即戦力になるなのは達隊長陣は勿論、フォワードたちも既に実戦可能レベルまで育っている。
どんな緊急事態にも対応可能な下地は既に出来ている。
「だから、きっとなんとかなる」
そのはやての目は自信に満ち溢れていた。
868まじかるしん:2007/05/18(金) 17:09:47 ID:???
「これが……私達の新しいデバイス……」
スバルたちはデバイスの研究施設に呼ばれると、スバルたちに新しいデバイスが用意されていた。
そのことについてシャーリーとリィンフォースが説明する。
「設計主任は私。手伝ってくれたのはなのはさんとフェイトさん。そしてレイジングハートにバルディッッシュ。さらにはリィンそうちょうでーす」
うわあ、とスバルは感激する。
一方エリオたちは。
「ストラーダとケリュケイオンは……変わってないな」
エリオはそういうが……
「それは違います!」
気がつくといつの間にはリィンフォースがいた。
「二人はまだ本格的なデバイスを使ったことがありませんでしたから、今まで使っていたのはフレームと必要最低限の能力のみをつかっていたんですよ」
それを聞いて二人は驚く。
今までので最低限だったことに驚いたのだ。
その中……
「じゃあ、俺達もはそのままってことか」
シンとレイは互いのデバイスを見る。
いままで別に最低限の能力のみしか入っていないなど聞いていない。
『違いますマイスター。かなり調整されています』
え?とシンはインパルスを見る。
そこに……
「そうだよ。二人の場合は今までの訓練を通して、以前よりも本人とあうようにかなり調整されているから。使いやすさは能力は今までの比じゃないよ」
後ろを向くと、そこにはなのはとフェイトがいた。
「なのはさん!フェイトさん!」
リィンフォースは二人の元へ行く。
「皆も訓練に馴れてきたから、今後は実戦用のデバイスで訓練することになるから、気合いれてがんばってね」
なのはの言葉に全員がはい!と答える。
「次からは、私やヴィータ副隊長も参加するから。まあ、私はずっと入られないけどね」
そういって、次からはヴィータとフェイトの新人の訓練の教官として参加するらしい。
「それから、デバイスのことなんだけど、いきなり最大出力で扱うのは難しいと思うから、
4人のデバイスにはちょっとしたプロテクトをかけているから」
なのははそういってデータを見せる。
「少しずつ馴れてきたら、少しずつ力を解放してくから、皆でレベルアップしていこう」
はい!と皆は敬礼する。
ちょうどその時だった
部屋中にアラートが鳴り響く。
「な、何だ!?」
どのようなことが起こったかわからないが、ともかく……
「本当は訓練してからのほうが良かったんだけど……いきなり実戦になるけど、大丈夫だよね?」
なのはの言葉に、全員が整列し、ハイ!と答える。
これが、機動六課の初任務となる。
任務は、ロストロギア「レリック」が船の上で見つかり、そこにガジェットが現れたのでガジェットの破壊とレリックの護送。
869まじかるしん:2007/05/18(金) 17:11:56 ID:???
謎の新コーナー、次回予告?
シ「ガジェットの破壊、そしてレリックを守るためにやつらが暴れている船へ向かう俺達」
ス「初めての実戦だけど、新しい相棒を胸にその時は近づいていく」
エ「けどキャロの調子がなんだか良くない。何もなかったらいいんだけど……」
キ「次回、魔道戦士まじかるしん第12話『激闘!ミッドチルダ海上!!(いつもと題名の感じが違うけど気にしないでね)』。次回も不定期な時間帯にテイ……」
な「ドライブ・イグニッション♪」
キ「ええ!?」
シ「って隊長!それは10年前のあなたでしょ!!それに今はキャロの言う番だし……」
な「にゃはは♪つい……ごめんね、キャロちゃん」
レ「というより、これってなんですか?予告?」
は「まあ、あんまり気にしないことや」
レ「はあ……」

謎のコーナーを取り入れつつ投下完了。
同じ列車じゃアニメと同じなので、フレノウでしてやれーって言う感じだけど、そこらへんの高層はできているので(ほとんど本編と一緒だけど……)お楽しみに。
次こそは本当にD´sを投下予定
870通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 17:13:36 ID:???

この世界のレイは原作と違ってそれなりに幸せな家庭環境がありそうだな。
871通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 17:16:22 ID:???
GJ
シンとレイがいい感じですな。
しかしここまで来てしばらくお預けというのも続きが気になってしまいます。
これからも頑張ってください。
872通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 17:23:38 ID:???
乙です
レイが練り物を食べられないって・・・
それなんて土井先生?
873通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 18:04:15 ID:???
乙&Gj!
…………スバルのローラーが壊れてバランス崩した所でラッキースケベが発動すると思ってたよ(爆
874通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 18:08:34 ID:???
ローラーが壊れる→スバルの体勢が崩れる→シンにぶつかる→
シンがスバルの胸に触る→ははは

ですか?
875通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 18:10:34 ID:???
乙GJ
土井先生で大いに吹いたwww
876シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/18(金) 18:28:30 ID:???
投下しようと思ったら、『まじかるシン』とほぼ内容が同じなのに吹いたwww

プレッシャーだなぁ…汗

もう少し書き足して、キリのいいところで投下します。
ギャグ少ないですが…、それは『ある日の…』で提供したいです。
ご希望があればなんなりと…、投下がいつになるかは分かりませんが…。
877シンとヤマトの神隠し〜StS〜:2007/05/18(金) 18:31:35 ID:???
それから、D'sさん乙です!
いつも楽しんで読ませてもらってます!
二作品同時は大変でしょうが、頑張ってください!
878通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 18:38:30 ID:???
乙です。
>「練り物はだめなんだ……俺がまだ小さいときに親戚がそれを喉につまらせて病院に運ばれて……それがトラウマでな……それ以降どうしても練り物が食べれないんだ」
それなんて土井先生?
879通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 18:44:15 ID:???
土井先生への食いつきのよさに吹いたwwww
880シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/18(金) 19:24:20 ID:???
「じゃあ、一旦寮でシャワー使って、ロビーに集まろうか?」
今は、早朝訓練からの帰りで、寮に向かう途中だ。
色々と皆で話をしながら歩いていると、徐々に近付いてくる車の音。
「あっ?あの車って…?」
いち早く気付いたティアナ。そのティアナの言葉に、一同が立ち止まると、一台の黒塗りの車が七人と一匹の前で停止した。
屋根がすっと消えサイドの窓も消えると、車の中が露になり、中に乗っているのがフェイトとはやてであることがわかった。
皆がもの珍しそうにその車を見ながら、
「すご〜い!」
などの歓声をあげている。「地上での移動手段なんだ。」
微笑みながら言うフェイト。
「ところで皆は、訓練の方は頑張ってるんか?」
助手席に座っているはやてが、汚れた六人の訓練着を見ながら言う。
「あ〜…、えと…」
「がんばってます。」
言い淀むスバルの代わりににティアナが言った。
はやては満足そうに頷く。
「エリオ、キャロ、キラ、ごめんね。私は三人の隊長なのに…。あんまり見てあげられなくて…。」
困ったような表情を浮かべるフェイト。
「え…あの、いや…。」
心配してくれていたのがよっぽど嬉しいのか、エリオは喜びを隠せないらしく、言葉になっていなかった。
「大丈夫です。」
と言ったのはキャロだ。各言うキャロも何だか嬉しそうな表情をしている。
「キラくんは調子どう?まだあかんか?」
はやてがキラを見て微笑む。
「えぇ…まぁ…何とか…。」
困った表情を浮かべ、頬を掻きながら答えるキラをみて、はやてが吹き出した。
「…?…あの…?」
「あぁ、ごめん、ごめん…。変わっとらんな〜、思ってな…。曖昧な返事するところとか…。」
「シンは?大丈夫?無理してない?」
「はい、大丈夫です。」
フェイトが心配してシンに聞くが、はっきりと答えるシンに、フェイトは安心した。

「六人とも良い感じで育ってきてるよ?
いつ出動になっても大丈夫。」
会話もそこそこに、なのはが全体を評価してそう言うと、はやては、それは頼もしいと上機嫌だ。
六人も上官にそう評価された事が嬉しいのか、何だか嬉しそうである。
「ところで、二人はどこかにお出掛け?」
なのはがはやてとフェイトに聞く。
「うん、ちょっと六番ポートまで。」
「教会本部でカリムと会談や。夕方には戻るよ。」
「私は、お昼には戻るから、お昼は皆で一緒に食べようか?」
はい!と一同。
それを川切りにフェイトが運転する車は走り出し、一同はそれを敬礼で見送った。
881シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/18(金) 19:26:23 ID:???
「聖王教会騎士団の魔導騎士殿、本局の理事管。
カリム・グラシアさんかぁ…。私はお会いしたことはないんだけど…。」
道中、不意にフェイトがはやてにそんな会話を振る。確に、ただ運転するだけ、と言うのも面白くないかもしれないし、小学三年生からの付き合いなのだから、こういうときは気軽に話しかけられるのだろう。
「あぁ、そうやったねぇ。」
「はやてはいつから?」
ん〜、としばらく考え込み、はやては口を開く。
「私が教会騎士団の仕事に派遣で呼ばれたときのことで、リィンが生まれたばっかの頃のはずやから…8年ぐらい前の頃かなぁ…。」
「そっか…。」
ハンドルを捌き、アクセルを適度に踏み込んだり、緩めたりしながら、フェイトははやての話に耳を傾ける。
「カリムと私は、信じてるものも立場もやるべき事も全然ちゃうんやけど…。
今回は二人の目的が一致したから…。
そもそも、六課の実質的な立ち上げをやってくれたんは、ほとんどカリムなんよ?」
「そうなんだ?」
交差点を過ぎ、風景が流れていく。
「お陰で私は人材集めの方に集中出来た。」
気楽そうに笑うはやて。
「信頼できる上司…って感じ?」
「ん〜、仕事や能力はすごいんやけど…あんまり上司ってかんじはせぇへんなぁ…。
どっちかっていうとおねぇちゃんって感じや。」
フェイトの問いに答えるはやて。
「そっか。」
おかしそうに笑いながフェイトは頷き、ハンドルで進路調整を図る。
「まぁ、レリック事件が一段落したら、ちゃんと紹介するよ。
きっと気があうよ?フェイトちゃんもなのはちゃんも。」
はやての言葉にフェイトは再度頷いた。

「皆、まだかなぁ〜。」
と一人ロビーの階段に座りぼやいているのはエリオ・モンディアル。
フリードもそれには同意見なのか、ク〜、といつもよりトーンが低い鳴き声を漏らした。
「仕方ないよ…。女の子だしね。」
エリオがびっくりして声のしたほうをみやると、キラがこちらへ歩いてくるところだった。
その後ろにはシンもいる。二人とも、きちんと六課の茶系の服を着ている。
「待たせてごめんね…。」
「悪いな、エリオ。」
882シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/18(金) 19:28:38 ID:???
三人と一匹が集まって十分が経つ。
「…ホントに遅いね…。」
キラたちがシャワーを使っていたのは十五分程度、エリオは十分もシャワーは浴びていなかった。
加えて、髪を乾かしたり、着替えてからここに集合場所に集まるための時間も含めるとかれこれ三十分は経つんじゃないのだろうか。
さすがにシンも壁に寄りかかって立つのをやめて、エリオとキラの座る階段に腰をかけた。
もちろん、真ん中はエリオだ。
「ところで、キラさんとシンさんは何で最初から実戦用のデバイスだったんですか?」
とにかく、退屈だったのでエリオは手当たり次第に話題を探した。
これが最初の質問だ。
「…わからない。」
とシン。
「それは、僕たちが実戦用のデバイスを持ってたからじゃないのかな?」
「ふ〜ん…。」
キラの意見に生返事を返すシン。
「そうなんですか…。追加プログラムってなんなんでしょうね?」
「さぁ、それは、わかんないかな…。」
キラから視線をはずし、シンへと向けるエリオ。
「俺も…、その人に同じ…。」
「…あはは…ははは…。」
シンがキラを指差していう。
苦笑いするキラ。
エリオは頭を抱えて祈った。
「(スバルさんたち、早く来て!)」

ミッドチルダ北部、ベルカ自治領「聖王教会」大聖堂。

「ごめんな、すっかりご無沙汰してもうて…。」
窓際の日当たりの良い場所。そこではやてとカリムはお茶を飲みながら、久しぶりの再会に言葉を掛け合う。
「気にしないで、部隊の方は順調みたいね。」
「カリムのお陰や。」
とはやてが微笑みかけると、カリムも微笑み、答える。
「そういうことにしとくと、色々お願いもしやすいかな…。」
「…なんや、今日の会って話そうは、お願い方面か?」
持っていたティーカップをはやては置いた。
カリムの顔から笑顔が消え、真剣な顔付きになる。
不意に空間にモニターとパネルを開き、いくつか操作すると、部屋のカーテンが一斉に閉じ、室内が薄暗くなる。
はやても真剣な顔付きになり、先ほどまで自分達に光を注いでくれていた窓の方に顔を向けると、6つの空間モニターが開かれていた。
883シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/18(金) 19:30:42 ID:???
「これ、ガジェット?新型?」
「今までのT型以外に、新しいのが二種類…。戦闘性能はまだ不明だけど…。
これ…。」
カリムはモニターを操作し、円形のガジェットが写るモニターをアップにする。「ガジェットV型は割りと大型ね。」
円形ガジェットと人を比較すると、明らかにガジェットの方が大きかった。
「まだ正式には発表してないわ。監査役のクロノ提督にはさわりだけお伝えしたんだけど…。」
カリムの話に耳を傾けつつ、モニターをみていたはやては何かに気付く。
「これは?」
写っているのは何かの装置か、はたまた箱か?形は四角に近いが、八角形の銀色の立方体が写っている。
「昨日付けで、ミッドチルダに運びこまれた不審貨物。」
「レリック…やね?」
「その可能性は高いわ。
U型とV型が発見されたのも昨日からだし…。」
そっかと頷くはやて。
「ガジェットたちが、レリックを見付けるまでの予想時間は?」
「調査では、早ければ今日、明日…。」
「そやけど…、おかしいな…。レリックが出てくるのがちょい早いような…。」考え込むはやて。
「だから、会って話たかったの…。これをどう判断すべきか…。どう動くべきか…。
レリック事件もこのあと起こる事件も…対処を失敗するわけには…いかないもの…。」
カリムが何だか真剣に悩み、緊張を張りつめているので、はやてはパネルを操作し、カーテンを明け、薄暗い部屋を明るくした。
「まぁ、何が起きても大丈夫。カリムが力を貸してくれたお陰で、部隊はもう、いつでも動かせる。
即戦力の隊長達はもちろん、新人フォワードたちも実戦可能。
予想外の緊急事態にもちゃんと対応できる下地ができてる。
そやから、大丈夫。」
力強く頷くはやてに、カリムは少しだけ安堵した。
884シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/18(金) 19:33:25 ID:???
場所は変わって…。
「へぇ〜、これが…」
「私たちの新デバイス…ですか?」
いつもどおり、スバルの言葉をティアナが引き継ぐ。目の前には青い宝石がついている首飾りと、白に赤のラインに黄色い宝石が埋め込まれたカード。
それから剣の装飾がついているネックレス。
「そーでぇーす!設計主任私。協力、なのはさん、フェイトさん、レイジングハートさん、リィン曹長。」
と元気よく声をあげているのはシャーリーだ。
「ストラーダとケリュケイオン、フリーダムは変化なしかな?」
「うん、そうなのかな…。」
エリオの言葉に、残念そうに言うキャロ。
「追加プログラムって…何なんだ?」
さらに、ぼそっと呟くシン。
「違いまーす!」
シンの頭にボスっと着地するリィン曹長こと、リィンフォースU。
「いてっ!何すんだよ、あんたってか、頭の上に乗るな!」
「変化無しは外観だけですよ?」
「聞けよ!人の話…。」
シンを無視して説明を始めるリィン。
そのまま、シンの頭から飛び下り、エリオとキャロの前まで飛行する。
「二人はちゃんとしたデバイスの使用経験がなかったですから、感触に慣れてもらうために、基礎フレームと最低限の機能だけで渡してましたです。」
「あれで最低限?」
「ホントに?」
エリオとキャロは驚いている。
「キラとシン、以外が扱うことになるデバイス、四機は六課の技術スタッフたちが技術と経験を合わせて完成させた最新型。
部隊の目的に合わせて、エリオやキャロ、スバル、ティアに合わせてつくられた文句なしに最高の機体です。」
次にシンとキラの前にリィンは移動し、追加プログラムについて今度は説明を始める。
「キラとシン、二人のデバイスは元々が二人に合わせてつくられているのか変更部分はあまりなかったです。
キラのフリーダムは少ないカートリッジでも性能を十分に引き出せるように燃費を中心に向上、それからシンは前回こちらに来たときに使っていた魔法を追加しておきましたです。」
「へぇ〜…。」
シンもキラもそれしか言葉が浮かばなかった。
「ただの道具や武器とは思わないで大切に、だけど性能の限界ぎりぎりまでおもいっきり使ってあげてほしいです。」
リィンがそうはなしていると、ドアが開き、なのはがようやく、姿を現した。
885シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/18(金) 19:39:45 ID:???
「ごめん、ごめん、待ったぁ?」
「なのはさ〜ん」
なのはに向かって飛んでいくリィンフォース。
「丁度よかった。じゃあ、使用方法説明しますね?」シャーリーの言葉に六人が頷く。
「まず、この子たちには何段階かにわけて出力リミッターがかけられてるのね?
最初はそんなにびっくりするほどのパワーがでるわけじゃないから、まずは、それで扱いを覚えていって。」
「で、各自が今の出力を扱えるようになったら、私やフェイト隊長、リィンや、シャーリーの判断で対処していくから…。それから、キラ、シンの二人のデバイスは出力リミッターはかけられなかったけど…。
フリーダムのミーティア、それからデスティニーのファイナルは使用するときは私たちに許可をとること…。いいね?」
「はい…。」
シャーリーをなのはが引き継ぎ、
「丁度、他四機はみんなと一緒にレベルアップしていく感じですね。」
なのはをリィンが引き継ぐ。
「出力リミッターっていうと、なのはさんたちにもかかってますよね?」
リミッターの話で思い出したのか、ティアナが口を開いた。
「あぁ、私たちはデバイスだけじゃなくて…、本人にもだけどね。」
「「「「えぇ?」」」」
エリオ、キャロ、スバル、ティアナの四人は驚く。だが、キラとシンの頭上には?が4つぐらい立っていた。
「能力限定って言ってね。うちの隊長と副隊長はみんなだよ。
私とフェイト隊長、シグナム副隊長とヴィータ副隊長、それからはやて部隊長にもだよ。
それから、キラとシンにもかかってるみたいだね。
何でかかってるのか私達は分からないんだけど…。」
「えっ?俺たちにも…でありますか?」
シンが耳を疑い、なのはに再度、確認する。
「うん。
スバルとティアの試験の時に、怪我をして現れたあなたたちを治療するとき、治療と一緒に魔力検査を行ったの。
そしたら、リンカーコアとは別の、だけど連動している魔力の塊があったんだ。でも、普段はそれに…。
そう、ティアのバリアブルシュートみたいに魔力外皮が張られていて、圧縮されてる魔力の塊を見つけた。
見た目、種みたいだから、医療班の人たちも、私もそれをSEEDって呼んでるけどね。」
まんま何だけどね〜と笑うなのは。
「それじゃあ…続きを…」
とシャーリーがモニターを操作しようとしたとき、室内に警報が鳴り響いた。
886シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/05/18(金) 19:41:43 ID:???
投下終了です。

次回は第四話に入っていきます。

よろしくです!
887通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 19:48:56 ID:???
乙です。
>SEED
種割れは重要局面で発動する事になるのかな?
888りりかるシード StS:2007/05/18(金) 19:57:09 ID:???
>>869
GJっす。
練り物ダメは声優ネタですか。声優に詳しい自分にはとても楽しめました

>>871
あははは……実はそれやろうと思ってました。考えることはみんな一緒か……

>>885
シン達のリミッターはどんなのでしょうか?気になりますね
889暇人A:2007/05/18(金) 20:04:25 ID:???
お二人とも面白いですね
同じ場面、キャラだけどそのうち何名かが変化してるってのは並んでみると尚更です
この時間帯を選ばれたのは個人的に正解だったかとww


さて、放置してた自分も続き書くとするか
ちょっと間を空けて文才の無さがなるだけ見られないようにww
890運命の子と最強を目指した少年:2007/05/18(金) 20:22:17 ID:???
お二人ともGJです。
さて・・・・私も頑張るか〜
891通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 21:58:25 ID:???
>>869
まじかるしんでブルーコスモスがメビウスを使ってるが
今後グラスパーやユークリッドは登場するんだろうか
892通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 21:59:08 ID:???
シンは「かみちゃまかりん」を毎週欠かさず見ているのです。
キラは「きらレボ」
893通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 22:54:46 ID:???
SEEDに新解釈ですか。GJ!
894通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 23:02:55 ID:???
そろそろ次スレを立てるべきでは?

お前が立てろよ、とは言わないでほしい。
立て方が判らないんだ・・・
895通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 23:04:14 ID:???
まだまだだろう、50KB以上余ってんだから。
896通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 23:07:45 ID:???
ほとんどSSじゃなくてラッキースケベで埋めたからね…www
897通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 23:28:13 ID:???
この調子だと、スレ分立してから始めて1000まで行くことになるな
898通常の名無しさんの3倍:2007/05/18(金) 23:29:34 ID:???
>>891
そいつらだけならともかく、ザムザザーやゲルズゲー、果てはベルグランデとか出てきたらかなりの強敵だよな
899暇人A:2007/05/18(金) 23:39:28 ID:???
空気読めない男が投下にきましたよ

1000いけないかもしれないけどいいよね?
例のごとく答えは(ry
今日も今日とて、魔力を少しでも抑えるためにシンは時空転送をしていた。
だれもいない、静かな場所なのだ。が、
「何でキミはいつもここをえらぶのかね?」
不意に、声をかけられた。どこか、懐かしいような声・・・
「誰だ!!」
「わたしのことはいい。どうなんだ?」
振り返ると、仮面を付けた、金髪の男が立っていた。
「何でそんな事をあんたに話さなきゃならないんだ?」
「そうだな。君に興味があるからだ」
気持ちの悪い事を・・・
「そんなの、あんたに教える義理は無い!!」
「義理は無くても理由はあるよ」
「なに?」
シンは警戒しまくりな声を上げた。
「君の事を黙っておいてやる、それで十分じゃないかね?」
「アンタをここで始末すれば、そんな事気にしなくていいだろ?」
シンの言葉に、「ふははははははは、はっはっはっはっは」などと、仮面の男は大笑いした。
「何なんだよ、あんたは!!」
「君の手がいくらこれ以上汚れないからと言っても、今ここで私を殺せば、君を匿っている少女も共犯と言う事になると思うが?」
「なっ!?」(なんではやてのことを・・・)
「どうかね?悪い相談ではないと思うが?」
たとえ悪い相談でなくても、こいつに付け込まれるのはシンは生理的に許せなかった。大体・・・
「俺にやましい事なんて無いんだ。別に管理局に何を言われても、構いやしない」
「ほう、ならなんで逃げているんだ?」
「別に逃げてなんかッ!!」
901重なる宿命:2007/05/18(金) 23:45:16 ID:???
「いいや、逃げているさ。
 君は君の内にある膨大な魔力を恐れ、さらには二度と八神はやてに会えなくなることを恐れている」
「なっ、名前まで知ってるのか!?」
「君の名前も知っているさ。ああそれに、君がどんな想いで彼女のそばにいるのかも知っている」
「何を言ってるんだよ、あんたは」
シンの言葉を無視し、仮面の男は続ける。
「君は穢れを知らぬ少女と共にいることに矛盾を感じながらも、その時間の絶えぬことを願っている。
 そんなに心地よかったかね?人間とは愚かしいまでに『雰囲気』などに弱いからな」
「そんなんじゃ無い!!」
「ならなんだ?なぜ逃げる?それが君のためにならないと分かっていながら!!!」
シンは押し黙った。
一方的に知られている以上、討論で敵うとは思えなかった。
それに、この男の言っている事は、少々婉曲されていても真実なのだ。
「まぁいいさ。君に質問をするために出てきたわけではない。
 ましてや、言い負かすためでも、ね」
そんなシンを見て、満足したように告げた。
「これを受け取ってくれたまえ」
そして、右手と、そこに乗せられた薄く四角いものを差し出した。
「何だ、これ?」
「デバイスだよ。インテリタイプではないが、八神はやてのためにこれが必要なときが来る」
「何?」
「いつか分かる時が来る。君はただ、それを持っていてくれればいい」
言って、仮面の男は消えていった。
シンはデバイスを握り締めた。
これは、どうすればいいのだろう・・・
(守るための・・・力だよな?)
今はそう、はやてに降りかかる『何か』がもしもあるのなら、そのために使いたいと思い、それの存在を許容した。
本当は、受け取りたくなかった力ではあったのだが・・・
902重なる宿命:2007/05/18(金) 23:46:38 ID:???
「これ、は?」
受け取ったものに、アスランは困惑した。
「これはデバイスっていうの」
赤い、カード。と、言えど、硬めだ。
「これがあれば、魔法ももう少し簡単にコントロールできるようになるから」
「はぁ・・・」
そういうものは先に渡してもらいたいものだが、あちらにも考えはあるのだろう。
「発動には名前を呼んだりすれば大丈夫」
「インテリタイプじゃないけど、名前は自分で付けていいわよ」
「名前って・・・」 
カードに、名前?
「そう。それはあなたのための特注品だから」
有り難い話だった。
「名前って、たとえば、バー○ーカー○ウル、みたいに?」
「まぁ、なんでもいいけど・・・」
そのセンスはどうかと思う、って空気に書いてあった。
「そ、それじゃあ、えっと・・・『ジャスティス』だ」
「ジャスティス・・・正義か、いいんじゃない?」
「そうね」
少々曰く付きの名前ではあったが、デバイスの名は決まった。



「デバイス?」
「そう、あの人の。え〜っと・・・キラくん、だっけ?」
先ほど、キラの中に高い魔力の素質が見つかったので、エイミィがクロノに相談を持ちかけたのだ。
相談と言っても、クロノが呼び出されて、彼女はなんかPCを弄っていた。
903重なる宿命:2007/05/18(金) 23:48:57 ID:???
「それは流石に許可できない。一応彼も身元を証明するものは無いんだから」
「そうよねぇ。流石にこれ以上『爆弾を抱えた艦』なんて評判、欲しくないもんねぇ」
と、いうのは、特例としてこの艦にはフェイトたちが乗っている事に起因していた。
「あ、デバイスといえば・・・」
エイミィが思い出したようにクロノを振り返り、もう一度PCを弄り始める。
「あの時からずっといろいろあって言い忘れてたんだけど、これ・・・」
画面には、シンのデバイスがあった。そこには、
「バーサーカーモード?このデバイスは暴走でもするのか?」
「あたしもそう思ったんだけどさぁ、なんかこのモードって言うの?出力下がってんだよねぇ」
「じゃあ、何でバーサーカー?」
バーサーカーといえば、凶戦士≒暴走、とかが思い浮かぶ。
「それを考えてたわけよ。それに、このデバイスはまだ色々謎なんだぁ」
「謎?」
「そう。携帯電話としての機能も残ってたし、音楽聞けるし、メモリースティックも入るし・・・」
「s○ny製か・・・は、どうでもいいとして・・・」
確かに、今までに無いタイプでは、あった。
能力としてはナイフを二本出すほかには、少々魔力の引き出す手伝いをするだけ・・・
「能力が低すぎるのに・・・さらにリミッターを『かける?』」
『かかってた』、でないのが、逆に不気味なくらいだ。
「そうなんだよねぇ・・・これも懸案事項にしておく?」
「優先ではないとはいえ、こういうタイプのデバイスが過去あったかどうかは調べておいたほうがいいかもしれない・・・」
既にシンと共に行方不明である以上、このデータ以上は望めない、というのも起因して、少々消極的な捜索にはなりそうだ。
「うん、そうする。
 そういえばフェイトちゃんの嘱託魔導師の試験みたいなのも、近づいてきたよね?」
思い出したように、エイミィは言う。
「そうか、それもあったな・・・」
問題は目の前にも存在するのだ、二つほど・・・
「たいへんだねぇ、わたしたち・・・」
能天気そうに言っているが、本気で山積みである。
904重なる宿命:2007/05/18(金) 23:49:51 ID:???
シンは先ほど貰ったデバイスを眺めていた。
「このデバイス・・・」
それには問題点がいくつかあった。
先ず、「名前が分からない・・・」これはインテリじゃないから何とかなるとして、
「魔力を全く感じられない?」
つまり、これはデバイスなのかどうかから、胡散臭かった。
使うつもりはさらさら無いけど、持っている力の使い方が分からないのでは、どんな危険を及ぼすか分かったもんじゃない。
「シン〜、ご飯やよ〜?」
はやてが呼んでいる。
「あぁ、今行く」
シンはデバイスのことは一旦忘れて、一階へ下った。
はやてを守るための力のことに気を殺がれて、はやてを心配させるわけにはいかない。
(大体、力が必要って言った奴自体がありえないほど胡散臭かったしな・・・)
そんな認識で十分だって、シンは思いたかった。


翌日、シンははやてと町に出ていた。
と、言うのも、今日の朝に、はやてがどうしても付き合って欲しいとシンに頼んだからだ。
もちろん快諾したシンは、たいして用件も聞かずに付いてきていた。
折角なので、はやての車椅子を押しながら町並みを眺めてみた。
数ヶ月前、もうそんなに経つことに驚きさえあるが、その頃シンは記憶を失っていた。
(そっか・・・思えばあの時から、はやてとは知り合いだったんだよな・・・)
オープンテラスのカフェを眺めながら、そう思い出す。
静かな町だ。でも、活気のある町だ。
「いい町だな・・・」
思わず呟いた言葉にも、はやては反応してくれた。
「そうやね。毎朝晩、わたしのことを手伝ってくれる人がおったんは、やっぱりこの町やったからやと思う」
「好きか?この町・・・」
「好きやよ、すっごく」
とても昔のシンには考えられないような笑顔で、はやては答えた。
「俺も好きだ」
雰囲気も、町の人々の暖かさも。
そういえばフェイトを管理局が完全に敵とみなさなかった直接的な理由であるなのはも、ここに住んでいると聞いている。
なのはなら話せば分かってくれるだろうが、やはり今は会いたくなかった。
「シンが好きになってくれると、わたしもうれしいわ。住んでたかいがあったっちゅうもんやね」
「どういう理屈だよ」
笑いながらの会話に温かみをかんじれる。
(そうか・・・俺は・・・)
ある人に問われてついに答えることなくこちらへ来てしまったこと、『俺の本当に欲しかったもの』。
案外、ずっとこういうものを求めていたのかもしれない。
905重なる宿命:2007/05/18(金) 23:50:59 ID:???
「さ、到着や」
そういわれて前を改めてみる。
いや、歩いているときから見えていた建物だが・・・
「映画館?」
「そや。シンはなんか見れんタイプのある?」
「映画・・・そうだな・・・好きなのってのも特に無いけど、嫌いなのってのも無いかな・・・」
実際は熱血格闘ものとかSFとかは好きな部類に入るが、相手が女の子と言う事も考慮してやめておいた。
「せやったら、あれなんかどう?」
そういってはやてが指をさしたのは、唯一まだ空いている場所。
「ここは30分ずつずれて始めてるから、今からならこれが一番早いし・・・」
内容は・・・学生の恋愛物か・・・
「まぁ、別に俺はなんでもいいけどな。
 時間とかも気にしてないから、はやての好きな物にしろよ」
「それやったら・・・」
言い、はやては見回し、
「やっぱり、これがええな」
結局すぐに始まる恋愛物を見る事になった。
「すみません、大人と子供一枚・・・」
はやては、受付にそう言いに行き、何やら簡単な手続きをしていた。
(ってか、俺は経済力がないとは言え・・・)
この状況はあまりよろしくないような気がしたので、
「すみませ〜ん、ポップコーンとジュースを・・・」
はやてから受け取っていたお金で先に買っておくことにした。

席について、映画なんてものが久しぶりである事を思い出した。
休戦の折、シンは軍に入った。
それは、まだまだ成長段階だったシンにとって、きついものだったのは言うまでも無い。
休日に映画館に入る相手もいなければ、入ったところで眠気に勝てるわけも無く・・・
(ぐっすり寝る、ってのが、そもそも少なかったんだよな・・・)
そして戦後、シンは各地を回ってMSの操縦技術などで人々の助けをしていた。
少しでも、助けになれるようにと思って。
もちろんその際に、いろいろと憎まれ口をたたかれはした。
曰く、「何で議長の言ってた平和が訪れないのか」、とか、いろいろ。
かつて救った街ではそのとき知り合った少女にいろいろときつい事も言われた。
まぁ、彼女は彼女なりに許してはくれたのだが・・・
各地における民族的な問題は、収まるどころか浮き彫りになっていたのは、もはや仕方の無い事であるとも言えた。
そんなこんなをやっているうちに、シンはこちらの世界へ送られたのだが、
(その辺の記憶が、また曖昧なんだよな・・・)
そう、自分がなぜこの世界にいるのかは、未だによくは分からない。
「あ、はじまるで?」
はやての言葉どおり、暗幕が上がっていった。
別に見たくないわけでもないので、今は映像を見、なるだけ難しい事は考えない事にした。
906重なる宿命:2007/05/18(金) 23:55:36 ID:???
そして、約二時間後、
「シンって、映画とか平気で寝てまうタイプの人と違うんやね」
なんて心外な事を言われた。
「俺だって、他人の金で入ってまで寝るような奴じゃない」
「あ、なんや、自分で払ってたら寝るみたいやね?」
「それは・・・寝るかもしれない」
ってか、多分映画なんかを見にきたりしないような気がする。
「ほな、次は服買いに行こうか?」
「はやての新しい服?」
「ちゃうよ〜。シンの生活用の服。
 ええ加減に借りてる服は返さなあかんよ?」
そういえば、今のシンの服はお隣から『どうせ着ないし』と言うことで借りていたものなのだ。
「そうだったな・・・悪い、はやて」
そんな服を買うのも、今ははやてに頼るしかなかった。
「ええよ、困ったときはお互い様や」
今までもずっとそんな感じにはやてはシンにいろいろと与えてくれていた。
食事や服だけではない。
シンはここに来て始めて、居場所を貰った。だから・・・
(はやてになにか困った事があったら、俺が助けてやりたい)
もう何度とも分からない決意、だが、それだけが、今のシンをこの場所につなぎとめている『鎖』だった。
そのことに、はやてが気づかないはずも無かった。


「トリィ、トリィ」
フェイトがキラの部屋に入ると、妙な泣き声で空を飛ぶロボットが一機。
「キラさん、その子は?」
「あ、フェイトちゃん」
ずっとつれていたが、時空転送の際に一度機能が停止したらしく、先ほどようやく修理が完了した。
「これはトリィって言ってね、大切な友達に貰ったものなんだ」
そして、『大切な友達』が敵のとき、『正体をばれず』に逃がすためにも役に立った。
あの時アスランにまだ自分が友達だと思ってるって言えなければ、オーブは攻め落とされ、戦争はある人によって最悪の結末を迎えていただろう。
「そうなんですか・・・
 わたしにもありますよ、大切な友達に貰った、大切なもの」
そういって、別れの際になのはと交換したリボンを見せた。
「それに、わたしの命は、とても大切な人に貰ったものです」
あの時、止めてくれなかったら、自分は母と運命を共にしていただろうから。
「そう。
 それじゃあ、大切にしなきゃね」
結ばれた絆が一度も違わず、衝突する事も無いように、キラはフェイトに告げた。
「はい。だから、一緒に探しましょうね」
しかし、キラはそういわれるまでそれがシンの事とは気づいていなかった。
907暇人A:2007/05/19(土) 00:03:52 ID:???
取り敢えずここまで
いろいろとこっちの脳内で筋が通ってるだけって部分がありそうだからその辺は気づいたら伏線として回収していきたい

それと今回の内容についてだけど、シンみたいな職業軍人ってSF好きなのかな?
逆に嫌ってそうな感じがしたり・・・

ついでにはやてとシンは仲が良く書かなきゃいけない事情があるとはいえ仲良すぎかもしれないからその辺は普通にごめんなさい

何はともあれそろそろA'Sの状態に入っていくと思います。
A'Sはいろいろと把握しきれていない設定がある所為でグダグダになるかもだけど気にしないでくれると幸いですww
908通常の名無しさんの3倍:2007/05/19(土) 00:05:31 ID:???
>>907
乙&GJ!
僕はシンとはやて仲良くてもいいと思いますよ。
909通常の名無しさんの3倍:2007/05/19(土) 00:31:19 ID:???
>>907
乙&GJ

シン「あの教会へ行こう!」
はやて「は?」
910通常の名無しさんの3倍:2007/05/19(土) 00:43:25 ID:???
>>907
GJ
仲の良いシンとはやてが読んでいてすごく面白いです。
全然遠慮する必要はないと思いますよ。
911通常の名無しさんの3倍:2007/05/19(土) 00:53:20 ID:???
>>907
GJ
シンとはやてが仲良くても全然オッケーだよ。
なんかもうこの作品ではそれを見るのが楽しみの一つになっているw
912通常の名無しさんの3倍:2007/05/19(土) 00:55:20 ID:???
>>907

シンが着々と光源氏コースを歩んでいるように思えるww
このまま行く所まで行くのかww
913通常の名無しさんの3倍:2007/05/19(土) 01:02:09 ID:???
シンに白色のタキシード着せようぜ
914通常の名無しさんの3倍:2007/05/19(土) 01:21:23 ID:???
なんで?
915通常の名無しさんの3倍:2007/05/19(土) 01:27:18 ID:???
ああ、白色のタキシードってウェンディング用のか、なるほど。
916通常の名無しさんの3倍:2007/05/19(土) 01:44:34 ID:???
はやて「タキシンド・仮面様!」
917通常の名無しさんの3倍:2007/05/19(土) 02:08:48 ID:???
>>913
なぜだろう・・・まったく違和感がないw
918通常の名無しさんの3倍
>>915
ウェンディングじゃなくてウェディングな。
確かにシンとはやては何気に似合いそうだw