SEED DESTINYでSSを作るスレ4

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1通常の名無しさんの3倍
堕ちたかYO



SEED DESTINYはいい素材がいっぱいあるのに…それが生きていない!
または、ここでこうやってたら面白かったんじゃないか?
などを思ったことはありますか?
ここは、そんな人たちで理想の種運命を生まれさせるスレ。
リライトでも話を変えても今の本編からのもしも〜や、
設定を生かした全く違うSEEDなどを書いてくれればいいです。
SEEDでの主人公を変えて作るなどもやれるのならば!

※職人さんは感想などをちゃんと聞きましょう。
特に「ここはこうすれば良いんじゃない?」と言うような言葉には出来るだけ従いましょう。
それこそがあなたを職人として成長させるのです。
職人さん、頑張ってください。みな応援しております。

前スレ
SEED DESTINYでSSを作るスレ3
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1125913165/l50

2通常の名無しさんの3倍:2005/10/03(月) 17:08:52 ID:???
まりすみぜる
3通常の名無しさんの3倍:2005/10/03(月) 20:50:06 ID:???
お湯
4通常の名無しさんの3倍:2005/10/03(月) 20:52:34 ID:???
何かが無いと思ってたらこのスレだったか…
5通常の名無しさんの3倍:2005/10/03(月) 21:33:50 ID:???
TV版なんか無視しよう
6762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/03(月) 23:32:25 ID:???
とりあえず関連スレを載せてみますね

前スレ
SEED DESTINYでSSを作るスレ2
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1122129101/

関連スレ
どうすれば種DESはもっと面白い作品になったか3
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1127204207/
どうすれば種DESはもっと面白い作品になったか
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1119765643/
どうすれば種DESはもっと面白い作品になったか2
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1122741532/
二次漫画OR二次小説>>>>>>>>>>>>本編
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1127136914/l50

参考
しん種まとめサイト
http://wiki.livedoor.jp/seed_sin/d/%A4%B7%A4%F3%BC%EF%A4%DE%A4%C8%A4%E1%A5%B5%A5%A4%A5%C8
【運命の】嫁より面白いデス種の脚本【アンカー】 のまとめサイト
http://wiki.livedoor.jp/destiny_plan/d/FrontPage
7762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/03(月) 23:37:05 ID:???
ああ、こいつを忘れていたorz

【政治】種世界の軍事・外交・政治を語る13【経済】
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1127705051/l50
★ガンダムSEED DESTINY世界の艦船について語る7★
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1125848090/l50

連投スマソ
8通常の名無しさんの3倍:2005/10/04(火) 00:37:36 ID:???
>>5

TN版最終回だった
9通常の名無しさんの3倍:2005/10/04(火) 00:39:14 ID:???
>>8

TV版だ……
連投スマソorz
10通常の名無しさんの3倍:2005/10/04(火) 13:42:28 ID:???
何か他のスレの方が活発にSSが投下されているな。

種死をリメイクするスレ
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1128161964/

最終回があまりにもアレすぎて創作意欲が削がれてしまったのか。
11通常の名無しさんの3倍:2005/10/04(火) 18:50:44 ID:???
AAが戦闘に介入しないでそのままプラント側が勝利して、
なんだかんだでDプランが実行されてから20年後だかの話とか書いてみたいんですよ。
本編では具体的に言われていないDプランを自分なりに解釈して作るとして、
シンの息子やタリア艦長の息子とか出したいと思ってるんですけど名前とかどうしたらいいんでしょうか?

こうしてみたら?やこれはどうだろう?などの意見があったら書いてください。
12762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/04(火) 21:32:48 ID:???
>>11
コーディネイターだらけの世界になったらコーディネイター同志の戦争が起きるだけ。
命名については最早職人の自由としか言いようがないでしょう。
とりあえず奇抜な名前とか公序良俗に反しなければええんと思う。

それと
とりあえず自分の分投稿してみますね ノシ
13762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/04(火) 21:38:39 ID:???
第一話 その一

 夢を見ていた。
 それはまだ戦争が始まる三年前の夢だった。
 C.E.六八年一月。そう、その時にあいつに会ったのだ。
 ジャン・キャリー。"煌く凶星J"。俺と同じ裏切り者にしてイレギュラーな存在。友よ!
 あの宇宙ステーションの出会いから培った交友は、我が娘にとってかけがえの無い思い出だった。
 あれから三年。戦争が起きてからほぼ一年。君はどのように変わった? 軍人としてやっていけてるか? 部下は持たせてもらえたか? それとも連合唯一のMS乗りとして孤独に地獄を這いずり回ってるか? 俺がかつて経験した地獄を千分の一でも味わってくれたか?
 あの懐かしい思い出を、記録映像のように眺めながらランドルフ・カーターは考えていた。なあジャンよ。俺は何も変わっていないぞ。それどころか娘を病院に閉じ込めたまま戦場に舞い戻っている。
「……隊長……。ランドルフ・カーター隊長……」
 突然その役職を付けた名で呼ばれ、カーターが久しぶりに見た「戦争以外の夢」を中断させた。
 目覚めたカーターは声の主に答えた。「おはよう。いや、こんばんは、だったかな?」
「はっ、こんにちは、だ。全く特殊作戦直前まで隊長に居眠りされちゃ、ただでさえ周りから良く思ってもらってない我が隊は余計に悪くなる」
「ふん、そう言うな。ゼリア・ビショップ副長殿。部隊創設以来嫌われども好まれたことなどあったか?」
「ない。コーディネイターだらけのザフトにナチュラルによって構成された部隊だ。冷や飯は食わされると覚悟していたが飯に毒を盛られるとは思ってもみなかった。さて雑談はこのぐらいにして本題に移そう」
「何かあったか?」
「あった。最悪だ。俺たちダンシング・デビルは侵入部隊から除外だ」
 『ダンシング・デビル』。踊る悪魔。それが彼ら、ナチュラルでありながらザフトにおいて最強最悪の実力を持った特殊作戦部隊の名称である。
 
14762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/04(火) 21:53:02 ID:???
第一話 その2 

 本来ザフトでは部隊運用の柔軟性を徹底的に求めた結果、戦闘部隊はその指揮官の名前を持ってあたることになった。ナチュラルの軍組織なら指揮官が変わるたびに名称が変わっては部隊運用に混乱が生じる。
 戦闘艦一隻にしても第何艦隊所属ではなく、旗艦となった艦名を艦隊名にしたりしている(要するに命名規準というものが殆ど無いのだ)。
 一人一人がナチュラルを超えた能力を持ったコーディネイターだから出来る運用であった。旧人類軍人にとって恐るべきことは、コーディネイターであるザフト兵は歩兵から艦隊指揮官に至る全ての軍事知識を有しているのだ。階級が無いのもそのためである。
 しかし個人によって職能の相性や適所があるため、服の色によって職分の区分けはしている。当然ザフトに陸軍海軍空軍宇宙軍の区分けなど無いし、配置転換で書類のやり取りを中央と現場で何往復もさせる必要もない。
 戦場においては刻々と変化する情勢に部隊規模でフレキシブルに対応することが出来る。
 命令系統や情報伝達で部隊間に齟齬などが無くなる。
 つまるところザフトとは、完全なる能力至上主義を実現したある意味理想的な(ナチュラルの"官僚的"軍隊には悪夢そのものな)軍組織なのだ。
 全ては遺伝的に強化された身体能力、特に知能指数や記憶力のたわものである。別の言い方では、ナチュラルが戦争をするためには軍の官僚化による組織的構築はどうしても避けられない。命令遂行のために色々と無理をする。しかしそれは強みでもあった。
「そうか……その決定はどうやら非常に民主主義的なものだったに違いまい」
「全くだ! 最終作戦会議でクルーゼに周りから突き上げがあったそうだ」
 柔軟性とは言い換えれば変化し易いとも言える。そしてそれは悪い方向へも変化する。
「誰からだ?」(大体予想はつくがな)
「ジュール議員とエルスマン議員の派閥に属してる奴らだ」(どうせ分かってるんだろ)
「息子の晴れ舞台を汚らしいナチュラルに穢されたくないというわけだな? 立派な親心じゃないか。俺も見習なければ」
「じゃあさっさとこの艦から降りてプラントに戻るのを強くお勧めする。で、俺が隊長になる。俺の自尊心も守れるし、命の恩人は戦場で散ることなく家族団らんを過ごせるわけだ」
「ほ〜、本当にいいのかそれで?」
「冗談、今此処にこうして居る以上最後まで付き合ってもらわんとな。作戦が成功するにせよ失敗するにせよ頭数は必要だ」
 ビショップが最後に言った一言で、それまでふざけていた雰囲気が変わった。
「お前も失敗すると思ってるのか?」
「俺たちが散々鍛えてきた坊主どもが後れを取るとは言わん。だが……」
 カーターとビショップの脳裏に、今回の作戦で出撃する青年たちの訓練場面が流れる。皆、手塩にかけてカーター達ナチュラル部隊隊員が鍛えた者だった。
 明らかに戦場に出るには若すぎる青年達が泥まみれ血まみれ反吐まみれ腐肉まみれになりながら、時には教官であるカーター達と反抗を露にぶつかりながらもコーディネイター特有の学習能力の高さによって軍人として、そして兵器として成長していった。
 有力議員の息子であろうと赤服であろうと差別はしない。
 知識だけの頭でっかちなお前らが初陣でPTSDにかからんよう、実戦の基礎を教えてやる! そう叫び、発行させた豚の内臓をぶちまけた演習場に匍匐前進させた頃が堪らなく懐かしかった。そしてザフト史上最も多く脱退者を出したのも彼らだった。
 そのため多くのザフト幹部は余計に彼らを恨むことになる。彼らが最初から最後まで教育を施したのは今度の作戦で死地に赴かんとする彼らだけであった。
 以後は、主に彼らの十八番である特殊作戦と部隊創設の本当の目的である、地球上の反連合勢力とプラントとの協力体制確立のためのプロパガンダ活動を含む各種工作に尽くすことになる。
 そして同時に部隊は、将来連合が作るであろうナチュラルの縦可能MSが登場した場合の対抗戦術の研究に従事するのだった。
「何事にもイレギュラーは発生する」
 カーターはビショップの言わんとしているに気がつき答えた。
「隊員を即刻集合させよう。これから予想しうる最悪のパターンの対抗策を練ればならない」


その3へ続く

命名といえば、脇役用キャラの名前が今現在圧倒的に不足しています。
つ〜かはっきり言って考えるのマンドクセいです。募集します。
目指せ!ガンダムSEED群像戦記小説(無謀
15762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/04(火) 21:58:52 ID:???
>>14
早速ライターミス発見orz
×発行
○発酵
まぁ単純に腐らせた内臓でもOK。
16通常の名無しさんの3倍:2005/10/05(水) 12:46:53 ID:???
すげぇーGJです!
こんな種だったらワクテカして見れたのに
17通常の名無しさんの3倍:2005/10/05(水) 23:11:43 ID:???
GJ、説明丁寧だな
18通常の名無しさんの3倍:2005/10/06(木) 00:18:14 ID:???
保守
19通常の名無しさんの3倍:2005/10/06(木) 11:00:58 ID:???
ちょっと種死のSSを書いてみようと思うんですが、ルールとかあるんですかね?
オリキャラは嫌がられるとか、クロスオーバー要素みたいのはあかんとか
20762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/06(木) 14:49:25 ID:???
>>19
特に無いと思いますよ。
オリキャラについては作品の中でちゃんとその存在が読者納得できるような造りなら良いんじゃないですか?
俺のなんてオリキャラ満載だし……。
まぁ、アレです。「俺様考えた最強キャラ」でなければ良いと思います。
(例・種運命におけるキラとかキラとかキラとか……)

というわけで投入
21762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/06(木) 14:52:00 ID:???
その3
 
カーターが発した令により、艦内に散らばっていたダンシング・デビル隊のメンバーは直に集会場である食堂に集まった。
 その数三十名を超える。もとより部隊全員で無い。隊員でない休憩中のクルーも混じっている。
この艦に乗っていない他のメンバーは地上でプラント反連合勢力との連絡調整任務についている。
 最初、特殊部隊ダンシング・デビルに専用の乗艦というのは無かった。総勢四七人のナチュラルの集まりがダンシング・デビルなのだ。
 彼らが草の根的な特殊任務から、実際に戦場に出ての実戦参加へという事態になったのは、ある意味において自業自得とも取れる結果だった。
 彼らは開戦以前から地球上に散らばり、各々がコネを持つ反連合勢力へのコンタクトを取る任務についていた。
 余談だが第一次ビクトリア攻防戦の失敗は明らかに地上との連携を考慮していなかった当然の結果であり、以後の地上における作戦の成功は現地勢力との協力があってこそのものだった。
 皮肉なことに宇宙のコーディネイターは地球のナチュラルの助けがあって、ようやく戦争をしているようなものだったのだ。
 戦況の推移は、地上の反連合勢力とプラントの交渉の多くが彼ら無しに行えるようになったのと、一年に及ぶ地球連合軍との総力戦は明らかにザフトを疲弊させMSパイロットは傭兵であろうと、一人でも多く必要とさせてしまった。
 それに加え、カーター達が中心になって研究を行っていたナチュラル操縦可能なMSが開発できたことによって、むしろ前戦でダンシング・デビルの活躍が求められるようになってしまったのだ。
 そしてMSに乗ったカーター達の、遺伝子至上主義を掲げるコーディネイターにとっては悪夢のような戦績は結果として連合のMS開発を促すことになるのは喜劇としか言いようがない。
 大量生産された連合製MSがありとあらゆる戦場を埋め尽くすのではという懸念、いや最早恐怖といってよいものがプラント評議会に蔓延していた。
今回の中立コロニー、オーブ連合首長国のヘリオポリスにおける特殊作戦はそういった背景で立てられていたのだ。
「質問」
 食堂で最初に手を上げたのはダンシング・デビルが乗艦している特殊工作艦ユノ副艦長アーサー・トライン。彼はまだ状況が飲み込めないようだった。
「あの〜、ちょっとおかしいじゃないですか? 最終作戦会議は本艦がクルーゼ隊に合流した後行われるものでしょ? 僕たちが不在のまま行われて、しかも作戦の不参加まで決められるなんて……」
 アーサーの質問はもっともなものだった。最初の予定では、侵入部隊はこういった作戦の実績があるダンシング・デビルが中心となって行うものだった。
 クルーゼ隊との合流後、侵入部隊との念密な予行演習等の最終調整を済ませる手はずになっていた。連合が中立コロニーで開発したMSの破壊ではなく奪取が、本作戦の絶対目的なのだ。
 製造データは既に地球本土に送られてしまっていると考えてよい。つまり連合製MSが跳梁跋扈するのは時間の問題なのだ。
 しかし実物を手に入れられれば対策を講じることが出来る。全くの零からより実物があったほうが遥かにマシだからだ。特に件の試作MSにはプラントが全く想像できない特殊装甲とビーム兵器が搭載されるというならなおさらだった。
 ユノ艦長のタリア・グラディウスが司令室よりモニターを通じ、アーサーの言葉を補う形で答えた。
「というよりも作戦の決行そのものが早められた……そうでしょう?」
「その通りです。艦長」
22762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/06(木) 14:53:56 ID:???
 カーターがデータブロックを端末に刺した。かなり雑な映像がモニターに表示される。ザフト情報部がついさっき高速連絡艇を使い、デブリとの衝突覚悟で暗礁宙域を航行中のユノとの交信限界距離まで持ってきた内容だった。
 それは一隻の商業用輸送船が月面連合軍基地に停泊している写真だった。
 写真が次々とスライドしていき、乗船する男達の姿が映ったところで食堂からざわめきが上がった。
「……鷹だ。エンデュミオンの鷹だ!」
「ということはアイツらが試作MSのパイロット?」
「見た顔がある。カルフォルニア士官学校の坊やだ。やっかいなことになるな……」
 ざわめきを制するようにカーターがやや大きめな声で言った。
「この輸送船がヘリオポリスに到着する予定は作戦開始のほぼ24時間前になる。そのためクルーゼ隊は単独でヘリオポリスへ侵入しなければならなくなった」
 タリアが映像に表示されていた、到着予定時刻を見て言った。
「クルーゼ隊がヘリオポリスに近海へ到着次第、侵入部隊を送り込んでもギリギリね」
 果たしてどちらがリスクなのだろう。カーターは思った。予定通りクルーゼ隊と合流しての侵入では、最悪その試作MSの対人実戦試験の標的となってしまう。
 かと言って試作MSとパイロットの合流を防ぐためにクルーゼ隊が単独で作戦を行えば、まだ二十歳にもなってない青年達だけを送り込むことになる。
 情報通りなら良い。情報通りなら対人警戒網は毛の生えたようなもので、守備部隊は数少ない。が、本当に情報通りなためしは経験上殆ど無い。そしてそのことはクルーゼに何度も伝えていた。
「そうです。その為我々は最悪の事態を想定し、合流ポイントでなく直接ヘリオポリスに向かい、救出用の上陸部隊の展開を独自に行います」


その4へ続く
23通常の名無しさんの3倍:2005/10/07(金) 18:58:44 ID:???
。k
24通常の名無しさんの3倍:2005/10/08(土) 12:49:28 ID:???
保守
25通常の名無しさんの3倍:2005/10/09(日) 11:44:01 ID:???
無印種の短編ってここでいいの?
本当に短いけど…
26通常の名無しさんの3倍:2005/10/09(日) 12:13:47 ID:???
良いと思います。

今このスレは職人に餓えてますから
27通常の名無しさんの3倍:2005/10/09(日) 20:29:17 ID:???
すぐ落ちるね。
まとめサイト作らない?
28通常の名無しさんの3倍:2005/10/09(日) 23:35:16 ID:???
とりあえず保守だ。
2925:2005/10/10(月) 17:43:18 ID:???
では保守かねて超短編を。1レス分なんで小説と呼べないかも……。
30通常の名無しさんの3倍:2005/10/10(月) 17:46:23 ID:???
SSSスーパーショートストーリーだな
31ある生体CPUの自己記録:2005/10/10(月) 18:21:37 ID:???
 ――俺の名前はオルガ・サブナック。少なくとも今日のうちは、な。

 俺の家は割といい家で、オヤジもお袋も『金持ちらしい』人間だった。俺はべつにそれが
嫌いじゃなかったが、好きというわけでもなかった。ただ、自分を生んでくれたことには
一応感謝していた。
 コーディネーターとの戦争がどうのと学校で言ってたが、別にそんなことは俺に関係ない
話だ。触らぬ神に祟りなし、これだけは学校で習うくだらない諺の中でも名言だと思う。

 が、近付いてもいねぇ神から祟りがあった。

 開戦直後、コーディネーターの国家プラントの軍隊、通称ザフトの新兵器が俺の町の
間近に降下してきやがった。
 バカデカイ人型の兵器。それはモビルスーツと呼ばれる、巨大なバケモノ。
 俺はたまたま学校をサボっていた。そのおかげで、『どっちの攻撃にも』逢わずに
すんだ訳だ。

 俺の家と学校は、わずか三十分で跡形もなく吹っ飛んでいた。
 当然、貴族暮らしで家に居るだけの両親は死体も見つからないような死に方をした
……らしい。死体がないから行方不明扱いだが、あの二人が家から出るハズもねぇ。
 あれ、なんだろう。なんか泣けてきたぞ。
 俺は泣くほど親のことが好きだったのか? 多分そうだな、でなけりゃ何に対して
泣いてんだ、俺は?
 ――違うな。俺は……自分の無力さが歯がゆい。それだけか。
 ダチも家族も死んだ。俺は今日から、何をして生きればいい?
 何の為に生きればいい?

 ブッ壊れた街を歩いてると、下半身のねぇガキを抱いた女が叫んでいた。
「コーディネーターめ、呪ってやる!」とか何ちゃらそんな内容のことを。
 呪ってやる。
 俺は新しい発見をした。――そうか、このいらだちは怒りか。憎しみか。
32ある生体CPUの自己記録:2005/10/10(月) 18:23:01 ID:???
 復讐――。
 俺はこれから生きる理由として、これ以上ない道を見つけた。
 コーディネーターと戦争してんのはどこだったっけ? ああ、地球連合
とか大層な名前の付いた組織だ。
 力だ。
 いまの俺に必要なものは、あのバケモノさえ太刀打ちできないような力。圧倒的な力だ。
 モビルスーツに対抗するにはそれ以上の兵器か、でなきゃモビルスーツしかねぇ。
ガキでもわかる。地球連合だってMSを作ってるに違いねえ。

 気付けば俺は、どっかの連合軍基地のデカい門の前で立ち尽くしていた。
 どうもさっきから俺に「何の用か」と聞いているらしい門番をニラんで、言ってやる。
 ――力が欲しい。俺に、圧倒的な力をくれ――
 その門番がなにか言う前に、門の上のスピーカーからうっとうしい猫なで声が聞こえてきた。
『いいですヨ? きみに“資質”があるなら、力を与えましょう』
 門が開かれた。

 そうして今、俺は地球連合の新鋭機のパイロットとして正式に認められた。
 妙なヤクを飲まされて、手術とかも受けた。構いやしねぇ。俺にはもう失うモノなんか
なに一つ残っちゃいねぇんだから。
 これでコーディネーターと戦える。なんの為だったっけ、俺が力を欲しがった理由って……?

 けどまぁ、そんなことはもうどうでもいい。

 正確に言えば俺はパイロットじゃなく、モビルスーツの『生体CPU』――つまり、パーツの一部になる。
 最高じゃねえか。要するにあの機体は俺のカラダだ。

 ――明日から俺の名は“カラミティ”。
 死と破壊をもたらす、災厄の化身だ。

                       <Fin>
33通常の名無しさんの3倍:2005/10/11(火) 13:50:58 ID:???
ヤク中3人は過去が明らかでないんだったな。
34通常の名無しさんの3倍:2005/10/11(火) 17:31:13 ID:???
こういう話はいいねえ…
本編でも5分でいいから過去を匂わせる話をしてくれたらな。
35通常の名無しさんの3倍:2005/10/12(水) 00:49:27 ID:???
強化人間の悲哀いいね乙
36ブラックダガーダウン:2005/10/12(水) 07:07:57 ID:???
長文注意。
時間軸はDESTINY序盤のMS争奪戦で、1〜3話あたり。
前半は種な日記スレに投下した物。
37ブラックダガーダウン 1/9:2005/10/12(水) 07:09:29 ID:???
某月某日

 ダガーL小隊のメンバー四人で軽く飲みにいった。この小隊に配属されてから、
一緒に呑むのは初めてだった。
 女っ気のない酒場だった。
 何とはなしにグラスを傾けていると、ほろ酔いになったベテランパイロット二人
がコーディネイターの見方をめぐり、議論を始めた。
 俺も皆も志願して軍人になった。ザフトは敵だ。しかしコーディとザフトは同一
ではない。そのため連合軍人の思想にも幅がある。
「人外は人外だ。すでに別の種なのさ、あいつらと俺達は。犬と豚くらいにな」
 コーディ嫌いは軽く興奮していた。
 それに対して融和派は静かに、しかし長ったらしく反論した。まるで数学教師の
ようだった。案外、以前は本物の教師だったのかもしれない。
「犬と豚の間に子供は産まれない。しかしコーディネイターとナチュラルは子供を
産める。むしろコーディ同士より出生率は高い。生物学的には同種という事だ」
 それがコーディ嫌いのカンにさわるらしい。
「ロバと馬の間にも子供は産まれるさ。虎とライオンにも」
「しかし子供は一代限り。子孫を残す事さえ出来ない」
 俺と小隊長は離れた席に移って静観していた。
 酒飲みのたわごとだ。俺達よりずっと頭の良い人間が何十年議論しても出ない答。
それがうらぶれた酒場で出てくるはずもない。
 二年前の戦争を通じてコーディやオーブ人とも戦った小隊長も中立だった。軍人
は思想で動いてはならないという原則を守りたいらしい。
 口論を続ける二人を見ながら、小隊長はぽつぽつともらした。
「軍人は命令で動き、個人の思想で戦ってはならない。国家が責任を肩代わりする
からこそ、軍人という存在は免罪される。一個人の単純な正義感ごときで、殺人と
いう行為が許されはしない」
 実際はこれほど整理された言葉ではなかったが、だいたいこのような内容だった。
一応は正論だろう。
 小隊長の説教を聞いている間に、口論を続けていた二人はすっかり酔いが回って
いた。コーディ嫌いは机に突っ伏し、しゃがれ声でつぶやいていた。
「とっくに別の生物なんだよ。あいつら自身もそう望んでいるぜ」
 何となく悲しげなつぶやきを残し、彼は完全に沈没した。
 数学教師も真っ赤な顔をしていたが、つぶれるにはもう少しかかりそうだった。
しかし相手が寝入った事には気づいてなかったらしく、講議を続けていた。
「遺伝子改良で青いバラも作れるようになった。でも、どんな色でもバラはバラだよ」
 押し付けるように言い続ける彼を見て、つい俺はつぶやいた。
「改良された猪は豚だよ。ただの家畜だ」
「……蒸し返すなよ」
 俺の言葉に彼は苦笑いし、逆に聞き返してきた。
「では、君はどう考えているのだろう?」
 そう尋ねる彼は、なぜか笑いたくなるほど真顔だった。
「ナチュとコーディは平等か、そうでないか。君の考えは」
 俺は……
38ブラックダガーダウン 2/9:2005/10/12(水) 07:13:12 ID:???
某月某日

「時計合わせ」
 キャンセラーが世界中に行き渡った今、Nジャマーはわざわざ回収される見込みはなく、
電磁のノイズを発し続ける。前時代的ではあるが、作戦前には手動で時計合わせを行なう
のが常識だ。
 通信機は耳元で雑音を発し、それは羽虫のざわめきにも聞こえた。その羽音をかきわけ
るようにして、冷たい声が割り込んでくる。
「……、聞こえているか」
 虫の羽音に似た雑音が収まり、小隊長の声が焦点を結ぶ。
 隠密行動中で薄暗いガーディー・ルー格納庫。黒い巨人の影が二つ、灰色の巨人も二つ。
 ストライクダガーを発展改良したと称するダガーL。実際はかつてのダガー上位機種を
簡略化した物にすぎず、時代遅れとと噂されているが、俺は信頼に値する機体だと思って
いる。機体を信用しないパイロットは死ぬだけだ。
 俺は操縦桿を握り、黒いステルス型ダガーLの右マニュピレータを上げて応えた。電波
による通信が不安定の現在、最も冴えた通信法の一つだ。
 小隊長の搭乗する灰色の対艦型ダガーLがうなずく。もう一機の対艦ダガーLには数学
教師が乗っている。
「手順はブリーフィング通り。変更はない」
 俺よりも先に、もう一機のステルスダガーLが応えた。パイロットは例のコーディ嫌い。
「了解。先行しますぜ」
 黒いMSが脚部を踏み出し、カタパルトへ侵入し始める。俺も機体を動かした。無重量
状態でもMSは電磁誘導で床に張り付いて歩行できる。

 小隊長の口ぶりでは作戦に支障はないらしい。順調なのは喜ぶべき事だが、上手く行き
過ぎている事に不安を覚えなくもない。
 内通者の手を借りつつ、式典の混雑時を狙うとはいえ、潜入技術を持たない少年兵三名
が敵軍事工場に生身で乗り込むという。
 軍事工場は新型機を開発する事もあって警戒厳重、さらに各プラントの重要人物が新型
戦艦の進水式に出るとあって、相当の警備体制がしかれていたはずだ。
 二年前は、ザフトがこちらの試作MSを強奪した。そのため、逆に強奪されないような
警戒をしているだろうなとも思っていた。
「遺伝子を少しいじったくらいで人間のバカさ加減は直らない、という事か」
 新型MSに戦闘可能なエネルギーや推進剤があり、武装が使用できる保証は全くない。
内通者の協力も限りがあると考えていた。
 それらに加えて、少年兵は情緒不安定な強化人間。精神は完全に子供だ。
 この作戦、針の穴にラクダを通す方が簡単だと思っていたのだが。
 さすがに罠の可能性は無いだろう、が。
39ブラックダガーダウン 3/9:2005/10/12(水) 07:18:34 ID:???
 機体をカタパルトに侵入させ、脚部を固定。
 秒読みとともに機体が電磁誘導で浮かび、宇宙に投げ出される。後方をちらりと
確認するが、ミラージュコロイドを使っている母艦の姿は見えない。
 俺は先行するステルスダガーLの尻を追い、L4方向に進むように機体を微調整
した。後は慣性航行。推進剤を無駄には出来ない。
 こちらに気づきもしない間抜けな敵艦の横を通り過ぎる。今なら撃沈させる事も
たやすいが、作戦を台無しにするわけにもいかない。
 MS奪取に混乱しているザフトの隙をつき、ステルスMSで港湾部を破壊、敵主
力をコロニー内に封じ込める。外宇宙で哨戒しているザフト艦だけなら、対艦MS
二機とガーディー・ルーで対処できる。敵を分断しての各個撃破は常識だ。
 解像度を限界まで上げたモニターに砂時計の姿が浮かぶ。
 俺達はダガーLのスラスターを砂時計に向け、噴射。減速で半分近くの推進剤を
消費した。その分だけ機体が軽くなるので、戦闘後の帰還に問題はない。
 俺は回転するアーモリー1の中心に相対速度を合わせ、港湾部にランデブーした。
時計を見れば、母艦もミラージュコロイドを解除して戦闘を始める時刻だ。
 モニターに映ったダガーLがうなずく。俺は、今にも発進しようとしているザフ
ト艦の前方に滑り込んだ。
 一撃で砕け散る艦橋。隔壁に激突する艦。噴射炎に焼かれる管制部。人の声。
 真空の宇宙では全て無音だった。
40ブラックダガーダウン 4/9:2005/10/12(水) 07:19:56 ID:???
某月某日

 作戦中に日付けが変わった。
 全てのザフト艦は沈黙。隔壁扉や管制基地も制圧。たいした抵抗もなく、港湾封
鎖は順調だった。
 俺はダガーLを停止させ、全センサーをコロニー内部の情報収集に当てた。
 奪取部隊が予定より遅れてプラント採光窓に脱出孔を作っている。奪取した新型
機のビームを集中させて穴を開けていたが、ずいぶん苦労していたようだ。
 軍需コロニーだけあって、よほど強固な構造をしているらしい。この強固さに安
心して警備がザルだったのかもしれない。
 宇宙空間に出た奪取部隊を追い、同じ脱出孔から二機のザフト製MSが出てきた。
どちらも見なれない型だ。
 さらに追撃する部隊が無いか監視を続ける。しかし二機が出てきた後の穴は漏れ
た空気が噴出するだけだった。二機程度のMSなら、ネオ・ロアノークの特殊MA
とやらで対処できるだろう。
 しばらくして、港湾の外で警戒しているダガーLからレーザー通信が入った。
「この戦いはおかしな事だらけだ」
 その通りだと思ったが、俺は返事をしなかった。
「ザフトはビーム兵器も使って戦闘しているんだろう。ミサイルまで使ってやがる」
 たしかについ前まで、ビームの光がコロニー内部を埋めつくしている様子が、採
光窓越しに見えていた。
「なぜ奴らは平気でビーム兵器を使用する。自分達の国土を消滅させるつもりか」
「ここは軍事コロニーだ。生活よりも戦闘を優先するのは間違っていない」
「しかし奴らはコロニーに開いた穴を問題にさえしない。強奪者が逃亡するために
は当然と言わんばかりだ」
 そして、と彼はこれが最大の疑問という風に続けた。
「なぜこちらにも情報が全く漏れていない新型を出撃させた。強奪者の存在が判っ
たからには、さらに深く隠すべきなのはガキでも分かる」
 そう、ついさっき脱出孔から出てきたザフトMSの一機は、データにすら全く無
い機体だった。
 確かに不自然さは感じる。見も知らぬ存在の手で、無理やり寸劇を演じさせられ
ている。それもかなり下手な素人脚本通りに。
 もちろん、不自然じゃない人生などはありえない。少し気にくわないのは、俺は
おそらく通行人A程度の脇役だろうという事だけ。
 誰かに操られる物語は、必然的に主役と脇役を生む。
 しかし生きている限り、人間はおのおのが独自の物語を作っていけるはずだ。
 人間は主観的に世界の中心にいる。
 再び通信機から声がした。今度は雑談ではなかった。
「ガーディ・ルーから発光信号だ。帰投しようや。俺が言うのも何だが、ここで考
えても始まらん」
 彼の物語は彼が主役だ。
 スラスターを噴き始める彼に続き、俺もMSをガーディ・ルーに向ける。
 俺の物語は俺が主役だ。
 では、コーディネイターはどうだろう。
 作られた人間は人生の主役となりうるだろうか。
41ブラックダガーダウン 5/9:2005/10/12(水) 07:23:14 ID:???
 母艦に戻った俺は、ダガーLのコクピットに座ったまま、準待機についた。整備の
連中があわただしく弾薬の補給やバッテリーの交換を行なう。ついでに軽食も持って
きてもらった。小隊長機も先にMS用ハンガーに収まり、対MS戦用に換装している。
 コロニー港湾部を使用不能にする作戦は成功した。しかしアーモリー1にはコロニ
ー底部に巨大な対密扉があり、そこから進宙した新型艦が追撃してきている。
 少年兵達は強化の反動が来て使い物にならない。もちろん、強奪したばかりのMS
を戦闘に出すわけにもいかない。MSとの戦闘になれば俺達が出るしかないのだ。
 MA乗りのネオ・ロアノークも、帰投後すぐに艦の指揮を行なっている。
 艦長と別個に指揮系統があるのは本来好ましくない。だが、それを言えば出所も不
鮮明な命令に従って戦端を開くのも好ましくはない。現在の俺達に、通常とは別個の
命令系統が介在している事は確かだ。
 おそらくネオの存在と、俺達が条約違反のミラコロ艦に乗ってここにいる現状は、
無関係ではないはずだ。
 反対側のハンガーデッキにはネオの使っていたMAが放置してある。しばらく使わ
れる予定もなく、最低限の整備しか受けられない兵器はさびしげだ。

 さびしげと言えば、ダガーLのハンガーが一つ空いている。
 その空きハンガーで、どこからか持ち出した酒をコーディ嫌いが振りまいていた。
乾燥した格納庫では、度の強い酒はすぐに蒸発して消えた。
 小隊長によれば、もう一機の対艦ダガーLは操縦席を撃ち抜かれ、爆散したという。
 あっけないものだな、という感想しか生まれなかった。
 俺は配属されたばかりなので、戦死した男のひととなりはほとんど知らない。
 穏健派かつ優秀な兵士だったらしい事、教師っぽい雰囲気、出撃前の酒場で見せた
赤い顔が思い出せるだけ。
 それでも俺は彼の死を思いながら、コクピットに座っている。
 こんなせまいコクピットで死んだら、幽霊も窮屈だろうななどと考える。
 やがて、頭の片隅にぼんやりと、いつかの質問に対する答えが浮かんだ。
「ナチュラルとコーディネイターは平等なのか?」
 少なくとも戦場においてはナチュとコーディは平等だった。彼自身と、俺が殺した
死者達が証明している。
 死は万物に与えられた平等だ。
 ただ、穏健派であった彼がコーディと戦って死に、コーディを殺す事をためらわな
い俺達が生きている。
 死は平等であっても公平ではないのだろう。そこに善人だか悪人だかといった価値
観は関与しない。
 それが正しいのかどうか俺には全く判らない。
 判らないが戦いは始まり、続くのだ。
42ブラックダガーダウン 6/9:2005/10/12(水) 07:30:19 ID:???
某月某日

 宇宙は黒々として、星は全く見えなかった。
 真空であるため、月光は雲や大気にさえぎられる事なく、地上とは比較にならないほど
苛烈に輝いている。一等星すら肉眼では見る事ができない。
 大気が無いだけで、風景は全く違って見える。
 地上で見る空の青は空気の色だ。
 薄い青が重なって、深い青になる。遠景を白っぽい青に描く、空気遠近法とかいう絵画
技法も存在するくらいだ。
 そして宇宙では月と同じように、艦やMSといった物体も太陽光の当たる面が白く輝く。
しかし散乱する光が無いので、影側は黒く塗りつぶされて全く見えない。
 物体の形状を電波の反射や赤外線でCG補正し、モニターの輝度や彩度を調節し、よう
やく地上で想像していたような宇宙の風景となる。
 宇宙をなぜ海と表現するか、俺には少し不思議だった。ほとんどの宇宙船も、船には全
く似ていない。
 ここには何もない。
 真空で乾燥した孤独な世界。全てがいつかは地球へ、そして生命の起原である太陽に、
熱く燃える重力の底に飲み込まれて終わる。
 宇宙に来て長いが、俺はいまだに地上の感覚が消えない。
 ガーディー・ルーは、敵新型MS奪取の成功を受け、地球への軌道を取っていた。
 艦の前方にある地球は、反対側に太陽があって、ふちが白く輝いているだけ。ほとんど
が黒く影になった夜側だ。
 後方にMSのメインカメラを向けると、白い光点が見えた。
 映像を拡大すると、プラントを背に追撃してきていた新型艦と判る。
 それは昨日に進水式を行なう予定だったミネルバだと、すぐに解析された。
43ブラックダガーダウン 7/9:2005/10/12(水) 07:32:55 ID:???
 俺はステルスダガーLに乗り、ガーディー・ルー左舷にいた。右舷には同じようにステ
ルスダガーLがいて、作戦の準備をしている。パイロットはコーディ嫌いの男だ。
 ダガーL小隊長機は見た目以上に損傷が激しく、格納庫に残されている。小隊長は艦橋
で指示を出していた。
 すぐ側では、整備兵が増槽タンクに取り付き、作業を行なっていた。わずかではあるが
加速重力がかかっている。振り落とされれば回収は不可能に近い。まともな推進力もない
宇宙服と命綱一つで作業する恐怖は、相当のものがあるだろう。
 反対側にいるダガーLから通信が入った。間違っても敵に傍受されないように、通信は
有線だった。
「作戦シーケンスは五割を越えたくらいだ。そちらはどうか」
「同じ程度。冷却および放熱機能を切断し、推進剤を気化させている最中だ」
 ガーディー・ルーの増槽には化学エンジン用推進剤が入っている。通常は不活性状態で
安定し、危険性は少ないが、気化と混合を行なえば可燃性ガスが内部に充満して爆発する。
 帰還した直後にネオが発案した奇策は、艦長の承認をへて実行に移される事になった。
 奇策こそ、通常の作戦以上に念入りな下準備が必要になる。しかも想定外の行動である
ため、準備だけでも危険性が高い。俺達が船外活動を行なっているのもそのためだ。
「なあ。ところでザフト艦のデザインだが、アヒルに似てないか」
 急に話を振られて困った。気のきいた回答など思い浮かばない。さらにぼやきが続く。
「女神ミネルバが使うのはアヒルじゃなく、フクロウだよな」
「あの戦艦が本当に知恵の女神であれば、フクロウに変型でもするんじゃないか」
 答えながら少しづつ思い出した。進水式典のザフト広報で、艦長が女性だと発表されて
いた事を。有能かどうかは知らない。
 俺は再びモニターに目を向けた。アヒルかどうかはともかく、翼が横に突き出ていて、
たしかに鳥に見えなくもなかった。

 モニターに映ったミネルバは、背後にあるコロニー郡のすぐ近くにあるように見える。
しかし実際はコロニーとミネルバの間には1000以上の距離がある。
 距離感が取れなくなる理由はいくつかある。コロニーの巨大すぎて感覚でつかめない事、
距離による見かけの差は対象が遠いほど差が少なくなる事、望遠映像では距離が圧縮され
てしまう事。
 さらに真空の宇宙では空気による遠近の感覚も存在しない。
 もしガーディー・ルーとミネルバを遠距離から望遠で見ると、両艦は接近しているよう
に見えるだろう。実際、宇宙の感覚からいえば200程度は至近距離だ。
 両艦とも、現在の加速は1/3Gほど。
 軌道変更等の作戦行動に必要な時を除き、戦闘中でも1Gを超す加速は少ない。それは
追撃時であっても例外ではない。
 求められる機動に対し、宇宙船の推進剤量には限界がある。重装甲かつ超重量の宇宙戦
闘艦では特にそうだ。推進剤を効率良く使うには噴射量を少なく、噴射速度を速くしなけ
ればならない。推進剤を使い切ってしまうと漂流するしかなくなる。
 ミネルバとの直接戦闘はコロニー離脱直後に砲撃戦があっただけ。
 L4宙域を離脱して数十分。両艦は互いに手を出さず、空間追撃戦を続けていた。
 初期の速度はガーディー・ルーがまさっていた。砲撃戦が行なわれたのは、偶然すれ違うように接近した結果にすぎない。
 しかし、一時的にガーディー・ルーが敵艦を引き離せたのは、早くから加速していただけの事。ミネルバの加速力はこちらを上回っていた。熱反応を見ても、ミネルバのスラスター噴射速度が上昇し続けていると判る。
 まだ速度はこちらが速いが、すでに加速はあちらが上だ。追いつかれるのは時間の問題だった。
44ブラックダガーダウン 8/9:2005/10/12(水) 07:38:00 ID:???
 基本的に軍艦は加速力が弱い。当然、回避や転進等の機動力も低い。停止している
のと同じようなものだ。それでいて船体は巨体なために発見がたやすく、遠距離から
戦闘が始まる。
 結果的に宇宙戦艦の攻撃は互いに予測しやすくなる。発射後の修正ができない実弾
は命中率も低い。速度の遅いミサイルは戦艦クラスのビームなら撃墜できる。ビーム
兵器は対ビーム装甲やアンチビーム爆雷で効果が薄くなる。
 そうして戦闘の主役は、急加速できて独自の判断力を持つ小型兵器。つまりMSや
MAとなる。接近して防御の弱点をつけば、MSの攻撃力でも戦闘艦を撃沈できる。
艦はMSの運び手にすぎない。
 しかし母艦が無ければMSは敵陣までたどり着けない。MSに積める推進剤は極め
て少ないのだ。一時的な加速力はMSの方が高いが、最終的な到達速度は母艦の方が
速い。
 双方が加速を続ける追撃戦になると、戦闘の条件はさらに限定される。
 追われる側は、後方に出撃させたMSを回収できない。つまり母艦の周囲を守らせ
るくらいしか使い道がない。つまり逃げている俺達が、MSで出撃する機会はほとん
どない。機雷等を撒いても、追う側は斜め後方に位置するのが常識で、意味が薄い。
 逆に、追う側は敵艦までミサイルやMSの推進剤が持たずに届かない事がある。
 実体弾は見かけの速度が遅くなり続け、命中率も威力も低くなる。
 つまり双方が接近しないと、追撃中に戦闘が起きる事はない。
 そして戦闘が始まれば、追う側がMSを射出し、追われる側はミサイルや艦砲射撃
で応戦する。しかしMSにミサイルや砲撃は通用しない事が多い。
 だからMSが射出される前にミネルバを攻撃しなければならない。しかし追われる
側からはMSを出せないし、艦の武装は当てにならない。
 そこでネオの奇策だった。
45ブラックダガーダウン 8/9:2005/10/12(水) 07:39:17 ID:???


 宇宙服を着た整備兵が手動操作でタンクを切り離す。
 タンクは慣性で動き続ける。艦が加速していなければ、同じ場所にとどまり続ける
ように見える。
 しかし艦は1/3Gほどで加速し続けている。そのために地球重力の三分の一くら
いで、タンクは後方に落ちていく。しかしそれだけでは作戦にならない。
 俺はダガーLのマニュピレイターを動かし、アームごとタンクを押し出した。少し
でも敵艦の邪魔をするよう、アームは取り付けたままだ。
 大質量なため、なかなか予定通りに動かない。限界近い負担にMSの関節が悲鳴を
上げた。
「こんな無茶が成功するわけない。酒樽一つ賭けてもいいぜ」
 通信が入ったかと思うと、コーディ嫌いの愚痴だった。右舷でも全く同じように、
MSでタンクを押している。どちらかの力が強すぎるとバランスが崩れ、艦全体の進
行にも支障が出る。
 普通に投棄するだけではタンクは左右に別れて飛んでいく。列を組んだ艦がタンク
を捨てる時、間違っても事故が起こらない設計だ。あえて後方に流すためにはMSが
必要だった。
 MSが人型をしている事が、初めて明確な意味を持ったように俺には思えた。おそ
らく設計者には予想外の事態だろうし、MSの操縦補佐プログラムにも組み込まれて
いなかったが。
 押し続けていると、タンクは少しづつ動き出した。徐々に回転が速まっていく。
 一度動き始めれば楽だった。回転するアームが船体に引っかからないようにマニュ
ピレイターを調節する。
 プロペラのように回転するタンクは船体に激突する事もなく、ガーディー・ルーの
船尾へ流れていった。
 実際は加速を続ける俺達に対し、慣性のみで動き続けるタンクが引き離されている
状態だ。そして後方から加速するミネルバがタンクに追いつく。
 タンクは静かに、まるで止まっているかのような速度でミネルバに向かう。
 まるで排水溝に吸い込まれていく小枝のようにも見えた。
 通信機から舌打ちが聞こえた。
「ちくしょう、外れた」
46ブラックダガーダウン 9/13:2005/10/12(水) 07:45:09 ID:???
 タンクは二基ともミネルバの鼻先に向かっていく。
 ミネルバは我々の機雷を警戒して後方斜め下に位置していたが、対処するダガーLの
精密工作能力は充分だった。
 舌打ちしながらも、コーディ嫌いは笑っていた。
「まさか読みが外れるとはな。しかたない、後でおごるぞ。地球に帰ったらな」
 それまでに彼が記憶しているとは思えなかったし、無事に帰還できる保証もないが、
一応は考えに入れておく事にした。
 小隊長が通信に割り込んできた。
「無駄口を叩くな。秒読み開始」
 俺はMSにビームライフルをかまえさせる。右舷でも同じ事が行なわれている。
 モニターの秒読み表示は3。ミネルバが艦砲射撃を中止した。流れ弾で爆発する可能
性を無くしたかったのだろう。
 表示される数字が2になる。ミネルバの艦側面スラスターが全開になった。しかし、
質量が大きい戦艦としては対応が遅すぎる。
 秒読み表示が1になってようやく、ミネルバはタンク直撃軌道から外れた。爆発の衝
撃に備えようと加速も中止。しかし作戦の障害になるほどではない。
「撃て」
 小隊長の合図とともに、細く絞り込んだビームをタンクに当てる。静止しているに等
しい巨大目標を撃つのはたやすい。
 放熱機能が切断され陽光熱で破裂寸前だったタンクは、ビームの一押しで爆発した。
距離感のない望遠映像で見ると、ミネルバがタンクと直撃したようにも見えた。
 同時に、軽くなったガーディー・ルーは最大加速。整備兵が振り落とされないように、
俺はマニュピレータを伸ばし、MSの掌で囲ってやる。ガーディ・ルーは敵センサーを
殺した瞬間のみ加速し、後は慣性航行。これで再捕捉は困難になる。
 爆破したタンクの破片やガスは、すさまじい速度でミネルバに襲いかかっただろう。
敵自身の加速力があだになる。これでしばらく引きはなせるはずだ。
47ブラックダガーダウン 10/13:2005/10/12(水) 07:48:25 ID:???
某月某日

 俺は深い海の底に沈んでいた。
 今は人間が泳げる海などほとんどないはずなのに、少しも臭くない綺麗な海だった。
戦闘の少ない地域までは汚染が広がってない、という話を思い出した。
 海面を見上げると、紺に染まった陽の光が波でゆれていた。網目模様の光がまぶしい。
透明な泡の粒が浮かんでいく。海水の流れに頭髪が洗われている。
 石油が浮いているわけでも、赤潮に染まっているわけでもなく、ただ深く暗い紺碧。
 息をしていないのに苦しくなかった。海水で眼がしみたりもしない。
 ここでようやく自分が眼を閉じていた事に気づいた。
 眼を開けると、体がコクピットシートに押し付けられているような感覚があった。艦
が加速を行なっている。
 ヘルメットのバイザーを上げて顔をぬぐう。じっとりと汗が浮かんでいた。
 体重が無くなる無重量状態では、座っていてもベッドにいるのと変わらない。俺は格
納庫に戻った後、気づかない間に眠っていたらしい。
 モニターを見れば、格納庫の側壁で整備兵がウサギのようにスキップしていた。月面
くらいの加速重力だ。俺はハッチを開けた。
「敵艦は。状況はどうなっている」
「まだ警戒中です。しかし現状の速力差ならば、捕捉されたとしても、戦闘はデブリ帯
突入後になります。作戦に支障はありません」
「そうか、まだ時間はあるな。ついでに、皆がどこにいるか知らないか」
「子供達はぐっすりお休みですね。ダガー隊は甲板に。エグザス緊急着艦による損傷を
確認してます。もう終わるころでしょう」
 整備兵は敬礼し、去っていった。
48ブラックダガーダウン 11/12:2005/10/12(水) 07:49:15 ID:???
 俺は宇宙服を着てリニアカタパルトに向かった。
 小隊の二人は宇宙服を着込み、射出口近くに立っていた。
 すぐ近くに宇宙があるのに恐れる様子はない。
 二人とも、ただ静かに前方の宇宙を見上げていた。
 コーディ嫌いは胸に手を当て、小声でつぶやいていた。
 ノイズ混じりの弱い通信波だったが、青き清浄なる世界のために、と言っているよう
に聞こえた。
 近づいてきた俺の表情に気づき、コーディ嫌いのパイロットは苦笑して手を下ろした。
「さっきの戦いで、前の戦争を思い出してな。何人も殺してきたのと同じ手で、死んだ
戦友のために祈る。人間とは身勝手なもんだ」
 俺が知る限り、彼は残虐な行為やテロリズムを強く否定している。穏健派ブルコスと
いうだけで批難するつもりはない。
 違和感をおぼえたのは、ずっと単純な原因があった。
「その言葉は、ブルコスでない者は喜ばないだろう」
 宗教の多くが衰退している現代で、適切な祈りの言葉はほとんど無い。それでもブル
コス過激派を批判する者は連合でも多く、ブルコス全体も避けられる傾向にある。
「わかってるさ。わかってるけどな。これしか思いつかないんだ」
 釈明する男の横で、小隊長が黒々とした宇宙をながめつつ言った。
「それでいい。生者が死者にできる事は祈りと記憶だけだ。そして祈りは初めから生者
の自己満足にすぎない。祈って気持ちが軽くなるのなら、気に病む必要はない」
 完全には納得しない。しかし同時に、現状では冷たい論理こそが色々な意味で正しい
とも思った。
 そして俺も考えた。激戦で死体が放置されたり、祈る者すらいなくなる事を考えれば、
戦友だけにでも記憶されている死者は、まだしも幸運かもしれない、と。
49ブラックダガーダウン 12/12:2005/10/12(水) 07:51:09 ID:???
 地球は、空も海も戦争の後遺症で鈍色に染まり、赤道直下でさえ北極海に似た風景が
見られる。
 天候によっては気まぐれのように昔の姿を取り戻す事もあるが、マスドライバー崩壊
による海洋汚染が無くなるわけでも、サイクロプスによる大気中の粉塵が消えさるわけ
でもない。
「青き清浄なる世界か。本当に……」
 戦後の地球には全く似合わない。惨事を起こした原因の一つ、ブルーコスモスならば
なおさらだ。
 俺もまた、地球連合軍に所属している。少し前にも多くの命を奪ってきたばかりだ。
今さらきれいごとはいわない。
 きっと、これから地上で産まれる子供達は、青色や清浄という言葉から地球を連想す
る事はないだろう。むしろ宇宙から見下ろした時こそ、地球が青く清浄な存在に見える。
 逆に、資源が潤沢だと思っていた宇宙に上がってみると、うつろな空間に小さな宇宙
コロニーが散在するだけの孤独な場所と感じた。
 二人はすでに立ち去り、甲板には俺一人だった。
 戻ろうとして、射出口からのぞいている宇宙をふと見返した。
 見上げる視界が広い。
 艦の前方に、青い三日月が浮かんでいる。すぐに地球と気づく。宇宙から見た地球は、
地の汚染、人の愚行、何もかも受け入れているように見えた。
 漆黒の空に、光る甲板と輝く地球。目を転じれば太陽と月。冷たく静かな世界。
 この時初めて、宇宙と海はそっくりだと思った。
 凪いだ海の冷たさと静けさ。水平線には島影一つ見えない。
 飲み込まれそうなほど深い黒は、地球の夜の海とよく似ていた。
 地上で死んだ生命は食物連鎖を通じて海に帰っていく。プランクトンの死骸となり、
海溝に降る雪となり。全てが地球の最も深い底で眠りにつく。
 ここで亡くなった命もまた、夜の海に帰っていくのだろう。
 きっとさびしくはないはずだ。


 了
50762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/12(水) 19:32:59 ID:???
GJ!!

これが原作を『超える』というものなのか!
51通常の名無しさんの3倍:2005/10/12(水) 23:19:21 ID:???
すげぇ!もしかして貴方様はプロの方ではないですか?
52通常の名無しさんの3倍:2005/10/13(木) 18:46:27 ID:???
ほしゅ
53通常の名無しさんの3倍:2005/10/13(木) 22:40:53 ID:???
hosyu
54通常の名無しさんの3倍:2005/10/14(金) 21:37:36 ID:???
保守

55通常の名無しさんの3倍:2005/10/15(土) 21:11:27 ID:???
保守
56通常の名無しさんの3倍:2005/10/16(日) 12:21:48 ID:???
保守
57通常の名無しさんの3倍:2005/10/17(月) 08:21:04 ID:???
保守
58通常の名無しさんの3倍:2005/10/17(月) 17:58:05 ID:???
保守
59通常の名無しさんの3倍:2005/10/17(月) 19:44:58 ID:???
AGE
60通常の名無しさんの3倍:2005/10/18(火) 00:46:00 ID:???
>>ブラックダガーダウン
ブラボー
61通常の名無しさんの3倍:2005/10/18(火) 18:18:48 ID:???
保守
62通常の名無しさんの3倍:2005/10/19(水) 11:46:12 ID:???
R・E氏はもうこないのか?
あれ楽しみにしてたんだがな・・・
63通常の名無しさんの3倍:2005/10/19(水) 18:42:56 ID:???
MIA黒ダガー買いたくなった
64通常の名無しさんの3倍:2005/10/20(木) 14:42:47 ID:???
保守ついでに投下します
65出撃:2005/10/20(木) 14:48:26 ID:???
「……システム異常なし……操縦系、電気系統も良好……」
 アスラン・ザラは、ザフトの新型MSザク・ウォーリアのシステムを立ち上げながら、先の大戦で行方不明になった友に思いを馳せていた。
(……キラ、ラクスお前達は今どこにいる)

 キラ・ヤマト、先の大戦の最終局面、ラクスより託されたフリーダムを駆りラウ・ル・クルーゼのプロビデンスと交戦後、ジェネシスの光芒の中に消えたのだった。
その後、オーブの歌姫ラクス・クラインも後を追うように戦艦エターナルと共に行方をくらました。
 アスランは大戦後、ザフトに残り、2年もの歳月を探し続けているが二人の行方をつかむことはできないでいた。

 その時、通信が入る。
「今回の作戦は分かってるわね。あくまでも偵察よ。戦闘行為は……」
 ザフトの新造戦艦ミネルバの艦長、タリア・グラディスだ。年は若いが決断力、洞察力,胆力に優れている。故に、女性ながら新造戦艦の艦長に抜擢された人物だ。
「了解しています。今は世界を刺激するわけにはいきませんから」
 グラディスの言葉を最後まで聞かず返答した。

 今回の作戦は、オーブへ譲渡したプラントの一基アーモリーワンへの潜入、及び内部で開発されたと噂されるMSの調査だ。
「まさか譲渡したプラント内部でMSを開発しているとはなぁ……」
と副長のアーサー・トラインがもらした。

 先の大戦中、オーブは連合のマスドライバー接収要請を拒否し、国内に進行を許してしまった。その際、多くのコーディネーターの国民はプラントに逃げ込んだ。
 戦後、オーブへ国民を帰還させる際に評議会の計らいでひとつのコロニーにまとめ、そのコロニーもオーブに譲渡した。それがアーモリーワンなのである。
 そこでMSを開発していると噂が持ち上がったのだ。アスランは信じられずその任務に志願した。

「あくまで噂です! それを確かめるのが今回の作戦でしょう」
 まさかカガリが……そんな思いから言葉を荒げてしまう。
「ああ、そうだよなぁ、ハハ……」
 アスランのいきおいにアーサーがたじろいだ。その様子を見てアスランはハッとする。
「すみません…」
「いいわ。でも一応オーブは我が国の友好国なんだから、関係を壊すような真似は慎んでちょうだいね。」
 潜入という行動自体、関係を壊すには十分な行為だろうとアスランは思ったが、それはグラディスも承知はしているだろうと思い、今度はさっき遮ったグラディスの言葉を最後まで聞いた。
「了解です。こんなことで連合にプラント攻撃の口実を与えるわけにはいきませんから」
「お願いね」

 グラディスの通信と入れ代わりでオペレーターのメイリンが発進シークエンスにはいった。
(…キラ、俺は今だにこんなものに乗っている……そんな俺をどう思う。二人を見つけられずに……どこかでこんなおれを笑ってるのか?……いや、怒ってるかもな)
 戦いを嫌っていた友人を思い出し、すこし自虐的になっていた。
「ザク・ウォーリア発進どうぞ。気を付けてくださいね」
 メイリンの合図とともにカタパルトの信号が青に変わる。
「アレックス・ディノ、ザク・ウォーリア、発進する」
66通常の名無しさんの3倍:2005/10/20(木) 22:53:46 ID:WPSSWEgY
ワクワク続き期待age
67通常の名無しさんの3倍:2005/10/21(金) 23:51:04 ID:???
保守
68通常の名無しさんの3倍:2005/10/22(土) 09:08:15 ID:???
転載
922 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2005/10/21(金) 21:17:04 ID:???
デストロイ戦の思いついたネタ
セイバーは壊れてなくて、衝撃と同時に出撃。
デストロイのパイロットがステラと分かり、シンはネオに向かって行く。
以下チラシの裏

「どうして、どうしてステラにまた戦争なんかさせるんだ!約束したじゃないか!平和な世界に送るって!」
「アイツは…アイツ等は戦争をし続ける事でしか生きられないんだ。それがエクステンデッドってものなんだよ!」
「そんな、そんなのって!」
その時、交戦するインパルスとウィンダムの間にセイバーが割って入る。
「止めろシン、今はこんな事をしてる場合じゃない」
「アスラン! でも、アレには…アレにはステラが乗っているんだ」
「だからこそだ」
「えっ!?」
「これ以上あの子にこんな事をさせない為に、アレは止めなきゃいけないんだ」
「やらせるか!」
二人を足止めしようと襲い掛かるウィンダムを、セイバーが牽制しながら抑える。
「行け、シン! お前が、お前がやるんだ! ステラの戦争を終わらせてやる為に!」
「……く、くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
悲しみの咆哮を上げて、シンはステラの駆るデストロイへ特攻した。
69通常の名無しさんの3倍:2005/10/22(土) 13:20:20 ID:???
SSというより1話〜ラストまでのプロットのようなもの(ラス近く以外は
台詞、詳しい戦闘描写もなし)でもここでOK?
過疎になってるリメイクスレに投下しようと思ったけど削除依頼が出てた。
70通常の名無しさんの3倍:2005/10/22(土) 14:14:15 ID:???
過疎ってるからいいんでないの

プロットがあまり長いのは考えものだが
7169:2005/10/22(土) 21:09:35 ID:???
>>70
すごく・・・長いです

というわけでとりあえず1クールに当たる分を投下していきます。
リメイクスレに落とそうと思ってたやつなので全体的に再構成する一方、
オリキャラなし、MS設定変更は最小限、TVのイベントはなるべくくみとる
という方針で書きました。(でも序盤は全然別物みたいになってる)
7269:2005/10/22(土) 21:11:37 ID:???
1話
・前大戦により各国の支配力は低下。各地で紛争が起こっていた。
・プラントは各地の紛争調停のため軍事面を担当。オーブはその理念により軽装備で非戦闘地帯
での復興支援を担当。
・南アメリカ合衆国パナマでマスドライバーの再建を行っていたオーブ軍のもとへミネルバ入港。
クルー、パイロットは軍限定ディステニィープランで選抜された最精鋭。
・ファントムペイン襲撃。ガイア、カオス、アビスはロゴスが開発した機体。襲撃目的はテストと
ザフトの新型MS撃破によるデモンストレーション。
・シン、レイ、ルナ、ザクで迎撃に出る。シンのザク大破。脱出したシンはオーブの倉庫で
インパルスを発見し乗り込む。OSはザフト製。インパルスの参加により撃退成功。

2話
・カガリが視察に駆けつける。事件はミネルバの入港のせいだと主張。「強すぎる力は〜」
・シン反発。「南米合衆国の独立を支援したのはザフト。オーブは後から出てきただけ。奇麗事は〜」
・持ち込みを禁止していたはずのMSがあることにカガリ激怒。さらにタリアからインパルスの引渡しを
要求されて火病。ミネルバの入港目的はインパルスの受領だった。カガリ拒否。
・インパルスに撃退されたことを不満とするジブリールの命令により2度目の襲撃。シンは予備の
ザクで出撃。
・シン、指示を無視して突出。ルナ機撃破される。見かねたアスラン、インパルスで出撃(ザフト
OSのためナチュラルのパイロットには扱えない)。撃退に成功するもシンをかばって負傷。
・損害甚大によりオーブ軍一時撤退。インパルスの処理に関して確認するためミネルバもオーブへ。
7369:2005/10/22(土) 21:13:18 ID:???
3話
・海上で3度目の襲撃。シン機、ルナ機のザク修理中により使えるのはレイ機と予備機。
前回の指示無視によりシンは出撃禁止。予備機にはルナが乗る。
・ガイアは不参戦。カオスの行動はレイ、ルナ連携により押さえ込むもアビスの攻撃によりオーブ
艦隊は次々と撃沈される。負傷中のアスラン、シンにインパルスに乗るように要請。
・MS運用能力がないはずのヘリ輸送艦からパーツ射出・合体によりインパルス出撃。撃退成功。

4話
・オーブへ入港。インパルスはセイラン家の指示で開発されたもの。デュートリオンビーム、オーブの
MS技術と引き換えにザフトからNJCを技術を受け取るのが目的だった。カガリ火病。
・ウナトはジブリールとのつながり有り。オーブの経済立て直しのためには武器輸出が必要を考えて
おり、そのために中立を破棄したい。現在はロゴスルートでMSパーツなどを密輸中。息子のユウナは
このことを知らない(薄々気付いているが、実務にはノータッチ)。
パナマの情報を流したのもウナトだが、戦闘になるとは思っていなかったためジブリールに抗議する。
・ユウナは単に政略目的だけでなくカガリの青臭さを自分にない要素として好ましく思っている。
できればカガリの理想を実現させてやりたいが、ユニウス条約があるとはいえ連合・ザフトともに
その気になれば核が撃てる状況においては中立維持のためにNJC技術保有は必須と考えている。
・ミネルバクルーに上陸許可。シン、オーブ郊外を見て前大戦の傷が癒えていないことに怒る。
「他国の支援する前に自国をなんとかすべきだ」
・ステラ、ニダ、オクレ、観光客を装ってオーブに潜入。軍港監視中に前大戦で放棄されたビルが
崩落し、ステラはぐれる。ステラを助けたのはシン。
・保護者をもとめて市内をさまよう。はしゃぎまくるステラにシンは妹の姿を重ねる。ニダ、オクレに
ステラを無事引き渡す。
7469:2005/10/22(土) 21:15:43 ID:???
5話
・インパルスの処分に関してカガリは議長と直談判を決意。会談の場所は議長の都合によりL5プラント
ではなくL4アーモリーワンに決定。ミネルバも宇宙へ。
・L4直前で追撃してきたファントムペインと交戦。シン、レイ、ルナのザクはオーブのM1の支援もあり
組織的に3機のガンダムに対応。相手の宇宙における調整不足もあり戦況を有利に進める。
・見かねたネオはエグザスで出撃。MS指揮をとっていたレイはネオとの感応に混乱、状況はザフト、
オーブ不利になる。
・アスラン、インパルスで出撃。撃退に成功するもミラコロによるガーティ・ルーの奇襲でオーブ艦は
大破。カガリはミネルバへ移乗しオーブ艦は放棄。

6話
・カガリと議長の会談。プラント間の送電にマイクロ波より効率のよいデュートリオンがほしいと
主張する議長。実際の目的はユニウス条約に抵触しないよう、核の代わりに分散したミラーからの電力
供給によるジェネシス2の建造。
・渋るカガリに対してフリーダムの話題を振る議長。「オーブがフリーダムを隠しているとは言って
ないでしょう。そもそもフリーダムを所有しているならNJC技術の供与を求めてくるはずがないですから」
・後ろめたさのあるカガリ、ザフトの新型機であるセイバーとインパルスを交換することで合意する。
・レイはクローンである自分と向き合うため、許可を得てL4メンデルを訪れる。しかしメンデルには
ファントムペインが潜伏しており、研究所内でネオと鉢合わせする。危機に陥ったレイを助けたのは
調査に訪れていたダコスタ。
7569:2005/10/22(土) 21:17:26 ID:???

・レイ救出のためシンとルナはザクで出撃。デュートリオン取り付けと予備パーツ製造のためミネルバ、
インパルス出撃不可。増援として議長はサトー隊を出す。ジンHM2でガンダム相手に奮闘するサトーに
シンは感銘を受ける。
・ファントムペインに関する報告会の席でサトーは連合の仕業と断定。証拠不足を指摘されるとラクシズ
関与の可能性を指摘。抗議するアスランを裏切り者、バカ息子と非難する。
・ミネルバは本来の任務である紛争調停につくことになる。セイバー引渡しのためオーブ経由で
カーペンタリアへ。シンはインパルスの正式パイロットになる。
・議長はのユニウス7慰霊祭にラクス出席を希望しており、カガリ、アスランに伝言をたのむ。
さらにアスランのザフト復帰を促す。

8話
・大気圏突入時にファントムペインの襲撃をうける。カオス、アビス、ガイアに加えザムザザーを実験投入。
・苦戦するミネルバを見てアスランはセイバーで出撃。MSの性能ではなくパイロットの差であることを見せ
付ける。
・アスランの協力により行動の自由を得たシン、ソード換装・デュートリオンによる補給をうけてザムザザー
を撃破。
・大気圏突入、オーブへ到着。
7669:2005/10/22(土) 21:19:06 ID:???
9話
・NJCなしでインパルスを引き渡したことを糾弾されるカガリ。エリカがセイバーはテスト中のムラサメ
の問題解決の参考になる、とフォロー。
・ラクス、議長の要請を拒否。プラント議会では軍限定だったDプランをプラント一般社会へ拡大する
法案を審議中であり、ユニウス7慰霊祭への参加要請は議長の人気取と判断。ダコスタ資料から単なる
職業選択支援ではなく統制社会を目指している可能性を指摘。
・ユウナのやり方には賛成できないが、彼なりにカガリのことを思ってやっていることは理解できる。
ラクスは議長に疑念を抱いているようだが、議長はサトーのような対地球強硬派を抑えてよくやっている。
シンが言うように血を流しているのはプラントで、カガリはそれに対する配慮が足りないのではないか?
オーブも自国の復興をさしおいて世界のために協力しているが、自国民の面倒も見れないのに他国に支援
する資格があるのだろうか?カガリの理想を実現するために、今のボディーガードの地位のままでいいのか?
アスランは苦悩する。
・ミネルバがアフリカ内戦地帯へ向かうことを聞いて、アスランはオブザーバーとしての搭乗を希望。
カガリへ指輪を渡す。カガリはセイバーをアスランに持たせる。
・議長、アスラン乗り込みを許可。一方でラクスの要請拒否に落胆。整形前ミーアを呼び出す。
・議長がラクスとコンタクトを取ろうとしていることを知った強行派(サトー)、ラクス排除を計画。
「娘が眠るユニウス7を裏切り者に踏ませるわけにはいかない!」

10話
・カーペンタリアで整備補給をうけたミネルバはアフリカへ出撃。目的は南アフリカ統一機構の旧アフリカ
共同体支配地域で活動するゲリラ掃討。
・前大戦では虎の敗退後アフリカ共同体は支配力を失い、逆にユーラシア連邦、東アジア共和国の支援を
受けた南アフリカ統一機構が勢力を伸ばした。アフリカ共同体は小国に分裂し、プラントの支援により
ジブラルタル周辺にかろうじて勢力を維持。
・アフリカ共同体はプラントの保護領同然であることから、南アフリカ統一機構はプラントがゲリラを支援
しているのではないかと考えている。ユニウス条約体制の尊重を基本方針とする議長はプラントがゲリラを
支援していないことを証明するためにミネルバを派遣した。対地球強硬派はこれを不服としている。
・ゲリラに襲われた町を救出。ゲリラの主力は鹵獲したダガー、虎敗退時に放棄されたジン。ジンは
ダガーのOSを移植して動かしていると思われる。
・町を開放して意気揚々と降り立つシン。しかし町の人々に「コーディネイターは出て行け」と言われ凹む。
7769:2005/10/22(土) 21:21:10 ID:???
11話
・モグラ叩きではらちがあかないので、ゲリラの拠点を探るべく情報収集。アスランは取材中のミリアリア
に再会する。
・ミリアリアの紹介でミネルバクルーは旧明けの砂漠メンバーと接触。ザフトも連合も出て行って欲しいと
言われるが、なんとかゲリラの拠点情報を教えてもらう。また、ゲリラの戦力は増加傾向にある。
ザフトが支援していないとするならば、誰が支援しているのか?
・ゲリラ拠点へ向かうミネルバに対してゲリラはバクゥを繰り出してくる。砂漠という環境のせいで苦戦。
・整備班から4足MSであるバクゥのOSに何を使用しているのか、という疑問が出る。地球側は4足MSを保有
していないため、バクゥをナチュラルが操るためには新規にOSを書き起こさなければならないはず。
残骸を調査した結果、プラント製ではないパーツが多数含まれていることがわかる。
・ザフトの平和維持活動を宣伝する効果も兼ねて、ミリには情報収集協力の功績により特別にミネルバの
取材許可が下りる。

12話
・ゲリラのMS鹵獲作戦。砂漠では手強い相手となるバクゥの鹵獲に苦労する。アスラン出撃。
・鹵獲したバクゥと撃破したゲリラのダガーとの材質比較から、中身はほぼ地球製であることが判明。
ただしパーツに刻印されているシリアルや企業名は全て削り取られていた。
・OS解析の結果、ほぼ新規に書き起こされたものであることが判明。さらに作者のコメントと思われる
部分に「青き清浄なる地球のために」のフレーズが。

13話
・ゲリラ拠点を南アフリカ統一機構軍(ユーラシアから供与されているダガーが主力)と共に攻撃。
・敗退が濃厚となったゲリラは拠点を核で爆破。先走って突入した南アフリカ統一機構軍をまきこむ。
唖然とするミネルバクルー。
・ゲリラの指揮をとっていたのはネオ(3バカは調整中のため参加していない)。証拠隠滅のため、
ゲリラごと核で抹殺する冷酷な性格。
・ゲリラ掃討をひとまず終えたミネルバ、ジブラルタルへ。
7869:2005/10/22(土) 21:24:19 ID:???
以上。SSとはちょっと違うし、長くなりそうなのでご要望があれば続きを投下します。
79通常の名無しさんの3倍:2005/10/22(土) 21:29:09 ID:???
>>78
極めて細かい点ですが、一つだけ。
謎解きの肝になるらしき4脚用OSですが、プラント側がガイアを地球側の兵器と見なしていると
4脚OSを地球が保有している事に説明がついてしまいます。この辺がどうなるか…
80通常の名無しさんの3倍:2005/10/23(日) 02:36:46 ID:???
>>78
確かに長いけど1クール毎投下ならいいんじゃまいか?

俺も一つ気になったとゆーか、初期に数話で宇宙と地球を行ったり来たりは混乱するかも〜
81妄想最終話 序:2005/10/23(日) 07:58:36 ID:???
某スレで誘導していただいて来ました。

この先4連投になる長文です。
こういったものを書くのは初めてだったので文体は滅茶苦茶です。
SSというかまさに文字通りただの妄想ですが、ご了承ください。

内容はシンを自分なりに主役らしくした妄想上の種des最終話です。

キラファンの方やアスランファン、さらにはシンファンの方にすら不愉快な内容かもしれません(汗
おそらくストーリーを書くのは最初で最後だと思いますし、それに免じて内容に関するご不満もご容赦願います。

では、投下させていただきます。
82妄想最終話 1:2005/10/23(日) 07:59:34 ID:???
ミネルバは沈み、ルナマリアもドム3機を落とすも死亡した。
シンはアスランに追い詰められ、圧倒的な力の差に恐怖を抱いていた。
アカツキに辛勝したレイも、キラに破れた。
キラはメサイア内部にて議長、レイ、タリアと邂逅するも、交渉は失敗。
脱出したキラはフリーダムでメサイアを破壊した。
そしてメサイアを這う爆炎がシンの目に映った。

シン「・・・・・・・ああ!!メサイアが!!・・・・・・そんな!・・・・・・・・・・・議長?」
アスラン「・・・・・・シン、投降しろ。」
シン「・・・・・そうだ、レイは!?レイ、応答してくれ!レイ!!・・・・・どうしたんだよ、レイ。」
アスラン「終わったんだ、もう!だからお前も」
シン「嘘だろ、こんなの嘘だろ・・・・・。ルナも、レイも、ミネルバも、議長も」
アスラン「・・・・・シンッ!!」
シン「う、・・・・・・ううう、うわあああああああああ!!」
シンの叫びに共鳴するかのようにデスティニーの周囲に光が広がる
アスラン「!!!!・・・なんだ、これは!?シン、お前何を!?」

シン「俺は力が無いのが悔しい。俺はこんな終わりを迎えるために戦ってきたんじゃないんだ!」
レイ「それは俺達にも分かっているさ、シン。」
シン「・・・レイ?だけど俺が今どんなにこの現状を変えたくたって、もう無理なんだ。」
レイ「何故、そう思うんだ?」
シン「俺以外誰も残ってないし、俺じゃあ望んだ世界に変えるどころか今目の前にいる奴らを黙らせる事すら出来ない。」
議長「黙らせる、か。そんな事をしないですむ世界にしたかったのだがね、私は。」
シン「俺もそんな世界を望んだんです。だから議長に!なのにあいつらは、それを!!」
議長「残念ながらこれが私やレイの運命だ。しかしねシン、君には今自分が運命と捉えている状況に抗う力がまだ残されている。」
シン「そんな力が、俺、・・・に?」
議長「君とデスティニーになら出来る。君が君の力で運命を超えるんだ・・・・。」
マユ「だから」
ステラ「シンはまだ」
ルナマリア「戦って」

広がった光が巨大な翼の様相で収束していく。
デスティニーがその光の翼を羽ばたかせ、閃光と共に衝撃波がジャスティスを襲う。
アスラン「くうっ!・・・・・来るのかシン!?」
シン「うおおおおおおおお!!」
デスティニーがジャスティスの間合いに真っ直ぐに突撃する。
ジャステイスの振り下ろされたビームサーベルがたしかに相手を捉えたかに見えた。
しかしデスティニーに命中する直前、光の翼がそれを遮り、ジャスティスの腕部ごとなぎ払った。
シン「さよなら、アスラン・ザラ。」
パルマから放たれた光がアスランの体を焼いた・・・・・・。
83妄想最終話 2:2005/10/23(日) 08:01:00 ID:???
レクイエムから脱出を図るキラ・ヤマトの脳裏に何か言葉にしがたい漠然とした哀しげなイメージがわいた。
キラ「・・・・・・・・・アスラン?」

アスラン「・・・議長、あなたは・・・・・・・・・。」
議長「罵りたければそうしてくれたまえ。私はそのように認識されるだけの行為を実際にしてきたのだから。」
アスラン「やはりあれもあなたが仕込んでおいたのですね?」
議長「私が最善と考える世界の実現には力が必要だった。あれはその要となるはずだった。」
アスラン「それが本来機能すべき時には機能せず、今になって発現している、と?」
議長「ああ、今となっては全てが無意味だ。しかし・・・・・」
アスラン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
議長「あれ自体は忌むべき力かもしれない。しかし、その姿は・・・・・素晴らしいように私には思えるのだよ。」
アスラン「あなたは、狂っている。」
議長「System-OverFate。運命を超克せんとする意思の鼓動を感じないかね?」

シン「(・・・ふ、くくく、そうかよ。もうそれでもいさ。俺は俺達の全てを砕いたこいつらを、許さない!!)」
デスティニーが光の翼を羽ばたかせながら、ある一点を目指す。
その羽ばたきに触れた戦艦やMSは次々と爆発していった。
エターナルが見えるとシンが叫んだ。
シン「ラクス・クライン、お前らをなぁッ!!」
メイリン「左舷に敵MSが一機、・・・・え!!」
既にデスティニーがアロンンダイトを艦橋に向かって振り下ろしていた。
ラクス「(・・・・・・キラ、どうか憎しみに)」
それがラクス・クラインの最後の思考だった。

キラ「・・・!ラクス?ラクス!?ラクスーーーーー!!・・・・・ああああああああああああ!!!!!!!」
レクイエムの爆発を背に進むストライクフリーダムの中でキラ・ヤマトは絶叫した。
キラ「うヴああああああ!!・・・・・・・・・・シン・アスカァァッ!!」
キラはかすかに感じる最も大切であった人の残り香の方角へMSを進ませた。
84妄想最終話 3:2005/10/23(日) 08:02:44 ID:???
もはやいくつの命が散ったのか、いや自分が散らせたのかシン・アスカにも分かっていなかった。
それでも彼はデスティニーで全てを破壊し続けていた。
シン「(議長の目指した世界は完璧ではなかったのかもしれない。俺だってその欠陥の一つなんだろう。)」
その時、ストライクフリーダムのドラグーンから放たれた数多の閃光がデスティニーに降り注いだ。
キラ「おおおぉっ!君だけは!君だけはぁっ!」
シン「(だけど、プランが導入されればこんな世界が変わる事もたしかだった。なのにあいつらはこのままである事を望んだ。)」
ドラグーンの乱射に防戦一方のデスティニーの光の翼に波が押し寄せた。
そこにすかさずキラはカリドゥスを放った。
直撃はしなかったものの、今までは吸収できたはずの攻撃により生じた爆風が生じた。
後方に下がるデスティニーにフリーダムの容赦ない追撃のビームが迫る。
シン「(現状を変える必要性を感じながらも、他人が催す変化を代わりとなる案も提示せずに潰した。俺達がしてきた事を、望んだ世界を!!)」
キラ「やってはならない事をしたんだ、君は!君はぁあああ!!僕たちは失ってはならない人をなくしたんだぞっ!!」
ビームに被弾しよろめくデスティニー。そこにフリーダムが斬りかかる。
シン「・・・あんたは・・・・・・・・・、」
コクピットにキラの刃が届く刹那、パルマがフリーダムの右腕を横から撃ち抜いた。
キラは右腕が吹き飛ぶやいなや、もう片方の腕で斬り上げ、デスティニーの頭部を吹き飛ばし、同時にドラグーンからの射撃でコクピットの真横を貫いた。
しかしそれらをもろに喰らいながら、シンはアロンダイトを右上段に構えていた。
シン「あんたは一体何なんだぁーーーー!!」
キラ「!!!!!!!!!」
振り下ろされた一太刀はフリーダムの左肩から右脇腹に沿って一刀両断した。

一面の残骸の中を浮遊するデスティニー。
シン「これで・・・・・・。もう、疲れた・・・・・。」
その時、コクピットの中で蹲るシンの目に予想外の物が映った。
既にオーブ軍に占拠されたと思っていたレクイエムの砲身に光が満ちているのである。
シン「・・・あれは!レクイエム!なんで!?」
驚いたすぐ後に、シンは(ああ、あれで焼かれるのはオーブなんだな。)と妙に冷静に悟った。
シン「もう俺の知った事か・・・・・。(あそこが焼かれたって。・・・・・・焼かれる?誰が?)」
放たれた巨大な閃光を眼に焼き付けながらシンの思考は加速した。
シン「(そうだ、父さんや母さんやマユだって2年前焼かれた!・・・・俺はそれを取り戻したくて、でも取り戻せなくて!!)」
再びデスティニーが光を集め、翼を生成し始めた。
85妄想最終話 4:2005/10/23(日) 08:04:05 ID:???
ステラ「・・・・・シン。行くの?」
シン「ああ。だって今更だけど分かったんだ、俺。何のために戦っていたのかを。」
ステラ「・・・・・うん。」
シン「俺は自分のような思いをする人や、俺の家族やステラ達のような悲しい運命を背負わされる人をなくしたかったんだ。」
ステラ「・・・・・うん。」
シン「だから俺行くよ。今の俺にならあの光が生む悲しい運命を止められる気がするから。いや、止めなくちゃいけないから。」
ステラ「シンなら必ず出来るよ。・・・・・シン。」
シン「・・・・・ん?」
ステラ「ありがとう。」
シン「・・・・・・ありがとう、ステラ。」

オーブへと流れる破壊の潮流の只中にデスティニーは飛び込んだ。
凄まじいまでの閃光がほどばしる。それは地球の人々からも見える程だった。
輝きがピークを迎えた次の瞬間、宇宙は平常の闇と静けさを取り戻していた。

辺りを漂う物体の中にデスティニーガンダムの姿は無かった・・・・・。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜Fin〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
86妄想最終話 終:2005/10/23(日) 08:09:16 ID:???
以上で終了です。

読みづらいので読むが気が起きないという方が一番多いかもしれませんが、
わざわざ読んでくださったのに内容を不快に思われた方にはここでお詫び申し上げます。


「つチラシの裏」という声が今にも聞こえてきそうです(焦

では、失礼いたします。
87通常の名無しさんの3倍:2005/10/23(日) 15:08:43 ID:???
書いていて楽しかったかい? それがきっと答えだろ
88通常の名無しさんの3倍:2005/10/23(日) 15:37:46 ID:???
最終回だけ富野に作らせたらこういう感じに仕上がりそうだな…
89通常の名無しさんの3倍:2005/10/23(日) 16:14:04 ID:???
というか、あの49話からスタートして「最終回だけ作ってね」と言われたら
どんな才能ある人でも出来ることは限られるんじゃ?さらにこの板に散在する
話を信じるなら、時間とか人員とかの条件もかなり末期的な状態だったようだし。
9069:2005/10/23(日) 16:29:14 ID:???
>>79
おっしゃるとおりです。
話としては後にガイアを鹵獲したときにOS解析結果が一致するようにしていますが、
この時点で既に数回襲撃を受けているのでガイアとバクゥの関連性を整備班が
考えないと頭の弱い子たちになっちゃいますね。

>>80
変にひねりすぎたかな?素直にTVを踏襲してインパルスはザフト開発、アーモリーワン
からオーブへという流れでも良かったかも。

ではお言葉に甘えて2クール目を投下。
9169:2005/10/23(日) 16:30:50 ID:???
14話
・ジブラルタルでミリは降りる。アスランは鹵獲したバクゥと南アフリカ条約機構軍に供与されたダガー
との材質比較から製造に携わった疑いのあるユーラシア企業の調査をミリに依頼。
・補給整備中に南アメリカ合衆国でクーデター発生の情報。ミネルバはアフリカへの再出撃を中止して待機。
・ファントムペインの支援により首都ブエノスアイレスは短時間で陥落。
・クーデータ政権は大西洋連邦に対してパナマのマスドライバーの保護を要請。大西洋連邦はクーデーター
政権を承認、中米に侵攻する。
・旧南米合衆国政府軍はザフト軍事顧問団の協力によりアマゾンのジャングル地帯へ退き、徹底抗戦の声明。
プラントへ支援を要請する。
・南米独立戦争のからみでシホを出すか?軍事顧問として残っていたことにするか、志願してジュール隊から
離脱させるか。
・オーブでは大西洋連邦に抗議声明を出し、旧南米合衆国政府軍を支援すべきとカガリが主張するが、
セイランに止められる。「都合のいいときだけ中立を掲げるな」
・プラントでは強硬派が直ちに軍事介入するよう議長に要請。穏健派は大西洋連邦との全面戦争の危機を
説き直接介入に反対する。ラクスがユニウス7慰霊祭への参加を拒否したことによりDプラン成立に関して
穏健派の支持が得られないと考えた議長、強固派に迎合。ミネルバにも南米へ出撃するよう命令する。

15話
・ミネルバ、ジブラルタルの戦力を伴って南米アマゾンへ。他のザフト軍の揚陸支援と旧政府軍の拠点を
知られないようにするため、クーデーター軍に対して陽動攻撃を行う。
・ジブリール、プラントの積極介入に対して大西洋連邦大統領ジョゼフへプラントへの宣戦布告を要請。
しかしジョゼフはこれを拒否。そもそも穏健派のデュランダルは積極介入しないであろうと予想したのは
ジブリールであり、大西洋連邦はパナマの占領とクーデータ軍への軍事援助はしても本格参戦はしない予定
であった。
・ジブリールはブルコスの中では穏健派の部類。コーディを地球上からは叩き出したいが絶滅させる必要は
ない。プラントに封じこめれば少子化でそのうち消え去る。武器を売るためには常に敵が必要だし、絶滅戦争
になれば自分たちの被害もばかにならないと考えている。もちろん、自分の身が危うくなれば別だが。
・結局ジブリールはオーブの金で再建したマスドライバーを確保したことで良しとし、大西洋連邦の不参戦を
黙認することにする。
・大西洋連邦が積極参戦しなかったため、プラントでは積極介入を決めた議長と強硬派の威信が上がる。
9269:2005/10/23(日) 16:36:19 ID:???
16話
・ミネルバ隊、コーディーのナチュ回帰を実験していたシーゲル村(小説アストレイで劾が守ったやつ)
を発見。これをクーデータ軍から防衛する。
・村の存在はミネルバクルー(とりわけタリア)にクライン派を名乗る議長の政策に疑問をいだかせる。
アスランはラクスがこの村のことを知らないのか、知っているならばなぜシーゲルの政策を受け継がない
のかを考える。慰霊祭への出席も断った。ラクスは平和を維持するための活動をなんら行っていないでは
ないか!

17話
・クーデーター軍、ジブリールは大西洋連邦と共同で南北から旧政府軍を締め上げる予定だったが
大西洋連邦の不参戦により、ザフトの戦力が整う前に旧政府軍を殲滅することにする。
・旧政府軍拠点への攻撃。クーデター軍はダガー、ダガーLに加え新型のウインダム、水中用のディープ
フォビドンを投入。旧政府軍が供与されていたジン、ザフトのゲイツR、新型水陸両用機アッシュと激戦を
繰りひろげる。ミネルバvsファントムペイン。
・ジャブロー戦の焼き直し。

18話
・防衛戦に成功したザフトはクーデーター軍が戦力を立て直さないうちに大洋州連合・カーペンタリア基地
との連絡確保のため太平洋側の港の確保を目指すことを提案。
・アンデス越えでクーデーター軍が設置したローエングリンに苦戦するがミネルバ隊の活躍により突破。
9369:2005/10/23(日) 16:42:06 ID:???
19話
・太平洋岸リマを占領した旧政府・ザフト軍は防御ライン構築のためナスカを経由してチチカカ湖周辺へ。
・チチカカ湖内の太陽の島は要塞化されていた。ファントムペインとの戦闘。要塞への潜入を試みる
ザフトだが、高山病により現地軍に苦戦。コーディといえども無敵ではない。
・MS戦の連携がとれてきたシン、レイ、ルナ、アスランの活躍により不十分に終わった潜入工作をカバー。
攻略成功。
・旧政府軍、マナウスを首都として政治体制を整える。プラント及び大洋州連合と正式に同盟を締結。

20話
・プラントではDプランの審議が大詰めを迎える。南米支援により強行派の支持をとりつけたものの、
穏健派が離れたためなお法案の採決は微妙。ユニウス7の慰霊祭も間近に迫っていた。
・議長は婚姻統制でタリアと別れた事への拘りがある。既に自由はないのだ。
・婚姻統制と違ってDプランは職業適性検査程度のもので強制力はない(軍内部の配置は別)のに
自称穏健派たちは統制社会の幻影におびえているのではないか?
・穏健派は調査結果をザフトが参照できる条項を問題視している。戦時に不足する後方勤務者を
徴用する場合、就労層はそれまでの職業経験を生かした部署に配置される。未就労層はプラント内の
軽作業にボランティア参加することになっているが、Dプランが施行されればザフトはそれに基づいて
より戦場に近い場所に配置するだろう。そして戦後もその職種が固定されてしまうのではないか?
・強行派はザフトの効率化のためにザフトのDプラン参照条項は外せないと考えている。
・議長は再度ラクスへ慰霊祭出席の要請をしようとしていた。議長が替え玉を用意しながらなおラクスに
拘る姿勢をみせたため、強行派はラクス暗殺を決行する。
・ラクスは意識不明の重体に。怒り狂ったキラ、フリーダムで暗殺部隊を殲滅。マルキオハウスも破壊して
証拠隠滅、逃走。
9469:2005/10/23(日) 16:46:04 ID:???
21話
・オーブ政府は残骸からザフトの侵入を知るが、戦闘を行った部隊が軍にいないこと、マルキオハウス
地下にMS格納庫らしきものが存在することからフリーダムが隠匿されていた可能性に思い至る。本来なら
ザフトに抗議するところだが、NJC機はユニウス条約違反であること、隠匿していたのが現代表の可能性
であること、NJCの秘密取引計画が露見するこをを恐れて抗議できず。
・カガリ、ユウナの問い詰めにフリーダムの存在を白状。ユウナは条約違反兵器の不法所持により元
AAクルーの身柄拘束を指示。
・ユウナ、ウナトが大西洋連邦が提唱する安全保障条約に加盟するつもりであることをカガリに示し、
それを阻止できるのは自分だけであることを強調。条約不参加とAAクルーの安全を引き換えに結婚を迫る。
・ラクス暗殺を知った議長、オーブからまったく反応がないことを不気味に思いながらも後に引けない
状況となったためラクス生死不明のままミーアを代役に立てることを決意。
・ユニウス7の慰霊式典。マナウスでは新政権発足の記念式典が合わせて行われ、その模様も世界に
中継され議長の一大政治ショーと化す。議長演説に続いて登場したラクスに驚くアスラン。
・議長の護衛についていたサトー、ユニウス7の動力が一部健在であることに気づく。

22話
・ミネルバは南米作戦が一段落したため、補給・整備にジブラルタルへ向かう。
・意識不明のラクスと共に引きこもっていたキラ、ラクスの言葉を聞く。さらにフレイ幽霊もキラを慰めに
現れる。それはあまりに高い身体能力と未成熟な精神のアンバランスによる自我の瓦解を防ぐための防衛
本能が生み出した幻か?種割れ、悟りモード突入。物言わぬラクスを女神とする偶像崇拝と教条主義。
・カガリとユウナの結婚式。フリーダム乱入、カガリ拉致。中継を見ていたアスラン、唖然。家族の仇を
見たシン、闘志を燃やす。
・キラは無意識のうちに自分をつないでおく鎖としてカガリを選択した。しかしバカ正直なカガリはラクス
の様にキラをコントロールできない。悪いことにラクスがキラを抑えるために使った言葉はカガリの理想と
一部かぶる。ラクスであれば質問返しでのらりくらりとかわしながらキラを押さえ込めたが、自分に嘘が
つけないカガリはキラの言うことに反論できない。
・犬を散歩させるときは犬が行こうとする方向についていってはいけない。飼い主が後からついて行くと犬は
自分の方が立場が上だと勘違いしてしまうからだ。
・Dプラン、議会を通る。
9569:2005/10/23(日) 16:49:59 ID:???
23話
・Dプランを通した議長、慰問のためにミーア、ハイネを伴ってジブラルタルへ。
・アスラン、ミリから調査結果を受け取る。ミリもカガリ拉致に至る経緯は知らなかった。オーブ国外の
元AAクルー用のコールサインを教えてもらう。
・ミーアが偽ラクスだと気づいたアスラン、議長に抗議。ラクス暗殺事件をアスランが知らないことを
察知した議長は強行派を抑えるために必要なことだったと釈明。逆にラクスの慰霊祭参加拒否を暗に
非難する一方でラクスと連絡がとれないかアスランに尋ねる。さらにザフトへの復帰を要請。
・議長はシンたちとの会食の席でアフリカで鹵獲したバクゥの詳細な調査結果を話す。大西洋連邦、
ユーラシア、東アジア共和国の各企業が関わっていることからロゴスの存在を示唆。ファントムペイン、
南米のクーデターもロゴスの仕業であると推測する。さらなる調査を指示。
・アスランはオーブに戻っても仕方がないこと、ミーアの件があるとはいえ議長が平和維持に努力している
ことからザフト復帰を決意。フェイスとなる。
・ミネルバは各地を慰問する議長の乗艦となり、ユーラシア・汎ムスリム会議の紛争地帯へと向かう。

24話
・艦内でアスランを探すミーア、シンに尋ねるが冷たくされる。ラクスとなってから以後、ちやほや
されていたミーアはシンの態度に怒りをあらわにするが、シンにお前の仲間に家族を殺されたと言われ
ショックを受ける。ラクスといえど万人に愛されているわけではないという当然の事実。
・ガルナハンでミーアコンサート。ラクスを家族の仇の一派とみなしているシンは一人郊外へ。
ステラと再会。
・ミリの資料から付近のユーラシア領内にロゴスの施設と思われる施設があることを知ったアスラン、
調査を提案する。
・召集に遅れたシン、アスランに怒鳴られる。ハイネ、間をとりもってシンに便所掃除3回を指示。
・シン、レイ、アスラン、現地部隊のアッシュを借りて水中より施設に接近。
・人体実験を見てレイはパニックに陥る。基地警備員に発見されて逃走。シンは調整に訪れたステラと
施設内で鉢合わせする。
9669:2005/10/23(日) 16:52:33 ID:???
25話
・アッシュx3vsカオス、ガイア、アビス。ルナはセイバーを借りて、ハイネはグフで救援に駆けつける。
・レイが実質戦闘不能のため、シンたちは水中に逃れる。アビスの追撃。シン、アスランは連携して
これを迎撃。ニダが調整を受けられなかったこともあって水中でアビスを撃破する。ニダ戦死。
・同じく調整不測のオクレ、ステラはルナ、ハイネに苦戦。ニダが撃破されたことにより撤退。施設を爆破。
・ザフトの消火活動により証拠隠滅不十分。エクステンデットの資料を見た議長、元遺伝子学者としての
血が騒ぐ。生後の遺伝子操作は婚姻統制の解除と共にDプランを補完するものと確信する。

26話
・ミネルバはムハマーク基地へ。
・ユーラシアは自国領内で起こった事件への釈明をプラントに求めるが、エクステンデットの研究に没頭した
議長は政治がおろそかになってしまう。
・引きこもった議長にタリアは不安を覚える。
・検査のために入院したたレイの元へシンが訪れる。シンに施設でパニックに陥ったことを聞かれたレイは
自分がクローンであること、寿命が短いことを告白する。
・コピー品に過ぎないと自嘲するレイにシンはレイはレイであると力説。共に戦ってきた時間は誰かのコピー
ではない!
・レイは議長の目指す平和な世界のために協力してほしいとシンに頼む。
・負傷兵の慰問に訪れていたミーア、シンとレイの会話を立ち聞き。ラクスとして振舞う自己を省みる一方で
議長のために働くことを改めて決意。
・議長の対応に怒ったユーラシア、ザフトの停戦監視団は信用できないとしてガルナハンへ侵攻。停戦協定
違反とした汎ムスリム会議はユーラシアに戦線布告。
97通常の名無しさんの3倍:2005/10/23(日) 17:35:09 ID:???
すごく
   いい
     です
98通常の名無しさんの3倍:2005/10/23(日) 22:44:25 ID:???
ちょっとAGEますよっと
9981:2005/10/23(日) 22:57:54 ID:???
>>87
楽しかったっちゃ楽しかったですが、人様の目から見るとやはり「チラシの裏にでもry」って事でしょうか。
そもそも技量以前の問題として、書く理由からしてスレ違いだったのかもしれません。

>>88
当然話の締まり具合は段違いとしても、いわゆる黒富野的終わり方になったかもしれませんね。


お世話になりました。
では失礼します。
100seedアーサー(´゚ω゚`):2005/10/24(月) 04:43:30 ID:???
【時期設定45〜50話辺り】

アスラン「カガリ〜(;´Д`)シコシコ・・・ううっ・・・ドッピュ」
シン「ん!? 光った!」
シンは白い発光に気付いた。
だが遅かった。 スペルマの衝撃波と共に、スペルマが命中したデスティニーは昇天し、四散した。
状況を把握したルナマリアはデブリと化した連合の廃艦の群れを盾にし、【ミネルバ】に救援を求めた。
ルナマリア「・・・ルバ応答を・・・急、救援を・・・」
【ミネルバ】の狭いブリッジ内に雑音まみれのルナの萌エ声が艦内の温度を1,2度下げた。
101seedアーサー(´゚ω゚`):2005/10/24(月) 04:47:03 ID:???
艦長「作業員収容しだい退避行動へ!」
副長「ルナの回収が先では」と戸惑う。
艦長「似ている・・・ギルが飼っていた愛人に・・・(*´∀`*)」
副長「はっ?(∩ ゚д゚)」
艦長「良い声で泣くのよん・・・(6´Д`)ハァハァ」
副長「タリア艦長・・・ひょっとしてレズの毛が?(゚0 ゚*)」
デュバル「それは偏見よ!アーサー!今度の休暇どう?レッスン受けてみる?m9(^Д^)」
バルトフェルド「オマエラー、トリアエズモチツケー!! へへっ、コーヒーだ。飲むか?(゚ε゚)」

副長「あのレッスン受けてみたいです!艦長!(*´Д`)ハァハァ」
艦長「え!?なんの話!?アーサー!(´・ω・) シランガナ」
副長「(´・ω・`)ショボーン」
102R・E:2005/10/24(月) 09:08:11 ID:???
俺は・・・・


ビーム光が機体をかすめる
それだけで装甲が融解する
なんて卑怯、掠っただけでこれなのに直撃すれば一体どうなってしまうのだろうか
何度幾重にもビーム光が交差する

「キラ!」      『アスラン!!』      『(あのシーンか・・・これじゃあ喜劇だな・・・)』



俺は・・・・!
103R・E:2005/10/24(月) 09:23:41 ID:???
俺は、迷っていた
俺は今、ヴェサリウスから発進したシャトルの内にいる
そのヴェサリウスは、プラント郡中央部に位置するアプリリウスプラントコロニーへと向かっている
そのコロニー近辺の宇宙ドッグで敵特装砲で損壊した左舷エンジンブロックの換装並びに修理と補給である
そしてそのシャトルに乗る俺は、先の戦闘、敵戦闘機体戦力評価の為に、隊長がしでかした中立?コロニー破砕の件に
そしてそれらを踏まえたおれ達ではわからない高度な政治会議と言う名の罵詈雑言の場
その先の精神的重圧で少し胃が痛む
まとめたレポートを手隊長の後を追うようにドッキングアームの中を跳んでシャトルの中に入った
「ち、父上?」
シャトルの席には自分の父、パトリック・ザラ議員がいた
父は俺の言葉に
「私は今ここにいない身だ。それと今の私を父と呼ぶな」
「し、失礼しました!ザラ議員。」

                      ・ ・
驚いた、まさか艦からコロニーへの往復連絡シャトルの中にわざわざ父・・・・いやザラ議員が乗っていたのだ
「報告書は目を通した、それでクルーゼ、あの件、どう始末をつけるつもりだ?」
「これはこれは、そのことに関しては議会でお話いたしますといいたい所ですが」
あの件、オーブ中立首長国家ヘリオポリス円筒旧型コロニー攻撃による壊滅事件
「先ほどからオーブの上が五月蝿くてたまらんのだよ、無論それはもう手を打ってある。だが問題はコレだ、敵MSパイロットがコーディネーターであるという事、コレは事実なのか?アスラン・ザラ」
「は、はっ!私が直に確認いたしました、彼は2年前の引越し前に隣に住んでいたヤマト夫妻の子、キラ・ヤマトであることが確認済みです」
「ヤマト夫妻・・・キラ・ヤマト君か・・・・懐かしいな・・・・・確か・・・いやいい。それは置いておく。お前の言う事が正しければ後の事において大変な事になる」
104R・E:2005/10/24(月) 09:24:47 ID:???

この戦争の図式 それは端的に言えばナチュラルとコーディネーターの種族間戦争、並びに独立戦争でもある
ナチュラルはコーディネーターを敵視し、コーディネーターはナチュラルを敵視しなければ ならない 。
「ナチュラル陣営にコーディネーターが助力しているというのはとてもおかしい、あってはならない事なのだ。この事は私の権限を持って極秘とさせていただく、よいな?」
「はっ!了解です・・・。」
それ以後俺にパトリック・ザラ、父は俺に父らしい言葉をかけてくれるでもなく、クルーゼ隊長と何か話し合いをしていたが、その内容は俺には聞こえなかったし興味もあまり無かった・・・




アークエンジェル、通称足付 足付追撃戦
俺は敵から強奪、鹵獲したGAT-X-303を駆り出撃した
作戦目標は戦艦撃沈、敵新型MS撃破
作戦通りならナスカ級戦艦60番艦ヴェサリウスとローラシア級50番艦ガモフとで敵予想進路上での挟撃
予想されるMA一機、ないしはMS二機、合計三機、並び敵特装強襲揚陸戦闘空母を撃破
こっちは敵から強奪して鹵獲使用する敵新鋭機4機、残ったジン4機 高速重巡洋艦 輸送軽巡洋艦が1艦づつ 計10の戦力・・・。
誰の目から見ても挟撃された戦艦の運命は明らかだった。だがそれはとても簡単に覆されることとなる
105R・E:2005/10/24(月) 09:26:42 ID:???
「そろそろだな・・・」
「計算によるともうすぐ目視地点に到達するのですが」
「おかしいな、もうそろそろ見えてもおかしくないんだがな」
『作戦中に私語は厳禁です、もうすぐ作戦中域です』
「つれない事言うね、この作戦 おわったら一杯付き合わないアビーちゃん?」
『【ホークアイ】です!私語を慎みなさい!作戦中域ですよ!無線封鎖は兎も角私語を慎みなさいと・・・』
「そんなのいいからさ〜「ディアッカ!口説くのは後――!」俺と一緒にこの後愛を語らわない?二人っきりでさ」
「ディアッカさん!もうすぐ戦闘なんですよ!?そんな事後に」
しかしコイツはこんな事をのたまった
「戦闘と恋愛!! 恋愛のほうが大事だーーーーーー!!?てかアビーちゃん生まれる前から愛してましたー!!?」
「「ディ・・・ディホーーーーーー!!!?(ディアッカの奴こんな時になんて事言ってるんだあの阿呆の略!!)」」
『・・・・このクルピラ野朗!!私語は慎めと何度言ったらわかるんだこのスカポンタン!!  
  いい加減にしねぇと穴と言う穴にに玉葱突っ込むぞこの○○○の○○め!?つーかやる!絶対殺る!!覚悟しとけ○○○の○○○○××△■@*#’$%&!!!?」ふぉんとさいず×10倍
                                                             や

ザ・ワールド!! 時よ止まれ・・・・! 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄×∞ ろーどろーらーだURYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!!


『は!?わ、私は何を・・・・兎も角!私語は厳禁ですよ【バスター】!』
なんか時が止まった気がするが気のせいだ、うん、多分気のせい
「ああんそんな罵詈雑言吐くアビーたん好きだー!もっと言ってくれー!!」
『私はアビーでは無くコードネームで呼びなさい!』
「そんな!?非グレィトォ・・・でも俺は諦めないぜ!てかもっと・・・!!!」
「「(ディアッカ・・・貴方(お前)・・・・)」」
「!!!・・・?!!?!!・・・!!!!??!!!」
『!!?・・・!!!!!!・・・!!?!!!?!!』
「!!!!!?!!?・・・!!!!?!??!??!?!!?」
『!!!!!!!・・・!!!!?!!?!!????!!!!?!』

「なあ、そろそろ止めないか?なんかこれ以上やると通信なのに打撃音が混ざりそうなんだが」
「そうですねぇ・・・・ハァ・・・・」

因みに、バスターはディアッカ デュエルはイザーク ブリッツはニコルの新コードネームだ
アビーウィンザー女史はホークアイだ
106R・E:2005/10/24(月) 09:28:57 ID:???

さて、こんなことはおいといて・・・・おいとけないけど、無視してみんな!頼むから!出ないと俺があwせdrftgyふじこlp;@:(
(炒飯にあんな子といわせる作者さんは死んで当然です♪えい、ぷす、百億ダメージ)







「作戦予定ポイントに到着っ、されど敵影見えず・・・」
予定された宙域を超えるも未だに敵戦艦の姿は見えない
見えないとしても追いついているはず
「やっぱ月に向かったんじゃないの?この調子だとさ」
「もしかすると・・・・敵戦艦はミラージュシステムを使ったのでは・・・」
「?ニコル何だそれ?」
「このMSに搭載されているシステムの一つです」

ミラージュシステム
ブリッツの機体各所に設けられたカメラアイを使用した三次元プロジェクターと連合製Nジャマーを組み合わせたステルスシステムだ
ある一定の電圧をNジャマー粒子に電圧を加えると特殊な磁場空間を形成する特性を持つ
その空間は可視光線を捻じ曲げる特性を持っている
無論核放射線を閉じ込めるといった作用は無い
少し逸れたがこの特殊磁場空間をNフィールドと呼ぶ事にする
そのNフィールドの特性と三次元プロジェクター、回りの空間を視認し、その空間に溶け込ませるように自らの色もそれに合わせる
つまりステルス迷彩だ。ブリッツのPS装甲の表面には無色の液晶塗料素材と赤外線、レーダー波吸収ステルス塗料が塗布されている
ミラージュシステム発動自、これは装甲の切れ目等絶対に視認されないように機体各所から絶えず滲み出て、PSダウン装甲を覆っている
この素材、PS装甲発動時は通電して振動しているPS装甲特性上剥がれ落ちてしまい、PS装甲とミラージュシステムは一緒に発動させる事は出来ないのである
そのミラージュシステムとNフィールドの組み合わせで可視、レーダー、赤外線とほぼまったくと言っていいほど視えなくなる
しかしこれはちょっとした諸刃の鎧だ。見えない=敵に対して優位に、進攻、侵攻、戦闘、ができるが、味方からも見えず、誤射れる可能性もある・・・・
107通常の名無しさんの3倍:2005/10/24(月) 09:29:53 ID:???
「それがあの戦艦にも使用されてるかもしれないってか?」
「ありえないとは言い切れません、もしかしたなら・・・・」
「戦場でもしもはありえない、だがニコルの言うとおりにあの戦艦にも同様の装備がなされているとしたら・・・作戦の練り直しをしたほうがいいと思うのだが」
『今現在ヴェサリウスに問い合わせた所、返信は・・・同宙域に留まる、探索を密に、との事です』
「留まる?それは決定事項なのかホークアイ?」
『はい、それが【ファントム】からの指示です・・・。』
「・・・・ナチュラルめ・・・俺たちから逃げやがったな?まったく気に食わん!」
「イザ・・・【デュエル】、そりゃあナチュの奴らは卑怯者だからな、まあ尻尾巻いて逃げ出すのは当たり前の事だろうよ」
「戦わないのならばそれに越した事は・・待ってください・・・レーダーに反応!」
レーダーを注視していたニコルの通信を受けて一斉にビームライフル、シールドライフル、ビームランチャーをレーダーの光点方向に照準を向ける
敵か?
いつでもコロセルようにトリガーのセーフティーを外す
心のセーフティも外す、相手は薄汚い卑怯者の蛮族コーディネーターだ
どんな方法で殺しにクルかわからない、だがMSを作って運用?それがどうした
こっちはナチュラルよりも身体的に精神的に何もかもが上位の人の進化、行き遅れは失せろ、これからはコーディネーターの時代だ
ナチュラルが乗るMSなんかにコーディネータで同等の機体に乗る俺たちに敵う訳が無い
ビームに対応できるようにシールドを構え、あるいは回避行動に移れるように手足を緊張させる
間もなく視認距離、

100、
     50、
          今!

「え?・・・ちょっと待って下さ―――」
108R・E:2005/10/24(月) 09:31:56 ID:???
「こちら【イージス】、作戦宙域に到達、されど敵影、敵艦は補足せず・・・か」
イージスをMA形態、高速巡航形態に可変させたそれはまるで・・・蛸だ。アスランはコレをオクトーパスモードと呼んでいる
まんまだ。しかもネームングセンスは裂悪だ、うるさいなほっとけよ!
「(しかしこの対戦艦メガビームキャノン、威力は高いのはいいけどエネルギーも使い勝手も劣悪だな・・・)」
せめてMS形態でも撃てる様になれば戦い方も変わると言うものを、だがこれコックピットの後ろって背中がむず痒いんですけど・・・丁度真後ろだから尚更・・・
「(後特装強襲揚陸戦闘空母って長すぎるよな、ネーミングが・・・ナチュラルの考える事は良くわからんな・・・)」
なんて思いながら形態を変更、蛸のように広げた手足を縮め、腰部装甲と胸部装甲を引き下げ、頭を上げる。巨大なセンサーが目立つMSモードに変形した
惰性で機体を向かわせる、此処は戦場 何時何処からか撃たれるかわからない・・・手足を緊張させ、あらゆる事態に備えられるようにシールドを構えて・・・

ビーム光
「な!?」
眼前のそれは運良く、シールドに直撃する
シールドがビーム光をビームコーティングで受け流し、独特の装甲ドレッドパターンが粒子を拡散、装甲冷却材がシールドの脇から噴出し熱せられた装甲を急激に冷やす
続いて2撃、左側にありえないくらいの、搭乗者の安全をまるっきり無視した機動で、限界以上と思うくらいのバーニア噴射でかわす
「く、ああああああああああっっ!?」
避けきれた、次が来る前に射線の方向に一撃、こっちは立て直しに時間がかかる、腹がGで攀じれて痛い、くそう、
この野朗と3点バースト右上右と避けつつ接近!
フットバーを蹴り、バーニアを吹かし、敵機方向にバレルロール
良い性能だ、ジンとは違う圧倒的な性能、機体レバー配置もそれほど変わらなかったのがせめてもの救いか
今の俺とイージスは一体、そう人機一体!錯覚だが多分そうだ、違いない!
更にビーム、それをシールドラム先になめる様に当て、ビーム光を受け流す一気に接近、キラ、君なのか!?
奴は右にライフルを持ったまま爪を展開、肘部ビームクローサーベルを発生させた?え?クロー?んでなんか赤くない?
向こうはビームが当たらないと、ビームライフルを右横腰部にロックした後背中のビームサーベルを二本引き抜いた 白 い 胴 機体は・・・え?白い?

ストライク「白 い」「青 い」「 一 部 胴 とか足とか 赤 い 」「背中に付けられたパックのサーベル」「ガントレット」


結論、別の奴 たとえばデュエル(イージス)あたり? てへ♪
「「ちょ!ちょっと待てェ!!!!!!!!」」
なんか悲鳴が二つ重なった
109R・E:2005/10/24(月) 09:33:31 ID:???
合流した4機のG
「お前!何でいきなり!てかなんで味方にこの野朗!」
「僕は止めたんですよ!?でもイザークが勝手に」
「五月蝿い!お前が識別コードをZAFTのものじゃなくて連合のまんまだからだろうが!!」
「まぁまぁ、確かにさっきまでZAFTじゃなくて連合の識別だったからな、でも途中からまたZAFTのものに戻ったがなんでだ?」

原因は変形機構によるOSのバグなのだが・・・・

「いやそれ以前にお前よくも!一発目がシールドじゃなかったら死んでいたところなんだぞ!」                  ち、しくじったか
「まあそれは運良く同士討ちせずに助かったってことで終いにしない?まだ作戦中なんだしこの後でもさぁ?」
「お前が無線封鎖もしているからだろうが!!! 周波数も聞いているだろこの阿呆!!」
どんどんエスカレートする文句、どちらもレッドゾーンを軽く突破だ
売り言葉に買い言葉で止まりやしない
『貴方達私語は―――はぁ、私語は慎みなさいと――』
「もう二人ともよしてくださいよ!今は作戦中ですよ!?でないと―――」
【ファントム】は艦橋で頭を抱えている、あ、お薬飲んだ、胃大丈夫?
「無線封鎖解除は作戦会議中聞いていた通り合流後だっただろうが!それに強奪したこいつのデータ、色からして普通わかるだろう!」   誰が好き好んでこんな破廉恥アカピンクに乗らなきゃならないんだ
「あ”?もしかしたら赤く塗られた敵かもしれんだろうが!それに敵と誤認させた貴様が悪い!」
「なんだとおかっぱ!」
「やるか!?」
「てめぇ!」
「この野朗!」

「いい加減にしてください、でないと、怒りますよ?僕」

場の温度が50℃くらい下がる、ここは宇宙なのでヒナタで250℃日陰で-50℃位なのだが
ってか宇宙の温度はコックピット内は密封されているので外気温は関係ないのだが・・・
110R・E:2005/10/24(月) 09:34:39 ID:???
「さて・・・足付と敵機についてだが、このまま留まってよいものかイタタタタタタ」
「そうだな、現状でこれ以上留まるのは芳しくないと思うのだがアツツツツツツ」
アスランとイザークはちょっとアレだ、
多分ヘルメットを脱ぐと右か左の頬が紫色に腫れているだろう
某炒飯はこの時をこう語る



「いやね?なんかディスプレイを通り越してなんか透明なのが白(仮称)と赤(仮称)の機体の中に出てきてさ?
ぷらんとにかたりつがれるあのまんざいのかみさがしようしたといわれるでんせつのきんぴかはりせんでいっせんしたのよ、なんつーか俺あの時の光景みて神に祈ってもいいって思ったね?





[まだだ、まだアレはこの区域にいる、私のカンがそう告げている・・・]
「ですが隊長、一度この場を離れて付近を探索するのも上策かと思われますが」
[駄目だな、我々がこの宙域に展開した影響でアルテミスが反応している。傘も既に展開している状態だ、下手をすると向こうから打って出られる、
だがこのままと言うのもいかんな、一旦艦を合流、再編成後周辺の探索を――]
『・・・待ってください、ヴェサリウス艦後尾で熱源反応・・、熱紋検索・・・・足付の熱源反応!?』
『ガモフより入電!艦後尾で熱源反応!検索結果、足付の可能性大!』
『なんだと!?くそ、艦回頭!射線をと―――』
[まてゼルマン!それは罠だ!回頭するな・・・キ‐ン・・・ええいこっちが本命か!?ヴェサリウス回頭!熱源に向けて主砲発射準備!]
『熱源より高エネルギー体接近!敵主砲と思われます!!』
[取り舵20!下げ舵35!推力全開!急げ!!直撃すれば終わるぞ!!]
『回避急げーっっ!!!いや!?全員何かにつかまれーーっっっ!!?   ドオオオオオォォォォンン ザザザーーーザザザザザ』
[ザザザ被害状況を確認!ザッザザザザザーーーー]

「一体何が起こっているんだ!?」
『ガモフ右舷から熱源!MSが接近!!識別一致、髭付です!!!!』
『なんだと!?ビーム爆雷は装填済みか!?』『既に!』『爆雷をばら撒け!護衛部隊は敵機を近づかせるな!』

『艦左舷エンジンブロック大破!』
[く!切り離せ!!]
『敵艦敵機視認!足付、ストライクです!』

[網にかかったのは我々と言う事かっ!!?]
111R・E:2005/10/24(月) 09:35:35 ID:???
「ヴェサリウスが被弾!?」
「なぜ!?」
「俺たちに撤退命令!?何もせずにか!?」
「くっ、兎に角急ごう!俺はヴェサリウスに急行する、また後で合おう!」


そこから先俺たちは何も出来なかった

俺はヴェサリウスに
イザークたちはガモフに急行

推進剤を使い切るくらいに踏み込んだペダル
現場について驚愕する
ヴェサリウス左舷エンジンブロックは切り離され
装甲は爆発破片で傷つき、とても戦うような状況ではない
そして相手はゆっくりと回頭する足付とこちらに深緑の巨砲をこちらに向けたストライク・・・

今ならまだ・・・
112R・E:2005/10/24(月) 09:36:55 ID:???
スラスターをふかしてストライクに接近する
途端、ゴゥと機体右を巨大なビーム光が通り過ぎる
撃った?ノータイムで?
あわてて制動をかけ、踏みとどまる機体
30口径プラズマビームキャノンをこっちに向けるストライク

第二波
コレも機体右を通り過ぎる、牽制!?
スナップロール、そこから更に狙いを付けさせないようにスライスターン!

第三波
またも機体右を1・2と同じ所を通り過ぎる
軌道が読まれている!?
応戦しなければやられる!?
やらなきゃ、やられる!?
撃ち帰さないと!やられる!!

第四波!
機体右を・・・馬鹿にして!?
「うおおおおおおっ!!」
牽制に一撃二撃

俺は


ビーム光が機体をかすめる
それだけで装甲が融解する
なんて卑怯、掠っただけでこれなのに直撃すれば一体どうなってしまうのだろうか
何度幾重にもビーム光が交差する

「キラ!」      『アスラン!!』
113R・E:2005/10/24(月) 09:38:47 ID:???
機体間同士、GAT系列専用秘匿通信番号にあわせ、ストライクに呼びかける
併走して撃ち合っている様な状態
ストライクはブレーク
こっちは更に追いすがる
「キラ!どういうつもりだ!?」
『僕は!ザフトのと共には行かない!』
ストライクのインマンメル
35oガトリングランチャーが火を吹く
スローロール

拒絶の言葉
それでも、それでもまだ・・・
「お前はコーディネーターだ。僕たちの仲間なんだ!」
照準を、遅い、回避して接近
『違う!僕はザフトなんかじゃ――!!』
「いい加減にしろ、キラ!!このまま来るんだ……!でないと僕は、お前を撃たなきゃならなくなるんだぞ!!」
かつての親友を、この手にかける・・・
そんなことは考えもつかなかったし想定もしていない
だが今現に答えを求められている、現実に残酷に確実に
「血のバレンタインで母も重傷を負った。僕は俺は――!っ!」
『それでも僕は!守りたい友達が!いるんだ!』
(アグニ)の斉撃
ヘッドオン、斜に回避!

ああ、彼は変わらない
その行動原理は別れる前と一緒だ・・・
いつも自分の身を犠牲にしても回りの者を守ろうとする・・・

その変わらなさが    とても頭の横にじらついて   こわしたくなりそうで
114R・E:2005/10/24(月) 09:40:10 ID:???
決別?
「なら、俺は・・・」
今ならまだ間に合うのだろうか
「俺は・・・・」
言って良い物なのだろうか、それは・・・
「お前を。撃つ!」

『僕もだ・・・・』
ストライクが砲をこちらに向けたまま脚部スラスターを吹かして後退していく
まだ間に合うのではないか
いや、今俺たちは道を違えた
道を違えた以上ぶつかり合うが定め
俺は取り残されたのだろうか、間違えたのだろうか、あきらめたのだろうか・・・
「キラ・・・・くそ・・・くそ・・くそ・くそ!くそ!!」
ビームライフルを構えたイージスが行くなと手を差し伸べているように見え
それを振り切りストライクは道を違えた、話すことは何も無いと去っていくようにも見えた



損害報告、MS6機帰還、内2機髭付きと交戦、大破
高速重巡洋艦左舷大破、エンジンブロック換装の為本国に帰還
輸送軽巡洋艦小破、艦首魚雷管二機破損、幸いにも弾薬に引火する事は無かった
髭付きのビーム光が対ビーム爆雷を無視、直撃・・・・。

前半 了 
115叩き覚悟で第一話:2005/10/24(月) 13:07:57 ID:ZTUyvRyK
 アスラン・ザラにとっては、四年ぶりの帰郷だった。たった四年だったが、その四年であまりにも多くのものを失った。
この街にあった生家も、今はもうない。
しかし、二年前に地球圏全域を巻き込んだ戦争の影は、コペルニクス市内のどこにも見出すことができない。
今となっては、戦後の特需で沸き立つ景気のよさだけが目に付く。
 スタンドで買い求めた新聞を抱えてカフェテラスに入り、故郷のニュースをむさぼるように読み漁る。
先の大戦で新たに登場した数々の新技術が、停滞する経済の活性化につながったとの新聞記事の文末に、
「戦争が技術の進化を促すこの皮肉に、我々はどういう答えを持っているのだろうか」とある。
 アスランは新聞を閉じ、目頭を指で揉み解した。ここ数日、ろくに休みが取れていない。
 月面に点在する都市のなかでも、最大の人口を誇るコペルニクス市は、人類が宇宙に持った拠点としては最も古い。
製造業に関しては、すでに地球上のどの国家をも凌駕する生産性をもっており、世界の工場と称される。その一方で、
軌道上のスペース・コロニー群──プラントと、地球の各国との間に流通する物資の中継点としても重要な場所である。
そして、地球圏の最高学府として知られるコペルニクス・アカデミーがある。
遺伝子調整による新人類──コーディネイター生成の最初の技術は、アカデミーの研究によるものだ。
そして、人類初のコーディネイター、ジョージ・グレンも、コペルニクス・アカデミーを卒業している。
市の人口の半数以上がコーディネイターなのも、そうした歴史あってのことだろう。コペルニクス市は大西洋連合の統治下にあるが、
旧大戦で地球連合側に立った国に、これほどコーディネイターが多い都市は珍しい。
コーディネイターは宇宙に住み、ナチュラル──遺伝子操作のされていない旧人類は地上に住む。この状態が続いて半世紀が過ぎている。
オーブ首長国連合代表カガリ・ユラ・アスハと、プラント評議会代表ギルバート・デュランダルの会談に、もっとも適している都市なのは確かだ。
116叩き覚悟で第一話:2005/10/24(月) 13:11:52 ID:ZTUyvRyK
 過去にもこのコペルニクス市で、プラント評議会と地球の国家とのあいだの会談が、それこそ無数に行われてきた。
(そのほとんどが無駄だった…)
 アスランは新聞を握りつぶした。
 彼が生まれ育ったのは、この街だった。コペルニクス・アカデミー高等部を卒業し、大学に進んで機械工学を学び、技術者を目指すつもりだった。
自身の能力には自負があった。あたりまえの若者と同じように、希望を掴み取ることができると信じていた。
しかし、選んだ道はどの学部でもなく、プラント評議会の国防アカデミーだった。アスランは、プラントの軍人になることを選んだのだ。
 父親が、プラントの国防委員長に就任したからではない。
 アスランの少年期のおわりに、「血のバレンタイン事件」がおこった。──軌道上に並ぶコロニーのひとつ、ユニウス7に、大西洋連邦の核攻撃が行われたのだ。
地球連合とプラントとの開戦直後の事件である。ユニウス7内部の住民は、一人残らず全員死亡した。そして、そのなかには、彼の母親も含まれていた。
アスランは国防アカデミーを首席で卒業し、プラントの軍事組織である「ザフト」に入隊した。そして、今回の大戦ではじめて実践投入された兵器
「モビルスーツ」を駆り、数々の武功を挙げた。プラントではたびたびその名が報道された。おそらくは、ザフトでもっとも有名な士官のひとりだっただろう。
やがて、エリート中のエリートである「評議会直属部隊」──通称フェイスに任官された。単身で前線に赴き指揮を執る、いわば万能の将官ともいうべき階級である。
 しかしアスランの志は、母を亡き者にした地球連合への復讐から、戦争を終わらせて平和を取り戻すことに変わってゆく。少年期を共に過ごした親友が、
地球連合の軍人になっていたこともあったが、あまりに多くの戦場を、その災禍に泣き叫ぶ人々を見て、アスランはほんとうの自分の望みに立ち返ったのだ。そういう意味では、
軍人になるという選択は間違っていたのかもしれない。
 大戦の末期、アスランはザフトから離脱した。
 プラントと地球連合との停戦のために尽力した、プラント評議会議員シーゲル・クラインの運動に参加したのだ。
そして、大戦のあいだ中立を貫いていたオーブ首長国連合は、クライン派を支持して後ろ盾となった。
 停戦後、アスランはオーブの市民となった。
 彼がクライン派の実戦部隊で戦ったことは有名だった。そのこと自体は世上に評価も高く、アスラン自身も誇りに思っていた。
しかし、一方で、アスランと戦って死んだザフト兵も数多くいる。
 また、彼の父パトリックは、大戦の後期からプラント評議会議長に就任しており、本来なら戦争責任について追求を受ける立場にあった。
実際には、パトリック・ザラは大戦末期、ヤキン・ドゥーエ要塞で離反した兵士に銃殺されていたが。
 アスランがプラントに住み辛いのは、仕方の無いことだった。
117叩き覚悟で第一話:2005/10/24(月) 13:14:24 ID:ZTUyvRyK
 いま、かれはオーブ首長国連合の国防委員として、この地に赴いていた。
 アスランが宇宙に出ることにはオーブ国内でもさまざまな反対があったが、最終的には、
元首でありかつての戦友でもあるカガリ・ユラ・アスハの後押しがあり、アスランは宇宙に上がることになった。
 元首としてカガリがプラントとの友好を深めること、そしてもうひとつは、「ユニウス条約」と呼ばれる
地球連合とプラントの停戦条約に、戦争の当事国ではなかったオーブも批准する準備があると伝えることが目的だった。
 このユニウス条約の定める各種兵器、あるいは軍事技術の制限は、非常に多岐にわたったものになっており、
詳細をチェックするには、軍事技術に造詣の深いものでなければ難しかった。結局、先の大戦時に様々な軍事技術に実地に触れ、
それを運用した経験を買われて、アスランが使節団に加わることになったのだ。
 連日、条約で規定されている技術の検証が続いた。
 カガリが首脳会談の席で恥をかかぬように──少しばかり、アスランは気負っていたかもしれない。
 カガリもまた、さきの大戦ではモビルスーツを駆り、戦場に出て戦った。
 むろん、アスランとは戦士としての技量に格段の差があったものの、アスランは彼女の潔さに心を打たれたのをよく覚えている。
19歳の若さで、しかも女でありながら、カガリはオーブ代表に就任した。前代表ウズミを懐かしむ世論が、
ウズミの子である彼女の背を押したのだが、やはり国家の代表という大役は、カガリの手にあまるものだった。
(ただ戦って殺すだけが、俺のすべてじゃないはずだ)
彼女のために、何かしてやりたい──。
手つかずのサンドウィッチと、まだ半分は中身の残ったカップもそのままに、アスランは席を立った。
腕時計を見ると、執務室を出てから15分ほどが過ぎただけだった。
休憩をすすめられても、気が急いて休めない。それでも、戦場よりはるかに充実感はあった。

118通常の名無しさんの3倍:2005/10/24(月) 17:41:25 ID:???
R・E氏本物……?
なんつーか、その、文章というか
展開がブッ壊れているようなそんな気がしました。意図的だったらスマソ
11969:2005/10/24(月) 22:39:56 ID:???
3クール目、いきます

27話
・平和を唱えながらむしろ戦火を拡大させてしまった議長に対しタリアはフェイスの権限として抗議。
・アスランは議長の行動に疑問をいだきながらも、自分の調査提案が戦争勃発の原因になってしまったため
強く抗議できず。ハイネは「決定を下したのは議長、自分ひとりで何でも解決しようとするな」とフォロー。
・シンはまだ自分のスタンスを確立できずにいるが、レイとの友情から議長寄り。ルナもどっちつかず。
・プラントでは穏健派が反議長色を強める。
・ジブリールは膠着した南米戦線を打開し、プラント勢力を地球上から叩き出すチャンスと見て、再度
大西洋連邦に参戦を打診する。
・セイラン家が支配するオーブは大西洋連邦が提唱する安全保障条約に加盟。
・タリアの抗議を受けた議長、正気を取り戻し陣頭指揮。現地部隊が遅滞防御をとる間に南米投入予定の
予備兵力をジブラルタル、カーペンタリアから召集。汎ムスリム会議首脳と会談、ムスリム側が停戦に
応じられる条件をすり合わせる。

28話
・ザフト反撃開始。広い所でも幅数キロのガルナハンの峡谷内で両軍合わせて数百機のMSが激突する。
独ソ戦のプロホロフカ戦車戦のイメージ。ザフトはザクと新型機バビを投入。
・ルナ、レイは味方のザク隊の指揮も執る。ルナ、ガナーで活躍。
「弾幕射撃で何も見えない!レイ、側面の援護をお願い」
「いた!12時方向にダガー。すごい数。1,2,3,4・・・39,40機以上!突っ込んでくる!ガナーザクウォリアー隊、
距離1800で開始。教本通り引き付けていたら間に合わないわ!」
・シン、アスラン、ハイネは選抜されたバビ隊と共に現地住民の協力によって知った廃坑内を飛行、高速突破。
ユーラシア軍後方を叩くことに成功。ユーラシア軍を峡谷内で包囲殲滅。
12069:2005/10/24(月) 22:41:11 ID:???
29話
・ガルナハンの町を奪回したところでザフトは停止。
・捕虜を追い立てる町の住民。それを止めるハイネ。ハイネは近くで見たいたシンが止めなかった事をしかる。
「何故です?復讐の機会ぐらいあたえてもいいじゃないですか!」
「いいか、よくきけ。彼らがお前より優れた兵士だからだ!」
・議長、これ以上の侵攻意思はないこと、施設の破壊について謝罪と賠償を行うこと、非人道的な実験が
行われていたことを公表しないこと、ユーラシアの企業がアフリカで南ア統一機構とゲリラの両方を支援
していたことを示し、ユーラシアに和平交渉のテーブルに着くことを要求。
・ユーラシア、一時停戦に合意。しかしロゴスの圧力もあり、ザフトの戦力を引き付けておくため和平案に
ついては解答を引き伸ばす。
・停戦合意を取り付けた議長、以降に予定されていたアフリカ、南米への慰問を中止してプラントへ帰還。
予定を使い切ったこともあるが、頭にあるのはエクステンデットの資料研究。
・ミネルバはインド洋を南下してカーペンタリアへ向かう。
・ジブリールの参戦要求を断りきれなくなった大西洋連邦、プラントに宣戦布告、南米への侵攻開始。
安全保障条約の条項によりオーブ、赤道州連合も参加。

30話
・南米への太平洋ルートを遮断するためオーブはカーペンタリアに向けて侵攻。迎撃に出たザフトと
大洋州連合の艦隊と珊瑚海で激突する。
・戦力の大半を中東と南米にさいていたため、ザフトはミネルバ頼み。オーブの新型機ムラサメの前に
大洋州連合に供与されていたディンは苦戦。グーンなど水中機の存在でかろうじてバランスを確保。
・ムラサメの猛攻を退けタンホイザーの発射体制をとったところでフリーダム乱入。ミネルバ大破。
・オーブ軍には最高司令官としてユウナも同行。ヘタレぶりを披露。艦隊を直接指揮するのは軍最高指令
の役割ではない、職権を侵害するなと艦隊指令のトダカにどやされる。
・フリーダムの出現とカガリの電波演説にブチ切れるシン、フリーダムに突撃。混乱するアスラン。
・頼みの綱のミネルバを撃破されたザフト・大洋州連合はカーペンタリアへ撤退命令を出す。しかし
怒り狂ったシンの種は弾け、なおもフリーダムに食い下がる。
・キラには種割れ描写なし。前作ラストのラクスのように虚ろな瞳になるだけ。ラクスとフレイの幻影を
見て以降、種割れ状態のままになっているのか?
・戦闘不能となったインパルスに追い討ちをかけるフリーダム。シンをかばってハイネ散華。
12169:2005/10/24(月) 22:43:04 ID:???
31話
・付近にAAが潜伏していると推測したアスラン、ミリからもらったコールサインでキラたちを呼び出す。
・タリア、ルナにアスランの監視を指示。
・アスラン、キラ・カガリと対面。武力行使の前にやるべきことがあったはず、今のままではテロリストに
すぎないと指摘するアスランをのらりくらりとかわし、質問返しを行うキラ。話方がラクスとそっくりで
あることに違和感を覚えるアスラン。
・アスランが議長は平和のために努力していることを力説するとキラの態度が豹変、激昂する。
ラクスが意識不明の重体であることを告げるキラ。
・アスラン混乱。ラクス重体、ミーアの存在から議長に不信感を持つも、ハイネを殺されたことが引っかかる。
以前のキラなら戦闘不能になった相手に追い討ちをかけるようなことはなかった。いや、戦場ならむしろ
不殺は不自然なことだが。ハイネの「割り切れ」という言葉が頭をめぐる。
・シンを近くで見てきたせいか?ラクス暗殺を告げる激昂したキラの方がむしろ自然に見える。
「殺されたから殺して〜」を言っていたカガリはどう思っているのか?
・キラはラクスの言っていたことやカガリの理想を自分に都合のいいように捻じ曲げているのではないか?
・ハイネの戦死は自分の撤退命令無視のせいだとして落ち込むシン。自ら処罰を希望するも戦力不足のため
処分は保留とされる。ハイネに言われたものの、まだやっていなかった便所掃除。
・ルナ、タリアにありのままを報告。今のラクスが偽者であることは口外無用とされる。
・ミネルバが出撃不能のザフト、洋上での迎撃をあきらめて基地付近での迎撃準備を行う。
・復讐を誓うシンにレイがアドバイス。フリーダム対策を考える。

32話
・オーブ軍、ファントムペインを加えてカーペンタリアを攻撃。インパルスvsガイア、セイバーvsカオス、
レイザクvsネオウィンダム。
・フリーダム出現。シン、戦闘中のガイアをほったらかしてフリーダムへ向かう。ガイア、無視するなと
ばかりに追撃。種割れしたシン、ガイアを一撃で戦闘不能に。
・カガリ、相変わらず両軍を止めようとする。トダカ、役たたずのユウナに代わりカガリを諭す。
・強大な力を持つ故に軍人は常に番犬として振舞わなければならない。主人の命令なくして勝手な行動は
できない。軍人がその力を自由に使えば、いずれにしろ国を滅ぼすことになる。自分は国家主権の命令
のみに従う。本物のカガリで停戦を命じたいならば、こんなところで戦闘をするのではなくオーブに戻り
国家代表への返り咲きを目指せ。
・インパルスvsフリーダム第2ラウンド。全力で挑むシン。アスランは二人の戦を止めようとするが、
迷いのためか動きにキレがなく、カオスに苦戦する。
・インパルスの換装システムとコクピットを狙わないフリーダムの習性を利用して当初は戦いを有利に進める
シンだが、必殺を期した一撃はかわされてしまい中破させるに留まる。不殺を捨てたキラ、しだいにシンを
追い詰める。
・予備パーツを使い切ったシン、最後の特攻。ビームサーベルを突き立てようとした瞬間、フェイズシフト
ダウン。「やめてよね、僕に勝てるわけないだろう」密着状態で発射されるフリーダムのレールガン。
爆散するインパルス。シンは爆発直前にコアスプレンダーを分離、脱出するが翼が開かない。
・アスラン、インパルスが撃破されたことによりようやく種割れ。カオスを海へ叩き落し、落下する
コアスプレンダーをスレスレでキャッチ。
・ルナザク、ムラサメ隊の猛攻をうけて大破。ルナ負傷。
・フリーダムが大破したため、AAは戦場を離脱。
12269:2005/10/24(月) 22:45:11 ID:???
33話
・ザフト、オーブ共に戦力を消耗。ザフト増援が軌道上より投入されたことによってオーブ軍撤退。
・AAはマルキオの手引きによりジャンク屋ギルドの支援を受ける。オーブを出奔したエリカらと共に大破
したフリーダムの修理とストフリへの改修。M1アストレイを数機受領。
・アスランとトダカに諭されたカガリ、オーブへ戻ることにする。「僕を見捨てるの!?」すがりつくキラ。
これまでキラに引っ張られていると思っていたカガリは戸惑う。
・何の後ろ盾もないカガリが戻ったところでセイラン家が支配する今のオーブを短期間に変える事は不可能
だろう。マルキオはカガリが一人の人間として勝負するつもりなら、アメノミハシラにいるサハクを尋ねて
協力をとりつけてみてはどうかと提案する。
・カガリ、AAを離れ宇宙へ。鎖を失ったキラはますます危険な状態へ。キラの変化に気づいたマルキオは
フリーダムから降りるように言うが、キラは拒否。
・シン、自分の無力さにうちひしがれる。
・稼動MSがレイザクとセイバーのみとなった事、基地施設の壊滅により十分な修理ができなくなった事から
ミネルバはプラントへ帰還することになる。(マスドライバーはオーブ軍が攻撃をさけたため使用可能)
・整備班、ガイアを解析しOSの犬モード時のコードが以前鹵獲したバクゥのOSと酷似していることに気づく。
さらに「青き清浄なる地球のために」のコメントを発見。
・ステラは捕虜に。報告を受けた議長、生きたサンプルが手に入ったことに狂喜。ミネルバにステラ移送を
命令。

34話
・シン、ステラ移送に抗議するも突っぱねられる。シンとステラの様子を見ていたレイは議長に連絡をつけ
ステラ移送の中止を嘆願。議長はレイの寿命を改善するためにもステラが必要だと言って拒否。
・ステラを人間だと言うシン、物扱いする議長。思い悩むレイはステラを連れ出そうとするシンを見て、
シンに協力する。シン、ステラをコアスプレンダーで連れ出す。
・ステラをムネオに引渡し。ネオは口約束など守る気はない。
「甘いやつだな。あれでよく生き残れたものだ。まあ、せいぜい利用させてもらうさ。」
・ミネルバはプラントへ。ステラが連れ出されたことを知った議長、激怒。厳罰を命令。
・レイ、自分も同罪であるとしてシンと同様の罰を望む。タリア、議長が政治をおろそかにしていることを
糾弾する。
・レイの寿命延長、タリアと別れる原因となった婚姻統制の解除を潰してしまったシンを何故レイとタリアが
庇うのか議長には理解できない。悪魔の研究に魅入られながらも今だ正気を維持している議長、渋々ながら
シンの助命を受け入れる。
・シンはハイネ戦死時の命令違反も加わって軍籍剥奪、禁固刑。レイは軍籍剥奪。タリアは管理責任により
降格、ミネルバ艦長を解任される。
12369:2005/10/24(月) 22:47:57 ID:???
35話
・アスランはイザークとディアッカに会っていた。評議会委員の力でシンたちの処分を軽く出来ないかを
イザークに尋ねる。イザーク、フェイスのバッジをさして「キョシ抜けぇ!そいつはただの飾りか!」
・ミーア襲来。最年少評議会委員のイザークにはそつなく挨拶をするも、緑服のディアッカを単なる護衛と
誤認、うっかり「はじめまして」と挨拶。
・ごまかしきれなくなったアスラン、ミーアが偽者のラクスであることを打ち明ける。イザークの叱責により
議長と直談判を決意。真偽は不明としながらも本物が意識不明の重体らしいことも打ち明ける。
・アスラン、議長にラクス暗殺の真偽を問いただす。議長、とぼけならが逆にアスランから情報を引き出し、
ラクスが意識不明の重体であることを知る。
・議長はミーアを立てたのは強行派を押さえ込むため仕方のなかったことだと釈明。オーブから何の抗議も
ない事、AAが戦闘に介入してきた事からラクスは健在であるとし、逆に政治的な活動を一切せず武力に
訴えている事を非難する。
・評議会で穏健派はDプランにより編成されたミネルバ隊の解散を取り上げてDプラン自体に問題有りとする。
さらに戦線拡大の責任を追及し、Dプランの廃案要求と議長の不信任案を提出。驚く議長。
・強行派が勢力を増していた評議会は議長の解任を僅差で否決。さらに議員の間にラクス偽者の噂が流れる
に至り議長の政治的ストレスはピークに。
・暗殺事件後、ラクスの行方を追ったもの全く足取りが掴めなかったことからラクスはAAにいると予測した
議長はAAの始末を決意。
・ラクス暗殺事件を知ったミーア、議長をタシーロ。議長がラクスを抹殺しようとしていることを知る。

36話
・インパルスvsフリーダムのデータを見てシンの才能を再確認した議長、シンを呼び出し面接。シンが
フリーダムを仇としていることから、フリーダムとAAの撃破を条件に恩赦する。
・ミネルバ隊を選抜したDプランは議長が決めたもの。さらにタリアをフェイスに任命したのも議長自身。
責任は自分にあるとして、レイ、タリアも無罪とし、ミネルバ隊を再編する。
・議長はシン、アスランにデスティニー、インフィニットジャスティスを与える。レジェンドを見せるが
調整中&地球上ではドラグーンが使えないため投入見送り。
・インパルスは予備パーツの補給を受け、レイ機に。ルナはセイバーに乗る。
・ミネルバはジュール隊と共に補給艦隊の護衛を兼ねて地球へ再出撃。通商破壊に出てきた大西洋連邦
艦隊と交戦するが、新型機の圧倒的な力で連合軍艦隊を殲滅。
・政治的劣勢に陥った議長は一発逆転を狙い、ミネルバが集めた資料を基にロゴスの存在を宣伝放送。
パナマから続いた3機のガンダムの襲撃、ガーティ・ルーが持つユニウス条約違反のミラコロ、
アフリカでの両勢力支援、核使用をあげてロゴスを全人類の敵として糾弾。
・アメノミハシラで議長の演説をじっと見ているカガリ。ロゴス関連企業や団体がさらされる中、
ウナト・セイランの名を見て何事かを決意したかのように立ち上がる。
・プロパガンダは成功。ユーラシアは汎ムスリムとの和平会談に応じることを発表。ロゴスに
食い物にされていた南ア統一機構はプラント支持を表明。東アジアは今戦争における中立を宣言。
12469:2005/10/24(月) 22:50:09 ID:???
37話
・存在を公表されたうえ、ロゴス本拠地を置いていたユーラシア連邦から本拠地を移すように
要求されたジブリールは見せしめのためにユーラシア西部へデストロイを投入。
・ジュール隊と軌道上で別れてカーペンタリアへ降下予定のミネルバ、救援要請を受けて急遽
補給部隊と共にジブラルタルへ降下。
・ユーラシアの惨状を見たキラはAAを出撃させる。カガリが政治的影響力をとりもどすまで待つ
べきだというマルキオ。だが、自分が正しいと頑なに信じる者に常識は通じない。
・ミネルバvsファントムペイン。ビームが効かないデストロイに苦戦。運命と隠者がデストロイに
接近戦を挑む。ネオウインダムvsレイインパルス、カオスvsルナセイバー。アスランはシンと連携
し、デストロイに損傷を与えつつ郊外への誘導を試みる。
・状況不利とみたネオ、きゅぴーんでインパルスのパイロットがシンでないことを知りつつも、
デストロイのパイロットがステラだと知らせる。レイ、シンに知らせるか一瞬迷ったところを
ネオに突かれフォースシルエット損傷。
・効果有りと見たムネオ、デストロイの支援に。AA、ストライクフリーダム(ドラグーン未装備。
翼は旧フリーダムのまま)乱入。
・議長からフリーダム撃墜命令を受けていたシン、デストロイとどちらを先にやるべきか迷う。
チャンスと見たネオ接近、ささやき攻撃。シン混乱。
・シルエットをブラスト交換したレイ、ムネオに突撃。「シンを惑わすな!」撃破されたネオ、
負傷しつつも脱出。マリュー、フラガと同じ顔をみて発情。
・ムネオが落とされたことを見たステラ、火病攻撃。デストロイを攻撃するストフリを見てシンは
ストフリを攻撃。
・シンとキラの間に割ってはいるアスラン。シンにステラを止める事が先決だ、彼女を逃がしたお前が
決着をつけろと言う一方でキラに退くように言う。
・アスランとキラ問答。「ここはシンたちにまかせろ」「被害が大きくなってる。見てらんない」
「あれに乗ってるのはシンの大切な人。お前も「カガリが泣いている」っていってたじゃないか」
「大切な人なら僕も・・・ラクスタン・・・」「何?お前私怨でフリーダムに乗ったわけ?」
「じゃあ、アスランはなんでザフトに戻ったの?」「話そらすな。都合のいいときだけ大儀をかざすな」
「ラクスは世界を平和に導ける人。それを殺そうとした議長は平和の敵」「ラクスは神じゃない!」
・シン、必死にステラを説得。ステラはコクピット開放、シン接近。しかし胸ビームは発射体制のまま
とまらない。「シン、許せ!」レイのブラストインパルス、ジャベリン投擲。
12569:2005/10/24(月) 22:52:33 ID:???
38話
・デストロイ撃破によりストフリとAAは去っていく。ルナはカオスを追い詰めるも、取り逃がす。
・なぜステラを殺したのかとレイに詰め寄るシン。これだけの被害が出たのはステラを逃がした二人の
責任、シンが手を下せないなら自分がやるしかないと思ったというレイ。
・議長よりAA追撃命令。他のザフト部隊にはロゴス本拠地ヘブンズゲート攻撃準備を命令。
・AA内で目覚めたネオは魔乳が自分に気があることに気付き、味方になったと見せかせ利用しようとする。
・ミネルバ、AAを捉え追撃開始。アスランの提案により降伏勧告がなされるがAAは拒否。
運命がストフリを押さえ込む間にレイ、ルナがAAを攻撃する。
・ラクスの慰霊祭拒否、シーゲル村、ハイネの割り切れ、教条主義に陥ったキラ。ラクス暗殺の件が
あるとはいえ、もはやかつてのように信じることはできない。しかしやはりアスランにAAは討てない。
M1隊を振り払いながらなんとかAAを降伏させる手立てがないか考えるアスラン。
・ネオ、逃走路の誘導を申し出る。MSでも飛行機でもいいから何かに乗せろというネオ。他に打開策のない
魔乳、スカグラを与える。
・互角の戦いを繰り広げる運命とストフリ。アスランはその間に割ってはいる。「フリーダムは俺が倒す!」
・抗議するシンにアスランはフェイスの権限を振りかざす。シンとキラが戦えばどちらかが死に至るだろう。
戦力差からAAの撃沈は時間の問題。ならばAAが撃沈される前に自分の手でフリーダムを落とすしかない。
しかしキラ相手に急所をはずした攻撃ができるだろうか?
・スカグラに誘導されて山間部を高速で飛ぶAA。追撃するミネルバ。どこへ逃げるのか?地図を確認した
タリアはそれが罠だと気付くが、遅かった。
・山間部を抜けた先はロゴスの拠点、ヘブンズゲートだった。高笑いするネオ。愕然とする魔乳。
「俺はネオ・ロアノークだ。ムウなんてやつは知らないね。ミネルバと共に沈みな!」

39話
・雲霞のごとく迫りくるロゴスのMSを前にミネルバとAAの戦闘は自然と終息する。
・部隊集結中だったザフトはミネルバがヘブンズゲートで戦闘に突入したため予定を変更して進撃開始。
・アスランはキラと共にAAをガード。共に戦った2年前のことをなつかしむ。しかしデュートリオン核動力
の隠者はデュートリオンビームの補給を警告。今、自分が帰るべき場所はAAではなくミネルバなのだ。
さらば、キラ。
・激戦を潜り抜けてきたシン、レイ、ルナはこれまでで最高のチームワークを発揮。交代でデュートリオン
ビームの補給を受けながらロゴスのMS部隊を蹴散らしていく。補給を受ける運命をねらった敵の攻撃を
戻ってきた隠者がガード。大食らいめ、さっさとママのおっぱいよこせ。
・AAは乱戦の中脱出。ミネルバはザフト攻撃開始までの時間を稼ぐ。
・ミネルバを落とせないことに業を煮やしたジブリールはオクレのデストロイを出撃させる。帰還した
ネオはカオスで出撃。
・デストロイの出現で苦境に陥るミネルバ。しかしそこにザフトの第一陣が到達。軌道上からの降下も
始まる。
・ミネルバ隊はデストロイの相手に専念。運命フィンガーによりオクレ戦死。
・ネオvsレイ。本体のブースターを兼ねるため大気圏内で運用に問題があるカオスの機動兵装ポッドを
巧みに使いこなしレイのインパルスを苦しめる。
・護衛にネオを呼び寄せてジブリール脱出。ヘブンズゲート陥落。
126通常の名無しさんの3倍:2005/10/24(月) 23:08:20 ID:???
か、神だ。俺は今、真のシリーズ構成の誕生に立ち会っている…。
>・アスランはイザークとディアッカに会っていた。評議会委員の力でシンたちの処分を軽く出来ないかを
>イザークに尋ねる。イザーク、フェイスのバッジをさして「キョシ抜けぇ!そいつはただの飾りか!」
>・ミーア襲来。最年少評議会委員のイザークにはそつなく挨拶をするも、緑服のディアッカを単なる護衛と
>誤認、うっかり「はじめまして」と挨拶。
この辺が神がかっている。
が、
>マリュー、フラガと同じ顔をみて発情。
発情ってwwwwおまwwwwwwww
12769:2005/10/24(月) 23:18:57 ID:???
>>126
ディアッカに間違えて挨拶するというのは他スレで出てたアイデアを
拝借しました。便所掃除3回はボンボン版のネタですしw
128通常の名無しさんの3倍:2005/10/24(月) 23:58:40 ID:???
>大食らいめ、さっさとママのおっぱいよこせ
とか後になるほどウケ要素増してきてるのは気のせいか?
129通常の名無しさんの3倍:2005/10/25(火) 00:43:08 ID:???
37話>>124のアスキラ問答サイコー。
特にアスランの台詞「ラクスは神じゃない!」 石田声で負債に聞かせたいよ。
130通常の名無しさんの3倍:2005/10/25(火) 19:53:03 ID:???
>>127
何故……何故貴様が作らなかったのだ
これだったら俺は1stに匹敵する作品だと……
131通常の名無しさんの3倍:2005/10/25(火) 22:10:58 ID:???
GJだ。難点は話の密度がありすぎて、
高山がボンボンで書くときにどこを削るか困ることだな。

少々AAヘイト気味なのが気になるが、キャラを貶めるんじゃなくて、
悪役を割り振るのにとどめてるのが好感持てる。
Dプランを前倒しで出していくことや、
議長が事態をコントロールできていない部分を強調することで、
ストーリーの奥行きが深くなっている。

何とかしてほしい点はキラがAAを振り回している点の描写が薄いとこだな。
今のままだとマリューや虎がキラの言いなりになってる感じで違和感がある。
カガリが降りてからはそれじゃおかしいかな?と。

ムネオの正体と顛末と、ラクスが意識を取り戻したときにキラがどうなるかが、
第4クールで一番気になるかな?
13269:2005/10/25(火) 23:04:30 ID:???
>>131
ご指摘のとおりです。キラに振り回されるAAについては理由づけを色々考えたのですが、
思い浮かばずそのままいってしまったというのが本当のところ。
キラ好きの方には悪いな、と思いながらもキラには狂ってもらうことにしました。

TV版のイベントをなるべく汲み取るようにしたのですが、やはりカガリ拉致がネックでした。
MSで元首を拉致、というのはいくら正当性を考えてもやっぱり狂っているとしか思えないので。

一応、カリオストロの城のように、セイラン家の武器密売の証拠を押さえてカガリ結婚式に
乱入、世界中のマスコミが中継するなかで「大変な物を見つけてしまった、どうしよ〜」と
やるのも考えましたw
その後はセイラン失脚、カガリ代表復帰、AAはオーブ編入、条約違反機フリーダムは破棄、
キラはルージュ、セイバーはオーブ機(多分ムラサメとの競合試作でコスト高を理由に敗れた
んでしょう)でアスラン、プラントから派遣されたミネルバと共にロゴスの陰謀に立ち向かう、
とかすれば悪役にしなくてすんだんですが。
しかしそうするとTV版のごとくシンの影がえらく薄くなってしまうような気がして。一応、当初
の構想らしかったシン主人公、シンvsキラでいってみました。

ムネオについてはフラガ本人かクローンかはあえて言及してません。それを判断するのは
魔乳でしょう。

では、4クール投下。
13369:2005/10/25(火) 23:06:04 ID:???
40話
・ジブリールはオーブへ逃れる。ユウナはウナトにプラントが優位を確保したためジブリールを匿う
べきではないと説くが、ウナトは武器密輸疑惑の証人であるジブリールを渡すわけにはいかないと
言って拒否。
・オーブを守るためには父を罪人として処断するしかない。ためらうユウナのもとへアメノミハシラ
からの使者がやって来る。
・プラントではジブリールの行方を捜索する一方で議長がオーブ攻略を提案。オーブは既に交戦国であり
カーペンタリアに甚大な損害を与えた上、ロゴスと繋がりのあるセイラン家が支配している。親プラント国
である大洋州連合の安全を確保し、大西洋連邦を孤立させることが目的。本音はラクス問題にカタをつける
ため、姿を隠したAAを誘引撃破することにある。
・議長派(強行派)が多数を占める評議会においてオーブ攻略案はすんなりと通ると思われていた。
しかし穏健派からオーブを攻めるのはラクス暗殺の証拠隠滅のためではないかと質問される。とぼける
議長に対し穏健派はこの場での証人喚問を要請する。
・証人として出てきたのはカガリだった。オーブの元国家代表の登場にざわめく議会。カガリは一連の
事件を証言すると共にユニウス条約違反のNJC機フリーダムを隠匿していたことを認め、その責任は
自分にあるとする。
・証人喚問の後の記者会見において(ミリ、いつのまにかプラントに)カガリはオーブを戦争に巻き込み
たくないこと、そのためなら罪人として法廷に立つ事も辞さない考えを明らかにする。さらにAAを隠匿
した責任は自分が負うから、AAは武装解除して投降するように呼びかける。
・サハクから事前に情報を得ていたユウナは軍関係者を集めて中継を視聴。カガリが自ら泥をかぶる
覚悟を見せたことでユウナも決断。軍最高司令官としてトダカらにウナトとジブリールの拘束を命じる。
・ウナトの拘束には成功するがジブリールはシャトルで宇宙へ脱出。

41話
・議長は弁明に終始するが、いつまでも知らぬ存ぜぬ、強行派が勝手にやったことではもたない。
不利なのはミーアを代役に立てていた事で、、計画的に行われた犯行ではないかと疑われていた。
・議会はミーアの証人喚問を要求する。ミーアは議長からコペルニクスに身を隠すように命じらるが、
自分が消されるのではと思い始める。実際、議長は本物のラクスを抹殺しようとしていたのだから。
・オーブは大西洋連邦との同盟破棄とプラントとの停戦を宣言し、ジブリールが宇宙へ逃れたことを
伝える。
・AA内は武装解除に傾いていたが、キラが強行に反対。キラは武装解除に応じれば、眠れるラクスと
引き離されてしまうのではないかと恐れていた。AAの責任者であり本来決断を下さなければならない
魔乳はネオの裏切りのショックからすっかり自信を失いキラの意見に引きずられ気味。
・追い詰められたジブリールは穏健派の大西洋連邦大統領を暗殺させ、月にロゴス戦力を集結。核を
準備させて徹底抗戦の構えをみせる。
・ロゴス艦隊がプラント侵攻の構えをみせたことで議長の糾弾は一時停止。
・事実上議長直属部隊となっていたミネルバにも動揺が走る。議長を信じろというシンに言うレイ。
そもそもラクスがユニウス7慰霊祭への出席を断らなければ代役を立てる必要もなかった。紛争が
続く中、プラントの政治的安定に貢献してきたのは議長とミーアだ。AAは奪うことはあっても何かを
造り出してしるわけではない。本物は全て正しくて、偽者は悪だというのか?。
・ミネルバは対オーブ用に集結していた戦力の一部と共にプラント防衛のためカーペンタリアより宇宙へ。
・ロゴス、プラントに対して核攻撃。ジュール隊らの奮戦により先遣核攻撃部隊は壊滅するも数機の
プラントが破壊される。
・核攻撃を見たキラ、ラクス教の教義により戦争を止めるため宇宙に上がることを提案。流されつつ
あった魔乳、ジブリール逃亡寸前の様子を伝えるオーブの映像にネオの姿を見て追うことを決意。
ギガフロートよりAA打ち上げ。
13469:2005/10/25(火) 23:08:17 ID:???
42話
・議長はメサイアに移り、ジェネシスで月面基地を撃つべく射点へと移動を開始。ジュール隊ら穏健派と
思われる部隊にロゴス主力艦隊の迎撃を命じる一方、サトーら強行派をメサイアに呼び寄せる。
議長、レジェンドをサトーに与える。
・ミネルバはジュール隊らと合流。月とプラント中間空域でロゴス主力艦隊との交戦に入る。
・宇宙で機動兵装ポッドを縦横無尽に操るネオのカオスにレイ大苦戦。シンが応援に駆けつる。
「ステラを!戦場に出さないって約束したのに!」
「被害者ぶるなよ。壊れかけの兵器を軍に返却すればどうなるか、軍人のお前に予想もつかなかった
とでも?」
「お前だってステラを救うことなんか出来ないと解っていたんだろう?それを、死ぬのを見たくないから
見捨てたんだ。お前がちゃんと看取っていれば、ステラがここまで人を殺すこともなかったろうになぁ」
「コーディネイターと違って俺たちは弱いイキモノなんでね。ステラのような哀れな存在が生まれたのも、
お前らが戦おうとするからだぜ?」
(どうすれば種DESはもっと面白い作品になったか3スレより、938様。940は自分w)
・シン、怒り爆発でカオスを大破させるも、ネオはしぶとく帰還。
・AAはエターナルと合流。ストフリにドラグーンの装備を急ぎ、戦場へと向かう。
・分散配置されたミラーからデュートリオンビームが照射され、ジェネシス発射。月面裏のロゴス拠点
壊滅。メサイアはロゴス主力艦隊と月の表にある大西洋連邦基地を牽制するかのように月とプラントの
中間位置へ移動を続ける。
・ジェネシスの破壊力を見せ付けられたロゴス主力艦隊は転進。自由都市であるコペルニクスを背にして
布陣し、ジェネシスを封じようとする。コペルニクスとメサイアのライン上を維持しながら少しずつ
コペルニクスへ近づいていく。
・ロゴス艦隊を追撃したミネルバ・ジュール隊は数の少なさから決定的な打撃を与えられずにいた。
本来ならメサイアの艦隊と合流し再攻撃すべきだが、攻撃を停止すればロゴス艦隊は一気にコペルニクス
へ降下するだろう。
13569:2005/10/25(火) 23:10:24 ID:???
43話
・ジュール隊が牽制する間にミネルバは迂回して月面へ。ロゴス艦隊後方から攻撃しメサイアからの
艦隊到着までの時間稼ぎを計画する。
・避難交渉を行うためミネルバは一度コペルニクスへ入る。クレーターに潜伏して機会をうかがっていた
AA、ミネルバをキャッチ。ラクスが倒れ、カガリに見捨てられたキラ、魔乳と共にアスランを追って
コペルニクスへ。
・ロゴス艦隊もミネルバの動きに気付いていたが、メサイアとジュール隊に牽制されて迂闊に動けない。
コペルニクスに派遣していた情報員からラクスことミーアらしき人物を見たという情報からミネルバは
ミーアの救出に向かったと推測。議長の急所となり得ると考えたジブリールはネオにミーア拉致を命令。
・タリアが市長と会談している間にアスランへミーアからのメッセージ。ラクス暗殺の真偽を確かめるため
シンとレイもアスランに同行してミーアの元へ。
・街中でネオの姿を見た魔乳、後をつける。
・レイ、きゅぴーんでネオの接近を感知し警告を出す。おそらく相手も気がついているはず。
・ミーアの隠れ家の前で監視の人間と押し問答。フェイスの権限で強引に押し入ろうとするアスラン。
その様子を見てネオに連絡をとるネオの部下。
・押し問答の隙を突いてネオの薬物強化された特殊部隊が押し入る。屋内でミーアをめぐって銃撃戦。
・ミーアの確保には成功するものの、中庭でネオたちに包囲されるアスラン、シン、レイ。
歩み出てきたネオの顔を見て驚くアスラン。フラガという名を聞いて、遺伝子的に繋がりのある男だと
知るレイ。
・勝利を確信したネオの胸を銃弾が貫く。発砲したのは魔乳。素早く反応したアスラン、シン、レイは
ネオの配下をたおす。
・ネオの遺体の前で泣き崩れる魔乳。「死んだ人間は戻ってこない。姿形が同じでも、この人はムウでは
なかった・・・」
・魔乳の姿を見たミーア、証拠となる日記をシンたちに託す。魔乳はAAの武装解除に同意。
・ミーアをコペルニクス市長に預け、ミネルバはコペルニクスを発つ。その直後にジェネシス発射の警告。
・ジェネシスによりロゴス艦隊消滅。ジブリール死亡。コペルニクスも巻き添えを食う。ミーア死亡。
・ラクス、目を覚ます。
13669:2005/10/25(火) 23:12:16 ID:???
44話
・ミーアの日記より、ラクス暗殺未遂が議長によるの計画的なラクス抹殺計画になっていったことが
明かされる。プラント議会は議長と強行派不在のまま議長の解任を決議。議長を信じようとしてきた
レイは大きなショックを受ける。
・コペルニクス砲撃に不信感を持った地球諸国、艦隊を出撃させる。オーブもL3より艦隊を派遣。
メサイアを包囲するように動き始める。
・議長を切れないレイ、ミネルバを脱走してメサイアへ。
・意識をとりもどしたものの、ラクスの記憶は混濁していた。その振る舞いはミーアのように年相応の
少女のもの。キラのことはなんとなくわかるようで、なついている。
・武装解除に応じようという魔乳。反対するキラ。キラはラクスにどう思うかをたずねる。
「よくわからないけど、私はキラさんについていきたいです。」
・キラ、ラクスと共にエターナルへ。AAと別れる。
・メサイアは移動を続け、月、地球、プラントの中間点へ。ジェネシスは地球圏の大半を射程に収めた。
全ての戦闘を停止せよ。遺伝子に従えば人は争いのない世界で幸せに暮らせる。
・L4〜L5空域に分散した発電用ミラーを叩いていたのでは効率が悪すぎる。ミネルバ、ジュール隊を
中心とした艦隊は一気にメサイアを落とすべく行動を開始する。
・メサイア攻防戦開始。反議長派が押し気味に戦いを進める。議長、味方にサトーの部隊が見当たらない
ことに気付く。
・ストフリ乱入。ミーティアの圧倒的破壊力で両軍おかまいなしに暴れまわる。その前に立ちふさがる
ミネルバ。
・ユニウス7、落下を開始。サトー、プラントへの核攻撃に対する地球への報復を宣言。
13769:2005/10/25(火) 23:14:08 ID:???
45話
・メサイアへ向かっていたオーブを中心とした地球諸国艦隊、ユニウス7落下を阻止するためサトーの
部隊に攻撃開始。レジェンドの圧倒的な力の前に苦戦。
・地球が人の住めない星になる。その現実を前に議長派勢力の一部は離反。
・シン、ルナ、アスランはミーティアを破壊。分離したストフリとの戦闘へ。
・シンvsキラの間に割ってはいるアスラン。しかしシンには戦争をやめろと言いつつ力に訴え、混乱を
呼び込むだけのキラが許せない。両親とハイネの仇でもある。
・レイのインパルスに率いられた議長派部隊が到着。混戦に。
・シンvsレイ。戦いたくないとうシン、議長が間違っていると思うなら俺をたおしてみせろというレイ。
「ギルは俺にとって父親も同然なんだ!失うのが怖いんだよ!家族を失ったお前ならわかるだろう!?」
「ああ。今だってあいつは・・・フリーダムはゆるせない。」
「だったら!」
「レイは言ったよな?ステラをあんなふうにしたのは俺達の責任だって。俺ができないから、レイが止め
たって。だったら、議長をあんなふうにした責任は俺にもある。今度は、俺が議長を止める番だ!」
「ギルは俺のたった一つの希望なんだよ!」
「じゃあ、俺はなんなんだ?ミネルバのみんなは?みんなと戦ってきた日々は、レイには意味がないもの
だったっていうのか!?」
・アスランvsキラ。ラクスが目覚めたことを告げるキラ、ならばなおのこと力による介入をやめろという
アスラン。
・タリアはレイにシンとの戦いは無意味で、議長とユニウス7の落下を止めるべきと諭す。ギルを
ああいうふうにしてしまった責任は私にもある。二人でギルのもとへいきましょう。
・レイはタリアの説得を受け入れるが条件を出す。メサイアへはタリアとレイの二人でいくこと、
アスランはルナ、ミネルバと共にユニウス7落下阻止へまわること。そしてシンには「意地を通せ」
とキラとの決着を指示。
・抗議するアスラン、容れられないならばアスランとの戦闘続行も辞さぬとするレイ。残された時間は
少ない。これが運命か・・・アスランはユニウス7へ行く。
・デュートリオンの補給を受けてシンvsキラ、仕切りなおし。
13869:2005/10/25(火) 23:16:04 ID:???
46話
・メサイアで議長を説得しようとするレイとタリア。しかし議長は受け入れない。自分は平和を達成する
ためあらゆる手を講じてきた。かつての友人、レイの分身でもあるクルーゼのようにはなるまい、人を
信じようとも思った。だが、結末はこれだ。君達まで私を裏切るのか!
・レイにこちらにこいと言う議長。クローンである君が生き延びるためには私の元にいるしかないのだ。
・レイは自分はクローンではないという。ミネルバの仲間たちとすごしてきた時間は、自分だけのものだ。
激昂し議長に銃を向けるレイ。銃声。
・ユニウス7付近へ到達したミネルバは地球諸国艦隊と共にサトー隊との交戦に入る。
・隠者vs伝説。ザラ前議長は正しかった。ユニウス7の悲劇は繰り返されたのだ。ナチュラルにはその
代償を払わせなければならない。それが分からないおまえは、やはり裏切り者のバカ息子だ。
・父の亡霊を振り払うように種割れするアスラン。ドラグーンに両腕を吹き飛ばされながらも接近し、
蹴りビームサーベルで撃破。
・議長を撃ったのはタリアだった。議長にかけよるレイ。敗北を認めた議長はジェネシスの発射キーを
渡す。
・死闘を続けるシンとキラ。
「僕は戦争を止めたいだけ」「アンタは戦いを呼び込んでいる!」
「議長とユニウス7を止めなきゃ」「レイと艦長、ルナとアスランが行ってくれてる。みんなならきっと
止めてくれる。アンタはアスランを信じられないのか?」
「こんな戦いは無意味だ」「俺には意味がある。アンタは家族とハイネの仇だ」
「憎しみは新たな戦いを呼ぶだけだ」「泣き寝入りはゴメンだ!」
「僕だってラクスを!」「なら、俺と同じだ!」
シン、種割れ。損傷をうけながらも分身、ブーメランでドラグーンを叩き落していく。
・ジェネシス発射警告が出る。
「君も巻き添えをくうぞ」「逃げるな!覚悟をみせろ!結局アンタは自分が可愛いだけだろうが!」
「こんなやつ、SEEDが出れば僕に勝てるわけないのに。なんで・・・なんで僕のSEEDは・・・」
キラはラクスが倒れて以来、自分のSEEDが発動したままであることに気がついていない。
運命の掌がストフリのコクピットを捉える。「俺の・・・勝ちだ!」
だが、ビームは撃たない。接触回線を通して聞こえてきたのはラクスの名をよび泣きじゃくるキラの声。
シンの闘志は醒めていく。「いけよ・・・ジェネシスが発射される。さっさと消えちまえ!」
運命が掌を離そうとしたとき、撃ちもらした最後のドラグーンが運命の背後を撃つ。爆発の衝撃で
離れていく運命とストフリ。
「あんたって人はー!」「うう、ひっく。やめてよね。僕に・・・」
ジェネシスの閃光が周囲を包む。落下コースをそれるユニウス7。

エピローグ
・撃沈処分を受けるAAとそれを見て敬礼するAAクルー。
・トダカにどやされながらオーブをとりしきるユウナ。
・評議会委員になったディアッカ。記者会見でミリに突っ込まれてしどろもどになり、イザークに叱責
される。
・プラントの街中ではミーアが日記と共に残した歌が流れていた。CDジャケは整形前のミーアのもの。
・ミネルバMS隊長になったルナ。新人の教育に大忙し。
・キラを探しに行くラクス。見送るアスランとカガリ。
・ステラの墓を訪れるシン。
・家族とすごすタリア。タリアの子供が椅子にすわったレイにかけよる。レイの様子がおかしいので
タリアを呼ぶ子供。レイは満足げに息をひきとっていた。完。
13969:2005/10/25(火) 23:23:02 ID:???
おそまつ。最後はちょっと強引。終わりよければ全て良しといいますが、ラストを纏める
のってやっぱり難しい。1stの神ぶりを再確認。4話分あまったけど、尺が足りない分の
予備ということで。あまったら総sy(略

最後に超兵器連発は萎えるのであえてニュートロンスタンピーダ・レクイエムはなしに
しました。話数あまったので入れることも可能でしたが。
アカツキもちょっとアレなので出しませんでした。ドム三人衆、忘れてたw

ルナにあんまり活躍の機会がなかったのも心残り。カプは興味ないんでやらなかった。
キラ好きの人、ゴメンナサイ。
140通常の名無しさんの3倍:2005/10/25(火) 23:41:15 ID:???
GJ!
>キラ好きの人、ゴメンナサイ
いや、逆にこういうキラの方が本編より好きかもw
141通常の名無しさんの3倍:2005/10/26(水) 00:44:05 ID:???
蝶GJ!

ところでキラは最後、何をしようとして、どうなったかが、イマイチ分からない俺は馬鹿ですね。
142通常の名無しさんの3倍:2005/10/26(水) 13:16:19 ID:???
心配するな、俺にもわからん
143通常の名無しさんの3倍:2005/10/26(水) 17:49:33 ID:???
いや、こっちのキラはもう「狂ってる」ことが前提だから問題ないw

レイの最後はクーガー兄貴を思い出させるな。
14469:2005/10/26(水) 20:02:11 ID:???
>>141-142
すんません、わかりにくかったですね。ラストの展開自体シンvsキラをやるための
ご都合主義なのですが、一応解説を。

前提は>>143がおっしゃっているようにキラはもう狂っています。
で、目覚めたラクスが以前のままであればキラをコントロールすることができた。
ラクスが退けと言えばキラも退いたし(ニートやりながら次の戦争が起こるまで戦力を
蓄えるでしょうw)、「戦っていいのです」と言われれば戦った(そうするとシンは敗北して
たかも)でしょう。
ところがラクスは以前のラクスではなく、キラについていくと言った。
アスラン、カガリが離れて、ネオにやり逃げされたままはくやしい、プラントに核を
撃たれたから2年前のようにやるだけやってみるかとついてきた魔乳もネオを撃ち殺した
後はやる気なしで、キラとしては見捨てられた、と。
普通なら自分の行動を省みるところですが、よりによってラクスはキラの行動を肯定
してくれた。自分がやってきたこと(戦争をやめろといってフリーダムで暴れまわる)は
正しい、なんかドンパチやってるけど平和のために戦うぞー!という非常に迷惑な理由で
ラストバトルに乱入、というわけです。
145通常の名無しさんの3倍:2005/10/27(木) 14:50:13 ID:???
>>144
解説ありがとうございます。

まあ、それは分かるんですが、
最後のドラグーン攻撃からのくだりが分からなかったんです。
なんとなく、キラがシンを助けたようにも受け取れたので。そうすると色々ズレるんで。
ひょっとして、フリーザ様ENDすか?
146通常の名無しさんの3倍:2005/10/28(金) 00:18:19 ID:???
AGE
147通常の名無しさんの3倍:2005/10/28(金) 00:24:57 ID:???
凸厨のオナニーきもっ!
148通常の名無しさんの3倍:2005/10/28(金) 20:59:02 ID:???
常時種割れしてるってのは新しい解釈だなあ
確かにそうとでも考えねば、本編のあの狂いっぷりは(r
14969:2005/10/28(金) 23:13:04 ID:???
>>145
書いてたときのイメージはフリーザ様ENDかな?シンがトドメをささずに見逃して
くれたのに、卑怯にも背後から一撃という感じ。
でも、キラがシンを助けることを意識してやった、という解釈も面白いですね。
最後に正気にもどったならキラにも救いはありますし。
150通常の名無しさんの3倍:2005/10/28(金) 23:36:26 ID:???
>>149
レスありがとうございます。

とりあえずお礼はしたが、書くことが無い罠…。
とりあえず乙です。
151通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 15:15:21 ID:???
漏れの妄想SS投下

AA、エターナルを守るように展開したアカツキとI・ジャスティス、そしてS・フリーダム
その前方にメサイアをバックにして、巨大な黒い影と、それに寄り添う二つの影
キラがつぶやく
「ふっ・・・だれなのかな?みんな平和を望んでいるのに、まだ戦おうというの?」
ムゥが答える
「あれは、レジェンド、ディスティニー・・・そして議長専用MA・ザフダムだ!」
「なに?議長専用だと!」
と、アスラン
通信に割り込みが入る
「ガガッ・・・・・・私はギルバート・デュランダル、ザフト最高評議会の議長である!このモビル・アーマー、ザフダムに勝てると思うのかね?」
「なんなんだ、あんたたちは!」
と、ディスティニーのパイロット、シン
「俺が死んでも代わりはいるから・・・」
レジェンドのパイロット、レイ
キラが忌まわしげに
「デュランダル・・・・!これはもう、殺るしかないよね!!!?」
「ああ!!」
と、アスラン
「ええ、平和のためには殺るしかありませんわよね!?」
ラクスも疑問系で同意する。
「わたくしたちに、嫁の御加護があらんことを・・・」
かくして最終決戦の火ぶたが切って落とされた
152通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 15:16:26 ID:???
S・フリーダムVSザフダム
S・フリーダムは体格において勝るザフダムを6色ビームとかで押していた。
「ぬぅ、これが噂のS・フリーダムか・・・!こちらは議長専用だというのに・・・!」
「やめてよね、たかが議長が僕に勝てる訳が無いじゃない?」
余裕の表情をかますキラ
「だが」
ザフダムの背面翼を展開させる
「喰らうがいい!」
翼から虹色のビームがあふれ出る
「光の翼である!」
翼を巧みに誘導し、ビームの束がS・フリーダムを襲う
「ふっ」
だがキラはいまだ余裕の表情
「やめて、撃たせないでよ。僕は悲しい」
ビームがS・フリーダムを今まさに切り裂こうとする。
だが、その瞬間、ビームを受け止めるものがあった。
「これは・・・!?まさか、ここに具現化したというのか!・・・・む、なぜだ、何故ザフダムが動かん!?私の専用機なのだぞ!!?」
6色ビームがザフダムを貫いた。

アカツキVSレジェンド
「さあ、かかって来いよ。お前は3人目だな?」
なぜかアカツキは動こうとしない。
「油断しているのか?愚かだな。喰らえ!」
レイがありったけのビームを放つ。
「全・弾・反・射あ!」
全弾反射されてレジェンドに突き刺さった
153通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 15:18:11 ID:???
I・ジャスティスVSディスティニー
「あんた、なにしてるんだーーーーっ!!」
「シン!議長もレイも墜ちた!もう剣を退くんだ!」
ディスティニーがビームを放つ
シールドで弾き、I・ジャスティスがツイン・ビームサーベルでディスティニーに迫る
「ちっ」
一瞬でブラストを下げ、エクスカリヴァーを構えるディスティニー。
互いの刃が衝突する、その瞬間シンはエクスカリヴァーのビームをダウンさせる、と同時、エアブレーキを左上方向に吹き、機体を右下へ
「なんだと!」
ツイン・BSの刃が、エクスカリヴァーと左肩を切断。勢い余ったI・ジャスティスは体勢を崩す。
「ディスティニー、、、フィンガァーーーーーーッ!!!」
「・・・・!!!」

「・・・・・・な・・・!!!?」
今まさにI・ジャスティスのコクピットをえぐろうとしていたディスティニーの拳が、何かに押し戻されている。押し戻したのは、金色に輝く幾何学模様の魔法陣。陣の中心には、一つの漢字が浮かび上がっている。
「・・・・シン、残念だったな」
アスランが、ふっと笑う
「っ・・・な、何なんだよ!?この、【嫁】って何だ!!!?ディスティニーフィンガーが・・・!!!」
「そうか、シン、お前は知らなかったんだな。これは、神の意志なんだ・・・!!!」
「神!?神様がいるっていうのかよ!」
「ああ、【嫁】はこの世界の神。創造主だ。・・・どうやらお前は神の加護を得られなかったようだな!」
「まさか、さっきの議長も・・・・!!! はっ、ディスティニーが、動かない!!!!?」
「ああ、その通りだ!!!!!」
I・ジャスティスのビームキックが炸裂した。
154通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 15:19:50 ID:???
メサイア内部
玉座に、デュランダルが座している。額の傷は、ザフダムから脱出した際についたものだ。
何者かが議長室に入ってくる。
「キラ、キラ・ヤマトか・・・・」
「議長、平和のためにお前をぶっ殺さなきゃだよね?」
キラが銃を構える。
「やめておけ。ロゴスが滅びた今、世界の指導者は私しかいない。私を殺したとき、指導者を失った世界はどうなる?」
「・・・・・」
もう一人議長室に入ってくる。彼の手には銃が握られており、
「・・・レイ」
「ギル・・・、キラ・ヤマト・・・」
銃声。
「お・・・」
レイが、議長を撃った。
「レイ、何故だ・・・・!」
レイは泣くじゃくりながら
「ささやいたんだ・・・!!ギルを撃てと、僕の耳元で!!!!!!」
「なにがだい?」
すました顔でキラが尋ねる
「【嫁】・・・・・!!!!!」
「ふふっ、じゃあ僕はここで退場かな、あとは、二人仲良くガレキに埋まればいいよね?」議長室が崩壊した。
155通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 15:21:46 ID:???
メサイア戦後、一時はオーブが世界の覇権を得るが、専制君主の悪政に次ぐ悪政によって世界は混乱。深刻なエネルギー不足を解消するため、オーブが全世界に配備したNジャマーキャンセラーによりNジャマーは完全に無力化し、核戦争が勃発。
際限ない殺し合いの末、コロニーは全て鉄屑に成り下がり、地球は滅んだ。

赤い異常な海。大気の層はもはや無く、地上から宇宙が目視出来る。見渡せば、大地に巨大なプレートが突き刺さっている。地球に墜ちてきたコロニーの残骸だ。
そうなってしまった地球に、流れ星が落ちてくる。浜辺であったろう場所に墜落したそれは、左の腕と、足を失った、ディスティニーだった。
コクピット・ハッチが開放され、中から、ノーマルスーツを装着したパイロットが、シン・アスカが転げ落ちる。
仰向けに倒れ、青い空、否、深い暗闇の宇宙が、目に映る。
ザッ
と、砂を踏む音。滅んだはずの地球で、誰かがシンに近づいていく。
横目でシンは、その誰かを見た。瞬間、目をむき、起きあがり、そいつに拳を振り上げ肉迫する。
「・・・・っ、あんたが・・・・!!!!!」
パン
という銃声。赤い血を吹き出して、シンは倒れた。
「やめてよね。本気を出したら、誰も僕に勝てる訳無いじゃない?」


ハァ、ハァ、ハァ、キラ・・・うっ

156通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 17:29:30 ID:???
「貴様が剣聖ダグラス・カイエン・・・!?」まで読んだ
157通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 18:26:24 ID:???
「お前は私と同じ人間だ。”マイト”だよ!」まで読んだ
158通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 20:33:10 ID:???
>>151-155
コイツ……イカレてやがるぜ……。
159通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 23:21:57 ID:???
「全体的に強化されている。特にブーストが」まで読んだ
160通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 23:49:20 ID:???
「うう…っ…ドムが来るっ!」まで読んだ。
161762 ◆9AUE2RuSV. :2005/10/30(日) 03:23:56 ID:???
やややっつけ気味ですが、保守を兼ねて出来た分載せときますね

その4

 会議は終った。
 さすがに計画変更の一因となったプラント評議会のゴタゴタのことは伝えなかった。その必要は無かったからだ。
 確固たる証拠もない上、作戦変更しなければならない一理はあったからだ。
 まぁ、賢明なタリア艦長ならもうとっくに感づいておられよう。女の勘は恐ろしいからな。
 カーターは自嘲気味に考えた。
 それにもう矢は放たれてしまった。後はどう尻拭いするかだ。
 出動部隊の編成には、会議が終えるまであらかた目処がたっていた。
 もともとコロニーの侵入(侵攻)の部隊をそのまま使えば良いからだ。
 タリア艦長からは、どうせなら本艦もヘリオポリスに接近し直接支援を行ったほうが良いのではと言ってくれたが、副艦長からの進言で中止となった。
 さすがにこの艦では取るべき戦術も限られてく。火力と装甲は他のどのザフト艦にも劣る。なんといたって元は民間の高速輸送船なのだ。
 大きな長方形である艦の形状に、とってつけたように大型ビーム砲が連装一門に加え、四十mmバルカンのCIWSが数問取り付けてあるだけだ。
 後は船体下方にむき出しのリニアカタパルトと大型クレーンが如何にも急場しのぎに取り付けられていた。
 あるコーディネイターは、ナチュラルにお似合いの艦だと評価してくれた。
 ダンシング・デビルのメンバーの多くは実際その通りだと考えた。
 曲面を多用したザフト艦は何故か意匠に凝る艦体をしているからだ。もっともそれを言ってはMSそのものが凝り過ぎた代物だと言えた。
 その凝り性を支えられるのはプラントの高い『技術力』の成せる技だ。
 まさに「ザフト脅威のメカニズム!」である。
 カーターが格納庫に到着した時、この艦が元大西洋連邦が所有していた輸送船であるということを強く認識させた。
 マルセイユ三世級輸送船「ユノ」。同型艦はジャンクギルドも所有している。カラーリングは暗いダークブルー。
 輸送船だけあってひたすら巨大な空間を持った格納庫は、最終調整に向けて喧騒に包まれていた。
 この格納庫の主にして技術スタッフ陣のリーダー、マッド・エイブスが既に集まっていたダンシング・デビルの隊員たちに怒声を挙げていた。
 カーターの姿を見つけたエイブスは睨みつけながら、「ちょっとお前コッチへ来い」とジェスチャーをした。
 隊員達は皆、隊長に向けて悪戯が見つかった餓鬼の全く反省の色のないふざけたが、不敵極まりない凶悪な笑いを送った。
 カーターは思った。
「貴様ら、またやらかしたか」

その5へ(次でようやく原作主人公が登場しそう)
162通常の名無しさんの3倍:2005/10/31(月) 16:22:48 ID:???
保守
163通常の名無しさんの3倍:2005/10/31(月) 16:24:36 ID:???
捕手
164通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 16:13:19 ID:???
AGE
165通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 19:44:30 ID:2FOcpOzC
ちょうどいいスレ発見、ちょっと投下失礼しますね。
ちょっとしたスパロボ風(なのか)会話SSなので読んでみて。
シンの性格が変わっているのは気にするな。

キラ・ヤマトvsシン・アスカ

対峙するキラの乗るフリーダムと、シンの乗るデスティニーガンダム

キラ「………!?、き………君は?」
シン「キラ=ヤマト!!俺は、あんたを許さない!」
キラ「何故だ!何故君が僕を撃たなくちゃならないんだ!?」
シン「お前はマユを、父さんを、母さんを!俺から「家族」を奪った!!」
キラ「………え!?」
シン「あんたは気付いていないかも知れない、オーブで家族を失ったあの時、俺は見た!
   青い羽根の機体、それがあんたの乗っている「フリーダム」だ!!」
キラ「………なんだって!?」
シン「力がないのが悔しかった、俺はこのデスティニーで、キラ・ヤマト!!あんたをなぎ払う!!!」
キラ「辞めろ!君が戦う必要は!!」
シン「あんたは一体なんなんだ!?」
キラ「ぼ………僕は………、」
シン「あんたは一体何なんだと聞いている!!!それに答えろっっっ!!!!!!!」
キラ「くっ………!?」
166通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 19:45:55 ID:???
シチュエーション2 キラ敗北 シン勝利

大破したフリーダム(核爆発は起きず)、そのフリーダムを眺めるようにたたずむデスティニーを挟み、対峙するキラとシン。
キラは敗北感と悔しさの余り跪き、シンは只無表情でキラを見下ろしている。

シン「キラ・ヤマト、あんたの負けだ。」
キラ「トドメは……刺さないのか?」
シン「あんたを「殺す」とは言っていない。」
キラ「………何故?」
シン「俺はあんたとフリーダムを『なぎ払った』、それだけもう十分だ。」
キラ「………けど!」
シン「戦場はきれい事だけじゃすまされない、俺のような「家族」を失った人もいれば、
   ステラのように「兵器」にされた人だっている。」
キラ「………」
シン「お前達のような「大切な物を守る」とか「戦争を止めさせる」とか、
   そんな薄っぺらい心で戦場を駆けめぐったって俺からしてみれば「迷惑」なだけだ。」
キラ「………僕は。」
シン「もう一回言ってやろうか、『あんたはいったい何なんだ?』」
キラ「………え?」
シン「あんたやあんた達の言う「想い」とか「力」とか、「大切な者」とか、
   それは一体何なんだ?そんな曖昧な理由だけじゃ、俺はあんた達の言っていることが理解できない」
キラ「………僕は!?」
シン「「大切な物」「守るべき者」「力」、それはあんたに取って一体なんなのか、一度考えてみろ、
   それがちゃんと言うことが出来たなら、俺はもう一度あんたと勝負してやる、わかったな。」

デスティニーに乗り、戦場を去っていくシン、一人取り残されるキラ。

キラ「『大切な物』『守るべき者』『想い』『力』………?
   ………わからない………わからないよ。」
キラ「アスラン………ラクス………フレイ………教えてくれ!!
   『僕』は一体何なんだ!!『僕』は何のために『ここ』にいるんだ!!」
キラ「わからない………わからないんだよ!!」
キラ「…………うわああああああああああああああああああっっっ!!!!!」

感想募集します、
出来れば名無しさん方の「主観」で。
167通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 20:20:33 ID:???
>>166
>キラ「トドメは……刺さないのか?」

むしろ「……生きてる?」くらい相手見てない方がキラっぽい。

あとシンが「アンタはいつもいつも自分ばっかり!殺したくないんだ、殺させるな!」
とか言ったらどんな顔するかちょっと興味がある。

>それがちゃんと言うことが出来たなら

「また来てやる!」の方がシンらしいかな。

最後に乙。
168通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 21:02:25 ID:???
>キラ「アスラン………ラクス………フレイ………教えてくれ!!
>   『僕』は一体何なんだ!!『僕』は何のために『ここ』にいるんだ!!」

この期に及んでまだ「教えてくれ」では、このキラは当分シンの前に立つ資格は無さそうですね。
169通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 21:23:18 ID:???
ラクスに教えてもらったら、次にあった時にはえらいことになってそうだ。
170通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 21:35:23 ID:???
まぁ種死は「前作主人公が100話かけてようやく今作主人公の1話時点に辿り着きました」っつーとんでもないアニメだからなぁ
論破されたら似たようなオチになりそうな気がするぜ
171通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 21:36:40 ID:???
100話あれば、ボスボロットだって戦闘獣を倒せるというのに…
172通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 22:49:04 ID:???
>>169

そして数日後、シンは再び「彼」と出会った。

「フリーダム?」
しかしディステニーの機載コンピューターは、前のフリーダムではないと警告してきた。
確かに少し違う。例えば腹にあんな物は…
「!」
警戒していたおかげで、「フリーダム」の腹部から放たれたビームを何とかかわせた。コンピューターに心の中で礼を言う。
「キラ・ヤマトか?!」
「久しぶり…と言うほど日は経っていないかな」
「そうか、ならもう一度聞く。『あんたは一体何なんだ』。答えられないなら、今度こそあんたを殺す」
問いつつもシンは、フリーダムから発せられる気配に戸惑っていた。自分が知るフリーダムとは、キラ・ヤマトとは何かが違う。

「ああ、もちろん答えられるさ」
音声だけの通信にも関わらず、何故かシンはフリーダムの操縦席でキラが微笑んでいる事を確信した。そんな声なのだ。
「僕はラクス・クラインの剣。何で僕はこの間、こんな簡単なことが答えられなかったんだろう?」

まさに憑き物が落ちたような屈託のないキラ。しかしその声を聞いたシンは、背中に氷塊が滑る思いであった…
「あんた、まさか…」

勝手に続き書いちゃった。>>165さんご免なさい。

173通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 23:21:12 ID:???
>>172

ワロスw
ラクス教に再び染まってしまったキラ、見てて情けないなw

・・・・と言うわけで「最終回」という設定で続きを書いてみた。

ギルバート・デュランダルが称えた狂気の計画「デスティニープラン」はレイ・ザ・バレルの裏切りによって阻止され、
連合とザフト、そしてオーブの戦争は終結に向かいつつあった、
その戦い中でシン・アスカの駆る「デスティニー」とキラの操る「ストライクフリーダム」が相見える。
崩壊していく機動要塞メサイアを背景に、シンとキラの互いの「想い」がぶつかり合う!!

シン「フリーダム?嫌、似ているけど違うな…、乗っているのは……あいつか!」
キラ「………アレは、デスティニーガンダム!?」
シン「久しぶりだな、キラ・ヤマト!」
キラ「デスティニープランは阻止された!もう君が戦う理由なんてないはずだ!」
シン「確かにな、ギルバート議長がレイに殺された以上、ザフトが戦闘を続ける理由はもうない」
キラ「………でもなぜ!?」
シン「だけどな!それが俺とあんたが戦う理由にはならない!」
キラ「………何!?」
シン「忘れたのか、俺はあんたの「答え」をまだ聞いていない!
   俺とあんたが最初に戦ったあの時、俺はあんたのいう「想い」とは何だと、聞いたんだ!それに答えろ!」
キラ「………僕は、………」
キラ「ラクスは二年前、「想いでも力でも駄目なものがある」と僕に言った。
   彼女が僕に何を伝えたかったのかはわからない、あの時はそれに気付かずに戦っていた……。」
シン「………」
キラ「でも、今なら君に伝えられる!」
シン「………」
キラ「僕の「想い」は、ラクスを守ること!そして、アークエンジェルを………みんなを守ることだ!」
シン「……あんたは一体何なんだ?」
キラ「僕は僕だ!キラ・ヤマトだ!それ以外に何の理由があるんだ!?」
シン「…………ふっ」
キラ「!?」
シン「……………ハッハッハッハッハ、アーッハッハッハッハッハッハッハ、ッハァッ!」
キラ「な、何がおかしい!?」
シン「あんたって人は……見直したよ、まさか本当に自分にとっての「想い」を見つけちゃうなんてな。」
キラ「じゃあ君の「想い」はなんだ?」
シン「俺の「想い」はルナを守ること!そして、ミネルバのみんなを守ることだ!!」
キラ「君って人は………。」
シン「これでお互い「想い」を伝えあった……後は、それをぶつけ合うだけだ!!」
キラ「………来るのか!?」
シン「まだタリア艦長から撤退命令はでていない、だから今の俺に引く理由なんてない!!」
キラ「………シン!」
シン「行くぞ!キラ・ヤマト!!俺とあんたの「想い」、どっちが強いのか、見せてみろ!!」
174通常の名無しさんの3倍:2005/11/02(水) 01:37:58 ID:???
シチュエーション4 シン敗北 キラ勝利

前回と違い、デスティニーが大破。
シンは脱出、デスティニーの残骸が中を漂っている。
ストライクフリーダムは宇宙空間を漂うシンを見下ろしている。

キラ「………シン?」
シン「………ハハ、負けちゃった……」
キラ「………君は……」
シン「いいさ、あんたの「想い」が俺の「想い」を超えた、それだけだ。」
キラ「………どうして!?」
シン「……あんたは強くなったよ、自分に迷っていたはずのあんたが、
   今じゃラクスとアークエンジェルを守るって言う「想い」を見つけて、迷いを断ち切った、
   そして………この勝負の結果だ、凄いよ、あんたは……」
キラ「………それを教えてくれたのは、君じゃないか!?」
シン「俺はあんたに何も教えていない、俺はあんたに「想いとは何だ」って問いつめただけだ、
   あんたはそれを自分で見つけ出して、そして「結論」を出した、……違うか?」
キラ「………そうなのかもね、でも 「僕」は「僕」で在ることに気付かせてのは君だ、僕は君に…感謝している」
シン「あんたって人は……ハハ!まさかあんたの口からそれが出てくるとは想わなかったよ、あんた、根暗に見えるからな」
キラ「……あはは!君は僕がそう見えるのかい?」
シン「違うのかよ!?」
キラ「『僕』は『僕」だよ、シン。」
シン「……参った、俺の負けだ!!」
シン&キラ「アハハハハハハハハハ!!」
ラクス「キラ、カガリからザフトの最高評議会が降伏宣告をしたとの報告が入りました、
    オーブ全軍は戦闘を辞め、帰還せよとのことです。
    ………もう、私たちがこの戦場にいる理由は在りません、帰還しましょう」
シン「ほらキラ、あんたのお姫様がお待ちかねみたいだぜ、帰った方がいいじゃないのか?」
キラ「そうだね、残念だけど、お別れみたいだ」
シン「ああ、もっとあんたとは話がしたかったんだけどな、残念だ。」
キラ「………君はどうするの?」
シン「まだ撤退命令がでてないよ、デスティニーもボロボロだし、どうすればいいんだか。
   ………ま、暇だし宇宙空間で遊泳でもしているよ、こういう機会は滅多にないからな。」
キラ「そうか………じゃあ、お元気で」
シン「あんたもな………次に合うときは、戦場じゃなくてもっと派手に遊べる所にしようぜ!」
キラ「………うん!」
175通常の名無しさんの3倍:2005/11/02(水) 01:42:08 ID:???
エターナルへ飛び去っていくストライクフリーダム、
そして、そんなもの目にもくれずのんびりと宇宙を漂っているシン。

タリア「シン、撤退命令よ、ミネルバに帰還して。」
シン「りょ〜かい、でもデスティニーがアレじゃ帰還難しいですよ。」
タリア「じゃあ泳いで帰る事ね」
シン「そんなぁ、勘弁して下さいよ」
タリア「ふふっ、冗談よ、後で回収班をそちらに回すわ、あなたはそこで待機してなさい。」
シン「はいはい、了解しました。」
タリア「誰が来るかは………お楽しみよ♪」
シン「か………艦長!?」
タリア「シン、顔赤いわよ♪まさか誰が回収班なのかわかっているのかしら?」
シン「そ………そんな事は!?」
シン「………ところで艦長」
タリア「何?」
シン「デュランダル議長の事なんですが………」
タリア「………いいのよ」
シン「でも、議長はあなたの!」
タリア「彼は………自分に酔いしれすぎていたのよ、
    自分の理想を、私たちに押し付けて、否定されて、そして自分を見失った……それだけよ」
シン「でも、デスティニープランは……」
タリア「あんなもの必要ないのよ、人は……その人自身に合った道を自分で見つけ、そして……歩き始める。
    人って言うのは、そうであるべきなのかも知れない、………いえ、そうであるべきなのよ、私は……そう思うわ」」
シン「艦長………」

ルナ「シン?聞こえる?
   こちらルナマリア機、回収に来たわよ」
シン「ル……ルナ!?」
ルナ「………どうしたの?顔赤くしちゃって。」
タリア「どうやら図星のようね、シン♪」
シン「か………艦長まで!!?」
ルナ「艦長まで、何話してるの」
タリア「何でもないわ♪さ、早くシンを回収して。」
ルナ「了解、さあ、帰るわよ、ミネルバに、私たちの舟に……。」
シン「………ああ、そうだな!一緒に帰ろう、ミネルバに!」

FIN?
176通常の名無しさんの3倍:2005/11/02(水) 01:43:56 ID:???
だぁ〜、なんだ、後半のすざまじいまでの清々しさは・・・。
ものすごいオナニー全開しているような気がするorz

取りあえず、感想求む。
177通常の名無しさんの3倍:2005/11/02(水) 02:02:06 ID:???
気にするな。俺は気にしない。
面白かったよ。GJ
178通常の名無しさんの3倍:2005/11/02(水) 02:05:18 ID:???
シンに違和感があるな。
なんつーかそんな喋り方するか?
このストーリーの中のシンは家族とステラの仇であるキラを許してるの?
シンのいう「想い」が復讐から、ミネルバとルナマリアを守る事に変わってる過程が見たいな
179通常の名無しさんの3倍:2005/11/02(水) 02:06:03 ID:???
おっと、文句をいろいろ言ったけど中々面白かったよ。GJ!
180通常の名無しさんの3倍:2005/11/02(水) 03:06:02 ID:???
ゲキガンガーっぽい
181通常の名無しさんの3倍:2005/11/02(水) 16:18:13 ID:???
てか、スクライドっぽいようにも見えた
182通常の名無しさんの3倍:2005/11/02(水) 18:54:55 ID:???
>>172
ステラが寝てた(最適化、でしたっけ?)あの変なベッドが、エターナルのどこかにありそうだな。
183通常の名無しさんの3倍:2005/11/02(水) 23:14:59 ID:x/qY/kRA
オーブ兵A「久しぶりだな レールラ」
ザフト兵B「てめー ロシュラじゃねーか!何年ぶりだ? 」
オーブ兵A「2年だ・・・ 今まで何処で何してた?酒場の親父がツケ払えって怒ってたぜ?」
ザフト兵B「あーくそ・・・あの親父、まだ生きてやがったのか・・・他の連中も元気にやってんのか?」
オーブ兵A「ああ。みんななんとかやってるぜ。戦で死んじまった奴も何人かいるがな・・・・」
ザフト兵B「そうか・・・なあロシュラ・・・あのころは楽しかったよな?二人で戦場で暴れて酒場で馬鹿騒ぎして・・・」
オーブ兵A「ああ そうだな。お前はいつもすぐ酔っ払っちゃ俺に絡んできたよな。『俺は最高議長になる!』ってのがお前の口癖だった。」
ザフト兵B「ああ。そいつが俺の夢だ。その夢のためなら俺はなんだってやる。なぁロシュラよ。
     もう一度俺と組まねぇか?奴らから寝返って俺の下につけよ。」
オーブ兵A「悪いがお断りだ。お前に利用されてやるつもりはないんでな。」
ザフト兵B「ちっ・・・まったくつめてえ野朗だぜ。お前のそういうところは昔から変わってねえ。」
オーブ兵A「おまえもな。そのずうずうしい性格は昔のまんまだぜ。」
ザフト兵B「ははっ!そりゃちがいねぇ!さて・・・と。じゃ そろそろ始めるか?」
オーブ兵A「ああ・・・だな。」
ザフト兵B「俺はあのときより強くなった。悪いがお前じゃ相手にならねえ。俺を恨むなよロシュラ?」
オーブ兵A[ああ お前もな」
184通常の名無しさんの3倍:2005/11/03(木) 03:24:52 ID:???
>>97そうだろうか……。
185通常の名無しさんの3倍:2005/11/03(木) 04:10:25 ID:???
>>125ヘブンズベースってアイスランド島だべ。
山間部抜けてって……何?何処よ?
グリーンランドから進入してんの?
ん?デストロイとはベルリンでやりあったんじゃなくて?少なくともユーラシア西部っつってるよね?
仮にスカンジナビア山脈からだとしても遠いよ。遠い。イギリス、アイルランド側からでも遠い。
場所メチャクチャ。
186通常の名無しさんの3倍:2005/11/03(木) 05:22:16 ID:???
>>139正直つまらん。

前半の単調な戦記ものが読んでてダルかった。
キャラの心情でもグッと伝わってくるものが無い。
要するに、あなたはこれを通して何が描きたかったのか? という話なんだ。

ガンダムAのZ2恋人たちのインタビューで富野さんは「映画にとってテーマは命。物語はそれを具現化するためにある」って言ってるんだよね。
それはさ。例えこの手のSSであっても守らないと話にならないと思うんだ。

富野さんがそのインタビュー内で言ってた“クソ”ってのは、こういうものの事を言うのかな、というのが俺が感じたあなたのSSへの印象。
187通常の名無しさんの3倍:2005/11/03(木) 10:55:18 ID:???
何コレ、いきなり三連続で同一人物批判かよ。自演?
小説でなくてプロット形式なのに何が「心情でもグッと伝わってくるものが無い」だw
188通常の名無しさんの3倍:2005/11/03(木) 14:56:39 ID:???
ていうか、あれプロットと言えんのかね?見てると説明してるんだか、セリフなんだか非常に中途半端だし。
小説じゃないと心情は伝えられませんってのは「無能です」って言ってるようなもの。プロットでもやりようはある。
居るだけ背景キャラがたくさんなくせ、いじらんでも良いキャラを無駄にいじってたり。前半は、まぁ、よく調べたなぁってほど詳しいけど“物語”じゃないんだよね。
物語ってのは小手先で戦記年表を書くことではない。
拾うなら世界情勢よりもキャラクターの内面にしないと駄目だろ。
189通常の名無しさんの3倍:2005/11/03(木) 16:06:52 ID:???
>>120>・オーブ軍には最高司令官としてユウナも同行。ヘタレぶりを披露。艦隊を直接指揮するのは軍最高指令の役割ではない、職権を侵害するなと艦隊指令のトダカにどやされる。
     ↓
>>121>トダカ、役たたずのユウナに代わりカガリを諭す。
・強大な力を持つ故に軍人は常に番犬として振舞わなければならない。主人の命令なくして勝手な行動はできない。
軍人がその力を自由に使えば、いずれにしろ国を滅ぼすことになる。自分は国家主権の命令のみに従う。

ユウナは政治屋としてではなく、軍服を着て戦場に居るんだよね。なら、仮にも最高司令官の命令は絶対では?
こんな支離滅裂なトダカなんて最低だよ・・・・。
元以下。
190通常の名無しさんの3倍:2005/11/03(木) 16:16:11 ID:???
確かにその辺りはトダカを良くしようとさせて逆に破綻している。
トダカが無駄にカッコイイからな。
同じような事がハイネにもいえる。
特定のキャラを立たせ過ぎて周りが見えない
嫁の典型的なパターン
19169:2005/11/03(木) 23:34:10 ID:???
手厳しい・・・
えーと、とりあえずヘブンズベースの位置については私の確認不足です。アイスランドに
存在するというのを確認しておりませんでした。
ユーラシア西部というのはユーラシア連邦西部のつもりでした。それにしても範囲が広い
ので素直にヨーロッパとか書いておけばよかったです。

物語になっていない、というのはそのとおりとしかいいようがありません。TV見てて、
「カガリの拉致はあんまりだけどなんとかまとめる方法はないか」とか「議長がいきなり
狂うんじゃなくてその過程をかいたらいいんじゃないか」とか思ったことを書いていっただけで、
まあ、特別テーマらしいものを考えていたわけではないので。

あと、いいわけですが「物語」を「モノ」と「カタリ」に分けると、「モノ」がストーリー、「カタリ」が
プロットになるらしいです。もともと物語を書いていたわけではない、と。
「論理的、因果・時間関係におけるモチーフ(作品の分解不能の最小部品のテーマ)の総体」
がストーリー。「人工的な構造」がプロット。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D7%A5%ED%A5%C3%A5%C8

トダカに関してですがユウナが制服を着ている以上命令は絶対、というのはその通りだし、
カッコよくしてやろう、と思ったのも確かです。書き方もまずかった。
トダカは命令を拒否したわけではなくて、艦隊を直接指揮するのはあなたの仕事ではない
でしょ、と抗議しているだけだと考えてください。
昔の海軍だと艦隊司令官でも実際にやるのは戦闘開始・停止を命じるだけで、あとは
幕僚が全部やるので戦闘中はけっこう暇だったらしいです。
192通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 00:51:18 ID:???
>>191いやぁ〜〜〜・・・・・。そんな引用を持ち出されてもなぁ〜。
そういう問題じゃないんだが。・・・・なんていうか、ここに至っても小手先の問答で済ますんですか?

・・・・・・・・・・・・・・・。

あなたは物語の登場人物“キャラクター”というものを何と心得ているのか・・・・あなたの言葉で聞かせて欲しいです。
193通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 00:56:54 ID:???
>>拾うなら世界情勢よりもキャラクターの内面にしないと駄目だろ。
(´・ω・`)
ルナの内面よりMSの設定 キャラの感情より国家の打算
そういうところが好きだったのに・・・
194通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 01:06:17 ID:???
…なんだかな。
結局同人ってこの程度なのか。
こんなんじゃ部分的に個人の趣味が入って変化しただけで、本質的な部分で負債の糞レベルとたいして変わらんぞ。
195通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 01:19:45 ID:???
>>191おいおい、テーマ無しなんて本気で言ってんのかよ?それじゃ良い悪いを言う以前に話になってないぞ。
196通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 02:47:13 ID:???
まあそのつまりなんだ

SS書けよ
197通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 02:52:20 ID:???
>>196

>>1を読め
198通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 13:54:21 ID:???
一度投下して以来たまに来てROMってる者ですが、
69さんに対する批評の中に不要な表現も多々含まれているように思えます。
傍から見ていてあまり気分のいい光景ではないです。
199通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 16:16:55 ID:???
嫁脚本では最後にシンが全否定されて終わったワケだけど、
例えば話の途中で、シンに人を殺すことへの恐怖が芽生えたら、それ以上どうやって続けられるんだ?
ミネルバは毎回そんなに切羽詰まった状況に無いんだよな。だから別にシンがずっと引きこもってても問題ない。勝手にどこかに逃亡してもそれほど困らないじゃないか?
200通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 16:22:53 ID:???
>>193に同意。どうでもいいキャラの描写を不自然に濃くする必要は無い。
登場キャラ全てを強く印象付ける必要も無い。そんな事に時間を割くなら
もっとあの世界のMSや政治を解りやすく見せて欲しい。
201通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 17:06:20 ID:???
>>144ラクスがキラをコントロール、なんて解釈おかしくないか?
確かに、なんかのインタビューで福田が、ラクスとキラは恋愛関係ではなく教祖と信者みたいなもの、とは言ってたけど、君はそこにしか執着してないような気がするな。
で、結局キラを登場させておいて何が表現したいのかよく分からない。(敢えて言うなら負債への当て付け)
どうせ創るなら、負債への当て付けみたいなもの考えるより、登場させる以上は自分なりに解釈したまっとうなテーマを持ってそれに基づいた行動をキャラクターに行なわせるべきじゃないのか?
それ以外にも、カプには興味が無いとかわざわざ強調したり、極端な戦記もの(ガノタには戦争オタクが多いっていうアレなのか?)にしたり。
ラブストーリーだって、きちんと方向性を定めれば、どんなキャラクターを用いても描きようはあるだろうに。要は腐女子的にならなきゃ良いんだから。

なんか君さ、「自分は負債アレルギーです」ってのを表現したくて一連の文章を書いてたように見えるんだけど。
202通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 17:12:18 ID:???
またシチュ限定でSS投下、今回は種の「閃光の刻」をアレンジ

ガンダムSEED キラvsアスラン 

ニコル死亡直後

キラ・アスラン
ともに「SEED」発動中

アスラン「キィィィラァァァァァ!!!」
キラ「アァァァスラァァァァアン!!!」
アスラン「お前が、ニコルを殺したぁっ!!」
キラ「君なんかにぃぃぃッ!!!!」
アスラン「ニコルの仇!俺が!!お前を討つっっっ!!!!!」
キラ「ううううううおおおおぉぉぉおあああぁぁぁあああっっ!!!」
アスラン「ハァァァアアァァアアァァァアッッッッッ!!!!!」

一閃

アスラン「キラ………生きてくれ、俺より先に……自由に……」
キラ「………っっっ!?」
アスラン「ラクスに……宜しくな………」
キラ「………ぇ………?」
アスラン「ディアッカ………イザーク……喧嘩……するなよ……」
キラ「……あ………ぁああぁ……っ!」
アスラン「ニコル………まだ、着いてないよな…俺は…すぐに…あんたを……追い抜いて……」

爆発

キラ「ッッ!!!!」
キラ「……ァ……ス……ラァ………ン……?」
キラ「…………ァ………ア………ァ………」
キラ「アァァァスラアアァァァアァァァァアァァァァァアン!!!!!!!」
キラ「僕は………僕は………アスランを………僕はああぁぁあぁぁぁぁぁっっ!!!」
キラ「うわあああぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁあああぁぁぁぁっっっ!!!!!」

「SEED」暴走、キラ、ストライクと共に何処へかと飛び立つ。


203通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 17:15:13 ID:???
この後キラは「舞い降りる剣」の流れへ、
………でもこれだとアスラン死んじゃってるよな?
………ジャスティスは、誰に乗せればいいんだろw


………感想もとみまする
204通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 17:15:55 ID:???
>>200どうでもいいキャラ、なんて言ってる時点で話にならないんだけど。
・・・・・なんか、このスレの人たちって負債への苛立ちとか不満といったアレルギーの類を、部分部分でホント局所的に発散でぎれば、それ以外はどうでも良いと思ってんの?

そういうのはすでに創作じゃないと思う。
205通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 17:17:25 ID:???
>>204
負債なんて余り気にしなくてもいいし、
普通に「これが僕の考える種だ!」って提示すりゃいいんじゃないの?
私怨でSS書いてたら………怖いな。
206通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 18:37:33 ID:???
無駄なキャラが多いのは事実だろ。
207通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 18:49:36 ID:???
無駄なキャラを如何に生かすかで職人の技量が分かる
ぶっちゃけ贔屓キャラだけで良いって発想は嫁と同じ
208通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 19:27:28 ID:???
無駄なキャラねぇ………。
そういうのは外伝みたいなの作って動かしてみるとか。
ミゲルだってそういう後付を重ねて「黄昏の魔弾」って呼ばれるほどのキャラになったんだろ?
アストレイとか呼んでないから詳しくは知りませんけど。

………スマン、てんぱってるかも……少し落ち着こう。
なんか雲の上にいるような感覚がする。
ムスカの「人がゴミのようだ」みたいな、あんな感じ。

相手も人間なんだ、アツクナラナイデマケルワ。

………どうどう。
209通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 19:32:04 ID:???
無駄なキャラ?
潜水艦内でコーヒー入れる(一酸化炭素中毒になります)モラシムとかだろ?
210通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 19:57:48 ID:???
富野さんはキャラは出す以上は絶対に無駄にしない人だよね。
仮の話、富野さんにDESTINYの設定でストーリー組ませてみれば、大幅にアレンジするだろうけど何ひとつ無駄にしないと思う。
211通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 19:59:22 ID:???
言えてる
全てのキャラクターに見せ場があると過言しても良い
212通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 21:14:02 ID:???
とりあえずカツ・ロベルト・アポリー・
マシュマー・シュラク隊・オデロ・コレンあたりの死に
どんな意味が有ったのか教えてくれ
213通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 21:23:52 ID:???
個別にもあると思うけど、とりあえず戦争では人が死ぬんですってことを
しっかり描く役には立っていたと思います。

種でトールとニコルが果たし、デス種では誰が果たしたのか良くわからない役割ですね。
214通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 21:31:32 ID:???
ハイネ・ステラ・アウル・ニーダ
215通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 21:34:47 ID:???
死んだり、不幸になれば、それだけで戦争を描けるのか・・・
216通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 21:42:19 ID:???
>>212>>214
この辺や他にもユウナとかは死ぬシーンが見せ場になっていないほどあっけなく死んだ。
それも戦争で一つの見せ方というなら種死にもかなり見せ場があったってことだ。
217通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 22:02:16 ID:???
ハイネ死亡は失笑してしまうようなシーンだったな
218通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 22:09:55 ID:???
ハイネ死亡時の空に映るハイネの笑顔と、
ガルマの葬式の巨大なガルマの遺影は笑うところだよな?
219通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 22:13:09 ID:???
30話・31話

>・オーブ軍には最高司令官としてユウナも同行。
>ヘタレぶりを披露。艦隊を直接指揮するのは
>軍最高指令 の役割ではない、職権を侵害するなと
>艦隊指令のトダカにどやされる。

>・カガリ、相変わらず両軍を止めようとする。
>トダカ、役たたずのユウナに代わりカガリを諭す。

なんか他のところのユウナはいい奴で有能なのに
このシーンだけ本編と一緒なんだな
あそこまでやるなら、いっそユウナにカガリを諭させたほうが
良くないか
220通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 22:19:42 ID:???
死んだからどうとかじゃなくてさ。
大事なのは、そのキャラがどうして戦争に参加するようになったのかとか、戦場で何を思い何を支えにして生きたかとかを描くべきなんじゃないの?
あとは、残された人間…生き延びてしまった人間たちが背負ったものを描く、とかさ。
そういうキャラクターたちの【想い】が行動としてひとつひとつに現れるわけっしょ。
221通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 22:21:42 ID:???
>>218
いや「坊やだからさ」が笑うとこだ
笑いの種類が違うけど
222通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 22:33:54 ID:???
>>220
ふんふんそれで?
上に挙がっている奴等は大事なものを残せたのか?
223通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 22:59:51 ID:???
>>91>・ジブリールはブルコスの中では穏健派の部類。コーディを地球上からは叩き出したいが絶滅させる必要はない。プラントに封じこめれば少子化でそのうち消え去る。
武器を売るためには常に敵が必要だし、絶滅戦争になれば自分たちの被害もばかにならないと考えている。もちろん、自分の身が危うくなれば別だが。

こんなのジブリールじゃない。てか、ジブリールである必要がない。
ジブリールはロゴスである前にブルーコスモスというのを忘れてないだろうか。
テレビ本編を見ての通りアズラエルと同質で、身内にどんな犠牲を払ってでもプラントを壊滅させないと気が済まない人。
ロゴスとしては、別にプラントがなくなっても地球圏内の連中を相手にすればいいわけだし。それに、C.E.以前からロゴスみたいな連中はいたんだろうし。それと同じこと。
ブルーコスモスの穏健派(それも妙だが)みたいなの出すなら、もっと切り口を変える必要があると思う。
224通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 23:02:31 ID:???
69を必死になって叩いてる香具師って何?
ここまで粘着だとキモいんだが
225通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 23:04:44 ID:???
まあ69も大風呂敷広げちゃったからなぁ
226通常の名無しさんの3倍:2005/11/04(金) 23:23:41 ID:???
矛盾点の指摘や個々の意見を上げたって
それはそれでいいじゃない。
叩いていると捉えるかどうかは69次第でしょ
他の奴が言う事じゃない

俺に言わせりゃ69はキラを別のベクトルで
電波化させている時点で嫁とたいして変わりないな
細かく読む気もツッコム気もしない
スルー対象だ
こんな俺の態度よりは
読んで意見言われるだけマシなんじゃね
227通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 00:22:49 ID:???
正直言うと これまでの流れで
「キラ厨乙」などという下劣な言葉が出てこないだけで
良スレだと思える

>>201
ラブストーリーは書かないと駄目すか
戦記ものは駄目ですか

>>201 >>223
原作改変とか許せませんか

>>204
不要なものを省くのはry

・・・ここまでしつこくなる必要ないね 失礼しました
 読み手の求めるレベル高いね このスレ
228通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 00:45:33 ID:???
まあ乙、まだ後半数行しか進んでNEEEEEEEE!

ダイジェストにしたろか
229通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 01:25:40 ID:???
>>227それもこれも、69氏のは彼なりに解釈したDESTINYの『テーマ』が無いからいけないんだと思うんだよね。

読み手に伝えたいもの…『テーマ』がある→そのテーマを叫ばせたり体現させるために『キャラクターが必要』→そのキャラクターが立ち居振る舞う為に『舞台が必要』。
やっぱり普通に考えてこれが基本だと思う。
これは、何も1から創る事だけじゃなくて、リメイク的な作業でもやはり同じように当てはまると思う。
69氏がまずいのは、舞台設定のディテールばかりに凝っていて、中身つまりテーマが無いとしか感じられなところ。
文面を見ていると本人が戦記もの好きなのか、舞台設定をまとめたあたりで満足して力尽きてしまったように感じる。

作家によっては、押井守とかが世界観から着手するタイプらしいけど、あの人の作品にしたって登場人物は全て必要があって登場しているし、決して世界観に偏り過ぎた物語というわけでもない。

リメイク元に則ったものでも、自分なりの解釈でも、一貫したテーマがなければ何を言っているかよく分からないし、凝ったディテールだけでは感動は得られないな…と。
これでも俺は、>>1にあるDESTINYは素材が良いという点には期待してるんで、職人さんにはもっと良くなって欲しくて言っているんだが。
230通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 03:00:18 ID:???
>>218
現代の一般家庭でさえ、大規模な葬式では普通に大きな遺影を使ったりする。
独裁国家で戦意高揚するための国葬なのだから、けして不自然ではない。
231通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 08:20:15 ID:???
というか、あの会場で遺影が小さかったら、来場者にガルマの顔が見えない
232通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 13:46:15 ID:???
ハイネは漫画版だとかっこいいんだがなぁ....(死ぬシーンも含めて)
テレビは後方不注意だから笑うしかない
233通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 20:48:32 ID:???
そんなに原作が大事なら、キラの行動を大幅改変せずに整合性つけて見せろってw
絶対無理だと思うけどなw
本編で既に人格破綻も同然なのにそれがマンセーされてるのが悪い。
そういう意味では、69氏のキラは「狂っている」という前提に忠実で
周囲の人間の対応も本編のように不自然でない。嫁と同レベルなんてまさしくキラ厨の発言としか思えん。
234通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 21:15:03 ID:???
>キラは「狂っている」という前提に忠実
>本編のように

アニメの前提に忠実で本編の様にやったなら
やっぱり同レベルじゃん
235通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 21:32:48 ID:???
>>233
どこに原作が大事って言う人がいるんだ。
原作の破綻は誰が見ても明らかだろ?
あれで満足している奴なんかこの板ですら見た事無いぞ
236通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 21:40:40 ID:???
227だけど
>>201
 原作改変とか許せませんか」
これはいらない ミスでした
237通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 21:45:33 ID:???
狂ってるなら狂ってるなりのキャラクター表現の筋を通して欲しいんだが。
あれじゃ、単に中身が無いだけ。
238通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 22:00:17 ID:???
おまいらモチツケって

キラやラクスが電波なのは、ほぼ全員がそう思っている。
そこで、「キラやラクスが電波」を修正するのか、
「キラやラクスが電波なのに勝利する」のを修正するのかは
職人さん次第だと思う。

ただ、69も狂うにしろ電波にしろそこに至る理由や整合性を
もうちょっと改良できるんじゃないか?

例えば、ラクス暗殺でキラが狂気に走るのはいいけど
それならセイラン家を支持してザフト討伐軍に参加すればいい。
わざわざセイラン家の邪魔してカガリを誘拐する意味がない。
239通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 22:04:06 ID:???
魅力的な狂いキャラと言えば・・・
最初に嫌な奴と思わせておいて、何かのきっかけで狂うに至った理由を描いて、その苦痛や悲哀を伝える事で狂いキャラとしての魅力が出る。
単純に考えて、このあたりが魅力的な狂いキャラとしての法則じゃないか?
240通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 22:19:20 ID:???
キラの場合はだんだん壊れていく課程をリアルタイム?で描写するという手もある。
前のキラを知っているキャラ(アスランかカガリが良いか?)の視点を利用して、
会うたびに少しずつ危ない方向にはまっていく姿を…
241通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 22:22:48 ID:???
ずっと一種にいる奴の方が良いから虎か魔乳でいいよ
242通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 22:25:14 ID:???
ずっと一緒にいる人は、一緒に壊れていっちゃう場合も…
243241訂正:2005/11/05(土) 22:25:57 ID:???
×一種
○一緒
244通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 22:41:38 ID:???
別の話だけど69のアスランがちょっと納得行かないな
69のアスランはキラと何度か話し合う機会があり、
狂気のキラは完全に無差別攻撃だから
アスランはキラと袂を分かっているはずのに
途中でそれが無かったのかのように戦場でキラキラ言い出す。
と思ったら最後はキラとの決着もつけずシンに任せて議長の元へ行く
キラに対する執着心がころころ変わりすぎ

ストーリー的にもキラが壊れたならアスランがけじめを着ける方が
しっくりするので無いだろうか?
245通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 23:22:56 ID:???
      r;ァ'N;:::::::::::::,ィ/      >::::::::::ヽ
.      〃  ヽル1'´        ∠:::::::::::::::::i
       i′  ___, - ,. = -一   ̄l:::::::::::::::l
.      ! , -==、´r'          l::::::/,ニ.ヽ
      l        _,, -‐''二ゝ  l::::l f゙ヽ |、 ここは議論スレじゃねえんだ
        レー-- 、ヽヾニ-ァ,ニ;=、_   !:::l ) } ト
       ヾ¨'7"ry、`   ー゙='ニ,,,`    }::ヽ(ノ  新ネタでも書いてろ
:ーゝヽ、     !´ " ̄ 'l,;;;;,,,.、       ,i:::::::ミ
::::::::::::::::ヽ.-‐ ト、 r'_{   __)`ニゝ、  ,,iリ::::::::ミ
::::::::::::::::::::Vi/l:::V'´;ッ`ニ´ー-ッ-,、:::::`"::::::::::::::;゙ ,  な!
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246通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 23:27:20 ID:???
そういう事を言い出すとシンやレイも十分おかしい
シンのキラやオーブに対する憎悪も
レイの議長に対する崇拝も
シンとレイの仲も話の中で整合性が取れていない

ルナ・アウル・ニーダはほぼ名前のみで心情が全く無いし
メイリンなんか名前すらない
247通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 23:29:50 ID:???
>>245
※職人さんは感想などをちゃんと聞きましょう。
特に「ここはこうすれば良いんじゃない?」と言うような言葉には出来るだけ従いましょう。
それこそがあなたを職人として成長させるのです。
職人さん、頑張ってください。みな応援しております。

>>1を読もうな。
248通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 23:32:54 ID:???
>職人さん、頑張ってください。みな応援しております。
まで読んだ。
249通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 23:34:48 ID:???
>>248
ってことはあんた職人さん?
ひょっとして69氏?
250通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 23:38:25 ID:???
>>242
>一緒に壊れていっちゃう場合

これって状況が一緒で同じ気持ちになるからだろうけど
キラのラクス崇拝を虎や魔乳が同調するとは思えない
虎や魔乳も大人の軍人として愛する人の死を乗り越えている人達だ
251通常の名無しさんの3倍:2005/11/05(土) 23:48:48 ID:???
そういえば69さん最近来ないね……
あれだけの大作書いてそのままとは思えないけど、どうしたんだろ?
252通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 09:47:27 ID:???
>>234
わざとやってる?w
「本編のように」だけ抜き出すなってwww
意訳すれば「本編みたいに不自然な対応を周囲のキャラが取ってない」だろ?
253通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 10:29:32 ID:???
・・・・いや、だからさ。
そんな小手先だけで表面的に取り繕うのは、創作におけるキャラクター表現になってないっつってるじゃん。
254通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 10:43:01 ID:???
233の文は「ない」にかかる言葉が分かり辛い。
更にその場合の「ように」は「同様に」の意味合いが
あるため相応しくない。

×本編のように不自然でない。
○本編と違って不自然ではない。

とするべきだ。
255通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 11:32:47 ID:???
>>253
小手先だけか?
周囲の人間もキャラクターを表現する上で重要だと思うが。
本編と比較すればキラの行動原理も大分しっかりしてるし、少なくとも自発性がある。
69版キラは、前作でのラクスの行動に極めて忠実な偶像崇拝によって、本編と似たような行動をしつつも
ある程度説得力を持たせている。
フレイを亡くした反動でキラがラクスを必要以上に溺愛する→その対象を失い壊れる
とかの過程が必要とは思ったが、どこが「キャラクター表現になってない」のかは解らない。

と、これだけだと本人or信者と思われる危険が大なので改善点も。
>>240の意見のように、初手でキラが完全崩壊するのではなく段階を踏んで壊れていく方がいい。
できれば序盤はあくまで冷静に、頭の良さそうなことをしつつ何か黒い事を企てている感じに。
知らず知らずのうちにクルーゼと同じ轍を踏んでいる。
・虎や魔乳の前では普通の態度を取り、変調に終盤まで気付かせない
・ラクスの扱いが半端なので、目覚めた後はもう少し有効に活用するかできなければ殺すべき
256通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 12:24:05 ID:???
69自身がキラや周りの人間(魔乳や虎に関して)は狂っているで
説明不能な状態なのに255は必死過ぎる
257通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 12:35:09 ID:???
>>255
>キラは、前作でのラクスの行動に極めて忠実な偶像崇拝で行動しつつ

といいつつ

>冷静に、頭の良さそうなことをしつつ何か黒い事を企てている感じに

というのはイマイチ筋が通っていない気がする。
キラの人物像をどういうふうにしたいのか聞かせてくれ
258通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 13:39:25 ID:???
>>255
前作をデフォルトとしていじらないところから始めたんなら、ラクスがキラをコントロールするとかがまず分からない。
あの義勇軍は同じ理想のために皆で轡を並べていたわけであって、キラとラクスだけじゃなくマリューたち全員も含めて誰が上とか下とかはなかったと思う。(作戦遂行にあたって命令系統はあっただろうけど、その意味とは別だから)
それが教条主義だとか偶像崇拝だとか突然極端な上下関係になってるのが分からない。(福田のインタビュー記事の言葉に振り回され過ぎの臭いは感じたが)
だから、それにフレイを結び付けるってのも分からない。
最初で唐突にキャラが変化し過ぎて分からないから、中盤の他人にすがりついてばかりのキラもよく分からない。当然の如く最後もハテナ?
何を言いたいのかさっぱり分からない。

ただ、まぁひとつだけ思い当たらんでもないんだが、それは・・・・・・
259通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 14:17:10 ID:???
・・・それは、やはり“負債への当て付け”なんだ。
どういう事かと言うと、本編の感想スレや討論スレなんかで出た負債への悪感情的意見(主にキラとラクスへのだな)をまとめ上げて、わざわざSSにしているといったもの。
だから形としては、平和を武力で訴えるのは間違い、というのがキラとラクスの構図にはなっているけど・・・それはすでに69氏独自の言葉じゃなくてみんなの総評にすぎないんだよね。
で、それの何がいけないのかって言うと、この手のDESTINY改善系スレってのは、もう負債なんて結構だから俺らで勝手に面白くしちまおうぜってのが根底に命題としてあると思うんだ。
で、ブラックダガーの話とかオルガの話とか読んでて「へぇ〜なるほどなぁ」って思ってたところに、長文を読まされた挙げ句その辺で聞いたふうな負債叩きを読まされてたのか、と思うと萎えるわけだ。

つまりさ。「平和を武力で訴えるのは間違い」というのを描きたいのなら、負債叩き総評みたいなのじゃなくて、69氏の独創的な『本人の言葉』で聞きたいわけだ。
だから、世界観であれだけアレンジ出来る力があるなら、一番アレンジする必要のある肝心の主題に直結する部分にメスを入れてくれよ、と繰り返し言っているんだがな。
260通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 14:44:04 ID:???
俺はあてつけならあてつけでも良いと思う。
アンチデーゼを行うのはありだと思うわけだ。
しかし、整合性がおかしい(電波化・狂っている)点まで踏襲するのはどうかと思う。

あと、第1クールに辺り所まで自分の言葉で書いていて、シンが最初は本編以下だけど失敗して人の話聞いて徐々に成長する点とか、世界構成やアスランやユウナの心情なんかが理解しやすくなっている。
この辺まで良い感じだったのに、中盤でわざわざ本編の糞展開を踏襲してきて、シン・アスラン他の連中含めて第1クールではなく、むしろ本編よりな心情や行動になっている。
(シンは人の言葉を聞かなくなり、アスランもキラキラ言い出す。ユウナもヘタレキャラに戻る)

と思ったら、結末をもう一度、自分のオリジナルにしているから、そこでもまた各キャラがそれまで取った行動と矛盾が出てくる。
あそこまでやったんだからせめてシンとアスランくらいちゃんと描ききって欲しい。
261通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 15:14:26 ID:???
>>260そうか・・・そう思う人もいるんだね。アンチテーゼか・・・。

俺だったら「平和を武力で訴えるのは間違い」というテーマでキラに狂ってもらうなら、ラクスをもっと動かすけどな。
全大戦後はマルキオと一緒に精力的に動き回ってもらう。
それに対し力を行使するキラという構図を仕掛けにしてから、最終的に狂い切るべきか戻ってくるべきかの結論を考えるかな。
ただ、キラはあんまり病的にはしない。戦後はモルゲンレーテで技師として偽名で目立たないように仕事してた、とかにする。シモンズ女史の管轄下あたりなら安全だろうし。
ニートとかにしてもたいして意味ないだろうしね。
というか、戦後半年くらいでキラが働きだすようになってからラクスも平和運動を始めるようになった流れかな。
自然と全体の構成も変わるだろうけど、テーマに沿うなら必要だろうし。
262通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 16:05:58 ID:???
そもそも種死本編ではキラは狂っていないしな
嫁がヘタレで説明できなくて視聴者に電波化したように見えただけ
それを踏襲して、しかも69もキラの行動は説明できませんじゃ駄目だろ
確信犯なら”嫁のあてつけ”だし、本当に出来ないなら”嫁と同レベル”
263通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 18:58:17 ID:???
アンチテーゼか
本編でラクスもキラも世界が平和になりますように、と思って行動してる事は間違いないわけで
奴等を否定したいなら、劇中の登場人物にそれではいけない、と言わせて欲しい。
キラは狂ってた、とかラクスは腹黒だから、とかではいかんと思う。
設定変えるなら劇中の展開は忘れてしまえ
264通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 20:37:40 ID:???
保守
265通常の名無しさんの3倍:2005/11/06(日) 20:59:09 ID:???
アンチテーゼはいらないよ。
どうしても暗くなるし、
スレもギクシャクするし。
266通常の名無しさんの3倍:2005/11/07(月) 08:55:51 ID:???
>>72>オーブはその理念により軽装備で非戦闘地帯での復興支援を担当。

これ変じゃないか?どこがオーブの理念なんだ?
後でシンに「自国の復興がまだなのに他国の支援をするのは間違っている」って非難させてるけど、そのそもそもが妙だ。
自国を差し置いて他国を支援する政策を打ち出しているオーブ首脳陣の根拠が描かれていないから、全くわけが分からない。
てか、普通に考えてそんなことする国はありえないと思う。
初期設定からして既に世界観が瓦解してるふうに見える。
267通常の名無しさんの3倍:2005/11/07(月) 09:09:06 ID:???
>>72>・前大戦により各国の支配力は低下。各地で紛争が起こっていた。

これも違うんだよな〜。
大西洋連邦が武力による高圧的な支配を敷いたから、それへの反発で連合からの独立意識が生まれて紛争になっちゃってるんだけど。
「各国の」ってのが分からないんだよね。
なんだろ…意図的に変更したのかな?だったら、その根拠なり流れなりの説明が不足してると思う。
268通常の名無しさんの3倍:2005/11/07(月) 19:06:21 ID:???
ここはいつから議論スレになったんだ?
269通常の名無しさんの3倍:2005/11/07(月) 20:23:30 ID:???
↑の方のやつは感想だべ
270通常の名無しさんの3倍:2005/11/07(月) 20:48:50 ID:???
>>266は自分でオリジナルの設定をつくり、
その設定を非難してフォローも無しで終りだから
回収し忘れた伏線みたいな物でツッコミどころではあるが
>>267みたいのはただのイチャモンだな
271通常の名無しさんの3倍:2005/11/07(月) 22:42:36 ID:???
>>270そうだろうか。
各国の支配力の低下により紛争勃発ってのと、大西洋連邦からの弾圧への反発から紛争勃発ではまるで意味が違うんだよ。
だから、そこで各国という曖昧な言い方しかしてないから、どういうことなの?という疑問が沸いてきてさ。
それに、読み進めていくと更に分からない部分が続出するんだよ。

>・プラントは各地の紛争調停のため軍事面を担当。
これ、凄まじい国際問題だぜ?
だってさ、ユニウス条約でZAFT主力軍は地上から撤退すべくしてしたわけだ。
で、原作でカーペンタリアやジブラルタル、ムハマールなんかに戦力が再配備してたのは宣戦布告を受けたからっしょ。
つまり開戦しない限り地上にZAFTがいたらまずいわけね。
けど69さんのはそんなのお構いなしに紛争調停と言って軍事力=部隊を余所様の土地に派遣してるでしょ。
したら普通、連合からすれば「え?お前らどういうつもりで軍隊降ろしてきたの?停戦条約無視?やるきですか?」
つって宣戦布告ともとられかねなくて、紛争調停どころじゃなくなるんじゃないだろうか?って。

でも、これだけじゃなくってさ、疑問はまだまだたくさんあんだよ。
なんつーか、まぁ、あれだ。納得のいく流れが描写されていればいいんだけどね。それが無いからクエスチョンが出るのよ。
272通常の名無しさんの3倍:2005/11/07(月) 23:20:39 ID:???
>>271
完璧なもの求めすぎ
その程度は自分で「各国」を「大西洋連邦」に脳内変換しろ
軍事面に関してもそういう条件でユニウス条約を結んだってこと
初っ端の世界設定くらいはある程度受け入れろや

そういう俺は69に対して誰よりもツッコミをいれている天邪鬼
273通常の名無しさんの3倍:2005/11/08(火) 00:07:49 ID:???
>>272アーサー「ええ〜!?」
・・・失礼。
う〜ん。完璧もなにも、その辺は当たり前な部分だと思うから。
だって69さんって、DESTINY本編以外にもC.E.公式年表とASTRAY各種の原作とを睨めっこしながら構成した匂いがするからさ。
ってことは、原作の流れを知った上で構成を変えたんだろうなと思うと、どういうことなんだろう?と。

それと、脳内変換が出来るのは誤字脱字までかな〜。やっぱり、文章として一定の形になれば、それは既に力を帯びるから。(訂正が入った場合は別だけど)

あとユニウス条約に関しては世界観の根幹を成す重要な部分だから、原作から変更するなら具体的にしっかり描いてもらわないとやっぱ分からんのよ。
69さんの話にはユニウス条約との関連がたくさん出てくるから、読むうえで基準にもなるし。
274通常の名無しさんの3倍:2005/11/08(火) 03:06:40 ID:???
>>271
>>各国の支配力の低下により紛争勃発ってのと、
大西洋連邦からの弾圧への反発から紛争勃発ではまるで意味が違う

自分は、紛争してる勢力が
連合の支配下の民族・小国家・ゲリラや民兵だと思ってたので
各国(連合系)の支配力健在→反乱・紛争は鎮圧 
すなわち 紛争→連合国家の支配力の低下      と思った。

紛争の主体が
大西洋連邦に弾圧されてきた国家VS大西洋連邦
なら話は違うな
275通常の名無しさんの3倍:2005/11/08(火) 07:20:59 ID:???
>>274いや、図式だけじゃなくてさ。「なにゆえ」と言うのが重要なわけよ。
ならその民族なり小国家なりゲリラや民兵ってのが、なにゆえ反旗を翻しているのですか?と言う話。
描写されてる部分だと、南アフリカ統一機構と南アメリカ合衆国がそれにあたりはするけど・・・。裏でね。ネオが仕込んでるにしてもそれだけじゃあないだろうと。
そこから辿っていくと、この話におけるユニウス条約の曖昧さと言うか、なまぬるさに何もかもが突き当たるんだよね。
その辺の具体的な記述が無いからさ、とりあえず一般的にユニウス条約と言われているものに当てはめて考えてみるしか方法が無いんだけど、したらもう破綻ばっかりなのね。
276通常の名無しさんの3倍:2005/11/09(水) 01:01:25 ID:???
hoshu
277通常の名無しさんの3倍:2005/11/09(水) 09:26:25 ID:???
議論スレでやれオマイラ
278通常の名無しさんの3倍:2005/11/10(木) 22:10:08 ID:???
69の話題も限界みたいなので、俺も69みたいなプロットを書いてみた
279通常の名無しさんの3倍:2005/11/10(木) 22:11:19 ID:???
1話
・前大戦により3年。地球側の混乱も落ちつき、プラントも以前の軍事力を取り戻し再び緊張で包まれていた。
・オーブの1議員であるカガリはオーブの使節団の一員として議長に会う為プラントに訪れる
・議長と会談するも相手にされない。オーブも前大戦を踏まえ、かなり軍事力を強化していた為であった
・その後ザフトに復隊していたアスランと議長の計らいで3年ぶりに再会するも少々ぎこちない
・アスランは議長の直属ではあったがザラの名前を利用される存在でしかなく、さらに監視付きの生活に陰鬱としていた
・シンがステラとボーイミーツガール。さらにシンはステラの落した黄色いスカーフを拾う
・ステラ・スティング・アウルがガンダム3機を強奪して襲撃。
・カガリとの再会中での襲撃に混乱しつつも脱出のためカガリを乗せてアスランがザクで出撃。
・ガンダム3機との戦闘でアスランが危機に陥るもシンのインパルスが登場

2話
・アスランとシンのタッグでガンダム3機を押さえこむ。その間ザフトも体制を整える。
・ザフトの反撃部隊が来たところでアスランはカガリの安全を優先しさっさと後退する。
・押さえこまれていたガンダム3機が息を吹き返し反撃部隊を殲滅。インパルスも負傷する
・ガンダム3機の内からの攻撃に呼応してガーティ・ルーも襲撃。アーモリーワンは崩壊する
・ガンダム3機とガーティ・ルー合流して逃走。インパルスは換装して追いかける。
・アスランはミネルバに緊急着艦。ミネルバも追撃に入る。(議長はミネルバにいない)
280279:2005/11/10(木) 22:12:20 ID:???
3話
・インパルスもミネルバに合流。そこで、シンはアスランとカガリに出会いオーブや今の状況のアスランを毒づく
・あらためて追撃戦に入る。アスランは本来ミネルバ所属ではない為、出撃できない
・ガーティ・ルーの反撃、奇襲でミネルバは圧倒的不利な状況で戦闘開始。ミネルバ、MS組共々大苦戦。
・相手の攻撃で衝撃を受け、席から投げ出されてタリアが負傷する
・アーサーがパニックになっているのを見てタリアはアスランに後の指揮を取るよう託す
・ミネルバがガーティ・ルーに反撃、艦隊戦は形勢逆転。MS戦もシンの活躍で凌ぎきる
・ミネルバがガーティ・ルーを後一歩まで追い詰めるもシンの先走りで逃げられる

4話
・アーサーはシンの先走りにカンカンだったが、アスランはMS戦で活躍したシンを庇いねぎらう
・ガーティ・ルーを見失い一時プラントに戻る事になる。指揮はアーサーが取る
・ミネルバのクルー(特にアーサーとメイリン)がアスランを賛辞するが、シンは気にいらない。出て行く。
・そこでシンはまたアスランとカガリが一緒のところを出くわす。
・シンはアスランに庇ってもらい気まずい。さらにまたカガリが一緒なのが気に食わない
・シンはオーブや前大戦のことを毒づくがアスランがさらりとかわす。
・ユニウスセブンが地球に向かっている一報が入る
281279:2005/11/10(木) 22:13:27 ID:???
5話
・ユニウスセブンの地球落下にたいしてテロから犯行声明が出る
・アスランは未だ父の妄執に取りつかれる者達を見て怒りに震える
・ザフトはアーモリーワンの混乱で満足にユニウスセブンに対処できない。
・ミネルバを含め現場に近い小数の部隊でユニウスセブンに向かうことになる。
・ザフトからの命令でアスランが正式にミネルバの部隊に配属される。
・アスランはザクに搭乗。レイやルナから推されMS隊隊長になる。シンもしぶしぶ受け入れる。
・ミネルバMS隊が出撃。3年ぶりの大規模な戦闘が行われ様としていた。

6話
・ミネルバはイザーク・ディアッカの部隊とも合流。ユニウスセブンでの戦闘開始。
・互角の展開の中ガーティ・ルーの部隊も戦場に乗り込んでくる
・シンはガーティ・ルーの部隊に攻撃をかけようとするがアスランが止める。
・当初は混乱しつつもガーティ・ルーもミネルバと共闘。テロリストは壊滅状態になる。
・サトーなどテロリストの一部は脱出、戦闘が終るがもはやユニウスセブンは止めきれない。
・ガーティ・ルーとミネルバがともに陽電子砲でユニウスセブンを破壊しつつ地球降下
・ユニウスセブンはほぼ破壊される
282279:2005/11/10(木) 22:15:28 ID:???
7話
・プラントではミネルバの部隊。とりわけアスランが英雄として奉られる
・特にメイリンはアスランのことをもてはやす。
・シンとルナがアスランの話題で痴話喧嘩。レイが制する。
・アスランはフェイスに任命され、ミネルバの隊長となる(タリアはフェイスにならない)
・ユニウスセブンは破壊されたが大西洋・ユーラシア連合はこれを口実にプラントに攻撃開始
・地球軍の月部隊とザフト本国の部隊が戦闘になる。
・地球軍は核を使うも、ニュートロンスタンピーダーによって半壊状態。ザフトが勝利する
・事態を受けてアスランもカガリに今度こそしっかりした平和をつかむため戦うことを決意する

8話
・カーペンタリアに向かう途中、カガリを降ろす為ミネルバはオーブに寄る
・アスランはキラと3年ぶりに出会い、今何をすべきかをお互いに語り合う
・ネオとエクステンデット達がユーラシアに戻り調整を受ける。
・エクステンデット達についてネオはその不遇に憂慮する
・シンは平和なオーブが気に食わない。アスランにまた毒づく。
・ミネルバはカーペンタリア到着。セイバーがミネルバに配属。
283279:2005/11/10(木) 22:16:21 ID:???
9話
・オーブではこの状況の中、大西洋・ユーラシア連合と同盟する意見が優勢
・カガリは中立を主張するが孤立無援
・状況を知ったキラとAA組や一部コーディのパイロット達は正式に同盟条約が結ばれモルゲンレーテがオーブ軍の指揮下に入る前に亡命
・ラクスはこれまで3年間プラントにいて復興活動をしていたが、軍に襲われる。
・襲撃の情報を掴んでいた虎やダコスタの活躍で助かりラクスも状況把握の為行方をくらます。
・オーブは正式に連合と同盟条約が結ぶ
・ミネルバはユーラシアの革命運動の支援を行う長期作戦に参加するよう命令を受けた。
・出発前にシンとアスランが語り合う。徐々にシンはアスランに心を許していく

10話
・連合との戦い。対ザムザザーと対アッシュ戦
・シン種割れ
・ミネルバ勝利
284279:2005/11/10(木) 22:20:18 ID:???
11話
・連合との戦い。対ローエングリンと対ゲルスゲー戦
・コニールと出会う
・シン大活躍
・ミネルバ勝利
・シンはクルーの連中にもてはやされるがアスラン知らん顔。シンは面白くない。

12話
・連合との戦い。対ガーティ・ルー部隊
・シンが先走り苦戦するもなんとか痛みわけに持ちこむ
・アスランがシンを叱責。シンまた拗ねる
・シンとルナがまた痴話喧嘩。レイが制しても収まりがつかない。
・記憶を亡くすエクステンデット達が成長を続けるミネルバの部隊に押されつつありネオが苦悩する

13話
・シンの追憶編
・シンの生い立ちと3年前のオーブ戦
・ザフト入隊レイ・ルナ・メイリンとの出会いなど3年間の経緯
・いかに戦争を憎んでいるのかを延々とやる
285279:2005/11/10(木) 22:23:22 ID:???
とりあえずこんな感じ
サンプルになるように大きな流れは変えないようにして
「こうすればよかった」とかの要望をいろいろ当てはめていった
改善点や修正点、今後の展開なんかあったら頼む
286通常の名無しさんの3倍:2005/11/10(木) 23:05:30 ID:???
なんかすごい無難だな……
ツッコミにくいよ
287通常の名無しさんの3倍:2005/11/11(金) 00:22:29 ID:???
>>279

一つ一つの改変はありきたりなのに
一つにまとめるとこんなに面白いのを再確認

何度も言われているが設定は良いのに
アニメはどうしてあんなおかしくなったんだろう
288通常の名無しさんの3倍:2005/11/11(金) 00:57:56 ID:???
嫁の頭が(ry
289通常の名無しさんの3倍:2005/11/11(金) 01:05:10 ID:???
とりあえず叩くのは全部出てからにして(おい!)
どういう結末になるのか大まかに教えて欲しい
歳後がラクシズマンセーエンドだったら読む気もしないから
290通常の名無しさんの3倍:2005/11/11(金) 01:18:10 ID:???
黒富野みたいなのきぼん
291通常の名無しさんの3倍:2005/11/11(金) 16:28:09 ID:???
何故アッシュが連合MSになっているのか?
292通常の名無しさんの3倍:2005/11/11(金) 16:39:20 ID:???
>>291
CEのお家芸、寝返りですw
293通常の名無しさんの3倍:2005/11/11(金) 21:25:14 ID:???
>>279
なんで3年後である必要があるの?2年後じゃまずいの?

オーブの代表首長は誰がやってるの?カガリを代表から降ろす必要があるの?

何の用事でオーブの使節団がプラントに訪れたの?変更した以上は全てに影響するので、きちんと説明してください。

カガリを相手になどしてない議長が、なぜアスランと会わせるような“余計なお世話”を焼くの?

穏健派である議長が、ザラつまりパトリックの遺児としてのネームバリューを利用するのは逆効果なのでは?

>シンがステラとボーイミーツガール。
…なんですかそれは。真面目に文章を綴って下さい。



1話だけでも不可解だらけです。必要も無いのに無理にあれこれ変えると、反ってまとまらなくなるのではないでしょうか。
アッシュの事しかり。
294279:2005/11/11(金) 23:03:03 ID:???
なんかいろいろな意見が来ていますね
結末についてはまだ考慮している部分もあるので
教えられませんが、黒富野みたいのではありません。
そんな気合の入ったものを作るつもりもないので気楽に読んでくれ

ツッコミについて一応答えると

>何故アッシュが連合MSになっているのか?
ラクスは話上キラと一緒ではないし、そもそも暗殺にMSを使うのは無理があると思ったので、あの変の話は消去してアッシュは海上戦のあるシーンで再利用しました。ザムザザーと一緒ならデザイン的にもあうかなと思います。

>なんで3年後である必要があるの?2年後じゃまずいの?
正直どっちでもいい。3年後である弊害なんてないでしょ?

>オーブの代表首長は誰がやってるの?カガリを代表から降ろす必要があるの?
ウナトが代表首長。
カガリの代表ぶりはフォロー不可だし、そもそもカガリ代表の方が納得いかなので1議員に落した。その方がカガリの無力感が出しやすい。

>何の用事でオーブの使節団がプラントに訪れたの?変更した以上は全てに影響するので、きちんと説明してください。
内容はザフトのあからさまな軍事力拡大について牽制するため

>カガリを相手になどしてない議長が、なぜアスランと会わせるような“余計なお世話”を焼くの?
カガリの知り合いであるアスランに相手させて交渉自体を早めに打ち切る為

>穏健派である議長が、ザラつまりパトリックの遺児としてのネームバリューを利用するのは逆効果なのでは?
パトリックの遺児でラクス派に移りパトリックに反逆したアスランが議長支持の立場にいればそれなりの効果はあると思う

>…なんですかそれは。真面目に文章を綴って下さい。
真面目にって言われても……
295279:2005/11/11(金) 23:03:36 ID:???
14話
・ミネルバの活躍でユーラシアを快進撃するザフト
・議長とミーアが戦地に赴く
・議長はアスランにラクスが行方不明な事を伝える。また代役のミーアを紹介する。
(ミーアはラクスの替わりに復興活動するだけで戦争支持はしない。)
・アスラン困惑する。議長はラクスから連絡があったら伝えて欲しいと話す。
・アスランとミーアを見てメイリンが対抗意識を燃やす
・ハイネが配属される
・ミーアの歌
・ステラとシンがすれ違う

15話
・ステラとシンが会う。
・シン嬉しい反面、アーモリーワンにいた子がなぜここにいるのか疑問に思う。
・疑惑を持ちつついろいろ話しているうちに同じような孤独を感じ魅かれていく
・一晩たって別れる時、ずっと持ち続けていたスカーフを返そうとしたらシンと会った思い出を残したいとそのまま持ちつづけるように頼まれる。シンは替わりに自分の赤いハンカチを渡す
296279:2005/11/11(金) 23:04:34 ID:???
16話
・ザフトや大西洋連合が来て混乱しているユーラシアで事件が起きる。
・プラントが支援している解放運動とは別の革命運動を行っていた者たちが各国首都で一斉にクーデターを起こし現指導者政府軍を逮捕又は追い出しに成功。新ユーラシア同盟を名乗る
・新ユーラシア同盟はプラント、大西洋連合にユーラシア内での戦闘停止と同盟条約を申し入れるが双方これを拒否
・アスランは停戦派としてフェイスの権限で作戦本部に意見を述べるが、新ユーラシア同盟は所詮武闘派のクーデターによる物でとても連合国として認められないと相手にされない。
・プラントは支援している解放運動を指導者にして事実上の属国とするため、この作戦にかなりの費用を掛けていて、もはや引き帰す事ができない。
・コニールなども現状に複雑な心境。
・思い悩むアスランにシンは「軍人なんだから戦う事だけ考えていれば良い」と話し衝突する。

17話
・情勢やシンとの衝突で落ちこむアスランにハイネが声をかけ、立ち直ろうとする。
・アスランはシンと腹を割って話し合う事にする
・アスランは今までの戦いの中でシンの力と可能性に最大限の期待をしていること、それゆえ力の意味を気づいて欲しい事を伝える
・シンは活躍するもたびたび先走って失敗をする自分がアスランにこれほど認められている事に感動する
297279:2005/11/11(金) 23:05:59 ID:???
18話
・シンはアスランに認められていた事に喜びを感じつつ、面と向かってその気持ちを伝えられない自分にやきもきしていた。
・モヤモヤしているところでシンはルナとまた喧嘩する。
・オーブ艦隊が連合に合流。ユウナとカガリも同行していた。
・新ユーラシア同盟も大量の傭兵を雇い戦いに備えていた。
(ガイ・カナード・エド・ジェーン・ソキウスズなど)
・亡命したAAの部隊も状況把握の為、近くまで来ている。
・ザフトvs新ユーラシア同盟vs連合(逃亡した旧ユーラシアの指導者含)・オーブ・の三つ巴の戦いが始まる

19話
・アスランは新ユーラシア同盟やオーブとの戦いに迷いがあり、いつもの様に指揮が取れない
・連合はオーブ艦隊とガーティ・ルー部隊を前面に出して戦闘
・三つ巴の戦い。対ガーティ・ルー部隊、対ソキウス戦
・レイとルナがソキウス2人と戦闘
・アスランvsスティング
・シンvsアウル
・ハイネvsステラ
・エド・ジェーンは連合の雑魚に活躍
・全体の戦局は新ユーラシア同盟にたいしてザフトと連合がどちらが先に陥とすかを競っている状況
・個別の戦闘は降着状態になり二対一になっている新ユーラシア同盟が不利、物量に勝る連合が有利
298279:2005/11/11(金) 23:07:11 ID:???
20話
・個別の戦闘は19話からの続き
・連合が新ユーラシア同盟の一角を崩し、連合軍の本体が進撃
・連合に先を越される形になったため、タリアはついにローエングリン使用を決意
・ローエングリン発射の動きを察知したキラは溜まりかねて出撃、ローエングリンを撃つ
・フリーダム(NJC不搭載)の出現に全ての陣営は少なからず驚きを隠せない。特にアスランは動揺する。
・ザフトはフリーダムに攻撃を開始するが、逆にそのことでザフトの陣形が崩れる
・これを好機と見てネオは総攻撃を開始、自らもウィンダムで出撃、ザフトに多大な被害を与える
・その直後に連合軍背後に展開していた新ユーラシア同盟の伏兵部隊(ガイ・カナード)が強襲
(伏兵部隊はフリーダムの出現を把握出来ていない)
・総攻撃で前線に多くの兵をだしていた連合軍は大混乱。最後方にいた旧ユーラシアの指導者達は一網打尽となる
・混乱の中、ザフト・連合共に一時撤退となる

21話
・ザフトはフリーダムの出現で多大な被害が出た。アスランは苦悩する。
・またオーブ側もフリーダムの出現は予想外の物であり、連合に問いただされ困惑していた。
・アスランとカガリはそれぞれキラとコンタクトをとり、真意を確認しようとする。
・あらかじめ決めていた方法を使い、アスランとカガリとキラは3人で再会する
・ユウナはカガリに、ルナはアスランにそれぞれ尾行して3人の再会に遭遇する
・アスランとカガリとキラはお互いに平和の願いを主張するもまとまらない
・3人とも自分の主張が正しいと自分自身が思っていない為だ
・「どうしてこんなことに……」それが3人に共通する気持ちであった
・一方、連合は今回の戦いで軌道修正をすることにした。
・旧ユーラシアの指導者達を失った事で早期解決は無理、長期でみれば何もしなくとも新ユーラシア同盟の瓦解は目に見えている
・ザフトはアラスカ以来の大敗北を喫し今が叩く好機
・連合の被害としてもそのほとんどがオーブや指導者達に従った旧ユーラシアの部隊である為、問題無し
・などの理由から連合は新ユーラシア同盟と条約を結び、ザフトとの戦いを優先する事になった。
299279:2005/11/11(金) 23:08:01 ID:???
22話
・新ユーラシア同盟におかしな動向があるとしてミネルバは調査を行う。
・そこでは新ユーラシア同盟が旧ユーラシアの指導者達の行っていた愚考をあばくため強化人間研究所の調査をしていた
・新ユーラシア同盟は戦闘回避を申し入れアスランは受け入れる、この件でアスランとタリアが衝突
・新ユーラシア同盟は研究所のデータをコピーして撤収していく
・ミネルバがあらためて強化人間研究所の調査をする
・ステラが単独で研究所に襲撃、シンとレイで捕獲する。シンはステラを見て驚愕する
・ステラは赤いハンカチをずっと持っていた。
・シンはステラにつきっきりで看病する。その姿にルナは心を痛める。
・アスラン調査中にデータ内に議長とタリアの名前を発見して驚愕する
・タリアに問いただすと議長とタリアは昔、メンデルの関係者で人体実験の中、メンデルとこの研究所と非公式に繋がりが会ったことをほのめかす。
・アスランはこの件は誰にも告げない事を決める。
・一方、ラクスは情報を集める中、自分達を襲撃した連中と議長との関連性を感じ始めていた。
・ラクスは議長周辺の調査も始める。
・新ユーラシア同盟と連合が正式に条約を結び、連合は地上のザフトに侵攻を開始する。
(オーブは参加・新ユーラシア同盟は不参加)

23話
・ザフトのユーラシア撤退が決定。皮肉にもミネルバの快進撃によって侵攻距離が長く補給線も伸びきっていて撤退も厳しい状況
・ミネルバが殿をつとめ撤退していく。連合の前線には、またオーブとガーティ・ルー
・カガリは殿にいるミネルバをみて、投降を呼びかけるがアスランが拒否
・連合の猛攻でミネルバは大苦戦。見かねたキラがまたフリーダムで勝手に出撃
・ミネルバ側について連合・オーブに不殺攻撃をかける
・ミネルバ側はその行動を確認しつつも、ハイネやシンはフリーダムを許せず攻撃する。
・ハイネはキラに戦闘不能にされたところでスティングに攻撃されて死亡
・レイやルナもオーブの攻撃に機体をやられる(本人達は生存)
・アスランがアウルを倒す(機体はボロボロも本人は生き延びる)、スティングも戦闘不能で撤退
・アスランは怒り狂うシンをミネルバ護衛に向かわせ、キラと共闘
・雑魚はキラとアスランに次々とやられネオは焦る
・ネオはガーティ・ルーをミネルバに突っ込ませるがシンの活躍で不発
・連合とオーブは完全に足止めをくらい、ザフト追撃に失敗
・連合とオーブの撤退する中、フリーダムを許せないシンはキラに攻撃をかける
・アスランがキラを庇って負傷。
・なおも攻撃しようとするシンを制しつつアスランがキラに
「お前に気持ちも分かるが、お前は間違っている!」と叫びそのまま意識を失い墜落
・キラはあわててアスランを救おうとするがシンが一足先にアスランを救出
「俺はあんたを許さない!」といいミネルバへ帰還。キラは無力感に呆然と立ちすくむ
300279:2005/11/11(金) 23:09:38 ID:???
24話
・アスランは意識不明の重体。シンはアスランを傷つけたことに罪悪感を感じる
・シンは罪悪感からアスランがキラを庇ったことを責めて、アスランを庇うルナやメイリンと喧嘩する
・マリューは度重なるキラの独断に激怒。独房行きを命じる。
・キラも自分たちの行くべき道が分からず思い悩んでいた。
・ザフトと連合が撤退した為AAは独自で付近の救出活動に入るなか、その中にネオとアウルが含まれていた
・ネオを見つけ混乱するマリュー。ネオはAAの事をまるで分かっていない。
・アウルが強化の影響で苦しみ出すがネオにはどうする事もできない。しかし、AAには3年前に撃墜したドミニオンから回収したデータを元にモルゲンレーテで研究されたデータが存在していた。
・アウルを治療して調査したところ3年前の強化人間よりも薬の依存性が弱く、数年の治療で普通の体に戻る事が判明。ネオはAAに感謝する
・一方、ミネルバでもステラが禁断症状を起こす。シンにはどうする事もできない。

25話
・ネオの追憶編
・3年間の経緯とガーティ・ルーの部隊やステラ、スティング、アウルとの出会い
・ステラ、スティング、アウルをいかに大事していたかを延々とやる

26話
・ステラを実験体としてしか扱わないタリアや医者にシンはステラを連合に戻す事にする
・シンはレイの助けを借り、ステラを連れ出す。
・シンは連合にステラから名前を聞いたネオ・スティング・アウルの誰か1名を来る様に呼びかける
・スティングがシンのもとに現れステラを受け取る(スティングはこの時点でステラの事を覚えている)シンはステラをもう戦場に連れ出さない様にと約束させる
・しかしネオをはじめとするガーティ・ルーの部隊はすでになくスティングとステラは記憶を消され生体ユニットとしてデストロイに乗る事になった
・シンはミネルバに戻り拘束される。アスランは意識を取り戻していた。
・アスランはシンとレイの処分を独断で決めて、本国には報告しない事にした。
・独房入りのシンとレイにアスランは満足に動けないがルナを連れられて現れる。
・自分とキラの関係を話した上でシンに詫びる
「今回はみんなに迷惑かけた。すまない。キラの事も許してやれとは言わないが理解してやってくれ。
あいつもどうすれば良いのか分からず平和や自分の意味を求め足掻いている一人だ」
・シンとレイとルナはどう答えれば良いか分からず黙っているだけだった。
301通常の名無しさんの3倍:2005/11/12(土) 13:55:10 ID:???
いつから凸厨のオナニースレになったの?
302通常の名無しさんの3倍:2005/11/12(土) 14:13:37 ID:???
たしかに…
そりゃいえてるな…
303通常の名無しさんの3倍:2005/11/12(土) 18:32:31 ID:???
もうプロットやめにしたら。たいして面白くないし。
>>300も、これ以上駄文読まされても退屈なだけだから、もう要らないよ。

投稿があるのならブラックダガーダウン>>37-49みたいなSSを望む。
304通常の名無しさんの3倍:2005/11/12(土) 18:39:23 ID:???
つうか50話区切りにこだわる必要はないじゃん。
本編準拠のところは省略して短くまとめてよ。
305通常の名無しさんの3倍:2005/11/12(土) 19:30:05 ID:???
プロットでやるんならさ、最初に400字くらいで企画意図を表明するのをルールにしないか?
そのDESTINY改編プロットを通して何を表現したいのかっていう部分をさ。
短文で主旨説明も出来ないような奴が長文綴ったって、まともなアニメ・シリーズ構成が(真似事だとしても)できるとは思えない。
306通常の名無しさんの3倍:2005/11/12(土) 21:00:50 ID:???
よし、非常に短くしてみた。
あんまり長くなければ、まあ多少の駄文でも……ね? 容量そんなに喰わないし。

・シンの家族殺しはキラ(必須事項)
・シンの過去、アカデミー編はVSファントムペイン追撃戦終了後、ユニウス落下開始直前の回想(一話ないし半話)
・遺伝子適性検査による正確な職業斡旋「デスティニープラン」によりデュランダル議長は支持を得ている
・もっとデュランダルの二面性を強調。「アリは完璧な連帯社会を築いている。個人が世界の歯車として機能する
完璧な世界……昆虫にできて人間にできぬはずは無い」などと露骨に思想の歪みを。
・キラは大戦での反逆罪、大量殺戮etcetcの罪で獄中。本人もそれを甘んじて受ける。
ラクスはその力を欲するデュランダルの巧妙な手回しにより逮捕を免れる。
・フレイを生かしておき、オーブまたは連合に拉致されてキラに対する人質として機能(どうすればもっと〜スレより)
キラはフレイの身の安全を条件にオーブ(連合)軍に加入、フリーダム復活
・本物のラクスはデュランダルの真摯な平和活動に感銘を受けプラントで彼の手伝いをするが、
徐々にその「過剰なまでの平和への執着」に恐れを抱く。率直な性格が災いし、軟禁(監禁?)される。
・アークエンジェルは全大戦後、連合に返還されるorジャンク屋に流れる
・シンVSキラ初戦はダーダネルス海峡戦、フリーダムを見た瞬間命令を無視し突撃。しかし瞬殺。
これまた議長に拾われていたアスランは再び敵同士となったキラに前大戦の光景を見る。
・デストロイを「戦略装脚機動兵装要塞」の名に相応しいバケモノとし、未完成の状態で
街を三つほど吹き飛ばす事で「完成したらどうなるんだ?(((;゚д゚))」感を煽る。後にラスボス。

ミーアとかカガリの扱いについては決めていないw
307通常の名無しさんの3倍:2005/11/12(土) 22:03:41 ID:???
>>306>ミーアとかカガリの扱いについては決めていないw

全部完成させてからにしろよ。未完成のもの晒す事ほど作品としてみっともないものはない。
別にこのスレは逃げやしないんだからさ。まぁ、焦って投下することもないっしょ。じっくりいけ〜。
308通常の名無しさんの3倍:2005/11/12(土) 23:09:29 ID:???
で、279は本当にやめちゃったのか?
一応26話まで読んだから結末まで知りたいんだけど・・・
309通常の名無しさんの3倍:2005/11/12(土) 23:30:49 ID:???
いや、だからあんま急かすなって。しっかり出来上がるまでじっくり待てや。
310通常の名無しさんの3倍:2005/11/13(日) 00:43:26 ID:???
279が続けようが止めようが279の勝手だけど
>>303-305は書き方まで文句いうならとりあえず自分で作れよ
中身の話無しで「つまんねーからやめろ」じゃこういうスレは続かないよ
311通常の名無しさんの3倍:2005/11/13(日) 10:38:11 ID:???
>>310あのねぇ。物に意見するのと、自分で書くってのは別の話でしょ。こじつけるなよな〜。
それから、文句だけで中身が無いってのは、具体的なアドバイスをしろって要求なんだと思うんだけど、そもそもの基盤がなってない物に対しては、具体的なアドバイスなんてやりようが無いんだよね。
まずね。69氏と279氏には、ライター入門等のテキストの一冊でも完読して出直してこいと言いたいわけだ。
基本的にSSではなく、テレビアニメ全50話の構成という形式を取っていわけだよね。
なら、やはりそれなりの“作法”は知っていなければ、アレンジなんて言う更に手の込んだ難しいことなんて到底仕上げられるものじゃないんだよ。
特に69氏の「テーマなんて知らねーよ」って姿勢は非常に問題がある。だって、映像媒体としてはテーマはその根幹を成す命とも言えるんだから。
まぁ、さ。それは何も本格的にやれって事ではなくて、元々アニメーションのシリーズ構成をやるにあっては、その程度の事は決して避けて通ることのできない“常識”なんだよね。
ただ、今のままでは両氏とも何百回書いたって、DESTINYをアレンジする、ということは成功しないと思う。
とにかくだ。“シリーズ構成”というものをあまりナメるなよ、と言うこと。
312通常の名無しさんの3倍:2005/11/13(日) 13:13:38 ID:???
>>307
現在考え中デース
とりあえずミーアはラクス軟禁後の代替品として、カガリは現在の日本における天皇みたいに
「君臨すれども統治せず」=シンボルとしては使われるが実験を握ったのはウナト
で良いかと。こいつらは他に用途が浮かばない……。
残りの部分についても何か意見があれば書いてくだちい。
ちなみにデストロイは、種最大の特徴である「RPG的展開」を活かすために「進化するラスボス」
の能力を取り入れている。
初戦(ベルリンでの未完成状態)はビグザム形態のみ、変形はまだ出来ない。拠点制圧用兵器…
つーかただの移動砲台に近い。武装はアウフプラール・ドライツェーンとネフェルテム503、対空ミサイルのみ。
護衛のMSが必要なのでまだ完全な「戦略装脚〜」には程遠い。それでもかなり強力。
被害が大きすぎ、ザフトは撤退を余儀なくされる。立場としては味方のキラも流石に戦慄。
キラ撃墜などイベントを挟み、月面にて第二ラウンド。完成度100%で、究極の火力と
防御力、懐に入り込んだMS迎撃用のシュトゥルムファウストなど死角なし。
基地攻撃隊第一陣瞬殺。ミネルバ出撃…こんな流れ(?)
313通常の名無しさんの3倍:2005/11/13(日) 19:06:10 ID:???
>>312>カガリは現在の日本における天皇みたいに「君臨すれども統治せず」=シンボルとしては使われるが実験を握ったのはウナト

じゃやっぱり、シンボルってんなら1議員じゃなくて元設定のまんま代表首長でいいんじゃん。
だから無理に変えるなって言ったやん。
314通常の名無しさんの3倍:2005/11/13(日) 20:45:54 ID:???
279の糞オナニーなんて見たくねぇよ
315279:2005/11/13(日) 22:55:49 ID:???
>>313-314
なにか勘違いしていなませんか?
私は300以降はこれまでカキコんでいないですよ。
もちろん>>312さんとは別人です。

私はもともとネタ切れっぽいから69を参考に
適当に書いていただけだし評判悪いから
もう書かないことにしました。
279を名乗るのもこれが最後、あとは他の職人さんに任せます。
頑張ってください。

途中で終わりにしちゃうけど一つ言い訳させてもらうと、
第2クールでシンとアスランの絆を描くのは
後半どういう形になるとしても必要と思ったんだよね。

イメージとしては見る人にシン視点で見てもらい
映像的に戦闘シーンではシンが活躍して
その中でシンがアスランを尊敬していく過程を書きたかったけど
まあ、あの書き方じゃアスラン厨となるのはしょうがないな。
やっぱりその辺は素人なもんで考慮期間一日ではあれが限界でした。
316通常の名無しさんの3倍:2005/11/14(月) 00:57:35 ID:???
いつからのこの職人、ネタ師に難癖つけるスレになったんだ?



まあ、とりあえず難癖つけれるぐらい造詣の深い>>311氏の作ったネタキボンヌw
317通常の名無しさんの3倍:2005/11/14(月) 00:59:23 ID:???
279は池沼
318通常の名無しさんの3倍:2005/11/14(月) 01:01:55 ID:???
―――――――――― 終 了 ――――――――――





――― 以後何事も無かったかのようにSSスレ再開 ―――
319通常の名無しさんの3倍:2005/11/14(月) 11:08:04 ID:???
320通常の名無しさんの3倍:2005/11/14(月) 11:09:28 ID:???
>>315
続き気になってたのに、残念
321通常の名無しさんの3倍:2005/11/14(月) 16:40:46 ID:???
>>320いや、もういいから。いい加減SSスレに戻そうぜ。なんかSSとはやっぱ違うよ。そんなにプロット形式でやりとりしたいなら別スレ立ててやれば。
322通常の名無しさんの3倍:2005/11/14(月) 20:34:54 ID:???
女主人公キラとか、もしも〜とか、該当スレが無かったのでここに投下します。
性別が逆だったらスレは、確実に違うきがす。
このスレの住人さん厳しそうだからガクブル状態ですが……

SS投下しますから感想・意見ください( ´・ω・`)
323そのいち:2005/11/14(月) 20:36:58 ID:???
「だから明日が欲しいんだ」
 僕は言った。僕は想った。僕は願った。

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-01「再び訪れた偽りの平和」

―再び混迷する世界を、君はどうする?―
―でもっ、彼の…明日はッ…?―
―わからぬさ!誰にもッ!!―
―知らなかったから…私、何もわかってなかったから―
―私の歌…いのち…どうか、忘れないで…―
―子供がいるの…男の子よ―
―種は飛んだ…これで良い―
―撃てぇぇ!マリュー・ラミアスーッ!!―
―なら、どことなら戦いたい?―
―母さん…僕の…ピアノ…―
―キラはコーディネイターでも敵じゃねえよ!―

 メサイアを脱出したストライクフリーダム。
 メサイアが陥落し、皆がこの戦いの終りを確信した。
 だが、ただ一人――キラだけは、違った。 行き場のない憤りをシートにぶつける。
 何度も何度も、シートを殴った。
 結局、心の中を満たすのは、無力感だけ。
 なすべきこと。なさねばならぬこと。それを信じて、戦い抜いてきたはずだった。
324そのに:2005/11/14(月) 20:39:34 ID:???
 しかし今の自分は、何も成し遂げられてはいない。
「くそっ…くそっ…くそォッ!!」
 怒りと共に、押し寄せてくるやるせなさに涙が溢れる。
 自分を責めることしかできない。
―…かないで―
「……え?」
―泣かないで。あなたは、泣かないで―
「フレイ……」
 目の前が光に包まれ、辺りに粒子が散らばっていく。
 透き通るような、心の安らぎ。
―キラ、ごめんね―
「なんで、なんでフレイが謝るんだ」
―私は、あなたを護ることができた。でも…あなたを本当に護ることはできなかった―
 寂しそうな微笑みを浮かべ、フレイはキラに語りかける。
―だからキラに、あなたにも、昨日をあげる―
「昨日…?」
―そう。あなたに覚悟はある?全てをやり直すその覚悟が。戻れば、今日までのあなたは、消える―
 フレイの声が響く。
 言葉で理解できなくとも、心では理解していた。
―それでも、いい?―
 キラは頷いた。
 笑顔を見せると、フレイの身体がキラを包み込んでいく。
―私がまた、あなたを悲しませるかもしれない。それでも…許してね―
「うん…いってきます」
―いってらっしゃい―

「トリィ」
325そのさん:2005/11/14(月) 20:43:27 ID:???
 聞き慣れた機械音声で、目を覚ました。
 肩に、トリィがとまっている。
 ゆっくりと覚醒していく脳が、今まで記憶を呼び戻した。
「そう…か」
 自分が何をしたかを思いだしていく。
「キラぁ、こんなとこにいたのかよ。カトー教授が探してたぜ」
「え…」
 思わずハッとして、声のした方に振り向く。
「どうかしたか、キラ?」
「トール…」
「なんだよ、長い間会ってないみたいな顔しやがって」
 懐かしい友の顔に、涙が溢れそうになった。
 だが、それを堪え、何事もなかったかのように振る舞う。
「おっ!新しいニュースか?」
「え?あぁ、カオシュンだって」
「カオシュンなんて近いじゃない。大丈夫かな…ほんと」
 ミリアリアが不安そうな顔を浮かべる。
「まぁ、そら心配ないでしょう。近いったってウチは中立だぜ」
「そう…ならいいけど」
 不安げにするミリアリアを、トールはなだめた。
 キラの顔色が曇っていく。
 これから起こる出来事を予め知っているキラにとっては、辛いものがあった。
「じゃあ、行こっか」
「そだな」
「それはそうとキラ、あんた女の子なんだから、少しは女の子らしい話し方しなさいよ」
326そのよん:2005/11/14(月) 20:45:21 ID:???
「え?」
 ミリアリアの言葉の意味が理解できず、聞き返してみる。
「ま、男ばっかりのゼミにキラ一人だから仕方ないかもだけど?」
「俺達が悪いのかよー?」
 少し座り気味の瞳でミリアリアに見つめられ、トールは苦笑した。
(女の子…?)
 キラは目線をゆっくりと下に移していく。
 二つの巨峰に遮られ、足元が見えない。
 その巨峰を指でつついて、そのまま手で触ってみる。
 柔らかな感触が、手にも、肉体にも感じられた。
(なんで?なんでなんでなんでぇぇぇ?フレイ…僕に何をしたんだぁ!?)
 訳がわからず混乱するキラ。
「キラ?」
「うわぁぁ!」
「何やってんだお前。ほら、行くぞ」
「あぁ…うん」
 トールに呼び掛けられ我に返ったキラは、歩きだしたトールとミリアリアの後を追った。

 しばらく歩いて、エレカ乗り場に到着する。
「うふふっ。あれ?ミリアリア!」
「は〜い」
 先にその場にいて仲良く談笑していた少女の中の一人に、声をかけられる。
 キラにとっても、それはよく知った顔。
 だが、今はまだ、ただの知り合い。
「……」
 キラは押し黙って、フレイを見る。
「な〜に?」
327そのご:2005/11/14(月) 20:47:11 ID:???
「やめてよってばもー」
 ミリアリアやフレイ達が楽しげにしている。
 また、ズキズキと胸が痛んだ。
「あんた達、いい加減にっ!」
 フレイが声を上げたその時だった。
「ん!んん。乗らないのなら、先によろしい?」
「あっ、すいません。どうぞ」
 サングラスをかけた女性に注意され、トールが退く。
 顔を見て、キラは驚いた。
 “最初”は何も知らないのだからわかるはずもないが、今のキラには注意した女性や後に続く二人も誰なのかわかる。
 後々、危険な船旅を共にする人々。
「っもう!知らないから!行くわよ!」
 ナタル達がエレカに乗って去ると、フレイ達も行ってしまった。
「手紙だって、サイが」
「…うん」
 フレイやミリアリア達が何を話していたのか、全く聞いていなかった。
 ただこれから起こっていく物事が、苦しい。

 キラ達はゼミに着いた。
 キラの顔を見るなり、サイが立ち上がる。
「あ、キラ、やっと来たか」
「ごめん」
 宇宙戦、アルテミス、アフリカ、オーブ、プラント、アラスカ、メンデル、ヤキン・ドゥーエ……。
328そのろく:2005/11/14(月) 20:49:33 ID:???
 再び始まった戦争、ユニウスセブンの落下、襲われたラクス、ロゴス、デスティニープラン……。
 全て覚えている。そして、“このキラ・ヤマト”として生きてきた記憶もある。
 だから懐かしさと慣れた感覚が、混同していた。
「誰?」
「あ、教授のお客さん。ここで待ってろって言われたんだって」
「ふーん」
 トールとカズイの会話を聞いて、キラは顔をその人物の方へ向けた。
 無論、それが誰なのかもわかった上でだ。
 少しの間、カガリを見て、サイに目線を戻した。
「えっと…教授からはなにかな?」
「これ預かってる。追加とかいって」
「わかった」
「今日は素直だな。いつもなら文句たれてやるくせに」
 サイの言葉に、キラは複雑な笑みを見せる。
 こんなものを貰っても意味はない。
 ヘリオポリスはザフトに襲われる。
 なら、素直に受け取っておいても差異はない。
 キラは束の間の会話を楽しむことにした。

 短い揺れが、ヘリオポリスを襲う。
「…!」
 キラは顔を見上げた。
「隕石か?」
「あっ」
 サイが声を上げ、カガリは揺れによろめいた。
329そのなな:2005/11/14(月) 20:51:34 ID:???
 次第は揺れは激しくなり、音も大きさを増していく。
「何?なんなの?」
 通路に出て、ミリアリアは外にいる作業員に声をかけた。
「知らんよ」
「ザフトに攻撃されてる!コロニーにモビルスーツが入ってきてるんだよ!!」
 慌ただしく作業員が言った。
「君達も早く!」
「行こう。早く!行くぞ!」
 サイの言葉に皆が続く。
 だが、カガリだけは皆とは別の方向に向かった。
「カガ……君!」
 キラがカガリを呼ぶ。
 だが、カガリは聞こうとせずに扉を開いた。
 仕方なくキラもカガリを追う。
「キラ!」
「大丈夫だから、先に行って!」
 トールにそう言うと、キラはカガリの後に続いた。
「はぁ…はぁ…」
 息を切らすカガリ。
 追い付いたキラは、心配そうな顔をしてカガリを見た。
「こっちは危ないよ!」
「なんでついてくる!?お前こそ逃げろ!」
「でも君だって逃げなきゃ…」
 何を言っても耳を貸さず、カガリは突き進む。
 カガリがこんな性格なのは今に始まってわけではない。
「いいから行け!私にはやらねばならぬことがある」
「でも君も!工場区にはシェルターがあるから…」
330そのはち:2005/11/14(月) 20:53:34 ID:???
 カガリを止めようと近付く最中、そのカガリが力無く膝をついた。
「あぁ!?」
 キラも、カガリの見ている先に、顔を向ける。
「……ガンダム…」
 かつて共に駆け、それてこれから共に駆けるモビルスーツ。
「…やっぱり、地球軍の新型機動兵器……お父様の裏切り者ッ!!」
 カガリの叫びに気付き、女性士官が顔を向けた。
「チッ!」
 銃口も向く。
「ッ!危ない!」
 カガリを手を引いて、キラはその場を走り抜けた。
「!?…子供?」

 しばらく走って、シェルターに辿り着く。
 キラはマイクからシェルター内部に声をかけた。
「すいません、避難したいんです!開けてください!」
「一人か?」
「はい!お願いします」
 シェルターのシャッターが開く。
 カガリはきょとんとしていた。
 人数を言ったにしろ言わなかったにしろ、どちらにしてもシェルターにはカガリしか入れない。
「入って」
「え?お前はどうするんだ!?」
「大丈夫…また会えるよ」
 キラは微笑んだ。
 シャッターが閉まる。
 キラは再び、モビルスーツ…ストライクの元へ走った。

 このままいけば、マリューにまた出会える。
331そのきゅう:2005/11/14(月) 20:55:46 ID:???
 デッキを見下ろし、辺りを見回す。
「危ない!後ろ!!」
 キラの声に気付き、マリューは振り返って発砲した。
 ザフト兵が倒れる。
「さっきの子?」
 マリューは一瞬、目を疑った。
「来い!」
 迷っている暇はない。
 キラもマリューに従った。
 もう別のシェルターは吹き飛んでいるのだから。
 ストライクに飛び移ると、もう一度周りを見る。
「…これの中に!」
「えっ…!」
「早く!!」
 マリューをストライクのコックピットへ急かし、キラは銃声が飛び交う中、待った。
「うおぉぉぉ!!」
 赤いパイロットスーツを着たザフト兵がコンバットナイフを構えてキラに迫ってくる。
「アスランッ!」
 キラは声を上げた。
 ザフト兵が持っているコンバットナイフが宙を漂う。
「!?…キラ!?」

          次回予告
 全てをやり直すことを選んだキラ。
 帰ってきたその場所は、一瞬の内に崩れ去った。
 炎に包まれる見慣れた大地。立ち上がる白い巨体。
 戻ってきた世界でキラは何を思うのか。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「繋ぐモノ、その名はガンダム」
 戦火の大地に、蘇れ、ガンダム!
332通常の名無しさんの3倍:2005/11/14(月) 20:58:20 ID:???
以上で終りです。
超長文スマソ。
スレ違いだったら本当に申し訳ないでつ_| ̄|○
333通常の名無しさんの3倍:2005/11/14(月) 23:45:14 ID:???
334通常の名無しさんの3倍:2005/11/15(火) 00:21:13 ID:???
>>332
リプレイ(または「君といた未来のために」)ネタか。
しかし今の段階じゃあキラが女である意味は全くないよ。・・・続くの?

アスランとキラがフォーリンラブ、ってのなら女体化スレでやってくれ
335通常の名無しさんの3倍:2005/11/15(火) 00:58:20 ID:???
>>332
SSに流れを戻す一石を投じてくれた功績は大きいな。
336通常の名無しさんの3倍:2005/11/15(火) 18:38:24 ID:Au5zEYxR
ほすあげ
337通常の名無しさんの3倍:2005/11/15(火) 19:16:32 ID:???
フレイとの関係は大きく書き換わる…かな?
338Restart作者:2005/11/15(火) 21:38:04 ID:???
皆様、レス有難うございます。

>334
本編キラとは違うという意味でオニャノコにしただけです(´・ω・`)
予告はただのオマケなので続くはわかりません。
続けていいなら続けたい。
あとキラは基本的にカプは無いです。

>335
dです。

>337
精神体フレイの願いでもあります。
先がどうなるかはわかりませんが……
339通常の名無しさんの3倍:2005/11/15(火) 22:08:10 ID:???
>>338
書いて
340通常の名無しさんの3倍:2005/11/15(火) 23:43:48 ID:???
SSご無沙汰だから書いて下さい。
341Restart作者:2005/11/16(水) 21:48:28 ID:???
>339>340
ありがとうございます(`・ω・´)
お気に召すかはわかりませんが、精進して書いていきたいとおもいます。
では、第2話投下させてもらいます。
342Restart作者:2005/11/16(水) 21:50:20 ID:???
「でも僕達は、そうならない道を選ぶこともできるんだ」
 だから僕は、やり直すことを選んだ。

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-02「繋ぐモノ、その名はガンダム」

 辺りでは炎が上がり、未だ爆発音や銃声が響いていた。
 そんな中に、二人の影を映す。
「キラ…なのか!?」
「そうだよ」
 予期せぬ人物に、アスランは呆気に取られていた。
「なんでお前が、こんなところに」
「ここは中立のコロニーだからね。今は、こんなことになってしまったけれど」
 未だ信じられないという風な表情をしてアスランは訊く。
 キラはただ単調に、まだ幼さが残る彼に返した。
「あなたも早く乗りなさい!」
 マリューがキラを呼ぶ。
 キラは一瞬、ストライクの開いたコックピットハッチを見ると、またアスランに向き直った。
「アスラン…戦うの?」
「えっ…?」
 キラの言葉が聞き取れず、アスランは疑問を含んだ声を出す。
 言った側のキラは、冷静にアスランを見据え、口を開く。
「僕はいくから。それじゃあ…また会えたら」
 アスランとの再会。
343そのに:2005/11/16(水) 21:53:54 ID:???
 戻ってきた世界では、もうかなりの間、会ってはいない。
 だが、戻る前のアスランとは、何度も顔を見合わせている。
 オーブからザフトに戻り、そしてアークエンジェルに帰ってきたアスラン。
 何が正しいのか、何が本当の正義なのか、探していたアスラン。
 なら、今の、このアスランはどうなのだろうか。
(アスラン、今の僕達の夢は、同じなのかな。ただわからないだけ?まだ知らないだけ?)
 そんなことを思いながら、アスランを横目にキラはストライクのコックピットに入った。
「シートの後ろへ。この機体だけでも…私にだって、動かすぐらい」
 忙しなく起動の準備に入るマリューを見ながら、キラはこれから起こる数々の出来事を、ゆっくりと呼び起こしていく。

 起き上がったストライクだが、やはり動きはぎこちない。
 OSは未調整のままのようだ。
「どいてください」
「えッ…!?」
 突然、キラは声を発し、思わずマリューは振り返る。
「僕はコーディネイターです。もうこれに乗っちゃったんです。今更、機密とか軍規とか言ってられませんよ」
「ちょ…あなた」
344そのさん:2005/11/16(水) 21:56:49 ID:???
「ここにはまだ人がいるんです。だったら、助けられる人が、助けられることをしないと」
 有無を言わさずマリューと場所を交代すると、キラはOSの再設定を開始した。
 流石に二度目ともあり、設定はスムーズに進む。
(この子…!)
 驚くマリューをよそに、OSの設定が終わったキラは、モニター越しのジンを見つめた。
「なんなんだアイツ…急に動きが…」
 ジンに乗るミゲルも、ストライクの変わりように目を疑う。
「武器…アーマーシュナイダーしかないか…」
 確認しなくてもわかりきったことだったが、もしもを考えて確認してみてる。
 しかし、なんの装備もつけていないストライクには、ビームライフルもビームサーベルもなかった。
「くっそォッ!チョロチョロと!!」
 ジンの攻撃を掻い潜り、ストライクは接近する。
(自爆するというのなら…これで!)
 ストライクはアーマーシュナイダーをジンに叩き込んだ。
「ハイドロ応答無し、多元駆動システム停止…自爆装置もイカれちまってやがる。えぇーいッ!!」
 ミゲルは声を荒げ、ジンから脱出する。
「脱出された。けど、これで一安心…でもないわね」
345そのよん:2005/11/16(水) 21:58:36 ID:???
 マリューは溜め息をつくと、キラをじっと眺めていた。

 事態は一旦は終息した。
 だが、まだこれで終りではない。
 ザフトは、まだ来る。
「みんなこっちへ。一人ずつ名前を」
 ジンを自爆せず対処しても、サイ達は避難できなかった。
 キラが心配で避難しなかったという。
 こうして集まったキラ達をマリューは一列に並ばせた。
「サイ・アーガイル」
「カズイ・バスカーク」
「トール・ケーニヒ」
「ミリアリア・ハウ」
「…キラ・ヤマト」
 多少の違いはあるものの、状況は一度目と変わらなかった。
「私はマリュー・ラミアス。軍の将校です。助けてもらったことは感謝します。でもあれは、軍の重要機密よ」
 キラを睨むように、マリューの強い視線が捉えた。
「すみません。でも、あのままOSも未設定のままだったら、ここのみんなも死んでしまっていたし、アレだって奪われていたかもしれない」
「結果論は聞いていません。民間人が無闇に触れていいものではないわ」
 マリューは皆を見ながら、また話し始める。
「申し訳ないけど、あなた達をこのまま解散させるわけにはいかなくなりました」
346そのご:2005/11/16(水) 22:00:25 ID:???
 マリューの言葉に、サイ達の顔が曇った。
「事情はどうであれ軍の重要機密を見てしまったあなた方は、しかるべきところと連絡が取れ、処置が決定するまで私を行動を共にして頂かざるを得ません」
 一方的なマリューの言葉に、皆は動揺を隠せない。
「そんな!」
「冗談じゃねえよ!なんだよそりゃ!!」
 カズイとトールが声を上げる。
「従ってもらいます!」
 威圧するようにマリューは言った。
 このままではいけないと感じ、キラは口を開く。
「みんな、落ち着いて」
「キラ…」
 キラの言葉にサイは不安そうな顔をして、キラに顔を向けた。
 キラはマリューを目をやる。
「それって、僕達を監禁したり拷問したりするってことですか?」
「いえ…保護監察ということよ。危害を加えるつもりはないわ」
 カズイやトールと違い、冷静に質問してくるキラに、マリューは少々困った顔をして返答する。
 それを聞くと、キラは優しく微笑んで、サイ達を見た。
「なら、この人といる方が安全だよ。今は、ヘリオポリスもこんなだし、シェルターだって安全かわからない」
347そのろく:2005/11/16(水) 22:03:41 ID:???
 実際、避難してもフレイが乗っていた救命ポッドの例もある。
 本当に安全なのは、このまま行動を共にすることだ。
「そりゃ…そうなんだろうけど」
 当たり前だが、まだ不安は残っているのだろう。
 トールが言葉を漏らす。
「それに僕達もう巻き込まれちゃったんだから、中立なんて言葉…きっと通用しないよ。またモビルスーツがきたら、僕が守るから」
「キラ…」
 訴えるキラに、サイ達は黙り込んだ。
 安全の保証が不透明なら、キラの言葉に従った方がいいのかもしれない。
「…わかって、もらえたかしら?」
 マリューが訊く。
「えぇ、まぁ」
「キラがそう言うなら、ねえ」
「…うん」
 渋々、皆が了解する。
 それを確認すると、マリューは申し訳なさそうに口を開いた。
「じゃあ、手伝ってほしいことがあるの」

 マリューは、ザフトがまた現れることを見越して、ストライクの換装を急いでいた。
 ストライクは起動し、アークエンジェルに呼び掛けを行っている。
「ナンバー5のトレーラー…あれでいいんですよね」
 トレーラーを運転してきたサイがマリューに訊いた。
「ええ、そう。ありがとう」
348そのなな:2005/11/16(水) 22:06:25 ID:???
「それで?この後はどうすればいいんです?」
「ストライカーパックを。そうしたら…キラさん、もう一度通信やってみて」
「はい」
 マリューに言われ、キラは今一度通信を送った。
 サイはトレーラーを寄せ、ハッチを開いた。
「通信はもういいわ。次は装備を」
「わかりました。みんなどいて、危ないよ」
 ストライクは立ち上がり、ストライカーパックの装備を始める。
「まだ解除にならないのね、避難命令」
「親父やお袋達も避難してんのかな?」
「あ〜あ…早く家に帰りてぇ〜」
 ストライクをぼーっと眺めながら、ミリアリア、サイ、カズイが呟いた。
 まだ簡単に帰れると思っているのだろう。
 その時、コロニー内にモビルスーツが進入してくる。
 それにモビルアーマーも続いた。
 シグーとメビウス<ゼロ>だ。
「ほぉ…あれか」
「最後の1機か!」
 二人はストライクを発見する。
「ムウさんとラウ・ル・クルーゼ……」
 キラも二機を発見し、息を飲んだ。
 シグーは旋回し、ストライクに向かう。
「…うっ!何ッ!?」
 それに気付いたムウ。
「フッ。今の内に沈んでもらう!」
349そのはち:2005/11/16(水) 22:08:48 ID:???
 ラウは仮面の下で不敵な笑みを浮かべる。
 シグーがストライクに迫った。
「やらせない…!」
 ストライクも対峙する。
 しかし次の瞬間、地表がビームによって砕かれ、中から戦艦が現れた。
「ナニ…?」
「アークエンジェル…」

          次回予告
 友を護りたい。そして新たな未来に向かうため、力を尽して目の前の敵に立ち向かったキラ。
 が、ぶつかりあう剣と剣、向けられた銃と銃の間にあるものは、ただそこに存在する生と死と、戦いと。
 そのトリガーを引く理由(わけ)を今、改めて少女は知る。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「崩壊の大地は宇宙(そら)を染めて」
 迫り来る脅威を、撃て、ガンダム!
350Restart作者:2005/11/16(水) 22:13:48 ID:???
今回はあまり原作と変わらない…
キラがいるシーンだけで構成してるので種本編見てない人はわからない内容ですみませんorz
351Restart作者:2005/11/16(水) 22:23:11 ID:???
ついでにageておきます。
352通常の名無しさんの3倍:2005/11/16(水) 23:23:08 ID:ThldwSR4
微妙
353通常の名無しさんの3倍:2005/11/16(水) 23:30:27 ID:???
プロット厨がなにやらほざいてますがw
354通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 02:53:59 ID:???
>>352
「つまらない」って意見も、ただ「微妙」とか一言で済ませるんじゃなくて、
「○○○の部分が、○○○のようにおかしい」
「○○○のような書き方は気をつけた方がいいと思う」
等、言いたいところをできるだけ「丁寧に」書いてレスして下さい。
誠意ある質問には必ず誠意ある返答がある筈です。

通ってる某スレの>>1から抜粋&改変
一言のレスって意味ないと思うし、何がどうなのかさっぱりだ…などとマジレス

>>353
荒れる原因になるから控えてください
リセットしただろ
355通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 03:24:09 ID:???
原作とそんなに変わらないところはバッサリ切ってほしい
早くフレイとの絡みが見たい
356通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 08:28:39 ID:QK6+9HlB
>>354
ごめん。 
でも微妙としか言えない。
357通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 12:56:42 ID:???
>>356
でもさ、どこが微妙とかあるじゃん…
そこを指摘してあげれば職人さんもその微妙なのを改善できると思ったんだが
ま、感想なんて人それぞれだからいいんだけどな

あとsage推奨じゃないけどあんまageないほうがいいと思う
358通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 18:16:47 ID:???
原作と変わらない所をやるなら、キラの心情をもっと詳しく描写すると良いと思う。
なんか台詞と最低限の状況説明だけで物足りないし。キラの一人称にするとかどうだろう。
もしくは355の言うように、変わらない所はバッサリ切るのもありだ。
「あのときと同じ事が起こって云々」とかちょっと説明入れればいい。

俺は結構好きだよ。今後の展開がどう変わるか期待してる。
359通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 21:04:00 ID:???
・ネオは存在しない。
・ファントムベインの三人は記憶操作ナシ。ただし薬の継続的な投与は必要。
 ラボから出されて三人揃ってから日が浅く少しづつ連帯を深めていく。
 かなり強い。切り札あり。

・シン。戦争を根絶して、マユみたいな人間がでないようにするためには?」
 と常に模索している。そしてそのために選んだ軍人という道が正しかったのか後々苦悩することに。
 近しい好きな人間、戦争で苦しむ人間を「守りたい」と思う気持ちが強いため、それゆえに
 視野狭窄で突発的な行動に出てしまうってな感じ。

・レイ。情に厚い。議長絶対だが、ラウであることを望まれえる自分に疑問を抱いてる(本編より描写多く)
・アスラン。キラ絶対主義から脱却。自分の足で歩く奴に

・キラ。ラウの言葉、フレイの死のショックが抜け切らず迷走中

・カガリ。スタンスは本編と同じ。だが艦隊の前に出て行くあのアホな行動はナシ。
     オーブの理念を貫く政治家の道へ。その過程でユウナと対立
・ユウナ。子供のころからカガリが好き。だがオノゴロ侵略で友達や家族を失っており
     あのツテは踏まず、祖国防衛第一というスタンスなため、カガリと対立。

基本的な流れは途中まで同じ。もっとしっかりしたらよかったんじゃ?ってとこは伸ばす
そんなスタンスで書いてみます。書いてないところは本編と同じってことでよろしく。

シンの家族を殺したのをカラミティにしたのは、その方がステラとの絡みの意味が重くなるかもと
思ったためです。
360通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 21:06:08 ID:???
PHASE-01 「怒れる瞳」
夢の中でシンは家族と山の中を駆けていた。

シン 「ハァハァ… 父さん! 」
母 「あなた… 」
父 「大丈夫だ、目標は軍の施設だろ。急げシン。 」
必死で走りながら空を仰ぎ見るとMSが凄まじい戦闘を繰り広げているのが見えた

その時ふいにに手を引かれ必死で走っていた、
妹のマユが声を上げて立ち止まりかけた。
「ぁ!あー!マユの携帯!」
妹のカバンから携帯が転がり落ち崖へと滑っていく。

母 「そんなのいいから!!
マユ「いやー!ん!うーん! 」
携帯を取りにいこうとする妹を母が引き戻した。だが、マユはなおも思い切れずに
携帯を目で追っている。ねだってかってもらった、携帯をマユはとても大事にしていた。
その使用がほとんど不可能になってからも片時も手放そうとしないぐらいに。

咄嗟にシンは崖を飛び降りた。コーディネーターである自分なら、拾って
その後マユ達においつくのも容易い。急な斜面を見事なバランス感覚で滑り降り
携帯を拾い上げ、父達のいるほうを振り向く。

その時振り向いたシンの目に映ったのは、砲を背負った緑の機体だった。次の瞬間
その機体は凄まじいビームを放つ。巻き起こった凄まじい爆発とともに視界が暗転し、
シンは気を失っってしまった。

「大丈夫か!? 」
シンはオーブ軍の兵士の声で意識を取り戻した。朦朧とした意識が徐々に覚醒していく
マユは・・・父さんは、母さんは?

「…おい! 」
引きとめようとする兵士を振りきって、シンは斜面に近づこうとするが
その無残な破壊の跡に呆然としてしまう

と、つみあがった土砂の向こうに小さい手が見えた。
「マユ?」
脱兎のごとく駆け寄ったシンの目に映ったのは妹の手・・・ちぎれて吹き飛んだ手だけ。
「ぁ………あ!!!! 」
口から声が勝手に漏れ出し、視線が左右をさ迷い、ねじくれ、さっきまで
焼け焦げた家族だった三つの物体をとらえた。

足から力が抜け、涙がこぼれる。そして・・・シンは空にあの機体を見つけた。
「ぅぅ……う゛わあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!!」
獣のような声がシンの喉からほとばしった。
361通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 21:07:54 ID:???
そして、シンはゆっくりと目を開けた。何度となく見た悪夢。
だが、あの日からずっと消えることがない怒りが、ゆっくりと胸に満ちていくのを感じる。

シンの家族を奪ったあの連合の機体は、強化人間が乗る機体だったと聞いている
そんなものを作り出し故郷を侵略した連合に。
お綺麗な理念のために、オーブを焼く原因をつくった政治家どもに。
そしてー何もできなかった無力な自分に。

だが、今の自分は無力な子供ではない。
ザフト士官学校の赤服にして、インパルスのパイロット、それが今の自分だ。
ー俺は・・・力を手に入れた。

シン・アスカ。16歳。彼の行く手に待ち受けるものは?
今、彼の物語が始まる。
362通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 21:12:00 ID:???
その日。アーモリーワンの繁華街は、軍事式典に招かれた
名士達で賑わっていた。

「ぼーっとしてんなよ、ステラ」
鋭い目に緑の髪の、スティング・オークレーは
ストリートに面した鏡に映った自分をしげしげと眺めている仲間、
ふんわりした金髪、すみれ色の瞳のステラ・ルーシェに声をかけた。
どうも、普段のステラにはボヤッとしたところがある。

ところが、見ていると今度は何やら嬉そうにクルクルと回りだしたではないか。
知らず知らずのうちにため息が漏れる。スイッチが入っている時とはまるで別人だ・・・。

「何やってんだ、あれ。 」
もう一人の仲間、アウル・ニーダ が回っているステラを見て呆れたように声をかけてくる。
女みたいな優しげな顔をしたアウルだが、実は結構皮肉屋だ。
「浮かれてるバカの演出… じゃねえの?お前もバカをやれよ、バカをさ。」
冗談交じりにそう言うと、アウルがフンっと馬鹿にしたように鼻をならしてくる。

やれやれ・・・腕は確かなのは分かるがこの二人の隊長をやるのはなかなか骨が折れそうだ、
スティングは苦笑しながら心の中で呟く。そして、これからの作戦について考えをめぐらせ始める。

そんなスティング達の会話を知りもせず、ステラは一人ご機嫌だった。
ホルターネックのドレスは凝ったデザインで、ベールのような袖が華奢な腕に垂れかかり
ふんわしした白いすそが膝を覆っている。ためしに回ってみると白いすそはふわりと広がる
こんな綺麗な服は着た事がなかった。まるでお姫様の服みたいだ。

そのままステラはくるくる回りながら、スティング達の後を追った。
そのままステラが角に差し掛かった時、横から人がぶつかってきた。
「大丈夫?」

無造作にかけられた声にステラは振り仰ぐ。すぐ上に鮮やかな真紅の瞳の少年の顔があった。
その色はステラの嫌いな言葉に似ていて、せっかくの気分を台無しにされ、
ステラは憤然とその少年を振り払うと、スティング達の後を追った。
363通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 21:14:58 ID:???
明日の軍事式典を前に、シンは久々にヴィーノと町に出ていた。
同僚のルナマリア・ホークやレイは忙しそうだったが非番の自分には関係ない。
買い物を済ませ、道を歩いていると、いきなり少女が目の前に飛び出してきて
思いっきりぶつかってしまった。慌てて支えると、少女がこちらを見てくる。

ふんわりとした金髪に、ボーっとした感じのすみれ色の瞳。綺麗な子だな・・・っと思った時、少女は
いきなり手を振り払って走っていってしまった。
ぶつかってきたのはそっちだろ、とシンは少し頭にくる。
とその時、いきなり顔を突き出したヨウランがジト目をしてシンを見ながら言い放った。

「胸掴んだな?お前。 」
「え!?」
「このラッキースケベ! 」
言うだけいってさっさと去っていくヨウランを見ながらシンは呆然としてしまう。
確かにさっき何やら柔らかい感触がしたが、わざとではない、決してわざとではないのだ。
「ちょっと待てよ、ヨウラン!」
そういって同僚を追いかけながら、シンは既に少女の顔も思い出せなくなり始めていた。
どうせ二度と会うこともない相手だ。それきり、シンはこの運命の邂逅を忘れた。

「はぁ…なんかもうごっちゃごちゃね。」
明日の軍事式典を控え活気付く、ザフトの軍事工廠で真紅の髪をした意志の強そうな目をした少女、
ルナマリア・ホークはため息をつく。活気がありすぎて、MSは人を踏みそうになるわ、ジープは
人をひっかけそうになるわ、あたりには喧騒が満ち、罵声にも似た声が飛び交っている。

「仕方ないだろう。初めての奴も多いんだ」
長めの金髪を無造作に流したシャープな印象のレイ・ザ・バレルがそう返してくる。
「まあ、そうなんだけどね。」
「そんなことより、手を動かせ。いくらやっても終わりそうにないからといって
本当にやらなければ終わらない。」

「・・・・分かったわよ、もう。」
たしなめるような物言いに少し頬を膨らませ、また仕事に戻ろうとするルナマリアだったが、
聞こえてきた甲高い声に、ついそちらの方に注意を移してしまう。

「・・・だが!強すぎる力はまた争いを呼ぶ!」
向こうの倉庫の前で、必死ともとれる声で金髪の少女が叫んでいる。誰?相手は・・・デュランダル議長!
どうしてこんな所に。そう驚いていると、珍しくレイが驚いた表情で議長を見ているのが目の端に移った。
鉄面皮の彼にしては珍しい反応だ、などと思った瞬間。

警報が鳴り響き、そして、目の前の倉庫がはじけ飛んだ。
364通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 21:16:51 ID:???
大した機体だ。操縦しながらスティングは湧いてくる高揚感に少しの間浸った。
手はずどおり、機体を奪取。奪取した後は格納庫を手当たり次第に潰して回った。
しかしすさまじい火力と運動性だ。
ジン、ディン、ゲイツなど何機出てこようがまったく負ける気がしない。

視線をめぐらせると、アビスのアウルが気分よく暴れまわっている。
次にガイアのステラを探すと、一騎のザクと交戦中だった。
なかなか動きのいい機体でガイアが吹き飛ばされる。まあ負けることはないだろうが
省エネで倒したほうが後々楽だ。

「ステラ!」
そう合図を送り、ビームサーベルを抜きカオスを跳躍させる。ガイアの攻撃をかわしたザクに
機体を反転させる暇をあたえずソードを振り下ろす。狙いあやまたずザクの腕が落ちた。
だが、とどめとばかりにサーベルを振りかぶった瞬間ミサイルを食らってしまった。

油断した、と振り向いたスティングはその後の信じられない光景に不覚にも硬直してしまう
数機の戦闘機がバラバラになった後、合体を初め白い一機の機体となり降ってきたのだ。
その白い機体は巨大な剣を威嚇するかのように空中で回した後、構えを取った。

「何だコイツは?」
ガイアに相手を任せ、距離をとった後、慌てて検索するが、データにはない。
新型は3機じゃなく4機だったというわけか。まったく!スティングは胸中で毒づく。
その時通信機から、白い機体のパイロットとおぼしき声が飛び込んできた。
<なんでこんなこと…また戦争がしたいのか!あんた達は!!>

それを聞いた瞬間、スティングは皮肉っぽい感情が胸に去来するのを感じた。
「あんた達」とはな。そういうことは、俺達じゃなく俺達に命令する奴に言えよ。
そう思った途端、次第にいつもは封じているくらい暗い情念がわき上がって来る。

大体、貴様等コーディネーターなんてモノがいるから、俺達みたいなのが作られるんだろうが。
それを何だってんだ?自分達には襲われる理由はまったくありません、という言い草は?
自分の考えが理不尽だということは分かっていたが、どうしようなく凶暴なものが胸で荒れ狂うのを
スティングは感じていた。

<おい。スティング!遅れてる。バス行っちゃうぜ?>
時間にして数秒だろうが、怒りで一杯だった頭がアウルの声で冷える。
<けど放ってはおけないだろ!追撃されても面倒だ>
だが、確かに遅れている。すぐに決めなければまずい。

<アウル、合わせろ!>
スティングは吼えるとカオスを白い機体に突っ込ませた。
<ハッ!首でも土産にしようっての?カッコ悪いってんじゃねえ、そういうの! >
軽薄な調子で言い返しながら、アウルもアビスを白い機体に向けた。
365通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 22:02:35 ID:???
>>360-364
原作との違いがわからん
お前が何を書きたいのかがわからん
366通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 22:17:46 ID:???
>>360-364の続き

「大丈夫か?ルナマリア。」
レイの冷静な声で、ルナマリアは我にかえる。
側にレイの顔があった。どうやら爆発の瞬間自分をかばって上になってくれたみたいだ。
「うん・・・おかげ様で。サンキュ!レイ。」
無口で表情に乏しいから冷酷だと誤解されたりもするけど、本当は仲間思いなヤツそれがレイだ。
そんな彼に対する仲間の信頼は厚い。

「気にするなルナマリア。俺は気にしてない。」
何も特別なことはした覚えがない、とでもいいたげな平然としたその口調にルナマリアは
状況も忘れて吹き出してしまう。が、すぐに表情をひきしめるとレイに問いかける。
「状況は?」
「どうやら、カオス、ガイア、アビスの三機が強奪されたようだ。」
「嘘・・・」
「残念ながら事実は事実だ。さっきからあちらで暴れているのが見えた」
「そう、じゃあ私たちもザクで出ましょう。これ以上そんな舐めた真似、許すもんか!」
そう言って闘志をたぎらせるルナマリアに、レイは少し微笑をもらし、
ルナマリアも不敵な笑みを返す。
次の瞬間、二人は同時に格納庫へ向かって駆け出していた。

「うわぁぁ!」
シンは気合とともに、レーザー刀をガイアに叩きつけた。このまま押し切ってやる、そう思った瞬間
コクピット内に警報が響く。慌てて振り向くとカオスが突っ込んでくる、と思いきや、いきなりカオスは跳躍。
後ろに隠れて接近してきていたアビスの胸から大口径ビームが放たれる。間一髪でかわすが、上からカオスが
降ってきて、ビームサーベルを振るう。飛び退ってかわす。しかしカオスが続けざまにビームライフルを
撃ち、これをシールドで防いでいる間にガイアが後ろに迫っていた。

衝撃とともに、吹き飛ばされインパルスは剣を取り落としてしまう。そこへアビスが肉薄してくる
(やられる!)
一瞬、そう覚悟したが片腕のザクがアビスに肩から突っ込み、そのおかげで危うく難をのがれることができた。
しかし、そのザクはアビスの大口径ビームをもろにくらい、壁まで吹き飛ばされる。

インパルスはアビスに切りかかるが、跳躍してかわされ逆にアビスから両肩の三連ビーム兵装からのビームが降り注ぎ
盾を構えてこれを防ぐ。もう一発と、兵装をあけたアビスにディンのミサイルが炸裂。
ザクはこの隙に離脱。カオスにはゲイツ隊がビームライフルの一斉射撃を浴びせているが
逆に片端から落とされていく。
そしてインパルスにはまた獣型にチェンジしたガイアが突っ込んできた。
367通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 22:19:37 ID:???
押されっ放しの状況に、怒りと焦燥が込み上げる。
自分は強くなったはずなのに・・・自分は力を手に入れたはずなのに。
「何でこんなことになるんだ!」

だが、スティングも状況に焦りを感じ始めていた。敵のMSが与えられた情報よりはるかに多く
コンビネーションが決まって仕留めたと思った白い機体は、ザクに邪魔されいまだ健在。
<スティング、きりがない!こいつだってパワーが…>
アウルの声にも焦りがにじんでいる。いっそアレを使うか?一瞬そんな考えがよぎるが、頭をふって
その考えを否定する。こんなとこで使ってどうなる言うのだ。この場の敵を全滅させてもまだ、先がある。

<ええい!離脱するぞ!ステラ、そいつを振り切れるか?>
白い機体と交戦しているステラに通信をおくるが、戦闘に没頭するステラには届かない。
<すぐに沈める!こんな…私は…私はっ!>
<離脱だ!やめろステラ!>
<私がこんなぁーッ!! >
<ステラ!!>
辛抱強く呼びかけるが、まったく戦闘をやめる気配がない。
クソっと胸中で毒づいた時、スティングはアウルの信じられない言葉を耳にした。

<じゃあ、お前はそこで「死ね」よ>
ブロックワード・・・彼等三人の反逆防止のために刷り込まれた言葉。
それをよりにもよって、仲間に使用するとは。
ガイアの動きが止まる。

<アウル!お前…>
<止まんないじゃん、しょうがないだろう? >
<黙れバカ!余計なことを!>
これでステラはこの後数時間はほぼ戦闘不能だ。だが、それよりもスティングは仲間に対して
ブロックワード使ったアウルに怒りと、わずかな悲しみを感じていた。
・・・俺達は三人きりの仲間じゃねえのか?
368通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 22:23:33 ID:???
<…死ぬ?ぁぁぁ…あたし……そんな…あ…あぁぁーーっ!>
恐慌状態に陥ったステラがガイアを加速させ、離脱していく
< 結果オーライだろ? >
アウルも空を埋める敵MSを蹴散らしながらアビスを天頂に向けて発進させ、
舌打ちしながらもスティングはそれに続いた。

「逃がすかっ!」
遮二無二機体を駆った。下を見下ろすと、破壊された倉庫や折り重なる死体
そして大量のMSの残骸が見えた。怒りが胸を満たす。
その時、通信が飛び込んできた。
<シン!大丈夫?>
<シン。脱出されたらお終いだ!その前に何としても捕らえる!>
ルナマリアの赤いザクウォーリアとレイの白いザクファントムがこちらに向かってくるのが見えた。
彼等とは仕官学校以来のコンビだ。やれる!シンは機体を天頂へと加速させた。

「何よあんた達は!この泥棒がぁッ!」
怒声とともにルナマリアが長射程ビーム砲を放ち、レイが無駄のない動きでビーム突撃銃を放ち
アビス、カオスの二機を牽制する。その隙にシンは一気に、先ほどから動きのおかしいガイアへと
突進した。事情は分からないが、この期を逃す手などない。

「やめてぇ!!アッチ行って!!」
ガイアのコクピットの中ではステラが泣き喚いていた。
ガイアが闇雲に撃ってくるビームライフルをを難なんくかわし、シンは一気にガイアへ肉薄する。
「落ちろーッ!」
しかし、カオスの兵装ポッドから放たれたビームがインパルスの背に命中する。
(しまった。にしても、ルナとレイを相手にしながら、こんなに正確に・・・)

それではと、機体を立て直しながらビームブーメランを投げつけると。
今度はアビスの三連ビーム兵装から放たれた三条のビームがブーメランを叩き落す。
「くそおォ!負けるかよ。ミネルバ!フォースシルエット!」
シンは叫ぶと、もう一度ガイアへと突進した。

「やらせるかよ!」
アウルが、ステラを庇ったのに少し驚きながらスティングはガイアへと機体を向ける。
後ろから撃ってくる赤いザクに、兵装ポッドを射出してビームを一発、ザクに叩き込み
スティングは機体を白い機体とガイアの前に割り込ませる。

突っ込んできた白い機体のレーザー刀をシールドで打ち払い叩き折る。
吹き飛ぶ白い機体は無視して、もう一度赤いザクにビームライフルを放つと命中。
赤いザクは落下していく。これでもうあの機体は戦闘には戻ってこれまい、そう考えながら
ガイアを狙ってくるディンを落とす。
369通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 22:23:37 ID:???
確かにちょっとなー。
本人も
>書いてないところは本編と同じってことでよろしく。
つってんのになー。同じ所書いてんじゃん。
なんかね。今更に後藤リウの小説を読まされてるような気分だったよ。
370Restart作者:2005/11/17(木) 22:24:14 ID:???
皆様レス有難うございます!

>352
そうですか(´・ω・`)ショボーン
でも読んでくださって有難うございました。
あまり本編と違いがなかっただけに微妙と言われても仕方ないと思います。

>355
ならべくは省いているつもりですが、やっぱりマンネリしてることもありますね。
フレイは…すぐに来ますから気長に待って頂けると幸いです。

>358
アドバイスどうもです!
そうですね、それを踏まえて修正を加えたいと思います。

明日辺りに投下できたらと思っています。
ではノシ
371通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 22:24:35 ID:???
アビスの方をみやると、アビスが白いザクファントムを蹴り飛ばし、ゲイツを切り払うのが見えた。
白い機体の武装は奪った。これならガイアを庇いながらでもやれる。
幸い、ステラは必死で逃げようとしてガイアでコロニーの壁をビームで撃ち続けている。

あわよくば穴が開くまでに白いのを・・・などと一瞬思ったが遅れて駆けつけてくる敵MSの量に
その気持ちはすぐに消える。ガンダムの数といい、敵のMSの数といい随分とまた、敵を過小評価した
情報だったものだ。怒りを通り越して呆れる感情すら生じてくる。
そして、スティングの目が驚きで見開かれた。

<装備を換装した!?>
通信機からアウルの驚いた声が聞こえる。目の前で白い機体が装備の換装をやってのけたのだ。
まったくもって常識ハズレのMSだ。スティングは覚悟を決めた。

<アウル。俺が突っ込むから、お前はステラと脱出して一緒に母艦に戻れ>
<特攻でもしようっての?>
<いや、アレをやるだけだ。>
<・・・本気かよ?>
<ああ。>
<じゃあ、俺がいないとマズイんじゃねーの?>
<一緒に心中するかもしれんが、よろしくとは流石にいえんだろ。>
<・・・・>
<じゃあ、頼むぞ。>

<・・・ステラ!大丈夫だ。お前は死なねえ。無事帰れる、もう少しだけ頑張れ!>
<死な・・ない・・?>
<ああ、死なねえ>

アウルもステラを守ろうという気が少しはあったようだ。これでステラとアウルは無事帰れる。
・・・さて、行くか。
「Extended」
その言葉を発した瞬間。全てがクリアになり、視界が全方向に広がり、全ての感覚が研ぎ澄まされる。
血が猛り、頭が破壊への欲望で埋め尽くされる。

「うおぉぉおおおおあああああああああ」
獣のような雄たけびをあげて、敵の真っ只中へスティングは突進した
「オラオラオラァァァァァ!」
カオスはその武装をフルに使い、全方向に破壊を撒き散らしす
敵がまるで止まっているかのようだ。一機落とすたびに歓喜が湧き上がる。
もっとだ、もっと、もっとよこせ!!
白いのがいた、生意気にこっちのライフルをかわす。
「そらぁぁぁ!落ちろォォォォ」
すれ違いざまに盾を切り飛ばし、ありったけのビームをお見舞いしてやると
きりもみしながら落ちていった。いい気分だ。何も、何も考えられない。
壊させろ。もっと・・・もっとだ。
372通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 22:28:22 ID:???
<「一人」でやりすぎなんじゃねー?>
その声を聞いた途端、力が突然ぬけ、指一本動かすこともできなくなる。
頭も朦朧としてほとんど何も考えられない。
アビスが自分の機体を運んでいるのだけは分かった。
それっきりスティングの意識は闇に落ちていった。

次に目を覚ましたのはベッドの上だった。
「にしてもマジすごいじゃん。あんだけの数、カオスだけでやっちゃうなんてさぁ」
そのアウルの言葉で、自分が何をやったのか思い出す。詳しいことはよく分からないが
自分にはその資質があったらしく、キーワードを発することで爆発的な力を引き出すことができるらしい。

が、その状態を人為的に止めようとするならブロックワードでしか止まらず、
止めない時は突然糸が切れたように意識がなくなってしまう。
その時間は不確定で、いきなりかもしれないし長時間かもしれない。
ブロックワードで止めてもさっきのように失神してしまい、しかもこれからは当分動くこともできない。

つまり、スティングが生還しようと思うなら自分を連れて帰ってくれる味方が必要というわけだ。
当然ながら、短い時間で意識が飛んでしまえば、味方もかなりのリスクを背負わなくてはならない。
そのリスクを背負ってアウルが残り、自分を連れて帰ったというのはスティングには少し意外だった。

「ありがとよ。」
「お互い様ってんじゃね?ま、これからもよろしくってね、スティング。」
そう言ってニヤっと笑うと、アウルは部屋を出て行った。
と、今度はそれと入れ替わりにステラが入ってきた。黙ってたっていたがおずおずと口を開く。
「・・・・ありがと・・たすけて・・くれて。」
「気にすんな。仲間だから当たり前だ」
「・・なかま・・」

そういって、ぼうっとした目でこっちを見ているステラを見ながら、スティングは悪くない気分だった。
どうやら、なんとかやれそうだ。もっともいつまでかは、分からないが・・・。
そんなことを考えながらスティングはまた眠りに落ちた。
373通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 22:30:43 ID:???
その頃、ザフトの軍事工廠は沈痛な雰囲気に包まれていた。
三機のガンダムは強奪され、破壊を許し、追撃したMS隊はことごとく壊滅した。
怨嗟の声を上げ涙を流しながら、元同僚達の死体を運び出している光景がそこかしこで見られる。
シンも、死体を運び出し、瓦礫をどける作業に混じっていた。

シンのインパルスは中破、レイのザクファントムは大破。
幸い序盤で落とされたルナのザク・ウォーリアは機体の損傷は軽微ですんだ。
三人のうち誰も欠けなかったのは僥倖と言うべきだろう。
だが・・・完敗だった。

レイは被弾した時に怪我を負い、医務室で手当てを受けているはずだ。
自分の横ではルナが涙を何度もぬぐいならがら、撤去作業をしている。
何か言葉を、と思ったが何も出てこない。
シンは、いつの間にかきつく血が出るのかまわず瓦礫をにぎりしめている
自分に気づいた。

俺は・・・強くなったはずなのに・・・。手に入れたはずの力が手から抜け落ちていくような
気がして、シンは立ち尽くした。

>>365、369
まったくです。どう考えても序盤はいらなかったかも・・・と思います。
まあとりあえず、次からは独自路線に入っていこうかなと思うんでよろ。
374Restart作者:2005/11/17(木) 22:45:46 ID:???
SS投下中にすみませんorz
挟まれてしまった…
375通常の名無しさんの3倍:2005/11/17(木) 22:49:53 ID:???
>>374
いえ、どーせ駄作。お気になさらず
376Restart作者:2005/11/18(金) 21:06:37 ID:???
今から投下します。
377そのいち:2005/11/18(金) 21:09:00 ID:???
「これ僕はまた、ちゃんと戦える…僕の戦いを」
 戦いを止めるための戦い。
 矛盾だとわかっていても、戦うしかなくて。

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-03「崩壊の大地は宇宙(そら)を染めて」

 接近するシグーと、対峙するストライク。
 シグーを追ってきたメビウス<ゼロ>。
 そして、地表を割って現れたアークエンジェル。
「ん?新型か…仕留め損ねたか」
 アークエンジェルを遠目で見ながら、ラウが呟いた。
 シグーはそのままアークエンジェルへ重突撃機銃を放つが、銃撃は回避される。
 ラウは銃撃をやめ、またストライクを見た。
「フェイズシフト…これはどうだ」
 マガジンを換え、重突撃機銃の銃口がストライクに向く。
「伏せてッ!」
 それに気付いたマリューが叫んだ。
「くぅッ!」
 重突撃機銃が放たれるのと同時に、ストライクは片膝をついて脚部でサイ達を銃弾から守る。
 鉄と鉄の当たる音が小刻みに響いた。
「チッ。強化APSV弾でも…」
 シグーはまた旋回していく。
 これを好機とばかりに、アークエンジェルはシグーに向け攻撃を開始した。
378そのに:2005/11/18(金) 21:10:29 ID:???
 艦尾ミサイルが射出され、シグーを追いかける。
 一発は撃ち落とされ、残りは素早いシグーに翻弄されてシャフトと内壁に着弾してしまった。
 焼き切れるシャフト。地上に降り注ぐ内壁の残骸。
「キャアァァァッ!!」
 恐怖にミリアリアが叫び、トールが抱き寄せる。
「アグニは使えない…なら!!」
 キラは睨み、対艦バルカン砲を発射した。
 アグニを使えば、コロニーに穴を開けてしまう。
 結果的に使った対艦バルカン砲だったが、弾丸はシグーに追い付くことはなかった。
「こちらを侮っているのか…?いや、ここは絶好の引き際というけとか」
 ラウは笑い、元来た場所に引き返していった。

 事態もまた一旦は収まり、地上に出たアークエンジェルに集まる面々。
 ストライクとメビウス<ゼロ>も収容する。
「ラミアス大尉!」
「バジルール少尉!」
「ご無事で何よりでありました」
「あなた達こそ、よくアークエンジェルを…お陰で助かったわ」
 生き延びたクルー達とマリューの再会。
 キラもコックピットから降りる。
 やはり、一度目とキラを見る態度は、変わらず。
「!!」
379そのさん:2005/11/18(金) 21:13:07 ID:???
「おいおいなんだってんだ?子供じゃないか!あの嬢ちゃんがアレに乗ってたってのか」
 言葉を無くすナタルに、本気で驚いているマードック。
 周りの士官にもざわめいた。
「ラミアス大尉…これは…?」
「あぁ…」
 マリューが事情を説明しようとした矢先、集まった士官の中からムウがやってきた。
「へー、こいつは驚いたな」
 キラは見てムウは呟く。
 そして、マリューとナタルに向き直る。
「地球軍第7機動艦隊所属、ムウ・ラ・フラガ大尉。よろしく」
「第2宙域第5特務師団所属、マリュー・ラミアス大尉です」
「同じく、ナタル・バジルール少尉であります」
 敬礼と挨拶もほどほどに、ムウは本題に入った。
「乗艦許可を貰いたいんだがね、この艦の責任者は?」
「……艦長以下、艦の主立った士官は皆、戦死されました。よって今は、ラミアス大尉がその任にあると思いますが」
「ええ…?」
「無事だったのは艦にいた下士官と、十数名のみです」
 ナタルの話に、マリューは驚愕した。
「艦長が…そんな……」
「やれやれ…なんてこった。あー、ともかく許可をくれよ、ラミアス大尉。俺の乗った艦(ふね)も墜とされちまってねぇ」
380そのよん:2005/11/18(金) 21:15:05 ID:???
「あ…はい、許可します」
 マリューの了承を得ると、またキラを見るムウ。
「で、あれは?」
「ご覧の通り、民間人の少女です。襲撃を受けたとき、何故か工場区にいて…私がGに乗せました。キラ・ヤマトといいます」
「フーン…」
 ムウにじっと見られるマリュー。
「…う。彼女のお陰で、先にもジン1機を機能停止にまで追い込み、あれだけは守ることができました」
「ジンを!?」
 マリューの説明にまた驚くナタル。
「あの子供が…!?」
 まじまじと見られ、キラは心の中で苦笑してしまう。
「俺は、アレのパイロットになるヒヨッコ達の護衛で来たんだがね。連中は…」
「丁度、指令ブースで艦長へ着任の挨拶をしている時に爆破されましたので…共に」
「…そうか」
 ナタルの話にムウは重い口調でそう言った。
 ムウは視線をキラに戻す。
「…何か言いたげですね」
「わかるかい?…君、コーディネイターだろ」
 空気が凍りつく。
 だが、キラは恐れてはいない。
「はい。僕はコーディネイターです。でも、ここは中立の、コーディネイターを受け入れてるオーブのコロニーですよ」
 毅然とした態度でキラは言う。
381そのご:2005/11/18(金) 21:17:19 ID:???
 自分がコーディネイターであることを、隠し偽ることなどないのだ。
 ナチュラルがコーディネイターを恐れたり、妬んだりするのは、この時代なら当然だろう。
 だが、キラは知っている。わかっていけることも、変わっていけることも。
「そうよ。戦火に巻き込まれるのが嫌で、ここに移ったコーディネイターがいても不思議ではないわ」
 マリューがかばう。 心の中でマリューに礼を言って、キラは再び口を開いた。
「そういうことです。それに僕は一世代目のコーディネイター。両親はナチュラルですし」
「そうか、悪かったな。嫌な思いしたろ?」
「いえ、別に。コーディネイターとかナチュラルとか関係ないですから。僕は、一人の人間です」
 しっかりとしたキラの意見に、皆は黙るしかない。
「そんなことより、今は外のザフト…どうにかしなきゃじゃないんですか?」
 見かねたキラがムウに尋ねた。
「そうだな。俺は被弾して降りたんだし、外にいるのはクルーゼ隊だぜ?」
「ですが大尉…この少女は?」
 ナタルに訊かれ、ムウはキラに問う。
「やってくれるのか?」
「僕が出られなきゃ困るんじゃないですか?」
382そのろく:2005/11/18(金) 21:19:43 ID:???
「素直じゃないねぇ…」
 軽く遊ばれているような感覚に、ムウは頭を掻いて苦笑した。
「そうとなれば話が早い。アイツはしつこいぞ〜。こんなところでのんびりしてる暇はないと思うがね」
 仕切り直しとばかりに、ムウはそう言った。

 話が終わり、ストライクの整備・換装作業に入る。
 キラはサイ達と共に居住区に移った。
「本当にいいのか、キラ?」
 心配そうにキラを見るサイ。
「何が?」
「あのモビルスーツに乗るって話」
 サイの言葉には重みがあった。
「うん、だって僕にしか乗れないし。というかOS書き換えて乗れないようにしちゃったし。なにより、みんなを守ることに繋がるから」
 あの時は眠ってしまっていて、サイ達が何か話していてもキラにはわからなかった。
 だが今はこうやって話せている。
 あの時の自分は、友人であるサイ達とも何かを避けていた。
 そして独りで戦っていると思って塞ぎ込んでいた。
 だから、“今度”は違う道を歩みたい。
「そっか…」
「てかさ、キラって偉いと思うよ。『コーディネイターとかナチュラルとか関係ない。僕は一人の人間です』なんて」
383そのなな:2005/11/18(金) 21:21:44 ID:???
 トールに言われ、キラは照れてしまう。
 偉くなんかない。ただ数々の経験の中で、キラはそう感じ、そう思うようになった。
「そうかな?」
「そうよ。私なんか、コーディネイターって聞いただけでちょっと怖いと思っちゃうのに…もちろんキラは別よ」
「うん、わかってる」
 ミリアリアがそう感じるのは無理もない。
 この当時、ナチュラルはコーディネイターに劣等感や恐怖を覚え、逆にコーディネイターはナチュラルを見下し優越感に浸っていた。
 だがそんな互いの摩擦も、やがては乗り越えられることをキラは知っている。
「カズイは…僕のこと怖い?」
 キラは、今まで黙っていたカズイに訊いてみた。
 カズイとは結局、最後の最後まで何も話せなかったような気がする。
「いや…別に怖くはないよ。ただ、凄いなって。あんな短い間にOS書き換えるなんてさ」
「うん。でも、コーディネイターならそれは普通のことだと思うし、全然凄くなんかないんだよ」
 キラは安らかな笑みを浮かべた。
「ナチュラルにできないことはコーディネイターに手伝ってもらう。コーディネイターが知らないことをナチュラルに教えてもらう。みんながみんな万能じゃないんだ」
384そのはち:2005/11/18(金) 21:24:26 ID:???
 キラの言葉は澄んでいた。
 本心から出た純粋な願いだった。
「ナチュラルとコーディネイターが手を取り合えることができたら、それこと凄いことじゃない?僕は、そんな世界だったらいいなって、思うから」
 そして、そんな世界にするのだと、心の中で強く決めて。

 無情にも、ザフトの第二波はやってくる。
 3機のジンと、イージス。
「そーら、墜ちろッ!」
「くっ!」
 ジンの攻撃を躱し、空中を駆ける。
 できるなら殺したくはない。
 だが、相手はこちらを殺すつもりだ。
 弱いナチュラルが。生意気なナチュラルが。
 コーディネイターより劣るくせに。コーディネイターに逆らって。
 そう思い、撃ってくる。
「えぇい!!」
 ジンの攻撃は容赦なく続く。
 ストライクは防御し、爆発で煙が立ち込めた。
(コロニーに当てさせるわけにはいかない。ごめんなさい…“もう一度”墜とすッ!)
 キラは覚悟を決める。
「…やったか?」
 ミゲルはストライクの撃墜を確認しようとした。
 しかし、煙の中からストライクが現れた。
「クッソォ!チィ!!素早い、回り込め!アスラァンッッ!」
 ミゲルが叫ぶ。
385そのきゅう:2005/11/18(金) 21:26:28 ID:???
 ストライクはマイダスメッサーを取り出し、ジンに向けて放った。
 一度はジンに避けられるが、マイダスメッサーは弧を描いて戻る軌道。
「もらったァ!!」
 油断し、ストライクに接近するジン。
 だが、戻ってきたマイダスメッサーによって脚部を分断された。
「何ィッ!?」
 突然の出来事に、ミゲルは驚き声を上げた。
「はあぁぁぁ!!」
 ストライクはそのままシュベルトゲベールを構え、ジンに斬りかかる。
 爆発を抑えられる“不殺”のやり方なら、ヘリオポリスを崩壊させず済むはずだ。
 これで、“最初の未来”は変えられるとキラは思った。
「うわああぁぁぁッ!!?」
 行動不能になったジンは宙を舞って地上に落ちていく。
「ミゲルゥゥーッ!!」
 アスランは叫んだ。
 そして、ストライクを睨む。
「キラ!キラ・ヤマト!!」
「アスラン…」
 通信越しの二人。
「やはりキラ…キラなのか?どうしてそんなものに乗っている!?」
「それは…」
 アスランに問われ、キラは話そうとした。 だが、その時、コロニーに亀裂が走った。
「…!?コロニーが…陥ちる…?」
386そのじゅう:2005/11/18(金) 21:28:03 ID:???
 見ると、アークエンジェルの放った攻撃によって別のジンが爆散していく姿が目に入った。
 いくら自分が変えようとしても、アークエンジェルの面々はそれを知る由もない。
 コロニーの亀裂は広がり、とうとう穴が空く。
「あ…うわぁぁぁぁ!!」
「キラァァァァ!!」
 一度目と変わらず、ストライクとイージスは虚空の宇宙(そら)へ吸い込まれていった。

          次回予告
 失われたもの。それは、変えられると思った最初の未来。
 戻らぬものの大きさを、虚空に散る大地に知った時、少女の決意はよりいっそう堅いものとなる。
 伴わない感覚の中、迫る現実は彼等を追い立て、開くゲートの先に広がるのは、希望か、絶望か。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「明日に向けたサイレント ラン」
 その闇を、切り裂いて開け、ガンダム!
387Restart作者:2005/11/18(金) 21:29:56 ID:???
期待に添える内容だったか不安です…
まだ本編とあまり差異はありません。
388通常の名無しさんの3倍:2005/11/18(金) 21:31:39 ID:???
お疲れ
まあ最初の部分を変えるには何かの介入や
行動の差異、思いの違いが不可欠ですからね

それはそうと次回期待していますよ。
389通常の名無しさんの3倍:2005/11/18(金) 21:34:24 ID:???
書いている二人は同じようなもんで基本的な事がなっていない
マジで書き方入門でも買って来いよ

ってだけじゃ分からないだろうけどさ
とりあえず今のペースだと二ヶ月はかかる大作を創っているという自覚ある?
自分のアイディアをSS形式におとす作業をぬかしてるんじゃないの?
ちゃんとテーマ持っている?まさか前提部分を変えただけで満足してないよね?
390通常の名無しさんの3倍:2005/11/18(金) 21:44:34 ID:???
テーマ : 吉良を正しい方向に導く
また、私情挟みまくりな駄目艦長マリューをどうにかする
当然ながら伏線は回収する
391通常の名無しさんの3倍:2005/11/18(金) 21:57:25 ID:???
>>387
上げるなよ
392通常の名無しさんの3倍:2005/11/18(金) 21:59:14 ID:???
>>391
駄目ってわけでもないだろ
下層にあったら気付かないヤシもいる
393通常の名無しさんの3倍:2005/11/18(金) 23:02:49 ID:???
何度も言われているが一から十まで書く必要は無い
っていうか、もう書かないでくれ

一から十まで考えるのはありだけど
それを全部、書き連ねて行ってもウザイだけ
キモの部分だけでいい

例えばキラを女性にした時にどうなるのか
パッと考えると

ラクスとの出会いが変わりそう、アスの婚約者にキラ凄い嫉妬しそう
サイキラかトールキラになり、フレイかミリと修羅場になりそう
カガリとの関係だいぶ変わるなあ
アスキラの戦いどうなるんだろう
アスキラのオーブでの仲直りはどうなるんだろう
途中からオリジナルになるだろうけど、どの辺りからだろう

とか思いつくけどさ
まあ的外れなこともあるだろうけど、
そういうがらっと変わる部分だけで十分なんだよ
伏線入れたいのかもしれんが細かい部分はかえって邪魔
394通常の名無しさんの3倍:2005/11/18(金) 23:25:04 ID:???
>393
ちとエゴ過ぎ
キラ飛びました→世界変えました
じゃあ福田だってできる
395通常の名無しさんの3倍:2005/11/18(金) 23:30:59 ID:???
>>394

俺も>>393はちょっと極端だと思うが、それでも今のペースで書かれるよりはずっといいと思うぞ

あとRestart作者さんもそうだけど、「>」一つでレス番示すなよ
396通常の名無しさんの3倍:2005/11/18(金) 23:32:27 ID:???
あれ?ハイリンって鯖重くなんじゃなかったけ?
397通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 00:08:16 ID:???
>>387
台詞を全部書く必要はない。
「こういうことを話した後〜」とか、地の文で説明して省略できる。
話の流れなんてこっちは把握済みなんだから、同じもの読まされてもたるいだけ。
そういうところはサクサク進める。もちろん大事な所はしっかり描写。
あと、これはアニメではなく小説だ、という意識を持つ事。
なんかアニメの映像を意識しすぎてる気がする。

まあ要は頑張れ。
398通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 00:09:21 ID:???
確かに一から十まで全部書く必要は無いかと。

自分も昔書いたり読んだりしてたから言えるんだけど。
原作と同じところは適度にはしょったりしないと本編トレースと思われても仕方ないというか。
書いている側もそういうのばかり続けてると鬱だろうし。


ただ。読ませるだけの文章ではあるんだよ。Restartは。
続きがどうなるのかも期待できるし。
俺はキラ嫌いなんだけどこのキラは本編より好感持てる。GJ!

だからRestartの作者さんには↑のように上げられている批判とか意見とかを参考に頑張って欲しいわけで。
あと。叩きは批判以前の問題なので気にすることは無いと思う。
別に他のレスが叩きとは思っていないけど。
399通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 00:15:18 ID:???
全部書かなくても〜とか言ってるけど、全部書いたらきっと凄いことになるぞ
キラがいないとこも入って…

要所のキラだけだから、俺にはこれぐらいがちょうどいいんだけど
今無印種見直してて、ちょっとこれと並行させてる
400通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 01:30:39 ID:???
>>393
>ラクスとの出会いが変わりそう、アスの婚約者にキラ凄い嫉妬しそう

この女キラは自意識が男だからそれはないだろ
他の男キャラがキラに想いをよせることはあるかもしれないが
作者がカプなしといってるし

アスキラの関係はどうなんだろうな〜
元々女臭い関係だから問題ないかもしんねww
401通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 02:03:23 ID:???
>女キラは自意識が男だから

ぶっちゃけあんな長いの読んじゃいないけど
これってわざわざキラを女にする意味あるの?
402通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 02:34:59 ID:???
フレイが身体を使って籠絡できなくなる
403通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 02:52:27 ID:???
>>401
意味ないとオモ
アンチ負債キラって意味だろ
404Restart作者:2005/11/19(土) 09:46:05 ID:???
皆様、叱咤激励有難うございます。

コンパクトに収めていくということは理解できました。
本編一話でこちらも一話による構成でいこうとしたんですが、長々しいのと繰り返しの部分は必要ないですね。

テーマというと、マリューを抜いた>>390さんの意見が近いと思います。
何が正しいというと色々私見が入って微妙なのですが…

ともかく皆様のアドバイスを参考に編集したものを今夜辺りにまた投下できたらと思います。
では。ノシ
405通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 14:47:25 ID:???
>>404
まあ、何と言うか、俺も他の板でSS(下手)書いてるものだけど。
2chに小説晒すなら「何言われても気にしない」ぐらいのスタンスがいいと思うよ。
406通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 18:18:13 ID:4GAhrjvH
文面から別に気にしてないと思われ

でもまぁガンガレ
407通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 18:18:51 ID:???
すまんageちまったOTL
408通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 18:21:35 ID:???
>>402
レズ
409Restart作者:2005/11/19(土) 21:42:52 ID:???
>>405>>406
どもです。
最初投下した時はボロカスに言われるとガクブルしてましたが、
しっかりとしたアドバイスが頂けたので幸いでした。

今回の話はなんか、本編四話に本編五話をちょっとだけ詰め込んだ形になってしまいましたorz
作者側もちょっと微妙な感がありますが、投下してみます…
410そのいち:2005/11/19(土) 21:44:45 ID:???
「もう誰も死なせたくなかったから」
 大切な人。死ななくとも良かった人。
 守りたい。だからもう、誰も……。

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-04「明日に向けたサイレント ラン」

 スピーカーから、ナタルが呼び掛ける声が何度も聞こえてくる。
 だがキラは何も答えない。
「………ヘリオポリスが…壊れた…どうして……」
 茫然自失となり、ヘリオポリスの残骸をただ見ている。
 力が足りなかった。
 簡単に変えられると、自分にはそれだけの力があると、甘く見ていた。
 キラは無力さを思い知る。
「X-105ストライク、X-105ストライク!キラ・ヤマト!聞こえていたら、無事なら応答しろ!」
「…あ。こちらX-105ストライク…キラです」
 やっと返ってきた応答に、ナタルは溜め息を漏らす。
「…無事か?」
「はい」
「ならば帰投しろ。戻れるな」
「…はい」
 キラの言葉にすら力はなかった。
 だがここで立ち止まっていられない。
「そうだ。フレイの乗った救命ポッド、探さなきゃ…」
 脱力している己に鞭を打ち、すべきことのために動きだす。

 アークエンジェルブリッジ。
411そのに:2005/11/19(土) 21:46:50 ID:???
 帰投したストライクからの通信に、ナタルは声を上げた。
「バジルール少尉、何か?」
「ストライク帰投しました。ですが、救命ポッドを一隻、保持してきています」
 ナタルの報告に、マリューとムウがシンクロして驚く。
 ウィンドウを開き、ブリッジのモニターにキラが映った。
「お願いします。推進部が壊れて漂流していたんです」
「すぐに救援艦が来る!」
「それまでにザフトが来てしまったら?デブリにぶつかってしまったら?壊れているポッドなんですよ」
 しゅんとなり、ヘリオポリスが崩壊したショックから悲愴気味なキラ。
「うっ…だが…」
 そんなキラを見ると、ナタルは強くも言えず口篭ってしまった。
「いいわ、許可します」
「…艦長?」
「今こんなことで揉めて、時間を取りたくないの。それにキラさんは優しい子よ。友達も、同じコロニーに住んでいた人達も助けたいというね」
 キラに聞こえぬようにマイクを切って、マリューはナタルに言った。
「…わかりました、艦長」
 渋々、ナタルは了解するしかなかった。

 救命ポッドと共に帰艦したストライク。
 キラは機体から降りて、救命ポッドが開くのを待つ。
「トリィ」
412そのさん:2005/11/19(土) 21:49:50 ID:???
 とまっていたトリィが、不意に飛び立った。
 そんなトリィに気付いて、整備士に引っ張り上げられた少女が振り向く。
「…あっ!」
(…フレイ…)
 視線が重なり、どちらからともなく近寄っていく。
「あぁ、あなた!ミリアリアの友達の!」
「良かった…無事で」
 フレイの顔を見て、キラは心の底から安堵する。
 最初の未来は変えられなかった。
 ヘリオポリスを守れたら、フレイはきっと安全に救助されていただろう。
 今度はフレイを絶対に死なせたくない。
 これは、全てをやり直させてくれたフレイとの約束。
「ねぇ、どうしたのヘリオポリス!どうしちゃったの?一体、何があったの?」
「ヘリオポリスはザフトに襲われて、それでバラバラになって…でも安心して。ここは地球軍の艦(ふね)だよ」
「うそっ!?だってモビルスーツが!」
「地球軍が造ったモビルスーツだから。…でも良かった。サイもミリアリアもいるんだ」
 キラの言葉に、フレイの顔はぱぁっと明るくなる。
 それを見て、キラも笑顔になる。
「もう………大丈夫だから」

 サイ達のいる居住区の一室にフレイを連れてくると、キラは少しの間の休息に入った。
413そのよん:2005/11/19(土) 21:51:37 ID:???
 このまま行けばアルテミスだろう。
 だがその前にまた出撃することになる。
 目は覚ましたままだが、ゆったりした体勢にして、皆と団欒したい。
 それだけでキラにとっては安らぐことができる。
「どこに行くのかな…この艦(ふね)」
 誰からでもなく、カズイが呟いた。
「一度、進路変えたよね。まだザフト、いるのかな?」
 サイが返す。
 このパターンを、キラは覚えていた。
「この艦と、あのモビルスーツ追ってんだろ?じゃあ、まだ追われてんのかも」
 トールが続く。
 キラは覚悟を決めた。
 まだフレイは何も知らない。何もわかってはいない。
 わかっていければ、知ることができれば、変われる。変わっていけるから。
「えぇ!?じゃあなに?これに乗ってる方が危ないってことじゃないの!やだぁ、ちょっと!」
「……」
「壊された救命ポッドの方がマシだった?」
 キラを見兼ねて、ミリアリアは膨れっ面でフレイに声をかける。
「そうじゃないけど…」
 口篭ってフレイは黙ってしまう。
 またカズイ達の宛のない相談が始まった。
 そんなところに、ムウがやってくる。
「キ〜ラちゃん」
「は、はい!?」
414そのご:2005/11/19(土) 21:53:10 ID:???
 一度目と対応が明らかに違う。
 何やら、とても軟派だ。
「マードック軍曹が怒ってるぞ〜。人手が足りないんだ。自分の機体ぐらい自分で整備しろ、と」
「わ、わかりました。すぐ行くって伝えてください」
 ここでごねて意味はない。それに、なんとなくムウが気色悪い。
 すると、ムウの顔付きが急に変わった。
「随分と物わかりがいいな」
 恐らくは拒否されると予想していたのだろう。
「嫌だ乗りたくないって言って乗らないで、死にたくないですから」
「同じコーディネイターを討つことになっても、か?」
「コーディネイターとかナチュラルとか関係ありません。僕は、できるだけの力を持っている。だから、できることをするだけです」
 今になって、一度目のこの時にムウが言った言葉の意味が、素直に理解できる。
 守れるだけの力をもって皆を守りたいと、込み上げてるキラの思い。
「…完敗だよ。偉いな、俺がそれくらいの年だったら、絶対逃げ出してるぜ」
「あの!この艦(ふね)はどこに向かってんですか?」
 頃合いを見計らってて、サイがムウに質問する。
415そのろく:2005/11/19(土) 21:55:31 ID:???
「君の乗った救命ポッド、モビルスーツに運ばれてきたって云ってたろ。あれを操縦してたの、キラなんだ」
「でも、キラはザフトってわけじゃないぜ。コーディネイターとかナチュラルとか関係なく、俺達の仲間だ」
「そう。私達の仲間。大事な友達よ」
 サイに続き、トールとミリアリアもフレイに言う。
 その顔はとても晴れやかなものだった。
「……そう」
 フレイは未だ、何か疑念を持っている。
 だが、トールやミリアリアの言葉は、何かを変えていく兆しなのかもしれない。

 キラはパイロットスーツに着替えていた。
 あの後、ストライクの整備の帰り、一度目と同じように軍服に身を包んだサイ達に出会った。
 交した会話も以前と変わらない。
 だが、どこか雰囲気が違う。しっかりした意志のようなものがサイ達にあった。
「ほぉ〜…」
 キラが着替え終ったのを確認して、ムウが入ってくる。
 前のように男だから気兼無く、とはいかない。
 なんの悪戯か、今のキラはミリアリアやフレイと同じ少女なのだ。
「な、なんですか?」
「意外と似合ってるな」
 上から下までまじまじとムウに眺められ、恥ずかしさがあふれ出てくる。
416そのなな:2005/11/19(土) 21:58:31 ID:???
「なんか…いやらしい目で見てません?」
「そんなことないぞー?よし!じゃあ作戦の説明するぞー」
 明らかにムウは動揺している。
 エロオヤジの目だ。
「……オッサン」
「オ!?オッサンじゃない!!」
 慌てて否定するムウを見て、キラは思わず吹き出した。
 これから発進だというのに、キラの心がとても安らかなのは、未来は明るいと感じるからなのだろうか。

 発進するストライク。
 鉄の塊のような色から、鮮やかなトリコロールカラーになり、宇宙を翔ぶ。
 アークエンジェルの進路を予測され、ヴェサリウスとガモフに挟まれた位置。
 敵はG4機全てといっても過言ではない。
「…!」
 ストライクとイージスが交差する。
「キラ!」
「アスラン…」
 スピーカーからアスランの声が飛び込んで、キラは思わずアスランの名を呟いた。
「やめろ!剣をひけ、キラ!俺達は敵じゃない、そうだろ?何故、俺達が戦わなきゃならないんだ!?」
「敵じゃなくても…守らなきゃならないものために戦わなきゃならない!」
 強く強く力を込めて、キラは言った。
 ストライクフリーダムを手にした時、ラクス達を守るために戦った。
417そのはち:2005/11/19(土) 22:00:11 ID:???
 今は、アークエンジェルを守るために力を尽す。
「だが、同じコーディネイターのお前が何故、戦わなきゃならないんだ!?」
 同じコーディネイター。
 違う。コーディネイターもナチュラルも同じ人間だ。
「アスラン…それは違うよ」
「えっ…!?」
「ナチュラルだってコーディネイターだって同じなんだ!戦いが嫌なのに、戦ってる!」
 静かに駆ける足を止め、音を立てて走り出す。

          次回予告
 決意したこと。それは、未来(あした)に向けた安息の笑顔を掴むこと。
 後悔することの悲しさを、再び犯したくはないと、少女は二度目の道を選ぶ。
 無音の闇を切り裂く砲火の前に、叫ぶキラの声は、二度目の世界で新たな記憶を刻むのだろうか。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「その先のフェイズシフトダウン」
 この宇宙(そら)を、駆け抜けろ、ガンダム!
418通常の名無しさんの3倍:2005/11/19(土) 22:09:59 ID:???
>>417
ぶっちゃけおもしれーよ。なんか再放送見てる気分だw
その調子でやってくれ。だけどお前、大丈夫か?
こんなにたくさん書くのって時間使うだろうと思うわけで。
419通常の名無しさんの3倍:2005/11/20(日) 00:20:27 ID:???
まあがんばれ、できれば史実ははずせるだけはずして欲しい
420通常の名無しさんの3倍:2005/11/20(日) 01:05:47 ID:???
物語の構成としては序盤は入れたほうが良いと俺は思う。
421通常の名無しさんの3倍:2005/11/20(日) 01:21:37 ID:???
>>420
序盤て?
422通常の名無しさんの3倍:2005/11/20(日) 01:27:50 ID:???
ムウには誰もつっこまないこの不思議
423420:2005/11/20(日) 01:30:18 ID:???
誤爆したスマソ。
回線切って吊ってくるotz
424通常の名無しさんの3倍:2005/11/20(日) 01:41:07 ID:???
>>417
だんだん本編と雰囲気違ってきたね。
ワクテカしながら続き待ってます。
425通常の名無しさんの3倍:2005/11/20(日) 18:52:11 ID:???
魅了されたw
エロオヤジ! エロオヤジ!
426通常の名無しさんの3倍:2005/11/20(日) 22:46:05 ID:???
そろそろまとめサイトが必要じゃないか?

と、ageついでに言ってみる
427通常の名無しさんの3倍:2005/11/20(日) 23:49:46 ID:???
SSの修行がしたいのですが、どなたかお題を出していただけないでしょうか?
428通常の名無しさんの3倍:2005/11/20(日) 23:53:58 ID:???
>>427
つ【戦後】
429通常の名無しさんの3倍:2005/11/21(月) 00:29:40 ID:???
>>427
つ【オクレ兄さん】
430通常の名無しさんの3倍:2005/11/21(月) 01:53:52 ID:???
>>427
つ【三人娘】
431427:戦後1:2005/11/21(月) 05:19:33 ID:???
戦争は終わった。確かに終わった。
メサイア陥落によってザフトはオーブに対して全面降伏を宣言し、
オーブにおいてプラント・大西洋連邦・オーブの三者間における停戦条約が締結された。
ザフトの臨時議長にはイザークの母親のエザリア・ジュールがついた。
イザークとラクスは政界入りするらしい。キラはラクスの補佐だそうだ。
大西洋連邦に大きな借りを作ったオーブは、オーブを中心とした地球連合の再編に努めている。
それにあたって今まで黒子に徹してきたサハク家が表舞台に姿を現した。
カガリが対外関係を担当し、サハク家のミナが内政を担当する形でやっていくそうだ。
ミネルバのクルーは現在軟禁状態にあって処分の決定を待っている。
ザフトの縮小問題と合わせてまだ先が長そうだ。
ムウさんとマリュウさんは火星に行った。
メイリンとバルドフェルドさんはまだ何もしていない。
いやこの言い方は卑怯だな。二人は俺が動くのを待っている。

「それで、なんで俺のとこに来るんだよ。俺はまだ裏切り者のあんたを許しちゃいない」
シンは今にも殴りかかりそうだった。
「そうか。でもお前と一回ちゃんと話してみたかったんだ」
「はぁ?」
「ミネルバにいた時はろくに話も出来なかったし、その後は会った時は戦場で敵同士だった。」
「そうかよ。じゃあ、聞くけどなんであんたは俺たちを裏切ったんだ?」
「それは、議長やレイのやり方では世界の未来が・・・」
「そんな話をしてんじゃねーよ!」
 俺が言葉をシンの叫び声が遮った。
「そんなことを聞きたいんじゃない!なんであんたは議長やレイにあんたの考えをぶつけなかったんだよ!
 あんたはそれもせずに二言目にはアークエンジェルだ、キラだ、そればっかりだったじゃないか!
 あの時だって、レジェンドを議長から受け取った時だって、あんたはアークエンジェルの事しか言わなかった!
 あんたはあの時議長になんか伝えたのかよ!」シンは声荒げてまくしたてる。
「でも議長は自分の認めた役割を果たす者しか認めていなかったんだぞ!
 俺は、彼の言うとおりの戦う人形になんかはなれない!」
「だから、そういう事を議長に言ったのかよ!」
「それは」しなかった。いや、出来なかった。
「それもしないで、あんたは俺たちを裏切って議長から逃げたんだろ!議長は間違ってるから、議長は世界を滅ぼすからって
色々理由をつけて、結局アークエンジェルに行ってもあんたはただの兵士じゃないか!」
432427:戦後2:2005/11/21(月) 05:22:09 ID:???
「でも」
「あんたは議長から逃げても、ラクス・クラインの戦う人形だ!ラクス・クラインだってあんたを兵士としか思っちゃいないさ!」
「ラクスは違う!」
「何が違うんだよ!あんたやらフリーダムやらを使って自分の主張を押し通してるだけじゃないか!」
「くっ」
「俺はあんたにはあんたの考えがあるんだと思っていた。俺にはあんたの考えは分からなかったけど、
 あんたはあんたの信念で動いていると思っていたんだ!」
「シン・・・」
「俺は確かにレイや議長の言う事を聞いてただけかもしれないし、過去に囚われていたかもしれない。
 でもあんただってそうじゃないか!」
アスランはなにも言い返せなかった。
「どうせ、また何をしていいか迷ってるとか呑気な事を言ってんだろ!だから俺のところになんかに来たんだろ!?
 つべこべ言わずに自分の考えで動けよ!」
「でも!でも俺は自分が正しいという自信がないんだ!俺が自分で何かしても父のようになるかもしれない!
 今度戦争を起こすのは俺かもしれないんだ!」
「あんたが間違ったら俺があんたを殺すからそんな心配はいらない!」
「なっ」
「こんなこと言いたくないけど、ラクス・クラインが間違った時に、止めれるのはもうあんただけだろ!
 あんたは!あんたはレイと議長を殺したんだから!そのくらいはちゃんとやれよ!」
「シン・・・」
シンはアスランから顔を背けた
「もう出てけ。あんたと話してるとむかつくんだよ。」
「ありがとう。シン」
「うるさい!出てけよ!早く!」
アスランは部屋から出て行った


「シン、ありがとう」アスランが出た後部屋にはメイリンがいた
「ふん。俺は言いたい事を言っただけだ」
「そうね。でもあたし思うの。シンとアスランて似てるなって」
「うるさい」

BGM(君の姿は僕に良く似ている)

アスランはその後評議会議員となり、さらに数年後、ラクスに対する最大野党の代表となることとなる。

(終)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こんなん出来ました。批評の方お願いします。
会話の連続感を優先して地の文が少なめなあたりが少し自信がありません。
433Restart作者:2005/11/21(月) 09:34:34 ID:???
おはようございます。
昨日は私用のため来れませんでした。

それはそうと、みなさん感想ありがとうございます!
気に入ってくれた方、ワクテカしている方、魅了されてしまった方…
作者冥利につきます。
心配してくれている方もいるようですが、負担にならないペースでやっているので大丈夫ですよ。

今日の夜、また投下しにくる予定です。
また感想や指摘、アドバイス的なものくださいましたらありがたいです。
434通常の名無しさんの3倍:2005/11/21(月) 10:03:29 ID:???
>>429
素直にスティング主人公スレか連合スレに逝ってこいや
向こう過疎ってるから喜ばれるぞw

つーわけで
つ【スカンジナビア王国】
435通常の名無しさんの3倍:2005/11/21(月) 12:25:22 ID:???
>>246
あったらいいと思うが、誰が作ってくれるんだ?
言い出しっぺの法則でおまいが作る?
436通常の名無しさんの3倍:2005/11/21(月) 13:20:30 ID:???
>>431-432
おもろかったぞ
マジでこういうエピが本編後にあったらシンも凸も少しは救われたのにな

凸に政界でやってけるのかは疑問だが…
437通常の名無しさんの3倍:2005/11/21(月) 13:22:43 ID:???
>>436
間違えた
凸に→凸が
438通常の名無しさんの3倍:2005/11/21(月) 19:41:03 ID:???
>>431乙、面白かった!

ここで難しいお題を一つw
つ【日本委託統治領時代のオノゴロ島】
439Restart作者:2005/11/21(月) 20:54:48 ID:???
投下します〜。
440そのいち:2005/11/21(月) 20:58:41 ID:???
「戦いによって勝ち取られた世界は、また新しい戦いを呼んでしまうんだ」
 戦いなんかないほうがいいと言うのに戦ってしまう。
 でも戦ってしまうから、過ちに気付けるのかもしれない。


          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-05「その先のフェイズシフトダウン」

「なに…!?」
 驚きと疑いが入り混じったアスランの声が、ストライクのコックピットに響く。
「みんな一緒なんだ…戦いたくなんかないんだ!でも撃ち合ってしまう…始まってしまったから」
 ユニウスセブンに核を撃った地球軍。
 それが戦争を始めてしまった引金。
「でも、終らせたいと思ってるからみんな戦っているんだ」
 アスランに届くのだろうか。
 キラが綴ってきた、二つの戦争の記憶は。
 わかってほしいとキラはただ訴える。
「何をモタモタやっている!」
「イザークか!」
 混線して、ストライクの通信にもその会話が入ってきた。
「デュエル…彼か」
 直接の認識はあまりないイザーク。
 キラは思う。彼は邁進してしまったんだろうと。
 自身の正義を貫くあまり、周りが見えなくなる。
441そのに:2005/11/21(月) 21:00:54 ID:???
 だが、ジェネシスの発射を教えてくれた時のイザークは、とても純粋な人間だったと感じる。
「そんな戦い方でェ!!」
 叫び、その声はビームサーベルを振り下ろすデュエルにも激しさとして伝わってくる。
 猛攻を避けながら、ストライクの中のキラは汗を流した。
 アスランはただ、手をこまねいて見ているしかない。
 今は、ムウが奇襲戦法の機を窺っている頃。
 キラは時間を稼がねばならない。
 レーダーに新たな機体を確認した。
「バスター…ディアッカ…」
 敵だったが、最後は三隻の戦艦と共に戦場を駆け抜けたディアッカ。
 しかし、今の彼にはわかるのだろうか。
 彼はまだ、ミリアリアの存在すら知らないというのに。
「なにやってるんだ!アスラン、イザーク、頭を抑える!!」
「ディアッカ!?」
 アークエンジェルに攻撃を加えていたバスターが戻り、アスランは声を上げる。
「アスラン!」
 そして、バスターに続くブリッツ。
 囲まれた。
 退けてきたといっても、激戦を繰り広げた4機だ。
 苦しいのは必至。
 キラは唇を噛む。
 が、飛び込んできたムウから奇襲成功の合図。
「ムウさん…やった!」
442そのさん:2005/11/21(月) 21:02:54 ID:???
 キラは歓喜の声を上げる。
 イザーク達はこの事態に困惑した。
 ストライクに注意を集められ、伏兵に気付かなかった。
 ヴェサリウスから、アークエンジェルから、互いに撤退命令と帰還命令が出る。
「帰還信号!?させるかよッ!こいつだけでも!!」
「イザーク!撤退命令だぞ!」
「ウルサイ!キョシヌケ!!」
 アスランの制止する声を無視して、イザークは逆上してストライクを睨みつけた。
 そしてデュエルをストライクに向かわせる。
(どうする!?バッテリー残量は抑えて戦った…でも、このままだと囲まれる!)
 キラは焦る。
 もう既にデュエルはビームサーベルを抜き、手前まで迫っていた。
(仕方ない……)
 キラの脳裏で種子が弾ける。
 SEEDの力を、発動させた。
「ナニィ!?コイツ、動きが…グワァァァァ!!?」
 ビームサーベルは軽々と躱され、ストライクの背後を取られる。
 気付いたときには、機体が衝撃に揺さぶられていた。
 ストライクの回し蹴りが入る。
「アスラン、このモビルスーツを連れて、行って」
「キラ!?」
 冷たくあしらわれるように言われ、アスランは聞き返す。
443そのよん:2005/11/21(月) 21:04:35 ID:???
「確かに僕はコーディネイターだ。けど、ザフトでもない。地球軍でもない」
「……血のバレンタインで母も死んだ」
「たくさんの人の命が奪われたことは知ってる。けど、それで君が、ユニウスセブンで命を散らした人と同じ、なんの罪もない人を殺す権利なんてないんだ」
「!!」
 アスランの耳の内(なか)にキラの声が響いた。
 本当は自分だってこんなことしたくない。
 だが戦火は広がり、同胞の命は消えていく。
 そんな事態を止めようと軍に志願した自分は、結果的に同じことを相手側にしているのだと。
 アスランは気付いた。
「だから行って!」
「くッ!」
 言い返せず、イージスは引き返していった。
 それに続くブリッツ。行動不能に陥ったデュエルを抱えていくバスター。
 撤退する4機を見て、キラは長く息を吐いた。

 戦闘が終わり、アークエンジェルは予定通りアルテミスに向かう。
 アルテミスで何が待っているか思いだし、キラは頭を抱えた。
 ストライクのOSのロックを忘れず、整備をマードック達に任せると、キラは自室に戻る。
 戻ったところでアルテミスに入れば意味はないのだが。

 アークエンジェルはアルテミスに入港する。
444そのご:2005/11/21(月) 21:06:08 ID:???
 だが途端にアルテミスの士官達が押し寄せ、一気にアークエンジェルは制圧されてしまった。
 マリュー、ムウ、ナタルは連行され、士官と避難民は食堂に集められる。
「…はぁ。あ、ミリアリア、ちょっと席変わってくれる?」
「え?うん、別にいいけど」
 ガルシアのセクハラを、ミリアリアにまたさせるのは忍びない。
 ここは敢えて自分が的になって耐えればいい。
 そして自分からコーディネイターだとなのればいい。
「この艦に積んであるモビルスーツのパイロットと技術者は、どこだね?」
 案の定、副官を引き連れてガルシアがやってきた。
 ノイマンが適当に対応しているが、こちらに飛び火するのは時間の問題だ。
 ガルシアはかつかつと歩き、キラの後ろで立ち止まる。
「…あっ」
「キラ!」
「…ぅっ…」
 ガルシアに腕を掴まれ、引き寄せられた。
 顔が接近する。
「女性がパイロットということもないと思うが…この艦は艦長も女性ということだしな」
「くっ」
 顔がより近くに接近してくる。
「やめてください!アレのパイロットなら俺ですよ!」
「いーや、俺だね!」
「私よ!」
「…俺です」
445そのろく:2005/11/21(月) 21:08:01 ID:???
 サイが立ち上がり、トール、ミリアリア、カズイも続いて立ち上がる。
 皆がキラをかばった。
「…みんな…」
 キラの中に暖かいものが溢れてくる。
「ボウズ共、彼女をかばおうという心意気は買うがね。アレは貴様等のようなヒヨッコが扱えるようなもんじゃないだろ?ふざけたことをするな!」
「…ッ!」
 腕を引っ張り上げられ、キラは声を上げる。
 そして、引っ張り上げられた反動で胸が揺れた。
 下舐めずりするようなガルシアの視線。
「君ぐらい年にしては随分と豊満な胸をしているじゃないか。パイロットがわからぬというのなら、機体よりこの娘を鑑賞させてもらおうかな?」
「やめてくだせぇ!」
 マードックが叫ぶ。
「私の言っていることは本当だ!パイロットを教えぬというのなら、この娘がどうなってもいいのか!?」
 ガルシアのそれは、脅迫に等しい。
 ざめわく食堂内。
「ちょっとやめてよ!その子がパイロットよ!」
 見兼ねてフレイが声を上げた。
「嘘じゃないわ。だってその子、コーディネイターだもの!ほら、教えたでしょ?だからキラを離してあげて」
446そのなな:2005/11/21(月) 21:09:52 ID:???
 一度目と同じ内容だが、フレイははキラを心配し、ガルシアの魔の手から遠ざけようと真実を話す。
 だが、それは禁句だと士官の皆が思った。
「あちゃぁ……」
 マードックが頭を抱えているのが見えた。

 アークエンジェルから、ストライクはアルテミス内に移され、キラはストライクの解析を強制されていた。
「OSのロックを外せばいいんですか?」
「まずは、な。だが君は、もっと色々なことができるのだろう?」
「何がです?」
「例えば…コイツの構造を解析し、同じものを造るとか…逆にこういったモビルスーツに対して有効な兵器を造るとかね」
 ガルシアの言いたい放題に、キラは短い溜め息をつく。
「…できてもお断りします。僕がそんなことする理由がありません」
「だが君は、裏切り者のコーディネイターだ」
 無理解と偏見が詰め込まれた暴言。
 だが今のキラにとっては、そんな言葉など通用しない。
「裏切り者?違います。僕は中立国の人間です」
「だが地球軍のコーディネイターは貴重だよ。なに、心配することはない。私を満足させれば、君は優遇されるさ」
 キラが言ったことなど耳に貸さず、ガルシアは言い放つ。
447そのはち:2005/11/21(月) 21:11:46 ID:???
(セクハラオヤジ…)
 キラは思った。
 これから起こることは、この男にとっていいお灸になるだろうと。

 キラがしばらく作業を続けていると、突然アラートが鳴り響いた。
 ガルシアは部下からの報告に、驚きを隠せないでいた。
 アルテミスの傘は破られ、ブリッツが侵攻している。
「ごめんな…さいっ!」
 周りにいる作業員を振り払うと、キラはコックピットに乗り込んだ。
「貴様…!」
「権力を逆手にとって威張っているから、こんなことになるんですよ」
「くっ…!」
 正論に言い返せないガルシア。
 起動が完了し、コックピットハッチが閉じられる。
 ストライクに踏み潰されまいと待避する作業員達。
 ガルシアは悔しそうに地団太を踏んだ。
 ストライクは宇宙港に入る。
 この機に乗じて脱出を図るアークエンジェルに戻らなければならない。
「いた!アイツ、今日こそ!」
 ストライクの前に、ブリッツが立ち塞がる。
(君は……)

―母さん…僕の…ピアノ…―
―お前がニコルを!ニコルを殺したァァ!!―
―…僕は君の仲間、友達を殺した―
―でも…僕は彼を知らない。殺したかったわけでもない―
 蘇る様々な場面。
448そのきゅう:2005/11/21(月) 21:14:31 ID:???
 キラは胸が締め付けられるような痛みを感じた。
(僕は君を殺せない…)
 ブリッツを振り切るように、ストライクのブーストを上げる。
「…くっ!逃げるのかぁ!!」
 遠ざかっていくストライクにニコルは叫んだ。
(これは僕の…僕の罪なんだ)
 後方を映すモニターからブリッツが消えると、キラは苦しそうに息を吐いた。
 底知れぬ闇に囚われるような感覚に襲われる。
「…ハァ…アァ……」
「トリィ?」
 肩に止まったトリィが、キラを見て無邪気に鳴いた。
「…僕は…」
 まとわりつく不安に、キラは恐怖する。

          次回予告
 血のバレンタイン。それは、虚空に輝く狂喜の光が止めた、全ての記憶。
 果てなき闇を彷徨う魂は、何も伝える術は持たぬのか。
 生者と死者、隔てる境界は脆く、凍てついた宇宙の大地に、キラはまた人の業の深さを知る。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「宇宙の傷跡、心の傷跡」
 悲しみの向こうに、飛べ、ガンダム!
449通常の名無しさんの3倍:2005/11/21(月) 21:18:25 ID:???
乙、続きが期待できそうです

しかしやはり不殺しを貫くのでしょうか?
450通常の名無しさんの3倍:2005/11/21(月) 22:46:36 ID:???
乙です、続き楽しみにしてます
カズイ頑張れ
451通常の名無しさんの3倍:2005/11/22(火) 15:38:27 ID:???
>そして自分からコーディネイターだとなのればいい。
とある割には、結局キラじゃなくてフレイが暴露してるのが気になる。
細かい所すまん。
452Restart作者:2005/11/22(火) 21:17:04 ID:???
感想ありがとうございます。
今日はレスだけです。

>>449
不殺はどうなんだろう…。
全員生かしてハッピーエンドじゃないけど、個人的に死ななくていい人は生かそうかなという考えがありまして。

>>450
カズイガンガレ!超ガンガレ!

>>451
別にキラが名乗るという描写ではないです。
「名乗ればいい(変換してなかったorz)」とキラが思っただけで、結果的にフレイに暴露。
わかりずらい書き方してすみません…気を付けます。
自分だけしかわからない表記ってかなり致命的だ………
453通常の名無しさんの3倍:2005/11/22(火) 23:47:02 ID:yOlURBgv
454そのいち:2005/11/23(水) 21:49:40 ID:???
「戦って討たれて失ったものは、もう二度と戻らないから」
 だから僕はやり直した。
 なのに心が悲鳴を上げるのは、何故?

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-06「宇宙の傷跡、心の傷跡」

 アルテミスを脱出したアークエンジェルは、一路、月艦隊への合流を目指して進む。
 しかし、アークエンジェルは物資不足という深刻な問題を抱えていた。
 アルテミスで補給を受けられなかったこともある。
 今、アークエンジェルは水の使用制限が出ている真っ最中なのだった。
「お!ストライクの整備、完了か?」
「うん。でも、パーツ洗浄機があまり使えないから、まいっちゃうよ。手間ばっかりかかって」
 整備が終わり、いつものように食堂で雑談しているサイ達の中に、キラは入っていく。
 一度目よりすんなりと溶け込めるのは、キラにとって凄く嬉しいものだ。
「…はぁ…」
「…フレイ!」
 サイに急かされ、フレイは申し訳なさそうにキラを見る。
「この間はごめんなさい!私、考えなしにあんなこと言っちゃって…」
 必死に謝るフレイに、キラは優しい表情を浮かべた。
455そのに:2005/11/23(水) 21:52:08 ID:???
「あぁ…気にしないで。フレイが言ってくれなきゃ僕きっと…」
 途中で言葉が止まり、キラは苦笑した。
 皆が、この場で起こったガルシアの振る舞いを思い出す。
 キラに言った数々のセクハラ発言も一緒に。
 男子三人は何やらもやもやとしているようだが。
「だから気にしないで。フレイが言ってくれたおかげで、ストライクを調査されただけで済んだから」
「そう?…ありがとう」
 キラが微笑んでそう言うと、フレイは嬉しさを笑みで返す。
「じゃあキラ、お疲れ様。水、飲んで」
 ミリアリアから水が差し出された。
「いいよ…みんなだって飲めないんだから」
「いいのいいの!パイロットに倒れられちゃ困るんだから!」
「う、うん。ありがとう」
 至れり尽くせりのもてなしに、キラは少々困った表情になった。
 口をつけ、水を一口だけ含む。
(水…水か……)
 これから向かう場所のことを考えると、また心が重くなった。

 そして、アークエンジェルはユニウスセブンに寄ることになった。
 そこには大量の水が、氷となって存在している。
 多くの遺体と共に。
 氷の採掘作業に入るトール達、キラはストライクで哨戒に出た。
456そのさん:2005/11/23(水) 21:53:54 ID:???
 氷を手に入れると、ミリアリア達が大量の折り鶴を持ってやってくる。
 弔いの折り鶴。
 避難民の女の子・エルが織り方を皆に教え、気持ちを込めて織られた。
 それを、ユニウスセブンの残骸の中に落とす。

―我が娘のこの墓標!落として灼かねば世界は変わらん!!―
―ここで無惨に散った命の嘆きを忘れ、討った者達と何故偽りの世界で笑うか!!貴様等は!―
 ユニウスセブンが地球に落下させようとした者達は、許せなかったのだろう。
 砂浜に書かれた文字が波に消されるように、時が記憶を流していくのを。
 だからユニウスセブンを地球に落とそうとした。
 人々が犯した過ちを、思い出させるため。
 レバーを握るキラの手が震える。
(ここで、たくさんの人が死んだ。アスランのお母さんも、死ぬ理由なんかなかった人達が…)
 何故死ななければならかったのか。
 いや、死ななければならない理由などありはしない。
 だからその憤りを遺族達、パトリックやユニウスセブンを落とそうとした者達が、ナチュラルとの徹底交戦や地球滅亡という形に持っていったしまったのだ。
457そのよん:2005/11/23(水) 21:55:44 ID:???
(でも、人は乗り越えられる。悲しみも、痛みも、乗り越えられる世界になれるはずなんだ)
―だが誰も選ばない。人は忘れ、そして繰り返す。もう二度とこんなことはしないと、こんな世界にはしないと、一体誰が言えるんだね―
 心の中で、デュランダルが囁いた。
 責め立てる暗黒が、逃げようとしても、キラを掴んで離さない。
 違う!!
 キラは心の中で叫んだ。
(人は変わっていける。繰り返してはいけないんだと、思い出せる。だから僕が…僕が言う!世界は変われる!!)
 ハッとした。
 モニターが偵察用ジンを映していることに気付く。
 延々と続くような妄想から抜け出し、キラはジンを見つめた。
 ビールライフルを構えロックする。
 やはりジンはミストラルを発見してしまった。
「くっ!」
 一発目を放つ。
 ミストラルを攻撃されないように武器を封じる。
 二発目は足。撤退させるように。
 予測通り、なす術をなくしてジンは引き返していった。
 そして、氷の回収も終わる。
 その帰りにラクスの乗ったライフポッドを拾うのは、言うまでもないが。

 緊迫した空気の中、ライフポッドが開かれる。
458そのご:2005/11/23(水) 21:58:09 ID:???
 中から現れたピンクの髪の歌姫とピンクの丸いマスコットロボ。
 無邪気にキラに礼を言い、辺りを見回してやっと自分がザフトに救助されたのではないと気付いたり。
 ナタルは頭を抱え、マリューはすっとんきょうな声を上げた。
 その後、ラクスは艦長室で一通り質疑応答され、個室に閉じ込められる。
 だが、何故がピンクハロがロックを外してしまい、ラクスは自由に出歩いてしまうのだった。

 いつものように食堂に集まったサイ達。
 だが、今日は何か騒がしい。
 フレイが頑に、ミリアリアが持っているトレイを受けとるのを拒んでいた。
「もしかして、あの子の食事?」
 やってきたキラが、カズイに訊く。
「うん。ミリィがフレイに持っていってって言ったら、フレイが嫌だって。それで揉めてるだけさ」
 軽い溜め息をついて、カズイが説明した。
 無理にでも頼めば、事態がより深刻化するのは明らか。
「なら、僕が持っていこうか?」
 キラの発言に、皆がキラを見る。
「キラ…いいの?」
「うん。あの子と少し話したいと思っていたし。フレイが行きたくないって言うなら、無理強いさせないで」
 フレイを見て優しく笑うと、キラは言った。
459そのろく:2005/11/23(水) 22:00:34 ID:???
 ね?と付け足すと、ミリアリアからトレイを受け取る。
「…ごめんなさい。やっぱり私が運ぶわ」
 キラに迷惑をかけまいと、見栄を張るフレイ。
 それは誰が見てもわかるほど顔に「嫌」と出ていた。
「じゃあ、二人で行こう?そんなことないだろうけど、もし危ないことされたら、僕がいるから」
 フレイがどんなに意地を張っても、過保護なほどにキラの優しさは変わらない。
 死なせたくない。仲良くなりたい。笑いあっていたい。
 キラはそう想い、包み隠さず接する。
 一度目の、曖昧で不確かな優しさと愛とは違う。
「ありがとう」
 フレイが笑った。
 本当の思いやりと友情が、今の二人の中にある。
「何が危ないのですか?」
「ハ〜ロ〜、ゲンキ!オマエモナ!」
 そんな食堂に、ピンクのロングヘアをなびかせて、ラクスが現れた。
 騒然とする食堂。
「まあ…驚かせてしまったのならすみません。わたくし、喉が渇いて…それに笑わないでくださいね、だいぶお腹も空いてしまいましたの」
「あ…」
「鍵とかってしてないわけ…?」
 ラクスを見ながらキラはどうすべきか悩み、カズイは呆れたような顔をしている。
460そのなな:2005/11/23(水) 22:03:16 ID:???
「やだ!なんでザフトの子が勝手に歩き回ってんの?」
「あら?勝手にではありませんわ。わたくし、ちゃんとお部屋でお訊きしましたのよ」
 禅問答から、フレイが激昂して一触即発しそうな雰囲気になりつつある。
 キラはこの場を収めるため口を開いた。
「そうだ!みんなで一緒にごはんにしようよ」
 突拍子のない提案に、サイ達は皆、唖然とする。
 場違いなことを言ったかと焦るキラだが、訂正はしたくない。
 フレイはコーディネイターを嫌っていた。
 だが、それはきっと些細なことで、コーディネイターもナチュラルも、誰もがわかりあえる。
 キラはそれを、フレイに教えたかった。
「ここなら人だってたくさんいるでしょ?この子の隣には僕が座るから」
「ご一緒させてくださるのですか?まあ!とっても嬉しいですわぁ!」
「ハロハロ!メシメシ!」
 喜ぶラクスを席に座らせ、その隣にキラも座る。
「ほらみんな、座って」
 仕方ないと、渋々サイ達も席につく。
「お知りあいになれて嬉しいですわ」
「よ、よろしく」
 ラクスに話しかけられ、サイは複雑な顔をして挨拶を返した。
 フレイはむすっとし、黙ってばかり。
461そのはち:2005/11/23(水) 22:05:48 ID:???
「ラ、ラクスさんは歌を歌っているのよね?」
 場を盛り上げるためか、ミリアリアがラクスに訊いた。
「はい。正式な歌手というわけではありませんが、プラントの皆さんが心休まるよう歌わせてもらっています」
「後で聴かせてもらえる?」
「是非!みなさんとご一緒できたお礼に」
 キラの言葉に笑顔で答えるラクス。
 ラクスとサイ達、温度差の違う二組。そして、間を取り持とうとするキラ。
 質素な料理が並ぶトレイを持ってきて、食事が始まった。
 カレッジでの成績、ヘリオポリスでの生活、色々な想い出をラクスに語りながら食事は進む。
 興味深々という感じで、楽しそうに聞きいるラクスを見ると、皆も話が弾んだ。
 ゆっくりと、隔てる壁は溶け出していく。
「みなさんが羨ましいですわ。わたくしも、みなさんのようなお友達が欲しいです」
「え?ラクスさんてプラントじゃ人気者なんでしょ?」
 寂しそうな笑みを見せて言うラクスに、きょとんとしてトールが質問する。
「みなさん良くしてくれます。でも、本当に“友達”と呼べる方は…一人も」
「…有名な人だと、近付きづらいとか思っちゃうもんね」
 話を聞いて、カズイが言った。
462そのきゅう:2005/11/23(水) 22:09:16 ID:???
 コーディネイターだからといっても、みんな仲良くできるわけでないのだと、サイ達は知る。
 それは、自分達も同じことで、当然のこと。
「でも、みなさんと出逢えて、わたくし本当に幸せです」
 寂しそうな顔をしていたラクスだったが、元の笑顔に戻して、キラ達を見る。
 立ち上がり、ラクスは深々と頭を下げた。
「頭なんか下げる必要ないわよ」
 フレイが言った。
「だって、だってあたし達…もう友達でしょ?」
 恥ずかしさからか、少し顔を赤らめる。
 フレイの言葉を聞いて、キラは嬉しさが込みあげてきた。
 そして涙も込みあげてくる。
「ちょ!キラ、なに泣いてるのよ!?」
「だって…だってぇ…」
 笑いながらも、キラは涙を流した。
 嬉し涙ならいいよね、と自分に言い訳しながら溢れてくる涙を拭く。
 食堂からは、いつ間でも笑い声と、キラの泣いているような笑っているような声が響いていた。
463そのじゅう:2005/11/23(水) 22:10:53 ID:???
          次回予告
 届かれた微かな声。その向こうに見える救いの手と、キラは強く離さないように掴む。
 苦難の日々は時の中ふ去り、約束されるのは、前とは違う本当の平穏か。
 映るキラの瞳の中に、歌姫の顔を見せて、二人はアスランの元へ向かった。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「分かれた道の中央を歩き」
 その涙握り締めて、行け、ガンダム!
464Restart作者:2005/11/23(水) 22:18:11 ID:???
ペース的にいって、みなさん何日置きぐらいがいいんだろ…

では、今回はこれにて終幕。
465通常の名無しさんの3倍:2005/11/23(水) 22:20:17 ID:???
>>464
リアルタイムでおつ!
毎晩楽しみに待ってますが、もちろん無理せず作者さんのペースでどうぞ。
466通常の名無しさんの3倍:2005/11/23(水) 22:32:51 ID:???
乙!!
次回に激しくキボン!
トールがやっぱり死ぬのか、はたまたカズィは艦を降りないのか・・
あー楽しみになってきた、明日からまた仕事がんがる!
種死に関しても書く予定ならばしばらく暇せずにすみそうだ
念のためあげ!
467通常の名無しさんの3倍:2005/11/23(水) 22:34:22 ID:???
あげあげ
468通常の名無しさんの3倍:2005/11/23(水) 22:36:06 ID:???
リロードしてなかった…
すでに上がってるorz

あとRestart乙
469通常の名無しさんの3倍:2005/11/23(水) 23:15:29 ID:???
>>454-463
いいねえ。いや、いいよマジで。できたら最終回まで読みたいなあ
頑張ってくれ!

ただ・・・チョイとフレイが打ち解けるの早くね?まあこれはこれでいいのだけど。
470通常の名無しさんの3倍:2005/11/23(水) 23:26:28 ID:???
キラカワイス
471通常の名無しさんの3倍:2005/11/24(木) 23:27:26 ID:C5JtbB8S
干す揚げ
472Restart作者:2005/11/25(金) 21:37:06 ID:???
感想、期待、どうも有難うございます。
自分のペースでいこうと思います。

明日、投下しに来ますね。
ではノシ
473通常の名無しさんの3倍:2005/11/26(土) 19:25:04 ID:???
期待age
474そのいち:2005/11/26(土) 21:39:47 ID:???
 大切なものを守るのに、理由なんて要らない。

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-07「分かれた道の中央を歩き」

 先遣隊からの連絡を受け、アークエンジェルは先遣隊との合流へ向け宇宙(そら)を進む。
 しかし、そう簡単にいかせてはくれない。
「あれ?二人共どうかしたの?」
「テヤンデエ!テヤンデエ!」
「あらあら、いけませんわ、ハロ」
 キラ、ミリアリア、フレイの自室。
 フレイとミリアリアの声が聞こえ、キラとラクスが立ち寄った。
「ちょ!キラ、その子まだ連れ回してるの?」
 ラクスを見て、ミリアリアが声を上げる。
 保護といっても、ラクスが艦内を出歩けるほど、自由のきく身ではない。
 フレイもキラ達の方に顔を向ける。
「艦を見て回りたいって、でももう部屋に戻るところ…ってフレイ、凄い顔」
「パックよ!パック!…でもいいわよね、どうせコーディネイターは肌なんか荒れないんでしょうから」
 顔を覆うパックを剥がしながら、フレイは嫌味を言った。
 勿論、本心ではない。
「それは違いますわ。お化粧に気を使ってるコーディネイターももちろんいますし」
475そのに:2005/11/26(土) 21:41:41 ID:???
「あ、そうそう。さっきラクスと話してたんだけど、フレイって可愛いねって」
「えっ!?」
 突然話が変わったことに指摘する暇もなく、フレイは驚きの声を上げた。
 顔を見合わせて、キラとラクスは笑う。
「わたくし、一目見た時からそう思っていたんです。羨ましいですわ」
 少し頬を赤くして、ラクスは言った。
 それよりももっと、顔を赤くするフレイ。
「あ…ありがと!私も、あんたの歌、好きよ」
 ぷいっと顔を背け、恥ずかしそうにフレイも言った。
 キラもラクスもミリアリアも、そんなフレイを微笑んで見る。
 そんな和やかなムードも、唐突なアラートに掻き消された。
「なに?戦闘になるの?」
 ミリアリアがキラを見る。
「みたい。ラクス、部屋に戻ろう。フレイもじっとしてて」
「もしかして…パパがいる先遣隊じゃ!?」
「そうだとしても、僕が守るよ…絶対に」
 不安げな顔をし、フレイはすがるような視線をキラに送る。
 キラはしっかりとした表情で、フレイを見て言った。
 そして、キラはラクスを連れ、ミリアリアはブリッジへ向かうため部屋を出る。
「歌いましょうか…全ての人が、無事であるように」
476そのさん:2005/11/26(土) 21:43:51 ID:???
 ラクスは、静かに呟いた。

 アークエンジェルが着いた時には、先遣隊はその半数以上が轟沈させられてしまっていた。
 発進し、キラはその現場を見て、きつく顔を歪める。
「もう誰も…悲しませたくなんか、ないんだ」
 脳裏の種子を弾けさせ、SEEDの力を発動させる。
 推力を最大にして進み、エールの機動性も加わって、恐ろしい速度で艦隊を襲う三機のジンに迫った。
「キラかッ!?」
 別方向で展開していたアスランが気付く。
 しかし、気付いた時には、ストライクによってジン三機は薙ぎ倒されていた。
 舞うようにビームサーベルを振り、ジンの脚部や腕部、頭部を斬り裂いていく。
 ストライクが通り過ぎたそこには、行動不能となったジンだけが残った。
「な…一瞬にしてジン全機を…!?」
 ストライクの神業に、アスランは酷く仰天する。
 そのままストライクは、ジョージが乗るモンドゴメリへ向かった。
 イージスもそれを追う。
「アスラン、撃つのをやめて」
 やってくるイージスに向け、ストライクは通信を送った。
「なに!?そんなことが、できるわけないだろう!」
「でも、君があの艦(ふね)を墜とせば、悲しむ人が…泣く人がいるんだ!」
477そのよん:2005/11/26(土) 21:45:18 ID:???
 叫ぶキラの声に、アスランはたじろぐ。
 だが、そんな気持ちを振り払って、イージスをモビルアーマー形態に変形させた。
「だが…それはできない」
 そう呟き、スキュラを発射した。
 スキュラの射線上には、ストライクとモンドゴメリ。
 ストライクが躱せば、モンドゴメリに直撃するのは目に見えている。
 ストライクはシールドを構えた。
「キラ、お前は…!!」
 アスランは唖然とした。
 キラは、逃げない。
 スキュラを受け止めるストライク。
 シールドは除々に溶け出し、受け止め切れず爆発を起こす。
「うわあぁぁ!!」
 吹き飛ばされるストライク。
「自分の身を挺して、この艦を守った…?」
 直撃ではないが、被弾して揺れるモンドゴメリのブリッジで、ジョージが言った。
「本艦への被害は!?」
「損害軽微、航行に支障ありません!」
「ただちに反転、アークエンジェルと合流する」
 コープマンは指示し、モンドゴメリは離脱を開始。
 イージスは追撃しようとするがヴェサリウスから撤退命令が下った。
「撤退命令…チィッ!!」
 アスランは舌打ちし、引き上げていった。
「やった…やったんだ…」
478そのご:2005/11/26(土) 21:46:56 ID:???
 モンドゴメリをなんとか守りきったキラは、息を切らしながらも、喜びの声を発する。
 未来は、変わった。

 アークエンジェルとモンドゴメリが合流し、アークエンジェルにジョージとモンドゴメリ艦長のコープマンがやってくる。
「フレイ!」
「パパぁ!」
 ジョージとフレイ。親子の対面に抱きあう。
 そんな光景を、キラは微笑ましく眺めていた。
 フレイを降ろすと、ジョージはきょろきょろと辺りを見回した。
「それはそうと、あのモビルスーツのパイロットは?」
 ジョージがマリュー達に訊く。
「それは…」
「あの子、キラ・ヤマトさんです」
 口篭るナタルからの目配せを受け、マリューはキラを紹介した。
 キラは頭を下げる。
「あんな子供が…いや、君は感謝している。我々を守ってくれて有難う」
「いえ…当然のことをしたまでです」
 キラは静かに言った。
 余りいい顔をしているとはいえない。
 実際、守れたのはモンドゴメリだけなのである。
 ジョージは生き残らせられたが、多くの命は消し去された。
 キラが手を下したわけではないが、自責の念が募る。
479そのろく:2005/11/26(土) 21:49:43 ID:???
「あのねパパ、キラはコーディネイターなのよ。でも、私達を守るために、ずっと戦ってくれたの!」
 そんなこと知ってか知らずか、フレイが笑顔でキラのことを話した。
 ジョージの顔が変わる。
「コーディネイター…何故…」
 眉をひそめて、上から下までキラを見た。
 そんな態度をされるのも、もう慣れてしまっているキラがいる。
「確かに僕はコーディネイターです。でも、大切な友達の家族を守るのに、理由なんて要りますか?」
 毅然とした顔で、キラは答えた。
「僕は仲間のために戦っています。人種なんか関係なく、守りたいものがあるから、戦ってるんです」
 にわかには信じられない様子のジョージだが、キラの顔に嘘偽りがないことは明白だった。
 コーディネイターだから演技も本物だろうか。ジョージの頭を横切る。
 だが、演技までして、あのビームから自分達ナチュラルを守るほどの理由があるのか。
 ジョージは今一度、キラの顔に目をやった。
 キラの表情は変わらない。
 大切なものを守りたいと、しっかりとした意志が表れていた。
「そうか」
 信じようと決め、ジョージは重い口調で一言そう言った。
480そのなな:2005/11/26(土) 21:51:16 ID:???
 話は移り、コープマンがマリュー達と今後について詰めていた。
「艦長、心苦しいのだが、先遣隊はほとんどの艦が撃沈され、まともに動く艦はモンドゴメリしかない。補給や人員は…」
 申し訳なさそうにコープマンが言う。
「了解しました。そのお心だけでも、嬉しく思います」
「では我々は、君達とは別のルートで月へ戻る。避難民はこちらで面倒をみよう。…事務次官」
「わかった。では私は行くが…フレイ、お前はどうする」
 避難民を連れていくということは、キラやサイ達のように艦を手伝う者以外は連れていくということ。
 フレイはしばらく考えた後、ジョージに笑顔を見せた。
「…戦いは怖いわ。でもアークエンジェルにはサイやキラがいるから平気よ」
「わかった。サイ君、キラさん、フレイを守ってやってくれ」
 実の娘を手放すことは辛いが、ジョージはキラとサイを見て、フレイを託す。
「は、はい!」
「わかりました」
 サイもキラも、託された思いを無駄にしないよう心に決める。
「ラミアス艦長、この子達をよろしく頼む」
「了解致しました。ですが私達が…逆に助けられているぐらいですわ」
「はははははっ!」
481そのはち:2005/11/26(土) 21:53:22 ID:???
 ジョージは盛大に笑い、そしてアークエンジェルに別れを告げた。

「先遣隊の方々、行かれてしまったようですわね」
 ピンクハロを抱え、ラクスは微笑んでキラを見る。
 ラクスがいる部屋を、キラは訪れる。
「次は君の番だよ」
「わたくし…?」
「オマエモナ!オマエモナ!」
 キラは頷く。
「君は、プラントに…うぅん、これからの平和な世界に必要な人だから」
 微笑んでキラは呟いた。
 言葉の意味がわからず、キラを見つめ不思議そうな顔をするラクス。
「キラ!」
 そんな中、サイ達も部屋にやってきた。
「みんな…」
「その子、帰すんでしょ?手伝うわ」
「フレイ…」
 逞しく笑うフレイに、キラは泣きそうになるが、ぐっと堪える。
「友達、だからな」
 トールが言う。
「まあ…」
「トモダチ!トモダチ!ハロハロ〜」
 トールの言葉を聞き、嬉しさからラクスは顔を赤くする。
 キラはラクスの手を引いて、皆と部屋を出た。
 誰もいないことを確認しつつ、パイロット控室まで進む。
「これ着て、上からでいいから」
 ラクスに宇宙服を渡す。
「キラも着替えるんだから、男子は見ちゃ駄目よ!」
「わ、わかってるよ…」
482そのきゅう:2005/11/26(土) 21:55:49 ID:???
 閉め出しを食らう男子三名。
 キラの着替え姿がもやもやとして、見張りに専念できない。
 だが、すぐに着替えは終わり、ストライクに向かった。
 コックピットにキラとラクスが乗り込む。
「またお逢いしましょうね」
「必ずね」
 笑いあうラクスとフレイ。
「キラ、お前は帰ってくるよな?」
 不安そうな顔をして、サイが訊いた。
「おい!なにしてる!!」
「うわっ!来たよ!!」
 気付いたマードック達整備士が急いで向かってくるのが見えた。
 カズイとフレイがマードック達を止めに入いる。
「キラ!早く行って!」
 フレイが叫んだ。
「お前は、帰ってくるよな!?」
「うん…約束する」
 キラは微笑むと、サイを下がらせて、コックピットのハッチを閉める。
 トールとミリアリアがストライクの発進準備にとりかかった。
 大騒ぎのアークエンジェルを後にして、ストライクはヴェサリウスに向かう。

 ヴェサリウスに呼び掛け、キラはアスランだけを指名した。
 すぐさまイージスが飛び出し、全速力でストライクの前までやってくる。
「アスラン…?」
「そうだ」
 通信に応じたのは確かにアスランだった。
 キラはコックピットを開く。
483そのじゅう:2005/11/26(土) 22:00:10 ID:???
「アスランもコックピットを開けて。ラクス、君だってわかるように話して」
「はい、こんにちはアスラン、お久しぶりです」
「テヤンデエ〜」
 イージスに向けて手を振るラクス。
「確認した」
「じゃあ、連れていって」
「キラ、お前も一緒に来い!!」
「それは…できないよ…」
 アスランの必死な声。
 それを聞くキラは、心を痛めながらも、拒む。
「あの艦(ふね)にいる友達のことか?」
「それもある…」
 キラの言葉に、アスランは唸るような声を出した後、ゆっくりと口を開く。
「…見逃してほしいと、上にかけあってみる」
「アスラン…!?」
 予期せぬ申し出に、キラは激しく動揺する。
 アスランは強い眼差しをキラに向けて、手を差し延べた。
「だから来い!キラ!!」

          次回予告
 慣れていかねばならなかった。立ち向かわねばならなかった。
自分達の明日のために。
 様々に向けられた言葉と、その陰にある思いは静かに積もり、やがてキラを解き放つ。
 今の自分に課せられた使命のために、突き抜け、放たれるものは。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「目覚める刃、キラの選択」
 駆け抜ける空に、何を産むのか、ガンダム!
484Restart作者:2005/11/26(土) 22:01:06 ID:???
アルスター親子打ち解けるのHAEEEEEE
てな感じですみません。
フレイ同様、和解までの時間が短すぎるような気がします。
もう少しドロドロした愛憎劇があったほうがよかったのかも…

あと個人的に入れたかったシャトル救出も没にしました。
あのまま避難民は月まで行ってエルタソ達は生存でつ。
485通常の名無しさんの3倍:2005/11/26(土) 23:08:57 ID:???
乙です。
しかしアスラン、できもしないことを言うもんじゃありませんよ、と。
486通常の名無しさんの3倍:2005/11/26(土) 23:15:25 ID:???
ああ、本編が酷かった反動ももちろんあるのだろうが
このキラならマンセー展開でもある程度許せる…
487通常の名無しさんの3倍:2005/11/26(土) 23:33:28 ID:???
SEED制御してるってことは、スペックは死種のまま…?
うはwwwキラテラツヨスwwwww
488通常の名無しさんの3倍:2005/11/26(土) 23:50:51 ID:???
>>487
数多くの「スーパーシンジくん」を見てきた俺に言わせりゃまだまだだw
489通常の名無しさんの3倍:2005/11/27(日) 00:11:30 ID:???
シンジなら生身でMS倒せるからなw
490通常の名無しさんの3倍:2005/11/27(日) 00:12:44 ID:???
>>484
う〜ん・・・正直今始めて、キラがとんでもなく強い設定でよかったと思っている俺がいる。
いいねえ。乙!
491通常の名無しさんの3倍:2005/11/27(日) 22:21:42 ID:???
定期age
492通常の名無しさんの3倍:2005/11/28(月) 22:20:03 ID:???
定期age
493通常の名無しさんの3倍:2005/11/29(火) 18:22:05 ID:???
Restart以外のSSも読みたい気分
連載じゃなくて単発の
494Restart作者:2005/11/29(火) 21:20:31 ID:???
Restartですみません。
今から投下します。
495そのいち:2005/11/29(火) 21:22:21 ID:???
 巡り逢えるこの宇宙は、別れの時も均等に用意されているのかもしれない。

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-08「目覚める刃、キラの選択」

「ストライク、離脱していきます!」
 パルが叫んだ。
「キラさん…!?」
「キラ・ヤマト、戻れ!戻るんだ!!」
 信じられないといった顔をするマリュー。
 必死にストライクを呼び止めようとするナタル。
 キラは、アークエンジェルを去った。

 ヴェサリウスに着き、ストライクを降りた直後、キラは拘束されそうになった。
 だがアスランの抗議により捕虜的扱いはなく、アスランの自室で軟禁という名の保護が命じられた。
 ラクスもキラに付き添うように、アスランの部屋から出ようとはしない。
 キラとラクスを置いて、アスランはブリッジに向かった。
 そして、ラウとアデスにアークエンジェルを見逃してくれるよう上申する。
「わかった。その件、了解しよう。彼女にはラクス・クラインを守ってくれた恩義があるからな」
 あっさりと了承が得られ、アスランは安堵の表情を浮かべる。
「有難うございます!では、失礼します」
496そのに:2005/11/29(火) 21:23:55 ID:???
 キラ達に報告するため、足早にアスランはブリッジを後にした。
 ラウは息を一吹きすると、アデスに顔を向ける。
「アデス、ガモフに打電だ。足付きを沈める」
「ですが隊長…」
 アスランの要望を許可したラウからの発言に、アデスは少々困惑して聞き返した。
「歌姫には悪いがな、この好機、逃すはずがあるまい。我々は彼女と最後の1機、そしてあのパイロットである少女を送り届ければいい」
 ラウの口許がニヤリと、不気味な笑みを見せる。
 今更ながら、アデスはぞっとした。
「帰ってくる頃には、全て終っているさ……」
 笑みを消さぬまま、暗黒の宇宙を見つめ、ラウは言う。

 アスランが自室に戻ると、キラとラクスがベッドに座って待っていた。
 ハロは宙を泳いでいる。
 先程の拘束未遂事件もなんのその、そこには笑顔のキラとラクスがいた。
 釣られて、アスランも笑みを零す。
「クルーゼ隊長も了解してくれた、安心していい」
「よかったですわねぇ、キラ。これでフレイさん達も無事ですわ」
「…そうだね」
 ラクスの言葉に、キラは笑顔で返した。
 だが、その笑顔の下で、簡単に信用できない自分がいる。
「フレイ…?」
497そのさん:2005/11/29(火) 21:26:12 ID:???
 キラのことを気付かず、アスランが聞き慣れない名前に首を傾げた。
 嬉しそうに笑って、ラクスはアスランに顔を向ける。
「あの艦(ふね)で、わたくしに良くしてくれた方達のお一人で、お友達にもなってくださったんです」
 心の底からの笑みをラクスは見せた。
 ラクスの笑みは本当に嬉しさを体現している。
「友達に?」
「一緒にお食事をして、お話もたくさんしましたわ。またお逢いすることも約束しました」
「そうですか…」
 笑みに照らされ、アスランは少しばかり表情を暗くした。
 守りたいものがある。大切な友達がいる。
 キラの言ったことは、真実だった。
 そんな者達と一緒にいたラクスだからこそ、こんなにも笑顔でいられるのだろう。
「じゃあ俺はもう一度ブリッジに行ってくる」
 二人を見ると心苦しくなり、アスランは部屋を出ていく。
 通路をしばらく進むと、アスランは立ち止まって溜め息をついた。
 戦闘でキラに言われた言葉の数々が、アスランの耳を通り過ぎていく。
 戦争が始まって、戦わなくてはならないと覚悟を決めた自分は正しいのか。
 そう揺さぶられいる気がした。
498そのよん:2005/11/29(火) 21:27:51 ID:???
 迷わせる考え振り払い、アスランは足を進める。

 アスランが出ていった部屋は、無言の空気に包まれていた。
 ただふよふよと、ピンクハロが宙を彷徨っているだけ。
「キラ……」
 どちらからでもなく、ラクスが口を開く。
「わたくし、あなたのお言葉に応えられるように、頑張りますわね」
 穏やかな顔をして、ラクスは語りかける。
 暖かい視線がキラを捉えた。
 時がいくら変わろうとも、ラクスは変わらないようにキラは思えた。
 どんな時も、信念を持って話すラクスは、何も変わらなかった。
「平和な世界のために」
「うん」
 性別は変わっても、二人の関係は前と変化はあまりない。
 言葉がいらない二人は、意味もなく笑いあった。
 そんな静かな部屋に、外からの音が入ってくる。
「聞いたか?」
 どうやら、士官同士で談話しているらしい。
 聞耳を立てるわけではないが、キラとラクスは耳を傾けた。
「あぁ、足付きをガモフが追撃することになったってやつだろ」
 その言葉を聞いて、キラは瞳を見開いて驚愕する。
 アスランが嘘をついたのか、いやラウがアスランを騙したのか。
 脳内をぐるぐると複雑な思いと疑念が駆け廻った。
499そのご:2005/11/29(火) 21:29:25 ID:???
「おいっ!この部屋…」
「あぁ…でも逃がすわけないよな、ナチュラルの奴等なんか」
 声が通り過ぎていく。
 キラは力無く、だらんとベッドに横たわってしまった。
 ジョージを助け、変わったいくと思った未来に期待しすぎた自分に対しての代償。
「帰らなきゃ」
 無気力状態のまま、ゆっくりと体を起こして立ち上がる。
 ストライクのある格納庫までいけるだろうか。
 いや、迷っている時間はない。
 ラクスに別れを告げようと振り返りと、ラクスは何かを持ってキラに差し出した。
「これを」
 手の中には、ザフトが採用しているハンドガンがあった。
「机の引き出しの中にありました。これでわたくしを人質にするフリを」
 いつものラクスとは違う、怒りの眼差しが向く。
「卑怯な手には卑怯な手で。わたくし…クルーゼ隊長のこのやり方に、憤りを感じています…」

「足付きを…!?どういうことですか!」
 ブリッジに戻ったアスランは、アデスからの事の説明に、声を荒げた。
 そんなアスランを見て、フッと息を吹いてラウは憐れむような笑みを見せる。
 そして、口を開く。
500そのろく:2005/11/29(火) 21:31:22 ID:???
「仕方あるまい。我々は軍だ、みすみすこのチャンス、見逃すほど愚かではないのだよ」
 一蹴され、アスランは唸るしかなかった。
 握る拳が小刻に震え、屈辱に耐えているのを物語っている。
「なに!?」
 突然、アデスが声を上げた。
 アスランもラウも揃って目線をアデスに移す。
「あの少女がラクス・クラインを人質にして逃走を図っているだと!?」
 有り得ないと思っていた事態に、ラウとアスランは驚きを隠せないでいる。
 だが、アスランの内心は、ほっとしていた。

 なんとかストライクの元まで辿り着き、キラは胸を撫で下ろす。
 周りはライフルを構えた士官達に囲まれ、安全とはいえる状況ではない。
 しかし、まだ射殺命令も出ていなく、皆撃つのを躊躇っているのが危機を脱せられる救いだ。
「あなたとお逢いできたこと、心の底から嬉しく思います」
「僕もだよ。君と逢えて良かった」
 キラはコックピットに乗り込み、ラクスがゆっくりと離れていく。
「次にお逢いする時は、キラ…あなたが困らぬように、平和のための剣を用意してお待ちしていますわ」
 ハッチがしまっていく中、ラクスが言う。
 キラはしっかりと首を縦に振った。
501そのなな:2005/11/29(火) 21:34:31 ID:???
 ハッチが閉まり、キラはストライクの起動を始める。
 早く戻らねば。
 待っている人達がいる場所へ。

 アークエンジェルが激しく揺れる。
 ブリッジに戻されたミリアリアが叫ぶ。
 いくらムウが“エンデュミオンの鷹”と呼ばれるほどのエースパイロットといっても、G3機を相手にするのは圧倒的不利だった。
「ミサイル、来ます!」
「迎撃、取り舵!」
 緊迫した空気に支配されるブリッジ。
 皆がこの状況に絶望し、だが必死に生き延びようとしている。
 ふと、サイはレーダーを見た。
「レーダーに新たな機影!…これは、ストライク!?キラです!」
 サイが驚きと喜びが混じった声を上げた。 マリューが振り向く。
「キラが来た…帰ってきたんだ!」
 トールは歓喜して、ミリアリア達と笑いあう。

「ストライク!?」
 ディアッカがモニターを見て愕然とする。
 ヴェサリウスにいるはずのストライクが何故ここに!?
 逃げてきたのだと理解した時には、もうかなりの接近を許していた。
「クッソォ!」
 長距離狙撃ライフルを構えて、ストライクに向けるが、最早後の祭り。
502そのはち:2005/11/29(火) 21:36:14 ID:???
 擦れ違い様にビームサーベルによってライフルは斬り落とされ、ストライクはそのまま直進する。
「ディアッカ!こンのぉぉぉッッ!!」
 イザークは怒声を上げた。
 ストライクは速度を落とさずこちらに向かってくる。
 デュエルはビームライフルを乱射した。

「クッ!!」
 キラは声を発し、ストライクを巧みに動かして、ビームを全て避ける。
「キャワシタァ!?」
 信じがたい現象を眼の当たりし、イザークは恐怖に体が震えた。
 アーマーシュナイダーに持ったストライクが迫る。
「どけェェェ!!」
 叩き込まれるアーマーシュナイダー。
 デュエルのコックピットの一部がショートし、爆発を起こした
「うわぁ!!!」
 叫び、手で顔を覆う。
「イザーク!イザーク!大丈夫ですか!?」
 ニコルが呼び掛けても、イザークは答えない。
「ニコル!どうした!?」
「イザークが!」
 ディアッカとニコルの顔が、みるみる曇っていく。
「痛い…痛い……イタイィィ!!」
 イザークを叫び続ける。
 傷の痛み、恐怖と屈辱、全てが混じった悲痛の叫び。
 心配していたニコルが、第8艦隊の接近を確認した。
503そのきゅう:2005/11/29(火) 21:37:48 ID:???
 戦況は逆転し、3機撤退を余儀なくされた。

 帰艦したストライクとメビウス<ゼロ>。
 キラが機体から降りると、クルー達が集まってくる。
「……ごめんなさい。僕のしたことが、どれだけみんなに迷惑をかけ、危険な目にあわせたか」
 落ち込み、縮みこまったキラは、後ろめたさからうつ向いたまま謝る。
「あやうく我々は沈められるところだったのだぞ!貴様の独断で!!」
 ナタルが叱咤した。
 本当ならもっと罵詈雑言を浴びせてやりたい。
 自分達が感じた恐怖はこんなものでは収まらない。
「落ち着いて、バジルール少尉」
 怒りに満ちたナタルを、マリューが制止した。
「キラさん、確かにあなたのしたことは、軍の規律から見て、決して許されるものではありません」
 キラは覚悟した。
 こんな結末も、自分で導いてしまったんだ。
 銃殺刑でもなんでも、受け入れよう。
「ですが今回は多目に見ましょう」
 覚悟していた結末とは違い、キラはハッとして顔を上げる。
 そこには、優しく微笑むマリューの姿があった。
「艦長!」
 不服そうなナタルがマリューを睨む。
504そのじゅう:2005/11/29(火) 21:39:17 ID:???
「彼女はこうして戻ってきてくれたわ。そして私達は沈められなかった。それでいいじゃない」
「…っ」
 結果論といってしまえばそこまでだが、結果良ければ全て良し、ともいう。
 マリューの言うことに、ナタルはこれ以上、口は出せず、引き下がるしかなかった。
「よしみんな、今回のことはキレイサッパリ忘れるんだ!もう第8艦隊と合流する、気を引き締めておけ!」
 ムウが喝を入れ、皆は解散していった。
 それぞれの持ち場へ戻っていく。
 キラを囲む者達がいなくなり、サイ達が駆け寄ってくる。
「おかえり、キラ」
「ただいま、みんな。心配かけてごめんね」
「な〜に言ってんだよ!お前ちゃんと、帰ってきたじゃん」
「そうよキラ、だから自分を責めたりしちゃ駄目だからね」
「うん」
 帰る場所。
 自分を受け入れてくれる場所。
 だから守りたい。
 皆が皆、帰れる場所が存在するから。

          次回予告
 その手に託された想い。決断の一瞬は、そっとキラを包み込む。
 再び強襲するクルーゼ隊の前に立つキラにできるのは、その心を銃弾に込めて、撃つことだけ。
 願いと悲しみの戦場を駆けるキラとラウの胸の内にあるものとは。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「遥か遠い夢と、果てしなき時の中で」
 新たな未来に、翔べ、ガンダム!
505通常の名無しさんの3倍:2005/11/29(火) 21:42:44 ID:???
>>504
乙!
けどさ・・・一回行っちゃうのはすごくいいと思ったわけよ。
だから、それのせいで、一回上がったキラの株がAA内で暴落するってしたほうが
良かったんじゃないかなあ?

けどまあ、いいよ。このまんま最後まで見届けさせてくれ。ガンバ!
506通常の名無しさんの3倍:2005/11/29(火) 22:58:01 ID:???
>>495-504
乙。
一話から通して思ったんだか、負債ほどじゃないにしろ結構キラ愛が目立つな。
507通常の名無しさんの3倍:2005/11/30(水) 02:04:47 ID:???
そうか、キラは女だったのか
508通常の名無しさんの3倍:2005/11/30(水) 10:01:15 ID:???
>>507声は誰と想定すればいいんだろ?
先に言っておくけど、ミトの時みたいに女の子に変化しても保志のままってのは無しね。気持ち悪いから。

小林沙苗か、能登麻美子あたりかな……?
509通常の名無しさんの3倍:2005/11/30(水) 14:01:15 ID:???
>>509
悪いが明らかに能登はないよ。でもじゃあ誰と聞かれても思いつかないが
510通常の名無しさんの3倍:2005/11/30(水) 15:28:12 ID:???
進藤尚美に二役やってもらえばいいとオモ
もしくは水樹奈々(ナナ=ヤマト)
511通常の名無しさんの3倍:2005/11/30(水) 16:56:52 ID:???
クルーゼ殺さないで終わってくれんのかなぁ
512通常の名無しさんの3倍:2005/11/30(水) 17:20:17 ID:???
主要キャラの死なんガンダムも珍しい
513通常の名無しさんの3倍:2005/11/30(水) 20:05:28 ID:???
>>512
UC以外はそんなでもないよ。
514通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 01:59:22 ID:???
>>510そのネタよく聞くが、何なんだ!?そんなに水樹奈々が良いのか!?
て言うか、ナナって言う名前をまんま合わせる意味も無いだろうし、差し迫って水樹奈々である必要も無いだろ。
只単なる声優繋がりだけで作品を考えるなんてどうかしてるぞ!?
515通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 15:41:20 ID:Ko/MbtsH
上げ
516通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 15:42:10 ID:???
下げ
517通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 19:39:20 ID:RNk9wHf3
池田秀一しかり小山茉美しかり過去のガンダム出演声優が起用されている
てなわけでリスタキラの声は林原めぐみか矢島晶子はどうだろ
518通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 19:40:17 ID:???
ageスマソ_| ̄|○
519通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 19:52:40 ID:???
池田、小山は少しだけ特殊な人選ていう感はあったとは思うけど、普通は声優にとってはガンダムも仕事のひとつに過ぎないんじゃない?
子安なんてしつこいくらい何回も出てるし。ドワイト、ゼクス、ギンガナム、ムゥ。
大事なのはキラのイメージだと思うけど・・・・作者はどう思ってるんだろうね?
520Restart作者:2005/12/01(木) 21:39:10 ID:???
これから投下します。

その前に女キラの声優は……
あまり騒がない少年役ができる緒方恵美さんとか皆川純子さんあたりでお願いします。
女性化が完全じゃないので少年役もできる女性声優がいいかと。
ですが、読み手側がキラにあった声を脳内で想像していただけるとこちらとしても幸いです。
521そのいち:2005/12/01(木) 21:41:14 ID:???
 幸せな世界には、きっとあなたも、いるはずだから。

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-09「遥か遠い夢と、果てしなき時の中で」

 第8艦隊と合流を果たすアークエンジェル。
 そのまま月軌道へ向かう手筈になっている。
 そんな中、ナタルからの召集を受けたキラ達。
 ヘリオポリス以前に志願入隊したという架空の事実が作られた上で、キラ達全員に除隊許可証が渡される。
 しかし、皆それを受けとりはせず、艦に残ることを決めていた。
 平和だと思っていたわけではないが、戦争を知らなかった自分達。
 戦争を知った今だから、自分達も守るもののために戦う。
 そうサイ達は決断し、除隊許可証を受け取らず、自分達の仕事につく。

 格納庫。
「皆、降りぬというか、気丈なものだな」
 ストライクを眺めていたキラに、ハルバートン声をかけた。
 今後のアークエンジェルとストライクの処置を決めるため、ハルバートンはアークエンジェルを訪れていたのである。
 元々の部下であるマリューとの話も尽きないが、ハルバートンは自身の艦へ戻るため、格納庫にやってきた。
522そのに:2005/12/01(木) 21:42:41 ID:???
「第8艦隊も、アークエンジェルに人員を割けないって聞きました。僕もコレに乗って、みんなを守りたいって思うんです」
 ストライクを見て、キラは言った。
 迷いはなく、逆に透き通ったその瞳を見て、ハルバートンは感慨深いものを感じる。
「しかし、改めて驚かされるよ。君達コーディネイターの力というものには」
「それは、違いますよ」
 すっぱりと断言され、ハルバートンと少々呆気に取られた。
 マリューから聞いてはいたが、やはりキラは全て悟ったような人柄をしていた。
「何かをやり遂げる力は、コーディネイターにもナチュラルにも、均等に分け与えられていると思います」
 ストライクを見つめながら、そうキラは言う。
 乗り越えてこられたのはコーディネイターの力ではなく、一人の人間としての強く望んんだ心。
 傲慢で強欲な考えかもしれない。
 けれど、このままの世界ではいけないという確信はある。
「確かにそうかもしれん」
 ハルバートンはキラの隣に立って、そう呟いた。
「君のご両親はナチュラルだそうだが?」
「はい。でも、本当の両親じゃないんです。本当の両親も、ナチュラルだけど」
「…そうか。悪いことを聞いたな」
523そのさん:2005/12/01(木) 21:44:18 ID:???
 ばつが悪い顔をして、ハルバートンが謝った。
 キラは静かに首を横に振る。
「いえ、本当の両親も、今の両親も、僕の親だし…それに僕のことを、大切に想ってくれてるって知ってます」
 ユーレン、ヴィア、そしてカリダ。
 産みの親と育ての親。どちらとも大切な親。

―嘘吐き!返して!あの子を返して!もう一人の…!―
 キラのことを、お腹にいたカガリと同じように、愛してくれただろうヴィア。

―私の子供だ!最高の技術で、最高のコーディネイターとするんだ!!―
 それがキラ自身の、そして人の未来の幸せと信じ、突き進んだユーレン。

―あなたの家はここよ。私はいつでもここにいて、そしてあなたを愛しているわ―
 そう言って送り出してくれたカリダ。

 愛し方は違えど、愛しいと思う気持ちは、きっと同じだったとキラは信じている。
 だから自分も、親を愛する。
 苦しみなど感じさせない、キラの安らかな笑顔。
 そんな笑顔を見ると、ハルバートンは訊いてみたくなった。
「君は幸せかね?」
「はい」
「こんな世界でもか?」
 キラはハルバートンに顔を向けて、しっかりと頷いた。
524そのよん:2005/12/01(木) 21:46:22 ID:???
「どんな世界でも、生きたいと思ったら、そこは幸せな世界になる」
 目を瞑り、静かな口調で一言一言を呟いていく。
「今は戦争で、みんな“生きたい”より“生き残りたい”って思っているかもしれないけど……でもきっと、そういうものでしょう?」
 そして瞼をゆっくりと開いて、キラはハルバートンに笑いかけた。
 理想なのかもしれないが、キラの言葉には確かな安らぎが存在している。
 それが幸せを意味し、そしてキラの糧になっているのだと、ハルバートンは理解した。
「ならその世界のために、君はどうする?」
「戦いを終らせます。僕一人の思いじゃなく、みんなが同じ思いなら、きっと」
 何もない掌を見つめ、そして握る。強く握られた拳を、また見つめる。
 キラの手の中には、いったい何が握られているのかハルバートンは気になった。
(強さ、あるいは脆さか)
 黙って、ハルバートンはキラの手を凝視する。
「あの…」
「ん?」
 不意に声をかけられて、ハルバートンはキラを見た。
「だから死なないでくださいね」
 返答を聞かず、キラは一礼して、小走りで格納庫を後にした。
 キラがいなくなり、一人黙す。
「ふむ……」
525そのご:2005/12/01(木) 21:48:12 ID:???
 迎えに来た部下が声をかけるまで、ハルバートンはその場で考え込んでいた。

 アークエンジェルは軌道上にて、第8艦隊と共に待機を続ける。
 それをクルーゼ隊は不審に思う。
 アークエンジェルの追撃を任されたクルーゼ隊なのだから、このままアークエンジェルのいる第8艦隊を討てばいいのだが。
「読めんな…私も出る。何やら臭うぞ、この戦い」
 険しい顔付きで、クルーゼはブリッジを出ていった。

 出現準備に入るシグー。
 コックピットで、戦況を確認する。
 準備が整い、シグー発進した。
「アスランとニコルは甘いな。人を残せば、そいつはまた新たな武器を手に来るぞ!」
 アスランとニコルが撃ち漏らした艦を、確実に撃沈していく。
 トリガーを引くその指は、情けも容赦も存在しない。
「離脱中の艦を……おのれクルーゼ!」
 苛立ち、ハルバートンは声を荒げる。
「慈悲などなんの意味も持たんさ、戦場ではな…!」
 シグーはそのままストライクを目指して突き進む。
 アスランもイザークもディアッカもニコルも、赤を着る者全員が墜とせなかった機体。
 どんなものか興味があった。
「あれか…最後の1機…」
 捉え、対峙する。
526そのろく:2005/12/01(木) 21:50:18 ID:???
 しかし突然に、肌と肌が触れあうような感覚に、ラウとキラは互いを見た。
「!?…え…あなたは…」
「!!…何者だね、君は」
 感知できる力を持つ者。
 一般的には空間認識能力と呼ばれ、この時代ではガンバレルや後々開発されるドラグーンを操作できる特定の人間。
 ラウとムウ。
 そしてレイと、そのレイを感じることができたキラなど。
「何を知っているッ!」
 無断で私有地に踏み入られるような、無遠慮な相手に不快になる。
 例えそれがキラの知る由のないことでも。
 投げ付けられる思念を受けながら、気圧されぬようキラは口を開いた。
「何も知らない。けど、何をすべきかは知っている!」
 キラは声を張った。
 通信でもない相手に、声を発しても意味はない。
 だが、確かに届く思い。
 ビームと弾丸が交差し、二人は激しすぎる攻防を繰り広げていた。
「…!?キラ、クルーゼ?」
 ムウも、キラとラウの思念を感知し、ハッとする。
 衝突し、互いに退かない願いと憎しみ。
 ムウの背筋に冷たいものが走った。
「何をすべきか…?滅びの道を選ばんとするこの世界で、いったい何をしようというのだ!!」
527そのなな:2005/12/01(木) 21:51:57 ID:???
「滅びなんかしない!涸れた地にだって花は咲く、絶望の闇の中にだって…希望の光があるんだ!」
 銃口と銃口が向く。
 共鳴すること。
 いい音色を奏でることもあれば、不協和音を響かせることもある。
「だがそれを誰がわかるというのだ?簡単に理解できればこんな愚かな争い、起きてはいないだろう!」
「だからゆっくりと見付けていけばいい!手探りでも、確実に掴み取れば!!」
「愚かな夢物語だな!」
「それでも、僕は目指す…!」
 どんなに糾弾されようと、キラの意志が折れることはなかった。 機体が離れる。
 それと同時に幻覚のようだった意思と意思の会話も弾け散った。
「キラ、下がれ!そのままだと重力に引かれるぞ!!」
「えっ……」
 スピーカーから飛び込んだムウの声で現実に還り、キラはモニターを見た。
 眼前に緑と青の景色が入った。
 戦場が地球側に移動していたこともある。
 しかしここまで地球に接近したのは、キラがラウとの思念対話に集中しすぎたからだ。
「クゥゥゥゥ………うわああぁぁぁぁ!!」
 制御不能になり、キラはなす術もなく地球に取り込まれていく。
 それを見て、ハルバートンがアークエンジェルに向けて通信を開いた。
528そのはち:2005/12/01(木) 21:53:44 ID:???
「アークエンジェルはただちにストライクを追え!我々はここで食い止める!!」
「ですが閣下!」
 不安な顔をするマリューが声を上げた。
「死にはせんさ…あの少女の言う世界、私もその場に居たい。だから行け!!」
 力強くハルバートンは言った。
 死ににいく顔ではない。生きたいと、望む顔だ。
 マリューはそれを理解し、頷く。
「わかりました…!フラガ機回収後、アークエンジェルは降下準備に入る!」
「了解!」
 マリューの指示にナタルが了解した。
 第8艦隊に別れを告げ、ストライクとアークエンジェルは地球へ降りることとなった。

「トリィ!トリィ!」
「トリィ…?」
 うっすらと開いた瞳に映るトリィを見て、キラは呟く。
 頭がぼうっとしている。その上、だるい。
「気が付いた?」
 声が聞え、キラは声がした方へ向いた。
「フレイ……あうっ!」
 体を起こそうとした直後、軋むような痛みに思わず声が出る。
 心配したフレイが、キラを再びベッドに寝かせた。
「駄目よ、いきなり起きちゃあ」
 やっとキラは状況を飲み込んだ。
 一度目と同じことをしてしまったのだ。
「…ここは、地球?」
529そのきゅう:2005/12/01(木) 21:56:04 ID:???
「うん、アフリカの砂漠よ。昨日の夜ね、降りたの」
 降下したのも変わらない。
 バルトフェルドがいる地帯だろう。
「第8艦隊は…?」
 恐る恐る、キラはフレイに訊いた。
 フレイの口が開く。
 キラは耳を塞ぎたくなった。
「たくさんの被害を出したみたいだけど、ハルバートンっていう人が乗った艦(ふね)は無事みたい。ザフトもね、撃退できたって」
 目を瞑って覚悟していたキラだが、フレイの話を聞くと顔が一気に明るくなった。
 ジョージも守れた。そして、ハルバートンも。
 キラは嬉しさが溢れる。
「熱はもう下がったけど、まだほっぺた赤いわね…安静にしてよ」
 キラの額に張られた冷却シートを剥がしながら、フレイは言った。
 キラの頬がほんのり赤く染まっているのは、熱があるせいだけではない。

          次回予告
 出来ること、出来るだけの力、それをもってキラは進む。
 巻き上がる砂煙の先に見えるもの。
 キラの歩む道の先には、戦争の行く末に疑問を持った強敵の姿があった。
 そして砂の海で再会する少女も共に、同じ道を歩き出す。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「燃える砂塵が吹き荒む」
 その力、解き放て、ガンダム!
530Restart作者:2005/12/01(木) 21:57:54 ID:???
どうでもいい話ですが、冒頭の一文だけは保志キラが喋っている演出です。
531通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 22:20:32 ID:???
>>520そうだったのか・・・・・。少年役可な声だったのね。
じゃ、やっぱり俺は沙苗キラかな。
532通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 23:16:58 ID:???
セリフがクサい以外は面白いです。
砂漠編もがんばってください。
533通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 23:39:15 ID:???
ハルバートンとの会話も狂うぜとの会話もな
534通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 23:53:18 ID:???
>>520-530
乙です。
この調子で頑張ってください。
535通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 00:05:40 ID:???
>>521-529
乙です!
あと恥ずかしいセリフ禁止!と流行りに任せて言ってみる。
536通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 00:13:16 ID:???
普通におもしろい。
次も期待してます。
537通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 03:08:31 ID:???
あー、まとめサイト欲しくなってきたぞ
逆襲のカズイスレなんていつの間にかまとめサイトできたのに
538通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 07:09:27 ID:???
キラが、ピキーンできる理由、なぜ空間認識が唐突にできるようになったかはスルーですか?
まあ、本編でやってるから、しかたがないかw
重スミ、すまん。
後は、面白かったッス。
ガンガレ。
539通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 09:30:03 ID:???
>>537
まとめサイトの話は決まってスルーされるから諦めなさい。
確かに欲しいけどさ。

>>538
キラ自身の能力は種死終了時のままだから唐突もなにもない。
説明は足りないと思うがね。
540通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 16:02:18 ID:???
種最終回あたりでどうやらNTに目覚めたらしいが…


スーパーコーディネーターって、戦った相手の能力をコピーできんのかね?
541通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 21:20:58 ID:???
>>539
いや、言葉がたりなかったかな?
種死で、ピキーンしてた理由はスルー?てことだったんだか;
あんまり気にしなくていいが、普通に便利な(w)戦闘通信で良かったと思ふ。
>>540
知らないの?スーパーコーディネーター様は年をとる毎に、特殊能力が増えるんだよ。
その内、火炎放射、飛行、瞬間移動、絶対零度、etcが使えるようになる。
…orz、職人さん気にしないで下さい。
542Restart作者:2005/12/02(金) 22:02:22 ID:???
>>541
負債じゃないので何故NT化したかとかまではわからないし、考察もあまりしてません。
尻拭いっていうか、そんなところまで創造できないです。
でも一度考え出すと妄想が止まらなくなるのでもしかしたら理由とか話の中に入れるかもしれない。
……優柔不断orz




原作だとちょうど1クール消化したので、ここでRestartキラの説明しておきます。
SSは明日か明後日に投下できる予定です。

 キラ・ヤマト
 精神体となったフレイの力によって、二度目の世界で新たにやり直す。
 SEED DESTINY終了時(非PHASE-FINAL PLUS)までの能力を引き継いでおり、SEEDの制御が可能で、空間認識能力を持つ。
 一度目の世界の記憶があるため完全な女性化はしていないが、同時に二度目の世界で生きてきた記憶があるので違和感はない。
 本人の気付かないところで人を引き寄せてしまうタイプ。
 DESTINYキラとあまり差異はないが、感動するとすぐ泣きそうになる乙女。
543762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/02(金) 22:30:42 ID:???
>>542
>精神体となったフレイの力によって、二度目の世界で新たにやり直す。

紺碧の艦……いえ、なんでもありません!
GJです!
544通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 22:50:08 ID:???
・負債の尻拭い発言
・自分で痛い設定書き込み
・極め付けの精神体w
・やってはいけない逆行モノ


あイタタタタ。晒し揚げw
545通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 22:50:48 ID:???
2005年10月大好評のうちに放送を終了した『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』。
興奮さめやらぬその“デスティニー”が早くも
2005年12月に「年末スペシャル番組」として帰ってきます!
その内容は最終話を中心に全50話を再編集し、
そしてなんと!この激動の最終話のアフターエピソードが描かれます。
あの戦いの後、シン、キラ、アスランの向かうべき明日とは?
注目のエピソードがオール新作カットで今ここにはじめて明かされます!
また番組内では、各種プレゼント企画を実施(詳細は、当公式ホームページ等で発表)。
年末スペシャルに相応しい盛りだくさんな内容となっています。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』 の感動はまだまだ終わらない!
感動のアフターエピソードが今ここに!是非ご期待ください!

■放送日
関東地区: TBS 2005年12月25日(日) 25:50〜26:45   
関西地区: MBS 2005年12月25日(日) 24:30〜25:25 
中部地区: CBC           (未定)
福岡地区: RKB 2005年12月25日(日)     深夜
北海道地区:HBC 2005年12月25日(日)     深夜
546通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 22:54:58 ID:???
エヴァ板のようだ
547通常の名無しさんの3倍:2005/12/02(金) 23:39:36 ID:???
>>544
リヴァアンチはこっちにまで来んなよ
548通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 00:02:18 ID:???
>>547
むしろ>>544のお力をリヴァ叩きに存分に使ってほしいのだが
549通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 00:17:19 ID:???
こういう話題全てがまとめサイトから話をそらそうとしてるように感じる。
ごめんまとめサイトクレクレ厨でotz
550シンレイ対話:2005/12/03(土) 03:43:48 ID:???
シン「レイ、デスティニープランって結局なんなんだ?」
レイ「ハァ・・・本編のギルの説明を受けた後もお前は全然わかってなかってみたいだったからな。一から説明しよう。
   まず具体的に政策として何をやるかというと
   『全ての人間の遺伝子情報の分析』
   これだ」
シン「分析すると何かいい事があるのか?」
レイ「自分の長所が分かればそれを生かすことが出来るし、短所が分かればそれを意識的に克服すればいい。
   これはデスティニープランに限ったことじゃないがな。親が禿ているから自分も禿るかもしれない、とか考えてるのも同じことだ」
シン「ふむふむ、それで?」
レイ「次にやることが『分析結果をもとにした職業斡旋』だ。これはさすがに説明はいらないな」
シン「つまり遺伝子ハローワークって事でしょ」
レイ「そうだ。自分に向いている仕事、興味の沸きやすい仕事を紹介してその中から仕事を選んでもらう。
   経済構造の変化に合わせて微調整しなければならないがそれは今はおいておこう。
   ここまでが、ギルが本編で実際に説明したデスティニープランだ。
   これに加えて『世界の創造主』の発言によると『好戦的で利己的な遺伝子はきれいに消される』らしい」
シン「へ?」
レイ「つまり、分析するだけでなく遺伝子を調整する、ある意味「人類総コーディネーター化」だな」
シン「???でも、本編でそんなこと言ってたっけ?」
レイ「はっきりとは言われてない、少なくともギルはそんなことはいっていない。
   匂わせている発言としては」

アスラン『生まれついての遺伝子によって人の役割を決め、そぐわない者は淘汰、調整、管理する世界だ。』

レイ「というのがある。でもこれは奴らの推論であることを加味すると根拠となる発言はギルの」

デュランダム『同等に、いやより多くより豊にと飽くなき欲望に限りなく伸ばされる手。それが今の私達です。
       争いの種、問題は全てそこにある!・・・(中略)・・・我々は最早その全てを克服する方法を得たのです。』

レイ「くらいだ。ここから欲望に対してなんらかの手段を講じるのではないか、と考えられる。
   ちなみに俺も実はそこらへんことはよく分かってないので本編では明言していない。
   興味のある奴は俺の発言を洗ってくれ。
   しかし、ギルの発言」

デュランダム『己の出来ること、己のすべきこと。それは自身が一番よく知っているのだから。』
                              ・・
      『我々は最早その全てを克服する方法を得たのです。全ての答えは皆が自身の中に既に持っている!』

レイ「などからは『淘汰、調整、管理』と言った考えはないように思われる。」
シン「つまりよくわからないって事?」
レイ「そういう事になるな。
551シンレイ対話2:2005/12/03(土) 03:47:47 ID:???
レイ「次はデスティニープラン反対者の意見を見るぞ」

創造主『変化じゃなくて、生き残る為に戦った末の「適応」なんです。生物の進化は戦いの歴史。
    戦って来たからこそ、人類をはじめとする全ての種は、未来をつないでゆく事が出来たんです。
    でもデスティニープランは、その進化を否定する訳です。』
女渦『デュランダルはまあ、初期の頃のヒトラーですかね。』

レイ「と、『進化論』を持ち出したりヒトラーを持ち出したりしてるんだが、これはかなりまずいことを言っている。
   シン、お前は進化論の基礎となる考え方を知っているか?」
シン「ええっと・・・弱肉強食?」
レイ「違う。適者生存だ。」
シン「適者生存?」
レイ「適した者、正しい者が生き残るという考え方。逆に言えば生き残ったものが適している、正しいということになる」
シン「ふむふむ」
レイ「そしてこの適者生存の考え方がヒトラーの考え方の基礎でもある。『自分達ドイツ人こそが適者だ。それを証明するためには
   勝たなければいけない』というふうにな。創造主は自分の考えは戦争肯定ではないと言っているが、進化のための戦いとは
   結局は戦争肯定に繋がっていく。」
シン「でも進化をやめちゃったら大変なんじゃないか?」
レイ「それが『進化論』の大きな欠点に繋がっている。それは『生き残ったものが適しているとは限らない』ということだ。」
シン「えっ?でも相手に勝っているから生き残るんじゃないの?」
レイ「例えば、トナカイは角が大きいほうが強い。そのためより角が大きいトナカイが子孫を残し、トナカイの角はどんどん大きくなる。
   しかし肥大化した角は密林を走り抜けるには邪魔だ。つまり強くなったかもしれないが、走るのは遅くなった。このような事を
   進化は呼べないだろう」
シン「つまりMSが武装を追加して巨大化してくと小回りが利かなくなるとかそういうこと?」
レイ「まあそうだな。結局我々は進化しているというよりも同じようなところをクルクルまわっているのかもしれないな。」
シン「で、何の話だっけ?」
レイ「『進化』は幻想ではないか、という話だ。その幻想のために我々は戦わされている。自分は進化から取り残されるかもしれない
   という不安につられてな。それぞれの個性・多様性を無視して『適者』などというモノサシでなんでも一緒に計るからそういうことになる」
シン「???」
レイ「そうだな、例えばシン、お前が生まれつき目が良くないとしよう。」
シン「うん」
レイ「目が良くないからお前は『適者』ではない、だから進化の競争では負ける。
   でも目が良くないからと言ってお前そのものが否定されていいのか。」
シン「それはやだな。」
レイ「生まれ付きのものは本人にはどうにも出来ない。何に生まれるかは選べないからな。それは変えられない運命なんだ。
   子供は親を選べない。そういう運命を受け入れなくてはいけないんだ。キラ・ヤマトは『君は君だ。決められたものはない』
   というが、あるんだ、決められたものは。俺たちが生きてるのは明日じゃない。昨日から続く今日なんだ。」
シン「うーん。なんか頭がごちゃごちゃしてきた。」
レイ「そうだな、今言ったのはあくまで俺の『今日』だ。
   シンはシンの『今日』を見つければいい。」
シン「わかったよ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
思想ぶちまけた感じですが、シンとレイがちゃんとデスティニープランについて
話し合うべきだと思ってやってしまった。
552通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 04:12:57 ID:???
>>530-531
やってしまってよいのです。人は、やってしまえるのですから。

いや、冗談冗談。こういうのはこのスレでは希少なだけに面白い。

ただ・・・「進化」には進歩という意味はないから
トナカイがいくら重い角を持とうが 深海魚が目が見えなくなろうが 
クジラが陸に上がると潰れるピザデブになろうが ヒトが華奢な無毛の体に成ろうが
それは進化です。
553550:2005/12/03(土) 05:09:59 ID:???
>>552
しまった無知がばれたorz
(´・ω・`)ハズカシス

(´・ω:;.:...

(´:;....::;.:. :::;.. .....

554通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 07:48:39 ID:o+ICSLZN
リヴァって何
555通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 08:00:46 ID:???
>>554
無限のリヴァイアスじゃないの?
556554:2005/12/03(土) 08:27:31 ID:???
なんで突然リヴァ?
557通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 08:50:13 ID:???
機動戦士GUNDAM SEED Revival-35-
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1132966002/
558Restart作者:2005/12/03(土) 08:54:28 ID:???
投下は今夜にでもできそうです。

>>544
痛いのは、二次創作SS(小説)を書いてる職人さん全てにいえることじゃないでしょうか。
でも、痛い自己満足な拙い文でも、感想や指摘をくださる方はいらっしゃいます。
それが励みになるし、やる気に繋がる。とても感謝しています。

叩きも結構、晒しも結構。
挙げてもらったものも、変えるつもりはありません。



フサイニハアヤマッテオキマス('A`)
559Restart作者:2005/12/03(土) 08:55:23 ID:???
連続レスでしかも長文スマソです。

>尻拭い云々
望み薄だけどいずれ公式設定で出てくるかもしれないから、種死までのキャラには触れたくなかったのです。
でももう触れたくない部分以上にいろんなことしてしまったし、
当方の解釈で伏線やら謎やらを汲みとってもいいんでしょうか?
以前、伏線を回収するというレスがあったもので、いろいろ考えたりもしてるんですがね。
でも勝手に設定作るのは、なんか厨臭さが増して鬱になります。
ただでさえトンデモ設定で始めてしまったのに。

>精神体フレイ
これこそもうその例ではあるのですがね…。
フレイ死亡後にキラの前にでてきたフレイって、ただのキラの妄想ですかそうですか。
560通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 08:56:54 ID:o+ICSLZN
トンクス

でもなんでリヴァアンチ?
561通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 09:01:52 ID:???
>>560
リヴァスレ行けばわかる
562通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 09:04:36 ID:???
>>537
1と2の過去ログくれるなら作ってもいい。
563通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 09:14:30 ID:???
最初から厨設定なんだが、面白いから安心してくれ。
564通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 09:43:48 ID:???
>>550-551
こういうのもたまには良いかも知れないと思った。
とりあえずGJ。
565通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 10:23:07 ID:???
>>562
2は>>6にある
566通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 12:30:42 ID:???
440 名前:通常の名無しさんの3倍 :2005/12/03(土) 11:07:24 ID:???
420 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2005/12/03(土) 01:51:08 ID:???
544 名前: 通常の名無しさんの3倍 [age] 投稿日: 2005/12/02(金) 22:50:08 ID:???
 ・負債の尻拭い発言
 ・自分で痛い設定書き込み
 ・極め付けの精神体w
 ・やってはいけない逆行モノ


 あイタタタタ。晒し揚げw



88 名前: 通常の名無しさんの3倍 [sega] 投稿日: 2005/12/03(土) 01:27:31 ID:???
 保守は荒らしです



288 名前: 通常の名無しさんの3倍 [age] 投稿日: 2005/12/03(土) 01:26:42 ID:???
 だから寒すぎんだよお前らのオナニーは

上からSEED DESTINYでSSを作るスレ、アウル主人公スレ、スティング主人公スレ
リバスレ住人の憂さ晴らしか面白半分で難癖つけてる荒らしか知らんが
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


441 名前:通常の名無しさんの3倍 :2005/12/03(土) 11:37:33 ID:???
晒し


442 名前:通常の名無しさんの3倍 :2005/12/03(土) 11:51:25 ID:???
無意味なageにコピペ
すげえ小物の粘着ですね


443 名前:通常の名無しさんの3倍 :2005/12/03(土) 12:23:51 ID:???
では有意義にageさせて貰う


444 名前:通常の名無しさんの3倍 :2005/12/03(土) 12:29:32 ID:???
あの〜上の544は、俺で、
一応SS作るスレの常連なんだけどな。
あのネタの職人が、最近ちょっと調子に乗ってるかな、
と釘を刺したつもりだったんだが。。。
やり方がちょっとひどかったかな? なんか勘違いされてるみたいだから、一応。
567通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 13:30:09 ID:???
一体何様のつもりだよそいつw
568通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 13:38:21 ID:???
>>567
スティングスレも荒らしまくってる粘着荒らしのゴミだろ。
569通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 13:56:42 ID:???
最近、地味〜に負債叩きから話逸らそうと必死な奴が居るんだよなぁw
負債の手下か?
570通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 14:19:22 ID:???
職人同士の自演の線もあるが
571通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 15:38:53 ID:???
>>570
そういう発言荒らしのいいわけにしか聞こえないから安易に口出さないほうがええよ
572Restart作者:2005/12/03(土) 21:57:25 ID:???
今後は作者からのレスを極力しない方向でいくことにします。
指摘、アドバイス、感想はちゃんと読み、レスは返せませんが参考にさせて頂きます。
ではこれから投下します。
573そのいち:2005/12/03(土) 21:59:39 ID:???
 帰れる場所と、帰りを待ってくれる人。
 それがあるから、人は戦える。

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-10「燃える砂塵が吹き荒む」

 あれから数日後、熱も下がったキラは、格納庫へ顔を出した。
「おはようございます」
「おっ!嬢ちゃん、もう調子はいいのかい?」
「えぇ、もうだいぶ」
 マードックに声をかけられ、キラは小気味よい笑顔を返す。
「あの、この戦闘機の調整やってるんですよね、手伝います」
 スカイグラスパーを見て、キラは言った。
 すると、開きっぱなしになっているコックピットからムウが顔を出す。
「ホントか!いや〜助かるぜ〜」
「今、どこら辺ですか?」
 コックピットを上がり、モニターを覗き込む。
「ここだよここ」
「あぁ、そこならそうすれば…」
 ムウに箇所を指差され、キラはキーボードを叩いた。
 他愛のない会話とキーボードを打つだけの音が響く。
 しばらくして、少し深刻そうな顔になったキラがモニターを見たまま口を開いた。
「アフリカって、ザフトの勢力圏なんですよね」
「あぁ、そうだが?」
「ごめんなさい。僕が気を付けなかったから…」
574そのに:2005/12/03(土) 22:01:28 ID:???
「気にすんなよ、ありゃ不可抗力だ。元々、地球に降りる予定だったんだし」
 ぽんぽんと背中を叩いて、ムウはキラをなだめた。
 ムウを見て、キラは安心した笑みを見せる。
 ムウも安心した。
 そして、それと同時に長い溜め息が出る。
 ストライクが地球に落ちることになった要因の一つ。
 ラウ・ル・クルーゼ。
「……お前も、わかるのか?アイツのこと」
 視線と視線を合わせ、ムウは訊いた。
 見つめられ、無言で答えを待つムウに、キラは言い逃れなど出来ないことを知る。
 言い訳するつもりもないが、黙っていたいことでもあった。
「え…えぇ」
「そうか…あの時、お前とヤツが戦いながら、すげえ言い合いしてるように思えて、正直ビビった」
 言いながら、情けなさそうに苦笑する。
 そんなムウを見て、静かにキラは話し出した。
「あの人のこと止めたいと思ったんです。でないときっと、あの人が自分から……」
 先の宇宙戦、そしてヤキン・ドゥーエ宙域戦。
 彼は激しく、強く、叫んだ。
 ラウの望む混沌から脱することはできた。だがラウ自身は、憎悪を遺し散った。
「自分から滅びの道を選んでしまうような気がして」
575そのさん:2005/12/03(土) 22:05:09 ID:???
 考えるだけでも圧迫されそうになる喉をこじ開けて、キラは言葉を捻り出した。
 ムウの視線は依然変わらず、キラを捉えている。
「ヤツの闇は深いぜ……飲み込まれるなよ」
 重い口調で、ムウはキラに言う。
「キラー、朝ごはん一緒に食べよ〜」
 格納庫にフレイの声が響いた。
 キラとムウの間を取り巻いていた空気が消えていく。
「行ってこい、な?」
 明るく笑いかけて、ムウは言った。
 キラも微笑んで頷く。
 コックピットから降り、フレイと共に格納庫を出ていくキラを見送り、ムウは作業に戻った。
「は〜…女子の匂い」
 にんまりしてムウは呟く。
「しっかり聞こえてますぜ、ダンナ」
「げっ…」

 数時間後、アークエンジェルに向けてザフトが侵攻を開始した。
 アークエンジェル側もそれを察知し、戦闘準備に入る。
「運動プログラム設定変更…逃げる接地圧を想定し、摩擦係数は砂の粒状性をマイナス20に再設定」
 一度目での経験もあり、砂地に立たずとも設定はスムーズに進んだ。
「キラさん、出れる?」
「設定変更できました、行けます」
 モニターに映るマリューを見て、キラは力強く笑ってみせた。
576そのよん:2005/12/03(土) 22:06:51 ID:???
「地上に降りたこの短時間で砂漠戦に対応できる設定に変えるとは…」
 キラの手際の良さに、ナタルは驚嘆する。
 ミリアリアのアナウンスが響き、ストライクは発進した。
 バクゥが散開し、ストライクを照準を定める。
 放たれる砲撃をストライクは躱しながら、キラは迫るバクゥ達を見据えた。
「砂漠での初陣からこの腕?接地も調整済み…パイロットは砂漠での戦闘経験があるのか?」
 遠方からジープに乗って戦闘を傍観していたバルトフェルドが、驚き混じりに疑問を口にした。
 この世界とこの肉体ではないが、確かにキラは砂漠での戦いを経験している。
 我を失い、酷たらしい戦いをしてしまったのも覚えている。
 その経験の上、ストライクはアグニを一切使用せず、対艦バルカン砲で牽制し、ガンランチャーでバクゥを機能停止に追い込んでいった。
 素早い動きで接近を許したバクゥには、仕方なく肉弾戦で脚部をもぎ取って行動不能にする。
「とんでもないヤツだな、敵パイロットを生かしつつ、かつパワーも抑えて戦っている…」
 生易しいとは感じなかった。
 顔も知らぬ相手だが、確かな信念の下に戦っているのだとわかる。
「隊長、明けの砂漠の奴等です!」
577そのご:2005/12/03(土) 22:08:18 ID:???
 別方向を監視していたダコスタが声を上げた。
「撤収だな。残存部隊、及びパイロットに撤退命令!急がせろ、捕虜にはさせるなよ!!」
 ジープが発進する。
 相手の技量を計る戦闘だと考えれば安いものと、バルトフェルドは心の中で呟いた。
 バルトフェルドの乗ったジープの進行方向とは逆方向を、別のジープが走る。
 それはザフトのジープではなく、明けの砂漠の者達が乗ったジープだった。
 その中には、カガリの姿もある。
 ストライクに側に止まり、カガリはストライクに呼びかけ、キラが降りてくる。
「お前…!」
 キラの顔を見るなり、口を開いて驚愕するカガリ。
 だがその直後、頭に血が昇り、そのままキラを睨んだ。
「お前が何故、あんなものに乗っている!」 苛立ちが露にするカガリに、キラは優しく微笑みかけた。
「いろいろあったんだ。カ…君こそ、助かったんだね、良かった」
「うっ…」
 言い訳されると思っていたのに、思わぬ気遣いをされ、カガリは返す言葉が見付からなくなった。
「また会えるって、言ったでしょ?」

 明けの砂漠と接触し、アークエンジェルは明けの砂漠の拠点へ場所を移す。
578そのろく:2005/12/03(土) 22:09:56 ID:???
 渓谷の中に設けられた拠点。拠点というより、武器や物資の貯蔵庫といった方が正しい。
「ふぅ」
「ご苦労さん」
 休息の許可が下り、砂漠の望める岩場に座りキラが休んでいると、カガリがコーヒーの入ったカップを二つ持ってやってきた。
 一つをキラに渡し、隣に座る。
「ずっと気になっていたんだ。あの後…お前はどうしただろうと」
 砂漠を見つめながらカガリが言った。
 コーヒーを一口すする。
「なのに、あんなものに乗って現れようとはな」
「…本当、いろいろあったんだ。守らなきゃならないものがあって、アレに乗って戦わなきゃならなかったから」
 チラッと見たキラの顔は、明るく笑みを見せていたが、どこか影があった。
 それがキラのこれまでの全てを表しているのだと、カガリは直感する。
「そうか。お前もお前なりに考えてたんだな…すまん」
 素直に謝るカガリに、キラは笑って首を軽く横に振った。
「それで、君はどうしてこんなところにいるの?」
 ここまで自分のことを訊いてきたら、今度はカガリ自身はどうなのか聞き返してみる。
 勿論、答えられないのはわかった上で。
 案の定、カガリは困ったような顔をして、視線を泳がせていた。
579そのなな:2005/12/03(土) 22:11:36 ID:???
「言いたくないならいいよ。言ってくれるの待ってるから」
「…すまん」
「じゃあ名前は?いつまでも君じゃあ、嫌でしょ?」
「カガリだ。カガリ…カガリ……」
「言えないんだね…」
「すまん……」
「僕はキラ。キラ・ヤマト」
 謝り続けるカガリを見て、キラは少々後ろめたくなる。
 カガリに言えないことがあるのだとすれば、自分にはもっと言えないことがあるのだ。
 一度、この戦争を経験し、やり直すために今を生きていること。
 カガリが何者なのかを知っていること。
 そしてそれを隠していること。
 落ち込んで自分を責めているカガリを見て、キラは申し訳なさそうにした。

 そんなキラがアークエンジェルに戻ると、艦の端末にアクセスした。
 理由はタッシルの焼き討ちを知らせるため。
 こんな時に、得意だったハッキング技術が役に立つとはキラ自身も思わなかった。
 秘匿回線を介して、焼き討ちの情報を流す。
 これで、どうにかなるだろうか。
 キラは息を吐いて、いい方向へ進むよう祈った。

「キラ、明けの砂漠の人達が……」
 心配そうにミリアリアが言う。
「わかってる。止めに行く」
 それをモニター越しに見て、キラは頷いた。
580そのはち:2005/12/03(土) 22:13:40 ID:???
 キラが流した情報はマリュー達が明けの砂漠に知らせ、その夜に焼き討ちに遭ったタッシルだが、被害は一度目の半分で済んだ。
 だが、躍起になって報復を叫ぶ者達が半ば強引にジープに乗って出発してしまう。
 その中にはカガリもいる。
 発進許可が下り、キラはカガリ達を止めるために、ストライクを発進させた。
 エールの推進力を生かし、ストライクは全速力でカガリ達を追う。
 ザフトのレーダー圏が迫る中、カガリ達が乗ったジープを発見すると、ジープの前に降り立つ。
「止まって!これ以上は行かないで!!」
 コックピットを開いて、キラは叫ぶ。
 進行を阻まれたジープはブレーキをかけ、ストライクの足元で停止した。
「止めるなキラ!あんなことをされて、許せるものか!」
 ジープから乗り出して、怒りに顔を滲ませてカガリが叫び返す。
 地上に降りるキラ、ジープから降りたカガリ。
 一歩も退かないのは、流石は姉弟、いや姉妹といったところか。
「確かに許せないけど、許さないからってこんな仕返しをするのは間違ってる」
「クッ!だが、あのまま知らせがなく焼き討ちされていたら、皆は飢えるしかなくなってしまうんだぞ!!」
581そのきゅう:2005/12/03(土) 22:15:22 ID:???
 キラの言うこともわかる。
 だがカガリには、カガリ達には、この憤りをぶつけられる矛先があった。
 それがわかっているキラは、なだめるように優しい瞳でカガリを見つめる。
「でも、そうやって復讐しにいって、殺されたら…やり直すことだってできなくなる」
「!!」
 死にに行くようなものなのは、カガリも、明けの砂漠の者達も覚悟はしていた。
 なのに、確信を突くキラの言葉に、カガリは動揺を見せる。
「生きていれば、畑を耕すことだって、他の町へ足を運ぶことだってできるんだよ」
 暖かい笑みでカガリを包み込むように、キラは言った。
「だから戻ろう?帰りを待ってくれる人がいる家に」
 言い終わる直後、カガリが涙を潤ませキラに抱きついた。
 どっちが姉なんだか。そんなことを傍らで思いながら、キラはカガリの頭をそっと撫でる。
 砂漠の夜は、静かに更けていった。

          次回予告
 友達という他人、恋人という他人、敵という、他人。わかりあえる者と、わかりあえない者。
 信じたいと望み、キラはわかりあえると、今は敵である男に語りかける。
 避けては通れない敵である以上、倒さねばならない。単純だが、別の選択肢も選べる。
 互いに向けた銃口。降ろすのはキラか、それとも。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「風静まる砂塵の果てに」
 そのトリガーを、引くのか、ガンダム!
582通常の名無しさんの3倍:2005/12/03(土) 23:44:48 ID:???
>>572-581
乙です。
次も楽しみにしています。
583通常の名無しさんの3倍:2005/12/04(日) 14:56:57 ID:???
鷹エロスwwwwwwwwww
584通常の名無しさんの3倍:2005/12/05(月) 00:57:34 ID:???
上げる
585そのいち:2005/12/05(月) 21:41:03 ID:???
 みんなの思いが一緒ならば、僕等はきっと乗り越えられる。

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-11「風静まる砂塵の果てに」

 バナディーヤ。
 バルトフェルド隊の拠点がある街。
 ナタル達が補給物資の調達をしている間、キラとカガリは買い出しのため街を回っていた。
「買い出しはいいが、女二人で行かせるとはな。いくらキラがコーディネイターだからって不用心すぎるぞ!」
 頭から蒸気が吹き出しそうなくらい、カガリは怒って買ってくる物が書かれたメモを睨んだ。
「カガリが強そうに見えたとか?」
「なにッ!?」
 反射的に睨みつけたキラの顔は、思った以上に無邪気に笑っていた。
 思わず釣られてカガリも笑ってしまう。
 このところカガリはザフトに対して苛々していた。
 だが、キラと接していくうちに気分が晴れていくように思え、気を取り直してメモに書かれた物を買っていく。
 しばらく店を巡っていた二人だったが、キラはある店の外で急に立ち止まった。
「どうかしたか、キラ?」
 キラの目線を追う。
 そこには楽しそうに追いかけっこをする地元の子供達。そしてその向こうには、倒壊した廃墟。
586そのに:2005/12/05(月) 21:42:35 ID:???
「みんな楽しそうにしてるけど、この街も戦争の被害を受けているんだよね」
 子供達と廃墟を見ながら、キラは言った。
「…あぁ。平和そうに見えたって、そんなものは見せかけだ」
「本当に、平和な世界にしなきゃだね」
 キラの言葉に、カガリはハッとする。
 子供達と廃墟を見るキラの眼差しは、揺るがない決意を保ち続けている。
「そうだな…」
 カガリも、キラに賛同するように呟いた。
 どうにかしたいのは、自分も他の者も同じなのだ。
 だからキラの言葉と自分の思いは、同じなのだとカガリは理解する。
「じゃ、行くぞ!暗い顔してないで、な」
 だが、こうやって立ち止まっていても意味はない。
 カガリは元気を出して、キラに笑いかけた。

 だいたいの買い出しが終わり、二人はカフェテラスに寄る。
「これでだいたい揃ったな。それにしてフレイってヤツの注文は無茶た。乳液だの化粧水だの」
「後で言っておくね」
「知り合いか?」
「うん、友達」
 嬉しそうにキラは答える。
 キラにとっての帰りを待ってくれる人はフレイ達で、アークエンジェルは家なのである。
 カガリは何も言わず、ただ暖かく笑って、キラを見た。
587そのさん:2005/12/05(月) 21:44:24 ID:???
 しばらくしてウェイターが、注文していたものを持ってくる。
「これ、ケバブでしょ」
「そ!ドネルケバブさ!このチリソースをかけて〜」
 テーブルに添えられたチリソースの入った容器に手に取って、ケバブにかけ始める。
 だがすぐに、その手を制された。
「あいや待ったぁ!ケバブにチリソースなんて何を言ってるんだ!このヨーグルトソースをかけるのが常識だろうが」
 サングラス、帽子。
 見るからに怪しいが、陽気な男が口を挟んでくる。
「あぁ?何を言ってる!キラだってチリソースのほうが…」
 顔を合わせ、二人揃ってキラを見る。
 鼻唄を口ずさみながら、キラはチリソースとヨーグルトソースの容器を二つとも取り、楽しげにかけていた。
 そして美味しそうに一口。
「ん〜、やっぱりケバブにはミックスだよね」
 満面の笑みでケバブを食す。
 そんなキラの幸せそうな顔を見ていると、些細なことで張り合っているカガリとバルトフェルドは静かに顔を引いていく。
「…なんか馬鹿らし」
「そう…だな」
 話をそらすため、いや本題に移るため、バルトフェルドはテーブル下に置かれた荷物を見た。
「しかし凄い買い物だねぇ。パーティでもするの?」
588そのよん:2005/12/05(月) 21:45:59 ID:???
「ウルサイな、余計なお世話だ!」
 うざったく絡んでくるバルトフェルドに、カガリはついついカッとなる。
 しばしの間、バルトフェルドと問答を繰り返していると、キラがそわそわと辺りを気にし始めた。
「キラ、どうした?キョロキョロして…」
「うん…もうそろそろ行こう?」
「私はまだ食べてる最中だ、お前だってまだ…」
「伏せろッ!」
 カガリの言葉を遮って、バルトフェルドが声を上げる。
 それと同時に、建物の屋上から、裏路地から、武装した男達が襲撃してきた。
 バルトフェルドはテーブルを蹴りあげ引っくり返し、それを盾にして応戦する。
 カガリのみならず、今度はキラもソース諸々を頭から被ってしまった。
 青き清浄なる世界のために!そう叫びながら男達が発砲を続ける。
「危ない!!」
 落ちていた銃を拾いあげ、キラは一度目と同じくバルトフェルドを狙う男目がけて投げ放った。
 頭部に直撃し、男は倒れる。
「お前、銃の使い方、知ってるか?」
「だって…撃ちたくなかったし…」
 頭を引っ込ませ、呆れてカガリは聞いた。
 その後、ダコスタ達が到着し、事態は収まっていった。
「いやいやありがとう、助かった」
589そのご:2005/12/05(月) 21:48:21 ID:???
 騒ぎのせいで帽子とサングラスの取れたバルトフェルドを見て、カガリは驚き怯えるように震えた。
「あぁ…アンドリュー・バルトフェルド…」

 そのまま、キラとカガリはザフトの拠点となっている館まで来てしまった。
 気持ちの悪いソースの感触に耐えながら、館に入る。
「この子達ですの?アンディ」
 ロビーで待っていたアイシャが、キラとカガリを見て言う。
「あぁ、チリソースとヨーグルトソースとお茶をかぶってしまったんだ」
「あらあら、ケバブね〜」
 まじまじと二人を眺め、くすっとアイシャは笑う。
 そして、今度はバルトフェルドと目を合わせ、また笑った。
「服は洗っておくから、シャワーを浴びてきなよ」
「さ、こっちよ」
 手を引かれるがまま、キラとカガリは浴室へ連れていかれる。
 仕方なく、二人はべたべたになった衣服を脱ぎ捨て、ソースでぐちゃぐちゃになった頭をシャワーで流した。
「キラ…私達、帰れるかな」
 二人で対面するように浴槽に浸ると、カガリは湯をぶくぶくとさせながら、不安を呟く。
「なるようにしかならないと思うけど、悪い人達じゃないみたいだし」
「悪い人じゃないとしても悪ふざけが過ぎる!」
590そのろく:2005/12/05(月) 21:49:45 ID:???
 苦笑して言葉を返したキラ。
 苛々したカガリは、怒声を上げる。

 数十分後、キラとカガリはドレスを着せられ、バルトフェルドの待つ応接室に通された。
 バルトフェルドが感心するように笑う。
「おやおや、さすがは女の子、ドレスが映えるなぁ」
「でしょ?」
 褒めるバルトフェルドに、ドレスをコーディネイトしたアイシャが得意気に言った。
「よく似合うねぇ。というか、そういう姿も実に板についてる感じた」
「勝手に言ってろ」
 意味深に言ってみせたバルトフェルドだったが、カガリは軽く躱す。
「喋らなきゃ完璧。…それに二人共、よく似てるな。姉妹(きょうだい)かな?」
「そんなはずないだろ!さっきからなんなんだ。これも毎度のお遊びの一つか!」
 遂に糸が切れたカガリが、バルトフェルドを睨みつけて激しく叫びあげる。
 そんなカガリを見ながら、飄々として笑みは消さないバルトフェルド。
「君も死んだ方がマシなクチかね?」
 そう言われ、カガリは言葉が詰まった。
「そっちの君はどう思ってるの?」
 目線をキラに移す。
 興味は、カガリよりむしろキラにある。
「どうやったらこの戦争は終わると思う?モビルスーツのパイロットとしては」
591そのなな:2005/12/05(月) 21:51:43 ID:???
「それを訊きたかったんですか?」
 落ち着き払ってキラは聞き返した。
 パイロットであることを問われても否定もせず動揺もせずに返され、バルトフェルドは少々驚きつつも返答するため口を開いた。
「そういうことになるね。戦争には制限時間も得点もない。ならどうやって勝ち敗けを決める?」
「勝ち敗けなんて、ないですよ」
 やはりキラは変わらず、落ち着いて返した。
 無理に作られた仕草ではないことは、バルトフェルドにもわかる。
「なら、どうやって終わりにする?敵であるものを全て滅ぼして…かね」
 どう返してくるか。
 期待してバルトフェルドが訊いた。
 キラはゆっくりと首を横に振って、歩き始める。
 心配そうに見つめるカガリ。
 その足が向かう先は、エヴィデンスゼロワンのレプリカの前だった。
「これ、人の希望なんだと思います。人はもっと先まで行けるって」
 エヴィデンスゼロワンを見ながら、キラは語りかけるように話す。
「だから止まってちゃ駄目なんです。こうやって人同士で戦って」
 キラはバルトフェルドをしっかり見据えて言った。
 ナチュラルとコーディネイターとしてではなく、同じ人として世界を見ている。
592そのはち:2005/12/05(月) 21:53:03 ID:???
「この戦争の一番の根っこだな。互いに互いを馬鹿にして、馬鹿なことをやってる」
 キラの言葉一つ一つを飲み込んで、バルトフェルドは清々しい表情になった。
「わかってるじゃないか。ん〜…敵にするのは惜しいな」
「だったら生き残ってください。戦争を終わりにして敵でなくなる、その日が来るまで」
「乗り越えられるかな?人は」
「絶対、できますよ」
 互いに笑いあい、思いは通じあう。
 一人ではできなくても、皆同じ気持ちならやり遂げられる。
 それをキラは、一度目の世界で知っていた。
 だが、力が足りなかった。
 だから今度はと、キラは気持ちをバルトフェルドにぶつけたのだった。
 一度目に仲間になってくれた彼なら、届けようとする気持ちはよりいっそう大きくなる。
 それが確かに届いて、キラは安心した。

 そして数日後、決戦の時はやってくる。
 対峙するアークエンジェルとバルトフェルド隊。
 バルトフェルド隊にはジブラルタルから寄越されたデュエルとバスターもいる。
 戦闘は、開始された。
「なるほど、いい腕ね」
 ストライクの戦いぶりを見ながら、アイシャが呟いた。
「だろ?その上あの信念だ」
「ふふ。あなたも好きね」
593そのきゅう:2005/12/05(月) 21:54:59 ID:???
 楽しそうに言うバルトフェルドの声を聞いて、アイシャも思わず笑みを零した。
 戦闘は激しさを増すばかり。
 アークエンジェルを沈めるため、地上に降りるデュエルとバスターだったが、砂に足を取られ思うように身動きできない。
 ストライクを取り巻くバクゥも、そのストライクに行動不能にされ、足掻くことしかできない。
 それを見計らってか、バルトフェルドが口を開いた。
「アイシャ、ついてきてくれるかな?」
「勿論、どこへでも」
 当然という風に、さらっとアイシャは返す。
 二人の心は繋がっていた。
「ダコスタ君、退艦命令を出せ!勝敗は決した、残存兵はまとめてバナディーヤに引き揚げ、ジブラルタルと連絡を取れ!」
 命令を下すと、バルトフェルドはニヤリと笑う。
 そんなバルトフェルドを背中で感じながら、アイシャも笑う。
「最初からそのつもりだったんでしょ」
「降参するつもりはないがね。だが、僕はもうこの地に長居する気はないからな」
「じゃあ仕上げ…いきましょ?」
「よし、手伝ってくれ!」
 ラゴゥはストライクへ向けて突き進む。
 あくまで戦っているフリをしながら、ラゴゥはストライクへ通信を開いた。
594そのじゅう:2005/12/05(月) 21:56:20 ID:???
「このまま行け!我々はもう君達にもレジスタンスにも攻撃は加えない!」
「えっ!?」
 キラは驚いた。
 気持ちは届いたとしても、バルトフェルドは向かってくると思ったからだ。
「例の2機もあの調子だ、まともに一撃も当てられんさ」
 デュエルとバスターを尻目に、バルトフェルドは心の中で嘲笑する。
 邪魔するものはいない。突き進め。
 そうバルトフェルドは思いを込め、今一度口を開いた。
「またいつか会おう!必ずな!」
 そう言って通信は切れる。
 心の中でバルトフェルドに礼を言うと、キラはアークエンジェルへ戻る。
 そしてアークエンジェルは、砂漠を突破した。

          次回予告
 砂漠を抜け、紅海へと出たアークエンジェル。
 広がる水面に癒されていく心。
 そんな海がもたらしたものは、新たな敵との遭遇と、懐かしき共との再会と。
 キラとアスランとカガリの邂逅はいったい何を産むのだろうか。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「紅に染まる海を越えて」
 蒼き飛沫を、切り裂け、ガンダム!
595通常の名無しさんの3倍:2005/12/05(月) 22:38:28 ID:???
>>585-594
毎日この分量を投下するのは大変だろう。乙!といっておく。
だが・・・まさかこのままずっと超人キラが全ての過ちを修正していくなんつう展開では
なかろうね?それは本編と変えているとは言わないのではない?
596通常の名無しさんの3倍:2005/12/06(火) 00:04:08 ID:???
597通常の名無しさんの3倍:2005/12/06(火) 21:55:34 ID:erMjEwMv
保守、といこうか
598通常の名無しさんの3倍:2005/12/07(水) 19:12:32 ID:???
おお、こんなスレもあったのか
SSとかを作るのは初めてなんだが
電車での移動時間等などで暇な時間の時に考えてたら、気がついたら結構大きな話になってたんだが
勝手に話の内容の投下しちゃっても良いんだろうか
文才無いからプロットが限界だろうが
話に突っ込みどころもあるだろうが

ちなみにSEEDのSS
主人公は一応フレイ
各キャラクターの設定を多少変更
ギガンティスネタあり
599通常の名無しさんの3倍:2005/12/07(水) 19:35:58 ID:???
>>598プロットはやめときなさい。
どうしてかと言うと…このスレの流れを>>1から読んでみれば分かる。
投下するなら、きちんとしたSSにしときな。
600通常の名無しさんの3倍:2005/12/07(水) 19:41:54 ID:???
>>599
レスどうもです
プロットは止めときます(´・ω・`)
んでわ・・・文章の書き方とかを少しずつ勉強してきます
そしたら少しずつ、学びながらSSを書かさせてもらいます
601通常の名無しさんの3倍:2005/12/07(水) 19:54:01 ID:???
>>600
いつかお前が来る事を待ってるぞ。
602通常の名無しさんの3倍:2005/12/07(水) 20:27:31 ID:???
あのー
SSって何のことなのでしょうか?
603通常の名無しさんの3倍:2005/12/07(水) 20:30:18 ID:???
ショートストーリーの略
二次創作の意であるセカンドストーリーの略とかいろんな説あるが
二次創作だとおもってもらえればいい
604通常の名無しさんの3倍:2005/12/07(水) 20:33:06 ID:???
>>603
じゃ、ヘタレ文章で文才が無くても
何でも良いから勝手に書き込んでも良いんだ?
それとSSサイトとかはあるのでしょうか?
教えてください
605通常の名無しさんの3倍:2005/12/07(水) 22:38:37 ID:???
あんまり文章力ねーと叩かれるけどな
606通常の名無しさんの3倍:2005/12/07(水) 23:09:47 ID:???
挙げ
607通常の名無しさんの3倍:2005/12/07(水) 23:10:37 ID:???
間違えた
608通常の名無しさんの3倍:2005/12/08(木) 02:54:36 ID:???
女性版キラはマユラを勝手にイメージしてるんだがな
609通常の名無しさんの3倍:2005/12/08(木) 03:47:56 ID:???
>>608え゙ェ〜。。それは嫌だな。
610そのいち:2005/12/08(木) 22:33:09 ID:???
 これが、新たに進む未来への誓いなら。

          機動戦士ガンダムSEED Restart
          PHASE-12「紅に染まる海を越えて」

 バルトフェルド隊を撃退したアークエンジェルは、明けの砂漠と別れを告げ、紅海ヘと出た。
 明けの砂漠にいる必要のなくなったカガリとキサカもアークエンジェルに移る。
 各員はマリューの計らいで、交代でデッキに出れる許可が出された。
「あ〜、気持ちいい〜♪」
「地球の海!すんげー久しぶりー!」
 潮風を肌に感じ、ミリアリアとトールが嬉しそうに声を上げた。
 キラも、青空と大海原を眺める。
「いい景色だな、キラ」
 カガリが隣にやってきた。
 キラと同じ景色を眺めつつ、口を開く。
「こんな景色を見ていると、昨日まで砂漠の虎と戦ってたことなんか嘘のように思える」
「うん」
「でも、まだいろんなところで、戦争は起きている」
 静かに、カガリは言った。
 キラも静かにカガリの言ったことを聞く。
「なんでこんな戦争、起きちゃったんだろうね」
 周りに聞こえさせないためか、キラは小さい声量でカガリに語りかけた。
 小さいが、声は届き、カガリはキラを見る。
611そのに:2005/12/08(木) 22:34:35 ID:???
「もとを正せば、コーディネイターの親だってナチュラルでしょ。なのに…」
 戦わせるものがいるからだろうか。
 ロゴスは自分達の利益のために、戦争を起こしたという。
 だが、キラにはそれも、ただの一つの要因としか考えられない。
「やっぱりわかりあえないのかな…人って」
 やはり根底は、人そのものの考えなのか。
「でも、わかるあえるから人なんだよね…」
 プラントとも地球も、ナチュラルもコーディネイターも、本来なら共存できるはずである。
 なのにそれができないのは、ナチュラルとコーディネイターの確執から生まれた歪みがあるから。
「キラ!日焼けしちゃうから中に入ろ〜!」
 フレイに呼びかけられ、キラは手を振り返す。
「わかった!じゃあ僕はもう行くね」
「そうか。私はもう少しここにいる」
 カガリを残し、キラはフレイ達とデッキを後にした。
 一人残ったカガリは、キラの言葉を心の中で何度も繰り返す。
「人……か」

 カガリも艦内に戻り、しばらくした後、モラシム隊がアークエンジェルを襲った。
 ディンとグーン。空と海からの挟撃。
 地の利から、スカイグラスパーだけの戦闘になっていたが、ストライクも発進の準備にかかった。
612そのさん:2005/12/08(木) 22:36:30 ID:???
 バズーカを装備し、海中に入るストライク。
 水中戦闘が不利ということは、キラも充分わかっている。
 苦戦を強いられるのは必至。だが、一度目の経験を生かし、なんとかキラはグーン全機を撃退させることに成功した。
 しかし、彼等はまた襲ってくるであろう。
 溜息をつき、キラはアークエンジェルへ帰艦した。

 第二波は、数日も経たぬうちにやってきた。
 ソードを装備したストライクと、ランチャーを装備したスカイグラスパーが出撃する。
 そして残ったスカイグラスパー2号機には、カガリが無理を通して乗り込んだ。
「この艦(ふね)とアイツは沈んじゃいけないって、どうしてもそんな気がするんだから」
 発進する前、カガリはキサカにそう言った。
 その言葉とその意志が、一度目とは比べ物にならないくらい明確で強固なものになっている。
 そのことをカガリ自身は知るはずもないだろうが。
 スカイグラスパー2号機も発進する。
 ストライクは防衛に専念し、ムウの乗るスカイグラスパーが母艦であるザフトの潜水艦を浮上させて討つ作戦。
613そのよん:2005/12/08(木) 22:38:15 ID:???
 母艦を討つなら、ゾノやグーンを行動不能にはさせられない。というより、水中戦闘機を行動不能にするのは極めて危険だろう。
 いっそのこと一思いに。そう頭を過った。
 だが、キラはその考えをすぐに振り払う。彼等にも自分と同じで帰る場所があるのだと、自分をいさめた。
 撤退できるだけの余力が残せるように、ゾノとグーンを攻撃する。
 これは偽善か、独善か。だが、殺すことがなんになる。
 キラは自問自答を繰り返しながら、モラシム隊をなんとか撤退に追い込んでいった。
 撤退していくモラシム隊を、モニターで遠目で見ながら、長い溜息を漏らす。
「本当に、いったい何と戦えばいいの…僕は…僕達は……」
 バルトフェルドは理解してくれた。だが、彼は戦争を疑問視していた。
 だが、他の者達はどうなのだろう。ただ憎しみだけで敵を討とうとする者達には。
 そんなことを思いながら、キラはストライクを海面に出した。
 それと同時に、ミリアリアが通信を寄越してくる。
 カガリがレーダー外に行ってしまい行方がわからなくなったと。
 キラはハッとして、そのままストライクを移動させる。
 カガリの行く先はわかっている。おそらくはあの無人島に不時着する。
614そのご:2005/12/08(木) 22:40:00 ID:???
 ストライクは向かった。

 無人島に降り立った早々、キラは驚く。
 スカイグラスパーだけではなく、イージスもいたのだ。
 カガリがどうしたか知らなかったキラにとって、これほど驚いたことはない。
 だが、カガリがこうしてアスランと出会ったことを知ると、何故か暖かいものを感じる。
「キラ!」
「…キラッ!?」
 キラを見付け、声を上げるカガリ。
 そして、釣られて顔を向け、驚くアスラン。
「お前も遭難したのか?」
 キラに近付き、カガリが訊く。
「…そういうことにしておく」
「はあ?」
「少し考えたくて、追ってきたんだ」
 突拍子もないキラの発言に、カガリもアスランも耳を疑った。
「キラ、それは逃亡と同じことで、重罪だぞ!?」
「わかってる。でもカガリを追って遭難してってことにしておくから」
「しておくからって、お前っ…」
 唖然とするアスランだが、キラの深刻な顔を見ると、言葉を途中で止める。
 考えたい。それは本当なのだろう。
 アスランはそのまま黙って、銃をサバイバルパックの中へしまって歩き出した。
「雨が降りそうだ。夜を明かすなら、野宿する場所を探しておけ」
615そのろく:2005/12/08(木) 22:41:44 ID:???
 アスランはそう言って、砂浜の先にある岩場へ行ってしまう。
「僕もストライクからパックを持ってくるよ。野宿する場所か、どうしよう?」
「さぁな…」

 日が暮れ、雨が降り始めた。
 火を起こし、アスランは洞窟の中で一夜を過ごすことにする。
「アスラン…いい?」
 結局、場所を見付けられなかったキラとカガリが、顔を出した。
「お前達、ザフトと地球軍が一緒にいるところを見られたりしたら…」
「ストライクとスカイグラスパーは隠してきたし、ザフトが来たら僕達も隠れるから」
 雨が降る中、追い出すわけにはいかず、アスランは溜息をつくと二人を招き入れた。
 濡れた服と髪を乾かすため、火に当たるカガリ。
 キラはアスランにサバイバルパックを渡した。
「これはアスランが持ってて」
「だが…」
「どうせ銃なんか使わないし。食料の分配、してくれる?」
 敵同士である軍のパイロットスーツを着ている二人を見て、カガリは心底不思議な顔をした。
 だがすぐに、キラがコーディネイターであることを思いだし、二人の口調から知り合いであることを汲み取る。
 パチパチと木の燃える音と、雨音だけが洞窟内に響いていた。
616そのなな:2005/12/08(木) 22:43:15 ID:???
「で、なんなんだ?考えたいことって」
 枝を焚き火に入れて、アスランがキラに問う。
 うつむいたまま、キラは口を開いた。
「うん…なんで戦うのかなって、ずっと考えてたんだ。守りたいがあるから僕は戦っている。それはみんなも同じはずでしょう?」
 顔を上げ、アスランとカガリに訴えるような視線を向けて、キラは言う。
「でも結果的にそれが、殺しあうことに繋がっている。それって何かおかしいよね」
「中から変えていくしかないって、ことなんだろうな」
 キラの思いを聞いて、カガリが呟く。
「地球連合もプラントも、もちろんオーブも、世界は中から変わっていくものだ。今の世界にはそれがない」
「そうかもしれないな」
 続くように、アスランが言葉を発する。
「今までは、ただ目の前の地球軍を討てばいいと思っていた。だが、キラとヘリオポリスで再会してから、それは何かが違うってわかったんだ」
 拳を握り、アスランは火を見つめて、強い口調で言った。
 母親の復讐、それもあった。しかしそんなことを、レノアは望むのだろうか。
 第一世代の親だとしても、ナチュラルであるヴィアと交友関係があったレノアがそんなことを望むはずがない。
617そのはち:2005/12/08(木) 22:45:06 ID:???
 今は亡き者の考えは誰にもわからない。だがアスランはそう思う。
 真剣な顔で、アスランはキラに顔を向けた。
「戦う道があるのなら、戦わないでいける道だって、あるはずなんだよね」
 静かに、キラは返す。
「なら、戦わないでいける道を選ぼう。今は無理だとしても、私達で」
「ただの民間人のお前が?」
 くすりと笑って、アスランはカガリを見る。
「馬鹿を言うな!私はオーブの獅子の娘…あッ!」
 既に遅いが、カガリは口を塞ぐ。
「お前が、オーブ首長の娘!?」
「悪いかッ!…私だって好きでこんなところにいるわけではない。私は何も知らなかったから、この目で世界を見ようと思ってだな!」
 真面目な顔をして、カガリはアスランに近付いて言う。
「とにかく私もこの戦争、どうにかなるならしたい。だからもう決めたんだ。私もやるってな!」
「やるって、何を?」
「えっとまぁ…なんだ、とにかくいろいろだ」
「おいおい…全然決まってないじゃないか」
「ウ〜ル〜サ〜イ〜!」
 夫婦漫才のように繰り広げる二人に、キラは暖かい眼差しを向けた。
 自分だけの力では何もできない。
618そのきゅう:2005/12/08(木) 22:46:00 ID:???
 けれど、キラには頼れることのできる者達が、力を貸してくれる者達が、確かにそこに存在していた。
 みんな同じ気持ちなら、世界は変わっていけると、改めて信じることができるから。

          次回予告
 平和に見えるその国へ、向かうことになったアークエンジェル。
 故郷、それは誰にも憚ることなく帰っていける始まりの場所。
 束の間の安息は、キラに安らぎと、そして先の不安を深く抱え込ませる。
 それから抜ける時、蘇る想い出は胸を刺し、空にはただ悲しき羽音が舞う。
 次回、機動戦士ガンダムSEED Restart「キラのできること」
 その刃、切り裂く時を知れ、ガンダム!
619通常の名無しさんの3倍:2005/12/09(金) 00:22:40 ID:???
>>618
ほお・・・・ちょっと変わってきましたな。
プラントと地球の完全和解まで行くのだろうか?とにかく乙!!
620通常の名無しさんの3倍:2005/12/09(金) 00:38:58 ID:???
設定変更ありかな?
621通常の名無しさんの3倍:2005/12/09(金) 01:12:00 ID:???
生きては帰れない
それ位は想定内
仲間もきっと死ぬ
〜オーブ兵士〜
オーブに連合からの侵攻によりほぼ壊滅的になりAAとクサナギだけでも宇宙へ、ウズミの命を張りクサナギAAは宇宙へ
メンデルにてエターナル艦と合流
そして・・・
ヤキン戦闘前
アサギは自室で休憩中、この戦闘、この戦闘さえ生き残れば・・・
ミネラルウォーターの蓋をあけながらアサギは次の戦闘の事だけを考えていた
自分は戦争が終ってからの事は全く見えてこない
もしかすると今まで戦ってきた事は無駄だったのかもしれない
どこまでも気分が落ち込んでいく気がする
次の戦闘もクサナギの護衛きっと上手くいくはずだが………
一人部屋で考える中ジュリが入ってきた
ジュリ「どうしたの一人で考え事?」
アサギ「まぁね、それよりノック位してよね」
ジュリ「あ、ゴメンゴメン」
ジュリは何か言いたそうだかどこか遠慮がちでな素振りだった
ジュリ「それでさぁ…どうなるかな?」
アサギ「え?」
ジュリ「ほら、次の戦闘で最後じゃん」
アサギ「あぁどうなるだろうね」
ジュリ「どうなるって死n…」
ジュリが気弱に見えたのでアサギはジュリの肩を叩いた
622オーブの兵士:2005/12/09(金) 01:41:50 ID:1GWGhMrQ
アサギ「大丈夫だってまた、キラ君達がちゃちゃっとやってくれるって」
ジュリの顔が明るくなった時アラームがなった最後の戦闘だ
ヤキン戦
アサギ達は今回ばかしは前線にでるがあくまでもエースとやりあう訳ではない
ただカガリと共に前線に行く事は初めてであった
ビームがたくさんこっちに向かう中、固まっていたら不利というマユラの考えで
アサギ、カガリは右回りにジュリ、マユラは左回りに向かう事にした
Sルージュの性能がいい分若干戦いやすかった
ほぼ右側の殲滅が終り左への援護に向かおうとしたとき
カガリ「な、あれはジャスティス!?アサギ私はジャスティスを追う援護は一人で行ってくれ」
アサギ「了解!」
バーニアをフルに使いながらジュリ達に通信をとるアサギしかし画面はザーとジュリの顔が出ない
マユラに通信をとるも同じ結果だった
嫌な予感が頭をよぎった、しかし次の瞬間負傷したバスターが眼前に出てくる
直ぐ様そちらへ急ぐアサギ
アサギ「こちらM1アストレイ、バスター聞こえますか?」
ディアッカ「あ…こちらバスター聞こえる」
通信画面からきたパイロットは頭から血をなしが、MSもフェイズシフトが落ちていた
レーダーに二機反応を確認ザフトのGと連合のGであるザフトのGの方が近く迎撃姿勢をとる
ディアッカ「待て!あれは味方だ!」
とっさにビームライフルを下げる
向こうもわかったらしく攻撃してきそうにはない
623オーブの兵士:2005/12/09(金) 02:00:08 ID:???
ザフトのGとし帰還しようとすると
マシンガンがとんできた中々強力ではあったか照準がさだかではない
クロト「僕は僕はねぇ!!」
レイダーがツォーン発射準備してきた反射してビームライフルを構えた時にすでに隣からバスターのビームが発射されていた
ツォーンは自分に向かってきた
アサギ「避けきれない!?キャアアアア!」
恐怖の声をあげ絶望したがツォーンはコクピットではなく右腕に当たった
アサギ(た、助かった…)
安心すると後ではレイダーが爆発していた
そうして無事帰還するがマユラ、ジュリの死亡した事を知らされたが
アサギは信じなかったきっとどこかから出てくると…
━━━1年後━━━
アサギは今オーブの岬で空を見上げていた隣には墓標が立っていた
マユラとジュリの墓標である
本当に3人の中自分しか生き残れてない自分自分が生き残る事ダケは想定外であった
終り
624通常の名無しさんの3倍:2005/12/10(土) 08:45:03 ID:???
☆☆☆
625新3馬鹿がヘリオ男3人衆だったら:2005/12/10(土) 12:36:12 ID:???
ヤキンドゥーエ宙域戦後、退艦をしたサイ・アーガイル
彼はかつてオーブ開放作戦直前に袂を分けた友、カズイ・バスカークととある病院の一室を訪れていた。

「やぁ、もうすっかり元気そうじゃないか。」
「おかげさまでね。けど、この首のアザは一生モノだよ」
「それもこれも、みんなあいつのせいだもんね・・・」
「よせよ、カズイ。そんなこといったらこれからのことを話しづらくなるじゃないか」
「ごめん、サイ。今日は思い出話をしに来たんじゃなかったもんな」
「まぁ、二人がこの連合軍の機密特Aクラスの病院に来れたってことから俺もバカじゃないからおおよ予想はつくよ」
「さすがだな。俺らが来た理由は、君が俺たちの部隊に配属されることが決まったからなんだよ」
「おいおい、冗談はよせよ。俺は確かに動けるけど連合は徴兵制度じゃなくて志願・・・」
「うちの部隊は例外なんだよ。それに、これは俺たちたっての希望なんだ」
「希望・・?」
「なぁ、アイツに「お礼」をしにしないか?」
「・・・・」
「俺をいつも蔑んだ目で見てたあいつ・・」
「俺の平和で順調だった生活をぶち壊したあいつ・・・」
「俺を見殺しにしたうえ、それをやった奴をあっさり許したあいつ・・・・」
「「「キラに!(か?)」」」
626新3馬鹿がヘリオ男3人衆だったら:2005/12/10(土) 12:38:46 ID:???
「そうだよ。うちの部隊に入ればそれができるんだ!」
カズイが嬉々とした表情で語気を強く言う。
「だけど、俺はMSの操縦なんて・・・」
「お前は隔離されてたから知らないだろうけど、今はアイツのおかげでナチュラルでも操縦できるようになってるんだ」
「そこだけは感謝しなくちゃね。」
「それに、君には言いにくかったんだけど、君を含めて俺らはもうナチュラルじゃないんだ」
「どういうことだよ?」
「俺らは若干のエクステンテッドを受けている。もちろん、君の場合は昏睡時にだけどね。」
「エクステン・・なんだよそれ」
「コーディネイターに近づくべくナチュラルに施される外科手術みたいなもんさ。もっとも俺らはちょっとしかいじられてない」
「できる範囲はコーディのOSを扱える程度のことかな。」
「で、俺にその部隊に入ってどうしろと?お礼をするっていったて・・・」
「なぁに、それは入ってきてからのお楽しみさ。」
「もうすぐ、君もここから出られるよ。そのときまた会おう。」
サイとカズイは顔を見合わせながら笑いその場を去ろうとする。
「あ、忘れてた」
サイがドアノブに手をかけてボソっと言った。
「うちの部隊の隊長は・・・フラガ少佐だ。もっとも本人はそれを知らないけどね。」
「おい!それってどういう・・・」
言いかけたが、すでに二人はドアを開き、出る寸前だった。
「じゃぁ、またな。トール」

これから半年後、アーモリーワンに彼らが襲撃し3機の新型MSを奪取することとなる。
627通常の名無しさんの3倍:2005/12/11(日) 01:05:46 ID:???
>>625-626
おお!
なんかすっげー面白そうだ。
これならシンの運命も変わりそうだな。
続き書かれる予定はありますか?
628新3馬鹿がヘリオ男3人衆だったら:2005/12/11(日) 15:15:03 ID:???
書きたいけど、ちょっとまだ構想が浮かばない・・・
すんません。
629通常の名無しさんの3倍:2005/12/11(日) 22:22:25 ID:???
種死後、ロゴス壊滅の影響のなかったプラントが新体制下でいち早く立ち直り、
地上で起こっているであろう独立闘争や紛争なんかに軽く介入し、
親プラント勢力を育てて地上からの資源や食料の確保やなんかを
さらに確実にしようとしている状況での話を考えるとする。

親プラント勢力があって資源が豊富で連合なんかからあまり良く扱われてない地域って
どこがいいのかな。
南米に目をつけたところ、アストレイで無印後の南米独立戦争やっちゃってるらしく。
本編しか見てないので、その手のサイドストーリーや種世界国際情勢とか疎くて(´・ω・`)

勢力が弱まっているらしい、
ジブラルタル基地周辺から中東あたりにかけてがいいのだろうか。
630通常の名無しさんの3倍:2005/12/11(日) 22:32:16 ID:???
631通常の名無しさんの3倍:2005/12/12(月) 16:42:56 ID:???
過去スレ載せられないからまとめサイト作れないの?
632通常の名無しさんの3倍:2005/12/12(月) 21:45:42 ID:???
>>630
誘導ありがとう。
そこのテンプレを参考にさせて貰うよ。
633通常の名無しさんの3倍:2005/12/13(火) 22:36:23 ID:???
634通常の名無しさんの3倍:2005/12/14(水) 11:43:50 ID:???
種のメカは大砲と羽以外特徴がない
あとはビックリドッキリメカばっかだし
そのビックリドッキリメカを巧く演出できてないし
635通常の名無しさんの3倍:2005/12/14(水) 14:15:51 ID:???
大砲はともかく羽のデザインは大分好きな俺ガイル
ディンとかジン、シグーの背中最高。フリーダムも割と美しいと思う。

ストフリは却下
636通常の名無しさんの3倍:2005/12/14(水) 20:42:28 ID:???
Restartの職人さん最近来ないね
ToHeart2でもやってるのかな?
637通常の名無しさんの3倍:2005/12/14(水) 20:53:45 ID:c0yuV3CY
もう来ないんじゃね
638通常の名無しさんの3倍:2005/12/14(水) 21:10:03 ID:???
>>636
いいえ、ときメモです
639通常の名無しさんの3倍:2005/12/14(水) 23:52:19 ID:???
荒らしの一件に巻き込まれたからな
その後レスしないって言ったしモチベーション下がったんだろ
640通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 01:27:37 ID:???
間を持たせるために話を面白く出来るような設定とか変えた方が良い設定とかについて語らないか?
641通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 03:57:18 ID:???
>>638
今更かい!
642通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 13:05:43 ID:???
>>641
しかもガールズサイド
643通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 18:35:09 ID:???
妙に納得しちゃうね。それは
644通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 18:39:19 ID:???
クルーゼとアズラエルをどうにか死なないようにして欲しいな。
伸ばすのは無理だからテロメアの減る周期を短くする薬とか作ってさ。
あの人はどんな綺麗語と聞いても鼻で笑いそうだからやっぱ寿命をどうにかしないと救われないと思う。
あとシンの家族は助けないとかなり面倒なことになる。
645通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 19:30:05 ID:???
>>644
老化を抑える薬はもう飲んでるよ。クルーゼは
646通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 19:40:08 ID:???
あの薬の効果って説明されてたっけ?
647通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 20:21:01 ID:???
>>944>あとシンの家族は助けないとかなり面倒なことになる。

何が?(苛)
648通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 21:10:28 ID:???
>>646
本編じゃ特に説明は無かったような
老化を抑えてるのか発作を抑えてるだけなのか良く分からんね
>>647
種死のシンみたいになったらウザイって事じゃん?
649通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 22:08:46 ID:???
投稿してみても良い?
実際に本編書くかわからんが、とりあえず反応を見たい。
650通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 22:31:32 ID:???
>>643
それはリスタの職人さんが女性、悪く言っちゃうと腐女子?
てことか。
651通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 22:52:03 ID:???
>>650
彼女は何のカプが好きなんだよw
652通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 22:55:06 ID:???
>>651
ムウキラでしょw
653通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 23:13:08 ID:???
アサキラ
654通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 23:19:50 ID:???
>>649
何を書きたいんだ?
655通常の名無しさんの3倍:2005/12/15(木) 23:55:57 ID:???
>>654
プロローグ部分……かな、これは。
656通常の名無しさんの3倍:2005/12/16(金) 00:56:35 ID:???
アサニコ
6571/6:2005/12/16(金) 02:07:34 ID:???
『――この地図を見ていただきたい。
 西ユーラシア。我々が勝ち取った、我々の国です。
 しかしユーラシア連邦はこれを認めず、
あまつさえ『暴徒の鎮圧と占拠地域の解放』などと称して侵攻を繰り返しています。
 このようなことが許されていいのでしょうか――』

 TVの中で次第に熱を帯び、アジテートの域にまで達しつつある演説をよそに、
会議室内は水を打ったように静かだった。
 下座に座った、仕立ての良い白のスーツ姿の男が口を開く。
「……もう、この新政府大統領選は決まったようなものですな」
 その言葉に反応したのは、上座から見て左側、穏健派の人物だ。
「だが、やれると思うかね?
 我々の戦力は傭兵と、ゲリラやレジスタンス上がりのセミプロばかりだ。
 元々住民と連邦の軍隊はうまくやっていたとは言えん、
我々についてくれた元連邦軍は数少ない地元出身の部隊のみだよ。
 ユーラシア連邦が本腰を入れて侵攻に乗り出せば……」
「そのために彼にここにいてもらっているのだろう。
 プラントの支援は引き続き――いや、正式な同盟の打診にも良い返事が返ってきている」
 対面に座る、主戦派の人物が一瞥した。「何を今更」
「しかし、大西洋連邦ももはや黙ってはいないだろう。
 プラントのコーディネイターどもにしてもどこまで信用できるか――」
「落ち着いてください、皆さん」
 白スーツが芝居がかったしぐさと口調で、議論になりかけていた場を鎮める。
6582/6:2005/12/16(金) 02:08:15 ID:???
『――思えばかつての国連組織、そして今日に至るまでのユーラシア連邦、
さらには大西洋連邦を主軸とした地球連合の支配の下に、我々に真の安息はあったでしょうか?
 なかった、と私は断言します。
 連合の横暴の下、虐げられ、傷ついた我々に手をさしのべてくれたのは誰だったか?
 そう、プラントです。
 我々は良き隣人として彼らと手を取り合って――』

 新プラント、主戦派の大統領候補の演説――草稿は彼が準備したものだ――に苦笑しながら、
白スーツは続ける。
「ご不安はわかりますが、これは先の見えない狂人同士の殺し合いではなく――
そう、通過儀礼のようなものです。
 名前の挙がった二大連邦政府にしても、先の大戦での疲弊と混乱が激しく、
それほど体力が残っているわけでもありません。
 要は追いつめ過ぎなければいいのです。勿論、この国が追いつめられてもいけませんが」
「確かに、こちらもユーラシア連邦側の和平推進派とのチャンネルは用意できましたがね……」
 穏健派の一人がつぶやきに、にこりと笑って白スーツが答える。
「太平洋連邦の方もご心配なく、じきにコンタクトができるかと」
6593/6:2005/12/16(金) 02:09:17 ID:???
『――この土地に豊富に眠る資源は人類の財産であると同時に、我々の財産でもあります。
 これらをいったいいつまで奴らに搾取され続けろと言うのか、
この期に及んで連邦に恭順したがる和平派候補の方々に尋ねたいものです』

 具体的な会談はすぐに終わり――ほとんど彼の報告に終始した――、
白スーツは秘書を伴い、黒塗りのセダンで会談場所を後にした。
 ――次はユーラシア連邦か……全く、休む間もないな。
 今頃は同僚が太平洋連邦の首脳部との会談の場を設けているはずだった。
 戦争をするならその終わらせ方も考えておくべきであり、
やめる算段もつけずに戦争を始めようものなら、お互いにろくでもないことにしかならない。
 そんな計算くらいバカでもできるものだ。
 主戦派の、穏健派の、和平推進派の、反戦団体のと言ったところで、
政治と外交という大きな動きの中では結局ただの手札でしかない。
 必要に応じて引かれ、切られるだけのカードである。
 しかしそのカードを切るのは彼ではなく、彼もまたただの駒にすぎなかった。
 連合・プラント双方に影響力を持つ大企業、
アクタイオン・インダストリーのユーラシア方面総支配人、それが彼の肩書きだ。
6604/6:2005/12/16(金) 02:11:03 ID:???
 彼は考える。

 アクタイオン社が望むのは均衡と拮抗であり、世界を滅ぼす大火ではない
 火種はもとからある。しかも消そうとして消せるものではない類の。
 人類の生存圏のあちこちで燻っているそれは、
放っておけば燎原の火となって世界を焼きかねない。
 むしろ現実に――そう、ついこのあいだ二度にわたってまさにそうなりかけたのではないのか。

 その火種を調節するために活動している我々を悪と言えるわけがない。
 世界を滅ぼしかねない未曾有の危機を回避するための工作を行っているのだ。
 その中で得られる利潤を吸うくらい、
人類の絶滅という未曾有の危機を回避することに比べたら安いもの。
 低強度の紛争で済むのならリーズナブル。
 我々は非常に良心的だ。
6615/6:2005/12/16(金) 02:12:01 ID:???
 西ユーラシアの独立は成るだろう。
 誰しもが完全に満足するような解など世界に存在しない。少なくとも未だ見つけられていない。
 だから、それなりに多くの人間がほどほどに満足する方向で。
 そして満足できた人間と、できなかった人間のあいだに起こる摩擦が、また新たな火種を生むのだ。

『――私は何も、地上の国々との関係を絶とうと言っているのではありません。
 むしろより良い関係を築きたい! 搾取する側とされる側ではなく、対等の存在として! 
 そしてもっと考えを進めて、プラントと地上との仲を結びつける、自立、成熟した国家を――』

 彼はふと、秘書の腕時計に目を止めた。
「ユーラシア連邦首脳部との会談までに腕時計は別のものにしておけ。そいつはプラント製だ」

 ――さあ、茶番の始まりだ。
6626/6:2005/12/16(金) 02:15:37 ID:???
――西ユーラシア。
連合の下で虐げられた彼らに手をさしのべてくれたのは
ザフトでありプラントであった。
ユーラシア連邦、そして地球連合の下に彼らの安息はなく、気づけばプラントは良き隣人だった。
高まる独立の気運。
ロゴス壊滅の経済的混乱を免れたプラントは、
ジブラルタル基地と地上資源の確保のため、彼らに支援を行う。
独立を果たし、正式にプラントと同盟を結ぶも、
ユーラシア連邦と大西洋連邦はあくまでもそれを認めず、解放という名目で侵攻を続けた。

今までのMS運用戦艦を中心とした戦術、大会戦、大艦巨砲主義は終わりを告げ、
これからの低強度紛争に対応するべく、新戦術の模索が始まる。

そして新型の陸戦用MS3機と、
局地戦技戦術研究を目的とした部隊がジブラルタル基地へと降り立つ。

――機動戦士ガンダムSEED WARLOCK

厨房脳全開で逝け、ガンダム!
663通常の名無しさんの3倍:2005/12/16(金) 02:25:11 ID:???
という訳で投下してみた。
時代は種死最終回のしばらく後というところ。

導入部は6番目だけで十分じゃないのかという気がしてきた。
まわりくどさが、掲示板に投稿するSS向きじゃないなぁ。
664通常の名無しさんの3倍:2005/12/16(金) 21:42:57 ID:???
うーん種死のあとだとプラントは残留部隊以外ほとんど壊滅してるっぽいからなあ。
いくら同盟を結んでも数で遥かに勝る大西洋連邦の侵攻を防げるとは思えないかな。
665通常の名無しさんの3倍:2005/12/16(金) 22:52:22 ID:???
>>低強度の紛争で済むのならリーズナブル。
 我々は非常に良心的だ。

さすが、小ネタを挟むのは職人のお家芸だなw!
666657:2005/12/16(金) 23:07:35 ID:???
>>664
んー、大西洋連邦がそんなに大手を振って介入してくるかなぁ。
兵隊や兵器が残ってたからって、軍隊は動けて戦えるってもんでもないし。
てなわけで、直接の敵はもっと疲弊してるユーラシア連邦。
アクタイオンは良く知らないが、ロゴスに参加しているという描写もなかったようなので、
ロゴス壊滅後、そのポストに近い位置にすべり込んだという設定。

ていうか、TVの放映ぶんを見ただけで(ビデオもとってない)
後はあちこちのサイトで復習という形……。
小説やアストレイ、その他資料になりそうな関連商品も一つも持っていません。
だもんで、終了時の世界情勢を都合の良いようにとらえて考えてるというのは否定できない。

ま、ザフト+西ユーラシア独立軍 VS ユーラシア連邦軍の局地戦を
08小隊みたいな雰囲気で書けないかなーと思って適当に考えたので。
667657:2005/12/16(金) 23:09:45 ID:???
>>665
ありがとう。
実は、このプロローグはそのネタのために
無理に作ったようなものですw
668657:2005/12/16(金) 23:13:47 ID:???
・追記
>ユーラシア連邦と大西洋連邦はあくまでもそれを認めず、解放という名目で侵攻を続けた。

これは大西洋連邦が公式に「西ユーラシアを独立国として認める」という声明を出さず、
ユーラシア連邦を援助する動きが見える、という意味です。
直接戦火を交えているのはユーラシア連邦のみ。

読み返したら確かにこの辺がおかしかったな。
669通常の名無しさんの3倍:2005/12/18(日) 03:11:23 ID:???
SS職人さんはモチベーションを保ち続けるのは大変なんだろうね
670通常の名無しさんの3倍:2005/12/18(日) 03:48:41 ID:???
>>669
金がもらえるわけでもないしねえ・・・。文章書くと時間とられるし、
何で俺こんなもん書いてるんだ? という思いと戦わなきゃならんしw
671762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/18(日) 08:42:56 ID:???
その4

 会議は終った。
 さすがに計画変更の一因となったプラント評議会内のゴタゴタのことは伝えなかった。その必要は無かったからだ。
 まぁ、賢明なタリア艦長ならもうとっくに感づいておられよう。それに女の勘は恐ろしいからな。
 カーターは自嘲気味に考えた。
 歴史上、戦争に敗れた原因の多くは組織腐敗による弊害。そして、兼ねてから予測した通りプラント国内のゴタゴタは確実にザフトを蝕んでいた。
 有力議員の多くは実子をザフトに入れる。そして戦場で活躍すれば、それは直に、間違いなく議員の影響力、政治力の拡大に繋がる。
 人類の旧態依然として続く血縁や家名。それにコーディネイターという、まるでAD20世紀半ばに欧州を戦火に巻いた選民思想が理想とする"超人"。
 最高評議会議員のうち、成人した男子(プラントではなんと15歳で成人認定だ!)をザフトに入れていない者は居ない。
(高い知能と身体能力を有しながら、その実ああ、なんと古き良き古典思想を有した先進的な人種であろうか! クルーゼ、やっぱ俺も人類滅ぼしたくなってきた!)
 プラントに移住してから二年。プラントのコーディネイターも、根源的にはナチュラルと全く変わらない、くだらない存在であると確信するにはさして時間はかからなかった。
 カーターそのことを思い出すたび両頬が醜悪に引きつってくるのを自覚したので、両頬を己の掌で軽くはたいて元に戻す。
 クルーゼ、クルーゼ、クルーゼ。おまえは今何思う。絶望か? それともまた人類滅亡へのシナリオでも考えてるか? また今度聴かせてくれ。DD全員が楽しみにしているからな。
 おまえが唾棄して止まない"人間的なもの"によって、せっかく作った作戦が台無しだ!
 確かに作戦変更しなければならない一理はあった。無茶苦茶なのはヘリオポリス襲撃そのものなのだ。
 試作MSの情報出所が、例の情報屋が絡んでるらしくて嫌な予感がしてたんだが……。
 これ以上考えても仕方がない。既に矢は放たれてしまった。後はどう尻拭いするかだ。
 カーターは考えても無駄なことから、考えなくてはならない方へ頭を切り替える。
 出動部隊の編成には、会議が終えるまであらかた目処がたっていた。
 もともとコロニーの侵入(侵攻)の部隊をそのまま使えば良いからだ。
 タリア艦長からは、どうせなら本艦もヘリオポリスに接近し直接支援を行ったほうが良いのではと言ってくれたが、副艦長からの進言で中止となった。
 さすがにこの艦では取るべき戦術も限られてく。火力と装甲は他のどのザフト艦にも劣る。なんといたって元は民間の高速輸送船なのだ。
 大きな長方形である艦の形状に、とってつけたように大型ビーム砲が連装一門に加え、四十mmバルカンのCIWSが数問取り付けてあるだけだ。
 後は船体下方にむき出しのリニアカタパルトと大型クレーンが如何にも急場しのぎに取り付けられてあるだけ。
 あるコーディネイターは、ナチュラルにお似合いの艦だと評価してくれた。
 DDのメンバーの多くは実際その通りだと考えた。
 曲面を多用したザフト艦は何故か意匠に凝る芸術的な艦体をしているからだ。もっともそれを言ってはMSそのものが凝り過ぎた代物だと言えた。
 その凝り性を支えられるのはプラントの高い『技術力』の成せる技だ。
 まさに「ザフト脅威のメカニズム!!」。
 カーターが格納庫に到着した時、この艦が元大西洋連邦が所有していた輸送船であるということを強く認識させた。
 マルセイユ三世級輸送船「ユノ」。同型艦はジャンクギルドも所有している。カラーリングは暗いダークブルー。
 輸送船だけあってひたすら巨大な空間を持った格納庫は、最終調整に向けて喧騒に包まれていた。
 この格納庫の主にして技術スタッフ陣のリーダー、マッド・エイブスが既に集まっていたDDの隊員たちに怒声を挙げていた。
 カーターの姿を見つけたエイブスは睨みつけながら、「ちょっとお前コッチへ来い」とジェスチャーをした。
 隊員達は皆、隊長に向けて悪戯が見つかった餓鬼の全く反省の色の全くない、ふざけたが不敵かつ不快極まりない凶悪な笑いを浮かべていた。
 カーターは思った。貴様ら、また何かやらかしたか。
672762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/18(日) 15:19:59 ID:???
その5
 格納庫の主、整備一切を担当するエイブスは怒っていた。
(あの莫迦ども、これから出撃なのに"又"滅茶苦茶やりやがって!)
 これから一頻りその莫迦どもに説教を喰らわせようとしたところで、格納庫にちょうどDDの隊長ランドルフ・カーターがやってきた。
エイブスは身振りで、カーターに近くに来るように伝える。
 怒髪天のエイブスの様相を見るにつけ、カーターはガクッと肩を落とした。
 駆け足で来たカーターにエイブスはドスの効いた声で話した。
「で、隊長殿。前はちゃ〜んとそこの"莫迦ども"に言い聞かせた筈でしたよね。単体で勝手にMSを動かすなと……」
エイブスの目の前に立つ、嗤うDDの隊員の足元に、その"莫迦ども"がコロコロと転がっていた。
 顔の前で両手を合わせ、腰を低くしカーターはひたすら謝る。
「ゴメン! 彼らに人工筋肉制御のシュミレーションの許可を出しちゃったの忘れた。ゴメン、この通り!!」
「ほぉ……、で制御限界は幾らまでと命令は出したんですよね?」
「……いや〜対MS戦を想定した上での許容範囲としか伝えてないんだけどね……」
 エイブスの後ろでは、MSに取りつき腕部や脚部の人工筋肉、高分子アクチュエーターのチェックをしている整備員の姿が見える。
「カ〜タ〜君それをね、分子アクチュエーターで一番やっちゃ〜いけない無制限稼動ちゅ〜んじゃ、このっ! 大莫迦野郎!!!」
 怒声が格納庫全体に響く! 
 振り向く整備員達……の何人かはエイブスから見えないところで、怒られるか否か賭けをしていた。
 本格的に大笑いしそうになるのを、互いに互いの尻を抓り必死で堪える隊員。うち一名は賭けに勝った。 
 通路で腰を抜かすアーサー。……彼は格納庫近くを通り過ぎようとしただけだった。当然、女性士官に見られて笑われてしまう。
 件の"莫迦ども"は隊員の足元で、そのカラフルなボディを転がしては跳ねながら、普段と同じくハスキーボイスを出していた。
「ハロハロ〜」「テヤンデェ」「オレハ命令実行シタダケ」「オマエモナー」「オレタチダケシカラレルナンテ認メタクナ〜イ」
673762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/18(日) 15:38:48 ID:???
とりあえず今日はここまでっす。
674通常の名無しさんの3倍:2005/12/19(月) 18:31:38 ID:???
過疎ってるなぁ……
675通常の名無しさんの3倍:2005/12/19(月) 22:30:36 ID:???
職人がいない時は、過疎ってる方がましだな。
ウッソとキラマジひどい、雑談でスレ埋まりそう
676通常の名無しさんの3倍:2005/12/19(月) 23:08:05 ID:???
しかし書き込みがまったく無いとスレ落ちする罠
677通常の名無しさんの3倍:2005/12/20(火) 15:23:22 ID:???
1日数回の保守でいいんでない?
678657:2005/12/20(火) 21:17:00 ID:???
多少、プロットと執筆が進みました。
第一話は今日か明日中にうpできそうです。

という保守
679657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:38:31 ID:???
読む人いるかわからんけど、
過疎ってるから保守代わりに投下いいよね。
680657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:39:50 ID:???
機動戦士ガンダムSEED WARLOCK
PHASE-1「実験部隊」

 みんな死んでしまった。
 荒涼とした月面で、シンは泣きながら彼らの散らばった手足をかき集め、
飛び出た内臓を腹に押し込み続ける。
 早く、早くしなければ。急げばきっとみんな生き返る。
 そう信じ、レイの、タリアの、マユの、両親の、死んだ皆の死体を組み立て続ける。
 だのに上手くいかない。パーツが足りない、どうしてもくっつかない。
 体の動きは何かねっとりした液体に包まれているように緩慢で、思うように動かずに焦燥が募るばかり。
 早くしないといけないのに。早くしないと手遅れになってしまうのに。
 自分の愚鈍さが嫌になり、何度も何度もしゃくり上げながら作業を続ける。
 ――シン。
 後ろからのルナマリアの声。
 ――良かった、ルナも手伝って……
 シンは涙でぐしゃぐしゃになった顔のまま振り返り、凍りついた。
 愛しい恋人の、バラバラになった体。
 ――シン、早く私も助けて。
 嘘だ。嘘だ。彼女は死んでない。一緒に助かったはずじゃないか。
 頭が混乱し、いっそう胸が締め付けられる。
 そしてさらにその向こう。
 ――シン。ステラ……守るって……
 ――ステラ!
 死体はさらに増えていく。
 死ななかったはずの人。見知った顔。知らない顔――。
 こんなの嘘だ、嘘だ! なんでだよ!
 ――何を言ってるんだシン。
 ――アスラン、あんたまで!
 手元にルナマリアの首がごろりと転がってきた。
 ――だって、みんなあなたがやったんじゃない――
 ――え……?
 呆然とルナマリアの首を見つめるシンに、責め立て、急き立てるような声が周囲から投げかけられる。
 ――シン。
 ――シン。
 ――シン・アスカ。
 ――シン・アスカ!!
681762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/21(水) 21:40:16 ID:???
お願いします。
682657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:41:47 ID:???
「……隊長、アスカ隊長。……シン・アスカ隊長!」
 肩を揺さぶられ、眠りから覚めたシンの目にぼんやりと映ったのは、赤毛の少女だった。
「……ルナ?」
「はぁ? ルナって誰です?」
 定まらなかった焦点が次第に合い、ようやく頭の方も冴えてくる。
「ああ、ごめん。ヘルマ。……どうしたんだ?」
「もうすぐジブラルタルに到着するそうですよ。
 うなされていたようですけど、ルナって女性の名前ですか?
 ――騙して酷い目に遭わせた女性に仕返しされる夢、とか」
 にやにやと追求するヘルマ――ヘルミーネ・レニエの問いに苦笑する。
 どうやら眠りながら泣いてはいなかったらしいことにほっとした。
 ここの所、しばらく見ていなかった類の夢だったのに。
「……人聞きの悪いこと言わないでほしいな」
 シャトルのシートの上で姿勢を正そうと動くと、確かな重力を感じた。
 座席の端末で確認すると、現在は太平洋の遙か上空。
突入フェイズを終えて大気圏内飛行に移行するところだった。
 大気圏突入時のGや衝撃にも目を覚まさないほど、ぐっすりと眠りこけていたらしい。
「まったく、アスカ隊には図太い男性が多いようで」
 ボブカットにした鮮やかな赤毛を揺らすヘルマの視線に促され、
自分を挟んで彼女と反対側、左の席に視線を向ける。
 まだ幼さの残るあどけない顔をした、黒髪の少年がシートに埋まるようにぐっすりと眠っていた。
「ユウ。……ユウ・ヒグチ!」
 シンはヘルマが自分にそうしたように、少年の肩をゆすって起こしてやった。
「んー。あ……え。は、はいっ?」
「ジブラルタル基地到着が近い。手荷物を確認して降りる準備をしておけよ」
「よだれも拭きなさいよね」
683657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:45:14 ID:???
 あの大戦後、シン達はオーブ軍に拘束された。
 プラント側からも引き渡しの要請があったらしいが、オーブはこれを拒否。
あくまでもオーブ側が裁くことを主張した。
 もっともそれはおそらく、かつて彼の上官であった人物も噛んだ温情であったろう。
 デュランダル議長や主立ったメンバーが死んだ以上、
その直属の特務隊フェイスの一員であり、独自の判断で議長に与していたことになるシンは、
議会の槍玉に挙げられて責任の大部分を負わされかねない立場にあった。
 オーブによる二年あまりの拘束生活は、自由こそ制限されていたが決して悪いものではなかった。
 生まれ故郷で過ごすうち、このままここに骨を埋めようかと何度か思ったが、結局彼はプラントへと戻る。
 一度軍人として銃をとった以上、現実や責任から目をそらすのは許されないし、何よりもう嫌だった。
 しかし、ザフトへと復隊した彼に対する議会の態度は冷たかった。
 大戦後に新生した議会は派閥争いに汲々としており、どの陣営も彼を受け入れようとはしなかったのである。
 もっとも、彼自身としてもそんなことに利用されるのを好まないので、丁度良かったと言えなくもない。
 直接派閥には取り込みたくないが、その実戦経験と戦闘技術を遊ばせておくのは惜しいという事か、
彼はアカデミーでMS戦闘の教官を務めることになった。
 が、その生活も一年ほどで終わりを告げ、新たな任務が下る。
 白服とともに受け取った辞令。
 ――部隊隊を率い、西ユーラシアで地上における新戦術・新型機材の運用と評価を実施せよ。
684657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:46:19 ID:???
 西ユーラシアは大戦後まもなく、シンがまだオーブにいる時に武力闘争による独立政府が樹立した国だ。
 が、ユーラシア連邦はこの新政府を認めず、太平洋連邦も公式な見解は何も発表していない。
 両国とも全大戦やロゴス壊滅で被ったダメージや経済的混乱は深刻で、内部の統制をとるのに手一杯。
 無事な地上戦力が多かったというのもこの場合は災いした。
 軍隊というのは、維持するだけで膨大な資金と資源と人材とが浪費される組織なのである。
 さらに、軍隊というのは政府にとって強力な駒であると同時に、意志を持った駒だというのを忘れてはならない。
 この混乱に乗じて、と不穏な動きを見せる部隊や地域も珍しくはなかった。
 西ユーラシアもそんな地域の一つであったが、もともと反連合、反ユーラシア連邦、独立の意識が強かった上、
資源と地上の足がかりを確保しておきたかったプラントがこれを支援したこともあり、
電撃的に独立が成ってしまったのある。
 ――全力を挙げれば潰すことはできるが、内部の問題も解決してないのに……。
 ――だからといって「はい、そうですか」と認めたら、その「内部の危険分子」も助長することになる。
 独立の阻止は自然と消極的なものになり、
大西洋連邦のささやかな支援を受けて、ユーラシア連邦が「解放軍」を派遣するにとどまった。
 西ユーラシアが境界と定めたダーダネルス、ボスポラスの両海峡や黒海を越え、
旧トルコ地区まで進出した「解放軍」を「西ユーラシア軍」が迎え撃つ。
 一年以上続いている紛争の、これが現在の状況であり、
西ユーラシア軍は現在のところ後退を余儀なくされているらしい。
 当面のザフトの目的は「西ユーラシア軍」と共同戦線を行い、国境線の向こうに「解放軍」を追い返すこと。
 ついでにこれからの陸上における新たな局地戦術や兵器を試そうと派遣されたのがシン達である。
685657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:47:58 ID:???
 両隣の二人は教官時代の教え子でもあり、その履歴はよく知っている。
 優秀な生徒で赤服も授与されたが、彼らには政治的な後ろ盾は何もなかった。シン自身と同様に。
 整備などの支援に従事する他の隊員や、ジブラルタルで合流するもう一人の赤服MSパイロットも
この点では変わらない。
 地上の紛争に積極的介入を行う上、色々新しいことを試そうという実験部隊。
 推進派にとってもそれ以外にとっても微妙な存在というところなのか。
 要するに、いつでも尻尾切りをして、責任の所在をごまかせるようにしてしまえ、
ということなのだろう。 
 ――軍人なんて結局は国の駒かもしれないが、政治家の私兵とは違うんだぞ!
 人が人を殺したら殺人として罪を問われ、責任をとらなければならない。
 軍人が任務で敵を撃つならば、国がその責を負う。
 国のためでなく、政治家達個人の思惑でその義務を放棄するなど、許されることではない。
 詳細を知るごとにシンの怒りは強まり、彼は決意した。
 ――俺にこいつらの隊長をやれというのなら、やろう。
 ――全力を持って、有象無象の悪意から守ってやるんだ。 
686657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:51:33 ID:???
「ジブラルタルで合流するパイロットって、どんな人なんでしょう?」
 ユウとヘルマの異口同音の問いに、『もう一人』の履歴を思い出しながら答える。
「君たちの一期上の赤で、一八歳だから歳は二つ上。っと、俺の二つ下だな。
 半年ほど地上での実戦経験がある」
 そして、オーブ出身。――彼にとっては特別に目につく経歴だった。
「……そう、多分、俺よりもしっかりした奴かもしれない……」

 ジブラルタル基地のシャトル離着陸場に降り立った三人を出迎えた、話題の男。
 金髪を長くのばし、赤服を着た青年。
 ハンサムと言っていい整った顔立ちにへらへらと軽薄そうな笑顔を浮かべて、
手や背には『歓迎、アスカ隊ご一行様』『おいでませジブラルタルへ』などと書かれた旗やのぼり。
 彼は首にかけたアコースティックギターを、ウィンクしつつぼろろ〜んとかき鳴らした。
「いやぁ、もうちょっと時間があれば横断幕とか用意できたんですけどね」 
 呆然とする三人をよそに、シンの前へと歩み寄る。
「スタニスラス・アレクセーイヴィチ・イヴァノフ! これよりアスカ隊長の指揮下に入ります!」
 おどけたような敬礼に、背中ののぼりが揺れた。
687657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:52:44 ID:???
「機材の受領が完全でないというのは、どういうことですか」
 シンはジブラルタル基地の副司令官に詰め寄る。
 司令部に挨拶に向かった彼を出迎えたのは、司令官ではなく副司令官だった。
 立場の微妙な部隊と親交を深めたくないということだろう。それはいい。
 ただ、受け取った目録には最低限部隊を運営するに必要な物資はあったが、肝心の『新型機材』。
つまりはモビルスーツを始めとする兵器類がなかったのである。
「機材の最終調整に時間がかかっているため、
アスカ隊は先んじてベイルートに用意された拠点に迎えとのことです。
 それ以上のことは小職も存じません」
 ――まともな武器も持たずに任地に迎えっていうのか!
 あくまでも事務的な対応でこちらの剣幕を受け流す副司令を一睨みすると、
シンはおざなりな敬礼をすると、靴音も高く退出した。
688657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:55:55 ID:???
 基地での物資の受領と食事を済ませた後、夜半には再び機上の人となったアスカ隊。
 機内で仮眠をとり、払暁にはベイルートに到着した。
 彼らにあてがわれた拠点は、郊外にある豪邸である。
 独立闘争の際にユーラシア連邦に脱出した大富豪の元邸宅で、
混乱に乗じて暴徒に略奪焼き討ちされた他のブルジョワ層の屋敷とは違い、
それなりに統制のとれた独立軍に占拠されたため、少なくとも外見的には綺麗に残っていたものだ。 
 かっさらわれたり割れたりして残らずなくなった窓には防弾ガラスがはめ込まれ、
土や植物ごと市民とザフトの工兵によって都市の中央公園に移植されて
荒れ地となっていた庭も一応整地されている。
 だが、内装は打ちっ放しのままで家具の一つすら残っておらず、
まずは図面とにらめっこで部屋割り等を決め、持ち込んだ資材を整理し、
夜までには少なくとも隊員の寝る場所を確保しなくてはならない。
 現在のアスカ隊の隊員は、支援要員も含めて全部で50名近く。
 数人のパイロットをモビルスーツに乗せて送り出すのには、それだけの人数がいてもまだ足りないものなのだ。
 しかも、戦闘部隊として転戦する予定のアスカ隊には、内務を担当する人員があまりいない。
 例えば整備員にしても、兵装の整備をする戦闘整備員と、施設を整備点検する施設整備員にわけられるのだが、
どこかの基地へ赴任すれば後者は要らないことになる。基地には基地の施設や生活に関わる人員がいるのだから。
だからアスカ隊の整備員は戦闘整備班だけだ。
 あくまで戦闘に関することだけを自分たちでやり、他は必要に応じて支援をしてもらうことになる。
余計な人員を省くためなのだろうが――。
 ここから一番近い、それなりの規模のあるザフトの基地はアレキサンドリアである。
当面は自分たちで、足りない人手は隊の予算で民間から雇用するしかなかった。
 そのための人員の割り振りから備品の管理、会計まで全てが隊長の仕事になる。
 シンは今更ながら、隊を率いるというのは大変なことなのだと理解した。
 しかし、その仕事を補佐してくれる副官や主計官がいないというのはどういうことなのか。
 ――冷遇にもほどがあるだろ……。
689657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:56:43 ID:???
 三日後。
 敷地内にコンテナ展開型の簡易整備施設の設置も終わり、部隊の運営も軌道に乗った頃、
ようやく三機のモビルスーツとその装備を伴って、数人の技術班が到着した。
 新型機材と新戦術のテスト部隊である以上、現場で手を加えたり、
得た情報を整理して本国の開発部にフィードバックするための技術者は必須だった。
「いい場所をいただきましたわね」
 技術班の班長コージマ・グロス女史の、『元豪邸』を見た第一声である。
 実際、兵舎として利用している『元豪邸』に対する隊員達の評判は悪くなかった。
 元々のつくりが超ブルジョワの住居なのだから当然ではあったが。
 受領のサインをした書類を輸送責任者に渡しながら、シンは胸をなで下ろした。
「これでようやく実機を使った訓練に入れる」
 持ち込んだシミュレーターで訓練をさせるしかなく、
新人をいきなり実戦に放り込まなければならないかとやきもきしていた毎日も終わりだ。
 一応シミュレーターには新型のデータが入力されてはいたが、やはり実機を動かすのが一番である。
 現在の戦況からして可能性としては低いが、
ここに直接攻撃を受けた場合は自衛手段すらろくになかったのだ。
「荷解きをはじめろ! 午後にはこいつらを動かせるようにするぞ!」
 施設の設置以来手持ちぶさただった、ジェラルド・アザロ整備班長の声が響く。
 自分たちの機体を早く見たいパイロットの三名は勿論、兵舎に詰めていた人員のほとんどが整備施設に走ったため、
ジブラルタルからの命令書がファックスで送られてきたことに気づく人物はいなかった。 
690657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/21(水) 21:58:30 ID:???
第一話終了〜。

うわーい、文字ばっかで文章も読みづらいorz
ほぼ状況説明だけに費やされたわけですが、
次からはまともになると思います……(あれば)。
691通常の名無しさんの3倍:2005/12/21(水) 22:01:34 ID:???
まあ頑張れ
692762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/21(水) 23:25:00 ID:???
うは、大作乙!
んでもって割り込みスマソ(´・ω・`)
そんでもって、皆さんに質問!

オリキャラの名前ってどんな風に考えてますか?
693通常の名無しさんの3倍:2005/12/21(水) 23:35:44 ID:???
>>692
つ人名辞典
694762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/21(水) 23:41:55 ID:???
>>693
「人名辞典」でぐぐったら解決しました。ありがとうございました。
695657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/22(木) 00:36:11 ID:???
俺もそんな感じかなぁ<人名辞典
それなりにこだわりがあったり。

関係ないけど、寝ているシンが女性に起こされたら
別の女性の名前をつぶやくというのは個人的に鉄板だと思うのですがいかがか。
696762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/22(木) 01:19:02 ID:???
やはり鉄板中の鉄板ではないかと。
書き物の中で、それを行える雰囲気作りからして俺には遥かに高き目標だorz
まずはそのキャラと想い人との関係を読者に伝えてからなのか、
それとも初っ端から鉄板を行い、『想い人が居た』という展開にするのかで全く違うと思います。
で、ここでコメディタッチな鉄板を一つ

同僚(男)が起こしに来る→シン、想い人の名前を叫んで抱きつく

すんません。もう寝ますorz

697通常の名無しさんの3倍:2005/12/23(金) 00:32:11 ID:???
age
698657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/24(土) 00:01:10 ID:???
>>696
俺の場合はルナとシンがどうなったかなんか
最初から放棄してますよー。
プラントで待ってるかもしれないし、別れてるかもしれないし。
シン主役じゃないし、いいやって。

しかし階級のないザフト軍って書きづらいな。
兵站とか後方支援ってどうなってんだろう。
命令系統もいまいちだし。
俺も政治や軍事や兵器類なんかよくわかんないし、テキトーでいっかー。
699通常の名無しさんの3倍:2005/12/24(土) 00:36:15 ID:???
>>698“隊長”ってのがひとつの基準らしいねぇ。
クルーゼ隊、バルトフェルド隊、ジュール隊……というふうにまとめて。
全隊が軍本部直轄で、隊同士は上下関係ではなく“何の任務に就いているか”で動いているんじゃないかな?
で、特務隊の場合は、他の部隊の任務に関連した目的があれば、各隊長の権限を無視して任務に干渉していける特権がある、とか。
つまり、上下関係だけ見るなら、軍本部の以下に同列で各部隊があるだけ。
700762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/24(土) 12:26:19 ID:???
>>698-699
>>ザフト軍
そうなんですよ、補給がどこからどういった風に運ばれて渡されるのかとか、
兵站に関する詳しいオフィシャル設定が見つからないのでわからないんです。
だいたいザフトの主力であるMSジンが開戦から一年経ってもいないのに
傭兵とか使われていたりして、どうしてこういう武器が流れてしまったのか興味が尽きませんw

その辺は「種世界の軍事・外交・政治を語るスレ」でオフィシャル設定なるものを如何に解釈するかで
激しい議論が交わらされています。

ま、設定が曖昧なおかげで、
SS書きにとって「縛り」とかなくって大いに助かったりとか助かってないとか(マテ
701762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/25(日) 12:45:02 ID:???
スレ落ち防止の保守を兼ねて小規模投下

その6

 暖かな日差しに包まれる公園のベンチで、キラ・ヤマトはモバイルPCに映るニュースを見ていた。
 全ては人工物というのを忘れさせるほど、キラの居るコロニー「ヘリオポリス」は整えられていた。
 PCの映りだされるものとは何から何まで違っていた。
 戦場となった都市と、その中を突き進む巨人、MS。
 MS。それはプラントが宇宙開発用に作った画期的な工業製品であり、本来なら圧倒的優勢を誇っていた地球連合軍を打ち破り戦場を様変わりさせた画期的な兵器。
 人型という汎用性に、AMBACというコレまでにない機動法を兼ね備えた巨大な歩兵。
 戦争の情報に関わるたび、キラは自分が非常に恵まれているということを実感せざるを得ない。
 ニュース映像で時より(そして恣意的に)映し出される「戦争の被害者」を見ると心臓が締め付けられる思いがした。
 中立政策を掲げるオーブの国民であるキラや、その他大勢にとって、戦争はまだ遠いところであった。
 完全に関わりがないとは言えない。難民の支援等で積極的に活動しているのは当然であるが、プラント・連合双方に兵器以外のありとあらゆる物資を輸出して外貨を稼いでいるからだった。
 戦争が始まる以前からオーブの経済好調が続いているというのが、キラには何とも言えない居心地の悪さを感じさせ続けていた。 
「キ〜ラ、お待たせ〜。って、アレ? もしも〜し」
 同級生のトールとミリアリアが挨拶しても、PCのニュースに没頭しているキラの耳には入らない。
 呆れるカップル。
 トールは隣のミリアリアに、キラの頭を指差し「やっちゃっていい?」と言いい、ミリアリアは頷き「やってよし!」と許可を与える。
 突然背後からチョークスリーパーをかけられたキラは当然パニックになる。
「またやってる……」
 遠目から同級生の馬鹿騒ぎを見て、呆れ果てるカズイであった。皆に見られて、笑われて恥ずかしくないのかな。
 今だ平和を象徴するヘリオポリスの、日常の一コマであった。
 
「まったく、今は戦時中であるというのに……」
 私服姿のナタル・バジルール達はは、ふざけあうキラ達を見て憤慨していた。
「仕方ありません。オーブ国内は平和ですから日常を満喫できるからでしょう」
 アーノルド・ノイマンは上官のナタルをたしなめた。しかしその言葉には大いに皮肉がこめられていた。
 公用エレカー乗り場で遭遇した工学カレッジの学生達を見たからだ。
「そうだな。此処も戦場になってしまえば、あの子供達でも変わってしまう……」
 ナタル自身、この言葉がそのまま適用されようとは思ってもいなかった。
 
 クルーゼ隊がヘリオポリスに到着するまで、あと数時間の余裕がある平和な一時であった。
702762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/25(日) 12:53:50 ID:???
え〜とキラ達の描写、これで良いでしょうか?
(あれ? ナタルとノイマンってこのとき一緒だったっけ? もっと人が居た様な居なかった様な^^;)

もうね、なんというか、
ここいらあたりのシーン、本当なら原作から全て忠実に、一字一句再現したいほどなんです!
ええ、ほんと第一話の日常の描写は最高でした!!
公用エレカー、治安監視システム、カトウ研究室の風景etcetc……
思い出しても身震いするぜ(何

ああ、自分の文章能力の無さが恨めしい!
703762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/25(日) 13:10:35 ID:???
あ……誤字ッたorz
下から九行目
×今だ
○いまだ
704通常の名無しさんの3倍:2005/12/26(月) 04:54:42 ID:???
種の1クールは良かったよな・・・
未来に期待が持てた・・・


僕たちは・・・どうしてこんなところへ来てしまったんだろう・・・
705新3馬鹿がヘリオ男3人衆だったら:2005/12/26(月) 14:14:31 ID:???
SP見て創作意欲が・・・


orz
706657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/26(月) 18:20:34 ID:???
>>702
作画にもモブやガヤにもとても気合いが入ってたよね。

ちなみにナタルとノイマンと、もう一人グラサンのお付きの人がいたと思う。
707通常の名無しさんの3倍:2005/12/26(月) 19:34:59 ID:???
みんなジャッキー・トノムラを忘れちゃいないかい?
708通常の名無しさんの3倍:2005/12/26(月) 20:42:24 ID:???
そういえばチャンドラやロメロ・パルはどこに居たんだっけ?
709657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:10:22 ID:???
年末で人がいないと、今夜の夜勤を頼まれたので、
昼間寝るために徹夜で起きてた('A`)
やることないので執筆。
一応終わったのでうp。

どうでもいいけど、夜勤をヤキンって言うと、
ヤキン・ドゥーエみたいでかっこいいですよね。

ほんとにどうでもいいですよね。
710657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:11:31 ID:???
機動戦士ガンダムSEED WARLOCK
PHASE-2「初陣」

 三機のモビルスーツが乾燥した荒野を行く。
 ヘルマのG-02<レイピア>を先頭に、すぐ右後方にユウのG-03<クレイモア>。
 さらにその左後方には、前の両機の間隔よりも距離を置いてスタニスラスのG-01<アックス>が続く。
 「く」の字を左右反転し、屈折位置より下の線を長めにしたような前進陣形には理由があった。
 各種センサー類の充実したレイピアが先行してパッシブ索敵を行い、
突進力と近接戦闘能力に優れたクレイモアが前衛をいつでも入れ代われるようにその傍に控える。
 実戦経験があり、戦闘指揮を任されたスタニスラスは全体を俯瞰できる位置だ。
 G-01〜03のナンバーは作戦時における彼らのコールサインである。
711657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:13:48 ID:???
 クレイモアのコクピットの中で、ユウは落ち着きなく視線をさまよわせていた。
 意味もなく計器を見やり、あるいはモニターに視線を走らせる。
 しかし、その情報は全く脳に届いてはいない。
「G-03、目の前のG-02は見えるか?」
「あ、はっ、はい」
 スタニスラスからの通信に、ユウは慌ててメインモニターに映るレイピアを見る。
「ならいい。G-02で確認できない敵がお前に見えるわけないんだからな。少し落ち着け」
 三機のモビルスーツは、高度なヴェトロニクスと強力なデータリンク機能によって繋がっている。
運用艦からの管制を利用せず、モビルスーツだけで独立・連携して戦闘を行うためである。
もっとも、これもこの「新型機」を中心とした新しい戦術のための機能のごく初歩的な一部でしかないが。
 その気になれば僚機パイロットのバイタルデータもモニターに呼び出せるし、
当然これまでと同様、コクピット内カメラの映像で直接様子を見ることもできる。
 そうしてユウの過度な緊張を知ったスタニスラスが気を利かせて声をかけたのだろう。
「G-02。異常はないな?」
 ヘルマに対するこれも彼の気遣いだろう。僚機のセンサーが収拾した情報も、
自機のコクピットでリアルタイムにモニタリングできる。わざわざ尋ねる必要は当然ない。
 そもそもアックスは指揮官機相当として、情報分析と電子戦能力にも優れた機体だ。
 指揮官は状況を把握するための情報を必要とするが、前に出るわけにはいかない。
いきなりリーダーがやられては部隊がまとまった行動をとれないからだ。
 後方で、視覚的にも情報的にも全体の俯瞰ができる。そのためのデータリンク機能。
 当然、各機でも個別にセンサーや分析機能を持ってはいるが、
やはりそれぞれ担当外の機能に関しては簡略化されていた。
「はい……」
 唾を飲み込む音が聞こえそうなほど緊張したヘルマの声色に、ユウは新米同士の親近感のようなものをおぼえた。
 二人ともシミュレーターや演習では群を抜いた成績を修めていたし、
技術者を交えて十分なレクチャーを受けて戦術ディスカッションも行ってはいたが、
なにしろ初めての実戦である。
 シミュレーターや演習では人は死なない。
 しかし、これから相対するのは殺意を持った敵だ。
 そして彼らはモビルスーツや旧式の戦車・航空機から歩兵に至るまで、自分たちを殺そうと知恵を絞り、
シミュレーターや演習で学べる範囲を超えた方法で挑んでくるかもしれない。
 さらに言えば、相手にとっては自分たちこそが殺意を持って挑んでくる敵なのである。
 そこで一体何が起こるのか、ユウは考えもつかなかった。
712657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:17:32 ID:???
 モニターの中には、肩から伸縮式のセンサーマストを伸ばしたレイピアが映しだされている。
 モビルスーツ頭頂の見晴らし距離は、障害物を考慮しなければ人間のそれと比べて十キロは長い。
 逆に言えば人間よりも十キロ遠くから相手に見つかってしまうわけだ。
 だからメインカメラやセンサーの類は頭部に集中していた。
 これならばお互いに視認できる位置になった時、肩から下は地平線や障害物の下だ。
 さらに光学・音響センサーなどを内蔵したセンサーマストを頭部より高い位置まで伸ばせば、
頭部も隠れることになる。
 そのレイピアが先頭にいるのだから、相手も同様のことをしていない限りは先に発見できるはずだった。
 本来前衛を務めるクレイモアがレイピアの後ろなのは、センシングの邪魔にならないようにだ。
 センサーとほとんど同じ高さで、稼働しているだけで赤外線や電波といった多量の電磁波を放射する熱源、
つまりはモビルスーツが前方やすぐ隣にいてはセンサーを阻害してしまう。
 この状況では索敵は基本的にレイピアに任せるしかない。
 だからといって警戒を怠っていいわけでもないが、緊張ばかりしていてもしょうがないのも確かだ。
 ユウは深呼吸をし、スポーツドリンクで乾いた唇をしめらせるとスタニスラスに声をかけた。
「スタニスラスさん――」
「スタンでいいって、もう何度も言ったろう。敬語もいらないって。
 ただし、作戦行動中はG-01だ」
「わかった、G-01」
 とはいえ、先任で戦闘班のリーダーを任されている彼に気軽に接することができるようになるまでは
もう少しかかりそうだ。
「で、なんだ? 猥談や恋愛談義は宿舎に戻ったら、寝る前にトランプでもしながらやろうぜ」
「いや、学生旅行の夜じゃあるまいし」
 彼らは同室だったが、まださほど打ち解けているとは言い難い。
 気さくに接してくるスタンに対し、ユウが距離感を掴みかねている状況だ。
 ヌードや水着のグラビアを持ち出し、胸がどうの脚がどうの上腕の肉付きがどうのと同意を求めてくるような、
男同士とはいえほとんどセクハラ寸前の接し方をされても、ユウとしては対応に困る。
「なんでもお兄さんに言ってみなさい」
「えーと、本当に僕達だけで大丈夫なのかなって」
713657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:19:02 ID:???
 ――連邦軍に占拠されたアレッポの解放作戦が西ユーラシア軍で進行中である。
作戦の主力部隊は現在ラタキーアに集結中だが、それに先行して進軍の障害となる連邦の火砲陣地を攻略せよ。
 これがアスカ隊に下された初めての命令である。
 新品のシートを覆うビニールをはがす感触をかみしめる暇もなく、
集結地点へと向かう西ユーラシア軍の地上戦艦に同乗してラタキーアへ。
 現在は主力と合流した地上戦艦に先んじて徒歩で目標に向かっている最中だった。
「大丈夫だろ。ただの火砲陣地だ。要塞を陥とせっていうんでもなし」
「そんなもんすか……」
 敵陣地の攻略シナリオはシミュレーターで何度もやっているが、それでもユウの不安はぬぐえない。
「偵察隊の情報と無人偵察機の航空写真によれば……」
 スタニスラスの言葉と同時に、ユウのモニターにも敵陣地の配置予想図が表示される。
 予想図といっても、かなり信頼性の高いものだ。
 アレッポとラタキーアを繋ぐ鉄道や街道の十五キロほど北、
丁度その陸上交通路に睨みをきかせる位置に目標の火砲陣地はあった。
 彼らはその陣地の西側から接近することになる。
「リニアカノンが二門、レールガンが四門の遠距離砲撃陣地を中心に、対空防御と近接防御陣地と」
 リニアカノンはリニアモーターで砲弾を加速させ、火薬式では不可能な高初速を得る磁気加速砲だ。
 用途に応じて様々な種類の砲弾が使用可能であり、
砲弾自体にミサイルのような慣性誘導やレーザー・赤外線誘導といった誘導装置を搭載すれば、
かなりの遠距離でも高い命中率をたたき出せる。
 ただし砲身内で磁気の反発力を利用して加速させていく以上、砲塔自体がかなり大型になってしまう欠点もある。
 レールガンはローレンツ力を利用して一気に弾体を打ち出す電磁加速砲である。
 大型のものになれば亜光速に及ぶ初速を誇り、リニア式の大砲と比べればダウンサイジングも容易だ。
 どちらも高い対艦攻撃力を持っており、モビルスーツが直撃を受ければただではすまない。
「リニアカノンは無視していい。大型砲塔は懐に入っちまえばノロマなカメにしか照準できないからな。
 近接防御火器も歩兵や装甲車輌用だから、至近距離での直撃を受け続けなければモビルスーツはまず墜とせない。
 警戒すべきはレールガンと、防衛配備されてるはずの敵モビルスーツだな。
 対空陣地がなけりゃ空爆で潰すのが早かったんだがな。まあ、だから俺たちの出番なわけだが」
「モビルスーツとレールガン……」
「レールガンにしても、とにかく動き回ればまず大丈夫。
 機動兵器って言うくらいなもんで、モビルスーツは機動力が命だ」
「はあ……」
 要領を得ないユウの返事に、スタンはため息をついた。
「なんだよ頼りねーな……。
 ウチらの隊長さんは、お前さん等と同年代の時に陽電子砲の設置された要塞を陥としたって話だぞ」
「それホント?」
 反応したのは黙ってセンサーに集中していたヘルマだった。
「ああ、ここよりずっと東、カスピ海よりの……確かガルナハンとかって街の近くだったかな。
 自分たちの隊長になるって人の経歴も調べてねーのかよ」
「いえ……まあ、一応ざっと目を通しはしたし、私もアカデミー時代にいろいろ噂を聞いたけど」
「だったら隊長が参加できればなぁ……」
「しょうがねーだろ。隊長が乗る予定の機体はまだ建造中らしいし、そもそもまだ忙しくてそんな余裕もないしな。
 俺の指揮じゃ不満?」
「や、そんなことは」
「大丈夫だって、とりあえずはシミュレーション通りにやれば上手くいくさ」
714657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:23:35 ID:???
 目標に近づくにつれて口数も減ってきた頃、レイピアのパッシブセンサーに反応があった。
「通信電波と思われる電波を傍受。
 ニュトロンジャマーの影響から定かではないものの、連邦軍の通信電波と思われる」
「よし、速度を落として慎重に進め。戦闘開始まで引き続き通信はレーザー通信のみで行う」
 傍受される可能性の少ない低出力のレーザー通信だが、大気中に塵の多いこの地方では減衰が著しく、
扱いづらいものの、この距離であれば問題はなかった。
 長距離となれば出力も上がり、中継塔や光ファイバーケーブルの敷設が必要になるが、
狭い戦場ではそんなものも必要ない。いざとなれば通常の電波の併用も行われる。
「赤外線反応。G-01に転送」
「赤外線放射パターンから目標火砲陣地にモビルスーツの展開を確認、と。
 データ分析による予想ではウィンダム二機、ダガーLが四機。
 いずれもノーマルで、少なくともジェットストライカーパックなんかつけてるはしたない機体はなし」
「さすがに飛ばれたら墜とすのは厳しいからね……」
 胸をなで下ろすユウ。
「ま、航空基地でもなければ大きな拠点でもないからな。
 一度止まれ、もう敵陣地の警戒エリアに入ってる。
 ……二人とも、あの二本のポールが見えるか?」
 スタンに促され、ユウとヘルマは地平線にぽつんと見える点を、いっぱいにズームした。
 金属製の柱の先端にカメラをつけたようなポールが二本。
 カメラはユウ達から見て右、南の方向を向いている。
「あれがメインの光学式スコープだ。地平線で見えないが、その下に大砲の管制を行う施設がある。
 それらがなければ、十五キロ先を横断する西ユーラシアの部隊を精密砲撃することは難しくなる」
「最低、それだけでも壊しておけってことだね、G-01」
「その通り」
 周囲にはセンサーの類がバラまかれてはいたが、その密度は低い。
 どうやら陣地の警戒意識は正面に向いているようだった。
 レイピアやアックスの電子戦システムでセンサーを欺瞞しつつ前進する。
「もう施設が目視できるようになるけど……警戒が薄すぎない?」
「通常の戦車部隊なら最初から敵にならんと思っているんだろうさ、G-02。
モビルスーツなら運用艦も近くまで来る必要があるから発見も容易だしな。
 やっこさんらも、まさかモビルスーツだけでここまで接近してくるとは思わないだろう」
 彼らの使用する三機のモビルスーツは、完全に陸上戦用に設計されていた。
 宇宙での使用のための機構を徹底的にオミット、陸上では大気の存在による高効率の放熱も期待できる。
 そのため構造には大きな余裕ができ、バッテリーセルを大型大容量のものに変え、
フレームも重力下における応力のみを念頭においた十分な強化がはかられるなど、設計は順調だった。
 音響センサーなども発達し、その他のセンサー類も大気による減衰を考慮した処理システムが充実。
 宇宙では何もできないも同然だが、地上戦においては現行のどんな機種よりも優位性を持っている。
 他にも行動時間や航続距離を伸ばし、随伴車輌による補給やメンテナンスも簡便にするために
様々な意向がこらされ、まさにこういった任務にはうってつけの機体と言えた。
715657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:26:17 ID:???
「素人くさいな」
 情報分析によって得られた敵の配置状況を眺め、スタンはそう思った。
「G-01、僕もそう思う」
「二人とも、あんまり敵を甘く見るのは良くないんじゃないの?」
「まあ、そうだけどな……」
 そう言いながらも、やはり敵の素人臭さはぬぐえない。
「このモビルスーツの配置を見ろよ」
 六機のモビルスーツは二機のウィンダムをそれぞれリーダーとし、
四機のダガーLが二機ずつその僚機という形でついているようだった。
 しかもその配置は陣地の奥深く、リニアカノンの懐にある死角や、
近接防御火器の隙間を埋めるように展開している。
「まるで何も知らない子供が、見た目のバランスだけで配置したような状況だな……」
 機動兵器たるモビルスーツを陣地の奥に配置してどうしようというのか。モビルスーツは砲台ではないのだ。
 拠点防衛に使用するなら、敵の接近に対してすぐに前進できる位置に置いておくべきだろう。
 四方どの方向から敵が来ても対応できるように中心に、というのなら、
砲台の隙間に分散して置いておく意味はない。
 自分なら、ウィンダム二機とダガーL四機の機種ごとでチームを編成し、
ウィンダムを前衛においてダガーLにフォローさせるという配置をとる。
 前面装甲と突進力に優れるクレイモア、機動性に優れるレイピア、重武装で鈍足気味なアックスという、
バランスの悪い編成をしている自分たちに言えた義理ではないが、チームを組むなら同機種の方がいい。
 チーム内で役割分担が必要なら、手持ちの火器を変える程度で対応するべきだ。
 例えば自分たち三機が全力で進軍した場合、アックスは他の二機についていけず、
すぐに連携が難しくなるほど距離を離されてしまう。
 かといってクレイモアとレイピアがアックスの移動力に合わせれば、二機の長所を殺してしまうことになる。
 だからこその情報収集能力と電子戦能力であり、ぎりぎりまで三機まとまって移動し、
敵との距離が限界まで縮まってから全力行動を開始する戦術をとるのだ。
 彼らが陣地の奥深くから、しかもバラけた状態で行動を開始すれば、
おそらくダガーLは基本性能で勝るウィンダムについていけまい。各個撃破されるだけだ。
 逆に陣地内で待ちかまえる戦術をとった場合は、せっかくのモビルスーツの機動力の意味がなくなる。
「確かに甘く見るのはよくないが、この稚拙な配置は利用させてもらうとしようか」
 中途半端に設置されたセンサーを逆手に取り、アックスの電子戦能力をフルに活用して
偽の情報を流してやるのだ。


「敵モビルスーツ、動いた!」
 陣地の背後から敵が接近しているという偽のセンサー情報に踊らされ、
六機のモビルスーツがてんでばらばらに陣地から離れていく。
「うっし、二分待って追加バッテリーパージ! 戦闘開始だ!」
 肩部の追加電源を外してその場に捨て、もはや身を隠す必要もない三機は高速で移動を開始した。
716657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:31:34 ID:???
 敵の陣地の縦深は浅い。
 それでも大規模な敵の侵攻が予想される正面方向へはそれなりの規模で防備がなされてはいたが、
側面は防御陣地一枚程度という、妙に長方形の陣地だった。
 ユウがまず「死」の恐怖を実感したのは、近接防御火器から機銃攻撃を受けた時だ。
 曳光弾がまっすぐ尾をひいてきた時には、コクピットの中で思わず身をすくませた。
 幸い射線は外れていたうえ、一掃射くらいでモビルスーツがどうにかなるような機銃ではなかったが、
受け続ければさすがにクレイモアの装甲も持たない。
 それに――彼が体験した生まれて初めての「殺意」だった。
「なぁにやってる!」
 後方に控えたアックスのビームライフルがその近接防御火器を沈黙させた。
「G-03は前進して管制施設と火砲を直接叩け! G-02は防御陣地を潰せ!
 俺がサポートするから、自分の仕事に集中しろ!」 
「りょ、了解!」
 四枚の稼働翼を持つ、背部の陸戦用高機動モジュールの燃料式スラスターをふかし、
ユウのクレイモアは低空を跳躍移動する。
 前進しつつ、目についた管制施設にビーム突撃銃の連射を撃ち込んで破壊。
 着地してリニアカノンの砲塔に照準を合わせた瞬間、アラートがコクピットに響いた。
 ――レーザー照準だって?!
 離れた位置の防御陣地から、測距用レーザーが照射されている。
 陣地とその周辺のセンサーや照準装置と、陣地内の火砲が連動しているのは当然のことだ。
左手側のレールガンがユウの方を向く。
 アラートは急かすようなピッチの速い短音から、絶望的な長音へ。
「構うな! 撃て!」
 スタンの声に、ユウは反射的にトリガーを引いた。
 リニアカノンの砲塔が弾け飛び、ほぼ同時にユウに照準していた防御陣地とレールガンが
ヘルマとスタンのビームライフルで沈黙する。
 ――これで半分!
 直進せず、左右に鋭角的な軌跡を描きながら次の目標を定める。
 高機動モジュールと、機体にかかるGのストレスに耐えられるよう強化されたフレームのなせる技だ。
 レールガンを二機と、残っていたサブの管制施設を破壊したところでビーム突撃銃がエネルギー切れになった。
 彼らのエネルギー兵器は本体のエネルギー節約のため、全てバッテリーセル方式になっている。
 交換用のセルは携行しているが、ユウは銃を投げ捨てて肩部のハードポイントから大型のレーザー対物刀を装備。
対艦刀と比べれば一回り小振りだが、機体名に恥じない兵器である。
「うわああああああああっ!」
 気合いを込めて、ユウはリニアカノンの砲身を断ち切った。
717657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:35:13 ID:???
「モビルスーツが戻ってくるわよ!」
 最後のレールガンをスタンのビームライフルが打ち抜いた時、
こちらも周辺の防御陣地をあらかた片づけたヘルマがそう言った。
「案の定、分散していやがるか」 
 予想通り二機のウィンダムが突出する形で、ダガーLは後方で団子になっている。
「G-02、G-03の方へ移動だ」
 指示通りにヘルマがユウの傍らに移動すると、六機のモビルスーツもその進路を微妙に変えた。
 ウィンダムが大きく回り込んで陣地外のアックスへ。ダガーLがまっすぐ陣地内のクレイモアとレイピアへ。
 アックスに二機で、クレイモアとレイピアに四機であたり、各個撃破しようという腹だろう。
 ――面白いようにひっかかるな。
 新米を育てるには都合が良いと、スタンは内心ほくそ笑んだ。
 アックスのスラスターをふかし、重い機体を陣地の方へと運ぶ。
 それでも僚機と合流するには足りない――が、敵が二対一、四対二だと勝手に思いこんだのが運の尽き。
「……これは、六対三なんだぜ!」
 隊内の距離が開こうと、常に相互支援を怠らなければ一つの部隊として機能する。
 それが自分たちの戦術であり、信念だ。
 スタンは自分に向かってくるウィンダム二機を無視し、
ユウとヘルマに迫るダガーLの先頭の機体にビームライフルを照準した。
 思わぬ方向からの照準用測距レーザーの照射を感知し、慌てた機体がふらつくのがわかる。
 トリガーを引くと同時にダガーLの腰にビームライフルによる破孔が開いた。
 高速移動の不可に耐えきれず、そこから機体が二つに折れて上半身と下半身がばらばらに転倒する。
「G-03、突っ込め! G-02はこっちのウィンダムを狙え!」
 二人はすぐに意図を察してくれた。
 先頭の一機を突如破壊されて足並みの乱れたダガーLと、アックスに意識を集中していたウィンダムは反応が遅れる。
 クレイモアの対物刀とレイピアのビームライフルがそれぞれ一機を撃破し、残りは三機。
 しかもリーダーであるウィンダムと僚機のダガーLが別行動をしていたため、咄嗟の判断にも乱れが生じるのは当然だ。
「戦力の分散と連携、戦術の初歩から勉強してきやがれ!」
 こうなればもはや勝敗は決したも同然だった。
718657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:41:55 ID:???
 彼らが敵モビルスーツを撃破した時、その間に陣地の将兵はあらかた脱出していた。
「……追撃する?」 
 遠ざかっていくヘリや軍用車輌をセンサーに捉え、ヘルマがスタンに尋ねる。
「いんや、やめとこう。回収がくるまでバッテリーやタマを無駄遣いしたくない。
 俺たちの任務は火砲陣地の無力化であって、敵を皆殺しにすることじゃないし」
 運用艦を用いず、今回は随伴車輌も連れてきていない以上、戦闘継続能力に乏しいのが彼らの欠点でもある。
「それより、逃げ遅れた奴らだよ」
 スタンは外部スピーカーをオンにし、陣地の放送回線にも侵入を試みる。
「あーあー、テステス、マイクテス。
 ユーラシア連邦軍のみなさーん。こーんーにーちーはー。
 こちらはザフト所属、アスカ隊のスタニスラスでーす。当陣地はこれより我々が占拠いたしまーす。
 逃げ遅れた方も、痛くしたりしないので安心して出てきてくださーい。
 抵抗は無駄でーす。死んだら損ですよー。諦めて捕虜になればそのうち帰れまーす。
 引き渡し先の西ユーラシア軍だって、捕虜にいつまでも無駄メシ食わせてるのもアレだし、
きっと捕虜交換とかしますよー。
 我々は捕虜にご無体な仕打ちはしませんー。関係ないけど『ご無体な』と『ゴムタイヤ』て似てますよねー」
 脳天気なマシンガントークに呆然とするユウとヘルマを、スタンがせかす。
「ほら、お前等も呼びかけて。特にG-02。女性の声なら相手も安心しやすいだろ」
「え、えーと。みなさ〜ん……」
「だめだだめだG-02! もっと男なら反応せずにはいられないような声色で!
 優しく、艶めかしく、いやらしく! 全員総立ちの前屈み必至って感じでやるんだ!」
「ちょっと! G-01、セクハラでしょそれって!」
「何言ってるんだ、軍人なら軍人らしく職務に全力を注げ! 女性ならではの働きってあるだろ!」
「ふざけんじゃないわよ! 職務ならもっとマジメにやりなさいよ!」
「俺はいつだってマジメだぞ!」
719657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:42:51 ID:???
 回線とスピーカーを開いたまま口論を始めた二人を尻目に、
ユウはぞろぞろと表に出てきた兵士達をモビルスーツの整備場だったらしい施設に集める。
 彼らには威圧するクレイモアに対する恐怖もなく、かといって反抗的な覇気も見られない。
 ユウの目には、ただただ「なんで俺たちこんな奴らに負けたんだろう」という
やるせなさだけが支配しているように思えた。
「おいG-03、来たぞ」
 呼ばれて見ると、遙か南の地平線に西ユーラシアの地上戦艦が現れていた。
 アックスはその地上戦艦と盛んにレーザー通信を行っているようだ。
「協力感謝する……とさ」
 あの部隊の通信隊がラタキーアに連絡をとり、すぐに自分たちと捕虜を回収する部隊がやってくるだろう。
「さて……ユウ、ヘルマ。二人ともよくやったな。新米としちゃ上出来だ。さすがはザフトレッド。
 昔、校長先生が『家に帰るまでが任務です』とおっしゃられたが、まあ一段落だ。
 帰ったら一杯やろう、おごるぜ」
 警戒をゆるめるわけにはいかないが、アレッポ解放のための部隊がここまできた以上、
敵にこの陣地を構っている余裕はないと言っていいだろう。
 ヘルマがつぶやく。
「校長先生って、誰よ……?」
 ユウにもわからなかったので、黙っていた。
720657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 06:49:31 ID:???
えー、今回はある程度の機体紹介も兼ねての戦闘でした。
次回書くならキャラクターに焦点を絞ってみようと思います。

シンの出番もありませんでした。
でも種死でもそんな回いくらでもあったので、きっと彼は気にしませんよね。
721通常の名無しさんの3倍:2005/12/27(火) 10:31:42 ID:???
>>720
ちょwwwwwwヒドスwwwwwww

何はともあれGJですた。
スタンのイメージがディアッカとかぶるかな?
ハイネっぽい感じもするが。
722通常の名無しさんの3倍:2005/12/27(火) 12:43:13 ID:???
ガングリフォン?
723657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/27(火) 19:48:28 ID:???
>>721
えーと、一応、イメージはハイネに近いかも。
シンに「ミネルバでアスランができなかったこと」をやってもらう、
というのも考えの一つにあるので。
もう一人こういうのがどうしても必要かなと。
でも西川声は死亡フラグですので、西川声の似合うキャラは他に考えようw

>>722
作中にたまにちらっと出てきたチョッパーとか自走砲に戦車、
野戦基地みたいなのとかがかっこよかったので……。
実際は全然活かせず、MSや戦艦がわらわらと単調に撃ちあう戦闘ばかりでしたが。
ミリオタではないので、ゲーム的な「ミッション」って感じになっちゃってますけども。

「モビルスーツは砲台じゃない」は結構な数の人が言ってるみたいですね。
724通常の名無しさんの3倍:2005/12/27(火) 20:18:15 ID:???
保守
725通常の名無しさんの3倍:2005/12/27(火) 22:20:29 ID:???
726通常の名無しさんの3倍:2005/12/28(水) 07:50:25 ID:???
なんで新スレ? って、もしかしてスレの容量限界?

>>723
機体に関して。
・インパルスのシルエット3種がそれぞれ設計のモデル
・設計にはヴィーノ達が関わっている。
という設定はどうだろう。
727通常の名無しさんの3倍:2005/12/28(水) 17:31:57 ID:???
>>726
そう、容量限界。
1スレ500KBで書き込みできなくなるが、
ここはすでに496KBだから。新スレにいってください。
728657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/28(水) 19:18:22 ID:???
>>726
そのアイデア、イタダキマス
では新天地へ〜。
729762 ◆9AUE2RuSV. :2005/12/29(木) 02:05:04 ID:???
よし!
4K残ってるから、小ネタ書くなら今の内……

ザフト潜水艦内。
年代物のコーヒーメーカから鈍い音と共に、ああ芳しき香が部屋一杯に満ち渡る。
出来上がったコーヒーをカップに注ぎ、まずは香を味わうべし!
ミルク砂糖を加えず、そのまま飲む。渋く苦い。しかし熟成されたコーヒー豆の持つ、風味がしっかりと感じとれた。
「この味、この香、これがコーヒーというものよ!」
マルコ・モラシムは人類の歴史によって培われた、本場コーヒーの感慨に浸り入る。
CE時代、設備が整っていれば潜水艦内でコーヒーが楽しめる時代となったのだ。
そこへDDのロベルト・ターナーがやってきた。
「モラシム隊長、ウチの頭から連絡が来た。この艦の作戦海域に“天使様”がやってくるからお持て成ししてくれとさ」
「おう、そうか。で、どうだ一杯」
「ありがたく頂きます……ミルク入れていい?」
730通常の名無しさんの3倍:2005/12/29(木) 04:13:35 ID:???
要領なんて決まってんだしらなんだ
731通常の名無しさんの3倍:2005/12/29(木) 12:27:42 ID:???
あれ?
以前、シン主役で種デス続編作るスレとかなかったっけ…?
732通常の名無しさんの3倍:2005/12/29(木) 13:52:15 ID:???
シンはただのソキウス
733657 ◆eXOKa1KP9Y :2005/12/29(木) 15:36:47 ID:???
>>731
リバスレなら、趣旨がズレてきて荒れてしまい
したらばか何か知らないけど独自の板に移動したというような話を……。
734通常の名無しさんの3倍:2005/12/29(木) 17:09:50 ID:???
>733
サンクス…それだけ分かれば
にくちゃんねるから探すよ、ほんとありがとう
735762 ◆9AUE2RuSV.
あおけおめ & スレ埋めネタ

もしもユウナ君が智謀策略に長けちゃったりしてて、TV版のは「実は全ぶ演技でしたがなにか?」なネタ

@大変だ、結婚式場でアークエンジェルが襲撃してお姫様が浚われた!
大衆の前ではショックを隠せないユウナ君。だけど一人きりになれたと思ったら、電話をする。
ユウナ「あ〜もしもし僕。警戒システムの方アリガトね〜、ん? ああ我らがお姫様が居なくなったからこのまま予定通り。マスコミに対する報道はプランDで、お・ね・が・い(ハート)」
ユウナ(ふ〜これでジャジャ馬の方は気にしなくて良いとして、このあとのミネルバへの対処がな〜上手く行けばいいけど)

Aミネルバ強い! ムラサメが次々と落とされていく!
周囲に焦りを与えつつ内心は暢気そのものなユウナ君。
そこへトダカ一佐が周りには殆ど聴こえない小さな声で質問した。
トダカ「総司令、いつまで無人MSでの攻撃を続けるのですか?」
ユウナ「全滅するまで。そのあと有人のMSを突っ込ませる」
トダカ「……」
ユウナ「だって、今此処でアレを落したらマズイじゃん。僕の計画通り我が国は幾らかの痛手を負ったことを証明するのが本当の目的っていうのは前々から言ってあるでしょ?」
トダカ「しかしそれでは……」
ユウナ「ピエロは誰の役目だっけ?」
トダカ「それは……貴方一人の御役目です」
ユウナ「わかってるならいいじゃん! じゃ、ちゃっちゃと僕の計画通りに動いてね」

Bタケミカヅチ特攻!
トダカ「総司令をお連れしろ」
ユウナ「ちょっと話違うじゃん!」
ユウナ(僕がこの艦に残って最後を決めるのが本来の計画でしょ? 何勝手なことやってんの! この戦いで殺しちゃった人達への贖罪、僕どうやって取るの!)
トダカ(『オーブ百年の計』それは、貴方が作った計画。そのためには貴方様は、やはり生きて下さねば! この戦いの全責任は私が負います)
ザフトのインパルスが、予定通り突撃前に乗員の殆どは退艦して艦橋メンバー以外殆ど無人と化した艦を次々と切り捨てていく。
トダカ(ユウナ様が計画を進めやすいよう、責は我にあるとの電文を全艦と本国に送信しておきました。それに、ユウナ様には内密でしたが残存部隊全員に計画のことを教えてしまいました)
インパルスがタケミカヅチに降り立つ。
トダカ(ユウナ様、これだけはわかって欲しい。我々は貴方に殺されたのではない、皆進んでオーブの為、そして家族や愛する者の為に死んだのです)
対艦ソードが艦橋を切り裂く!

続く?