1 :
考える名無しさん :
04/06/17 16:23
2 :
考える名無しさん :04/06/17 16:32
やっぱり哲学板にソクラテス、プラトンがないとおかしいといえばおかしい
4 :
考える名無しさん :04/06/18 11:56
基本問題だろうし
ぬ〜ん
6 :
考える名無しさん :04/06/18 19:04
新プラトン主義とプラトン主義の違いってあるんですか?
ドーパミンの量にかなりの違いを感じます。
8 :
考える名無しさん :04/06/19 12:05
9 :
考える名無しさん :04/06/20 13:08
結局中世では プラトンの名前は知られていても、 テキスト自体を読んでみた人は少なかったと
10 :
考える名無しさん :04/06/21 22:15
ツー・プラトン
11 :
考える名無しさん :04/06/21 22:33
>>9 ティマイオスだけは結構読まれていたって噂を聞いたが違うの?
加来彰俊『ソクラテスはなぜ死んだのか』(岩波書店) 今これ読んでる。
13 :
考える名無しさん :04/06/22 16:31
14 :
考える名無しさん :04/06/25 10:34
饗宴を読んでウホッと思ったのは俺だけではないはず
15 :
考える名無しさん :04/06/25 12:25
ソクラテスは相手に「対話」を挑み、ことごとく議論で打ち負かしたが、 その正論は、反面「嫌味」の何物以外でもなかった。 人は痛いところを付かれると、TVの生番組であっても、「だまれ!!」 などど絶叫しかねないことを、つい最近学習した。
16 :
考える名無しさん :04/06/25 15:41
「対話」というか、自分の土俵に話をもってくのがうまいよね、ソクラテスは 自分の根拠を説明する時に、よく比喩や例えを挙げるけど、 そのやりかたが上手なのが、相手を負かす上でかなり大きいと思う
>>15 >人は痛いところを付かれると、TVの生番組であっても、「だまれ!!」
>などど絶叫しかねないことを、つい最近学習した。
何かあったのか?
>>16 >よく比喩や例えを挙げる
ソクラテスの例証、ってやつだね。
./ ;ヽ l _,,,,,,,,_,;;;;i <いいぞ ベイべー! l l''|~___;;、_y__ lミ;l 国外逃亡する奴はアナクサゴラスだ!! ゙l;| | `'",;_,i`'"|;i | 国外逃亡しない奴はよく吟味されたソクラテスだ!! ,r''i ヽ, '~rーj`c=/ ,/ ヽ ヽ`ー"/:: `ヽ / ゙ヽ  ̄、::::: ゙l, ホント アテナイ裁判所は地獄だぜ! フゥハハハーハァー |;/"⌒ヽ, \ ヽ: _l_ ri ri l l ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| | / | ゙l゙l, l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l | ヽ ヽ _|_ _ "l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |二;;二二;;二=''''''''''' ̄ノ /"ヽ 'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r‐l'二二二T ̄ ̄ ̄ [i゙''''''''''''''''"゙゙゙ ̄`" / ヽ ー──''''''""(;;) `゙,j" | | |
19 :
考える名無しさん :04/06/26 21:07
ある読書感想ホームページより ソクラテスが毒杯をあおるに際して、「悪法も国法」と言ったとか すごい自己矛盾。 本当にそう思うなら、自殺せずに法によって処刑されるべきだと思う。
20 :
考える名無しさん :04/06/26 22:06
当時の死刑は毒杯をあおらせることだった、とは思えないかね? 電気イスだったのかい?
21 :
考える名無しさん :04/06/26 22:21
政府の逮捕命令を無視して家に帰ったりしてたくせに、「悪法も法」と言ったとか。 すごい自己矛盾。
22 :
考える名無しさん :04/06/26 22:34
ソクラテスと言ってみたいだけやないんかい。 ホームページより、と言いつつ、ホームページの作者に指摘せずに 2chで鼻息ふーんして、これが対話じゃと思いまくる自己矛盾。すごい。 ネット情報への頼りすぎに注意しましょう。脳神経を損なうおそれがあります。
23 :
考える名無しさん :04/06/26 22:40
ソクラテスとは別にイソクラテスって香具師もいたんだな。紛らわしい。
24 :
考える名無しさん :04/06/26 22:42
>>21 ソクラテスって途中で帰ったの?
頑なに脱獄を拒んだんじゃ無いの?
25 :
考える名無しさん :04/06/26 23:13
>>22 知らぬ間に心が汚れてしまったみたいだ。
ただそこのホームページの掲示板を探した事は本当です、見つからなかったのでついここに晒してしまった
面目ない
26 :
考える名無しさん :04/06/26 23:47
プラトーンっていう映画でソクラテスがベトコンに後ろから銃殺されてたぞ。
>>24 >>21 の「政府の逮捕命令を無視して家に帰った」ってのは、
「レオンを逮捕してこい」って政府命令をソクラテスが無視して帰った、
という意味だと思われ。
あのときレオンを逮捕していたら、我々はソクラテスに、プラトンに、出会えているのだろうか?
30 :
考える名無しさん :04/06/27 22:53
ご冗談でしょファインマンさんのなかで 饗宴を原典で読み、暗唱出来るまでなった生徒の笑い話があったなあ
31 :
考える名無しさん :04/06/27 22:58
ファインマンさんだったか 他の同僚の先生かは忘れてしまいましたが、 饗宴の○○ページを暗誦してみてと生徒に言った。 すると生徒はスラスラ暗誦してみせた。 そのあとに、ではソクラテスがエロスについて語った所も暗誦してみせるように言った。 ところがその生徒はそれがどの部分か分からなかったという。 実ははじめに生徒に暗誦するよう指定したページがソクラテスがエロスについて語っただったというオチ でも本当はなかなかこの話を笑えないと思った。 この罠はいつでも我々に待ちかまえているなと・・・
でも、語学なんてそうやって学んでいくもんだろ?
内容はともかくまず声に出すことによって、身体に染み付いていくもんだ。
昔の日本だって、論語を暗唱していただろ?
そういった「暗唱」とか「丸暗記」とかいうものがあたかも「生徒の自発性を奪う、教育の敵」であるかのように
低価値のものとして扱われることになってしまったのは、戦後教育によるところが大きい。
その結果、かえって諸外国に比べ学習効率を下げてしまったような気がする。
決して暗唱自体が悪いもんじゃない。むしろ暗記や暗唱は語学習得の早道。
>>32 はその子の浅はかさを笑う話なんだと思うが、
その子がその体験をきっかけとして内容まで味読するようになる可能性だってあるわけだ。
要はどうやって内容に触れさせて(興味を持たせて)やるか。
暗唱は原典に近づきやすくするためのひとつの方法だと思うけどね。
34 :
考える名無しさん :04/06/28 11:32
>>19 法によって処刑されたんだけど
自殺を命ずるという形で
35 :
考える名無しさん :04/06/28 11:51
おりはエリアス軍曹派だな
>>33 これは笑い話だったけど、暗誦とか音読とかすごく脳に良いみたいですね
いますごくはやってるみたいだけど、良い方法だとおもう
そんなことより、みなさん、ちょっと聞いてください。 スレと少し関係あるけどさ。 昨日、近所の裁判所行ったんです。アテナイ裁判所。 そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです。 で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、ソクラテス裁判、とか書いてあるんです。 もうね、アホかと。馬鹿かと。 お前らな、ソクラテス裁判如きで普段来てない裁判所に来てんじゃねーよ、ボケが。 ソクラテス裁判だよ、ソクラテス裁判。 なんか親子連れとかもいるし。一家4人で裁判所か。おめでてーな。 よーしパパ傍聴しちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。 お前らな、1ドラクマやるからその席空けろと。 裁判所ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。 ソクラテスと向かいに座ったメレトスがいつ対話を始めてもおかしくない、 有罪か無罪か、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。 で、やっと座れたかと思ったら、隣の奴が、死刑にしろよ、とか言ってるんです。 そこでまたぶち切れですよ。 あのな、死刑なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。 得意げな顔して何が、死刑にしろよ、だ。 お前は本当に死刑にしたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。 お前、死刑って言いたいだけちゃうんかと。 ソクラテス通の俺から言わせてもらえば今、ソクラテス通の間での最新流行はやっぱり、 ダイモニオンの声、これだね。 ダイモニオンの声を聞いてアゴラで問答。これが通の楽しみ方。 ダイモニオンの声ってのは禁止が多めに入ってる。そん代わり奨励が少なめ。これ。 で、それにアゴラ(広場)で問答。これ最強。 しかしこれを実践すると大物政治家アニュトスにマークされて 反三十人政権感情のスケープゴートにされるという危険も伴う、諸刃の剣。 素人にはお薦め出来ない。 まあお前らド素人は、アリストパネスの『雲』でも読んでなさいってこった。
38 :
考える名無しさん :04/07/02 19:06
トラシュマコスっておもしろいよな
39 :
考える名無しさん :04/07/02 19:43
戦後教育とかサブイ事言うなよ 恥ずかしいよ
40 :
考える名無しさん :04/07/03 14:33
41 :
ひかる ◆bodgOoQOHA :04/07/05 14:48
雲は最高だね。 ソーちゃんソーちゃんソークラちゃん。 ソフィストの大先生ソクラテス。 詭弁で周りをむちゃくちゃにします。 今ではニーチェの言うソクラテスの異様さが理解できます。
42 :
考える名無しさん :04/07/06 14:59
ニーチェ信者は引っ込んでろ
43 :
考える名無しさん :04/07/06 22:27
ニーチェリ暗氏ね
45 :
考える名無しさん :04/07/08 10:13
46 :
考える名無しさん :04/07/12 10:42
ニーチェで思い出したのだが ディオニュソス神(酒の神)は、若者からは退けられるべきだが 老人には活力をつけるために必要 プラトンも老年期は調子のいいことを言ってます
47 :
考える名無しさん :04/07/12 23:30
法律って偽物の著作って本当ですか?
48 :
考える名無しさん :04/07/13 15:50
>>47 個人的には真作だと思うけどね。
アリストテレスが「政治学」などで
あれこれと「法律」におけるプラトンの提案を批判してるけど
どこの馬の骨ともつかぬ人のどうでも良い作品だったら
しつこく批判したりしないだろうに。
偽作説の元ネタについても一応書いとくけど
ディオゲネス・ラエルティオスの「哲学者列伝」3巻中の記事で、
「オプスのフィリッポスがプラトンの法律を、まだ蝋板に書かれたままだったのを
メテグラフェンしたということである」
メテグラフェンは通常「書き写す」の意味だけど、
「書き直す」「書き替える」の意味に取れば、純粋なプラトンの著作ではないという話になる。
でもこれは主に19世紀の学者の説で、今ではおおむね真作と認められているはずだが。
(この辺の事情に詳しい人がいたら教えてほしいけど)
内容的に見ても、魂を良くすることが法律制定の目的とか、
最初のほうにある、快楽をめぐる問題提起が
「ピレボス」のそれに似ていたりとか、よく出来ていて、
もしこれが弟子の作り上げた著作なら、
それは相当優れた弟子だって話になると思うけどな。
48さんありがとうございます 図書館でパラパラと読んでいた本の中に、プラトンの著作が年代別に並べてありその下に、 限りなく贋作に近い本は星三つ つぎに疑問点がある本が星二つ、間違いなく本物とされる本は星一つで書かれていて 法律は星二つの著作だったので、ちょっと気になってました。 でも僕もこれを偽物が書けるのか?と思っていたのですっきりしました。
田中美知太郎さんって本名ですか? 哲学の神みたいなお名前ですが・・・
51 :
考える名無しさん :04/07/14 02:23
え、本名だろ?
52 :
考える名無しさん :04/07/14 18:23
>>49 それ何の本?
とりあえず、手元にある角川文庫版「ソクラテスの弁明」によれば
こんなふうに分類されてる。
星三つ(全くの偽作)・・・愛人たち・テアゲス・定義について、など
星二つ(疑いの多い作)・・・アルキビアデス1・クレイトポン・ミノス、の3作品
星一つ(ほとんど真作とみてよい)・・・メネクセノス・法律・エピノミス、の3作品
星なし(真作) ・・・弁明・国家など25作品
星二つでも、例えばミノス(まだ読んでない)は、
真作とみる人もいて、議論のあるところらしい。
すいません勘違いだったのかも知れません たぶんその本か、田中美知太郎さんのソクラテスだと思います 法律が星二つで驚いた衝撃はなんだったんだろ?
54 :
考える名無しさん :04/07/18 19:35
プラトンについて論じた本で プラトンの著作より面白いものってなんかある?
55 :
考える名無しさん :04/07/19 00:01
ソクラテスにとっての哲学って何?
死を迎えるための準備。
57 :
考える名無しさん :04/07/19 00:06
「死の練習(melete thanatou)」(プラトン『パイドン』)
正直なとこ、大学で 「ソクラテスにとって知を愛し求めることとはどういうことか?」 ってテーマで800字以上でレポートを書かなければならないんですが、 さっぱり見当つきません。哲学板のみなさま、どうかお力をお貸しくださいm(_ _;)m
60 :
考える名無しさん :04/07/19 00:18
死ぬのに何で練習がいるんだって思わない?
61 :
考える名無しさん :04/07/19 00:20
最近こういう相談が多いな。
>>61 すいません、かなり厨なことだとはわかっていますが、
自分ではどうにもできそうもないので…(´Д`;)
63 :
考える名無しさん :04/07/19 00:25
人間にとっての真、善、美を追求したんだと思うぞ、ソクラテスは。そのための対話(ディアロゴス) だろ。 で、出した結論がイデア説なわけだが。
66 :
考える名無しさん :04/07/19 00:34
やっぱり死ぬのに練習はいらないだろ。練習したあとで死ぬのと、練習なしで 死ぬのと、どこか違いがあるか? 練習不足で死ねないということもないだろ うし。
67 :
考える名無しさん :04/07/19 00:44
死の練習ってのはあれだろ、ソクラテスは死後は魂のみになって 英知界に還れると思ってたから、そんなふうに考えたんじゃないか。 死んだ後は、欲望にけがれた体から離れて魂が純粋な状態になって イデアそのものに触れることができると思ったから、生きてる状態で それに触れようとする試みである哲学って、ソクラテスにとっては 死んで以後の状態に近づくための練習みたいなもんだったんだろ。
68 :
考える名無しさん :04/07/19 00:46
だとすると、死後の魂の存続を信じない大半の現代人にとって、ソクラ テスの言っていることはナンセンスということになるのか?
69 :
考える名無しさん :04/07/19 00:49
>>68 死の練習っていう一言については、そうなんじゃない。
ただ魂を信じてる人って今でもいると思うが。
ところで55はどこいった。
70 :
考える名無しさん :04/07/19 00:51
>>69 私も死後のことはよく分からん。不可知論に近い。
>>69 読んでます!
いや〜講義中寝てたから、こんなこと言えないかもだけど
大学の講師の方より、ここの方の話のほうがおもしろいなと思います。
72 :
考える名無しさん :04/07/19 00:58
そのテーマなら「ゴルギアス」を直接読めばいいんじゃないですか? 全然普通の言葉で書かれている対話篇なんで1時間もあれば充分読める と思いますよ。 で、ソフィスト的ではない知を愛求するソクラテス、が明確に浮き上が ってくると思いますよ。 竹田なんて読むよりは原典にあたる方が全然オモロイでしょ
>死んだ後は、欲望にけがれた体から離れて魂が純粋な状態になって
>イデアそのものに触れることができると思ったから、生きてる状態で
>それに触れようとする試みである哲学って、ソクラテスにとっては
>死んで以後の状態に近づくための練習みたいなもんだったんだろ。
って
>>67 さんは言われているんですが、
そんなに汚れた状態が嫌なら何故、自ら死ぬことを選ばなかったんでしょうか?
>>72 さん
調べてみます。
74 :
考える名無しさん :04/07/19 01:07
プラトンにはちょっと意味がよく分からない自殺否定論がある。きっと 彼自身自殺の誘惑を感じていたって証拠だろう。
75 :
考える名無しさん :04/07/19 01:08
>>73 「無知の知」を自覚してから、自らの教育的使命を悟ったとかいう話。
臆見(ドクサ)を破壊して、善や正義や勇気の知識(エピステーメー)に
いたらしめることが、人々を幸福にして、国家を正しく導く道だと思ったそうだ。
だから、生きてるうちはその仕事をしようと思ったんじゃ?
あと、死ぬ前になるべく練習しといたほうがいいと思ったのでは?
ていうか漏れもあんまり詳しくないんけどね。授業で原著読んだ?
76 :
考える名無しさん :04/07/19 01:12
ていうか、著作のうちどのへんまでが純粋にソクラテスの言ってることなんだ? 途中からプラトンの持論になってるというが。
77 :
考える名無しさん :04/07/19 01:16
哲学でソクラテスといえば、普通プラトンの登場人物のソクラテスのこと じゃないか? イエス・キリストと言えば、新約聖書の登場人物なのと同 じで。
>生きてるうちはその仕事をしようと思ったんじゃ?
でも対話をしては自称知者に反感を買っていたんですよね?
言っても理解してくれないのに、それでも生きてそれを続けようとしたって
悲しいですね…。逆に無意味さを感じて自殺しそうですけどね。
だから
>>74 さんが言ってるように自殺の誘惑を感じていたのかもしれませんね。
>>75 全く何も読んでないです。
授業自体、時代背景みたいな説明ばかりで寝てました。(´Д`;)
79 :
考える名無しさん :04/07/19 01:23
>>77 異端だろうけど、プラトンの著作全部が実はソクラテスの言ってたことであって
プラトンはただ書いただけって言ってるヤシらもいるそうだぞ。
>>78 まぁ、結局死罪になったのも、疎まれてたからだって話だしな。
あと自殺の誘惑はあっただろうな。あの世に言ったら、ホメロスとかヘシオドスと
会話できるっつって、希望に燃えて死んだとか。
クセノポンとかとかぶってる部分に関しては実際に言ってる可能性が高いだろうな。
81 :
考える名無しさん :04/07/19 01:32
>>78 なんか哲学史の本を一冊図書館とかで借りてきて、ソクラテスの頁見れば
原著読むより、ある程度まとまったソクラテス像が見えてくると思うぞ。
プラトン-ソクラテスで一冊まるまる扱ってある本だと、読むのに時間かかるだろうし。
>>78 明日、図書館に行ってみようかと思います。
できればスレ違いも甚だしいかもしれませんが
このスレでのみなさんのお話でソクラテス像を知れればと思います。
83 :
考える名無しさん :04/07/19 01:50
プラトンに関しては否定派と肯定派がいるみたいなんで、いくつか見たほうがいいかも。 肯定派って竹田以外にいたっけ。
84 :
考える名無しさん :04/07/19 02:05
表彰状。ソクラテス殿。 あなたは、仕事もせずに大好きな街頭弁論に没頭し、 怒った妻が、バケツで水をかけてもやめませんでした。 その度を過ぎた情熱を讃え、ここに表彰します。 青いままでいこう。POCARI SWEAT。
85 :
考える名無しさん :04/07/19 02:08
↑ ウワー寒〜い!! 池田晶子信者登場だああ!!
どこまでがソクラテスでどこからがプラトンなのかという問題は、
古典研究でも盛んに論じられている難しいテーマだと思うけど、
>>67 の
>死んだ後は、欲望にけがれた体から離れて魂が純粋な状態になって
>イデアそのものに触れることができる
って考えは、ピュタゴラス教団に接して以降の
プラトンの魂論ではないのかな? と思う。
90 :
考える名無しさん :04/07/21 02:30
>>55 >「知を愛し求めることとはどういうことか?」
これは「饗宴」と「パイドロス」の2つを読むと、何か思いつくところがあると思う
(ただし饗宴の岩波訳は少し古風な訳だけど)
>>65 竹田のプラトン入門で気になったのは、
後期プラトン、特に「パルメニデス」「テアイテトス」「ソピステス」の3作にハマる奴は、
後期ハイデガーにハマる奴と、精神構造が似ている、とか何とか書いてあるところ
漏れとしては、前2作はそそられる作品なので、気になる表現ではある
(ソピステスは未読)
ハイデガーに詳しい人はこの表現、どう感じるのかな?
>>74 >ちょっと意味がよく分からない自殺否定論がある。
何の著作だっけ?よければ教えてください
>>90 今手元にないんで覚えで書くけど、後期プラトンとハイデガー、どっちも
難解な文章とかアポリアを、がんばって解釈することが哲学かのような
印象をあたえるからじゃないかな?
竹田解釈だとプラトンはイデア説がキモで、これが実存論的な意味を
もってると受け取ったようだから、後期はあんまり重要じゃないんだろう。
とおもった。
92 :
考える名無しさん :04/07/21 02:53
>>91 ああ、なるほど
イデア論を実存論的に読むから、このあたりの作品にあまり惹かれない、
というのは分かる気がする
その三作はむしろいわゆる分析好きに人気があると思うんだけどな。
94 :
考える名無しさん :04/07/21 14:49
「法律」で作られたモデル国家では、 結婚しない人は理想国家から追放されるべき、とあるけど、 プラトン自身は一生独身だから、 「プラトンよ、お前自身は、その理想国家の構成員失格じゃん、ゲラゲラ」 と笑う読者がいそうな話ではあると思った (プラトンはその手の陰口は痛くも痒くもないだろうが) あと、辞書で調べてみたら、 もともと法律の原語「ノモス」(複数形ノモイ)は、通常の意味とは別に、 singの意味を兼ね備えているのを知って、興味深く思った 一方、「法律」の中には「存在するものの指揮者」なる表現があって、 プラトンは、音楽の喩えが好きかも知れない
指揮者というのは軍隊の指揮者なんじゃ? よく分からんけど。
96 :
考える名無しさん :04/07/21 15:29
>「プラトンよ、お前自身は、その理想国家の構成員失格じゃん、ゲラゲラ」 アイロニー好きっていうか冷笑主義者はそう思うかもね。。
97 :
考える名無しさん :04/07/21 15:31
まともな批判に見える俺はおかしいのか? 「国家」の理想国家もおいて誰彼構わずちくりと刺して回る虻の存在も許容されないだろう って批判もあったな。
99 :
考える名無しさん :04/07/21 15:33
キキキ荒らすな
100 :
考える名無しさん :04/07/21 15:34
>>98 >誰彼構わずちくりと刺して回る虻の存在
これってソクラテスのことかな?
102 :
考える名無しさん :04/07/21 15:39
キキキの自演はあきた
103 :
考える名無しさん :04/07/21 15:41
>>98 ん、ちょっと意味が掴めないのだが
それは「法律」のそれではなくて「国家」の理想国家が息苦しいという話?
>>103 >それは「法律」のそれではなくて「国家」の理想国家が息苦しいという話?
そういうことになるのかな?法律の国家がそうでないって事ではないけれど。
105 :
考える名無しさん :04/07/21 15:44
プラトン批判は割といろんな角度からされてるんだろうね
でも、アイロニー好き・冷笑主義者と形而上学者と、どっちがいいか、 と聞かれるとしたら難しいな 目の前で話を聴くなら形而上学者のほうが楽しそうだが、程度の問題でしょ 冷笑以外に何もなければ飽きてくるし、 まったくお気楽な形而上学だったらこれもどうかと で、プラトンはお気楽だとは思わないのだけれどなあ パイドロスでも(デリダがのちに取りあげた)書かれたものの問題に自覚的だし
唱えているプラトンやソクラテス自身も許容しないような全体主義国家になってるじゃん。 って突っ込みを単なる冷笑で片付けていいものかね?
108 :
考える名無しさん :04/07/21 17:30
いまさらプラトンの国家観を批判してもしょうがないっしょ。だいたい紀元前に考えたられたことだし。 今プラトンの思想を用いようなんて考える人はいるのか?
「国家」を読み返してみるか
今日、本屋に行ったら
>>43 の
ブリックハウス&スミス『裁かれたソクラテス』と
三嶋輝夫『規範と意味 ソクラテスと現代』が並んで置いてあった。
ブリックハウス&スミスは高かったので三嶋を買った。
ソクラテスの理想の国家はラジカルだ
112 :
考える名無しさん :04/07/22 00:46
>>107 おそらくソクラテスの場合、魂の世話をすることが重要だ、というのが最大の主張で、
国家の構成員が皆、魂の世話に打ち込んだら、国家は要らなくなるかも知れない。
(ソクラテスその可能性の中心=アナーキズム、ということにもなるかも知れない)
一方、「パイドン」で、
ソクラテスは、今ここで死ぬかどうかは大した問題じゃない、と答えている。
死んだって生きたってどっちでもいい。
しかしプラトンは、ソクラテスが死んだのは大きな問題だ、
彼みたいな人間は生きなくちゃダメだ、と考えた。
だからソクラテスのことを記録し始めた。(記録することで生かす)
ここにソクラテスとプラトンの分岐点があるように思う。
途中からではなく、そもそもの初めから、
プラトンはソクラテスと考えが違っていた、とすら言えるのではないか。
(記録することはソクラテスを生かすことでもあり、他方で殺すことでもあると)
113 :
考える名無しさん :04/07/22 00:48
それで、 「国家」の第2章の369A前後に、 「大きいものを考察したあとで小さなものを見たほうが、 いっそう、正義について学びやすいから、 まず大きい国家のことを考察してから、個人のことを考えよう」とか言ってるくだりがある。 国家と個人の関係って、そんなにすっきり対応するのか? そもそも、「国家」はそれまでは「正義とは何か?」についての議論で、 第1章は、君もぼくも分かっていなかった、という「無知の確認」で終わってた。 ここまでは完全にソクラテス的なのに、 これ以降は、正義の原理的な考察というより、国家の話ばかりになる。 ここに飛躍があると思うんだけど、 これこそプラトン的な、まず国家ありきの発想だと思う。
114 :
竹田儲@勉強中 ◆2FBJW0K.qY :04/07/22 01:14
プラトンは、国家のありようを人間の機能になぞらえて考えたということで有名だワナ。 そのせいもあるのかな。
115 :
考える名無しさん :04/07/22 01:24
>>107 あと、
>>94 の>お前自身は、その理想国家の構成員失格じゃん、ゲラゲラ
これはそんなにまともな批判にならないんじゃないの。
「法律」は死ぬ間際に書かれたものだけど、
「俺の理論からすれば、俺の生き方って間違ってたんだな・・・」
こんな風に老いたプラトンは思ったかも知れないが、それだけの話だとも思う。
全体主義国家を提起していると見えるとしたら、
それだけ、プラトンのアテナイ人に対する絶望が深かったからではないか。
(右傾化のよくあるパターンかも知れないが)
「法律」だったか忘れたけど、晩年の著作には特に
「こんな(哲人王になれるような)人は現実にはいないのです」式の
プラトンの絶望の溜め息(ぼやき?)が出てきたような記憶があるんだが・・・
もし実際のソクラテスがプラトンの提案を目にしたら、同意するかは分からない。
おそらく、ソクラテスはそういう関心はあまりなかったと思う。
>>113 国家の第一章は確か初期に書かれたんですよね
ひょっとすると、国家は旧作の継ぎ足しではなくて、
純粋な新作として書かれるべきだったのかも知れませんね
現実にはいない。 しかし、 理想は確かに存在している。 人は理想に未だ到ってはいないけれど、 理想を愛することはゆるされている。
118 :
考える名無しさん :04/07/22 16:37
始まりの刑罰は5種、生命刑、身体刑、自由刑、名誉刑、財産刑、 様々な罪と泥と闇と悪意が回り周り続ける刑罰を与えよ 『断首、追放、去勢による人権排除』『肉体を呵責し嗜虐する事の溜飲降下』 『名誉栄誉を没収する群体総意による抹殺』『資産財産を凍結する我欲と裁決による嘲笑』 死刑懲役禁固拘留罰金科料、私怨による罪、私欲による罪、無意識を被る罪、自意識を謳う罪、 内乱、勧誘、詐称、窃盗、強盗、誘拐、自傷、強姦、放火、爆破、侵害 過失致死、集団暴力、業務致死、過信による事故、誤診による事故、隠蔽。 益を得る為に犯す。己を得る為に犯す。愛を得る為に犯す。 徳を得る為に犯す。自分の為に■す。窃盗罪横領罪詐欺罪隠蔽罪殺人罪器物犯罪犯罪犯罪 私怨による攻撃攻撃攻撃攻撃汚い汚い汚い汚い おまえは汚い償え償え償え償え償えあらゆる暴力あらゆる罪状 あらゆる被害者から償え償え『この世は、人でない人に支配されている』 罪を正すための良心を知れ罪を正す為の刑罰を知れ。 人の良性は此処にあり、余りにも多く有り触れるが故にその総量に気付かない。 罪を隠す為の暴力を知れ。罪を隠す為の権力を知れ。人の悪性は此処にあり、 余りにも少なく在り辛いが故に、その存在が浮き彫りになる。百の良性と一の悪性。 バランスをとる為に悪性は強く輝き有象無象の良性と拮抗する為強大で凶悪な『悪』 として君臨する。始まりの刑罰は五 に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■ す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自 分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の 為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に ■す勧誘、詐称、窃盗、強盗、誘拐、自傷、強姦、放火、爆破、侵害汚い汚い汚い汚い おまえは汚い償え償え償え償え あらゆる暴力あらゆる罪状あらゆる被害者から償え償え『死んで』償え!!!!!!
119 :
考える名無しさん :04/07/22 17:52
理想を抱いて溺死しろ
悪のイデアってか?
別に理想は束縛でも重荷でもないよ。
122 :
考える名無しさん :04/07/23 17:23
>>112 アリストテレス「政治学」に
プラトンの国家を徹底させると、国家がないことになる(だからダメ)
という意味の記述があるんだけど。
これが正しいとすれば、
ソクラテスとプラトンの差異はそんなに問題にならないってことにならなくね?
それ本当? つーか、「クリトン」読む限りでは、 無政府などという発想は出てこないように思うのだが 国法が擬人化してソクラテスに語る、とかいうやつ
おかげさまでレポート書けましたm(__;)m ご迷惑おかけして、すいませんでした。
乙 で、結論はどういう風にしたのよ?
126 :
考える名無しさん :04/07/23 21:55
人類の永遠の宝
127 :
考える名無しさん :04/07/24 09:52
孔子とソクラテス どっちが偉いの?
128 :
考える名無しさん :04/07/24 12:22
>>127 管理職、組織のリーダーにとっては孔子
その手の仕事と関係ない人にとってはソクラテス
ソクラテスは組織人としては悶着起こしそう
プラトンってどこで生まれたんですか? ってかネットで調べても考え方の考察とかばかりで、簡単な生涯を紹介してるページがない…
130 :
考える名無しさん :04/07/26 11:18
>>129 「ソクラテスの弁明」角川文庫版、その解説ページに簡単な略歴がある。
その一部。
>プラトンはギリシアのアテナイで生まれた。(中略)
>プラトンは幼名を父方の祖父の名にあやかってアリストクレスといい、
>後にプラトンと呼ばれるに至ったと伝えられている。
>プラトンはギリシア語の形容詞としては「広い」という意味である。
>彼の肩幅、あるいは額が広かったので、そのように体育教師によって名づけられたと
>伝えられているが、確かなことは分からない。
(さらに略歴紹介が11ページほど続く)
あと、ディオゲネス・ラエルティオス「ギリシア哲学者列伝」(岩波文庫)の上巻に
プラトンの詳細な記事がある。著者は新プラトン派に造詣あり。
最近増刷されて、結構見つかると思うので、読んでみては。
孔子とソクラテスの対話は是非みたいものである
132 :
考える名無しさん :04/07/27 19:22
ポリテイアの訳語だが 内容上、「国家」より「国制」のほうが良くないか? L&Sによれば 確かにrepublicの意味もあるが 最初にあるのはthe relation of a citizen to the stateだし
>>134 アリストテレスの訳語はもっとひどいよな。
『詩学』に『形而上学』だぜ。
アンカーミスった。
>>132 の間違いだった…_| ̄|○
135 :
考える名無しさん :04/07/28 01:15
>>133 「ペリ・プシュケー」の場合、
「霊魂論」(岩波全集)「心について」(学術文庫)「魂について」(京大学術出版)
と訳し方が分かれているのに、
「ペリ・ポイエーティケー」の場合、例えば「詩作について」と訳す人はいない
岩波全集の今道友信も、文庫の松本何とかも、「詩学」から変えようとしない
最初に訳した大先生の訳に従おう、とでも思っているのだろうか?
「メタフィジカ」の訳に至っては、
一般人(漏れも含むが)がアリストテレスに無闇におののく原因にすらなっているなあ
136 :
考える名無しさん :04/07/28 02:34
マジナ話ソクラテスって何が偉いの?
137 :
考える名無しさん :04/07/28 08:56
>>136 ソクラテスの思考は、
孔子などの「天下国家を上手く維持する方法」とは少し違うと思うな。
(君主・臣下を問わず)人には絶対的に正しいものがあり、
それを各個人は目指さねばならない、という前提から議論を始めるから、
中国史なんかでよく出てくる「君子との良き関係」どころか、
場合によっては、現実の人間関係を破壊するところがありそう。
138 :
考える名無しさん :04/07/28 09:00
あと、 当時はびこっていた自然科学厨に満足せず、 人文、特に倫理性がまず何よりも優先すべきだ、とはっきり言ったところではないかな。 後のアリストテレスの思考は、再び、人文と自然科学を折衷させたものになってるが、 (アリストテレスは、プラトンみたいな奴はどうして人間のことばかり考えるのだろうか、 動物のことも考えるべきだ、とか言うような人だから) プラトンの描くソクラテスは、人文>理系と、はっきり宣言してると思う。 例えば「パイドン」にそういう話が出てくるよ。
洞窟の比喩を絵でかける方いますか?? 何となくは分かりますが、はっきりとした絵が描けません よろしくお願いします
140 :
考える名無しさん :04/07/28 16:47
>>139 太陽
------------------------------
壁|影 ←人 火
---------------------------------------------------------
洞窟 外
141 :
考える名無しさん :04/07/28 18:08
> ペリ・プシュケー 属格じゃなかったけ?
142 :
考える名無しさん :04/07/28 18:19
構造主義の前に敗れた哲学
ある哲学者が、次のような夢を見た。 最初にアリストテレスが現れたので、その哲学者は言った。 「あなたのすべての哲学について、十五分ほどで概要を教えてくださいませんか?」 その哲学者の驚いたことに、アリストテレスはわずか十五分の間に、 莫大な量の事柄を凝縮した見事な解説をしてくれた。 しかし、あることを哲学者が反論すると、アリストテレスは答えられなかった。 論駁されたアリストテレスは、消えてしまった。 次に、プラトンが現れた。 だが、このときも同じことが起こった。 プラトンに対する哲学者の反論は、アリストテレスに対するものとまったく同じだった。 プラトンもこれには答えられず、結局消えてしまった。 続いて、歴史上の著名な哲学者が次々と現れた。 しかし、哲学者は同じ反論を唱えて、全員を論駁することができた。 最後の哲学者が消えた後に、この哲学者は独り言を言った。 「私は今眠っている。これが全部夢であることも知っている。 それでも、私は、すべての哲学に対する普遍的な反論を発見したのだ! 明日目を覚ましたら、この反論を忘れてしまっているかもしれない。 それでは、人類にとって大損失になる!」 彼は、不屈の精神で自分の目を覚まさせ、机に駆け寄ると、その普遍的な反論を書き付けた。 そしてベッドに飛び込み、ほっとして眠った。 翌朝目を覚ますと、彼は机に駆け寄って、自分が何と書いていたかを確認した。 そこには、次のように書いてあった。 「それは、あなたが勝手に言っているだけでしょう!」
144 :
考える名無しさん :04/07/28 18:35
オチが下らん。
真理が各個人にある=「勝手に言っているだけでしょう!」のソフィストに対して外部に真理を置いたプラトンが それで論駁されるかどうかは微妙な気がする。 「ある哲学者」がそれで納得してくれるかは知らんけど。 やべ、ネタにマジレスしちまった。
146 :
考える名無しさん :04/07/28 23:12
デカルトとかヘーゲルとかマルクスは絶対無理じゃね?
147 :
考える名無しさん :04/07/29 01:15
>>145 そこで外部ってのが何かが問題だね。
まあ、単にイデア界とか言ってもいいのかも知れないが、
「万物の尺度は何にもまして神であり、
(よって、プロタゴラスのようなソフィストの意見とは違う)(中略)
したがって、そうした尺度となる存在(=神)に愛されんとする者は、
みずからもまた力の限りを尽くし、その存在と似たものにならなくてはならない」
(『法律』第4巻716C)
ここから判断する限り、
プラトンという「人間」が勝手に言っている、という論法は
プラトンにとって痛くも痒くもない、ということになりそう。
148 :
考える名無しさん :04/07/29 01:17
で、プラトンにとって、神とはどんなもんだ、という話だが、 「運命を導くダイモーンが、汝らを籤で引き当てるのではない。 汝ら自身が、みずからのダイモーンを選ぶべきである。(中略) 責は選ぶものにある。神にはいかなる責もない」(『国家』第10巻617E) あるいは、 「しかし、それ(=たえず何かになりつつある魂)がどのような性質のものになるかは、 私たちひとりひとりの意志にその責任があるとされたのです」(『法律』第10巻904C) と、いずれもミュートスの形だが、同じことを言っている。 浄土真宗の「神を信じれば自動的に救われる」のでも、 中世後期カトリックの「祭祀場・教会に寄付金を積めば救われる」のでもなく、 結局、あくまでも、魂は自分の意志次第だということらしい。
149 :
考える名無しさん :04/07/29 01:22
ただ、思うんだが、 理論的根拠付けをミュートスの形でやられると、確かに分かりやすいけど、 どこまでプラトンが真面目に語ってるのか、分からなくなってくるなあ。 「あの説は登場人物の語った作り話ですよ」とか逃げられたりして・・・ アカデメイアの連中が分かりやすいように、わざわざミュートスの形にしたのかな? しかし、それを言ってしまったら、もともと、 作者本人が話者として登場しない対話篇、という形式をとることそのものが、 作者がどこまで真面目に書いているのか考えさせる、という話になってきそうだが・・・
151 :
考える名無しさん :04/07/29 01:42
152 :
考える名無しさん :04/08/02 10:27
>>141 間違えた・・・
「ペリ・プシュケース」だね(汗
153 :
考える名無しさん :04/08/04 18:29
誰が知ろう この世の生は死であって 死こそまことの生ではないかを この言葉が異常に好き
154 :
考える名無しさん :04/08/08 12:17
「言語」への嫌悪の現われではないかと思われます。 イデアがどうのこうのって、古いんですよね。 超越論的主観によって意味を付与される遍く全てにイデアは存在しませんが、 そもそもイデアって何なのでしょう。 ソクラテスやプラトン以降の信じられないくらい頭の良い人たちは、 pre(?)-ideaとか何とか言って一見イデア界を否定している様にも見えますが、 実際の所「イデア」って何なのでしょうか?
>>154 > 「言語」への嫌悪の現われではないかと思われます。
きみはこう言っているが、一体「なにが」言語への嫌悪の表れなのか教えてはくれないか。
156 :
洟垂れ青二才 :04/08/11 15:37
愛とは愛されているものをどうにかして自分のものにしようとすることなのだから、 ある人があるものを愛している場合、その愛が続く限りにおいて、愛されているもの はまだその人のものにはなりきっていない筈だ。ゆえにphilosophia=愛知(哲学)は永久に 未完の学問(死の学び)である、とのたまうたソクラテス先生は「哲学のイデア」をどう捉え ていたんだろうか・・・?
157 :
考える名無しさん :04/08/12 11:06
ソクラテスのダイモーンを 愛知の形相として理論化しようとしたのがプラトン って事?
158 :
考える名無しさん :04/08/12 11:41
「形相として」って・・・形相はイデアをもとにして作られた概念ちゃう。
159 :
考える名無しさん :04/08/12 12:01
エネルゲイアとかは独自用語だけど イデアもエイドスも、もともとは当時の日常用語じゃなかったっけ
160 :
考える名無しさん :04/08/16 23:51
イデアとは何か、 結局誰も説明できない現実
イデア
「それは、あなたが勝手に言っているだけでしょう!」(
>>143 )
に対する究極の弁明かとw
ところできみたちは、美しさそのものがあることを認めるかね? あるときは美しいが別のときは美しくないといったものではなくて、 美しさが美しさであるまさにそのものということなのだが。どうかね?
163 :
考える名無しさん :04/08/20 11:01
>>160 ぶっちゃけ、イデアってのは倫理なわけよ
真なる知識にせよ、美しさそのものにせよ、同じことだろう
「脱構築は正義である」とか言ったフランス人もいたけど、
それはプラトンの裏返しでもあるわけ
ん?それでいいのかな。 円そのもの、四角そのもの、等しさそのもの、大きさそのもの、正義そのもの、悪そのもの、 これらみな倫理になっちゃうの? 単純化のしすぎじゃないかしら。
プラトンにおいては、醜さとか悪のイデアは存在しない。 そのことの意味がわからないでプラトンを論じてもまさに意味なし。
なるほど、醜いものは美しさのイデアの分有が少ない状態、 悪は正義のイデアの分有が少ない状態、ということでしょうか。 しかし、円そのものや等しさそのものはやはり倫理とはいえないですね。
しかし、今疑問に思ったのですが、プラトン的な物言いをすると、 美しさの反対は醜さで、正義の反対は悪であり、それぞれ反対なものであるから 各々はその反対物の性質を一切含まない、となると思います。 しかるに上のように醜さは美しさの分有が少ない、という言い方をすると、 醜さにいくらかの美しさが含まれているかのようになってしまいます。 しかし、分有量の少なさという概念を持ち出さないと、 醜さそのもの(醜さのイデア)を認めることになるように思います。 この矛盾はいかにして解決されるべきなのでしょう。
「多数の外延を持ち寄っても決して真実在はわからんよ そもそもサンプルを持ち寄れること自体が、本当は真実在が何か分かってる証じゃないかね」 このことの倫理性が分からないでプラトンを論じてもまさに意味なし。
ソフィストみたいなわかったようなわからないような遠まわしな物言いはやめませんか。 ここはソクラテスに習って、簡潔素朴にいきましょう。
>>168 谷亮子もほんの少しは美のイデアを分有している。
分有の程度が極めて少ないだけ。
と、いうことは、 美しさの反対は醜さで、正義の反対は悪であり、それぞれ反対なものであるから 各々はその反対物の性質を一切含まない、となると思います。 という考え方に誤診があるわけですね。 どのように間違っていますか。
>>172 「反対物である」ということと「欠如態である」ということの区別がついてない
なるほど。そこなのですが、世に氾濫する反対の事柄を、 反対物と欠如態とに区別する基準はどこにあるのでしょうか。 「倫理」でしょうか。 でも倫理では円そのものや等しさそのものの説明が出来ません。 わたしは「エントロピー」を基準にしたくなってきましたがいかがでしょうか。 「エントロピー=ゼロ」の状態がイデアではないでしょうか。
>>174 正1万角形は円のイデアを分有してると思うかね?
思いません。正1万角形のイデアを持っていると思います。 円のイデアを分有している状態とは、 頭に思い描いた円や、ノートに円として書き出した図形などが挙げられると思います。
頭に思い描いた円や、ノートに円として書き出した図形などは、 「円そのもの」に比べてエントロピーが多い状態(不規則形状)になっています。 ここからエントロピーを減少させて、最終的にゼロにすると、円そのものになると思われます。
どうして頭やノートに円を描けるのかね? それらが円のイデアを分有していて、正1万角形がそうではないと思うのは何故かね?
円というのは、中心点から一定の距離に展開した、角の無い閉じた線です。 頭やノートには、いわばその近似形を書くことが出来ますが、 これは先程も言ったとおり厳密には円ではありません。 正1万角形は一万の角で構成された閉じた直線です。まったく別のものです。
と思うのですがどうでしょう。
>>179 イデアとはまさに理念あるいは概念だと分かったでしょ。
ところで、円のイデアや1万角形のイデアが人それぞれに異なると思いますか?
> イデアとはまさに理念あるいは概念だと分かったでしょ。 しかし、そう一言で言ってしまうと、醜さそのものや悪そのものも認めることになりませんか。 この世には醜さや悪の概念が存在していますよね。 円のイデアや1万角形のイデアは人それぞれに異なりません。
>>182 >円のイデアや1万角形のイデアは人それぞれに異なりません。
ここまで来ても
さらに俺がくどくど誘導してやらにゃあいかんか?
イデアの倫理性についてそろそろ自分で考えられるだろ。
?よく分かりませんね。エントロピーより倫理の方がこれらの問題をうまく解決できるのですか? どうやら頭の回路がかみ合ってませんので、くどくどと説明いただきたいです。 というか、もっと直接ビシッと述べてくださいよ。
頭に描いた円の表象やノートにペンで描いた円の図は円のイデアとは違うと納得したのに 何故、物理概念のエントロピーなど持ち出すのか意味不明。 イデアを倫理で説明してる者がどこにいる? イデア論には倫理性があると言ってるんだ。
>>163 が、
> ぶっちゃけ、イデアってのは倫理なわけよ
と言っているのですが、今までの話はこれについての話ですよね?
あと、あなたは、
>>177 をちゃんと読みましたか?
> 頭に思い描いた円や、ノートに円として書き出した図形などは、
> 「円そのもの」に比べてエントロピーが多い状態(不規則形状)になっています。
> ここからエントロピーを減少させて、最終的にゼロにすると、円そのものになると思われます。
と書いているのであって、頭やノートの円がイデアだなどとはわたしは一言も言ってませんよ。
> イデア論には倫理性があると言ってるんだ。 こんな話もはじめて聞きました。 そもそもの話題の前提が違うのだから、かみ合わなくて当然ですよね。
また、遠まわしな言い方ですね。 結局、「イデア論には倫理性がある」というお話をされたかっただけでしょうか。 そんな読書感想文のような命題は、 「ああ、プラトンちゃんのことだから、そうかもね」としかいいようがありません。 もっと突っ込んだ話をしているのかと思っていたのに、残念です。
突っ込んだ話がしたければ原典読んだら? あんた読んでないでしょ 哲学史入門書程度の知識では何の役にもたたんよ
ん?わたしは岩波文庫版は全部読んでますよ。全集はまだですが。 しかし、その問題と「イデア論には倫理性がある」とは何の関係があるんでしょうかね。 そもそも、遠まわしで中身の無い発言は、あれほどプラトンに嘲笑されているのに、 いまだにそんな口調で話されるとは、あなたの方こそ、読んでないとしか思えませんね。
まあ言い争いは無益ですのでやめましょう。 わたしは「イデアは倫理である(ぶっちゃけ、イデアってのは倫理なわけよ)」 が本当かどうかについて話をしていた。 あなたは「イデア論には倫理性がある」 という事柄について話をしていた。 ということで、すれ違いだったわけです。これ以上お話する必要もないでしょう。
>>191 全集ならOxford Classical Textがお勧め。
Loebは良いものもあるらしいけど、
玉石混交という話を聞いたので注意されたし。
ありがとー。メモメモ。
195 :
考える名無しさん :04/08/20 22:32
>>193 漏れOCTを使ってて目を痛めた。使う香具師は拡大コピーしよう。
プラトンのは比較的字がデカイから楽かもしれないけど。
OCTもBurnetの校訂が古すぎるのが、改定が進んでいるみたいだね。
ちなみにアリストテレスの場合は専門家のあいだではOCTの校訂がかならずしも
最善ではないらしい。著作によって、依拠すべき校訂版が違ってくるみたい。
Loebはとにかく短期間に数出すのを最優先してるから玉石混交だけど、
英訳ついてて便利よ。
196 :
考える名無しさん :04/08/21 02:23
>>167 >しかし、円そのものや等しさそのものはやはり倫理とはいえないですね。
「メノン」に出てくる話だね
ただ、どこかで読んだ話によると、
プラトンにおける数学の議論は、元々、ピュタゴラスから来たものらしい
ピュタゴラス式の議論を、プラトンが倫理性の面から応用させたのが
イデア論になるのではないかと思うのだけれど
>>147 「万物の尺度は何にもまして神であり、
(よって、プロタゴラスのようなソフィストの意見とは違う)(中略)
したがって、そうした尺度となる存在(=神)に愛されんとする者は、
みずからもまた力の限りを尽くし、その存在と似たものにならなくてはならない」
イデア論の論拠の行き着くところが、「法律」のこれだとしたら、
神を前提にする限り(後半で無神論を論破しようとする部分があるし)
醜さとか悪のイデアが存在しないのは、単に自明なことだとも思う
さらに言えば、「法律」は「ノモイ」の訳だが、
その内容は、むしろ「律法」に近いところもあると思う
(これは単に日本語の話だけど)
律法ってのは、ユダヤ教とかに出てくるやつね
ちなみに、ピュタゴラス一派は教団を形成していて神学的な側面がある
これは論文で読んだ話だし間違いないと思う
>プラトンにおける数学の議論は、元々、ピュタゴラスから来たものらしい >ピュタゴラス式の議論を、プラトンが倫理性の面から応用させたのが >イデア論になるのではないかと思うのだけれど ブラトンの考えを権威付けるために、ピュタゴラスら古の賢者にその考えを遡らせた当する説もあるね。
198 :
考える名無しさん :04/08/21 03:01
イデアは倫理、っていうのは、最上位のイデアが善のイデアだから出た言葉?
199 :
考える名無しさん :04/08/21 03:22
イデアは、もともと「(正しい)形、姿」という意味だった。 そこから色々、拡張されていったのではないか?
>>197 私はもう定説になってるもんだと思ってた
>>200 俺が読んだ本では定説の如く書かれてたけど
その根拠を”俺が”聞かれると困るからこう書いた。
>>195 >英訳ついてて便利よ。
英訳が玉石混交という罠。
203 :
考える名無しさん :04/08/27 17:44
>>198 そう
でも「イデア論には倫理性がある」 のほうが正確だな
204 :
考える名無しさん :04/09/02 11:09
竹田青嗣のプラトン入門のなかに、 「ミノス(法律)」って不思議な作品名の書き方があるね この二つ、一応別の作品のはずなんだが
205 :
考える名無しさん :04/09/02 13:30
>>139 藤沢さんの入門書には、思いっきり図が載っていまスタ。
昨日ひさびさに藤沢令夫の本読みかえした 堅実な本だと思った、漏れのプラトン読んだ印象とあまり変わらなかったから 竹田のあれは、もろに「私にとってのプラトン」だろ あまり話題にされない「クラテュロス」に注目しているのが面白いといえば面白いが
プラトン全集って岩波と角川から出てるけど、どっちがいいの?
>>207 俺個人としては角川。
一般の評価は知らん。
209 :
考える名無しさん :04/09/06 16:32
角川書店も、昔はプラトン全集なんか出したんだね あと、筑摩から著作集の形で出てなかったっけ 岩波のプラトン全集は、本文の注がそのページに付けられているから読みやすい 後ろの注ページを、その都度めくり直さなくて済む ここら辺、本文の後に、膨大な注が続いているアリストテレス全集とは大違い ところでアリストテレスの新訳全集を作ろうとする出版社はないのだろうか
>>209 京都大学がアリストテレスの全著作刊行中ですが何か?
いつ完結するのかは知らんが。
「西洋古典叢書」のこと?
>>210 あの西洋古典叢書のシリーズで
いずれはアリストテレスの全著作出すつもりなのか
それなら自然学を早く出してほしい
>>212 というか、主だった西洋の古典を全部出すつもり。
まだ出てないがプラトンも全部出すつもり。
というか、ピレボスそろそろ出ます。
ぁあ……ピレボス出る、ピレボス出ますぅっ!!!
216 :
考える名無しさん :04/09/10 14:41:47
ピレボスは後期の中では、なんというか、普通に読めるな。 とっつきやすく面白いから、岩波文庫に入れてもそこそこ売れそう。 というか、文庫でも出版しよう。<岩波、あるいは講談社、ちくま辺りの編集部 10年くらい前に岩波が「法律」を文庫化して、そのうち品切れ化したが、 あれより売れるんじゃないか。
法律にある、善い霊と悪い霊って、ゾロアスター教から影響うけたわけ?
ゾロアスター教の影響かんぬんとかいうのは プラトンに限らずみんな推測の域を出ない 可能性は十二分なくらいあるけど っていうか、ゾロアスター教の存在自体は確実に知っていただろうし
219 :
考える名無しさん :04/09/16 20:08:58
おまえら。 アリストテレスの著作で、短くて 比較的面白いものを教えてくれ。
220 :
考える名無しさん :04/09/16 20:12:49
221 :
考える名無しさん :04/09/17 00:44:56
>>219 「心について」
講談社学術文庫
1、200ページ足らずだから、形而上学ほど時間がかからない
2、訳者の注釈が詳しく、そのページについてる(
>>209 )から読みやすい
3、動物誌のようなカタログ的なものではないから、真剣に読むに値する
222 :
考える名無しさん :04/09/24 12:05:10
あのー、 ニーチェのプラトン批判を知るのに もっとも適当な著作って、なんですか?
ニーチェの著作だろ?
224 :
考える名無しさん :04/09/24 12:51:15
>>223 もちろんそうなんですけど、
ニーチェの著作中、ソクラテス・プラトンにもっとも言及してるものから
読めばわかりやすいと思ったので、まず最初はこの1冊から嫁、というのがあれば
悲劇の誕生じゃないのか?
227 :
考える名無しさん :04/10/06 15:27:32
ソクラテスやプラトンが奴隷制度を否定しなかったのは何故なんだろう。 わからない。時代のせいなのだろうか。
ソクラテスは、奴隷として売られていたパイドンを買い取って、自由人にしてやったという逸話があるね。
奴隷がいなかったら哲学できないもんなあ
231 :
考える名無しさん :04/10/07 02:13:54
>>227 奴隷制度もそうだけど、
ソクラテスやプラトンは、具体的な制度を問題にすることに
それほどの意義があると見なしていないと思う
(あの「法律」にしても、序文の考察のほうがメインだろうし)
むしろ、自分ができる範囲で、周囲にいる、自分が見込んだ人に働きかけていく、
というスタンスだろう、哲人王教育もその延長線上かな
パイドンって奴隷だったのか
ソクラテスって奴隷制度を肯定してたっけ?
234 :
考える名無しさん :04/10/08 16:23:58
少なくとも奴隷的な人間は軽侮しているでしょ ついでに言えば、匿名掲示板は男らしくない者のかかわる物として 恥ずべきものに分類しただろうな ただ、自分の恋愛対象以外はどうでもよさそうなところもありそうだから 匿名掲示板に対して「潰すべき」などとは言わず、 単に奴隷の慰み場として放置したんじゃないか 奴隷制度を肯定も否定もしない(のかな?)理由を考えるなら、 そんなところだとおもう
2ちゃんねるはパンクラテオンです。 プラトンも選手として参加します。
236 :
ツァラトストラはかく語りき :04/10/08 22:22:38
今こそ宇宙の秘鑰を解く。 ねこまねき写真館>キャッシュ>黄 Google>きゃっしゅ>黄色塗り>ほおむぺいじ
237 :
考える名無しさん :04/10/13 13:13:57
DL =Direct Link =Diesel Locomotive
239 :
考える名無しさん :04/10/16 16:59:20
プラトンの読書会しませんか?
ピュタゴラス>>>>>>>>>プラトン
test
242 :
考える名無しさん :04/10/17 02:33:38
243 :
考える名無しさん :04/10/17 03:14:04
>>242 いいですね。
「国家」やりませんか?
基本的に岩波文庫で。
ギリシャ語出来るひとは原典に当たればいいかと。
244 :
考える名無しさん :04/10/17 07:41:06
>>239 >>242 『国家』もいいけど、『メノン』『パイドン』もいいと思うよ。
メノン→パイドン→国家 と行くと、中期プラトンの思考過程が辿りやすいし。
特に『メノン』は短いうえに議論が辿りやすくて、プラトンで最初に読むのにお勧め。
まあとっくに読んでるかもしれないが。
パイドンかゴルギアスが面白そう
246 :
考える名無しさん :04/10/18 19:38:03
153の 誰が知ろう この世の生は死であって 死こそまことの生ではないかを これってだれがいったんだっけ。
「国家」は途中で頓挫しそう。 最初は軽く、「弁明」あたりから始めたら?
荘子のほうが百歳ぐらい若い?
250 :
考える名無しさん :04/10/19 16:21:58
>>150 の「プラトンを読むために」に関して、
>>151 と併せて
「思想」2002年第4号の書評欄から
>1960年代以来クレーマーらによって提唱されてきたテュービンゲン解釈は、
>プラトン研究者の間では概して、敬意と共に遠ざけられてきた。
>多くの研究者は、テュービンゲン学派が天下り的に提示する「哲学」にドグマを見て、
>対話編を真摯に読み解くことで照らし出されるプラトンの哲学とは
>相容れないものを感じてきたのである。
>だが、1993年にはスレザークが「プラトンを読む」で、テュービンゲン的解釈を展開し、
>英語圏でも注目を集めている。
>プラトン哲学における「間接伝承」の位置づけについては、
>クレーマーらの提案を受けてその問題を真剣に扱おうとする動きが、近年確実に増えつつある。
>しかし、今のところテュービンゲン的解釈と他の陣営との対話は成功していない。
251 :
考える名無しさん :04/10/21 11:19:23
テュービンゲン学派ってどういうの?
そーくらてーす
253 :
考える名無しさん :04/11/05 23:49:25
かけねぇえええええええ!
254 :
考える名無しさん :04/11/05 23:52:44
>>254 キタ━━━( ゚∀゚ )━(∀゚ )━(゚ )━( )━( ゚)━( ゚∀)━( ゚∀゚ )━━━!!!!
オレ、下巻だけ持ってるんで、上巻もほしかったんだな。
ここ最近文庫本はかなり値上がりしたね。 1500円超えるのとかあるし。 岩波は安いほうだけど。
法律重版おめ
演歌歌手やりながら翻訳家なんてかっこいいな
嫁も、演歌歌手だぜ!!
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
チェックしとくか
岩波は出た時に買え。これ鉄則。 俺は『法律』は持ってるからいいや。
他に文庫で出して欲しいのは ソピステス、カルミデス、パルメニデスかピレボス、あたり 特にパルメニデスを出す場合は多面的な解説が欠かせないだろうけど イデアを考える上ではまず外せない作。 プラトンに格別の関心が無い人だと、中期プラトンをナナメ読みして プラトン思想の素朴なイメージを作ってる場合が結構ありそうなので、 格別関心無い人にも、イデアがそれほど正面に出てこない作品に触れてほしいわ。
264 :
考える名無しさん :04/11/11 21:09:31
>262 >岩波は出た時に買え。これ鉄則。 確かに。 聖書も復刊してくれー。>岩波 テアイテトス今読んでて、次は図書館でパルメニデス借りたいんだけど、 図書館のやつ今貸し出し中だった。あー、やっぱり人気な方なのか。
松永氏がアーウィンを思いっきり批判していた論文って何でしたでしょうか? 分かる方教えて下さいお願いします。
岩波文庫は絶版にしない代わりに、 一度重版しなくなったら数年は放置だからなぁ…。
267 :
考える名無しさん :04/11/16 14:26:12
>>267 読み返してみると
>>265 要領を得ない書き込みであったにも拘らず
丁寧なレスありがとうございます
聞きかじった程度の話ですが、日本でこの「徳技術説」があまり出てこないのは
松永雄二氏がこの説を手酷く攻撃したからである、とかつて聞いたのを思い出しましたので
「知と不知」以外にこのテーマを扱った論文はあるはずだ、と思ったからなのですが
どうやらここだけなのかもしれません。
あと「知と不知」は以前読んでいて、
アーウィンのことはさっと触れているだけだと錯覚していましたが
今読み返してみると決して付随的な問題になっていないようです。
参考になりました、ありがとうございます。
あと、良く調べる前にまず質問した横着を謝りたいと思います。
270 :
考える名無しさん :04/11/16 21:03:10
あの演歌歌手の森進一とは関係ない気がしてきた
271 :
考える名無しさん :04/11/17 17:24:34
http://zakzak.co.jp/top/2004_11/t2004111540.html 「失われた文明」発見?水没「アトランティス」か
「もっと証拠が必要だ」と懐疑的見方も
キプロスからの報道によると、同国南部リマソルで14日、米国の研究者が記者会見し、
キプロスの南東沖の地中海海底で「失われた文明」として知られる「アトランティス」
の跡とみられる人工の構造物を発見したと発表した。 発表したロバート・サルマスト氏は
「れんがやモルタルなど確かな証拠はないが、状況から見て間違いない」と述べた。
同氏の調査チームは、キプロス沖約80キロ付近を深海音波探査装置などで調査。
今月初め、キプロスとシリアの間の水深約1500メートル付近の海底で、
水没したとみられる丘を発見した。丘には長さ約3キロに及ぶ壁や壁に囲まれた頂上部、
深い溝とみられる構造物が確認できたという。しかし、キプロス政府の考古学者は
「もっと証拠が必要だ」と懐疑的な姿勢を示している。
アトランティスは高い文明を誇ったが、一昼夜で水没したとされる島または大陸で、
古代ギリシャの哲学者プラトンが書き記したことで知られる。(共同)
272 :
考える名無しさん :04/11/18 11:46:51
プラトンの「法律」は、 一般には近代市民社会と遠く離れた世界を描いていると思われている。 だが果たしてそうだろうか? プラトンの「現実に実現可能な理想国家」も、 老いたプラトンが「国家」に比べて現実に妥協したことの表われ、ではなく、 むしろ「国家」の時点よりも、哲学的考察を深めたぞ、 というプラトンの自負の表現ではないかと思う。 プラトンは、またしても、ポリス国家の法律に託しながら 実は、個々の人間の心が持つ法律を語っている。 その意味で読めば、プラトンの立てる法律は、 市民社会の実現のために「要請(Postulate)」されるものと大差がない。
勁草書房『プラトン著作集』 4冊揃い 7800円、 ってのが売ってたが、買いなのか? 全集じゃないようだが。
275 :
考える名無しさん :04/11/22 16:49:00
>>274 「法律」だけしか知らないが、
勁草のは岩波より全般的にスッキリした訳だと思う
解説も岩波の加来氏のと読み比べると面白い
276 :
考える名無しさん :04/11/23 11:09:08
四冊で7800円か……。 買っときたいところだが、懐具合にもよるなぁ。 後期著作は文庫で出てないから、買って損はないでしょ。
う〜ん、買いなのかなぁ…。 何て迷ってるうちになくなってたりしてな。
278 :
考える名無しさん :04/12/02 17:48:15
ソークラテースとプラトーン
279 :
考える名無しさん :04/12/03 03:04:39
>>273 世間の評価としては、
「国家」に比べて「法律」の思想の方が優れている、とみなされているの?
>279 「世間」は、そもそも「法律」自体しらないだろう。 「国家」の方がインパクトはある。
国家の思想は過激すぎる
でも理詰めでたどり着いた結果が、あれなんだよね。 あれを否定するのなら、理詰めで反駁するか、 部分的に論理性を放棄して、感情で判断するしかない。
人は未だに国家に追いついていない。 背伸びをすれば悲惨なことになる。
284 :
考える名無しさん :04/12/05 18:12:41
法律では、友愛の思想が強いように思う 3巻に、立法者に必要な資質として「自由・友愛・知」と、3題提示されているけど、 自由は、別の箇所では、節制なる語にすり替わっていて、はっきりしない
>>273 岩波全集の解説でも指摘されてることですが、
立法・行政・司法の三権分立体制(それも相互のチェック機能をともなった)
が提案されているあたりを指すのでしょうか?
あるいは、自然=法の思想とか?
ただ、自然法関係は「ゴルギアス」の後半に見られる考え方と似ていて、
「法律」独自のものではない感じもします。
>>281 「弁明」などの初期作品から頻繁に見られる
「身体を治すなら、多数の一般人よりも、ただ一人の医者の方がよい」
といった、技術知にまつわる観点が、
「国を治めるなら、ただ一人の愛知者のほうがよい」というふうに、
政治面に、果たしてそのまま適用できるのか、という問題がありそうな気がします。
>>284 確かに友愛の要素が、特に前半では強いような気もしますが、
後半には「死刑に処する」といった物騒な単語も出ますね。
ただ、後半は明らかに推敲していないところが多いので、何とも言えませんが。
「法律」が一般にあまり認知されていないとしたら、
研究者にとっても、まともな研究の対象にするのが難しいところがあり、
従って概説書でも詳しく解説しづらいから、という事情があるのかもしれません。
286 :
考える名無しさん :04/12/07 16:08:08
「ポリティコス」の解説は糞過ぎ
どこが?
「それはまったく必然的なことです」 プラトン中期以降に頻出する文言だが、何故この表現を使うのか? 「必然的」とはそもそも、いかなる内容を指し示すのか? そこでヘーゲル「論理学」の必然をめぐる考察 「必然的なものは一個の現実的なものである。 そこでそれは直接的なもの、根拠を欠いたものとしてある。 しかし同様に必然的なものはその現実性を他者を通じて得る、 あるいは他者の根拠のうちにもつ」 「必然性は、存在するものが自己自身によって存在するものであること、 したがって媒介されているとはいえ、 同時にその媒介を止揚されたものとして自己の内に含んでいること」 この辺に「パルメニデス」以降のプラトンが何故あのような、 形式・内容をとっているのか、考えるひとつの手がかりがあるかも知れない 同様にヘーゲルの文言 「必然的なものは概念把握されない限り盲目的である」 「必然性の盲目的な移行はむしろ絶対者の固有の開示である」
>288 う〜ん。ヘーゲルをもってこられても困るが、 プラトンは幸福とは物事をよく知ることだと考えていたり、 幸福はそれ以上「なぜ」と問う必要がない、と考えていたりと、 結構「自明」としていることがらがある。 それを見落としていたりしない?
290 :
考える名無しさん :04/12/10 03:23:04
プラトン全集 岩波から一月から逐次刊行する。既出?
291 :
考える名無しさん :04/12/10 13:06:43
292 :
考える名無しさん :04/12/10 17:23:22
>>287 「さすがはプラトンである」と3回も連発して書く権威主義
加えて、訳者にも言う権利があろう、と大仰な文句で何言うかと思ったら
後半の内容に納得が行かない、だの工房レベルの感想
293 :
考える名無しさん :04/12/13 16:25:55
プラトンの著作を読む順番教えて
『国家』とか後期対話篇から読まなければ、後はご自由に。 個人的には初期の主な作品→『メノン』→『パイドン』は守ってもらいたい感じだけど。
>>295 6000円もするから多分箱入りだよ。カバーにして四千円弱にしてくれた方が嬉しいが
>>296 カバーもいらねけどな。
洋書みたいにしてほしい、おれは
アメリカの出版業界は輸出産業だけど、その他の国は違うからなあ。 ゴテゴテしい装いは出版業界維持のための必要経費だと思って我慢すべし。
299 :
考える名無しさん :04/12/15 17:41:54
>>293 初読時の印象(文庫のみ)(一応再読後は別の印象を持っているが)
弁明・・・( ´_ゝ`)フーン
クリトン・・結末に(゜◇゜)ハア?
プロタゴラス・・ほのぼの
ラケス(学術文庫)・・なぜ議論がこう進むのかよくわからん
ゴルギアス・・面白い!!
メノン・・・洒落てるね
饗宴・・・あんまり
パイドン・・・ソクラテス先生の独走
国家・・・上に同じ
パイドロス・・・なんか面白い、が、基本的には上に同じ
テアイテトス・・・難しい
というわけでゴルギアスを読み通してみることを勧める
>クリトン・・結末に(゜◇゜)ハア? >プロタゴラス・・ほのぼの >ラケス(学術文庫)・・なぜ議論がこう進むのかよくわからん >メノン・・・洒落てるね ここら辺もうちょっと詳しく
プラトンって言うと真っ先に「弁明」薦める人がわりといるみたいなんだけど、弁明って意外とむずくない? 最初に読むには向いてない希ガス。 ちなみに、俺は弁明を初めて読んだ時、読み進むごとにソクラテスに腹が立ってきますた。
>>300 横レスだが、『プロタゴラス』は
ソクラテスが相手をやりこめるパターンではなくて、
考察を進めるうちにお互い困ったことになりましたね、
つって結論を放置したまま終わる話。
話も追いやすいしなんか独特な雰囲気がある。
でもソクラテスってむかつくじゃん。
306 :
考える名無しさん :04/12/16 17:18:54
>>300 クリトン・・最後の仮想問答で、擬人化した国法がソクラテスに対してしゃべるが、
この国法がなんとも恩着せがましい
プロタゴラス・・
>>303 に近いが、最後にお互いをほめあったりするから
ラケス・・勇気を考える最後の段で、ソクラテスが
この考察では「時間」の概念を入れることが必要、と言い出して、とまどった
メノン・・三角形など、図形の考察を交えながら進むから
>>302 >ソクラテスに肩入れして読む奴は頭がおかしい
それ当時の俺なんだけどw
いや、むかつくのは確か。 自分がむかつくということと、相手言ってることが正しいかどうかは 無関係ということを学ぶには役立つ。
>>309 うん。
本人にはむかつくし、俺自身は彼の意見が正しいとも思わないけれども、
議論と対話を続けようとする彼の姿勢には敬意を持ってる。
ごめん、俺309じゃなくて308な。
良スレですね
弁明を理解できるまで読み返してみる必要を感じる。 弁明に十分な納得のいかないまま、 「パルメニデス」の解釈はこうだ、「法律」の解釈はこうだ、などと言っても、 自分が空しいことをしているような気がするから。
弁明ってどこが難しいの。 自分は大事なとこ読み飛ばしてるのかな。
>>306 プロタゴラス・・
>>303 に近いが、最後にお互いをほめあったりするから
これはほのぼのともいえるかもしれないが、
その裏には、ある種の緊張感が横たわっていると思われ。
あれだけやりあった後に、最後には体裁をきっちり整えるあたりが、
まさに社交界って感じが俺はしたけど。
ソクラテスが年長の人と対話してるのは「プロタゴラス」くらいじゃない? だから独特の雰囲気なんだと思う。 個人的には「プロタゴラス」は戯曲のようで好き。
>>315 よく読むとけっこう厳しいやりとりをしているんだよな
今から思うと、初読の時はどうも、
結末の付け方で、その話の印象を決めてしまっていた感がある
年長の人というと、「国家」の冒頭に出てくるケパロスに対しても、
ソクラテスは相手を立てるようなことを言ってたと思う
あれは、大作の短いイントロみたいなもんだけど
トラシュマコスが馬鹿すぎていらつくわい。 なんで、正義とは強者の利益である、という論から、 不正が正義に勝るなんて論に飛躍すんだよ。
正義=強者=不正
>>318 歴史上のトラシュマコスの議論を歪めてるから。
「ソクラテス以前哲学者断片集」五巻を読んでみるか、文庫クセジュの「ソフィスト列伝」のトラシュマコスと読み比べてみるといいかと。
>>320 それ、ちくま文庫の、ソクラテス以前哲学者のほうには入ってたっけ
>>320 それ、ちくま文庫の、ソクラテス以前哲学者のほうには入ってたっけ
連投スマソ
325 :
考える名無しさん :04/12/24 13:21:31
>>286 >「ポリティコス」の解説は糞過ぎ
佐々木毅「プラトンと政治」(東京大学出版会)は読んでる?
「ポリティコス(政治家)」を「国家」「法律」とも関連づけながら分析するので、
理解を深めるのに役立つ
もし未読ならぜひ一読を
>>273 >市民社会の実現のために
プラトンの(たぶんソクラテスも)理想は
徳を備えた市民が統治する体制なのだろうが、
特に「法律」の場合は、むしろ、大衆を念頭に置いてると思う
市民たる自負を持つ人は、法を遵守するが、
大衆は、プロタゴラスではないが、法を理解しない上、むしろ馬鹿にするので
罰則規定(例えば死刑)による恐怖づけもセットにして、はじめて聞く耳を持つ
このような体制は、例えばヘーゲルは東洋的として嘲るかも知れないが、
再び大衆社会と化した現在、「法律」で提案された理論を越えるのは
そうそう簡単にはできないことだとも思う
>>325 その人なら学術文庫のやつ読んだことある
それはあんまプラトンとは関係ない本だったけど
東大出版会のほうも探してみる
「国家」を読まずに「法律」に行くのは無謀かな?
別に人それぞれだけど、何を求めて法律を先読みたいと思うの?
>>327 というかですね、
「法律」は、「ポリティコス(政治家)」を踏まえた方が分かりやすいと思います
(そもそもなぜ法律なのか、という点も含めて)
だからやっぱり「国家」を先に読むことを勧めます
>>328 「『国家』に対し、本書では「現実にあるべき国家」の具体的な法律・制度全般について自由で大胆な提案を行う。」
↑のレビューを見て、こっちの方に興味が湧いた、としか言えないけど。
>>329 順を追って国家から読んでみます。
331 :
考える名無しさん :05/01/02 18:13:00
ちょっと整理してみた。 ソクラテス・プラトンの批判は 「知を所有している(と思っている)人々」と、「知を希求しない人々」の双方に向けられる。 (これに対してあるべき人間像は、当然「知を所有しておらず、希求する人々」) さらに、「知を所有している(と思っている)人々」には、 政治的な人と美的な人の2通りある。 1、政治的な人とは、自分自身の支配(アルケー)以外のことを優先させる人々で、 多くのソフィストや、クリティアス・カリクレスのような政治志望者を含む。 2、美的な人とは、例えば、自分が天才的に言葉を操れることに満足し、 言葉の吟味(あるいは解釈)を怠る人が含まれる。 (この美的な人と対照的なのがソクラテスで、彼の受けた神託は 「ソクラテスより賢い者はいない」と言っているだけにすぎないが、 神託をそのままにせず、ソクラテス自身の力で解釈することによって、 愛知活動までもが神の命令に含まれる、と確信するに至る。 (cf,田中美知太郎「ソクラテス」)) いずれにせよ、批判にあたっては、知識人批判と大衆批判の二通りが必要なのは、 昔からまったく変わっていないという感じがする。
岩波文庫復刊 『法律 全二冊 』 プラトン/森進一,池田美恵,加来彰俊 訳
むしろ法律以外のプラトンはイラネ
森進一か
>333 それをいうなら国家じゃないのか。
336 :
考える名無しさん :05/01/05 07:07:14
早く買わないとすぐなくなるからな。 政治学も買いそびれた。
>338 そんなすぐにはなくならない。 「政治学」はただ、書店で売り切れてたってだけの話でしょう。
340 :
考える名無しさん :05/01/13 21:40:05
プラトンかアリストテレスの思想が1日で分かるようなサイトはないでしょうか?
341 :
考える名無しさん :05/01/13 22:39:29
サイト? 1日かけるんなら、本を読んだらどうだ?
342 :
考える名無しさん :05/01/13 22:41:06
本は汚いからイヤ
343 :
考える名無しさん :05/01/13 23:01:26
おまいのパソコンのキーボードの方が汚いだろ。
ソクラテスってゲイなんですか? 昔の人って、美少年趣味があったんですか? 実際にやったりしたの?
345 :
考える名無しさん :05/01/14 02:00:43
あの頃は、それが普通だったんしょ。
346 :
考える名無しさん :05/01/14 13:54:38
>>344 ソクラテスは、男専門ではなく、両性に関心があったと思う
「パイドン」に拠れば、70歳で死ぬ時に、
妻クサンティッペとの間に幼児を抱えていたとあり、
60歳以上でも、精力は盛んだったものと思われる
あと「饗宴」に拠れば、アルキビアデスとは結局やっていない
ただし、アルキビアデスのほうが、ソクラテスとやりたかったのは明らかであり、
実際にやっても、白眼視されることはなかったと思われる
もっとも、ソクラテスの結婚は50歳を超えてからだったと推測されるが、
(おまけに、妻との年齢差は30年以上と思われる)
50歳に至るまで結婚しないのは、当時のギリシア市民の習慣から見ても異常らしい。
(独身男に対する周囲の視線の厳しさは、現代の比ではないそうだ)
ソクラテスがなぜそれまで結婚しようとしなかったのかは、結局不明らしい。
(ダイモニオンの制止があったから結婚しなかった、という説もある)
クサンチッペはソクラテスの後妻という説があるよ。
明後日、ついに法律が再販される・・・!
大層なことにしちゃったら面白いだろうな。 本屋の前に徹夜の行列ができるとか。
再版
353 :
考える名無しさん :05/01/17 18:00:10
イエスの説くアガペーとはどのようなものか? HPはどこにありますか?
>>353 > イエスの説くアガペーとはどのようなものか?
鳥は耕さず、蒔かず、刈入れずとも飢えを恐れず。
> HPはどこにありますか?
心の宮に。
355 :
センター試験倫理の問題です. :05/01/17 21:11:13
センター試験 倫理の第1問の問3の正答に疑問があります。 4 プラトンは魂の三部分の関係に基づいて国家のあり方を 説明した。彼の国家についての思想について正しいものを選ぶ。 A 統治者階級は、知恵を身につけ、防衛者階級を支配し、 防衛者階級は、勇気を身につけ、生産者階級を支配する。 さらに生産者階級が防衛者階級に従い節制を身につけたとき、 国家の三部分に調和が生まれ、正義が実現する。 B 知恵を愛するものが王になることも、王が知恵を愛する ようになることも、いずれも現実的には難しい。知恵を愛する ものが、勇気を身につけた防衛者階級と節制を身につけた生産 者階級とを統治するとき、正義が実現する。 Aはどうしてだめなのですか。例の2頭立ての馬車のたとえからするとB が正解なのはわかるが、そもそも教科書には統治者−防衛者−生産者のヒエ ラルキーが図示されてるんだから、Aだって正答だと思うんです.
356 :
考える名無しさん :05/01/17 22:34:51
>>355 あまり詳しくないが、防衛者階級が生産者階級を支配したりはしないんじゃない?
支配するのは統治者階級では。ヒエラルキーとしてはその順番なんだろうけど
357 :
考える名無しさん :05/01/17 22:46:58
防衛者階級は勇気しかもってないんだから、支配するのは知恵のある哲学王なんじゃない、 という感じ。でもセンター試験てどこかに解説つき解答があるのでないの。
358 :
考える名無しさん :05/01/17 23:01:21
Aだと、イギリスの植民地政策のような段階的支配を提案していること になるが、それは違うってことかなあ。
359 :
考える名無しさん :05/01/18 15:38:32
2004年10月11日 ひと月1回ペースのペースは続く。 昨日大学時代の恩師の傘寿の会があって、出かけていった。なつかしい仲間と先生とお話をした。 仲間は貫禄あるおじさん、おばさんとなっていた。仕方ないね。もうみんな50歳だよ。 そこで先生から御著書『ソクラテスはなぜ死んだのか』をいただいたのだが、少し読み始め・・・・、 ソクラテスは世界で始めての「良心の囚人」であるかもしれない、と思った。複数の証言が文書として現存しているわけなので、 その認定は難しくないだろう。 処刑されたのがBCC399年だから、イエスからさかのぼること四百数十年か。丁寧に読んで恩師に感想を書きたいと思う。 2004年12月12日 世界人権デーに12月10日には、さまざまなイベントが行われる。渋谷の街をパレードしたり、コンサートがあったり。今年はロックコンサートで、オールスタンディングのコンサートは初体験。
360 :
考える名無しさん :05/01/18 15:53:40
361 :
考える名無しさん :05/01/18 17:44:52
>>355 「魂の理性的部分が、気概的部分を用いながら、欲望的部分を支配するとき、
調和のある魂となり、正義ある人となる」
そもそも、上のような魂の三区分論のアナロジーとしての国家論であって、
>>356 >>358 の言うところでいいんじゃないの
>>359 加来氏(岩波の「法律」の訳者の一人)に学んだ人らしいね
著書の『ソクラテスはなぜ死んだのか』だけど、
「現代のソクラテス学者の多くは、テキストにない問題を自分で作り出して、
その腕前を競い合っているところがある」
注に指摘されているこの感想、わかる気がする
362 :
センター試験倫理の問題です. :05/01/18 22:58:05
>>356 さんと
>>361 さんとは違うと思うんです.「防衛者は生産者を支配しない」
から2が×というなら、「意志は欲望を統御しない」と言ってるのと同じになり
ませんか.
>>361 さんの引用したのがプラトンでしょうけど、そういう引用で
受験生は学んでいないのです.教科書で見られるピラミッド型で学んでいるのだから、
2も正解にするべきじゃないでしょうか.
>>357 センター試験のお墨付きの解説は存在しません.市販の問題集には予備校や
高校の教員が解説をつけますが、難しいところはごまかすのです。自然科学の世界が
うらやましくなる瞬間です.
363 :
センター試験倫理の問題です. :05/01/18 22:58:57
>>356 さんと
>>361 さんとは違うと思うんです.「防衛者は生産者を支配しない」
から2が×というなら、「意志は欲望を統御しない」と言ってるのと同じになり
ませんか.
>>361 さんの引用したのがプラトンでしょうけど、そういう引用で
受験生は学んでいないのです.教科書で見られるピラミッド型で学んでいるのだから、
2も正解にするべきじゃないでしょうか.
>>357 センター試験のお墨付きの解説は存在しません.市販の問題集には予備校や
高校の教員が解説をつけますが、難しいところはごまかすのです。自然科学の世界が
うらやましくなる瞬間です.
364 :
356 :05/01/18 23:29:28
>>362 >「防衛者は生産者を支配しない」
>から2が×というなら、「意志は欲望を統御しない」と言ってるのと同じになり
>ませんか.
ならない。勇気=意志ではない
意志決定をするのは理性的部分である哲学王
ともかく、哲板で質問してるのだから細かいとこも突っ込むよ。
間違ってても2も正解にすべき、と言われても困る。
365 :
361 :05/01/19 16:04:09
>>362 >「意志は欲望を統御しない」と言ってるのと同じになりませんか.
>>362 の聞きたいのは、
「「気概は欲望を統御しない」と言ってるのと同じになりませんか」
ということでしょうか?その前提で書いてみますが、
確かに、国家の第4巻、442A前後には、
「(理知的部分と気概的部分の)二つの部分が協力して、欲望的部分を指導する」
旨の記述があります。この部分だけ読んで、
やっぱり気概的部分も支配に携わっているじゃないか、と判断するかも知れません。
しかし、直前の441Eでは「気概的部分はあくまで理知的部分の指令を守り通す」
旨の記述があり、主導権はあくまで理知的部分にあると考えられます。
それ以外に、例えば第9巻の589AB前後で、
「内なる人間(理知的部分)が(気概的・欲望的部分を含めた)人間全体を支配して」
旨の記述があり、作品全体としては、理知的部分の支配を強調していると思われます。
>教科書で見られるピラミッド型で学んでいるのだから、
>2も正解にするべきじゃないでしょうか
ちょっと高校生用の参考書のぞいてみましたけどね、
確かにピラミッド型の図がありますけども、私の見たものによれば、
「統治者階級」だけから、それ以外の階級に、支配関係を示す矢印が出ています。
妥当な図であると思ったのですが、もし
>>362 の使っている教科書で、
矢印が防衛者階級からも出ているのなら、それは問題かも知れません。
これでも100%すっきりしないかも知れません。
確かにセンター試験は、結構まぎらわしい選択肢があったように思いますし、
今回はお気の毒でした。
ただ、試験勉強における哲学史ははっきり言ってクズなんで、
(正解を作るため、強引に思想の枠組みやキーワードをこしらえたりするが、
実際の著作では、込み入った議論の起伏がある)
試験が終わったら一刻も早く忘れて、いろんな著作を自分で読むのが吉です。
366 :
考える名無しさん :05/01/20 01:36:21
>>351 『法律』を買う→中についている応募券を貼って郵送→抽選でヨン様に会えるツアー。
367 :
考える名無しさん :05/01/20 11:45:41
法律まだ売ってないね
>>367 今日見たらもう店頭に出てた
挫折者が続出しないことを祈る
18日に岩波ブックセンターで買ったぜ。
370 :
センター試験倫理の問題です. :05/01/20 20:14:00
>>365 の前提した通り、「気概は欲望を制御しない」ということを意味しませんか、
というつもりでした.高校では、気概=意志で用語が使われています.
>>365 さんが
調べた参考書や数研の教科書では手綱のように2本のやじるしが使われ待ています.
東京書籍などでは国家の三階級には矢印なしで、隣に理性−意志−欲望が併置されて、
上から順につまり選択肢の2のとおり矢印があります.
アドバイスのとおりだとは思うのですが、ちょっと理不尽だと思うんです.
哲学の専門家から入試センターに抗議・苦言してほしいと思います.
371 :
考える名無しさん :05/01/20 20:27:25
抗議するのなら東京書籍なんじゃないの?知らんけど。 気概的部分の役割は飽くまで「保持」だよ。支配ではない。
というか
>>370 が直接、先生なり通じて、問い合わせるのが一番いいと思うが
一番いいのは2ch来ないで二次対策始めることだろ。
374 :
考える名無しさん :05/01/21 17:23:28
入試センターの問題はいいとして、ソクラテスとプラトンを分離して スレをたてたほうがいいよ。ソクラテスは同時代者がいろいろ言及し てる文献があるのに、プラトンについては同時代者が言及してるもの がないよね。著作があるだけ。
いや、ソクラテスだけ分離して取り上げるのはやっぱ無理だろ。 これでいいと思うが。
ソクラテスとプラトン分離主義者って、 どうしようもない知的怠慢を感じるよ。
クセノフォン信者氏ね
378 :
考える名無しさん :05/01/21 21:18:09
ソクラテスって、アテナイ市民なのにソフィストの真似をして 青年を堕落させたという罪を問われたわけでしょ。このへん分 かるか。
ソクラテスとプラトンを批判している哲学者を何人か教えてください
福田和也
381 :
考える名無しさん :05/01/23 19:09:17
哲学は受験勉強と違うよ。
382 :
考える名無しさん :05/01/23 19:59:29
383 :
考える名無しさん :05/01/23 20:00:06
あと、論点は全然違うけれど、アリストテレス。w
384 :
考える名無しさん :05/01/24 12:09:44
プラトニズム、 すなわち「生成」の偶然性と多様性を肯定しえない弱者がとる「真理への意志」を、 最初に批判したのはニーチェであった。 しかし、1960年代以後に、ニーチェをプラトンに対置することは、 哲学史的な無知がある。 たとえば、構造主義以降の思考は、基本的に形式的な数学に依拠しているのであって、 まだ数学へのロマン主義的な反発を引きずっているニーチェよりも、 はるかにプラトン的なのである。 どういうことか。 プラトンは、幾何学をたえず規範とした。 しかし、幾何学、あるいは数学も基本的には実践的な技術であって、 それを確実な「真理」たらしめたのはプラトンである。 もともと、数学自体は、現実にそうであるように、半ば「生成」的なものである。 ただ、プラトン以来、デカルトも含めて、数学を規範化できたのは、 そこで最も「真理」的なものが可能であるかのように見えたからである。 哲学とは、この「真理への意志」の別名である。
385 :
考える名無しさん :05/01/24 12:11:04
確かにプラトンは詩人を攻撃している。 だが、それに対する反発は、ロマン派においてすでに典型的に見られるものであり、 それは、ニーチェにも、近年流行したテクスト派にも流れていた。 これは、1960年代以後の脱構築が、奇妙に文学的なものになった原因でもある。 しかし、文学と数学を対立させるのは、ニーチェも含めて、ロマン主義者の偏見である。 数学は、ロマン主義者が考えたように数や量を扱うものではなく、 関係のみを扱うものである・・・数や量も関係の一形態であるから。 文学も、その素材においてではなく、素材と素材の関係において見られるとき、 数学的な対象にすぎなくなる。
386 :
考える名無しさん :05/01/24 12:15:57
プラトニズムをめぐる問題の核心はむしろこうである。 「関係」は「物」と同じように「ある」のか? プラトンは、「関係」は、「物」があるのとは違ったあり方で「在る」のだと考えた。 それが「イデア界」である。 これを単純に否定することはできない。 たとえプラトンの記述を否定しても、物と、物がとる関係の区別は残るからだ。 20世紀に現れた形式主義者、たとえば言語学のソシュールは、 一種イデア的な形式を提起しながら、それをどこかに「在る」とみなす考えを拒否した。 しかし、形式主義が、人類学・精神分析など多様な領域であらわれるようになるにつれ、 追随者は、形式主義が一般的に持つ問題性を本質的に問うことを回避するようになった。 形式主義者は、プラトンが最初に直面し、回答を与えた問題、 すなわち「形式」のステータスの問題に取りくまなければならないはずであったが。 その後、ゲーデルは、形式主義の中で、それ自身の破綻を証明したが、 ゲーデル自身、プラトニストであった。 デリダ的な脱構築でさえ、ゲーデルがやったことを別の領域でやったものである。 プラトンを単純に否定することはできない。 むしろ、ニーチェ的なものも含めて、哲学を徹底しようとする姿勢自体、 その無根拠性を示してしまうのであり、「生成」を露呈することになる。
387 :
考える名無しさん :05/01/24 12:28:03
ヒルベルト流のの形式主義と数学的プラトニズムが正反対の立場だってことはわかってる?
388 :
考える名無しさん :05/01/24 17:08:42
ヒルベルトも、分野は違えど、その狙いはソシュールと似たところにある。 伝統的な発想を逆転させ、それが新鮮に見えることも事実だが、 ある種のイデア的な形式の提起を行っている点では同じ。
389 :
考える名無しさん :05/01/24 17:18:09
「イデア的な形式の提起」と「イデア的な形式の実在を主張する」の間には、かなりの溝が内科医
ヒルベルトの形式主義とか全然興味がわかない しかしヒルベルト空間論は決定的に重要だし 未解決問題をまとめたことは長く評価されるだろう
本当に、イデアは「在る」ものとして示されたの? 自分の理解ではそういう意味があるとは思えないんだけど。 まだ理解が足りないのだろうか。
>>392 「机がある」とかそういうんじゃなくて
>「関係」は、「物」があるのとは違ったあり方で「在る」
この意味で「在る」のかどうか、ということなら
「ソピステス」を読むのがよいと思う
万有引力の法則が「在る」というような意味なんかな。 まあ、読んでみます。
そもそもイデアの存在を真剣にとらえていなければ、パルメニデスでの議論はまるっきり意味がないことになる。
396 :
考える名無しさん :05/01/25 16:31:07
ここで、ハイデガーが固執した存在者と存在の差異という問題を想起せざるをえない。 このことは、分析哲学者たちによって、 対象レベルとメタレベルの差異にすぎないと嘲笑されてきた。 私も、存在という概念を振り回すハイデガーを好まない。 しかし、ハイデガーは、ニーチェが知らなかったもの、 つまり形式主義(彼自身はサイバネティクスと呼んでいるが)を踏まえているのである。 ここで、論理主義者が言うように、ハイデガーの言う存在者と存在の差異を、 対象レベルとメタレベルの差異であると考えてみよう。 ラッセルにおいて、この差異は、ロジカル・タイプと呼ばれている。 だが、ハイデガーの言う差異とは、この区別(タイピング)のことではなく、 ゲーデルが証明したように、このような区別が破られざるをえないということなのだ。 プラトンは存在者の存在性をイデアと解釈した。 それは、論理主義者と同様に、この区別(タイピング)を確保することだ。 逆にいえば、ラッセルは、プラトンの圏外に一歩も出られていない。
イデアは存在者だろ。
>パルメニデスでの議論はまるっきり意味がないことになる。 学界でも、 パルメニデスがソクラテスに不毛な言いがかりを吹っかけて、 うまく説明できないのをいいことに あとはパルメニデスがナンセンスな議論を長々と展開する、 と読む人、いるんでしょ
それ言ったらソクラテス自身が…
>>397 そんな簡単に割り切れれば「イデアの自己述語性」の問題は出てこないと考えるがどうか。
>>400 存在者と存在は違うんだよ、以上。で済ます気がない。
というか、そんな抽象的な理屈でお茶を濁すつもりがないからこその第三の人間論だと考えるがどうか。
初期対話篇でも××とは何か、という問いに対する答えに対する疑問は その答えを身も蓋もないほど即物的なところに引き落とした上で行うところにプラトンのソクラテスの特徴があると思う。
>>401 済まない、恥ずかしながらそもそもの問題意識を共有できてないで突っ込んだ気がしてきた。
もう少し語っていただけないか。
>>396 の言い方を借りるとイデアは
「存在者でありかつ存在者の存在性を規定するもの」で
そこに問題点を見出したのが第三人間論だと思っていたのだけど・・・
>>396 ラッセルがプラトンの気がついた水準に及んでないとかなんとか、
竹田青嗣がどこかで書いてた希ガス
>>403 「
>>396 の言い方」ではなく、ハイデガーの規定。
ハイデガーに限らず、分析系の立場を取らない哲学者は、一般にこの方向でイデアを捉えていると思って差し支えない。
「プラトンが存在者の存在性をイデアと解釈して以来、
ニーチェが存在を価値として規定する時代に至るまで、
形而上学の全歴史を通して、存在は理性的存在者としての人間が関わるべき
アプリオリとして、何の疑念もなく保持されている。
存在への関係がいわば無関心の中で消え去ってしまっているが故に、
形而上学にとっても、存在と存在者の区別付けは、問題に値するものとは
なりえないのである(ハイデガー「ニーチェ」)
406 :
考える名無しさん :05/02/01 16:26:02
「法律」文庫で買った人、誰か読んだ?
407 :
考える名無しさん :05/02/02 00:22:11
哲学に関する質問というよりは、ソクラテスの対話の時代背景について質問させていただきたいのですが、 アニュトスがソクラテスを告発したとされていますが、 このアニュトスという皮革業者はどうしてソクラテスを目の仇にしていたんでしょうか?
408 :
考える名無しさん :05/02/02 00:33:57
保守的なアテナイの市民だったので、ソクラテスが伝統的な価値観を破壊 する危険人物だと考えて告発したのだろう、と言われていますね。
409 :
考える名無しさん :05/02/02 00:46:39
>>408 ありがとうございます。
既得権益を持っていたということですね。
ソクラテスの思想は当時は左翼思想だったということでしょうか?
自身は清貧に生きて名誉や地位を重んじることを軽蔑しているわけですから、
スパルタみたいな国制を理想に掲げていたということになりますね。
近代ヨーロッパの資本主義に対する共産主義のような脅威をアテナイの保守派は感じていたということでしょうか。
左翼思想となぞらえるのは違うだろう、と思う。
411 :
考える名無しさん :05/02/02 00:56:43
資本主義と共産主義のたとえが悪かったでしょうか。 アニュトスはソクラテスの活動によって、自分の商業活動が若者たちの非難の的になるという恐れを持っていたくらいでしょうか。
412 :
考える名無しさん :05/02/02 00:59:13
普通に考えて、ソフィストの代表として告発されたんでしょうね。
413 :
考える名無しさん :05/02/02 01:12:43
その当時のソフィストに対する嫌悪感ってそんなにすごかったんですか? ソフィストに対する感情について、敗戦前と敗戦後では、決定的に違うことってあるんでしょうか。
>>411-413 想像を膨らませているようだが、一言で言うと結構違う。
プラトン入門のような本を読むと一発で分かる。
ソクラテス的対話の目的と条件とはなんですか?
適当に入門書をひとつ読みながら質問するといいと思うよ 質問が基本的すぎる おおざっぱに言うと目的は真理を知ることであり 条件は、なるべく汚れた肉体から離れたところで 思考すること(最上は死後の霊魂のみの状態)なので だから生きている時の哲学は「死の練習」と言われる。
基本的か? アニュトスがなぜ告発したかなんてのは超難問だと思うが。
スミマセン。明日?というか今日がテストなもので! 返信ありがとうございます。
419 :
考える名無しさん :05/02/02 01:59:09
>>414 なぜソクラテスが告発されたかなんて問題は、想像で答えるしかない問題だよ。
ひょっとして、プラトン入門を一冊読んだだけの人?
420 :
考える名無しさん :05/02/02 02:22:13
それでも、ソクラテス裁判の第一審では民衆の反応はそれほどひどくなかったんですよね。 アゴラではソクラテスを黙らせようとしても無理なので、 とりあえず裁判という強硬手段を使ってソクラテスに痛い思いをさせようとした。 というところが一番妥当な気がしますがどうでしょう?
421 :
考える名無しさん :05/02/02 02:24:36
>>416 ソクラテスは死の練習のためにアゴラで対話していたとは思えませんね。
もっと政治的だったはずです。
とりあえずだけで訴えられてるなら戦前すでに訴えられてるだろ。
423 :
CO2 :05/02/02 02:39:32
>>420 確か、三十人政権とかアテナイの混乱の首謀者たちにソクラテスの弟子
がいたので教育責任を問われたらしい(『ソクラテスの弁明』岩波の解説)
それはそうと『法律』衝動買いしちまったよ。絶版と思ってたら増刷されてるなんて
啓示でも受けた気分だったよ。せっかく哲学から足洗おうと思ってたのに。
ま、これが最後なんだけどさ。
424 :
考える名無しさん :05/02/02 02:40:23
ソクラテスの国家論の経済システムって今で言う共産主義に近いものがありますよね。 それって、自由主義的な気風と貿易経済で成り立っているアテナイ経済からすれば、 すごく脅威なんじゃないでしょうか? ましてや寡頭支配の苦い経験の後で、少しでも民主システムを正常に戻そうとしている時期でしょう。 やっぱり共産化に対する恐怖心みたいなものが当時あったんじゃないかな。
425 :
考える名無しさん :05/02/02 02:42:23
共産化というと極端なので、 経済界の秩序と言い直します。 貨幣経済で成り立っているアテナイでしたが、 ソクラテスは経済の拡大をあまりよく思っていなかったのではないでしょうか。
知的怠慢と言われようがソクラテスとプラトンは分けて考えろ。
イデア界はなくともイデア的なものがあるという哲学者は誰で、どういう風に(魂を否定するなら)イデアの想起を述べているのか、 よかったら教えてください。
429 :
考える名無しさん :05/02/02 19:49:41
イデア論はプラトンが考えたものなんですか? ソクラテスの発案?
>429 プラトンがソクラテスの考えを突き詰めていくなかで、イデアが要請された。 となるかな? 人に聞くより「メノン」あたりを読んだ方がいいと思う。
プラトンが、ソクラテスの代弁者としてではなく、 プラトン自らの思想として思索をめぐらした書物ってあるんですか? つまり、ソクラテスが登場する対話編以外の著作はあるんでしょうか?
法律 第七書簡
433 :
考える名無しさん :05/02/02 21:56:08
>プラトンが、ソクラテスの代弁者としてではなく、 プラトン自らの思想として思索をめぐらした書物 この質問自体問題を含むなあ。 「弁明」からすでに「プラトンのソクラテス」だ、とする欧米の研究者は現在でもいるし、現在ではさすがに少数意見だけど「イデア説はソクラテスが唱えた」とする説も存在した。 もっとも、ゴルギアス/メノンが境界線だ、とするのが研究者の多数派の見解だけど、これとてあくまで暫定的な仮説だ。
434 :
ぽ ◆U9qipIFuuA :05/02/02 22:00:29
国家とかもソクラテス風なの? ソクラテスは共産主義的でプラトンは優秀な人による政治体制を唱えたっていうけど。
>ソクラテスは共産主義的でプラトンは優秀な人による政治体制を唱えたっていうけど。 誰に聞いたんだ??
436 :
ぽ ◆U9qipIFuuA :05/02/02 22:13:20
本で読んだよ。プラトンの有名な思想のひとつでしょ?哲人政治とかいうのかな。
437 :
ぽ ◆U9qipIFuuA :05/02/02 22:17:35
ソクラテスの部分?なんかどっかでみた。2ちゃんかも(笑)
共産主義といっても、現代のマルクス主義的な共産主義を、 ソクラテスに投影するのはアナクロニズムにすぎないよ。
会社は夢を与えてくれるというけど、その場所で俺の仕事は無いのだな、 と考えさせると駄目だと思うね。その製品を作る事に情熱が無いなら、 他にやりたい事があるからで退職できるように思う。そうでないなら、 報酬か。他に生活していけるならば、会社に所属するという事は暇つぶし 程度だ。
441 :
考える名無しさん :05/02/03 14:59:25
>>407 >このアニュトスという皮革業者はどうしてソクラテスを目の仇にしていたんでしょうか?
>アゴラではソクラテスを黙らせようとしても無理なので、
>とりあえず裁判という強硬手段を使ってソクラテスに痛い思いをさせようとした。
中村純「ソクラテス裁判の政治的一側面―告発者アニュトスの意図をめぐって」によれば、
ソクラテスと接触のあった(これはプラトンもクセノフォンも事実として認めている)
三十人政権の首領・クリティアスの衣鉢を継ぐ政治勢力が再び現れるならば、
それに対しては断固たる措置を取るぞ、というアニュトスの政治的主張を、
裁判という公共の場で、暗黙のうちにであれ、示すために行った、
ソクラテスひとりを処刑することは、政治家アニュトスにとって(私怨がまったく関係ないとは言えないが)さしたる意味は無かったかもしれない、と結論している。
もっとも、加来彰俊氏は、去年出した単行本「ソクラテスはなぜ死んだのか」において、
この見解が成立するためには、ソクラテスとクリティアス派の
「それほどまでの密着性」を示す必要がある、として留保をつけている。
442 :
考える名無しさん :05/02/03 15:00:33
>>409 >ソクラテスの思想は当時は左翼思想だったということでしょうか?
>スパルタみたいな国制を理想に掲げていたということになりますね。
クセノフォン「ソクラテスの思い出」第三章5・15では、
今のアテナイは駄目だ、スパルタに学ばねばならない、と、ソクラテスに対して憤慨する青年が登場するが、
ここから、スパルタに関心を持つことは、当時の知識人にとっては結構一般的な発想であることがわかる。
したがって「ソクラテス一人が危険思想を作り出し、市民の一部をリードして国政を混乱させた」
なる見方は成立しないと思う。
443 :
考える名無しさん :05/02/03 15:02:10
>>409 >近代ヨーロッパの資本主義に対する共産主義のような脅威をアテナイの保守派は
感じていたということでしょうか。
最近岩波文庫で再版された「法律」が、プラトンの商業観をうかがう手がかりになるので参照してほしい
(もっとも、ソクラテスの商業観をここから決めつけることはできないが)。
そこでは、民衆を外国との商業からできるだけ遠ざけ、
エリート層の管理下に置く体制が描かれていると思う(「商業をしない」体制ではない)
なお、アリストテレス「政治学」における記述と比較されたし。
こちらの商業に関する分析は、かつてマルクスが賞賛した。
444 :
考える名無しさん :05/02/03 15:03:54
>>413 >その当時のソフィストに対する嫌悪感ってそんなにすごかったんですか?
ソフィストに対する感情について、敗戦前と敗戦後では、決定的に違うことってあるんでしょうか。
紀元前422年に上演されたアリストファネス「雲」ではソクラテスが登場しているが、
そこではむしろ、おちょくりの対象として、ソクラテスが描かれている。
したがって、この時点では「ソフィストを蛇蠍のごとく嫌悪する」風潮はなかった、と見なすことができる。
ただし、後に三十人政権を含む内乱を通して、
ソフィストの存在をおちょくり・笑って済ます精神的余裕が、
ソフィストと関係を持たない一般市民から、なくなったことは考えられると思う。
「とにかく奴は俺たちとは異人だから死んだっていい、むしろ死ね」なる見方は、
精神的余裕のなくなった時代では、むしろ、普通に取られる見方だと思うのですが、どうでしょう?
445 :
考える名無しさん :05/02/03 15:05:20
>>421 >ソクラテスは死の練習のためにアゴラで対話していたとは思えませんね。
もっと政治的だったはずです。
プラトンの「弁明」を読みかえしてほしいのだが、ソクラテスは、公的なことにあまり関わらない理由として、
積極的に政治活動に参加し、そのなかで、いちいち、不正を行わずに生きることを貫こうとしたら、
とてもではないが自分の身が持たない、私はあまりにまともすぎる、旨を述べている。
したがって、ソクラテスに積極的な政治参加意欲はなかった、
むしろ私的な場で、いかに不正を行わなず生きるか、を考察することが、
ソクラテスの関心の中心にあった、と見るほうが妥当ではないか。
もっとも、この場合、プラトンが政治的だったかどうか、という問題は別としているが。
446 :
考える名無しさん :05/02/03 15:11:59
>>423 >確か、三十人政権とかアテナイの混乱の首謀者たちにソクラテスの弟子がいたので教育責任を問われたらしい(『ソクラテスの弁明』岩波の解説)
その通りでしょうが、普通の記録では「ポリスの神々を信奉せず、若者を堕落させた」
となっていて、つまり、堕落云々よりも、無神論のほうが第一の理由として押し立てられている。
したがって、哲学的にではなく、歴史学的にソクラテス裁判を考察する場合、
無神論の問題は大きなテーマになっているが、それに関しては省略。
興味があれば、E・R・ドッズ「ギリシア人と非理性」(みすず書房)など。
これに対して「若者を堕落させ、ポリスの神々を信じない」と、
記述の順番を逆転させているのはプラトンだけで(例えばクセノフォンと比べられたし)、
そこには教育の問題をむしろメインにしてソクラテス問題を捉えようとするプラトンの意志が
働いている、と見なせると思う。ちなみに、順番の逆転は確信犯的で、
例えば「弁明」の「(罪状に関して)・・・というのが、まあ、それです。」という、わざとぼかした記述の仕方を参照。
そもそも告発者達は本気で処刑するつもりはなかったろう。 自らを死に追い込んだのはソクラテス自身の行動。 というか、正確には当時そうみなされていたと言うべきか。
みんな白痴になれといってるようなもの。 ソクラテスの言説は。
それだけじゃわからん。 詳細きぼん。
450 :
ぽ ◆U9qipIFuuA :05/02/04 21:02:28
451 :
考える名無しさん :05/02/04 21:40:09
ソクラテスやらプラトンやら ただの理屈っぽい馬鹿としか思えん
君にはそう思えるなら、それでいいじゃん。
ソクラテスやプラトンが理屈っぽかったらこの板にはもういられないと思うんだが・・・ 哲学の初めとか関係無しに。ほかの奴の方が理屈っぽいでしょ?w
454 :
考える名無しさん :05/02/05 12:58:19
>>450 これ、なんの著作に書かれている話か、誰か分かる人いますか?
ソクラテスは愛国者を自認していたように思うのですが
>キケロ
>「あなたはどこの土地の生まれですかと問われたとき、ソクラテスは、自分は世界の市民だと答えた。彼は自分を世界の住民、世界の市民と考えていたのである。」
455 :
ぽ ◆U9qipIFuuA :05/02/05 13:07:43
>>454 なぜ国を愛することと世界の市民だということが矛盾すると思うのですか?
矛盾するだろうがバカ。 ソクラテスは二度も自分の国家のために歩兵で戦争いってるんだぞ。 他思想の人間を殺す歩兵が私は世界市民だなんて言うか? だとしたらソクラテス自体が矛盾してる存在だろ。 旧ソ連のロボット兵士みたいなもんだろ。 だから国家から死刑か国外追放の撰択を迫られて 死刑を選ぶ脳しかない。 理想主義者には都合のいい木偶だ。
こんなことでなんでいきなりここまでキれるのか。
>>456 >ソクラテスは二度も自分の国家のために歩兵で戦争いってるんだぞ。
>他思想の人間を殺す歩兵が私は世界市民だなんて言うか?
まあこの理屈はわからんでもないが、なんで「他「思想」」なんだ?
「他「国」」じゃないの。
>旧ソ連のロボット兵士みたいなもんだろ。
これはどういうことを言いたいのかよくわからん。
宗教、共産主義、国粋主義エッセンスの木偶 それが聖人伝説。 自分本位で世界をひとつになんて考えが戦争のはじまりだわな。 まずは絶対的な神の御旗が必要だ。
>>459 ええと、結論だけじゃなくて、論理的過程を説明してくれるかな?
ソクラテスについての公知の事柄から、
どういった思考を経ると、そういう結論に到達するの?
知らねえ(w おまえも自分で考えろ。
バカがいますね
「テアイテトス」は岩波もちくまも両方よくできていると思う ちくまは、そう、文庫版であれくらいの注釈は、ほかにもあってよいと思う 一般人にとってはほとんど、プラトン哲学のイメージ=文庫本の印象なんだから
466 :
考える名無しさん :05/02/06 18:07:36
初心者的質問で恐縮ですが、 ソクラテスの「悪法もまた法なり」という言葉の出典を教えてください。 ざっと「弁明」「クリトン」「パイドン」を流し読みしたのですが、 それらしきところが見当たりません(見落としかもしれませんが)。
467 :
考える名無しさん :05/02/06 18:31:49
クリトンだろ。
調べずに言うが、「悪法もまた法なり」というまんまのフレーズは無かったんじゃなかったか? そこに悪法自体を認めたのとは違う、という問題が発生していたような。
>>466 その言葉は実際にはないよ
確かにクリトンのソクラテスが元ネタだろうけど
いつからそんなフレーズが一般化したんだろ
470 :
466 :05/02/07 09:34:30
そこなんですよ。 文献もないのに勝手にソクラテスが言ったことになっている。 これが謎なんです。
471 :
ぽ ◆U9qipIFuuA :05/02/07 14:11:54
そんなの言い出したらソクラテスが存在したのかどうかも怪しくなる。
はあ?
ぽ氏の言いたいことはわかるけれども、ちと極端すぎ。 プラトン、クセノポン、そしてアリストファネスあたりからソクラテスという人物像をうかがうことができるはず。 なのにもかかわらず、「悪法もまた法なり」という言葉がソクラテスのものであるとする文献がない。 よって、後の時代の人が言い出した可能性が高い。 とすれば、その時代の人の見方に合わせた意見だということになる。 そこでわたしの関心は、「いつからそんなフレーズが一般化したんだろ」ということになる。
とりあえず、海外にはこの言葉あるの。 Excite翻訳にかけたら、"Achou is a law."ってでてきたけど(w ギリシア語ではなんていうんだろ。 それは日本語で使われているように成句としてつかわれてるんだろうか。
無知の知も
あとはイデア界もか
プラトニックラブなんてのも。
479 :
考える名無しさん :05/02/08 17:17:37
>>478 その問題の意味がよくわからん
そういう読み方は間違ってるから正しい解釈を出せという意味か?
>>478 珍奇な回答例:単純で月並みに過ぎるものこそが常識になってしまうものだ。
悪問もまた問なり。悪答もまた答なり。
482 :
考える名無しさん :05/02/09 21:16:48
プラトニックラブの要素が強調されるようになったのは 15世紀、ルネサンス期のフィチーノあたりからなのかな? そしてだんだん異性愛の意味に限定されてきたとか
今度三十余年前
よく生きる
485 :
考える名無しさん :05/02/15 01:10:45
プラトンは「一般に言われている神々の物語、あれを君は本当のことだと信じているのか?」だの、右翼に睨まれそうな問題発言してるな
ソクラテス以外にも色々やばい事をいってる奴はいるんだけど、ころされちゃいないんだよな。 アリストテレスがソクラテスの二の舞を避けるためアテネから逃げ出したのも反マケドニア感情の関連だし。
この時代は逃げれば済んだみたいだし、それ以前に寛容だな 「国家」を発表しても、アカデメイア潰されなかったし でも、戦前の日本に生まれていたら危険人物になったんじゃね? 共産主義と関係したかどうかはともかく
プラトンについての問い
http://www.jttk.zaq.ne.jp/babrs808/okamoto/HistoryOfIdeas/platon.html *学習のための問題
プラトンの著作の特徴は何か。
プラトンは、いつ何をしたのか。
*以下『国家』について
『国家』において、プラトンが追求したテーマは何か。
ケパロスは、何を主張したのか。
トラシュマコスは、何を主張したか。
本書で示されている正義についての諸見解を整理して示せ。
それぞれに対するソクラテスの反論は、どんな論理構造をしているか。
アデイマントスとグラウコンの再度の問題提起を整理してしめせ。
国家における正義と個人における正義との関連について、なぜ、ソクラテスは平行に論じられると考えたか。
ソクラテスの国家構想の輪郭を示せ。
魂の3区分とそれに対応する徳、そしてそれに対応する人間類型を整理せよ。
「三つの大浪」について説明せよ。
「イデア」とは何か。「洞窟の比喩」の意味を説明せよ。
ソクラテスの国家における女性の評価、その役割は。
ソクラテスは、なぜ、音楽や詩に対して規制をすることを主張したのか。
哲学者である守護者の教育における主要目標は何か。
ソクラテスの主張する正義の定義を示せ。
プラトンにおける真理と快楽と正義との関係について述べよ。
ソクラテスは、当時のポリスの民主主義に対してどのような評価をしていたか。
*考えるための問題 アデイマントスとグラウコンの問題提起に対してソクラテスは、答えることができたか。 イデアの実在性を、どのように評価できるか。 アリストテレスのプラトン批判を踏まえて、プラトンを擁護することができるか。 プラトンは、後期の著作、例えば『法律』などにおいて『国家』の主張を変えたと言い得るか。もし変えたのであるなら、どのように変えたのか。 西洋政治思想史におけるプラトン主義の影響をいくつかの事例を挙げて論ぜよ。 プラトンのソクラテス像を中期後期の著作のなかのものと比較し、ソクラテスとプラトンの思想を切り分けよ。 プラトンの思想を、仏陀、キリストなどと比較せよ。 「善のイデア」とは、何か。それは、現代においてどのような意味を持つか。 「エルの物語」に見られる輪廻転生観の特徴と意義を論ぜよ。 プラトンの世界で神はどのような位置を占めるか。 プラトンの国家において守護者の占める位置と、現代において政治家が占める位置とを比較し論ぜよ。 間引き、支配のためのウソ、言論統制などの主張に対して、現代自由民主主義はどのように反論すべきか。そして、あなたの評価はどうか。 ニーチェによるプラトン批判、及び多くのポストモダン思想家によるプラトン批判を整理し、評価せよ。
490 :
考える名無しさん :05/02/18 16:20:01
>490 リンク先の話はすごいですね。 あー、、そういう風に読んだのか。
また一つ賢くなった!
493 :
考える名無しさん :05/02/28 16:11:50
パイドンは「プラトニズムのきわめつけ」と竹田青嗣が書いてるが 実際はそれほどでもないな
なんでもといかけてみたまえ
池田晶子さんが書いているソクラテスは本物でしょうか?
あ、それ一冊だけ家にあるみたいだから今度までに読んどく。
なんか読み始めたけど全然乗り気になれない。 アイデアだけもらっときます。 ソクラテポの弁明でもかくか
ぱいどんか・・・
499 :
考える名無しさん :05/03/03 13:24:10
本物のソクラテスを知っている人はみな2300年以上前に死んでいますが。
500 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/03 14:56:21
そういう意味じゃ池田晶子ってのはかなりずるいね。ソクラテスってそのまま使ってるとこが。 他人がどんな人だったかを書物で100%理解できるわけ無いだろうに。
501 :
考える名無しさん :05/03/03 15:04:40
親しい間柄よりも他人が書いたもののほうが哲学的になる
502 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/03 15:26:29
おもしろいの? まぁ俺も書くけど。ソクラテポさんの対話集。
503 :
ソクラテス :05/03/03 23:58:41
>500 え?誰がずるいんだって?
>>500 詳しく!
パイドンと弁明と栗dが一冊になった文庫(新潮かな?)の池田さんの後書きは、
漏れがプラトンを読むきっかけになったものだった。
もっとも高校時代の話で、何が書いてあったかはよく覚えていないけれど。
505 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/04 00:05:45
いや、読んでないんだわ。手法がずるいなぁぱくろう、と思ったら読む気がうせてしまいました。
今日一気に5冊買ってきたからこれから存分にパロディさせてもらうよ。
507 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/05 01:06:07
>507 見るな。無駄。
509 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/05 01:32:13
これから本気だすって。真面目に。
そんな下らない物書いてる暇があったら、プラトンのテクストを真面目に読めって感じ。
511 :
考える名無しさん :05/03/05 18:00:56
内容のパロディになってないやん
512 :
ぴぴ :05/03/06 23:12:34
ふ〜(^▽^)
513 :
考える名無しさん :05/03/07 15:33:16
よく「プラトンは幾何学を学ばない者に学園への入学を認めなかった」と言われるけど、 プラトンの対話編、あるいは書簡に、そこまで言ってる部分あったっけ? 国家あたりから推定してでっちあげられた、後世の伝説じゃないの?
・・・かくてソクラテスは完成の域に達した。 そして自分に出くわすすべてのことにおいて、 理性以外の何者にも注意しなかった。 君はたとえまだソクラテスでないとしても 少なくともソクラテスたらんとしているかのように生きるべきである。
515 :
考える名無しさん :05/03/09 22:13:10
宮台真司が最近ギリシア思想に言及してるけど 「ノリの悪いプラトン」だと。まあそれはいいが イデアとエクリチュールを同一視してその硬直性を言う辺りは全くのデタラメ、 プラトンの場合むしろ逆だろう。 (こうしてまたもプラトン批判の砲列が生産されるのだった) あと、その代わりにエピクロス的なものを称揚するのは、 昔の浅田彰の物真似で、かなりみっともない。
現代思想系はたいていニーチェからプラトンに入るからね あと、哲学的関心より政治的関心が強い人はあまりプラトンにいい印象を持たないと思う
517 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/11 11:58:01
宮台なんか一瞬で論破できる自信があるな。
518 :
考える名無しさん :05/03/11 12:25:16
519 :
考える名無しさん :05/03/11 16:17:39
むしろニーチェ以降の思想を通じてプラトンが現代の哲学として生きているところがある
プラトンの国家は共産主義の理想論だな
>520はおそらく釣り
522 :
考える名無しさん :05/03/12 03:50:08
池田晶子ほど力強い哲学者っているのか?
523 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/12 09:57:53
ore
524 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/12 10:01:04
プラトンの唱える政治が共産主義とか言ってる奴はまったく読んでいない証拠だよね。 だって違うもん。哲人政治って共産主義とか民主主義のま逆でしょう。
>>524 鋭い読みを展開してくれるコテハンじゃなきゃ意味ないから。
ちょっと質問なんだが二人がかりで攻撃することを 「ツープラトン」って言うのは何でなの? 由来がまったく分からないんだが
527 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/12 11:14:20
ツープラトンのプラトンってプラトンなの?
528 :
考える名無しさん :05/03/12 11:17:03
なぜ「プラトーン」と呼ばないのだ?
530 :
考える名無しさん :05/03/12 11:31:56
ギリシャ語に「オーメガ」と「オミクロン」があるのを知らない馬鹿ハケーン!
そういえば昔「プラトーン」という戦争映画があって、 その関連本を哲学の棚に置いていた本屋があったな。
532 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/12 12:13:30
ahaha プラトーンは戦争映画の傑作だからみるべっし!
そくらてぽに比べたら、処刑ライダーのほうが百倍マシだな。
534 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/12 12:19:59
そくらてぽと対話する勇気がある猛者はいないかぁ!
535 :
考える名無しさん :05/03/12 16:30:27
「国家」は支配層の話しかしてないから ソ連的・北朝鮮的な意味での共産体制とは違うけど 「法律」はどうかな? 一応、強圧的ではない説得の形をとってはいるけど どうしても従わない場合は排除される形になっているんじゃないの もっとも、ある種の他者に不寛容な点では、現在の「民主主義」アメリカも同じだけど
536 :
考える名無しさん :05/03/12 16:32:34
なぜ「ソークラテーポ」というハンドルにしないんだ?
「国家」は一応支配層以外の話もしてると思うけど。 それと、結論の不寛容性は、 設定された目的についての考察であって、 目的自体についての考慮が含まれて居ないからだと思う。
538 :
考える名無しさん :05/03/12 16:53:43
目的自体についての考慮=理念についての批判的(=超越論的)反省 と似たようなこと?
別に反省する必要はないんでないの。 責任ある立場で何かを決定したのでも、実行したのでもないんだから。 単に、「そういう議論であった」という意味しかない。
540 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/12 21:36:35
宮台が今何を言っているんかしらんがあいつは駄目だ。賢すぎてだめ。柔軟性がない。
宮台の顔を知らんので、名前を見るたびに、 山下真司の顔が頭に浮かぶ自分はしろうとということですか。
542 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/12 22:11:06
>>542 ____ ___
|┌――┐||f==i| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | ゚Д゚ | || i=i | < お前、自分のことしか書き込んでないな
| i―――i ||` ̄| \__________
`二>=<二´|、゚ /|
 ̄二二二二  ̄ヽ ̄
/ 田田 日::;ヽσ´
` ̄ ̄ ̄ ̄´
544 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/13 01:07:49
ソクラテスがソフィストを挙げた節から、自分は一体読者はソフィストとソクラテスの違いを どの程度違って読み取れるのか?と心配になった。(言い回し的には同じようなので) 作品中の対話人物は、まったく正反対と言っているようだけど。 ちょうどキリストが、律法学者やファリサイ人たちに向かって、偽善者たちよという 構造と似てるな〜とも思た。
546 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/13 16:12:43
ソクラテスとソフィストの違いとは 価値絶対主義の真理追究者 と 価値相対主義の詭弁家 という違い。
>>546 おまえさー、黙ってたほうがいいよ。
規定レベルに達したら、また来てね(* ^ー゚)ノバイバイ
548 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/13 19:04:55
規定レベルってなにですか。知識の量ですか。本をいくら読んでも馬鹿は馬鹿ですよ。
>>546 のどこがおかしいのか具体的に指摘してください。
549 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/13 19:08:45
_人 ( ・ε・) 2ちゃんてばかしかいないのかな
横槍だが、>546くらいで何かを語ったつもりなのが痛い。 哲学のキーワードなんて本があるなら、それこそがオマエの愛読するところのものであって、 実際にプラトンなんか読んだこともないだろ?
551 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/13 19:35:29
_人
( ・ε・) あるよ。ソフィストとソクラテスの根本的な違いを語ったつもり
>>546 ここにもソクラテス好き?だかわかんないソフィストがいっぱいいるみたいだから
おまえらとソクラテスは違うぞと。
そくらてぽをアボーン登録完了。
553 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/13 20:21:02
_人 ( ・ε・) 馬鹿に限ってすぐ逃げる
>>546 ソクラテスは本当に価値相対主義者なのか?
555 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/13 21:27:20
ソクラテスは価値絶対主義の方
556 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/13 21:27:50
真理を求めた方。 価値相対主義のソフィストどもの詭弁を持ち前の機転でギャフンと言わせたほう
お望みの対話でもするか? ソフィストの価値相対主義とは一体どういうことを意味するのでしょうか?
ソフィストと論理実証主義者は厨に単なる馬鹿扱いされやすい代表格だな。
560 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/13 23:06:26
それ前提にしてくんないと。 だれかの本読んだら。
561 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/13 23:07:09
>>557 さぁ。それって対話じゃなくて質問じゃ。ぼくは聞く側ですからそくらてぽですから
562 :
考える名無しさん :05/03/13 23:08:57
答えられないのかよ( ´,_ゝ`)プッ
564 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 00:52:32
>>562 論理実証主義ってわかりやすいか?
ソフィストは史料自体が断片的で、わかりやすいような、わかりにくいような。
>>565 わかりやすい悪役ってことじゃ?
内容なんて厨は考えないでしょ。
567 :
考える名無しさん :05/03/14 01:48:54
でも、論理実証主義はどう考えても分りやすいだろ。
あのカルナップとかの記号論理学使ったり無駄に細かい議論についてくのは難しい気がするが …単に俺の頭が悪いだけかもな。
569 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 08:18:18
名無しさん「ソフィストの価値相対主義とは一体どういうことを意味するのでしょうか? 」 ソクラテポ「価値相対主義の意味はわかるのですか?」 名無しさん「はい」 ソクラテポ「では、ソフィストの意味は?」 名無しさん「ちょっとよくわかりません」 ソクラテポ「ソフィストとは当時の教師であり弁護士であり知識をつかってお金を稼いでいた人の総称です」 名無しさん「はい、ということは複数を指すのですね」 ソクラテポ「そうです。だから個々のソフィストがどうであったかについては何もわかりません」 名無しさん「というと?」 ソクラテポ「ソフィストの明確な定義などないですが、その当時のソクラテスの敵対勢力の傾向として価値相対主義の立場をとるものが多かったということです」 名無しさん「ありがとうございました」
率直に言って、現代では価値相対主義(つまりソフィスト)のほうが 優勢なのではないのか。
ソフィストは価値相対主義か? そう思う根拠は?
ゴルギアスの断片(プラトンの「ゴルギアス」ではなく)読むと 相対主義以前にレトリックが得意な文人という感じだけど 需要に応じて適宜技巧を凝らして提供してあげる人、というか 東山魁夷みたいな心づもりだったんじゃないの 価値相対主義なら、直接の敵はパルメニデスなどそっちのほうじゃないの 確かにエウテュデモスなんかも相対的っぽいけど、 初期に出てくる対話相手は論理実証主義というほどの手強い相手じゃないだろ とりあえず鬱陶しいから捻っておく程度の相手
>価値相対主義なら、直接の敵はパルメニデスなどそっちのほうじゃないの パルメニデスって相対主義者だったのか? プロタゴラスの事な気もするが プロタゴラスは真理に関する相対主義者であって価値に関する相対主義者ではないしな。
>プロタゴラスの事な気もするが すまん。どちらかといえば、ってのはゴルギアスに対してじゃなくてソフィストに対してか。
まあソフィストと言われる人のなかでは ゴルギアスよりプロタゴラスのほうが出来る人だったんだろうとは思うけど
パルメニデス「価値?それよりも真理を追究せよ」 ソクラテス「真理の追究は人間が本来持っている価値に基かねばならない」 プロタゴラス「人間が本来持っている価値などないね」
プロタゴラス「万物の尺度は人間である」
578 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 16:19:16
万物の尺度が個々の人間という側面は正しい。客観などという目線はこの世に存在しないだろう。存在しても人が立つところができない 目線だろう。 で、だからなに?とも思うが。
>>576 >プロタゴラス「人間が本来持っている価値などないね」
どっからでてきた?
>ソクラテス「真理の追究は人間が本来持っている価値に基かねばならない」 これも微妙に違わないか。 プラトンのソクラテスの言う事を整合的に解釈すればそうなるかもしれないが。
>客観などという目線はこの世に存在しないだろう。存在しても人が立つところができない >目線だろう。 不可知論的立場に立てば、まさにそのとおりだけれど、 科学法則などは、「実用上客観」と見なしていいんじゃなかろうか。
582 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 16:53:28
科学法則だってなんかの拍子にころりとかわるよ
583 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 16:56:24
ニュートンだってアインシュタインでひっくりかえった
いや、変わるとしても、それでエンジンを作れば、 一定の信頼性で、誰が動かしても動くエンジンが作れるわけでしょ。 「その程度においては」客観と言っていいんじゃないの。 ニュートン力学だって、精度上問題無い領域では、 いまでもそのまま使われてるわけだし。
585 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 17:14:02
制度上、つまり人間に役立つという目線では問題な理論・・・ニュートン しかし本当はアインシュタインがどうも「客観的」には正しいらしい。 ていう感じだと思います。所詮人間が作り出す理論はあくまでも主観。
586 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 17:14:41
>>585 訂正
つまり人間に役立つという目線では「問題ない」理論・・・ニュートン
>ていう感じだと思います。 それで何を納得しろと。
そこで介入実在論ですよ
589 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 18:59:41
納得できないなら寝てください。お休みの時間です。
つまんない概念の当て嵌めはやめて、 誰か面白い読みを展開してよ。
591 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 21:33:40
ミクシィでやろうよ。あそこは名前もしっかりでるし。 ちなみにオレが管理人。こことは違ってちゃんとしたキャラでやってる。
592 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 21:59:16
_人 ( ・ε・ ) mixiにこい! ○ _つ > (_) ( / (__ノ
どこ?
594 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 22:37:17
紹介制かよ。 そこって、例えば、どんなスレがあるの?
596 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 22:55:27
膨大すぎて。 全員名前強制でリンクですからへんな発言がすくなく面白いですよ
で、そくらてぽに紹介してもらうってことか! そこの雰囲気は覗いてみたいけれど、そくらてぽにメアド教えるのやだなぁ〜。 使い捨てメアドでも大丈夫なの?
id出ないと自演にしか見えんなw
599 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/14 23:55:36
こっちがあれだよ。あんまり怪しいメルアドだったら入れないよ。 きみ。
600 :
そくらてぽ ◆U9qipIFuuA :05/03/15 00:00:33
___ /ノ人ゝ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | \ ・ε・)y━・~~~ <まぁ興味がある人はぜひ。 \__ ̄ ̄ヾ. \_____ \__/
子犬たちへの応答/ソクラテス・プラトン ニーチェ・ハイデガーらが我々を批判しているから、それに対して応答したらどうかといわ れた。しかし、こんな連中の低レベルな批判にまともに応答する理由はない。 この連中は、古典文献学や古代哲学研究から出てきた。世の人たちは、我々をよく読解し たと思っているかもしれない。もちろん、ただの素人より理解しているのは事実である。しかし 、その後の作品については、また別である。我々の評価はそのつど変わる。ただし、それをい ちいち言うべきではないと思い、長い目で見ようとしてきた。しかし、彼らが錯覚し思い上がって騒々しく噛みついてくるとなったら、一言いっておかねばならない。 こういう連中は、全面的に我々の言説の中で育ってきて、一人前になるために、そこから 出ようとして、まず我々にからみ攻撃する。しかし、それでは我々に対する従属をますます認 めることにしかならない。(何にしろ我々はこんなストーカーどもにつきまとわれたくない。)そ もそも、このような心理はあまりに単純であって、それを自覚できないということだけからみて も、この連中には見込みがない。彼らには『国家』を論評することなどできない。端的にいっ て、読解能力が欠けている。それでも、超越的なものへの関心や独自の理想国家像があれ ばいいが、それもない。たんに、哲学業界で何か派手に有名になりたいという根性があるだ けだ。
さらに、この連中には愛知者としての能力がない。もともと「哲学者の批判」しかやったこと がないから、数理的知識がない。天文学ができない。神を認めない。これらは致命的な欠陥 で、彼らがまともな哲学者になれるわけがない。(その点で、何はともあれ、私はデカルトやカントを哲学者として認める。) 『現代思想』やウェブサイトに載っている我々に関する解釈について、我々が寛容に認め ていると思う人がいるが、それはまちがっている。我々は事前に読めず、知らされてから読ん で、彼岸であれこれ意見をいう。その多くは痛烈に否定的である。しかし、めったに解釈者の 夢に現われて忠告したりはしない。そのため、解釈者が錯覚し、世の人々も錯覚することが ある。今後は、少しだけ本音を公開することにする。 (注:古代ギリシアでは、犬は侮蔑の用語として使われた)
これ、なによ? おもしろいけどさw もっとやってくれ。
604 :
考える名無しさん :05/03/16 21:21:33
神崎繁のニーチェの本に 「古代哲学専攻の研究者は、純粋な哲学者でも古典文学者でもない鵺(ぬえ)的存在」とある そうかもしれない
井上忠とかいたじゃん
>>604 神崎繁は、「純粋な哲学者」っていうのは具体的に誰を考えているみたいだった?
なんとなくのイメージでもいいけど。
607 :
考える名無しさん :2005/03/24(木) 03:07:24
608 :
考える名無しさん :2005/03/30(水) 13:11:12
首都大学東京の教員 神崎 繁 カンザキ シゲル 教授 西洋古代哲学 甲斐 博見 カイ ヒロミ 教授 西洋哲学・キリスト教倫理 実川 敏夫 ジツカワ トシオ 教授 フランス哲学、近世哲学、現象学 丹治 信春 タンジ ノブハル 教授 科学哲学、言語哲学。 石川 求 イシカワ モトム 助教授 ドイツ近現代哲学 大芝 芳弘 オオシバ ヨシヒロ 助教授 西洋古典学、特にラテン語学・文学。 岡本 賢吾 オカモト ケンゴ 助教授 論理学・数学の哲学 金子 善彦 カネコ ヨシヒコ 助教授 哲学・古代ギリシャ哲学 松阪 陽一 マツサカ ヨウイチ 助教授 言語哲学
609 :
考える名無しさん :2005/03/30(水) 13:12:12
早稲田 教授 鹿島 徹 1761 ドイツ近現代哲学 哲学選択演習 − 教授 小島雅春 1984 哲学 哲学選択演習 − 教授 ☆ 酒井紀幸 1884 中世哲学・宗教哲学・美学 哲学選択演習 − 教授 佐藤真理人 1983 西洋近代哲学 哲学選択演習 − 教授 田島照久 1766 宗教哲学 哲学選択演習 − 教授 丸野 稔 1883 西洋古代哲学 哲学選択演習 − 助教授 御子柴善之 1882 ドイツ近・現代哲学、倫理学 哲学選択演習 − 助手 大沢啓徳 専修室 −
610 :
考える名無しさん :2005/03/30(水) 13:12:45
上智がこれ 荻野 弘之 教授 【研究分野】ギリシア哲学、教父思想 クラウス・リーゼンフーバー 教授【研究分野】中世哲学、形而上学、現代哲学 田中 裕 教授 【研究分野】科学基礎論、現代英米哲学、日本の哲学 渡部 清 教授 【研究分野】倫理学、現象学、近代日本の哲学思想史 樋笠 勝士 教授 【研究分野】美学、解釈学、言語哲学 大橋 容一郎 教授 【研究分野】カント、認識論、近現代哲学史 長町 裕司 助教授 【研究分野】自然神学、中世哲学、現代哲学 佐藤 直子 助教授 【研究分野】N.クザーヌス、中世哲学、近世哲学
611 :
考える名無しさん :2005/03/30(水) 13:13:23
慶応はこんな感じ 西脇与作 中川純男 岡田光弘 飯田隆 斎藤慶典 堀江聡 納富信留
612 :
考える名無しさん :2005/03/30(水) 13:15:23
東大本郷 ・天野 正幸(アマノ マサユキ) プラトン ・一之瀬 正樹(イチノセ マサキ) ロック・ヒューム ・榊原 哲也(サカキバラ テツヤ) フッサール・ハイデガー ・高山 守(タカヤマ マモル) ヘーゲル・カント ・松永 澄夫(マツナガ スミオ) フランス中心
613 :
考える名無しさん :2005/03/30(水) 13:15:57
東大駒場言語情報 教授 青木誠之, 池田信雄, 石田英敬, 伊藤たかね, Brendan Wilson, 上田博人, 臼井隆一郎, エリス俊子, 岡 秀夫, 生越直樹, 鍛治哲郎, 幸田 薫, 小森陽一, 近藤安月子, 坂原 茂, 鈴木英夫, 田尻三千夫, 丹治 愛, 中澤英雄, 西中村 浩, 野村剛史, 林 文代, 深川由起子, 宮下志朗, Paul Rossiter, 山田広昭, 山本史郎, 湯浅博雄, Christine Lamarre 助教授 大堀壽夫, 加藤恒昭, 小林宜子, 斉藤兆史, 品田悦一, 田尻芳樹, 田中伸一, Christopher Tancredi, 寺澤 盾, 坪井栄治郎, 中澤恒子, 西村義樹, 野崎 歓, 藤井聖子, 松村 剛, 松本和子, 矢田部修一, 楊 凱栄, 吉川雅之
614 :
考える名無しさん :2005/03/30(水) 13:17:00
京大総合人間。 浅田 健太朗 外国語教育論 音韻史、文字表記史、声明譜、日本語教育 大川 勇 現代文明論 ムージル、可能性感覚、ユートピア、ヴィーン(ウィーン) 大澤 真幸 現代文明論 身体, 他者, 第三者の審級 岡田 敬司 人間社会論 小川 侃 共生社会環境論 哲学、現象学、雰囲気 鯨岡 峻 人間社会論 発達、発達臨床、コミュニケーション、間主観性、両義性 小山 静子 人間社会論 教育史、近代家族、ジェンダー 佐藤 義之 思想文化論 現象学、倫理学、レヴィナス、メルロ=ポンティ、「顔」 四日谷 敬子 思想文化論 感覚、ロゴス、言語 篠原 資明 思想文化論 芸術・文化・メディア術、交通、哲学 杉万 俊夫 人間社会論 グループ・ダイナミックス、社会心理学、社会構成主義 高橋 義人 人間社会論 ドイツ文学、哲学、神話学 田地野 彰 外国語教育論 教育言語学、外国語教材開発論、第二言語習得論 立木 康介 人間社会論 精神分析、フロイト、ラカン、20世紀の哲学、現代文化 冨田 恭彦 思想文化論 観念、粒子仮説、根本的解釈 中森 誉之 外国語教育論 ファウザー ロバート 外国語教育論 外国語教育,第2・3言語習得,CALL・WELL,社会言語学 船橋 新太郎 認知・行動科学 前頭連合野、記憶、ワーキングメモリ、情報認知、情報処理、思考 安井 邦夫 思想文化論 哲学、論理学、自己関係性の理論、 山梨 正明 言語科学 プロトタイプ理論、認知意味論、参照点モデル 渡部 幹 人間社会論 交換、制度、進化、ネットワーク、信頼、公正、正義、実験
617 :
ローカルルール審議中 :2005/04/05(火) 04:16:27
岩波全集の『ピレボス・パルメニデス』が 4月に復刊されるけれど、 京大学術出版から『ピレボス』の新訳が 6月に出るみたいだね。
>>617 訳すの誰?
果たして田中美知太郎版にない特色を出せるか
山田道夫だって。 まあ、新訳はバンバン出てくれた方がうれしいけどね。 岩浪版からもうそれなりに経つし、 その間に出てきた注釈とか論文を踏まえて訳してくれるわけだからさ。
620 :
ローカルルール審議中 :2005/04/08(金) 12:44:01
621 :
ローカルルール審議中 :2005/04/13(水) 17:14:38
http://ex10.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1113223046/4 4:名無し募集中。。。:2005/04/11(月) 21:41:17 0 ?
「ところで、道具にせよ、動物にせよ、行為にせよ、それぞれのものの善さや美しさや正しさは、それぞれがそのために作られたり生じたりしているところの、ほかならぬ『使用』ということに関わるものではないかね?」
「そのとおりです」
「そうすると、まったく必然的に、それぞれのものを使う人こそが、もっともよくそのものに通じている人であり、そして、自分の使うものが実際の使用にあたって、どのような善いところあるいは悪いところを示すかを、製作者に告げる人になるのだ、ということになる。
たとえば、笛吹きは、笛作りの職人に笛のことについて、どの笛が実際に笛を吹くにあたって役に立つかを告げ、職人がどのような笛を作らなければならないかを命令するのであって、職人はこれに仕えるわけなのだ」
プラトン『国家(下)』320頁
622 :
ローカルルール審議中 :2005/04/19(火) 11:42:44
今日の朝刊に載ってた梅原猛の田中美知太郎批判 1、「田中氏はギリシア文明のみを唯一価値ある文明と考えている」 そこまで言ってるか?? 2、「ソクラテス・プラトンは理性(ヌース)を人間のみに限定し人間中心主義を生んだ」 批判に都合のいい適当なストーリーを作るな ワンパターン
://www.kawagoe.com/imozen/
全集読破にチャレンジしまっす
626 :
ローカルルール審議中 :2005/04/21(木) 19:50:18
岩波の場合、読みやすい6・7・8・10巻と、特に読みにくい12・13巻を、交互に読むと達成しやすいと思う。2・4巻は、これなしでプラトン哲学を語っちゃいけない超必読本。
627 :
625 :2005/04/22(金) 23:32:35
>>626 おお。そんな読み方があったとは。
読破するのにどのくらい時間かかるかなぁ、と思って単純に計算してみたら
一年と半年が最速っぽいです。。。
僕はプラトン哲学、けっこう楽しめるっぽいので
読んでる途中で考えこんじゃったりして、遅い。。。
先輩たちはどのくらい時間かかりました?
プラトンの研究本ないし参考本でお勧めはありますか? 日本人だと、依然、田中みちたろうさんがプラトンの権化なんでしょうか? もちろん外国の文献でも構いません。翻訳されているほうがいいけど。。 あと、皆さんはギリシア神話などにも精通しているのですか? これまではソクラテスの魅力に惹かれてプラトンを読んでいたので、 細かいところにこだわりはしませんでしたが、 少し前のレスにあった、パイドンにおけるソクラテスの最期の言葉、 これについてのフーコーの解釈紹介文を読み、 もっと精読しようと思うに至りました。 手始めに親切な参考本を教えてくれるとありがたいです。 よろしQ〜
スレザークは?
パイドンの全集版は読んだ? もし文庫しか読んでいないなら、ぜひ、というか必ず、全集で注と照らし合わせながら精読してみましょう。 訳者は文庫とは別の人だけど、全集版を丁寧に読むと、文庫でさっと読んだ時と比べて、理論的理解の精度が歴然と変わること、請けあい。
ギリシア神話や、あるいは哲学史的・歴史的背景に関して、田中氏に匹敵する日本人は未だにいないと思う。 田中氏の岩波新書「ソクラテス」は、情報がコンパクトに詰まっていていい本。都内の中古書店でたまに手に入る。 あと、氏の集大成的著作「プラトン」(全4巻・岩波書店)は、買うと高いけど、最近の学者さんの本をつまんで満たされない思いをするより余程よい、一般愛好者のマストアイテム的な本。
理論的理解を深めるためにぜひすすめたいのは、カント「純粋理性批判」との読み比べ。 この本は、プラトン死後、空前の「イデア論」なところがある。これは私の独断ではなく、そう評するカント学者もいました。 ただし、全集の1・2・3・4巻辺りを読み込んだ上で、が絶対的な条件で、そうしないとカントの「プラトン批判」を丸呑みにしかねず、かえって理論的理解にマイナスになるので要注意。 ただし、カントのプラトン批判がいったいどこまで正確か、プラトンと突き合わせて読み比べると、それだけで大いに哲学の勉強になると思う。
上に書いたのが、気軽に読めないものばかりで恐縮だけど、どんな解釈本を読むより、まずは全集を丁寧に読むに越したことはないです。というか、そうしたほうが絶対に面白い。
634 :
ローカルルール審議中 :2005/04/24(日) 00:07:00
漏れは半年くらいで読んだ けどいい加減に読んだらしく後から読み直すはめになったからまねしなくていい
こんなこと言ってしまうとアレだが、一生をかけて読むものなんだろう。 半年程度で読める書物なら、 幾世代にもわたる人類の精神情況に影響をあたえつづけることなどできなかったろうよ。 しかし、 2000年以上も前に書かれた書物を、21世紀の我々が読むことができるなんて、 なんて感動的だろう。 印刷技術はおろか、紙とペンという現代ではごく普通の簡単な道具すらなかった時代に書かれた書物だ。 それを写本という形で後世に伝えてきてくれてた、 我々と同じようにプラトンに魅了されていた昔の人々に感謝しよう。
636 :
ローカルルール審議中 :2005/04/24(日) 13:01:34
書籍の保管は僧侶が行っていたそうじゃないか。神の信託が紛れ込んでいる事はないのかね。
>>635 プラトンにとって書物は残りかす、お遊びですよ。
あんなものは現実に生きた人間との対話として行われる「哲学」教育の入門篇に過ぎません。
一生かけて本の読解に励むようなやつはプラトンにとってはあれなのかも試練。
プラトンの意図はともかく現実問題として、他のことやりながら(かつ他の本も読みながら)半年で読みきれる人は優秀だと思う。
あと、どうせ知識が増えてきたら読み返して別の読み方をすることになるので
最初は駆け足で読んでも問題ないかと。
理想国家はポリスだっけか。ポリスは民衆の代表の執政官が選出され、交代で 任期に付くんだっけか。従って、それらを円滑にまわせるような理想的なもの は理性、勇気、節制、そして、それらが十分に発揮された時に発現される正義 のイデアか。今そんな事をやったらば、僭越や傲慢や独断のような、あなたの 都合でしょう、といわれるような範囲でしか実現できない事になっているのだ ろうから、考慮が必要だわな。
今やったらというか、昔だって非現実的だったんだよ。
Euthyphro Apology Crito Phaedo 読了 現在 Cratylus 読んでます
>>490 のフーコーの「パイドン」解釈は素晴らしいね。
読んでて涙出て来たよ。
643 :
質問です。 :2005/05/10(火) 21:08:24
644 :
643 :2005/05/10(火) 21:27:57
英語までなら可です。。。ほかはからっきし駄目です。
ソクラテスが自ら毒杯を煽って死んでも、ソクラテスがその精神を引き継ぎました。 肉体は死すとも、真理は永遠に不滅なのです。
646 :
考える名無しさん :2005/05/11(水) 13:28:17
647 :
考える名無しさん :2005/05/11(水) 17:44:26
>602 犬に誓ってという言葉の意味は軽蔑を込めた意味なんですか?
648 :
考える名無しさん :2005/05/11(水) 23:46:32
「犬に誓って」はただの決まり文句じゃないの。
649 :
考える名無しさん :2005/05/12(木) 00:27:32
>>646 どうもありがとう。さらに情報もとめています。
>>648 シリウス信仰と関係あったりしないんでしょうか。
650 :
考える名無しさん :2005/05/12(木) 12:13:44
犬は侮蔑の対象かな? 「ゴルギアス」482Bでは「エジプト人の神である犬に誓って」とソクラテスに語らせているし そうは言えないような気がするんだが。 ちょっと思い出したんだが、 ディオゲネス・ラエルティオス第6巻第2章では プラトンに言いがかりをつける、変わり者の哲学者ディオゲネスの記事がある。 その章の40で「プラトンはディオゲネスのことを犬だと言った」とあり、これだけだと ディオゲネスを低く評価するため、「犬」呼ばわりしているようにも感じる。 しかし54では「プラトンはディオゲネスを<狂ったソクラテス>だと答えた」ともある。 普通に軽視するなら、プラトンがディオゲネスをソクラテスに例えることはありえないわけで、 「変わっているがすぐれた人」とプラトンが見ていたように取れるのではないか。 すると、「犬」はむしろ、すぐれたところのあるものの例えではないかと思えるし、 あるいは、60で「ディオゲネスは「自分は犬だ」と答えた」のは、 悪ぶるためではなく、むしろ誇りを示すためではないかと取れる。 これから見ると、 犬は、人には理解しがたいところがあるがプラスの価値観で見られるもの、 というあたりのニュアンスが思い浮かぶんだが。
Cratylus やっとよみおえた
クラテュロスの中間の議論、隈なく理解できる人っているんか?
653 :
考える名無しさん :2005/05/25(水) 21:23:46
ソクラテスのピロソフィアについて思うところを述べなさい という宿題がでました。 よい本などがあったらおしえてください。
ソクラテスの弁明、パイドンとかを読んでみるのが一番早い。
何でパイドンなんだ? ありゃプラトン色が強いんじゃないか? ソクラテスの弁明(講談社学術文庫)、ソクラテスの思い出(岩波文庫、京都大学出版局近刊)の二つ を図書館で借りて読むのがいいと思う。 買えるんなら買った方がいいけど
656 :
653 :2005/05/26(木) 00:26:14
ありがとうございました
私もおすすめはパイドンかな。 正直、初読者は、イデアとか魂の不死性なんて、すっとばしてもいいと思う。 むしろ、友にたいするソクラテスのまなざしのあたたかさに感動してほしい。 それが一番よくあらわれているのがパイドン。
658 :
考える名無しさん :2005/05/26(木) 12:07:07
ソクラテス以上の愛知って 永井だとニーチェのことか?
660 :
考える名無しさん :2005/05/27(金) 15:02:51
ニーチェと直接関係ない ソクラテスは主知主義者として批判されることがあるがそれは間違いで むしろソクラテスはもっと主知主義であるべきだった という話
コーラて概念すき
662 :
突然ですが :2005/06/04(土) 22:44:51
ソクラテスのピロソピアについて皆さんどう思います?
そういう課題が出たんですか? >662
ソクラテスの思想について語りませんか!?
665 :
考える名無しさん :2005/06/13(月) 19:49:54
>>664 ソクラテスは反民主主義的思想の持ち主
「弁明」で語られてるからたぶん事実
666 :
考える名無しさん :2005/06/13(月) 19:58:45
コーラ飲みたい
667 :
考える名無しさん :2005/06/13(月) 22:42:41
訳注ってそのつど後ろのページをめくって読んでます? めちゃ長かったり、訳のニュアンスがどうだとかだったりするのが激しくウザイんですが。。。
自分はしおりを二枚いれて読んでた。
669 :
考える名無しさん :2005/06/14(火) 16:11:20
文庫の場合はしおり2枚入れてました。 全集はほとんど見開きページの横に注が付いてるからその点便利だけど。
岩波の考えが足りないんじゃ
俺もしおりを二枚使ってた。 訳のニュアンスに関する訳注は、たまに面白いと感じる事もあるけど、俺は 外国語サッパリなので不要。だから本文中に出てきた訳注ナンバーを読む 時、それがニュアンスについてのものだったら「ハズレ」な気分。 でも訳注を本文と別にするのは結構悪く無いと思うんだ。 本文中に、本文とはフォントの異なる訳注が出てくるのは、本を読み返す時 にウザイ。
672 :
考える名無しさん :2005/06/15(水) 21:30:32
行ったり来たりしてマンドクセ、、、 ギリシャ語を横に倒して縦に並べて、それに関してあーだこーだとか、、、
そこを読まなきゃいいじゃん。
いっそのこと全部横書きにするとか。 なんかデメリットあるのかね。
676 :
考える名無しさん :2005/06/21(火) 14:43:40
677 :
考える名無しさん :2005/06/29(水) 19:03:11
678 :
1 :2005/06/30(木) 19:56:19
ウィスキー飲みたくなった。
679 :
考える名無しさん :2005/07/03(日) 17:28:00
「ソピステス」「ポリティコス」に続いて「ピロソポス(愛知者)」 は書かれたのであろうか? もしくは書かれるはずであったのであろうか? 「ソピステス」から 「〜と呼ばれるものはどのような者なのか?どのような事を為すものか」という議論が始まる それは「分割」と呼ばれ 大きな類の上に適切な「切れ目」を入れてより目的の者を追いつめていく方法である(しばし猟に喩えられる) そしてそれはテアイテトスと「エレアからの客人」との問答となる つぎに「ポリティコス」において 「統治する者」とはいかなるものであるか?という問答が 「エレアからの客人」とソクラテスというかのソクラテスとは「別の」若者においてなされる そしてこれに続くであろう「ピロソポス」では かのソクラテスとこの若いソクラテスの対話になるはずであったとされる もちろんその蓋然性が高いのであり、それが書かれなかったのは 「ピロソポス」は最も慎重に扱われる題ゆえに、 中々他の2つよりも着手しがたかったからということもあろう
680 :
考える名無しさん :2005/07/03(日) 17:28:16
さて、私の仮説は別である 「ピロソポス」は著作としては「空白」である なぜなら、前の2著作を読む者の訓練において「愛知者」をめざすことは当然であり、 その前提において2著作はある すでに「ソピステス」におけるソフィストの第6の分割において 「ソフィストと混同されるソクラテス」をふまえた「魂の浄化」についての言及が それを示唆している。 愛知者であることはすでに様々な形で述べられる限り述べられているし それに加わるべきなのはあきらかに「イデア」についての真の把握である ソクラテスが同名の若いソクラテスとの対話を予測させる「ピロソポス」は 実は著作ではなく アカデメイアでおこなわれべき、生きた「デイアレクティケー」である ソクラテスという「名」において (それはおそらく「真の哲学者」という「正しい名前」とされるのであろう) 愛知は著作を超えているわけである
681 :
考える名無しさん :2005/07/03(日) 18:52:53
「議論に勝ちたい一心なのだね、ソクラテス」 「それはたしかに、そう思う。 これも、あなたを喜ばせてあげるために、答えているのだけれどもね」 「どうしてそうなるかは知らないけれど、 あなたの言うことはもっともであるように思われるよ、ソクラテス」 「あなたの言っていることなんか、ぼくにはまるっきり興味がないのだ。」 ソクラテス痛すぎ・・・
【こう-がん-むち】睾丸鞭 睾丸を鞭で打たれたような激しいイタさ。
プラトンを絵でかける方いますか?? 何となくは分かりますが、はっきりとした絵が描けません よろしくお願いします
(●´ー`●)
AAで表現しようとすると、どうしても フェラーチョになっちゃうんだよな。
>>684 (0´〜`0)←こっちのほうがプラトンに近い
( `D´ ) ←ソクラテスはこんな感じ
ソクラテスといわれればそうだねw お見事。
688 :
考える名無しさん :2005/07/11(月) 20:35:35
芸術学でレポートだされたんですけど、カントとかプラトンとかソクラテスとか言われてもさっぱりわかりません そんなモレはどうしたらいいですか
689 :
考える名無しさん :2005/07/13(水) 10:01:44
なぜ芸術学をやってるのかが謎
690 :
考える名無しさん :2005/07/19(火) 23:07:16
ソクラテスの「徳は知である」ってどういう意味ですか?
何がいいことで何がよくないことか本当にわかってればそのとおりに行動する。 本当によくないことだとわかってるのによくないことをするはずがない。 「よくないとわかってるんだけどやっちゃう」っていってる人は、本当の意味でよくないことだとわかってるわけじゃない という意味です。
692 :
考える名無しさん :2005/07/21(木) 21:05:22
ソクラテスの知を愛し求めることとは何かについて教えてください。お願いします!!
よくもかくも低能な質問ができるもんだな。
694 :
考える名無しさん :2005/07/21(木) 21:52:33
本当にわからないんです。。。すいません。。
夏休みの宿題なら、まだ時間はあるだろうし、 ソクラテスの弁明でも読んでみてはいかが? そのうえでの質問なら、可能なかぎり答えてあげるよ。 愛知とは何?と聞かれても、ネットで拾えるくらいの解答しかできないし。
>>692 西洋哲学の試験問題だからってここで聞くのはよくないなぁ
明日が試験だからってあせるなよな!!
しもた、日付変わってるから今日だわww てか恥ずかしいからそんなこと聞かないでくれ、同じ大学のものとして・・・
698 :
考える名無しさん :2005/07/22(金) 09:55:03
962,969>もしかしてK大か? テスト頑張れよ 俺はあきらめる…弁明持ってくるの忘れたorz
699 :
考える名無しさん :2005/07/22(金) 12:23:39
ミレトスの人タレスとアテナイの人ソロンは、 前7世紀から6世紀にかけての同時代人であり、共に「7賢人」とされているが、 タレスは「哲学者」と呼ばれ、ソロンは哲学者ではなく「政治家」とされている。 なぜそうなのか、納得できない。 というのも、「哲学する」(フィロソフェイン)という言葉そのものの最古の用例は 他ならぬソロンについて語られたものだし(ヘロドトス1.30)、 また何よりもソロンは「哲学的な考えを提示した」(プルタルコス「ソロン」2.3) と言われる多くの詩を書いていて、その貴重な300行近くが今日に伝えられている。 他方、タレスには書物がなく、言葉の直接の引用は何も伝えられていない。
700 :
考える名無しさん :2005/07/22(金) 12:24:12
タレスを哲学の始祖とする伝統的な慣習の根拠は、さかのぼれば結局、 アリストテレスが、彼流の哲学の観点に合わせて、哲学史を記述した、 「このような哲学の創始者タレス」という一言しかないのである。 「このような哲学」とは、アリストテレスのいわゆる4原因の一つ 「質量因」(素材、タレスの場合は水)を万物の原理とみなすような哲学、という意味である。 プラトンがもし、アリストテレスのように系統的な哲学史を正式に書いて、 それが後世の伝統として定着していたとしたら、 タレスではなく、ソロンが「哲学の始祖」となっていたかも知れない。 プラトンはソロンを「7賢人」のなかでも最高の知者と書いた。(「ティマイオス」20E) そして思想的にも、その中心的な主題を、ソロンからまっすぐに継承しているのである。
701 :
考える名無しさん :2005/07/22(金) 12:25:30
ソロンが前594年にアルコーンとなってから行った一連の改革は、 確かに、アリストテレスが言うように(「アテナイ人の国制、XLI、2)、 アテナイが民主政体へと向かう第一歩、と見なされうる。 しかし、これは後の時代から見た評価と位置付けである。 ソロン自身は民主政体という特定の政体を目指してはいないし、 そもそも「デーモクラティア」という呼称も存在しなかった。 彼が目にした、富者・貴族と民衆の抗争は、 本来あるべき「正しさ」が今ひどく犯されていること、つまり「不正」に他ならなかった。 >彼らは不正な所業に追従することによって富み、ディケー(正義)のおごそかな礎を守ろうともしない(断片3) >私は、身分の低い者たちにも高い者たちにも、同等のおきてを書いた、まっすぐなディケーを誰にでも当てはめて(断片24)
702 :
考える名無しさん :2005/07/22(金) 12:28:31
しかし、ソロンの思想の母体であった「ディケー」は、 以後1世紀半あまりの間に、見る影もなく変容した。 「ディカイオン」は、自然本来的な「ヒュシス」的なものではなく、 法や慣習などによる人間の間の約束事、「ノモス」的なものであり、相対的なものにすぎないのだ、 とする思潮が、知識人たちを風靡するようになった。 ソロンは、自分が行った改革がやがて「デーモクラティア」という特定の制度を生むことになるとは知る由もなかったし、 まして彼が信じた「ディケー」が、空虚な美名にすぎない、と アテナイが主張するようになるとは、思いもよらなかったであろう。
703 :
考える名無しさん :2005/07/22(金) 12:30:10
プラトンが「デーモクラティア」のうちに見たのは、 ソロンの「ディケー」の<理念>に内包されていた自由と平等が、 母体であったディケー(正義)の規制から脱け出して、それだけが過度に肥大した姿だった。 「国家」第8巻・第9巻の記述からわかるように、 プラトンの「デーモクラティア」への評価は手厳しかったが、 >私は民衆にちょうどよいだけの権力を贈った、奪うこともなく、与えすぎることもなく(断片5) と言ったソロンは、プラトンの判定を支持することだろう。 確かにこれは「与えすぎ」だ、と。 (藤沢令夫「ソロンからプラトンへ」)
ニーチェがソクラテスについて書いた文章は、ニーチェ全集のなにをあたれば読めますか? 「ソクラテスと悲劇」という文章かな? ちょっとググっても、よく分かりませんでした。 あと、プラトンの著作で使われている勇気のギリシア語が知りたいです。 アルファベットじゃないから表記の問題があるようなら、カタカナでもよいです。 お願いします。
705 :
考える名無しさん :2005/08/03(水) 21:20:09
>>704 ちくま学芸文庫「ニーチェ全集第一巻」収録の
「プラトン対話編研究序説」は、ニーチェの思い込みも覗えて面白い
勇気=ανδρεια
706 :
考える名無しさん :2005/08/05(金) 12:00:16
岩波文庫の クセノフォーン「ソークラテースの思い出」 重版
707 :
考える名無しさん :2005/08/06(土) 17:44:10
>>700 タレスを哲学の始祖とする伝統的な慣習の根拠は、さかのぼれば結局、
アリストテレスが、彼流の哲学の観点に合わせて、哲学史を記述した、
「このような哲学の創始者タレス」という一言しかないのである。
「質量因」(素材、タレスの場合は水)を万物の原理とみなすような哲
学、という意味でタレスを哲学の始祖とする伝統的な慣習の根拠は、さ
かのぼれば結局、 アリストテレスが、彼流の哲学の観点に合わせて、哲
学史を記述した、
ベンキョーになりました。ちなみに、それを述べた
アリストテレスの著作をおしえてください。
708 :
考える名無しさん :2005/08/07(日) 05:48:15
8/10 納富信留『哲学者の誕生 ―ソクラテスをめぐる人々』 ちくま新書549 945円 320頁
709 :
考える名無しさん :2005/08/07(日) 19:27:31
>>707 「形而上学」の第1巻第3章
すぐ見つかると思う
710 :
考える名無しさん :2005/08/10(水) 14:32:04
>>708 一読したが、
紀元前4世紀のギリシア思想「史」を専攻する学生にとって
踏まえられるべき本、といった印象。
(最後のほうで、いわゆる「無知の知」をめぐる通俗的な誤解など、
一般人の目を引きそうなトピックも取りあげられてはいるが)
納富氏の著では、NHK出版の「プラトン」より、実証性で勝っている。
というより、氏がケンブリッジで専攻したのは「古典学」だそうだから、
今回の著作のほうが本領発揮なのかも知れない。
「プラトンの哲学を一般人にわかりやすく解説する」という態度から
無縁なのが好印象。
ただし、「哲学者の誕生」は、
著者の思いが込められていることは分かるが、
本のタイトルとしては適当でないと思う。
読者にとっては、内容を類推しにくいと思うし、
よくあるプラトン哲学の水割り解説書と誤解されそうな気がする。
出版形態が新書だし、「ソクラテスを見直す」あたりでいいのではないか。
ttttttt
712 :
考える名無しさん :2005/08/12(金) 12:23:43
,-―ヾヽヽ/vへ/⌒ー , ⌒ヽ ヽ ヽ / / ノ ⌒ヽ、 / /ヾ,ゞ -ゞゞゞゞ、_ ⌒ ノ ヽ / / `ヾ ー ミヽ ,/ / ヾ \ ヽミ / / ゞ ヽ i / / \ / -=ニヽ、,,_ ,,,,,,;r;==- ヾ ヾ ミ ヽ l ;: `ゞツヽ:〉^`ヾ,だ''=-、_ i 彡 ヽ i 、 /;;:;;;:::/ `'''''""" ノ ゞ ヾ ヽ } :;: | 人、,,;:-,.. '^ / くヾ ) / 彡ノノノノノノ((((( / ヘミ / / /ノノノノノ,.-―ミヽヾヾヾヾヾヾヾ _ノ`ーー'" ,i -ー‐- `ゞ ヽ ヽ <恥ずかしくないのか 彡彡 ミ ヽ ''"" ̄彡 / / / / ミ ツ\ < / / / / ヾ ヾ ノノノ '―彡 rー'" ヾノ人,,.r--、ノノノノノり'"
ソクラテスのことを尊敬しています。
カリクレスとトラシュマコスのことを尊敬しています。
715 :
考える名無しさん :2005/08/13(土) 11:39:02
今NHK教育見たら、登場人物の名前が グラウコンとかギュゲスとかいうアニメがやってた。
717 :
考える名無しさん :2005/08/16(火) 01:30:18
718 :
考える名無しさん :2005/08/17(水) 01:23:46
73 名無しさん@6周年 New! 2005/08/16(火) 03:29:40 ID:YuPwrG9G0 >プラトンのアトランティス伝説には、多少神話が混ざるものの(ポセイドンの末裔が建てたとか)、 それほどオカルトな内容は書かれていない。 >オリハルコンにしても、装飾の材料として登場するのみ。 >世間に流通するアトランティス伝説の大部分は、 >エドガー・ケイシー(自称アトランティス人の生まれ変わり)が広めたもの。 へえ、そうなんですか
719 :
考える名無しさん :2005/08/22(月) 16:21:16
国家の第1巻はそれ以降の巻と別物だとか言われるけど そうでもないね。 ソクラテスがトラシュマコスを、君は厳密な定義から外れている、として責めるあたり、 2巻以降の(完全な人間を前提にした、言論上の)国家の建設を暗示しているし、 全巻の予告にすらなってる。 1巻は、実は、2巻以降とあまり変わらない時期に書かれたんじゃないかという気もする。
>国家の第1巻はそれ以降の巻と別物 こんなこといわれてたっけ
執筆時期は隔たっているというのが通説らしいね。
722 :
考える名無しさん :2005/08/24(水) 01:19:10
>>718 材料物性板にオリハルコン・スレが立っててワロタ。
なんかフリーエネルギーやら常温核融合やらで
オリハルコンを作れるとか
とんでもない話になってるw
723 :
考える名無しさん :2005/08/24(水) 23:58:10
藤沢令夫の本にそう書いてあったような
725 :
考える名無しさん :2005/08/30(火) 14:54:48
国家は10巻の極端な詩人批判さえなければいいのに あの部分のせいで全体の読後感が悪くなる
プロタゴラスでも詩人批判はあるよね 俺は国家の後にプロタゴラスを読んだんだけど あれを読んで詩人追放論の解釈が肯定的に変わったよ
プラトンは詩人だけれどね、と言うのは、アナクロニズムかな?
詩人批判で気分が悪くなるってことはあの内容が全く理解できてないって事だね。
あれはエロイよね。
パイドン。 プラトンは病気のため、ソクラテスの死に立ち会うことができなかったという設定だけど、 あれはどう解釈すればいいの? 漏れは、パイドン冒頭の「プラトンは病気で来れなかった」という記述に、 プラトンの中に詩的なものを見て感動したけれど、 学術的にはどう解釈されているの?
最近、気付いたんだが、ソクラテスに興味があるなら、クセノフォンの 『ソクラテスの思い出』は読んで置け。岩波文庫にある(絶版かも知ら ないが)。
732 :
考える名無しさん :2005/08/30(火) 22:14:35
知 ら ん が な 。
735 :
考える名無しさん :2005/08/30(火) 22:40:08
>>730 うちの大学の先生はひとつの解釈として
パイドンからはプラトンの創作が入ってるという解釈があることを教えてくれたよ
737 :
考える名無しさん :2005/09/01(木) 13:45:33
>>736 >パイドンからはプラトンの創作が入ってる
「パイドン」の登場人物に関して整理しておくと、
シミアス・ケベス・・・ソクラテスの弟子だが、ピュタゴラスの徒ではない。
(ピロラオスから聞いてはいない(61D参照))
エケクラテス・パイドン・・・ソクラテスの弟子で、ピュタゴラスの徒。
「パイドン」の対話相手が(ピュタゴラスの徒ではない)シミアスとケベスになっているのは、
プラトンが、この対話編で、「ソクラテスとは何か?」その回答を示すうえで、
これから、ピュタゴラス派の理論をふまえた独自の提示をする、と、
読者に宣言する役割を持つ。
「イデア」の導入は、まさにプラトン独自の提示で、
実際、「パイドン」でプラトンが用いる「一、ニ」「偶数、奇数」は、
もろにピュタゴラス派の主要関心と重なる。
ちなみに、ソクラテスとは何か?を自分なりに示すことは、当時の流行で、
プラトンの対話編も、クセノフォンの作品も、多くの試みのワンオブゼムにすぎない。
プラトンの作品と、他のいくつかを除いて、すべてが消えたが。
というような議論が
>>708 の本にも出てる。
738 :
考える名無しさん :2005/09/01(木) 14:34:56
>>730 >パイドン冒頭の「プラトンは病気で来れなかった」という記述
プラトンがソクラテスの処刑時に、本当に病気が原因で不在だったかどうかは
確かめようがない。
むしろ、これから(「パイドン」で)語られることは私なりの虚構なのだ、と
当時の読者に宣言する効果を持たせるため、冒頭で、あの記述を差し挟んだ、と
みるのが妥当だと思うのだが。
つまり、プラトンは、歴史的事実としては、処刑時に不在ではなかった可能性があるし、
病気でもなかった、と思う。
もちろん、歴史的事実として、
本当にプラトンは(ショックのあまり?)病気になって来れなかったのだ、とする見方も
否定しきれるものではないけれども。
739 :
考える名無しさん :2005/09/01(木) 14:47:39
ここまで書いて、いま思いついたんだが、
プラトンは、この記述を差し挟むことで、ひょっとすると、
「当時の自分は(通常の肉体的な意味での病気ではなく)
>>490 のリンク先にあるような意味での(クリトン的な)「病気」だったのだ」
という回顧をしているのではないか?
(と思ったら、あれ、リンク先行けなくなってるね・・・)
サンクス。
>>737 みたいなことは言われなきゃ気づかなかった。
ソクラテスを知りたくてプラトンを読んでいる漏れだったけれど、
もっと面白い読みができる可能性を知れて、感謝。
弁明は事実に近く、パイドンは創作に近いという意見はどこかで読んだことがあるけれど、
やはり漏れは、「プラトンは病気」の記述に、詩的な感動を見出してしまうんだよね。
パイドンを2度目に読む際、その頃にはすっかりソクラテスに魅入られていたんだけれど、
1度目読んだときはすっ飛ばしてしまった「プラトンは病気」の記述に気づいたとき、
思わず泣きそうになったもん。プラトンの悲しみがあの記述に込められているような気がしてさ。
>>739 の解釈は面白いね。
例の論考は
http://polylogos.org/から見つかるかもしれない 。完全に削除したかもしんないけれど。
「プラトンは病気」という記述に関して、面白い解釈を展開している人は誰かいませんか?
邦訳文献は英語文献ならおkです。
テスート
洞窟の比喩は時期的に見てもプラトンの創作だろうな。
ヴェーユはテアイテトスからプラトンは神秘家になったとか 言ってたっけ。読んでないが。
>>742 イデア論はソクラテスではなくプラトンの考えだと言われている
洞窟の比喩もイデアの世界を表現したものだからプラトンの創作かもね
<<744 お前、オレオレ中野学校じゃないだろうな・・・。
>>745 ナニソレ?
オレオレは昔からオレオレだよ
747 :
処刑略 :2005/09/02(金) 10:02:12
ティマイオスだった、訂正。
748 :
考える名無しさん :2005/09/02(金) 15:15:32
>>743 へえ、なんの著作だろ?
でも、ティマイオスが神秘的な装いを持って書かれているにしても、
その後に書かれた(多分)ピレボスは別に神秘家の著作ではないと思う
書簡形式の文章だったと思うけど。天体に関する議論だかなんだかだと 思ったが。それまでとは明らかに違うってさ。「多分」だろ。成立年代 の逆解釈も出来るかもな。
・・・まぁ、どっちにしろ類推の域を出ない話になっちまうな。
751 :
考える名無しさん :2005/09/07(水) 15:40:16
「数学的プラトニズム」の考え方が示してある プラトンの作品をおしえてください
プラトンを全く読んだことがないんですけど 小野田博一という人の本の中で プラトン議論の模範とする人もいるけど、 しないようにって書いてあって 逆に読んでみたくなりました。 特にどの本と書いてなかったのですが、 議論の参考になるような本って どれでしょうか?
意味わかんないよ。
754 :
考える名無しさん :2005/09/08(木) 20:20:33
>>752 どんな本だっていいよ。
そこにはプラトンの魂がある。
>>752 熟読だけじゃなくあがめたてられて信仰めいたことまでされたからな>プラトン
特に哲学のまとめ本なんかである洞窟の比喩=イディア
っていう語呂でくくるのは危ないとは思う
756 :
考える名無しさん :2005/09/08(木) 21:32:12
>>752 「テアイテトス」
なんでこの作品かというと、
取り扱われている議論が、近世以降の西欧の知識論と容易に比較することができるから。
(例えば、ヒューム「人間本性論」、カント「純粋理性批判」など)
解説もできる限り熟読しましょう。
岩波文庫版も、カント以降の知識論との関連が解説で触れられているなど
解説に読みどころがあり、できれば両方参照したほうが、より勉強になると思うけど、
どちらか1冊となると、一応、ちくま学芸文庫版の方を勧めておく。
>プラトン議論の模範とする人もいるけど、しないようにって書いてあって
こういうことを書く人のプラトン理解はおそらく、
「国家」あたりの斜め読みに基づいている。
(ex、哲人王の実現可能性とか言ってるし、その哲学理論にも、もともと問題があるのだろう、だから斜め読み程度でよいだろう、といった理解)
「テアイテトス」ちくま学芸文庫版の解説では、特に中期のプラトンの著作が、
結果として、自分の直観を無批判に無謬と信じる人、
要するに、独断論者を生み出したであろうことに触れているが、
そこら辺の説明から、現代でもなお、その種の感想が出てくる背景を察するとよいと思う。
でも、「テアイテトス」読んで、
よくわからない、あるいは、ピンと来ない、と感じるなら、
やっぱり「国家」、長すぎで面倒くさいなら「饗宴」「ゴルギアス」などを
読んだほうがいいと思う。
それらのほうが、プラトンの「魂」(たぶん
>>754 の言う)は強く感じられると思うので。
テアイテトスの訳は岩波のほうが良くね?
758 :
考える名無しさん :2005/09/09(金) 14:18:39
太陽の比喩とか洞窟の比喩とか、視覚に訴えるから 教科書のたぐいに図示しやすいんだろうけど 哲学的なメインは、むしろ線分の比喩じゃない? あそこにプラトンの学問観が凝縮されてる感じだし
>>752 小野田博一って人、
ソフィストとしてプラトンにボコボコに批判されそうなタイトルの本書いてるな
>>758 線分の比喩ってなんでしたっけ
ソクラテスは神々に祈りを捧げる時は「善きものを与え給え」とだけ 言ったんだと。人間より神々の方が善いものを良く知っているからだ そうだ。キリストの態度ととても似ているが、日本の多神教とは随分 と違う。
761 :
考える名無しさん :2005/09/10(土) 00:49:00
ギリシアの神の関連でモイラとか聞いたことあるけど
確か、運命の女神だったと思う。
これを日本人好みに(?)宿命と訳すと、
たぶんソクラテスの語感からも大きく離れてしまうのだと思う。
ほんとうは、哲学者だけが、運命なるものを唱え信じる資格がある、という感じ。
>>757 ちくまもまあまあ忠実な訳のように思うが。
岩波のほうがくだけているというか、こなれた訳だと思うけどね。
762 :
752 :2005/09/10(土) 01:44:37
みなさんありがとうございました。 とりあえずテアイテトスを本屋で見てみて 僕には無理そうだったら他の作品をあたりたいと思います。
「運命とは私である」と、遠い昔、見切ったことがあったっけw
線分の比喩 可知界 ・ノエーシス(知性思惟)=問答・対話=哲学者最高の知 ・ディアノイアー(悟性思考)=幾何等の学術=影像 可視界 ・ピスティス =原物の確信 ・エイカシアー =影像知覚 (cf、「intelligibilis munde」「sensibilis munde」Kant)
765 :
考える名無しさん :2005/09/13(火) 16:17:29
プラトンがなぜ対話編で書いたのか、について、 当時の流行だったから、とかいろいろな説明がなされているようだけど、 たんに、対話編が、プラトンにとって自然なスタイルだったから、とも思える。 そもそも、ごりごりに学術的に議論をするなら、対話編の形式は必要ない。 「トラシュマコスは飛びかかってきた」なんてくだりはプラトンのお遊びみたいなものだし。 (こういう「お遊び」的な記述は、たとえばヒュームの対話編には見られない) 「国家」で「いわゆる学術として行われるものは、ほんとうに重要なことではない」という発言を ソクラテスが認めているくだりもふまえると、 藤沢令夫の「後年でも対話編の形式を維持したのは、常に自分に反論を受け入れる用意があることを示すため」 という説明も、まともでいいと思うけれど、 むしろ「こういう議論は本質的に遊びの性格を持つのだ」 ということを示し続けるために、対話編の形式で書き続けたという感じがする。 (プラトンのお遊び/脱線は、最晩年の「法律」でも、時折、ひょっこり顔を出している)
話の流れを切ってわるいんだけど、 ピエール=マクシム・シュールってプラトン学者としてはどういう評価なの?
弁明の後半で、ソクラテスが 「お金があれば、支払い可能なかぎりで罰金の見積もりをしたことでしょうし、それでこれ以上は悪くならないでしょう。 けれど私にはお金が無く、それで、みなさんに私の財産にたいしてどれくらいの比率の罰金なのかを尋ねなければなりません。 おそらく1ムナしかお出しできませんが、それでは刑罰を申しでましょう。 プラトン、クリトン、クリトブロス、それにアポロドロスという友人たちがここにいて、30ムナと言えと言いますし、保証人になってくれるそうです。 30ムナを刑罰にしましょう。その額ならこの人たちがみなさんに保証します。」 と言っていますが、金なら払うから、と命乞いしていると解釈してよいのでしょうか。 弁明について4000字のレポートを書こうと思っているのですが、 偉大なソクラテスの最後の審判を、プラトンは憧憬のまなざしで書いたという根拠はどこにあるのでしょう。
また宿題の季節か…ウザイレスが増えるな。
771 :
考える名無しさん :2005/09/20(火) 12:07:36
>プラトンは憧憬のまなざしで書いた とってつけたような気取った、この文がなければ、答えてやってもよかった。
773 :
考える名無しさん :2005/09/21(水) 00:16:58
>>769 金払うこと自体は不正ではないだろう
むしろ国外追放や禁固は、愛知活動を止めさせる、だからかえって不正になる、という論理がソクラテスにあるのでは?
ソクラテスの愛知のすすめは神の命令による 聞いてるほうからすれば布教活動と同じだ
そんな新発見をしましたみたく言われても 新奇な神々を導入して青少年を堕落させた罪で処刑されたわけだが。 問題になったのは神託の神じゃなくてダイモンだけどな。
776 :
考える名無しさん :2005/09/21(水) 22:56:16
>>774 大きく違うところは、彼は他の人より何かを知っていたから、
人々と対話したのではなく、
自分は何も知らないことを悟って、人々対話した。
私の悟った考えに付いて来なさいではなく、
私と同じように、君も何も知らないということを知らしめるために対話した。
778 :
考える名無しさん :2005/09/23(金) 12:08:31
プラトン・ソクラテス解釈なら キルケゴールの『アイロニーの概念』がおもしろい!
「ソクラテスの弁明」で、死刑求刑に対してご褒美の食事を 要求するくだりは笑えるよな・・・。
念力で板の回転を凍らせて見るテスツ・・・
(ソクラテスに相応しいのは)「迎賓館での食事」 これ、ソクラテス本人ではなく、プラトンが言ったのなら説得力あるな
ソクラテスが皮肉を言ったら変か? 福音書の「近代」聖書学による脱神話化と似たような背景があるようだなw
クセノフォンの弁明では、食事の要求のことは書かれてないよ そこの部分がプラトンの脚色である可能性はないの?
俺にはどうでも良い問題だな。「国家」みたいな、ソクラテスを プラトンが自分の思想を語らせるパペットとしてしか扱わない篇 に比較すれば「弁明」はソクラテスの人となりを忠実に伝えてる と思うがね。一字一句史実じゃなけりゃってのは、アメリカのキ リスト教原理主義右派と一緒だろ。
欧米もゴミみたいな知識人多いからなw
おまえこそがごみであることにきづいてほしい
この場でそれを証明して見ろ。
788 :
考える名無しさん :2005/09/29(木) 23:06:12
初期作といわれている「弁明」を、プラトンが書き始めた動機ってなんだろう。 それらが今、哲学書と呼ばれているわけだが。
>>778 入手しにくいよね、それ。俺は読んでない。
>>784 例えば、ソクラテス裁判の訴状の文章は、クセノフォンの想い出やディオゲネス・ラエルティオスに比べて、プラトンだけが順序逆(若者を堕落させる→国家の神を信じない)になっているように、
プラトンだけの特色はあるわけでしょう。
そりゃ、プラトンは実際にソクラテスの裁判を聞いたんだから、プラトンのほうが、一字一句真実そのものでなくとも、真実に近いだろう、とすれば簡単だけど、
プラトンが、ソクラテスの実際の発言事実から大きく逸れることなく、脚色をつけくわえた可能性も考えることはできるでしょ?
解釈としてはありだと思うんだけど。
俺は蛭の脳髄の研究には興味がないんだが・・・。
プラトンからソクラテスを分離しようという議論は解決みないからね。 テキストの可能性を探ってたほうがずっと面白い。
793 :
考える名無しさん :2005/09/30(金) 16:11:17
>>788 >初期作といわれている「弁明」を、プラトンが書き始めた動機
思想的、というよりは歴史的な説明になるが、一つの説を紹介しておく。
ディオゲネス・ラエルティオス第2巻39に
「ポリュクラテスがソクラテス裁判の6年後(紀元前393年頃)に「ソクラテスの告発」なる文章を発表したが、パボリノスは、これは実際のソクラテス裁判とは違うと主張している」
という内容の記事がある。
ポリュクラテス文書は現在では消失してしまっているが、
他方、紀元後4世紀のリバニオスが書いた「ソクラテスの弁明」では
このポリュクラテスなる名前が出てきて、
さらに、プラトン・クセノフォンの「弁明」にも名前の出る、アニュトスも登場する。
ここで、ポリュクラテス文書は、アニュトスが行った弁論という形になっていた、
と見なすことができる。
794 :
考える名無しさん :2005/09/30(金) 16:12:42
(続き) 以上、ディオゲネス・ラエルティオスの記事と、リバニオスの作品とを、あわせて推測した結論として、 プラトンやクセノフォンの「ソクラテスの弁明」をはじめとする、 いわゆる「ソクラテス文学」が盛んになったのは、 アニュトス=ポリュクラテスの「捏造文書」の発表に対抗することが、そのきっかけであった、 、とする推測が出てくる、というわけ。 もちろん、プラトンがそれ以前からソクラテスについて何か書きたい、と思っていた、 あるいは、半分私的に書いていた、ことは十分ありうる話だが、 実際に書いて、その上作品を公開することを踏み切らせたきっかけを探すなら、 このポリュクラテス文書の公表がそれ、とされることは多い。 (いや、そもそも、アリストファネスの「雲」の記事など、 ソクラテスは、裁判以前からずーっと「話題の人」扱いだったのでは? という疑問が湧くかも知れないが、 アリストファネス以降、ソクラテスの記事は途絶えており、 話題としてのソクラテスのブーム(?)は一時期沈静化した、とみるのが 妥当ではないだろうか)
795 :
考える名無しさん :2005/09/30(金) 16:18:20
>>788 >それらが今、哲学書と呼ばれているわけだが
このことを考えるには、
弁明の28E・29Dに出てくる
ソクラテスの「知を愛し求める生き方」「知を愛し求めることをやめないだろう」
なる文句の意味を考えることが、手がかりになるのではないか。
これが弁明中の「愛知=哲学」の初出箇所なので、注意をうながしてみるわけ。
ここの箇所は、私見では、
ソクラテスが、前後の文脈からすれば、かなり突然に
「愛知(=哲学)!」を言いだしたかのような印象がある。
まあ、それだけに、かえって、ここは事実に忠実なのでは?と思わせるが、
ソクラテスの頭のなかでは、この愛知なる語句の意味するところは、
相当固まったものだった、と推測されるわけ。
のちの「プラトン哲学」は、
ここでソクラテスが意味させた「愛知」と無縁ではないと思うし(もっとも、この判断には反論があるかも知れない。あればどうぞ。)
「弁明」を哲学書とみなすのはまったく無理なことではない、と私には思われる。
そもそも、哲学とは何か?については、2ちゃんねる内でも違った意見があり、
「プラトンは本当に哲学したと言えるのか?ウィトゲンシュタインのやったような内容こそ、本物の哲学だ」とする、永井均のような立場もありうるわけだが、
それは
>>788 自身の判断に委ねます。
796 :
考える名無しさん :2005/09/30(金) 16:21:47
>>792 >プラトンからソクラテスを分離しようという議論
といえば、
かつてソクラテス=民主主義者、プラトン=全体主義者と定義し、後者を斬るという、
論じる本人は痛快だが、テキスト上からは論者の独断と判断せざるを得ない、
無理な二分法による議論があった。
このようなあからさまな独断論は以前ほど盛んではないようだが
英米を中心にした「ソクラテス研究」は、
「プラトン哲学」からできるだけ遠くへ離れようとする意味では、
その後継者になっているように感じる。(確かに、だいぶお行儀は良いようだが)
エレンコスの緻密な分析の試みなど、それはそれで面白いが、
意地悪く言えば、「毒抜きで」プラトンのテキスト解釈を行おうとし、行き着く先がここにある
とも言えるのではないだろうか。
しかし、それでもなお、その手の研究者に
「あなたはどの作品まで分析の対象にするのか?」と聞いてみれば、
あいまい、かつバラバラの答えが返ってくるはず。
これまた、ソクラテスとプラトンの完全な分離には
はじめから無理があることを示す、一例なのではないか、と思った。
で、伝記的資料としてならクセノフォンの「思い出」は結構、読み応えが あって面白いぞって話なんだけどw
でも最初から最後まで読み通すのはつらいな
クセノフォンでもその他断片でもソクラテスは別に民主主義者じゃないよな。 靴のことは靴屋に、政治のことは政治屋に という考えの持ち主だったことはプラトン以外の史料に照らし合わせても間違いないだろ。
>>798 中身が濃いせいだろ。
>>799 ソクラテスは哲学者であって、政治活動家ではなかったってことじゃねえの?
>>798 靴のことは靴屋に、政治のことは政治屋に、その伝でいくと「知のことは知者に」?
でもソクラテスの職業は何だ?金持ちの寄付で食べている無職だろ
>>800 哲学者なんて職業は当時はねえよ
知者という職はあるが、ソクラテスは金を稼がないから職業にしてるとは言えない
よってソクラテスは、実は社会的には何者も名乗れない、肩身の狭い存在だったはずだ
>>801 だからイケダなんかは哲学でカネ貰うの邪道だって言って、自分のことを
物書きとしか言わないんだがw
804 :
考える名無しさん :2005/09/30(金) 22:31:29
そんな事いうと、どうやってソクラテスは稼いでいたんだ?
それについては、一切記録がない。いつも貧乏人だったって話以外には。
地の果ての遠い昔の日々を偲んで見るテスツ。
石工屋じゃなかったっけ?
キリストも大工で、ソクラテスも大工って話だよね。 古代世界では、大工ってのには、何か象徴的な意味があるのかな? 史実?の一致に象徴的な意味なんて求めても仕方ないけどさ。 ソクラテスと全然関係ないけれど、 ウンベルト・エーコの小説『薔薇の名前』を読んだ人いる? やっぱ古典ってのは人を魅了するもんだなぁとしみじみ思ったよ。
民主主義者としてのソクラテスを論じたのはスキナーだっけ?
>>804 「ラケス」180Eには、
ソクラテスの父が、アリステイデスと親しかったことが書かれている。
アリステイデスは、ペルシア戦争の軍事指導者として成功し、また戦後も帝国アテナイの建設に活動し、
そのあまりの名声ゆえに、海外追放までくらった人。
ソクラテスの父がそういうアリステイデスと親しかったならば、
ソクラテスの父は、相当の家柄であった可能性がある。
また同じく「ラケス」のその直後に、 ソクラテスの戦線退却の威厳を称える文もあるが、 重甲兵は一定の財産がなければなれなかった。 従って、晩年は貧乏になったソクラテスも、 その時はなお親ゆずりの財産を持っていたと考えられる。
社会的な角度から言えば、 アリストテレス「アテナイ人の国制」によると、税金その他公費で食べてる者は2万人以上もあったという。 アテナイ人成人男子の人口が4万5千というから、結構な割合だったということになる。 また、アリストファネス「雲」では、働かずに暮らす人たちのことが言われているが、 占い師などに加えて医者もやりだまにあがっている。 するとこういう人は、 商売熱心で贅沢をすることもできたが、商売しなくともすぐさま飢えることはなかったことになる。
プラトンの学園も月謝は無料だったよな。 高額の「善意の寄付」をもらってたらしいが。 まあ貧乏人も排除しないってことにもなるかな?
>>807 ほー、父親が石工だったんだな。また一つ物知りになっちゃった。
>>798 クセノフォンは、後ろの注から
プラトンの作品にも出てくる人物を拾って
そのエピソードから読むのがおすすめ
個人的にはエウテュデモスのエピソードが好き
816 :
考える名無しさん :2005/10/01(土) 23:44:43
ソクラテス父子の石工説は、エウテュフロン11Cやアルキビアデス121Aの 「われわれの祖先ダイダロス」が主な典拠。 プラトンの学園は、プラトンの生前は、すべての人に対して無料だったが、 2代目学頭のスペウシッポスは授業料を取り、ディオニュシオス2世から非難されたという。
817 :
考える名無しさん :2005/10/03(月) 12:53:44
>>817 スキナーもそうだけど、
ハイデガーも
ソクラテスとプラトンを区別してたのか
>>817 ポストモダン全開だけど、こいつは動向をただただ整理してるだけで何も言ってねえな
最後のハイデガーに対する批判なんか、おまえ本気でそう考えているのかと
820 :
考える名無しさん :2005/10/04(火) 15:36:08
unko
カリクレスはクセノフォンのほうでは単純なキャラだな
822 :
考える名無しさん :2005/10/08(土) 20:17:10
「国家」で寡頭制の話が出てくるけど 少ないことにしか関心がない人が増えることと 体制が財産支配制になることとは並行している、という観察は面白いね アメリカ型の社会に近づいて来るにつれて 関心の範囲が狭い人が増えてきて、 それと同時に、お金があからさまに価値を主張する社会になってきた ハイデガーといえば、どこかで se-cure=without care=配慮なしですます人間 みたいなこと言ってたと思うが 自分のセキュリティ・持っているお金の量に関心を集中し、公共のことへは関心を持たない、 そういう人の多い世の中になってきた プラトンによれば、そういった関心の限定された人は「最大に幸福とは言えない」そうだが 果たしてどうなんだろう
823 :
考える名無しさん :2005/10/08(土) 21:20:43
プラトンはニヒリズムに陥ったんだろう。 ごめん。適当に書いた。
↑ニヒリズムの意味をわかってない奴の一言
825 :
考える名無しさん :2005/10/11(火) 16:47:11
デリダ「パピエ・マシン」に
国家のコーラとティマイオスのコーラはほとんど同音異義語だ、とある。
しかも繰りかえして。
実は国家のコーラも単純に片付けられないのかも知れないけど、それはともかく、
存在と生成に対して第三類と位置付けられるティマイオスのコーラは
「プラトン主義」に囚われずに読むなら、デリダよりもむしろ
ドゥルーズの哲学のほうが、近い性格を持つものじゃないかな。
アリストテレス「形而上学」における、プラトンにとってのヘラクレイトスの証言と、
ドゥルーズのカント解釈を考え合わせて、そんな連想をしてみた。
すこし話がずれるが、これが「ねとぼけ」(
>>1 )だとされるのは、
コーラ解釈が語りにくい性質を持ち(プラトン自身そう書いている)
下手な解釈者によって「第3人間論」に悪用されることを警戒している、
という意味に取るのは、深読みだろうか?
(初読の時、プラトンがコーラを議論から排除したがっているのかと思ったが・・・)
826 :
考える名無しさん :2005/10/11(火) 17:10:08
ドゥルーズ-ガタリの リゾーム的状態に近いと勝手に思い込んでましたが何か。逃走を抑える為の寝とぼけかと・・。
828 :
考える名無しさん :2005/10/12(水) 00:11:11
>>826 52Bの後の論の流れからすると、存在と生成とコーラの関係が並列的に論じられているし、
「寝とぼけ」に「逃走を抑えたい」意図は別に読みとれないのでは?
むしろプラトンがここで批判しようとしているのは
「コーラとは、生成だけでなく、知性にも適用される考えだ。要するに普遍的なものはない、感覚で捕えられるものがすべてだ」
とする経験論者、相対主義者に向けられたものと判断できるのではないかと。
ついでに書くと、
あとの論の展開に整合的であるためには、岩波のここの部分の日本語訳は間違いなのでは?と思う。
「まがいの推理とでもいうようなもの」というより、一般的な論理の方法ではとらえられないもの、というニュアンスではないかと思うし
「ほとんど所信の対象にもならない」のほうは、コーラは信をおくに値しないものだ、と読みそうだが、
むしろ、辛うじて信じられる、ぐらいのニュアンスではないか。
原文のギリシア語からそんな解釈はとれない、と言う方があれば是非御指摘を。
コーラって存在の家のこと?
違うだろ
アリストテレスが死んだとき、同棲していた女に与えた金額だけでも60ムナー。 また、大変な数の召し使いを持ち、その一人当たりに10ムナー、5ムナーなどを与えていた。 ちなみに、プラトンが死んだとき、財産は土地以外には5ムナーと少し。 アリストテレスの財産の多さがうかがえる。
大王の家庭教師だしな。
834 :
考える名無しさん :2005/10/21(金) 14:16:32
「忽然とも言うべき、この奇妙なもの。これは時間の中にはないのである」(プラトン「パルメニデス」) 「永遠とは、時間の永続ではなく、無時間性である」(ヴィトゲンシュタイン「論理哲学論考」)
836 :
考える名無しさん :2005/10/23(日) 16:17:54
プラトンの本の版元はどこなの。ギリシャかどこかの出版社? 岩波書店とかはそこと契約して翻訳してんの。 それともああいう古典は誰が翻訳しても自由なのか。 よくわからん。
837 :
考える名無しさん :2005/10/23(日) 16:25:10
死後五十年経ったら自由なんじゃね?
838 :
考える名無しさん :2005/10/23(日) 16:32:51
版権主張する人が現れないかぎり自由なのでは? 今日の朝刊に孔子の82代目の子孫の話が出てるが 全世界に300万人いるという孔子の子孫が、仮に全員権利主張したら大変だ ところでプラトンの子孫とかいるのかな
839 :
考える名無しさん :2005/10/23(日) 16:36:26
100円ショップで漱石とか太宰が売ってるからには、 少なくとも日本の作家ではないだろうね著作権。
840 :
考える名無しさん :2005/10/23(日) 18:00:38
アリストテレスって、一見、主知主義だけど、 本当は主意仕儀のように思われるけどなぁ。 プラトンは言うに及ばず。 別に人間の意志に限らなくていいんでしょ? あれ、直接認知しているはずだよ。じゃなきゃ、のちの ネオプラトニズムが成り立っていく理由がよくわからない。
841 :
考える名無しさん :2005/10/24(月) 12:45:42
主知主義とか主意主義とかって言葉自体が宮台用語なんじゃないの そんな土俵に乗っても仕方がない気がする ネオプラトニズムが成り立っていく契機の一つを、ものすごく乱暴に言えば キリスト教の存在だろう 「プラトンの著作自体にネオプラトニズム的要素がある」と言えなくもないが プラトンの著作のような、もともと議論が雑然と混在しているなかの一部分をつまんで のちの時代の「起源」を求めることにはあまり意味がないと思う いや科学主義的要素もあるとか、はたまた脱構築的要素もあるとか、 かなりの程度「なんとでも言える」んだから
プロティノスの頃には既にヤソ教とかグノーシス主義とかでてきてたんだっけ? ようしらんが。
843 :
考える名無しさん :2005/10/24(月) 18:16:52
>主知主義とか主意主義とかって言葉自体が宮台用語なんじゃないの これは、哲学用語としてあるという理解だが。 宮台先生が、この言葉を独自の用法で使ってるってことだろうか?
844 :
考える名無しさん :2005/10/24(月) 21:24:46
>>843 主意主義(Voluntarism)という用語は、哲学史上、19世紀末から出てくる。
19世紀末にヨーロッパ万能的な楽観的思想が一部に見られたとき、
それへの批判のため、その「起源」として、啓蒙期の思想を批判する中から起こった。
例えばカントが必ずしもそれに当てはまらないことは現在では知られているが、
批判したい本人にとっては、彼らも「唾棄すべき楽観論者」に見えて一括された。
(坂部恵や浅田彰は、ヘーゲルが、ヒュームやカントに比べて楽観的だと言っているが)
ただし、現代での「主意主義」の使われ方は、宮台真司に限ったことではないが、
(かつて右翼に利用されたような)単純な「意志>知性」関係を前提とせず、
むしろ理論構築にあたって相互の絡み合いに焦点を当てる場合がほとんど。
>>842 プロティノス自身はクリスチャンではないし、グノーシス主義にも批判的だったが、
ギリシア神父とは恒常的つきあいがあった。
プロティノス以降のネオプラトニズムは、キリスト教信者でない場合でも、
どちらかと言えば、キリスト教の脅威に対する伝統的宗教の防衛のため、
プラトンの著作内に、その補強理論を求める動機があったことは重要。
彼らがキリスト教内にとりこまれて以降はむろん、
キリスト教神学の補強が、プラトンの著作を議論する動機になり、
もっぱらそのために読まれるはめになる。
>>840 アリストテレスを、
主知主義(Intellectualism)というより、主意主義(Voluntarism)と評価する根拠を
もう少し展開してみて。
少なくともアリストテレスは世俗的無神論者ではなかったろうなw 進化論なんて誰も知らない時代だぞ。
・・・こんなことを言うと創造論やID馬鹿が喜びそうだが、 世界観のギャップを忘れて闇雲に現代人の感覚でカテゴライズ しても何も分からない、という話。
古代人という他者との対話ですよ
人間の世界は昔から何も進歩しとらん。
849 :
wisteria-1 ◆ITBZ6GuBCc :2005/10/28(金) 21:57:53
資本制の中であげる絶望的な叫びこそ真の文学よ。 だってさ、 ま、一度は通過しなければならなかった営為ということでしょうか。 胸キュンですよ。
CMタイムなのでオシッコして来る。
略
ゲラ
あの頃は平和だったよなぁ・・・。
おまえも進歩しないな。
頂上から出発したからなw
私は神だ、と言う人は今までたくさんいただろうが その人が本当に神であったためしはない (Bertrand Russell、The Problems of Philosophy)
857 :
考える名無しさん :2005/11/07(月) 14:23:07
プラトンの「国家」の主題が、正義なのか国制なのか、という議論が古代から続けられていて、 個人の正義なるものがよくわからないから国家を例にとっただけだ、とプラトン自身が文章中で明言しているとか、 いやプラトンの関心はあくまでもよき国家のあり方にあったのだとか、いろいろ言われる。 ここで、プラトンが「国家」の最後を、エルの物語で締めることにしたのは、何故だろうか? という問いを出してみる。この問いの合理的な答えとして、 強く関心を持たれるべきなのは「永遠」であり、最終的には現存するポリスの枠も次善のものと見なされることを示すためだ、 とすることができる。 永遠を念頭に入れることは、プラトンのテキストを読む上で一つの鍵をなしていて、 例えば「ティマイオス」の、現在する時間とは永遠を模倣したものである、というあの文章が有名だが、 それに限らず、もっと根本的な意味で重要である。
858 :
考える名無しさん :2005/11/07(月) 14:24:32
そもそも、「パイドン」で初めて明瞭に示される、 イデアが離れてあること、離在すること、イデアのコーリスモスとはいかなる事態だろうか? イデアが「未だ知らないもの」として「ある」ことを示すのではないだろうか。 「未だ知らないものとしてある」ことを主張することは、 いわば、事前の思考を行うことに通じる。 仮に、イデアが「離れてあるもの」ではなかったら、 結局、イデアとはその人にとって「内面化」された存在性のことになる。 そこで、本来の意味での他者が抜け落ちるのは、当然である。 「ヘーゲル主義」がこの文脈で批判されることがあるが、もっと卑近な例で言えば、 あの「歴史の終わり」の議論は、典型的な事後の思考であり、 イデア的なものが「離れてある」ことが考えられていない点で、次元の低い主張と言える。
859 :
考える名無しさん :2005/11/07(月) 14:26:19
プラトンの中期のテキストでは、イデアが「離れてある」ことが強調される一方で、 イデアが分有されること、イデアのメテクシスについて論じられ、 さらに後期になると、イデアの共有されること、イデアのコイノーニアについても集中的に論じられるが、これは大体、 「「離れている」と言うだけなら、そもそもイデアなるものはあるのかどうか人間には分からないもので、そんなことを言う必要はないのではないか」 とする反論に答えるのに必要であった議論である。 もっとも、この種の反論者は「未だ知らないもの」について思考が及んでいない。あるいは考えてみたこともないのかも知れない。 「イデアが実在する」ことが主張されたのはこうした文脈の中であり、 例えば、「テアイテトス」でプロタゴラス型の議論を破壊する切り札にされているのは、まさに、未だ来ないもの、未来の概念である。 未だ来ないものとは、予測不可能なものであり、その意味における限り、超越的なものである。
860 :
考える名無しさん :2005/11/07(月) 14:27:40
一方、アリストテレスは「イデアが実在する」ことへの反駁を行なったつもりでいるが、 「形而上学」に明瞭なように、彼の議論は「永遠化された感覚物としてイデアが実在する」という議論への反駁となっている。 しかしそれは当たり前のことであって、そんな幼稚な議論をアリストテレスがわざわざ反駁する必要がどこにあったのか、疑わせるほどのものだ。 ただ、その後「実体」「実在」の意味が、アリストテレスの言う意味でしか考えられなくなり、 その中でプラトンが解釈され「イデアという感覚物が現世から離れて実在するのだ」と勇気づけられる(?)馬鹿も生まれたが、原理的には、お笑いに属する程度の話であろう。 他方、「プラトンはイデアという感覚物が現実世界から離れて実在することを主張したが、そんな議論より私の議論の方が正しい」と主張する哲学者も、実に(!)多く生むことになったが、 この意味でプラトンは、のちの哲学者の、世に認知されたい欲求、あるいは自尊心を満足させ、別の意味で勇気づけるのに、少なからぬ貢献(?)をしている、と言えるのかも知れない。
プラトーンって映画あったな
863 :
考える名無しさん :2005/11/10(木) 14:19:50
いわゆる「善のイデア」という翻訳には、問題があるのではないだろうか。 「善」と訳されているのは、ギリシア語の「アガトス」だが、 「アガトス」自体、「勇敢である」「富んでいる」など多くのニュアンスを含んだ言葉であって、 「道徳的に善い」というニュアンスはワン・オブ・ゼムである。(Liddel&Scottの辞書でも見られたし) 「もろもろの学問の目標とされ、根拠ともされる、アガトスのイデア」が語られるのは「国家」の第6巻だが、 このアガトスを「道徳的な善」の意味に、特別に、限定しなければならない理由は、 前後の文脈から考えるに、まったく見当たらないように思う。 もっとも、始めから通俗的な「ソクラテス主義」で決めてかかり読むのなら別だが。
864 :
考える名無しさん :2005/11/10(木) 14:21:00
では、どんな訳がより適当か?となると、今ちょっと適当な日本語が思いつかないのだが、 中立的なニュアンスを持つものとして最も文句がつかなそうなところは、形容詞「いい」の名詞形あたりか。 しかし「良さ」ではまだ、道徳的な臭みで決めてかかって読む人がいそうな気がしないでもない。(誰か思いつく?) 極端な話、「<まし>のイデア」でも問題ないだろう、むろん場合によるが。 (「こっちよりあっちのほうがマシじゃない?」の「まし」)
865 :
考える名無しさん :2005/11/10(木) 14:23:21
ともかく、「善のイデア」に限らず、プラトンのテキストには単語「アガトス」が多く使われるが、 これを前後の文脈に関わりなく、馬鹿の一つおぼえのように「善」「善い」と訳すのは、 正直言って、訳者の日本語のセンスを疑わせる。 例えば、「プロタゴラス」「ゴルギアス」「国家」「ピレボス」などで 「快」と「善」の比較あるいは対立が、繰り返し議論の対象になるが、 ここでも紋切り型のように「善」という訳語を一辺倒に当てるのは、 プラトンの議論の起伏が持っているニュアンスを読者に見失わせるもとになるし、 止めるべきではないだろうか。
「優越のイデア」とか。
867 :
考える名無しさん :2005/11/10(木) 18:14:37
この人たちのいる時代に生まれたかった
868 :
考える名無しさん :2005/11/10(木) 18:20:55
>>867 ポリスの異民族、日本人なんて奴隷だぞ。
869 :
考える名無しさん :2005/11/10(木) 18:21:31
ソフィーの世界をよんだ?
870 :
考える名無しさん :2005/11/10(木) 18:32:07
>>868 今の世に生きてないなら、奴隷のほうがましよ
>>868 縄文・弥生時代の日本に生まれてどうすんだ
>>866 「優越」というと「アレテー(徳・卓越性)」が思い浮かぶ。
アレテーも、アガトス同様、人間・物体双方の対象に使われるし、重なるところがあるな。
まったく、「善い飲み物をこそ希望するのだ」(「ゴルギアス」)とか
変な日本語訳だと感じないほうがおかしいと思う。
「健康に善い」とか、普通書かないって。
873 :
考える名無しさん :2005/11/11(金) 23:55:04
よくは知らんが、 不完全な述語と完全なイデアとの対比がまずあって、 前者が後者に依存することを強調するための訳かもしれん。
アレーテーって「徳」じゃなくて「長所」のほうがよくないか?
西洋思想の徳概念のルーツにアレテーがあるから
>>873 どうゆうこと?
そこの文脈で、アガトスの不完全性を強調しなければならない必然性はないと思うが・・・
877 :
考える名無しさん :2005/11/14(月) 14:36:31
いわゆる「善のイデア」なる訳語に絡むことに関して、もう少し。
>>166 >プラトンにおいては、醜さとか悪のイデアは存在しない。
というのはそもそも正しいだろうか。
「パルメニデス」の最初のほう(130c-e)で大体こんなやりとりがある。
>「で、毛髪・泥・汚物にもイデアというものがあることを認めるのかね?」
>「私も認めてみようとはしましたが、
> そんなことをすれば、実のないたわごとの深みに転落して破滅するのではないかと思い、
> それよりは今しがたイデアを持つとしたもののところへ考察を進めようと思ったのです」
>「それは君がまだ若いからだ。愛知の精神がまだ君を深く捉えていないからでもある。
> しかしやがて捉えるようになれば、これらの事物(毛髪・泥・汚物など)のどんなものでも軽んじることをしないものだ。
> でも君はまだ世間の思わくのほうを気にしている。年のせいでね」
878 :
考える名無しさん :2005/11/14(月) 14:37:50
このほかに、狭い範囲にしかイデアを認めない、考察の対象にしないことを批判する文章はいくらでもある。 >大きいものであろうと小さいものであろうと、見分ける必要はないなどと軽視するようなことはなく、節度、勇気などの姿、 >(中略)そしてそれと反対のものの実際の姿がいろいろと繰り返し現れるのを識別し・・「国家」第3巻(402b-c) >正と不正、善と悪、およびすべてのエイドスについても同じことが言える・・・「国家」第5巻(476a) >用兵の技術よりもシラミ取りの技術は劣る、などと言うのは、考察に緻密さの欠けた者のすることだ・・「ソピステス」227a >偉大な部分の問題点の場合に劣らぬ敬意を、ささいな部分の問題にも払うべき・・「ポリティコス」266d >現実の政治家の資質は、神よりも、被支配者に似ているのだ。彼らの受けた教育は、被支配者と何ら変わるところはない。 >だからといって、政治家というものを探究する熱意に変わるところがあるだろうか・・・「ポリティコス」275c
879 :
考える名無しさん :2005/11/14(月) 14:39:44
暴露話めいてしまうが、慶応大で西洋古代哲学を教えている某助教授が、 国家第5巻(476a)で触れられる「不正・悪のエイドス」に関して、 「ここの記述は危ない。プラトンの筆が思わず滑ったのではないか」と解説したことがあるが、 それはまったく違うのではないか、と思う。 特に、先の「パルメニデス」の引用箇所と併せて考えると、 「悪のイデア」を認めない人は、むしろそのナイーヴさを批判されるべきだ、 というのが、プラトンの言いたいことのように思われる。
880 :
考える名無しさん :2005/11/14(月) 14:41:52
では、それでもなお、いわゆる「善のイデア」が 「もろもろの学問の目標とされ、根拠ともされる」と書かれているのは、どういうことなのか。 ここで述べられる「アガトスのイデア」が「<道徳的な善>のイデア」ではないからだと思う。 これを「<道徳的な善>のイデア」と読み間違えるから、 「プラトン哲学に悪のイデアは存在しない」という思い込みが生まれたりする。 そうではなく、言わば 「学問するにあたって、(例えば幾何学において)どれほど抽象的な前提を立てようが、 その前提から考察を始める時には、すでにその前提を「よし」とするひとつの判断が働いている、その自覚は必要だ」 というようなことを示すために「アガトスのイデア」が持ち出されているのであり、 ある意味、「たんにそれだけのこと」ではないだろうか。 前後の文脈から判断すると、そのほうが自然な読み方のように思われるのだが、どうか。 「プラトンは学問(とりわけサイエンス?)を倫理でねじ曲げた」と速断する人がいたことを問題だと感じるのはいいが、 そもそも、訳者がのっぺらぼうに「善のイデア」だの「善い飲み物」といった訳語を振り回していることに原因がある、 とは考えなかったのでしょうかね、藤沢令夫さん。(あ、もうお亡くなりになってるか)
>>856 俺は自分が神だなんて言ってねえよ。行き倒れになっても
頂上を目指そうと思った瞬間、そこが頂上だったことに気
づいただけ。
882 :
考える名無しさん :2005/11/15(火) 00:08:34
思想(あるいは教説)的なイデアと哲学的なイデアは違うって話か? プラトンは、思想(教説)的には 最高のイデアは道徳的な善のイデアであってほしかったのだろうが、 そのような願望があったとしても、(いやだからこそ、) 哲学するときにはそのような要請は無視して、 様々な理論を検討せねばならないっていう。 まあ俺はプラトンの理論のけったいさを反映させるためには、 「よい」とか「良い」とかせずに、「善い」と記すぐらいで ちょうど 善い と思うが。
883 :
考える名無しさん :2005/11/15(火) 00:14:38
プラトンみたいな人間、大好きだ。
しかしここの連中はソクラテスから何も学んでないな。 長々と演説ばかりしている。
トラシュマコスからしか学ばん奴よりはましだよ。
886 :
考える名無しさん :2005/11/16(水) 17:45:39
>>882 確かに道徳的な意味にも取ることはできて、その両義性がプラトンのテキストに
アリストテレスにはない緊張感をもたらしている、というところでしょう。
さらに続き。
>「善のイデア」(すなわち「よし、と判断すること」)は「真理」や「学術知」よりも重要。(国家6巻509a)
>「善のイデア」(すなわち「よし、と判断すること」)は、実在の彼方に超越してある(同509b)
この文章でプラトンが言わんとしているのは、さしあたって、
「学問に取り組むときでさえ、実は安心して依存できる基準はない。
学問において下した判断について、あとからいろいろと理屈をつけようが、
実は、ほとんど無根拠としかいいようのないものがある」ということではないか。
この無根拠性が、あらゆる場面においてつきまとうことを、プラトンは痛切に自覚していて、
だから「善のイデアが超越してある」と強く訴えたのだと考えられる。
887 :
考える名無しさん :2005/11/16(水) 17:49:32
ちなみにこれは
>>858 イデアが離在すること、イデアのコーリスモスとは
イデアが「未だ知らないもの」として「ある」ことを意味することと
本質的に同じことだと思う。
レヴィナスは「存在の彼方へ」の最初で、
プラトンの「国家」を、「存在の彼方を志向するもの」として評価を下しているが、
レヴィナスも「善のイデア」をこのように読んだのではないか、と思ったりもする。
888 :
考える名無しさん :2005/11/16(水) 19:44:17
ニーチェの哲学って結局のところソクラテス・プラトンへのルサンチマンだよね。 といってニーチェの思想の価値をおとしめるつもりはないが。
889 :
考える名無しさん :2005/11/16(水) 20:04:25
ルサンチマン などと言ってみる軽薄児
890 :
考える名無しさん :2005/11/16(水) 21:04:08
>>888 哲学史ってのがあるとしたら
もともとそうやって成り立ってるんじゃないの
>>890 うん、それは分かっている。
ただしかし、ニーチェのソクラテス・プラトンへの態度においては
特にそれが感じられたからこそ、敢えてそれを書いてみたんだ。
『国家』を読んでいて、ニーチェの好みに合わないようなことが沢山出てきていた。
『悲劇の誕生』なんて、まさにそれに対する反抗だったと思う。
それは真理への意志とかではなく、とにかく好みに合わないからこそ、必死になって叩いたんだろう。
それが結果的に偉大な思想を生んでしまったわけだが。
892 :
考える名無しさん :2005/11/17(木) 02:13:33
>>886 の>確かに道徳的な意味にも取ることはできて、
これ取り消し。ここの部分は道徳的な意味には取らない。
ただ、確かに道徳的な動機を強く持っていて、
>そのような願望があったとしても、(いやだからこそ、)
>哲学するときにはそのような要請は無視して、
>様々な理論を検討せねばならないっていう
これは
>>882 の言う通りだと思う。
893 :
考える名無しさん :2005/11/19(土) 05:04:28
ソクラテスと孔子の思想の違いを出来るだけ明確に説明して欲しいです。
894 :
考える名無しさん :2005/11/19(土) 05:11:10
仁と無知の知のちがいです。
895 :
考える名無しさん :2005/11/19(土) 18:09:46
>>850 ソ、ソ、ソクラテスかプラトンか
ニ、二、ニイチェかサルトルか
BY野坂 昭如
896 :
考える名無しさん :2005/11/21(月) 23:40:08
>>893 思想ではないが、基本的スタンスとしては
ソクラテスは、神、魂、死にも触れるが、
孔子は、神、魂、死は、語らない。形而上的なものは避けた。
897 :
考える名無しさん :2005/11/22(火) 18:44:35
898 :
考える名無しさん :2005/11/22(火) 18:51:01
スピノザの焼きなおしだな。
>>896 「死」が形而上学的問題だというのは言い得て妙だなw
900 :
考える名無しさん :2005/11/22(火) 19:18:20
901 :
考える名無しさん :2005/11/24(木) 18:12:39
1998年時点での岩波文庫売り上げベストテンは岩波によると次の通り 1 ソクラテスの弁明・クリトン 6 こころ 2 エミール 7 歎異抄 3 坊ちゃん 8 空想より科学へ 4 共産党宣言 9 古事記 5 善の研究 10 論語 2005年現在はどうなのか
902 :
考える名無しさん :2005/11/25(金) 00:30:09
他はわからんでもないけど、古事記ってそんなに売れてたんだ・・・? 他の文庫系出版社から出てない、とかかな? と、スレ違いですね。 プラトンは七冊くらい読んだので、反対側から光をあてるべく、 これからニーチェの『悲劇の誕生』を読もうと思います。
ああそれか。読むにつれてそれ以上読むのがバカらしくなる本だよ。 最後には時間の無駄だった!と投げたくなるかも。
904 :
考える名無しさん :2005/11/28(月) 11:38:16
>>903 『悲劇の誕生』はニーチェ入門としても重要な本だし基本だよ。
プラトンとニーチェを対比するのはおそらく倫理的な関心からだろうけど 哲学理論的な比較もやると楽しいよ 余計なお世話かも知れんが
>>904 それは分かるよ。ニーチェのDQNぶりが存分に堪能できる。
907 :
考える名無しさん :2005/11/29(火) 16:56:57
908 :
902 :2005/11/29(火) 18:46:56
>>903-906 元々ニーチェも五冊くらい読んだんですけど、
『悲劇の誕生』はまだ読んだことがなかったので。
プラトンを読んでギリシア人たちについての知識を得たので、
この際『悲劇の誕生』を読んでみようと思ったわけです。
ギリシア人について知識を少し得た状態でニーチェを読むのは ギリシアについて妙な偏見がつきそう
910 :
考える名無しさん :2005/12/02(金) 02:33:10
911 :
考える名無しさん :2005/12/06(火) 22:11:45
国家に有益であれば嘘をつくことも許される。
奴隷階級と哲学を論じた書物はありますか?
913 :
考える名無しさん :2005/12/06(火) 22:19:02
まず嘘をつく必要性がない。
914 :
考える名無しさん :2005/12/07(水) 12:32:51
相手を徳に導くための嘘は必要。 特に、市民的徳とは程遠い、粗野な性質の人が相手の場合は。 精神障害者などを相手にする場合を考えればよい 古代ギリシア・ローマの奴隷制は可変的で 事情が整えば、奴隷から市民への解放がありうる (この点では、伝統英国の階級制度よりも緩い) 要するに、古代末期以降の封建制と違うことは意識しておくべき
915 :
考える名無しさん :2005/12/07(水) 16:45:55
916 :
考える名無しさん :2005/12/12(月) 17:14:15
プラトンの邦訳でこれはダメ、逆にこれはいい、ってありますか。 特にアルキビアデスを読みたいんですが、田中ミチタロウ訳というのは 古すぎたりしませんか? ネットで購入を考えているのですが、訳の質とともに、註や解説の充実度も気になります。 よろしくお願いします。
917 :
考える名無しさん :2005/12/12(月) 17:15:39
あ、それとも英訳で読んだほうがいいのでしょうか?
田中美知太郎訳は原語に忠実なほうだと思うし、 特に古さを感じさせることはないと思うな(氏が若い時の「テアイテトス」訳ですら) 藤沢令夫訳は分かりやすさ第一で一見親しみやすいが、 端折り過ぎ、意訳し過ぎのところがある (「国家」の哲学的核心部など、かえって原語のニュアンスがつかめない。 これは、まじめに検討しようとする人にとっては、結構困る) 久保勉訳(岩波文庫版の弁明、クリトン、饗宴)は今となっては確かに古い 西洋古典学的知識に関する註なら、田中氏のものなど確かに充実してるけどね ただ、哲学的解説の充実度の点では、田中氏のそれも含めて、はっきり言って、 邦語訳で満足できるものはない、と言っていいんじゃないかなあ 岩波全集版でも全般的に解説あっさりしすぎで、入門程度にしかならない あと、英訳というとLoebのシリーズがあるけど、 右ページの英訳の質にはバラツキがあるから、 これも参考程度だろうなあ
そう、藤沢訳が端折りすぎなのは同意、 国家など1行目から間違っている、というか正しくない。 もっとも今手元に無いので、田中訳がその部分で 正しいかどうかわからないし、自分も原語で読んでるわけではないが。 ちなみに英訳ではこうなっている部分。 I went down to the Piraeus yesterday with Glaucon,.....
国家は何読めばいい?
921 :
考える名無しさん :2005/12/13(火) 00:28:38
>918-919 早いレス助かります。 田中訳購入の方向で検討します(って役人みたいだけど、ほんとに検討する)。 ちなみに大阪の公立図書館には入っていないようです。やれやれ。 日ごろ古典と縁がないのでアレですけど、ロウブってハーバードでしたっけ? 註や解説が全くなかったような記憶があります。 岩波の全集は J.Burnet, Platonis Opera, 5 vols., Oxford Classical Texts が定本らしいですが、これ読んでる方はおられますか? オックスフォードの古典ならペーパーバック出てそうだし、興味あります。
922 :
考える名無しさん :2005/12/13(火) 00:37:34
そうそう、ついでに伺いたいことが。 古代〜20世紀のニューエイジ思想まで、プラトニズムの流れが分かる本で いいの何かありますか?出来れば一冊で済ませたい。中世以降はとりあえず 英語圏だけわかればOK. 知りたいことは、古代ー初期近代の新プラトン主義ー近代オカルティズムの 間に何が変わり、何が変わらなかったのか、というあたりです。
923 :
考える名無しさん :2005/12/13(火) 05:31:29
>>922 ニューエイジ思想って、哲学じゃないですよ。
>>921 まあ、ギリシア語がわかるなら、まずBurnetの全集あたるに越したことはないよ
その他、現代語対訳もので、
註の充実の点でLoebより参考になるものを挙げておくと
Platon Oeuvres Completes(Collection des universites de France,publiee sous le patronage de lAssociation Guillaume Bude)のシリーズがある
希仏対訳形式なんで、フランス語ができるなら見ておくといい
ちなみにBurnetよりも新しい
(第1巻がアルキビアデス、弁明、クリトン、エウテュフロン、ヒッピアス小収録)
http://www.amazon.fr/exec/obidos/ASIN/B0000DR3J1/
あと英語圏ということなので、私自身は見ていない本だが
「信仰と理性』新井・鎌井編、御茶の水書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4275012712/ これが17世紀のケンブリッジ・プラトン学派を取りあげているとのことなので
調べてみるといいかも知れない
現代のオカルティズム、ニューエイジ思想の類で
明快にプラトン主義を謳ったものがあるのかどうかはわからない
そもそも近代では神秘主義はヘルメス思想などいろんな思想が流れ込んでいるので
はっきりとその影響を追跡するのは難しいと思うのだが・・・
もっとも「プラトン主義」をすごく広く解釈して
二世界説一般に取るなどしてしまえば、話は別なんだろうけど
927 :
考える名無しさん :2005/12/13(火) 22:57:47
>923 ええ。でも哲学史じゃなくて、プラトニズムの文化史なんです。知りたいのは。 >924-926 いろいろありがとうございます。やっぱそんな都合のいい本はないか。
928 :
考える名無しさん :2005/12/21(水) 00:55:20
>>927 佐々木毅のプラトンの呪縛はどう?
ただし、近代の受容史のみだけど。
プラトンの呪縛は一種のネタ本だよね いかに20世紀前半に馬鹿馬鹿しい議論が出回ったかっていう (著者がいい加減なわけじゃないけど) ただ、本中に出てくる、クロスマン「今日のプラトン」は正直読んでみたい 誰か翻訳してくれないかな
930 :
927 :2005/12/24(土) 22:37:22
>928-929 アマゾンの紹介も読みました。なかなか面白そうです。安いし。 文庫版だと、解説とか後書きとか余計についてきたりしますか?
931 :
考える名無しさん :2005/12/24(土) 22:41:47
当然ながら、ソクラテスやプラトンの時代にクリスマスはなかった
932 :
考える名無しさん :2005/12/24(土) 23:17:38
933 :
ぽっくん ◆5m18GD4M5g :2005/12/25(日) 00:16:23
クリスマスはもともと太陽の祭りでキリストの誕生日は後付だからあったんじゃない? 最近思うのは無知の知をちゃんと理解してる人って少ないんじゃないか?ってこと。
934 :
考える名無しさん :2005/12/25(日) 01:03:45
ティマイオス47aに、夏至と冬至の存在が、数および暦の起源のひとつであり、また、哲学発生の契機のひとつ、とある 当時の人々にとっての、冬至の重要性は疑いないだろう また、法律799a、809dに、季節の祭りに関する言及があり、その時は、歌を歌ったり、踊りを踊ったりするという したがって、冬至のお祭りも当然あったと見るのが自然だと思う
935 :
考える名無しさん :2005/12/25(日) 01:17:38
>>934 に補足。
>>933 の言う通り、クリスマスは、太陽の新生を祝う冬至のお祭りが、キリスト教化したもの。
>>919 今見てみたら、別に間違ってるように思えないんだけど。
数日前ゴルギアスというテレビ番組がありましたな しかもあのゴルギアスを題材にした番組だった
938 :
考える名無しさん :2005/12/29(木) 17:54:47
>>936 冒頭の部分が、ってこと?
でも藤沢さん、
「風呂屋の三助が湯をぶっかけるような勢いで」はすごい訳でそれはないだろうって感じだけど
940 :
考える名無しさん :2005/12/30(金) 17:35:15
「古賀徹 哲学 「単に生きるのではなくよく生きる」 この命題を巡って二つの見方が対立している。 一つがギリシャ哲学の大家、岩田靖夫の『よく生きる』(ちくま新書)であり、 もう一つがオタク男を自認する本田透の『萌える男』(同)である。 孤立の時代になお、よき生を得るには、 前者は、自己保存を克服し他者に贈与せよと説き、後者は、幻想世界を構築しそこでエロス欲求を脳内的に充足せよという。 哲学者は、無論オタクの妄想他者なんぞ、断固許容しない。 しかし問題は、妄想を排して他者そのものに向かえという、哲学自身の妄想的本質にある。 オタクは「メイド」なるキャラに萌えるが、哲学者も「他者」なる概念に萌え萌えである。 両者は現実世界からの逃避形態であり、その証拠にオタクと哲学者の外観は驚くほどよく似ている。コアな同人誌もたくさんある。」
941 :
考える名無しさん :2006/01/01(日) 23:42:41
「法律」の冒頭は、実は、もろにイデア的存在を予告してると思う。 >クノッソスからゼウスの洞窟と神殿までの道のりが、なかなかのもので、なにしろこの息苦しい暑さですからね 前半で、真の理想国家と、過去にあった評判のいい国家との間には、大きな違いがあることを示し、 後半は、理想とは程遠い鬱陶しい当時の政治状態を暗示してる。 >先のほうへ行けば、森のなかに、高さといい美しさといい、素晴らしい糸杉がそびえていますし 困難の中を進み続ければ、真の哲学の認識に達することができることを、これで暗示してる。 「国家」の理想主義をまったく変えてないことを、プラトンはここの部分ですでに示している気がする。
法律の翻訳が「ですます」調なのはどうして?
なんか丁寧すぎて、他人行儀な感じ
国家のように「である」調の翻訳のほうがなじめるなあ
>>941 でも、イデア的存在(と言っていいのか?)を知ることは
幸運がはたらかないとできない、とも書いてあるから、
結局は信念の問題以上ではないよね
943 :
考える名無しさん :2006/01/02(月) 22:27:24
>法律の翻訳が「ですます」調なのはどうして? それが森進一クオリティー
法律は大衆向けだとどこかで見たような
>>938 確かにおもしろい訳で、三助って誰?って感じだけど、
少なくとも風呂屋(風呂場?)で湯をかけてくれる奴隷がいたそうな。
まあ、知ってるか。
今月のユリイカで『国家』における哲学と詩作について、作家が文章を書いてて
けっこう面白かった。
プラトンの詩人追放論をその人なりに受け入れて、
プラトンが批判するところの詩作を着実に実行すれば、
それは哲学的な真理とは異なるけど、
面白い創作ができるんだ、なんてことを言ってた。
立ち読みだから適当なまとめだけど。
946 :
考える名無しさん :2006/01/05(木) 17:50:26
国家の上巻 33ページ1行目の 「では、いっしょに組んで碁を打つ仲間として有用な人は 正義の人だろうか、それとも碁の専門家だろうか?」 という所があるんですが、原典や英訳ではどう表現されているのでしょうか? この時代の ギリシアに碁が伝わっているものなんでしょうか?
949 :
考える名無しさん :2006/01/10(火) 11:46:12
ありがとうございます チェッカーやはさみ将棋のようなものだったんですね Perseus Project とても面白いです こういうを探しておりました 本当にありがとうございました
世界史のアトランティススレにおもしろそうなものがあったので、コピペ ソロン・プラトン一族の家系図 Excestides─┬─♀(cousin of the mother of Peisistratus) ┌────┴────────┐ Dropides II (archon 593/592) Solon (638-559) │ (archon 594/593) Critias II (580:-490:)←世代的に補う │ (Critias IIが90歳の時、少年だったCritias IIIにアトランティスの物語を語った。) Dropides III ←世代的に補う └────────────────┐ Antiophon I Critias III (500:-420:) ┌───┴───┐ ┌──┴───┐ │ ♀─┬─Glaucon I. Callaeschrus │ ┌───┴────┐ │ Pyrilampes┬Perictione┬Ariston Charmides Critias IV Antiophon II │ (450:-403†) (465:-403†) ┌──┬─────┴──┬────┐ │ Plato (427-347) Glaucon II Adeimantus Potone┬Eurymedon Speusippus (-338) その他の御先祖様 Dropides I (archon 645/644) Critias I (archon 600/599)
236 名前:世界@名無史さん 投稿日:2006/01/10(火) 02:49:57 0
↓参考までにProclus1(410-485)やDiogenes Laertius(紀元3世紀)の記述を重視しした場合の系図
ttp://www.ancientlibrary.com/smith-bio/1382.html 但しこれだと世代的に無理がある。
Alexander of Aphrodisias(紀元3世紀)は、Critiasが二人いたことを認知している。
『ティマイオス』や『クリティアス』の対話が実際にあったとして、紀元前421年が
想定されている。この時プラトンはまだ子供。
対談に参加しているHermocratesは、シケリアのシュラクサイの将軍で、
ペロポンネソス戦争ではアテナイの敵方。政争に巻き込まれ、紀元前407年頃処刑。
三十人僭主政治を行ったCritias IVと従兄弟のCharmidesは、アテナイ内戦のムニュキアの戦で戦死
彼らはSocratesの愛弟子であったため、
紀元前399年にSocratesが死刑判決を受ける原因になった。
また四百人会の寡頭政の首謀者として処刑されたAntiophon (480-411†)がいるが、
Platoの曽祖父Antiphon Iが同一人物かどうか不明。
954 :
考える名無しさん :2006/01/12(木) 18:04:53
>>950 これ役に立つな。
thx
「国家」の冒頭はこうか。
[327a] katebên* chthes eis Peiraia meta Glaukônos tou Aristônos proseuxomenos te têi theôi*
kai hama tên heortên boulomenos theasasthai tina tropon poiêsousin hate nun prôton* agontes.
kalê men oun moi kai hê tôn epichôriôn pompê edoxen einai,
ou mentoi hêtton ephaineto prepein hên hoi Thraikes* epempon.
[327a] I went down yesterday to the Peiraeus with Glaucon, the son of Ariston, to pay my devotions to the Goddess,
and also because I wished to see how they would conduct the festival since this was its inauguration.
I thought the procession of the citizens very fine,
but it was no better than the show, made by the marching of the Thracian contingent.
955 :
考える名無しさん :2006/01/13(金) 00:18:20
>>919 『国家』の冒頭の訳が正しくない、とは、
ペイエイラウスに「下っていった」というニュアンスを出すべきだ、という意味に解していいのかな?
そうだとすると、
『国家』の冒頭がなぜこのように始まるのか、実は意味があり、
冒頭ですでにプラトンのメッセージが暗示されている、ということになる。
まず、最初ソクラテスは自分の地元にさっさと帰ろうとする。
これは、たとえば『弁明』で、自分の身が持たないから政治の場にはあまり参加するつもりはないと、
つまり「政治=全体のことを考慮すること」にソクラテスが消極的な意思を示したことを、連想させる。
ソクラテスの徳のすすめは、各個人に対して行うものだったから。
一方『国家』の4巻や7巻で、
「自分だけでなく人々全体が幸福になるよう考慮されなければならない」と繰り返し述べられるが、このソクラテス=プラトンの主張を見ると、
『弁明』の政治に消極的なソクラテスは、プラトンにとって不満の残る、というより、もったいなく思われるものとして書かれているようにも思われる。
だから『国家』冒頭の直後で、ケパロスが「ソクラテス、いけないね、そんなことでは」と言ったりするのも、実際暗示するものがあるわけだ。
確かに、『国家』の冒頭の訳で「下っていった」というニュアンスをちゃんと表現しないと、
「哲学者は閉じこもらずに一見汚く見える現実の政治《に下っていって》考察すべきだ」という、
プラトンがすでに冒頭から暗示しているメッセージが、日本の読者に伝わらない、
だから藤沢氏のここの訳はよくない、と言えるように思う。
956 :
考える名無しさん :2006/01/13(金) 02:33:31
あ、ちなみに、L&Dに拠れば、 KATEBEN=KATABAINOの一人称アオリスト形=went downだから、 英訳のほうは正しいね。
風呂屋の三助さんは原文だとどうなってる?
958 :
考える名無しさん :2006/01/14(土) 03:03:44
>>955 ギリシア語もプラトンもよく知らないけど、英語的にはこの冒頭の文は「昨日私はGlauconと一緒にピレアスへ出向いた」
だと思うが。down"は自分のいる場所からどこか違う場所へ向かうことを指す副詞なので、ここで示唆されている
ことは、「私」なる人物は、この文を書いている時点で、ピレアスに行く前にいたところに戻ってきている
ということだろう。
καταβαινωは「降りる」、「落ちる」という意味の単語で、 「競争の場で負ける」、「指導者の立場から下野する」などの意味もある。 英語のcome downとは異なり、単純に「〜へ向かう」という意味にはならない。
960 :
考える名無しさん :2006/01/14(土) 17:15:40
>>958 OED見たけど、
go down to〜がそれだけに限定されるわけではないみたいなんだけど。
例えば、「Italy went down to(byでも可)Brazil.」とかね。
L&Dのκαταβαινωの項を見る限り、この単語はもともと、
ラテン語で言えば「descendo」のニュアンスを強く持つように思えたので、
((意識的に)身を低める、のような意味あいも持ったりする)
ちょっと思いついて書いてみたんだけど。。
確かに、「出かけた」という訳でも、
まったく間違いとすることはできないとは思うけどね。
961 :
考える名無しさん :2006/01/14(土) 20:02:37
ピレアスは港町=海抜が低いので、単純に「下った」とかは?。
962 :
考える名無しさん :2006/01/14(土) 20:25:10
ペイライエウス
963 :
考える名無しさん :2006/01/14(土) 20:49:50
>>961 うん、普通に和訳するならそれでいいと思う。
>>955 は、暗に込めた意味を推測してみたものだから。
ここはやっぱり、高低差のニュアンスが訳に必要だな。
964 :
考える名無しさん :2006/01/14(土) 23:40:19
まあ重要なところの訳がまずいのはともかく、 どうでもいいところでギャーギャーいう必要もなし
965 :
考える名無しさん :2006/01/15(日) 01:28:31
哲学の話題ではないんですが、 ソクラテスが評議会の委員だったころ、アルギヌウサイ島沖海戦の8人の指揮官の弾劾裁判があって、その裁判の方法についてソクラテスがあくまで法にのっとるべきだと主張して孤立したというエピソードは有名ですよね。 そして、弾劾裁判にかけられた8人のなかに、ペリクレスの息子がいたというのを何かで読みました。 世界史上の重要人物であるペリクレスとソクラテスが、こういうかたちで接触(?)していたということになんだか驚いたのですが、この辺の顛末の典拠となった文献は何なんですか?
966 :
名無し募集中。。。 :2006/01/15(日) 02:39:36
>>965 >この辺の顛末の典拠となった文献は何なんですか?
クセノフォン『ヘレニカ』第1巻6.20〜7.35。
ちなみに、同じクセノフォン『ソークラテースの思い出』(岩波文庫にある)の230ページの注に、ペリクレスも含めた将軍9人全員の名前と、事件に関する多少の解説がある。
967 :
考える名無しさん :2006/01/15(日) 02:54:02
今9人と書いたけど、そのうちコノーンという名前の将軍が実際には戦闘に参加してなくて、それ除いて、裁判にかけられたのは8人。
968 :
919 :2006/01/15(日) 19:18:23
>>955 そう、大体そのような意味で指摘したと理解してもらって構わない。
「下っていった」というニュアンスと、地元に帰ろうと(上っていこうと)したソクラテスが
強制されてペイライエウスに留まって議論するのは後の有名な洞窟の比喩とも関わると思われる。
一度洞窟から抜け出した哲学者は洞窟の中の人々を導くために再び洞窟を下りていかなくてはならない。
藤沢訳では残念ながらそれを読み取ることができない。
藤沢訳の件からは離れるが、この冒頭が面白いのはソクラテスが「昨日」と言っていること。
『国家』のソクラテスは芸術を模倣の模倣でありリアリティ、ここではイデアから遠いと言って批判しているけども
『国家』はプラトンによる著述ということである意味模倣だが、ソクラテスの語りも既に起こった出来事の
模倣であるということ。つまり『国家』はソクラテスが作中で批判していた模倣の模倣と言うことになる。
969 :
965 :2006/01/15(日) 20:17:10
>966-967 ありがとうございました。 『思い出』確認したら、ソクラテスとペリクレスの息子が語り合ってる場面が普通にありました('~'; 評議会云々のエピソードで驚く必要も無かったですね
そこまで考えて翻訳しても、読者はそんなことまで考えないでしょ。 (そういうことを思いついても「これは翻訳での表現だし」となるだけ)
>>970 もし翻訳ミスなら、それは指摘されてしかるべきじゃないの?
それに、ここで、愚鈍な読み手を想定して擁護するのは、意味ないでしょう。
>>971 >それに、ここで、愚鈍な読み手を想定して擁護するのは、意味ないでしょう。
それに思い至らない訳文読みが愚鈍ってのは違うだろ。
翻訳文のちょっとした表現でそこまで想像力を働かせてしまうような読者がいたら
そっちの方が問題あるだろ。
そのレベルで考えていいのは原文を読んでいる奴だけ。
973 :
考える名無しさん :2006/01/16(月) 01:25:22
↑翻訳で手を抜いてよいという理由の説明に全くなっていない。
解釈のことはよくわからないのですが、このスレ的には、国家の最初の文の訳は間違いということでいいんでしょうか? カントやドゥルーズなどの誤訳は2ちゃんねるでよく叩かれてますが、プラトンの誤訳もけっこうあるんですか?