熱く燃える連作長編も良いけれど
単発の話を書きたくなった時や、ちょっと思い付いた話を気軽に書きたい時、
そんな時にこのスレを活用してみてください
時代も世代も違う作品群の夢の競演(単品でも可)
シリアス、ギャグ、ほのぼの、一発ネタ、なんでもありで自由度の高いSSを
肩の力を入れずにお気楽極楽に職人さんに発表してもらうスレです
age,sageは自由、批評は良いですが煽りをしてはいけません
・混乱を避けるため、作品にはタイトルを入れてください
良いタイトルが浮かばなかったら「無題」で構いません
・混乱を避けるため、作品には今のレスが作品全体の何レス目か判りやすくする
通し番号を必ず入れてください
(例:「無題 (1/1)」「馬や鶴に蛇や犬 (3/8)」「ルリ子さんと散歩 第4話(全7話)」など)
通し番号が無い時はそのレスで完結した単品の作品とみなされます
・今全部書ききれなくて連載の形になる時は
必ずアップした話の最後に「続く」を入れておいてください
・作品はその作者さんの手できちんと完結させてください
(途中まで書いて「ここまで書いたから続きは誰かよろしく〜」は不可)
それでは良いお話を…
う
っ
さ
い
は
げ
≪参考:他のスレのルール≫
【勝手に】仮面ライダー龍騎EPSODEFONAL【補完】 より
【案内】
・ここは映画版 仮面ライダー龍騎 スレです 。
映画版のネタバレを含みますので要注意。
・いまひとつスッキリしない劇中・劇終後のエピソードなど、みんなで脳内補完していきましょう。
・載ったSSに不満があれば「自分ならここをもっと面白くしてやるぜ!」の心意気で前向きに。
≪参考:他のスレのルール≫
【手を取り】ライダー共闘SSスレその4【戦え】 より
仮面ライダー作品の世界観のアナザーストーリーはもちろん、
時代も世代も違う作品群の夢の競演からオリジナルライダーまで
自由度の高いSSを職人さんに発表してもらうスレです
age,sage自由、批評は良いが煽りをしてはいけないよ
読者の方も感想、激励等どんどんカキコして行きましょう
≪参考:他のスレのルール≫
特撮キャラ総出演! 熱いストーリーを描くスレ:3 より
ハイハーイ♪「イ反面うイダ一つャイズ」のスマ一トし〒”ィですよ〜!
ここはリレー小説で、特撮のヒーローさんたちに熱い戦いを繰り広げてもらうスレで〜す!
でも、残念なことにファイズとアバレンジャーは現在放送中なので出られませ〜ん(シクシク)
ほかにも、こんなルールがあるから、よいこのお友達はきちんと守ってくださいね〜!
●特撮キャラオールスターのショートシナリオを皆で書こう!ただし、話はきちんと繋がるように。
●海外の作品は不許可!(グレートやパワード、スパイダーマンなどはOK)
●あまりに突飛だと思われる作品のキャラを入れる場合は、予め許可の書き込みをしておこう!
●書き込まれたストーリーはちゃんと全部読んでから続きを創作しよう!
●書き込む際、自分が手掛けたシナリオを終わらせる際はきちんと終了宣言をしよう!
●使用するキャラは基本的に早いもの勝ち。もしどうしてもそのキャラを使いたかったら、そのシナリオが終わってから上手く話を繋
げよう!
●公式サイトやファンサイトで原作をしっかり把握するのは大前提だ!
あ、それからもうひとつ。お姉さんからのお願いで〜す!!
SSを書き終わったら、たとえば
「●スマートレディ→ガス人間に倒される」とかそんな感じで、
最後にその時の展開をまとめてくれるとうれしいかな?
オープニングに書いたお約束は
以上の各スレを参考にさせていただきました
あと、特に心掛けて置きたい事は以下の部分だと思われます
【勝手に】仮面ライダー龍騎EPSODEFONAL【補完】 より
・いまひとつスッキリしない劇中・劇終後のエピソードなど、みんなで脳内補完していきましょう。
・載ったSSに不満があれば「自分ならここをもっと面白くしてやるぜ!」の心意気で前向きに。
8 :
sage:03/06/24 23:37 ID:v2Nb+x1v
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<< 終 了 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<< 再 開 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
月よりの技術者(全8回)
第1回 概要と説明(展開部)
チタンシルバーのノートパソコンに、いつものように新開発ブースターのデー
タをあらかた入力する。窓の外を眺めると今日も月が綺麗だ。・・つってもこ
こは月の上。みんなもよく知っているINET月面基地だ。かつてここで作られた
物は、数機の組合せからなる変形システムの開発、外宇宙活動用の特殊スーツ
(実際は戦闘用)など。俺も技術者として開発プロジェクトの中心となって結構
いろんなもん作ってきた訳だが、今回はちと毛色が違って面白い。各技術者宛
てにメール発信した物を俺が偶然見ちまった訳だが、依頼元はなんと警視庁。
こりゃ面白そうだ。俺はその打ち合わせ当日から一週間前、すでに休暇届も出
した。「あいつは・・全くあのころと変わっておらん!!」てなもんで、久保田
博士のカミナリを喰らう前にさっさと地球へ向かったわけだ。で、話は戻るが
依頼を受けた技術者は、俺以外にも数名の技術者(大抵は名のあるロボット工
学云々の学者さん)も集まっている。技術者数名、頭を突っつきあわせての相
談てなわけだ。それで依頼の内容だが・・続きはまた今度。
第2回 依頼主との面会
やってきました警視庁。どっかで見た婦警さんに中に通されて会議室まで案内
された。婦警さんがどうも他人に思えなかったもんで一応、お礼に手みやげ
(九州名物ばんぺいゆゼリー)を手渡したら喜んでくれた。それはそうと会議室
には、既にネクタイ姿の偉そうな技術屋が数人、姿勢を正して座っていた。で
例の依頼主と言えば、席の真ん中あたりに立ってこっちを睨んでいた。依頼主
(警視庁捜査一課刑事:北條透)は、いかにもお高そうなスーツに身を包んだ、
自分よりはいくらか若い男だった。広い額が蛍光灯に反射してテカっていたも
んで思わず吹き出しそうになったが、何とか堪えて席に着いた。
「新甲南重工、早川裕作さんでしたね。15秒の遅刻ですよ。」
「15秒!?おっしいなぁー!ぴったり2分30秒!だったら、俺的に狙い目だった
のにな!いやぁーおしいことした。」
北條は一瞬面食らったようで、ぽかんとしていた。軽く咳払いをしてその場を
取り繕うと、早速「次世代型特殊装甲服」とやらの提案に移っていった。
(・・次回に続く。)
*さすがに世界科学連邦という立場のINETの名前出したらまずいもんで、架空
の会社名を使わせて貰いました。
13 :
1読者:03/06/26 22:36 ID:EauvzB8B
適当に改行したり初めに1字空けたりしてくださるとうれしいです。
仮面ライダーカイザとアバレキラーが戦って、両者共倒れになるSSキボン
>13
すいません。参考に致します。
第3回 商品に関する議論
もっともらしい顔で専門用語の羅列。重力緩衝システム、放射能除去、あら
ゆる状況に対応した高性能ソナー、装備もなんつったっけ、毎秒150発打ち込
める高性能ガトリングなどの物騒なもんで。正直意見だけっつうのも流して聞
くと結構面白い。却っていろいろと想像力が膨らんでくるからな。
そんな自分に気づいてか、北條がいらついたように言葉を投げた。
「先ほどから何の発言もなさっていないようですね。このプロジェクトに参加
した技術者としての、あなたの意見もお聞かせ願いたいのですが。」
「まぁまぁ、そう焦りなさんなって。一通り意見を聞いて判断する事も大事だ
ろ?」
「市民の安全を最優先に考え、守りの要になる為にも、私は一刻も早くプロジ
ェクトの完成を急がなければならないのです!もう少し自主的に・・」
「・・・んな目くじら立てんなよ。」
目をつり上げて睨み付ける北條。カルシウム不足か?あんまりイライラする
と毛が抜けちまうぞ。やれやれってなもんで席を立つ自分に対し、北條が微か
に焦りを見せた。
「どこへ行かれるのです?」
「・・・トイレ。」
お偉方の怒号だのざわめきだのを聞きながら、自分は会議室を後にした。
トイレに寄った後、一息つこうと自販機でジュースを買い、簡易ソファーで
のんびりしていると、件の婦警さん(笹山望見)と鉢合わせになった。
(・・次回に続く。)
第4回 事件の発端
「・・お疲れのようですね、早川さん。」
「そう見えるか?体力共に精神力にも結構自信あるんだが・・」
望見ちゃんの嬉しそうに笑ったところは本当に知り合いによく似ていた。
打ち解けるのも早かったもんで、ジュースを片手に二人で簡易ソファーに腰
掛けながら雑談に耽った。
「北條刑事に何か言われたんでしょう?あまり気にしなくていいですよ。あの
人、小姑みたいに細かいし、いつも澄ましてエリート気取りなんだから。」
「いや、北條刑事がどうこうは気にしちゃいない。ただ、分からないわけでも
ないんだよな。市民の安全を最優先に・・か。だが・・」
その時だ。誰かが置き去りした空き缶が突然、その場でぐるぐる回りだした。
そのままぐるぐると回り出す空き缶は、奇妙な形に曲がりだし、カラカラと
音を立ててその場に制止した。
「何なの・・これ。」
缶を拾い上げてみるが、間違いない。こいつは人為的に曲げられた物ではな
かった。そして立て続けに周囲の椅子やら自販機やらが奇妙な形で捻れ始めた。
「ネジレ反応・・」
(・・次回に続く。)
新型ファイズギア(全4回)
第1回 謎の小包と刺客
数日前、ファイズのベルトを謎の男(琢磨)に盗られてしまった巧、
しかし、草加にベルトを取り返してもらい、さらに新型ファイズギア
の力で変身できるフォームを巧は気に入っていた。
そんな中、巧宛ての小包が届いた。
「なんだこりゃ?」
「早く開けてみようよタックン。」
啓太郎の言葉にうんざりしたような声で巧は答えた。
「うっせ〜なぁ〜分かってるよ。」
巧が箱を開けてみると、そこには先日、草加から受け取った新型のファイズギア
と同型のデジタルウォッチだった。
「何これ、変な時計。」
そのデジタルウォッチを見ながら真理は言った。
しかし、その時事件は起こった!
近くの商店街で大爆発が起きたらしいのだ。
早速巧たちは現場へ急行した、そこには、死んだはずのクロコダイルオルフェノク
がいたのだ
それだけではない、センチピィードオルフェノクとロブスターオルフェノク
もそこに現れたのだった。
「変身!!」
ファイズに変身して3人に立ち向かう巧、そして、後ろからファイズに続いて思わぬ人物が
現れたのだった!
>月よりの
メガシルバーキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
今後の展開に期待。がんがってください。
>新型ファイズギア
クローバー全員集合がイイ!続きに期待。
第2回 馬の背に翼
ファイズに続いて現れたのは、木馬勇治=ホースオルフェノクだった。
「味方が一人増えただけで勝てると思ってるの?馬鹿ねぇ。」
ロブスターオルフェノクが言った、次の瞬間、ホースオルフェノクに異変が起こった。
「ううっ!」
ホースオルフェノクが急に苦しみ出した。
「お、おい!大丈夫か・・・・・!!」
ファイズが見たものは、ホースオルフェノクの背中から翼のような物が生えてきたのだった。
「あ、あれは一体・・・・」
驚いたセンチピィードオルフェノクが言った。
「まさか・・・・」
ロブスターオルフェノクが言った、彼女は何か知っているのか?
(続く)
第5回 それぞれの対処
俺は望見ちゃんを連れてその場を離れたが、通路の外は案の定とでもいうべ
きか、異常現象の影響で通路は警察官やら職員でごった返していた。
ちょうど階段を下りようとしたとき、<G5システム格納ガレージ>とかいうプ
レートが目に付いた。使える、と判断した俺はガレージのある地下へ向かった。
地下駐車場にある格納ガレージには、既に俺と同じ判断をした先客がいた。
「異変が起こったと同時にG5システムの起動を確認しに来た訳か。
異常現象の裏にある何者かの存在を想定してな。・・違うかい北條さん。」
「ええ。ですが周囲の磁場がシステム内にまで及んでいるようで、起動できま
せんでした。システムを手動で操作したのですが・・」
北條の話によると、運の悪い話でG5システムの面々は出動要請があったにも
かかわらず、行方しれずだそうだ。
おまけに唯一の装備、G5システムまで使えないってか。
こういう緊張感ってのはいつ味わってもいいねぇ〜。状況が危機に面するほ
ど、アドレナリンの分泌が高まり、全神経の感覚が冴えてくる。
「システム云々なら・・技術者である俺の専門だ。」
「あなたが?」
「信用できる出来ないの問題か?守るための装備、そいつを使うための技術を
今、必要としているなら・・こだわっている暇はないだろ?」
俺の言葉に、微かに困惑の表情を見せた北條だが、急を要する事態であるこ
とをちゃんと理解しその上で決断を下した。
「わかりました。早川さん、専門家として御協力を願います。」
「そうこなくちゃな!」
(・・次回に続く。)
何かメガシルバーっつうか「技術屋・早川裕作」中心になりそうです。
別枠で「インストール!」と活躍する話も書いた方がいいですかね?
第6回 悪夢復活、そして探索
望見ちゃんを格納ガレージに残し(その方が安全だと判断した上だ)心当たり
のある別の場所に移動した。地下から再び階段を駆け上がり<1F>のプレートを
横切る。警視庁内の部屋の位置は北條が把握しているので、向かおうとしてい
る場所を探す手間が省けた。
すぐ辿り着けるはずだったが・・
「あいつら!?・・とっくに倒したはずだ。」
死者累々いや、ただ気絶しているだけだろうが、さきほど通路を埋め尽くし
ていた職員らが全てその場に倒れ伏していた。その中に立ちすくむ一つの存在。
かつてネジレジアの司令官であったユガンデとギレール。その二対の身体が
融合された化け物が、空間をねじ曲げながら一歩ずつ近づいてきた。
<コロス・・キサマラ・・スベテ・・>
敵対していた奴らが、一つの意志によって完全に融合されている。
そう言えば一週間前、ポップが地球に降り注ぐ多量の磁場を観測したと報告
してたな。まさかその影響で、一部次元のよどみが突出したのか?
不気味な形相で衝撃波を繰り出す相手に、俺達は為す術もなかった。何とか
受け身で交わすのが精一杯だ。
こりゃまいった。ケイタイザーはオーバーホール中でメガシルバーにもイン
ストールできない。となると・・
「あいつらにかまっている時間はない!早くお宝・・お蔵入りした特殊装甲服
を探すぞ!」
(・・次回に続く。)
第7回 発掘・臨戦
<製造年月日19900204 コードネーム:ファイヤー>。
俺の狙いは当たっていた。既に誰もいなくなっていた証拠品の管理室。様々
な物品に混じって、お宝は新品同様で残っていた。用意されていたノートで立
ち上げを行うが、装甲服のシステム自体がカナリの曲者で、極端な装着リミッ
トまで設定されている。それだけ強烈なアバレ馬ちゃんってわけだ。
最後の締めに、北條をシステムの前に引き寄せ、声紋を登録させる。無機質
な完了の声と同時に<WSP-F.I.R.E.>の起動画面が現れた。
「北條刑事、G3を装着するために身体鍛えてたんだろ?だったらこいつも扱える
はずだぜ。」
「しかし、このシステムはG3と全く異なります。いくら装着できたとしても、使
いこなせるかどうか・・」
「心配すんなって!各種機能のバックアップを俺がする。だから、思う存分暴れ
てこい!」
勢いよく背中をどやしつけると、意外に初めてとは思えないくらいに、北條は
手際よく装甲服の装着を行った。胸部グリーンのランプと頭頂部のアンテナ、
サイギントシーカーの動作確認で、装着が完了する。
「装甲服製造コード:ファイヤーテクター、オペレーション開始!」
こうして起動したファイヤーテクター。フルスペックの状態まで初期化したも
んだから、かなりの成果を上げた。(活躍を紹介できないのは残念だが。)
ファイヤーテクターに集約された技術力。
それはおそらく「普通じゃこんなんありえねぇ!」ってな装備だった。
正直、さっきやっていた特殊装甲服の提案なんざ、全くアホらしく思えたの
も事実だった。
(・・次回に続く。)
−−−プロジェクトXスレより−−−
「第一話:九州異変」
(説明:乾巧)スマートブレイン社内教育係担当の戸田英一は、浅倉とかいう奴
の巨大化騒ぎをきっかけに、清明院大学401号室−香川英行・まかない夫の苦
労人仲村創・永遠の園児東條悟−の奴らと関わりを持つことになったらしいぜ。
何でか知らないが、スマートブレインが手を付けているろくでもない仕事に責
任者として顔を出しては、いろいろと世話を焼く・・中間管理職、ってのか?
・・そいつが板に付いていたそうだ。その後はトイストアの店長としてしばら
く居座っていたが、スマートブレインの辞令で九州へ転勤、交流のあった401
の奴らから一旦離れる羽目になった。
分からないときはスレを参照するといいぜ。
戸田「昇進が決定した。俺が・・九州エコセンターの新しい責任者だそうだ。」
(本編)
熊本県荒尾市にある大型レジャー施設・三井グリーンランド。
その敷地内にあるエコセンターに、責任者として赴任してから早一ヶ月が過ぎ
た。もと中間管理職ゆえか、自らが出向いての工場内生産ラインの把握、そし
て社員とのコミュニケーションなど細かい気配りが、社員に好感を持たれたよ
うである。当然なじむのも早かった。
そんなある日。
「所長、大変です!怪獣が・・怪獣が出現しました!」
「何だって!?」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
恐竜コースターが命を持った!
緊迫感の走るエコセンター内で猛威を振るう怪獣!
このままでは三井グリーンランドが危ない!その時・・!
次回、戦う中間管理職 「キセキノヒカリ」・・お楽しみに。
26 :
25:03/06/30 12:43 ID:sXXYOCxE
本スレの邪魔になると思ったのでここに書き込ませていただきます。
ご了承下さい。
「第二話:キセキノヒカリ」
突然起こった怪獣騒ぎ。エコセンターの社員はおろか、三井グリーンランド
内の係員や来客全てが逃げまどっていた。避難誘導を行う責任者・戸田。
その時、大きな外壁が逃げ遅れた社員の上に崩れ落ちようとする。
「あぶない!」
こだわっている暇はない。戸田は社員を助けるべく、自らの力<オルフェノ
クの能力>を解放した。棍棒を振り回し崩れかかった外壁を粉砕する。
幸い「走れー!」と戸田の一喝に押され、社員は戸田の姿に気づくことはなか
った。全ての社員が避難したのを確認し、戸田は施設から脱出した。
脱出間際、不意に仰ぎ見る怪獣の姿。それはまごうことなき恐竜コースター
である。
「エコセンター内のシステムが再び暴走し、マニュピレーターが恐竜コースタ
ーを怪獣に作り替えた・・そんなところか。」
社長自らの現場見学も控えているあたり、これは手違いじゃ済まないし、や
れやれどうしたもんか・・と戸田(イカ)が考えていた瞬間である。
怪獣の巨大な足が戸田を踏みつぶした。
何とか抵抗を試みるものの、質量からしてあまりにも差がありすぎる。
軟体型のオルフェノクであるため、急激な圧力による即死は免れるものの、
このままではどうしようもなかった。
<チカラガホシイ・・スベテヲマモル・・チカラヲ・・>
戸田が強く願ったその時、ウルトラマンランドから眩いほどの光のオーラが噴
出した。それは吸い込まれるように三井の方へ向かっていく。そして。
「何だ・・?」
降り注ぐ黄金の光。光に包まれ、戸田の体が徐々に膨らんでいく。
同時に、怪獣の足を勢い良く払いのける。
しっかりと大地に立つその姿は、あの英雄<ギャラクシアンイグレック>その
ものだった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
突如出現した、奇跡のスーパーヒーロー・ギャラクシアンイグレック!
三井グリーンランドを襲った怪獣を迎え撃ち、九州の平和を守ってくれ!
(何か違うけど)
次回、戦う中間管理職 「最終話・勝利そして」・・お楽しみに。
最終話 後日談
あの事件から数日後、結局装甲服の話はお流れになっちまった。
俺は簡易星間通信室<電話ボックスだな>で、最近知り合った技術者仲間と久
々に話をしていた。彼女はかつて警視庁に在籍しており、今はどっかの大学の
教授だとか言っていた。
ネジレジアを排除したあの装備。元々はアングラ系のネットで拾い出した、
警察上層部のごく一部であった噂にあったものだ。
あるお偉いさんが、独自のルートで入手した特殊装甲服のデータで、非常識
かつ凶悪すぎるために封印されたんだとか。
てっきり冗談だと思ったんだよな。俺が趣味で集めていたヒーロー物のデー
タ・・何とかポリスっつったっけ・・そいつが実在していたんだから。
「封印したはずの装甲服まで持ち出しちまって、北條には気の毒なことをした
な。」
「大したことじゃないわよ。彼は結構懲りない男だから、あれくらいでへこむ
なんて考えられない。それにしても、そんなデータが存在するなら、一度日本
に戻るべきだったわね。」
「そいつなら心配はいらない。どさくさでデータはしっかりとコピーしておい
た。」
「あいかわらずって言うべきかしら。あなたにも呆れたわね・・。」
「・・お、戻ってきたか久保田博士?・・じゃあな、澄子ちゃん。」
「ええ。」
さぁて、久保田博士のお小言を聞かされる前に、とっとと部屋に戻って、残
った研究を仕上げないとな。
生涯一技術者・早川裕作、ここにあり!・・なんちって。
(おしまい。)