- 生成文法総合スレ (2) -

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1(´∀`)
Part 1はめでたく終了したのにゃ

前スレ→http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1005021445/

っていうか、このスレ自体も終了だよな。
3かかり助詞:02/02/20 09:54
顔文字さん、新スレ樹立ありがとうございます。

前すれのBOBちゃんの「建設的な話し」には顔文字さんの的確と
思われるレスがついてますが、一言。「いつ」にも「何日に」とか
「何時に」、「どの帝のご時世に」とか回りくどい言い方あるのに
「いつ」は「なぜ」と異なる振る舞いをする。これはどうなるのかね。

というつつも、「どういう理由で」ばNegのinner reading出来ない
というのは問題ではある。そこいらはsemanticなことなのかも知れない。
4B.O.B:02/02/20 10:59

>ではどうしてその意味が「なぜ」では表せない、と分かるのにゃ。またそれが
>どうして今検討すべき意味だと分かるのにゃ。
どうして表せないか? 例えば、関係節内の副詞(「三日で」ってのは、あれは様態副詞かな
様態や理由をあらわす副詞を問題にしたいんだけど) は(補文内の副詞と比べても)焦点化
しにくい、そういう現象が独立してあるじゃないか(なななーんとテストで
明らかなように)。
ここで、前提にされている知識というのは、つまりそれだよ。(ただ
疑問詞自体を単純に焦点といっていいかどうかというのは議論の余地ありだけど)
語用論的(情報構造的)制約が、他の語用論的heuristicsでoverrideされているという
ことであって、つまりsyntaxの出る幕は、この問題に関していえば無いといってもいい。

>一方、上のような語用論分析はこの関係を認めないのみならず、
>たとえばWho left for what reason?が
>who left whyではなくwho saw whatと同じクラスに属するということも無視する
>ものにゃ。
そんなことは無いと思うよ。試しもせずに勝手なことを。
(i) who left [slowly]F / [because of the bad weather]F
(ii) who saw [that statue]F
の容認度を比べてみればわかる。全く同じことだと思うね。
(iii) (花子は一週間で論文を書いたのか。それじゃあ、)
    誰が [三日で]F 論文を書いたの?
(iv)  (花子はベイツの本を読んだのか。それじゃあ、)
    誰が [チョムスキーの本を]F 読んだの?
ちょっと難しいが、私の直観では(iii)は(iv)に比べて悪いね。
括弧内に入れた文脈がなければ、はっきりと(iv)はOK, (iii)はダメと言えるん
じゃないかな。
(v) 誰がなぜチョムスキーの本を読んだの?
という文はなぜOKなのかというのが、問題になるけど ...
それはまたあとで、気が向いたら。

>「いつ」にも「何日に」とか
>「何時に」、「どの帝のご時世に」とか回りくどい言い方あるのに
>「いつ」は「なぜ」と異なる振る舞いをする。これはどうなるのかね。
別にどうもならんよ。「いつ」がもともといいんだから、語用論的にoverride
されるまでもない。
5(´∀`):02/02/20 17:15
むにゃ、<狼>の意味が分からんのにゃが……
>自己言及的意識は、無限遡行の文法的形式が可能にした
因果関係については何とも言えんにゃが、両者に共通する回帰的、自己遡及的プロセスが
あるというのは分かるにゃ。そしてそれはひょっとすると言語や自己意識のような高次
認知機能の発生のはるか以前から自然世界にあったのかも知れないとも思うにゃ。
独り言にゃ。

>>4
>前提にされている知識というのは、つまりそれだよ
ある(統語的)環境である要素が焦点化できない、ということ自体が前提かにゃ。それ
では単なる記述にゃ。そのような制約を、焦点化に個別に述べるのではなく、統語操作
の一般制約から引き出す可能性を議論しているわけだからにゃ。
>syntaxの出る幕は、この問題に関していえば無いといってもいい
分からんにゃ。「関係節内の副詞」という統語的情報に言及しておきながらsyntaxは
無関係ということはなかろうにゃ。あまりに自明で意識されない基盤として前提に
なっているから「出る幕がない」と錯覚しているだけで、まずそれがなければ後の話し
は出てきようがないにゃ。
>「いつ」がもともといいんだから
「いつ」はもともといいが「なぜ」はもともとだめ、の「もともと」をどこに求める
のか、という話しにゃ。

これとは別に、統語的制約と認知的制約の同型性(同一性ではないにゃ)を考えるのは
面白いかもにゃ。この場合でも相関があるかも知れにゃいという程度で、一方が他方から
由来するとか、あるいは派生プロセス自体が認知プロセスの反映だとかいうことでは
ないと思うにゃが。これも独り言にゃ。
6K-Rod:02/02/21 02:10
なんだかしばらく見ないうちにいろいろ話が進んでるにゃあ。

生物学と数学との関連性のお話ってのは、言語はorganicなものだから、複雑な
体系を持つとされる生物学のように、本来、複雑なものを予測するはずなのに、
物理学などのように無機物(ってこういう言い方正しいんだろうか?)を扱う
理論のように単純化する傾向にあるのは、最近の生物学(こう理解してよろしい
んですか?ミルク先生)が数学に頼って単純化して、楽をしようとしている傾向と
類似しているって話なのでしょうか?
ミルク先生、間違ってたら指摘してにゃ。

ところで、人間の言語能力は数学を扱う能力と同一だとMichael Brameが言って
いたことを思い出したにゃ。
例えば、we persuade Joe to splurgeという文を理解、および生成しようと
思えば、[we,S V] [persuade, V D]などのように1つ1つの語彙を組み合わせて
いけば生成できるというものにゃ。彼は、これを人間が特定の計算式(例えば
1たす2たす3は6みたいな)を積み上げて理解しているプロセスと同じだと
言っていたにゃ。
個人的には言語能力と数学能力は全く別物のような気がするにゃ。
7K-Rod:02/02/21 02:22
あと、人間が特定の意識や知覚にしたがって、文の生成を行うことっての
はあると思うにゃ。でも、それはあくまでも特定の形式に制限されたもの
にかぎられるにゃ。
つまり、派生プロセスそのものは独立したものにゃが、その派生をなんらか
の理由で頻繁に使っていくうちに、認知プロセスの影響を少ないながらも
受けるってことにゃ。language useが個別言語の文法に影響を与える力が
あるって話にゃ。
でも、こう言ったところでautonomy of syntaxの考え方と矛盾するものでは
ないと思うにゃ。両者はcompatibleにゃ。

>顔文字先生
ははっ、先生の「天○への階○」辺りもすごくよかったにゃ。(^0^)
先生も某先生も歌うまいにゃ。
私も、もっと知識をつけて先生と某先生との議論に加われるようにしたいにゃ。
8名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/21 18:02
新スレでは黙っていようと思っていたのですが、名指しされた以上、お応えして
おきますね。

>>6
うーんと、生物学の現在の主流では生命現象は物理・化学法則に還元することで
説明できる、と信じられているのですが、もちろんそうではないとする立場も
あって、私は後者に属します。

一方、生物学と数学との関係は上の議論とはまったく異なる話で、生命現象が
うまく働くのは数学規則によるところが大きい、または生命現象は数学の規則を
「それと知らずに」うまく利用しているというひとつの洞察です。
心理学板の「自由意志」スレでこのことをうまく言ってくれた人がいて、
>問題は、現象としての(ハチの巣の)六角形は科学の六角形理論(とでもいう
>ようなもの)に先行するということだ。
この問題をよく考えてみよう、ということなのです。
以下は「と」が入るかも知れないけれども、我々は黄金比をもつ長方形を美しく
安定しているとみなす傾向がある。言うまでもなく、黄金比はフィボナッチ級数
から導くことができるのですね。だからひょっとして(黄金比に関する)我々の
「美」の観念は数学規則として脳内に表象されているのではないか、または究極的には
数学規則自体に「美」の観念を求めることができるのではないか...公にはこんな
ことは決して申しませんけれども(笑)

>>顔文字先生
>ははっ、先生の「天○への階○」辺りもすごくよかったにゃ。(^0^)
「天国への階段」ってLed Zeppelinですか? 違うかも知れないけど。
同時代の歌ではNeil Youngの"Heart of Gold(孤独の旅路)"、Nilsonの
"Without You"、Cat Stevensの"Morning Has Broken(雨にぬれた朝)"とか
好きです。歳がばれるか。
9ミルク:02/02/21 18:12
>>8は私です。

このところしばらく言語学の先生とお話ししてみて、当たり前かも知れない
けれども、まったく異なるように見えていた学問分野が実は網の目のように
互いに関連していることを改めて実感しました。この実感を得たことが、私に
とっては重要なことなのです。
10B.O.B:02/02/21 19:02
>「関係節内の副詞」という統語的情報に言及しておきながらsyntaxは
> 無関係ということはなかろうにゃ。
でも「関係節内の副詞を焦点化するのを妨げる」なんて便利な統語規則は
あんまりありそうにないからねえ、HPSGでもMPでも。だから統語ではないと
思うわけさ。
まあfocusは全部上昇するとでもすればいいけど、それっていかにも
意地になってsyntaxで説明しようとしてるって感じがするよ。

>>「いつ」がもともといいんだから
>「いつ」はもともといいが「なぜ」はもともとだめ、の「もともと」をどこに求める
>のか、という話しにゃ。
それも大事だけど〜、でも直接関係ないよ。
学部生が生成文法を200文字で語れる?(泣
12かかり助詞:02/02/22 00:20
一度whのことを整理すると...

{why, how, とその日本語counterpart}は他のwh{what, who, when, where,
for which reasonとその日本語counterpart}と異なった振る舞いをする。
以下はその事実。
(1)a. 英語ではwhy類はin-situに残れない。
  b. 英語ではwhy類は島の制約に反すると非文法的。
  c. 日本語ではwhy類は一番最初のwhになれない。*なぜ何を買ったの?
 d. 日本語でもwhy類は島の制約に反すると非文法的。
前スレではECPの捉えているargument adjunct asymmetryに
合わせて、項と付加詞といっていた。まあ、こういう観察に基づいて
ECPをreformulateするなんてことしてもショーもないので
そう呼んでいた。で、この事実群は単一の制約によって説明されるべき
という証拠はない。しかしこれを統一的に捉える理論(ECP)は、
捉えられない理論より簡素だというのは事実だ。この説明法の
「代案」は少なくともこれだけの事実を説明しないと代案にならないのでは?
勿論、全てがsyntaxだとはいってない。言語にはいろいろなaspectが
ある。けど、どういう事実が何で悪いかを決めるのは、経験的な問題で、
最終的に理論がどうすれば簡素になるかが鍵だと思われる。

13虚無好き:02/02/22 01:46
反論ではないけどにゃ、複文まで考えると、「どう」と「なぜ」は違ってくるにゃ。
「なぜ」は従属節に独立に生起しないのではないかにゃ?
コントラストのため、トロみたいにHな例文出すにゃ。

@どうHすると、どうキモチイイの?
Aどういう理由でHすると、どういう理由でキモチイイの?
以上は、二つの「どう」と「理由」にそれぞれ答えられますにゃ。

BなぜHすると、なぜキモチイイの?
これ冗長にゃ。これにはひとつしか答えないのにゃ。どちらかの「なぜ」だけでいいにゃ。
ところが、
@'どうHすると、キモチイイの?
@''Hすると、どうキモチイイの?
は、論理的に意味が違うにゃ。

なんか説明して下さいにゃ。アフォな例ですみませんでしたにゃ。
(とはいえ、ミルク先生も、この例文だったら興味わくんじゃないかにゃ?)

<狼>はわたしもよくわからんにゃ。モ娘(狼)板みても、とくに狼っぽくないにゃ。
やっぱり「生成文法雑談スレ」みたいなのはほしいにゃ。
14虚無好き:02/02/22 03:31
「自由意志スレ」見てきたけど、宇宙開闢とかいってるのがミルクせんせいかにゃ?
わたしは、心理板では「知識」の存在証明にさえ苦しんだのに、
「自由意志」はちょっと目標高すぎにゃ。
健闘を祈るとしかいえないにゃ。

ミルク先生は、これまでの論脈からいってモナド的主観の記述に興味があるらしいけど、
言語学は、一般にそのような問題には冷淡にゃ。
「わたし」がなにかというと、文法的には「わたし」=一人称単数(論文ではしばしば複数)、
語用論だと「わたし」=話者、チョム理論でも、「D,はいオシマイ」の可能性高いにゃ。
もしミルク先生が、コミュニケーションにおける主体の実在を信じているのなら、
ちょっと理論言語は失望させるものかもしれないにゃ。
主体が実際なにを意味しようとしたか、話す主体だけがしりうるような「真理」には、
生成理論はやはりほとんど関知しないのにゃ。

ま、いいにゃ。
またいっしょに「唯脳論スレ」いくにゃ。こんどはブチキレないようにするにゃ。
15ミルク:02/02/22 03:57
>>14
>「自由意志」はちょっと目標高すぎにゃ。
私の神経細胞自発発火の主張は本来、自由意志を説明することを念頭に
置いていることをお忘れになられては困ります。。。(笑)

モナド的主観?というのがよく分かりませんが、>>8の考え方を指している
のなら、これは今のところお遊び段階です。以下のサイト、
http://hisl.kanazawa.ishikawa.jp/~yo/cyber_mind/cyber_mind.html
をご覧になると面白いかも、です。
16かかり助詞:02/02/23 00:07
「なぜ」と「どう」のとだけど、「なぜ」はSを修飾、「どう」は
VPを修飾する副詞でもあるので、その違いが出るときもある。
例えば、
(1)a. *太郎がなぜどうHなことをしたの?
 b. **太郎がどうなぜHなことをしたの?
という具合に、大きいものを修飾する「なぜ」の方が左にないといけない。
もともと(1a)もよくないけど(1b)が悪いのはこのため。同じ理由で
(2)のcontrastがあります。
(2)a. 太郎がビックリしたことに、手早く Hなことをした。
 b. *太郎が手早くビックリしたことに、Hなことをした。
虚無好きさんの観察している事実はここいらへんに由来していると
思われる。しかし、今回は詰めが甘く、全部説明しないで
終えます。いい練習になるのでK-Rod氏あたりがリレーで
説明してくれることをかってに願う。
17名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/23 01:00
一般に、動機と手段とでは、前者の方が論理的に先行するからでしょ?
18K-Rod:02/02/23 02:03
にゃ、また覗いてみたら、今度はご指名かにゃ。個人的に早漏文と呼ばせていただき
ますにゃ。

(2)a. 太郎がビックリしたことに、手早く Hなことをした。
 b. *太郎が手早くビックリしたことに、Hなことをした。

この文では「手早く」というのはVPを修飾する副詞と考えられる。
したがって、aでは容認可能な文と判断されるが、Sの中間投射(まだ
この概念は扱っているのでしょうか?)にくっついているbでは、容認不可と
判断されるものと思われる。

ぱっと見て、思いついたまま書いてみたにゃが、これでいいんですかにゃ?
なんか間違ってたらかっこ悪いにゃ。
ところで、日本語のwh関係の論文で新しいものと言えば、斎藤先生あたりのものに
なるんでしょうか?(なんとなく昔の福井先生の論文を読んだ記憶があるような。
そういや、Soowon Kimも日本語とKoreanでこの手の話をしてたな。おっとこれは
独り言)かかり先生、なにかおもしろい論文があったら教えてください。けっこう、
おもしろいです。

>8
ミルク先生。それは、言語学の立場でも同じにゃ。
いろんな学問分野の人の話を聞くのはおもしろいにゃ。
またいろいろ発言してにゃ。楽しみにしてるにゃ。

P.S.ところで、「にゃあにゃあ」言ってると日常生活でも声に出てきたりしません
か?とくに顔文字先生?
疲れてたりしてたら思わず口走ってしまいそうにゃ。
今度はネタフリでもさせてもらいますにゃ。今日は失礼しますのにゃ。眠いにゃ。

19ミルク:02/02/23 06:29
スティーブン・ピンカーは生成の先生はどうお考えですか?
お薦めの本、あります?(原著・翻訳書問わず)
20かかり助詞:02/02/23 10:25
>>17
iconic orderでは説明できない。英語では様態-理由の順が普通だし。
命題を修飾するwhyは動詞句を修飾するhowより下にある、という
階層的な関係が問題になる。
>>18 
虚無好き氏の
   BなぜHすると、なぜキモチイイの?
これ冗長にゃ。これにはひとつしか答えないのにゃ。どちらかの「なぜ」だけでいい
にゃ。
をなんとか説明できると思ったのだけど。「すると」というのがどのくらい大きい
categoryで「なぜ」が何を修飾しているかという問題と絡めてね。

最近のwhはhandbook of contemporary syntatic theoryにWatanabeさんが
wh-in-situの章でまとめたものがあります。そこに出ているreferenceを参照
されたい。実は私もwhのことはちょっとやってます。ひと昔前はwhっていうと
syntaxの花形選手だったのだけど、最近は少し下火かな。
>>19
Pinkerの本の話しはこの板でもちょくちょく出ています。langauge instinct
は非常に分かりやすいので、私なんか言語学入門のクラスの副読本にしてます。
この翻訳は「言語を生み出す本能」だっけ?訳はイマイチ。
How mind worksとかは言語以外のことを話題にしていて勉強になりました。
words and rulesもよかった。昔はもっとhardcoreな研究書を書いてたのだけど
最近は一般向けの啓蒙書を書く専門家になってしまった観がありますね。
顔文字さんによるとpinkerはneo darwinianism?チョム先生とは
異なる立場をとっている。
21名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/23 12:26
(2)a. 太郎がビックリしたことに、手早く Hなことをした。
 b. *太郎が手早くビックリしたことに、Hなことをした。

(2)'a. 太郎がビックリしたことに、手早く Hなことをした。
  b. 太郎が手早くHなことをしたこと(の)に、ビックリした。
22(´∀`):02/02/23 22:05
遅レススマソにゃ

>>7
>派生をなんらかの理由で頻繁に使っていくうちに、認知プロセスの影響を少ないながら>も受けるってことにゃ
言語相対性・決定論に話しが及びそうにゃが、例えばどういう影響があるのかにゃ
言語が記述する自然世界を述語と項に分割して捉えるというのは、そもそも人間の
世界の認識の方法がそうだからなのか、それとも言語がそうなっているのでそれに
従って(言語によって記述可能な形で)世界を認識せざるを得ないのか、どっちが
先なんだろうにゃ。

>>10
>「関係節内の副詞を焦点化するのを妨げる」なんて便利な統語規則はあんまり
>ありそうにない
そんなものがあるとは誰も言ってないにゃ。焦点化に限らず統語構造内のある要素を
別の要素に関係づけることが可能な領域と不可能な領域がある、というだけの話しにゃ。
その関係づけは移動であってもなくてもいいにゃ。

>>13
ウチのトロは上品にゃからシモネタは言わないんだけどにゃ、
>なぜHすると、なぜキモチイイの?
>これ冗長にゃ。これにはひとつしか答えないのにゃ。どちらかの「なぜ」だけで
>いいにゃ。
ひょっとするとこの冗長さは前に俺がATBないしparasitic gap的と言ったことと
つながるかも知れにゃいけれども、この例に限ってはそもそも従属節内に「なぜ」を
だすことができないにゃ。
  * [ なぜHすると ]キモチイイの?
単純なadjunct conditionかにゃ。しかし前に出したような
  [ なぜマキコが更迭されたので ] ムネオはキモチイイの?
だとだいぶよくなると思うにゃ。

23(´∀`):02/02/23 22:07
なにも省略されてないのだけどにゃ……

>>15
自由意志はチョムにとってもmysteryらしいにゃ。
ところで神経細胞の自発的発火自体が、ある物理的化学的条件なり制約なりの管理下
に起きる現象ということはないのかにゃ?根源的なところまで遡ればほんとに自由
なものと言えるものは何一つないのではという素人考えに対してはミルクせんせは
どう答えますにゃ? (同じ理由で言語使用は非常に制限された範囲でのみ創造的
で、その制限の第一としてUGがあると俺は思ってるのにゃ)

>>19
かかり氏のいうとおり、language instinctはいい本にゃがピンカーはコマーシャリズム
に毒されたような論調がちょっと鬱にゃ。チョム批判派ということになっているにゃが、
チョムとどこが対立するのかをちゃんと押さえといたほうがいいのにゃ。まずピンカーは
ある意味チョムよりも強硬なUG論者で生得論者にゃから、反UGのチョム批判派とは
まったく相容れないにゃ。
そしてピンカーはneo-Darwinistにゃから、種に固有の生得的言語能力は自然選択の
産物以外の何物でもないといい、自然選択に批判的なチョムを攻撃してるのにゃ。
実際はチョムが批判しているのは自然選択万能論で、自然選択だけでは人間言語は
説明できない、といってるだけなのにゃ。むしろ自然選択(なり性選択)が機能する
ためにあらかじめ存在していなければならなかったものをチョムは重視している
のであり、ちょうど個体発生の問題について経験や学習が有効に作用するためにも
まず何がなければならないか、という生得説の考え方と似ていると思うにゃ。
これも独り言にゃ。
24虚無好き:02/02/23 23:27
むにゃ。
>>12の直後ということもあって、
一連のH例文は、日英比較を視野に入れたいということをいい忘れましたにゃ。
でもまあ、いろいろ勉強になりましたにゃ。とはいえ、

>(2)a. 太郎がビックリしたことに、手早く Hなことをした。
> b. *太郎が手早くビックリしたことに、Hなことをした。

では、解釈が先か、構造が先か、わかりませんにゃ。

(3)ムネオが公然と、ビクーリしたことにHなことをした。○

(2)b.の*判定は、「びっくりしたことに」をS修飾とみなすという憶断があるからではないかにゃ。
それともこれはひょっとして、focusの問題かにゃ?
あとお約束の反例
In the Oval Office the President was allegedly assassinated.

わたしは初代のトロしか知らんにゃ。
初代トロにとって、「それってH」かどうかは、それって食えるかどうかより
はてしなく重大な問題なのにゃ。
25名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/23 23:44
野球ヲタワラタ

http://ime.nu/www.baseball-lover.com
26虚無好き:02/02/24 00:46
やっぱり反論のための反論の図式にはまってきたのかにゃ…

チョム理論が、やはり多くの悪文を予測していることはまちがいないにゃ。
「なぜ・どう」の共起問題でも、
(「その法案は、なぜ、どう否決されたの?」は、かなりいいにもかかわらず)
ほとんどがダメっぽいにゃ。

ここでなにが「説明」なのか考えなければならないにゃ。
わたしはトートロジーのないはんいで、ある構造カテゴリがある振る舞いと相関したら、
つまり当該の振る舞いを予測できれば、説明でいいと思うにゃ。
ただ、その構造が「振る舞い」から規定されると、なにがどうなるやら、知らんにゃ。
どっちみち、究極の説明・原理は、もし存在するにせよ、
「言語学」の領域ではないのにゃ。たぶんにゃ。
27かかり助詞:02/02/24 01:11
irrelevant readingを防ぐために「〜すると」に「NP-が」を
つけて「なぜ」をその後ろに置くと、
(i)a. 太郎がなぜHなことすると、花子が怒るの?
 b. 太郎がどうHなことすると、花子が怒るの?
(ia)の方が悪い(よね?)。howはいいのだから、adjunct
conditionではない。しかし、「どう」がadjunct conditionに
反しないのは問題だね。(ii)ではadditional whを入れてみました。
(ii)a. 誰がなぜHなことすると、花子が怒るの?
 b. 誰がどうHなことすると、花子が怒るの?
やっぱり(iia)は具合悪い。

私が思ったのは「なぜ」はかなり大きいもの(Rizziによると
CP-Specにbase-generate)されるから、そして、「〜すると」
というののcategoryがCPより小さいから(ia)はダメなのではないか
ということですが。CPの埋め込みがある「すると」を入れると
どうなるだろ。
(iii)良夫が[太郎がなぜHなことしたと]言うと 花子が怒るの?
(iii)はとっても悪いな。う〜ん、解らない。

ところで
In the Oval Office the President was allegedly assassinated.
は何の反例にどうしてなるの?もう少し説明して頂戴。
Pinkerはword&rulesだったかな、あるいはその次の今書いている
本かも知れないけど、書くためにmillion単位のgrantを貰ったそうだ。
むか〜し、日本英語学会に来たとき確か東京外大だったと思うけど、
words&rulesの話しをした。おそらく10年くらい前だったと思う。
それから、3年くらい前に、今度は北米でもう一度pinkerの話しを
聞く機会があった。しかし、内容は10年前のお話と、jokeまで
一緒だった。はっきり言ってがっかりした。
28ミルク:02/02/24 05:33
>>23
 私も怖いんだけれども、生物学板、心理学板、理系全般板、物理学板、それから哲学
板に先がけて、言語学板で私の考えの有効性を試してみたいと思います(笑)
なお、内容にいまだ自信はないのでsage進行でお願いしますだ。

>ところで神経細胞の自発的発火自体が、ある物理的化学的条件なり制約なりの管理下
>に起きる現象ということはないのかにゃ?
 単一の神経細胞を取り出して培養すると、その神経細胞は時折発火するのですね。この
発火自体は細胞内および細胞外の物理・化学的反応の因果関係の総体の結果として起こる
ものだろう。しかし、別の神経細胞を取り出して同じ条件で培養しても、やはり発火する
だろう。ただし、この細胞の発火と前の細胞の発火との間には因果的依存関係は存在し
ないだろう、つまり発火のタイミングもバラバラ、頻度も異なるかも知れない。独立で
別個の細胞ですから当たり前ですね。ただし、細胞外の条件は同じ。
 したがって、これらの細胞を上記の培養実験で用いた細胞外液を満たした頭蓋骨容器に
まとめて入れても互いに無関係に発火するだろう。しかし現実の脳内では神経細胞同士が
数千のシナプスを形成して互いの活動を強く拘束しているので、まるでそれぞれの活動の
間には因果的依存関係が存在するかのように振る舞う。しかし、その因果的依存関係は
完全ではない。つまり本来は互いに独立な細胞なので、シナプス入力を受けても発火し
なかったり、逆に受けなくとも発火する場合が起こりうる。この特殊な場合も、神経細胞
同士がシナプスを形成していることからネットワーク構造の因果的依存関係に従って脳内
全体に伝えられることがある。
 神経細胞の発火にはネットワーク構造からもたらされる因果関係以外に、発火に関与
する細胞「内」の因果関係と、シナプス入力を受けた場合に発火するかどうかを左右する
関係があると思われる。そして、今まではネットワーク構造からもたらされる因果関係
のみが扱われてきただけで、後の二者についてはまだ何も分かっていない。
 以上から脳の活動について従来とは異なる描像がもたらされる。脳は入力刺激に反応
するだけではない(ちなみにこれを決定しているのがネットワーク構造からもたらされる
因果関係)。脳は入力がなくても個々の神経細胞の自発発火に起因するさまざまな活動を
行っている。従来のニューラルネットワーク研究はネットワーク構造からもたらされる
因果関係しか考慮していない点で不十分である。
 なお、UGもネットワーク構造からもたらされる因果関係のひとつであって、この因果関
係の大部分は遺伝的に決定されている。なお、この考えは本来、自由意志の説明のための
ものであって、UGにはあまり貢献できないことをお断りしておきます。


>まずピンカーはある意味チョムよりも強硬なUG論者で生得論者にゃから、反UGのチョム
批判派とはまったく相容れないにゃ。
なるほど。
>そしてピンカーはneo-Darwinistにゃから、種に固有の生得的言語能力は自然選択の
>産物以外の何物でもないといい、自然選択に批判的なチョムを攻撃してるのにゃ。
>実際はチョムが批判しているのは自然選択万能論で、自然選択だけでは人間言語は
>説明できない、といってるだけなのにゃ。むしろ自然選択(なり性選択)が機能する
>ためにあらかじめ存在していなければならなかったものをチョムは重視している
>のであり、ちょうど個体発生の問題について経験や学習が有効に作用するためにも
>まず何がなければならないか、という生得説の考え方と似ていると思うにゃ。
これを読む限りでは、私もチョムスキー自身の考え方に近いかも知れません。

再度、sage進行でお願いしますね。
29虚無好き:02/02/24 14:24
>何の反例にどうしてなるの
あにゃ。副詞いれないと、ダメだったかにゃ。
Early this morning the President was allegedly assassinated.
cf.Amazingly, early this morning the President was assassinated.
なお、allegedlyがS修飾だというのは、伝統的英文法の見解なので、
わたしの責任ではないにゃ。

まだ博士の興味が持続してるようなので、「なぜ」問題ドバッとまとめるにゃ。
いちおう予測としては、複文では、「なぜ」に固有の振る舞いがあるということなんだけどにゃ。

(1)いわゆるargument類については、重複も含めて、任意にゃ。
@いつ/どこで/どんなふうに勉強すると、いつ/どこで/どんなふうに役に立つの?
(2)従属節・主節ともに、「どう」についてasymmetryが成立するにゃ。
A[どこで/いつ]どう勉強すると、[どこで/いつ]どう役に立つの?
A'*どう[どこで/いつ]勉強すると、どう[どこで/いつ]役に立つの?

「なぜ」が混じると、ややこしくなるにゃ。
(3)「なぜ」は重複しないほうがいいにゃ。BとB'は同意。
Bなぜ勉強すると、役にたつの?
B’勉強すると、なぜ役に立つの?
(4)従属節に「なぜ」が生起すると、他の疑問詞が排除されるように思えるにゃ。
ホントかにゃ?(汗)
C*[いつ/どこで]なぜ勉強すると、役に立つの?
C'*なぜ勉強すると、[いつ/どこで]役に立つの?
でもこれには、additional wh effect ありにゃ。
C''誰がなぜ勉強すると、[いつ/どこで]役に立つの?

(5)以下割愛にゃ。下の例文から推測できるにゃ。
D[いつ/どこで]どう勉強すると、[いつ/どこで/どんなふうに]なぜ役に立つの?

要するに、「なぜ」は意味上、複文全体を修飾するが、文中にも生起するということなんだろうけどにゃ。
(4)がうまく説明できないにゃ…
ってゆーか(4)は、ホントなのかにゃ?
Gなぜ太郎が英語を勉強すると、誰が喜ぶの?
G'太郎が英語を勉強すると、誰がなぜ喜ぶの?
う〜〜んにゃ。上はやっぱり×にゃ…
adjunct condition でないことは、「どう」に置換してみればわかるにゃ…
30虚無好き:02/02/24 14:28
ところどころ、意味のないかっこ[]がありますにゃ。スマソにゃ。

ミルク先生にもなんか書くにゃ。
でもちょっと休憩。
31虚無好き:02/02/24 14:52
>でもこれには、additional wh effect ありにゃ。
>C''誰がなぜ勉強すると、[いつ/どこで]役に立つの?

ひとまず撤回しますにゃ。
ダメにゃ…
32ど素人:02/02/24 14:52
文献でよく出てくる、stipulationって、assumptionとどう違うんですか?
誰かわかりやすく教えてください。
33(´∀`):02/02/24 15:20
>>29
Macだと例文番号がぜんぶ文字化けしてるのにゃ。

34かかり助詞:02/02/25 02:11
>>29博士って私のこと?博士は辞めていただきたい。「かかりさん」くらいに
してよ。それと例文番号は機種固有の数字は避けて頂戴。allegedlyは
S修飾かな。違うような気がする。

(1)''誰がなぜ勉強すると、[いつ/どこで]役に立つの?

はいいですか。よく読むと>>31で撤回されている?非文なのかしら?
判断に自信が持てない。「いつ/どこで」を抜かすと?

(2)''誰がなぜ勉強すると、役に立つの?

いいのかな。何となく前に顔文字さんが言っていたATB/PGの
parallelismcontraintみたいのがあるような気もする。それと、
「〜すると」の構造ですね。かなり問題が複雑なような気がする。
何か解ったらまた書きますが、「〜ために」とかと比べてみるのも
いいのかも知れない。来年の卒論ネタなんかに学部生の人が
興味を持ってくれることを祈る。データを整理していけば必ず
何か解ると思う。

stipulationというのは「その場限りでのassumption」。他に何かを
説明できるわけでもない。理論との整合性があるのは大切だけど(例えば、
この例はtheta criterionに反しているけどこれは問題ではないとする、
というようなインチキはやっちゃダメ)、stipulationがあると
論旨自体がless convincingになります。それとstipulationと
assumptionの間の境界は必ずしもはっきりしない。
35虚無好き博士:02/02/25 06:48
むにゃむにゃ。
じゃ「かかりさん」でいくにゃ。

「*花子が太郎がなぜ書いた本を買ったの?」ではジャッジ一致してるにゃ。(たぶん)
で、これは
(2)*太郎がなぜ書くと、花子が本を買うの?
と関係あるかにゃ。とりあえず従属節は、埋め込まれてるみたいにゃ。

問題は「なぜ」の位置にゃ。
(3)なぜ、太郎が何を書くと、花子が本を買うの?×
(3)'花子がなぜ[太郎が何を書いた]本を買うの?×
(4)太郎が何をなぜ書くと、花子が本を買うの?additional-effected OK
(4)'花子が[太郎が何をなぜ書いた]本を買うの?additional-effected OK
(5)太郎が何を書くと、なぜ花子が本を買うの?○
(5)'花子が[太郎が何を書いた]本をなぜ買うの?○

ウソにゃ。
いろいろ隙間だらけにゃ。またいろいろためすにゃ。
36あぼーん:あぼーん
あぼーん
37名無しの象はウナギだ!:02/02/25 17:22

ttp://www.zakzak.co.jp/top/t-2002_02/3t2002022508.html

=====================================================
心中か? 独協大教授が夫婦で飛び込み
JR常磐線土浦駅ホームで

 25日午前8時20分ごろ、茨城県土浦市のJR常磐線土浦駅で
ホームにいた中年の男女2人が、到着した特急電車に相次いで
飛び込み、死亡した。
 県警土浦署の調べでは、死亡した男女は所持品などから、同
市内に住む独協大教授の神尾昭雄さん(59)と妻の規子さん(58)
と分かった。夫婦はホームにいたが、昭雄さんが飛び込み、直後に
規子さんが線路に降りたという。目撃者の話などから、同署は自殺
とみて調べている。
 言語学が専門の神尾教授は昭和40年、慶応大学文学部心理学
科を卒業後、東北大学大学院で英語学、慶応大大学院で心理学を
専攻した。筑波大学助教授を経て、独協大学外国語学部教授となり、
著書に「情報のなわ張り理論」がある。
 独協大(埼玉県草加市)では、「土浦署に職員を派遣するなどして
確認中ですが、最近、悩んでいたり、トラブルといった話もなくて、驚
いています」(総務部)と話している。
 この事故で普通電車上下4本が運休し、約1万7000人に影響が
出た。2次試験が始まった筑波大では、事故の影響から、試験の開
始時刻を1時間遅らせた。
========================================================

合掌。

38虚無好き:02/02/25 18:42
なんかこのスレ評判ワルイみたいだにゃ。

念のためわたしは、パズル感覚で構造分析やってるだけなので、
わたしのヘタレな解析は参考にしないでにゃ。

で、不本意ながら、もう少々チョム理論よりで、一からやりなおすにゃ。
接続の「と」も、引用の格助詞「と」も一括して補文標識としたとき、
なんか不都合があるかみるにゃ。するとけっきょく
(1)花子がなぜ[太郎が何を読んだ]と考えたの?
(2)花子が[太郎が何を読んだ]となぜ考えたの?
で、コントラストがでれば、
(3)花子がなぜ[太郎が何を読む]とうれしいの?
(4)花子が[太郎が何を読む]となぜうれしいの?
のほうとの平行性が、可能性としてでてくるにゃ。
ついでに関係節もやっとくにゃ。
(5)花子がなぜ[太郎がいつ書いた]本を読むの?
(6)花子が[太郎がいつ書いた]本をなぜ読むの?
で、奇数番が悪いことをいいたいんだけどにゃ。はたして、そうなるかにゃ?

誰かミルク先生にレスしてにゃ。
わたしは、細胞外の環境が同一であるということが決定的ではないとみているにゃ。
ふつうは、事象を予測するために必要な環境パラメタを探っていくのにゃ。
ミルク先生の志向性は逆なので、つまり予測不可能性を証明しようとしているので、
原理的に無限のパラメタを想定しなければならないにゃ。
パラメタが有限なら、結局既知のパラメタでは予測不可能という「結果」が出るのみであり、
「自発性」の証明にはならないのではないかにゃ。
ひょっとして、「自由意志」と、予測不可能性とは別であり、
前者の証明について、まったく異なるアプローチがあるのかもしれないにゃ。
そうなると、ただの人文系の退屈なオハナシになっちゃうかにゃ。
正直なところ、わたしには見通したたないにゃ。もすこし考えてみるにゃ。

じゃにゃ。

39虚無好き:02/02/25 18:44
「じゃにゃ」しか省略されてないにゃ。
40ど素人:02/02/25 20:38
>34
係り先生、

分かりやすい説明ありがとうございました。
長年の疑問が氷解しました。
でも、辞書に載ってないってことは、
これって、言語学(生成文法)独特の用語になるんでしょうか?
41(´∀`):02/02/25 21:12
うみゃ、昨日の夜からブロードバンドが接続できなくなってしまったので久しぶりに
ダイアルアップにゃ

>>38
>奇数番が悪いことをいいたいんだけどにゃ
確かにそんな気もするにゃ。すると階層関係よりも線形順序が「なぜ」を救うために
重要ってことかにゃ。「なにをなぜ」だと「なぜ」が「なに」にfree-rideするとか
言えるにしても、上の偶数番ではそれができそうにないにゃ。

引き続きド素人の印象論なんだけどにゃ、ミルクせんせ、自由意志の「自由」の部分が
確立論的な発火作用に相当するとしてもそこから「意志」が生まれるプロセスも、
そしてつまるところは「意志」自体も「自由」だと言えるのかが分からないと思うにゃ。
しかしひょっとするとその自発的発火の部分は、言語表現の使用に対して生成自体は
自発的、つまり話者が表現を組み立てているのではなく話者の脳内で表現は勝手に組み
上がるもの、という俺の見方と相通じるところがあるのかも、という気もしたのにゃ。
「私が言葉を語るのではなく、言葉が語る」(ハイデガー)「私が考えるのではなく、
思考が私にやって来る」(ニーチェ)みたいなもんかにゃ。単なる孫引きにゃ。

>>40
null hypothesisなんていうのは、本来の意味とだいぶ違うニュアンスで生成では
使ってるみたいにゃ。

42かかり助詞:02/02/25 23:27
獨協の神尾先生がお亡くなりになったって本当?
よそからもそういう主旨のメールを貰って、このスレにも
書いてあるから本当なんだろうけど。
昔大変お世話になり、奥様ともお会いしたことがあります。
なんと言っていいのか。せめてお二人一緒だと言うことが
すくいでしょうか。しかし、もう成人してはいるけど
お子さんも二人いるのに。言葉がありません。
43国語:02/02/26 01:32
「情報のなわばり理論」私も持ってます。合掌。
44ミルク:02/02/26 03:15
言語学界で不幸があったようなので、私はしばらく沈黙します。
45虚無好き:02/02/26 09:28
>>41
むにゃむにゃ。
とくに、線形順序が重要ということを言おうとしたわけではないにゃ。

じつは、ふたつの「と」を共通のCとみなす一般化は、下の例文で破綻するにゃ。
むしろ関係詞のほうとの並行性があるみたいにゃ。

(1)○太郎が[花子がなぜ読む]と信じたの?(that補文)
(2)*太郎が[花子がなぜ読む]とうれしがるの?(接続)
(3)*太郎が[花子がなぜ読む]本を買ったの?(関係詞)

わたしとしては、もう少し続けたいところなんだけどにゃ。ダメかにゃ…

ミルク先生へ。
わたしは、生命は変化と恒常性をあわせもった、安定したシステムであり、
その維持のために無数のプロセスが同時進行している、
そしてあらゆる瞬間にそのプロセスのさまざまな階層で「選択」が行われている、
そのほとんどが原理上、意識にはのぼらない、そんなシステムであると認識しているにゃ。
ってゆーか、とくに斬新な認識ではないけどにゃ。
そのなかで、「自由」という語を用いるとき、わたしはもう少し正確な定義域が必要な気がするにゃ。
で、細胞外の環境の同一性について補足しておくと、
ランダムにみえる現象については、原理上何が作用しているのかわからないのにゃ。
そうだにゃ。具体的にいえば、携帯電波がとびかうような環境では、自発発火の実験は、
(いくらその影響力の可能性がばかげてみえようとも)避けるべきだろうにゃ。
でもこのプロブレマティークじたいは、人類全体のために、否定されるべきではないにゃ。

もうそろそろいくにゃ。またくるにゃ。
46ど素人:02/02/26 12:55
>41
>null hypothesisなんていうのは、本来の意味とだいぶ違うニュアンスで生成では
>使ってるみたいにゃ。

生成ではどんな意味で使うのか教えてください。実は、これも意味が分からず困ってました。

47(´∀`):02/02/26 19:30
「帰無仮説」は普通は自分が採りたい仮説と対立する、自分としては棄却すべき仮説の
ことにゃが、生成の文献ではそれで間に合えばそれにこしたことがなく、まずは検討
すべき仮説、のような意味で使われているのを見かけるにゃ。同じ生成でもデータの
統計処理がよく行われる言語獲得の文献では元の意味で使われることが多いみたいにゃ。
まあ、デフォルトの、特別なことを言わない無標の仮説、という意味ではどちらも共通
してるんだけど、にゃ。
48ど素人:02/02/26 20:45
>47
ということは、counterexampleが出ない限りは保持できる、ディフォールトの仮説、
(直感的に)一番スタンダードだと思える仮説、ということでよろしいか。(伺い)
49文脈を知らずに書き子:02/02/26 23:42
よろしい。
50虚無好き:02/02/27 01:51
ミルク先生、まだ喪に服したままなのかにゃ。
いきなり雑談なんだけどにゃ。
やっぱし心理板は入りにくいにゃ。「知識」という語が自由に使えない環境は息が詰まるにゃ。
で、アフォーダンスのハナシなんだけどにゃ。
「椅子が座ることをアフォードする」という表現には、いっしゅの論点先取りがあるにゃ。
それを形式的に「椅子は薪にできる」と反論しても、あまり有効ではないにゃ。
ある<椅子>を認識した時点で、座ることのアフォーダンスがすでに前提されているのではないかにゃ。
次のようなふたつの系列を考えることができるにゃ。
(1)わたしが椅子を見つける。→椅子は座ることをアフォードするが、わたしは座らない。
(2)わたしが木製のてごろな物体をみつける。→それは燃やすことをアフォード?するが、わたしはしない。
さてたまたま(2)の物体が「椅子」であったとしても、
それを「椅子」と表現するかどうかは、恣意的なところにとどまると思われるにゃ。
つまり言語による分節化が起こる以前に、アフォーダンス議論が問題にしている場面があるのではないかにゃ。
だから、おそらく通俗化を含んだ「椅子が座ることを〜」のフレーズは、真にうけるべきではないのにゃ。
この文の主語がなんであろうと、はっきりいって、
「それ」(主語)を座ることの可能性から見ている限り、適切ではないのにゃ。
(岡本太郎作品に「座ることを拒否する椅子」というのがあったけどにゃ。ガイシュツかにゃ?)
ミルク先生(と思われる先生)が自由意志の存在証明のために、ドアを押すか引くか、という選択の議論をしてたけどにゃ。
これもまた、ドアが「開いて入ることのアフォーダンス」から見られていることになるのではないかにゃ。
そしてかつ、アフォーダンスは、すべてのひとがドアをみたら入ってしまうと主張しているわけではないのにゃ。
アフォーダンスは、たしかに環境決定論を思わせるけどにゃ、
「自由意志」を直接攻撃しているのではないのではないかにゃ。
51虚無好き:02/02/27 02:36
またかってに「なぜ」議論やるにゃ…

>>29で提出した疑問は、
「なぜ」がある条件で埋め込みにはいれない、という前提があれば矛盾しない説明があるにゃ。
(関係節にも、内容節にも、「なぜ」ははいれないみたいだにゃ)
まず、「なぜ」が重複すると冗長だいう点については、とくに説明いらないにゃ。
ほんとうに冗長なのにゃ。
(1)花子がなぜ、[太郎が勉強する]と、喜ぶの?
(2)?花子がなぜ、[太郎が勉強する]と、なぜ喜ぶの?
次に、「なぜ」が文頭にくると、他の疑問詞が抑制されるという点は、
ふつうひとつの構造で、「なんとかアシンメトリー」で、「なぜ」に続く疑問詞がないからにゃ。
(3)×花子がなぜ、[太郎が勉強する]と、いつ喜ぶの?
(3)’○花子が、[太郎が勉強する]と、いつなぜ喜ぶの?
最後に、「誰がなぜ勉強すると、[いつ/どこで]役に立つの?」は、やっぱりイイのにゃ。
whなんとか効果かにゃ?
関係節、内容節との平行性はあるみたいにゃ。
いや、またわかんなくなってきたにゃ。

(4)誰がなぜ、[太郎が勉強する]学校に、いつ行くの?
(4)'花子がなぜ、[太郎が勉強する]学校に、いつ行くの?
(5)誰がなぜ、[太郎が勉強する]という噂を、いつ信じたの?
(5)'花子がなぜ、[太郎が勉強する]という噂を、いつ信じたの?

'のあるほうがワルイはずなんだけどにゃ。
ま、いいにゃ。ヒマなひと、ためしてみてにゃ。

52ミルク:02/02/27 02:42
あー、べつに喪に服しているわけではないのですが(笑)、こちらも考える
ことがあって・・・ 書き込むのは迷惑かな、と思うこともあって。でも
黙っていると、言うべきことがどんどん増えるので、少しずつ消化して
いかないとね。

私の考える「自由」というのは、以下で書いていることなんですよ:
すべては決まっていない、と考えたらどうなるかな。これは、未来の予測が困難である
とか、確率論的にふるまうからではなく、原理的に未来は決まっていないと考えるの。
つまり、これを公理とする。過去の事象をうまく記述できるから、その記述で未来も予測
できるというのは錯覚であって、予測が成功するからと言って、未来が決まっていること
にはならない。無生物のふるまいは単純だから予測が成功してきたけれども、生物は複雑
だから予測できないだけでなく、そもそも未来は決まっていないのだと考える・・・。

>>45
>そしてあらゆる瞬間にそのプロセスのさまざまな階層で「選択」が行われている、
いずれにしても、意識的であれ無意識的であれ、「選択」という行為が
行えるということが生命のひとつの本質なんだ、と思う。
それから、現象を社会→集団→個体(細胞)→細胞内器官→分子・・・という
階梯として見る見方があるが、私はこの見方をとらない。個体(細胞)より
下のレベルは生命じゃなく、無生物の物理法則に従っているに過ぎない。
私はつねに生命の最小単位である個体(細胞)レベルで考えたい。

>>50
確かに、「椅子が座ることをアフォードする」という表現には論点先取が
あると思う。だから、今度は扉を押して開けるか引いて開けるかの議論を持ち
出した。確かにあれを書いているのは私です。ここでは扉は開けることを前提に
した上で、「ドアの見え(刺激)」はなにも変化しないのに、その開け方に
「選択」が働くことをもって「自由意志」の存在証明としたかったのです。
ドアの構造によって引くか押すかに傾向が現れるという心理学側からの批判は
まるで論点を誤っており、これを指摘するに疲れたので相手にするのをやめて
しまいました。
53虚無好き:02/02/27 03:51
>(関係節にも、内容節にも、「なぜ」ははいれないみたいだにゃ)
ちょっと、暴走したにゃ。

ミルク先生、明日にでもまたレスするにゃ。時間論だにゃ。
虚無好き先生
>アフォーダンスは、たしかに環境決定論を思わせるけどにゃ

ギブソンの主張は、そういう環境vs生体という二元論的な
捉え方とは正反対だと思いますが。
55虚無好き:02/02/27 12:26
>ギブソンの主張は、そういう環境vs生体という二元論的な
>捉え方とは正反対だと思いますが。

むにゃ。じゃ、いいかえるにゃ。
(正)アフォーダンスは、たしかにひとによっては環境決定論を思わせるけどにゃ

わたしじしんは、coherenceの概念は好きにゃ。
しかしこの場面を言語で表そうとすると、なかなか難しいのにゃ。
56K-Rod:02/02/28 01:27
にゃ、ちょっと見ないだけですごく掲示板が発展してるのにゃ。すごいにゃ。

>>18 
虚無好き氏の
   BなぜHすると、なぜキモチイイの?
これ冗長にゃ。これにはひとつしか答えないのにゃ。どちらかの「なぜ」だけでいい
にゃ。
をなんとか説明できると思ったのだけど。「すると」というのがどのくらい大きい
categoryで「なぜ」が何を修飾しているかという問題と絡めてね。

虚無好き先生とかかり先生が中心にいろいろおっしゃってるみたいなので、あまり
意見してもしょうもないことしか言えないかもしれませんが。

「なぜ」という言葉はSを修飾する働きがある。という前提を受け入れるとします。
すると、「なぜ」はmatrix predicateをmodifyできる位置で基底生成されるの
ではないでしょうか?この例が
(1)Hすると、なぜ気持ちいいの?
で、この「なぜ」はS-structureでは繰り上げることもできて
(2) なぜ(i)Hすると、t(i)気持ちいいの?
という文もOKということになります。ここから「すると」が作るclauseには
「なぜ」が繰り上がることのできるlanding-siteが含まれていると考える
ことができます。「どう」はVPを修飾する副詞なので、「なぜ」を飛び越えて
繰り上がることはないのでしょう。(2)の「なぜ」は、あくまでも(1)の位置から
繰り上がったものだから、2つ同時に生じる
(3)*なぜHすると、なぜ気持ちいいの?
という判断につながるのだと思われます。
ただ、この日本語の「なぜ」はLFでは、文の一番先頭(CP-specかIP-adjunction
なのかは分かりませんが。ちなみに昔、日本語にはCP-specがないからwh-mvtがないの
では?というテーマでレポートを書いたことがあります。まあ、そう遠くない昔です
が(^^;))に繰り上がるために、(1)も(2)も同意の文として解釈されるのでは
ないでしょうか?プラス、日本語などのわりとword order freeな言語では、派生から
S-st、S-stからLFの段階の両方で移動があるという仮定もできるかもしれません。
ちなみに、虚無先生の
(4)*太郎がなぜ書くと、花子が本を買うの?

(5)?太郎がなぜ本を書くと、花子が買うの?
とするとかなり改善されると思われます。

57K-Rod:02/02/28 01:30
省略されてしまいました。続きは、
、(1)も(2)も同意の文として解釈されるのでは
ないでしょうか?プラス、日本語などのわりとword order freeな言語では、派生から
S-st、S-stからLFの段階の両方で移動があるという仮定もできるかもしれません。
ちなみに、虚無先生の
(4)*太郎がなぜ書くと、花子が本を買うの?

(5)?太郎がなぜ本を書くと、花子が買うの?
とするとかなり改善されると思われます。

です。
58K-Rod:02/02/28 01:55
>>7
>派生をなんらかの理由で頻繁に使っていくうちに、認知プロセスの影響を少ないながら>も受けるってことにゃ
言語相対性・決定論に話しが及びそうにゃが、例えばどういう影響があるのかにゃ
言語が記述する自然世界を述語と項に分割して捉えるというのは、そもそも人間の
世界の認識の方法がそうだからなのか、それとも言語がそうなっているのでそれに
従って(言語によって記述可能な形で)世界を認識せざるを得ないのか、どっちが
先なんだろうにゃ。

SVO言語はprepositionを使う傾向にあり、SOV言語はpostpositionを使う傾向にある
というのがそれだと思うにゃ。
SVOでprepositionだと[VP[V NP PP [P NP]}}という構造、SOVでpostpositionだと
[VP [PP [NP P]] NP V]という構造になって、それぞれ名詞句、動詞句、前(後)置詞との
関係が認知しやすくなってるにゃ。それに対してSVOでpostpositionだと
[VP [V NP PP [P NP]]]、SOVでprepositionだと、[VP [PP[P NP] NP V]という
構造になって、VとPとの距離がその前の構造と比べて離れてしまっている上に
NPが2つ並ぶ状態が作られてしまうという欠点があるにゃ。VとPとの相関関係を
考えると、両者は2つの名詞句を飛び越えなきゃいけなくなるにゃ。
この構造には人間の認知能力が言語構造に影響を与えていると考えられるような気がするにゃ。

個別言語にはそれぞれ特有のルールがあり、人間は先天的にその規則を身につけることが
できる能力があるのだと思うにゃ。でも、その個別言語の性質事態はUGの予測を
大幅に超えるような特殊性はないのだと思われますにゃ。だから、人間は本能的な
能力として母語を獲得できるのだと思われますにゃ。だから、言語の派生それ自体は
やはり本能的なものとして、言語特有の能力として認知能力とはほぼ無関係に文が
生成されるようになると思われますにゃ。
でも、その言語規則に人間の認知能力がいくらか影響を及ぼすことが少なからずあり、
これが通事的な言語変化につながっていくのだと思われます。で、個別文法の規則は
一つの体系なわけですから、一部のずれが他の文法規則のずれにつながることがあるのだと
思われます。
なんて、独り言にゃ。


59(´∀`):02/03/01 00:46

遅レスにゃが……
>>45
>わたしは、生命は変化と恒常性をあわせもった、安定したシステムであり、
>その維持のために無数のプロセスが同時進行している、
>そしてあらゆる瞬間にそのプロセスのさまざまな階層で「選択」が行われている、
>そのほとんどが原理上、意識にはのぼらない、そんなシステムであると認識しているにゃ。
俺は人間言語のシンタクスは変化と恒常性をあわせもった、(暫定的に)安定した
システムであり、複数の派生が同時進行している、そしてあらゆる派生プロセスの
さまざまな段階で選択が行われているが、そのすべてが原理上意識にのぼらない
システムであると認識していて、これこそが「ことばは生きている」という
ありふれた表現に対する生成文法的解釈だと勝手に思っているのにゃ。

で、アフォーダンスは確かにある人にとっては環境生体相関論というより環境決定論
だし、ある環境と相関し、その環境の中で行動する主体が不在であっても環境は
アフォードするのだとか言われると俺は「あふぉダンス?」と尋ねたくなってしまう
のにゃ。どちらかといえば宇宙を認識する人間がいなければ宇宙も存在し得ないし、
現象を観測するのではなく観測が現象を生むと思うタチなのにゃ。どうでもいいにゃ。
60(´∀`):02/03/01 00:47
>>56
>「すると」が作るclauseには「なぜ」が繰り上がることのできるlanding-siteが
>含まれていると考えることができます
主節要素が従属節内に「繰り上がる」のかにゃ?

>>58
head-parameterが構造認知を結果的に容易にしているという程度なら頷けるにゃが、
前者が後者の影響を受けたものだというのはどうかにゃ? それにカテゴリーによって
head parameterの値が異なる言語の話者はなにがしかの意味で認知上の困難さを
経験しているのだろうかにゃ。
>個別文法の規則は一つの体系なわけですから、一部のずれが他の文法規則のずれに
>つながることがあるのだ
いいこと言うにゃ。まあ、最初の「ずれ」がどうやって生じるのかが重要なんだろ
けどにゃ。
61虚無好き:02/03/01 01:30
今日はとりいそぎ例文だけ残して去るにゃ。
(1)○花子が、[太郎がなぜ亡命する]と法廷で証言するの?(that節)
(2)×花子が、[太郎がなぜ亡命する]と法廷で証言するの?(接続)
cf.○花子が、[太郎がどういう理由で亡命する]と法廷で証言するの?(接続)

(3)花子が、[太郎がどういう理由でクリスチャンだ]と、困るの?(接続)
どういう理由で>入信する
(4)花子が、[太郎がなぜクリスチャンだ]と、困るの?(接続)(本来×のはず。)
なぜ>花子が困る、のような気がするけどにゃ?
62ミルク:02/03/01 02:01
>>59
虚無好き先生のその部分は私の立場に引き寄せて考えた生物学的見解だと思うのにゃ。
それを顔文字先生は言語学の立場から解釈し直されているのにゃ。

自由意志を肯定し、未来は決定していないという私の主張は、もともと私の中にあった
独我論に由来するものと感じるのにゃ。そして、実は唯脳論と独我論は同義なのにゃ。
私にとって、虚無好き先生も顔文字先生も実は私の脳が創り出したものであって、現実
には存在しないのかも知れないのにゃ。ヒッヒッヒッヒ
しかし、この独我論は否定しないまま、それでも外界は実在することを保証しているのが
アフォーダンスだと思うのにゃ。水や空気という環境の媒体の性質と生物の形態との
奇妙な一致、水という抵抗の高い媒体の中では一方向に進む性質を持つ魚は流線型になら
ざるを得ず、空気という抵抗の小さな媒体を「掴む」ために鳥はあのように大げさな翼を
もたざるを得なかった、このことが外界は実在することを保証していると私は思うのにゃ。
63:02/03/01 04:43
最近脳の研究が活発になりつつありますが、
(Marantz,Phillips,Embick,Poeppelなど)
neurolinguisticsの勉強の第1歩として
何か良い本はありませんか?
64虚無好き:02/03/01 09:16
>俺は人間言語のシンタクスは変化と恒常性をあわせもった、(暫定的に)安定した
>システムであり、複数の派生が同時進行している、そしてあらゆる派生プロセスの
>さまざまな段階で選択が行われているが、そのすべてが原理上意識にのぼらない
>システムであると認識していて、これこそが「ことばは生きている」という
>ありふれた表現に対する生成文法的解釈だと勝手に思っているのにゃ。

これは言語の通時的変化について述べたものと理解していいのかにゃ。
なんか進化言語学の、言語有機体説(観)も思わせるにゃ…
認知心理は、コンピュータアナロジーではあるが、
実在するコンピュータからの直接の類推は避けたほうがいいんだけどにゃ。
あえていえば、
数的演算も言語も画像も音楽も処理できる「メタ言語」としての機械語(つまりは深層言語)が実在することを考えると、
チョム理論が、どの階層のシンタクスを扱っているのかを証明するのはかなり難しい問題だと思うにゃ。

時間論についてだけど、自由意志が時間表象を伴っているとは限らないというだけにとどめるにゃ。
(なんかこのスレ、雑学雑談スレになってきそうにゃ。)
わたしは「新カント派」なので(?)、時間は先験カテゴリだと思うけどにゃ。
同時に、時間の「まえ」に思惟を置いちゃったりするもんだから、
過去が「構成的」だと主張すると、過去がfictitiousだという独我論的見解とよく誤解されるにゃ。
ミルク先生も、宇宙の歴史が「たったいま」始まったとか空想するひとなのかにゃ?
(・∀・)アオイニャ!!



ウソにゃ。最近誰が誰だか、(・∀・)ワケ(・∀・)ワカ(・∀・)ラン!!にゃ。
65ミルク:02/03/01 17:23
>>64
>数的演算も言語も画像も音楽も処理できる「メタ言語」としての機械語(つまりは深層言語)が実在する
これはすでに証明されているのですかにゃ? 私の考えではこれは神経インパルスにゃ。

私も時間は先験カテゴリだと思いますのにゃ。>>62で私は
>環境の媒体の性質と生物の形態との奇妙な一致
が外界は実在することを証明していると書いたとおり、たぶん従来の意味での
独我論は否定しているのにゃ。だから、宇宙はたった今始まったとは決して
思わないにゃ。

私が言いたいのは、仮に今、虚無好き先生が高層ビルから放物線を描きながら
落下しつつあるとするにゃ。もちろん、物理法則では虚無好き先生は放物線を
描きながら地上に激突すると予想しますにゃ。おそらく、いや100%、虚無好き
先生は数秒後には地上に激突しますにゃ。しかし、今はあくまで落下しつつ
あるのであって、地上に激突するかどうかはまだ決まっていない、という
ことなんですにゃ。
66あぼーん:あぼーん
あぼーん
67虚無好き:02/03/02 09:09
64の議論はあまり強力なものではないにゃ。
もともとアナロジーにムリがあるというのは、書いたとおりにゃ。

だいたい[コマンド][パラメタ]からなる(独自の文法をもった)プログラム言語,および
CPUが理解できるかたちにコンパイル/アセンブルした機械語が、
自然言語や各種シミュレータの「文法」を包括的に記述している、という階層関係のオハナシにゃ。
ま、あえていえば脳の「言語」がもしも階層構造をもっているのならば、
そのいくらかが生得的であるとしても、それがシンタクスに特化した知識かどうかは、
判断が難しいと言ったわけにゃ。

で、神経インパルスが、「言語」というのはどうかにゃ?
神経細胞が、論理素子にあたる、というのならかなり近いにゃ。
ANDなら、[0,1]→[0]、[1,0]→[0]、[0,1]→[0]、[1,1]→[1]、
XORなら、[0,0]→[0]、[1,0]→[1]、[0,1]→[1]、[1,1]→[0]、みたいなやつにゃ。
こんなことくらい承知ずみだったらスマソにゃ…

わたしは時間論は、過去と未来の非対称性、
そして線形的表象の否定(とはいわないまでも、保留)というかたちで考えてるにゃ。
線形的表象とは、遠い過去→過去→現在→未来→遠い未来、みたいなやつにゃ。
ひょっとしたら、未来表象については似たところあるかもにゃ。
68虚無好き:02/03/02 09:13
>ANDなら、[0,1]→[0]、
ANDなら、[0,0]→[0]、以下同じにゃ。
いろいろまちがってても、このさいもういいにゃ。
69(´∀`):02/03/03 04:01
ちょっと話しが難しくなってしまってるにゃ。
過疎化防止のため、アフォなネタふりするにゃ。
時間論とつなげてもらってもいいんだけどにゃ、生成文法では文中のある要素が発音される
位置と意味解釈を受ける位置が乖離していることを人間言語のdisplacement propertyと
呼んで、それを移動とかを使ってモデル化してきたわけにゃ。
ところでdisplacementはHockettが人間言語やミツバチ語が持つ、時間空間的に離れたものを
指すという特性を表現するのに使った用語でもあるにゃ。
ある意味で刺激の直接支配からのがれ、now/hereに拘束されずにすむことがこのような特性を
許していると思われるにゃ。これはもとをたどれば神経回路の遅延反応性ということになるか
とも思うにゃが、ここで大胆な仮説を立てるとにゃ、これら二つのdisplacement相同的である、
とも思うのにゃ。

>>64
>これは言語の通時的変化について述べたものと理解していいのかにゃ
通時的変化だけではないにゃ。系統発生に対して個人の言語獲得・発達という個体発生もある
にゃ。そして個々の言語表現の派生もいわばミクロレベルの発生であり、これらはすべてある
安定状態から別の安定状態への推移として述べることができるのにゃ。ひょっとしたら、にゃ。

かかり氏、まだ喪中かにゃ?

70かかり助詞:02/03/03 13:08
復活したいところですが、このところの書き込みは内容が
高度で何を書いていいか解りませんニャ。
71(´∀`):02/03/03 14:45
では雑談するにゃ
以前に例文を無断借用されたとかでかかり氏が怒ってたのはHagstromではにゃいかにゃ?
72ミルク:02/03/03 15:05
なんか、変なことを書き出して混乱させたみたいですみませんね。

>>69
displacementが相同というのは?ですが、私は平たく「記憶」だと思う。
日本語はあまり一文一文が独立している感じはないですが、英語は独立して
いますよね。だから典型的な英語の話者としては、一文に込めたい意味が
あらかじめ生成されているから、多少のdisplacementは記憶を保持する上で
苦にならない、のではないでしょうか。
話し言葉と書き言葉でdisplacementの許容する範囲が違う、とかいう研究は
ありませんか?
73名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/03 17:26
>>63
Marantzは、もうneurolinguisitcsには失望しつつある、と風の噂に
聞きました。
74虚無好き:02/03/03 19:40
むにゃあ。
たとえば興奮性ニューロンと抑制性ニューロンのふるまいが、
論理素子を思わせるというようなハナシだったんだけどにゃ。ま。いいにゃ。
で、個人の言語発達のばあい、
>安定状態から別の安定状態への推移
は、dynamism ではないのかにゃ?
BOB先生のgo>goed>wentに関しての議論の焦点もそのあたりにあるにゃ。

難しいといえば、「かかりさん」のお話もめちゃくちゃ難しいにゃ。
直接参加していない議論だと、言ってることの10分の1もわかんないにゃ。
とりわけ専門用語のinitial wordの多用はひどいにゃ。
PGは前後関係でわかったけど、これは最悪の例にゃ。せめて検索可能な表記にしてほしいにゃ。
こんな語、何100万件ヒットするかわかんないにゃ。

と苦言を呈しつつ、じつは最近わたしのHDがお亡くなりになり、
生成関連スレのバックアップはとってなかったにゃ。
どなたか親切な方、リンク貼って下さいにゃ。
75かかり助詞:02/03/04 00:38
Hagstromかぁ。実はそうだったりしますが。例文だけでなく、
分析もですけど。彼originalの部分の分析は、「こういう問題がある」
ってコメントしたのに、完全に無視。ああ、腹たってきた。
ゆるさんぞ。って、もしかして誰だか私が解ったということでしょうか。

最近では、前にお話ししたRaisingのやつでトンデモナイ例文で
反論する人がでてきて、怒っております。じつはその論敵は
私のRaisingの論文のreviewerだったりする。anonymousな
はずが、何を考えているのか、本人からメールが送られてきたので
解ってしまった。しかもどうでもいいようなことで3回も書き直しをさせ
4回目に「もういい加減にして、落とすことをsuggestする」
という無茶苦茶な結論に達した。喧嘩売っているとしか思えん。
いまはEDITORに講義して交渉中。

私の話も難しいですか。考えたこともなかった。失礼しました。
前々スレくらいの終わりの方で顔文字さんがリンク貼ってたよう
に思ったけどな。
確かに、acronymはspell outしたものも併記していただけるとありがたいと
思います。面倒でない場合には、お願いします。
77名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/04 04:17
78虚無好き:02/03/04 04:25
>>75
>もしかして誰だか私が解ったということでしょうか

興味深い文にゃ。
(1)誰だかあなたが知りたい
と同じ構造かにゃ?
(2)誰だかわたしがわかりますか?
も、よさげにゃ。
(3)わたしは、[花子をなぜ破滅させようとしている]か、太郎が理解できない。
いっけん、従属節要素を引き出したかのようにみえるにゃ。
説明してほしいにゃ。
ただわたしは、移動による説明は原則好まないにゃ。(とりわけ日本語のばあい)

>私の話も難しいですか
ちょっと表現に誇張があったにゃ。スマソにゃ。
まあ検索するとすれば、(initial wordのうち)4文字以上ならまず問題ないにゃ。
3文字になってくると、けっこう絞り込むのにコツがいるにゃ。
(文脈によりin-situやら「何とかmovement」なんかをいれてみるとか。)
2文字だと、検索する気もおきないにゃ。
で、隠喩的な専門用語になると、一般的に、表記にかかわらずけっきょく難しいにゃ。

http://users.info.unicaen.fr/~tlebarbe/Linguistics_Lexicon/ll_a.html#aspectual_classes
↑これより新しいのないのかにゃ?
あと、生成関連スレのリンク見つかんなかったにゃ。
とりあえずthanxにゃ。
79名無しの象はウナギだ!:02/03/04 05:40
>75
髭男じゃないんですか。分析、そっくりなんですが。(w

>77
あらあら、下品なことしなさんな。
80かかり助詞:02/03/04 09:05
名前がでたのはまずかったかな。まあ、今に「ペンは剣よりも強し」
で、論文を目立つところに出して反撃します。Hagstromの論文は
wh疑問文では「か」がwhのところから動くというストーリーだけど
これがwatanabeさんのInvisible operator movementと
何が違うのか解らない。まあ、あえて言うなら、「の」がscope marker
になる場合はHagstrom流では説明できないことくらいか。
シンハラ語、首里沖縄語、日本語のデータ・分析もほぼよそからひっぱっ
てきただけで、originalityがない。
まあ、ここで怒っても仕方ない。

>もしかして誰だか私が解ったということでしょうか

って、あんまりよくない?実は最初に「私が」を抜きで書いて、
「これじゃワカランだろ」と思い、推敲のプロセスで「私が」
を入れたのだけど。「私が」は「誰だか」の前に入れるべきだ
ったでしょうかね。虚無好き氏の

(3)わたしは、[PRO花子をなぜ破滅させようとしている]か、太郎が理解できない。

はPROだと思うのだけどどうでしょう。リンクはまた今度探してみます。
officeのコンピュターでやった方が早いので。
81虚無好き:02/03/04 12:00
どうもお手数かけますにゃ…>かかりさん
わたしも探してないわけではなく、最初、メロンパンの先生が
「俺にも(関連スレが)たくさんありすぎてわかんないのにゃ。」とかいいながら貼ったところかと思ったんだけどにゃ。
そこにはふたつの「批判スレ」しかなかったにゃ。
あ!そういえばメロンパン先生が立てたと思われる生物板?の「理論言語学スレ」が含まれていたので、
やっぱりメロンパン先生が一挙に大公開した箇所がどっかにあったのにゃ。

わたしは日本語のPROのメカニズムについては全然わかんないけどにゃ。

(4)わたしは、[花子をなぜ破滅させようとしている]か、自分が理解できない。
についてはどうにゃ?
なんかECMっぽくもあるんだけどにゃ…。ま、感性で言ってるだけなのでにゃ。

関連スレが手に入ったら、言語板からしばらく消えますにゃ。
82名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/04 12:48
a
83K-Rod:02/03/05 00:06
>60
>>58
head-parameterが構造認知を結果的に容易にしているという程度なら頷けるにゃが、
前者が後者の影響を受けたものだというのはどうかにゃ? それにカテゴリーによって
head parameterの値が異なる言語の話者はなにがしかの意味で認知上の困難さを
経験しているのだろうかにゃ。

私が、この現象に関して認知的要因がからんでいるのではないかと思い込んでいたの
にはこういう経緯があるにゃ。
私の乏しい(謙遜ではなく、本当に乏しい)知識から考えますに、ドイツ語ではSOVという
語順にも関わらず、prepositionを使うという事実がありますよね。
古英語でも従属節の内部ではSOVの語順が使われていたという事実がありますが、
もしかしたら、West Germanic(でしたよね?たしか)ではSOVの語順でprepositionが
使われていたのではないか?と思っていました。(事実はどうなんでしょう?)
それで、認知的要請から語順がSVOに変わったのが英語で、ドイツ語はそのままSOVの
語順を保っているのではないのか、と。
この辺の通事的言語変化を見ていけば、認知的要因が個別言語に与える影響として
有力なsupportになるのではないかな?なんて思ったりしちゃいますが。
参考のため、Greenberg (1963)ではSVOでprepotionを使う言語は10、postpositionを
使う言語は3、SOVでprepositionを使う言語は0、postpositionを使う言語が11という
データがありました。

でも、Dryer (1992)の観察あたりを見ると、head-parameterの影響が強いのかな?
なんて気がしてきますね。あと、ロシア語やラテン語やギリシア語など格変化の多い言語では
そもそも格変化を見れば、名詞句と述語との関係は明白なわけですから、認知的要因が与える
影響について、この問題を見ていてもナンセンスなのかな?なんて気もしてきました。
おお、もう何がなんだかわけが分かりませぬ!疲れてるし。

もしかしたら、めちゃとんちんかんな話をしているのかもしれませんね。
まだ1ヶ月弱は学部生なので、広い目で見てやってくださいにゃ。

P.S.今、大学院の授業料と入学金を稼ぐためにバイトしまくりにゃ。たく、内部進学
なのに入学金取るな!なのにゃ。めちゃ、しんどいにゃ。愚痴にゃ。

84名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/05 00:16
格標示を形態的にやらなくなることと、語順がSVOになることが関係ある
のでしょうかね。
85:02/03/05 00:38
>>83
あれれ?ドイツ語はverb secondが有名ですよね.
助動詞無しではSVOで、
助動詞があると、(英語の単語を当てはめると)
John have the book bought
でこういう時にOBJがVに先行するのだから
基本的にはSVOじゃないですか?
86名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/05 00:50
えーと、、、ドイツ語でverb finalになるのは、従属節内ね、、、
87:02/03/05 03:53
そうそう、助動詞がある時と従属説内の時
動詞が最後に来るんだよね。
だから基本はSVOでしょう。
88名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/05 04:00
たしかに、動詞が最後にくるのは従属節内でのことですが、
そちらの文型が基本だと言う分析があったと思います。
89名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/05 04:10
Er hat das Buch gekauft.
HE HAVE THE BOOK BOUGHT
"He has bought the book."

das Buch, das er gekauft hat
THE BOOK, THE HE BOUGHT HAVE
"the book that he has bought"

という感じです。
9089:02/03/05 04:11
間違えました。
das Buch, das er gekauft hat
THE BOOK, THAT HE BOUGHT HAVE
"the book that he has bought"
でした。
9189:02/03/05 04:19
こういうのも面白いかも。
www.law.kyushu-u.ac.jp/~taiki/hdg/18bunshi.html
↑から拝借しますが、

die dort mit dem Mann singende Frau
THE THERE WITH THE MAN SINGING WOMAN
"the woman singing there with the man"
92かかり助詞:02/03/05 11:52
虚無好き氏、遅くなりました。生成文法批判すれの460の
カオモジ氏の書き込みにlinkがありました。officeから
コピペしようとしたんだけど、なんでだか書き込み出来なかった。
とにかく、どうぞ。でも居なくならないでね。
_____
チョム・生成関連の思い出の名(迷)スレをいくつかあげとくにゃ。
チョムスキーってどうよ
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/953/953488260.html
チョムスキーの生成文法理論について
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/958/958666072.html
現在の口語には、「係り結び」はない?
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/984/984420356.html
日本語には主語がない?!
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/986/986548454.html
石器捏造事件は他山の石か?
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/973/973488716.html
言語理論におけるゼロ
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/975/975036398.html
チョムスキーの私語を大予想
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/976/976750701.html
(生物学板)チョムスキーの生成文法について
http://cheese.2ch.net/life/kako/976/976574035.html
93あぼーん:あぼーん
あぼーん
94あぼーん:あぼーん
あぼーん
95名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/05 22:26
What a big pink part she has!
She should be a well-bred fuck bunny!
96(´∀`):02/03/06 01:19
うみゃ、風邪ひいてしまってどうもいかんにゃ
>>72
>私は平たく「記憶」だと思う
生成の派生モデルでも(あまり正確に定義しないで)ワーキング・メモリにゃら
計算量にゃらに言及することが多いにゃ。刺激に対して即座に反応せず、しばらく
その刺激を「記憶」しておいて後ほど反応する、という意味で反応の遅れと記憶は
同義、というと無理がありすぎにゃ?
従来は「移動」をなにがしかのエクストラな操作と見てきたにゃが、本質は他の
派生操作と全く同じと思うにゃ。例えば
What-2 did you buy what-1?
でwhat-1を記憶しておいてwhat-2として再度構造に繰り込むこと(あるいはwhat-1
nの発音をwhat-2の位置まで遅らせること)と、
This girl loves John.
で [ this girl ]をあらかじめ作っておいてこれを記憶しておき、[ loves John ]に
繰り込むことは同じ、ってな具合ににゃ。

>>75
>誰だか私が解ったということでしょうか
たぶんピンポーンにゃ。でもこれでおあいこなのにゃ(w
ちなみにBOBの身元もたぶん掴んでいるのにゃ。
学会では笑顔でご挨拶なのにゃ(w

ジャーナルの査読は腹立つことが多いにゃ。俺も数年前、某誌に投稿した時、最初は
s&dのつもりが(某誌がバレバレにゃ)内容的に重たいからもっとふくらませて
articleとして再投稿しろとか言われて素直にそうしたら今度はもっと縮小して
s&dにまわせと言われたのにゃ。アフォらしくなって再々投稿はしなかったのにゃ。
ところがにゃ!その時のunpublished ms.を自分の本で引用している人がいるのにゃ!
きっとその人がその時のreviewerの一人にゃ。好意的に引用してくれてありがとにゃ
が、それにゃら最初からacceptせんかい、と言いたくなるのにゃ。
その某誌は俺もたま〜にoutside refereeやらせてもらうにゃが、投稿者の氏名は
丸出しになってるにゃ。大物のペーパーが回ってきてビクーリすることもあったにゃ。
チョムの論文も落とされたという噂もあったにゃがウソっぽいのにゃ。
ま、かかり氏は短気起こさずに粘るといいと思うにゃ。
97(´∀`):02/03/06 01:22
投稿者の氏名は省略されないのにゃ

>>83
たとえばuniversal baseを仮定すると、derived orderはbase orderからの移動によって
出てくるにゃ。その理由としては他の移動と同様、関連する機能範疇の素性が強い
ってなことになるにゃが、通時的に語順の変化が起こりつつある現場ではいっせいに
その言語話者全員が語順の変化させるわけもにゃく、個人差が見られたはずだと
思うにゃ。素性の値のパラメタ的変動はこのような最初は個人レベルで起きる言語
変化が集団の中に定着した状態を記述するものだと思うにゃ。すると最初に個人で
語順を変化させるようになった人の文法には一体何が起こったのか、が問題になる
にゃ。個人の文法において同様のパラメタ変化が起きたというのは結果論で、その
前にひょっとすると大した理由もなく語順の変化を起こしてみるお調子者もいた
のではないか、その大したこともない理由の中には「認知的要因」もあったかも
知れないと思うにゃ。まあ独り言にゃ。風邪で熱も出てきたみたいだしにゃ。

>広い目で見てやって
広い心と長い目で見させて貰いますにゃ
学費は全部自分で払ってるにゃ?偉いにゃー。奨学金貰えるといいにゃ。

虚無好きせんせ、ひょっとして引っ越しで忙しいのかにゃ?
早く戻ってくるにゃ。
98iff:02/03/06 06:10
iff(if and only if)ってよくでてくるけど
iffと言った場合とifを付けずにただonly ifと言った場合とでは
どう言う違いが出てくるの?

A c-commands B iff the first branching node dominating
A also dominates B, and A does no itself dominate B.
99EPP:02/03/06 06:17
EPPには2つの命題が含まれているけど
つまり最初に提案された投射原理と
あとで提案された(extendedな部分の)
節は主語を必要とするという命題
どうしてこの二つが一緒になってるの?
ひとまとまりになると言う事は
(適切な表現ではないけど)それが同じ次元
にあるってことだよね。
それがよくわからない・・・・
100かかり助詞:02/03/06 09:24
ついに私の正体が分かってしまいましたか。まあ、私は定職にもつけずに
ぶらぶらしている三流大学での言語学者です。前は明日どうやって飯を食うか、
を心配してたけど、この2、3年でようやく来年どうやって飯を食うか、
という心配になった。アメリカってのは差別の国だし。

S&Dのjournalは、最近authorityなくなってきているように思う。review
のprocessはanonymousでないし。まあ、怒っちゃわないで頑張ります。
S&Dのjournalと肩を並べるjournalに出したときも、reviewerが
「私の好みでないからダメ」という意味不明なcommentしてきたことがあったな。
S&Dに出したときも、同じようなのあったな。

iffはlogicの問題ね。(if P, then Q) & (if Q, then P)はP iff Qと
論理的に等価。P only if Qというのは厳密には普通のpropositional logic
にはない。iffと同じ意味で使われている。

EPPの話しは二つの命題がどちらも「位置を保証する」という類似点が
あったから束ねただけだと思う。特に根拠はない。ミニマリストでは
最初の投射原理はなくなったけど、Extendedの部分はだいぶ形を変え
生き残ってます。
101虚無好き:02/03/06 10:18
>>92
どうもお忙しいところ、ありがとうございましたにゃ(ぺこり)。
ゆっくり拝見させてもらいますにゃ。

で、わたしのハナシは基本的に面白くないんだけどにゃ。
いちおう戻れということなので、これからもなんか書くにゃ。


102(´∀`):02/03/06 14:12
うみゃ、ハナが詰まって苦しいのにゃ

なにげに100getのかかり氏、いろいろあるだろうにゃが頑張ってほしいのにゃ
>「私の好みでないからダメ」という意味不明なcomment
むにゃ、ジャーナルの査読なんて突き詰めれば本質はそれに尽きるにゃ
論文としてある程度の高い水準に達していればあとは自分と意見の合うrefereeに
あたるかどうかが大きいにゃ。人は他人の意見に同意するのではなく、他人が表明した
自分の意見に同意するものなのにゃ(誰のセリフだったかにゃ??)
最近国語学会スレで人気の某氏のケース(ほんとかどうかは知らんにゃが)も
なんということもないにゃ。あえて言えば、投稿論文の内容にふさわしいrefereeを
選ぶeditor-in-chiefの手腕が問われるのにゃ。

ifは十分条件、only ifは必要条件、iffは必要十分条件にゃ。
P if QにゃらP→Qは成り立たないが、P only if Qにゃら成り立つのにゃ。

EPPのEはprojection principleを主語(外項)にまで拡張したわけにゃ。
当時(LGB/C&Cの頃)はまだVP内主語はなかったにゃ。主語は語彙特性とは独立して
文に要求されるものという位置づけにゃった。今はEPP素性にゃらEPP現象にゃら、
用語として残っているにゃが、厳密にはそれ自体がprincipleではないにゃ。
object shiftやひょっとするとwh-movementなど、他の移動現象とまとめて移動現象を
全部EPP効果とする(該当する機能範疇にそのような選択素性がある)というやり方が
うまくいけば、文主語だけを云々する昔のEPPは記述的にも不十分になるにゃ。

103虚無好き:02/03/06 16:32
なんかちがうにゃ…
P→Qが真ならば、PはQの十分条件で、QはPの必要条件なのにゃ。
P if Qならば、Q→Pであり、P only if Qならば、Q⇔Pというのがわたしの理解にゃ。
だからそもそも贅語的表現といわれたのにゃ。
ダメ?

わたしも体調万全でないのでにゃ…
それにしても生成関連スレ、総計17個になっちゃったにゃ。
まあ、ぼちぼち読むにゃ。

メロンパンの先生、それは花粉症にゃ。
104(´∀`):02/03/06 19:06
なんかちがうのにゃ……
>P only if Qならば、Q⇔P
Qが満たされてもPが成立しないことがあるにゃ。
だから必要であっても十分ではないのにゃ。

ちなみに「のどが痛い」&「鼻水がとまらない」&「鼻がつまる」&
「咳が出る」&「頭が重い」&「ヘンな鼻声」&「熱っぽい」は花粉症の
必要条件でも十分条件でもないのにゃ。たぶんにゃ。

>総計17個
そんなにあったかにゃ?俺の知らんのもあるにゃ。
全部列挙して欲しいのにゃ
105虚無好き:02/03/06 22:44
略記でいくにゃ。たぶん知らんということはないにゃ。
(倉庫のばっかじゃないにゃ。)
「チョムってどうよ」「チョム理論について」「係り結び」「日本語の主語」
「他山の石」「ゼロ」「私語」「生成文法について」「批判」2丁「動物認知」
「総合」「生得的か」2丁「素性/辞書」「初級者」「スコープ」「照応表現」
あにゃ?18にゃ。

「動物認知」は一個行方不明にゃ。このスレ含めると20にゃ。
まだなんか忘れてる気がするんだけどにゃ。

で、P only if Qが真ならば、
すくなくとも〜Q→〜P、P→Qはいえてるのにゃ。
ひょっとして、それ以上のことを言ってはイカンのかにゃ?
難しいにゃ。わたしにはPが真になる条件がただひとつ存在し、それがQであると読めるにゃ。
したがって、Q→Pはそもそもいえるのにゃ。
わけわからんにゃ。もう寝る!!にゃ。
106(´∀`):02/03/06 23:40
あげだしたらキリないにゃが、関連スレってことにゃら
「Optimality Theory の問題点」「この中では、田中君が自分の妹が一番美人だ。」
「ソシュール VS チョムスキー」「Distributed Morphology」
「太郎が自分を批判」「チョムスキーの生成文法って」「なぜ赤ちゃん言葉?」
なんかもあるにゃ。

>P only if Qが真ならば、すくなくとも〜Q→〜P、P→Qはいえてるのにゃ
しかし「Q→P」「〜P→〜Q」はいえてない点、iffと違うのにゃ。必要条件 only if は
>Pが真になる条件がただひとつ存在し、それがQである
ではにゃく、「Pが真になる条件として少なくともQがあり、他の条件もあるかも
知れない」ということにゃ。虚無好きせんせの解釈は「唯一の十分条件」に
なってるにゃ。onlyとifのスコープ解釈の問題にゃ? よく分からんにゃ。
107(´∀`):02/03/06 23:44
108あぼーん:あぼーん
あぼーん
109入門希望:02/03/07 07:50
生成文法の入門書についておたずねしたく書き込みいたします。

幾度もでている質問だろうと思い
一応過去ログを見たところ、次のような本があがっていました。

 Radford, 1988, Transformational Grammar
 Haegeman, 1994, Introduction to Government and Binding Theory
 Ouhalla, 1999, Introducing Transformational Grammar

他にもあがっていたかもしれません。(解答集がある教科書についても、どこかで触れられていた気がするのですが、
どのスレッドだったか分からなくなってしまいました)

この中で、あるいはこれ以外でも、おすすめの本はありますでしょうか?
おすすめの点、欠点なども付け加えていただけるとうれしいです。
110かかり助詞:02/03/07 11:49
すいません、ややっこしいonly ifの話しですけど、truth-table
でかくと
P->Q
t t t
t f f
f t t
f f t
biconditionalは
P⇔Q
t t t
t f f
f t f
f f t
ですね。問題のP only if Qは確かに、「Pがtであるためには
Qがtでなくてはならない」という必要条件です。しかしですね、
tableを書くとどうなるんざましょ。
P only if Q
t t  t
t f  f
f t  t/f 
f f  t/f
かな。3行目と4行目はcontingentだと思う。だから、このconnective
はtruth functionalではないのだと思うけど。だから、これを定義に
使ってはいけない、と思う。久しぶりに論理学やったせいか頭がこんがらがる。

教科書。どれもよくないな。まあ、目的別でしょ。Radfordは79だったかな
transformantional syntaxという教科書が同じシリーズからでてて
これの方が88よりいいと思う。88のやつは長いだけで読むのにくたびれる。
Haegemanはおそらく一番売れている教科書。無難でしょうね。
私はとある大学で英語を話す外人相手にこの教科書を使って、
ブーイングの嵐だったことがある。ouhallaは問題外だね。
私ははっきり言ってセンスないと思う。回答集があるのは
Sag&Wasowだけど、これはHPSGの教科書で、回答集はあくまで
教師用。私は前にも書いたけど、Soames&Perlumutterの
syntactic argumentation and structure of Englishが
超初学者にはいいと思ってます。それを読んでから、ほかの
教科書読むのがいいのでないかと。


111名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/07 12:32
>>109
私は>>110でも名前が挙がっているSag and WasowのSyntactic Theory
(CSLI)が一番よいと思います。>>110でも言われているように、チョムスキー
理論の入門書ではありませんが、HPSGに限らず、生成文法(統語論)の入門と
して、今あるものの中では一番よいのではないかと思っています。これを
読めば、言語に関する、包括的かつ厳密な理論というのはどのようなもので
ありうるかが何となくわかると思います。
112虚無好き:02/03/07 15:14
かかりさん、お疲れ様にゃ。
>これを定義に使ってはいけない、と思う。
って、logical equivalency の記述に使うな、ってことかにゃ。
P if Q の論理項を逆転させると、一義的にQ only if P になるかどうかは、
問題が残りそうだにゃ。
ともあれ、この議論では、わたしのほうがミスったかにゃ(恥)

「動物認知スレ」thanxにゃ。
ミルク先生のいってた数学者Alain Conne が気になってたんだけどにゃ。
結局、four axioms が何なのかはまだ不明にゃ。
でもこれいいスレにゃ。
探検隊先生にreview(explore?)してもらおうかにゃ。

わたしが生成文法にかかわるようになった、記念すべき第一声はこれにゃ。
>319 :318へ :2001/08/23(木) 15:03
>完全な空論。
>重力が2倍だったら乗用車のデザインも変わっただろう、
>免許の取得も困難になったにちがいない、
>というくらいバカバカしいおとぎ話。
これはBOB先生の発言にレスしたものにゃ。
このあとどうなったかは、推して知るべしにゃ…

と、雑談になってしまったので、なんか文法のはなしするにゃ。
「は/が」のコントラストは、that節で弱くなるって話はしたっけにゃ。
(1)太郎は、いやなやつだ。
(2)太郎が、いやなやつだ。
(3)みんなが、太郎はいやなやつだと言った。
(4)みんなが、太郎がいやなやつだと言った。
関係節では、そうでもないにゃ。
(5)花子が、太郎は買った本を読んだ。
(6)花子が、太郎が買った本を読んだ。

「は・が」問題は外出にゃ。新しい論点でなかったら、べつにいいにゃ。
113名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/07 15:36
>>110
> Haegemanはおそらく一番売れている教科書。無難でしょうね。
> 私はとある大学で英語を話す外人相手にこの教科書を使って、
> ブーイングの嵐だったことがある。
なにが不評だったんでしょうか。これから、その本を読もうと思っているので、
何か読むうえで注意すべき点があれば教えてください。よろしくお願いします。
114K-Rod:02/03/07 23:58
にゃ、かかり先生の正体もばれてしまったかにゃ。
やはり、顔文字先生の推理は鋭いにゃ。ていうか、学問の専門分野ってのは
狭い世界にゃ。なんだかこの掲示板、微妙に匿名ではなくなってきてるにゃ。

奨学金はたぶんもらわないのにゃ。所得税と保険を払うくらい稼ぎまくる
(ていうか、たぶん一般企業の新入社員と変わらない収入にゃ)予定なので、にゃ。
それに昨今の奨学金の状況は最悪なのにゃ。院生の数は増やして、大学の制度は改悪し、
大学に就職できないOver Doctorを増やしまくる今の文部科学省は最高なのにゃ。
自営業や宗教系の家庭には特別扱いして授業料は免除し、サラリーマン家庭から
金を取りまくるってなんか変なのにゃ。それに家長父が10年前に指を骨折したという
理由で授業料が免除になるって日本の大学院はちょっとおかしいんじゃないのきゃ?
学会の実績とかでDean's listみたいなの作ってほしいにゃ。ま、たぶん無理なのにゃ。
>>114
スレに全然関係ないけど、自営業と会社員は扱い違って当然ですよ。
116かかり助詞:02/03/08 00:58
only ifの話しは自信あるわけでないですよ。誰か、もっと
論理を専門にしている人いないっすかね。せも、もし本当にP only if Q
のtruthがPとQのtrue/falseから計算できないのなら(すなわち
only ifはtruth functionalでないのなら)、定義としてはtでも
fでもあり得たりして役に立たない。

Haegemanはなぜプーイングの嵐だったか。これは私にもよく解らない。
私の教師としての資質に問題があったのかも。とにかく分かりにくい、
というので、仕方ないから教えながら教科書風ハンドアウトを作って
途中からこれを教科書の代わりにしました。しかし、すると、「あんな
使いもしないのに高い教科書買わせて」とまたプーイング。
要するに外人は自分が出来ないと何か文句言いたいだけなのかも
しれん。解らないところがあったら聞ける先生は身近に
いるのでしょうか。それと必ず練習問題をやって進んで下さい。

私は顔文字氏は誰だか解っているけど、他の人たちは解らないな。
まあ、ここに書き込みするようになって一年くらいになる。
その間私の正体が分からなかったというのは、私がいかに無名な
野郎なのか、ということを物語っていますね。ああ、もっとメジャァー
になりたい。
無名/有名と学問/業績の質は一致するわけではないから、
いいでしょ。無名でかつDQNだとどうしようもないけど。(w
この世界って、有名だけど、なんじゃこら?、っての結構
いるような気がするんだけど。
マスコミにでれば、出世なし、ずら。
119虚無好き:02/03/08 09:08
かかりさんの揚げ足とるにゃ!

「その間他の人たちの正体が分からなかったというのは、他の人たちがいかに無名な
野郎なのか、ということを物語っていますね。ああ、もっとメジャァー
になってくれよ」
でも、意味通じるにゃ!

いや、こっちのほうの揚げ足じゃなくてだにゃ。
かかりさんはkeep to the showers が可能だという理由で
send to the showers がidiomであることを否定してるにゃ。
いっぽう、なんで「想像にふける」がidiomなのかにゃ?
「妄想」とか、「女色」とかいろいろあるにゃ。
PP「にふける」がidiomで、「に」と「ふける」が隣接条件をみたさなければならないのかにゃ?

で、constituencyがよくわからんにゃ。
120あぼーん:あぼーん
あぼーん
>120
お前うざいって。
122居ぬ好き:02/03/08 22:47
なんかひと少ないにゃ。

「想像(感慨・思い出)にふける」にみられるような隣接性は、
簡単な統計で、じつは「おやつを食べる」にもみられることがわかるのにゃ。
なんらかの理由で、優先的に選択される「項」があり、
むにゃむにゃ、なんか、いい言い回しがないにゃ、
要するに、認知上の理由か、たんに慣用的な理由かよくわからないが、
動詞と項の順列のうち圧倒的に出現しやすいものがあり、
その一般条件を考慮しないと、idiomかどうかの判断はあやういにゃ。
認知上の理由だったら、出現しにくい順列は、やはり理解しにくいのにゃ。

わたしはすでに「針を刺す」について、
隣接しないときはidiomとしての読みが失われることを観察したけどにゃ、(in 生得的スレ)
これとは別問題のような気がするにゃ。
「想像に太郎がふける」は何にせよ、正しく解釈可能だけどにゃ、
「そう言って針を花子に刺した」は、「お仕置き」読みしかできないのではないかにゃ?
この話題は、もうこれでいいにゃ。

どーでもいいけど、「にふける」なんて句構造はないにゃ。念のため。
123居ぬ好き:02/03/08 22:50
針じゃない、釘にゃ。(大恥)
124(´∀`):02/03/08 23:04
>隣接しないときはidiomとしての読みが失われる
idiomの種類、介在する要素の種類にもよるにゃ。
たとえば副詞なんかは割と間にはさまっても平気にゃ(V-T間のinflectionなりhead
movementの妨げにならないのと関係あるにゃ、?)
重い腰をゆっくり上げる、?腹を激しくたてる、釘をしっかり刺す
しかし、へそで茶を急にわかす、はヘンにゃ
一方で受け身の場合は、腰があげられた、も、腹がたてられた、もヘンにゃが
釘が刺された、は(・∀・)イイ! のにゃ。どこに違いがあるにゃ?
125かかり助詞:02/03/08 23:44
proxy規制かな?
126かかり助詞:02/03/08 23:52
あれ、書き込めた。昨日から書き込もうとしても
proxy規制ってのにひっかかってしまい、お手上げでした。
もうみなさんとお別れかと思ったよ。設定なんて
触ってないのにな。
私は狭い世界しかしらないし、最近の日本の言語学会事情も
よく解らないのでそのため虚無好きさんとかがだれだか
解らない。なんでも寒いところにいる人だという印象が
ありますが。
idiomの種類は面白そうですね。英語だとidiomの一部も
割と簡単に動く。日本語はそうでないものもありそうですね。
127(´∀`):02/03/09 00:12
上の受け身の可否はinailienable possessionかと思ったにゃが(自分の腰なり腹なり、
身体部分ってことで)他人の身体部分でも受け身はできないにゃ。
太郎の足元が見られた、看守の目が盗まれた、
身体部分に関する表現で受け身可のもの思いつくにゃ?
128(´∀`):02/03/09 00:14
inalienableにゃ
129?i?L?I´?M?j:02/03/09 00:19
「かかりさんの揚げ足がとられた」はよさげにゃ。??
ってこれもイディオムにゃ? 
130:02/03/09 00:21
最近勝手にヘンなHNになってるにゃ
131K-Rod:02/03/09 02:08
>>114
スレに全然関係ないけど、自営業と会社員は扱い違って当然ですよ。

要するに経営がうまくいってるけど、収入をごまかして授業料を免除してもらうって
やつですね。ま、私の愚痴なんかどうでもいいです。ちょっと疲れ気味だったもので。

ところで、動詞のお話なんですが。
unergativeがresultativeを取る場合、postverbalにNPを取れますよね?
He ran the pavement thinみたいに。そんでもって、cognate objectも
取れるでしょ?live a happy lifeみたいに。さらに、I talked Mary into
going to the movie togetherなんかだとおもいっきり他動詞として使われる。
私の記憶が確かならばChomsky 1995で、Hale and Keyser 1993ではunergative
は他動詞として分析されているとのことなんですが。
これらの現象をふまえてLexicalist analysisでは、語彙の部分で前もって
これらの構造を取れるのだと記述しておくのだそうですが、これってトートロジー
なのでは!?何か説明になってるの?
なんて、一年前くらいに思ったことがあるのですが、いかがでしょうか?
誰か、Lexicalistはおられませんか?レス希望。お願い申し奉り候。
132名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/09 02:13
>>109
Carnie, A. 2001, A Generative Introduction
133132:02/03/09 02:15
>>132
sorry,
Carnie, A. 2001, Syntax: A Generative Introduction.
134あぼーん:あぼーん
あぼーん
135ぞぬ好き:02/03/09 09:11
なんにゃ。いきなりひと来たにゃ。(pissyなのもいるけどにゃ。)

かかりさんの環境がどうなってるか知らないけど、
わたしのばあい、proxy規制のうるさいことで有名なJcomなので、
ツール(T)→インタネットオプション(O)→接続→LAN設定(L)→
「自動構成スクリプトを使用する(S)」のtickを消す→OK→OK、の手順でやるにゃ。

で、他人の身体部分で、受身可能なものにゃ?
○太郎が、目をつけられた。
○太郎が、尻尾をつかまれた。
○太郎が、首を切られた。
○太郎が、飼い犬に手を噛まれた。←これ、インチキにゃ。
とかかにゃ…

ってこれ、こーゆー問題なのかにゃ?
むしろidiomのsemanticの問題かと思ったにゃ。
[釘を刺す]全体でcausativeとみなす、とかにゃ。
と、俺ならこう説明するね。これ定説。(急にBOB先生口調)

さて、反論は?
136ぞぬ好き:02/03/09 10:14
コンビニで、『2ちゃんねる大攻略マガジソ』とかいうのを買ったにゃ。
表紙を開くと、いきなり乙武フィギュア(ころころーとかいうやつ)にゃ。
ダイジョブかにゃ?

なんにせよ、大衆化というのは、いい方向にいったためしがないのにゃ。
2ちゃんねるの毒性が消える方向にいくのは、ヤにゃ。
便所のラクガキのままでいいにゃ。

というわけで、
○太郎の手腕が買われた。

135の例は、無視してにゃ。誰の身体部分かわからんにゃ。
137ぞぬ好き:02/03/09 10:16
↑「手腕」もよくないにゃ。また考えとくにゃ。
138(´∀`):02/03/09 13:47
直接受け身の話しのつもりでしたにゃ。で、
(太郎に)警察の目がつけられた。
太郎の尻尾が(警察によって)つかまれた
太郎の首が(社長によって)切られた。
太郎の手が(部下によって)噛まれた。
ちょっとdegradeするのもあるにゃが、全般的には「腹がたてられた」ほど悪くは
ないにゃ。これも間接受け身ならよくなるにゃ(太郎が花子に腹をたてられた)。
それから「腰をあげる」は「その長年の問題に対してようやく重い腰があげられよう
としています」とか、言えそうにゃ。

>[釘を刺す]全体でcausativeとみなす
いい線にゃが、「太郎の足元が見られた、看守の目が盗まれた」とかもにゃ?
似たような意味的制約として影響性affectednessというのがあるにゃが、それとも
違うようにゃ。で、とりあえずのせこい反論としては、これは(対応する能動文の)
主語が動作主か経験者かという問題、といっとくにゃ。

上で自分の身体部分といったのは再帰的表現の一種かと思ったのにゃ。
肩がすくめられた、眉がひそめられた、とか全部ダメそうにゃ。ちょうど
再帰代名詞を主語にして受け身を作れないのと同様ににゃ。だから受け身を
作った場合のchainのlink間のlocalityか何かが関わっているだろうと思ったのにゃ。
139(´∀`):02/03/09 13:56
>「太郎の足元が見られた、看守の目が盗まれた」
スマソ X 100
140ぞぬ好き:02/03/10 10:33
いろいろ書いたけど、どうもまとまらんにゃ。
「太郎が風邪をひいた」では、太郎はagentではないにゃ。
それで、「風邪が太郎に(よって)ひかれた」がダメなのかにゃ?

ほかに類例ないかにゃ…

「風邪をひいた」って「引いた」って漢字で書けるっヶ?
風邪は太郎の一部みたいなもんだよね。そもそも個人と独立
して存在する風邪(病気)一般なんてないわけだけど。
142ミルク:02/03/10 12:08
ごめんなさい。話の腰を折って。
顔文字先生、前、チョムスキーにとっても自由意志はミステリーだと
おっしゃっていましたよね。この意味を解説していただけますか。
チョムスキーは社会問題にも重大な関心を寄せているみたいですが、
このミステリーというのはあくまで言語学における話ですよね?
143かかり助詞:02/03/10 14:00
idiomの話し、参加してなかった私が言うのもなんだけど、
まとまりないね。まあ、idiomというのはパターンが見つけに
くいところだろうから、仕方ないっすかね。

前に話題になっていた、NLLTに載っているLappin et al読んだけど、
なんだこりゃ、って印象だったな。まあ、論文ではなく、topic...comment
だからあんなものなのかも知れないけど。主張としては、
(1)GBはせっかくHPSGのようなconstraint basedな理論になりつつ
あったのにまたMPで派生偏重になってしまった。
(2)(Uriagerekaを引用して)石鹸の泡が自らを支えるような
最適の形になるのと言語はなんの関係もない。全くの偽の科学である。
(3)根拠もなしにGB信奉していた人たちがMPに切り替えている。
Chomskyがなにをやろうと勝手だけど、他の人が追従するのは
個人信奉である。
とまあ、こんな感じでしょうか。(1)に関してはどちらかと言えば
GBが先にあって、GPSG/HPSGはGBの派生というものを
なくして作られた理論なので似ているのは当たり前。他の理論がHPSGに
似ていないといけないという理由もよく解らない。
(2)については、私が知っている範囲での科学では、一般に
理論そのものを否定することは出来ない。理論のpredictionが
間違っていることを示せば、その理論に欠陥があることを示したこと
(((P->Q)&~Q)->~P)になる。科学かどうかというのは科学の定義に
もよるけど、根拠もなしに「その理論まちがってんだよ、ゴルァ」
というのは論理的できない。
(3)について言えば、Chomskyが何をやっても自由だけど他の人に
その自由が許されないのはなぜか不明である。

私が思ったのはこんなところです。あくまで「思った」のね。Lappin
達も思ったことを書いているだけで論理的な批判している訳では
ないようですから。

144ぞぬ好き:02/03/10 19:58
かかりさん、そりゃないにゃ。
そもそも発端は、「想像にふける」がidiomかどうかに関する疑問にゃ。
これが、idiomの定義もわからなくしてるのにゃ。
「ふける」の可能なassociationはいろいろ示したからもうやめにゃ。
かかりさんは、
「帽子をかける」「橋をかける」「醤油をかける」「圧力をかける」
「電話をかける」「迷惑をかける」「時間をかける」「手間をかける」「不意打ちをかける」「目をかける」の
どっからがidiomだと思うのにゃ?

ついでに、ミステリーについても答えとくにゃ。
このばあい、human mind の固有の限界、わかりやすくいえば「人知を超えている」という意味で、
科学的アプローチでは原理的に解決不可能な問題をミステリーといってるのにゃ。

Descartesとの関連は、またのちほどにゃ。
Lappin達の文章は、「チョムスキー派の人々はチョムスキーに対する個人崇拝に
陥っている」という命題が正しいことを、できるだけ論理的に論証しようと
しているものです。かかり助詞さんのは完全な誤読です。
146かかり助詞:02/03/11 01:12
idiomかそうでないかの客観的テストというのは難しい。
「醤油をかける」はidiomっぽくないけど、「圧力をかける・目をかける」
あたりは何となくidiomっぽいね。intervention testしてみると、
(1)a.豆腐に醤油を太郎がかけた。
 b.??学生に圧力を先生がかけた。
c.??学生に目を先生がかけた。
私の判断ではやっぱり、(1b-c)は座りよくない。上でカオモジさんが
passiveやっていたけど、こんなのは?
(2)a.豆腐に太郎がかけたよ、醤油を。
 b.??学生に先生がかけたよ、圧力を。
c.??学生に先生がかけたよ、目を。
right dislocationでも同じような違いがある。「圧力をかける」というのは
「圧力釜で牛肉に圧力をかける」ってな意味ではnon idiomaticかな。
(3) 牛肉に圧力を和の鉄人が圧力釜でかけた(ので肉が柔らかい)。
(4) 牛肉に和の鉄人が圧力釜でかけたよ、圧力を。
判断は微妙ですが、(3-4)は(b)-sentences of (1-2)よりいいと思う。
どうでしょ。

>Lappin達の文章は、「チョムスキー派の人々はチョムスキーに対する個人崇拝に
>陥っている」という命題が正しいことを、できるだけ論理的に論証しようと

誤読だとは思わないな。どうやって「論理的に個人崇拝を論証」するのよ?
上にまとめたようなことだとしたら、それがなぜ論理的なのか解らない。
ついでに言うと、科学が進展するためには勿論、明示化とか検証とか
大切なプロセスがあるけど、何より大事なのはinspirationではないで
しょうか?MPは前にも書いたけど、「余剰性のない理論を求めることが
経験的にもすぐれた理論を産んできた理由は、人間の文法が簡素なものである
からではないか?」という期待があって、それはchomskyだけでなく
他の人(例えばRelativized MinimalityのRizziとその読者)も多いに
感じていたことだと思うけど。それと、よしんば「個人崇拝」だとしても、
それはMPをやっている人への悪口であって、MP自体が間違っているという
ことには全くならない。

147(´∀`):02/03/11 02:34
>>140
(太郎が自分の)病気を治した→*太郎の病気が治された
(太郎が花子の)病気を治した→花子の病気が治された
どうかにゃ?
主語が動作主か経験者かでいえば、「腕の骨を折った broke his arm」で
主語が動作主なら「(保険金目当てで)太郎の腕が(彼自身によってわざと)
折られた」とか言えなくもないと思うにゃが、経験者の場合は無理にゃ。

イディオムの定義は難しいにゃが、特徴の一つは全体の意味が各成文の意味の
和にならない、合成性が成立しない、ということにゃ。しかしこれはすべての語彙の
特徴でもあるにゃ(Marantz)。ちょうど特定の核酸トリプレットがあるアミノ酸を
意味する単語でありイディオムであるようなもんかにゃ。

>>142
むにゃ、たいして難しい話しではないですにゃ。144のぞぬ好き氏とかぶるにゃが、
人間の知性にゃら認知能力にも生物学的な制約や限界があるにゃから、我々が
問いかけたり理解したりすることが可能なproblemsとそもそもそれが望めない
mysteriesは区別され、科学はproblemsに関わるもの、という言い方をチョムは
するにゃ。たとえば犬には聞こえても(problem)人間には聞こえない(mystery)
自然の呼び声がある、というわけだろうにゃ。mysteryがやがてproblemに変わる
こともあるかも、にゃ。で、もし言語能力に対して言語使用が自由意志に関わると
すれば、それは当面、mysteryということになって接近が困難だということになる
にゃ、たぶんにゃ。
148入門希望:02/03/11 05:04
かかり助詞さん、111さん、お返事おそくなってしまいましたが、
どうもありがとうございました。
生成文法に興味はありつつも、どこから手をつけてよいか迷った末に
安易なチョムスキー批判本に流れてしまう人も少なくないと思うので
これまでのスレッドで出た分も含めて一応まとめておきます
(問題があったら指摘してください)

○入門の入門
・Soames & Perlumutter, 1979, Syntactic Argumentation and the Structure of English
 (超初学者向け)
・Sag & Wasow, 1999, Syntactic Theory: A Formal Introduction
 (ただし、HPSGの教科書)
・岩波講座言語の科学6「生成文法」
 (まずは日本語で、という人のために)

○教科書
・Radford, 1981, Transformational Syntax
 (下にでているものより良いと思われる)
・Haegeman, 1994, Introduction to Government and Binding Theory
 (もっとも良く使われている教科書。無難)

○?なもの
・Radford, 1988, Transformational Grammar
 (長いだけ。ただしくどいほど詳しいのがよいという意見もあり)
・Ouhalla, 1999, Introducing Transformational Grammar
 (センスなし。一部で人気との意見もかつてでていました)
149入門希望:02/03/11 05:11
とりあえず、Soames & Perlumuter 1979、Radford 1981(余裕があれば
そのうちSag1999も)あたりから手をつけて広げていって見ようかと思います。

>>116
疑問点について聞けるような面識のある先生は(学生も)残念ながら
すぐそばにはいないので、しばらくは独学になりそうです。
150入門希望:02/03/11 05:42
ごめんなさい >>132 さんを忘れました。
でも、どのような点でいいかなどコメントもいただけるとうれしいです。
151名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/11 05:51
おれも、半分くらいで読むのをやめた、Haegeman(1994)をまた読んでみよう
かなあ。
152虚無好き:02/03/11 07:39
>>146
'right dislocation'の意図するところはわかるけどにゃ。
語の選択に問題が…
「豆腐にかけるもの」といえば、無用の常識がはたらいてしまうにゃ。
(2')外務省にムネヲがかけたよ、圧力を。
ならイイような気がするけど、ホントかにゃ?

もうひとつ悩んだのは、
(3)太郎が、料理の腕をみがいた。
なんかは、比喩の問題に還元される可能性があることにゃ。(3)はおおよそ
(4)太郎が、料理の[技量を][修練した]。
に置換されるにゃ。句構造が同じで、しかも隣接条件などの制約をうけないならば、
(たとえば「腕」は、「技量・わざ」の提喩だとか)これは完全に比喩の世界にゃ。
とりあえず
(3')料理の腕を、太郎がみがいた。
(4')料理の技量を、太郎が修練した。
には、さほど差がでないにゃ。
ひょっとしてrhetoricを形式意味論でやるはめになったら、見通しつかんにゃ。

>すべて語彙の特徴でもあるにゃ
特徴というより、語彙の本質でもあるかもしれないにゃ。
idiomというのは、いわゆる「言語の創造性」に対して、
特定の句構造が語彙とともに安定しており、literalな解釈とは独立した意味解釈をうける現象とも記述できるにゃ。
このばあい、「風邪をひく」は(準)idiomであり、(夏風邪とかあるから)
いっぽう「はしかにかかる」「インフルエンザにかかる」「何とか熱にかかる」などなどはidiomじゃないのにゃ。
ところがidiomじたいも、
「言語の創造性」の反動ではなく、むしろそのあらわれのひとつのような気がするんだけどにゃ…

こーゆーこと考えてもしゃーないのかにゃ。またくるにゃ。
153虚無好き:02/03/11 07:46
>「腕」は、「技量・わざ」の
何だろうにゃ…?提喩ではないにゃ。換喩かにゃ?
154(´∀`):02/03/11 08:07
>>152
いつかきた道にゃ
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/gengo/978466881/
の30〜40あたりを見てみるにゃ
>誤読だとは思わないな。どうやって「論理的に個人崇拝を論証」するのよ?

2001年の方の文章の末尾(916〜917ページ)で、Lappin達自身が、自分達の
議論の論理構成を要約してます。
156虚無好き:02/03/12 04:05
>>154
納得にゃ。

で、内紛かにゃ?しばらく静観するにゃ。
157(´∀`):02/03/12 04:33
で結論としては同スレ86のようなことになったわけにゃ……鬱にゃ
158あぼーん:あぼーん
あぼーん
159虚無好き:02/03/12 21:52
???
なんで鬱になってんのかにゃ?このての問題に結論はないにゃ。
↓これとかみると、もっとウトゥ〜になれるにゃ。

http://www.christinaburkaba.com/AVB.htm

負の相乗で、プラスにゃ。

で、かかりさんの反論は?
160(´∀`):02/03/13 05:07
かかり氏、またアクセス制限くらってるにゃ?
代理投稿というわけでもないにゃが、たいがいのチョム派はチョムの言うことを何でも
正しいと盲信するのではなく、熟考に値するはずだからとりあえずは正しいと仮定して
その帰結を探ってみよう、というような態度だと思うにゃ。それも個人崇拝だという
にゃら、敢えていうがその程度の個人崇拝は受けて当然のキャラ(w)ではないかにゃ、
チョムは。全員がそんなだったら問題にゃが、そう思う人思わない人それぞれいるから
いいのにゃ。

入試の後期日程業務で忙しいのにゃ。明日は朝が早いのにゃ(てか、もう今日にゃ)
161虚無好き:02/03/13 09:14
「釘を刺す」問題、難しいにゃー。

「釘が刺された」は「釘を刺された」と比べて、
「釘」が前景化してるのかにゃ。
「を」と「が」の動きだけで、全体像はみえんにゃ。
「花子が時間を守るよう釘が刺された」は、間接受身ではないのかにゃ。

「が」格が「に」格に動くとき、
ひょっとしたら「を」格は「が」格に動くのにゃ。
どうじに、動詞に形態素(相当のもの)が加わるのかもしれないにゃ。
(1)太郎が花子を見る→太郎に花子が見える。
(2)太郎が花子を許す→太郎に花子が許せる。
(3)太郎が花子を殺す→太郎に花子が殺される。

で、使役で
(4)太郎が花子を殺す→*太郎に花子が犯させる
により、
この一般化は、棄却されるのにゃ…

で、かかりさんとは、『仰げば尊し』なのかにゃ。(換喩)
関係ないけど、「いまこそわかれめ」は、かかり結びにゃ。(厨房むけ)
162虚無好き:02/03/13 09:21
>「花子が時間を守るよう釘が刺された」は、間接受身ではないのかにゃ。
棄却にゃ。。
163かかり助詞かかり:02/03/13 09:48
はろー、えぶりぼでぃ。
164虚無好き:02/03/13 09:57
???
偽者かにゃ。

(4)太郎が花子を殺す→*太郎に花子が犯させる
なんで犯させるになってんのかにゃ。「殺させる」にゃ。
アタマ変になってきてるにょにゃ。

みんな、春にゃにょにゃ。
165かかり助詞:02/03/13 10:14
HNが勝手にreduplicateしているけど書き込めたにゃ。
来週はspring breakなので、今週中にやっておかないといけない
ことが多くて2chから遠ざかっておりました。spring breakには
また旅に出るので、いなくなりますが、戻ってきます。
Lappin et alの2001は学部のNLLTが読みもしない院生によって
check outされていたので、本日、川向こうの図書館まで
テクテク歩いて読んで参りました。彼らの主張は
(1) The MP is a highly speculative theory resting on acutely
problematic assumptions, chief among these being (a) the view
that the lang. faculty exhibits (close to) perfect design, and
(b) the claim hat transderivational economy conditions play
a major tole in computing the grammatical status of the sentence.
(2) GB and the MP are significantly different theories.
(3) Chomsky has not provided substantial evidence demonstrating
the superiority of the MP over the GB.
(4) A significant number of GB practitioners started working
within the MP without any investigation of the relevant issues in the
literature.
(5) Given (1-4), the adoption of the MP was not a scientifically
rational move.
(6) Therefore, the only other apparent explanation for this sate
of afairs is the wide-spread acceptance of arguments from anthority on the part
of those GB practitioners who shifted to the MP.
ということです。(1)と(3)は同じこと、(2)は主観的な判断なのでいうことない、
(4)は上でも言ったし、かおもじ師も言っているように、取りあえず正しい
としたらどういうことになるか、ということをinvestigateしないと、
LLJのように「その理論は間違いだね」といっていたのでは
お話にならない。(5)に関しては、上でも言ったように「科学」の
進歩にはinspirationというものが不可欠だと私は思っている。
(6)では、信じているわけではなくて、過去47年間、Chomskyが
言い出したことはとにかく沢山の言語事実を発掘してきたし、
他のfieldにも多大な影響を与えてきた。これは揺るぎようのない事実。
だから今回の変革にも何かあるのではないか、と考える人がいても当然。
Chom理論批判は今に始まったことではないけど、批判するなら、
例えば経済性の原理はあっては困る現象を指摘するとかしないと、
「まちがってんだよ」の一点張りでは批判でなく言いがかりだと思われる。
166名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/13 15:06
顔文字さんの、

>敢えていうがその程度の個人崇拝は受けて当然のキャラ(w)ではないかにゃ、
>チョムは。

という言葉も、かかり助詞さんの

>過去47年間、Chomskyが
>言い出したことはとにかく沢山の言語事実を発掘してきたし、
>他のfieldにも多大な影響を与えてきた。これは揺るぎようのない事実。
>だから今回の変革にも何かあるのではないか、と考える人がいても当然。

という言葉も、どちらも、チョムスキーに対する個人崇拝(Lappin達の
言葉で言うならば"acceptance of arguments from authority")
が確かに存在している、ということを認めているわけです。
この点では我々の意見は一致していると思います。

さて、かかり助詞さんの

>LLJのように「その理論は間違いだね」といっていたのでは
>お話にならない。. . . . .
>Chom理論批判は今に始まったことではないけど、批判するなら、
>例えば経済性の原理はあっては困る現象を指摘するとかしないと、
>「まちがってんだよ」の一点張りでは批判でなく言いがかりだと思われる。

とおっしゃっているところは事実誤認に基づいています。今回の2つの
記事の共同著者3人のうちの2人、LappinとJohnsonは、(NLLTの文章の
中でも述べられているように、)経済性の原理は誤りであるということを
主張する本を(そうです、論文ではなく一冊の本です)を出版しています。
167虚無好き:02/03/13 15:07
本物でしたにゃ。失礼しましたにゃ。

で、ひとによってはinspirationは、まったくあてにならないのにゃ。
(1)×太郎が花子を美しく見る→○太郎に花子が美しく見える。
なのをみると、「見る」と「見える」はやっぱり、別々に考察したほうがいいみたいにゃ。

とはいえ、「花子が太郎に殺された」が文として、一義的に
Hanako was killed by Taro. のcounterpartになるのかにゃー。

比喩のハナシではなくてだにゃ。
「先生が生徒に殺された。」は、
やはりばあいにより「わたしは、先生を生徒に殺された。」を意味しうると思うんだけどにゃ。
語用論の問題なのかにゃー。

わたしも、旅に出ようかにゃーーーー。

>かおもじ師
いちおうこれは、つっこんどくにゃ。怪しすぎにゃ。
168虚無好き:02/03/13 15:15
しまった…

やはり静観しておくべきだったにゃ…

169虚無好き:02/03/13 15:22
あえていえば







とりわけ日本では、
いたるところacceptance of arguments from authorityが存在するにゃ。
それが, a certain nation だったりするにゃ。
虚無好きさん、
>>169の最終行はどういう意味ですか?
171虚無好き:02/03/13 16:53
内容:
あまり穏当な表現ではなかったにゃ。

とにかくいろいろな階層で、非常に世俗的な理由で、
学問の自由が奪われていると感じているにゃ。
'a certain nation 'の問題は、そのほんの一部にすぎないにゃ。
たとえばそれは、ヨーロッパ的普遍に対する反動、の意味でもあるにゃ。
(まあじつは、個人崇拝といえば、かつてinternationalを標榜していた「国家」を思い出さざるをえないんだけどにゃ。)
で、当面の議論とは関係ないにゃ。

やっぱり、おとなしくしてるにゃ…( ´・ω・) ショボボボ〜ン
いや、大事な問題だと思う。学問の自由が奪われている、ですか。
確かにスレと関係ないけど、こういう話はどこでするのが
いいんでしょうね。文系一般て板ないんですよね。理系は
理系全般という板があるのに。
173山田:02/03/14 00:17
174(´∀`):02/03/15 08:19
むにゃ、かかり氏は留守のようにゃから代理投稿するにゃ
>>166
「賛成するにしろ反対するにしろ」最大限慎重に検討するに値するということは認めてい
るわけにゃ、お互いににゃ。Lappinらも頭ごなしに否定するのではなく、検討・議論をし
ようとしているにゃ。そのLappinらの
>経済性の原理は誤りであるということを主張する本
についてにゃが、まず、例えばCollinsなど、一個人が提案した特定の経済性原理の定式化
に対して問題点を指摘することと、経済性原理という考え方自体が誤りだと指摘すること
はまったく別物にゃ。前者の作業はミニマリスト内部でも日常繰り返されている作業で、
例えばMoveがMergeよりコストが高いなどといまだに言ってる人はまずおらんにゃ。そ
れから後者についてもミニマリストにおける経済性という考え方はすでにあまり顧みられ
なくなっていると思うにゃ。Lappinらはこの両方のレベル(個別の経済性原理と経済性
という概念自体)で経済性批判をしているにゃが、それはいずれもミニマリストが取り組
んでいる仕事に他ならず、実はミニマリスト批判にはあたらないにゃ。局所的にしろ大域
的にしろ他の選択肢との比較上の経済性は現象論・結果論であり、言語においては最初か
らそういう操作しか起きないようになっているだけだろう、とは俺も何度か書いたと思う
にゃ。Lappinらも Optimality is in the eye of the beholder, not in nature(p.131)とい
いこといってるにゃが、それがミニマリスト批判を意図しているのだとすればそれはミニ
マリストに対する彼らの誤った先入観を露呈しているだけだと思うにゃ。
175名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/15 12:46
私も、別に、Johnson and Lappin (1999)が特にすごい本だと言おうと
しているわけではありません。単にかかり助詞さんの事実誤認を指摘した
だけです。

>「賛成するにしろ反対するにしろ」最大限慎重に検討するに値するということは認めてい
>るわけにゃ、お互いににゃ。

という所ですが、チョムスキー派の人たちの中には、チョムスキー以外の
人が提案した理論的枠組みを慎重に検討したことがない人が少なくないと
思います。それどころか非チョムスキー系の理論(HPSGとかのことですが)
の初歩をきちんと学んだことすらない人が大勢います。Lappin達の文章に
NLLT誌上で反論している人の中にすらそういう人が混じっていました。
(Holmbergとか。)そういうことを考えると、やはり、理論言語学の
現状は憂慮すべきものであると思えます。
>>175
どーでもいいことだが、あなたってやっぱり一生成文法家さん?
177K-Rod:02/03/16 02:08
素人ですが、掲示板なので口を挟ませていただきますにゃ。
ここ来るのも久しぶりですし。

「チョムスキーの個人崇拝」のことについてにゃ。
私は、実は言語学は認知から始めたにゃ。だから、初めはチョムスキーの悪口を聞く所から
始めたにゃが、実際、Generativeやってる人は回りが言う程、個人崇拝はしていないと思われ
ますにゃ。そりゃ、あれだけの実績ある人だから尊敬はされてますが。
でも、百歩譲ってたとえチョムスキー絶対主義であっても、イコール理論として間違っている
なんてことはないんじゃないかにゃ。「MPやってるやつは、チョム信者だ=チョム理論は間違いだ」
って論法おかしくないかにゃ?批判するなら理論そのものを叩いていただかないと。
もしくは、MPより多くの人を惹きつける言語研究プログラムを提唱していただかないと。
ていうか、チョムスキー批判も、チョムスキー読んでない人の批判多くないですかにゃ?
私が読んでも一発で分かるようなの多いんですが。

それと、私はHPSGはSag、LFGはBresnan、Pesetsky、Andrew、Sadler、Simpsonぐらいしか知りませんが、
MPやってる人がこれらの人々の論文を全く読んだことがないってことはないのではないかにゃ?
個人的には、これらの理論はこれまでに知られている個別の文法現象、言語の特徴を自分たちの
枠組みでとっても難しく言い換えているだけという印象があるにゃ。どっかで顔文字先生が
おっしゃってたように、個別の文法現象を細かく記述しただけでは、あまり面白い予測はたたないのでは
ないかにゃ。
「個別の文法現象の記述から、帰納的におもしろい理論が出てくるかもしれないだろう?」
って意見ですか?いやー、はは。なんか悪口になりそうだからやめとこう。
それに音形に現われないものはないものとみなすとか、ある文法現象が起こるのは、その文法
現象が起こるようになっているからだよって説明とかかなり不自然に聞こえまする。

もしかしたら、印象論かもにゃ。ま、たまにはこういう知識の浅い人間が何か意見するのも
いいかもにゃ。また、来るにゃ。

178名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/16 05:29


   /\)\)\/\  
  /,/ ミ・∀・ミ \,\
 /へV''゙ノ∪ ノ⊃ "''Vへゝ カレー味のうんことうんこ味のカレーは
 ←〜∪ ∪         どちらがいいか語り合うスレです。みなさん
              意見よろしく。どっちがいいかだけでもいいから
              書き込んでね♪どの板からきたかもできればお願い♪

http://tmp.2ch.net/test/read.cgi/kitchen/1016189313/l50

179かかり助詞:02/03/16 12:29
実はまだ旅立ってません。しかし旅立ち前にやることが沢山あって
てんてこまいでMP批判どころでなかった。

前にお話ししたRTOの論文を巡り、reviewerと喧嘩していたのですが
結局、出版はするけど私には納得行かないような判断になったっす。
どこに出しているかバレバレだけど、普通のarticleからR&Rにするから
25ページにしろだって。なんじゃそりゃ。どうしようか決めかねるので
アドバイスがほしいっす。この審査過程を要約すると、

第一稿、1998にR&Rに出すために25ページのmsを送る。
そのまま2年程忘れ去られ、2000の春くらいに、「発見」され
reviewerに送られる。
2000の暮れくらいに返事来る。reviewerA「出版せよ」reviewerB「もっと
理論面を書き直せ」AとBが言っていることが合わないのでreviewerC
が登場し、「理論面を書き直せに同意」。一月で書き直して第二稿を再投稿。
二稿はページも増えarticleになる。
2001の春。返事が来る。reviewerB「出版せよ」。reviewerC「ここを
直せ」。一ヶ月で直して三稿を出す。reviewerCはなぜかeditorへの
メールを私にも送ってくる。Cが誰だか解る(M工大2001PhD)。
2001の夏。返事が来る。reviewerC「ここの言葉使いをなおしたら
出していい」。一週間でなおして四稿を出す。
2001の冬。返事が来る。reviewerC「前に言った問題(これが
何なのかspecifyされてない)が直ってないから落とせ」。頭にきたので
editorに手紙を書く。editorは決断をreviewerDに委託。
2002。昨日、返事が来た。RiviewerD「R&Rにするから理論面を削れ。」

結局4年近く前に始めたところに戻せとのこと。みんなだったら
どうする?R&Rなら必ず出るからここは一つ大人になって出すべきで
しょうか。あんまり理不尽だからもう一度editorに掛け合うべきで
しょうか。定職を持たない身としては、このjournalに出ることは
魅力的なんっすよね。からよそを当たることはしたくない。どう思いますか?
180坊や:02/03/16 15:51
>>131
Lexicalistからの返事がないようなので。遅くなりましたが。

動詞のお話ですが、上に挙げてる例のtalkが他動詞として
分析されているというのはどういう理由でですか?これって
同じく上に挙げているresultativeに出てくるunergと同じよう
に扱えると思うのですが。

>何か説明になってるの?
この手の現象に関して80年代後半に投射原理を前提とした
上で例えばLevinとRapoportはLexical subordinationなる規
則をたてました。つまり、「語彙の部分で前もって…」という
ことに関しては投射原理によりD-str.を含む全ての表示レベ
ルで語彙の特性(Arg.Str)が統語構造上に表示されていなけ
ればならなかったので、語彙規則によってunergに補部を選
択できるようにしてやる以外他に方法がなかったという事情
があったからだと思います。この規則自体ちと不具合がある
のですが、記述的に妥当なものをとりあえず目指していた感
があります。
181175:02/03/17 00:36
>>177 K-Rodさん、
私も、Sagの最近の論文(彼が一人で書いた物および彼がfirst author
になっている物)はあまり評価しません。チョムスキーもそうだった
と思うのですが、理論言語学の研究者が本当によい仕事をすることが
できるのは40代前半ぐらいまでなのかな、という気がしています。
182K-Rod:02/03/18 23:51
>180
コメントありがとにゃ。
実は、個人的にLevin & Rappaportはけっこう読んでるにゃ。
だから、彼らの主張も分かるにゃ。(でも納得はしてないのにゃ)
彼女達の1995以降の研究成果がLanguage 77だというのなら、
私はちょっとガカーリにゃ。

>181
個人的にはこの意見にはagainstにゃ。
ま、論理的に話し合う話題でもない単なる印象論だと思うのにゃ。
年をくってるからしょうもない論文しか書けないという根拠はないのにゃ。

ふうー、もうすぐ卒業にゃ。大学生活なんてあっという間にゃ。

183(´∀`):02/03/19 20:55
久しぶりなのにゃ
出張から帰ってきたと思ったらつまらん雑用がドサドサと舞い込んできて
しばらく書き込めなかったのにゃ
ずいぶん過疎化してしまったにゃ……
しかし懐かしい坊やせんせが帰ってきたみたいで嬉しいのにゃ

もう旅に出たあとだと思うにゃが
>>179
>そのまま2年程忘れ去られ
というのは他人事にゃがら爆笑、いやいやけしからん話しにゃ
Keyserの手元で埃かぶってたということかにゃ?
複数のrefereeの場合、全員がgoと言わにゃいとダメというのが通例にゃ
まあ、これ以上悶着起こすのは避けてR&Rで出すのがいいのではないかにゃ
採用決定から実際の掲載までだいぶ待たされるにゃから、articleにこだわってると
どんどん賞味期限がきれていきそうだしにゃ

>>180
おひさ〜、にゃ
>talkが他動詞として分析されているというのはどういう理由
一つはMaryに対する格付与だろうかにゃ。
一種の使役化が起きているにゃがこれを他動詞化と呼んでもそう差し障りは
ないと思うにゃ。で、このような使役化・他動化をsmall vの属性で捉え、統語構造
上どう表示するか、が結構問題なのにゃ。俺は以前からLCSという独立した表示
レベルを認めず全部統語構造でいくのがスマートだと思ってるにゃが、この
ケースなんかが最後までやっかいな問題として残る感じにゃ。
persuade by talking 相当に分解した場合、mannerに当たるadjunct内V headが
主節Vにincorporateしているみたいで、通常のhead movementとはだいぶ違うのにゃ。
何かアイデアあるにゃ?
184坊や:02/03/20 09:46
>>182(でも納得はしてないのにゃ)
ま、個人的にはD-str.で投射原理を仮定するとああするしかなかっ
たということかなと考えています。勿論、D-str.、投射原理を破棄し
ているMPを採るとまた違う説明も十分可能だと思います。

>>183
どうもです。またふらっとどこかに行っちゃうと思いますが。

> 一つはMaryに対する格付与だろうかにゃ。
>>131を読んでresultativeに出てくるunergはunergで、talk Mary into ...
は他動詞と考えてるように読めたので、上の質問になりました。
 格付与に関してはunergですから、Burzioの一般化にも従っている
ので、ECMとして扱えそうですけど(Rothsteinが昔そんなこと言って
ましたような)、causative force を持つ点をどう扱うかについては未
だにどのアプローチが正しいのかよう分かりません。このあたりにつ
いて批判スレその2でいろいろやり取りしましたけど、あそこでの議
論は分析の正否を別にして面白かった。

> 統語構造上どう表示するか、が結構問題なのにゃ。
H&Kを採るとunergの場合は確かに問題ですね。それこそ批判スレそ
の2でやったように√を使ってやれば上手くいきそうですが。
 あと、H&Kだと外項(1)を加えるCausativeをうまく扱えても内項(2)を
加えるとされるApplicative(いろいろありますけど)が上手く扱えるの
かよく分かりません。恐らくRelationalなPが絡んでるという人もいるで
しょうが(Marantz)、言わんとしてることは分かるけれども、もう少し洗
練した述べ方も可能なのではと思ってます。
 アイデアはその2で出尽くしたのでもう特にはないのですが、LCSや
H&Kとは根本的に異なるDowtyのアプローチなんかも結構魅力的に思
える今日この頃です。
185K-Rod:02/03/22 15:29
なんだか風車と戦っているドンキホーテの気分にゃが、それでもあえて
顔文字先生の意見と対立する意見を書かせていただきますにゃ。LCSの弁護にゃ。

Resultativeについてにゃが、もし、「unergativeがResultative(特にVP NP
XPの形をとるもの)を取るときには、Lexical Structureに変化があって、
(これをResultative Formationとでも呼べばいいかにゃ?)これによってUnerg
もResultativemを取れるようになる」と仮定すれば
(1) The lioness chewed his knuckles raw.(resulative, depictive)
(2) She laughed herself silly. (depictive, *resultative)
となって、transitiveでは両者の解釈が可能なのに、なせunergではresultative
の解釈しかないのか、すっきり説明がつくような気がするのにゃ。
この辺はどうかにゃ。いろいろおもしろい意見期待してますのにゃ。
もちろん、坊や先生とかいろんな人の意見も待ってますのにゃ。

P.S.ちなみに顔文字先生が森高千里のファンだったと風の噂に聞いたにゃ。
我々も中学校時代に好きだったにゃ。かわいかったにゃ。


186(´∀`):02/03/24 21:43
むにゃ、完全に無人化したと思って他の板に入り浸ってたら
K-Rod氏が書き込んでたにゃ、スマソ
>(2) She laughed herself silly. (depictive, *resultative)
>unergではresultativeの解釈しかない
なんか違ってるにゃ……
resultativeというのはcausative解釈に連動して出てくるにゃから
他動詞の場合でもsecondary predicateがresultativeとdepictiveとで
動詞自体の性質が違うはずだと思うにゃ。つまり
(1) The lioness chewed his knuckles raw. (depictive)
にさらにcausativizationがかかって
(1ユ) The lioness chewed his knuckles raw.(resulative)
になるのではないかにゃ
で、unergativeの他動詞化がすなわち使役化だとすればunergativeの場合の
SPがresultativeになるのは自然かにゃ。
この場合に限らず使役化・他動詞化が統語的な現象(どのような性質の
vとくっつくか)かどうか、が最初の問題だったのにゃ。
で、K-Rod氏によるLCS支持というのはどういったあたりなのにゃ?

そもそも文法の中でのLCSの位置づけが俺には今一つ分からないのにゃ。
syntaxより先に各動詞ごとに語彙的に指定されているもの、かにゃ?
動詞自体がsyntaxの出力だという立場ではそんなものはあり得ないにゃ。
そして、syntaxの後で構造から読み取られる意味解釈の一部を形式的に
表示したものというなら、それは統語構造だけで間に合うのであって、
別の表示レベルとしてたてる必要はないと思うのにゃ。
便宜的な表記法として使うのはいいにゃが、LCSに実体があってそこに
なにかの動的操作がある、とかいうのは個人的にキモ、なのにゃ……
別スレの Levinの解説もよろしくにゃ。





*森高はにゃ、昔ユーロビート調の歌を歌ってた頃はよかったにゃが、
その後すっかり曲調が変わってしまって萎え萎えになったのにゃ
「非実力派宣言」はマニアの間で「奇跡のアルバム」と呼ばれ聖典化して
いたのにゃ(w
187K-Rod:02/03/24 22:53
>>186
185で述べた意見はKim & Maling が1997年にTexas Liguistic Forumで発表して
翌年にまとめたsquibをまとめたものにゃ。自分の立場ではないのにゃ。
顔文字先生には身元がばれているので正直に言うにゃ。実は卒論はResultative
の統語的分析をやったのにゃ。Tarnsitiveの場合とUnergativeの場合とで異なる
統語構造を仮定していろいろ話を進めたのにゃ。で、使役化・他動詞化は統語的な
現象ではないか、という結論を出してるにゃ。実は、無謀にもこの内容で学会発表
に応募する予定なのにゃ。今週中に提出するのにゃ。だから、具体的な話は勘弁して
ほしいのにゃ。

個人的にはLCSは表記方法として利用してるだけなのにゃ。これをメインにいろいろ
言うつもりはないのにゃ。その手の話はこの前言ったみたいにトートロジーで説明に
なっていないとしか思われないのにゃ。
だから、語彙忌み論は「・・・・」って感じにゃ。
188Levin (Performance by K-Rod):02/03/25 00:00
えー、Resultativeの分析披露するの?しょうがないわねえ。(-.-;)
今ままで、Resultative、Resultativeっていろいろ言ってた人たちがいるみたいだけどー、
あたしぃー、そんなの納得するわけにはいかないのねー。だってー、ちょっと見てよー、下のー。
(1) The wise men followed the star out of Bethlehem.
(2) John dance mazurkas across the room.
(3) Fly American Airlines to Hawaii for your vacation!
ここでー、result expressionってー、目的語の名詞句をpredicateするんじゃなくてー、
主語をpredicateしてるでしょー?今までってー、result expressionってー、目的語を
predicateするっていうー、あたしたちがー、95年にDirect Object Restrictionって
名づけたー、なんかこうー、決まりみたいのがあったでしょー。でも、DORが守られないん
だったらー、Unaccusative Hypothesisなんてー、やってらんないわよねーってカンジー?
だからー、一番大切なことってー、ちょっと英語で書いてみるとー、
we propose that the lexical semantics of a verb together with the properties
of event structures it can be associated with can serve as the foundation of an
even structure-based analysis (Rappaport and Levin 2001:2)やっぱー、今時の言語学は絵書いてなんぼでしょ?
それとー、bare XPのResultative(筆者注:S V XPとVの後に名詞句がない文で結果の意味を表すもの、と
でも解釈しておいてください)とReflexive patternのResultative(こっちはVのあとに再帰代名詞が続くものですね)とー、
けっこういろいろ違いがあるとおもうのねー。たとえばー、
Tracy danced to the other side of the stage
だとー、danceとステージに行ったというeventとの間でー、temporal dependanceがあると思うんだけどー、
コンサートの翌日でー、アーチストがー(要するに歌手ね)、朝起きてー
I guess I've sung myself hoarseって言ったりするときなんかはー、temporal dependanceがないでしょー?
だからー、Bare XP PatternとVの後にNP XPって続くResultativeとの間だってー、Complex eventかー、そうじゃ
ないかっていうー、意味的な違いがあるのねー。だからー、これをBillなんかが言ってるevent structureにまとめてー、
(Croft 1991あたりを参照)Resultativeをー、simple event strucutreに書けるかー、complex event sturctureに
書けるかでまとめたらー、話は簡単にすむでしょー?DORだとかUnaccusative Hypothesisだとか難しいことなんていらないのよー。
ねー、いろいろややこしいこと言ってた人たちってバカでしょー?私たちをなめんじゃないわよってカンジー。

筆者注:この論文の最後にまとめがあるので、それをリストアップ。
(1) Resultatives with no distinct subevents (simple event structure)
The pond froze solid.
(2) Resultatives with temporally dependent coidentified subevents
(simple event structure)
a.Robin danced out of the room.
b. The wise men followed the star out of Bethlehem.
c. We pulled the crate out of the water.
(3) Resultatives whose subevents need not be temporally-depentdant
(complex, causative event structure)
a. The joggers rant the pavement thin.
b. We yelled ourselves hoarse.
c. They drank the pub dry.
d. The cows ate themselves sick.
e. The critics panned the play right out of town.

要するに(1)(2)のパターンがsimple event structureで処理できるもの、
(3)がcomplex event structureで処理できるものってことみたいですね。
あと、基本的に彼女たちはコーパスで例文収集を行っています。

いろいろな意見お待ちしてござ候。



189(´∀`):02/03/25 00:29
力作サンクスにゃ、あとでレスするにゃ(どうでもいいけどタイポ多いにゃ)
ちなみにレヴィンの口調はそんなにマターリしてないと思うにゃ
「〜ざます! キャンキャン、キィー!」ってな印象があるにゃ(w
190名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/25 18:12
>>181
> できるのは40代前半ぐらいまでなのかな、という気がしています。
理系の場合には,特に若手が活躍しますが,これには例外あり。

WordNetのジョージ・ミラーは,もうすぐ90歳だが,何十億円もの
予算を獲得している。英語だけでなく,ヨーロッパ諸言語にも,
このWordNetが応用されている。最近では,インドでWordNetの
学会があった。
191?a°?O???A°?・??:02/03/27 15:41
参考文献のところで時々、'Kuno Susumo'っていうのを見かけるんですけど、
それもいろんなところで見つけるんですけど、なんで?それから、最初に間違えたのは
だれ?ご存じの方がいらしたら教えて下さい。
192通りすがり:02/03/29 14:57
>>189
Levinって「〜ざます! キャンキャン、キィー!」って感じじゃなぃょぅ
数週間前に初めて会ったんだけど、ニコニコしたいい人だったよぅ。
それと彼女の普段の口癖は
"hmm, hmm, you know, you know, ... I don't know ..."(にこにこ笑いながら)
だよぅ。

それよりもここにはPeter Sells みたいに「どれもいいんじゃない?」って人は
いないのかなぁ。
俺はMPもHPSGもLFGも利点があると思うんだけど…
ただ、最近の東海岸のMP系って理論のゴリ押しって感じが否めないなぁ。
もちろん全部がそうじゃないんだけど。
変な経験主義に走るのはよくないけど、言語あっての言語理論であって、
理論あっての言語じゃ無いんだから、もう少しdescriptiveな感じで
やってもらいたいと思っている俺は厨房の域から抜け出してないのかなぁ、
と言ってみるテスト。
193K-Rod:02/03/29 18:46
>193
お、Stanfordの人ですか?
異分野の人歓迎するにゃ。ぜひ、また通りすがってにゃ。

久しぶりに来てみたにゃが、あまり人が来てないのにゃ。
寂しいかぎりにゃ。でも、新学期前でたぶんみんな忙しいのにゃ。

雑談にゃが、いろんな国に行ってる子供って複数の言語を喋るって
ことが知られてますよね?私の知り合いにも小さい頃に英語と日本語と
スペイン語を喋ってたけど、英語は受験などで勉強しなおしたから
使えるけど、スペイン語は全く忘れてしまったって人がいてました。
やっぱり、なんらかの言語機能を子供は習得する能力を持っているのかな、
って思いますよね。全部、問答無用に覚えるのはいかに幼児でも無理だと
思われる。
194(´∀`):02/03/29 19:28
ハッキリいって死ぬほど忙しい……
Levinらのペーパー読んでからレスしようと思いつつ、読む時間がまるでナシ、にゃ
スンマソ
195K-Rod:02/04/02 21:45
ここで語彙意味論に対する不満とか述べようと思ってたにゃが、
既に素成・辞書スレで顔文字先生が批判してたのにゃ。
ごめんにゃ、実はここの経歴短いので関連スレ全部読んでるわけでも
ないのにゃ。これからも既習事項を蒸し返す恐れが大有りにゃが、
その時は参考スレとか教えてほしいにゃ。
下がってたのであげといたにゃ。
196K-Rod:02/04/02 23:59
ちなみに英語学会の応募規定って変わったんですか?
学会誌ではそんなこといっこも載ってなかったのにゃ。
おかげでページ数超過なのにゃ。
たぶん無条件で不採用なのにゃ。
なんかごっつ腹立つんですけど。
ちゃんと知らせて欲しいのにゃ。暴れそうにゃ。

197坊や:02/04/03 18:12
>>188 (LevinのPaper、読んでいませんが)
データに関する疑問 (Round 1)
(1) The wise men followed the star out of Bethlehem.

そもそもfollow自体がSubjが(動いている)Objの後をつ
いていくということを意味しますよね?これを考慮に入れ
れば、the starがout of Bethlehemであれば、the wise
manもout of Bethlehemであることがentailされるので、
(1)が本当にDORの反例になるのか疑問です。その点、
(2)はObjのmazurkasとPPとの間にpredicationがないと
考えるのが自然なのでDORの反例としては適切だと
思います。が、(2)についても気になることがあります。
(次回に続く)
198名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/07 10:31
息抜きに、クイズなど。
http://www.ts-music.com/machigai.html

分裂文より難しかった……
199K-Rod:02/04/07 18:25
ちょっと聞きたいことがあるにゃ。
Causativeの文ってのはJohn didn't water the tulips(一応、Resultativeだけど)
みたいに否定文になると、matrixに否定語がついてるにも関わらず、意味解釈の上ではsecond predicateだけが
negateされて、mainのpredicateは否定に関してneutral(つまり、肯定でも否定の解釈でも
できるってこと)になっちゃうのにゃ。
この手のnegationについての何かいい論文あったら紹介してほしいにゃ。
お願いしますのにゃ。

P.S.顔文字先生はまだ当分忙しいのかにゃ?
あと、かかり先生もどっか行ったままなのかにゃ?
それと、坊や先生の次回ってのはいつになるのかにゃ?
200坊や:02/04/07 20:09
>>199
意図しているのはJohn watered the tulips flatですかね。この場合、
John watered the tulips, but he didn't water them flat
がOKであれば、second conjunctは「mainのpredicateは否定に関して
neutral」ってことになると思います。

> 次回ってのはいつ?
じゃ、今書きます。
(2) John dance mazurkas across the room.
mazurkas(mazurka?)とはポーランドの踊りのようなので、cognate object
と見なしてもいいと思うのですが、この手のobjが絡んでいないもので
似たような例があるのか疑問です。

(3) Fly American Airlines to Hawaii for your vacation!
これは広告から引っ張ってきたんでしょうが、「AAに乗ってHawaiiに行
こう」というノリは分かるのですが、これはHawaii行きのAAにsubjが乗
れば、subjがHawaiiに行くのは当然のことなので、(1)について書いたこ
とと全く同じことが当てはまります。にしても、この広告を字面そのまま
にとるとAAを「操縦して」Hawaiiに行こうといってることになりますが、そ
の点に関してLevinは何も触れていないのでしょうか?

もう一つ、気になることとしては上の文のAAのstatusは何なんでしょう?
素直にとるとobjなんでしょうが、過去に一度名詞句の複数形が副詞っ
ぽく使われている例を目にしたことがあるので (ex. A is extracted long
distances)、ちょっと気になりました。ま、名詞(句)の複数形を副詞っぽ
く使うことができるかどうかも定かでないので、この件は措きますが、何
かご存知の方がいらっしゃればご教示願います。誤りがあった場合も
是非ご指摘ください。もし、AAsが副詞っぽいということになれば、やはり
DORの反例にはならないと思います。でも、これ間違ってたらかなり恥か
しいな。
201坊や:02/04/07 20:19
補足。
(2) John danced mazurkas across the room
これ、mazurkasがマズルカの曲のことなら、「曲に合わせて踊る」
ということになりますね。だとしたら、DORの反例になるかも。ただ、
これが本当にobjなのか分かりませんが。
202Disca ◆NAfP6znE :02/04/07 20:37
みなさまにお願いします。
以下のURLはイスラエル外務省のページです。
ただ今から2チャンネルの”祭り”を開催したいと思います。
2チャンネルの方々は、以下のURLにジャンプして
10秒に一回キーボードの「F5」キーを連続的に押します。
(あまり押しすぎるとサーバがダウンするので程々に…ニヤリ)
そうすることで、日本人のメッセージとして
イスラエル外務省のサーバーのログに残す事が出来ます。
(あくまでも、今回の行動はサーバをダウンさせる目的ではありません。ご了承ください。)

この文章をありとあらゆるスレッドにコピー&ペーストしてください。
私たちは、イスラエル国が今行っている戦争と言う名の
殺戮行為を止めさせなければなりません。イスラエルは
民族浄化(パレスチナ人の抹殺)をしようとしています。
http://www.mfa.gov.il/
203(´∀`):02/04/07 21:05
>>199
しょーもない仕事が山積みで倒れる寸前なのにゃ、
ROMだけはしてるから、しばらく坊やセンセと二人でよろしく頼むのにゃ(ぺこり

>>197
>(1)が本当にDORの反例になるのか疑問
査読者から同じ指摘があったとLevinらもペーパーで触れていて、反論してるにゃ


204坊や:02/04/07 23:42
>201に書いた副詞の話は撤回。戯けたことを書いてしまった。

> 203
> 査読者から同じ指摘があった
査読者の指摘を読みましたが、確かにかぶってました…。Levin達の反論は
まだ読んでいませんが、オリジナリティーを出すためにもう少ししぶとく
チャレンジ。

dance mazurkas across the roomと同列の扱いを受けていた例で

(2) b.John swam laps to exhaustion.

というのがありました。(2b)の(a) lap は「プール一往復」のことですが、
扱いとしてはlapsをmeasureもしくはdegreeとして考えられないでしょう
か?端的に言うと swim a lot みたいな感じ。
205(´∀`):02/04/08 01:20
一言だけにゃ
Levinたちは *The star was followed out of Bethlehem.みたいに受け身ができない
ことをsubject predicationの証拠としているにゃが、the starがそもそも(なにがしかの
意味で正統な)目的語ではないことの証拠だとも理解できるように思うにゃ。
fn9にあるとおり、そもそも*the star was followedがダメなんだしにゃ。
まあ、これに対しても反論してるんだけどにゃ。
206K-Rod:02/04/09 00:28
で、彼女たち御自慢のコーパスで収集した例文についてにゃが。
結局、彼女たちはResultativeをどうやって定義してるのかにゃ?
私の記憶が確かならば、特にResultativeの定義はしてなかったと思うのにゃ。

それにP.24にもあるように
Kim ran into the roomまでResultativeの範疇に含めるのなら、DORに当てはまらない
結果の意を表す文なんていくらでも集められるような気がするのにゃ。

やっぱ、彼女たちの論文ってわけ分からんのにゃ。
いったい、何がしたいのかにゃ?

P.S.顔文字先生、身体だけは気つけてなのにゃ。
完全復帰を楽しみに待ってるのにゃ。
あと、かかり先生の復帰も待ってるのにゃ。

207あぼーん:あぼーん
あぼーん
208あぼーん:あぼーん
あぼーん
心理板の発達障害児の認知障害児スレからコピペ

23 :名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/11 12:10
 今現在AS(アスペルガー症候群)のCL.さんを扱っています。
非常に興味深い事例でしたので、これまでの修士論文のテーマ
が吹っ飛んでしまい、ASに関する研究をしたいと切に願っています。
 具体的には、まだまだ煮詰めてはいない状態ですが、ASの
発達過程、とりわけ言語機能の発達過程におけるASの補償機能に
関してのものにするつもりです。私は、その補償機能に言語を
産み出す機能の本質に迫り得るヒントが在ると思っています。
ASを始めとする自閉的連続体の各種の自閉性の症候群には
確か、大脳の系統発生的に極めて古い個所に欠損があると
されていますよね。論文執筆にあたり、大脳生理学的な知見は
欠かせない、というより回避出来ないと私は考えています。
210名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/12 16:26
>>200
> (3) Fly American Airlines to Hawaii for your vacation!
> この広告を字面そのまま
> にとるとAAを「操縦して」Hawaiiに行こうといってるこ
> とになりますが、その点に関してLevinは何も触れていないのでしょうか?

「ジーニアス英和辞典」第2版だと:
fly: v.t.
【4】〈人が〉〈航空会社を〉(…から)(…まで)利用する,利用して飛ぶ[旅行
する]《from...;to...》;飛んで…を行う[果たす]

British National Corpusからの例文
Russian cosmonauts should fly aboard
a US space shuttle
(米国のスペースシャトルをロシア人が操縦するわけがないので,ロシ
ア人は,単なる乗客)
she flew first class on Concorde to New York
(パイロットは,ファーストクラスの席には座らない)

flyの目的語には,Area, Cargo & Passenger, Distance,
Event(fly combat missions)などいろいろあって,きちんと
記述するには,言語理論も単純には行かない。
211坊や:02/04/12 18:05
>206
> Kim ran into the room
特にこの文に関する限りはunaccusativeとして扱う人もいますが、もしそ
うだとするとDORを守ることになります。

>210
ご指摘どうも。他動詞のflyに「(クラスで〉飛ぶ」という意味があるのあは
存じておりましたが、「〈特定の航空会社で)飛ぶ」というのは存じており
ませんでした。ということで、fly AAs to Hawaiiは「AAに乗ってハワイに
行こう」ということでもいいことになりますね。ただ、引用されているCorpus
の例についてですが、

> Russian cosmonauts should fly aboard a US space shuttle
> (米国のスペースシャトルをロシア人が操縦するわけがないので,ロシ
> ア人は,単なる乗客)
とされていますが、この場合ロシア人宇宙飛行士が(乗客として)スペー
スシャトルに乗船するという解釈なのかよく分かりません。shouldなんて
modalが入っていることからも、現実のことを表しているわけではないで
すし。ところで、aboardはこの場合どう解釈すれば良いのでしょう?fly
aboardに何か特別な意味があるんですか?contextが分からないので、
シャトルに乗客として乗るのか、操縦するのか、はたまた飛び乗るのか、
なんだかよく分かりません。

あと、 fly the Pacificなんていったときはthe Pacificの距離を指している
と考えれば、areaとdistanceは同列に捉えられませんか?別物と考える
根拠は何なのでしょうか?

clarificationですが、上に挙げた疑問は崩れていないと思います。
212名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/12 18:30
>>211
>contextが分からないので、
> シャトルに乗客として乗るのか、操縦するのか、はたまた飛び乗るのか、
> なんだかよく分かりません。
全文は,以下のとおりです。操縦するのは,アメリカ人パイロットと
解釈できます。

Yeltsin and Bush had also agreed in principle that Russian cosmonauts
should fly aboard a US space shuttle and conduct joint space walks
with US astronauts in October 1993 , and agreed to ( i ) a possible
rendezvous and docking mission between the Mir and the US space
shuttle in 1994 or 1995 ; ( ii ) possible US participation in a Russian robot mission to Mars ; ( iii ) joint exchange visits by US and Russian
aerospace companies to investigate joint ventures and procurement
opportunities ; and ( iv ) US support for the first launch of a US-built
satellite aboard a Russian Proton rocket .

動詞,形容詞,名詞の意味構造の記述に関しては,チャールズ・フィルモア
のFrameNetが参考になります。
213名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/12 18:42
>>211
> あと、 fly the Pacificなんていったときはthe Pacificの距離を指している
> と考えれば、areaとdistanceは同列に捉えられませんか?別物と考える
> 根拠は何なのでしょうか?
フィルモアは,極端な一般化を求めていないようで,areaとdistance
を区別した方が,辞書学者に分かりやすい,というレベルの単純な動
機で,2つを区別していのでしょう。

「ジーニアス英和辞典」に出ている程度の動詞の意味構造を記述するだ
けでも,50以上のthematic roleのようなものが必要なはずで,過度の
単純化は,言語事実の記述を困難にします。
214名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/12 18:51
>>211
> あと、 fly the Pacificなんていったときはthe Pacificの距離を指している
> と考えれば、areaとdistanceは同列に捉えられませんか?
次の文のthe skiesは,distanceというよりareaというのに合う感じがして,
どのみちareaというframe element(thematic role)が必要になるのであれ
ば,他の文でも無理してdistanceに一般化しなくてもよいですね。

[25930030] He flew the skies as master of the winds and rain ,
and served mankind well by controlling monsoons and hail .
(FrameNetに登録されているBNCからの例文)
215坊や:02/04/13 03:17
>>212
わざわざありがとうございました。やっと意味がわかりました。上での議論の関係
でflyを他動詞だと考えて解釈をしようとしていましたが、この場合は単純にflyは
自動詞ですね。「スペースシャトルに乗って飛ぶ」ということだと思います。ただ、
この記述だけだとロシア人が操縦しないということまでは分からないと思いますが。

>213
50以上のthematic roleというのはどのレベルでの分類なのか分かりませんが、こ
れらが意味解釈だけではなく統語現象からもサポートされる類のものなのでしょう
か?

>214
確かにthe skiesはareaという感じがします。納得。ですが、この場合、「どのみ
ちareaというframe element(thematic role)が必要になるのであれば,他の文で
も無理してdistanceに一般化しなくてもよい」とすぐに言えるのかどうかは分かり
ません。同じareaでも in X(Location) ととれるものもあれば、across X(Path)
ととれるものがあるような気がします。で、後者はDistanceとtelicityに関して同
列だと思うのです。つまり、PathとDistanceには捉えるべき共通点があります。
フィルモアはtelicityについては何か言ってるのでしょうか?
216名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/13 05:46
thmatic rolesなんて何個あってもいいのよ。
もう統語とは関係ないレベルの話なんだから。
217坊や:02/04/13 07:34
>216
もう少し詳しくお願いします。
218名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/13 18:46
>>215
> フィルモアはtelicityについては何か言ってるのでしょうか?

FrameNetプロジェクトは,全米科学財団のIT部門の予算を使って
いるようですが,予算の性格上,理論言語学者が関心を持っている言語
事実の多くが無視されている印象を受けます。情報処理研究や辞書学に実際
に応用できる部分に焦点を当てて,研究を進めているようです。

ただ,理論言語学が生き残っていくためには,他の分野の研究者が求めている
部分にある程度,力を注ぐ必要があるでしょう。

219(´∀`):02/04/13 19:13
学年始めの殺人的混乱にもようやく落ち着きがでてきたのにゃ……

上の宇宙飛行士の件、関連記事を見つけたにゃ
http://spacelink.nasa.gov/NASA.News/NASA.News.Releases/Previous.News.Releases/92.News.Releases/92-10.News.Releases/92-10-08

thematic roleについては、macro role的なものが統語構造にエンコード
されるだけで、後の細かい区別は「統語とは関係ない」のかも、にゃ。
辞書学的には後者が重要で、生成は前者かにゃ
220坊や:02/04/14 07:33
> 218
FrameNetのサイトに行ってきました。frame semanticsに基づくlexical resource
の構築を目的としたもののようですね。応用を考えたresourceであれば、多くの人に
使ってもらわないと意味がないので、確かにframe semanticsを元にした語の意味と
簡単な文法関係、品詞の記述があれば十分だと思います。

一応私の解釈としてはframe element/participant role(?)とthematic roleは
(互いに共通する部分はあるけれども)完全に同義ではないということなのですが、
それで宜しいでしょうか?Fillmoreのframe semanticsでのthematic relation
の扱いはDowtyの言うところのindividual thematic role approachのそれと同
じなので、とりあえずは分類上の違いということになるのでしょう。ひょっとした
らもっと根本的な部分で異なっているかもしれませんが。

で、210=212=213=214=218だと勝手に考えているのですが、番号もしくはコテハン
(例えば、Chuck)を名乗っていただけないでしょうか?

> 219
宇宙飛行士の記事読みました。NASAでspecial mission trainingを受けたロシア
人2人のうちの1人が prime crewmember として、もう1人が backup crewmember
として乗る予定だとありました。ということはやっぱり操縦したのかしら。

> macro role的なものが統語構造にエンコードされるだけで、後の細かい区別は
> 「統語とは関係ない」のかも、にゃ。
216氏はMappingやそれに絡むmacro-role(proto-role)には触れていなかったので、
>217のような探りを入れたのですが、どうやらしかとされたようです。おそらくは
syntaxにおいてthematic roleに言及することが必要になるような統語現象がない
という意味で関係ないと言っていたのかなとも思うのですが、よく分かりません。
221党利縋り:02/04/14 09:41
>もう統語とは関係ないレベルの話なんだから。
もうって、219氏が指しているような話だったら、もうも何も
(約)20年も前に提出されている考えだよね。そうそう、
チョムスキアンの多くが無視してきた、Foley and Van Valin 1984
のことね。

220氏
>thematic roleに言及する必要のある(言及しないと
説明できない)統語現象

って例えば?

また通りすがるかも
222かかり助詞:02/04/14 17:21
お久しぶり。旅先で問題に出くわし帰宅が遅くなりました。
今度体調が整ったら復活します。
223(´∀`):02/04/14 20:59
うぇるかむばっくage、なのにゃ
RRGよ、、、
225坊や:02/04/15 01:57
>>221
> thematic roleに言及する必要のある(言及しないと説
> 明できない)統語現象
かつてControlでそのようなことが言われていたと思います(Nishigauchi)。
あとはM. BakerがBantuのapplicativeでThemeに言及する条件を立てていたん
じゃないですかね。これらのものが本当にthematic roleに言及しないと説明
できないものなのかについてはissueだと思いますが。とりあえず、Rappaport
&Levin1987?でそのあたりのことが議論されているのでご参照ください。
226(´∀`):02/04/15 03:27
統語構造上の位置とその項のtheta roleの間に対応関係があるとしたら
controlでもbindingでも、構造的説明がまずあり、その帰結として
thematicな規則性が観察されるだけ、という可能性もあるのにゃ。
themeだから云々ではなく、ある特定の位置にあるから云々、そして
その位置にあるものはthemeとして解釈されるので、themeであることが
重要であるかに錯覚してるだけ、ってな具合ににゃ。坊やセンセのいう
issueの一つはこれにゃ。
227名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/15 14:52
>>220
フィルモアは,コンピュータ言語学関連の学会で頑張っている
ようだ。

ttp://www.coling2002.sinica.edu.tw/c-keynote.html
228K-Rod:02/04/15 23:44
>226 統語構造上の位置とその項のtheta roleの間に対応関係があるとしたら
controlでもbindingでも、構造的説明がまずあり、その帰結として
thematicな規則性が観察されるだけ、という可能性もあるのにゃ。

激しく賛成なのにゃ。あと、agentについても同じことが言えるのではないかにゃ?
この辺の研究が進めば、語彙意味論に対する強い反証になるような気がするのにゃ。

ちなみにRappaport & Levin (2001)批判はどうなってるのでしょうか?

229名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/18 04:49
そろそろ卒論のテーマを探そうと思っています。
学部生レベルでも手がつけやすく、やりようによってはおもしろいものが書ける
題材orそういった題材を探す上で参考になる本など、何かありませんか?





230名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/18 11:48
>229
今ここで話題になってるthematic roleが文法理論において
どれくらい重要なのか論じろ。226の言ってる仮説を検証
してみろ。
231かかり助詞:02/04/18 21:07
>>230そりゃ難しいんでないの?取りあえず、Williamsくらいの
えらい方なら出来るけど。
232名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/19 10:20
おい、誰か話題ふってくれ。
チョムスキーの理論って,今でもタイプ0なんですか?
234233:02/04/19 12:22
ついでにもう1個,NP完全(困難)問題ってどうなってるんだろう。
235あぼーん:あぼーん
あぼーん
236名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/20 01:56
おい、誰か233に答えてやってくれ。
237名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/20 16:25
チョムスキーって公式HPとかないの?(素人の素朴な疑問)
238かかり助詞:02/04/20 22:57
233-4は何を聞いてるんでしょうか?もう少し詳しく。
Chomsky先生はMITの言語哲学科に一応ページがあるけど
顔写真と最近の著書名が載っているくらい。機械関係
苦手らしいよ。
type 0 language: recursive enumerable set
type 1 language: context sensitive language
type 2 language: context free language
type 3 language: regular language

cf. Peters and Ritchie 1973. Context-sensitive immediate constituent analysis: context-free languages revisited. In _Mathematical Systems Theory_, 6, 324-33
240かかり助詞:02/04/22 00:28
>>239 そういう意味ですか。じゃぁtype0かな。というより、
いろいろなところから批判があるように数学的定式化は
やっていないから、どれかと言われても困る。type3の
regular languageって何?ご指摘の文献を読まないと
いけないのかもしれんが忙しくてそれどころでない。
それにしてもこの頃盛り上がらないね。

>>239
241名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/23 21:21
誰か話題ふってくれ、age
えっと、このスレに書き込みするのは恐れ多いくらい
レベルが低い者ですが…

Sag&Wasow1999のSyntactic Theoryを読んで
主要部駆動句構造文法なるものにちらっと触れてみました。
それぞれにfeatureを設けてagreementによって説明していくことはわかりました。
P.95にでてくる "the dog walks"の分析のthe dogについて
the[head[det, agr3, count+]]
dog[word head4[noun, agr3] spr2, comps<>]
→dog[phrase head4[noun, agr3] spr2, comps<>]

the dog[phrase head4, spr<>, comps<>]
と句をつくっているのですが、
Head feature principleにより句the dogのheadのfeatureつまり4が一貫するのは理解しました。

疑問は、どこの段階で句the dogのheadがdogと決定されるのか、と言うことです。

レベル低くて申し訳ありませんです
書き損じました

>>242
the [head[det, arg3, count+]]

the 2[head[det, arg3, count+]]
の誤りでした。
すいません
244名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/24 07:11
どの段階もくそもNPのheadはNだよ。
the dogでNなのは?
そう、それがheadだ。
245名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/24 16:22
the と dog を組み合わせていい、というのは、head-specifier rule が
設けられているから。(p.84)

これはNがDetを"とって"、NPを形成するということをあらわしている。

疑問点は、こういうこと?

>>244-245
こんな質問にレスすいませんでした
ありがとうございます

ご指摘の個所等、見直してみたら
count/mass nounなどの決定詞等の議論から、
Nをheadとする方向からhead-specifier ruleを設けていました。

スレ汚してすいませんでした
247かかり助詞:02/04/25 13:19
ivan sagと一杯やってから飯食ってきたよ。
派生とかミニマリストの話しになると恐いおじちゃんに
なるけど、他の話しの時にはいいおじちゃんだ。
明日は、ACDの話しをする約束をしましたけど、
何か聞きたいことある人いる?まあ、ここを通して質問しないで
本人にメールでも打つのが早いか。
248名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/25 22:44
言語学の将(未)来について聞いてくれ。
249かかり助詞:02/04/26 10:10
>>248 悪い、今日のところはACDの話しに私もsag先生も夢中になりすぎ、
言語学の将来、について聞き逃した。しかし、ACDについては楽しい
discussionだったよ。HPSGだったら、semanticsでvehicle change
に相当することをする、っていうので、それがどのように派生を持つ
文法論の分析と異なるか、話し合った。お互いためになったと
信じたい。
また、明日話す機会があるので、「言語学の将来」について
聞いてみるけど、もう少し具体的な質問の方が好ましいのでは?
例えば、10年後(おそらくチョム先生引退後)の統語理論の力関係は?
とか、状況意味論の行方とか。どうよ。
>>249
個別言語(特に研究者の少ない言語)の研究者に、どのような研究をして
欲しいか、もしくは、するべきだと思うか、お聞きしたいです。
251名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/26 12:09
>>243
in this part of the roomとon this part of the shelfでの,
前置詞の違いを説明するには,NPのheadであるpart以外の
要素が働くことを,文法理論で記述する必要がある。
252名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/26 22:38
>251
そんなに難しいこっちゃなかろう。
253かかり助詞:02/04/27 14:21
Ivan Sagに聞いてみました。
かかり:「これから5年後に言語学がどうなっているか、解りますか?
どう見ますか?」
IS:「解らない。けど、これからはいろいろな枠組みで学生をトレーニング
していかないといけない。」
かかり:「less documented langを理論的に研究している研究者に
何を期待してますか。」
IS:「それは難しい質問。(この後話がそれる)」
期待していたような答えが得られなくてすんません。今日は
あっしもワインを3杯ほどのみ、sag先生はワインの後、ウォッカに
切り替えてご機嫌だったから、あんまり言語学の話しに
持っていくのも悪いような気がして。明日の朝に帰っちゃうので
今回のsag先生との接触はこれでおしまい。

さ、何か他の話題でもしよ。コテハンの人たち、どこいったのかな。
新学期でそれどころでないのかな。
254あぼーん:あぼーん
あぼーん
255名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/28 10:54
この板にきてもこのスレがさがりっぱなしだと寂しいね。
256名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/29 02:16
http://ex.2ch.net/test/read.cgi/jinsei/1019575563/l50
上のスレの主はまだ若いのに数学、論理学、社会科学、記号論、
言語学まで研究し尽くしたんだって。言うだけあって凄い知性だよ。
257あぼーん:あぼーん
あぼーん
258かかり助詞:02/04/29 11:22
なんとかせないといけないな。変なAAや怪しげな
広告がはびこるようになってしまった。
今度ネタでもふるかな。誰かTRANSFERっての
よく解っている人いる?
259256:02/04/29 18:16
>258
広告のつもりは無かったんですけどね。

学識の深度までは私には比較できませんけど、
256のスレ主の文を読むと、ここの何方よりも文が練られてると
感じます。
260あぼーん:あぼーん
あぼーん
261逃走派:02/05/01 23:02
ウッス! オヒサ〜!

ずっと前にかかり助詞さんが言及してたJackendoffのFoundations of Language
をスラ〜っと上っ面だけ読んだっすよ。ご存知の通りの厨房ミーハーの俺はてっきり
すっかりまるっきり感化されちまったっすよー。やっぱ、文法理論と名乗る以上
プロセシングにズバッと乗っかるような文法理論じゃねーとやばいんじゃ。
「派生」ってヤツがヤッパわけが分からなくなりつつあるZE! やっぱHPSGに
乗り換えるのがいいんだべが?

統語論中心主義とジャッケンドフが呼んでるやつは(こいつをチョムが本気で考え
てるかは別として)まずいよーていうか、そこは自明だよね。
262逃走派:02/05/01 23:46
もういっちょ!

>>258のかかり助詞さん

俺、TRANSFERっていうとGrimshaw&Mesterのargument transferしか出てこない
んだけど、そーゆーところが厨房のアカシ? もうちっと情報を!

話変わるけど、Mesterさんって不思議。Ito&Mesterの連濁ネタでやられたーと思ったら
その後にlight verbでGrimshawと組んでまたまたやられたー!だったなー。
絶妙なスキを狙い撃ちしてくる感じがあって、俺の中では「Mester恐るべし!」
なんだけど、実体のMesterさんってどんなんなんだろうー。あどけないメガネっ娘だったら
萌え萌えだー(笑)


263かかり助詞:02/05/02 10:11
TRANSFERって、chom先生のBeyond Explanatory...に出てくるやつです。
各phaseで音韻部門と意味部門に「はいよ」ってNarrow Syntaxが
instructionを渡すことだと思うのですが。これと密接に関与しているのが
LF表示の存在否定であります。LFがない、とする根拠はあるんでしょうかね。
あの論文読んでもイマイチ解らない。誰かえらい学者さんが
解説みたいなのかいてないですかね。
Mesterさんはお会いしたことはないのですが、日本語の言語学好き
らしいですよ。Santa Cruzのfacultyのうち、誰だったか思い出せない
のですが、電車の一両を改造して家にして住んでいる人がいると
ききました。Mesterではなかったかな。思い出せません。
ところで、Santa Cruzってしっかりした教育しますな。
留学を考えている人は、ご一考を。
264逃走派:02/05/02 12:19
どもども。
Beyond Explanatoryのp.8あたりにtransferの後にもMoveかけていいって
あるんだけど、p.4の方じゃno LF propertiesとか言ってますね。どーゆー
ことなのかあたしにゃ分かりません。
Santa CruzにはMcCloskeyがいますよね。あの人のpresentationを一度見たことが
あったけど、実に誠実そうな人だったなあ。
265かかり助詞:02/05/02 13:46
逃走派氏は定期的に戻ってきますがこの周期には何か意味があるのでしょうか。
カオモジさんはどこいっちゃったんだろ。飽きちゃったのかな。

p8のところでtransferのあとにMoveすることもある、というのは
GBでいうcovert movementのことをいっているわけですよね。
transferの前だとovert movement。例えば、
(1)Who said that [Mary bought what]?
では意味部門は埋め込み文のphase部分では
(2)[Mary bought what]
ってのを貰うんでしょうかね。
(3)What did you say [Mary bought]?
だと(vPのphaseはおいといて)CPの部分は
(4)[what Mary bought]
なのかな。wh-in-situについて、どういう風に解釈するか、と
(4)のようなdeclarativeなのにwhでマークされているclauseが
どう解釈されるのかとか、考え出すと夜も眠れません。Transferの
後でLF表示もないのになんのために動くのかも解らないな。
もういっぺん読んでみよ。Bindingは意味解釈部門でかかること
になったようだし。しかし、この意味解釈部門(シグマ)というのが
よく解らないな。ここではphaseという単位は関係ないのかな。
解らないことだらけだな。困った。

こんなこと書いていると、「新トンデモ言語学」スレにまた
悪口書かれちゃうかな。

McCloskey先生はいい人ですよ。真面目で勉強熱心で優しい。
私はあの人の論文の論法というかスタイルが好きです。
266名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/02 14:11
267逃走派:02/05/02 22:40
周期性に別に意味ないですよ〜。ただ気まぐれなだけですよ。最近、夢中になってたのは
http://kaba.2ch.net/test/read.cgi/news2/1018707924/l50 の「ブッシュ親子自作自演」スレ(笑)

ジャッケンドフ読んだばっかだからかもしれないけど、チョムスキーの言う狽ニかSEMとか
が明示化されていないのは困ったもんだと思います。チョムスキーとしてはphaseを単位として
循環を精緻化し、音韻計算、統語計算、意味計算の3つが平行して実行されるとし、
「(計算対象である)構造の局所化」を狙いにしてるんだろうなと理解してるんですが
だとすれば、もうちっと音韻、意味の方の仕組みをアウトラインでも明示化していかないと
まずいんじゃないかというのが感想。意味の方は形式意味論のような解釈システムを考えている
のかなあ。

研究者の関心がだんだんとインタフェースに向かってきていると思われる
(というか、syntax内部がスカスカになってしまって、突っ込むネタが見つけづらい)現状で
外のシステムとの連結についてクリアにしないまま放置というのは、方略的にまずい
ような気がしてるんだけど。

McCloskey、僕も好きです。あと論文のスタイルってところで言うと、Postalも好き。
例文をいつも3つくらい並べて出して、論証を積み重ねるところといった、周辺的な
理由からだけど(笑)
268かかり助詞:02/05/03 13:11
Postalいいっすね。on raisingとかCrossoverとか、夢中になって
読みましたよ。もしかすると、生成文法の専門家としては、70年代
後半くらいからやり始めて、80年代にPhDをとるのが一番幸せだったの
かもしれないな。今は今でしか解らないこともあるけど。

チョム先生は一貫して意味論自体にskepticであったけど、気が
変わったんですかね。phase by phaseでやって行くなら、ある意味
compositional semantics的ですな。

まだBeyond読み直してないのだけど、意味解釈部門へのNarrowSyntax
からのTransferってのは、covertを含む全ての移動が終わってから
するものなのかな。そうしたら265のような問題は取りあえず出てこない。
269K-Rod:02/05/04 01:06
ごぶさたにゃ。
私も新生活が始まり、かなり忙しいのにゃ。(学部卒業しました)
今は授業料だとか国民年金だとか健康保険だとか金のかかることが
多くてうんざりにゃ。ちゃんと働いて払ってるのにゃ。

無事に入院生活を送ってるにゃが、最近はInterfaceに関心が向いてて
Formal semanticsやらMathematics関係に時間を割いてるのにゃ。
アメリカの学部でやる程度のSemanticsはやってきたにゃが、Derivationやら
Beyondやら読んでいったら、なんかこっち方面の知識を強化してないと
おいてけぼりをくらいそうな気になってしまってたのにゃ。

かかり先生と逃走先生の話を聞いててちょっと思ったにゃが、
phase関係にこだわるのは、やはり人間の言語計算の計算量に関して
なんらかの確信をChom先生が持ってるのでは、と解釈して構わない
のかにゃ?
生成される文を一度に産出しようと思えば、莫大な計算量になるので
その言語計算の計算量も人間の言語能力が行っているとでも言えば
いいのか。
ところで、音韻・意味・統語となんでもかんでも取り入れたらHPSGみたいに
訳分からん事になりゃしまへんか?まあ、どこかで接点は必要なんだろうけれども。
(ところでLFGやHPSGが健全で、MPは駄目って意見をよく見かけるが、根拠は何?)

あとSanta CruzeってFinancial Supportなんかあるのかにゃ?
(まあ、たぶんないでしょうが)

余談にゃが、LasnikがMarylandに行くそうにゃ。

それじゃ、また時々は顔を出すにゃ。


270名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/04 07:00
(ところでLFGやHPSGが健全で、MPは駄目って意見をよく見かけるが、根拠は何?)

一つはimplementationの問題じゃないかな。psycholinguisticでも
computationalでもいいけど、MPがimplementableなmodelなのかどうか。

UCは留学生に金を出す余裕はないんでないか。優秀な台湾人の
知り合いでもお金は出せないと言われて諦めたと聞いたが。。。
271かかり助詞:02/05/04 08:59
Santa Cruz(eはないよ)はfinancial supportでるよ。
前に私のところの学生で、何だかひどく頭のいいやつがいて、
「どこの院に行けばいい?」と聞くので、Santa Cruzを
勧めて、ついでに推薦状に「この学生はよくできるから
お金だして」なんてかいといたら本当に5年分のfull support
を出してくれた。おいらがsupportして欲しくなったくらいだよ。
UCLAもsupport貰ったっていってたな。結局UCSCに
行ったけど。LAよりサンフランシスコ周辺の方が
いいところだし。

入院生活って、K-Rod氏が入院しているの?

LasnikのMaryland行きはびっくりだね。コネッチカットは
「う゛ぇ〜っ」って感じだろうね。私は個人的には
あそこにもう一人いるsyntaxの人の論文好きではない。
「こう考えない理由がないからこう考える」という最も
退屈なargumentばかりだし。

>>270implementableでないとダメだと考える理由は?
それと、まあ生物学とか認知科学にはMPも
何か言うところがあるのでは?

272名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/04 11:22
financial supportの話はdomesticじゃないの?その賢い生徒って
international?

implementableでないとダメだといってるんではなくて、
implementability?というのがあるとして、モデルを評価する際の
基準にはなるだろう、と言ってるのよ。implmentableなモデルに
のっとってやってるわけでもないしね、わっちも。でも口先で、
計算量が、、、とか言ってるのと実際にシュミレーションするの
とでは雲泥の差があるのは事実だと思うね。impressionisticで
厳密さに欠けるわけよ。hpsgの連中が特にmpとか嫌いなのは
そのあたりなんじゃないの?
生物学とか認知科学とかとのリンクに関しては、逆に聞くと、
何を言うところがあると?
273かかり助詞:02/05/04 13:56
あっしの推薦状書いた学生はカナダ国籍。カナダをUSからみて
internationalというかどうかはビミョ〜ですが、普通、外人だから
とかの差別はないっすよ。ある種の奨学金とかには「アメリカ人だけ」
とかいうのあるけど、基本的には国籍差別はない。しかし
サンフランシスコ(Bay Area)は物価高いから、切り詰めた生活を
余儀なくされるかも知れないな。Bostonも高いけど。

MPの根底には、「自然は様々な問題にperfect solutionを出してきた」
というダーウィンっぽい考え方があります。音声という外界と、
思考という内側の世界をつなぐところに、その二つの器官の
条件を満たすために「最も完全な答」を出しているのが、
syntaxである、と考えている。こういうことはカオモジ氏の
得意とする話題なのだけどな。上で書いたbeyond explanatory
では、「人はなぜ言語を習得できるのか=説明的妥当性」だけでなく、
その向こうにある、「UGはいかにしてdevelopしたか」という
進化論に関する疑問も問われているわけです。
「真トンデモ言語学」でも「段階的勉強法」でも「信者」とか
書かれてますが、それって私のことかな。信じているわけでも
ないのだけどね。
274K-Rod:02/05/04 14:57
そうですか。
かかり先生ありがとうございました。Santa Cruz要チェックってところですね。
いやー、Financial Supportの出る所はMITとStanfordしか知らなかったものです
から。

「入院生活」ってのは、「大学院に入る=入院」って意味でごぜえます。
jargonだったかな?うちの大学ではよく耳にするんだけど。

>LasnikのMaryland行きはびっくりだね。コネッチカットは
「う゛ぇ〜っ」って感じだろうね。私は個人的には
あそこにもう一人いるsyntaxの人の論文好きではない。
「こう考えない理由がないからこう考える」という最も
退屈なargumentばかりだし。

もしかしてmovement大好きのH氏のことですか?
私も、あまり、、、、

個人的にはChom先生ってのはいろんな根拠を上げて、その上で非常に建設的、
妥当な意見を言ってるって印象があるのにゃ。私は生成??ってとこから
始めたので、別に偏ったものの見方(生成に偏ってるって意味)ではなかった
と思うのにゃ。
むしろ、他の意見(SagのHPSG観や、Relational Theory、認知、OT)なんかは
思いつきだけでものを言ってる印象論って感じがすごくあるのにゃ。
どうにも受け付けないのにゃ。

なんて、こんなことを言ってるとそのうち信者とか言われるんでしょうなあ。
匿名掲示板ってのは恐ろしい。(-.-;)
275B.O.B:02/05/04 16:02
人が出入りするようになったね。雑談に加わらせてもらいます。
>やっぱ、文法理論と名乗る以上
>プロセシングにズバッと乗っかるような文法理論じゃねーとやばいんじゃ。
>「派生」ってヤツがヤッパわけが分からなくなりつつあるZE! やっぱHPSGに
>乗り換えるのがいいんだべが?

プロセッシングがらみで、Sag&Wasowのsyntactic theoryのどっか
(最後の方)にコネクショニズムと変形(系)文法は "apples and oranges"
(「似通ったところがない」) だがコネクショニズムと制約系文法は
"apple and apple sauce" だって書いてあったと思う。
今の計算機で計る計算量(も一つの目安だけど)だけでなくて、
こういうところもHPSGの強み。
HPSGとconnectionismの折衷(?)を実際に始めた人もいると聞いたよ。
(誰か詳しい人いたら教えて。)

ついでに、コネクショニズムはOTとの関係が深いとされるけど,
どうもその関係には埋めがたい溝があるような気がする...
OTの悪口は、まあ言ってもしょうがないんだけど。

>implementableでないとダメだといってるんではなくて、
>implementability?というのがあるとして、モデルを評価する際の
>基準にはなるだろう、と言ってるのよ。

implementabilityは重要だと思うよ...まともに動かない文法なんて、
走らない車みたいなものだし。HPSGやLFGが自動車(の設計図)なら、
MPはあれだ、車の部品をインスピレーションのおもむくままに組みあげた、
インスタレーションアートみたいなものだね。これが走ったら奇跡だ。

「経済性」とかいいつつ何が経済的なのかが定義されてないのとか、
やっぱ問題だと思う。何を基準に「安い」のかとかさ。

276名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/04 23:45
>統語論中心主義とジャッケンドフが呼んでるやつは(こいつをチョムが本気で考え
てるかは別として)まずいよーていうか、そこは自明だよね。

これはどういうことでしょうか?
このスレの書き込みを見る限りチョムスキー側からの発言としては、
統語からすべての情報が読み出されるような論調だったような気が
しますが。
277かかり助詞:02/05/05 00:49
K-ROD氏。いや私が言っていたのはUConnにいるもう一人の方で。
UMDのH先生は実は面識があります。おおざっぱな方だ。
UMDもUConnもMITの「衛星大学」と言われてたけど、衛星が
合わさっちゃったのね。MITは就職が楽という点で確かに魅力的
ですが、Chom先生はもうじき引退であろうという事実を
考えると、4-5年という期間をinvestするのはちょっととも
思われる。UCSCは意味論、統語論、音韻論という各分野で
インチキじゃない授業をきちんとするからいい。

BOBチャン久しぶり。この間、SagはOTのことクソミソに
言っていたよ。ミニマリストにも通じる、最適性の考えが
気に入らないらしい。それと、私は何に使えるかがわからんような
研究が出来るのは大学くらいしかないので、それでもいいのではないかと思う。

278B.O.B:02/05/05 05:52
>この間、SagはOTのことクソミソに言っていたよ。
ああ、でもコネクショニズムやquantative approach全般に関しては
もうちょっと慎重というか中立だと思うよ。多分ね。

私は、クソミソにはあんまり言いたくないな...実際の論文をみると
オイオイと思うけど、OTの理念自体にはどうももっともらしい
部分が多いように思えて...問題はどこを残していくか、どう活かして
いくかってことだと。

段階的勉強法スレで似たような議論になってる
280逃走派:02/05/05 11:05
お!たくさん書き込み!マターリ雑談させてねー。

>>268のかかりさん。On Raisingはいいっすねー。僕には
70-80年代の生成系博士論文が一番安心して読めるよー(苦笑)

phase単位で解釈でしかも、そのphaseが「命題」の単位だと
いうと、Chomskyはやっぱりformal semanticsのような意味解釈を
考えているのかなあ。phase単位に解釈に送ったあと、解釈部門の
方で再解釈して統合するとかあるのかも。

例えば265のWhat did you say [Mary bought]では、下のphaseで
[what Mary bought]を送るんだけど、そこのCPが[Q]でないので
whatの解釈は保留状態。上のphaseが送られた後に、主節のCのQで
解釈されるので、結果オーライになるとか。

Everyone/1 says [John hates his/1 mother]とかの解釈でも下の
phase段階では代名詞が指示代名詞か束縛変項かの区別ができないから
上のphaseが送られてこないと正しい解釈ができないと思うし、
[...NEG...[...NPI...]]のような構造でも、下のphaseに含まれる
否定極性要素の認可は、上のphaseが送られてくるまで決められないと思う
けど。
281逃走派:02/05/05 11:30
>>269のK-Rodさん LasnikがUConnをでるとは、ビックリニュース。
LasnikはMIT参りをやめるのかな。

> phase関係にこだわるのは、やはり人間の言語計算の計算量に関して
> なんらかの確信をChom先生が持ってるのでは、と解釈して構わない
> のかにゃ

Chomskyがなんか確信を持っているらしいのは分かるんだけど、
言語計算の計算量を限定しようというのはずっと前からサイクルの
形であったと思うんですよ。つまり「文構造全体を計算対象にする
と計算が大変になるから、一部だけに限定しよう」という考え。
Strict Cycleや(初期の)Subjacencyとか。今のphaseというのも
名前が変わっただけで循環の精緻化(にすぎない)と考えられるんだけど
それでいいんでしょうかね?PICもsubjacencyの言い換えと。
それとも、何か別のことを考えているんでしょうか?

> ところで、音韻・意味・統語となんでもかんでも取り入れたらHPSGみたいに
> 訳分からん事になりゃしまへんか?

HPSGが「訳分からん事」かどうかはノーコメントにさせておいて(笑)。
そこを置いておいても、音韻・意味・統語を取りいれないと(あるいは、
原理的に取りいれられるような仕組みを伴っていないと)そもそも文法理論
としてまずいと思うよ。MPはとりあえずNarrow Syntaxについての理論なのだろう
けど、インタフェースを問題にしている以上、外のシステムについても
もうちっとその姿をクリアにしていて欲しいなというところっす。
282かかり助詞:02/05/05 11:40
Beyond読み返してみました。やっぱり、265で言ったように
phaseの途中でTRANSFERってのがかかって、音韻部門と
意味部門に情報を送り、それぞれで平行して解釈していくん
ですね。P16の下の方でそう言ってます。全部動かしてから
意味部門にTRANSFERってことではなさそうだ(そうすると
LFがあるmodelと何が違うか解らないし)。しかし、そうすると
PHONにもSEMにもfeedしないのに動いているものがある、
ということになるのかな。wh-in-situとか。それは変だ。
そんな移動の証拠見つけようがないし。

P8ではcovert mov'tはTRANSFER(spell-out)の後に起こった
移動、となっているけど、これとは別にAgreeってのをP11以降で
話ししてます。PHONにfeedしない移動が二種類あるのかな。
Pesetsky2001ではそうなっていたけど。P8を読む限り、
そう考えているとは思えない。ただしP21の10行目くらいで
Agreeしても動くか動かないかはOCC(=EPP)による、
といっているので、結局、overt phrasal movement、
covert phrasal movement、Agreeという3種類の依存関係
を認めているのね。Pesetskyはreferされてないけど。

ところで、私の手元の海賊版コピーはreferenceがないのだけど
誰かreferenceをお持ちな人いる?

逃走派氏の言うようなことは、Chom先生はbindingはシグマでの
制約のように言っているので、もしかするとシグマはphaseを
飛び越えてかかる制約もあるのではないでしょうかね。
bound pronounとかNPIもそうだけど、ConditionCとかもね。

とにかく、この論文は今までにまして謎が多いな。今までより
妙に短いのも気になる。生成文法はrock musicみたいなもので
ツェッペリンを知っている人には、90年代以降はついていけないの
ですかね。
283かかり助詞:02/05/05 12:14
きれっちまったい。でも大したこと書いてないので
(全てを読むにはここを押さないで下さい)

逃走派氏の>>281について。PICは確かにstrict cycle
と似てますね。当時のcycleの背後には、変形規則の
適用順序に矛盾がないようにする、というのが主眼だった
ような気がしますが。とvPがphaseってのは、barriersで
Chomがいって大不評だったVP-adjuncitonをみんなに
気づかれないように残そうとしているような気がするんですが。
whがvPのedgeを経由して動くというのは、証拠見つけに
くいでしょうね。
それと、P16のまん中やや上で、compositional
semanticsっぽいこと言ってます。ついに意味論認めたのかな。

LASNIKはStorrsでなくてBostonに住んでいたらしいすよ。
通っていたのはUConnの方に通っていたという感がある。
今度LASNIKの同僚になる、MOVE!の先生によると、
「LASNIKはChomskyのofficeに住んでいる」とのこと。
しかし、それでも木曜の午後になると飛行機に乗って
Bostonに行きそうな気がする。Lasnikだし。
284逃走派:02/05/05 12:46
かかりさん、どもども、ありがとう。Beyondは、ざっと流し読みした程度で
まだノートも取っていないので、はっきり分かっていないアタクシなのでした。
vP-adjunction関連では、Nissenbaumのparasitic gapの論文がちょびっとconvincingに
思えていましたよー。ロックは80年代あたりですべてを出し尽くしたですよ。
今でもツェッペリンっすよー。プログレ万歳ですよー。

>>275のB.O.Bさん ども、お久しぶり。

実装可能性が高いってとこはHPSGやLFGの制約系文法の強みだね。
でも派生系文法では実装可能性がないってことにはならないことは
改めて確認させておいて(笑)。あやふやな記憶だけどMIT出身の
台湾かどこかの学生さんがGB理論に基づいたパーサーを作っていた
と話を聞いたことがあるよ。MPでも原理的に実装不可能と証明された
訳ではないと思うし。もっとも今の計算機やプログラム言語では派生系文法に
従った実装をしても、制約系パーサーには計算効率などで太刀打ちできず
使い物にならないとは思うけど。

運用モデルに組み込みやすいかどうかでも、制約系文法と派生系文法で
違いがありそうだね。確かに僕の場合、派生系文法がそのまま運用モデルの中に
内蔵されているとすると、MergeやMoveなどが、実時間処理の過程でどのように
関わっているのかなど、とたんに分からなくなります。派生系文法の場合は、
運用モデルに内臓されていると考えるのが間違いなのかなあ。

僕はこれまでは、文法の規則や原則は、言語計算が行っている計算の
性質の抽象的記述であるという教科書的な理解で満足していました。
例えば化学を例にとると、化学反応式の2H/2 + O/2 → 2H/2Oが水が何から
成り立っているか、そしてその分子量はどれくらいかを記述したもの
であるのと同じように、S → NP + VPも文の構成要素を記述した規則であると。
具体的な水の合成にかかる時間的性質を捨象した関係記述として化学反応式が
たてられているのと同じように、移動など構造間の関係記述は時間的性質
を捨象していると。

ですが、以前、かかりさんと顔文字さんのやりとりで出てきた話かと思うけど
Chomskyが "Computational complexity matters" と言い出したあたりから
言語システムが運用モデルに内臓されていると(つまりオンラインでMergeや
Moveを適用していると)考えているらしく、またまた訳が分からなくなって
しまっているのでした。

途中から支離滅裂のヨタ話になってしまった。こんなの言われてもBOBさんなら、
「だったらHSPGに来なはれ!」と答えるしかないっすよね(笑)。では。
285逃走派:02/05/05 13:09
>>276
>> 統語論中心主義とジャッケンドフが呼んでるやつは(こいつをチョムが本気で考え
>> てるかは別として)まずいよーていうか、そこは自明だよね。

> これはどういうことでしょうか?
> このスレの書き込みを見る限りチョムスキー側からの発言としては、
> 統語からすべての情報が読み出されるような論調だったような気が
> しますが。

統語論中心主義がまずいことが自明だって言ったのは言いすぎだったかもしれません(汗)。
Chomsky側といってもいろいろ人によって考え方が違うと思います。で、それが「まずい」
というのは僕の印象です。ChomskyはAspects(1965年の著作)のころから
意味部門は解釈部門だと言ってますから、ごく自然な解釈では、語彙記載項に含まれた
語彙の意味情報も含めた統語構造から意味のすべてが導き出されると考えても
よいと思います(で、上述のJackendoffもその解釈の元でChomskyを批判している模様)。
ですが、統語計算の解明に主要な関心を持っているChomskyとしては、(その解明だけ
で一生をかけてしまいそうなほど厄介な)意味論に深くコミットすることを避けて
研究領域を限定して生産的に研究していこうという目的で(さしあたり)解釈部門と
したのではないかと僕は思っています。ミニマリストになってからは外のシステムとの
関係が全面に出てきて、言語システムをAP(articulatory-perceptual)システムと
CI(conceputual-intentional)システムの仲介をするシステムと言うようになりました。
その場合のCIシステムは意味の世界の計算体系だと思います。このCIシステムについて
Chomskyがどのようなものを考えているのかは僕には分かりません。ですが、もし、
Jackendoffらのような概念計算機構(あるいはFodorの言う「思考の言語」?知らんけど)
のようなものを想定しているとしたら、Chomskyは別に統語論中心主義を唱えている
わけでもなく、よってJackendoffの批判も当てはまらないと思われます。そのような意味で
「チョムが本気で考えているかは別として」と書きました。

286B.O.B:02/05/06 07:27
>でも派生系文法では実装可能性がないってことにはならないことは
>改めて確認させておいて(笑)。あやふやな記憶だけどMIT出身の
>台湾かどこかの学生さんがGB理論に基づいたパーサーを作っていた
>と話を聞いたことがあるよ。MPでも原理的に実装不可能と証明された
>訳ではないと思うし。
原理的には実装可能だと思う。だけど問題はなんでそれを誰もやりたがらないかだ。

1.「経済性」の指針がはっきりしてないから、何をもって実装の目的にしていいか
 わからない。
2. 派生, LF, 見えない範疇全般によって一つの文字列が無限にambiguousになる。
 この問題はクリアできるかもしれないけど、とにかく滅茶苦茶に非効率的なのは
 間違いない。

(チョムスキー理論が)たまたま今の計算機のシステムではうまく処理できない
という意見はあるけど、どうだろうね、今の計算機のシステムとある意味対極的な
システムであるコネクショニズムも、実際にはserial processingの計算機を用いて
シミュレートするしかない。これは技術的な制約による妥協だけど、でもちゃんと成果はあげている。
技術的な問題によって(脳を模したコンピュータというのはまだ開発されてない)、従来の
symbolism-basedな計算方法と比べてそれほど効率よくみえないのは仕方ない、と
いう言い訳も効く。それは抽象的なレベルでの計算モデルがちゃんとあるからだ...

MPにはそんなものはない。張子の虎だ。エンジニアやサイエンティストにまともに相手にされる道理がないよ。
287逃走派:02/05/06 22:15
> 原理的には実装可能だと思う。だけど問題はなんでそれを誰もやりたがらないかだ

面倒だからだと思います。
「あーだこーだ言わずにまともに動くパーサを作らんかい!」とせっつかれているエンジニア
には心的機能を模したシステムを探るよりはとにもかくにも動くものを作らなければ
役立たずになってしまうわけで、それなら制約系の文法に一応乗っかって辞書を鍛えたり
意味情報を蓄積した方が近道だとの合意が出来上がっているんじゃないでしょか?確かに
派生系の文法で実装するのはめんどっちいだろうし。

実装の価値は、人間では見落としてしまいそうな「システムの計算の穴」を見つけ出すこと
だとすると、Chomsky系の文法理論は機械の力を借りて「計算の穴」を見つけるほど成熟してない
ってことだと思われます(というか、すぐに姿を変えっちまう:笑)

言語処理を離れて課題の方向を変え、音形の集合Xと対応する意味の集合Yのペアを与えられて、
その両者をつなぐ最適システムを、音と意味に関係ない要素や関係をできるだけ使わずに
作れと問題をかえると、そのような最適システムに一番近づいていると思われる文法理論は
MPだと思われるんだけどなあ。

この意味での最適システムと、言語処理などの運用モデルでの(計算効率がバリバリ最適の)
システムの関係がどーなってるんだろー、とわけが分からなくなっているのが今のアタクシ(苦笑)
288K-Rod:02/05/07 00:24
なんだか、活性化してるのにゃ。

個人的には制約系の文法ってのは人間の言語能力や認知能力を解明するモデルとは
結びつかないんじゃないかって気がしてるんですけどね。
だって、ある文を生成するときに人間の脳内でいちいちあらゆる制約を思い浮かべる
というのは不自然なことではないのか?と思われるんですが。
だからMPでは派生ってところに焦点が向けられてるんですけど、それが本当に妥当な
言語能力研究のモデルなのか?と言われると「すみません。今、試行錯誤してる所です」
としか答えようがないというのが、MPの弱みでもあるような気がしないでもないような。
今のMPのSyntaxの扱いってのは抽象的すぎで、確かにすっかすかって感じなんですが、これは
ちょうど一昔前の物理学が、原子やら量子やらのモデルに対して抽象的なかすかすの
モデルしか提供できなかった時代のものと類似してるのかもしれませんね。
だからSyntaxへのなんらかのアプローチが必要だと思うんですが、私は個人的にはSemanticsとの
Interfaceとの関連で何かが見えてくるのではないかと考えています。Syntaxの自立性という問題を
さしおいても、なんらかの統語構造から一定の意味が引き出せる可能性、それが論理学的・数学的
分析を通して何かが見えてくれば、言語能力解明の1つのモデルとしてとある数式化みたいなことが
できそうな気がしてたりするんですがねえ。

まあ大学院修士1年生の戯言だと思って。
個人的にはHPSGはComputerなどには役立つ理論なんで、「やめろ」などとは思いませんが。
そっちの理論でまたおもしろい分析ができたら、ぜひ御教授ください。

ところで、顔文字先生はお元気なんでしょうか?

289(´∀`):02/05/07 04:08
ROMだけは続けてるんだけどにゃ、とにかく忙しい……
今もくだらん書類作りで、3月以降の俺はすっかり事務員と化しているのにゃ
今度の土曜日はたぶん行けると思うんだけどにゃ>K-Rodセンセ

290B.O.B:02/05/07 12:45
>心的機能を模したシステムを探るよりはとにもかくにも動くものを作らなければ
>役立たずになってしまうわけで、

実装=エンジニアリングとは限らんぜ。
学習アルゴリズムを実装してみて、効率はともかくその振る舞いが
人間と似ているかどうかを見る、というアプローチがあるわけでね。
動かしてみて、それが人間の心的機能に{似た/似ない}動きをすれば、
それが人間の心的機能についての手がかりを提供する。それが結果的に
心的機能を模したシステムを目指すことになる。

逆に言えばそういったプロセスを経ずに、思弁だけで人間の(言語に関する)
心的機能のモデルにたどりつける、と思うのはどうだろうね。
それこそ図面上だけの夢のスーパーカー、ということになるんじゃないか。

>音と意味に関係ない要素や関係をできるだけ使わずに作れと問題をかえると、
>そのような最適システムに一番近づいていると思われる文法理論はMPだと
>思われるんだけどなあ。
んなこたあない。HPSGの素性や原理の中で、core syntax に関わるものは
ごく一握りでしかない。それに、ここが重要なところだが、HPSGには素性しか
ないんだよ。MPには素性があり、そして派生がある。その時点で明らかに最適
ではないじゃないか。ここでも、問題は、何をもって「最適」とするかその仮説
すらなければ議論にならない、反証もできない、ということだ。

>だって、ある文を生成するときに人間の脳内でいちいちあらゆる制約を
>思い浮かべるというのは不自然なことではないのか?と思われるんですが。

なぜ不自然だと思うのかね。

人間の脳はこういう原理に従って活動すると考えられる。
しかるに制約に関する文法というのはその原理に相容れない。
だから不自然だ。

と言ってもらわないと。私はコネクショニズムという立場に大きな興味を
持っている。そして、制約にもとずく文法とコネクショニズムは、
両方勉強してみればわかることだが、かなり親和性が高い(appleとapple sauceだ)。

人間の認知プロセスは謎に満ちている。MPの発想も謎に満ちている。だから
この二つを結びつけるのは自然だ。というんじゃないだろうね。

それに制約という言葉で何を連想するのかわからないけど、それは例えば
イヌという音形を犬という概念に結びつける、そういうことだよ。
ケムリを見れば火事だと思う(そして逃げる)、のと変わらないこれは極めて
認知的なプロセスだ。

ついでに、思い浮かべるかどうかは何の指針にもならないよ。
意識にのぼるか、あるいは無意識化されるかというのかは、
習慣や訓練によって変わっていくものだ。
初めてスキーをする-体の動きを懸命に意識しながら-ときと、
慣れてきてすいすい滑るときとで、脳の中で異なった原理による
計算が行われているという証拠はないよ。むしろそれは訓練によって
シナプスの重み付けが変化し、自己モニタリングの必要が軽減されることが
無意識化に通じる、と今は一般に考えられている。同じことは人間の認知活動
のあらゆる面において起こるさ。
291逃走派:02/05/07 23:04
> 学習アルゴリズムを実装してみて、効率はともかくその振る舞いが
> 人間と似ているかどうかを見る、というアプローチがあるわけでね。

何度かでてきているコネクショニズムでしょうか?(などとカマをかけてはみたものの
このコネクショニズムっていうのをほとんど分かっていないアタクシ:笑)

僕の理解だとコネクショニズムっていうのは、「簡単な学習アルゴリズムだけ設定すれば
よくって、あとはデータをバカスカつぎ込むと言語理論で『規則』と言っている
ヤツの効果が自然と出てきちまうんだよ!」って立場なのでした。
「言語学者があーだこーだ規則だ、原則だって騒いでいるけど、んなのepiphenomenaじゃん!」
って主張かなと。で、そうだとすると、何もMPに限らずHPSGも含めた理論言語学全体に対する
チャレンジじゃないかと思ってたけど。どーなんでしょ?

まあ、MPだHPSGだと言っても、その言語理論で確立された原理原則に対して
「さしあたりの一般化にすぎない」との解釈で満足し、言語固有の生得的計算性質を仮定せず
ニューロンの一般的(計算)性質から導き出されるものだと考えるとすれば、
(言語固有の脳組織の性質によるものではないと考えるのだとすれば)、言語理論も
コネクショニズムと両立できると思います。そして、そのような立場なら、
「コネクショニズムのMP」も「コネクショニズムのHPSG」もアリだと思えます。
そのような言語理論では、コネクショニズムで得られた成果が言語理論の優劣を決める。
コネクショニズムが見出した言語計算特質がMP的なら「MPの勝ち」、HPSG的なら
「HPSGの勝ち」ってことで。

逆に言語固有の生得的計算性質を仮定する立場なら、MPであれHPSGであれコネクショニズムに
対しては何かしらムカツクところがあるっていうか、「ホントに全部があんな仕組みで
出てくるんかな?」って疑問は生じると思うし、その疑問に対する答えはコネクショニストも
まだ出していないよね(てか、よく知らないんだけど:教えてー)。

292逃走派:02/05/07 23:48
> それに、ここが重要なところだが、HPSGには素性しか
> ないんだよ。MPには素性があり、そして派生がある。その時点で明らかに最適
> ではないじゃないか。

うーん。ちょっと上でPostalを持ち上げた僕だけど、ここのBOBしゃんの議論は
まさにPostalの(悪しき)Best Theory議論を展開しているのではないかと思われ。
素性しか使っていないのは素晴らしいことなんだけど、その素性の中身が問題で
そこに辻褄あわせの素性が紛れ込んでいると事態は逆転してしまうような
(いや、まあ、ここは個人的感想)。

--

(この機会に聞いてしまおう:笑)

HPSGでは受動化や繰り上げやthere構文とかをheadに対するlexical ruleで扱うと
思うのだけど、この場合のlexical ruleの資格がよくわからない。

(1)ひとつのheadに対して受動化のhead、there構文のhead、補部にGapがあるheadと
言ったふうに各構文に応じて複数のエントリーが長期記憶領域に記載されている。
lexical ruleはそのような記載項にたいする「関係あり(relatedness)」表示の機能を持つ。
(2)headはひとつ。受動化のhead、補部にgapがあるheadなどはlexical ruleによって
長期記憶領域に記載されたheadからオンラインで「派生」される。

上記の(1)(2)のどちらをHPSGでは考えているのかが分からなかった(汗)
ですが、(1)をとると、John saw Mary/Who did John see に類比される構造について
いちいちすべての他動詞に「GAPあり」の記載項を作るわけで、「ホントかよー!」状態
になってしまうし、(2)をとると、「こりゃ、語彙規則に関しては『派生モデル』じゃん!」
となってしまって「じゃあ、統語規則で派生を考えてどこが悪いんだよー!」となってしまいます。

293かかり助詞:02/05/08 10:29
ところでHPSGには、素性以外に規則とか原理とかあったような
気がするけど、それは私の勘違い?
294K-Rod:02/05/09 00:35
うーん、例えば
人間という生物の発生を扱う理論(もちろん生物学でしょうが)では、人間には2本の腕と
足が生えて、頭が1つで、、、なんたらかんたら
って感じでやっぱ派生に基づいて(innatenessな能力を問題にしてますからね)
理論が構築されていくと思うんですよね。
これを制約って観点で記述していこうと思えば、
人間には角は生えず、手は6本生えず、翼も生えず、顔は3つにならないで、、、、
てな感じでまさに「生物として発生してくる可能性があるもの全てに対して、そんなもん
ありゃしまへんで」って感じで膨大な数の制約が必要になってくると思うんですよね。
Generative Grammarでは人間の他の器官と同様、innatenessな言語能力を研究対象に
しているわけですから、やっぱ派生モデルの方が実状にあってるんやおまへんか?
そもそも言語としてありえないようなものは、UGの制約によって派生しないってことに
なってる方が有限個の規則ですっきり記述できる可能性が高いような気がするのにゃ。

顔文字先生
土曜楽しみにしてるのにゃ。でも、私は仕事で早退しなきゃいけないのが残念なのにゃ。
あと「センセ」はやめてのにゃ。
そもそも私のHNの由来は、Major Leagueの有名選手の渾名をもじったものにゃが、
Rod=鞭のようなしなった体=でも、私の鞭は無知でもある
ってことなのにゃ。ちょっとした言葉遊びのつもりだったのにゃ。

295B.O.B:02/05/10 20:22
(...今ちょっと忙しいけどもうすぐレスします...)
296虚無好き:02/05/11 19:00
上のほーで、nondeterministic polynomial (NP)に触れているひとがいるにゃ。
誰かフォローしてにゃ。
顔文字先生は歌がお上手だにゃ。
また機会があったら、今度はマターリ言語の話を聞かせてほしいにゃ。
298(´∀`):02/05/12 22:37
>>296 本物かにゃ? にゃっほー、久しぶりなのにゃ。
虚無好きセンセがいないとどうも調子でないにゃ、またよろしく頼むにゃ(ぺこり

>>297 ん? 火曜日の人かにゃ? 夜中の3時までお疲れなのにゃ。
実はあの後たいへんな事件があったのにゃ…… 今度話すにゃ。

……などと雑談だけ書き込んでageてみるテスト、にゃ
299(´∀`):02/05/13 07:39
言語計算がNP完全にならなくて済むcomputational trickとして、derivation by
phraseがある、という解釈ではいかんのかにゃ。
ついでに言っとくと(禿しくガイシュツにゃが)経済性という考え方自体が余計な
ものだったと思うにゃ。結果論的になにがしかの最適性を実現していても、その
ような最適化は非常にローカルな現象の積み重ねとして見た目成り立っているだけで、
説明原理としての最適性・経済性を正当化するのではないと思うにゃ。
ま、タンパク質のフォールディングとのアナロジーにゃ、例によってにゃ。

それから上でimplementabilityの話しが出てるにゃが、現在の未熟な段階では
ある文法モデルが機械にのったからといってそのモデルが人間言語のありようを
正しく捉えているなどということは全然言えないと思うにゃ。
例えば鳥の翼の構造や滑空する様子をよく調べた上でそれを参考に飛行機を
設計するようなわけにはいかないのにゃ、言語の獲得装置や解析装置の設計はにゃ。
見た目人間の言語能力とよくにたふるまいをするが、中身は似ても似つかぬ
バッタモンという可能性も高いだろうにゃ。バッタモンでもなんでも、動くだけ
まし、という立場ももちろん分かるにゃ。しかし当面動きそうになくてもできるだけ
簡潔なモデルを目指す立場もあっていいのではないかにゃ。本物は簡潔なはず
なのだから、と期待しながらにゃ。
300(´∀`):02/05/13 07:39
ついでにキリ番ゲトしとくにゃ、ズサー
301かかり助詞:02/05/13 12:20
>>300カオモジさん、しばらくぶりに現れておいしいとこ
取りか。私のBeyondに関する疑問、何か解りませんかね。
なんでtransferの後にLFもないのにものが動くことに
なってるんでしょうかね。Chom先生の勘違い?それとも
論文書いている途中で、気が変わっちゃったのかな。
302(´∀`):02/05/13 13:08
読み直してからレスしますにゃ
303逃走派:02/05/13 23:10
ただの保全アゲ

お、虚無好きセンセに顔文字センセも復活かー?!
先日お猫様が受難なされた模様。K-Rod様も含めてのにゃにゃにゃトリオ
によからぬことが起きぬようにと心配していたですよー!
心配してたけど漏れはもう寝ますです。ごきげんよー!
304(´∀`):02/05/14 05:01
話しは変わるにゃが、最近話題の「日木流奈(ひきるな)」君のケースは
言語能力や言語習得について何か示すところがあるのかにゃ?
(インチキかどうかは別として、にゃ)
どこかに関連スレあるにゃ?

>流奈君は90年2月、父貴さん(34)と母千史(ちふみ)さん(28)の
>長男として生まれた。極小未熟児だったため、生後2週間で3度も手術を行い
>脳に損傷を受けて、身体機能や言語能力に大きな障害を負った。
>3歳になって、知性の鍛錬に効果的なドーマン法でリハビリを開始。貴さんが
>手作りした1万枚以上の文字ボードによる訓練などを乗り切り、文字盤を指で
>さして会話する方法をマスターした。訓練中に流奈君が発した言葉はすべて
>記録され、98年に「はじめてのことば」が出版されると、感動の渦が全国へ
>広がった。
……だそうにゃ。
305かかり助詞:02/05/14 08:42
>>304 もう少し具体的に脳のどこに損傷をおったとか、
言語発達の詳細な記憶がないと、何とも言えないのではないでしょうか。
それと、両親が記録するとかではなくて、客観的第三者が
記録したものでないと、データとしては使えないでしょうね。
全くのインチキである、という可能性もあるが、
もしかしたら、例えば助詞とか語順は間違えるけど、
content Wordがあるから何をいっているのか解る、
それを両親が文法的な文になおして書き留めているのかも
知れない。
一度だけ、日本のビデオでみたけど、日本ではそんなに
話題なのでしょうか?
306(´∀`):02/05/14 19:35
話題というか、NHKで放映されて以来、インチキだという疑惑がいっぱい寄せられている
そうにゃ。恐ろしいスピードで文字盤を指さして文章を書く(?)そうにゃ。
で、その文章たるや…… ま、実物みたら腰ぬかすにゃ
http://www2.wbs.ne.jp/~global-u/lastmsg/up4.htm
もし本当に言語能力があるのだとしても、
あの文章はリライトしてあるね、たぶん。
308かかり助詞:02/05/14 23:14
306のリンク先読ませて貰いましたが、インチキだったら
rewriteしすぎよね。いくらなんでも8才であの文章は
ないだろう。学校もいってないんですよね。あるいは
本物の天才なのかな。文章だけでなく、思想の方も
大人顔負けという印象がありましたが。サヴァンとわれる
人たちは一般に知能の方は低いということになってますがね。
猫虐殺事件のネタ元と疑われてる漫画のスレ。
PTAが批判カキコしにきてたりしてちょっとした祭状態。
しかしこのスレの住人はふざけている。
「(今回の事件が)漫画の良い宣伝になった(w」
などと非常識な発言をして喜んでいる。
猫事件について思うところがある人は是非参加して意見を。
http://comic.2ch.net/test/read.cgi/comic/1019919627/482-486
こんにちわ。心理学板から来ました。
うちのスキナー屋どもが吼えてるので、よかったらもんでやってくだしい。

チョムスキーがスキナーを殺した?
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/psycho/1021352661/
311(´∀`):02/05/15 05:22
ルナ君は週刊誌によると既に数千冊の哲学書やらを読破しているそうにゃ
背後になにやら宗教的なものもあって、どうもキナ臭いのにゃ……

で、本題に戻るとにゃ……
まず「LFがない」というのは、文全体の意味表示構造としてのLFがない、
またその構造に対して適用する統語操作(LF移動)がない、という意味だと
理解したにゃ。解釈部門自体は残されているはずにゃ。それで
>>265
>p8のところでtransferのあとにMoveすることもある、というのは
>GBでいうcovert movementのことをいっているわけですよね。
GBのcovert movementはLF移動で、これがないと言ってるのだと思うにゃ
Move自体はnarrow syntax(NS)にしかなく、phraseをTRANSFER(TR)した
後もNSの計算は継続しMoveがかかるのにゃ。たとえば「wh-in-situのLF移動」も
TR後のNS操作であり、その意味で第二統語部門のようなLF syntaxはいらない
……まずここまでは合ってるにゃ?

>>310
かつての生得性スレのようなおもしろい展開になったらお邪魔するにゃハ
312(´∀`):02/05/15 06:14
ニュー速にルナスレたってましたにゃ
http://corn.2ch.net/test/read.cgi/news/1020945350/l50
313(´∀`):02/05/15 07:38
またまた脱線するんだけどにゃ、日本語の「しか〜ない」はCNPCに従わないのでは
と思ったんだけど、どうかにゃ、かかりセンセ
「太郎は [ 母親しか作った料理 ] を食べない」……だめにゃ?

314かかり助詞:02/05/15 09:10
ルナ君が本当かどうかというのは、G馬場@還暦が本当に強かったのか、
というようなことでないですかね。後者の問いの答えは「そんなはず
ないけど、誰もそんなこと問題にしない。」ルナ君の言語能力や
心理・知能の発達を問う言語学者・心理学者は、G馬場@還暦の
16文キックの破壊力を測定する物理学者のようなものでないかな。

私が理解できないのはTRのタイミングです。音韻部門へのTR=Spell-Out
は移動の後(overt mov't)でも、前(covert mov't)でもあり得る。
Spell-Outと同時にシグマの方にもTRするのか、それともSpell-Outと
シグマへのTRは同時でないのか。何ページだったか、シグマへのTRの
後に動くと書いてあった箇所があるように思いますが、すると
PHONにもSEMにもfeedしない移動というのがあるのか、という
疑問が出てくるわけです。NSの最後にLFもないのだとすると
なんのために動いているのかしらん。

「しか〜ない」ですか。ご指摘の

「太郎は [ 母親しか作った料理 ] を食べない」……だめにゃ?

は100回ぐらい声を出して読んでいるとよくなる。しかし、

「太郎は [ 実家の台所で 母親しか作った料理 ] を食べない」

はおそらくよくならないと思います。NPIがedgeにあるときは
特殊なのではないですかね。それにしても、「しか〜ない」の
話題を私にふるとは。。。あんまりG馬場とかバカなこと言ってられない。
315こざかな:02/05/15 10:19
ちょっとおじゃまします。

とりあえずかきまぜなしでNPシカがedgeにある場合をニケほど
考えてみました。

NP+シカで、基本語順でシカに隠れないような助詞をもつNPが
節頭に出る場合
 「うちのおやじは[食卓の上にしかある]食べ物を食べない」

関係節化等で節頭から複数番目までのNPが見えなくなって、シカが被さっても
消えない助詞を持つ名詞句が表面上節頭に出る場合
 「うちのおやじは[e e となりのおやじからしか聞いた]話を信じない」

というのはいかがでしょう。
 あと、かきまぜで、助詞が消えないようなのが節頭に立つようなのは
どうでしょうね。
316判定:02/05/15 10:27
>>315
*「うちのおやじは[食卓の上にしかある]食べ物を食べない」
*「うちのおやじは[e e となりのおやじからしか聞いた]話を信じない」

どちらも非文法的です。別の例を探して下さい。

317こざかな:02/05/15 10:46
では次の対比:
 「最近、[ソシュールしか讃えた]論文が読まれていない」
 「最近、[ソシュール"を"しか讃えた]論文が読まれていない」
はどないでしょう?
シカをつけて、「ソシュールをしか讃えない」がちょっと響きが
悪くても許せるものとして。
318判定:02/05/15 11:47
>>317
どちらも非文法的です。別の例を探して下さい。
(あなたはネイティヴの日本語話者ではないのですか?)
319こざかな:02/05/15 12:00
>>316, 318
別に、挙げた例を「いい」とは言ってないんだけど...

それから、316=318さんの「非文法的」は、正確には
使い方が間違ってますね。
320名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/15 12:03
>別に、挙げた例を「いい」とは言ってないんだけど...

悪いと思ってたんなら、その旨言っておけばよかったのでは。
非文判定でなければ、何を求めてるの?
321かかり助詞:02/05/15 13:07
まあまあ、みなさん、落ちついて。
例文に番号をつけさせて貰いますと、、、

>NP+シカで、基本語順でシカに隠れないような助詞をもつNPが
>節頭に出る場合
>(1)「うちのおやじは[食卓の上にしかある]食べ物を食べない」
> 関係節化等で節頭から複数番目までのNPが見えなくなって、シカが被さっても
>消えない助詞を持つ名詞句が表面上節頭に出る場合
>(2)「うちのおやじは[e e となりのおやじからしか聞いた]話を信じない」
(3)「最近、[ソシュールしか讃えた]論文が読まれていない」
(4)「最近、[ソシュール"を"しか讃えた]論文が読まれていない」
(5)「ソシュールをしか讃えない」

(2)の方が(1)よりいいですかね。(5)がよくないので、(4)は辛いです。
(3)は(2)と同じくらい?(2-3)がひとグループで、(1)がもっと悪いとすると
その意味するところは...何ですか?
322こざかな:02/05/15 13:12
>>320 非文判定でなければ、何を求めてるの?
そうですね。じゃ、言い直し。

>>314 かかり先生、
NPIがedgeにあって格助詞が現れていない時は
私もだめとは言い切れないなあ、と感じます。
一方、NPIの格助詞が顕在するときはやはりCNPCの効果が
あらわれると思います。
ですから、かかり先生が「特殊」とおっしゃったケースは
さらに観察上、格助詞が顕在していないときに限定されると
思います。
323こざかな:02/05/15 13:17
>>321 かかり先生、
あ、すいません。読む前に書いてしまいました。
整理してくださってありがとうございます。
趣旨は322の通りです。でも私は(2)も完全にだめだと
思ったのですが、いいとすると、322に言ったことは
成り立たなくなるか...
324(´∀`):02/05/15 15:50
上の(2)は俺もかなりいいと思うにゃ
類例)飼い犬は [ 直接、飼い主からしかもらった餌を ] 食べない
>>322
>NPIの格助詞が顕在するときはやはりCNPCの効果があらわれる
は、「から」が格助詞ではなく後置詞だとすれば維持できるにゃ
「に」に助詞と後置詞の2種類あるという話しがあるにゃが(Miyagawa?)
そこから予測されるような違いが実際にあるかにゃ
325こざかな:02/05/15 17:01
>>324 カオモジ先生、
言われてみると、(2)は大分いいように思えてきました...
私のジャッジもあんまりあてにならないなあ...

「から」に構造格と意味格の違いがあるか考えてみると、
確かKoizumi and Sadakaneで「に」に二種あることを示すのに
使っていた、分裂文のfocusに置くというのをやってみると、
=意味格=
 「私は盛り場から自宅まで歩いた
 =>私が自宅まで歩いたのは盛り場からだ/*盛り場だ」
=構造格?=
 「飼い犬は飼い主から餌をもらった
 =>飼い犬が餌をもらったのは飼い主からだ/?飼い主だ」
で、私の判断では「から」なしの「飼い主だ」でもかなり
いいような気がします。
 もしこの判断が正しいとすると、カオモジ先生のおっしゃる形で
維持できますね。
326B.O.B:02/05/15 17:24
もう賞味期限切れかもしれないけど一応レス。スマヌ。
>>291
>僕の理解だとコネクショニズムっていうのは、
>「簡単な学習アルゴリズムだけ設定すればよくって、
>あとはデータをバカスカつぎ込むと言語理論で『規則』と言っている
>ヤツの効果が自然と出てきちまうんだよ!」って立場なのでした。
それは結果であって、コネクショニズムの核は計算のシステムですよ。
コネクショニズムはデジタルコンピュータとの類推で捉えられる
シンボリズムの逆、というわけではなく、より計算力が強い。
つまり、シンボリズムにできて、コネクショニズムにできないことは
原則としてない、ということです。
それはある意味ずるい、わけだけど、脳の構造や振る舞いをみると、
こういう計算方法を人間は使ってるんじゃないか、と思われるわけです。


>「言語学者があーだこーだ規則だ、原則だって騒いでいるけど、
>んなのepiphenomenaじゃん!」って主張かなと。で、そうだとすると、
>何もMPに限らずHPSGも含めた理論言語学全体に対するチャレンジじゃ
>ないかと思ってたけど。
そうでもないと思う...何かのepiphenomenaでない現象なんてない、それを
研究することの意味は必ずしも揺るがない。ただ、なんとか原理、ってのを、
「これは不思議だ、脳にhard-wiredされているに違いない」と捉える立場に
対しては、おいちょっと待てよ、ということにはなるでしょう。

>「コネクショニズムのMP」も「コネクショニズムのHPSG」もアリだと思えます。
これは、まあそうです。ただ、人間の脳の基本的アーキテクチャがコネクショニスト
的なものだとすれば、もちろんコネクショニズムと相性のいい(高次認知に関する)
理論の方が好ましい(もっともらしい...少なくとも言語が漸進的な脳の進化の結果
生じたのではないか、という立場からは)、と思うわけです。そこでOTやHPSGに関して、
これはコネクショニズムとどういう意味でつながりがあるか、ありうるか、という
話になる。

>素性しか使っていないのは素晴らしいことなんだけど、その素性の中身が問題で
>そこに辻褄あわせの素性が紛れ込んでいると事態は逆転してしまうような
辻褄あわせの素性...か。 あの見えない機能範疇群の辻褄あわせっぷりに比べたら
とても比較にならないと思うけど。

>lexical ruleの資格がよくわからない。
「素性」もそうだけど、「派生」ということばもMPとHPSGではかなり意味が違う。
HPSGでいう派生は要するに形態論的派生であって、例えばactive/passiveの形態素の
対応関係を述べているにすぎない。実際、「規則」を使わない形態論も可能だし、
恐らく主流になりつつある (Koenig の最近の本とか)。
オンラインの派生と言い方をしてもいいけど、それは例えば雄の一角獣を見つけて
その雌の姿を想像する、というプロセスと変わらない。MPでいうarcaneな「派生」と、
これはまったく異質なものだ。

ましてやここで生物学的な「派生」まで持ち出してきたら、ますます話が
わからなくなるよ。

> 足が生えて、頭が1つで、、、なんたらかんたら
> って感じでやっぱ派生に基づいて

いや、それは言い方の問題で、「派生」の部分を「制約」に置き換えてもそのまま
通じてしまうと思うぞ。細胞が増殖していく過程にうまいこと制約を加えることで
高等生物が形作られる、その制約がうまく働かなければ、ガン細胞のようにchaotic
な状態になる、と。いずれにしてもこのレベルでのたとえ話はhardly fruitfulだと
思うね。
327こざかな:02/05/15 17:36
もういっこ。これをくらべないと、限定版かかり先生の一般化が維持できるか
決定できないっすね、

 A.飼い犬は [*(直接) 飼い主からしかもらった餌を ] 食べない
 B.今日僕は、[盛り場からしか歩いていた]客をタクシーに乗せなかった

と思ったら、AがいいとしたらBも同程度に良いように思えるし、さらに
(phonological?)edgeになくなるのに、カオモジ先生の例は「直接」が
ないとだめ、と感じられます。edgeばなしに関しては、adjunctはNSには
あらわれない、とすればいいのかもしれませんが、なんか判断自体に
自信がもてない...
328B.O.B:02/05/15 17:55
>それから上でimplementabilityの話しが出てるにゃが、現在の未熟な段階では
>ある文法モデルが機械にのったからといってそのモデルが人間言語のありようを
>正しく捉えているなどということは全然言えないと思うにゃ。
>例えば鳥の翼の構造や滑空する様子をよく調べた上でそれを参考に飛行機を
>設計するようなわけにはいかないのにゃ、言語の獲得装置や解析装置の設計はにゃ。

そこですよ。もしも、人間に鳥を捕まえることができなくて、
直接その翼の構造を調べることができないとする。それでも
鳥がどうやって飛ぶかを知りたかったら飛行機や凧をつくって、鳥の動きを
模すことができないのか、きっと人間はするだろう。
それが、ある意味文法研究者のしていることだといってもいい。
この場合、作ったモデルはただ効率よく飛ぶだけじゃなくて、鳥と同じような
飛び方をしないといけない。(飛行機は、例えばはばたかない)
逆にいうと鳥と同じような飛び方をすれば、きっとそれは正解に近い。
だけど、不器用でもなんでも、飛ばなきゃ仕方がないでしょう。あんな
不恰好なグライダーを造っててわかっちゃいない、鳥の飛び方というのは
ああじゃないんだ、と文句を言いながら、飛ばない鳥の模型をいじりまわして
も一体何になるか、という話だ。

>見た目人間の言語能力とよくにたふるまいをするが、中身は似ても似つかぬ
>バッタモンという可能性も高いだろうにゃ。
それはあれだね、人間と*全く*同じ振る舞いを示すロボットができたとして、
そのロボットに例えば自由意志の存在を認めるべきか、という思考実験を思い
ださせるね。
この手の問題に関する私の意見は、自由意志なしで人間と同じ振る舞いを実現する
ことは、多分不可能であろうから、自由意志を認めるべきだ、というものだ。

鳥の飛び方でもそうだ、(筋肉がゴムでできてるとかそういう点を捨象して)
見た目鳥とまったく見分けがつかない挙動をするけど内面は全く違う、そんな
モデルをつくるのは、おそらく「正解」をあてるよりずっと難しい話に思える。

文法に関しても、中身を見なくちゃ納得できない、という意見は、理解はできるが
肯きかねるね。まあいずれにしてもそんなモデルができるのは当分先だから
ここでケンカするのもちょっとアレなんだが。

>「太郎は [ 母親しか作った料理 ] を食べない」……
これは、
太郎は 母親しか[φ 作った料理 ] を食べない
じゃないかと言う気がするなあ。つまり
太郎は 母親に関してだけ [φ 作った料理 ] を食べる
という。
1. その男に関して、君は [φ 好んで食べていた]料理を調べてくれ。
2. その男しか、太郎は[φ 好んで食べていた]料理を調べなかった。
3. 太郎は その男しか [φ 好んで食べていた]料理を調べなかった。
みたいな。
329名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/15 19:13
>>291
> このコネクショニズムっていうのをほとんど分かっていないアタクシ:笑)
コネクショニズムの論文で引用された回数の多い順に並べたリスト:
ttp://citeseer.nj.nec.com/medler98brief.html

上の方に,ジョージレ・レイコフと現在,共同研究をしているフェルドマン
の20年前の研究が載っていた:
93 ハ Connectionist models and their properties (context) - Feldman, Ballard - 1982
330(´∀`):02/05/15 20:26
>>327
いや、俺自身は「直接」がなくてもオッケーだと思うにゃ
で「直接」をつけておいたのは、328みたいに「しか」句が主節にある
(繰り上がっている?)可能性を排除しておくためにゃ
328のような可能性は、逆にCNPCでない場合にも当てはまるにゃが、
(1) 太郎は奥さんしか [ e 料理が上手だと ]思わない
(2) 太郎は [ 奥さんしか料理が上手だと ]思わない
(1)と(2)を見分ける方法としては主節要素を「しか」の後におけるかどうか
という、例の ECMと同様のテストができるにゃ。で、
(3) 太郎は 奥さんしか本心から [ 料理が上手だと ] 思わない
は言えるから、「奥さんしか」は主節に「あってもいい」にゃ。
しかし補文内の可能性も排除されず、上の「直接」の例とか、
(4) 太郎は[ コンビニで奥さんしか買う弁当]を食べない
とかも悪くないにゃ……ん? 怪しいかにゃ(w
331こざかな:02/05/15 21:16
>>330 カオモジせんせ
補部のadjunctを前において、主節にNPシカがある可能性を排除する、
というご説明よくわかりました。そうすると
>>(4) 太郎は[ コンビニで奥さんしか買う弁当]を食べない

>>314 かかりセンセの
 太郎は [ 実家の台所で 母親しか作った料理 ] を食べない
に対する判断イカン、ということですね。

 ところで、カオモジせんせのおはなしをうかがってたら、
今度は逆に、ECMで主節に繰り上がってる場合を確かめたのと
同じことをCNPC violationの例でも見てみたく
なりました...

>>313 カオモジせんせの例
 太郎は [ 母親しか作った料理 ] を食べない

をちょっと変えた
 太郎は [ 母親しか運んできた料理 ] を食べない
 (これもよくていいはず)
に、意味的に主節にしかかからないような副詞'おいしそうに'を
NPシカの後においてみました。
 *太郎は母親しか'おいしそうに'運んできた料理を食べない
これは絶望的だと思います...
(いいとしても「おいしそうにはこんできた」という補部の解釈)
 これは、問題の構造で、NPシカがPFに反映される限りでは
主節にない、ということを確認させる...といっていいですよね?
332こざかな:02/05/15 21:45
>>331に修正+つけたしです。
補部、補部、って書いてしまいましたが、「関係節」ですね。
すいません。

カオモジせんせの使われた「直接」の地位について、
関係節内の動詞を修飾するもの、と考えると、
確かにNPシカが関係節内に留まっていることを示すものと
言えるでしょうけれども、すると他の「実家の台所で」や
「コンビニで」の、「だめ」か「不明瞭」という判断とは
際立って異なる良さが気になります。でも、
「まさに飼い主から」の「まさに」と似ている感じがします。
「まさに」をDP内にある、って言っていいのかわかりませんが、
「直接」がDP内にある可能性を考えてみます。次のようなのは
どうでしょう...
  亡命者の、直接正門からの突入
私はいいような気がします。
 この判断が「まあいっか」というものだとすると、
「直接」はNPシカが関係節のclause boundaryを超えて
ない、ということを示すものにはならない、...かなあ
333(´∀`):02/05/15 22:07
331は同意にゃ。
俺も類例「太郎は 母親しか感謝しながら作った料理 を食べない」で同じような
ことを考えてたのにゃ。
「直接」はDP内というより、PP内 [ 直接 [飼い主から]] かもにゃ。
「直接正門から」もにゃ。しかしそうするとこのPP全体が主節にあると言われて
しまいそうにゃ。実はそれもあって324では「直接、」とポーズを入れておいたん
だけどにゃ……

>>328
外見だけ人間の言語と同じ振る舞いをさせるのであれば、無数の句構造規則や
語彙情報を詰め込んでおいてもいいんだろうけどにゃ、それが文法理論として
も妥当なものだと思う人はいるのかにゃ
334こざかな:02/05/15 22:24
>>333
「、」、ありました、ありました!見落としとりました!
>>PP内 [ 直接 [飼い主から]] かもにゃ
あ、PP、PPっすね!...と、ちょっとウザいですね。すいません。
335B.O.B:02/05/16 09:52
>外見だけ人間の言語と同じ振る舞いをさせるのであれば、
>無数の句構造規則や語彙情報を詰め込んでおいてもいいんだろうけどにゃ、
>それが文法理論としても妥当なものだと思う人はいるのかにゃ
同じ、とか似た、振る舞いというときの基準が、まあそれ自体問題なんだけどね。
そうやって「語彙情報や句構造規則を詰め込んで」できたものは、要するにジェット機
かヘリコプターのようなもので、役にたつかもしれないし、それをつくるのも大変な
仕事だが、必ずしもいい鳥のモデルではない、ということだろう。
(ただし、まがりなりにも飛ぶからには何かしらのポイントは得てるだろう、
という見方もできる。例えば、鳥が羽ばたきによって揚力を得ている、という
間違った認識を改めなければ、おそらく飛行機械は実現しなかった。)

比較的脳に近いアーキテクチャを与えて(これは、つまりジェットエンジンではなくゴムで
つくった擬似筋肉を使う、と考えればいい)、学習、言語処理などの面で
似たような(つまり人間が苦手な文を与えたとき時間がかかる、同じようなmisparseをする等)
の観点を視野にいれて、はじめて人間の言語認知と似た振る舞いをする、といえる、
それを当座の目的にすることは全く当を得ている、と思うわけだ。

>太郎は[ コンビニで奥さんしか買う弁当]を食べない
これはとても悪い。
336素人:02/05/16 10:13
 飼い犬は [飼い主からしかもらった餌を ] 食べない
これって……
 飼い犬は [飼い主からしか ] もらった餌を食べない
でないの、括りとしては。
なぜなら
 飼い犬はもらった餌を [飼い主からしか ] 食べない
と置換可能だから。
337B.O.B:02/05/16 12:21
> 飼い犬はもらった餌を [飼い主からしか ] 食べない
> と置換可能だから。
私もそんな気がするが、でも

飼い犬はもらった餌を [飼い主からしか ] 食べない

ってあまりよくないのでは。
338かかり助詞:02/05/16 13:09
少し離れてたら一気にレスがぁ。読むのも大変だ。問題が多岐に渡ります。
勝手に整理させていただく。

edgeの「しか」句について。
複合名詞の中にあっても結構よい。
(1) 太郎が 母親しか 作った 料理を 食べない。
(2) 太郎が 実家の台所で 母親しか 作った 料理を食べない。
(2)の判断は別れる?カオモジ氏は(2)もあまり悪くないと思っている
ようですね。第一の問題はこういう事実のレベルのevaluation。
第二の問題は、(1)がいいのは、raisingが起きているからではないか、
ということ(BOBチャン、素人氏の意見)。繰り上げ自体がCNPCに
従わないのは奇妙ですが、「しか〜ない」の関係はCNPCとは
無縁になる。第三に、(2)が(1)と比べて(少なくとも私には)悪いのは、
raisingが「しか」に先行するPPのため起きなくって、「しか〜ない」
がCNPCに従うのではないか、という説明の妥当性。もしくは
そもそも(1)でもraisingは起こってなくて、(1)は「しか」がedgeにあるから
OKで(2)は「edge要素は一つしかダメ」だとすると、「しか」が
edgeでないからダメ、という可能性(わたしが最初に考えていたやり方
)も考えられる。

さあ、どうときますかね。

他の問題。

私個人の疑問だけど、BeyondのTRANSFERのタイミング。やっぱり、
TRANSFERなんて名前つけるくらいだから、PHONとSEMの両方に
同時に情報を送り込むような気がするんですがどうでしょ。
カオモジさん、他の方教えて。

それと、言語理論とコンピュータと、航空力学と鳥との例えの
妥当性というかの議論。

いろいろあるな。それと、かかり先生はやめて下さい。あっしは
若造の3流大での人間だし。
339素人:02/05/16 13:23
要は、
  [飼い主からしかもらった餌] を
ではなくて
  [もらった餌]
って一つのブロックに
  [飼い主からしか]
って修飾句が附いてるって感じなんですよね。
つまり「餌」に対して修飾句が二つ重なってるだけではないのかと。
[飼い主からしか] 餌を食べない
[もらった] 餌を食べない
それを
  [飼い主からしかもらった餌]
と区切るのはいささか牽強附会の気味がありますね、ネイティヴの語感としては。
340(´∀`):02/05/16 13:25
>>335
>それを当座の目的にすることは全く当を得ている、と思うわけだ
俺もそう思うわけにゃが、人間と似たような、を目指す以上は、人間の言語の
振る舞い自体はもう十分、分かってるということなのかにゃ? 俺は正直な話し、
言語のうちのどの部分を説明すべきなのか自体、まだ確定されていないと思うのにゃ。
むしろ、理論自体の整合性や簡潔性を高める作業と言語事実を掘り起こす作業を
同時進行させ、両者のすりあわせの中からほどよい調和点をみつけようとして
いるのではないかにゃ。 

>>336
>飼い犬は [飼い主からしか ] もらった餌を食べない
これはもちろんいいのにゃ。問題は
>飼い犬は [(直接、)飼い主からしかもらった餌 ]を食べない
も可能か、にゃ。

で、俺としては「しか〜ない」がCNPCに従うということなら、それでいいのにゃ。
ところがもしこれが「しか」のAバー移動を示すのだとして、ではなぜ日本語の
wh-in-situはCNPCに従わないのか、両者の差は何か、というのが次の問題になる
にゃ。「飼い犬は [誰からもらった餌] を食べないの」はいいのに、にゃ。

341(´∀`):02/05/16 13:30
>>339
それは
>太郎は[ 奥さんしか美人だ ] と思わない
で[ 奥さんしか美人だ ] と区切るのがヘンだと感じるのと同じなのではないかにゃ。
342素人:02/05/16 13:31
>(1) 太郎が 母親しか 作った 料理を 食べない。
>(2) 太郎が 実家の台所で 母親しか 作った 料理を食べない。

ええっ、どっちも「結構よい」ですって? 明らかにヘンな日本語ですよ。
「〔動作主〕しか〔動作〕した」ってつながりはかなり違和感あります。
・飼い犬は [飼い主からしかもらった餌を ] 食べない
これが許容できたのは、「から」が入ってることもありますし、
そして何より〔飼い主から〕と〔もらった餌〕が意味上区切って受け止められるからですよ。
343(´∀`):02/05/16 13:36
>「〔動作主〕しか〔動作〕した」ってつながりはかなり違和感あります。
やっぱり342氏は「太郎は花子しか勉強したと思わない」がそもそもダメな人
なのではないかにゃ?
344素人:02/05/16 13:42
>>341
[ 奥さんしか美人だ ] をヘンだと感じないんですか?
もし
[ 奥さんしか{美人だと}思わない ]
ならば、まだしも括り方として納得がゆきますが。
{ }内は文脈によっては省略可能でしょ?
e.g.
「ならお前は、誰だったら美人だと思うんだ?」
「女房しか思わない」

返答は「女房しか……」とさらに後半省略でも可ですし。
345素人:02/05/16 13:55
>>343 >「太郎は花子しか勉強したと思わない」
これは全然問題なく自然に聞こえますが?
ただ、この中から
[花子しか勉強した]
だけを句として抽出するってことなら、
それはどうしたって不自然な文句です。何か日本語の生理に反します。
生成文法の方って、非文とつきあってるうちに言語感覚がズレたりしてませんか。
ほんとに素人ですので、誤解があったらよろしくご指摘あれ。
346(´∀`):02/05/16 14:34
>[ 奥さんしか{美人だと}思わない ]
これ自体は問題ないと上でも言ってるにゃが。省略のデータはこれが可能な
構造だということの証拠になってるにゃが、「太郎は[ 奥さんしか美人だ ] と
思わない」が不可能だということの証拠にはならないにゃ。例えば
「太郎は 図書館では花子しか勉強した と思わない」はどうかにゃ?
これがいいのにゃら、「図書館では」は補文要素にゃから、「花子しか」も
補文内に生起可能ということになるにゃが……

>この中から[花子しか勉強した]
>だけを句として抽出するってことなら、
>それはどうしたって不自然な文句です。

句として抽出する(=まとまりを成していると構造分析する)ことと、その
句が単独で自然な表現として(?)成立するということは別物なのにゃ。
「太郎は花子がビールしか飲むと思わない」はどうかにゃ? もしいいとして、
ここでの埋め込み文は「花子がビールしか飲む」にゃが、もちろんこれ単独では
不自然にゃ。

悪いにゃが出勤時間(てかほとんど遅刻)にゃ、続きはまた後で、じゃにゃ
347こざかな:02/05/16 17:37
かかり氏、おことばに甘えて、「先生」はやめさせて
いただきます。
 edgeとの関係で次のようなことを考えました。
カオモジ先生がおっしゃるA'移動との関係という点では、
複合名詞句内と外の関係にかかわるものではないですが、
複合名詞句内のA'移動に関係するかもしれないです。
>>338 
>>(2) 太郎が 実家の台所で 母親しか 作った 料理を食べない。
「しか」をくっつける位置を変えて
(1) 太郎は [母親が 実家の台所でしか 作った] 料理を食べない
はNPシカがedgeにないにもかかわらず、
はじめにカオモジせんせいが出された例と同程度か、
それ以上にいい。
 この判断が受け入れられるものとして、この事情を勘案すると、
(真)分裂文で複数の要素を焦点にだした場合との関係が気になってくる。
 そもそも分裂文では複数の要素を焦点として出せない、という
意見と、いんや出せるという意見があり、さらに後者には
複数出てるが、実質まとめて一個だ、と事実認識の部分でも
一致をみていないのは周知の事ではありますが、こざかなとしては
複数出せる、という意見です。
 ここで、関係節部分の文と
(2) 母親が実家の台所でウマい手料理を作った
その(真)分裂文をいくつか。
(3)a. 実家の台所でウマい手料理を作ったのは、母親だ/*母親がだ
  b. 母親が実家の台所で作ったのは、ウマい料理だ/%ウマい料理をだ
 (ヲ付きは人によって判断がわかれるようですが、こざかなはOK)
 c. 母親がウマい手料理を作ったのは、実家の台所でだ
黒田成幸氏のご研究の中で、単独では許されないガ付きの名詞が、
複数句を焦点として出した場合には可能になる、というご指摘がある。
(4) ウマい手料理を作ったのは、母親が、実家の台所でだ
 あくまで(2)に関わる判断が正しい場合に限られるが、その場合には
関係節内で分裂文化にかかわりのある移動で関係節の文頭に移動している
のではないか(次のような感じ)。
  [dp[cp [XPi YPj]-sika..ti...tj...]N]
すると、かかり氏の
(5) 太郎が 実家の台所で 母親しか 作った 料理を食べない
(=338(2))
の悪さは疑似分裂文
(6) *料理を作ったのは、実家の台所で、母親だ
の悪さに対応すると言えることになるかも。
348逃走派:02/05/16 22:31
BOBしゃん、329しゃん、ありがとー。勉強になるよー。329しゃんのところは
お腹一杯になりそうだよー。BOBしゃんにはあとでまったり質問するかもしれないけど
そん時はよろしくねー。

>>340の顔文字しゃん
普段はゆるゆるの僕もclause-edgeのケースを除いて全部ダメっす。グレードも出ないっす。
BOBしゃん案に傾いてるっすよ。でもってwh-in-situと比べるとCNPC丸ムシのwh-in-situの
方が「移動」とは相容れなくって、CNPC遵守っぽいsikaの方が移動としてwell-behavedだ
と思うっすよ。両者を並べて考える方がそもそも間違いだと思うっすよー。universal quantifier
がscope的にはislandに忠実なQRの反映であって、(wh-in-situも含む)existentialは
unselective何とかとかchoice functionとかなんたらかんたらの移動無関係なことなのかってねー。
349かかり助詞:02/05/16 22:32
取りあえずカオモジさんの疑問に。
おそらくカオモジさんは最近、セッショの論文を目にしたのだと
思いますが、現在の私はあの中に書いてあること全てを信じてい
るわけではありません。「しか」が複合名詞句制約に従って、
whが従わないのは、「しか」がadjunctだからだと思われます。
前スレでbobチャンと仲良く喧嘩したときにやった、「なぜ」
が複合名詞の中にでないのと同じりゆうです。「しか」は
hostと呼べるようなargumentとともにでてこれるし(学生が太郎しか
来ない)、「なぜ、どう」と同じにmultipleも許しません
(*太郎しかその本しか読まない。)
argumentのwhが複合名詞の中にでてくるのはLarge-scale pied-pipe
のためだと思われます。とするとLS pied-pipingのメカニズムとして
adjunctはpied-pipeできないのではないか、と考えられます。
どういうメカニズムなんだ、というのの説明は堪忍していただきたい。

私もすいませんが行かないといけません。こざかな氏、素人氏への
レスは次回に。といっても書くことがあったらだけど。
350(´∀`):02/05/16 23:10
ただいまなのにゃ。
こざかな氏は上の例文はどうかにゃ? To repeat;
(1) 太郎は[ 図書館では花子しか勉強した ]と思わない
(2) 太郎は[ 花子がビールしか飲む ]と思わない
(どうでもいいにゃが、こざかなセンセのキャラがどうも俺の中では
坊やセンセにかぶるのにゃ。もちろん別人、にゃ?)

俺もCNPC違反が許される場合はなんらかの形で「しか」句が名詞句内で外置されて
いるのではないかと思うのにゃ。これは単にwh-in-situのpied-pipingとの類推にゃ。
(3)  太郎は[ 誰が書いた論文 ]を読んだの。
でDP全体がagreementかpercolationで[+wh]句となるのと同様、
(4) 太郎は[ 花子しか書いた論文 ]を読まない。
でもDP全体が[ 花子が書いた論文しか ]と「しか」句化すると考えてにゃ。

あと細かいことにゃが>>347の(6)で「母親が」とすればよくなると思うにゃ。
(6+) 料理を作ったのは、実家の台所で母親がだ。
すると「が」つきなら、これに対応する「しか」文もよくなるということに
なるんだろうかにゃ?
(7) 太郎は [ 実家の台所で母親がしか作った料理 ]を食べない
なんだか「が」ナシよりはいいように感じてしまうから不思議にゃ
ジャジメントやけくその関西人なのかにゃ(w

(「書き込むボタンを押す直前に逃走派氏・かかり氏の批判を目にする機会を
得たが、今回は取り上げる余裕がなかった。今後の課題としておきたい……爆)
351こざかな:02/05/17 00:39
>>350 カオモジせんせ、おかえりなさいませ。
坊やセンセだなんて、光栄ですけど、もちろん別人っす。
bridge verbの例は「パーフェクト!」です。

>>DP全体がagreementかpercolationで[+wh]句となるのと同様(中略)
>>でもDP全体が[ 花子が書いた論文しか ]と「しか」句化すると
>>考えてにゃ
カオモジせんせはきっとこのストーリーをお考えなんじゃないかなーと
と拝察してやした。はげしく同意です!

352(´∀`):02/05/17 08:24
逃走派しゃん、
>clause-edgeのケースを除いて全部ダメ
上の「[直接、飼い主からしかもらった餌]を食べない」もダメにゃ?

かかりしゃん、
>「しか」が複合名詞句制約に従って、whが従わないのは、「しか」が
>adjunctだからだと思われます
にゃ、核心に近づいてきたような臭いがするにゃ
前に書いたと思うけど、俺の場合、wh-adjunctでもCNPC違反が許されることが
あるのにゃ
(1) [なぜ辻本が議員辞職したという事実]が話題になったの?
(2) [どうルナ君が書いた本]がベストセラーになってるの?
どういうメカニズムかはそれこそ堪忍どすえ、にゃが、adjunctでもLSPPが
できてしまうのかもにゃ、やけくそ関西人の場合はにゃ
>「しか」はhostと呼べるようなargumentとともにでてこれるし
>(学生が太郎しか来ない)
これも面白いにゃ、遊離数量詞と似てるにゃ
(3) 学生が二人来た
の場合、実は主語は「二人」のほうで「学生」はそれに対するrestriction、と
いう可能性はないのかにゃ

こざかなしゃん、
意味論スレ、参考にさせてもらってますにゃ
353名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/17 08:37
「実験室で、学生が二人、ビーカーを三個、割った。」
「学生が二人、実験室で、ビーカーを三個、割った。」
「学生が二人、ビーカーを三個、実験室で、割った。」
「学生が実験室で、二人、ビーカーを三個、割った。」
「学生が二人、ビーカーを実験室で、三個、割った。」
354名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/17 08:40
「渋谷で、東大生が二人、女子大生を三人、ナンパした。」
「東大生が二人、渋谷で、女子大生を三人、ナンパした。」
「東大生が二人、女子大生を三人、渋谷で、ナンパした。」
「東大生が渋谷で、二人、女子大生を三人、ナンパした。」
「東大生が二人、女子大生を渋谷で、三人、ナンパした。」
355名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/17 09:21
173 :参加するカモさん :02/03/12 09:46
みんなメルマガ読んでる?
あれ読むとひろゆきの性格よくわかるよ
すっごい陰湿。
根暗。
正直、引くよ。2chの管理人って、こういう奴なのかって。

176:参加するカモさん :02/03/12 11:18
ひろゆきの裁判の報告の仕方はよくわかったけど、たまには相手側の言い分も聞いてみたいね
まったく違う状況だったりしてw

177:参加するカモさん :02/03/12 11:42
ひろゆきさんっては自分の都合の良いことしか報告しないし、都合が悪くなると
報告しなくなっちゃうんだよね、、
それにしてもひろゆきさんてば見事に陰湿な文章書くなあ。。
356かかり助詞:02/05/17 13:51
>>352実は私の学位論文はそういうことを書いたっす。
本棚のはじっこにでも入れて、時折ご笑読いただけるなら、
お送りしてもいいのですが。「しか」とそのhost、
Floating Quantifierとquantified NPの関係は
基本的に同じだと思います。根拠もあるのですが
話しが長くなりすぎるので割愛します。それと、
「何をなぜ」というadditional Whもhostとそれに
寄り掛かるadjunctという同じ関係があると思う。
FQを「いくつ」にしたら「何をなぜ」と「*なぜ何を」
と同じような効果あります。(太郎が何をいくつ買ったの?vs.
*太郎がいくつ何を買ったの?)
割愛させていただきます。リクエストがあれば小出しにして
ここいら辺のこと書いてもいいんですが。
「やけくそ関西人」、私が悪かったです。実は私の母も
今、カオモジさんがいる都道府県の出身です。関西のひとは
whとかscopeはまあまあ納得する判断なんですが、
Caseが特に違うような気がする。関西のひとからすると
関東人の判断の方がwildなのでしょうか?
357(´∀`):02/05/17 14:11
にゃ? なにを謝ってんのかにゃ? やけくそ関西人、気に入ってるのにゃ。
関西弁といえば例のcomplementizer deletionを他の特性と関係づけた研究、
なにかあるにゃ?
Yoshiki Ogawaの分析でいけば、関西弁ではovert verb raisingがない、という
ことになるにゃ、ビクーリにゃ
358逃走派:02/05/18 02:03
>>352の顔文字しゃん

「飼い主」「えさ」「食べる」の例文はチト厄介なファクターが絡んでくるので
避けたいと思っているよー。「俺の飼い犬ジョンは、案外、律儀なヤツで、俺からしかエサを食べない」
といったのが自然に使われると思うからねー。これがあるので、「食べる」には
「〜から」というのと共起できる用法もあるってことになっちまって、
それが容認可能性をあげてしまう可能性があるような気がするんすよー。
(これは、素人さんが言ってることとつながるかもねー)

でもって、Complex NPの中の要素とはつながらない主節動詞でテストしてみるよー!
次の例文は、予備段階の例文。

太郎は、東京から送られてきた小包を開けた
太郎は、宅配便で東京から送られてきた小包を開けた

これは極まっとうな文だと思うよー。そいでもって、sika文。これもテストのためのコントロール文。

太郎は、東京から送られてきた小包しか開けない
太郎は、宅配便で東京から送られてきた小包しか開けない

これもまたまっとうだよねー。だけど肝心かなめの次の文はどーかなー?

(a) 太郎は、東京からしか送られてきた小包を開けない
(b) 太郎は、宅配便で東京からしか送られてきた小包を開けない

(b)の方はかなーり悪いと思うんだけど。(a)も悪いけど、すこーし(b)よりはいい感じ。

***

ちょっとずれるけどさー、「ろくな」ってのがつくと否定対極になるんだけど、これと
「しか」がついた例、例えば「俺って、ろくな女としか付き合ってない」みたいな表現
自然に聞こえる〜? ずいぶん前に「自然に聞こえちゃう」って俺、言っちゃって、
どっかおかしいよ〜って言われた記憶があるよ〜(大笑だね)
359(´∀`):02/05/18 07:49
>>358
むにゃ、(a-b)のコントラストははっきりしてるにゃ……
それでも(a)がOKであることを認めるのにゃら、それは主節に基底生成ではなく
raisingによるということになるかにゃ。しかしどうやって上がるのにゃ……
それから(b)も「宅配便で東京から」をひとまとめにして考えると(つまり
これ全体がedgeにあると考えると)だいぶimproveするようにも思うんだけどにゃ。
この点は上のこざかなしゃんのDP/PP内分析に類似した構造分析が求められる
ところだろうにゃ。あと、用いられる表現にもよるかにゃ。次例なんか、そんなに
悪くないにゃ、俺の場合
(c) 太郎は [ はっきりと知人からしか送られてきた荷物 ]を開けたがらない
(d) 太郎は [ ゆうパックの他はペリカン便でしか送られてきた荷物 ] を開けようと
    しない
ま、でもedge以外は無理っぽ、に同意にゃ
  ∧_∧ 
  (´・ω・`) ショボーン
  ( つ旦O 
  と_)_) 

>「俺って、ろくな女としか付き合ってない」
さっと読んだり聞いたりすれば、ぜんぜんおかしくないにゃ。
よ〜く考えればどこかおかしいのかも、という程度にゃ。
「太郎は花子がろくな論文を書いたと言わなかった」……ん? なんかひっかかる
のにゃ。「ろくな」の分布はかなり厳しいのかにゃ? 
風邪ひいたみたいにゃからもう寝る〜、にゃ

360虚無好き:02/05/21 02:38
なんかディープな批判をする人間がいないにゃ。
論点出尽くしたのかにゃ。

『これバイ』の話でもするかにゃ。
メロンパンの先生にクイズにゃー。なにげにそこに挿入されているCMでおなじみ?のフレーズは何かにゃ?

A.スカっとさわやか
B.やめられないとまらない
C.ファイト一発!

即答できないと、モグリといわれるにゃ!



さて…。また旅支度でもするかにゃ。

で、ほとんどの幼児がある能力を均質に獲得することから、
その能力の単純性を推論することはできないにゃ。
ことにその能力が、遺伝におおきく関わる(静的な)「構造」として腕やら翼やらと比考されるばあい、
いかなる指標によって、「構造」の複雑性を思量するのかも見当つかないにゃ。
すると、生得的に用意された、たとえば動詞のカテゴリのセットは、酵素の種類のように膨大なものである可能性もあり、
要するに、ことはチョムじしんのいうfacts of teh matters にかかっているのだにゃ。
言語学としての簡潔さなど、はなから問題外だと思うにゃ。
事実、事実、事実なのにゃ!
もういちどMPの理念をうかがいたいにゃ。
おなじみの反論でもいいにゃ。最近忘れかけているからにゃ…
361(´∀`):02/05/21 14:17
たま〜に出てきたかと思うとマニアックなこと書くにゃ、虚無好きセンセは
ヤだな、ヤだな、ヤだなぁ〜、で答えはAにゃ

今から出勤、続きは後でにゃ
362名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/22 11:38
ageておきます。
363逃走派:02/05/22 12:16
Stephen Jay Gould ご冥福を!
364(´∀`):02/05/22 17:33
60歳とは若いにゃ…… パンダと一緒に合掌。
マイアはまだ存命中にゃ? だとしたらもう100歳ぐらいになってるはずにゃが……

365かかり助詞:02/05/23 08:02
この頃話しがmaniacですね。享年60は確かに早すぎるっすね。

「しか〜ない」とwh-islandにはedge effectありますか?
(1) 太郎が 花子しか LGBを読むかどうか しりたがらない。
(2) 太郎が LGBを 花子しか 読むかどうか しりたがらない。
(2)のほうが(1)より悪い?

それと、最近ACDの論文読んだりしてるんだけど、日本語のacdに
ついてDaikoさんの論文の他に何かある?基になっているOtani&Whitman
がHoji先生に「間違っている」っていわれてましたが。
Daiko論文の判断なんかはみんな納得してますか?sloppy identity
を許すかどうかだから、判断難しいように思う。
366(´∀`):02/05/24 03:27
虚無好きしゃんはもう出かけたあとにゃ?
クイズの答えがあってるかどうかいってくれないと後半のレスしてやらんにゃ。

プロレス好きそうなかかりしゃん、最近国内のプロレス界ではFMWの荒井元社長が
倒産・借金を苦に自殺したというニュースが大きな波紋を呼んでるのにゃ……
「荒井氏がなぜ自殺したことがプロレスファンの間で大きな波紋を呼んでいるの
ですか?」にゃ。

365の(1/2)はヤパーリ(2)のほうが悪いにゃ。(1)では「花子しか」が主節にあると
いうことで上ではいちおうのagreementがあったにゃ。これが移動によるのか、
基底生成か、はよく分からんにゃ。日本語のECMは当然として、英語でも基底生成
の可能性もあるようにも思うにゃ。とっくに誰かが言ってると思うにゃが、
(3) John believes Mary to be smart.
のMaryは
(4) John believes of Mary that she is smart.
の of Mary みたいなのに相当するという可能性が、にゃ。

HojiはO&Wの議論がV-raisingの証拠にはならない、といってるだけで(Hoji自身が
earlier versionで勘違いしていたように)日本語にV-raisingがないといってる
わけではないにゃ。これも激しくガイシュツだけどにゃ。
D. Takahashi のACD、むか〜し読んだ記憶があるだけで、内容は忘却のかなただけ
どにゃ、そもそもなんでこの例文がACDにゃ? とクビをかしげた覚えがあるにゃ。
よかったら基本的なとこからネタふりしてみてにゃ、かかりしゃん。
ちなみにBeyond〜の中でチョムは ACD ... disappears as a phenomenon と言ってる
にゃ。


367かかり助詞:02/05/24 10:15
FMWっていうと、大仁田がやめて冬木とハヤブサがいたところでしたっけ。
最近の日本マット界は素人団体みたいなのもあってよく解りませんな。
プロレスと言えば前にボストンに行ったときに泊まったホテルの前で
undertakerをみたな。でかかった。どうでもいいや。

DaikoさんのACDは、「sloppy identityを許す->VP-deletionである」
ということで、以下のような例を考えている(のだと思った。数年前に
読んで、まだ復習してません。)
(1) a. 太郎が自分の母親に[花子が[e]渡したどの本も]渡した。
  b.[花子が[e]渡したどの本も]-i太郎が自分の母親にt-i渡した。
のような例で、(1a)は[e]の中に省略されている
「自分」がstrict(すなわち「太郎」)の解釈しかない(すなわち
これはVP-deletionでなくempty pronoun)けど、scrambleした
(1b)にはsloppy(省略されている自分=花子)の解釈もある、
としているんだと思った。hornsteinのようにACDはCase
driven mov'tでinfinite regressを避けるのだとすると、
(1a)にsloppyがないのは日本語のaccusativeはstructural
でないため、(1a)はscrambleしてinfinite regressionを
避けているので、empty Pronounだけでなく、VP-deletionも
あるからsloppy可、というところですかね。取りあえず
(1)の判断はどうですか?私は確かに(1b)のほうがsloppyで
とりやすいと思うけど。

あと、hornstein流のACDの説明は
最近一般的でないよね(kennedy、fox参照)。kennedyが
言っていたみたいな例(Dulles read a report on every suspect
that Philby didみたいなやつ。)を日本語でも作れるかな。
ちょっと考えてみヨット。

>ちなみにBeyond〜の中でチョムは ACD ... disappears as a phenomenon と言ってる
>にゃ。

あちゃぁ。マイナー野郎な私は、ACDについて論文書けばちょっとは
majorになれるかと思っていたよ。もう下火になっちゃうのかな。
368名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/24 10:44
ACDは、epiphenomenonとして解消される、ということじゃなく、
pseudo-phenomenonだった、ということなんですか?
369あぼーん:あぼーん
あぼーん
370(´∀`):02/05/24 20:04
にゃ、Undertakerに会ったとは羨ましいにゃ
まだ葬儀人のギミックやってた頃にゃ?
ちなみに俺は某所で猪木と二人っきりになったことがあるにゃ

(1)の判断は確かにそう感じるにゃ。
Hornstein 95でACDの復習しますたにゃ。HはTみたいに日本語のAccが構造格では
ない、という代わりに日本語ではVがovertに移動しているから、ObjがSpec,AgrOP
にLF移動してもregress回避にはならない、と言ってるにゃ。どのみちovert V
raisingを仮定するのにゃら、これだけですますH案のほうがまだマシのようにも
思えるにゃ。そこで
(1) c. 太郎が[花子が[e]渡したどの本も]自分の母親に t 渡した。
はどうだろにゃ。Obj移動先がSpec,AgrOPであるという仮定のもとで、これが
sloppy OKかどうかが、H案/T案の試金石になるにゃ。ま、いずれにしてもLF Case
checking(or QR, for that matter)がlarge-scale pied-pipingをどうやって許す
のか、という問題があるけどにゃ。

ところでTakahashiはscramblingは表層位置に基底生成してからθ位置にLFで
降ろす立場にゃ? だとすると(1a/b)はLFでは同じということになってしまう
にゃが、どこか誤解してるにゃ?

>>368
「antecedent contained deletion」ではそもそもない、説明すべき現象として
存在しない、という意味だと思いますたにゃ。
371かかり助詞:02/05/24 23:35
undertakerは、まだ戦いの後に相手をbodybagにつめて運び出していた
頃のundertakerです。それより、猪木の方が羨ましい。一度、ハって
頂きたいものだ。それと、馬場の16文も、本当に馬場が足をあげると
吸い込まれるように当たっていってしまうか、身を持って体験したかった。

(1c)は(1b)と同じグループかな。するって〜と、scramblingが
SpecAgroPにだという仮定では、T案がいいことになると言うこと?
しかし、H案でもAgro'あたりがcopyってことはないのですかね。
Vはもっと上まで上がるのかな?

こんなのどうだろ。
(2) a. 太郎が 花子が[e]渡したどの学生にも 自分の本を 渡した。
b. 太郎が 自分の本を 花子が[e]渡したどの学生にも 渡した。
c. 花子が[e]渡したどの学生にも 太郎が 自分の本を 渡した。
「に」は構造格とは違うと思うから、これが(1)と同じような
振る舞い(すなわち(1a)&(1c)にはsloppyアリ)をしたら、T案有利
ということになる?しかし、(2b)は問題だな。それと、「〜に〜を」
の基底語順との問題も絡んでややっこしい。

Boscovic&Takahashiでは確かにtheta-role driven movement
だとしてますが、これもcopyを残すのなら上に残されたcopyが
regressionを回避するってことに出来るんでないですかね。
372(´∀`):02/05/25 01:35
Hに言わせると、スペイン語でも日本語でもVがAgrSまであがるので、Spec,AgrOPまでObjが
移動してもその中のVPをrecoverしようとするとヤパーリregressしてしまうのだそうにゃ。
だから、Objが格移動しようがしまいがACDはできないはずで、T分析がV-raisingを仮定して
いるにゃら、実は「を」格は構造格でも構わないということにゃ、たぶんにゃ。
同様に(2)でもVがAgrSまで上がっているとすると、Objがさらにその上に出ている(2c)でしか
ACDは許されないことになると思うにゃ。
で、B&Tのscrambling分析は元位置にcopy/traceを残さないのでloweringしてもPBC違反とか
が起きない、ということだと思うにゃ。 
そもそもQR分析にしろCase checking分析にしろ、ACDはLFでresolveされるもの、という前提が
あるにゃ。しかしB&T分析によれば(1a,b)はLFで有意味な違いがないことになり、ACDは
むしろPFの現象ということになってしまうのではないかにゃ。
373かかり助詞:02/05/25 12:59
日本語のVがそんな高いところまで上がっているっていやだな。
まあ、そもそもAgrSとかないと思うからそういうことは問題に
はならないけど。
それと、B&T流のscramblingの分析を採用しても、PFで
acdを扱う必要はないのではないでせうか。ACDが可能な
>>367の(1b)では(un)scramblingの前にVPをcopyすればいい。
おそらくdaikoさん本人はB&Tの分析はあんまり正しいと思ってい
ないのではないでしょうか。

ACDをPFとするとfoxの指摘するような、ACDが
ConditionCをbleedするような例が説明できなくなっちゃう。
(3) *Dulles sent him-i every letter that Angleton-i wrote.
(4) Dulles sent him-i every letter that Angleton-i did.
みたいなやつ。残念ながら日本語では構造上、foxの例のcountepartは
作れない。から、日本語と英語が同じレベルで扱われるべきかは
解らないけど。

英語のdouble objectはacdできるのかな。
(5) Dulles sent [every woman that Angleton did] a letter.
これは悪そうだ。(4)がokなのでdirect objほうはacd可。dativeだと
(6) Dulles sent a letter to [every woman that Angleton did ].
(7) Dulles sent [every letter that Angleton did] to Phoebe.
(7)は完全じゃないけど(5)なんかよりいいのかな。今度、機会があったら
外人に聞いてみますが。ここいらへんはカオモジさんが得意分野。
(5)が本当にダメだとしたら面白いな。この位置のQPって
主語なんかに対しても高いスコープ(some boy sent every girl a flower)
取れないんでしたよね。違ったっけ?
374(´∀`):02/05/25 14:28
ちょっとmisleadingにゃったかにゃ。
PFの現象、というのは、PFにおけるdeletion under identityの一種で
そこへの入力段階では削除前の完全な構造がある、という意味にゃ。
だから「(un)scramblingの前にVPをcopyすればいい」というのと大差ない
にゃが、
(SO) [花子が自分の母親に渡したどの本も] 太郎が自分の母親に渡した。
(PF) [花子が渡したどの本も] 太郎が自分の母親に渡した。
(LF) 太郎が自分の母親に[花子が自分の母親に渡したどの本も] 渡した。
ということになるにゃ。ACDの条件とはこのPF deletionの条件という
ことになるにゃ。

>日本語と英語が同じレベルで扱われるべきかは解らないけど
実は禿同なのにゃ。たとえばTのコントラスト、
(1) a. *太郎が自分の母親に[花子が渡したどの本も] 渡した。
b. [花子が渡したどの本も] 太郎が自分の母親に渡した。
はPF deletion前はそれぞれ
(2) a. 太郎が自分の母親に[花子が自分の母親に渡したどの本も] 渡した。
b. [花子が自分の母親に渡したどの本も] 太郎が自分の母親に渡した。
のはずにゃが、ここで(b)でしか削除ができないのは単に先行詞となる部分が
「自分の母親に渡した」というまとまりを(線型的に)なしているかいないか
だけの違いではないのか、と小一時間問いつめたいところにゃ。
この場合は実際に削除されるのは「自分の母親に」だけにゃからたぶんピンと
こないにゃが、「そうする」を使っても同じだと思うにゃ。
(3) a. 太郎は自分の母親に [ 花子がそうしたどの本 ]も渡した。
b. 太郎は [ 花子がそうしたどの本 ]も自分の母親に渡した。
(a)は俺にはやっぱりだめぽにゃ。

BEAのチョムみたいにafterthoughtsの一種、ということであれば
Condition Cも回避できるにゃ。
(4) Dulles sent him every letter, that is, every letter that Angleton sent.
みたいになっているというのだからにゃ。
375かかり助詞:02/05/25 23:08
PF deletion under identityの可能性はlasnikなんかも申しておりました。
英語では、このdeletionが(i)の[]と<>の違いを無視できる(いわゆるvehicle
change)ということになりますはな。

(i)Dulles suspected [everyone who-i Angleton <suspected e-i>].

このやり方でいいことと言えば、acdはsubjacencyに従うことが
subjacencyが派生にたいする条件として説明できる。
(ii)a.?Dulles suspected everyone who Phoebe claims that Angleton did.
b.*Dulles suspected everyone who Phoebe heard the claims that Angleton did.
MayなんかはLFcopyにしたから、subjacencyをLFrepresentationの
条件としないといけなかった。

PFdeletionで、英語ではvehicle changeが必要なら、カオモジ氏の
線形的まとまりをなしているかどうか、という説明では、日本語では
vehicle changeが使えない、ということになるっすね。違う現象なのか
あるいはその違いがどこからかでてくるのか。

あと、diesingのweak quantifierはacdダメ(*Dulles suspected someone
who Angleton did)はPFdeletionにとっては痛い。日本語ではこういう
問題でてこないけど。QPの種類にはよらないので。
afterthoughtsの説明でも、QPの種類によってacdを許したり、
許さなかったりするのは不思議不思議になっちゃう。なんか、
どうやってもどこかに穴が出来ちゃうような気がするな。
376(´∀`):02/05/26 04:23
上で「そもそもこれのどこがACDにゃ?」と言ったとおり、どうも俺にはTの日本語
のデータはACDとは関係ないように思えるにゃ。ま、線形的なまとまりが問題の省略
の妥当な条件かどうかは別にしてもにゃ、Tの例はたとえば次のようなケースと同類
ではないかにゃ。
(1) a. 太郎が自分の論文を [花子が投稿する前に] 投稿した。
   b. 太郎が[花子が投稿する前に]自分の論文を投稿した。
  c. [花子が投稿する前に]太郎が自分の論文を投稿した。
やっぱりsloppy readingは(a)にはなしという気がするにゃが、いかがなもんかにゃ。

Diesingの観察ではweakでもpresuppositionalであればACDオッケーということにゃ。
 Robert played many of the pianos that Clara did. (1992, 72)
afterthoughtsとpresuppositionalの関係やいかに、ということになるかにゃ。
377虚無好き:02/05/26 05:03
いまから考えると、なぜ去年あれだけの書き込みができたのかフシギなのにゃ。

FMWは、後楽園で二回ほど観戦して、そのうちの一回に、荒井社長みずからが出演、うんにゃ、
参戦してたのにゃ。
なんか、がんばってバックドロップかなんかをきめてたにゃ。ハヤブサ健在のころにゃ。

クイズは大正解ですにゃ。大仁田といえば、汐留の電流爆破マッチだけどにゃ。
汐留は、森高が最初にミニスカでLIVEをした場所でもあったと思ったけどちがうかにゃ。
ラクガキばかりですみませんにゃ。
レスおながいしますにゃ。
378名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/26 08:34
    88彡ミ8。
   8ノ/ノ^^ヾ8。
    |(| ∩ ∩||
   从ゝ__▽_.从
    /     \
   〈 ( ゜  ゜) 〉
    ヽl   , lノ
   ('ヽ( ⌒Y )つ
    ヽ、____人__ノ
379かかり助詞:02/05/26 12:21
376には大方同意。(1)の判断も確かにそうでしょうな。ということは
日本語にはそもそもacdと呼べる現象はないのか。つまんないの。

afterthoughtsの説明はまだまだ問題があると思われます。例えば、
(2)a.Dulles believes everyone that Angleton does to be guilty
b.*Dulles believes everyone that Angleton does is guilty
のようなcontrastをどうするかとか。

afterthoughtsとpresuppositionってのは難しそうな問題ですニャ。
どう考えていいのか見当もつきません。

それと、374の最後のremarkのremarkのやり方だと、VP deletionに関係なく
ConditionCがbleedされちゃうのでないでしょうか。

日本語にもafterthoughtsの構文はありますね。いわゆる右方転移。
(3)僕はあのレスラーにあったよ、あの電撃爆破マッチの
  国会議員のレスラーに。
なんとかしてこれがacdにできないかな。

虚無好きさんもプロレスファンですか。後楽園にプロレス観にいく、
ってことは関東在住なんだ。まさか、地方からFMWのプロレスを
わざわざ観に上京するひともいないだろうし。ハヤブサは
怪我して休んでいる間にFMWがつぶれちゃったのでしょうか。
森高のことはしりません。すんません。
380虚無好き:02/05/26 14:51
レスおながい」とは、>>366をうけて言ったものだにゃ。
かかりさんには、何というか、正直、すまなかった。
倒産のいきさつは知らないけどにゃ。ハヤブサの影響はでかかっただろうにゃ。
わたしは、「新宿鮫」と話をしたことがあるにゃ、誰もうらやましがらないけどにゃ。
わたしはここのところ、関東在住ですにゃ。

なんかACDの話から、急に難しくなってきたにゃ。全然わからんにゃ。
係り結びスレのなかでのかかりさんの話では、否定対極が、もっぱら2項間の対極構造みたいな印象があって、
それで(同様の構造の)係り結びと交差制約があって、というような記憶があるがにゃ。
それはどうなのかにゃ?
(1)誰も何にも話さなかった。
(2)誰もプロレスのことしか話さなかった。
(3)誰も滅多にプロレスのことを話さなかった
(4)?誰も滅多にプロレスのことしか話さなかった。
このあたりで、何かコメントがあったら、おながいしますにゃ。

わたしが思いつきそうなネタは、卒論にいいレベルみたいなので、
学部生は要チェックだにゃ。知らんけどにゃ。

こんどは、言語学なのにゃ。雑談は、控えめにしとくにゃ。じゃにゃ
381(´∀`):02/05/27 04:11
キタ━━━(´∀`)━(´∀)━( ´)━(   )━(` )━(∀`)━(´∀`)━━━!!!!!

虚無好きセンセもかなりのプロレスファンにゃ! で、汐留といえば「見て!スペシャル」だにゃ。
>>360
>生得的に用意された、たとえば動詞のカテゴリのセットは、酵素の種類のように膨大なものである
>可能性もあり
なんで動詞のカテゴリーの話しになってるのか分からんにゃが、ひょっとして>>333の「無数の
語彙情報」に対するものにゃ? まず動詞とか名詞とかいった語彙範疇自体がprimitiveなもの
ではないことに注意する必要があるにゃ。生得的に用意されているものがあるとするにゃら、それは
語彙範疇ではなくそれらを派生させる能力だと思うにゃ。この能力は本質的には文を派生する能力と
等価であり、語彙範疇の潤沢さは文のそれと同質、というのが俺の反語彙主義の立場からの見方なのにゃ、
何度も言うけどにゃ。
>言語学としての簡潔さなど、はなから問題外
むにゃ、理論言語学を標榜する上は、理論の簡潔さは至上命題だと思うにゃ。
>事実、事実、事実なのにゃ!
だがその事実判定は理論と不可分の関係にあるから話しはややこしいのにゃ。例えば今までACDだと
分析されてきた一連の現象が、実はACDなんかではありませんでした、
 ________
〈 コノトオリデス
 ∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ヾ
(´Д`;)、
 ノノZ乙       という可能性もゼロではない、というわけにゃ。

>>379
これまではACDだと思い込んでいたので(2)みたいに、CaseやQRなどの統語的メカの観点からACDと
して分析しやすいデータが選択的に取り上げられてきたにゃ。このあたりも理論が事実を選ぶ、という
側面をよく表していると思うにゃ。最近思うにゃが、そもそも生成文法の方法論にとっては判断に
困るようなややこしい例文を出してくること自体が的はずれではないかにゃ。なんかこう、もっとも
基本的で誰も気に留めていないようなtrivialな現象の中に大きなbreakthroughのきっかけが潜んでいる
いるように思うにゃ。
で(2)に対してはこれという解決策はないですにゃ、スンマソ。しかしもしafterthoughtsと言われるものが
主節内に挿入されるのだとすれば、(2a)ではeveryone自体が主節にあるとして両者の違いは予想
されるのではないかと思ったりもするにゃ。
382かかり助詞:02/05/27 11:05
虚無好きさん、
否定辞対極表現と「ない」が一対一対応か、というのは実は難しい問題を
はらんでると思います。虚無好き氏の
(1)誰も何にも話さなかった。
(2)誰もプロレスのことしか話さなかった。
は確かに文法的。だから一対一対応というのは成り立たない。しかし、
ずっと上で、「しか」はadjunctである、という根拠に挙げた例、
(3) *太郎しか 新日しか 観ない。
はよくないから、一対一対応にもみえる。さらに、(2)と比べて
(4) *太郎しか 何も 観ない。
はよくない。ここいら辺がどうしてなのかは、実は私にはよく解ってません。
今度考えてみます。

カオモジさん。
確かにafterthoughtsというのは普通は主節の終わりに出てくるものです。
日本語の右方転移では
(5) 太郎が [花子が 観に行ったと、新日本プロレスを]言っている。
みたいには言えないから。しかし、英語のafterthoughtsというか
appositiveみたいなのは、rootの現象ではない。
(6) John believes that every girl, that is, every single girl at the party,
to be unearthly attractive.
みたいに言えるし。
>基本的で誰も気に留めていないようなtrivialな現象の中に大きなbreakthroughのきっかけ
>が潜んでいるいるように思うにゃ。
かもしれませんね。物理の歴史でもあまりに基本的な疑問がfield全体を
覆してきたのだし。言語学もそうなんでしょうね。
383(´∀`):02/05/27 20:50
(2)誰もプロレスのことしか話さなかった。
(4) *太郎しか 何も 観ない。
このコントラストは「しか」句がadjunctだとして、anti-superiorityのようだにゃ。
(6)は to be ではなくて is の意にゃ?
384かかり助詞:02/05/27 23:43
>このコントラストは「しか」句がadjunctだとして、anti-superiorityのようだにゃ

anti-superiorityなら、「何をなぜ」の語順にすればよくなるはず。
(2)と(4)をひっくり返してみると。
(2')プロレスのことしか誰も話さなかった。
(4')何も太郎しか観ない。
判断はどうでしょ?私にはもう解りません。もともとの(2)もあまり
よくないように思えてきた。

誰も・何も、というのもadjunctかもしれない。
(7) 学生が 誰も プロレスに 興味がない。
(8) * 猪木が [何も 持っている ファンを] ピンタしなかった。
 (cf.猪木が 何も持っていないファンをピンタしなかった。)

>(6)は to be ではなくて is の意にゃ?

その通りでございます。
385名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/28 07:11

     ∧_∧     / ̄ ̄ ̄ ̄
  __ ( ・∀・) _ < >>1、オレのモノを見ろ!
⊂L/(ニ    ニ)\l⊃\____
  (   |  |   )
  )_/  っ |_(
    (_)(_)
1じゃないけど見たぞ
387名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/29 01:24
ここの常連が答えてくれるかわからないのですが、
生成文法関連の本で、
「私が車がエアコンが調子が悪い」などという
多重ガ格の例文を多用しますが、
これって、普通の感覚からみて非文に近いのですが、
なぜ、この例文にこだわっているのでしょうか?
これが非文になって都合が悪いことはあるのでしょうか?

多分、国文法系の人に質問すると、このような多重ガ格表現は、
どれかひとつ、通常は一番用言に近いものが格助詞の「ガ」で、
のこりは、強調の副助詞「ガ」として説明し、格の構造から
はずすと思います。となると多重ガ格自体が存在しない。

一応、確認のためですが、生成文法を研究されている方は
「ガ」が副助詞で、格関係と無縁になるということは踏まえて、
例の不自然な例文を多用しているのでしょうか?
それとも国文法の理論にはまったく無知で議論を進めているのでしょうか?

388(´∀`):02/05/29 03:01
>どれかひとつ...が格助詞の「ガ」で、のこりは、強調の副助詞「ガ」
格助詞自体の分類体系と「ガ」格名詞句の機能の記述を混同しているように
聞こえますにゃ。
それから多重ガ格と多重主語も区別するにゃ。国文法では例えば主格目的語
「俺が酒が飲めないこと」なんかも「多重ガ格」ではない、という扱いなのかにゃ?

>普通の感覚からみて非文に近い
「非文」という概念自体を理解してない可能性大にゃ。これはある文法理論がその
生成を許すか許さないかの問題で、理論と乖離したところで「普通の感覚」を
振りかざしても意味ないにゃ。「あいつが車がポルシェであること」(これも
そっちの「普通の感覚」ではおかしいのかにゃ)を許す文法によれば、3つ以上
「ガ」格が並ぶ文も許すことになるのではないか、許すとすればそれはどのような
メカニズムに由来し、同じメカニズムが他の一見関係のない特性とどのように
結びつくのか、を検討する上でエアコンの例みたいのも取り上げられているのでは
ないかにゃ、その例文自体は初めて見たけどにゃ。これを非文とすると整合性の
ある面白い文法モデルが得られない(敢えて言えばこれが「これが非文になって都合
が悪いこと」だろうにゃ)、だから文法的には適格でありもし不自然に思えるので
あれば、別の事情によるのだろう、と言ってみるテスト、だと思えばいいかにゃ。

一個別言語の詳細な記述を目標とする国文法と、ヒト型言語の普遍原理のハケーンに
関わる理論言語学では現象の見方や切り方が違っていても構わないと思うにゃ。
389B.O.B:02/05/29 16:02
>多分、国文法系の人に質問すると、このような多重ガ格表現は、
>どれかひとつ、通常は一番用言に近いものが格助詞の「ガ」で、
>のこりは、強調の副助詞「ガ」として説明し、格の構造から
>はずすと思います。となると多重ガ格自体が存在しない。

格の構造から外す、というのはいいと思うよ。同意する。
だけど、「理論」というからには
(1) *太郎が次郎がプレゼントがあげた
が、たとえ「次郎」と「プレゼント」が強調されていてもダメで、
「自動車がクーラーが...」はそれに比べると大分いい、のは
なぜか、ということは最低説明しないといけないのではないかと思うけど。
機能論的な説明でもなんでも、一応客観的と言える方法でさ。

390(´∀`):02/05/29 20:14
それでBOB自身は「格の構造からはずすことに同意」して、
(1)がダメなことをどうやって説明しるのか聞かせてプリーズ、にゃ。

九州の方言だかでmajor subjectだけ別の格助詞で標示されるので、
多重「ガ」のうち一番外側のものだけ格付与のメカニズムが違うのだろう、
という話しを昔聞いたことがあるにゃ。
「ガ」ー「ノ」交替の話しだったと思うにゃが、詳細はどうだったかにゃ?
391名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/30 06:44
387、389に同意です。
文法性が違うものは意味的に排除できるんじゃないですか?
あとargumenthoodとかかな。
生成の人々がどんな分析をしてるのか見たいんですが、どなたか
参考文献教えてもらえます?ゆーますで出た主語に関する博論とか
見ればいいのかな?
九州の方言の話は柴谷の本に出てくるんでしたかね?
当方吸収出身で、この問題たまに聞かれるんですが、
心当たりないっす。
392名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/30 07:46
方言の話は確か熊本だよ。
熊本の人いるかい?
その前に検証すべきデータをあげんといかんが、
えーとどんなだったかねぇ。
393かかり助詞:02/05/30 11:42
熊本方言は小泉さんだっけ?たしかにどこかで見たけど
ノートを取らない私は思いだしぇません。UMassのハクロンって
立石さん?

国語学的な副助詞/格助詞とかいう分類も
確かにある意味で根拠があると思うけど、一方、NPに
「が」がついているという共通点もある。
何ていうか、国語学の分類というのは、これが格助詞、
こっちが係り助詞、こっちが副助詞、という一元的分類だけど
生成文法では生成音韻論のように、「素性」という概念で
多元的にいろいろな切りかたをするっす。

「ーがーが」でもinalienable posessionなんかと他のものは
区別セントいかんね。それから、「太郎が英語が出来る」
と「太郎に英語が出来る」なんてのも別。ここで、どう
分析するのか、といわれても問題が広すぎて、もうちょっと
絞っていただかないと、fruitfulな話しできないと思う。
394(´∀`):02/05/30 12:09
FAJL 1のKoizumiのペーパーに例文ありますたにゃ
(標準日本語:夏ガ観光客ガ多い)
熊本弁:
a. 夏ガ観光客ノ多かばい
b. *夏ガ観光客ガ多かばい
c. *夏ノ観光客ノ多かばい
d. *夏ノ観光客ガ多かばい
通常の主格「ガ」が熊本弁では「ノ」に交替するとして、この「ノ」の分布は
387氏のいう「多重ガ格表現は...一番用言に近いものが格助詞の「ガ」」」という
見方と合致するにゃ。つまり熊本弁の「ガ」は標準の格助詞「ガ」とは別物、
ということでにゃ。もちろん同じ格助詞でも、その付与のされ方の違いが形態
音声的相違に反映されていると言ってもいいけどにゃ。
ところが同Koizumi論文によると主格目的語は熊本弁でも「ノ」格ででてくる
そうにゃ。
e. あのおじさんノ英語ノ話せるか
f. *あのおじさんノ英語ガ話せるか
g. *あのおじさんガ英語ノ話せるか
h. *あのおじさんガ英語ガ話せるか
とすると、387氏があげた例については多重ガ格ではないかも知れんが、一般に
「多重ガ格自体が存在しない」とまで言えるかどうかは??にゃ

てか、まず上の例文はあってるのかにゃ>熊本県民のみなしゃん
そういえば森高も熊本出身だったにゃ、「とっとっと?」
395(´∀`):02/05/30 12:28
虚無好きしゃん、今ごろ気がついた!
「バイバイバイ」→熊本弁で「バイバイです」にゃ!
396名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/31 11:47
多重主語に関連する論文で下のようなジャッジメントなんですが、
どうですか?

a.戦後が北半球が亜熱帯が文明国が支配階級が男性が平均寿命がのびた
b.年末がふぐが食中毒が良くおこる
c.*日本が年末がふぐが食中毒が良くおこる

genitive-relatedとadjunct-originの二種類があってどうたらこうたら
というもののようですが。
397B.O.B:02/05/31 16:50
>それでBOB自身は「格の構造からはずすことに同意」して、
>(1)がダメなことをどうやって説明しるのか聞かせてプリーズ、にゃ。
この多重主格構文は、とにかくジャッジがわれるしOTとかHarmonic Grammar
的な道具立てが特に有効ではないかと思うんだがねー。
大雑把なストーリーを言うと、

強調したい要素を形態論的にマークする

というモティベーションが一方にあり、

本来の格助詞が落ちることによってgrammatical
relationがunderspecifyされる

というアンチモティベーションがある。
格助詞も、どの格助詞が落とされるかによってpenaltyの
度合いが違うだろう。

さらに強調される(強調というのも、単に[+focus]で片付けていいのか、
という問題がある)要素が、peripheralにくる、というのも、一般的な
ことであり、これはいわゆる大主語が基本的に文頭にくる、という事実
とharmonicである、と。

さらに、多重主格構文と、それに対応する非多重主格構文を比べてそれが
どのくらい表層構造として似ているか、ということもprocessingのコスト
に関わってくるだろう。

これらの要素に、コンテクストによる影響が絡み、話者ごとにどこまでが
許容されるかという閾値にかなりの差が出るんではなかろうか。

>>396
その論文は見たことがある。a, b, c とも私には一応OKだな。
b OK c* というジャッジのつけ方はかなり度胸がある...

398名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/31 21:13
age
399名無し象は鼻がウナギだ!:02/05/31 21:15
もう少しだ
400生成した:02/05/31 21:17
400ゲットだ!

ぶんぶんぶん(文文文)蜂が飛ぶ
最小主義で蜂が飛ぶ♪♪
401(´∀`):02/06/01 02:52
>>396
俺は(a)をよしとするにゃら(c)もいいだろう、という感じだにゃ。両者に
大差なし、にゃ。判断の背景にある分析方法と併せて考えないと例文だけ
みていてもなんも分からんにゃ。もうちっと話しを続けてみてにゃ。

>>397
そのごちゃごちゃした話しの前提にはまず格助詞自体の脱落なり格標示の
キャンセルの可否を決める原理が想定されているんだろうにゃ。で、
生成文法が関係するとすればこの領域だろう、後のごちゃごちゃした部分は
知ったこっちゃない、という分業を言うのであれば原則同意にゃが、
しかしたとえばいくら強調というmotivationがあっても(一見)多重主格が
そもそもない言語がある、逆にある言語で日本語と同様の分布を示す(典型的
には状態述語の場合に(一見)主格目的語を許す、とか)といったことを、
統語的な抽象格と「切り離して」考えるのは得策ではないと思うにゃが。
このあたりも結局は理論のエレガンスを第一に考えてからトップ・ダウン
式に言語事実を引き出すやり方を承認するかどうかの好みの問題だにゃ。
で、念のため訊くにゃが、「太郎が英語が話せる」でも格助詞は「英語が」
で、「太郎が」は強調、でいいのかにゃ。ついでに(日本語に主語が
あるとして)「主語」はどれにゃ?
402名無し象は鼻がウナギだ!:02/06/01 20:17
にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃ

にゃんだろにゃ
403名無し象は鼻がウナギだ!:02/06/01 20:39
404かかり助詞:02/06/04 08:53
ageておこう。最近プッツリって感じだね。
だれかネタフリしてクンない?
405こさかな:02/06/04 23:44
数学板に<<数学は自然科学か>>とゆースレ、ハケーン。
(もう御存じ?)
数学者の自然科学へのスタンスと、音韻論学者の
それへのスタンスって似ているような気が。
こういうこと悩むのって、統語論と意味論やってる人だけ?
406虚無好き:02/06/05 06:14
メロンパンの先生には一般論に逃げられた気がするにゃ。
わたしはMPにとりわけ求められる簡易さとか、極限的単純の話をするつもりだったのですにゃ。
言語獲得を容易にする環境が(遺伝を含め)想定される限り、幼児の一様の言語獲得から、
文法構造の単純さは推論できない、
MPには幼児の言語獲得を可能にするような単純さが先取りされている、ということをいいたかったわけで、
「動詞のカテゴリ」のフリは、とくに意味はないにゃ。
ちょっと頭の片隅にあったのは、前世紀、ボーアらの予想を裏切って、
素粒子が単純な(そして数少ない)ものではなく、むしろ元素の数より多いという「事実」が発見されたことですにゃ。
さてこのようないきさつが、(バリオンについては)「クウォーク仮説」をうむんだけどにゃ、
「物質の究極構造はもっと単純であるにちがいない」という憶測じたいは、科学のはんちゅうをこえたものですにゃ。

たとえばクウォークが、予想の段階で、
すでに電荷・charm ,strangeness かなんかを指標にしたテーブルにきれいに位置づけられていたのは、
構造として「美しい」秩序が、やはり美しい数的性質とともに、われわれの宇宙にそなわっているという「憶測」が最初から
働いていたとみなすこともできるにゃ。
じつは「美しい対称的構造」という、必ずしも「科学的」ではない憶測は、スコラ哲学(とかケプラーの宇宙観)にも見られるもので、
スコラ的という言い方は、たんに時代遅れの、非科学的な妄想の体系という意味ではすまされないのだにゃ。
よく空論の典型としてひきあいにだされる、「針の先に天使が存在しうるか」みたいな議論は、
天使の(延長のある)物質性を問題にしたものであり、わたしには素領域のハナシなんかに通じるものを感じるにゃ。
さて、
しまったにゃ。話題があさっての方向にいきかけてるみたいだけどにゃ。
スコラ哲学の衰滅は、一般に思い込みがちなように、
それによって説明できない新事実が次々と発見されたことによるものではなく、いってみれば、世俗的なハナシなんだにゃ。
たとえば、ニュートン力学の、楕円・放物線・双曲線が、神の3つの位格と結び付けられて体系化されたことも考えうるのだにゃ。
新惑星が発見されても、占星術の体系がそれを吸収していったのと同じだにゃ。むにゃむにゃ。

長話になったけどにゃ。まずは多くの現象を説明できること plausibilityのみに基づく説明装置は、
自然科学としては、非常に問題含みですにゃ。
一般的にいって、説明体系は暴走しやすいのにゃ。
そのための実証主義といってもいいのですにゃ。
そしていつかも言ったように、素粒子論では、理論屋とエンジニアが、まあうまく働いてるにゃ。
チョム理論の「自然科学的」スローガンについては、例文判定は根拠としては無力ですにゃ。
いつか心理学者の先生がチョム理論の提出する推論や論拠に当惑したのは、たまたま相手が悪かったせいではなく、
領域的自然科学者が全般にみせるリアクションであるとわたしはみてるにゃ。
407虚無嫌い:02/06/05 08:58
にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃ
408かかり助詞:02/06/05 13:01
数学は自然科学か、というのと同じような疑問があるのだけど
よろしかったら意見を聞かせて頂きたい。

論理学は経験科学でしょうか?例えば、restrictive quantificationと
nonrestrictive quantificationは論理的には違いがなくても
上でやった英語のACDの分析にはrestrictive quantification
の方が具合いい。そうした場合に、論理学も言語学に合わせて
restrictive quantificationに一本化すべきなのでしょうか。

それと、言語学というのは応用数学なのでしょうか?それとも
数学とは全くの別物?

論理学が発達したら、自然言語のような複雑さをいつかは持つのでしょうか?
あほらしい疑問かも知れませんが、例えばdonkey anaphoraとかには
古典的な述部論理だけでなく、かなり複雑な論理が絡んでいるようです。
これは自然言語が述部論理に比べて、(煩雑混沌なのではなく)、
高度に複雑だからでしょうか?

何となくシロートっぽい疑問ばかりですいません。
409こさかな:02/06/05 16:51
かかりさんの設問と絡むかわかりませんが、
「数学は自然科学か」からのコピペです。

>39 :132人目の素数さん :02/06/03 23:04
>数学者が自然(科学)に無知であったり、無関心であったとしても問題はないし、
>もちろん、非難されるような事でもない。
>知っていて損はないが。

「なぜ生成文法なの?」と聞かれ、「きれいだから」では
やっぱりだめなのでしょうか。
410名無し象は鼻がウナギだ!:02/06/05 19:50

あの、突然ですが、日本語の命令文の構造ってどのようになりますか?
自分の程度は、「生成文法の新展開」「生成文法の基礎」を読んでまぁわかるくらいです。
411XOCAXAHA:02/06/05 22:30
>>408
すこしばかり、かかり氏の問につないでみます。

「xは経験科学である」ということについて、すでにカオモジせんせ
および虚無好きせんせが、それがいかなるものであるかを説いて
やまないところでありますので、ここではそこに深く立ち入らないで
話をさせていただきます。
 心理学が経験科学であるとすれば、論理を人間心理に関わるものに限定すれば
論理学は経験科学でしょう。しかし、論理学は形式化の極にゼロと無限を
獲得し、簡単には人間に想像できないような論理構成まで扱えるように
なった段階で、人間をもとにして定義はできなくなります。しかし、
心理学が抽象化の結果として、人間精神の特徴付けとして人間がその
人生の中で実行不可能な出来事まで特徴づけるものだとすると、論理学も
その弁で経験科学と言えると思います。

 ところで、ACDの現象に纏わる事象が仮に統語的なものだとすると、
それによって論理的現象の特徴付けを行うことはできないと思います。
また論理的事象そのものに目を向けると、「論理的事象とは何か」という
ことが直観的にとらえられ、かつACDがそれと本質的に同質的な事象だ
ということが言えない限り、ACDの現象から論理構造を決定することは
できないと思います。これは、注意深く出発して得られた統語直観による
把握が容易に意味論・論理学的要素に還元されないのと同断です。

 言語学が応用数学と同一物か、という問いは、より頻繁に問われそうな
物理学は応用数学と同一物か、という問いに答えを与えることが可能そう
ならば、言語学を物理学になぞらえることが多いチョムスキーなら答えを
仮に(たたき潰すために?)与えてみるかもしれません。
 しかし、「応用数学」というものが岩波の講座ものとしては立てられる
かもしれませんが、「応用数学」という分野があり得るか、ということには
懐疑的にならざるを得ません。これは「応用言語学」があり得るか、という
ことと平行していると思います。例えば言語教育か何かに言語学の知見を
活かしたら、「言語学を応用した」とは言えるかもしれませんが、だから
といって言語教育は「応用言語学」と同一だというのは暴言のような気が
します。ここでかかり氏の問いに戻り、言語学を「応用数学」と呼べるか、
ということについて考えてみますと、ブール代数など数学が応用された
ことがあるからといって、言語学を「応用数学」とは呼べないと思います。

すびばせん、最近ひまで、波エさんの文体をおもしろ半分にまねてたら
くどっちくなってしまひました...
412(´∀`):02/06/06 07:50
むにゃむにゃ、しばらく他の板(洋楽&HM・HR)に入り浸っていましたにゃ。

406の虚無好きセンセ、そろそろ復調の兆しが見えるにゃ。
そもそも(←コレの議論はどうなったのかにゃ)西洋科学の根底には自然は単純で
経済的で美しいはずだ、という期待値が常にあるにゃ。
それはある時までは自然を造った神の全能性の証明でもあったんだけどにゃ。
しかしその単純性は表に表出する現象の中に直接観察できるのではなく、人間が
理論なり仮説なりを駆使して半ば無理やり見出さなければならない性質のものにゃ。
たとえば言語が単純だというとき、それはふつーに言語構造と呼ばれているような
もの(なんたら語のなんたら表現とか)、日常の言語行為、あるいは言語学者の
例文判定のような言語現象ではなく、それらいっさいの奧深〜くでひっそり蠢いて
いるはずの根本原理の単純性を指すにゃ。
そしてその根本原理が単純であればあるほど、と同時にそこから演繹的に導出される
表面的現象が複雑であればあるほど、なにがしかの「説明」に近づけたと感じるのが
科学者の性ですにゃ。409のこさかなセンセの「「なぜ生成文法なの?」と聞かれ、
「きれいだから」」にメロンパン10個、という気分ですにゃ(w

たぶん幼児が到達する母語知識のあり方も、虚無好きセンセがいう意味での文法
構造も単純とはほど遠いと思うにゃ。複雑だからこそ経験基盤の学習だけでなく
前経験的に用意された知識体系の要請があり、またこちらは個別文法としてその
複雑さを具現化させる前の前駆体ゆえ、簡潔さが予想されたのにゃ。
にゃが、何度も書いたとおり、普遍文法は各個別文法には具現化しない多様性や
豊潤さをあらかじめ許しており、そこから不要なオプションを消去することで
個別文法を立ち上げるような仕組みになっていると思われ、その意味では普遍文法
自体も単純な系とはもはや言えないにゃ。つまり普遍文法自体が説明を要する
多様性現象の範疇に入ってきてしまい(ちょうど無数の素粒子ないし動詞のクラスの
喩えのように)、これをさらに根源的な法則によって説明するというのが「説明的
妥当性を超越する」ことの一つの意味だと俺は理解してますにゃ。普遍文法がヒト
固有の認知能力だとしてそれ自体を説明しようという以上は、種固有性や領域固有性
ももはや与えられたものとはできず、例えば人間言語に特有の局所性制約でもって
例文のコントラストを予測・説明することから、その制約自体の由来を理解すること
に関心がシフトしたというのが、MPとそれ以前とを区別する側面の一つだと
思うにゃ。

もちろんその局所制約自体が正確に定式化できていないのに、それを説明する
というのもおこがましい(てか不可能)な話しだと誰しも思うにゃが、例えば
例文判定に基づいて制約を定式化する作業と制約に基づいて例文をデータ化し
分析・予測する作業はある程度平行して進行するのと同様、その制約の中身と
由来の探求も互いにすりあわせを行いながら同時進行していいのではないかと
思いますにゃ。

>例文判定は根拠としては無力ですにゃ
生得性の根拠としてそれだけでは無力、ということにゃら、異論ないですにゃ。


413(´∀`):02/06/06 07:51
>>408
議論の前に確認だけどにゃ、ACDの分析にrestricted quantificationが好都合だと
しても、ただちに人間言語にはRQしかないということにはならないにゃ?

>>410
構造というのは、主語がどうなってるか、とかかにゃ?
動詞についてはInflに例えば[+命令]みたいな情報をたてざるを得ないのでは
ないかにゃ。英語で、平叙文では You are not silly / *You do not be silly. なのに
どうして命令文では Do not be silly. とdo-supportがいるのか、みたいな話しと
同類かにゃ。もうちょっと補足おながいにゃ。

>>411
自然科学とか人文科学とかいうのも人間が恣意的にたてた便宜上の区別であって、
〜学は本質的に自然科学かどうか、というのはあまり意味ないと思うにゃ。生成は
言語のある断面についてそれを自然現象と観て、他の自然現象に関わる自然科学者と
同じような態度で理解しようとしている、その意味においてのみ自然科学ですにゃ。
同じ意味で例えば文芸批評のある側面が自然科学だと言われても異存ないですにゃ。
どうでもいいにゃが「こさかな」しゃん=「こざかな」しゃん=「XOCAXAHA」
しゃん、にゃ? ややこしいにゃ。ついでに別スレの「100ふんだらあ、おらおら」
というのも同じ人にゃ? ただ者ではないと思うにゃが、意外にお茶目な人にゃ(w


414かかり助詞:02/06/06 10:40
>しても、ただちに人間言語にはRQしかないということにはならないにゃ?

なりません。まあ、ACDを許すQPはRQで分析せざるを得ない、ってことで
someとかACDを許さないQPとかACDがついてないeveryとかは、RQでは
ないかも知れない。RQだけでなくて、例えばChomがbeyondでほのめかし
ているようにternary branchがあったとすると、compositional
semanticsはshonfinkelized(綴り?) functionでなく、ordered
pairを項にとるような関数も必要になるはず。こういう、言語学的
考察が論理学の中でのalternativeを選び得るんですかね。
>>411
確かに、論理学というのは我々の直感とはかけ離れたような定理とか
を導き出す。だから、これは記号体系として自然言語とは性質を
異にするものなのでしょうかね。これは突き詰めていくと「数学は
人間が発見したものか、発明したものか」という問いとつながるのでしょうか。
我々のmindが作り出す論理体系(自然言語の統語論意味論)は
数学者・哲学者の発見発明する論理とは別物なのでしょうか。
私は同じこと聞いているかな。

代数系を使ったくらいでは数学にならない、というのは解る気もしますが
そしたら何をしたら数学になりますかね。物理学なんかは、物理的現象の
説明のために独自の数理体系を作ったりしてきましたが、こういうこと
するのが数学ですかね。言語学って、そういう意味では他の人の作った
数学を「消費」しているだけでproviderにはなってないですよね。
経済学も(詳しくないけど)どちらかというと言語学と同じような
立場ですかね。
415名無し象は鼻がウナギだ!:02/06/06 12:09
>>413
レスありがとうございます!!感激しましたです。
わからないことだらけなので、質問を整理して出直してきます!!!

逝ってきます〜♪
416XOCAXAHA:02/06/06 12:18
カオモジせんせ、メロンパン10個、謹んで受けさしてもらいま。
しばらく自分のハンドル名で遊んでまして、すこしウザかったかと
大変反省しておりま。そろそろコテしよかと思うとりま。

>>413 激しくなっとくしますた。
カオモジせんせがおっしゃることにくわえて、「言語」を「自然」の
一部とみなそうとするとき、いつも哲学的課題として方法論的二元主義を持ち出す
ウザいやつらがおるけど、そもそも二元主義はニュートンがメカニズムに
接触によらない力学が必須であることを示し、これによって哲学的課題として
成り立たなくなったのだから、「言語」を「自然」といって何が悪いのさ、
というような文脈の中での戦略的な使い方もありますですよね。

>>414 かかりさん、
拝見する限りでは、「どうしたら言語学は数学になれるか」という
香りを感じてしまうのですけども、これが誤解でないとすると、
逆に、なぜ言語学は数学にならなければならないのか、疑問です。
言語学を、代数だけでなく、いろいろな数学のことばで表現することが
あっても、それは形式化が隠れた仮定も明らかにしてくれることが
あるのと、数学でわかっていることは引き算して、無駄な作業をしなくても
いいように、とか、数学的な問題設定をすることで何か深い洞察が得られるかな
とか、そういうことではないでしょうか。例えば、Fukui先生がどこかで
実際に解を出すことと、解が最低一つ存在することを証明することは別だ、
ということを個別言語のパラメータの値に関して書かれているのを読んだことが
ありますが、これは、解を見つけるということの他に、言語研究で解の存在を
証明するという興味深い課題を生み出しているのだと思います。しかしこういった
ことは数学というよりは、理性的な研究の営みであって、また別の科学領域から
ヒントをもらうこともあって、別に数学にこだわることはないのではないでしょうか。
 また、言語学は数学の消費者としてだけではなく、洞察の提供者にもなっている
事例があると思います。Chomsky Hierarchyもそうですけど、ブルバキの公理主義は
Emile Benvenisteの構造主義の影響を強く受けていることは有名ですし、また
ブルバキの中心人物であるヴェイユは、Paniniの文法に影響を受けたと自伝に
書いています。またその自伝の中で、そのような経緯があるから、生成文法に出会った
ときに全然違和感がなかった、と言っています。現在、言語学と数学の直接の
影響関係はどうなっているかわかりませんが、いつか、たまたま、また言語学が
数学に大きな影響を与えるproviderになることがないとは言えないでしょう。
417かかり助詞:02/06/06 14:46
>数学に大きな影響を与えるproviderになることがないとは言えないでしょう。

なるほど。ところで私は言語学を数学にしたいのでなくって、もしかして
自然言語の一件混沌としている論理体系は、実は我々にはまだ解っていない
理路整然とした、そして(ちょっとミニマリストっぽく)simpleな、
体系なのではないのかな、と思ってみたりしたのです。私がこういう
こと考えるとたいていはずれなのでいけませんが、もしそうなら、
言語学は「自然科学としての数学」みたいなものでないかな、
と思ってみたわけです。

ところで日本語の命令文ってあんまりliteratureで論じられてませんね。
何か面白い例文でも出してくれることに期待。inflに[+命令]って
たてるのでしゅか?変形文法の頃にはC(相当位置)にIMPっての
つけてたと思うけど。for-to complementizerみたいなもので
CompがInflをselectしてinflにおかしなことが起こる、のように
考えた方が自然でないですか?まあ、そういう主張をしたところで
何が変わるのか解りませんが。forceみたいなものはCompに置き
たい気がするので。
418(´∀`):02/06/06 16:18
>>416
>接触によらない力学
といえばfeature agreeもそのようなもんだにゃ。Spec-head configという
接触がなくてもagreeというspooky actionは起こるのだにゃ。むにゃむにゃ……

>>417
上でweak quantifierでも前提読みの場合はACD可能というDiesingの観察を
引用したにゃが、前提読み=restricted quantification、前提読み=non-RQと
いう構造と解釈の間の対応関係があればこれは当然の話しになるにゃ。
このような対応はreconsturction効果の有無を巡ってHeycock(だっけ?)が
うまく利用してますたにゃ。

[+命令]のlocusはCでいっこうに構いませんにゃ。そのCが選択するIないしTは
なんらかの意味でdefectiveにゃから、通常のverbal inflectionとは違うことが
起きる、ということでにゃ。

でそのC説のサポートとしてちょっと思いついたんだけどにゃ。まあ楽屋オチに
なるんだけどにゃ、最近見たMiyagawaのペーパーの中で引用されているHiraiwaの
分析だと、日本語の仮定法VはCまで上昇するとし、その証拠として仮定法にすると
主語よりV-Negのほうが広いスコープを取れる、ということがあげられてるにゃ。
そこでこれを命令法に当てはめてみると同様に
(1) 全員が来ない。 (every>not, *not>every)
(2) 全員が来るな。 (every>not, not>every)
ということになるような気がするにゃが、どうかにゃ?

419XOCAXAHA:02/06/06 17:03
>>417
ああ、「釈迦に説法」になってなければよいのれすが。
ちょっと調子にのっていろいろ書いてしまりました、お許しを。
論理学は論理学としてあって、そのうちの
人間精神に固有の論理構造は最小主義的考察に曝し得る、
そしてそれが「数学・論理学の自然科学的なものとしての言語学」
ということをお考え、と理解しましたが、あってますか?

>>418
私の判断は、激しく同一っす。
次は同趣旨のデータになりますでしょうか。
 (1) 傘をさして自転車に乗らない/乗らなかった
 (2) 傘をさして自転車に乗るな!
(1)ではテ副詞節は否定のスコープに入らず、例えば
「傘をさして歩き、自転車には乗らなかった」のような
読みにはなるかも知れませんが、「傘をさして自転車に乗る」という
事態を否定して、代替事態を暗示(例えば「幌をつけて自転車に乗る」)
ということはないと思います。一方、カオモジせんせがおっしゃった
命令法でやってみると、「傘をさして自転車に乗る」ということを
禁止できます。テ副詞節がVP内主語より上の位置で、かつTP指定部
など、テ副詞節の主語をコントロールできる位置にあるとすると、
同じ趣旨になるかな、と思います。
420名無し象は鼻がウナギだ!:02/06/07 10:32
>>394
熊本弁のはなし、某掲示板で聞いてみたっす。忘れてた
取りあえず前半のデータは間違いないみたい。
http://6816.teacup.com/shinopon/bbs
421名無し象は鼻がウナギだ!:02/06/07 11:22
下のNakayama&Koizumi(1991)って(今でも)支持されて
いるんでしょうか?
It has been proposed that subjects are base-generated under
VP - the VP-internal subject hypothesis. It is argued that
this hypothesis, which allows the subject to move above VP
at S-structure, is not warranted in Japanese. Evidence
supporting this conclusion is based on the behaviors of
the following constructions in Japanese: floating numeral
quantifiers, pseudo-cleft constructions, temporal phrases,
& secondary depictive predicates. All four suggest that
the subject of the transitive sentence is base-generated
above VP. Evidence from unergatives, unaccusatives, &
direct passives is also examined. It is found that the
subjects of unergatives are also base-generated above
VP & that the subjects of unaccusatives & direct passives
are base-generated at the object position.
422かかり助詞:02/06/07 14:27
>>419 論理学は勿論独自にあるのだけど、自然言語の統語論
意味論の方が「完全」なら、自然言語の分析から論理学の方が
学べないかな、と思ったわけです。

(順番が前後しますが)>>418、判断私も同意。じゃぁ、VはCまで
IMPの何らかのpropertyのために上がるってことで。まあ、上の話しでは
NPIはadjunctってことにしたから、問題ないのかも知れないけど、
declarativeで主語NPIがokってのは、どういうことざんしょ。

>>421主語の位置はこのカオモジさんの命令文の話しとも絡みますね。
まあ、そもそもVP内主語仮説ってのはあんまり積極的な根拠がある
訳でなくて、どちらかというとそう考えることによって理論がsimple
になる、といったconceptualなものだから、N&Kの言い分も解ります。
N&Kはあんまりサイトされてるの見たことないような気もする。
まあ、Koizumiさんのdissertationはサイトされるけど。
VP内主語の根拠といえば、まずQ-floatとcoordinate str. constraintあたりが
思いつくにゃ。
N&Kは具体的に日本語の主語基底生成位置はどこだといってんのかにゃ。
Spec,IPにしておいて、V-to-I raisingにより後ほどθ-markされる、とか、
Spec,VPに繰り下がる、とか言ってるにゃ?
split VPにおける主語位置は、今から思えばSpec,IPとSpec,VPの折衷案
みたいなとこがあるにゃ。まあ何にしても主語はコアなargument str.の
要素ではないんだろうにゃ。

>>420 どうもですにゃ。そこの管理人氏はリモホから察するに某大学関係者の
ようですにゃ。どうでもいいけどにゃ。
424(´∀`):02/06/08 01:10
名前入れ忘れましたにゃ。
425かかり助詞:02/06/08 11:56
N&Kの主張は、VPISHの証拠としてあげられている事実群は、
どれもInflより下から主語が出てきていることを示しているだけで、
VPのなかから出てきているという証拠にはなっていない、という
ことだったと思う。要するにInflとVPの間にもう一つprojectionが
あって、そこから主語は出てきている、って話しだと思いました。
koizumi dissertationのストーリーのはしり見たいなモンですかね。

VPISHの証拠のCoordinate Structure Constraintってどんなの?
Grimshaw&BurtonのThe boy [ t smokes] and [is penalized t]
みたいなのでしょか?Conjunction reduction?

VPISHで最も証拠らしい証拠というのは、Huangのargument/predicate
asymmetry wrt reconstructionではないでしょうか。
426こさかな:02/06/08 22:45
>>422自然言語の統語論意味論の方が「完全」なら、
>>自然言語の分析から論理学の方が学べないかな

虚無好きセンセ>>406で、「説明体系は暴走しやすく、それを避けるために
実証主義があるといっていい」とおっしゃってますが、かかりさんは
論理学は経験に照らし合わせることがない、理性的考察だけに頼る科学、
とお考えなんですね。これって、どうなんでしょう...そんな気もしますし、
そうじゃないような気もします。やはり「論理学的対象」が存在し、
それに関する考察を「論理的に」(この辺が微妙なところ?)行って、
予測命題を構成して、やはり論理学的対象と突き合わせて実証するのだと
思います。このことを踏まえると、自然言語の意味論のperfectionから
論理学を考えると言うことは安易な還元主義に陥る危険性もあるとは
思いますが、しかし、興味深い問題ですね。チョムが形式意味論を「記述的な
価値はあるが」と言っていることと、かかりさんの問題意識は深い連関が
ありそうですが。Schonfinkelization(Semantics in GGを見たら、一般には
「カレー化」と言われているものだとのことですね)、λ計算と統語構造の
branchingの関係という、かかりさんが上で言われたことをもう少し考えて
いくことは、この問題を考えるいとぐちになるかもしれませんね。

これはご法度?なのかもしれませんが、ちょっと意味論スレ話題っぽい気も
してきたので、続きをそちらに書きたいと思うんですけど、いいですか?
あっちには■の老師もいるし。
427かかり助詞:02/06/08 23:23
チョム先生はbeyond〜で、compositionalな意味論の存在を
認めているようです。「phaseはpropositional」とか
「theta gridっての止めて、意味論からtheta critetionの
effectをderiveしよう(Heim&Kratzerに書いてあったような
こと?)」とか、意味論のもつ比重が大きくなっているっす。
そんなわけで、私もコツコツ意味論をやらないといかんかな、
と思う今日この頃です。
「カレー化」というのが通称とは知りませんでした。「カレー」って
確かCurryっていう論理学者がいたんですよね。その人の名前?
意味論スレも読んでます。
428K-Rpd:02/06/11 01:19
日本代表、初勝利おめでと!にゃ。

先週は顔文字先生が来られなかったのでWe were very sorry!って
感じだったのにゃ。今年の暮れにはあっこで研究発表したいって
思ってるのにゃ。顔文字先生、これからもよろしくお願います。にゃ。

ところで、内輪ネタにゃが、Operaterは動かないって主張もありなのかにゃ?
Takahashi, Daiko (2001) "On the Nature of the EPP", ms., Tohoku U.
では、そんなことを言ってるみたいなのにゃ。(また聞きなので、自分では
読んでないのにゃ)
Empty Operatorはmoveしないってやつで

a. *John is easy [CP C to expect [CP C [TP OP will see Mary]]
b. ??John is easy [CP C to expect [CP C [TP Mary will see OP]]
c. *?John is easy [CP C to believe [TP OP to know Mary well]]
d. John is easy [CP C to beleve [TP Mary to know OP well]]

って例文だったにゃ。
はっきり言ってよく分からんかったのにゃ。
誰か、コメントお願いしますのにゃ。


429(´∀`):02/06/11 02:21
うみゃ、急用で失礼しますたにゃ

その2001は知らんけどにゃ、確か同氏は以前、同じような例を、null operatorは
カテゴリー全体ではなくその中からの素性の移動だから(a,c)はsubject condition
違反になる、とか言っていたような気がしますにゃ
で、素性移動がないとなると別の説明がいるので、その話しが出てきたのかも、
とまあ、これも妄想の続きにゃ(w
430(´∀`):02/06/13 00:52
過疎スレ救済のため無理やり意味論スレから引っ越しにゃ
>John bought the magazine and every book in the store.
>って言えるんじゃないの?coordinate structure constraintって
>covert mov'tにもかかるのかな。

この場合はDP-internalなQRで間に合うのではないかにゃ。他方、例えば
Someone bought the magazine and every book in the store.
で some<everyがOKとかだと、CSCにrelevantな問題になるかにゃ。
なんとなくeveryはnarrow scopeしかないような気がする(CSC遵守)にゃが。

ところで一般に等位接続された各々の名詞句の格照合はどうやることに
なってんのか、かかりしゃん知ってるにゃ?
431K-Rpd:02/06/13 02:39
みゃ。
独り言言わせてもらうにゃ。
意味論スレで統語計算のおもしろい話されてたので(こざかなせんせ、ごめんにゃ)

なんとなく最近思うにゃが、VPを出力として統語計算を行っていくとすると
Complementはmergeの対象として最初からvisibleにゃが、Adujnctってのは
途中から本当に「付加」されるものなんじゃないかにゃってassumeしちゃうの
にゃ。で、このmergeの仕方の違いってのがLFで顕在化されてFox流のComplementと
Adjunctとの振る舞いの違いにつながっていくんじゃないかにゃ?

言語が理論上無限に生成できるのは、この派生の途中でAdjunctをびしばしくっつけられる
ところから来るんじゃないかってことにゃ。Adjunct islandから要素を抜け出せないのも
このせいではないのかにゃ。

なんて、とぼけたことを言ってみたのにゃ。遅いのでもう寝るにゃ。明日も早いのにゃ。

432逃走派:02/06/13 09:07
参考のため、データだけ。
Reinhart, T. (1997) "Quantifier scope: how labor is divided between QR and choice functions" L&P 20.

次の例では、strong QNP (e.g., all/most/every N)はexistentialsより狭い作用域の解釈しか許されず。
(1) a. Someone reported that Max and all the ladies disappeared. (CSC)
b. Someone will be offended if we don't invite most philosophers. (adjunct)
c. Many students believe anything thta every teacher says. (CNPC)

一方、weak QNPのexistentialsは、islandを無視。次例は二義的。
(2) a. Everyone reported that Max and some lady disappeared. (CSC)
b. Most guests will be offended if we don't invite some philosopher. (adjunct)
c. All students believe anything that many teachers say. (CNPC)

wh(-in situ)もexistentialなので、island無視で(2)のパターン。
433かかり助詞:02/06/13 12:13
Cordiante StrCとCaseについては、知りません。あんまりやっている人いなイッスね。
MITの学生でVivian Linってひとが等位構造少しやっていたけど、
今度論文読んでみます。
Reinhartの例は面白いですね。意味論スレの方でも少し書いたけど
donkey文なんかもisland無視してpronounをbindできるので、(2)の
ほうは、なんとなくmake senseなんですけど、Reinhartはこれを
choice functionでやるんですよね?確か。問題は(1)の方ですね。
何となく、例えば(1a)ではsomeとallのrelative scapeだけど
これってそもそもinverse scopeの解釈出来ましたっけ?
some girl loves all boysとか。(1b)のmostもsomeとinverse
scopeってそもそもありなんでしょうか?あるとしたらどんな
解釈なんざましょ。(1c)はanythingが怪しい。何となく、
例文操作が行われているような気がしてならない。
どう思いますか?

格とQPの種類(とその分析)にもよるだろうけど、こんなのどうだろ。
(i) a. Dulles suspected some girl and [every boy that Angleton did]
b. Dulles suspected [every boy that Angleton did] and some girl.
(ii) a. Dulles suspected [some girl and every boy] that Angleton did.
b.Dulles suspected [every boy and some girl] that Angleton did.
(ia)は後ろのUnivQPのconjunctだけをQR出来ればOKなはず。
(ib)も同様、前のconjunctだけをQRできるか。
(iia)はunivQPが等位構造に現れたときに、全体がpied pipeされるか。
(iib)も同様。今だACDにこだわっていますが、
判断は...解りません。夏休みに入っちゃって、学校行っても
人が少ないから聞く相手がいません。しゅいましぇん。

それともう一つネタ。意味論スレの続き。
(iii) some girl and every boy met
みたいなのはambiguousなの?
(iv) some girl met every boy
の二つの解釈あるのかな。そこいらへんにいる雨人のニーチャン、
ネーチャンに言っても何を聞いているのか解ってもらえないだろ
うからニャ。
434こさかな:02/06/13 13:02
inter-sententialならぬ、スレ間言及になっちゃいますが、
意味>>84のレス、ありがとうございました。引退した方に聞くのは
何か申し訳ないですので、機会があったらでよろしくおながいします。
何か、すごい方のような気が。
 ついでにかかりさんの例の日本語のcounterpartを:
(i)a. ある女優と劇団男優全員とが結婚した
 b. 劇団男優全員とある女優とが結婚した
(ii)a. ある女優が劇団男優全員と結婚した(some>all)
副詞を入れるとscrambling可かな?
 b. 劇団男優全員と, 周りの祝福と共に, ある女優が結婚した
(some>all, all>some)...?
435(´∀`):02/06/13 18:27
>>431
>Adujnctってのは途中から本当に「付加」される
CSCの話しと強引にくっつけると、adjunctも一種の等位接続みたいなもんで
例えばparasitic gapはATBの取り出しに相当するという分析もあったと思うにゃ。
だからadjunct conditionはCSCと統合でき、さらにこれをbarrier風にsubject
conditionとも統合でき、ってなことになればいいんだけどにゃ。
>派生の途中でAdjunctをびしばしくっつけられる
ちょうどconjunctがびしばしくっつけられるように、と言ってみるテスト(w

一般にCEDはあらかじめ完成させて(閉じて)おいた構成素(phase?)を、その
構成素を作るのに使った派生の手順とは違う手順の中で再利用する場合、その
構成素の中にはアクセスできないという制約なんだろにゃ。このようなサブアセンブリー
型の操作は言語に限らず人間に固有の能力だという話しもあるにゃ。統語計算に
おけるgeneralized transformationの基盤としてこの汎用的能力があったと考える
のも面白いと思いますにゃ。

436K-Rod:02/06/13 23:50
adjunctとcomplementのmergeの仕方の違いってのは、
I don't think that she will come.
みたいな至極単純な例を使わせてもらうと、否定のnotがwill comeを
negateする、みたいな現象も証拠になるのかもにゃ。

あと、Beyondにも関わることにゃが。
Causativeって通言語的にmatrixのnegationがsecondary predicateだけを
negateするみたいにゃが。
(1) John didn't water the tulips flat.
tulipはflatにならなかった。しかし、Johnが水をやったかどうかは分からない。
(2)ジョンはチューリップに水をやって枯らせなかった。
チューリップは枯れなかった。ただし、これだけではジョンが水をやったかどうか
は分からない。
Aoun Liによると中国語、Soowon Kimによると韓国語でも同じ現象が見られる
そうにゃ。
それで、実はこれらの文ではLFでmatrix verbがvP-edgeに移動して、negationの
scopeから外れているのではないか?なんてassumeしてみたにゃが、みなさんどう
思われますかにゃ?もしかしたらvP-edgeはあるのかも、なんて思ったりしてみたにゃ。

Reinhartの論文はちょうど最近読んだ所にゃ。また成り行きを見守りますにゃ。
あと、こざかなせんせの例文はジャッジしてみてもいいのかにゃ?
私もおもいっきりnativeのやけくそ関西人なのにゃ。

437逃走派:02/06/13 23:56
かかりしゃん:
鋭いっすね。確かにReinhartはQRのisland-sensitivityを示す
例文部分だけなぜかeveryとかを使っていなかったっす。Ioupとかにもあるけど
allなんかはgroup readingの優等生だし。every使ってQRがislandに従うという
例文は、Reinhartお得意の、except-phrase 構文でした。

等位構造、格もだけど等位項のtheta-roleの方も気になりますです(distributiveの解釈の場合)

こさかなしゃん:例文、「ある女優と劇団男優全員とが結婚した」などなど
「結婚した」というところで引っかかるー。「×××した」とするとすんなり入るー(笑)
だけど「劇団男優全員と, 周りが見てる前で, ある女優が×××した」でもsome>everyないや(僕の場合)
駄レス、すまんにゃー!

#明日、3:30-5:30にクラスがあるんだけど、学生さんたち来てくれるんだべがー?
438こさかな:02/06/14 00:26
>>436 K-Rodしぇんしぇ、ジャッジどうぞです。
>>437 逃走派しぇんしぇ、実は...一番に浮かんだ例はそれでした(w
 3文字めは伏せ字になってないっすよ!
439かかり助詞:02/06/14 12:46
亀レスですが、K-Rod氏がずっと上で聞いていたdaikoさんの言っていることが
解りました。というか、正確に言うと解らないのだけど。
a. *John is easy [CP C to expect [CP C [TP OP will see Mary]]
b. ??John is easy [CP C to expect [CP C [TP Mary will see OP]]
c. *?John is easy [CP C to believe [TP OP to know Mary well]]
d. John is easy [CP C to beleve [TP Mary to know OP well]]
a/cは「Null OpはEPP Featureとincompatibleだからだめ=
主語の位置に出て来れない」としてます。bはCP-Spec経由しないと
subjacency違反になるけど、CP-SpecもEPP-featureが
関与するのでNull OpはCP-Specを経由できないからsubjacency違反。
d.はECM構文で補部がTPなため、CP-Specを経由する必要なし。

しかし、そもそもNull OpとEPPfeatureがincompatibleなら、
Null-Op Mov't to CP-Specがありえない。からNull Opは
そもそも動かないで、Agreeで認可される、ってことらしいです。
DaikoさんのmsはもってないけどFAJLの3にdaikoさんが書いている。

おいおい、それはないだろう、ってかんじのstoryですが。tough構文は
確かに主語をtough移動できないけど、他のNull Op consttruction
(Browning 博論参照)では出来るものおおいし。動かなければ、なんのための
Opナノかとかも解らないし。

Vivian Linの論文も読んでみましたが、この頃ここで話題になっている
ような等位構造の話しはしてませんでした。

Reinhartの例文、摩訶不思議ですね。あれくらいの人が複雑な例文を
もってくると何か深い意味でもあってそうしているのかとも邪推してしまう
訳ですが。ここは一つ、初心に返ってminimal pairでやっていきたいところ。

>「劇団男優全員と, 周りが見てる前で, ある女優が×××した」でもsome>everyない
> や(僕の場合)

ものすごい例文ですが、これは「ある女優」がspecificだからでは?

劇団男優全員と, 周りが見てる前で, 女優の誰かが×××した

はevery>some可能だと思いますが。
440(´∀`):02/06/15 03:41
こさかなしゃん、3文字めが何なのかしばらく考えこんでしまったのにゃ……
2ちゃんである以上はこの場合のXはカタカナのメではないか、すると
むしろ2文字めではないか(関西限定)、いや3文字ではなく4文字ではないか
……どうでもいいにゃ!

逃走派しゃん、
>「劇団男優全員と, 周りが見てる前で, ある女優が×××した」でもsome>everyないや
反対にsome>everyしかないみたいですにゃ(´・ω・‘)ショボーン
かかりしゃんが言うようにspecificなんだろにゃ

K-Rodしゃん
>(1) John didn't water the tulips flat.
>tulipはflatにならなかった。しかし、Johnが水をやったかどうかは分からない。
NOT [ water the tuplips flat ]
の構造だと、(make〜)flatの部分だけを否定する以外にも、(by)water(ing)だけの
否定、the tulipsだけの否定、も可能なんではないかと感じるにゃが……
「水をやるのではなく、自分で踏みつけてチューリップをなぎ倒した」
「チューリップ以外の花に水をやりすぎてなぎ倒した」とかにゃ。
事実は知らんけどにゃ。もし
John did not made the tulips flat by watering them.
と同様のnegation解釈の曖昧性があるとすれば、それはすなわち(1)も統語的に
これと同様の複合的な事象構造を維持しているということだと思うにゃ。

かかりしゃん、補足おながいしますにゃ
>b. ??John is easy [CP1 C to expect [CP2 C [TP Mary will see OP]]
OPは元位置にじっとしていてCP1とagreeするが、このagreeもsubjacencyに
従うってことなのかにゃ?
>「Null OpはEPP Featureとincompatibleだからだめ=主語の位置に出て来れない」
だと、
a. he is the last person [CP [TP OP to do such a thing ]]
b. the first thing [CP that [TP OP comes to my mind ]]
とかのEPPはどうやって満たされてるっていってるにゃ?
441(´∀`):02/06/15 03:44
>CP1とagreeする
→CP1のheadとagreeする
442(´∀`):02/06/15 04:12
本日の最後ッ屁
covert mv'tとCSCの話しだけどにゃ、whで
who met Mary and who
とかはどうなのかにゃ? pair-listing解釈ができるかどうか、で移動が
あるかどうか(移動してればabsorptionがあるとか)が間接的に確かめられる
かもにゃ。あるいはlarge-scale pied-piping擁護派のかかりしゃんとしては
[ Mary and who ]全体が動くとか考えるのにゃ?
443かかり助詞:02/06/15 09:05
>>440のカオモジ氏の疑問は私の疑問でもあります。AGREEってのの
statusがよく解らない。一種のunselective bindingみたいなものかも
知れませんが、例えば英語のwh-in-situはislandに従わない。
これをagreeでやるのなら、tough構文がsubjacencyに従うなんて
出てこないはず。それに上でも書いたけど、null op構文の中で
toughはかなり特殊で、それに基づいてOpとEPPは相性が悪い、
という結論もよく解らない。ご指摘のrelativeなんかは主語OKなので
問題多し。

Who met Mary and who?って例文は、どこかで見たことあるような
気もするけど思い出せません。例えば「学生は教科書以外に
もう一冊(以上)は本を読むことになっている」ってなcontextでは
(1)a.Who read the text book and what?
b.誰が 教科書と何を 読んだの?
ってのは状況としては自然だと思う。日本語ではpair listあるかな。
(2)誰が 何を 読んだの?
ってのはパーペキにpairlist可能だけど、(1b)にpairlistある?
私はないような気がする。英語は、きっと雨人に(1a)について聞いても、
こういう煮えきらない答えが返ってくるようなgray areaなんでしょうな。

ちなみに、Vivian Linの論文によると、(3)は非文法的。
(3)*I wonder who took what from Mary and gave a book to Jeremy.
この例はVP coordinationでそのひとつのVPのなかから、whが
covertに動いている。面白いのは、
(4) I wonder who took what-i from Mary and gave it-i to Jeremy.
のようにbound Pronounが後ろのconjunctにあるとOKになる。Linは
だからCSCは表示にタイする制約だ、としてます。この種の
[...wh...] &[ ... ]という等位接続と、the book and whatのような
等位接続がCSCの基では同じ扱いを受けてますが、この二つが
本当に同じものなのか、というのは興味ある問題ですね。
言語学って、楽しい?社会にどういう風に役に立ってるのかな。

翻訳プログラミングとか、質疑応答できるコンピューターとか作ったりとか?
445K-Rod:02/06/15 15:17
かかりせんせ、顔文字せんせ、レスありがとうございます。

上記のtakahashi論文についてにゃが。(これからの意見については顔文字せんせ
はご存知だと思われますにゃが)なんだか、こういう意見をいただきましたにゃ。

まずPF theory of EPPってやつがあって、PFの段階でCP-SpecとTP-Specがnullな
要素で埋まっていると非文になるという条件を設けるそうにゃ。で、
null operatorはCとrelationを結んで、null operatorのときにはEPPのrequirementが
ないので、元位置にとどまるってことらしいのにゃ、で、
a,cの元位置はvP-Spec,b,dの元位置はVP-complementってことらしいのにゃ。
それで、aの時はoperatorが元位置にあって、EPPを満たしていないので非文。
c,d,はinfinitiveですが、EPP requirementがあるので(controlの時はありません
が)dが非文になるという判断になるということですにゃ。
で、null operatorにはsubject/object asymetryがある。

しかし、めちゃくちゃ疑問が出てきますのにゃ。
まず、operatorが動かないというのであれば、variableの解釈はどうするのかにゃ?
なんだかキツネにつままれた気分になっちゃうのにゃ。
それになぜoperatorがEPPに引っ張られなきゃいけないのにゃ?さっぱりにゃ。

b.??John is easy to expect Mary will see.
このagreeがsubjacencyにひっかかるのか?って話にゃが、

John tried [TP to seem that it was told PRO that he was smart]
では(I don't know the reason, but suddenly I cannnot use Japanse!)
in this case, because of the presence of "it" between T and PRO,
there is no Agree relation between T and PRO.

If I wanted to support Takahashi's analysis, I would say that in b,
the presence of "Mary" will prevent Agree relationships.Thus this
sentence is not acceptable.

I don't know the difinition of Agree by Takahashi, so my argument here
may be wrong.




446K-Rod:02/06/15 15:35
(i)a. ある女優と劇団男優全員とが・・・した
some>allだけかにゃ?

 b. 劇団男優全員とある女優とが・・・した
やっぱ、some>allにゃ

(ii)a. ある女優が劇団男優全員と・・・した(some>all)
副詞を入れるとscrambling可かな?
 b. 劇団男優全員と, 周りの祝福と共に, ある女優が・・・した
(some>all, all>some)...?
同意にゃが、やっぱり、かかりせんせのおっしゃる通り、specificだと
おもわれますにゃ。返事遅れてすんませんにゃ。

>(1) John didn't water the tulips flat.
>tulipはflatにならなかった。しかし、Johnが水をやったかどうかは分からない。
NOT [ water the tuplips flat ]
の構造だと、(make〜)flatの部分だけを否定する以外にも、(by)water(ing)だけの
否定、the tulipsだけの否定、も可能なんではないかと感じるにゃが……
「水をやるのではなく、自分で踏みつけてチューリップをなぎ倒した」
「チューリップ以外の花に水をやりすぎてなぎ倒した」とかにゃ。
事実は知らんけどにゃ。もし
John did not made the tulips flat by watering them.
と同様のnegation解釈の曖昧性があるとすれば、それはすなわち(1)も統語的に
これと同様の複合的な事象構造を維持しているということだと思うにゃ。

ここが、私のドキュンたる所以ですが。
この構造では複合的な事象構造を維持しているという前提で話を進めてるのにゃ。
それで、notってnegationは副詞なのでpredicateのみを否定するという前提で
話は進められないのかな?という素朴な疑問にゃ。
でも、事実は顔文字センセのおっしゃる通り、tulipのみを否定したり、wateringという
方法のみを否定したりする解釈も十二分にあるような気はしてたのにゃ。
でも、その場合でもmatrixのpredicateは否定のnegationに入らないという基本線は
維持できてるような気がするのにゃ。
また、考え直してみるのにゃ。


447逃走派:02/06/15 19:17
がっ! みなしゃん、しーましぇん!
例のgangbang sentenceの判断、>>437でのsome>everyは、不等号が逆向き
だったよー! 陳謝だよー! 
448ゝ゜)っ ++++<:02/06/15 19:45
かかりしゃんの
>>443
>>[...wh...] &[ ... ]という等位接続と、the book and whatのような
>>等位接続がCSCの基では同じ扱いを受けてますが、この二つが
>>本当に同じものなのか、というのは興味ある問題ですね
 は、私もひかれますにゃ。
ところで来週はMeow川先生が日本のどこかでお話をなさるという
情報をキャッチしましたにゃ。来週は島の勉強をしますにゃ。
449かかり助詞:02/06/15 23:21
Daikoストーリ、やっぱりよく解らないな。EPPがPF Requirementだと
英語の主語とか、whとかもPFであがるのかな?

では、specificをさけた、

(1) a. 女優の誰かが 劇団男優全員と, 周りが見てる前で、×××した
b. 劇団男優全員と, 周りが見てる前で, 女優の誰かが×××した

(1a)はsome>every(gangbang読み)しかありませんよね。(1b)は
gangbang読みと、俳優ならば少なくとも一人女優を落とした、という
freeXXX読み、が出来る。等位構造にして、

(2)a. 女優の誰かと劇団男優全員とが、みんなが見ている前で、×××した。
b.劇団男優全員と女優の誰かとが、みんなが見ている前で、×××した。

(2a)はgangbang読みのみ?(2b)はどちらも可能?さらに、

(3)a.花子と女優の誰かとが、みんなが見ている前で、劇団俳優全員と、×××した。
b.劇団俳優全員と、みんなが見ている前で、花子と女優の誰かとが、×××した。

(3a)はdouble gangbang読みのみ?(3b)は「花子」は全員としたけど
「女優の誰か」は交替しててもいいのでしょうか?これによって
少なくとも日本語でQRがCSCを破っていいか、が決められるはず。

Meow川先生、どこで話すんでしょうか?complex NPとwh
のような話しをするって、言っていたけど。>>448のHNは誰でしょ?
みんな「-ニャ」particleつけるようになっちゃったから、
誰がだれだかわかりにくいっす。

450(´∀`):02/06/16 00:21
>gangbang sentence
このネーミング(・∀・)イイ!
そのうちだれか使って2ちゃねらーってことがバレるのにゃ(w

>EPPがPF Requirement
これだけだと移動自体もPFなのか、移動はNSだがその結果をPFでチェックするのか、
不明ですにゃ
>null operatorのときにはEPPのrequirementがないので、元位置にとどまる
これもはっきりしないにゃ。OP自体が移動しないというのと、移動してもEPPは
満たせないというのとは違うからにゃ。もしPFチェックを採っているにゃら、
OP自体の移動を別途禁じておく必要はないと思うにゃが

Meow川先生のシノプシスがメーリングリストで回ってきてるにゃが、ここに
転載してもいいかにゃ>かかりしゃん
ちなみに場所はかかりしゃんの御母堂の生地と思われますにゃ(火曜日の話しにゃ、
他でもやるのかどうか知らんにゃ)
448は見たまま、こさかなしゃんにゃ。意味論スレに出戻りにゃ
451(´∀`):02/06/16 00:35
>>446
蛇足にゃが、複雑な事象構造というのは、とりわけ一語の動詞であるwaterが統語
構造上もMAKE 〜 BY WATERING とか WATER AND MAKE とか
(これもcoordinationとadjunctionの関連性を表しているみたいにゃ)に相当する
複合事象としてのステータスを保っているということですにゃ。ちょうど almost kill
やshut the door againの議論みたいにnotのスコープの曖昧性も語彙分解への
サポートになるのかもしれないですにゃ。
452かかり助詞:02/06/16 05:17
>Meow川先生のシノプシスがメーリングリストで回ってきてるにゃが、ここに
>転載してもいいかにゃ>かかりしゃん

え?いいんじゃないですか?なんか問題あるっすか。しのぷしすって
公のモンですよね。ニャンで私にきくっすか?
453?i?L?I´?M?j:02/06/16 11:46
んじゃハリコしときますにゃ
------------------------------
The Nature of Weak Islands
Shigeru Miyagawa
MIT

Weak islands are called "weak" because they don't block extraction of
arguments but they do block extraction of adjuncts.
(1) a. What do you wonder [whether to fix t]?
b. *Why do you wonder [what to fix t]?
Does this mean that argument extraction is not affected at all? It is
well-known that a weak island bars an interpretation otherwise available
with argument extraction, that of pair-list (Longobardi 1985, Cresti 1995).
(2) What do you wonder [whether everyone will buy t]?
This example only has a single-pair interpretation ("I'm wondering whether
everyone will buy a new coat"). Using Relativized Minimality (Rizzi 1990)
as a guiding principle, and extending Aoun and Li's (1989) general
approach, I will argue that the effects we can observe with weak islands
are part of a general property of quantification.
(3) All quantification is local.
If Quantifier X c-commands Quantifier Y, Y cannot take "inverse" scope over
X. A weak island is a form of quantification, because it is headed by such
an element as a wh operator. It thus prohibits any scope-bearing item,
either an argument or an adjunct, from taking proper scope above it. I
will show that the reason why argument extraction appears to be possible is
due to a covert resumptive pronoun strategy (cf. Cinque 1990, Postal 1998,
Stroik 1992). I will formally characterize the locality of quantification
using Beck's (1996) Quantifier-Induced Barrier (QUIB), making a subtle but
crucial revision in her definition to incorporate a much wider range of
data. Weak islands, as we will see, are simply a subset of QUIBs. This
also explains a mystery noted by Hoji (1986) that in Japanese, an example
such as the following lacks a pair-list interpretation.
(4) Nani-o daremo-ga t katta no?
what-Acc everyone-Nom t bought Q
'What did everyone buy?'
Independently, we can see that the universal quantifier in Japanese is a
QUIB (cf. Hoji 1985). The lack of pair-list in this example is exactly the
same as the lack of this interpretation in the English weak-island example
in (2). Time permitting, I will also explore the issues that naturally
arise with inverse scope in English, as in the example, Someone loves
everyone.
454国語:02/06/16 12:48
お久しぶり業務連絡。かかり助詞先生、古文漢文板の「係り結びが不思議でしょうがない」
スレで呼ばれてたけど、顔出しますか?
といっても、大した話が展開してるわけではありません(笑
455(´∀`):02/06/18 21:14
てなわけで今日、meow川センセのトーク聴きにいってきますたにゃ。
まず意味論スレでかかりしゃんが尋ねていた
>花子が 誰か-iを 招待したら、太郎は必ず そいつ-iに 会いたがる
相当の例文にゃが、しっかり非文扱いになっていますたにゃ。
えー!全然悪くないんですけどぉ? というブーイングが飛び交ったことは
言うまでもないにゃ。
かかりしゃんのペーパーもしっかりreferされてますたにゃ。
詳しくはまた後で、っつうかmeow川センセが帰国したら直接訊いてみてにゃ。
俺はしばらく寝てないので今から寝ますにゃ。取り急ぎの報告までにゃ。
456かかり助詞:02/06/18 22:19
報告どうも。夏の集中講義なんて教えてるんで、急がしイッス。
457かかり助詞:02/06/21 10:13
2〜3日もりさがっているけど、新ネタないしはcoordination
についてのfurther discussion募集中。夏のコースは
一日二時間、週五回、6週間なのできついっす。しかし、
週末には書き込みする時間があると思う。
458虚無好き:02/06/22 08:44
メロンパンの先生から非常に穏当なレスをもらってますがにゃ。
慎重を期しているうちに、時間がたっちゃいましたにゃ。
わたしとしては、まあ、クォークモデルみたいに最初は数理モデルにすぎなかったものが、
莫大な予算と巨大エネルギーを投じて、なんにせよ「発見」されていったのと同様の過程をたどってくれれば、文句なしと。
こういう物言いが、どうも皮相なので書き込んでなかったんだけどにゃ。

「文法」も操作的定義によれば、たとえば確率的生起の問題にしちゃえば、
じつにお手軽に客観科学の地位を手に入れられますにゃ。
心理主義の排除も、じつに、まあ、なんというか、いわゆる科学的ですにゃあ。(ミスターか?)

(余談)
何となく、いつか「かかりさん」が心理板のほうで、「理論言語学は、内観データを用いています」と唐突に発言して、
わたしが一挙にヤルキをなくしたこととか思い出しますにゃ。
この発言には、とにかく大きな賭け金がかかっているわけだから、慎重になってもよかったのにゃ。
行動主義の心理学者の先生にとっては、これ(内観的手法)では「われわれは中世暗黒時代の手法でやってます」と言うようなものですにゃ。
ま、いいにゃ。

で、確率的生起あるいは観察されたperformance が文法・言語知識の「本質」ではないとなると、
さらに強力な数理的証拠が求められますにゃ。

わたしじしんは、心的計算アルゴリズムは自然科学的方法で推論可能という立場ですけどにゃ。
なんのかんので、
チョム理論の、客観科学としての格付けはものすごく低いですにゃ。
>移動というのはいわゆるdisplacement
>property、同一要素の音声解釈を受ける位置と意味解釈を受ける位置が異なるという観察を捉えるためのディヴァイスに過ぎず、
というだけでは十分ではなく、
「意味」というのはもっぱら「観測される位置である」というくらいにまでいかないと、
そうだにゃ、移動の前後で何らかの保存される「量」のほうから「意味」の同一性や変容を定義するくらいにしないと、
数理的文法としては物足りないですにゃ、わたしとしては。
いつかいってた、語の位置エネルギーみたいなもんですにゃ。夢物語ですけどにゃ。
しかしいちおう「力学モデル」を理想とするなら、そういうふうになっていくんじゃないのかにゃ?
(わたしとしては、有機化学モデルをいちおうおすすめしておきますにゃ。
とくに脂肪族などの鎖式化合物で、構造異性体がある場合なんかが類比的ですにゃ。)
(有機化学の誕生は、あるいみthesis of furcation を打ち破ったいい例ではないのかにゃ?
このように、生命現象が順次反vitalism からみた「自然」に組み込まれていくのにゃ。)
そのときには、もう言語学としての体はなしてないかもしれないけど、それはそれでいいのにゃ!!

ハナシめちゃくちゃになったので、もうやめるにゃ。
こんどまた卒論ネタ探してくるのにゃ。
459虚無好き:02/06/23 22:42
しまった、摺れストッパーになったにゃ。458は無視、無視。

そうだにゃ…。

ちょっと待ってにゃ。(汗
460虚無好き:02/06/23 23:14
かなり話題が古いけど、多重ガ核の問題にゃ。
格構造が不可視になったとはいっても、ある項が未知になったとき、
wh疑問詞のどのカテゴリにあたるかは表象されているのではないかにゃ?
それによって、無際限のガ格の連鎖は制限されていると、いってみるテストにゃ。
まあたとえば、「太郎が自分の車がエアコンがいたずらされた」は、
「誰が何がどこがイタズラされたのか?」の、適切な回答である、みたいな。
こういいきるためには、疑問詞の範疇的重複があってはならないことになるにゃ。
だがしかし、どうだろうかにゃ?
「何が、世界一何が大きいの?」は許される気がするしにゃ。

とりあえずネタは、これしか思い浮かばなかったにゃ。許してちゃぶ台にゃ。
461虚無好き:02/06/23 23:23
追加にゃ。
何がどこが悪いの?
と、
どこが何が悪いの?
は、等価ではありませんにゃ。
genetive-related といわれるものは、やはり機能しているとみえあれますにゃ。
何のどこが悪いの?
どこの何が悪いの?
と対応しているとみられますにゃ。じゃにゃ。
462逃走派:02/06/23 23:53
スレすとっぱーならおいらは達人さ!もう10個以上止めてるよー。
コミュニケーション不全なんだろーなおいらは。

それはそれとして、久野先生が昔「何のどこが悪いの」→「何がどこが悪いの?」
とするNO-GA 変換というかSubjectivizationというのを出してたよー。
この変換規則自体は評判が悪かったけど、全体ー部分って関係が面白いよねー。
もし万が一、トルコvs.韓国となったらトルコを応援したくなってしまうだろうなー
って漠然とした予感があるんだけど、どーしてなのか自分でもせつめーできねーよー。寝る。
463(´∀`):02/06/24 06:35
この頃忙しくてご無沙汰にゃ
逃走派しゃん、虚無好きセンセ、しばらくよろしくにゃ
なんでみんなsage進行にゃ? あ、俺もにゃ!
464虚無好き:02/06/26 00:54
逃走派先生、フォローありがとにゃ。
ここは1日くらいレスつかなくても、あわてなくてよかったのにゃ。

てなわけで、脳のアーキテクチャの話を…

やめとくにゃ。
465(´∀`):02/06/26 09:05
久しぶりに長距離age(superraising!)するにゃ
>もう言語学としての体はなしてないかもしれないけど、それはそれでいいのにゃ
まあそうだにゃ。ちょうど英語だけ扱う英語学がトホホとされたのと同様、
人間言語学は人間言語だけ見ていたのでは意味ないのにゃ。もちろん犬語や猿語と
比較対照せよといってるのではなく、言語能力を支えているはずの物質的基盤に
立ち戻って、その物性からうまく説明できるようなものを求めるというのも
「説明的妥当性を超える」一つの方策ではあるとも思うわけにゃ。見通し暗そう
なんだけどにゃ。生気論ではなくて有機論、ということにゃが、チョムの直観では
有機論もお呼びではにゃいんだろうにゃ、言語機構の計算系にとってはにゃ。
ともかく
>脂肪族などの鎖式化合物で、構造異性体がある場合なんかが類比的
についてフォローおながいしますにゃ。

>太郎が自分の論文が受理された。
を繰り上げで出すためには、元の構造は
「太郎の自分の論文」というヘンな形になっていなければならないのかにゃ?
一つの可能性は「自分」というのは痕跡の具現形で、
[ 太郎の論文 ] → [ 太郎 [ t の論文 ]] → [ 太郎 [ 自分の論文 ]]
みたいな派生をたどるということだと思うにゃが、こいつの問題点を指摘してみて
欲しいのにゃ(ぺこり

466虚無好き:02/06/26 17:05
妄想でもなんでも、つっこんでもらえて光栄ですにゃ。
脂肪族は、Cが両脇にHを従えてドバドバドバッと連鎖してて、
かつ始まりとオワリにマーカー?としてHがくっついてるCnHn+2の形に代表されるもので、
主鎖のほかに側鎖がついてくると、構造異性体や幾何異性体が混在するのですにゃ。
なんか、これって文みたいじゃないですかにゃ!!!Cに腕が4本あるところなんか、4項の動詞みたいだしにゃーーー。




(-_-)タダソレダケ...

でもないんだけどにゃ。
これは心的構造の比喩なんだけどにゃ、binary branch が唯一の可能性なのかにゃ?
なにしろ、じつは語の「位置価」みたいなものを出してみたところ、結局、道順を1か0で表して、
結節点を桁数とする2進数を作ることになるのにゃ。
love=0100 (2)みたいな。

(-_-)ナンカ,タンジュン...

いやべつにこんなの複雑にする理由なんかないんだけどにゃ。(ここから、わたしの能力では何にも演繹できなかっただけのハナシにゃ。)
ただ、わたしの妄想では、
日本語では、入れ子構造を容易にする、なんかこう同心円状の心的構造があってだにゃ、
線上の距離が問題にならなくなってるような気がするにゃ。(ついでにc-command も、無視、無視。)

で、異性体はふつう、いずれかの状態で混在すると思うんだけどにゃ。
ベンセン環の2個の角ににNO2がそれぞれ1個ずつ突き刺さっているC6H4・(NO2)2 は、突き刺さる位置で3つの構造異性体(状態)があると、
そういうぐあいに、(ベンゼン環と同心円は関係ないけど)
「自分の言ったことを妹が忘れたことに太郎が驚いた」と
「太郎が妹が自分の言ったことを忘れたことに驚いた」が、甲が乙のスクランブルとかじゃなくてだにゃ、
心的には同時に存在しているのが実情ではないかと、
なんかそんなような記述ができないものかと、妄想はいろいろあるんですけどにゃ、まあそんなとこですにゃ。

あにゃにゃ、なんかこれはきいたようなハナシですにゃ?
メロンパンの先生の話をパクってんのかにゃ。あれは、tの量子論か…
きわめてガイシュツかにゃ!!!
申し訳ありませんでしたにゃ!!!!!

てなわけで、わたしがしゃべりだすと、どういうスレになるかわからない罠ゃ。
467K-Rod:02/06/27 00:43
なあんだか、この手の議論を読んでて私はレヴィ・ストロースの社会集団論を
思い出してしまったのにゃ。
皆さんご存知だと思われますにゃが、レヴィ・ストロースはヤコブソンの音韻論の成果を
親族の基本構造の分析に使用し、親族の基本構造は世界中どこでもbinary structureで
表現できると言ってたと記憶するのにゃ。彼は、人間は複雑な情報はbinary structureで
表現する、そして人間が自然で内発的だと信じている感情は、社会システム上の役割演技に
他ならない。みたいなことを主張してたはずにゃ。つまり、彼に言わせれば社会構造が
人間を作り出すってことなのにゃ。

しかしながら、この社会構造ってのは人間に生得的に与えられた言語、特にそのsyntaxが
binary structureという特徴を有するがゆえに、その社会構造はbinary structureで表現
できるようになっているという可能性もあるのではないのかにゃ、と言ってみるテスト。

最近、くだらん仕事が忙しすぎなのにゃ。もっと自分の研究したいのにゃ。

468(´∀`):02/06/27 12:58
虚無好きセンセへ、

>わたしがしゃべりだすと、どういうスレになるかわからない罠ゃ。
「罠ゃ」って、なんで突然関西弁なのにゃ(w
ま、ここは No holds barred(禁じ手なし)のバーリ・トゥードにゃから
なんでも歓迎しますにゃ。

ふつー、動詞がいくつの項をとるかといったのを結合価adicityとか呼んでるし、
虚無好きセンセのメタファーは至極穏当なものですにゃ。しかし一つの見方と
して、動詞自体が統語的に組み上げられたものであり、その結合価は動詞の
構成素各々のそれの総和だとしたら、やはり基本的組み合わせはbinaryでしか
あり得ないことになるにゃ……とsame old storyに無理やり戻る罠にゃ。

>日本語では、入れ子構造を容易にする、なんかこう同心円状の心的構造があって
>だにゃ、線上の距離が問題にならなくなってるような気がするにゃ

一つにはhead-finalのために、parsingしやすい線状記号列ができるということが
あるにゃ、学生が読んだ論文が引用している本 vs. the book the paper the
student(以下略)みたいなのにゃ。しかし一般に距離が問題にならないかどうか
は疑問にゃ。いつぞやの「花子が(太郎によって)論文を読まされた」vs.
「*論文が(太郎によって)花子に読まされた」 みたいのがあるしにゃ。
これがある一方で、「花子が [ 太郎が t 殴ったと ] 思われている」も
「太郎が [ t 花子を殴ったと ] と思われている」と同様に(・∀・)イイ!ってのも
一瞬困るんだけどにゃ。

>心的には同時に存在しているのが実情
うみゃ、対称性が保存されてるのにゃ。そしてそれが破れることで特定の解釈が
生まれるのにゃ…… どっかで見たセリフだけどにゃ。

469(´∀`):02/06/27 12:59
K-Rodしゃんへ、
レヴィ・ストロースの名前が出てくるとは、K-Rodしゃん意外に(失礼!)
懐が深いですにゃ。うみゃ、なんでもいいにゃが、生成やる以上は言語学だけ
やってる訳にはいかないですにゃ。言語学以外になにかプラスαを持っており、
そこに生成研究を繋げることができるかどうかがやがては問われると思うにゃ。
俺は神話素のことぐらいしか知らないんだけどにゃ、
>社会構造ってのは人間に生得的に与えられた言語、特にそのsyntaxが
>binary structureという特徴を有するがゆえに、その社会構造はbinary structureで
>表現できるようになっているという可能性もあるのではないのかにゃ
っていうのはある程度まで共感できるにゃ。つまり人間は言語を通して世界や自然を
認知するから、人間の見る世界や自然には必然的に言語構造が押しつけられている
ってことにゃ。まあ言語決定論のプロトタイプみたいなもんかにゃ、個別言語の
差は捨象して、人間言語全体のレベルで言語が認知様式を決定している部分が
なくもないんだろうにゃ。しかしこれをあまりに強く押してしまうと、では
言語の領域固有性とかモジュラリティとかいったのはどうなるのか、という
問題も出てくるにゃ。それに、言語がこれこれの構造をしている、と俺らが
(勝手に)考えていること自体も、言語という自然現象に対する一つの見方に
過ぎないのであってそれすらも言語によって裏付けられるとすれば、メタ言語
のさらにメタ言語……と、話しがメタメタになってしまうのではないかにゃ、
と質問してみるテストにゃ。ついでに俺の頭の中も睡眠不足でメタメタ、という
罠にゃ。

470国語:02/06/27 22:22
「罠ゃ」は、「わにゃ」と読むのだと思う。
(と、言い捨てて逃げる)
471探検隊:02/06/27 23:58
みなさま、御機嫌うるわしう。
言語能力スレが倉庫入りしましたので殿堂入りスレとしてリストアップいたしたので御報告まで。
http://academy.2ch.net/test/read.cgi/psycho/1004193460/l50
472虚無好き:02/06/28 01:56
どうもお疲れ様でしたにゃ。>探検隊先生

わたしには、若干トラウマティックなスレではありましたがにゃ。
いろいろ勉強させてもらいましたにゃ。

欲をいえば、1のあいさつで始まり、1のあいさつで(しかも容量いっぱいで)おわるという、
(学板では)稀有なスレであったことに触れてほしかったにゃ。

問題意識は、はっきりしましたにゃ。
つぎは、「言語学」じたいが、現代科学として、

可能か?

くらいの、
大風呂敷でいかないとにゃ。何しろ、行動科学との断絶は大きいのにゃ!

(補足)わたしは、立てないにゃ。
473虚無好き:02/06/28 01:58
ついでに、今日のボツ原もいれとくにゃ。

=================================
よくヨーロッパ的構造とアメリカ的構造の乖離、とかいわれてるんですけどにゃ。
まあ、人と人が出合って、しかるのち親族関係をとり結ぶのではなく、
既成の親族構造のなかに、構成素として人間がとびこむと、
そーゆーのが人類学における構造主義の理念ですにゃ。
(この「既成」というのが、まあ、批判の対象となってゆくのだが、どうでもいいにゃ。)
(こーゆー説法がうんざりのひとは、どうもスンマソ…)
一読してわかる通り、これは言語構造でも親和性の高い主張ですにゃ。
過剰に生み出された所記が、余剰の意味概念の拠り所となる。
それと同じく、文法的に矛盾なく、死後の心的経験を語りうることにおいて、
(「わたしは、自分の葬式を眺めていた」とか)
「霊界」に関するディスクールを可能にしているのかもしれないにゃ。

ただし、文法構造を伝統的に、腕や翼にたとえているチョム理論はですにゃ、
非実体性や関係性におもきをおく「構造主義」とは、かなり異色のものですにゃ。

ところでヤコブソンですがにゃ、
幼児の音素獲得のパタンと、失語症の音素障害のあいだに相関があることを「発見」しておりますにゃ。
これこそ、そもそもわたしが文法獲得について、かつて提言したことでありますにゃ。
幼児と、失語症に注目せよとにゃ。
でも誰もまじめに受け取らないので、もういいにゃ。

とにかく、現在の脳機能の解析というのは、磁気や熱分布でPCのプログラムテキストを推論するような、
じつに「おぼつかない」ものですにゃ。
ところが、脳というのは、パーツごと組み立てられるのではなく、「成長」するのにゃ。
その過程で、たとえば身体が、成長のどの段階をとっても、一定の完成形態をもっているように、
システムとしての自己組織化なわけですにゃ。
ここはやはり、へたな破壊調査より有意義な展望があるのでわ、
という考えだったけど、まあ、しつこいのでやめますにゃ。

で、なんにゃ?メタメタ?
わたしはひょっとしたら、meta 演算子は、奇関数のようなものではないか、
meta-metaphysics は、
ひょっとして、もう一度「物質世界」にもどってきてくれるんではないかと思うことがありましてにゃ。
人間の思考を限界づけるものは、やはり生物学的限界なのだと。
そこに真の意味で、「脳は脳を理解できるか」という問いが発生するのではないかと思っているにゃ。
(ちなみに、わたしは若干時代遅れなキャラ設定をしておりますにゃ。19世紀が好きなのにゃ。何となく。
あのエネルギー一元論みたいのに向かってゆくオプティミズム、いいですにゃあ。
20世紀で、同時多発的に、こっぱ微塵になりましたにゃあ…。あの敗北感が、これがまたいいのにゃ)

妄想の続きは、またこんどという罠ゃ。(と、言い捨てて逃げる)

474かかり助詞:02/06/28 12:55
みなさん、おしさしブリ。毎日、/k/はvoiceless velar
fricativeね、なんて授業やっていると頭の方もそれに
合わせたことしかできなくなるような気がして嫌です。
この頃、みなさんが話していることは難しいな。ついていけん。
コサカナさん調理師免許もってんの?私も料理好きなので
そちらの道に行けばよかったかな。sageます。
475こさかな:02/06/28 18:52
かかりしゃん、おつかれさまっす。
お体ご自愛ください。

ところで、
>/k/
はvoiceless velar stopでは?
と思ってみるテストですにゃ。
fricativeのほうはフランス語のrみたいの?
476かかり助詞:02/06/28 23:08
こさかなさん、その通りでございます。はずかっぴいまちがい。
今日テストするつもりだけど、採点は甘くしてやらなあかんな。
477名無し象は鼻がウナギだ!:02/06/29 00:14
>>475
/x/
478名無し象は鼻がウナギだ!:02/06/29 03:48
◆◆◆◆女子小学生を強姦しようとした韓国人逮捕◆◆◆◆

横浜市内の女子小学生を強姦しようとしたとして神奈川県警捜査1課と磯子
署は17日、同市磯子区森1、韓国籍の機械工、ぺ・ソンテ容疑者(37)を
強姦未遂の疑いで逮捕した。

 調べでは、ペ容疑者は今年3月14日午後2時半ごろ、同市磯子区内のマン
ション前を通りかかった小学5年生(11)の少女に「○○ちゃん知っているか。
一緒に荷物を探してほしい」などと声をかけ、持っていたカッターナイフのような
刃物で脅してマンションの階段に連れ込み、強姦しようとした疑い。

 同市内では昨年1月から今月にかけて小学3年生から中学2年生の少女に
対する、強姦未遂事件や強制わいせつが計14件起きており、県警は手口など
が似ていることから、ペ容疑者を厳しく追及している。
479かかり助詞:02/06/29 10:50
小ネタ一つ。
John-i saw Mary and himself-i.
って言えるから、等位接続のconjunct#1はGoverning Categoryの
accessible subjectにならない。しかし、conjunct#2ないの
antecedentにはなれる。
(2) John-i and pictures of himself-i
日本語では
(3) 太郎-iが[花子の部屋と自分-iの部屋を]掃除した。
のように(1)と同じようなパターンはOK。しかし、(2)相当のは駄目。
(4) *太郎-iと自分-iの写真が 消えてしまった。(cf. 太郎とその写真が消えてしまった)
subject orientationを持たない「彼自身」だとOK。
(5) 太郎-iと彼自身-の写真が 消えてしまった。
だから、(4)の悪さはsubject orientationに由来していると考えられる。
しかし、(4)の「太郎」は少なくともsubjectの中のconjunctな
わけです。こういうところを突き詰めていけば、等位接続の
各conjunctのCase checkingのこととか、subject orientationの
正体とか解るような気がする。卒論のネタに困っている諸君、
いろいろやってみてくれ。
ようやっと授業は私の苦手なphoneticsを終えて、来週はphonologyだい。
日本国では、introってどういう風に教えているんでしょうか?
英語学概論として?私は今回はmorphology->phonetics->phonology
->syntax->semanticsという順でやりますけど、言語学教授法、
みたいなモノを話し合ってもいいかなと、思ってみたりしましたです。
480虚無好き:02/06/29 14:04
かかりさんにゃ。
上のほうで、orientation 不明の(ぺこり がついている、
メロンパンの先生のネタが放置されてると思うので、なんかコメントしてにゃ。

わたしじゃないですよにゃ?

わたしは、具合わるくてにゃ。ちょっと医者にいくにゃ。
481虚無好き:02/06/29 14:37
なんか予約をいれたら、時間があるのでなんか書くにゃ。

さて、いつかPFで、個別文法に従ってかってに発音位置を決めるというハナシがありましたにゃ。
これはたぶん…
そうだにゃ。日本語の命令文の否定辞の位置なんかが、後ろだろうが、両面接辞だろうが、
じつは不幸にも非文となった、「な、行け」のかたちになろうが、
たとえばこういう順列はPF上の、周辺的な、興味をひかない、偶発的な問題なのかにゃ?

いっぽう、重要な言語学的な最適順列の問題が別に存在し、これはもう心的な次元のハナシということでいいのかにゃ?
で、こういう区別はよくわからんのだけどにゃ。
うえで書いた語の距離のハナシとか、自分でもどのレベルで論じているのかわからなくなるにゃあ。
いちおう、紙に文を書いて、実際に「離れている」のがレアール(実体的)な距離、
心的構造における距離が表象におけるレエル(実的)な距離とでもいえばいいのかにゃ?
ところで、そもそも言語学的単位は心的なものですけどにゃ。
そんなこと言い出せば、何もかも心的なんですけどにゃ。
そんなこんなで、存在論的次元をはっきりしないと、順列問題もわけわかんなくなりますにゃ。

じつはわたしは、生成の問題領域をなにひとつ理解してないのかにゃ…

もっと整理してから書けばいいんですけどにゃ。
なんかぐだぐだでしてにゃ。じゃまたにゃ。
482名無し象は鼻がウナギだ!:02/06/29 14:56
>日本国では、introってどういう風に教えているんでしょうか?

「人間には生得的に言語を獲得する能力があるんですね」
プラトンの問題の説明終わり

「CP, C'このプライムというのはXバー理論から来てるんですね」
Xバー理論の説明終わり

Standard Theoryから始まって、1ヶ月ちょいでGBまで終わる。
(週90分の授業が1回のペース)
Wh-movementも教えていないのに、課題ではECPを使わなければならない。
質問は禁止。学生はみんなで先生の教えを黙って請わなければならない。

以上、学部2年生から履修することになっている某大学の英語学の授業風景でした。
483かかり助詞:02/06/30 00:28
>480上のほうで、orientation 不明の(ぺこり がついている、

虚無好きさん、お大事に。disoriented pekori、探してみよっと。
>太郎が自分の論文が受理された。
>を繰り上げで出すためには、元の構造は
>「太郎の自分の論文」というヘンな形になっていなければならないのかにゃ?
> 一つの可能性は「自分」というのは痕跡の具現形で、
> [ 太郎の論文 ] → [ 太郎 [ t の論文 ]] → [ 太郎 [ 自分の論文 ]]
>みたいな派生をたどるということだと思うにゃが、こいつの問題点を指摘してみて
>欲しいのにゃ(ぺこり

これですか。「太郎の自分の論文」ってのは確かに変だけど、「太郎が自分の論文が
受理された」も同じくらい変じゃないですかね。それと、繰り上げのあるところに
「自分」が残せるわけではないから(RTO*太郎が花子-iを自分-iがバカだと思った)、
自分-resumptiveには何らかの制限が必要でしょうな。大した問題でないか。
(1)太郎の彼女の部屋が荒らされた。
(2)太郎-iが自分-iの彼女の部屋が荒らされた。
(3)太郎の彼女-iが自分の部屋が荒らされた。
(4)*太郎-iが彼女-jが自分i/jの部屋が荒らされた。
(4)ではmultiple subjectivizationしたあとに「自分」は残れませんよね。
これはどういうことだろう。勿論、「自分」二つも駄目。
(5)*太郎-iが彼女-jが自分-iの自分-jの部屋が荒らされた。
何か知っている人いたら応答願います。

>482 すさまじぃ〜な。質問禁止って一般にOKなんですかね。それと
syntaxだけなの?wh-mov'tもなしにsyntaxそのものを教えられる
能力にはビックリだけど。482は学生さんでしょうか。まあ、きちんとした
本をきちんと読めば解るから頑張って頂きたい。
484(´∀`):02/06/30 05:44
うにゃにゃ、>>482はK-Rodしゃんかもしれにゃいという罠ゃ(w

>自分-resumptiveには何らかの制限が必要でしょうな
これは第一に格の問題だと思うにゃ。ある要素を音形化すべきか
どうか、するとしたらどのように音形化すべきかは格情報によって
決まるにゃ? 
John loves himself/*t
John is loved *himself/t
とかにゃ。resultativeの John laughed himself/*t hoarse
とかも基本的には同じだと思うにゃが。

>(4)*太郎-iが彼女-jが自分i/jの部屋が荒らされた。
この例では自分jでオッケーのように感じるにゃ。他方
(6)太郎が彼女が自分の部屋を荒らした。
はi/jともオッケー、にゃ?

かかりしゃん、ついでに英語のチェックたのむにゃ
(7) [ John, Bill and pictures of himself ]
ではhimselfの先行詞はどれになるにゃ? それから
(8) [ John, Bill and pictures of themselves ]
みたいなsplit antecedentはできるにゃ?
(7)は上の
>等位接続のconjunct#1はGoverning Categoryの
>accessible subjectにならない
に関連するにゃ。もし(7)でhimself=Billに限定されるとすると
coordinate structure全体は外から見て透明にゃが、
その内部では不透明な領域ができているということになるのでは
ないかにゃ。
conjunctといえば [ me and Mary ] went to the party とかいうのも
ワケ分からんにゃ。

虚無好きセンセ、お大事ににゃ
(なぜか知らんにゃが俺も病気になるのはたいがい週末とか
医者のしまっている時という罠ゃ)
485かかり助詞:02/06/30 12:03
>(4)*太郎-iが彼女-jが自分i/jの部屋が荒らされた。
>この例では自分jでオッケーのように感じるにゃ。他方
あっしも、2時間くらい考えて、ジムで意味もなく重い
バーベルを上下させているときに自分jはOKと思うように
なりました。しかし、
>(6)太郎が彼女が自分の部屋を荒らした。
> はi/jともオッケー、にゃ?
これに太郎=自分はないと思う。あっても「やけくそ関西読み」では
ないでしょ〜か。「AのBのCがVP」 が「AがBがCがVP」にナル時には
以下のような派生があるのだと思う。
AのBのCがVP=>[AのBが]i [t-i Cが]VP
=>[Aが]j [t-jのBが]i [t-i Cが]VP
すなわち、(6)の「自分」なしversionは
(6') 太郎がj [ t-j 妹が ]i [ t-i 部屋が ] 荒らされた。
なのではないでしょうか。だからt-j相当の「自分」は「妹」の前に
出てくる。(8)みたいなのも可能?
(7) 太郎が 自分の妹が 部屋が 荒らされた。
(9) 太郎jが 自分jの妹iが 自分iの部屋が 荒らされた。

英語の方は今度聞いてみます。カオモジさんの(7)のhimselfが
外のantecedentとれるかとかも面白い問題ですね。
John, Bill, and pix of themselves
はsplit antecedentというより[J&B]i&[pix of themselves-i]って
ことで良さそうだ。meというのは幼児の英語で出てくるaccusative
subjみたいなモノでは。英語ではaccusativeってdefault(not him,
but me)みたいなモノでもありますし。
486(´∀`):02/06/30 13:55
すまんにゃが、(6)は「荒らされた」ではなく「荒らした」ですにゃ
でi/jともオッケー、と。このコントラストがrealにゃら、これは
これで面白いですにゃあ。
 太郎が彼女が自分i/jの部屋を荒らした。
 太郎が彼女が自分*i/jの部屋を荒らされた。
 

487(´∀`):02/06/30 17:58
かかりしゃん、もひとつ頼むにゃ
John and Bill saw [ pix of themselves ]
で等位縮約読みは可能にゃ? つまり
John saw [ pix of himself ], and Bill saw [ pix of himself ]
みたいなのにゃ。これは一見無理ぽにゃがたとえば
John and Bill said they loved Mary.
→ John said he loved Mary, and Bill said he loved Mary.
John and Bill said they loved themselves.
→ John said he loved himself, and Bill said he loved himself.
と考えると可能かもにゃ、と期待してしまうのにゃ。
でもし可能にゃら、これは(再帰)代名詞みたいなのは派生の最初から
あるのではなく等位縮約が起きた後、形態部門で後期挿入される、
かあるいは等位縮約分析が間違い、のいずれかを意味するかも
知れないですにゃぁ。以前に書いたと思うにゃが、実は俺自身は
「代名詞化変形」論者だという罠ゃ

[ me and Mary ] は、meがdefault格だとして、ではTの格は
Maryが照合してることになるにゃ? [ A and B ]だとAの方が上位で
Tと優先的に関係持ちそうなのに逆になるとしたら面白いにゃ。
Either you or I am wrong. みたいなのでどうして動詞はyouでは
なくてIと一致するのか、youをさしおいてIの素性が主語全体に
浸透するのか、とかとも関係あるのかもにゃ。
488K-Rod:02/07/01 01:25
>484
ありゃ、HN消えてたのにゃ。
てか、この話題は顔文字せんせと直にお話したことがあるのにゃ。(藁)
ところで、日本語のSyntaxの本で何かいいのありますかにゃ?
トーホク軍団の新展開がうちの大学の推薦図書にゃが、うちの学生は分かり
にくいと言ってるにゃ。個人的には、英語で直に読んだ方が早いと
思うのにゃ。
まあ、これ以上はつっこまないということで、かかりせんせ(ぺこり)
489こさかな:02/07/01 10:55
>>488日本語でよめるSyntaxの入門としていいのは、やはりこの板では!と、
あ、いや、やっぱり難しすぎるですかにゃ...
 ひつじからでてる本の阿部潤先生ご執筆の部分なんていかがですかにゃ?
最小主義が何をしたがっているのか、というのがわかりやすかったような
気がしましたにゃけど、でもBare Output Conditionを「裸出力条件」は
なんか、って感じで訳語としては福井先生の「素出力条件」の方がすきです。
もっとも「す出力条件」の方が、「すうどん」みたいでよりぴったり!と
心の中で叫んでみたり。
 それから遅くなりましたが>>476 わたしもはずかっぴー>>477
フランス語のrは、Rをひっくり返したやつでしたね。
かかりさん、学生さんたちのテストの出来はいかがでしたか?
 ところで関係ない話ですが、昨日、穴ゃの「一気丸毎銭戻」
あたってしまいました!多分、しばらくの運を使い果たしたのですね。
490かかり助詞:02/07/01 14:09
[me and Mary] are going.
は、MaryもTの格は照合してないと思う。代名詞にすると
[me and her] are going.
であって
*[me and she] are going.
ではないでしょうから。言語習得なんかでは、まだ上の方の
Tとかのprojectionがないからacc subjが起きるんでないか、
とかいわれてますが。
日本語の「荒らされた」「荒らした」には確かにカオモジ氏の
指摘する違いがありそうだす。これは面白い。何となくカオモジ氏が
興味ある領域のような気がするっぴ。
491(´∀`):02/07/01 18:16
>トーホク軍団の新展開
これ、実は俺も今年教科書として使ってるのにゃ。
授業自体はそこに書いてないことをとめどなく喋ってるだけにゃから、
むしろ反面教師(教科書)的使い方をしてるにゃが、学生が独学する
としたら「分かりにくい」だろうにゃ、たぶんにゃ。
たいていの教科書がそうにゃが、最初に理念的なことを謳った
まではよいが、その後の各論になると急にせせこましい技術論ばかりで
そもそもの目標みたいなのが見えなくなってしまうにゃ。
むしろ言語習得をメインにしたようなものを使って、それに関連する
シンタクスの話を補足するような形にしたほうが授業としては面白いかも、
と思う今日この頃なのにゃ。

専門用語の訳語はいいのがないし、不統一だしでほとほと困るにゃ。
なんかカッコイイ訳語を思いついたら報告することにしませんかにゃ。
以前、Greedを自己充足原理と訳したのがあって、ちょっと感心
しますたにゃ。少なくとも貪欲原理よりは、にゃ。
language facultyを言語機能と訳すことが多いにゃが、functionと
紛らわしいので俺は言語機構にしてるにゃ。
BOCはスッピンお出かけ条件とか、どうにゃ(w
492K-Rod:02/07/02 01:53
よく門外漢の方々には、個人的には福井さんの自然科学としての生成文法か
ChomskyのLanguage and Problems of knowledgeを推薦させてもらってるのにゃ。
読み物としてもけっこうおもしろいと思いますのにゃ。

>でもし可能にゃら、これは(再帰)代名詞みたいなのは派生の最初から
>あるのではなく等位縮約が起きた後、形態部門で後期挿入される、
>かあるいは等位縮約分析が間違い、のいずれかを意味するかも
>知れないですにゃぁ。以前に書いたと思うにゃが、実は俺自身は
>「代名詞化変形」論者だという罠ゃ

もしDan FoxのA'-mvtがCondition Aに影響を与えるって主張に立つならば、
日本語ではどうなってるのかにゃ?なんてことに今、丁度、興味を持ってる
ところでしたのにゃ。narrow syntaxの派生で残されたfeatureがLFで具現化される
ので、binding conditionが関係するのはやっぱLF?なんてassumeしてるとこにゃ。
anaphorの日本語の論文で最近の何かいいのはありませんか?どなたか教えていただけ
るとありがたいです。m(_ _)m(ぺこり)

専門用語の訳語ってのは、個人的には違和感ありまくりなのにゃ。
今だにisland condition「島の条件」ってのは受け付けん。
だいたいMinimalist Programの訳語はなんなんだろにゃ?

>BOCはスッピンお出かけ条件とか、どうにゃ(w
ちょっと吹き出してしまいましたにゃ。

493かかり助詞:02/07/02 09:06
>>488私の印象ではK-ROD氏はカオモジ氏が働いている大学の
お隣の都道府県の学生、という気がするけど、そこでもそんな
授業やっているんですか。突っ込むな、といわれると突っ込みたくなる。
anaphorの論文ってあんまりないニャ。MPでは移動に出来るところは
移動にしちゃうほうがいいんだろうけど。

>>489学生さんのテストの出来はイマイチです。まあ、そんなもんだろ。
クラスは25人ほどいるので、ピン切りなんですが。これくらい人が
集まると必ず働きありさんのようにコツコツやる人と、セクシー系の
休みがちなおねーさんが必ず一人はいます。セクシーねーさんには
点あげたいけど、点をあげるような答えは書いてくれません。足は
見せてくれるけど。

enlightened self-interestって何て訳すの?それとproper government
のproperって適正というのは誤訳で、「真部分集合proper subset」の
真統率って訳すべきじゃないのかな。誰だろ、最初に適正統率って
訳したのは。phaseの訳語は?cycleの「循環」も苦しかったけど、
それ以外の訳語つけないといけないのは苦しいっすね。

英語の判断はしばし待って頂きたい。このところ私の居住地は
heatwaveってやつで、無茶苦茶暑い(96f)ので、しかも私のofficeのある
建物はなんと冷房がないので誰も学校にきとらんのですよ。
494(´∀`):02/07/02 12:07
enlightened self-interestは経済学・経営学あたりの用語にゃ?
啓発された利己心、賢明な利己主義、開かれた国益、いろいろ
検索にひっかかってくるにゃ。
資本主義思想丸出しの文法理論をチョムが唱えたというのも皮肉にゃが、
元をたどれば結局はダーウィン進化論に到るのではないかにゃ。
俺は最初にGreedが出てきたとき、これは絶対selfishnessの言い換えだと
思いますたにゃ。

>真統率
properly governed からproper government (governanceもあった)
というnominal formが出てきたのではないかにゃ。真部分という
こともあるだろうにゃが、それだけだと例えば格統率も非・格統率も
統率全体の真部分集合には変わりないにゃ。(定義自体の不自然さは
別にして)統率の中でもコレコレだけがECPを満たすに足る適正な
統率、という理解でいいのではと思いますがにゃ。それでいうと
proper binding conditionのproperもいまいち分からんのだけどにゃぁ。

セクシーねーちゃん、羨ましいですにゃぁ。うちのガッコの場合……
(´・ω・‘)ショボーン
495(´∀`):02/07/02 12:17
>anaphorの日本語の論文
ちょうど今日のクラスで取り上げるんだけどにゃ、MITWPL 41収録の
M. Motomura, Zibun as a residue of overt A-movement
ってのは上の「代名詞化変形」論に近いですにゃ。
496逃走派:02/07/03 00:05
セクシーねーちゃんの話がでてたので、釣られてでてきたよー。フェイズの適訳語
僕も切望だよー。全部カタカナでやっちゃうとか、いちいち欧文混じりで済ましちゃう
というのも1つの見識だけど、やっぱ漢字でピシッと決めたくなる状況もあると思うんで
いい訳語が欲しくなるときがあるよー。

13週くらいで、「言語学、初めてです!」ってむさくるしいハタチすぎの学生諸君
約20名相手に話ししてるよー。最初の2週でおなじみの議論で言語学全体の中での生成
理論の紹介と、UG議論まで持っていって、続く5週間で英語の諸構文&日本語の現象を使って
GBフレームワーク&ちょびっとMPでテクニカルなところに小指の先っちょだけ突っ込んで、
その後、JackendoffのLanguagesof mindとかarchitectureとかfoundationsとかから、
受けそうなネタを拾ってモジュラリティ中心に「意識」とか「思考と言語」とか、大風呂敷広げ
ちゃって、今となっては自分でも呆れ返っているよー!このあと、どーしても言語の起源の
ところに行かなきゃダメダメののっぴきならないところにきちゃってるんだけど、どーすっぺー!
顔文字しゃん、かわってくれ〜!(懇願) 
それにしても13〜4週程度で、受講生に文献を読むのを要求しないコースというのは
ミョーに中途半端で、やりにくいよー。
(こんなことかくと、かかりしゃんやK-Rodしゃんに怒られそーだけど)
497逃走派:02/07/03 00:28
あ、あとずっと上の心理の探検隊しゃん!お疲れ様でした。アタクシの名前が出ててビックリ。
ともかくこれだけは言えることかと…。あのスレが名スレになったのは虚無好き大先生しゃんの
超絶妙的突っ込みと顔文字先生の超挑発的突っ走りのバランスのなせる奇跡のよーな気がして
るですよー。たくさん書き込みがあったけど、お二人の貢献には誰も異論はないと思うですー。
498逃走派:02/07/03 00:33
と、↑のようなことを書くと「仲間内だけでの誉めあい、見苦しい」と
書き込みがあるだろーなに、百億万カーン・ゴリラパンチ。もう寝る。
499K-Rod:02/07/03 00:46
セクシーねえちゃんねえ。
そういや、おいらの1こ上の人たちはやたらと奇麗なお姉さんが
多かったんですよねえ。懐かしい。

顔文字先生、ありがとうございました。
来週辺り読んでみます。(藁
だって、今週は例の会合が。
夜はマターリいきたいにゃが、今月も無理にゃ。
来月は大丈夫にゃが。また、顔文字せんせ、相手してくださいなのにゃ。

あと、代名詞化変形論の論文はどんなのがありますかにゃ?
ご存知の方よろしく頼みますのにゃ。m(_ _)m

>496
いやいや、怒りませんよ。(^^;)
だって、うちは言語学や英語学というのがどういうもので
どういう位置付けなのかすら指導されてませんから。
1回目の授業からいきなり上述の説明が入る。

うーん、なんだかかかりせんせに尻尾を捕まれかけてるような
気がしますのにゃ。


500逃走派:02/07/03 01:14
うう、衝動的書き込みー!

>あと、代名詞化変形論の論文はどんなのがありますかにゃ?

条件反射的に、Postal(たしか1969?)のナントカカントカという論文と、Jackendoff X'-syntaxの
名詞句の構造のチャプターを薦めてしまう漏れ(苦笑)この2つをマジメに読むと何か
アイデアが出てくるような気がするんだけどなー。

と、ここまで書いて、これって古すぎ?と思ってしまったので、本気(と書いて
「マジ」と読む:ふるっ)にもう寝るー!
501虚無好き:02/07/03 06:26
binary branch について衝動的に書くんだけどにゃ、これは隠喩のメカニズムのモデルになるんだにゃ。
いわば隠喩の隠喩ですがにゃ。
A/非Aの区別が、A自体にも再帰的に(自己相似的に)適用されるとき、
隠喩を可能にする自然言語論理の図式がみてとれるのですにゃ。
たんに、隠喩を語彙意味の拡大解釈から説明する認知意味のやりかたは、
じっさいに隠喩が、「矛盾律」に(本質的に)抵触していることを 見逃しているのですにゃ。
「花子はバラだ」というのは、そもそも花子がバラでないからいえることでしてにゃ。
ところが、隠喩はたんに修辞論の問題ではなく、
起源としては、代数的に表現される「論理学」よりもネが深いと考えられるのにゃ。

文法と関係なくてスマンにゃ。
ぜんぜん何いってるかワケワカランひともいると思うので、具体的にいうと、
人間とケダモノの区別が、人間じたいに適用されると、そこに隠喩が生成されるにゃ。
これは、binary branch の構造の写像できますにゃ。
結節点Aで、人間とケダモノが分岐する、さらに、人間においてもまた、人間とケダモノが再び分岐するのですにゃ。
そゆわけで、「おまえはケダモノだ!!!!市ね」みたいな「論理」が生まれる、
あるいは動物のほうで、人間以上に人間だ、みたいな発言もでてくるのにゃ。
これは、隠喩の論理というより、概念の変容のメカニズムでもあり、
しばしば「本質論」「真のxとは何か?」みたいな議論として、日常会話から一般科学にまで登場するのにゃ。
「革命/反動(反革命)」のコードが、際限もなく自己適用されるとか、
「自己/非自己」の区別が、やはり「自己」そのものに適用されて、
とりわけヨーロッパ的なモナド的自己、「わたしという固有の自己」をめぐる認識論・現象学の議論になったりするのですにゃ。

てなわけで、このつぎはこのネタをもうちっと言語学に結びつけてハナシをするにゃ。
わたしとしては、隠喩はバイオな論理学の反映であるかもしれないと思ってるにゃ。

わたしを心配してくれたひと、申し訳ないですにゃ。
わたしはあいかわらず、ゴーイングマイウェイでいきますにゃ。

今日、出版社の人間とミーティングにゃ(鬱
502こさかな:02/07/03 10:01
>じっさいに隠喩が、「矛盾律」に(本質的に)抵触していることを 見逃しているのですにゃ。
>「花子はバラだ」というのは、そもそも花子がバラでないからいえることでしてにゃ。
>ところが、隠喩はたんに修辞論の問題ではなく、
>起源としては、代数的に表現される「論理学」よりもネが深いと考えられるのにゃ。
虚無好きせんせのおはなし読んでましたら、カントの総合判断とか、思い出したり
しましたにゃ。カントは数学は(一般的に分析判断と思われることがあるけど)総合
判断のかたまり、みたいなこと書いてませんでしたかにゃ?
 人間が知識を広げていくあり方は総合判断しかなく、そこに含まれる「同定」は
一見矛盾でなければ情報価値はない。虚無好きせんせの
>起源としては、代数的に表現される「論理学」よりもネが深い
に激しく同意ですにゃ。変なものくっつけられるのが人間理性の
なせるわざ、時にシュールレアリズムですが、「実は同一」
って示したら科学的発見ですが、「光=媒質中の振動じゃねえか?」って
思ったホイヘンスは大した根拠、確か持ってなかったですよね。
じゃあ、ホイヘンスはそれを行った時はシュールレアリストだったかってえと
そうじゃなかったはずですにゃ。
 「君はバラだ!」つって、「あなたはシュールレアリストね」と言われたら
僕なら泣きます。
...あれ、binary branchingのはなしでしたっけ?

>フェイズの適訳語
はあちきも希望!です。"probe"も妙訳を ご存じありませんでしょうか。
訳語「相」は 「氷 - 水 - 蒸気」 とかの"phase"の訳語?なんでしょうか。
「段階」とかいっちゃったらやっぱり国語学者の用語になっちゃうから
誰も使わなそう。
>BOCはスッピンお出かけ条件と
やはりこれを越える訳語はなさそうな気配なのですじゃ(w
503(´∀`):02/07/03 12:53
過去スレも参照にゃ

71 名前: 位相幾何学者 投稿日: 2000/11/04(土) 05:08
phaseって呼び方、どこからパクッてきたんか、誰か知ってる?

72 名前: from MIT 投稿日: 2000/11/04(土) 12:24
今年MITに博士論文を提出したアメリカ人(John Nissenbaum)に聞
いたことがあるんですが、派生のstageとかstepとかと区別したい
だけで、特に意味はないそうです。で全く別の話になるんですが、
David Pesetskyによると、Derivation by Phaseにprobeとかgoal
とかいう言葉がでてくるのは、Chomskyが99年(98年かな)に
手術を受ける際の検査で医療器具の探針(probe)を使って目標(goal)
となる患部を探り当てていたことに由来するそうです。勉強になっ
た?

73 名前: 位相幾何学者 投稿日: 2000/11/04(土) 12:38
いやね、Juan のRhyme & Reasonにトポロジーのことが出てきたから、ちょっと
気になってたのさ。
probeはDNA probeからだろうと想像してたんだけど、違ったか。
チョムちゃん、ガンだって聞いたけど、どこのガン?

74 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/11/04(土) 13:02
どこの癌かは知らないけど、今は元気だよ。

75 名前: 生成ビリーバ 投稿日: 2000/11/04(土) 14:41
phase、「ネオ循環節点」とでも名付けてくれりゃよかったのにと思ってるのは俺だけ?

俺も逃走派しゃんも若かった(遠い目……

504こさかな:02/07/03 13:00
なるほど...
505(´∀`):02/07/03 17:53
中国語や韓国語で書かれた論文では専門用語はどうなっているのか、も
知りたいところではありますにゃぁ。

>顔文字しゃん、かわってくれ〜!
K-Rodしゃんの先生を見習うにゃ!
「ある日突然変異が起きて人間には言語能力が生まれました。以上。」
……冗談はさておき、言語の起源と進化を考える際は生成と認知の相補性を
意識する必要があるにゃ。何度も言うけどにゃ。これまでの生成はUGを
givenとして言語獲得を説明してきたにゃが、次の段階ではUGを説明
しなければならず、そこには言語に先行して存在していた人間固有の認知
基盤と環境との相関関係の中から次第に形成されていった部分もあるはずにゃ。
一部の認知論者の誤謬(とあえて言うにゃ!)はこの進化の過程が個々の
赤ん坊の言語獲得においてもそのまま繰り返されている、と「ヘッケルの
反復説」を信奉している点にあるにゃ。個体発生は系統発生を繰り返す
必要はないのにゃ。それを保証しているのが遺伝なのだからにゃ。
……最近見ないBOBへの誘い水にゃ。

「代名詞化変形」論について補足するにゃ。束縛代名詞や再帰代名詞を
移動の痕跡の異形態とする点では確かに「できるだけ移動で」という
印象にゃが、束縛と移動の統合は必ずしも移動による統一を要請しないにゃ。
むしろ移動に対して「代名詞化変形」のエッセンス、deletion under identity
を拡張したいというのが俺の本音ですにゃ。
ちょうど再帰代名詞化変形によれば
John loves John → John loves himself
となるのと同じで「移動」は実は
John is loved John → John is loved t
というだけのこと、ってわけにゃ。観測問題とのアナロジーでいうにゃら、
音声的に何も観測しないですむのが移動の場合、おそらく格の理由で
何かが観測されてしまうのが代名詞化の場合、ってな具合にゃ。

虚無好きセンセ、また後で書くにゃ。
506こさかな:02/07/03 18:29
>中国語や韓国語で書かれた論文では専門用語はどうなっているのか
 手許に『英文法概論(II)-生成文法-』(新雅社)という韓国の本がなんでか
ありますにゃ。この本では専門用語は初出の場合、漢字で書いてありますにゃ。
1986年出版なので新しい概念についてはもちろんないですにゃが、ちょと
ひろてみますにゃ。
 government and binding theory = 支配-結束理論
 gapping = 空白化
 feature = 資質
次はちょっとウマイと思いますにゃ。
 specified subject condition = 明示主語条件
ウマイけど意訳しすぎ?
 Chomsky-adjunction = 上位再生接合
なぜかちょっと背筋に寒気が...
 local transformation = 局部変形
507(´∀`):02/07/03 18:38
>feature = 資質

(゚д゚)ウマー

>local transformation = 局部変形

ヽ(`Д´)ノウワーン

なんか楽しいですにゃぁ
ついでにproper government/bindingもあったらおながいしますにゃ
508名無し象は鼻がウナギだ!:02/07/03 19:38
うみゅ
509こさかな:02/07/03 20:32
 proper binding = 固有結束
え? 

 proper government = 固有支配
...


一応付け加えておきますと、「厳正支配」という訳も
ありました、一般的ではないみたいでしたが...
510(´∀`):02/07/03 23:02
う〜みゃ、逆に漢字表記だけ見せられて元の用語を当てるクイズ、という
のも面白そうですにゃ(w

>「自己/非自己」の区別
虚無好きセンセ、「免疫の意味論」読んでるにゃ!
で俺としてはfeatureのagreeというのも、このような自己認識能の現れと
考えたい、ってのも禿しくガイシュツにゃ。一見無関係に見える2者間に共通性を
見出す能力が我々のあらゆる認知作用の基盤であり、その意味では科学も
結局はタトエバナシに過ぎないわけですにゃぁ。
しかし敢えて指摘するにゃ。異なる2者の間に共通点を見出す以前に、まず
その2者が区別されることが要求されてるにゃ。そしてその区別自体も人間が
勝手に自然世界に持ち込んだもので、認知主体としての人間がいなければ
その区別は存在しないのにゃ。つまり人間は環境なり現象をいったんは細分化し、
概念操作しやすいように加工した上で、またそれらを統一するという、分化と
統合の過程を繰り返しているわけで、それは言語計算についてもまったく同様、
ということにこそ瞠目せよ、と言いたいわけですにゃぁ。
511K-Rod:02/07/04 01:24
>「代名詞化変形」論について補足するにゃ。束縛代名詞や再帰代名詞を
>移動の痕跡の異形態とする点では確かに「できるだけ移動で」という
>印象にゃが、束縛と移動の統合は必ずしも移動による統一を要請しないにゃ。
>むしろ移動に対して「代名詞化変形」のエッセンス、deletion under identity
>を拡張したいというのが俺の本音ですにゃ。
>ちょうど再帰代名詞化変形によれば
>John loves John → John loves himself
>となるのと同じで「移動」は実は
>John is loved John → John is loved t
>というだけのこと、ってわけにゃ。観測問題とのアナロジーでいうにゃら、
>音声的に何も観測しないですむのが移動の場合、おそらく格の理由で
>何かが観測されてしまうのが代名詞化の場合、ってな具合にゃ。

にゃにゃ。
個人的には、移動はhead chainが発音されて、tail of chainが発音されないのと
同様、再帰代名詞はtail of chainが格の問題でPFにとってvisibleになる。てか、
spell outの直前でvisibleになるので、発音されることになるし、LFでbindingが関係
してくるようになる。なんてことを考えてて、来月締め切りのlocalな学会発表にでも
応募しようとしてたのにゃ。
うーん、ここで顔文字せんせに先を越されたということは、これで発表すると
プレイジャリズムになるのか、それともReferenceに2channelと明記せねばならないのか、、、
はああ、でもやっぱ簡単に人が考え付くことしか考えてないのか、所詮。(-.-;)

ちなみにCollinsのLocal Economyって地方経済って訳してみたくなりませんか?
512(´∀`):02/07/04 11:17
にゃはは、世の中そんなもんなのにゃ
しかしその学会応募は是非するのにゃ。いずれ直接お説を拝聴しますにゃ

local economyは局部節約かにゃ(w
するとlocal minimizationは……(´・ω・‘)ショボーン
513虚無好き:02/07/05 18:41
どうも長くて根気のいる議論になりそうですにゃ。
メロンパンの先生の言っていることは、主体に関してみれば、カントの理性批判とデカルトの方法論を、
無難につなげたようにもみえるし、
自然の「言語」による分節に関してみれば、現代言語学の常識論にもみえますにゃ。

上で書いた、隠喩の自己相似構造に照らして考えると、
もっともヨーロッパの知を苦しめたのは、「存在」という隠喩であり、
「存在しないというかたちで存在する」(これは実際『存在と無』に出てくる)
あるいは、「存在するが、実在しない」といった議論ですにゃ。
わたしは、このような存在の形式を、存在性格とよんでますがにゃ。
自然科学にせよ、心脳問題を含む議論にせよ、「存在するかしないか、どっちかだ」みたいなやりかたではダメポですにゃ。

そしてずいぶん前に、先生によって、ある問題がふりだされているんだけどにゃ。
もう忘れてると思うんだけどにゃ、
「象は、四足歩行の能力がある」をパラフレーズして、「二足歩行ができないという能力がある」としている部分で、
これはのちに、心理学の先生に、無用な概念とされた「否定的能力」につながるのですにゃ。
わたしはまず、ある能力が存在する、しないについても、とりわけ「脳内能力」については、
ずいぶんややこしい議論になってくると予感するにゃ。

K−ROD先生からなぜか、「はげしく同意」を頂いておりますにゃ。
「総合判断」は着眼点がいいですにゃ。
ただし、ユークリッド幾何を空間表象のアプリオリにしたところでずいぶん株を下げてますにゃ。
まずは現代数学は、イデア的表象すら必要としないにゃ。
しかしこれは必ずしも先験的範疇の不在を意味しないのにゃ。

ハナシが流浪していきそうなので、もうやめとくにゃ。

「大統領さえ100ドルしか持ってなかった」は、
「100どるしか大統領さえ持ってなかった」よりずいぶんいいですにゃ。
「しか」がajunctであるさらなる証拠ですかにゃ?セコイ話題…
514虚無好き:02/07/05 19:21
>ただし、ユークリッド幾何を空間表象のアプリオリにしたところでずいぶん株を下げてますにゃ

これは、カントに限界があったといういみですにゃ。
あと4,50年後に生まれてれば、ガウスの球面幾何学かなんかでてたのににゃ。
まあ、基本的に、カントは退屈ですけどにゃ。
K先生は、株を上げてるにゃ。
515虚無好き:02/07/05 19:27
ぶにゃ。
ガウスじしんは、非ユークリッド幾何は存命中には発表してなかった気がするにゃ…
どーでもいいことでスマソにゃ。

しばらく、退場してるにゃ…
516K-Rod:02/07/05 22:41
>512
本当ですかにゃ?
じゃ、今後、学会に通ったらぜひ顔文字せんせに
アポ取って、研究室にでも伺いに参りますにゃ。
よろしくお願いしますにゃ。m(_ _)m

ちなみにうちのボスは意味論畑の人にゃが、概念的立場は
多いに生成よりって感じにゃ。てか、生成の立場をよく
分かってくれてるのにゃ。
人間的にも素晴らしい、いい人にゃ。
て、今日改めて思ったりしたにゃ。
http://snob.s1.xrea.com/2002/07.shtml#jul0402 より引用します。

◎川本茂雄;1976/12;ことばとこころ;
岩波新書(青版)988;岩波書店;\280(借覧);新書判;縦組;並製;iii+207p;△;;

こつちも詩学つながりのつもりが、生成の本だつた。

 次に、「食べよう」 tabe-yoo に対して「書こう」は kak-yoo となっている。
 けれども、われわれは実際には「書きょう」などとは言わない。いま y を母音では
 なくて子音として扱うことにしてみよう。そうすると先ほど kak-ru が kak-u に
 なったのと同じような現象が起こりそうだ。こうして kak-yoo が kak-oo (書こう)
 になる。「この原稿を今日のうちに書こう」などというときの形である。これで
 tabe-yoo と kak-yoo と、二つが同じような要素から成りたっていて、しかも実際に
 発音するときには互いにかなり違った形になるということが理解できた。

たとへば上記のやうな変形があるといふのだけれど、史的には助動詞「む」が「う」
になつて、「書く」のばあひには「書かむ」→「書かう」、「食べる」のばあひには
「食べむ」→「食べう」となり、「食べう」が「タビョー」と発音されたところから、
助動詞「よう」が析出したわけで、話が逆。

似たやうな疑問は、認知にもあつて、認知意味論ではおほづかみにいへば、プロトタイプ
とそこからの比喩による意味の拡張とといふ風に意味を記述するやうだけれど、現在に
おけるプロトタイプが、必ずしもその語の原義であるとは限らない訳で、さうしたときに
認知意味論において説明される意味の拡張と、史的に確認される意味の拡張との方向は
一致しないことになると思ふのですが、その辺どうなのかなあ。

cf. http://academy.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1003508934/117-123
  http://mentai.2ch.net/gengo/kako/1013/10133/1013347411.html
518(´∀`):02/07/10 23:35
う〜みゃ、すっかり無人化してしまったにゃが、だいたいみんな忙しいのは
同じ時期なのにゃ。今は前期試験関係で取り込み中なのにゃ。

虚無好きせんせ、俺のポイントはいつも極めて単純なのにゃ。
例えば単語(なり語彙項目)をくっつけて句や文を作るプロセスをシンタクスとか
派生とかいってる人は、その単語自体はどこから出てきたかという問題を軽視する
傾向にあるにゃ。それはシンタクスに先行して与えられている、とかシンタクスとは
独立した文法モジュールとして語彙部門がある、とかいった静的で固定化した文法観
=GBに対して、文から語が抽出されそれがまた文を組み上げる材料となるといった
具合に分化と統合が絶えず繰り返されている、動的でシームレスな文法観というのも
ミニマリスト的派生理論の一つの側面だと思うのにゃ。そしてそれが言語の系統発生
の問題を射程に入れる手掛かりになるのでは、と俺はふんでるのにゃ。

「否定的能力」については、まず「能力」という用語の使い方が心理学諸賢の
理解とはだいぶ違っていたにゃ。人間は人間の嗅覚を持って生まれるのであって、
犬の嗅覚を持ってはいない→犬のようには匂いを嗅げないという生得的制約の
元に生まれてくる、という喩えでも構わないにゃが、なんらかの言語固有の生得的
制約が存在するからこそ、他の認知能力から自然に導出されてもよさそうなこと
でも言語にはできないことがあるわけにゃ。この意味でUGというのはむしろ
人間言語の可能性を制限し拘束するものであり、またそのような限定された
範囲内でしか多様性が生まれ得ないから習得も可能になる、という基本に
戻ってみるテスト、にゃ。

プロトタイプ論なんてのは、認知言語学がヒトの普遍的認知特性にかかわるもの
ではないことのいい証拠にゃ。認知言語学も実は暗黙の内にUG相当のものを仮定し、
その上でより現象論的な言語分析を行っている、という印象が拭えませんにゃー。
逆に言えばこれまで記述力の向上の名の下に生成が扱ってきた言語現象の多くは
生成のプロパードメインではないのでは、という危惧もあるんだけどにゃ。
519かかり助詞:02/07/11 11:59
さて、上の方で出されていた宿題のinformant workについて。
>>484 (7) [ John, Bill and pictures of himself ]
ではhimselfの先行詞はどれになるにゃ? それから
(7')John, Mary, and pix of himselfは駄目だそうです。
同様に日本語でも
(7")??太郎と花子と彼自身の写真 (cf.太郎と彼自身の写真と花子)
ですね。
(i) John stared at Mary and the real life size picture of himself.
太郎が花子と彼自身の等身大写真を見つめた。
がOKだから、c-commanding conjunctはconjunctのなかではbinding
をblockするけど、外のモノに対してはしないようだす。

こんなストーリーはどうでしょう。
selfはLF cliticでselfが等位構造の中にある場合、&につく。
John and pix of himselfはJohn &-self/i pix of him-t/i
ってなぐあいになるとします。(7')は
(ii)John &-self/i Mary & pix of him-t/i
のようになるので&を一つ飛び越えてしまっているから駄目。(i)は
(iii) John T-self/i stared at Mary and the real life size picture of him-t/i
てな具合に、Tがselfのlanding siteなので、&はpotential landing site
にならない、ってのはどうよ?あんまり、パットしないな。

>>484 (8) [ John, Bill and pictures of themselves ]
みたいなsplit antecedentはできるにゃ?
OKだけどやはり[[J&B]/i & pix of themselves/i]のように
なっているみたイッス。日本語の
(iv) 太郎と次郎と彼ら自身の等身大写真
ってのも同じっすね。

>>487John and Bill saw [ pix of themselves ]
で等位縮約読みは可能にゃ? つまり
John saw [ pix of himself ], and Bill saw [ pix of himself ]

無理みたい。日本語も同様、
(v) 太郎と次郎が彼ら自身の写真をカネだして買った。
ってのに、ばらばら読みがあるかというとあるようなないような、という感じですが
多分それと同じ感じだと思う。

中間試験やったのにセクシーネーチャンは適当な答え書いて早めに
帰っちゃったよ。点数あげたいんだけどニャ。
520(´∀`):02/07/11 22:39
かかりしゃん、しばらくにゃ。そちらも忙しそうですにゃ。
いろいろ報告感謝しますにゃ。
>c-commanding conjunctはconjunctのなかではbinding
>をblockするけど、外のモノに対してはしない
これは結構やっかいそうにゃ。
SelfがLF cliticだというのはよくあった話しにゃが、ある時は
Andに、またあるときはTに、とあちこちウロウロするのは
なんかひっかかるにゃ。Selfの接辞化のターゲットの共通点は
なんだろにゃー。
>(i) John stared at Mary and the real life size picture of himself.
そもそもpicture nounのケースがbindingのコアデータかどうか
怪しいというのはおいといて、この例はひょっとして等位縮約の
おかげでOKということはないかにゃ。つまり
ノ and John stared at [ ノ pix of himself ]
ってな具合ににゃ。縮約が考えにくいケースだとdegradeする、
という予測がたつにゃが、どんな例がいいかにゃ。

今、明日の試験問題作成中にゃ、可愛い学生のみなしゃん、明日は
ヒーヒーいわしちゃるから楽しみにしとくにゃ(w
521かかり助詞:02/07/12 09:16
前のlasnikの論文で、selfをLF cliticだとして、主語にbindされるselfは
AgrSに、目的語にbindされるselfはAgrOに付加する、ってしてました。
そのラインをとって、主語bindのselfはT、目的語bindの方はvに
付加するとします。そのやり方をextendすると、「Caseをcheckするモノに
cliticize」ってことにナルと思われます。で、
John stared at Bill, Mary/i, and the real life size pix of herself/i
みたいなのではMaryの前にあるempty &にcliticizeしている?
英語では&が前置詞のように直後のconjunct、日本語では逆に後置詞的に
直前のconjunctにくっついているように感じられるのは、英語のandは
前置詞、日本語の「-と」は後置詞として、caseをcheckしているので
はないでしょうかね。そうすると、「selfはCaseをcheckするモノに
cliticizeする」ってのをmaintainできる。
しかし、英語の一番最初のconjunctにbindされるselfには
先行するandがない。これは、もしかして一番最初のconjunctの
CaseはvなりTなりからきているからかしらん。
非常にspeculativeでスマソ。出直してきます。


522(´∀`):02/07/12 10:20
and you and I、太郎と花子とが、 というように最初(最後)の&がspell-outされる
場合もありますにゃ。or だと「太郎か花子かが」は言うけどにゃ、or you or I とか
あるのかにゃ。
>英語のandは前置詞、日本語の「-と」は後置詞として、caseをcheckしている
これは上出の等位接続された名詞句の格照合の問題に対する解法になるかも、にゃ。
[ John and Mary ] T came to the party.
and はTの格情報を各conjunctに配分してpercolate downする働きがあるのかにゃー。
523名無し象は鼻がウナギだ!:02/07/12 14:13
新感覚のポータルコミュニティサイトが遂に出来ました!!
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524名無し象は鼻がウナギだ!:02/07/14 23:24
言語学のリンク集を見つけたからコピペしとくね.
gfssbc.hoops.ne.jp/
525名無し象は鼻がウナギだ!:02/07/15 00:43
超超初心者です。質問まだうけつけてますか?興味本位でとった英語学の授業が、実は
生成文法の授業で、法学部の自分にはわけがわからん・・。テストがせまってるもので・・。
526かかり助詞:02/07/15 14:37
質問はかなり特定されたものならまだしも、「生成文法って何」
みたいなのは答えられないと思うけど。同じ授業とっている人に
きいたほうがいいかもよ。教員によっていうこと違うし。だれか
親切な人が答えてくれるかもしれんから、書いてみる価値はある
と思う。
527K-Rod:02/07/16 14:08
selfがLF cliticって話はcondition Aを移動現象とLFでの問題にしてみたい
と思っている今の私にとってはすこぶる都合がいい話だ、と言ってみるテスト。

>プロトタイプ論なんてのは、認知言語学がヒトの普遍的認知特性にかかわるもの
>ではないことのいい証拠にゃ。認知言語学も実は暗黙の内にUG相当のものを仮定し、
>その上でより現象論的な言語分析を行っている、という印象が拭えませんにゃー。
>逆に言えばこれまで記述力の向上の名の下に生成が扱ってきた言語現象の多くは
>生成のプロパードメインではないのでは、という危惧もあるんだけどにゃ。

うちの大学で最近、認知を始めたって人は、認知でもUGみたいなものはあるって
言ってる人も多いとか言ってましたが、そんなこと言ってる人っているんですか?
てか、そんなこと言ったら認知の存在基盤そのものがなくなってしまうのでは
なかとですか?と言ってみるテスト。
少なくとも、レイコフ、ラネカー、クロフト、山梨、大堀さん
辺りはそんなことは微塵も言ってないような気がしますが。
まあ、あたしも勉強不足ですし。

ところで、最近見かけた論文(黒田1999)にゃが。

(1)学生たちが坂を上がってくるのの目が輝いて見えた。
(2)平村がLIに論文を送ったののページ数は多すぎる。
(3)大学院生がアメリカ留学へ出発するのの歓迎のためにパーティーを開いた。

この「の」が2つ続く文に関して私は直感がまるで働かないのにゃ。
「いい」ような「悪い」ような、もうサパーリって感じにゃ。
どうしたもんだろ?

顔文字せんせの授業って受けてみたいですが、テストは遠慮したいって
感じですよね。(-.-;)

かかりせんせ、日本の夏は暑くてとろけそうです。体も脳みそも精神も。



528こさかな:02/07/16 14:57
K-Rodしゃん、
>この「の」が2つ続く文に関して私は直感がまるで働かないのにゃ。
「のの」には、形態音韻規則でひとつ削除されて「の」にされる方言も
あるというウワサがとのことにゃし、その論文ではHIRCをむき出しの
CPとして、その分布が許されるのは、くっついた要素がΘ付与子である
場合のみ、っていうのを確かめるためですにゃから、K-Rodしゃんの
自分の方言のcomplementizerを使っても同趣旨の実験ができるはずですにゃよ
529こさかな:02/07/16 16:56
Head Internal Relative Clauseにちょっと絡んでですけど、
最近、自分の中で「にゃ」の位置付けが揺れてますにゃ。
最初は終助詞だったのが、最近、節末尾のノの変わったのにも
なりつつありますにゃ

 蛸の足:蛸が暴れているにゃの足
 蛸の天婦羅:蛸が暴れているにゃの天婦羅
 蛸のはちまき:*蛸が暴れているにゃのはちまき

あ、変な書き込みでスマソですにゃ。暑さにやられたようですにゃ...
530(´∀`):02/07/17 11:35
「の」は3つ以上続いてもいいのかにゃ?
太郎のパソコンが壊れた。→太郎のが壊れた。
太郎のパソコンのハードディスクが壊れた。→太郎の(の)が壊れた。
太郎のパソコンのハードディスクの電源が壊れた。→太郎の(のの)が壊れた。
これをinternally headedにもあてはめると、
太郎が論文を書いたののページ数が多い。→太郎が論文を書いたのののが多い。
になりそうにゃ。実際には削除規則が働くんだろうけどにゃ。
熊本弁の「とっとっと」を思い出すにゃ。

「にゃ」の拡張は虚無好きセンセの「罠ゃ」が極端な例ですたにゃー
「らむにゃ」はどうにゃ?(w
531かかり助詞:02/07/17 12:18
私の判断では、例えば
(1)学生たちが坂を上がってくるのの目が輝いて見えた。
はいいけど、
太郎が論文を書いたのののが多い。
はよくないと思う。カオモジ氏の例にさらに「が-のconversion」
をかけて「の」を増やすことできないかと思ったけどややっこしくて
どうしていいものかわかりましぇん。Rossのdouble ingの
話しを思い出しますね。

私がいるところも今暑いよ。まあ、日本ほど湿気がないのがすくわ
れるけど。暑いと勉強する気がおきない。暑いのの嫌い。ちなみに
冬は-30cくらいまで寒くなるので、たまりません。
532(´∀`):02/07/18 13:59
意味論スレで引用したcombienのペーパーと同じLanguage Acquisitionのナンバーに
載ってる別のペーパーで、幼児の英語ではleft branch condition(だっけ?)の
違反が許されるらしいにゃ
who do you think 's flower fell off? (cf. whose flower ...)
ちょっとビクーリしたにゃ。同様に幼児英語ではhow many ... NP みたいなのも
出てきたりするのかにゃ、と思いますた。
かかりしゃんは習得はやってるにゃ?

533かかり助詞:02/07/19 12:34
>>532 LBC違反は確かにビク-リっすね。知らなかった。
英語の'sはbound morphemeなので、LBCだけでなくて
morphologicalな違反もしている。how many NPとか、
how much NP、which NP、what NPなんかもやるのかな。
というより、本当にそういうLBC違反するのかね。何となく
信じられんっす。who do you think whose flowers fell off?
くらいならいいそうだけど。あるいはwho do you think's flowers fell off?
というのはdo you thinkがparentheticalなのかな。

私は言語習得は、授業を教えないといけないことになったときに
ひと夏かけて勉強して、教えながら勉強しました。それが3年前。
それ以来、せっかくやったことがもったいないような気がするという
せこい理由で、そういう関係の論文も読んだりしてます。
534こさかな:02/07/19 13:38
>あるいはwho do you think's flowers fell off?
>というのはdo you thinkがparentheticalなのかな
かかりしゃんのこの話を聞いたら、Halpern1995の例として
挙げてあるJackendoff1997:29(13)の
 Taj je covek svirao klavir.
that AUX man played piano
というSerbo-Croatianのデータを思い出したっす。
関係ないかもしれないっすけど。横レススンマソ
535(´∀`):02/07/19 14:07
そのペーパーの中でも
who do you think's flower fell off?
のthink'sは動詞のagreement errorではないかというpotentialな反論をとりあげて
これを斥けていますにゃ。

534のこさかなしゃんの例で逆に思い出したにゃが、
there is a man in this room
とかのexpletive thereは [ the man ] からtheだけが移動し、残った
NPが[ a man ]とspell-outされるのではにゃいか、と昔考えたことがあるにゃ。
同じ分析をやってる論文を見たことがあるにゃが、誰だっかかにゃー?
生成文法ってなんでentrenchmentとかfrequencyとかを
説明に使わないの?純粋に生物学的にのみは説明
つかんでしょう???上のほうで書いてあるプロトタイプ論が
epiphenoというのは、まぁそうかなと思うけどね。
Croft(2001) Radical Construction Grammarというやつで
立場をはっきりさせてるね。いわゆる(生得的)UGというもの
はなくてtypological UGみたいなもののみ、見たいな感じだった。
個別の言語がその成立において他の言語、typologyにreferするわけは
ないので、生成の人の論点は完全に残るわけですが、ね。
顔文字のハンドルの人が言ってるプロパーの問題はこれから大事な
点で、実はちがうものを見ているのでは、という指摘が鮮明になるかも。
hpsgとチョムスキー文法も違うものを見ている可能性があるのでは
ないのかにゃ。それとhpsgってcomputational implementationの
問題を考えるあまりに、言語学的に意味のない一般化などしてる
可能性はないのかな。あげ
537激しくage:02/07/24 06:05
すみませんが、どなたか教えて下さい。

研究者出版の「入門ミニマリスト統語論」てのを読んでいるのですが、これの
空範疇について説明した章のP.72に以下の非文法な一文があります。

(10)(C)*Brigadier Blunderbuss gave the order [them to cease fire]

カギ括弧内のthemが照合されない理由として、themが(非他動的)名詞orderの補部
である、という説明があるのですが、このthemはgaveの補部の一部である、という
のが正しい気がします。
この考えは間違っているのでしょうか?

目的格themの直前にある単語は他動詞でなければならないから非文法的だ、というなら
上の説明は正しいかと思いますが、なんだかこじつけ臭くて嫌なんです。
538(´∀`):02/07/24 09:19
>「入門ミニマリスト統語論」
そんな本あったかにゃー?
それは「彼らが撃ち方止めるべしという命令」(the order that they should
cease fire)の不定詞versionのつもりなのにゃ。
で名詞orderには構造格を照合する能力がないので * というわけにゃ。
動詞orderにゃら、
BB ordered them to cease fire.
でオッケーにゃ。類例として、
John believes Mary to be innocent. / *John's belief [ Mary to be innocent ]
みたいなのがありますにゃ。Maryに格がないというにゃら、of insertionで
*John's belief [ of Mary to be innocent ] (cf. pix *(of) Mary)
とすればよくなりそうなのに、やっぱりダメなのはナゼか、という宿題が
出てしまう罠ゃ。

>このthemはgaveの補部の一部である
それは
BB gave them [ the order to cease fire ].
の場合と混同してるんだろうにゃ。
539こさかな:02/07/24 10:03
>「入門ミニマリスト統語論」
は、たしか、Radfordの書いた入門書の、薄い方のの訳書だつた気がします
にゃ。本屋に行った時に見た気がしますにゃ。
540こさかな:02/07/24 10:27
>536
 entrenchment, frequencyを使って分析する必要がある、と思われる
データとそれに対する分析を挙げて下さいませんか?

 それから、ひとつお伺いしたいことがあります。例えば、幾何学で
三角形を三角形たらしめている形式的特徴を考えようとする時、その三角形の
辺の内側が何色か、とか、線の太さ、とか、辺が何センチだ、とかいうことは
無関係としますよね。
 生成文法でも、言語の形式的特徴を考えようとするとき、幾何学に見られるのと
同じようなことが起きます。
 しかし誤解してはならないのは、色は色でその形式的特徴に関する考察の対象に
成り得ますし、量に関してもそうであるはずだから、言語学のある分野、例えば
統語論で、そこでの形式的特徴付けの関心に入っていないとしても、意味論、
または語用論、解析器の性質等別の分野において特徴付けがなされることが
あります。言うまでもなく、ある概念がその分野に深い関わりを持つ場合に
限られますけれども。
 entrenchment, frequencyということばをどのようにお使いなのか、536さん
の書き込みの中からは窺い知ることはかないませんでしたが、「生成文法では
何故使わないのですか」というとき、「生成文法の統語論」のみならず、
「生成文法の意味論」「生成文法の語用論」「生成文法の解析論」などでも
使っていない、ということを前提にして質問されているんですよね?

541激しくage:02/07/24 11:03
>>538 レスありがとうございます。
寝ぼけて書いてたようで、読み返すとあちこち変ですね。すみません。

the order themが節や句として成り立ってないのに、本では themはthe order
の補部だとか説明しているのですから参ってます。

(このorderは形容詞でも副詞でもなければ、数量詞でもないからthemに先行
できないし、gaveの補部に物+人の順で名詞を配置するのはまず誤りだろう。
目的格は直前の他動詞と格が一致すると、本の中では散々説明しておきながら、
なぜgaveじゃなくてorderと格を照合しようとするのだろう??
もしかすると、この文はthemの格が照合できない例としてはずいぶんと不適切なの
ではなかろうか、と考えてました。)

上のような雑念はひとまず置いておき、ここはただ単純に

「名詞orderには構造格を照合する能力がないので * というわけにゃ。 」

と捉えればよいのでしょうか?
542(´∀`):02/07/24 12:39
単純にはそういうわけにゃ。

radfordの緑本にゃら俺も去年教科書で使ったのにゃ(w
すっかり忘れていたにゃー
できるだけ原著にあたることを心がけ、翻訳ものは読まないにこしたことはないにゃ。
(外国語自体の問題は別にして)原著読んで分からないにゃら翻訳読んでも分からないし、
翻訳読んで分かるにゃら原著読めばもっと分かるにゃー。
543名無し象は鼻がウナギだ!:02/07/25 16:09
今週の土日に行われるみなみやまのワークショップについての情報きぼんぬ
544ギャルギャル集合:02/07/25 16:45
i/j/ez/対応です

お役立ちリンク集
必ず役立ちます
http://kado7.ug.to/wowo/

 サイト管理者お役立ち集
     ↓  
http://kado7.ug.to/nyannnyann/   
     i/j/ez/対応
    
   コギャルとH出来るサイトはここ
ヌキヌキ部屋へ直行便
         ↓
   http://kado7.ug.to/wowo/-a.htm
    
       i/j/ez/対応
545名無し象は鼻がウナギだ!:02/07/27 16:42
どなたか、月刊『言語』7月号に掲載された渡辺明氏の「上代日本語における左方
WH移動再説」について評論・解説してくださる方、いらっしゃいませんか。確か、
筆者は、MITでチョムスキーに学んだ(最後の?)愛弟子として有望視されていた
方だと思うのですが、何か自説を批判されたことに対する感情的な反応のような
ものが目について、何だかなあと思ったのですが。
546かかり助詞:02/07/28 02:37
久々に復活。ようやく6週間に渡る集中講義を終えました。ストレスで途中で
入院する人まで現れ、イベントの目白押しでした。

>545月刊言語7月号はまだ読んでいない。しかし、watanabeさんが
元々、日本語にはwh mov'tがあったと言っていたのは最近の論文で読んだっす。
まあ、古典語のコーパスに基づいて、whがpreposeされている、という
観察してたのだけど。論文探して読んでみないと解説も減ったクレも
出来ませんニャ。言語7月号はもうしばらく図書館には入らないし。

自説を批判されて、感情的な反応するだけではなくて、きちんと
論理を持った反論するのなら、学者として自信があるってことでは
ないでしょうかね。watanabeさんは2度程しかお目にかかったこと
ないけど、とにかく勉強家でちょっとお酒の好きな真面目な人
という感じしたけど。私も私の説に反対している奴等の論文を
まとめて批判する論文書いたけど、どこかに載せること出来るか。
reviewerが反対している奴等だったりして、「この論文の扱う事実は
説明できんけど、PXXXXXXy節でオレは十分満足だから、落とせ」
なんてコメントしてきたっす。こんなの多いニャ。
547虚無好き:02/07/28 10:56
さて。
なんの話かよく覚えてないけどにゃ。たぶん「能力」概念が、行動科学とチョム理論ではそもそもちがうと、
メロンパンの先生はそういう意味のことを言ってたように思うけどにゃ。
じじつそうでしょうにゃ。
てゆーか、ある行動をしようと思えばできたが、必ずしもそう行動するとは限らない、
そのような内的プロセスを思わせるような、staticに内在する「能力」には関心がないというべきかにゃ。
ある人間が投身自殺をしたとき、その人間が落下しているあいだニュートン力学に「従っていた」として、
そのひとはニュートン力学に従う能力をもっていたかどうか、これはさして興味のある問いのたてかたではないですにゃ。
同様に、自然科学的視点からいって、ある行動は生起するかしないかであり、
それを観測し予想するのが行動科学であって、いちいち「能力」を文脈にまぜるかどうかは、非常に恣意的な問題なのだと、(彼らがそうみてると)わたしはみてるのにゃ。
要するに、ちょくせつ観測されない「能力」概念には、興味がないのですにゃ。

まあ、このideaにはひとこと言いたいことはあるにしても、
どうもメロンパンの先生は、このあたりの問題は理論相対的だということにしたいらしいですにゃ。
(スキナーは積極的に「理論」なるものを放擲しているいっぽう、しばしばMPも「理論」ではないと強調されているけど、まあそれはそれにゃ。)
長くなりそうな予感がするので、ここでは、
やはり観測可能性は現況では非常に「強い」立場をもたらすことと、
理論相対主義をとると、やはり言語学は言語学にすぎず、わるい意味での「人間科学」をひきずったものになるそうだということをいっておくにゃ。

ここんとこ不在なので、わたしの立場を明確にしておくと、
わたしは、ア ン チ ですにゃ。
チョム理論は、(推論が)ダサい、(概念構成が)デタラメ、(理論射程が)デカすぎ、の3Dダメダメダメ理論ですにゃ。
たぶん100年後には、『20世紀の珍説・奇説』という俗流知識人向けの本の、
1ページか半ページくらいに簡単にチョムスキーが紹介されてオシマイ、の予感ですにゃ。(しかもGB時代)

かかりさんも、5年語にはあるかどうかわからないプレハブ理論に「そうと知ってて」つきあうのは、もうやめるのにゃ。
人生の徒労にゃ。じゃにゃ。
548かかり助詞:02/07/28 12:49
お、珍しい人が。しかも、最後にちょろっと辛らつな批判をくれている。
上で書いたとおり感情的にならずに、論理的に行こう。

虚無さんはヴィットゲンシュタイン的な言語観を支持しているのでしょ
うか。何だか分かりにくいのですが、能力というものはないと思っている?

フェラーリBBが300km/hで走れるようにデザインされているのと、
実際にBBが走るのとの区別はないの?BBの設計デザインと言語能力の
例えが適切か解らないけど、構造があるから機能できるのだと言う
意味ではひどい例えでないと思う。もう少し、トーシロの私にも
解るように解説お願い。

MPはプレハブ理論どころか、まだまだ土台も何もない更地に近いものだと
思うけど。今、MPで提唱されていることの少なくとも半分は5年後には
ないと思う。人生の徒労、と言ってくれるな。これで結構楽しくやってたり
するんだし。

549名無し象は鼻がウナギだ!:02/07/28 16:12
LP2002MEIKAIって参加費高いけど、どうなの?
いく人いる?
ただで入れるかな?
550虚無好き:02/07/28 20:33
フェラーリの比喩は、古典的にいえば、「霊魂」を思わせるものがないという点で、適切なものではないのにゃ。

適切な例とは、たとえば樹木を描く画家がいたとする。
とてもリアルに描く。
実際の樹木を見ながら、描いているのではない。つまり、単純な写像ではない。
樹木の絵は、描くたびに違っている、すなわち「創発的」である。
樹木の絵は、数学的に、実際の樹木と同じ関数に従って枝分かれしていることが確認された、

と、このような場合にゃ。
かかりさんは、ここから、なにが推論できると思うかにゃ?

樹木と、ヒトの脳が同じ「規則」に従っているのかにゃ?
ヒトの脳に、樹木と同じ「計算する」実体的構造が存在するとみるべきかにゃ?
存在論的にもっと深いレベルの「秩序」が、両者に反映されたとみるべきかにゃ?
それとも、これは樹木も人間の身体も、同じ重力の法則に従っているにすぎないのと同じく、興味をひかない事実にすぎないのかにゃ?

いうまでもなく、vitalism を一掃してきた自然科学の流れからいえば、
精神構造のようなものは、何も仮定しないのがいちばん安全なのにゃ。

そういういみでは、わたしはmentalism に一定の理解をもっている、としかいえないにゃ。
ヴィトゲンシュタイン的ではないですにゃ。
551かかり助詞:02/07/29 01:01
フェラーリの例はcompetence/performanceの例えとしては
的外れではないと思うけど。

画家の例えは、画家が木を描いて、それを我々が木であると認識
出来るということは、その絵に描かれている木は自然界に存在する
木をもしている、ということなんでないの?だから、絵の木が
現実の木と同じ数学的パターンを示すなら、それは画家が
絵描きとして、いいスキルを持っているということ。じゃないの?
何言っているか自分でもよくワカラン。
552名無し象は鼻がウナギだ!:02/07/29 08:53
>>551
>何言っているか自分でもよくワカラン。

相手が悪すぎますね。(w

>>550
私も(どちらかというと)アンチなんですが、虚無好きさんには
支持されている文法理論というのはおありなのでしょうか?前から
気になっていたもので。。。
553こさかな:02/07/29 12:36
>550
>フェラーリの比喩は、古典的にいえば、「霊魂」を思わせるものがないという点で、
>適切なものではないのにゃ
もう551でかかりしゃんが反応されてますにゃが、ちょっと横レス失礼ですにゃ。
現代の我々にとってすんごいスピードで走っているフェラーリを見て、「霊魂」をもった
からくりと思わないのは、現代の我々の科学的理解(真であるかどうかは別にして)がそう
させているだけだと思いますにゃ。わずか100年前の人にとってでさえ、それは
ビクーリな現象で、説明不可能な部分に「霊魂」を仮定してしまうのではないかと
思いますにゃ。
 こんなこと書くと虚無好きせんせに怒られそうですにゃが、別に言語学は「人間を
相手にしてる」って思わなくてもいいと私は思うのですにゃ。もしかしたら誤解かも
しれないですにゃが、あんまりチューリングテストに縛られる必要はなくて、ある時期毎に
必要な基準を設定して、その基準から「人間」という自然物を見て構わないと思うの
ですにゃ。

ところで
>やはり観測可能性は現況では非常に「強い」立場をもたらすことと
の「観察可能性」は「追実験可能性」に置き換えてもいいですかにゃ?
だめならいいんですにゃが、もしいいなら、生成文法での容認性判断は
観察可能性/追実験可能性の条件を申し分なく満たしますにゃ。
 生成文法が観察可能なものを推論の基礎においてない、と言う場合、
個々の研究者の「でたらめさ」に起因してそういう印象を与えているため
だという気がしますにゃ。これは言うまでもなく、概念上の問題ではなく、
実践上の問題ですにゃ。この種の問題はいわゆる中核的自然科学においても
みられますにゃ(だから生成文法だってやってもいいんだ、というわけでは
ないですにゃが)。この種の議論はガイシュツかもしれませんにゃが。
554虚無好き:02/07/29 15:27
ここはまず、かかりさんに応えておくべきだろうにゃ。

「模する」の部分は、すでに「写像ではない」という仮定のところで考慮済みですにゃ。
「創発的」emergent の部分が、いわゆる言語の創造性にあたる部分にゃ。
そう考えれば、これが生成文法につながるアナロジーであることがわかると思うんだけどにゃ。

もう少しかみくだくと、樹木と人間が同じ(知的な、精神を思わせる)規則に従うという想定は、アニミズムを脱してないとも思われますにゃ。
次の、樹木と人間が同じ「メカニズム」を共有しているという想定は、
実体論にたつならば、ちょっと考えにくい、いっぱんに現在の自然科学では想定しにくいですにゃ。
さて、深いレベルの秩序については、これも神秘思想ぎりぎりのところでありますがにゃ、
たまに大脳生理学者や物理学者なんかがやすやすとおちいったりします罠ゃ。
最後のは、説明いるのかにゃ?

まあ、そんなところで、かかりさんにまた考えてもらおうかにゃ。
以上の説明で、わたしが被観察対象として人間にこだわっているとか、
チューリングマシンにこだわっているかどうかは、明らかになったと思うけどにゃ。

いったい何が、心理学者をして内観手法を捨てさせたのか、
わたしは行動主義者ではないけれども、そこのところはおさえてほしいところにゃ。

>観察可能性/追実験可能性の条件を申し分なく満たしますにゃ。
まあ、人間が一般に良心を持っているという判断も、チョム理論ていどの追認可能性では認められると思われるにゃ。
「空範疇」よりは、わたしは「良心」を信じますにゃ。

わたしは支持する言語理論は、いまわたしが作っているところにゃ。

ちょっと急ぎすぎて、ボロがでそうだにゃ。ま、いいにゃ。「アンチ」でいくにゃ。
少々荒れるくらいのほうが、スレは面白いのではないかにゃ?
荒らすにゃ!!
555こさかな:02/07/29 17:23
555ズサ-ル
556名無し象は鼻がウナギだ!:02/07/29 18:05
もっとクリアな議論をしないと
認知スレって呼ばれるぞ
557虚無好き:02/07/29 18:30
>>551で、「創発的」というだけでは、画家が樹木を写生しているのではないということがわかりにくかったかもしれないにゃ。
画家は、書割かなんかの職人みたいに、impromptu に樹木を描いていると考えてにゃ。

わたしは短気なので、どんどん次にいくにゃ。
うえでいった、「良心」の実在に関する皮肉sarcasm は、どうもまともに受け取られて、
善悪の基準は相対的だとかなんとか、つまらない反論をうけそうなので、もっと辛らつなやつをお届けするにゃ。

顔文字学派というのがあって、有能な認知心理学者が集まって、
「どのような視覚パタンが顔の認知を条件づけるか」を研究しているとするにゃ。
お互い奇妙な図形を見せ合って、顔に見えるかどうかを判断しているうちに、いくつかの条件を発見したのにゃ。
まず、鼻の位置は、顔の正中線を決定するという、鼻制御理論。
鼻の位置は、口より下にあっては顔認知されないという、口バリヤー仮説(MBP)。
次に、鼻をrepresent する視覚情報がない図形についても、「鼻の欠けた顔」としては認識されないという観察から、
(たとえば、コレ→(´∀`))
鼻は視覚情報がなくても認知されるという仮説にいたるのにゃ。これがPRO鼻仮説。
さて、話を一般化すると、PRO鼻も、口の下にはあってはならないということが自然に推論されるにゃ。
自然は単純ですからにゃ。
そして、「鼻を欠いた顔」を表現するためには、鼻の痕跡を描かなければならないという一般的観察や、
(・ ▲ ・)<鼻がなくなっちゃったにゃー
  ∀ 
鼻のない視覚パタンも、正中線をもつという観察からして(たとえば、コレ→(´∀`))
いよいよPRO鼻仮説は確実なものになっていったのにゃ。
これらの推論は、いいかげんなものではなく、反論可能性も追認可能性も文句なくある、正当な自然科学であると認められたのにゃ。

さて、どうですかにゃ?この鼻理論。

ダサくて、でたらめで、なんでもアリのチョム理論とは、ずいぶん違うようですにゃ。(vv
558虚無好き:02/07/29 18:39
MBP→MBH

えてして、こういう悪ふざけをしていると、まちがえるのにゃ。
559逃走派:02/07/29 18:44
>>557
虚無好きしゃんの鼻理論、バカ受け!
ていうか、そのままチョム理論じゃねーかと思うし、だとすると最終行が
意味不明。

だが「この皮肉も理解できんのか!」と呆れ顔になってる虚無好きしぇんしぇの
正中線はいずこに?!
560こさかな:02/07/29 20:31
嵐の予感・・・
新参者の私にとっては、噂の歴史的名スレの、まさに新たに生まれる
場面に立ち会っているような緊張感を感じるのですにゃが。

ところで、虚無好きせんせはDescarteのla bonne senseを「良心」と
されてるのでしょうか?もしそうだとすると、善悪->相対的理論という
議論は、あくまで言葉の上からの想像で議論しようとする相手への
対人論法的なものを感じてしまうのですにゃが。
 それから、虚無好きせんせの議論を読んでると、Patnumの「樽脳」の
議論を思い出すのですにゃが、外れてますかにゃ。

 虚無好きせんせはturing machineを考えているんではにゃい、という
ことはわかりましたにゃが、どうも、ちょむ理論が「これはこの領域
では扱わない」と言っているintentionalityの方へ引き込もうとして
いるように読めるのですにゃが、違いますにゃか?
561(´∀`):02/07/30 00:24
>>545
「言語」見てみたにゃ。実際の論点は至極単純で、自説からすれば左方wh移動の存在を
認めるわけにいかない外池しゃんが渡辺分析の反例をあげたのに対して、渡辺しゃんが
再反論してるだけにゃ。かかりしゃん、一見wh移動の証拠に見える語順制約はかかり
結びの例だと外池しゃんが言ってるにゃ。そのうちコメント頼むにゃ。
確かに渡辺しゃんの口調は年長者に対してかなり厳しいところもあるにゃが、俺には
これは最初から仕組まれたヤラセのようにも思えたにゃ。巷にあふれる「例文をながめて
いるだけ」のような論文を常々不愉快に思っていたのが、たまたま外池しゃんがネタを
ふってきたのでこれ幸いとばかりに書きなぐったという感じにゃ。外池しゃん個人という
より、不特定多数に対する警鐘のつもりもあったろうし、専門誌ではなく一般大衆誌と
いう性格上、生成ではこのようなストイックな考え方をするというPRの意味もあった、
とまあ、これは勘ぐりすぎかにゃ(w

562(´∀`):02/07/30 00:25
さて、虚無好きしゃん、久しぶりに登場したかと思えば、エンジン全開ですにゃ。
俺は今だに、虚無好きしゃんが実はバリバリの生成文法家で敢えてdevil's advocate役を
引き受けているという可能性を捨てられずにいますにゃ。BOBも消えてしまったし、
なんにしてもスレを盛り上げてくれてありがとにゃ。(この間、BOBと一緒にメシ
食ったように思うにゃが、あれは人違いかにゃー??)

画家と樹木の例は言語能力と自然法則の喩えとしてはいささか不適切ですにゃ。
一個人が意図的になにかを行う上での特殊な能力と一自然物の特殊な形態の偶然の
一致から何かを推論しているわけではないですからにゃー。
虚無しゃんの復帰を祝ってしばらく推論ゲームに付き合うとにゃ、たとえばすべての
人間がいろんな樹木の絵を見せられて、これは自然世界の樹木としてあり得る形か
どうかの判断を一様に下せたとするにゃ。全員が自然世界の樹木のすべてを実際に
見たわけではないのに、にゃ。そして全員が一致して樹木と認定した絵は、実は共通
する単純な数式に従って書かれており、認定されなかったものはそうではなかったと
するにゃ。もちろん、これらの人はその数式自体のことも、自然の樹木がそれに従う
ものであることも知らないわけにゃ。にも関わらず全員がその数式に従うものだけしか
樹木として容認しなかった、と。さて、こういう状況があったとき、人にはその数式に
よってモデル化できるような樹木判定能力が前経験的に備わっている、という仮説を
立ててみることは理にかなっていると思うがどうかにゃ。
……ま、いつか来た道の繰り返しにゃが、気長ににゃ。

ところで、言語知識は「この顔はヘンだよ、だって鼻が口より下にあるんだもーん」と
いうような明示的で意識的なものではないということも敢えて申し添えておくにゃ。

(´Д`;)なんかの「Д」は鼻と認知する人と口と認知する人、両方いるようにゃ。
どうでもいいけどにゃ。
563ちゃまが:02/07/30 01:42
古語のように話してのいない言語で理論の検証をやること自体に無理がないのかな?
なぜかというと、話し手がいれば「これこれこういう文は容認不可能だ」
ということができるかもしれないけど古語だと「これこれこういう文は
出てこない」としか言うことができず、証拠として弱いかなと、、、
統語論properではないので、的外れかもしれませんが。
564いつもななし:02/07/30 09:26
>>562
>(この間、BOBと一緒にメシ
食ったように思うにゃが、あれは人違いかにゃー??)

「おまえB.O.Bやろ。俺が顔文字や。正体ばれとんやぞ、
ゴルァ!」

って、なんでやさしく聞いてみなかったんですか?

>>563
コムリーも類型論の入門書に書いてますが、(古語を含めて)
全ての言語を検証することは不可能ですね。滅びた言語も
あればこれから生まれてくる言語もあるわけですから。
となると、純粋に全ての言語から帰納して普遍性に至ると
言うのは、はなから無理なわけですが、生成文法の考え方だと
この問題はたいした問題にはならなくて、データさえあれば
何を使って検証してもいいのでは?

ご指摘の点はチョムスキーの言うコーパス無効論と重なる
わけですが、データの豊富に存在する古語に限っていえば、
ある程度の直感を持っている人というのはいるはずで、実際、
「係り結びすスレ」というスレの中でそういう人の発言が
ありました。我々が英語とか第二言語を話せるようになる
ときにもある程度の直感は養われているわけですから、
そのことを考えればそれほど変な話でもないわけです。
私の先生の中には(英語の)ネイティブの間で判断が割れた
ときはノンネイティブに(も)聞く、という人もいました。(w

この(古語や第二言語の)直感の形成にUGが関わっている
関わっていないで、第二言語習得論の世界では一悶着あって、
このスレで延々と議論されている問題とも重なるわけですが。

しかし、いづれにしても、古語や第二言語で、ネイティブ
「ライク」にはなれてもネイティブになるというのは無理で
しょうから、563さんのご指摘の通りなのではないでしょうか?
565 :02/07/30 09:49
http://www.ruitomo.com/~gulab/index.html
ここでスレを調べなされ
>>540
>「生成文法の統語論」のみならず、
>「生成文法の意味論」「生成文法の語用論」「生成文法の解析論」などでも
>使っていない、ということを前提にして質問されているんですよね?

とはいっても、生成文法、特にチョムスキーの統語論偏重ぶりは儼然たる事実でしょ。
特に語用論なんてないがしろになってる。
567K-Rod:02/07/30 22:25
すっとぼけた質問してもいいですかにゃ?
LFってのは、いわゆるcovert-movementがある段階という解釈ではなく
意味解釈の表示レベルの段階という解釈はしては駄目ですかにゃ?

例えば、QRなどのcovert mvtは実は他のraisingなどの操作と同様、
narrow syntaxで行われており、それがcovert movementの場合は
たまたま音形に表れてこないというものの見方にゃ。

raisingがscopeに影響を与える(例えば、controlと比べた時とのscopeの
違いや、Many arrows didn't hit the targetとThe target was not hit
by many arrowsなんかの)なんてことを考えれば、こっちの方がすっきり
するかも、とあまりよく考えもしないで言ってみるテストにゃ。

よく理解してませんが、Beyondでチョム先生はこの意味解釈の表示レベルとしての
LFは存在するって言ってたりするのではあるまいか、とやっぱりよく考えもしないで
言ってみたりするテスト。
568(´∀`):02/07/31 04:06
吉野屋の牛丼偏重ぶりも目に余るものがあるにゃ。
天丼なんてないがしろになってるにゃ!(w

k-rodしゃん、それは以前にかかりしゃんがBEAでチョムがLF propertyが
ない、と発言したことの真意を問うたのに関わることにゃ。
部門としてのLF、表示としてのLF、どちらの意味なのか、ひょっとして
どちらの意味でもLFは不要、ということなのか、てなあたりにゃ。
でk-rodしゃんが言うような意味で移動の第二部門としてのLF部門を別に
立てる必要はない、というのは大方の同意するところだと思うにゃ。
また、もし解釈が派生と平行的にphase単位でincrementalに起こるとすると、
例えば文全体の意味表示としてのLF構造も要らない、ってか定義不可能と
いう可能性も十分あると思うにゃ。ただ、音形に影響を与える与えないの
相違がどうして意味解釈にも影響するのか、そこんところの相関をどうやって
とらえるかが面白いとこですにゃー。
569名無し象は鼻がウナギだ!:02/07/31 09:49
ばーか、能無しは来るなよ。
ここは学歴のある奴だけがくるんだからな。
おまえ等はカス。

文句が有ったらここにこいや。
http://www.jbbs.net/study/158/kyouki.html
http://jbbs.shitaraba.com/study/123
570papasu!:02/07/31 10:17
示右と一文字でかく漢字しらない?しらべてもでてこない
571K-Rod:02/07/31 11:35
>568
どうもありがとうございますにゃ。
私には生成の話相手ってのが
周りにいないので、寂しい限りですのにゃ。

私も牛丼より天丼派なのにゃ。
たまーに、無性に食べたくなるのにゃ。

こさかなしゃん、
お大事ににゃ。
私も健康優良児(とにかく風邪をひかない)にゃが、
最近、体力なくてしんどーいのにゃ。


572虚無…:02/07/31 16:18
夏バテ中にゃ。
>>562
「意図的とかなんとか、寝ぼけこといってるようじゃ、5点にゃ。
そんな言語報告より、表出(産出)されたスケッチに数的法則があることが、そのことのみが重要なのにゃ。
画家が描いているとき、超覚醒状態にあろうが、医学的には死んでいようが、アナロジーの本質には影響はないのにゃ。

そのあとにいってる「偶然の一致」というのも、そのことじたいが問われているわけであり、
要するにこれがメロンパンの先生の見解ということでいいんですにゃ?
失望する答えですにゃ。

わたしは、言語学の心理主義的側面を死守する立場をとるにゃ。
動詞の命令形の知識が、実際に命令することの知識と区別されなかったら、
つまりは、言語学の学としての権威は恣意的な抽象性のなかに埋没するのにゃ。
生成文法学者のみならず、言語学者はみずからがどのような懐疑にさらされているか自覚しないとダメですにゃ。

わたしには、どうもスレを荒らす才能がないようだにゃ。
ここんとこで、チョムスキアンを叩き潰しておくという気概に欠けるのかもしれないにゃ。
BOB先生を再読するにゃ。
573(´∀`):02/07/31 19:46
虚無しゃん確かに夏バテ、ってか、議論をいじくりすぎですにゃ。
問題の例ではその天才画家はリアルな樹木を描く方法を数式の形ではないにせよ
明示的に「知って」おり、それを意識的に利用しているだけだと思うにゃが?
それは単純な手順の繰り返しのはずで、同じ規則をすこーしだけ初期条件を
ゆらしながら繰り返し適用することでいろんな樹木を描いているのにゃ。
もちろんヘボナッチツリーのことにゃ。
これは創造的かも知れんにゃが創発的ではないにゃ、残念ながら。だから
>「創発的」emergent の部分が、いわゆる言語の創造性にあたる部分にゃ。
>そう考えれば、これが生成文法につながるアナロジーであることがわかると
>思うんだけどにゃ。
このアナロジーも間違い、3点にゃ!
言い換えると能力と運用を混同するという、最も初歩的なカテゴリーエラーを
おかしているのではないかにゃ。といいつつ「動詞の命令形の知識が〜」とか
いってるから不思議なんだけどにゃ。(言語による命令は動詞命令形に拘束されず、
名詞でも何でも発せますにゃ。ちなみに動物言語は全部、命令ですにゃ。
幼児の一語文のような初期言語も命令ですにゃ。)
言語使用の創造的側面は実は非常に制限された能力によって許される微細な変動
領域に過ぎず、生成はその制限の本質と起源に関わっているのであって、各個人が
その制限内でなにをなすかは問題ではないのにゃ。
たまたまある人が自転車で蛇行した軌跡がヘビの蛇行パタンとピッタリ一致すると
いうことからは、人間の自転車運転能力についてのいかなる興味深い推論も出て
こないにゃが、誰が運転しても必ずそうなるらしい、それ以外では運転不可能、と
いうことになって初めてなにかがプンプンにおい始めるのにゃ。

遅レスにゃが>>564、もしその人がBOB当人にゃら、ここに来なくなってしまうと
困るので黙ってたのにゃ。なんだかんだ言いながら俺も隠れBOBファンなのにゃ(w
だから早く帰ってくるにゃ>BOB

574かかり助詞:02/08/01 01:01
2日ほど離れていたら話しの流れが変わってもう一度、虚無さんに
よって画家と樹木に戻っているっす。まあ、573のカオモジさんの
意見に禿同ってことで。

トノイケさんvs.watanabeさんの討論は月刊言語が到着次第
読ませて貰います。まあ、wh-mov'tも係り結びの一種みたいな
ものかも知れないのでどちらも正しいのかも知れない。

Chomskyの〜スレは戦争に突入ってことでいいんでしょうか。

575(´∀`):02/08/01 01:19
問題になってるKoizumiのペーパー、かかりしゃん知ってるにゃ?
576かかり助詞:02/08/01 07:36
>>575 知りません。dissertationではあんな構造してなかったしぃ。
それ以降にもslowlyもVPでその隣の何の痕跡か解らないtraceの入った
VPと不可思議なくっつきかたしているしぃ。
出典もあげてくれない、何が悪いのかも言わないのに、駄目だ駄目だ
の一点張りじゃぁねぇ。
577こさかな:02/08/01 16:16
今日の日本経済新聞文化欄にかねだあきひろ先生ハケーン
その記事では、八丈方言は奈良時代以前に日本語から分かれたことば
で奈良時代以前の日本語文法を残してるとのこと。
係り結びも残っていることばなんだそうですにゃ
語順とかどうなってるんでしょうかにゃ
578虚無虚無:02/08/03 13:31
盛り上がってませんにゃー。しようがないにゃ。

しばし待つのにゃ。
579虚無2:02/08/03 14:06
メロンパンの先生、上品ですにゃー。
「暑さで寝ぼけとんのは、おのれのほうじゃ」くらいいわれないと、返せまへん。にゃ。

*「創発的」が最初から「創造的」であるべきだったという点については、メロンパンの先生の勝ちですにゃ。
しかし、その他の論点については、あいかわらずヌルーイ内容ですにゃ。

わたしは、生成文法家としてではなく、行動科学者としての「何とかadvocate」なのにゃ。とりあえず今回は。
で、言語知識あるいは能力についての実在論議は、もはや心情的に支持することしかできないと、
そういう危機感をこめて、「死守する」立場にあると申し上げたのにゃ。
(実際には、完全に絶望的ではないと思ってるにゃ。)

そもそもわたしが復活したのは、「能力」概念の射程についてからであり、
樹木のアナロジーも、基礎的な概念形成(推論)についての**「問い」であるのにゃ。
つまり、能力/運用の区別が発生する以前の場面にいるわけであり、それについて
チョム理論内部の「初歩カテゴリ」で判断されても困りますにゃ。
チョムスキーじしんが、「太陽の内部」のアナロジーで、物理的実体をもつ被観測対象をデータに用いる方法を、
精神/脳の内的構造の解明に応用しようと、少なくともそういういみのことを言っているにゃ。
(この見解は、原理上、能力/運用の区別に先行しているはずにゃ。)
ここまでは、まじめに言語学を客観科学にする立場からいえば、異論はないにゃ。
いっぽう、わたしは最近まで行動科学のなかに、あたかも20世紀的な「人間解体」の動きがあるのではないか、
と思っていたけど、全然まちがいにゃ。
少なくとも、ブラックボックスの問題を超マジメに考えぬけば、人間もミミズも出力する実体としては同等であり、
同時に、あらゆる「意識」や「知性」を思わせる一切のものについて非対称性(優劣)は存在せず、
むしろそれらの「常識的見解」は破棄すべきとの立場をとることには、かなりの正当性があるのにゃ。

>…明示的に「知って」おり、それを意識的に利用しているだけだと思うにゃが?
このあたりは、もう完全に無意味といっておくにゃ。
前に言ったとおり、思量されるべきは出力であるスケッチのみであり、
画家の「心理的」状態は、どうでもよろしいのにゃ。
あえて内観的発言にふみこむなら、このへんに一枝描き加えれば、より「樹木らしく」なることはわかっていても、
なぜそうなのかはわからない、というのが画家の現状ではないかにゃ。いっぱんに、心的計算の大部分は、意識されないし、
たとえ意識されていたとしても、その性質はかわらないのにゃ。
なぜならば、わたしは「出力」のほうから心的計算の本質をみるからですにゃ。
これは、じっさいは「太陽」の比喩を忠実に遂行しているだけなのにゃ。
混乱の元凶はチョムスキー本人にあるけど、チョムスキーじしんは他の領域にチャンネルが開いているだけましですにゃ。
とにかく対立軸を複数置いて考えられるようにならないと、チョムスキー以降が絶望的ですにゃ。

ほかにもあるけど、今回はここまでにゃ。内観手法による反論をどうぞ。にゃ。
580虚無2:02/08/03 14:07
* 複雑系の一般的使用とは、明らかに異なっているにゃ。わたしの「脳内文法」になってしまったにゃ。
** この「問い」は、かかりさんのフェラーリの比喩を上書きするかたちで出したため、
また無用に「生成文法につながる」というあいまいな注釈をしたために、生成よしの誤解はしかたがなかった感があるにゃ。
このアナロジーは、じつは心理学の先生に提出してもよかった性質のもので、
樹木の成長の戦略的側面に注目すれば(わたしは初期設定の単純な繰る返しではないと思ってるにゃ。そこには最大限の日射量を浴びるという「束縛」ゆえに、
環境から、また自己の成長そのものからフィードバックしてくる変数があるのにゃ。)、そこに「知性」のようなものも観取されるともいえるにゃ。
その実体は、もちろん数理的連関にとどまるでしょうけどにゃ。
じっさいわたしのアナロジーは、いろいろつっこみどころがある、というところがミソなので、これはこれでいいにゃ。
581虚無2:02/08/03 14:38
>ちなみに動物言語は全部、命令ですにゃ。
ここは突出して幼稚なので、いちおうつっこんどくにゃ。
まさかいまさら、「機能言語観」をだしてくることはないですにゃ?
するとこれは形態的な問題なんでしょうかにゃ。
「虚無虚無」としては、音声刺激の前後で(被命令体の)行動の変化がいかにあったかに注目するところですけどにゃ。
そうすると「命令」の拡大解釈が避けられないかんじがするにゃ。
なにしろ、「命令」の内実を前もってassume することは禁じられているのですからにゃ。

「母ネコが、えさをやりたいから、子ネコを呼んだ」とかいうのは、かんべんしてほしいところにゃ。
心理板のほうの言語能力スレが上がってきてますが、一言コメントしてほしい。
新聞記事はどうもアレですけど、ネタ元の研究については先生方はどう思うの?
583虚無2:02/08/04 00:47
むにゃむにゃ、引っ越すかにゃ…
それにしてもチョムスキー批判は、実際に「御老体」に足蹴を食らわせるようで、後味ワルイにゃ。
心理板では、そもそも「虚無虚無」は心理学キャラなので、圧倒的に優位にたつのは明らかなのにゃ。
ここなら、対等か、それ以下になるはずなんだけどにゃ…
相手にされてないの予感…

いちおう>>580「生成よしの誤解」→「生成寄りの誤解」
584(´∀`):02/08/04 02:31
虚無しゃん、敢えていうにゃが虚無しゃんの話しは回りくどいとゆーか、
ポイントにずばり斬り込むでなしに思わせぶりにジワジワくるのでレス
しにくいのにゃ。これまでの流れからして虚無しゃんの理解するところの
生成に対する疑惑を語ってくれているにゃが、それがどういう批判になって
いるのか、分かりにくいですにゃー。ほんとはチョム派? と思われても
無理ないですにゃ。俺と同一人物説が囁かれたのも無理ないですにゃー(w
一度虚無しゃんが死守しているらしい「言語学の心理主義的側面」を
トーシロにも分かるように詳説して、虚無しゃんの反チョム的立場を明確に
アピールしてはもらえんもんですかにゃ(ぺこり

>>581
「動物言語は全部、命令」というネタふりに対してその反応ぶり、虚無しゃん
ヤパーリ夏ばてにゃ。まず機能を引き合いに出すことが機能主義なのではないにゃ。
生成でも機能論は重要にゃ。しかし機能で構造を説明しようとするとヘタレの
機能主義に堕落するのにゃ。人間言語の場合、動物言語と違って、命令と
客体認知は独立して表明されるにゃが、これを可能にしている要因の一つが
人間の神経反応系における遅延ないし刺激の一時保留、あるいはワーキング
メモリの発達と言い換えてもいいですかにゃ。そしてそれが言語計算、とりわけ
人間言語固有のgeneralized transformationを可能にしているものでもあります
にゃ。そのような遅延がどうしてヒトにおいて起こるようになったか、を
物質レベルで理解することが、「UGを説明」することに繋がる、と思うわけ
ですにゃー。以上、元ネタは……バレバレですにゃー(w


585かかり助詞:02/08/04 12:39
八丈方言にも係り結びあるんですか。この間、日本の
videoで熊本のお年寄りが話しているのをみたけど、
「これは係り結びか」と思わせるような構文がありました。
しかし、熊本方言よく知らないので、断定できない。

虚無さんのお話し、楽しみに読んでますが。実は
分かりにくいというのは私も同じ印象です。
私自信も分かりにくいけど。出来れば、箇条書き
にしてチョム批判と、虚無的言語感を表してほしい。

夏の休みのあいだに幾つか論文を買いちまいたい。
けど、なかなか思うように行かないもんです。

586虚無2:02/08/05 21:33
「虚無的言語観」100点!!ばかうけですにゃ。

わたしのほうはちょっと時間がないので、
しかも夏バテらしいので、皆さん、このスレにふさわしい話をどうぞ。にゃ。

allegedly, supposedly, reportedly のたぐいは、本当にS修飾じゃないのかにゃ。
The woman was reportedly beautiful.

It is reported that the woman was beautiful.
の意味だと思うんだけどにゃ。このあたりで、かかりさんとは意見がちがうにゃ。
S修飾が、いちばん左になければならないとすると、
report-ed-ly のなんかの要素が、もともといちばん左にあったことになるのかにゃ。
これは、かなりアクロバット的移動を要するにゃ。

まあ、何でもいいけど、生成文法のハナシを、どうぞ。
587(´∀`):02/08/06 16:33
ん? なんか話題が跳んでるにゃ。
それはどこからの続きにゃ>Kyom2
arguably = it can be argued that ... とかかにゃ。
文修飾に限定されず、述部だけとかでも可能ではないかにゃ。
Kyom2 is an allegedly anti-rationalist generative linguist. ……だめにゃ?
588かかり助詞:02/08/09 11:57
判断聞いていいかな?
(1)お互いの-i学生が 尊敬している 二人の学生-i
(2)お互いの-i学生の 尊敬している 二人の学生-i
今、関係節やってるんだけど、もう判断できん。誰か
clearな判断ある?
589こさかな:02/08/09 12:19
>(1)お互いの-i学生が 尊敬している 二人の学生-i
>(2)お互いの-i学生の 尊敬している 二人の学生-i
はHeadの「学生」のところ「先生」の
(1)お互いの-i学生が 尊敬している 二人の先生-i
(2)お互いの-i学生の 尊敬している 二人の先生-i
とかでなくていいんですか?
590こさかな:02/08/09 12:21
ちなみに、589のような例だと、(1)OK、(2)だめ、と思いますです
591かかり助詞:02/08/10 00:47
>589 その通りです。すいません。頭悪いせいで混乱してます。

>590 コサカナさんも私と同じだ。関係節っていろいろわからないこと
あるなぁ。もう少し練ってみよ。他のみなさんも同じ判断?
592(´∀`):02/08/10 02:17
夏バテで頭働かんから(2)の悪さがピンとこないにゃ。
(1)がOKなこと自体も不思議な気もするにゃが、まずは
かかりしゃんの分析をどうぞ、にゃ
593かかり助詞:02/08/11 02:28
前にもちょろっと書いたけど、関係節/cleftの中でのreconstructionに
興味があります。
   (1)お互いの-i学生が 尊敬している 二人の先生-i
   (2)??お互いの-i学生の 尊敬している 二人の先生-i
(1)がいいということは、「お互い」が何らかの形でbindされないと
いけない。これには
 (a)relative headの位置から「二人の先生」が直接bindしている。
 (b)「二人の先生」は「二人の先生はお互いの学生が尊敬している」
 のように「お互い」をbind出来る位置にreconstructしている。
の二つの見方があると思います。このうち、(b)説が正しいと思う。その理由は
   (3)お互いの学生が二人の先生が尊敬できる。
のようにpotentialにすると、orderはfixed。
   (4)*二人の先生が-i お互いの学生が t-i 尊敬できる。
これを関係節にすると、
   (5)??お互い-iの学生が 尊敬できる 二人の先生-i
はよくない(よね?)。orderがfixedなので、(5)は(4)のようには
reconstruct出来ないためだと考えられる。この事実は(a)説にとっては
不可解なので。

ここからさらにconditionC typeのreconstructionも考えていくと
いろいろなことが解るのですが。それは小出しにするということで。

それと、(2)が悪いのはやはり「がーの」conversionでは「の」が
かなり高い位置にあがるためだと思う。それで「宮川・越智」分析
で扱われているようなscopeの問題をどうするかはまだ考えてません。

594K-Rod:02/08/11 15:51
昨日は顔文字先生、お疲れ様でしたのにゃ。
また、いろいろお話が聞けて楽しかったにゃ。

この「お互い」のジャッジってちょっと考えて、
また違うこと考えてから、また考えるってことしないと
よく分からなくなることがありますよね。
て、今しがた何を言おうとしたのかも忘れてしまいました。

ところで、どなたかエドワード・サピロについてご存知の方が
おりましたら、ちょこっとご教授いただけないでしょうか?m(_ _)m
595コギャルとHな出会い:02/08/11 16:03
http://kado7.ug.to/net/


朝までから騒ぎ!!
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全国エステ&ネイル情報あります。
596(´∀`):02/08/12 00:49
話題の「2ちゃんねる公式ガイド2002」、やっとゲトしますたにゃ。
にゃんと、言語学板の有名コテハンにK-Rodしゃんの名が虚無好きセンセや自転車小僧しゃんと
いっしょにあがってるにゃ! これは責任重大にゃ>K-Rodしゃん(w
ちなみにかかりしゃんや俺の名前(?)はないのにゃ……(´・ω・‘)ショボーン

>>593
> (a)relative headの位置から「二人の先生」が直接bindしている。
> (b)「二人の先生」は「二人の先生はお互いの学生が尊敬している」
どちらにしても、伝統的なnull operatorの移動分析ではまかなえきれにゃいということにゃ。
(a)は日本語の関係節がhead noun自体の移動によって形成される(internally headedとまとめて
扱う場合にありがちな話し)という立場と辻褄があいそうにゃが、この現象は日本語限定では
ないから、あまりアテにはならんにゃ。
it is pix of himself that John hates e. とかの分析の決定版はいまだにないのではないかにゃ? 
一方(b)は、relative headはrelative clauseの中でのtopicに相当するとかaboutnessを満たす
ものだとかいうKuno流の分析と相通じるものがあるにゃ。
この場合特に、移動によるgapがRC内になくても構わないことになるのかにゃ。
(6) [ 自分の学生が逮捕されてしまった ]先生
でのzibun-bindingをどうするか、とかとも共通する問題にゃ。
(7) [[ その先生i は [ 自分の学生が逮捕されてしまった ]] 先生i ]
みたいな構造で、「その先生」の部分がnull topicになっており、こいつがbinderになっている、
というのにとりあえずメロンパン1コにゃ。
(3)以下は俺の判断はハッキリしないにゃ。
(8) その二人の先生は、お互いの学生が尊敬できる。
はそれほど悪くなく、これに対応する関係節ということで
(9) [[ お互いの学生が尊敬できる ] 二人の先生 ]
も割といける感じにゃ。

「の」格の場合はnull topicが生じるCPよりさらに上に出てくるのでbinding不可、かにゃ?
(10) [DP お互いの学生j の [[CP Topi [ tj ti 尊敬している ]] 二人の先生i ]]
しかしもしこの「の」格移動がtjの位置から起きているとすれば、どうしてここへ
reconstructionできないのか、が問題になるにゃ。移動でなしに基底生成、とかかりしゃんなら
言うのかも知れんにゃが、meow川しゃんが 「の」格はSpell-Out時点ではCP内にあるという
ことを示していたしにゃー

サピアじゃなくてサピロ?
598(´∀`):02/08/12 00:59
ついでに禿しく楽屋オチにゃが、こさかなしゃんに質問するにゃ。
D. Fox (2002) ACD and the Copy Theory of Movement. LI 33. の分析で
移動のcopyが論理式上は確定記述に置換されるというのがあって、ここにもらむにゃ変換が
でてくるにゃが、この意味がよく分からんにゃ。
Which boy did Mary visit t?
はcopy理論では構造的には
which boy Mary visited which boy
であり、意味としては
which is the boy x, s.t. Mary visited the boy x
に相当し、その論理式は
which boy Lx [Mary visited the boy x ]
てな具合にゃ。combienの話しにも出てきたにゃが、operatorとrestrictionが相補的に消去
されて、
which boy x [ Mary visited x ]

which x [ Mary visited x boy ]
のどちらかになる、というのが俺らのフツーの見方かと思うにゃが、boyがrestrictionと
nuclear scopeの両方に出てくるというのは、意味論的にmake sense するにゃ?
599(´∀`):02/08/12 01:14
「公式ガイド」のついてに酒井氏の「言語の脳科学」(中公新書)も買いますたにゃが、
これはにゃかにゃか(・∀・)イイ! みたいですにゃ。
生成の専門家の書いた生成入門書よかよっぽど生成のエッセンスをうまく伝えていると
思うにゃ。チョムスキーとダーウィンに共通するものをこの人も嗅ぎ取っているのにゃ。
特に個人的に気に入ったのは、語彙論主義には統語論こそが言語の本質だという認識が
欠けているとして、ぶった斬っている部分にゃ!
600(´∀`):02/08/12 01:14
てなわけで、600ゲトズサー
601かかり助詞:02/08/12 01:36
>ちなみにかかりしゃんや俺の名前(?)はないのにゃ……(´・ω・‘)ショボーン

ありゃぁ。あっしは日陰者だからなぁ。

>ものだとかいうKuno流の分析と相通じるものがあるにゃ。
>この場合特に、移動によるgapがRC内になくても構わないことになるのかにゃ。

そう思います。596の(6-7)のストーリーにも禿同。(8-9)は判断がそうなら
そういうことになるでしょうね。「が-の」の話しは痛いところをついてくれる。
まだ考えていない、と上で書いたのは、そういうことが心配だったっすぅ。
なんとかして、spell-out以降、「が-の」conversionを先にapplyして、
そのあとでconditionAをapplyするかにゃ。つまりConditionAは
LF interfaceでかかるとか。そんで、A-mov't(が-のconversion)は
reconstructしない。
602(´∀`):02/08/12 03:20
>あっしは日陰者だからなぁ。
あにゃ、かかり助詞がガッカリ助詞になっちゃったのにゃ(w
で、aboutnessとかが重要だとなると、例えば長谷川しゃんの
a) 飼っていた少年が死んでしまった犬
b) 飼っていた犬が死んでしまった少年
も、どれぐらいそれぞれをtopicとする解釈が自然か次第で判断が揺れて当然、という
ことになると思うにゃ。俺は(a,b)どっちもオッケーにゃが、それはつまり
c) その犬は飼っていた少年が死んでしまった
d) その少年は飼っていた犬が死んでしまった
がどちらも自然に聞こえるというのとパラレルにゃ。もし(a)のほうが悪いという
人がいたら、それはイヌをtopicにすることにそもそも抵抗のある人だという
ことほどのことであって、operator-variable構造の問題ではないかも知れないにゃ。

これは以前に議論したCEDとかの問題とも関わるにゃ。
1) 太郎は花子がなぜ帰った後で死んだの?
2) 太郎は花子がなぜ帰ったので怒ったの?
どちらもadjunct内からのadjunctの抜き出しにゃが、俺は(1)はダメ、(2)はオッケー、
にゃ。花子の帰った理由がコレコレであるということが原因で太郎が死んだ、という
のは不自然にゃが、太郎が怒ったということは自然だからにゃ。すると、統語的制約
としてはむしろ両方許しておいて、(1)は別の理由でアウト、というfunctional syntax
っぽい筋書きになってしまうと思うにゃが、ここは一つかかりしゃんの反論に期待するの
にゃ。ちなみに関係節で
3) 太郎が花子が帰った後でパンを食べた理由
4) 太郎が花子が帰ったので怒った理由
でも(4)は問題の解釈が可能という予測にゃが、こっちはだいぶ???なのにゃ。
603(´∀`):02/08/12 03:22
>A-mov't(が-のconversion)はreconstructしない
一般にはどうだろにゃ。
Pix of himself seem to John to be nice
psych Vのbackward bindingもいろいろ分析があるにゃが、基本的にはどれもA移動の
reconstructionにゃ? ついでに
5) 自分の噂がその男を悩ませている
はいいのに
6) 自分の噂が悩ませている男
は俺にはなぜかかなり??にゃ。
7) 自分の噂の悩ませている男
は壊滅的かにゃ。そういえば
8) その男は自分の噂が悩ませている
もなんかひっかかるにゃ。
604K-Rod:02/08/12 10:24
>にゃんと、言語学板の有名コテハンにK-Rodしゃんの名が虚無好きセンセや自転車小僧しゃんと
いっしょにあがってるにゃ! これは責任重大にゃ>K-Rodしゃん(w
ちなみにかかりしゃんや俺の名前(?)はないのにゃ……(´・ω・‘)ショボーン

にゃ、にゃんですと!!!????????
顔文字せんせやかかりせんせをさしおくってのは、ツェッぺリン紹介に
ペイジとプラントをさしおいて、照明さんやドラム辺りが紹介される
ようなものではなかとですか?

生成批判時代のことも知らず(今だにほとんど読んでませんにゃ。総合スレは
全部読みましたが)、カキコはここと意味論とLSC以外にしたことがなく、
てか、2ちゃん自体に入り浸っていないような私が取り上げられる理由が
分かりませぬ。

公式ガイドの方、ご一考くだされ。

ちなみに自転車小僧ってのはどなたですか?

>1) 太郎は花子がなぜ帰った後で死んだの?

上記の議論のジャッジは、基本的に顔文字先生に賛成なんですが、
この文はたんに時間的なことを問題にしているだけ(e.g.太郎は
花子が帰った後でどういう理由で死んだの?)なら別にOKと
思ってしまいますが、どうなんでしょう?統語的にはあまり問題
なさそうな気がしますが。


605こさかな:02/08/12 11:55
>598 かおもじせんせ
>boyがrestrictionとnuclear scopeの両方に出てくるというのは、
>意味論的にmake sense するにゃ?
it doesn't make senseと思いますにゃ。仮に'boy[1]'と'boy[2]'という
二つの独立した述語ならば可能かとは思いますにゃが(例えば、「少年」と
「坊や」とか)決してそんなことは意図されていないはずですにゃ、
Fox2002は読んでないんですけどにゃ。
 ただ、らむにゃ演算子は、open sentenceを作るのにいろいろなものを
変項にとれる(個体、述語など)、これは計算ということを考えるのに
都合がいいように作ったE言語ですから当然ですにゃが、統語表示に
あらわれるindexも変項になっていいですにゃ。Foxが移動のあとに
残ったCopyを確定記述句とする、ということから
>which boy Lx [Mary visited the boy x ]
は、なんとも気持ち悪い式ですにゃが、'the boy'をR-expressionとして、
その指標がらむにゃに束縛されている、とすれば、同じ名前が式中に複数回
表れるのと同様に、論理式としてはないことはなさそうですにゃ。
束縛原理Cには違反しますけどにゃ。
606(´∀`):02/08/12 15:45
k-rodしゃん、
その場合の「なぜ」は花子が帰った理由を指すという解釈が問題になってるのにゃ。
例文をミニマルペアにしなかったのも悪いにゃが、
(1) 太郎は[花子がなぜ帰ったので]死んだの?
(2) 太郎は[花子がなぜ帰ったので]怒ったの?
でやっぱり(1)のほうが不自然だとすると、それと同じような理由でたいていの
adjunct condition は説明されてしまうのではないか、というpotential counter-
argument を敢えてぶつけてみますたのにゃ。

ちなみに「ドラム辺り」ってのはドラマーのことかにゃ?
あえて断言するにゃが、ゼップサウンド(マニアはツェッペリンとは言わにゃい)
の要はボンゾの超人ドラムなのにゃ。20世紀最強のリズム隊をバックに、変幻
自在のG&Vが縦横無尽に暴れ回るのにゃ。だからボンゾが死んだとき解散以外には
あり得なかったし、またそのおかげでゼップは生ける伝説になり得た……というわけ
にゃ。ちなみに先日話題になってたギタリスト・ランキングにゃが、
1.ジミヘン 2.ジェフ・ベック 3.BBキング 4.ペイジ という結果がここに↓
http://www.guitar.com/g2kfeatures/viewfeature.asp?featureID=12&page=1
「ギターの上手い歌手」(w)クラプトンは8位ですにゃ。またまた脱線スンマソ……
607(´∀`):02/08/12 15:45
こさかなしゃん、
Foxがそういう小細工をした理由はACDを認可するパラレルな構造を保証する
ためにゃったが、
John read every book that Mary did → 
every book Lx [ John read the book x ]
Ly [ Mary read the book y ]
ここでの確定記述はreferentialとゆーより、束縛変数の「その」に当たるのだ
と思いますにゃ。日本語で言うとわりと抵抗ないにゃが(ex. どの本xについて
ジョンはその本xを読んだの)、論理式としてはなんかヘンな気がしたのにゃ。
これはLF以降、昔のMayでいうLF'のレベルの話しにゃから、ひょっとして
束縛原理の適用後かも知れないんだけどにゃ。
英語のresumptive pronounもちょっと似てるかもにゃ。
which student did John wonder whether he (=the student) would be busted
英語のRPはboundではなくreferential、という指摘も昔あったにゃが……

608こさかな:02/08/12 19:31
>607
にゃるほど...

ところで、楽屋オチつづきになるかもしれないですにゃが、
この話、restrictiveとnuclearの相補分布の話ってより、
かおもじせんせの'the' as a bound pronounの話を思い出すの
ですにゃ。「その」の話をされてる辺り、このあたりをにらんでの
お話かと拝察いたしますにゃ。everyとかは可能だけど、someなどでは
ACD不可、とかの話を思い出してみると、ますます、ですにゃ。
 もっとも、economyの文脈についての想像力は、私は相変わらず
「とほほ」にゃんですけど...
609K-Rod:02/08/13 10:51
>606
例文make senseしますたにゃ。

それと音楽の知識もさすがですにゃ。
じゃ、あたしは照明さんということで。
ちなみにギタリストの話のソースは先週のzakzakでしたにゃ。
ジェフ・ベックあたりもmy favoriteですのにゃ。

それとサピロってのもSapirのことだと分かって、赤面してしまい
ましたにゃ。

3タコって感じですね。
恥ずかしいので、当分逝ってます。

610かかり助詞:02/08/13 11:15
別のミニマルペアにして、
1) 太郎は花子がなぜ帰った後で死んだの?
2) 太郎は花子がなぜ帰ったので死んだの?
だと判断は?あっしにはどちらも大して違いがないように思う。
関西の方、判断おながい。
A-mov'tがreconstructする・しないの話しはLasnikの
working minimlismに載っている論文に「A-mov'tも
reconstructする」って出ていたような気がする。「がーの」
conversionの駄目な例(>593の(2))なんかをどうするかはわか
りましぇんね。とりあえず、こういうときはこの問題は棚に上
げておいて、数カ月後、もう少し賢くなった頃に戻ってくるのが
いいかと。賢くならないとどうしようもないがっ。

guitaristは何のランク?人気度でしょうか?ちょっとあとで
行ってみよ。ritchie blackmoreは入ってないの?van halenは?
昔、ギターにvan halenのごとくテープを張ってライトハンド
奏法の練習したもんだ。80年代は入らないのでしょうか?
611(´∀`):02/08/13 12:22
>1) 太郎は花子がなぜ帰った後で死んだの?
>2) 太郎は花子がなぜ帰ったので死んだの?
花子が帰った理由が太郎の死に関係する読みが自然でない限りにおいて、どちらも
ダメですにゃ。

「の」格の例にゃが、reconstructできるように思える場合もあるにゃ。
3) 自分の学生{が/*?の}留年した先生
4) 自分の学生{が/の}留年しそうな先生
なんとなく状態性の高い(4)のほうが「の」格でもいいように感じるにゃ。
しかしこれはbindingと関係にゃく、ga-no交替一般の性質かも知れないにゃ。
5) たくさんの学生{が/??の}留年した大学
6) たくさんの学生{が/の}留年しそうな大学

BTW、かかりしゃんもギターやってんのかにゃ?
俺も下手の横好きでペイジみたいなGibson SG ダブル・ネック(のグレコ・コピー)
持ってるにゃ。リッチーも好きにゃが、日本やドイツと違ってアメリカではモノの数に
入ってないみたいだにゃ。テクだけにゃら、今のイングヴェイとかヴァイとかのほうが
圧倒的に勝っているんだろうけど、往年のギターヒーローにはテクだけでない味が
ありますたにゃー
かつて俺がたてたフロイド・スレに逃走派しゃんが書き込んでいたという驚愕の事実が
先日発覚したにゃが、かかりしゃんも洋楽板やHM/HR板に出入りしてるにゃ?
かかりしゃんや逃走派しゃんとはいつか一杯やりながら生成+ロック談義をしてみたい
もんですにゃ。Rage against the Machine はチョム・ファンで有名ですにゃ。

612こさかな:02/08/13 21:06
>ライトハンド奏法の練習したもんだ
そういえば、「ライトあんよ奏法」ってのもありませんでした?局所的に。
かかりしゃんはallan holdsworthもすきだつたりして。
613(´∀`):02/08/13 23:34
>「ライトあんよ奏法」
詳細キボンヌ。リッチーはよく足でギター踏んづけてたにゃ
ハモンドの鍵盤の上に乗っかってナイフ突き立ててたのは絵馬損だけどにゃ
614逃走派:02/08/14 03:13
>>606
なんでsteve howeが91位なんじゃ(キーっ!)
前からちょっと気になっていたところだけど、
I'm angry that she was at home. というのとI'm angry because she was at home.
というのはほぼ同義っぽいような。ちなみに*I'm dead that she was at homeとは言わないけど。

ええい、言ってしまえば、606の(2)は実はargument clause的なのであって
adjunct conditionはちゃんと生きてて、それがキチンとでてるのが606の(1)じゃ
ないかなって思うんだけど。

615こさかな:02/08/14 11:07
>「ライトあんよ奏法」
右手人さし指のかわりに、右足親指でプリング&ハンマリングするという
元TVでVow Wowなどのサポートなどもしてた葛城(葛G)さんの必殺技ですにゃ。
大昔にギターマガジンで読んだっきりだったので、「まさかでてくるめえ」
と思ったのですが、google検索でかなりの件数ヒットしましたんで
ビクーリしましたにゃ。
616かかり助詞:02/08/14 12:04
洋楽板はたまに行くけどあんまり書き込んだことなイッス。

グレコのジミーページモデルなつかしイッス。あっしは
東海のストラトでした。いまじゃぁ、fenderが安くうっている
世の中になっちゃった。おまけにこの間、楽器屋にふらっと
入ったら、80年代のレスポールがoldiesとして売られていて
ビクーリでした。oldiesって、60年代以前だと思っていた。

あっしは英語学畑の出で、そもそも英語に興味があったのは
洋楽の影響ありました。80年代に中-高-学部と過ごしたので、
The Best Hit USAは見てたし。

ライトあんよ奏法、左手は使うのでしょうか?カオモジ氏とは
プロレスのことも、逃走派氏とはdownhill skiのことも
話さないといけない。コサカナさんはギターの変な弾き方について
話そう。それとランキングにvan halenが入っていて安心したっす。
雑談ばかりなので、sageます。次回、もう少し
relative clauseの不思議について書きます。
617(´∀`):02/08/14 15:29
>なんでsteve howeが91位なんじゃ(キーっ!)
リッチーは100位にゃ(キィィーッ!

>606の(2)は実はargument clause的なのであって
にゃるほど。にゃがこれを言い出すと、取り出しができればargument、
できなければadjunctってなことになって、何の説明にもならにゃいという罠ゃ……
ところで基本に戻って英語では
 why are you angry [ that John left t ]?
はOKにゃ?

>右足親指でプリング&ハンマリング
ほとんど珍芸ですにゃ(w
ちょっとやってみたら足がつりますた……(;´Д`)

そういやかかりしゃんもプロレスファンですたにゃ。いま日本のプロレス界最大の
関心事といえば猪木に絶縁状叩きつけた長州の今後の動向かにゃ。
「猪木は長州がなぜ新日を辞めた後で記者会見を開いたの?」……事情通のファンには
容認可能、かにゃ?(w

>次回、もう少しrelative clauseの不思議について書きます
期待しつつ今回もsage、にゃ
618かかり助詞:02/08/15 11:24
マサ斎藤-長州ラインってホントに強い/強かったらしいね。
健介なんかは長州いなくなってどうしてんでしょうか?

雑談はこれくらいにして。ところで、ようやく「言語」7月号読みました。
渡辺さんの言っていることは正しいな。細かいところでは、例えば
主語もscramble可かどうか(渡辺さんは出来ないとしている)、
というのは私は賛成できないところもあるけど、外池さんには
方法論的な問題点あるっす。ついでに94年のOVS仮説も見てみたけど
「なんですか?」って感じだった。

それはさておき、関係節について。取りあえず、以下の例から考えられたい。
  (1)a. 太郎-iの妻が 彼-iを 殴った。
    b. *彼-iを 太郎-iの妻が t-i 殴った。
(1a)はbindingBとCともに満たしているからOK。(1b)は表面を見ると
Condition Cに反しているようである。すなわち(2)と逆のことが起こっている。
  (2)a. *彼-iが 太郎-iの妻を 殴った。
    b. [太郎-iの妻を]-j 彼-iが t-j 殴った。
(1b)がcondition C違反というのは普通のscrambling/bindingの
分析にとっては、local scramblingはA'-mov'tでもあり得ると
されているので、問題だと思われる。しかし、その問題をさておき、
以下の例を考えると、
  (3) * [e-j 彼-iを 殴った] [太郎-iの妻]-j
私の判断では、(3)もおそらく(1b)と同じように*だと思う。しかし、
e-jの位置にrelative headがreconstructするのでは、(3)を
ConditionCで(1b)と同様にrule out出来ない。Condition C
に反するためには、
  (4) e-j 彼-iを [太郎-iの妻は]-j 殴った
のようにreconstructしないといけない。にゃんだこれ?   
スレ違いですまんが、ミスタースポックは英語を話さなかったと思われ。
「それは論理的ではありません」ので。


主要部移動を勉強しているのだけど、本の説明をみると、経験的証拠とか
書いてあって、もうブちぎれです。

誰かチョムスキを小1時間問い詰めてください。
620(´∀`):02/08/15 19:01
>>618
にゃる……
ここまで来ると判断がビミョーで、たしかに(3)はヘンと感じるにゃがそれが(1b)と
同質かどうかは迷うところにゃ。一つは、[ 太郎の妻 ]自体がuniqueなものにも
関わらず、それを[彼を殴った]と「太郎」に指示的に依存した表現によって限定
していることからくるreferential circularityっぽさがあるにゃ。例えば
[[ 彼を殴った ] 太郎の学生 ](太郎の学生にはいろいろいるが、そのうちで太郎を
殴った奴)とかでもかかりしゃんは同じ判断にゃ?
もう一つは、関係節ではVがCまで上がっているので(以前にどっかで引用した
Hiraiwaの分析)Vとagreeしている「彼」の素性もCまで上がり、そこから太郎(の
元位置)をbindする、というストーリーも考えられるにゃが…… 
明らかにどちらもいろいろ問題あるにゃー、スンマソ。

>>619
>経験的証拠とか書いてあって、もうブちぎれ
これだけだとレスのしようがないにゃ。どうしてこれがhead movementの
証拠なんだ、ヴォケ! ってのを具体的に頼むにゃ。

621名無し象は鼻がウナギだ!:02/08/16 12:47


     .._________________
      「 | | |  | | |.  | | |   | | |  | | |  /// ///\
     \ | | |  | | |  | | |  | | |__,-‐、|  /// /// /.|
.      \,ヘ、. | | |  | | | |_l-'  :::::\/// /// .///|
       /  ヽ、| | | |_l l-'       ::::\./// .///.│
      /    ` ‐-‐'          :::::\ ///  |
.    /l\    ヽ、 __, -‐'  ̄   __,-‐ll´\::::〉___│
    ^l\ll\ ヽ、 _ , -‐'  __,-‐ll _ll-'´ ̄::/ ──‐ |
.    |  \ll\      _,-‐' ll _- '   ::::/  ̄ ̄ ̄│
     | _二二\ll||   ||l_ll二二二_  ::::|  /⌒i._|
..    |  ̄ ̄ ̄o >.......≡ ̄ ̄ ̄o ̄ ̄  :::|:ミ|l⌒:|─|
    | ` ‐--/.:::::::::   ` ‐---‐ '´    :::| |l⌒l.| ̄|
    | 、_/,::::::::::::::::  、_     ,ノ   :::::|: ||⌒l.|_|
    |   /,::::::::::::::::::::   ̄ ̄ ̄   、 :::::|ミ||ノノ ─|
    |/./,::::::::::::::::_:::)   `‐--- 、 \ ::::|.|`‐' ̄ ̄|\
    │ ,_L                _、\  ::|| l、__|:::::\
.     |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     ヽ::::|: ::l、─.|:::::::::::\_
     |                   :::|::l::  ::l、ニ|::::::::::::::::|:::‐-
    _/:l     ━━━        ::::::::;/::    :|,|::::::::::::::::::|::::::
._ ─/:::::::l                ::::::;/::   /|:::::::::::::::::::::|:_:
::::::::::/:::::::::::::ヽ             :::;/:::   / .|:::::::::::::::::::::::|::
:::::::/:::::::::::::::::::::\_______;/:::   /   |:::::::::::::::::::::::::|:
::::/::::::::::::::::::::::::::|\::::::::::::::::   /    .|:::::::::::::::::::::::::::|
622かかり助詞:02/08/16 13:12
[[ 彼を殴った ] 太郎の学生 ]
もcoreferential readingでは悪いと思います。日本語の関係節には
解らないこと多いです。知られているところでは村杉さんのdissertation
なんかあるけど、判断を含めて疑問いっぱいだしぃ。

mr. スポックの話しがなんで急に出てくるの?
623虚無2:02/08/16 19:11
>>620
たぶん、縮約関係にゃ。いわゆる「経験的証拠」なんて数えるほどもないにゃ。

もしちがうのなら、わたしも興味あるにゃ。
ボケナスの経験的証拠知りたいにゃ。
624虚無2:02/08/16 19:15
また、ネタにひっかかったのかにゃ…

ま、いいにゃ。書いちゃったものはしかたがないにゃ。
625虚無2:02/08/16 19:18
ついでだから、ボツ原も書き込んどくにゃ。

ボツの理由は、クソおもしろくもないから。

まあ、mentalism はひとことでいって、
(記号一般の)「意味」を物理的実在の振る舞いbehavior からとらえない、ということでよろしいんじゃないでしょうかにゃ。(かんべんしてにゃ。)
ブルームフィールド学派が、中途半端に排斥しようとしたものが「心理主義」にゃ。
ここでB学派の批判をすると、わたしのキャラが何だかわけわかんなくなるけど、
やはりB学派の素朴実在論的傾向にはのっかれないのにゃ。
いっぽうで、物理的実体に、「意味」が直接宿るというのは、霊魂が宿るのと同じくらい自然科学と相性ワルイにゃ。
そこでB学派としては、音声「ミズ」が、物質H2Oと関連づけられた反応を惹起するかぎりにおいて、そのときのみ「意味」を認めたかったのだろうにゃ。
結局、現代言語学の主流をかえるにはいたりませんでしたがにゃ。
ソシュールとチョムスキーを同時に俯瞰できるほどいま体力ないけどにゃ。
俗に言われる共通点というものがあり、
ラング(あるいはヒト固有のものとしてのランガージュ)と言語能力、パロルと運用とを結びつけるものとかあります罠ゃ。
しかし、なかでも無視できない共通点が「心理主義」であり、これはソシュールでは心的実在としての音声とconception の結合として現れ、
チョムスキーでは、精神の内部で構成された「言語」を精神の内部で解析するといった手法に現れているのにゃ。
事実上、<外部=世界>をむしろ捨象してきたわけですにゃ。おおざっぱないきかたとしては。
(心脳論の立場からは、「精神の内部」という表現は避けたいところだけど、まあいいにゃ。)
ちなみに、ラングを外的な実在物とみなす考えは、「信号機が交通ルールそのものである」と思い込むようなもの、ということにゃ。
これに関してはひとことあるけど、省略にゃ。

さて、ここでチョムスキーが自然科学を標榜していいものか問題になるけどにゃ。
予想される論点は、自然科学があるしゅの観念論と結びついていたかどうかということですにゃ。
無縁でないばあい、モノかココロかといわれれば、けっきょくいずれも「心的」なのにゃ。
(ただし、「心的なもの」(「感覚所与」など)からIdee までは、
ヨーロッパ哲学が企図してきた長い沈殿物のような議論が膨大にあることを忘れてはならんにゃ。ヘーゲル現象学が「そのまんま」ともいえるにゃ。)
ここらへんになると、数学をまきこんだえらい議論になりますにゃ。
とりあえず、理論装置の媒介として「観念」を用いることと、
(言語学のように)そのような心的存在を領域対象にすることとは、クラスがちがうと、いっときますにゃ。

すくなくとも文章は短め、図式も単純にしたけど、わかりやすくなったのかにゃ。
それとも、たんにご存知の図式をあたりまえに書いただけなのかにゃ。どっちみちたいした話題ではないのにゃ。
ってゆーか、マジに議論したら、収拾がつかないのにゃにゃ。
626(´∀`):02/08/17 03:43
忘れかけた頃に脈絡もなく現れますにゃー、虚無しゃんは
前回の>>586, 587はどうなったのにゃ

>チョムスキーが自然科学を標榜していいものか
>モノかココロかといわれれば、けっきょくいずれも「心的」なのにゃ
ここらあたりにも実は虚無しゃんが根っからのチョムスキアンではにゃいかと
いう嫌疑をかけたくなる理由が見え隠れするにゃが……
心や精神が自然世界を構成する他のいっさいとは異なる、本質的に相入れない
接近法しか受け入れない、という二元論を採るべきではない、という意味に
おいてチョムの立場は自然主義と言われるにゃ。広く自然物を対象とする考察で
あるという限りにおいてヒトの言語能力に関わる研究もまぎれもなく自然科学
ないし自然哲学なのであって、それ以外に呼びようはないと思うにゃが?
この板でも時折散見される、文系vs理系という根拠不明な二分法に照らしての
「理系」を標榜しているわけでは決してなく、それらすべてを含めて自然学と
位置づけるのが妥当だ、といってるのではないかにゃ?mindをbodyやmatterと
同次元の対立項とするとおかしなことになるにゃ。むしろbodyでは被覆し切れない、
今のところは機械論的説明を許さないような現象領域まで取り込んだ研究対象を
mindと呼び、その中には言語能力も含まれているが、それらをも守備範囲に
おさめるような自然科学のパラダイムを画策しているのが生成文法であろう、
と取り敢えず正攻法で返答しておくにゃ。

今日(てか昨夜)は五山の送り火ですたにゃ。俺のデジカメは大したことにゃい
から、あまりきれいに撮れなかったのにゃ……(;´Д`)
数日留守するにゃが、またすぐ戻るにゃ、じゃにゃ。

627名無し象は鼻がウナギだ!:02/08/17 09:30
でも根本は素朴実在論的な主観客観二元論でしょ?
だってそのbodyでは被覆しきれないものだって,言語学では主観にとって外在的対象なんだから.
いってることに原理的に無理がある
628名無し象は鼻がウナギだ!:02/08/17 09:56
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629虚無2:02/08/19 06:44
なんでわたしがチョムスキアンなのにゃ?
「ご老体」にドロップキックかますのが、気がひけるっていったからにゃ?

>>586は、かかりさんが命題修飾は、動詞句修飾の上位になければならないという見解にたいし、
Early this morning he was reportedly killed.
が、反証になれるかどうかにゃ。わたしもしらんにゃ。

メロンパンの先生には、のちほどにゃ。
通常の議論をどうぞ、にゃ。
630(´∀`):02/08/19 18:03
「素朴」実在論なのかにゃ?
UGにゃら言語能力にゃらの生物学的実在性が主張されているにゃが、それは直接触知
できるものではなく、現象にゃら経験にゃらの背後にあると想定される抽象普遍体にゃ。
それらもそれを認知する主体意識とは相変わらず独立した客体であり「外在的対象」にゃ。
物理・化学・生物・言語……恣意的に切り分けたに過ぎない現象領域のうち、言語だけを
特別扱いしなければならないとする方にburdenがあると思いますがにゃー
虚無しゃん、出番にゃ。
631虚無2:02/08/21 07:36
いつからわたしはメロンパンの先生とタッグをくんだのにゃ。
タッチは無視するにゃ。

>物理・化学・生物・言語……
なんて書き方では、「言語」を特別視してくださいというようなもんにゃ。
(ミクロ)物理学・化学・分子生物学には、いちおうhierarchy 関係が想定されてるけれども、
「言語」については、それは明らかではないのにゃ。
だいたい, 「言語」なんておおざっぱな言い方では、さらに混乱を招くばかりなのにゃ。

チョムスキーが意識的に新しいparadigm shift を模索していたかというと、NO ですにゃ。
だいたいMITにいながら、なんでガリレオ、デカルト、ニュートンなんて名前を出して、基礎理論を展開すんのにゃ。
(二元図式の克服というと、たいがいデカルトが元凶で、HとかSとかの名前がでるのにゃ。)
ideal-speaker-listner なんてのも、ボイル・シャルルの「理想気体」を思わせるしにゃ。
これは、むしろ古典的な自然科学の図式に、まず「言語学」をのっけようという意図ではないかにゃ。
これが「素朴」だというのなら、あるいみそうであるし、チョムスキーの意図でもあるのにゃ。

なんか、ぬるいレスになったけど、これからは少しずついきますにゃ。
632(´∀`):02/08/22 09:13
虚無しゃんはプロレスを知らんですにゃ。
プロレスではタッグパートナーよりもむしろ対戦相手との以心伝心が求められるのにゃ……

>>物理・化学・生物・言語……
>なんて書き方では、「言語」を特別視してくださいというようなもんにゃ。
どうしてそうなるのか分からんにゃー。 誰かさんみたいになんでも反対、はやめにして
理路整然と説明してもらいたいとこにゃ。
この階層の上位にあるものは、その一部が下位にあるものと(還元ではないにしろ)矛盾
しない形で説明されるべきものを示すにゃ。生成は言語の生物学的側面に関わっている
にゃが、言語にはそれ以外にも文化的社会的側面をはじめ物理や生物以外による説明が要
請されるような側面が多くあり、階層のさらに上位にこざるをえないのにゃ。
paradigm shift というとかえって安っぽくなるにゃが、チョムの最大の関心はこの階層
を貫く統一化の問題であるということも失念なきようににゃ。古典的自然科学に言語学を
のっけるだけではなく、言語学側からのこの統一問題への貢献の可能性を探ることが重要
なのにゃ。

... it is no less irrational to dismiss the conclusion that the remarkable properties of
form and meaning in natural language are explained by computational processes,
often in quite far-reaching ways, on grounds that contemporary biology offers no
apparent basis for these conclusions. As for the mind/body distinction, it cannot
be formulated in anything like the Cartesian manner; or any other, as far as I can
see, except as a terminological device to distinguish various aspects of the natural
world. (Language and Thought, p.40) 
……なんだそうにゃ。

633(´∀`):02/08/22 09:14
ところでかかりしゃんの話しに戻るにゃが、関係節がらみでは他にもけっこうシビアな
Bindingの制約があるみたいですにゃ。ACDの例でH. Harleyが指摘しているにゃが、
his/i friend loves the boy/i
*his/i friend loves [ the boy that Mary does ]i (WCO)
ってのがあるにゃ。ひょっとしてかかりしゃんがACDにこだわってるのもbinding含み
でのことなのかにゃ。
634K-Rod:02/08/22 12:44
恥を承知で意見させてもらいますにゃ。
たまにはドキュン発言もあっていいと思ったりするにゃ。

>630、632
この意見には概ね賛成ですし、言語学やってる立場としてはこれでいいと
私は思っているということを前提に聞いてほしいですにゃ。

「人間特有の言語能力は抽象普遍体で、直接触知できない」
チョム先生が時々おっしゃるように、確かにこれは妥当な意見だと
思いますのにゃ。言語能力というのは心的なもので、そこでどういうことが
起こっているのかどうかというのは、人間の脳を解剖してみたところで
分かるものでもないですにゃ。

しかし、生成学派が常々主張している通り、言語能力というのが先天的に
備えられているものであるとするならば、脳科学の立場の人間はこの言語能力の
根拠を遺伝子レベルで証明してみたいと思うのは、彼らが持つであろう当然の
欲求でもあると思われますのにゃ。

言語というのは、それこそ社会学的な知識やら、一部認知能力やら、偏見やら
メタファーやらいろいろな知識を総動員して使用しているものにゃから、純粋に
言語能力が発達している部分を遺伝子レベルで見つけるのはかなり困難なことだと
思われますにゃ。たぶん、できない可能性の方が大きいかもにゃ。

それでも、科学というのは既存の理論では発見できないと思われてきたような
得体の知れないような事実に関しても、一定の光明を与えることに成功してきたように
思いますのにゃ。DNAの遺伝配列やら、その例は枚挙に暇がないですにゃ。

だから、私は脳科学・生物学の分野で言語能力の実在を解明しようとしている
試み自体はあたたかく見守っていきたいと思っていますにゃ。
科学に失敗はつきものにゃ。

P.S. 顔文字先生、例の連絡、私にはいっこうに届いてきません。

635かかり助詞:02/08/23 00:57
Heidiのやつはどこに載ってる論文でしょうか?
  his/i friends loves [the boy that Mary loves]/i
のようにacdなければOKなのでしょうか?そういう
例は載せてますか?

昔のChom論文(70年代のconditionsだったかな)に
his/i mother loves John/i
??his/i mother loves JOHN/i
のようにfocal stressを置くとWCOになるから、focusは
LFで移動したりするのでないか、と言っていたのがあったと思う。
Heidiの例はなんかそれににているっす。

bindingとACDはそんなに奥深く考えているわけではなくて、まだ
そこいらへんに落ちている紙切れに作った例文を書いたりして、
事実の整理をしている段階であります。そこに、また違う論文の
書き直しが入ってしまい、えらいことになってます。新学期までに
一段落させないといけない。
636(´∀`):02/08/23 03:51
先走って余計なことを言ったかもしれんにゃが、気にしないでにゃ>K-Rodしゃん

まあ、K-Rodしゃんの言ってるとおりで、俺も「脳科学・生物学の分野で言語能力の実在
を解明しようとしている試み自体はあたたかく見守っていきたい」もんですにゃ。
にゃが、これまでの言語の脳科学というと、やれfMRIだのPETだの、言語運用に関係して
いる領域の存在を指摘するまではいいにゃが、それが生成のいう言語機構の所在や言語計
算のプロセスに直接対応するという保証はどこにもないのに、さもそうであるかのように
理論にこじつけて脳内血流のデータを都合のいいように解釈しているだけ、という印象を
個人的に持つにゃ。
まあそれ以外に方法がない、といえばそれまでにゃが、脳科学により生成理論が実証され
た、と彼らに軽々しく言ってもらうとかえってありがた迷惑的なところもあるにゃ。
チョムもこれまでのところ「言語知識を脳内で実現している物質的基盤の解明」という目
標への現在の脳科学の貢献をあまり積極的に評価しているフシはうかがえないにゃ。近刊
でも脳と言語について発言してるみたいにゃが、どういう論調なんだろにゃ。
http://books.cambridge.org/052101624X.htm
その点、例の「言語の脳科学」のセンセはかなり妥当で慎重な路線をいってると思います
にゃ。

そういえばこの本では認知言語学やコネクショニズムも一刀両断ですにゃー。
「チョムスキーの理論は古い、という主張そのものが古いのだ。認知言語学や心理言語学
が正当派言語学と袂を分かっている現状は、科学の進歩と逆行していると言えよう。」
とか
「生成文法やシンボル表現を使わない、一見「新しい」アプローチが、言語研究の突破口
どころか、すでに行き詰まりを見せている現状を、正しく認識しなくてはならない。統計
学習だけで言語獲得が説明できるという安易な考えは、行動主義への逆戻りにすぎず、言
語の本質を無視した一般論でしかない。」
とか言ってるにゃ。 ♪スカッとしたわ〜(スカッとさわやか)、かにゃ?(w
「正当派言語学」はさすがに苦笑にゃが、生成とは違うアプローチで言語の違う側面を研
究している、だけに留めておけばよいものを、まるで生成にとって代わるものであるかの
ような言い方をする人が上にいるお陰で認知の若手は損をしてますにゃー

637(´∀`):02/08/23 03:55
Heidiのは多分LIのsquib用のえらく短いペーパーで、WCO, ACD and QR of DPs
ってやつですにゃ。ACDではない関係節の例は出てこないにゃが、論旨からいって
オッケーになるはずにゃ。問題の例がWCOになるということは、ACDを解決するのは
QRのようなA-bar移動でなければならないことを意味する、という論旨にゃ。
638かかり助詞:02/08/23 09:57
しかし、ACDのない関係節の例を出して、それがWCOにならないってことを
示さないと、argumentationが不完全ですね。関係節なんかを
つけることによって、Heavy NPになってfocusとして解釈されやすく
なっているだけの話しかも知れないのに。heidiの論文は
どこかにciteされていたような気がする...WCOに関しては
minimalistっぽい説明はしてますか?聞いてばかりいないで
論文を探してみます。
639(´∀`):02/08/23 19:59
関係節ではないけども、
ok her mother loves [ the girl in the corner ]
というHNPっぽい例と対照されてますにゃ。
>WCOのminimalistっぽい説明
というのも一概には難しいですにゃ。
Heidiの分析はQRがlarge-scale pied-pipingだとするのだから、それ自体がミニマリストっぽくない、と思う人もいるだろうしにゃ。そもそもWCO自体、bijection principle
みたいので扱うべきかどうかも異論あるはずにゃ。
his mother loves John
みたいなのは、Johnが先行文脈で禿しくガイシュツの旧情報であり、hisのreferenceは
そっちから決定されている、という解釈が容易にできるから問題なし、ってことにゃ。
his mother loves everyone
ではそのような解釈ができず、hisはeveryoneにA-bindされて束縛変数として解釈される
しか道がないが、そのようなbindingはQRの有無、あるいはQRのlanding siteがどこか
に関わらず構造的に成立しないにゃ。問題のACDの例も
[ the boy that Mary does ] が通常の関係節なんかよりも新情報としての解釈を受け
やすい理由が独立してあれば、それだけで間に合ってしまうしにゃー
640K-Rod:02/08/24 11:41
>632
すみません。
630の発言が酒井氏の本に対する警鐘なのかと勘違いしてしまいましたにゃ。
顔文字先生の御意見、もっともですにゃ。

WCOに関するMinimalistっぽい説明ってどんな感じになるんですかにゃ?
と質問してみたいですにゃ。
641かかり助詞:02/08/25 01:43
>Heidiの分析はQRがlarge-scale pied-pipingだとするのだから、それ自体がミニ
>マリストっぽくない、
これはWCOの分析と言うより、May/Fox lineのACDの分析とMPとの
incompatibilityですね。WCO自体はnonrestrictive quantificationで
やっても、every x [ x's mother loves x=person ]のようにbijection
に反する形にはなる。
universal QPとかwhとか特定のvalueを持たない表現以外にも
WCOをしめすものはあります。手前味噌ですが、
(1) ?? 太郎は 花子がpro/i読む前に その本/iしか 買わなかった。
(2) ??太郎は 花子がpro/i読む前に その本/iこそ 買うべきだ。
もWCOだとするのが自然では。こういう、「しか」句とか
「こそ」句がreferentialかどうかというのはよく解らないとこだけど、
少なくとも先行文脈でのdiscourse topicではあり得る。
だからやっぱりbijection prinicpleみたいなのをmaintainしたい
とこだけど、、、MPっぽい説明ってあるかな。何らかの方法で
Minimal Link Conditionのようなものを使うか。
Hornsteinの1994はなんかいっていなかったっけ?あれはsuperiorityを
WCOと同じにしただけでWCOのMP的説明はしてなかったかな。

ところで前、カオモジ氏が「pronounはD」って言ってたけど、
そのreferenceはどこでしょうか?abney?どこかで読んだと思うけど
見つけられませんのですたい。
642(´∀`):02/08/25 12:08
ですたいって、なんで急に九州弁にゃ? 俺も最近は時代劇板にはまってるので
今回は「ござる」口調でいくでござるにゃ。

代名詞=D、つったら俺の世代では真っ先にPostalの On so-called pronouns in English
ってのが出てくるでござるにゃ。今だったら英語以外でいろいろ研究あるはずにゃが、
新しいとこはあまり知らんでござるにゃ。
[ D [ N ]] でD/N両方が格変化する場合の格照合はどうなってるのでござるかにゃ。

>every x [ x's mother loves x=person ]のようにbijectionに反する形にはなる
これはQRが存在し、そのlanding siteがIPあたりであることを前提にしているでござるにゃ。
しかしQRがなくても、あるいはlanding siteがもっと低い位置であっても、束縛代名詞は
A-bindingを要求する、といっとくだけでbijectionを出してこなくても排除できる、と
言いたかったのでござるにゃ。

>(1) ?? 太郎は 花子がpro/i読む前に その本/iしか 買わなかった。
>(2) ??太郎は 花子がpro/i読む前に その本/iこそ 買うべきだ。
昔pied-pipingの証拠とされた「 花子がpro/i読む前に[誰が書いた本]/iを買ったの」の
バリエーションでござるかにゃ。余談にゃがこれは両刃の剣で、「 花子がpro/i会う前に
[誰/iが書いた本]を買ったの」だとpied-pipingではむしろ都合が悪いでござったにゃ。
まあ、こそ句やしか句「全体」としては新情報だと思うでござるにゃが、しかし
(3)  彼の母親は太郎しか愛していない。
はパーフェクトっぽいのでこれも諸刃の剣という罠でござるかにゃ。
ところでparasitic gapはどうしてbijection principleに違反しないのにゃ、とネタふり
してみるでござるにゃ。

ではご免、にゃ。

643虚無2:02/08/25 17:59
>>632
やっとわたしが敵であることがわかったようですにゃ。

とはいえ…
なんか、テーマがでかいわりにはセコイ論点だにゃ…

わたしは、たとえば自然数や音楽の認知に生物学的な基盤があることを想定して研究されることをナンセンスだとは思ってないにゃ。
だからといって、「数」や「音楽」を「生物」の上位概念にもってこようとは思わないにゃ。
わたしがいったhierarchy というのは、還元主義にもとづく階層構造の表象であり、
おおざっぱにいって宇宙の進化を象徴していると、一般に信じられてるものにゃ。

あえて生物の上位概念を考えるなら、「精神 Geist」とでもなるかにゃ。俗流ですにゃー。

まあ、チョムスキーは「言語」の広大な領域から、自分の理論の作用域を慎重に切り分けたといえるのではないかにゃ。
一般通念では、「言語」はいぜんコミュニケーションの道具であり、「歴史的遺産」であり、
社会言語学では権力関係の媒体であり、行動科学では等価刺激と似たようなもんなのにゃ。

やはり「言語」を「生物」のうえにもってくるのは穏当ではありませんにゃ。
問題がtrivial なので、今日はここまでにゃ。
644かかり助詞:02/08/26 01:39
>「 花子がpro/i会う前に[誰/iが書いた本]を買ったの」
>だとpied-pipingではむしろ都合が悪いでござったにゃ。

実はこれは私が今reviseしている論文に出てきますニョロ。
wh contained in a complex NPも関係節の中で動くと思うニョロ。
 ??君は[[花子がpro/i読む前に] 何/iを買った人に]会ったの?
のように、proのあるadjunctが関係節の内側にあっても
WCOeffectがあるニョロ。whは究極的にはmatrix Cのスコープを
とるけどそれを介在しているのがLarge Scale Pied Pipingダト思うニョロ。

これと関係していると思われる現象に、
(1) みんなが 何を 買ったの? every>wh wh>every
(2) みんなが 何を 買った店が つぶれたの? *every>wh wh>every
がありますニョロ。(1)はambiguousだけど(2)はgroup reading
しかないニョロ。

parasitic gapとATB extractionはbijection principleに
反しない...正確に言うとConcepts and consequencesでは
parasitic gapがmarginalな構文であるのはbijection prinicipleに
反しているから、としてたけど、barriersでsubjacencyにしたがう
ことから、operator mov'tになってしまい、marginalではない
と事実の方が変わってしまったような気がしますニョロ。

postal早速、読んでみますニョロ。というか昔、読んだこと
あるような気がするニョロ。どうもありがとうございましたニョロ。
postalには一度会ったことがありますニョロ。ちょっと、危ない系の
感じの人だったニョロ。
645(´∀`):02/08/27 04:04
長州新団体でまたマット界の勢力図が塗り替えられそうだにゃ……

>やっとわたしが敵であることがわかったようですにゃ
ぜんぜん(w 全日に舞い戻ったスタン・ハンセンは「テキサスの化石になれ」と悪態つ
きながら恩人テリー・ファンクにウェスタン・ラリアットを炸裂させたのにゃ、心の中で
詫びながらにゃー(プロレスはディープな世界なのにゃ)

>わたしがいったhierarchy というのは、還元主義にもとづく階層構造の表象であり
化学から生物へのステップは単純な還元主義的階層構造ではないにゃ、還元できる部分も
あるにゃが、それがすべてではないにゃ。DNAからゲノム、そしてポスト・ゲノムの時
代なのにゃ。DNAが分かったからといって生命が分かったことにはならないのと同様、
生成文法だけで言語が分かったことになるとは誰も思ってないにゃ。しかし同様にDNA
からしか分からないこと、生成にしか解けない謎も生命や言語にはあるのだと思うにゃ。

逃走派しゃんが逃走中のため、ジャケンドフ・スレで音楽の話題が出かかったまま止まっ
てるにゃ。虚無しゃん、できたらそっちもよろしくにゃ。


646(´∀`):02/08/27 04:09
かかりしゃんはヘビ年生まれかにゃ?

>実はこれは私が今reviseしている論文に出てきますニョロ
むか〜し、俺も某所で扱ったことがあるのにゃ。その時の俺の主張は、いったんpied-piping
してから、さらにwhだけが単独で移動するので
[ 誰/i [ t/i 書いた本 [ 花子がpro/i会う前にt/jを買った ] の ]]
と、bijection違反になるということですたにゃ。

>wh contained in a complex NPも関係節の中で動くと思うニョロ。
> ??君は[[花子がpro/i読む前に] 何/iを買った人に]会ったの?
「何」を直接主節まで出してもbijection違反になるから、これだけだと関係節内の移動の
証拠にはならないのではないかにゃ。CNPCとかで直接取り出しをブロックしておくにゃ?
あるいは、whole NPが動き、それから「何」だけが上みたいに単独でoperator位置へ動く、
とかでもよさげにゃ。

>(1) みんなが 何を 買ったの? every>wh wh>every
>(2) みんなが 何を 買った店が つぶれたの? *every>wh wh>every
これは(2)では一つの店についてのquestionという解釈が優先されるというのが関係してない
のかにゃ。
(3) その本には、みんなが何を扱った論文が掲載されてるの?
とかだと、各人によって異なる論文、異なるテーマという解釈も自然だと思うにゃ。
(かなり苦しいかにゃ?) relative headより、RC内のquantifierがwide scopeを取る
inverse scopeという点では、以前に意味論スレで出てたEnglishman's mother文もちょっと
似てるにゃ。

>barriersでsubjacencyにしたがうことから、operator mov'tになってしまい、
>marginalではない
PG専用のnull operatorを立てると、anti-c-commandの説明がつかないにゃ。LFではこのNOが
なんらかの形で消え、[ OP [ ... t ... [ NO [ ... e ...]]]]が[ OP [ ... t ... e ...]]みたいになるので、
t cannot c-command e ってのがスジではないかにゃ。

>ちょっと危ない系
人を見かけで判断してはいけませんにゃー。しかしE. Williamsはいかにもギョーカイの人っぽ
かったですにゃー。
647かかり助詞:02/08/27 12:49
「にょろ」が蛇年生まれなら、「にゃ」は猫年(?)生まれということに
なってしまうっす。何か芸風が欲しいところだったから、ニョロ、とつけて
見ただけですニョロ。

>[ 誰/i [ t/i 書いた本 [ 花子がpro/i会う前にt/jを買った ] の ]]
というLFはvon stechowのnatrural lang semantics(1995だったかな)
の論理形式と基本的に同じです。あっしはもう少しチマチマしたLFを
考えております。まあ、大同小異だけど。基本的にcomplex NP constraint
を破らないLFを考えているのですが、理由はややっこしいので
30行では説明できる自信ないからヤメトキますにょろ。

(3) その本には、みんなが何を扱った論文が掲載されてるの?

これでevery>whは苦しくないっすかね?しばらく考えてみます。
WCOもそうだけど、MPではanti-c-commandのように
c-commandしてない、ってものをどのように処理するか
難しいニョロ。

EdwinはAnna Maria Discilloに...おっと辞めとこう。しかし
LI monographは99%、edwinが書いたっす。言語学会もいろいろあるニョロ。
648(´∀`):02/08/28 07:30
ニョロはニャより入力がだいぶ面倒にゃし、あまり応用がきかにゃいのにゃ

>von stechowのnatrural lang semantics(1995だったかな)
いちおー、俺のほうが2年早いのにゃ。 
誰でも出せば載るらしい2流海外誌だったけどにゃ(w
このあたりはFiengo, Huang, Lasnik, Reinhartの4人組のseminal workが出発点に
なってるのにゃ。日本語でも事情は同じで、
(1) みんなは誰が書いた本が好きなの?
で、誰>みんな>本 のscope orderが出るから、LFで「誰」はCNPの外に出ていな
ければならにゃい、ってな具合にゃ。

anti-c-commandは基本的にbinding condition Cかchainの適格性条件かにゃ。
overt anaphor bindingを含めてbinding関係は全部移動による連鎖だと(再)解釈
されるとすると、
*which man t died before you met e? と*that man died before you met e
は同じ理由でダメで、
which man t died before you met him とthat man died before you met him
は同じ理由でOKってなストーリーになるかにゃ。

which man did you trust t before you met e
では (Op, t) (Op, e) の2つの連鎖が実際にできており、従ってbijection principleは
経験的にも間違い、というのにメロンパン1/3コにゃ。BPでしか説明できないことっ
て、何かあるにゃ?

649(´∀`):02/08/28 08:48
ヒトの脳の大型化の原因は、糖質合成にかかわる遺伝子を進化の過程で失ったことでは
にゃいかという研究があるそうですにゃー
http://www.yomiuri.co.jp/04/20020827i305.htm
以前、言語の進化が高等霊長類のうちヒトだけ尿酸分解酵素が自分でつくれなくなった
ことと関係しているという古い説を引用したかも知れんにゃが、もともと持っていた
ものを捨てることで、残ったものが活性化して新しい機能や構造を立ち上げていくと
いうのも生成的視点ではあるにょろ尿(w

650かかり助詞:02/08/28 13:01
>いちおー、俺のほうが2年早いのにゃ。 
>誰でも出せば載るらしい2流海外誌だったけどにゃ(w

それは知らなかった。読まないといけないんだけど、2流海外誌ってえと、
Lingua位でしょうか。Linguaって誰でも出せば載るのかな?あっしも
載ったことあったりするけど。linguisticsってjournalがあるけど、
あれは3流?syntaxの評価はどう?1.5くらいつけてますカネ。

そのwhの移動は、
(1) [[[[[[何を盗んだ人を]裁いた裁判官が]働いている裁判所を]焼いた火事を]
消した消防士が]呑んだ酒が]旨いの?
とかではどう動くすかね。全体が動いて、その下のNPが動いて、そのさらに
下が動いて...ってしていくっすかね。
(2) ??[やくざが [ 太郎が何を買ったかどうか] 言った現場が] 週刊誌に載っていたの?
(3) [やくざに [太郎が何を買ったと] 言った現場が]週刊誌に載っていたの?
はどうニャルニョロ?あんまり、いい例文でないけどcontrastはある(よね?)
ちなみに(2)はadditional whもあるニョロ。
(4) [やくざが [ 太郎が何を買ったかどうか] 誰に言った現場が] 週刊誌に載っていたの?

chainのwell-formedness conditionってのはミニマリストの
世界ではstateしていいのですカネ。virtual conceptual necessity
とかBare Output Conditionとか経済性の原理とか、そういう概念的な
裏付けがないとミニマリスト的でははないのでは?

それと連鎖が出来ていたら、PGの位置にはreconstructしない、という
alan munnの観察をどうするっすか?うぅ、もしかしてNOを
動かしてあとで消すから、派生的にcopyがPGの位置にはない?
しかし、null op構文の一つであるtoughなんかはreconstructできる。
Each other's teachers are especially easy for the students to criticize.
とか。

昔、ミニマリストが出始めの頃、外池さんがMITでvisitingをやって、
帰ってきてから都立大でミニマリストの報告、みたいな発表を
やったときに、カオモジ氏はわざわざ関西から来てったっす。
あっしもヘナチョコ院生として隅っこの方に座っていました。
確か、カオモジ氏はpsych verbのことを聞いていた。
651(´∀`):02/08/29 12:17
また古いことをよく覚えてるにゃー
確かにその外池しゃんのトークには行ったにゃが、心理動詞云々は覚えてないにゃ。
その時はおかき食べながら聴いていたということはないはずにゃ(w

「2流海外誌」は他の著者に失礼にゃから撤回するにゃ。まあ、俺のときは何のコメント
もreviseもなく、そのまま掲載にゃったから肩すかしくらったような記憶があるにゃ。

>(1) [[[[[[何を盗んだ人を]裁いた裁判官が]働いている裁判所を]焼いた火事を]
消した消防士が]呑んだ酒が]旨いの?
wh移動やagreeの証拠が形態的に見える言語ならともかく、日本語だと「ヽ(´ー`)ノ」
(お手上げ)ですにゃ。ただ、答えの形式として「「〜呑んだ酒」です」は要求されない
と思うから、CNP全体のLSPPがおきておしまいということはないと思うにゃ。
derivationallyに見れば、「何」が元位置にmergeされた後、できるだけ早い段階で移動
なりagreeするはずにゃから、小さいNPから順番にコトが起きるはずだと思うにゃが、
例えば「何を盗んだ人」全体がwh移動したおかげで次は「[何を盗んだ人を]裁いた裁判官」
がwh移動できるようになり……ってな具合かにゃ。

この辺りは実はかかりしゃんのFxxLのペーパー見ながら言ってるんだけどにゃ(w
ついでだから質問するにゃが、かかりしゃんが内部移動・外部移動の二本立ての証拠と
して出している例の議論が俺にはfollowできないにゃ。例えばcrossing constraintの
ケースを単純化すると
*[[DP NPI ... wh ... not ] ... Q ] / ok [[DP wh ... NPI ... not ] ... Q ]
ってな感じだと思うにゃが、whの内部移動を立てずに直接wh→Qの移動でも説明つく
にょろ? 同様に
*[ NPI ... [DP ... wh ... ] not ... Q ] / ok [[DP ... wh ... ] ... NPI ... not ... Q ]
でも、DP全体の外部移動なしで直接wh→Qでも説明つくにょろ?

652(´∀`):02/08/29 12:18
>virtual conceptual necessity
はくせ者ですにゃ。結局、あるものにVCNがあるかどうか、の客観的診断法なんてものは
ないと思うにゃ。ある特定の言語観を採った時にどうか、ということでしかにゃく、
例えばBOCも言語モジュールと他の認知モジュールを分けない人には最初から無用って
ことになるにゃ。逆に、語彙意味論やってるような人の言語観からすれば、D-str.相当の
理論内インタフェイスは相変わらずVCNがあるってことになるのではないかにゃ?
ただのconceptual necessityではにゃく、「virtual」ってのがさらに話しをややこしく
してるんだろけどにゃー。ちなみにPICとかはVCNがあるってことになってるにゃ?

reconstruction効果がないというのは例えばどんなのにゃ?
which pix of themselves/i did they/i like t after they/i bought e?
とかがダメになるにゃ?

653名無し象は鼻がウナギだ!:02/08/29 20:24
[にゃ」「にゃ」ゆうにゃ
654かかり助詞:02/08/30 01:55
あっしもlinguaに出したときはreviseなしでいきなりノッタッス。
審査の途中でeditorのhoekstraが故人になってしまい、引き継いで
事情の解らない新しいeditorがhavewe accepted your paper?
なんて訊いたりしてったっす。
fxxlの論文、あんまり出来がよくないのですが。それをなおして
某journalに出して、それをさらにreviseしてるっす。別々の
移動と考える理由は、一つには上でdiscussしたWCOのことがあること。
そして、もう一つには、かなり例が複雑になるのだけど、

(1)??[誰も[[花子しか何を買わないと]良子に言った人を]信じないと]君は太郎に伝えたの?

のように交差制約violationが二つある場合、additional whでよくするには
二つのwhが必要だからです。だから、「良子」と「太郎」をともにwhにしないと


(2)[誰も[[花子しか何を買わないと]誰にに言った人を]信じないと]君は誰に伝えたの?

すなわち、内部移動と外部移動それぞれをsuppressするadditional whがないと
(1)はよくならない。こういう話しを載せなかったのは、例文が長すぎて判断が
難しいし、spaceとりすぎるからです。

PICのVCNってのは...chomの考えではcomputationのburdenを減らすには
部分部分の派生をやっていった方が経済的、ってことだろうけど、しかし、
それがinterfaceにmotivateされているかというと違うような気がするな。
派生の経済性、というのはVCNはなくていいんですカネ。

PGでは
(3) *Which pix of himself/i did you file t after John/i saw PG?
のように、PGの位置に行けばbindされうるのにその位置にはreconstruct
出来ないニョロ。同様にATBで、
(4) *Which pix of himself/I did you buy and he/i destroy?
のように、ふたつめ以降のgapにはreconstructできない。
Alan Munnは1992くらいのNELSだったかにこれを書いていたけど。
何となく、派生はprocessingというColin Phillipsのストーリーを
思い起こさせるニョロ。
655(´∀`):02/08/30 08:42
>交差制約violationが二つある場合、additional whでよくするには
>二つのwhが必要だから
>(2)[誰も[[花子しか何を買わないと]誰に言った人を]信じないと]君は誰に伝えたの?
にゃるほど…… にゃが、下の「誰に」のおかげで「何」の内部移動が可能になったと
して、そこからさらに起きる外部移動はCNP全体のLSPPではにゃく、「(誰+)何」の
単独移動という可能性がまだ残ると思うにゃ。その移動がCNPCやPICにひっかからない
というのが前提だけどにゃ。かかりしゃんは日本語の関係節をCP抜きのTPにしている
ようにゃが、だとするとTPのouter Spec(?)からNPを越える移動はCNPC/PICを満たして
しまう、とかいうことはないのかにゃ。すると例としては外側にもCNPが出るようなのが
よりpertainingかもにゃ。
(3)??[[誰も[[花子しか何を買わないと]良子に言った人を]信じないと]思っている男]を
君は太郎に紹介したの?
(4)[[誰も[[花子しか何を買わないと]誰に言った人を]信じないと]思っている男]を
君は誰に紹介したの?
にゃ? 同じことかにゃ? ま、俺には判断自体がお手上げですけどにゃ。
続く、なのにゃ。

656名無し象は鼻がウナギだ!:02/08/30 15:41
チェムスキ大先生が日経でアメリカ政府批判してますた
657かかり助詞:02/08/31 00:44
二、三日留守にするニョロ。カオモジさんの(3)(4)の例は
長すぎて読んでいる途中で最初の方を忘れてしまうせいか
判断できないニョロ。
658名無し象は鼻がウナギだ!:02/08/31 01:54
古森義久大先生が産経でチョムスキー批判をしてますた

>米国の言語学者ノーム・チョムスキー氏といえば
>超過激な政治発言で知られるが、
>古森特派員によると彼の対テロ戦争否定論が
>改めて論議の的になっている。
>米国の軍事作戦でアフガン人四百万人が
>虐殺されるなどと予言していたからだという。

>同氏はカンボジアのポル・ポト派にも理解を示し、
>大虐殺があったとしてもすべての原因は
>米軍の爆撃だなどと述べていた。
>「この人物は米国を憎み、
>米国の業績をけなすことで職業歴を築いてきた」
>という批判があるという。

7月30日産経抄からコピペ
659K-Rod:02/08/31 02:08
このかかりせんせの例文、ジャッジできないにゃが、なにかコツでも
あるんですかにゃ?
一説によれば、Hojiさんに弟子入りすればいいなんていう噂もあります
にゃが。

あ、あと顔文字先生valuable commentsありがとうございましたにゃ。
この場を借りてお礼申し上げますにゃm(_ _)m

雑談ですにゃが、なぜかよく「生成やってる人って恐い」
ていうコメントいただきますにゃ。
個人的には認知やってる人の方が恐い(例えば某Y氏など)って
いう印象があるにゃが、みなさんどうですかにゃ?
そんなこと言われますかにゃ?

MLBストが回避されるみたいで、個人的に喜んでますにゃ。
HN変えようと思ってましたのにゃ。

660虚無2:02/08/31 08:04
ニョロ Noro 族の二項対立の象徴体系を思い出しますにゃあ。

R.Needham だったかにゃ。まあ、いいにょろ。またくるにゃ。
661こさかな:02/08/31 18:52
>658
古森さんは、外務省の告発記事等、注目すべきジャーナリストだと
思っていたが、そんな発言をしているなら、「なんじゃそれ」って
かんじ。
 古森さんこそ、その弁を借りるなら、外務省官僚に寄生しながら
外務省批判で飯を喰ってきた人間ではないのか。私はそのことを批判
したいのではない。古森さんもよいジャーナリストであり、チョムスキーも
正当な政治批判を行っている、ということだ。

 すでに"11/9"などの著書で言われていることだが、日経の記事からの
抜粋

「チェチェンでの残虐行為を正当化したいロシアはすぐさま『反テロ連合』
に参加し、中国もそうだった。イスラエルも米国からの支持が強まる中で、
パレスチナに対しより激しく報復できると考えた」
「ブッシュ政権が執着する『テロとの戦い』についていえば、アフガニスタン
空爆はひいき目に見ても効果の乏しいものだった。あのような戦略はテロリス
トの拡散を招いただけだ、との結論を米政府の諜報組織が出したとも言われる
。何のための空爆だったのだろうか」

これだけ書くとチョムスキーはポルポト支持と同じことをここでも行っている
と古森さんのような人なら言うかもしれないが、アルカエダは民衆と乖離した
ありかたで富みを集め、それ自体の利益のために動いている、という批判も
行っていることを付記する。
 日本の知識人は、正当な批判活動を行ったのだろうか。

カンペキなスレちがいですたにょろ。スマソ
662(´∀`):02/09/01 07:34
658の引用は古森氏の伝聞を伝えているだけで、古森氏自身が批判しているようには
読めないけどにゃ。
まあ、チョムはアウシュビッツの大虐殺はなかったと主張する歴史学者に荷担したと
いう咎(これ自体は事実無根)でネオ・ナチだという糾弾まであったらしいから、
これしきの生ぬるい批判は屁とも思わんだろうけどにゃ。

... if you focus laser-like on a sufficiently narrow set of evidence, you can
probably convince yourself that gravity doesn't exist. (NC)
(from Manufacturing Consent)
gravityをUGに置き換えてもイケてますにゃ(w
663こさかな:02/09/01 16:18
>662 カオモジせんせ
おっしゃる通りです。
ひとりで踊ってますた、反省。

ところで関係ないすけど、古森さんの写真見ると
いつもヅラじゃねーかなって思っちゃいます。
もちろん、ヅラでもいいんすけど。
664(´∀`):02/09/01 17:49
んにゃ、658の「古森義久大先生が産経でチョムスキー批判をしてますた」自体が
ヘンにゃろ、ということですにゃ。

リッチーのヅラ疑惑も根深いものがありますにゃー
(70年代はハゲックモアとか言われてたのに80年代以降はフーサフサなのにゃ)
同じリッチーでも、ケインのほうは……(w

665こさかな:02/09/01 18:03
>んにゃ、658の
いえいえ、それも含めまして。なんか勝手にあおられて
カキコして、658自体のオカシさを見落としてたもんで。

>リッチーの
えーっ!!!
666(´∀`):02/09/01 19:08
「ブラックモア」という名前の増毛剤も実在するにょろ(爆
667かかり助詞:02/09/02 00:26
はげ・ズラ板化してるにょろ。ケインの頭髪は...
668名無し象は鼻がウナギだ!:02/09/02 01:32
linguaとかlinguisticsが二流だとすると、何が一流なんすか?
669かかり助詞:02/09/03 12:47
Language, NLLTくらいが一流でないでしょうかね。LIは
理論的に偏っている、といわれますが、MITに偏りすぎだと
思われます。音韻論ではPhonologyがNLLTに肩を並べるくらい。
他には、JEALも結構いい線行っているのでは?
670(´∀`):02/09/03 22:44
>>668
「二流」は撤回するって言ったのににゃ……

〈 ドウモスミマセン
 ∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 (´Д`;)ヾ
   ∨)
   ((


>>669
さりげなく自分が載っけたジャーナルを並べてるという罠ゃ(w
671名無し象は鼻がウナギだ!:02/09/04 10:38
B.O.B氏プリーズカムバーック!
最近ぜんぜんおもんない。。。
といいつつあげ
672かかり助詞:02/09/04 12:08
670鋭い指摘ニョロ。しかし、languageには一行も書いたことないニョロ。
正確に言うと、languageは審査もなしに落とされたような気がするニョロ。
一流二流という数え方でないほうがいいかね。最もよく読まれる、という
意味でmajorとか。BOBチャンはよんでんのかな。
673名無し象は鼻がウナギだ!:02/09/04 18:02
古森義久大先生が「諸君!」10月号でチョムスキーを批判してます。
674名無し象は鼻がウナギだ!:02/09/04 18:30

                                              _ _     .'  , .. /■\
                                      ∧  _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ '     (    )
                                     , -'' ̄    __――=', ・,‘ r⌒>  _/ /
                                    /   -―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’ | y'⌒  ⌒i
    ∧_∧           ∧_∧           /   ノ                 |  /  ノ |
    ( ´ー`)          ( ´ー` )          /  , イ )                 , ー'  /´ヾ_ノ
   /    \         /    \         /   _, \               / ,  ノ 
  .||   ||        .||   ||        |  / \  `、            / / /
  .||   ||        .||   ||        j  /  ヽ  |           / / ,'
   ヽ\ / /         .ヽ\ / /       ./ ノ   {  |          /  /|  |
    \_了_/           \_了_/      / /     | (_         !、_/ /   〉
   (__)(__)          (__)(__)     `、_〉      ー‐‐`            |_/
( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)    ( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

675(´∀`):02/09/05 01:15
>>671
まあ同意にゃが、人をアテにしとらんで自分で面白い批判を書いてみれにょろ。

>>672
既出のもの以外だと、Linguistic Review, Linguistic Analysis, Language Acquisition,
Journal of Comparative Germanic Linguistics, Linguistics & Philosophy,
Natural Language Semantics, Studia Linguistica, Journal of Linguisticsあたりは
いちおー購読してるどにゃ、ほとんど読まないにゃ。
ところで日本国内のジャーナル、English LinguisticsとかJJLとかは、そっちではどういう
評価なのかにゃ、かかりしゃん。ELにたま〜に海外の有名人の投稿があったりするにゃが、
所詮は国内誌という見方が大勢を占めているようでちょっと残念にゃ。研究内容のレベル
だけにゃら、国産でも欧米にヒケをとってないのが結構あると思うのにゃが……

気が早いにゃが、このままパート3突入か、総合スレはオヒラキにして誰かが別スレ
立てるの待つか、どっちがいいかにゃ>コテハン常連(ならびにROM)の皆しゃん
676(´∀`):02/09/05 01:55
ところでかかりしゃん、米国では言語学の業績審査上、インパクトファクター(IF)なんて
ことが言われたりするにゃ? どこに掲載されたとか、引用回数が何回だとかの数値評価
があるのかにゃ? 生成の場合、チョムが引用するかしないかで周りの見る目が大違いなのが
個人的には非常に萎え萎えなんだけどにゃ。公的評価の場では客観的な評価基準が設定され開示
されないと、国内でも独立行政法人化とかでこれからいろいろタイヘンそうにゃ……(;´Д`)
>研究内容のレベル
>だけにゃら、国産でも欧米にヒケをとってないのが結構あると思うのにゃが……

口頭発表とか聞いてても結構いいやつあるのに、海外の「一流」
ジャーナルに投稿して掲載されたなんてのはほとんど聞かない。
なじぇなの>日本の言語学者

パート3でいいんじゃないっすかね。新たな(批判的)論客が
現れたら新スレたててもいいけど、今のところそんな雰囲気じゃない。
夏休みとかが新しい人間の出入りがあると思うんだけど、今回は
特に新たな論客の登場はなかったですね。ちょと残念。

自分で批判してみろ、と言われても、わちのおつむで考えつく程度は
がいしゅつなんすよね。B.O.B氏にシンパシーな発言も、もう一通り
したけんねー(大昔に感じる w)。

>独立行政法人化とかでこれからいろいろタイヘンそうにゃ……(;´Д`)

 国立は潰れたりしないから、いいじゃないすか。私大、短大は悲惨ばい。
コンピューターでもわからん限りつぶしのきかん言語学。嗚呼。

678こさかな:02/09/05 10:57
>国立は潰れたりしないから、いいじゃないすか
いや、潰れることもあるかも、ですにゃ・・・少なくとも合併はあるし、
合併となれば組織の再編は必至で、自分はどこにやられるんにゃー・・・
という不安があるでしょし。

ちょろちょろ出たり入ったりさせていただいてますにゃが、私もパート3に
一票ですにゃ。
679かかり助詞
EL, JJLなんかはアメリカあたりじゃ誰も知らないというのが
一般的だと思うニョロ。ごく稀に、確かにmcawley先生が
出してきたりするけど、それは日本通の奇特な方たちですニョロ。
うちの大学の図書館にもEL、JJLはないし。確かに質としてはNLLTや
LIなんかに載せても恥ずかしくない論文があるのですが、
知られていないという事実は急速には変えられないにょろ。

日本の研究者も積極的に海外のjournalにじゃんじゃんと論文出せば
いいのだけど。ついでにEL/JJLあたりの論文をciteすれば和製journalも
国際的になり得るだろうし。私は海外にいるせいもあって論文は海外の
journalに出しているけど、最近の30-40くらいの、特に海外PhD組は
日本にいても海外誌に載せていることがひと昔前より多いような気もする。
これをやる人が増えていけばいいのですが。

IFというのはtenureのときとかに関係してくることがあります。しかし
カオモジ氏の言うようにchom論文に名前が載っていると例え盗作野郎でも
citeが増えっちまう。あっしのようなのはいつもにが水を飲まされている
訳です。まあ、tenure-trkの仕事持ってないから関係ないのだけど。
それと現実にはtenure審査はほとんどが学部内出行われるため、
業績審査とかはそっちのけで、「あの人はいい人だから」とか
訳ワカラン理由でtenure審査通過することがほとんどという
こともつけ加えておこう。

あっしはやるなら、世界で勝負したい、と変なambitionがあって、
phdやったあともこちらに残ったけど、仕事をとるcompetitionも
公正ではないし、和食党なので日本に帰りたいと思うときもあるニョロ。
しかし、日本の大学の仕事はおとされっぱなしなんだなぁ。どうやったら
日本の大学で仕事とれるのでしょうか?日本にいないと駄目?