1 :
1:
題名
作者
内容の概略にコメント付きで
(出版社もわかれば探し易くて良いかも)
あくまでも小説onlyでおながいします。
2 :
2:02/07/19 08:11 ID:0+sV0lm2
2ゲト
題名:伊達政宗
作者:山岡荘八
大河ドラマ『独眼流政宗』の原作
「面白い作品は原作も面白い」の典型
とにかく政宗が苦境を颯爽と乗り越えまくりです(苦しいところもあるが)
題名:男の一生
作者:遠藤周作
木曽川川並衆の野武士でその一生を過ごすはずであった前野将右衛門。
しかし、彼と藤吉郎との出会いが、彼の人生を波乱万丈なものとした。
運命とチャンスをつかんだ普通の男の「男のロマン」とその顛末は必読。
(日本経済新聞社 1991年10月 各¥1300)
5 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/19 08:58 ID:QEl7Lplv
萌えよ剣
題名:『首斬り浅右衛門 あるいは憑かれた人々の物語』
作者:柴田錬三郎
身悶えし命乞いをする女を美しいと思った。初めて己の生業を
嫌悪した。泰平の世に人を斬る業を極め続けなければならない
山田浅右衛門。その家系も6代目に至り烈しい気象が息んだ。
ただ一首斬り損じた女の怨霊に翻弄される浅右衛門の最後を
描く。「殺生関白」「座頭国市」他、エロティシズム溢れる
異形の八編(講談社文庫 \562)
やや趣向は異なるが、異形どもの時代小説ということで。
7 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/23 09:15 ID:tbH9FfjO
題名 関ヶ原 (新潮文庫)
作者 司馬遼太郎
一番最初に読んだ時代小説。コレ読んで石田三成に惚れました!
関ヶ原の小説は他にも色々読んだけど、三成側で描かれてるものって少なくて。
三成と左近の関係が大好きです。
これとは別に、小説じゃないんだけど
宝島社から出版されてる「戦国武将」が、人物像がおもしろく描かれてて
すごいおもしろかった。ちなみにそこでは三成の評価は低かったけどw
8 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/23 14:11 ID:pHp3cYOS
一人の人間が7種類くらいの呼び名を持っている為、人物整理する事と、
主人公が冒頭に登場する宇野嬢ではなくて原田甲斐&伊藤七十朗
である事に気づけば、
山本周五郎「樅の木は残った」は本当にシュバラシイと気づくよ。
9 :
:02/07/23 15:47 ID:???
坂の上の雲
ってか、これって時代小説かなぁ でも面白かったなぁ
10 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/23 16:41 ID:9Xkgn0vs
『間違いだらけの時代劇』
『続 間違いだらけの時代劇』
(河出文庫)
名和弓雄さんというひとの、主に「時代考証」にかんする文庫本れす
スレ違い ゴメソ
11 :
素人歴史家:02/07/23 17:13 ID:j9GtFkZj
>>8 「樅の木が残った」は、歴史小説を越えた文学として名作、
しかし、山元周五郎は田沼意次も人物であった設定の作品を残してるが
この作品のせいでかなり歴史をお騒がせしています。
小説の中で原田甲斐を切ったのは、酒井雅楽頭の家臣ですが、
実際に切ったのは、伊達家家臣の蜂屋六左ェ門で、小説の中では酒井家家臣に
脇役として逃げるところを切られた設定ですが、これは間違いなら本当は大変悲しい、
子孫が現存していて、当代まで名誉として一字を受け継いでおり、
文献等も残されていて、先祖が英雄を切ったとは言えずに当惑されています。
この話は歴史考証で史実に迫った方が複雑な時代、人物模様がうかがわれて
真の不朽の歴史小説足りえたのではと思いますが。
12 :
素人歴史家:02/07/23 17:23 ID:j9GtFkZj
NHKの大河ドラマで、歴代最低視聴率だった気もするが、
平幹二朗の熱演にもかかわらず、
やはり話を1年間引っ張る退屈さとは別に
感動のクライマックスを含めてなぜか心に語りかけてこない。
小説でなくドラマ仕立てだと史実は???ではという謎が謎を呼ぶ
ドラマと言えるのでは。
13 :
素人歴史家:02/07/23 17:35 ID:j9GtFkZj
原田甲斐のお祖母さんは、有名な秀吉と政宗(実際は家臣とも)が碁をした際に
秀吉が勝ったらやろうと賭けた側室の香の前、でその後政宗が家臣に与えてその後
甲斐の父が生まれたことから、ひょっとして政宗の血を引くのではという奇説もある。
お祖母さんは京女で見栄っ張り、その血を引いてかなり浪費家だったらしく、
親戚に年貢一年分の借金があったりした。
人物的に生来の悪党ではなく諸事情から、これも生来の悪党でない政宗10男兵部に組して
武士の意地で引くに引かれず幕府、藩を揺るがす大事件を引き起こしたとも。
酒井雅楽頭は、次の将軍綱吉に嫌われて早々に失脚したね。
14 :
素人歴史家:02/07/23 17:40 ID:j9GtFkZj
香の前は父方か母方か忘れてます。
スマソ。
15 :
素人歴史家:02/07/23 17:47 ID:j9GtFkZj
酒井雅楽頭は、自邸での刃傷事件後、原田甲斐が切りつけた柱の傷を直させずに
悪人が悪人の意地で残したものだからそのままにしておけ、と言ったそうな。
この言葉がのちに馬上将軍とも呼ばれた雅楽頭として印象深いですね。
16 :
8:02/07/24 22:01 ID:TGhj7C0Y
>>11-15 一応、歴史小説ではなく時代小説として読ませて頂きました。
この小説を読んで初めて学校で習った
国語教師に感謝出来るようになりました。
当時は何で一々国語授業で教わるような面倒臭い作業をする必要があるのか
まるで分かっていなかったのです。(当方理系)
本当の本を読む楽しみを見つけたような気がします。
それでも、歴史小説って難しいものですね。
17 :
ai:02/07/24 23:59 ID:MS1o0Oh4
奥の深い小説だったのですね
18 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/25 07:41 ID:B41L9/vu
すいません、ここで訊いて良いのか解らないんですけど、知ってたら教えてください。
今まで一回も時代小説を読んだこと無いんですが、
初めて読むならコレを読め、またはコレを読めば時代小説が好きになる、っていうのがあれば教えて貰えませんか?
そういえば時代劇もそこそこ見るし小説もそこそこ読むのに
なぜか時代小説って殆ど読んだことない。同類いそうだなあ。
20 :
:02/07/25 11:26 ID:NLSuxNhv
B級しか読みません。寝転がって読めるようなやつ。
21 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/25 11:38 ID:YFccUc6c
死ぬこととみつけたり 隆慶一郎
・・・完結していないが・・・。
22 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/25 11:39 ID:ai5zFIgI
>18
一夢庵風流記 隆慶一郎 新潮文庫
昔、少年ジャンプで連載されていた「花の慶二」の原作なんだけど、マンガよりはるかに面白い!
はっきりいって、マンガは原作の魅力の十分の一も伝えてないよ!
この作者の本はだいたい新潮文庫に入っているけど、どれもおすすめだよ。
23 :
おおおおお ◆2n9IzBVk :02/07/25 11:40 ID:R+l5zGNf
講談社文庫だけど、「柳生非情剣」隆慶一郎もお勧め!!
薄いし一話完結なので気に入ったとこから読んでもOKですぜ。
25 :
名無しさん@お腹いっぱい:02/07/25 17:39 ID:Zp/OjpC5
池波正太郎『雲霧仁左衛門』
盗賊にも美学ってものがあるのには感動した。
まぁ、山岡荘八の徳川家康は軽い気持ちでは読めんわな…(;´Д`)ヨミオワレン…
27 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/25 18:07 ID:FCNKxwbO
隆慶一郎のはおすすめだよ。
どんどん買い揃えていって、間違って峰隆一郎のを買いかけたこともある。
28 :
通行人:02/07/25 18:11 ID:/T7HJPNL
藤沢周平! 庶民の哀歓、武士の意地は現代にも通じるものあり。
文春文庫「暁のひかり」他。短編が主なのでどれからでもおすすめ。
29 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/07/25 21:52 ID:ZyyHY+f2
藤沢周平なら、「隠し剣孤影抄」&「隠し剣秋風抄」文春文庫もお勧め!!
いわゆる剣豪ものだけど、様々な必殺剣の遣い手達が登場して飽きません。
読後も殺伐とした印象はなく、
剣により救われるようなストーリーが多かったと思います
薄いし、一話完結なのでどこから読んでもOKですぜ。
31 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/25 23:36 ID:Xd8Qc6Zs
浅田次郎「壬生義士伝」
泣かせのテクにまんまとはめられたさ。
しばらく南部訛りが抜けなくなるよ。
32 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/25 23:57 ID:hZB2c7JL
時代小説かどうか微妙だが、
金鯱の夢 清水義範
なんか好きだね。内容はあえて伏せよう。
33 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/26 10:11 ID:zUx7sdJi
歴史小説=史実を元に綿密な研究取材により肉付けした小説
時代小説=舞台を現代でない時代(狭義では明治維新以前)においたフィクション小説
定義はこれでOK?
34 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/26 11:39 ID:+E0jxhnC
伝奇小説>創作に史実で味付け
伝記小説>史実をもとに作者が肉付け
35 :
18:02/07/26 12:00 ID:w71MKLpL
おお、みなさんありがとうございますです。
隆慶一郎っていう人と藤沢周平っていう人の作品が気になったので、。その辺から入ってみる事にします。
池波も解り易くて良いかも・・・
37 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/26 22:55 ID:+E0jxhnC
個人的には風太郎を勧めたい
38 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/26 23:18 ID:o7UFKTaJ
風太郎って、いろんなマンガの元ネタの宝庫だね。例えば、
全身脂肪の塊で、どんな攻撃も跳ね返すという、ありがちな敵キャラ(例:北斗の拳のハート様)
その原型も甲賀忍法帖で出てくる(ただし敵でなく味方として!!)
ピアノ線のようなモノで相手を切り刻むという技も、風閂が元祖だろうね。
何よりも「必殺技の名前を叫ぶ」という日本独特の文化の元祖が風太郎では?
39 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/26 23:41 ID:jaf3QAOs
「くの一」という言葉を発明したのも風太郎というのは本当?
41 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/27 08:56 ID:E6Yuyf2f
>>39 「くのいち」という言葉自体は実際の忍者用語だったらしい。
ただし「女」一般を表す言葉で、「女忍者」を意味するようになったのは風太郎から。
また、「忍法」という言葉も風太郎の発明。それ以前は「忍術」
42 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/27 13:06 ID:dwAf8Vdv
>池波もはまるねえ。
読むと日本酒が飲みたくなって困るが(w
藤沢、地味で単調な文章ととるか感情を抑えた味わい深い文章ととるかで
好き嫌いがわかれるかも。ちなみに漏れははまりますた。
44 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/27 13:22 ID:0tLRKxg8
津本の「鬼の冠」
時代小説というか剣豪小説、いや柔豪小説というか。
神韻飄々とした武田惣角の一代記。
45 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/27 13:24 ID:TfPpuJWU
個人的には戸部新十郎の秘剣シリーズは読みやすくて好き
46 :
8:02/07/27 18:54 ID:???
1さんの指定した形式に則っていなかったのに気付いた。御免。
というわけで改めまして、
題名:樅の木は残った
作者:山本周五郎
あらすじは無いと思って、
あくまで主旋律として原田甲斐の出て来るシーンだけを読破するとよい。
派手な主役が好きなら、伊東七十朗の出て来るシーンも同時に読破すべし。
それだけで十分エンターテイメントとして楽しめるが、
脇役や悪役に感情移入し出すと、もう止まりません。
次は三国史でも如何ですか?
誰か、「神州纐纈城」国枝史郎:春陽堂
を読んだ方いましたら感想きかせてください。
48 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/29 15:02 ID:ozKmtpFM
妖星伝がお気に入りなんだけど、伝奇小説になっちゃうよなぁ。
49 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/29 15:08 ID:w3KE2n5q
京極の「嗤う伊衛門」(字あってるかな?)はアリですか?
50 :
47:02/07/30 11:11 ID:???
うおっ、伝奇小説は含まれないの?
残念…
51 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/30 11:56 ID:Oz2uC0rH
隆慶一郎「影武者徳川家康」。
一人一人の人物設定が素晴らしすぎ。小池一夫風に言えば「キャラが立ってる」!
ラストシーンは何度読んでもじわっと来てしまうし、なにより、完結してる^^。
前にも出てたけど、あのマンガ化はないよなあ。隆慶一郎に失礼だよ。
52 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/30 12:27 ID:mcvg30/B
功名が辻
司馬遼太郎
文春文庫 全4巻
立身出世は秀吉が有名だけど、その元で郎党から大名に成り上がった山内一豊の話。
読みやすく面白いよ。
53 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/30 12:37 ID:Qk71xk4j
題名:大いなる企て
作者:堺屋太一
秀吉死後の三成と家康の水面下の戦いを
三成の視点から書いた小説。
このころの状況がおもしろくかかれている。
まぁ、作者が作者だけに経営再建に必要な物を
学ぶ感じで書いてるけど。
藤沢とか山本周五郎の市井もの読んでほしいなぁ
英雄なんかほんの一握りの人々だし・・・
55 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/31 00:51 ID:NCMaDHKB
戸部新十郎の「総司残影抄」は淡々としてて面白かったなあ。
ナンダ沖田総司カヨ とか思ってごめんなさい。
どうも新撰組ものはありすぎて、漫画のキャラクターみたいにとらえてしまい、
スガメで見てしまうよ。
56 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/31 01:43 ID:Kq4MILhi
>>27 たまには間違えてみるのも一興。
「柳生十衛兵」はおもろいよ。
>>54 藤沢周平は「三屋清左衛門残日録」が好きだよ。市井物じゃなくて武家物だけど。
英雄は確かに一握りだけど惹かれてしまうな。
司馬遼太郎の「世に棲む日々」は松蔭と晋作中心の幕末物。司馬遼の中では読みやすい。
海音寺潮五郎の「西郷と大久保」は2人の友情と思想の相違に焦点を当てている。
あと時代物じゃないけど司馬遼太郎の「坂の上の雲」は何度読んでもおもしろいわ。
58 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/31 02:19 ID:ixlWXY0I
ある日隆さんの柳生モノを満員電車の中で夢中で読んでたときに、
私(20代女子)の隣でオヤジ同士が殴り合い始めたのよ。
もちろん私にもドスドスぶつかってくるわけ。
いつもだったら涙目で声にならない悲鳴をあげただろうに、
そのときは実に落ち着き払ってて「ふん、くだらん」と思ってしまった。
そんな自分に後からものすごく驚いたの。
隆さんは時代劇のシナリオライター出身だからね。
脳内できちんとビジュアル化されてたと思われる。ホント引き込まれる。
後水尾天皇がその後どうなるのか続きが読みたい(涙)
歴史の知識が乏しくても大丈夫よ。名文なのに読みやすいのよ。
格調高いのに難しくないの。禿しくオススメ。
ここ良スレですね〜。
みなさんの内容紹介読むと、その本がすごく読みたくなる!
今まで隆慶一郎は未読だったんですが、これを機に読んでみようと思います。
#おすすめ文ではないのでsage
60 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/07/31 06:21 ID:om8K231t
>57 俺も三屋好きだよ。ドラマ化されないもんかね?他の藤沢作品なら蝉しぐれが好き
読んでて面白かった(娯楽作品)ならよろずや平四郎活人剣!
>>60 「三谷清左衛門残日録」は仲代達也主演で「清左衛門残日録」(NHK、平成5年)というタイトルでドラマ化されてますぜ!!
↑
三谷⇒三屋
ベタだが、池波正太郎の「鬼平犯科帳」「剣客商売」「雲霧仁左衛門」
また、やや残酷系ならば、南條範夫の「右京介巡察記」
64 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/08/02 18:07 ID:4zAHoGjw
保守age
歴史小説なら・・・
「竜馬がゆく」司馬遼太郎
有名すぎて紹介するまでもないけどホント、竜馬かっこいいヨ!
薩長同盟も寺田屋事件の大立回りも。
あと、さな子殿のいじらしさに泣けました。
「歳月」司馬遼太郎
薩長土肥の肥前藩江藤新平のお話。
明治新政府の各キャラクター(?)の描写が
あまりに生き生きしててちょと笑ってしまいますた。
「菜の花の沖」司馬遼太郎
漢だす!嘉平殿は漢だすよ!
「上杉鷹山」童門冬二
読みやすかっただす。
この内容が全部事実だったら本物の聖人君子ですね。
本文には触れられてませんが鷹山は最晩年まで
徹底した質素倹約を貫かれたそうです。
こんなにストイックに生きられる人間がいるのでしょうか?
「曼荼羅の人」
空海の留学時代のお話です。
ちょっと退屈な展開かも知れないですが個人的には好きな話です。
「鬼と人と」著者名失念しました。
信長と光秀のお話。ご存知の方も多いかと。
光秀殿かなり気の毒・・・
「坂の上の雲」はこれから読むとこです〜。
このスレとは関係ないですが
「ぶっさき羽織」とか「仙台平」とか江戸時代の服装の図解本がありましたら
どなたか紹介していただけないでしょうか?
あと家紋一覧とかも。
66 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/08/02 19:28 ID:4zAHoGjw
童門冬二は、意識的に易しく書いている(ポリシーとして)ので、
禿しくおすすめです。
歴史・時代物の中には、やたらと難しい言葉を使いすぎのも多い。
城山三郎くらい格調高ければ文句無いけど、
ヲタ上がりの自己陶酔作家はやたら難しい字を充てる人多くてうざい。
67 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/08/02 20:11 ID:yvoFzl08
剣客商売、鬼平犯科帳、仕掛人・藤枝梅安、夜の戦士、蝶の戦記、忍びの風、
忍びの旗、忍びの女、忍者丹波大介、火の国の城、真田太平記…
池波作品大好きです。きりがありませんのでやめます。
他には藤沢周平の「よろずや平四郎活人剣」が凄く読み易く面白かったです。
内容は、浪人平四郎が金でいろんな仕事を引き受ける、というものですが
最後はやはり強敵との決戦があったりもします。
司馬遼太郎「燃えよ剣」、隆慶一郎「一夢庵風流記」もわりと読めました。
特に後者は原哲夫の漫画「花の慶次〜雲のかなたに〜」の原作なので
知ってる人も知らない人もとても楽しめると思います。
柴田錬三郎の「御家人斬九郎」。
ご存じフジの名時代劇の原作です。
介錯人が職業なんですが斬り合いもあれば人助け?もある。
斬九郎が好きな人は読んでみるといいでしょう。
逆に読みづらいけど(自分がです、スラスラ読める人ももちろんいるでしょうが)集めてるのは、早乙女貢「会津士魂」です。
会津武士の生き様が描かれています。全十三巻ですが今まだ九巻でストップしています。
今は忍びの旗を読み返してるところです。これが終わったら次は真田太平記行く事にします。
同じく、時代物を読むときに参考になる資料などありましたら紹介希望です。
自分が所持してるのは「近世武士生活史入門事典」(武士生活研究会:柏書房)
なのですが、あまり参考にはなりませんでした。
>>65 一応、「ぶっさき羽織(=打裂羽織?)」なら載っていました。
「仙台平」は柄の一種としかわかりませんでした。
69 :
:02/08/03 00:51 ID:???
70 :
:02/08/03 01:03 ID:???
家紋の本はデザインのコーナーにあるよ。
71 :
68:02/08/03 01:36 ID:???
72 :
65です:02/08/03 04:51 ID:???
>>68〜
>>71様
情報かたじけのうござる。
早速ブックマークいたしますた。
>>71の図書館はかなり面白そうですね。
チャンスがあったら行ってみまする。
確か東京には江戸時代の町を再現した施設があるんですよね?
ほんの百数十年前には皆時代劇の通りの生活してたんだなあと思うと
ちょっと不思議な気分だす。
73 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/08/03 06:41 ID:tXhwQz79
山本周五郎が好きなのですが、「栄花物語」が良いですね。
74 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/08/03 21:38 ID:3kiRu8Rh
時代小説じゃないけど、
勝子吉「夢酔独言」
親子の情愛ものっていうのは嫌いなんだけど、
こういうDQNな奴ってヤッパリ好きで好きで仕様が無いんだよなぁ。
>>74 昔、古本屋で見つけて読んだよ。
息子の海舟の「氷川清話」は叔父に譲ってもらって読んだ。
どっちも文体が口語調であの時代の江戸下町の息吹が聞こえるような本だよ。
76 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/08/04 00:35 ID:7osy8tda
柴田錬三郎「貧乏同心御用帳」
9人のみなし子を預かる同心。
子供たちが少年探偵団ばりに大活躍。シリーズ化で欲しかったなあ。
過去にテレビ化されたみたいだけど、またゴールデンでやってホスイ。
77 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/08/04 00:50 ID:ayEi+woE
これも時代小説でいいのかな?
藤沢周平の『獄医立花登手控え』シリーズ。
医者の卵で臨時で獄医のバイトをしている主人公。
柔道の達人で、なんか事件が起きて、
悪人をやっつけるときはいつも投げ。
なんかこれ読んで柔道もいいなって思った。
>>65 ついでに、世に棲む日々読んどけ。
坂の上の雲はそのあとでもいいと思う。
「世に棲む日々」は司馬遼の中でも随分読みやすいよね。
「坂の上の雲」は「竜馬がゆく」と並ぶ彼の傑作。
どちらも読み終わった後、感動しすぎて寂しい気持ちにさせられたなぁ。
この登場人物とこれでお終いかと思うとね。
80 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/08/04 02:43 ID:KzZfzNaA
おとこ鷹・父子鷹
平川右金吾好きだった。
明日は古書店&図書館でも廻ってここで挙がった本でも探すとするか
「遠山奉行影同心」はすすめない
83 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/08/04 10:04 ID:JC3oGhiD
>>81 漏れも池波や司馬その他有名どころみんな読んじゃってたから、
参考になった。
「龍馬がゆく」と「坂の上の雲」はハードカバーで揃えたい。
>>79 竜馬もかっこいいけど、晋作タンもカコイイよね。
漏れはどちらかというと、晋作タンのほうが好き。
スレ違い かも知れないが「司馬史観」についてはどう思われます?
乱暴に言うと何百万に一人の人物によって歴史が転がされるというやつ
このネタ、荒れると思うのですが、
読み物としての好き嫌いだけなのでご理解のほどを。
戊辰戦争特に、北越関係では地元・長岡の河合継ノ助を描いた、
司馬遼太郎「峠」に愛着を感じる。
あれは、ラストが良すぎるんです。
司馬作品のラストというのは独特の風情があって好き。
>>85 司馬史観はスレというより板違い寸前かも。
でも、塩野七生の書いていることも、マキャヴェリが書いていることも
それほどに変わらないような気が個人的にはするけれども?
一つの事実…ではないかとは考えます。普遍性の問題までは結論つらいですが。
題名:「陰陽魔界伝」シリーズ
作者:藤巻一保
出版:徳間書店
主人公は文武両道の吉備真備。長屋王の命で唐に渡り、国家鎮護の為「金烏
玉兎集」なる秘伝書を捜し求める。だが帰国する前に政変に倒れた長屋王は
怨霊と化し、逆に日本を滅ぼそうとしていた・・・。
玄宗皇帝・楊貴妃・阿倍仲麻呂・行基・道鏡らが登場。妲己に憑いていた九
尾の狐や神仏妖怪も登場する歴史伝奇小説。
伝奇小説な上奈良時代〜平安時代なのでサゲ。
88 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/08/07 00:18 ID:2jgLOr9T
>>86 【峠】のよさは、主題が、根本的に悲劇を描いているのに、描写がさらりと
していること。とても読みやすい、いい作品だと漏れも思う。
主人公がかっこよすぎるけどね。
【樅の木は残った】の原田甲斐と同じぐらいカコイ過ぎるかな。
題名:学術小説・外骨という人がいた!
作者:赤瀬川原平
時代小説というより人物伝(スレ違い?)
宮武外骨という明治・大正時代の珍というか
反骨ジャーナリストの話です。
どれだけ反骨かは読んでのお楽しみということで。
NHKの歴史番組でも紹介されていたようですね。
90 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/08 02:28 ID:Bmidm5Op
何度か出てる藤沢周平、用心棒シリーズなどの長編もいいけど、
彼の作品で一番魅力を感じるのは封建制に縛り付けられている
海坂藩の微禄の武士達の短編。
質素な暮らしの中にささやかな幸せや喜びが現れた時にすごく
温かみを感じる。
一番好きなのは「時雨のあと」の中の「鱗雲」
病気で苦しんでいた敵持ちの娘を家に連れてきて介抱する話。
ラストシーンで泣けた。
91 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/08 02:36 ID:6AtcD7K/
山本周五郎はリアルでいい!
市井もので 嘘アつかねえ が印象に残ってます。
それと日本婦道記の 桃の井 が好きです。
92 :
:02/08/08 03:11 ID:1SZx8Yuq
宮部みゆきの短編。
93 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/08 03:55 ID:hBDEajCb
中里介山の長編。(全52巻で未完)
94 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/08 23:02 ID:BEpgTsJ+
藤沢周平のファンです。ほぼ全作読んでいますが、一番気に入ってるのはハードボイルド
時代劇、「彫師伊之助シリーズ」。ハメットを凌ぐ主人公のダンディズムが、最高っす。
95 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/08 23:29 ID:nyGhQZ22
山本周五郎の「おもかげ」と「二粒の飴」は電車の中で読んではいかん。
私は京浜東北線の中でマジ泣きしました。
藤沢周平ならやっぱり、「蝉しぐれ」、といいたいとこですが、
実は「風の果て」だったりする。
96 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/09 00:18 ID:pC3GqOFw
僕も山本周五郎は好きだなあ。日本婦道記の「墨丸」や「糸車」などは
何回読んでも泣かされるのだ。
「ちいさこべ」「水車」「あだこ」なんかもいい。ほんとに何度繰り返して
読んでもいいんだから、これが。
97 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/09 04:15 ID:8UWJCcnc
山田風太郎と言えば「魔界転生」や「甲賀忍法帖」あたりが
メジャーでしょうが自分は「江戸忍法帖」が好き。
水戸黄門外伝ってのりで。
主人公がのんびり屋(実は御落胤)で野心や闘争とは対極の人物なのもイイ!
でも隣に住んでる角兵衛獅子の姉弟の弟が殺されて初めて、戦いに臨む。
敵は恐怖の忍法を操る甲賀七忍!
一刀流の剣技と卓越した知恵で、甲賀七忍を倒していく主人公に惚れました。
「風の果て」(藤沢周平)は確かにいい。
ある程度の年齢になってから読むと、自分と昔の友人達との間の今の落差に対して
懐かしさや無常観の入り混じったものがこみ上げてくる。
人生ってそんなものかなぁ…どこで道が分かれたのか?と、
あと、関係ないけど「霧の果て〜神谷玄次郎捕物控〜」も良かったです。
「葉隠の人生訓」童門冬二
ビジネスマン向けっぽくなってるので
好き嫌いが分かれるかも。
しかし今時社員が会社に対して「忍ぶ恋」ってことはないだろうと。
二世代くらい前の社員はそういういじらしさもあったのかな?
これを読むまで葉隠って宮本武蔵が書いたんだと
思い込んでいたんでした。
読んでて暗くなる可能性があるけど私のお薦めは「木枯らし紋次郎」
特に初期のほうは著者の徹底した人間不信振りが如実に現れていてちと
鬱になるが、毎回息を呑む展開は飽きがきません。
あと、ちょっと異色なやつで菊地秀行著の「幽剣抄」これがかなりおもしろい!
作者名でちょっと敬遠してしまう人もいるかもしれませんがぜひ読んでみて。
今日は8/15なので昭和時代はダメっすか?
小説ですらないんだけど
「神國日本は敗けました-名張国民学校五年は組作文集」
永六輔 監修
平行して読んでるのが日清・日露戦争の話なんで
やっぱり太平洋戦争って突出して異常な心理状態で
おこなわれてたんかなあって思いました。
この本の後半に作文を書いた人たちの座談会が載ってて
その中で作文を書いた半数の人が本気で書いてて、
残りの半数は大人ウケするように書いたってのが興味深かったです。
102 :
:02/08/17 21:27 ID:4KGn5QDg
別に漫画オタではないがちょっと・・
漫画原作の前田慶次上げてる奴いるが
最近、スーパージャンプで
現代の医者が江戸時代後期へタイムスリップする漫画があって
以前編だと昔に即した状況で頭部オペ、肝臓オペ、ペスト、
今でてるのは梅毒なんだが、青カビからペニシリンつくるとか
大袈裟だが時代描写が山本周五郎なみに写実的、叙情的ですごい
あの原作者はかなりの時代劇通と思うよ
見たことある人いたら感想求む
103 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/17 21:51 ID:qpXCJDAt
>>102 原作が石川喬司の「大江戸神仙伝」では?
いまちょっと別件で書いて思い出しました。「名君の碑」。
すっかり保科正之のファンになって土津神社も行ってしまった。
しかーし、田中正玄(三郎兵衛)の墓が参れないほど草ボーボーで
ほったらかされてるのは許せん!ちょっとは整備しなさーい!
猪苗代町!おい、聞いてるかー!
山本周五郎ファンです。
短編で「おしゃべり物語」というのがあって、
彼の作品の中では珍しく涙無しで読める楽しい作品です。
北原亞以子さんの木戸番小屋シリーズはおすすめです。
市井の人々の生きざまに心惹かれます。
池波作品、藤沢作品、隆作品はほぼ読み尽くしました…
時代小説オタなのかもと、ようやく気がついた晩夏の午後…
107 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/25 12:43 ID:jFnLmjZA
「御宿かわせみ」ってまだ読んでないのですが、評判いいですよね。
どなたか語ってください。
108 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/25 20:25 ID:p4OAzoiZ
>>ALL
角田喜久雄の
「影丸極道帖」は如何でしょうか?
池波正太郎も柴錬もメジャーなところは持ってますけど、一番
心に残るのはこれだったりします…。
109 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/25 21:34 ID:tsSJgitN
司馬さんの短編「おーい大砲」がよかった。 ラストの主人公のセリフが秀逸! 司馬作品ほとんど読んだけど、なぜかこれが一番心に残っています。
スレ違いな話でスマソ。
竜馬展へ行ってきますた。
そこで2種類の家系図展示してました。
竜馬が脱藩するときに「吉行」をくれた二番目のおねいさんが
いるやつといないやつ。
どっちが本当なんでしょうね。
竜馬の手紙は現代語訳なしではさっぱり読めませんですた(涙)。
今、皆様お薦めの「世に棲む日々」読んどります。
111 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/26 12:51 ID:BXCpWFSd
白井喬二の『富士に立つ影』。
いっぺん手に取ったら、もう止まらんぞ。
112 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/26 15:31 ID:RdKRz7GU
「世に棲む日々」はクソ
司馬のなかでは「坂の上の雲」がいい
>>112 それはあなたにとって「クソ」だったんでしょう?
私は「世に棲む日々」も「坂の上の雲」も両方違った面白さがあって楽しめました。
114 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/26 17:56 ID:3gr+fETu
一人ぐらい坂口安吾呼んでる奴アいねえのか(´・ω・`)ショボーン
真書太閤記
若かりし頃の豊臣秀吉の話。歴史の知識ゼロで楽しめる。
人物描写が秀逸。
信長
信長カワイイ。
115 :
:02/08/26 18:35 ID:vJOVBbZ3
谷恒正ってどうですか?
116 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/27 23:54 ID:+wza8jUo
女流がほとんど出てないのが寂スイ(哀
宮部みゆきと御宿かわせみ(平岩弓枝)の名前が出たくらいか。
個人的には「歴史小説」ではなく「時代小説」のくくりだから、
澤田ふじ子あたりはどうよ、と推してみる。
職業ものにミステリちっくな風味をからめて、
人情話の味付けもある作品が多いと思うんだけど。
佐藤雅実あたりが読める人なら、いけると思われ。お試しを。
でも個人的にはやっぱ池波がいちばん。これで時代小説にはまった(「黒白」はカコイイー)。
それから、横溝を挙げるの、ありですか?
古いけど、やっぱ捕物系を語るなら落とせないと思われ。と考えるのは私だけですか?
昨年の没後記念出版では、山田忍法帖ものを山のように読んだー。
荒唐無稽だけど、やっぱ、あんだけ話や人物が動くとわくわくして、面白カッタです。
117 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/28 12:47 ID:GR3qHtnn
正統派じゃないかも知れないけど南原幹雄が書いてる007みたいな時代小説。
薩摩藩の軍事要塞を破壊したり、東北六藩が連合しての謀反防いだり、豪商が
日本支配を企んでみたり・・・結構好きなんだけど、最近書いてないなあ・・
「豊臣秀長」堺や太一
太一っつぁんは、未来予測分野では???だが、
歴史モノ書かせると組織経営とか人心掌握とかに着目して書くので新鮮でオモロイ。
やたらと主人公が超人的活躍をするヒロイックものに食傷気味な人はいけるのでは。
119 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/28 22:02 ID:rTYAx5SF
杉浦ひなこたんの漫画萌え〜〜
>>119 導管ですな 江戸風俗が文字じゃなくって絵でそれも生活臭プンプンで
分かるってかなりのもんだと思う
さすがにこの板全体で芝良多いのは当然だろうけど、あまり話題に挙がらな
いところで「尻くらえ孫市」どうですか?
漏れ的には「萌えよ剣」に匹敵する
史実&エンタメの融合作品だと思うけど。織豊時代オールキャストながらや
や脇役にスポットライト、お色気もそこそこという非常に満足度の高い作品です。
「国取り」の1・2巻も同じテイストで良いよね。
122 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/28 23:29 ID:c4O4tWGp
やっぱ司馬作品には惹かれるな。
峠、世に棲む日々、坂の上の雲 なんかは特に好きだ。
でもおれの一番好きなのは『燃えよ剣』だな。
年に2回は読み直す。
若き歳三の奥多摩バラガキ時代。
新選組の結成、大きくなる組織。
時代に逆流する信念。所々に炸裂する土方美学。(カコイイ)
痛快で、ワクワクして、ほのぼのして(沖田や宝玉関係)
寂しくて(新選組が傾くあたりから)、
切なくて(青春は終わった!のとこではマジ泣ける)
なによりカコイイ。
まだ呼んでいないテメェら。
読め、っていうか読んでください。
林真理子「ミカドの淑女(おんな)」はいいと思う。
作者にアレルギーの人もいるかもしれないが。
124 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/29 04:55 ID:QgcIIXdm
>>107 御宿かわせみ大好きです。
一話完結なので読みやすいですよ。
女流作家ならではの、女心の描写が上手く書かれていると思います。
過去の話で登場した人物が再度登場する場合がよくあるので、
必ず1巻から読むことをお薦めします。
ハマりますよ。
東吾はモテすぎ。
125 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/29 19:42 ID:90/Y6oMk
ぶらり信兵衛道場破りを知らんのか
126 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/29 20:46 ID:6o2OuZZc
なんといっても武王の門でしょー
北方謙三特有のアツ〜い男の物語!!!
特に、今川了俊と決戦に行く時の懐良と武光のシーンが涙ものでございまする。
127 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/29 23:59 ID:S5sorEj5
>>123 道灌です。
あんなにおバカなエッセイを書く人と同一人物とは思えない。
128 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/30 00:19 ID:t8If4Kdc
司馬遼は短編もいい。「けろりの道頓」とか
スレ違い、つーか板違いだけどビートルズ論も一風変わってていい
>>114 安吾のはいいよね。あんなパンキッシュな歴史物ってなかなかないかと
129 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/30 08:28 ID:SjzRb5jC
小説ではないが、「二人の天魔王」明石散人。
目からほっぺたが落ちるとはこのこと。信長はけちでちまちま、桶狭間の真実、本能寺の真実、とか必読だよ。
130 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/30 08:44 ID:RnD9IQiI
笹沢佐保の木枯し紋次郎もおすすめです。
あと時代小説と呼べるかどうか妖しいけど
「陰陽師」夢枕獏
「陋巷に在り」酒見賢一
「陰陽師」はスーパー時代劇をフジTVでやったからよいかな?
「陋巷に在り」は孔子とその弟子顔回の話だから歴史小説の部類かな?
131 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/31 11:45 ID:Zhtikt9Z
陰陽師は、あの映画を超えるドラマは無理。
132 :
マリコ:02/08/31 11:56 ID:30HoqtLQ
平岩弓枝のはやぶさ新八シリーズはおすすめです。
むひとつは、隆慶一郎の松永誠一郎シリーズもいいですよ。
133 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/31 12:05 ID:ysDHoczw
134 :
:02/08/31 15:35 ID:PZcsZLgq
マイナーだが鳴海丈。「修羅之介斬魔剣」の続き、早う出せ。
135 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/31 17:15 ID:w1xUwEPc
運命の剣「のきばしら」
(中村隆資・鳴海丈・火坂雅志・宮部みゆき
・安部龍太郎・宮本昌孝・東郷隆)
一振りの剣の誕生からその最期までを、七つの短編で綴った連作集です。
実は、「ミヤベ買い」だったんですが、他の作家のものも好かったです。
個人的には中村隆資による、刀鍛治の物語がオススメです。
今まで読んだことの無い作家に目が開く、という意味ではアンソロジーも
いいものですね。私、おかげで食わず嫌いが治りつつあります。
136 :
:02/08/31 20:16 ID:3ncRAVoY
「のきばしら」の企画は成功したのかポシャったのか。
いろんな意味で、全体で話の毛色が違いすぎるが。
宮部と安倍龍太郎の話が浮いてる気がする・・・。
137 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/31 20:20 ID:Gg/AQXSo
>>134 「処刑人 魔狼次」で我慢して下さい・・・
荒巻義男の「猿飛佐助」あんなバカなのがまた読みたい・・・
138 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/31 21:33 ID:zYTtwiZv
柴錬の眠シリーズってどうですか?
あらすじがかっこよさげだったので買おうか悩んでいるんですが…
話題にあがらないところをみるとダメ…?
139 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/31 21:44 ID:SRWKnmit
>>136 うっ・・。確かにそうかも。
企画の成否は、一つひとつの物語を愉しく読めたのであえて問うまい、と
私は思っております。
あ、既出ですが、池波正太郎もすきです。一読後、三度の食事に
少しだけ手間をかけるようになりました。(笑)
140 :
名乗る程の者ではござらん:02/08/31 23:22 ID:AAJLnsXR
山田智彦の『秀吉暗殺』
俺の上司は歴史小説が好きで、読み終わった本をよくくれる。
これも、もらった本の一つだが、上下併せて1200ページ以上の
ボリュームを一気に読ませる勢いがあった。
本能寺以降の話なんだが、史実+大胆なフィクションと解釈で、
『ほぉ〜、こうきたか!』と思わずニヤけてしまった。
勝家の放った忍び達の話、謀略を尽くす各陣営、秀吉のエロジジイぶり
そして、光秀が...
盛りだくさんな内容で、全然飽きずに最後まで一気読みできる。
「世に棲む日々」完読ナリ〜。
面白かったけどちょと食い足りんとオモタヨ。
あと2冊くらい足して些細な挿話とかもっと読みたかった。
読んでてなんか目が廻る気がしたのは
時代性のせい?晋作の行動パターンのせい?(笑
おうののその後がとっても心配だすよ。
>>68さん
日本史・民俗学コーナーにいろいろ参考図書がありましたです。
古代から近・現代までずら〜っと。
なかなか良さげですヨ。
ってもうこのスレ見てないかも(哀
143 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/10 06:52 ID:HQ6Yky+d
>>95 確かに、電車で読むときは、あんまり面白すぎたり、泣けるのは危険。
顔面制御もそうだけど、乗り過ごしもね。
夢中で読んでて気が付いたら降車駅過ぎてたりってこと、無い?
144 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/10 09:07 ID:KTf0CVao
俺も司馬遼太郎だなあ。
「竜馬が行く」「坂の上の雲」「世に棲む日々」
「峠」「燃えよ剣」かなあ(挙げすぎでごめん)
最近では浅田次郎の「壬生義士伝」が文庫本で
出版されたのでお勧めかな。
>143
あるね。
会社の昼休みに読んでいたら、とっくに休み時間
終わっていて焦った、笑。
145 :
ケイゴ郎:02/09/10 10:35 ID:RPas2qPf
せっかくだからまだ名前が出て来てないのを紹介します。
「天切り松 闇がたり(闇語り?)」
ハードカバーで三巻まで出てます。
著者は「壬生義士伝」でお馴染みの浅田次郎。
盗人の美学、男の美学、格好良いとはこのことだ、そんなストーリーばかり。
毎度登場人物達の「男っぷり」には泣かされました。
時代背景は、古き良き時代の文化と新しい西洋文化が混り合う大正時代。
一話ずつ区切られてますが話は一応繋がってます。
結構おすすめです。
あと、名前が出てないので
「平成のさぶらい」
コレはちょっと人によってコノミがあるかも。
普通の時代小説や司馬遼・池波にはちょっと飽きたという人にオススメ。
物語のテンポは原作の「御家人斬九郎」に近いカモ。
そっち系が好きな人は読んでみても良いでしょう。
他にも中国の時代劇「雪山飛狐」なんかもおすすめ。
「雪山飛狐」なんか恋愛ありアクションありミステリーありでもう。。
コレも最近の時代小説に飽きた人におすすめ。
>130-131
ガイシュツすぎて誰も突っ込まんのだろうが、いちおう。
フジのスーパー時代劇「陰陽師」は夢枕原作のとは無関係
激しく良スレですね。
来年度大河決定ということで、
「真説宮本武蔵」
司馬遼太郎 講談社文庫
短編ですが、吉川・バガボンドの後に読んだんですが、
目から鱗が落ちました…他、吉岡憲法を扱った「京の剣客」も良かったです。
同作で、明治維新モノの補足として、
「四賢公ってなんよ?」って人には
「酔って候」文春文庫
「松平容保ってどんな人物?」って人には
「王城の護衛者」講談社文庫 がお勧めデス。
148 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/13 00:04 ID:cj2YvVTX
浅田次郎が朝テレビに出てたよ。
書斎には辞書以外の本はないとのこと。
資料は覚えて書く、見ながらは書かないのだそうだ。
また、万年筆で書いていた。とってもきれいな字。
149 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/13 02:25 ID:M0Xk2yVs
「竜馬がゆく」
自分自身でも3回通読。嫁にも子供を産む前に必ず1回読ませました。
「坂の上の雲」
サッカーワールドカップの3勝なんて目じゃないほどの感動を与えてくれます。
150 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/13 15:07 ID:2ToF7k+5
藤沢周平
『用心棒日月抄』ほか用心棒シリーズ。
『たそがれ清兵衛』。
隠し剣シリーズ。
何気に藤沢周平の名が多いことが嬉しい。
短編「ただ一撃」をお勧めします。ラスト直前で号泣しました。
152 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/17 14:51 ID:JSqDH/UN
伝奇小説もこのスレッドでいいのかな?
>>47 すっごい面白いのでとりあえず読んで!
ちなみに、『神州纐纈城』が春陽堂から出ていたのは1930年代だよ。
その後、69年に桃源社から出て、講談社の「国枝史郎伝奇文庫」が76年。
同じく講談社文庫の「大衆文学館コレクション」から95年に出た(現在は絶版)。
大衆文学館版ならこまめに古本屋を廻れば手に入れられるかも。
153 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/20 18:20 ID:vCeG2Jpi
『死地 南七ツ家秘録』
長谷川卓 ハルキ文庫
けっこう面白いよ
154 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/20 23:10 ID:DB674zbA
藤沢周平「風の果て」最高
ところで映画「たそがれ清兵衛」は、タイトル以外は「祝い人助八」と「竹光始末」のミックス
って本当か?だとしたら許せん。
155 :
:02/09/21 04:54 ID:0Bo2PmxF
>>154 映画「たそがれ清兵衛」は、
小説「たそがれ清兵衛」+「祝い人助八」+「竹光始末」
になるそうです。
清兵衛という名の、祝い人みたいな主人公が、竹光を使う刺客となる
んじゃないかと思われ。
157 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/21 11:58 ID:s7ka+838
映画「たそがれ清兵衛」公式サイト見た
たそがれ清兵衛は名前だけ、大半のストーリーは助八、竹光始末は小太刀を遣う所くらいか
詐欺だ
158 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/21 13:07 ID:7nS7id13
>>155 ここで話せばいいじゃん。
別スレ立てても、100レス逝かないうちに沈むだけだYO!
159 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/21 16:26 ID:yeKI14r6
ズバリ吉川英治。
宮本武蔵、三国志など大作が注目されがちだが、
むしろ初期の伝奇モノがイイ!
『鳴門秘帖』『牢獄の花嫁』などオススメ。
たくさん枝分かれするストーリー、敢えてキャラを抑えた主人公と多彩な脇役、
二転三転する予測の付かない展開。。。等々
おもろいでぇ〜、冒険気分を掻き立てられる!
160 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/21 20:57 ID:YjAe67kB
吉川英治も伝奇もの書いてたのか。
気になるので読んでみるよ。
横溝正史の『髑髏検校』も伝奇小説の名作だよ。
161 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/24 01:28 ID:QbuKJTMx
>>159>>160 『鳴門秘帖』NHKで連続テレビ時代劇でやったね。
主演「田村正和」脇に、三林京子、原田美枝子、小林麻美、森本レオ、伊藤雄之助、
西村晃、角野卓三、江原真二郎、高松英郎ほか、ナレーションが古今亭志ん正。
放送、今から25年くらい前だったかな?
正和、虚無僧姿はまってたよ。
162 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/26 11:08 ID:HsQitUl6
>>116 澤田ふじ子が好きです。
今はまっておりやす
163 :
名乗る程の者ではござらん:02/09/27 14:26 ID:3ni68ZWp
高橋克彦の「火焔」て文庫になってますか?
164 :
名乗る程の者ではござらん:02/10/02 19:00 ID:cNtLldKx
「退屈姫」米村圭伍
165 :
名乗る程の者ではござらん:02/10/02 19:44 ID:sSPs/EgC
「妖説 太閤記」「八犬伝」「魔群の通過」は風太郎でも時代小説寄りといっていいんではないだろうか。
「海鳴り忍法帖」「忍法八犬伝」「旅人 国定龍次」と合わせて読むと更に面白ひよ。
166 :
鳶辰:02/10/02 20:34 ID:akyX5ew4
以前,電車に長いこと乗ることになって
暇つぶしにと思いキオスクで隆慶一郎の「風の呪殺門」(だっけな?)
を買って4$,おもしろかった。
そいで,しばらくして,同じようなことがあり
キオスクで小説を物色してたら同氏の十兵衛モノがあったので
買って読んだら,ウンコつまんない。
作者が峰隆一郎だった。
って別スレのほうが良かったか?
>>165 「妖説 太閤記」、全然見つからないんだ。
今どこが版権持ってるんだ?
>>167 EasySeek(ネット古本屋)で見かけたよ。
169 :
名乗る程の者ではござらん:02/10/03 01:02 ID:ojr2kwtt
>>167 『妖説太閤記』は現在、新刊書店では入手不可。
講談社文庫・大衆文学館コレクション版が一番手に入りやすいよ。
重刷もかかってるし(と言っても、これと『神州纐纈城』しか重版されなかったんだけど)、入手は比較的容易と思われ。
170 :
167:02/10/03 07:38 ID:???
>>168 >>169 ありがとう! お二方の意見参考に捜してみる。
結構いい歳になって、やっと山田ワールドの面白さが分かって、
片っ端から読んでます。
個人的には「警視庁絵草紙」を始めとする、
明治物も結構好きです。
171 :
:02/10/13 20:56 ID:KF8tnD0f
ものぐさ右近の新刊発売。みんな買え。
坂口安吾の歴史物一連。
173 :
名乗る程の者ではござらん:02/11/08 12:10 ID:D92O8IUD
乙川憂三郎の「生きる」は泣けた。
広瀬仁紀の「新選組風雲録」もおもしろかった。
ちょっと皆いい人過ぎって思うかも知れんけど。
でもキャラクターとか読み物としておもしろいと思う。
174 :
RIIA:02/11/08 20:39 ID:59vlZCc8
吉川英治の『鳴門秘帖』はおもしろいですよ。
司馬遼太郎氏は「もし吉川さんが英語圏かフランス語圏に生まれていたら、この一作でデューマを超える評価を受けていただろう』
と言います。
>>161 けど、NHKの『鳴門秘帖』は原作に無い部分が多かったですね。別に批判しているわけではないですが。
175 :
名乗る程の者ではござらん:02/12/17 21:40 ID:tstO1yA1
やっと「坂の上の雲」完読しますた。
電車の中でなきそーになったよ。
このスレがまだ生きててくれたお蔭で感想が書けてよかったでス。
同郷なので正岡子規の名前は良く知ってたけど
秋山兄弟はこの本読むまで全然知らなかったです。
こんな素晴らしい本を教えてくれた
皆さんに感謝感謝です。
作者名は失念したけど「番町牢屋敷」は割と良かったな。元奉行の旗本が結成した
私設奉行所が法で裁けぬ悪に立ち向かう話で短編集だから読みやすいよ。
>>10 コレの様な内容で「テレビ時代劇を斬る」という本が有ったっけ。
>>32 禿堂!でもコレ反則。個人的には大河ドラマ化きぼんぬ(藁)
177 :
名乗る程の者ではござらん:02/12/30 22:50 ID:12Azasn9
司馬遼太郎 「峠」
最高でした。
178 :
山崎渉:03/01/10 09:04 ID:???
(^^)
新田次郎「武田信玄」(分春文庫)「武田勝頼」(講談社文庫)
なぜか勝頼葉再販されない? どうして?
なかなかいいが、最初と最後で、文体はもちろん、コンセプトまで変更。作家の成長とともに進行した小説ということにしておいてください。爆笑
180 :
黒無民 ◆YjsWqh8B4w :03/01/12 15:57 ID:uTj+BUsG
池波正太郎「鬼平犯科帳」
一話読み終えるごとにTVのエンディングが脳内で流れるよ。「
司馬遼太郎 「坂の上の雲」、「関ヶ原」
「坂の上の雲」3冊目突入
『余談だが・・・』が多すぎてめげそう
一体どうすれば
蝉しぐれ、さいごの乳揉み
「群雄 関ケ原へ」が面白かった。司馬の「関ケ原」の本歌取りみたいなんだが、違うようで、実はおなじという微妙な線がいい。
185 :
@:03/01/13 15:18 ID:???
個人的感想だが、司馬の小説は3種類くらいに分かれる。
1、原則的に一人の主人公の生涯を描いたもの。竜馬、土方など。
2、特定の戦争を主なテーマにしたもの。日露戦争、西南戦争など。
3、純粋な娯楽小説。「梟の城」など。
おすすめは
1のなかでは、「北斗の人」
2のなかでは、「翔ぶが如く」
3のなかでは、「風神の門」
186 :
名乗る程の者ではござらん:03/02/07 16:43 ID:c9RD1OJo
馬喰の政
187 :
名乗る程の者ではござらん:03/02/07 18:27 ID:crwwm9d1
坂口安吾の歴史物も大変面白いよ。それまでに書かれたものとは少しひねった
角度から書かれていますね。信長の「で、あるか」の口調は安吾のものから
竹内何某がパクッたのだと思う。
「二流の人」って文庫本に歴史物が集められている。
安吾捕物帳もなんかだらだらした感じが良かったりする。
山田風太郎の明治物にも影響を与えているんじゃなかろか。
藤沢周平(・∀・)イイ!!ね。
まだ表紙に惹かれて買った「獄医立花登手控え」4冊くらいしか読んでないけど、
他のも色々読んでみたくなった。
上に出てた杉浦ひなこたんの漫画も気になります。
190 :
名乗る程の者ではござらん:03/02/09 12:36 ID:GRMJXPMx
藤沢周平は俺はやはり初期の直木賞時代の暗殺の年輪なんかが好きだね。
ひたすら暗い情念に貫かれており、それがしつこいと思う人には欝だろうが
作者の思い入れがその後の作品と比べるとずっと深いと思える。
葛飾北斎の晩年を描いた奴もよかった。
191 :
名乗る程の者ではござらん:03/02/09 13:44 ID:5q85R20Q
安吾の「信長」を何年か前にキムタク主演でやってた。
若き日の信長とその母の愛憎、弟(筒井道隆がやってた)との確執を中心に
したものでドラマ自体はかなり???な出来だったが、原作未読のため
そのトンデモ感は原作通りなのか脚本(たしか悪名高い井上由美子)のせいか
わからなかった。
原作読んだ人いたら教えてけれ。
ちょっと趣旨から離れるかもしれないが、セットで読むと面白いのが以下のもの。
「関ヶ原」司馬遼太郎→「影武者徳川家康」龍慶一郎
ある意味実の世界である三成&左近v.s.家康&正信の歴史の駆け引きを楽しんだ後、
虚の世界の家康(二郎三郎)&左近v.s.秀忠&柳生宗矩の命がけの攻防戦が楽しめる。
正信
「一夢庵風流記」龍慶一郎→「叛旗兵」山田風太郎
前田慶次郎の痛快小説を楽しんだ後、その後の慶次郎が楽しめる。
(こっちはどちらも虚の部分もあるが…)
193 :
192:03/02/09 14:17 ID:???
龍→隆に訂正します。
194 :
187:03/02/10 14:22 ID:PIZxCsFb
>>191 坂口安吾の歴史ものは小説として楽しむというよりは、歴史上の人物を
その時代性をきれいにはぎとって一個の人間そのものとしてリアルに、
非常に合理的な評価で、ある種検証的に描いているので、普通の歴史もの
のようなロマンティシズムはないのです。
ですからドラマにはあまり向かないと思いますが、そのような書き方の
歴史小説は他にあまりないもので私としてはとても面白く読みました。
安吾の毒のある断定的な人物評価はユーモアに溢れていますので
好みはかなり出てきますが、一度読んでみてください。
195 :
名乗る程の者ではござらん:03/02/12 13:44 ID:Nbr2GRly
北原亜似子っつう人の市井物がいいらしい。
俺は未読だが誰か好きな人いるの?
196 :
名乗る程の者ではござらん:03/02/12 14:13 ID:+tyVNLrz
普通すぎてあれだが、池波正太郎の真田太平記かな。
信之がすきになった。
自分は池波正太郎の藤枝梅安シリーズ。
あまりにはまってしまい、そのまま一気に鬼平、剣客商売と
読破しちゃいました。末期は「蕎麦やに行って酒飲みながら読みたい!」
と、完全に池波正太郎にかぶれちゃいました。
198 :
名乗る程の者ではござらん:03/02/17 16:56 ID:S3gOozDe
199 :
山崎渉:03/03/13 16:11 ID:???
(^^)
200 :
名乗る程の者ではござらん:03/03/13 16:19 ID:1qIIwlmw
>195様 北原さん好きですよ私。宇江佐さんや澤田さんなども。川田さんの江戸の検死官シリーズと鳥羽亮さんのを借りて読んでます
201 :
名乗る程の者ではござらん:03/03/19 22:06 ID:xMf7C5mX
age
202 :
名乗る程の者ではござらん:03/03/20 11:41 ID:0amTkkSZ
戦国時代を扱ったもので名作と呼べるものないですか?
漏れ的には司馬遼の「国盗り物語」「尻くらえ孫市」
のような主人公に反則なぐらい魅力があるものが好きでつ。
203 :
名乗る程の者ではござらん:03/03/21 01:47 ID:X6sN7wWO
>>202 個人的な好みですが、
「一夢庵風流記」
「影武者徳川家康」 隆慶一郎
あたりどうでしょう?
結構、主人公に魅力あるかと。
204 :
名乗る程の者ではござらん:03/03/21 03:36 ID:4TM6nHt5
津本陽、あまり出て来ないみたいだなあ。
『剣のいのち』 斬り合い描かせたら緊張感、抜群なんだが・・・
どうですの?
笹川佐保の股旅物がいい
題名と作者が揃ったのを集計してみまつた。
漏れも読書量が足りず、分からなかったものがあるので、
補足お願いします。
司馬遼太郎
関ヶ原,坂の上の雲,功名が辻,世に棲む日々,竜馬がゆく,
歳月,菜の花の沖,燃えよ剣,峠,おーい大砲,尻くらえ孫市,けろりの道頓,
真説宮本武蔵,酔って候,梟の城,北斗の人,翔ぶが如く,風神の門
藤沢周平
暁のひかり,蝉しぐれ,隠し剣孤影抄,隠し剣秋風抄,三屋清左衛門残日録,
よろずや平四郎活人剣,『獄医立花登手控え』シリーズ,鱗雲,
彫師伊之助シリーズ,風の果て,霧の果て〜神谷玄次郎捕物控〜,
『用心棒日月抄』ほか用心棒シリーズ,たそがれ清兵衛,隠し剣シリーズ,
ただ一撃
池波正太郎
雲霧仁左衛門,鬼平犯科帳,剣客商売,仕掛人・藤枝梅安,夜の戦士,
蝶の戦記,忍びの風,忍びの旗,忍びの女,忍者丹波大介,火の国の城
真田太平記,藤枝梅安シリーズ,
山田風太郎
江戸忍法帖,妖説 太閤記,八犬伝,魔群の通過,海鳴り忍法帖,忍法八犬伝,
旅人 国定龍次,警視庁絵草紙,叛旗兵
山本周五郎
樅の木は残った,栄花物語,おもかげ,二粒の飴,墨丸,糸車,
ちいさこべ,水車,あだこ,おしゃべり物語
隆慶一郎
死ぬこととみつけたり,一夢庵風流記,柳生非情剣,影武者徳川家康,
松永誠一郎シリーズ,風の呪殺門,
柴田錬三郎
首斬り浅右衛門 あるいは憑かれた人々の物語,御家人斬九郎,
貧乏同心御用帳
山岡荘八⇒伊達政宗,徳川家康/浅田次郎⇒壬生義士伝,天切り松 闇がたり(闇語り?)
新田次郎⇒武田信玄,武田勝頼/津本陽⇒鬼の冠,剣のいのち
戸部新十郎⇒秘剣シリーズ,総司残影抄/堺屋太一⇒大いなる企て,豊臣秀長
童門冬二⇒上杉鷹山,葉隠の人生訓/坂口安吾⇒真書太閤記,信長
平岩弓枝⇒御宿かわせみ,はやぶさ新八シリーズ/吉川英治⇒鳴門秘帖,牢獄の花嫁
鳴海丈⇒修羅之介斬魔剣,処刑人 魔狼次
柳生十衛兵(峰隆一郎),西郷と大久保(海音寺潮五郎),右京介巡察記(南條範夫),
会津士魂(早乙女貢),「陰陽魔界伝」シリーズ(藤巻一保),幽剣抄(菊地秀行),
学術小説・外骨という人がいた!(赤瀬川原平),木戸番小屋シリーズ(北原亞以子),
影丸極道帖(角田喜久雄),富士に立つ影(白井喬二),神州纐纈城(国枝史郎),
ミカドの淑女(林真理子),武王の門(北方謙三),木枯らし紋次郎(笹沢佐保)
,陰陽師(夢枕獏),陋巷に在り(酒見賢一),猿飛佐助(荒巻義男),秀吉暗殺(山田智彦)
死地 南七ツ家秘録(長谷川卓),髑髏検校(横溝正史),退屈姫(米村圭伍),
火焔(高橋克彦),生きる(乙川憂三郎),二流の人(坂口安吾),
運命の剣「のきばしら」(中村隆資・鳴海丈・火坂雅志・宮部みゆき・
安部龍太郎・宮本昌孝・東郷隆),男の一生(遠藤周作),金鯱の夢(清水義範)
ためになりそうな本?
『間違いだらけの時代劇』
『続 間違いだらけの時代劇』(河出文庫)
「近世武士生活史入門事典」(武士生活研究会:柏書房)
「神國日本は敗けました-名張国民学校五年は組作文集」永六輔 監修
「二人の天魔王」明石散人
全部カバーできてませんが参考に読書します…。
211 :
山崎渉:03/04/17 11:27 ID:???
(^^)
212 :
名乗る程の者ではござらん:03/04/26 02:07 ID:ekUzoedy
>>210 ためになりそうな本?
に追加だけど、
「大江戸死体考」 氏家幹人 平凡社新書
なんてのも結構良いと思います。
打ち首になった後の胴体の使い道と
試し斬りの事が詳しく書いてあります。
ちなみに、エグイ内容ではありません。
213 :
名乗る程の者ではござらん:03/04/26 10:06 ID:ARMnw+dq
短編なんだけど、白石一郎の「秘剣」
これイイ! マジで泣けました。
214 :
名乗る程の者ではござらん:03/04/30 13:11 ID:fTTnLVd0
東海一の弓取り、超名門の守護大名家なのに、
武田、徳川,織田に囲まれて影の薄い今川家。
皆川博子の「戦国原野・新今川記」は、眉なしお歯黒で
ホホホと笑っているという安易な今川義元の典型を
くつがえす佳作。
皆川ワールドが大丈夫な人は是非ご一読を。
諸田玲子の「月を吐く」は戦国の愚妻の筆頭だったりする
家康の正室「築山殿」を、悪女ときめつけなくても
いいじゃない視点でとらえていてとても新鮮でした。
今川オタではないけれど、今川家ガンバレ!
「天下を汝に」は、氏真が立派すぎた・・・。
(鞠を手にして飄々と生きる氏真が好きなので)
215 :
名乗る程の者ではござらん:03/04/30 13:23 ID:lZZfI7KE
山田風太郎「伊賀忍法帖」
正直、山田風太郎の作品は今まで触手が伸びなかったのだが
あんまり書評なんかで面白い面白いつーんで今度読んで
いるのだが、モティーフのせいなのか非常に読後感が悪い。
面白けりゃいいのか、とさえ言いたくなる。
まあ人情の機微を求めていた訳では勿論ないが。
>>215 >面白けりゃいいのか、とさえ言いたくなる。
面白けりゃあいいんだ。
>>215 触手を伸ばすなよ!
とお約束のつっこみをいれてみる。
218 :
.:03/05/02 13:55 ID:tooiZ+kb
上泉伊勢守信綱
を書いたものでイイものを誰かキボン。
>>218 池波正太郎「剣の天地」
ついでに・・山田風太郎「室町御伽草紙」「忍法剣士伝」にもちょっと出てきたと思う。
220 :
.:03/05/02 15:22 ID:tooiZ+kb
>219
とりあえずthanks
しかし、池波か・・・。
奴のはセリフばかりで、それでかの剣聖の凄みのある姿が
描写出来ているのかがまず読む前の感じ。
闊達な人物の話ならば奴の本でもいいのだが、もちっと
もうひとつ。
221 :
名乗る程の者ではござらん:03/05/02 16:14 ID:gzjKGyVc
222 :
名乗る程の者ではござらん:03/05/02 16:51 ID:u8qKYkUw
山田風太郎の上泉伊勢守は
もはや兵法者のレベルじゃないもんな。
「信玄忍法帖」では
時間の流れをコントロールする忍者を瞬殺してしまったし・・・・
223 :
.:03/05/03 11:38 ID:pGma4aKm
だから剣聖、高泉伊勢守を一人のリアルな凄みのある人間として
描き出している奴は何よ?
224 :
bloom:03/05/03 11:42 ID:69sTQcdV
>>218 永岡慶之助「上泉伊勢守信綱」なんかどう?
226 :
.:03/05/03 12:25 ID:pGma4aKm
古本屋にはなさそうだな
227 :
.218:03/05/03 18:12 ID:pGma4aKm
近くの古本屋に行って探したら池波の「剣の天地」と「日本剣客伝・
南条紀夫/塚原ト伝・池波・/上泉伊勢守」というのがあって、すすめて
くれた219には悪かったのだが後者を買った。
上泉は履歴があまりにも明らか過ぎて他の剣豪のような面白みが
なかった。池波の分は思った程は軟派ではなかったが。
南條のト伝の方が凄みがありますたね。
228 :
名乗る程の者ではござらん:03/05/04 16:43 ID:8i0c2cBI
北原亞以子「その夜の雪」。
タイトルに惹かれてこの短編集の文庫を買った。
悲劇の中のちょっとした希望、そういうものを作者は描きたいのだろうか。
女性の描くものはやたら情感が強いばかりで気持ち悪いかも
と思っていたのだが、これは悪くない。
229 :
名乗る程の者ではござらん:03/05/05 21:40 ID:qgHBXuww
鈴木英治の『血の城』ってどうでふか?
230 :
動画直リン:03/05/05 21:42 ID:i8izU+La
231 :
名乗る程の者ではござらん:03/05/08 06:19 ID:mKIQTSdz
永井路子 「流星 お市の方」「乱紋」「山霧 毛利元就の妻」
井上靖 「風林火山」
杉本苑子 「散華」
旅のお供、眠れない夜、通勤通学にどうぞ。
232 :
名乗る程の者ではござらん:03/05/11 14:40 ID:CW7hwiEr
笹川左保「帰ってきた紋次郎」を読んだ。
年齢を重ねた紋次郎はさすがに峰打ちが多くなったが、
「折鶴に甘い露を」という一編ではみんごとに悪役親分の胴体から
首を刎ね飛ばしてくれやしたぜ。
北川亞以子の「深川澪通り木戸番小屋」シリーズがいい。
いつか金曜時代劇でやったキャストは激しくイメージと違って、ガッカリだったけど。
自分の中では、あの夫婦のイメージは、田村高広と佐久間良子かな。
ある時代小説の書名をお尋ねします。以下の話はその短編集の内の一編です。
主人公は道場主の息子だが、出来が悪いので指を切り落とされて道場は姉の婿が継ぐ。
その後主人公は修行して剣の達人になり、板を揺らさずに刀を通したりエラモノの前で試合
したりするというものです。
237 :
山崎渉:03/05/28 13:02 ID:???
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
238 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/03 15:14 ID:YYCcqTks
戸部新十郎、あんまり面白ない
239 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/04 21:17 ID:Q3MJf0pc
山手樹一郎の「桃太郎侍」
角田喜久雄の「髑髏銭」
この二人の名前がほとんど出てこないのはさみしいっす。
240 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/08 13:27 ID:k9btbYh2
五十嵐貴久の「安政五年の大脱走」は?
大老・井伊直弼に幽閉されたお姫様を助ける武士達の話だが。
241 :
.:03/06/08 13:45 ID:giBRQcIS
↑既にそのタイトルだけで十分に
読む気が失せる訳だが。
242 :
ミステリ板住人:03/06/08 16:27 ID:Eeh10oDB
このスレッドをここまで読破して、気になった点を指摘しておきます
(1) 国枝史郎「神州纐纈城」は未完です。
このことを承知のうえで、読む分にはいいのですが、
単に面白いと書くのは不親切に過ぎます。
(2) 横溝正史先生の「髑髏検校」は、私も期待して読んだのですが、
先生の探偵小説の傑作群に比較してしまうせいか、荒唐無稽な点ばかりが目に付く
駄作という感が強いです。こういう意見もある事を承知しておいてください。
(3)藤沢周平「彫師伊之助」シリーズについて、「ハメットを凌ぐ主人公のダンディズム」
と書いている人がいますが、作風的に考えても、ハメットを引き合いに出すのは誤り
です。あえて言えば、チャンドラーではないかと思います。
そんなお前の時代小説最高作を述べよ。
244 :
ミステリ板住人:03/06/08 18:52 ID:o34vt++k
いまだに、時代小説初学者向きブックガイドがアップされていないのは、
このスレッドの欠陥のひとつと言えるでありましょう。
そこで、「決定版初学者向き時代小説お薦め秘蔵リスト」を御紹介しましょう。
長編の話題が多いですが、時代小説初学者は、短編小説から読み始めるのがよろしいでしょう。
1 司馬遼太郎の短編集
長編作家のイメージが強いが、歴史・時代小説を読み慣れない初学者が、
いきなり彼の大河小説に挑むのは大変な面がある。
新潮文庫「人斬り以蔵」、文春文庫「故郷忘じがたく候」「幕末」「木曜島の夜会」
講談社文庫「最後の伊賀者」「アームストロング砲」等の短編・中編集で、
多彩な司馬氏の世界に親しむのがよろしいでしょう。
2 池波正太郎の短編集
鬼平犯科帳、仕掛人藤枝梅安、剣客商売(*私は好きではないです)の短編主体の
3大シリーズを読んでみるのもいいが、ノンキャラの作品を集めた短編集に
面白いもの多数。
「にっぽん怪盗伝」(角川文庫)「仇討ち」(角川文庫)「仇討群像」(文春文庫)の
3冊は特に推す。池波先生は、仇討ち小説の名手でもあるのだ。
その緊迫感は、一読巻を置かせぬものがある。
3 山本周五郎・藤沢周平
このスレッドでも話題の周五郎の「樅ノ木は残った」、周平の「漆の実のみのる国」等を
いきなり読むより、やはり、最初は短編がお薦め。
2人とも、木村拓也のようなアベレージヒッターなので、キャラもの、ノンキャラもの
を問わず、新潮文庫の短編集なら、どれを読んでも間違いはなかろう。
245 :
ミステリ板住人:03/06/08 18:53 ID:o34vt++k
4 柴田錬三郎
まず、眠狂四郎無頼控全5巻(新潮文庫)を薦めるが、
新潮文庫収録のノンキャラの短編集。「剣鬼」「邪法剣」「一の太刀」「無念半平太」
「孤独な剣客」といった剣豪ものが、重厚かつ迫力満点で意外に面白い。
併せてお薦めしておく。
5 白石一郎
このスレでは、「秘剣」くらいしか話題に出ていないが、作品数は多い。
海洋小説の書き手として有名だが、長編より短編の方が面白いものを書く人である。
文春文庫「幻島記」「島原大変」「蒙古の槍」「オランダの星」「海峡の使者」
新潮文庫「秘剣」「天上の露」「幽霊船」等の短編集は、
どれも時代小説の醍醐味を満喫出来る粒揃いである。
6 松本清張
「かげろう絵図」「天保図録」等の大作もある文芸における各分野をまたがる巨匠だが、
時代小説のジャンルでも、短編集がお薦め。
角川文庫「無宿人別帳」、新潮文庫「佐渡流人行」。
捕物帳なら、「彩色江戸切絵図」「紅刷り江戸噂」の2冊は必読。
綺麗ごとではないリアルな江戸がここにある。
246 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/08 19:02 ID:TfAW98Pe
なんか昔の作家ばかりだなあ。
もっと新しい作家のでいいの無い?
247 :
ミステリ板住人:03/06/08 19:06 ID:o34vt++k
248 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/08 20:27 ID:TfAW98Pe
じゃあ
宮部みゆき
初ものがたり(新潮分庫) を足しといて
柴田錬三郎
「度胸時代」
盗人が大名の子と行き倒れの女の子をすり替える。
「人は生まれか育ちか」というテーマは序盤であっさり破綻。
後は町人の育てられた大名の子供の天下一大物伝。
ラストはなげやり。
「徳川太平記」
天一坊事件を扱った作品。
吉宗と天一坊の親子二代に渡る天下一大物伝。
ラストはなげやり。
面白い。
250 :
ミステリ板住人:03/06/08 21:27 ID:xv2aqRQX
続けましょう。
7 笹沢左保
木枯し紋次郎シリーズが有名だが、初期作品は良い出来栄えなのだが、
中期以降は、出来・不出来が激しい。
むしろ、紋次郎シリーズの周辺に存在する作品集に面白いものが目白押しだ。
紋次郎シリーズの原型とも言える短編を集約した
「見かえり峠の落日」(講談社大衆文学館)や「雪に花散る奥州路」(文春文庫)は、
笹沢股旅ワールド全開の傑作揃い。
紋次郎シリーズの姉妹編とも言うべき連作小仏の新三郎を主人公とした
「地獄をわらう日光路」(文春文庫)、紋次郎に比肩する笹沢股旅ものの代表作である
無宿人御子神の丈吉シリーズ全4巻(徳間文庫)は必読。
光文社文庫の作品集「旅鴉」「夢剣」もいい。
8 岡本綺堂
正直言って、捕物帳は綺堂の半七捕物帳に始まり、そして終ったと言っても過言ではない。
半七捕物帳全6巻(光文社文庫)は必読。
その格調と汲めども尽きぬ江戸情緒は、他に比肩するものが無いのだ。
また、光文社文庫の「鎧櫃の血」「影を踏まれた女」「白髪鬼」は、
収録作品すべてが時代小説ではないが、読み出したらやめられないホラー短編集。
(ちゅーか怪談)
251 :
ミステリ板住人:03/06/08 21:41 ID:xv2aqRQX
9 山田風太郎
ミステリ作家としては、短編の名手として今でも根強い人気を持つ。
時代小説作家としては、忍法帳シリーズをはじめとした長編で有名だが、
第一作「甲賀忍法帳」を上回る作品は無い。
このスレッドで紹介された作品、「伊賀忍法帳」「江戸忍法帳」「柳生忍法帳」
「魔界転生」等々、仕掛けは派手になれど、作品の出来栄えは、今ひとつである。
むしろ、かって角川文庫に収録されていた忍法帳シリーズの短編集(「忍者月影抄」等)が、
奇抜なアイデアストーリーの連発で楽しめるものがある。
252 :
無料動画直リン:03/06/08 21:42 ID:pxnZerIX
海音寺潮五郎の「武将列伝」「悪人列伝」(文春文庫)は
現在は発行して無いんですか?誰も挙げて無いようだけど・・・
>>242 国枝史郎「神州纐纈城」は、三島由紀夫が文章を絶賛してた、と記憶してる。
254 :
ミステリ板住人:03/06/08 22:06 ID:xv2aqRQX
長編の歴史小説を書く作家では、吉村昭先生は落とせない。
一応、江戸時代までを舞台にした作品では、下記のものは絶対のお薦め。
・ 新潮文庫
「冬の鷹」
解体新書の実質的な翻訳者である前野良沢の不遇な人生を描き、万感胸に迫るもの
がある。
「漂 流」
まさに日本のリアルロビンソンの決定版。迫力満点。
「破 船」
コンパクトだがショッキングで鬼気迫るような作品。
「長英逃亡」
これぞ和製「逃亡者」。息も吐かせぬスリルに富んだ逃避行の中に、
江戸情緒等の情景描写も十二分に書き込まれた傑作。
「桜田門外ノ変」(上・下)
テロルとそれに続く逃亡のスリルとサスペンスを描いて間断するところがない傑作。
井伊暗殺をテーマにした最良の作品かと思う。
作品集では、「島抜け」「敵討」(いずれも新潮社)がお薦め。
どちらも面白さは保証する。
256 :
ミステリ板住人:03/06/08 23:17 ID:xv2aqRQX
>>253 「神州纐纈城」(講談社大衆文学館)のあとがきに、
本作に対する三島由紀夫の評が紹介されています。
「文藻のゆたかさと、部分的ながら幻想美の高さと、その文章のみごとさと、
今読んでも少しも古くならぬ現代性とにおどろいた。これは芸術的にも、
谷崎潤一郎氏の中期の伝奇小説や怪奇小説を凌駕するものであり、現在書かれている
小説類と比べてみれば、その気品の高さは比較を絶している」
(「小説とは何か」昭和四十七・三)
最近、私は、三島の小説(青の時代、宴のあと等々)をランダムに読み直していますが、
「神州・・」という作品は、いかにも三島好みの危険な美意識とも称すべきものに溢れて
いるようには思います。
しかしながら、
>谷崎潤一郎氏の中期の伝奇小説や怪奇小説を凌駕するものであり、
谷崎潤一郎の文豪でありながら、どこか飄々としたストーリーテリングに魅力を感じている
自分としては、このくだりには、「おい、おい…」という感じです。
海音寺氏の著書に関しては、文庫刊行時には、書店によっては、大量に平積みになるほどの
人気でした。
後に、海音寺氏の見解に偏りがあるといった風な批判がありませんでしたかね?
現在、絶版ないしは売行不振だとしたら、このあたりに原因があるのでは。
257 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/09 11:52 ID:ueKtuKqt
新撰組ブームは確か海音寺の新撰組遺文からのものでは
ないのか。ただ海音寺のものは小説というよりも
実証的な書き物だったような覚えがあるのであるが。
258 :
ミステリ板住人:03/06/09 21:06 ID:1zy2irKi
新撰組もので有名なのは、
子母沢寛の「新撰組始末記」(三隅研次監督・市川雷蔵主演で映画化)
広く読まれているのは、やはり国民作家司馬遼太郎の手になる「新撰組血風録」かな。
後者は、連作短編集で読みやすいので、初学者への推薦書に追加したい。
海音寺氏の著作が、新撰組ブームのきっかけになった、という話は、私の記憶にはないな。
いつ頃の話なんだろう。
新撰組ものでは、白井喬ニ氏のものを推す人も多いね。
>>257 「新撰組遺文」は子母澤じゃないの?
「新撰組始末記」「新撰組物語」とあわせて三部作。
それまでは新撰組といえば鞍馬天狗に出てくるような悪役だったと。
魔人さん、荒らさないで!
261 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/10 11:39 ID:NeN9yjmE
ミス住は鬱陶しいなあ。
消えろよ。
山田風太郎のこと断定するな、あほ。
忍法帳以外でも時代小説はあるだろ!
明治ものも時代小説に入るだろ!かす!
室町御伽草紙もあるだろ!
旅人国定竜二は隠れた名作だろ
あと国枝史朗誉めてどうすんだよ、ハンセン差別だろ、ぼけかす!
262 :
_:03/06/10 11:41 ID:???
263 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/10 12:06 ID:OPnb82ik
>>261 知識の乏しいお前からみるとかなり鬱陶しいのは
納得出来る心情だ。
264 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/10 12:16 ID:NeN9yjmE
ミス住擁護のお約束の釣りなのか
ミス住アンチ派のいたずらなのか、
わかりにくな(笑)
>>知識の乏しいお前
教養とか知見とかじゃなくて
「知識」
書くところを見ると、やっぱり低学歴のようですね(笑)
高卒は司馬遼太郎でも読んでインテリ気分に浸ってなよ(笑)
三島由紀夫を好んで読むのは労働者で、彼の小説の本質は
メロドラマって(誉める意味で)河野多恵子だかだれだか書いていたな。
ヨイトマケ音頭じゃないけど(笑)。
武田泰淳によれば宇宙人だし。
で、インテリほど好んで大衆小説(山田風太郎とか)を読んで
その無意識とかを探ろうとする。
推奨本のスレッドで
あんまり見えはるとボロでるよね。
266 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/10 12:58 ID:OPnb82ik
>>264 すぐに低学歴 = 高卒とか言い出す高学歴の教養人の方なの
ですね。素敵ですね。
しかし少しばかり他人に知ったかをされると速攻で
エキセントリツクに「あほ」だの「消えろ」だの
反応なさるのは人間の品がいささかおそまつじゃございませんか、
と低学歴の人間が思っていそうですよ。
>>266 >>少しばかり他人に知ったかをされると速攻で
>>エキセントリツクに「あほ」だの「消えろ」だの
知ったかされたからじゃなくて
ミス住だから叩いたのに
「知識」とか書き込んで脇から絡むなよ
(つーか、漏れにこんな反応をおこさせるように釣ったんかな?)
あと山田風太郎を貶されるとエキセントリックになるんだよ。
インチキ小説扱いされて、周囲の目を忍びつつ、こそーり
読んでるたくさんのファンの気持ちを汲めってもわからんだろうな(笑)
あれは大衆小説、これは時代小説、こっちは歴史小説とか
すぐに仕切るのはやめてくださいってことだ。
人間の品のよさをカタにとって、どれだけよいものを埋もれさせて
きたことか...叩くものは叩くの。
バカの壁
269 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/10 14:22 ID:fH5+rePF
>>267 しかしそういった理由で、全ての非 大卒住人を敵にまわすのはいかがなものか。
ここは、学歴の高低をネタにして、罵り合うスレですねw
スレタイに沿った内容を書こうとしたが、その気も失せたので、逝ってきますw
272 :
ミステリ板住人:03/06/10 20:28 ID:2xcFqy9d
調べてみたら、
>>259のレスにも書かれているとおり、新撰組3部作は子母沢寛の作品。
90年代の後半には、中公文庫に収録されている。
ちなみに、同じ子母沢の手になる座頭市の元ネタになった「ふところ手帖」を含む短編集も
2002年に中公文庫に入っている。
私の山田風太郎作品ブックガイドに関して過敏に反応している人がいるようだが、
私は、「幻燈辻馬車」「警視庁絵草紙」等の山田氏の明治時代ものの面白さを否定するもの
ではない。
1 今回は、時代小説に馴染が無い初学者向きのブックガイドであること。
山田氏の明治ものは、初学者にとっては、凝り過ぎの感が無いでもない。
2 山田氏と言えば対世間的には、やはり忍法帖のイメージが強い作家であること
3 一応、時代劇のイメージが濃厚な江戸時代までを作品選定の対象にしたこと
4 私が知る限りでは、山田氏の明治ものは、短編より長編に推すべきものが多いと
思うが、時代小説の初学者には、読みやすく負担が少ない短編を推したいと思ったこと。
以上の理由により、明治ものには触れなかったわけであり、それ以上の他意は無い。
273 :
ミステリ板住人:03/06/10 20:43 ID:2xcFqy9d
>あと国枝史朗誉めてどうすんだよ、ハンセン差別だろ、ぼけかす!
私のレスを熟読すればわかると思うが、国枝作品を賞賛などしていない。
三島好みだ、と書いたのみ。
「ぼけ」とは、上記に引用したレス作成者にこそ、ふさわしい呼称かと思う。
>三島由紀夫を好んで読むのは労働者で、彼の小説の本質はメロドラマ
別に三島を読んでいるのを誇る気持ちなど、さらさら無いし、
メロドラマでいいんじゃないの?
だから現役時代はベストセラー作家足り得たわけだしね。
>で、インテリほど好んで大衆小説(山田風太郎とか)を読んで
>その無意識とかを探ろうとする。
しかし、これも愚かで滑稽な行為だと思う。
山田風太郎に、あえて何かを見出そうとすることもなかろうに(w
>あと山田風太郎を貶されるとエキセントリックになるんだよ。
>インチキ小説扱いされて、周囲の目を忍びつつ、こそーり
>読んでるたくさんのファンの気持ちを汲めってもわからんだろうな(笑)
これも???・・、もう、そんな時代じゃあないだろうと思うのだが。
巷にゲーム厨房が跋扈する時代、作風的にも、ある意味最もトレンディな作家なのでは?
274 :
ミステリ板住人:03/06/10 20:47 ID:2xcFqy9d
後ね、自分は基本的には学歴(ちゅーより学力)主義者だが、
時代小説を含む時代劇は、学歴など関係無く語り合える日本人にとっての
ナショナルパスタイムだと認識している。
この板に関しては、学歴ネタは不適当だからやめようぜ。
・・・・あーあ。
これで真性だったら怖い
277 :
261:03/06/11 10:30 ID:???
みなさん、すまんな
ミス住をうっかり叩いたら定住されそうだ。
ただこれだけは指摘しておく
>>山田風太郎に、あえて何かを見出そうとすることもなかろうに(w
最近は太平洋戦争中、戦後初期の日記類とあわせて忍法帳の深層を
読み直すような試みもある。たんなる娯楽企画として漫然と忍法帳を
書いていたわけでなくて、あれは高度な現代小説なんだって見方も
あることを付記しておこう。
娯楽小説は所詮は下民(ナショナルパスタイムときたもんだ)
とも語り合える場に過ぎないくらいに見下している
あたり、こいつの馬脚はありあり。
>>>巷にゲーム厨房が跋扈する時代、作風的にも、
>>>ある意味最もトレンディな作家なのでは?
なんだ、結局、きわもの扱いはかわらんじゃないか。
厨房向きってことだろ。そうじゃねえ、何べん書けばわかるんだろなぁ。
>>国枝作品を賞賛などしていない。三島好みだ、と書いたのみ
ふーん。
>>242に対する
>>253は自作自演で注つけてるんだったら笑えるけど
(断定してないよ)。ミス住はローカルルール板や削除以来板で批判されている
ように、ID非表示で自作自演する癖あるようだからな。まあ疑われても仕方ない。
ただ国枝ねたふった奴は怒ってこないあたりクサイな。
このあとすぐ反論してきたら笑える(嘲)。
>>276 そうなんだよ...
278 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/11 14:27 ID:o7HkJbTf
最近北方謙三が月刊誌に時代小説というか歴史小説を書いているが、
どうも俺はそのモチーフのせいか読むことが出来ずにいるのだが、
もう少し練れてきたら奴にハードな股旅物でも書いて貰いたい。
今度峰隆一郎の武蔵とボク伝のものを読んだが、斬りあいは凄惨に
描かれているが全て一本調子で直ぐに飽きた。
女性を描くのもまるで下手糞でどの女からも個性というものが
描けていなかった。
北方は前に結構読んでたけど
北方も一本調子、というか誰もかれも皆同じキャラじゃない?
北方
黒龍の柩はほとんど電波小説でした
北方、「草莽枯れ行く」はわりと良かったと思う。
あと南北朝ものは、最近の作家が他にこれという作品を書いてないんで、
南北朝好きには嬉しかった。
個人的には安部龍太郎が太平記書いてくれたらなあと・・
んで、ビジュアル的にも面白い時代なんで、青天航路書いてる人あたりで漫画化もキボン。
282 :
ミステリ板住人:03/06/11 22:09 ID:ZutIfebF
>>277は、結局でっち上げの自作自演を騒ぎ立てるコテハン叩きだったんだな(w
初学者向きリストを読み直したが、吉村作品に「間宮林蔵」(講談社文庫)を追加
したい。前半は冒険小説、後半はスパイ小説のような興趣に富む、読み応え面白さ共に
保証付きの一編。
漂流もの等、冒険小説風の作品も数多く書いている吉村氏だが、本作の主人公間宮林蔵は、
巻き込まれ型ではなく、みずから冒険に身を投じて行く点で、冒険小説の主人公らしい典型的な
キャラといえる。
283 :
ミステリ板住人:03/06/11 22:20 ID:ZutIfebF
時代小説初学者に推すということだと、
歴史小説は、自分としては、司馬遼太郎より吉村昭を推す。
司馬作品は、どれも面白いのは認めるが、英雄願望による創り込まれた面白さ
という感を拭えない。
「歴史」というものが持つ事実の面白さの追及という点では、吉村作品が上のような気がするのだ。
股旅ものでは、笹沢左保に並ぶものはいない。
諸田玲子(この人の話題が出ないのが不思議のだが)が、どこまで伸びるか楽しみではあるけど。
伝奇小説では、一世を風靡した柴田錬三郎、山田風太郎は読むべきであろう。
しかし、自分としては、伝奇小説が歴史・時代小説の中心になるのは、感心しない。
白石一郎、津本陽といったベテランの本格的な時代小説を書く人が、もっと読まれ
話題になっていいと思うのだ。
284 :
ミステリ板住人:03/06/11 23:15 ID:ZutIfebF
「歴史・時代小説の面白さとは何か」
例えば、吉村昭先生は、前に紹介した「間宮林蔵」執筆にあたり、
林蔵が、故郷にアイヌ娘を嫁さんとして連れ帰ったという土地の言い伝えを
カットしている。
小説家としては、うら若きアイヌ娘の登場は、物語に彩りを添えるものであり、
充分に魅力があるものだったらしいが、史料による裏付けが皆無ゆえに、
書くのを断念したとのこと。
ある程度のレベルの時代小説を書ける人だとは思うが、北方謙三や逢坂剛なら、
書いてしまうんじゃないかな?
また、吉村先生は、「生麦事件」の冒頭
「江戸高輪にある薩摩藩下屋敷の生い茂った樹木から、蝉の声がしきりであった。
すでに初秋の季節に入っていたが、暑熱はきびしく、雨がほとんど降らぬので屋敷の敷地は
白く乾ききっていた。屋敷の南側は、東海道で、松並木をへだてて袖ヶ浦の海がひろがり、
夕刻に海面を渡ってくる風にわずかに涼気が感じられるだけであった。」
この文を書くために、吉村先生は、当時の史料にあたり、天候まで調べたそうだ。
同様なエピソードは、「冬の鷹」執筆にあたっても見られる。
歴史小説の魅力、多くの時代小説の場合も同様だが、
あったかもしれない事実(この言葉自体が、矛盾を含むものではあるけど)の面白さ、
これに尽きるのではないだろうか。
>>1 にはどこにも初学者向けなんてルールはないんだけど。
ローカルルール板でもそうだけど、ミス住は勝手に板に住み着いて
脳内ルールを制定して、他人におしつけてしまう。
それに書評一般スレじゃないから、いままで一番面白かった小説を語るので
< < 評 論 家 も ど き に 作 家 の 比 較 を 騙 る > >
ってルールも勝手に加えたようだ。
>>吉村先生は、当時の史料にあたり、天候まで調べたそうだ。
正確には日記類の天候記載は簡略なので、現在の気候と比べ合わせて
ある程度想像してるそうだけど(笑)
地球温暖化もあるからその類推は正しいかどうか。
古記録からみた気象研究って分野もあるけどね。
もったいつけるなや
反論は以上で終わりかな?
では先に進もうではないか。
作品を論じるためのいい叩き台も出来たことだし、幼児レベルの感想文以上のスレを目指して研鑽していこう。
287 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/12 11:13 ID:f5moGksd
>>281 安部ちゃんはいちおうは
彷徨える帝
とか
室町花伝
とか書いてるけど。太平記そのものじゃないからね。
仮に書いても
文化Vs武力ってテーマは安部竜太郎の背骨らしいから北方のようには
ならんでしょう(花田清輝→隆慶一郎→安部竜太郎とリレーされている
そうな、よくわからんけど)。
ってことで
一番面白かったのは関ケ原連判状...
288 :
281:03/06/12 11:20 ID:???
>>287 レスどーも
安部ちゃんは朝廷にこだわっているのが特徴だと思うんで、ふさわしいテーマだと思うんだ。
戦国もので頑張ってるけど「信長燃ゆ」で一応、一区切り付いたと思うんで、本格的に南北朝に取り組んでくれたらなあ・・
現役萌え系歴史小説家としては一番期待しているんで、頑張って欲しい。
289 :
287:03/06/12 11:28 ID:???
安部竜太郎だと
朝廷は武力に手を染めたらいけない,とか
天皇独裁はやっぱりまずい(後醍醐は古代にも形式しかなかった
独裁を完全復活させた)とか
批判しそうな気もするから、主人公は後醍醐や皇子たちではないような
気もする。
怒んないで聞いてほしいけど
漏れは
>>285 だけど
>>288さんは
>>286なことは書かないよね(念のため)
290 :
288:03/06/12 11:47 ID:???
>>289 >主人公は後醍醐や皇子たちではないような気もする。
そういわれれば北朝がクローズアップされそうな気もしますね。
んで、私は286じゃないけれど、ミス板さんもこのスレではそれほど有害でもないと思いまつ。
ついでに萌えな戦国天下人ものを
信長=「信長燃ゆ」安部龍太郎
秀吉=「妖説太閤記」山田風太郎
家康=「影武者徳川家康」隆慶一郎
細部へこだわったのも良いけど、こーいうのが好き。
291 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/12 11:58 ID:wOQI3nQK
必要以上に悪者扱いして煽ってるのがいるんだよな。
荒らしてるのではなく、荒れを楽しんでいるとでも言うべき輩がな。
外道な連中に付き合う必要はない罠
292 :
287:03/06/12 12:00 ID:f5moGksd
>>290 だうもすません。
妖説太閤記!な〜いす!です。
あと
でも家康さんは本人ではないのでは(笑)。
信玄忍法帖の冒頭の山風の家康評は、
数ある小説家の中でももっとも家康贔屓なものと思います。
各英雄について一番面白かった小説をあげるってのもいいでしょうか
>>ミス板さんもこのスレではそれほど有害でもないと
そうかも知れないですね(藁藁藁)
文庫本の解説部分をコピペしてると思えば(笑)。
>歴史小説の魅力、多くの時代小説の場合も同様だが、
>あったかもしれない事実(この言葉自体が、矛盾を含むものではあるけど)の面白さ、
>これに尽きるのではないだろうか。
現代ではあり得ない不条理な枷も話の中ではリアルな設定と
感じさせる事が出来得るという事が時代劇の面白さであり、
人間感情自体はそれ程変わりはないので、その枷をいかに
解放させるかという部分にカタルシスを感じるからであろう。
ミステリにはメタミステリってあるらしいけど
メタ時代劇ってのは筒井康隆の「筒井順慶」とか短編の
(効果音とひたすら時代劇調の台詞だけで構成された)ドタバタ
くらいしかないのかな。
いずれも主人公は時代劇特有の話のメリハリに形式だけ沿っていて
そのうち、逸脱して破綻していくけど
これもカタルシスだけど、それでいいのか、ミス住...
ただそれも度合いというものがあり、過ぎたるははるかに
及ばずで、はずすといかにも荒唐無稽、笑止千万の
山田風太郎の如きペテン作品になるので何事にも
加減というものが必要であろうな。
295は293の追加な
>>人間感情自体はそれほど変わらない
って、歴史研究でメンタリティの時代変化を無視して資料読んだら
たいへんだぁ〜。
鴎外はだから明治の終わりに割腹実演した人に驚いて歴史小説を
始めたので、歴史其の儘と歴史離れは永遠のテーマなのに、
無視するなよ、ミス住...
実証系作家を気取っても、心情は読者受けに走ると思わぬ駄作になる。
逆に、戦国時代の人間の意識
とか
隠れキリシタンの(明治初期弾圧に遭遇したひとたち)
の感覚は
現代人と全然異なるってことを
娯楽の形でわからせてくれるから、山風作品は意外と高尚だと思うけどね。
(と誉めてる文化人類学者もいるくらいだ)。
おまえも解説文のパスティーシュばかりしてないで、ちゃんと読書しようね
ミス住...(って断定していいのか???)
山岡荘八の「織田信長」
おい何言ってるかと思えば俺はそのような者ではないぞ。
時代物も現代物も畢竟人間を描くという事だ。
人間感情と書いたのはもっと深い部分での人間愛とか
そういうものの事だ。勿論起こりうる事象に対する感じ方は
時代が変化すれば変わっているのは、これは日本と外国の人間
でもそうだが全く違うのは言うまでもない。
俺が時代物が好きな理由は現代では笑止な行動すらがその時代
では納得出来たり感情移入出来たり、つまり爪の先の程の小さな
事をリアルに検証せずにすみ、いきなり物語の中に入っていける
からなのだと思う。勿論大本の考証はおざなりにして欲しくは
ないがな。それと風物の異なるものも当然魅力の大きな源だ。
>>297 は
>>285本人なんだけど、それで会話続いて、自分認められたと
思っていて、それでいいのかミス住...
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/kin/1055139973/78 限りなく心証クロなんだけど
>>人間感情と書いたのはもっと深い部分での人間愛とか
まったく別の次元の人間愛、現代人からみると虐待でしかないことを
どうして納得できるか、論文でなしに確かめてみたくて、
近代の歴史小説は開始されたのだけどね。
おまいは興津与五右衛門でも読み直せよ
衆道とか切腹とか、すでに型にハマってネタとして知ったつもりに
なっているから、時代小説の中では違和感なく読めるってのは
ある意味、悪慣れだよ。
漏れ自身あらしになってしまったか(苦)
まあハードコア歴史小説マニアってことで許してくろ(藁)
で、実証作家のはづの鴎外ですら、実際には
堺事件を扱った小説で報国殉難の感覚でことを扱おうとして
(大正時代の自由化へ抗してか、結構、この感覚は受けたらしい、当時)。
史実をねじまげてしまった、
と
実証したのは大岡昇平...
いろいろ難しいな。吉村昭よりはスリリングだ。
で今日は帰るよ
ったくどこにでも揚げ足取りでいい気になつてる奴ってのは
いるってこった。
時代物の面白みとは何だろうか?
単純に考えれば古臭い話である。不条理な事ばかりの話である。
それでも我々を捉えてやまないのは何か。
単に騒動そのものが面白い訳ではあるまい。戦い自体が面白い
訳でも勿論ない。そこにはそこに生きた人間の心情が確実に
現代の我々の人間の心情とリンクしているものがあるからこそ
我々は感動し、はたまた登場人物たちに共感し得るのである。
304 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/12 14:26 ID:f5moGksd
いや帰るって叫んで帰ったヤシはいない。最後っ屁。
歴史小説の起源は、その時代に生きた人々の感情と現在の我々の感情と
全然リンクしてないことを自覚しつつ、その断絶をなんとか埋めようと
する努力にある。
しかし、断絶を埋めるのをやめてしまい、現在にそのまま通用するような
部分だけを取り出したり(時代小説)、異様な様式を様式として記号化して
処理したり(捕り物帖や忍術ものや剣豪ものなどのプログラム小説)、
徐々に退廃していった。この辺りはジャンル小説に堕してしまった
現今のミステリー界にも通じている。
どうしたら、時代小説の内に、歴史小説創生当時の問題意識を取り戻せる
だろうか、できれば、娯楽としての長所は失わないままに...
その工夫の中で編み出されたのは、一見荒唐無稽、サイボーグのような
忍者たちの跋扈する「忍法小説」(忍術じゃないよ)であった
______
とミス住の文体を模倣してみる(苦)
バカ猿楽しそうだな、ミス住といっしょにHP作れよ(藁)
長文が読めない香具師は長文レスが付いただけで荒らし扱いする罠
308 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/12 16:25 ID:f5moGksd
309 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/12 16:50 ID:g4trRRPS
>>307 あの、
>>308のログをいくつか既に読んだんですが、
放置を徹底したらコピペで埋め立てられちゃうんじゃないんですか?
なんか、ミステリ板住人が10も20も連続して貼り付けてるのがあったんですが・・・。
ここもあんな風になったら困ります。
それをやったらアク禁の口実になる
ここではそうやって、なっちをアク禁止にした。
甘いか〜
311 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/12 17:47 ID:EpypB1uz
ちょいと聞きたいが、立原正秋みたいなちょいとええ格好しいの
文体で時代劇を書く奴を知りませんか?
高度な質問ですね、
谷崎しにいちろうの
おあん物語とかじゃだめですね
ちょっと答えられません。
辻邦生の安土往還記とか俵屋宗達ものとかは???
(あれは大河「信長」の原作かと思った)。
蠣崎波響の生涯
中村真一郎もいいらしいけど、未読です(見えはっちゃった)
はぢ
313 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/12 18:14 ID:EpypB1uz
どうもありがとう。
藤沢周平でも十分なのですが、もう少し硬くて
ニヒリスティックなもんも読んでみたいと
思ったもので。詩的な要素が強ければ尚よし。
ヘミングウェイみたいな、つーてヘミングウェイと
立原とは嫌なくらい違う訳ですが。
314 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/12 18:17 ID:kfJQbrUl
>>313 >藤沢周平でも十分なのですが、もう少し硬くて
>ニヒリスティックなもんも読んでみたいと
>思ったもので。詩的な要素が強ければ尚よし。
綱淵謙錠の「苔」をお薦めしたい
316 :
313:03/06/12 18:29 ID:???
綱淵謙錠ですか。
その名前の鬱陶しさからいままで手にした事がなかったのですが
読んでみます。どうもです。ところでそいつは
な ん て よ む の で す か ?
>>316 つなぶちけんじょう と読みます。
択捉出身でソ連侵攻に伴い家族と死別・・・そういう作風の人です。
318 :
313:03/06/12 18:59 ID:???
つなぶちけんじょう、今近所の古本屋を見てきたが
「戊辰落日」という俺の苦手な維新物でしかも上下巻という
長い奴しかなかったから手が出んかった。
佐木隆三の新撰組物の珍しい奴を見かけますた。
>>318 維新もの苦手だと綱淵はキツイかも。
題材の選び方が風太郎の明治ものと被ってて、史実との接近度は司馬遼くらいで、
読後感は周平っぽいんだけど。
320 :
ミステリ板住人:03/06/12 22:42 ID:G0qF0qc2
ここまで、まだ一度も名前が出て来ていない作家は、
歴史・時代小説プロパーではないせいか、新田次郎だな。
長編では、「新田義貞」上・下(新潮文庫)、武田信玄全4巻(文春文庫)、
武田勝頼全3巻(講談社文庫)。調べみたら、信玄以外は絶版。
短編集も、「きびだんご侍」「梅海将軍信長」(新潮文庫)
遠野物語ネタの異色作品集「河童火事」(文春文庫)等があったが、
今は全て絶版。
俺は「鳥人伝」という短編が大好きだったのだが。
このスレのメーンテーマが、初学者向きブックガイドではないことは承知しているが、
歴史・時代小説の初学者向きの作品を紹介して欲しい、というレスに対する
回答がスルーされていたため、スレの完成度を高めるため、あえて作成してみた。
歴史・時代小説に、どういった面白さを求めるかは、人それぞれとも言えよう。
これは、歴史・時代小説がナショナルパスタイム足る所以とも言える。
各人のニーズに応じた多様な作品が存在する方が、ジャンルの興隆になり、
読者としても面白い。
しかし、シバレンにしても山風にしても、伝奇小説を書く作家を持ち上げ過ぎるのは
どうかと思う。作品の主眼は、あくまでシバレンは漢籍、山風は医学という専門知識を
流用した、読んで面白い奇抜なアイデアストーリーなのだからね。
ここは自分が面白いと思った小説について語るスレだよ。
住人が書いた感想に苦言を呈してどうしたいの?
「おっしゃる通りですね。司馬や山田を面白いと感じた僕が間違ってました」
とでもレスを返して欲しいの?
>>321 スレの趣旨を理解できない人は放置しましょ。
323 :
ミステリ板住人:03/06/12 23:10 ID:G0qF0qc2
>>321は、勘違いしてないか?
各人、自分の見解を述べればよろしいわけだが、
私が書いたレスに批判的な叩きを加えて来たヤシがいるわけ。
後さあ、今まで1番オモロイ時代小説って言っても、テーストが異なるし、
ジャンル別でないと決定できないよね。
歴史小説なら・・・、捕物帖なら・・・、股旅ものなら・・・、伝奇小説なら・・・
といった具合にさ。
>>323 つまり、自分が叩かれたから、返す刀で他人を叩くわけ?
それって荒れを促進するだけだと思うけどな。
まあ、俺は他人の好みに難癖つけるつもりはないし、つけられたくもないわけだが。
それに、今まで1番オモロイ時代小説を決めるスレでもないんだが。
ジャンル別にしたところで決められんだろ。
マイベストを挙げるのは自由だが、他人に同意を求めるのはやめてほすい。
>他人に同意を求めるのはやめてほすい。
しとらんぞ。君もコテハンだから絡むというのは、やめてくれ。
ジャンル別でもマイベストを決められないという主張にも理由が無いしね。
>>325 わざと曲解するのはやめてほしい。
>後さあ、今まで1番オモロイ時代小説って言っても、テーストが異なるし、
>ジャンル別でないと決定できないよね。
どう見ても「同意を求めている」としか読めないが?
「そうだね。決定できないね」という返事がほしいものと受けとめたが。
それからもう一つ。
>>323の後半の主旨は「自分が」今まで一番オモロイ時代小説を決めるという意味ね。
そういうことなら理解できる。
このスレでの統一見解を勝手に取りまとめるつもりなのかとオモタのだよ。
あくまでマイベストを決めるためにジャンル別で考える、という意味ならよろしい。
ところで、コテハンだから絡むってどういう意味? コテハン相手には特別な礼儀が必要なの?
そんなこと意識したことなかったが、コテハンには反論しちゃいけないとかいうルールがあるんなら
今後は気をつけましょうかね。
ミステリ板住人ってのは、ミステリー板、映画板、アニメ板、文学板などを
荒らしていくつものスレを潰し、いまは時代劇板のローカルルールスレ、
必殺シリーズのスレを荒らしている悪質なヤシです。
レスをつけずに放置する事を推奨。
>ジャンル別でないと決定できないよね。→ジャンル別でないと決定できないよね?
では、上記のように訂正すれば、問題無しだね。
ただし、例えば、「竜馬がゆく」と「木枯し紋次郎」と「魔界転生」を同一次元で語れる
はずがないとは思う。どういった小説が好きかという個人的な嗜好はあってもだな。
この問題に関しては、ジャンル別でなくても評価可能という内容の反論が無いと、
議論の意味はなさない。
コテハン云々の問題は、とかく、2ちゃんねるでは、コテハンだから叩くという傾向が
見られるので注意を喚起したまで。それ以上の意図は無い。
勿論、コテハンを有利に特別扱いしなければならない理由など、あるはずもない。
329 :
326:03/06/14 00:59 ID:???
ふう・・・誰も議論なんてしかけた覚えはないんだけどねえ。
君がジャンル別でしか語れないのなら、それでいいんじゃない?
その3作品を語るときに、それぞれ別の次元を設定しなければいけないという主旨がよく分からんけど。
比較分析するならともかく、「こういう風に面白かった」とそれぞれについて語る分には
同列に並べたって何の支障もあるまいに。
俺自身は、いちいち「この作品は、このジャンルに分類されるから、こういう着眼点から語ろう」
などと構えて語る気になれないな。
「面白かった!」と感じれば、その思いの丈をそのまま叩きこむ。これが2ちゃんねるのあるべき姿かと。
スレタイを見ても、そのことは一目瞭然でしょ。
ま、これも俺の主観ですから、別に同意も反論もいらないよ。
ここは個人的な感想を語るスレなんだから、もう少し肩の力を抜いた方がいいんじゃない?
しょせん2ちゃんねるの書き込みなんて便所の落書きなんだよ。そうは思わない?
しゃっちょこばった議論がお望みなら、作品スレや作家スレに行った方がよく釣れると思うよ。
あ、それからコテハン叩きの件だけど、いちいち相手にしてたら度量の狭さが露呈して、
君の値打ちが下がっちゃうよ。サラリと受け流して度量の大きいところを見せるのもまたよし、だよ。
あまりムキにならず、大人になることをお勧めします。
330 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/14 08:34 ID:0j3sG4k8
ここで、出来る限り客観的な観点に立った歴史・時代小説ベスト10(順不同)を紹介して
おこう。
作品選定にあたっては、読者が歴史・時代小説の多様なテーストに触れられるように
配慮し、一作家一作品(又はシリーズ)とし、長・短編、ジャンル等、
全て区別せずに込みとしたうえ、併せて、わたくしの簡単なオリジナルコメントを付してみた。
1 竜馬がゆく全8巻 司馬遼太郎 文春文庫
司馬作品から一作だけということであれば、この作品を推す。
一作だけなら、「坂の上の雲」の方が良いのではないか、という意見も当然あるだろうが、
時代小説の爽快な面白さも持つ本作を、あえてチョイスしてみた。
「坂の上・・」は、あまりに堂々たる歴史小説過ぎるような気がしたのだ。
2 長英逃亡 吉村昭 新潮文庫
自分としては、「桜田門外ノ変」とのチョイスに悩んだが、長英に関する吉村氏独自の
解釈が読ませどころでもある本作を取った。
前述したとおり、全編スリルとサスペンスの中に叙情性も溢れる佳作である。
3 三屋清左衛門残日録 藤沢周平 文春文庫
この人は、本来は短編の名手だと思うが、全編に渋い周平節とも言うべきものが満開、
ボリューム的にも読みごたえ十分な本作をチョイスしてみた。
人によっては、「蝉しぐれ」あたりを推す人もいるであろう。
4 樅の木は残った上・下 山本周五郎 新潮文庫
この人も、短編の名手だと思うが、長編なら、やはりこの作品であろう。
周五郎武家ものの最高傑作であり、歴史小説でありながら、この作者特有の
滋味が全編に溢れており、申し分ない。
5 甲賀忍法帖 山田風太郎 角川文庫
山田忍法帖の面白さの全ては、既にこの第一作である本作に集約されていたと言える。
後期の忍法帖のような、奇をてらったようなはしゃぎ過ぎな部分が無く、
クールな視点で貫かれているのがいい。
331 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/14 08:35 ID:0j3sG4k8
6 影武者徳川家康 隆慶一郎 新潮文庫(絶版)
寡作ながら、実力派時代小説作家だった筆者の力量が十二分に発揮された作品。
板違いなミステリ板に単独スレが立ったほどの面白さ、と言えば本作の面白さの
一端でも伝わるだろうか。
7 木枯し紋次郎 笹沢左保 光文社文庫
「赦免花は散った」「女人講の闇を裂く」「六地蔵の影を斬る」初期の三作品集は、
紋次郎シリーズの基盤を形成した傑作揃い。まず、この三冊を読むこと。お薦め。
テレビ「新木枯し紋次郎」の原作にもなった後期は、面白い作品も多いが、
中期は、ややマンネリで迫力を欠く作品が多い。
8 鬼平犯科帳 池波正太郎 文春文庫
文庫の第5巻くらいまでは、息もつかせぬ面白さ。以後は、全体的に見ればマンネリ。
まだ鬼平も盗賊も人間臭く、ドキュメンタルな迫力さえある5巻くらいまでを読んで
みれ!
9 眠狂四郎無頼控全6巻 柴田錬三郎 新潮文庫
狂四郎シリーズの魅力は、やはりスピーディな読み切り短編にある。
シバレン作品には、テーマ性を持つ長編もあるが、やはりこの作品を推す。
まず、3巻くらいまで読んでみれ!
10 半七捕物帳全6巻 岡本綺堂 光文社文庫
半七捕物帳は、全編にわたり、出来不出来の差が少ない捕物帳の佳作揃いである。
捕物帳は、このシリーズに始まり、そして終った。(終りの始まり)
半七の養父吉五郎が主人公のシリーズ番外編の中編「白蝶怪」を含めて、
全6巻、全て読破しれ!
>影武者徳川家康 隆慶一郎 新潮文庫(絶版)
調べてないが、これが絶版ということはありえないだろう。
隆慶一郎といえば「風の呪殺陣」が大変、面白かった。
隆慶一郎は信長が嫌いと言うが、ここにちらっと出てくる信長は大変魅力的。
一部書き直して出すつもりだったらしいが、返す返すも残念。
333 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/14 11:43 ID:J0ZtU0gm
綱淵謙錠という奴を薦められた者だが、家の中を見ていたら
剣豪云々譚という本の中で榊原ケンスケ?の小説を読んでたわ。
やはり幕末から維新の人の事だったな。
特に印象はなかったがやけに引用文の多い小説、というか
エッセイみたいな短いものであったが。
いずれにしろその人となりの来歴自体があまりに
じっつぁん臭そうだ。
ま、機会があれば読んでみよう。
マイベストを挙げるスレで客観的とか言われてもねえ・・・
隙あらば自分の主観を一般化しようとしやがる。
336 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/15 08:56 ID:fiwPxkJk
歴史・時代小説好きに緊急告知!
本日6月15日(日曜日)
NHKラジオ第一 夜10時15分〜10時55分
ラジオ文芸館 菊池寛「入れ札」
過去ログで、森鴎外の歴史・時代小説に触れている人がいるが、
文豪が書いた歴史・時代小説では、森鴎外と菊池寛の文庫収録作品くらいは、
読んでおいてもいいだろう。
松本清張氏は、読みやすさ・面白さという点から、鴎外より菊池寛の作品を推す
と書かれているが、(エッセイ「黒皮の手帳」中公文庫参照)
著名な「高瀬舟」をはじめとして、鴎外の歴史・時代小説も、決してつまらなくはない。
ただし、高瀬舟で囚人を護送した歴史的な記録は無い等、
鴎外の作品も歴史小説というよりは、テーマ性を伴う時代小説の色彩が強いものである。
なお、本日オンエアされる「入れ札」は、清張氏も評価する菊池寛の時代ものの代表作である。
337 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/15 21:51 ID:B0WS6ngu
「花も実もある嘘八百(絵空事)」柴田練三郎
「歴史を描こうとは思っていない」子母澤寛
(このお二方の特別なファンというわけではないが)
ご両所のこの言葉が好き。
自分好みの作品をワクワクしながら読むのが嬉しい。
その楽しさで読み続ける。
人はさまざま、理屈では無い。
338 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/15 21:54 ID:B0WS6ngu
れんざぶろうの「れん」は「錬」でした。ポリポリ
菊池寛って文豪か?
340 :
:03/06/15 23:37 ID:f///d9qU
●●●マスコミの 「盗聴/盗撮」 は許されるの?その7A●●●
http://natto.2ch.net/mass/kako/1004/10049/1004950940.html 572 名前: 文責:名無しさん 投稿日: 01/12/25 01:05 ID:2y061Dn+
テレビやラジオからのフィードバック。結構体験している方、多いんですね。
私はアニメをよく見ていたのでアニメからのフィードバックが多かったです。
脚本家によって扱い方が違う。仕方なしにネタにしているような人もいるし、
嗜虐性丸出しの人もいた。脚本家はどんな圧力をかけられているんでしょう。
雑誌(T××L)でのフィードバックもあった。
有料投稿の内容が、私の部屋の風景を丸写しにした内容だった。文章の最後で挑発していた。
(「さて、君が怒り心頭になったところで、プール行こう──」とかいうフレーズ)。
一般人(かどうかわかりませんが)に情報を与えて
フィードバックさせて何になるというのだろう。金銭的利益を生まないことは確か。
新聞も多かったです。作家が良心的だったので言わないですけど、読売朝刊の新聞小説とか。
作家さんも大変だろうなと思う。誰から圧力を受けているのでしょう。
われら九人の戦鬼
柴田練三郎
いろいろあって集まった9人が同じ目的で戦う(はしょりすぎの説明)
殺伐としまくってるが
なにやってもしばれんである
>>341 野田昌弘が「スペースオペラを書くなら絶対これを読んでおけ!」と言ってたよ。
343 :
ダチョウ文ハンター@南無扇子丸:03/06/16 10:23 ID:nFKWuBg8
山風を伝奇小説のジャンルに押し込めること自体誤りと
書いてきたけど読めないならいいよ。
四方田犬彦「山田風太郎はカルビーノなど、20世紀の世界文学の
中で比較して初めて全体像の見える偉大な作家」
渋沢龍彦「山田風太郎はすばらしい」
野口武彦(江戸文学者)「虚とは何か実とは何かの根本的問題意識」
種村季弘「鴎外の影響大!」
「医者文学の系譜。現実を徹底的に遊んでやろうとする」
「個人の喜怒哀楽なんて他人に語ってもわかってもらえるはず
ないし、わかってもらえるってのは押し付けの思想。
人間性なんて抽象的なお化けは困るよってことこそ、山田風太郎の
世界」
なお、鴎外の影響に関しては翻訳短編集「諸国物語」を青年時代愛読して
いたようだ。いまなら沼野充義の喜びそうなロシア幻想短編やムジールや
カフカへ直結するようなドイツ語圏のシュールな作品を鴎外は大正前半に
リアルタイムで翻訳していた。ちょうど歴史小説を本格化させた時期と
一致するので、鴎外の歴史小説は実は実験小説だったのでは、って見方も
根強くある。山風はその系譜を引き継いでいるよ。
記録文学ってジャンルを仮に設定したとしても
たとえば司馬良太郎を最低ラインに設定すれば
そのとき歴史は動いた=司馬
プロジェクトX=吉村昭
NHK特集=綱淵(の維新長編)
パルムドール=大岡昇平
リアル厨房のとき吉村の戦艦大和で感動したけど大人になって
レイテ戦記読んだらいぺーんで萎えた。
名前の出てない岳宏一郎
群雲関ヶ原へ・花鳥の乱もすごい
前者は上下二冊(文庫表紙はあほみたいだけど)で各武将を短編単位で
扱っている長編。短編各個は独立して完成度高い美麗文章。
後者は簡潔文章で、まるでプルターク英雄伝みたいな利休七哲伝。
一日で二百数十回地獄を見た高山右近とか、その人の達成した美意識は
その人の人格と一致しない(耳のイタイ話だ)織田有楽とか
美は復讐心を内蔵する古田織部とか、かっこよすぎる。
>>336 おまえな高瀬舟だけで語るなや。時代小説作家鴎外ってすごすぎ。
歴史そのまま系と歴史離れ系とあって山椒太夫と高瀬舟は後者なの。
で、渋江抽斎も時代小説ですか???
これ宿題ね
ここも熱いバトルトークが期待できるね。
コテを名乗って正々堂々と論戦を闘うのは見ていて気持ちがいい。
>>346 名無しで様子うかがってないで、さっさと答えろよ、ミス住。
348 :
ダチョウ文ハンター@南無扇子丸:03/06/16 11:55 ID:nFKWuBg8
おまい個人と論戦するつもりはないよ。
論戦だってさ。
駄長文反対!それだけ。
で、
ドストエフスキーは読みそこない(創造的誤読を提唱したバフチンを
厨房誤読して憐笑を誘ったあたり、おまいは筒井康隆の登場人物みたい)
シェークスピアの時代考証につっこんで自滅し、
ダーディーはリーの脚本ト書きでオナったおまい、
教養のレベルを下げて時代小説ならうまくいくだろうとおもーたのか???
時代小説の中の人も大変なんだよ、わかったか!
http://grayzone_ri.tripod.co.jp/ ミス住観察機構のようなログ倉庫
ひでーな、負けたよ
で、フョードルはトリックスターなんだよ(永久保存恥)に匹敵
する台詞は用意してあるのか、ミス住...
「シバレンは漢籍」ってので駄台詞で許してやろうか
読めない人間には名文も長いというだけで駄文になる。
まあ、2ちゃんねるで美文を見る事はめったにないものだが。
で、宿題はどうなったのかな
ミス住。
351 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/16 12:23 ID:nFKWuBg8
>>349 ミス住、バトルトークまだあ?(AA自粛)
明日図書館にいくのでしょうか
でも渋江は漢文だらけです。
シバレンは漢籍だったら、渋江抽斎も読めるだろうね、ミス住。
待ちくたびれた。似三日したらくると(思う)。
354 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/17 05:16 ID:0ztBleu0
山田作品を、伝奇小説と把握するか否かは、ともかくとして、
自分は、漱石より鴎外の方が好きなので、「諸国物語」(ちくま文庫)とかも読んでいる。
しかし、正直言って、同じ医者だという点を無理やり強調して、
鴎外→風太郎という系譜の主張には、激藁だ。
山田作品に思想性を認めないわけではないが、忍法帖にしても、明治ものにしても、
ミステリにしても、山田作品の主眼は、奇抜なエンタメと見るのが普通であり、
また、そのように受容されているのが現状である。
エンタメに、とかく理由付けして、そこに何ものかを見出そうとするのが、評論家の常であり、
また、彼らの糧でもあるので、我々はミスリードされないように十分に注意する必要がある。
355 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/17 05:17 ID:0ztBleu0
>プロジェクトX=吉村昭
この見解には、かって一般書籍板の吉村スレで反対意見が強かった。
安っぽい泣かせのドキュメントとクールで客観性に富む吉村作品を同列に扱われては
かなわん。きちんと読めや。
>リアル厨房のとき吉村の戦艦大和で感動したけど大人になって
>レイテ戦記読んだらいぺーんで萎えた。
吉村作品は、大和ではなく、武蔵だ、ヴォケ!
吉村作品の戦記ものなら、沖縄戦を描いた長編「殉国 陸軍二等兵比嘉真一」
「他人の城」(新潮文庫「脱出」収録)読んでから、何か言えや。
戦記もの(歴史小説の範疇に入るか否かはともかくとして)なら、
古山高麗雄作品もお薦めだ。(文春文庫にあり)
鴎外と菊池寛について付言しておくと、作品内容を見る限り、鴎外が歴史小説ではなく、
時代小説家としての側面を持っていたのは、否定出来ない事実である。
武蔵と大和、プロジェクトXと吉村作品の区別がつかないドキュソが、
他人に宿題を課す資格は無いということは、肝に銘じておけ。
力作「渋江・・」は、歴史小説というよりは、伝記という感じだな。
また、菊池寛は、後期の通俗長編のイメージが流布してしまったが、
「恩讐の彼方に」「忠直卿行状記」「藤十郎の恋」「父帰る」「ある抗議書」等
を書いた菊池寛は、十分に文豪の名に値すると考える。
なお、講談社大衆文学館にも収録された「仇討小説全集」は、前に紹介した池波正太郎
「仇討ち群像」と並ぶ面白さ。まさにストーリーテラー菊池寛の本領発揮である。
356 :
ネト魔界板住人:03/06/17 05:51 ID:XzUecEie
えっ!先生に宿題を課した人達って、吉村昭の「戦艦武蔵」を大和と間違え、吉村作品を「プロジェクトX」と同一視する人達と全くおんなじ人(達)なんですか??
先生、宿題から逃げ出したいが為に、ちょっとこう、わけわかんない精神状態にまで追い込まれてませんか?
357 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/17 06:20 ID:Kho+wQDd
やれやれ(w
345 :ダチョウ文ハンター@南無扇子丸 :03/06/16 10:42 ID:???
>>336 おまえな高瀬舟だけで語るなや。時代小説作家鴎外ってすごすぎ。
歴史そのまま系と歴史離れ系とあって山椒太夫と高瀬舟は後者なの。
で、渋江抽斎も時代小説ですか???
これ宿題ね
358 :
ダチョウ文ハンター@南無扇子丸:03/06/17 10:22 ID:mgwoZjxg
戦艦武蔵と大和は書き間違えた。
よりによってミス住につっこむ余地を与えたことを
スレ住民にお詫びします(藁)。こいつには一生「大和」とかかれそうだな。
で、論点をずらしてないか???大岡と吉村を比べてるだろ。
レイテ戦記は歴史小説ではないから宿題にしなかったけど、要するに
吉村はせこいって点だよ。
戦記ものでもそうだし、生麦事件でもそうだし、アメリカ彦でもそうだけど
自分の目にした範囲の史料をさも大事そうに扱うことで、ほかの歴史小説や
時代小説とは別格のふりをするけど、実際に必要なのは、いろいろな史料の
齟齬をどう扱うかってことだろ。
古談や古記録は粉飾や誤記憶の宝庫だから、よりわける作業は重要で、
どこから歴史は虚になり、どこから実になるのか、実際には曖昧だ。
一番大事な作業を適当にして、記録文学の仮面をかぶったまま
実際には情緒に訴えるあたり悪質で、プロジェクトX並だよ。
だったら普通に時代小説書いてろや、ってことだ。
客観性に富むって、そりゃ時代小説に比べればのことだ。
大岡の堺攘夷始末でもよめや(これも宿題ね)。大岡は事件の標準的な
典拠史料(大日本史料クラスのもの)を疑っているし、事件直裁関係者の
古談や記録も疑っている。土佐藩士の切腹に立ち会ったフランス人艦長の
記録から、流罪先の民間伝承まで総動員してるけど、それほどの迫力あって
初めて記録文学だよ。
>>同じ医者だという点を無理やり強調して、
鴎外→風太郎という系譜の主張には、激藁
種村季弘にも文句垂れろよ、おまいは頭こちこちの
中学の国語の先生とかわらなんな(藁)。
渋江を読んでないのありあり。
>>力作「渋江・・」は、歴史小説というよりは、伝記
ふーん。これは歴史小説の古典の極北なんだけど、伝記なんだ。
おまいには無理もないか。
一見すると無味乾燥な江戸時代のお医者さんの日常をだらだらつづっているよう
見えるけど(以下続く)
359 :
:03/06/17 10:48 ID:h/IyKWqa
●●●マスコミの「盗聴、盗撮」は許されるのか?その2●●●
http://natto.2ch.net/mass/kako/988/988402795.html 949 名前: 文責:名無しさん 投稿日: 2001/05/28(月) 18:46
>>916 直接の実行犯はわからなかった。ただし、その盗聴機関がマスメディア産業の
各方面につながっていることは確認済み。団体名なんか書く必要ないでしょ?
フジ・テレビとか読売新聞社とか電通とか...みんなが知ってるあの会社って
感じ。講談社の週刊誌(現代とかフライデイとか)が政治家の過去を暴露する記
事や写真をよく掲載するでしょ。あの手の記事は、盗聴/盗撮で得た情報で商売
をしている人達がいるという証拠。あういう人達に、オレの個人情報をつかまれ
ているんで非常に心配ですが、現状では、対抗策がない。
360 :
_:03/06/17 10:56 ID:???
361 :
ダチョウ文ハンター@南無扇子丸:03/06/17 11:02 ID:mgwoZjxg
渋江は医者の日常をだらだらつづっているようにみせかけて、医者の道楽の
世界(歌舞伎のパトロン)を通じて、江戸時代の知識人の現実戯画化の無意識
の願望を描いているんだよ。それは軍医やるのうざかった
鴎外本人の夢でもあったから、渋江と鴎外は二重映しになって、歴史小説でも
あり現代小説でもあり、ってことになる。
鴎外は明治大正の人だったから、奇想小説そのものを書くことはしなかったけど
志向として、かなり異常な志向で翻訳小説を集めているはず。
おまいパアテル・セルギウスのスプラッターシーンを
読んでを山田風太郎とそっくりと批評するのは
的外れではないだろ。
ほんとに読んだのか???
種村はそうした鴎外の意図を汲んだ上で、安部公房なんかとも比較しつつ
医者文学の系譜に山風を入れており、なおかつ、歴史小説(歴史上の過去
の人は「他者」で理解不能な部分ありって自覚)と現代小説(不条理もの)
をつなぐ含みで、山風を評価してるのだけど。
あと、おまいは渋沢龍ちゃんや種村のおぢさんや四方田とかより
えらいわけね、はいはい(べつにそれはそれでよい)。
>>354 >>エンタメに、とかく理由付けして、そこに何ものかを見出そうとする
>>評論家の常であり、ミスリードされないように十分に注意する必要がある。
おまいも評論してるけどな、我々もおまいにミスリードされないように
注意しよう。
362 :
ダチョウ文ハンター@南無扇子丸:03/06/17 11:40 ID:mgwoZjxg
>>354 >>明治ものにしても、
>>ミステリにしても、山田作品の主眼は、奇抜なエンタメ
たとえば、山口昌男は近年、敗者の近代史シリーズを書いたけど
(坂の上の雲に向かって歩かなかった人たちの豊かな人脈)、
自分の仕事の先駆は山風の明治ものって評価している。
そう受け取れない人いるのは勝手だけど、
隙あらば、自分の意見を一般論にしようとするなよ。
ここもいい雰囲気になってきたね。あえてコテハンを使用して互いを高めあうのもBBSの利用法のひとつだからね。
味噌住(ミス汁)の定期巡回か(藁藁藁)
せこいデブだな。
ミス住定期観察記録にある
説教→反論→一時逃走→すりより→世論操作→スレ占拠の法則とおりだ。
すると
これ以上反論していぢけさせると、コピペ連続投稿してスレを容量オーバー
させるのかな(藁)
それ始めたらアク禁を要請するから、なっちの戯曲の二の舞だぞ
(念をおす)。
365 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/17 12:18 ID:Qd4uJrRX
かぶらないんだよね、吉村昭と山田風太郎の読者は。
一般に、時代・歴史小説好きの読書人(やはり年輩者が多い)が愛読している作家は、
司馬遼太郎、吉村昭、山本周五郎、藤沢周平、池波正太郎、伝奇小説風だと隆慶一郎でしょ。
一時代前だと、山岡荘八、吉川英治、大仏次郎あたりかな。
このスレで、盛んに山田風太郎を讃美している人がいるが、一般には、人により好き嫌いが
激しい作風であり、「やまだ・ぷうたろう」とバカにされていた時代もあった。
事の是非は別として、今でも年輩者が話題に出来る作家ではないね。
まあ、そう言えばシバレンや五味も、今では、どこか侮られている感はあるけどね。
自分は、山田作品のような時代小説もあっても良いと思うし、楽しんで読んでいる。
娯楽性以外にも、作品の根底に流れる笹沢左保や大藪春彦とも共通する戦中派らしい
ニヒリズムにも魅力を感じないではないな。
ところで、このスレッドの諸君は、私が紹介した日曜夜のNHKラジオ文芸館
をお聞きになっただろうか?
「入れ札」良かった。股旅もので文学を書くことが可能であることを証明した
文豪菊池寛の力量を実証した佳作である。
刻々と変り行く緊迫した状況下における、登場人物の心理描写が見事の一言に尽きる。
366 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/17 12:23 ID:Qd4uJrRX
ダッチョウとか言うコテは、吉村作品を真面目に読んでいないので、
この点に関しても語る資格は無いと判断する。
戦記ものに関しても、古山作品をスルーしているあたりに限界が見えるな。
367 :
ダチョウ文ハンター@南無扇子丸:03/06/17 12:51 ID:mgwoZjxg
宿題を出されると逃げるのはうまいな。
戦記もの関係ないだろ(戦記スレでも立てろよな、カラマーゾフ
から戦記ものっておまいの馬脚だよ)。
レイテ戦記以上のものはないってことを付記しておこう。
(古山某とか、それこそ知らんよ、何賞とっていても)。
吉村は生麦事件では真犯人をみつけたみたく自慢してるけど
今でも論争はある。でも、吉村小説からほんとに論争になったネタは
ないな。
大岡の堺攘夷始末は十年前に鴎外批判だけでなく
史実の取り扱いでも、大論争になった(おもに文学関係だけど)。
それだけ深いってことだよ。
>>(山田は...)今でも年輩者が話題に出来る作家ではないね
山田風太郎の売れ行きの最盛期は小説連載当時だから
いまから30年以上も前なんだけどな(あほう)。
で、当時の中年青年の人は年輩者ですけど、何か???
>>251忍者月影抄は短編集ではありませんけれど、何か???
>>時代・歴史小説好きの読書人(やはり年輩
「読書人」は山口昌男の内田魯庵山脈なんて読まないのですね(笑)
読書人一般と自分のレベルとどさくさにまぎれるなよな(笑)。
この板で説教する厨房は
司馬遼太郎、山本周五郎、藤沢周平を読んでれば、ほかをケイベツして
いいと錯覚してるのありあり。まあ、それはそれでいいよ。
で
年輩者年輩者って
ミス住はいったいイクツなの???
< < 五 十 代 の ヒ ッ キ ー > >
とか勘弁してね
今日はきちゃいけない日なんだよ!ちっとは我慢しろ。
他スレへ迷惑になる。
369 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/17 13:37 ID:DiSMXwA0
誰も語っていないが、詩人でもある伊藤、、、整ではなく
伊藤信吉、、、とも違うような、、、、、
伊藤何某のものを読んでみたいと思う。
伊藤圭一
角田喜久男
か???
>>369 ちぎれて申し訳ありません。
詩人の伊藤は知らんけど
佐藤春夫「戦国佐久」ってありますけど、あの佐藤春夫とは
同名別人ですよ。
372 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/17 13:48 ID:DiSMXwA0
伊藤桂一って言ったかな。
あれも詩人の方と同姓同名なのかな。検索してみる。
373 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/17 13:52 ID:DiSMXwA0
伊藤桂一は大正6年、三重県に生まれました。4歳のときに、天台宗の
住職だった父が死去。以後住所を転々とし東京に移住してから、立正中
学、世田谷中学に学びます。在校中から、「文芸首都」などに投稿、
詩作を続けます。昭和13年から3度にわたって7年間軍隊に勤務。戦後は
出版社の編集部を中心に各種の職業につきながら懸賞小説に応募、昭和
24年「群像」懸賞小説に佳作入選、27年「サンデー毎日」千葉亀雄賞受
賞、29年にはオール新人杯に次席入選しました。
36年「近代説話」に掲載された「黄土の記憶」が芥川賞候補に、同じ
く「螢の川」で第46回直木賞を受賞しました。58年には、戦場小説
『静かなノモンハン』で第三十四回芸術選奨と第十八回吉川英治文学賞
を受賞。60年には紫綬褒賞受賞。戦場小説以外にも抒情性豊かな時代小
説があり、詩業として、『定本竹の思想』『伊藤桂一詩集』などがあり
ます。
だとさ。
374 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/17 18:30 ID:Pc34LcQB
>戦記もの関係ないだろ
既に、戦記ものも歴史・時代小説の範疇なのか?
という問題提起を過去ログでしてある。
>レイテ戦記以上のものはないってことを付記しておこう。
>(古山某とか、それこそ知らんよ、何賞とっていても)。
ワロタ!
三部作を読んだ上で、どうこう言うなら、まだわかるが、駄目だこりゃ。
>吉村小説からほんとに論争になったネタはないな。
これが何で「面白い小説」の評価基準になるのか不明。「小説」は、論考ではないのである。
ダッチョウは、吉村作品をあまり読んでいないようなので、読解に問題があると言わざる
をえない。
例えば、「生麦事件」は、歴史に英雄無し、英雄無き世界、歴史(事実)そのものが主役となっている点が、読ませどころなのである。
これは、基本的には英雄願望が根強い司馬作品には見られない魅力である。
ダッチョウは、吉村作品をプロジェクトXのレベルに貶めたいようだが、
創り手の意図により、泣かせる安っぽい人間ドラマに持って行くプロジェクトX。
この点で、タイトルに相異して、この番組の主役は、あくまでプロジェクトに携わった人間
たちであると言える。
これに対して、吉村作品は、あくまで事実を基礎に置き、意図してドラマティックな趣向を
凝らす事はしない。むしろ、読者を突き放した感を受けることさえある。
吉村作品においては、物語の主役は、歴史(事実)そのものや、戦艦建造、トンネル工事等の
プロジェクトそのものであり、その渦中にある個々の人間たちは、微小な存在に過ぎない。
両者は、まさに似て非なるものと言えよう。この点は心しておけ。
375 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/17 18:31 ID:Pc34LcQB
>山田風太郎の売れ行きの最盛期は小説連載当時だから
>いまから30年以上も前なんだけどな(あほう)。
>で、当時の中年青年の人は年輩者ですけど、何か???
文脈を読めないアホはお前だよ。
風太郎を若い時読んでいた高齢者は、今は読んでいません。
風太郎人気は、いつの時代でも若年層主体なんだよな。
歴史・時代小説好きが多い中高年層が、愛読書に風太郎を挙げるかどうか、
常識で考えてみればわかると思う。しかし、自分としては、世間一般の山田風太郎観を
肯定しているわけではない。
>忍者月影抄は短編集ではありませんけれど、何か???
これは、私の勘違いかな。角川に何冊か忍法帖の短編集があったが、タイトルは失念した。
文春文庫にも「姦の忍法帖」というがあった。
趣旨としては、奇抜なアイデアストーリーという面を持つ忍法帖は、短編の方が素材が生きる
ということである。
>司馬遼太郎、山本周五郎、藤沢周平を読んでれば、ほかをケイベツして
>いいと錯覚してるのありあり。まあ、それはそれでいいよ。
誰もこんな事は書いていない。
ただし、世間で、歴史・時代小説と言えば、司馬遼太郎、藤沢周平、池波正太郎、
プラスなんとか山本周五郎が滑り込み、少し「通」で隆慶一郎。
こういった現況は認識しておくべきである。
前にも書いたが、事の是非は別として、かって一大ブームがあった柴田錬三郎、五味康祐、
山田風太郎って、なんか色眼鏡で見られてバカにされているんだよね。
後、股旅小説もね。諸田玲子も、「女の子が股旅小説なんかを…」と見られている。
彼らをマンセーするにしても、この現況をしっかりと押えた上で、行うべきである。
現代では、評論がどうこうというのは、読者に対して説得力を持たないから、
受け売りは無しでな。作品そのものを、自分自身の言葉で語れや。
伊藤圭一も「悲しき戦記」(講談社文庫)という戦記短編集を推す。
大岡昇平が悪いわけではないが、戦記ものは、長編は古山3部作、
短編は伊藤氏のものを推したい。
376 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/17 18:36 ID:XE9NqNj5
必殺だけがスレではない。時代劇板にはたくさんのスレがある。
君の博識ならどこへ行ってもスターになれること請け合いだ。
ミス住、思う存分書いて書いて書きまくれ!
377 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/17 18:55 ID:mgwoZjxg
>>373 に至るレスもどうやら味噌汁らしい。ひっかって損したな
戦記もの、詩人、勲章もらった人
を知ってるぞってせこくアピールし、世論操作してるのか(藁)
戦記ものを範疇に入れること自体、迷惑だって空気読めないか
ミス住だもんな
あと広済堂文庫で傑作大全集を(わざわざ他の大手とかぶってるのに)
やるのは、春陽文庫でなくなったのを気にした年配者のリクエストも
あったんだけどな、で、これはミス住の一般化では無視されるのね。
(笑)。
>>風太郎を若い時読んでいた高齢者は、今は読んでいません。
あんまり断定すると、本物電波みたいだからこわいや。
>>現代では、評論がどうこうというのは、読者に対して説得力を持たないから、
>>受け売りは無しでな。作品そのものを、自分自身の言葉で語れや。
あーあ、ミス住に「自分自身の...」と説教された、鬱だ。
おまいも解説文のコピペばっかりしてないで、自分で語れや。
評論家で一括するなや。山口せんせも評論家なの???
これも宿題ね。
自分より利口な人の書いたものを引用するのは、駄長文より良心的だけど(笑)。
で、宿題はどうなったのかな、
堺攘夷始末と渋江だけど。
元からの住人としては、七人の侍における村人のような心境である。
最期に勝つのは誰だろうか・・・
379 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/17 19:00 ID:mgwoZjxg
>>物語の主役は、歴史(事実)そのものや、戦艦建造、トンネル工事等の
>>プロジェクトそのものであり
だからプロジェクトXなんだよ。
堺攘夷始末読めばわかるけど、いろいろ調べて不詳なものはあくまで
両論併記で不詳で通し、歴史理解の断絶を強調するのも「文学」の
手法だよ。吉村には「わかりませんでした、いろいろ調べたけど」って
灰色領域はほとんどない。いっつも感動をもってくる。司馬と違うのは
あたりまえだ。
で
>>376 も世論操作みたいだけど、ID詐称繰り返すとほんとにやばいぞ、おまい。
俺にはどう見ても懸命にかまっている連中の
方が荒らしに見えてしようがないのだが。
381 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/17 19:47 ID:c2bZZGG2
>だからプロジェクトXなんだよ。
>いっつも感動をもってくる。司馬と違うのはあたりまえだ。
お前バカか?
>も世論操作みたいだけど、ID詐称繰り返すとほんとにやばいぞ、おまい。
これを読んでわかった、バカなんだな(W
面白かった時代小説に、渋江が出て来るのは、謎としか言い様がない。
382 :
脱腸文ハンター@南無扇子丸:03/06/18 10:51 ID:mUehxzro
全部書かないとわからないようだな。
吉村は例えば生麦事件でも
事件の展開を三人称で俯瞰して、とぎれなく叙述できるって
思ってるあたり、歴史理解の「断絶」に無頓着なんだよ。
事件の展開を追っていくと、途中で判断不能になって
ドラマとしては表面的には盛り下がるって部分はない。
結局、ドラマ性は捨てていないってことだ。これは記録文学
ではない。ありきたりのエンディングやカタルシスを用意
してないだけに、かえって悪質だよ。生麦事件の犯人を
関係者で庇いあう心理だって、後年になって咎められる
どころか犯人であることは誇りですらある時期になって
「犯人でした」って自白することに、どれだけ信憑性あるのか。
きちんと検証しろや。
渋江は宿題になったのは、鴎外は時代小説作家って清張引用でミスリード
しようとしたからだろ、おまい発なんだから、ばっくれるな。
(清張はある小倉日記でもわかるように微妙にアンチ鴎外なんだよ)。
383 :
脱腸文ハンター@南無扇子丸:03/06/18 10:52 ID:mUehxzro
山風に関しても、ゲテモノ扱い→奇想エンタメ→思想性は認める→またたびもの
って話しをずらすなよ、宿題逃れで、話しを横に振るのは常套だな(嘲)。
おまいは駄長文じゃなくて、くねくね脱線し過ぎだから
< < ダ ッ チ ョ 文 > >
だね。
諸国物語愛読してるなら、ぱあでれ・せるぎうすについても答えてほしいし、
渋江は伝記小説なら、それでいいよ(かなり独自な見解だな)。
で、山口昌男は評論家なのかも答えてほしいな。
(四方田以外は他の人もいちおう作家なんだけどね)。
伊藤圭一をひっぱってくるのに自作自演疑惑もあるし、ID詐称は
外道スレや本スレでもやってるだろ、味噌汁AGEさんよぉ。。。
開き直るのもいいけど、やりすぎとちゃうか???
384 :
とも:03/06/18 10:53 ID:jGYoYlSW
385 :
脱腸文ハンター@南無扇子丸:03/06/18 11:04 ID:mUehxzro
スレ正常化のために
>>380 >>378 スレ住民の皆さんにお詫びします。
前後一週間近く、味噌汁に構った以外のレス応答は
安部竜太郎・綱淵関係くらいでしょうか。
(綱淵も、古山高麗男や伊藤某と同じく戦史ヲタ臭い紹介を
されてるあたり、どうも味噌臭いですねぇ)。
スレ正常化のため、以後、味噌くさいものは相手にしません。
宿題に繋るようなドツボに自らはまっても、味噌は知らん顔ですし、
戦記は時代小説で明治ものは時代小説ではないなど、二重基準。
自説をくねくね修正して平気、自演疑惑は過去の犯歴でも明白なのに
笑いとばすなど、ボーダーラインな人なのはイタイほどわかりました(藁)。
以後はスルーします。
みなさんも直裁には相手にせず、鬱陶しいなあと思ったら、
「感想は簡潔に書きましょう」とレス末尾で注意しあうなど、
削除人さんにとってわかりやすい総意を作っていきましょう。
で、感想文は簡潔に書きましょうって自戒します。
386 :
南無扇子丸:03/06/18 11:11 ID:mUehxzro
>>288 現役萌え系歴史小説家ってことで
岳宏一郎...(自分で既出)。
この人に掛かると、信長は村重に喝上げされた厨房のようで
光秀は顔すら不詳。前久は登場ほとんどせず、幽斎は和歌下手(泣)。
どうする...安部ちゃん!
387 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/18 12:16 ID:CZKaeVmb
ここまで読んで思ったのだが、司馬遼太郎、藤沢周平、山本周五郎…
昔なら、大仏次郎、吉川英治、山岡荘八…
女性なら平岩弓絵にしても。
歴史・時代小説で、ステータス的にもメジャーでビッグになるには、
性的にストイックな作風でなければならないのかなと。
例外は、池波正太郎しか思い浮かばない。
これは、いまだに性的にはシャイな日本人の嗜好の現れだろうか?
一世を風靡した時代があり、今も読み継がれているというのに、
風太郎、シバレン、五味康祐、笹沢左保の紋次郎を始めとした股旅もの等は、
一般には、どうも色眼鏡で見られがちだ。
「あんなの読んでるの」という感じ、このスレには、こういう経験がある人がいるのでは?
やはり、日本ではエロ(+バイオレンスか)の強調は、まずいのかな。
いつの時代でも、時代・歴史小説の読者に、比較的、年輩者が多いせいかとも考えてみたの
だが、わりと読者層が若い時代・歴史小説と並ぶエンタメの主流であるミステリの分野でも、
江戸川乱歩&横溝正史という古典の2大巨頭は、エロい作風のものを書くが、
意外に「通」のミステリファンの支持が一番多いのは、最近故人になった鮎川哲也だったり
する。
鮎川作品は、エロ度0、ストイックなパズル小説の極致のような作品が多い。
松本清張の社会派ミステリがブームになったのも、多くの読者にそのストイックさが、
好まれたこともあるのでは?
ミステリ作家が書いた時代小説では、高木彬光「ミイラ志願」(講談社大衆文学館)を
推す。伝奇小説好きには、たまらない作品集とだけ書いておこう。
さっそくです
スレの趣旨に合わせ、一番面白かったものについて感想文は簡潔に書きましょう。
389 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/18 13:03 ID:ff4zsaJQ
やはり、池宮彰一郎こと星川聖司の話題が少ないね。
この人が歴史・時代小説界のトップに立つと思ったんだが・・・
あれを、やっちゃいかんだろうに。
しかし、新潮文庫収録作くらいは目を通すべきであろう。
今日も一日ごくろうさまでつた
そして村人も消えた
392 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/20 20:29 ID:wrtNeid0
少し短編の紹介もしておこう。
伝奇長編小説「富士に立つ影」「新撰組」で有名な白井喬ニの「怪建築十二段返し」。
面白いというか、面白おかしいと形容した方が適切な作品である。
舞台は江戸末期、建物師光泉が、以前に自らも関わったカラクリ屋敷に、突如行方不明と
なった姪のお蝶が監禁されていることを知り、単身、敵地に乗りこんでいくが・・
「おい、おい、三流ハリウッド映画かよ」と思われるかもしれぬが、奇抜な趣向の展開と
ハッピーエンドを排し、続編を期待させる作者の手腕は見事である。
時代小説アンソロジー第3巻「江戸職業事情(一)」菊池仁編(福武文庫)に収録されている。
他の作品集でもよいから、是非、御一読あれ。
393 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/21 14:51 ID:Xfxu9Md4
京極夏彦も時代物作家ではないのかな?
俺はあの厚みだけで既に読む気が失せるのだが。
394 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/21 17:02 ID:UOyHb0yT
読んでくださいナ。
今度、蜷川監督のテになる映画になる
わらう伊右衛門
ってのは泉鏡花賞をとった京極氏の作だとおもいますんで。
上記は四谷怪談物ですが、
巷説百物語と同一人物がでてます。。
ビデオ・怪の田辺誠一の役ですがね。
京極夏彦の本は、もちょっと字を小さくして本の厚みが薄かったら、試しに買ってみようかって気にもなるんだが。山田詠美の本みたいな字の大きさで無駄に分厚いですからね。
あんな売り方もあるんだろうけど、って感じか。
396 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/22 00:25 ID:KXDw7Yru
397 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/22 03:52 ID:EMMDkz0A
ちなみに分厚い妖怪名タイトルシリーズは時代小説ではないと、昭和20〜28だから。
池宮彰一郎は池上金男であって星川清司ではない。
脚本家出身なら宗方翔もいるが小説家としてはこれからかな。
399 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/22 11:43 ID:7VSccydu
>池宮彰一郎は池上金男であって星川清司ではない。
すまん。お詫びに代わりに、またしても面白い小説を紹介しよう。
松本清張「増上寺刃傷」(講談社文庫)がそれだ!
表題作他9編の短編を収録、
末尾を飾る「明治金沢事件」は、人間の虚栄心を描ききって間断するところがない佳作。
400 :
_:03/06/22 11:46 ID:???
401 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/22 13:19 ID:GGvEWTG3
今日の嫁売りの広告で見かけたら、京極夏彦の「覘き小平次」
つーのが今年の山本周五郎賞を取ったんだってな。
異色作家とばかり思ってたんだが結構本格的な奴なのだな。
402 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/22 13:23 ID:EMMDkz0A
ややっ、ふあん、なのにチェックもれ。
サンクスコ
>>401 わらう伊右衛門で泉鏡花賞も貰ってる。
冗談見たいなのも書いてるけど、時代小説は割りと真面目な作風な印象。
404 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/22 20:02 ID:d196Xmgi
実は私は、ミステリ作家としての京極氏はさほど評価していない。
しかし、妖怪研究家としては、水木しげる先生の後継として有望株第一候補かと思う。
ただし、彼の怪談風時代小説を読む前に、是非、原典である四谷怪談や生きている小平次に
目を通して欲しいものだ。
両作品ともにビデオ化された映画化作品もあるが、「生きている小平次」は、
先代林家正蔵(あの彦六師匠)の全盛期の高座が垂涎もの。
テープ化されているはずだ。
405 :
アク禁以上告訴以下:03/06/23 10:00 ID:SCowzpde
スルーする
406 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/26 07:14 ID:eio5mTZS
小説ではないのだが、漫画家で特異な画風で一部カルトなファンを持つ
つげ義春の作品に「噂の武士」という作品がある。
これは武蔵の名を騙りながら渡世をしていく実力のある武士の話なのだが
こういうちょっと違った視点を持った作品というのにはなかなかお目に
かからない。最近南條範夫を読み始めたが、こいつのはその視点が面白い。
↑
すでに、村人は去って、この廃墟、コテ占スレになりつつあるな。
続き
アク禁って脅すと、
会話自体とまったり、
話題入れ替わるところをみると
どうも、
壮大な一人芝居のよだ
なぜ執拗に絡むの?
俺には特に悪意のある人には思えんのだが。
410 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/27 12:41 ID:rP0DxX1F
どうも俺も能書きを語りたいのだが、能書きを書くと必ず
ミステリ住人と同一という見方をされて絡まれるので
何となく足が遠くなるな。
411 :
名乗る程の者ではござらん:03/06/27 16:51 ID:w82qlOao
ベタだが
宮部みゆきの霊験お初シリーズは面白いと思ふ
時代劇の世界とS・キングばりのサイキック世界の融合がウマー
412 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/28 00:59 ID:MQ5iYgIU
みゆきは、キングの「ファイアースターター」が好きみたいだからね。
時代小説を書く時にも意識してるようだ。
山本周五郎生誕100年ゆえ、「樅の木は残った」でも再読しようかと思ってる。
現代の時代小説に比較して、やはり重厚やねえ。
前にも書いたとおり、初学者向きではないが、一度は手に取って欲しい本だ。
そう言えば、先週はNHKアーカイブスで「赤ひげ」を放送していて、
久々に硬派の時代劇を堪能した。
五味 康祐
「秘剣・柳生連也斎」
短編集。『喪神』『秘剣』『柳生連也斎など9編収録。
『一刀斎は背番号6』も収録されている。
「二人の武蔵」
対称的な二人の武蔵が剣豪として名を上げ、やがて対決する。
宮本武蔵ものの中でもおすすめできるものだと思う。
「柳生武芸帳」
柳生武芸帳を巡って繰り広げられる剣と忍法の死闘。
思いっきり娯楽小説。
ストーリーが未完なのが悲しい。
>41
子母沢寛も。勝海舟1-6と新選組三部作だけしか見かけない。ひょっとして父子鷹も絶版?
海音寺ともども名作が多いのに、もったいない。古本屋にも余り出回ってないんだよね。
↑すまん。間違えた。
416 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/06/30 21:58 ID:/nyT2O3u
>>414 「座頭市」は、昨年、中公文庫に入った。
原作だけではなく、映画のシナリオとかも収録されてる。
いや、投稿する板を間違えたんです。言葉足らずで申し訳ない。
中公文庫は新選組三部作以外絶版かと思ってた。
俺は侠客モノより幕臣モノがすきだなぁ。勝麟、鉄舟、泥舟、榊原鍵吉・・・
来年の大河のどさくさにまぎれて、絶版になっている幕末物を復刊して欲しいもんです。
>>409 スクリプト攻撃を依頼していても???
悪意のない人なんだ
おまえ脳内応援団か???
419 :
409:03/07/02 21:14 ID:???
>>418 >スクリプト攻撃を依頼していても???
これは知らなんだよ。
>悪意のない人なんだ
そう見えたんだけどなぁ。
>おまえ脳内応援団か???
いや、べつに。
で、スレ正常化の解決策は?
420 :
名乗る程の者ではござらん:03/07/05 14:00 ID:m0oWRU6M
仁田義男というじいさんの書いた「剣聖 伊藤一刀斎」つーのを
読んでいる。古臭いロマンチシズムどっぷりの作品だが、
読んでいるとなかなかに面白い。
一刀斎は来歴がほとんど分からぬ剣豪で興味があるのだが、
他の奴で誰か面白いものがあるか、教えてくれい!
421 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/07/05 14:29 ID:Jt1gz0qf
>>420 短編だが、柴田錬三郎の「大峰の善鬼」(新潮文庫「剣鬼」収録)を
読むとよろしい。
422 :
名乗る程の者ではござらん:03/07/05 15:05 ID:m0oWRU6M
藤沢周平の「決闘の辻」という短編集の中で、タイトルは
失念したが一刀斎と善鬼と典膳と女との旅の一編があるのだが
ここでは一刀斎はむしろ脇で、善鬼と典膳の甕割りの何タラを
めぐっての戦いに主眼が置かれている。
藤沢だから勿論つまらなくはなかったが、こういう殺伐とした
奴らのモティーフは藤沢にはあまり似つかわしくないと
正直感じた。
活発な議論が続いて頼もしい限りだ。時代劇板の看板に育つ可能性もあるね。
425 :
名乗る程の者ではござらん:03/07/07 12:31 ID:s451tDU3
↑タイトルで既に手に取る気持ちが失せている。
>>425 大衆文学館にも入った名作だぞ。
たしかに、お色気シーンが過剰でちょいと萎えるんだが。
427 :
ミス板橋:03/07/08 16:12 ID:2MVzSaKn
ミス板は
他人名義で前フリする。
自分名義で答える。
他人名義で議論の応酬を誉める。
自分名義で話をつづける。
>>423 限りなく、クロ。味噌くさい。
あらかじめ自分のねたにもっていくのに、観客いるフリするのは怖い。
伊藤桂一の「秘剣・飛蝶斬り」という短編集を読む。
あまりドラマツルギーの上手い作家ではない。
説明が冗長すぎる。つまらなくもないのだが。
詩人であるのだが、必ずしも散文はうまくないという事。
山田風太郎を読む。
少年時代の伊藤一刀斎に切られた、戸田(富田)一放(鐘巻自斎の弟)
の剣法と、幕末の河上彦斎の剣法と、なぜ同じなのだろうか。
このような瞞着をする作家は剣豪小説を書く資格はないことを心しておけ。
そんなミス坂さんは当然、五味の柳生武芸帳と隆慶一郎の関係は知ってますよね。
つーか
武芸帳の中身は何か知ってますよね。
あと
五味の柳生石舟斎も読みましたね。
当然だ。
五味の畢竟の大作、柳生もの完結編=石舟斎を読まずして、何を語れるのか。
柳生武芸帳の免許皆伝の秘密を始祖に遡って記述する試みは雄渾のきわみだ。
裏柳生繋りで隆に影響を与えたことからも、五味を評価しなおすべきだ。
おお、やはりミス坂さんは一味違うね。
週刊誌連載のまま単行本化されていない五味石舟斎を読んだとは!!!
何十年も前の週刊誌をいちいち閲覧したのでつね。すごいでつね。
うそこけ。
柳生武芸帳とは皇族を闇討ちした名簿だから、免許皆伝と関係ない。
隆「かくれ里苦界行」は、闇討ちされそこなった皇子を主人公としてる。
・・・。なにやってんだか。>429-432
まぁ、>423もアレだが。
どっちもどっちだな。こりゃ。
そんなお前らに、
「数巻の書物を読んでも、心掛けが違うと、野郎の本箱字引となるから、ここを間違はぬようにすべし」
「野郎の本箱字引」になるなよ。小吉からのお願いでした。
434 :
名乗る程の者ではござらん:03/07/13 08:10 ID:wgVpQAKW
ミス住、反論はなしか。お前いい加減なほらぶっこいてんじゃねーよ。
またミス住が勝ったのか。負けなしだな、こりゃ。
436 :
名乗る程の者ではござらん:03/07/13 11:53 ID:GttAwXqg
そりゃ負けなしだよな。
負けても脳内で勝ったことにしちゃうんだから。
ええっ、これってミステリ板の勝ちなの?
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
440 :
名乗る程の者ではござらん:03/07/16 15:59 ID:35y7NdV/
揚げ
441 :
名乗る程の者ではござらん:03/07/16 16:14 ID:P0wTpA9I
ミステリ阪住人(小さい)
「今日はこのぐらいにしといたるぁ!」
枯れてるねぇ〜。
ミス阪さんはひとあじ違うねぇ〜
443 :
名乗る程の者ではござらん:03/07/20 00:34 ID:LkjeRsmB
ミス板住人、まだ生きてたのか・・・。
ここ1年鳴海丈の新刊が出ないのが寂しい。
444 :
名乗る程の者ではござらん:03/07/20 17:24 ID:U4vgnFnC
ときどき読みたくなるよな、年齢にプラス5歳>鳴海
どっかの新聞で連載でもしてるんじゃない?
444
を取った奴は、今読んでいる時代小説を読み終わった
その瞬間に、
死ぬ!!
ふふふふ、そんなこともあろうかと今読んでいるのは大菩薩峠よ、
最後の1ページを読まずともなんら問題なし。死ぬべき時ににちらっと
読んで気楽に大往生よ。
(^^)
448 :
名乗る程の者ではござらん:03/08/03 15:46 ID:oyOm8C0e
俺が書き込まなきゃこのスレは全然agaらないな。
つーても今なーんも読んではないからな。
449 :
名乗る程の者ではござらん:03/08/03 15:48 ID:oyOm8C0e
ケケッ、idがオイ、オミャコへ。
450 :
DVDエクスプレス:03/08/03 15:52 ID:12VSkNJ1
451 :
:03/08/05 14:02 ID:WWP8BnmB
暑いと時代小説読む気がしないんだよー。
結構体力使うんだよ。
452 :
お知らせ:03/08/05 19:48 ID:QtCGeXlN
現在テレビ朝日系毎週月曜19:00〜19:54の時間には、
月曜時代劇『子連れ狼』を放送しております。
この時代劇もご覧いただければと思います。
果たして口から火が出るのか?よろしくお願いします!
453 :
評論家:03/08/05 19:48 ID:nzWUO1Wm
454 :
ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :03/08/05 23:31 ID:JjjOXeZb
夏は、海を舞台にした白石一郎を読んでおけ。
日本で唯一の海洋冒険小説の名手。
そして、今夜、夢の中で君は水軍の将になる!
>>454 頭大丈夫?
心療内科へ行って来た方がいいよ。
間違いだらけの時代劇なる文庫本を注文しますた。
↑意味が分からん
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
追悼の意味を込めて
題名 服部半蔵
作者 戸部新十郎
出版社 光文社
いわずと知れた「服部半蔵正成」を描いた小説です。
作者の独特の忍観がこれでもかといわんばかりに広げられています。
能や碁などの様々な芸能や当時の風俗を「忍」である服部半蔵に
絡め、時に玄妙に、時に生々しく描いた傑作です。
戸部心中朗
数年後には完全に忘れ去られている悪寒
>460
そりゃそんな名前の作家いないから、忘れ去られるだろうさ。
462 :
名乗る程の者ではござらん:03/08/22 11:08 ID:cqkK576z
間違いだらけの時代劇なる文庫本が届きますた。
時代小説ではありませんがこれから読んでみます
463 :
名乗る程の者ではござらん:03/08/23 11:31 ID:h6FGlJY3
近所の古本屋に行ったのだが、買いたいものがあったが戸部新十郎の名前を
見かけて、そっちを買ってみた。これまであまり興味のなかった作家だが
今、その買った「日本剣豪譚」というものの中の林崎甚助の項を読んだが
中々にてらいがなくて質実な感じの文章は好感が持てる。
別のものも買いたいと思う。忍者ものは要らないが。
464 :
名乗る程の者ではござらん:03/08/23 12:04 ID:/5oGJYUo
白石一郎さんが1番ですね。
私は中でも「海狼伝」が傑作中の傑作です。
まあ、直木賞取った作品なので面白いのは当たり前ですが。
この続編「海王伝」もお勧めです。
士道物、市井物と何でも器用に書き分け傑作を残されている白石氏ですが
やはりなんと言っても真骨頂はこの海洋アドベンチャー物です。
同時期の小説家の方には無いタイプの物なのでとても面白いです。
士道物では「弓は袋へ」なども面白いですまあ「秘剣」が1番ですが。
あとは司馬遼太郎氏で面白かったのはなんと言っても「箱根の坂」ですね。
北条早雲1代記ですが当時の時代背景まで事細かく書いて有り
上中下3巻の大作です。
あと藤沢周平氏ももちろん面白いですが山本周五郎氏の「人情武士道」はともかく傑作です。
読んでない方にはぜひお勧めですね「樫の木は残った」などももちろん面白いですが。
465 :
名乗る程の者ではござらん:03/08/23 12:19 ID:/5oGJYUo
あと白石氏で面白いのは「銭の城」も面白いです。
地下の浮浪者集団が才覚を頼りに博多の町でのし上がり
やがて1大勢力になって行くというお話で
まったく最初から最後までよどみなく書かれていて
1度読み出すと止まりませんので御注意下さい。
あと面白いのが「鷹ノ羽の城」ですね。
これは戦国時代、九州地方で南蛮人と日本人の混血として生まれた
武将の戦国物語ですがまったく何も無い所から書かれた訳では無く
こうゆう武将が九州において居たような形跡を追いながら氏が書かれたという
半分幻想小説では有りますが反面非常にリアリティーを持った作品だと思います。
多分こうゆう題材で書かれた戦国小説は少ないのではないでしょうか。
私は白石氏傑作の1つだと思います。
466 :
名乗る程の者ではござらん:03/08/23 18:35 ID:IW3Cbjw3
志津三郎なるグラサン親父の「地獄十兵衛」なる本を発見。
柳生十兵衛が吸血鬼として復活した天草四郎と戦う話だそうだ…
あとがき読んで見ると、名指しはしてないが藤沢周平あたりを〈貧乏小説〉と呼んで見下したようなことを書いてる…
即座に棚に戻して遭遇したことを忘れるように務めました。
467 :
名乗る程の者ではござらん:03/08/23 18:50 ID:h6FGlJY3
それはもしかして笹沢が別途ペンネームで
書いているのではないか?
杉本苑子、特に戦国時代を女性の視点から描いたものは面白かっただです。
お市の孫が家光というのを初めて知ったのも、杉本さんの作品でした。
他では、蝉しぐれですね。藤沢作品の集大成だと思います。
ストーリーがあざとくてちょっと、というファンが多いかもしれないけど。
藤沢さんの業界紙編集長時代の回顧録も面白い。
奥さん亡くなって、男手一つで小学生の娘を育てるとことか
ホロッときます。
469 :
名乗る程の者ではござらん :03/08/25 00:07 ID:HdB6o2+8
日本刀を題材にしたなにか良い小説は無いでしょうか?
472 :
名乗る程の者ではござらん:03/08/25 19:16 ID:U3kw0Fbb
>>466 志津三郎・・・・。グラサンかけてまるで人相が不明だが、
笹沢佐保よりは若く見える。
伊庭八郎主役の長編で、良く調べて書いてはいるのだが
女性を中心とする伊庭ファンに思いっきり嫌われた。
また、名指しこそしていないが池波正太郎の名作
「幕末遊撃隊」の設定を物語文中で激しく非難してる変な奴。
伊庭のファンって熱心に調べる人が多いから、労咳は池波の設定
だって事くらいみんな知ってるのに、長々と5ページにわたって
池波批判をかきつらねていた。ほんとに、不思議な奴だ。
>>471ありがとうございます。早速探したいとおもいます
いちばん面白かった小説を騙るんだけどなぁ。
いちばん渋ちんな小説になってるなぁ。
まあ、おもろいからいいか。
476 :
名乗る程の者ではござらん:03/09/01 13:36 ID:q6zxp1hX
今、中山義秀って奴の新剣豪伝つーのを読んでるんだが中々に渋い。
こやつは五味とか柴錬とかの剣豪ブームに先鞭をつけた者らしいのだが
あいつらよりもずってシリアスで精神的でよろしい。
477 :
名乗る程の者ではござらん:03/09/01 18:36 ID:qAKOXQS4
「腕に覚えあり」
繰り返し何度もよんだ
478 :
名乗る程の者ではござらん:03/09/01 20:05 ID:lI5YYWP+
25歳。
去年まで金無し君だったけど、オンラインカジノとパチンコで
二年で350万貯めた。一度やってみなよ。
初回のみだけど、1ドル以上のチップを買えば30ドル(4000円くらい)貰える。
もらうだけもらってプレイせずに換金することもできるし、ルーレットで赤か黒に
思い切って賭けてしまえば50パーセントで二倍になる。
金なきゃオフラインでゲームすればいいだけ。暇つぶしになる。
ビデオポーカーとかスロとか色々あるのでマジでお勧め。
http://www.casinoglamour.com/~14ts/japanese/
479 :
名乗る程の者ではござらん:03/09/02 16:08 ID:JjLAkr11
やっぱしなんやかや言いながら池波に戻るかなぁ・・・俺は・・・。
梅安シリーズがやはり秀逸だと思う、楽しいからねぇー。
一番のお気に入りは「食卓の情景」だけど。腹がなる。
481 :
名乗る程の者ではござらん:03/09/20 22:27 ID:msyQdTPJ
幕末の奇傑、小竜先生、平山行蔵を描いた長編は誰か知りませんか?
短編は幾つも読んだのですが、どんどんとその激馬鹿と紙一重の一徹さ
に興味が沸いてしまうんですが。
>>481 長編存在するのかしら?
戸部新十郎の日本剣豪譚・戦国編と、勝小吉の夢酔独言・平子龍先生遺事は?
いずれ短いですが・・・
X 日本剣豪譚・戦国編
○ 日本剣豪譚・江戸編 でした
484 :
名乗る程の者ではござらん:03/10/04 01:04 ID:HfwDJ1pR
広瀬仁紀の「沖田総司恋唄」が好き。
他の沖田主人公モノとはちょっとちがう淡々とした感じがたまらん。
486 :
名乗る程の者ではござらん:03/10/11 21:14 ID:5XpCzfMp
新撰組の小説で、示現流を使う男が隊員募集にやってきて
竹刀での立会いででいいところを見せられなかったため
庭に無数の柱を立て、そこを棒で打ちながら駆け回る話はどの本に載っていますか?
土方さんが同じ事をしてみたり、その男は虫歯を釘抜きで抜いたりします。
>>486 司馬遼太郎「新撰組血風録」の一編だったな。
手元に本が無いのでタイトルは確認できないが、
その男、確か薩摩の間者だった。
489 :
名乗る程の者ではござらん:03/10/13 14:38 ID:/49m7/Oq
今、藤沢周平の生前最後の作品集なる「日暮れ竹河岸」というものを
読んでいる。文庫本で一編が10ページ前後のものが集められている訳だが
ストーリーは人生の一こまがぽつんと切り取られて、救いのないままに
そこに放り出されているばかりのものだ。
これは藤沢のものとしては珍しい。藤沢が実際は人生にはかなりの
ペシミストではなかったのかと思わせる作品集である。
それとも自身の晩年にそういう心境にしかならなかったのか・・
>489
藤沢周平のそれも市井ものって、どっちかつーとそんな感じだったような印象があるけどな。
あくまで俺の印象だけど。
491 :
489:03/10/15 17:52 ID:qOTg4auR
いや、仮に悲劇的な結末の物語であったとしても、主人公はどこかで
救われて死んでいったりしているものが殆どだ。
全く何の救いも用意されずに悲劇を悲劇のまま投げ出したように
描かれているものはほとんど知らない。
492 :
490:03/10/16 21:06 ID:???
いやいや、俺が言ってるのは特にここの部分ね。
>ストーリーは人生の一こまがぽつんと切り取られて、
確かに「日暮れ竹河岸」にはそういう短編が多いけど、えてしてこの人の短編は
そんな感じのものが多くないかなーと思うんだよ。
悲劇について言えば、「ちきしょう!」「闇の梯子」なんかは、正直、二度と
読みたくないと思ったほど救いがないし。
・・・いやまあどっちも俺の印象なんで。
あまりまぜっかえすつもりはなかったんだけど、気を悪くしたならゴメソ。
>>492 確かに、悲劇のまま放り出されてる話は割りとあります。
けど、「闇の梯子」は実は藤沢作品の中で一番のお気に入り。
己の意志で「闇に梯子をかけて降りて」ゆく主人公の、女房に対する想いと、
読んでいる自分の「奇跡が起きて、もう一度梯子を登って来い!」という気持が
ごっちゃになって泣けてしょうがない。
主人公がずっしりと覚悟を決めて淡々と昏い場所へ向かっていく描写がもう
最高です。
飲み屋の姐さんっぽい人も切なくていいです。
個人的には女房が助かってめでたしめでたしな図を勝手に思い描いて、
「良かった、良かったよぅ! おーいおいおい!」
と泣いているオイラです(ホントにそうなったら作品の質は落ちるかもしれませんが)。
494 :
:03/10/27 23:59 ID:???
山田風太郎の明治物
出ていないみたいなので
司馬遼太朗
「尻啖え孫市」
PS2のゲーム、「鬼武者U」にも登場した雑賀孫市。
ご存知、戦国時代の鉄砲集団
雑賀党の棟梁の話です。
まあ、ヒーロー者ですので、映画感覚で楽しめると思いますよ。
496 :
名乗る程の者ではござらん:03/11/29 22:50 ID:Ubf8R4Dz
柴田練三郎、赤い影法師。
497 :
名乗る程の者ではござらん:03/12/11 19:52 ID:Ftj/dVNF
・新平家物語
泣ける。目頭が熱い。どれだけ俺の目から水分奪えば気がすむのですか、と?
吉川ならではの文言チックなセリフが一品。
・風林火山
山本勘助の描写が一品。この小説で勘助激萌えになった
・新書太閤記
信長様の描写、セリフが素敵すぎる。「天下取りの矢の根を賜るぞ!」
・独眼龍政宗
次々に苦難を乗り越えていくにしびれる政宗。まさに伊達男。
ドラマに負けず劣らず面白い。
・真田太平記
これも定番。巻数をそろえるのが大変。
・功名が辻
山内一豊の出世物語。奥さんとの掛け合いが良い。
利家とまつなんかより、ずっと面白い。
・関ヶ原
左近と三成のコンビは永遠に不滅です。
・城西
大阪夏の陣、冬の陣。真田幸村、木村重成がかっちょいい!
重成が血が薄うござる、と家康に迫るシーンが好き。
・樅の木は残った
名作じゃあ!原田甲斐こそ真の男
・峠
越後の蒼龍、河合継ノ助。あの、さらりとした死に様はかっこよすぎです。泣ける。
・燃えよ剣
上と同じ。土方の最後はもう感涙。
・飛ぶが如く
最初の列車の窓から大便投げるシーンは衝撃的でした。
そうした大御所だけじゃなくて、新人で、なおかつ書き下ろし作品とか
で面白いのはないの? 新人情報も聞きたい。
499 :
名乗る程の者ではござらん:03/12/13 01:08 ID:fGtCU7PI
新人では、白井喬二とか國枝史郎とか角田喜久雄あたりがおすすめ。
501 :
名乗る程の者ではござらん:04/01/09 11:45 ID:b0B/fNsc
時代小説と歴史小説は別物ですが…
「竜馬がゆく」「坂の上の雲」「樅の木は残った」はやっぱりいい!
マイナーですが、司馬遼太郎「花神」も好きです。
503 :
名乗る程の者ではござらん:04/01/10 23:44 ID:HWkHWKy0
赤い手裏剣/大藪春彦/角川文庫
大藪作品中、唯一の時代小説。昭和39年作品。昭和40年に市川雷蔵主演で
大映映画化。黒澤の「用心棒」にインスパイアされた感もあるが、第一話
から四話まで、銃を剣に替えた大藪アクションが展開される。
再映画化激しくきぼん。主人公の伊吹勘之助は、みっちり殺陣の練習させ
た阿部寛か、竹内力で。あと、成人指定でいいからエロシーンはAV並みに。
グロシーンはリアル追求で。
>>501 「小説には良い小説と悪い小説しかない」山本周五郎
「花も実もある絵空事の面白さ」柴田錬三郎
という訳で、心にしみいったり、ぐいぐい引き込まれる面白さがあれば、
時代でも歴史でもどっちでもいいです。
506 :
名乗る程の者ではござらん:04/01/23 21:29 ID:KW7ILnv3
司馬遼太郎
「夏草の賦」
長曾可我元親の話。司馬遼太郎の作品の中でこれが一番好き。
何度読んでも泣いてしまう。
508 :
506:04/01/23 23:29 ID:???
長曾可我×→長曾我部○ですね。
自分もドラマ化希望です。
同じく司馬遼太郎の作品で元の息子盛親を描いた「戦乱の夢」も続けて読むと面白いです。
509 :
506:04/01/23 23:41 ID:???
何度も失礼「戦雲の夢」でした
510 :
名乗る程の者ではござらん:04/02/14 22:11 ID:zde2aigM
511 :
名乗る程の者ではござらん:04/02/14 23:25 ID:kQZJNsfn
風太郎の「風来忍法帖」。数ある忍法帖の中でも、ストーリーの先の読めなさと(二転三転どころか、四・五転はする)、次々に死んでいく主人公たち・・・。
涙なくして読めねえゼ!
512 :
名乗る程の者ではござらん:04/02/16 18:02 ID:RPUawKRP
山本周五郎
「おたふく」(短編・新潮文庫「大炊介始末」に収録)
この作品の「おしず」ほど魅力的なヒロインというのは、そうめったに
いないのではないだろうか?俺は普段小説を読んでもあまり登場人物に
感情移入はしない方だが、この作品に出てくる貞次郎とおしずの夫婦には
本当に幸せになってもらいたいという気持ちでいっぱいになり、ずっと
はらはらしながら読んだ。
シリーズ作である「湯治」「妹の縁談」もおしずの魅力満載。
513 :
:04/02/22 10:42 ID:GbKtS0V0
今読んでいる津本陽『天翔ける倭寇』はなかなか面白い。倭寇に加わった雑賀衆を扱ったものです。あと、高橋克彦『火怨』もおすすめです。こちらは坂上田村麻呂の東征を迎え撃つエミシの将、アテルイらを主人公とした小説です。
藤沢周平「風の果て」読了。「蝉しぐれ」に次いで面白かったかも。
5人の仲の良い少年たちが成長し、徐々に離ればなれに。そして背負ってきた
ものの為に、ついに彼らは対立せざるを得なくなる。
いいですよー。誰も悪くない。みんなそれぞれの事情と信念を持って生きてきた
結果、いがみ合い、憎み合うしかなくなっていくんだよなあ。
515 :
名乗る程の者ではござらん:04/02/23 15:18 ID:tZ90K3Uz
司馬遼の「箱根の坂」が見当たらないけど、だめ?
あたしゃ、興国寺城跡と宇津峠がまだだけど、主な場面に行ってみた。
高見原から鉢形城の大手門を見て、敵が八の字に開いてうって出たと
ころも見ようと思ったけど、高見原が分からない、近くの山から城ま
では6KMもあるが、八の字が見えたのか、心配だった。
吉川英治の「親鸞」を読んで、板敷山にも行ったけど、断崖絶壁の谷
はなかった。青梅の記念館では取材旅行したような説明があったけど。
上田の池波正太郎記念館もよかった。鳥居峠を越えて岩櫃城までの道
は、尾根を通ったのか、吾妻川を辿ったのか、知りたいと思った。
516 :
名乗る程の者ではござらん:04/02/23 21:46 ID:3RsZQaTt
「隆慶一郎は面白い!」という話をよく聞くので、
「一夢庵風流記」を読んでみたのだが、少しも面白くなかった...
主人公はひたすら強く格好良く、敵役はとことんセコく、情けなく描かれていて、正直萎えました。
少しは恐怖したり、苦悩したりしてくれないと感情移入できん。
(そういう小説ではない、と言われればそれまでかもしれんが)
おれの感覚って、変でしょうか? 評判が良いだけに不安を感じるのですが...
>>516 俺は隆慶好きだけど、その意見もなんとなくわかるよ。
解説などでは、「神話の系譜」とかいわれているけど、
要は主人公側が英雄的、超人的に書かれすぎなんだよな。
それはそれで面白いけど、さすがにそればっかりだと萎える。
「影武者徳川家康」「吉原御免状」「かくれさと苦界行」はどうかな。
前者は野武士から叩き上げの影武者、
後者二作は超人剣士だけど世間知らずの隠し皇子が主人公で、
一夢庵に比べればまだ完璧超人度は低いと思う。
藤沢周平の、市井の人々のなにげなストーリーの短篇集で彼のファンに。
時代物でも、英雄みたいなのばかりを扱ったんでないのも、良いでつ。
519 :
名乗る程の者ではござらん:04/04/23 03:14 ID:1Bf0hWf9
もうねたなしですか、面白い伝奇時代劇を教えてくださいよ。
山田風太郎以外でね。
八犬伝とかてじっさい面白いの?
やっぱこの分野では中国には負けるのか。
八犬伝、今ちょうど読んでるところ。
うん、結構面白いよ。
521 :
名乗る程の者ではござらん:04/05/30 14:56 ID:/PRYkvlQ
523 :
名乗る程の者ではござらん:04/06/27 09:11 ID:X3sAWU5z
私は時代小説が大好きで図書館で借りてはせっせと読んでいます
数え上げたら切りがないですが、大御所の池波・藤沢はじめ澤田・平岩・北原・宇江佐・乙川・杉本(章)・佐藤・鳥羽・諸井‥長々とすみません
他に皆さんのお薦め知りたいです
「ただ一撃」ってそっちかよ!
池波さんの剣客商売は最高。
526 :
名乗る程の者ではござらん:04/09/19 13:42:49 ID:9iYEsrdZ
会津戦争を部隊にした小説を読んでみたいんだけど
何かありますか?
明智光秀、柳生左門が主役の小説ってある?
528 :
訃報:04/09/24 18:27:55 ID:9fFH2XJW
>>525 >池波さんの剣客商売は最高。
書こうと思ったら先越されたw。
自分女ですが、三冬が大好きで、三冬が結婚した後いつも着ている着物と似たものが
欲しくて呉服屋やリサイクルショップを探し回ったオオバカモノです。
後、「鬼平犯科帳」も好きです。
531 :
名乗る程の者ではござらん:04/11/18 18:24:08 ID:W7r1JBIR
我が家の蔵書の「清水の次郎長」
コレを読んで森の石松と吉良の仁吉のファンになった。
でも、旧かな使いの大正前半の頃のものだったので作者不明。
>>516 うーんなんかわかる気がする、
最大の矛盾はそんな空前の英雄にもかかわらず
歴史を停滞させてもいないし推進してもいない。
おまえ単に強いだけ?って気がしちゃうんだよね読んでいて。
私のお薦めは「花と火の帝」「死ぬことと見つけたり」です。
しかし残念なことにどちらも未完なんです。
それから前者は八瀬童子という異形のものらが活躍しますが
彼らは実在します。
天皇の輿を担いでいる資料映像を見たことがありますが圧巻です。
黒の衣冠束帯を着た大柄な男たちが一糸乱れずずんずんと進んで行く姿は重戦車のようです。
御輿や籠のようにゆれることは一切ありません。特に曲がり角での動きがすごい、
天皇の輿は一部屋持ち上げているようなかなりヘビーな作りなんですけど、
それが微動だにせず直角に曲がって行くんですよ。
すごい統制がとれている感じです。
次の即位の礼では見ることができるのでしょうか。
>>516 吉原〜、隠れ里〜を読んだら捨て童子松平忠輝も目を通してみてください。
出版社が異なるのに物語が一部リンクしているという作者の遊び心を垣間見れます。
ここのスレにあった杉浦日向子と坂口安吾読んでみた
すっげえ面白かったです
安吾は狂人遺書と信長しか読んでないので他も読んでみよう
池波御大の短篇
「稲妻」 読了後 むうう、と唸らされた。切れ味のいい一編。
537 :
名乗る程の者ではござらん:05/01/04 15:23:05 ID:EHoF6N/q
山田風太郎の「くのいち忍法帖」。
適度にエロくて、奇抜で、大爆笑してしまいました。
邪道?
538 :
名乗る程の者ではござらん:05/01/04 15:24:21 ID:EHoF6N/q
高杉晋作が好きなんだけど、お勧めの小説あったら教えてください。
批判来るかもしれないが、池宮彰一郎なんかどう?
540 :
名乗る程の者ではござらん:05/01/30 21:17:13 ID:4+M2ZJeX
火坂雅志の「柳生烈堂」シリーズ!
特に宿敵・連也斎の巻が好き
空の書に書いてある秘剣を解読する場面がお気に入り
笹沢佐保は「俳人一茶捕物帳」がいい!
話の最後に出てくる一茶の俳句が好き
池波正太郎は食べ物の描写がいい!
みんな本当に美味しそうに食べてる
白石一郎は「十時半睡」のシリーズ
十時半睡は主人公なのにちょっとしか出てこない
藤沢周平は隠し剣シリーズの中の「臆病剣松風」がいい!
ものすごく怖がりな主人公が秘剣・松風の継承者なとこ
しかも、蒼い顔で剣を振るうんだよこの主人公・・・
>>516 ワラタ、言われてみればそういう捉え方もできるな
「影武者徳川家康」と「死ぬことと見つけたり」が好きなんだが
516さんにはお勧めできなさそう
主人公が強すぎず人間味がある小説が好きなら
藤沢周平とか山本周五郎がいいんじゃないの?
542 :
名乗る程の者ではござらん:2005/07/14(木) 20:26:36 ID:92gN115Z
ほしゅ
543 :
名乗る程の者ではござらん:2005/09/28(水) 23:59:05 ID:uCJuno8J
婆沙羅
こんなトコにも魔神が来ていたのね。相変わらず無知さらしては論破されて逃げてたけど。
ネットで読めるのご存知ありませんか?
青空文庫みたいなの
北原亜以子もなかなか良さげ
>>546 NHKで放映された「深川澪通り木戸番小屋」のエンディングで、
舞台になった場所である永代2丁目付近の現在の様子がチラッと
映った。
原作の文庫版に地図があったので、東京見物の際に歩いてみた。
両国駅から吉良屋敷跡や芭蕉庵跡を経て永代2丁目のあたりも
足を延ばしてみた。
こんどは、富岡八幡宮あたりにもよってみたいと思っているよ。
548 :
名乗る程の者ではござらん:2006/02/20(月) 00:40:40 ID:BpPehTQn
信玄女地獄でござる・・・・
はてます!
うむ、そんなによいのか。
550 :
名乗る程の者ではござらん:2006/02/20(月) 20:17:37 ID:Rdy3roCE
司馬遼太郎の「俄」
後にドラマ版を見たが、林隆三はちょっとイメージが違うと思ったな。
551 :
名乗る程の者ではござらん:2006/03/06(月) 20:39:31 ID:spnss1A9
鈴木輝一郎の 「はぐれ五右衛門」「真田密伝」
これ最高
552 :
名乗る程の者ではござらん:2006/03/16(木) 17:18:07 ID:U0jbaihe
昔読んだ小説で、題名も作者名も忘れたんだけど内容だけは覚えているのがあって、
誰の何て言う作品か解る人教えてほしい。
江戸時代(だったと思う)ある藩で役所勤めしている、凄い真面目で実直なんだけど
いい年して甘いお菓子が大好きな醜い顔をした独り身の武士がいたの。
当然そんなんだからその男は同僚からも馬鹿にされていた。
その男がある日突然、城下でも有名な美人に恋文を書く。
が、書いた恋文をその女の人に渡す前に落としてしまう。
で、その恋文を拾ったのがその女の人のお付きの女中で、
「こんな大切な物を落としてしまって、もし他人に見られたらどうするんですか」って注意して
男に恋文を返しちゃうのね。
しかし、男はまた恋文を落としてしまって、しかも今度は男の同僚に拾われてしまう。
で、またたく間に城下に噂が広まってしまう、「あの不細工な堅物が、あの美人に恋文だとよ」って。
男は笑いものになる。
しばらくして、天気の良い日、男は友人らしき男前の人物とお城の堀の舟の上で話をする。
男は友人に、恋文についての一連の出来事を話すの。
友人は、釣り糸を垂れ、微笑しながら「うまくいったな」と言う。
しかし男は困った顔をしながら、さらにその後の話をする。
553 :
名乗る程の者ではござらん:2006/03/16(木) 17:19:39 ID:U0jbaihe
実は、男が城下の笑いものにされている時、恋文を送るはずだった女から男に手紙が来たの。
その手紙には、女が今まで数々の縁談を断ってきたのは、
縁談相手の家柄の良さに魅力を感じなっかたからだということ、
そんな中、男が自分のことを想ってくれていることを知ったこと、
で、男の実直な人柄にとても魅力を感じること、
もしよければこの縁談を進めていきたいこと、が、書かれていたのね。
それを聞いた友人は、男同様困った顔になってしまった。
しばらくして、男はその城下から突然消えてしまう。
同僚達はみんな、笑いものにされる恥ずかしさに堪えられなくなったのだろうって言って
さらに男のことを笑った。
しかし、そんな中、女が浮かない顔をしていることに一人が気づいた。
そいつは女にどうかしたのかと聞くが、女はいよいよ浮かない表情をするばかり。
不安に思ったそいつはさらに女を問い詰め、女が手紙に託した男への想いを聞き出した。
その女の想いを知った藩の上役は、しまったと思い急いで男の行方を捜させたが男は見つからず。
その頃、男は商人の身になり藩境を越えるところだった。
結局、男は幕府の密偵でその藩の内部調査をしていて、それが終了したから
自然に身をくらませる為に、女に振られて恥をかくという想定のもと恋文の一計を案じたのだった。
っていう話なんだけどご存じない?
なんか読んだ事あるような…
短編集に入ってたんじゃなかろうか。
555 :
fukuchan:2006/03/30(木) 15:15:04 ID:Tnw55Dap
志賀直哉の短編、「赤西蠣太」です。
私は筑摩書房版 現代日本文学全集(S.29年6月)で読みました。
50数年前、私が中学生のころですが!!
なお、戦前 片岡知恵蔵主演で映画化されています。私は未見。
556 :
名乗る程の者ではござらん:2006/04/28(金) 04:23:49 ID:Qgio0Fa1
宮本昌孝の剣豪将軍オススメ
島津奔る
>>552 あー俺もそれ読んだことある。
でも思い出せん。
559 :
名乗る程の者ではござらん:2006/05/19(金) 19:55:45 ID:nzHOQnFH
剣豪小説もので、剣術理論が詳しいものや、剣での戦闘シーンが面白いものを探しているのですがよかったら教えてください。
代表的なのを三つくらい教えてもらえると助かります。
>>560 剣戟シーンなら五味康祐作品、「柳生武芸帳」「秘剣・柳生連也斎」あたりいかがでしょう。
高校時代に俺は「武芸帳」読みふけって電車二駅乗り過ごしました。
剣戟の面白さもあるが、単純な自分は古めかしい言葉使い、文体にはまってしまい今に至る。
理論は・・・戸部新十郎はどうでしょうか。自身、無外流を学んでいるらしいし。
短編の秘剣〜シリーズには何やかや理屈を付けてるような気がする。
「伊賀者始末」とか淡々としてて良いですよ。
562 :
名乗る程の者ではござらん:2006/07/05(水) 14:08:36 ID:5Hb1g+UZ
漫画バガボンドの雰囲気と似ている小説お願いします。
原作の吉川英治「宮本武蔵」は私にはちょっと合いませんでした。
このスレ最高!
役に立つし、糞餓鬼の罵りあいも無いし…
落ち着くわ〜
564 :
名乗る程の者ではござらん:2006/07/31(月) 17:18:10 ID:kNUFGR/V
宮本昌孝の
藩校早春賦、夏雲あがれ
も面白かったよ。
565 :
名乗る程の者ではござらん:2006/08/10(木) 18:08:05 ID:fEpotvVc
566 :
名乗る程の者ではござらん:2006/08/10(木) 18:41:51 ID:eseUOgMY
風神の門
司馬遼太郎
NHKの時代劇見てから読んだんだが、また違った楽しみ方ができた。ラストがドラマと違うが自分的には原作のが好き。読んで以来、霧隠才蔵のファンです。
567 :
名乗る程の者ではござらん:2006/08/10(木) 20:22:08 ID:kjNviYja
短編だけど藤沢周平の「花のあと」や「臍曲がり新佐」は
すごく良質なドラマになりそうな気がする。
>>512 ぁあ、やっぱり有りましたか。
もっと続編があるんじゃないかと、周五郎短編を読み漁ったもんです。
題名が思い出せず調べていたら映画化されてんですね>「なみだ川」大映
htp://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=22269
しかし他の周五郎映像作品同様、筋だけ読むと伝わってこないんだよねぇ〜。
あのクスクスとハラハラ。そして読後のなんとも言えない気分。
漏れも、おしず貞二郎の新婚の話が大好き。
おしずが娘?時代、貞を思いながらせッせと着物を仕立いて、
あえて夫婦になったので、それを夫に着せようとする。
貞は、めかけの噂があるおしずを好いた嫉妬で疑い始める。
おしずは態度の変わった夫に戸惑うばかり、どうしたら良いんだかわからなくなる。
ボタンの掛け違いから話が発展するのは周五郎作品の真骨頂だが、
なにより作者がひねくれずに、ラストまでけなげさを大切に扱ってくれてるのがイイ。
>564
>宮本昌孝の
>藩校早春賦、夏雲あがれ
先週読んだ。おっとりあっさりと正統派すぎだけど、それはそれで面白い。
大昔に読んだ山手樹一郎の侍ものみたいだ。
HNK金曜向けだね。意識的に類型的な人物造形だと思うが
それがかえって役者の活躍する余地がある。
10代の若い役者と時代劇ベテランが両方活躍できそう。
題名:洛陽の死神
作者:広瀬仁紀
いくつか新撰組ものをてがけている作家の作品で、芹沢鴨が主人公。
芹沢は豪放磊落で気のいい男に描かれているが、いつの頃からか正体不明の
「影」につきまとわれ、運命的にも破滅へと追い詰められていく。
芹沢につきまとう影の描写がなかなかに不気味で、ホラーを思わせる部分も。
ただ「馬糞臭い」「悪達者」など、司馬小説と同じ表現がいくつか用いられて
いるのが少々残念。
そういえば軽く読めるので米村圭伍は図書館にはいるとたいてい読んでるんだが
映像では「風流冷飯伝」がやっぱり面白い。
のほほんとした冷飯若侍たちは楽しそう。
ただ、部分的ながら映像的にやりにくいネタがあるから難しいか。
退屈姫君シリーズはTVだとやりすぎ感がでそう。
572 :
名乗る程の者ではござらん:2006/09/07(木) 23:15:24 ID:8a4USXqZ
桃太郎侍が楽しかった
軽く読めるし
保守
574 :
名乗る程の者ではござらん:2007/01/19(金) 05:18:09 ID:XVnZa8ZV
ツンデレが楽しめる時代小説って何かありませんか?
575 :
名乗る程の者ではござらん:2007/01/27(土) 22:51:26 ID:acFwo60P
北方謙三の三国志最強
576 :
名乗る程の者ではござらん:2007/02/07(水) 21:34:19 ID:WRU7R3r3
分かったか小僧度も!
>575
楊家将もおすすめ!時間も忘れて読んじまう。
578 :
名乗る程の者ではござらん:2007/02/11(日) 22:38:06 ID:zjkAp+e0
楊家将は手抜き
登場人物の名前が一郎二郎三郎四郎五郎六郎・・・
579 :
名乗る程の者ではござらん:2007/02/12(月) 21:37:30 ID:VG3fKZ4T
井上靖
『風林火山』
580 :
名乗る程の者ではござらん:2007/02/13(火) 03:27:04 ID:D0P9VlQG
北方謙三「水国伝」
水滸伝だろ
582 :
名乗る程の者ではござらん:2007/02/13(火) 22:33:18 ID:vuj0tdiy
水国将
まぐわい指南
面白いよ
585 :
名乗る程の者ではござらん:2007/02/20(火) 23:34:35 ID:+1TWKZkg
北方の水滸伝って面白いの?
19巻もあって覚悟がいるよな
独特の解釈で面白いよ
荒くれ者が勝手に集まった→計画的な革命軍の創設
みたいになってる
587 :
名乗る程の者ではござらん:2007/02/28(水) 22:12:03 ID:eVA22hrZ
つーか北方謙三って司馬や吉川や柴田みたいな
時代小説大御所作家と同列にしてもいいのかな?
北方謙三ってどーも
「とりあえず、ソープ行け」の印象が拭えん。
589 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/05(月) 22:06:21 ID:r9YBSdd4
謙三
萌え
華岡青洲の妻
591 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/06(火) 14:41:12 ID:OUXCmBN+
>>585 とりあえず、一巻読んでみろ。
話はそれからだ
592 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/06(火) 22:06:42 ID:FQBJ8fon
頭ひとつ分出ていた
まで呼んだ
593 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/07(水) 22:01:17 ID:OojcZHyF
トーマスマン=北方謙三
594 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/08(木) 13:06:35 ID:eMJGtS/P
どのあたりが?
595 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/08(木) 19:35:28 ID:YLpUHsAw
良スレですね
今自分は佐伯泰英の居眠り磐音シリーズ読んでます
ログ読んで出てなかったので
武家が衰退して商人が力を確立してきた時代
浪人として時代の第一戦で活躍する話
両替商の後見として身を置き
藩財政の建て直しから幕府のいざこざ 市井の事件にも南町奉行に手を貸したりの長編時代小説
主人公が若く俺と同い年くらいなので感情移入し易い
596 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/08(木) 19:47:25 ID:YLpUHsAw
関係ないですけど夢枕莫の「大帝の剣」てやつ
ツッコミどころ満載なので
SFチックなのであしからず
織田信長、森欄丸 宮本武蔵 佐々木小次郎(生き返る)天草四郎 柳生十兵衛 とかめちゃくちゃ出てくる時代の有名人がわんさか
しまいには宇宙人とか魔物とか出てくるw
597 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/08(木) 21:43:08 ID:dU/v0bKO
時代小説といったら井上靖でしょう
598 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/09(金) 21:16:42 ID:aKxUPdEp
誰それ
599 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/10(土) 12:37:26 ID:HeOLX5VQ
>>596 夢枕はそもそもSFプロパーだし、SFチックじゃなくてSFそのものだろ?
600 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/10(土) 21:54:27 ID:t9UDipKZ
北方謙三のブ王の門
601 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/14(水) 21:43:39 ID:Wl/j2DRd
YOSHIさん時代小説書かないかなぁ
602 :
むうむう:2007/03/15(木) 01:56:20 ID:m8Y7xssK
山田風太郎「魔界転生」
エロいし、面白いし、哀しいし。柳生十人衆と弥太郎いいよね。
>>596 あれは山田風太郎のノリとSFの合体だから突っ込み入れても意味ねーかと。
北原あいこ
「まんがら茂平次」ってのが結構おもろかった
明るい市井ものって感じで
605 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/23(金) 23:28:24 ID:TL654iZJ
北方謙三の時代小説全部
つーか、この人の前では司馬も吉川も
606 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/27(火) 23:51:46 ID:uJnAI36z
村上春樹さぁ時代小説書かねぇかなぁあ
題名:信長新記
作者:佐藤 大輔
信長は本能寺で死んではいなかった!天才信長が世界一の陸軍国の力を使い、、、
トンデモ本の類ですが面白かった。
609 :
名乗る程の者ではござらん:2007/03/30(金) 23:03:50 ID:YoA8SPfD
水滸伝は詰まらん買った
610 :
むつごろう:2007/03/31(土) 19:52:52 ID:o7ptVi7E
狼犬の出てくる時代小説で、題名も著者も思い出せないのです。
女性作家のもので、短編だったと思うのですが、
狼と犬の血が混じった「はやて」という名の狼犬が出てくるものです。
ここで「それは乃南アサの現代ミステリ『凍える牙』ではないのか」
と思った方もいらっしゃるかと思いますが、違う作品なのでした。
もう一度読みたい、「凍える牙」との関係を探りたいと思って
夜も眠れません。どなたかご存知ありませんか?
狼王ロボ
男って三国志とか戦国物好きだよね。
読んだ事ないけど。
613 :
名乗る程の者ではござらん:2007/04/01(日) 22:24:44 ID:xee67fC+
北方謙三そろそろ西遊記書かないかなぁ
梟の城
映画も良かったけど、原作はもっとかっこいい
615 :
名乗る程の者ではござらん:2007/04/09(月) 17:19:55 ID:H9wNjlfL
ええ!? 篠田の「梟の城」は、かつて無いくらいの糞でしょ。
616 :
名乗る程の者ではござらん:2007/04/09(月) 22:09:32 ID:gU8kLAYY
貴一最高の演技だったじゃんー
617 :
名乗る程の者ではござらん:2007/04/10(火) 17:23:16 ID:i6629aSA
618 :
名乗る程の者ではござらん:2007/04/10(火) 21:51:10 ID:GpA5tdIG
リアルLOVE
619 :
名乗る程の者ではござらん:2007/04/11(水) 21:28:01 ID:ZCxs3QDZ
津本先生最高AGE!!!!!!!!!!!!!!
>>613 「悟空」
「おう」
闇。猿はひょうたんの中にいた。
621 :
名乗る程の者ではござらん:2007/04/12(木) 23:38:20 ID:gMX9koYd
おい悟空、静かにさせよ
そうそう、黄金の初日は修羅場の様だったよ。
馬鹿女の問答無用のフラッシュと、それを制するおっさん(殺ヲタだったのかは不明だが、とにかく年配)
の怒声がほとんど最後の殺陣まで続いた。まして映画は糞だった訳で、もの凄い徒労感に
襲われた。三田村以降のアイドル人気路線と必殺が、完全に崩壊した印象だったな。
まっぷたつって感じ。
623 :
名乗る程の者ではござらん:2007/06/25(月) 15:49:01 ID:G3GzfKO8
池波正太郎の「男振」は良かった。
少年のころから頭が禿げ上がる奇病に悩まされる
武士の話。
最後は結構泣かされた。
あとがきにこの話にはモデルがあるみたいなこと
書いてあったけど知ってる人いる?
624 :
名乗る程の者ではござらん:2007/06/25(月) 20:59:55 ID:FlePWLX2
大仏次郎『赤穂浪士』
625 :
名乗る程の者ではござらん:2007/07/28(土) 19:08:02 ID:utvXjmzJ
岡本綺堂の半七が出てないんでない?
626 :
名乗る程の者ではござらん:2007/07/28(土) 23:29:03 ID:w8Vnt6VC
「東京城残影」ってよかったお(σ´・ω・)σ
関ヶ原:ぞくぞくくるような戦略と知謀の戦い
世に棲む日日:高杉、井上、伊藤が終盤に見せる、息もつかせぬ逆転劇
功名が辻:出世していく爽快感と、最後の最後で見せたどんでん返し
628 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 01:26:31 ID:gxSLhzMP
菊池寛の「入れ札」のモデルって誰?
池波正太郎「幕末遊撃隊」
伊庭八郎、カッコよすぎる。
630 :
名乗る程の者ではござらん:2007/08/01(水) 17:59:34 ID:ysHLN5L2
これは
631 :
名乗る程の者ではござらん:2007/08/01(水) 18:58:11 ID:+Y8KNgYG
山岡荘八「吉田松陰」
632 :
名乗る程の者ではござらん:2007/08/01(水) 19:02:33 ID:+Y8KNgYG
「氷川せいわ」「ふくおう自伝」小説ではないけど氷川は百年の知己が心に残ってる。
氷川清話 福翁自伝・・・・
634 :
名乗る程の者ではござらん:2007/08/02(木) 22:16:23 ID:ymiVleJc
宇江佐真理「深川恋物語」暖かさがじんわりしみる感じ
好きな女流 諸田玲子 杉本章子
苦手な女流 澤田ふじ子 北原亜以子
・・・その他は好きでも嫌いでもなく、
別格大御所 杉本苑子 永井路子
でも、永井の文体に見られる現代風の会話は勘弁して欲しい。
636 :
名乗る程の者ではござらん:2007/08/04(土) 09:39:36 ID:e9PmRzwZ
永井は、昔の内親王や公家の姫様に
「○○なのね」とか「○○だわ」とか言わせちゃうのがどうも
637 :
名乗る程の者ではござらん:2007/08/04(土) 10:43:15 ID:OzgCQ/ny
路子ワロス
638 :
名乗る程の者ではござらん:2007/08/06(月) 09:03:36 ID:9o290/EZ
乙川優三郎の短編はいいね
639 :
名乗る程の者ではござらん:2007/08/17(金) 13:43:14 ID:eSCjTesy
辻邦生歴史三部作
「安土往還記」→「嵯峨野名月記」→「天草の雅歌」
最高。
640 :
名乗る程の者ではござらん:2008/01/08(火) 12:43:51 ID:t7Xvc50F
641 :
名乗る程の者ではござらん:2008/02/09(土) 14:44:25 ID:JaYwvBGr
佐藤雅実氏に最近はまりました。いろいろ書いておられますし
特に居眠り同心シリーズ、最高ですね
642 :
名乗る程の者ではござらん:2008/02/23(土) 17:04:31 ID:OURUUKkE
柴錬版宮本武蔵「決闘者」が強烈に印象に残ってるんだよな。
今でも自分にとっての武蔵は吉川英治ではなく柴田錬三郎のイメージだ。
643 :
名乗る程の者ではござらん:2008/02/24(日) 14:43:23 ID:P6J+3zSX
藤沢周平に限る(他を認めないとかじゃないよ)。ハズレがないのが凄い。山田洋二の映画は駄作。藤沢テイストを全く理解していない。全然違う話を三つ繋げてまともな話になる訳なかろうが。真田広之は全然黄昏てないし。大体、藩士が上意打ちの相手を見逃すなぞ有り得ない。
644 :
名乗る程の者ではござらん:2008/02/24(日) 16:01:32 ID:ZdX8Hxkb
第一、山田洋二と藤沢周平って、全然合いそうにないし。
どっちかと言うと、山周テイストだろ、寅さんも釣りバカも。
山田氏は武士の一分で木村拓哉を主役にしたのが嫌だった
最近はそんなんばっかりだから
原作者側も実写化をのんびり任せてられないよな
しかもそれで興行収入40億越え、ってんだから……
嫌な時代になったな……
↑だけど、小説の話じゃないな
木枯し紋次郎は面白い
正義モノ見た後に読むとなんかスッキリする
647 :
名乗る程の者ではござらん:2008/02/24(日) 17:23:43 ID:P6J+3zSX
そっか、紋次郎も原作ものか。読んでみよう。出版社教えてもらえますか?
色んなところから出されているが、俺が知ってる中では光文社がオススメ
見やすいし、普通に書店で取り寄せられる
随分前に発売された富士見のやつは表紙に恰好いい紋次郎が描いてるから、
図書館とかで探してみるといいぞ
649 :
名乗る程の者ではござらん:2008/02/24(日) 18:29:17 ID:P6J+3zSX
池波正太郎の仕掛人藤枝梅安だな、
必殺仕掛人は梅安の性格的が違うから好きじゃない
今気付いたら
性格的がって何だorz
652 :
名乗る程の者ではござらん:2008/02/25(月) 01:09:39 ID:fdHxC97v
藤沢周平。あの初期作品の救いの無さは、地獄を見た人間だけが表現出来る無常感に満ちている。それでいて決してペシミスティックじゃない。
一時期日本でもただ救いが無いだけの小説がボコボコ出てきたけど、馳星周をして日本におけるノワールの元祖とするのは、排他的ミステリオタクの知ったかぶりだな。藤沢周平こそ元祖。
藤枝梅安、仕組人、闇同心以外の殺し屋・刺客が主役の小説、ってない?
藤枝梅安は読んでいてヒヤヒヤものだったけど、他にも何かないかなぁ、と
要望多くて御免
>>653 仕組人の作者の
「蛇の目屋乱兵衛」シリーズとか…
一作目は裏稼業組織のバトルロイヤルがメインだから微妙だが
>>653 鳥羽りょうの本に、殺し屋関係が多い。地獄宿とか深川群浪伝とか
江戸時代の市政の仕組み、江戸の地図、時刻、お金や重さの単位など、雑学的に楽しめる資料集みたいなのでお薦めある?
「大江戸ものしり図鑑」
花咲一男・主婦と生活社
「大江戸生活事情」
石川英輔・講談社文庫
「江戸の真実」
別冊宝島編集部・宝島社文庫
658さんありがとう、風邪が治ったら古本屋で探してくる!
>>653だけど、
>>654蛇の目屋がどこの書店にも置いてない……
人気がないのだろうか
>>656 > 鳥羽りょうの本に、殺し屋関係が多い。地獄宿とか深川群浪伝とか
深川群狼伝だった
探してみる
親父の本棚を漁ったら時代小説がぞろぞろ出てきたんで読んでみたらはまった
藤沢周平の「橋ものがたり」「隠し剣」「天保悪党伝」と
山本一力の「蒼龍」が気に入った
662 :
名乗る程の者ではござらん:2008/03/08(土) 22:45:26 ID:VLZzuOSZ
居眠り磐音江戸双紙シリーズ
663 :
名乗る程の者ではござらん:2008/03/08(土) 23:14:10 ID:wwLejIZk
紅はこべ
>>661 いいだろ?藤沢周平。ミステリ好きなら、「獄医師 立花登手控え」「彫師伊之助捕物控覚え」もお奨めだ。
フィルムノワールの香りも高い、「暗殺の年輪」他、初期作品もいいぞ。
665 :
マル:2008/03/30(日) 10:05:32 ID:gFWqW4Y1
666 :
名乗る程の者ではござらん:2008/05/03(土) 03:31:44 ID:VorcpHTt
「藩校早春賦」と「夏雲あがれ」がおもしろかったです。
続編は出ないのかな(´・ω・`)
668 :
名乗る程の者ではござらん:2008/05/11(日) 02:33:45 ID:mvqke50w
高橋克彦の「天を衝く」がおもしろかったれす。
上下巻で1000ページ超だが最後まで飽きずに
一気に読めたお(´・ω・`)
669 :
名乗る程の者ではござらん:2008/05/11(日) 18:49:25 ID:2XyCRqO1
京極夏彦「巷説百物語」シリーズ
氏お得意の妖怪ミステリーなので厳密にいうと、時代小説か疑問がありますが、
京極版「必殺うらごろし」という所か?京都映画で実写化されてますし。
例によってかなり分厚い本ですが、氏の妖怪ウンチクが長いからで、
慣れればそれが癖なります(笑い)
直木賞作品
忠臣蔵の小説が読みたいんだが、
どれを選べばよいのか……
アレンジ・忠実問わず、オススメのやつがあったら書き込み頼む
とりあえず、池波正太郎「堀部安兵衛」
忠臣蔵系は避けていたんだが、
なんとなく手にとってしまって、上下巻一気に読んだ。
堀部の一代記。
高田の馬場の助太刀のくだりは、新国劇での脚本演出、戯曲なんかで
作者は何度か作品を書いているみたい。
作者がこの「やっさん」に惚れ込んでいたらしい。
672 :
名乗る程の者ではござらん:2008/05/15(木) 18:31:28 ID:ZNskVMuW
このスレの常連さんの好みだったら、山田風太郎「忍法忠臣蔵」かな?
同じく外伝になりますが池波正太郎「編笠十兵衛」もTV化されて有名ですね。
>編笠十兵衛
原作は赤穂浪士寄りだから、中立なテレビ番のほうが好き。
マンガだけど
デーモン小暮が 忠臣蔵を語るなら「吉良供養」は必読
といってたぜ
↓時専の再放送見て原作読んでみたんだけど、えらく面白い!
海音寺潮五郎「平将門」
↓前に読んで面白かったのはここらへん。
池波正太郎「雲霧仁左衛門」「真田太平記」
司馬遼太郎「新撰組血風録」「燃えよ剣」
山田風太郎「忍法八犬伝」「八犬傳」
山本周五郎「町奉行日記」
山手樹一郎「鶴姫やくざ帖」「紅顔夜叉」
南條範夫「駿河城御前試合」「南国武道」
676 :
つづき:2008/05/22(木) 20:51:07 ID:???
隆慶一郎「吉原御免状」「かくれさと苦界行」
吉川英治「私本太平記」
677 :
名乗る程の者ではござらん:2008/05/29(木) 16:30:14 ID:YK90Flf5
司馬遼太郎
「翔ぶが如く」
面白かったけど、人を選ぶと思った
途中で二度挫折したがなんとか読み終えた
最後の大久保と西郷の死で一つの時代が終わったと思ったら号泣した
「余談だが・・」が多すぎ
お口直しではないが今読んでるのが
平岩弓枝
「御宿かわせみ」「はやぶさ新八郎」
交互に読んでいるんだけど軽いタッチで単純に楽しめる
寝る前に2,3編読んで寝ると幸せな気持ちで寝れます
>「余談だが・・」が多すぎ
司馬小説の半分は余談で出来ています
679 :
名乗る程の者ではござらん:2008/05/30(金) 14:44:36 ID:GczRfiHg
>>678 司馬さんの本はそこそこ読んでいるのだけど
「翔ぶ・・」が一番多かった気がす
その次は「坂の上の雲」かな
しかも脇の脇の人物について「この人の父親はもともと出身が云々で・・」
とか興味そそられないものばかり
「余談は減らすように」と言ってくれる編集長はおらんかったのか
天下の司馬にか?
司馬が激怒するだろうから、良くて左遷、最悪だと馘首だな。
681 :
名乗る程の者ではござらん:2008/06/02(月) 02:49:43 ID:4VqsikbY
羽太雄平の「与一郎シリーズ」は3冊出てるけれど
続編はあるんかね?(´・ω・`)
映像の「破れ傘刀舟悪人狩り」が好きなんだが、
そんな感じの勧善懲悪モノのオススメ頼む
ピンポイントですまんが……
>>670 森村誠一「吉良忠臣蔵」。
吉良側・赤穂側ほぼ半々やね。
684 :
名乗る程の者ではござらん:2008/07/08(火) 17:37:49 ID:C+bmtXNL
高杉ー
685 :
名乗る程の者ではござらん:2008/07/08(火) 17:38:48 ID:C+bmtXNL
高杉カワユシ
自分 基本 新本格ミステリー(島田とか綾辻とか)が好物なんだが
何日か前に買った藤沢周平の「用心棒 日月抄」シリーズをすげ〜勢いで読んどる
北原亞以子の『澪通り木戸番小屋』のシリーズがすき
特に勝次とおけいの話がいい もっと登場してほしいけど
二人揃った描写が夫婦になってからなくなったのが残念
あとコミックになっててビックリした 注文したから届くのが楽しみw
そういや、私も澪通り木戸番小屋のTVドラマ見て好きになって
原作を読んだのが、時代小説好きのはじまりで
以後、北原作品はもちろん、宇江佐真理・藤沢緋沙子
藤沢修平・佐伯康秀などいろいろな人の作品を読んだけど
やっぱり、木戸番小屋シリーズが今でも一番好きだな
TVドラマでは、原作から変更して夫婦が木戸番小屋を
他の訳あり夫婦に譲って出て行ったのが今考えると残念
そうでなければ、慶次郎縁側日記とかの他の作品のように
TVドラマの方もシリーズにすることができたはずなのに
佐伯泰秀のシリーズもの
すべて最初の数巻までだが
いつも途中からグダグダになるのが残念
大風呂敷広げすぎるからかな、gdgdになるのって
市井の話をずっと続けていけばいいのにと思うことがある
菊池秀行の
「幽剣抄」シリーズ
「這いずる」は哀れで怖い
ラノベ臭が抜けて独自の癖もなく読み易い。これが菊池?と驚いた
この路線でジャンジャン書いて欲しい
新宮正春の不知火殺法はどうですか?
>>692 どうですかって何?スレタイ読めないのか?
ここは、自分が面白かった時代小説について語るスレだ
女剣客、女刺客が主人公の小説でお勧めないですか?
子母澤 寛の市はおもしろかったです
血の気の少ない、さっぱりした時代小説が好きなので、出久根達郎の『御書物同心』『おんな飛脚人』は面白く読めた。
ありがちだけど、浅田次郎の時代小説もハズレがないな。
『夢裡庵』シリーズはじめ、泡坂妻夫の作品も好きだった…ご冥福をお祈りいたします。
山本周五郎の短編「夜の蝶」のような
唇をかみしめるようにやるせない、でも胸に迫るシチュエーションが好きだ。
いろいろな書き手の作品を読んでみたけれど、何年たっても読み返したくなるのは
山本周五郎なんだな。
山本周五郎、自分も好きだ。
「法師川八景」「契りきぬ」が特に。
しっとり系もいいけど、「こいそと竹四郎」「わたくしです物語」のような爆裂系もいい。
700 :
700:2009/08/17(月) 16:59:50 ID:???
司馬遼太郎「城をとる話」
これも699の言葉を借りれば爆裂系っていうのかな
701 :
名乗る程の者ではござらん:2009/11/21(土) 00:18:10 ID:yk8gU+gR
雨あがる
綱淵謙譲「斬」
703 :
名乗る程の者ではござらん:2010/02/20(土) 16:14:14 ID:TMpVFlJn
平田弘史「弓道士魂」
704 :
名乗る程の者ではござらん:2010/02/20(土) 22:05:53 ID:9Og0l/8j
最近、杉本章子さんの信太郎人情始末帖のシリーズを
読んだのですが、すごくさわやかでストレスが解消されました。
諸田玲子さんの人情捕物で好きだわ。
私は斬った斬られたより、江戸の人たちがイキイキと
生活する様子が伺えるものが好きだな。
705 :
名乗る程の者ではござらん:2010/02/20(土) 23:46:56 ID:JRF+fQPQ
一番好きなのは山手樹一郎。
藤沢周平「よろずや平四郎活人剣」
藤沢周平作品は暗い、救いが無いって先入観があってハッピーエンド的なものが好きな自分は読まず嫌いだったんだけど、
これは珍しく(?)明るい話だというので読んでみたら凄くよかった。
一話完結の形で進行するけど、頓挫した道場設立の行方・元許嫁との再会・幕閣の権力争い
という流れが随所に絡んできて面白い。
707 :
名乗る程の者ではござらん:
インスタントコーヒーを飲みながら、黒人音楽をBGMにして、山手樹一郎を再読する日曜日。