1 :
ほんわか名無しさん:
いつの間にか落ちていたので立てた
テンプレは頼む
とりあえず保守
ここは素直クールに萌えるスレです。
「素直クール」とは
・冷静沈着で感情的になることはまずない
・完全自立型
・表情が薄いあるいは無表情
・ガチで愛してくれている一途
・愛情表現がストレート
・照れが少ないあるいはない
・「素直」と「クール」の矛盾したアンバランス感が最高にいい
▼投下時ルール
・多くレスを使う投下は、投下前後に開始・終了の旨を書いたレスを入れるのが好ましい。または「何レス目/総レス」を名前欄に
・投下許可を求めない。ダメなんていう人はいません
・作品投下が終わった後の自虐は、読み手が不快に感じるので書かない
・投下前は、他作品への割り込みを防ぐ為必ずリロードしよう。
・コテは投下時にだけ付ける
・性描写(エロ)は空気を読んで程々に。 過激なSSについてはtxtうpを推奨
・Wikiに保管してほしくない人、それから批評がほしい人は投下と一緒に要望を伝えてください。 批評は避難所の批評スレで聞けます
▼2ちゃんねるのおやくそくについては
http://info.2ch.net/before.html *特に荒らしは徹底スルー
また君に会いに来たよ
「やぁ。また会ったね」
「こんばんわ。最近、よく会うね」
「そうだろうね。だって、また君に会いに来たんだから」
「えっ?」
「君が好きだ。愛してる」
偶然をよそおって
必然となっていって
また君に会いに来たよ
彼女の声は弾み
彼の声もはずむ
お題、ありますか?
・クーの手料理
・頬と頬
・お尻と胸
みんな乙!
>>7 初めての手料理
「初めてだから、恥ずかしいな」
「えっ?そうなの?」
「うん、うまくできなかったら。残してくれても構わないよ」
「そんなことしないよ」
「ふふっ、だと。いいな。じゃぁ、ちょっと待っててね」
……
「はい、召し上がれ」
「いただきます。って、美味しいよ」
「そう、ありがとう」
「初めてって、嘘でしょ?」
「嘘じゃないよ。君に振舞うのは、初めてじゃないか」
「あっ……」
初めての手料理
彼はお腹いっぱい
彼女は胸いっぱい
堪能して
>>7 すりすり
「ねぇ、クー」
「んっー?」
「どうしたの?頬っぺたくっつけて」
「こんな、気分なんだ。うん、うりうり」
「柔らかさと、擽ったさが同居してるんですが」
「私は、君と触れ合えて満足だよ」
「そうですか」
頬を重ねて
のんびり過ごす時間
心も重ね
甘い一時
>>7 特等席
「クー、またですか?」
「うん、すまない。またなんだ。君の膝の上は私の特等席だ。許してもらうとは思わない。私のお尻と乳を堪能して落ち着いて欲しい」
「いや、むしろ落ち着けなくなるから」
「熱い夜を過ごそうよ」
「えっと、その」
「もう、意気地なし。いいだろう。そっちがそうならこっちにも手がある」
「えっ?」
彼にもたれかかる彼女
それはピッタリ合わさったパズルのように
楽しげな
一枚の絵
クーえろい可愛い
14 :
ほんわか名無しさん:2012/05/28(月) 14:50:58.35 0
ほしゅ
披露宴
「おめでとう。綺麗だよ」
「ありがとう。クーよりも、先に式をあげちゃった」
「ふふふっ。賽子の最初に良い目がでたからとゴールは別さ」
「だね! ほら、君もクーが準備できてるんだから一押しだ!」
「はい。おめでとうございます。お似合いですよ」
「ありがとう。君とクーの晴れ姿が先だと思ってたんだけどな」
「石橋叩いて渡る主義なので。そろそろ準備できるので、招きの際は」
「絶対行くよ! ふふふっ楽しみだ」
「もう、私は聞いてないよ」
「ふふふっ。めでたい席だ喧嘩はダメだよ! 喧嘩は夜ベッドの上でしなさい」
「花嫁がなんて事を。彼とは喧嘩なんかしないさ」
「ならば良し。ブーケは、クーに渡そう」
「それは、不公平だ。なぁに、自分で掴みとるさ」
「流石だ!今日来てくれて本当にありがとう」
「「こちらこそ、招きいただき」」
「ふふふっ。籍もまだなのに本当に夫婦だな」
祝いの席
祝うは純白の花嫁と花婿
バトンは
二人に渡され、
クーにウェディングドレスは映えるねぇ
GJ!
「通り雨」で一つお願いします
>>17 通り雨踊り出す
「おっと、雨だ」
「ホントだ。クーは、折りたたみ傘は?」
「ない。多分、通り雨だ。すぐにやむさ」
「そっか。じゃあ、雨宿りしようか」
「いや、もう帰ろう。濡れて、困る物はないし」
「えっ、ちょっと!」
「ふふふっ。たまにはいいじゃないか。ほら、水も滴るいい男になったよ」
「じゃあ、君は水も滴るいい女だね」
「うふふっ。君の前では、いつもいい女のつもりだけどね」
「あー、そうだよ。クーは良い女だよ。もう、早く帰るよ」
「うん」
通り雨の中
駆けていく二人
踊るように
手をつなぎ
二人の家へ
向かっていく
19 :
>>17:2012/06/02(土) 01:27:17.11 i
20 :
ほんわか名無しさん:2012/06/07(木) 00:03:35.00 0
ほ
お題浮かばないので、お題募集します。
「扇風機」でお願いします
>>22 扇風機の前で
「ふぅ、涼しいね」
「うん。暑いけど、涼しい」
「蒸し暑さには、困ったものだよね。もう扇風機出してしまったよ」
「いや、まずくっつくのをやめれば」
「そんなつれないことを言わないでくれよ。くっつきたい、でも暑い」
「うん」
「それを解決する、理にかなった答えじゃないか」
「まぁ、ね」
「さっき買ったパピコ食べよう。そして、のんびりしよう」
「はいはい。クーは、風当たり過ぎて風邪ひかないようにね」
「おや、洒落かい?寒いと感じた時は、君に温めてもらうさ」
扇風機の前
彼を座椅子に
風を受ける
>>23 ありがとうございます
クーさんあっためてぇ…
>>23 扇風機の風でたなびくクーの髪ハァハァ
GJ!
夏風邪
「ほらほら、寝ててね」
「クー、風邪移すとまずいから看病はいいよ」
「だめだよ。君が早く治ったほうがいい」
「でも」
「でももなにもないさ。ほら、しっかり休んで早く治そう。夏風邪は、治りにくいから」
「うん」
季節とともに
熱をおびる身体
夏風邪は熱く
夏風は涼しく
>>26 GJ!
・飲み会からの帰り
男「たらいま……」
女「お帰り……っと。大丈夫か?」
男「あんまり大丈夫じゃないかも……」フラフラ
女「お酒に弱いのに、無理をするからだ」
男「上司からのお酌は断れないよ……」
女「君は優柔不断だな。私は君の全てを愛しているが、そこだけは治すべきだと思うぞ」
男「うん、分かってる……」
女「全く……ほら、こっちへ来なさい」
男「うぇ……?」
女「ぎゅー」ギュッ
男「クー、ダメだよ。俺いま超酒臭いから……」
女「構わないよ。お酒が抜けるまでこうしてるつもりだから」
男「うぁ……クーの胸、柔らか……」
女「ゆっくり眠るといい。起きたころには、全て元通りになっているさ」
男「……うん。ありがと、クー」クテッ
女「ふふ……可愛いな。まるで子供みたいだ」ナデナデ
お題ください
>>29 梅雨
紫陽花
六月の花嫁
夏風邪
蝸牛
雨傘
合羽
長靴
紫陽花
男「ただいま」
女「おかえり……ん? それは?」
男「近所の人がくれたから、クーにあげようかと思って」
女「ほう、紫陽花か。なかなか風流だな」
男「クーって寒色系の色みが好きだったろ? だから青いのもらってきた」
女「ふむ。そういえば紫陽花という花は、地質によって色が変わるんだそうだ」
男「あ、なんかそれ昔聞いたような覚えがある」
女「土壌が酸性だと青に、アルカリ性だとピンクに色づくらしいぞ」
男「へぇー、クーって博識だねぇ」
女「まぁ、この紫陽花の美しさの前には些末なことだな」
男「ふふ……クー、綺麗だよ。紫陽花よく似合ってる」
女「……君はたまに、すごくキザな台詞をさらりと吐くな」
男「そ、そうかな……(ヤバ、ちょっと臭い台詞すぎたかな)」
女「そんな台詞を吐かれると、私まで君色に染まってしまうじゃないか」
男「ちょっ……うわ!!」
ガバッ、ギューッ!
男「く、クー、苦しいよ……」
女「駄目。絶対離してあげない」ムギュ
>>31 GJ
お題たくさん置いたけど、応えてくれてありがとうw
>>30 紫陽花
「君は、紫陽花の花言葉を知っているかい?」
「いや、知らないけど」
「移り気、浮気」
「へぇ」
「私には、似合わないね」
「そう? 雨の中で映える紫陽花はクーに似合うと思うんだけどなぁ」
「ふふふっ。絵になるかな」
「うん、なるよ。花言葉なんか、気にしなくていいじゃんか。クーが、浮気するとか思わないし」
「当然じゃないか。さて、雨が止んでいるうちに散歩に行こうか」
「えっ?」
「君が褒めてくれたから、紫陽花が好きになりそうだ」
雨の合間
歩く二人
紫陽花の花を眺める彼女
それは
一枚の美しい絵
彼の心のキャンバスに
描かれていく
GJ!クー綺麗だよクー
梅雨
女「……」
男「どした、クー。外ばっか眺めて」
女「あぁ……いや、雨だなと思って」
男「そうだな。こう雨が続くと参るよなぁ」
女「湿気は私も不得手だが、実を言うと雨はそんなに嫌いじゃないんだ」
男「へぇー、なんで?」
女「水も滴るいい女、という言葉を知らないのかい?」
男「それを言うならいい男だろ?」
女「ふふ、冗談だよ。本当のところ、私は雨気質なんだろうな」
男「雨気質ってなんぞ?」
女「陰陽で云えば陰。明るくはなく、朗らかさとは程遠い性格」
男「うーん、そう言われりゃそうかもしれないけど……」
女「けれど雨は同時に人に潤いを与える、無くてはならない物だ。私も君にとって、そういう物になりたい」
男「なるほどね……けど大丈夫。クーはもう俺にとってかけがえのない物になってるよ」
女「そうか……ありがとう、男」
男「あークソッ、俺もクーに感化されて臭い台詞さらっと言うようになっちまったな」
女「それなら私は、あの絶え間ない雨のように、たくさんの愛の言葉を君に投げ掛けてあげよう」
男「……じとじとしてるからあんまり引っ付かないでね?」
女「嫌だ」ギュ
・六月の花嫁
女「ジューンブライドというのがあるな」
男「うん、あるね」
女「あれは欧米の季節を基準にしているから、日本人
には相応しくないという考え方もあるらしい」
男「それも一理あるかな。日本じゃ六月は梅雨真っ只中だもんね」
女「しかし、おかしな話もあったものだ。結婚の様式は西洋を真似て
おきながら、今さらのように季節のことを話題にするのだから」
男「うーん、そっか……」
女「それなら最初から神前結婚にすればいいんだ。
それなら全て屋内で済ますことが出来るしな」
男「クーはウェディングドレス、着たくないの?」
女「結婚式はただの儀式だ。大切なのはその後の生活だよ」
男「そっかぁ。俺は見たいな、クーのウェディングドレス」
女「それなら式は、夏の盛りに挙げるとしよう。いつまでも
熱々でいられるように、列席者に見せつけてやらねばな」
男「いいね、それ」
女「問題は、いつ君がプロポーズしてくれるのかということなんだが……(※)」
男「す、すみません。努力します……」
(※)クーは何度もプロポーズしたが、男が自分からプロポーズしたいと言ったので待っている。
>>35-36 GJ
梅雨
「ジメジメして、暑いな」
「そうだね。湿気が高くて、暑いよね」
「なにか、さっぱりするものはないかい?」
「ないねぇ。クーは、アイディア無いの?」
「ふむ…。そうだ」
「どうしたの」
「温めのお風呂に二人でのんびり浸かろう。さっぱりするし、疲れも取れるよ」
「なんか、熱くなりすぎて、疲れそうなんですけど」
「ふふふっ、そうなってもいいんだよ」
蒸し暑い梅雨時
より熱い愛情
二人は浴場で
二人は欲情し
さっぱりと
欲情した描写kwsk!!
GJ!
>>30 六月の花嫁
「クーはさ、六月の花嫁に憧れはあるの?」
「ふむ。突然だね。君も、年貢を納めてくれる時が来たのか」
「期待持たせて悪いけど、クーでも憧れるのかなとね」
「女性の憧れだね。もっとも、私は君とならいつでも良いさ」
「そっかぁ…」
「まぁ、少しでも幸せが上乗せされるなら良いかもね」
「うん、なら。来年、六月に式を挙げようか」
「えっ?」
「待たせて、ごめんね。これは、約束」
「ふふふっ。綺麗なドレスを着れるように準備しなくちゃね」
彼女の指に光る指輪
それは約束の印
六月の曇り空の下
水面に反射する日の光の用に
星の光の用に
小さく眩しい輝き
雨のカーテンの向こう
映るは未来の花嫁
幸せな六月の花嫁
GJ!クーの花嫁姿オレも見たいぜ!
SP
「クー、誕生日おめでとう」
「えっ? あぁ、そうだった。今日が、誕生日だったな」
「ホントに、忘れてたの?」
「覚えてたさ。今日か明日かがごちゃごちゃになっただけさ」
「もう、自分のことはなおざりなんだから」
「うふふっ、そうかな?」
「そうだよ。はい、プレゼント」
「ありがとう。嬉しいなぁ。もう、祝ってもらうような歳じゃないと思ってたからねぇ」
「クーの誕生日を、いつまでも祝うよ。この先、何回も」
「ふふふっ、一番嬉しい言葉だな。ありがとう。私も、君と一緒に年を重ねるよ」
「うん」
サプライズプレゼント
彼の想い
彼女の笑顔
一つ重ねた歳は
一つ積み重ねた
二人の愛
1日遅れたがGJ!
リアルに誕生日忘れたことのある身としてはクーが他人に思えないwwww
>>30 雨傘
「そろそろ帰ることにする」
「駅まで送ってくよ、雨降ってるし」
「雨、止まないな」
「うん、ここに来る前は降ってなかったのにね」
「君は雨は好きかい?」
「んー、やっぱりあんまり好きじゃないかな、こうやって傘を差すのも面倒だし」
「悪いな、送らせて」
「クーのためならお安い御用だよ」
「君は雨は好きじゃないと言っていたが、私は好きだぞ。こういうことも出来るからな」
「っえ………」
梅雨の空
雨傘が隠す二人の時間
ふぅ……GJ!
>>43 GJ
雨傘
「私は、雨傘が嫌いかもしれない」
「急に、どうしたのさ? 持つの、めんどくさい?」
「いや、この二つ並んだ傘の距離感がね。君と、引き離されてるようで。いやだ」
「あぁ〜。でも、仕方ないでしょ」
「むぅ。少しでも、そばにいたいという乙女心なのに」
「はいはい。帰って、のんびりしようね」
「あっ、君の傘。大きいよね」
「えっ? っと。もう、濡れないでよ」
「そう言いながら、私の方に傘を傾けてくれるって良いねぇ。ふふっ、こうすれば濡れにくいさ」
「はいはい。歩きにくくなったけどね」
二輪の花は一輪に
相合傘の二人
歩は遅く
距離は近く
雨傘を叩く雨音は
二人だけのための音
クーと二人なら雨でもへっちゃらですね
GJ!
保守っとな
星に願いを
「七夕にさ」
「うん」
「クーは、どんな願いを書いたの?」
「ふふふっ。そういうのは、聞くことじゃないよ」
「だよねぇ。僕は、単純にくーと一緒に入れますようにって書いたよ」
「言いだしっぺからか。そう言われると、答えるしかないじゃないか」
「ごめんね」
「私も、同じだよ。君と、ずっとずっと一緒にいれますように」
「あはははっ。織姫と彦星をあやかって?」
「まさか。年に一度しか会えないなんて、嫌に決まってるじゃないか」
二人の願いは重なり
二人の愛は重なり
二人の願いを
二つの星が見守っていた
ぐぅぅぅぅじょっ!
50 :
ほんわか名無しさん:2012/07/19(木) 18:57:25.14 O
ヤバイなこれは。これはヤバイなうん
GJ!
51 :
ほんわか名無しさん:2012/07/19(木) 18:59:38.75 O
会いに来てくれて嬉しいなヽ(´▽`)/
52 :
ほんわか名無しさん:2012/07/19(木) 19:00:17.57 O
あの…その…でも…毎日暇なの?
SS投下します。
少々長いかもしれませんが乞う、御容赦。
――――――――――
「暑い」
新聞社のロゴタイプが入った安団扇を煽りながら、僕は呻いた。
それでどうなるというわけでもないのだが無為に一処には留まっておられず、
また無為に苛苛と立ち上がり、窓の外を見上げた。
安物の書割のような、底の浅い青空が白々しく広がっている。
其処彼処に砂でも撒いたような薄雲が散ってはいるが、
陽を遮るでもなく徒らに漂っているばかりだ。
路地を挟んだ向こうの家の軒先でぢゅんぢゅんと啼く雀の声も、
お天道様に容赦を陳情しているように思える。
「あッつい」
ぶつけようのない苛立ちと虚しさが、
今日何度目とも知れぬ単語を吐き出させた。
「そう暑い暑いと云ったところで、涼しくなる訳でもあるまいに」
独自性に乏しい呟きが聞こえた。
彼女は、窓の傍らの壁に凭(もた)れ掛かるようにして本を読んでいる。
格好こそ半袖のTシャツにジーンズという夏を感じさせる軽爽なものだったが、
汗を浮かべる様子もなく黙然と文庫本に目を落としていた。
「仕方ないだろう。
生理現象のようなものだ、我慢してくれ」
僕も僕であまりに面白味のない応えを返す。
「なに、我慢するほどのことでもないさ」
彼女は本から目を離すことなく応じた。
彼女は変人である。
否、変人というのは語弊があるかもしれない。
奇矯奇特の人とでも云うべきか。
彼女との付き合いは大学時代からだった。
そのように記憶している。
いつの頃からだったかは覚えていない。
気が付けばいつの間にやら側に居た。
大学を出た後も僕が休みの日になると、
朝早くからこの兎小屋のような下宿にやって来て、
日が暮れるまで特に何をするでもなく黙々と持って来た本を読み耽る。
なぜそう云う奇矯な真似をするのか深く穿鑿(センサク)するつもりはないが、
まあ兎に角、飯の支度はしてくれるので重宝ではある。
なんでも実家は相当な資産家で、
調度の良い高級マンションに一室を借りて住まっていると風の噂に聞くが、
なぜこんな今どきエアコンもない巣箱のような処に足繁く通うのか、
甚だ疑問ではある。
だが今日もまた彼女は、
梅雨明け間もない蒸し蒸しとした晴天の下、
この巣箱のような寝床に几帳面に通って来ては、
やはり読書に耽っている。
冷房の備えてあるであろう自室に居るほうが、
よほど快適であろうに。
だが彼女には暑さなど無関係のようで、
涼しい顔をしてまたページを捲った。
その肌は雪を思わせるように白く、磁器のように滑らかだ。
冷感を期待させるその肌に手を伸ばしたくなる衝動を、僕は堪えた。
忙しく団扇を振って、その邪念を払い飛ばす。
「君は暑くないのか」
僕は、今朝からずっと腹の中で据わりの悪かった疑問を訊ねた。
彼女は、
「なに、夏は暑いものだと諦めてしまえば、
それなりに気分も落ち着くものさ」
と、淡々と本から目を離すことも無く答えた。
「あとは必要に応じて対策を打っておくとかな」
「対策?」
「肌着は着けない」
僕の、団扇を持つ手が、止まった。
「冗談だろう?」
「まあ、冗談かもしれないな。
虚実の判断は君に任せるとしよう」
そんなもん任せられたって――と、語尾を有耶無耶にしつつ僕はぼやいた。
思春期の中坊でもあるまいし、
その程度のことで徒らに動揺などするまい。
僕は彼女の躯(カラダ)を覆う薄い布地の奥から発せられる引力に抗い、
窓の外に目を凝らした。
熱く湿った微風が吹き込む。
さっきの雀は、もうどこかに飛んでいったようだ。
「暑い」
結局無為のままに、僕はまだ上げていない煎餅布団の上に戻り、胡坐をかいた。
「よくこの暑い中、そんな分厚い本が読めるなあ」
彼女の読む本は、厚さが文庫本の横幅に迫るばかりのものだった。
カバーは掛けてないが、おそらくK社の学術文庫だろう。
文庫本の癖に、結構な値段のする代物だ。
「本の厚さと気温の高さに相関性はないからね」
「おっしゃるとおりで」
僕はばたんと上体を倒した。
後頭部に硬く乾いた感覚があった。
引っ張り出すと、まだ片付けてなかった昨日の新聞だった。
海開きがあったとかで濃藍の海原と薄茶をした砂浜に、
水着の鮮やかな色合いが染みることなく点々と散らばっている写真が、
一面に大きく掲載されている。
肖像権やらなにやらの関係なのだろう。
空撮の面白みのない写真ではあったが、なんとなく心が動かされるものがあった。
僕は特に考えもなしに云ってみた。
「なあ、海にでも行かないか」
「行ってどうするつもりだい」
硬く無機的な声が、即座に返ってきた。
「そりゃあ、海に行ったら泳ぐと相場は決まっているじゃないか。
こんないい歳になって砂浜でお城を作るわけでなし、
潮干狩りに適した砂浜でもなし」
「君は金鎚じゃなかったのか?」
「足まで波に浸かってじゃぶじゃぶやるだけでも、
暑気冷ましにはなるだろう」
「なら盥に水でも張って、足を突っ込んでおけばいいだろう」
酷く素気無い応えが返された。
表情も声色も変わりはないが、なにか強い拒絶感があった。
「まあ、僕はご存知の通り金鎚だ。
水に浸かると潜水艦より速く潜行して、それっきり自力では上がれない」
「それは潜行というのではなく、沈没と云うんだ」
彼女は本から目を逸らすことなく、僕の発言を訂正した。
「ああ、僕は身の丈より深いところまで行くと泥舟のように沈むがね。
でも君はそうじゃなかろう。
確か、高等学校のときに水泳で賞を獲ったとか聞いたよ」
「昔のことさ。今じゃ私も金鎚だよ」
どうやら梃子でも行きたくないらしい。
そうまで拒まれると、何としてでも連れ出してみたくなる。
僕は相当に臍の曲がった天邪鬼であるようだ。
乏しい語彙をあれやこれやと総動員して、説得を試みる。
とは云っても、適当に思いついた情景を並べ立ててみる程度のことなのだが。
「ああ、青い空、白い砂浜、紺碧の波間に綺羅綺羅と輝く陽の光。
海の家ではソース、醤油の焦げも香ばしく、ヤキソバやトウモロコシが焼けている。
波に洗われ冷えた体を乾いた畳に落ち着けると、暖かい心地よさに包まれる。
疲れた体にカキ氷の甘いシロップがじわりじわりと沁みこんでいく。
その眩く輝く氷片の山の向こうに、
水着で波打ち際を駆ける小麦色した少年少女が――」
「それだ」
「は?」
ようやく、彼女は本から目を離した。
「私は、水着を着るのが厭なんだ」
彼女は場都(ばつ)悪そうに視線を逸らした。
まあ、随分と時代は廻り、女性が開放的になって久しい昨今ではあるが、
それでも保守的な人ならば衆目に肌を晒すのを厭うということもあろう。
その辺を根掘り葉掘りに聞くのは野暮天もいいところだ。
もともとそれほど強い意志で言い出したのではなく、
彼女に対するからかいがてらのことだったので、
些かの反省と自己嫌悪を感じつつ、
「うん、じゃあやめとこう」
と、僕は提案を取り下げた。
「やめるのか」
彼女は僅かに眉を顰(ヒソ)めて問いかけてきた。
途端、人形のような端正な面立ちが急に、人間的な生々しさを帯びた。
「まあ、僕は金鎚で、君は水着を着るのが厭というのならば、
わざわざ海まで出張る必要性は消えるだろう。
もともと大したことも考えずに、思いつきで云っただけなんだ。
忘れてくれ」
しかし彼女は承服しかねるようで、
文庫本に栞を挟んで閉じると、正座し、僕に正対した。
「君がプレゼンしてくれたおかげで、私の心は海に行きたいと靡(ナビ)いたのだ。
にもかかわらず、あっさりと提案を引き下げるのは納得がいかないな」
彼女の声は硬く、強く僕を打った。
「いや、しかしだね、君は海に行くのは厭だったんじゃないのか?」
「私は海に行くのは厭だと云った覚えはない。
水着を着るのが厭なだけだ。
こんな貧相な躯、人目に晒したところで愧(ハ)じるしかあるまい。
美しくも、面白くもないのだぞ」
「――はあ」
本人はそうは云うが、
すっきりとした細身は十分に美麗と賞するに値する――と、思うのだが。
「それに私はスクール水着と競泳水着しか持っていない。
海水浴場で競泳水着を着るのは不似合いだし、
二十歳を過ぎてスクール水着を着るなんていうのは、
それこそ犯罪行為と云うに値する。
よって、私は海水浴に行くことに抵抗しているのだ」
「然様でござんすか」
「そしてだな、一番重要な点なんだが、
たとえ水着を着ることになったとしてもだ、
私は君以外の人間にその姿を見てもらいたくない。
私の愧ずかしい姿は君にならば全部曝け出してもいいが、
他の人の視線に晒されるのには堪えられない」
「――ああ、ええと――」
彼女は顔色を僅かにも変えることなく、
宙に浮かんだ見えない台本を読み上げるかのように、淡々と云った。
全く、冥利に尽きるお言葉である。
だからと云ってむやみやたらに浮かれてはしゃぐのもみっともないし、
かといって素気無く応えるのも彼女に悪いと思った。
それでいて、何か歯の浮くような応えが出来るわけでもない。
結局私は、「ああ」とも「うん」とも「ええと」ともつかぬ、
訳のわからない声を口の中でごにょごにょと掻き回すばかりだった。
視線は須臾彼女の膝の脇に走る畳の縁を行ったり来たりさせていたのだが、
僅ながらも頭が冷えると、話を繋がねばと思い起ち、
ゆるゆると彼女の顔色を窺った。
動揺しきりの僕とは裏腹に、甘く鋭角な言葉を投げかけた当人は、
相変わらずの人形のような白い面差しで僕を見つめ続けていた。
「つ、つまりは、水着を着るのは厭だけど、
海には行きたいと、そういうことかい」
「そうだね。ヤキソバが食べたい。トウモロコシが食べたい。カキ氷が食べたい」
詰まる所は食べ物に釣られたということか。
「それなら、僕が今から買い出しに行って来るよ。
海まで行かずともヤキソバとトウモロコシとカキ氷なら、
近くのスーパーでも売ってる筈だから」
彼女は再び柳眉を顰めて小さく溜息をつき、分かってないと呟いた。
「私が希望しているのは、海の家でそれらを食べることだ。
ヤキソバが焼き豆腐になっても、トウモロコシが冬瓜(トウガ)の煮漬けになっても、
カキ氷がカキフライになったとしてでも構わない。
兎にも角にも、海の家で私は食事がしたいのだ。否――」
彼女は上体をぐいとこちらに近づけた。
「君と一緒に海を見ながら食事がしたいのさ」
そう云うと、彼女はおもむろに体を戻し、畳に視線を落とした。
「――すまない。これは理屈の通らないわがままだったな。
気にしないでくれ。
ちょっと暑くて、頭がオカシクなっただけだから」
彼女はそう云って足を崩し、また分厚い文庫を開いた。
また、あの暑いだけの無為な時間に戻っていく。
僕はあれこれと言いたい事こそあったものの、
なんと言い表せば良いものかも判らなかった。
ごちゃごちゃに絡まり縺れた脳味噌に命じられ、立ち上がる。
今度は無為に立ったのではない。
壁に掛けてあった上着を羽織り、ポケットに手を突っ込んで中身を確認する。
ポンコツ軽四の鍵をそこから取り出した。
彼女が見上げている。
何か気の利いた言葉が思いつかないのがもどかしい。
「海、行こうか」
彼女は無言で頷くと本を傍らに置き、無音で立ち上がった。
僕は、玄関の扉を開けた。
相変わらずの抜けるような青空と、じりじりとした暑さ。
陽の光が目に痛い。
後から追いすがってきた彼女が僕の左腕にしがみついた。
どうやら彼女も人並みに暑さを覚えているらしい。
その手は、じっとりと汗ばんでいた。
(了)
――――――――――
以上です。
目汚失礼、書捨御免!
63 :
ほんわか名無しさん:2012/07/21(土) 23:06:37.35 0
>>53-62 GJ
また、機会があればよろしくお願いします。
情景の浮かぶ描写。
冷静な彼女のちょっとひねりながらもしっかり意見を伝える場面。
悶えそうなほど面白いです。
乙ー
海にたゆたう月
「クー、泳がないの」
「うん。クラゲがいるからね」
「あー、ホントだ。でも、一匹だけだよ。泳がない?」
「綺麗だよねぇ」
「うん。たゆたう姿が綺麗だよね」
「……私、まだ泳げないんだ」
「そっか。じゃあ、今日は浮き輪でクラゲみたいに一緒にうこうか」
「うん」
海にたゆたう海月のように
浮き輪に揺られるふたり
海という空に浮かぶ
月のように
ふたりはゆっくり
時を過ごす
66 :
ほんわか名無しさん:2012/07/28(土) 20:56:36.44 O
クラゲは時と場合によっちゃ死に至ることもあるから気をつけるんだぜ
まぁ二人のどっちかが刺されても、片方が毒を吸い出したりしそうだけど
GJ!!
「――“神様”って、本当に居るのか?」
ぽつり、賽銭箱には涙が落ちる。年相応、よりは少し小柄な浴衣姿が問い掛けた。
小さな声、それは確かに懇願する様な、儚く悲痛な声だった。
漆黒に混じる艶やかな長髪がさらりと揺れ、吹き上げられた夜風で梳けた。
「居るなら猫柳、私を……」
――「もっと、素直にしてくれ!!」――
堪えた涙、決壊した涙腺から止めどなく光が墜ちる。
ひとつ、ふたつ、みっつ……滴る雫が月無き夜に落ち、小さな飛沫が夜に映えた。
久住桜(くずみ さくら)、は賽銭箱へと両手を着いた。
慟哭する、ひたすらに叩き、嘆き、泣き叫んだ。
(どうして彼を……振り向かせられないんだ? 教えてくれ、神様……!)
『簡単じゃないか、告白しなよ?』
「……!?」
しゃらん、そんな厳かな音色。不意に木霊した声。
久住が振り返る。御髪が揺れ、しなやかな曲線を描いた。
『なんなら、私が力を貸してやろうぞ? 久住が家の十三代よ』
すると、背後――鳥居の真下、花火を背中に少女が現れた。
むしろ、何時から其処に居たのかも分からなかった少女が、起伏に乏しい胸を張った。
巫女の様な和服、サラシが胸から覗くがどうみても中身は大きくは無い様だ。
人ではない気を纏う少女。ぴょこつく耳尾、それはどうみても狐だった。
『“お前は誰だ?”……そんな顔をしているな、十三代』
はっとした様子で驚く久住に、狐の少女はそう言った。
見事に心中を察され、久住の顔が青ざめる。
実際、これは良くある“考えを当てましょう”“貴方は当たらないと思いましたね?”の応用なのだが、
この少女の場合は、それ以上の事を優に知りえている為に一介の下手物とは確が違う。
久住は、確かに十三代目に当る長女なのだから。
そして、狐の少女は耳をひくつかせ、口角を吊り上げ不敵に笑った。
『私は……そうだな、人が寄越した名では猫柳という。
一先ずはそう名乗っておこうではないか』
「ねこ、やなぎ……」
響きを口中に反芻する。どことなく不思議な雰囲気、神秘性がそれにはあった。
対して、猫柳なのに狐な少女が、屈託の無い笑みで頷いた。
『そうだ、別に呼び捨てでも構わんが、そこは好きにすればよかろうて。
時に十三代、お前は男に惚れてるな? 程よく淡い、薄荷の様な味がするのう?』
当たりだ、私は男――戸賀崎乙矢(とがさき おとや)に心酔していた。
猫柳、この猫柳神社分社に住まう神様、それが恐らく彼女だろう。
今更ながら、呼び捨ても申し訳ないので、ひとまず敬称をつけて久住は言った。
「――正解です。あの……猫柳さんは、神様で良いのか?」
『くくっ、こそばゆいのう。やはり呼び捨てで頼む、堅苦しい付き合いは苦手じゃ。
察しの通り、それが正解だな。厳密には、無理矢理祀られた地方妖怪なのじゃがのう?』
そう言うと、猫柳は袖で口元を押さえて笑い、風も無いのに低空を舞った。
こちら側に腰を向け、上半身を流す様にして近づき、彼女は賽銭箱に腰を下ろした。
『いやまあ、我は妖怪の癖して飛んだ変わり者でな。
困っている人は見過ごしては置けんのじゃよ、妖怪御節介狐……なんてのう』
そう言いながら独りでに笑い、猫柳は久住の首に手を回す。
ぶら下がられるが殆ど重さは無い。そして、耳元を囁きが擽る。
『安心せい、元より見て呉が優れ取るお主の事だ。
幸い祭りと時候も上等、恨めしい位賑わって居るのだから大丈夫じゃ……主ならできる』
ぐっ、と背中を押される感覚。
『素直になりに――行こうでないか?』
これは――少女が親切狐に助けられ、想い人と結ばれるまでのお話。
真夏の孤独の檻の中、空には花火が瞬く夏の候だった――
「乙矢……私は、いつか君に!」
【久住 桜】
中身は素直、体裁不器用な黒髪ロングの色白美少女。
乙矢という少年に恋焦がれているが、人前では中々素直になれない。
◆花言葉(桜):精神美、優れた美人、優美な女性
【猫柳(ねこやなぎ) 】
元地方妖怪のお稲荷様。口調の古風な素直クール狐耳。
神としても、狐としても異例の若さで、実際性別は明確では無い。
◆花言葉(猫柳):自由、努力が報われる、親切、思いのまま、率直
お久しぶりです。【何度も】【君に会うよ】の頃にGlassNoteと名乗っていました。
久々に、クゥが恋しくなって帰ってきました。修行の成果を、是非ご覧に入れたいと思います!
70 :
鏡月詩苑:2012/08/01(水) 17:41:27.39 0
とりあえず、尺と書き溜めの都合で今回は此処までです。
素直クール、暫く書いていないが書けるのだろうか……と頑張りますね〜。
では、またの機会に。
GJ!続きに期待!
線香花火
「日が暮れてきたね」
「だね。ちょっと、暑いけど外に出ないかい?」
「どうしたの?」
「これ、やらないか」
「線香花火?」
「うん。なんか、国産とかで友人が君とやれば言いって押し付けてきた」
「うわぁ、見たことあるけど。たしか高かったはず」
「なんでも、自分じゃ絵にならないだそうで」
「あはははっ。なんだそれ。じゃ、せっかくだし甘えようか」
「うん」
「水準備するね」
……
「ふふふっ。綺麗だね」
「だね。浴衣着れば雰囲気もっと出たかな?」
「そうだね。まぁ、それは今度の祭りに」
「楽しみにしてるよ」
「ふふふっ」
夏の夜
小さく弾ける花火
夜に落ちる小さな火玉
夏の途中を
優しく彩る
>>30のお題解消
水無月
「梅雨の季節は、私は好きだな」
「そう? 僕は苦手だなぁ」
「だって、紫陽花は綺麗だしかたつむりも合羽を着たちびっこも可愛い」
「うん」
「雨傘に君と一緒に入るのも、長靴で水たまりを踏むのも楽しい」
「あぁ、やってたね」
「夏風邪を引いた君を看病するのも好き」
「お世話になりました」
「そして、六月の花嫁にも憧れるしね。君が、好きだ。結婚して欲しい」
「…式は、来年の六月でいい?」
「うん」
水無月を楽しむ二人
交わす約束は未来の事
はねる雨は優しく楽しく
くーるぽえまーGJ!
あなたのような叙情的な話が書きたい!
・素直クールな淫魔
男「ただいまー」
女「おぉ、お帰り。ちょうど良かった。この服を見てくれ」
男「ぶはぁっ!? クー、なんて格好してんのさ!?」
女「ボンテージというらしいな。どうだ、似合うか?」
男「なんでボンテージなんか……?」
女「知り合いが勧めてくれてな。なんでも、夏コミ?とかいうイベントに着ていってくれということだ」
男「そのイベントは行っちゃ駄目ぇぇぇぇぇ!!」
女「む、何故だ?」
男「何でもです!! とにかく、その知り合いには俺から断っとくから、絶対ついてっちゃ駄目だよ!!」
女「そうか……なら仕方ない、この衣装は君のために使うとしよう」
男「……え?」
女「知っているか? このボンテージ、サキュバスという淫魔のものらしいぞ」ニヤリ
男「ちょ、クー、目が怖いよ……うわぁぁぁぁぁ!?」ドサッ
死ぬかと思った
だから、お題募集。
78 :
ほんわか名無しさん:2012/08/25(土) 21:57:57.56 O
お題
・素直クールが死に際に放つ一言
・素直クールの死ぬかと思った話
・臨死体験してたら素直クールな彼女に連れ戻された
最後の一言
「もう駄目みたいだねぇ」
「そうか。寂しくなるのぅ」
「ふふふっ。あなたを置いて行くのは不本意だけど、幸せだよ。子供や孫にも看取られるしねぇ」
「儂も、お前さんとすごした歳月幸せじゃったよ」
「あなた」
「うんっ」
「大好き」
「そして、幸せでした」
目を閉じる彼女
手を握る彼
皺は二人が重ねた歳月のように
二人の愛の終着点
素直に気持ち重ねた
二人の愛の軌跡
いいなぁ……胸にジンとくる
注釈しなくても読めば分かるから大丈夫wwww
>>78 君の声
「起きてよ」
クーが、読んでいる声がする。
「ねぇ…」
どこか、弱々しい泣きそうな声
「君が、好きだから」
知ってるよ。目を開けて、クーを撫でようにも動かなかった。
「君がいるから、いつも楽しかった」
僕もだよ。クーがいるから、楽しくてたまらなかった。
「君の声、聞かせてよ」
クー。意思はあっても、何も動かない。自分の身体じゃない感覚。
「君が、死んじゃったら私…」
「大丈夫」
「えっ?」
クーの泣き顔、艶やかな髪。見慣れているはずなのに、新鮮で。
「ふふふっ。お寝坊さんだな」
「うん、おはよう。クー」
長い眠り
覚醒は彼女の声
寝坊した彼は
彼女に告げる
始まりの言葉
こういう鬱になりきらないの好き
GJ!
85 :
ほんわか名無しさん:2012/08/30(木) 04:32:28.61 0
「ぁあぁー」
「...なにやってるんだ」
「何って、別に?扇風機の前で声を出してるだけだけど」
「なんで」
「声が変わってたのしーじゃん?ぁあぁあぁー」
「本当にそう言うところは子供なんだなぁ」
「童心を忘れないのが人生を楽しむコツなんだって水木さんが言ってた」
「まあ、それはどうでもいいから首を回してくれるかい?此方に風が来ないんだ」
「ん、りょかい...ってあれ」
「どうしたんだ?」
「首が回らん、どっか錆びてるのか?」
「ん、みせてみろ...本当だな動かない」
「駄目だなまわら...」ペキ
「...」
「...あ、ぁあぁあぁあぁー」
「いや!ちょ!クータイム!タイム!待て包丁危ない!やめ!次のバイト代で扇風機買い直すから許して!
うわ!髪の毛掴んでなにするきですか!ちょっと!やめて!頭の風通しなんて気にしなくていいから!ちょっとーーーー!」
クーwwwwそれじゃただの危険人物やwwwww
GJ!
お代をくらさいませ
・素直クールの卵
>>78 危機一髪
「いやぁ。危なかったね」
「ホント、ね。クーはなんでそう冷静なの」
「君が助けてくれて、君に抱きしめてもらってるからかな」
「そう、良かった。もう、離す?」
「もうちょっと、このまま。君の心音が落ち着いく」
「うん。ほんと、良かったよ」
「ありがとう。君は命の恩人だよ。愛してよ」
彼が引いた彼女の手
抱き止めた温もりは
明日へと続く確かなもの
二人の愛は深まり
誓うは永久の愛
>>89 おぉ……GJ!
しかし路上で抱き合うと危険ですぞwww
夏が終わり
「8月が、終わってしまったね」
「早いね。この夏も楽しかったね」
「君と過ごした日々の思い出。目を瞑れば昨日の事の様だよ」
「蛍見に行って、蛙の歌を聴いて。海に行って」
「蝉の声を聞いて。花火を見て」
「あっと言う間の夏だったね」
「うん。楽しかった。君と居る時間長かった筈なのに、あっと言う間にすぎた」
「不思議だね」
「不思議だね。でも、寂しくないさ。まだまだこれから君と思い出を重ねるから」
夏が過ぎて
重なる夏の思い出
秋を迎え
重ねる秋の思い出
二人は思い出を確かめ
二人の愛を確かめ
新しい季節を迎える
>>88 卵をてに入れた
別になんてことはない、うちの猫がなにやらくわえていたので見てみたら
なにやら卵を加えていたのだ
ちょうど小腹を空かしていたのでお湯を沸かせて茹で玉子にする
「...食あたり起こすかもしれないな、冷静に考えると」
とか思っていたら電話がなった
火を止めて電話に向かう
「ん?なにクー...明日学校午後には終わるから料理教えろって?別にいいけど」
そんな調子で小一時間ほど話していた
そして電話を切って、鍋に向かったときだ
「ふぃー」
...鍋には卵のからと小さな指人形ほどの女の子が目玉親父みたいにくつろいでいた
「....えっ」
それから数週間後
「美味しいかちびっこ」
「コクコク」
「よし、では報酬として今年の誕生日プレゼント何を欲しがっているか彼のもとまで行って調べるのだ」
クーが引き取った
名前はQoo、クーとのコンビネーションがすさまじいせいで
前よりもクーのこちらへの態度が悪化し出した
>>91 クーとならどんな夏でも思い出です!
>>92 曲解してくるかと思ったらストレートに来たなwww
お二方ともGJです
定期age
ついでにお題ください
96 :
ほんわか名無しさん:2012/09/11(火) 20:41:37.84 O
・残暑
男「あっつ〜…」
女「そうだな」
男「もう九月なのに、一向に涼しくならんね」
女「じきに涼しくなるさ。それまでは我慢だ」
男「とか言う割にはクー、あんま汗かかないよな」
女「体質らしいな。本当は、熱を逃がすために汗はかいた方がいいそうだが」
男「あ、そう。じゃあ暑くないから汗かかない訳じゃないんだ?」
女「それよりもむしろ私は、のぼせ上がるほど君から愛して欲しいね」
男「クーの要求通りにしてたら、こっちは亜熱帯どころか砂漠だよ……」
女「そう言うな。ミイラになったら、私が介抱してやるから」
男「そうなる前に、愛情の手綱くらい緩めて欲しいもんだ」
・夕日
女「おぉ。男、見てみろ。見事な夕日だぞ」
男「本当だ。なんか熟れた柿みてーな色してんな」
女「裸眼で直視すると目を焼くぞ。サングラス貸すからそれを使え」
男「なんでグラサンなんか持ってんだよ」
女「私はこの時期の夕日が大好きなんだ。だから君といつか一緒に見たいと思って」
男「それだけのために持ち歩くかね……」
女「私にとっては至って普通のことだよ。そら、君の分だ」
男「ん。サンキュ」スチャッ
女「では私も」スチャッ
男「なんかこうしてグラサンかけた二人が並んでると不気味じゃね?」
女「なんの。もし何か言われたら、君が眩しいからと答えるさ」
男「……それ普通、男が女に言う台詞だろ」
女「どうであれ君が魅力的なのに変わりはないよ」クスクス
・夕立
女「ふぅ……ただいま」
男「おかえり……うわ、濡れたなクー」
女「にわか雨にやられてな。家までもうすぐだったから走って帰ったよ」
男「どっかで雨宿りすれば良かったのに」
女「それもそうだが、一刻も早く君に会いたかったからな」
男「あんまり無理すっと風邪ひくぞ。ほらタオル」
女「ありがとう……では、風邪をひかないように君が温めてくれたまえ」
男「はいはい。風呂入ってからな」
女「む……ならば」ギュ
男「ぐわっ、濡れた体で抱きつくなよ!」
女「ふふふ。これで君も風呂に入らなければならなくなったな」
男「そういうことかよ。この策士め」
女「私は背中を流すから、君は私の前を流してくれたまえ。心行くまで、好きなだけ、な」
男「……えーっと、じゃあ、頑張ります」
>>96 ちょっw
しっかり水分補給してずっと愛しやがれw
>>97 夕日は、サングラスない方が綺麗だと思うんだ。
しっかり男の分用意しているクーはさすがw
>>98 あらいっこ!
お題募集。
あと、今まで出たほかの方のお題使っていい?
良いと思います
103 :
ほんわか名無しさん:2012/09/18(火) 03:58:48.77 O
お題
・季節外れのスク水
・栗が好きな素直クール
・おや?素直クールの様子が……
>>103 季節はずれの
「ねぇ。水泳に、付き合わないかい?」
「もう、夏過ぎたのに?」
「その、夏雨で運動できなくてな。ちょっと、太ったから」
「あぁ、雨続いてたしね。市民プール?」
「うん、準備できたら行こう」
……
「お待たせ」
「クー、スクール水着まだ着れたんだ」
「うん、高校の時のだけど。大丈夫だった。喜ぶべきか、悲しむべきか」
「にしても、またなんで?」
「ほかに、適した水着がなかったんだよ」
「あぁ…」
夏が過ぎ
秋が来て
外れた季節に
入ったスクール水着
>>103 栗が好き
「クー、それは?」
パキッ パクっ パキッ パクッ
「栗、食べる?」
「うん、見ればわかるけどその量はどうかと…」
「大丈夫、三日もあれば食べ終わるよ。うん、おいしい」
「えっと、クー栗が好きなの」
コクコクッ
「じゃあ。ちょうど良かったや。これ、お土産。モンブラン」
「ありがとう。夕食のあといただくよ。君も一緒にどうだい?」
「メニューは?」
「栗ご飯と、栗の甘露煮とさんまの塩焼きだよ」
「栗づくしだね…。いただきます」
「うん、めしあがれ」
栗が好きな彼女。
食後のデザートはモンブラン。
彼女の食べ終えた殻もモンブランのように。
>>103 おや?素直クールの様子が
「………」
「………」
「……んっ」
「ぷはっ。クー、いきなりどうしたのさ?」
「いやぁ、読書の秋言えども、無言に耐えれなくて」
「クーも本読んで…。って読み終わったのか」
「うん、暇だ」
「僕がまだ読み終わってないよ」
「むぅ…。そうだ。トルトゥントゥントゥントゥンツー。私は甘えん坊に進化した。チュー」
「もう、クーがチューに進化したっていつもとあまり変わらないじゃん」
「進化した私は、いつもの倍ちゅーをもとめる!」
「もう、読書やめますよっと」
進化した彼女
素直クールから素直チューに
でもいつもと変わらない
二人の光景
どのクーも可愛い!
クールポエマーGJ!
>>88 ひだまりの中で秋風を
「ひだまり、暖かいね」
「うん、ちょっと暑いけど」
「風が、涼しいね」
「すこし、さむいと感じるけどね」
「ちょうどいいよ。君と分かち合って。ちょうどいい感じになるから」
「うん」
ひだまりのなか
あきかぜをうけて
すごすふたりに
ひざしはやさしく
かぜはやわらかく
もっと、もっと俺に素ク分を補給させてくれ……!!
GJ!!
お題
・男分が足りなくなったので
・実家に帰省したクー
・割りに合わない
>>109 帰省
「ふむ。彼岸に帰省してみたものも…」
「クーちゃんおかえりなさい。ご飯にする?お米にする?それとも稲刈り?」
「シュー姉さん。いつ帰ってたの」
「稲穂が私を呼んでたからさ。ヒーちゃんも帰ってきてるよ」
「そっか。たまには姉妹みんなでお墓参りも、いいかな?」
……
「姉さん、今日は元気ないぞぉぉぉぉっ!」
「んっ?あぁ、ヒーは元気だな。なんか、物足りない」
「ちょっとお米炊いてくる」
「いや、そうじゃなくて。彼と会えないのが、寂しくて」
「「あ〜」」
「「「よし、帰ろ」」」
きせいして
みにしみるかれの存在
にじむ想い
あいたい気持ち
いとしくて
たいせつで
いっしょにいたい
>>109 足りないモノ
「ただいま。会いたかった」
「うん。今日は、やけに強いね」
「帰省して、君に会いたくてたまらなかった」
「そっか。うん、僕も寂しかったよ。」
「君分を補充するため、しばらくこのままがいい」
「了解」
きみにあえて
みちてく気持ち
にこにこ笑みがこぼれ
あいしてると思って
えいえんにこうしたいと
たまらなく思う
>>109 割に合わない
「キスを要求する」
「えっと。はいっ」
「もっと、ながく濃厚なキスを要求する」
「また、なんで」
「なんとなく。なら、私が君に過去に夕飯作った回数に5分掛けた時間」
「ふやけちゃうよ。それに割に合わない」
「だめ?」
「……もう、知らないよ」
「うん」
彼女が彼に求めた報酬
少し割に合わなくて
それでも彼は彼女に払う
縦読み上手いなぁ……
クー可愛すぎる、GJ!
>>113 気づかれたか…
まぁ、縦に関してはよそで遊んでますので。
お題またおねがいしますね。
ではお題
・賑やかな夜
・眠れない夜
・理由は分からないけどエッチな夢を見てしまった夜
>>115 賑やかな夜に
「ふむ、賑やかだね」
「そうだね。久しぶりに、みんなで集まってお酒っていいね」
「といっても、ヒート一人で賑やかしてるようなものだけどね。私は…」
「うん」
「君といれれば、いいや」
「あははっ。僕もだよ。あっちの二組も同じだろうけどね」
「前にさ。君に逢えないと寂しいと思った」
「うん」
「賑やかでも、君の存在が大きくて愛しくて、賑やかなのに気にならない」
「不思議だね」
「うん、不思議だね」
酒の席
飲む酒はゆっくり
みんなの賑やかさをはずれ
たいせつな人と一緒に
いとしさを確かめる
>>115 眠れないのは
「…うん」
「どうしたの、クー?」
「眠れない。なんでだろう」
「なんでだろうね。大丈夫?明日、用事あるでしょ」
「うーん。どうしよう」
「深呼吸して、目をつむってみたら?」
「うん、そうだ。寝れるまで、なでて」
「えっ?」
「子供にするみたいに、撫でて欲しいな。そしたら、眠れる気がする」
「そっか、分かりましたよ」
「あと、腕枕がいいな」
「はいはい」
眠れない夜
甘える彼女
いつしか
夢の中に
彼女は誘われる
眠れない夜は
どこにもなくて
GJだ!エッチな夢を見てしまったクーも見たかった……
お題
・苦しい言い訳
・にこやかな笑顔
・おでこに……
>>118 あぁ、もうちょっと練る予定だったので…
またあとで書きますわ。
>>115 夢の中へ
「んっ。君のことが好きだよ」
「うふふふっ。今日はふやけるほどキスしようね」
「んっ、んっ。もっとぉ…」
……
「クー、どんな夢見てるんだろう?抱きつきが激しっ!」
「んっ!んっ!」
「ね、寝れない…」
淫らな夢に誘われ
彼女は現でも彼にくちづけを
彼女は安らかな眠り
彼は眠れぬ夜を
>>118 にこやかな笑顔で
「んっ、いい夢。見た気がする。朝だよ」
「んー、ごめん。眠れなかったから、寝かせて」
「もう、一緒に早めに寝たのに」
「ちょっと、考え事してまして寝れなくて」
「もう、仕方ないな。お昼になったらお越してあげるから、おやすみ」
「うん。ありがとう。おやすみ」
眠たげな彼を
にこやかな笑顔で
眠りに送る
彼女は彼の寝顔を眺めて
時計の針が進むのを待つ
>>118 おでこに…
「ふふふっ、眺めてて飽きないけど、少し悪戯したくなるなぁ」
「ふふふっ。かわいいおでこ」
ちゅっ ちゅっ
「起きないなぁ。起きないなぁ。よし、次は定番の」
きゅっきゅっきゅっ
「ふふふっ。書けた。さて、お昼ご飯作ろうかな」
寝顔を眺めて
湧き起った悪戯心
くちづけと落書き
それは彼女の独占欲
>>118 言い訳
「ふわぁ。よく寝た」
「こんにちは。お昼ご飯、できたよ」
「ありがとう」
「ふふふふっ」
「クー、楽しそうだね」
「そうだね。顔、洗っていきなよ」
「うん」
…
「クー! 何この私専用って!」
「文字通りだよ。君のおでこは私専用。それに、水性だ…し・・・あれ?」
「・・・油性、だね」
「ご、ごめん。それくらい。独占したいってことだよ」
「うん。わかったよ。その代わり、僕もクーを独占するね」
「よろこんで」
書き間違えて
彼女の苦し言い訳を
彼は愛くるしくて良いわけ
文字が消えても
思いは消えず
GJ!!クーエロいよ可愛いよ!!
いたずらっ子なクーも大変よろしいです
お題
・泣いた烏がもう笑う
・クー、怒りの○○(←○○には好きな言葉を任意で)
・クー、初めての雑用
ちょっと無茶ぶりかも知れんが頑張っておくれ
GJ
>>124 はじめての雑用
「おこめください」
「いらっしゃい。お嬢さん何キロだい?」
「これ」
「はいはい…一俵、だと…」
「?」
「お嬢さん、ひとりで持てる?」
「うん。はじめてのおつかいなの」
「そ、そうかい。とりあえず、持てるか試してみる?」
「うん!」
無邪気に
その重みをまだ知らなくて
初めてのお使いは
前途多難
>>124 泣いた烏が
…
「どうしよう。もてないよ」
「お嬢ちゃん、泣かないで。ほら、一回帰るとかさ」
「だって、わたしのはじめてのおつかいだもん。おかあさんにまかせたといわれたんだもん」
「……どうしたものかな(って、須猶さん!着てるなら助けてあげry ってなんで親指立てる!)」
「うぅ」
「そうだ。おーい! バカ息子!お嬢ちゃんちまでコメ届けてやれ!」
「バカは余計だって。わぉ、一俵。このちびちゃんが?」
「ちびじゃないもん、くーっていう名前があるもん」
「あぁ、悪かった。くーちゃん。お兄ちゃんと一緒に持って帰ろう」
「うん!」
「おーおー、泣いた烏がもう笑う。じゃ、息子あとは頼んだぜ」
「はいはい」
……
「おにいちゃん。ありがとう」
「いえいえ、まだまだ道の途中ですよ」
「おれいに、おにいちゃんのおよめさんになってあげる」
「はははっ。中学生にはまだ早いよ。結婚できる頃には、くーにいい人現れてるさ」
「やくそく、するよ」
「はいはい」
偶然のきっかけ
ちいさな約束を
幼い女の子と少年は交わす
>>124 クー、怒りのカバン投げ
「君! どういうことだ!」
「クー、いきなり鞄を投げつけてくるのはどうかと思うぞ」
「どうもこうもあるか。お母さんと不貞を働いてる癖に。私というものがありながら…」
「えっと、身に覚えがないんですが」
「今、家に帰ったらお母さんが『お米さんお米さんいいのっ!』って艶ぽい声を上げてたんだぞ」
「艶っぽい声を知ってるって、クーもお年頃か」
「からかわなくていい」
「とにかく、俺は無実だ。今大学から帰ってきたばかりだからな」
「うぅ…。帰って聞いてみる」
……
「あら、クーちゃん聞いてたの。恥ずかしいわ。米ブームのお米でオナニー称してヨネニーしてたのよ」
「……お母さん。お父さんとは?」
「最近じゃ、週一に減って物足りなくて」
「お母さんの不貞を疑ってしまった。ごめんなさい」
「あら、相手はお兄さん?」
「うん。だって、お米さんいうから…」
「ふふふっ。クーちゃんは可愛いわね。許す!」
「ありがとう」
さて、エロパロに行ってみるかな。
ちょっと遅くなったがGJ!!
エロパロの住人なのか……あっちも覗いてみるか
>>129 いや、今回初めて。
あとの内容をなんとなくあっち向け想像したから今回初めてですわ。
今まで、こっちだけでしたわ。
ではまたお題でも
・毛繕い
・男らしさを感じる時
・乾燥する季節
132 :
ほんわか名無しさん:2012/10/05(金) 23:38:19.92 O
定期age
133 :
ほんわか名無しさん:2012/10/07(日) 21:31:45.29 O
今日は素直クールの誕生日らしいな
女「今日は私の誕生日だ」
男「はぁ、おめでと」
女「素っ気ないな、もっと愛のある言葉はないのか?」
男「いつもクーに言われ過ぎてて麻痺してるんで」
女「むぅ……不満だ」
男「あとこれ、誕生日プレゼント」
女「む、忘れていなかったか」
男「そりゃまぁ……クーは大切な彼女だしな」
女「ふふ……不器用だな君は。だがそれがいい」
男「あんましからかうなよ。来年からは祝ってやんないぞ」
女「それは困る。幾つになっても、私は君の口から今のような言葉が聞きたいんだ」
男「……来年は絶対言わない」
女「照れるな、照れるな。何なら誕生日でなくても言ってくれていいんだぞ?」ペシペシ
男「そんなのはクーだけで充分だよ」
>>133 GJ&便乗
君の生まれた日
「クー、遅くなったけど。誕生日おめでとう」
「おや、覚えてくれていたのか」
「ちょっと、忘れかけてたけどね。ケーキと花束しか用意できなかったけど」
「ありがとう。思い出してもらえただけでも、嬉しいよ」
「クー、君に逢えてよかった。君と愛し合えてよかった。また、僕と年を重ねてください」
「よろこんで。これからお、よろしくね」
彼女の生まれた日
彼にとって何よりも大切な日
彼女にケーキと花束を
彼は彼女と約束を
135 :
ほんわか名無しさん:2012/10/07(日) 22:01:00.08 O
クーが末永く幸せでありますように
GJ!!
>>131 毛繕い
「可愛い」
「うん、見てて飽きないね。預かってと言われた時、大丈夫かなと思ったけど」
「私は君と居るなら、いつも楽しいよ」
「ありがとう」
「猫、飼いたい?」
「こうゆっくり毛繕いしてるの眺めるのもいいかもね」
「うーん。やっぱり、ちょっとダメ」
「えー、クーも猫好きでしょ」
「猫にヤキモチやきそうだから」
「大丈夫だよ。僕が愛してるのはクーだから」
「だったら、いいかも。この子みたいに撫でてくれる?」
「はいはい」
>>131 はぐみーすたんどばいみー
「君に抱きしめてもらうとね」
「うん」
「安心するんだ。君の温もり、匂い、感触に」
「そっか。なら、もっと強く抱きしめてあげる」
「ふふふっ。男らしさを感じるな。なんてね」
「そっかぁ。僕は、クーに女性らしさを感じるよ」
「当たり前さ。君が好きだ。ずっと側にいてほしい」
「うん」
彼に抱きしめられて
彼女が感じるもの
温もり
匂い
感触
そして男らしさ
抱きしめて欲しいと願い
ずっと側にいてほしいと願う
二人の一時
投下きてたあぁぁぁぁぁ!!
エロパロの方も読ませていただきやしたぜ!!
GJ!!
ひっそりとお題
・クーが街中でおしゃれ雑誌の素人モデルに選ばれたら
・そろそろこたつを出すべきか悩むクー
・くしゃみが止まらなくなったクー
>>131 潤いをください
「こう乾燥してると」
「うん」
「風邪ひきやすくなりそうだよね」
「寒くなってきたしね」
「というわけで、抱きしめてキスを要望する」
「いや、前にもそれは」
「問答無用」
乾いた季節
彼女は彼から潤いを貰う
>>139 風邪の噂
「くしゅ」
「クー、大丈夫?」
「うん。朝からこんな調子だよ。少しきつい」
「そっか。風邪か、噂されてるのかな」
「噂は無いだろから、風邪だろなぁ」
「断言出来るんだ」
「噂される覚えが無いからね。抱きしめて、温めて」
「はいはい」
くしゃみが止まらないのは
噂か風邪か
抱きしめられて
かぜを遮る
>>139 こたつ出すか出さぬかふたつの選択
「どうしようかなぁ」
「どうしたの?」
「こたつを出すか出さないか、迷ってる」
「寒くなって来たけど、まだ出すほどじゃない感じだしね」
「うん。君を座椅子にしてると。出さなくて良いかなと思えて来てね」
「なら、もう少し寒くなってからかな」
「うん」
こたつ出すか出さぬか
ふたつの選択
結論は彼の温もりを
もう少し
毎度ほっこりするSSをありがとう
GJ!
>>139 絵になる彼女
「そこのカップルさん。ちょっと、いいかしら?」
「はい。どうされましたか?」
「私、ファッション紙のカメラマンなの。あなた、モデルになってもらえないかな。すぐ、終わるからさ」
「えっと。大丈夫かな?」
「うん。予定無いから大丈夫だよ。あとはクーの気持ち次第かな」
「うーん…」
「街中で、綺麗なカップルさん居たら絵になるじゃないですか。是非とも一枚お願いしますよ」
「僕も、クーがプロのカメラマンに撮って貰ったの見てみたいかな」
(彼氏君ナイス!)
「だったら。いいかな。綺麗に撮ってください」
「もちろんよ!」
麗しき彼女
人を惹きつける魅力は
素敵で
直ぐに送られた雑誌の表紙は
クーが表紙で
ーと声を上げれないほど彼女は少し照れて
ルビーの様な紅葉の下彼女は微笑んでいた
お茶が美味しく互いに愛しく
「お茶が美味しい季節になったね」
「そうだね。寒くなってきたしね」
「ふふふっ。老夫婦みないなやりとりだね」
「そうなるためには、あと何十年時間がいるのやら」
「のんびり、過ごしていけばいいさ。君といれば」
「「いつだって楽しいから」」
「ふふふっ。被せてきちゃって。やっぱり君の事が愛しいなぁ」
「僕も、クーが大好きだよ」
「ありがとう」
お茶をするふたり
老夫婦のように
そうありたいと
言葉と思いを重ねる
秋の夜
ぽえま氏GJ!
いつもお題消化してくれてありがとう
ひっそりとお題
・火事と喧嘩は江戸の華
・夫婦喧嘩は犬も食わない
・喧嘩するほど仲がいい
>>147 火事と喧嘩は江戸の華
「火事と喧嘩は江戸の華と言うけど、君はどうだい?」
「僕は、苦手だなぁ。火事が起こらないに越したことはないし、クーと喧嘩したくないし」
「それでも、君は江戸っ子かい?」
「いや、僕もクーも江戸生まれじゃないでしょ」
「ばれたか」
「もう…」
「まぁ、私は君と燃えるように愛し合って、喧嘩するほど情熱的に過ごしたいかな」
「それなら、僕もできるかな…」
「ふふふっ。じゃ、早速始めようか。燃えるような恋と激しいぶつかりあい」
「もう、いつからそんなにはしたなく」
「そんな気分な日もあるさ」
火事と喧嘩はないけれど
燃え上がるような愛と
激しく情熱をぶつけ合うのが
二人の華
>>147 夫婦喧嘩は犬も食わない
「ふぅ、よかったよ。もう一回」
「いや、ポチの散歩行かないと…」
「ポチは、犬小屋に篭ってるよ。私たちに気遣ってかな?」
「犬が空気読まなくても…」
「昔から言うじゃないか、夫婦喧嘩は犬も食わないって」
「あれが、喧嘩なのなぁ…」
「激しくぶつかり合うから、喧嘩じゃないな?」
「もう…」
激しくぶつかりあった二人
夫婦の間に
犬は入れず
>>147 喧嘩するほど仲がいい
「喧嘩するほど仲がいいというのはさ」
「うん」
「お互いの不満を早いうちに出し合うってことだと思うんだ」
「なるほどねぇ。じゃあ、僕とクーが喧嘩しないのは」
「不満がないからだね」
「いや、さっきの流れだと不満を言うんじゃないの?」
「私が、君に不満があると思って?」
「いや…本当にないの?」
「ないよ。惚れた弱みだ」
「それは、違うんじゃないかな?」
喧嘩するほど仲がいい
喧嘩がなくても仲がいい二人
寄り添って語る二人
喧嘩する理由など
微塵にもなく
また君に 会いに来たよ
長い間、帰って来ることもなかった。
忘れていたわけではないが、気に留めることもなく。
たまたま故あって戻ってきただけだった。
君はあの頃と何も変わらず、ここにいた。
「ただいま」
「おかえり」
>>150 ぽえま氏GJ!!毎度の素晴らしいお題消化ぶりだ!!
>>151 なんか郷愁を感じる。お帰りなさい
「コーヒーでもどう?」
「ありがとう、いただくよ」
「君は角砂糖1つとミルクだったかな?」
「自分の好みを覚えてもらうとなんだか気恥ずかしいね。」
「む、すまない。フレッシュを切らしていた。」
「あー、じゃあお砂糖だけでいいよ」
「搾乳プレイはもう少し待ってくれ。」
「あ、はい」
哭く社畜は素直クールの夢をみるか
「男、この書類のここが間違っているぞ」
「あ、クー先輩。すみません…」
「どうしたんだ?君らしくないミスだぞ。疲れているのか?」
「いえ!全然!ほんとになんともないです!」
「そうは言うが心配だ。よし、元気になってもらうために今晩は手料理をごちそうしてやろう。」
「え?あ…その…ふじこふじこlp」
という夢を見たんだ。お前らおはよう
規制解除おおおおおおおお!!!
「あふ…、男…それ以上奥に入れると痛い…。」
「す、すまん。こういう事するのはじめてなんだ。」
「そうか、初めてか。ふふふ。」
「笑うなよ。」
「んっ…結構気持ちいいぞ…。」
という膝枕で耳かきというシチュエーション
高校生のクーと教師の男。
世間体的にも不味いから人前で好きだ愛してると言うなとクーに節制するよういう男。
「好きなものを好きと言って何が悪い」と全く聞かないクー
というような話が読みたい。
ダレカ ハナシ タノム
あ、出来れば長編でおなしゃす!
ちょwwwお前ら規制解除されたからって盛り上がり過ぎだろwwww
一人でスレを見守ってたのが懐かしい……
>>157を触りだけ書いてみるか
女「先生、今日のお弁当です。どうぞお納めください」
男「うん……ありがたいことなんだけど、やっぱりもうこういうのは止めにしないか?」
女「なぜですか? 先生のお口に合わないようなら作り方を変えますが」
男「そうじゃなくて……こうやって人目を忍んで、生徒が教師にお弁当を渡すっていうのは倫理的にどうかと」
女「世間の目など気にしないでください。それとも先生は、私がお嫌いですか?」
男「す、好きだけど……それとこれとは話が別だろう?」
女「好きあっている同士なら問題ありません。それにもし先生が教員
の資格を失っても、私が養いますからこれまた問題はありません」
男「問題大アリだよ!? 俺は教師の仕事辞めたくないから!!」
女「存じ上げています。ですから私もお弁当程度で済ませているんです。そう
でなければ今ごろ私は、先生に婚姻届けを差し出しているはずですから」
男「君は時々恐ろしいことを口走るね……」
女「失礼。私も決して先生を困らせたい訳ではない、それだけはご理解を」
男「……まぁ、分かったよ。つまり行動を改めるつもりはないと」
女「無論。ところで先生、そろそろ戻らないと、お弁当を食べる時間がなくなるかと」
男「あぁ……言っても無駄ってことだけは、肝に銘じておくよ」
女「それと、最後にもう一つ」
男「なんだい?」
女「……」チュ
男「!?」
女「……先生の弱り顔を見ていたら、唐突にキスがしたくなったので」クスッ
男「あ、あぁ……学校なんだからほどほどにね」クラァ
俺もクラァ
「働きたくないでござる」
「私が養うから一向に構わない」
「お、おう…。ニートになるのはたったひとつの冴えたやりかたなんて言うしな」
「???」
「あ、あれ?いやほらおんりーにーとうぇいって」
「はあ…君は全くアホ可愛いな。それは"Only neat way"だ。NEETとは全然違うぞ」
「ふぇえ…」
>>157 君が好きだから
「先生。好きだから、キスして欲しい」
「はいはい。冗談はいい加減にしような」
「冗談じゃない。私は、本気ですよ」
「俺は教師、君は生徒。Understand?」
「Yes それの何が問題なんだい?」
「あのな…。所謂世間体ってやつだよ」
「私は、もう子供ではないよ」
「大人でもないけどな。この年頃の恋なんて、麻疹のようなもんだ。だから、よく考えろ」
「よく考えてから、好きになったんだ」
「…君は優等生だと思ったのになぁ」
「成績は、申し分ないともうよ」
「はぁ、とりあえず。よく考えて目を覚ませ」
「んっ。断る」
「おまっ!」
「ふふふっ。手付の口付けは如何だったかな?」
「場所、考えろ」
「学校じゃなければいいってことかい?」
「あー、世間体考えろ」
「嫌だね。先生のこと、大好きだから」
教師と生徒
問題多い年頃
問題多い関係
二人の恋路は
ゆっくりゆっくり進んでいく
To be continued ?
はよ続き書け書いてください
164 :
ほんわか名無しさん:2012/11/16(金) 17:55:33.48 O
はよ
今ってROM含めて全盛期の何分の一くらいがいんの?
>>162 校内公認の仲
「はい、先生。お弁当」
「ありがと…って。いや、さすがに色々とまずいだろう」
「大丈夫だ。私と先生は婚約しているということになってる」
「いつのまに!」
「先生ちょっといいですか?」
「こ、校長!?」
「若くて、真面目すぎる位の君に春が来たと聞いて、我々教員一同は君と彼女の仲を応援することが決まりました」
「えっ? いつですか?」
「今朝の職員会議でです」
「ねっ?」
「いや、そんなこと一言も聞いてないですし、君もしたり顔しないの」
「先生、配布物はよく読む様したほうがいいですよ」
「えっ…」
「君なら、間違えも起こらないでしょうし。じゃ、頑張ってくださいね」
「先生、先生。ここ」
『教諭と生徒の交際を公認する』
「文字が小さいわ!?」
埋められていく外堀
無理矢理に埋めた堀
埋められない距離
埋めるのはこれからの二人次第
>>165 諦めて明らかに手をつないで
「先生。なんで、私と付き合うのを頑なに拒むんだい?」
「だから、世間体」
「それだけじゃ、ないでしょ?」
「はぁ。頭いい奴は説得するのに一苦労だな」
「うん」
「年齢だよ。年齢」
「私が、17で先生は」
「27歳だよ。10歳離れてる。君が大学を出て、社会に揉まれる頃には僕はおじさんだ」
「そんなの、気にしないよ」
「この先、君みたいなイイ女はもっとイイ男に出会える。だから、僕に恋してるのは麻疹のような一時的なもんなんだよ」
「もう一度、言って」
「だから、僕に恋し…」
「その前、最初から」
「んっ? この先、君みたいなイイ女はもっとイイ男に出会える」
「ふふふっ。先生から見ても、私はイイ女なのか」
「嬉しそうだね」
「当たり前じゃないか、好きな人に褒められて嬉しくないはずがない」
「ったく。というわけだ。気の迷いに少しは付き合ってもいいが夢見すぎるなよ」
「ふふふっ。こんないい男を離すわけにいかないな」
「はぁ?」
「もっと、惚れたよ。好きだよ先生」
「はいはい」
諦めて明らかにした関係
手をつないだ二人
進んできた道は違うけど
これから歩む道は
きっと一緒
ええなぁwwww俺もクーに惚れられるような男になりたひ……
>>164 自分がここに来たのは新ジャンル円熟期の2008年くらいだが、その一年くらい前なら
VIPでスレ立って三日と経たずに1000埋まるなんてこともザラだったんじゃないかな
まぁその分荒らしとかも激しかったみたいだし、今は昔ほど人もいないからまったり行こうぜ
あと過剰な投下要求は書き手のやる気削ぐからほどほどにな
>>168 ザルクール懐かしい。
風情クールのときから書き始めたかな。
さてお題をついでに募集しますかな。
揺れる世界
「列車の旅も、いいものだね」
「そう?車の方が、自由効くと思うけど」
「車だと、こうのんびり話せないし、離れてしまうし」
「いつも助手席だから、変わらないかと」
「運転手とじゃ、見える景色が少し違うからね」
「あぁ、脇見運転危ないしね」
「うん」
列車にのって
揺れる二人
揺れる世界
旅路の一時
>>170 二人旅いいなぁ。どこへ行こうとしてるんだろwww
GJ!
>>169 ・いい香りのする素直クール
>>171 君の香り
「んっ?」
「どうしたんだい?」
「なんか、クーから良い香りがするなって」
「ふふふっ。香水を変えてみたんだよ。この匂いはどうだい」
「僕の好みだね」
「なら。今度からこれにしよう。で、嬉しいんだけど。いつまで抱きしめてくれるんだい」
「もうちょっとかな」
「いつでもいいよ。なら私は君の匂いを楽しもうかな」
彼女の香り
彼を魅了して
彼の匂い
彼女には魅力的で
変わった彼女の香りを
変わらない彼の匂いを
楽しむように
二人は寄り添う
お題消化乙!
クーくんかくんかprpr
群青
「海が綺麗だと、なんかいいね」
「そうだね。綺麗な群青色だ。海が青いって忘れてたなぁ」
「そこは、君の方が綺麗だよと言って欲しかったな」
「あはははっ。クーは可愛いなぁ」
「むぅ」
「クーと綺麗な景色を一緒に見れて僕は幸せだなぁ」
「私もだよ。写真、撮って貰おうよ。せっかくな綺麗な景色だし」
「うん」
群青色の海を背景に
寄り添う二人
笑顔で撮し残すは
旅の思い出
>>169じゃないが
・いい香りのする素直クール
男「クンクン」
素「何をしてるんだ」
男「いやなんかいい匂いがするから」
素「私にだって人並みに恥ずかしいという感情はあるんだ。あまり体臭を嗅がないでほしい…」
男「でも、いい匂いなのに」
素「とにかく駄目だ」
男「はーい」
>>169じゃないがその2
・いい香りのする素直クール
男「お風呂に入った後なら匂いかいでもいい?」
素「ナチュラルに変態行為を容認させようとするな」
男「体臭じゃないから恥ずかしくないもん!」
>>174 なるほど二人は海に来たのか。けど冬の海は寒いぞwwww
>>175 男の劣情に対して照れを見せるクーもイイネ!
お二方ともGJです!
>>177 上
「冬の海は、風が冷たいね」
「だね。景色は綺麗だけど」
「まぁ、その分君とくっついても君が文句言わないから嬉しいな」
「流石にこんなに寒いとね」
「一年中許してくれてもいいんだよ」
「はいはい」
冬の海を見に
二人で肩を寄せ合って
感じる寒さは
互いの温もりで
お題関係ないが
男「ん?クー、どうかしたの?」
ク「最近冷えるからな。手、握っても良いかな?」
男「か、構わないけど…」
ク「ありがとう、男。ふふっ…」
友「ああああぁぁあ!!熱い!熱いよぉお!!」
男「と、友?」
友「あるぇええ!?今は冬の足音の聞こえる秋だよねぇえ!?おっかしいなぁあ!?」
男「いや、これは…」
友「なんでこんなに熱いのかなぁあ!?ねぇ!?男く…」
ク「叫んでるからじゃないか?」
友「んぇ?」
ク「うるさい」
友「………」
男「く、クーさん…」
ク「男と私の時間を邪魔しないで欲しい」
友「…はい」
男「………」
いいと思います
こたつが嫌いな素直クール
男「寒くなってきたね〜」
素「そうだな。冬物のコートを出してこないと」
男「こたつも出さないとな〜」
素「それはダメだ」
男「なんで?こたつにみかんと言えば日本の冬の風物詩じゃない」
素「とにかくダメなんだ」
男「理由を聞かせてよ」
素「男の家のこたつは小さいから、こたつに入ると男に密着して座れない」
素「そうだ。寒いというなら私が男にくっついて温めてやろう。どうだ?」
男「こたつ出すのもうちょっと待とうかな…」
下心丸出しじゃねーかwww
こたつでイチャイチャもなかなかいいぞ
お題
・部活の後輩マネージャーが素直クールだったら
読んでみたいだけだからそのうち自分でも書くかも。
>>183 こたつでいちゃいちゃ
「寒さに負けてしまったわけだけど」
「うん」
「君と向き合ったままいれるのもなかなか」
「だねっって。もう、クー足で悪戯しないでよ」
「ふふふっ。なんのことだい? 君は、敏感だねぇ」
「暴れるわけいけないし…。クー、仕返ししても文句言わないでね」
「望むところだよ。君から襲ってくるなんて、ダイタン」
「はいはい」
冬が来て
こたつに入る二人
見えないところで
仲良くケンカ
まったくいちゃいちゃしやがって・・・
うらやましい
師走
「教授。実験が年末までみっちりって」
「そうだよ。クリスマスイブに君と居たいから口実を」
「そんなことしなくても付き合いますよ。実験じゃなくて、恋人同士らしくすごしましょうよ」
「いいの?」
「いいのもなにも去年が変に忙しくてクリスマスも実験になっただけですよ」
「そっかぁ。忘れてたよ。でも、今更ホテルとか無理だよ」
「イルミネーション見に行って、自宅でのんびりじゃ駄目ですか?」
「うん、それでいこう。さっさと実験終わらせるよ」
「はい」
師は走る
聖夜を彼と甘く過ごすために
教授と助手の多忙な日々の
訪れを告げる師走の始め
>>184 先輩後輩
「先輩。お弁当です」
「ありがとう。いつも悪いね」
「好きでやっていることなので」
「マネージャーだからって、ここまでして貰えると本当に嬉しいよ」
「マネージャーと言うより、私自身が先輩を好きだからですよ。じゃなきゃ、ここまでしませんよ」
「…あははっ。他の部員に袋叩きにあいそうだ」
「大丈夫ですよ」
「えっ?」
「公認の仲ですから」
「僕達、付き合ってないよね?」
「先輩。好きです。付き合ってください」
「いまから!」
「事実があとからついてきてもよいかと。先輩返事は?」
「喜んで。マネージャーにかなわないなぁ」
「先輩」
「うん」
「クーと呼んでください」
先輩と後輩
彼氏と彼女
彼女は彼専属マネージャー
周りが認めた後に
動き始めた関係
彼が放課後に受けるのは
仲間の賑やかな祝福
後輩クーきゃわいい
ちょっと長いの投下しますん。
――――――――――
「君、今月の二十四、五日は暇かね」
上司に訊ねられ、私はテーブルを拭く手を止め、カレンダーを見た。
「二十四、五というと、平日ですね。
仕事です」
そう答えると、上司はやれやれといった風で云った。
「察しが悪いな。
師走の二十四五日といえば、世の中浮かれるメリークリスマスではないか。
そんな日に仕事がしていられると思うかね」
「思いますね。バリバリ働く気満々です。
二十四時間戦えます」
「バブルの頃のビジネスマンか君は」
「まあ、店に閑古鳥が棲み付いているようなので、
ビジーにはなりそうにないですが」
平日の昼下がりだと云うのに、店の中に客は一人もいない。
喫茶「青月亭」とはそんな店だった。
アンティークのテーブルが二つばかりと、カウンター席が五つ。
十人も入れば随分窮屈を感じそうな狭い店であったが、
そんなに人が入った憶えは未だかつてない。
一週間に週の日数だけ人が入れば上々で、全く客入りのない週さえある。
落ち着いた雰囲気で、立地も特別悪くはないはずなのだが、
「街の中の隠れ家」的な店をコンセプトにした結果、
このような状態になったのだと云う。
それでも店主の青浦月子女史に、気に留めている様子はない。
聞くところによると、実入りの良い本業があるとかで、
喫茶店の経営などは道楽であるらしい。
むしろ、閑古鳥の声を愛でている節さえある。
一日中店のカウンターに座って、
駄弁ったり書き物をしたり、食事をしたりしている。
店主が客、といったような店である。
月子さんは私の大学時代の先輩である。
在学中から色々と目をかけてもらっていたのだが、
卒業後、職にあぶれて河原の石の数を数えるような事をしていた私に声をかけ、
雇ってくれたのである。
私からすれば、全く頭の上がらない大恩人である。
なのだが、物の考え方に所々浮世離れしたところがあり、
何処かで誰かが修正してやらねばならなかったりする。
目下、手綱を執る人間が居ないため、
畏れ多くも拾われ者の私がその役を担わされている。
「どうせ閑古鳥なのだ。
二日ぐらい店を閉めたとて、文句を云う輩はおるまい」
月子さんは薄く笑みを浮かべているように見えた。
「居るのですよ、ここに」
私が困るのである。
そんな世の中が浮かれ騒いでいる時に暇を出されても、全く行き場がないのである。
盆暮れ正月には越中高岡の実家に帰るとはいえ、中途半端な時期では場都が悪い。
そして二十六日からまた仕事となれば、帰るわけにもいかない。
そうなると浮いた身の上にない人間としては、二十四五日の二日間はアパートの部屋に籠って、
嵐が過ぎるのを待つように、じっとしているしかないのである。
愉しげに往来を闊歩するカップルや家族連れの姿は、
二十六歳独身彼女なしには青酸レベルの目の毒だ。
せめて、独り身の不遇を託つ言い訳として、仕事がしたいのだ。
「却下する」
月子さんは冷たく私の請願を切り捨てた。
「君が仕事をしたくても、私は店を開けたくないのだ。
この店の主は私なのだよ」
取り付く島もない言い方だった。
普段月子さんは、自分が主だということを嵩に着るような云い方はしない。
たとえ云うにしても軽口の域を出ないものなので、私は些かの驚きを覚えた。
「そんな濡れたシュナウザーのような顔するな。
私が店を閉めている間も、君には付き合ってもらう」
「では、仕事ということですか?」
「君の頭の中では私との付き合いは仕事に区分されるのか」
月子さんは呆れたように溜息をついた。
「これは私の完全に私的な予定であり、
君には私的な感情から同道を願っているのだよ」
「はあ」
言わんとするところは、分からなくはない。
私がコーヒーを淹れて差し出すと、月子さんは一口啜り、
その予定とやらについて語り出した。
「実は、姉が商店街の福引で函旅行を当てたのだ」
「今時、商店街で福引なんてやってるんですか!?」
「驚くのはそこではなかろう。
函館旅行、一泊二日ペアでご招待、という奴だったのだが、
ここに一つの問題があったのだ」
「はい」
「姉は既婚者で、既に子供が二人いる」
「時々店にもいらっしゃいますね。
雪子さんと云いましたっけ?
優しそうなお姉さんじゃないですか」
「アレを優しそうと云うのは、アフリカ象を優しそうと云うのと変わらん」
憮然として月子さんは云った。
本人に自覚はないのだろうが、
姉妹の話になると殊更に不機嫌というか、攻撃的な物言いになる。
「話を戻そう。
鬼女の姉は旦那と行きたかったそうなのだが、子供の世話をしなければならない。
実家に預けて、ということも考えたらしいが、
こいつらが丁度手が掛かる時期で、離れるとぐずりまくるのだそうだ。
挙句、私の顔を見ては泣き喚く。物を投げる」
月子さんは実家暮しだそうである。
確かに、二日とはいえ昼夜を分かたず、
顔を見るたびに泣かれては精神的にもダメージは嵩むだろう。
物を投げられては、肉体的ダメージも溜まる。
「私はそれでも分別はあるから、
ジャリ共が家にいる間はどこかホテルにでも逃げていようと思ったのだ。
だが、母が要らぬ気を遣ってな。
挙句姉が、三人目を身籠ったことが分かって、
大事をとって函館旅行は諦めたのだそうだ」
「この少子化の世の中に三人めとは、ご立派な方ですねえ」
「私より二つ年上なだけでなぜここまでの差が開いたのか、理解しかねる」
月子さんはコーヒーに口をつけた。
「姉は、それで行き場のなくなった旅行券を両親に渡したのだ。
だが父も母も、この寒い季節に北海道になぞ行きたくないと云って、
受け取りを拒否したのだ」
「北海道民を敵に回すような発言ですね」
「うむ。それで、チケットは私達の手元に下げ渡されたのだ。
ここで云う私達とは、私と妹のことだ」
「花子さんでしたね、たしか」
おっとり穏やかそうな長女と物静かでやや堅めの次女とは違い、
大学生の三女は名前の通り花のように明るく、活発な娘である。
誂えたようにキャラ立ちの良い姉妹と云えよう。
「両親は私と妹とで行ってくるようにチケットを下げ渡したのだが、
あのリア充娘、彼氏と長崎旅行に行くなどと抜かしおって」
「まあ、青春時代ですからねえ」
「行き場のないペアのチケットだけが私の手元に残ったのだ。
そして、その穴を君に埋めて貰いたいのだ」
苦々しく月子さんは語った。
「話は分かりました。
ですが、他に誘った方がいい人がいるんじゃないですか」
「例えば?」
そう尋かれても困る。
「お友達とか」
「友人とはいえ、仕事に家庭に充実しまくっている連中と二人っきりで旅行に行って、
何が楽しめる?」
「か、彼氏とか」
「いると思うか?
灰色の青春時代を送った私に、そんな白馬の王子様がいると思うか、ん?」
険の籠った目で睨まれると、流石にたじろいでしまう。
「灰色の青春時代といえば、僕だって似たり寄ったりですよ。
浮いた話なんて一つもなかったですし」
「そうだな、君が悪い」
月子さんは断定的に云った。
「私があれだけアプローチをかけたのに、
君はいつまで経ってもそれに積極的に応えようとしなかった。
曖昧な態度で矛先を逸らし続けおってからに。
おかげで私は灰色の青春時代を経て、荒涼の二十代を終え、
頽廃の三十代にさしかかろうとしている。
もう時間がないのだ。
私に付き合え。
いや、私と付き合え」
静かに、それでいて重々しく迫られ、私は返答に窮した。
臆したのだ。
今にも獲って喰われそうな、鬼気に呑まれてしまっていた。
答えるべき最適解を導き出すべく、脳が一時的なビジー状態に陥っていた。
その間に、月子さんは一息をつき、呼吸を整えたようだった。
「いや、すまない。
焦燥に駆られて好き勝手なことを云ってしまった。
君の都合や嗜好もあるから、無理強いはしない。
だが、これだけは云わせて欲しい」
月子さんは、私の顔をじっと見つめた。
「私と、付き合ってください」
鳶色の瞳が激しく揺れるのが分かった。
私は、はいと答える以外の解を持っていないことに、気がついた。
月子さんは、この人には珍しく、にっこりと笑った。
「慣れない事を云ったらお腹が空いたよ。
オムライス一人前、お願いしようかな?」
「三百八十円になりますが、よろしいですか?」
「君は店主から金を取るのかね」
「申し訳ございません。商いでございますゆえ」
月子さんは苦笑した。
「ああ、愉しみだな、函館旅行。
青春が薔薇色になるべく戻ってきたようじゃないか」
夢見るように呟いた後、月子さんはポツリと云った。
「ああ、それから、ホテルの部屋はペアで一部屋だから」
私は、流れに任せてとんでもない一線を跨いでしまったのだということを、
この時になって気付かされたのであった。
(了)
――――――――――
以上であります。
思うところがあったら続くかも知れませんので、何卒宜しくお願いします。
お目汚し失礼いたしました。
久々に良い素直クールを読ませて頂きました
GJ
長編読みたかったから続き激しく希望です!GJ
あとで読ませてもらいます。まずは投下GJまで
>>200 ぐあっ…
コテ消し忘れた…
お題募集します…
ほろ酔い
「ふふふっ。君と飲むお酒は美味しいなぁ」
「あなたが用意するお酒は、良い物が多いですし」
「もう、朴念仁。君と飲むお酒だから美味しいんだよ。口移しして」
「お断りします。このお酒、冷の方が美味しいらしいですし」
「ぶー、いけずぅ。そんな君だから私は嫁にいけずぅ」
「もらいますから、心配なさらずに」
「ほんと。約束だよ」
「はい」
ほろ酔い気分で
ほどよくほぐれた心
二人が交わした約束は
ほどけない契
御好評に預かり、続き投下させていただきます。
トリップつけました。あと、仮題も
――――――――――
函館旅行の誓約から数日経った頃のことである。
本業の打ち合わせのため、店主不在の青月亭に、
師走になって四日ぶり、九人目のお客が来店した。
寒風吹き荒ぶ中でも、身を縮めたり震わせたりすることのない、真っ直ぐな姿勢。
肩の辺りで切り揃えた髪を、後頭部で高く結い上げている。
意志の強そうな目をした、快活そうな娘であったが、
今はあまり機嫌が良さそうな様子ではない。
青月亭の数少ない常連客、店主青浦月子の妹、花子だった。
花子は私の挨拶を跳ね除けるようにしてつかつかと迫ると、カウンター席に陣取った。
「おじさん、豚汁定食一つ」
開口一番にこれである。
「あのね、花子さん。
うちは喫茶店であって、大衆食堂じゃないんです。
豚汁定食が出せると思いますか?」
「出せるんでしょ?」
「出せるんです。残念ながら」
出せてしまうのである。
メニュー表にはコーヒーと紅茶とケーキが三種しか書いてないが、
その時材料があって作れるものなら、大体作るのである。
なお、うちは深夜食堂ではない。
気分屋な店主の要望に応えるべく、
業務用冷蔵庫の中には大抵の食材が用意されているのである。
もはや店主なのか客なのか、喫茶店なのか定食屋なのかもよくわからないのだが。
少し時間がかかることを断り、私は豚汁の調理をしながら云った。
「それからもう一つ。
僕はまだそれほど歳を食ってないから、おじさんと云うのはやめて欲しいなあ」
「じゃあ、なんて云えばいいのさ」
「お兄さんとか」
「おじいさん?」
悪いのは耳か? 頭か?? 根性か!?
しばき倒したるぞ、ワレェ!
と、怒鳴りたいのをグッと堪える。
「花子さん、生まれつき根性が悪かったんですね。可哀想に」
「なんだ、その反論は!」
花子は火を噴くように云った。
「大体さあ、姉さんと結婚したわけでもないのに、
なんでお兄さんとか呼ばなきゃいけないわけ?」
「別に義兄という意味で呼べとは一言も云ってないじゃないですか。
それは早計というものでしょうよ」
「早計ということは、そういう魂胆があるにはあるということか」
花子の視線が鋭く光った。
「姉さんがさあ、何日か前に柄にもなく浮かれまくって帰ってきたんだよ」
「雪子さんがですか?」
「姉上の方じゃない、月子姉さんの方だ。
話の流れから汲み取れよ。痴呆老人か、あんたは」
「なぜ、執拗に年寄りにこだわる」
まあ、話の流れからすると、指しているのが月子さんであろうことは読み取れた。
だが、私の知っている青浦月子さんは常に悠然、穏やかに安らっている印象があり、
欣喜雀躍、浮かれ騒ぐ様子は想像し辛いものがあった。
「でさあ、聞いたら函館旅行に行く相手が見つかったって云うの。
誰って聞いたら、あんただって云うからさ、
あたしは姉さんが頭おかしくなったか、おかしくされたんだと思ったの」
酷い言い方である。
「僕は、なぜそこまで云われねばならないんです?」
「だって、そうとしか思えないんだもん。
二十ウン年間、生き方固く、身持ちも固く生きてきたあの姉さんが、
あんたの話をするようになってから態度が軟らかくなってきてんだよ。
高校時代は風紀委員長やって、ゲシュタポだのヒムラー(♀)とか云われたあの姉さんが、
今や酒は呑む、煙草は吸う、男にはデレるで」
「ヒムラー(♀)って云うと、なんか怪獣っぽくありませんか?
ほら、ベムラーとか、ケムラーとか」
「話を逸らすな!」
「はい」
怒られた。
「姉さんを凶悪な宇宙怪獣とか、ブッサイクな毒ガス怪獣みたいに云うな!
ヒムラーだってSSの長官だったけど、家庭人としては温和なパパだったんだぞ!」
「よくご存知で」
どれをとっても無駄知識の域を出ないものであるが。
「それで、どこまで話したっけ?」
「呑む吸うデレるのくだりです」
「そう、それ!
それでデレてるのがジャニーズ系のイケメンならまだしも、
國村隼と杉本哲太を足して二で割ったような奴とか!
あり得ないし!!」
その人選の根拠を知りたいものだ。
「イケメンで落ちるならまだ分かるの。
おじさんみたいな胡散臭い地味なのに、
あの姉さんがコロっと転がされたのが解せないの! 許せないの!!」
「それはちょっとあんまりな言い方じゃないか。
國村さんと杉本さんに悪い」
丁度その時、勢いよくドアが開いた。
吹き巻く寒風を携えて、店主が帰ってきたのだ。
「怒るべきはそこではないだろう!!」
「姉さん、どこから話を」
狼狽える妹に、姉は冷厳に言い放った。
「ほぼ最初からだ。
お前がこの店に入って行くのを見たから、何を話しているのかと思って、
この寒い中立ち聞きしていたのだ。
よくも人のことをケムラーだのヒッポリトだのバド星人だのと云いおって」
「そこまでは云ってないよう」
「暖房かけてるんで、ドア閉めてください、オーナー」
憮然とした様子で月子さんはドアを閉めると、帽子を取り、コートを脱いだ。
黒の鳥打帽に飾り気のない黒のコート、手袋もマフラーも黒なので、
傍目から見るとほぼ不審人物である。
おまけに今は眼鏡が温度差で真っ白に曇っているため、ほぼではなく完璧な不審人物であった。
外行きの格好を脱ぐと、月子さんは仕事鞄とは別に手に下げていた大きな袋を私に手渡した。
随分と重みがある。
「市場でいいブリがあったから、買ってきた。
大根は確かまだあったはずだから、今夜はブリ大根を作ってくれないか」
店主がこの調子である。
「あの、月子さん、うちは喫茶店ですよね。
大衆食堂じゃなかったはずですよね」
「でも、作れるんだろ?」
「作れるんです。残念ながら」
作れてしまうのである。
「それからだな、君。
文句をつけるべきは國村隼と杉本哲太の面目についてじゃなくて、君自身の面目についてだろう。
地味で胡散なおっさんだなんて云われて、少しは文句の言いようもあるだろうに」
「僕は別に、気にはしてなかったんですが」
酷い応酬でいえば、さっきは私も「生まれつき根性が悪い」とか云っていたので、
その辺りはお互い様だと思う。
「そうなのか。
うん、まあ、そういう淡白なところもまた、君の持ち味だからな。私は好きだよ」
「そう云っていただけると幸甚です。
早速、ブリ大根の仕込みにかかりますので」
「期待しているぞ。
大根はトロトロに煮込んだのがいいな」
「御意のままに」
「ちょっと待った! 私を無視するな!」
花子が痺れを切らした様子で叫んだ。
「なんだ、リア充娘。まだいたのか。
さっさと愛しのダーリンのところに行って乳繰り合ってきたらどうだね」
「月子さん、表現が猥雑です。もう少し穏やかに」
「ピーし合ってきたらどうかね」
「悪化してます」
「にゃんにゃんするとか?」
「それはちょっと古いですね」
「でも古いでいえば乳繰り合うの方が古いと思うのだが」
「乳繰り合うの方は古くてもまだ使える言葉ですけど、にゃんにゃんするは死語ですから」
「そう云えば、中国では女神や女性の仙人を、娘娘と書いてニャンニャンと読むとか」
「私を放って語らうな!」
花子は席を立った。
「私は豚汁定食を頼んで、それがまだ出てきてないの!
お客なの! まだここにいる権利があるの!」
「お前なあ、喫茶店で豚汁定食頼む女子大生がどこにいるよ」
「ブリ大根作らせる喫茶店オーナーが言えることか!」
キャンキャンと吠えてじゃれつく子犬と、それを適当にあしらう猫のように、
姉妹は舌鋒を交えている。
そろそろ豚汁も出来たので、私は巻き込まれないように極力さりげなく、
花子の席に豚汁定食の乗った盆を差し出した。
だが、その努力は報われず、あっさり発見され、矛先を向けられた。
隠密レベルが低かったのか。
「なにこっそりと我知らず、我関せずみたいな顔してんのさ!?
元はといえば、あんたが元凶なんでしょ!
「僕がですか?」
「さっき云ったでしょ。
あの鉄の女と云われた姉さんを、どうやって誑かしたのさ!?」
「誑かしたと云われても」
「私はマーガレット・サッチャーじゃないぞ」
月子さんが口を挟んだ。
「姉さんはちょっと黙ってて」
「いや、黙るわけにはいかないな。
私のせいで私の愛する従業員があらぬ誤解をこうむっているのだ。
この危難を救わずして、私に人を愛する権利はない」
「姉さん……」
庇ってくれるのは有難いことなのだが、発言が照れ臭すぎて、
守られる側の精神にダメージが入る。
「私は何かをされたわけではない。
ただ、いつも側にいて、話し相手になってくれたという、
それだけで、私は彼に心を許したのだ」
それは余りにチョロすぎるのではないかと思う。
「そして何より、作ってくれるご飯が美味いところが素晴らしい」
即物的な理由だった。
即座に反撃に遭いそうな理由であったのに、花子はなにも云わなかった。
ご飯を口一杯に頬張っていたからである。
花子は口の中が一段落すると、ようやく反論に移った。
「悔しいけど、確かにご飯が美味いのは認めるしかないわ」
反論すらしなかった。
「あんた、覚えておきなさいよね。
ご飯が美味しくたって、姉さんを不幸にさせたら私が承知しないんだから。
函館行って変な真似してみろ。
刺し穿つ死棘の槍喰らわせてやるから」
花子は豚汁定食を綺麗に平らげると、代金を払って帰って行った。
嵐のような小一時間であった。
「いい妹さんですね」
「どこがだ。
あんなに軽佻浮華な小娘が私の妹であるなど、考えたくもない」
そうは云いながらも、月子さんは苦笑していた。
「あの小娘は、私に先に嫁に行かれたくないだけなんだよ」
「嫉妬、みたいなものですか」
「いんゃ」
月子さんは何かを考えるように、遠くを見つめる目をした。
私は棚に置いてあった煙草盆を差し出す。
「気が利くな、君は」
「これもお勤めですので」
「それを云うのは、不粋だよ」
真鍮製の煙管に刻み煙草を詰めながら、月子さんは云った。
「私の姉の雪子が嫁いでいるのは知っているだろう。
嫁ぎ先の姓が赤石と云うんだが」
「ええ、伺いました」
「それで、あの跳ねっ返りのダーリン、
もしくは被害者が黄金沢という青年なのだ」
「それも以前に、何度か」
花子は陸上競技で槍投げをしているそうなのだが、
その投げた槍が風に煽られ偶々逸れて、命中してしまったのが黄金沢氏であるらしい。
競技用のスコアボードの輸送中だったので、
そのスコアボードが盾になって無傷で済んだそうだが、
以前からヘクトール(♀)と呼ばれていた花子にちなんで、
アイアースとあだ名されるようになったとか、何とか。
被害者と呼ばれる由縁である。
ちなみに、花子本人は蒼の槍兵を名乗りたがっているそうなのだが。
「あのバカ娘、雪月花姉妹というあだ名だけでなく、
信号姉妹という称号を考えているらしい。
それで珍百景登録を狙うとかな」
「ああ、赤青黄色で信号機」
「それを実現するためには、私は独身のままでいなければならないんだとさ」
煙草を詰め終えたようなので、私はマッチを擦って煙管の煙草に火を着けた。
月子さんは一口吸って、口元から白煙を零した。
「そんなダジャレのために、私の人生を棒に振るのは納得ができないさよね」
「単なる照れ隠しじゃないですか? 随分と仲が良さそうでしたし、
好いているお姉さんがよそに取られると思って過敏になってるんでしょう」
「取ってくれるのか、私を?」
ニヤと、月子さんは笑った。
「回答保留、とさせていただきましょうか」
「何も私が嫁に行かずとも、君が入り婿に来るという方法もあるしな。
そうすれば、雪月花姉妹に信号機姉妹の、二冠達成だ」
どうかな、と尋ねられ、私はどうでしょうねえ、などと言葉を濁し、
ブリ大根の調理にかかったのであった。
(了)
――――――――――
以上です。
御一笑下されれば幸甚、恭悦至極でございます。
君が加わり非日常的な物語が始まって
「君がここに入り浸ってどのくらいかな」
「秋頃からだから、二季節ですかね」
「また、気障な言い回しだね」
「気障って、言われましても」
「まぁ、君がここに来てから君の好みがわかるくらいにはなったかな。珈琲の濃さ、トーストの焼き加減」
「だから、入り浸ってしまうんですよ」
「そうか。てっきり、私は君が私に惚れたからと思ってたよ」
「…なんで、わかったんですか」
「私と他の店員との話の弾み方の違い」
「そこまで…」
「あとは、私も君に恋し始めたからね」
「えっ…」
「これからも、私の珈琲を飲みに来てください」
「喜んで。それは、朝家でも飲めますか」
「はい飲めますよ」
彼女の日常に
彼が加わって
彼女の日常は非日常に変わり
二人が彩る
琥珀色の日々の始まり
213 :
ほんわか名無しさん:2012/12/19(水) 00:01:47.95 O
まとめてで悪いけど皆GJ!
どのクーもイイ!
【年末恒例行事のお知らせ】
12月26日(水)……22:00より、素直シュール誕生記念スレ
12月31日(月)……22:00(予定)より、素直三姉妹総合年越しスレ
古参の職人さんから初見の方まで、ふるってご参加ください!
イルミネーション
「ふふふっ。みんな寒い中にイルミネーションを見にいくなんて頑張るね」
「いやいや。僕達もその一組だから。やっぱり、嫌だった?」
「まさか。君となら火の中水の中さ」
「ありきたりだけど、クーとキレイな景色を見たかったから」
「うん。わかってるよ。君が、ベタベタな王道思考なくらい」
「…はい」
「手が冷たいから、繋いで欲しいな」
「うん」
「ありがとう。誘ってくれて。私と好きあってくれ」
「僕からも、ありがとう」
冬の夜
雪の舞う中
眺める億千の光は
幻想的で
愛しあう
握る二人の手は
情熱的で
お題募集
そして、こっちに書くか年末の三姉妹スレに書くか…
>>218 規制されとる…
217のお題消化を先に考えます。
>>217 ココロサトリ はじまりの言葉
私は、人の心を読む超能力を持っている。
幼い頃大人の言葉と心の合わないチグハグな事が不思議だった。
だけど、すぐに受け入れてた。
成長するにつれ、友達の言葉と心も少しずつずれていって。
心のわかることは恐れられた。
幼い私は凄いことと思い自慢してたのだろう。
恐れられ、疎外され一人ぼっちだった。
そんな私に、優しく手を伸ばしてくれたのは言葉も心も一致した馬鹿正直な人。
彼の優しさに私は惹かれ、自然と付き合っていった。
心の中を彼に悟られたくて。
「好きだ。付き合って欲しい」
そういった時の彼の表情。
彼の心。
今でも覚えている。
私は、彼が好きだ。
大好きだ。
だから、こうして隣を歩く。
>>217 ココロサトリ 君のとなりは
「ねぇ、クー。たまに思うんだけどさ」
「うん」
「心を読めてしまうって、疲れない?」
「ふふふっ、疲れるよ。私に告白してくる奴の下心も見えるからね」
「えっ!」
「君は初心だねぇ」
「もう、からかわないでよ」
「からかいたくなるさ。君の様に言葉も心も一緒なんて、多くはないからね」
「うー」
「拗ねるな拗ねるな。大人になってわかるのさ。建前というものがね。いやぁ、懐かしいねぇ」
「何が…」
「と言いつつ、わかってるくせに」
「もう、読まないでよ」
「見えてしまうのは仕方ないのさ。君がいじめられてた私の前に立った時のかっこよさと言ったら」
「やめて、恥ずかしいから。結局、僕あの後震え止まらなかったし」
「あんなにされて、惚れない人はいないさ。私は、君と会えてよかった」
「君が、私を守ってくれたからこうしてここで立って入れるんだ。ありがとう。大好きだよ」
「僕も、クーが好き。大好き」
「ふふふっ、言葉も心も一緒だね」
彼の言葉と心は重なっていて
暖かくて
彼女は彼と想いを重ねる
保守
冬の夜に
「寒い時こそ、もっと近づくべきだと思うんだ」
「うん、そのね。布団が小さいんですけど」
「確かに、ひとりようだしね。よし、毛布を上に敷いてっと。どうだい?」
「隙間風なくなったね」
「ふふふっ。これで、抱きついて寝れるね」
「だね」
寒い夜に
身を寄せ合って
眠る冬の一夜
クーと同じ布団とか極上じゃないですかー
GJ!
225 :
ほんわか名無しさん:2013/01/17(木) 10:24:05.83 0
がせあすさんとこのまとめか
更新停止してから長いこと経つよね
君といる時間
「珈琲の美味しい季節だねぇ」
「そうだね。寒いから、欲しくなるよね」
「うん。いいね。この時間」
「そう?」
「君がゆっくり珈琲を入れる時間。ドリップを見守る真剣な眼差し。そして、おいしい珈琲」
「一度で、三度も美味しい」
「そっか。そう言われると、毎日淹れたくなるなぁ」
「私も、冬の間毎日飲みたいな」
「了解」
寒い夜に
淹れたての珈琲
彼女にとって
美味しい時間
題募集中
・クーがいなくなった世界を想像したら
・男がいなくなった世界を想像したら
>>229 君のいない世界は
「…うん。なんとか、なるのかな?」
「どうしたの。ぼーっとして」
「いや、もし君がないくなった世界を想像してさ」
「うん」
「やっていけるのかなっと思って」
「へぇ。どんな結論になったの」
「やっていけるけど、きっと寂しいんだろうなぁっと思う。でも」
「でも?」
「君にあった時笑顔で話せるように日々を楽しむのさ」
「いいね。あった時、楽しい話聞けるっていいよね」
「うん。でもね。最後に思っちゃうんだ。君がいない世界。想像は出来てもさ」
「出来ても?」
「実際そうなるであろうって気がしないんだ。だから、想像できるのかもね」
「あははっ」
「君が、大好き。だから、君のいない世界は嫌だ」
「僕も、クーとずっと一緒にいたいよ」
君のいない世界
想像しても笑顔でだろう
君のいる世界
もっと笑顔で
楽しい日々
この世界が一番好き
>>229 君のいない世界を
「うーん。無理かなぁ」
「おや、真面目な顔してどうしたんだい?」
「いやね。友達と、大切な人がいなくなった世界を想像しようって話になってさ」
「うん」
「クーがいない世界が想像できないなぁっと」
「ふふふっ。嬉しいねぇ」
「どうして?」
「だって、君の言い方だと。私は君の傍にいるのが当たり前なんだろ?」
「あっ、そうなるね」
「だから、これほど嬉しいことがあるものか。私も、君のいる世界以外は嫌だね」
「うん。これからも、よろしくお願いします」
「もちろんだとも」
君のいない世界
想像できなくて
君のいる世界で
愛を紡ごう
232 :
ほんわか名無しさん:2013/02/12(火) 21:13:56.88 O
GJ!!俺もクーと一生一緒にいたい!!
・休日〜二人は同棲中〜
女「……」ムク
男「おはよ、クー。ずいぶん遅くまで寝てたな」
女「……今、何時だ?」
男「もう昼前だよ。起こそうかと思ったけど、せっかくの休みだしな」
女「そうか……勿体ないことをしてしまったな」
男「はは、クーも貧乏性だな。休日に一日寝てるの勿体ないってか?」
女「そうじゃない……休みの日くらい、朝から君のそばにいたかったんだよ」
男「そっか。俺も最近バイト忙しかったからな……休みが被ったのも久しぶりじゃね?」
女「だからこそだったんだが。寝てしまったものは仕方ないな」
男「埋め合わせは午後からすればいいよ。ほれ、昼飯」
女「……ん」スリ
男「ん? どした?」
女「……今までの会話の流れから察しろ」スリスリ
男「……あー、つまりこれが埋め合わせってことね」
女「……んふふ」ニコリ
冬の日差しの下で
「寒いけど、いい天気だよね」
「うん。寒いから、君にくっついているのが楽だよ」
「これはこれで、歩きにくいんだけど」
「いいじゃん。君とゆっくり歩く時間が増えるから」
「もう、甘えん坊だな」
「うん。君には甘えたいよ。甘えないと勿体無いじゃないか」
「はいはい」
冬の日差しの下
ゆっくりと歩く二人
大切な時間をゆっくり過ごす
梅の花
「梅の花が咲くと、春が近いと感じるよね」
「そうだね。次は桜が楽しみだね」
「君と繰り返す季節巡り、これで何度目かな」
「数えてないなぁ」
「私も数えてないなぁ。けど、いつも楽しいよ。今年も梅酒つけるかな」
「楽しみにしてるよ」
「うん」
梅の花が咲き
春の訪れを知らせ
二人が重ねる季節
それは優しく愛しく
GJ!!
さくらさくまえに
「桜が、蕾を付け始めたね」
「ほんとだ。気づかなかったや」
「ふふふっ。もったいないよ。季節の楽しみに目を向けないと」
「うーん。クーしか見てなかったから気づかなかったよ」
「君も、口説き落としできるんだね」
「あはははっ。なんとなく浮かんだだけなんだけどね」
「でも、嬉しいな」
「そう?」
「好きな人に見られて、嬉しくない人がいるもんか。私も、君をしっかり見てるよ」
「ありがとう」
桜咲く前に
蕾に気付く彼女
彼女だけをみてる彼
春は近く
二人近く
4月1日
黙々、淡々と言葉はなく、大なり小なりの荷物を運ぶ音とそれに合わせて舞う埃。
来るべき新学期を目前に生徒会室は大掃除の途中だった。
「…」
「…」
その中でただ無言な、制服にエプロン姿の男女2人。
「(なんで春休みだっていうのに俺は学校にいるんだ…?というか生徒会室の大掃除なのに2人しかいない?)」
遡る事、数日前。
春の陽気を自室でごろごろだらだら過ごしていた彼に1件の電話、ディスプレイには『久山(くやま)』と表示されている。
一応、久山−−−彼女と知り合って、とりあえず携帯番号をと交換してから1年程経つが学校でならともかく、こうして電話をするのは初めてではないだろうか。
「はい、もしもし」
初めて電話越しに行う会話に若干声が上ずる。
『あ、先輩ですか?1日は暇ですね?暇でしょうから学校まで来てください』
そうはっきりといつもの抑揚ない声で伝えられたのはそれだけだった。
学校という時点であまりいい用件ではないのだろうが、なんだかんだで彼女に好意を持ってしまっている自分としては否が応でも出向いてしまうのだろうと、溜息。
そうして朝っぱらから律儀に正門の前に待ち構えていたのは見慣れた制服の彼女。誰かと電話していてこちらには気付いてはいない、暫くして終わったタイミングを見計らって声をかけてみる。
「おはよう、クー」
「…おはようございます。とりあえずそのクーっていうの辞めていただけませんか?」
クーというのは彼がとりあえず打ち解けようと親しみを込めて勝手に付けたあだ名で彼女の公認でも何でもない。
こうしたやり取りも、もはやお約束である。
と、ここまでが少し前までの出来事。そして現在−−−
「(そもそも生徒会の用なら少なくとも会長はいるはずなのにどうなってんだ)」
考えに考え、手が全く進んでいない。
会長とは彼の同級生であり、彼女の幼馴染と、いわゆる共通の友人という事になる。
大体こういった執行は会長の指示になるのだが、他のメンバーなら予定が合わないなど余地はあるが指示をだした本人が不在なのは腑に落ちない。
「それはそこの箱にお願いします」
隣で作業をする彼女の声で我に帰る。
「あぁ、ごめん。ぼーっとしてた」
もう…。聞こえるか聞こえないかの呟き。
これはいけない、余計な事を考えず気合を入れ直し作業を再開。
使わない資料、訳のわからない小道具、纏めて、捨てて、掃いて、拭いて。
もうすぐ時計の針は頂点で重なり合流しようとしていた。
「あとはこのゴミ袋を片付けて終わりかな、お疲れ様」
「私も手伝います」
そう、云うが早いか1つゴミ袋を奪って行く。
「そういえば、会長来なかったけどどうしたんだろうな…珍しい」
誰もいない、静まり帰った廊下を2人並んで歩く。
いつもならもう少し何か会話があった気はするのだが、とにかく今この場にいない人物に焦点を当ててみる。
「知りたいですか?」
え?と返事する間もなく。
とんっ
軽い衝撃が真横から。
それから少し遅れて、手に持ったゴミ袋がとすんと音を立てて廊下に転がる。
思いがけない衝撃に身体は簡単によろけ、壁に体重を預ける形に。
「いったいなんなんだク…」
勿論、衝撃の主は隣にいた彼女しかあり得ない。
その彼女が目と鼻の先に、背には壁、小柄の彼女の身体から伸びる対の腕は自分の首元に絡まっていて、これで自分の腕が同じ様に彼女の背中に回っていれば、互いに抱き合っている様に見える。
なんでクーが?
俺に密着し…
夢???
顔が紅潮していくのが解る、思考が纏まらない、状況が分からない。
けれどこの状態のまま、いつもと変わらぬ顔のまま自分を見ている彼女を見て、あぁ現実だと実感した。
「ねぇ…」
そう発した彼女の唇と何も紡げずいる唇が触れ合う距離ーーーを通り越して耳元へ。
彼女の髪の良い匂いが更に彼を混乱させていく。
「あなたの事が好きです。全部…私のモノにしたい」
それだけを告げて、何事もなかったの様に、気付けば自分の分のゴミ袋まで持って廊下を歩きだした。
「え、あ…」
こちらは対象的に、あえて比喩するなら空気の抜けていく風船の様にヘナヘナと座りこみ、目線は彼女に釘付けのまま。
「冗談ですよ」
ちょうど、魔法がきれる時間を知らせる12時のチャイムの音。
今日はエイプリルフール
今日は嘘をついても許される日
マイナスにマイナスをかければプラスになるんだから、嘘に嘘をかければ本当になる日。
冗談=本音
無理矢理な解釈だし、そもそも嘘をつきますと宣言をしていないから嘘だけになるからダメ…かな?
怒らせたよね、嫌われちゃったかな…?
もう12時を過ぎたから私の、冗談じゃない…本当の気持ちを伝えよう。
からかって…嘘をついてごめんなさい。
クーというあだ名が気に入ってます。
それから、あなたの事が大好きです。
昔書いたのをリメイクという形でテストを兼ねてあげさせてもらいました。
久山の人だ!
ぽえまさん共々GJ!!
桜色の天井
「こらっ、前方不注意だよ」
「っと、ごめんなさい。って、教授」
「もし、ぶつかってたらどうするつもりだったんだい?」
「いや、思い切りぶつかったんですけど」
「でも、嬉しいでしょ?」
「それは美人の胸に顔を埋めて嬉しくない男が。じゃなくて」
「じゃなくて?」
「わざと、ぶつかってきたでしょ」
「ふふふっ、なんのことかな? しかし、君も変わったね」
「そうですか?」
「うん、一年前のことの時期君は桜の天井を見ることさえしてなかったからね」
「あの時は、ほんと何も見えてなかったです。就職活動が、めちゃくちゃでしたから」
「そこで、私と愛人契約して今の席に」
「変な言い方しないでください。酔っ払い教授に絡まれただけです。でも…」
「でも?」
「感謝してます。あの時は、ほんと自棄になったから」
「ふふふっ。君のような優秀な人材が遊んでいるなんて勿体無いから拾っただけだよ」
「優秀、ですかね」
「真面目で優秀だよ。そんな君が好きだからねぇ。これからも、ずっと一緒に研究しないかい?」
「…考えておきます」
桜色の天井
見上げる二人
二人が歩く道は
きっと桜色
桜色の道
「ふふふっ。こうして二人で歩いていると」
「はい」
「あの時君のが言った言葉が思い出されるなぁ『僕の人生なんて、このアスファルトみたいに真っ黒だ』だったかな」
「その通りです。教授、恥ずかしいからそのネタでからかうのはもう…」
「やめないよ。見てごらんよ。桜が散ったけど、君の言う真っ黒なアスファルトが桜色に染まってる」
「あっ…」
「一年前は下を向いてばかり。今度は下を向かなくなった。君は、集中しすぎるところがあるねぇ」
「そうですね…」
「そこが、研究者向きかもしれないけどもっと色々目を向けようよ。例えば…」
「例えば?」
「私の、君への気持ちとかさ」
「それは、気づいてますよ。でも、僕の身分じゃとても未来を約束できないから」
「私が君を養えばいいさ。なんてね。私は待つよ。今、こうして君といれるだけでも十分だしね」
「はい」
桜色の道
歩く二人
二人が歩く道は
同じ桜色
246 :
ほんわか名無しさん:2013/04/03(水) 22:41:51.44 O
ぽえまさんGJGJ!
お題おくんなまし
248 :
ほんわか名無しさん:2013/05/03(金) 19:09:51.14 O
・GW
男「ただいま」
女「お帰り、バイトお疲れ様」
男「うん。あのさ、クー。明日なんだけど、何か予定ある?」
女「特にはないな。どうした、早朝シフトでも入ったか?」
男「じゃなくて……明日から二日間だけだけど、連休取れそうなんだ」
女「本当か? GWは忙しいんじゃなかったのか?」
男「それが、同僚がきのう彼女にフラれたらしくてさ……」
男「仕事に打ち込んで忘れたいから、シフト代わってくれって」
女「そうだったのか。他人の不幸を喜ぶ訳ではないが、君と過ごす時間が増えたのは嬉しいよ」
男「俺も。最近忙しくてクーと話す時間もなかったしね」
女「それなら今夜は夜更かしして、君との親睦を深めあうとしようか」
男「そうだね、そうしようか」
女「そして、もちろんその後は……な?」
男「……そういえば、そっちもここんところご無沙汰だっけ」
女「君が休みと分かれば、朝まで愛しあうつもりだからそのつもりでな?」パチッ
男「……クーって見た目に反して激しいから、大変なんだよなぁ」
女「嫌なら私も自重するが?」
男「まさか。男として頑張らせていただきますとも」チュッ
女「んっ……」
249 :
ほんわか名無しさん:2013/05/09(木) 01:00:06.14 O
Fueってエロ漫画家のフェラピュアってエロ漫画がクーに見えて仕方ない
250 :
久山の人:2013/05/10(金) 01:09:04.71 0
「今日は告白の日ですって女ちゃん」
「クーちゃん…寝る前に携帯見てると寝れなくなるよ…それに日付け変わるまでもうちょっとだよ…むにゃ」
「あら、私は女ちゃんが眠るまで眠る気はないわ、お泊まりした時は寝顔を堪能してからじゃないと夢見が悪いもの」
「わー…一気に目が覚めるような重大な告白をありがとう。簀巻きにして廊下に放り出していい?」
「廊下に巨大な芋虫が転がっていたら邪魔で邪魔で女ちゃんのお母さんが困ってしまうわ」
「その例えはやめよう」
「そうね、流石に想像力豊かな私でもちょっとキツいわ」
「じゃあさ、この際だから告白と称して眠くなるまで曝露大会でもしよう?」
「まぁ大した事じゃないんだけれど、女ちゃんがお泊まり用にこっちの家に置いてあるパジャマをたまに着て寝てるわ。あ、ちゃんと洗濯はしているわ」
「そういう問題じゃ…」
「しかし胸部の戦力差にはがっかりしたわ…」
「む、胸は関係ないでしょ!?Mサイズなだけなんだから…あ、胸と言えば、こないだ計ってもらったら…その、少し大きくなってた…」
「……」
「暗くてよく分からないけどクーちゃんこの世の終わりみたいな顔してるよね!?」
「そんな残酷な事、聞きたくなかったわ…」
「結構、恥ずかしいんだからね、もう!」
「けれどよくよく考えてみればお互いに今更告白するような隠し事ってそんなにないのよね」
「ずっと一緒だもんねぇ…好きなもの、嫌いなもの、知らない事探す方が難しいかも」
「それじゃ、最後に…私は女ちゃんが好きよ」
「はいはい、解ってますよーだ。おやすみクーちゃん」
「(純粋だなぁ…)えぇ、おやすみ女ちゃん」
おぉ……久々の投下だ
百合いいよ百合
俺しかいない予感!
保守しとこう
梅雨冷え
「梅雨の時期は、蒸し暑いと思ったら冷えてと忙しいものだね」
「そうだね。寒いなら、なんで上着着ないの?」
「上着を着るより、君の温もりの方がちょうどいいんだよ」
「…まっ、いいか」
梅雨冷えに
二人寄り添って
静かに過ごす
夏で暑くなる前に
愛で暑くなる二人
人肌の温もりを恋しがるクーかわいいよ!
GJ!
お題くりゃんせ
静かな時に
………
……
「…ふぅ」
「んっ?」
「こう、無言でも過ごしていられるってさ」
「うん」
「なんか、落ち着くよね」
「そうだね。なんと言うのかな。居るのが当たり前って感じ」
「うん。私と君が一緒に居る当たり前。熟年夫婦みたいでいいね」
「だね」
……
…
たまに会話
たまに無言
当たり前のように
二人でいること
落ち着けるのは
二人でいること
258 :
ほんわか名無しさん:2013/06/30(日) 00:43:57.70 0
自然体の二人が好きです。GJ!!
259 :
1/3:2013/07/04(木) 03:04:26.51 0
クーが遊びに来たいと言うのでyes! come on! と流暢な英語で受け入れた結果、俺の部屋の人口が二人になりました。
「来たぞ」
「そうですね」
「どうだ? クーがお前の家にいて嬉しいか?」
「そりゃ可愛い女の子が家に来たら、誰しもが嬉しいだろ」
「クーはお前が嬉しいかどうか聞いているのだ。凡百が好ましく思おうとも、お前が好まなければ何の意味もない」
「ああ……成る程。うん、嬉しいぞ」
「そうか!」
クーは全力で喜んだ。こういう感情にまっすぐなところは俺にはないので、非常に好感が持てる。が。
「じゃあ、嫁にしろ」
「断る」
あまりにまっすぐすぎるのも難点だなあ、と思いながら今日もNOな感じの手を出して拒否する。
「……?」
「いや、そこで不思議そうな顔をされても」
「……ああ、聞こえなかったのか。うむ、なら仕方ないな。なら、もう一度だけ言おう。クーを嫁にしろ」
「断る」
「…………」
クーが悲しそうな顔をした。かわいい。
「どうして断る。何が不満だと言うのか。胸か。胸なんだな。どうして男というのはあんな脂肪の塊に固執する。私に言わせてもらえば、あんなもの重いだけで何の得もないぞ」
「無き者が言っても僻みにしか聞こえないぞ」
「無ではない! 少しはある! ……あるぞ? たぶんある。心眼を用いれば今にも成長せしめん息吹を感じ取れるはずだ」
「気をつけ」
「はっ」キヲツケー
「…………。完全に平らですが」
「気にするな」(半泣き)
260 :
2/3:2013/07/04(木) 03:05:00.09 0
「お前が気にしてるだろーが! 泣くほどじゃないだろ!」ナデナデ
「泣いてない。泣いたとしても、少ししか泣いてない。涙もあまり出てないし」コシコシ
「ああもう。ああもう」ナデナデ
「ん。よし。なでなでされたので、少し楽しくなってきた。この調子で嫁にしろ」
「あ、大丈夫です」
「…………」(半泣き)
「だーかーらっ! 泣くなっ!」ナデナデ
「泣いてない。まだ泣いてない。ちょこっとしか涙出てない」グシグシ
「はぁ……なんでこんなのが学年主席かねー。神様の野郎、こいつのパラメーター配分間違えたな」
不快になったのでクーの頬を押す。
「む。何をする」
「いやがらせ」プニプニ
「しかし、私は楽しいぞ?」
「Mか。俺はSなので、好都合です」プニプニ
「む。……むう。……むむむ」
「嫌な予感しかしねえが、一応聞いておこう。何を悩んでいる」プニプニ
「いや、お前に嬲られるのは覚悟の上だから構わないのだが、器具を用いられるのは少し躊躇があるな、と。これでも女なもので、身体に傷がつくのは少し嫌だな、と。まあ、些末事だ。気にするな」
「色々と突っ込みどころがありますが、とりあえず。なんかとんでもないハードSMを想像しているようですが、そんなことしませんよ? こんなふうに軽い嫌がらせをする程度ですよ? 女性を叩くとか無理です」プニプニ
「なんだ。それは幸いだ。それで、いつまでクーの頬を押しているのだ」
「お、嫌になりましたか?」ワクワク
「いや、永遠にしてもらいたいが?」キョトン
「…………。満足しました」ションボリ
「そうか……」ションボリ
Wションボリが誕生。クーといると、どうにもペースを崩される。それが嫌というわけじゃないけれど。
261 :
3/3:2013/07/04(木) 03:05:32.37 0
「はぁ。なんか疲れたし、何か飲み物でも取ってくるよ。クーは何がいい?」
「口移しをしてくれるなら何でもいい」
「分かった。んじゃ醤油な」
「…………。…………。…………っ! ……わ、分かった」
「熟考したうえで受け入れるなッ! 断れ!」
苦渋の表情を浮かべるクーのおでこをデコピンする。
「あうっ。何をする」
「馬鹿にはデコピンしていいハウスルールなんだ」
「むぅ。これでも才媛で通ってるのだが、まだお前のお眼鏡には適わないか。引き続き努力を続けねばな」
「いや、クーは頭の出来はいいんだが、馬鹿なんだ」
「……? よく分からん。どういうことだ?」
「俺と関わらなけりゃ普通、いや、かなりの天才なのに、なんで俺といるとこんな残念な感じになるかねェ……?」ナデナデ
「残念とはどういう意味だ? あと、もっといっぱいなでろ」ギュー
「抱っこは許可してません」デコピン
「にゃっ。……? ……ああ! え、えーと、……あ、あててんのよ?」
「古い。あと、あててなかった」
「あてていたぞ?」
「胸骨はあてられた」
「胸の話だ!」
「じゃあオレンヂジュースでも持ってくるよ」
「また胸を馬鹿にするだけして去るのか! ずるいぞ!」
プンスカしながらも律儀にちょこんと正座して待ってるクーは可愛いなあと思ったので、早めに戻ろうとひそかに思った。
262 :
ほんわか名無しさん:2013/07/04(木) 04:43:50.96 0
隅っこの人だ!ロリクーかわいいよかわいいよ!
その調子で素直ヒートスレにも投下してもらえたりしないかな……
263 :
ほんわか名無しさん:2013/07/13(土) 22:28:19.05 0
いろいろ見返してるけどやっぱりクーは最高だな!!
お題くれさい
落ちてる?
落ちてなかった、ごめんよ