「それで、どうしたの?」
だが、促すように問いかけるなのはに、結局言葉を続ける事にした。
フェイトは、なのはと出会ったジュエルシードの一件で、こうなった時の彼女は絶対引かないという事をその身をもって知っている。
「そしたらシンさん、少しだけ困った顔をして……けれどすぐ真剣な顔になって私の目を見返したの。
……なのはちゃん、邪眼って知ってる?」
そして、そう問いかけるフェイトに、なのはは首を捻った。
「ええと、漫画とかで、目がピカピカ光ったりすると相手が動かなくなったりする?」
兄の持っている漫画を思い出しながら、自信なさげに答えるなのはに、フェイトが頷く。
「うん、大きくは間違っていない。
……あの時、シンさんに私の目を見返されてから、ちょっと体が変なんだ。
それで、あの時シンさんが私をとめるために邪眼をつかったんじゃないか……って。
シンさんって、色素が薄いわけでもないのに、瞳が赤いでしょう?
ロストロギアのユニゾンデバイスが融合しているそうだし、その影響で目が赤くなったんじゃないかな?」
あの赤い目に覗き込まれた時の怯みと、その直後から感じている奇妙な胸の高鳴り……それを思い出しながら、フェイトはそう説明を終えた。
当然、フェイトの変調の原因は、シンと目が合ったことではなく、直後の悩 殺!ブラボーキッスはぁとなのだが、直前の赤い瞳があまりにも印象的だったせいか、彼女はその後の出来事をそれほど重要視していない。
「あれ、けど確かそのユニゾンデバイスって、銀の鍵って名前じゃなかったっけ?」
しかし、色々と初体験な感情に翻弄されているフェイトとは異なり、比較的平静ななのはは、そんな穴だらけな結論には納得できなかった。
「……え?」
そして、本気で驚くフェイトに、なのはは困ったような表情を作る。
「それに、その時、フェイトちゃんはバルディッシュを起動していたんだよ。
幾らロストロギアでも、魔力を使っている事には変わりないんだし、だったら、バルディッシュも警告くらいはできるんじゃないかと思うんだけど……」
そう、なのはが気付いた結論の穴は、普段のフェイトなら確実気付く物ばかりだったからだ。
……そんなに調子がおかしいのだろうか?
「ねえフェイトちゃん。
まずは落ち着いて、その時あった事を初めから話してみて」
なのはは心配そうな目でフェイトを見ると、咬んで含めるように尋ねかける。
「まず、追い詰められかけたところを、シンさんが助けてくれて」
そしてフェイトは、なのはの言葉に頷き、俯き、ぽつりぽつりと言葉を紡ぎ始めた。
シンの事を思い出すと、妙に高鳴ったりする心臓と、無限に横にそれていく思考と、突然熱くなったりする顔と戦いながら、フェイトは一つ一つあった事だけを言葉にしていく。
「なのはを助けに行こうとして……シンさんに止められて……睨んだら真剣な目で私の目を見つめて、それで……」
そんな、雨垂れの様なフェイトの言葉が、先程と同じところで突然止まった。
しかし、今のフェイトの顔に浮かぶ表情は、先程とは異なる『どうやって説明したらいいのかわからない』と言うような、当惑。
「たしか……」
そう言いながら口元に掌を当てるフェイトに、なのはは向ける注意を深め、そして……
「悩 殺! ブラボーキッス はぁと」
不意打ちで食らった悩殺!フェイトキッスはぁとに、それはそれは盛大に爆笑した。
「ご(くすくす)ごめん(くすくす)ね(くす)フェイト(くす)ちゃん」
なのはのいきなりの大爆笑にフェイトは不満交じりの当惑を見せ……なのはの方は、笑いをこらえようとしながら謝るが、どこかツボに入ってしまったらしく中々止まらない。
「けど、それ本当にシンさんがやった事なの?」
暫し後、何とか爆笑を押さえ込みながら問いかけるなのはに、フェイトは無言で頷いた。
見るからに人付き合いが苦手そうで、なのは達を避けている節がある癖に妙に過保護……ついでに言えば、時々悲しそうな顔でなのは達を見ている事があるあのシン・アスカが、何でそんな面白すぎることを?
シンがさっきのフェイトと同じ仕草をするところをなのはは想像……浮かんだ笑いを今度はかみ殺し、傍と気付いた。
「ああ、そうか、シンさんはフェイトちゃんを笑わせようとしたんだ」
なのはにも、戦闘後緊張の糸が切れたところで自分の疲労に気づいた経験はある。
人付き合いが苦手そうなシン・アスカが、余り交流のない――それも、頑固な――フェイトを持ち前の過保護さから何とか止めようとして、思いついた手段が捨て身のギャグで緊張の糸をぶったぎると言う荒業だったのではないだろうか?
元々悪い人だと思っていたわけではない。
だが、そう思うと、今迄それほど親しくなかったシンが途端に可愛く思えてきて、なのははすこしだけ笑った。
でも、そうするとフェイトの不調の原因は何なのだろう。
「そう言えばフェイトちゃん。
体が変って、どう変なの?」
そう言えば肝心な事を聞いていなかった、となのはが尋ねると、フェイトは妙に艶っぽく自分の体を抱きしめた。
なんとなく、彼女の母親、高町桃子がのろけている時に似ている、そうなのはは思う。
フェイトの目元がほんのり朱に染まっていた。
「その、体がゾクゾクする……けれど、それが変に気持ちいい」
そして、シンの事を考えると思考が脱線し、妙に胸が高鳴って顔が熱くなる。
そう、たどたどしく説明するフェイトに、なのはは余り性質の良ろしくない微笑を浮かべた。
「……なるほどね。
フェイトちゃんは、シンさんが好きなんだ」
なのは自身に恋愛経験はないが、ここまでステロな答えを返されれば誰でもわかる。
そもそも、フェイトはシンに邪眼を使われた=危害を加えられたと考えていたのに、彼のことは酷く好意的な言い方をしていた。
その時点で、フェイトがシンに好意を抱いたことには気付いていたなのはだが、まさか、一足飛びでそこまで言っていようとは……?
「………え?」
そして、そうぶっちゃけたなのはに、フェイトの顔が真っ赤に染まる。
まずその言葉を否定しようと考えて、全く否定できない自分に気付いたのだ。
「そうか、わたし、シンさんのことが好きになったんだ」
そしてフェイトはそう呟く。
だが、その言葉が決して幸せそうではなかった。
母を慕い、その命に従い、しかし、その母親の死んだ娘の代用にすら慣れなかった人造生命体……闇の書の一件で吹っ切ったとは言え、受け入れてもらえないのでは?という不安と恐怖は、フェイトの中にまだ確かに息づいている。
その上、彼女はまだ小学四年生で、シンは十七歳の青年なのだ。
あと十年も時が過ぎれば殆ど無と化すこの年齢差は、しかし、成長の早い十代の少年少女にとっては限りなく大きい……と言うか、もしシンが彼女を受け入れたとしたら、そっちのほうが問題だろう。
シンがいつか故郷に帰る人間だという事を考えても、フェイトの初恋が幸せに実る事は殆ど有り得ないように思えた。
恋を得た幸せに浸るには彼女の今迄は不幸に過ぎ、障害に目を瞑るには聡明に過ぎる。
目の前の壁は限りなく高く、以前であれば、戦う前に諦めていたかもしれない……だが、なのはとの出会いが作り出した今の彼女は、何もせずに諦めるには不屈に過ぎた。
だからフェイトは、もう少しだけ貪欲になってみようと思う。
母の時の様に、盲目的に従い続けるのではなく、真正面からぶつかって見よう。
仮に、それで砕けてもいいじゃないか……フェイトはそう思い切ってなのはを見る。
かつて過酷な運命(フェイト)に砕けた彼女を拾い集め、打ち直してくれた親友は、今、彼女の決意を寿ぐようにその傍らで笑っていた。
おわりであります。
そして、それほど長くない本編で語ることは無理そうなので、オマケ
「よう、久しぶりだなァ、防人」
「……俺をその名で呼ぶな、火渡」
「チッ、一線を退いたってのに、テメェも変わらねぇな。
……まあいい、今日は喧嘩しに来たわけじゃねぇ。
ちぃとばっかし、テメェに頼みごとがあってな」
「お前が、俺にか?」
「ああ、死体卿のところでちょっとばかり手間の掛かる馬鹿を拾ったんでな。
ソイツにテメェの不条理を叩き込んで欲しい」
「……死体卿?
確か、使命手配中のアルケミストだったな?
しかし、ブラボー技は俺にしか使えんぞ」
「ハッ、そんなの関係ねぇな。
テメェの不条理を憶えられるかどうかは、コイツの問題。
憶えられなかったら、別の不条理にコイツが潰されるだけの話だ」
「…………」
「……おい、シン!
テメェもさっさとこっちに来やがれ!!」
Q:何故ブラボーが?
A:意外に部下思いな火渡に頼まれました(半分は嫌がらせかもしれませんが……)。
Q:何故技を教えてくれたの?
A:近い動機を持つシンに共感したからです。なお、シンの迷走は彼が叩き直しました。
Q:どうして憶えられたの?
A:ロストロギアの影響で原作カズキ状態+コーディネータ補正+SEED補正
Q:シンに何があったんだ
A:
1.ロストロギア・超小型次元移動装置『銀の鍵』、管理局に破れ別世界に逃亡
2.『銀の鍵』、自己修復の為に宿主を探す→潜在魔力の高い少年シン・アスカを発見
3.『銀の鍵』、シンに融合成功、ただし、そのショックでシンは気絶
4.状況・最終戦の敗北直後、シンは破壊されたディスティニーの中
5.消耗激しい銀の鍵、残った力でシンを別世界に移動→武装錬金世界へ
6.ホムンクルスの錬金術士、死体卿、奇妙なエネルギーを感知→シンを拾う
7.色々会って、錬金戦団入り、キャプテンブラボーの弟子に
8.怪現象の調査中、時空管理局に接触
GJ!
会社なのに思わずニヤニヤしちまったw
以外に(失礼)シリアスなラストにやや驚きつつGJ
つーか混ぜすぎ
神隠し見てて思ったんだけど、
銃型デバイス、本当に出てきちまったな・・・
クラールヴィントだって指輪だしなあ
道具なら結構何でもありかも試練
てか、神隠しさん最近こないね…。
まあ、年末だしなぁ
GJ
シスコンがロリコンに開眼したって不思議じゃないと思うんだ。
某銀河天使でも犯罪的年の差カップル成立したしねw
>>694 Hのことかーーーッ!!
まぁアレはここではない遠いどこかの宇宙の話だし
鯨つながりでいいんだったら、某ルドなんとかとか、ムーの白なんとかとか、白鯨なんとかとかが出てきそうで怖い
まあ何というか、続きを期待しているということで
しかしガントレット型ベルカ式デバイスとローラーブレードか
「MEブースト!!」とか叫び出しそうな新キャラよのう
むしろシェルブリット+ラディカルグッドスピード
今年最後の投下。
機動戦士ガンダムし〜どD´s 第11話
ここは海鳴市にある小高い丘。
まだ完全に朝日が昇っていない早朝。
なのはは、ここで毎朝のようにここでいつものトレーニングを行っている。
(いくよ、レイジングハート)
なのはは念話で自分で持っているアクセサリーに話しかけた。
(了解)
そのアクセサリー・・・もとい、デバイス「レイジングハート」は答え、それと同時になのはは空き缶を二つ放り投げた。
そのとき、なのはの周りに小さな弾のようなものが二つ現れ、それぞれが空き缶を追っていった。
ほぼ同じタイミングで何回も空き缶に当たる弾
(10・・・・20・・・30)
レイジングハートがその数を数えていく。
それをまじまじと見ているシン。
(これって何の訓練なんだ?)
朝ふと目が覚めて部屋を出ると、なのはがすでに起きていて、魔法のトレーニングをするといっているのでついていくことにした(他にまだ誰も起きてないのでちゃんと書き置きも書いていった)
それでついてきてみてみれば、ただ空き缶にちいさま魔力をぶつけるだけ。
(まあ、どうせわかんないし、俺自身魔法なんて使えないしどうでもいいか・・・・あ、100回いった)
暇つぶしにさりげなく回数を数えていたりしていた。
(130・・・140・・・150!)
レイジングハートの声とともに空き缶は弾け飛び、見事空き缶はゴミ箱に二つとも入った。
「ふぅっ。」
少しずつ回数を増やし、同時に扱うまたの数も増やしていき、流石に二つの弾を150回ずつ当てるのは疲れる。
「すごいな。これを毎朝やってるのか。」
そばで見てたシンはさりげなくなのはに声をかける。
「そうだよ。少しずつ回数増やしたり、空き缶の数を増やしたり。」
「それで150回も?」
「数えてたんだ・・・」
そういいながらシンはゴミ箱を見る。
そこには、思いっきりつぶされてる空き缶が二つ。
「あ、そろそろ帰らないと。」
そういい二人はこの丘を後にした。
なのはの家につくと、家の横にある建物から声が聞こえてくる。
それを見て、なのはがすぐに答える。
「あ、あそこでお兄ちゃんとおねえちゃんが剣のお稽古してるんだよ。」
そういわれて機能士郎がそんなことを言っていたのを思い出す。
「どんなことしてるんだ?」
だが、それはなのはには分からないらしく、首を横に振る。
「私には全然わかんない。ただ刀を振ってるようにしか見えないし。」
まあ普段からあんまし見てないんだろう。そう思い再び道場を見た。
先日の美由希の動きに、シンは興味を持って、少し見てみたいと思っていた。
だが、先日士郎の言っていた「家のはちょっと違う。」という言葉を思い出し、あんまし部外者が出入りするもんじゃないだろうと思い、なのはに続いて家の中に入った。
しばらくした後朝食を食べて、いつもの如く絶対領域を張っている夫婦を見ながら朝食を取る。
ただいつもと違うのは、今朝からやけに美由希がこっちを見ている。
それに気付いて美由希のほうに向くと、急にそっぽを向く。
(俺、何かしたか?)
そう思い朝食のハムトーストをかじるシン。
皆が学校に出かけた後、シンは片づけを手伝おうと思った。しかし・・・
「お客さんにしてもらうのは悪いから、ゆっくりしてて。」
そういわれたが、傷を治してもらって、一晩とめてもらい、そこまでしてくれて、何もしないのは流石に気が引ける。
そういうと桃子は少し考えて、ひとつの提案をした。
流石にそれは・・・と考えたシンだが、今日、なのはの学校が昼までで、そのあいだだけといわれて、それならと了承した。
「クルーゼ、説明してくれる?」
研究室で、二人は話をしている。
マユは今寝ていて、プレシアはクルーゼにマユのことを聞きだそうとしていた。
「ふむ・・・」
そろそろ言ってもいいだろう。そう思い説明するクルーゼ。
「彼女は、コーディネーターだ。」
「コーディネーター?」
聞きなれない言葉に疑問を浮かべるプレシア。
「私の世界にいる人種でね。遺伝子を改良させて本来の人間よりも身体能力や様々な能力が高い人間のことだ。」
「なるほど・・・それで・・・」
クルーゼの話を聞いて、彼女が本来の子供よりも強靭な身体を持っているからあの実験をしてもそこまで大使は後遺症がなかったのかと納得した。
「あと、言うの忘れてましたが、少し脳に異常がきたしてまして。まあ、異常といっても、少し記憶を失ってるだけですが。」
マユの報告を済ませたクルーゼは部屋から出て行く。
「ちょっとまって。」
しかしプレシアにとめられた。
「あの子にあのことはいってるの?」
それを聞いたクルーゼは笑みを浮かべながら答える。
「まあ、今は自分のことで頭がいっぱいらしい。落ち着いたら話すつもりさ。」
そういいながら部屋を出て行った・・・・
「ありがとうございました。」
喫茶翠屋はまだ朝なのにそこそこ客がいた。
朝は主に近所の奥さん達、昼はOL、夕方は学校帰りの生徒や恋人たちで一杯になる。
「注文は・・・はい、アイスコーヒーとトーストですね。分かりました。」
その中でシンはウェイターをしている。
朝の話で、今日はちょうどウェイトレスが休んでいて、昼になるとなのはが帰ってくるから帰ってくるまでの間、この店を手伝うことになった。
ちょうどはやても一緒らしいから、はやても連れて帰る予定だ。
仕事のほうはというと、初めての割にはちゃんとできている。
ふと、シンは周りを見てみる。
まあケーキやデザートを主に扱ってる店だから仕方ないといえるが・・・
(男は俺とあの人だけかよ・・・)
周りを見てみると、働いてるのは女性ばかりで、男はシンと士郎のみ。
暇なときは恭也もくるというが、恭也も今日は学校だった。
客層もやはり女性が多いので、何か自分だけ浮いている気がする。
だが、客からの反応は意外とよかった。
桃子さんと仲のいいお客の会話をちょっと盗み聞きすると、シンが働いている経緯を少し話していたらしく、その客が
「顔もいいし意外と礼儀もいいし・・・このまま雇っちゃえば?」
という声が聞こえて、桃子だったら本当にやりかねないので少し不安になるシンであった。
ここは私立風芽丘学園。今は昼休みで、その屋上で数名の学生が昼食を取っている。
「それにしても・・・美由希、今日はどうしたの?」
そこで、美由の友人の一人が声をかける。
「え?」
「そうそう、なんか授業中も上の空だったし、なんかいろいろつぶやいてたし。」
「ええと・・・」
それは自分が聞きたかった。
今日は朝からずっと、シンのことがなぜか頭から離れない。おかげで朝の稽古もあまり身に入らなかった。
「・・・・美由希もしかして・・・」
最初に話しかけてきたまさかとおもい話しかける。
「男が出来たとか?」
それを聞いて、飲んでいたお茶を吹きかけ、むせる美由希。
「え!うそ?ほんと!?」
この手の話になると急に騒ぎ出す一同。
美由希はあわてて違うという。
「ち・・違うって・・・・別にそんな関係じゃ・・・・」
「やっぱ男関係じゃん。ほら、どんな奴か言ってみ。」
観念して、昨日起こったことと、出会った経緯を話した(勿論、魔法関連は話してない)それを聞いた友達は・・・
「うっわなにそれ。漫画みたいじゃん。」
たしかに、出会いが交差点でぶつかったのは漫画ではよくある。
「それに、危ない男達に囲まれて絶体絶命のピンチに、颯爽と駆けつけるなんて、あんためったにそんな体験できないわよ。」
美由希の話でいろいろ盛り上がってる友達。
(はぁ・・・)
心の中でため息をつき、空を見る。
そして、友達に呼ばれるまで、またシンのことを考えているのであった。
「ただいまーー。」
元気な声が翠屋から聞こえてくる。
学校が終り、なのはたちが帰ってきた。
「いらっしゃーい。」
働いているクセで、つい客と同じ対応を取ってしまうシン。
なのはたちも、シンがここで働いていることに驚いた。
「え?シン君?なんで?」
まだなのはに説明をしてなかったシンは事情を話す。
それを聞いて納得したなのは。
「あら、いらっしゃい。」
なのはの声に気付いて、ようやく出てきた士郎と桃子。
「「「「お邪魔します」」」」
子供たちが挨拶をして、あいている席に移り、話を始めた。
「シン君。わるいけど、あの子達にこれもっていってくれない?」
そういわれてたくさんのジュースやらケーキやらいろいろのってあるトレーを出された。
「分かりました。」
そういってトレーをもち、なのはたちのところに持っていくシン。
そこで、はやてがシンの傷に気付く。
「うわ、すごい傷やな。」
シグナムから聞いた話で、どこまでの傷か知らなかったはやてが、シンの傷を見て予想以上の傷でびっくりする。
「こんだけ深かったらシャマルでも完全に治すんは無理かもしれんな。」
シンの傷を見て、はやては言う。
「別に無理にしなくていいさ。無理だったら、元の世界に戻ったら治せるかもしれないからな。」
笑いながらシンはいう。
プラントに戻れば、これくらいおそらく治せるだろう。
だから気にすることはない、とはやてに言う。
「ほれやったらええけど。」
治せるという言葉を聞いて安心するはやて。
「シンくーん。ちょっときてー。」
遠くからシンを呼ぶ桃子の声が聞こえ、「わかりました。」といいながら戻るシン。
もうすぐ開放されるので張り切っていくことにした。
ようやく接客の仕事から解放され、今ははやてと一緒に家に帰っている最中だった。
だがその前に・・・
「ちょっとよるところあるけん一緒に来て。」
と言われて今は病院にいた。
この病院はシンも知っているところだった。
そこは、シンが数日前によった病院だったからだ。
「だいぶ足も調子がよくなってるみたいね。」
診断書を見ながらはやての担当医、石田医師がいう。
「おそらく半年・・・遅くても今年中には完全に完治すると思うわ。」
医師の言葉を聞いて笑顔で喜ぶはやて。
「だから、この調子でね。」
医師の言葉にはいと答えて診断室を出るはやて。
それから、この帰り道ずっとはやては笑っていた。
「よかったな、足が完治するって。」
「うん!」
ずっとこのとで話をしていて、近くの空き地を通り抜けようとしたときだった。
(ん?)
声はしないけど、誰かが自分を呼んでいる・・・そんな感じがして気配がした空き地の方をみる。
しかし、そこには誰もいない。
「どしたん?」
はやてには聞こえなかったのか、シンがいきなり動きを止めたので不思議に思ったはやて。
「いや、なんか声が聞こえたけど・・・空耳か?」
そう思って再度歩き出そうとしたとき・・・
(くそ・・・まただ・・・)
またもや気配を感じた。
「ちょっと待っててくれ。」
そういいシンはさっきから声がする空き地へと行く。
「ここいらだったよな・・・」
そのとき、草の中に何か光るものを見つけたシン。
それを拾って見ると、貝殻のようなものが落ちていた。
ただ、本物の貝殻ではなく、硝子だろうか・・・透明なもので貝殻の形を模したものがあった。
何かも落し物だろうか、そう思い拾うと
「え・・・」
少しだけだが、それは光りだした。
「なんだ・・・」
そのとき、はやてがシンに近づいた。
「どないしたん?」
そういってシンがひっているものを見る。
「シン、これって・・・・デバイス?」
はやての言葉で、もう一度見る。
「これいっぺんアースラいって調べてもらったほうがええんちゃうん?」
だが、シンにははやての言葉は聞こえていない。
(なんだろうこの感じ・・・なんか暖かい・・・)
シンは、この感覚を以前に感じた気がする。そんな気がした。
第11話投下完了。
だんだん変な方向に行ってます。
続きは年明けになると思うので。
簡単な予告で次回は、仮面関連のおふた方がこっちに来ます(答えいってんじゃん・・・)
GJ
来年もよろしくお願いします!良いお年をー
GJ!
もう493KBか。そろそろ次スレだな
もうそんなか、ところで228氏の第3話がwikiに登録されてないんだが・・・
携帯房の俺にはどうにもできん
>>699 銃型も出てきたしな
いよいよ等身大MS型のデバイスも有りな気がしてきた
それやると最早メタルヒーローになっちまうけど
埋め
普通にその2で良いんじゃないか
今回埋めねーの?
次スレ立てるの早すぎたんじゃない?
埋めないなら別にいいけど。
>>718 残りの容量みてる?
職人さんのこと考えると妥当だと思うよ
720 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 23:00:47 ID:w88dyhCU
頼む
orz
埋めるか
埋め立て開始しようぜ?
埋め
_/⌒ ̄⌒`´ ̄`〜ヽ'ー--、
_/ ιυっ ̄~つyへつ
/ フっιつ人´ / /つυ^っへ っっ
/ /つつ。o/ / / / ^つっへυっつ
_/ 〉o°o。 。 / / /°>つっっっつっっ
/ \γ、。 o 。 /o。/ /つっっつっつ
__/ `⌒ヽっ/ 。/ / っつ) っつっつ
=/ っっ τ-っつつっ、。| つ っつつつ
 ̄ っっ )) ) っつつつ。| っっつつ
つつっιつ) ⌒つっ) っつっつ。 °| ° o 。
っつっo °。 υつ っ つっυ。o。°| ° ° °。
っ\\っoっ。 °° つ。°°。o。o。\o。° 。°°。 。°。
つっつ _o°°。 ° ° 。o/⌒\。 o\°°o 。 /У\°
)へ)つ\///`ー、_ ° °。_/ \°。\。 。°° /WMW、\
へ)。°|\\\\`ー、 ,〜´ へっυ  ̄ ̄ ̄\°°__/______\ ____/
( ̄o°oヽ、 \\,O、/~ つっへっ \ へ \ ⊂≡⊂=
\__/ ̄ ̄ ̄ ̄ っっつ へ ⊂≡⊂=⌒*(・∀・ )*⌒= 津波? RH無しでボコボコにしてやんよなの!
\ っつっっつ ___ へ \ ⊂=⊂≡ O)
っ フつ っ つっつっ \\ ババババ ( ヽ
/つっつつっ ⌒っ⌒つ つ っ つ\。° \ヽ______∪ ̄\)ΟΟΟΟ/
/。 )) つっつ つっゝ つっ つ つ つ\°。 \^/^/^/^^^^  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/〜
| |。|。°|°。つっつつつっ っつ つ っつ\。° \―・――・――・――・/ 〜
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__ (,,゚Д゚)、_ / ̄7 ̄7 ____(,,゚Д゚)、_ | ̄| ̄ ̄|___
___|. |___ (__つく>> / / / __/ /__/(__つく>> | ̄  ̄ ̄|__|_
|_ `ゝ__)__) / / / ∧∧ |_ __|__|  ̄] .| ̄|__|___|
.) /丶 (,,゚Д゚) / ./ ̄V―(,,゚Д゚) / / |__(,,゚Д゚) ( o | | ̄|(,,゚Д゚)
/ ./ )(ノ.) ̄.)) / (ノ/ ̄ /) / ./ /_⊂__⊃ └┐ ヽ__ノ(ノ| |)
.ノ_/ ノ_ノ__ノ \_/ヽ_ノ__ノ /_/_|__|__| ヽ___ノ__ノ
し`J し`J し`J し`J
? これは一体どういう状況? 埋め途中? 新しいのは立ってないよね?
以上、久々にやってきた奴の戯言でした〜(脱兎
お前はたった10レス前も読めんのか
だれか埋めろよw
梅
ヽl ,、 l/
〃")' ~´ヘヘ)"ヽ
!( ソノ八)ヽ) ソ
ヾl.゚ ヮ゚ノ!.
Desire〜Nanoha Takamachi`s My sacrifice〜
レイジングハートの「レディ」という声で私は気合の塊になるの
ジャンキーと同じかもしれないの
魔方陣の前に飛び出していく、その興奮の中毒になっているの
私にとってお仕事とは「お話を聞いて、話を聞かせて」
魔砲を撃ちまくるのが私のお仕事なの
魔力のチャージに時間がかかるようになたら
高町なのはは身を引くの
私にとって傷も痣も全部価値あるものなの
犠牲なんていえるものは何もないの
みんなが大好きだから
. _/´`ヽ-- 、 ,. -―- 、_
,. -―ァ'´/ ,. ヽ",.ィ二、 ̄
_∠... / / // \
,. '´:::::::::::.,' ./ /!ヘ、リ|∧i i \ ヽ、>
<:.:.:.:.:.::::::::::::.| ./ /rfス;T` リ レN」_! l 、 ヽ
` ナ‐ァ:.:::::.j/. , ' └┘ |イハ / ! \ !
/ /:.:.:./ ∠、 ' `′レ!イ i! !|/
, '-┴=/ /\} ゛` ∧_/| ト、|レ':.ヽ 埋めます
/ \/ /`ーュ :.\ / ヽ.| |::::ト、::::::'
. / :./ / :.:_,巨三三ミf¨フ :.| |:::::| \}
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