1 :
名無氏物語:
2 :
名無氏物語:2007/10/14(日) 16:10:41 ID:q4WmAfys
3 :
名無氏物語:2007/10/14(日) 16:11:12 ID:q4WmAfys
4 :
名無氏物語:2007/10/14(日) 16:15:24 ID:TD9TchrZ
5 :
名無氏物語:2007/10/14(日) 16:16:17 ID:TD9TchrZ
吹く風にあたりの空をはらはせてひとりもあゆむ秋の月かな(散木奇歌集)
6 :
冬のオイラ(裴勇俊):2007/10/14(日) 16:26:23 ID:Ces/Qsfu
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呑岳[どんだけ](標高3800m)
7 :
名無氏物語:2007/10/15(月) 14:43:25 ID:ZnjuB03Q
涙をや玉にぬかましあや莚をになるまでとしきしのびても(頓阿)
8 :
名無氏物語:2007/10/15(月) 14:44:17 ID:ZnjuB03Q
待つにうき契あやなしあやむしろこぬよの床に敷忍びても(冷泉為村)
9 :
名無氏物語:2007/10/15(月) 14:57:10 ID:ZnjuB03Q
数ならぬしづはた帯のかなしきはかたむすびにも身をぞかけにし(肖柏)
10 :
名無氏物語:2007/10/15(月) 14:57:55 ID:ZnjuB03Q
時鳥きなけとぞ思ふおもひ草葉末にむすぶ露のまなりと(松永貞徳)
11 :
名無氏物語:2007/10/15(月) 14:58:27 ID:ZnjuB03Q
故郷にたまたま来つる我を見てこぼれかかれる庭のしら露(香川景樹)
12 :
名無氏物語:2007/10/15(月) 18:02:35 ID:0UPHQQkH
郭公すがたは水にやどれども声はうつらぬ物にぞありける(藤原忠通[金葉])
13 :
名無氏物語:2007/10/15(月) 18:04:53 ID:0UPHQQkH
ふきのぼる木曾の御坂の谷風に梢もしらぬ花をみるかな(鴨長明[続古今])
14 :
名無氏物語:2007/10/15(月) 18:05:36 ID:0UPHQQkH
門田ふく稲葉の風や寒からんあしのまろやに衣うつ也(藤原家隆[新後撰])
15 :
名無氏物語:2007/10/15(月) 18:06:24 ID:0UPHQQkH
なごりなく夜半の嵐に雲晴れて心のままにすめる月かな(源行宗[金葉])
16 :
名無氏物語:2007/10/15(月) 18:07:04 ID:0UPHQQkH
天の原雲吹きはらふ秋風に山の端高く出づる月影(後鳥羽院[続拾遺])
17 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 14:29:37 ID:vD7dgd1Q
ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
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18 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 14:34:56 ID:fvVqImU8
けふこそは秋のはつせの山颪にすずしくひびく鐘の音かな(藤原定家)
19 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 14:35:34 ID:fvVqImU8
を初瀬の太山おろしのはげしさを猶身にしめて月やみるらん(藤原為家)
20 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 14:36:10 ID:fvVqImU8
冬もきぬさこそはげしくしぐるらめ哀はつせの山おろしの風(宗尊親王)
21 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 14:37:25 ID:fvVqImU8
けふといへば入相の鐘に木の葉ふり秋ぞはつせの山おろしの風(宗良親王)
22 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 15:15:12 ID:tiLv11T8
初瀬路や末吹きよわる山颪はげしかりしぞ今は恋しき(正徹)
23 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 15:15:44 ID:tiLv11T8
うかりける我がみの程にはつせぢのくるしかれとて祈りやはせし(堯孝)
24 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 15:16:17 ID:tiLv11T8
よしやふけ月に初瀬の山おろしはげしからずは嶺のうき雲(正広)
25 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 15:16:49 ID:tiLv11T8
うかりけり祈るかひなく散る花の春もはつせの山颪のかぜ(松永貞徳)
26 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 15:17:23 ID:tiLv11T8
うかりける秋よりもけに淋しきは冬のはつせの山おろしの風(松平定信)
27 :
名無氏物語:2007/10/16(火) 15:32:26 ID:r1KskBbc
夕されば門田の稲葉おとづれて芦のまろ屋に秋風ぞふく(金葉173)
28 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 02:15:50 ID:LA+jNlnA
かもめゐる沖の白洲にふる雪のはれゆく空の月のさやけさ(源実朝)
29 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 02:16:20 ID:LA+jNlnA
しばのとを立出でて見ればかた岡のならの葉がくれましら鳴くなり(藤原実房)
30 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 02:37:59 ID:a+nh4xcV
ひきつらね雁は別れぬ有明の月のみおくる山路なりけり(寂然)
31 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 02:38:49 ID:a+nh4xcV
時雨すと梢にみえし片岡のならの落葉に霰ふるなり(鴨長明)
32 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 02:41:22 ID:a+nh4xcV
ふくままにくもるとみればやがて又嵐にはるるむら時雨かな(頓阿)
33 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 02:42:10 ID:a+nh4xcV
巻向のひばらの霞ただならず曇ると見ればはるさめぞふる(契沖)
34 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 03:04:48 ID:a+nh4xcV
高師山くもるとみればほどもなく浜名の橋にかかる夕立(本居宣長)
35 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 03:18:42 ID:a+nh4xcV
このもとは花よりほかの友もなしたれを見おきて春のゆくらん(寂然)
36 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 03:19:14 ID:a+nh4xcV
もろともにあはれとおもへ秋の月見て久しくもなりにけるかな(藤原季経)
37 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 14:45:45 ID:XFBLxMjd
心あらばあはれとおもへ桜花ひとりながむる宿のけしきを(徳大寺実定)
38 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 14:46:17 ID:XFBLxMjd
ちらすなよ涙かたしく枕よりほかには恋をしる人もなし(藤原為家)
39 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 14:46:48 ID:XFBLxMjd
なれきつるよよを雲井にかぞふれば花より外のみし友もなし(三条西実隆)
40 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 14:47:49 ID:XFBLxMjd
露もらぬいはやも袖はぬれけりと聞かずはいかにあやしからまし(西行)
41 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 14:50:35 ID:XFBLxMjd
里ちかく山路の末はなりにけり野飼ひの牛の子を思ふ声(寂蓮)
42 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 15:11:31 ID:cIRWSfI8
寝ぬほどに夜や明けがたになりぬらんかけひの水の音まさるなり(新後拾遺和歌集)
43 :
名無氏物語:2007/10/17(水) 15:12:39 ID:cIRWSfI8
人のすむ里の気色になりにけり山路の末のしづの焼け畑(夫木和歌抄)
44 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 03:27:36 ID:6RdpbYNB
木のもとに八重ちりしける桜花庭までつらき風の音かな(木下長嘯子)
45 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 03:52:58 ID:mZzj7KXE
朝ぼらけやなせのなみの音はしてわたりやいづこやすの川霧(藤原為家)
46 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 03:54:15 ID:mZzj7KXE
下もゆる春日の野辺の草の上につれなしとても雪のむらぎえ(後鳥羽院)
47 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 04:04:11 ID:mZzj7KXE
道のべの暁おきの白露にぬれてぞかへる花ぞめの袖(藤原為家)
48 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 04:06:04 ID:mZzj7KXE
われのみやききてかたらむ郭公まだ里なれぬ暮の一こゑ(藤原定家)
49 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 04:06:39 ID:mZzj7KXE
五月まつほどとやしばし時鳥まだ里なれぬしのびねの声(後崇光院)
50 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 14:48:48 ID:EOIW/uYp
郭公まだ里なれぬ夕やみにしのびもあへずとぶほたるかな(香川景樹)
51 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 15:49:07 ID:aGP5JqJ1
霧はれぬ花野の小萩さきにけり行きかふ人の袖にほふまで(新続古今399)
52 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 15:54:17 ID:aGP5JqJ1
妹ならばひたひの髪をふりかけて伝ふ泪を玉とぬかまし(頼政集)
53 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 15:54:54 ID:aGP5JqJ1
みちのくの金をば恋ひてほる間なく妹がなまりの忘られぬかな(頼政集)
54 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 15:55:29 ID:aGP5JqJ1
恋ひ恋ひてまれにうけひく玉章を置きうしなひてまた歎くかな(頼政集)
55 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 15:56:12 ID:aGP5JqJ1
宵の間に思ひしことを思ふかな二十日の月のすみのぼるまで(為忠家後度百首)
56 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 15:56:46 ID:aGP5JqJ1
恋するかなにぞと人やとがむらん山ほととぎす今朝は待つ身を(頼政集)
57 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 16:16:14 ID:m0RUvAp7
もずのゐるはじの立枝のひと葉よりさそひそめぬる秋の木がらし(伏見院)
58 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 16:16:50 ID:m0RUvAp7
もずのゐるはじの立枝は色付きて岡辺さびしき夕日影かな(飛鳥井雅親)
59 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 17:56:47 ID:4BRXKI5h
谷河のいはねかたしく青柳のうちたれ髪をあらふ白波(藤原良経[新千載])
60 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 17:58:05 ID:4BRXKI5h
風そよぐならの小川の夕暮はみそぎぞ夏のしるしなりける(藤原家隆[新古今])
61 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 18:03:09 ID:4BRXKI5h
我が心なぐさめかねつ更級や姨捨山にてる月をみて(読人不知[古今])
62 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 18:04:17 ID:4BRXKI5h
遠ざかる音はせねども月清み氷と見ゆる志賀の浦浪(藤原重家[千載])
63 :
名無氏物語:2007/10/18(木) 18:05:11 ID:4BRXKI5h
桜咲く比良の山かぜ吹くままに花になりゆく志賀の浦浪(藤原良経[千載])
64 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 04:07:38 ID:73ZLeb4w
沢田川まきの継橋うきぬれば人もわたらず五月雨のころ(慈円)
65 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 04:08:11 ID:73ZLeb4w
沢田河まきの継橋中たえて霞みぞわたる春の明ぼの(藤原家隆)
66 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 04:09:24 ID:73ZLeb4w
しらせばやすがたの池の花かつみかつみるままに浪にしをるる(式子内親王)
67 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 04:15:05 ID:WbwnwVt9
夏こだち青葉まじりの花もあれば猶染めかへじ今日の袂は(藤原隆信)
68 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 04:15:37 ID:WbwnwVt9
いまはよも花もあらしの夏山に青葉まじりの峰の白雲(藤原家隆)
69 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 04:16:08 ID:WbwnwVt9
おそ桜ちりしみやまの時鳥青葉まじりの一声もがな(木下長嘯子)
70 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 04:16:48 ID:WbwnwVt9
桜戸や青葉まじりの花よりも猶めづらしきほととぎすかな(松永貞徳)
71 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 16:03:54 ID:teueo7pt
いそのかみふるきをいまにならべこしむかしのあとをまたたづねつつ
72 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 16:04:50 ID:teueo7pt
しきしまややまとことばのうみにえてひろひしたまはみがかれにけり
73 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 16:05:23 ID:teueo7pt
わかのうらなみものどけきみよなればかきあつめたるたまもしほぐさ
74 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 16:07:19 ID:teueo7pt
ちよまでとよするたまもをかきつめてなみもいくよのわかのうらかぜ
75 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 16:08:00 ID:teueo7pt
むかしいまのむかしをうつすたまのこゑこゑごゑみきがちよぞきこゆる
76 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 16:08:32 ID:teueo7pt
よろづよのことのはいまやしげからんけふふきそむるわかのうらかぜ
77 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 17:30:50 ID:teueo7pt
ふりにけるあとにまかするみづぐきもなほゆくすゑのためしぞかく
78 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 17:31:26 ID:teueo7pt
しきしまややまとしまねのかぜのつてけふのためとやたえずふきけん
79 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 17:33:12 ID:teueo7pt
いくちたび君がみことのけふにあはんわかのうらかぜふきつたへつつ
80 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 17:48:39 ID:teueo7pt
わがきみのながきたからとしきしまややまとことのはかきあつむらん
81 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 18:25:32 ID:teueo7pt
よるなみもこゑしづむらしいにしへにいまふきかよふわかのうらかぜ
82 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 18:26:08 ID:teueo7pt
君すめばよするたまももみがきいでつちよもつたへよわかのうらかぜ
83 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 18:26:54 ID:teueo7pt
きみがよになれぬるわかのうらかぜにあまねきなみやしまのほかまで
84 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 18:27:37 ID:teueo7pt
ふりにけることのはとてはあつむれどむかしはかかるためしやはある
85 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 20:37:01 ID:teueo7pt
ながきよのためしなるかなしきしまややまとみことのゆくすゑのはる
86 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 20:37:59 ID:teueo7pt
みなひとのことばのつゆもあらはれてはこやの山にみがく月かげ
87 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 20:39:04 ID:teueo7pt
ふくかぜものどけききみのよよのあとむかしにかへるわかのうらなみ
88 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 20:39:36 ID:teueo7pt
わかのうらにもしほもるみのいとまなみけふよりのちやたちもはなれむ
89 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 20:40:20 ID:teueo7pt
よものうみうらうらごとにたづねみてひろへるためのこゑもありけり
90 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 20:41:37 ID:teueo7pt
いくちよもことばのはなのいろにみよむかしもきかぬはなのまとゐを
91 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 22:05:06 ID:teueo7pt
志賀の浦や遠ざかり行く波間より氷りて出づる有明の月(藤原家隆[新古今])
92 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 22:08:05 ID:teueo7pt
河霧の麓をこめて立ちぬれば空にぞ秋の山はみえける(清原深養父[拾遺])
93 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 22:08:58 ID:teueo7pt
昨日こそ年は暮れしか春霞春日の山にはや立ちにけり(山部赤人[拾遺])
94 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 22:43:58 ID:pFhvFLMT
95 :
名無氏物語:2007/10/19(金) 22:53:05 ID:teueo7pt
霞しく木の芽春雨ふるごとに花の袂はほころびにけり(藤原顕季[新勅撰])
96 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 00:19:52 ID:AyTUmCKq
霞たちこのめ春雨きのふまでふる野の若菜今朝は摘みてん(藤原定家[新後撰])
97 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 00:23:06 ID:AyTUmCKq
野も山もおなし緑に染てけり霞よりふるこのめ春雨(藤原良経[続千載])
98 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 00:23:42 ID:AyTUmCKq
霞たち木のめ春雨ふる里の吉野の花も今や咲らん(後鳥羽院[続後撰])
99 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 01:16:32 ID:AyTUmCKq
たかさごのをのへの桜たづぬれば都の錦いくへ霞みぬ(式子内親王[新勅撰])
100 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 01:21:46 ID:AyTUmCKq
たちかへりと山ぞかすむたかさごの尾上のさくら雲もまがはず(藤原雅経[続拾遺])
101 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 02:02:45 ID:AyTUmCKq
またれつる尾上の桜色見えて霞のまよりにほふ白雲(藤原隆博[新後撰])
102 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:20:23 ID:AyTUmCKq
もみぢ葉の深山にふかく散りしくは秋のかへりし道にやあるらん(後二条院[風雅])
103 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:21:53 ID:AyTUmCKq
閉ぢはつるみ山の奥の松の戸をうらやましくも出づる月かな(源光行[新勅撰])
104 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:24:40 ID:AyTUmCKq
山がつと人は言へども郭公まつ初声は我のみぞ聞く(坂上是則[拾遺])
105 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:25:30 ID:AyTUmCKq
住吉の浜松がえのたえまよりほのかにみゆる花のゆふしで(藤原実定[続拾遺])
106 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:30:13 ID:AyTUmCKq
見わたせば松のたえまに霞みけり遠里小野の花の白雲(式乾門院御匣[新後撰])
107 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:36:20 ID:AyTUmCKq
みどりなる外山の松のたえまよりあらはれてさく花桜かな(衣笠家良[新続古今])
108 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:38:36 ID:AyTUmCKq
今はとてたのむの雁もうち侘びぬ朧月夜の曙の空(寂蓮[新古今])
109 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:39:37 ID:AyTUmCKq
御祓するいぐしのしでに風過ぎて涼しくなりぬ水無月の空(藤原隆信[続後撰])
110 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:41:09 ID:AyTUmCKq
あはぢしま夕立すらし住吉の浦のむかひにかかる村雲(藤原基家[続拾遺])
111 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:43:42 ID:AyTUmCKq
いましかも夕立すらし足びきの山のはかくす雲のひとむら(源顕氏[風雅])
112 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 07:46:08 ID:AyTUmCKq
なにとなく心ぞとまる山のはに今年みそむる三か月のかげ(藤原定家[風雅])
113 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 09:37:47 ID:AyTUmCKq
あしびきの山のあらしに雲きえてひとり空ゆく秋の夜の月(九条教実[新勅撰])
114 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 23:42:33 ID:AyTUmCKq
すまの海士の袖にふきこす汐風のなるとはすれど手にもたまらず(藤原定家[新古今])
115 :
名無氏物語:2007/10/20(土) 23:43:05 ID:AyTUmCKq
天の河水かけ草の露のまにたまたま来ても明けぬ此夜は(九条道家[続後撰])
116 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 00:41:22 ID:fCuMD1fo
年もへぬ祈る契りは初瀬山をのへの鐘のよその夕暮(藤原定家[新古今])
117 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 00:42:18 ID:fCuMD1fo
かもめゐる藤江のうらの朝ぼらけあれたる浪も心すみけり(藤原隆祐[玉葉])
118 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 00:42:52 ID:fCuMD1fo
さらぬだに寝覚がちなる冬の夜をならの枯葉に霰ふるなり(藤原顕輔[続後撰])
119 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 00:44:04 ID:fCuMD1fo
いくとせの春に心をつくしきぬあはれと思へみよしのの花(藤原俊成[新古今])
120 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 00:44:44 ID:fCuMD1fo
あはれともたれかは恋をなぐさめん身より外にはしる人もなし(藤原隆信[新後撰])
121 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 00:45:20 ID:fCuMD1fo
にほひくる花よりほかの友ぞなきかすみこめたる富士の山里(作者不明[閑谷集])
122 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 06:59:21 ID:fCuMD1fo
山里は花より外の友もなしちりなん後をいかに忍ばむ(藤原基名[新拾遺])
123 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 07:00:40 ID:fCuMD1fo
御狩すととだちの原をあさりつつ交野の野辺にけふも暮らしつ((藤原忠通[新古今])
124 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 07:01:33 ID:fCuMD1fo
しきみつむ山ぢの露にぬれにけり暁おきの墨染の袖(小侍従[新古今])
125 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 07:02:29 ID:fCuMD1fo
うちなびき春たちきぬと鶯のまだ里なれぬ初音なくなり(藤原顕輔[新後撰])
126 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 07:03:18 ID:fCuMD1fo
野辺はいまだあさかの沼に刈る草のかつ見るままにしげる頃かな(藤原雅経[新古今])
127 :
名無氏物語:2007/10/21(日) 07:03:57 ID:fCuMD1fo
遅桜にほふ梢の鶯は初声よりもめづらしきかな(源兼昌[永久百首])
128 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 00:54:31 ID:IGkat/sf
みよし野は山もかすみて白雪のふりにし里に春は來にけり
129 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 00:55:02 ID:IGkat/sf
ほのぼのと春こそ空に來にけらし天の香具山かすみたなびく
130 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 00:57:54 ID:IGkat/sf
明日からは若菜摘まむとしめし野に昨日も今日も雪は降りつつ
131 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 06:54:51 ID:IGkat/sf
春日野の下萌えわたる草のうへにつれなく見ゆる春のあわ雪
132 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 21:54:13 ID:IGkat/sf
蝉のこゑは風にみだれて吹きかへす楢の広葉に雨かかるなり(尊胤法親王[風雅])
133 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 21:55:01 ID:IGkat/sf
狩りくらし交野の真柴折り敷きて淀の川瀬に月を見るかな(藤原公衡[新古今])
134 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 21:56:56 ID:IGkat/sf
河水にとわたる雁のかげみえて書き流したる秋の玉章(藤原基家[続拾遺])
135 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 21:57:29 ID:IGkat/sf
ねをぞなく遠山鳥のます鏡みてはかひなき物思ふとて(宗尊親王[続千載])
136 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 21:58:17 ID:IGkat/sf
我が中は遠山鳥のます鏡よそにも人の影をやはみる(法印定為[新拾遺])
137 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 23:09:19 ID:IGkat/sf
うす雲のただよふ空の月かげはさやけきよりもあはれなりけり(後鳥羽院[風雅])
138 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 23:10:02 ID:IGkat/sf
さきいづる八重山吹の色ぬれて桜なみよる春雨の庭(京極為子[玉葉])
139 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 23:11:24 ID:IGkat/sf
ちはやぶるいつきの宮の有栖川松とともにぞ影は澄むべき藤原(師実[千載])
140 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 23:11:58 ID:IGkat/sf
とけてねぬ須磨の関守夜やさむき友よぶ千鳥月に鳴くなり(足利義詮[新拾遺])
141 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 23:13:36 ID:IGkat/sf
これや夢いづれかうつつはかなさを思ひわかでも過ぎぬべきかな(上西門院兵衛[千載])
142 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 23:14:11 ID:IGkat/sf
長き夜の夢の内にてみる夢はいづれうつつといかで定めむ(永縁法師[堀河百首])
143 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 23:15:55 ID:IGkat/sf
梅の花にほひを道のしるべにてあるじもしらぬ宿にきにけり(藤原公行[詞花])
144 :
名無氏物語:2007/10/22(月) 23:16:33 ID:IGkat/sf
吹く風のさそふ匂ひをしるべにて行方定めぬ花の頃かな(後嵯峨院[続拾遺])
145 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 02:42:08 ID:4MX1u3eC
ひあまりそなたの空をながむれば霞を分けて春雨ぞふる(藤原俊成[新古今])
146 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 02:43:14 ID:4MX1u3eC
わたの原しほ路遥かに見渡せば雲と浪とはひとつなりけり(藤原頼輔[千載])
147 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 02:43:47 ID:4MX1u3eC
わたの原波と空とはひとつにて入日をうくる山の端もなし(藤原定家[風雅])
148 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 02:45:00 ID:4MX1u3eC
枯れはてん後しのべとや夏草のふかくは人のたのめおきけん(源実朝[新拾遺])
149 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 02:46:05 ID:4MX1u3eC
別れての後しのべとや行く春の日数に花のさきあまるらむ(衣笠家良[新拾遺])
150 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 02:47:35 ID:4MX1u3eC
木枯のすず吹く峰の夕時雨そめぬ色しも身にはしみけり(後鳥羽院[新千載])
151 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 06:57:53 ID:4MX1u3eC
み吉野やすず吹く音はうづもれて槙の葉はらふ雪の朝風(津守国夏[風雅])
152 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 06:58:27 ID:4MX1u3eC
露はまづ色にやいでん思ふともいはで忍ぶのもりのした草(足利義詮[新拾遺])
153 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 06:59:41 ID:4MX1u3eC
更くるまで眺むればこそ悲しけれ思ひも入れじ秋の夜の月(式子内親王[新古今])
154 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 07:02:41 ID:4MX1u3eC
秋かぜはさてもや物のかなしきと荻の葉ならぬ夕暮もがな(藤原家隆[続古今])
155 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 07:03:29 ID:4MX1u3eC
世中のうきもつらきもつげなくにまづ知る物は涙なりけり(読人不知[古今])
156 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 07:05:45 ID:4MX1u3eC
つらさには思ひ絶えなむと思へどもかなはぬ物は涙なりけり(藤原忠教[堀河艶書歌合])
157 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 08:54:31 ID:4MX1u3eC
春たつと霞みにけりなひさかたの天の岩戸の明ぼのの空(一条実経[新後撰])
158 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 08:55:03 ID:4MX1u3eC
暮るるよりおなじ空とも見えぬかな秋の今夜の山のはの月(北条政村[続後撰])
159 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 08:55:52 ID:4MX1u3eC
見わたせば波のしがらみかけてけり卯の花咲ける玉川の里(相模[後拾遺])
160 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 08:56:30 ID:4MX1u3eC
みるままに紅葉吹きおろす嵐山梢まばらに冬はきにけり(法印長舜[新千載])
161 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 08:57:05 ID:4MX1u3eC
思ひしほれ寝るとしもなき時のまに閨のひまさへ白みはてぬる(延政門院新大納言[玉葉])
162 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 08:58:15 ID:4MX1u3eC
夕やみはおのが光をしるべにて木の下がくれゆく蛍かな(日野俊光[新後撰])
163 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 08:59:35 ID:4MX1u3eC
薪こり峰の木の実をもとめてぞ得難き法は聞きはじめける(藤原俊成[玉葉])
164 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 18:51:34 ID:4MX1u3eC
空はなほかすみもやらず風冴えて雪げにくもる春の夜の月
165 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 18:52:05 ID:4MX1u3eC
谷河のうち出づる波も聲たてつうぐひすさそへ春の山かぜ
166 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 18:52:42 ID:4MX1u3eC
鶯の鳴けどもいまだ降る雪に杉の葉しろきあふさかの関
167 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 18:53:14 ID:4MX1u3eC
梅が枝に鳴きてうつろふ鶯のはね白たへにあわ雪ぞ降る
168 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 18:53:45 ID:4MX1u3eC
とめこかし梅さかりなるわが宿を疎きも人はおりにこそよれ
169 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 18:54:16 ID:4MX1u3eC
ながめつる今日は昔になりぬとも軒端の梅はわれを忘るな
170 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 20:17:57 ID:4MX1u3eC
ひとりのみながめて散りぬ梅の花知るばかりなる人はとひこず
171 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 20:19:00 ID:4MX1u3eC
梅が香にむかしをとへば春の月こたへぬかげぞ袖にうつれる
172 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 20:19:32 ID:4MX1u3eC
來ぬ人によそへて見つる梅の花散りなむ後のなぐさめぞなき
173 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 20:20:04 ID:4MX1u3eC
春ごとに心をしむる花の枝に誰がなほざりの袖か觸れつつ
174 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 20:20:43 ID:4MX1u3eC
降りつみし高嶺のみ雪解けにけりC瀧川の水のしらなみ
175 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 20:21:16 ID:4MX1u3eC
薄く濃き野邊のみどりの若草にあとまで見ゆる雪のむらぎえ
176 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 20:21:48 ID:4MX1u3eC
水の面にあや織りみだる春雨や山の緑をなべて染むらむ
177 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 20:22:49 ID:4MX1u3eC
春風のかすみ吹きとくたえまよりみだれてなびく柳のいと
178 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 20:38:46 ID:4MX1u3eC
しら雲のたえまになびくあをやぎの葛城山に春風ぞ吹く
179 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 22:01:18 ID:4MX1u3eC
霞立つすゑのまつやまほのぼのと波にはなるるよこぐもの空
180 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 22:02:13 ID:4MX1u3eC
照りもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜にしくものぞなき
181 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 22:02:53 ID:4MX1u3eC
淺みどり花もひとつにかすみつつおぼろに見ゆる春の夜の月
182 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 22:03:25 ID:4MX1u3eC
難波潟かすまぬ浪もかすみけりうつるもくもるおぼろ月夜に
183 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 22:03:56 ID:4MX1u3eC
今はとてたのむの雁もうちわびぬおぼろ月夜のあけぼのの空
184 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 22:04:32 ID:4MX1u3eC
聞く人ぞなみだは落つるかへる雁なきて行くなるあけぼのの空
185 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 22:05:03 ID:4MX1u3eC
故郷にかへるかりがねさ夜ふけて雲路にまよふ聲きこゆるなり
186 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 22:05:36 ID:4MX1u3eC
いま桜咲きぬと見えてうすぐもり春に霞める世のけしきかな
187 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 23:29:31 ID:4MX1u3eC
臥して思ひ起きてながむる春雨に花の下紐いかに解くらむ
188 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 23:31:56 ID:4MX1u3eC
行かむ人來む人しのべ春かすみ立田の山のはつざくら花
189 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 23:47:40 ID:4MX1u3eC
吉野山去年のしをりの道かへてまだ見ぬかたの花を尋ねむ
190 :
名無氏物語:2007/10/23(火) 23:49:08 ID:4MX1u3eC
わが心春の山邊にあくがれてながながし日を今日も暮らしつ
191 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 00:10:32 ID:Abbp0Mix
雪降れば木毎に花ぞ咲きにけるいづれを梅とわきて折らまし(紀友則[古今])
192 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 00:14:55 ID:Abbp0Mix
ねにかへる花とはきけどみる人のこころのうちにとまるなりけり(藤原重家[風雅])
193 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 01:26:10 ID:Abbp0Mix
ねにかへる花かとみれば木の本を又吹きたつる庭の春かぜ(正親町公蔭[新拾遺])
194 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 01:28:01 ID:Abbp0Mix
霞しく松浦の沖にこぎ出でてもろこしまでの春を見るかな(慈円[新勅撰])
195 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 01:29:36 ID:Abbp0Mix
敷島ややまと島ねの朝霞もろこしまでも春は立つらし(後嵯峨院[続後撰])
196 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 07:04:00 ID:Abbp0Mix
衣手にすずしき風をさきだてて曇りはじむる夕立の空(宮内卿[玉葉])
197 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 07:04:31 ID:Abbp0Mix
過やすき時雨を風にさきだてて雲の跡行く冬の夜の月(中臣祐臣[続千載])
198 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 07:05:05 ID:Abbp0Mix
月さゆるをみの衣を先だてて霜におきふす雲の上人(公賢[新千載])
199 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 07:13:27 ID:Abbp0Mix
木ずゑより散りかふ花を先だてて風の下行く志賀の山道(伏見院新宰相[新拾遺])
200 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 07:14:27 ID:Abbp0Mix
又や見む明石の瀬戸のうき枕波間の月のあけがたの影(藤原忠良[正治初度百首])
201 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 07:15:57 ID:Abbp0Mix
五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする(読人不知[古今])
202 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 16:34:26 ID:pSF9/kFc
昔をば花橘のなかりせば何につけてか思ひ出でまし(藤原高遠[後拾遺])
203 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 16:36:18 ID:pSF9/kFc
うづら鳴く夕べの空をなごりにて野となりにけり深草の里(藤原定家[新拾遺])
204 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 16:37:15 ID:pSF9/kFc
我がおもふ人に見せばやもろともにすみだ川原の夕暮の空(藤原俊成[新勅撰])
205 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 16:40:14 ID:pSF9/kFc
はるかなる芦屋の沖のうき寝にも夢路はちかき都なりけり(藤原俊成[新勅撰])
206 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 18:12:06 ID:pSF9/kFc
世の中よ道こそなけれ思ひ入る山の奥にも鹿ぞ鳴くなる(藤原俊成[千載])
207 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 18:12:58 ID:pSF9/kFc
柴の戸に入日の影はさしながらいかにしぐるる山べなるらむ(藤原清輔[新古今])
208 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 18:14:55 ID:pSF9/kFc
雲ゐよりつらぬきかくる白玉をたれ布引の滝と言ひけん(藤原隆季[詞花])
209 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 18:17:04 ID:pSF9/kFc
見しこともかはらぬ月の面かげやただめのまへの昔なるらん(藤原忠資[続千載])
210 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 18:17:40 ID:pSF9/kFc
かきくらし猶ふる里の雪のうちに跡こそみえね春は来にけり(宮内卿[新古今])
211 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 19:52:14 ID:pSF9/kFc
こぬ人を待つとはなくて待つ宵の更けゆく空の月もうらめし(藤原有家[新古今])
212 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 19:53:10 ID:pSF9/kFc
いつはりと思ひながらも待つ宵の更くるはつらき山の端の月(大江頼重[続後拾遺])
213 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 19:53:58 ID:pSF9/kFc
よしあしと人に語るな難波潟こと浦にすむあまのしわざを(玄円[新千載])
214 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 19:55:32 ID:pSF9/kFc
立ちかへり又きさらぎの空さえてあまぎる雪にかすむ山の端(京極為兼[新拾遺])
215 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 19:56:50 ID:pSF9/kFc
木の間もる有明の月のおくらずは独りや山の峰を出でまし(覚性法親王[千載])
216 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 19:57:32 ID:pSF9/kFc
ふるさとを独り別るる夕べにもおくるは月のかげとこそきけ(式子内親王[千載])
217 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 19:58:38 ID:pSF9/kFc
難波なる身をつくしてもかひぞなき短き葦の一夜ばかりは(藤原定家[続後拾遺])
218 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 20:20:17 ID:pSF9/kFc
思ひ侘び身をつくしてや同じ江に又立ち返り恋ひわたりなん(藤原成実[続後撰])
219 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 20:20:51 ID:pSF9/kFc
いかさまに身をつくしてか難波江に深き思ひのしるしみすべき(京極為兼[新後撰])
220 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 20:21:24 ID:pSF9/kFc
夢にてもみつとないひそ難波なる芦のかりねの一よばかりは(藤原為道女[続後拾遺])
221 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 20:23:32 ID:pSF9/kFc
山ざとは秋のすゑにぞ思ひしるかなしかりけり木がらしの風(西行[新勅撰])
222 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 20:26:47 ID:pSF9/kFc
世をすつる人はまことにすつるかは捨てぬ人こそ捨つるなりけれ(西行[詞花])
223 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 20:29:23 ID:pSF9/kFc
身のうさを思ひ知らでややみなまし背くならひのなき世なりせば(西行[新古今])
224 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 20:42:28 ID:pSF9/kFc
つらきをも憂きをも夢になしはてて逢ふ夜ばかりをうつつともがな(顕昭[新勅撰])
225 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 21:03:10 ID:pSF9/kFc
春風を滝つ岩ねにせきかねて霞におつる花の白波(西園寺公経[新千載])
226 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 21:05:22 ID:pSF9/kFc
朝日山まだ影くらき曙に霧の下ゆく宇治の柴舟(日野資明[風雅])
227 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 21:07:21 ID:pSF9/kFc
伏見山裾野をかけて見渡せば遥かに下る宇治の柴舟(永福門院内侍[新後拾遺])
228 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 21:46:12 ID:pSF9/kFc
とへかしな槙たつ山の夕しぐれ色こそ見えね深き心を(土御門院[続古今])
229 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 21:47:21 ID:pSF9/kFc
あはれさもその色となき夕暮の尾花が末に秋ぞうかべる(京極為兼[風雅])
230 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 21:48:28 ID:pSF9/kFc
さびしさはたがよそめにも知りぬらん我がゐる山の秋の夕暮(冷泉為相[新千載])
231 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 21:55:42 ID:pSF9/kFc
さびしさはなれぬる物と思へども又今さらの秋の夕暮(冷泉為尹[新続古今])
232 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 22:38:52 ID:pSF9/kFc
むら雨の露もまだひぬ槙の葉に霧立ちのぼる秋の夕暮(寂蓮[新古今])
233 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 22:41:22 ID:pSF9/kFc
あだなれど桜のみこそ故郷の昔ながらの物にはありけれ(紀貫之[拾遺])
234 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 22:41:56 ID:pSF9/kFc
名をきけば昔ながらの山なれどしぐるる秋は色まさりけり(源順[拾遺])
235 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 22:43:15 ID:pSF9/kFc
おもひすてて我が身ともなき心にもなほ昔なる山桜かな(藤原忠良[新勅撰])
236 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:07:52 ID:speFqymf
ほととぎす鳴きつる方を眺むればただ有明の月ぞ残れる (藤原実定)
237 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:14:08 ID:pSF9/kFc
たのめつつ来ぬ夜つもりのうらみてもまつより外のなぐさめぞなき(平忠度[新勅撰])
238 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:31:10 ID:pSF9/kFc
入日さす方をながめて和田の原波路に秋を送るけふかな(平経正[新拾遺])
239 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:32:17 ID:pSF9/kFc
かへりみるわが古郷の雲の波けぶりも遠し八重の塩風(九条左大臣女[玉葉])
240 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:32:49 ID:pSF9/kFc
春霞かすむ浪ぢはへだつともたよりしらせよ八重の塩風(尊良親王[新葉])
241 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:34:01 ID:pSF9/kFc
ながれての名だにもとまれゆく水のあはれはかなき身はきえぬとも(平行盛[新勅撰])
242 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:36:46 ID:pSF9/kFc
宮木ひく杣山人は跡もなし檜原杉はら雪ふかくして(藤原長方[新勅撰])
243 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:38:18 ID:pSF9/kFc
恨むるも我がならひにぞたのまるる恋しきことのあるかと思へば(惟宗広言[玉葉])
244 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:39:23 ID:pSF9/kFc
時鳥過ぎつる方の雲まより猶ながめよといづる月かげ(宜秋門院丹後[玉葉])
245 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:40:19 ID:pSF9/kFc
ほととぎす鳴きつる雲をかたみにてやがてながむる有明の空(式子内親王[玉葉])
246 :
名無氏物語:2007/10/24(水) 23:42:30 ID:pSF9/kFc
時鳥いま一こゑをまちえてや鳴きつるかたを思ひさだめん(長舜[新後撰])
247 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 00:12:12 ID:f2uX+8YU
ほととぎす鳴きて過行く山のはに今一声と月ぞのこれる(浄弁[新拾遺])
248 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 00:20:03 ID:f2uX+8YU
恋ひ死なむのちのうき世はしらねども生きてかひなき物は思はじ(藤原隆信[新勅撰])
249 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 01:29:15 ID:f2uX+8YU
こえかぬる岩根の道に宿とへば猶山ふかき鐘のおとかな(二条為藤[新続古今])
250 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 01:46:09 ID:f2uX+8YU
秋の夜の心をつくすはじめとてほのかにみゆる夕月夜かな(藤原実家[千載])
251 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 01:47:14 ID:f2uX+8YU
よしさらば逢ふと見つるに慰まむ覚むるうつつも夢ならぬかは(藤原実家[千載])
252 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 01:48:10 ID:f2uX+8YU
わびつつはなれだに君に床なれよかはさぬ夜半の枕なりとも(藤原実家[千載])
253 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 01:49:28 ID:f2uX+8YU
なれし秋のふけし夜床(よどこ)はそれながら心の底の夢ぞ悲しき(藤原実家[新古今])
254 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 01:51:18 ID:f2uX+8YU
夕立の晴るれば月ぞやどりける玉ゆりすうる蓮の浮葉に(西行[山家集])
255 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 01:53:16 ID:f2uX+8YU
なにかその心の外にしをりせん立ちかへるべき恋路ならねば(藤原実房[新続古今])
256 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 02:02:06 ID:f2uX+8YU
たまさかに秋のひと夜を待ち得ても明くる程なき星合の空(藤原隆房[新勅撰])
257 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 02:04:10 ID:f2uX+8YU
人しれぬうき身にしげき思ひ草おもへば君ぞ種はまきける(藤原隆房[新勅撰])
258 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 02:07:44 ID:f2uX+8YU
霞しく春のしほぢを見わたせばみどりを分くる沖つしら浪(九条兼実[千載])
259 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 02:09:08 ID:f2uX+8YU
見せばやな雄島の海人の袖だにもぬれにぞぬれし色はかはらず(殷富門院大輔[千載])
260 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 02:10:19 ID:f2uX+8YU
松島や雄島のあまに尋ねみん濡れては袖の色やかはると(藤原知家[続千載])
261 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 02:11:51 ID:f2uX+8YU
限りあれば五月の田子の袖だにも降り立たぬよりかくはしぼらじ(小倉公雄[続千載])
262 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 02:13:22 ID:f2uX+8YU
思ひやれなれたる海士の袖だにも波のうき寝はぬるる習ひを(藤原忠基[新拾遺])
263 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 02:15:06 ID:f2uX+8YU
逢ひみてもさらぬ別れのあるものをつれなしとても何歎くらん(殷富門院大輔[新勅撰])
264 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 07:17:06 ID:f2uX+8YU
いかにせん今ひとたびの逢ふことを夢にだに見てねざめずもがな(殷富門院大輔[新勅撰])
265 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 07:18:50 ID:f2uX+8YU
命ありてあひ見むこともさだめなく思ひし春になりにけるかな(殷富門院大輔[新勅撰])
266 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 07:20:31 ID:f2uX+8YU
今はとて見ざらん秋の空までも思へばかなし夜半の月影(殷富門院大輔[新勅撰])
267 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 08:51:05 ID:f2uX+8YU
大かたの秋の寝覚のながき夜も君をぞ祈る身を思ふとて(藤原家隆[新古今])
268 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 08:51:43 ID:f2uX+8YU
まばらなる槙の板屋に音はして漏らぬ時雨や木の葉なるらん(藤原俊成[千載])
269 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 08:52:18 ID:f2uX+8YU
さゆる夜の槙の板屋のひとり寝に心くだけと霰ふるなり(藤原良経[千載])
270 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 08:53:26 ID:f2uX+8YU
我が袖は潮干に見えぬ沖の石の人こそ知らねかわく間ぞなき(二条院讃岐[千載])
271 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 08:54:55 ID:f2uX+8YU
我が恋は海人の苅藻に乱れつつかわく時なき波の下草(藤原俊忠[千載])
272 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 08:55:29 ID:f2uX+8YU
涙川おつる水上はやければせきぞかねつる袖のしがらみ(紀貫之[拾遺])
273 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 08:56:00 ID:f2uX+8YU
足引の山下水の木隠れてたぎつ心をせきぞかねつる(読人不知[古今])
274 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 09:07:58 ID:f2uX+8YU
あはれあはれはかなかりける契りかな唯うたたねの春の夜の夢(二条院讃岐[新勅撰])
275 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 10:37:24 ID:Sj9xaRNp
276 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 11:31:25 ID:R2aGKtAA
柿喰へば 腹が鳴るなり 下痢地獄 (徳山筑波「三笠」)
固い糞 出す時きつゐが 紙いらず(鴨之雅孝「女臣」)
277 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:13:20 ID:YBPB7uQJ
暁は独り寝覚に思ふことあはれ数そふ鴫のはねがき(源通具[千五百番歌合])
278 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:14:38 ID:YBPB7uQJ
呉竹にねぐらあらそふ村雀それのみ友と聞くぞさびしき(二条院讃岐[正治初度百首])
279 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:15:53 ID:YBPB7uQJ
にほの海や霞のをちにこぐ舟のまほにも春のけしきなるかな(式子内親王[新勅撰])
280 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:17:58 ID:YBPB7uQJ
時しあればしづのをだまきくるる夜に昔を今と匂ふ橘(飛鳥井雅永[新続古今])
281 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:33:17 ID:YBPB7uQJ
よせかへる波の花ずり乱れつつしどろにうつす真野の浦萩(式子内親王[正治初度百首])
282 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:34:15 ID:YBPB7uQJ
いかにしてもの思ふ人のすみかには秋よりほかの里をもとめむ(相模[新勅撰])
283 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:35:59 ID:YBPB7uQJ
秋こそあれ人はたづねぬ松の戸をいくへもとぢよ蔦のもみぢ葉(式子内親王[新勅撰])
284 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:40:15 ID:YBPB7uQJ
あまつ風氷をわたる冬の夜の乙女の袖をみがく月かげ(式子内親王[新勅撰])
285 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:52:08 ID:YBPB7uQJ
衣手に余呉の浦風さえさえてこだかみ山に雪ふりにけり(源頼綱[金葉])
286 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:53:39 ID:YBPB7uQJ
秋の夜をねざめて聞けば風さむみとをちの里に衣うつなり(済円[続詞花])
287 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:54:32 ID:YBPB7uQJ
今よりは更けゆくまでに月は見じそのこととなく涙落ちけり(藤原清輔[千載])
288 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:55:27 ID:YBPB7uQJ
おさふべき袖は昔にくちはてぬ我が黒髪よ涙もらすな(少将内侍[続後撰])
289 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:56:28 ID:YBPB7uQJ
夢にても見るべきものを稀にても物おもふ人のいを寝ましかば(和泉式部[和泉式部続集])
290 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:57:31 ID:YBPB7uQJ
おもふとは見ゆらんものをおのづから知れかし宵の夢ばかりだに(藤原定家[二見浦百首])
291 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:58:17 ID:YBPB7uQJ
こりずまにあだなる花のもとにしも枕さだめぬうたたねはせじ(選子内親王[大斎院前御集])
292 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 16:58:49 ID:YBPB7uQJ
待ちわびて独ながむる夕暮はいかに露けき袖とかはしる(宗尊親王[続拾遺])
293 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 17:32:12 ID:YBPB7uQJ
君待つと幾夜の霜をかさぬらん閨へも入らぬおなじ袂に(後醍醐天皇[続千載])
294 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 17:33:02 ID:YBPB7uQJ
今はただ見ずしらざりしいにしへに人をも身をも思ひなさばや(今出川前右大臣室[風雅])
295 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 17:33:51 ID:YBPB7uQJ
きかばやなそのかみ山のほととぎすありし昔のおなじ声かと(皇后宮美作[後拾遺])
296 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 17:34:26 ID:YBPB7uQJ
山里にほのかたらひしほととぎす鳴く音ききつと伝へざらめや(藤原実方[実方集])
297 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 17:35:27 ID:YBPB7uQJ
世中の憂きたびごとに身をなげば一日に千たび我や死にせん(作者未詳[九品和歌])
298 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 18:42:00 ID:YBPB7uQJ
暗きより暗き道にぞ入りぬべきはるかに照らせ山のはの月(和泉式部[拾遺])
299 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 18:43:14 ID:YBPB7uQJ
しのぶべき人もなき身はある折にあはれあはれと言ひやおかまし(和泉式部[後拾遺])
300 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 18:45:05 ID:YBPB7uQJ
身にかへてあやなく花を惜しむかな生けらば後の春もこそあれ(藤原長能[拾遺])
301 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 18:56:35 ID:YBPB7uQJ
身にかへて惜しむにとまる花ならばけふや我が世のかぎりならまし(源俊頼[詞花])
302 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 19:01:24 ID:YBPB7uQJ
ふじのねは問はでも空にしられけり雲より上にみゆるしら雪(守覚法親王[新勅撰])
303 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 19:04:29 ID:YBPB7uQJ
しはつ山風吹きすさぶならの葉にたえだえのこる日ぐらしのこゑ(守覚法親王[新続古今])
304 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 19:06:57 ID:YBPB7uQJ
身のうさの秋はわするる物ならば涙くもらで月はみてまし(藤原頼輔[千載])
305 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 19:07:27 ID:YBPB7uQJ
はるばると野中に見ゆる忘れ水たえまたえまを歎く頃かな(大和宣旨[後拾遺])
306 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 19:08:32 ID:YBPB7uQJ
心なき身にもあはれはしられけり鴫たつ沢の秋の夕ぐれ(西行[新古今])
307 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 20:00:50 ID:YBPB7uQJ
山城の鳥羽田の面をみわたせばほのかに今朝ぞ秋風はふく(曾禰好忠[詞花])
308 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 20:29:15 ID:YBPB7uQJ
なにとなくものがなしくぞ見えわたる鳥羽田の面の秋の夕暮(西行[山家集])
309 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 20:30:32 ID:YBPB7uQJ
そむれども散らぬたもとに時雨きて猶色ふかき神無月かな(慈円[拾玉集])
310 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 20:31:41 ID:YBPB7uQJ
世の中にあらましかばと思ふ人亡きが多くもなりにけるかな(藤原為頼[拾遺])
311 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 20:32:46 ID:YBPB7uQJ
雲ちかき峰の木の葉をかたしきて枕の下に嵐をぞ聞く(藤原忠良[玉葉])
312 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 20:33:18 ID:YBPB7uQJ
さ夜ふかき軒ばの嶺に月はいりて暗き檜原に嵐をぞ聞く(永福門院[玉葉])
313 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 20:37:35 ID:YBPB7uQJ
おほけなくうき世の民におほふかなわが立つ杣に墨染の袖(慈円[千載])
314 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 20:39:53 ID:YBPB7uQJ
今も猶わが立つ杣の朝がすみ世におほふべき袖かとぞみる(尊円親王[新千載])
315 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 20:52:55 ID:YBPB7uQJ
月影に身をやかへましあはれてふ人の心にいりてみるべく(広幡御息所[村上御集])
316 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 22:04:52 ID:YBPB7uQJ
照る月の心の水にすみぬればやがて此の身に光をぞさす(藤原教長[千載])
317 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 22:07:01 ID:YBPB7uQJ
いはで思ふ心の色を人とはば折りてやみせん山吹の花(宗尊親王[続古今])
318 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 22:09:30 ID:YBPB7uQJ
君が代は尽きじとぞ思ふ神風や御裳濯川の澄まむかぎりは(源経信[後拾遺])
319 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 22:12:38 ID:YBPB7uQJ
我はただ来ん世の闇もさもあらばあれ君だに同じ道に迷はば(蓮胤[新続古今])
320 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 22:15:14 ID:YBPB7uQJ
いきて世にいつまでぬれん袂ぞと涙はしるや秋の夕暮(西園寺実氏[続古今])
321 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 22:19:12 ID:YBPB7uQJ
この世には又なぐさめもなきものを我をばしるや秋のよの月(藤原俊成[五社百首])
322 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 22:21:15 ID:YBPB7uQJ
古郷のやどもる月にこととはむ我をばしるや昔すみきと(寂超法師[新古今])
323 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 22:56:09 ID:YBPB7uQJ
いかばかり思ふと知りてつらからんあはれ涙の色を見せばや(藤原頼実[千載])
324 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 22:57:13 ID:YBPB7uQJ
はるばるとおまへの沖を見わたせば雲ゐにまがふあまのつり舟(藤原頼実[千載])
325 :
名無氏物語:2007/10/25(木) 22:57:54 ID:YBPB7uQJ
わたの原こぎ出でてみれば久方の雲居にまがふ沖つ白波(藤原忠通[詞花])
326 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 00:03:20 ID:9w3b/5ZQ
さよふくるままに汀や凍るらん遠ざかりゆく志賀の浦波(快覚法師[後拾遺])
327 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 00:05:53 ID:9w3b/5ZQ
氷ゐし志賀の唐崎うちとけてさざ浪よする春風ぞ吹く(大江匡房[詞花])
328 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 00:07:24 ID:9w3b/5ZQ
橘の匂ひを風のさそひきて昔にかへす夜はのさ衣(藤原有家[六百番歌合])
329 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 00:10:02 ID:9w3b/5ZQ
たぐひなくつらしとぞ思ふ秋の夜の月を残してあくるしののめ(藤原成通[千載])
330 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 00:12:08 ID:9w3b/5ZQ
見し秋もあかでやくれしうす氷紅葉をむすぶ山の井の水(寂蓮[正治初度百首])
331 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 03:59:15 ID:9w3b/5ZQ
月みてもわがよはすでに久方のあまねくてらせ秋の心を(藤原有家[建保二年内裏歌合])
332 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 04:00:19 ID:9w3b/5ZQ
しばの庵まだすみなれぬ明ぼのの苔のたもとよ時雨せずとも(藤原有家[建保三年院四十五番歌合])
333 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 04:02:41 ID:9w3b/5ZQ
思ふことの身にしみまさるながめかな雲のはたての空の秋風(藤原有家[水無瀬恋十五首歌合])
334 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 04:03:12 ID:9w3b/5ZQ
おほかたの露には何のなるならむ袂に置くは涙なりけり(西行[千載])
335 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 08:22:43 ID:9w3b/5ZQ
くみみてし心ひとつをしるべにて野中の清水わすれやはする(藤原仲実[詞花])
336 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 08:23:54 ID:9w3b/5ZQ
思ひ寝の心ひとつをしるべにて昔にかへる夢のかよひぢ(藤原有家[三百六十番歌合])
337 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 08:24:53 ID:9w3b/5ZQ
旅ごろもかへす夢路はむなしくて月をぞ見つる有明の空(藤原有家[新勅撰])
338 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 08:29:31 ID:9w3b/5ZQ
へだてつる八重の潮路のうす霞きゆるややがて春の暮れぬる(藤原公衡[月詣集])
339 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 08:30:46 ID:9w3b/5ZQ
契りしにかはる恨みもわすられてその面影はなほとまるかな((藤原公衡[新勅撰])
340 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 08:47:33 ID:9w3b/5ZQ
思ひ寝のわれのみかよふ夢路にもあひ見てかへる暁ぞなき(藤原公衡[新勅撰])
341 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 09:02:47 ID:9w3b/5ZQ
夕けぶり野辺にも見えばつひにわが君にかへつる命とを知れ(藤原公衡[新勅撰])
342 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 09:05:37 ID:9w3b/5ZQ
昨日みし夢かとぞ思ふ寝ざめして昔をしのぶあかつきの空(藤原公衡[新続古今])
343 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 16:33:17 ID:9w3b/5ZQ
もろともにながめし夜はのむつごとを思ひ出でよとすめる月かな(藤原隆信[隆信集])
344 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 16:34:06 ID:9w3b/5ZQ
石ばしる水の白玉数見えて清滝川にすめる月影(藤原俊成[千載])
345 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 16:37:01 ID:9w3b/5ZQ
すむ人もうつればかはる古郷の昔ににほふまどのむめかな(藤原家隆[守覚法親王家五十首])
346 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 16:38:10 ID:9w3b/5ZQ
桜ばなさきぬる時は三吉野の山のかひより浪ぞこえける(源俊頼[堀河百首])
347 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 16:39:58 ID:9w3b/5ZQ
あふ坂やこずゑの花を吹くからに嵐ぞかすむ関の杉むら(宮内卿[仙洞句題五十首])
348 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 16:40:41 ID:9w3b/5ZQ
あふ坂や明ぼのしるき花の色におのれ夜ぶかき関の杉むら(藤原家隆[道助法親王家五十首])
349 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 17:55:43 ID:9w3b/5ZQ
なぞもかく思ひそめけむ桜花山とし高くなりはつるまで(藤原家隆[遠島御歌合])
350 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 18:20:47 ID:9w3b/5ZQ
なげきこる山とし高くなりぬればつらづゑのみぞまづつかれける(大輔[古今])
351 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 19:27:02 ID:9w3b/5ZQ
心をぞつくしはてつるほととぎすほのめく宵の村雨の空(藤原長方[千載])
352 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 19:28:03 ID:9w3b/5ZQ
夏山のならの葉そよぐ夕暮は今年も秋の心地こそすれ(源頼綱[後拾遺])
353 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 19:28:55 ID:9w3b/5ZQ
のどかなる風のけしきに青柳のなびくぞ春のしるしなりける(源経信[経信集])
354 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 19:29:51 ID:9w3b/5ZQ
風そよぐならの葉かげのこけむしろ夏を忘るるまとゐをぞする(藤原教長[教長集])
355 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 19:31:01 ID:9w3b/5ZQ
君すまばとはましものを津の国の生田の森の秋の初風(清胤[詞花])
356 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 19:33:30 ID:9w3b/5ZQ
いく里か月の光もにほふらん梅さく山のみねの春風(藤原家隆[新勅撰])
357 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 19:58:12 ID:9w3b/5ZQ
風そよぐならの小川の夕ぐれはみそぎぞ夏のしるしなりける(藤原家隆[新勅撰])
358 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 20:26:33 ID:9w3b/5ZQ
はつせ山ふる川のべも霧はれて月にぞたてる二もとの杉(藤原家隆[千五百番歌合])
359 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 20:38:43 ID:9w3b/5ZQ
松の戸をおしあけがたの山かぜに雲もかからぬ月を見るかな(藤原家隆[新勅撰])
360 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 21:26:13 ID:9w3b/5ZQ
秋風は梢をはらふ夕暮に雲もかからぬ山のはの月(進子内親王[新拾遺])
361 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 21:27:34 ID:Pob8wCl6
にに日本語でお願いします(。A。)
362 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 21:41:46 ID:9w3b/5ZQ
しぐれつつかつちる山のもみぢ葉をいかにふくよのあらしなるらん(藤原顕季[金葉])
363 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 21:42:28 ID:9w3b/5ZQ
あしびきの山のあらしに雲きえてひとり空ゆく秋の夜の月(九条教実[新勅撰])
364 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 21:43:48 ID:9w3b/5ZQ
ふるさとの庭の日かげもさえくれて桐のおち葉にあられふるなり(藤原家隆[新勅撰])
365 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 21:46:04 ID:9w3b/5ZQ
かささぎのわたすやいづこ夕霜の雲井にしろき峰のかけ橋(藤原家隆[新勅撰])
366 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 22:11:40 ID:9w3b/5ZQ
あけわたる雲まの星のひかりまで山の端さむし峰の白雪(藤原家隆[新勅撰])
367 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 22:16:21 ID:9w3b/5ZQ
ほのみてし君にはしかじ春霞たなびく山の桜なりとも(藤原家隆[千五百番歌合])
368 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 22:18:08 ID:9w3b/5ZQ
入るまでに月はながめつ稲妻のひかりの間にも物思ふ身の(藤原家隆[千五百番歌合])
369 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 22:19:25 ID:9w3b/5ZQ
おもひ河身をはやながら水の泡のきえてもあはん浪のまもがな(藤原家隆[新勅撰])
370 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 22:23:26 ID:9w3b/5ZQ
世の人の及ばぬものは富士の嶺の雲居に高き思ひなりけり(村上天皇[拾遺])
371 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 22:25:56 ID:9w3b/5ZQ
君待つと山の端いでて山の端に入るまで月をながめつるかな(藤原為義[詞花])
372 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 22:28:02 ID:9w3b/5ZQ
山河のおとにのみきくももしきを身をはやながら見るよしもがな(伊勢[古今])
373 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 22:30:02 ID:9w3b/5ZQ
思ひ川たえずながるる水のあわのうたかた人にあはできえめや(伊勢[拾遺])
374 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 22:35:23 ID:9w3b/5ZQ
おのづからたのむ夢路はむなしくていつかうつつの恋はさむべき(藤原家隆[千五百番歌合])
375 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 22:40:31 ID:9w3b/5ZQ
春風は花のあたりをよきてふけ心づからやうつろふと見む(藤原好風[古今])
376 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 23:17:36 ID:9w3b/5ZQ
恨みても心づからのおもひかなうつろふ花に春のゆふぐれ(藤原家隆[水無瀬恋十五首歌合])
377 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 23:19:10 ID:9w3b/5ZQ
しの原やしらぬ野中のかり枕まつもひとりの秋風の声(藤原家隆[水無瀬恋十五首歌合])
378 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 23:20:03 ID:9w3b/5ZQ
おもへども人のこころのあさぢふにおきまよふ霜のあへずけぬべし(藤原家隆[千五百番歌合])
379 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 23:31:18 ID:9w3b/5ZQ
いかでかは思ひありとはしらすべき室の八島のけぶりならでは(藤原実方[金葉])
380 :
名無氏物語:2007/10/26(金) 23:35:02 ID:9w3b/5ZQ
時すぎてかれゆく小野の浅茅には今は思ひぞ絶えず燃えける(小町姉[古今])
381 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 00:09:18 ID:N7D3ReHz
いにしへの奈良の都の八重桜けふ九重ににほひぬるかな(伊勢大輔[詞花])
382 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 00:39:34 ID:N7D3ReHz
天の原おもへばかはる色もなし秋こそ月の光なりけれ(藤原定家[新勅撰])
383 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 00:43:02 ID:N7D3ReHz
明けば又秋の半ばも過ぎぬべしかたぶく月のをしきのみかは(藤原定家[新勅撰])
384 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 00:46:17 ID:N7D3ReHz
しのべとやしらぬ昔の秋をへておなじ形見にのこる月影(藤原定家[新勅撰])
385 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 00:51:50 ID:N7D3ReHz
花すすき草のたもとも朽ちはてぬなれて別れし秋を恋ふとて(藤原定家[新続古今])
386 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 00:56:53 ID:N7D3ReHz
こぬ人をまつほの浦の夕なぎに焼くやもしほの身もこがれつつ(藤原定家[新勅撰])
387 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 01:13:52 ID:N7D3ReHz
ももしきのとのへを出づる宵々は待たぬに向かふ山のはの月(藤原定家[新勅撰])
388 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 01:31:02 ID:N7D3ReHz
斧の柄もかくてや人はくたしけむ山路おぼゆる春の空かな(中山兼宗[新勅撰])
389 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 01:34:21 ID:N7D3ReHz
忍び妻おきゆく床に匂ひきて軒ばの梅ぞ名残がほなる(寂然[玄玉集])
390 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 01:35:39 ID:N7D3ReHz
みよしののかすみのうちに雪ちりて行すゑとほき花のおくかな(藤原忠良[正治初度百首])
391 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 01:37:00 ID:N7D3ReHz
あさぢ原春雨すがるわか葉よりみどりをうつす玉ぞこぼるる(藤原忠良[老若五十首歌合])
392 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 01:39:04 ID:N7D3ReHz
花になれし名残を雲にながむればやよひの暮の春雨の空((藤原忠良[千五百番歌合])
393 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 02:02:36 ID:N7D3ReHz
さくら色に染めし衣をぬぎかへて山ほととぎす今日よりぞ待つ(和泉式部[後拾遺])
394 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 02:04:07 ID:N7D3ReHz
あふちさく梢に雨はややはれて軒のあやめにのこる玉水(平経親[風雅])
395 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 02:05:02 ID:N7D3ReHz
ひぐらしのこゑばかりするしばのとはいり日のさすにまかせてぞみる(藤原顕季[金葉])
396 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 02:06:05 ID:N7D3ReHz
夏深き杜のした陰風すぎて梢をわたる日ぐらしの声(藤原忠良[正治初度百首])
397 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 02:07:24 ID:N7D3ReHz
さらにまた時雨をそむるもみぢかな散りしく上の露のいろいろ(藤原忠良[正治初度百首])
398 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 02:08:24 ID:N7D3ReHz
露霜にまがきの萩はかれはてて木の葉の底にのこる虫のね(藤原忠良[正治初度百首])
399 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 02:09:27 ID:N7D3ReHz
くれなゐに木のはの色のなりぬれば時雨をそむるもみぢなりけり(慈円[拾玉集])
400 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 02:40:24 ID:N7D3ReHz
思ひ寝に我が心からみる夢もあふ夜は人のなさけなりけり(藤原忠良[新続古今])
401 :
紫雪:2007/10/27(土) 04:44:46 ID:VlmbXSb7
わが無為にして過ごせりと思ふ一年に彼が為せしもこの程度のことか(土岐 善麿)
402 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 07:52:41 ID:N7D3ReHz
朝ぼらけ野ざはの霧のたえまよりたつ白鷺の声のさむけさ(藤原忠良[新続古今])
403 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 07:57:32 ID:N7D3ReHz
おもひすてて我が身ともなき心にもなほ昔なる山桜かな(藤原忠良[新勅撰])
404 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 07:59:53 ID:N7D3ReHz
昔誰かかる桜の花をうゑて吉野を春の山となしけむ(藤原良経[新勅撰])
405 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 08:01:20 ID:N7D3ReHz
うつの山こえしむかしの跡ふりてつたのかれ葉に秋風ぞふく(藤原良経[新続古今])
406 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 09:14:40 ID:N7D3ReHz
さびしきはいつもながめのものなれど雲まの峰の雪の明けぼの(藤原良経[新勅撰])
407 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 09:15:48 ID:N7D3ReHz
をはり思ふすまひかなしき山かげにたまゆらかかるあさがほの露(藤原良経[新勅撰])
408 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 09:22:25 ID:N7D3ReHz
おほえ山いくのの道のとほければまだふみもみずあまのはしだて(小式部内侍[金葉])
409 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 09:23:07 ID:N7D3ReHz
大江山こえていく野の末とほみ道ある世にもあひにけるかな(藤原範兼[新古今])
410 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 09:23:56 ID:N7D3ReHz
世にふるに物思ふとしもなけれども月にいくたびながめしつらん(具平親王[拾遺])
411 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 09:24:51 ID:N7D3ReHz
み吉野の山の秋風さ夜ふけて古郷さむく衣うつなり(飛鳥井雅経[新古今])
412 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 09:45:24 ID:N7D3ReHz
故郷の月をいくよかみよし野の山風さむみ衣うつらん(藤原師信[続千載])
413 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 09:46:32 ID:N7D3ReHz
秋は今日くれなゐくくるたつた河ゆくせの波も色かはるらん(飛鳥井雅経[新勅撰])
414 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 09:47:39 ID:N7D3ReHz
秋はけふくれなゐくくるたつた川神よもしらずすぐる月かは(後鳥羽院[建保四年二月御百首])
415 :
名無氏物語:2007/10/27(土) 09:48:23 ID:N7D3ReHz
思ひいるみ山にふかきまきのとのあけくれしのぶ人はふりにき(藤原定家[拾遺愚草])
416 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 00:19:33 ID:HHpzRBlT
かり衣すそ野もふかしはし鷹のとがへる山の峰のしら雪(飛鳥井雅経[新勅撰])
417 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 00:22:21 ID:HHpzRBlT
わすれじの契りばかりをむすびてやあはん日までの野べの夕露(飛鳥井雅経[新続古今])
418 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 00:25:58 ID:HHpzRBlT
恨みじな難波の御津に立つけぶり心からたくあまの藻塩火(飛鳥井雅経[新勅撰])
419 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 00:32:38 ID:HHpzRBlT
うらむべき方こそなけれ春風のやどりさだめぬ花のふるさと(西園寺公経[新勅撰])
420 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 00:39:41 ID:HHpzRBlT
山桜みねにもをにもうゑおかむ見ぬ世の春を人やしのぶと(西園寺公経[新勅撰])
421 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 00:57:30 ID:HHpzRBlT
白雲のやへ山桜さきにけりところもさらぬ春のあけぼの(西園寺公経[新勅撰])
422 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 01:44:04 ID:HHpzRBlT
露すがる小ざさが下のきりぎりすみだれてかかるねをや鳴くらん(源顕仲[永久百首])
423 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 01:45:18 ID:HHpzRBlT
あすよりのなごりをなににかこたましあひもおもはぬ秋のわかれぢ(西園寺公経[新勅撰])
424 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 01:47:34 ID:HHpzRBlT
つま木こる山ぢもいまやたえぬらん里だにふかきけさの白雪(西園寺公経[新勅撰])
425 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 01:51:54 ID:HHpzRBlT
花さそふあらしの庭の雪ならでふりゆくものはわが身なりけり(西園寺公経[新勅撰])
426 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 07:07:15 ID:HHpzRBlT
わが庵はをぐらの山のちかければうき世をしかとなかぬ日ぞなき(八条院高倉[新勅撰])
427 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 07:09:15 ID:HHpzRBlT
すぎはてぬいづらなが月名のみしてみじかかりける秋のほどかな(八条院高倉[新勅撰])
428 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 07:11:59 ID:HHpzRBlT
里のあまのさだめぬ宿も埋もれぬよするなぎさの雪の白浪(八条院高倉[新勅撰])
429 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 19:15:01 ID:HHpzRBlT
吹くからに身にぞしみける君はさは我をや秋のこがらしの風(八条院高倉[新勅撰])
430 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 19:22:46 ID:HHpzRBlT
わすれじのただひとことを形見にてゆくもとまるもぬるる袖かな(八条院高倉[新勅撰])
431 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 19:24:25 ID:HHpzRBlT
いざさらばこん世をかねて契りおかん限りもしらぬ月の光に(八条院高倉[新続古今])
432 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 19:30:55 ID:HHpzRBlT
はかなくもこん世をかねて契るかな二たび同じ身ともならじを(藤原実定[千載])
433 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 19:31:55 ID:HHpzRBlT
松風は色や緑にふきつらむ物思ふ人の身にぞしみける(堀河女御[後拾遺])
434 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 19:33:17 ID:HHpzRBlT
吹くからに秋の草木のしほるればむべ山風をあらしといふらむ(文屋康秀[古今])
435 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 19:41:07 ID:HHpzRBlT
これやこの行くも帰るも別れつつ知るも知らぬもあふさかの関(蝉丸[後撰])
436 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 19:53:27 ID:HHpzRBlT
とへかしな浅茅ふきこす秋風にひとりくだくる露の枕を(俊成卿女[新勅撰])
437 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 19:55:08 ID:HHpzRBlT
ながれての名をさへしのぶ思ひ川あはでもきえね瀬々のうたかた(俊成卿女[新勅撰])
438 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 20:00:33 ID:HHpzRBlT
めぐりあはむ我がかねごとの命だに心にかなふ春の暮かは(俊成卿女[新勅撰])
439 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 20:29:15 ID:HHpzRBlT
人はこずはらはぬ庭のきりのはに音なふ雨のおとのさびしさ(源通具[建保二年内裏歌合])
440 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 20:30:10 ID:HHpzRBlT
朽ちはつる尾花が本の思ひ草はかなの野べの露のよすがや(俊成卿女[俊成卿女集])
441 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 20:31:37 ID:HHpzRBlT
いづこにもふりさけいまやみかさ山もろこしかけていづる月かげ(源家長[新勅撰])
442 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 20:34:49 ID:HHpzRBlT
もみぢ葉のちりかひくもる夕しぐれいづれか道と秋のゆくらん(源家長[新勅撰])
443 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 20:38:56 ID:HHpzRBlT
今こむと言ひしばかりに長月の有明の月を待ち出でつるかな(素性法師[古今])
444 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 20:41:33 ID:HHpzRBlT
けふごとに天つ星あひをかぞふればよそぢあまりの秋ぞへにける(能因法師[能因集])
445 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 21:37:53 ID:HHpzRBlT
木がらしやいかにまちみんみわの山つれなき杉の雪折れのこゑ(源具親[新勅撰])
446 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 21:42:28 ID:HHpzRBlT
さきかかる軒端のふぢのしづくより色ふかくなる春のむら雨(藤原保季[源通親亭影供歌合])
447 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 21:43:19 ID:HHpzRBlT
山ふかき秋をみるにも思ふかなこれよりおくの夕ぐれの空(藤原保季[千五百番歌合])
448 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 21:45:32 ID:HHpzRBlT
山ふかく又たがかよふ道ならんこれより奥の峯の梯(鷹司冬平[玉葉])
449 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 21:48:32 ID:HHpzRBlT
山人の峰の桜ををりそへてかへるかざしもにほふはる風(藤原範宗[寛喜四年三月八幡若宮歌合])
450 :
名無氏物語:2007/10/28(日) 21:49:39 ID:HHpzRBlT
ながき夜の夢路たえゆく窓のうちに猶のこりける秋のともし火(藤原範宗[新勅撰])
451 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 01:48:09 ID:JjPiI2W6
はるかなるほどは雲ゐの月日のみ思はぬなかにゆきめぐりつつ(藤原範宗[新勅撰])
452 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 02:51:58 ID:JjPiI2W6
日かげみぬ深山がくれにながれきて雪げの水の又こほりぬる(徳大寺公継[千五百番歌合])
453 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 02:57:25 ID:JjPiI2W6
日かげみぬ岩まがくれのかたそばにまだありけりなこぞのふる雪(藤原親隆[久安百首])
454 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 03:30:15 ID:JjPiI2W6
山ざくらさきちるときの春をへてよはひは花のかげにふりにき(藤原信実[新勅撰])
455 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 03:48:17 ID:JjPiI2W6
あすもこむ風しづかなるみよしのの山の桜はけふくれぬとも(藤原行能[新勅撰])
456 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 05:28:14 ID:JjPiI2W6
さみだれも月の行くへはしられけり一むら白き山のはの雲(藤原行能[洞院摂政家百首])
457 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 05:29:06 ID:JjPiI2W6
桜ばな老いかくるやとかざしても神のいがきに身こそふりぬれ(祝部成茂[続古今])
458 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 05:31:53 ID:JjPiI2W6
ながめおくる心をやがてさそひつつ雲のふるすに帰るうぐひす(惟明親王[千五百番歌合])
459 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 07:03:57 ID:JjPiI2W6
かた糸のあはずはさてや絶えなまし契りぞ人のながき玉の緒(後鳥羽院下野[新勅撰])
460 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 07:06:34 ID:JjPiI2W6
有明の月は涙にくもれどもみしよににたる梅が香ぞする(後鳥羽院下野[新勅撰])
461 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 08:16:24 ID:JjPiI2W6
おもひ寝の枕になれてほととぎすうつつも夢もひとこゑの空(嘉陽門院越前[千五百番歌合])
462 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 08:19:27 ID:JjPiI2W6
うたたねの夢より先に明けぬなり山ほととぎす一声の空(藤原良経[六百番歌合])
463 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 08:20:35 ID:JjPiI2W6
ちりぬれどかたみは久しむめの花とまる面かげ袖のうつりが(嘉陽門院越前[建保四年内裏歌合])
464 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 08:21:25 ID:JjPiI2W6
かよひこし枕に虫の声たえてあらしに秋の暮ぞきこゆる(嘉陽門院越前[千五百番歌合])
465 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 08:22:08 ID:JjPiI2W6
板まより袖にしらるる山おろしにあらはれわたるうづみ火のかげ(嘉陽門院越前[新勅撰])
466 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 08:23:26 ID:JjPiI2W6
もろ人の心は月にすみぬらし都の秋のふかき夜のそら(嘉陽門院越前[建保四年内裏歌合])
467 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 18:23:18 ID:JjPiI2W6
かよひこし枕に虫の声たえてあらしに秋の暮ぞきこゆる(嘉陽門院越前[千五百番歌合])
468 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 18:24:52 ID:JjPiI2W6
夜もすがらさえつる床のあやしさにいつしかみれば峯の初雪(嘉陽門院越前[千五百番歌合])
469 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 18:25:45 ID:JjPiI2W6
おのづからまどろむ程に忘らるる恋を夢こそおどろかしつれ(嘉陽門院越前[新続古今])
470 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 18:27:42 ID:JjPiI2W6
かきくらし猶ふる里の雪のうちに跡こそみえね春は来にけり(宮内卿[新古今])
471 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 18:28:36 ID:JjPiI2W6
うすくこき野辺のみどりの若草に跡までみゆる雪のむら消え(宮内卿[新古今])
472 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 19:58:09 ID:JjPiI2W6
旅人の朝たつ後や積るらん跡こそ見えね野辺の白雪(小倉実教[新続古今])
473 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 19:59:26 ID:JjPiI2W6
我宿をとふとはなしに春のきて庭に跡ある雪の村消え(夢窓国師[風雅])
474 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 20:00:26 ID:JjPiI2W6
見わたせば浪もゆるがぬ夏の日に松かげ遠き磯のほそ道(宮内卿[千五百番歌合])
475 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 20:00:57 ID:JjPiI2W6
片枝さすおふのうらなし初秋になりもならずも風ぞ身にしむ(宮内卿[新古今])
476 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 20:01:58 ID:JjPiI2W6
天の川もみぢの橋やわたすらん色づく西の夕ぐれの空(宮内卿[千五百番歌合])
477 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 20:02:49 ID:JjPiI2W6
さびしさをとひこぬ人の心まであらはれそむる雪の明ぼの(宮内卿[新続古今])
478 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 22:04:37 ID:JjPiI2W6
吉野川こほりとけ行く春風にあらはれそむる波の初花(式乾門院御匣[新続古今])
479 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 22:06:22 ID:JjPiI2W6
ふりつみしこぞの白雪むら消えてあらはれそむる野べの通路(日野俊光[新続古今])
480 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 22:08:42 ID:JjPiI2W6
さても又慰むやとてながむべきそなたの空も薄がすみつつ(宮内卿[水無瀬恋十五首歌合])
481 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 22:09:12 ID:JjPiI2W6
落ちつもる涙の露はさよ衣さえても袖にみえけるものを(宮内卿[水無瀬恋十五首歌合])
482 :
名無氏物語:2007/10/29(月) 22:10:17 ID:JjPiI2W6
秋風にただよふ雲のたえまよりもれ出づる月の影のさやけさ(藤原顕輔[久安百首])
483 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 01:06:28 ID:TJGvQCQn
五月雨に池の汀やまさるらん蓮の浮葉をこゆる白波(後鳥羽院[遠島百首])
484 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 01:07:43 ID:TJGvQCQn
浦とほく塩みちくらしたちならぶ松の梢にかかる白波(藤原経顕[宝治百首])
485 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 01:08:44 ID:TJGvQCQn
立ち返り幾たび袖をぬらすらむよそになるみの沖つ白浪(藤原雅朝[続千載])
486 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 01:09:51 ID:TJGvQCQn
幾めぐりすぎゆく秋にあひぬらむかはらぬ月のかげをながめて(小侍従[新勅撰])
487 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 01:11:07 ID:TJGvQCQn
山もとのあけのそほ船ほのぼのとこぎいづる沖は霧こめてけり(九条良経[正治初度百首])
488 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 06:30:12 ID:TJGvQCQn
けふよりは秋のけしきの森なれややがて身にしむ山おろしの風(九条良平[千五百番歌合])
489 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 06:31:24 ID:TJGvQCQn
花の色はかすみにこめて見せずともかをだにぬすめ春の山かぜ(良岑宗貞[古今])
490 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 06:32:07 ID:TJGvQCQn
ゆふさればわが身のみこそかなしけれいづれの方に枕さだめむ(兼茂朝臣女[後撰])
491 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 06:33:05 ID:TJGvQCQn
あけば又ゆきてとふべき梅がかを夜のまもおくる窓の春風(藤原基良[宝治百首])
492 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 06:34:15 ID:TJGvQCQn
ぬれつつぞしひて折りつる年の内に春はいくかもあらじと思へば(在原業平[古今])
493 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 06:34:59 ID:TJGvQCQn
秋の月ものおもふ人のためとてやうき面影にそへていづらん(西行[山家集])
494 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 07:50:01 ID:TJGvQCQn
たき川や落ちてみだるる玉ざさの葉わけすずしき水の色かな(中山忠定[内裏百番歌合])
495 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 07:51:02 ID:TJGvQCQn
あだにやはふもとの庵にながむべき花より出づる峰の月かげ(源通光[新続古今])
496 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 07:54:35 ID:TJGvQCQn
今はとて鶯かへる春雨にぬれてぞ花の跡はみるべき(源通光[承久元年内裏百番歌合])
497 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 07:55:17 ID:TJGvQCQn
たがための涙なるらん夕ぐれの籬の露に秋はきにけり(源通光[承久元年内裏百番歌合])
498 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 07:58:52 ID:TJGvQCQn
夕されば野べのあきかぜ身にしみてうづら鳴くなりふか草のさと(藤原俊成[千載])
499 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 07:59:57 ID:TJGvQCQn
しのびあへずわれやゆかんのいざよひに昔語りの夕ぐれの空(源通光[千五百番歌合]:)
500 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 08:01:35 ID:TJGvQCQn
世の中をいでぬとなどかつげざりしおくれじとおもふ心あるものを(徳大寺実定[続千載])
501 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 08:27:54 ID:TJGvQCQn
八幡山さかゆく峰もこえはてて君をぞいのる身のうれしさに(源通光[宝治二年内裏歌合])
502 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 08:29:04 ID:TJGvQCQn
この寝ぬる朝けの風にかをるなり軒ばの梅の春のはつ花(源実朝[新勅撰])
503 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 08:31:04 ID:TJGvQCQn
わたのはら八重のしほぢにとぶ雁のつばさの波に秋風ぞふく(源実朝[新勅撰])
504 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 08:32:26 ID:TJGvQCQn
雲のゐる梢はるかに霧こめてたかしの山に鹿ぞ鳴くなる(源実朝[新勅撰])
505 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 08:33:39 ID:TJGvQCQn
山里にすみぬべしやとならはせる心もたへぬ秋の夕暮(平忠度[忠度集])
506 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 09:15:27 ID:TJGvQCQn
ほととぎす心して鳴けたちばなの花散る里の五月雨の空(後鳥羽院[千五百番歌合])
507 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 09:16:57 ID:TJGvQCQn
東路や今朝立ちくれば蝉の声たかしの山に今ぞ鳴くなる(藤原仲実[永久百首])
508 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 09:17:29 ID:TJGvQCQn
とまりとふ日さへみじかく成りにけり八重の塩ぢの秋の夕暮(藤原家隆[壬二集])
509 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 09:18:20 ID:TJGvQCQn
いつまでか跡をも雪に惜しみこし春にまかする柴の庵かな(後鳥羽院[後鳥羽院御集])
510 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 09:18:56 ID:TJGvQCQn
ふきまよふ雲井をわたる初雁のつばさにならす夜はの秋風(俊成卿女[新古今])
511 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 09:19:57 ID:TJGvQCQn
はかなくてすぎにし方をかぞふれば花に物おもふ春ぞへにける(式子内親王[新古今])
512 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 09:20:34 ID:TJGvQCQn
いくとせの春に心をつくしきぬあはれと思へみよしのの花(藤原俊成[新古今])
513 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 09:21:25 ID:TJGvQCQn
ながむれば衣手すずし久方の天の川原の秋の夕暮(式子内親王[新古今])
514 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 17:22:16 ID:Yycenw46
水の音にはては心もすむばかり岩がね枕いくむすびしつ(加納諸平)
515 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 17:39:34 ID:H4kUQO28
秋風はややはださむく成りにけりひとりや寝なん長きこの夜を(源実朝)
516 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 18:00:46 ID:0WCvpIpU
東路の関守る神の手向とて杉に矢たつる足柄の山(源実朝[鶴岡八幡宮蔵詠草])
517 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 18:04:44 ID:0WCvpIpU
世の中は常にもがもな渚こぐ海人の小舟の綱手かなしも(源実朝[新勅撰])
518 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 18:08:06 ID:0WCvpIpU
いつもかくさびしきものか津の国の芦屋の里の秋のゆふぐれ(藤原家隆[建仁元年五十首歌合])
519 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 18:09:17 ID:0WCvpIpU
こちふかば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春をわするな(菅原道真[拾遺])
520 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 18:19:51 ID:/QK/UnWD
玉だれのこすのひまもる秋風はいもこひしらに身にぞしみける(源実朝)
521 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 18:23:08 ID:/QK/UnWD
浜荻を妹こひしらにをりしきて幾夜かいとふ袖の潮風(順徳院)
522 :
名無氏物語:2007/10/30(火) 18:26:14 ID:/QK/UnWD
唐衣うらみわぶらん一夜ねしいも恋ひしらに天の川風(肖柏)
523 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 16:51:21 ID:4/252Rxg
人しれぬ袖の涙のしらたまも三世まであはぬためしとやみん(元政)
524 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 16:52:13 ID:4/252Rxg
老が世はけふかあすかの露の間をいそがしがほに秋もいぬめり(三条西実隆)
525 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 16:53:09 ID:4/252Rxg
朝日影させもが露を命にてかきねの霜に残る虫の音(松永貞徳)
526 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 17:36:07 ID:KUDCxkrw
置きかへむ霜夜やうらむ蛬させもが露をいのちばかりに(望月長孝)
527 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 17:36:39 ID:KUDCxkrw
秋はつる枯野の虫の初霜にむすぼほれゆく声のはかなさ(後鳥羽院)
528 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 17:37:38 ID:KUDCxkrw
ふる里の野べ見に来れば昔わが妹とすみれの花咲きにけり(賀茂真淵)
529 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 17:38:10 ID:KUDCxkrw
花を見ておもふ心のままならば散るにとまりてかくは嘆かじ(小侍従)
530 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 17:38:42 ID:KUDCxkrw
月影にのれる心のままならばいづこの浦やとまりならまし(油谷倭文子)
531 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 17:39:21 ID:KUDCxkrw
冬のよの月は都の友ながらあはれうちそふ浪まくらかな(慈円)
532 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 17:39:53 ID:KUDCxkrw
磯の松あらしにたへぬ折しもあれあはれうちそふ浪の音かな(後鳥羽院)
533 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 17:53:57 ID:1G9ralaU
山はさけ海はあせなむ世なりとも君にふた心わがあらめやも(源実朝[新勅撰])
534 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 17:59:41 ID:1G9ralaU
かきつくるあとに光のかかやけばくらき道にも闇ははるらむ(明恵[新勅撰])
535 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 18:20:28 ID:1G9ralaU
山しろのときはの杜の夕時雨そめぬみどりに秋ぞくれぬる(行意[新勅撰])
536 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 18:25:08 ID:1G9ralaU
おのづからいそしの御井やくもるらむ織れる錦を春の山かげ(行意[建保四年内裏百番歌合])
537 :
名無氏物語:2007/10/31(水) 18:32:29 ID:1G9ralaU
いまぞしるあゆむ草葉にすてはてし露の命は君がためとも(行意[建保二年内裏歌合])
538 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 14:29:44 ID:di1OvL/9
うちかへし思ひぞわぶるながからん契もしらずいひし恨は(武者小路実陰)
539 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 14:34:48 ID:5nh3uDIi
ながからむいのちもしらず白みゆくこのわが髪を誰かいとしめ(山中智恵子)
540 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 16:07:04 ID:5nh3uDIi
玉よする岬が沖に波間よりたちいづる月のかげのさやけさ(鴨長明)
541 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 16:08:20 ID:5nh3uDIi
霜こほる山風あらき雲間よりもれいづる月の影ぞさむけき(藤原隆祐)
542 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 16:09:25 ID:5nh3uDIi
晴れゆくかただよふ雲のたえまより星見えそむるむら雨の空(宮内卿)
543 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 16:10:24 ID:5nh3uDIi
吹きはらふ雪げの雲のたえだえをまちける月の影のさやけさ(順徳院)
544 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 16:11:38 ID:5nh3uDIi
もれ出づる今ひときはのさやけさに空こそ月の光とは見れ(後水尾院)
545 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 16:12:43 ID:5nh3uDIi
秋かぜの雲吹きつくす山の端にさしのぼる月のかげのさやけさ(冷泉為村)
546 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 16:14:16 ID:5nh3uDIi
よひの雨にぬるる水枝をもれ出づる月の色こそなまめきにけれ(橘千蔭)
547 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 16:18:40 ID:5nh3uDIi
秋をやく色にぞみゆるいぶき山もえてひさしき下のおもひに(藤原定家)
548 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 17:56:49 ID:WWlTVtl5
人の世を思ひつづけてながむれば昨日もくれぬけふも暮れぬる(慈円[拾玉集])
549 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 17:58:31 ID:WWlTVtl5
君ならで誰にか見せむ梅の花色をも香をもしる人ぞしる(紀友則[古今])
550 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 18:05:06 ID:WWlTVtl5
世の中に麻はあとなくなりにけり心のままのよもぎのみして(北条泰時[新勅撰])
551 :
名無氏物語:2007/11/01(木) 18:08:45 ID:WWlTVtl5
思ふにはふかき山ぢもなきものを心の外になにたづぬらん(北条泰時[新後撰])
552 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:14:03 ID:SE3F8h+d
秋をやく木の葉の色やのこるらん嵐にたえぬやどの埋み火(飛鳥井雅経)
553 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:14:40 ID:SE3F8h+d
秋をやくひばらの山のもみぢ葉の我もこがるる色をみせばや(冷泉為尹)
554 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:16:12 ID:SE3F8h+d
時鳥夢うつつともわくべきをいま一声はとほざかりつつ(頓阿)
555 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:17:03 ID:SE3F8h+d
月すみて深くる千鳥の声すなり心くだくや須まの関守(西行)
556 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:21:38 ID:oACHDEnN
旅寝する夢路は絶えぬ須磨の関かよふ千鳥の暁の声(藤原定家)
557 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:25:47 ID:PMEWoPtq
淡路島わたる千鳥もしろたへの波間にかざすおきつ汐風(藤原家隆)
558 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:26:56 ID:PMEWoPtq
月もいかに須磨の関守詠むらん夢は千鳥の声にまかせて(藤原家隆)
559 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:27:52 ID:PMEWoPtq
淡路島ふきかふすまの浦風にいくよの千鳥声かよふらん(後鳥羽院)
560 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:28:25 ID:PMEWoPtq
さ夜千鳥ゆくへをとへば須磨のうら関守さます暁のこゑ(後鳥羽院)
561 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:29:06 ID:PMEWoPtq
淡路島かよふ千鳥のしばしばも羽かくまなく恋ひやわたらむ(源実朝)
562 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:29:39 ID:PMEWoPtq
須磨の浦や千鳥鳴くなり関守のいとどうちぬるひまやなからん(頓阿)
563 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:55:49 ID:hj1t/BvO
さよ千鳥あはぢ島風たゆむよりとわたり消ゆるすまの一こゑ(木下長嘯子)
564 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:59:16 ID:hj1t/BvO
まどろまで我のみぞ聞く小夜千鳥枕ならぶるすまの関守(木下長嘯子)
565 :
名無氏物語:2007/11/02(金) 07:59:54 ID:hj1t/BvO
千鳥にも幾夜ねざめぬ村しぐれ袖にや通ふ須磨の関守(望月長孝)
566 :
名無氏物語:2007/11/03(土) 01:55:58 ID:gy8R4j0T
仮初の海人とぞせめてなりなまし人をみるめになぐさむやとて(宗良親王)
567 :
名無氏物語:2007/11/03(土) 02:06:52 ID:gy8R4j0T
けふみれば夜のまに花はさきにけり昨日にもにぬ峰の白雲(藻壁門院但馬)
568 :
名無氏物語:2007/11/03(土) 02:08:59 ID:gy8R4j0T
涼しさをいづくにこめて吹く風の昨日にもにぬ秋を告ぐらん(後水尾院)
569 :
名無氏物語:2007/11/03(土) 02:09:34 ID:gy8R4j0T
のどけさは袖にしられてから衣きのふにも似ぬ春のはつ風(本居宣長)
570 :
名無氏物語:2007/11/03(土) 02:47:22 ID:ssMEuUVX
流れ出づる雫に袖は朽ちはてておさふる方もなきぞ悲しき(源国信[堀河院艶書歌合])
571 :
名無氏物語:2007/11/03(土) 02:48:31 ID:ssMEuUVX
身のうさの歎きに恋のまさるとは涙の色の深きにぞしる(藤原季通[中宮亮顕輔家歌合])
572 :
名無氏物語:2007/11/03(土) 02:49:08 ID:ssMEuUVX
これや夢いづれかうつつはかなさを思ひわかでも過ぎぬべきかな(上西門院兵衛[千載])
573 :
名無氏物語:2007/11/03(土) 02:49:54 ID:ssMEuUVX
長き夜の夢の内にてみる夢はいづれうつつといかで定めむ(永縁法師[堀河百首])
574 :
名無氏物語:2007/11/03(土) 02:51:41 ID:ssMEuUVX
いとひても猶しのばるる我が身かなふたたび来べき此の世ならねば(藤原季通[詞花/346])
575 :
名無氏物語:2007/11/03(土) 02:52:21 ID:ssMEuUVX
いとひても猶しのばるる我が身かなふたたび来べき此の世ならねば(藤原季通[千載/1129])
576 :
名無氏物語:2007/11/04(日) 07:15:10 ID:26XAo987
名にたてる秋もかひなしあたら夜の月を残して明くる東雲(殷富門院大輔)
577 :
名無氏物語:2007/11/04(日) 07:15:47 ID:26XAo987
夕涼み閨へもいらぬうたた寝の夢を残してあくる東雲(藤原有家)
578 :
名無氏物語:2007/11/04(日) 07:16:25 ID:26XAo987
短か夜の空行く月のやすらひを誘ひ残してあくる東雲(衣笠家良)
579 :
名無氏物語:2007/11/04(日) 07:17:04 ID:26XAo987
ほのぼのとかすめる山のしののめに月を残して帰るかりがね(衣笠家良)
580 :
名無氏物語:2007/11/04(日) 07:19:05 ID:26XAo987
かざごしの峰の桜や咲きぬらんふもとに花のふらぬ日ぞなき(徳大寺実定)
581 :
名無氏物語:2007/11/04(日) 07:19:52 ID:26XAo987
白雲のたつたの桜咲きにけり外山をかけてにほふ春かぜ(後鳥羽院)
582 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 13:59:19 ID:VMVCtDT5
思ひかねそなたの空をながむれば雲さへ我を隔てけるかな(徳大寺実定)
583 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 14:00:57 ID:VMVCtDT5
わたの原漕ぎ出でて見れば久方の雲ゐも波のうちにぞありける(藤原家隆)
584 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 14:01:38 ID:VMVCtDT5
和田の原うち出でて見れば山梨の花とやいはん沖つしらなみ(正徹)
585 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:08:40 ID:XpIs1pvu
常よりも山の端しろき曙は夜の間に咲ける桜なりけり(二条院讃岐)
586 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:09:25 ID:XpIs1pvu
古りにける朧の清水結びあげて昔の人の心をぞくむ(藤原俊成)
587 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:10:16 ID:XpIs1pvu
のこりける都の春の光かな昔語りの志賀の花園(藤原良経)
588 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:10:59 ID:XpIs1pvu
ふりにけるあととも今朝はみえぬかな志賀の都の雪の花園(藤原雅経)
589 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:23:54 ID:5Cmf3mts
おもかげを後しのべとや有明の月をのこして花のちるらん(二条良基)
590 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:30:31 ID:5Cmf3mts
君恋ふる涙や空にかよふらむ思ひはてける宵の村雨(後鳥羽院)
591 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:31:21 ID:5Cmf3mts
わきかねし同じ緑の夏草を花にあらはす秋の夕暮(小侍従)
592 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:34:09 ID:2yeMSlID
咲きにほふ梢をとへば苔の下のその名も花にあらはれにけり(三条西実隆)
593 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:54:55 ID:2yeMSlID
忍びつつ霞と共にながめしもあらはれにけり花の木のもと(豊臣秀吉)
594 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:56:00 ID:2yeMSlID
今宵たれすずのしのやに夢さめて吉野の月に袖ぬらすらん(九条良経)
595 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:56:34 ID:2yeMSlID
吉野山すず吹く秋のかり寝より花ぞ身にしむ木々の下風(細川幽斎)
596 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:57:55 ID:2yeMSlID
こよひたれ伏見の里に寝覚して夢路悔しき月をみるらん(望月長孝)
597 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:58:30 ID:2yeMSlID
白露も色そめあへぬ龍田山まだあを葉にて秋風ぞふく(九条良経)
598 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 16:59:04 ID:2yeMSlID
こひしともいはでしのぶのすり衣袖になみだの露ぞみだるる(西園寺実材母)
599 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 17:00:55 ID:2yeMSlID
埋れ木の花さく事もなかりしに身のなる果ぞ悲しかりける(源頼政)
600 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 17:01:59 ID:2yeMSlID
風すずしなくうつ蝉のからころも日もゆふだちの雲のきえがた(藤原定家)
601 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 17:06:43 ID:2yeMSlID
吹く風のすずしくもあるかおのづから山の蝉鳴きて秋はきにけり(源実朝)
602 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 17:07:47 ID:2yeMSlID
風涼しぬるともゆかむ夏衣日も夕立の雨はふりきぬ(大内政弘)
603 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 17:08:22 ID:2yeMSlID
吹きほさぬ雫もすずし夏ごろも日も夕だちの杉の下風(肖柏)
604 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 17:09:50 ID:2yeMSlID
見わたせば山本かすむ水無瀬川夕べは秋となにおもひけん(後鳥羽院)
605 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 17:11:02 ID:2yeMSlID
露むすぶ小萩が花の夕しめり月のみ秋となに思ひけん(後崇光院)
606 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 17:58:24 ID:9/EUbiRo
たまぼこの道のゆくての春風にたが里しらぬむめの香ぞする(衣笠家良[新勅撰])
607 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 18:00:15 ID:9/EUbiRo
霧はるる浜名の橋のたえだえにあらはれわたる松のしき浪(藤原定家[最勝四天王院障子和歌])
608 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 18:00:59 ID:9/EUbiRo
朝ぼらけ宇治の川霧たえだえにあらはれ渡る瀬々の網代木(藤原定頼[千載])
609 :
名無氏物語:2007/11/05(月) 18:01:36 ID:9/EUbiRo
たぐひなくつらしとぞ思ふ秋の夜の月をのこしてあくるしののめ(藤原成通[千載])
610 :
名無氏物語:2007/11/06(火) 17:58:15 ID:WBURU9Nh
山桜おちても水のあはれまたしばしとどめぬ瀬々のいはなみ(藤原為家[為家卿千首])
611 :
名無氏物語:2007/11/06(火) 17:59:38 ID:WBURU9Nh
織女の夜戸出のすがた立ちかくす霧のとばりに秋風ぞ吹く(衣笠家良[建長八年百首歌合])
612 :
名無氏物語:2007/11/06(火) 18:00:29 ID:WBURU9Nh
たをやめの夜戸出の姿おもほえて眉より青き玉柳かな(藤原俊成[五社百首])
613 :
名無氏物語:2007/11/06(火) 18:01:41 ID:WBURU9Nh
夜をさむみうら葉かれゆく庭草にさびしかれどもすめる月かな(衣笠家良[宝治百首])
614 :
名無氏物語:2007/11/06(火) 18:04:09 ID:WBURU9Nh
なく千鳥我さへかなし白菅のおふの河風さむくふく夜に(衣笠家良[建長八年百首歌合])
615 :
名無氏物語:2007/11/06(火) 18:34:35 ID:g0XV/v1O
吹く風にちりかひくもる冬の夜の月のかつらの花のしら雪(後二条院)
616 :
名無氏物語:2007/11/06(火) 18:35:19 ID:g0XV/v1O
月みても雲井へだつと恨みこしその世の秋ぞ今は恋しき(惟宗光吉)
617 :
名無氏物語:2007/11/06(火) 18:35:51 ID:g0XV/v1O
おのづからつてに通ひし言の葉につらかりし世ぞ今は恋しき(千種有光)
618 :
名無氏物語:2007/11/06(火) 18:36:27 ID:g0XV/v1O
数しらぬ昔をきけば見しほどもすたれたる世の今は恋しき(正徹)
619 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:03:55 ID:nNTqNOjf
あられふる大あらき野の笹の音にはげしさそふる杜の下風(契沖)
620 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:12:37 ID:nNTqNOjf
荻の葉に風の音せぬ秋もあらば涙のほかに月は見てまし(道助親王)
621 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:13:09 ID:nNTqNOjf
涙だに心にかなふ秋ならばさやけきままの月はみてまし(宗尊親王)
622 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:14:12 ID:nNTqNOjf
秋の日は糸よりよわきささがにの雲のはたてに荻のうは風(正徹)
623 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:14:55 ID:nNTqNOjf
露霜にあへずかれ行く秋草の糸よりよわき虫のこゑかな(正徹)
624 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:15:32 ID:nNTqNOjf
かぎりなく霞みぞわたる与謝の海の波まにみえし天の橋立(藤原公清)
625 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:16:04 ID:nNTqNOjf
けふといへば雪げの雲も打ちなびき春くる空に霞みぬるかな(慶運)
626 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:25:19 ID:R9VAkQWl
おしなべて霞みにけりな海山もみなわが国と春やたつらん(正徹)
627 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:30:15 ID:R9VAkQWl
今朝までは見えし小島も霞たつ波間やいづく春の夕なぎ(貞常親王)
628 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:31:12 ID:R9VAkQWl
水無瀬山木の葉まばらになるままに尾上の鐘の声ぞちかづく(後鳥羽院)
629 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:33:38 ID:R9VAkQWl
あけやらぬ閨のひまのみ待たれつつ老いぬる身には朝寐せられず(藤原知家)
630 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:41:14 ID:R9VAkQWl
あけそめし閨のひまさへ埋もれて猶夜ぶかしとふれるしら雪(宗良親王)
631 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:42:38 ID:R9VAkQWl
時鳥待つ夜はいく夜ただにあけてつれなからぬは閨のひまかな(木下長嘯子)
632 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:43:14 ID:R9VAkQWl
しののめはまだあけやらでふる雪の光にしらむ閨のひまかな(木下長嘯子)
633 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 15:54:12 ID:QyhNsk32
むらしぐれいく度きかば冬の夜のつれなき閨のひま白むべき(小沢蘆庵)
634 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 16:45:05 ID:QyhNsk32
闇路にもおのが光をしるべにて心のままにゆくほたるかな(藤原光章)
635 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 16:47:23 ID:QyhNsk32
暗き夜もおのが光をしるべにて野沢の水に飛ぶほたるかな(禅信)
636 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 16:48:55 ID:QyhNsk32
花も根にかへるを見てぞ木のもとにわれも家路は思ひいでける(下河辺長流)
637 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 16:49:40 ID:QyhNsk32
花も根にかへらむ時や帰らまし身は古里に鳥はふる巣に(望月長孝)
638 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 16:52:14 ID:QyhNsk32
せをはやみ岩きる浪のよとともに玉ちるばかりくだけてぞふる(藤原定家)
639 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 16:57:21 ID:a6c4xFau
春のゆくみよしの川の瀬をはやみせくもかひなき花のいは波(後鳥羽院)
640 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 17:03:52 ID:a6c4xFau
めぐりあはむ雲のはつかにみか月のわれても末に影へだつなよ(三条西実隆)
641 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 17:04:49 ID:a6c4xFau
瀬を早みためらえるなく激しかりし岩打つときに川しびるるぞ(佐佐木幸綱)
642 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 17:08:51 ID:a6c4xFau
吹く風は枝も鳴らさで万世とよばふ声のみ音高の山(藤原俊成)
643 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 17:36:11 ID:a6c4xFau
松山に波こえざらば浜千鳥かへりてあとは残らざらまし(香川景樹)
644 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 17:49:52 ID:yoN1wZEg
しられじな霞にもるる三日月のほのみし人に恋ひわびぬとも(衣笠家良[宝治百首])
645 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 17:52:43 ID:yoN1wZEg
秋風の露ふく風のくず葛つらしうらめし人の心は(衣笠家良[宝治百首])
646 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 18:00:19 ID:yoN1wZEg
山川の岩もとざくらかげ見れば雪をぞあらふたぎつしらなみ(九条良平[千五百番歌合])
647 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 18:01:20 ID:yoN1wZEg
よしの川岩もと桜めもはるに波にたちそふ花の面影(九条道家[道家百首])
648 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 18:06:44 ID:yoN1wZEg
わけきつるふかき心の色をみよ春はよしのの花ぞめの袖(九条道家[道家百首])
649 :
名無氏物語:2007/11/07(水) 18:52:18 ID:BIXGdNXM
Z武さんにはどういう和歌がふさわしうですか
650 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 16:26:31 ID:BHcXkKKE
日の本の光を見せてはるかなる唐土までも春や立つらむ(細川幽斎)
651 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 16:27:20 ID:BHcXkKKE
ともしびを花の光にさきだてて窓の白雪春いそぐなり(足利義尚)
652 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 16:28:13 ID:BHcXkKKE
行き行きておもふもかなし末遠くこえし高根の峰の白雲(後水尾院)
653 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 16:28:47 ID:BHcXkKKE
あまの川やそせもしらぬ五月雨に思ふもふかき雲のみをかな(藤原定家)
654 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 16:29:36 ID:BHcXkKKE
これもまた袂にかけつ鈴鹿川八十瀬のほかの春の藤なみ(堯孝)
655 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 16:34:01 ID:BHcXkKKE
たづねてもたれかはとはんうづらなく野辺にあはれを深草の里(藤原兼宗)
656 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 17:47:12 ID:CA4Yh29N
ずりゅっとこすれば,精液が出るよ。
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● ●:::::::::::::::::::::::::::::;;;;;,, ---‐'' "^~ どぴゅううううううう
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657 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 17:55:45 ID:a448xuSJ
さよふかき軒ばの草につゆおちて秋をかけたるうたたねの夢(九条道家[道家百首])
658 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 17:57:31 ID:a448xuSJ
たのめおきしふるさと人のあともなくふかき木の葉の霜のした道(九条道家[道家百首])
659 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 17:58:07 ID:a448xuSJ
あめにますとよをか姫のをとめごが雪に袖ふるさゆる夜の空(九条道家[道家百首])
660 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 18:00:12 ID:a448xuSJ
秋のよのたまくらなれし月かげの面影ながらつもる雪かな(九条道家[道家百首])
661 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 18:02:14 ID:a448xuSJ
ながめやる空のただぢもかよふやと伊駒の山に雲なへだてそ(九条道家[洞院摂政家百首])
662 :
名無氏物語:2007/11/08(木) 20:31:25 ID:9Xa9ZD4Y
ほととぎす いまぞさわたる こえすなる
我・・・・わすれたー。
663 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 00:59:36 ID:dB9b8yZ2
いかにせんその五月雨の名残よりやがてをやまぬ袖のしづくを(西行)
664 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 01:00:08 ID:dB9b8yZ2
思ひ入る人は絶えたる奥山になきても鹿のひとりすむらん(元政)
665 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 01:04:28 ID:dB9b8yZ2
山のはに入日の影はさしながら一むらくもるゆふだちの空(藤原隆信)
666 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 01:05:14 ID:dB9b8yZ2
ただひとへ嵐の上にうき雲の日はてりながら時雨てぞ行く(素純)
667 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 01:07:41 ID:dB9b8yZ2
おもふてふたださばかりを我が身にて雪にへだたる山かげもがな(藤原定家)
668 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 01:08:14 ID:dB9b8yZ2
わすれぬやさは忘れけり逢ふことを夢になせとぞいひて別れし(藤原定家)
669 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 01:59:43 ID:EwQfKo3Y
滝川や浪も氷のひま出でて霞をながす春の山風(一条冬良)
670 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 02:01:57 ID:EwQfKo3Y
たのみこしそのかみ山の葵草思へばかけぬ年のなきかな(二条院讃岐)
671 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 02:02:47 ID:EwQfKo3Y
すみとげむ我が世ぞしらぬ秋ごとにかはらぬ月のかげをみるにも(伏見院)
672 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 02:04:04 ID:EwQfKo3Y
待つよひの更行くかねのうさまでは恨みもあへぬほととぎすかな(花山院師兼)
673 :
名無氏物語:2007/11/09(金) 02:05:39 ID:EwQfKo3Y
月もなほわが身のかたやかすめるとこと浦にすむあまにとはばや(平親清四女)
674 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 02:26:34 ID:9WvouA8+
秋の月ここをあかしとおもへどもこと浦にすむ人もみるらむ(中園公賢)
675 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 02:27:09 ID:9WvouA8+
明石がた猶やたづねん秋の夜のこと浦にすむ月もかくやと(後宇多院)
676 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 02:27:41 ID:9WvouA8+
押し照るや難波の葦は枯れぬればこと浦よりも寂しかりけり(賀茂真淵)
677 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 02:44:15 ID:MI8IDvg0
ふけゆけば木の葉くもらで出でにけりたかつの山の秋の夜の月(覚助法親王)
678 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 02:44:47 ID:MI8IDvg0
月ぞ猶木の葉くもらで残りける秋のかたみはとめぬ嵐に(頓阿)
679 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 02:50:57 ID:MI8IDvg0
志賀のうみや暮れ行く春もふかきえに身をつくしてや又も相ひみん(藤原家隆)
680 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 02:51:37 ID:MI8IDvg0
忘るなよさらぬちぎりぞ我も旅人もかりねの一夜なりとも(飛鳥井雅親)
681 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 03:18:21 ID:MI8IDvg0
山風の吹きだにやめばとだえけり細谷川の花の浮橋(藤原盛方)
682 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 03:19:41 ID:MI8IDvg0
霜こほる朝けの窓の竹の葉に霰くだくる音のさやけさ(頓阿)
683 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 03:45:24 ID:d7rleRnq
北になし南になして今日いくか不二の麓をめぐりきぬらん(宗良親王)
684 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 03:47:24 ID:d7rleRnq
春雨の露もまだひぬ梅が枝にうは毛しをれて鶯ぞなく(源実朝)
685 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 03:48:05 ID:d7rleRnq
五月雨の露もまだひぬ奥山の槙の葉がくれなくほととぎす(源実朝)
686 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 03:50:58 ID:d7rleRnq
夕ぐれの山もまがきとなりにけり霧たちのぼる峰の遠かた(飛鳥井雅世)
687 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 03:58:16 ID:d7rleRnq
ながめわびて今はと思ふ山里の有明の月に衣うつなり(慈円)
688 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 04:05:19 ID:d7rleRnq
きえやらで浪にただよふうたかたのよるべしらせよ八重の塩風(後鳥羽院)
689 :
名無氏物語:2007/11/10(土) 04:05:53 ID:d7rleRnq
薩摩潟八重の潮風つげやらんあはれ憂き身は親だにもなし(藤原惺窩)
690 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 09:17:23 ID:CPXNWX8S
なごの海のいる日をあらふ浪のうへに春の別れの色をそへつつ(後鳥羽院)
691 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 09:17:55 ID:CPXNWX8S
見渡せば空のかぎりもなごの海の霞にかかる沖つしら波(頓阿)
692 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 09:18:50 ID:CPXNWX8S
袖の香を花橘におどろけば空に在明の月ぞのこれる(藤原定家)
693 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 09:19:29 ID:CPXNWX8S
時鳥なきつるあとにあきれたる後徳大寺の有明の顔(蜀山人)
694 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 16:42:40 ID:6rSSHH+r
そむく身はさすがにやすきあらましに猶山ふかき宿もいそがず(兼好)
695 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 17:38:15 ID:rG+Byjhi
もろともにながめし夜はのむつごとを思ひ出でよとすめる月かな(藤原隆信)
696 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 17:39:12 ID:rG+Byjhi
もろともに契りし夜はのむつごとを思ひいでよとすめる月影(藤原隆信)
697 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 17:39:44 ID:rG+Byjhi
もろともにながむるよはのむつごとをおもひいでよとすめる月かな(藤原隆信)
698 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 18:00:21 ID:N+/useXu
立ちかへりつれなき世ぞとしりながら人の思ひにまた歎くかな(二条良実[続古今])
699 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 18:02:57 ID:N+/useXu
いかにねてみえつる夢の面かげぞさしもゆるさぬ中の契に(西園寺実衡女[新千載])
700 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 18:07:07 ID:N+/useXu
なぞもかく我が身にそはぬかげろふのもゆる思ひをむねにしるらん(土御門院小宰相[宝治百首])
701 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 18:08:28 ID:N+/useXu
うつつにや恋ひわたるべき逢ふことはただよひのまの夢のうき橋(藻壁門院但馬[宝治百首])
702 :
名無氏物語:2007/11/11(日) 18:09:30 ID:N+/useXu
吉野山みねの桜や咲きぬらん麓のさとににほふ春風(藤原忠通[金葉])
703 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 14:14:53 ID:fq3Qv0mG
夕かけて帰る小島のあま衣ぬれにぞぬれし月やどれとは(藤原苫雄)
704 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 14:55:53 ID:lqpxivy+
露の身の消えてもきえぬ置き所草葉のほかにまたもありけり(木下長嘯子)
705 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 14:59:41 ID:lqpxivy+
あまのすむうらみにくちぬいたづらに年をのみ積むなだのすて舟(藤原経朝)
706 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 15:01:20 ID:lqpxivy+
おしてるや海人の捨てたる難波舟浦の潮干に朽ち残りつつ(衣笠家良)
707 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 15:02:16 ID:lqpxivy+
わが袖は水の下なる石なれや人にしられでかわくまもなし(和泉式部)
708 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 15:03:06 ID:lqpxivy+
せきかぬる涙の川のはやき瀬は逢ふよりほかのしがらみぞなき(源頼政)
709 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 15:31:34 ID:69bDQODa
暁は独り寝覚に思ふことあはれ数そふ鴫のはねがき(源通具)
710 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 15:50:33 ID:69bDQODa
山ふかみなほ窓さむき風の音に春ともしらぬ竹の雪折れ(伏見院)
711 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 16:08:24 ID:69bDQODa
住吉の霞のうちに漕ぐ舟のまほにもみえぬあはぢ島山(藤原秀能)
712 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 16:11:12 ID:69bDQODa
出でていなば主なき宿となりぬとも軒端の梅よ春を忘るな(源実朝)
713 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 16:18:35 ID:69bDQODa
うち忘れはかなくてのみ過ぐしきぬあはれと思へ身につもる年(源実朝)
714 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:01:20 ID:F7xU9a51
波のうへは雨にかすみてながめやる沖の白洲に松ぞ残れる(為子[玉葉])
715 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:03:14 ID:F7xU9a51
追風にまかぢしげぬき行く舟のはやくぞ人は遠ざかりぬる(源貞世[新拾遺])
716 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:04:50 ID:F7xU9a51
山桜おほふばかりのかひもなし霞の袖は花もたまらず(藤原家隆[道助法親王家五十首])
717 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:05:28 ID:F7xU9a51
それながら春は雲井に高さごの霞の上の松のひとしほ(藤原定家[建保百首])
718 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:06:13 ID:F7xU9a51
夏衣おりはへてほす川浪をみそぎにそふるせぜのゆふしで(藤原定家[寛喜元年十一月女御入内御屏風和歌])
719 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:09:29 ID:L/Kdxoxo
山かげの氷や今朝はとけぬらん久しく聞かぬ水の音する
720 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:10:32 ID:L/Kdxoxo
玉ぼこの道にちりしく花を見てあふげば梅の木蔭なりけり
721 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:11:20 ID:L/Kdxoxo
遠く行く人をおくりてやすらへば堤の柳うちかすみつつ
722 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:12:06 ID:L/Kdxoxo
いつしかと待ちし桜の花なれど咲きぬる見ればおどろかれけり
723 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:13:15 ID:L/Kdxoxo
鶯もけふは来鳴かで春雨の雫ぞ花の枝つたひたる
724 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:13:47 ID:L/Kdxoxo
春の色すみれにのみぞ残りける片山畑の麦の中道
725 :
名無氏物語:2007/11/12(月) 18:14:36 ID:L/Kdxoxo
賤の男が刈りつかねたる夏ぐさの中にまじれる月草の花
726 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 14:58:42 ID:8NHlMGpC
ながめつつ思ふもかなし帰る雁ゆくらんかたの夕ぐれの空(源実朝)
727 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 14:59:15 ID:8NHlMGpC
すぎにける昔を今とおもふまに今日も昨日となりぬべきかな(藤原為家)
728 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 14:59:54 ID:8NHlMGpC
いかがしる昔を今と見る夢のたえて人なき床の秋風(正徹)
729 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 15:00:25 ID:8NHlMGpC
きし方を思ひ思へばまどろまぬ夢の枕にかよふ秋風(田捨女)
730 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 15:02:30 ID:8NHlMGpC
夜もすがら涙やそそくほととぎす今朝は露けき軒のたち花(後鳥羽院)
731 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 15:03:56 ID:8NHlMGpC
初雁の涙やそそく朝露になほ色まさる真野の萩原(九条道家)
732 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:10:25 ID:cJgySogz
袖の上につゆただならぬ夕かな思ひし事よ秋の初風(後鳥羽院)
733 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:11:11 ID:cJgySogz
夕されば衣手すずし高円の尾上の宮の秋のはつかぜ(源実朝)
734 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:11:45 ID:cJgySogz
くり返し昔にもあらぬ夕暮の色に思ひをしづのをだまき(正徹)
735 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:12:18 ID:cJgySogz
ながむれば涙しぐれと故郷に思ひもいれじ秋の夜の月(後鳥羽院)
736 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:13:07 ID:cJgySogz
もみぢばをさそふ嵐にねをたえて露のそこなる庭の松虫(飛鳥井雅有)
737 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:13:49 ID:cJgySogz
ふけにけり外山の嵐さえさえてとをちの里にすめる月影(源実朝)
738 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:14:42 ID:cJgySogz
庭の雪もふみ分けがたくなりぬなりさらでも人をまつとなけれど(後鳥羽院)
739 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:19:30 ID:QA39kGIp
我が宿のむぐらが下のわすれ水よるは蛍のたづねてぞくる
740 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:20:16 ID:QA39kGIp
きのふにも色は変はるとなけれどもまばらになりぬ秋萩の花
741 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:20:56 ID:QA39kGIp
有明の月の光に見えわたる野原の露のかぎりなきかな
742 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:21:37 ID:QA39kGIp
立ちかへりまた見ん秋も遠ければ一夜は寝なんははそばのもと
743 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:22:15 ID:QA39kGIp
ふるさとに惜しき別れやなかりけん雁ははやくも渡り来にけり
744 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:23:49 ID:QA39kGIp
野も山もみな暮れはてて夕風の悲しき音ぞ空にのこれる
745 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:24:30 ID:QA39kGIp
飛ぶ鳥のかげは絶えたる夕ぐれの野沢の水に浮ぶしら雲
746 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:36:14 ID:nb1niAjV
あと絶えていくへも霞め深く我が世をうぢ山の奧の麓に(式子内親王)
747 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:38:05 ID:nb1niAjV
あやしくも武庫の嵐のさえさえて初雪しろし猪名の笹原(藤原範宗)
748 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:38:45 ID:nb1niAjV
あやしくも夜のまの風のさえさえて今朝雪しろし庭のあさぢふ(後鳥羽院)
749 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:42:37 ID:nb1niAjV
むばたまのよはのさ衣さえさえてうらめづらしき今朝の初雪(飛鳥井雅有)
750 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:49:40 ID:nb1niAjV
炭竈のけぶりもさびし大原やふりにし里の雪の夕ぐれ(源実朝)
751 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:52:16 ID:nb1niAjV
いかにせむ絶えなば絶えね玉の緒は長き恨みに結ぼほれつつ(藤原範宗)
752 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 16:56:21 ID:nb1niAjV
ひたすらに絶えなば絶えね憂き中の忘れ形見に残る面影(花山院師兼)
753 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 17:29:10 ID:HeDHh3tg
いかのぼり絶えなば絶えねなかぞらの父ひきしぼる春のすさのを(山中智恵子)
754 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 17:31:53 ID:HeDHh3tg
なにとただ我のみしりて過ぐるまの憂きあらましに袖濡らすらん(頓阿)
755 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 17:33:55 ID:HeDHh3tg
わすれては又なげかるる夕かな聞きしにもあらぬ入相の鐘(後光厳天皇)
756 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 17:35:27 ID:HeDHh3tg
夏ごろもひとへにうすき袂ぞよ我が忍びねの涙もらすな(今出川二条)
757 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 17:36:12 ID:HeDHh3tg
しるといふ枕も人にかたらずは涙もらすな夜々の黒髪(正徹)
758 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 17:37:37 ID:HeDHh3tg
みる人とおなじ心にふけぬれどねやへもいらぬ秋のよの月(木下長嘯子)
759 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 17:38:31 ID:HeDHh3tg
むかしおもふ春の涙も岩そそくたるひの上の袖のさわらび(尭恵)
760 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 17:51:56 ID:gWyf9Pgq
かげ見えて一村過ぐる浮雲に雨打ちそそく野べの沢水(正徹[草根集])
761 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 17:56:36 ID:gWyf9Pgq
おなじ世にまた夕暮をなげくかなこりぬうき身の心よわさは(西園寺実氏[続拾遺])
762 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 18:02:55 ID:gWyf9Pgq
花と見てけふやぬれなん春雨にゆけど陰なき峰の白雲(道助法親王[新続古今])
763 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 18:19:20 ID:eyUa2OsD
雲路より穂波におつるしら鳥のとば田に消ゆる秋の夕霧(正徹)
764 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 18:20:28 ID:eyUa2OsD
山もとの軒ばの夕日影さえて袂にちかく落つるかりがね(心敬)
765 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 18:25:57 ID:eyUa2OsD
友あまたおりゐる声にさそはれて蘆べはるかにおつる雁金(冷泉為村)
766 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 18:27:27 ID:eyUa2OsD
山風のさそふ木の葉とみるばかりふもとのを田に落つるかりがね(村田春海)
767 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 18:31:33 ID:eyUa2OsD
旅の空なにかわびしき世をすてて出でにし身にはふるさともなし(元政)
768 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 18:37:07 ID:eyUa2OsD
ちればとて木の葉の衣袖なくはうき世の民におほひやはせん(正徹)
769 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 18:38:10 ID:eyUa2OsD
おほけなく思ひあがれる心かなさてもぞ袖は染色のかげ(正広)
770 :
名無氏物語:2007/11/13(火) 21:41:18 ID:G6jKWdBZ
771 :
名無氏物語:2007/11/14(水) 19:16:21 ID:YSs4Gs+Y
千早振る神のみ国とさだまれるこのおほみ国うごきあらめや
772 :
名無氏物語:2007/11/14(水) 19:17:21 ID:YSs4Gs+Y
今年さへかくて暮れぬとふるさとの空をあふぎて歎きつるかな
773 :
名無氏物語:2007/11/14(水) 19:18:09 ID:YSs4Gs+Y
かにかくに疎くぞ人のなりにける貧しきばかり悲しきはなし
774 :
名無氏物語:2007/11/14(水) 19:19:11 ID:YSs4Gs+Y
いかにしてわれはあるぞと故郷におもひ出づらん母しかなしも
775 :
名無氏物語:2007/11/14(水) 19:20:00 ID:YSs4Gs+Y
かたちはも山のましらとなりぬれど人にしあれば心かなしも
776 :
名無氏物語:2007/11/14(水) 19:20:37 ID:YSs4Gs+Y
おもふことわが書きつけし故郷の橋の柱は朽ちやしぬらん
777 :
名無氏物語:2007/11/14(水) 19:21:20 ID:YSs4Gs+Y
まどしきも嬉しかりけりかくまでに人の心のくまを知らめや
778 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 01:08:42 ID:DbHdSian
今宵なほ飽かず向ひておほけなくうき身の友とたのむ月かな(元政)
779 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 01:09:51 ID:DbHdSian
墨染のわが衣手のゆたならばうき世の民におほはましものを(良寛)
780 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 01:11:21 ID:DbHdSian
いにしへにはやたちかへれ水無瀬川ふかき心のすゑの白浪(長慶院)
781 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 01:32:42 ID:ieaYo7xM
春霞はやたちぬれや朝日かげにほへる山の空ぞのどけき(伏見院)
782 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 01:34:02 ID:ieaYo7xM
朝日影にほへる山の春風にふもとのさとは梅が香ぞする(一条兼良)
783 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 01:35:01 ID:ieaYo7xM
吉野山つれなくきえぬ白雪やまだ初春のあり明の月(一条兼良)
784 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 01:45:10 ID:ieaYo7xM
いとはやも花ぞまたるる朝日影にほへる山の峰の桜木(三条西実隆)
785 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 01:46:09 ID:ieaYo7xM
夕にも雨とはならじ朝日かげにほへる山の花のしら雲(松永貞徳)
786 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 01:46:44 ID:ieaYo7xM
花ならで花なるものは朝日かげにほへる山の木木のしら雪(小沢蘆庵)
787 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 01:47:19 ID:ieaYo7xM
朝日影にほへる山の桜花千代とことはに見ともあかめや(本居宣長)
788 :
名無氏物語:2007/11/15(木) 16:41:18 ID:3yUj6Z5P
18歳“早撃ちマック”逮捕…大阪、19〜71歳女性に射精
大阪市鶴見区で19〜71歳の女性が若い男に精液をぶっかけられるなど
する事件が続発し、大阪府警鶴見署は9日、隣接する同市城東区のアルバ
イト店員の少年(18)を強制わいせつ容疑で逮捕した。
ホシは捜査員の間で、米国の西部劇アニメよろしく「早撃ちマック」と
呼ばれていた。
調べでは、少年は8月19日午後1時50分ごろ、鶴見区鶴見の公園内で、
女性(62)の髪の毛を後ろから引っ張り、自身のイチモツを出して
女性の服や髪の毛に射精。さらに女性の口に持っていこうとしたが、
抵抗されて未遂に終わった。
同区の約500メートル範囲内でこの半年間に同様の事件が10件
続発(5件は不発)。
いずれもレイプ目的ではなく、ほとんどが自身の“ガン”を取り
出してしごいていた。
71歳が引き倒されて顔にぶっかけられたほか「とにかく早い。
すぐに出る。被害女性が振り向いたら、出ていたというケースもあった」
(捜査関係者)といい、“早撃ちマック”のゆえんとか。
5件の現場の体液はDNA鑑定で一致。同署は捜査線上に浮かんだ
少年が飲食店で使ったコップを入手、だ液をDNA鑑定したところ
一致したため逮捕した。
調べに対し「携帯電話のアダルトサイトを見ているうちにムラムラ
した。ほかに何件かやった」と供述。
サイトには女性に精液をかける場面があり「やってみたかった」
という。
789 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 02:26:07 ID:WnifQncx
ことわりの袖の露かな岩木だにぬるればぬるる秋の夕暮(後水尾院)
790 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 02:56:05 ID:jGD4pIi8
恋ひわたる心ひとつをしるべにて昔にかよふ夢の浮橋(宗尊親王)
791 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:20:17 ID:jGD4pIi8
峯の雪たにの氷もとけぬらん鶯さそへむめのした風(飛鳥井雅経)
792 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:24:32 ID:hWbW/t6i
朝露もちりかひなびく柳風鶯さそへ池の浮草(正徹)
793 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:27:57 ID:hWbW/t6i
江の南梅も柳もかすむ日に鶯さそへ春のうらかぜ(冷泉為村)
794 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:30:36 ID:hWbW/t6i
ながめやる沖つ島山ほのかにて浪よりはるる横雲の空(飛鳥井雅経)
795 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:36:26 ID:v2YqDh6w
わが袖にあめも涙もふりそひぬ都わかるる横雲の空(飛鳥井雅有)
796 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:37:32 ID:v2YqDh6w
しがらきのと山の霞ほのぼのと春にあけゆくよこ雲のそら(惟宗光吉)
797 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:38:39 ID:v2YqDh6w
あけわたる高ねの花に風過ぎて春にわかるるよこ雲の空(飛鳥井雅親)
798 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:39:13 ID:v2YqDh6w
こがらしに枝をわかるるもみぢ葉もほのぼの見ゆるよこ雲の空(本居宣長)
799 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:41:17 ID:v2YqDh6w
ことさらにつくりなしてや昨日みぬ山のすがたに霞たなびく(三条西公条)
800 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:41:50 ID:v2YqDh6w
かづらきの山のすがたに打靡きたてりともなき春霞かな(香川景樹)
801 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:49:42 ID:EfITP38k
朝日山きしの山ぶきさきにけり花のした行くうぢの柴舟(冷泉為尹)
802 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:50:35 ID:EfITP38k
よしの川さくらながれて行く春もここぞ泊りとさける山吹(飛鳥井雅親)
803 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:51:29 ID:EfITP38k
神なびの岸の山ぶき咲きにけりみむろの嵐ふかずもあらなん(橘千蔭)
804 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 03:55:33 ID:EfITP38k
なにとなく涙ぞおつるむら雨の夕べの雲になくほととぎす(藤原俊成)
805 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 04:30:55 ID:4RLXPhcj
うぐひすの鳴く声きけば故郷を出でにし春にまたなりにけり
806 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 04:31:37 ID:4RLXPhcj
咲く花も滝もましろにあらはれて暮れゆく山のおくぞ淋しき
807 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 04:32:25 ID:4RLXPhcj
名も知らずところも聞かず逢ふや誰ことしも同じ花陰にして
808 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 04:33:06 ID:4RLXPhcj
立ちかへり我が子率てこん片岡の沢辺のすみれ今さかりなり
809 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 04:33:52 ID:4RLXPhcj
をとめ子が手に折りもたる山吹の花もしとどに春雨ぞふる
810 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 04:34:25 ID:4RLXPhcj
風ふけば楓の若葉ひるがへりこころに物の思はるるころ
811 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 04:35:30 ID:4RLXPhcj
椎の花みな山水に吹き入れてもとの青葉にかへす風かな
812 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 05:14:01 ID:VGqtMmoN
いかにせんこぬ夜あまたの袖の露に月をのみまつ夕暮の空(後鳥羽院)
813 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 05:16:45 ID:VGqtMmoN
今はただこぬ夜あまたのさ夜ふけてまたじと思ふに松風の声(飛鳥井雅経)
814 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 05:18:11 ID:VGqtMmoN
年月をすつるしるしはみそぎ川夏こそなけれ水のしら波(松永貞徳)
815 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 05:20:31 ID:VGqtMmoN
風わたるならの小河の夕すずみみそぎもあへずなつぞながるる(小沢蘆庵)
816 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 05:25:06 ID:VGqtMmoN
志賀のうらやこほらぬ浪のおとはして月の御舟ぞとほざかりゆく(藤原隆祐)
817 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 05:30:21 ID:VGqtMmoN
志賀の浦や秋しく月のこほりにも遠ざかり行く浪の音かな(順徳院)
818 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 05:33:28 ID:VGqtMmoN
冬がれの木葉さはらぬ高ねよりこほりて出づる月ぞまぢかき(花園院)
819 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 06:06:47 ID:srIWrhm7
たえはつる心のうちを恨みても猶たどらるる夢のうきはし(俊成卿女)
820 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 06:07:45 ID:srIWrhm7
夢かとぞなほ辿らるるおいらくの子は先だてんものとやはみし(木下長嘯子)
821 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 06:09:15 ID:srIWrhm7
みるままに昨日の雲の村時雨冬にもめぐる山かぜぞふく(後柏原天皇)
822 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 06:10:20 ID:srIWrhm7
この朝け山風にほふ花の色に昨日の雲の空めをぞしる(三条西実隆)
823 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 06:11:22 ID:srIWrhm7
さえくれし昨日の雲のあとなれや明けゆくをちの峰の白雪(小沢蘆庵)
824 :
名無氏物語:2007/11/16(金) 06:14:50 ID:srIWrhm7
友千鳥むれて鳴くなる声たかし夕たつ波のあらき磯辺に(伏見院)
825 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 02:46:54 ID:BwOTcdEl
わしの山ふもとはるかにてらす月しらぬ山路の道しるべせよ(藤原基俊)
826 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 02:47:30 ID:BwOTcdEl
いつか我このよの空をへだたらんあはれあはれと月を思ひて(西行)
827 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 02:54:36 ID:DA79LRmq
八幡山さかゆくみねも越え果てて君をぞ祈る身のうれしさに(源通光)
828 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:04:03 ID:DA79LRmq
あふちさく山田の木蔭風すぎてみるもすずしくとる早苗かな(飛鳥井雅有)
829 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:05:05 ID:DA79LRmq
露はらふ風ぞ涼しきあふち開く外面のかげの夏の夕暮(二条為親)
830 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:14:19 ID:DA79LRmq
池水の氷のひまに打ちはぶきよるなくをしの声の寒けさ(頓阿)
831 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:14:51 ID:DA79LRmq
しほ風のわかの松原吹きしをりなきたつ鶴の声のさむけさ(三条西実隆)
832 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:30:41 ID:DA79LRmq
みふゆつぎ春しきぬれば青柳のかづらき山に霞たなびく(源実朝)
833 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:34:32 ID:LgBSU3wz
日ざかりに夏野をくればいくたびかおどろく蛇の草隠れゆく
834 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:35:04 ID:LgBSU3wz
はるばると蓮の立葉ぞさわぐなる風わたるらし大くらの池
835 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:35:37 ID:LgBSU3wz
遥かにもなりぬと思へば初雁のまた峰越ゆる声ぞ聞ゆる
836 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:36:08 ID:LgBSU3wz
我が門の西の阜にのぼり立ち四方に晴れたる月を見るかな
837 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:36:42 ID:LgBSU3wz
いろいろの虫の声聞きまどろめば千草の花ぞ夢に見えける
838 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:37:23 ID:LgBSU3wz
植槻や田中のもりの秋まつり初穂の濃さけ我酔ひにけり
839 :
名無氏物語:2007/11/17(土) 03:37:54 ID:LgBSU3wz
夕日さす浜辺の薄分け行けばやがて赤穂の里も見えけり
840 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:35:14 ID:pdkq5Ssg
春がすみ絶間になびく青柳のめより色にはあらはれにけり(香川景樹)
841 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:36:55 ID:pdkq5Ssg
月の色も山のはさむしみよし野の故郷人や衣うつらん(順徳院)
842 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:37:27 ID:pdkq5Ssg
みよし野の山した風のさむきよをたれ故郷に衣うつらん(源実朝)
843 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:38:00 ID:pdkq5Ssg
夜をさむみ誰かはひとりみよし野の山下風に衣うつらん(二条為定)
844 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:38:32 ID:pdkq5Ssg
みよし野のすず吹く風は夜さむにてふもとの里に衣うつなり(源頼武)
845 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:39:04 ID:pdkq5Ssg
衣うつよし野のおくの秋の風身にしむ色や花にふく声(三条西公条)
846 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:39:38 ID:pdkq5Ssg
山里のまさきのかづらくるる日のそともがくれに嵐ふくなり(道助法親王)
847 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:57:06 ID:wi3XiYyD
白菊に黄菊をりそへ玉だれの小瓶に挿して見れどあかぬかも
848 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:57:47 ID:wi3XiYyD
夜もすがら松のほた火を焼きあかし藁沓打たん冬はきにけり
849 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:58:18 ID:wi3XiYyD
夜もすがら木の葉かたよる音きけばしのびに風のかよふなりけり
850 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:58:50 ID:wi3XiYyD
わかれつる涙のひまに一め見し松原ごしのあけがたの波
851 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:59:22 ID:wi3XiYyD
風のおと濤のひびきにかよふまで早生ひのぼれ松よ小松よ
852 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 16:59:59 ID:wi3XiYyD
遅くとく皆わが宿に聞こゆなりところどころの入相の鐘
853 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 17:00:31 ID:wi3XiYyD
古郷はひとりひとりに別れ来て旅こそ友は親しかりけれ
854 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 17:55:22 ID:sR2oc1gI
しらつゆの玉江の葦のよひよひに秋風ちかくゆくほたるかな(道助法親王[新勅撰])
855 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 17:57:28 ID:sR2oc1gI
をぎの葉に風のおとせぬ秋もあらば涙のほかに月は見てまし(道助法親王[新勅撰])
856 :
名無氏物語:2007/11/18(日) 17:59:05 ID:sR2oc1gI
稲葉ふく風のおとせぬ宿ならばなににつけてか秋をしらまし(藤原伊通[金葉])
857 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 15:43:53 ID:cAWvX2k+
浮き沈み 三瀬の川にも 逢瀬あらば 身を捨ててもや 尋ね行かまし
858 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 17:18:20 ID:4VtiBKTU
吹きさそふ嵐の庭の花よりもわが身世にふる春ぞつもれる(正徹)
859 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 17:19:19 ID:4VtiBKTU
一とせの残る日数は雪ならでつもりもあへず年ぞくれける(後柏原天皇)
860 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 17:50:33 ID:PS7E9sQV
とどめばやながれてはやき年波のよどまぬ水はしがらみもなし(道助法親王[新勅撰])
861 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 17:52:21 ID:PS7E9sQV
はつせ山あらしの道のとほければいたりいたらぬ鐘のおとかな(道助法親王[新勅撰])
862 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 17:54:13 ID:PS7E9sQV
寝ても見ゆ寝でも見えけりおほかたはうつせみの世ぞ夢にはありける(紀友則[古今])
863 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 18:06:56 ID:nyn1683I
古郷の山のすがたの山見ればたちかへりたるここちこそすれ
864 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 18:07:32 ID:nyn1683I
うき世にはかくる心はなけれどもわが山河に橋なくはあらず
865 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 18:08:04 ID:nyn1683I
里の子が沢に鴫罠はりしより心にかかり夜こそ寝られね
866 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 18:08:40 ID:nyn1683I
おのづからおのが心を見る夢をはかなきものと何思ひけん
867 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 18:09:33 ID:nyn1683I
あらしふく田中のもりの夕がらす宿りかねてもさわぐ声する
868 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 18:10:25 ID:nyn1683I
みとしろの初穂の濃酒はやしぼれ田中の杜は色づきにけり
869 :
名無氏物語:2007/11/19(月) 18:10:57 ID:nyn1683I
さく花にうぐひすなけどおく山の春はこのよの物としもなき
870 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 16:06:48 ID:zOnC9nOh
苦しくも降り来る雨か神(かみ)の崎狭野の渡りに家もあらなくに(長意吉麻呂)
871 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 16:56:43 ID:2r1Q4U/R
山桜かざしの花に折りそへてかぎりの春のいへづとにせん(西行)
872 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 17:00:48 ID:JZzxlJkx
つま木には野辺のさわらび折りそへて春の夕にかへる山人(藤原家隆)
873 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 19:50:23 ID:saFclCml
あらたまの年もかはらでたつ春は霞ばかりぞ空にしりける(後堀河院[新勅撰])
874 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 19:52:34 ID:saFclCml
わかの浦あし辺のたづのなくこゑに夜わたる月のかげぞひさしき(後堀河院[新勅撰])
875 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 19:57:07 ID:saFclCml
故郷におなじ雲井の月をみば旅の空をやおもひいづらん(待賢門院堀河[久安百首])
876 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 20:29:25 ID:/yg9MzLN
精液を女の顔に出せや。
玉袋を1個ずつ丹念に,舐めさせろ!
そーれ,ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
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877 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 22:33:05 ID:saFclCml
暮れかかる伏見の門田うちなびきほなみをわたるうぢの河舟(京極為教[玉葉])
878 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 22:34:06 ID:saFclCml
この山の麓にぞみるくれ竹の葉室の里のよよのおも影(葉室光俊[宝治百首])
879 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 22:35:25 ID:saFclCml
なきぬべき雲のけしきに待ちなしていまやとたのむ時鳥かな(道潤[玉葉])
880 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 22:36:34 ID:saFclCml
大かたの昔はことのいはれにて我がみし世こそまづ恋しけれ(藤原基家[弘長百首])
881 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 22:38:31 ID:saFclCml
けふいくか野山のあらし身にしめてふる郷とほくわかれきぬらん(北条政村[玉葉])
882 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 22:40:56 ID:saFclCml
世の中になからんのちに思ひいでば有明の月をかたみとは見よ(藤原顕綱[続後撰])
883 :
名無氏物語:2007/11/20(火) 23:59:49 ID:saFclCml
かつきえて庭には跡もなかりけり空にみだるる春のあは雪(後村上院[新葉])
884 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 00:10:57 ID:paZOWwA5
そことしも麓は見えぬ朝霧に残るもうすき秋の山のは(一条内経[玉葉])
885 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 00:11:28 ID:paZOWwA5
雲かかるかづらき山に降りそめてよそにつもらぬけさの白雪(近衛道嗣[新拾遺])
886 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 00:12:34 ID:paZOWwA5
暮れかかる山の下道わけ行けば雲こそかへれあふ人はなし(尊円[新続古今])
887 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 00:49:38 ID:paZOWwA5
寝覚にもさすが驚く暁を思ひしらずと鳥や鳴くらむ(西園寺前内大臣女[新後拾遺])
888 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 00:50:26 ID:paZOWwA5
いつはりと思ひとられぬ夕べこそはかなきもののかなしかりけれ(藻壁門院少将[新勅撰])
889 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 00:52:04 ID:paZOWwA5
さびしさの真柴のけぶりそのままに霞をたのむ春の山ざと(藻壁門院少将[新勅撰])
890 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 00:53:43 ID:paZOWwA5
おのがねにつらき別れはありとだに思ひもしらで鳥やなくらむ(藻壁門院少将[新勅撰])
891 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 01:01:06 ID:paZOWwA5
暁のゆふつけ鳥もしら露のおきてかなしきためしにぞなく(藻壁門院少将[新勅撰])
892 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 01:10:47 ID:paZOWwA5
山のはにまだ影とほき月みればあくるもをしき鐘の音かな(式乾門院御匣[新続古今])
893 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 01:29:22 ID:paZOWwA5
けふ桜をらばをらなむ風ふかば夜のまもしらぬ花の木ずゑに(安嘉門院高倉[宝治百首])
894 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 01:50:39 ID:paZOWwA5
山ふかみしられぬ恋をすがのねのながくや人に思ひみだれん(藤原家隆[正治初度百首])
895 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 01:51:53 ID:paZOWwA5
とけそめし雪の下水猶さえて軒のたるひに春風ぞふく(宗良親王[宗良親王千首])
896 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 01:53:06 ID:paZOWwA5
わたのはらなぎたる浪も長閑にて霞によわる沖つ潮風(二条為重[延文百首])
897 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 01:56:03 ID:paZOWwA5
山かげにたのむ庵も荒れねとや嵐にかろき槙の板ぶき(藤原信実[宝治百首])
898 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 03:05:09 ID:paZOWwA5
桜川ながるる花をせきとめてとまらぬ春の思ひ出にせん(藤原公相[宝治百首])
899 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 03:06:21 ID:paZOWwA5
いつはりのなき世なりともいかがせん契らでとはぬ夕暮の空(順徳院[続千載])
900 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 03:08:10 ID:paZOWwA5
さらぬ世のならひをつらきかぎりにて命のうちは別れずもがな(宗尊親王[新後拾遺])
901 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 03:41:14 ID:paZOWwA5
朝日さす高嶺のみゆき空はれてたちもおよばぬふじの河霧(藤原家隆[続後撰])
902 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 03:42:46 ID:paZOWwA5
袖のうへに露おきそめし夕べよりなれて幾夜の秋の月かげ(真昭法師[新勅撰])
903 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 03:56:21 ID:paZOWwA5
はかなしやつらきはさらにつらからで思はぬ人をなほ思ふ身は(性助法親王[新続古今])
904 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 04:15:42 ID:paZOWwA5
あまつかぜ空にたちつつあらかねの土の色にぞ秋もみえける(亀山院[嘉元百首])
905 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 04:16:56 ID:paZOWwA5
さびしさは色も光もふけはてて枯野の霜に有明の月(亀山院[新続古今])
906 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 04:18:10 ID:paZOWwA5
いつしかと霜こそむすべをざさ原冬の日数の一夜ふた夜に(亀山院[新続古今])
907 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 05:16:03 ID:paZOWwA5
思ひ寝のおもふままなる夢の中にさめてまさらぬうつつなりけり(亀山院[嘉元百首])
908 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 06:03:32 ID:paZOWwA5
あらましに思ひしよりもながらへて花と月とにながめなれぬる(衣笠家良[弘長百首])
909 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 06:05:04 ID:paZOWwA5
心すむわがよの秋のながめかな月を嵐の空にまかせて(覚助法親王[嘉元百首])
910 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 06:06:04 ID:paZOWwA5
さだめなき心やみえむ山里をさびしといひて又うかれなば(覚助法親王[新続古今])
911 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 06:09:14 ID:paZOWwA5
明けわたる入江の波もしづかにて荻の末葉に残る浦風(二条為定[藤川百首])
912 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 06:10:40 ID:paZOWwA5
朝あけの窓吹く風はさむけれど春にはあれや梅の香ぞする(源親子[玉葉])
913 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 06:21:19 ID:paZOWwA5
ながむればみぬ世の事もおぼえけり月や昔の鏡なるらん(源師光[御室五十首])
914 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 07:21:26 ID:paZOWwA5
暮れぬとてながめ捨つべき名残かはかすめる末の春の山の端(京極為兼[風雅])
915 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 07:22:40 ID:paZOWwA5
恋ひ死なん後も心のかはらずはこの世ならでも物やおもはん(京極為子[新続古今])
916 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 07:24:25 ID:paZOWwA5
山人の爪木にさせる岩つつじ心ありてや手折りぐしつる(慈円[拾玉集])
917 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 07:26:38 ID:paZOWwA5
はつせ川しらゆふ浪にすずみしてかげ立ちならすふたもとの杉(藤原為家[貞応三年百首])
918 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 07:27:40 ID:paZOWwA5
みなと川岸うつなみのあらくして塩さきにごるさみだれの比(作者不明[為忠集])
919 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 07:29:29 ID:paZOWwA5
くれぬまにわけつる雲は跡もなし月にぞこゆる峰のかけはし(小倉実教[新続古今])
920 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 07:57:17 ID:paZOWwA5
旅人の袂を霧にしをりして月にぞこゆるさやの中山(順徳院[紫禁和歌集])
921 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 08:00:55 ID:paZOWwA5
名にめでし嵯峨野の秋のをみなへしこれも菩提のたねとしらずや(後嵯峨院[続古今])
922 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 08:01:26 ID:paZOWwA5
夕ぐれはさらでもさすがすずしきに松風たかき山のしたかげ(日野俊光[俊光集])
923 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 08:02:19 ID:paZOWwA5
霧のうへにあまた聞きつる声よりもみればすくなき雁の一つら(冷泉為相[藤谷集])
924 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 08:14:06 ID:paZOWwA5
たが里にまづうつろひてながむらん我がすむ峰をいづる月かげ(飛鳥井雅有[隣女集])
925 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 08:14:53 ID:paZOWwA5
都には山のはとてやながむらんわがすむ峰をいづる月かげ(後鳥羽院[後鳥羽院御集])
926 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 08:38:14 ID:paZOWwA5
ながめしほるやよひのすゑの雨の中に花もなごりとちりみだれつつ(伏見院[伏見院御集])
927 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 08:39:45 ID:paZOWwA5
雨そそく園のくれ竹枝たれてゆふべしづかにうぐひすぞ鳴く(洞院実泰[嘉元百首])
928 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 08:40:24 ID:paZOWwA5
あかず見し昨日の雨の露そへてけささく花の一しほの色(洞院実泰[嘉元百首])
929 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 08:41:21 ID:paZOWwA5
暁はひかりぞまさる入がたの月にみがける峰のしら雪(洞院実泰[文保百首])
930 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 09:13:07 ID:paZOWwA5
花をみし面かげさらで吉野山月にみがける峰のしら雪(洞院公敏[新千載])
931 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 09:13:52 ID:paZOWwA5
むかふ中のつらくしもなき気色にぞ日ごろのうさも言はずなりぬる(章義門院[風雅])
932 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 09:16:56 ID:paZOWwA5
風に行くただ一むらのうき雲にあたりは晴れてふるしぐれかな(二条為世[新後拾遺])
933 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 09:18:43 ID:paZOWwA5
西になる影は木のまにあらはれて松の葉みゆる有明の月(二条為世[新後拾遺])
934 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 09:19:25 ID:paZOWwA5
風にゆく峰のうき雲跡はれて夕日に残る秋のむら雨(北条時春[玉葉])
935 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 09:20:19 ID:paZOWwA5
西になる月はこずゑの空にすみて松の色こきあけがたの山(北条時春[玉葉])
936 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 09:21:53 ID:paZOWwA5
窓ちかき竹の葉風も春めきてちよの声あるやどの鶯(北条貞時[玉葉])
937 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 12:52:43 ID:XUMWirwb
しら雪の猶かきくらしふるさとの吉野のおくも春はきにけり(嘉喜門院)
938 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 12:53:19 ID:XUMWirwb
かきくらしなほふる郷のみよし野はいつの雪間に春のきぬらん(貞常親王)
939 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 12:55:06 ID:XUMWirwb
鵜飼舟月もをぐらの山かげにやみをしたひてかがりさすなり(兼良)
940 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 12:57:39 ID:XUMWirwb
わすれじの人の心の限をもみ山の里のけさのしら雪(肖柏)
941 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 13:07:31 ID:WSH7og0z
住吉の神のともし火かすむなり御津の浜辺に春やたつらむ
942 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 13:08:10 ID:WSH7og0z
朝日さすひむがし山の面影も遥かに霞む春はきにけり
943 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 13:08:42 ID:WSH7og0z
とほ妻のたよりに聞くぞなつかしき木幡の里の梅の初花
944 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 13:09:14 ID:WSH7og0z
いめびとの伏見の里を朝ゆけば梅が香ならぬ風なかりけり
945 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 13:09:48 ID:WSH7og0z
世の中の春をはなれて山桜すさまじきまで見ゆる色かな
946 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 13:10:21 ID:WSH7og0z
野に山にあくがれはてし魂もこの一枝にかへりぬるかな
947 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 13:10:53 ID:WSH7og0z
卯の花の白がさねして神山のみあれ見に行く今日にもあるかな
948 :
名無氏物語:2007/11/21(水) 13:24:15 ID:3v/Ocx+J
968 名前: 名無氏物語 投稿日: 2007/11/21(水) 12:54:16 ID:XUMWirwb
枯るるより刈りもはらはぬ道みえて雪に跡ある野べの草むら(後水尾院)
949 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 01:19:04 ID:Z8h26QcG
つれづれと空ぞ見らるる思ふ人天くだり来んものならなくに(和泉式部)
950 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 01:27:41 ID:tP3sbkHV
聞くやいかに 初句切れつよき宮内卿の恋を知らざるつよさと思ふ(米川千嘉子)
951 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 01:29:03 ID:tP3sbkHV
いやましに風ぞ身にしむあきの浦の朝みつ潮の波のかよひぢ(長慶天皇)
952 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 01:30:24 ID:tP3sbkHV
夕されば塩みちくらし芦の屋の深江のはしにかかる白波(飛鳥井雅有)
953 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 01:35:09 ID:tP3sbkHV
月のもるね屋の板まに露みえてね覚夜ぶかきよもぎふの宿(花山院長親)
954 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 01:35:54 ID:tP3sbkHV
散り初むる桐の一葉の露の上にねざめ夜深き月を見るかな(蓮月)
955 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 01:36:45 ID:tP3sbkHV
山ふかくなほいとへとて衣手のぬるるがうへにふる時雨かな(如願法師)
956 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 16:43:16 ID:jgT3lT2o
袖の上におぼえずおつる涙にもすずろに月はやどりぬるかな(油谷倭文子)
957 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 16:44:28 ID:jgT3lT2o
わたつ海のかざしの浪の花かづら霞をかけて浦風ぞ吹く(正徹)
958 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 16:45:35 ID:jgT3lT2o
明けわたるとほ山かづらそのままにかすみをかけて春や立つらむ(細川幽斎)
959 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 16:46:10 ID:jgT3lT2o
花なれや遠山かづら白妙に霞をかけて明くるひかりは(後水尾院)
960 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 16:50:34 ID:jgT3lT2o
春の夜はおぼろにかすむみよしのの花よりいづる山のはの月(藤原範宗)
961 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 16:51:11 ID:jgT3lT2o
山のはや桜にこめて見えざらん花より出づる有明の月(順徳院)
962 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 16:52:01 ID:jgT3lT2o
夕づくよさほの河風身にしみて袖より過ぐる千鳥鳴くなり(源実朝)
963 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 17:01:16 ID:k2UKO+Im
大比叡の峯に夕ゐる白雲のさびしき秋になりにけるかな
964 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 17:01:47 ID:k2UKO+Im
秋萩の下葉そめむとふる雨の寒き夕べに雁なきわたる
965 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 17:02:20 ID:k2UKO+Im
かくれがも月の訪ふ夜はしかすがに心にさはる八重葎かな
966 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 17:02:57 ID:k2UKO+Im
南淵の細河まゆみたつ霧の色までそめて暮るる空かな
967 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 17:03:32 ID:k2UKO+Im
鳥が音におき出でてゆけば山科の岩田のを野に柞ちるなり
968 :
名無氏物語:2007/11/22(木) 17:04:08 ID:k2UKO+Im
しづかにも暮れわたるかな水鳥の折々はぶく音ばかりして
969 :
名無氏物語:
白雪の中に流るるみこし路のにひがた河は見るにさやけし