1 :
藤林椋 :
2006/07/21(金) 21:13:07 ID:hW7IEPTW0
2 :
藤田浩之 :2006/07/21(金) 21:14:04 ID:hW7IEPTW0
3 :
藤田浩之 :2006/07/21(金) 21:14:50 ID:hW7IEPTW0
椋「鉄の掟です。破っちゃ駄目ですよ、絶対に」 ・選択肢は基本的に早い人優先です ・でも、それでもあんまりなことになれば『リコール』発動しますよ ・本人でも一度選んだ選択は覆せません ・投下の前には『リロード』をお忘れなく ・『sage』進行でお願いします 浩之「それと、もうちっと守って欲しいことがあるんだけどな」 ひとつ、喧嘩するなよ ひとつ、早さと技術を競ってくれよな ひとつ、選択肢はどれ選んだっていいってことを考えろよ ひとつ、言いたいことあるんならテメェで書けよな ひとつ、相手のこと考えながら書いてくれよ ひとつ、我侭する前に空気は読めよ? ひとつ、ま、楽しければそれでいいんだけどな ひとつ、気軽に書いてっていいぜ 椋「とにかく、皆で楽しく素晴らしい話を作りましょうよ。もちろん折原くんと藤田くんは抜きで」 浩之「わ、悪かったって先輩! もう勘弁してくれ……!!」
浩之「もう50作超えたんだってな。長いよな、このスレも……」 椋「……もう少しです、あと一年もすれば私は卒業。 折原くんや藤田くんと離れられます。ええもう少し、もう少しの我慢です……」 浩之「せ、先輩? そりゃないぜ……」 椋「誰が悪いんですか! エピローグには書かれてないですが、 あれから私は折原くんや長谷部さんや川澄さんやみずかちゃんに振り回されて……もううんざりです! ことあるごとに漫画研究会に勧誘してくるし、私の平和を返してください! どうしてここは女の敵ばかり育つんです!? 藤田くんや折原くんは勿論、岡崎くんだってそうだし、 吸血鬼やってる顎長い人もそうだし、羽少女に変身する人形遣いもそうだし、 酔った勢いで知り合いを手篭めにする電波使いもそうだし、 ふにゃちん野郎の新選組もそうだし、ナンパばかりして時折女の人にされるADさんもそうだし、 みずかちゃんとどっこいどっこいの女の子を家に入れてる骨董屋さんもそうだし……ああもう数え上げたらキリがないです!」 浩之「わ、分かってくれよ? 二股三股ハーレムは男の浪漫で……」 椋「分かりたくないです! ああでももう少し、もう少し我慢すれば卒業で折原くんたちと別れられる……」 浩之「……案外、サザエさんのように来年以降もずっと一緒だったりしてな」 椋「や、止めてくださいよ縁起でもない!!」
すまん、重複してしまった。
主人公草壁優季はひょんなことから幼いるーこと共に過去にワープしてしまう。 今度の時空跳躍の先はなんと明治時代。 様々な苦労もあるが、何とか元の時代に戻ろうと優季は努力する。 そこで元の時代に戻る方法を探しつつも、色々とお世話になった観鈴・柳川のために、 柳川の受け持っていた事件解決に協力することになったのだが、 そうやらその事件の標的は無差別というよりも優季を狙っているものらしい。 まだはっきりしない敵の黒幕、明治時代には生き残っているはずのない新選組局長の登場、 更に頭の中で言いたい放題言っていくリアンノンなど、様々な問題が浮かんできて、 優季はどんどん元の時代に帰る方法を探す余裕がなくなっていくのであった。 観鈴・柳川・雪緒の新選組トリオに出番を食われながらも『時間を操る能力』を開花させることには成功し、 これからリアンノンに会いに行こうとしているのだが、はてさてどうなるのだろうか……?
799 名前:名無しさんだよもん 投稿日:2006/07/21(金) 21:06:10 ID:tyizXzp40 「す、すいません。実は観鈴さん個人については全然ちっともまったく小指の先ほども知らなかったです」 「え゛っ!?」 私の言葉に、観鈴さんはまるで聞いてはならないことを聞いたかのように固まってしまいました。 ……やっぱり正直に言うのはマズかったでしょうか。 「そ、そんなことないよね? ホラ、ええと……池田屋に乗り込んだ話とか残ってないかな?」 「あ、それなら私も知ってますよ!」 「みすずちん、そこで局長たちと一緒に切り込んだ」 「……そうなんですか?」 私の一言に、観鈴さんがまた固まりました。 いえ、どんなに言われても知らないものは知らないんです。 「お、おかしいな。みすずちん一杯活躍したはずなんだけど……」 「……ひょっとして、地味だったんじゃないんですか?」 「が、がお……!!」 それがトドメだったようでした。 完全に観鈴さんが真っ白になってます。白の精霊もかくやというほどに。 わ、悪気はなかったんですけどね……ゴメンなさい。 「そ、そんなはずは!!」 我に返ったかと思うと、観鈴さんがダッと走り出しました。 「ちょ、ちょっとどこ行くんですか!?」 私も慌てて追いかけます。
800 名前:名無しさんだよもん 投稿日:2006/07/21(金) 21:06:47 ID:tyizXzp40 観鈴さんが走った先は、柳川さんたちのいる部屋でした。 部屋に入るなり、凄い剣幕で柳川さんに詰め寄ってます。 「柳川さん柳川さん! ちょっと聞くよ!!」 「ど、どうした観鈴……そんな血相変えて、何かあったのか?」 「……わたしって、幕末の頃地味だった? 未来でわたしの名前が全然出てこないらしいんだけど……」 「お前が……?」 何事か、と言わんばかりに柳川さんが観鈴さんを見てます。 そりゃそうでしょう。いきなり現れて『地味かどうか』なんて聞かれたら私だって焦りますし。 既に須磨寺さんは『何かかわいそうなもの』を見る目で観鈴さんを見てます。 状況を理解できてないるーこさんは疑問符を頭に浮かべながら様子を見てます。 ですが観鈴さんはそんな周りの目などお構いなしです。 観鈴さんの目は恐ろしいぐらいに真剣です。……そ、そんなに傷ついちゃってたんでしょうか。 柳川さんの返事は―――― A 「地味だったな」 B 「そうでもなかったな」 C 柳川さんは「地味」とは一言も言わなかった。しかし……人の眼はときとしてどんな辛辣な言葉より人を傷つけてしまうものである 801 名前:名無しさんだよもん 投稿日:2006/07/21(金) 21:07:11 ID:uWanRM7K0 A
「地味だったな」 柳川さんの返答は当然と言わんばかりの、実にそっけないものでした。 「剣の腕は確かだったけど、こと話題性に関しては地味以外の何物でなかったわね」 それに須磨寺さんの追撃が加わります。とどめの一撃に観鈴さんは目に涙を溜めこんでいます。 「そんな…観鈴ちんの活躍はお芝居になって、浮世絵も馬鹿売れだと思ったのにー!!」 そして観鈴さんは泣き叫びながら外へと走り去っていきました。 ちょっと無神経な返答だったでしょうか。調べれば分かると思うんですが… 「誰の記録が基で後世に芝居やら伝記が作られたか知らんが、一介の学生が知りうる程度では奴の記述を見る事はあるまい」 教科書にはちょっと書かれている程度ですしね。それに私は大河ドラマも見ませんし。 時代物が好きな環さんだったら生の新撰組の人に会えて感激ものだったでしょうけど。 「それにその手のものは書き手によって都合よく捻じ曲げられるのが常だ。 一々気に掛けてられんよ」 全くもって正論ですね。歴史は新事実が発見される度に解釈が変わりますから。 学生で勉強している時にコロコロ変わられると困りものですが。 「あ…けど、やっぱり謝った方がよいのでしょうか?」 「彼女は昔から活躍して、図に乗って局長から叱られて、反省するの繰り返しだったから。 ああやって程よく鼻っ柱をへし折るのが正しい扱い方よ。 気にする必要はないわ。 どうせ晩御飯辺りにはケロっとして帰ってくるでしょうから」 つまり、昔から繰り返された構図なのでしょうか。 まぁ、発散してケロっと帰ってくると言うのは実に彼女らしいですが。
「そう言えば新撰組は最期と言うのはどんな感じだったんでしょうか?」 話題を変える為にちょっと気になった事を聞いてみました。 確か新撰組は東北や函館の戦争にまで参加して、副長が函館で戦死して消滅したと聞きました。 私は幕末フリークではありませんが、後の時代に生きる者として生の歴史と言う物には興味があります。 私が知っているのは精々、記録の羅列に過ぎませんから。 もしかしたら、局長さんの件のヒントになるかもしれません。 「ふむ…まぁ、聞かれて困る事でもないしな、いいだろう」 どうしたものかと僅かに思案した後、柳川さんは淡々と語り出しました。 「まず、局長が処刑された辺りからでいいか? 流山で官軍に包囲された時、局長は残りの隊士たちを逃がす為に囮になった。 そして、そこで捕まって後に処刑されたと聞いた。 ただ生憎、俺はその時は負傷していて後から聞いた話だが」 柳川さんの話はそのまま戦記ものになりそうなほど臨場感に溢れる戦いの話でした。 銃相手に刀で切り込みを掛けたりと、今の合理的で冷徹な柳川さんらしからぬ熱い戦いぶりがあったのも驚きです。 時折、観鈴さんへの愚痴が見られる辺り、戦場でもあの二人はいつもどおりだった様です。 「そして、俺は会津で官軍と戦って、そこで降伏して終わっている」 負けはしたものの悔いはない。柳川さんの話はそんな感じでした。
「私は函館まで副長や観鈴さんと一緒に戦い抜いたわ。 戦いを経るごとに櫛の歯が一つ一つ欠けていく様に仲間が減っていくのを見るのは、中々辛かったわ 須磨寺さんの話は柳川さんのものとはまた違った意味で生々しいものでした。 治療が間に合わなかったり、死の間際に故郷や家族の事を想う仲間達が欠けていく様を間近で見続けたと言うものでした。 「あの時ほど自分の未熟さを呪った事はないわ」 そこで須磨寺さんはふと苦渋と後悔に満ちた顔を見せました。 医者と言うのは因果なものなのでしょう。 未熟でも患者を死に追いやるし、かと言って治った人は負け戦で散っていく事になるのですから。 「ただ、観鈴さんは常に前線で戦ったけど、不思議と怪我らしい怪我をしなかったわ。 ここで残っていれば思うままに自分の活躍を語れたでしょうに…」 そこで須磨寺さんは含みを込めた笑いを浮かべました。 この場にいない観鈴さんへのものでしょうか。彼女もなんと間が悪いことでしょうか。 二人の話が終わった所でそろそろ日も暮れてきました。 そろそろ観鈴も帰ってくる頃でしょうが── A 「話は聞かせてもらったよ! 今度は私の番だね!!」 タイミングよく観鈴さんが帰ってきました B 「そろそろ晩御飯にするぞ、うー」るーこさんが晩御飯をご所望のようです。※御飯を作る人選択 C 病み上がりなので少々疲れました。晩御飯まで寝させてもらいます
A
「話は聞かせてもらったよ! 今度は私の番だね!!」 ここでタイミングよく観鈴さんが帰ってきました。 須磨寺さんと柳川さんが何とも嫌そうな顔をして、彼女のほうへ振り向きます。 どうやら自分達の失策を悔いているようです。 須磨寺さんの話が確かならこれ幸いと自慢話をするのは目に見えてますから。 「…どの辺りから聞いていましたか?」 いくらなんでもタイミング良過ぎです。まさかこっそり聞き耳を立てていたんじゃ… 「『ここで残っていれば思うままに自分の活躍を語れたでしょうに…』の辺りからだよ。 そうだよね、知らないんだったら私が聞かせてあげればいいんだよね。 じっくりたっぷり時間を掛けて優季ちゃんにわたしの活躍劇を教えてあげるよ」 どうやら本当に運が良かっただけのようです。私たちにとっては不幸以外の何物でもないですが。 私は助けを求めて、観鈴さんを止められそうな二人の方を振り向きます。 しかし、柳川さんは「付き合ってられるか」、と言った感じの顔をして、さっさとこの場から去っていきました。 須磨寺さんは「あら、もうこんな時間。 晩御飯を作らないと」と白々しく言いながら台所へと向かいました。 るーこさんは「るーも手伝おう」と言って須磨寺さんに付いて行きました。 私は心の中で彼らに「薄情者!」、と毒づきました。 そしてこの場に残されたのは、喋りたくて今か今かと待ち受けている観鈴さんと私でした。
「……どうぞ」 「えっと、それじゃどの辺りがいいかな? やっぱり池田屋の辺りから──」 私は身から出た錆びだから仕方ないと思い、彼女の語りに付き合うことにしました。 それから晩御飯が出来るまで彼女の活躍劇と言うか自慢話が続きました。 興味深い話なのでしょうが、ガトリング砲の様にまくし立てる彼女の語りは私の頭の中にはほとんど残りませんでした。 「がおー」とか「ずばばーん」とか擬音語だらけで、文字だけの少年ジャ○プのバトルものと言う印象でした。 例えるなら小説版ドラゴン○ールと言う感じです。 須磨寺さんと柳川さんの話が補足にならなければ、訳が分からなかったでしょう。 何故、彼女の活躍が歴史に残らなかったか分かる気がします。 それから晩御飯になったのですが、何故か蕎麦でした。 須磨寺さん曰く「実家が蕎麦屋なの」だそうですが、教会の中で蕎麦をすするというのは何ともシュールな光景でした。 晩御飯を食べた後、病み上がりの私は猛烈に眠たくなって、そのままベッドに倒れこむように眠りに落ちてしまいました。 そして、夢を見ました。それは── A 一人の男の人の半生を追う夢でした B リアンノンさんが語り掛けてきました C 貴明さんが○○さんと浮気している夢でした
B
C ○○が選べないのは不明って事か?
夢、夢を見ています。 「……ん……んわ」 何でしょうか、頭の中に声が響いてきます。 最初はよく聞き取れませんでしたが、次第に声ははっきりとしてきました。 覚えのある女性の声、この人は―― 「こんばんわ、草壁さん」 そうです、リアンノンさんの声です。 気が付くと、私はまた刀になっていました。 前の鍛冶屋のような部屋とは違います、広い屋敷の一室みたいです。 畳の上の和紙に私が置かれ、リアンノンさんが見下ろすように話しかけてきます。 『……こんばんわ、何の用ですか?』 訝しがりながら、一応夜の挨拶を思考します。 「もう、そんなに警戒しないで下さい。 折角貴女の力を目覚めさせるお手伝いをしたのに」 確かにその通りです、その通りですが―― 『それには感謝しています、ありがとうございます』 とりあえず、お礼はしておきます。 しかし、この人の目的は私の力を利用して未来へ行く事。 正直素直に感謝出来ません。
「とんでもありません、貴女に死なれてもらうのは私も困りますから。 だから今も貴女をお話しようとしてるんです」 『どういう、事ですか?』 「貴女の力について、詳しく説明しようと思うんです。 使える条件を見誤られては困りますからね」 『使える――条件?』 「はい、具体的には目覚めたきっかけが重要になるんですけど。貴女の力は――」 A 貴女に命の危機が迫ったときに使えるのです B あの「岸田」という男が側にいる時に使えるのです C ……誰かに貴女がレイプされている時に使えるのです
A
A
「貴女に命の危機が迫ったときに使えるのです」 確かにあの時、私は岸田さんに犯されていましたが、彼らの目的はどうやら私を殺す事のようです。 捕らわれてるーこさんも須磨寺さんも手が出せなかったあの状況はまさに絶体絶命のピンチでしょう。 しかし、なんとも少年誌的ご都合主義な能力でしょうか。 「ただ、気を付けて下さいね。 あなたはその力を殆ど使いこなす事が出来ていません。 身に迫る危険が更に大きくなれば…そう、例えば致命傷を負った場合等、 その力は自分の意思に関係なく暴走してしまいます。 あなたの内に秘めているその力自体が、あなたを喰い潰してしまうのです」 やはりそんなに都合が良い力なわけありませんでした。 諸刃の剣と言うものなのでしょうか。随分とハイリスク・ハイリターンな能力のようです。 『だから私は戦いに向いてない…と』 「そうです。 唯でさえ自身の戦闘能力は皆無なのに、そこに自滅の可能性まであるのですから。 前みたいにどうしようもない時以外は、彼らに任せて安全なところで引っ込んでいてくださいね」 ですが、某戦隊のリーダーみたいに出番を取られたりしないかちょっと心配です。 『えーと、しかしなんでまた夢の中でお話をする必要があるのでしょうか? 明日、私たちはリアンノンさんの所に行く予定なんですけど…』 ちょっと気になったので聞いてみる事にしました。 ここで話が済むのならイチイチ彼女の元を訪ねる必要はありませんから。 「この件に関しては私とあなただけの秘密にしておきたいんですよ。 彼らが碌に使えもしないあなたの力に頼られても困りますし、 暴走の可能性を知ると柳川さんが何をするか分かったもんじゃないですから」 何だかんだで柳川さんは私をまだ警戒していますからね。 下手をすると味方だと思っていた人に後ろからばっさりなんて事になりかねません。 「ですので、みなさんに教えてあげるのは──」 A 仮面の男…皆さんが局長と呼んでいる方の正体です B 草壁さんが何故この時代に来たかです C 私が未来へ行きたがる理由です
A
C
「とりあえず皆さんが局長と呼んでいるあの仮面の人の正体についてお話しようかと思います」 「いったい誰なんですか?」 「ですからそれは明日、他のみなさんも一緒のときに。その方がいいと思いますし」 確かにここで私だけ答えを聞いても観鈴さん達にはちんぷんかんぷんでしょうからね。 多分その方がいいでしょう。局長さんの正体については明日聞くとしまして── 「あのう、私が狙われていることの理由とかについてはは知りませんか?」 局長さんの正体も気にはなりますが私にとってはこっちの方が重大です。 相手の尻尾を掴もうとしてやった囮作戦も見事に失敗しましたし。 一回目は殺されかけて、二回目はレイプされちゃったんですよね。 しかも、皆さん方にあまり気に留めてもらってない気もします。 むしろ私のほうが観鈴さんを慰めるのに駆り出されたりして。 まあ状況が状況ですし、それでも釈然としないものが…… しくしくしくしく。 あ、やだ。ちょっと泣けてきちゃいました。いけません。気を強く持たないと。 無事に元の時代に戻るまでは。 「その辺の事情もおいおい説明しようと思います。夢の中で詳しい解説も難しいですし今夜はこの辺で」 「わかりました。それじゃあ明日」 ということで詳しいことはやはり明日、直接あってからということに。 しかし絶体絶命のピンチでしか使えない能力というのも難儀なものですね。 できればこの先使わずにいきたいものなんですけど。 ……そうもいかないんでしょうね。うう、しくしく。 さて、夜が明けました。リアンノンさんの家までみんなで赴くのですが。 A 「少し調べたいことがある」柳川さんだけ別行動です。 B 「がお、観鈴ちん地味じゃない。地味じゃないもん」まだ尾をひいてるんですか。いじけてる観鈴さんは放っておきます。 C 「悪いけど今日は教会の方の仕事があるの」雪緒さんはどうも都合つかないようです。 D 全員揃っていけそうです。万全です。
D
そうやってバトル以外無能呼ばわりされるから 逆にヘソ曲げてバトルしたがるんと違うかね >「ベルカ式書き手」 バトルしか出来ん無能しかいないんだから大正解ですがね これで満足?
「柳川さん、リアンノンさんのお宅までは遠いんですか?」 「いや、大した距離じゃない。昼過ぎには着くだろう」 さて、私はリアンノンさんを訪ねることとなりました。 柳川さんに会えるように取り計らってもらって、これから向かうわけです。 もちろん観鈴さんや須磨寺さん達も一緒ですよ? またあの岸田さんとか言う人たちに襲われたらたまったもんじゃないですしね。 ……まあ、日も高く人の目が在るうちから襲っては来ないと思うんですけど。 いやでも、明治時代には私の常識なんて通じないですから一概にそうとは言えませんが。 「こうなったらもうわたしが歴史を支配するしかないよね。 みすずちんが新選組の記録を残しておけば、未来の人はきっとそれ参考にする。 その時にみすずちんの活躍を一杯書いておけばわたしも地味じゃなくなるよ。ぶいっ!」 「勝手に好きなだけやってろ」 後ろで観鈴さんがヘンな事言ってます。というか、まだ昨日の話を引っ張ってたんですか。 柳川さんが興味なしと言わんばかりに投げやりな返事を返してますし。 「そういえば、私もリアンノンさんに会うのは初めてね。 未来を見てるということは、世界の終わりも見たのかしら? ……少し聞いてみたいところね。 もしかしたら私の世界破滅物語のレパートリーが増えるかも……」 そして右では雪緒さんが何やら怪しげなことを言ってます。 あのー、何だか目的が変わってません? 私は早速このメンバーで進むことに不安を覚え始めていました。 「……るーこさん。るーこさんだけは、マトモでいてくださいね」 「るー?」 私の手を繋いでいるるーこさんに、私はしみじみと語りかけました。 るーこさんだけは何があっても守らないと。私の最後の心のオアシスですから……。 私達はリアンノンさんの所に向かい…… A 問題なく目的地に到着しました B 「ケケッ! 見つけたぜ!!」と、途中で先日の悪漢に襲われました。こ、こんな街中で!? C 「ここに草壁優季はいるか!? 我が妹リアンノンが会いたがっている!!」と、教会を出る前に男の人が訪ねてきました D 「……というか、私みずから来ちゃいましたー」と、不意にリアンノンさんが現れました
戦力増強 C
私達が教会を出ようとしたその時でした。 「ここに草壁優季はいるか!? 我が妹リアンノンが会いたがっている!!」 場に声が響きます。 教会の門の前で、一人の男の人が待ち構えていました。 「あなたは……?」 「俺の名はアルサル。ゲールの一の戦士だ。 妹があんたに会いたがっていると聞いて、迎えに来た。コイツらじゃちょっと心配だからな」 リアンノンさんの……お兄さん? というか、あの人家族いたんですね。 私達がリアンノンさんの所に向かうから、わざわざ人を遣わしてくれたんでしょうか。 確かに道中敵さんに襲われたら困りますけど、一応腕利きの新選組が三人もいるんですけどね。 「あら、そうでもないわよ。シスター風情の私はともかくとして柳川さんや観鈴さんは腕が立つわ」 心配と言われて少し心穏やかではないのでしょう、須磨寺さんが反論に出ました。 「この事件、新選組の局長が関わってるっていうじゃないか。 それを考えれば、もしかしたらあんたらだって向こう側の人間かもしれないだろ?」 「俺たちがそのつもりなら、既に百回は草壁の首が飛んでいる。 それよりも俺は貴様らの方が信用ならん。リアンノンを完全に信用することは出来ん」 「なにっ、妹を疑うのか!? 俺が手塩をかけて育てた世界でたった一人のかけがえのない妹を!!」 ……いえ、そんなに怒られても困るんですけど。 柳川さんが疑念を持つのも尤もですし、それに急に沸いて出てきましたからね。 まあでも、アルサルさんは根は悪い人じゃないと思いますよ。 一応は妹のリアンノンさんの為に私達を迎えに来てくれたみたいですし。 「とにかく、案内を任された以上は務めは果たす!」 「……フン、好きにしろ。もしもお前が事を起こせば、その時はお前の眉間に風穴が開いていると思え」 「お前こそ滅多なことはするなよな」 なんだか柳川さんとぶつかってますが、とにかく私達の力にはなってくれるとのことです。 ですけど、この人……信用できるんでしょうか。 悪い人じゃないでしょうけど、柳川さんたちも怪しんでるみたいですし……。 A アルサルは信用できる B 完全に信用するのは危険だ
A トウカとお幸せにしてたのでは?
いや、それはすでにリセットされてるだろ…
でも、私はアルサルさんを信用していいと思います。 もちろん確たる保障なんてあるわけないですが、私は人を見る目はある方だと思うんです。 私が信じた観鈴さんも柳川さんも須磨寺さんも基本的には、そう基本的には悪人じゃないですし。 それにこの殺伐とした展開になりやすい話でギャグ担当は貴重な存在……いえ、なんでもないです。 そういうわけで、私達はアルサルさんも加えてリアンノンさんの家に向かったわけですが…… 「……それで、アルサルさんは腕に自信があるのかしら?」 「当たり前だ。俺はゲールの戦士だぞ、剣も槍もお前たちにだって引けは取らない!」 「ほう、剣のほかに槍も使えるのか」 「にはは、まるで原田さんみたい」 見事なまでに平和です。 確かに日も高いうちからは敵に襲われるなどということはないでしょう。 それにアルサルさんも観鈴さんたちと結構打ち解けてるみたいで一安心です。 まだ両者の間に大きな隔たりがあるのは否めませんが。 「どうだ、そのうち手合わせでもしてみるか? 俺には絶対に負けない自信があるがな」 「……若いっていいわね。強さにひたむきで純粋で単純で……」 「ははは、あんたみたいな若い女が言う言葉じゃないぞ」 アルサルさんが須磨寺さんの言葉を笑い飛ばしてます。 ……知らないことは幸せですよね。須磨寺さんは決して若くないです。 観鈴さんや柳川さんに至っては……これ以上は言わないでおきましょうか。 「ほら、見えてきたぞ。俺の家はあそこだ」 アルサルさんが一軒の家を指差しました。そこで…… A 笑顔で大きく手を振ってるリアンノンさんの姿が。は、恥ずかしい…… B 門番が倒れてました。な、何かあったんでしょうか!? C 大勢の武装した人たちが待ち構えていました。……待ち伏せですか!?
A
門の前で、リアンノンさんが笑顔で手を振ってました。 「に〜さま〜!!」 そ、そんな大声でこっちを呼ばなくても……少し周囲の目が気になりますよ。 「連れてきたぞ、リアンノン。こいつらでいいんだろ?」 「ええ。どうもご苦労様です、に〜さま」 「おう、任せろ!」 アルサルさんとリアンノンさんは本当に仲が良いみたいですね。 お互いがお互いを信頼してるのがよく分かります。 リアンノンさんが今度はこちらを見て、ぺこりと頭を下げました。 「今日はよくおいでくださいました。むさ苦しいところですが、ゆっくりしていってくださいね」 「あ、はい……」 「……では、座敷のほうにご案内しましょう。いろいろと、お話したいこともありますし」 リアンノンさんがそう言って、門の中に私達を招き入れました。 ……ついに、来ましたか。 リアンノンさんは果たして黒なのか白なのか。一体何が目的なのか。 まだそれについては分かりませんが……彼女が何かを知っていることは確実です。 落ち着いて、彼女から話を聞きましょう。 それから私たちは座敷に通されました。 私達五人にリアンノンさんとアルサルさんを加えた七人で向かい合います。 「それで、今日はどのような話をお聞きしたいのですか?」 分かりきったことをリアンノンさんが聞いてきます。 私は一度、柳川さんたちの方をチラリと見ました。 皆無言で頷いてくれます。一先ずは私に任せてくれる、との意でしょう。 私が彼女にまず聞きたいのは…… A リアンノンが未来に行きたがる理由 B 敵の黒幕の正体 C 私達の前に現れた局長について D 私が未来へ帰れる可能性について
A
「あなたはどうして、未来にいこうとしてるんです?」 私はまずそこから聞くことにしました。 他のこともいろいろ気にはなりますが、今はまず何よりもリアンノンさんのことが知りたい。 「まずそれをお聞きになるということは、私のことを疑ってるんですね」 「まあな。理由もなしに手を貸そうとする人間は信用ならん」 私の代わりに柳川さんが言いにくいことをはっきり言いました。 まだリアンノンさんは完全に信用できると決まったわけじゃないんです。 ですから、リアンノンさんという人物をよく把握しておく必要があります。 「お前ら、リアンノンを疑う気か!?」 「あ、いいんですよに〜さま。今の私はあからさまに怪しいですし」 激昂するアルサルさんを制し、リアンノンさんは私の質問に嫌な顔一つせず言いました。 「そうですね、あなた達の信頼を得るなら私のことを話さなくちゃダメですよね。私は……」 A ……もう直ぐ殺されるんですよ B あなた達の住む明るい世界に憧れてる、じゃ理由にならないですか? C 実は、私達は元々未来から来たんです D 一度で良いからあなたの時代の漫画やアニメといったものを見てみたくて……
悩むがC
「実は……私達兄妹は、元々この時代の人間ではありません」 「……えっ!?」 突然の、リアンノンさんの告白。 私が驚いて聞き返すと、リアンノンさんは悲しげな笑顔を見せました。 アルサルさんも無言で別の方向を向きます。 「ウソはついてないですよ。私は草壁さんとそう変わらない時代の人間のはずです。 もしかしたら数十年ぐらいズレはあるかもしれませんけど。 未来から来た証拠として……年号でも言ってみましょうか? 明治の次が大正、その次が昭和で次が平成」 「どうして……?」 「……あなたと同じですよ。私達も事故でこの時代に流されてきた、それだけの話なんです」 そういう、ことだったんですか? つまりは……リアンノンさんが未来に行きたがるのは、帰りたいから? 元々リアンノンさん達は、私達と同じ……未来人? あまりにも衝撃的過ぎました。はっきり言われても、まだ信じきれないです。 「なるほどな。未来を知る預言者……その正体は未来人だった、か。詰まらん種明かしだ」 私があっけにとられている時に、柳川さんが代わりにリアンノンさんに続きを促しました。 「そうです。こんな時代に放り出された私達が生きていくには、情報を売るしかありませんでしたから。 私達のもたらす情報は全て事実なわけですから、権力を持った方たちには重用されましたよ。 ……とはいえ、今では私の知る歴史とこの時代の歴史に食い違いが出来すぎて、役に立たなくなってしまったんですがね」 その言葉で理解できました。 リアンノンさんが預言者と呼ばれる所以、そして今その予知も当たらなくなってしまった理由を。 予知でもなんでもなかったんです。ただ、自分の知る歴史をこの時代の人に売っていただけ。
柳川さんがまるで忌々しいものを見るかのように吐き捨てました。 「気に入らんな。お前のしたことは過去の改竄だ。 過去は変えられぬものとして受け止めるべき事実のはずだ。 変えられぬからこそ、人は誰しも後悔のないように生きようとする。それを捻じ曲げようなど……許されると思うのか? 貴様のやっていることは、俺たちの信じた道を全否定するようなものだ。……気に入らん」 「私もそう思います。ですが……他に、生きる方法なんてなかったんですよ」 「考えを曲げるぐらいなら死ねばよかったのだ。 己の信念を貫けなかった者など、生きていても死んでいても惨めなものだ」 ……柳川さん、それはあまりにも辛辣です。 私だって、あの時観鈴さんに出会わなかったら、 生きるためにリアンノンさん達の様な行動を起こさなかったとは言い切れないんです。 いえ、私のような小娘が生きていくにはそれしかなかったでしょう。 ですから、リアンノンさんを責めるのは……あまりにも酷です。 「私たちが未来に行きたがる理由、分かっていただけましたか?」 「……はい」 あまりにも衝撃的な理由でした。 A この時代に流れてしまった原因を聞く B 歴史の食い違いというのについて詳しく訊ねる C 私の能力を見抜いた理由を聞いてみる D 新選組の局長について話を聞く E 私が狙われている理由を教えてもらう F 黒幕が何者かを聞く
A 順番にいこうか
「……私達、どうしてこの時代に流れてしまったんでしょうか」 「それは、私も幾度となく考えました。 原因を探るために魔術も勉強しましたし、心当たりとなるものを何度も考えてみました。 ですが詳しい理由はついに分からなかったんです。 考えられるとしたら、偶発的に起こった事故なんじゃないでしょうか。そう、時空乱流みたいな」 時空乱流って、ネタがマニアックですね。いえ、通じてしまう私も私なんですけど。 私の能力を見抜いたのは、魔術を学んだからなんでしょうか。 魔術って凄いことが出来るらしいですしね。私の学校のOBにも魔術の使える人がいたそうですが。 「あなたがこの時代に流れてきたのを知った時、私は正直に言うと歓喜しました。 草壁さん、あなたは私達を助けてくれるために絶対神ウァトス様が遣わしてくれた救世主なんじゃないか……って」 「い、いえ! 私はそんな大層な者じゃないです。時間を操る術も、命に危険が迫らない限りは使えないですし……」 「そこは根性で使いこなしてください。大丈夫、あなたならきっとできます。 出来なければ私もあなたも元の時代に帰れないです。ですからなんとかしてくださいね、お願いしますよ?」 いえ、そんなこと言われても困りますよ。 そんな都合よく、こんな能力を自由自在に使いこなせるようになるわけないじゃないですか。 ……かといって、また死にそうな目に遭うというのもゴメンですけど。 A 歴史の食い違いというのについて詳しく訊ねる B 新選組の局長について話を聞く C 私が狙われている理由を教えてもらう D 黒幕が何者かを聞く E 私が時を自在に操れる可能性について聞いてみる
B
「あの新選組の局長さんについて教えていただけませんか?」 新選組の局長について話を聞いてみましょう。 死んだ筈の人が生き返るなんてまずありえません。 私の時空跳躍と何か関連があるかもしれません。 「俺もそれが聞きたい。 局長は俺達を逃がした後、捕まって晒し首になったと聞いた。 いくらなんでも死者が生き返るはずがない」 「それに、偽者ってのもありえないよ。 あの剣筋は間違いなく局長のもの。 一朝一夕で真似できるものじゃないよ」 元新撰組の方々がリアンノンさんに詰め寄ります。 彼らにとって局長さんはとても大きい存在だったのでしょう。その表情は皆、真剣です。 「霊長の抑止力…と言えばそこの小さいお嬢さんは理解出来るんじゃないでしょうか」 リアンノンさんは彼らの意を解さぬように意味不明な単語を漏らしました。 私も含めて皆は首を傾げてしまいましたが、 その聞きなれない単語にるーこさんだけは覚えがあるのか、顔を強張らせています。 「そんな馬鹿な…アレが発生していると言うのなら、すでにこの辺り一体は死に地のはずだ」 「世界の事情なんかちっぽけな私には知りえません。 後始末だけじゃなくって予防もする気にでもなったのではないでしょうか」
「ええっと…当人達の間で理解しあっても困るんだけど。 私たちにも分かるように説明して貰えないかしら」 いきなり訳の分からない単語が飛び交う世界になって私たちの思考は真っ白になりかけました。 唯一、その手の話に耐性のある須磨寺さんがとっさに突っ込みを入れてくれました。 これ以上、謎が更なる謎を呼ぶMMR的展開は勘弁してください。 「るーやうーなど一定規模を持つ霊長の知的生命体の世界に滅亡の危機が発生した時、 その危機を食い止めるに発生する存在だ」 「つまり、正義の味方のようなものですか?」 世界の危機に颯爽と現れて皆を救う。 あらゆる物語で語りつくされた正義の味方そのものです。 「…そのような都合の良い物ではない。 アレは既に発生した事態に対してのみ発動する。 つまり終末の要因が発生した時、それが霊長の世界全体に広まるのを防ぐ存在だ。 その周囲にあるもの全てを皆殺し…いや、痕跡すら消し去ってな」 つまり現れるのは救世主ではなく、掃除屋のようです。 例えるのなら、腐乱死体の現場をその痕跡すら残さず掃除する特殊清掃業のようなものでしょう。 「…道理で何千もの終末を伝える神話があるのに、人類の世が存続している訳ね」 須磨寺さんが納得した顔で頷いています。 「それは何かの拍子で滅んだ世界の話が平行世界から伝わったのだろう。 故に、その神話の終末に続きはない」 確かに終末を伝える神話とかで終末の後が明確に記されていない訳です。
「話を続けますね。 世界と契約したものは死後、抑止力として行使されてしまいます。 現在、過去、未来、場所、平行世界を問わずそれは現れます。 考えられるのはその局長さんは死ぬ前に世界と契約したんじゃないでしょうか。 何を望んだかは本人に聞かないと分かりませんが」 「何故それが分かる」 「それはですね──」 A 本人から直接、警告を受けて命を狙われているから B 終末が訪れようとしているから C 局長が世界と契約した現場をこの目で見たから
うーん………B
グダグタはいやなのでA
「それはですね、終末が訪れようとしているからです」 えっ? 「なんだと!?」 「あらあら…」 私も含めて皆驚きを隠せません。須磨寺さんだけは平然としていますが。 「そんなはずありません。だって…」 「その先は言わなくても解ります。私の生きてる現代では終末等来なかったと言いたいのでしょう?」 「………」 「ですが先ほども言った通り、もはや私達の知っている明治時代とは違う歴史を歩んでいます」 「このままだとこの時代で世界が終わりを迎えるかもしれないんだ」 「…よくもそう冷静に言えるものだな。そうなった原因はお前達兄妹にあるというのに」 柳川さんが辛辣な言葉を浴びせます。 確かにリアンノンさんが歴史をこの時代の人達に売った為に、過去が変わり 歴史が少しづつおかしくなっているのは事実でしょう。 「しかし、突然抑止力としてアレが出てくるのはまだ早いのではないか?」 「アレが出てくるのは、歴史を修正しきれなくなった時でしょうね。その時は…」 だからアレってなんなんですか。どんどん話が変な方向に進んでいきます。
「えーと、難しい事はよくわかんないんだけど要するに歴史が変わったから終末になるの?」 「何故そうなる。だが、言われてみれば妙な話だ。俺達が行った事は歴史の改変、それは揺るぎない事実だが」 「人類が滅ぶほどの事件を起こしたのか?って事よね」 確かに人間全てが滅びるような事なんて、それこそ核ミサイルのボタンを押すとか 一度に何千万、何億人もの大量虐殺を行わない限りありえません。 私やリアンノンさん達がこの時代に来たからといってそこまでの大事件になるのでしょうか? 「まあ、その話は置いておいて、次に黒幕の正体の話をしましょう」 「あなた、自分で話を振っておいて横道に反らす訳?」 「これが実はその終末の話と関係あるんですよ」 終末?私の命を狙ってきただけでなく、世界レベルの事柄にまで 刺客の黒幕は干渉しているというんですか?話のスケールが一気に大きくなってきました。 「まず、その黒幕の名は…」 その名前を聞いた瞬間、叫んだ人がいました。 A 「「ミズシマ!?」」柳川さんと観鈴さんが叫びました。「生前局長が呟いた事がある名だ…」 B 「篁総帥!?」叫んだのは私でした。現代でもまだ生きている篁グループの一番偉い人です。 C 「エルクゥだと?」るーこさんが反応しました。「なるほど、あの星の連中ならやりかねない」 D 「石原麗子?」特に誰も叫びませんでした。「いえ、彼女も未来からやってきたと噂される人物です」
AかBか・・・・・・・・・・Aだ!
何気に初登場?
どういう黒幕だ
「ミズシマ……という人を知ってますか?」 「ミズシマだと!?」 リアンノンさんの言葉を聞いて、驚いたように柳川さんが叫びました。 「……わたしも、聞いたことがあるよ。確か昔局長が呟いたことがある名前だった」 十年ぐらい前の話で、局長さんが呟いた『だけ』の名前を覚えてるなんて、凄い記憶力ですね。 いや、実は局長さんの言葉を逐一記録していたのかもしれませんけど。孔子のお弟子さんのように。 「そうですか、局長さんがミズシマの名を……」 「どういうことかしら。詳しく説明して欲しいのだけれど」 「……今は、そのミズシマさんが局長さん達を使って草壁さんの命を狙ってるとしか言えないです。 私だってまだ全部を把握してるわけじゃないんです。今の状態ではまだ全てを断定は……できないですよ」 リアンノンさんが辛そうに呟きました。 ……そうですよね、ここまで知っていれば十分です。 つまりは私はそのミズシマという人に命を狙われている、と。 「これは私のカンですけど、ミズシマは草壁さんを危険視しているのではないでしょうか。 私達のように偶発的にこの時代に流れてしまっただけではなく、草壁さんには時間を操る術があります。 もし完全にその力を使いこなせるようになれば、草壁さんは世界を支配することも破滅に追いやることも可能ですから」 「わ、私はそんな大した存在じゃ……」 「いいえ、そんなことないです。自覚してください、あなたの力は正に世界を揺るがすことが出来るほどの力であると! 昔から時間を操れるキャラは最強だって相場が決まってるんです! 漫画とか読めば一目瞭然ですよね!?」 リアンノンさんが私の肩を掴みました。いえ、そんなこと力説されても困りますよ。 しかもそれは偏見と言うものです。リアンノンさんは絶対に異能者読んでないですね。 「でも、安心してください。正しい目的で使えば、その力は本当に素敵な力なんですから」 「は、はあ……」 とにかく、納得はしておきましょうか。釈然としませんけど。
「私が知っていることはこれぐらいです」 「よく調べられましたね」 「もう預言稼業は廃業してるが、それでもまだいろいろとコネがあるからな」 アルサルさんがそう補足してくれました。 なるほど、だからこんなに詳しく事情を知ってるんですか。 確かにそうでもなければ警察である柳川さんより事情を知ってるわけないでしょうしね。 「つまり、わたし達はミズシマっていう悪い人を斬ればいいのかな?」 「少し違いますけど、それでいいと思いますよ」 「にはは。それならそう先に言ってくれればいいのに。わたし、この話難しくって全然内容分かんなかった。 だけどそのミズシマさんを斬るってだけならきっとラクチン」 「阿呆。向こうには局長がいるのを忘れるな」 観鈴さんが話を簡潔にまとめて笑ったところに、柳川さんが軽く小突きました。 ……やっぱり、局長さんが問題になるんですか。 「その……局長さんって、そんなにお強いんですか?」 「そうね。局長と副長、それから1〜10番隊の組長は新選組の中でも別格だったわ」 「具体的に言うと、その12人を星座で例えるとしたら局長は双子座ってところだな」 それってつまり新選組最強って事ですか。 せめて蟹座か魚座ぐらいにしておいて欲しかったですよ。 というかその理論で行くと柳川さん達が何座に当たるのか激しく気になりますけど、聞かないでおきましょう。 「やっぱり局長は観鈴さんと柳川さん、それからアルサルさんの三人がかりで攻めたほうがいいわよね」 「なに!? そんな戦士にあるまじき卑怯な手を使う気か!?」 「奇麗事抜かすな。お前は殺し合いを何だと思ってる?」 「わたし達はそれでいいけど、それなら雪緒さんは何するの?」 「私は所詮平隊士よ。局長とは神と虫けらぐらいの差があるから……」 黒幕も分かったところで、今度は戦闘要員の四人が作戦会議を始めました。 ええ、そういう危ない仕事は彼らに任せましょう。 私は戦わないですよ、見てるだけですからね! と、その時…… A 突然屋敷に火が上がりました B 戦闘要員の皆さんが表情を変え、私とリアンノンさんを守るように立ちました。て、敵襲!? C 雰囲気をぶち壊すかのようにお腹の虫を鳴らした人がいました(この場にいる人間で人物指定)
C 柳川さん
それからしばらくして、私達は食卓を囲むことになりました。 理由は簡単です。 話の途中に腰を折らんばかりの大きな音で柳川さんのお腹の虫が鳴ったから。 皆大ウケでした。特に観鈴さんなんて笑いすぎて涙まで出てましたし。 もちろんその後柳川さんと観鈴さんが喧嘩を始めたのは言うまでもないですけど。 「皆さん、私の特製のゲール鍋をどんどん食べちゃってくださいね」 リアンノンさんがそう言ってくれるので、私達は仲良くお鍋を突付き…… 「……おい柳川、そいつは俺が狙ってた具だぞ?」 「知らんな。先に箸をつけた者勝ちだ」 仲良くお鍋を…… 「いい度胸じゃないか。大して役にも立たないくせにメシだけは人の倍食うってか?」 「役に立たないのはお前だ。ミズシマの相手は俺たちだけで十分、貴様などただの足手まといだろう」 仲良く…… 「何いっ!? もういっぺん言ってみろ!!」 「どうした、顔が赤いぞ。図星だったか?」 訂正。仲良くとは程遠いですね。 柳川さん大人気なさすぎです……いえ、観鈴さんとの掛け合いしてる時からも思ってたことですけど。 須磨寺さんは我関せずのスタンスで黙々と食べてますし、るーこさんもそれに同じです。 「あ、あの……二人とも、そんな子どもみたいなことで喧嘩なんてやめましょうよ」 「俺は小僧じゃない!」 「……ふん」 本当に子どもっぽい人たちばかりです。 小さい子の教育に悪いですよね、この人たちって。 ええと、観鈴さんは……やっぱり一人で黙々と食べてますね。 しかも値段の高そうな具を優先的に、しかも大量に取ってます。鍋の中の肉類などほとんど観鈴さんが食べてますよ。 「にはは、これおいしい」 「……って観鈴、お前一人で肉食べすぎだぞ!!」 「い、いつの間に!? 全然気づかなかったぞ、地味だから!」 「完全にノーマークだったな……地味だから」 「コラ柳川! お前の連れだろ、いくら地味だからって完全に無視するバカがどこにいる!?」 「仕方ないだろ、地味なんだから!」 「……が、がお。どうしてそういうこと言うかなあ……」
二人で新手のイジメを始めてます。 いくら事実でもあんまりですよ、それ。観鈴さんはショックだったのか、いじけちゃってますし。 ……後で観鈴さんのことは慰めてあげましょう。じゃないと可哀相ですし。 「賑やかでいいですよね」 「そ、そうですか?」 突然リアンノンさんが私に話を振ってきました。 「はい。いつもは私とに〜さまの二人だけですから、皆でお食事を取るのは久しぶりなんです」 「賑やか過ぎるのも、少し考え物ですけど」 「草壁さんはいい人に巡り合いましたね。 私もこういう人たちに会ってれば、預言者なんてやらずに済んだのかもしれないです」 言われてみれば、そうかもしれません。 表面上はどうあれ、観鈴さんも柳川さんも須磨寺さんもいい人です。 見ず知らずの他人である私を、ここまで面倒見てくれたんですから。 「苦労したんですね……」 「ええ。預言の仕事には本当に疲れました。 大まかな歴史の流れだけは絶対に変えないように気を配りながら、人が聞いて価値のある情報を流すんですよ。 幸い私は歴史学を学んでいましたから、表にあまり影響が出ないように仕事を続けることが出来たんです。 それも何年もこの仕事をしてると流石に無理が出てきて、結局は廃業しちゃったんですけどね」 「リアンノンさんって歴史にお詳しかったんですか?」 「今では全然役に立たない知識になっちゃいましたけどね、自業自得ですが」 リアンノンさんがくすくすと笑いました。 何だか私が現代に帰った時、歴史の教科書の内容が変わってそうです。 もしかすると、私の名前が載ってるかも? ……いえ、それは考えが飛躍しすぎですけど。 A リアンノンさんについてもっとよく聞いてみる B この時代について少し聞いてみる C 何だか深刻そうな顔をしている須磨寺さんの隣に行く D アルサルさんと柳川さんが喧嘩を始めました。と、止めないと…… E 「歴史に詳しいのなら、わたしの活躍を勿論知ってるよね?」と、いつの間にかいじけから復活した観鈴さんが話に割って入りました
A
「リアンノンさんはどこの出身なんですか?」 私はリアンノンさんについてもっとよく聞いてみることにしました。 名前からして日本人ではないことは確かなのでしょうが…… 「イギリスです。イギリス北方のゲールと言う地域の出身です。 ケルト文化を色濃く受け継ぐのどかな所ですよ」 「そうだったんですか……それでゲールの一の戦士だと……」 「戦士? 誰がですか?」 「アルサルさんが私に初めて会った時にそう名乗ったんです」 リアンノンさんはアルサルさんを見るとクスクス微笑みました。 「まあ、に〜さまがそんなことを? うふふ、確かに『戦士』かもしれませんが」 「?」 「に〜さまは栄光あるロイヤル・エアフォースのパイロットをやっています」 ロイヤル・エアフォース……イギリス空軍のことですね。 なるほど、軍人なら確かに戦士のわけです。 「剣術も確かなものですよ。世が世ならそれこそ英雄と呼ばれたかもしれません そしてパイロットとしても凄腕でアヴァロン空軍基地のエース部隊に配属されているんですよ」 「へえ〜凄い人なんですね」 「シスコンなのがたまに傷なんですけどね……私が結婚しても妹離れができない人で…… に〜さまを振り向かせる良い女性はいないですかねえ」 リアンノンさんはそう言って苦笑します。 そういえば以前この人は結婚してると言っていました。 そこで一つの疑問が沸きます。 さてこの人は一体何歳なのでしょうか? どう見ても私とさほど変わらない歳と思いますが…… 「少なくとも十八歳以上です」 私の思考を読んだように彼女は答えました。 そして暗く冷たい声で。 「あなたも『十八歳以上』のはずですよね?」 XRATED仕様の私にとってこれ以上の質問は危険です。
A 話題を変えてリアンノンさんと話を続ける。 B るーこさんと話をする。 C 酔った観鈴さんがアルサルさんに絡んできました。 D 柳川さんと須磨寺さんの会話に参加する。
A
「リアンノンさんって、イギリスの方なんですよね?」 「はい、そうですよ」 私は強引に話題を変えました。 これ以上この話をしてはならないという予感に襲われましたから。 何せヘタすると、私まで観鈴さんや須磨寺さんと似たような存在にされかねませんし。それは絶対に勘弁です。 「外国の方なのに、日本の歴史に詳しいんですね」 「こう見えても私、学生時代に日本に留学してたんですよ。その時に日本史を学んだんです」 「あ、それで日本語がお上手なんですか」 なるほど、納得です。 ただ私よりも外人であるリアンノンさんの方が、日本の歴史に詳しいなんて、それはそれで悲しいことかもしれませんけど。 「まさか、自分が勉強していた人たちに直に出会うことになるとは思いもしませんでしたけどね」 「私もまさか新選組の局長をこの目で見られる日が来るとは思ってませんでしたよ。 これって……運命的、なんでしょうか?」 「そう考えると、私達ってとっても貴重な体験をしてるんですよね。 柳川さんたちのような人と食卓を囲むって、ファンが聞けば羨ましがりますよ?」 「……え、えと、柳川さんたちってそんなに有名なんですか?」 「あれっ知らなかったんですか? 柳川さんも観鈴さんも数少ない新選組幹部の生き残りですし、 須磨寺さんだって隊士としてだけでなく医者として組に貢献していた特別な人です。 もしかしたら教科書に載ってるかもしれないですから、ちゃんと勉強しなくちゃダメですよ?」 「す、すいません」 意外です。意外すぎます。 というか、柳川さんたちってそんなに有名だったんですね。観鈴さんも地味でも何でもないじゃないですか。 普段の柳川さんと観鈴さんの夫婦漫才や、須磨寺さんの終末論議からはちっとも想像できないです。 A リアンノンさんが結婚している件について問い詰める B 柳川さんと須磨寺さんの隣に座る C いつの間にか観鈴さんがお酒飲んでるみたいなんですけど…… D その観鈴さんからるーこさんを避難させないと E 『リアンノンとアルサルのおもしろ幕末明治講座』を開講してもらう
E
厳密には、リアンノンをイギリス人呼ばわりすると怒られそうだけど。
スコットランド人って言えばいいのか?
アイルランド人だよ。ゲール=ケルトだから。
ゲール=ゲルゲルタウンだと俺は思う
「リアンノンさん、ちょっとだけでいいですから、この時代の歴史について教えてくれないですか?」 「歴史を……ですか?」 「ええ。私は明治の歴史にあまり詳しくないですし」 「私も興味あるわね。未来でこの時代についてはどのように伝わっているのかしら?」 「……興味がないといえば嘘になるな」 「わたしも聞きたい! リアンノンさんならわたしたちの大活躍をもちろん知ってるよね?」 私がリアンノンさんに提案したところ、 いつ私達の話を聞いていたのか、須磨寺さんたちが話に乗ってきます。 「いいじゃないか、話してやれよリアンノン。に〜ちゃんも手伝うからさ!」 「るーもうーの歴史には興味がある。どのような講義を聴けるのか楽しみだ」 そしてさらに同調する現代組。 「分かりました、それじゃ私が一肌脱いじゃいましょうか!」 「よろしくお願いします」 リアンノンさんは二つ返事で快諾してくれました。 「というわけで、リアンノンと」 「アルサルの」 「「おもしろ幕末・明治講座!!」」 リアンノンさんとアルサルさんの言葉が重なったところで、私達は盛大に拍手しました。 「それで、に〜さま。幕末・明治について、何を語ればいいんでしょう?」 「困ったな。に〜ちゃんに言われてもさっぱりだ」 「どうしましょうか。引き受けたはいいですけど、何も考えてなかったです。 私の話は壬生浪の人たちにとってただの常識ですし……」 リアンノンさんがてへっと舌を出しました。 急にそんな話を振ったのは悪かったですね。無理言ってゴメンなさい。 「ね、リアンノンさん。わたしの活躍は……」 「……お前、いい加減あきらめろ」 観鈴さんの期待の一言を柳川さんがあっさり切り捨てました。 というか観鈴さん諦めが悪いと言うか何と言うか。別に地味でもいいじゃないですか、植物のように生きられればそれで。 リアンノンさんがそれにくすっと笑ってます。
「ええ、残ってますよ」 「それじゃ、わたしってやっぱり有名なのかな?」 「マニアじゃなければ名前は知ってても何をやったのか分からない人の上位に来ますね。 活躍したから名前が残ったと言うより、死ななかったから名前が残ったと言うかなんというか。 ほら、色んなロワ系の創作物にいるじゃないですか? 重要なフラグも立ってないのにマーダーに殺されなかったから、偶然最後の方まで生き残った人とか。 例えると正にそれです。一レスロワの広瀬です」 グサッと言う音が確かに聞こえました。 リアンノンさん……酷いことをハッキリ言いすぎです。 しかも例えがマイナーとかそういうレベルじゃないです。一レスロワなんて知ってる人が何人いると思ってんですか。 「うう、ひどいよ……どうしてそんなこと言うかなあ」 観鈴さんがイジけて部屋の隅に行ってしまいました。 ……今度こそ、完全に再起不能ですよアレ。本当に、後で慰めてあげましょう。 「それで、何を聞きますか? 簡単な質問には何でも答えられると思いますよ?」 リアンノンさんが問答形式にして、私達に質問を促します。 ええと、何を聞きましょうか…… A スタンダードに大まかな明治の歴史について B 私達の時代に残ってる逸話など C 柳川さんたちの面白エピソード
A
「というわけで、大まかな明治時代の流れを解説していきたいと思います」 「よし、頑張れリアンノン!」 「新政府が成立し、戊辰戦争が起こって幕府が滅亡した。それはあなた方もよくご存知のはず……。 それからですね、明治になって新政府はいろいろと新しい政策を打ち出すんですよ。 一番有名なのが四民平等や廃藩置県、廃刀令といったものですね」 「それはどういう目的があったんだ?」 「武士の立場を弱くすることが目的だったんだと思います。 それまでの特権をことごとく剥奪され、それが結果として士族の反乱を招くことになるんですが。 とにかく、政府は欧米諸国に追いつくために必死だったんですよ。その為には旧体制を排除する必要があった……」 「なるほど、それで四民平等なんて宣言したわけだ」 「時代が進むと様々な意見が出てくるようになります。 民主主義を唱える一派が現れ、それが後の大正デモクラシーに繋がっていき……」 リアンノンさんが簡単な教育番組のような講釈を話してくれます。 ……この場にいるのが私とるーこさんと柳川さんと須磨寺さんで良かったです。 面子によっては居眠り始めてるでしょうから。 「と、いうわけで日本は列強の仲間入りを果たして……」 「……おいリアンノン、もう明治じゃなくて昭和の解説になってるぞ」 「あっ、すいません。私としたことがついうっかり……」 「いえ、勉強になりました」 一応役には立ったのでしょうか? 今度学校で歴史のテストがある時ぐらいにしか役に立ちそうにない知識ですけど。 「あ、ちなみに補足しておきますね。これはあくまでも私達の歴史での話です。 歴史は変わることもありますから注意してください。というかもう私達はそれを体験済みですし。 例えば柳川さんたちは大正まで生きてることが確認されてますが、 もしかしたら今後何かの弾みでそれよりも早くに亡くなってしまうかもしれないです」 ……つまりは、ミズシマを追う際に柳川さんたちの命は保障できないと言うことですか。 確かに、私達と関わらなければこんなに深く事件を追うことにはならなかったでしょうから、 そういう展開だってないわけじゃないんですね。……絶対に、そんなの嫌ですけど。
「中々興味深い話だった」 一区切りついたところで、柳川さんがそう言いました。 「いえいえ、ご静聴感謝します」 「しかし、こうじっと黙って話を聞いていると、体がなまって仕方がない」 「まったくだな。俺も退屈してたところだ」 柳川さんとアルサルさんが、そんなことを言いつつ立ち上がります。 須磨寺さんと、いつの間にやらいじけから復活した観鈴さんが背中を合わせて外を睨みます。 ……え、ちょ、ちょっと、何が始まるんですか? 「ところで聞くわ。お客さんに心当たり、あるかしら?」 「無限にあります。ミズシマのことを調べるために色々かぎまわりましたからね。バレてますよ、私達のこと」 「ふうん、やっぱり」 観鈴さんがくすっと笑って刀を抜きました。 これって……もしかして、もしかしなくても……敵が、近づいてる? 「行くぞ観鈴! 須磨寺は草壁を守れ!!」 「うんっ!」 柳川さんが簡潔に指示を出すと、一太刀で障子を斬りました。……人の家なのに。 そこから現れたのは…… A 帰ってきた御堂さん。お礼参りでしょうか…… B もう復活したの? 岸田洋一 C え、ええっ? 局長自ら!? D 私の知らない人が。新しい刺客ですか?(人物指定) E 名前のないザコキャラが沢山。楽勝ですよね、これ
Eで小手調べ
名前のある雑魚キャラがたくさんの方が面白かったのにw
チン 「ふぅ、こんなものかな」 「にはは、観鈴ちんたち強い」 「……まぁ、そうだな」 やはり柳川さん達はお強いです、圧倒的です。 数を頼りにしたところで所詮はザコキャラ、楽勝でした。 雪緒さんに引っ張られて部屋の奥に待避しましたが、特に心配はいらないようです。 気合いだけ入った単調な突進を柳川さん、観鈴さん、アルサルさんが難なく切り捨てました。 何人かは逃げだし、後に残ったのはザコキャラの死体ばかりです。 「それにしてもアルサルさんがこれほどの使い手だったなんて、私ビックリ」 「かなり意外だったぞ」 「お前ら、俺をどういう目で見てたんだ」 アルサルさんが柳川さんに負けず劣らずの腕前だったのは意外です。 てっきりオチ担当のギャグキャラかと思っていましたが。 「駄目ね、誰も大した情報は持ってないわ。雇われの食い詰め者よ」 運悪く即死を逃れた人から雪緒さんが何かを聞き出そうとしてます。 ですが、その成果は芳しくないようでした。 「無理もないわね、局長がこんな人達に重要な情報を知らせる訳がないもの」 「……そうだな、ところで須磨寺、観鈴、ちょっと来てくれ。俺達だけで話がしたい」 さっきから柳川さんの様子がおかしいみたいです、何か考えているような。 柳川さんはお二人を連れて庭に出て行きました、内緒の話のようですが―― 「どうしたの柳川さん、私達を連れ出して」 「死体の片付けをアルサルさんだけに任せるのは大変よ」 「いや、どうにも疑問に思ったことがあってな」 そこで柳川は二人を見て、一呼吸ついた後に尋ねる。 「ぶっちゃけ、俺達何で彼奴らを守ってるんだ?」 「「へっ?」」
「観鈴、お前は確か草壁とるーこがチンピラに絡まれてたから助けたんだよな」 「うん、それは柳川さんも知ってるよね」 「ああ、俺は通り魔事件の囮役に使えそうだから二人の世話をした。 囮役の草壁に死なれては困るから雪緒も巻き込んだ」 「そうね」 「そしていざ囮作戦を始めたら出てきたのは大恩ある局長だ。 しかもあのリアンノンによれば、死んだ後に霊長の抑止力とか言うものになっている」 「そうらしいよね」 「既に歴史を改竄したリアンノン、下手をすれば世界を崩壊させかねないらしい草壁優季。 霊長の抑止力とやらになった局長が終末を防ぐ為に二人を討つのは当然だろう。 例え通り魔事件や、問題がありすぎる岸田とやらを使ったとしてもだ」 「……」 「……」 「俺は、元新撰組として正義の無い戦いなどするつもりは毛頭無い。 世界の終末とやらを防ぐ為に奴らを討つのが最善ならば、それは間違いなく『正義』じゃないか?」 「……」 「……」 A 雪緒「……柳川さんの、言う通りかもしれない」 B 観鈴「でもそれじゃあ、草壁さんもリアンノンさんも可愛そうだよ」 C 三人の為に庭にお茶を持ってきた私は、お盆を落としてしまいました。
b
いや、むしろ図書委員長とかショップ屋とかそういう連中がわんさかw
「でも、それじゃ草壁さんたちが可哀相だよ」 「可哀相で済ませる問題じゃないだろう」 「……なら、逆に聞くよ。柳川さんにとって『正義』とは何?」 柳川の言葉を制するように、観鈴が逆に聞き返した。 その射抜くような視線に表情を変えながらも、柳川は答える。 「今更だな。日本を害する存在である悪を斬る、それが俺の信じた正義だ」 「わたしの見たところ、草壁さんたちはとてもそうは見えないよ」 「未来を知っているということは、お前が考えているほど軽い問題じゃない」 「その知識が世界を破滅にも追いやる可能性があるから? くだらないね。その理屈だと、わたし達が全然知らない人に殺されても文句言えないことになるよ。 『お前たちは自分を殺すことが出来るから危険だ』なんて言われたりしてね」 「リアンノンは既に歴史を変えている」 「元々の正しい歴史なんて知ったことじゃないよ。 歴史が変わったから何だって言うの? 歴史を変えること自体悪いことだとでも言う気? わたしから見れば、そんな言葉を笠に着て女の子の命を狙う方がよっぽど悪に見えるね」 「……お前らしいな」 二人は睨みあったままだった。 まるで一触即発、ヘタをすると斬りあいかねない雰囲気がそこにはあった。 ただ、雪緒だけが黙って成り行きを見守っているのが救いだろうか。 「霊長の抑止力だかなんだか知らないけど、そんな理由で弱いものを犠牲にするのは認められないよ。 迷っていたけれど、わたしは確信した。ターゲットの為に全く関係のない人まで犠牲にし、 そんな曖昧な理由で草壁さん達のような弱い人を狙うのだとしたら……局長は間違いなく、悪だよ! ううん、わたしはアレを局長だなんて認めない! アレは斬るべき敵だよ!!」 「もしも俺が局長側につくと言えばどうする?」 「わたしの正義に反することをするって言うなら、答えは一つだよ」 観鈴の視線は正に敵意を含んだものであった。 例え柳川が相手でも、観鈴は躊躇いなく斬るだろう。それが柳川にも分かった。 柳川の答えは―――― A 「……例え話だ。本気にするな」 B 「なら、俺とお前は道を違えることになる」 C 黙って刀を抜いた。それが……答え。
Bかな
「なら、俺とお前は道を違えることになる」 柳川はそう言って背を向けた。 「どこへ行くつもりなの?」 「俺は俺のやり方で正義を貫くのみだ。 局長の行為が悪であるなら局長を斬り、草壁達の存在が悪であるなら草壁達を斬るだけだ。 お前と意見が割れた今、俺は自分の好きなようにやらせてもらう。 ……もし、草壁達が悪であると分かったその時は、覚悟しておくのだな」 「昔、一回こういうことあったよね。柳川さんが裏切って組を抜けた時。 結局あれはただの演技で、実は新選組のための行動だったわけだけど」 「生憎だが今回は演技ではない」 もうこれ以上語ることはないとでも言いたいのだろうか、 柳川は観鈴には目を向けず、今度は雪緒の方を向いた。 「須磨寺はどうするつもりだ? さっきから黙っているようだが……」 「……そうね、私は二人のような正義感で動いてるわけじゃないから。 だから私は一緒にいて面白い方に着くだけよ」 「どう動く?」 「私は……」 A 柳川さんとは一緒にいて退屈しないから…… B 悪いけど、地味キャラをいじるのはとても面白いのよ
Bしかないじゃないか
「悪いけど、地味キャラをいじるのはとても面白いのよ。 からかうと楽しいし、直ぐにいじけるし、それでもすぐに復活するし……」 「が、がお……」 「そうか。何となくそう言うと思ってたがな」 「私は惰性で生きてるようなものだから。 例え今終末が訪れたとしても、それはそれで面白いと思うわよ」 「……やはりお前は危険思想者だ」 「や、柳川さん! 雪緒さん持ってって!!」 「いらん!!」 「あら、残念……」 まるで悪びれた風もなく、雪緒がクスクス笑った。 こういう部分さえなければいい人なのに、と観鈴も思ったのは言うまでもない。 「観鈴、須磨寺。今度会うときは……俺がこの手でお前たちを斬ることになるかもしれん」 「そうはなって欲しくないな。考え直すなら今のうちだよ」 「それはこちらのセリフだ」 柳川はそれ以上言葉を重ねることはなかった。 観鈴も雪緒も、柳川の意を汲んだのか、それ以上話そうとはしなかった。 ただ、柳川が去るのを黙って見送るのみ……である。 「あれ? 観鈴さん、須磨寺さん。柳川さんは何処に行ったんですか?」 「どうしても蟹座や魚座にはなりたくないからって、裏切りフラグを立てに行ったみたい」 「何だかよく分かりませんが、そうまでして柳川さんは射手座になりたいんですか?」 少し後に現れた優季に、雪緒は冗談で誤魔化す。 「……本当に、昔から融通が利かないんだから」 柳川の去っていった方に向かって観鈴がポツリとそう呟いたが、それを聞き取ったものは誰もいなかった。 A とりあえず皆に柳川についての事情を説明する B ……ひょっとして、リアンノン達は今手薄になってるんじゃ? C 「ほう……あの物量作戦を凌ぐとは、中々やるな」と三流悪役のようなセリフを言ってる敵の増援が!(人物指定)
A
「……何だと!? もういっぺん言ってみろ!!」 「だからね、柳川さんは去ったよ。己の正義を貫くためだって」 事情を聞かされて、アルサルさんが激昂して観鈴さんに掴みかかりました。 彼が怒るのも無理はないです。 何せ自分たちが悪である、と言われたに近いようなものですから。 私も……正直辛いです。柳川さんに、そんな態度を取られるとは思ってませんでしたから。 「柳川さんは……悪いのは私だと言ったんですか?」 「別に気にすることじゃないわ。それは柳川さんの個人的な解釈に過ぎないから」 「……いえ、確かに悪いのは私なんです。私さえいなければ……」 「だから黙って死を甘受するというのですか?」 私が言いかけたセリフを、リアンノンさんが遮りました。 「いいか、望まれないから生きてはいけないというのは間違ってるぞ。 誰が、何の権利があって俺たちを裁く? 俺たちに命じるんだ?」 「え?」 アルサルさんが続きを話してくれます。 「ちなみに、このに〜さまのセリフは私の旦那様の受け売りです」 「い、いいじゃないか! 一度言ってみたかったんだよ!!」 「元気が出てきましたか?」 「は、はい……」 「頑張りましょう。元々私達だって来たくてこの時代に来たわけじゃないんです。 言わば事故ですし、それに言われるような悪いことは何もしてません。これを忘れちゃダメですよ? 私が歴史を変えたのは自分が生きるためでもありましたが、 同時に地震や火事、津波といった天災で亡くなってしまう、哀れな人たちを救うためでもあったんです。 感謝こそされても、悪だと罵られる謂れは絶対にありません」
リアンノンさんが言い切りました。 開き直りとも取れますけど、一応言ってることは間違ってないです。 確かに言われてみれば歴史を変えちゃいけないなんて決まりはないですし……。 理由は分からないですけど、柳川さんに歴史を変えるのは悪だなどと言われても、 何故か『お前が言うな』と言いたくなってしまいます。あ、本当に理由は分からないですけどね。 ……い、いえ! 私は無闇に歴史を変えるのは良くないと思いますよ!! あ、でもそれじゃ貴明さんを助けたことの言い訳が出来ないわけで……ええと……。 と、とにかくやりすぎはよくないということで。 「……とにかく、柳川さんが抜けた穴は痛いわよ」 「はっ、あんな奴いなくても十分だ。何なら俺一人だって……」 アルサルさんが大きく出ますが、確かに柳川さんがいないのは厳しいです。 戦力になるのは観鈴さんと須磨寺さんとアルサルさんの三人。 非戦闘員が私とるーこさん、それからリアンノンさん。 なんていうか、非戦闘員の割合が多すぎです。 私もるーこさんも自衛すらままならなかったりして、完全に足手まとい。 この状況で敵に襲われたら結構ピンチな気がします。 さて、この状況を打破するためにどうしたらいいと思います? A 戦力になる人に心当たりがないか聞く(この場にいる中で人物指定) B 最低でも自分の身を守る方法がないか考える C というか、間髪いれずに次の刺客が! しかもネームドキャラで!!(人物指定)
Cヌワンギ
やぱりAでるーこに宇宙のお友達でも紹介してもらったほうが面白かっただろうか?
いや、るーこは今”るー”すら使えないから交信方法がない
「ギワッハッハ! やいやいテメェら、このヌワンギ様が息の根を止めてやるぜ!」 突然、庭に男の人が乱入してきました。 見るからに怪しい風貌、それにこの言動、おそらくは私たちを狙う刺客でしょう。 ヌワンギと名乗るこの人、気になるのは額に巻かれた縄のようなアクセサリーです。 何だかアレって納豆みたい……いえ、言わないであげましょう。本人はカッコイイと思ってるかもしれませんし。 「なに、また敵なのかな? 一人で来るとはいい度胸だね」 「一人? 何寝惚けてやがんでえ! このヌワンギ様の一番部隊がテメェらを……」 「さっきの連中なら戦闘シーンも挟まず全部倒したぞ」 「何いぃぃっっっっ!?」 ヌワンギさんが辺りを見回します。 倒れている人の山。ソレを見て突然狼狽し始めてます。 あ、あの〜……名無しのザコキャラを頼ってたんですか? それはちょっと作戦に問題ありですよ? 「な、なかなかやるじゃねえか! だ、だがな、俺はコイツら百万人より強いんだぜ!!」 「そう、だから一人で戦うつもりなの。大した自信ね」 須磨寺さんがクスクス笑ってます。 嘘だって見抜いてますよこの人。いえ、私だって嘘だって分かりますけど。 A 「ち、畜生!」と、ヌワンギさんが刀を抜きました。あくまで戦うつもりみたいです B 「きょ、今日はこの辺で勘弁してやる!!」いきなり背中を見せました。何しに出てきたんです? C 「……御堂! 岸田! 助けてくれぇ!!」仲間を呼びました。ちょ、ちょっとピンチかも?
A
「ち、畜生! こうなりゃやってやるぜ!!」 ヌワンギさんが刀を抜きました。 あくまでも戦うつもりみたいです。数の上で圧倒的不利なのに……。 そんなヌワンギさんを見て、観鈴さんがにははと笑って刀を抜きました。 「それじゃわたし達は遠慮なく三人がかりで行かせてもらおうかな」 「な!? ちょ、ちょっと待てえ! テメェら主人公一行なら、正々堂々一対一で掛かるもんだろ普通は!!」 「悪いけど、多対一は私達の最も得意とする戦い方なのよね」 「そういうセリフは、自分らが一の側に回った時に言いやがれ!!」 ひ、ひどい!! 更にそこまでやりますか!? どこからどう見てもザコのこの人に、三人がかり!? 皆さんに正義の味方としての基本道徳はないんですか!? いえ、戦わない私がどうこう言っていい問題じゃないんですけどね。 「行くよ、二人とも!」 「ええ」 「おうっ!!」 「く、くそぉっっ!!」 ヌワンギさんが破れかぶれと言わんばかりに刀を振りました。 ……本当にゴメンなさい。私の仲間が平気な顔して卑怯な手を使う人たちで。 観鈴さんたちの戦法は…… A ヌワンギさんの周りを回転しつつ距離を詰めて同じタイミングで攻撃。このフォーメーションを私は知っている気がします! B 縦一列に並んでヌワンギさんに突っ込んで行きます。じぇ、ジェットストリームアタック!? C バラバラに斬りかかるだけ。意外と地味!?
B ゆけいヌワンギ 踏み台にしてやれw
「観鈴! 雪緒! ジェットストリームアタックを仕掛けるぞ!!」 「じぇ、じぇっと……?」 「な、何だかよく分からないけど、いくよっ!!」 アルサルさんの号令で、三人が突撃します。 ……ネタが、古いですよアルサルさん。 観鈴さんと須磨寺さんはイマイチ作戦が分かってないようですけど、 とりあえずアルサルさんの後ろに並んで突撃していきました。……偶然でしょうが、それで正解です。 「というか、アルサルさん本当に外国人ですか?」 「に〜さまは実は日本のアニメが大好きなんですよ」 補足ありがとうございますリアンノンさん。 でもそれなら踏み台にされたら困る技を使わないでください。 まさかこの時代の人がガンダムネタを知ってるワケないですから、初見でその破り方はされないと思いますけど。 「はあっっっ!!」 「チィッ!」 まずはアルサルさんがヌワンギさんに攻撃を仕掛けます。 ヌワンギさんはもちろんその攻撃を受け止めますが、その間死角となった位置から観鈴さんが斬撃を繰り出します。 「く、くそぉっ!!」 これだけで普通なら勝負は決まってたでしょう。 ですがヌワンギさんはそれも律儀に捌き、防御だけに手一杯となりました。 ……先に言います。ヌワンギさん、あなたは弱くないです。 ただ、この三人が圧倒的に卑怯なだけなんです。
そして、最後に須磨寺さんが二人を飛び越え、上からヌワンギさんに一撃を見舞いました。 「ぐぎゃぁっっっ!!」 妙な悲鳴を上げて、ヌワンギさんがもんどりうって倒れました。 ……本当に、これじゃイジメですよ。一人を三人で戦うなんて、正義の味方のする行為じゃないです、絶対に。 「ち、畜生! まさかこの俺が……」 「さあ、ミズシマの居場所を教えて。神は無益な殺生は好まないから、今なら慈悲を与えてあげられるわ」 さっきまで容赦なく名無しのザコをぶち殺していたその口で言いますか。 「ケッ、俺がテメェらにいいようにされると思ってるのか? ああ!?」 「違うの?」 「見くびられたもんだなあ……」 ヌワンギさんがそう吼えました。そして…… A 満を持して局長さんがヌワンギさんを助けに!? B 横から御堂さんと岸田さんが現れました C ……そういえば、さっきからるーこさんの姿がないです!? D 「その通りだけどよ!」とヌワンギさんがいきなり土下座始めちゃいました E 「解唖門天聴……あなたはもはや意志とは無関係に口を割るわ」と須磨寺さんが秘孔を突きました。そんなのアリですか!?
C
「お前ら気が付かないのか? ケッ、案外トロいんだな」 絶体絶命のピンチのはずなのに、ヌワンギさんの表情には余裕があります。 その余裕ぶり気になって、部屋を見回しました。 ヌワンギさんを囲っているアルサルさん、観鈴さん、須磨寺さん。 そして私と隣にいるリアンノンさん。 ――あれ? 誰か一人足りないような。 そう、いつも私の側にいてよく人質に取られてしまう…… 「るーこさんが居ない!?」 私達の間に動揺が走ります。 またですか、またなのですか? これで何度目なのでしょうか、人質体質とでも言うのでしょうか。 「そんな……いつの間に?」 「ヘッ、どうやら状況が分かったようだな」 倒れていたヌワンギさんが起き上がりました。 観鈴さん達は憎々しげに睨み付けます。 ですがるーこさんの安否が不明の今、迂闊には手を出せません。 何と言うことでしょう、こちらも卑怯でしたが相手も十分卑怯です。 もう一度よく見回します、特にさっきまでるーこさんがいた辺りを。 A 「全員、得物を捨てな」部屋の暗がりの奥から、るーこさんを抱えた人物が現れました(人物指定、口調は自由) B さっきまでるーこさんがいた辺りに、るーこさんの髪留めと置き手紙がありました C その頃、皆の元を去った柳川は?
C
柳川だ、元新撰組で今は警察官をしている。 「ふぅ……」 リアンノンの家を出て、俺は帰路につきながら考えていた。 「全く、観鈴も須磨寺も何を考えているんだ」 観鈴の甘さにはやはり腹が立つ、須磨寺の気まぐれにもだ。 今は戦乱の世ではない、天下太平の明治だ。 無論警察官として世の治安を守る義務はある。 だが上司に睨まれながら世界を崩壊させかねない女を守る気になどならない。 必要なら拷問もする、新撰組時代は怪しい奴は容赦なく切り捨てた。 仮に通り魔事件として他人を巻き込んでいたとしても、俺はさしてそれを責める気にはなれない。 むしろやるなら徹底するべきだとすら感じたぐらいだ。 「そう言えば、今日は初音が来ているはずだ」 それを思い出すと自然と足取りが軽くなった。 この間は観鈴のせいで機嫌を損ねてしまったからな。 A 「お帰りなさい、柳川さん」家に帰ると、笑顔で初音が迎えてくれた B 家に帰ると……部屋が荒らされて初音がいない?! C むしろ俺は初音を連れてこの地を離れ、旅行をすることにした
A
「お帰りなさい、柳川さん(はぁと)」 家に帰った俺を待っていたのは最愛の妻、初音の笑顔だった。 「ああ、ただいま」 返事をした俺の後ろの方を、初音はきょろきょろと見回した。 「どうしたんだ、初音?」 「え? ううん、あの……観鈴さん達はどうしたのかなっと思って それに何だか他にも誰かいたみたいだったし」 ああそうだ、この間来たときはアホの観鈴のせいでろくに話しもせずに帰ってしまったんだ。 「観鈴はもう当分は来ない、他の連中もだ」 連中とは道を違えたんだ、おそらく今夜からはリアンノンの家か教会で寝泊まりするだろう。 「本当! よかったぁ〜」 俺の返答に、心の底から初音は喜んでいるようだ。 ……ここまで喜ばれると少し複雑な気もする。 これも今まで妻をないがしろにしていた、俺の責任なのだろう。 「今日は腕によりをかけたんだよ、たくさん食べてね、あ・な・た」 少々媚びが入ったわざとらしい物言いも、今の疲れた俺には心地良い。 ふと気が付けば美味しそうな匂いが部屋に漂っていた。 初音の手料理を食べるのも久しぶりだ。ありがたくいただこう。 A 「はい、あーんして」初音が俺に煮染めを食べさせようとしてくれた B 初音の料理を食べていると……意識が……遠のいていく……? C 「今は料理よりも、初音、お前が食べたい」
Cしか見えない
A
「今は料理よりも、お前が食べたい」 「どうしたの、急に?」 「……たまにはそんな気分の時もあるさ」 俺がそう言うと、初音は何だか戸惑ったようだ。 ……無理もないか。もうそんなお盛んな年と言うわけでもないからな。 おっと、先に言うが俺はまだ不能になったわけじゃないからな。 まだ俺は四十にも達していないんだ、それぐらいで男として再起不能には決してならん。 「それで、返事はどうなんだ?」 「私は……構わないよ」 初音は首を縦に振ったが、何故か何かを心配しているように見えた。 「どうした? 何か心配事でもあるのか?」 「う、うん……大したことじゃないよ。 ほら、三年ぐらい前に今日と同じようにしようとしたら、寸前で観鈴さんが邪魔しにやってきて……」 「安心しろ。今日はそんなことはまず有り得ない」 「そ、それなら安心だね!」 俺の言葉を聞いて表情をぱぁっと明るくする。 本当に、今日は邪魔者なしだ。 たまにはこんな役得があってもいいだろう。 「じゃ、部屋に行くか」 「うんっ!」 俺が初音の手を引いて部屋に行こうとしたところ…… 「柳川、いるか!? 事件だ!!」 もう一人の邪魔者に邪魔された。 ……何故だ!? 何故なんだ!! 最近の俺は苦労ばかりしているぞ、わざわざ部下の自宅まで呼びに来る上司が何処にいる!? 俺は恐る恐る初音のほうを見た。彼女は…… A 涙目になっていた。……お、俺のせいじゃないんだが B 怒っていた。マ、マズイ C 痛々しいほど笑顔だった。……後が怖い
C
「……初音」 「うん、何? 柳川さん?」 俺が振り向いた先、初音の顔には痛々しい笑顔が張り付いていた。 見覚えがある、さっき話に出た観鈴に夜の営みを邪魔された三年前のあの顔だ。 「おい? いないのか? 柳川!?」 表では戸をたたく音が一際激しくなっている。 「早く出なくていいの? 私を置いてまた仕事に出て行っちゃうんでしょ。 折角作った料理にも手を付けずにさ、お務め頑張ってほしいな」 にこにこと浮かべる笑顔、だがその裏の怒りを察せないほど俺も愚かじゃない。 畜生、俺が何をしたって言うんだ! 後が怖い、怖すぎる。 何とか、何とかしなければ。 このままでは夫婦生活破綻の危機だ! A 居留守を使う B 仮病を使う C 初音を連れて窓から逃げ出す
Cで愛の逃避行へ
「初音、逃げるぞ」 俺は決心した。 仕事? 知ったことか。 しゃかりきに通り魔事件を追えば操作中止、独断で囮捜査をすれば出てくるのは局長のお化け。 オマケにやっと家に帰れば突然別件で呼び出しを喰らう。 もう嫌だ、やってられるかこんな事。 律儀に顔を出しても給料は変わらん、そして初音はより不機嫌になる。 俺が初音に三行半を突き付けられた警察は何とかしてくれるか? しないだろう。 「えっ? で、でも……」 「いいんだ、今は初音と一緒にいたい」 「あなた……」 なに、今まで真面目に勤めてきたんだ。 休暇もたまっている、貯金もそれなりにある。 たまにはこんな休みも良いだろう。 戸を叩く音も気にせず、俺は手早く履き物や貴重品を用意した。 「初音、持ってくれ」 「う、うん」 初音に荷物を持たせ、その初音をお姫様だっこする。 そしてそのまま窓から飛び出し、夜の街を失踪した。 「いやっほぅ〜 柳川最高!」
「でも、これからどこへ行くの?」 「そうだな、初音、お前はどこへ行きたい?」 夜の風となった俺達は、あっという間に東京駅に着いた。 今頃上司は諦めたか異常に気づいたか、どちらにしても手遅れだ。 どうせ逃げるなら遠くへ逃げよう、苦労をかける妻への慰安旅行だ。 このまま夜汽車に揺られ、二人で愛の逃避行としゃれ込もう。 リアンノン曰く局長のお化けが暴れれば辺り一帯は壊滅するという。 眉唾な話だが、何にしてもあの辺りから徹底的に離れれば問題ないだろう。 愛する初音が巻き込まれる心配もない、そう、愛こそは正義、愛は勝つだ。 「どこでも好きな場所を選んでくれ」 「うーんとね、それなら……」 A 「熱海、温泉に入ろうよ」 B 「京都…駄目かな?」 C 「久しぶりに、実家の隆山に帰りたいな」 D 「思い切って大阪まで足を伸ばすのはどう?」
C
「久しぶりに、実家の隆山に帰りたいな」 「隆山か、中山道線を途中下車して後は徒歩だな」 初音が希望した行き先は実家がある隆山だった。 悪くない判断だろう、ここ数年自分も隆山には顔を出していない。 まぁそう簡単に行き来が出来る距離でもないし、当然と言えば当然だ。 だが良い機会でもある、久しぶりに顔を出そう。 「千鶴お姉ちゃんや梓お姉ちゃん、楓お姉ちゃんは元気にしてるかな」 初音が楽しそうに義姉達の名前を挙げた。 (あの人達か…それだけは少し気後れするな) そうだ、初音の実家は隆山で古くから旅館を営んでいる。 初音の実家は事あるごとに俺に向かって 『早く姪か甥の顔が見たい』だとか 『警察官なんて危険な仕事は辞めて旅館を継いでくれ』だとかうるさい。 ――最近の激務を鑑みるに、それも悪くないかも知れん。 何にせよ、幕末以来の斬り合いの疲れを取るにはもって来いだろう。 「うわ〜、早いね、あなた」 「ふふっ、そうだな」 二等列車の切符を買い、俺達は夜汽車に揺られていた。 子供のように喜ぶ妻を見ていると、俺も思わず笑みがこぼれる。 やはり無理して逃避行をして正解だった、そう思えた。 過去を改竄してきた女達の為に、命を賭けて局長のお化けとやらと戦う理由なんて俺には無い。 奴等が世界に、日本に危険なら奴等を討つのは正義だろう。 無差別に周りを巻き込む局長達と戦うのも、俺には理解し難いが一つの正義かも知れない。 ならば、愛する妻を戦渦に巻き込まないようにするのも一つの正義だろう。 ある拳闘士が『最愛に比べれば、最強なんて……』と言ったそうだ。 確かにその通りだ、あのまま戦い続けて、初音が巻き込まれない保証などどこにもない。 A 「おや、ご夫婦で旅行ですか?」隣の乗客から話しかけられた(人物指定) B 翌朝、鉄道と徒歩を経て俺達は初音の実家「鶴来屋」に到着した C いい加減視点を優季達にもどそうや
B
夜汽車に揺られながら俺はぼーっと一人考え事をしていた。 ここ最近は、本当に深く考える暇すらないほどにいろいろあった。 隆山に着くまでの短い旅路だ、それまでいろいろこれまでのことをじっくり振り返ってみるのもいいだろう。 最初は俺が観鈴を取り締まろうとしたところから始まったんだったな。 その折に偶然草壁を見つけ、理由をつけて利用させてもらった。 それから様々な作戦を経て、この件に局長が関わっていることが分かった。 そして、もしかすれば草壁の方が俺にとって許しがたい悪である可能性も。 リアンノンという預言者が実は草壁と同じ未来からの来訪者であることもはっきりした。 ……俺から見れば、招かれざる客に過ぎないがな。 本当に、いろいろあったと思う。その中でも群を抜いて気になるのは…… A 局長のこと B 草壁のこと C 放ってきてしまった観鈴と須磨寺のこと D 終末が訪れる可能性について E 向こうについてからの予定
e
……いや、それは今考えることじゃない。 確かに局長や草壁が俺から見て悪であるのなら、斬らねばならん。 だが、その前に自分の妻ぐらいは守ってやらねばと思う。 俺は場合によっては罪のない一般人が犠牲になることも止むを得ないと考えてもいる。 だが、自分の身内に同じことを言えるほどは非情になりきれん。 万が一の時のために、妻だけは安全な場所に逃がしておいてやりたい。 俺は観鈴や須磨寺とは違う。帰る家もあれば守るべき家族もいる。 子どもの顔も久しく見ていない。自分で選んだ道だから、今更それについて文句を言う気はないがな。 さて、向こうについてからどうするか。 あの件について何か行動を起こすにしても、息子の顔ぐらいは見てから行きたいものだ。 ……なにせ暫く会ってないから、ヘタすると俺の顔を忘れている可能性もあるからな。 時は少し遡る――――― 私達は今ピンチの真っ只中です。 それもそのはず、さっきからるーこさんの姿が見えないんです。 そして、不適に笑うヌワンギという男の人……。
「……るーこちゃんを、何処に隠したのかな?」 「へっ、ニブいんじゃねえのか? 俺にばかり集中しすぎだぜ!」 「迂闊だったわ。まさかるーこちゃんに、観鈴さんと同じ地味属性が着いてたなんて……」 「そ、そんなことはどうでもいいよ! 今、気になるのはるーこちゃんの安否!!」 観鈴さんがヌワンギさんの首筋に刀を突きつけました。 ですが、ヌワンギさんはそれでも狼狽せず余裕の表情を保ったままです。 な、何でしょうこの変わりようは!? さっきまでザコキャラ全開だったのに!! 「つまんねえ虚勢張るなよ? 知ってるぜ、新選組副長助勤神尾観鈴のことはよ。 地味ながらも剣の腕は沖田も凌いで地味に最強だと言われておきながら、ここ一番で使えない。 テメェは女や子どもといった弱い奴を絶対に見殺しに出来ない女だ。 だからこんな場面で木偶の坊にならねえように冷徹に仕事をこなす柳川と組ませたってな。 あのいけすかねえ仮面野郎も良く考えてやがるぜ」 ああ、観鈴さん。ついに敵からも地味だと……って、今はそんなことどうでもいいんです。 観鈴さんの言うとおり、今重要なのはるーこちゃんの安否です。 「あのガキについては心配すんな、人質ってのは無事だから価値があんだよ。 御堂や岸田だってガキは守備範囲外だろうし、例えそうだとしてもあの仮面男が許さねえだろ」 「……目的は何ですか? 何故私ではなくるーこさんを連れてったんです?」 「話が早くて助かるぜ。それはな……」 A あのガキはテメェらを罠に誘い込むためのエサだ B あまりテメェを刺激したくなかったからな。何が起こるかわかりゃしねえ C ……ロリコンなんだよ。あいつは(ハクオロ・ミズシマのどちらか指定)
C 聖上
「……あいつの趣味だろ。絶対に」 ぶっ!! 今、聞き捨てならないセリフを聞いた気がします。 「ちょ、ちょっとよく聞こえませんでした。もう一度言ってください」 「何度も言わせんじゃねえ! あいつの好みだったんだろ!!」 そ、そんな……。 まさか、いえ、でも、どうして? あの有名な新選組の局長ともあろう人が、その……ロリコン? 「……そうだったんですか?」 私は物凄く不安になって観鈴さん達の方を振り向きました。 「し、知らない知らない! わたしは局長の守備範囲なんて知らないよ!!」 「でも、冷静になって思い出してみれば確かにその気はあったと思うわ」 ヌワンギさんの言葉を真に受けて、須磨寺さんが首をかしげて考え込んでます。 あああ、それ以上は言わないでください。私の中で新選組局長のイメージが崩れてしまいます……。 「もしかすると、私の入隊を局長が快く許してくれたのは、 あの当時私がるーこちゃんとさして変わらない年齢だったからかもしれないわね」 「そ、そういえば、局長が遊郭に行ったときにはいつもどちらかというと幼い子を選んでたような……」 観鈴さん、どうしてあなたがそんなことを知ってるんですか。 もう止めてください。 それ以上言うともう新選組がお笑い集団にしか見えません。 「え、ええと……後世ではどう伝わってるのかな?」 観鈴さんが縋るようにリアンノンさんの方に視線を送りました。 そりゃそうでしょうね。自分たちの局長の名誉に関わりますもの。 リアンノンさんの返事は…… A 「はい。確かに新選組局長にロリコン説は存在します」 B 「いいえ。それはまず有り得ないでしょう」 C 「さ、さあ……いくら私でも、そこまでは……」
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「さ、さあ……いくら私でも、そこまでは……」 リアンノンさんの返事は曖昧なものでした。 ですが、少し考えて、何か思い当たったのか話を始めました。 「ただ……ハクオロさんとやらがが新撰組局長としてではなく、霊長の抑止力として るーこちゃんの体を狙ったのなら納得できます。と言うよりむしろそっちの可能性の方が高いでしょう」 「どういう事、リアンノンさん?」 「先ほども言いましたとおり、霊長の抑止力というのは本来滅んだ世界を掃除するために現れます。 ですが、今回は違います。アレは本来この世に現れられない状態で出てきているんです。 ですから、現界する際に世界から与えられるはずの力を持っていません。 本来の力を与えられていないのならすることは一つ、他から力をもらう、もしくは奪うのです。 その手段としてもっとも手早く効率的なのは……特殊な力を持った者との性交。 るーこちゃんは未来人としてだけではなく、どうやらかなり特異な存在として目を付けられたみたいです。 彼女は今は力を使えませんが、無理矢理交わればハクオロさんの力の補充は出来ると踏んだのでしょう。 もしかしたら、生前の性的嗜好が反映されたのかも知れませんけど」 「そんな……」 「確かに、魔術において性交で魔力を補うのは珍しくはないわ、だけど……」 「酷いよ……」 性交って、あんな子供のるーこさんとハクオロさんがですか?! 思い出してしまいます、岸田さんに辱められた事を。 無理矢理男の人のモノをねじ込まれた痛み、その悲しさ、悔しさを。 為す術もなく体を汚されたあの忌まわしい記憶を。 「最低ね、小さい女の子が犯されるなんて、大人の女性が襲われる痛みの比じゃないのよ。 心も体も、ボロボロにされてしまうのに……それを局長がなんて……」 見ると、雪緒さんが珍しく感情を露わに怒っているようです。 そう言えば、雪緒さんも確か昔男の人達の慰み者にされて、そこを観鈴さんに助けてもらったはず。 小さい体で辱めを受ける痛みやショックは、私よりも切実に理解しているようです。 A とにかくヌワンギの処分を考える B とりあえずヌワンギを縛り上げて今夜は寝る C (「うーき……みんな……」)その頃、るーこは?
C
「んんっー!!! んんんっー!!!」 「ふっ……ふっ……」 リアンノンの家で気を失い、気が付くとるーこは粗末な布団の上に仰向けに押し倒されていた。 少女の肢体にのし掛かっているのは、奇妙な仮面を付けた男。 岸田を連れて退いた元新撰組局長、ハクオロである。 (痛いっ!!! 抜いてっ! 抜いてくれっ!) るーこの幼唇はハクオロの肉塊に貫かれていた。 まだ男性を受け入れるどころか初潮も迎えていない未成熟な秘裂。 それを無理矢理割り開かれ、破瓜と裂傷に布団は血塗れとなっていた。 だがそんなるーこにもハクオロは容赦なく無言で腰を動かし、荒々しく膣内を抉り続ける。 (無理だっ! こんなのっ! るーが……るーの体が壊れてしまうっ!) るーこは衣服を全て剥ぎ取られ、更に猿轡代わりに下着を口に詰め込まれていた。 自身のショーツを頬張らされ、悲鳴を上げることも出来ない。 だが、漏れる呻き声はるーこが受けている苦痛を十分すぎるほど表現していた。 「ふっ……くうっ!」 「んんっっっっ!!!」 終わりは意外にも早く来た、ひとしきりるーこの胎内を味わった肉茎が一際奥へ突き込まれる。 そこで一旦動きが止まり、少女の子宮へ精液を吐き出したのだった。 (中に……中に出されてる……るーの中に……) ぶるりと体を震わせ、ハクオロは少女を蹂躙した剛直を抜き出す。 破瓜と裂傷の血、そして自身の白濁液が混ざり合い不気味な桃色に染まった肉棒。 (力が……抜ける……これが……るーを攫った理由か……) 痛みと膣内射精のショックの中、るーこは自分が狙われた理由を考える。 だが、それが分かったところで彼女に為す術など無かった。 (うーき……みんな……) ハクオロがるーこの口にねじ込んだショーツを取り出し、自身の男根を拭く。 その様子を、るーこは薄れる意識でぼんやりと眺めていた。 A 「済んだか? ハクオロ」陵辱の済んだ部屋に、ミズシマが入ってきた B (何か……るーに何か出来ないのか……)朦朧とした意識で、るーこは考えを巡らし始めた C その頃、草壁さん達はヌワンギの処分を議論していた
B
(るーに……何か出来ることは……) 朦朧とする中、るーこはこれからのことを考え始めた。 自分は捕まっている。 優季達の足手まといとなってしまっている、この現実。 年端も行かない少女である彼女に多くを求めるのは酷だろう。 だが、彼女は自分の貞操よりも、まずその点において自らの不甲斐なさに腹を立てた。 何でもいい。今自分に出来ることをする。 るーこはそう決めて、瞳に決意の炎を燃やした。 ……そのようなプラスの考えがなければ、壊れてしまうだろう。 小さな子どもでありながら、彼女は最善の行動をしていた。 るーこは落ち着いてよく考える。 自分がパパッとこの相手を倒して脱出することなど不可能。 更に優季達と連絡することも不可能。全ては八方塞に見えた。 るーこは…… A ハクオロに近づいて情報を得ることに専念しようとした B 「この早漏」と一言、言ってはならない言葉を抵抗として口にした C その時、ハクオロがるーこに向かって頭を下げた
Bしか見えない
「……うーは早すぎる」 「むっ!?」 自然と、るーこの口からはそんな言葉が漏れていた。 それは子どもながらの最後の抵抗だったのだろう。 解放され、衣服を直しながらハクオロにそう毒づいた。 「過ぎたことはしかたがない。うーとのことは、犬に噛まれたと思って諦めるしかない。 だが、うーよ。うーの早さは異常だ。未だかつてるーは1レスで達した男を見たことがない」 「……確かに、私は君にそう罵られるに十分な事をした。私には頭を下げる資格すらない。 もし地獄の底……ディネボクシリというのがあるなら、私はそこに落ちるだろうな」 「このような所業を見せながら、今更懺悔をしたつもりか?」 「だから私にはその資格すらないと言っている。 だが、一つだけ約束はしよう。これ以上の無礼はしないしさせない。人質として丁重に扱うことを約束する」 ハクオロはるーこの顔を見ずにそう言った。 その真意はよく分からない。表情を読ませないための仮面なのだろうか。 「何故そのようなことをする? るーはうーの敵であり、殺意すら抱いているぞ」 「どうしてだと思う?」 ハクオロが逆に聞き返した。 るーこは落ち着いて、距離を取りつつハクオロを睨みつける。 この男は何を考えているというのだろうか。 A 「こんな私でも、人としての情は残っているつもりだ」と、ハクオロは一言そう言った B 「……昔、君と同じ年頃の娘がいてな。不覚にも君と重ねて見てしまった」思い出語りを始めた C 「君を……大切にしたくなってしまったから」実はロリコン説はマジだった!
C
「君を……大切にしたくなってしまったから」 「…………」 「最初に見た時からそう思っていた。君の全てが欲しいと。 だからこそ、私は君を求めた。決して、君を道具としてだけ見ていた訳じゃない。 無論君は私を決して許さないだろうし、私には君に愛される資格などない。 だが、それでも私は君の為に在りたい。 許されるのなら、君の剣として君の不安を薙ぎ払う存在になり、この命を君のためだけに捧げたいとも思う」 開いた口が塞がらなかった。 るーことて宇宙人とはいえ女の子、初めてはそれなりに夢見ていたし、 少しばかり素敵な恋をしたいとも思ったことはある。 だがしかし、現実は期待を簡単に裏切った。 自分の初めては得体の知れない早漏仮面男に散らされた。 これが新選組ファンの腐女子なら寧ろ望むところだったのだろうが、生憎るーこはそうではない。 あの新選組局長と言えども、るーこにとってはただの狼藉を働いた地球人に過ぎない。 しかも加えていきなりの告白である。 この男の常識さえ疑う。無理矢理犯した女に向かってそれを言うか、と。 更には年齢差。 XRATEDしてしまったから、るーこの正確な年齢を説明することは出来ないが、うんと若いとだけ言っておこう。 対して新選組局長は享年35歳。もはや何も言うまい。 ハクオロも観鈴や雪緒と同じく年齢の割には若々しいが、それでもやはり年をとってることには違いない。 もちろんハクオロに向かって『お前奥さんいるんじゃなかったっけ?』といったツッコミは認められない。 将来を夢見ていた少女が、昨日今日会ったばかりのオッサンに初めて告白されたのだ。 ショックが大きいとかそう言うレベルで済まされる問題ではなかった。 「……うーは、愚かだ」 「そうかもしれないな」 もはやるーことしては呆れるしかなかった。 目の前の人物に対する怒りよりまず先に呆れがるーこの感情を埋め尽くした。 るーこは…… A 自分の置かれた状況を逆に利用する方法を考え始めた B とりあえずハクオロをぶん殴ることにした。グーで C その時間の悪いことに部屋に御堂と岸田が入ってきた
B 報いは受けろ、とりあえず
A
ハクオロにゲンコツをくれようとしたとき、背後に誰か立った。 ずぶ、と音がして、ハクオロの胸から手が生えた。 ……え? 誰もが一瞬呆気にとられた。 誰かが無表情にハクオロを貫いている。 誰も動けなかった。 「な、なにをしているんだ!!」 「決まっているでしょう。小さい子をこんな目に遭わせた男を殺しているの」 「……などというように、誰かが伏線回収の名の下にこの男を殺してくれないものか」 「ん? 何を言ってるんだ?」 「いや、こちらの話だぞ」 るーこはふと浮かんだ想像を振り払いながら、大きくため息をついた。 もちろんそんなことを考えても所詮は実現することのない願いである。 「それよりも、るーはうーに頼みがある」 「なんだい?」 「るーの前で屈んで、顔だけ右を向いて欲しい」 「……よく分からないが、それぐらいお安い御用だ。それで、一体何を……」 ハクオロがそういいかけたその時だ、 そこにはハクオロに向かって思いっきり拳を振りかぶるるーこの姿があった。
「先に言っておく。るーはうーに好かれようとも、うーのことが嫌いだ。 もしもるーに”るー”が使えたとしたら三秒で首ちょんぱにしてるところと知れ」 「いや、うん……分かってますよ、それは」 数分後、そこには頬を腫らしたハクオロの姿があった。 もちろんこの場でハクオロの機嫌を損ねることは自分の安全に関わる。 だが、るーこは我慢しきれなかった。いや、子どもなのにここまでよく耐えたと言うべきだろう。 思ったよりもハクオロの腰が低かったため、滅多なことにはならなかったみたいだが。 一発殴ってすっきりしてからるーこは考え始めた。 もしかしたら、この状況はチャンスなのではないだろうか。 今、自分は最も敵に近い位置にいる。この立場を利用することができないだろうか。 これまで人質になってばかりで散々優季達の足を引っ張ってきた自分だ、 ここは逆にハクオロから情報を探ることで、優季達の役に立たなくてはいけないのでは? 冷静にそんなことを考え始めたのだ。子どもらしい浅はかな考えではあるが。 「それで、うーはるーをどうするつもりだ?」 「……少し、大人しくしてて欲しい。君は草壁優季達をここにおびき寄せるのに役立つ。 それが済んだら、君については解放するつもりだ」 ハクオロの口ぶりから察するに、やはりターゲットは優季一人らしい。 そして、やはりこれから自分は人質として使われるのだという。 るーこは…… A ハクオロに大人しく従う B 精一杯抵抗する C 優季の様子が気になる
A
(今、このうーに逆らうのは得策ではない) るーこは冷静にそう判断した。 いくら自分に人質としての価値はあるとはいえ、命の保障など何処にもない。 今の状況で、感情のままに行動を起こすのは危険だ。 「……今は、うーの言うとおりにしよう」 「そうしてくれると助かる」 「だが、覚えておくがいい。このような横暴が許される時は長くはない。 うーき達がうーを許さぬだろう。予言する、うーは必ず地獄を見ると」 「地獄なら既に一度見てきている」 ハクオロはそう言って、るーこの言葉を受け流した。 やはりその表情は仮面に隠れて読むことが出来ない。 こうしてハクオロの下に捕らわれることとなったるーこ。 一体彼女はどうやってこの窮地を脱するのだろうか。 A このままるーこの脱出劇を見る B 優季達の本拠地突入編へ C 柳川はこれからどう動くつもりなんだ?
A
(るぅ……暇だ…何もすることがない……) 監禁されている部屋にはお約束どおり厳重な鍵がかけられ自力での脱出は叶わない。 何もすることがないまま思い出すのはあの最低幼女強姦早漏仮面。 (いまいましい、あの男…首ちょんぱ…いやその前に持久力の欠片もないアレを) とまあ物騒なことをつらつら浮かべる。それも無理からぬことであろう。 何としてもあの男に一矢を報いたい。そのためにはうーき達の役に立たねば。 そうは思うものの「るー」の使えぬこの身ではいかんともしがたく苦虫を噛み潰す。 (ん?何だ?) ふいに扉の外で話し声が聞える。何事かと思いるーこは聞き耳をたてる。 (あの早漏うーの仲間か。何を話しているのだ) 扉越しに何とか聴きとれる会話。それは。 A ミズシマとハクオロが何か深刻そうな話をしていた。 B 御堂と岸田が次の襲撃作戦について語っていた。 C なんかヘタレっぽい見回りが溜息を吐きながら一人でブツブツ零していた。
A
「……で……はうまく連れ出せたのか?」 「残られていては今後どう動かれるか面倒だからな……は実にいい仕事をしてくれている」 (……るう?) 聞えてくる声にるーこは首を傾げる。一人は早漏強姦魔のものだがもう一つは聞きなれない声。 二人は何かを話あっているようだがところどころ聞き取らない箇所もある。 「できれば早期に決着をつけたい。アレがまだ……のうちにな。こちらの戦力は?」 「やや厳しいといったところか。御堂は前金分は働いたと去ってしまったし、 岸田は手術が終わるまでは戦力になりそうもない。穴埋めは手配しているのだが」 察するに二人は彼我の戦力状況に頭を悩ませているようだ。幾度かの襲撃を退けられ 彼らの側も決して満足な状況ではないと言える。 「岸田の手術と補充が出来次第けりをつける。それまではお前はあの娘で力を満たしておけ」 「……………」 「無理に抱けとまでは言わん。適度に愛でながらせいぜい維持につとめろ。 そうでなくても今のお前は不安定なものなのだからな」 「ああ、分かってはいる」 と、深刻そうに二人は話し込んでいる。戦力云々も気にかかる話ではあるのだがそれ以上に。 (……非常に嫌な予感がする) なんだかまたあの早漏仮面の存在維持だかなんだかのために慰み者にされそうな流れである。 非常にマズイ。非常によろしくない。これ以上危害は加えないとはいったが 強姦魔の言うことなど信用などできるはずもないし、いつ気がが変わるかもしれない。 (うーき……るーはどうすれば……) 打つ手なくるーこ途方にくれかける。彼女が現状を打開する一手は。 A 何かうーき達と連絡をとる方法がないか考える。 B ハクオロを上手く垂らし込んで逃がしてもらう。 C 駄目もとで『るー』を試みる。 D 他はその頃(優季or柳川を選択)
Bだ。早漏を懐柔しろ!
「起きてるか? 夕飯を持ってきたんだが……って何をやってるんだ」 「るー」 ハクオロはるーこの姿を見て思わず絶句した。 それもそのはず。 色仕掛けとは全裸で立てば必ず成立するわけではないからだ。 風邪を引くぞ、とばかりにるーこに衣服を着せるハクオロ。 その姿はまるでやんちゃな娘に服を着せる父親を思わせた。 襲ったけど。 「さっきは済まなかった」 全てを着せた後、ハクオロは呟いたる。 もちろん、そんな事でるーこの感情が全て癒されるわけも無い。 「……るーはうーを許さない」 とだけ答えた。 「君と会えてから、今までの自分じゃないみたいにおかしい。抱けたら死んでも良いとまで思ってしまった」 例え早漏でも。とは言わなかったが、その声から嘘の成分はあまり感じ取れなかった。 しかしるーこにとってそんな事は知った事じゃない。 その言葉を取りあえず無視をし、ハクオロが持ってきた夕飯に向き合う。 コップに浮かぶ白い液体を見つけた。 「これは?」 思わず口に出た瞬間、ハクオロが勢い良く話し出した。 「それは牛乳さ主におっぱいをでかくするおっぱいはいいぞおっぱいは全てを救う最高」 沈黙 「失礼する」 ハクオロは逃げだした。 さてその頃うーきは。 A このやりとりを天井から見ていた。 B 館に侵入を開始していた。 C 情報集めに苦労していた。
C
草壁優季です、これでも一応主役です。 大して活躍してなかったり視点が移動されたりしていますが、主役は私です。 ザコキャラを倒し、柳川さんが去った後に襲いかかってきたのは新たな刺客のヌワンギさんでした。 ですがこちらは手練れの剣士が三人、ヌワンギさんは一人。 三位一体のジェットストリームアタックは見事ヌワンギさんを追い詰めました。 ですが……気が付くと、何とるーこさんがいつの間にか攫われていたのです。 ヌワンギさんによれば、敵のハクオロさんは童女趣味を持っているらしいとの事。 しかも、更にリアンノンさんによれば、ハクオロさんは本来の力を補充する必要があるらしく、 その手っ取り早い方法が……るーこさんのような特殊な人との性交だそうです。 童女趣味、そして、力の補充の為の性交。 これらが組み合わさってしまうという事は、つまり……。 最悪の想像をしてしまいます、先日の自分が受けた蛮行を思い出してしまいました。 ああ、るーこさん、酷い目に遭わされていなければ良いんですけど……。 今の私にはただただるーこさんの無事を祈る事しかできません。 そして、情報収集にも苦労していました。 人質を取られた以上、ヌワンギさんを問い詰める事も無理です。 結局、捕らえたヌワンギさんを私達は解放するしかありませんでした。 「ヘッ、次に会ったときはお前らを八つ裂きにしてやるぜっ!」 どう考えても実現不可能な捨て台詞を吐きながら、ヌワンギさんは去ります。 後を追う事も考えましたが、万一気づかれれば、捕らえられたるーこさんがどんな目に遭うか分かりません。 私達は完全に後手に回らざるをえなかったのです。 何とか、相手の情報を知りたいのですが……。 A 翌日、私達はしらみつぶしに街で聞き込みを始めました。 B 翌日、私達はリアンノンさんの知り合いを訪ねました(人物指定) C 翌日、鶴来屋に到着した柳川達は――
C
「千鶴お姉ちゃん、梓お姉ちゃん、楓お姉ちゃん、ただいまっ!」 柳川だ、裕也をやっている。 唐突な妻の里帰り旅行で、俺達は汽車で夜を明かし徒歩を経て、ちょうど昼頃鶴来屋に到着した。 従業員に初音が話を通すと、俺達は旅館の奥へ案内される。 運良く、鶴来屋には初音の家族である上の三人の姉達が揃っていた。 「あら初音、それに柳川さん。どうしたんですか、急に?」 「なんだい、とうとう警察官を首になっちゃったのか」 「……不祥事を起こして懲戒免職?」 いきなりの訪問者に、三人の女性がいささか失礼な挨拶をしてくる。 長女の柏木千鶴、次女の柏木梓、三女の柏木楓。 いずれも初音に劣らない美人の義姉達だ。 ――いや、もちろん俺は初音一筋だがな。 「ち、違いますよ。急に休みがが取れたので挨拶に来たのです」 事前に連絡を出来なかったのは少々失敗だと思っている。 あまりに急ぎの里帰りだから、無理もない話なのだが。 「そうですか、折角来たのですからゆっくりしてくださいね」 「ああ、久しぶりに柳川さんに私の手料理を味わってもらおうか」 「わぁい、梓お姉ちゃんのお料理を食べるのも久しぶりだな」 「……今夜は、ごちそう」 だが、三人ともさして嫌な顔もせずに俺達を迎えてくれた。 これには感謝するしかない、後で何か埋め合わせをしなければいかんな。 「梓お姉ちゃん、私も手伝うよ。こう見えても東京で少しは腕を上げたんだから」 「おっ、それじゃあ柳川さんにどっちが美味しいか比べてもらうか」 「だめよ梓ったら、そんな事したら梓が恥をかくでしょ」 「……柳川さんは初音にぞっこん、梓姉さんがどう頑張っても勝てない」 「はははっ、違いないか」 たわいない姉妹同士の会話、だが一年に何度ともできない会話だ。 しばらく顔を合わせていなかった姉達と会えて、初音は幸せいっぱいの顔をしている。 楽しそうな愛妻の笑顔を眺めていると、自然と俺の顔もほころぶ。
(やはり、一緒に出かけて正解だったな) 初音や義姉達を見ているとつくづくそう思う、東京での殺伐とした殺し合いが嘘のようだ。 思えば幕末は新撰組、新しい時代は警察官として己の正義を問い続けて戦ってきた。 ここらで少し休憩してもいいだろう。もっとも警察手帳も刀も東京においてきたのだから (そんな物を非番で汽車に持ち込んでいたら、俺の方が廃刀令違反で捕まってしまう) 何が出来ると言うわけでもないが。 「あなた、夕食までどうするの? 私はお姉ちゃん達とお話ししたりお料理の支度をしようと思うんだけど」 「俺か、俺はそうだな―― A ゆっくりと温泉で疲れを癒す B 「柳川さん、少しよろしいですか」なにやら千鶴さんが話があるようだ C ……実はこの隆山に住んでいる、隠し子と妻に密かに会いに行く
とことんくつろげ、A!
「ひとまず、湯にでも浸かろうかと考えている」 「うん、分かったよ。ゆっくりしてね!」 妻が笑顔でそう答えた。 この隆山は温泉街としても知られている、だから温泉は絶品なのだ。 俺はここに来た時には必ず二度は温泉に入ることにしている。 風呂は嫌いじゃないからな。 徳利の一つでも持ち込みたいところだが、 それは以前来たときに初音に健康に悪いだのと言われて固く禁止されてしまった。 ……まあ、普通に温泉を楽しむ分でも構わないか。 俺は一人庭に面した廊下を、風呂場に向かって歩いていた。 だが、その足も途中で止まる。何故なら……。 「……そこの奴。俺に何か用か?」 俺は振り向きながら、陰になっている茂みを睨みつけた。 汽車の中からだ、誰かに尾けられている感覚がしたのは。 人も多く、妻もいたし、また急に襲ってくる気配がなかったからその場は捨て置いたが、 今は俺一人だ。そのような心配はない。 生憎得物は持ち合わせていないが、俺は無手にも自信はある。 相手が俺の命を取る気であったとしても、みすみすやられるようなつもりはない。 俺が声をかけてから数秒の沈黙の後に、出てきたのは…… A 槍を携えた男 B 七尺を超えるかと思われるほどの巨大な刀を担いだ女 C 二本の剣を構えた男 D 羽を生やした女の子
どれもくつろげそうにねー いちばん簡単にくつろぎタイムに戻れそうなD
「柳川さん、久しぶりだねっ」 「お前は……!?」 俺はその姿を見た時、流石に驚きを隠せなかった。 醒めるような銀髪、特徴的な背中の黒い羽、あどけなさを残すその容姿。 そう、俺はコイツを知っている。コイツは…… 「……そうか。迷って出たのは局長だけじゃなかったわけだな、カミュ」 「ちょっと老けたみたいだね。カミュは死んでたみたいだから相変わらずだけど」 そんな軽口を叩いて笑うコイツは……カミュ。 嘗ては俺と同じ志を持ち、局長を慕っていた仲間だった。 既に、この世にいないはずのな。確かにコイツは逝ったはずだった。 局長が蘇っていることから、予想は出来ていたが……まさか俺の前に現れるとは。 「何しに来た?」 「勧誘だよ」 「勧誘だと?」 「うん。柳川さんもおじさまと一緒に戦って欲しいんだ」 「既に新選組はこの世にないんだ、局長に義理立てする義務はないぞ。俺が断ったらどうする?」 「柳川さんは断らないよ」 俺は慎重に言葉を選びながら、カミュに話の続きを促した。 カミュは自信たっぷりにそう言いきっているが、どういうことだというんだ。 「だって柳川さんは自分の正義だけは絶対に曲げない人だもん」 「ほう……」 「あの草壁さんは、このまま放っておいたら絶対日本を破滅させる存在になるっておじさまが言ってたよ。 柳川さんだってそれを分かってるよね?」 「…………」 「どうするつもり? 今は草壁さんも無害だけど、そのうちきっと危険な存在に育っちゃう。 まさかそんな危険な人と警察官の職務をほっぽって、温泉でのんびりするのが柳川さんの正義じゃないよね?」 まったく、安っぽい挑発をする奴だ。 昔からちっとも変わっていない。お前にそんな化かし合いは向いてないと何度も言ったはずだがな。
「笑わせる。どうやったかは知らんが、初音をけしかけたのはお前たちだろう? あまりにもタイミングが良すぎたからな。純粋すぎる家内を利用した、姑息な策だな。 俺が邪魔だったからここで傍観でもさせるつもりだったというところか? 敢えて乗ってやったが」 「……すごい!」 カミュは図星を指されて、狼狽するどころか逆に驚きの声を上げる。 「確かにそうだったけど、状況が変わったんだよ。 今はおじさまは人手不足で困ってるんだ。だから、柳川さんを呼びに来たの。 観鈴さんは絶対に草壁さんを裏切らない。あの人は地味だけど弱い人を決して犠牲にしようとしないから。 だけど柳川さんは違う。正義の為には人を犠牲に出来る覚悟がある。 だから、柳川さんならおじさまの気持ちを分かってくれると思う」 人手不足、か。 そいつは随分とまた深刻すぎる問題だ。 何せ俺を迎えにこんな所にまで人をよこすほどだからな。 俺は――――― A 正義は局長にあると思う B 今はそれを見極める時間が必要だ C カミュの策には乗らない
B 今は初音とまったりくつろぐ時間が必要だ
「……まだ、局長が正義か悪か断定する時期じゃない」 「ふうん、じゃあどうするの?」 「見極める時間が必要だ」 それが俺の嘘偽りのない答えだ。 確かに草壁は危険分子なのかもしれない。だが、まだ完全に危険だと断定できるわけではない。 正義のための犠牲は止むを得ないかもしれないが、無意味な犠牲と言うものは俺の望むところではないからな。 「じゃあ、とりあえずはカミュと一緒に来てくれるんだね?」 「勘違いするな。俺はお前とつるむ気など毛頭ない。 俺は俺独自の判断で、好きなようにやらせてもらうだけだ」 「う〜ん……今はそれでもいいかな。柳川さんなら何れは分かってくれると思うから」 これでいい。カミュの言葉を完全に信用することは出来ない。 何故ならカミュは局長というだけで無条件に信用するヤツだ。 例え局長が黒だったとしても、決して局長と道を違えることはない。 今の状況を判断するのに、カミュの意見だけではあまりにも一方的過ぎる。 やはり……俺自身の目で、見極めるしかないだろう。 「先に言うぞ。今度再び相見えるとき……俺は、お前の敵に回ることもあるからな」 「その時はカミュも戦うまでだよ!」 腐っても新選組。そこら辺の覚悟はしっかりしてるようだ。 ……そうでなくては、俺たちと肩を並べて戦えはしなかっただろうがな。 俺はカミュに背を向けた。これ以上話すことなどない。 「戻るの?」 「ああ。俺はこの目で局長のしようとしていることを見極める必要がある。 それにお前のようなヤツが俺の周りをうろちょろされると、家内にまで危険が及ぶかもしれん」 「カミュはそんなことしないよ〜」 「お前以外のヤツなら分からん」 そこでカミュは直ぐに否定しなかった。 ……あり得る、ということか? 尚更このままにはしておけんな。 「帰るならカミュがひとっ飛びして送ってあげてもいいけど、どうする?」 「そうだな……」 A 頼む B カミュは信用できない
ここまで来たらAでダラダラするのが空気呼んでる気になってきた
間違えたor2 Bです
えっと、これは
>>154 はAを指定したって事?
感想にも読めるんだけどどっち?
154は指定じゃなくて間違えた途中送信じゃないの?
B
選択の指定か感想かわかりにくかったからはっきりさせるために選択がされたみたいだけど。
そんなことすれば俺が選択肢選んで、途中からやっぱり変えたくなったってときに、 『あれは感想だったんだよ』なんて見え透いた言い訳が出来てしまうんだけど。
いや今回のは感想っぽかったから混同したんじゃないの? 単にアルファベット一文字ならどう解釈しても感想にはならないんだし
結局どうするの? ID:s6bja68F0さんは選択肢Aって言ってるけど
感想だろうとミスだろうと選ばれたもんは選ばれたもんだろう
「遠慮しておく」 「え〜、どうして?」 「高いところは苦手なんだ」 本当は別に高いところが苦手というわけでもないが、これは方便だ。 正直、カミュは信用できない。 カミュに送ってもらうということは、道中完全に命を預けてしまうという事になる。 いくら俺でも空中から地面に叩きつけられれば確実に死んでしまう。 俺は局長側に明確についたわけではない、見届けるために戻ると言った。 場合によれば局長の敵に回るかも知れないと言う事だ。 なのにカミュは親切に送り届けようと申し出てきた。 散臭いことこの上ない、俺がカミュなら、多分、いや確実に途中で放り出して始末をつけるだろう。 「それに、戻るといっても今すぐ戻るつもりはない」 そうだ、妻を連れて久方ぶりの里帰りをしたというのに半刻も経たずに帰ったらどうなるか。 決まっている、夫婦生活の危機だ。 事情をよく分かっていない初音はきっと泣き出してしまうだろう。 義姉達にも申しわけなさ過ぎる。 せめて、二日三日はゆっくりとするべきだろう。 今回の事件についてや何やら、色々と考えたい事もある。 「ふーん、それならそれで良いけど、早く戻った方が良いかもしれないよ。 可愛い奥さんと一緒にいられて、柳川さんは幸せなのかも知れないけど。 もし全部終わってから戻ったりしたら、ただのお間抜けさんになっちゃうんだから」 不機嫌そうにそう言った後、背中越しにカミュが翼をはためかせる音が聞こえ、やがて小さくなった。 どうやらこれ以上の問答は無駄だと理解して、飛び去っていったようだ。
「ふぅ……」 温泉に浸かりながら、俺はこれからの事を思案する。 局長だけでなく、カミュまで黄泉の国から舞い戻ってきたようだ。 どうも俺達新撰組の墓石は安物どころか、軽石で出来てるらしい。 「これから、どうするかな」 湯の中で体を伸ばしながら独りごちる。 どうやら、思ってたより短い慰安旅行になってしまいそうだ。 とにかく、今がまず考えるべき事は―― A 俺が去ってしまった後の初音の護衛 B 初音に対する言い訳 C 「あなた……いいかな?」と、そこで初音がお風呂に入ってきた D 隆山に密かに住んでいる俺の隠し子とその母親について
C
「あなた……いいかな?」 と、そこで俺の大切な家内が風呂に入ってきた。 おや? 確か食事の用意をしてくれていたはずだったが……。 「どうした? 背中でも流してくれるのか」 「あ、うん。それもあるんだけどね……」 何だか煮えきらぬ表情で、不安げに俺のことを見つめる。 ……何か困ったことでもあったのか? もしや、どこからか不穏な視線を感じるのだとか……。 俺がそんなことを心配しながらも、初音はおずおずと口を開いた。 「……さっきの女の人、誰?」 ぎくぅっっ!! そっちか! 見られてたのか? カミュとの話を!? 「い、いや……ふ、古い仲間だ! そう、観鈴や須磨寺と同じような!!」 「ふうん。『あの』観鈴さんや須磨寺さんと同じなんだ」 し、しまった、俺としたことが初音の前で他の女の名前を口にしてしまうとは! 視線が物凄く冷ややかだ。正に絶対零度。正直言って今は誰よりも妻がコワイ。 「で、行っちゃうんだ。来たばっかりなのに直ぐ帰るんだ」 「い、いや直ぐに帰るわけじゃ……」 「でも帰るんでしょ?」 「ぐっ!!」 痛い。妻の視線が痛い。 俺が何をした? というかそこまで聞かれてたのか? 早い、局長並みに早すぎるぞ! まだ言い訳と心の準備が全く出来てないと言うのに! 「ま、まあ結果的にはそうなるわけだが、せ、正義のためにはだな……」 「それで片付けちゃうんだ。……いっつもいっつも便利な言葉だよ正義って!! もうッ!!」 マズイ! 完璧に怒ってる! もしも妻がフォークを持っていたら刺されていたところだ! ど、どうすればいいんだ! これなら直ぐにカミュに送ってもらった方がいくらかマシだったとさえ思ってしまう! A 素直に謝る B 愛を囁く C 逃げるしかない! D 優季視点に戻る
B
「……俺は、いつだってお前を大切に思っている」 「本当……?」 「ここに連れてきたのも、お前を危険な目に遭わせないためだ。 それぐらい、今俺が関わっている事件は大きなものだからな。 そんな俺が、お前のことを大切にしないわけがないだろう?」 一か八かだ。 うまく口を働かせてその場しのぎで言い逃れるしかない。 正直見込みは少ないが、もうこれ以外に手は残されていまい。 「俺がお前を愛することは変わらんが、仕事を蔑ろにする男など好かんだろう? いや、そんな男がお前を手にする資格などない。 約束する。俺はこの事件が終わったら必ずお前を大切にする。 その時まで……待っててくれないか」 何だか死亡フラグがビンビンに立ったセリフを言った気がしたが、そんなの気にしてられるか。 とにかくはここを切り抜けること。それだけが大事だ。 初音は―――― A 分かってくれたようだ B そんな程度で騙されるようなら別居などしていない
B
「嫌…だよ」 ポツリと、初音がそう言った。 「初音?」 「嫌だよ! 嫌だよ! 嫌だよ! 嫌だよ! どうして?! どうして柳川さんは行っちゃおうとするの?!」 堰を切ったように、初音の慟哭が続く。 「仕事なんか蔑ろにしたって私は全然構わないよっ! 今までだって危ない事ばっかりしてきたじゃない! 何で、折角二人で里帰りしたのにまた戻るなんて言うの……」 「初音……」 「私は……ただあなたと一緒にいたいんだよ! おかしな女の人達も、新撰組の人も、事件も私にはどうでもいいの! あなたと……あなたの側にいつまでもいたいよ……」 「だから、この事件が終わったら必ず……」 「駄目っ!」 ぴしゃりと、俺の妥協案を初音は切ってしまった。 「今じゃなきゃ駄目だよ、きっと駄目なんだから! あなたを今引き留めなきゃ、きっと遠いところに行っちゃうんだから……」 涙交じりの訴え、ぐずぐずと子供のように泣きながら必死に俺を繋ぎ止めようとする。 (初音、俺は――) 何が起きても俺を手放したくない、それは初音の我が儘だろう。 見届けるべき事件を見過ごして、初音と俺だけが平和でいようなどと不届きな話だ。 だが妻の訴えを、ただの我が儘として切り捨てる事など俺には出来なかった。 初音だって必死なのだ、何の力もない初音に出来るのは俺を止めようとするだけ。 俺を愛してくれている初音が、危ない事件に首を突っ込もうとする夫を引き留めるなど、咎める事は出来ない。 「行っちゃやだ……行かないでよ、あなた……」 A 「……すまない、初音」 B 「……俺はお前の側を離れない。ここにいる」
A
選択無視して、あからさまに止まって、よっぽど柳川×初音を補完したかったと見える(苦笑)
無様だな柳川信者。 尻拭いさせられる書き手が大変だ。
頭大丈夫かおまえら
「……すまない、初音」 「っ………」 ポツリと俺はただ一言だけを告げる。初音は息を呑む。 小さな肩がかすかに震えるのが見て取れる。 「何を言ってもいい訳にしかならん。だが、俺は行かねばならん。 それだけはもう決定事項だ。今更変えられん」 淡々と、今にも湧き上がりそうな感情を抑えながら。 冷淡な俺の物言いに初音が傷ついた子犬のように小さく震えるのが見て取れる。 「駄目なの…どうしても……私がこれだけ必死で頼んでも……」 「ああ」 憐憫を断ち切るように言い切る。初音の嗚咽が耳に響く。 ふいに抱きしめたくなるがそれはしない。 それをする資格など今の俺にあるはずもないから。 「…っく…ぅぇ…っぐ…そう…それなら……」 涙交じりの嗚咽の中で初音は言葉を紡ぐ。 俺は刑を待つ罪人のようにそれを待つ。 そして初音はこう言った。 A「別れましょう。もうあなたを待ち続けるのも辛いから」 離縁を言い渡された。 B「私を抱いて。せめて今だけでも」 男女の営みを求めた。 C「またあの女なの。あの女……あの女の元になんかいかせないんだからぁぁっ!!」突如反転して俺に襲い掛かってきた。
うーん………B
あの女って誰だ? 観鈴?
「抱いて」 短く一言。だが何よりも雄弁な一言を初音は告げる。 「お願い。せめて今だけでも……そうじゃないと私……」 顔は既に涙で崩れたいた。ガクガクに揺れ動く身体。 今にも崩れ落ちそうなほどに。 「分かった」 俺もまた短く了承する。何をいっても彼女への慰めにはならない。 行為で示すしかない。彼女の求めに応じる。ただそれだけだ。 正面から向かい合う。子供のように小柄な初音の身体。 それでも知り合った当初に比べれば幾分成熟はしている。 決して少女のそれではない。女の身体だ。 初音を抱きかかえ優しく地に横たえる。 淡い金色がうっすらと茂る秘部。そこに俺自身を手っ取り早く宛がう。 前戯は必要ない。既に初音のそこは十分に潤んでいた。 随分久方ぶりの夫婦の営み。それを待ちわびたかのように。 「……きて」 「ああ」 またしても手短な求めを短く反す。硬く屹立した自身を初音の中へと押し込む。
「んっ!くぅぅぅっ!」 小柄な体格相応に初音の膣内は狭い。久方ぶりということも考慮すれば余計にだ。 「はっあぁ!っぐぅぅぅ!」 ぐいぐいと膣内を進むごとに締め付けくれる。男根に膣肉を掻き毟られる痛み。 それに耐えながら初音は俺を受け入れる。気遣って中途で止めてはならない。 それは侮辱だ。夫を求めようとする妻への。 「はっ、あっ、はぁ……はぁはぁ……」 陰茎がほぼ埋没すると初音は息をきらす。だがすぐにきりっと気を締める。 これから繰り返される衝撃に耐えるために。 「はぅ、あっ!はっ…っく…はぁっ!っが!」 蹂躙は迅速にかつ強靭に執行される。挿入を繰り返す肉棒は膣壁を容赦なく抉る。 子宮さえ突き動かされるような激しさ。たまらず喘ぎが漏れる。肺の奥から。 「あぐっ!ぐっ!あがっ!ぐぅぅっ!ああっ!」 さながら獣のように貪るような肉の交わり。肉塊が秘肉を喰らう。 「あっ!あ…あなたぁ……あなたぁぁっ!!」 身を掻き毟る衝動に悶えながら初音は腰を動かす。少しでも俺に快を与えるために。 夫を包み込む鞘に徹する。膣肉は俺の陰茎を痛いほど締め付けて離さない。 粘膜の摩擦が脳をとろかす様な悦楽を与えてくれる。 「あっ!ふぁっ!はぅっ!んふぅっ!」 艶のある声音。初音の中で悦びは苦痛を越える。淫らによがり腰をふるう。 足を俺の体に絡ませて離さない。俺の熱い劣情を注ぎこまれるのを待ち構えて。 「あふっ!はっ!欲しひ……欲しいのぉ…お願ひ……」 「分かった」 上っ面だけ平静に取り繕って俺は応じる。流石に俺自身も限界をきたし始めていた。 解き放つにはやぶさかでない。ただもう少し、初音の肌を感じながら。 「あぅ!はぅあぅ…ああっ…くぅぅ……」 膣奥の深い部分を執拗に突く。そして子袋の入り口。そこを目掛けて 「あっ、はぁぁぁぁあああ!!あっ、あなたぁぁぁっ!!あぁぁぁああっ!」 俺の肉槍は脈動しながら有りっ丈の精を初音の子宮に注いだ。
「いって来る」 「………うん」 事が終わって服を着た俺はその足で去る。初音ももう引き止めない。 「必ず帰る。それだけは約束する」 「うん、信じてる」 とろりとどこか虚ろげな表情で下腹部に手を当てながら初音は答える。 そしてぽつりと言う。 「あは、今度はできたらいいな。赤ちゃん」 「安心しろ。今回が外れでも成功するまで何度でも抱いてやる。あの義姉どもにせっつかれるのもいい加減飽きた」 「もう、そういうこと言うかなあ」 他愛もないやりとり。そして最後に一言。 「いってらっしゃい」 俺を優しく送り出す初音の笑顔。それはまさしく天使の笑顔だった。 A いい加減、うーきに視点戻そうよ。 B いやいや、るーこが気になる。
B
るーこ・きれいなそらだ、るーをやっている。 るーは現在囚われの身だ、しかも世界の抑止力で早漏な仮面男にるーの初めてを奪われたしまった。 ……とてもショックだ、るーの大切な部分は未だにズキズキ痛む。 るーを無理矢理女にしたハクオロはるーに好意を持っているようだが、るーは決してこの男を許さないつもりだ。 それにしても、るーもいつまでもうーき達の足を引っ張るわけにはいかない。 何とかして、うーき達の役に立たなければならないと思っている。 それがるーの誇りであり、課せられた使命だ。 そう色々と考えてはいるのだが―― A ミズシマが新たに手配した刺客をハクオロに紹介していた(人物指定) B ハクオロがエネルギー維持のためにまたるーの体に迫ってきた C 入院していた岸田が戻って来た
Bでエロエロ
「はぁ…はぁ…この幼い体、やはり可愛いなぁ」 「る、るぅー……」 存在維持、それを名目にハクオロはるーこの肢体に迫っていた。 ただし先日のような荒々しい強姦ではなく、あくまで存在維持程度の愛撫である。 最も、当然の事だがるーこからすれば耐え難い屈辱と羞恥の時間に代わりはなかった。 「さぁ、また君の裸を見せてくれ」 ハクオロはそう言いながらるーこを布団に寝かせ、一枚、また一枚と少女の服を剥ぎ取る。 るーこは嫌がり抵抗も試みるが、非力な腕を振り回しても無駄であった。 たちまちに一糸纏わぬ姿にされ、ハクオロに鑑賞される。 (何故だ、るーが裸になった時は見向きもしなかった癖に) 自らの手で少女を裸にし、恥ずかしがる姿に興奮する。 そういう男の心理をるーこは理解できてなかった。 「本当は小さな体に大きな胸が良いんだが、年相応の薄い胸もたまらない」 勝手な事を言いながら、ハクオロの右手はるーこの胸をまさぐる。 第一次性徴も迎えていないなだらかな両胸を片手でなで回し、時折小粒の先端を指の腹で弄った。 「き、気持ち悪いだけだぞ」 性感を得るにはるーこは幼すぎた、ただただ強姦魔の胸愛撫に嫌悪感で顔をしかめる。 「す、済まない、出来れば君にも気持ちよくなってもらいたいが」 「……るーはうーの手で気持ちよくなどなりたくない。 存在維持とやらのためにるーを辱めたいのなら、さっさと済ませ欲しい」
「…………」 「どうした、早く…んむむむっ!」 流石にこの物言いにハクオロもカチンと来たようだ。 押し倒した顔をるーこに近づけ、強引に口付けを奪ってしまう。 接触し合う唇と唇の間で、ハクオロが舌を入れようとした。 だが、るーこは頑として口を開かない。 結局、ハクオロの舌はるーこの前歯や歯茎をなぞっただけとなり、やがて二人の唇は離れ合う。 (初めてだけでなく、ファーストキスもこんな男に……) 「うっ……ううっ……」 そう考えると、堪えきれずるーこの瞳から涙がこぼれ落ちた。 女の子の大切な物を無理矢理奪われ、汚され続ける事への悲しさ、悔しさ、惨めさに。 「……る、るーこ君」 少女が流す悲しみの水滴に、ハクオロも狼狽する。 幼子の挑発に乗ってしまい、また傷つけてしまった事を身勝手に後悔しだした。 (……駄目だ、このまま慰み者にされるだけではうーき達の足手まといのままだ) ハクオロの動きが止まったところで、どうにか気持ちを切り替えようとする。 穢される事へのショックを和らげるためにも、何かを考えなければやっていけない。 (何か、るーに何か出来る事を探さなければ) A 脱出の為に、ハクオロに野外プレイを提案する B 脱出の為に、ハクオロに拘束プレイを提案する C 「わ、悪いがこれをしゃぶってくれないか」ハクオロが自分のモノを取り出した D 「わ、悪いが素股だけでもさせてくれないか」ハクオロが自分のモノを取り出した
Dで噛み切るチャンス
「(*´Д`)ハァハァ、わ、悪いが素股だけでもさせてくれないか」 息を荒らげながらハクオロはるーこの前にイチモツを取り出す。 早いと専らの評判の代物。そしてるーこの大切な純潔を散らしたブツである。 「る、るぅぅぅ」 迫る肉茎にるーこは涙目でガチガチに震える。 処女を奪われたときの記憶もいまだ生々しいというのに、 先日の言葉はいずこやら。目の前の強姦魔はまた求めてくるのだ。 「大丈夫。今日はいれたりしないから」 「るぅぅぅ!嫌だ!るーはうーを信じない。やめろ」 手足をバタつかせ必死に拒否を示す。 そんなるーこに困ったものだとハクオロが顔をしかめていると 「あーあ、おじさまいけないんだ。こんな小さな子苛めちゃって」 ふいに後ろからかかる声に振り向く。 するとそこには幼げな容貌と豊満な肢体を併せ持つ娘の姿があった。 「カ、カミュっ!」 「んふふっ、ただいま。おじさま」 「は、早かったじゃないか。思ったより帰ってくるのが」 「……おじさまの手を出すのと果てるのの早さには敵わないけどね」 情事の真っ只中に闖入してきたカミュにハクオロは狼狽する。
カミュは軽口を叩きながら続ける。 「なになに?今度はその子にもう手をつけちゃったの?あいかわらずだねえ。おじさま♪」 「そ、そんなことはどうでもいい。報告をしろ」 「あ、そうだね。う〜んとね、柳川さんの勧誘だけどね。失敗しちゃった。てへっ♪」 ペロリと舌を出しながら頭に手を当てるしぐさをしてカミュは言う。 ハクオロはこめかみの辺りに指をあてて呻く。 「そうか。まあ、そうやすやすと説得できるものではないと思ってはいたが」 「それでねえ、ミズシマのおじさまに先に報告したらね、今後の作戦についておじさまに話しがあるって」 「……仕方がない」 ハクオロは憮然としたまま頷く。そのままそそくさと着衣を正しはじめる。 「お楽しみはお預けだね♪おじさま」 「ええい、うるさい!」 茶化すカミュを叱り付けるとそのままハクオロは部屋を出る。その直前、ふとるーこと目が合うが」 「………っ…………」 声を噛み殺し、目に涙を溜めながら投げかけられるるーこの殺意の篭った視線。 いたたまれぬかのようにハクオロは退出した。
「あ〜あ。さっさといっちゃった。ほんと何をするのも早いんだよね。昔から」 すたこらさっさをかましたハクオロを見送ってのカミュの一言。 「う〜ん。おじさまも昔はもうちょいまともだったんだけどね。 やっぱ情報が劣化しちゃうと駄目だなあ。カミュも気をつけないと」 誰に聞かせるわけでもなく一人呟く。だが、そんなカミュにるーこが問いかける。 「何物だ?うーは……」 「?あっ、あはは。すっかり忘れてちゃった。ごめんね。あはははは」 「笑って誤魔化すな!何物かとるーは聞いている!」 どこまでもお気楽なカミュの態度が癪にさわったのか怒声を飛ばす。 カミュはまた舌をペロッとだして平謝りをするしぐさをして答える。 「カミュ?カミュはね。昔からのおじさまの仲間だよ。柳川さんや観鈴姉さまたちと一緒の」 つまりは元新撰組。それがこの女の素性である。だがそれ以上に気にかかることがるーこにはあった。 「かみゅうーからはあの男と同じ気配が感じられる。かみゅう〜も霊長の抑止力というやつなのか」 投げかけられた疑問。それにどう答えたものかカミュは少し頭を抱えてそして言う。 「まあ、そうだよ。って言っても正確にはちょっと違うんだけど」 「どういうことだ。るーには理解不能だぞ。かみゅうー」 「あはは、ごめんね。う〜ん、そうだなあ。だったら」 A 「知りたいこといろいろ教えてあげてもいいよ。おじさまのお詫びにね」 B「それはまだ秘密だよ。ごめんねえ。あはは」 C「教えてあげてもいいけど……その代わりに……」カミュの目が怪しく輝く。
C
「教えてあげてもいいよ。でもね、その代わりに……うふふ」 「?……るぅっ!」 刹那、カミュの瞳に怪しい光が宿る るーこがいぶかしがり身構えた時には既に遅かった。 「ふふっ、んっ……むちゅっ…じゅるる」 「んっ!んぐっ!んむっ……」 不意打ちにカミュはるーこの唇を塞ぐ。そのまま舌を絡ませ味わう。 「んっ、ぷはっ……はぁ……ふふっ」 「ぁっ……ぁ…るぅぅ……」 唇を離すと唾液が二人の少女の口元を結んでいた。 妖艶に微笑むカミュに対しるーこは脱力する。 (まただ……また、力が……) 体液交換を介して、るーこの力がカミュに奪われたのである。 カミュは口元をてで吹き、呟く。 「ふふふ、ごめんねえ。カミュたち半分幽霊みたいなものだかさあ。 たまにこうしないと駄目なんだ」 「っく!卑怯…もの…恥を…知れ……」 しゃくり上げるるーこに対しカミュはどこまでも気楽であった。 これが彼女の元からの性分なのかもしれない。 カミュはぽろぽろ涙を零するーこに構わずに続ける。 「あぅっ!」 カミュの指先が軽くるーこの乳頭を擦る。たまらずるーこは喘ぐ。 「ごめんごめん。でも痛いこととかしないよ。気持ちよくしてあげるからさ」 「意地悪だ……かみゅうーは…意地悪だぞ……」 「あはは♪でも知りたいことはちゃんと教えてあげるよ。しながらだけど♪」 (………うーき………) 繰り返される辱めにるーこは心の中でぐっと堪える。まだ、あの男に抱かれるよりはマシだ。 ここでカミュから情報を少しでも引き出さねば。そう自分に言い聞かせて。
ちゅく ちゅく 滑り込んだ指は幼蕾をくちゅくちゅとかき回すように愛でる。 もう一方の手は平坦な胸部の突起をくりくりと弄る。 「はっ……あっ!……っは……るぅぅ……ひゃぅっ!」 「あはっ、るーちゃんったら可愛い。おじさまでなくても悪戯しちゃいたくなるよねぇ♪」 格好の玩具を手にした子供のようにカミュは瞳を輝かす。 「っく…あぅぅ…約束だ…るーの質問に答え…ああっ!はぅっ!」 「はいはい。焦らない。焦らない。どうせ長話になっちゃうんだしね」 るーこを弄る指は休めないままにカミュは話を続ける。 「何から話そうかな。そうだね。まず、カミュたちの正体なんだけど」 ぴくっと抱きかかえたるーこの体が反応する。すかさず第二関節まで膣内にいれた指を くにっと動かす。甘い喘ぎ声が響く。カミュはそれに気分をよくしながら続ける。 「カミュたちはね、写し身って言ってね、霊長のなんとかってのに契約しちゃった カミュたちのオリジナルのコピーなの。ミズシマのおじさまに呼び出されたんだ」 「それは……本当か…うぅっ!…くぁぁ……」 尋ね返するーこの肉豆を軽く摘む。期待通りの反応がカミュを快くさせる。 「そうそう。だから正確には本物じゃないんだよね。本物と同じ記憶を持ってるんだけど。 まあ、そんなことはどっちでもいいんだけど。」 ぷにぷにとみずみずしい肌の弾力が心地よい。許されるならばこのまま愛で続けたいほどである。 「欠陥があってね、カミュたち情報劣化が激しいから適度にこういうことしてないと存在が揺らいじゃうの。 それとオリジナルに比べてちょっとばかし自分の欲望に忠実なのかなあ。 おじさまも昔は間違っても小さな子を強姦しちゃう真似なんてしなかったのに……」 寂しそうな瞳でカミュは言う。所詮、自分達は亡霊。偽者。虚ろの身ゆえに理性で隠した本性が剥きだしになる。 そんな自分の存在が少し哀しい。 「ならば……終末が近いという話はどうなる?そこが……るーには分からない……」 「ん〜難しいお話はねカミュよくわかんないよ。ただね、ミズシマのおじさまはね カミュ達がちゃんとお仕事こなせば望みを叶えてくれるって約束してくれたんだ」
「望み?………っは…ぅ……ひぁぁぁっ!」 ふいにカミュは姿勢を変える。四つんばいにさせたるーこ。その臀部をぺろりと舌先でなぞる。 あまりのおぞましさにるーこはたじろぐ。 「っふ…むふふ……カミュね…無念を残して死んじゃったんだ。おじさまもだけど。 ミズシマのおじさまはカミュたちの無念を晴らしてくれる。だからカミュたちは……」 どこか虚ろに、そして哀しげな瞳のままカミュは後ろからるーこの花弁を嘗め回す。 悪寒に襲われながら叫ぶるーこ。構わずに続ける。 「負けて死んじゃったことはいいんだ……そんなことは覚悟してたから……でも……」 また、るーこの体を後ろから抱えるようにしてカミュは抱く。くりくりと敏感な箇所を弄りながらカミュは A 自分とハクオロが死んだときのことを語った。 B「なぜ……うーきを狙う」責めに耐えながらるーこが尋ねる。 C ここでハクオロとミズシマの真面目なお話タイム。 D そろそろ、うーきが可哀想です。視点戻してやってください。
B
「……っ…何故……だ…っく…何故うーきを狙う……」 口から漏れそうになる喘ぎを噛み殺しながらるーこは問う。 聞かされたカミュたちの素性。本物の抑止力とやらではなくその複製だという。 それが本当ならば優季達を狙う理由が分からなくなる。 彼らが偽者なら歴史の改竄を防ぐ必要もないだろうに。 「う〜ん。カミュには難しいことはよくわからないんだけどミズシマのおじさまが言うには 歴史の中和作用がどうとか色々と……」 「中和?」 「なんかね、ミズシマのおじさまが目的を果たすのにはあの優季さんの存在が邪魔なんだって。 それはカミュたちも困るの。だってミズシマのおじさまの目的はカミュたちの目的でもあるんだから」 「目的?なんだそれは……っ!ふぁぁああっ!」 「んふっ♪ただで教えちゃうほどカミュはお人よしじゃないよ。あははっ」 「あっ…はぁっ……あぁぁ……」 妖しく瞳を輝かせカミュはるーこの小さな体を組み敷く。 度重なる愛撫でグチュグチュに濡れたるーこの肉貝。 そこにカミュ自身のものもあわせるようにあてがって。 「るーちゃんがカミュのこともっと満足させてくれたら教えてあげるね」 「あっ…ぁ……ぁぁあ……」 甘く響くカミュの囁きにるーこは気が遠くなる。 このままカミュの手によって堕ちてしまうのかと。 「あははっ、でもそのまえにるーちゃんにはカミュがいろいろいけないこと 教えてあげようかな。なんちゃって♪」 「くっ……るーは……そんな辱めなどに…屈したりは…あふぁっ!」 「あはっ。可愛い。でもね、そんなに可愛いとカミュますますいじめたくなっちゃう♪」
そしてそのまま、抵抗することもできずにるーこはカミュに嬲られた。 幾度も飛びそうになる意識。その中を小さな体でるーこはよく耐えたといえよう。 睦みあいの中で得られたいくらかの断片的な情報。それを脳裏に刻み込みながら。 (伝えなければ……このことを…うーきや…やなうーに……) 幼いその身にはあまりにも早すぎる官能のせめぎ合いの最中でるーこはただ仲間のことを思い続けた。 そのころ、うーき達は。 A ハクオロ達の本拠の情報を手にしていた。 B ミズシマの放った刺客(人物指定。複数可)の襲撃を受けていた。 C 何故かお尋ね者として警察から追い回されていた。 D 屋敷のすぐ近くを情報を求めさまよっていた。
A
「出陣(で)るべきだよ」 「いいえ、そう簡単に決断するべきじゃないわ」 観鈴さんと須磨寺さんの意見がぶつかり合います。 先ほどから二人はこの調子です。 突入策を唱える観鈴さんと慎重案を出す須磨寺さん。 この二人の意見が平行線となって、私達は決断を下せないでいました。 「俺は観鈴の言うとおりだと思うぞ。 せっかく奴らの居場所が分かったんだ。俺たちが行かなければるーこは助け出せない!」 「……その裏で、私がカネとコネを駆使してホネを折ったことを忘れないでくださいね、に〜さま」 アルサルさんが観鈴さんに同調します。 あれから私達も手をこまねいて見ていたわけじゃないんです。 リアンノンさんが預言者時代に培った人脈を利用して、 ヌワンギさんの足取りから相手の隠れ場所を特定してくれました。 そこまではいいのですが、いざ突入しようとしたところで須磨寺さんが待ったをかけたのです。 「私は行くなと言ってるわけじゃなくて、このまま闇雲に攻め入っても不利だといっているだけ。 今の自分たちの状況、よく考えたかしら? ……どう考えても、攻めるには数が少なすぎるわ」 「第一目的はるーこを救うことだ。それ以外を考えなければ……」 「それでもよ。敵の戦力もはっきりしてない以上、正面から攻めるのは危険だと思うの。 ……観鈴さんなら分かるでしょう? あの局長が敵に回ってるという事実は、つまり……」 「生き残った他の隊士達がそれを知れば、皆局長に味方しちゃうだろうってことだよね。でも……!!」 須磨寺さんの言いたいことを理解している観鈴さんは、大きな声では言いませんが、 それでも不満を露にしていました。確かに、須磨寺さんの言うことは正論だと思います。 でも……だからと言って、このままでいるわけにはいかないんです。 あんな小さなるーこさんを一秒でも長く敵の下に置いてはおけないとも思います。 「やっぱり、柳川さんが抜けた穴が痛いです……」 完全に私達の意見は割れていました。 強攻策の観鈴さんとアルサルさん、慎重案の須磨寺さんとリアンノンさん。 ……どちらの方が、正しいのでしょうか? A アルサルさん達の言うとおり、正面から挑んでも何とかなると思う B ここは十分作戦を練ってから突入すべきだ
B
「……二人とも、待ってください。 攻めるなら攻めるで、せめて策を考えてから攻めるべきです」 「で、でも……」 「落ち着いてください。闇雲に攻めれば勝てる戦いも勝てなくなります」 私は冷静にそれだけ言うことが出来ました。 今焦るのは得策じゃないです。 私達が全滅すれば、るーこさんだってどのような目に遭うか分からないんですから。 「草壁、お前は何か策を考えてるのか?」 アルサルさんが逆に私に聞き返しました。 「今までの相手の出方を考えてください。 囮作戦の時に私達の正体が完全に露呈したにも関わらず、相手はヌワンギさん一人とわずかの私兵を送り込んできました。 私が敵のリーダーなら、意味もなく戦力を分散させることはしないです。全軍で相手を叩き潰します。 だけど局長さんは出てくることはなく、あれは相手の全力ではなかったでしょう。これが、何を意味すると思います?」 「……統制が取れていないか、もしくは戦力に余裕がなく滅多な決断が出来ないかのどちらかといったところかしら」 「ええ。もしかしたら、あのヌワンギさんだけが独断先行したというだけだったかもしれません。 ですが、須磨寺さんが答えてくれたその何れかが理由なら私達にも付け入る隙はあると思うんです」 「具体的には?」 「まず……」 A 正面に敵の目を集中させます B リアンノンさんお得意の魔術でるーこさんと連絡を取ります C この人数では何をするにも厳しすぎます。戦力の増強を考えるべきでしょう
Bかな
「ん、むにゃむにゃ……あはっ♪……きゃは……ぐーすかぴーzzz」 寝言を呟きながらカミュは眠りこけている。ぬいぐるみよろしくるーこを抱きかかえたままで。 カミュのたわわな乳肉を枕にしてるーこもまた眠りに落ちている。 (る、るぅぅ………) まどろみの中をるーこの意識はさまよう。優季たちのこと。ハクオロ一派のこと。 様々な事柄が頭の中で交じり合ってはおぼろげに顔を出す。 (うーき、るーは…るーはもう……) 体を弄ばれる代償に得たいくつかの情報。それを伝える術も今のるーこにはない。 途方もなく虚無感にとらわれる。このまま優季たちの足手まといの上に忌々しい敵たちの 慰み者で終わってしまうのかと。そう思うと心が挫けてしまいそうになる。 『るーこさん……聴こえますか?るーこさん』 (る?) ふいに頭の中に響く声。聞き覚えがある。この声は確か。 (りあうー?) ふいに思い出す。優季が何度か夢の中でリアンノンと会話をしたということを。 夢を介した念話。それが彼女の能力だったはずだ。 『りあうー?りあうーか?』 『ああ、よかった。通じたんですね。』 念話が通じてリアンノンは安堵する。上手くいくかどうか駄目もとでやってみたが なんとか成功したようだ。
『るーこさん…そのるーこさんは…大丈夫ですか?……その……』 『るーは問題ない。人質として丁重にもてなされているぞ』 慎重に言葉を選びながら安否を尋ねるリアンノンにるーこはきっぱり嘘を答える。 ここで優季達に余計な心配をかけさせることは望まないからだ。 『それより、りあうー。りあうーはるーに聞きたいことがあるのだろう』 『あ、はい。そのるーこさんが捕まってる屋敷の様子とかなんですけど。できれば』 『うむ。るーは捕虜の身でありながらも見事奴らから情報を引き出すのに成功した。 遠慮なく褒めろ。』 るーこは少し誇らしげになる。体を張った結果が無駄にならなくてすむ。 優季たちの役に立てることを心底嬉しく思って。 『それでるーが得た情報なのだが……まずは……』 A ハクオロ達の戦力について B ハクオロ達の正体について C ハクオロ達の目的について
B
今も敵のかみゅうーに見張られている状況だ。手短に言うぞ。まずははくうー達の正体だな』 実際は見張られているのではなく抱きつかれているのだが。 『お願いします』 『一言で言うと、今のはくうー達はみずうーが作ったコピーだ』 『やはり…』 『特にはくうーはもう何度もコピーを繰り返し、人間としての情報そのものが劣化しつつあるらしい』 『ハクオロさんが?この時代で局長として生きていたハクオロさんがオリジナルではないのですか?』 『そこまではるーも聞き出せなかった』 想像はついていましたがやはりコピーだったとは。 柳川さんや観鈴さんにどう説明すればいいでしょうか。 いや…コピーだとすると生前のハクオロさんが 柳川さんや観鈴さんの前でミズシマさんの名を 呟いた辻褄が合います。会った事もない人間の名を呟く等、 『前世の記憶』でも持っていないと不可能なのですから。 そう過程すると、黒幕のミズシマさんがこの明治時代でハクオロさん達を複製し、 その結果ハクオロさんを局長とした新選組が結成された訳になるのですが…。 この事とミズシマさんの目的と何の関係があるんでしょうか? そもそもミズシマさんは何故明治時代にいたのか? コピー技術なんて科学力がある以上、 この時代の人間ではないと思いますが…。
『その事なのだが、りあうー』 きゃっ!?何で考えてる事が…って念話で話していたのでしたね。私も何やってるんでしょうか。 『みずうーは『大きな過ち』を犯したらしい。それを正す為、償う為にこんな事をしている、と』 『大きな過ち?という事はミズシマさんにとっては過去の話のはずですよね。となると…』 「うふふっ♪るーこちゃんかわいい…」 『ひああっ!?』 『るーこさん?どうしたのですか!?』 「むにゃむにゃ…」 『し、心配ない。側にいるかみゅうーが寝ぼけただけだ。それより他に聞きたい事があるだろう』 A ミズシマという男についてさらに詳しく聞く B 新選組局長時代のハクオロも含めた、『ハクオロ』という個体そのものについて聞く C 敵の現在の戦力状況について聞く D ハクオロ達の最終目的について聞く
A
「ミズシマという人は、一体何を考えているのですか?」 『……そこまではるーもよく分からない。 ただ、早期に決着をつけるとは言っていた。るーが思うに、あのうーは焦っているのではないか?』 「焦っている……?」 『実はこちら側は人手が少ないのだ。屋敷の中にはあまり人の気配は多くない。 ……ただ、その何れもがただならぬ気配を持つ者だから、楽観は出来ないだろうが』 るーこは辺りを気にしつつも、手短にそう伝えた。未だにミズシマという男には謎が多かった。 決して表に出ることなく、るーこもハクオロとのわずかの会話を耳にしたのみ。 どのような姿をしているのかさえもまだ定かではないのだ。 「分かりました。では次に……」 リアンノンが次を聞こうとしたその時だった。 『あはは、どう? たっぷりお話できた?』 聞きなれない声が頭に響く。 リアンノンはその突然の横槍に身構えながらも、平静を保つことに努めた。 「……あなたは誰ですか?」 『カミュだよ。あなたはリアンノンさん……だよね? 念話を使えるなんて思わなかったけど、カミュに気づかれずに術法を使えると思った?』 迂闊だった。まさか相手にも魔術に長けたものがついているとは思わなかった。 『かみゅうー……起きていたのか!?』 『そりゃ人の横であれだけ魔力使ってお話してたら、いくらカミュが寝付きよくても起きちゃうよ。 まったくもう、人が寝ている間にいろいろ喋っちゃって……るーちゃん悪い子だよ』 『……なら、どうする? うーはるーを殺すのか?』 『るーちゃんはカワイイし、人質として価値のある子だからなるべくはしたくないけど、場合によるかな』 まるでリアンノン達を試すかのように、含みを持たせた言い方でカミュが笑った。 今のところカミュにるーこをどうこうしようという気はないようにも聞こえるが、楽観は出来ない。 『それよりもカミュね、お願いがあるんだけど……』 「お願い? 脅迫の間違いじゃないですか?」 『どっちでも変わらないからいいんだよ。カミュのお願いは……』 A 草壁さん一人でこっちに来て欲しいんだ B 観鈴お姉さまとゆきっちと、三人でお話がしたいの C 妙な小細工が出来ないように、全員で正面からこっちに来てもらいたいんだよ
B
『観鈴姉さまとゆきっちとカミュの三人だけでお話がしたいな』 「……断ったらどうします?」 『断れないでしょ?』 「…………」 カミュの言うとおりだった。 るーこが向こうの手にある以上、こちらが提案を蹴ることは出来ない。 ただでさえるーこは危険な立場にいるのだ、これ以上彼女を窮地に追いやるわけにも行かないだろう。 『それじゃよろしく伝えてね。場所は……』 カミュが一方的にリアンノンに場所だけ伝え、念話を打ち切った。 リアンノンは再び交信を試みてみたが、今度は繋がりもしない。完全にジャミングされているようだった。 「それで、どうでした? 何やら不穏な会話が混ざってましたけど……」 「実は……」 リアンノンがこれまでの流れを簡潔に皆に説明した。 優季やアルサルは落ち着いて聞いていたのだが、観鈴と雪緒は流石に戸惑いを隠せないようであった。 「……そう、カミュちゃんが甦ってるんだ」 「その……カミュさんって、どんな人なんです?」 「私達の仲間だった人よ。……私を妹のように可愛がってくれたわ」 「え、雪緒さんが妹の方だったんですか?」 「……あの当時は私のほうが若かったから」 リアンノンのツッコミに雪緒がフォローを入れる。 死者は成長しないとはいえ、時間は残酷である。とはいえ、雪緒は今でも十分若く見えるが。 「何の話があるって言うんだ?」 「分からないよ。昔の思い出話をするだけじゃないってことは確かだけれど」 「何にせよ、乗るしかないわ。断ってしまえば、るーこちゃんが危険になるから……」 「お前たちだけってのが気になるな。……念のため、俺たちも隠れて着いて行ったほうがいいんじゃないか?」 アルサルが二人にそう提案した。 二人の返事は―――― A 念のためそうした方がいい B バレたときが危険だから、それは止めたほうがいい
b
「……やめたほうがいいかな。カミュちゃんを謀るのは多分無理だよ」 「だが、二人だけで大丈夫なのか?」 「私達は大丈夫。旧知の仲だから相手の出方もある程度予想できるから。 寧ろ問題なのは草壁さん達のほう。私たちが一時的にいなくなることで守りが手薄になるわ」 確かにこの策は雪緒の言うとおり、優季たちの戦力を分断させるのが目的と見ていい。 優季の下では戦える人物がアルサル一人となり、優季の危険が増す。 その状態でハクオロのような人物が襲撃に来れば苦戦は免れまい。 だが、優季はその可能性を敢えて無視し、笑顔を作って答えた。 「私達のほうは大丈夫です。観鈴さんたちこそ気をつけてください」 「本当に注意してね? アレはわたしの知ってる局長なんかじゃないから、何をするか分からないよ」 観鈴達が待ち合わせの場所に着いた時には、既にカミュは二人を待っていた。 町外れの橋の下、そこが約束の場所だった。日没前という時間帯もあって、この場には三人以外に人の姿はない。 「……最後に見た時から変わってないね。カミュちゃんは」 はじめに言葉を発したのは観鈴だった。 「そりゃあ、カミュは死んでたんだから変わってなくて当たり前だよ。 それに姉さまだって見た目全然変わってないし。ゆきっちは随分大きくなったね」 「……貴女の最期を看取ってから十年以上経ったもの、当たり前よ」 「ついこないだまでカミュを『お姉ちゃん』って呼んでたと思ったのにな。 これじゃどっちがお姉ちゃんか分かんなくなっちゃったね」 「人は変わるから。少し見ない間に、姿も心もね」 お互い、久しぶりに会った旧友として言葉を交わす。 傍から見れば三人は仲の良い友達同士に見えただろう。……ここまでは。 「……それで、話って何かな? わたし達を名指しで呼び出すぐらいだから、何かあるんでしょ?」 観鈴が態度を変えてカミュを睨みつける。 そこには完全な敵意があった。先ほどまでの雰囲気は、もうどこにもない。 カミュは寂しそうに微笑んでから、言葉を発した。 A 「一応、言っておきたいの。カミュ達の所に来ない?」 B 「……お願いだから、二人には手を引いて欲しいの」 C 「悪いけど、お姉さまとゆきっちには……ここで死んでもらうね」
Cでサクサクと進めよう
217 :
名無しさんだよもん :2006/08/06(日) 18:41:12 ID:Zxp7tApi0
何がサクサクだボケ
「悪いけど、お姉さまとゆきっちには……ここで死んでもらうね」 「なぜ?」 「……姉さまたちを放っておけば、きっとおじさまの邪魔をするから」 「ふうん。やっぱりカミュちゃんは局長に着くんだ」 カミュの言葉を予想していたのか、さして動揺のない二人。 まるで何でもないこととも言わんばかりに、観鈴が刀を抜いて構える。 「カミュだって、本当はこんなことしたくないんだよ? だけど二人とも絶対におじさまには着かないだろうからって……」 「言うことはそれだけかな、カミュちゃん」 「どうして姉さまもゆきっちもそっちに着くの? 今からでも間に合うよ、二人ともカミュと一緒におじさまの所へ……」 「見くびらないで欲しいな。わたしは局長とは同志だっただけで、決して局長の家臣なんかじゃない。 局長がわたしの信じる道と別の方向に歩き出したのなら、そこについていく義理なんてないよ」 「地味に良いことを言うわね、観鈴さん」 「地味は余計だよ」 雪緒がやや遅れて刀を抜いた。 それが示す答えは、つまり二人とも局長にはつかないということ。 カミュからの最後通告を、二人は簡単に跳ね除けた。 「残念だよ。姉さま、ゆきっち」 「うん、残念だねカミュちゃん」 「……バイバイ、お姉ちゃん」 それがお互いに、友達として交わした最後の言葉となった。 観鈴達の戦略は? A 先手必勝。カミュが何かをする前に二人で一気に畳み掛ける B 距離を取りつつカミュの出方を伺う C なんと二人揃って逃げ出した!?
C
「雪緒さん、『あの方法』で行くよ!」 「……『あの方法』をするの? 正直気が進まないわ」 「カミュちゃん相手になりふり構ってられないよ、術法であぼーんなんてヤダからね!」 観鈴と雪緒が曰くありげに作戦を決める。 「何をするかは分からないけど、本気で行くよ!」 カミュが二人を尻目に構えた。 観鈴と雪緒は二人とも同じほどの速さでカミュに突っ込んでいく。 そして、カミュが二人を迎撃しようと術法の詠唱に入った途端……二人が別々に直角に曲がった。 「……あれ?」 観鈴はそのままひょいっと川を飛び越えて対岸を走っていく。 雪緒は土手を駆け上がり住宅地へと消えていく。 その場には、ポツンとカミュが残されるのみ……。 「え、えぇーーっ!? 何それっ、士道不覚悟は切腹だよ!?」 絶叫するが、そんなこと逃げた相手に言っても仕方がない。 とにかく、距離的に近いほうを優先的に狙うべくカミュは動いた。 まず狙うは雪緒。二人の足の速さは知っている。 観鈴は地味に足がそこそこ速いので後回し。まずは確実に追いつけるほうから狙うのが定石だろう。 カミュが雪緒の走っていった方を追いかけようとしたところ……気配に気づいた。 「わっ!?」 危険を感じ、身を捻る。 先ほどまで自分のいた位置に、刀の切っ先が放物線を描いていた。 その刀の持ち主は……観鈴。 「ね、姉さま……逃げたと見せかけるなんて」 「にははっ!」 カミュが文句を言い終わらないうちに、観鈴は再び背を向けた。
カミュは慌ててその後を追い、今度は住宅地の裏路地に観鈴を追い詰める。 そして必殺の術法をブチこむべく詠唱に入った瞬間……再びまた後ろからの気配。 今度の気配の主は雪緒だった。 カミュの詠唱を邪魔し、一撃見舞ったところで直ぐに逃げる。 その隙に観鈴も脱出する。一瞬の出来事だったので、カミュも反応できなかった。 このように『逃げる』と『戦う』を繰り返す。 それが観鈴達の戦略だった。 二手に分かれて逃げることにより、カミュの注意をどちらか一方に引きつけ、 そこで生じた隙を逃さずにもう一方が攻撃を加える。 攻撃を加えたらすぐさま逃げる。カミュの注意がこちら側にきたら今度はもう一方が攻撃に出る。 単純だが、悪くない策だった。……恐ろしいぐらいに卑怯だが。 「ね、姉さま! こんな作戦ばっかり思いつくから地味だって言われるんだよ!!」 カミュが精一杯の文句を言うが、もちろんそんなの気にする観鈴達ではない。 地団太を踏むカミュを見て、物陰から二人はクスクス笑っていた。 こうなってしまうと、どちらが悪役なのか分かったものではない。 この観鈴達の卑怯な作戦の前にカミュは…… A キレた! B 泣いた! C 逆に笑った! D 冷静に対処した!
C
「……あははははは!! よくよく考えれば、カミュが姉さまたちの作戦に付き合う必要なんてないよね?」 カミュは逆に笑った。 今まで観鈴達の作戦に翻弄されていた自分自身を嘲笑うかのように。 カミュは笑いを堪えながら、羽根を使って高く飛び上がる。 そして上空から、こちらをぽかんと見つめる二人に向かってクスッと笑いかけた。 「はじめからこうすればよかったんだよね。……丸見えだよ。お姉さまもゆきっちも」 そのままカミュが術法の詠唱に入った。 今度は観鈴と雪緒が焦る。 「ど、ど、どうするの!? カミュちゃん本気だよ!!」 「……お、落ち着いて。相手は空よ、手出しできるわけがないわ」 「あっちの方がわたしたちより卑怯だし、絶対に反則だよ!!」 観鈴が刀を振るが、上空のカミュに当たるはずもなく、空を切るのみだった。 「観鈴さん、空にいる敵に効果的な必殺技でも持ってないかしら?」 「……そう言う雪緒さんは?」 「私は所詮有象無象のザコと大して変わりのない平隊士よ」 「わたしだって、派手な技がないから地味だって言われてるんだし……」 「そんなことを言ってる場合じゃないわ。とにかく何とかしないと……私達やられるわよ?」 「え、えーと……それじゃあ……!」 A いちかばちか飛龍閃! B 当てずっぽうで脇差投げ! C 今度こそ本当に戦略的転進! D というか、このタイミングじゃ間に合わない!!
A
「剣術家だって、お空の敵に対処できない訳じゃないんだからね!」 そう言いながら観鈴は体をひねり、溜を作る。 「あれ? 何をする気なのかな?」 「何をする気なの、観鈴さん?」 カミュはおろか雪緒も観鈴の意図を読めないでいた。 「いくよ! 一度きりだけど剣士だって遠距離戦が出来るんだからね!」 そう言いながら急激な速度で体を回転させ出す。 「ま、まさか、観鈴さん」 「○天御剣流 飛龍閃!」 そして、カミュ目掛けて鞘から日本刀をはじき出した。 遠心力を得た日本刀の柄がカミュに飛来する。 A 日本刀はカミュの額に見事にヒットした B 「あ、あれ?」あさっての方向に飛んでいってしまった C むしろ外れた日本刀が歩いていた人に刺さってしまった(人物指定)
Cぬわんぎ
えーと、ヌワンギご臨終・・・ って、とっくに死んでたとすら思ってたからどうでもいいや
ギワッハッハッハ!!俺様の名はヌワンギだ! 俺は草壁って女を単独で奇襲したが失敗し 逃げてはこれたが、ミズシマにこっぴどく叱られちまった。 あの野郎、俺を蘇らせた恩者じゃなかったらブッ殺してる所だ。 そんな俺は仲間のカミュが本拠地から飛び去っていくのを見て 大急ぎで後を追った。そうしたら… 「○天御剣流 飛龍閃!」 「あははっ♪そんな遠くから技の名前まで叫んで…当たる訳ないでしょっ!」 ん?あそこに飛んでいるのはカミュ。そんでなんか俺の方に飛んで… ぐさっ。 「うぎゃほげえええ!!」 「何?今の叫び声は」 「にはは…観鈴ちん大暴投?」 「あ〜っ!ぬわっち〜!!」 三人とも刀が飛んだ方を見る。そこには もんどりうって痛がっているヌワンギの姿があった。 肩にぐっさりと刀が刺さっている。 「あら、あの時の雑魚じゃない」 「うんうん、あの時のおバカさん」 「ぬわっち〜、どうしてこんなとこにいるの?」 「バ、バッキャロウ!てめぇの援護に来たに決まってんだろうが!!」 「へえ…雑魚だけど漢気はあるようね」 「にはは、えらいえらい。バカだけど」 「相変わらずだねぬわっちは。でもここはカミュ一人でやれるよ」
「て…てめえら…人の事馬鹿だの雑魚だの言いたい放題言いやがって…」 「でも事実じゃない」 「うるせえっ!!俺は雑魚じゃねえ!!俺は今度こそエルルゥと添い遂げるんだ!!」 「何言ってるのあいつ?」 「え〜とね、何か知らないけどぬわっちはエルルゥって人に惚れてたんだって」 「そうだ!だが俺は落ち武者狩りに合って死んだ…が次の瞬間気付いたらミズシマっておっさんが目の前にいたんだよ」 「えっこの人もミズシマさんの作ったコピー?」 「落ち武者狩り?貴方は戦国時代の生まれなの?」 「ぬわっちは初めてコピーされたみたいだからその記憶しかないみたいだけど…」 「コピーされた人物によって生きていた時代も…次元も違うのかもね」 「ごちゃごちゃうるせぇっ!!俺はお前達を皆殺しにしたらエルルゥを蘇らせてやるとミズシマに約束させた!!」 「へえ…それが貴方の戦う理由?見かけに寄らず健気なのね」 「そうだ!俺の愛の為に死んでくれ!!」 「でもね…やっぱり貴方馬鹿ね。聞いてもいない事をベラベラと喋って」 「カミュさんも説明乙、って感じだね。にはは」 「や…野郎…!!」 実際観鈴達はヌワンギの事を屁とも思っていなかった。 その上肩に傷を追った手負い。それよりカミュの追撃の方をどうするかが先決である。 「で…この後どうするの?刀はあのお馬鹿さんの肩に刺さりっぱなしだし」 「鞘だけじゃどうしようもないし…」 A 今度こそ本当に逃げる! B 「雑魚をなめんじゃねぇ!!」ヌワンギ捨て身の特攻!! C カミュが法術を再び唱え始めた… D このタイミングで、柳川が再合流!!
C
「……e……t……h……」 カミュが再び術法の詠唱に入る。 発動まで間があるもののカミュは空中。術法の発動を妨害できない。 「雑魚だからって馬鹿にすんじゃねえええーーッッ!!」 加えてヌワンギの猛攻、雑魚の執念で二人に食い下がる。 「早くこの人をなんとかしないとカミュさんの術法が来ちゃうよっ」 雪緒は上空を見上げる。そこには既に詠唱を完了したカミュの姿。 「カミュ! 今だ!」 ヌワンギの声と共に紡がれた術法が解放される。 「観鈴さんっ、跳ぶわよ!」 「わかったよっ」 「何を……うおあッッ!」 観鈴と雪緒はヌワンギの顔面を踏み台にして大きく跳躍した。 その刹那、ヌワンギを中心とした地面が大きく陥没する。 「マジかよッ……ぎゃあああああああぁぁぁぁ」 凄まじい重力がヌワンギを襲う。 ミシミシと手足の骨が軋みだす。 「ちょっ……これ……死ぬっ死んじまうーーー」 陥没した地面の中心には潰れた蛙のように全身骨折のヌワンギだけが残されていた。 「ぬわっち! 仇はカミュがとるよ!」 「お、おめ…えの術法……のせい……だろう……が……ガク」 とりあえず命だけは無事のようなヌワンギにカミュは胸を撫で下ろす。 と、その時だった。 ぐにゃりとカミュの視界が歪み、猛烈な疲労感が全身を支配する。 (うそ……もう限界!? さっきるーちゃんで力の補充はしたのに……) 喉が渇く、水なんかでは癒せない渇き。 (せめて……誰かの血を飲まないと) ヌワンギの血を飲めば体力は回復できるが二人の逃げる隙を与えてしまう。 追撃するにしてもハクオロの元へ帰るための体力を考えるとあまり大きな術法は撃てない。
「!? カミュさんの様子がおかしいよ」 間一髪カミュの術法から逃れた二人。 空中のカミュは苦悶の表情を浮かべている。 「どうやらお姉さまはガス欠のようね。空中を飛び回ってあれだけ大きな術法を使えば すぐに体力が尽きるわ。そして今の劣化の激しい複製の身体。その苦痛は相当のものでしょうね」 「どうする雪緒さん?」 「ここは逃げるわよ。鉄砲でも持ってこないとこっちからは攻撃のしようが無いわね」 ましてや観鈴は丸腰である。いくらカミュの体力が尽きかけと言えども深追いはできない。 逃げようとする観鈴と雪緒に対してカミュは…… A 二人を追撃することにした。 B 体力回復のためヌワンギの血を飲むことにした。
B
(仕方ないか……今回の襲撃は失敗だね) 逃げ出す二人を見ながら、カミュは地上に降り立つ。 「お、おい…どうしたんだよ」 術法でボロボロにヌワンギの元に、カミュは近寄った。 「コピーからじゃ大した力にはならないけど、この際我慢しなきゃ」 「へっ? 何を言って……っておい!」 露骨に嫌そうな顔をしながら、カミュはヌワンギの腕を取る。 そして、そのまま齧り付くように歯を立て、血を吸い始めたのだった。 「こらぁ! テメェ何してんだよ!」 「う"えっ……やっぱり美味しくない、生身の人間じゃないとダメね」 「無理矢理吸っといて味にまで文句付けるのかよ! 畜生!」 ヌワンギの抗議を無視して、カミュは力の補充を続ける。 「あー、これは確実に逃げられちゃっな……残念」 「テメェ……覚えてろよこの野郎……」 日没直後の住宅街、溜息をつくカミュとカサカサのヌワンギだけがそこにいた。 リアンノンの家への道を、二人の少女…もとい年増が走っていた。 「どうにか逃げ切ったみたいね」 「そうだね、一時はどうなるかと思ったよ」 「でもどうするの? あなたの武器」 「うーん、雪緒さん貸してくれない、刀?」 「……仕方ないわね、どの道私じゃ局長には敵わないでしょうしね」 「ありがとう雪緒さん」 しぶしぶ雪緒は自分の刀を観鈴に貸す。 「多分今頃私達の留守を狙って、……多分局長がリアンノンさん達を襲ってきているはずよ」 そんな会話を交わしながら、二人はリアンノンの家に着く。 A リアンノンの家では、ハクオロがアルサルを追い詰めていた B リアンノンの家の前で、ハクオロが柳川と話をしていた C 実はハクオロは今回の襲撃には参加せず、相変わらずるーこでエネルギーを補給していた
C
Cしか見えない。
ハクオロ、そしてカミュに何度となく受けた辱め。それを今もるーこは受けていた。 しかも今日はまだ耐えられるカミュと違い、忌むべきハクオロによってである。 「ほ〜ら、しっかり心を込めて舐めるんだ」 「ん…んちゅ……ふむっ……るぅぅ〜」 「そうだ、今度こそ歯を立てないようにするんだぞ」 リアンノンに密かに情報を漏らしたていた人質のるーこ・きれいなそら。 そのるーこにハクオロは『制裁』という名目で口による奉仕を強要していた。 胡座をかいたハクオロの前で、裸に剥かれたるーこは四つん這いにさせられている。 幼く小さな口をいっぱいに広げて、そそり立ったハクオロの男根を口に含まされていた。 小学生も同然のるーこの口内で、硬さを持った肉の塊が暴れ回り快楽を貪る。 (るーを辱めたモノを……今度は口で気持ちよくさせられるなんて……るーは、るーは……) 悔しさで瞳が涙でにじむ。憎むべき敵に純潔も初めての口付けも奪われ、更に口内奉仕の強要。 (こ、今度こそは……こんな汚いモノを……噛みきってやる……) 思わず歯を立てる、この行為が始まって何度目になるか分からない反抗。 「……っ!」 パァァンッ! パァァァンッ! 「るぅぅぅっ!!」 肉を叩く大きな音が部屋に響き、そしてるーこから悲鳴が上げられる。 口に力を入れて噛もうとする瞬間、ハクオロの手に握られた鉄扇が振るわれたのだった。 大きく広げられた鉄板が、るーこの臀部に容赦なく叩きつけられる。 「まったく、何度お仕置きされれば分かってくれるのかな」 幾度となく繰り返されたスパンキングにより、るーこの尻肉は既に真っ赤に腫れ上がっていた。 「ううっ……くぅぅっ……」 「私もこんな事はしたくないのだが、るーこ君が言うことを聞かないから仕方無くしているんだよ」 ハクオロは身勝手な事を言いながら、肉棒から口を離してしまったるーこの頭を掴む。 何度も激痛に打ち据えられ、るーこの意識は失われる寸前であった。 (な……今度は何を……) 「やむを得ない、るーこ君自身に奉仕してもらうのはまた今度にしてもらおう」 そう言いながら、ハクオロは掴んだるーこ頭を引き寄せ、再び口に己の肉塊をねじ込んだったのだ。
「んん〜〜! んむむ〜〜!!」 (く、苦しいっ! 息が出来ないっ!) 「おおっ、いい感じだ、この口の小ささがたまらん」 そのまま両手でるーこの頭を激しく前後に動かし、強引に口内を犯し始める。 舌が、頬肉が、上顎や下顎が男性器を擦り付けられ、喉奥まで突き込まれた。 「くぅっ 力がみなぎってくる」 るーこの口内の唾液、それが剛直に絡み合い、ハクオロに力を与える。 グチャグチャと液体と肉の混ざり合う音がして、唾液が唇と肉棒の結合部から溢れ出した。 パニックで歯を立てることも忘れ、口内凌辱に失神寸前のるーこは目を見開く。 (嫌だっ! こんな汚いモノが……るーの口の中で暴れてるなんてっ!) そのまま暫くハクオロはるーこの頭を揺さぶり続け、イマラチオに夢中になる。 だが、やがてその動きが止まり、口内の肉棒が膨張し痙攣し始めた。 「さぁお返しだよるーこ君、私のモノも存分に味わってくれ」 (……や、やめろっ! やめてくれっ!) 言葉の意味に気が付いたるーこが顔を振りほどこうとするが、無駄な抵抗だった。 ドクッ! ドクドクッ! 「んぐぅぅっ〜〜〜〜!!!」 くぐもったるーこの叫びも、ハクオロにとっては興奮の材料にしかならない。 ひとしきり口内粘膜の感触を味わい尽くし、肉塊は無慈悲に牡の欲望を吐き出した。 ビクンビクンと剛直を震わせながら、るーこの口を汚らしい白濁液で満たしてしまう。 「さぁ、るーこ君、たっぷり飲んでくれ」 いつの間にか頭を押さえつける手は左手のみとなり、ハクオロの右手には鉄扇が握られていた。 (生臭い……苦い……こんな……嫌だ……だが……) 左手のみとはいえ、幼いるーこに押さえつけられた頭を振りほどく力はない。 注ぎ込まれた精液を吐き出したくても、口一杯に頬張らされた肉棒が阻んでしまう。 (飲まなければ…きっとまたあの鉄扇で…るーを…) 加えて、何度も何度も自分を痛めつけた鉄扇を構えられては、るーこに為す術は無かった。 「んくっ……んくっ……」 こくり、こくりと少しずつハクオロの子種汁を飲み下そうとする。
粘つく雄の液体が喉に絡みつきながら、緩やかに胃に落ちていった。 (るーの体が……穢れていく……どこもかしこも……汚く堕とされて……) 幼い少女には過酷すぎる口内陵辱、そして精液の嚥下。 欲望の獣液を飲まされ、体の中から腐っていくような錯覚に陥ってしまう。 「そうだ、小さな女の子は素直が一番だぞ……おおぅっ」 自分好みの幼女が己の精子を飲み下す様子に、ハクオロは快感を覚える。 生きていた頃なら絶対にしなかったであろう、幼女に性行為を強要する禁断の喜び。 もはや先日のように体裁すら整えず、忠実すぎる欲望を満たし、さらに力を補充するのだった。 (早く……誰か助けてくれ……うーき…みすうー…やなうー… るーは……るーは……壊れてしまう……これ以上は……もう持たない……) A 「おや、濡れているじゃないか」ハクオロがるーこの秘部に手を当て、濡れた指を目の前に突き付けた B 「よし、今夜は野外プレイもしてみるか」そのまま、ぐったりしたるーこをハクオロは外へ連れ出した C 「ただいま〜、るーこちゃん貸してくれない?」とそこへカミュが帰ってきた
C
「おじさま、ただいま〜」 そこに、その場の空気をぶち壊さんばかりの間延びした声が返ってくる。 その声にドキッとしつつ、ハクオロはそっと声のしたほうを振り向いた。 「……カミュか。観鈴達の件はどうだった?」 「ゴメン、逃げられちゃった。カミュ一人で姉さまとゆきっち相手にするのは大変だよ」 「予想はしていたが、仕方ないか……。雪緒は平隊士の中でも実力は幹部に迫るものがあるし、 観鈴も地味ながら剣の腕だけは私も凌ぐ。楽に勝てる相手ではない」 大きなため息をつきながら、ハクオロが服装を整えた。 「やはり私が出るべきだったな」 「ま〜ま〜おじさま。局長が直ぐに出てきたらカッコつかないよ。 ここはカミュ達に任せて、おじさまはデーンと構えてればいいから」 カミュに言われて、ハクオロが煮えきらぬ表情で腰を下ろす。 部下に任せきりの悪役など総じて主人公一行に敗北する運命なのだが、そこは気にしてはいけないだろう。 「草壁の方はどうなってる?」 「大丈夫じゃないかな。あの人、カミュより強いし。 それよりもカミュはおじさまのほうが心配だよ。るーちゃんをこんなにイジめちゃって、これじゃ壊れちゃうよ。 女の子は大切にしないとダメなんだよ? かわいそう、まるで小さい頃のゆきっちみたいで……」 「い、いや、しかし……力を取り戻すには……」 「……おじさま?」 「ごめんなさい」 カミュはるーこを腕に抱きかかえながら答えた。 その目は笑っていなかった。自分のことは完全に棚に上げているのだが。
一方リアンノン宅では―――― 「……気づいてるか? 来てるぞ」 「…………」 観鈴さんたちが出て行って少し経ったころでしょうか、 アルサルさんが突然剣を構えて私達にそう注意しました。 「に〜さま、何とか逃げられません?」 「無理だ、我が妹よ。数はいないみたいだが……どうやらそうもさせてはくれないらしい」 予想はしていました。 観鈴さんたちをおびき出したんです、私達に何もしてこないということはないはずです。 やはり戦闘は避けられないんでしょう。 生憎ここには観鈴さんも須磨寺さんもいません。 アルサルさんだけに任せるのは、とても心苦しいのですが……。 私も戦えれば良いんですけれど、自分の能力すら上手く扱えてないんですし。 時間があれば、練習を積んでるところなんですが。 「……相手は局長さんですか?」 「さあな。実力者だってことははっきりしてるが……な!」 アルサルさんが会話を途中でやめ、障子を切り裂きました。 ……ああ、それこないだ柳川さんが斬ってから直したばかりなのに!? 障子が落ち、そこから……私を狙う刺客の姿が現れました。 結論から言うと、この人は局長さんではないです。 ただ、相当の実力者だと言う雰囲気を漂わせていました。 その人は――――― A ハクオロの特攻隊長といえば苦労人オボロ B 剛の剣で全てを粉砕するカルラ C アニメでは割としっかり侍トウカ D 得意呪文はベタンのウルトリィ E 言われなくてもベナウィ F 楽をしてもクロウ G 復活早いんじゃない? 岸田洋一
Aかな
「流石だな。気配は消したつもりだったが……」 「あれだけ殺気をビンビンに漂わせておきながら、よくそんな事が言えるな」 そこから現れたのは、二刀流の剣士さんでした。 素人の私が見ても分かるぐらいの『強そうオーラ』を纏ってます。 「……誰かと思えば、オボロさんじゃないですか」 リアンノンさんが意外そうに呟きました。 「お知り合いですか?」 「実は私は昔テレビで見た新選組でオボロさん役をやっていた俳優のファンなんです。 ですから以前オボロさんには命を助ける預言をしに会いにいったことが……」 「って、そんなことしてたんですか。意外にミーハーなんですね……」 「しょうがないじゃないですかファンだったんだから! 別人と知ってても助けてしまうのがファンなんです!!」 ひ、開き直ったよこの人! というかいい年して逆ギレしないでください!! いや、私だって歴史改変で人の命を助けたことがありますから人のことは言えませんけど。 それにしても、また元新選組ですか。 相手に局長さんがいますし、カミュって人もコンタクトを取ってきたわけですから、 他にも沢山新選組の方たちと出会うとは思ってましたが……。 「お前ら兄妹の預言には命を助けられてるからな、だからその借りは返す。 大人しくそこの女を渡してくれればお前達二人の命は取らん」 「断ったらどうする?」 「なら、貴様から……死ね」 そう言った瞬間、オボロさんの姿が消えました。 ……えっ!? 私があっけに取られている間に、アルサルさんが剣を振ります。 金属音がして、刀を二本交差させたオボロさんが、アルサルさんの太刀筋を受け止めて後退していました。
「……やるな。ただの兄バカかと思ってたが、強いじゃないか」 「そっちこそただのシスコンだと思ってたぜ」 「お前が言うな」 「お前もな」 …………。 な、何なんでしょうこの二人。 しょーもないことを言い合ってる気がします。 「シスコンとはなんだ! 俺はな、ユズハをとても大事にしてたんだ! 貴様程度に俺のユズハへの気持ちがわかってたまるか!!」 「それはこっちのセリフだ! 俺は世界で誰よりもリアンノンが大事だ!! お前程度の兄妹愛が俺とリアンノンとの絆に太刀打ちできると思ってるのか!?」 「偉そうにほざくな! マイナーゲーム出身のくせに!!」 「うるさい! ちょっとアニメ化したからっていい気になりやがって!! お前なんか所詮新しい武将が出てくるたびにつっかかって実力差を見せ付けられる噛ませ犬じゃないか!!」 「お前が言うな! そっちはオープニングムービーの時点で既に魔王の噛ませ犬だろうが!」 「なんだとっ!? お前なんか軍議のときに無謀な強攻策を提案しては窘められてばかりのくせに!」 「それもお前が言うな! 俺は世界が平らだと考えてるほどバカじゃない!!」 ……どんどん言い争いが低レベルになっていきますね。 というか二人とも目的を忘れてません? 私が思うに、どっちもどっちだと思うんですが。 というか二人に言うと怒るでしょうけど、何だか二人ともそっくりですよ。役回りが。 ふと、頭に『同属嫌悪』なる言葉が浮かんできました。 この二人の場合間違いなくそれなんじゃないでしょうか。 A 二人の不毛な言い争いは続く B ここで二人が戦闘再開しました。今度はマジでやるようです C その時、リアンノンさんがお得意の魔法で二人を黙らせました D ……もしかして、今なら私でもオボロさんを不意打ち出来るんじゃないですか?
D 頑張ってみよう
さて。お約束という言葉があります。 古来から伝わるこの言葉の前には、実力、はては運命すらも関係ありません。 すべては必然で一くくりになるのです。 取り出したるは、そうです、銀色の容器、金タライ。 「そ、それはまさかあの金蛇羅夷?」 「ふふ、流石リアンノンさん。預言者の名を得ているだけはあります」 金蛇羅夷(かなたらい) 古代中国において、時の皇帝がいつも頭を悩ましていたのは東夷・西戎・南蛮・北狄といわれるいわゆる四夷、異民族の事だった。 中でもその名のとおり、夷の名を持つ東夷はその中でも最強とうたわれた民族であった。 特にその中でも、怒龍賦(ど・りゅうふ)によって組織されていた紺徒といわれる組織は名前を聞くだけで中国の貴族たちを怯えさせた。 暗殺集団として知られたその部隊は、子供の頃から訓練させられ、暗殺者として育てられていた。 その中でも壮絶な訓練法が金蛇羅夷といわれる器具をつかった物であった。 彼らは何時どんなときでも油断は許されず、たとえ入浴の時でも罠に注意する必要があった。 それは、罠に引っかかったが最後、金蛇羅夷が頭上より落下し、命を失うからである。 金蛇羅夷は10貫以上もあり、罠にかかった者の死体は、首から上が無いほど壮絶な物であったという。 こうして育てられた暗殺者達は、怒龍賦多蛙逗(どりゅふたあず)と呼ばれ、行く何処でも恐れられる暗殺者の称号を得た。 なお、余談ではあるが、一昔流行ったザ・ドリフターズというコントグループの演目で、金蛇羅夷に似た金タライを落とすという物があったが、 これはわれら日本人、中国から見て東夷だった我々の血筋に潜んでいた物が無意識の内に出たものであろう。 民明書房刊「異民族の歴史からみた中国の歴史」より
そうです、あの金タライなのです。この金タライを受けて、倒れない相手などいやしません。 私はそれを構え、あくまでゆっくりと、気づかれないようにオボロさんに接近します。 ちなみに、どこから出したかは秘密です。きっとこの時代の家にはあるでしょう。 後ろを取り、私は一気に振りかぶります。 「そのタマもろたぁぁぁぁ!」 A「ぐっはぁ!」オボロさんは倒れました。正義の勝利です。 B「いやあの、話流すぎだって」避けられた!?この技を避けるなんて、只者ではないようです。 C「やっぱ妹はいいよな」「ああ、環姉ハァハァなんて理解できないよな」ずるっ。どうやら意気投合してるようです。 D「・・・・」ガーン!いい音で当たりましたが、場に沈黙が訪れます。皆無言で空気嫁というような顔をしてます。
A
ガツン! と金だらいがオボロさんの頭に直撃。 ぼわんぼわんと辺りに小気味のいい音が響きました。 「ぐぁっっ!? ま、まさかお前にやられるだと!?」 オボロさんが今更後ろから不意打ちした私に気づいて驚きの声を上げます。 しかも発言が微妙に小物臭いです。 非戦闘員だからってナメないでください。相手が勝ち誇った瞬間、その人は既に敗北してるんですよ? この私の一連の行動には対峙していたアルサルさんもあっけにとられてました。 リアンノンさんも笑顔を浮かべたまま固まってます。 二人して『よりにもよってお前かよ!?』と言いたげな目で私を見てますね。 ……いいじゃないですか、たまには戦闘面で活躍しても。 オボロさんはぴくぴくと体を震わせてますが、やがてパタリと倒れました。 正義の勝利です! 文句が出る前に言ってあげます。これでいいんですよ!! 「……駄目だこりゃ」 アルサルさんがお決まりのセリフを呟いた気もしますが、私には聞こえませんとも。 ネタだろうがマジだろうが、私の勝ちなものは勝ちです! ちょっとばかりアニメが好評だからって図に乗りすぎなんですよ! 「やっぱり相手は本気だね。オボロさんまで仲間に引き入れてるなんて」 「……ますます先行きが不安になるわね」 それから暫くして、戻ってきた観鈴さんと須磨寺さんと一緒に、 今後のことを手短に相談することになりました。 ちなみにオボロさんは気絶したままスマキにされてます。 始めにこの様子を見て、そして事の顛末を聞くと二人は飛び上がるほどに驚いてました。 観鈴さんたちが言うには、オボロさんは新選組の切り込み隊長だったらしいです。やられ方からは想像できませんが。 「で、コイツはどうする?」 アルサルさんがオボロさんをくいっと指差しました。 確かに、このままにしておくワケにも行きませんよね。 放っておけばまた私達の目の前に現れるかもしれませんし、ですがネームドの命を取ることまではしたくないですし……。 A このまま縛ったままで放置がベスト B 邪魔者は蹴散らすのみ C ……生きている人間が相手なら、説得できるかもしれない
B
「このままにはしておけないよね」 「そうだな。俺とキャラが被りすぎてるからな、いなくなってくれないと困る」 何だか明るい表情でそんな危険なことを言い切っちゃう二人がいます。 アルサルさん、あなた現代人なんですからもうちょっと自重してください。 観鈴さん、あなた元同志に情けや容赦を与える慈悲を持ち合わせてないんですか? ……いえ、私も何かしらはしたほうがいいとは思ってますけど。 局長側に着いてる人間をそう簡単に寝返らせることなんて出来ないでしょうし。 ですが、やっぱり戦力となるなら見過ごせないわけで……。 「あの……ここは穏便に理由を話して納得してもらうのが……」 と言いかけたところで、私はふと思い当たりました 新選組といえば観鈴さんと柳川さんと須磨寺さん。 見事なまでに普通の人がいません。もしや新選組って変人集団なんでしょうか? ……変なキャラは現状だけで十分間に合ってますね。 常識人ならともかく、変人なら要りません。例え戦力になる人でも絶対イヤです。 「……と思ったが気が変わった。この人は結局るーこさん奪還計画の枷となる……」 そこで言葉を止めて、笑顔で観鈴さんとアルサルさんに向き直ります。 そのまま親指で首を掻っ切るジェスチャーをしてから一言。 「どうぞご自由に」 「にはは!」 「だな!」 私の言葉を聞いた途端、観鈴さんとアルサルさんがオボロさんを別室に引っ張って行きました。 それから少し遅れて、ふぅっとため息をついた後に須磨寺さんがその後を追います。 数分後、別室からオボロさんの絶叫が聞こえました。 ……一体あの三人、何をやってるんでしょうね。私は絶対見に行きませんけど。 はてさて、オボロさんを黙らせたのは良いとして、これからどうすべきなのでしょうか。 私達が劣勢なのは変わりないですし、何か奇策でもなければるーこさん救出なんてとても無理です。 ですが、そう簡単に浮かばないから奇策なわけですし、どうしたものやら……。
「ね、ね。作戦はこれでどうかな?」 私がそう悩んでいるところ、観鈴さんたちが戻ってきました。 「早いですね。オボロさんはどうしたんです? まさか殺したなんてことは……」 「……人によっては死んだ方がマシだって思うかもしれないよね」 「さっきの話の続きをお願いします」 観鈴さんにチラッとオボロさんのことを聞こうとしましたが、 あまりにも観鈴さんの発言が不吉すぎるので止めました。素人が関わると絶対ロクなことにならないです。 「コレ見て、コレ」 観鈴さんはそう言って、私たちに衣を一枚見せました。 それを見て、リアンノンさんが即座に反応します。 「……オボロさんが愛用してた黒装束じゃないですか」 「うん。誰かがこれを着てオボロさんに変装するの。それで敵地へラクラク侵入できるよ。ぶいっ!」 それはまた……なんとも簡単な作戦ですね。 そんなんで大丈夫なんですか? 「それはあまりにも不確定要素に頼りすぎだと思うわ。 やっぱりメンバーを二つに分けて、一方を囮にしてる間に他方がるーこさんを救出するという方式が……」 須磨寺さんが別の策を提案します。 ……それも危険な気がします。私達に二手に分かれるほど戦力に余裕なんてないですよ? 「小細工なんか無用だ。強行突破あるのみ!」 アルサルさんが強攻策を提案します。……やっぱりあなたオボロさんとキャラ被ってますよ。 ……さて、どうするべきなんでしょうか。 A 観鈴さんの案で攻める B 須磨寺さんの案で攻める C アルサルさんの案で攻める D リアンノンさんにも意見を出してもらう
D
「リアンノンさん、リアンノンさんはどう考えますか?」 アルサルさん・須磨寺さん・観鈴さんの意見はそろいました。 ですが、リアンノンさんの意見をまだ聞いてません。 「そうですね……私は少し様子を見てみるべきだと思います。 戦力的にも今の状況では心許ないものがありますから、 ある程度体制を整える事に専念するべきかと考えます」 「でも、それだとるーこさんが……」 リアンノンさんの
ごめんなさい、書きかけで間違って投下してしまいましたorz
「リアンノンさん、リアンノンさんはどう考えますか?」 アルサルさん・須磨寺さん・観鈴さんの意見はそろいました。 ですが、リアンノンさんの意見をまだ聞いてません。 「そうですね……私は少し様子を見てみるべきだと思います。 戦力的にも今の状況では心許ないものがありますから、 ある程度体制を整える事に専念するべきかと考えます」 リアンノンさんの意見はいくらか時間をおくべきとのようです。 「でも、それだとるーこさんが……」 「はい、ですがるーこさんとの念話によると、彼女は人質として丁重に扱われているらしいんです。 正直、霊長の抑止力のデッドコピーであるハクオロさん達の力の源にされているかも知れないと 心配したのですが、どうやら私の杞憂でした。 今後、ミズシマさん達はるーこさんを盾にまた何か要求してくるかも知れませんが、 とにかくそれまでに私達も戦力を整えるべきだと思うんです」 「なるほど、消極的なのはいまいち好きじゃないが、リアンノンの言うことならに〜ちゃんは従うぞ」 「そうね……この所色々とありすぎたし、それに」 「柳川さんが今どうしているのかも気になるよ」 そうでした、私達の前からいなくなった柳川さんも気になります。 場合によっては私達の敵になるかも知れない、柳川さん。 るーこさんも心配ですが、柳川さんの動きにも注意をしないといけません。 A 「とりあえず、今夜はこの辺で夕食にでもしましょうか」リアンノンさんが提案をしました B その頃、柳川は――(視点を柳川に変更) C その頃、囚われのるーことハクオロ達は――(視点をるーこに変更)
A
ぐつぐつ ぐつぐつ お鍋の中から煮立った猪肉の美味しそうなにおいがただよっています。 リアンノンさんの提案でわたしたちは夕食をとることにしました。 「今日はシシ鍋にしてみました。兄様、観鈴さん。まだ十分に煮える前から争奪戦は止めてくださいね」 「ぎくっ!」 「が、がお……」 火が通るのを今か今かと待ち構えてた二人が図星をつかれています。 食欲旺盛なのは結構ですけど少しは他の人のことも考えてください。 「まあ食い意地の貼った地味な人と伽羅かぶりの人のことはどうでもいいとして」 しれっと酷いことを流しながら須磨寺さんが続けます。 あ。お二人とも落ち込んでる。落ち込んでる。まあ今更気にしませんけど。 「さっきの話の続きになるのだけれど戦力を整えるとして当てはあるのかしら」 と須磨寺さんはリアンノンさんに尋ねます。確かに今の戦力で挑むのも無謀ですが じっとしたままではジリ貧です。リアンノンさんには何か当てがあるのでしょうか。 「そうですね。さし当たっては……」 A 私の旦那様の伝手を頼ろうかと思います。 B 占い師時代のコネから呼びかけて見ます。 C 金で用心棒を雇いましょう。 D 局長さんたちの正体について柳川さんに伝えられないかどうかやってみます。
A
AかBか・・・・・ Bで
「とりあえず私の旦那様の伝手を頼ってみようかと思います」 リアンノンさんはそう言いました。そういえばこの人、既婚者だったんですよね。 すっかり忘れてましたけど。 「リアンノンさんの旦那さんですか。話には聞いてましたけどまだ、姿は見てませんね」 「ええ、今は所要で少し遠くに、でもそろそろこっちに帰って来るころではないかと…… 兄様。いいたいことがあるのならはっきりどうぞ」 「っ!べ、別に俺はあいつを頼るのをどうとか思ってるわけじゃないぞ。た、ただな。兄ちゃんはな……」 「はいはい。今は非常時ですので後にしてくださいね」 「リ、リアンノンっ!」 にべもないリアンノンさんにアルサルさんは情けない顔をしています。 まあ。明らかにシスコンのアルサルさんのことですから妹の亭主について色々と思うことがあるのでしょう。 「私の旦那様は色々と顔が利きますからね。一応、腕のほうもオープニングムービーで兄様をぼこすかにのめす ぐらいにはたちますし、力になってくれるかと思います」 あのう、リアンノンさん。アルサルさん、部屋の墨のほうでうずくまっていじけてるんですけど…… 結構いい性格してますね。この人も。少しはまともな人はいないんでしょうか。味方も敵も。はぁ…… でも、それだけ頼りになる旦那さんが力になってくれるのなら心強いです。 私たちだけで無謀に事を進めるよりかは賢明なのかもしれません。
「局長たちがこちらの戦力が揃うのを大人しく待っていてくれればいいのだけれどね」 ハァとため息をつきながら須磨寺さんが言います。確かにそうこちらの都合よくはいきませんよね。 「う〜ん。やっぱし今すぐにでもこっちから仕掛けちゃった方がいいんじゃないかなあ」 観鈴さんも強硬論を中々引っ込めてはくれません。リアンノンさんも察して言います。 「ええ、ですから一旦、二手に分かれようかと思います。私と兄様は明朝、駆け足で旦那様を迎えにいき、 その足でみなさんと合流します。みなさんはその間、敵の様子を探るなど下準備を進めてください」 用は時間の短縮というわけです。戦力が分散されますが、リアンノンさんは戦闘では私と同じ足手まといですので こっちに私とともに観鈴さんと須磨寺さんが残る方が動きに自由が聞きます。 方針は定まったことですし後はその通りに行動するのみです。るーこさん。どうか待っていてください。 必ずあなたをハクオロさんたちの手から救い出して見せますから。 A このまま優季視点で進む。 B そのころ、るーこは。 C そのころ、柳川は。
A
いい朝です。お日様がとても気持ちいいです。心まで洗われそうな。 さらわれたるーこさんもこんな朝を迎えていることを心から願います。 リアンノンさんとアルサルさんの二人は既に日も上がらないうちに出発しました。 善は急げというやつです。残ったのは私と観鈴さんと須磨寺さん。 リアンノンさんたちが戻ってくるまでの間、私たちにもできる事はあるはずです。 とりあえずは…… A 昨日の観鈴さんの提案通り、敵の本拠地に潜入調査を試みています。(潜入者を観鈴、雪緒、優季から選択) B ミズシマという人物を調べるためリアンノンさんが紹介してくれた情報筋を当たっています。 C 柳川さんと連絡がとれないか三人で探しています。
B
今の私たちにできること。それは黒幕のミズシマという人について調べることです。 ミズシマさんが何者なのかについては観鈴さん達もリアンノンさんもよく分かっていません。 リアンノンさんが言うにはどうも、この時代の人間ではないみたいなのですが。 ミズシマさんについて詳しいことが分かれば私が狙われる理由も見えてくると思います。 ひょっとしたら、戦わずにすむ解決法もみつかるかもしれません。 そういうわけで今、私たち三人はリアンノンさんが紹介してくれた情報筋を訪ねています。 さて、その情報筋というのが A 原初の時代から歴史と魔術に精通したオガム。 B 歩く大衆瓦版の情報屋、長岡志保。 C 明治の世も工作活動で糊口をしのぐ元隠密、那須宗一。 D 新撰組設立当時の内部事情に詳しい元幕府高官。(人物指定)
D高槻!
高槻キターーー!!!
270 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:20:12 ID:1dBZsQlo0
433 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 13:05
高槻かよ……
437 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 14:18
葉鍵というより選択キャラでよく使われるキャラとして
悪役が選ばれるのが多い気が。ヌワンギもそうだが。
440 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 14:51
>>434 それだけ優秀なキャラってことでしょ
441 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 14:52
皮肉で言ってるのか本気なのかわからん
442 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 14:53
愚痴スレで叩きこそすれ誉めるのはスレ違い。
443 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 14:54
皮肉ってなによ
444 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 14:54
何が優秀なのか具体的に言おう。
扱いやすいという意味なら同意だが。
445 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 14:56
おもしろい
271 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:20:46 ID:1dBZsQlo0
446 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:00
そういう言い方すると他の悪役は面白(ry
447 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:06
他の悪役には他の悪役の味があるがぶっちぎりで面白いのはやはり高槻だな
その上悪役以外にもどんな役だってこなせるしな
448 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:14
つーか最近変な高槻アンチが一匹粘着してるっぽいな
449 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:17
いつもの人乙です
450 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:19
特定のキャラを必要以上に褒めたり叩いたりせずに
全て客観的に評価できんのか?
451 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:22
誰か何かたたいてたか?
452 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:23
前にも書いたけど俺は選択されたらどんなキャラでも出しますよ。
但し誰であろうとも贔屓せずに淡々とね。
453 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:23
>>450 ちょっと客観的に見て褒めただけでそんな言い草されるのかよ・・・・・
272 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:22:04 ID:1dBZsQlo0
454 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:27 1行レスばかりだな 455 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:28 されるよ。ここは愚痴スレだからね。 褒めたければ感想スレに書きな。叩きたければここに書く。 456 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:29 いつから愚痴スレは叩き専用スレになったんだ? 457 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:29 昔から 458 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:30 このレスの速さ…やはりいつもの人か 459 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:30 即レス乙。リロード連打してますか? 460 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:31 また首吊りAA連投される前にやめとくんだな。 461 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:32 ぐち 0 【愚痴】 (1)言ってもしかたがないことを言って嘆くこと。 「―を言う」「―をこぼす」 褒めるのは嘆く事にはならないと思うとマジレス
273 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:23:38 ID:1dBZsQlo0
462 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:34
高槻叩いてたのって粘着荒らしだったわけか
道理で
463 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:36
なにを今さら
464 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:36
叩くのも誉めるのも必要以上にやりすぎると鼻に付くってだけだろう。
誰であろうと関係無く。
465 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:39
同じ状況が別のキャラで起きないから不審がられてるんだろ
466 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:41
ID付けようぜマジで。これと同じ事言ったのこれで何回目だか。
467 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:45
>>465 起きてるだろ
岸田とか月島兄とか柳川でも似たようなこと起きてるじゃねーか
468 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:46
>>464 別に必要以上ってほど褒めてるようなやつなんて誰もいないだろ
274 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:24:28 ID:1dBZsQlo0
469 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:46
いるな、一人
470 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:48
>>468 >ぶっちぎりで面白いのはやはり高槻だな
>その上悪役以外にもどんな役だってこなせるしな
471 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:48
ぽっくんの嫌いなキャラを褒めるやつはみんな必要以上に褒めて鼻につくやつなんでしゅ〜><
472 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:49
>>470 それは別に普通じゃ・・・・・
473 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:49
>>467 柳川と月島兄でいつ起きた?その時のログ晒して
474 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:51
少なくとも書き手ならぶっちぎりで誰誰が面白いとは書かない。
特定のキャラを嫌ったり好いたりしてる奴はすぐ文に出るしな。
475 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:52
お互い脊髄反射でレスしてて話にならないな…
476 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:53
はいはいタリエシン褒めるやつもオガム褒めるやつも
ハクオロ褒めるやつもみんな必要以上必要以上はいはい
275 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:25:13 ID:1dBZsQlo0
477 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:54
だから、感想スレでやれ
喧嘩したいだけならここで続けても構わんが
478 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:55
オガムは褒めも叩かれもしてないが。
479 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:56
結局
>>471 でファイナルアンサー?
480 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:57
今煽り合ってる連中は
愚痴スレと感想スレの全ログ見返してから煽れ。
ログも見ないで適当に便乗煽りしてる奴のバレバレ。
481 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:58
結論:結論厨はすぐ結論を付けたがる
482 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:58
>>479 ファイナルアンサーでしょうな。
483 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:59
こんな茶番に結論も何も無い。馬鹿が二人で言い合ってるだけだ。
484 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:59
>>481 それはおまえ自身が一番の結論厨だと言いたいのかw
276 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:26:05 ID:1dBZsQlo0
485 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 15:59
とりあえず今何人いるのか挙手してみろ
486 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:00
>>483 で、その馬鹿でないあなた様はどちらさまで?
487 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:00
ノシ
488 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:00
>>484
黙れ
489 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:01
>>484 その言葉そっくりそのままお返しするよ
490 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:02
>>486 ただの傍観者だが。そういう君は?
491 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:02
一人しか挙手してない件について
492 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:04
ほらな、また目的が入れ替わってる。
いつの間にか煽りと煽りのぶつかり合いになってる。
こういうのが嫌なんだよ俺は。
277 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:27:43 ID:1dBZsQlo0
493 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:05
↓煽りの即レス
494 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:06
高槻一人が出ただけでこの有様か
こんなキチ外じみたアンチに粘着されてるようじゃ
高槻はこれからは出すの控えたほうがいいかもしれんな
495 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:07
って、俺が煽りの即レスかよorz
496 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:07
>>493-494 497 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:07
?
498 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:12
アンチも信者も感情に任せないでもう少し建設的な意見を出してみてくれ。
499 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:13
まだ表に貼られてないのか。
どうせいつもの奴がマッチポンプで煽って貼ってると思ってたんだがなw
278 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:29:08 ID:1dBZsQlo0
500 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:16
>>499 いつもの人レッテル貼り厨乙
501 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:17
>>500 いつもの人乙
502 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:18
>>500 厨はてめえだろ。
503 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:18
>>500 いつもの人レッテル貼りを貼る厨乙
504 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:19
俺はひたすら「いつもの人乙」って書き込んでる変人が表に貼ってるやつだと思っていたがな
今でもそう外れてないだろうと思ってるよ
505 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:20
>>501-503 なんなんだこいつら・・・・・
マジ怖いわ、異常だ
506 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:23
で、結局いつもの人って誰なの?
過去にどんな荒らしした奴?
279 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:30:16 ID:1dBZsQlo0
507 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:23
>>501-503 おまえさ、もう少し自分のレス見返してみたら?
基地外そのものだぞ
508 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:26
>>506 なにか
>>501-503 に気に食わない発言をした人たちの総称みたいなもんじゃないの?>いつもの人
509 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:27
おまえ?おまえ達だろ?
280 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:34:56 ID:1dBZsQlo0
510 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:32
リアライズ荒らしの後ぐらいから
愚痴スレで暴れる者、煽る者、転載する者全てをいつもの人と言うようになった。
511 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:33
さすがにそんな異常な粘着が複数いるとは思いたくないぞ、と
512 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:33
あ、感想スレもだな。ようは煽り荒らし全員を総称してこう言う。
513 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:34
>>511 は
>>509 へのレスね
282 :
馬鹿はてめえだろ :2006/08/12(土) 16:38:45 ID:1dBZsQlo0
514 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:36 馬鹿な煽りが表に貼りにいきましたな 515 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:37 だからさ、ID導入しようぜマジで
283 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:40:24 ID:1dBZsQlo0
284 :
こっちに書いても無駄 :2006/08/12(土) 16:45:32 ID:1dBZsQlo0
ポカーン
>>282 アンチのアンチって普通は誰でもそうだろ
286 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:53:44 ID:1dBZsQlo0
517 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:41
まずい、真性だぞ今度の奴は…
518 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:42
で、結局何が言いたかったんだお互い?
途中から罵しりあいになってて趣旨も意図も不明瞭なんだが。
519 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:46
>>518 今北産業だが、たぶん荒れてる事自体が面白い奴が
ひとりで両方の陣営のふりして焚き付けてたんだろ。
520 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:49
>>518 いや、最低でも二人はいるな。その内の一人は俺だから。
521 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:50
>>518 あまり今書き込みしない方がいいぞ。転載厨が暴れてるから。
たぶんこの書き込みも転載されるだろうな。
522 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:51
>>519 だった。
523 名前を選択して下さい 2006/08/12(Sat) 16:53
519にレス番間違える奴が二人もいるかよw
ますます一人で自演してる確率が高くなったなwww
「俺が元幕府高官の高槻だぁぁぁぁ! しかしぃ、今は新政府に追われる身だから表に出たくない! そこを推して接触してやったんだぁ、お礼にセックスさせろぉぉぉっ!!」 A させる(人物指定) B ムカつくので殺っちゃう C 警察に突き出す
C
289 :
名無しさんだよもん :2006/08/12(土) 16:59:43 ID:1dBZsQlo0
A 草壁
で、選択
A
>>268 の選択からリコール
B このまま続ける
はいはいAA 良かったな、せいぜい嫌な気分で半端に立て直して 打ち切りも出来ないままギスギスと頑張ってくれ
>>291 お前の書き込み、俺が書いた事になってるんだがどういう事だろうか?
「困りましたねえ。こんなときに限って柳川さんがいませんし」 やれやれと私はため息をつきます。 「通報……したところで懸賞金も雀の涙でしょうね」 それより私たちのほうがご同類と思われちゃいそうです。 「この場でさくっとやっちゃった方がいいんじゃない?」 観鈴さんはあいかわらず物騒なことを言ってますが さすがに今回ばかりは私も同意を…… 「待て!待て!待て!待て!待てぇぇぇぇぃぃぃいい!!」 と、私たちが話し合っているそばから話題の当人が奇声をあげました。 「貴様らぁあ!何を言っているのだぁあ!!俺に聞くことがあるのじゃなかったのかぁぁああ!!」 「いや、だって……」 「ねぇ……」 気まずそうに私たちは顔を見合わせます。先ほどからやたらやかましいワカメヘアーの男の人。 この人こそリアンノンさんの紹介してくれた元幕府高官の高槻さんです。 そりゃ潰れますよね。幕府も。妙に納得です。
「ミズシマだとぉぉお!貴様たちミズシマのことが知りたいのかぁぁぁ!!」 とにかく、手短に用件だけ聞くことにしました。情報さえ得られればこんな人とはおさらばです。 「知っているんですか?」 「いや、知らん。この天才の俺の脳をもってしてもそんな名前は聞いたこともなぁぁぁぃぃぃいいい」 「観鈴さん。手早く済ませてくださいね。私、後ろ向いてますから」 「が、がお……なんか斬ったら刀が腐食しちゃいそうなのがちょっと嫌かな」」 「それ、私が貸したやつなんだけど。まあ、頚動脈だけすっぱりやっちゃえばそれほどには」 「何故、そぉなるぅぅぅぅぅ!!!」 あれ?用済みな人がまだ何か言ってます。時間の無駄とは思いますが聞いてはみますけど。 「お前たちが知りたいのはあの男のことだろぉぉぉ!!仮面の男によく会いに来ていた白衣のぉぉぉ!! そうかぁぁぁ!!ミズシマというのかぁぁぁ!!」 固有名詞を覚えてなかったみたいです。観鈴さん。もう少しだけ待ってあげてもよさそうですよ。 「で、何か知っているのですか?」 「アイツか……アイツはなぁぁぁあああ!!」 A「未来から来たと言っていたぁぁぁ!!俺には理解不能だぁぁぁ!」 B「大昔からこの世界で生きているらしい。ぐはぁ、どんな化け物だぁぁっ!!」 C「忘れてしまったぁぁあ!まいったぁあ、俺はまいったぁぁああ!!」
A
A
吹いたw 今回は2割り増しだなwww
「未来から来たと言っていたぁぁぁ!!俺には理解不能だぁぁぁ!」 「それは本当のことなんですか?」 「天才の記憶に間違いはなぁぁあああいぃいぃいいい!!」 けたたましく叫びながら高槻さんが言います。どうやらミズシマさんは 以前にリアンノンさんが予想したとおり私と同じ未来人のようです。 でも、それが何故この時代に?っていうかソース元の人がこの調子じゃ あまり信用できないんですけど。 「疑うのかぁぁぁああ!!この俺をぉぉぉぉおお!疑っているのかぁぁああ!!」 そりゃ当然でしょう。何か他に確証でもあるなら別ですけど。 「証拠はこれだぁぁぁああ!!偶然拾ったぁぁあああ!見ろぉぉぉぉおお!!」 「これは!?」
すると高槻さんは股間から何かを取り出します。そんなところに大事なものを隠さないでください。 いや、別の意味で大事なものをおっぴろげられても困りますけど。 「何かな?これ。薄くて、伸びるよ」 「見たこともないわね。弛んだ皮のようでどことなく卑猥な感じね」 観鈴さんたちは高槻さんが取り出したものを物珍しそうに眺めています。 「ねえねえ、草壁さん。これ何か分かるかな?」 「えっ、いや……あの……そのう……」 不意に答えを聞かれて私はたじろぎます。ええ、確かに知っています。向こうじゃお世話になったこともありますから。 そうこれは……駄目です!私の口からはとても説明できません。 「これは避妊具の一種と言っていたぁぁぁああ!!あの白衣の男が仮面の男に渡していたものだぁぁぁああ!!」 「避妊具?こんなのどうやって……が、がお……」 「へえ、こういうものを使っているの。興味深いわね」 どうやらその物体の使用法を二人とも察したみたいです。ああ、須磨寺さん。ニヤニヤした顔で見ないでください。 「このような物はいまだ嘗て見たこともなぁぁいぃぃぃ!!これこそが奴が未来からきたという証拠だぁぁぁああ!!」 確かにありませんよね。この時代には。完全にオーパーツです。よりによって……コンドームですけど…… どうもミズシマさんが未来から来たというのは間違いなさそうです。 「それで、ミズシマさんが未来からきた目的については何か知っていますか?」 「知らぬぅぅぅぅう!そこまではぁぁぁああ!!だがこれを見ろぉぉぉおおお!!」 すると今度は懐から帳簿のようなものを高槻さんは取り出します。 「これは新撰組設立当時の書類の写しだぁぁぁああ!!これが欲しいかぁぁあ!!欲しいのかぁぁぁああ!!」 ハクオロさんとミズシマさんの関係からして、どうもこの時代の新撰組の成り立ち自体に一枚かんでいてもおかしくないです。 当時の状況を記す重要書類。確かにそれがあれば心強いのですが。 「欲しいのかっ!欲しいのだなっ!それならばぁぁぁっ!!」 A 「言い値で買えぇぇぇぇえええ!!」 法外な金額を要求してきました。 B 「やらせろぉぉぉぉ!!」 私たちの体を要求してきました C 「ぐわあーーーっ!何をする貴様らーーーっ!!」 言い終わる前に強奪です。
当然C
にっぽんのぉぉぉおお!! コンドームはぁぁぁああ!! 世界一ぃぃぃいいいい!!
どうやら高槻さんは書類と引き換えにして何かを要求してきそうな感じですけれど どうせろくなことじゃないでしょう。黙ってきいてあげる程のお人よしではありません。 私は傍にいるお二人にさっと目配せします。アイコンタクトが通じたのか行動が早いです。 「ぐわあーーーっ!何をする貴様らーーーっ!!」 まあ、お約束というやつです。私はちゃっかり後ろ向いてますけどね。 後ろのほうで断末魔っぽい叫びが聞こえたような気もしますが無視します。 ブツさえ手に入ればこんなところからはさっさとおさらばです。 ……ハァ……だいぶすれてきたものですね。私も…… 観鈴さんたちと一緒にいる影響でしょうか。朱に交わればなんとやらで。 染まりきる前には元の時代に帰りたいものなんですけどねえ。 「それで何か参考になりそうな記述はあったのでしょうか?」 持ち帰った書類に目を通している須磨寺さんに私は尋ねます。 ろくに字の読めない観鈴さんは戦力外ですし、この時代の書体や 仮名遣いに慣れてない私も力にはなれそうにないので仕方がありません。 「どれもこれも事務的な内容ばかりよ。決済がどうとか。お偉方の認可がどうとか」 そうですか。どうも期待はずれみたいですね。 まあネタ元がアレですから最初から期待してませでしたんけど。 「ただ、一部、気になるものがあったの。まるで誰かの日記のような。 なにかのはずみで紛れこんだものがそのまま模写されたようね」 日記?それは気になりますね。っていうか公式な書類に普通紛れ込むものでしょうか。 まあ、高官がアレですから何があっても不思議じゃないですけど。 「私もまだ詳しくは読んでないからこれから一緒に読もうかと思うの」 それがいいですね。誰かの日記ですか。なんだか興味津々です。 日記にあたる箇所の記載に目を通します。 そこに最初に記された名前はというと A ハクオロ B ミズシマ
A
さっと目を通した日記の冒頭。そこにはこう記されていました。 誰彼三年 二月某日 かねてよりの計画通り募集した浪人たちをまとめ浪士組を結成することとなった。 元締めはこの私、白皇(ハクオロ)である。やれやれ、呼び出されてきてそうそうに 奴の尻拭いか。それも仕方あるまい。変革によって起きた矛盾は一つ一つこちらの手で 修正せねばならないからな。まったく何回死んでもこうして駆り出されるとは 我ながら損な役回りである。 「須磨寺さん。これは……」 「局長が書いたもののようね。確証はないのだけれど」 これは大発見です。なんと当事者のハクオロさんが書き残したらしき日記が見つかったのです。 なにやら思わせぶりなフレーズもちらほら伺えます。早く続きを 三月某日 ミズシマより頼んでいたコンドームがようやく届いた。無駄遣いをするなとさんざん釘を刺されたが 五月蝿いやつめ。こっちはどうせまた死んでもこき使われる身の上なのだから役得ぐらい満喫させろ。 大体、こうでもしないとやってられん身体にしてくれた張本人が何をほざく。お前が歴史への影響を 少しでも食い止めるために避妊は完璧にしろというからちゃんとゴムをつけているんじゃないか。 まったく、あいつには漢心というものがちっとも分かっていない。 ずるっ すてん 大げさな音を立てて私は突っ伏しました。何ですかこれ!? 期待させておいてのっけからこれなんですか!!! 「続き読むけど……いい?」 はい。大丈夫です。気を取り直して続きいきましょう。なんだか一気に気力削がれましたけど。
四月上旬 洛中を見回りに出ていた観鈴たちがまだ十を少し超えたか否かの娘を連れ帰った。 最近、都にあふれた悪漢によって乱暴を受けていたところを助けたと聞く。 身よりもないらしく、こちらで引き取りたいとカミュが強く申し出ている。 これはどうしたものか。こちらも慈善団体ではない。一応隊士見習いとしてなら 引き取ってやってもいいとだけは伝えておいた。もっとも幼い娘子を血生臭い世界に 足を突っ込ませるのもどうかとは思うが 「あの、これって……」 「私のこと……でしょうね」 どこか懐かしそうな目をして須磨寺さんは言います。 そういえば須磨寺さんも過去には色々と辛いことがあったとか。 一度、聞いてみたい気もしますけど、聞いちゃいけないとも思います。 いつか須磨寺さんが自分から話してくれるならそのときは聞かせてもらいましょう。 さて、続きです。 四月下旬 近所の遊郭の芸子とうっかりゴムを付け忘れて事に及んだことがミズシマにばれた。 案の定こってり絞られた。欝。くそう、こっちだってたまには生でしたいんだ。 それをいつも堪えてやっているというのに。こうなったらこっちにも考えがある。 初潮前の娘を相手にしてやる。それなら奴も文句あるまい。ロリコン呼ばわり構うものか。 初潮前か……観鈴は駄目だな。絵阿の茶店で拾ったときは小さくて可愛かったが最近は育ちが目立つ。 とすれば後は最近加わったあの娘。雪緒とかいったか。中々に好みの容姿ではある。 あの虚ろげな面持ちにどこかそそられるものを感じないでもない。雪緒タソ(*´Д`)ハァハァ でもカミュが気に入ってて手放さないしなあ。まあ、また隙があるときにでも見繕うとするか。
…………あ、あのう須磨寺さん? 「何かしら草壁さん?」 くるっと須磨寺さんはすました顔をこちらに向けますが……ひいぃぃっ!! こ、怖いです。表情自体は落ち着いていますがこめかみの辺りが今ぴくぴくって…… 「気のせいよ。さっさと済ませましょう。私の理性が続いているうちに」 あぅぅ、そうですね。そうしましょう。しかし、話には聞いてはいましたけれども…… ハクオロさん。この人マジで外道です。人でなしです。まだ岸田さんや高槻さんがマシに思えてきました。 ああ、るーこさん。どうか無事でいてください!私たちが必ず助け出して見せますから。 さあ、気を取り直して続きです。どうか今度はマシな記述であって欲しいと願いながら目を通します。 するとそこに書かれているのは。 A この時代以前のハクオロさんについての回顧 B これから起こるであろう事件についての展望 C ハクオロさんの性生活日誌 D 雪緒タソ(*´Д`)ハァハァダイアリー
c
>>絵阿の茶店で拾った これまでも観鈴の空といろいろ微妙なリンクがあったけど ひょっとしてここは歴史の変わってしまった結果の観鈴の空のパラレルワールド!?
気にすんな。軽い小ネタだ。
ネタをネタと以下略
あえてマジレスするなら、観空は確か江阿だったはず。
その軽い小ネタをいかに生かせるかは書き手しだい
スルーする道はないのか……
四月末日 生でやっても問題なさそうな相手として雪緒に狙いを定めた私だが思わぬ不意打ちに出くわした。 カミュである。以下、そのときの様子をここにこと細やかに記す。 それは明け方だった。局長専用の詰め所で一寝入りした私は目覚めると何か違和感を感じた。 何かこそばゆいようで、とても気持ちのいいような。 「んっ……っふ……ふふっ」 「なっ!何をしている!カ……ふむぐっ!」 声を上げようとする私の口をとっさにカミュは塞ぐ。そして耳元でささやく。 「駄目だよおじさま。大声上げたら。副長に見つかったら士道不覚悟でカミュもおじさまも切腹になっちゃうよ。 流石にそれは拙いでしょ。ミズシマのおじさまの計画から外れちゃうし」 「む……ぐぐ……」 そう言われては私も黙るしかない。しかし、カミュ。そもそもお前が私の寝床にもぐりこむのが悪いのだぞ。 しかも、私のアレをそんな玩具みたいに。いいからその手を離せ。 「だ〜め〜おじさまがカミュの言うこと聞いてくんないなら離さない」 と他人の息子を人質にとる。むう、なんという酷い娘だ。鬼。悪魔。外道。 「そんなことおじさまが言うの?ふ〜ん。ゆきっちに手を出そうとか邪なこと考えてるくせに」 グサッ!ぐ、うぅ……感づかれたか。やっぱり。しかし、カミュ。これは私にとって仕方のないことだ。 それはお前も知っているだろう? 「そりゃカミュだっておじさまがそうしていないといけない理由ぐらい分かってるよ。 でもね、ゆきっちだよ。あの娘まだ小さいのにあんな酷い目にあったばかりなんだよ。 おじさま、アルちゃんに会わせる顔あるの。この時代にはいないけどさ」 うう、それを言われると私もつらい。かといってこのまま計画前に消えてしまうわけにも。 「うん、分かってる。だからね、カミュが……」 そう言ってカミュは手に取る私の息子に顔を近づける。筋に這わすようにして舌先を…… 「んっ……むちゅ……ちゅっぷ……んぅ…んっぷ」 ほぉぉぉぉおお!!流石に慣れた舌遣いだ。先端を舌で絡めとるように丹念にしごいてくれる。 く、うう………これはもたんな。
「ぷあっ!はぷっ……もう……おじさまったら相変わらず早すぎ」 す、すまん。でもこればかりは何度召喚されても治らないんだ。というよりひどくなってるな……orz 「ふふっ、じゃあさ。元気にしてあげる」 ふよん 柔らかい感触が私自身を包む。こちらも相も変わらず見事な膨らみだ。 萎みかけた肉茎はカミュのたわわな乳房に抱かれて少しづつ活力を取り戻す。 「んっ…ちゅっ…はっ…どう?おじさま」 パイズリをしながら舌先で先っちょを突きつつカミュが聞く。はい最高です。気持ちいいです。言うことありません。 「おじさまがしたいときはカミュがいつでもさせてあげる。だってカミュはそのために呼ばれたようなものだもの」 伏せ目がちにカミュは言う。確かに私と同じようにして契約した者たちの中にはカミュよりも力量が上の者もいた。 それらをさしおいてミズシマがカミュの召喚を優先させた理由。それはこんな意図も含まれていたのだろう。 「おじさま……どんどん不安定になってる。元のおじさまとは全然別物に……今回はまだいいけどこの次はもう……」 カミュの瞳が潤む。自分でも自覚してはいる。召喚の回数を重ねるごとに自分という存在が壊れていくことに。 おそらくは今回とその次。それで終わりだろう。次に召喚されたときには私は欠片ほどの理性も失っているかもしれない。 「だから、カミュと一つになろ。そうすればもう少しだけおじさまはおじさまでいられるはず」 誘うようにして愛蜜に濡れる秘部をカミュはさらす。 「だからね、ゆきっちのことは諦めてね。カミュいやだよ。おじさまがゆきっちみたいな娘を手篭めにするなんて。 そんなおじ様見たくないし、あっちでアルちゃんやユズっちに会わせる顔がないもの」 「………………」 「はは、こう言ってるカミュだって最近はなんかおかしいんだけどね。なんか妙にムラムラしちゃったりとか…… 次に呼び出されるときにはどうなっちゃってるのかなあ……」 自嘲気味にカミュは笑みを浮かべる。そんなカミュを私は腕の中に抱き寄せ、そのまま………
優季です。草壁をやっています。え〜っと、これは何ですか?何か参考になることがあればと思い我慢して日記を読んでるんですけど。 以下、日記とは名ばかりのXRATED指定のポルノ小説が長々と綴られてるんですけど。何なんですかっ!これはぁぁぁああっ!!! 「カミュお姉ちゃん……私の……私のために……」 須磨寺さんはなにか涙ぐんでいます。辛いでしょうね。変態ロリコンの魔の手から自分を守るために姉のように慕っていた人が その身を代わりに差し出していたなんていう事実は。しかしハクオロさん……いやむしろハクエロさんですね。 こんな人の手元にるーこさんは……ああ、カミュさんという人が須磨寺さんのときのように庇っていてくれると信じたいのですけれど 今すぐにでも、助けに駆け出したいです。例えそれが無謀だったとしても。そんな焦燥に私が駆られていると。 A「ただいま。皆さん」旦那さんを連れたリアンノンさんが帰ってきてくれました。 B「どうも御免する」柳川さん?どうしてここに。 C「「若様の!若様の仇ぃぃ!!」」なんか女の子と見間違えそうな男の子二人が襲ってきたんですけど。
A
せっかく手に入れた書類からも有力な情報もなく、ただハクエロさんの変態性を認識させられ 私が気ばかり焦っているそのときでした。玄関から人の出入りのする音が。 「ただいま。皆さん」 リアンノンさんの声でした。すぐに出迎えに私は玄関へと赴きます。 「おかえりなさいリアンノンさん。どうもお疲れ様です」 「いえいえ、そちらこそ。それで何か収穫はありましたか?」 「ええ、それが……」 すると、そのまま立ち話になりそうなところで声がかかります。 「おいおい、久しぶりの我が家だというのに上がらせてはもらえんのか?」 それは見たことのない男の人でした。背の高く髪の色は銀色。服装は黒ずくめに赤のマフラー。 この人がリアンノンさんの旦那さんなのでしょうか? 「あ、すみませんアロウン様。草壁さん、詳しいお話は家の中で」 「確か、名前は草壁といったか。リアンノンから聞いている。俺はアロウンだ。 色々と込み合った事情があるようだが茶のみがてらに聞かせてもらおうか」 と二人が家の中に入ると、リアンノンさんはすぐにお茶の準備に取り掛かります。 後からは大きな荷物を持たされてひぃひぃ息を切らすアルサルさんも戻ってきました。 どうやら面子の揃ったところで再び作戦タイムとなりそうな気配です。
「なるほど、大体の事情は聞かせてもらった」 その後。軽い自己紹介を終えてからこれまでの出来事をアロウンさんに説明しました。 アロウンさんの顔を見たとき観鈴さんと須磨寺さんはぎょっとした顔をしていました。 なんでもアロウンさんは幕末当時、ネゴシエイターとして維新志士側に協力していて 新撰組の粛清リストの上位に常にその名を連ねていたそうです。現在は新政府からの オファーを蹴って海運業を営んでいるのだとか。あちこちを飛び回っているそうです。 アロウンさんが寺田屋という宿に泊まっていたときに襲撃をリアンノンさんが予言して 難を逃れたのが二人の馴れ初めだとか。なんだか運命的です。 「巡り合わせとは数奇なものね。まさか、こんなところでかつての標的と出会うなんて」 「全ては時代の流れの為したことだ。過去にとらわれてもしかたがあるまい」 「昨日の敵は今日の……ってやつかな。にはは」 過去の仇敵同士の邂逅とはいえそう険悪な雰囲気はありません。立場は違えど同じ時代を 命を懸けて生き抜いた者同士のシンパシーのようなものがありました。 「それより高槻から貰ったという資料というやつを俺にも見せてくれ」 「あまり、参考になること書いてありませんよ。後半はエロ小説ですし…」 「なあに、そういったものの中に真実の種というのは息を潜めているのものだ。どれどれ」 そう言ってアロウンさんは手渡された資料に目を通します。確かにアロウンさんの言う通り 日記には思わせぶりなフレーズがちらほら見えましたけどそれが何を意味するのかは私にはさっぱりです。 っていうかあまり熟読したくありませんよ。エロ中年のSEXライフ日誌だなんて。 「なるほどな」 「何か分かるんですか」 「いや、直接的なことは何も書かれておらんよ。ただ推察することはできる」 「どういうことでしょうか?」 「そうだな。改変の影響とか、矛盾の埋め合わせとかいう言葉が異様に多い。 そして断片的に見えるいくつかのフレーズ。これらの意味するところはおそらく」 そこで一旦、アロウンさんは言葉を区切ります。 そしてこう言います。 「奴ら自身が既に過去において歴史に介入していたのだ」
「「「!!!!」」」 全員がその言葉に顔を見合わせます。観鈴さんは理解できてないみたいでぽかんとしていますけど。 「それはどういうことなんでしょう?」 「どうもこうも言葉通りだ。やつらは過去においてこの時代の歴史を改変した。その結果あるのが今、この時代だ。 そしてそれゆえにこの世界はいくつかの矛盾点をはらんだ不安定なものとなった。たぶんそんなところだ」 そんなところだって断言してくれてますけど確証はありませんよ。 「あくまで、推論だ。しかしそのミズシマだったか。そいつがわざわざ未来からやってきて各時代において抑止力だかなんだかを その度に呼び出してこき使っているというからにはそういうことなのだろうと思わざるをえん」 「それじゃあ私が狙われる理由と言うのは……」 「お前さんはどうやら奴らにとっても想定外の不確定要素のようだな。うちのリアンノンとの差はどこにあるのかは知らんが」 そう自論をアロウンさんはまくし立ててくれます。確証なんてこれぽっちもない話ですけどどこか納得させられるものはあります。 どうもミズシマさんたちは過去においてなにかの歴史の改変を行った。そのために不安定になった世界を自分の手で修正してまわっている。 ハクオロさんたちをその度に呼び出して。私が狙われるのは私が彼らにとっても極めてイレギュラーな存在だから。 つじつまがあうようであわないようで実際にはどうとも言えませんけど。
「それより、るーこさんのことが心配です。できることならすぐにでも助けに行きたいんですけど」 ミズシマさんのことはひとまず置いてまずは、るーこさんです。るーこさん自身は人質として丁重にもてなされているとリアンノンさんに 言ったそうですが、あのハクエロさんの変態性を知った今となってはそれを鵜呑みにはしていられません。 最悪、いまも辛い目にあわされているかもしれないのです。あんな小さな身体だというのに。 「まあ、落ち着け。まずは戦力の把握だ。こちらの戦力はそこの元新撰組二人と俺とアルサル。違うか」 「実戦闘員が三人から四人になっただけね」 「がお、柳川さんいないからね」 私とリアンノンさんは実質戦力外です。この人数だけだと少し不安もありますがそうも言ってられません。 「救出が目的ならば陽動と潜入の二班に分けるのが効率的ではあるな」 「だったら私たちと草壁さんの組とリアンノンさん達の組で分かれるのがいいと思うのだけれど」 「問題はどっちがどっちを受け持つかだよね」 ここは重要な選択です。陽動と潜入。どちらにも危険が付きまといます。 るーこさんを確実に救い出すために私はどちらを選択するべきでしょうか? A 陽動 B 潜入
A
「私たちの方がおとりになろうと思うんですけれど……」 狙われているのは私です。ですからおとりにはもってこいの筈です。 ですから救出はリアンノンさん達に任せたいのですが気にかかることはあります。 それはリアンノンさん達はるーこさんとは面識が浅いことです。 アロウンさんに至ってはるーこさんの顔も知らないでしょうし。 そんな風に私が不安に思っていると 「大丈夫ですよ。念話の要領で私がだいたいの居場所とかは探知できますから」 それならば安心です。探索のメインはリアンノンさんでその護衛にアロウンさんとアルサルさん。 おとりのメインが私で護衛が観鈴さんと須磨寺さん。実に理にかなった構成です。 かくして方針はきまりました。色々と回り道をしましたがようやくるーこさんを助けに行けそうです。 待っててください。るーこさん。 A 救出作戦実行開始 B 一方、そのころ柳川は…… C 迎え撃つミズシマ&ハクオロ達は……
C
「ハクオロ、準備はできたか」 「ああ、こちらは万全だ」 ここはハクオロ達の本拠地。 既にこちらでもるーこ奪還に対する迎撃の用意をしていた。 「しかし、まだ早いような気もするが…」 「いや、早く進めなければならん。連中は侮れん存在だ」 「こちらの手駒の首尾はどうなっている、ミズシマ」 「ああ、御堂を再度雇い直し、岸田の強化手術も完了した」 「後はカミュぐらいか…オボロは戻ってこないしヌワンギはあまりに使えぬ。他に新戦力は?」 「それも含めて見て貰った方が早いだろう」 ミズシマがそう言うと御堂と岸田が姿を現す。 だが、二人とも何か様子がおかしい。 「ゲーーーック!この体から溢れる『力』…これは何だ?」 「ククク…『力』だ…ついに『力』が俺の物に…」 岸田は切り落とされた片腕を修復したらしく そこに布を巻き付けており、そこをさすりながらニヤニヤと笑っている。 御堂は外見こそ変わらないが全身に手術跡のような跡が見受けられる。
「ミズシマ。一体何をした?」 「本人の希望でな、御堂には未来から保存しておいた仙命樹という物質を全身に植えつけておいた。本来は光岡にも移植する予定だったが…」 「岸田の腕はどうなっている?」 「これも本人の強い希望で、改造手術を施した。手間はかかったが」 岸田が一人愚痴る。 「俺は自分を知っている…。俺は所詮策だけの男、力では連中には適わない」 「元のゲームの設定からして一般人だからな、仕方あるまい」 「メタネタはやめろ、ハクオロ。だからこそあの襲撃の時も岸田、お前に草壁を襲わせたのだ」 「ああ、俺の力では柳川や観鈴に勝てる訳がなかった」 「そう、連中に対抗するにはまだ力が足りない…」 「まずは…俺の片腕を奪った礼をさせてもらう!!」 「当然だ。お前にはその権利がある」 「その為に私が力を与えたのだ」 「そうだ…、手術により俺は『力』を手に入れた!」 「その『力』があればお前でも観鈴レベルの相手に対抗できるだろう」 「今のお前には『策』だけでなく『力』もある。行け、岸田!」 嬉しそうに飛び出す岸田を見ながら御堂が下卑た笑いを浮かべる。 「ケッケッケッ…捨て駒を張りきりさせるのも大変だな」 「…岸田の手術は実験も兼ねて行った。草壁達を始末できれば良し。出来なくてもおそらく…」 「少し知恵が回るだけで元々は強姦魔風情だ。少しでも連中に打撃を与えられればいい」 「ゲーック!強姦魔風情だあ?その台詞を今のてめえが言うか?ハクオロさんよ」 「くっ………」 「御堂、お前も準備に付いてくれ。前金は…」 「ケケケ、もう金はいい。それよりこの仙命樹の『力』とやらを早く試したいぜ」 「思う存分暴れて構わない。徹底的にやれ」
御堂も草壁討伐に再度赴き、ハクオロとミズシマが残される。 「…捨て駒、か。ふふ、私は何十何百のマルタをあと何回複製すれば…」 「その言い方はやめろ!ミズシマ!!」 「ああ…すまない。私も少々疲れているのかもしれんな…」 「過ちを正す為に新たな過ちを犯す。その矛盾に耐えられなくなるのも解る」 「………」 「だがミズシマ。これでお前の計画が頓挫してしまったら、何度も蘇らされた俺達の尊厳も無駄になる」 「解っている。解っているさ…」 ハクオロとミズシマの話は続く。 A ミズシマは語る。「計画の最終目的。今一度話しておくか」 B ハクオロは語る。「それで、新戦力の人材の都合は付いたのか?」 C ミズシマは語る。「体液採集による遺伝子分析の結果やはりハクオロが辱めた幼女は異星人だと判明した」 D カミュは語る。というか叫ぶ。「何やってるのおじさま!!敵襲よ敵襲!!」
A
「さて、計画の最終目的。今一度話しておくか」 「今更だな。忘れてはいないつもりだが」 「複製の度に記憶情報も劣化するからな。この辺でおさらいするのも悪くはない」 「それもそうか」 と、一息をおいて二人は確認作業を始める。自分たちの計画の目的を。 「まず、つまるところ我々の目的とするものだが忘れてはいまいな」 「破滅へと繋がるあの未来とは別の時間軸の構築。間違ってはいないだろう」 「ああ、その通りだ。そのために我々はこの過去にやってきたのだ」 思い返す。かつて自分たちのいた未来。いや、自分たちのオリジナルが存在した未来を。 悪夢。その一言に尽きた。高度に発達した文明は人類に禁断の扉を開けさせた。 生み出された新たなる種族。行われた悪魔の所業ともいうべき実験の数々。 人類によって勝手に生み出され、そして弄ばれ続けたマルタたち。 そして…… 「結局、我々のオリジナルは何もできなかった。誰も救えず、破滅をただ享受するしかなかった」 淡々と語るミズシマの言葉をハクオロは渋面を浮かべながら黙って聴く。 蘇るのは過去への悔恨。倒れゆく自分を信じた仲間達。守れなかった大切な人の姿。 「彼らにできたのは、こうして私を過去に送ることだけだったよ。 あの破滅以外の歴史の構築。そんな大それたことを複製体の私に託してな」 志破れた者たちが託した一抹の望み。歴史の改変。それを託されたのが彼、ミズシマである。 過去にたどり着いた彼はあらゆる試算の元で歴史への介入を行った。 いくつかの複製用のサンプルデータから再生されたハクオロたちとともに。 改変に当たって彼らは細心の注意を払った。言うなれば歴史という木の幹に強引な接ぎ木をする作業である。 木、そのものを枯らしてしまわないように生じる矛盾を埋め消す作業を彼らは余儀なくされた。 その度に駆りだされるのはハクオロたち複製体である。彼らを呼び出すミズシマ。彼も自身の複製を何度か余儀なくされた。 霊子情報からの複製体であるハクオロ達と違い遺伝子情報からの複製ではあるが。絶えず歴史に介在し続ける彼らはいつしかこう呼ばれた。 『霊長の抑止力』と。全ては上手くいくはずだった。彼らの計算どおりに。しかし……
「所詮は偽者だよ我々は。だから本物の登場にこうしてあたふたさせられている」 ミズシマ達が行った改変。それは世界そのものに対し少なからぬ負荷を敷いた。 一本の太い枝の幹から接ぎ木ではやされたもう一本の枝。 それが成長するに伴いそれを支える幹には並々ならぬ重みが加わる。 下手をすれば幹ごとぽっきり折れかねないほどに。 それを避ける為の修正を幾度となくミズシマたちも自身で施した。 が、世界はより究極的な手段で持ってそれを回避しようとした。 分かたれた二つの時間軸。それらを統合する特異点の召喚を。 「彼女はまさにそれだ。その結果、世界は決定的な破滅を逃れられるのだろう。だが……」 二つの時間軸の統合。それは未来において両者を限りなく近似させることである。 つまりは遠いあの未来において繰り返されるということだ。あの破滅の未来が。 「それだけは容認できない。よって我らはいかな手段を用いてでもあの娘を消さねばならんのだ」 そこまでで一息区切ったのちにミズシマは強く言い切る。 「『本物の霊長の抑止力』である草壁優季を」 A ミズシマたちの話は続く。 A 優季達のるーこ救出作戦。始まる。 B 小休止。そのころのあの人物(今までの登場キャラから指定)
b
…この場合どうすればいいんだ?
そういう時の選択です A 見た目の並び順に従い救出作戦へ B 文字に従い人物視点変更(ついでに人物指定して下さい)
Bで柳川
ずいぶんと久しぶりのような気もするが柳川だ。 あれから初音を実家に送り届けた後に俺はこちらにとんぼ返りを果たした。 草壁達と局長一派。現状では俺はどちらにもつくつもりはない。 だが、いつまでも傍観者でいることも俺の信条に反する。 そんなわけで今、俺はことの真実を見極めるために動いている。 さし当たって今は A 警察内部の極秘資料を調べている B ミズシマと関係のある人物を当たっている C とりあえずリアンノン宅の様子を見ている D とりあえずハクオロたちの本拠の様子を探っている
A
ここは警察の資料室。その中でも 最重要の書類、文献を保存してある個所を今俺は調べている。 蘇った局長達、生前の局長が漏らしたミズシマという人物。 未だ俺は事の全貌どころか片鱗すら掴んではいない。 俺が俺の正義を貫く為にはまだ情報が足りなすぎるのだ。 この資料室なら過去の局長やミズシマという人物について何か手掛かりがあるかもしれない。 「これは…」 俺はまず埃を被った小さい封筒を見つけた。 だがただの封筒にしては紐で何重にも縛ってあり何か怪しい。 手始めに俺はこれを開封する事にした。 中から出てきたのは… A ハクオロが写っている写真。だが明治時代以前の物 B 「新選組解体までの筋書き」と書いてあるメモ C 「私はもう二度と呼ばれる事は無いだろう」という冒頭から始まった、遺書
B
A
43秒か…
ちょっと待ってくれ、俺は別に自演なんかじゃないぞ。
ほっとけよ
「新選組解体までの筋書き」と書かれた紙。 それが複数枚入っていた。俺はそれを読み上げていく。 「なんだこれは…?」 俺は唖然とした。その紙には、 局長が新選組を興した所から局長が死ぬまでの 新選組に関わるほぼ全ての事件が事細やかに書かれていた。 これはどういう事だ?俺は今一度じっくり読んでいく。 「誰彼3年二月某日、ハクオロを予定通り複製」 「二月某日、新選組を旗揚げ」 「三月某日、カミュを予定通り複製、新選組に編入」 この、『予定通り』とは何だ?複製?俺はさらに読み上げる。 「…年五月某日、芹沢鴨を暗殺。本来より2ヶ月早い。修正の範囲内」 「…年六月某日、池田屋事件勃発。本来より1年遅い。修正の必要あり」 まただ。芹沢鴨といえば新選組が水戸派と試衛館派に分かれ、局長と俺達は試衛館側に付いた。 芹沢は水戸派側だった。そして水戸派を全員粛清し、芹沢も討たれたのだ。その時は局長が芹沢を討ち、 俺も同行していたかたはっきり覚えている。 池田屋事件もそうだ。局長の指揮の下俺や観鈴が事件を鎮圧した。 だが、この『本来より』だの『修正の必要』という単語は何だ? まるで、一度歴史を見てきた者のような書き方だ。 そして次の書き込みを見る。
「…年11月15日、近江屋にて坂本龍馬暗殺。月日は1日の狂いも無く遂行。だが…」 坂本龍馬だと!?彼を殺したのが新選組なのか!? 馬鹿な!!そんな事は俺は局長からも、誰からも聞かされていない!! 「だが、龍馬の抵抗により相討ち、暗殺に向かわせたカミュを失う」 「カミュは情報劣化を防ぐ為次の有事まで複製は見合わせる」 カミュが…?そんなはずは無い!…いや、待て。 俺は思い出してみる。俺も観鈴も、カミュが死んだ瞬間は確かに見ていない。 確かにこの次の日の11月16日にカミュは死んだ。そう伝えられた。 俺だけでなく新選組の全員が局長の口からカミュの死を初めて伝えられ、 次に会った時にはカミュは物言わぬ死体になっていた。ここから考えられる事は…、 龍馬暗殺もカミュが誰に殺されたかも、局長しか知らなかったという事か? 真相を知っていたのは局長だけ。そしてこの書き込み…。導き出される答えは…。 そして最後の1枚。俺は局長が死亡する所を読んだ。 「…年某月某日。ハクオロは…」 A 予定通りに戦いの最中わざと斬られて死亡させる B 予定通り病死。情報劣化による寿命低下の為止むを得ず C 秘密を知った〇〇(要指定)を殺害。予定外に付き辻褄合わせの為相討ちに見せかけ自殺 D 遊郭で女郎遊びの最中に腹上死。全く想定の範囲外
D
Cで初音にしてじゃあ今いる初音は何者だ!?って展開もいいが D
「ハクオロはこの時代における売春宿で腹上死」 「あまりに想定外かつ計算外の事態に付き、大幅な修正の必要あり」 …そうだ。局長は最後の晩、遊郭に赴いて そのまま帰らぬ人となったのだ。最期はあまりにも 新選組の局長らしからぬ幕の引き方だった。 世間では局長は病死という事になっている。 だが、実際は体裁を繕う為にその遊郭に多額の金を払い、 情けない死に様を隠蔽し今に至る。俺も局長のあんな姿は見たくなかった。 女の、それも幼子の腹の上で裸のまま死んでいる局長の姿を…。 快楽に溺れ絶頂のまま最期を迎えるのは男冥利に尽きるというが、俺はあんな死に方だけはしたくない。 ましてや局長があのような…。今思い出しても信じられん。 そういえば晩年の局長は女遊びが酷かった。まるで女と寝なければ、命が尽きてしまうような…。 「ハクオロ死亡後、特に歴史に大幅な異常は見受けられず」 「イレギュラーはあったが新選組、無事解体」 「この流れならば、大正時代まで問題は無しと見受けられる」 「昭和、平成における科学レベルの調整が今は最重要」 「特に遺伝子工学は徹底的に調整する必要あり」
その後は良く解らぬ単語が並べられている。 だが、「この時代における」「大正時代」等 まるで未来を暗示しているような文章。 これは明らかに予言者か、未来を知る者でなければ書けぬ事だ。 何故こんな物が警察署の内部にあるのか? 内通者がいるか、圧力がかかったか、それとも… とにかくこの紙は全部預かっておく事にする。 「他に何かないか…」 俺はさらに資料室の奥をくまなく探した。 その結果、俺はもう一つとてつもない情報を掴む事に成功したのだ。 「これは…こうしてはいられん!!」 俺はそれに一通り目を通し、それと先ほどの紙を懐に入れて資料室を飛び出た。 急がねば。これを持って奴に会わねば!! そして、俺は… A 警察署内で上司の長瀬源三郎に詰め寄っていた。 B 鶴来屋に戻り、初音達全員を呼びつけた。 C 草壁達と合流し、証拠を提出した。 D カミュと話している。会う前に向こうからやってきてくれるとはな。 ちなみにそのもう一つの『とてつもない情報』とは 1 江戸、安土桃山、室町、戦国時代…と全ての時代にハクオロ達が存在していた証拠となる写真 2 今まで幾度となく複製されてきた大勢のハクオロ達の、歴史を改変した証拠足り得る手記 3 「柳川裕也の記憶抹消、及び鬼化現象の抑制の報告書」という柳川本人に関する極秘資料 4 ミズシマが語る、彼が元々いた未来で起こった惨状、人体実験、地獄絵図を録画したホログラフ投影機
D3で
B3
「あは♪やっぱりこっちに来てたんだね。柳川さん」 相変わらず軽い調子なカミュに俺は相対する。 用向きは察しがつく。俺がつい先ほど手にしたあの情報。 こちらから探す手間が省けたのは僥倖と言うべきか。 「うんうん。あのまま一人だけ話の流れから忘れられてあの人は今? ってな感じになっちゃうのはかっこ悪いもんね。」 「さっさと、本題に入れ。能書きはいい」 軽薄な態度にいら立ちながら俺は急かす。 あるいは俺は焦っているのだろう。それも無理もない。 アレが本当に真実なのかどうかで俺の心は波立っている。 「説明、長話になるけどいい?」 「要点だけ手短にだ」 「そう。じゃあ単刀直入に言うよ。実は柳川さんはね純粋な人間じゃないの。なんていったかなあ。 忘れちゃったんだけど、確かなんかの異種族のサンプルからってミズシマのおじさまが……」 「つまり、俺は貴様らの親玉の手でつくられた。そういうことだな」 あの報告書、つまるところは俺個人に関する内容であった。俺の出生、及び成長の記録。 その過程において起きたとある暴走事故とその顛末。そして俺個人に対して行われた記憶の改竄。 それらが指し示すことは唯一つ。柳川祐也と言う人間が何者かの思惑により勝手に生み出され その生み出した者に都合のいいように生かされてきたと言う事実。 俺のこれまでの人生。貫いてきた生き様。それらが全て何者かの手のひらであった。 少なからぬ失望。そして堪えがたい憤り。それらが俺の中で熱を帯びているのがわかる。 「何を企んで俺を生み出した?正直に答えるとは思えんが……」 「聞かれてもカミュにはよく分からない話だしね。それでカミュが柳川さんに会いに来た用件だけどね」 さっと身構える。予想通りというか当然の行動だろう。真実を知った俺に対し奴らが打つ一手。 それは。 A 王道、直接の武力行使による抹殺。 B 戦力補充、カミュの術法による再洗脳。 C 外道、人質作戦。
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直接の武力行使による抹殺。 局長側に付かない以上、俺を野放しにしておく必要はない。 カミュはここで俺を始末するつもりなのだろう。 「そういえばミズシマのおじさまがこんなこと言っていたよ」 カミュが構えを解いて言った。 「『対霊長の抑止力としての切り札の二人が、逆に抑止力の手駒になってしまった』てね 一人は柳川さんのことだね。もう一人は誰のことなんだろう? 観鈴お姉さまのことかな? それともゆきっち? う〜んカミュにはわかんないや」 「何……だと……?」 俺以外にミズシマによって生み出された存在がいる? それが観鈴か須磨寺かもしれないのだと。 いや、それよりもだ。 カミュは言った。対霊長の抑止力と。 「答えろカミュ、俺が対霊長の抑止力とはどう意味だ。お前たちが霊長の抑止力とやらで 草壁の命を狙っているんじゃないのか」 おかしい、おかしすぎる。 かと言ってカミュが嘘をついているようには思えない。 ――逆に抑止力の手駒になってしまった この言葉の通りなら草壁こそが…… 「知りたい? 知ったら柳川さんの道は二つに一つ。カミュたちに付くか草壁さんに付くか。 もしここで何も知らずに帰ればこれ以上柳川さんに何も手出しをしないと約束する。 初音さんとの平凡で幸せな日常がまた戻ってくる。例えカミュたちの計画が失敗しても 柳川さんが幸せに生きてる間はきっと滅びは訪れない。さあ選んで」 カミュの問いかけに俺は…… A 真実を知る B 初音との幸せの日々を手に入れる
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「教えて欲しい、真実とやらを」 一瞬初音との幸せな生活が頭によぎったが 俺は真実を知ることを選んだ。 「後悔はしないね……じゃあ教えてあげるね。 まず霊長の抑止力について、カミュたちは本物の抑止力じゃない、そう名乗ってるだけ かつてカミュのオリジナルいた時代……優季さんの時代よりももっともっと未来 人類はその叡智を発展させ――それは人の新たな進化に相応しいと言える文明を築いてたの。 でもそれは何の前触れもなく滅びの時を迎えた。 滅びる直前、カミュ達のオリジナルは自分達の複製を過去に送り込んだ。 破滅の時が訪れない世界を願って――」 「ということはミズシマ自身もまたカミュや局長同様複製された存在だったんだな」 「うん、カミュ達は千年以上前から歴史に介入し続けたの、滅びが訪れない世界を創るために」 警察署の資料室で見つけた機密文書、それはまさにミズシマ達が歴史に介入の証だった。 「ミズシマのおじさまはね、霊長の抑止力に歴史改変がバレないように 慎重に慎重を重ねて行動を起こしていた。幕末にたどり着くまではさしたる障害もなかったの」 「幕末に何が起きたんだ?」 「リアンノンさん達のことだよ……未来から幕末に飛ばされた彼女達はこの時代で生き残るため 未来に起こる出来事を予言者として次々と広めていった。 生き残るべき人が死に、死ぬべき人が生き残る。 大っぴらに行われる歴史改変は矛盾を生み出し――」 「ついに霊長の抑止力にバレた。と言う訳だな」 「そうなの……リアンノンさん達の時空転移が抑止力の思惑かどうかはわからない ただ一つ言えることは世界は矛盾の修正のために霊長の抑止力はこの世界に現れた」 ああ、そうなのか。 執拗に草壁を狙うその理由…… そして先ほどのカミュの言葉。
「草壁優季こそが霊長の抑止力だったんだな――」 俺は軽い眩暈のようなものを感じた。 「しかし彼女は年相応の娘にしか見えない。時を加速させる術だけでは 終末をもたらす者とは思えない。なぜ草壁なんだ」 「霊長の抑止力は知的生命体の普遍的無意識の海に存在するもの 人である限りそれは人と常に繋がっている。 世界の敵を認識すれば自動的に人の意識の表面に泡のように浮かび上がってくる 偶然にも草壁さんが抑止力の浮上先に選ばれたんだよ。でも草壁さんはまだ抑止力として 覚醒していない、だから今の内なんだよ!」 「草壁を殺したらどうなる?」 「浮上先を失った抑止力は再び無意識の海に沈む、再び浮かび上がるまできっと数百年はかかるはず これらが草壁さんを狙うカミュ達の行動だったの」 「なるほどな……」 「まだ聞きたいことはないかな?」 A なぜ自分が霊長の抑止力の切り札となることについて B るーこ・きれいなそらについて C 草壁優季が霊長の抑止力として覚醒したらどうなるか D 草壁優季を殺した後のことについて E カミュ達自身の存在について F その他質問したい内容を書いて下さい
修正 ×なぜ自分が霊長の抑止力の切り札となることについて ○なぜ自分が霊長の抑止力への切り札となることについて
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ブギーポップネタワロタww
「なぜ俺が霊長の抑止力の切り札と言えるんだ?」 「それはね、ミズシマのおじさまが柳川さんを異種族のサンプルから作り出した事に関係あるの。 さっきも言ったけど、柳川さんは純粋な人間じゃなくてこの世界のルールに縛られない異種族から作られてるの。 つまり柳川さんは、この世界の歴史修正のルールからはみ出した行動を取りやすいんだ」 「そんな……そんな事の為に俺をこの世に生み出したのか、お前達は!」 怒気を孕んだ俺の詰問に、カミュは哀しそうな顔を浮かべた。 「ごめんなさい……でも、これだけは言わせてほしいの。 柳川さんを作るときにね、おじさまもミズシマのおじさまもずいぶん悩んだのよ。 だから、柳川さんに関しては出来るだけ柳川さんの意思を優先できるよう配慮したんだ。 決して、柳川さんを言いように操り人形として扱ったわけじゃないの」 「…………」 涙すら溜めるカミュの訴えを俺は聞き続ける。 確かめる術は無いだろうが、俺は俺の意思で生きてきたつもりだ。 局長に協力し戦った事は思惑通りだとしても、そこで感じた正義や、初音を愛する気持ちは作り物だとは思いたくない。 「柳川さんから見れば、本物の歴史を受け入れないカミュ達を許せないのかも知れない。 だけど、自分達が引き起こしたせいかも知れないけど、人類がやり直せる機会を欲しかったの。 人間が幸せに生きていく未来……その為には、どうしても歴史の改変が必要なの」 「それで、草壁を殺そうとしたのか?」 「うん、他に方法は思いつかなかったから……」 弱々しく答えるカミュ。 確かに、俺は歴史の改変など反対だった。 時代に敗北した者が勝者を妬み、後からやり直そうなど惨めで卑怯な行為だと思っていた。 歴史は戦って勝った者が作ればいい、敗者は潔く受け入れるべき、そう考えていた。 だが、カミュによれば 未来は歴史を作る勝者も受け入れる敗者もいない滅びの世界だ。 そんな未来を回避しようとするカミュ達を、俺は責められるのだろうか。 「カミュ達はもうすぐ観鈴お姉様達と戦わないといけない。 柳川さん、もう柳川さんに味方になって欲しいなんて言わない。 だけどお願い、せめて、中立の立場でいて欲しいの」
観鈴達と局長達の戦い、あの時代を共に生き戦ったた人達が今度は殺し合う。 俺は、俺はどうするべきなのだろうか…… ん? 待てよ? 何か、何かを見落としてないだろうか? 考えるべき前提の欠如、目的と手段の掛け違い、それに陥っているような―――― 「きっと、どんな結果になっても大切な人達が死んじゃうと思う。 柳川さんには初音さんもいるんだから――」 「カミュ、ちょっと待ってくれ」 カミュの懇願を俺は遮る。 「俺に考えがある」 「いいですか、皆さん。準備は出来ましたね」 「ああ」 「大丈夫だ」 「私もよ」 「怪我をしても安心よ、死ななければ何とかするから」 私・リアンノンさん・アルサルさん・アロウンさん・須磨寺さん・観鈴さん。 いよいよです、私達陽動組と潜入組に分かれてるーこさんの奪回が始まります。 何としても成功させなければいけません、今ももしかしたらるーこさんが酷い目に…… それに霊長の抑止力というわけの分からない存在に殺されるのも御免です。 私は生きて未来に帰って貴明さんと幸せに暮らしたいのですから。
「えっ……あ、あなたカミュさん?! 一体何ですか?」 私達が意気込んでいたところで、リアンノンさんが突然慌てだしました。 どうやら、カミュさんがリアンノンさんに念話をしているようです。 マズイです、もしかしたら私達の突入を牽制するのかも知れません。 るーこさんを人質に取られている以上、無理に突っぱねるのは難しいです。 何という事でしょう、突入寸前に出鼻を挫かれるなんて―― 「御免なさい、アロウン様、にーさま、皆さん、ちょっと待ってください。 カミュさんが何か重要な話があるそうです」 (こんにちは、こうした話し合うのは二回目かな。リアンノンさん) (何の用ですか、まさかるーこさんに何か?!) (ううん違うの、あのね、カミュはリアンノンさん達の誤解を解きたいの) (誤解? どういう事です?) (えっと、リアンノンさん達はカミュ達の事をどれくらい調べてる?) (……貴女達が未来から来て、霊長の抑止力として歴史を改竄して本来の物に修正して回っていると) (そっか、そこまで分かっているのなら話は早いと思うけど……カミュ達はね、リアンノンさん達と同じなの) (?! 私達と同じ?) (かいつまんで言うとね。カミュ達の未来は人間が滅んじゃった最悪の世界なんだ。 それで破滅の未来を避ける為に、ミズシマのおじさまが未来から過去に送られたの。 未来の技術と知識で歴史を変える…だから『霊長の抑止力』なんて言い出しちゃったんだけど) (…………) (今までカミュ達は順調だったけど、何の間違いかリアンノンさん達も未来から過去にやって来た。 リアンノンさん達は生き残る為に仕方なく、未来の知識で歴史を改変した) (……それで、私達を始末しようとしたんじゃないのですか? 本来の歴史に戻すために) (ううん、違うの。本当は計画が狂っちゃったから、とっても困ってるし怒ってるんだけど、 もうリアンノンさん達の知識は役に立たないから、これ以上予想外の歴史の改変は無い、それは良いの。 だけど、歴史の改変って本当はとっても調節が難しいもので……そのしっぺ返しが来ちゃったの) (だから、貴女達がしっぺ返しの『霊長の抑止力』で、この時代のイレギュラーな私達を始末しようと――)
(カミュ達は自称『霊長の抑止力』、人類が生き残る道を探す為に奔走する、歴史の究極のイレギュラーだよ。 本物の、人類が滅んじゃう歴史に修正しようとする『本物の霊長の抑止力』は別にいるんだ) (それって、まさか……) (うん、草壁さんこそが『本物の霊長の抑止力』なの) (…………そんな、まさか) (リアンノンさんは一番理解しやすいはずだよ、力の一部を目覚めさせちゃったんだから) (あれは……) (何も知らなかったんだから、カミュは責めるつもりはないよ) (…………私達に、どうしろと言うのですか?) (リアンノンさん達は「カミュ達が本来の歴史に固執していて、その為にリアンノンさんや草壁さんを始末しようとしてる」 から戦おうとしているんだよね、観鈴お姉様達もリアンノンさん達の歴史の改変について容認してくれてる。 同じ生きる為に歴史を改変しようとしている者同士争う必要がない、だから……協力してほしいの) (協力?) (カミュ達とリアンノンさん達が協力し合えば、まだ本格的に目覚めていない『本物の霊長の抑止力』を倒せる) (でも、それは……) (これ以上歴史の改変をしないリアンノンさん達を狙う必要はないし、人質のるーこちゃんももちろん返すよ) (…………) (柳川さんに言われたの、「お前達は本当に戦う必要はあるのか?」って。よく考えたら全然無いんだよね) (…………) (お願い、リアンノンさん。これ以上殺し合いを望まないのはリアンノンさんも同じだと思うの。 カミュ達と……一緒に力を合わせて欲しい。信じて欲しい、犠牲は出来るだけ避けたい。 だから……カミュはリアンノンさんに全部正直に話したの、不毛な戦いを止めたいから) (…………私は――) A (……カミュさん、どうすれば草壁さんを倒せるのですか?) B (ちょっと、みんなで話し合わせてください)
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「――――と、いう事なんです」 カミュちゃんの話を聞き、即答出来なかった私は皆さんと話し合うことにしました。 草壁さんには『戦闘要員だけで話し合う必要が出来ました、ごめんなさい』と、 適当な口実を付けて部屋から出てもらっています。 局長さん達の正体、その目的、そして優季さんこそが『本当の霊長の抑止力』という真実。 そのどれもが、私と同様に皆さんを動揺させます。 「多分…ある意味残念ですけど、カミュさんは本当の事を言ってると思います」 誰もが黙る中、最初に口を開いたのはアロウン様でした。 「言われてみれば、霊長の抑止力にしてはヤツらのやり方は人目を避けていた。 どういう理由かと思ってたら、そんなどんでん返しだったのか」 「まさか、あの優季って子が本物の霊長の抑止力だったなんて」 アロウン様やにーさまに比べると、観鈴さんと雪緒さんの反応は違うようです。 「局長…やっぱり局長は必ずしも悪い人じゃ無かったんだね。 破滅の未来を変えようと必死で戦っていて…女の子の趣味は最悪だけど」 「そうね、一応だけど…私の事は襲わなかったし」 観鈴さん達はハクエロさん達の意外な一面に驚いて少し感心してます。 そうですよね、尊敬していた元上司がただの変態じゃ無いと分かったわけですから。 「ハクエロさん達も私達と同じように、生き残るために歴史を改竄してたらしいんです。 ただ、私達のやり方はハクエロさん達に比べると、慎重さや不整合が目立つものでした。 そのせいでハクエロさん達が入念に計算しながら進めていた計画が狂ってしまい、 『本物の霊長の抑止力』が歴史を元の破滅の未来に戻そうと、現れたらしいんです」 「じゃあ、もうすぐ終末が訪れるの? 草壁さんによって?」 「おそらく、ただ、『本物の霊長の抑止力』として目覚めきっていない今なら、まだ間に合うと」
「間に合うって、それってつまり――」 観鈴さんの質問、それに、私は答えなければいけません。 「ええ、優季さんを……始末するという事です」 「「「「…………」」」」 沈黙を場が支配します。 さっきまで守ろうとしていた人が、実は最も討つべき相手だったのです。 A 「それが、破滅を回避する方法なら……仕方ないな」アロウン様が剣を握りました。 B 「何か、何か他に手はないの?」観鈴さんが私に食って掛かります。 C 「ガシャン」隣の部屋から物音が…まさか優季さんに聞かれた?!
悩むが…C
ガシャン 「「「「「っ?!」」」」」 その時、隣の部屋から物音がしました。 「これは……お茶よね」 一番近くにいた雪緒さんが戸を開けると、私達の人数分の湯飲みが割れ散らかっていました。 「まさか、優季さんに話を聞かれた?!」
「はあっ、はあっ、はあっ――どうして……どうして……」 薄暗い夜道を、私は道も分からず走り続けます。 皆さんこんばんは、主役の草壁優季です。 リアンノンさんが戦闘要員だけに話があると部屋をさり、私は待ちぼうけを食らいました。 ですが、自分にも何かできる事はないかと、せめてお茶だけでも出そうと思ったのです。 部屋に入ろうかと扉に手をかけようとしたその時、中から声が聞こえてきました。 『――草壁さんこそが破滅の未来へ歴史を修正しようとする「本物の霊長の抑止力」なのです』 私の名前が聞こえ、扉を開けようとした手が止まります。 『――ハクオロさんによる破滅を回避するための歴史介入を、私達が台無しにしたせいで、 「本物の霊長の抑止力」が動き出してしまったのです』 手が震え、顔が青ざめてくるのが自分でも分かりました。 『「本物の霊長の抑止力」として目覚めていない今なら……優季さんを始末すれば間に合います』 その言葉が聞えた時、私はお茶を放り出して逃げたのです。 状況は大きく変りました、ええ、それはもう盛大な変化でした。 柳川さんの機転のおかげで、ハクオロさん達とリアンノンさん達は戦わずに済みそうです。 ――私を共通の敵と見なして。 どうにか、この世界が終末を迎えないようにする方法も見つかったようです。 ――私を殺すという方法で。
ここに来て対立の構図が全く別物になりました。 今までは 歴史を改変しても生きていこうとする者。 私、るーこさん、観鈴さん、雪緒さん、リアンノンさん、アルサルさん、アロウンさん。 本来の歴史に戻そうとする「霊長の抑止力」とその仲間。 ミズシマさん、ハクオロさん、カミュさん、御堂さん、岸田さん、ヌワンギさん。 中立の立場。 柳川さん。 ですが今は。 歴史を改変して生き残ろうとする人達。 リアンノンさん、アロウンさん、アルサルさん、観鈴さん、雪緒さん、柳川さん。 ミズシマさん、ハクオロさん、カミュさん、御堂さん、岸田さん、ヌワンギさん。 歴史を破滅の未来へ戻そうとする「霊長の抑止力」 私。 囚われの身。 るーこさん。
私には味方がいません、誰一人として。 柳川さんが去った夜の、観鈴さんやリアンノンさん達とのやりとりを思い出します。 「歴史を変えてはいけない決まりなんて無い」 そう思っていました、今はその言葉が跳ね返ってきて、重すぎです。 私は人類にとってのお邪魔虫で疫病神だったのですから。 「私……私、これからどうすれば……」 狭い路地裏にしゃがみ込み、泣きながらこれからの事を考えます。 選択肢は二つ。 一つは大人しくリアンノンさん達かハクオロさん達に捕まり……引導を渡される事。 そうすれば、とりあえずミズシマさん達の歴史修正は続いて人類の未来は明るくなるかも知れません。 ただし、私は『貴い犠牲』として……殺されてしまいます。 もう一つは、私が「霊長の抑止力」として目覚め、この世界に終末をもたらす事。 そうすれば、歴史は整合性を取り戻し、元通りの流れとなり……人類は滅びます。 ただし、目覚め方は分かりませんし、終末をもたらした後に私がどうなるかは分かりません。 「私の――私の選択は――」 ゆっくりしていられません。リアンノンさん達かハクオロさん達に見つかれば確実に殺されます。 今が、今だけが選択できる機会なのです。 A 人類のための犠牲になる。 B 終末をもたらす。
Aだ!
「………………………」 一瞬、私は思いました。もうなにもかも滅んじゃえって…… だってそうでしょう?わけも分からず過去に飛ばされて、 そこで、殺されそうになったり、犯されたり…… そんな目に逢い続けた上に、これまで一緒にいた人たちからも 『お前は破滅の未来をもたらす疫病神だから死ね』だなんて酷いです。 酷すぎます。そんなのあんまりです。 でも……… (貴明さん……) 一瞬、貴明さんの顔が浮かびました。貴明さんだけじゃない。 元の時代で、そしてこの時代で私が今まで出会ったたくさんの人たちの顔が浮かびました。 この世界で生まれ死んでいく命。その限られた生の中でみんな子孫を育んで後を伝えていくのです。 そんな人々の営み。それに滅びの未来しか約束されていない。そんなことはとても悲しいことだと思います。 ここで私が死んだとして、それだけで人類の未来が保障されるわけではありません。 でも、希望だけは残るはずです。滅びの約束された人類にほんの僅かな希望。 それが与えられるのなら……私は……
「っ!!」 誰かが近づく音が聞こえます。たぶん、私を殺すために。 肩が震えます。膝ががくがくで言うことを聞きません。 殺される。そう思うと恐ろしさと悲しさで胸が潰されてしまいます。 (………………っ) 硬く唇をかみ締めます。目も閉じます。熱い涙がボロボロ頬を伝っています。 怖くて怖くて体が震えて仕方がないです。悲しくて悲しくて涙が止まりません。 目を閉じたまま、近づいてきたのが誰なのかも確認しないまま私は言います。 「……私……覚悟は……決めました……」 酷い涙声。上ずってるのが自分でもわかります。 「本当は嫌です。どうして私が殺されなくちゃいけないんですか!私、悪いことなんて何もしてないのにっ!」 本音をぶつけます。せめてこれぐらいは言わせてください。お願いですから。 「でも……人類の……みなさんの未来の可能性を奪ってまで生きていられるほど…面の皮は厚くないです……」 これもまた本心です。ああ、この世に神様が本当にいるなら心底恨みます。 どうして私にこんな厄介な使命を背負わしたりなんかしたんでしょうか。こんちくしょうです。 「痛いのは……苦しいのは嫌です……どうかせめて楽に……」 せめてもの希望を伝えます。どういう殺され方なら楽に死ねるんでしょうか。 岸田さんみたいな人に強姦されながら殺されるのだけは簡便です。できるだけ痛くなくて 綺麗なまま死なせてください。あなたに一欠けらでも思いやりがあるのなら。 ざわ 人影は私に近づきます。かつかつとした足音が私の人生の終わりを告げるカウントダウンです。 既にぐしゃぐしゃの顔に更に涙やら鼻水やらが吹き出てきます。 せめて苦しまないように殺してくれる。そのことだけを願って最期に私はその人に向かって振り向きます。 その人は…… A 観鈴さん B 雪緒さん C リアンノンさん D 柳川さん E るーこさん
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本当にぐしゃぐしゃの酷い顔を私はその人に向けました。 すると見えるのは見慣れたツインテールの頭。須磨寺さんです。 「あは、よかった……」 怪しげな心霊術を使える須磨寺さんなら私を苦しませずに殺すのも容易でしょう。 「それじゃあお願いしますね。少しでも楽に……」 諦めがつくとなんだか心が少し穏やかになります。せめてこの気持ちが続いているうちに…… 「………本当に……いいの?」 すると、無言だった須磨寺さんがポツリと言います。ざわり。 落ち着いたはずの私の心にざわめきがまた。 「どうしようもないじゃないですか……他に何かいい方法でもあるんですか?」 やけくそ気味に言い返します。須磨寺さんはお手上げのように首をすくめるしぐさをします。 「なら黙ってさっさと殺せばいいじゃないですかっ!みんなそれが良いって思ってるんでしょうっ!」 やけっぱちです。抑えた感情がまた溢れてきます。痛い。苦しい。酷い。 こんな気持ちのままじゃ……私…… 「前にも言った気がするけど。私は終末云々はどっちでもいいって」 ああ、そういう人でしたね。貴女は。終末が来るならそれはそれで一興って。 「まあ、お望みならいくらでも死なせて差し上げるけど。要望どおり苦しまずに」 どこかやる気のなさそうな須磨寺さんの言葉。それに対し私は…… A「死にたくないっ!」ありのままの本心を吐露した。 B「さっさと楽にしてくださいっ!」捨て鉢な台詞を吐いた。 C「……………………」 無言だった。
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「さっさと楽にしてくださいっ!」 捨て鉢な台詞を私は吐き出します。 「酷い……です……私……覚悟したのに……今更……そんなこと……」 しゃくりあげながら言います。また体の震えと涙があふれてきました。 「そう、ごめんなさいね………」 どこか少し哀しそうな顔をしながら須磨寺さんが私に近づきます。 あと三歩。 「ご要望どおり、苦痛はないようにしてあげる」 それだけが唯一の慰めです。 残り二歩。 「他に何か言い残すことは?」 尋ねてきます。 残り一歩。 「るーこさんを……るーこさんのことだけは……お願いします」 るーこさんの安否。それだけが心配でした。でも私がいなくなれば るーこさんが人質にされたり、他に酷い目にあわされる理由もなくなるんですよね。 なら心配するだけ野暮というものです。 残り零歩。そして…… A ドクン。私の中で何かがざわめいた。 B 『るー』聞き覚えのある声が耳に届いた。 C ドス。私は心臓を貫かれ………あれ?生きてる?
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ドクン 私の中で何かがざわめきます。 (あれ? これって、この感覚は?) 分かりません、リアンノンさんにクロックアップを教えてもらった時のような、そうでないよな。 目の前では雪緒さんが刀を持ち、狙いを定めています。 きっと、出来るだけ苦痛無く死ねる刺し方を考えているのでしょう。 ドクン ドクン また私の中にざわめきが生まれます。 何でしょう、いまわの際に何があるというのでしょう。 このまま心臓を貫かれて終わり、それ以外に何もありません。 「さよなら、優季さん」 雪緒さんが振るう即死の突き。 そこで私は―― A 約束通り大した痛みもなく、雪緒さんの突きで死ぬ事が出来た。 B 刀が刺さる直前、クロックアップが発動してしまった。 C 「霊長の抑止力」として、目覚めてしまった。
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ゆらり すると、景色が揺らぎます。いえ、何もかもがおそろしくスローに。 まるで何もかもが止まっていくかのように。 (??これはいったい……) わけも分からず目をぱちくりさせます。等減速度的に止まっていく世界。そして…… 「どういうことでしょう?これ」 私以外を残して全てが静止した世界で私は首を傾げます。 目の前には蝋人形のように動かない須磨寺さんがいます。 好奇心でペチペチ叩いてみましたが何も反応がありません。 落書きしちゃおうかなという誘惑に駆られますけど自粛します。 「止まっちゃってるんですよね。私以外はみんな……ひょっとしてこれは……」 思い当たることが一つあります。あれは岸田さんに犯され殺されかけたときでした。 リアンノンさんは言いました。私の力は私が生命の危険に犯されることで発揮されると。 ならば、これは私の力が発動した結果なのでしょうか。クロックアップ。今度ばかりはちよ強力すぎるようですけど。 「でも力が発動しても私にはどうしていいかわかりませんし、困ったなあ」 本当に困惑してしまいます。ひょっとして抑止力とやらに本格的に目覚めてしまったのでしょうか。 そうなら、みなさんのやっていることは全部無駄足です。人類の未来も破滅だけが約束されて…… そんなことを考えているとまた気落ちしてしまいますけど。 「誰か分かりやすく解説してくれる人がいればいいんですけど」 そんな人いるはずないですよね。と思っていたら誰か背後に立つ影。 「誰!?」 驚き私は振り向きます。そこにいたのは A 今の私より幾分歳をとった私の姿。 B 何故か私と同い年ぐらいの姿のるーこさん。
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それはもの凄く見覚えのある姿でした。ええ、それはもう本当に。 艶やかな長い黒髪。まるで十円禿げのように目立つ旋毛。 朝、学校に行く前に洗面所の鏡でよく見る姿ですね。 「あ…ああ……あああ……」 固まっている私に対してその人はくすりと微笑みます。 その仕草。まさにそのものです。相違点はというと…… 背はあまり変わってませんね。でも胸とか腰とかあちこち肉付き良くなってます。 まあ、今のままでも十分誇れるスタイルですけれども。 顔つき。幾分歳を重ねたような。二十歳を少し過ぎたぐらいでしょうか。 やや変形した相似形。それも私自身のが今、私の目の前に立っているのです。 ドッペルゲンガー? 「あ、あのう……」 おずおずと私は私?に向かって声をかけます。 すると 「災難でしたね」 「っ!?」 いきなり口を開かれてぎょっとします。そりゃそうでしょう。 自分に話しかけられる経験なんてありませんよ。普通。 まあ、タイムトラベルとかしちゃってる時点で普通じゃないですけど。 「ああ、怯えなくてもいいですよ。私は貴女です。今の貴女から数年経過した姿ですけど」 「そ、そうなんですか。それがどうして……」 「ああ、もう酷い顔。折角の綺麗な顔が台無しじゃないですか。はいはい。これできちんと顔を拭いて」 「え?あ、はい」 言われるがままに手渡されたハンカチで顔を拭います。涙でぐずぐずになっちゃってるんですよね。 しかし綺麗な顔って自分でいいますか?私ですけど。
「あの……それで聞きたいことが色々とあるんですけれど」 「はい。分かっていますよ。でも、う〜ん。どうしようかなあ。禁則事項とか色々ありますし」 悪戯っぽく微笑みながら私(大人バージョン)は思いあぐねます。なんというか悪趣味です。 気がめいります。これが自分の未来の姿かと思うと。 「ああ、そんな顔しない。しない。まあ私も貴女だったときは同じように思ったから仕方ありませんけど」 なんだか意地悪な姉に弄られる妹のような気分です。 「単刀直入に聞きますけど、どうして未来の私が今の私の前にいるんですか?」 「それはですね……」 固唾をのんで答えを待ちます。 返答は A「私こそが本当の霊長の抑止力だからです」 B「ある人によってこの時代に送られてきたからです」 C「禁則事項です」
a
「私が本当の霊長の抑止力だからですよ」 「…………へ?」 間の抜けた声が飛びます。なにいってるんですかこの人。いやこの私。 「あはは。そんなこといきなり言われてもさっぱりですよねえ」 まったくです。少しは分かるように説明をして欲しいものです。 「それじゃあ一から説明しましょう。長くなりますけど」 「よろしくお願いします」 以下、霊長の抑止力だのについての長々とした未来の私の解説は始まりました。 詳細なことまで書くとそれだけで容量オーバーしてしまいそうな説明でしたが かいつまむとこんな感じでした。何でも歴史というのは一本の大きな木から枝別れするものらしいです。 そこには無限の可能性が散りばめられています。ですがあまりにも分岐が複雑になりすぎると 枝が幹からぽっきりと折れるように破綻してしまう時間軸もあるそうです。 ある時間軸を保全するためにその都度、幹を補強したり、 優先度の低い時間軸をばっさり間引きするように修正するのが抑止力さんのお仕事なんだそうです。 「時間移動ってのは案外容易にできちゃうんですよ。詳しくは禁則事項ですけど」 なんでも自分の好き勝手に歴史を変えようというセワシくんのような困ったさんは多いそうです。 今で言うとハクオロさん達がそうですよね。
「でも、ハクオロさんたちは破滅の未来を避けるために……しているのだとか……」 私はぽつりと言います。確かに勝手に歴史を変えてしまうことは罪なのかもしれません。 しかし滅びしかないと分かりきっていて座してそれを待つ。それがどんなに辛いことなのかよく分かります。 先ほど、自分の身をもって思いしりましたから。 「そうですね。確かに本来ならこの時間軸上ではこの時代から1000年ほど未来に人類は破滅を迎えるみたいです」 1000年ですか。それは遠いですね。でも、人類を破滅から救う目的があるのならあながちハクオロさん達も 間違っているとは言い切れないんじゃ…… 「さっきもいいましたが複雑すぎる分岐は幹に過剰な負担を与えてしまうんです。 下手をすれば1000年後どころか今すぐにでもこの時間軸は破綻をきたしてしまうかもしれない。 ハクオロさん達がやっていることはそういうことです」 そうなんですか。でもそれじゃああまりにも救われないです。どの道でも破滅しかない未来なんて。 「みんなが救われる未来なんてないんですね……」 ポツンと呟きます。1000年後。まあ、普通の人にとっては知ったこっちゃない遠い先のことでしょう。 でもそこには私達の子孫が生きているんです。延々と紡がれてきた人の営み。それが1000年先にはみんなおじゃんになってしまいます。 かといって1000年後の破滅を避けようとするならば、下手をすれば1000年後よりもさきに滅びかねない。 なんとも因果な話です。 「一つだけ方法があります」 なんですか?それは。決定された滅びを免れる方法があるというのですか。 「用は分かたれた大本の時間軸を一本になるように修正を施せばいいんです。少しずつ両者の距離を近づけて」 でも、それは結局、1000年後の滅亡の未来に行き着くだけじゃないんですか?だから、ハクオロさんたちは私を狙うのでしょう? 「逆もまたしかりです。つまり、元の時間軸の方をこちらの側に近づけることもできるんです。その場合、1000年後にどうなるかはまだ未定ですけど」 すごいじゃないですか。そっちの方がいいですよ。絶対。是非そうしましょう。そう私がはしゃぎかけると
「問題があります」 問題?いったいなにがあるというのでしょう。 「まず一つにはリスクが高いということです。まあ元の時間軸にこっちを近づけるほうがよっぽど楽ですから。それと…あと……」 少し口ごもってから未来の私はこう言います。 「その場合、私は元いた時代に帰ることができません」 「っ!!」 冷水を浴びせかけられた衝撃が走りました。元の時代には帰れない。 ということは…… 「この明治の時代に骨を埋めることになるでしょう。あるいは21世紀に戻ることもできるかもしれません。 でもそれは、私が元いた世界の21世紀じゃありません。改変された時間軸の21世紀なんです」 「それじゃあ……」 「ええ、貴明さんにも二度と会えません。会えたとしてもそれは私の知っている貴明さんじゃありません。 悪くすればこの明治に一人も味方もなく取り残される。ハクオロさんたちやあるいは観鈴さんたちに命を狙われながら 報われませんよね。ちっとも。この能力のおかげで死ぬことだけはまずないんですけど………」 「そんな……」 がくりと膝をつきます。そのままうな垂れます。貴明さんにもう二度と会えない。改めて思うと私の胸がせつなくなります。 「落ち込んでいるところ悪いんですけれど」 なんですか。そっとしといてくださいよ。私……私は…… 「初仕事ですよ。私の抑止力としての。あのとき私も選択しました。1000年後の人類の破滅の回避と元の世界。どちらをとるかの選択」 びくん 胸がひときわ強く高鳴ります。 「必要な修正は実は既に私が実行済みなんですよ。あとは私自身が選択するだけなんです。元の破滅の未来か。あるいは僅かな希望か。どちらかを」 そんなの貴女が決めてくださいよ。私に選べるわけがないじゃないですか! 「そういうわけにはいかないんですよ。この選択だけは今の私がしないといけないんです。さあ、決めてください」 毅然と未来の私は私に残酷な選択を迫ります。 私が選ぶのは…… A 1000年後に破滅が約束された元の世界 B 1000年後に希望の残された改変世界
B
私は未来の私に選んだ選択をつげました。 「それで後悔しないんですか?」 後悔。しないわけがありません。 「二度と元の世界には帰れないんですよ。せっかく世界を救っても疫病神みたいな扱いを受けるんですよ。 それでも貴女は本当に後悔しないんですか?」 再度、問われます。私は 「後悔……するに決まってますよ……でも……」 重たい口。開くだけでも億劫な。それでも言うことは言わなければなりません。 「私…弱いんです……自分の幸せと人類の未来なんてもの天秤にかけられて…… それで、自分のこと選べるほど強くないんです。そっちの方がもっと後悔してしまいそうで……」 用は私自身に心の強さがないゆえの選択です。決してカッコいい自己犠牲なんかじゃない。 ただ自分が悪者になりたくない。そんな後ろ向きな理由。 未来の私はしばし私を見つめハァとため息をつきます。 「やっぱり、そうなっちゃうんですね」 「はい、ごめんなさい」 ペコリと頭を下げます。多分未来の私はこの選択のために散々、苦労させられたのでしょう。 ごめんね。私。 「まあ、いいです。じゃあそっちの方向で修正を進めますけどただ一つ必要なことがあります」 「何ですか?」 「るーこさんですよ。彼女の力が必要なんです」 るーこさんの力。そういえばるーこさんは大きくなれば”るー”の力とやらが使えるようになると言ってましたが 何か関係があるのでしょうか。
「というわけで頑張ってハクオロさんたちからるーこさんを助け出してくださいね」 「はい?」 唐突になんかとんでもないこと言われた気がします。あの……今なんて…… 「ですからるーこさんを取り戻してくださいといっているんですよ。貴女の大切な初仕事です」 「ちょっと待ってください。私一人で?無理です。そんなの」 「無理じゃありませんよ……それに……」 「っ?」 「あまり一人とか決め付けるのもどうでしょう。早合点は損をしますよ」 「それはどういう……あ、ちょっと!」 「時間オーバーみたいです。頑張ってくださいね。私」 「待ってください。待っ………」 そのまま意識が暗転します。確かこれってクロックアップの後遺症。ああ、聞きたいこととかまだあるのに…… 私の意識は落ちて次に目を覚ますと A 元の場所だった B リアンノン宅だった C ハクオロたちのアジトだった
A
「う、う〜ん……」 頭がガンガンします。まるで二日酔いしたみたいな。 うぇっぷ、気持ち悪いです。 辺りを見回すとさっきの場所みたいです。そういえば固まってた須磨寺さんの姿が見えません。 どこへいったのでしょうか。 「お目覚め?」 ビクッ! 起き抜けにかかる声に驚きながら振り返ります。 「須磨寺さん!」 そこにいたのは当の須磨寺さん本人でした。 「あの……私、生きているんですか?」 「足はあるけど」 「いや、そういうわけじゃなくて……」 私、さっきまで気絶してたはずですよね。須磨寺さんが殺そうと思えばいつでも殺せたはずなのに。 さっきの未来の私の言葉を借りるなら死ぬことだけはないそうですけど。 「どうにも御人好しが多いのよね……」 「へ?」 ため息混じりに須磨寺さんは私の後ろのほうに視線を泳がせます。 そこに居たのは 「観鈴さん」 「が、がお……草壁さん。おはよう」 観鈴さんでした。でも観鈴さんが私を助ける義理なんてないはずなのに。 観鈴さんはどこかばつの悪そうな顔をしながらまごついています。
「あの、ごめんなさい」 今度はなんとリアンノンさんです。アルサルさんとアロウンさんも後ろに控えています。 みなさん。勢ぞろいです。 「どうして……みなさん、私を殺そうとしてたはずじゃ……」 目をぱちくりさせます。みなさんは互いに気まずそうに顔を合わせてから 「殺せるわけ……ないよ……だって草壁さん……何も悪くないもん」 「望まれないから生きてはいけないというのは間違ってる……だったか?」 「俺に聞くな!元はお前の台詞だろ」 「あの、私が一番いけないんですけど……すいません。でも私達、優季さんを本当に殺そうとまでは……」 皆さん口々にそう言います。これって…… 「立ち聞きして早合点したお馬鹿さんが一人。そういうことね」 須磨寺さん。貴女は本気で刺してきましたよね? 「自分から死にたがってる子を生かしておくのも残酷でしょう」 あうぅ、そうですね。殺してくれって言い出したの私ですよ。すみません。 でも、みなさんどうやら私をすぐにどうこうというつもりはないようです。 それなら…… 「すみません。聞いて欲しい話があるんです」 「その話が本当なら優季さんが狙われる理由もなくなりますね」 先ほどの未来の私とのあれこれを説明し終えるとリアンノンさんがまずそういいました。 「問題は奴らがそれを真に受けてくれるかどうかだ」 これはアロウンさんです。そうですよね。私だって半信半疑ですし。 「上手く話し合いに持ち込めればいいのだけれど」 破滅を回避する方法が見つかった時点で、私とハクオロさんたちが争う理由はないはずです。 でも、それを相手に信じてもらうのは難しい。当たり前のことですけど。どうしたものでしょう。 A カミュ・リアンノンの念話を通じて交渉を持ちかける B るーこだけはなんとしてでも奪い返す
B
「いえ、るーこさんは、るーこさんだけは何としても奪い返しましょう!」 私が意気込んで提案したのを、皆さんが不思議そうな顔で見ます。 「どうしたの、優季さん」 「何をそんなに鼻息を荒くしているの?」 「カミュさんの念話だと、別に何をしなくてもるーこちゃんは帰ってくると思いますけど」 もう和解ムードが漂っているのに、何故強硬路線をとるのか理解できないようです。 ――いえ、そう言えば私はどうしてそんな事を言い出したのでしょうか。 無理矢理奪い変えそうとすれば、かえってハクオロさん達の態度が硬化します。 下手をすれば、るーこさんに危害が及んで、最悪殺される可能性も…… 考えれば考えるだけ強引に事に及ぶ理由が見あたりません。 どうして私は奪い返すなんて事を考えたのでしょう。 「……話は聞かせてもらったぞ、どうしてそんな物騒な事になるのだ」 「るー」 私達が話をしていると。声が聞えてきました。 みんなで振り返ると……そこにいるのはハクオロさんとるーこさんじゃないですか! 「カミュに言われてるーこ君を帰そうと来たのだが、まさか霊長の抑止力が協力してくれるとは」 「信じて…くれるのですか」 「ああ、これでも霊長の抑止力を研究して歴史の改変をしてきた身だ。 覚醒寸前の霊長の抑止力、その存在を認識できないわけがない。 それに、今更観鈴達が私達に嘘をついて霊長の抑止力をかばう理由もないしな」 そう言いながら、ハクオロさんはるーこさんの手を離しました。 「るーこ君、すまなかったな」 「……るー」 とことこと戻ってくるるーこさん、ああ、本当に久しぶりです。 ですが再会の喜びに浸ってばかりもいられません。 とりあえずは―― A 歴史の修正に必要な「力」について尋ねる B ハクオロさん達に何かされなかったか尋ねる
b
BにしたいがA
「るーこさん、るーこさんは大丈夫でしたか?」 「何を言ってるんだうーき、るーはこの通り健康だぞ」 駆け寄ってきたるーこさんをヒシッと抱きしめました。 過去の資料によればハクオロ…いえ、ハクエロさんは真性のペドフェイリア。 遊郭に行けば幼女っぽい女の子ばかり選ぶ始末。 挙げ句の果てに、レイプされた直後の雪緒さんすら抱こうとして、カミュさんに怒られています。 囚われの身だったるーこさんの貞操がとても気になりました。 一応、リアンノンさんとの念話では何もなかったとの事ですが―― 「いえ、その……いやらしい事をされなかったか心配してたのです。 何か、ハクエロさんにおかしな事をされませんでしたか?」 腕の中に収まる小さな体、無事だったのなら良いのですが…… A 「うーき、安心しろ。るーは何もされていない、丁重に扱ってもらったぞ」 B 「……るーの初めては、はくうーに穢された」
落とし前はつけてもらいましょうB
「……るーの初めては、はくうーに穢された」 ポツリと、るーこさんが言いました。 ビシリ その瞬間、場の空気が凍り付きます。 ギギギと首を動かすその先に、気まずそうなハクエロさんが立っていました。 他の皆さんの非難の視線も、ハクエロさんに集中しています。 「い、いや……存在維持のために、やむなく……その……」 (注 現在ハクエロさんが皆さんに袋叩きにあっています。 あまりに凄惨な光景のため、詳細は省かれます、申しわけありません) ズタボロのコマギレになって、ハクエロさんは路地裏に捨てられました。 「るーこさん……ごめんなさい、るーこさんをもっと早く助けられれば……」 「うーき、気に病むな。るーはもう何とも思っていない」 口ではそう言って強がっていますが、瞳に浮かぶ影を私は見逃せませんでした。 私もレイプされた身だから、文字通り痛いほど分かります。 無理矢理体を弄ばれ、性の捌け口として扱われる悔しさ、辛さ、惨めさ、悲しさ―― まぁ、それはさておき。 「るーこさん、歴史の修正にはるーこさんの力が必要だと言われたのですけど、何か知っていますか?」 るーこさんは強い子なので時間が癒してくれるでしょう。とりあえず、話を先に進めることにします。 「いまのるーに『るー』は使えない。だがるーに伝わる方法で、役に立ちそうな方法が一つだけある」 A キス B 抱擁 C セックス
c
「うーきとるーが……セックスする事だ」 「「「「「え"っ?!」」」」」 一同、みんなでビックリしました。 えっと、私の聞き違えでなければ、その方法は…… 「セックスだ、うーき」 事も無げに言います、セックスと。 小さな女の子が軽々しく口にするのはどうかと…いえ、それよりも―― 「ちょ、ちょっと待ってください」 「どうしたんだ、うーき」 「あの、私は女の子で、るーこさんも女の子なんですよね」 「そうだ」 「普通、セックスっていうのは、男の子と女の子がするものなのですけど」 「…………・」 私にも、るーこさんにもその……男の子の大切なものなんて勿論ついていません。 るーこさんも返答に詰まっています。
「にはは、これ貸してあげる」 途方に暮れていたその時、観鈴さんが懐から何かを出しました。 「こ、これは……」 観鈴さんが私に貸してくれたもの、それは……男性器を模した張り型です。 「寂しい夜を慰めてくれる年増女の必需品だよ。初めての相手もこれだったし」 クラリと、その場に倒れてしまいそうになりました。 もう30にもなって独身なのですから、持っていても不自然ではありません。 柳川さんと何かあったとか言ってたのは、やっぱり酒の席の暴走だったようです。 「観鈴ちんの一番大切なものを貸してあげるんだから、何としても成功させて欲しいな」 おそらく善意で申し出てくれたのでしょう、心の底から。 しかし観鈴さんは常に懐に張り型なんかを忍ばせてるのでしょうか? 私もこのまま独り身ならああなってしまうのでしょうかねぇ…… 夜の街に私とるーこさんだけが残されました。 他のみんなはボロ布と化したハクエロさんをミズシマさんのところへ返しに行きました。 手には観鈴さん愛用の張り型、そしてリアンノンさんが出してくれた出会茶屋の代金。 準備は万端です、後は私とるーこさんがその……セックスするだけです…… A エロ書き手が降臨するのをまったりと待つ B もうエロ展は供給過剰でうんざりなんだよ! 未読スキップを使う!
B
A
一軒の出会茶屋、その一室に私とるーこさんは入ります。 部屋の中には、既に清潔そうな大きめの布団が敷かれていました。 「うーき、確かに今のるーは『るー』を使えない。だがるーの奥底にその源泉はある。 『るー』の源泉に触れようとそうれば、肉体的にも奥底に触れる必要がある。 だから――」 「とにかく、るーこさんとセックスしちゃえば何とかなるのですね」 「……有り体に言えば、その通りだ。だがうーき、あからさまに言いすぎだぞ」 明治時代に来てすっかりすれて捌けた私の物言いに、るーこさんも呆れ気味です。 とはいえ、これが霊長の抑止力のとしての初仕事。 気は進まないとはいえ、文字通りやることはやらなければいけません。 「るーこさん、いいですか?」 「うーき……優しくしてくれ、るーははくうーに辱められてブロークンハートだ」 「そうですね、るーこさんも優しくお願いしますね」 「るー」 そして、私とるーこさんはお互いの着物を脱がし合います。 衣擦れの音がして、私達はお互いに肌を晒し合い―― (未読スキップをONにしますか → はい / いいえ ) 「はぁ……はぁ……」 「るー……」 私達は息も荒く、布団の中で抱き合っています。 とてもとても濃密な愛の交歓でした、ええそれはもう。 私は貴明さんとのセックスで培った性技を駆使して、るーこさんを愛撫します。 カミュさんやハクエロさんに開発された性感は、るーこさんを何度も絶頂に導きました。
途中からはるーこさんも少しずつ慣れてきて、拙い技術で私をしてくれます。 観鈴さん愛用の張り型でお互いを責め合い、体のありとあらゆる箇所を擦り合わせました。 るーこさんの幼い唇は、貴明さんや岸田さんとはまた別物の気持ちいいけど不思議な感触です。 文章にすれば、それだけで官能小説として出版できるくらいの量の性交を重ねました。 汗やら唾液やら愛液やらいろんな汁で、体はお互いにベトベトのヌルヌルです。 「これだけすれば……きっと、上手くいきますよね」 「るー……」 消耗して気怠くなった私達は、そのまま眠りにつきます。 どうか、人類の未来に少しでも希望の光がありますように―― そう願いながら、私の意識は闇の中に落ちていきました。 A Fin B エピローグ C その前にハクエロの公開処刑パート2
B
結局臭い物には蓋方式で不完全燃焼か
過去、現在、未来。 その時間の流れから外れた場所。 「どこ?」と聞かれても答えられない、答えようのない場所。 そんな場所に、私、草壁優季は存在しています。 「霊長の抑止力」として。 るーこさんとの逢瀬の後、私はリアンノンさんのところでお世話になりました。 るーこさん自身は……いつの間にか消えてました。 多分、役目を終えて「るー」に帰ったのでしょう。 何が出来ると言うわけでもありませんでしたので、リアンノンさんの家では住み込みのメイドをしました。 わざわざイギリスから取り寄せたメイド服に身を包んで。 「よく似合いますよ」と言われると、ちょっと嬉しい気分になりました。 ですが……数年後、私は流行病で死んでしまったのです。 雪緒さんも手を尽くしてくれましたが、明治時代のお薬では治りませんでした。 そう言えば、未来の私は当時の私より少しだけ年上でした。 死後「霊長の抑止力」になるのなら、天寿を全うしたのならお婆ちゃんの私が出るはずです。 あれは、若くして私は死んでしまうということだったのですね。 ま、若くして世界と契約したので何時までも今の肉付きのいい成人女性でいられますけど。 もう少し、自由に容姿を変えられるぐらいのご都合主義が欲しかったです、とほほ…… 「霊長の抑止力」として、いろんな世界の終末を避けるべく現界もしました。 どの世界もこの世界も、愚かな人間の不始末をするのはしんどいものです。 まぁ、別に抱いていた理想に裏切られたとかそういうのは無いですし、 明治時代ですっかりすれちゃいましたから、そんなに精神的な負担は今のところありませんが……
破滅の未来を防ぐべく、時間軸の摺り合わせも絶賛継続中です。 現世の方ではミズシマさん達がしゃかりきに頑張っています。 私も、幹や枝に出来るだけ負担をかけないよう両者を少しずつ寄せています。 内側と外側からの修正、人類の未来は明るいものになると信じたいところです。 「そろそろ、行ってみますか」 私が次に行く世界、それは例の明治時代。 当時の私に、今の私が下した決断を下させます。 驚く自分の顔を想像すると、ちょっと楽しくなります。 「確か、最初の挨拶は……『災難でしたね』ですね」 もし、当時の私が滅亡の未来を望んだらどうなるのでしょう。 そんな事を考えながら、私は明治へ現界をおこなうのでした。 Fin
A ナイトライター(with 雀鬼's) B Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜 C 誰彼 D MOON. E Routes F 天使のいない12月 G 雫 H CLANNAD I こみっくパーティー J Kanon K うたわれるもの L To Heart M White Album N ToHeart2 O 鎖 P Filsnown Q まじかる☆アンティーク R AIR S テネレッツァ T Tears to Tiara U ONE V 痕 W フルアニ
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A 坂神 蝉丸 B 坂神 蝉丸(複製身) C 三井寺月代 D 砧 夕霧 E 桑島 高子 F 石原 麗子 G 御堂 H 岩切 花枝 I 杜若きよみ(白) J 杜若きよみ(黒) K 光岡悟 L 犬飼俊伐 M 杜若裕司
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主人公選択でジェットストリームアタックとは珍しいw
私は岩切花枝。まさか私が主役に選ばれるとはな… 水戦試桃体である私が今何をしているかというと、 A 密命により、とある海底洞窟を探索中 B とある船に密航中 C 愚かにも私の命を狙った男性を拷問中。私の血をかけてな
CCCCCC
「さあ言え。貴様、誰の命令で私を狙った?」 「くっ…言ってたまるか!!」 私は今、愚かにも私の命を狙った男を拷問している所だ。 こいつもなかなかの強者だったが、所詮普通の人間。 もはや仙命樹を受け入れ、人を捨てた私の敵ではなかった。 「私を仕留めたければ、人外の者でも連れてくる事だな」 全身をがんじがらめに縛って痛めつける。 だが奴も口が固く、先ほどから痛めつけてはいるがなかなか口を割らない。 「そうか、それなら…」 私は親指をかじり、私自身の血を奴の頬に擦りつけた。 「なっ貴様何を…ふっふおおおおおおおおーーーーーーーーー!!」 さて、このある意味うらやましい男は誰? A 醍醐 B 岸田 C 高槻 D 橋本
B
奴の名は岸田洋一。策略により相手を騙し、、殺し、犯し、蛮行の限りを尽くす なかなかの悪党らしい。特に武器の類いの使用に長け、 私を殺しにかかった時も相当の腕前だった。 人としてはかなりの実力を持っているだろう。 そう、『人』としてはな。 あいにく私は人を捨てた身。 この程度の人間相手では私は倒せぬ。 「さあ、苦しくなってきたろう?貴様を雇った人物は誰だ?」 「ぐああ…俺は犯すのは好きだが犯されるのは大嫌いなんだ…!!」 「ふふふ、そんな事を言ってる間にも貴様の一物は膨れ上がっているぞ?」 私の血に含まれている仙命樹は異性に対し 異常な性欲の向上機能を促す効果がある。 今この岸田という男はまさに性欲の塊そのものであろう。 元が強姦魔ならなおさらの事だ。 勿論全て喋っても性を吐かせるつもりなど無いがな。 放置プレイがいいか、それとも一物を切り落とすか… 「…フフフ」 「わ、わかった!喋る。喋ればいいんだろう!」 岸田はついに白状した。 A タカムラというグループが仙命樹の情報をほしがっている。俺はそこに雇われた B 御堂という男をお前は知っているはずだ。俺はそいつに脅されて… C 俺を雇ってる奴なんかいない!お前こそこのバジリスク号に何故乗っているんだ!?
C
「お、お前は言ってる事がメチャクチャだ!!」 だいたい何故お前はこのバジリスク号に乗ってるんだ?」 「何だと?ああ、そうだったな!」 そうだ。私は上からの命によりこのバジリスクという船に潜み、調査してこいと頼まれた。 それで私が乗り込んだのはいいが、この男が凶器を持っていたのを見て声をかけた。 最初は岸田も惚けていたが、私が隠し持った凶器の事を看破し問い詰めた瞬間、突然豹変し襲いかかってきた。 そして今は奴を取り押さえ、船室奥の倉庫で奴を拷問していたのだが… 妙だ。私は確かに上から調査をしてこいと頼まれた。 事実この男のような凶悪な奴といきなり対峙するような船だ。 何か秘密があると考えるべきか…。 「くそっ、俺のエンターテインメントかつサプライズなショータイムがこんな奴に…」 横文字だらけで意味が解らん。 この男は武器は全て取り上げ、私が縛っておいて無力化しておいたが、 どうするか…。 A ちんちんおっきおっきのまま放置プレイ B 阿部定のごとくちんちんをバッサリ C もう少し血をかけてさらにいじめてみる D 脅し、懐柔させて手駒として使う
A
「これで良し…と」 岸田はこのまま放置する事にした。 私の任務はあくまでこの船の調査。 このような下衆、始末するのは容易いが 今は調査を行うのが先決と判断した。とはいえ、奴が復活されてもまずい。 念の為船室にあったワイヤー、チェーンを使い 人間の力では絶対に解く事も千切る事もできないように何重にも巻いておく。 「いっ痛い!俺の男根がっ男根が悲鳴を上げているぅぅぅ!!」 …まだ余裕がありそうだな。 駄目押しに私はもう一度岸田の肌に血を擦りつけた。 「先に言っておく。手淫や夢精ではこの熱いたぎりは抑えられん」 「な…何ぃ!? ど う す れ ば い い ん だ」 本来性交とは互いが互いに快楽を貪りあう物だ。 この男には絶頂に達したくても達せない苛立ち、怒り、やるせなさを 徹底的に味あわせた方が良い気がする。何故かそんな気がしたのだ。 誰かが岸田を見つけた時の為に 『この者変態猟奇殺人犯也』と某特撮番組のような張り紙も張り付けておく。 「ではな、せいぜい苦しむがいい」 「ほ、本当に放置しやがった!!あ、熱っ!!」 もだえ苦しむ岸田を背に倉庫を出て、探索を開始する。 この船にどんな秘密が隠されているのか?私の任務はここから始まる。 A まずは乗船者の確認からだ B 船内を全て回り、間取りを把握するのが肝要 C その前に食事を取る事にしよう
A
BしながらA
私はまず海に飛び込み、船底を伝い移動する。 今はなるべく誰にも会わず行動するべきだ。 その点で言えば私の能力はまさにうってつけだろう。 例えどんな危機に追い込まれても水中に逃げ込めば、私は無敵だ。 無論地上戦でも並みの人間にひけを取るつもりは無いが。 高速実験船バジリスク。まずはこの船に乗っている 乗員を全て調べ、人数の確認をしておくのが重要だ。 乗船者のリストを手に入れるのもいいが、 乗船者の確認をしながら船内の調査も同時に行うのも 効率の上では悪くない。幸いこの船は今停泊している。見つかりそうになったら海に飛び込むだけの事。 海上でためらわず飛び込む選択が出来るのが水戦試桃体の強みだ。 「まずはどこから調べるか…」 A 操舵室 B 中央ホール C 客室 D エンジンルーム E 食堂 F 演算室
c
C
私は客室から調べる事にした。 このバジリスクという船は試験航海にも関わらず、 一般の乗客も乗せているとの事らしい。 何の目的でそんな事をしているのか解らないが、 それも含めての調査だ。一つ一つ調べていこう。 海を上がり客室への通路を曲がる。 幸い船員には全く会わずにここまで進んでいる。 「で、その岸田って人は…」 「そういえば見かけないね…」 客室の一つから声が聞こえる。私は耳を壁に当てさらに詳しく声を聞いた。 「自分の事海洋学者とか言ってたけどどこに行ったんだ?」 「でも優しそうな顔してたよね〜」 声から察するに男女の二人組のようだ。 歳は…15,6から20歳あたりか。まだ若い。 まあ私もこう見えても百歳近いのだから見かけや声ではわからんが。 しかし岸田が優しそうな顔だとは…。いや、私と目が合った時も最初はそんな顔をしていたな。 戦において騙し打ちをする際表情と演技は一番重要だ。 私は客室のドアの横にかけてある名札を見る。そこには A 香月恭介・香月ちはやと書いてあった B 藤田浩之・神岸あかりと書いてあった C 藤井冬弥・森川由綺と書いてあった D 相沢祐一・月宮あゆと書いてあった Z 折原浩平・藤林椋と書いてあった ∞ 佐藤雅史・名倉由依と書いてあった
A
∞ わざとかw
実妹か。 あれはいいものだ。
Cの部屋も見てみたかったw 修羅場とかになってたりw
香月恭介・香月ちはやと書いてあった。 聞こえてくる声から言って、兄妹か姉弟というところか。 「ちはや、別にこんなところでまで俺のブリーフをたたんでなくたっていいんだぞ。 どうやって志乃さんが見繕ったのか知らないが、俺たちと同年代で結構かっこいい 男もいただろう? あの岸田って人は上だろうけど」 「いいよ、いつものことだし。それに、ほおっておくとお兄ちゃんはまた畳まずに そこらへ置いておくだけでしょ。だいいち、知らない人達ばっかりだし」 「ブリーフをたたむという行為にあまり意味を感じないのは確かだけどな。 最初はみんな知らない奴らなのは当然だろう。だいいち女の子とは話してるだろ」 「たたまないとしまえないよ。はい、ここの引き出し。 そうだね、あたしが話しているところにお兄ちゃんもよく参加してくるし。 美人の人が多いから」 なるほど、兄妹か。話を聞く限りのんびりとしてとても危険な連中とは思えないな。 油断は禁物なのかもしれないが、彼らの同年代のものもまだいるようだし、誰かに 見つからんうちに次の船室を調べようか。 A 国崎往人・神尾観鈴と書いてある。 B 河野貴明・柚原このみと書いてある。 C 月島拓也・月島瑠璃子と書いてある。 D 柏木耕一・柏木梓と書いてある。 E 那須大八郎・那須小二郎と書いてある。 F 七瀬彰・七瀬留美と書いてある。 G 折原浩平・折原明乃と書いてある。
F
g
七瀬彰・七瀬留美か。ここもまた兄妹だろうか? ふむ、少し様子を窺うとしよう。 「なんで彰と一緒なのよぉ」 「しょうがないでしょ、そういう部屋分けなんだから」 「普通女の子は女の子同士じゃないっ」 「ああ、もしかしたら留美は女の子に見えなかったのかもね」 「なんだとこらあっ!」 鈍い音がした。音だけでは判別しがたいが、女の方は格闘の心得があるのだろうか。 「いたた……」 「だいたい、その、困るじゃないっ。着替えとか、お風呂とか、一緒の部屋だし……」 「へぇ。留美はそういうの、気にするんだ」 「どういう意味よっ」 「いや、うちの姉さんたちは、全然気にしなくて、僕の方が困ってるくらいだから……」 「……あたしは、気にするからね」 「大丈夫、興味ないから見ないよ」 「それはそれでむかつくわよぉっ」 「どうしろっていうのさ……」 やれやれ。何とも緊張感のない連中だ。 ……が、しかし。 ここは一つ、女の格闘能力がどの程度のものか、確認しておくべきだろうか? A 軽く踏み込んで、確認しよう。顔を隠してと。 B しまった、中からでてくるぞ! C 十分だ、次の部屋に行こう。 D 急に尿意をもよおした。
Dしかないッ!
Aにしとく
むうっ!? じわりと下腹部の辺りから込み上げてくる、震え上がるような、だがわずかに心地よさも憶える妙な感覚。 兵士として鍛えられた、私の精神を掻き乱すこれは――尿意だ。 これはいかぬ。先ほど飛び込んだ海が冷たかったせいか、急激に尿意が込み上げてきた。 これでは集中力を欠き、戦闘力も低下する。 ……そういえば先ほど、風呂が一緒の部屋と言っていたな。ならば中には便所もあるのではないか? 手の届くところにあるかと思うと、ますます落ち着かない気分になる。 思わず腿を寄り合わせてしまい、とても戦友たちには見せられない恰好だ。 さて、いかにするべきか。 A 自然は自然のままに。再び海に飛び込み、そこで放尿する。 B 中には便所がある公算が大。制圧して、そこで堂々と用を足すべきだ。 C いや、まだ隠密行動は維持するべきだ。他に便所を探そう。 D 任務遂行中だ。我慢して調査を続ける。 E と、通路の影から誰かがでてきた。不覚――(人物指定)
b
――中には便所がある公算が大。制圧して、そこで堂々と用を足すべきだ。 そう、覚悟を決めた矢先……。 「従兄さん、ちょっと耳ふさいでて」 「はぁ? なに言ってるの?」 「と、トイレ使うのっ! 聞くな、覗くなっ!」 「あ、あのねぇっ、人を変態みたいにいわないでよっ」 「うるさいっ、いいからっ!」 トイレ――やはり便所はあったか。が、中の者に使われ、鍵でも閉められたらやっかいだ。 その便所、私が先に使わせてもらうっ! 便所があるという情報と、尿意に急き立てられるのが重なって、反射的に飛び込んでしまう。 中はさほど広くない。 寝台に腰かけている男と、今しもドアを開けようとしている女――。 武装はしてない。警戒さえしていない。不意の乱入に、間抜け面を晒すだけ。 まったく、呆れるほど平和な脳味噌共だ。 さて、用を足すのも重要だが、せっかく人目に我が身を晒したのだ。 できれば生け捕りにして、情報を得たい。 だが相手は2人、対処を間違えれば致命傷になりかねん。 この一瞬で、間違いない判断を下さねば。 A やはり男の方が危険だろう。男の体勢が悪いうちに、一瞬で仕留めるべきだ。 B いや、格闘の心得があるやもしれぬ、女の方が危険だ。こちらに向かおう C うおおっ!? 急激に尿意が。便所に突入! D うおおっ!? 急激に尿意が。だけど気にせず2人に向かおう。
Cw
踏み込んだ瞬間――足を大きく動かしたのが悪かったのか、急激に尿意が! うおおっ! これはまずい。小水を迸らせながら戦うなど、恥辱の極みだ。 そういえば、先日駅前で拾った雑誌に、小便で三人組を威圧しながら戦う格闘絵巻があったが―― 私はあそこまで達観する気にはなれない。 ええい、どけ、小娘っ! 便所は私が使わせてもらうっ! 驚く小娘を突き飛ばし、便所の扉を開けた。 なんだ!? 風呂と一緒なのか、この便所は。まぁ用さえ足せればどうでもいいが……。 しかしさっきから便所便所と連呼して、さすがにはしたない気がするな。 とにかく、私は内側から鍵をかけ、服を脱ぎ――ぬぅっ! 脱ぎづらいぞ、この戦闘服っ! ええい、全部脱ぐ必要などない。布を寄せて、そこから出せば用は足りる。 しかしなんでこんなに高いんだ、この便所は。またぎづらいではないかっ! 私はかなり恥ずかしいがに股で便所をまたぐと、布をよせ、放尿を開始した。 気づかぬうちに、よほどたまっていたのか、弾けるような勢いで迸る、私の尿。 溜まっていたものが溢れ出す、爽快な快感が身を流れる。 うむ、かなり透明で、健康的だな。よろしい。 私は恍惚とした、ため息をついた。 と、背後から――、 「な、なに、今の人?」 「……よっぽど切羽詰まっていたんじゃないのかなぁ」 「すごい音だものねぇ……」 や、やかましいっ! 「ねぇ、変質者とかじゃない?」 「確かに恰好は変だったけど……」 「一応、通報とかした方がいいのかしら」 なんと!? これはまずい。が、放尿が止まらぬ。いかにするべきか――。 A 根性で止め、さりげなく事情を説明する。 B 根性で止め、2人の口を封じる。 C 気にせず、心ゆくまで放尿を楽しむ。 D ……どうしよう。大までもよおしてきた。
C
便所。それは我ら強化兵が持つことのできる、監視から逃れられる唯一の聖地。 放尿。それは我ら強化兵が楽しむことのできる、唯一の快感。 この至福の一時のためなら、我らは万難を排し、立ちふさがる者を完膚無きまでに叩きのめすであろう。 それほどまでに貴重な時間なのだ、今という時は。 私はやや黄色がかった、半透明の液体を、思う存分放出した。 まとわりつく最後の一滴を腰を振って落とし……くそぅ、やはり使いづらいぞ、この便器。 仕上げに、ちり紙で軽く拭い、流しておしまいだ。 ほほっ、これでなんの憂いもなく、戦いに身を投じることができる。 では……、 「やっぱり従兄さん、警備の人呼んでみるわ」 「そこまでしなくてもいいと思うけど……」 まずい! A やられるまえにやれ。予定通り、飛び出して気絶させる。 B とりあえず、礼を言って一般人を装う。 C 脱出口――おお、あの天井板、外せそうだ。 D いっそ血でも撒き散らして、それどころじゃなくしてみよう。
B
私は慌ててドアを開け、2人の前に姿を晒した。 顔を見せるのは得策ではないが、さりとて、騒ぎになるのはもっとまずい。 「すまぬ、騒がせたようだ。急に尿意をもよおしてな」 「は、はぁ」 女の方は、電話を手に持ったまま固まっていた。危ないところだったな。 さて、このまま出ていってもいいが……せっかく顔をさらしたのだ、少し話をしてみるか。 「座ってもいいか?」 「え゛!?」 「ど、どうぞ」 女が露骨に嫌そうな顔をするが、男が反射的に許可を出した。 ふん、日本男児も軟弱になったものだ。 ぬっ!? 尻が冷たい……。まだ服が乾き切っていなかったか。 ――しかし、女の方は、まだ受話器を手にしたままか。 男が、ちらちら様子を窺いながら、尋ねてきた。 「あの、変わった恰好ですね?」 「む、そうか?」 「もしかして、ダイビングのインストラクターの人ですか?」 「……そんなところだ」 敵性言語はよく分からぬが、頷いておこう。 あちらが納得できる答えをだしたのならば、そう思わせてやればいい。 「ところで、少々聞きたいのだが……」 やはり、まずは人だな。 「なにか不審な人物を見かけなかったか?」 2人の眼差しが一斉に、不審人物を見るものに変わった。 あれ? 私か? A 「あんたでしょ」 女はますます警戒を募らせたようだ。まずい。 B 「藤井冬弥(きっぱり)」 ……個人的な恨みでもあるのか、男? C 「そういえば、隣の客室に……」 人物指定ドゾー D 突如爆音と振動が船中に響き渡った。
B
「藤井冬弥(きっぱり)」 男は、まるで親の仇のように、はっきり言いきった。 「……どういう男だ?」 「あの、あたしトイレ」 なぜか女は逃げるように、便所に入る。 「どういう男だって言われても困るけど、ほんとは一応友達だから、悪口なんて言いたくないんだけどさ、 でもちょっと顔がいいからって、森川由綺なんてクラスでも一番可愛い子を彼女にしておいて、地味だけど、 あまつさえ由綺がアイドルになってなんかもう人生の勝ち組? って漫画みたいな展開しておいて、 そのくせ由綺とちょっと会えないからってあっちにふらふらこっちにふらふら、 同じ男としてみていて情けないというか腹が立つというか、なんであんなのがもてるのか、 ヘタレぶりが保護欲をそそるというなら僕はなんなのさってグチの1つや2つも……」 男の愚痴は1つや2つでなく、延々と続いた。 情報収集の基本は相手に喋らせること、とは言うが……まるで拷問のようだ。 あまり意味なさそうだし。 そろそろぶち切れてもいいだろうか、と思った矢先、水を流す音がして、女がでてくる。 ……なるほど、これを見越してだったのか。 「まだやってたの。落ち着け兄者」 「僕は冷静だよっ、大体さぁ」 「いいから黙れ」 女が延髄に肘を落とした。下手したら死ぬぞ、それ。男はぐったりしている。 「気にしないでいいわよ。従兄さん、藤井さんが絡むといつもこうなの。 普段は……まぁ、いい人なんだけどね」 ふむ? 用を足したせいか、女の方の警戒心が薄れている。 それに、身になる情報はあまり得られなかったが、女と共通の話題を持てたという効用はあったか。 しかも男の方は、気を失っている。ここは一つ。 A 流れに乗って、女とにこやかに世間話 B 当初の予定通り、女を脅して情報を引き出す C どうも役に立ちそうにない。これ幸いと、席を立とう。 D ……ん? ベッドの下に、なにかあるな。(なにか指定 人でも物でも)
A
業務連絡、業務連絡。 不意に気づいて調べてみたら、岩切の一人称は”あたし”でした。 以後の修正と、以前の脳内補完を要請いたします。 ごめんなさい。ってか、話ののっけから間違えてるw
前作のタイトルを選択してくれ A タイムウォーカー優季 B 草壁ふたたび C 時をかける少女 D クサカベノ・トリガー E 大長編選択スレ 優季と明治時代 F 大長編選択スレ「選択スレ 優季の明治漂流記」 G TPゆうき H センスない 俺が自分で決める
>>463 ちゃんとタイトル案としてでたの全部網羅してなくないか?
折角なので雰囲気に乗じて、この娘から少し情報を聞き出す事にしよう。 向こうはあたしの事を“いんすとらくたー”とか言う者だと思いこんでいるから、それも考慮して会話を選ばねばな。 「…それにしてもなんだな。従兄とは言え男女二人きりで同室とは、色々と気苦労があるだろう」 「そうそう、そうなんですよ! …そりゃあ、確かに応募条件は男女のカップルだったけど…」 「応募条件とは?」 「あっ、そう言えば……えーっと……」 「岩切だ」 「あ、すいません。あたしは七瀬留美って言います」 娘──七瀬留美はそう言ってぺこりとお辞儀をすると、すぐに先程言いかけた言葉を改めて口にした。 「えっと、岩切さんはインストラクターさんでしたっけ。モニター募集の話は聞かされてないんですか?」 「ああ。ただこの船に向かうようにだけ言われてな」 嘘は(殆ど)言っていない。こういう時は一握りの真実を混ぜて話すと、相手の信頼を得易くなるものだ。 本当は相手に嘘を信じ込ませる為の技法なのだが、こういう臨機応変さは大切だ。 「このバジリスク号の試験航海の一ヶ月前に、スポンサーの(1)が大々的に広告を打ち出して、 一般から男女カップルのモニターを10組募集したんです。それであたし達は友達と一緒にそれに応募して当選したんです。 と言っても、その友達はみんな当選できなくて、ここに来れたのはあたし達だけなんですけど…」 なるほど、先の部屋もこの部屋も男女二人組だったのはそのせいか。 …だが、それならばあの岸田という男にも女の連れがいるのだろうか。後でまた拷問して訊いてみた方が良いかも知れん。
「ところで岩切さん。ちょっと訊きたいんですけど」 「ん? 何だ?」 「どうして岩切さんは不審者なんか探してるんですか?」 ぎっくう! しまった、要らぬ失言をしてしまっていたか! どうする? A 適当に話を濁して部屋を立ち去る B 口止めをした上で掻い摘んで事情を話す C 実際に岸田がいた事だし、妙な男が船内をうろついていたと言う D 悪いが七瀬(留美)にも暫く眠ってもらう (1)は? a 柏木グループ b 来栖川財閥 c クンネカムン皇國 d 篁エネルギー e 向坂家 f 倉田財閥
Cc
じゃあ改めてこん中からタイトル選択しようぜ。 A タイムウォーカー優季 B 草壁ふたたび C 時をかける少女 D タイムエロセックス E マイナス・エロ F 時をかける恥女 G クサカベノ・トリガー H 大長編選択スレ 優季と明治時代 I 大長編選択スレ「選択スレ 優季の明治漂流記」 J TPゆうき K あーるーはぁどうしてぇー大人になるんだろぉー あーるーはぁいつごろぉー大人になるんだろぉー L センスない俺が自分で決める
I
「実は、妙な男が船内をうろついていてな」 「……妙な男?」 「うむ。一見優しげな若い男だが、どうも行動が不審でな。凶器のようなものも持っていた。 もしも見かけたら、あたしか、誰か船の者に連絡するように」 「あ、はい。気をつけます」 まぁ拘束されているから会うこともないだろうが、もしも奴が発見、 あるいは脱出した場合、あたしの証言を裏付けることになる。 ばらまいて損はない情報だ。 さて、この娘からはさほど得る情報もないようだ。そろそろおいとまするとするか。 と、その時、 ――ピンポンパンポーン♪ む? なんだ!? ――あー、あー、サクヤ、これでよいのか? ――はい、ばっちりです。クーヤ様。 ――うむ。こほん。皆の者、心して聞くがよい。余はバジリスク号のオーナー、アムルリネウルカ・クーヤである。 A 夕餉の時間だ。全員、でぃなあるうむに集まるがよい。 B 床上手なサクヤが、べっどめいきんぐに向かう。部屋を空けて待つがよい。 C 不審人物が船倉より発見された。調査を行うので、全員、部屋から出るでない。 D さぁ、楽しい歌謡ショーの始まりだ。全員余の歌を聴くがよい。
D
――さぁ、楽しい歌謡ショーの始まりだ。全員余の歌を聴くがよい。 はぁ? 呆気にとられたのもつかの間、伴奏曲が流れ始める。 兵士としての緊張感をぶち壊す、やたらと牧歌的な曲だ。 ――うーさーぎーおーいし、かーのやーまー♪ なんのまねだああああっ!? いや、その、特に害はないのかもしれないが……ひたすら気が抜ける。 「……これは、なんなんだ?」 「あたしに聞かれても……」 七瀬も……というと、男と区別がつかないか。留美も呆気にとられている。が、 「でも、こんなのもなごんでいいかもね」 「そ、そうか?」 「これもおごってくれた代金のうちって考えれば、許せるかな」 あたしにはそんな義理はない。 ましてやこのような歌、聞き続けていたら兵士として大切ななにかを失いそうだ。 ――わーすーれーがーたき、ふーるーさーとー♪ ああ、そういえば、昔優しくしてくれたおばあちゃん、もう、いないんだろうな……。 はっ! いかん、いかん、こんなことではっ! 「ううっ、いい歌だわ……」 留美も感化されて涙ぐんでいる。 このままではまずい。 そういえば、このクーヤという娘、バジリスク号のおぉなぁと言ったな。 この者に会えれば、この船の真相に一歩近づけることは間違いないだろう。 ――ぱちぱちぱち。良かったですよ、クーヤ様。 ――うむ。次にいくぞ、サクヤ。 ――はいっ。みゅーじっく、すたぁとっ! ぬうっ、次の曲が始まった! A よし、この歌の発生源を突き止めよう。 B いや、いきなりは無理だろう。予定通り客室の調査だ。 C これ以上聞いていては危険だ。あたしはすぴーかーを破壊した。 D ううっ、おばあちゃん……。あたしはそのまま留美とむせび泣いた。
D
――うーさぎ うさぎ なに見てはねる 十五夜おー月さま 見てはーねーーる♪ ああ、この歌もおばあちゃんが良く歌ってくれたっけ。 なぜだ。なぜこんなにもあたしの心を揺さぶるのだ、この歌は。 ……あたしも兵士である前に、1人の日本人、1人の娘であったと言うことなのか。 あたしはみっともなく涙を流しながらも、その素朴な調べに心を委ねた。 ――おころり小山の白兎 白兎 ねんねんころりと もうねてか♪ 気づけば、留美も泣いていた。 うむ、現代人であるお前にも、日本人の魂は残っていたのだな。 分かる、分かるぞ。 魂を響かせあったあたし達は、がっしと組み合い、互いの頬を、熱く涙で濡らした。 ――そこへうさぎが跳んででてー ころりころげた木の根っこ♪ いや、その歌はどうかと思う。 ――以上だ。ご静聴、感謝する。 ――ぱちぱちぱち。えぐっ、ひっく。 ――こら、サクヤ。そなたまで泣くでない。 それを最後に、歌は途切れた。 「……あの、なにしてるの?」 その時、間が悪いにもほどがある間合いで、彰が目覚めた。 もちろん、あたしたちは抱き合ったままだ。 めっちゃ気まずい。 A 記憶を失え。殴って再び気絶させる。 B 腹が鳴った。……そういえば、腹が空いたな。 C あ、あたしたちはこういう関係なんだっ! と、なぜか口走ってしまった。 D 「留美に手を出すなっ!」なにを勘違いしたか、襲いかかってくる彰。
b
ぐ〜っと、妙に気の抜けた音が鳴った。 「留美……」 「あ、あたしじゃないわよっ!」 「すまぬ。あたしだ」 ……そういえば、腹が空いたな。 さっき海に下りたとき、魚でも捕まえて食っておけば良かった。 「なにか食べるものはあるか?」 「彰、なにか持ってる?」 「持ってきたお菓子なら、全部留美に食べられた」 気まずい沈黙が、七瀬兄妹の間に落ちる。 「こ、こほんっ。悪いけど、なにもないわ。でも、もうすぐ夕食じゃない」 「そうだね、そろそろキャビンの方に行ってもいいんじゃないかな?」 ほう。夕食か……ということは、台所に潜入すれば、なにか食い物があるに違いない。 腹が減っては戦はできぬというしな。 「じゃあ岩切さん、一緒に食べましょう」 え? む……困ったな。食堂に行けば、私が潜入者だと見破られるかもしれぬ。 岸田がいないことが、問題になるかもしれない。 だが、他のものと知り合いになり、情報を入手できるやもしれぬ。 ここは一つ……。 A 素知らぬ顔して席に着き、飯をいただこう。 B 台所に潜入して、誰かの飯をかっさらおう。 C 武士はくわねど高楊枝。客室から人が消える食事時こそ、調査のチャンスではないか。 D あんな歌聞いてたら、どうしてもウサギ汁が食いたくなった。ウサギを探そう。この際ウナギでもいい。
C
武士はくわねど高楊枝。あたしは誇り高き強化兵。なによりもまず、任務優先だ。 「すまぬが、あたしの食事は別に用意されているのだ」 仕官と兵卒は別の食堂。これは常識だ。 「そうだね。従業員なら、お客と一緒はまずいよね」 「え、そうなの?」 「カウンターで平気でものを食べるバイトは、例外中の例外」 「き、聞いてないわよ、そんなことっ」 「一般常識の範疇だし……」 とまぁ、仲良くケンカする2人と別れ、探索再開だ。 食堂に向かう流れに逆らい、人が消えるのを待つ。 本当に、恋人や兄妹だらけだな……寂しくないぞ、くそぅ。 そろそろいいだろう。 あたしは三番目の客室の前に立ち、中に誰もいないのを確認すると、素早く滑り込む。 といっても、作りは同じだから大して変化は――む!? A どっこい、誰か中に残っていた。(人物指定) B サクヤがベッドメイキングしに来た。 C とりあえず食い物を漁ろう。 D ワイヤーが足に引っかかった。トラップ!?
Aで宗一&七海
ロリータ相手にハァハァか……やるな宗エロ
5分前――。 「大丈夫だ、恐いことなんてないぞ、七海……」 「そ、そーいちさぁん……でもぉ」 ちらりと七海が、ドアの方を伺う。 外が騒がしくなってきた。どうやらみんな、食堂に向かっているらしい。 ちっ、俺と七海のメイクラブの邪魔だな。気が散ってしょうがない。 「よし、エージェント7つ道具の一つ、消音スクリーーーンッ!!!」 見た目は、昔使われていた、蚊帳のような物だが、これは蚊ではなく、音を遮る。 薄く透明な膜を境に、外の音は聞こえないし、中から音が漏れることもない。 本来、潜入用に使う物だが、こういった秘密の会合にも便利な代物だ。 「これで音は漏れないし、聞こえないぜ」 「ほ、ほんとうですっ。なにも聞こえなくなりました」 「だから、どんなに声を出しても平気だぜ、七海……」 「あっ、恐い、です……」 「俺がついてるのに、恐いことなんてないさ……」 ――そして現在。 誰もいないと思って滑り込んだ部屋の中では、男と女が交合している最中だった。 な、なにも音などしなかったのに! こんな事をしてるのに強化兵の耳をごまかせるとは、どういう事だ!? む? この透明な膜が、音を遮っていたのか!? おのれ! あたしはその膜を切り裂くと、2人は――。 A まだ2人は先っぽしか入ってない、生殺し状態。 B ちょうど処女膜も裂かれたところでした。 C フィニーーーーーッシュ! なんか白い液がこっちに飛んできた。 D とりあえず、このバカ共を蹴飛ばしとけ。
B
おれはID:5IWUByBs0を蹴飛ばしたい(泣
エロ展飽きたからリコールな A ふざけるな!そもそもこのスレの大義は書くのも選ぶのも先着が原則であり、はるかに比べればマシなので我慢するべきなのだ! B もういいよそれで('A`)
無意味なエロはいらんと思うが無意味なリコールはそれ以上にいらんのでA
「……っく……ぅぅ……っぐ…宗一……さぁん……」 「大丈夫だ。俺を信じて身体の力を抜くんだ。七海」 「うっ…は……はい……くぅぅっ!」 膜を切り裂いてみると、その内側でも膜破りの真っ最中だった。 むう、それにしても女のほうは随分と小柄……というか幼い。 これはどこぞの法にでもひっかかるのではなかろうか? 「あっ!……っく…っは…っぐ……ああっ!」 「くぅぅ……七海……七海ぃぃ!」 防音膜が破られたことに気づかぬまま二人は交合を続けている。 しかし、容赦がないな男の方。相手はおそらくは生娘だろうに。 見ろ、小さなその秘唇を男の肉根に貫かれて痛みに顔をしかめているではないか。 不慣れな膣肉を肉棒でかき回されるのはさぞかし苦しかろう。 ましてあのような幼き身だ。それでも娘は懸命に男を受け入れようと耐えているな。 なんともいじましい。今の世には有難き健気さだ。 なにかしてやれることはないのか…… A 男をしばいてもっと優しくしてやるよう諭してやる。 B 生娘でも楽に快楽が得られるよう自分の血をプレゼントする。 C そうこう思い悩んでいるうちに二人に気づかれた。 D 消音膜も破けたも知らずギシアンやってるから誰かやってきた(人物指定)
ぐだぐだだ D 雅史&由依
「あれ?佐藤さん。なんか変なうめき声みたいなの聞こえません?」 「そうかな。言われてみればそんな気もするけど」 どうやら他の客にも勘付かれたか。例のごとく男女連れのようである。 こうなれば長居は無用か。あたしは気づかれぬよう気配を消してその場を立ち去る。 「「「「△◎*@”$%&□×!”¥〜〜〜〜〜」」」」 後ろのほうがどうにも騒がしいが気にしては負けだな。そう見切りをつける。 さて、気を取り直して調査を再開するとするか。 続いて滑り込んだ客室をあたしは検分している。 見る限りではこれといって怪しそうなものはなさそうだが物事は蓋を開けてみるまでは分からん。 さて、手始めにどこから調べるか。 A 衣装棚 B 床に置きっぱなしの手荷物 C 浴槽と厠 D 布団の中
c
あたしはまず浴槽と厠を調べる事にした。一見何の問題も無いように見えるが、さて。 まずは浴槽…には何も無い。厠も蓋の裏まで調べたが何も無い。 とりあえずここには何も無しか…。あたしは洗面所で顔を洗い、布団の方を調べようと移動する。 『ゴボゴボゴボ…』 その時だ。あたしは洗面台から流れる水の異音に気付いた。 これは排水溝に何かが詰まっている音だ。 普通の人間なら気付かないかもしれないが、常に水と共に生きるあたしは聞き逃さなかった。 洗面台の下の排水管を指で叩く。すると一部だけ反響音が妙になっている個所があった。 管の間接部を良く見ると、一度取り外してあるような痕跡がある。間違い無いようだ。 間接部を取り外し、その部分の中を覗く。 「かぷせる…か?」 排水溝の中には防水処理をした透明の器が入っていた。 「ぷらすちっく」の「かぷせる」という奴だ。その中に写真の「ねが」らしき物が入っている。 あたしは続けざまに衣装棚、布団の中も調べた。 やはり。ぱっと見は何も無いように見えるが 棚の引き出しの裏側に拳銃、布団の裏側には爆弾が隠されていた。 この部屋にいる人物は何者だ?破壊工作でも行うつもりなのか?そこまで考えた直後、 急にまだこの部屋にいる人物の名札を見てない事に気付き入り口に急いだ。
名札には岸田洋一…ともう一人、女らしき名前が書いてあった。 やはりあの男の部屋だったか。予想はしていたが奴も「かっぷるのもにたあ」として乗船したという事か。 奴のような暴漢がいる以上、他にも何やら悪しき目的でこの船に乗った輩がいるかもしれん。 調査の妨げになるならば、潰すのも致仕方ないか…。 そう考えると、急に岸田の事が気になりだした。 奴一人の力では脱出しきれないように縛っておいたが、女の連れがいるとしたら話は別だ。 岸田はあたしが人外だから勝てたが、普通の人間としてならなかなかの手練れ。 それだけの男と組むという女だとしたら、相当の切れ者か、 あたしと同じく力でも圧倒して支配している強者か。 とにかく岸田を捕えている地下倉庫に戻る事にする。
倉庫の近くにいくと話し声が聞こえる。 あたしは気配を殺し、慎重に近づく。 「無様ね…何かする前から捕まるなんて」 「お、俺だって計算外だったんだ!あんな化け物みたいな女があんた以外にいるとは…うぐっああっ」 あ奴が岸田の連れの女か。今の会話から察するに、この女もあたしと同じ異能力者か? あたしは短刀を構え、さらに接近する。棚の裏側に身を潜ませ、 岸田と連れの女の姿を確認する。岸田は相変わらず縛られたまま、あたしの血により苦悶している。 女の方は…あたしが身を乗り出したその時! A 「誰?」見つかった!?仕方ない、貴様も捕えさせてもらう! B 「貴方はもう用済みよ」女は岸田を殺害した。何のためらいも無く。 C 「仙命樹か…仕方ないわね」女は服を脱ぎだした。なに?破廉恥な…それ以前に何故仙命樹を知っている!? D 「そろそろ迎えが来る頃ね」異音が聞こえる。この音は…船か?飛行機か? この女は何者か? 1 リサ・ヴィクセン 2 石原麗子 3 カルラ 4 カミュ 5 月島瑠璃子 6 柏木千鶴
B6
悩むが……Bの6
B以外にしろよ・・・・・
「貴方はもう用済みよ」 突電現れた女は岸田を殺害した。 ・・・何のためらいも無く。 (こ、この女・・・・・・) 話は数分前に戻る 「無様ね…何かする前から捕まるなんて」 「お、俺だって計算外だったんだ!あんな化け物みたいな女があんた以外にいるとは…うぐっああっ」 「はぁ、まあ良いわ、貴方はもう用済みよ・・・もう奥に引っ込んでなさい そうそう、ご褒美くらいはあげないとね?私の手料理だけどこれでも食べて下がりなさい」 「いやちょっと待て、それは料理なのかなんかちがややysぁぁぁぁぁっ!!」 「ほら、ちゃんと約束どおりの豪華料理よ?良く味わいなさい まぁ、すごい、アワビにウニに明太子にシメサバ海の幸が豪華絢爛だわ・・・さすが私」 「くぁせdrftghyじゅ・・・・・・・・・・・・・・・」 「あら?こんなところで寝ちゃ駄目じゃない?もう、邪魔ね〜ちーちゃん困っちゃう」 (こ、この女・・・・・・) 「ふん、用が済んだら毒殺か・・・えぐいもんだ」 「し、失礼ね・・・誰が毒殺よっ!あまりの美味しさに天にも昇るように感動してるんだわっ!」 「いや、どう見ても本当に天に・・・いや地獄逝きだろう・・・」 「ふ、ふん、貴方みたいな怪しい人に言われたって動じないわ・・・って、あなた誰?」 「今頃その疑問に行き着くのかいっ!」 「そ・・・そんなことないわよ!貴方がきっと侵入者ねっ!なんとなく年増っぽいし」 ビシィ!とあたしを指差しながら断言する・・・誰が年増か!お前に言われたくないわ、行き遅れっぽいくせに! そんなあたしは A 罵詈雑言の暴言合戦に突入した B なんとなく、「違うわ」と言い返した C だといったらなんとする?と死神博士っぽく挑発してみた
……
さて…
俺に遠慮せず選んでいいよ……
b
選ぶんだ……頑張れよ……
「違うわ」 なんとなく、そう言い返した。 実年齢は戸籍の上でとんでもない年だとしても、眠っていた分が 肉体的には年を取っていないのだから若いというのも当然の事だ。 「それでも見られた以上は消えて貰わないと困るのよ!」 「それは三下のいつも吐くようなセリフね!」 ヒュッ、ガキィィィン! 千鶴が奇襲に放った皿を仙命樹の反射神経のみで小刀で弾き落す。 この女、毒殺だけじゃなくて身体能力のほうでも充分に使えてる! 「その程度ではあたしの相手にはならない」 「そんな見え見えの強がりには乗りませんですことよ!」 動揺を隠そうとしても隠し切れないあたしに爪で察した千鶴が切り掛かって来た。 まずい、これは隠し武器!?それとも特殊能力!? A とにかくまた弾き受ける B 鬼に勝てるわけがないので隙をついて逃げる C 仙命樹があるのだから食らってしまえ
はあ…
うーん…
白黒つけるためにリコールを提案したいんだが……
A
>>498-504 をリコールする
B もういいじゃん続けようぜ
Aで
「悪いけど、貴方はもう用済みです」 「ま、待て!俺にはまだ策があるんだ!策さえ使えれば…」 「その策で、私を騙し犯そうとしたのは誰ですか?」 「そっそれは…」 「…貴方を、殺します」 その刹那、あたしは信じられない光景を見た。 女の目が赤く彩られ、冷ややかな表情になり 右腕の爪が急激に伸び、刃物のような形状に変化したのだ。 「貴方の最大の誤算は、私を普通の人間だと思い込んでいた事です」 「ひっ、寄るな…寄るな化け物ォ!!」 「…さようなら」 ズドッッッ 女の爪が、岸田の心臓を貫いた。あたしが念入りに巻き付けておいた鉄線、鋼線の外から 丸ごと貫通し、背中側の鉄線まで貫く。とてつもない破壊力だ。 「ぐあっ…せ、せめて誰か犯してから死にたかった…」 岸田は絶命した。返り血を浴びたままの姿で女は話出す。 「もう解っていますよ…。そこの方、出てきたらどうですか?」 やはり気付かれていたか。あたしは小太刀を構え、戦闘体制のまま女の前に姿を表した。 「貴様が柏木千鶴だな?その爪…あたしと同じ人外の者か」 「ええ、そうです。人外というより鬼ですけどね」 なんだ?この女は。今し方人を殺したかと思えばもうにこやかに微笑んでいる。何を考えているのだ? 「岸田さんをこの部屋で捕えていたのはあなたですよね?」 「何の事だ?」 ここはとぼけておいた方がいい。この女から情報を聞き出せるかもしれん。 「私はちょっとこの船に用があって応募したのですが…、当選できなかったんですよ」 「用だと?」 「そうしたら用事が出来て当選を辞退する人が男女一人づつ出てしまって、その繰り越しで私と岸田さんが当選できたんです」 なるほど、確かに接点があるような関係には見えなかったがそういう事か。
「岸田さんは私を部屋に入れるなりいきなり犯そうとしましたが…この人も本当に運が無かったですね」 女は足元の死体を見つめて呟く。 「だってそうでしょう?開口一番で『俺はこの船の人間を殺しつくし、犯しまくる』ですって」 そんなのが目的だったのか奴は?ただの快楽殺人者か… 「乗っているのが一般人だけなら、その願いも叶えられたかもしれませんけど…私やあなたみたいな人がいるのは予想外だったようです」 「それで、貴様の目的は何だ?何の用でこの船に乗り込んだのだ?」 「それを聞いたら、あなたも岸田さんと同じ目に合いますよ?」 「岸田さんも最初襲われた時は殺さずに、逆に駒として動かしていましたが、あなたが捕えたせいで殺さなけばいけなくなったんですよ?」 何だと…!この女は岸田を殺したのはあたしが岸田を捕まえたからだと言っているのか? 「下手にあんな状態で見つかったら同じ部屋にいる私が疑われますからね…。そこであなたにお願いがあります」 「…言ってみろ」 「私は今ここであなたと会った事は忘れます。だからあなたも私と会った事を忘れていただけませんか?」 「どういう意味だ?」 「次に廊下やホールで会ってもすれ違っても、お互い干渉しない、無視するという事です」 「貴様が岸田を殺した事も無視しろという事か…!」 「そうです。この死体は私が処理しておきますから」 「断る、と言ったら?」 「…処理する死体が二つに増えるだけです」 「くっ………」 「あなたにもやらなくてはならない仕事があるのでしょう?私にもあるんです。お互い触れない、関わらない。それでいいじゃありませんか」 目の前の千鶴という女は相変わらずニコニコと笑っている。腕を血に染めたまま。 どうする?この女の目的は解らん。聞き出すには力づくしかなさそうだが、それは並み大抵の事ではない。 平気で人一人殺せる冷酷さ、鋼線を貫ける怪力、俊発力。強化兵であるあたしでも太刀打ちできるかどうか。
あたしはこの女に… A 従う。次にどこで会っても無関心、無干渉だ。 B 逆らう。この女は危険だ。今ここで始末する必要がある。 C 『かぷせる』を見せる。岸田の部屋の排水管に隠してあった物だ。 D しまった、この惨劇を見られてしまった!(この物語に登場済みのキャラの中から人物指定) E その瞬間、船が動き出した。
e
746 名前を選択して下さい 2006/08/26(Sat) 11:10 唐突なエロ展や空気を読まないギャグもあまり良くなかったのは確かだが それで一気に廃れてしまう粘りのなさもどうかと思う。 まして後者はリコールされたんだし。
ガクン 「む、船が……」 「出航しだしたようですね」 あたしが千鶴へどう返答しようか迷っていたその時、船が動き出した。 思っていたよりも軽い振動、戦時中の輸送船などとはえらい違いだ。 「どうしますか? もう陸へ戻るのは難しいですけど」 相変わらず千鶴は微笑みを絶やさない。 逃げ出すという選択肢の一つが消えたからだろう。 ……もっとも、別にこの船が沖に出ようと遭難しようと、あたしからすれば問題はない。 いざとなれば船を飛び降りれば済むだけの話だ。 だが、そんなこちらの都合を話す必要も無い。 あたしは考える、今後この船の調査を続ける上で最も有利そうな判断を。 あたしは―― A この場は千鶴の言うことを聞き、相互不干渉とする。 B 調査の重大な障害だ、ここで全力で戦う。 C 「あ、アンタ達、何をやってるんだ!」誰か男があたし達を見つけてしまった(既出の男性から人物指定) D 「え…あ、あなた達何を……」誰か女があたし達を見つけてしまった(既出の女性から人物指定)
D 由依
ガタン その時、扉のほうから物音が聞えた。 「誰だっ?!」 あたしと千鶴が振り向くと、そこには一人の少女がいる。 「え…あ、あなた達何を……」 しょーとかっとに黄色いリボンを付けた女の子だ。 この声は…あたしが防音膜を破ったせいでょぅι゙ょの性交を覗いてしまった男女の片割れのはず。 少女はあたしと、無惨に殺された岸田と、腕を血で染めた千鶴を見てしまった。 動揺が隠せないようで、怯えた瞳でガクガクと体を震わせている。 マズイな、今船内で騒ぎを起こされては困る! A 「くっ」あたしは素早く少女に飛びかかり、その場で捕らえた B 「仕方ないですね」あたしが反応する間もなく、千鶴が一足飛びで少女の前に立ち…その胸を貫いた C 「い、嫌ぁぁぁぁっっっ!」しまった、少女が叫びながら逃げ出した
A
「くっ!」 「えっ? あっ、きゃぁっ!」 あたしは素早く少女に飛びかかり、その場に押し倒した。 状況を理解できずにいた少女は、逃げる間もなく組み伏せられる。 手を後ろにねじり上げ、細い首筋に小刀を当てた。 「声を出すな」 「あ……う……」 喉元に当てられた白刃にこちらの意を汲み、少女は口を閉じる。 「鮮やかなお手並み、見事ですね」 「……民間人の女の子など、取り押さえても何の自慢にもならん」 千鶴がかけてきた褒め言葉をあたしは適当に流す。 「……どうするべきだ、この娘を」 あたしは千鶴に聞いてみる。 千鶴は扉を閉めながら、少女を見下ろしていた。 「や、やだ……お、お願い…助けて……」 突然の出来事、理不尽な暴力と脅迫に少女はボロボロと涙をこぼす。 千鶴の血に染まった腕と冷たい表情を交互に見比べながら、必死に命乞いをする。 「もちろん、殺しますよ。邪魔ですから」 「っっ!」 やはり、千鶴はこの子も殺すつもりだ。 先ほどの岸田と違い、この子は本当にただ巻き込まれただけ。 そんな不幸な少女も、この女はあっさりと始末しようとする。 「やだぁ……死にたくないよぅ……何も言いませんから……お願いですから殺さないで……」 「あなたにとっても、そっちの方が良いでしょう」 確かに、それは千鶴の通りだ、だが―― A 「……とりあえず今は縛っておくだけで良いのでないか」あたしは、柄にもなく甘いことを言った B 「時間も惜しいので、もう始末しちゃいます」千鶴が無慈悲に少女の頭を叩き潰した C 「ゆ、由依ちゃん?!」「さ、佐藤さん!」扉越しに声が。しまった、近くに男がいたのか!
A
ガタッ その時、入り口の方から物音が聞こえた。 「ひ…人が…し、死んでる…」 しまった!人に見られてしまったか。だがこれはある意味好機でもある。 目の前には岸田の死体と血に濡れた千鶴の姿。 どう考えても言い逃れできない状況だ。 「あ…あなたがやったんですか?」 女は千鶴の方を見てそう言っている。 この声は、あたしが破廉恥にも交合している男女の客室から抜け出す時に 通りかかった男女の女の声だ。あたしはその時気配を消して逃げ出したから 当然この女とあたしは初対面という事になる。 どうする?どう動けばいい?あたしだけでなく千鶴も同じ事を考えているはずだ。 目の前の女も動かない。いや、動けないのか。 だが、次の瞬間状況は一変する。 A 「この女は殺人犯だ!監視員のあたしに任せて早く逃げろ!」あたしはそう叫んだ。 B 「助けて!あの女が岸田さんを殺した上に私の腕を…」千鶴がそう叫んだ。あたしを犯人にするつもりか!? C 千鶴は女に飛びかかった。やはり目撃者は全員消すつもりか?そうはさせん!! D 「だ、黙ってますから命だけは助けてください」女の方から命乞いしてきた。 E 「柏木千鶴、覚悟ッ!!」何と女の方が千鶴に襲いかかった!!どういう事だ?
521 :
520 :2006/08/26(土) 17:54:46 ID:6S4kehbw0
あ、あれ?リロードちゃんとしたはずなのに… 申し訳ありません、520は無視してください
「……とりあえず今は縛っておくだけで良いのでないか」 あたしは柄にもなく甘い事を言った。 普通に考えれば潜入先で目撃者を生かす理由など無い。 口封じのために素早く始末するべきだ。 だが、やはり民間人の少女を手にかけるというのは…どうしても躊躇われる。 「……そうですか」 千鶴とやらはそれ以上何も言わず、岸田の死体に近づいた。 おそらく死体の処理だろう、あたしは千鶴の行為を自分の提案が受け入れられたと認識する。 千鶴に背を向け、少女を船内の壁際に押さえつけた。 「済まないが、暫く黙っていてもらおう」 「んー、んんー」 取り押さえていた少女が大声を上げないよう、猿轡を噛ませる。 次いで岸田と同様に鋼線や鉄線で縛り上げた。 「ふう…こんなものか」 「んんんんっー! んーんー!」 「どうしたんだ、窮屈なのはわかるが今は我慢を――」 少女の様子がおかしい、目を見開いて何かをあたしに訴えようとしている。 あたしの背後に何かあるのだろうか。 そう思って後ろを振り向いたその時―― A 「では、やはりあなたも邪魔ですね」ゾブリと、千鶴の腕が油断していたあたしの胸を貫いた B 「ぬっ!」間一髪、襲いかかってきた千鶴の一撃を避けた C 岸田の……死体が起き上がってきた?!
A
そんな簡単に超感覚は負けないかと B
負けた…orz
ゾブリ 「……え?」 後ろを振り向いた瞬間、目に映ったのは間近にいた千鶴。 自分の体を見下ろすと…千鶴の腕があたしの胸を貫いている! 「ぁ…がっ…な、何を……」 千鶴は心の臓を潰して、背中まで貫いた腕を無造作に抜いた。 グラリと、あたしはその場に仰向けに倒れる。 「目撃者を生かしておくような人など邪魔なだけです」 紅く染まった腕を振り、軽く血を振り飛ばしながらあたしを見下ろしていた。 「くっ……ぁ…」 油断した、海の中ならばまだ察知出来たろうが…薄暗いとはいえ船内では実力を出し切れない。 不必要なら即座に岸田を殺すこの女に、目撃者を生かすつもりなどあるはずもなかった。 いくら仙命樹の超回復とはいえ、心臓を潰されては無意味だ。 ドクドクと血が流れ、意識が遠のいていく。 「猿轡を噛ませたことだけは感謝します、騒がれずに済みますから」 そう言いながら、千鶴は少女に近づいた。 「んんんんんんっっーーーー!!!」 少女は必死に体をバタつかせるが、全く意味のない行動だった。 ガシガシと鉄線や鋼線が僅かに軋むが、千鶴がそれを意に介するはずもない。 「……ふっ」 振り下ろされた千鶴の腕が少女の頭を振り下ろす。 嫌な音を立てて頭が叩き潰され、辺りに血と脳漿をばらまいた。 (すまない……すまない……) 任務も果たせず、このような最期を迎えるとは……情けない限りだ。 名も知らぬ少女の無惨な死、それがあたしが目にした最後の光景。 その少女への謝罪、それがあたしの最後の思考となった…… A Fin B エピローグ C ちょwwwおまwwwこんな最後でいいのかよ?
B
その後、高速実験船バジリスクは太平洋のど真ん中で沈没した。 生存者は救命ボートに乗っていた柏木千鶴ただ一人だった。 彼女からの証言によれば岸田洋一と言う男が船内で大量殺戮を行い、その結果沈没したそうだ。 彼女は岸田の魔の手から運良く逃れたとの事。証拠は全て海の底。 事件は暫く紙面やニュースを賑わしたが、やがて時代の流れに風化していった。 -DEAD END-
つーわけで次回選択 A ナイトライター(with 雀鬼's) B Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜 C 誰彼 D MOON. E Routes F 天使のいない12月 G 雫 H CLANNAD I こみっくパーティー J Kanon K うたわれるもの L To Heart M White Album N ToHeart2 O 鎖 P Filsnown Q まじかる☆アンティーク R AIR S テネレッツァ T Tears to Tiara U ONE V 痕 W フルアニ
U
F
じゃ、主人公選択 A 清水なつき B 南明義 C 七瀬留美 D 椎名繭 E 柚木詩子 G 川名みさき H 上月澪 I 深山雪見 J 里村茜 K 住井護 L 長森瑞佳 M 氷上シュン N 城島司 O 折原浩平
J
よし、久しぶりに作品&主人公選べた。 …正直、今度は以前選んだマナの二の舞にならないでほしい。
あの時の君か。俺に任せろ。 ────────────── はじめまして、皆さん。私の名前は里村茜といいます。 この度はめでたく主人公と言うかヒロインに選ばれたわけですが… さて、今の私はと言うと── A 激甘ワッフルの食べすぎで太ってしまった。ダイエットしなくては B 雨の中で待ち続けていたら風邪を引いてしまいました C ネトゲーをしていたらゲームの世界に閉じ込められてしまいました
A
それは先日の話でした。折原と一緒に下校し山葉堂に寄って、 いつもの様に砂糖がけハチミツ練乳ワッフルをほおばっている時のことでした。 「なぁ、茜。 お前少し太ってきてないか? んなもんばっかり食っているからだぜ」 と、、いきなり直球ど真ん中のデリカシー絶無の発言をしてくれました。 「女の子にいきなりそんな事言うなんて、そんな人嫌いです」 と、いつもの様に切り替えしたのですが最近、スカートが少しきつい気がするので心当たりはあります。 不安に駆られた私は折原君と別れた後、駆け足で帰宅して体重を測ってみました。 すると、その数値は誤差の範囲を越えた増加の数値を示していました。 どれだけ増えたかって?それは秘密です、絶対に。 こうして、私は体重を減らす為にダイエットを試みる事にしたのですが、どのような方法を用いましょうか? A カロリー制限。ワッフル禁止 B 運動で脂肪を減らす C ダイエット用の薬や食品を用いる
538 :
名無しさんだよもん :2006/08/27(日) 05:11:59 ID:d1YZ6DfL0
aとbを複合で
カロリー制限に適度な運動。ベタと言えばそうですが、ダイエットの定石である事には変わりません。 くやしいですが、折原君の指摘は全く以って正しいです。 冷静になって思い返せばあのワッフル以外に原因は思いつきません。 私の放課後の娯楽が無くなってしまうのは寂しいですが、「少し太ってないか?」と言う彼の疑問が 「太ったな」と言う確信に変わった日には、私の乙女としてのプライドは完全に崩壊してしまいます。 そんな事にならないためにも今日から我慢です。 ただ、我慢できるでしょうか…なんか中毒症状起こしそうな気がします。 そして、カロリーの消費量を増やす為に運動量を増やすのも良いでしょう。 それらを吟味して、私が採った方法は── A 来栖川電機の最新エクササイズマシーンのモニターに応募してみる B エクスストリーム同好会に入会してみる C ワッフル断ちに耐えうる精神を鍛える為、オンカミヤムカイ流心術を習ってみる
C
ワッフル断ちに耐えうる精神を鍛える為、オンカミヤムカイ流心術を習ってみることにしました。 カロリー制限に適度な運動は確かにダイエットの王道ですが、あくまでもそれを持続して行なう事が必要です。 ダイエットに成功して油断してリバウンド、何てことになったら目も当てられません。 その為には鉄の精神が必須であると私は考えました。 そろそろ考えてばかりいないで行動起こせですって? 分かってますよ。だから今、見学してから習ってみようと思い道場に来たんですから。 因みにここは降って湧いたような怪しげな健康セミナーではなく、この街の旧家のオンカミヤムカイ家が開いている道場で、 実績に関しては申し分なしです。何でもかの来栖川綾香もこの道場で精神修業をしたとか。 見学を申し込もうと受付の事務所に入ってみて、そこにいたのは── A 師範でこの道場のお嬢さんのウルトリィさん B 師範代でこの道場のお嬢さんのカミュさん C 副長のムントさん D その他、道場のお弟子さん※人物選択
Aでついにウル(ryから脱却
ドン ドン 無意味に重厚な太鼓の音と共に、私の前にででんと現れたのは金髪長身でたわわなお胸をなさった方。 状況から察するにこの方が―――― 「はじめまして。私がオンカミャムカイ姫巫女にして当代オンカミヤムカイ流心術継承者。この道場の師範を務めておりますウルトリィといいます。 どうぞ以後お見知りおきを」 「今噛みませんでしたか?」 「お黙りなさい」 「む、むぐっ!」 ウルトリィさんに一睨みされると急に口が開かなくなってしまいました。 これが心術の力だというのでしょうか………… 「入門希望者ですね? ではこちらにサインを。本来入門料は5000円ですがただいまサービス期間中につき入門料は無料になっております。 月謝は毎月現金を持参していただく形と口座から自動引き落としの2種類がありますがどちらになさいますか?」 「むー、ぐー、うー」 いやに手馴れた事務手続きです。なんだかあんまり神秘的なオンカミヤムカイの旧家なイメージではないですが……まあいいでしょう。 私は差し出された用紙にさらさらと氏名住所年齢その他を書き込んでいきます。 「里村茜さん……17歳ですか。ふふ、お若いですね。当道場の門をくぐった理由が……ダイエット?」 そこまで読んだところでチラリと私に視線をよこします。そして………… 「…………ふ」 唇の端で笑いました。正直乙女にその反応はないと思います。 「わかりました。では手続きは以上で完了となります。 ようこそ里村さん。オンカミヤムカイはあなたを歓迎しますよ」 そして席を立ち上がると同時に真正面の正門がその重そうなあぎとを開きました。 さすがにこのへんはお金持ちです。
「さてそれではさっそくですが、初日の稽古をはじめましょうか」 「はい……」 その後門を通って道場本殿に通された私。与えられた柔道着に着替え、だだっ広い板ぶきの部屋中央でウルトリィさんと 「ああそれと、以後私のことは師匠とお呼びなさい」 ……ウルトリィ師匠と2人きりで向かい合います。他の方々とかはいらっしゃらないのでしょうか? 「それが最近は世の中世知辛く……皆さんどんどん他の道場にいってしまわれるのです」 そうですか。ご愁傷様です。というかさっきから私の思考を読まないでいただきたいです。 「さてそれでは気を取り直して。とりあえず今日は初日ということで……」 A 「軽いランニングからはじめましょう」妥当なところですね。 B 「座禅による精神修行です」そういう修行も必要でしょうね。 C 「庭の草むしりです」ちょっとお待ちください。 D 「いきなりですが実戦です」ちょっと待て。
D
「いきなりですが実戦です」 はい? 「ちょっとそれって……」 当然の如く疑問をさしはさもうとする私ですが、そんな私の言葉は打ち消されました。 づどーん 突如の轟音。背後からの爆風によって。 「やはりあなたでしたか…………カミュ」 そしてそこには、壁に空いた大穴から道場に踏み込んでくる黒い娘さんが。 黒い娘さんは一気にまくし立てます。 「じゃじゃーん! 暗黒オンカミヤムカイ流心術師範カミュただいま参上ッ! お姉さま! 今日こそオンカミ流の看板はカミュがもらいうけるよっ! 思えばお姉さま、カミュは小さい頃からずっとお姉さまの背中ばかり見てきたッ! カミュの方がずっとずっと術を上手く使えるのに、羽が黒いだけで、先祖帰りのこの身体だけで! 禍日神が見えるからって! ちょっと歳と不相応におっぱいが大きいからって! よく喉が渇くからって! ぱんつはいてないからって! はなしめちゃめちゃでひどい打ち切りされちゃうからって! いつもいつもいつもいつも! お姉さまはカミュの一歩先を行ってるっ! 今こそお姉さまをブッ倒しッ! お姉さまの後塵を拝す過去に決別してあげるっ! あの世……じゃなくてもいっか。さっさと隠居生活に入ってカミュにわび続けなさいお姉さまーっ!!」 「おろかなカミュ。あなたはいまだに自分が虐げられたと思っているのですか。 あなたには決定的に足りていないものがある。 そのために、それをわからせるためにお父様はあえてあなたを世間の荒波にもまれさせようと…… だのにあなたは、あろうことか勝手にオンカミヤムカイ流を立ち上げ、あまつさえその師範を名乗り、門下生を無理矢理うばっていくとは…… いえ、それだけならまだ許せましょう……小さい頃から喧嘩ひとつしなかった私達です。見逃しもしましょう。 ですが! ですがカミュ! お父様を……お父様をあんな目に遭わせたことだけは許せませんッ!!」
う わ あ ・・・ いいんでしょうかこの方々は。小出しにすれば100レスは稼げそうな背景設定を一気にブチ捲けてしまった上に説明台詞のオンパレードです。 しかし姉妹対決流派対決ですか。またベタですね。 この路線でいくとお父様とやらは既に闇討ちとかで亡き者にされてしまっているんでしょうか。 「知らないよっ! 出会い系で会った相手を実の娘だとも知らずにホテルに連れ込むお父様だなんて!」 「それはあなたがムツミモードだったからでしょう! どうして気づいていたのなら最初から言ってさし上げないのです! よりにもよってベッドの上でいきなり正体を現すだなんて! そんなことをしては心臓麻痺起こすのも無理はありません! 関わったお医者の方々に口止め料を支払うだけでも大変だったのですよ!」 ……前言撤回です。 「ふんっ! もう言葉をかわす時は尽きたよっ! 今日こそ引導を渡してあげる! そんなお姉さまなんてボコボコにしてあげるんだからっ!」 「その言葉、そっくりそのまま返しましょうカミュ。今日ここには我が愛弟子の里村さんもいます! みすみすやられはしませんよ!」 ちょっと待ってくださいお二人さん。主にウルトリィ師匠。 「へへーん、新入り相手にカミュが直接手をくだすなんて面倒すぎるねっ! いいよそういうことなら……カミュだって暗黒オンカミ流の新人呼んじゃうんだから! おいでっ! 期待の新人」 A 「長森瑞佳っち!」 B 「伊吹ふーこちゃん!」 C 「綾之部可憐ちゃん!」 D 「柚原このみちゃん!」
D
>C ちょwwwおまwwwこんな最後でいいのかよ?
「カモン、このみちゃん!」 「オッス、師匠!」 カミュちゃんが開けた穴から元気よく飛び出てきたのは、中学生どころか小学校の高学年と見間違えるくらい幼い風貌で、 ツインテールをした女の子でした。何故か知らないけ体操服にブルマーですが。 「ふふふ…お姉さま、このみちゃんは暗黒オンカミ流の期待の新人だよ。 そんな昨日今日入門したばっかりっぽいペーペーなんかが勝てる相手じゃないよっ!」 ええ、貴女の目は確かです。一つ訂正するなら昨日今日どころか、つい数十分前に入会届けにサインをしたばっかりだって言う事ですが。 「師匠…一般人同然の私がどうやって戦えばいいのでしょうか? 無手で万歳アタックしろって言うなら帰りますよ、マジで」 夫婦喧嘩は犬も食わぬと言いますが、姉妹喧嘩も似たようなものでしょう。この場合は特に。 折角、主人公になったのにそんなのに巻き込まれて死亡即打ち切りなんてのは、まっぴら御免です。 「大丈夫ですよ、里村さん。 こんな事もあろうかと貴女が戦う術を用意しておきました」 と、言って師匠は先ほど書いた入会届けを取り出しました。名前や住所が書いてあって最後に印鑑…が無いので押した拇印があります。 しかし、よく見ると徐々に記入事項や外枠がまるで魔法の様に消えて行き、拇印だけが残りました。 そして今度はあぶり出しの様に抽象的な模様が浮かび上がって来ました。 「こんな事もあろうかと準備しておいたんですよ。 里村さん、貴女にこれから精霊と契約してもらいます。 上手くいけば英霊召喚で言えばCクラスくらいの強さにはなれます、多分」 消えるインク…なんてベタな手を…これって詐欺ですよね。こんな事もあろうかとってヤ○ト真○さんですか?
「…上手くいかなかったら? て、言うかそんなお手軽簡単五分で必殺剣なノリで強くなれるなんて、何か色々取られそうな気がするんですが…」 某錬金術師も等価交換が原則とか言っていますし。 そして語尾の多分とと言う台詞が辛うじて聞こえるくらい小さいのは、私を果てしなく不安にさせます。 「魂を奪われるとか死後も抑止力として永遠に戦い続けるとかそんな事は無いから大丈夫です。 ただ万が一失敗したら、ちょっと見えないはずのものが見えたり、壁に向かって独り言を呟く程度ですから」 人はそれを廃人と呼ぶのですよ、師匠。 「後、拒否権は無いですから。 精神崩壊しないように気を確かにして下さい。 偉大なる大神ウィツアルネミテアの元に告げる! 我が呼びかけに答えよ!契約に従い彼の者に力を!」 師匠が呪文を紡ぐと、紙から風が巻き起こります。 「そんな、精霊と契約できるくらいの素質の持ち主だなんて…」 カミュちゃんがなにやら驚いてます。師匠は私にそんな凄い素質があるかどうかなんて確認していませんよ、絶対。 巻き起こった風はまるで意思を持ったかの様に私の中に流れ込んできます。 それはまるで私の人格を消し飛ばしかねない大嵐の様な力の奔流でした。 やがて私と契約した精霊の輪郭らしきものが見えてきます。それは── A 桜色の髪をもつミステリアスな少女。名前はるーこ・きれいなそらと言うそうです B お侍さんっぽい人。名前は次郎衛門と言うそうです C エビバーガー?魔法使いだそうです D ヒゲのお爺さん。名前はオガムと言うそうです
D
んー………Dで。
D
「はじめまして里村様」 そして私の目の前に現れたのは、品のよいおじいさまでした。 「あなたは?」 「このたびあなたと契約を結びました竜族のオガムと申します。以後お見知りおきを」 「はあ、どうも……」 とりあえず成功することは成功したようです。私の精神も(たぶん)大丈夫みたいですし、何よりです。 「そっ、そんなっ……まさか本当に精霊と契約してるだなんて……」 驚愕に目を見開くカミュちゃん。よくわかりませんがこれは相当なことのようです。 しかしチャンスでもあります。 「それでは早速ですがオガムさん」 「はい」 私はバッ、と片手をカミュちゃんとこのみと呼ばれた少女のほうへ向けます。 「鏖(みなごろし)にお願いします」 「うーむ、それはいけませんな」 ずるっ。 私の精霊の第一声は拒否の声でした。 「相手が魔道の何某ならば私も存分に力を尽くしましょう。ですが、ただの女子どもに力を振るうわけにもいきません…… 里村様、私の見立てではあの娘もあなたも大して力は変わらぬよう。どうぞここは己が力で突破なさいませ。 そして、私のことは本当にどうしようもない時に呼び出すよう……お願い申し上げます。では」 ぼわーん 「…………」 そんな擬音と煙と共に、オガムさんはどこかへと消えうせてしまいました。 場が静寂に包まれます。そんな中、最初に口火を切ったのは我が師匠。 「かっ、カミュ! あなたは自分の手駒に精霊契約の一つもさせていないのですかッ!」 「無茶言わないでよお姉さま! 下手すりゃ精神崩壊するような真似そんな簡単にさせられるわけないじゃない!」 なぜでしょう。なぜかしら。 どこからどうみても師匠のほうが外道に思えてきます。
「とっ、とにかくチャンスだよこのみちゃん! この隙に凹にしちゃえ!」 「オッス! わかったであります!」 「ええい自分より弱いものには力を使わないなんて……砂糖に練乳をブチ捲けたごとく甘き精神! 精霊を間違えました! かくなる上は里村さん! 自分の未来は己が拳で掴みなさいっ!」 「嫌です…………」 結局肉体言語じゃないですか…… そんなこんなで、道場の真ん中で柔道着の私とブルマなこのみさんが向かい合います。 「爆裂拳!」「わっ……!」 先制はこのみさんの右ストレート。反射的に顔を覆った私の腕に当たります。痛いです。 「爆裂拳!」 びしっ! 「爆裂拳!」 びしっ! 「爆裂拳!」 びしっ! そのまま勢いに任せて右ストレートの連打。なんとか防御はしますが、痛いです。 「よーっしこのみっちその調子! そのままやっつけちゃえー!」 「何をしているのですか里村さん! もっと足を! 足を使いなさい!」 勘弁してください……数時間前まで私は普通の女子高生だったのですよ。 「爆裂拳!」 びしっ! 「爆裂拳!」 びしっ! しかし割とノリノリなこのみさんは止まりません。まあ自分有利なのに止まる人もいないと思いますが。 なんとか防御はしてますが徐々に押し込まれ、私は道場の隅っこに追い詰められていきました。 「よしそこっ! ボディーがら空きだよこのみっち! いけいけいっちゃえー!」 「里村さん何をしているのですか! 無様な真似をしたらただではすみませんよ!」 もう嫌です…… 「爆裂拳!」 びしっ! と、そこで私の目の端に止まったのはバケツ。道場隅の掃除箱の前に無造作に放置してあります。結構だらしないです。 けど、これは………… 「それでは終わりにさせてもらうであります! 必殺! 爆裂け……」 このみさんの最後の一撃。寸前私は身をかがめ、足元のバケツで…………ガード! ごぃぃぃぃぃぃぃん・・・・・
「〜〜〜〜!〜〜!〜! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」 思い切り自分の拳を金属製のバケツに叩き込んだこのみさん。どこかのグラップラーな方々の如くその場に悶絶します。 「ああっ! このみちゃん!」 「よし、その調子です里村さん!」 私はそのままこのみさんの頭に凹んだバケツをかぶせると、掃除箱から一本のほうきを取り出し装備。そのバケツに上段から振り下ろしました。 「エクスカリバー!」 がぃぃぃぃん! 「わ! わぁっ!!」 「ちょっとお姉さま! 武器はずるくない!?」 「何を甘いことをカミュ。自分の身の回りに存在する総てを利用してこそオンカミ流環境利用闘法! そんなのは敗者の戯言です!」 「くっ……相変わらずだね!」 なんか姉妹は好き勝手言ってます。しかし私も自分の身は自分で守らねばならず……このみさんには悪いですが! 「エクスカリバー!」 がぃぃぃぃん! 遠慮なくいかせてもらいます。 「エクスカリバー!」 がぃぃぃぃん! 「エクスカリバー!」 がぃぃぃぃん! 「エクスカリバー!」 がぃぃぃぃん! 「し、師匠っ!!」 十数発私に殴られたところで、ようやく頭にたんこぶ作ったこのみさんがバケツを外れました。そのままカミュちゃんの下へ。 「ま、拙いであります! さすがに武器を持ち出されては勝ち目はないであります!」 「むむむむむ……よしっ! ちょっと待ってて!」 何か決めた様子のカミュちゃん。そのまま壁の穴から外へ出て行きます。 「ああっ! 師匠っ!」 「何か武器持ってくるから! だからこのみちゃんもうちょっと持ちこたえてて!」 「わ、わかりましたであります!」 ビシッと敬礼を決めるこのみさん。容赦なく、私はエクスカリバーを振り下ろします。 「エクスカリバー!」「わ、のわあっ!」 しかし寸前、かわされました。
「はあ、はあ……やりますねこのみさん」 「ぜえ、ぜえ……里村さんこそ、強いであります」 そんなことやりあうこと数分。私も体力がある方ではありません。 エクスカリバー(ほうき)のリーチの差で攻め込まれこそしないものの、長時間長物を振り回して体力は結構まずいです。 そんなとき………… 「このみっち!」 先ほどの穴から、カミュさんが。 「師匠!」 「この辺かけずり回って! 持ってきたよ最新兵器! このみっちのために! そーれ! 受け取って!」 カミュさんが手持ちの武器をこのみさんに投げつけます。 あれは………… A 竹箒! こちらよりリーチが長いです! チクチクします! B モップ! その重量からの一撃は胸囲です! C ちりとり! 私のエクスカリバー(掃きほうき)との相性は抜群です! D トイレが詰まったのを治すごっぽんごっぽんやるゴムのあれ! ある意味最凶の武器です!
胸囲ですになんか藁たのでB
カミュさんがこのみさんに投げ渡した武器。それはモップ! その重量からの一撃は胸囲です。 「落ち着きなさい里村さん! “きょうい”の発音が間違ってますよ!」 師匠。勝手に人の心を読むのも、わざわざ口にしていない言葉に突っ込みを入れるのも止めてください。 …さて。確かにモップの重量から繰り出される一撃は驚異ですが、その重量から扱いに難のある武器なので、 当たりさえしなければ、今の私でも反撃の機会は充分に窺えます。 「その通りです里村さん。恐れる事はありません。 天使の様に繊細に、しかし悪魔の様に大胆に攻めるのです!」 ですから師匠。勝手に人の心を読むのは止めてください。 取り敢えずご忠言は有り難く受け取っておきますが。 「さあ、やっちゃえこのみっち!」 「了解であります!」 カミュさんの檄を受けて、このみさんがモップを大上段に構えます。 体力の消耗を勢いで補う考えでしょうか。もしかしたらこの一撃で決めにくるのかも知れません。 「いくであります里村さん! トーーーーーールハンマーーーー!!!」 そちらはミョルニルですか。そうですか。 さて、どう対処しましょう? A このみさんの動作の大きさの隙を付いて、カウンターを狙います。 B みっともなくても勝てば官軍です。回避に徹します。 C 元々目的はダイエットです。思いっ切り打ち合って体を動かしましょう。
562 :
561 :2006/08/28(月) 20:19:28 ID:miyVjPThO
選択肢訂正Borz 誤 みっともなくても勝てば官軍です。回避に徹します。 正 みっともなくても勝てば官軍です。回避に徹してこのみさんの消耗を待ちます。
C
「……え。トールハンマーが防がれた!?」 私はチッチッと指を左右に揺らし、余裕をアピールします。 腹は決まりました。この剣劇に付き合い、思いっきりダイエットをしましょう。 バキィ! ガキィ! モップと箒の間抜けなようで真剣な剣劇が繰り広げられます。 木と木の叩き合う音が、まるで重厚なオーケストラを生み出しているかのようです。 「うんうん……ここまで育ってうれしいよ」 師匠。特に何も教えを受けた覚えはありません。 「くそぅ。こうなったら奥の手であります!!」 何回か決定打に欠けた打ち合いをする内に、このみさんがいきなり叫びだしました。 するとポケットから人の頭くらいのサイコロを出してきました。 サイコロには数字の変わりに私やこのみさんの顔が入っています。 ……というか、あれだけ巨大な物をどこに入れてたのでしょうか。 「このみっち! それは駄目だよ!」 「師匠。女にはやらなければいけあない時がありのであります!!」 言い終わると同時に、モップと足を激しく床に打ちつけ始めました。 タン。タン。タタタン。タタタタタタタン!
言葉にすると意味がわかりませんが、それはとても見事なモップを取り入れたタップダンスでした。 そういえば、このようなパフォーマンスをするグループがアメリカにいたような気がします。 「それぇ!!」 このみさんはサイコロを宙に放り投げました。 「このみっち! それはサイコロの面が出た人を30回ハリセンで強制的に叩く奥義“STAMP”! それをやったら死人が出るよ!」 と言いながらハリセンの準備をする師匠。 後で殺しましょう。 サイコロが出した答えは…… A 茜 B このみ C カミュ D オガム E 全員セーフ F 大当たり 全員30回
B
スパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパン!!! 桜の髪飾りで結わえられたツインテールの髪。 まだ小学校高学年でも通りそうなあどけない顔。 転がされた正六面体の上面部、そこに見えたのはそんな可愛らしい女の子。 サイコロが出した答えは「柚原このみ」その人でした。 「し、失敗であります…・・・師匠、ガクッ」 どこからか持ち出されたハリセンによって、このみちゃんは無情にも30回叩かれました。 ――無論カロリー消費のために私も参加しましたが。 「このみっち! このみっち!」 倒れたこのみさんにカミュさんが駆け寄り、ガクガクと体を揺さぶらせます。 ――さっき一緒になってこのみさんを叩きましたが。 「これで勝ったとおもうなよ〜!」 カミュさんはそんな捨て台詞を吐いて、このみさんを抱き上げ帰ってしまいました。 「さすがは私の愛弟子ね、見事な初陣だったわ」 二人のいなくなった道場に師匠…いえウルトリィさんが褒め言葉をかけてきます。 ですが複雑です、訳も分からないうちにウルトリィさんに怪しげな精霊と契約をさせられました。 カミュさんによれば下手をすると精神崩壊を起こす代物らしいです。 オマケに暗黒オンカミヤムカイ流と本家の対決というアホ姉妹の争いに巻き込まれつつあります。 本来の目的であるダイエットとはけ離れてるような気がします。 A こんな道場やってられない、さっさと立ち去る B むしろ師匠…ウルトリィを倒す C どうも逃げられそうにない、仕方なく修行を続行する
c
今の書き手はこの程度で止まる根気のない奴 はるかの時代は素晴らしかった
はるかの世界は平気で3〜4日頻繁に止まったぞ。 むしろ堪え性がないのは読み手。
(中略) 「さあ、行きましょうか茜さん」 「はい師匠」 「「明日に向かってレッツらゴー!!!」」 茜主役の話〜完〜 名無し先生の次回策にご期待ください。 次週からは「名称未設定(仮)」が始まるぞ! ………………っは! いけません。うとうとしていました。修行の最中だというのに。 しかしどうしてか不意に詩子のことが頭をよぎりました。 まあ、どこかで元気に鍋を振るったりタクシー飛ばしたり 総帥やってたりしてることでしょう。 さて、話は変わります。あれから私はなし崩し的にオンカミヤムカイ流に入門させられました。 逃げ出せそうもないですし、月謝も払っちゃった後ですしね。 怪しげな精霊を取り付けられたり闇オンカミヤムカイ流の刺客と死闘を繰り広げたりもしました。 当初の目的のダイエットは何処へ行ったのやら。まあ、一応運動にはなってますけどね。 そんな修行の日々に明け暮れている私ですが今、現在 A ウル(ry)師匠が卒業試験を課してきました。 B また性懲りもなくカミュさんが刺客を連れてきました。(刺客指定) C ワッフル断ちの禁断症状が出てきました。もう我慢できません。 D こんな怪しげな道場にまたしても哀れな犠牲者(入門者)が訪れました。(人物指定)
A
「それでは茜さん。貴女に卒業試験を課します」 長いのだか短いのだかよく分からない私の修行生活もようやく終わりを迎えそうです。 思えば色々なことがありましたね。あれからも度々カミュさんは刺客を連れてきました。 その度に愛用のエクスカリバーを振るい撃退する毎日。 日に1000回の素振りを欠かさなかった手は血豆が何度も潰れてすっかり皮が厚くなっております。 禁欲的な生活には幾度となくくじけそうにもなりました。 ワッフル断ちの禁断症状で気が狂い夜中に奇声をあげて徘徊することも度々。 その度に師匠からきついお仕置きを受けたこともいい思い出……なわけはないですね。 でも、ようやく……ようやくこの地獄から解放されます。 ここを抜け出たら山葉堂の激甘ワッフルを胃がもたれるほど食いまくります。 スタイルのことなどもうくそくらえです。人間、自分の欲望に忠実に生きるのが一番です。 「話を聞いていますか?茜さん」 おっといけませんね。とにかく試験をパスするまではしおらしくしていないと。 欲望のままに生きるのではそれからでも遅くはありません。 さっさとこの牢獄からおさらばすることが先決です。 「さて、卒業試験の内容ですが……そうですね」 師匠は少し考えあぐねてからこう言いました。
「この際ですから闇オンカミヤムカイ流の息の根を止めてきてください」 「はい?」 「度重なる戦いに多くの刺客を失い闇オンカミヤムカイ流の戦力は大幅に減退しています。止めを刺すなら今です」 「えっと……」 「と、言うわけで頑張って来て下さい。カミュの首を持ってくるまでその矯正リングは外れませんのであしからず」 なんとも外道なことを言ってくれます。姉妹喧嘩の後始末に弟子を鉄砲玉にしたてるとは。 ちなみに矯正リングというのは私のワッフル禁断症状があまりに酷いのを見かねて 師匠が私の首にはめてくれたものです。甘い物を口に運ぼうとすると首が絞まる仕掛けです。 無理に外そうとすると爆発するというどこぞのバト○ワ風のあれです。 こいつが外れてくれないことには私は愛しいワッフルを口にすることも出来ないわけです。 はぁ……やっぱ入門するんじゃありませんでした。 道場を後にして私は一人思い悩みます。このまま鉄砲玉よろしく敵陣に特攻するか。 断腸の思いでワッフルを諦め平穏な日々を送るか。運命の岐路に立たされています。 私の選択は……… A カミュを斃してワッフルを手にする B ワッフルを諦め平穏な日々を勝ち取る C いっそのこと寝返ってカミュと一緒に師匠を斃す。
B
止めましょう。無謀なことは。 断腸の思いで私はワッフルを諦めることにしました。 このまま鉄砲玉として使い捨てられるのも御免ですし、 よしんばカミュさんを討てたところで警察の御用になるのがオチです。 それよりも私はこんな人外魔境とかかわりのない平穏な人生を選びます。 ワッフル、鯛焼き……ああいくつもの愛しき甘味達が脳裏をよぎります。 もう二度とあなたたちを口に運ぶことはないのでしょうね。 だからあなたたちを忘れます。名前も、形も、味も……思い出も、全部忘れます。 そうすればこんなところに馬鹿みたいに入門させれることもなかったでしょうから。 おかしな刺客と死闘させられることも、禁断症状にうなされることもないだろうから。 さようなら、本当に……本当に大好きだった甘味たち。 A エピローグへ B もうちょっとだけ続くのじゃよ
A
578 :
534 :2006/09/02(土) 15:46:50 ID:42H3QwWuO
…………………orz
キーン コーン カーン コーン 「やっほう。茜、一緒に帰ろう」 「詩子、自分の学校はいいんですか。っていうかまだ五時間目です」 「え〜いいじゃん、そんなの。気にしない。気にしない」 いつものごとく自分の学校をエスケープして詩子はやってきます。 単位とか大丈夫なんでしょうかね。まあ私が気にしても仕方ありませんけど。 「それでさあ、今日は放課後何処へ行く?」 「そうですね。最近新しいカレー屋がオープンしたとチラシにありましたので行ってみようかと」 「茜ってば急に辛党になっちゃったよね。前はいつ糖尿になっちゃうか冷や汗ものだったのに」 「何を言っているのですか詩子。わたしは昔から辛いものが好みなのです」 あれから、道場をばっくれた後に私は失った心の隙間を埋めるために辛いものにのめり込みました。 メシ○ンの激辛100倍カレー、泰山の本場四川麻婆豆腐。 どこぞの聖職者達がこよなく愛する品々が今のマイフェイバリットフードです。 「そういえばさあ、茜が首につけてるやつってなんかいいよね。何処で貰ったの」 興味津々に詩子は聞いてきます。まあ忌まわしいこの矯正リングも傍から見ればただのアクセサリーですから。 「詩子にはおすすめしません」 「え〜茜の意地悪ぅぅ」 駄々っ子のようにすねる詩子をあやしながら私は溜息をもらします。 あれからオンカミヤムカイ流の道場は壮絶な姉妹喧嘩のあげく跡形もなく壊滅したそうです。 すっかり丸焦げの焼き鳥になったアホ二人が瓦礫の下から救出されたそうですが打ち所が悪く 自分の名前さえウル(ry)までしか思い出せないそうです。この首輪の解除法も分からずじまいですね。 でも、まあ今の私にはこれといって必要がありません。私には今、愛しい辛味たちがいるわけですから。 さあ、今日もカプサイシンの海に溺れに行くとしましょう。 「それじゃあ行きますよ。詩子」 「ああ、待ってよ。茜ぇ〜」 「「明日に向かってレッツらゴー!!!」」 〜fin〜
次回選択 A ナイトライター(with 雀鬼's) B Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜 C 誰彼 D MOON. E Routes F 天使のいない12月 G 雫 H CLANNAD I こみっくパーティー J Kanon K うたわれるもの L To Heart M White Album N ToHeart2 O 鎖 P Filsnown Q まじかる☆アンティーク R AIR S テネレッツァ T Tears to Tiara U ONE V 痕 W フルアニ
c
J
主役選択 A 坂神 蝉丸 B 坂神 蝉丸(複製身) C 三井寺月代 D 砧 夕霧 E 桑島 高子 F 石原 麗子 G 御堂 H 岩切 花枝 I 杜若きよみ(白) J 杜若きよみ(黒) K 光岡悟 L 犬飼俊伐 M 杜若裕司
A
A
H
俺の出番のようだな、俺に任せろ。 俺の名前は坂神蝉丸 。帝国陸軍特殊歩兵部隊所属の強化兵。 …昔の話だがな。さて、今の俺はと言うと── A きよみさんの足取りを追って旅を続けている。 B かつての仲間に追われている※強化兵から人物選択 C ある人物の感じている感情を鎮めている※人物選択(女性限定) D 現代になじむ為に職を探している※職業選択 E 復讐の為に敵を追っている※人物選択
D エロゲのシナリオライター
E 千鶴
俺は現代になじむ為に職を探していた。いつまでも御老公の世話になるわけにはいかないからな。 近頃の若者は働かずに寄生している事が勝っていると言っているそうだが、その発想自体が既に負け犬のものだ。 だが、根っからの軍人である俺に向いている職業は中々見つからなかった。 そしてある日、柄にもなく神社によって願掛けをしてみた。 すると、目の前に真っ白い光に包まれた。そして、俺はそこで神に出会った。 そして、神は俺に告げた。 <`ш´>「汝、武器を捨ててエロゲを作れ」 神様なんぞ信じないクチだったが、それを目の前にして否定するほど頑迷じゃない。 これを天啓と思った俺は色々調べた結果、エロゲーのシナリオライターを目指す事にした。 絵は描けないし、ぷろぐらむと横文字の羅列もさっぱり分からん。 故に文章を書くことにした。さしあたって何をすべきだろうか? A ライターの人に弟子入り B まずはエロゲをプレイ C 詳しそうな知人に聞いてみる※人物選択
B
592 :
名無しさんだよもん :2006/09/02(土) 17:00:46 ID:4127gesjO
はるかの頃はよかった‥‥
うむ。まずは実際に遊んでみるのが良いだろう。
御老公に相談をしてみた所、あるゲームを推奨してきた。それは──
A いわゆる泣きゲー。エロ薄シナリオ重視
B ハートフルな軽めのエロゲー。エロ薄シナリオ重視
C いわゆる陵辱モノ。シナリオ薄、実用性重視
D 血沸き肉踊る活劇モノ。シナリオ重視、エロ申し訳なし程度
E
>>580 より選択
「まずは『エロゲ』を実際にプレイしてみるか」 剣を持ったことがない人間が剣士になれるはずもない。 料理を食べたことがない人間が板前になれるはずもない。 ならば、エロゲをプレイしたことがない人間がシナリオライターになれる道理もなかった。 そんなわけで実際にエロゲをプレイする事にした。 「あれっ、蝉丸。その荷物は?」 「何でもない、気にするな」 早速購入したぱそこんとエロゲを複身製の家に持ち帰る。 月代にはさすがに本当のことは言えない、適当に誤魔化した。 説明書と格闘してぱそこんをせっとあっぷさせる。 起動すればもうこちらのもの、早速エロゲをいんすとーるしよう。 俺が選んだエロゲは―― A 純愛系 B 鬼畜系 C 萌えよりも燃えなゲーム D その他具体的に指定
『ほら、入った!』
『根本まで入ったぁっ!』
『うおお、すごい…』
『ほら、おまえの尻と俺の骨盤が密着している。俺のモノはどこにいった?』
『そうか、おまえの膣の中かっ!』
『見えないと思ったら、そんなところに隠れていたのかぁっ!』
『あんなでかいものがおまえのそこに入っているのかっ!』
『見ろ、隙間もないっ!』
『ぶっすりと刺さっているぞっ!』
『苦しげに開いたおまえのあそこに刺さっているっ!」』
『ぐああぁっ……すごい事実だ…!』
『いいのか、おまえは!?』
『今初めて会ったような男とセックスしてるんだぞっ!』
『いいのかっ!』
『とても大切な部分じゃないのか、そこはっ!』
『そんな部分に簡単に入れられてしまっていいのかっ!』
「むぅ……」
俺は御老公に『Moon.』なるエロゲを勧められた。
この手のゲームにしては珍しく、女性が主人公だ。
少女の過去のトラウマや謎の宗教団体、そして「不可視の力」
なかなか読ませる話なのだが――
「この男の台詞はいかがなものか」
性感を高めるというよりは、笑いをとるための台詞に思える。
シナリオライターを志す身としては微妙だ。
A もっと別のゲームをしてみる(泣き、ハートフル、鬼畜、もしくは
>>580 から指定)
B もっとこのゲームをやり込んでみる
C いや、早速エロゲの会社を立ち上げる
D いやいや、既存のエロゲ会社に入社を試みる
Aで萌えよりも燃えなゲーム
俺が今書いてるのとまったく同じ内容なのにワロス。 選択はAでQ
「御老公、どうもこのゲームは今ひとつ俺の肌に合わない」 「そうか…ならばこれらのゲームはどうだ」 そう言うと御老公はどこからかいくつかのエロゲを持ち出した。 『○姫』『鬼○街』『斬魔大聖デモン○イン』『Fate/s○ay/night』エトセトラエトセトラ 伏せ字を使っても危険すぎるタイトルが並んでいる。 「これらはいわゆる『燃えゲー』と呼ばれる官能よりも戦闘描写などに力を入れたゲームだ。 これなら元軍人のお前にも取っつきやすかろう」 「なるほど」 俺は御老公に勧められるままにこれらのゲームをインストールし、マウスの左ボタンをクリックし続けた。 しかし御老公はさっきのMoon.といい、どうしてこんなにゲームを持っているのだろうか。 「…………ふぅ」 徹夜になってしまった、いや、もう何日か経った気がする。 御老公から渡されたゲーム、それらを寝食を忘れ徹底的にやり尽くした。 CGをフルコンプし、テキストは全て既読。 未読スキップはもとより、共通パートの既読スキップもしなかった。 御老公の言ったとおり、性交は主にヒロインと主人公が相思相愛で肌を重ね合い、 それ以外の血湧き肉躍る活劇が話を盛り上げる構成となっている。 一通りプレイし、俺の考えは―― A 燃えゲーのシナリオライターとなり、燃えシナリオを書き尽くす B いや、どうにも自分の書きたい路線には思えなかった
B
「どうだ、調子は?」
「御老公か、実は…これも俺にはピンと来るものがない」
一通りプレイしたのだが、どうにもこの路線を自分が書きたいとは思えなかった。
やはり自分が本物の軍人だからだろう。
どうにも作中の戦闘描写や主人公の戦略には粗が目立つ。
大抵主人公には常人離れした能力があるが、それを生かし切れていない。
――『お前が言うな』という指摘は勘弁してくれ。
「難しい話だな」
「済まない、色々と注文を付けてしまって」
「いや、何を書くかを己の中で決めなければ物書きにはなれない。
例えそれがエロゲーのシナリオライターだとしてもだ」
A 次はシナリオ重視の泣きゲーをプレイしてみる
B 次はシナリオ重視のハートフルなゲームをプレイしてみる
C 次は実用性重視の鬼畜なゲームをプレイしてみる
D 次は実用性重視のいわゆるバカゲーをプレイしてみる
E 再び
>>580 から指定する
EのC
「こ、これは……」
御老公が用意してくれた一本のえろげーを手に取った。
夕暮れに染まる海、傍らの岩場に座る少女。
パッケージのイラストはそんな光景だった。
そしてタイトルは……『誰彼』
「い、いかん! それだけはプレイするな!」
御老公が俺を厳しく叱責する。
俺もこのソフトだけは猛烈に悪い予感がした。
軍人としての直感、というより確信に近い。
体の中の仙命樹まで騒ぎ出している。
いいのか、俺は本当にこのゲームをプレイするべきなのだろうか?
A これだけはマズイ、
>>580 から未プレイのものを再指定
B これは封印しておいて、改めて泣きゲーをプレイしてみる
C これは封印しておいて、改めてハートフルなゲームをぷれいしてみる
D これは封印しておいて、改めて鬼畜なゲームをプレイしてみる
E あえて『誰彼』をプレイする
E
「こ、これは…」 俺は驚愕した。このゲームの登場人物… 物語…全て俺が体験し、出会った人物その物だ!! 俺が眠りから起こされ、数々の少女や戦友と出会い、戦い、 全てが終わったはずだ。その俺の体験が何故? 強化兵の存在、仙命樹の秘密、数々の軍事機密を 何故このゲームの脚本家は知りえているのだ? 俺はいても立ってもいられず… A 御老公を問い詰めた B このゲームの脚本家に会いに行く事にした C あの神社の神にもう一度祈りに行った D リーフ本社に直接殴りこみをかけた ちなみに俺が現実で体験した結末は… 1 紅い絆ルート 2 永遠の樹ルート 3 時を越えてルート 4 見届ける者ルート 5 不老不死をルート
D4
現代に蘇り覆製身の元で過ごした日々。 見る物聞く者が様変わりした平成の世界。 同様に蘇った御堂や岩切。そして親友でありライバルであった光岡―― 月代や夕霧と海辺での遊びに付き合いもした。 何かを企んでいるらしい御堂や岩切に襲われもした。 真相を掴むべきと覆製身の家に身を寄せ周囲を探索していた。 だが、暫くして光岡が思わせぶりな台詞を残して消えた。 さらに怪しげな女医、石原麗子がこの地から去った。 恐らく強化兵などがいなかった頃の、平和で穏やかな日々が蘇った。 しかし、それはこの『誰彼』の「見届ける者」ルートそのものだった。 このルートにでは御堂も岩切も石原麗子に手を出し、こっぴどくやられていた。 様子を見に行った光岡も何かを悟ったらしく、石原麗子から手を引き旅に出ている。 俺の視点だけでは到底窺い知れない話だ、もしこれが真実なら―― 「ここがリーフ大阪開発室か」 島神県から大阪府大阪市淀川区西中島までやって来た。 居ても立ってもいられなかった。 あのゲームには他にも様々な結末が用意されていた。 一人で旅に出る結末、月代と旅に出る結末。 それに…きよみと添い遂げ、一緒に入水自殺をする結末まで。 一体あのゲームの脚本を書いた人間は何者なんだ? その答えを探すべく、俺はリーフ本社を訪れた。 A 中に入るとここの社長であるしぇんむーがいた B 中に入ると(´・ω・`)な人物がいた C 中に入るととある見知らぬ人物がいた(人物指定9
あ、Cの最後の9は「)」の打ち間違いです、気にしないでください。
A
「なんや、誰やお前…ってお前は坂上蝉丸?!」 中にはいると (C`s´) な人物がいた。 この人物こそLeaf社長、下川直哉だ。 「何でゲームの主人公がここにおるんや!」 俺が…ゲームの主人公? よく分からない、だが俺は俺で聞きたいことを聞くだけだ。 「突然の訪問すまない、実は伺いたいことがあって来たのだ」 そう言いながら俺は持ってきた『誰彼』を下川社長に見せた。 「このゲームの脚本を書いた人間を捜している」 俺は単刀直入に用件を切り出した。 だが、俺と俺の手にしたゲームを目の当たりにし、下川社長の顔に怒りの表情が浮かんでくる。 「か、帰れ帰れっ! お前とそのゲームのために俺とLeafがどれだけ苦労したと思ってる! 『うたわれるもの』が成功しなければLeafは三流エロゲーメーカーの烙印を落とされていたんや! お前の姿など見たくもない! さっさと島神に帰れっ!」 「むぅ……」 どうやら社長とLeafの中では『誰彼』というゲームは鬼門のようだ。 このゲームの主人公として描かれている俺としては複雑な気分になる。 「大体そのゲームの脚本家はもうおらへん!」 「それは…退社したという事か?」 スタッフの出入りが激しい業界だ、それもあり得るだろう。 「ちゃうわ! いや退社は正しい、だがその後竹林のヤツは…死んでもうたんや!」 「なんだと?!」 このゲームの脚本家が、もう死んでいる? 「噂やと島神で神社が建てられ奉られとるらしい、住んでるお前のほうが詳しいんとちゃうか?」 その言葉に俺は神社での啓示を思い出した。 まさか……あの時神社で俺を導いた神こそが……このゲームの脚本家なのか。 「とにかく出て行け! お前に話す事なんて無いんやっ!」 ショックを受けながら俺は下川社長にLeafを追い出された。
「俺は……ゲームの主人公だったのか」 夜の公園のベンチ、そこでLeaf本社での出来事を思い出していた。 自分の存在、その正体を知り少なからず衝撃を受ける。 他の者の言葉ならいざ知らず、Leaf社長の言葉だ。 不思議と疑う気持ちになれない、理屈抜きで正しいと思わせるものがあった。 これもゲームのキャラという存在のサガなのだろう。 「俺は…俺は ど う す れ ば い い ん だ」 <`ш´>「迷う事なかれ」 その時、光とともに再び神が降臨した。 <`ш´>「我が子よ、よく聞きなさい」 どこかで聞いたような台詞、さすがパク…引用も上手い。 <`ш´>「汝、初心を忘れるべからず」 そうだ、俺の初心。それはエロゲのシナリオライターとなる事。 <`ш´>「私の志を受け継いでくれ、我が子よ」 その言葉を最後に、神は俺の元を去った。 そうだ、父の、創造神の導きを受けた俺がするべき事は一つ。 エロゲのシナリオライターを貫くことではないか。 あの下川社長が驚くようなエロゲーを作ることこそ、俺の使命だ。 A さっそく島神に帰る B 今日は一晩大阪に泊まる
B
坂神、な 坂上だと智代の親戚になっちまうぞ
俺は初心に帰り、今一度エロゲーのシナリオライターになると 心に誓った。言葉にすると破廉恥かつ情けないと人は言うかもしれない。 だが、それは己の志一つで決まる。今はただ歩むのみ。 そうと決まればすぐに島神に帰り…たい所だが、 もう時間は深夜に近い。今夜は大阪に泊ろう。 明日から俺の新たな人生が始まるのだ。 「むう…」 と、勇んだのはいいが、どこに泊るべきか。 大阪に行く交通費で路銀をほぼ使ってしまい、 帰りの交通費も足りるかどうか危うい状況だ。 カプセルホテルという狭い安宿に泊る金すら無い。 「やはり野宿しかないか…」 戦時中は常に野宿の身だった。今更恥じる事もあるまい。 そう考え、俺は歩き出す。 「兄ちゃんブツブツと何言うとるんや?」 その時だった。 「ひょっとして、泊るとこあらへんのか?」 関西弁の女が話し掛けてきたのだ。 いや、ここは大阪だから関西弁なのが自然なのだが。 「泊るとこぐらいなら世話したってもええよ?」 こう言いだすこの女は… A 眼鏡をかけ、ハリセンを持っている。同人絵描きという生業をしていてエロゲーにも詳しいらしい。 B 学生服を着て髪形はお下げ、眼鏡をかけている。修学旅行で友人に付き合わされて夜遊びしていたとか。 C 双子の姉妹だった。機械工学に精通しているとの事だ。 D なんとバイクに乗っている。しかも酔っている…?飲酒運転しているのか?正気かこの女は?
a
A
前作のタイトルを選択してくれ A 私が辛党になった訳 B 辛味ティ・アカネ C 茜マニアックス D 里村茜のダイエット挑戦記〜大失敗編〜 E センスない。俺が自分で決める。
C
「良いのか? 見ず知らずの男を」 「構うかいな。この猪名川由宇、人を見る目はあるつもりやで…それともウチの事襲うんか?」 「俺はそんな事はしないぞ」 話しかけてきた関西弁の女は猪名川由宇と名乗った。 ツインテールに眼鏡をかけ、何故かハリセンを持った活発そうな女だ。 「実家の神戸に帰るつもりやってんけどな、夜遅うで間に合わんかったんや。 あんさんも寝床が見つからんようやし、困ったときはお互い様やで」 現代の日本にこれほど人情に厚い人間がいたとは驚きだ。 外に手もない、俺は由宇の好意を受け取ることにした。 「済まない、俺の名前は坂神蝉丸。この恩は必ず返す」 「なんや、蝉丸はんはエロゲのシナリオライターになりたいんか?」 「そうだ」 「それやったら、ウチも何ぞアドバイスできるかもな」 由宇に案内されたビジネスホテルで、俺達は身の上話に花を咲かせる。 何でも由宇は同人絵描きとやらを生業としていてエロゲーにも詳しいらしい。 エロゲーはシナリオだけでは作れない、原画を描く絵師も必要だ。 これも神の導きかもしれん、色々と助言を聞いてみよう。 A 最近の業界の流行について聞いてみる B 原画を描いてくれそうな知り合いがいないか聞いてみる C むしろ由宇に原画担当を頼む
A
872 名前を選択して下さい 2006/09/03(Sun) 23:07
ビジネスホテルて…由宇は旅館経営してるのに
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873 名前を選択して下さい 2006/09/03(Sun) 23:11
猪ノ坊旅館は確か神戸の山奥にある旅館だから
位置的に無理があったのではと即レスしてみる
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874 名前を選択して下さい 2006/09/03(Sun) 23:16
それ以前に実家の神戸に帰る途中と書いてあるジャマイカ。
ちゃんと読みなされ!!
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875 名前を選択して下さい 2006/09/03(Sun) 23:19
ごめん、描いた人間なんですけど状況が
時間はもう深夜に近い
大阪府大阪市淀川区西中島に蝉丸がいる
由宇の実家は
>>873 の言うとおり神戸の山奥
そんなわけであの場面から由宇の実家に場面を移すのは無茶だと思い
(東京から?)帰省中に間に合わず大阪で足止めを喰らったみたいなふうにしました。
大阪から神戸までなら深夜でも電車が動いてるかも知れませんが山奥まで戻るのはしんどいかと思ったので。
「そうだな…最近の業界の流行について聞かせてくれ」 簡素な内装のビジネスホテルの一室、備え付けの椅子に座った俺は尋ねた。 「流行か、せやけど蝉丸はん。流行を追うだけがこの世界やないで。 売れるに超したことはないけど、売れ筋を追うだけが全てと思ったらアカン」 ベッドの上で胡座座りをしている由宇が答える。 女性でその座り方は品がないと思うが、ジーンズの由宇はさして気にも止めていない。 「そうかもしれん、だが、何をするにしても現状把握は必要だ。少なくとも参考にはなる。 あまりに外したジャンルを狙い、売れ残ってしまうのも寂しいものだ」 そうだ、ソ○マップで100円で売られるなどあってはならない。 神も嘆かれるだろう。 「せやなぁ…ま、手にとってもらいやすい話を書くことは悪いことやあらへんしな」 「頼む、教えてくれ。最近のエロゲー業界では何が流行っている?」 由宇は腕組みをして目をつむり、考え込む。 「最近のエロゲーはなぁ―― A 『ツンデレ』がキーワードやな」 B 原点回帰っちゅうか『学園モノ』が盛り返してきてる」 C 『戦う変身ヒロインがやられちゃうゲーム』っちゅジャンルがブームや」
ここでそのジャンル名を聞くとは思わなかった C
「『戦う変身ヒロインがやれちゃうゲーム』っちゅうジャンルがブームやねん」 「長い名前のジャンルだな、一体どんなゲームなんだ?」 「なんて説明すればええやろ…元々は魔法少女モノや変身ヒロインモノのゲームやアニメがあってん。 『カード○ャプターさくら』とか『魔法少女リリカル○のは』『美少女戦士○ーラームーン』が代表やな。 そういうヤツは基本的に勧善懲悪モノや、ヒロインが負けるなんて事はあらへん」 「なるほど」 確かに、水戸黄門や遠山金四郎が悪代官や悪徳商人に斬り殺される時代劇など無いだろう。 「せやけど“正義の変身ヒロインがもしも負けて捕まったらどんな目に遭うだろう”って妄想するヤツが出てきたんや。 最初はさっき言った作品の二次創作で補完しとったけど、基本的に原作頼りで描けるキャラも限られる。 それなら“初めから負けて捕まる正義の変身ヒロインを作ろう”って考えた人が出てきてん。 そういう人らが作り出したんが『戦う変身ヒロインがやられちゃうゲーム』っちゅうジャンルや」 「奥が深いな……」 「ま、口で説明するよりも実際プレイしたほうがよう理解できるで」 そういうと由宇は床に置いていた特大のスポーツバックから一本のゲームを出した。 「『地球防衛少女まじかる☆さゆりん〜囚われの魔法少女・散華ノ章〜』……」 タイトルを呟きながらパッケージを見る。 亜麻色の髪をリボンで飾り、フリルたっぷりの制服に似た衣装の少女が天井から鎖につながれていた。 「しかしパソコンが無いぞ」 「ああ大丈夫や。それはDVD-PGやから」 そう言いながら今度はP○2を取り出し備え付けのテレビに接続し始めた。 「ほなプレイしてみぃ」 「うむ」 俺は言われるがままにコントローラーを手にする。
『さ、佐祐理は正義の魔法少女です。どんな目に遭わされても決して悪に屈したりしません!』 『くくく、その強がりがいつまで続くかな』 『な、何を…きゃあぁぁっ! やめなさいっ! やめてぇ!』 『ふはははは、どうだ、憎むべき敵に純潔を散らされた気分は?』 『うぅ……佐祐理は負けません、きっとここから抜け出して貴方達をやっつけます』 『さて、今日も調教の時間だな』 『こんな事、幾ら繰り返しても無駄です…佐祐理は貴方達の言いなりになんかなりません…』 『どうかな……(クチュ)見ろ、お前のアソコはもう何もしないうちから濡れているではないか。 俺に犯されるのを期待していたのだろう、この変態の雌犬め。正義の魔法少女が聞いて呆れる』 『そんな…こ、これは違います! 違うんです……』 『ふ、何とでも言え。時間の問題だな、貴様が俺達の軍門に下るのも』 『誰か……誰か助けて……佐祐理は…佐祐理はこののままじゃおかしくなっちゃいます……』 『あぁぁん、はああぁん……もっと、もっと佐祐理を犯してください』 『自ら腰を振ってねだるとは、正義の魔法少女とやらはどこへ行った?』 『佐祐理が、佐祐理が愚かでした。偉大な御主人様達に逆らって戦っていたなんて。 これからは罪を償うために御主人様の奴隷になります。どうか佐祐理を苛めて犯してください!』 『ふふふ、すっかり淫欲に墜ちたな。地球征服の暁には俺様専用のペットにしてやる』 『ああ。佐祐理、とっても嬉しいです。御主人様……』 「どや? 感想は」 一通りプレイした俺に由宇が感想を求める。 俺は―― A これこそ俺が書くべきシナリオ、神の導きに違いない。 B ……いや、まだよく分からん。
そろそろA
「……これだ」 衝撃を受けた、雷にうたれたような気分だった。 「これこそ俺が書くべきシナリオだ」 コントローラーを握りしめながら呟く。 「なんやツボにハマったようやな」 「ああ、これも神の導きに違いない」 「な、なんや大げさやな。蝉丸はん」 感動に打ち震える俺を由宇はいささか怪訝そうに見ていた。 だが全く気にならない。 それ程にこのゲームに心を奪われていたのだ。 親しい人々や世界をを守るために、強く優しい魔法少女が勇ましく戦う冒頭部分。 その魔法少女が敵の卑劣な罠に掛かり、捕らえられ基地に連行される悔しげなヒロインの表情。 鎖に繋がれて圧倒的に不利な状況でも、決して屈するつもりのないヒロインの正義の心。 それを嘲笑う敵幹部、そしてヒロインにかけられる毒牙。 可憐なコスチュームは荒々しく引き裂かれ、白濁液に染められて汚されてゆく。 幾ら辱められても決して屈しないという正義のヒロインとしての意思と、望まぬ相手に体を許してしまった事への乙女心とのせめぎ合い。 あらゆる器具を用い、羞恥を煽るシチュエーションで執拗に繰り返されるヒロインへの調教。 気高く美しい精神は少しずつ脆くなり削ぎ落され、肉体は開発され徐々に快楽に染まってゆく。 次第に弱々しくなるヒロインの言葉、そこにかけられる敵幹部の甘い堕落の言葉。 最後には被虐の官能に溺れ、憎い敵幹部の性奴隷となり、身も世もなくよがるエンディングをむかえる。 全てが俺のライター魂を掴んで離さない。 己のやるべき事が見えた。 「俺は…俺は『戦う変身ヒロインがやられちゃうゲーム』を書く!」 「なんやええ感じに燃えてきたな」 A とりあえず今日は寝る B 早速プロットだけでも考える C 由宇に原画を頼んでみる
B
ハクエロにつづいてセミーまでもが堕ちるところまで堕ちていきそうな件
「どうするんや、遅いしもう寝るんか?」 「いや……この熱が冷めないうちに話の骨組みでも決めようかと思っている」 全身白濁液で染められおねだりをする亜麻色の髪の少女に一瞥し、コントローラを置いた。 そのまま簡素なテーブルに向かい、備え付けのメモ用紙にペンを走らせようとする。 だが―― 「ふむ…骨組みと言ってもどこから決めるべきか」 熱と勢いは十分なのだが、悲しいかな知識が足りない。 こんな事なら御老公の元でもっとエロゲーに精進すべきだった。 「なんや、どうしたんや?」 「いや、何から手を付けていいか少し迷ってな」 「そうか……そうやなぁ、やっぱり最初はヒロインのタイプを決めるべきやろ」 「ヒロインのタイプ?」 「そうや、一口に『戦う変身ヒロイン』っちゅうても色々とタイプがあるねん。 大まかに分けると三種類になるかな」 「それは?」 「まずは『魔法少女タイプ』。さっき蝉丸はんがプレイしたようなゲームや。 例を挙げると『魔法少女○イ』や『魔法天使み○き』みたいなヤツや」 「ふむ、『魔法少女タイプ』か」 「次に『変身ヒロインタイプ』、『流星天使プ○マヴェール』や『超昂天使エ○カレイヤー』が代表かな」 「なるほど、『変身ヒロインタイプ』と」 「最後に『戦隊ヒロインタイプ』や、『人妻戦士アイ○イガー』や『ジャスティス○レイド』なんかが有名やと思うで」 由宇の博識には驚かされるばかりだ。 だが伏せ字が使われているとは言え、板違いのタイトルばかりが並ぶのは冷や汗が流れる。 「どうや蝉丸はん。蝉丸はんはどんなタイプがええと思うん?」 「俺は―― A 『魔法少女タイプ』 B 『変身ヒロインタイプ』 C 『戦隊ヒロインタイプ』
A
セーラー○ーンはBとCどちらのカテゴリに入るのだろうか? 変身美少女戦隊ってのは駄目? とりあえず選択はBにしておこう。
orz……余計なこと考えず即効で選ぶべきだな。うん。
>>633 いや……お前みたいなヤツ、好きだぜ。昔の俺を見ているみたいで。
今度一杯やらないか?
「俺は魔法少女タイプを選ぶ」 「うん、まぁ王道やな。まじかる☆さゆりんの影が抜けてないだけかも知れんけど」 「だとすれば、俺はそれを超えるものを作るよう精進するのみだ」 「うむ、がんばりや。じゃ、次はヒロインの造形にいっとこか。 人数、年齢、見た目、性格その他もろもろや」 「人数?」 「一人か二人か三人かそれ以上か。一人に絞るか、 タイプをわけてストライクゾーンを増やすかや。 まずはメインヒロインの年齢からいこか。それで見た目も絞られてくるからな」 「魔法少女、だから少女ではないのか?」 「少女、だけであまりアバウトやと過去話とかを作るときにあやふやになる。 ある程度は決めといたほうがええで。 とりあえずこんなとこや。どれ選ぶ?」 A 18歳以上の幼○園児 B 18歳以上の小○生 C 18歳以上の中○生 D 18歳以上の高○生 E 大学生 F 20歳代 G 30歳代 H それ以上
無難にD
「18歳以上の高校○だ」 「ま、妥当なところやろ。一番キャラの選択肢も多いやろうし。 幼稚○児や30代それ以上なんかやと選べるキャラも限られるしな」 「何の話だ?」 「気にしたらアカン。メインの魔法少女は高○生としてヒロインの人数はどうするんや?」 「人数か……」 「魔法少女一人だけやとそのキャラを集中して描ける、せやけどボリューム不足になりやすい。 大概は仲間の魔法少女がいたり敵の女幹部がいたりするもんや」 「なるほど」 「っちゅうても四人も五人も出したら描ききられへん。 仲間の魔法少女はだいたい一人か二人ぐらいやし、女幹部にしても男幹部と被らんよう やっぱり一人か二人が限界やろうな」 「うーむ、外の女性キャラか…」 「シナリオ次第で足らんかったら後で追加したり減らしたりすればええけど、とりあえず決めといたらどうや」 「それもそうだな……それなら」 A 仲間の魔法少女は 1 0人 2 1人 3 2人 B 敵の女幹部は 1 0人 2 1人 3 2人
3-2
「仲間の数は二人、女幹部は一人でいこうかと思うのだが」 「まあ、無難なとこやな。女幹部辺りは後で入れ替わりもきくしな。 んじゃあ、メインの魔法少女の具体的なイメージでも決めよか 高校生ぐらいだけやとアバウトすぎやからな」 「背丈、体型、性格、話し方、髪形、髪の色……決めることが色々と多いな」 「あれこれ属性ごった煮にしすぎてもアレなだけやしこればかりはアンタのインスピレーションが問われるで 世のヲタクどもに広く訴えかけるような魔法少女像を思い浮かべてみい」 結局のところは、俺自身の持つ感性が問われている。ううむ、俺はこの世界には駆け出しも同然。 ゆえに、いわゆる萌えに関する知識は白紙に近い。ひとまず落ち着いて考えてみるか。 高○生というからには制服を身にまとうものであろう。 変身前の姿をまず衣服から思い浮かべてみる。 すると俺の脳裏に浮かんだ制服のイメージは…… A 華音高○の制服 B 尾根高○の制服 C 空高○の制服 D 蔵等高○の制服 E 東鳩高○、または西園寺女学園の制服 F その他、適当な高○名を指定(ただし高○生に該当するキャラのいる作品のみ)
F Routesで
制服ぐらいどうでもいいだろうになぜわざわざルーツ?
学校の名前が分からないから、作品名で上げただけだろ 制服を決める選択だぞ
すなおにABCDのどれかから選べばいいだろうにってことだろ
はぁ? 選択肢にあるものから選んで、なにが悪いんだ? 自由選択を見たことない初心者?
俺は意識を集中し瞑想する。こうして心頭滅却していると 俺の中で次第に具体的なイメージが固まっていく。 べースは白地、腕周りは黒地、赤のライン。 そして胸元を赤いリボンで止めたの制服。 高○名はRoutes高○にでもしておくか。 ふいに、思いついた名だが。 そしてその制服を身にまとう少女。 それは…… A 気の強そうなツインテールの娘 B どこかタヌキっぽい胸の大きな娘
Aみちる
人物指定しろとは書いてないので選択肢Aだけ有効な。
俺の脳裏にメインの魔法少女のイメージが浮かんでくる。 気の強そうな表情。 ほどほどに育った肢体。 ツインテールにまとめた明るい茶色の髪。 元気一杯の少女に相応しい名前は―― 「メインの魔法少女の名前は…“湯浅皐月”だ」 一瞬、小さな女の子で紫のツインテールの少女も浮かんできた。 が、その少女はあまりに幼く小○生相当で描きたいヒロインと離れすぎだった。 高○生相当のヒロインならやはりこちらのほうが合っているだろう。 「別に人物指定というわけではないしな」 「何言うとるんや?」 「気にするな」 由宇の疑問を適当に流す。 さて、今晩の内にまだ何か決めようか? それとも明日に備えて寝るべきだろうか? A 残りの魔法少女を考える B 敵の女幹部を考える C 今日はもう寝る
雰囲気悪いんでリアルでもスレが落ち着くのを待つために今日はもう寝て欲しい そんな書き手への願いも込めてC
制服がRoutesになった時点で嫌な気はしていたが・・・・・ C
「あんま根をつめすぎるもなんやし今日は寝た方がええんちゃう?」 「それもそうだな。寝るとしようか」 メインヒロインの原案が出来たところで俺は睡眠をとることにした。 創作活動には適度な休息も必要だ。 「なんか悪いなあ。うちだけベッド使わせてもろて」 「いやこちらが泊めてもらっている立場だ。気にする必要はない」 「そや、なんならあんさんうちの実家まで一緒に来んか? あんさんのエロゲー作りにちと興味わいたんでな」 「有難い誘いだが……いいのか?」 「かめへん。かめへん。今までかてしょっちゅうダチを泊めたことあるし」 「言葉に甘えさせてもらおうか」 「よっしゃ、なら決まりや。明日は神戸の実家まで一緒にいくで」 俺は由宇の誘いに乗ることにした。この業界に通じた彼女の助言は 今の俺にとっては貴重なものだ。とりあえずの方針もきまり寝床に入る。 ちなみにソファーの上で雑魚寝だ。張り詰めた意識を緩ませ俺はゆっくりと睡眠に落ちた。 そして A 夢の中で新たな構想が閃いた。 B 夢の中でさっきプレイした『地球防衛少女まじかる☆さゆりん〜囚われの魔法少女・散華ノ章〜』の一場面がリプレイされた。 C 夜中、寝ているところに寝ぼけた由宇が突っ込んできた。 D 何事もなく朝になった。
BBBBBBBBBBBBBBB
「くくくく。どうだ倉田佐祐理。いや地球防衛少女まじかる☆さゆりんよ。 連日の調教によって貴様の身体も淫らな快楽になじみ始めた頃合だろう」 「……っ……佐祐理は負けません。貴方達なんかには……絶対………」 俺は夢を見ている。亜麻色の髪の娘が淫らな調教を受ける夢。 これはおそらく『地球防衛少女まじかる☆さゆりん〜囚われの魔法少女・散華ノ章〜』の一場面だろう。 獣人軍「うたわれ」との戦いに敗れたさゆりんは哀れにも純潔を奪われ5クリックのうちに泣く泣く膣内射精を施され その後も雌奴隷として淫らな調教を受け続けるわけだがこれは中盤に差し掛かった頃合だろうか。 気丈にも耐えてきた佐祐理の心が次第に折れ始める過渡期。 「んっ……っは……あっ……あふっ……」 「口では強がってはいても身体は正直だな。艶よい声を出してくれる」 「ち、違います……これは……ふぁっ!あっ……くふぅぅ……」 懸命に耐える佐祐理だが生理的な衝動を抑えきるには難しい。 男の指先が佐祐理の秘部を這うごとにジワリと蜜があふれていく。 豊かな膨らみの先端は硬くそそり、そこをクリクリと弄られると 佐祐理の口からは艶めいた喘ぎがもれる。
「ふふ、こんなにすぐに感じて淫乱なことだな。生まれながらのそちらの素養があると見える」 「……ぅ…っく……ぅぅ……」 ねちっこい言葉責めを佐祐理は唇を固く結んで堪える。 恥辱にまみれながらも仲間の助けを信じて懸命に耐え続ける。 たとえ雌犬のように惨めな仕打ちを受けようとも。 「それじゃあ今日はこちらの穴を使わせてもらうぞ」 「そこは違っ……ああっ!ひぃぃぃいいい!!」 まだ犯され慣れていない菊座を背後から貫かれる。 図太い剛直は佐祐理の尻肉をかきわけて腸壁を存分に抉り続ける。 「あぐっ……かふっ……はぁぁ……ぐふっ……くはぁぁぁぁ!!」 「どうだ痛いか。だがその痛みもじきに快楽へと変わる。そう、じきにな」 「そんな……こと……あぁぁああ!!ぐぅぅぅぅ……」 肛姦の衝撃に悶えながらなんとか気を持たせようとする佐祐理。 彼女の心の声が流れ込んでくる。 (きっと……きっとみんなが助けにきてくれるはずです。佐祐理は……佐祐理は負けません……) なんとも気丈なことだ。だが、俺は知っている。そんな願いは脆く打ち壊されることを。
(早く……早く助けに……佐祐理…このままじゃ……壊れちゃいます……) ずんぱん ずんぱん と効果音を上げながら肉棒は前後から佐祐理を差し貫く。 膣とアナル、両方にねじ込まれた二本の棒は佐祐理の胎内で擦れあい 白濁にまみれる秘肉同様に佐祐理の脳をも溶かしはじめている。 「そろそろ正直になってはどうかな。君の身体はもう限界のはずだ」 「………そ……な……負けま……あぅっ…はふぁっ……くっ……ふぅ……」 度重なる陵辱に佐祐理の身体は既に限界の筈だった。 膣内、腸内はもとより肌から髪の毛に至るまで白濁にまみれた全身。 輝きを失い始めた瞳。ろくに回らなくなり始めた舌。 そのどれもが告げる。彼女が淫らな雌奴隷に身を堕とすのは時間の問題であると。 だが、寸でのところで踏みとどまっている。それは仲間への信頼。いつか来ると信じている救いの手。 それが今の佐祐理の心を支えている。ともすれば今にもへし折れそうな心を。 ドクッ ドクッ 胎内ではぜるような音を佐祐理は感じていた。 これが何度目になるのだろうか。子宮と腸に注がれる白濁の液汁。 肉棒が引き抜かれるとともにドロリと佐祐理のあそこからあふれ出てくる。 「諦めたまえ。何もかもを忘れて楽になった方が君のためだ」 「屈…し……まへ……佐祐理は……正義の……魔法少女…でふから……」 「まったく強情なことだ。まあいい。今日は君にプレゼントを持ってきた」 「……ぷれ……へん……ほ……?」 呂律の回らない舌で佐祐理は聞き返す。それがろくな代物でないのはお約束だろう。 ヘラペッタのエキスをふんだんに塗り捲った極太バイブか、 人間の雌にも欲情できる獰猛な生殖器を所有する淫獣か。 それとも……
「あ…ああ゛あ゛あぁ…――」 刹那、虚ろだった佐祐理の眼は見開く。眼前にある一人の人物の姿に。 「舞………………」 それは佐祐理の親友にして相棒である少女剣士の川澄舞であった。 だが、目の前の舞は佐祐理の知る姿ではなかった。 一糸まとわぬ舞の豊満な肢体。そこには数々の陵辱の爪あとがくっきりと残されている。 乾いた精液の痕がのこる肌。乳頭に穿たれた金色のピアス。奴隷を象徴するかのような首輪。 秘部には双頭の太いバイブレーターの片側を差し込まれ振動の度に涎をたらしながらうめきを上げる。 そして一点の光もない虚ろな瞳。焦点も定まらぬそんな瞳で舞は佐祐理を見つめている。 「くくく。どうかね。変わり果てた親友の姿は。君を救出に来た君の仲間達はとっくに返り討ちにしたよ。 生き残ったものは囚えてしかるべき処置を施してある。そこの彼女のようにな」 「………そんな………そんなっ!」 仲間を信じて耐え抜いてきた。佐祐理の中の最後の一線がぷつんと音を立てて切れる。 「さあ、親友同士仲良く遊んでくれたまえ。邪魔はせんよ」 「…………佐祐…理………」 絶望に打ちひしがれた佐祐理にふらふらと舞は近寄る。膣内で震えるバイブにあえぎながら。 べったりと精液で濡れた肌同士が密着する。舞の陰部に挿されたままの双頭バイブ。 そのもう一方の先端を白濁のあふれる佐祐理の秘所へと。 「は……ふ……佐祐理………ふふふ」 「ま……舞………」 抵抗する気力さえ佐祐理には残っていなかった。打ち砕かれた最後の希望。 変わり果てた親友の姿が既に限界に達していた身体同様に佐祐理の心を完膚なきまでに打ちのめす。 そして舞の膣から突き出した双頭バイブは佐祐理の膣内へもずぶずぶと埋没していき 「「あ…あは…あふ…あ、あ…んあ…んぁあぁああぁぁ〜〜」 」 淫らな調教に堕ちた二人の少女は双頭バイブに繋がれあってよがり声をあげる。 A もうちょっとだけ回想に浸る B そろそろ目を覚ます
Aエロエロよ〜ん
「はっ……っは……あはは……は……」 壊れきった笑顔で佐祐理は微笑む。 今、眼前に並ぶのは無数の獣人兵士たちの肉棒。 ある種、壮観な光景を前にして佐祐理は恍惚にひたる。 「あはは〜、佐祐理の大好物がたくさんですよぉ」 立ち並ぶ肉棒の群れに佐祐理はうっとりと酔いしれる。 自ら股を大きく開き女性器を手で広げて見せてねだるように言う。 「みなさん。今日もたっぷり佐祐理のオマ○コに新鮮なせーえきを注いでくださいねぇ」 その台詞を皮切りに獣の群れは佐祐理の肉を貪りにかかっる。 淫らな調教生活の末に名器と呼ばれるまでに至った佐祐理の女陰。 最も幸運なものがそれにありつける。引き締まった尻肉が極上の締め付けを約束するアナル。 いかな頑なな陰茎をも優しくほぐす口。人気の箇所は次々と埋まっていく。 豊かな乳房には当然のように肉棒が挟まれ、両の手にも一本ずつ握らされ。 むっちりとした太ももも修練を積んだ足も佐祐理の身体で使える箇所はどこも使用される。 肉欲を満たすための道具として。 「はぅっ!んふっ…ふぁぁぁっ!んっ……んぶっ…んむちゅ……ぷはっ…っは…… みなさん凄いですぅ。佐祐理の身体が壊れちゃいますよぉ……はぁぁ!くふひぁぁぁぁ!!」 降り注ぐ白濁のシャワーは佐祐理の顔も髪もベトベトに汚す。 精液にまみれ輪姦を受けながら佐祐理は心身ともに悦びを感じていた。 膣肉をなぶる肉棒。亀頭が子宮の入り口にまでも到達するかのような圧迫。 突き動かされるごとに膣奥が激しく掻き毟られ脳に刺激がはしる。 苦しいほどにアナルに収まった肉槍。排泄器官への責めさえも今の佐祐理には至上の快楽である。 口内に広がる生臭い匂いと苦味のあるスペルマの味。大好物だ。 恥垢のたまった包茎ペニスを貪るようにほおばるその姿に地球防衛のため戦い続けた魔法少女 まじかる☆さゆりんの面影は一欠けらもなかった。ただ淫らな肉の快楽に溺れる雌がそこにいた。 「あはは〜♪みなさん……佐祐理の身体をもっと……もっと嬲ってくださぁい。もっと滅茶苦茶にですよぉ」 白濁の塊と化した身で肉欲に目覚めた雌が一匹そう懇願する。 壊れ落ちた佐祐理の心は二度と戻ることはなかった。
これは確かEND13辺りだったか。まどろみの中で冷静に俺は思い返す。 『地球防衛少女まじかる☆さゆりん〜囚われの魔法少女・散華ノ章〜』は一部に SLGの要素も含む。ぶっちゃけた話、どの敵対勢力にどの時点で佐祐理が敗北したかによって シナリオが分岐するのだ。戦闘内容によっても違うらしい。 高いゲーム性と実用性。クオリティの高いグラフィックもあいまって人気作となったとは由宇から聞いた。 ここまでのレベルのものを今の俺が書ききれるかというと難しい。総執筆量も相当なものだろう。 多くの一般公募の名無しライターの力によって支えられたとも聞く。数の力がものをいうのはどこでも同じだ。 だが、俺はきっとこの作品を越える傑作を作ってみせる。俺に啓示を授けた神の意思をこの俺が引き継ぐのだ。 意気を新たに明日からの創作活動にいっそうに励むことにしよう。 次の場面は A 今、宿泊しているビジネスホテルの部屋 B いろいろすっ飛ばして猪ノ坊旅館 C 間をとって大阪駅
Bかな、書き手乙です
「着いたで〜、ここがウチの家『猪ノ坊旅館』や」 「ここがか…立派な旅館だ」 まじかる☆さゆりんの夢から目が覚め、翌朝俺達は早速由宇の家に向かった。 大阪駅からJR神戸線で三ノ宮まで、山手線で乗り換え新神戸に。 そこから更に鈍行やバスを乗りつなぎ、いくらか歩いたところで到着した。 「立派なもんかいな、むやみに歴史だけある山奥の旅館や」 「謙遜することはない」 素直にそう思った、山奥だけあって環境が良い。 街では味わえない清涼な空気、人の喧噪がない心地よい静けさ。 俺のような人間には懐かしさすら感じさせる。 「ささ、まぁ中に入ってや」 外見と同様、内装も落ち着いたもので掃除も行き届いている。 「ここがウチの部屋兼作業場や」 そう紹介しながら、由宇はやや離れた一室の襖を開けた。 「こ、これは……」 その部屋だけがこの旅館で異空間、異次元だと言ってもいい。 幾つも置かれた背の高い本棚、そのどれもが漫画・同人誌・ゲーム・DVDやビデオで埋められている。 テレビには先日のビジネスホテルの時以外のゲーム機が何台も繋げられていた。 床はゲーム機のコードと、恐らく資料用であろう漫画や同人誌や描き損じた原稿等で足の踏み場もない。 「いや〜、ギリギリまでコピー本作ってそのまま即売会行ったから掃除も出来てへんねん。 ま、散らかってるけど適当に座ってや。あんさんの部屋はまた用意するから」 「あ、ああ」 やはり由宇はオタクだった。
適当に漫画や同人誌を押しのけ、下から現れた畳に座る。 「んで、これからどないするんや?」 由宇は勉強机の椅子に座り俺に尋ねた。 「シナリオを書くのも大切やけど、ゲームを作るんなら他の要素も必要やろ」 「他の要素?」 「せやな…エロゲーを作る以上、最低あと音楽とプログラムは無いと困るな」 なるほど、確かにそうだ。 俺が御老公の元でプレイしたゲームでも、場面場面に応じた音楽が流れていた。 それに、そもそも絵や文章をゲームの形に出来る人間がいなければ始まらない。 「誰ぞアテでもおるんか?」 「いや…残念だがすぐには心当たりが浮かばない」 御老公なら誰か知っているかも知れない、後で聞くべきだろう。 「ま、キャラやシナリオが気まらんかったら絵も描けへんし音楽も作りにくいやろ。 とは言え早いうちから人材を確保する必要もある、どないするんや?」 「そうだな……まずは A 昨日の続きでキャラクターやシナリオを考える B 音楽を作れる人間を探す C プログラムを組める人間を探す
Cで
「そうだな……まずはプログラムを組める人間を探すつもりだ」 「プログラムか、こればっかりはウチの手の終えへんからな」 如何に話や絵が作れようとも、それでは小説か漫画にしかならない。 エロゲーを作ろうと思えばどうしてもプログラムを組める人間が必要だ。 後回しにしようかと思ったが、やめておいた。 よくは知らないが複雑そうな作業だろうし、時間が掛かりそうだ。 「デバッグでバグが発売直前に見つかり発売延期などもってのほかだ」 「まともに動けへんゲーム作って、巨大なパッチ配布して自主回収なんて地獄やで」 俺と由宇はよく分からない事を言い出してしまった。 何故か脳裏に ぬ○きち という謎の単語が浮かんだ。 ――忘れよう 「せやけど蝉丸はん、アテはないって言ってなかったか?」 「だが御老公…俺の家の主人なら誰か知っているかもしれん」 そうだ、大量のエロゲーを所有していた御老公なら、人脈を持っている可能性がある。 「済まない由宇、電話を借りるぞ」 「ああ、ええよ」 俺は由宇から許可を得て、部屋を出て旅館備え付けの電話を借りた。 ……申し訳ない、神戸から島神ではすぐに10円玉が切れるのだ。
「はい、坂神です」 「御老公か」 「蝉丸か、連絡が無いので心配したぞ」 昨日家を飛び出したきりだった、連絡の一つぐらいするべきだったな。 「申し訳ない、実は―― 俺は御老公にこれまでの経緯を話した。 「そうか…『戦う変身ヒロインがやられちゃう』ゲームがお前さんの希望ジャンルなのだな」 「ああ、ついては誰かプログラムを組める人間を探している」 「プログラマーか…」 「誰か知り合いにいないか?」 電話越しに少し沈黙が流れる。 「そうだな、それなら―― A 知り合いに『姫百合珊瑚』というコンピューターの天才がいる。彼女に頼んでみよう」 B 知り合いに『坂上鷹文』というコンピューターに詳しい人間がいる。彼に頼んでみよう」 C 知り合いに『高槻』という科学者がいる…少々、いやかなり変わったヤツだが頼んでみよう」 D 知り合いに『縦王子鶴彦』というオタクがいる、彼に頼んでみよう」 E すまない、知り合いにプログラムを組めそうな人間がいない」
Cしかないッ!
「知り合いに高槻という科学者がいる、少々…いやかなり変わった奴だが頼んでみよう」 待て。高槻?高槻だと?確か俺が最初に遊んだエロゲー『Moon.』に 同じ名前のキャラクターがいたはずだが…。確か奴は女性を強姦しているにも関わらず どちらかというと笑いを取りにいってるような変人のような口調であり、 職業も科学者だったはずだ。何なのだこの偶然は? 「御老公、その高槻というのはまさか…」 「蝉丸、言わんとしている事は解る。先に答えておこう」 御老公も俺の疑問が何なのか解るようだ。 「その高槻という人物はな…」 A 「お前と同じ、ゲームのキャラクターだ。タクティクスに乗り込んだ事もある」 B 「実在の人物だが、そのあまりの狂人、変態ぶりを見てタクティクスがそのままモデルにしたのだ」 C 「電脳の世界にだけ存在する擬似人格だ。脳神ネ○ロの電人H○Lのような者だな」
TA・KA・TU・KI・!!
Bでいこうか
>>668 の文字列の中に「A」が含まれてるんですが……
>>670 これは選択じゃないっしょ。
選択は分かりやすく書いてもらわないと。
「彼は実在の人物だ。だがそのあまりの狂人ぶり、変態ぶりにタクティクスがモデルにしたのだ。 普通はいくらかゲームにするときは誇張したりするものだが、彼の場合は巣でキャラになったらしい」 「そうか……」 密かに胸をなで下ろした。 『誰彼』をプレイしてLeafを尋ね、自分がエロゲのキャラだと知って以来少し疑心暗鬼になっていた。 周りの人間が自分と同じくエロゲのキャラで、あの由宇も何かのゲームのヒロインなのではと思ってしまう。 「彼に連絡を取ってお前さんの元に行かせてみよう、お前さんが今いる場所は?」 「俺が今いるのは兵庫県○○市×××の『猪ノ坊旅館』だ、連絡先は○○○−××××で――」 俺は御老公に住所と電話番号を伝えた。 「わかった、彼にも伝える。良いゲームを作れよ」 「ありがとう御老公、俺も最善を尽くす」 御老公に礼を言って電話を切った。 これでプログラマーの目処は立った、山奥だから時間は掛かるがそのうち『高槻』とやらが来るようだ。 ……ただし、ゲームそのままの高槻が来るとなるといささか不安だが。 「どやった? プログラマーのほうは」 「ああ、御老公が紹介してくれた。暫くしたらやって来るそうだが問題ないか?」 「かまへんよ、今は夏休みの旅行シーズンも終わって部屋も開いてるしな」 「重ね重ね済まない」 「いやウチも何ぞ目新しいモンに挑戦しようか思っとてな、これもええ機会や」 「神様の導きかもしれん」 「さ、さよか…蝉丸はんって意外と信心深いねんな」 この上俺が本物の神に合って、お告げを聞いたなどさすがに信じないだろう。 「プログラマーのほうはええとして、次はどうするねん?」 少し引いたのか由宇が話題を変える。 「そうだな、次は―― A 残りの魔法少女を考える B 敵の女幹部を考える C 音楽を作れる人物を探す
Cタリエシン 集えガイキチーズ
はて、どこに人物指定があるのか
「そうだな、次は音楽を作れる人物を探したい」 プログラマーも目星はついた、それなら先に必要な人材を揃えたほうがいいだろう。 「とはいえ音楽についても俺の知り合いは頼りにならん」 俺の知り合いに出来る事と言えば剣術や狙撃や水中格闘戦だ。 何という血生臭くて物騒な連中だろうか。 エロゲの制作には全く役に立たない能力ばかりだ。 ……いや、同じ強化兵の俺が言えた義理ではないが。 「やはり御老公に尋ねてみるか」 しまった、これならさっき一緒に聞けばよかった。 二度手間になってしまった、申し訳ない限りだ。 「ちょい待ち、蝉丸はん」 もう一度電話をかけに行こうかと思ったその時、由宇の眼鏡が光った。 「音楽作れる人間やったら、ウチの知り合いで何とか出来る人がおるかもしれんで」 「そうなのか」 本当ならありがたい話だ、御老公ばかりに世話になるのも悪い。 「せや、ウチの知り合いでな―― A 芳野祐介っちゅう電気工兼アマチュアバンドをしてる人間がおんねん B 緒方英二っちゅう緒方プロダクションの社長がおるねん C タリエシンっちゅう吟遊詩人がおんねんけど…なんか嫌な予感がするねん
B
>>673 もう選択も理解出来ん厨とかいらんよ……
次からこう言う事やったら無効で良くないか?
「実はな、ウチの知り合いで音楽のプロフェッショナルがおるねん」 自信満々な由宇、これは期待できそうだ。 「誰なんだ、それは?」 「ふっふっふ、何とあの緒方プロダクションの社長、緒方英二や!」 「緒方……聞いたことが…確か緒方理奈の兄か?」 由宇が挙げた名前、緒方英二なる人物について思い出す。 そうだ、坂神家で月代がテレビで見てた人気アイドルに緒方理奈という人物がいた。 月代によると実の兄である緒方英二がプロデュースしていて、自身も昔は音楽家だという。 由宇が自信満々なわけだ。 「しかしそんな人物とよく知り合いになれたな、エロゲの音楽なんて作ってくれるのか?」 「そこはそれ、実は英二はんがしばらく前にフラッとウチに泊まりに来たんや。 せやけどその時に英二はん財布を忘れててな、勘定が払えんちゅう事になってもうてん。 んでその時の宿泊費をチャラにする代わりに、ウチに困った事があれば協力するって約束してもろたんや」 「なるほど」 「ほなちょっと連絡してみるわ」 そう言って今度は由宇が部屋を出て行く。 程なくして連絡を終えた由宇が戻ってきた。 「どうだった?」 「実名を出さないって条件でOKしてくれたわ、またウチに泊まれるし最近忙しいから気分転換になるって。 意外とノリノリやったで、仕事適当に切り上げて抜け出してこっち来るって」 「そうか…これでプログラムも音楽も一応目処が立ったな」 「せやな、早い目にプログラマーも作曲家もそろいそうやから後はアンタ、シナリオの出番やで」 そうだ、いよいよ俺も自分の仕事に取りかからねばならない。 「どうするんや、残りの魔法少女と女幹部、どっちから決めるん?」 「そうだな、俺は―― A まずは魔法少女二人だ B 女幹部のほうを決めよう
枝葉より先に軸を固めよう A
「まずは魔法少女二人のほうから決めるつもりだ」 俺は由宇に言った。 女幹部よりは話の中心のキャラを先に決めるべきだろう。 「せやな、そっちの方が先やろ」 由宇も頷く。 「そしたらどないする、仲間の魔法少女はどんなキャラクターにするんや?」 「仲間の魔法少女の設定か……」 「『湯浅皐月』ちゃんは正義感が強くて元気で明るいいかにもメインヒロインっちゅう設定や。 あんまり被らんようなキャラを作った方がええで」 「ふむ」 そう言えばまじかる☆さゆりんでもヒロインは明るい娘だったが親友は無口だった。 似たようなキャラクターばかり作ってはプレイヤーも退屈してしまうだろう。 「どうしても同じようなキャラを出したいってんなら止めはせんけど、慎重に考えなあかんで」 「なるほど」 「とりあえずまた一人ずつ年齢から決めてみようや。 どないする? 仲間の魔法少女二人のうち一人の年齢は」 「そうだな、俺は―― A メインヒロインよりもかなり幼い中○生以下ぐらいのヒロイン B メインヒロインと同程度の年齢の高○生相当のヒロイン C メインヒロインより少し年齢が高い程度の大学生から20代前半ぐらいのヒロイン D むしろメインヒロインよりかなり年上の主婦なヒロイン 「ちなみに一応言っておくがAもBも18歳以上だ」 「誰に言ってるんや蝉丸はん?」
D 秋子さんか?
「そうだな、俺はメインヒロインよりかなり年上の主婦なヒロインを出してみたい」 俺の中でイメージが生まれた。 メインヒロインにはない包容力、豊かな人生経験。 そこから生まれてくる熟れきった肉体。 まず書いてみたいと思ったのはそんな主婦キャラだった。 「主婦キャラか〜、なかなかマニアックなところを突くやんか」 「しかし…他の分野ならともかく魔法少女モノでは如何なものだろうか」 少し冷静に考え直してみる。 主婦キャラとなると明らかに“少女”のカテゴリーから外れている気がする。 それに容姿が老けているとなると醒めてしまう恐れもあるのでは…… 「いやいや、魔法少女モノやからって必ずしも主婦キャラが出せないわけや無い。 『魔法戦士ス○ートナイツ』なんかでは割と年増な魔法戦士や魔法の国の女王なんてのも出てた。 戦隊モノの指揮官っちゅうか、魔法少女達のリーダーみたいな役どころで十分使えるで」 「そ、そういうものなのか」 しかし詳しく説明したいからと言って他板の作品を例に挙げるのはどうだろうか。 圧倒的な未プレイの人間にはついて行けない気がするぞ。 「まぁあんまり細かい事は気にせんといてほしいわ。 要は主婦キャラでも全く魔法少女をさせられん事はないっちゅうこっちゃ」 心の中を読まないでくれ。 「容姿のほうもそんなに問題や無い、要は若々しく描けばええだけの話や」 「そんな事をしても良いのか?」 「娘と間違われるぐらい若くてもノープロブレムや」 エロゲの世界に詳しい由宇が断言するのならそうだろう。 何故か俺にもその理屈は圧倒的に正しく思える。 「んで蝉丸はんはどんな主婦キャラをイメージしたんや?」 「俺のイメージか、それは―― A 「水瀬秋子」という名前の、青髪のロングを太い三つ編みにした主婦 B 「古川早苗」という名前の、栗色のロングをリボンでまとめた主婦 C 「柚原春夏」という名前の、ウェーブの掛かった黒髪を後ろでバレッタまとめた主婦 D 「折原志乃」という名前の、ウェーブの掛かった青紫色の髪を黒いリボンで飾った主婦
古川じゃなくて古河 選択はCかな
俺は沈思黙考する。考えているのはエロゲヒロインの役どころだが。 そう……中学3年の娘が一人。XRATEDじゃないから大丈夫だ。 とすると年のころは三十路のどこかというところか。しかしまるでそうは見えない。 非常に若々しく、美しく、スタイルよく、明るく、家事万能、しつけもきっちり。 そう、まるで隣人の高校生とのルートもあるのではないかと想像されてしまうような。 しかし本人は娘の恋を後押ししてその幼馴染の高校生と既成事実を早く作らせてしまおうと考えている。 そして時折家をあけては娘を幼馴染に任せ、魔法少女としての勤めを果たす…… 俺は目を開けた。 「決まったんか?」 「ああ。名前は、柚原春夏」 そして俺は容姿やざっとの性格付けなどを由宇に伝えた。 「なるほど、主婦とはいえあまり色気を前面に出さんタイプやな。 しかし湯浅皐月をからかったりはできそうでもある。面白いな」 「そうか」 由宇に否定されずに俺はほっとする。 「さて、勢いに乗って3人目やな。高校生、主婦ときて、最後もまずは年齢からいこか。 セオリーに沿えばロリキャラになるかも知れんけど、それはあんたが決めることや。 さ、どれにする?」 A 中○生以下 B 高○生 C 大学生以上
ここはセオリーにそってA
「中○生以下だな」 ここは定石通りに幼い女の子を選ぼう。 別にあえて意外性を狙う必要は無いだろう。 それに小さくとも正義に燃える少女が哀れにも捕らえられ、未成熟な体を開発されるのも悪くない。 いや、むしろかなり良い。ぐっと来るものがある。 「さよか、中○生以下やな。……蝉丸はん、もしかして現実でもそっちの趣味?」 「いや、そんなことは無いぞ」 体験したルートでは誰とも結ばれなかった。 ゲーム『誰彼』よると俺の預かり知らぬところで高子が石原麗子に二穴責めを受けてたようだが。 「ロリっ子趣味はモニターの中だけにしときや、色々とややこしいからな。特に最近は」 「そうだな、心に留めておこう」 由宇の忠告を適当に受け止める。 「ここの読み手さんも書き手さんもよろしくお願いするで」 「誰に話してるんだ?」 「変な犯罪起こして規制がこれ以上強まったら業界の危機や」 「だから誰に話してるんだ?」 「気にしたらアカン」 「むぅ……」 「まぁそれはそうとどんなロリっ子をイメージしたんや?」 意味のよく分からない話題が切り替わり、本題に戻る。 「俺がイメージしたのは―― A “岡崎汐”というなのまだ幼○園児相当の少女 B “みちる”という名の小○生相当の少女 C “立川郁美”という名の中○生相当の少女 D “立田七海”という名の自称お年頃らしい少女
C
俺の中でイメージが生まれてくる。 湯浅皐月は元気で活動的であり、柚原春夏も明るく気丈なタイプだ。 それならば…最後の魔法少女は病弱な女の子にしてみよう。 年の頃は中○生相当、同じ年頃の女の子と比べてもまだ未発達な肉体。 髪型はたっぷりのピンク色の髪をリボンでまとめたツインテール。 幼い頃から病院と自宅の往復するばかりの生活。 それが魔法少女としての使命と力を授かり一変する。 仲間に支えられながら、正義に燃えて悪と戦い続ける日々。 病院や自室だけでは知ることの出来ない、見るもの聞くもの全てが新しい毎日。 だが、それも彼女らの敗北で終わってしまう。 戦いに敗れ捕らえられた魔法少女に加えられる毒牙、それは幼く儚げな彼女も例外ではない。 小さな体を蹂躙され、泣き叫びながら犯され続けるその先には―― 「どないしたんや蝉丸はん、なんぞ思いついたんか」 「あ、ああ」 いかん、つい己のイメージ作りに夢中になっていた。 「少女の名前は“立川郁美”他の二人と違い体の弱い女の子という設定だ」 「ほほぅ〜、病弱儚げ属性を加えたんか。蝉丸はんもよく分かってるやんか」 「そんなものなのか」 「そんなもんや、もうちょっと詳しい設定を教えてぇな」 「ああ、ピンク色の髪をリボンでツインテールにまとめ――」 俺は由宇にイメージした少女の外見を伝えた。 外見の設定を元にイラストにした由宇が首を傾げながらしげしげと自作絵を見つめる。 「何か時々こみパで見かける女の子に似とる気がするなぁ」 「俺は知らないぞ」 そう言われても困る、俺はこみパなどには行ったことが無いのだから。 「ウチが無意識にモデルにしてもうたのかも知れん、気にすることもないやろ」
魔法少女も決まり、ようやく最後のキャラに取りかかる。 「ほんなら最後は敵の女幹部やな」 「ああ」 「これも魔法少女と同様に、年齢から決めてみようか。 大体はメインヒロインと同じぐらいか、少し上が多いけど別に必ずしもセオリー通りにする必要はない。 蝉丸はんのイメージする敵の女幹部はどれくらいの年齢や?」 「俺のイメージは―― A 中○生以下 B 高○生相当 C 大学生か少し上ぐらい D かなり年上の主婦キャラ
バランスよくがよくなるように C
「俺のイメージは…大学生かそれより少し上ぐらいだ」 魔法少女達を責めるならば年上の方がいいだろう。 だが主婦キャラは既にいる、ならば二十代前半ぐらいまでの女性を出そう。 「なるほど、ちょうどキャラの年齢がかぶらんでええ感じやんか」 由宇も感心する。 「敵の女幹部っちゅうキャラも意外と簡単やあらへん。 セオリーっちゅうか、大概はいくらか妖艶な雰囲気を持ってるキャラや。 話の中で主人公の男幹部と対立してたり、逆に協力関係にあったり、 場合によっては男幹部とラブラブなエンドを迎える場合もある。 そこら辺はこれから書くシナリオ次第やろうし、必ずしもセオリー通りのキャラにする必要はない。 んで、どんな敵の女幹部が浮かんだんや?」 「うむ、俺がイメージしたのは…… A 赤毛のロングを横ポニーにした巨乳の女性、高瀬瑞希 B 黒髪ロングに片目が隠れた冷たい雰囲気がする巨乳の女性、篠塚弥生 C 黒髪のショートで裏の顔も持っている巨乳のお姉さん、麻生明日菜 D その他大学生、もしくは二十代前半相当の年齢の女性を指定
C
一見すると優しいお姉さんにも思えるが、相手を手玉に取っていそうな裏の顔を持ち。 黒い艶のある髪がショートカットに切りそろえられている。 そして大学生相当とはいえ、豊かすぎる双球の盛り上がりが男を魅了する。 俺が頭の中に浮かべたキャラクター『麻生明日菜』はそんな人物だった。 「ああ、俺がイメージしたのは『麻生明日菜』と言う名前の女性で――」 彼女のキャラや外見を俺は由宇に説明する。 「…………」 「どうしたんだ、由宇?」 話を聞きながらスケッチをする由宇の手が、麻生明日菜の体の…胸の辺りで止まった。 「蝉丸はんの説明やと、ずいぶん立派なオッパイの持ち主のようやな」 「そうだな。主婦の春夏さんはともかく他の二人は普通程度の発育と幼女だ。 大学生相当の年齢のキャラクターだし、巨乳キャラを入れても問題無いのではないか?」 由宇の眼鏡が再び光る。 「……ウチも年齢で言ったら大学生相当なんやで」 少し寂しげに、諦めてしまったように呟いた。 慌てて由宇の胸元を眺めるが……コメントは控えておこう。 背が低い分貧しすぎるわけではないのだろうが……
「と、とにかくこれでヒロインは全員決まったな」 「……まぁそうやな」 気まずくなった空気を一新しようと話題を切り替えた。 何にせよヒロインのキャラクターは決まった。 「せやけど肝心の主人公はどないするんや」 「主人公?」 「この手の主人公はだいたい“悪の秘密結社に所属する野心溢れる若手幹部”や。 そうは言っても全く無個性の名無しさんだよもんっちゅうわけにもいかへん。 プレイヤーが任意に変えられるとしても、デフォルトの名前や性格は決めなあかん」 「そうか……」 「蝉丸はんはどんな主人公が書きたいんや?」 俺がイメージする悪の組織の敵幹部――それは―― A サプライズなエンターティナー悪党、岸田洋一 B 女の子苦手な癖にセックスとなると積極的で絶倫、河野貴明 C 謎の仮面を被った早漏野郎、ハクエr……もといハクオロ D ここは感情移入しやすくするために俺自身をモデルにしよう。
Bでもっとセックスする
このみ「何か嫌な予感がするでありますよ…」
一見すると優男で人当たりの良さそうなさわやかな好青年の高○生。 女の子が苦手な素振りを見せるが、実際プレイするとそんな設定どこへやら。 そしていざセックスとなると、普段からは想像出来ないほど積極的で絶倫。 俺がイメージする悪の組織の敵幹部はそんな男だった。 名前は “河野貴明” さすがにそのままでは格好がつかないから幹部らしい呼び名を考えなければいかんな。 プリンス・タカアキとかタカアキ・ハインケルとか。 ……イマイチのような気がする、というよりパクr…引用だ。 もっともパクr…引用に俺の神様は比較的寛容だが。 「河野貴明っちゅうんか、せやけど優男のような性格で調教とかできるんか?」 キャラクターをデザインし、マントやそれっぽい衣装を描き足しながら由宇が尋ねる。 「そこはそれだ、調教陵辱の時は鬼畜なケモノになってもらおう」 さわやか好青年風味の鬼畜主人公……何かを思い出してしまいそうだが気にしてはいけない。 「キャラデザのほうはこんなもんでどうやろ?」 そう言いながらスケッチブックを見せてくれる。 「変身時のコスチュームはまじかる☆さゆりんやないけど制服を少し変えてフリルや装飾をつけてみたわ。 いわゆる“リリカル○のは”のバリアジャケット方式やな」 「なるほど」 湯浅皐月は白を基調としたワンピース型の制服だが、スカートの裾や袖口にフリルがつけられ、 胸元にも宝石のようなものが飾り付けられている。 立川郁美のほうは茶を基調としたシックなデザインの制服に、肩の部分が膨らませており、 これまた湯浅皐月と同様にスカートの裾や袖口がフリルで装飾されていた。 「柚原春夏のほうはどうだ?」 由宇に尋ねると少し困った顔をした。 「うーん、それなんやけどな、まだちょっと決まってないねん。 他の二人みたいに制服とか無いし、どんなコスチュームにすればええかなって」 「そうか……」 「とりあえず二人より登場は後やし、それまでには考えてみるわ」 「よろしく頼む」
「ほなまぁヒロインとか主人公は決まったけど、早速書き始めてみるか?」 一応ではあるがキャラデザを終えた由宇が聞いてきた。 「他にも主人公の所属する組織名とか、魔法少女のヒロインの呼び名とか決めといたほうが 決めといたほうがええ項目もあるけどどないするんや?」 「そうだな……」 「あんまり深く考えたり選択で決めなくても、次の書き手に任せるっちゅう方法もある。 せやけど書き手の負担になったりもしかしたらえらいハズした名前になる可能性もあるからな」 「なるほど、俺は―― A まず主人公の呼び名や組織名を考える B 魔法少女の呼び名を考える C とりあえず次の書き手に任せてみる
B
「俺は魔法少女の名前を考えてみたい」 そう言えばまじかる☆さゆりんも単なる魔法少女ではなく“地球防衛少女”という肩書きだった。 単に何の工夫もなく“魔法少女○○○○”というのも味気ない。 「せやな、世の中には魔法少女だけやなく魔法戦士、魔法天使、超昂天使、流星天使エトセトラエトセトラって いろいろあるからな」 「だがどうやって考えればいいだろうか」 俺一人で考えるにも限界がある。 少し弱気になった俺に由宇がチッチッと指を振った。 「ま、ここは選択スレや。いろんな人間に知恵出してもらうこともできへん事もない」 「と言うと?」 「タイトル案みたいにある程度時間を待って、現行感想スレあたりで魔法少女の呼び名を募るんや。 適当な数が集まったところで選択してもらう。昔さるロックバンドでもとられた方法らしいで」 なるほど、そんな方法があったのか。 「しかし、そう皆が案を出してくれるだろうか?」 「集まらんかったらその時はその時や、適当に決めなしゃあないわな。とりあえず選択してもらおうや。 ただ呼び名が決まるまで他の話を書きにくくなってまうのが難点やけどな。 次の書き手に複数案を出してもらってその中から選択するっちゅう普通の方法もある、どないする?」 「うーむ、それなら―― A タイトル案を現行感想スレで募る B 次の書き手に一任してしまう
A
B
「とりあえず朝方までは応募期間を待ってみようかと思う」 「まああんま長引きすぎてもあれやしな。けど待っとる間ここの進行はどないするん?」 確かに呼び名が決まるまでここで待ちぼうけと言うのもなんだ。 呼び名自体は最低、朝方まで選択は待つとしてその間にも他にやれることがあるのではなかろうか? 呼び名の選択は定めた時間が過ぎて以降に適当に貯まったと書き手が判断したなら こちらに投下すればよいとして、その間、ただ指をくわえて見ているというのも面白くあるまい。 とりあえず今、俺にやれることは…… A 試しにプロローグだけでも書いてみる B 主人公の組織の設定とかを考えてみる C プログラム担当と音楽担当がそろそろ気になる D じっくり待ちぼうけでもいいじゃないか
B
「主人公の組織の設定とかを考えてみるつもりだ」 主人公の河野貴明が所属している悪の秘密結社についても設定を考えないと書き辛いだろう。 「とりあえず悪の秘密結社の目的は世界征服でいいだろう」 「一番分かりやすいしな」 悪の秘密結社、せめてその組織名や河野貴明の呼び名ぐらいは決めておくべきだ。 「たいがい悪の秘密結社っちゅうのは古代の超科学をひっさげたてたり、 地球侵略を目論む宇宙人やったり、人間界を支配しようとする邪神や暗黒神の軍団やったりする。 もちろん既存の警察や軍では歯が立たない、そこで変身ヒロインが必要になってくる。 今回は魔法少女モノやし、悪の組織は“暗黒神の軍団”あたりの設定がええやろ」 「そうだな、じゃあ“破壊神ガディm―― 「それはやめとき、何やあっさりやられるファンタジー系のボスみたいな名前や」 「む、それなら“次元皇帝エンペラーリーf――」 「だからそういうのは止めとき、どうせ仮面ラ○ダーの首領みたいに実体は必要ないんや。 適当なオリジナルの名前でもつけといたほうが無難やで」 「そ、そうか…それなら“暗黒神ブラックシモカワ”率いる悪の軍団“ダークネスリーフ” というのはどうだ」 「そんなもんやろ、ベタベタやけどこういうのは分かりやすいに越したことはない」 「後は…主人公の呼び名か」 「あんまり偉すぎても下っ端でもアカン、実力はあるけどまだ若い中堅幹部っちゅうところやな」 「ふむ…では“魔導騎士タカアキ”みたいな感じでどうだ?」 「うーん、ちょっと厨くさいけどええやろ。また不都合があれば変更すれば問題ないし」 「一応敵の組織や主人公の設定についても決まったな」 「せやな、ほんなら次はどうする。朝までそんなに時間もないけど」 「そうだな―― A ちょっとプロローグを書いてみる B その時、プログラム担当の高槻がやって来た C その時、音楽担当の緒方英二がやって来た D 女幹部の麻生明日菜についても考えてみる E 時間もないしまったり待つ
A
「ちょっとプロローグを書いてみるか。何かあったほうが雰囲気などがわかりやすいだろう」 そういうと、表情をわずかに歪めた由宇が俺に向き直る。 「簡単に言うなぁ。プロローグはある意味一番重要な所なんやで? 体験版みたいなもんを出すにしても、はじめから引きずり込まなければすぐにポイ。 手にとってももらえへん。系統は違うけど、ONE、KANON、AIRとかはごく短いプロローグにも かかわらず雰囲気や季節に引き込ませる。 雫、痕なんかも狂気や謎をにじませることでストーリーの期待感をあおる。 ちょっとヘッドホンせんと天いなのプロローグやってきてみい。度肝を抜かれるで」 叩きつけられるように由宇から言葉が降ってくる。そういわれると、少し簡単に いいすぎだったかも知れない。 「まぁ、そうは言ってもまずは書いてみないことにははじまらん。よし、いったって。 キャッチーな内容みせてや」 どっちなんだ。 うってかわって楽しそうにしている由宇を見ながら俺はプロローグの内容を考え始めた。 A いきなり主人公がメインヒロインとしているところから B 雑魚敵をヒロイン達が倒すところから C メインヒロインが学校に通っているシーンから D ヒロイン達3人のレズシーンから E 主人公とヒロイン達と女幹部が5人で歌いながら踊っているシーンから F お好きなプロローグの内容を書いてください
F 貴明が肉奴隷を調教しながらモニターで仇敵の魔法少女の活躍を眺めるシーンから
「んっ……ちゅっ……はむっ……んむっ……」 淫らな水音がする中、薄暗い部屋の一室で革張りのソファに俺は腰掛けていた。 明かりもつけず、壁に掛けられたモニターを見つめる。 「……これが噂の敵か」 『いくわよ、まじかる☆ウインドカッター!』 『皐月さん大丈夫ですか、まじかる☆ヒール』 一人の魔法少女の放った風の刃がガイコツの兵隊を切り裂き、もう一人の魔法少女が 回復魔法を唱える。 暗黒神ブラックシモカワ様率いる我らが軍団 “ダークネスリーフ” が禁術で生み出した 兵士や魔獣は、たった二人の魔法少女に圧倒されていた。 「よもや俺達に逆らえる人間がいたとは」 ブラックシモカワ様が唱えられた黒魔術による世界征服。 強大な魔法技術に人間の警察も軍も無力であった。 順調だと思われていた地上征服、その進行がここに来て停滞してる。 『ぐぎゃああぁぁああーー!!!』 モニターの中では今週の怪人…もといダークネスリーフが作り出した狼型の魔獣が爆発炎上した。 これで何度目の失敗になるだろうか。
「そろそろ俺の出番かな」 呟きながら視線を下ろした。 「んぅっ……んむぅ……はむっ……」 そこでは一人の女性が膝立ちになり、俺の股間に顔を埋めて口内奉仕を続けている。 メイドらしい白い長手袋と黒のニーソックスを履かせているが、それ以外は裸だ。 代わりに奴隷の証である首輪を填めさせている。 この間の戦いで捕らえた妖精族の娘の一人で、たしかリムリスとか言う家付き妖精だ。 最初は泣き叫んで抵抗していたが、今ではすっかり従順な肉奴隷メイドになっている。 「出すよ」 「んんぅっ!……んっ…んくっ…」 一言だけ言って無造作に昂ぶった肉塊から精を吐き出した。 幾度もの調教でリムリスも慣れていて、上手いこと零さずに嚥下する。 「この二人の魔法少女、こいつらを捕らえれば……」 組織を手こずらせるやっかいな敵、コイツらを倒せば出世は思いのままだ。 いや、むしろ捕らえて調教し、この娘のように忠実な奴隷にすれば―― 「ははは、なかなか楽しくなってきそうだな」 「どうだ、こんな感じのプロローグを作ってみたが」 「ええんとちゃうんか、それなりに要点は押さえてると思うで」 書き上げた原稿を由宇に見てもらう。 とりあえず及第のようだ。 「ほんならどうする、そろそろ魔法少女の名前を選択してもらうか? それとももう少し待つ?」 「そうだな、名前案が多いのも少ないのもあるが……」 「あんまり待ってても新しいのが来るとも限らんで」 「そうだな、俺は―― A 魔法少女の名前を選択する B もう少し別の事をして待つ(別の事を指定)
Aでとりあえず皐月だけでも
「とりあえず幾つか候補が挙がった湯浅皐月のほうだけでも決めてみようと思う」 「せやな、最初に捕まえて調教するのは皐月はんやし、彼女だけでも決めとけば話しかけるやろ」 柚原春夏や立川郁美のほうは候補が少ない。 もうしばらく待つことにしよう。 「他の候補は募集を継続しておく」 「皆さんよろしく頼むわ、何ぞええ名前を考えてや」 「それでは湯浅皐月の魔法少女としての呼び名を選択してくれ」 A 嵐を呼ぶ武闘派魔法少女『ストームさつき』 B 「風の魔法少女ストーム☆メイ」 C マジカルコックス D Selective girl-Striker-Satsuki E 戦乙女皐月 F 武闘派エロ魔法少女マジ狩る☆さっきん G セレクターメイ H センスない、俺が決める
Aかな
「というわけで湯浅皐月のほうは“嵐を呼ぶ武闘派魔法少女『ストームさつき』”に決まった」 「他の候補もたくさんだしてな〜」 「メインヒロインの呼び名は決まったな」 感想スレで応募された名前を眺める。 「少し長い気もするけど、なかなか強そうな感じやんか」 「ああ、魔法だけでなく格闘もこなせそうな名前だな」 もっともだからといって主人公が調教中に倒されるわけにもいかない。 そんなバッドエンドなシナリオはまたの機会に書くことにしよう。 「だが、後の二人はまだ決まらない」 「まぁ話の序盤は皐月はんの調教がメインなわけやからとりあえず問題はないやろ。 そのうち郁美ちゃんや春夏はんを出す時期までに決めよ」 「なるほど」 「そうと決まればどうするんや、早速書き始めてみるか?」 「そうだな―― A 早速話を書き始めてみる B 少し休憩してプログラマーや音屋を待つ C 他の設定を決める(決めたい設定を指定)
いけいけA
「そうだな…せっかく呼び名も決まったのだ、書いてみようと思う」 名前も決まり俺の中で創作意欲が沸いてきた。 プログラマーや音楽家を待つのもいいが、それまでに出来ることをしよう。 「さよか、ほんなら手始めにどんなシーンから書く」 「最初に書くシーンか」 「ザコ敵と戦うシーンはプロローグでモニター通して書いた。 だいたい次は主人公とヒロインが対決するシーンやな」 「なるほど」 「これが戦闘描写重視の燃えゲーなら力を入れて書くべきや。 けどヒロイン調教がメインやし、冒頭で説明だけ入れてあっさり流してもそう問題やない。 でも全く無いっちゅうのも、少し寂しいもんがある。せっかく呼び名や設定も考えたんやしな」 「ふむ」 「蝉丸はんはどのあたりのシーンから書くんや?」 「俺は―― A 魔導騎士タカアキとストームさつきが戦闘するシーン B ストームさつきが敗北し、捕らえられ基地に連れて行かれるシーン C 敗北して基地に連行されたストームさつきが処女喪失するシーン
A
「やはり戦闘シーンから書こうと思う」 それなりに考えた設定を無碍にするのも勿体ない。 「そうやな、『戦いに敗れたヒロインを調教する』って話やねんから 戦闘シーンも省かんほうがええやろ」 「では少し書いてみる」 「ほなこのパソコン使い」 そう言いながら由宇は勉強机の傍らからノートパソコンを出した。 「これは?」 「日本橋で買った型遅れの安物や、スペック低くて文書書くぐらいしか使えんけどな」 由宇のほうは原稿用紙とペンを用意する。 「ウチは背景とかのイメージ画を描いてみるわ」 「わかった、書けたら声をかける」 「そうしてくれると集中できるわ」 そう言って由宇は本棚から資料を引き出し、原稿用紙に取りかかる。 俺のほうもノートパソコンに電源を入れ、一○郎を起動させキーボードを叩き始めた。
「うわぁぁー!」 「きゃぁぁー!」 恋人達が睦み合う静かな夜の公園、だが今は人々の悲鳴が響き渡る。 突如、静寂を破って公園の広場にガイコツ兵士やリザードマンが現れて暴れ出した。 夜空を見上げながら愛を語り合っていた男女は我先にと逃げ出す。 そんな一般人に襲いかかろうとする魔物達、だがそこに正義の戦士が現れた。 「そこまでよ 卑劣な魔物達!」 公園の街灯、その上に一人の少女が立っている。 白を基調とし、スカートの裾や袖口をフリルで飾ったワンピース型の制服コスチューム。 明るい茶色の髪はツインテールにまとめられ、正義感溢れる瞳が輝く。 「嵐を呼ぶ武闘派魔法少女『ストーム☆さつき』! ここに参上!」 ビシッと口上を決めた魔法少女は、十二分に魔物達の視線を集めた。 少なくとも公園のカップル達が逃げ出す時間は稼ぐ。 「いくわよ、てやっ!」 威勢の良いかけ声とともに、ストーム☆さつきは魔物達に飛びかかる。 「グゲェェツ!」 「ギヒャッ!」 魔法のステッキを杖と言うより棍のように扱い、次々と魔物達を打ち据えていった。 魔法少女とは思えない素早い身のこなし、武闘派と言うだけはある。 「これで終わりよ まじかる☆ハリケーン!」 ステッキから放たれる魔力を帯びた嵐が辺り一帯に広がり、魔物達を切り裂いた。 トドメとばかりに使った大技の魔法で、ストーム☆さつきは敵を全滅させる。
「おかしいわ…手応えがなさ過ぎる」 戦闘を終えた皐月の顔に戸惑いの表情が浮かんだ。 今日戦ったのはザコのガイコツ兵士やリザードマンばかりである。 「その疑問は正しいよ、ストーム☆さつき」 「だ、誰っ?」 皐月の疑問に答えるかのように、闇の中から声がした。 街灯の明かりの向こうから、ゆっくりと一人の男が現れる。 「俺は“魔導騎士タカアキ”、我らの暗黒神ブラックシモカワ様がお造りした ダークネスリーフの忠実な幹部だよ」 「貴方が幹部……丁度良いわ、ここでやっつけてやるんだから」 「はははっ、君にできるかな」 「ふぅ……どうにか戦闘開始まで書けたな」 俺は一旦キーボードを打つ手を止め、次の展開を考える。 「さて、この後の戦闘だが―― A 剣技と魔法の両面でタカアキがストーム☆さつきを倒す B 卑劣な人質作戦にストーム☆さつきが屈する C 「秘技 千手観音愛撫」で一気に戦闘不能にする
A 貴明らしくないが
「オーソドックスにタカアキに剣と魔法で倒させるか」 由宇に渡された“魔導騎士タカアキ”のデザインを見ながら呟いた。 黒いマントを羽織り、赤茶色を基調としたどちらかと言えば冒険者風の服を着た男キャラ。 何故か「ネトゲの中に入って勇者にされた男」を思い出す服装だった。 「どうしてアニメゲーで脱衣麻雀などと地雷臭のする新作を出すのだろうか」 理由もなくそんなぼやきが俺の口から出る。 俺の失敗から何かを学んだのでは無いのか? いくら2が売れたからと言っても実験作ばかり作っては会社が傾いて………… ――いかん、思考が逸れてしまった。 ……続きを書こう。
「魔導騎士タカアキ、覚悟っ!」 ステッキを両手持ちに構え直し、掛け声と同時にストーム☆さつきが走り込みステッキを振るう。 魔力を込めた突進と一撃は文字通り「風」であった。 「ふっ!」 ガキィィィン! 甲高い衝突音が夜の公園に響く。 速度と威力に任せて振り下ろされた一撃を、タカアキもサーベルを両手持ちに構えて受け止めた。 「なっ……」 通常の魔物や魔獣では、到底反応出来ない高速の一撃。 それを正面から止められストーム☆さつきに動揺が走る。 「なかなか速いね、でもタイミングが分かりやすいよ」 爽やかな笑みを浮かべたまま、タカアキが皐月の攻撃を評した。 「今度はこっちの番かな」 「くっ……つぁっ!」 受け止めたステッキを振り払い、今度はタカアキが切り込みをかける。 皐月もステッキを構え直し、防ぎ避けるがジリジリと押されていった。 (この男強い……それなら!) 皐月は横薙ぎの一撃をすんでで避け、一旦後方に飛んで間合いを取った。 「これならどう、まじかる☆ウインドカッター!」 ステッキの先端から、タカアキ目掛けて幾つもの風の刃が襲いかかる。 「今度は魔法か、本当に分かりやすいね」 そう言いながらタカアキは剣を右手に持ち、左手を前に出し何かを呟いた。 (何かしようとしてるけど、もう間に合わないはず) この攻撃こそタカアキにダメージを与えられるはず、そう皐月は確信する。 「えっ?!……きゃぁぁっ!」 だが風の刃が届く寸前、タカアキの前に光の壁が生じ皐月の魔法を跳ね返した。 「覚えておくのだな、これがマホカンタだ」 反射した風の刃が皐月を吹き飛ばし、コスチュームを切り裂く。 自らが放った魔法の直撃を受け、皐月は背後の木に叩きつけられ地面に倒れた。
「それじゃ念のために…バインド」 「ううっ……くぅっ……」 呻き声を上げる皐月を、タカアキは魔力の鎖で縛り上げる。 抵抗の手段を全て奪い、芋虫のように転がった皐月に近寄った。 「ふふふ、いい格好だね」 「く……この……悔しい、こんなヤツに……」 文字通り手も足も出せない皐月だが、それでも瞳は戦意を失っていない。 見下ろすタカアキを憎々しげに睨み付けている。 「こ、殺しなさい…」 「強気だね、ストーム☆さつき。でも殺すなんかよりも――」 そう語尾を濁しながらタカアキは皐月を舐めるように見回す。 切り裂かれたコスチュームの隙間からは、白い健康的な肌が覗いていた。 「君を特別に俺達の基地に招待してあげるよ、たっぷり歓迎してあげるからね」 「やっ…やめ……やめなs……」 もがく皐月の口をコスチュームの切れ端で塞ぎ、嫌がらせでお姫様だっこをする。 「ははは、本当に楽しくなってきたよ」 そのまま、魔導騎士タカアキは宿敵ストーム☆さつきを捕らえ闇の中へ…… “ダークネスリーフ”の基地に帰還したのだった。 「こんなものかな」 戦闘シーンを書き終えて、再び手を休める。 かなり適当な気もするが、戦闘は本編ではないので勘弁してもらおう。 「よし、次はどうするかな―― A 捕らえて連れて帰った皐月について、暗黒神や女幹部に報告するシーン B 捕らえた皐月の純潔をタカアキがおいしく頂くシーン C ちょっと休憩してプログラマーや音楽家を待つ
貴明バーン様かよw 選択はCで。
「そうだな……少し休憩するか」 キーボードを打つ手を止め、一度のびをする。 キャラや設定を決め、プロローグや冒頭の戦闘シーンを書いたのだ。 ここらで少し休憩しよう。 「休憩か、蝉丸はん」 公園の背景画を描いてた由宇が尋ねる。 「ああ」 「さよか、ほんならそろそろ英二はんが来るかも知れへんし、 アンタの知り合いのプログラマーが来るかも知れへん。 休憩がてらそこらを見回ってきてぇな、もしかしたら迷子になってるかも知れんからな」 「わかった、そうする」 俺は立ち上がって、部屋から出て行った。 「ふぅ……」 一旦猪ノ坊旅館を出て、辺りを散歩する。 深い森に囲まれて清涼な空気を吸い、遠くから聞える川の流れに耳をすませた。 「いい土地だ、旅館が繁盛するのも頷ける」 豊かな自然に囲まれていると俺のやる気も蘇ってくる。 そろそろ部屋に戻ってシナリオの続きでも書こうか。 A 「ここが猪ノ坊旅館かぁぁぁ!」とその時、ゲームそのままの科学者、高槻がやって来た。 B 「やれやれ、やっぱり神戸は遠いねえ」とその時、白髪に眼鏡をかけた男、緒方英二がやって来た。 C 「探したぞ蝉丸、今こそ俺達の因縁に決着をつけに来た」とその時、俺の親友でライバルだった光岡がやって来た。 D 特に誰とも会わないまま、俺は由宇の部屋に戻った。
B
「む……車か」 森林浴を楽しんでいると、一台の車が上がってきた。 御老公の家にあった車の雑誌で見たことがある、確かミニクーパーとか言う種類の車だ。 緑のミニクーパーの運転席には男が乗っている。 まだ若い男で、灰色かかった短髪に眼鏡を掛けていた。 「ちょっといいかな、お兄さん」 「何だ?」 すれ違う直前、運転席の男が話しかけてきた。 「いや久しぶりで道に自信がないんだけど、この先に猪ノ坊旅館ってあるかな?」 「ああ、すぐ先にある」 「そっか、ありがとう。やれやれ、由宇ちゃんも人使いが荒いね。 はるばる神戸まで呼びつけちゃうんだから」 由宇の名前を知っている…この男もしかして… 「もしや貴方が緒方英二か?」 名前は一応知っているが顔は知らない。俺は男に聞いてみた。 「そうだけど…お兄さんは? マスコミっていう風には見ないけど」 やはりそうか、この男が俺達のエロゲーの音楽を作ってくれるのか。 「失礼した、俺の名前は坂神蝉丸。今回作るエロゲーのシナリオライターだ」 「坂神蝉丸って…ああ君が蝉丸君か、由宇ちゃんが言ってたよ。 『何やガタイのええあんちゃんと組んでエロゲーを作るんや』って」 「話が早くて助かる」 そのまま俺は散歩を切り上げ、緒方英二を案内しながら猪ノ坊旅館へ戻った。
「英二はん、よう来てくれたなぁ」 「はははっ、食い逃げ飲み逃げのままってわけにもいかないからね。 骨休めと気分転換を兼ねてってところかな」 俺は車を駐めた英二を由宇の部屋に案内した。 「機材とかはまだ車だけどいいかな」 「かまへんよ、さすがにこの部屋でってのは無理やから別の部屋用意するわ」 「了解。だけど由宇ちゃん、ちゃんと名前は伏せてくれよ」 「分かってるがな、まぁ実名にしたって誰も信じへんやろうけどな」 「よろしく頼む、いい曲を作ってくれ」 そう言いながら俺は戦闘用や日常用、調教用など作ってほしいBGMのリストを渡す。 飄々とした雰囲気の男だが、月代達が茶の間で聞いていた曲を作った男だ。 腕は確かに違いない。 「ま、やるだけはやってみるさ。後シナリオや絵も出来たら逐次見せてほしいな。 どんな雰囲気の音楽を作るか参考にするから」 「了解だ」 「わかったで」 英二が部屋から出て、旅館の従業員と機材を別の部屋に持ち込みに行った。 再び部屋は俺と由宇だけになる。 「さてと、音楽家が来たけど次はどないする」 「そうだな―― A シナリオ執筆を再開する B そろそろ腹も減ったし夕食にする C 「ここが猪ノ坊旅館かぁぁっ」玄関からそんな声が聞えてきた
寄り道大好き B
「緒方英二も遠くから来て疲れているだろう。先に夕食にしてはどうだろう」 「まぁ、そやな。急いでもしょうないし。じゃ、ついでに蝉丸はんの部屋に案内しよか」 案内された部屋は緒方英二の隣の部屋のようだ。機材を組み立てる音がする。 「調理場から食いもん持ってくるよって3人で食べよ。英二はん呼んできて」 「三人分は難しいだろう。俺も行こう」 「ここは旅館やで? 3人分なんか簡単なもんやって」 そういうと由宇はさっさと姿を消す。 やれやれ、せっかちな奴だ。俺は隣の部屋へ行くために動き出した。 「ほなカンパーイ!」 由宇の言葉に俺と英二も軽く唱和する。無料で泊まっているというのに申し訳ないような 料理と酒だ。少し後が怖い。 話す内容は、音楽の話の他、同人誌とやらの話など。以外に緒方英二はその方面にも 強いらしい。昔はさんざん自分もネタにされたことがある、そうだ。 そしてもちろん、これから作るゲームの話だ。 「BGMは明日からさっそくとりかかるけど、本格的にやるならキャラクターの声や 主題歌をどうするかも考えておいてくれよ。声はまあノーボイスならそれでも かまわないけれど、主題歌はいるだろう。これはさすがに由綺や理奈に歌わせるわけにも いかないからな。あ、俺もね」 「それこそ大騒ぎやろ。まぁそこらへんはある程度できてから考えるてもなんとかなる。 まずはシナリオをすすめんと。蝉丸はん明日からもビシバシいくで」 「あぁ、俺に任せろ」 A 食事を終え、緒方英二と一緒に風呂に入る。 B 今日はもう休む。 C 「坂神蝉丸というのはいるかぁぁ?」 男の声が聞こえてきた。 D 寝る前にもう一シーン書いてみる。(シーン指定)
D タカアキによるストーム☆さつきの貫通式
「ん……ここは……」 目を覚ました皐月は、体を起こして周りを見回す。 どうやら独房のような部屋らしい、ドアと自分が寝ていたベッドとトイレ以外は特に何もない。 「私、どうしてこんな所に……そっか…アイツに負けちゃって……」 次第に意識がハッキリしてきて、先ほどの戦闘を思い出していく。 (タカアキに負けて、魔力の鎖で縛られて口にコスの切れ端なんか詰め込まれたのよね。 その後に抱き上げられて基地に連れ去られたけど……ワープゲートみたいなの潜る時に気を失ったのよ。 だいぶやられちゃってて、ワープに体が耐えきれなかっんだ……) そこまで思い出したとき、首に違和感を覚えた。 触ってみると、何やら得体の知れない首輪が填められている。 「これは……首輪?……くっ、取れない」 金属で出来たその首輪は、少々引っ張ったところでびくともしなかった。 「お目覚めの気分はどうかな、ストーム☆さつき」 皐月が首輪を相手に悪戦苦闘していると、ガチャリとドアが開き男が入ってくる。 「くっ……魔導騎士タカアキ!」 先ほど打ち負かされた相手だ、忘れるハズもなかった。 「このっ! 今度こそ!」 相変わらず爽やかな笑みを浮かべるタカアキへ、怒りを露わに皐月は飛びかかる。 「ふふっ」 だが、タカアキは身構える様子も無く、余裕の表情を浮かべたままだ。 バジィッッ 「きゃぁぁっ!」 次の瞬間、悲鳴を上げたのは殴ろうとした皐月だった。 グーの鉄拳が放たれる寸前、背筋を仰け反らせてその場に倒れ込んでしまう。 「女の子がグーでパンチなんてはしたないなぁ」 「ううっ……」 床でうめく皐月を見下ろしながら、タカアキは口を開く。
「その首輪はね、君の魔力を奪って更に反抗しようとすれば電流が流れるんだよ。 高性能で便利なショックカラーだと思ってくれればいいかな。 あ、でもコスチュームが元に戻るぐらいには残してくれるから。そっちのほうが昂奮するしね」 聞きたくもないだろう首輪の解説をしながら、タカアキは皐月を引き上げる。 健康的でスレンダーなその肢体を、簡素なベッドに押し倒した。 「な、何をするの?!」 「君が何で俺達に殺されてないか分からない?」 仰向けに寝かされながら少し考えて、皐月が答える。 「……私から仲間の情報を聞き出すためでしょ」 「半分正解。でもそれだけじゃ無い、君達のような強力な魔法少女を配下に加えたほうが 俺達の世界征服が早く進むと思ったからさ」 タカアキの予想外の模範解答に、皐月は激怒した。 「なっ…私は貴方達のような悪者に協力するつもりなんて無いわよ!」 「今はそうだね、だけど犬だって躾ければ主人の言う事を聞くようになるものだよ。 それと同じさ、君の場合はかなり厳しい目に躾けないと駄目そうだけど」 「私は犬なんかじゃ無い!」 自分を犬呼ばわりされた事に皐月は憤慨する、だがタカアキはどこ吹く風だった。 「犬だよ。今までは正義の魔法少女で皆から尊敬されてたろうけど、これからは違う。 俺に躾けられる従順な雌犬…雌奴隷としての生涯が始まるのさ、手始めに――」 ビリリリィィ そこまで話すとタカアキは皐月にのし掛かり、白いコスチュームの胸元に右手を掛け引き裂く。 魔力を殆ど失ったコスチュームはあっさりと破れ、ほどよく育った皐月の胸がタカアキの前に現れた。 「きゃぁぁっ!」 「結構弾力のある胸だね、こっちも……っと」 ブツッ 体を入れて皐月の太股を押し割り、強引に左右にに開脚させる。 余った左手でスカートを捲り上げ、皐月が穿いているショーツを引きちぎった。
レースの少ない淡いピンクの薄布が傍らに捨てられ、大切な部分がタカアキの眼前にさらけ出される。 「意外と毛深いんだね、毎日ちゃんと手入れしてるのかな?」 右手で乱暴に胸を捏ね回しながら、左手を秘唇にあててなぞり出した。 シャリシャリと陰毛の感触を楽しみながら、人差し指でワレメを上下に擦る。 「止めなさいっ! この外道! 鬼畜っ!」 特製の首輪を填められ、力を失った皐月に抵抗する術は無かった。 だが、それでも皐月の口からは罵声の言葉が飛ぶ。 「まったく、ストーム☆さつきは心底自分の立場が分かってないんだね」 そう言いながら、胸を弄んでいた右手で皐月の体を押さえつける。 「まずはムチが必要みたいだ……いいや、愛撫無しでいきなり入れちゃうか」 カチャカチャとベルトを外しズボンを下ろして、タカアキは己の剛直を出した。 既に太く硬くそそり立った男のモノを見て、さすがの皐月も恐怖を覚える。 (あ、あんなモノが私の中に……無理よ! 絶対に入らない!) 「それじゃ早速っと」 硬直する皐月をよそに、タカアキはピタリと閉じたままの秘裂に肉棒をあてがった。 自慰すら殆ど経験のない自身の秘部、そこに触れ入ろうとする肉塊の感触に皐月は叫ぶ。 「や、止めなさい! 止めてっ! 止めてぇぇぇぇっーーー!」 「だーめ(はぁと)」 皐月の懇願を軽く流し、ニヤニヤと笑みを浮かべながら、タカアキは一気に腰を沈めた。 「ううっ…くうっ……」 「ひぐぅっ! くぅぅぅぅっ! ぅああぁぁ!!!」 大して愛撫もされず、濡れていない皐月の秘唇が奥深くまで貫かれる。 文字通り身を裂く激痛に、皐月は必死に耐えようと歯を食いしばった。 「さすがにキツいな……あれ、この血って…そっか、ストーム☆さつきは処女だったんだ」 深々とタカアキの剛直が埋まった結合部、そこからジワリと血が滲み太股に伝う。 「と言うことは、俺がストーム☆さつきの初めての男になるのか」 結合部から太股、太股からシーツに伝う純潔の証しにタカアキはニヤニヤと笑みを浮かべた。 「見るな……見るなぁ……この変態野郎」 瞳を滲ませながらも、決して涙を流さずに皐月はタカアキに抵抗の言葉を放つ。 「その変態野郎に純潔を捧げたんだ、君も変態の仲間入りだね」
「だ、誰が……はぐぅっ!」 勝手な理屈を述べるタカアキへの反論は、悲鳴によって中断した。 タカアキが埋めたままにしていた腰を動かし始めたのである。 「うぐぅっっ!…くはぁっ!……かはっ……や、やめ……」 つい先ほどまで男を受け入れた事が無く、しかもロクに潤みもしていない膣肉が割り開かれる。 「いいよこの締め具合、処女じゃなきゃ絶対味わえないな」 皐月の性感に一切配慮しない、己が性欲を満たすだけのピストン運動。 破瓜の血と、生理的に生じた僅かな愛液を潤滑油に肉襞を抉り続けた。 男にとっても痛みを感じるほどの強烈な締め付け、そして痛みと屈辱に耐える皐月の表情に タカアキの劣情は頂点まで高められる。 「さてと、そろそろ出そうかな」 「出そうかなって……だ、ダメッ! それだけはダメッ! お願いっ! 駄目ぇぇっ!」 「……そんなに止めて欲しいの?」 抽送運動を続けながら、懸命に訴える皐月にタカアキは尋ねる。 「あ……当たり前でしょ!」 「どうしようかな〜、ストーム☆さつきが俺達に忠誠を誓うって言うなら考えてもいいけど」 「そ…そんな……そんな事誓えるわけな――」 「そう、残念」 皐月が言い終わるより早く、タカアキは皐月の腰をしっかりと掴み、奥深く肉棒を埋めた。 「んんっ! くううっっ!」 ドクッ ドクッドクッドクッドクッ! 「あ…だ、出されてる……中に……」 ビクビクと剛直は震え、一滴残さず皐月の胎内を満たそうとする。 「ゃぁ……嫌ぁ……嫌ああぁぁああぁぁーーー!!!」 子宮めがけて吐き出される熱い白濁液の感触に、皐月は一際大きな絶望の悲鳴を上げた。 「ううっ……こんな……こんなのって……無いよ」
膣内射精のショックに打ちひしがれる皐月。 だが、タカアキの様子は全く違っていた。 「さてと、一回目は終わりかな」 「一回目って……まさか……」 精液を吐き出した後も、タカアキは剛直を抜こうとはしない。 「精液で滑りも良くなるだろうし、こんな極上の性器ならあと三回は楽勝そうだしね」 そう言いながら、皐月の膣内でタカアキのモノが再び硬直し始める。 「そんな……そんなぁ……まだ…終わらないなんて……」 呟く皐月をよそに、タカアキはピストン運動を再開始めた。 皐月への凌辱は、まだ始まったばかりである。 「ふぅ、久しぶりの処女だからってちょっとはしゃぎすぎたかな」 「んぅぅ……く……この……」 散々に皐月を凌辱し、満足したタカアキは立ち上がり身繕いをした。 着替え終えたタカアキが、ベッドに寝たままの皐月を見下ろす。 「今日は痛かったかも知れないけど、何回も繰り返せばそのうちに気持ちよくなれるよ。 これから毎日調教して、肉棒無しじゃ生きてられない雌奴隷にしてあげるから。 明日も楽しみに待っててね」 「だ、誰が……私は絶対にアンタ達の奴隷になんかならない! 必ずやっつけてやるんだか!」 下腹部の鈍痛と凌辱による消耗で起き上がれないが、それでも皐月の目には戦意が残っていた。 「その強がりがいつまで持つかな、ふふふ」 タカアキが部屋を出てドアを閉めた後、皐月はそれまで堪えていた涙をこぼした。 (私の……私の初めて……あんな男に奪われたんだ……) そっと自分の秘唇に手を当てると、指先にピンク色の粘液が絡みつく。 最早僅かにしか残らない己の破瓜の血と、タカアキに膣内射精された忌まわしい白濁液との混合物。 (ゆかり……宗一……) 自然とクラスメイト達の顔が思い浮かんでくる。
(宗一……私、汚されちゃった……汚されちゃったよ……) 密かに憎からず想っていた親友、友達以上恋人未満の男に心の中で謝る。 だが、それでもまだ皐月には正義を信じる強い意志が残っていた。 (郁美ちゃん……春夏さん……私……私、負けない! きっと二人が助けに来てくれるはず……それまで耐えてみせるんだから!) 「うーむ、いささか主人公が鬼畜な気もするが……」 「ま、この手のゲームの主人公ならこんなモンやろ」 俺は『捕らえられたストーム☆さつきがタカアキに純潔を散らされるシーン』を書いた。 これが先日プレイしたような燃えゲーならば 『実はストーム☆さつきの親友は世界NO.1のエージェントで、処女喪失のピンチを颯爽と救う』 などという展開になっただろうが、このゲームでそんな救いは無い。 ヒロインの初めては無惨に奪われてもらう事にした。 「そんな展開にしたら核地雷認定間違い無しや」 「そうか……」 A さすがに疲れた、もう寝る B その時、玄関に「高槻」なる人物が到着した C いや、勢いに乗って次のシーンも書く
よく書いたな。力作GJ。 選択はAで少しは休めセミー あと誰か次スレよろしく。
>>742 サンクス、迅速なスレ立て本当に乙です。
もうあまり容量が残ってませんが(自分のせいです申しわけありません)
A 「大長編選択スレ『選択スレ優季の明治漂流記』」の反省会
B 即死岩切の反省会
C 「茜マニアックス」の反省会
D その他話題を指定
C
よく即死扱いにされなかったな。 終わりよければすべてよしなんだろうけど。
即死岩切の後だったから、一応終わった以上また即死させるのは忍びないと思われたんだろう。
シスクエとヌワンギの次に短いんだよな。 岩切や黒きよみはBADでもラストもうちょいきちんんと書いてりゃ即死扱いにはならなかっただろうに。 不憫なのは主人公選択したやつだよ。マナに続いて……
>ラストもうちょいきちんんと書いてりゃ 次の作品を早く書きたい人にとっては終わった作品はないがしろにされがち。 岩切、黒きよみとも深夜の闇討ちみたいなもので、ラスト書いた、はい次次みたいな感じだったし あれじゃ、ちゃんとしたラスト書こうにも間に合わないよ。 さくっと打ち切ってまで進めようとした茜マニアにはそれなりに期待してたんだけどな…。
エクスカリバーだの言ってお馬鹿な殴り合いしてたときはそれなりに楽しんでたんだがな。 そっから一気に止まってしまった。
いきなりオンカミヤムカイ流心術なんて出てきて精霊召還なんてさせようとしたとこ見ると 逆襲の眼鏡っぽい事しようとしたんじゃないかと思う。
どちらかというと愛佳2になるかと思った
そういやオガム忘れさられたな。いつのまにか。
個性が薄いから仕方ない