1 :
名無し象は鼻がウナギだ! :
01/12/30 17:40
ダイジェストをば。 基本的には生物に「いる」「いない」を使って無生物には「ある」「ない」を使うでしょ。 しかし「ある」「ない」は生物について使っても不自然でない場合がある。 昔は「いる」と「ある」の区別は明確ではありませんでした。 「あり」と「おり」では、「おり」の方が敬意の度合いが上だったような気がする。 そこから意味が分化していったのかなー? 「おり」はより高い敬意を表すので、無生物と差別化を図るために、ヒトや動物に使用されるようになった。 というのが仮説です。 >存在を表わす「ある」は、明治以降「(人)がいる」「(物)がある」というように、 >「ある」と「いる」を使い分ける傾向が強まっている。 有生、無生の違いではなく ある:静的→無生に感じられることが多い いる:動的→有生に感じられることが多い というのは、どうでしょう? 日本語史なら昔から「ある」と「おり」の使い分けが焦点だったけど、 最近はこの方面についての現代語での研究も多いと思った。 ○ 今日の私があるのはA先生のおかげです。 × 今日の私がいるのはA先生のおかげです。
4 :
名無し象は鼻がウナギだ! :01/12/31 13:04
有生に「ある」「ない」を使用して変でない場合もあることはもうわかったこととして、 逆に、無生物に「いる」「いない」を使用して不自然でない場合ってありますかね?
5 :
名無し象は鼻がウナギだ! :01/12/31 13:19
>>4 「居る」ってのは、どっかからやってきてそこに居る状態で、しばらくしたら
立ち去るという予測も含まれていると思う。「やってくる」「立ち去る」ことが
できるものだから、自動車あたりはどうだろう?
「あの車、さっきからあそこにいるんだよね」
「あの車、さっきからあそこにあるんだよね」
6 :
名無し象は鼻がウナギだ! :01/12/31 14:16
>>4 無生物でも動くものなら「いる」を使う場合がありますね。
広辞苑から例を引けば「空に敵機がいる」
>>5-6 「自動車」とか「敵機」とか、動力を内蔵した機械ばかりですね。
もしかして、内燃機関が発明されなかったら、無生物に「いる」を
使用する場合も生じなかったのかな。
近代以前から存在する無生物で、「いる」を使用しても自然な例はありますか。
>>4 =
>>7 さっきから他人に聞いてばっかりだな。少しは自分で調べなさい。
9 :
名無し象は鼻がウナギだ! :01/12/31 17:03
>>8 ○そんな頭ごなしに叱る奴があるか。
* そんな頭ごなしに叱る奴が居るか。
○自分で調べられるならわざわざ訊ねる奴があるもんか。
* 自分で調べられるならわざわざ訊ねる奴が居るもんか。
10 :
名無し象は鼻がウナギだ! :01/12/31 17:08
12 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/09 17:47
ここのスレッドを立てたものです。 「いる」と「ある」の違いを考えるスレになってしまったのですが、 このスレを立てる動機となった文に近い表現をTVのコマーシャルで言っていました。 「○○が××で発売中」 「ヒトがモノを発売中」なら分かるのですが、「モノが発売中」には違和感を感じます。 英語の中間構文みたいなものなのでしょうか?
13 :
13やなぎさわ :02/01/09 18:10
>>12 おいらは違和感を感じません。
「発売中」という言葉は「発売されている最中」「発売している最中」
両方にとれるのでは?
15 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/10 22:38
>14 「ビールが置いていない」 「ビールが売っている」 「ビールが飲みたい」 全部変じゃないよ。 「を」じゃなければ変だというのは、英語教育のせいかも。 I love you. キミが好きだ
>>12 「英語の中間構文」て何ですか? 無知ですみません。
>>14 リンク先のサイトの主宰者・野嵜氏は誤謬も多々あるので參考意見に留めるやうに。
いろいろな例を、ほかの人が言いというのにもかかわらず
変だと感じるのは
>>15 が指摘するように私が、英語屋だからかもしれない。
>>16 「中間構文」というのは、The book sells well.のように本来、他動詞だったものが
その目的語が主語になることで自動詞的に見える構文のことです。
18 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/11 02:06
おれは英語屋ではないが、語感は 12=17 と同様かも。 × ビールが置いていない × ビールが売っている ○ ビールが飲みたい 「ビールが置いてない」ならオーケーだ。
>>18 「ビールが置いてない」は「ビールが置いていない」の俗語短縮形でしょ?
語感が異なるのは変ですよ。
すると「ビールが売ってる」「ビールが売ってた」ならOKなんですか。
「ビールが置いていない」から「い」が脱落したものが 「ビールが置いてない」だから、実質的に差はなさそう。 「あのコンビニにはビールがあるよ」 「あのコンビニにはビールが置いてあるよ」 「あのコンビニにはビールが売っているよ(売ってるよ)」 -------------- 「ビールを飲みたい」の方がしっくりくるという人もいるようだけど、 これは英語教育のせいだと思う。 中には 「僕は君を好きだ」のように「を」を使う人までいるらしい。
>>19 うーむ。俗語ならオッケーってことかな。文体差、なんてね。
22 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/11 02:30
私の語感では、
>>11 の例では「いる」より「ある」が自然だが、
>「カレーにケチャップをかける奴があるか!」
>「カレーにケチャップをかける奴がいるか!」
>>9 の長い方の例では「ある」より「居る」を自然だと感じるんですけど。
>○自分で調べられるならわざわざ訊ねる奴があるもんか。
>* 自分で調べられるならわざわざ訊ねる奴が居るもんか。
ううむ……なぜでせう?
23 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/11 04:49
そもそも、日常会話で動詞の前に助詞置く? 私は「が」「を」は省略しがちなんだが。
>>19 >「ビールが置いてない」は「ビールが置いていない」の俗語短縮形でしょ?
そうも解釈できるが、「ある」の反対語「ない」とも考えられる。
つまり、
「ビールが置いてない」…「ビールが置いてある」の反対の意味
「ビールが置いていない」…「ビールが置いている」の反対の意味
というわけ。そうすると、前者は全くおかしくないが、後者は疑問がある。
以上は、単に私の語感でしかないが。
>>24 >「ビールが置いてない」…「ビールが置いてある」の反対の意味
無茶苦茶だあ! そんな文法ってあるもんか。
まあ飽くまで民間語源説(folk etimology)の一例としてなら耳を貸してもいいですけど。
>>20 「僕は君を好きだ」のように「を」を使う人までいるらしい。
これは「好きだ」の部分を「好く」という動詞と取るか、
「好きな」という形容詞と取るかの違いでは?
前者は「好く」対象が「君」だから「を」を助詞として取り、
後者は主語者が持っている性質を述べているので「が」を取るのでは?
>>25 「〜てない」の「ない」を補助形容詞と考えるのが「民間語源説(folk etimology)」(ママ)なんですか?
もう少し説明してほしいのですが。
28 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/11 20:51
>26 「君を好きだ」というのは英文直訳調で、日本語らしくないと思う。 最近の言い回しじゃないかな?
>>26 >前者は「好く」対象が「君」だから「を」を助詞として取り、
>後者は主語者が持っている性質を述べているので「が」を取るのでは?
……その把握からして何だかいかにも英語屋さんだなあ。
国文法を無理に英文法の型に押し込めないで下さいよ。
「が」は必ずしも主格の助詞に非ず、話題の焦点を示す場合もあるのが日本語です。
>>27 その「ない」は否定の助動詞であって、形容詞の「無い」ではない
――とするのが当然だと思ってましたが。本気で補助形容詞と見てるのですか?
もしどうしても「売って無い」「置いて無い」だと解するなら
「売った。(その結果として)無くなった」「置いて(それから)無くなった」の
意味にでも取るしかなくなりますね。
>>29 >その「ない」は否定の助動詞であって、形容詞の「無い」ではない
>――とするのが当然だと思ってましたが。本気で補助形容詞と見てるのですか?
そうです。この場合、補助形容詞と捉えれば、「置いていない」と「置いてない」の語感の違いを説明できるからです。
「ない」を否定の助動詞と考えた場合、「置いていない」と「置いてない」の違いをどう説明するのですか? それとも、両者に違いはないのですか?
私の用いた「補助形容詞」という語は一般的でないかもしれませんが、補助動詞のような機能を持つ語で形容詞活用をするものという意味で使っています。
>>30 >「置いていない」と「置いてない」の語感の違い
それを認めたのはあなた。認めない方が一般的(もちろん俗語ってことは抜きにして)。
そんな迂遠な「補助形容詞」なんて新たな概念を立てるのは慎むべきで(オッカムの剃刀)、
「置いている」「置いてない」のセットをも説明できる「イの脱落」を採用した方が説得的です。
説明はより包括的なものを良しとするべし。
訂正 「置いている」「置いてない」のセット ↓ 「置いている」「置いてる」のセット
>>31 私だけでなく、
>>18 さんも語感の違いを言っていますけどね。
手許の辞書では、広辞苑にはそもそも「〜てない」の例がなく、大辞林は補助形容詞としての記述があり、新明解では形容詞「ない」の中に「〜てない」の例が挙がっています。
34 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/11 22:27
>>34 大辞林によれば、「…てない」は「…ている」「…てある」の打ち消しでしょ。
一方、「…ていない」は「…ている」の打ち消しでしかないでしょ。
「ビールが置いていない」は「ビールが置いている」の打ち消しとしか解釈できないが、
「ビールが置いてない」は、「ビールが置いている」の打ち消しとも「ビールが置いてある」の打ち消しとも解釈できる。
「ビールが置いている」はおかしいが「ビールが置いてある」は正しいと考える人は、
「ビールが置いてない」を「ビールが置いてある」の打ち消しと解釈し、正しいと感じる。
一方、「ビールが置いていない」は「ビールが置いている」の打ち消しとしか解釈できないから、おかしいと感じる。
>>18 には
> × ビールが置いていない
> 「ビールが置いてない」ならオーケーだ。
とありますが、別のことですか?
念のため言っておくが、私は、「…てない」が「…てある」の否定形として*だけ*使われる、とは言っていない。
>>24 では、縮約形とも解釈できるとしたし、
>>30 でも、「置いてない」の例に限って述べた。
>>35 あ、ごめん、混乱しとりました。
問題は「〜てない」を「〜ていない」の短縮と取るか、「〜てある」の打ち消しと取るか、だね。
>>18 氏は
>>21 で
>>19-20 を承けて
>うーむ。俗語ならオッケーってことかな。文体差、なんてね。
と応答しました。つまり、「〜てある」の打ち消しとは見做さなかった。
あと『新明解国語辞典』は語釈が独自で一般普通のものとは異なることが多いのは
周知の通り。拠り所とするには不充分。でも一応、手元の第三版を引けば
「話してない〔=『話していない』の圧縮表現であるとすれば、助動詞〕」
ところで「置いてある」はいいけど「売っている」はダメなの?
だとしたらやはり得心ゆきませんね。
>「あのコンビニにはビールが売っているよ(売ってるよ)」
>>37 でも、「〜てない」をどう分析するかは別として、
>>18 さんは語感の違いを感じたんだと思うんですよ。
私も語感の違いを感じます。
だから、それをどう解釈したらいいかと考え、「〜てある」の否定としての用法と捉えたわけです。
もしほかに良い解釈が成り立つのなら、いつでも考えを変えたいと思いますし、縮約形というのも完全に否定してはいません。
「売っている(売ってる)」については判断を保留します。
一方、「ビールが置いている」には不自然さを感じます。
>>36 「〜てない」が「〜てある」の打消しでも「〜ていない」の縮約でもあり得るなら、
個々の文例において、そのどちらであるかはどうやって見分けてるの?
それも語感に拠るのですか。
なんかもしそんな「語感」だとしたら、ごっちゃになってて頼りにならない気がします……。
>>38 >一方、「ビールが置いている」には不自然さを感じます。
当然「ビールが置いてる」も、ですよね?
でもそれならなぜ「売っている(売ってる)」も不可と断じないのですか。
そこで躊躇するのは一貫性が無いのでは。
もしそこにまた別の語感の差異があるなら、それをも説明する必要が生じますよ。
するとやはり説明方式として煩雜に過ぎやしませんかね。
41 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/11 23:58
ビールが、置いてある。−主語は無生物 あの店は、ビールを売っている。−主語は生物
42 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 00:06
>41 それは英語(もしくは印欧語)の考え方。 ビールが置いてある ビールが売っている どちらもまっとうな日本語。 この例文に主語なるものが存在するか(主語という概念が当てはまるのか)、 僕にはわからないけれど。 「ビールを売っている」はまた別の例文。
43 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 00:16
>>42 「ビールが売っている」には違和感あるんだけど、
それが正しいんだとしても、助詞「が」に関係なく、
「売っている」の意味上の主語は、人間だと思う。
売っているのは、人間。
44 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 00:21
>>43 その「意味上の主語」は「主体」ですね。
英語だとどちらもsubjectですが。
ところが日本語ではsubjectは「主語」でなく「主題」であり得る。
したがって主題を提示する「が」格がある。例は下記。
A「あ、売ってる〜(売っている!)」
B「何が?」
A「ビールが」
「〜ている」と「〜てある」って意味違うじゃん。 前者は、be 〜ing。後者は、have been ... yet? ビールを置いている。→OK ビールが置いている。→? 意味的なものじゃないかなぁ。
46 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 00:34
>43 「ビールが売っている」に違和感があるのは、単に読書量が足りないだけ。 印欧語の概念を用いて説明しようとする人が多いけど、 今扱っているのは日本語だよ。 「『ビールが飲みたい』の『が』は間違っている。『を』が正しい」 と言った人がいたのを思い出した。 「『象は鼻が長い』は正しくは『象の鼻は長い』だ」 と主張した人もいたらしい。 もちろん、『ビールが飲みたい』『象は鼻が長い』、どちらもまっとうな日本語だ。 おまけだけど、『僕はウナギだ』もまっとうだ。
>>46 それ、おかしい。
「ビールが売っている」に違和感を感じる人種と感じない人種の
2種類があるってこったよ。
>>47 いやさ、だからね、その「ビールが売っている」に違和感を感じる人種の方々の
説明が、どうも印欧語式の文法概念に偏して日本語に即しとらんから、その違和感も
所詮は英語教育の所為に過ぎなんのではないかと疑念を持たれてるわけですがな。
>「ビールが売っている」に違和感があるのは、単に読書量が足りないだけ。 違和感と言っただけで、間違ってると言ってない。 悪かったな。おれは論文とかばっかり書いたり読んだりしてるからな。 だいたい、これだけで、何で↓こんなに関係ない攻撃されなくちゃいけないんだ? >「『ビールが飲みたい』の『が』は間違っている。『を』が正しい」 >と言った人がいたのを思い出した。 はぁ。勝手に思い出してください。 私は関係ないです。 >「『象は鼻が長い』は正しくは『象の鼻は長い』だ」 >と主張した人もいたらしい。 そうですか。それも関係ないです。 ていうか、文法的にも全然関係ないです。 はぁ…
長文で失礼します。
>>40 私の語感で、逸脱と考えるものに×、容認する余地を否定しきれないものに??を付けると、次のようになる。
(1a) ビールが置いてある
(1b) ビールが置いてない
(1c) × ビールが置いている
(1d) ?? ビールが置いていない
同様に、
(2a) 窓が開けてある
(2b) 窓があけてない(大辞林にある例)
(2c) × 窓が開けている
(2d) ?? 窓が開けていない
(3a) 木が植えてある
(3b) 木が植えてない
(3c) × 木が植えている
(3d) ?? 木が植えていない
つまり、「売っている」の例を除けば、各(c)の文には×を付けることができる。だから、「売っている」が例外なのであって、その他には一貫性があると思う。
そして、各(a)と(b)が正しい文で、(c)と(d)を疑問に思うのは、(b)を(a)の否定と捉えるからだと考える。
(4a) ? ビールが売ってある
(4b) ? ビールが売ってない
(4c) ? ビールが売っている
(4d) ? ビールが売っていない
判断に迷うという意味で?を付けた。
51 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 01:12
>>48 違和感に「説明」なんてないでしょ。
印欧語の概念だか、日本語の概念だか知らんが、
んなこといったら、文法なんて結局はあとづけの論理でしょ。
52 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 01:16
私は、「ビールが売っている」も、 「ビールが(店に)置いている」も、 同じぐらいの感じなんだけど。
>>48 >印欧語式の文法概念に偏して日本語に即しとらん
どこが?
>>50 他動詞ではなく自動詞を例にしたらどうです?
(2a) ×窓が開いてある
(2b) 窓があいてない
(2c) 窓が開いている
(2d) 窓が開いていない
「売っている」が例外なのはさて何故? 「売る」って他動詞ですかね?
>>51 説明を放棄したら学問なんてやってられません。さようなら。
55 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 01:20
まるばつをつけようというところが。
56 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 01:20
>>46 読書量の問題?
それは要するに、現代日本語のしゃべり言葉では、まれな用法だってこと?
57 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 01:22
>>54 >説明を放棄したら学問なんてやってられません。さようなら。
そういうことじゃなくて、ある説明に対して、
それは印欧語的だからダメ、っていうレッテル貼るのはどういうこと?
>56 近ごろは「ビールが売っている」に違和感を持つ人もいるらしいけど、 昔はそんなことはなかった(はず)。 すくなくとも、僕は全然違和感がない。 小説を読んだり映画(ちょっと古い?)を見たりすれば出てくると思うよ。 「読書量が足りない」って言ったら怒っている人もいるみたいだけど、 ホントのことなんだから仕方がない。 違和感があるってことはそういう文章に触れていないってことだろ? 英語で言う目的格に「を」を付けたがるのは英語教育のせいだと思うね。 I feel like a beer を「ビールを一杯飲みたい」って訳している。(ジーニアス英和) 僕なら「ビールが飲みたい」って訳すね。
>>54 「売る」は、他動詞だと思いますが。
「ビールを売る」「マッチを売る」「瓜を売る」……
「ビールが売る」「マッチが売る」とは言いませんよね。
>>50 で挙げたのも他動詞の例です。
「ビールを置く」「窓を開ける」「木を植える」
60 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 01:38
>「読書量が足りない」って言ったら怒っている人もいるみたいだけど、 また、そういうふうに、怒ったとか。 関係ないことを列挙するからなんだよと思ったわけ。
61 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 01:41
「ビールが売る」→ダメ? 「ビールが売っている」→OK?
>>58 「ビールが売っている」に対する違和感の有無の問題と
目的語相当語句に「を」を付けたがる云々の問題は別問題だよ。
63 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 01:48
>>59 もしかすると、自動詞/他動詞で分けるのも日本語には必ずしも適合的ではないのかな。
>「ビールが売る」「マッチが売る」とは言いませんよね。
でも「ビールが売っている」「マッチが売っている」なら用例はあるし、
違和感を感じない人も多い。
もちろん、違和感を覚える人も存在して、その理由はいささか英文法式の説明ながらも既出ですが、
しかし、では一方でナゼ多くの人が違和感も感じずに「〜が売っている」の用例を生み出すのか。
――この点については如何なる説明がつけられるか。
つまり、違和感を覚える人に対しては「英語教育の所為だ」と一応の理由が見つかるが、
違和感を覚えない人がナゼ感じないのかはまだ説明されてませんよね。
どなたか説明できますか。
64 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 01:54
昔からなじんでいるからとしか説明できないなあ。 「ビールが売っている」「絵が描いてある」 英語っぽく言うと 「ビールは売られている」「(誰かが)ビールを売っている」 「絵が描かれている」 というふうになるんじゃないの?
65 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 01:55
「ビール売っている」でいいじゃん。 「ビールが売っている」なんていう必要なし。
英語教育の所為だというのは2つの問題を混同している
>>58 の寝言だろ。
67 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 02:00
>>64 「ビールが売っている」と「絵が描いてある」は違うでしょ。
「〜てある」は、自動詞化みたいな作用がある。
「ふたが閉めてある」←ぜんぜん違和感ない。
>「絵が描かれている」
比較すべきは、「絵が描いている」じゃない?
68 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 02:03
「映画がやっている」は?
69 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 02:03
>66 説明希望
70 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 02:05
>>68 それ言うね。
「ビールが売っている」よりも一般的そう。
「いま、いい映画がやってるんだ」
じゃあ、「映画が上映している」は?
「映画が上映されている」は誰しも異存ないはず。 「映画が上映している」はまた意見が分かれよう。 「映画がやっている」は大方の同意を得られようが、 「映画がやられている」は何だかワケワカラン。
>>69 >>58 氏は、英語教育が日本語を破壊していることに問題を感じているらしいから、
スレの主旨(いる/ある)と違う例がどんどん出てくる。
>>46 >「『ビールが飲みたい』の『が』は間違っている。『を』が正しい」
>と言った人がいたのを思い出した。
>「『象は鼻が長い』は正しくは『象の鼻は長い』だ」
>と主張した人もいたらしい。
>もちろん、『ビールが飲みたい』『象は鼻が長い』、どちらもまっとうな日本語だ。
>おまけだけど、『僕はウナギだ』もまっとうだ。
>>58 >英語で言う目的格に「を」を付けたがるのは英語教育のせいだと思うね。
>I feel like a beer を「ビールを一杯飲みたい」って訳している。(ジーニアス英和)
どちらも、このスレとは直接関係ない話だが、
>>58 氏の中では、英語教育が原因ということで同一視している。
18です。
>>21 ではよく考えずに文体差などと書いてしまいましたが、失考でした。撤回します。
というのも、
>>24 さんの一連の投稿を読んだから。納得です。ほぼ全面的に同意です。
75 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 02:15
映画がやっている。 イベントがやっている。 お祭りがやっている。 花火大会がやっている。 割引セールがやっている。
>>73 いや、「〜が売っている」に違和感あるって人は、より適切な代替表現として
「〜を売っている」「〜が売られている」を主張するとの見込みが成立する。
これは目的格に「を」をつけて訳したがる英語教育の所為ではないの?
78 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 02:20
>>78 英文法式に把握すれば、ね。
私は「ビールが売っている」で「ビール」は「主題」として焦点化されてると見ます。
80 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 02:40
>>67 曰く、
>「〜てある」は、自動詞化みたいな作用がある。
しかし「〜ている」も或る種の動詞に附く場合はその作用があるのではないか?
その動詞の一例が「売る」だとしたら?
「〜ている」が現在進行形よりも漠然と状態・状況を示す意が強いのだとしたら?
そもそもこのスレッドの初めの方で、 >ある:静的→無生に感じられることが多い >いる:動的→有生に感じられることが多い と大別がなされた。 しかし「ある」を生物に、「いる」を無生物に使用する例も出されて、 それが必ずしも不自然ではないことが知られた。 とすれば「〜ている」も「〜てある」同様に静的な無生物の状態を表すことも 十分にあってよいのではないか。 つまり、「ビールが売られていた」のごとくに、だ。
82 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 02:53
訂正――「ビールが売っていた」のごとくに。
う〜む。「ビールが売っている」より、 「ビールが売っていた」のほうが自然に感じる。
85 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 05:40
「売る」という動詞は「売る人」「売られるもの」を それぞれ、英語風にいえば、主語、目的語に選ぶでしょう。 大概の場合「売る人」と「売られるもの」は概念的に重ならないから 助詞が本来とは違う風に用いられても、名詞の概念的特性によって 解釈はされうる。もちろん、違和感が生まれることもあるのだが。 しかし、重なり合う概念を選択するとしたら・・・ 「ブタゴリラ殴った」
86 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 12:33
「ビールが売る」は×(と思う) 「ビールが売っている」は△(古臭いようなきはする) 「いる」がついているのが味噌なのでは?
>>84 過去形の方が静的な印象が強まるからでは。
>>81 の仮説を裏づけますな。
>>85 >助詞が本来とは違う風に用いられても、
だから日本語では「が」の用法は主格の助詞とは限らないんだって。
「ウナギが食べたい」の「が」だって本来的な用法ですよ。
88 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/12 13:00
>>87 「〜たい」って形容詞的(属性説明的)な感覚があるんだけど。
活用もそうだし、「食べたいたい」は「うなぎ」の属性では?
「私はうなぎが食べたい」
「彼はうなぎが食べたがる」
「お前が食べたいの?」「うん、おれが」←OK?
「お前がうなぎを食べたいのか?」
「お前はうなぎが食べたいのか?」
「お前、うなぎが食べたいのか?」
「お前、うなぎを食べたがっているのか?」
「お前はうなぎを食べたがっているのか?」
>>88 すると「お金が欲しい」で「欲しい」は「お金」の属性ですか。
「美人が好きだ」で「好き」は「美人」の属性ですか。
属性云々は兎も角、動詞であっても形容詞の如く静的な印象をもたらす用法で
あれば「〜が〜ている」もOKってことではないの?
自由な議論をはばむ気はまったくないのだけど、ここに語られていることの多くが、 国語学や日本語教育関係の先行研究、たとえば『象は鼻が長い』三上章(1960年,くろしお出版) などで細かく論じられていて、それを皆が読んでいれば、了解事項として話を飛ばせ る部分がたくさんあります。 読んでからまざれゴルァっていう意味ではないです。でも、まじめな議論をしていこうと いう雰囲気のあるスレっぽいし、もったいないな、と思ったので老婆心ながら。
>>90 どうせなら、その先行研究の肝の部分だけでも提示してくれると助かると思った。
日本語教育では、どう教えているの?
>>68 そうそう。そもそも、このスレを立てたのはその文が気になったからです。
>>81 >そもそもこのスレッドの初めの方で、
>>ある:静的→無生に感じられることが多い
>>いる:動的→有生に感じられることが多い
>と大別がなされた。
これは、結論ではなくてそのレスを書いた人の仮定だから、
そこを批判しても良いんですよ。
>>90 良い意見をありがとう。
>>93 「批判しても良い」って、
>>81 はその仮定が必ずしも当て嵌まらないことを
主張してるんだから、批判ではないのかね?
つまり、「いる(〜ている)」が静的で無生物に使用されることもあって変ではないって意見でしょ。
>>94 「大別がなされた。」という表現から、
81氏が上述の説を仮定ではなくて結論として捉えていると、私は思ったのだ。
>>96 良い質問ですねー。っていうか、その態度を明らかにしていない私に非がありました。
結論的に言えばその意見には、大体賛成ですが、完全に賛成とは言えません。
a.「地震がある/*いる」(動的?)
b.「今日の私がある/*いるのは先生のおかげです」
c.「車がいる/ある」
d.「壊れた車がある/*いる」
壊れた車は動かないから「いる」では直感的におかしい。
したがって、
静的なものは「ある」
動的なものあるいは潜在的に動的なもの(止まっている車など)は「いる」「ある」
人間や動物には「いる」で、情況を述べるとき(例文b)は「ある」
でどうでしょう?
車やビールに関しては、物品自体の動静よりも、それを運転している人、 売っている人と一体の存在として意識される場合に「いる」が使われる という観点ではいかがでしょう。 似たような表現として、こんなものもある。 ・タクシーを呼ぶ/待たせる
>>97 >情況を述べるとき(例文b)は「ある」
とも限らない。
先に
>>80 にも述べたが、「〜ている」が現在進行形であるよりも漠然と
状態・状況を示す意が強い用例もある。
正にその例として「ビールが売っている」がある――と見るわけですが、如何。
100 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/13 22:46
100.a. 自動販売機でビールが売っている。 100.b. 自動販売機でビールが売ってある。 おいらは、bの方を好むんだけど。どう?
>>100 それ、ヘン。どうしたってaが自然でしょ。
これはどう?
101.a. あそこのコンビニはビールが売っていない。
101.b. あそこのコンビニはビールが売ってない。
101.c. あそこのコンビニはビールが売ってあらない。(笑)
現代日本語では、「(て)ある」−「(て)ない」が対立だから、 100bの否定は101bで十分。 101cは不要。文語風にするなら「売っておらず」だし。
103 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/14 02:05
>>102 十分も不充分も、現に使用するでよ >「ビールが売っていない」
「売ってない」を「売っていない」の俗語短縮形とする見方もあるんだし。
>>99 私は97で、本動詞「ある/いる」を問題にしているのであって、
「?ている」という用法とは切り離して考えています。
私が言う「情況」というのは(97b)の「私」を「行為者としての私」
としてではなく「(今日の)私という情況」として扱うという意味です。
確かに「?ている」の用法なら、あなたが指摘するように情況を示す意が強い例もある。
以下の例を参照されたい。
a.窓が開けて*いる/ある
b.窓が開いている/*ある
aはbより行為者の介在が連想されるので、bのほうがが情況性が強いように思われる。
104の「?ている」は「ーている」です。 Operaを使うといつも文字化けする・・・。
>>103 これまでに何度も繰り返されているように、
「ビールが売っていない」を使わない人、違和感を覚える人も多いんだよ。
>>103 ????
>101.c. あそこのコンビニはビールが売ってあらない。
をわざわざひねり出して検討する必要はない、と言っただけだけど。
101cを言う人なんて実際いるの? いないでしょう?
「-ていない」の縮約でない「-てない」は実際存在するので、
(e.g. 「置い-てある」←→「置い-てない|*?-ていない」)
100bの否定文として101bを作って語感を検討することには十分意味がある
と思います。101bを「-ていない」の縮約としてのみ扱うべきではない。
>>106 それは英語教育の所為ってことだったのでは(笑)。
いや。真面目な話、
>>80 =
>>99 と
>>104 で「……ている」が
不自然でない理由(状況を陳述する用法)が説明済みだでよ。
>>107 101.cなんてはなから問題にしとりません。あれは最初から(笑)がついとったし。
「101bで十分」として101.aをないがしろにしたので一言したるのみ。
109 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/14 04:17
次の例文、おれには違和感大あり、すごく不自然なんだけど…… (1) *ビールが飲んでいる これが不自然なのとまったく同じ理由で次も不自然に感じる。 (2) *ビールが売っている (2)を不自然に思わない人は(1)も不自然とは感じないのか?
110 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/14 04:25
翻訳文学とかの影響はあるだろうけど、 英語「教育」の影響なんて微々たるもんでしょ。 翻訳文学なんかが、英語教育に影響したわけだし。
>>109 間違った。(1)は不自然だけど(2)は不自然ではないってことね。
とにかく
>>104 で出た下記の対照を参考に。
*a.窓が開けている(*は非文マーク)
b.窓が開いている
>>112 これですな。
>aはbより行為者の介在が連想されるので、bのほうがが情況性が強いように思われる。
ということは、「ビールが売っている」には行為者の介在が稀薄に感じられるってことだね。
極論すれば、「ビールが売っている」に違和感を感じない人にとっては「売る」はもはや
他動詞ではなくなっているということか……。
114 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/14 05:24
>>112 「開いている」と「売っている」は違います。
窓が開く→窓が開いている。
ビールが売る→ビールが売っている。
「ビールが売る」って言うんですか?
>>114 過去ログ読んだら? 再度まとめると――
「ビールが売る」は違和感ある表現だが、
「ビールが売っている」なら変ではない(と感じる人も多い)。
なぜなら「……ている」が動作よりも状況陳述の意味を強めて
自動詞化の作用を持つから。
116 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/14 05:45
>>115 >なぜなら「……ている」が動作よりも状況陳述の意味を強めて
>自動詞化の作用を持つから。
それを書いたのは私なんだけど、
「開く(あく)」と「売る」をパラレルに考えるのは違うでしょう。
「開く」は自動詞だけど、「売る」は他動詞だよね。
>>115 それ、「ている」の作用かどうか疑問だ。
もしそうなら「ビールが飲んでいる」が不自然なのはなぜ?
>>117 「〜ている」が動作の現在進行形の意が強い場合(「ビールが飲んでいる」)と、
「〜てある」同様に状況陳述の意が強まる場合(「ビールが売っている」)とがある。
やはり「いる」が味噌かと。(
>>86 既出)
また
>>84 曰く、
>う〜む。「ビールが売っている」より、
>「ビールが売っていた」のほうが自然に感じる。
これは、過去形の方が静的な印象が強まるからでは。(
>>87 既出)
>>118 「動作の現在進行形の意が強い場合」と「状況陳述の意が強まる場合」の
2つの場合があるのはどういうわけ? 違いは何よ?
「飲む」も「売る」もどちらも他動詞でしょ?
既出だけど「映画がやっている」
>>119 「飲む」ってのは、ある程度時間がかかる行為なのに対し
「売る」ってのは、瞬間的な行為だという違いがあるのでは?
>>121 それは関係ない気がする。
例:「映画が上映している」
「新番組××は(が)夜九時から放映している」
上映・放映は瞬間でなく持続的です。
このスレ、対象となる言語をきちんと定義せずに、 母語の異なる人たちが自分の言語感覚でいろいろと 意見を述べているような気がするのですが……。
論点の整理を。 1「事故によるけが人はなかった」/「事故によるけが人はいなかった」の正しさについて どちらも可。 2「事故によるけが人はなかった」は、「事故によるけが人はある」の否定文 人(や生物)に対して「ある」を使えるのか?というのがそもそもの疑問点だろう。 3「車がいる」もよく聞かれる 無生物に「いる」が使われ得る原理は何か? ∴論点1=「ある」「いる」の使い分けを明らかにしよう。 4「ビールが売っている」は許容できるか 「AがBしている」の「Aが」にくるものは主語か否か。同様に 「AがBしてある」についても。これについては上記の形を [AをBする]a+[てある/いる]bととるか、[Aが]c+[Bしてある/いる]dととるかで かなり感覚が変わってくる。 []aの中のAは明らかに目的語で、を→が の交替があったと考えればいい。 []cのAは、主語または主題である。この分析をした時、 [Aが]c+[Bしてある/いる]d → [Aが]c+[Bする]d'としようとすると、 違和感のないものと、とたんに違和感が生じるものが存在する。 「A、Bしてる」の省略形、「AがBしたい」等との関係も考える必要がある。 さらに論点1の問題(ある/いる)の違いが、許容度に影響を与えるのかも問題。 動詞の性質(自動詞か他動詞か、瞬間動詞か結果動詞か、etc...) ∴論点2=「ている」「てある」文の文構造を明らかにしよう。
「が」だけでなく「は」も考慮して欲しい。 次の例は不自然でなく聞こえるが、どうか。 例 1.「あそこのコンビニはビールは売っているが焼酎は置いていない」 2.「あの酒屋は(店主の主義で)ビールは売るが発泡酒は売らない」 これらはc主題の「は」であるか。 1.は「は」を「が」に置換可能だが2.はヘン。
>>123 方言の違いってことで解決させちゃうの?
>>125 主題の「は」ではない。対照の「は」だ。
128 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/17 06:46
>128
>>125 ,
>>127 のことですか? だとしたら普通は対照の「は」という方が適切だと
思うけれど。「何を売っているの?」という問いかけがあるような文脈を想起できる
場合は、いわゆるとりたての表現と扱うのがいいかと。
>>90 で書いた時に指摘していたことを知りたいというお尋ね? だとしたらそれは、
たとえば40番台と80番台でやりとりのあった、格助詞「が」に関する扱いのことなど。
「が」はいうまでもなく主格のみを表すものではなく、
・水が欲しい。/水が飲みたい。
などの「水が」を対象格と呼んで区別する(つまり正統な用法として認める)立場も
あります。もちろんこれには、上記を
・水が(私の)欲しい(ものだ)。
の括弧内が省略された形なのだという反論、その他いろいろな考えがあります。
全部書こうとするとすごく長くなりそうだし、90を書いたのはそもそも、これら
のことにあらかじめ共通理解があれば、40番台、80番台の中のいくつかのやりとりの
ような、ある種の遠回りをすることなくタイトルにある「あり・をり」、つまり
存在詞文の特殊性について直接つっつき合えるのにな、と思ったからです。
>>124 で論点の整理がしたかったのは、「ある・いる」を正面から扱うスレに戻る
といいな、と思ったからです。
ここに集まる人が全員学者である必要はないし、専門的な勉強をしたことの人が
発言できなくなる雰囲気でない方がいいという気もし始めたので、知ってるぶった人
(例えば私のことです^^;)知ってる限りを書きまくるってのは、果たしてよいこと
なんでしょうか。
皆さん、もし面倒でなければ、発言する前に、Googleなどでちょこっと検索をかけて
みてはいかがですか? 書こうと思っていたことがすごく昔からごく普通に指摘され
ていた事だったり、実は自分の考え方がずれてたりすることがわかることもあります。
「あり・をり」など存在詞文の特殊性についての、先行研究を知りたいアゲ。
Googleで検索してけっこうまとまってるものを見つけました。 中に存在詞(←古い言葉なんですね)に関する記述もあります。 h t t p ://member.nifty.ne.jp/4423/unaigibun.htm カウンタが回るからTOPから入ってあげるほうがいいのかな?あらしちゃだめですよ。
132 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/19 05:44
TVにイマソカリという若手のお笑いコンビが出ていたぞ。
>1 「事故による怪我人はなかった。」の方がただしい! なぜなら、それが僕の直感だから。 みんな、直感を信じてください。 日本語の文法というものは、どんな「文法書」をみるよりも、 日本人であるわれわれの直感に聞くほうが早いのです。
>>134 直感が異なる人はどうしますか。直感はしばしば誤りますが度婦しますか。
直感を裏づける論理、それを説明できる言葉を見つけてこそ学問です。
136 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/22 15:43
>>121-122 >「飲む」ってのは、ある程度時間がかかる行為なのに対し
>「売る」ってのは、瞬間的な行為だという違いがあるのでは?
逆ではないか。
飲むのはその時だけだが「ビールが売っている」はその店ではいつも販売中なのである。
「映画がやっている」「番組が放映している」も同様。
これらの例における「〜ている」は「動作の進行」ではなく「状態の継続」を表す。
ところでこれらの用法には「〜中」の類推が働いてるのではないか。(
>>12-13 )
継続動作動詞に「中」を接続させると「食事中」「勉強中」など動作の進行を表し、
瞬間動作動詞に「中」を接続させると「閉鎖中」「凍結中」など状態の継続を表す
とされる(『月刊言語』1975年3月号、読者欄参照)。そして
「一般的に言えば、「ナニナニ中」(調査中)という表現が可能であれば、
「ナニナニしている」(調査している)という表現も可能である」由。
これを補助線として「ビールが売っている」を再考できないか。
>>137 「ビールが売っている」「映画がやっている」「番組が放映している」
は「動作の進行」も表せると思われ。
一時間前から、ハリーポッターがやっている。(動作の進行)
一ヶ月前から、ハリーポッターがやっている。(状態の継続)
139 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/23 21:28
限量的存在文 QE 空間的存在文 SE
>>139 で、この場合に当てはめるとどうなるのさ?
○ビールを売っている ×ビールを売っていた(過去) ○ビールを売ってある ×ビールを売ってあった(過去) ×ビールが売っている ○ビールが売っていた(過去) ×ビールが売ってある ○ビールが売ってあった(過去) …これは論外か。
142 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/24 13:38
>>141 「昔は、あの店でも日本酒を売っていたんだが……」
↑どこが×なのさ? アナタ語感、ヘンです。
それに
>>134 みたいな直感判断はもういい。それをどう説明するか。ですよ。
>>ビールが売っていた(過去) これなんか変。僕の直感では(笑) 「ビールが売られていた」の方がよくない?
>>143 既出の論点を繰り返しなさんな。
>>14 のリンク先(下)参照。
問題は、「ビールが売っている/売っていた」を不自然に感じない話者も
現に多数存在することで、この事実を如何に説明できるか、である。
145 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/01/27 20:38
>143 「ビールが売られていた」 この類いの受身形はいかにも英文直訳調な感じがする。 オレは「ビールが売っていた」にも違和感を感じない。 小説や映画の用例を探せばけっこうあるはず。 google等で検索すればもちろんたくさんヒットする。
>>145 ビールが何を売っていたのかな?(笑) >>この類いの受身形はいかにも英文直訳調な感じがする。 日本語にはもともと受身形はなかったとでも? 受け身は英語だけだとでも? 英語コンプレックスなんだね。わかるよ。
>146
>ビールが何を売っていたのかな?(笑)
そんな話は、
>>14 のリンクをはじめ、すでに語られていることなんだが。
このスレ全部読んだの?
だれも、日本語にもともと受け身がなかったなんて言ってないじゃん。
受け身が英語だけとも言ってないじゃん。
>145にある「この類いの」というのが読めなかったの?
「ビールが売っていた」という表現をよしとする人にとっては、
「ビールが売られていた」という表現は回りくどく聞こえるんだろう。
>145にいう「英文直訳調」というのは、この〈回りくどい表現〉を英文の影響と
考えて言ったものだと思う。
少なくとも、受け身が英語だけで、日本語にはもともとなかったなんて、誰も
言ってないんだよ。
ぷっ。(*'m') マジレスしてやんの。
149 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/03/26 12:13
結局……? 誰もうまい説明は出せませんか。 この辺に関する先行研究でもないのかな。
150 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/04/09 17:20
/\ /\ // \ // \ | // \ // \ ―┼― /∠___ \____∠∠___ \ /| / \ | / | / / ̄ ̄ ̄◎\ / ̄ ̄ ̄◎\ | ___ |:  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | / |:: _ _ | \/ |:::: | \ /| | \ |::::::: | \ // | |::::::: \_______/ | ──┬─ |::::::::: \□□□ □■□ / | │ \:::::::: \ / / ──┴── \::::::::: \□□/ / \::::::::::::::::::: / ──┬── \::::::::::::::::::::::: / ──┼─── |:::::::::::: / │ |::::::::: | │ |:::::::: | └── |:::::::::: | │ /::::::::: _∠ニニ)_L___ ──┼── /:::::::::: /::::::: ) │ /:::::::::::: /:::::::::  ̄) ̄ ̄ ̄ ̄ │ /::::::::::::::::: /:::::::::: )| / /::::::::::::::::: |:::::::: )| / /:::::::::::::::: |:::::: ____)| ___ /::::::::::::: |::::: / | |/ /:::::::::::: |:::::: | | | /
151 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/05/13 22:32
152 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/05/13 22:51
>>146 実際、売ってるるのは人で、売られてるのはビールと、ちゃんと通用するで。
「象は鼻が長い」「太郎君は花子さんのことが好き」とかいうときの「が」
はなんで主語でなく対象だったりするのに「が」で受けてるのかとか、説明
できる?
124 :国語 :02/01/14 16:07 論点の整理を。 1「事故によるけが人はなかった」/「事故によるけが人はいなかった」の正しさについて どちらも可。 2「事故によるけが人はなかった」は、「事故によるけが人はある」の否定文 人(や生物)に対して「ある」を使えるのか?というのがそもそもの疑問点だろう。 3「車がいる」もよく聞かれる 無生物に「いる」が使われ得る原理は何か? ∴論点1=「ある」「いる」の使い分けを明らかにしよう。 4「ビールが売っている」は許容できるか 「AがBしている」の「Aが」にくるものは主語か否か。同様に 「AがBしてある」についても。これについては上記の形を [AをBする]a+[てある/いる]bととるか、[Aが]c+[Bしてある/いる]dととるかで かなり感覚が変わってくる。 []aの中のAは明らかに目的語で、を→が の交替があったと考えればいい。 []cのAは、主語または主題である。この分析をした時、 [Aが]c+[Bしてある/いる]d → [Aが]c+[Bする]d'としようとすると、 違和感のないものと、とたんに違和感が生じるものが存在する。 「A、Bしてる」の省略形、「AがBしたい」等との関係も考える必要がある。 さらに論点1の問題(ある/いる)の違いが、許容度に影響を与えるのかも問題。 動詞の性質(自動詞か他動詞か、瞬間動詞か結果動詞か、etc...) ∴論点2=「ている」「てある」文の文構造を明らかにしよう。
再考を促したい。
>>156 とすると――
ビールが+(売って+いる)/(ビールを+売って)+いる
――ってことか?
>>159 「そうは問屋が卸さない」という言い回しを連想しました。
162 :
名無し象は鼻がウナギだ! :02/12/19 17:26
「帽子が入荷します」…帽子だけでなく、他の品物も同時に入荷してるかもしれない。 また、わざわざ注文したのではなく毎月とか毎週入荷してるイメージがある。 「帽子を入荷します」…帽子だけをわざわざ注文して入荷するイメージがある。
文法的に論ずるならば「ビールが売っている」は変だと思う。 変に感じないのは一般には文法どおりに話されてなくて それを聞きなれているからでしょう。 「黒板を消す」とか日ごろ言うけど本当はおかしいのと同じ。
165 :
名無し象は鼻がウナギだ! :03/01/06 01:36
>>164 「ビールが売っている」も「黒板を消す」も文法的には完璧だろ。
(文としてもおかしいとは思わないが。)
(^^)