1 :
名無氏物語:
2 :
名無氏物語:2006/09/24(日) 23:03:43 ID:kvID3Sw+
3 :
名無氏物語:2006/09/25(月) 08:42:45 ID:s3ZMF2Wf
>1-2
乙です!
4 :
名無氏物語:2006/09/25(月) 08:43:21 ID:s3ZMF2Wf
伊吹山いぶく朝風吹きたえてあふみは霧の海となりぬる(しづのや歌集)
5 :
名無氏物語:2006/09/25(月) 08:48:08 ID:GIJLdZQn
月すめば冬の水なき空とぢて氷をはらふ夜はの木枯(正徹)
6 :
名無氏物語:2006/09/25(月) 08:49:02 ID:GIJLdZQn
人はいさ心もしらずとばかりににほひ忘れぬ宿の梅が香(正徹)
7 :
名無氏物語:2006/09/25(月) 08:50:01 ID:GIJLdZQn
墨染の袖ふりはへて峰たかき夕の寺に帰る雲かな(正徹)
8 :
名無氏物語:2006/09/25(月) 08:50:39 ID:GIJLdZQn
あかざりし雲と雨とのかたみかは花の滴ににごる山の井(正徹)
9 :
名無氏物語:2006/09/25(月) 08:51:20 ID:GIJLdZQn
身にぞしむ霞にもるる面影のさだかにみえし花の下風(正徹)
10 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:17:49 ID:pUkYEQqg
かへりみる都のかたも雲とぢてなほ遠ざかる五月雨の空(新葉535)
11 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:18:26 ID:pUkYEQqg
かへるべき道しなければこれやこのゆくをかぎりのあふ坂の関(新葉538)
12 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:19:13 ID:pUkYEQqg
いく里の月に心をつくすらん都の秋を見ずなりしより(新葉553)
13 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:19:46 ID:pUkYEQqg
歎けとて老の身をこそ残しけめあるは数々あらずなる世に(新葉1366)
14 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:20:19 ID:pUkYEQqg
ひとりみてなぐさみぬべき花になどしづこころなく人をまつらん(李花集)
15 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:21:10 ID:pUkYEQqg
わればかりみるにかひなき花なれば憂身ぞいとど人もまたるる(李花集)
16 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:24:48 ID:gCqW6Y0A
秋の菊にほふかぎりはかざしてむ花よりさきとしらぬわが身を(古今276)
17 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:25:30 ID:gCqW6Y0A
見る人もなくてちりぬるおく山の紅葉はよるのにしきなりけり(古今297)
18 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:26:16 ID:gCqW6Y0A
年ごとにもみぢばながす龍田河みなとや秋のとまりなるらむ(古今311)
19 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:27:09 ID:gCqW6Y0A
うちむれていざわぎもこがかがみ山こえてもみぢのちらむかげ見む(後撰405)
20 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:28:00 ID:gCqW6Y0A
ひぐらしの声もいとなくきこゆるは秋ゆふぐれになればなりけり(後撰420)
21 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:28:53 ID:gCqW6Y0A
秋の月ひかりさやけみもみぢばのおつる影さへ見えわたるかな(後撰434)
22 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:44:49 ID:uouV/d8D
秋山の麓の小田のかりいほに紅葉をわけて月ぞもりける(俊成卿女)
23 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:45:48 ID:uouV/d8D
折りつくす紅葉は夜の錦にて君をぞ恋ひし秋の山かげ(平清親四女)
24 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:53:58 ID:RWzG2LeC
もみぢばを幣とたむけてちらしつつ秋とともにやゆかんとすらん(大輔[後撰])
25 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:54:39 ID:RWzG2LeC
恋しきは逢ふを限りと聞きしかどさてしもいとど思ひそひけり(藤原教長[千載])
26 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:55:43 ID:RWzG2LeC
心こそ行方も知らね三輪の山杉の梢の夕暮の空(慈円[新古今])
27 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 07:57:34 ID:RWzG2LeC
我が恋は逢ふをかぎりのたのみだに行方もしらぬ空のうき雲(源通具[新古今])
28 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 15:47:57 ID:EbD6x5a0
夕されば小倉の山に鳴く鹿は今夜は鳴かず寐ねにけらしも(崗本天皇)
29 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 15:48:34 ID:EbD6x5a0
夕されば小椋の山に臥す鹿は今夜は鳴かず寐ねにけらしも(雄略天皇)
30 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:03:19 ID:3gvW1sIh
ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花のちるらむ
31 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:11:18 ID:5vsG61pJ
木の間よりもりくる月の影見れば心づくしの秋はきにけり(よみ人しらず「古今集」)
32 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:25:00 ID:tWD6y0pF
人またばいかにとはましさ夜千鳥川風さむみ冬の明ぼの(宮内卿)
33 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:25:59 ID:tWD6y0pF
うちわたす川風さむみなく千鳥たがゆく袖のよはにきくらん(藤原為家)
34 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:26:58 ID:tWD6y0pF
みよし野やいはどがしはもうづもれて河風さむみふれる白雪(頓阿)
35 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:27:39 ID:tWD6y0pF
われがなほ折らまほしきは白雲の八重にかさなる山吹の花(和泉式部)
36 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:36:47 ID:F/9F19eT
古里とあはれいづくをさだめてか秋こし雁のけふかへるらん(玉葉107)
37 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:37:30 ID:F/9F19eT
みなかみに花やちるらん山川の堰杙にいとどかかる白波(金葉62)
38 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:38:08 ID:F/9F19eT
春風の山の高嶺をふきこせば梢も見えぬ花ぞちりける(玉葉258)
39 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:39:08 ID:F/9F19eT
うらみじな山のはかげの桜花おそく咲けどもおそく散りけり(風雅259)
40 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:39:52 ID:F/9F19eT
山ふかみ杉のむらだち見えぬまで尾上の風に花のちるかな(新古122)
41 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:40:27 ID:F/9F19eT
ふるさとの花のさかりはすぎぬれど面影さらぬ春の空かな(新古148)
42 :
名無氏物語:2006/09/26(火) 16:41:13 ID:F/9F19eT
さもあらばあれ暮れゆく春も雲の上に散ることしらぬ花し匂はば(新古1463)
43 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 01:39:40 ID:R3bsADiE
霜まよふ空にしをれし雁がねのかへる翼に春雨ぞふる(藤原定家「新古今集」)
44 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 01:56:18 ID:y8dPcIPY
かぎりなくとほくきぬらし秋霧の空にしほれて雁もなくなり(李花集)
45 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 01:57:13 ID:y8dPcIPY
雁だにもしほれてぞなく越路までさすらひし身を思ひやらなん(李花集)
46 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 01:58:09 ID:y8dPcIPY
露にぬれ霧にしほれて足引の山分衣ほすひまもなし(李花集)
47 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 01:58:45 ID:y8dPcIPY
分けてみぬ山路の袖の露ならばほさぬと聞くもゆかしからまし(李花集)
48 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 01:59:23 ID:y8dPcIPY
よそに聞きあらましにせしみ吉野の岩のかけみち見ぬ隈ぞなき(李花集)
49 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:00:00 ID:y8dPcIPY
思ひきや仕へながらにみよし野のおくよりおくをたづぬべしとは(李花集)
50 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:02:59 ID:3Hclabt7
唐衣うつ声きけば月きよみまだねぬひとをそらにしるかな(新勅撰323)
51 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:03:40 ID:3Hclabt7
ゆふづく夜をぐらの山になくしかのこゑの内にや秋はくるらむ(古今312)
52 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:04:55 ID:3Hclabt7
かきくらししぐるるそらをながめつつ思ひこそやれ神なびのもり(拾遺217)
53 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:05:44 ID:3Hclabt7
思ひかねいもがりゆけば冬の夜の河風さむみちどりなくなり(拾遺224)
54 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:06:34 ID:3Hclabt7
雪ふれば冬ごもりせる草も木も春にしられぬ花ぞさきける(古今323)
55 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:07:24 ID:3Hclabt7
ふゆごもり思ひかけぬをこのまより花とみるまで雪ぞふりける(古今331)
56 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:13:47 ID:1kPRCDYU
おのづからあふをかぎりの命とて年月ふるも涙なりけり(為家[続古今])
57 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:14:32 ID:1kPRCDYU
徒に立つや煙のはてもなし逢ふを限りともゆる思ひは(源親長[続拾遺])
58 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:15:15 ID:1kPRCDYU
我が涙逢ふを限りと思ひしに猶いひしらぬ袖の上かな(後嵯峨院[続拾遺])
59 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:17:45 ID:8KY8ajR0
あら小田に細谷川をまかすればひく注連縄にもりつつぞゆく(金葉73)
60 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:18:19 ID:8KY8ajR0
玉がしは庭も葉広になりにけりこや木綿しでて神まつる頃(金葉97)
61 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:19:00 ID:8KY8ajR0
しづの女が葦火たく屋も卯の花の咲きしかかればやつれざりけり(金葉103)
62 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:19:31 ID:8KY8ajR0
よろづ代にかはらぬものは五月雨のしづくにかをる菖蒲なりけり(金葉128)
63 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:20:27 ID:8KY8ajR0
あかなくに散りにし花の色々は残りにけりな君が袂に(新古222)
64 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:20:58 ID:8KY8ajR0
早苗とる山田のかけひもりにけり引くしめなはに露ぞこぼるる(新古225)
65 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:21:56 ID:8KY8ajR0
三島江の入江のまこも雨ふればいとどしをれて苅る人もなし(新古228)
66 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:33:32 ID:YasW2XxE
芳野山あふをかぎりの桜花ゆくへもしらぬ道やまどはん(家隆)
67 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:34:03 ID:YasW2XxE
あひみてもなほ行くへなき思ひかな命や恋のかぎりなるらん(定家)
68 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:35:32 ID:YasW2XxE
いつしかの行へもしらぬ詠めより逢ふを限りのはてをしぞ思ふ(雅経)
69 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:36:26 ID:YasW2XxE
行へなきあふをかぎりの白雲もたえて分かるる峰の松かぜ(俊成女)
70 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 02:37:01 ID:YasW2XxE
さても又あふを限りのはてもなし恋は命ぞかぎりなりける(為家)
71 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 09:48:48 ID:khX0hFQD
何ゆゑに雪みるべくもあらぬ身のこしぢの冬をみとせ経ぬらむ(宗良親王)
72 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 09:49:19 ID:khX0hFQD
ふりつもる雪みるべくもなき人の跡をも今朝はおもひやりつつ(宗良親王)
73 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 09:49:52 ID:khX0hFQD
かへるかり跡はしたへどしら山のゆきみるべくもなき雲路かな(下河辺長流)
74 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 09:50:28 ID:khX0hFQD
よそにのみきくの長浜ながらへて心づくしにこひやわたらん(為家)
75 :
名無氏物語:2006/09/27(水) 09:51:14 ID:khX0hFQD
わび人のたもとしなくは紅葉葉のひとりや雨にぬれて染めまし(為家)
76 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 08:23:39 ID:p39WJonp
こむ世には契ありやと恋ひしなんあふをかぎりの命をしまで(後宇多院[新後撰])
77 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 08:28:01 ID:p39WJonp
すまの海士の袖にふきこす潮風のなるとはすれどてにもたまらず(定家[新古今])
78 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 13:32:44 ID:dMz6Mb/L
よの中はさてもやうきと桜花ちらぬ春にもあひ見てしがな(飛鳥井雅有)
79 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 13:52:20 ID:9liDmxky
我が上に月日はてらせ神路山あふぐ心にわたくしはなし(李花集)
80 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 13:53:34 ID:9liDmxky
くもりなき月日もさぞな神路山あふぐ心をまづてらすらむ(李花集)
81 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 13:54:40 ID:9liDmxky
さきだてし心もよしやなかなかに憂き世のことを思ひ忘れて(吉野拾遺)
82 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 13:55:23 ID:9liDmxky
あまの河空より消えてとまらぬやながるるみをの春のあは雪(延文百首)
83 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 13:56:08 ID:9liDmxky
おのがねは誰がためとてもやすらはず鳴きすててゆく郭公かな(大納言為定集)
84 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 13:56:54 ID:9liDmxky
雲さそふ空にしられて神無月嵐のうへをゆく時雨かな(延文百首)
85 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:00:40 ID:VGqScvKx
白雪のふりしく時はみよしのの山した風に花ぞちりける(古今363)
86 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:01:50 ID:VGqScvKx
はるちかくなりぬる冬のおほぞらははなをかねてぞ雪はふりける(続古今680)
87 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:02:52 ID:VGqScvKx
ふる雪をそらにぬさとぞたむけつるはるのさかひにとしのこゆれば(新勅撰442)
88 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:03:49 ID:VGqScvKx
春くればやどにまづさく梅の花きみがちとせのかざしとぞみる(古今352)
89 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:05:03 ID:VGqScvKx
おほはらやをしほの山のこまつばらはやこだかかれちよの影みむ(後撰1373)
90 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:05:55 ID:VGqScvKx
しらくものやへにかさなるをちにてもおもはむ人に心へだつな(古今380)
91 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:18:47 ID:rk8NYioe
花見にと人やりならぬ野辺に来て心のかぎりつくしつるかな(新古342)
92 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:20:00 ID:rk8NYioe
夕されば門田の稲葉おとづれて芦のまろ屋に秋風ぞふく(金葉173)
93 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:21:29 ID:rk8NYioe
こよひわが桂の里の月を見て思ひのこせることのなきかな(金葉191)
94 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:22:29 ID:rk8NYioe
さすらふる身はなにぞとよ秋深み生駒の山の月しみつれば(経信集)
95 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:23:12 ID:rk8NYioe
月影のすみわたるかな天の原雲ふきはらふ夜はの嵐に(新古411)
96 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:23:58 ID:rk8NYioe
秋ふかみ山かたぞひに家ゐして鹿の音さやに聞けばかなしも(続詞花集)
97 :
名無氏物語:2006/09/28(木) 14:24:34 ID:rk8NYioe
ふるさとに衣うつとは行く雁や旅の空にも鳴きてつぐらむ(新古481)
98 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 07:56:34 ID:SAsAh9/5
神な月時雨にあへるもみち葉の吹かば散りなむ風のまにまに(大伴池主「万葉集」8-1590)
99 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:04:49 ID:5/DLvc96
あふことをはつかに見えし月影のおぼろけにやはあはれともおもふ(村上天皇[新古今])
100 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:06:38 ID:5/DLvc96
岩にむす苔ふみならす三熊野の山のかひある行末もがな(後鳥羽院[新古今])
101 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:07:19 ID:5/DLvc96
亀のをの山のかひある山桜万代ふべきためしとぞみる(西園寺公相[続拾遺])
102 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:13:39 ID:4mcM4C4D
かつ消ゆる遠方野べの雪まより袖みえそめて若菜つむなり(新後拾遺29)
103 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:15:31 ID:4mcM4C4D
けぬがうへにふるかとぞみる梅がえの花にあまぎる春のあは雪(続千載46)
104 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:16:54 ID:4mcM4C4D
うちなびく田の面の穂なみほのぼのと露ふきたててわたる秋風(新千載476)
105 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:17:40 ID:4mcM4C4D
こもりえの初瀬のひばら吹きわけて嵐にもるる入相の鐘(風雅1657)
106 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:18:39 ID:4mcM4C4D
音たつるそとものならのひろ葉にもあまりてよそにちる霰かな(風雅807)
107 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:19:39 ID:4mcM4C4D
かぎりなきめぐみをよもにしきしまのやまと島ねは今さかゆなり(風雅2156)
108 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:22:47 ID:Fs957yId
わかれてふ事はいろにもあらなくに心にしみてわびしかるらむ(古今381)
109 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:24:15 ID:Fs957yId
秋はぎの花をば雨にぬらせども君をばましてをしとこそおもへ(古今397)
110 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:24:55 ID:Fs957yId
かつこえてわかれもゆくかあふさかは人だのめなる名にこそありけれ(古今390)
111 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:25:31 ID:Fs957yId
むすぶてのしづくににごる山の井のあかでも人にわかれぬるかな(古今404)
112 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:26:02 ID:Fs957yId
宮こにて山のはに見し月なれど海よりいでて海にこそいれ(後撰1355)
113 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:27:35 ID:Fs957yId
てる月のながるる見ればあまのがはいづるみなとは海にぞありける(後撰1363)
114 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:30:05 ID:4T8qRdca
大井川いは波たかし筏士よ岸の紅葉にあからめなせそ(金葉245)
115 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:30:58 ID:4T8qRdca
山守よ斧の音たかくひびくなり峰のもみぢはよきてきらせよ(金葉249)
116 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:31:37 ID:4T8qRdca
ちりかかる紅葉ながれぬ大井川いづれ井せきの水のしがらみ(新古555)
117 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:32:21 ID:4T8qRdca
嵐ふく山のあなたのもみぢ葉を戸無瀬の滝におとしてぞみる(続古今565)
118 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:33:16 ID:4T8qRdca
三室山もみぢ散るらし旅人の菅のを笠に錦織りかく(金葉263)
119 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:34:57 ID:4T8qRdca
古のあとをたづねて大井川もみぢのみ船ふなよそひせり(新千載623)
120 :
名無氏物語:2006/09/29(金) 08:35:28 ID:4T8qRdca
月きよみ瀬々の網代による氷魚は玉藻にさゆる氷なりけり(金葉268)
121 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 06:55:33 ID:trjljo1j
ただ一重上は氷れる河の面にぬれぬ木の葉ぞ風に流るる(九条左大臣女[玉葉])
122 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 06:56:44 ID:trjljo1j
つれづれとながめのみするこのごろは空も人こそ恋しかるらし(藤原定頼[風雅])
123 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:03:26 ID:1193xi5O
遠近のさくらは雲にうづもれて風のみ花の香に匂ひつつ(新拾遺93)
124 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:04:11 ID:1193xi5O
かすむ夜の光を花とにほふにぞ月のかつらの春もしらるる(新続古今93)
125 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:04:57 ID:1193xi5O
世とともに春の別れをしたひきてあくればかふる花染の袖(亀山殿七百首)
126 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:05:35 ID:1193xi5O
うたたねのとこ世をかけてにほふなり夢の枕の軒の橘(新続古今279)
127 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:06:31 ID:1193xi5O
いとどしくあべの市人さわぐらし坂こえかかる夕立の雲(新続古今322)
128 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:07:08 ID:1193xi5O
夢さそふ風のやどりと成りにけり枕にちかき庭の荻はら(新続古今369)
129 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:10:43 ID:Vkdtltjm
かげみれば波のそこなるひさかたの空こぎわたるわれぞさびしき(土左日記)
130 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:11:13 ID:Vkdtltjm
吉野河いは浪みたかく行く水のはやくぞ人を思ひそめてし(古今471)
131 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:11:51 ID:Vkdtltjm
世の中はかくこそありけれ吹く風のめに見ぬ人もこひしかりけり(古今475)
132 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:12:44 ID:Vkdtltjm
逢ふ事はくもゐはるかになる神のおとにききつつこひ渡るかな(古今482)
133 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:13:35 ID:Vkdtltjm
秋風のいなばもそよと吹くなへにほにいでて人ぞ恋しかりける(玉葉1645)
134 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:14:23 ID:Vkdtltjm
大空はくもらざりけり神な月時雨心ちはわれのみぞする(貫之集)
135 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:17:01 ID:QsedVh3j
初雪になりにけるかな神な月朝くもりかと眺めつるまに(経信集)
136 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:18:17 ID:QsedVh3j
朝戸あけて見るぞさびしき片岡の楢のひろ葉にふれる白雪(千載445)
137 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:19:16 ID:QsedVh3j
初雪は槙の葉しろくふりにけりこや小野山の冬のさびしさ(金葉280)
138 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:20:20 ID:QsedVh3j
雲はらふ比良のあらしに月さえて氷かさぬる真野のうら波(経信集)
139 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:21:27 ID:QsedVh3j
葦垣にひまなくかかる蜘蛛の網の物むつかしくしげる我が恋(金葉446)
140 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:22:17 ID:QsedVh3j
冬の夜の雪げの空に出でしかど影よりほかにおくりやはせし(金葉474)
141 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 07:23:00 ID:QsedVh3j
忘れずやかざしの花の夕ばえも赤紐かけし小忌の姿は(経信集)
142 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:20:15 ID:ScF8DdMb
つれづれと空ぞ見らるる思ふ人天くだり来んものならなくに(和泉式部)
143 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:21:18 ID:ScF8DdMb
見ずもあらずみもせぬ人の形見かは五月の空の夕暮の雲(藤原家隆)
144 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:22:47 ID:ScF8DdMb
かた見かはしるべにもあらず君恋ひてただつくづくとむかふ大空(藤原定家)
145 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:23:35 ID:ScF8DdMb
おほ空はくれゆく秋のかたみかはをしむ袂もうちしぐれつつ(後鳥羽院)
146 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:28:12 ID:QsedVh3j
君が代はつきじとぞ思ふ神風や御裳濯川のすまむかぎりは(後拾遺450)
147 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:29:24 ID:QsedVh3j
沖つ風ふきにけらしな住吉の松のしづ枝をあらふ白波(後拾遺1063)
148 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:30:27 ID:QsedVh3j
東路の旅の空をぞ思ひやるそなたに出づる月をながめて(後拾遺725)
149 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:31:31 ID:QsedVh3j
み山路に今朝や出でつる旅人の笠しろたへに雪つもりつつ(新古928)
150 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:32:06 ID:QsedVh3j
すむ人もあるかなきかの宿ならし蘆間の月のもるにまかせて(新古1530)
151 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:32:23 ID:SGNimalz
幸福の手紙
内容をそっくりコピーし、5つの別のスレに書き込みましょう。
あなたに幸福が訪れます。
1偽装派遣会社の社長は人格異常者だ
2偽装派遣会社の社長は金銭欲の固まりだ
3偽装派遣会社の社長は馬鹿だ
4偽装派遣会社の社長は派遣社員の犠牲の上にあぐらをかくゴキブリだ
5偽装派遣会社の社長は撲滅すべきだ
152 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:32:46 ID:QsedVh3j
神垣に昔わがみし梅の花ともに老木になりにけるかな(金葉516)
153 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:34:07 ID:QsedVh3j
立ちはなれ沢べになるる春駒はおのが影をや友とみるらん(後拾遺46)
154 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:46:01 ID:5KuexRBj
立ちよればすずしくなりぬ松かげのきよき渚をあらふ白浪(蓮愉)
155 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 18:48:37 ID:5KuexRBj
もろともに老木の梅の陰にきてまたこの春も花をみるかな(玄誉)
156 :
名無氏物語:2006/09/30(土) 19:04:39 ID:VQDug1e3
わたの原とほき磯辺の岩こえてこゆるは雲をあらふ白浪(正徹)
157 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 01:12:55 ID:60Q15O1w
深草の野辺の桜し心あらば今年ばかりは墨染に咲け(古今72)
158 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 01:52:55 ID:udBK+fJ4
さらでだにつきじとぞ思ふ君が代を御裳すそ川になほ祈るかな(宗尊親王)
159 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 01:53:37 ID:udBK+fJ4
君が代はあまつ日影のくもりなくてらむかぎりはつきじとぞ思ふ(後崇光院)
160 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:05:11 ID:8TKcMrQG
かねてよりおもひこしぢのあらち山ことわり過ぐる峰の白雪(知家)
161 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:13:11 ID:tAV6DquT
花もまだにほはぬ比の朝な朝ななけや鶯春と思はん(鷹司院按察[玉葉])
162 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:14:00 ID:tAV6DquT
あぢきなく春はいのちのをしきかな花ぞこの世のほだしなりける(和泉式部[風雅])
163 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:14:54 ID:tAV6DquT
思へどもつらくもあるかな七夕のなどか一夜と契りそめけん(基長[新勅撰])
164 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:20:59 ID:vSB6OJ1F
ありしこそ限りなりけれ逢ふことをなど後の世とちぎらざりけん(後拾遺538)
165 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:21:55 ID:vSB6OJ1F
いなり山こえてやきつる郭公ゆふかけてのみ声のきこゆる(玉葉328)
166 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:22:31 ID:vSB6OJ1F
吉野山もみぢちるらし我が宿の木ずゑゆるぎて秋風のふく(頼実集)
167 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:23:10 ID:vSB6OJ1F
木の葉ちる宿はききわくかたぞなき時雨する夜も時雨せぬ夜も(後拾遺382)
168 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:23:43 ID:vSB6OJ1F
夏山のならの葉そよぐ夕暮はことしも秋の心ちこそすれ(後拾遺231)
169 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:24:19 ID:vSB6OJ1F
ころもでに余呉の浦風さえさえてこだかみ山に雪ふりにけり(金葉278)
170 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:24:57 ID:vSB6OJ1F
ふきくれば香をなつかしみ梅の花ちらさぬほどの春風もがな(詞花9)
171 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:44:16 ID:tSuYGg2q
とへかしな我のみたえぬあらましにまつを契りの夕ぐれの空(藤葉集)
172 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:44:58 ID:tSuYGg2q
思ひきやわが敷島の道ならでうき世の事をとはるべしとは(太平記)
173 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:45:36 ID:tSuYGg2q
わがこころ春にむかへる夕ぐれのながめの末も山ぞかすめる(風雅7)
174 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:46:07 ID:tSuYGg2q
梢よりおちくる花ものどかにて霞におもき入相の声(風雅250)
175 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:46:46 ID:tSuYGg2q
夕立の雲とびわくる白鷺のつばさにかけて晴るる日のかげ(風雅413)
176 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:47:17 ID:tSuYGg2q
空はれて梢色こき月の夜の風におどろく蝉のひと声(風雅421)
177 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:52:12 ID:/6wT86n+
君こふる涙しなくは唐衣むねのあたりは色もえなまし(古今572)
178 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:52:57 ID:/6wT86n+
世とともに流れてぞ行く涙河冬もこほらぬみなわなりけり(古今573)
179 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:53:46 ID:/6wT86n+
夢ぢにもつゆやおくらむよもすがらかよへる袖のひちてかわかぬ(古今574)
180 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:54:53 ID:/6wT86n+
さ月山こずゑをたかみ郭公なくねそらなるこひもするかな(古今579)
181 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:56:08 ID:/6wT86n+
秋ののにみだれてさける花の色のちぐさに物を思ふころかな(古今583)
182 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 02:58:25 ID:/6wT86n+
まこもかるよどのさは水雨ふればつねよりことにまさるわがこひ(古今587)
183 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 10:00:54 ID:VEiS1k8K
さまざまに心うつりて咲く花は千種ながらにあかずしぞおもふ(後水尾院)
184 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 10:02:15 ID:VEiS1k8K
冬枯の草葉にも見よ色といへば千種ながらにあだの世の中(後水尾院)
185 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 10:03:42 ID:VEiS1k8K
さく花の千種ながらにうちなびきかぎりもみえぬのべの秋かぜ(霊元院)
186 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 10:04:26 ID:VEiS1k8K
夕霞たなびく山の春よりも色の千種にさけるなでしこ(順徳院)
187 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 10:05:01 ID:VEiS1k8K
さく花は千種ながらに時過ぎて枯れゆくをのの霜のさむけさ(宗尊親王)
188 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 21:39:55 ID:+qq2FCBi
秋も又色の千くさのおなじ野に霞みし花のかげぞわすれぬ(津守国道)
189 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 21:57:38 ID:ubkqcO42
白雲をつばさにかけて行く雁の門田のおもの友したふなり(西行「新古今集」)
190 :
名無氏物語:2006/10/01(日) 21:58:25 ID:ubkqcO42
夕立の雲間の日かげ晴れそめて山のこなたをわたる白鷺(藤原定家「玉葉集」)
191 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 01:41:37 ID:crOftzNr
192 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 08:31:23 ID:jYQQvTNh
あかれじの心や深き七夕の年に一たびまれにのみ逢ふ(花山院[玉葉])
193 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 08:32:16 ID:jYQQvTNh
玉川の里の垣ねの卯の花はおよばぬ波のこすかとぞみる(二条道平[新千載])
194 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:29:39 ID:H0VkD/TD
君なくて荒れたる宿の浅茅生にうづらなくなり秋の夕暮(後拾遺302)
195 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:33:24 ID:H0VkD/TD
水の色のただ白雲と見ゆるかな誰さらしけむ布引の滝(千載1037)
196 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:37:21 ID:H0VkD/TD
積もるべし雪積もるべし君が代は松の花咲く千たび見るまで(金葉330)
197 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:38:25 ID:H0VkD/TD
吹く風をなこその関と思へども道もせにちる山桜かな(千載103)
198 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:40:51 ID:H0VkD/TD
薄墨にかくたまづさと見ゆるかな霞める空にかへるかりがね(後拾遺71)
199 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:41:44 ID:H0VkD/TD
ひとりぬる草の枕はさゆれどもふりつむ雪をはらはでぞみる(後拾遺409)
200 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:42:50 ID:H0VkD/TD
朝ねがみ誰が手枕にたわつけて今朝は形見とふりこして見る(金葉358)
201 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:48:11 ID:8ORWo5DZ
みそぎ河ながれてはやく過ぐる日のけふみなづきは夜も更けにけり(続後拾遺239)
202 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:49:35 ID:8ORWo5DZ
むら雨のなかば晴れゆく雲霧に秋の日きよき松ばらの山(風雅507)
203 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:50:11 ID:8ORWo5DZ
雲とほき夕日のあとの山ぎはにゆくともみえぬ雁の一行(風雅539)
204 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:50:59 ID:8ORWo5DZ
暮れもあへずいまさしのぼる山のはの月のこなたの松のひともと(風雅587)
205 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:51:50 ID:8ORWo5DZ
わが心すめるばかりにふけはてて月を忘れてむかふ夜の月(風雅611)
206 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:52:47 ID:8ORWo5DZ
風になびく尾花が末にかげろひて月とほくなる有明の庭(風雅634)
207 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 17:58:28 ID:KiFGZDEK
恨みても泣きても何をかこたまし見しよの月の辛さならでは(少将内侍[続古今])
208 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:02:08 ID:KiFGZDEK
山水に老せぬ千世をせきとめておのれうつろふしら菊の花(定家[新千載])
209 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:10:25 ID:it/MueIu
こえぬまはよしのの山のさくら花人づてにのみききわたるかな(古今588)
210 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:10:59 ID:it/MueIu
露ならぬ心を花におきそめて風吹くごとに物思ひぞつく(古今589)
211 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:11:35 ID:it/MueIu
白玉とみえし涙も年ふればから紅にうつろひにけり(古今599)
212 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:12:25 ID:it/MueIu
つのくにのなにはのあしのめもはるにしげきわがこひ人しるらめや(古今604)
213 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:12:56 ID:it/MueIu
手もふれで月日へにけるしらま弓おきふしよるはいこそねられね(古今605)
214 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:13:43 ID:it/MueIu
しのぶれどこひしき時はあしひきの山より月のいでてこそくれ(古今633)
215 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:18:59 ID:bzggUDj/
高砂のをのへの松や君がへん千代のともとはならむとすらん(藤原俊成)
216 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:19:51 ID:bzggUDj/
いかにせん鏡のそこにみづはぐむかげもむかしの友ならなくに(鴨長明)
217 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:20:39 ID:bzggUDj/
高砂の松をともとて鳴く千鳥きみがやちよのこゑやそふらん(九条良経)
218 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:21:26 ID:bzggUDj/
友と見しよそのもみぢは散りはててひとりしぐるる高砂のまつ(藤原為家)
219 :
名無氏物語:2006/10/02(月) 18:22:13 ID:bzggUDj/
みよしのの吉野の宮はふりにけり松も昔の松やすくなき(順徳院)
220 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:29:26 ID:qTn9VGAu
我が身こそ神さびまされ住吉の木だかき松の陰にかくれて(続後拾遺1332)
221 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:31:00 ID:qTn9VGAu
桜花日ぐらし見つつけふもまた月まつ程になりにけるかな(玉葉162)
222 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:31:48 ID:qTn9VGAu
あやなくもくもらぬ宵をいとふかな信夫の里の秋の夜の月(新古385)
223 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:32:31 ID:qTn9VGAu
見し人もとふの浦風音せぬにつれなくすめる秋の夜の月(新古930)
224 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:33:13 ID:qTn9VGAu
これやこの月見るたびに思ひやる姨捨山の麓なりける(後拾遺533)
225 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:33:54 ID:qTn9VGAu
朝まだき霞なこめそ山桜たづね行くまのよそめにもみん(詞花21)
226 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:35:59 ID:qTn9VGAu
音にきく高師の浦のあだ波はかけじや袖のぬれもこそすれ(金葉469)
227 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:52:08 ID:FA5fLh4h
桜花梢さびしくちりすきてのこれる枝に春ぞすくなき(九条師教[玉葉])
228 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:52:53 ID:FA5fLh4h
うき身をも思ひな捨てそ秋の月むかしより見し友ならぬかは(藤原隆房[続後撰])
229 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:53:38 ID:FA5fLh4h
高砂の松も昔になりぬべしなほ行末は秋の夜の月(寂蓮[新古今])
230 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:54:14 ID:FA5fLh4h
高砂の松もかひなし誰をかもあはれ歎きのしる人にせん(藤原忠定[続拾遺])
231 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:54:55 ID:FA5fLh4h
冬きては雪の底なる高砂の松を友とぞいとどふりぬる(為家[続拾遺])
232 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:58:06 ID:Emsuw/9Q
きりぎりす声かすかなる暁のかべにすくなき有明のかげ(新拾遺1617)
233 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:58:39 ID:Emsuw/9Q
暮れやらぬ庭のひかりは雪にして奥くらくなる埋火のもと(風雅878)
234 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:59:11 ID:Emsuw/9Q
恋ひあまるながめを人はしりもせじ我とそめなす雲の夕ぐれ(風雅1236)
235 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 07:59:53 ID:Emsuw/9Q
てる月はわが思ふ人のなになれやかげをしみれば物のかなしき(玉葉1657)
236 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 08:00:29 ID:Emsuw/9Q
人こそあれ我さへしひてわすれなば名残なからんそれもかなしき(風雅1274)
237 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 08:01:08 ID:Emsuw/9Q
人しれず我のみよわきあはれかなこのひとふしぞかぎりと思ふに(風雅1275)
238 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 08:03:45 ID:4SdAN5xS
しきしまややまとにはあらぬ唐衣ころもへずしてあふよしもがな(古今697)
239 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 08:04:21 ID:4SdAN5xS
色もなき心を人にそめしよりうつろはむとはおもほえなくに(古今729)
240 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 08:04:59 ID:4SdAN5xS
いにしへに猶立ちかへる心かなこひしきことに物忘れせで(古今734)
241 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 08:05:40 ID:4SdAN5xS
こぬ人をしたにまちつつ久方の月をあはれといはぬよぞなき(拾遺1195)
242 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 08:06:19 ID:4SdAN5xS
暁のなからましかば白露のおきてわびしき別れせましや(後撰862)
243 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 08:06:58 ID:4SdAN5xS
色ならば移るばかりも染めてまし思ふ心をえやは見せける(後撰631)
244 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 17:40:17 ID:FV9SuVIQ
子の日せし代代のみゆきのあとふりて松もむかしの春や恋しき(宗尊親王)
245 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 17:41:26 ID:FV9SuVIQ
知る人と松をもいかがたのむべきうきよをいとふ友ならなくに(宗尊親王)
246 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 17:42:23 ID:FV9SuVIQ
風かよふ松もむかしの友とてやおなじ軒端ににほふたち花(飛鳥井雅世)
247 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 17:44:00 ID:FV9SuVIQ
年こゆる色やはかへん高砂の松もむかしの沖つしらなみ(正徹)
248 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 17:51:56 ID:FA5fLh4h
月だにも老の涙のへだてずはむかしの秋の友とみてまし(一条実経[続拾遺])
249 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 17:52:40 ID:FA5fLh4h
高砂の松を友ともなぐさまで猶妻ごひに鹿ぞ鳴くなる(尊円親王[新拾遺])
250 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 17:53:25 ID:FA5fLh4h
さきやらぬ花の梢はたかさごの松を友とやつれなかるらむ(直明王[新続古今])
251 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 17:54:11 ID:FA5fLh4h
郭公雲のいづくにやすらひて明がたちかき月になくらん(後鳥羽院[続拾遺])
252 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 17:54:48 ID:FA5fLh4h
卯の花の籬は雲のいづくとてあけぬる月の影やどすらむ(藤原為家[続古今])
253 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 17:55:23 ID:FA5fLh4h
暁の空とはいはじ夏の夜はまだ宵ながら有明の月(西園寺公相[続古今])
254 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 18:06:43 ID:TyyA4+TI
天つ風氷を渡る冬の夜の乙女の袖をみがく月影(式子内親王[新勅撰])
255 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 18:13:42 ID:oE/OE8wG
したふなよ松もむかしのとばかりにあだなる花の春の別れは(後柏原天皇)
256 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 18:14:55 ID:oE/OE8wG
君が代は雲井はるかに高砂の松もむかしの友づるのこゑ(実隆)
257 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 18:16:37 ID:oE/OE8wG
高砂の松をためしも雪のけさいたづらにふる友とやはみん(長嘯子)
258 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 18:21:28 ID:9/QhmTS5
夏の夜はまだ宵ながら明けぬとやゆふつけ鳥の暁のこゑ(慈円)
259 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 18:21:58 ID:9/QhmTS5
大和路や都も遠きひむろ山まだ宵ながら岩戸あくなり(藤原家隆)
260 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 18:23:44 ID:9/QhmTS5
夏の月はまだ宵の間とながめつつぬるや河辺のしののめの空(藤原定家)
261 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 18:24:37 ID:9/QhmTS5
宵ながら雲のいづことをしまれし月をながしと恋ひつつぞぬる(藤原定家)
262 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 18:25:12 ID:9/QhmTS5
折しもあれ雲のいづくに入る月の空さへをしきしののめの途(藤原定家)
263 :
名無氏物語:2006/10/03(火) 18:25:44 ID:9/QhmTS5
山路行く雲のいづこの旅枕ふすほどもなく月ぞ明け行く(藤原定家)
264 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 08:10:03 ID:DwwjSV+0
松かげに咲ける桜は末の山したより浪のこすかとぞみる(小沢蘆庵)
265 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 08:27:59 ID:ienWiaOy
麓をば宇治の川霧たちこめて雲ゐにみゆる朝日山かな(藤原公実[新古今])
266 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 08:28:45 ID:ienWiaOy
朝まだき御法の庭にふる雪は空より花のちるかとぞみる(中原清重[千載])
267 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 08:29:27 ID:ienWiaOy
法の庭空に楽こそきこゆなれ雲のあなたに花やちるらん(慶政[風雅])
268 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 08:30:11 ID:ienWiaOy
恋ひ死なば我がゆゑとだに思ひ出でよさこそは辛き心なりとも(実国[千載])
269 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:38:48 ID:3CCq1eIc
春うときみ山がくれのながめゆゑとふべき花のころもわすれて(風雅1479)
270 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:39:18 ID:3CCq1eIc
羽音してわたるからすのひと声に軒ばの空は雲あけぬなり(風雅1634)
271 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:40:00 ID:3CCq1eIc
跡もなきしづが家ゐの竹のかき犬のこゑのみ奥ふかくして(風雅1774)
272 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:41:26 ID:3CCq1eIc
世をてらす光をいかでかかげまし消なばけぬべき法のともし火(風雅2083)
273 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:42:15 ID:3CCq1eIc
今はわれむなしき舟のつながれぬ心にのする一こともなし(新千載2011)
274 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:45:32 ID:3CCq1eIc
あし原やみだれし国の風をかへてたみの草葉もいまなびくなり(風雅2198)
275 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:50:19 ID:GJPGElcQ
たまのをのたえてみじかきいのちもて年月ながきこひもするかな(後撰646)
276 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:51:59 ID:GJPGElcQ
風ふけばとはになみこすいそなれやわがころもでのかわく時なき(新古1040)
277 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:52:42 ID:GJPGElcQ
ももはがきはねかくしぎもわがごとく朝わびしきかずはまさらじ(拾遺724)
278 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:53:52 ID:GJPGElcQ
おほかたのわが身ひとつのうきからになべての世をも恨みつるかな(拾遺953)
279 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:54:47 ID:GJPGElcQ
あすしらぬわが身とおもへどくれぬまのけふは人こそかなしかりけれ(古今838)
280 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 15:55:35 ID:GJPGElcQ
あさ露のおくての山田かりそめにうき世の中を思ひぬるかな(古今842)
281 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:00:26 ID:BGtTyFxI
恋しさにたへて命のあらばこそあはれをかけん折もまちみめ(玉葉1815)
282 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:01:26 ID:BGtTyFxI
ながきよの月のひかりのなかりせば雲ゐの花をいかで折らまし(金葉69)
283 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:03:16 ID:BGtTyFxI
心して風の残せるもみぢ葉をたづぬる山のかひに見るかな(風雅750)
284 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:04:04 ID:BGtTyFxI
さらでだに岩まの水はもるものを氷とけなば名こそながれめ(後拾遺934)
285 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:05:24 ID:BGtTyFxI
ちぎらぬに人まつ名こそ惜しからめ月ばかりをば見ぬ夜はぞなき(風雅1055)
286 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:06:08 ID:BGtTyFxI
露わけし蓬の宿のひかりにも入りくる月の影をこそみれ(玉葉1992)
287 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:07:08 ID:BGtTyFxI
山桜をしむ心のいくたびかちる木のもとに行きかへるらむ(千載81)
288 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:13:18 ID:551kYwTQ
夕づくよかたぶく空はよひながら雲のいづくにありあけの月(藤原忠良)
289 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:15:26 ID:551kYwTQ
夏の夜は雲のいづくにやどるともわがおもかげに月はのこさむ(藤原良経)
290 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:16:15 ID:551kYwTQ
郭公まだ宵ながら明くる夜の雲のいづくになきわたるらん(後鳥羽院)
291 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:17:13 ID:551kYwTQ
あかなくに雲のいづくにやどりつつはるればあくる夏の夜の月(後鳥羽院)
292 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:18:02 ID:551kYwTQ
月だにも雲のいづくに夏の夜のやみはあやなし曙の空(順徳院)
293 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:52:59 ID:roPL6g4l
久方の雲のいづくの影ならで木のまあけ行くみじか夜の月(伏見院)
294 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:54:23 ID:roPL6g4l
よひのまに明けなば明けよ天つ空雲のいづくと月はたどらじ(正徹)
295 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:56:58 ID:roPL6g4l
庭しろき玉をのべたる光かなこほれる雪をみがく月夜に(正徹)
296 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:57:46 ID:roPL6g4l
雲さゆるよし野の里は冬ながら空より花のふらぬひはなし(祝部成茂)
297 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:58:21 ID:roPL6g4l
日影みずさきてとくちる色もなし谷は蛍ぞ光なりける(藤原定家)
298 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 16:59:15 ID:roPL6g4l
春もまだよそにぞ寒き谷の戸に咲きてとくちる花の淡雪(望月長孝)
299 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 17:01:41 ID:roPL6g4l
ひかりなき谷にも風はよそならで咲きてとくちる山桜かな(本居宣長)
300 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 18:38:01 ID:jmBBg7Z9
・山ふかみ春ともしらぬ松の戸にたえだえかかる雪の玉水
・道のべに清水ながるる柳かげしばしとてこそ立ちとまりつれ
・駒とめて袖うちはらふかげもなしさののわたりの雪の夕暮れ
この3つの鑑賞文を教えてください。
301 :
名無氏物語:2006/10/04(水) 23:31:07 ID:m59TYPpb
51 :ひよこ名無しさん :2006/09/28(木) 20:33:08 ID:???
みんな、名古屋に「竹石 圭佑」って物がいたことを忘れないでやってくれ。
竹石は確かに人間のゴミクズで在日で、覗きや万引きで逮捕されるような
どうしようもない奴だが、それでも一応生きてるんだ…
だが、竹石も今年で20歳…脳内は小学生くらいの思考能力しか備わってないが…
馬鹿でかなりの目立ちたがりだから、成人式に出て、騒ぎを起こさなければ良いが…
302 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:02:43 ID:snBNIyNf
桜花咲きてとくちるならひこそ我が身の春の物思ひなれ(嘉喜門院[新葉])
303 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:03:33 ID:snBNIyNf
こと問へよ思ひおきつの浜千鳥なくなく出でしあとの月影(藤原定家[新古今])
304 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:04:19 ID:snBNIyNf
人を思ふ思ひを何にたとへまし室の八島も名のみ也けり(源重之女[続後拾遺])
305 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:06:01 ID:snBNIyNf
忍ぶれど思ふ思ひのあまりには色に出でぬる物にぞありける(大江嘉言[風雅])
306 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:10:30 ID:pLVgPJxl
あし原やただしき国の風としてやまとことばの末もみだれず(新千載2356)
307 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:11:45 ID:pLVgPJxl
志賀の浦や浜松がえの春の色を空にふかめて立つ霞かな(新千載17)
308 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:12:54 ID:pLVgPJxl
桜花うつろふ色は雪とのみふるの山風ふかずもあらなむ(風雅239)
309 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:13:40 ID:pLVgPJxl
かくてこそ見るべかりけれおく山のむろの戸ぼそにすめる月かげ(風雅1566)
310 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:14:43 ID:pLVgPJxl
今もなほわが立つ杣の朝がすみ世におほふべき袖かとぞみる(新千載1664)
311 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:15:38 ID:pLVgPJxl
暮れかかる山の下道わけ行けば雲こそかへれあふ人はなし(新続古今947)
312 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:22:43 ID:qC3WlXwJ
郭公けさなくこゑにおどろけば君に別れし時にぞありける(古今849)
313 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:25:27 ID:qC3WlXwJ
大井河かはべの松に事とはむかかるみゆきやありし昔を(拾遺455)
314 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:26:17 ID:qC3WlXwJ
思ひやるこしのしら山しらねどもひと夜も夢にこえぬよぞなき(古今980)
315 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:27:30 ID:qC3WlXwJ
おほかたの秋に心はよせしかど花見る時はいづれともなし(拾遺510)
316 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:28:00 ID:qC3WlXwJ
手に結ぶ水にやどれる月影のあるかなきかの世にこそありけれ(拾遺1322)
317 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:28:52 ID:qC3WlXwJ
春くれば雁かへるなり白雲の道ゆきぶりにことやつてまし(古今30)
318 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:32:29 ID:xxYQDLHF
夜をかさね待ちかね山の郭公雲ゐのよそに一声ぞきく(新古205)
319 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:36:16 ID:xxYQDLHF
さみだれにあらぬ今日さへはれせねば空も悲しきことやしるらん(後拾遺562)
320 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:37:16 ID:xxYQDLHF
春の夜の夢ばかりなる手枕にかひなくたたむ名こそをしけれ(千載964)
321 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:39:06 ID:xxYQDLHF
恋ひわびてながむる空の浮雲やわが下もえのけぶりなるらん(金葉435)
322 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:41:21 ID:xxYQDLHF
契りしにあらぬつらさも逢ふことのなきにはえこそ恨みざりけれ(後拾遺785)
323 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:47:03 ID:xxYQDLHF
すみわびて我さへ軒の忍草しのぶかたがたしげき宿かな(金葉591)
324 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 01:48:01 ID:xxYQDLHF
かくしつつ夕の雲となりもせばあはれかけても誰かしのばむ(新古1746)
325 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 02:09:06 ID:DyaKR7TK
(;´Д`)ハァハァ (;´Д`)ハァハァ (;´Д`)ハァハァ (;´Д`)ハァハァ (;´Д`)ハァハァ (;´Д`)ハァハァ
326 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 02:14:44 ID:e8uEbS+O
おほけなくうき世の民におほふかなわが立つ杣に墨染の袖(慈円「千載集」)
327 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 13:21:15 ID:I7PQnK62
325 名前:名無しって何ですか?:2005/12/27(火) 07:14:19 ID:YevwbuuZ
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竹石 圭佑
(1986〜 愛知県名古屋市)
在日中国人の両親を持つ為か、日本語のアクセントがおかしい時が多々ある。
小学生の時に万引きで補導されたらしく、その頃から既に歪んだ性格であった考えられる。
中学・高校時代…意中の女子には露骨にちょっかいを出して気を引こうとし、また、その時の言動は挙動不審で相手に好意があることがミエミエな為、非常に痛々しい。
でしゃばりで、なぜか偉そうな態度をとっていたが、不良学生相手にはビクビクしながら機嫌をとっていたという不可解な面も併せ持つ。
また特に自分より力の弱い女性教員や女子生徒等を格好の的としていたので、その様な人間には異常に高圧的な態度をとり、馬鹿にし、いつも幼稚な悪口や悪質な嫌がらせを考えて楽しんでいた。
相当な目立ちたがり屋で「地球は自分を中心に回ってる」という性格。しかし、何の能力・才能の欠片もなく、ヘラヘラしていただけなので精神が不安定だったとも考えられる。あだ名はダメ石(何をやってもダメなくせに口八丁なので)→デメ石(非常に出目金に似た顔なので)。
愛知県の底辺の大学に通ってるが、名古屋大学医学部を目指しているらしく、医学生になった自分を日々妄想している。
余談だが、KAT-TUNの田中聖をライバル視しているらしい。
※注 これは自分の知っている範囲の竹石圭佑の情報であり、全てではないと思われ。
328 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 14:46:05 ID:t12i0CYw
紅葉ちることやわびしきみ熊野の山のあらしに鹿ぞなくなる(慈円)
329 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 14:49:29 ID:t12i0CYw
ねにたてて秋の夜かこつきりぎりす長きね覚の枕にぞきく(藤原為家)
330 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 14:50:22 ID:t12i0CYw
しるべなきおきつの浜になくたづのゑをあはれと神はきかなむ(兼好)
331 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 14:51:12 ID:t12i0CYw
春はとし霞かかれる梢より花ぞおそきと鶯のなく(慈円)
332 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 15:10:23 ID:YWm9na7F
春やとき谷の鶯うち羽ぶき今日しら雪のふる巣いづなり(藤原定家)
333 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 15:11:04 ID:YWm9na7F
春やときとばかり聞きし鶯の初音を我と今日やながめむ(藤原定家)
334 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 15:35:31 ID:F+HHD6Ox
鶯のはつねをもらせ春やとき花やおそきと思ひさだめん(後鳥羽院)
335 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 15:36:37 ID:F+HHD6Ox
白雪のふる枝の梅を花とみて春やおそきときゐる鶯(藤原為家)
336 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 15:38:10 ID:F+HHD6Ox
木々の雪花かと見えて花やとき春やおそきとあやまたれぬる(三条西実隆)
337 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 15:43:02 ID:F+HHD6Ox
さねかづらいまはたゆとや逢坂のゆふつけ鳥のくり返し鳴く(藤原家隆)
338 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 15:44:04 ID:F+HHD6Ox
いかにせん相坂山のさねかづらはぶきあまたにうつりはてなば(藤原家隆)
339 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 15:44:44 ID:F+HHD6Ox
くる人をいかがいとはむさねかづらたえずはすゑも逢坂の関(蓮瑜)
340 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 21:42:47 ID:+0TqKizk
さてもわが思ふ思ひよつひにいかに何のかひなき眺めのみして(永福門院[風雅])
341 :
名無氏物語:2006/10/05(木) 21:44:47 ID:+0TqKizk
君ゆゑに思ふ思ひは大海の波をば袖にかけぬまもなし(公蔭[風雅])
342 :
名無氏物語:2006/10/06(金) 03:58:21 ID:S+PMCYwM
あふさかや夢にもさねんさねかづらくるよを人にせきなとどめそ(後柏原天皇)
343 :
名無氏物語:2006/10/06(金) 05:11:55 ID:ELDyp6PI
いく山川 越え去り行かば 寂しさの 果てなむ国ぞ 今日も旅行く
344 :
名無氏物語:2006/10/06(金) 09:32:32 ID:W+C0Be/U
春やくる花や咲くとも知らざりき谷のそこなる埋木の身は(和泉式部[新勅撰])
345 :
名無氏物語:2006/10/06(金) 09:53:02 ID:W+C0Be/U
わくらばにあふ坂山のさねかづらくるをたえずと誰か頼まん(九条道家[新勅撰])
346 :
名無氏物語:2006/10/06(金) 09:59:29 ID:W+C0Be/U
たえぬるか相坂山のさねかづら知られぬ程を何嘆きけん(源兼康[新後撰])
347 :
名無氏物語:2006/10/06(金) 10:00:27 ID:W+C0Be/U
相坂の関路におふるさねかづらかれにし後はくる人もなし(宗良親王[続後拾遺])
348 :
名無氏物語:2006/10/06(金) 10:17:51 ID:RjNkT/oF
いづみ川ゆくせの波の程にのみききこし人に恋ひやわたらむ(宗尊親王)
349 :
名無氏物語:2006/10/07(土) 01:15:16 ID:IuAr9iR7
身にしらぬ逢坂山のさねかづら関をばこえてくる人もなし(源頼言[新後拾遺])
350 :
名無氏物語:2006/10/07(土) 01:16:07 ID:IuAr9iR7
笛竹の夜ふかき声ぞ聞こゆなる峯の松風吹きやそふらむ(藤原斉信[千載])
351 :
名無氏物語:2006/10/07(土) 08:15:40 ID:IuAr9iR7
なき影の親のいさめはそむきにき子を思ふ道の心よわさに(藤原定家[続拾遺])
352 :
名無氏物語:2006/10/07(土) 09:13:27 ID:IuAr9iR7
位山跡を尋ねてのぼれども子をおもふ道になほまよひぬる(源通親[新古今])
353 :
名無氏物語:2006/10/07(土) 09:17:19 ID:IuAr9iR7
まよひこし心の闇をしるべにて子を思ふ道に月をみる哉(玄覚[新続古今])
354 :
名無氏物語:2006/10/07(土) 09:21:08 ID:IuAr9iR7
影みえて汀にたてる白菊は折られぬ波の花かとぞみる(村上天皇[新勅撰])
355 :
名無氏物語:2006/10/07(土) 10:05:28 ID:94imPtq+
580 :ひよこ名無しさん :2006/09/22(金) 00:31:31 0
愛知県警「こんなもんかよ」
愛知県警「うわさの中国人ってのは―――」
愛知県警「こんなもんかよッッ」
竹石圭佑「ヒィ……」
愛知県警「逃がすかバカッッ」
竹石圭佑「……救命阿ッッ」
588 :ひよこ名無しさん :2006/09/22(金) 00:53:41 0
★竹石圭佑の名言集☆
蒲田署「…………… な… な… なにものだ………」
竹石圭佑「とっくに ごぞんじなんだろ!? オレは名古屋から
きさまらをたおすためにやってきた 中国人………
わずかな理性をもちながら はげしい性欲によって目覚めた 伝説の戦士…超中国人 竹石圭佑だ!!!!!」
竹石圭佑「植草の敵を討つんだ!!!あいつは二度捕まった!!!もう言い逃れできない!!!」
竹石圭佑「植草はいいヤツだった…ホントにいいヤツだった…一番の仲間…
つ…捕まえやがって………」
蒲田署「あのミラーマンのように!!!!」
竹石圭佑「あのミラーマンのように?…
植草のことか… 植草のことかーーーーっ!!!!!」
竹石圭佑「ざ い に ち 波ーーーーーっ!!!!!」
356 :
名無氏物語:2006/10/07(土) 10:18:31 ID:IuAr9iR7
波かくる井手の山吹さきしより折られぬ水に蛙なくなり(土御門院[続後撰])
357 :
名無氏物語:2006/10/07(土) 10:19:10 ID:IuAr9iR7
吉野川折られぬ水に袖ぬれて浪にうつろふ岸の山吹(藤原知家[続拾遺])
358 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 18:28:57 ID:I+8M39pW
ゆきて見ぬ人もしのべと春の野のかたみにつめる若菜なりけり(紀貫之)
359 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 18:42:22 ID:3+p2qviw
かげきよき花の鏡と見ゆるかな長閑にすめる白川の水(源有仁[千載])
360 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 18:43:08 ID:3+p2qviw
散りかかる花の鏡の水の面にかさねてくもる春の夜の月(源資平[続古今])
361 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 18:43:48 ID:3+p2qviw
散りかかる影もはかなく行く水に数かきあへぬ花の白波(憲実[続拾遺])
362 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 18:48:22 ID:WhPW6giM
のどかなるけしきをよもにおしこめて霞ぞ春のすがたなりける(風雅8)
363 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 18:49:20 ID:WhPW6giM
ひらけそふ梢の花に露みえて音せぬ雨のそそく朝あけ(風雅198)
364 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 18:50:06 ID:WhPW6giM
山うすき霞の空はややくれて花の軒ばににほふ月かげ(風雅205)
365 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 18:51:18 ID:WhPW6giM
春もはや嵐のすゑにふきよせて岩ねの苔に花ぞのこれる(風雅294)
366 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 18:51:53 ID:WhPW6giM
さなへとる山もと小田に雨はれて夕日の峰をわたる浮雲(風雅357)
367 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 18:52:31 ID:WhPW6giM
雨はれて露ふきはらふ梢より風にみだるる蝉のもろごゑ(風雅418)
368 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 19:04:15 ID:MBuaTiy8
月夜にはそれとも見えず梅の花香をたづねてぞしるべかりける(古今40)
369 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 19:05:01 ID:MBuaTiy8
春の夜の闇はあやなし梅の花色こそみえね香やはかくるる(古今41)
370 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 19:05:56 ID:MBuaTiy8
さかざらむものとはなしに桜花おもかげにのみまだき見ゆらむ(拾遺1036)
371 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 19:06:34 ID:MBuaTiy8
わが宿の花見がてらに来る人はちりなむのちぞ恋しかるべき(古今67)
372 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 19:07:12 ID:MBuaTiy8
いもやすくねられざりけり春の夜は花のちるのみ夢にみえつつ(新古106)
373 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 19:07:57 ID:MBuaTiy8
雪とのみふるだにあるを桜花いかにちれとか風のふくらむ(古今86)
374 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 19:20:25 ID:FpIAWoMd
しめゆひしそのかみならば桜花をしまれつつや今日は散らまし(後拾遺136)
375 :
名無氏物語:2006/10/08(日) 19:21:44 ID:FpIAWoMd
つれづれとふる五月雨に日は暮れぬ軒のしづくの音ばかりして(続後拾遺206)
376 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 14:32:40 ID:llZXgjF/
春雨のあやおりかけし水のおもに秋はもみぢの錦をぞしく(道命[詞花])
377 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 14:33:58 ID:llZXgjF/
ちりちらず人もたづねぬ古郷の露けき花に春風ぞふく(慈円[新古今])
378 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 14:46:13 ID:OILUwExv
行きゆかずきかまほしきをいづかたにふみさだむらんあしうらの山(藤原定頼)
379 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 14:47:03 ID:OILUwExv
しづたまき夕はたぐものたてぬきにあやおりみだる春雨の空(藤原秀能)
380 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 14:47:40 ID:OILUwExv
夕がすみ消えゆく雁や雲とりのあやおりみだる春の衣手(順徳院)
381 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 14:48:41 ID:OILUwExv
石ばしる滝ついはねのさくらばなをられぬ水に枝なびきけり(藤原為家)
382 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:00:20 ID:LS8iulPF
梅が香やまづ映るらむ影きよき玉島川の花の鏡に(定家)
383 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:01:23 ID:LS8iulPF
春をへて門田にしむる苗代に花の鏡の影ぞかはらぬ(定家)
384 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:02:58 ID:LS8iulPF
ゆく水の花の鏡の影もうしあだなる色のうつりやすさは(定家)
385 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:45:43 ID:Bgj4lDWW
もりかぬる月はすくなき木の下に夜ぶかき水の音ぞすずしき(風雅435)
386 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:46:52 ID:Bgj4lDWW
見るままに壁にきえゆく秋の日のしぐれにむかふ浮雲の空(風雅704)
387 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:47:27 ID:Bgj4lDWW
今朝よなほあやしくかはるながめかないかなる夢のいかが見えつる(風雅1023)
388 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:48:14 ID:Bgj4lDWW
あはれさらば忘れてみばやあやにくに我がしたへばぞ人は思はぬ(風雅1144)
389 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:48:58 ID:Bgj4lDWW
空の色草木をみるもみなかなし命にかくる物を思へば(風雅1234)
390 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:49:57 ID:Bgj4lDWW
聞き聞かずおなじひびきもみだるなり嵐のうちの暁の鐘(風雅1632)
391 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:55:14 ID:JFyU1+Yi
花みれば心さへにぞうつりける色にはいでじ人もこそしれ(古今104)
392 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:56:20 ID:JFyU1+Yi
しるしなき音をもなくかな鶯の今年のみちる花ならなくに(古今110)
393 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:57:24 ID:JFyU1+Yi
なくとても花やはとまるはかなくも暮れゆく春のうぐひすの声(続後撰149)
394 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:58:02 ID:JFyU1+Yi
おきふしてをしむかひなくうつつにも夢にも花のちる夜なりけり(金葉初度本98)
395 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:58:39 ID:JFyU1+Yi
役に立たないゴミ教員を排出してるんだろw
396 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 15:59:20 ID:JFyU1+Yi
桜花ちりぬるときは見もはてでさめぬる夢の心地こそすれ(金葉初度本105)
397 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:01:42 ID:79d8mbCc
さしのぼる朝日に君を思ひ出でんかたぶく月に我をわするな(金葉348)
398 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:02:40 ID:79d8mbCc
さ夜ふくるままに汀やこほるらん遠ざかりゆく志賀の浦波(後拾遺419)
399 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:03:15 ID:79d8mbCc
山桜たづぬと聞くにさそはれぬ老の心のあくがるるかな(千載43)
400 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:04:22 ID:79d8mbCc
しら雲のたなびく山のやま桜いづれを花と行きてをらまし(新古102)
401 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:06:14 ID:79d8mbCc
ちはやぶるいつきの宮のありす川松とともにぞ影はすむべき(千載619)
402 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:06:56 ID:79d8mbCc
むめの花かばかりにほふ春の夜のやみは風こそうれしかりけれ(後拾遺59)
403 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:07:26 ID:79d8mbCc
花ゆゑにかからぬ山ぞなかりける心は春の霞ならねど(千載49)
404 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:32:52 ID:Y0M58rgJ
色々にほむけの風を吹きかへてはるかにつづく秋の小山田(安嘉門院四条「玉葉集」)
405 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:42:19 ID:2CULUGXx
さくら花春くははれる年しもぞつねよりも猶ちりまさりける(藤原高遠)
406 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:43:07 ID:2CULUGXx
みる人もなき山里の花のいろはなかなか風ぞをしむべらなる(藤原道信)
407 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:45:14 ID:2CULUGXx
みる人もなき山里の秋の夜は月のひかりもさびしかりけり(藤原範永)
408 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:56:39 ID:ukFNBqDb
外山には柴の下葉も散りはててをちの高根に雪ふりにけり(千載571)
409 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:58:01 ID:ukFNBqDb
杣かたに道やまどへるさを鹿の妻どふ声のしげくもあるかな(千載308)
410 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:58:46 ID:ukFNBqDb
麓をば宇治の川霧たちこめて雲ゐにみゆる朝日山かな(新古494)
411 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 16:59:35 ID:ukFNBqDb
昨日こそ秋は暮れしかいつのまに岩まの水のうすこほるらむ(千載387)
412 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 17:00:08 ID:ukFNBqDb
思ひあまり人に問はばや水無瀬川むすばぬ水に袖はぬるやと(千載704)
413 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 17:00:56 ID:ukFNBqDb
みつ潮にすゑ葉をあらふ流れ蘆の君をぞ思ふ浮きみ沈みみ(千載792)
414 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 17:01:31 ID:ukFNBqDb
朝日とも月ともわかずつかのまも君を忘るる時しなければ(金葉687)
415 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 17:59:36 ID:jeqyCrGV
つねよりものどけくにほへ桜花春くははれる年のしるしに(藤原顕季[風雅])
416 :
名無氏物語:2006/10/09(月) 18:00:23 ID:jeqyCrGV
光なき谷には春もおそ桜ほかのちりなん後やみるべき(花山院長親母[新葉])
417 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 02:51:04 ID:z/qgKqna
さしのぼる朝日に君を思ひ出でむかたぶく月に我を忘るな(通俊)
418 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 02:52:24 ID:z/qgKqna
三島江のうらみつ潮にまがふ蘆のねたく末葉にかかる白波(康資王母)
419 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 02:59:22 ID:FFyjiHF+
たちのぼる煙さびしき山もとの里のこなたに森のひとむら(風雅1701)
420 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 02:59:59 ID:FFyjiHF+
雲しづむ谷の軒ばの雨の暮ききなれぬ鳥のこゑもさびしき(風雅1767)
421 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:00:35 ID:FFyjiHF+
朝あけのこほる波まにたちゐする羽音もさむき池の村鳥(玉葉942)
422 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:01:36 ID:FFyjiHF+
ちぎりありて逢ひ見むこともしらぬ世にはかなく人を思ひそめぬる(玉葉1257)
423 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:02:15 ID:FFyjiHF+
ながめのこす花の梢もあらし山風よりさきに尋ねつるかな(風雅167)
424 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:02:46 ID:FFyjiHF+
夢かなほみだれそめぬる朝寝髪またかきやらん末もしらねば(風雅1022)
425 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:06:20 ID:Z4un4hYP
わが宿にさける藤なみ立ちかへりすぎがてにのみ人の見るらむ(古今120)
426 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:06:51 ID:Z4un4hYP
とどむべき物とはなしにはかなくもちる花ごとにたぐふ心か(古今132)
427 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:07:31 ID:Z4un4hYP
くれてまたあすとだになき春の日を花の影にてけふはくらさむ(後撰145)
428 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:08:32 ID:Z4un4hYP
けふのみと春をおもはぬ時だにも立つことやすき花のかげかは(古今134)
429 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:11:56 ID:Z4un4hYP
手もふれでをしむかひなく藤の花そこにうつれば浪ぞをりける(拾遺87)
430 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:12:34 ID:Z4un4hYP
郭公をちかへりなけうなゐ子がうちたれ髪のさみだれの空(拾遺116)
431 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:15:34 ID:XuzOE4hB
氷ゐし志賀の唐崎うちとけてさざ浪よする春風ぞふく(詞花1)
432 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:16:35 ID:XuzOE4hB
道たゆといとひしものを山里にきゆるはをしき去年の雪かな(千載4)
433 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:17:29 ID:XuzOE4hB
わぎも子が袖ふる山も春きてぞ霞の衣たちわたりける(千載9)
434 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:20:15 ID:XuzOE4hB
にほひもて分かばぞ分かむ梅の花それとも見えぬ春の夜の月(千載20)
435 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:21:16 ID:XuzOE4hB
さほ姫のうちたれ髪の玉柳ただ春風のけづるなりけり(玉葉92)
436 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:22:08 ID:XuzOE4hB
よもの山に木の芽はる雨ふりぬればかぞいろはとや花のたのまむ(千載31)
437 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:23:40 ID:XuzOE4hB
白雲とみゆるにしるしみよし野の吉野の山の花ざかりかも(詞花22)
438 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:33:19 ID:nQDd8XeW
知るやとて枕だにせぬ宵々のこころの外にもる涙かな(知家[続後撰])
439 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:34:09 ID:nQDd8XeW
我が涙露ももらすな枕だにまだしらすげの真野の秋風(後嵯峨院[続拾遺])
440 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 03:35:20 ID:nQDd8XeW
夢をだにみつとはいはじ難波なる葦のしのやの夜はの秋かぜ(二条為氏[続千載])
441 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 14:02:29 ID:fYMKgfSb
逢ふことは玉の緒ばかり名のたつは吉野の川の滝つ瀬のごと(よみ人しらず「古今集」)
442 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 14:03:18 ID:fYMKgfSb
霞たちこのめも春の雪ふれば花なき里も花ぞちりける(紀貫之「古今集」)
443 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 14:04:54 ID:fYMKgfSb
心あてに折らばや折らん初霜のおきまどはせる白菊の花(凡河内躬恒「古今集」)
444 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 14:53:48 ID:AkuzsrgH
夕暮の空こそ今はあはれなれ待ちも待たれし時ぞと思へば(玉葉1785)
445 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 14:54:33 ID:AkuzsrgH
よそにのみ人をつらしと何か思ふ心よ我を憂きものと知れ(玉葉1804)
446 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 14:55:42 ID:AkuzsrgH
あはれなりいまはののちの夕ぐれも我が心のみその世にぞ似る(十五番歌合)
447 :
名無氏物語:2006/10/10(火) 14:56:49 ID:AkuzsrgH
さこそはと見ぬよりつらし今かもと待つ夕暮の人のたまづさ(十五番歌合)
448 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:11:15 ID:g+7jyWlA
みよしのの吉野の山の桜花しら雲とのみ見えまがひつつ(読人不知「後撰集」)
449 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:23:05 ID:jk1o0Pco
夢にだにみつとはいはじおのづから思ひあはする人もこそあれ(源俊定[風雅])
450 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:24:06 ID:jk1o0Pco
秋きぬといはぬをしるは吹く風の身にしむ時の心なりけり(少将内侍[続古今])
451 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:33:11 ID:aMuG4bz0
あひにあひて物思ふ春はかひもなし花も霞もめにしたたねば(和泉式部)
452 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:34:08 ID:aMuG4bz0
枕だに知らねばいはじ見しままに君かたるなよ春の夜の夢(和泉式部)
453 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:35:13 ID:aMuG4bz0
ともかくも言はばなべてになりぬべしねになきてこそ見せまほしけれ(和泉式部)
454 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:42:16 ID:aBRxwcbe
ほととぎす我とはなしに卯の花のうき世の中になきわたるらむ(古今164)
455 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:42:50 ID:aBRxwcbe
ちりをだにすゑじとぞ思ふさきしより妹とわがぬるとこ夏の花(古今167)
456 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:43:56 ID:aBRxwcbe
夏と秋と行きかふ空のかよひ路はかたへすずしき風やふくらむ(古今168)
457 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:45:54 ID:aBRxwcbe
たなばたにかしつる糸のうちはへて年の緒ながく恋ひやわたらむ(古今180)
458 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:46:48 ID:aBRxwcbe
うきことを思ひつらねて雁がねのなきこそわたれ秋の夜な夜な(古今213)
459 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:48:39 ID:aBRxwcbe
秋萩のふるえにさける花みれば本の心はわすれざりけり(古今219)
460 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:54:44 ID:iLSN0Fft
そのゆくへきけば涙ぞ先づおつるうさ恋しさも思ひわかねど(風雅1195)
461 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:55:23 ID:iLSN0Fft
わかれにしそのちりぢりの木のもとにのこる一葉もあらし吹くなり(風雅2037)
462 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:55:55 ID:iLSN0Fft
たのまじと思ふ心はこころにて暮れゆく空のまたいそがるる(風雅1040)
463 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:56:56 ID:iLSN0Fft
一たびの逢瀬にかへし命なればすてもをしみも君にのみこそ(風雅1149)
464 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:57:39 ID:iLSN0Fft
うくつらき人の面影わが涙ともにぞうかぶ月の夜すがら(玉葉1479)
465 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:58:34 ID:iLSN0Fft
草がくれ虫なきそめて夕霧のはれまの軒に月ぞみえ行く(風雅580)
466 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:59:14 ID:iLSN0Fft
吹きみだし野分にあるる朝あけの色こき雲に雨こぼるなり(風雅650)
467 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 11:59:55 ID:iLSN0Fft
鳩のなく杉の木ずゑのうす霧に秋の日よわき夕ぐれの山(風雅653)
468 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:00:31 ID:iLSN0Fft
み雪ふるかれ木のすゑのさむけきにつばさをたれて烏なくなり(風雅846)
469 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:01:59 ID:iLSN0Fft
しらみまさる空のみどりはうすく見えてあけ残る星の数ぞきえ行く(風雅1627)
470 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:02:45 ID:iLSN0Fft
山のはの色ある雲に松すきて入日のあとの空ぞしづけき(風雅1652)
471 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:03:25 ID:iLSN0Fft
あさみどり柳の糸のうちはへてけふもしきしき春雨ぞふる(風雅109)
472 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:04:57 ID:iLSN0Fft
色かはる柳がうれに風すぎて秋の日さむき初雁のこゑ(風雅527)
473 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:05:50 ID:iLSN0Fft
おく霜はねやまでとほる明がたの枕にちかき雁の一こゑ(風雅764)
474 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:06:30 ID:iLSN0Fft
とびつれてとほざかりゆく烏羽にくるる色そふをちかたの空(風雅1660)
475 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:07:22 ID:iLSN0Fft
山もとや雨はれのぼる雲のあとにけぶりのこれる里の一むら(風雅1699)
476 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:07:54 ID:iLSN0Fft
さきそめて春をおそしと待ちけらし雪のうちよりにほふ梅がえ(風雅68)
477 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:08:56 ID:iLSN0Fft
かきくれてふりだにまされつくづくとしづくさびしき軒の春雨(風雅113)
478 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:09:30 ID:iLSN0Fft
時鳥さやかにをなけ夕づく夜雲まのかげはほのかなりとも(風雅320)
479 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:10:16 ID:iLSN0Fft
ながめやるいく野の末のはてもなし月と露とのおなじ光に(新千載429)
480 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:11:03 ID:iLSN0Fft
神な月雲の行てのむらしぐれはれもくもりも風のまにまに(風雅740)
481 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:25:33 ID:ssJtv+8B
はつせ山雲ゐに花のさきぬれば天の川波たつかとぞみる(金葉51)
482 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:26:33 ID:ssJtv+8B
桜さく奈良の都をみわたせばいづくもおなじ八重の白雲(玉葉186)
483 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:28:04 ID:ssJtv+8B
たかさごのをのへの桜さきにけりと山の霞たたずもあらなん(後拾遺120)
484 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:29:09 ID:ssJtv+8B
山桜ちぢに心のくだくるは散る花ごとにそふにやあるらむ(千載84)
485 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:32:25 ID:ssJtv+8B
つねよりもけふの暮るるを惜しむかないまいくたびの春と知らねば(千載134)
486 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:33:49 ID:ssJtv+8B
いづれをかわきてとはまし山里の垣根つづきにさける卯の花(金葉99)
487 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:35:57 ID:ssJtv+8B
たとふべきかたこそなけれわぎも子が寝くたれ髪の槿の花(新千載371)
488 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:39:28 ID:iLSN0Fft
ちぎりありてかかる思ひやつくばねのみねども人のやがて恋しき(風雅960)
489 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:40:08 ID:iLSN0Fft
しらせねばあはれもうさもまだみぬに涙までにはなにかこぼるる(風雅980)
490 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:42:00 ID:iLSN0Fft
起きもせずねもせであかす床の上に夢ともなしの人の面かげ(新千載1176)
491 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:42:39 ID:iLSN0Fft
しられじな水底ふかきなびきものなびかぬ人にわれみだるとは(新千載1208)
492 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:43:26 ID:iLSN0Fft
秋の月こたへばいかにかたらまし心にうかぶ代々のあはれを(新後拾遺1380)
493 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:43:56 ID:iLSN0Fft
風になびく柳のかげもそことなく霞みふけゆく春の夜の月(風雅123)
494 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:46:45 ID:iLSN0Fft
つつじ咲くかた山かげの春の暮それとはなしにとまるながめを(風雅289)
495 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 12:49:55 ID:iLSN0Fft
くひななく森ひとむらは木ぐらくて月にはれたる野べのをちかた(風雅378)
496 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 13:08:38 ID:JJHDziIJ
をみなへし池のさ波に枝ひちて物思ふ袖のぬるる顔なる(西行)
497 :
名無氏物語:2006/10/11(水) 13:09:42 ID:JJHDziIJ
袖のうへにぬるる顔なる光かな月こそ旅の心しりけれ(藤原俊成女)
498 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:08:06 ID:DSl4jZIe
あひにあひて物おもふ比の夕暮に鳴くやさ月の山ほととぎす(藤原家隆)
499 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:25:19 ID:uT9A0TCD
何となく昔恋しき我が袖のぬれたるうへにやどる月影(秀能[風雅])
500 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:25:57 ID:uT9A0TCD
あはれなる時を夕べと思ふより時雨にそひてふる涙かな(心円[玉葉])
501 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:26:42 ID:uT9A0TCD
うつつにはとはで年ふるみわの山いかに待ちみん夢のかよひぢ(資平[新拾遺])
502 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:27:20 ID:uT9A0TCD
尋ねてもいかに待ちみん郭公初音つれなき三輪の山本(宗尊親王[新続古今])
503 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:36:55 ID:wo96+s3g
はかなくも今をうつつとたのむかな過ぎにしかたの夢にならはで(続後拾遺1227)
504 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:37:32 ID:wo96+s3g
あだし野や風まつ露をよそにみてきえんものとも身をば思はず(新後撰1501)
505 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:38:22 ID:wo96+s3g
吹きまよふ磯山あらし春さえて沖つ潮あひに淡雪ぞふる(続後拾遺16)
506 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:38:56 ID:wo96+s3g
さざ波やしがの古郷あれまくをいくよの花にをしみきぬらん(続千載110)
507 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:39:40 ID:wo96+s3g
ほととぎす雲のいづくに忍びきて空よりもらす初音なるらむ(新千載224)
508 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:40:17 ID:wo96+s3g
月影に鵜舟のかがりさしかへて暁やみの夜川こぐなり(風雅371)
509 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:43:10 ID:fHcX0BIA
秋の野をわけゆく露にうつりつつ我が衣手は花の香ぞする(新古335)
510 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:44:24 ID:fHcX0BIA
心あてに折らばや折らむ初霜のおきまどはせる白菊の花(古今277)
511 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:45:19 ID:fHcX0BIA
風ふけばおつるもみぢ葉水きよみちらぬ影さへそこにみえつつ(古今304)
512 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:46:18 ID:fHcX0BIA
道しらばたづねもゆかむもみぢ葉を幣とたむけて秋はいにけり(古今313)
513 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:46:52 ID:fHcX0BIA
雪ふりて人もかよはぬ道なれやあとはかもなく思ひきゆらむ(古今329)
514 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:47:37 ID:fHcX0BIA
初雁のはつかに声をききしよりなかぞらにのみ物を思ふかな(古今481)
515 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:49:54 ID:4QJLDA/c
妻恋ふる鹿のたちどを尋ぬればさ山がすそに秋風ぞふく(新古441)
516 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:51:01 ID:4QJLDA/c
秋くれば朝けの風の手をさむみ山田の引板をまかせてぞ聞く(新古455)
517 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:51:42 ID:4QJLDA/c
たつた山ちるもみぢ葉をきてみれば秋はふもとに帰るなりけり(千載385)
518 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:52:27 ID:4QJLDA/c
たかさごのをのへの鐘のおとすなり暁かけて霜やおくらん(千載398)
519 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:53:09 ID:4QJLDA/c
はし鷹の白ふに色やまがふらんとがへる山に霰ふるらし(金葉276)
520 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:53:43 ID:4QJLDA/c
君が代は久しかるべしわたらひや五十鈴の川の流れたえせで(新古730)
521 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 01:54:16 ID:4QJLDA/c
とやかへる鷹の尾山の玉つばき霜をばふとも色はかはらじ(新古750)
522 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 02:01:55 ID:oJvFtRBq
すがまくら玉ちる閨の袖のうへにぬるるがほなる床の月かげ(後鳥羽院)
523 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 02:02:32 ID:oJvFtRBq
夏むしの身よりあまれる思ひかはあはできえめや浪のうたかた(後鳥羽院)
524 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 02:03:10 ID:oJvFtRBq
おのづからむすぶ契も夏川のうたかた人に消えつつぞふる(順徳院)
525 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 13:52:37 ID:vUZZ4jBs
いまぞしるあひそめ川の水上はたえずながるる涙なりけり(源仲綱)
526 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 14:58:03 ID:ggXywfxt
秋はまた濡れこし袖のあひにあひて雄島の海人ぞ月になれける(定家)
527 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 14:58:46 ID:ggXywfxt
なれし夜の月ばかりこそ身にはそへ濡れても濡るる袖にやどりて(定家)
528 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 14:59:36 ID:ggXywfxt
秋の月袖になれにし影ながら濡るる顔なる布引の滝(定家)
529 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 15:20:24 ID:F9IhMxrr
うちそよぎ竹の葉のぼる露ならで月ふくる夜のまた音もなし(風雅601)
530 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 15:21:56 ID:F9IhMxrr
空たかくすみとほる月はかげさえて芝生にしろき霜の明け方(風雅767)
531 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 15:22:49 ID:F9IhMxrr
我ならぬ人もやしのぶかへるさの夜ぶかき道にあへる小ぐるま(風雅1127)
532 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 15:23:38 ID:F9IhMxrr
うきがうへのなほもなさけのうちにこそ君に命をすててきかれめ(風雅1309)
533 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 15:24:23 ID:F9IhMxrr
山里はさびしとばかりいひすてて心とどめてみる人やなき(風雅1770)
534 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 15:25:01 ID:F9IhMxrr
わかるらん名残ならでも春の雁あはれなるべき明ぼのの声(風雅136)
535 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 16:36:00 ID:g/8tIx3M
おもひ河身をはやながら水のあわのきえてもあはむ波のまもがな(家隆)
536 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 16:58:24 ID:nI4D8jAk
風むかふ憂きねもしらず都人日数かずへて我やまつらん(慶運「慶運法印集」)
537 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 17:01:25 ID:nI4D8jAk
空にみつうれへの雲のかさなりて冬の雪ともつもるなりけり(藤原俊成「長秋詠藻」)
538 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 17:02:34 ID:nI4D8jAk
わけわびぬ袂の露も虫の音もしげき野原の秋の夕暮(飛鳥井雅経「明日香井和歌集」)
539 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 17:03:32 ID:nI4D8jAk
とはばやな猶山ふかき宿もあらばこれより月やさびしかるらむ(藤原隆信「正治初度百首」)
540 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 17:04:48 ID:nI4D8jAk
秋はくれ君は都へかへりなばあはれなるべき旅の空かな(西行「山家集」)
541 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 17:21:07 ID:qucWM5R5
ほのぼのと有明の月の月影に紅葉吹きおろす山おろしの風(源信明朝臣「新古今集」)
542 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 17:21:53 ID:qucWM5R5
思ふことなくてぞ見まし与謝の海の天のはしだて都なりせば(赤染衛門「千載集」)
543 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 17:22:50 ID:qucWM5R5
面影のわすれぬ人によそへつつ入るをぞしたふ秋のよの月(肥後「新古今集」)
544 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 17:23:48 ID:qucWM5R5
さざ浪や志賀の都はあれにしを昔ながらの山ざくらかな(平忠度「千載集」)
545 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 17:25:02 ID:qucWM5R5
あられふる雲のかよひぢ風さえて乙女のかざし玉ぞみだるる(源義氏「続拾遺集」)
546 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 17:25:38 ID:qucWM5R5
いまはわれ月もながめじはれやらぬ心たぐはばくもりもぞする(徳大寺実定「続古今集」)
547 :
名無氏物語:2006/10/12(木) 18:07:23 ID:bPgZkaNc
あま小舟我をばよそにみ熊野の浦より遠に遠ざかりつつ(藻壁門院但馬[新拾遺])
548 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 00:42:11 ID:4YYPaMWE
吹きとふく風にまかせてけふはみむちるべくもあらぬ花の盛を(三条西実隆「雪玉集」)
549 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 00:45:50 ID:4YYPaMWE
けふのみと秋をしたへばくれうつる夕日のかげもうたてほどなき(正親町実明女「延文百首」)
550 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 00:46:27 ID:4YYPaMWE
夕まぐれ小萩が上の露もみずこまかにそそく秋の村雨(正徹「草根集」)
551 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:03:03 ID:wMx5Pnoa
あまつ風こほりをわたる冬の夜のをとめの袖をみがく月かげ(式子内親王「新勅撰集」)
552 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:05:51 ID:wMx5Pnoa
すまのうらに秋をとどめぬ関守ものこる霜夜の月は見るらん(藤原信実「新勅撰集」)
553 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:07:19 ID:wMx5Pnoa
あひみしはありしうつつを限にて今は夢にもことのはぞなき(九条教実「新続古今集」)
554 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:12:54 ID:MHiLz13c
すむ月の影さしそへて入江こぐ芦分け小舟秋風ぞふく(続千載491)
555 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:13:48 ID:MHiLz13c
難波がた入潮ちかくかたぶきて月より寄する沖つ白波(新拾遺442)
556 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:14:24 ID:MHiLz13c
あられふる雲のたえまの夕づく日ひかりをそへて玉ぞみだるる(玉葉1008)
557 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:15:13 ID:MHiLz13c
人をこそ恨みはつとも面影のわすれぬ月をえやはいとはん(新拾遺1352)
558 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:15:59 ID:MHiLz13c
こえかぬるいはねの道に宿とへばなほ山ふかき鐘のおとかな(新続古今977)
559 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:16:58 ID:MHiLz13c
ふじのねははれゆく空にあらはれてすそ野にくだる夕立の雲(風雅1515)
560 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:21:12 ID:8VnEey8/
雲ゐよりとほ山鳥のなきてゆく声ほのかなる恋もするかな(新古1415)
561 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:23:32 ID:8VnEey8/
秋霧のはるる時なき心には立ちゐの空もおもほえなくに(古今580)
562 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:24:14 ID:8VnEey8/
ひとりして物をおもへば秋の夜の稲葉のそよといふ人のなき(古今584)
563 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:25:00 ID:8VnEey8/
夏虫をなにか言ひけむ心から我も思ひにもえぬべらなり(古今600)
564 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:25:32 ID:8VnEey8/
君をのみおもひねにねし夢なれば我が心から見つるなりけり(古今608)
565 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:26:38 ID:8VnEey8/
わが恋はゆくへもしらずはてもなし逢ふを限りとおもふばかりぞ(古今611)
566 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:29:08 ID:eXJE3Vmc
石根山やま藍にすれる小忌衣袂ゆたかに立つぞうれしき(新千載2363)
567 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:30:02 ID:eXJE3Vmc
行末を待つべき身こそ老いにけれ別れは道の遠きのみかは(千載480)
568 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:31:23 ID:eXJE3Vmc
かぎりあれば八重の山路をへだつとも心は空にかよふとをしれ(玉葉1119)
569 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:32:28 ID:eXJE3Vmc
わかれにしその五月雨の空よりも雪ふればこそ恋しかりけれ(後拾遺571)
570 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:33:05 ID:eXJE3Vmc
花とみし人はほどなく散りにけり我が身も風をまつとしらなん(千載570)
571 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:33:37 ID:eXJE3Vmc
その夢をとはば嘆きやまさるとておどろかさでも過ぎにけるかな(金葉616)
572 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:34:23 ID:eXJE3Vmc
秋はつるはつかの山のさびしきに有明の月を誰と見るらん(新古1571)
573 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 01:42:17 ID:gNalLM/k
なれきつる霞の衣たちわかれ我をばよそにすぐる春かな(教実[新勅撰])
574 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 15:44:16 ID:tXg042C+
夏の夜はみじかき葦のふしの間にいつしかかはる秋の初風(雅経)
575 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 15:45:04 ID:tXg042C+
難波江やうきてものおもふ夏の夜のみじかき葦のふしのまもなし(雅経)
576 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:17:51 ID:+5f4rlcZ
あともなき波の上ながら心あてにゆけばまどはぬ舟ぢなりけり(小沢蘆庵)
577 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:18:41 ID:+5f4rlcZ
老いの目はまぎらはしさに折りかねつ月夜の霜の白菊の花(安藤野雁)
578 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:30:35 ID:4YYPaMWE
富士の山同じ雪げの雲路よりすそ野を分けて夕立ぞする(後鳥羽院「最勝四天王院障子和歌」)
579 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:32:03 ID:4YYPaMWE
ひと夜かすのがみの里の草枕むすびすてける人の契を(藤原定家「拾遺愚草」)
580 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:39:58 ID:+5f4rlcZ
みるほどはみじかきあしのふしのまもなみに入江のみか月のかげ(本居宣長)
581 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:40:44 ID:+5f4rlcZ
初霜はまだおきなれぬ宵々の月にうつろふ白菊の花(香川景樹)
582 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:41:39 ID:+5f4rlcZ
住吉の浜辺のみそぎくれゆけば松を秋風けふよりぞふく(下河辺長流)
583 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:42:35 ID:+5f4rlcZ
むらむらにつもるとみるやしら雪のふる河水の瀬だえなるらん(冷泉為尹)
584 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:43:09 ID:+5f4rlcZ
なれきつるもとの心は忘れずと萩の古枝をてらす月かげ(木下長嘯子)
585 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:44:27 ID:+5f4rlcZ
秋きぬと海ふく比良の山風もうらめづらしきあまの衣手(本居宣長)
586 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:52:01 ID:r0f1ZS1Q
いづれをかわきて折るべき月影に色みえまがふ白菊の花(大弐三位[新勅撰])
587 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:53:30 ID:r0f1ZS1Q
月影に色もわかれぬ白菊は心あてにぞ折るべかりける(藤原公行[新勅撰])
588 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:57:32 ID:r0f1ZS1Q
霜を待つ籬の菊の宵の間におきまがふ色は山の端の月(宮内卿[新古今])
589 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 16:58:20 ID:r0f1ZS1Q
袖ふれてをらばやをらむ我妹子が裾ひく庭に匂ふ梅がえ(藤原為経[新千載])
590 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 18:14:09 ID:6dzG4Aj2
難波なる身をつくしてのかひもなし短き蘆の一夜ばかりは(定家[続後拾遺])
591 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 18:15:19 ID:6dzG4Aj2
露わけぬ人もや袖をぬらすらんとまるはゆくををしむ涙に(宗良親王[新葉])
592 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 18:20:26 ID:82geZcww
つひにさて逢はで此世を過してはたがつれなさの名をか残さん(洞院公宗母[新続古今])
593 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 18:31:07 ID:3Fi9qY7s
世は春にさけるさかざる里はあれど梅が香ならで吹く風もなし(後水尾院)
594 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 18:32:20 ID:3Fi9qY7s
みそぎする麻の葉末のなびくより人の心にかよふ秋風(俊成卿女)
595 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 18:33:18 ID:3Fi9qY7s
かずならぬみののを山のひとつ松ひとりさめてもかひやなからん(兼好)
596 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 18:34:05 ID:3Fi9qY7s
いくかへりみののを山のひとつ松ひとつしも身の為ならなくに(細川幽斎)
597 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 18:35:13 ID:3Fi9qY7s
一つ松枝ふりさけて二もととみののをやまの雪の夕ぐれ(木下長嘯子)
598 :
名無氏物語:2006/10/13(金) 18:35:50 ID:3Fi9qY7s
思ひとけばとまるは行くをしたふこそはかなきよりもはかなかりけれ(藤原隆祐)
599 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 01:35:09 ID:VPcR7FxJ
わがせこがうへかたらなん都鳥さこそむかしの人もとひけれ(藤原実定)
600 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 01:36:00 ID:VPcR7FxJ
時鳥はな橘の枝にゐてむかしの人のうへかたらなん(慈円)
601 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 01:37:15 ID:VPcR7FxJ
むかしべやなに山ひめのぬのさらすあとふりまがへつもるはつ雪(定家)
602 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 01:38:17 ID:VPcR7FxJ
たちぬはぬもみぢの衣そめはててなに山ひめの布びきの滝(順徳院)
603 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 01:45:25 ID:Q3Filh4q
たちぬはぬ霞の衣春きては花のにしきをおりかさねつつ(知家[新千載])
604 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 01:46:25 ID:Q3Filh4q
おもひ河身をはやながら水の泡のきえてもあはむ浪のまもがな(家隆[新勅撰])
605 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 01:50:18 ID:Q3Filh4q
いかにせん身をはやながら思ひ川うたかたばかりあるかひもなし(飛鳥井教定[続拾遺])
606 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 01:58:50 ID:9BR7jvyT
ながしとも思ひぞはてぬ昔より逢ふ人からの秋の夜なれば(古今636)
607 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 01:59:30 ID:9BR7jvyT
わがごとく我を思はむ人もがなさてもや憂きと世をこころみむ(古今750)
608 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:01:35 ID:9BR7jvyT
伊勢の海にしほやく海人の藤衣なるとはすれど逢はぬ君かな(後撰744)
609 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:02:42 ID:9BR7jvyT
五月雨のたそかれ時の月かげのおぼろけにやはわれ人をまつ(玉葉1397)
610 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:03:26 ID:9BR7jvyT
よそにのみ恋ひやわたらむしら山の雪みるべくもあらぬわが身は(古今383)
611 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:04:08 ID:9BR7jvyT
夜をさむみおく初霜をはらひつつ草の枕にあまたたびねぬ(古今416)
612 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:10:20 ID:Rb7TQdpf
夜をこめて山路はこえぬ有明の月より後の友やなからん(続千載833)
613 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:11:02 ID:Rb7TQdpf
いとはやも春きにけらし天の原ふりさけみれば霞たなびく(新千載5)
614 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:11:52 ID:Rb7TQdpf
くれ竹のねぐらかたよる夕風に声さへなびく春の鶯(新後拾遺19)
615 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:12:54 ID:Rb7TQdpf
くれぬとも宿をばとはじ山桜月にも花は見えぬものかは(玉葉215)
616 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:15:13 ID:Rb7TQdpf
大かたの春のわかれのつらさをもおもへば花の名残なりけり(新続古今207)
617 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:16:07 ID:Rb7TQdpf
風にもる木の間の月も涼しきは松ばらたかき山かげのやど(玉葉390)
618 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:21:49 ID:li4UC6N/
かりそめのうきよの闇をかき分けてうらやましくもいづる月かな(詞花370)
619 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:22:37 ID:li4UC6N/
ももとせは花にやどりて過ぐしてきこの世は蝶の夢にぞありける(詞花378)
620 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:23:16 ID:li4UC6N/
大井川ふるきながれをたづねきて嵐の山のもみぢをぞ見る(後拾遺379)
621 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:24:01 ID:li4UC6N/
ほととぎすまだうちとけぬ忍び音はこぬ人をまつ我のみぞきく(新古198)
622 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:25:08 ID:li4UC6N/
庭のおもは月もらぬまでなりにけり梢に夏の影しげりつつ(新古249)
623 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:25:45 ID:li4UC6N/
しづかなるけしきぞしるき月影のやほ万代を照らすべければ(玉葉1068)
624 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:26:17 ID:li4UC6N/
さきにほふ花の気色をみるからに神の心ぞ空にしらるる(新古1906)
625 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:29:40 ID:zwMFJ4Ge
閉ぢはつるみ山の奥の松の戸をうらやましくも出づる月かな(源光行[新勅撰])
626 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:31:15 ID:zwMFJ4Ge
山がつと人は言へども郭公まつ初声は我のみぞ聞く(是則[拾遺])
627 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:33:54 ID:zwMFJ4Ge
住吉の浜松がえのたえまよりほのかにみゆる花のゆふしで(藤原実定[続拾遺])
628 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:34:39 ID:zwMFJ4Ge
見わたせば松のたえまに霞みけり遠里小野の花の白雲(式乾門院御匣[新後撰])
629 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:35:47 ID:zwMFJ4Ge
聞きわたる長柄の橋も朽ちにけり身のたぐひなる古き名ぞなき(西園寺実氏[続拾遺])
630 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:47:45 ID:klMIyKS2
かくこそは春まつ梅は咲きにけれたとへん方もなき我が身かな(源行宗[風雅])
631 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:48:35 ID:klMIyKS2
朽ち残る板田の橋もかよふなりたえにし中を何にかけまし(二条満基[新続古今])
632 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:51:59 ID:klMIyKS2
みどりなる外山の松のたえまよりあらはれてさく花桜かな(衣笠家良[新続古今])
633 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 02:53:04 ID:klMIyKS2
今はとてたのむの雁もうち侘びぬ朧月夜の曙の空(寂蓮[新古今])
634 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 07:23:11 ID:9NQXY4Gz
天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山に出でし月かも(安倍仲麻呂「古今集」)
635 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 07:24:46 ID:9NQXY4Gz
ほのぼのと春こそ空にきにけらし天のかぐ山霞たなびく(後鳥羽院「新古今集」)
636 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 07:25:22 ID:9NQXY4Gz
桜花にほふなごりにおほかたの春さへをしくおもほゆるかな(大中臣能宣「後拾遺集」)
637 :
名無氏物語:2006/10/14(土) 07:26:23 ID:9NQXY4Gz
風はらふ梢ばかりはかつおちてしづえに残る松の白雪(三条実重「玉葉集」)
638 :
名無氏物語:2006/10/15(日) 03:24:39 ID:ddoCU49S
桜花にほふにつけて物ぞ思ふ風の心のうしろめたさに(藤原顕季[新後拾遺])
639 :
名無氏物語:2006/10/15(日) 03:25:34 ID:ddoCU49S
手折りもて宿にぞかざす桜花梢は風のうしろめたさに(源国信[新千載])
640 :
名無氏物語:2006/10/15(日) 09:07:42 ID:ddoCU49S
難波江の葦のかりねの一よゆゑみをつくしてや恋ひ渡るべき(皇嘉門院別当[千載])
641 :
名無氏物語:2006/10/15(日) 21:07:01 ID:ddoCU49S
難波なる身をつくしてもかひぞなき短き蘆の一夜ばかりは(藤原定家[続後拾遺])
642 :
名無氏物語:2006/10/15(日) 21:07:42 ID:ddoCU49S
難波潟かへらぬ波に年くれて今はたおなじ春ぞまたるる(鷹司冬平[新千載])
643 :
名無氏物語:2006/10/15(日) 21:09:01 ID:ddoCU49S
わびぬればみてもかひなき思ひねに今はた同じ夢ぞまたるる(祝部行直[新後拾遺])
644 :
名無氏物語:2006/10/15(日) 21:09:38 ID:ddoCU49S
あれはてし難波の里の春風にいまはたおなじ梅がかぞする(慶雲[新続古今])
645 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 01:22:24 ID:uOYl5GS9
難波人いかなるえにかくちはてむあふことなみにみをつくしつつ(藤原良経)
646 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 01:24:44 ID:x182RB+c
逢ふことは遠山鳥のおなじ世に心長くてねをのみぞなく(実兼[続千載])
647 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 06:39:08 ID:x182RB+c
名にたてる吉田の里の杖なればつくともつきじ君がよろづ世(平兼盛[拾遺])
648 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 07:12:18 ID:x182RB+c
小倉山今一度もしぐれなばみゆきまつまの色やまさらん(藤原光俊[続古今])
649 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 07:12:55 ID:x182RB+c
いにしへのあとをたづねて小倉山みねのもみぢや行きてをらまし(後嵯峨院[続後撰])
650 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 07:14:21 ID:x182RB+c
ここのへにかはらぬ梅の花見てぞいとど昔の春はこひしき(源通親[新勅撰])
651 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:30:56 ID:UmdkvAj0
朝風に今日おどろきてかぞふれば一夜のほどに秋は来にけり(和泉式部)
652 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:31:37 ID:UmdkvAj0
蘆の根もつのぐみぬらん三島江の岸の青柳色づきにけり(藤原家隆)
653 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:32:17 ID:UmdkvAj0
雪わけてゑぐの若菜もおひにけり今日のためとはいかでしりけん(平忠盛)
654 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:32:49 ID:UmdkvAj0
山寺のおくのかよひぢきて見れば峰のしきみはもとつ葉もなし(藤原良経)
655 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:36:23 ID:MoqrrhSx
神な月しぐれにぬるるもみぢ葉はただわび人のたもとなりけり(古今840)
656 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:37:01 ID:MoqrrhSx
みる人にいかにせよとか月影のまだ宵のまにたかくなりゆく(玉葉2158)
657 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:38:24 ID:MoqrrhSx
いづことも春の光はわかなくにまだみ吉野の山は雪ふる(後撰19)
658 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:39:09 ID:MoqrrhSx
今更になにおひいづらむ竹の子のうきふししげき世とはしらずや(古今957)
659 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:39:41 ID:MoqrrhSx
水のおもにおふる五月の浮き草のうき事あれやねをたえてこぬ(古今976)
660 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:40:16 ID:MoqrrhSx
ひきてうゑし人はむべこそ老いにけれ松のこだかくなりにけるかな(後撰1107)
661 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:43:41 ID:DswKFr2s
ふりつもる梢やけさはこほりぬる風にもおちぬ松のしら雪(玉葉954)
662 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:44:21 ID:DswKFr2s
山ふかくまたたがかよふ道ならむこれよりおくの峰のかけ橋(玉葉2228)
663 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:44:56 ID:DswKFr2s
さかりなる嶺の桜のひとつ色に霞もしろき花の夕ばえ(玉葉202)
664 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:45:48 ID:DswKFr2s
ささわくる袂は風の音さえてしられずむすぶ野べの夕霜(新拾遺594)
665 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:46:20 ID:DswKFr2s
へだてつる垣ねの竹もをれふして雪に晴れたる里のひと村(玉葉992)
666 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:46:56 ID:DswKFr2s
水まさる麓の河の音そひてなほ嶺ふかき五月雨の雲(続千載292)
667 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:49:22 ID:QygOtNFr
春のくるあしたの原をみわたせば霞もけふぞ立ちはじめける(千載1)
668 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:49:59 ID:QygOtNFr
春雨はふりしむれども鶯の声はしほれぬものにぞありける(金葉16)
669 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:50:46 ID:QygOtNFr
山桜さきそめしより久かたの雲井に見ゆる滝のしら糸(金葉50)
670 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:51:35 ID:QygOtNFr
桜花さきぬる時はみ吉野の山のかひより波ぞこえける(新後拾遺82)
671 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:52:15 ID:QygOtNFr
こずゑにはふくとも見えで桜花かをるぞ風のしるしなりける(金葉59)
672 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:52:47 ID:QygOtNFr
身にかへて惜しむにとまる花ならばけふや我が世のかぎりならまし(詞花42)
673 :
名無氏物語:2006/10/16(月) 19:53:29 ID:QygOtNFr
春くればたのむの雁もいまはとてかへる雲路に思ひたつなり(千載36)
674 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 14:17:06 ID:rcyVuTfA
那智の山雲井にみゆる岩ねより千尋にかかる滝のしら糸(九条道家)
675 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 14:17:56 ID:rcyVuTfA
桜花さきそめしより高砂の尾上に雲のたたぬ日ぞなき(衣笠家良)
676 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 14:18:58 ID:rcyVuTfA
一しほのたえまの松もあをによき奈良の都の花桜かな(藤原家隆)
677 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 14:19:37 ID:rcyVuTfA
塩釜の浦の波風月冴えて松こそ雪のたえまなりけれ(藤原定家)
678 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 14:46:03 ID:qf7L9TXg
我がこころ花のこずゑに旅ゐして身のゆくへをも知らじとすらん(散木奇歌集)
679 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:10:29 ID:qf7L9TXg
卯花も神のひもろきときてけりとぶさもたわに木綿かけてみゆ(散木奇歌集)
680 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:24:09 ID:1b7XsMog
わびしらに猿ななきそあしひきの山のかひある今日にやはあらぬ(古今1067)
681 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:25:17 ID:1b7XsMog
冬河のうへはこほれる我なれや下にながれて恋ひわたるらむ(古今591)
682 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:33:10 ID:1b7XsMog
君をのみ思ひこしぢのしら山はいつかは雪のきゆる時ある(古今979)
683 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:33:57 ID:1b7XsMog
おほ空はこひしき人のかたみかは物思ふごとにながめらるらむ(古今743)
684 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:34:33 ID:1b7XsMog
さく花は千ぐさながらにあだなれどたれかは春をうらみはてたる(古今101)
685 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:36:46 ID:1b7XsMog
春霞色の千ぐさに見えつるはたなびく山の花のかげかも(古今102)
686 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:37:28 ID:1b7XsMog
声たえずなけや鶯ひととせにふたたびとだに来べき春かは(古今131)
687 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:45:18 ID:coUt+8I8
風さむみこほれる雲の嶺つづき越え行く末につもるしら雪(続千載656)
688 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:46:41 ID:coUt+8I8
のどかなる入相の鐘はひびきくれて音せぬ風に花ぞちりくる(玉葉259)
689 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:47:24 ID:coUt+8I8
つくづくと雨ふる郷のにはたづみちりて浪よる花のうたかた(風雅248)
690 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:48:11 ID:coUt+8I8
志賀の山風をさまれる春にあひて君が御幸を花も待ちけり(新拾遺114)
691 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:49:17 ID:coUt+8I8
うづらなく野原のあさぢうちなびき夕露もろく秋風ぞふく(新後撰290)
692 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:52:05 ID:coUt+8I8
しら露のをかべの薄はつ尾花ほのかになびく時はきにけり(続後拾遺270)
693 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:55:24 ID:pAqQS+iH
雨ふれば藤のうら葉に袖かけて花にしほるる我が身と思はん(新勅撰131)
694 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:56:33 ID:pAqQS+iH
桜あさの麻生のうらなみ立ちかへり見れどもあかず山なしの花(新古1473)
695 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:57:10 ID:pAqQS+iH
かへる春卯月の忌にさしこめてしばし御阿礼の程までもみん(金葉92)
696 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 15:58:20 ID:pAqQS+iH
あはれにもみさをにもゆる蛍かな声たてつべきこの世とおもふに(千載202)
697 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 16:03:39 ID:pAqQS+iH
あさりせし水のみさびにとぢられて菱のうき葉にかはづ鳴くなり(千載203)
698 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 16:04:50 ID:pAqQS+iH
風ふけば蓮のうき葉に玉こえて涼しくなりぬ日ぐらしのこゑ(金葉145)
699 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 16:06:34 ID:pAqQS+iH
汐みてば野島が崎のさゆりばに波こす風のふかぬ日ぞなき(千載1045)
700 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 16:17:07 ID:wE6ld2nO
朝まだき庭もまがきも野分して露おきあがる草の葉もなし(藤原有家)
701 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 16:25:10 ID:wE6ld2nO
鹿の音はなほ遠き野に吹きすててひとり空行く秋の夕かぜ(藤原家隆)
702 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 16:40:14 ID:LmY8y2gT
我が道をまもらば君をまもるらむよはひはゆづれ住吉の松(定家[新古今])
703 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 16:43:18 ID:LmY8y2gT
春風の霞吹きとくたえまよりみだれてなびく青柳の糸(殷富門院大輔[新古今])
704 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 16:44:37 ID:LmY8y2gT
身のうさも人のつらさもしりぬるをこは誰が誰を恋ふるなるらん(和泉式部[玉葉])
705 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 16:47:31 ID:LmY8y2gT
大かたは頼むべくしもなき人のうからぬにこそ思ひわびぬれ(永福門院[風雅])
706 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 16:48:40 ID:LmY8y2gT
世の中をいとふ宿にはうゑおきて身をうの花のかげにかくさん(慶融[続千載])
707 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 17:52:50 ID:tOXHCnp8
あひみてのあしたの恋にくらぶれば待ちし月日は何ならぬかな(祐子内親王家紀伊)
708 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 17:53:27 ID:tOXHCnp8
逢ひ見てののちの心を先づ知ればつれなしとだにえこそ恨みね(藤原定家)
709 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 17:54:15 ID:tOXHCnp8
思ひいづる後の心にくらぶ山よそなる花の色はいろかは(藤原定家)
710 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 17:54:47 ID:tOXHCnp8
今までに昔は物をとばかりもうらみぬ身をば恨みやはせぬ(後水尾院)
711 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 17:55:23 ID:tOXHCnp8
いかにせん昔はものをとばかりの歎きしらるるけさのおもひを(後西院)
712 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 17:55:55 ID:tOXHCnp8
うつそみのよのはかなさにくらぶれば桜は猶もひさしかりけり(鵜殿余野子)
713 :
名無氏物語:2006/10/17(火) 17:59:45 ID:t5FmDUmC
今はただ思ひたえなんとばかりを人づてならでいふよしもがな(藤原道雅[後拾遺])
714 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:18:44 ID:qqp+6AXZ
あひみてののちこそ恋はまさりけれつれなき人をいまはうらみじ(永源[後拾遺])
715 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:19:21 ID:qqp+6AXZ
あだなりし人の心にくらぶれば花もときはのものとこそみれ(藤原忠通[金葉])
716 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:28:19 ID:OjkPoYoq
あづまぢの小夜の中山なかなかに逢ひ見てのちぞわびしかりける(源宗于「後撰集」)
717 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:31:57 ID:tP1Xi8ky
紅葉ばの深山にふかく散りしくは秋のかへりし道にやあるらん(風雅727)
718 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:32:42 ID:tP1Xi8ky
恋しさのねてやわするると思へどもまたなごりそふ夢の面かげ(玉葉1597)
719 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:33:19 ID:tP1Xi8ky
いとど猶なげかんためか逢ふとみて人なき床の夢の名残は(新後拾遺1016)
720 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:34:15 ID:tP1Xi8ky
うらの松の木の間にみえてしづむ日のなごりの浪ぞしばしうつろふ(風雅1705)
721 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:34:57 ID:tP1Xi8ky
難波潟あしべはるかに晴るる日は声ものどかにたづぞ鳴くなる(続千載1639)
722 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:35:49 ID:tP1Xi8ky
とにかくに心ひとつを尽くしきていつを思ひの果てとかはせむ(玉葉1347)
723 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:40:18 ID:w8LdWu5B
山風の花の香かどふふもとには春の霞ぞほだしなりける(後撰73)
724 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:40:54 ID:w8LdWu5B
あしひきの山吹の花ちりにけり井手のかはづは今やなくらむ(新古162)
725 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:41:44 ID:w8LdWu5B
契りけむ心ぞつらきたなばたの年にひとたび逢ふは逢ふかは(古今178)
726 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:42:23 ID:w8LdWu5B
み山よりおちくる水の色みてぞ秋は限りと思ひしりぬる(古今310)
727 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:43:06 ID:w8LdWu5B
木の葉ちる浦に浪たつ秋なればもみぢに花もさきまがひけり(後撰418)
728 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:44:29 ID:w8LdWu5B
ちりはてて花なき時の菊なればうつろふ色のをしくもあるかな(続千載562)
729 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:48:28 ID:/9PrBut1
この里もゆふだちしけり浅茅生に露のすがらぬ草の葉もなし(金葉150)
730 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:49:09 ID:/9PrBut1
とをちには夕立すらし久かたの天のかぐ山雲がくれゆく(新古266)
731 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:49:46 ID:/9PrBut1
秋くれば宿にとまるを旅ねにて野べこそつねのすみかなりけれ(千載257)
732 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:50:24 ID:/9PrBut1
うづらなく真野の入江のはま風に尾花なみよる秋の夕暮(金葉239)
733 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:51:41 ID:/9PrBut1
あすもこん野ぢの玉川はぎこえて色なる波に月やどりけり(千載281)
734 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:52:32 ID:/9PrBut1
すみのぼる心や空をはらふらん雲のちりゐぬ秋の夜の月(金葉188)
735 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 09:53:35 ID:/9PrBut1
こがらしの雲ふきはらふ高嶺よりさえても月のすみのぼるかな(千載276)
736 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 10:09:04 ID:7jt0/X6B
あふと見てさめにしよりもはかなきはうつつの夢のなごりなりけり(藤原俊成女「続後撰集」)
737 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 10:12:09 ID:7jt0/X6B
雲ゐよりちりくる雪はひさかたの月のかつらの花にやあるらむ(藤原清輔「新勅撰集」)
738 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 11:03:19 ID:ckLYSYbg
オヤジ臭歯槽膿漏尿漏れ臭精子の匂いは栗の花なり(匂いマニア)
739 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:17:45 ID:ECtKVwVL
秋はててねをなく虫の霜をおもみよもぎが杣の心ぼそさよ(大江匡房)
740 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:18:43 ID:ECtKVwVL
なれにしもおとらぬものを我やどせよもぎが杣の虫のあるじよ(慈円)
741 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:20:08 ID:ECtKVwVL
霜枯るるよもぎが杣のかれまよりゆきげににたる冬の若草(藤原定家)
742 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:21:00 ID:ECtKVwVL
その下のきりぎりすだに音もせで冬がれ蓬たてるすごしも(源具顕)
743 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:36:54 ID:PhbudTu9
秋風にほずゑなみよるかるかやの下葉に虫の声よわるなり(西行)
744 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:37:26 ID:PhbudTu9
秋はいぬ風に木の葉は散りはてて山さびしかる冬は来にけり(源実朝)
745 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:42:51 ID:OkWayfO3
宿さびて庭に木の葉のつもるより人まつむしも声よわるなり(藤原良経)
746 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:43:52 ID:OkWayfO3
むすびおきし雲雀の床も草かれてあらはれわたる武蔵野の原(後鳥羽院)
747 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:44:40 ID:OkWayfO3
川ごしの柴つみ車いかがするこほりのくさび冬はたえせじ(大江匡房)
748 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:46:42 ID:OkWayfO3
山河のこほりのくさびうちとけて石にくだくる水のしらなみ(藤原有家)
749 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:47:21 ID:OkWayfO3
朝ぼらけ霞ながるる山川のこほりのくさびうちやとくらん(如願)
750 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:50:01 ID:OkWayfO3
冬来ては田中にたてる水ぐるま氷のくさびうちそへてけり(藤原為家)
751 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:51:08 ID:OkWayfO3
宇治川や氷のくさびうつたへに水の車ぞ絶えてめぐらぬ(正徹)
752 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 16:52:26 ID:OkWayfO3
さらに又うすき衣に月さえて冬をやこふるをののすみやき(後鳥羽院)
753 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 17:00:57 ID:cRHbxdvc
思ひ出づるその慰めもありなまし逢ひ見て後のつらさ思へば(藤原季経[千載])
754 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 17:03:43 ID:cRHbxdvc
うたたねの夢に逢ひ見て後よりは人もたのめぬ暮ぞ待たるる(源慶[千載])
755 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 17:14:12 ID:cRHbxdvc
恨み慕ふ人いかなれやそれはなほ逢ひ見て後の憂へなるらん(京極為兼[玉葉])
756 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 17:14:59 ID:cRHbxdvc
我が恋は庭のむら萩うらがれて人をも身をも秋の夕ぐれ(慈円[新古今])
757 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 17:15:48 ID:cRHbxdvc
たへてやは人をも身をも恨むべき木の葉しぐるる秋の山里(光西[続後撰])
758 :
名無氏物語:2006/10/18(水) 17:28:14 ID:ScFrnbtU
春日野の雪間をわけておひいでくる草のはつかに見えし君はも(壬生忠岑「古今集」)
759 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 08:14:30 ID:k8W/HwrN
風さわぐ由良の湊をこぐ舟のうきて物思ふ身ぞ行方なき(藤原定家)
760 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 08:15:04 ID:k8W/HwrN
契こそゆくへもしらねゆらのとやわたるかぢ緒の又もむすばで(藤原為家)
761 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 08:15:42 ID:k8W/HwrN
由良のとに絶えにしかぢもあるものを行へをもしる友千鳥かな(二条為重)
762 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 08:24:06 ID:s6j7tkZ5
忍び音の絶えてしなくは時鳥五月待つまを恨みざらまし(今出川院近衛[続後拾遺])
763 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 08:25:02 ID:s6j7tkZ5
千葉のニフティ親父、必死だなw
764 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 08:26:28 ID:s6j7tkZ5
いくたびかあはれ昔と思ひいでて身のいたづらに月をみるらん(二条良実[続古今])
765 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 08:27:10 ID:s6j7tkZ5
恋ひしなむ身をもあはれと誰かいはんいふべき人はつらき世なれば(西園寺実衡女[風雅])
766 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:00:38 ID:K+zm1RQo
梶をたえ行末もしらず由良の戸をわたる舟路の春の霞に(正徹)
767 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:01:17 ID:K+zm1RQo
音あらき浪の手玉もゆらの戸をわたる舟人心くだけて(正徹)
768 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:32:12 ID:RYZqajnB
よそにのみ猶いつまでか思ひ川わたらぬ中のちぎりたのまん(新後撰913)
769 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:34:25 ID:RYZqajnB
鈴鹿川八十瀬の波はわけもせでわたらぬ袖のぬるる比かな(玉葉2073)
770 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:35:05 ID:RYZqajnB
白みゆく空の光にかげきえて姿ばかりぞありあけの月(玉葉719)
771 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:35:46 ID:RYZqajnB
草はみな霜に朽ちにし冬がれにひとり秋なる庭のしら菊(玉葉897)
772 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:36:17 ID:RYZqajnB
うきをうしといはぬよりまづ先立ちて心のそこをしる涙かな(玉葉1789)
773 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:37:37 ID:RYZqajnB
うつるとき過ぐる月日をかぞへてもいつまでの身ぞさらにかなしき(玉葉2585)
774 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:43:33 ID:+eOcfdGh
浦ちかくふりくる雪は白浪の末の松山こすかとぞ見る(古今326)
775 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:44:22 ID:+eOcfdGh
きみ恋ふる涙のとこにみちぬればみをつくしとぞ我はなりぬる(古今567)
776 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:46:19 ID:+eOcfdGh
しぬる命いきもやすると心みに玉の緒ばかり逢はむといはなむ(古今568)
777 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:47:20 ID:+eOcfdGh
わびぬればしひてわすれむと思へども夢といふ物ぞ人だのめなる(古今569)
778 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:48:06 ID:+eOcfdGh
逢ふまでのかたみとてこそとどめけめ涙にうかぶもくづなりけり(古今745)
779 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:48:42 ID:+eOcfdGh
夢をだに思ふ心にまかせなむ見るは心のなぐさむものを(玉葉1513)
780 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:57:14 ID:evwf0Gnd
哀ともいふべき人はさき立ちて残る我が身ぞありてかひなき(永陽門院左京大夫[新拾遺])
781 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 17:57:44 ID:evwf0Gnd
ながめてもあはれと思へおほかたの空だにかなし秋の夕ぐれ(鴨長明[新古今])
782 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 18:07:40 ID:PLQlfLY7
てる月のたびねの床やしもとゆふかづらき山の谷のかは水(千載301)
783 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 18:08:23 ID:PLQlfLY7
むら雲や月のくまをばのごふらん晴れゆくたびに照りまさるかな(金葉206)
784 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 18:11:08 ID:PLQlfLY7
故郷はちる紅葉ばにうづもれて軒の忍ぶに秋風ぞふく(新古533)
785 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 18:12:23 ID:PLQlfLY7
あけぬともなほ秋風はおとづれて野べのけしきよ面がはりすな(千載384)
786 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 18:13:00 ID:PLQlfLY7
いかばかり秋の名残をながめましけさは木の葉に嵐ふかずは(千載388)
787 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 18:13:37 ID:PLQlfLY7
木の葉のみちるかと思ひし時雨には涙もたへぬものにぞありける(千載412)
788 :
名無氏物語:2006/10/19(木) 18:14:17 ID:PLQlfLY7
日くるればあふ人もなしまさきちる峰の嵐のおとばかりして(新古557)
789 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 01:28:33 ID:0v/bcbKY
しほたるる身をば思はずこと浦に立つ名くるしき夕烟かな(少将内侍[新拾遺])
790 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 01:30:03 ID:0v/bcbKY
埋もるる身をば歎かずなべて世の曇るぞつらき今朝の初雪(後醍醐院[新葉])
791 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 01:31:37 ID:0v/bcbKY
恋ひしなん身をば思はず同じ世にあはぬためしの名こそ惜しけれ(寂昌[新千載])
792 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 01:33:23 ID:0v/bcbKY
しづむべき身をば思はず涙川ながれて後の名こそをしけれ(崇光院[新千載])
793 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 01:47:26 ID:01TnvmGs
春をしたふ心の友ぞあはれなる弥生のくれの鶯の声(玉葉284)
794 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 01:48:15 ID:01TnvmGs
さきやらぬ末葉の花はまれにみえて夕露しげき庭の萩原(玉葉493)
795 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 01:48:52 ID:01TnvmGs
ながめわびあくがれたちぬ我が心秋にかなしき月の夜な夜な(玉葉682)
796 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 01:49:31 ID:01TnvmGs
むかふ中のつらくしもなき気色にぞ日ごろのうさも言はずなりぬる(風雅1110)
797 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 01:50:28 ID:01TnvmGs
花鳥のなさけまでをぞ思ひこむる夕山ふかき春のかすみに(風雅44)
798 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 01:51:06 ID:01TnvmGs
雨しほるやよひの山の木がくれにのこるともなき花の色かな(風雅258)
799 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:04:45 ID:EzAB8D9O
あひみてもかひなかりけりうば玉のはかなき夢におとるうつつは(新古1157)
800 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:05:25 ID:EzAB8D9O
うらみてもなきてもいはむ方ぞなき鏡にみゆるかげならずして(古今814)
801 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:06:19 ID:EzAB8D9O
山川の菊のした水いかなればながれて人の老をせくらむ(新古717)
802 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:07:15 ID:EzAB8D9O
いたづらにすぐす月日はおもほえで花見てくらす春ぞすくなき(古今351)
803 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:07:52 ID:EzAB8D9O
誰をかもしる人にせむ高砂の松も昔の友ならなくに(古今909)
804 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:08:31 ID:EzAB8D9O
うちはへて春はさばかりのどけきを花の心や何いそぐらむ(後撰92)
805 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:10:45 ID:tzON2qs8
夕まぐれ山かたつきてたつ鳥の羽音に鷹をあはせつるかな(千載423)
806 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:13:02 ID:tzON2qs8
雪ふれば谷のかけはしうづもれて梢ぞ冬の山路なりける(千載454)
807 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:13:58 ID:tzON2qs8
おちたぎつ八十うぢ川のはやき瀬に岩こす波は千代の数かも(千載615)
808 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:14:55 ID:tzON2qs8
千とせとも御代をばささじ敷島のやまと島ねの動きなければ(続後拾遺601)
809 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:16:06 ID:tzON2qs8
くもりなく豊さかのぼる朝日には君ぞつかへんよろづ代までに(金葉333)
810 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:17:08 ID:tzON2qs8
わするなよかへる山路にあとたえて日かずは雪のふりつもるとも(千載481)
811 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:18:19 ID:tzON2qs8
いくかへり花咲きぬらんすみよしの松も神代のものとこそきけ(金葉530)
812 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 02:19:31 ID:L85CQSDF
したひもの心もとけぬあふことは
よそめをのみやおもふいてにせん 親盛集 七十七
↑スレ違いな質問してすいません!どなたかこの和歌の通釈が分かる人いませんか???
813 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 09:48:03 ID:EzAB8D9O
花ちれる水のまにまにとめくれば山には春もなくなりにけり(古今129)
814 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 09:49:00 ID:EzAB8D9O
夏の夜はまだ宵ながらあけぬるを雲のいづこに月やどるらむ(古今166)
815 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 09:50:04 ID:EzAB8D9O
いく世へてのちかわすれむちりぬべき野辺の秋萩みがく月夜を(後撰317)
816 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 09:51:12 ID:EzAB8D9O
川霧のふもとをこめて立ちぬれば空にぞ秋の山は見えける(拾遺202)
817 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 09:51:58 ID:EzAB8D9O
なく雁のねをのみぞきくをぐら山霧たちはるる時しなければ(新古496)
818 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 09:52:48 ID:EzAB8D9O
神なびの山をすぎゆく秋なれば龍田川にぞぬさはたむくる(古今300)
819 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 10:21:52 ID:Tb4wfvz9
あさかやまかげさへみゆるやまのゐのあさくはひとをおもふものかは
820 :
名無氏物語:2006/10/20(金) 10:22:28 ID:Tb4wfvz9
なにはづにさくやこのはなふゆごもりいまははるべとさくやこのはな
821 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:12:18 ID:sSTy3Niy
はかなさをほかにもいはじ桜花さきては散りぬあはれ世の中(藤原実定[新古今])
822 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:14:01 ID:sSTy3Niy
何事のかはるとなしにかはり行く人の心のあはれ世の中(遊義門院[玉葉])
823 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:19:20 ID:9viSGekn
なにとなくみるにも春ぞしたはしき芝生にまじる花の色々(風雅291)
824 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:20:02 ID:9viSGekn
春くれし昨日もおなじ浅みどりけふやはかはる夏山の色(風雅302)
825 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:21:06 ID:9viSGekn
心ある夏のけしきの今宵かな木のまの月にくひな声して(風雅377)
826 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:21:59 ID:9viSGekn
夜すがらの野分の風の跡みれば末ふす萩に花ぞまれなる(玉葉508)
827 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:22:55 ID:9viSGekn
月もみず風もおとせぬ窓の内に秋をおくりてむかふともし火(風雅724)
828 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:24:20 ID:9viSGekn
都にはあらしばかりのさゆる日も外山をみれば雪ふりにけり(続千載652)
829 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:27:24 ID:MR53PMiF
冬ながら空より花のちりくるは雲のあなたは春にやあるらむ(古今330)
830 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:28:38 ID:MR53PMiF
恋ひ死なばたが名はたたじ世の中のつねなき物と言ひはなすとも(古今603)
831 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:29:30 ID:MR53PMiF
今ははや恋ひ死なましを相見むとたのめしことぞ命なりける(古今613)
832 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:30:50 ID:MR53PMiF
みつ潮のながれひる間をあひがたみ見るめのうらに夜をこそ待て(古今665)
833 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:32:31 ID:MR53PMiF
心をぞわりなき物と思ひぬる見るものからや恋しかるべき(古今685)
834 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:34:07 ID:MR53PMiF
恋しとはたが名づけけむことならむ死ぬとぞただに言ふべかりける(古今698)
835 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:37:12 ID:FmcQ9POP
大空をみのりの風やはらふらん雲がくれにし月を見るかな(新後撰622)
836 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:38:48 ID:FmcQ9POP
なには江のもにうづもるる玉かしはあらはれてだに人を恋ひばや(千載641)
837 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:39:21 ID:FmcQ9POP
麻手ほす東乙女のかやむしろしきしのびてもすぐす比かな(千載789)
838 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:40:05 ID:FmcQ9POP
あしの屋のしづはた帯のかたむすび心やすくもうちとくるかな(新古1164)
839 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:42:23 ID:FmcQ9POP
したひくる恋の奴の旅にても身のくせなれや夕とどろきは(千載1192)
840 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:45:32 ID:FmcQ9POP
君こふとなるみの浦の浜楸しをれてのみも年をふるかな(新古1085)
841 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:46:43 ID:FmcQ9POP
これを見よむつ田のよどにさでさしてしほれし賤のあさ衣かは(千載955)
842 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:57:14 ID:Q2cnHs3C
吹き過ぐる行へもとはぬ荻の葉に待つ宵ふけし秋風の声(俊成女)
843 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:58:11 ID:Q2cnHs3C
吹きしをる荻の葉ならばいかにぞとかたしく袖に思ふ秋風(後柏原天皇)
844 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 02:59:28 ID:Q2cnHs3C
さえかへる月はおぼろげなくなくも雁ぞわかるる如月の空(下河辺長流)
845 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 03:00:59 ID:Q2cnHs3C
さやかにも人はみるらんわがめには涙にくもるよひの月かげ(和泉式部)
846 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 03:02:47 ID:Q2cnHs3C
しのぶらん涙にくもる影ながらさやかにてらせ有明の月(藤原定家)
847 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 07:11:51 ID:ADaymq35
難波がたうきふししげき蘆の葉におきたる露のあはれ世の中(源実朝)
848 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 07:12:32 ID:ADaymq35
風ふけばおつる桜のあだにのみとまらぬ色のあはれ世の中(伏見院)
849 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 07:13:32 ID:ADaymq35
ながらへてつひにすむべき都かは此世はよしやとてもかくても(西行)
850 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 07:14:52 ID:ADaymq35
世の中はとてもかくてもありぬべしといひし人の心をぞしる(慈円)
851 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 07:15:46 ID:ADaymq35
世の中にとてもかくてもあられぬはとてもかくても有るにぞありける(慈円)
852 :
名無氏物語:2006/10/21(土) 22:43:15 ID:F7ozhXEH
853 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:01:13 ID:YiyITM0S
山のはに思ひもいらじ世の中はとてもかくても有明の月(藤原盛方[新古今])
854 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:02:47 ID:YiyITM0S
しるしらず行くも帰るも逢坂の関の清水に影はみゆらん(順徳院[新後拾遺])
855 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:03:28 ID:YiyITM0S
人めもる心のうちの関なれは行もかへるも誰かいさめん(西園寺実氏[新続古今])
856 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:06:53 ID:52BPCLaj
うれしくは忘るることもありなましつらきぞ長きかたみなりける(新古1403)
857 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:07:49 ID:52BPCLaj
雲ゐにもかよふ心のおくれねばわかると人に見ゆばかりなり(古今378)
858 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:08:39 ID:52BPCLaj
光なき谷には春もよそなればさきてとくちる物思ひもなし(古今967)
859 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:09:34 ID:52BPCLaj
昔みし春は昔の春ながら我が身ひとつのあらずもあるかな(新古1450)
860 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:10:13 ID:52BPCLaj
花のちることやわびしき春霞たつたの山のうぐひすのこゑ(古今108)
861 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:10:53 ID:52BPCLaj
いづ方に立ち隠れつつ見よとてか思ひくまなく人のなりゆく(後撰748)
862 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:15:48 ID:BVmN47PB
心とやゆくもかへるも歎くらん人やりならぬ鄙の別れぢ(後嵯峨院[新後撰])
863 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:17:25 ID:BVmN47PB
こえじただ行くも帰るもとどまらぬ別れの道の逢坂の関(二条為定[新千載])
864 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:18:11 ID:BVmN47PB
帰るべき身にしあらねば是や此の行くをかぎりの相坂の関(源具行[新千載])
865 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:22:53 ID:3LUMO0Ue
鐘のおとにあくるか空とおきてみれば霜夜の月ぞ庭しづかなる(風雅784)
866 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:23:41 ID:3LUMO0Ue
いく夕べむなしき空にとぶ鳥のあすかならずと又やたのまむ(風雅1052)
867 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:24:41 ID:3LUMO0Ue
よしさらばうらみはてなんと思ふきはに日比おぼえぬあはれさぞそふ(玉葉1703)
868 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:25:39 ID:3LUMO0Ue
今更にその世もよほす雲の色よわすれてただに過ぎし夕べを(玉葉1817)
869 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:26:16 ID:3LUMO0Ue
鳥のゆく夕べの空のはるばるとながめの末に山ぞ色こき(風雅1659)
870 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:26:50 ID:3LUMO0Ue
ひとりあかすよもの思ひはききこめぬただつくづくとふくる夜の雨(風雅1692)
871 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:29:38 ID:5JrvX9hG
思ひ草はずゑにむすぶ白露のたまたまきては手にもたまらず(金葉416)
872 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:30:15 ID:5JrvX9hG
うかりける人をはつせの山おろしよはげしかれとはいのらぬものを(千載708)
873 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:30:53 ID:5JrvX9hG
なみたてる松のしづ枝をくもでにて霞みわたれる天の橋立(詞花274)
874 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:31:26 ID:5JrvX9hG
ささがにのいとかかりける身のほどを思へば夢の心ちこそすれ(新古1816)
875 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:32:06 ID:5JrvX9hG
しづの女がゑぐつむ沢のうすごほりいつまで経べきわが身なるらん(詞花349)
876 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:32:38 ID:5JrvX9hG
ゆく末を思へばかなし津の国のながらの橋も名はのこりけり(千載1030)
877 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 09:33:17 ID:5JrvX9hG
とへかしな玉串の葉にみがくれてもずの草ぐきめぢならずとも(続古今1759)
878 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 19:01:45 ID:NM7ohZOu
けふといへばよもぎのわか葉かりそへて宮もわら屋もあやめふくなり(藤原定家)
879 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 19:02:32 ID:NM7ohZOu
なげかれずおもふ心にそむかねば宮もわら屋もおのがさまざま(藤原定家)
880 :
名無氏物語:2006/10/22(日) 19:03:20 ID:NM7ohZOu
世の中よとてもかくてもありはてぬ命まつまをなになげくらん(藤原雅経)
881 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 08:25:46 ID:FkpYZBWj
なほざりのをののあさぢにおく露も草葉にあまる秋の夕暮(藤原定家[続後撰])
882 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 08:28:05 ID:hakv2+X2
さりともとかくまゆずみのいたづらに心ぼそくも老いにけるかな(金葉586)
883 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 08:28:43 ID:hakv2+X2
世の中はうき身にそへる影なれや思ひすつれどはなれざりけり(金葉595)
884 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 08:29:27 ID:hakv2+X2
ぬるるさへうれしかりけり春雨に色ます藤のしづくと思へば(金葉87)
885 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 08:30:02 ID:hakv2+X2
さりともと思ふかぎりはしのばれて鳥とともにぞねはなかれける(金葉352)
886 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 08:30:59 ID:hakv2+X2
しらせばやほのみしま江に袖ひちて七瀬の淀におもふ心を(金葉689)
887 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 08:31:32 ID:hakv2+X2
物思ふと言はぬばかりは忍ぶともいかがはすべき袖のしづくを(新古1092)
888 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 08:32:23 ID:hakv2+X2
かもめゐる藤江の浦の沖つ洲に夜舟いさよふ月のさやけさ(新古1554)
889 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 17:32:33 ID:D6109ZuA
鶯のなきつるなへに春日野の今日のみゆきを花とこそ見れ(拾遺1044)
890 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 17:35:55 ID:D6109ZuA
きりぎりすいたくななきそ秋の夜の長き思ひは我ぞまされる(古今196)
891 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 17:36:40 ID:D6109ZuA
君を思ひおきつの浜になくたづの尋ねくればぞありとだにきく(古今914)
892 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 17:37:25 ID:D6109ZuA
秋霧のたちのの駒をひく時は心にのりて君ぞ恋しき(後撰367)
893 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 17:39:06 ID:D6109ZuA
なよ竹の夜ながきうへに初霜のおきゐて物を思ふころかな(古今993)
894 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 17:40:15 ID:D6109ZuA
人を見て思ふ思ひもあるものを空に恋ふるぞはかなかりける(後撰601)
895 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:04:19 ID:I6qNc6is
浅茅生の小野の篠原なく虫の涙にあまる秋の夕露(藤原為理[続後拾遺])
896 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:05:23 ID:I6qNc6is
浅茅生の小野の篠原風そよぎ人しるらめや秋たちぬとは(宗良親王[新葉])
897 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:15:07 ID:nA61GaVD
浅茅生の小野のしのはら霜枯れていづくを秋の形見とか見む(藤原俊成女)
898 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:34:05 ID:Kc+BNoMl
おしなべて空にしらるる春の色をおのがねのみと鶯ぞなく(続千載14)
899 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:34:43 ID:Kc+BNoMl
さのみやは春の深山の花をみん早すみのぼれ雲の上の月(続千載178)
900 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:35:47 ID:Kc+BNoMl
今はよも枝にこもれる花もあらじ木のめ春雨時をしる比(新葉82)
901 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:36:39 ID:Kc+BNoMl
ここにても雲井の桜さきにけりただかりそめの宿と思ふに(新葉83)
902 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:37:46 ID:Kc+BNoMl
都だにさびしかりしを雲はれぬ芳野のおくの五月雨の比(新葉217)
903 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:38:44 ID:Kc+BNoMl
夕づくよ小倉の峰は名のみして山の下てる秋の紅葉ば(新千載565)
904 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:45:07 ID:4e91JSEn
霜うづむ小野の篠原しのぶとてしばしもおかぬ秋のかたみを(藤原定家)
905 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:49:20 ID:4e91JSEn
夕ぐれは小野の篠原しのばれぬ秋きにけるとうづらなくなり(藤原定家)
906 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:50:11 ID:4e91JSEn
あさぢふのをののしらつゆ袖のうへにあまる涙のふかさくらべよ(藤原定家)
907 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:50:55 ID:4e91JSEn
かけてのみ思ひぞわたるあづまぢや月すむ比のさのの舟橋(順徳院)
908 :
名無氏物語:2006/10/23(月) 18:51:42 ID:4e91JSEn
秋風にこぬ人よりも夕暮の雲のはたてのはつかりのこゑ(藤原家隆)
909 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 07:37:13 ID:mmlykP7Z
春くれば玉のみぎりをはらひけり柳の糸や伴のみやつこ(藤原俊成[玉葉])
910 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 07:38:14 ID:mmlykP7Z
わすれずよ朝ぎよめするとのもりの袖にうつりし秋萩の花(後嵯峨院[続後撰])
911 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 07:39:17 ID:mmlykP7Z
ももしきの御はしの桜ちらぬまに朝ぎよめせよともの宮つこ(三条実重[新千載])
912 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 07:43:03 ID:oIAb2/ED
きくたびにめづらしければほととぎすいつも初音の心ちこそすれ(金葉113)
913 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 07:43:57 ID:oIAb2/ED
もろともに出づとはなしに有明の月のみおくる山路をぞゆく(金葉213)
914 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 07:44:41 ID:oIAb2/ED
冬の夜のねざめにきけば片岡の楢のかれ葉に霰ふるなり(風雅806)
915 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 07:45:13 ID:oIAb2/ED
白雲のかかる旅寝もならはぬに深き山路に日はくれにけり(新古950)
916 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 07:45:47 ID:oIAb2/ED
我ならで物思ふ人を世の中にまたありけりとみるぞかなしき(新後拾遺1431)
917 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 07:46:56 ID:oIAb2/ED
いほりさすならの木かげにもる月のくもるとみれば時雨ふるなり(詞花150)
918 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 07:47:31 ID:oIAb2/ED
つねよりも篠屋の軒ぞうづもるるけふは都にはつ雪やふる(新古658)
919 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 09:25:19 ID:/Tcc1z7W
z
920 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:08:55 ID:59q0tgWe
いその神ふりにし恋の神さびてたたるに我はねぎぞかねつる(拾遺862)
921 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:09:57 ID:59q0tgWe
めづらしき今日の春日の八乙女を神もうれしとしのばざらめや(拾遺620)
922 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:11:05 ID:59q0tgWe
をみなへし秋の野風にうちなびき心ひとつをたれによすらむ(古今230)
923 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:11:40 ID:59q0tgWe
ひたすらにいとひはてぬる物ならば吉野の山にゆくへしられじ(後撰808)
924 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:12:23 ID:59q0tgWe
花すすき我こそしたに思ひしかほに出でて人にむすばれにけり(古今748)
925 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:13:01 ID:59q0tgWe
をみなへし折りけむ枝のふしごとにすぎにし君を思ひいでやせし(後撰349)
926 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:23:42 ID:uEBCjj/o
聞き侘びぬ八月九月ながき夜の月の夜さむに衣うつ声(新葉367)
927 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:24:26 ID:uEBCjj/o
うつろはぬ色こそみゆれ白菊の花と月とのおなじまがきに(新葉386)
928 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:25:26 ID:uEBCjj/o
ふしわびぬ霜さむき夜の床はあれて袖にはげしき山おろしの風(新葉461)
929 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:26:10 ID:uEBCjj/o
天つ風袖さむからし乙女子がかへる雲路の明がたの空(続後拾遺454)
930 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:26:48 ID:uEBCjj/o
ながむるをおなじ空ぞとしらせばや古郷人も月はみるらん(新葉552)
931 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:27:38 ID:uEBCjj/o
てらしみよ御裳濯川にすむ月もにごらぬ波の底の心を(新葉579)
932 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 17:48:51 ID:osKXmQjw
青柳のなびく下枝にはきてけり吹く春風やとものみやつこ(二条院讃岐)
933 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 18:00:37 ID:JB11yYEa
神もさぞあかずみるらむ桜ちるしめの宮もり朝ぎよめすな(荒木田延季[新拾遺])
934 :
名無氏物語:2006/10/24(火) 18:13:27 ID:JB11yYEa
思ひきやあひ見ぬほどの年月をかぞふばかりにならむものとは(伊勢[拾遺])
935 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 10:28:29 ID:KBImmu+Z
思ひ出は同じ空とは月を見よ程は雲ゐにめぐりあふまで(後三条院[新古今])
936 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 10:29:11 ID:KBImmu+Z
別れ路は雲井のよそになりぬともそなたの風のたよりすぐすな(行宗[新古今])
937 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 10:38:00 ID:ivO1nvQZ
山吹のはながみばかり金いれにみのひとつだになきぞかなしき(四方赤良)
938 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 10:39:19 ID:ivO1nvQZ
山吹のみの一つだに無き宿はかさも二つはもたぬなりけり(橘曙覧)
939 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 10:51:41 ID:biQXLiEh
かへりこむほどをばいつと言ひおかじ定めなき身は人だのめなり(千載482)
940 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 10:52:48 ID:biQXLiEh
心こそ世をばすてしかまぼろしの姿も人にわすられにけり(金葉587)
941 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 10:53:21 ID:biQXLiEh
あはれとてはぐくみたてし古へは世をそむけとも思はざりけん(新古1813)
942 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 10:58:34 ID:biQXLiEh
月影ぞむかしの友にまさりけるしらぬ道にも尋ねきにけり(玉葉1152)
943 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 10:59:21 ID:biQXLiEh
春くれば袖の氷もとけにけりもりくる月のやどるばかりに(新古1440)
944 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 11:00:03 ID:biQXLiEh
いづくともさしてもゆかず高瀬舟うき世の中を出でしばかりぞ(玉葉1212)
945 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 11:00:52 ID:biQXLiEh
もろともにあはれと思へ山ざくら花よりほかにしる人もなし(金葉521)
946 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:12:07 ID:i1i7tjor
まだなれぬいたやの軒のむら時雨おとを聞くにもぬるる袖かな(新葉1119)
947 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:13:06 ID:i1i7tjor
夜な夜なのなぐさめなりし月だにも待どほになる夕ぐれの空(新葉1120)
948 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:13:52 ID:i1i7tjor
うづもるる身をば歎かずなべて世のくもるぞつらき今朝のはつ雪(新葉1130)
949 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:15:01 ID:i1i7tjor
我が宿をとふとはなしに春のきて庭にあとある雪のむらぎえ(風雅1415)
950 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:15:53 ID:i1i7tjor
ちればとて花はなげきの色もなし我がためにうき春の山風(新千載1713)
951 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:16:32 ID:i1i7tjor
雲よりもたかき所に出でてみよしばしも月にへだてやはある(新後拾遺1486)
952 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:20:11 ID:1sUWWOQy
わがさきにすみけん人のさびしさを身にききそふる軒の松風(国師御詠)
953 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:20:49 ID:1sUWWOQy
たわむほどしばしは枝につもりつつ二たびにふる松のしら雪(国師御詠)
954 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:23:13 ID:1sUWWOQy
いま見るはこぞわかれにし花やらん咲きてまた散るゆゑぞしられぬ(国師御詠)
955 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:26:06 ID:1sUWWOQy
たのしみの中のまことの楽しみは物を思はぬ心なりけり(詠歌百首)
956 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:27:16 ID:1sUWWOQy
まろくてもまろかるべきは心かな角のあるには物のかかるに(詠歌百首)
957 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 12:28:36 ID:1sUWWOQy
かずならぬ身をばあるじと思はでや心のままに華のちりゆく(国師御詠)
958 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 13:05:10 ID:Huo3IG97
このもとは花よりほかの友もなしたれを見おきて春のゆくらん(寂然)
959 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 13:05:53 ID:Huo3IG97
もろともにあはれとおもへ秋の月見て久しくもなりにけるかな(藤原季経)
960 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 13:07:02 ID:Huo3IG97
心あらばあはれとおもへ桜花ひとりながむるやどのけしきを(徳大寺実定)
961 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 13:23:29 ID:oUt0mLNa
春やとき花やおそきとききわかむ鶯だにもなかずもあるかな(古今10)
962 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 13:24:26 ID:oUt0mLNa
秋ならであふことかたきをみなへし天の川原におひぬものゆゑ(古今231)
963 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 13:24:56 ID:oUt0mLNa
名にしおはば相坂山のさねかづら人にしられでくるよしもがな(後撰700)
964 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 13:25:28 ID:oUt0mLNa
かくてのみやむべきものか千早ぶる賀茂の社のよろづ世を見む(後撰1131)
965 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 13:27:45 ID:oUt0mLNa
はかなくて世にふるよりは山科の宮の草木とならましものを(後撰1389)
966 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 13:29:30 ID:oUt0mLNa
いたづらにけふやくれなむあたらしき春の始めは昔ながらに(後撰1396)
967 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 14:09:30 ID:kqtQ//qu
さねかづらいまはたゆとや逢坂のゆふつけ鳥のくり返し鳴く(藤原家隆)
968 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 14:10:14 ID:kqtQ//qu
いかにせん相坂山のさねかづらはぶきあまたにうつりはてなば(藤原家隆)
969 :
名無氏物語:2006/10/25(水) 14:12:02 ID:kqtQ//qu
くる人をいかがいとはむさねかづらたえずはすゑも逢坂の関(蓮瑜)
970 :
名無氏物語:
さねかづらかけのたれをの長路しるあふ坂山の関の行末(正徹)