生成文法総合スレ

このエントリーをはてなブックマークに追加
1かかり助詞
誰もたてないので、あっしが建てます。
前の「批判すれ」なんかも、結局は生成(主にチョムスキー派)が
乗っ取ってしまったので、今回は「総合スレ」ということで。
質問、疑問、批判、業界内のニュース、アイデアの交換など、
秋の夜長にニャァニャァ言いながらしましょ。

関連すれ
「生成文法批判」
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=gengo&key=988295604&ls=50
「生成文法批判その2」
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1000027749
2「酸」と関係ないのになぜ「酸素」?:01/11/06 19:09
「酸」と関係ないのになぜ「酸素」?
http://nara.cool.ne.jp/mituto   
3田丸屋:01/11/06 20:44
Hale and KeyserのKeyserって「キーサー」それとも「カイザー」?
4かかり助詞:01/11/07 00:42
keyserはカイザーだよ。ちなみにカイザーはもう引退しているけど
Linguistic Inquiryのeditorはやっている。

それにしてもあんまりレスつかないね。スレたてた責任上、話題を
ふります。前スレの「批判すれ2」で話題になっていた、causative
に似たようなので被害の受け身文があるけど、これについて話して
みようじゃない。causativeとの共通性、違い、被害の受け身の
「られ」は直接受け身文の「られ」と同じモノか、あたりから。
5(´∀`):01/11/07 01:08
にわかに忙しくなってきたので俺は当面ROM中心にするにゃが……

「られ」の分析は昔、長谷川さんがきれいなのを出してたにゃ。
よく覚えてにゃいが、直接受け身の「られ」が動詞の外項へのθ付与と目的語への
対格付与をともに抑えるのに対し、例えば迷惑受け身の「られ」は自ら外項を
θ-markする、とかいって、タイプ分けしてなかったにゃ。
同様に尊敬や可能の「られ」もまとめて扱える、とかにゃ。

以前、初級者スレというのがあったが、初級者にはいきなり敷居が高かったにゃ。
しばらくは初級者さんからの質問にかかりセンセが手取り足取り答える
「かかりちゃんに質問ちゃん」とか「かかり博士に訊け!」とかやってみたらどうにゃ?
学部生のみんな、いい機会だから何でも遠慮なく質問するのにゃ。
6(´∀`):01/11/07 04:44
なにげに別スレ「形容詞と形容動詞 」で同じトピックが進行してるにゃ
7名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/07 10:27
>causativeとの共通性
とりあえずargumentが増えますよね。
あれはどこからくるんでしょうか?
8かかり助詞:01/11/07 11:27
>>5しばらくは初級者さんからの質問にかかりセンセが手取り足取り答える
「かかりちゃんに質問ちゃん」とか「かかり博士に訊け!」とかやって
みたらどうにゃ?

にゃぁ、そう来るか。まあ、卒論でみんな大変な時期だろうから
「かかりさんのワンポイント生成文法」って、ことで。
かかりさんは妙にごっつくて変な人だけど、優しくお答えします。
答えられたら、の話しですが。悩める若き生成学徒よ、集え。

私は前に生成文法入門を教えていたとき、練習問題満載のテキスト
みたいなモノを英語で書いた。それを今私の友人が授業で使ってくれてい
るらしい。評判らしいくて、結構嬉しい。あなたが読んでいる
教科書の出来損ないみたいなモノは、かかりちゃんが書いたのかも
知れない。

それはさておき、「雨が降った」->「太郎が雨に降られた」、
「先生が子供を叱った」->「母親が先生に子供を叱られた」
のように、「被害を被る人」というのが出てきますね。direct
passiveにはこの特性なし。さて、どうする?長谷川さん説
(顔文字氏の5)によると「られ」がマークしているtheta-role
ということのようですね。私も長谷川さんの論文読んだこと
あると思う。見つけられたら、読み返してみヨット。
9名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/07 14:52
1京子が太郎に表彰状を送った(送る=郵送)
Kyooko sent a letter to Taroo
Kyooko sent Taroo a letter
2太郎が京子に表彰状を送られた
Taroo was sent a letter by Kyooko
3表彰状が太郎に京子によって送られた
A letter was sent to Taroo by Kyooko
4太郎に京子から表彰状が送られてきた

2って被害の意味ない?
10(´∀`):01/11/07 15:23
にゃ、いい点ついてるにゃ。
例えば「花子が(太郎に)殴られた」も直接受け身だろうが、花子には経験者・被害者
の解釈も伴うと思うにゃ。むしろ「本が(太郎によって)書かれた」では主語が無生物
なので経験者の役割が担えないだけで、直接受け身・間接受け身の区別とは独立して
「られ」はθ-marking / non-θ-marking の両方の場合があると考えたほうが
よくはないかにゃ。で、「に」と「によって」の使い分けがこの二種類の「られ」の
区分と対応する(*本が太郎に書かれた)ってのをどうやってcaptureするか、が問題にゃ。
11虚無好き:01/11/07 16:25
むにゃむにゃ。
「によって」が被害読みを制限するのだろうにゃ。しかしにゃ。

手紙が太郎に読まれた。

は(・∀・)イイ!にゃ。
このばあい「に」は言外の被害者を示唆するのだろうにゃ。
だったら「本が太郎に書かれた」のほうも被害読みできるはずにゃ。
1万回くらい読めばにゃ。
読め〜読め〜読むのにゃ〜。

非人称受け身ってにゃに?
12名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/07 21:42
せっかくcausativeの話をしているところ、
流れを止めてしまって申し訳ないのですが、
一つ質問させてください。

いま現在、生成では、英語の所有格って
どのように扱われているんですか?
卒論でやろうかと思っているのですが・・
13名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/08 00:17
「いま現在、生成では、英語の所有格って
どのように扱われているんですか?」
ですか。なんだかWindowsの最新ヴァージョンか何かの話をしている
みたいですね。実際、チョムスキー派の生成文法は、チョムスキー及び
彼の周辺の数人の人たちが制定する「最新ヴァージョン」を、世界各地
の「ユーザ」が利用する、という異様な形の学問になってしまっている
わけですが...
イヤミになってしまってごめんなさい。卒論がんばってください。
14かかり助詞:01/11/08 00:54
おお、レスがつき始めたすぅ。企画倒れになるのではないかと
お味噌汁が喉を通らなくなるくらい心配してたよ。

>>9、10 「京子が太郎に表彰状を送られた」も被害受け身文の
読みあるよね。ということは基本的に「られ」はambiguous
なんだ。昔のやり方でuniform approach to passiveというのが
あったように思うけど、こう言うのはどうやって捉えていたんだろ。
「によって」passiveって、筑波の誰かがやっていたように思うけど。
竹沢さんだっけ?

>>11非人称受け身というのは、ドイツ語なんかでit was danced.のように
自動詞を虚字を使ってpassiveにする構文のこと。

>>12英語の所有格とミニマリスト?ミニマリストではnominative
accusativeくらいが花形選手になってしまい、所有格はあんまり
話題に上らないな。80年代のabneyのMITの博士論文や、Fukui
博士論文ではDはC/Iとパラレルに扱われていた。この路線で
D='s に何らかのfeatureを仮定してDP-Specにphraseが動く
というのが妥当だろうね。まあ、gerundのこととか、沢山問題
あるのでもう少しtopicを絞り込んだほうがいいと思う。abneyの
博士論文、難しいかも知れないけど、読むといいよ。
ついていけなかったら、取りあえず自分が知っているミニマリスト
かGBかで、abneyの例文がどういう構造・派生しているか
考えてみるといい。
お、久々煽りだ。(w
13氏はどんな理論使ってるのだらう。
1612:01/11/08 02:21
かかり助詞さん、ありがとうございます。
今は所有格はあまり注目されてないんですね。
とにかくまずはAbneyの論文を探してみます。

>もう少しtopicを絞り込んだほうがいいと思う。
「所有格をやります」と先生に言ったら、
「本でも書く気か?」と叱られたので、
トピックはけっこう絞り込みました。
アドバイス、ありがとうございます。
17虚無好き:01/11/08 07:14
なんかはずしたかにゃ?
日本語の二重主客の問題と、
を⇔が⇔の、の問題はアタマ痛いにゃ。
1)手紙が太郎に読まれた
は、けっきょく不適格な直接受け身であり、
1’)<nullが>手紙を太郎に読まれた。
のかたちにしないと、解析の対象外になっちゃうのかにゃ?
そのあたりがどうもよくわからんにゃ。
とりあえず、1)において、を⇔が が成立することが、
被害読みの条件になる気がするにゃ。ダメ?

とりあえずimpersonal passive についてお答えありがとにゃ(ぺこり)
↑愚問だったにゃ…
つづく。
1813:01/11/08 10:25
>>14
Abneyは、博士論文でやったようなこととはもう縁を切って、今は
計算言語学をやっています。チョムスキー派生成文法のばかばかしさに
気づいたのでしょう。所有格の話とは関係なくなってしまい
ますが、むしろ彼の最近の論文を読んだほうがためになるのでは。
1913:01/11/08 10:33
付け加えですが、Abneyは
http://www.research.att.com/~abney/
にウエブサイトがあって、博士論文も最近の論文もそこから
ダウンロードできますよ。
20かかり助詞:01/11/08 14:08
>>13, 18, 19
まあ、19のリンクは12の学部生氏にも役に立つと思うが、
他に君がいっていることは何か学部生の卒論の役に立つの?
「チョムスキーの言語学がばかばかしい」という下りは
前々から出ている煽りなので返事もかく気にならんけど、
一人の若い学生が頑張って勉強しようとしているのに、水を
さすようなこというのは、どういうつもりなのでしょうか?

まあ、批判があるなら、自分の学問的立場を述べて、具体的に
どこが悪いのかを例示していただきたい。
21名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/08 14:31
>>20
私は研究者(のつもり)であって政治家ではないから「立場」と言える
ようなものはないです。
>>13でチョムスキー派のおかしなところを指摘したつもりです。学問
的コミュニティーのあり方がおかしい。「かかり」さんも他のスレッド
で似たようなことを言ってませんでしたっけ。
22かかり助詞:01/11/08 15:07
13で言われているようなことが悪いことなのか良いことなのかは
解らない。私は前に、沢山の小規模リーダーがいたほうが一人の
天才がいるよりfieldとして健康的ダト思う、とは言ったけど
だからといって、生成文法はばかばかしいfieldだとはこれっぽっちも
オモワン。それと研究者なら学問的立場あるでしょ。
統語論やっているとか、歴史言語学やっているとか。特に
どういう枠組みでやっているとかね。前にも書いたけど、
それを知らないとどう説明していいか解らないのよ。

それに例えばHPSGだってsagを中心にして進んでいるし、
LFGはbresnan、という具合にどこにも中心人物がいる
じゃないの?何故にチョムスキー派だけを特別視するの?

で、私が20で書いた、学部生の卒論に水を差すような
ことを言うのはどういう了見なのか?という質問にタイする
答えはどこ?
23B.O.B:01/11/08 15:46
>「チョムスキーの言語学がばかばかしい」という下りは
> 前々から出ている煽りなので
「ばかばかしい」って断ぜられちゃうことがある学問分野って
(言語学の他の分野も含めて)他にある?
ばかばかしいから、ばかばかしいって言われるんだと、私は思いまァす。
>一人の若い学生が頑張って勉強しようとしているのに、水を
>さすようなこというのは、どういうつもりなのでしょうか?
少なくとも生成文法をばかばかしいと思ってる人が
いっぱいいるっていう情報を与えることの、一体どこが悪いんでしょうか?
洗脳の妨げになる情報を与えるのは営業妨害だとでも言いたいんですか?

私からも12の学部生さんに忠告しておきたいが、生成文法が文法研究の
「主流」だからといって、それが優れた理論だということにはならないし、
それ以外のフレームワークについて知る努力を怠るべきでないということは
常に念頭に置いて欲しい。

13氏がwindowsに例えたのは納得です。
PCの世界ではWindowsが主流だけど、Linux等より優れていることにはなら
ないってのと一緒ですよ。
この例えはWinにちょっと失礼ですね…私はWinわりと好きでした。
でも、WinMEはかなり腐ってるし、XPも風評どおりだとミニマリスト並の
腐りようですな。いかに腐ってても、固定信者(Win以外使えない人)がいる限り
売れる、業界トップの地位は揺るがないっていう、これはいい例ですな。

別に顔文字氏がROMになったから出てきたわけじゃないよ(w
私も忙しくて…
24名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/08 15:57
学部のうちからガチガチに生成の枠組で分析させることが、言語学の
教育として良いとは思えないのですが。全くの素人考えでいいから、
まずデータをよく見聞きして、自分の頭で考えてもらうのがいいと
思うんですけどね。特定の理論の勉強をするよりは、いろんな言語の
いろんな現象について知っておくことのほうが大切だと思う。
いきなり特定の理論にどっぷり漬かってしまうと、その理論で扱い
にくい現象が視野に入ってこなくなってしまうと思いますね。
25かかり助詞:01/11/08 16:45
ぎゃぁぁ。ぞろぞろと出てきたな。しかもbobチャンまで。
まあ、「ばかばかしいからばかばかしい」発言はばかばかしいから
コメント避けるとして、別にボクは主流だとか、研究者が
人数多いからとか、民主主義の原理で理論の善し悪しを
決めているわけではないよ。ついでにボクはmac userだ。

常々言っていることだけど、特定の理論に偏らない言語分析
というのはあり得ない。なぜなら分析を出した時点で何らかの
理論を提出しているか、何らかの理論に依拠しているからだ。
言語事象を分析していって、一般化を見いだし、それを
言語理論という表現方法で書きとめる、というのが、学部生や
院生がやらないといけない一番大切なトレーニングだと、
私は信じている。特に一般化を導く能力をつけることが大切。
ミニマリストとかhpsgとかを理解することなんてどちらかと
いうとどうでもいい。どうせ、理論なんて変わっていくモンだし。
私のこの信念からすると、「HPSGもLFGもRGもMPも理解した」
なんてのは、何でそんなに無駄なことに時間かけているの?
って感じがする。まあ、私の言っていることは24氏と近いのかな。
私は方法論を身につけることが大切、と言っているのに対し、
24氏はいろいろな現象をしるべし、と言っているけど。
26かかり助詞:01/11/08 17:18
それから、学部生のみなさん、質問まだ受け付け中よ。
恐いおじさん達が入ってくると、割って入りにくいかも
知れないけど、気にしないでね。
27虚無好き:01/11/08 18:19
にゃ。
かかり博士わたしを無視してるにゃ?
せっかく他スレで、応援してあげたのににゃ。
ちなみに動物認知スレはまだ続いていて、
心理学者には、生成文法はミソクソにいわれてるにゃ。
行動主義者だからしようがないけどにゃ。
BOB先生があらわれたとはいえ、
言語学の内紛はまだあっちと比べればなまぬるいにゃ。
もっと殺伐としてなければならないのにゃ。吉野屋コピペじゃないけどにゃ。

>どうせ、理論なんて変わっていくモン
とは聞き捨てならないにゃ。
この発言のほうが、学習者のmotivation下げるにゃ。
で、かかり博士はMPに、どのくらい距離をおいてるのにゃ?
これは中立的な質問だと思うけどにゃ。
やはりプログラムにとどまってるということかにゃ?
28B.O.B:01/11/08 19:18
>常々言っていることだけど、特定の理論に偏らない言語分析
>というのはあり得ない。なぜなら分析を出した時点で何らかの
>理論を提出しているか、何らかの理論に依拠しているからだ。

だからこそ、依拠する理論が腐ってたら、あとは全然だめってこと
じゃないか。チョムスキー理論が「おかしい」ことの、これは何の
正当化にもならない…

かかり氏の言いたいことにはわかる部分もある。
学部生は勿論、チョムスキー理論を一通り習って、分析の一つもやって
みるといい。学会で主流になってるものを知らなかったら、それはやは
り問題だし、理解しないままあれは○ソだ、って言うのと、理解した上
でやはりあれは○ソだ、って言うのはやはり違うだろうからね。

>>どうせ、理論なんて変わっていくモン
>とは聞き捨てならないにゃ。

OSじゃ無いんだからな。
分析の際の必要に応じて、自分で変えていくモンでしょう、むしろ。
だからこそ、自分の信念-24氏の言う「素人考え」-に一番マッチする理論を
選ぶのが、自然。
一つ枠組み知ってればあとは不要、みたいな考えは、間違ってると思う。
29虚無好き:01/11/08 19:47
にゃにゃ。
ひさしぶりにBOB先生と対決モードにゃ。
生成諸派が「普遍的」な自然科学を標榜しているいじょう、
「必要」に応じてなんてことばをもちだしてほしくないにゃ。
OSこそが、必要に応じて変わるべきというのならわかるけどにゃ。
生成文法が、迷走しているのがたとえ事実だとしても、
どうせ変わるみたいな、知的流行の最先端みたいな、
そんないいかたはどうかと、そういういみで言ったのにゃ。
3013:01/11/08 20:53
>>22
私は統語論・意味論に一番興味を持っている者で、今ある言語理論の
中ではHPSGが一番有望だと思っています。ただし、いつもHPSGを
使っているわけではありません。
学部生の卒論に水を差すのが好きなわけではありませんが、人生を
無駄にしかかっているのかもしれない人に警告を発するのは意味の
ないことではあるまいと思います。

さて、サグがHPSGの中心だと言うのは、確かにそうかもしれませんが、
しかし、彼が提案する理論がほとんど何の批判も受けずに「最新理論」
として一気に世界に広まるようなことはありません。チョムスキー系
生成文法の世界の場合、チョムスキーが何か言うと、仮にそれがとん
でもない説であっても、多くの人は、チョムスキーの言っていること
は正しい、という仮定に基づく論文を生産し始めるように見えます。
この点に関して、
http://www5b.biglobe.ne.jp/~aiida/li-saito.html
に書いてある話はとても興味深いので、引用します。
『先生は長年syntaxを研究され、「理論が正しいかどうかについて
議論を交わすのではなく、その理論が正しいと仮定して、どこまで
その理論で説明できるかを考えるべきですね」 と、含蓄のあるお言葉
をおっしゃっていらっしゃいました。』
ここで「先生」と呼ばれているのは斎藤衛氏です。
31門外漢:01/11/08 21:08
>>30
確かに含蓄のある言葉ですね。
「その理論が正しいと仮定して、どこまでその理論で説明できるかを考える」
――その結果、その新しい理論の説明範囲が従来の理論と同等以下であったり、
説明が簡素(エレガントな回答)になったりするのでなければ
それは正しくない理論として退けられるべきですよね。
つまり結局「理論が正しいかどうかについて」の議論に行き着くはずです。
但し径路が異なる。学問は結論だけでなく過程・手続きの順当さも求められますからね。
そこまで見通した台詞だとすれば、本当に含蓄ある言葉です。
32(´∀`):01/11/08 21:18
その通りにゃ。
>その理論が正しいと仮定して、どこまでその理論で説明できるかを考えるべき
そして、その過程のなかで新しい言語事実がどんどん発掘され、現行モデルの問題点
が明らかになり、より優れたモデルへの見通しが拓けてくる、ということにゃ。
大事なのはこの言わずもがなの後半部分であって、上の引用からこの部分を読みとれない
人がいたとしたら、相当にイタいにゃ(w
3313:01/11/08 21:26
>>32
公平に判断して、正しい理論である可能性が最も高い理論に関して、
その理論が正しいという仮定をするならわかります。しかし、斎藤氏
ほか、チョムスキー派の方々は、チョムスキーが提案することを、
何でもかんでも正しいと仮定している、というようにしか見えない
のですよ。
34門外漢:01/11/08 21:28
もっとも、 果してその含蓄を生成文法派の多くが理解してるかは疑問です。
或いは、理解してるつもりでも実践がそれを裏切ってるとかね。
その意味で>>30の次の箇所には同意。
>多くの人は、チョムスキーの言っていること
>は正しい、という仮定に基づく論文を生産し始めるように見えます。

>>31
>そして、その過程のなかで新しい言語事実がどんどん発掘され、現行モデルの問題点
>が明らかになり、より優れたモデルへの見通しが拓けてくる、ということにゃ。
もちろん、新しい言語事実の発掘もなく、より優れたモデルへの見通しが開けない理論もあるわけです。
35(´∀`):01/11/08 21:54
>チョムスキーが提案することを、何でもかんでも正しいと仮定している、
>というようにしか見えないのですよ
それはまったく事実に反する妄想にゃ。遠回しに眺めてるだけでなく、たまには
現場の雰囲気も味わってみるにゃ。

>チョムスキーの言っていることは正しい、という仮定に基づく論文
正しいと仮定すればどこまで言えるか、問題として残るのは何か、を論じるのが常にゃ。
チョムが絶対正しいと盲信するような論文にはお目にかかったことはないにゃ。
チョムは絶対ダメという盲信なら掃いて捨てるほどあるがにゃ。
>>35
そこでいつも議論は並行線になるね。

>チョムは絶対ダメという盲信なら掃いて捨てるほどあるがにゃ。
一般論として世の中に批判される理論は数あれど、
しかし、なぜ“特に”アンチ・チョムスキーはかくも多いのか。
火のないところに煙は立たぬ。
批判する側の誤解は多々あるにもせよ、
本当にチョムスキアンに反省すべき点はないのか――と、いっぺん謙虚に自省してみてもいいのでは。
>>36
「自省してみては?」っていうより、「ここのこれこれがダメなんだよ!」と
はっきり言うべきなのでは?
それを言えないとしたら、その方がよっぽど謙虚に自省してみるべきのような。
38かかり助詞:01/11/09 00:15
わぉ。一挙にレス増えた。まず、虚無好き氏へ。無視しているわけではなく、
上で虚無好き氏が言っていることが、もう少し詳しく言って貰わないと、
よく解らないのです。

いろいろ、bobチャン達のいう批判もあるけど、前にも書いたとおり、
チョムスキーの最大の(言語学への)貢献というのは、言語研究の
質を飛躍的に高め、数多くの言語事実を発掘したことにあると思う。
上で引用されている斎藤先生の論文をみてもそれは明らかである。
先生の論文はいつも新しい事実を発掘してきた。
理論というのは「虫眼鏡、望遠鏡」的な役目を果たす。理論を知って
いれば「何を探せばいいのか」がわかる。理論の真の価値というのは
そこにある。勿論、理論がよければより多くの事実が発見できる。
駄目な理論は質の悪い虫眼鏡と同じでよく事実が見えない。
生成文法の歴史を振り返れば自明なように、チョム理論は多くの事実を
見いだしてきたのは疑いようのない事実である。
理論の「ここが駄目」というのをいう際には、理論が自己矛盾を含ん
でいない限り、理論そのものを批判することはできない。理論の
予測が事実に合うかどうかをみて、それが合わないのなら理論(の一部分)
が駄目だ、ということになる。BOBチャンがいっているのは、
そういう手続きも踏まずに「チョム理論はくさってんだよ、ゴルァ」
というすれ違いの批判としか思えない。

私個人とミニマリストの距離といわれても、何メーター離れてます、
という返事はできない。私はスタイルとして事実を見ていって、
一般化を見つけだし、理論につなげるというタイプなので、私の
一般化がミニマリストに簡単には合致しないこともある。でも、
「ほれ見たことか、ミニマリストは駄目なんだよ、ゴルアァ」とは
簡単には主張しない。合致させる方法を考察するのも、学問的に
意味のあることだと思うから。
39虚無好き:01/11/09 00:34
かかり博士へ。
いま、心理板へ生成文法を「思わせる」スレをたててきたとこにゃ。
博士の気持ちわかるにゃ。
そのまま沈んでいったらカコワルイにゃ…

誰かなんかAAでもいいから、書き込んでにゃ…
40見ました:01/11/09 03:26
言語能力は生得的か@心理学板
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi/psycho/1005233144/
41かかり助詞:01/11/09 10:09
>>39心理版にも行ってきたけど、顔文字氏と同じく観光名所に名前を
彫り込む、中学生のように取りあえず名前だけ書いておいたよ。

ところで所有格ですが、所有格はA-移動もA'-移動もblockします。
(1) a. Mary-i was taken pictures of t-i.
b. *Mary-i was taken Bill's pictures or t-i.
(2) a. Who-i did you take pictures of t-i?
b. *Who-i did you take Bill's pictures of t-i?
Relativized minimalityとかMLCが正しいとすると、所有格がA-移動に
対してもA'-移動に対してもintervenorになるとすれば説明がつく(後述)。

もちろん、(1b)/(2b)が悪いのはいわゆるdefiniteness effectかも
知れない。(3)はDEのため悪い。
(3) *Who did you take the pictures of?
しかし、所有格でもindefiniteなモノもある。
(4) a. There is a book on the table.
b. *There is the book on the table.
c. There is a man's book on the table.
d. *There is the man's book on the table.
(4)のパラダイムは所有格がindefの時はNP全体がindefになることを
示している。しかし、indefの所有格を持っているNPからのextraction
はUNGRAMMATICAL。

(5) a.*Who-i did you take a man's picture of t-i?
   b. Mary-i was taken a man's picture of t-i.
(5)は(1)/(2)のbの文のill-formednessがdefinitenessだけでは
片づけられないことを示している。
しかし、ある位置がA-でもA'-でもあり得るというのは、AとA'という
区別にタイする大変な矛盾である。さて、そうすれば良いでしょうか?
42名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/09 12:57
Kunoの本Functional Syntax (p.17)によると、
This is the term that I don't like Chomsky's definition of.
というような言い方は「acceptable for all speakers with whom
I have checked it」だそうですが。
43かかり助詞:01/11/09 13:19
42 久野さんが指定主語条件について批判しているところだね。
確かに久野さんの例文は良いだろうな。そして思いっきり
definiteNPからの抜き出しだ。こういう例文は何も久野先生を
連れてこないでも、私でも同じようなのが作れます。例えば、
He is the kind of person that I know [ nobody [ who wants to
work with ] ].
も複合名詞句違反だけど、かなりいい。こういう例文を反例として
島の制約の妥当性をあきらめるか、あるいはこういう例文は
何か特別な理由によってacceptableになっていると考えるのは
どっちがいいかね。
44(´∀`):01/11/09 23:32
なかなかROM化できないのが俺の悪いクセにゃが……
>ある位置がA-でもA'-でもあり得るというのは、AとA'という
>区別にタイする大変な矛盾である
例えばDP = strong phase とすればSpec(DP)がA/A'いずれでもこの位置に
いったん移動しないと取り出せないというのはPICから出てくるにゃ。
また、名詞句がいつもDPまで投射するのではなく、indefiniteならbare NPの
場合もある、とすればその場合はPICはtrivially satisfiedにゃ。
とりあえずの叩き台まで、にゃ。
45かかり助詞:01/11/10 01:26
しかし、それではvPからwhみたいなモノを抜き出すとき、
vPのedgeを経由しないといけないけど、vPにはspec
(shifted目的語と外項)が既にあるので、抜け出せないこと
にナルのでは?何をいっているのかというと、edgeは
DPには一つしかないというassumptionはどこからでてくるん
ざまショ?
indefがbareNPというのは面白いアイデアですね。ついでに
subjectはbareNPになれないとかがどこかからfollowすれば
subject conditionみたいなのもderiveできる。(げ、
今気づいたけど41の(5b)はungrammaticalね。crucialな
タイポだ。お詫びいたします。)しかし、indefとして振る舞う
a man's picture ofからの抜き出しができない、というのは
矛盾になりますな。

「形容動詞すれ」で、また生成文法家(特に私)への批判が
持ち上がっているね。でも、もう行かないと約束したから
行かないどこっと。まあ、生成文法そのものでなくて、
私の態度が批判されているだけだから、どうでもイイや。
46(´∀`):01/11/10 07:20
英語の場合、CP recursionは別にして、CPもSpecは1コにゃ
vPの場合、inner Specはmoveではなくmergeによって出てきたもので、
vがfeatural agreeを行う能力はまだ残っているにゃ。
パラメタ的に考えると、英語のstrong phaseのheadはagree関係を一回だけ
結べる、昔のFukui風にいうと、一回目のagreeによってその投射がclose off
する、ということではないかにゃ?

EPPが相変わらずD素性によって充足されるのなら、Spec(TP)にある主語はindef.
でも必ずDPまで投射してることになるにゃ。逆にin-situのindef. SubjはNPでも
かまわないから、取り出し可能という予測が立つにゃが、事実はいかに?

a man's picture of はCase checkingによってDP投射が閉じてるにゃ。
定・不定とDP/NPは区別するにゃ。不定名詞句には、DPでDがindef.の素性を持つ場合と、
そもそもNPまでしか投射していない場合の両方があるにゃ。前者はSpecが埋まってれば
取り出しできないにゃ。

今度こそしばらくROM化するにゃ(w
47かかり助詞:01/11/10 08:53
icelandicなんかでobject shiftしたvPのなかからの
抜き出しが出来ないことになるけど、事実はどうだったっけ?
object shiftとwh移動にそういうinteractionないんじゃぁ
なかったけ?それと、object Shiftも何らかのEPP-feature
(D-feature)で起こるのだとすると、shifted objectからの
抜き出しも不可能ということになる。
日本語なんかではsubjectがin-situで、そこから抜き出せる
ということになってますな。まあ、日本語の場合、subjectに
長いのを持ってくると、「したことが」のようなcomplexNP
っぽくなってしまうのでもともとあんまりよくないけど。
IrishのようなVSO言語でSOVのときと主語からの抜き出しの
可能性が変われば面白いね。事実は、どうだか知らないな。
事実関係を調べねば。文献に載っているといいけど、
さすがに近くにicelandic話す人いないな。
どうしても話しが難しくなってしまうけど、あほらしい
質問でもなんでもして頂戴。心理版のほうはもう60近い
レスついているのに、先に始めたここはまだ40代だ。
48名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/10 11:56
日本語の病気表現を調べているんですが、
「太郎が気分が悪い」
って、生成文法ではどう分析されるんでしょうか。

いまんとこ、個人的には特定の理論へのcomittmentは
ないんです。最終的には何かに落ち着くでしょうが。
49かかり助詞:01/11/10 12:24
むう、これはなんだか漠然とした質問だな。その、「〜が〜が」
っていうのを問題にしたいの?でも「病気表現」ってなんじゃら
ほい?「太郎がお姉さんが美人だ」「太郎が頭がいい」みたいな
のと、何が違うの?
生成文法では文の構造を考えるので、期待しているような説明
とかできないと思うよ。こういうのを専門にやっている人って
いるの?
50名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/10 13:46
前にやってたデータを見て行くのが面白かったですね。
生成文法の人の考え方も分かったし。
生成文法で今のホットトピックって何?
最近のこの板だとえーと、何が出てきたかな。
「(被害)受け身」
「(語彙/形態)使役」
「複合名詞句制約」
「double object」
「が/の格交替」
「再帰代名詞」
「心理動詞」
「関係代名詞」<?
「telicity」
・・・
他に何出てきました?
51かかり助詞:01/11/11 01:06
50 おぅ、読んでくれている人もいるんだ。ありがとうございます。
近日中に、またcausativeとpassiveの話しでも始めたいのだけど、
書き込みしてくれる人が現れることを祈ります。

「普遍文法すれ」より、
まず、一生成文法家氏へ。チョム流の理論は「文法的・非文法的に
二分する」という想定はないっす。subjacency違反はECP違反より
less ungrammaticalとか、灰色のエリアもある。
48氏。生成文法が想定している言語に関する仮説というのは多岐に
渡るので、とてもジャなけど全てを紹介できない。しかし、たとえば
樹構造をつかう枠組みでは、それを使うことによって世界の言語の
普遍的な特徴を捉えられる、という前提がある。
64氏。「文法的」というのは定義してあるモノではなくて、
現象として存在するモノダト思われます。
52虚無好き:01/11/11 06:24
かかり博士、メロン顔の先生のROM宣言
あれはウソにゃ。
おかげ(さま)で生得言語スレは、一足早くレス100突破にゃ。

なんでわたしの質問は要領をえないのかにゃ?
また質問してもいいのかにゃ。
53(´∀`):01/11/11 06:57
この板ではROM、という意味にゃ! あ、また書いてしまったにゃ……
54一生成文法家:01/11/11 09:25
>>51
一部の計算言語学者や、言語学者の中でもStochastic OTなどをやって
いる人の中の何人かが言っていることは、「完全に文法的な文」から
「完全に非文法的な文」まで、切れ目のない連続性があり、どこかに
線を引くことは全く無意味であるということです。生成文法では、
灰色のゾーンを設定する場合でも、文法的であるという状態と非文法的
であるという状態の間に切れ目を入れることには意味があると想定して
いると思います。と言うか、私の理解では、それが「生成文法」という
用語の定義のようなものです。だからこの2つの立場の間には確かに
対立が存在すると思います。
55かかり助詞:01/11/11 10:01
顔文字氏は、こちらでは休筆して心理版では中心人物になってるな。
まあ、何かあったら書き込んでよ。あっちは100行っているのに、
こちらはまだ50過ぎだ。

54 なんというか、「切れ目のない連続性があり、どこかに
線を引くことは全く無意味であるということです。」だとすると、
議論を進めるには相対的にこちらのほうが悪い、という判断を
していくことになる。チョムスキー流でも、おそらくはHuangの
博論の影響で、barriersあたりから相対的な文法性を問題にする
ようになった。この文はこれより文法的だけど、こっちより
非文法的、という具合にね。それと同じじゃぁないの?
それとstochastic OTというのは存じ上げないな。聞いたことない。
確率論的OT?誰がやっている、どういう枠組みなの?あっしは
OT Syntaxに魅力を感じないので不勉強。普遍文法すれでは、
社会言語学って言っていたけど、社会言語学でもこういう文法判断
って問題になるの?
56名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/11 11:28
文法的には非文ではなくとも,認知的,文化的,常識的
に正しい文とは言えない文もある。こういったものも,生成文法では
文法的な文として容認すると理解していいのだろうか。
57かかり助詞:01/11/11 14:23
56いいのでないの?よく知られている、Colorless green ideas
sleep furiouslyという文は意味とか常識とかとは独立した統語
規則があることを示している。

一生成文法氏のレスまだかな。
58一生成文法家:01/11/11 17:46
>>55
社会言語学のことは実はよくわかりません。

Stochastic OTというのは、今年のLIに出ているBoersma and Hayes
の論文で展開されている理論です。制約のランキングが確率的に揺らぐ
ことを認めているもので、結果的に、完全に非文法的といえるものは
一切なくなってしまいます。Boersma and Hayesは、たいていの場合
普通の文法と同じような結果を出す理論だということを強調していま
すが、私にはこれは従来の理論とは根本的に異なるように思えます。
統語論関係では、
http://nlp.stanford.edu/~manning/papers/
にある「Probabilistic Approaches to Syntax」でStochastic OT
のことなどが論じられています。

方法論としては、2つの文を比べてどちらがより文法的に感じられるか
を判断したりするのでなく、実際の言語使用において、いくつかの言語
表現のそれぞれがどれぐらいの確率で生起するか、という点に関する
データを基にして議論をしています。

私自身は旧式の生成文法でやっていければそれに越したことはないと
思っているのですが、もしかするとそれでは駄目かなという不安を
感じないわけではありません。
59B.O.B:01/11/11 18:25
あとBresnanとかね。私は興味はあるけど不勉強で詳しくない。

>たいていの場合普通の文法と同じような結果を出す理論だということを
>強調していますが、
これって、ニュートン物理学と、それ以降の新しい
物理学の関係に似てるよね。

私の意見としては(微妙に一生成文法家さんとは違って)
きっとStochastic OTの方が真実に近いだろうと思うんだけど、
旧式の生成文法(マクロレベル?)でできる/やるべきことはまだたくさん
残ってる、って感じかな。Hayesとかも、現時点でのstochastic modelは
所詮toyでしかない、って認めてるし。

だからこそHPSG等の文法理論に関して多少冷めたというか、所詮pragamaticな
もの、真理に近づくことはできてもけして到達しないだろうという見方をして
いる。

虚無数寄氏への解答だけど、理論を変えるってのは、データをもとに、理論の
ここを変えるとうまくいくよってことだよね。それを見た人の多くが成る程それは
うまい方法だって思うように。
Chomsky理論の場合前提になってる天啓みたいのが「縛り」になってて、
そういう健全な方向に議論が進まずに変なつじつまあわせ+ビッグネームの
新しい天啓でわけのわからないチョムスキー理論ver.X.XXができて、みんな
それを有難がって使う、って感じなんだよね。
60田丸屋:01/11/11 19:16
昨日の発表を聞いて、斉藤先生は、改めてすごいと感心しました。
6150:01/11/11 21:56
>>51
ROM人口は相当数いると思いますよ。なかなか出てこないけど。(w
自分がよく知ってる(議論に参加できる)ことって論文を過去に
書いた事柄だったり書こうとしている事柄なことが多いと思うの
で、身元が特定されるのがいやなのかな?けっこう狭い世界だし(w
62名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/11 22:10
>>58, >>59
>きっとStochastic OTの方が真実に近いだろうと思う
でも人間は確率に基づいて喋るわけではないですよね。
productionに関して言えば確率論的な方法論で何が
言えるのかがよく分からない。一方で、comprehensionの側
から考えるとprobabilisticなアプローチと言うのはかなり
魅力的に見える。
ほとんどの文法理論ではproductionとcomprehensionが区別
されてないですが、両者を種別する必要があるんではないのか?
competenece for productionとcompetence for comprehensionは
違うのでは?後者には確率論的な話が入ってくる素地がいくらでも
ある、てか、それを考えないと実際は無理のような気もする。

>>60
 斉藤先生はどうすごいのでせう?
6362:01/11/11 22:24
(なんらかの)文法と言えるものが存在することはSlip of Tongueからも
言えると思うんです。いい間違いをしたら、ほとんどの場合、我々はそれに
気付いて訂正する。本当になんでもありなら、そんなことする必要はない
はずだと思うんですがね。自分の脳内の言語知識に照合させているからこそ
間違ったと判断できるし、だからこそ訂正もできる(する)。自分の
言語知識に照らしたと言うよりも、聞いている相手がprobablisticに
理解不能(だろう)と判断したから、とも言えそうな気もしますが。
64(´∀`):01/11/11 23:16
>>62
解釈に関しては生成内にも統計的ないし確率論的見方を採る立場があるにゃ、
数量詞のスコープとか、にゃ
あと話しがずれるにゃが、統語派生についてもoptionalityの問題はそういう見方をする
こともあり、かもにゃ
あ、また書い……
65名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/11 23:24
>>58
Probabilistic Approaches to Syntax DLしたんで,読ませてもらいます。
生成文法が確率の世界に本格的に脚を踏み込むのは,結構大変な変革となる可能性を
孕んでるんじゃないの。人間の認知の不明瞭性を確率推論やらファジー推論で記述するのは,
AIではあたりまえなわけだし。
66名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/11 23:40
>>64
>解釈に関しては生成内にも統計的ないし確率論的見方を採る
>立場がある
 へー。dynamic competenceってな感じかな?でもそうなると、
タネンハウスとかがやってるprocessingベースの研究と何が
違うんだ?少なくとも純?チョム文法からは逸脱するよね。
Syntactic Structureとか読むとチョムが容認度とか文法性の
問題についてかなり考えていたのが伺えて面白い。あの当時から
グレーゾーンについて言及してるもんね。
63で書いたslip of Tongueって方法論的に非常に興味深いん
だけど日本で真面目に取り組んでいる人っているのかな?
67かかり助詞:01/11/12 01:39
なるほど。明日職場に行ったら、LI見てみます。最近、めっきり
LIの論文が面白くなくなったという印象があって、受け取っても
よっぽど興味のある論文しか読まない。これではいかんと、反省
しております。読んでみないと解らないけどそのやり方では、
完全に非文法的な文はないばかりでなく、完全に文法的なモノも
なくなるということでせうか?
63氏と同じように、私にはcompetenceとperformance(ないしは
E-langとI-lang)を混ぜてしまっているように感じるな。それとも
これはモトモトperformanceの理論として提案されているのかな?
68B.O.B:01/11/12 06:20
>competenceとperformance(ないしはE-langとI-lang)を混ぜてしまっているように感じるな。
混ぜるも何も本来そういう区別は(方法論的単純化としては
有効かもしれないけど)存在しないってことでしょう。

生成文法(者)にとって頭が痛い問題であるグレーゾーンの問題に、
(直感的に言及するだけでなく)ちゃんと形式化されたモデルで説明を与える
ことができる、というのは計り知れないアドバンテージであって、
「大変な改革」につながることは間違いないと思います。
69名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/12 07:23
さうかなー?
チョムが打ち立てたものがそういったものに吸収されていく
ようにも思えないんだけどな。吸収されるのなら、とっくに
吸収されていてもよさそうなもの、という気がする。それが
されなかったのはチョムがいたから、ってかな?
例えば、ハリデーの機能文法なんかだと最初から
competence/performanceの区別なんかしてないよね。
なんかLakoff&Rossあたりが言っていたfuzzy grammar
みたいなのに回帰するのかな?overtな形態ではないにせよ
生成意味論の思想は脈々と生き続けているのは確かだけどね。(w
70かかり助詞:01/11/12 09:05
また議論が堂々巡りになりかねないので、構文論でもやりたいとこ
だけど、仕方ないからレスしましょ。例えば、視覚システムの
研究をするのに、脳内どこでどのような活動が起こっているかを
調べるのが普通だと思われます。視覚を司る脳領域のメカニズムは
言ってみればcompetence。competence/performanceの
区別がない文法というのは視覚システムを考える際に、視神経とか
目の構造とか、光の波長とかまで合わせて考えているみたいなモノ
でないかな。それが科学的に懸命な方法でしょうか?

それとグレーゾーンって頭いたい問題なの?あっしは別にそんな
こと思っても見なかったよ。

69は主張がよく見えないので何を言っていいか解らないけど、
生成意味論の思想はいき続けないだろう。どういう意味で、
言っているの?
71(´∀`):01/11/12 09:29
にゃ? 今の語彙意味論は生成意味論の残滓だと思ってたにゃが、違うにゃ?
認知文法を標榜する人の中にも実際には昔のGSそのままのような人がいるにゃが
ちなみに語彙分解のテクノロジーだけみて分裂VPを生成意味論的と見るのは
完全に的はずれにゃ
>語彙意味論は生成意味論の残滓
人がやってることをカス扱いしたんなや。(w
せめて末裔くらいにしとったり。

>分裂VPを生成意味論的と見る
へー、そんな人もいるんだ。例えば?
73かかり助詞:01/11/12 12:05
71 語彙意味論と生成意味論ではphilosophyそのものが
違うんではないでしょうか?テクノロジーは確かに似ているけど。
私は語彙意味論ってあんまり明るくないけど、GSみたいに
強烈に抽象的な構造をたてて強烈なtransformationを
applyしたりしないでしょ。う〜ぅ、でもよく知らないから
解らない。だれか詳しい方教えて。
74B.O.B:01/11/12 15:27
>視覚を司る脳領域のメカニズムは言ってみればcompetence。
あんたのアナロジーは滅茶苦茶だよ。あきらかにチョムスキーが
意図してる意味ともずれてる。何で眼球の構造や光の波長がperformance
なんだよ?performanceって生理学/物理学であつかうもののことだった
のか? なにが「それが科学的な方法でしょうか?」だ。

大体なんだ「視覚を司る脳領域のメカニズム」って。視覚野のことか。
言語に関してそういうものは見つかってないのに、なぜあんたのいう意味での
competenceを所与にできるわけ? AとBと別に存在することが確立してなきゃ
「混同する」こともできない理屈だろ? 堂々めぐりになるもなにも、あんた
の言ってることが一人堂々巡り(行き着くところはチョム理論で定説だから)
なんだよ。

>グレーゾーンって頭いたい問題なの?あっしは別にそんな
>こと思っても見なかったよ。
ふーん、あんたは、この文のジャッジはいいか悪いか、悩んだことない
んだ。人とジャッジが違って困ったことないの?
あんたどっかで、誰々のジャッジはおかしい、納得できないとか
言ってた気がするけど…
テクノロジーって何?
何だか笑ってまう。(w
76一生成文法家:01/11/12 16:50
B.O.B.さん、
確率に基づく言語理論が生成文法に取って代わるパラダイムとして成功するため
には、言語表現の「生起確率」と「文法性の度合」との間に一定の関係が成立
している、ということが示される必要があります。Boersma and Hayesは「生起
確率が高いものほど文法性の度合いが高い」という単純な仮定をしていて、この
仮定はシンタクスにおいては当てはまらないだろうと思います。この問題点が解決
されない限り、確率に基づくアプローチは、HPSGなどより真実に近いとは言えませ
ん。で、この問題点は実は解決不可能なのではないかと感じて(希望して)いる
わけです。
77かかり助詞:01/11/12 16:50
74 こういう書き方されると愉快じゃぁないな。悪いけど、
もう少し落ちついて書いてくれよ。

視覚情報は目を通して得られた信号が、脳の中に神経を通って入り
それをプロセスするわけでしょ。全てが視覚に関係するわけだけど、
私が言っているのは、そのプロセスする脳の部位がどのようにして
信号をプロセス出来るか、と視力がいいかどうかのような問題は
切り離してかんがえないといけないということ。究極的には言語
理論も心理言語学的で問題にされるような言い間違い等も説明しな
いといけない。でも、そこまで一緒にして考えるのはambitious
すぎる、っていっているのよ。複数の問題が入り乱れていると問題
は解きにくいでしょ。

各個人が持っている文法というのは微妙に違う。その違いをグレー
ゾーンって言っているのでなくて、私が言っているのは、wh-island
だとそんなに悪くないけど、ECP違反だとすごく悪い、とかの
個人の文法の中での判断のグラデーションよ。それを混同しては
いけない。私だって、微妙な判断はどうしていいか解らないとき
もある。どうしても、どちらがいいか解らないときは、理論にき
めさせる。究極的には各個人個人の文法がどのように違うか、
までも説明しないといけない。でも、そのためには一人の個人の
文法がどういうモノか突き止めないといけない。文法性の
平均みたいなことを言い出しても仕方ないと思うけど?
78門外漢:01/11/12 17:35
>>77
なんか言ってることが>>70と違ってきてませんか。
>視力がいいかどうかのような問題
これがpeformanceに当たる、と?
しかしこれでは何の譬喩なんだかわかりませんよ。
「視力がいい」なんてそんな話、出てましたっけ?
視力の良さは発話の文法性における何に当たるつもりなのですか。

(ところでかかり助詞氏は何故自動リンクの“>>"を使用せざるや?)
79(´∀`):01/11/12 22:17
引用の引用にゃが、Chomsky 1993 での発言にゃ

The concepts of _well-formed_ and _grammatical_ remain without characterization or known empirical justification;
they played virtually no role in early work on generative grammar except in informal exposition, or since.
80たろう:01/11/12 23:31
主語や目的語はIとVの持つ素性により
それぞれの指定部に移動すると入門書にありました.
さらに動詞の場合は、vと一緒になるために移動するとも.
結果主語−動詞−目的語の語順になると.
ここまではすんなりと理解したのですが、
疑問なのがPPの場合です.
with/to/by/into him
この様に、前置詞の補部に来る名詞句にも格がありますよね。
すると前置詞も、VやI同様、素性のチェックをしなきゃいけない様に
思えます.
すると補部にある名詞句はPPの指定部に移動しなきゃ行けなくて、
結果語順としては、
him with/to/by/into
のようになってしまう気がします.
頭が????って状態です.
ちなみに入門書とは、
『ことばの仕組みを探る』原口・中島・中村・河上 研究社
のpp74‐82です.

それからVP-shellの上の方の抽象的なvは
なんと呼ぶのですか?
81かかり助詞:01/11/13 01:18
>>77 例えば文法性の判断をする際に、眠いとか、二日酔いとか
の理由で出来ないことがある。飲み屋でinformant workやるべきでない。
視覚の研究をするのも同様、ド近眼の人を眼鏡なしで研究対象にしたら、
本来の視覚のプロセスは解らないのでないの、と言っているつもり
なんだけど言い回しがよくないでしょうか。
>>79の顔文字氏の引用の真意は?一般に文法性の判断には(人間が
やることなので)いろいろな心理的・構文法意外の要因にも左右される。
可能な限り、そういう要因に気を配ってコントロールする必要がある。
たとえば、(当たり前だが)飲み屋でinformant workしない、
とか、談話文法的な要因にも気をつける、等だと思う。Michael Rochemoent
なんかは、非常にそういうことに気をつけた議論を展開している。
(ちなみにRhochemontは只今病気療養で休職中。)
>>80 VP-Shellのvってやつは、私のしている人の間では、small vとか
呼ばれているけど。下のVってやつはcapital Vとかして区別していると
思う。PPの目的語もspecに上がることになっちゃう。それは確かに
そう。ここから論理的には幾つかの可能性がある。1. Caseは必ずしも
spec-headでcheckされるのではない。2. 実はPPの目的語というのは
Caseを与えられない。3. 実はPPの目的語はcovertにspecにあがる(ないしは
featureがあがる)。日本語などの後置詞はそれがovertに挙がった例である
etc. 問題はどの可能性をとれば、面白い事実が捉えられるかという
ことであります。
82たろう:01/11/13 01:48
かかり助詞さんありがとうございます.
PPの分析の可能性として、このようなものはどうでしょうか.
VP-shellVP以外にも最近NP-shellが提案されていますよね.
先日の英語学会でもNP-shellの発表がありましたね.
ここで全てのLexical CategoryがXP-shell構造を持っていると仮定して、
英語の場合補部位置のNPがPPの指定部に移動したあと
Pがsmall pに(何らかの理由で)移動する.
その結果、with him という語順になる.

ところでsmall v という呼び方ですが、
little v と書いてある場合があるのですが、
どちらがいいのでしょうか.
83虚無好き:01/11/13 02:11
社会言語学の話題が忘れかけられてるにゃ?

一言語が、方言と、その上位概念である「共通語」に区別されるようになったのは、
近代国家の成立とともに起こった「国家権力」の効果ともいえるのにゃ。
言語が「可算」であるのは、ア・プリオリな事実ではなく、
素朴な社会進化論をとらなければ、
むしろ偶発的な史的現象にすぎないかもしれないにゃ。
要するに、低地ドイツ語とオランダ語についてよくいわれるように、
すべての「言語」はほんらいボーダレスであったことも考えられるにゃ。
いっぱんに、言語Aと言語Bのあいだに、gradualな移行関係を考えるほうが自然というわけにゃ。
この見解は、すくなくとも文法性にかんする統計的アプローチに、
実証的かつ数理的な正当性を与えるような気がするにゃ。
いわゆる「グレーゾーン」は、例外的・個別的な偶発事象ではなく、
当然考えられる必然的な言語現象といったほうがいいのではないかにゃ?

タリ板重過ぎにゃ…
>>83
俺が思うに、continuumってのはある意味で
(言語現象の)どこにでも観察できるわけですよ。
cross-linguisticであれintralinguisticであれ。
でもそれがしゃべったり理解したりするのに使う個別の
文法知識(もしくは普遍の原理)を解明する上で、その
continuumの存在を指摘したりモデル化することが何の役に
たつのかがよくわからない。もちろん、言語知識というのは
ある程度discreteな知識とここでは仮定しているわけで、
その仮定を疑うのは結構だけど、軽微な容認度の差が見られる
ものと、明らかに容認不可能なもの(「あげた太郎に鉛筆を
京子が」)の間には、断絶、があるのではないかということ
なんです。その断絶を認めないと言うことは、実は言語は
世界に一つしかなく全て方言差、と言っているようなもの
ではないですか?これはちょっと極端な言い方なのは
認めますが。
僕はチョム派ではないけど、全てをfrequencyに求める
ような極端な考え方にもかなり懐疑的っす。
実際の世界では、言語学的には方言に過ぎないのが
政治的な理由で、言語とされている例なんてのは
ありそうですよね。
85虚無好き:01/11/13 02:56
賛成であろうと、反対であろうと、
適確なレスがあるということは、うれしいことにゃ。>>84
わたしも、言語は方言差などということを主張しているわけではないにゃ。
しかしじつは、
実際に言語がどのように派生し、分布し、相互影響をうけているかは、
UG(あるとすれば)にとっては瑣末なことにゃ。
しかし有限のパラメタ値のディジタルな設定は、
言語の加算的な様相を前提としているのではないかにゃ?
UGは、言語の実勢などと関連なく想定されるものだとすれば、
すべての言語が方言差であるという仮定も、
むしろ生成文法に積極的にとりいれていい<虚構>だとも思えるにゃ。
いっぽう、必要なパラメタも膨大なものになるにゃ。
すくなくともエレガントなものにはならないにゃ。
そのへんに疑問があったのにゃ。
おわりにゃ。
86kakari-joshi:01/11/13 03:58
英語の場合補部位置のNPがPPの指定部に移動したあと
Pがsmall pに(何らかの理由で)移動する.
その結果、with him という語順になる.

It may very well be. The question is what such an account
can buy. If the prepositional objects move from the base
generated position, one might expect to see some kind of
island effect out of the prepositional object, on par with
subject island. Or, you may expect that the prepositional
objects cannot undergo long-extraction, kind of like
that-t effect. Neither of these expectations seems to be
fulfilled, but I guess you can now work on your own if
you can find an interesting story out of this.

I think I have heard people say 'little v.' It is just the
name of this thing. Unless it can be confused with something
else, either should be fine.
87(´∀`):01/11/13 20:37
>>82
>全てのLexical CategoryがXP-shell構造を持っている
DMとはまた別の話しかにゃ?
>>86
>an interesting story out of this
reanalysisとかはどうにゃ。ってか、最近誰か(・∀・)イイ!!分析してるにゃ?
88kakari-joshi:01/11/14 03:20
>>86 Reanalysis, as in preposition stranding?

How about things like `from behind the table.' What kind of derivation
can you think of for such a PP?
89(´∀`):01/11/14 08:46
そんなことより(w)心理学板がみょうに賑やかになってきたので適当に応援たのむにゃ >かかり氏
90かかり助詞:01/11/14 09:15
心理版、読んではいるけど、一度名前書き込んだだけだ。
あっちの方が盛り上がっているのが悔しいから、なるべく
書かないようにしてたのだけどね。
91名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/14 16:06
>英語の場合補部位置のNPがPPの指定部に移動したあと
>Pがsmall pに(何らかの理由で)移動する.
>その結果、with him という語順になる.
>
>It may very well be.

こういうことを言っていると、生成文法を軽蔑する人がどんどん増えて
いくと思う。ばかげた理論はばかげているとはっきり言わないと。
92かかり助詞:01/11/14 17:01
僕は馬鹿げているとは思わないよ。上で書いたように、
理論そのものは批判できない。理論の予測が事実に合うか
が理論の正当性を決める。とにかくやってみないと解らない
でしょ。お願いだから、こういう主旨の批判を繰り返し
してくれるな。批判なら、それがどのようなデータに関して
困るのか、を指摘して下さい。
9391:01/11/14 17:31
>>92
例えば、次のような理論を誰かが提案したとしましょう。
「人間の頭部は、誰にも観測されていないときには消滅する。
つまり、人間は、誰にも観測されていないときには首から下だけ
になってしまっているのである。」
この理論の予測は、完全に事実に合いますが、それでも馬鹿げた
理論であることは間違いない。(ですよね。)論じるにも値しない
理論と言うものも存在するわけです。
あんまり馬鹿げた理論を真剣に論じていると、外からは、
理論言語学は馬鹿がやるものなのか、というように思われてしまう
ようになり、しまいには、優秀な人が理論言語学のフィールドに
入ってこなくなってしまいますよ。
94(´∀`):01/11/14 17:47
reanalysisの件にゃが、John was talked to とかでVについた受動形態素がどうやってPの格素性を
吸収できるのか、を考えるにゃ。でPの格照合は機能範疇pを介して行われる(そのほうが他の機能範疇
との整合性があることは確かにゃ)とすると、reanalysis効果が生じる環境というのはpが投射されず
直接PPがVとmergeし、従って格照合はvを介して行われるケース、ということになるかと思ったのにゃ。
(結果的に talk to が一つであるかのように振る舞うにゃ。)
同様に、from behind the curtainも下のPPにはp投射がないとすれば from behindのような複合前置詞
ができることになるにゃ。
同じことがV1+V2型の複合動詞でも言えるかも知れないにゃ。
95B.O.B:01/11/14 19:18
>ばかげた理論はばかげているとはっきり言わないと。
はっきりと再三言いますが、ばかげてます。

>あんまり馬鹿げた理論を真剣に論じていると、外からは、
>理論言語学は馬鹿がやるものなのか、というように思われてしまう
>ようになり、しまいには、優秀な人が理論言語学のフィールドに
>入ってこなくなってしまいますよ。
それを心配するのは非チョムスキアンの言語学者であって、
馬鹿げた理論を真剣に論じている人達にそんなことを言っても煽りとしか
受け取られません。

>「人間の頭部は、誰にも観測されていないときには消滅する。
>つまり、人間は、誰にも観測されていないときには首から下だけ
>になってしまっているのである。」

>批判なら、それがどのようなデータに関して困るのか、を指摘して下さい。

...指摘して下さい。
96B.O.B:01/11/14 19:18
>視覚情報は目を通して得られた信号が、脳の中に神経を通って入り
>それをプロセスするわけでしょ。
それは単純すぎる…例えばバッターボックスから、飛んでくる球がスト
ライクゾーンに収まるかどうかを瞬時に判断する、また人込みの中から
知り合いの顔を見分ける、そういうのが視覚におけるperformanceで
ないの、例えば?
それは視神経やV1(第1次視覚野)の仕事ではおそらく無いとしても、
V4やV5がそのような高次intentionを伴う視覚処理にどの程度絡んでいる
かはわからないし、(視覚野の仕事でないとすればどこの仕事なのか?)
私の考えではcompetence/performanceの区別がここで意味を為すとは
思えない。

performance/competenceを脳以外/脳の意味で捉えるのはやはり
おかしいでしょう。performanceもつまるところは脳の仕事ではなくって?

>究極的には言語理論も心理言語学的で問題にされるような言い間違い等も
>説明しないといけない。でも、そこまで一緒にして考えるのはambitious
>すぎる、っていっているのよ。
では、competenceというものの想定は方法論的単純化としては有効、
って言った私の立場と変わらないことになっちゃうね。
97名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/14 21:00
第二言語の習得や、バイリンガル環境での言語障害も
生成で説明して欲しいにゃ。これらも生得で説明できる。
98名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/14 23:09
生成文法は,科学でいうところの理論ではなく,どっちかというと工学に近い。
工学たって,人工知能ほど緻密ではなく,計算機に乗せられるのかというと,
昔MITでGBを実装した人がいたけど,結局効率の悪い構文解析器以上のものは
できないことを証明をしただけだった。それに形式化も放棄してしまったし,
哲学的な考察も嫌がるし,数学や論理学さえ知らないで済まそうとする。
言語の研究,言語獲得の解明とかっこいいことをいうけれど,それで人間の知能の
解明にどう貢献するのかさえ説明できないではないか。
それに,ご批判どうぞというわりには,最後は各論に逃げ込んでしまう。tigau?
9991:01/11/14 23:27
>>98
それはチョムスキー派の生成文法にしか当てはまらない批判ですよ。
HPSGなんかはそんなにひどくないでしょ。
100かかり助詞:01/11/15 02:02
>>93「馬鹿げた理論」というより、ご指摘の頭の有無の例は観察可能な
予測をしないので確かめようがないのが問題なのでは?上のPP-shellの
話しは観察可能なpredictionをするから、大きな違いがある。

>>96 では、competenceというものの想定は方法論的単純化としては有効、
って言った私の立場と変わらないことになっちゃうね。

脳と脳以外の区別というのが主眼なのではなくて、実際に我々が観察できる
モノはperformanceでしかない。しかし、モノを見る能力と同様、言語の
performanceにもいろいろなノイズが入ってくる。それを取りあえずは
除外していかないと問題が多岐に渡りすぎるという主張なのよ。で、BOB君と
私が言っていることが同じかは解らない。わたしは例えばたし算をするときに
数学的な仕組みを知っているからたし算が出来る。でも、計算間違えする
ときもある。私には足し算をする能力があると思うけど、運用れべるで
間違えるのだ。BOB君は私には足し算する能力ないと思うのでしょうか?
これは煽りでなく純粋に質問。
101kakari-joshi:01/11/15 05:19
Do people have object to my remark in >>38? As long as linguistics
is empirical science, the choice among competing theories must be
made on empirical grounds. It seems that our discussion is going
circular forever, because it is not clear to me if people agree with
this point.
10291:01/11/15 06:39
>>100
ある理論を「論じるに価しない」と見るかどうかは、半分は直感の
問題ですから、これ以上は議論しても意味がありませんね。
103名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/15 08:15
>>91
そんなこじつけをしないと説明ができないんだったら、普通は前提がおかしいんだと
思いますよね。それを疑わないから、宗教とか言われるんです。
104B.O.B:01/11/15 09:25
誰かが予測したとおり批判スレのときより批判派が多くなった…

>観察可能な予測をしないので
するじゃん(w
『我々が人間を見たり、写真をとったりするときには、
 頭から下の部分が(存在する限り)観測可能である』
という予測を。
そして事実は理論の予測に合致する。
従ってこの理論は批判不可(プカ)。
105名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/15 09:34
どんな理論だってこじつけだよ。しかし、いいこじつけと悪い
こじつけがある。by角田太作

さてここで問題です。
チョム文法はいいこじつけでしょうか?
106kakari-joshi:01/11/15 09:41
>>102-3 I diagree 100% on this. It is not our intuition that decides whether a possibility is
worth pursuing. If the possibility suffers from empirical difficutlties (=counterexamples),
we need to seek alternatives. Like you are saying, if the intuition determines which
analysis to pursue, what you are doing is not empirical science at all. AS I HAVE BEEN
SAYING REPEATEDLY, IT IS THE PREDICTIONS THAT COUNTS. ANY
OBJECTIONS?
107kakari-joshi:01/11/15 09:52
I am starting to worry about the possibility that people here do not
read my remarks. How come nobody answers my questions in >>100
and >>101, and keep saying that Chomskyan theory is just an
unrealistic artifact?

BTW, I agree with 100 in that it is not worth continuing our discussion,
since nobody listens.

I guess I will introduce some new syntax topic (something about causatives)
with my new message.
108kakari-joshi:01/11/15 10:04
104『我々が人間を見たり、写真をとったりするときには、
 頭から下の部分が(存在する限り)観測可能である』
This prediction has nothing to do with the presence or
absence of the head, and has no direct bearing on the
validiy of the theory at all. Do I have misunderstandings
about what you are saying? I just don't see the relevance
of your comment here.
109B.O.B:01/11/15 14:26
performance/competenceという用語をrepeatedly好き勝手に使っておいて
一体何の質問だというのだ。

>私には足し算をする能力があると思うけど、運用れべるで
>間違えるのだ。BOB君は私には足し算する能力ないと思うのでしょうか?

そういった能力が、まああるだろうと考えるのは生成文法全体の立場だし、
私は漠然とそれは理論的(に有益)な仮構物でしかないと思っている…
ていうか実際質問の意図は?
チョムスキー理論がダメなのは、人間に言語をしゃべる能力が
ないからではない。

>This prediction has nothing to do with the presence or
>absence of the head,
あ、間違った。体の方が消えるんだと思ってたよ(w
「首から上」に訂正。
110かかり助詞:01/11/15 17:17
少なくともチョム派は言語能力に関心があるのであって、言語運用には
secondaryな関心しかない。この区別は研究ストラテジー以上のもの
ダト思う。足し算の知識と、実際の5=3+2みたいな計算が別のもの
ダト思うし。

「観察しているとき以外、首から上がなくなる」という理論から
「観察しているときは首から上がある」というのは確かにfollow
するけど、これがその理論を積極的にsupportしているかというと
そうでないような気がするな。consistentではあるけど。積極的な
supportには「観察していないときに首から上がない」ことを
示さないといけないけど、理論の前提からして観察できないという
矛盾がある。その意味で、観察可能なpredictionをしない、と言って
いたのだけど。

で、もう一度、批判派の人たちにあらためて聞くけど、言語学は
経験科学ですか?それなら、なぜ事実に基づく検証の前に「だめだ」
と解るんですか?お願いだから、この質問に批判派の人々は答えてくれ。
どうして誰も答えてくれないで、駄目の一点張りなんだ?
111B.O.B:01/11/15 18:05
>積極的な supportには「観察していないときに首から上がない」ことを
>示さないといけないけど、理論の前提からして観察できないとい矛盾がある。

それでは聞くが「観察していないときに首から上がある」ことを、
どうやって示すんだ?????
かかり氏の言うことは、
仮説1「観察していないときにも首から上がある」
仮説2「観察していないときには首から上はない」
のどちらも「事実に基づく検証」に対して同様の予測をするのだから
どちらも批判不可である、というような詭弁だという話なんだよ、これは。

>これがその理論を積極的にsupportしているかというと
>そうでないような気がするな。
ああ、そんな気がするね(w
consistentであればいいというものではない、こじつけはこじつけだ、
わかっていらっしゃる…
11291:01/11/15 18:14
>>110
既に自然な説明が得られている現象に関して、不自然な説明を
わざわざこじつけている、という点で、例のPPに関する理論と
頭部消滅理論とは共通している。どちらも、間違っているという
ことを事実に基づいて示すことは困難であるが、馬鹿げている、
と直感的に感じられる。と言っているわけです。検証しなくても
間違っているとわかる、と言っているのではありません。

私の直感ではそうなるし、係助詞さんの直感ではそうならない。
それだけのことです。ですから、この件に関してこれ以上議論する
ことには本当に意味がありません。
113(´∀`):01/11/15 18:33
しばらく見ないうちにすいぶんつまらんことしか書けなくなったにゃ、BOBちゃんは
ちょっとガカーリにゃ……

>>112
>既に自然な説明が得られている現象に関して、不自然な説明をわざわざこじつけている
激しい思い違いがあるにゃ
91の引用部分ではなにもまだ議論されていないのに、どんな現象と説明だというのかにゃ?
そのようなより込み入った分析の可能性を追う以上は、それによって新たに得られるものを
はっきりさせなければならない、と86でかかり氏も言ってるにゃ
で、上で俺は即座の思いつきでreanalysisと他をまとめて分析する上でp分析は有効かも
しれない、と言ったのにゃが、これに対する「既に得られている自然な説明」をご教示
願いたいにゃ(ぺこり
>半分は直感
残りの半分は無知と誤解なのが常にゃ。それを隠蔽するために「論じるに値しない」とか
「議論しても意味がない」とかいって逃げ回ってるのは正直、カコワルーイにゃ
11491:01/11/15 18:38
>これに対する「既に得られている自然な説明」をご教示
>願いたいにゃ

HPSGなりLFGなりの入門書を参照してください。
115(´∀`):01/11/15 18:55
簡潔に分かるやつを具体的に頼むにゃ(ぺこり
11691:01/11/15 19:11
>>115
「簡潔にわかる」と言えるかどうか不明ですが、HPSGの入門書としては
Sag and WasowのSyntactic Theory: A Formal Introduction (CSLI)
が一番いいです。この本の247-248ページで、"Dominique was laughed at by
the younger kids."というような文をどう分析したらよいかということが
練習問題として取り上げられています。問題の答は、本の中には書いてあり
ませんが、授業でこの本を教科書として使うような場合には、著者に連絡
しさえすれば、ウエブ上で答を読むためのパスワードをもらえます。また、
"Lee moved from under the bushes"のようなケースに関してはこの本の
82-83ページで、やはり練習問題として取り上げられています。
11791:01/11/15 19:13
追記ですが、Sag and Wasowの本は既に日本語訳も出版されています。
118(´∀`):01/11/15 20:43
ご教示感謝にゃ
たまたま持ってる本にゃったので本棚の奧から引っぱり出してちらっと見てみたにゃ
で、そちらと同じく「直感」で悪いにゃが、これのどこが一体「自然な説明」なのにゃ?
現象を小難しく言い換えたに過ぎにゃいpassive lexical ruleをでっちあげ、
それだけではまかなえない現象に対して、あらかじめ結果を念頭において
さらに複雑なlexical ruleをつじつま合わせ的に付け加えようとしているだけにゃ
要するに求めている「説明」のレベルが全然違うのにゃ
期待するものが違っていては「議論しても無駄」というのも分かるにゃが、しかし
それはやはり言語学全体の中では対立ではなくて相補だと思うが、どうにゃ
11991:01/11/16 00:41
>>118
HPSGの枠組内で研究している人たちも、チョムスキー理論の
枠組内で研究している人たちと同様、説明力の高い理論を
構築することを目指しています。例えば、受身構文に関して、
私などは(少なくとも英語に限って言うなら)語彙規則を
立てれば十分ではないかと思っていますが、HPSGの枠内で、
語彙規則を立てない理論を提案している人もいます。

Webelhuth達が書いていることの受け売りになるのですが、
チョムスキー理論のコミュニティーとHPSGのコミュニティー
の違いは、後者においては、基本的な記述力を持たない(つ
まり、observationalにadequateでない)理論は説明力を持ち
得ない(つまり、explanatoryにadequateであり得ない)、と
いう(私に言わせれば当然の)考え方が共有されていること
です。チョムスキー理論のコミュニティーにおいては、
基本的な記述力が備わっていない、反例だらけの理論が、
平気で提案され、場合によってはあっさりと広く受け入れ
られたりします。そのような理論的枠組は、迷走することを
運命付けられており、HPSGと相補的なものとはなりえません。
120虚無好き:01/11/16 01:10
>足し算の知識と、実際の5=3+2みたいな計算が別のもの
>ダト思うし。
(゚∀゚)ニャニャ!
ウィトゲンシュタインの問題領域になってるにゃ。
こっち来ようかにゃ…
121かかり助詞:01/11/16 01:20
>>112 私の直感ではそうなるし、係助詞さんの直感ではそうならない。
それだけのことです。
上でも口をすっぱくして言ったけど、私は「直感で」理論を選んでいるわけ
ではないのだけどな。ミニマリストとかが解って貰えないのは仕方ないとして
どうして口をすっぱくして上で言っていることが解って貰えないのかな。
もう一度だけ言って、解って貰えないのならあきらめます。

上でのPPの分析には私は賛成でも反対でもない。だから英語のmay wellって
modal使ったでしょ。ただPPの分析は観察可能なpredictionをするから、
(「首なし理論」とも違うし、)分析の可能な候補ではあり得る。
直感で「これは駄目だ」というのは経験科学の態度ではない。そのpredictionを
事実に照らし合わせて検証しないとどれくらい正しいかは決められない。

後生だから、これを読んでくれよ。ところでsag and wasawには
teacher's manualがでてたように思うぞ。私は本を持っているけど、
manualは持っていない。けど、manualを見たことあるような気がする。
具体的な「反例だらけの理論」というのもご指摘願う。まあ、反例がない
理論というのは存在しないと思うけど。ありゃぁ?
HPSGってdescriptively adequateなの????
122(´∀`):01/11/16 01:24
>>119
またまた誤解があるようにゃ
立てられた仮説に対していわゆる反例が示され、もしそれが重要なデータ
(つまり捨てるべき事実的データではなく拾われるべき理論的データ)だと
判断された場合には、それに応じて仮説の修正と洗練が常に繰り返されてきているにゃ
このような仮説検証の手続きを踏まず、すべての現象をかたっぱしから記述しようと
すること(しかもその記述は現象そのものより複雑化している)が果たして科学的と
言えるのか、個人的には大いに疑問にゃ
相補的といったのは、そちらが説明として提出した見苦しい規則と素性の大群は、
こちらにとっては説明されるべき現象に降格する、という意味にゃ
ま、自分の果たすべき役割を正しく認識して、お互い言語科学全体のために頑張ろうでは
ないか……などと言っても聴く耳持たんだろうにゃ、にゃはは
123kakari-joshi:01/11/16 04:01
>>111それでは聞くが「観察していないときに首から上がある」ことを、
どうやって示すんだ?????

This is not one of the predictions that the original `theory'
above makes. It would be counterexample, but there is no way
whatsoever to verify, as by the nature of the theory, it is
unobservable. As I said originally, the `theory' makes no
testable predictions, and I think what you are saying in >>111
is identical to my original claim. I thought it was you in >>104
that raised objections to what I said in >>100.
124B.O.B:01/11/16 05:28
>しばらく見ないうちにすいぶんつまらんことしか書けなくなったにゃ、
> BOBちゃんは
まあね。かかり氏の言い分があんまりひどいんだもの。
91氏ガンバレ。

> 要するに求めている「説明」のレベルが全然違うのにゃ

HPSGはちょっとpragamticで説明理論になっていないというきらいはあるし、
artificialに過ぎる部分もあるけど、少なくともまともな統語論である。
データから得られた一般化を記述する、これはかなり透明度の高い
(欠点が欠点としてわかりやすいところも含め)優れた道具だと私は認識している。
意味論とのインタフェースがはっきりしてるところもよい。
素性の数が多くなるのは、(i)意味論を含んでいる(ii)lexicalistである
という以上やむを得ない話。

lexical "rule" はもうobsoleteだよ。(今はderivational typeというのを使う)
問題になっている本は学部生向けの教科書だから使ってるけど。

"the advantage of using derivational types instead of lexical rules
is that the former allow derivations to be incorporated in a hierarchical"
thus allowing the derivational types from the rest of the lexicon.
This yields a more compact lexical encoding and uniformity of lexical information
in types, rather than a split between types and rules."
(Ashdeh 1998 p.71 http://www.stanford.edu/~asudeh/ からの孫引き)

一言で言うと、more and more lexicalistな方向へ向かっているってこと。
「なんとかルール」なんてだせえよ!、ってのはある意味ミニマリストと
共通する姿勢とも言えよう。
(一生成文法家氏, 91氏の意見も聞きたいな)
125B.O.B:01/11/16 06:01
sageてた...あげ。

>仮説の修正と洗練
言うまでもないことだけど、
まさにそれがここで「つじつま合わせ」とか「まず前提がおかしいと疑うべき」とか
言われてることだね。仮説=チョムスキーの言ったことなんだから。
呼び方は色々だ。
126kakari-joshi:01/11/16 07:10
Bob-tyan,

I am also asking you the same question repeatedly, not just to Mr. 91.
You pays no attention to what I say, and bases your argument on
misunderstanding of my comments. Do you, or do you not, understand
what I say in >>121? Isn't linguistics empirical science?

I am not a hard proponent of Chomskyan syntax. All I am saying is that
we have to explore the consequences of his proposals, or else there is
no way to tell if he is right or not.
127kakari-joshi:01/11/16 07:11
126 pays -> pay
128kakari-joshi:01/11/16 07:21
>>125 When the combined logic between the hypothesis A and the hypothesis B
imply the fact C exists, but the fact C does not exist, either A or B is not correct.
That is a matter of logic. It is not at all clear to me that you have to abondon
both A and B are correct. It might be right, but it doesn't have to be. You never
know which (among A and ~B, ~A and B, and ~A and ~B) is more correct until
you actually explore all the possibilities in very detail.
129kakari-joshi:01/11/16 07:23
My English is not very fluent today. "abondon ... correct." in 128 shoud read "abandon
both A and B."
130B.O.B:01/11/16 08:29


>(「首なし理論」とも違うし、)分析の可能な候補ではあり得る。
> 直感で「これは駄目だ」というのは経験科学の態度ではない。

一体何が言いたいんだ…

もちろん、正しい予測ができなかったらそれは論外だ。
例外を多く認めないといけないような理論の方が不利だ。

だけど、(同じ程度に)正しい予測をする理論なら無数にありうる。だから
>事実に照らし合わせて検証
しただけではどれが正しいか決められない。
それを決めるのには例えば理論の簡潔性、包括性、
いかに"otherwise unmotivated"な仮説を無しで済ませるか、
などが絡む。そうやって候補を絞っていく中で、
例えば「首無し理論」における仮説2のように
>直感で「これは駄目だ」
とわかるものもある、ということだ。
131kakari-joshi:01/11/16 08:36
130 Other things being equal, of course you have to go
for the simpler explanation. What you are saying above
obviously is not about this. You use the word, stupid,
to describe the account of PPs and said that the possibility
is not worth consideration. It is this that I do not
understand.
132B.O.B:01/11/16 08:43
>現象を小難しく言い換えたに過ぎにゃいpassive lexical ruleをでっちあげ、
ちらっと見ただけではわからないかもしれないが、lexical ruleというのは
要は形態論的派生のことだよ。
小難しくないうえに、形態論的派生は independently motivated
なもの (そうでないというhard syntacticianもいるのかもしれないが)。

相補的とか都合のいいこといって体よくHPSGを無視したい姿勢は伝わってくるよ。
「片っ端から事実を記述したりして、けしからん」という批判は、失笑しい。
133(´∀`):01/11/16 09:43
英語のpassive専用の記述規則を想定している時点で既に「説明のレベルが違う」のにゃ
言語の数だけ、構文(?)の数だけ、別個のルールが必要になりそうだにゃ(w
これじゃ大昔の変形文法のnotational variant以下、違うかにゃ?
確かに普遍文法研究には何の役にも立ちそうにないから無視されて当然だにゃ
13491:01/11/16 10:40
>>121 かかり助詞さん、
私は、「PPの分析は観察可能なpredictionをする」
という所に必ずしも賛成していないのです。どんな理論でも、補助的
な仮定を添えれば観察可能な予測をするようになることはなります。
例えば、例のPPの分析に、「いったん動かされたフレーズの内部から
何かを抜き出すことはできない」という仮定を付け加えたり、頭部消滅
理論に「頭部が消滅している人は頭痛を感じない」という仮定を付け
加えたりすれば、どちらの場合も観察可能な予測を引き出すことが
可能になります。2つの理論は、結局、私の議論の範囲内ではやはり
等価なのです。
いずれにせよ、論じるに値するかどうかという問題は、正しいかどうか
という問題とは違って主観的に判断するしかない問題であり、あなたは
あなたの判断をし、私は私の判断をすればよいわけです。
「反例だらけの理論」と言った時には、PPの問題と関連して、「格素性
はSpec-head関係においてチェックされる」という理論を思い浮かべて
いました。

>>124 B.O.B.さん、
語彙規則では駄目なのかどうか、ちゃんと考えたことがない問題なので
わかりません。

>>122 顔文字さん、
「こちらの理論の方が、少ない数の素性で同じ現象群を記述している」
というならわかりますが、あなたは「こっちの理論の方が素性が少ない。
記述はできてないけど。」とおっしゃっているように聞こえます。
135B.O.B:01/11/16 12:05
>英語のpassive専用の記述規則を想定している時点で既に「説明のレベルが違う」のにゃ

威勢がいいね。
だから、変形規則のような記述規則とは違うんだって…読みなよ。
例えば、英語の pitch → pitcher のような派生「規則」
(というか、124で触れたような語彙グループ間の対応関係のようなもの)
は想定しないでいいわけ?派生「規則」がどのみち必要なものである以上、
これでpassiveが説明できれば何の不都合も無いでないの?
そして、なにか(何なんだ、実際?)がどこかで「移動する」という変な仮説を
立てなくて済むという、大きなメリットがある。

ところで逆な発想の人もいるよね…普通は形態論でかたづける問題を、
統語論的にやろうとする人。名前思い出せない。

>言語の数だけ、構文(?)の数だけ、別個のルールが必要になりそうだにゃ(w
それもまた一興。そういう覚悟で調べてみて、実際には限られたパタン
しか必要なかったら、そのとき初めて説得力をもった普遍文法につながる
一般化ができる。いかが?

そもそも普遍文法があるかないか(普遍性があるとしてどの程度のものか)、
それこそ経験科学の問題ではないの?
それを既に所与として疑うことができない、その姿勢が超越への帰依抜きに
成り立たない宗教と同じ精神構造だと言うのだよん。
136名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/16 12:53
「普遍文法」って最大公約数ということでいいんでしょうか?
137かかり助詞:01/11/16 16:08
もう、この言い争いはやめねぇか?結局、yes-no questionで
質問出しても、なんだかyesでもnoでもない答えが返ってくるような
返ってこないようなで、嫌になっちゃうし。誰とはいわんが、ネットだからか
人のこと中傷するような口調でかく人もいるしね。生産的どころか、
どんどん悪い方向に突き進んでいる。

>>136 最大公約数って何の最大公約数?

無理矢理、ネタふり。passiveとcausativeについて。前に、
通常のpassiveに見える文は実はdirectの解釈もindirectの解釈も
ある、という話しになっていたけど、causative(1)の目的語をpassive
した(2)にはdirect passiveの読みはないと思う。

(1) 猪木が 藤田を 戦わせた。
(2) 藤田が 猪木に 戦わせられた。

(3)はcausative。この「を」を無理矢理passivizeすると
(4)になる。これは非文法的かな。

(3) 猪木が 藤田に ケアを 殴らせた。
(4) ケアが 猪木によって 藤田に 殴らせられた。

なぜ、(2)はindirect passiveの読みのみ?(4)は何が悪い?
こういうことやっている論文を読んだことあるような気もするけど、
どこでだか忘れっちまったい。passiveとかでは論文書いたこと
ないんだな。分析、新しい事実、その他をこう。
138B.O.B:01/11/16 18:13
>結局、yes-no questionで質問出しても、なんだかyesでもnoでもない答えが
>返ってくるような返ってこないようなで、嫌になっちゃうし。

答えてくれっていうから真面目に答えてるのに、そりゃ無いよなあ…
言い返せないのか、言ってることが解答が理解できないのか、どちらにしも
間違った態度ですよ…

(2)は「戦わされた」じゃないの?とりあえず、語感的に。
「戦うこと」をさせられた→戦わされた
「戦かわせること」をされた→戦わせられた。
…のような気がしたが、この二つは同じことか?自由変異か?
139(´∀`):01/11/16 21:40
よい子のBOBへ、
現象をひたすら個別的に記述するだけでは何も面白い予測は立たないにゃ
チョム理論の大胆な予測とその検証によって掘り起こされてきた膨大な言語事実に比べ、
HPSGならではの同様の貢献がなされたことが一度でもあるのかにゃ
GBあたりの残飯あさってセコイ話しでお茶を濁しているだけにしか見えないにゃ
「反例だらけ」というが、ではHPSGでは説明できてミニマリストでは説明できない
ような具体例をあげてみてにゃ。こじつけではなく説明にゃ
>「移動する」という変な仮説
その仮説を採らないせいでHPSGは見るに耐えないきちゃない似非理論に成り下がって
いるのが現実にゃ。 個別の語彙規則を並べ立てるのとそれらをできるだけ普遍的な
統語規則によって抽象するのと、どっちがどうと比較すること自体がナンセンスなのにゃ
>逆な発想の人
マランツのDMかにゃ。きみらのlexicalismってのも結局はChomsky 1970 Remarks.
をずっと誤解したまま引きずってるだけだったりしにゃいのかにゃ、マランツ風に
いえばにゃ
>普遍文法があるかないか(普遍性があるとしてどの程度のものか)
UGと言語普遍性を混同してるアホ発見! とか言われないようにしてにゃ(w
>ある意味ミニマリストと共通する姿勢とも言えよう
……やっぱりアホにゃ、お大事ににゃ
140(´∀`):01/11/16 21:41
>>137
>(4)は何が悪い?
そりゃ俺が何度かminimalityの例として出してるにゃ
問題提起するとすると「殴+らせ」全体に「られ」がついてるのだから「殴」の
格が吸収されることはないのが当然として、では「時計が置き忘れられた」「かばんが
持ち去られた」などでどうして V1+V2+rare のV1の格素性が吸収されるのか。
これが上でreanalysisを出したときのもう一つの関心にゃ。

「戦わす」→「戦わされた」 (議論が戦わされた)
「戦わせる」→「戦わせられた」 (*議論が戦わせられた)
では「喜ばす」と「喜ばせる」はどこがどう違うか、考えるにゃ
141名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/16 22:19
(´∀`) はいつからにゃーにゃーいうようになった。
ついに焼きがまわったか。藁)
142たろう:01/11/16 23:49
なんだか僕の書いたことが偉い方向に
発展してしまってビックリしています.

ところで今日もちょっと気になる事を書きます.
a thousand ways
のような表現です.
おそらく
[[a thousand] ways]
のような構造だと思うのですが、
a と thousand の間には単数と言う素性が関わると思うのですが、
a thousand と ways の間には複数と言う先ほどとは異なる素性が関わってきますよね.
この違いって何かしっくりと来ないんです.
みんなに伝わるかな、この気持ち.
143名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/17 00:07
ケアが 猪木によって 藤田に 殴られさせられた。
というのはどう?
144(´∀`):01/11/17 00:40
>>143
いいにゃ。日本語の受動主語は動作主性が出やすいにゃ。
「保険金めあてでわざと車にひかれた」
その例はわざと相手のパンチを受けるようにさせられたというのでオッケーにゃ。
プロレスは相手の技を受けて返してナンボなのにゃ。
14591:01/11/17 01:15
>>139 顔文字さん、
HPSGの枠組の中で提案されてきた様々な新しい説明原理は、
http://www-csli.stanford.edu/~sag/L221a/2001.html
にあるKathol and Przepiorkowski "Advanced Topics in HPSG"
という概説記事でまとめて紹介されていますので御覧ください。
GBの残飯をあさっているという見方が見当はずれであることが
わかるはずです。具体的に、HPSGでは説明できて
いるがミニマリストでは説明できていない現象としては、英語に
話を限っても、右節点繰り上げ構文・外置構文・寄生空所構文・
等位接続など、多数存在します。
「将来実現するであろう理想のチョムスキー理論」と「現在の
HPSG」を比べるのではなく、「現在のチョムスキー理論」と
「現在のHPSG」を公平に比較検討していただきたいものです。
せっかく心理板の方々が興味を持ってくれているのだから、
あっちでの講義や質疑応答にも力を入れてやれ。
147かかり助詞:01/11/17 01:54
上の(4)はminimalityだと思っていた。顔文字氏が出していたような
例とは知らなかった。失礼。>>137の(2)がindirectの解釈しかない
というのはどういうことだろうね。判断はどうだろ。RTO/control
のどちらかが正しいとすると、「闘魂の遺伝子最後の継承者」藤田は
matrix phraseなのでdirectにpassive出来ないってのはよく解らない
んだけどな。143のsentenceはケアがわざと殴られるってことよね?
ややっこしいけど文法的ではあると思う。

>>142はそんなに問題でしょうか?私にはよく解りません。

で、まだこの不毛な争い続けたいの?それとも何か有益なのかな?
どうなのよ?これ以上続けたいのなら、実際にoffで会ってプライド
ルールで男らしく戦うってのはどうよ?もしかして女の人もいるのかな?
14891:01/11/17 01:58
>で、まだこの不毛な争い続けたいの?

いいえ。

>それとも何か有益なのかな?

そう勘違いしていました。さようなら。
149(´∀`):01/11/17 02:16
>>91
>GBの残飯をあさっているという見方が見当はずれであることがわかるはず
と言いたくなるのと同じ気持ちを俺はそっちの見当はずれの批判に対していつも
持つわけにゃ
>HPSGでは説明できているがミニマリストでは説明できていない現象としては
ではどれでもいいから具体的な議論を始めてみてはどうにゃ。寄生空所(PG)などは
GB初期に大ブームになったが、GBの分析装置を破棄してからあまり注目されなく
なった。HPSGだとどんな素晴らしい分析ができるのか、ぜひ聞かせてもらうにゃ
有益な議論の場にする気があるならまたおいでにゃ。待ってるから、にゃ。
150名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/17 02:30
>>142
1[[[a]sg [thousand]sg]sg [ways]pl]pl
というわけだろ?
ちなみに、
2[[[a]sg [thousand]pl]pl [ways]pl]pl
というのも出しておこう。
1だと
[a thousand]sg + [ways]pl
で、素性があわないし
2 だと
[a]sg + [thousand]pl
の時点ですでに素性があわない。
ということでよろしいか?
151(´∀`):01/11/17 02:36
>>137の(2)がindirectの解釈しかないというのはどういうことだろうね
というのはどういうことだろうね、にゃ。直接受身になってると思うにゃが?
解説キボンヌ
152たろう:01/11/17 02:52
>>152
そう、その通りです.
素晴らしい代弁ありがとうございます.
で、1,2どちらの構造にしろ、
これは問題にならないのでしょうか
もし標準的な見解が出されているなら
紹介していただけると嬉しいです.
顔文字さんやかかり助詞さんに答えていただけるともっと嬉しいです.
153たろう:01/11/17 02:54
>>152 ではなく
>>150 でした。
154B.O.B:01/11/17 03:41
>大胆な予測とその検証によって掘り起こされてきた膨大な言語事実に比べ、
トンデモな仮説とその辻褄あわせのためのてんやわんやの大騒ぎ…のことか。
何の価値も無い…とは言わんがあれだけの人が専門にやって事実の発掘すら
できなかったら、それは犯罪だろう。

>個別の語彙規則を並べ立てるのとそれらをできるだけ普遍的な
>統語規則によって抽象するのと、どっちがどうと比較すること
>自体がナンセンスなのにゃ
だからさ、passiveと呼ばれる現象を説明する普遍的な統語規則が
存在するはずだ、しなきゃ嘘だ、っていう姿勢がまずおかしいよ。
そこに普遍性を見出すことができるかどうか、それこそ経験科学の問題
ではないの? 「普遍性を見出す」ためにメチャメチャに補助仮説やこじ
つけを使わなくちゃいけないんだったら、それは「普遍性の捏造」する
に過ぎないよ。

pitch→pitherのような形態論的派生「規則」についてはどーなわけ?
統語論の範囲外だからno commentってか?

>「反例だらけ」というが、
それは私じゃない。どっちがよりこじつけっぽいかという話は結論が
でるものではないだろうけど、少なくとも馬鹿げた移動とか派生とか
を想定しないでよい、というだけでHPSGの方が優れてるのは間違いな
いと私は思うね。

反例の指摘はあまり意味ないと思うんだよね。いい解決方法があってもたまたま
だれもwork outした人がいないだけかも知れないし、解決がなくても「ここを
こーしてこーしてこーすれば解決する。だから本当の反例とは言えない」という
ことはいくらでも言えるからね。

>かかり氏
> で、まだこの不毛な争い続けたいの?
誰に言ってるの? 続けたくなきゃ勝手にやめればいいだけのこと。
155kakari-joshi:01/11/17 03:52
>>148 You don't have to leave. Why don't you participate in the actual
analysis of varied constructions? I think it would be much more fruitful that way.

>>150, 152 In order for this to be a problem, you have to first establish
that the sg/pl feature of numeral percolates up to the entire NP. But is
this true? Since numerals are used as an adjective (cf. the three apples),
it is not even a specifier. Earlier somewhere, I said that the definite/indefinite
feature of a spec percolates to the entire NP, so that a phrase like
[a man's picture] counts as indefinite. This does make sense to me.
But I am not sure if adjectival numeral (basically adjunct) are capable of
determining the number feature of the entire expression.

>>151 As you said earlier, direct passives permit -animate subjects, but
indirect passives do not, perhaps for pragmatic reasons. If sase-rare
in (2) only permits the indirect passive interpretation, the expectation
is that sentences that are structurally similar to (2) with -animate causee
should be pragmatically strange.

(5) Fujita to Kerr-ga ringu-o kisim-ase-ta.
(6) #Ringu-ga Fujita to Kerr-ni kisim-ase-rare-ta.

(6) is probablly fine, if the sentence is understood metaphorically. But it
does sound as if "Ringu" is suffering from something. In that sense,
I think it is different from (7), where the metaphoric interpretation
of "ringu" is not forced at all.

(7) Ringu-ga kowas-are-ta.

156名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/17 03:56
久しぶりにBOB節が炸裂だ。
>トンデモな仮説とその辻褄あわせのためのてんやわんやの大騒ぎ
>何の価値も無い…とは言わんがあれだけの人が専門にやって事実
>できなかったら、それは犯罪だろう。
同意。めちゃめちゃわろた。
個人的には別にチョムよりhpsgが好きだと言うわけでは
ないんだが、チョム文法人口大杉。
いろんな文法論を見てから自分で選んだと言うのならいいけど、
大学で教えられてそのまままっしぐら、という人も多いんじゃ
ないのかね。チョム文法そのものより、言語学者養成システム
みたいなものを憂れうるよ。
91=一生成文法家っぽいな。
158名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/17 04:40
数ついでに
another ten minutes
という表現はどう分析されるの?
159kakari-joshi:01/11/17 05:12
[[another ten] minutes], I think. Such "chunk of time" is, though
plural in form, treated as singular in English syntax, as in
"Three hours is too long to wait for someone in Shinjuku."
160名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/17 06:17
下の例文どうですか?
1太郎は京子の読んだより沢山の本を読んだ
2太郎は京子の働いたより一生懸命働いた
161kakari-joshi:01/11/17 08:42
>>160 I don't like either. But 1 sounds better than 2, perhaps because of
the noun, hon, thanks to which -ga may convert into -no. Is "Kyoko-no yonda"
contained in this NP? What is the structure of these?
162(´∀`):01/11/17 13:05
>>154
だからHPSGによって発掘された新事実というのをあげてみてにゃ。
なんの具体的議論もなく「馬鹿げた移動とか派生」とだけいっとけば批判として
通用すると思ってることがイタすぎにゃ。
>pitch→pitherのような形態論的派生「規則」
基底Vと-erは独立した統語headで、2つがmergeした結果がpitcherとしてpost-
syntacticにspell-outされる、と俺なら考えるにゃ。それとも水差しのほうかにゃ。
逆にlawn-mowerとmower of the lawnで事象解釈が異なる(Roeperだったかにゃ)、
というようなケースに対してmowerをpre-syntacticallyに固定してしまって何か
言えるのかにゃ? あるいはMyers' generalizationのような派生形態論についての
興味深い一般化はどうにゃ。これはミニマリストうんぬんではなく俺個人の「直観」
にゃが、lexicalismというのは生成のモジュール文法観が体現してしまった「悪しき
還元論」の代表で、これを撤廃しないとまともな説明理論は得られないと思うにゃ。
このあたりは「ある意味認知とも共通する姿勢とも言えよう」……俺もアホにゃ(w
>馬鹿げた移動とか派生とかを想定しないでよい
その代わりに文法の他の部分が複雑化してしまってはしょうがないにゃ。
能書きばっかり並べてても意味ないから、何か具体的な分析で議論してみてにゃ。
自他交替とかどうにゃ。

>>155
There seems to be a confusion between direct/indirect passives, -ni/-niyotte
passives and passives of the so-called syntactic/lexical causatives. Perhaps just a
terminological matter, but the passive form of (5) (this is a case of メlexicalモ
causative, though I myself do not posit anything like that), should be:
kisim-as-are-ta. Kishim-as-u and kishim-aser-u differ in the syntax of their
complement structures.
163(´∀`):01/11/17 13:07
悪いが水曜あたりまで留守するにゃ。
164逃走派:01/11/17 22:16
しばらくぶりにゃ(笑)。「衝動派」改め「逃走派」としたにゃ。
これが2chでの最初の俺のコテハンだったにゃ。一時期、生成ビリーバと
いうのも使っていたが(笑)

>>160
僕も、161のかかり助詞さんと同じ判断。Watanabeさんの関連かな。
GA-NO conversionにoperator-movementが関係しているとするとどっちも
資格的には同じのはずだから、容認性に差があると言うことはwatanabe説に
問題ありという方向かな。
165名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/18 10:46
>>164, >>161
そうそう、例文はわたなべさんのJEALのやつを人間の名を
ただ日本語名にしたもの。
係り助詞氏と逃走派氏、だいたいjudgment同じみたいで、私も同じ
なんだけど、1と2の差と言うのが副詞の差からきているノイズで
ないかチェックしてみて。下の例文だとどう?まだ差がある?

1太郎は京子の読んだより多く本を読んだ
2太郎は京子の働いたより多く働いた
くだらんけど、女チョム、ハケーン(w
http://www1.umn.edu/ohr/teachlearn/affiliate.html
167かかり助詞:01/11/18 11:39
>>165 1の方が少しいいに一票。ついでに以下の文は?

i) 太郎は京子の働いたより多くの時間働いた。

もう少し、どういうストーリーを考えているとか書いてもらえると
discussionになると思うのだけど。いやかな。
語れるストーリーはまだないっす。前に話題に出てたんで
自分でも調べてみようと論文読みはじめたところになんとも
ジャッジメントがあわない例文が出てきたので取りあえず
聞いてみました。ごめんちゃい
逃走派氏あとはよろしく(w
ちなみに
>i) 太郎は京子の働いたより多くの時間働いた。
ほとんど問題ないです(が格と比べるとあれだけど)
169国語:01/11/18 16:13
ちょっと流れを切っちゃいますが。
>かかり先生
心理板のレスどうも。仲良くして下さい。
形容動詞スレで展開していた本筋にかかわる議論(…もどき、といいたいけど)
は残念ながら、私ごときから見てもとほほです。あれを国語学全体のレベルと
は思ってほしくないのですが、まあいいか。
このスレを眺めたりしながら最近思うのは、日本語に関してだけの話ですが、
明治(もしかしたら江戸時代)以来積み重ねてきた国語学と、たとえば生成
をベースにした言語学の日本語分析は、漢方などの東洋医学と西洋医学みたい
な関係に喩えられないのかな、ということ。
たとえば陳述論とか、私には国語学の大きな成果のひとつだと思うのだけれど、
どうも最近は「それってモダリティでしょ?」とか簡単に読み替えられてしま
たりするのですが、ほんとうにそうなのかなって思います。そういう時、気功
治療を受けている患者を心電図やサーモグラフィーとかで分析する構図なんか
を思い出したりするわけです。
170虚無好き:01/11/18 16:33
BOB先生へ。
いちど、心理板の「言語は生得的か」スレに来て、
チョムスキアンのどこが救いようもなくまちがっているのか、
単刀直入に語ってほしいのにゃ。
もうほとんど、生成文法の分校となってしまっているのにゃ。
わたしの責任なんだけどにゃ。
お願いしますにゃ。(ぺこり)
171かかり助詞:01/11/18 16:47
まあ、東洋医学と西洋医学なら、協調しあうべきなんでしょうね。
あっしは最近、浮世絵と油絵の違いみたいなモンかなと、ちらっと
思ったりしましたが。モダリティの話しは正直言って得意では
ありません。modal logicって、あんまり真剣に勉強したこと
ないし。しかし、古くは寺村先生とか、最近では仁田先生とか
国語学系の人が生成文法っぽく話しをするときがありますが、
モダリティとか得意よね。陳述論とかを背景にしているのかな。

>>168 逃げないで、もう少し考えましょ。Nがうしろにあると
いいのだから、やっぱり「京子の読んだより多く」って部分は
NP/DPの中にあるのよね。「懸命に」とか副詞を入れると悪くなる
のも「が-のconversion」としての振る舞い。
(1)a. *太郎は京子の懸命に読んだより多く本を読んだ
  b. 京子の (*懸命に)読んだ本
う〜ん、やっぱりストーリーがないとどこを見ていいかワカランな。
誰かストーリー頂戴。
172逃走派:01/11/18 20:50
>>168 あとはよろしく・・・って(笑)。でも面白い現象っすね。

>>171 のかかり先生。「たくさん」とかはNではなさそう。(*太郎はたくさんを読んだ)
それを踏まえて、次のような例はどうでしょう?

(1)a. 言語学の本を、太郎は京子が読んだよりたくさん読んでいた。
b. 言語学の本を、太郎は京子の読んだよりたくさん読んでいた。
(2)a. その言語学の本を、太郎は京子が読んだより真剣に読んでいた。
b. その言語学の本を、太郎は京子の読んだより真剣に読んでいた。

僕には相変わらず(1b)が(2b)より、良さそうに聞こえます。すると、後ろに
Nが来るかというのは直接関係なさそうかもしれませんね。次のようなのは
yori-clauseの中ではNOでもかなり自然のような。

(3) 僕の予想していたより、ずっと大きな反響があった
>>166
嫁ハン?
嫁ハンはCarol Chomskyかなんかいう名前でacquisitionの
専門家だったはず。あんまり引用されているのみないけど、
どこの先生だったんだろうか。MIT?
ところでチョムって子供いるの?
175かかり助詞:01/11/19 02:49
>>172 「たくさん」は副詞として使われ、「を」格目的語には
なれないけど、「沢山の本」のように「の」格はとれる。から、
categoryとしてはNでないかな。確かに「真剣に」のほうが
悪いね。「京子が/の読んだより」を文頭にscrambleすると、
(1)a. 京子が読んだより 言語学の本を、太郎はたくさん読んでいた。
b. 京子の読んだより 言語学の本を、太郎はたくさん読んでいた。
(1a)はいいけど(1b)はよくないとみた。やっぱり、[Nたくさん]の
projectionのなかにあるから「が->の」が出来るのではないかな。ダメ?

Carolというのは確かにchomskyの奥さんの名前だけど、奥さんはミネソタ
にはいないよ。chomskyとlexingtonにすんでいるはず。MITで言語習得で
MAやったんだと思うけど、教職には就かなかったのではないかな。よく知らない。
お子さんはSATの数学で史上初満点をとったとか、聞いたことある。でも
よく知らない。女の子のお子さんもいるんでなかったかな。やっぱ、
知らない。昔のchomsky小事典にちょろっと何か書いてあったような
記憶があるけど。
176心理学板読んだが:01/11/19 15:40
で、意味なんでしょうか統語なんでしょうか?あげ
177逃走派:01/11/19 21:59
>>175 「の」の標示は、「東京からの手紙」とか「〜との発言」とかと名詞句以外
にも行われるので「たくさん」がNかどうかは、やっぱまだ未決にしておきたい気持ち。
ともあれ資格がよく掴めないGA-NO変換のケースですね。

ところでさっきふと思ったんだけど、昔はChomskyは「こんなにもUGの内容は豊かだ」
と主張し言語モジュールの存在を強く前面に押し出していたのに、いまは「UGは
外部システムからの要請と計算の効率性の条件だけで決まる」と極力UGの内容を乏しく
しようとしている。この変化のきっかけとなったのはどんなことなんだろう?
最初から考えていたことなのかな?
178かかり助詞:01/11/20 01:57
177 チョム先生自身の書いたモノ読んでいると、Knowledge of
languageに出てきたfull interpretationあたりから、「いらないモノは
なくす」という姿勢がでてきたように思いますが。89年のeconomy
あたりでこういう路線を比較的明確に表して、「いらないモノがあったら
ungrammatical」という考えにいたったのだと思う。

おそらく、チョム先生はGB的なECPとかの「言語固有」の原理に
もともと満足してなかったのではないかな。個人的にはGBの頃になって
始めて、言語事象を「説明する」というのがどういうことなのか、解ってきた、
というカンがあるけど、チョム先生はGBでのECPなんかの「説明」は
単なる記述だと思ったんでしょう。それと、チョム先生は
ミニマリストを始めた頃から「引退」を意識し始めているのだと思う。
何とかして自分のやってきたことの集大成をしたい、という思いがある
のではないかな。この点については私の個人的な印象なので、批判なしね。
179 :01/11/20 02:19
http://korea.hanmir.com/ktj.cgi?url=http://netizen.khan.co.kr/mainnewsviewer.php3%3fartid%3d20011119043556
否定的イメージを改善するために19日から来月16日までインターネット上に
現われた韓国関連間違いを捜し出す‘インターネット間違い狩り大会’を実施する.

http://japanese.joins.com/php/article.php?sv=jnews&src=soci&cont=soci0&aid=20011007225800400
ネット上の歪曲された韓国関連情報を正す為、「韓国を正しく知らせる事業」が来月から始まる。

今日本人の文化が韓国に奪われようとしている
これは韓国とのインターネット戦争だ

■韓国ってこんな国
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Apricot/3493/projectk/index.html
■韓国の竹島占拠
http://www2.justnet.ne.jp/~yoshiro/no_frame/history/honbun/takeshima.html
■従軍慰安婦についての真実
http://hamanasu.sakura.ne.jp/~hn7y-mur/forum/f052.htm
■何故韓国人がこれ程嫌われているのか
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/6199/
■強姦は日本の10倍
http://www.across.or.jp/necizen/essay/e1998/e9810110.html
■暴行は日本の100倍
http://www.koreanavi.com/news/headline/20001128-11.html
■韓国民の4人に1人が”前科者
http://www.worldtimes.co.jp/kansok/kan/soc/010730-1.html
■韓国HPの和訳
http://members.tripod.co.jp/koreawatcher/
■韓国新聞の和訳
http://japanese.chosun.com/
180かかり助詞:01/11/20 16:33
下がっているのでage。何かない?学部生のみなさんの
卒論の調子どう?上でちょっと話題になっている、「の」が
何につくのか、くらい小さい話題が卒論にはいいと思うの
だけど。それでも少し大きいかも知れない。
181(´∀`):01/11/21 03:53
こっちもとりあえず、にゃっほー
182名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/21 07:58
にゃっほー
183B.O.B:01/11/21 08:21
>>pitch→pitherのような形態論的派生「規則」
>基底Vと-erは独立した統語headで、2つがmergeした結果がpitcherとしてpost-
>syntacticにspell-outされる、と俺なら考えるにゃ。
そう返すしかないだろうね…形態論と統語論の区別をなるべく想定しないで済ますための、
それはもう一つの発想だろう。
だがこれこそ「首なし理論」の好例だ。英語話者が(例えば野球の解説者)が、
"pitcher"という語を使うたびに頭の中でそういう派生の計算が行われている
(水差しのpitcherの場合は行われない?)という発想、「そう考えない限り
説明できない観測可能な事実」が無ければとうてい受け入れらるものではない。

>逆にlawn-mowerとmower of the lawnで事象解釈が異なる(Roeperだったかにゃ)、
>というようなケースに対してmowerをpre-syntacticallyに固定してしまって何か
>言えるのかにゃ?
固定ってなんだ? mower と mow を別のlexical itemと考えるのと、
mower と mow の関係を無視するのは全く別のことだよ。
lawn-mower とか rice-eater とかそれは一種の形態的派生語だろう?
何か言えるかじゃわからんよ例えば何を言うべきだというのか。

>いちど、心理板の「言語は生得的か」スレに来て、
>チョムスキアンのどこが救いようもなくまちがっているのか、
>単刀直入に語ってほしいのにゃ。
いや、心理学をやってる人がチョムスキー理論についてどう
思ってるのか、観察するにとどめるよ。見たところ反チョムの人も
結構いるみたいだし。 
184(´∀`):01/11/21 09:24
>形態論と統語論の区別をなるべく想定しないで済ます
違うにゃ。統語派生の出力を形態論が解釈するのであって、統語論に先行して
形態がきまっているのではない、ということにゃ。
語彙分解の古典的なケースにゃが、almost kill の多義性を強い語彙主義ならどう
説明するのかにゃ。語の内部は統語的に不透明→統語前の語彙表示を複雑化、
しかしそうやって出てきた語彙操作は結局統語論がやってることをレベルを変えて
言い換えたに過ぎないにゃ。以前の俺と坊や氏とのやりとり、読んでなかった
のかにゃ。departure (to Hawaii) quicklyみたいに、VP-adverbが生起可能であること
を、語彙主義ならどうやって扱うのか、言ってみてにゃ。
あるいは動詞の規則変化と不規則変化について選択的に(どちらか一方だけについて
のみ)障害が生じる、というのは強い語彙主義に対する決定的な反証だと思うにゃが、
どうにゃ?
185名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/21 11:11
いずれにせよ
すべて仮説的妄想さ
186名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/21 14:20
>>184
>departure (to Hawaii) quicklyみたいに、VP-adverbが
>生起可能であること
Type-liftingとかってなるんじゃないかと思いますが。
これに関しては語彙論でもそれほど問題にならなさそう。

>動詞の規則変化と不規則変化について選択的に
>(どちらか一方だけについてのみ)障害が生じる
これはどんなやつのことでしょう?こっちのほうが気になる。
187(´∀`):01/11/21 16:08
>>186
例のKE一家のSLIでは規則動詞の屈折にだけ障害が起きてるにゃ。
逆にウィリアムズ症候群では不規則動詞だけが扱えなくなるらしいにゃ。
almost kill もよろしくにゃ。
188名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/22 00:21
>>187
>例のKE一家のSLIでは規則動詞の屈折にだけ障害が起きてるにゃ。
>逆にウィリアムズ症候群では不規則動詞だけが扱えなくなるらしいにゃ。
動詞の屈折に関しては、規則動詞はオンラインで処理されて、
不規則動詞はまるごとストアされている、というニューロからの
報告がありますから、その絡みで説明されて行くんでしょうかね。
KE一家のSLIはオンライン処理がなんらかの理由で阻害されている。
ウィリアムズはオンラインはOKなのか。

>almost kill
BOB氏がどう答えられるか待ってるんですが、取りあえず
186にそって考えるならeventを二つ用意してやって
almostがどちらにかかるかでambiguousという方向がある
のではないでしょうかね。因に、MCawleyのいう
three-way ambiguous説はほとんど支持されてない
ですから(Dowty, Kac, etc)、ここではtwo-way ambiguousを
前提にしてます。

>結局統語論がやってることをレベルを変えて
>言い換えたに過ぎない
常にどこを複雑化するかの問題なわけですが、問題は、
はたして統語なのか、という点に尽きると思うんですが、
どうでしょう。他に統語説を支持するデータというと
どんなのがあるんでしょうか?
189名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/22 00:52
ぼくはネクタイの結びかたをすぐに忘れてしまうんですが、遺伝子の問題
でしょうか。確かに父親は肉体労働者で、親戚も赤帽とか植木屋とかです。
>>185, >>189とかの書き込みって、議論に参加できない人達の
悲哀が漂ってていいね。あ、俺もか(w
191189:01/11/22 01:28
悲哀は感じないでほしいなあ。
almost killってなんですか。
192(´∀`):01/11/22 02:41
>>188 =186? (なるべくコテハンでお願いするにゃ)
>ここではtwo-way ambiguous
たしかKacに対するMcCawleyの反論もあったはずにゃ。俺はthree waysだと思ってるにゃが、
どういう読みがあってどういう読みがないのか、言ってみてにゃ。(four waysでないことは
ちゃんと説明できると思ってるにゃ)
それから簡単に「eventを二つ用意してやって」とかいうにゃが、語彙構造内部にどうやって
統語的に独立した要素を侵入させるのにゃ?下位事象のみがalmostのscopeになるということは、
その下位事象が統語構造上独立した構成素を成していなければならないはず、とこちらは見て
いるのにゃ。186のquicklyと合わせて回答してにゃ。
>他に統語説を支持するデータというとどんなのがあるんでしょうか
逆に語彙論を支持するデータというとどんなのがあるのにゃ? 俺が反語彙論を採る直接の
理由は理論の簡潔性に尽きるにゃが、empiricalなデータとしては例えば宮川氏の日本語
causativeのmorphological blockingの話しなどかにゃ。他にDMの人たちがいっぱい用意して
待ちかまえているはずにゃ。DMは俺もよく知らないから偉そうなことは言えないのにゃ。すまんにゃ

>>189はひょっとしてネクタイを結ぶことが困難でも言語能力は人並み(以上)であり、
よって言語は自律的認知モジュールだと言おうとしているのでは、と思ってしまったのにゃ(w
193名無しさん:01/11/22 03:03
>>191
Tom almost killed Dick.
っていったときに、次の3通りの多義性がありうる。

a) TomはしていたとしたらDickの死を引き起こすことになったかもしれなかったような
ことを殆どした(でもしなかった)。
b) TomはDickに対して何かをして、それは殆ど彼の死を引き起こすようなものだった。
c) TomはDickが殆ど死にそうになるくらい彼を負傷させた。

これがkillの意味をCAUSE BECOME DIEに分解したときに
almostがどこにかかるかの違いに対応している、
という議論だったと思います。
ちょっと正確じゃないかもしれないけど。
194名無しさん:01/11/22 03:08
あれ、DIEはBECOMEの意味が含まれてるからBECOME NEG ALIVEにするのかな。。
195188:01/11/22 03:53
>>192
>>193氏が日本語で説明してくれていますが、
下のb.とc.に差がないということですね、Dowty 1979, kac 1972
の主張(intuition?)によると。McCawleyの反論はどんなだったか
覚えてません。反論してましたね、確かに。久しぶりに見て
みるか。
a. What John almost did was kill Harry
b. What John did was almost kill Harry
c. What John did to Harry was almost kill him.

意味的には下のような感じでしょう。
a. almost(ACT(John)CAUSE BECOMEdead(Harry))
b. ACT(John) almost(CAUSE BECOMEdead(Harry)
c. ACT(John)CAUSE BECOME almost(dead(Harry))

>four ways
 four way?そんなこと言ってる人いたんですか。reference
わかるようなら教えて下さい。

>語彙構造内部にどうやって統語的に独立した要素を侵入させる
いえ独立した意味レベルを考えてるんですが、統語的に独立した
要素を侵入させる、と言うのはどういうことでしょう?

前からよく分からないんですが、反語彙論の、生成意味論との
決定的な違いって何になるんでしょう。生成意味論が影響して
いる、と考える人も当然いると思うんですが。
196B.O.B:01/11/22 07:37
>pustejovsky の generative lexicon 眺めたことない?
walkに2つの下位事象があるとか、(少なくともevent構造に関する部分は)
どういう直観に基づいてるのか分からない納得できないものだったけど、
強い語彙主義で複合事象が扱えないということは全く無いよ…
上で誰かが言ってるように、scopeは(一義的には)意味の問題なんだから。

でも俺はalmost killが(少なくともscopeに関して)ambiguousだとは
思わないな。almost自体のおそらくvaguenessだと思う。
scope云々の話の前提としてalmostの真理条件的意味として何が想定
すべきかをまず問いたい。(私が今眠くて思いつかないから)
197かかり助詞:01/11/22 16:21
平日から呑んでしまって、二日酔いの頭で書きますが、

killの語彙構造の複雑さとalmostの修飾する構成素の大きさによる
多義性か、almostの意味のvaguenessかなら、語彙構造の
simpleなverbにalmostを付けて多義的かどうかを見れば
いいのでは?そういう動詞って何があるの?私は語彙意味論って
あまり興味ないのだけど、そういう動詞ってあるの?
198(´∀`):01/11/22 16:30
>>195
>b. ACT(John) almost(CAUSE BECOMEdead(Harry)
>c. ACT(John)CAUSE BECOME almost(dead(Harry))
(b)と(c)は全然違うにゃ。
(b)はHarryの身に状態変化は起きてないにゃが、(c)ではHarryは瀕死の重傷にゃ。
>four ways
referenceもなにも、>>194氏のいう通り、CAUSE-BECOME-NOT-ALIVEなら
CAUSE-BECOME-NOT-almost-ALIVE もあってしかるべきにゃ。なぜないのか、
ないということをいかにして他の統語的現象と関連づけて説明できるか、この
あたりも反語彙論の魅力の一つだと思うにゃ。(実は今週、授業でしゃべった
ところにゃ)
>独立した意味レベルを考えてる
統語構造から自動的に読み出せる分については統語構造とは別の意味表示を
わざわざ立てなくてもよい、そのほうが理論が簡潔になる、と俺は考えてるのにゃ。
>反語彙論の、生成意味論との決定的な違いって何になるんでしょう。
>生成意味論が影響している、と考える人も当然いると思うんですが
このスレでもガイシュツにゃ。事実は反語彙主義ではなく、語彙主義こそが生成意味論の
残滓なり末裔にゃ。そのことにも気付かんでPullumがどこかで意味不明なミニマリスト
批判をやってたにゃ。俺なりの反語彙論は(統語)構造→(語彙)概念意味という流れにゃ。
最初にあるのは意味ではなく構造、という点でGSとはまったく逆なのにゃ。
たぶんにゃ、ではなく確実ににゃ。
199名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/23 00:34
>>197
いろんなタイプの動詞考えてみたけど、こんなかに197の意図する
動詞ある?
a. He almost believes you.
b. He almost stays in the hotel.
c. He almost runs.
d. He almost eats an apple.
e. He almost arrives (dies).
f. He almost leaves the school.
g. He almost clicks the mouse.
200かかり助詞:01/11/23 02:25
200達成!!

顔文字さんは語彙意味論なんて難しいこと教えているんですか。
あっしも近くなら授業に聴講に行きたいくらいだな。

199 なさそうだね。どれも何らかの意味でいく通りかの
意味に取れそうだ。逆に他の副詞(quickly等)を
killに付けてもambiguityは生まれるのかな。
1) He quickly killed the man
あんまり縁起のいい文でないけど、おそらく解釈は一通り
しかないよね。manner adverbのsyntaxと関係している
のかな。例えばmanner adverbは何らかのfunctional
categoryにlicenseされるけど、cause become deadは
いずれもそういうfunctionalcategoryがないとか。すると
almostはquicklyより小さいprojection(lexical category)
によってlicenseされるのかな。う〜ん、苦手であります。
アホなこと言っていたらご指摘下さいチュセヨ。
201一生成文法家:01/11/23 02:33
>>192
almostに関しては、Tenny and Pustejovsky ed., Events as
Grammatical Objects (CSLI)に載っているTennyの論文が、
「Nancy almost heard the cows」のような、lexical
decompositionのしようがない文でも幾つかの解釈を許す、
という観察をもとに、この種の文はambiguousなのではなく
単にvagueなのだと論じています。上の文は、「Nancy heard
the sheep but not the cows」、「Nancy heard some noise,
but not enough to be sure it was cows」などの意味を
表しうると述べています。

quicklyのケースは、Studies in Contemporary Phrase
Structure Grammar (ed. by Levine and Green)所収の
Manning et al.の論文の理論で扱えます。他の可能性も
あるのでしょうが。

日本語の使役文に関しては、埋め込み文の存在を仮定する分析は
語彙主義的でない分析である、と仮定されているようですが、
その仮定は誤りです。「食べさせる」のようなものは「食べ」と
「させる」の2単語から成っていると見ることが可能なので。
quicklyってagencyをentailするっぽい。
?He quickly killed the man, but it was an accident.
cf. He accidentally killed the man (< no agency)
203B.O.B:01/11/23 07:31
>>201
イエイ、それは知らんかった。I was not alone.
そう、昔から almost kill の話を聞くたびに
「そんなこと言い始めたらきりない」という感想を
抱いてたんだよね。

「レポートは殆どできた」って言ったときに、
a. ストーリーができてあとは書くだけ
b. あとは最後の章を書くだけ
c. あとは見直すだけ
d. あとはプリントアウトするだけ
...
のように無数の真理値の異なり得る解釈があるし。


このようなalmostの解釈をvaguenessと考えると、
読みが3つとか4つとか主張するのはどっちも恣意的な
直観でしかないわけだな。

「論文を書く」のをこうやってdecomposeするのと、
killをdecomposeするのとどう違うのか。違う(構造的な根拠がある)
なら違いが挙げられるはずだろう。

>俺なりの反語彙論は(統語)構造→(語彙)概念意味という流れにゃ。
多分私が読み取り損ねたんだけど、そのように考える根拠は何ですか?
構造(形式)が意味, signifiantがsignifieに先立つなどと考える根拠は。
「もしそうだったら面白いね」としか言いようが無い。
204(´∀`):01/11/23 07:52
むにゃむにゃ。いいことをさらっと書く人がいるのにゃ……(202)

>>200
うんにゃ、語彙意味論自体はやってないのにゃ。
語彙意味論はsyntaxの一部だとは常々言ってるにゃ。
チョムもどこかでそう言ってたはずにゃ(俺のパクリにゃ……うそにゃ)

>>201
>almost heard the cows
におけるvaguenessと、almost killにおける複合的な事象構造に起因するambiguityは
別物だと思うにゃ。たとえば John almost killed Harry. で
>b. ACT(John) almost(CAUSE BECOMEdead(Harry)
に限定しても、銃の引き金を引いたが弾が入ってなかった、不発だった、
空砲だった、粗悪な改造銃で弾が飛ばずに自分の手が飛んだ(w)、
弾がそれてMaryにかすりもしなかった、など、いろんな状況が想像できるにゃ。
Tennyの観察もこれと同レベルに思えるにゃ。(読んでないから断言できないけどにゃ)
「食べさせる」は関係ないにゃ。どうもそっちと俺とではそもそも「語彙主義」
という用語の理解が一致してないみたいにゃ。例えば「立てる」「立たせる」で
後者が統語的に埋め込み構造を持つのに対し、前者は辞書の段階ですでに与えられ
ており、統語的な補文構造を持たない語彙使役である、というような考え方を
こっちは批判してるつもりなのにゃ。で、「立てる」はHPSGでも補文構造を
持ってるのかにゃ?

>>203
極めて当然ながら語自体が統語派生の出力であれば、語の意味も統語構造に
依存して決まるわけにゃ。ここで意味といってるのは198でも書いたように
構造から読み出される意味、たとえばアスペクト解釈や事象構造解釈のことにゃ。
なんでもかでも同じ「意味」だとするのは意味ないにゃ。ちなみに語彙意味論でも
語彙概念構造は必ずしもpre-syntacticに与えられているものではないと思うにゃが?
205一生成文法家:01/11/23 10:05
>例えば「立てる」「立たせる」で
>後者が統語的に埋め込み構造を持つのに対し、前者は辞書の段階ですでに与えられ
>ており、統語的な補文構造を持たない語彙使役である、というような考え方を
>こっちは批判してるつもりなのにゃ。

なるほど、そういうことでしたか。確かに「立てる」みたいなもの
が出てくる文に関して補文構造を仮定している分析はHPSGでは
見たことがありません。「語彙主義」という語の定義は何か、と
正面切って考えるとわからなくなるのですが、この件に関しては
対立点がわかりました。
206B.O.B:01/11/23 14:50
>におけるvaguenessと、almost killにおける複合的な事象構造に起因するambiguityは
>別物だと思うにゃ。

で、根拠は?

例えば「論文を書く」だって
「アイデアを思いつく」→「下書きをつくる」→ …→「プリントアウトする」
という「複合的な事象」をencodeしてるよん。

"kill"があらわすイベントが、どの時点で almost done になったかなんて
所詮恣意的な切り分けであって、NYに済む親戚を訪ねるのに、どこの時点で
almost arrived なのか、という問いと同じではないかと思うよ。

John almost killed Mary. があらわしているのは、あと何かちょっと条件が違ってたら
殺されてただろうってことで、それがJohnがナイフを振りかざしたことを指すのか、Maryが
大量に出血したことをさすのか、それはやはりvaguenessの問題だと思うね。
例え傷一つおって無くても、殺人者にナイフで狙われたら「ある意味」almost not alive,
死の一歩手前,でしょう。

almost が cause と die にかかる ambiguity が構造的なものだと考えても不都合はない
けど、積極的な根拠がないならやっぱり「首なし」だな。
207名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/23 17:34
>なんでもかでも同じ「意味」だとするのは意味ないにゃ。

そんな風に意味を2種類にわける方が意味がない(正当化を必要とする)
と思うんだが。非常に基本的な疑問だが、構造にencodeされた意味と、
形式にencodeされた意味とを(構造も形式も広い意味での形式だが)
分ける(分けざるを得ない仮説をとる)理由がちゃんとあるわけ?

>ちなみに語彙意味論でも語彙概念構造は
>必ずしもpre-syntacticに与えられているものではないと思うにゃが?
そうだろうけど…HPSGとlexical semanticsは別物だから。
ところで、pre-syntacticって言い方が烈しくbiasedな気がするんだが。
別にいいけど。
208(´∀`):01/11/23 19:57
>>206
動詞のアスペクトについてはDowty/Vendler流の分類を一応採用してるにゃ。
そしてその区別が統語構造由来のものであると考えることによって、少なくとも動詞の語彙意味の
一部をsyntaxと直接結びつけることが可能になると考えてるにゃ。
この部分については統語-意味間のリンキングなど、余計な理論装置を排除でき、理論が簡潔になる
というのが最大の「根拠」にゃ。いくら理論が複雑になっても平気なHPSGとは事情が違うにゃ。
で、こちらからも聞くにゃが、killとarriveはアスペクト構造的に同じ動詞とHPSGは分析するのかにゃ?
だとしたら語彙主義といってるわりには語彙意味に鈍感な理論にゃ。
表示レベルがどこであれ、まずkillが CAUSE-BECOME-NOT-ALIVE的に分解されるような語彙意味を
内包するという見方を受け容れないのにゃら、議論にはならないにゃ。

>>207
>構造にencodeされた意味と、形式にencodeされた意味
構造と形式の「意味」が分からんにゃ。
例えば kill と murder それぞれのどこまでが同じ意味で、どこから先が個別の異なる意味なのか、
ちゃんと切り分けられたほうがよいと考えてるにゃ。そしてその共通の意味というのは
さらに言えばすべてのaccomplishment動詞、状態変化使役動詞に共通する成分を含む
ということもできるだけ簡潔に捉えたいのにゃ。その方策としてはすべての動詞に同じ語彙情報を
繰り返し書き込むより、統語環境から自動的に読み取るほうがはるかにスマートだと思うにゃ。
語彙情報としてはそのような構造から予測できない部分、killとmurderの「弁別素性」的な部分
だけで十分にゃ。俺個人はその弁別素性的意味は実際の世界知識・百科辞書的知識に由来するから、
ひょっとするとpre-syntacticな語彙意味は全廃できるかも、とも思ってるのにゃ。
統語計算が意味素性を考慮しないのなら統語への入力に意味は始めからいらないのにゃ。
>pre-syntacticって言い方が烈しくbiasedな気がする
詳しく言ってみてにゃ。
209(´∀`):01/11/23 20:23
心理板で虚無好きセンセが俺とBOBの「 BATTLE LIVE in 闘強導夢 」を見たいと言ってるにゃ
OFF会する気あるにゃ? >一同
>>208
207へのレスの部分ですが、
> 統語環境から自動的に読み取る
これは具体的にはどういうプロセスを想定しているのでしょうか。
211名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/24 01:00
>>210
ワシも同じ箇所がわからん同意あげ
212(´∀`):01/11/24 02:08
企業秘密につきナイショにゃ(w
そんなにはっきりしたモデルが出来上がっているのではないにゃが、イメージ的には
interpretation by phase だにゃ。分裂動詞句の構築と同時進行的に語彙意味を
含めた意味解釈が起きる、といった感じにゃ。例えばある名詞句があるθ-roleを担う
から統語構造上の特定の位置にリンクされるのではなく、その位置に現れたものを
コレコレと解釈する、またvがcausativeだから下位事象に対応するVPを補語にとる
のではなく、VPを補語にとるvをcausativeとして解釈する、といったような見方にゃ。
批判スレ2の坊や氏とのやりとりも参考にしてにゃ。
で、逆に聞くにゃが、語彙意味と統語構造のリンキングについて、そっちはどういうのが
エレガントだと思っているのにゃ? 自分の考えはこうだ、というのも書いてみてにゃ。

毎回のことにゃが、自分では何も提案せずに人の言ったことにケチつけてるだけの
連中を相手にしてるのもそろそろ飽きてきたのにゃ。もう少し建設的な意見交換が
したいものなのにゃ。

またしばらく留守するかもにゃ。すまんにゃ
213B.O.B:01/11/24 06:10
行かないよオフ会なんて…悪いけど。

>だとしたら語彙主義といってるわりには語彙意味に鈍感な理論にゃ。
まだ何か勘違いしてるな…lexical semanticsのideaをHPSGに輸入することは
容易だけど、そうしたいかどうかは別問題。私はしたくない。根拠は既に述べた
通り。

>一部をsyntaxと直接結びつけることが可能になると考えてるにゃ。
だーかーらー、結びつけることが可能なのと、なぜそうしたいのかは別でしょ?
形式に関して動詞をvとVにわけ、意味内容に関してkillをcause-to-die にわけ、
「ほら対応関係がある」ってのは少なくともどちらかに独立の根拠があっての話
でしょ?そうでなければ余計な存在物を増やした上での辻褄あわせになってしまう。
いくらエレガントでも根拠がなきゃ星占いと同じ。

>語彙意味と統語構造のリンキングについて、そっちはどういうのが
>エレガントだと思っているのにゃ?
killって言う形式があって、「殺す」という意味内容がある。
That's it.
動詞の語彙アスペクトの問題は面白いと思うけど、それは
意味論の問題だし、もしかしたら意味レベルの語彙分解が
正解かもしれないけど今のところそれは信じてない。

>同じ語彙情報を繰り返し書き込むより、
>統語環境から自動的に読み取るほうがはるかにスマートだと思うにゃ。

だからその根拠を議論してるんだよ。

そのような統語環境が所与ならそれもいいかもしれないが、実際には見えない構造
を「自動的に読み取る」ためにset upして、スマートでもなんでもない。

人参、トマト、キャベツ…の意味に「野菜(の一種)」という情報を
繰り返し書き込むのは、「統語環境から読み取れないことだから
仕方なく」ってことか? ことさらに「繰り返し書き込む」なんて
のは空虚なレトリックで、同じカテゴリに分類される、って言えば
済むことだよ。

>もう少し建設的な意見交換がしたいものなのにゃ。
といっても、こっちは「答えられない」質問してるつもりだからね。
そういう言い方だと、ああ、答えられなかったんだな、って思われるよ。
214(´∀`):01/11/24 07:44
出かける前に取り急ぎ、にゃ

>killって言う形式があって、「殺す」という意味内容がある。
>That's it.
素晴らしい「説明」にゃ!(w
これ一つみてもキミが最初から言語学における「説明」の意味を理解せずに言語学を
やってることがバレバレにゃ。悪いことは言わんから、今からでも他の仕事探すにゃ。
>>同じ語彙情報を繰り返し書き込むより、
>>統語環境から自動的に読み取るほうがはるかにスマートだと思うにゃ。
>だからその根拠を議論してるんだよ。
理論の簡潔性に尽きるにゃ。そんなことも分からんとは、ビクリシタにゃ。
>実際には見えない構造
では「実際に見える構造」だけ使ったキミの分析をじっくり聞かせてみてにゃ。
そもそも「実際に見える構造」とは何を指して言ってるのか、から言ってもらいたいにゃ。
で、その「実際に見える構造」とやらだけで何かを「説明」しようとする科学理論が一つ
でもあるならあげてみるにゃ。キミは単に最も質の悪い実証主義に蝕まれた似非科学論に
毒されてるだけにゃ。
>同じカテゴリに分類される、って言えば済むことだよ
それをどこで言えばより簡単済むか、の問題にゃ。以前に「素性・辞書」スレでも議論した
にゃが、語彙部門をどこまで縮小できるか、というのが理論の簡潔化のための最も有効な
方向だと俺は考えてるにゃ。キミはその可能性に気付かない、それだけの話しにゃ。
>「答えられない」質問してるつもりだからね
ん? 全部答えてるつもりにゃが? こちらの質問に答えずに逃亡したヘタレは山ほど
いたにゃが、その点、キミはまだマシにゃ。そこで今度俺が帰って来るまでに、キミの代案と
やらをちゃんと書いといてもらうにゃ。「建設的に議論」させてもらうにゃ。

>行かないよオフ会なんて
そりゃとても残念にゃ。2ちゃんでは人並みの口がきけても、素顔で堂々と議論するだけの
能力も根性もなし、かにゃ? 逃げたと思われても仕方がないにゃ。ま、ひきこもりも
ほどほどににゃ。
215審判:01/11/24 08:02
>>214
顔文字の人、イエローカード。内容はさておき書き方が品性下劣です。
216副審:01/11/24 08:22
いや、B.O.Bってのといい勝負、どっちもDQN(藁)
217協議中:01/11/24 08:28
>>216
いや、>>214はちょっと最後の煽りがヒドイ。厨房丸出し。
>>215, 216, 217
一人で何くだんないこと自作自演してんだ。
>顔文字の人、書き方が品性下劣です。
おかきを喰う893らしいから許してやってくれ。(w
219215=217≠216:01/11/24 09:04
「おかきを喰う」ってなあに?
220かかり助詞:01/11/24 09:08
>>215-7
なんだか、意味不明な審判が乱立しているけど、書き方はさておき、
内容はどうなのよ?215のイエローカードはまだしも216や217の
ような内容と関係のない書き込みはよくないよ。どっちがマトを得
ていると思うの?問題点はミニマリストかHPSGかではなくて、
「語彙意味論にもsyntaxの原理が当てはめられるのなら、当てはめた
方がより簡素な理論になるのでないか」ということだけど、
215-7はそれについての審判をひとつよろしく。

あっしはオフ会があるのなら参加したいけど、地理的な問題のため
参加不可能でありますです。
221名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/24 09:18
今、国際線安いよ(w
222215=217≠216:01/11/24 09:18
>>220
内容を審判するには両者ともまだ判断材料が足りません。水入り再取組みとします。
(それと、顔文字の人みたいな書き方されると質問する気もつっこむ気も失せる。)
>>222
>顔文字の人みたいな書き方されると質問する気もつっこむ
>気も失せる。
 そうなんだよね。逆に彼の方もそれで損してると思う
んだよね。聞けたはずの情報が聞けなくなるわけだからさ。
でも、最近、にゃーにゃーいってるのは、それに気付いたから
じゃないかね(w
それにしても、突如、雑談スレへと転落の兆しだね(w
にゃーにゃー言ってるのは、
これだと文書くときにあまり語尾を気にしなくていいから
なんじゃないのかなー(予想)。
単に楽だから。
言語学やってるわりにコイツ文章ドヘタだわ、
なんて思われるのを避けるため。
どう?
そういうコメントは適当な他スレでやってくれ。
226かかり助詞:01/11/24 12:07
急にROMの人たちが出てきたのかな。おネゲーですだ、
単なる雑談にしないで内容のある書き込みを。
何だったらまたネタふります。
>>226
なら手始めに>>220みたいに他人に訊いてないでご自分の審判を示したら?
228かかり助詞:01/11/24 14:15
227 私がコテハンで書くと角が立つからね。コテハンでの
よこレスってのも場が白けそうだし。まあ、一般化は捉えられる限り
捉えるのが王道かと思うけど。227氏はどうなのよ?

私は副詞のsyntax・semanticsってのが難しくてよく解らない。
almostってどういう種類の副詞なんだろ。cinqueはなにか言って
いたっけ?
229国語:01/11/24 14:30
>222 それと、顔文字の人みたいな書き方されると質問する気もつっこむ気も失せる
>223 そうなんだよね。逆に彼の方もそれで損してると思う
残念ながら同意。言語が伝達するのは論理だけではないのですから。
このスレがなんだかんだいって注目されている証拠ですね。心理の人達にも関連スレ
について「内容はともかく罵り合いは不愉快だった」って感想もらっちゃってるし。

物騒な語を使っての話題が続いてますが(笑)、厨房レベルの疑問ですいません、
「殺す」の内部を CAUSE-BECOME-NOT-ALIVE としたら、「死なせる」との違いは
どうなるのですか? 統語的にでも語彙的にでもいいのですが、どう説明されるんでしょう。
直観的には、日本語の両者には意味的に(人相手であれば)殺人と業務上過失致死のような
差異がある気がするのですが。(アメリカ(英語圏?)には業務上過失致死の概念自体ない
とか聞いた記憶もありますが自信なし)
かかり助詞さん、虚無好きさん、また逃走派さん、顔さん、国語さん、こんにちは。
多忙につき失礼致しましたが、雑談モードっぽい今のうちに一言ご挨拶を。

形容詞と形容動詞 ttp://mentai.2ch.net/test/read.cgi/gengo/993210116/l50

> 93 :虚無好き :01/11/08 07:24
> かかり博士が、「生成文法総合スレ」がはたして成長するかどうか
> 心を砕いてるのにゃ。
> ぜひ、なにか書き込んでほしいのにゃ。
>
> わたしもホントはコテハンいやだったんだけどにゃ。
> いまは開き直って、至る所に出没してるにゃ。

ありがとうございます。議論に入って行けませんが今は皆さん盛況で何よりです。


> 94 :かかり助詞 :01/11/08 14:17
> 過激派氏へ。
> コテハンでお願いしますよ。何を誰がいったのか解らないと
> 話しが進めにくいこともあるし。生成文法の人で「衝動派」という
> 人もいるけど、なんか関係あるの?

白状します。昔「〜派」というコテハンの人が数名いらした頃、私は
衝動派さん(現・逃走派さん)に憧れて過激派と名乗りました。
お恥ずかしい。オフがあればこっそり覗いてみたいものだが
実は私も今国外です。
231223:01/11/24 15:19
>>229
>直観的には、日本語の両者には意味的に(人相手であれば)
>殺人と業務上過失致死のような差異がある気がする
その直感であってると思います。
新聞の見出しでも、例えば、バカな親が子供を車に放置して
子供が死んだ場合、「死なせた」と書いてあるはずです。
意志を持って行った行為かどうかは、言語理論で使われている
用語ではagencyというやつですね。簡単そうで以外と難しい
概念でFUNKNETというメーリングリストでは大モメしていた
ことがあります。(w
日本語の動詞は面白いことに多くの場合agencyが含意されている
と言われています。ですから、agency-cancelling morphemeと
でもいうような「ーしてしまう」というのをつけないと、ちと
変です。
?花瓶を誤って割った
 花瓶を誤って割ってしまった
232B.O.B:01/11/24 15:34
「協議中」ワラタ あんたいい人や…

>それをどこで言えばより簡単済むか、の問題にゃ。以前に「素性・辞書」スレでも議論した
>にゃが、語彙部門をどこまで縮小できるか、というのが理論の簡潔化のための最も有効な
>方向だと俺は考えてるにゃ。
いいでしょう。じゃあ聞くけど例えば野菜とトマトの a-sort-of relation はどこに入れ
るの?
Pustejovsky の generative lexicon にのってた意味タイプのラティス
(紛失して今読み返せない) みたいのを考えてるのよ。
トマトと人参の共通性が書いてあるところ(これが百科辞典的な知識かトマト
や人参の定義の一部かは哲学的議論の余地ありだけど).

>>killって言う形式があって、「殺す」という意味内容がある。
>>That's it.
>素晴らしい「説明」にゃ!(w
そこから「殺す」の意味内容を考えるんだよ。意味論の仕事だといってるだけ。
(例えばpustejovskyのgenerative lexiconに載ってる意味typeのlatticeの
ようなものだ。例えばね。あの本紛失しちゃって今見られないけど)
意味論の(あんたが「百科事典的知識」の名のもとに無視しようとしてる)
広大な領域から都合のいいごく一部だけとりだしてウソンコ統語論にこじつけて、
それをあんたは「語彙部門の縮小」と呼ぶわけだな。
syntaxに結びつけられない部分は自動的に「百科事典知識」として言語学の
外に放り出すことにしているわけだから、「語彙部門の縮小」は最初から約束
されている出来レースのようなものだ…うん、見えてきた。要するに意味論に
対する認識、考察の深度の違いだな。
(そういえばalmostの「意味」についても誰も答えなかったな…意味論苦手なの?)
233B.O.B:01/11/24 15:44
>>国語
Levinson の M-heuristic:
"What's said in an abnormal way isn't normal."
abnormal way っていうのは、例えば必要以上に長ったらしく言う、
ってことで、例えば
John killed Mary. って聞いて普通に思いつくのは John が殺意を持って
ナイフでぐさり、とかだけど、John caused Mary to die, って言い方を
した場合にはそういう「普通」の意味ではない、例えば過失だった、殺害の
仕方が異常だった (お化けの仮装をして心臓麻痺を起こさせる)のではないか
という推論が働く、ということ。(あくまで推論で、キャンセル可能)
…という違いがあるんですよ。
面白いでしょ? Levinsonスキスキー。
234ガガガ:01/11/24 16:37
すいません質問です。(ネタフリになるかはわかりませんが…)

(1) 日本がフグが食中毒がよく起こる。
(2) 年末がフグが食中毒がよく起こる。
(3) 日本が年末がフグが食中毒がよく起こる。
(4) 新宿がマクドナルドが学生がよく来る。
(5) 昼休みがマクドナルドが学生がよく来る。
(6) 新宿が昼休みがマクドナルドが学生がよく来る。

これらの文の判定はみなさんどうでしょうか?
考えているうちにわからなくなってしまいました。

判断に影響しないよう、出典でどうなっていたかは
一時伏せておきます。
236B.O.B:01/11/24 17:08
>私は副詞のsyntax・semanticsってのが難しくてよく解らない。
>almostってどういう種類の副詞なんだろ。
あ、ごめん見落としてた。mostの仲間だというのはわかるんだけど、
問題は何を量化してるかだな。
時点か、可能世界か、そこがambiguityのもとかもしれないぞ。
まず一つ目の用法は、
(1)
あるeventの時系列をスライスしていって、reference timeの
時点からみてより多くのスライスが過去に属している場合。たとえば
(i) He has almost read the book.
(ii) He almost reached Tokyo.
(のごく普通の解釈)だ。いや、最後の10ページ(1キロ)だけ残して、でも
その部分がすごく時間がかかっても(一つの解釈としては)いいわけだから、
量的なものを量化してる場合もあるわけだ。

もう一つは、
(2)
ある可能世界から到達可能な(未来の)世界を数え上げていって、
そのうちの半数以上でeventが生起してる場合。例えばJohnがかっと
なった瞬間で一時停止してkill(John, Mary)が成立する可能性を
数え、50%以上なら真、と。

(1)は「殆ど」、(2)は「〜しそうになった」と日本語では訳しわけ
られるね。John almost killed. の問題になっている二つの解釈の
どちらも、(2)に属するものということになるな。


ところでこれはどう?
ロスから横浜に行くとする。
飛行機は超音速機で5hしかかからないけど, 渋滞が
ひどくて成田から横浜まで6hかかることがわかってたとする。

成田についた段階で「ほとんど着いた」と言えるか?
太平洋の半分を越したところで「ほとんど着いた」になるのか、
5.5h経過した時点で「ほとんど着いた」になるのか…
面白いなあ…意味論スキスキー

*51%は「ほとんど」と言わない、というつっこみは控えてね。
議論を単純化しただけです。
237B.O.B:01/11/24 20:56
今日は一日中2ちゃんやってる気がする…いかんいかん。

>(1)は「殆ど」、(2)は「〜しそうになった」と日本語では訳しわけ
>られるね。John almost killed. の問題になっている二つの解釈の
>どちらも、(2)に属するものということになるな。

(1)を過程に対する量化、
(2)を可能性に対する量化と呼ぼう。
このambiguityをsyntacticなものと関連付けようとすれば
例えば(1)はModに、(2)はVにかかると考えることもできるな
(俺は考えないけど)。 だけどそうしたら、語彙aspectとalmostを
結びつける例の議論はますます救えなくなる。

さらに、almost kill の almost が (1) の解釈を取る場合、
(i) He almost killed 10 ants.
アリ10匹の内、8匹殺した、みたいな読みがあるな。
残りの2匹が不死身のアリで、絶対殺せないってわかってても
この場合関係ない(かな?)

(ii) He almost killed the pig.
「今ブタしめてるところでさー、大体済んだんだけどあとちょっと
 なんだよね」みたいな(かなり不自然な)読みがある。

(ii) は、John almost killed Mary. の、負傷させたけど
死なせるまでには至らなかった、って読みとは別物の気がする
んだよね、直観的に。(ii)に挙げた解釈は、(defaultでは)
「結局殺した」、だけど、Mary almost killed Mary (の普通の
[almost die]解釈)は、違うでしょ?
(この違いも可能性/過程の相違点から自ずと出てくる…わかるかな?)

さらに、例の鶏までは殺したけど豚は殺さなかった、みたいな読み
もあるね。これは過程に対する量化か、可能性に対する量化か、それ
ともどちらでもあり得るのか…

さあ、どうする、どっちもどっちも…
238虚無好き:01/11/25 01:28
突然だけどにゃ。いまのところ心理学板の大勢は、
「主文。UG仮説ニハ、証拠能力之ヲ認メス。」
にゃ。(・∀・)ヤタネ!
(・∀・)ハピー!(・∀・)ワタシノカチ!

以上アオリにゃ。BOB先生、いまでも待ってるにゃ。
239虚無好き:01/11/25 01:45
アオリ続きにゃ。
じつはほとんどBOB先生ではないか?というレスまであるにゃ。

>まず、チョムスキーの言葉?をそのまま受け継いで、「一方的な」レッテル貼りで「経験主義・行動主義」批判をするのは、
>>>***前後で述べたように、まるで「倫理的」ではないのだ。
>こんなことは顔文字先生も他の人も止めたほうがいいんじゃないのか?

これくらいにしとくにゃ。
240かかり助詞:01/11/25 03:34
>>ALL しばらく書き込まないうちに「がーぁっ」とレスが増えて
感無量であります。顔文字サンが上で(言葉遣いで)叩かれてましたが、
なるべく紳士的にdiscussionしたいモノだと思います。まあ、みんな
言語学がスキでここに来ているのだろうから、熱くなる気持ちも分か
るけど、みんなで気持ちよく議論できた方がいいではないっすか。
BOBサンもね。私も気を付けます。顔文字サンがニャァニャァいうのは
関西人なので、とにかく笑いをとらないといけないという、吉本的
思考法のためでしょう。まあ、寛平チャンの「かいい」というギャグのように
長いことやっていると面白くなってくるだろうから、堪忍したってや。
虚無好きサンも関西だっけ?

BOBさんの課程に対する量化と可能世界に対する量化では二通りしか
読みがないことになるんでない?上ではthree-wayってことになっていた
と思うけど。four-wayって言っている人もいた。kill = [cause [die]]
のようになっていて、その二つのどちらにつくかと、semantic ambiguity
とで(2x2で)4通りになるという可能性もなきにしもあらずなのでは?
するとTennyのhearのれいは二通りということになるな。語彙意味論
苦手だから解らない。この件に関しては顔文字サンが帰ってくるのを待とう。
241B.O.B:01/11/25 07:05
ロゴにソシュール先生の肖像が。いい選択だ…
>BOBさんの課程に対する量化と可能世界に対する量化では二通りしか
>読みがないことになるんでない?
私の意見はambiguityを認めるとしたらその二通りで
その他の無数の読みはvaguenessでしかない、ってとこだな。
242かかり助詞:01/11/25 14:07
>>237のalmost killed ten antsみたいなのは
いわゆるハイムのunselective bindingチューやつね。
almostは他のquantifierのrestrictionになることがある。
i)Almost everyone came to the party.
ii)Everyone almost came to the party.
iii)John goes almost to every party.
この読みが出来るにはalmostがquantifierをc-command
してないといけない。からii)にはその読みがない。まあ、これは
問題のalmost killとは別の事象だけど。

>>241その他の無数の読みはvaguenessでしかない、ってとこだな。

それはいくらなんでも気持ち悪い。mostではそういうvagueness
ない。基本的にmost students cameといったら
|students who came|>|students didn't come|
のような読みくらいしかないでしょ。almostだけvagueというのは
気持ち悪いな。私の240で言っていることはいやなの?
243名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/25 18:12
>私の240で言っていることはいやなの?
可能性とか過程に関して何かいうのはもともとvagueなものなんだよ…
Most students came で、学生が100人いた場合、51人以上来た場合真になる
ということが決まる。だけど、「ほとんど(大体)できた」、「殺されそうになった」
なんて言い方をしたとき、何をもって「ほとんど」とするかは主観的な、みたて
の問題でしかない。過程を時間,距離,労力, どの単位で計るかというのも一例。
可能性だったら尚更で、「もちを喉につまらせて死にそうになった」なんていった場合、
単に目を白黒させただけか、病院に担ぎ込まれて危うく蘇生したかなんてわからない。
一つ目のケースだったら、「大げさだなあ」と言われるかもしれない
けど、「それは嘘だ。餅を喉に詰まらせた時点での死に至る可能性は
40%に過ぎなかった」(cf. 「40人しか来なかった」)なんて確信をもって
言えないでしょう(「大げさ」の趣旨はそうなんだろうけど)
244名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/26 10:45
係り助詞氏
(心理学板より引越し)
>Nをassumeしない理論もあるのだし。
例えば何という理論か教えて。
ちなみに、名詞と動詞の区別がない言語の論争は現在ではどうなっているんだろう。
あげ
245弘報:01/11/26 11:12
心理学板はここね。

「言語能力は生得的か」
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi/psycho/1005233144/l50
246かかり助詞:01/11/26 14:29
244 まあ、正確に言うとNとかVとかをこれ以上分解しようのない
atomicな概念としてはassumeしないのね。関係文法(relational
grammar)とその子孫的なlexical functional grammarなんかは
subjectとかpredicateとかの「文法機能」の方が一義的と
している訳っす。こういう枠組みだと名詞と動詞の区別がない言語
なんてのはそもそも大した問題にはならないんでないかな。よく
シランけど。まあ、チョムスキー的なやり方でも何とかなっちゃう
だろうけど。ちなみに何語の話し?
247名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/26 16:37
>>246
普通のLFGではNとかVとかを、atomicな概念としてassumeしています。
何か誤解されていると思います。
248名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/26 23:58
>>247
だよね。

NとかVとgrammatical relationとかは別レベルの話だと思うよ。
チョム文法ではconfigurationalに主語とか目的語とか決まるんだろうけど、
GRに対してそういう方略を取らない、という違いであってN, Vをassumeしない
なんてことはないハズ。あげ
249名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/27 00:31
ふと思ったんだけど、
Colorless green ideas sleep furiously(単数か複数か忘れた)
がgrammaticalで、こういう意味と関係ないシステムを発見する
のがチョム文法のプログラムなら、どの例文もこういう
意味不明な文法をもう一方で作って比べてみたら何か言えない
のかな?複合名詞句制約が意味の問題、とクレームが入った
ことがあったけど、意味か統語か結局どうやったら
分かるのやら。。。今、例文を考える時間はないんだけど。
250kakari-joshi:01/11/27 03:29
>>247-8 It might well be my misunderstanding, but I thought that LFG
only uses notions like N or V in C-structure, which is assumed to be
trivial in the LFG framework. LFG, in my understanding, takes F-structure
as a universal representation, and does not have categories like N or V
it F-structure. Addmittedly, the term "atomic" in 246 might not be
appropriate. But do I have misunderstanding about the frakework?

It has been a while since I read literature on LFG (that was sometimes in late
1980's). Mr. 247 seems to know it very well. Please fill me in on whatever
I have been missing.
251247:01/11/27 07:14
f構造というのは、HPSGの「ARG-ST素性」にほぼ相当するもので、
単なる文法的構造表示の一つであり、universalな表示と仮定されて
はいません。

最近の話題というと、OT-LFGでしょうか。
http://www-lfg.stanford.edu/lfg/bresnan/
を見ると色んな話が書いてあります。特に"unofficial links"の
所がおすすめです。
252かかり助詞:01/11/27 09:29
>>251 レスどうも。私はLFGに関していろいろ誤解してそうだな。
c構造の方はどうなの?私の理解ではc構造は単に単語を並べる
ためだけのモノで、それに対する統語的制約ってないのよね?
わたしはf構造の方は(同じ意味の文は同じ構造を持つという意味で)
ほぼuniversalでc構造にf構造をmapする規則が言語によって
違うのかと思っていた。

んん〜ん、もう10数年前の学部時代に、今みたくLFGの教科書もない頃、
一人で読んだから誤解だらけかも。冬休みにbresnanの教科書でも読もうかな。

ところで、quantifierのscopeのスレとか、意味論のスレとかが
出てきたね。davidsonianとか私は詳しくないので答える勇気
ないけど誰か答えて欲しいな。このスレのROM人口のなかに
ばりばりの意味論の方いないのかな。それと、inverse linkingの
話しでもしたら、みんなsyntax-semanticsのinterfaceに
興味湧くのでないでしょうか?それくらい、自分でやれ、
といわれそうな気もするが。
253だちヴぇ:01/11/27 09:51
卒論中の学部4年です。Dative & Double Objectをやってるんですけど
Dative alternationは統語的な派生なんでしょうか?
そもそも、派生と考える意味があるのかな?と思いはじめてきました。
thematic roleはuniformなものだとは思えないし
また、交替が、passiveとかに比べて生産的ではないと思われるからです。

あと雑談ですが、先生方が学部生の卒論に求めるものは、どんなものなんでしょう?
254かかり助詞:01/11/27 11:52
>>253 「生成文法批判すれ2」の最後のほうでdativeについて
話したよね。読んだ?その時のoriginal質問者でしょうか?
larsonがDative=PASSIVE=>double objの派生としてい
るのは何故か、考えてみたかな。何かtestに基づいてtheta-role
がuniformでないと言っているのかしら。確かに生産的ではない
よね。jackendoffもそう言っていたような気がするけど。

こういう話ししてたら顔文字さんが復帰してくれることを願う。
come backチュセヨ。オフ会参加者がいないけど、いつかお会いしたら
メロンパンでも一緒に食いたいモンだ。

教師が何を求めるかは先生によるので直接指導の先生に聞けば
いいんでないかな。私だったら、きちんとデータの整理が出来て、
単なるreviewでないこと。大風呂敷を広げないで、堅実な
discussionが出来ること、かな。
255(´∀`):01/11/27 12:04
にゃっほー。こっちも今月はこれで最後にするにゃ。たぶんにゃ。

最初に、214の俺の言葉遣いがどうこう言ってるようにゃが、余計な気遣いは無用にゃ。
下らない煽りなど気にするようなタマではないのにゃ、俺もBOBも。妙な言い方にゃが、
罵倒合戦を通じて生まれる親近感もあるのにゃ、なあBOBちゃんや?

>>229(国語氏)
>「殺す」の内部を CAUSE-BECOME-NOT-ALIVE としたら、「死なせる」との違いは
>どうなるのですか?
同じ疑問を30年ほど前にFodorやShibataniが表明したにゃ。彼らの決定的な過ちは、
語彙分解された抽象構造と、表層化した実際の表現が同一だと思ったことにゃ。
まったくの誤解に基づくunreasonable reasonsを並べたてていただけなのにゃ。
たとえば自動詞break (BECOME-BROKEN)が使役化して他動詞break(CAUSE-BECOME-BROKEN)になるとするにゃ。それは、John broke the glass. と John caused the
glass to break. が同じだと言ってることには全然ならないのにゃ。端的にいえば
CAUSE =/= cause だから、にゃ。日本語の「乗せる」「乗らせる」の関係も同様にゃ。

>>232 (BOB)
よく理解してからレスしてにゃ。語彙意味が統語構造にエンコードされるという以上、
それは意味ではなく統語的現象だと主張しているのにゃ。数量詞のスコープや
θ理論も純粋に統語論の問題、動詞のアスペクトや事象解釈も同様。なんでもかでも
よくわからない「意味」の問題としてごっちゃにするのではなく、その中のどの
部分は構造に基づいて十分に記述できるか、を考えたほうが合理的、というのが
俺の見方にゃ。少なくとも意味と構造との対応関係の問題は避けて通れない以上、その
対応を簡潔に記述できる部分があれば、そうするに越したことはないにゃ。で、例に
よって俺の質問には全然答えてないようにゃが、都合の悪いことは全部無視かにゃ?

>>251
>HPSGの「ARG-ST素性」
というのは、ミニマリストが措定する素性とは違って「目に見える」のかにゃ?

>>253
いつぞやの学部生クンにゃ?
>Dative alternationは統語的な派生なんでしょうか?
交替現象を統語派生として見るべきか、ということにゃ?
前にも言ったにゃが、俺はそれに反対の立場にゃ。どちらもが基底生成されると
思うにゃ。某T氏は完全に俺の分析をmisreadしてくれてにゃが……。ただ、
生産性の高い低いはその現象が統語派生によるかどうかの決め手にはならないと
思うにゃ。もちろん拠って立つ理論次第にゃが。

じゃにゃ。
>>255
>下らない煽りなど気にするようなタマではないのにゃ、俺もBOBも。

ここはあんた方二人だけのスレッドでないだろ。
雰囲気悪くなるし他のROMが議論に参加しづらくなるから
気をつけろってことですよ。わかんない?
過チヲ改ムルニ憚ルコト勿レ。
>>256
禿同
ついでに言うと、係り助詞氏も前にhpsgの人を一人追い出した前科が
あるからね。そういうのはやめておくれ。俺のために。(w
俺はいろんな人の意見が聞きたい。
俺的にはprocessingも射程に入れたrealistic grammarを考えているので、
(顔文字氏の言う)統語と意味のペアリングで統語から読みだせるものは
独自の意味をたてない方が理論的に簡潔になる、とかいうのは必ずしも
常に優先される問題ではない。例えば、ね。
258名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/27 13:51
>>255
HPSGにおける「素性」とミニマリストにおける「素性」とは、
用語は同じでも中身が全く異なります。HPSGにおける「素性」は、
情報の置き場所につけたラベルにすぎません。HPSGのformalism
を用いてGB理論を定式化することも可能ですが、その場合は、
「d-structure素性」とか「s-structure素性」とかいった素性を
立てることになるでしょう。
『HPSGの「ARG-ST素性」というのは、ミニマリストが
措定する素性とは違って「目に見える」のか』
という質問には、この点に関する誤解が感じられます。
259258:01/11/27 14:25
>>258に関して、ちょっと訂正。)
HPSGにおける「素性」の中には、情報の置き場所につけたラベルに
すぎないものがあります。ARG-ST素性もその一つです。
...と言うべきだった。
260名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/27 14:32
>>252
>inverse linkingの話し
inverse linkingって何ですか?voice? psyche verbとか?
261かかり助詞:01/11/27 14:47
>>257  すんまセンでした。今は深く反省しております。
お怒り、ごもっともです。言語学上の議論で熱くなるのは
いいけど、お願いですから言葉遣いには気を付けるように
しましょ。私もBOBチャンも気を付けているからね。
そうだよね、BOBチャン。顔文字さん、いつかお会いしたら
メロンパンおごるから。お願い。
ついでに言うと256氏ももう少し語調をやわらげて下さい。お願い。

それにしても、ROMの人結構いて、こういうときにだけ
出てくるのね。それなら、普段からもう少し盛り上げて
チュセヨォ。取りあえず>>253の質問に答えてあげて
シルブプレ。
262B.O.B:01/11/27 19:57
>俺もBOBも。妙な言い方にゃが、
>罵倒合戦を通じて生まれる親近感もあるのにゃ、なあBOBちゃんや?

私はチョムスキー派を心底嫌っているから有効なら罵倒でも煽りでも何でもする。
「イエローカード」が嫌で抑えることもあるけど。
だから自分が罵倒されても文句は言わない。

>で、例によって俺の質問には全然答えてないようにゃが、都合の悪いことは全部無視か
>にゃ?

普通に何のことかわからないのでspecifyしてください。ていうか読んでる人
もわかんないと思うよ。↓これ?

>killとarriveはアスペクト構造的に同じ動詞とHPSGは分析するのかにゃ?
HPSGはという言い方はどうかと思うが、そうしたければそうする。
そうしない人もいる。

>>HPSGの「ARG-ST素性」
>というのは、ミニマリストが措定する素性とは違って「目に見える」のかにゃ?
既出(ずいぶん前にも)だが、そう、素性の意味するところが違う。
それでも「目に見える」という言い方はNGかな…面倒なのでNGということにして
おくよ。
でもこの前「見える」ってのは意味(素性)のことだからね。
私には「意味」は見えるものに範疇分けされるんだ。

>>Dative alternationは統語的な派生なんでしょうか?
>交替現象を統語派生として見るべきか、ということにゃ?

もともと別のものと考えてはいけないのか、ってことじゃないの?
その方がいい(統語的な派生とは関係ない)と思っている人はたくさんいるよ。
そもそも派生って何だ、まともな根拠が一つでもあるのか、って思ったん
だったらその思索をとことんまで突き詰めるべきだよ。
263B.O.B:01/11/27 19:59
>語彙意味が統語構造にエンコードされるという以上、
>それは意味ではなく統語的現象だと主張しているのにゃ。
少なくともkillの意味としてのcause-to-die が統語構造にエンコードされて
いると考える根拠はない、ということを言ってきたつもりだが、それは無視か。
私のいう「可能世界に対する量化」をここでrelevantなalmostの意味と考えて、
「餅をのどにつまらせて死にそうになった」の様々な解釈が vagueness で
almost kill の3つだか4つだかの読みが ambiguity だとする根拠を述べろって
言ってるんだ。

それにしても上の↑二行の言ってることははおかしい。
モデル意味論を念頭においていればこんな発言が出てくるわけがない。

>数量詞のスコープや
>θ理論も純粋に統語論の問題、
これも「量化」の意味を理解していない(というか独自の解釈をしている?)
としか思えない。
どういう意味論を念頭においてるの? 「統語構造にエンコードされない
(できない)意味」はどうなっちゃうわけ?
百科事典知識として追放?
264B.O.B:01/11/27 20:14
>私はチョムスキー派を心底嫌っているから有効なら罵倒でも煽りでも何でもする。
ちょっと言い方がよくなかったかな…まあ罵倒は基本的にありで、何をもって行き過ぎ
とするかは各人の裁量、ってとこか。
ただ、すぐ行き過ぎになりがちだから流れを止めない程度にイエローカードを出す人が
いるのはいいことだと思うけど。
265かかり助詞:01/11/28 01:54
びゃぁ、だみだこりゃ。「罪を憎んで人憎まず」ではなく、
「主張を憎んで人憎まず」で行こうよ。お願いだよ。
ここは若い学部生とかも読んでいるんだしさ。いい見本に
なろうじゃぁないか。ダメ?
>>260 inverse linkについては直に書きます。誰か
他の人が書いてくれないかな。
266逃走派:01/11/28 01:58
264のB.O.B先生に同意! いろんなキャラがいて楽しいじゃん。
267逃走派:01/11/28 02:06
ぎゃ!かかり先生の書き込みがぁぁぁ〜!知らずに266書いてたよ〜〜。
でも「何をもって行き過ぎとするかは各人の裁量」のB.O.B先生ので俺は
いいと思うけどなあ〜。もう寝る〜。(雑談だけだ〜)
268逃走派:01/11/28 21:18
あ、スレの流れ止めちゃったかな(汗) かもな・・・。罪滅ぼしにinverse linkingを
書きます。scope ambiguityスレに書きます。
心理板はなんだかいつも通りの堂々巡りの様相ナリ。言語知識という少々
曖昧な言葉に流されず逃走派氏のポイントにスティックするように釘を
うっておいたのに。(w
270名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/29 07:15
質問
何故チョムスキーの生成文法ではbinary branchingが採用されているン
でしょうか?tertiary branchingでは、例えば、ダメな理由と言うのは
あるんですか?coordinationに関しては結局tertiaryなbranchingにならざ
るを得ないと思うンですが。(hpsgなどでもbinary branchingだったような
気がしますが、違ったかな?)
271名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/29 07:18
>>270
>hpsgなどでもbinary branchingだったような
>気がしますが、違ったかな?

HPSGではbinary branchingでない形も出てきますよ。
272kakari-joshi:01/11/29 11:29
NP
/ | \
NP and NP

&P
/ \
NP &'
/ \
& NP
273kakari-joshi:01/11/29 11:30
Sorry, didn't come out very clearly.
274270:01/11/29 13:32
ン?今は、coordinate structureも含めてすべて
binary branchingになっているということですか?
よかったらそのmotivationの方も教えてもらいたいんですが、
Kayne(1984)から始まったわけですよね?
275かかり助詞:01/11/29 16:04
いや、取りあえず、treeが出るかどうか書いてみただけ。
まあ、binaryにやる利点は
[every boy]-i and [his-i girl friend]
*his-i girl friend and [every boy]-i
のようにNP1がNP2にasymmetricにc-commandされている
ように見えることとか、
**who-i do you date t-i and Mary?
*who-i do you date Mary and t-i?
のようにsubj/obj asymmetryみたいなのがあるという
ことかな。NP1を動かすと等位構造制約だけでなくて
ECP(の相当物)も違反するからとってもダメ、っていえる。
ひい、これは馬鹿げてる呼ばわりされないことを祈ります。
最近穏健派だし。

いっそのこと、モー娘スレ、に習って「生成文法(狼)」と
「生成文法(羊)」を作るか。過激派には(狼)に行ってもらって。
おじさんはモー娘はあんまり見たことないからモームス板には
行ったことないけど。メンバーが何人ナノかも
シラン。|{x| x is a member of モームス}| =8?トシだな。
276通りすがり:01/11/29 17:39
CoordinationならAlan Munnの博士論文(Maryland)だね。
今彼はミシガンにいるよ。
>>272のかかりさんが言ってるのと似た内容だけど、彼はBooleanPhrase(BP)って言ってる。
あと、BPはDPにAdjoinすることになってるけど。
 NP
/ \
NP  &P
  / \
  &    NP
こんなかんじだす。

あと、ネタを一丁。
Reconstructionってここに居る人たち(特にMinimalist系の人)はどう思ってるんでしょう?
個人的にはこんなことが出来たら何でもアリって感じで、とっても胡散臭いんですけど…
277名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/29 22:58
チョム文法では説明できて理論が簡潔になればなんでもあり
なんじゃないの?そのことに関するconstraintとかあるのかね。
278名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/30 07:33
>Reconstruction
おもいっきりガイシュツ
理論言語学の世界なんて所詮なんでもありでしょ。
あるカンファレンスのcall for paperで、creativeなもの、
と書いてあるのを見て笑ったなぁ。まぁ正直でいいけどさ。
280かかり助詞:01/11/30 09:03
>>276, >>278 alan munnというからには等位構造からatbで
抜き出したときとか、pgのときに前にある方のgapにしか
reconstructしないことを言っているのだと思う。ミニマリスト
では何らかの経済原理を使って説明することになるんだろうな。
長くなるので言わない。
>>277 あるよ。
>>279  conferenceやると、「何じゃこりゃ」っていう内容の
abstractが送られてくるのよ。私もとある巨大理論言語学の
conferenceのorganizationやったことあるけど、「台湾における
政治キャンペーンの広告言語について」とか、見ただけで発狂
しそうな内容のものとか、単なる人が言っていることのまとめとか。
creativeなもの等いろいろ書かないと(というか書いても)
大変なことになるの。わかってあげてよ。
281名無し象は鼻がウナギだ!:01/11/30 09:21
久々、言語関連ニュース
俺はまだ読んでない(w
----------
霊長類の脳に言語野の源を見た
チンパンジー、ボノボ、ゴリラ
2001/11 BBC News Ape brains show linguistic promise
http://news.bbc.co.uk/hi/english/sci/tech/newsid_1680000/1680851.stm
2001/11 Nature 414, 505  Asymmetric Broca's area in great apes
http://www.nature.com/nlink/v414/n6863/abs/414505a0_fs.html
282国語:01/11/30 19:59
kill関係のレスありがとうございます。agencyを立てる話はわりとわかった気(気だけ)
がしたのですが、BOB氏と顔氏の話は正直???でした、私の力不足でしょう。
(お化けの仮装は立派な殺人じゃない?という程度のおつむなもので…)
(CAUSE ≠ cause ?? という以下略)

心理板で感想を募った「ある言語天才の頭脳」(The Mind Of a Savant(1995)の邦訳)
だいぶ読めたのでちょっと紹介&感想です。
知的障害を持つクリストファという人はギリシア語からベルベル語まで20の
言語を幅広く習得している「言語サヴァン」ともいえる人物で、言語学者
(N.スミスとツインプリ)「原理とパラメータ」 理論に基づき、彼の言語能力
について分析を行うという内容です。一般書店で売られており、一般的な読者も
視野に入れたつくりをめざしているものです。
様々な「実験」が彼に対して行われ、言語に関わる能力をつかさどる様々な
領域(統語・語彙・認知etc.)がモジュール性を持ち、選択的に損傷し得る
ことを明らかにしようとしたりしてます。
最後には、架空の言語(エプン語と呼んでいた)を彼に習得させ、きわめて
貧困な(貧困であるようコントロールされた)言語刺激だけをもとに、彼が
資料以上の文法知識を発現させられるかといったUG仮説検証のための
実験なども行っています。
ちなみに心理板では放置されました。こちらでは読んだ方いらっしゃるので
しょうか。
283名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/01 03:28
係り助詞氏が前に、めちゃくちゃな文法判断に基ずく例文で反論された、と
書いていましたが、めちゃくちゃな判断かどうかって、どうやって決めるの?
生物板でも(プロと素人の)判断のことが話題になってたので、関連あげ
284名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/01 05:08
>>282
よんでくれてうれしいっす!
まえがき等の説明手伝った甲斐があったっす。
当然読んだっす。
でも、先生からの質問攻めにあってからというもの開けてないっす。
トラウマ抱えるほど怖い本だよー・・・・ぐっすん。
285かかり助詞:01/12/01 15:37
282 言語サヴァンの話しは面白そうですね。読んでみようかな。
幾つか質問。架空の言語でテストする必要があったのでしょうか。
その人が触れたことない実在の言語ではだめだったのでしょうか?
トンデモない質問かも知れませんが、これはfictionですよね?本当の話し?
本当だとすると、よくそういう実験をするのに、倫理委員会が
許したモノだと思いますが。

283 判断は難しい。心理版の方でも「それは意味通るから俺にはオッケー」
何ていわれて、嫌になっちゃいます。私は、紙に書いた文を読むのではなくて
幾度か発音したりして覚えてから、じっくり考える。出来ればミニマルペアで
比べられるセンテンスがあるとやりやすい。日本語について書いてある
論文とかを読むときに自分の判断と合うか、ゆっくり考えてみるといい。
練習にもなるし、判断を得るために各例文の違いなどを比べるのは
非常にためになると思う。人に判断でケチ付けられて「判断違うからダメ」
っていうのは、主張がダメという反論より、なぜだかシランがカチン
とくる。だから、私も「そりゃあ、判断変でないか?」といいたくなって
もぐっと我慢する。しかし、変な判断で、自分の書いた論文が間違ってい
るといわれた日には「おいおい」である。

心理版の方はそろそろ手を引きます。違う学問をやっている人に
理解してもらうのは難しいな。Rhyme and Reasonのdialogue
みたいには行かないモノだ。
286284:01/12/01 19:07
フィクションではないです。
それは意味通るから俺にはオッケー、というのは一応イントゥイションなのでありだとは
思いますが、基本的には私の場合はあなたに激しく同意です。
それから、過去の論文や文体を見て、言いまわしの時代考証を見たりしています。
かなり時間のかかる作業ですが、より時代性を区っきりと浮き彫りにするには、
そういった変化も可能な限り考慮しないと叩かれてしまう事もあります。
紙に書いた文を黙読するだけではこわいですからね(w
イントゥイションだから水掛け論になりやすいので、私の場合はいくらか、
防衛作(まさにディフェンス!)として同じような言い回しを過去の論文や
文学作品、その他諸々に求めて、反論しています。
ところで、気のせいか、関西の方々は結構、標準語にシビアだとおもいません?
287国語:01/12/01 19:45
>かかり先生,284様
実話だと思います。かかり先生は英語いけそう(笑)なので、
Smith,N.V and I.-M.Tsimpli(1991) 'Linguistic madularity? A case-study
of a "savant" linguist. Lingua, 84:315-51. とかあたりから確認できる
でしょうか。
>エプン語について(心理板に書き込んだものの一部です)
若林茂則先生が(原書にはない)「はじめに」で以下の文章を書いています。
「著者たちはクリストファに自然言語のベルベル語と人工言語のエプン語を教えた。
…彼はベルベル語もエプン語も非常に熱心に勉強し、特に屈折などの形態統語の
規則の発見と習得にその天才ぶりを発揮した。しかし、人工言語のエプン語には
自然言語にないいくつかの規則があり、それらについて彼は示された例文から
規則を見出す事ができなかった。
……クリストファがエプン語習得の実験で習得できなかったことは、人間の生得的
言語能力に含まれていない可能性がある。」
288名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/01 20:21
>>258
>心理版の方はそろそろ手を引きます。違う学問をやっている人に
>理解してもらうのは難しいな。
その気持ちは分かります。(w 心理板では、
今盛んに「般化機能」という観点で心理屋さんはUGを捉えようと
してるみたいですが(そういう人たちがいる)、生成文法の立場
からすると、恐らく「般化機能」ってのは、ここでも非チョム側
がよく使っていた「一般認知能力」というやつを少し具体的に
したものだと思うンですよ。ということは生成文法の立場からは
「般化機能」云々というのは全く彼等はこれまでの生成文法の
立場の人たちの書き込みが分かってないと言うことになります
かね?やはり一生成文法家氏がいつも言うように「証拠不十分」
ということでしょうかね、言語学内部でも心理屋に言わせても。
なんか歯がゆい感じですね。(w
289名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/01 20:43
>違う学問をやっている人に
>理解してもらうのは難しいな。
この場合の違う学問ってのは、「言語学以外」ではなくて
「チョムスキー理論以外」ってことですよね、
かかりさんの意図はともかく実際のところは。
290名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/01 20:50
>同じような言い回しを過去の論文や
>文学作品、その他諸々に求めて、反論しています。
でも、過去の有名な論文のジャッジメントが直観にあわないと
鬱だよな…

>出来ればミニマルペアで比べられるセンテンスがあるとやりやすい。
ミニマルペアから得られるのは相対的なよさでしかないでしょ。
ジャッジメントがわかれるときは大抵
A:aはいいけどbは悪い。
B:bはaより不自然だけど非文とは言えない。
という風になる。
291名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/01 21:16
>>290
>でも、過去の有名な論文のジャッジメントが直観にあわないと
>鬱だよな…
別に鬱には思わないけど、なんじゃこれ?ってのいくらでも
あるよ。(w
今の流れとしては、他の人に聞いたり、上で誰かも逝ってるけど
小説とかコーパスとかで実際の使用例でバックアップするという
ことになると思うし、そうすべきだと思う。これからの時代、
コーパスもしくはそれに類するものがいくらでもネットも含め
使えるわけだからね。やっぱり言語学が言語データをどれたけ
大切に、慎重に見てきたかは問われるんじゃないかな。
292名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/01 21:38
>>289
 だね。心理板でも最初のころは生成派の主張への同調論も
出てたんだけど、このごろはこの板での非チョム派的な論調。
ところで虚無好き氏はどうしてしまったんだろうかね。
専門家でないがゆえの?多岐に渡る観点からの書き込み
楽しませてもらってたんだけど。
293名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/01 22:00
言語サヴァンと言えば先頃亡くなったKen Haleもその一人に
数えられると思うけど、彼はPsycho/neurolinguisticな実験
とかには参加してないのかな?本人いわく、15分から
30分あればだいたいのことは分かったらしい。Dutchだったか?
には1週間もかかってしまって悪かった、と生前言っていた
らしいよ。(w これは新聞に出ていた話ね。
294かかり助詞:01/12/02 03:13
国語の先生、
レスをどうもありがとうございます。linguaに論文でて
いるんだ。今度、見てみます。
ミニマルペアから判断の相対的悪さが解れば、a-b-c-d
てな具合に「文法的な良さ」で並べられるから、結果的に
絶対的な良さを決めるbasisになると思うのだけど。
コーパスは確かに有用だろうけど、論理的に「文法的な文」
のバックアップしかとれないんだな。まあ、私も本読んだり
するときはおもしろ例文探したりするけど。
サヴァン症候群って知的障害をもつ人にごく希に見られる
症状でなかったっけ?Hale先生は知的障害を持つどころか
非常に知的な人だったからまた別なのでは。
295293:01/12/02 03:27
意味をよく理解していない表現を使うのはいけませんね。
言語サヴァンとはそういうことでしたか。Haleは全然
あてはまりませんね。でも、いづれにしてもpsycho/neuro的には
面白い被験者だったんじゃないかなぁ(w
296かかり助詞:01/12/02 15:41
サヴァン症候群といえば、rainmanやmercury risingのような映画にも
でてくるよね。とある人はものごろ頃ついてから今までの全ての日の
天候を記憶しているとか、別の人は一瞬見ただけで景色や動物を丸ごと
記憶し、非常に精密な絵画にしたり、粘土細工にしたりする。一度
聞いただけで何十分もある音楽を丸ごと覚え、それをピアノで弾くとか、
数学的に計算方法の解っていない素数を言い当てる何て人もいる。
一説には脳の一部に障害があるため、それを避けて神経細胞が配置
されるかなんかのために特殊な能力を出すことがあるらしい。
前にこういう話しを聞いたときに、言語にはこういう「障害をもつ天才」
いないのかな、と思ったことがあるけど、いるんだ。この事実は
脳の(言語)局在論とかモヂュール論とかにどういう意味持つんだろ。
生物板か心理版の話題かな。
287の自然言語にない規則を見いだすことを困難に感じるということは、
異常な記憶力とか、異常にパターンを見いだすのが得意とかではないこと
を示していると思われるけど。あげ。
297290:01/12/02 16:54
>ミニマルペアから判断の相対的悪さが解れば、a-b-c-d
>てな具合に「文法的な良さ」で並べられるから、結果的に
>絶対的な良さを決めるbasisになると思うのだけど。

意味不明。
相対的悪さがわかる=文法的な良さで並べる
同じことでしょうが?
aはbより良い、ってとこで意見が一致しても、bが非文がどうかに
関しては意見がわかれることもある、って言ってるの。
298国語:01/12/02 17:52
日本で一番有名なサヴァンといえば山下清でしょうね。
彼の日記と貼り絵(はじめの頃のもの)は放浪中に書かれたものではなく、
何ヶ月もの放浪の挙句、施設に帰ってきてから、その間の記憶を掘り起
こして書かれたものだそうです。

287エプン語に存在し、自然言語にない規則の例:

構造独立の操作−強調の接辞は、常に文頭から数えて3番目の単語につく。
これは、彼にも統制群(健常者の大学生達)もついに発見できなかった。
構造依存の操作−否定文は語順VS(O)であらわす。>肯定文はSV(O)
過去時制は(O)を文頭に移動させることであらわす。
彼はついに完全に習得できなかったが、統制群は習得した。筆者たちは
この違いを言語能力ではなく、帰納的方略を用いた一般学習能力の差異
に求めようとしている。

クリストファは、統語能力に関してはしばしば母語(英語)の影響を受け、
形態(語彙・屈折等)の能力に関しては驚嘆すべき辞書を持ちかつ新言語の
資料の中から形態に関する規則を発見する並外れた能力もある、といった
感じに見られていたようです。音声資料に触れる機会に乏しかった言語では
当然発音もあまり上手ではなかったとのこと。
299かかり助詞:01/12/03 01:50
297氏はもう少し言葉遣いの勉強をしてね。それと、例えばwhyを
wh-islandの中から取り出したら「非常に悪く」なる。「非常に悪い」
というのはargument whをwh-islandの中から抜き出したときと比べて
「もっと悪い」からそう判断されたというのは知っていた?意見が
別れるときはない、とは言っていないです。aとbを比べてbが悪ければ、
そしてaは既に悪いと確定されていれば、bは「非常に悪い」って言える。

国語の先生。なるほど、きちんと統制群と比べた実験をしているわけですか。
健常者に比べると一般学習能力は弱いけど言語習得はけた外れというのは
面白いデータですね。Neil Smithが絡んでると言うことはイギリスでの
症例ですかね。とにかく、今度図書館に行く機会あったらlinguaを
見てみます。
300名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/03 07:44
>aとbを比べてbが悪ければ、 そしてaは既に悪い
>と確定されていれば、bは「非常に悪い」って言える。
そんなことを言っているのではない。
「良い」、「悪い」はあくまでも相対的なものではないのか、
と言っているのにあなたは「悪い」の絶対的/相対的な意味を
ごちゃ混ぜにして使っているようだ。的外れです。
301名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/03 08:05
そろそろまた構文論でもどうでしょうかね。なんかつまんない
こぜりあいだけでは飽きたYO
なんかネタないかな
この前誰かが書き込んでた多重主格(主語)構文なんかどうですか。がいしゅつ?
303かかり助詞:01/12/03 12:36
>>300 お察しの通り、俺はバカだから悪さ何て多くて4通りくらいにしか
識別できん。OK>?>??>*位だ。*?*と***なんてのは俺の脳味噌の
判定能力を越えている。だから、a-b-c-dの順でグラデーションが
あって、aがよければdは*にする。君と違って頭の悪い俺にはこれくらいしか
できんのだ。ただ、こうしていろいろなところに論文書いてきたけど
幸か不幸か余り判断では文句付けられたことない。そう言うわけで
全くためにも何にもならんし、それと心理版でもそうだったけど、
つまらんことでネチネチいわれるのは個人的にすかんので、この話しは
終了したい。

multiple nominativeについて。(1)のような例文以外にも
potentialとかstativeは「が」がとれる。

(1) 文明国が男性が平均寿命が短い。
(2) 太郎がスワヒリ語が話せる/話すことが出来る。
(3) 太郎が猫が好き。

(3)のようなのは別スレであったね。(2)のpotentialは(3)と
混同されることがあるけど、また別物だと思う。一見ergative
な構文にもなれるし(4)、場所の副詞に「が」を付けるなんてことも
できる(5)。

(4) 太郎にスワヒリ語が話せる/話すことが出来る。
(5) ここが 車が止められる。

(4)は(2)とは別扱いにすべきかな。scrambleすると(2)は
悪いけど、(4)はいいような気もする。

(6) *スワヒリ語が 太郎が 話せる。
(7) ?スワヒリ語が 太郎に 話せる。

(1)のような多重主語構文もscramble出来ないね。これは
inalienable possessionとなんか関係あるのかな。
304名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/03 16:31

>場所の副詞に「が」を付けるなんてこともできる(5)。
時間もね。
(8) 夕方がこの店に客がたくさんくる。

それより私が気になるのは目的語に「が」がつく場合なんだなあ。

(9) この辞書が学生がよく使う。
いいよね?
(10) 昨日この辞書が太郎が買った。
うーん、かなり bad.
(11) この辞書が山田先生が編集した。
まあまあいい。でも非文だ、っていう人がいても驚かないな。
(12)太郎が花子がプレゼントを渡した。
太郎がにfocal stressを置いて。どうよ?
305B.O.B:01/12/03 16:34
↑あれ、名前が入ってない...
306かかり助詞:01/12/04 02:04
おう、BOBちゃん。BOBちゃんから批判以外のレスもらうと
照れちゃうな。
(9)はthemeが前にでているけど、(9')もいい?

(9') 学生が この辞書が よく使う。

(9')は(9)に比べると悪いな。(10)も悪いのは、「themeの"が"」が
文頭にないから?(11)を少しいじって、

(11')  10年がかりで この辞書が 山田先生が 編集した。

とするとやはり悪くなる。
(12)のintended解釈は「太郎」がgoalよね。ものすごく
強く「太郎が」を読めばいいようにも思うけど、(12')はどう?

(12') クリスマスに 太郎が 花子が プレゼントを 渡した。

やっぱり、よくない。文頭の「themeの"が"」は何らかの
特別な理由でよくなる。この「が」は久野先生のいう、exhaustive
listingの「が」かな。これは面白いネタですね。
307(´∀`):01/12/04 04:16
ずーっとめちゃくちゃ忙しくて書き込みサボりまくりにゃ。

>文頭の「themeの"が"」は何らかの特別な理由でよくなる
そのthemeの内在的特性の記述や特徴付けがなされるような場合に、という点では
tough構文やmiddle構文なんかと似てるにゃー。
(outer) Spec(TP)に生じた要素の担うsurface interpretationとかにゃ?

類似スレがあったと思うにゃが、「主語」はどっち、ってネタはどうにゃ?
太郎に花子が批判できない・批判しにくい。
花子が太郎に批判できない・批判しにくい。
それぞれ、花子と太郎、どっちが主語で、その根拠は何にゃ?
308かかり助詞:01/12/04 10:56
おう、今度は顔文字さん。ご無沙汰。そろそろ学期末であっしも
用事が増えてきたよ。心理版で頑張っている虚無好きさんには
優しく接してあげてね。

toughやmiddleとは306を書きながら似ているなとは思っておりました。
高見さんのいうcharacterizationと確かに関係ありそう。しかし、
outer-TP-Specというのはどうかな。そういう主張では上記>>306
(11')の「10年がかりで」何かがTPより下になくてはならないことを
implyするけど。これをmotivateするのは難しそうだ。埋め込んで、

(i) 花子が この辞書が学生がよく買うと 報告した。

ってどうよ。あっしの判断では、あんまりよくないと思う。判断こう。

ところで今気づいたけど、(11')は(11")のようにしても悪いね。
(11") この辞書が 10年がかりで 山田先生が 編集した。

(12')をチョイト細工すると、

(12") 太郎が クリスマスに 花子が プレゼントを 渡した。

やっぱり悪いよね?これは副詞の問題なのかな。うーぅ、
面白イッス。BOBちゃんは「意味論スキスキ」って言っていたけど、
私は「統語論スキスキ」だな。判断を含め、分析等希望。

「主語はどっち」ねたも面白そうだね。「自分」とか尊敬語で
やってみるといいニャ。しかし、それはROMばかりして、喧嘩のとき
だけ文句を言いにでている方たちがたまには書き込みするのに
まかせよ。

BOBちゃんと顔文字さん。お願いだから仲直りしようよ。こういう
話し出来たらframeworkに関係なしに楽しいじゃぁありませんか。
本当なら、あっしも参加して赤提灯で年末にオフ会でもやって、
酒でも呑んで、喧嘩することもなくなるんだろうけどね。個人的には
BOBという名前の雨人の友達もいるし、BOBチャンって憎めなイッス。
234より再掲
(1) 日本がフグが食中毒がよく起こる。
(2) 年末がフグが食中毒がよく起こる。
(3) 日本が年末がフグが食中毒がよく起こる。
(4) 新宿がマクドナルドが学生がよく来る。
(5) 昼休みがマクドナルドが学生がよく来る。
(6) 新宿が昼休みがマクドナルドが学生がよく来る。
310かかり助詞:01/12/04 16:37
>>309このソースは立石さんのdissertation?
311国語:01/12/04 18:56
日本語が扱われているのでちょい参加。
304(9) この辞書が学生がよく使う。
は、私には「足りない」感覚がわきあがる文で、
(9'')この辞書が学生はよく使う。
だといくらかいい感じ。judgementに関しては、「は」を含む文からの干渉が
かなり大きいのでは?
(9'')この辞書(は|が)学生がよく使うものだ。
だと私には問題なしです。「ものだ。」の省略という考えがありなら、
234(3) 日本が年末がフグが食中毒がよく起こる。
など、私にはこのままではダメだけど、
234(3'){日本が{年末が{フグが{食中毒がよく起こる}という現象の原因}である季節}である国}なのです。
という構造を持っているのかなという察しはつきます。でもそれは、
幼児がもじもじしてるのを恥ずかしいのかもよおしてるのか察して
やれるのと同じ能力を使っている作業だという気がします。
312B.O.B:01/12/04 20:02

整理すると、(本来「を」がつくはずの) themeの「が」は
「何かが足りない感じがする」という人もいるが、文頭にくるなら
比較的いいと。
文頭に来るなら、という制限はでもはっきりしないな...theme
ではないけど、
>(1) 日本がフグが食中毒がよく起こる。
の「フグが」(原因?)は明らかに文頭ではない。

(1)' 日本ではフグが食中毒がよく起こる。
(1)'' 日本でフグが食中毒がよく起こる。(「日本で」「フグが」の両方に focal stress)

にしてもまあまあ。
「象が鼻が長い」みたいなやつはのけておいて、
locative, time > theme, goal みたいな 「nominativize のしやすさ」
の階層があるようだ。
313名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/05 00:11
連体修飾節内だとちょっと違ってきますね。
314国語:01/12/05 01:49
・フグが食中毒がよく起こる。
は私にとって正しい文としたくないものだけれど、でも意味は取れる。
仮に「フグが食中毒がよく起こる。」だけでひとつの完結した文だといえる
にしても、談話上の働きということまで含めれば、これは特定の文脈で許された
・食中毒がよく起こる魚はフグだ。
と等価な表現の場合に限るものだと思います。
論理的には他の格助詞がつくべき要素に「は」ではなく「が」がついている
ものは、
  A{ガ|ヲ|ニ}Bスルコト →Bするの{は}Aだ。
  Bするの{は}Aだ。→A{が}Bする(ものだ)。
てな具合にすべて過剰に「が」にのみ戻し変換された結果と見ることは
できないでしょうか。つまり、格構造としては破綻しているが、語用論
的に定着してしまっているからOKに思える、って感じ。
315かかり助詞:01/12/05 02:03
国語氏の
(9'')この辞書(は|が)学生がよく使うものだ。
は「横浜が東京から近い小都市だ」のような感じですね。
何て言うか基本的に「AがBだ」のようなidentificationalな
文だと思う。Aの特徴を述べている文というか。
上での拙例、(11')の語順を変えて、(11")のようにすると、
(11')  10年がかりで この辞書が 山田先生が 編集した
(11")  この辞書が 10年がかりで 山田先生が 編集した
はどうかな。半日考えて、>>308の(12")は(306')の(12')に
比べるといいのではないかという気がしてきた。(11")も
そんなに悪くない?国語氏の例のように、「ものだ」を付けると
(11'")  10年がかりで この辞書が 山田先生が 編集したものだ
(11"") この辞書が10年がかりで 山田先生が 編集したものだ。
のようにやっぱり(11"")の方がいい?やっぱり文頭に特殊な
ステータスがあるんだと思うけど。「フグ」の例は取りあえず
おいておいた方がいいのでないかな。themeでないから別の
構文である可能性があるし。
316B.O.B:01/12/05 04:23
時間、場所の副詞はかろうじてthemeの「が」より前にこれる感じが
するけど、どうでしょう。

(i) 関西ではこの辞書が学生がよく使う。

non-themeでも、文頭制限はかなりあるよ。
(iia) この店が学生がよく集まる
(iib) ??学生がこの店がよく集まる
だからthemeを特別扱いする根拠はいまいち弱いと思う。

こうやってじょじょに慣らしていくと、

(i)'学生がこの辞書がよく使う (この辞書が、の「が」に強調上昇)

もよく思えてくるんだな、困ったことに。
317かかり助詞:01/12/05 10:06
話しが進むに連れ、議論もややこっしくなっているけど、何となく見えてきた
カンがあるな。判断が解らなくなっても、おそらく国語の先生に聞けば、
「そりゃダメだ」と叩ききってくれることに期待しよ。

やはり、themeに限らず、文頭で「が」でmarkされるNPはthing that
is characterized by the rest of the sentenceという感じ?BOBチャンの
316の「関西では」は「は」句にcontrastiveな解釈しかないと思う。
「関西ではこうだけど、関東ではこうで、東北ではこうだ」という気がする。
日本語話者というより言語学者のカンとして、こういう「は」って
sentenceの他の部分からはremoteダト思う。何言っているのか、自分でも
よく解らないけど。

顔文字さんが言っていた、toughとかmiddleでも同じようなcharacterization的な
statementだよね。
(a) LAが本田が{よく売れる/売りやすい}。
(b) この金槌が釘が{よく打てる/ちやすい}。
最初の「NPが」はthemeでなくてもいい。316の(i)'も「学生」
をcharacterizeするようなstatementなら「学生が」を思いっきり
強く読んだらOK?

う〜ん、何をいっているのか頭の中で整理し切れてないから解らない
かもしれないけど「NPが〜だ」というstatementでNPは〜にcharacterize
されるのなら(そしてstressをおいて読むのなら)文法的、という
感じがする。

英語のtoughやpseudo passive何かでも、characterizationってあるよね。
例えば、(c)はいいけど(d)は悪い。

(c) LA is easy to sell Hondas in.
(d) *This rock is impossible to find snakes under.

こういうのと似ているような気がしてならなイッス。
生成文法やってる方々って、
記述的な言語学をどのように思っていらっしゃるのですか?
ロシア極東とかアフリカとかに調査に行くような言語学もおもしろいと思うんだけど。
319名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/06 02:07
いやー、記述的な研究も重要だと思います。
その成果を使わせてもらえるし。
>>318
母語話者に言語学を教えて、自分の言語を自分で記述してもらった
方が、てっとりばやいし、現地の人に対して親切なような気がする
が、どうよ?
321名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/06 13:36
>>320
言われてみればそうだなっ
>>320
日本の方言の文法だって十分に記述できてないことを考えてください。
現実的でない手段だと言わざるをえません。
323かかり助詞:01/12/06 14:42
にゃんだ、いつの間にか話題が変わっている。「が」の話しまだした
イッス。fieldworkは大切だよ。あっしなんか実際にやったことある。
まあ、言語の記述自体が目的でなくて、その言語のsyntaxのwhなり
なんなりに興味があってやったのだから、普通のfieldworkとはちょっと
違うけどね。あっしはamerindianのとある言葉を調べた。生成文法でも
fieldworkやっている人は沢山いる。

むりやり「が」に話しを戻すと、よく考えてみたら目的語だけでなくて
PPも「が」をつけてcharacterizeする文ができる。
(a) 東京からがディズニーランドに近い。
(b) ハンセンと一緒が馬場が最強タッグに勝てる。
(b)はあんまりよくないかも知れないけど、まあまあ、何とかという
程度かな。「フグ」の例がこういうのと少し違うと思うのは、例えば
(c) 忘年会の季節が [Aフグが [B食中毒がよく起こる]]
Aは「忘年会の季節」をcharacterize、Bは「(忘年会の季節の)フグ」
をcharacterizeしているという感じがする。すなわち多重の
characterization関係がある。(a)や(b)やその他には一重にしか
そういう関係ない。そういう違いがあると思う。で、具体的な
分析だけど、この「が」でmarkされている句はcontrastiveの「は」
でmarkされている副詞を抜かして、他の何も前にでて来れないので
相当上の方にくっついているように思う。CPとかね。どうでしょ。
324名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/06 15:11
(a) 「東京から」がディズニーランドに近い。
(b) 「ハンセンと一緒」が馬場が最強タッグに勝てる。

「」の部分て主語ということでいいんですかね?
再帰代名詞テストとか敬語テスト難しいな、この文だと。
>日本の方言の文法だって十分に記述できてないことを考えてください。
>現実的でない手段だと言わざるをえません。

一つ目の文と結論の結びつきが不明だぞっ、と。

現実の問題としては、話者が少ない言語の話者は往々にして
高等教育へのアクセスがないってことでは。

「が」の話もかまわず続けてください。
326国語:01/12/07 00:39
(a) 東京からがディズニーランドに近い。
cf.(A) 東京がTDLに近い。
(A)には感じないのに、(a)の方は、どうしても「足りない感じ」が拭い去れず。
(a') 東京から(アクセスする方)がディズニーランドに近い。
の省略形に思えます。実際上の発話では、下記もよく聞かれますよね。
(a'')東京からのがTDLに近いよ。

このスレには国語学筋の人少ないんでしょうね…「は」や「が」については
国語学でもずっと論じられてきていて、かつて優勢だったのは
  AがB……Aは新情報、Bは旧情報
  AはB……Aは旧情報、Bは新情報
という説明の仕方です。これは日本語教育関係で今でも初学者向けに使われて
いると思います(もう古いかな?)。
純粋に構文論をやる人達の一部はやがて、それだけでは様々なケースを
統一的に説明できないということで、「は」を係助詞としてあらためて
捉え直し、格助詞「が」とは別次元のレベルに作用する要素であるとい
うところから論じようとしました。
その中で印象的なのは、尾上圭介先生の
  が……「を、に、より」などと同じ格助詞。表現内容のうち、事態の
  論理的記述(「文核」)を構成するための要素
  は……[A]は[B]。という構造を持ち、文核にかぶせることによって
  談話の単位としての「文」を完成させる要素。「結文の枠」と呼んでいた。
という分析で、読んだ当時は、これだ!と思いました。
ここしばらくの「が」にまつわる話を読んで、ふと、「が」を格助詞とする
よりも(そもそも古日本語にはなかったものでした)、[A]が[B]。という
結文の枠の一種として「は」と同じ範疇に引き上げた所から何かが見えて
くることはないのか……などということを考えています。
327B.O.B:01/12/07 04:41
>[A]が[B]。という
>結文の枠の一種として「は」と同じ範疇に引き上げた所から何かが見えて
>くることはないのか……などということを考えています。

そこですな。
「が」が(主語をマークする)格助詞なのか、
それとも格助詞ではない(係助詞?)のか、それとも多義的なのか。
328虚無好き:01/12/07 08:48
こんなの見つけたにゃ。バスク語との類似はよくでるけどにゃ。じゃにゃ。

>カフカズ諸語群(Kavkaz コーカサスとも呼ばれる)
>主な言語:アゼル語、グルジア語等
> ロシアで黒海とカスピ海の間に位置するコーカサス山脈の峡谷に挟まれ、
>一つの言語でなく30以上の方言が生き残った事から「諸語群」と呼ばれる。
>主語に日本語同様、主格「が」と能格「は」の使い分けがある事等から、
>同じヨーロッパの孤島語であるバスク語との親族関係が有力視されている。
329かかり助詞:01/12/07 10:56
生成文法を背景とする日本語研究者の間では、(少なくとも)3種類の
「が」があると考えられています。
1. 中立叙述: 雪が降る。
2. 総記: 太郎が学生です。(今話題になっている人の中では、
  太郎だけが学生です、の意)
3. 目的格を表す「が」: 僕は花子が好きだ。
私はこのうち2.の総記の用法の「が」が問題の文での用法に似ていると
思っていたのだけど。「は」と「が」はおそらく、いろいろな要因が
複雑に絡み合って、説明が難しいのではないかと思います。ここでの
「が」の話しは、久野先生の日本文法研究の説だけど、尾上先生の説も
正しいように思うし、chafeなどのいう新/旧情報説も正しいと思う。
まあ、パイの切り方は一通りではない、みたいなもので、多角的な
説明が必要だと思う。
係助詞はNPだけでなく、他のカテゴリーにも付ける。「太郎からこそ」
のように。「NP+が」「NP+を」についた場合は「が/を」が落ちる。
「太郎(*が)こそ本を読んだ」「太郎がその本(*を)こそ読んだ」。
上の「東京からがTDLが近い」のような例からすると、この「が」は
PPにも付けるので格助詞ではなく、係助詞か何かと考えるのが
自然ではないでしょうか?格助詞はPPにはつかんだろうし。
すると、総記の「が」は実は係助詞?係助詞というと私の
HNからも解るように、私の得意分野?

国語の先生の「こういう文は何か欠けている感じがする」という
気持ちは分かります。一方で、まあまあいいんじゃないか、という
気もする。おなかすいたからここまで。
330名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/07 14:00
>係助詞か何かと考えるのが
>自然ではないでしょうか?格助詞はPPにはつかんだろうし。
むしろ「から」が例外なのであって、
「に」、「で」には「は」や「も」はつくけど「が」はつかない。
(i)この道で{*が/は/も}事故がよくおこる。
これをどう説明するか。
331かかり助詞:01/12/08 10:51
330 そりゃあ確かに問題だ。「東京からが」というのは国語の先生が
仰るように「東京から(の距離)が」のような省略があるような気もする。
上であげた可能文の「ここが車が止められる」というのも同じ構文で
「ここ」という場所の副詞に「が」がついているのかと思ったけど、
「ここ」自体がcategoryとしてはNPなのかも知れないし。

「で」には本当に「が」がつかないかな。
A: どの遊園地が面白い写真が撮れる?
B: TDLでが面白い写真が撮れると思うよ。

苦しいかな。「に」では
A: 誰にお金を渡すのが一番安全かな?
B: 吉田君にが一番だよ。

くるしいっす。やはり、何かの省略という感があるな。
みんなそろそろ飽きてきた?新話題募集。よかったら、
「が」の話しも続けてチュセヨ。
332(´∀`):01/12/08 12:32
「の」格ははっきりと「に」だけ違いがあるにゃ。
東京への出張・*東京にの出張・東京での宿泊・東京からの帰阪
なんでかにゃ。
333国語:01/12/08 12:57
「が、を、に」はやはり「から、で、より」などと比べた場合、別格なことが
たくさんあるのだと思います。
*彼がの見学 *新製品をの試食 *電池にの充電

それが、形態素?としての「が、を、に」そのものからくる制限なのか、
NP+「が、を、に」という成分の性質によるものなのか、生成の立場から
明らかにできるといいですね。国語学だと、おそらく前者の方針をとり、
「この三者には『の』が下接しない」と例外処理を記述しておわると思う。
334(´∀`):01/12/08 14:34
生成だと「が・を」は機能範疇の介在を要する構造格だから話しは簡単にゃ。
名詞句内に必要な機能範疇(I, v)がないから排除されるにゃ。問題は「に」にゃ。
「東京に」は動詞句しかかからない副詞句という感じにゃが、これも機能範疇v
の存在を要求する格と考えると、いちおう話しのスジは通るんだがにゃー。
335かかり助詞:01/12/08 16:03
「に」が構造格というのはきびしいっすね。でも、
ある種の「に」は構造格と見れるのではないかな。
例えば、昔からいわれていることだけど、「太郎が
旅館に3件あたってみた」みたいにFQを許す。問題は
おおくの「に」がFQを許さないことだけど。

「の」が出てきてふと思ったのだけど、このところの
話題の「が」は「が->の交替」できないね。

(1) 太郎がTDLにいくこと-> ?太郎のTDLに行くこと
(2) 東京からがTDLが近いこと-> *東京からのTDLに近いこと
(3) この辞書が学生がよく使うこと->*この辞書の学生がよく使うこと

これは連体修飾がTPくらいまでしかないことと関係しているの
でしょうか。
336国語:01/12/08 18:31
(1) 太郎のTDLに行くこと
(3) この辞書の学生がよく使うこと
に関しては、私自身は確かに使わないと思うのだけれど、それでも
明治・大正〜戦前くらいまで(「死ねない」を「死なれない」、
「みたいだ」を「みたようだ」と言っている頃の日本語)の用例で
あれば山のように出てきそう。

(3)この辞書の学生がよく使うことといったら相当なもので、……
(3~)*?この辞書が学生がよく使うことといったら相当なもので、……
337国語:01/12/08 18:37
私は日頃、中古から漱石・鴎外・芥川あたりまでの文語に触れまくりなので、
同格の「の」とかからんで来ると、皆さんとは逆にジャッジが甘くなるかも。
338かかり助詞:01/12/09 15:19
国語の先生の(3)の例は私にとってもいいな。でも、こういう
concessiveというか、副詞的な「使うことといったら」なな
かでいいのであって、一般的にはよくないと思う。
(1) 太郎が来たという噂->太郎の来たという噂
(2) 学生がこの辞書を使うという噂->?*学生のこの辞書を使うという噂
判断どうでしょ?私は読み物としては漱石が好きなんですが、
国語の先生の(3)の例は何となく漱石っぽい文体に感じます。

「が->の」は結構restrictiedな環境でしか許されませんね。
(3) 太郎が買った本-> 太郎の買った本
(4) 太郎が[花子が来たと]伝えた人->??太郎の[花子が来たと]伝えた人
(5) 太郎が 急いで 書類を整理した部屋->??太郎の急いで書類を整理した部屋
こういうのも国語の先生にはいいでしょうか?こういうのって
生成文法ではdiscussされてたっけ?Watanabeさんなんかいっていたかな?
339(´∀`):01/12/10 18:16
宮川さんが扱ってたにゃ。
「に」には2種類あって、というのがFQを許す・許さないとcorrelateしてたら
面白いにゃが、事実はどうなのかにゃ。
>Watanabeさんなんかいっていたかな?
ん? どっちのwatanabeにゃ?
340かかり助詞:01/12/11 13:46
宮川さんは確かにやっていたね。内容をうろ覚えなので
読み返してみる必要あるな。ノートとらないで読むと
たいがい忘れちゃうから、ノートとった方がいいんだけど
そうすると数が読めない。みんなどうしている?
「にの」といった時点で悪いので「に」に構造格とそうでないのも
あるというのはどうでしょうかね。FQを許すのと他に何かcorrelate
している現象あるかな。
Watanabeさんはakiraさんを想定していたのでけど。Shinさんも
いたね。Shinさんて最近どこにいるのでしょうか?Shinさんには
あったことないな。他にwatanabeさんっていたっけ?
何か新ネタないかな。
他のスレでもちょっと話題になってるけど、方法論とかちょっと
した作業上の工夫とかの話題も平行しててもいいのでは。

>ノートとらないで読むと たいがい忘れちゃうから、
>ノートとった方がいいんだけど そうすると数が読めない。

 同意。重要な先行研究として詳しく論文で取り上げる予定の
論文はノートをとりながら、それ以外のペーパーは
コピー/本に印をいれながら読み飛ばす、ってとこかな。
342国語:01/12/11 21:25
文語文法でいう、いわゆる「同格の『の』」というのは、
 A(NP)+ の + B(VP・文節末は連体形)
という形をとりますが、なぜ「同格」と呼ぶかというと、感覚的には
「AがBする/であるコト」にあたるようなAとBを結ぶ形式といえます。
「AのB」全体の性格はNPといえるでしょう。多くの場合、格助詞が下接して、
主文の述語の主/対/与格成分として機能します。
>>338 に関しては、
・[{学生}の{この辞書を使う}]という噂
における[学生のこの辞書を使う]に「という」が下接している時点で
・[りんご]という噂
という表現と同じくらい、何それ?感を伴います。

・[{太郎}の{花子が来た}]と伝えた人
だと「太郎が花子が来たコト」になり意味が通らない。
・[{太郎}の{花子が来たと伝えた}]人
だと、[太郎が花子が来たと伝えたコト]はいいのだけれど、これが
「人」という名詞を受けることは受け入れがたい。
・[{太郎}の{花子が来たと伝えた人}]
では「太郎=人」という読みになってしまう? でもそれなら
(5'){太郎}の{花子が来たと伝えた人である}点については疑いない……
など、「の」以降が述語になってそれが体言に等位接続しないと具合が悪い。

どうでしょうか。同格の「の」という考えは、少なくとも上記の用例の分析に関して
現代語でもけっこう有効な気がするのですが。
343国語:01/12/11 21:32
おかしいな、↑訂正です。
・[{太郎}の{花子が来たと伝えた}]人
だと、[太郎が花子が来たと伝えたコト]はいいのだけれど、これが
「人」という名詞に直接つながることは受け入れがたい。
( [……]全体は体言相当(NP)だから)
344国語:01/12/11 21:41
う〜、↑343の最後の1行意味なし、無視してください。
レスを浪費してしまったすみません。
345逃走派:01/12/12 01:59
>>340のかかり先生、そして >>341さん
チョム論文だけは確実にノートとって読む。って書くと信者と言われそうだけど。
それに面白い説明方法を主張している論文を読んだ時、その説明のストーリーだけ
をノート。あとはデータだけをカード。一時期、必死にパソコンに打ち込んだとき
があったけど僕の場合は身につかなかった。パソコンでノート取ってる人いる?
346名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/12 06:05
日本語の二重目的語制約(でいいのかな?double object
constraintのことですが)を初めて指摘したのはどなたで
しょうか?黒田先生のMIT博論?
それで、下のコントラストはこの制約によるものということで
いいんでしょうか?
a. 太郎が手を火傷した
b. *太郎が手を火傷をした
347kakari-joshi:01/12/12 06:55
>>346 I think it is the late Shin-Ichi Harada-sensei who proposed
the double object contraint. I am not sure where.
>>345
 数年前に学術向けのパソコン活用術みたいな本を買い
ましたが(著者は故丸山圭三郎氏のお弟子さンでは
なかったかな?)。で、パソコンを使ってコメントなどを
まとめておくというようなやり方が書いてあったんですが、
メモは紙と鉛筆の方が絶対に早いですし、それをさらに
パソコンに打ち込むと言う作業は長続きしなかった。(w
コメントはノートに走り書きでもデータは最近パソコンに
打ち込んでますね。で、それをコピペしながら他の自作の
例と比べる。データはパソコンに入ってるとつかいでがある
って感じしますね。論文書く時もそこから必要なやつを
コピペすればいいし。
ここにもスレが最近立ちましたが、Texなんて使ってます?
美しいと評判なんで興味だけあるんですが。(w
349かかり助詞:01/12/12 11:49
「doubleを」は「日本語に変形は必要だ」かも知れないな。
手元にコピーがないので確認できないけど。月刊「言語」所蔵。

昔、修論のときに論文の中で見つけた例文を3"x5"のカードに
書いて整理しました。それを分類しているだけでも勉強に
なった。まだ98だった頃、カード型データペースに例文いれた
けど、やっぱり手にとって見ないとあんまり意味ないのかも
知れないという気がした。カードに手書きするのにも
意味があるのかも知れない。とにかく、あっしには古典的な
やり方が向いていると思う。論文読んだ後にストーリーだけでも
まとめるって、いいかもね。あっしはノートとるか、
印付けて読むかどちらかしかやっていなかったから、
いかんのかも知れない。
350名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/13 00:06
一番下の例文どうですか?

太郎はケンを走らせた
ケンが公園を走った
*太郎はケンを公園を走らせた
太郎はケンに公園を走らせた
太郎はケンを公園で走らせた
?太郎はケンに公園で走らせた
351逃走派:01/12/13 01:34
>> 350
最後の例文、俺は完全にOK。悪いのは3番目だけ。

論文読んだ後にストーリーだけっていう方法は、軽い論文だといいんだけど
色々考えさせられる濃い論文だとノートを取るかどうするかですごく迷うん
ですよー。迷っている時間でノート取れてしまうんじゃないだろうかって
思うくらい(大笑)。カード型データベース!!やった、俺もやった!
でも無駄だった(泣笑)。どこかにそれを入れた5インチフロッピーが眠っているはず。

TeXは挫折したですよ。例文番号で下のようなのを出そうと四苦八苦した
思い出があるですよ。

(23)  a. なんたらかんたら
   b. あれやこれや

TeXは基本的に数学用にできているのか、数式の後に右寄せで番号がでる
形ばっかりだった。郡司先生のマクロを使うとうまくいったのかな?
ちなみに今はwordを使っているけど、いまだに例文の番号のところでは
ひじょーに苦労しています。上のような(23) a.****のような形で
きれいにそろえて出すにはどーしたらいいか分からずエディタの出力が
一番気に入ってたり(大笑)。

ああ一太郎ヴァージョン3が懐かしいぜ!(苦笑)
352逃走派:01/12/13 01:42
掲示板書き込みの例文までa/bでズレてるし・・・(泣藁)。もう寝る〜。
MS-Wordの場合、みなさん、タブでやってるんでしょうか。
わたしは、タブで済ましていますが・・・。
354(´∀`):01/12/13 04:08
>太郎はケンを公園を走らせた
このケース(移動の経路や起点に対する対格)は本来の二重ヲ格とは
区別されるにゃ。(Saito & Hoshi のペーパーにあったにゃ)

*太郎はケンを本を読ませた。
??太郎はケンを公園を走らせた

分裂文にすると違いがはっきりする(らしい)にゃ。
*太郎がケンを読ませたのは本をだ・*本を読ませたのはケンをだ
太郎がケンを走らせたのは公園をだ・公園を走らせたのはケンをだ

てか346は最初からlight verbの話しのつもりだったのではないかにゃ?
355名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/13 15:01
二重「ヲ」って、サ変複合動詞のときにのみ現れる特殊ケースでは?

○「太郎が手を火傷した。」
△「太郎が手を火傷をした。」
×「太郎が火傷を手をした。」

○「次郎が英語を勉強した。」
△「次郎が英語を勉強をした。」
×「次郎が勉強を英語をした。」

それ以外のケースってある?
356名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/13 15:25
私、生成とは関係ない純粋日本語文法のものだけど、
サ変複合動詞は語幹だけで叙述性があるんだよ。
新聞の見出しでは、
「巨人、阪神に敗れる」
「巨人、阪神に敗北」
だから、「太郎が/手を火傷(すること)/をした。」とも取れる。

その他、
(1)「から」問題
そもそも「から」を格助詞に分類したことが間違いかもしれない。
「まで」と同じく副助詞にいれとけば良かったんだよ。
それに、私、「係助詞」を「副助詞」に含める便宜法は嫌いね。
両者は文構造のなかで対極をなすもの。
それをいっしょにするとは文構造の教育を放棄したようなもの。

(2)「が」「を」問題
「が」と「を」が、それぞれ主格、客格の格助詞として
規範的に使われるようになったのは、実は、明治時期以降、
ひょっとしたら戦後かもしれない。この二つの助詞は
文脈から類推できるときは省略されていた。
「戸開くとき」
「戸開けるとき」
何が省略されているかわかるよね。そもそも必要ないものだから
「をも」「がも」という用法は発達しなかった。
そして、これにより、江戸時期以前の日本語では
自動詞・他動詞を形態的に区別することが非常に重要だったわけ。
「が」「を」を明示する習慣が定着すると、
「会議が終わります。」
「会議を終わります。」
と英語のように自他同形でもかまわなくなったわけ。
357名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/13 16:24
>>355
三上章の『文法小論集』の125ページに、二重対格の例で
サ変動詞を含まないものがいくつか出ています。
358B.O.B:01/12/13 16:46
>そもそも「から」を格助詞に分類したことが間違いかもしれない。
>「まで」と同じく副助詞にいれとけば良かったんだよ。

「まで」、「から」、「へ」は、
(1)経路をあらわす、(2)「の」が下接するという特徴が共通するけど、
これは「に」、「で」と違う範疇に属すると考えた方がいいのかな?

GBではいわゆる格助詞を
「が」「を」(「の」「に」)(case marker)/「に」「で」「から」...(postposition)
のように二分していたけど、他の分け方もあるだろう。

で...副助詞ってなんでしたっけ?
359B.O.B:01/12/13 16:51

「でも」「くらい」「ばかり」「まで」...
とかのことか。(「とか」も副助詞かな?)
「まで」には「太郎まで来た」と「銀座まで行った」と、
用法が違うと思うんだけど。

356氏のいう係助詞は「は」と「も」だけを指すの?
「だけ」と「さえ」は?
360国語:01/12/13 21:24
「だけ」「さえ」は副助詞。(ついでにいえば学校口語文法では「は」「も」も副助詞です)
それより
>>354 (移動の経路や起点に対する対格)
言語学系では「道を歩く」の「道を」などもいちおう「対格」と表現するんですか?
「ガ格」「ヲ格」という言い方と「主格」「対格」という言い方って、実は「格」と
いう概念の定義に関して、根本的な違いがあると思うんですが。(ないかな……)

>逃走派様
私もWord使ってます。漢文も打ちます。プロポーショナルフォントを使わず、
[書式]-[段落]-体裁タブの「日本語と英字の間隔を自動調整」「日本語と数字との
間隔を自動調整」をオフにすると、ほぼいい感じの等幅フォント環境が実現できます。
361逃走派:01/12/13 23:22
>国語しゃま
しょれしょれ!!「等幅フォント環境」! しょの言葉! それが欲しかったの。
やってみました。とってもいい気持ち、ふふん♪ 大感謝!

経路の「を」:
こいつは >>354 の顔文字先生のいう通り普通の対格「を」とは、分裂文とか
の事実から違うっぽいし、受動で主語にしにくいって点でも違うっぽいんだ
けど、助数詞表現は認可するのでチト扱いがわからにゃい。

巨大ムービーをパソコン3台で手分けして落とす
*巨大ムービーをパソコンで3台手分けして落とす

のようにpostpositionだと普通は助数詞表現が離れるとダメ。なのに
経路の「を」では良さそう。

大きなコブ3つを軽快に滑る
大きなコブを3つ軽快に滑る(ああ、早くスキーしてえ!)

さらにincremental themeっぽい感じだし。

瀬戸大橋を30分で走る(30分で渡りきる)
瀬戸大橋を30分、走る(わざとゆっくり走ったりしてよそ様に迷惑をかけてる感じ)

経路の「を」っていったい何?
362209:01/12/14 10:47
心理板でお邪魔していました209です。
ここの話題は言語学の問題でもかなり細部に入り込んでいるみたいで、とても私
なんぞに口出しできませんが、こちらはみんなお仲間でよろしいなぁ(笑)
>こちらはみんなお仲間でよろしいなぁ(笑)
一昔前まではこんなじゃなかったですよ。怒号が飛び交う国会議事堂の
紛糾状態。(w
364名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/14 19:58
a. 銀座を歩き回る
b. 銀座で歩き回る
の違いはなんじゃろ。

スキーの例はいいような気がするけど、

c. ?ヨーロッパの都市を三つ歩き回る

これは微妙。
365BNF:01/12/14 20:25
ソシュールは死んで逝け!

チョムスキー万歳!

ぼくは文脈自由文法とプッシュダウンオートマトンのおかげで
大学を卒業できそうです。
366名無しさん:01/12/14 21:38
367.:01/12/15 20:04
この分野で特にひどいのが自然言語処理。
貴様らは言葉を破壊したいのかと問いたい。問いつめたい。小一時間問いつめたい。
368逃走派:01/12/15 23:57
>>364さん
> c. ?ヨーロッパの都市を三つ歩き回る

確かに微妙。今から思い出すと、スキーのコブの例も作るのに苦労してたかも。
「コブを3つ滑る」は「コブを3つこなす」と同じように解釈され、普通の他動詞目的語
と再解釈可能なのでよくなっちゃのか?

でも「ヨーロッパの都市をいくつも歩き回る」というとかなり改善されるような
印象。「修行時代の彼はヨーロッパの都市をいくつも歩き回り、その土地土地の
風土を会得していったのであった」とかなんとか。この「いくつも」って
ヤツもnumeral quantifierと考えていいのか、まったく、自信がないんだけど。
やっぱもう寝る。
369逃走派:01/12/16 01:27
>>362の209さん
他の人の印象は分からないけど心理板の例のスレについては209さんの書き込みは
すごく参考になっていましたよー。というか、ときどきいちゃもんが入るけど、どうして
はいるのか全然分からなかった。アフォーダンススレとか生物板スレが関係してるのか?
実はその両方とも読んでないのであった(苦笑)てか、後から巨大スレ読むときっていちいち
発言者の分析をしなくちゃついてけなくて、大変だよね。みんな違うのかな?やっぱ
寝たほうがよさそうsage。
370かかり助詞:01/12/16 03:19
多忙のため、書き込みさぼっているけど、こんなのは?

(1) 今シーズンの目標はゲレンデを10っこ以上すべることだ。
(2) 太郎はラーメン屋を5件、一日で食べ歩いた。

関係ないかな。あっしもスキーにでも行きたいモンだ。
371(´∀`):01/12/16 04:47
もう三日も研究室に泊まり込んでるのにゃ……
凶夢委員なんぞになると命を縮めるのにゃ……

やっぱり「ヲ格」経路はdelimiterという感じにゃ。
AspPかどっかのSpecに移動することでQ-floatが表出するのではないかにゃ?

>逃走派氏
寝る時間があって羨ましいにゃ……
372名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/17 04:32
「太郎は自己を厳しく律した」
「太郎は自己を確立した」
「太郎は自己を肯定した」
の「自己」って照応かな?あげ
373名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/18 07:29
質問スレからきました。

ちょっと抽象的になってしまうのですが・・・

UGを支持すると思われる
「特異性言語障害(SLI)」について。
現段階で、どのような位置付けになっているのか。

生物学的な研究と、ホントにリンクする可能性て、高いでしょうか?
Chomsky(2000)は、彼の言語研究を自然科学だって言ってるみたいですし。

なにかよい書籍はありますでしょうか?
374(´∀`):01/12/18 07:57
初学者さんなら 萩原裕子「脳にいどむ言語学」(岩波) あたりからマターリしてにゃ。
洋書でもいいなら L Jenkins: Biolinguistics. (Cambridge U. Press) かにゃ。

既出のリンク
http://www.newsmax.com/archives/articles/2001/10/3/201415.shtml
>>374

ありがとうございます。
さっそく読んでみようかと思います。
376かかり助詞:01/12/21 02:13
下がりまくっているから久しぶりにage。

372の「自己は照応か」ってのは「自己はcondition Aに従うか」
ってことでしょうか。忙しいし、bindingの判断苦手なので、
書かないけど誰か親切な方がクリスマスのデートに出かける前に
書いてくれることに期待しよ。
377てんつく:01/12/21 21:55
以前から「統語論の自律性」というのが、今ひとつ実感できないのですが、
どなたか、どういうことなのか教えてくれませんか?
378とちり:01/12/22 01:33
統語論は、意味論、音韻論などと相互に作用しあうが、
独自の規則と原理を持った自律したシステムである。
という考え方ですよね?
(教科書丸写しの学部生です)
「相互に作用しあうが、 独自の規則と原理を持った自律したシステムである」
それなら意味論にも音韻論にも当てはまることだね。特に統語論を重視する理由にはならない。
統語論を定義するとどうなりますか?
語の配列?
381とちり:01/12/22 04:00
>>379
>意味論にも音韻論にも当てはまる
とは言ってないでしょ。
統語論、意味論、音韻論などは、それぞれ独立した仕組みから成っていて
それぞれから出てくるものが、相互に作用して、全体としての機能を果たす
と言うつもりだったのだけれども。

>特に統語論を重視する
これも、言っていないが・・・。

>>380
音声と意味を仲介する統語構造を表した統語表示の
諸特徴を研究する領域。(また教科書丸写しだが)
>>381
言ってないけど、結局当てはまるってことでしょ?
>>381を換言すれば――
「統語論は、意味論、音韻論などと相互に作用しあうが、
独自の規則と原理を持った自律したシステムである。」
「意味論は、統語論、音韻論などと相互に作用しあうが、
独自の規則と原理を持った自律したシステムである。」
「音韻論は、意味論、統語論、などと相互に作用しあうが、
独自の規則と原理を持った自律したシステムである。」
――って、この三つを引っくるめたのと同等なのではないのですか。
383てんつく:01/12/22 09:02
θ-roleとかQRとか、意味解釈が関係するものが、
自律的統語論に入ってきてもいいんですか?
そこが、もう一つよくわからないのですが。
384かかり助詞:01/12/22 14:33
忙しくしていたら風邪ひいたらしい。なんだか調子悪イッス。
寒いような、熱いような、変な気分だ。気分がすぐれないので
話の種だけ二点。

話の種、その一。心理版でも書いたけど、
The man bites the dogという文は、我々の常識に反するような
意味内容を持っている。けど、常識にとらわれて、この文を
「犬がその男をかんだ」と誤解する奴はいない。この事実は
言語システムがmoduleであり、我々の他の知識(世界観)などから
seal offされている体系であることを示している。(逆に例えば
問題解決なんかは自律的moduleでないので常識にaffectされる。)
一般に、「言語システムの自律」のargumentってこんなのだけど、
この例で「統語論の自律」まで論じることは出来るかな。

話の種、その二。
thetaとかQRとかには、「こういう規則を想定することにより、
統語論上有意義な一般化が捉えられる」という経験的な主張が
含まれている。逆に言えば、一部の「意味」は統語(=構造)で
とらえられるべきである、という主張。383の質問への答えの
一歩としてここいら辺から議論されたい。具合悪いので
私は多分ROM。
385abgal:01/12/22 16:01
HPSGって統語論?
386名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/23 17:42
>>385
統語論も音韻論も意味論も誤用論も扱ってる。
387209:01/12/25 02:53
>>384
話の種その一の方ですが、その話は心理学板でちゃんとお書きになりましたっけ?
その英語の文章は覚えていますが、その時の説明の文面は少し曖昧で、論旨が不明確
だったような気がします。
今384で書かれたことを心理学板で書けばかなり効果があっただろうと私は思いますね。
388かかり助詞:01/12/25 14:05
具合もだいぶ良くなり、仕事もケリを付けたので、みんな
帰ってきてくれることに期待。>>387の209氏は、この384の
論法には説得力があると思いますか?心理版でも書いたし、
確か顔文字さんもだめ押しで類例をあげていたように思うけど
レスがつかなかったような記憶がある。
389名無し象は鼻がウナギだ!:01/12/25 14:47
>>386
HPSGの音韻論ってどんな感じなの?
390386:01/12/25 18:59
>>389
統語論・意味論の場合と同様、素性構造に適用される制約という形で
音韻的な規則性を捉えようというものです。
http://www.coli.uni-sb.de/~crysmann/papers/PhonProp.html
に、この系統の、新しい論文があります。私は音韻論が専門では
ないので、これ以上のことはよくわかりません。
391209:01/12/26 00:08
>>388
私は説得力があると思いますけど、残念ながらあのスレでその話を
された時点においては心理学板の住民はほとんど読んでいなかった、
というのが現実かと・・・
私は再三、言語学側に賛意を表明したいことがあったけれども、それを
なるべく控えて黙っていたという事情もあります。
392虚無好き:01/12/27 19:27
あのにゃ。
UGが、なんらかの自然界の恒常的知識を反映させているという考えと、
言語がその創造性により、自然界の常識に反する言説を作りなせるという事実
(これは、両方とも言語生得スレで出た議論)
には、表面的な矛盾があるにゃ。
早いハナシ、「太郎が空に落っこちた」は、有意味な文なのにゃ。
わたしの理解では、209先生は自然界の常識をUGが反映しているという考えに同調していたのではなかったのかにゃ?
で、ホントはどっちなのかにゃ?

もちろんこれは二者択一の問題ではないかもしれず、
そのばあい、「落ちる」相当の語 fall などには着点表示を必要とする、
というのが「生得的知識」かもしれないにゃ。
しかしこれもまた、実証不可能なヘンテコな問題にゃ。ナエナエにゃ…

ところで「言語生得スレ」は終了気味にゃ。みなさんありがとにゃ。
393209:01/12/27 23:38
>>392
>209先生は自然界の常識をUGが反映しているという考えに同調していた
いや、自然界の常識がたとえば重力は重力に逆らう筋肉として遺伝的に
固定されているとか、高いところは危ないという常識は-phobiaという
感じで情動として固定され得ると考えられるとは言いましたけど、
UGがそうだと言ったわけではないのです。
そのご質問自体については分かりません。

「言語生得スレ」で少し書きましたのでご返事くださいな(笑)
394(´∀`):01/12/31 11:52
にゃっほー、しばらく旅に出ていたが帰ってきたのにゃ。
とりあえずの挨拶だけしとくにゃ。
留守してる間に随分盛り上がって……ないのにゃ。
では来年もよろしくにゃ。じゃにゃ。
395かかり助詞:01/12/31 12:20
久しぶりの顔文字さんが久しぶりにあげてくれた。
みんな個人的に忙しい時期なのか、下がりっぱなしだったね。
みなさんよいお年を。だれかLSAいく人いる?
396一生成文法家:02/01/03 01:06
>>373
>UGを支持すると思われる
>「特異性言語障害(SLI)」について。
>現段階で、どのような位置付けになっているのか。

川人光男、銅谷賢治、春野雅彦の三氏は次のように書いています。
「Pinker のベストセラーでは、ネーチャ−、サイエンスなどにも
喧しく宣伝された『文法遺伝子』の研究を、次のように紹介している。
KE家と言う家系の成員の約半数に見られる言語障害は、活用語尾の使用に
限定された障害で、言語以外の認知能力には異常が見られず、言語のみに障害が
見られるいわゆる言語特定性障害である。しかも、系図から、この障害をもたらす
遺伝子は、単一の常染色体上にあることが示唆された。これこそ、(B )領域
固有性、(C )生得性、(D )種固有性を証明する『文法遺伝子』の証拠である
とマスコミでも大騒ぎされたというのである。ところが最近出版された、より精密
で包括的な行動研究、遺伝学研究そして非侵襲脳活動計測研究は、これとちょうど
逆の結論を導いている。障害は、文法のすべての側面に及ぶだけでなく、知能指数
など一般的な認知機能、さらには、言語とかかわりのない、顔と口の系列的な運動
能力全体に渡っている。PETで観測された脳活動の異常は、前補足運動野、帯状
回運動野、補足運動野、感覚運動野、側頭葉、腹側前頭前野、運動前野、尾状核、
ブローカ野などなど実に広い範囲に渡っている。」

原文は川人氏のウエブサイト(http://www.isd.atr.co.jp/~kawato/)にあり
ます。これが最新の知見なのかどうかはわからないのですが。
397209:02/01/03 06:26
>>396
すみません。その川人氏のホームページにはその文章はないのですが、
正確にお教えいただけます?
398B.O.B:02/01/03 14:43
みなさん久しぶり。

あったよ。面白いなこのサイト。

http://www.isd.atr.co.jp/~kawato/pubjp.html
(http://www.hip.atr.co.jp/departments/Dept3/PDF/Iwanami1.pdf)

言語能力に特化した遺伝子がある、っていうニュースはマスコミ受けするけど、
やっぱりないみたい、っていう記事は売れないんだよね、科学的云々ではなく。

プラシーボ効果ってのも最近の追試でやはりそんなものはないらしい、という結果が出たし、
サブリミナル効果でコーラの売上が爆発的に伸びたって話もようはガセらしい。
言語に関する遺伝子、ってのもこの類の、なんというかいい加減な話でしかない、と
私は思う。なんとなくもっともらしいのでみんななんとなく信じているが、よく考えて
みると理屈にあわない、根拠もない、っていう話。

#これは関係ない一行知識だけど、子供向けの本とかで「舌の地図」みたいなのがよくあって、
この部分は甘味を感じる、みたいなことが書いてあるけど(見たことあるよね?)
あれもまったくの嘘だということを最近知って驚いた。
399209:02/01/03 21:05
>>398
記事の出所に関してはサンクスです。しかし、

>プラシーボ効果ってのも最近の追試でやはりそんなものはないらしい、という結果が出たし、
これに関してはあなたのほうこそ、いい加減なことを書かないでください。

>この部分は甘味を感じる、みたいなことが書いてあるけど(見たことあるよね?)
>あれもまったくの嘘だということを最近知って驚いた。
どのように嘘なのかをご説明ください。
400国語:02/01/04 01:53
謹賀新年。昼夜逆転気味なので今ごろ書き込みです。
プラシーボ効果を否定する実験結果が出た、という紹介記事が出た
ことは事実のようです。昨年、新聞で読みました。
401(´∀`):02/01/04 04:04
>>398 久しぶりにゃ。今年も仲良く喧嘩するにゃ。
そのペーパー、ざっと読んでみたにゃが、ペーパー中にどうにも腑に落ちない
記述があるにゃ。>>396の引用のすぐ後に、まとめとして
>KE 家のデータは、(B )領域固有性、(C )生得性、(D )種固有性とはむしろ
>矛盾していたのである。
とあるにゃが、どうしてそんな飛躍した結論が導けるのかにゃ。「矛盾」はしていない
と思うにゃが?
402209:02/01/04 04:06
>>400
プラシーボ効果を否定する実験結果が出た、とだけ何度言われても
私は受け入れることができません。医薬品の臨床試験では薬剤の
有効性を判定する上においてプラシーボ効果が作用している可能性を
排除するために二重盲験という厳密な実験方法が確立されているのです。

いくらプラシーボ効果を否定する実験結果が出た、とだけ言われても、
専門家はその結果をまったく相手にしていない可能性、あなた方と
私ではプラシーボ効果の意味に関する齟齬がある可能性だってあるのです。
403209:02/01/04 04:26
>>401
つまり問題の遺伝子は「文法遺伝子」と呼べるようなものでは
なかった、と考えればよい。こういう意味で矛盾していない、と
おっしゃるのであれば同意です。
ちなみに私も言語能力を単一でそれ自体として表象している遺伝子は
ないと思う。
404209:02/01/04 05:08
問題のプラシーボ効果に関する文献はこれですね。

N Engl J Med 2001 May 24;344(21):1594-602
Erratum in:
N Engl J Med 2001 Jul 26;345(4):304
Comment in:
N Engl J Med. 2001 May 24;344(21):1603-7. UI: 21245206
N Engl J Med. 2001 May 24;344(21):1630-2. UI: 21245210

Is the placebo powerless? An analysis of clinical trials comparing placebo with
no treatment.

Hrobjartsson A, Gotzsche PC.

Department of Medical Philosophy and Clinical Theory, University of Copenhagen,
Panum Institute, and the Nordic Cochrane Centre, Rigshospitalet, Denmark. a.
[email protected]

BACKGROUND: Placebo treatments have been reported to help patients with many
diseases, but the quality of the evidence supporting this finding has not been
rigorously evaluated. METHODS: We conducted a systematic review of clinical
trials in which patients were randomly assigned to either placebo or no
treatment. A placebo could be pharmacologic (e.g., a tablet), physical (e.g., a
manipulation), or psychological (e.g., a conversation). RESULTS: We identified
130 trials that met our inclusion criteria. After the exclusion of 16 trials
without relevant data on outcomes, there were 32 with binary outcomes (involving
3795 patients, with a median of 51 patients per trial) and 82 with continuous
outcomes (involving 4730 patients, with a median of 27 patients per trial). As
compared with no treatment, placebo had no significant effect on binary outcomes
(pooled relative risk of an unwanted outcome with placebo, 0.95; 95 percent
confidence interval, 0.88 to 1.02), regardless of whether these outcomes were
subjective or objective. For the trials with continuous outcomes, placebo had a
beneficial effect (pooled standardized mean difference in the value for an
unwanted outcome between the placebo and untreated groups, -0.28; 95 percent
confidence interval, -0.38 to -0.19), but the effect decreased with increasing
sample size, indicating a possible bias related to the effects of small trials.
The pooled standardized mean difference was significant for the trials with
subjective outcomes (-0.36; 95 percent confidence interval, -0.47 to -0.25) but
not for those with objective outcomes. In 27 trials involving the treatment of
pain, placebo had a beneficial effect (-0.27; 95 percent confidence interval, -0.
40 to -0.15). This corresponded to a reduction in the intensity of pain of 6.5 mm
on a 100-mm visual-analogue scale. CONCLUSIONS: We found little evidence in
general that placebos had powerful clinical effects. Although placebos had no
significant effects on objective or binary outcomes, they had possible small
benefits in studies with continuous subjective outcomes and for the treatment of
pain. Outside the setting of clinical trials, there is no justification for the
use of placebos.

プラシーボ効果はここで挙げられている鎮痛効果などの主観的体験や、
抗精神病薬、抗うつ薬などの向精神薬の効果を判定する場合にとくに
問題になります。私としてはこれらの臨床試験に絞った調査を再度
お願いしたいと思いますね。
405B.O.B:02/01/04 08:12
209さんは心理学系の人なんですか?
プラシーボ効果というか、思い込みの力というものは確かに私もあると
思いますし、これから色々調査してもらいたいというのには賛成ですが。
いい加減なことを書いたわけじゃあないんですよ。

>プラシーボ効果はここで挙げられている鎮痛効果などの主観的体験や、
>抗精神病薬、抗うつ薬などの向精神薬の効果を判定する場合にとくに
>問題になります。

「舌の地図」に関しては、一年くらい前のNational Geographic だか
Scientific American にのってて、なんでもあれは中世の頃の医学書に
のってたもの(中近東起源?)がそのまま出回っているという話ですよ。
甘味などを感じるセンサーの分布に多少のばらつきはあるけど、すくなくとも
あの地図は生理学的にはでたらめらしい。今でも子供向けの科学本とかには
のってるのかな…?
406209:02/01/04 08:37
>>405
http://isweb2.infoseek.co.jp/~maoda/sita.html
この辺りを読んで勉強してくださいね。確かに味覚の研究が進んで
いないのは事実だけれども、舌のどの部分がどういう味を感じるかと
いったことは液体を湿らせた綿棒を舌に当てるなどして簡単に調べる
ことができる。その方法から得られた図が中世の医学書と同じであった
としても、それ自体は何らおかしいことではない。
407209:02/01/04 08:43
いずれにしても、
>やはりそんなものはないらしい、という結果が出た
>話もようはガセらしい。
>なんというかいい加減な話でしかない、
>よく考えてみると理屈にあわない、根拠もない、っていう話。
このような決めつけ口調で誤解を招く書き方をするのは科学的な態度
ではない、ということをご理解いただきたい。
408B.O.B:02/01/04 09:59
>舌のどの部分がどういう味を感じるかと
>いったことは液体を湿らせた綿棒を舌に当てるなどして簡単に調べる
>ことができる。
だって、あめ玉は舌のどこでなめても甘いじゃん。ふつうに。
今ビタミンCの錠剤を舌の先端でなめてみたが十分酸っぱかったぞ。
舌の側端にあててみるよりずっと酸っぱい。
その変なサイトより私は自分の舌を信じるよ。

>このような決めつけ口調で誤解を招く書き方をするのは科学的な態度
>ではない、ということをご理解いただきたい。
何も決めつけてませんが、何か?
409209:02/01/04 10:16
この2−3回のやり取りでB.O.B氏が分かってしまった。
私は避ける。
410名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/04 11:07
「味覚地図」はデタラメ、という話は、Scientific Americanの
サイト
http://www.sciam.com/2001/0301issue/0301smithbox3.html
にありますね。どっちが正しいのかわからんけど。
411名無しさん:02/01/04 12:13
そろそろ言語の話にもどってもいいんではないかなー
412B.O.B:02/01/04 14:04
避けろ避けろ。
「〜と私は思う」、「らしい」って言ってるのを決め付け口調と言われてもね。
何が「勉強してくださいね」だ。

ソースを見つけてくれた人、ありがとう。中世ではなくて19世紀だったね。もと
の記事ではまた別のことが書いてあったのかも。関係ない話ですまなんだ。
413209:02/01/04 14:23
ふむふむ。
http://www.sciam.com/2001/0301issue/0301smith.html
も読みましたよね? なるへそ。勉強になったな(笑)
414B.O.B:02/01/04 14:53
そう、その号のその記事をたまたま読んだんだよ。一行知識、終わり(w
415メイジキメラ:02/01/05 12:40
我々は、あなた方のお力をお借りしたいのです。
言語学に長けておられるこのスレッドの住人様。
その博識な知識を、英語という個別言語にスポットを当て、
また、英語学習という実用的な面を重視した「英文法の体系」の構築に
少しお手伝いしていただけませんか?

下記ページをよろしくお願い申し上げます。

英文法フォーラム
http://freebbs.fargaia.com/html/eibunpou.html
416ぽこ:02/01/05 21:58
いきなり質問カキコというのも
あつかましいと思ったのですが、どうしても
教えていただきたく書き込みさせていただきました。

どうして下のaの文は英語として的確であるのに、
bとcは不的確であるのかを説明しろという問題なんですが・・・

a. John read a book last month by Chomsky.
b. Even John read a book last month by Chomsky.
c. John didn't read a book last month by Chomsky.

evenのような副詞やdidn'tのように否定文になると
正しくないというのです。

あと、もうひとつ分からないことがあるのですが・・・

下の日本文で、それぞれbの文が
どうして不適格か説明しろという内容です。

(1)a,彼はボルドーのワインだけ飲む。
b,彼はワインだけ飲む、ボルドーの。

(2)a,彼は千円の寄付さえ拒否した。
b.彼は寄付さえ拒否した、千円の。

ちなみにこれは大学の「英語学概論」という授業です。
417B.O.B:02/01/05 23:59
ヒントは焦点(focus)。
焦点について調べてみてください。
それでもわからなかったらまた来てください。

日本語の問題は何か変だな…

a.彼は寄付さえ拒否した、千円の。
b.彼は千円さえ拒否した、寄付を。

でb.の方がいいのはなぜかという問題ならわかるけど。
うがちすぎかな。
418こざかな:02/01/07 00:50
すみません、とおりかかったものなんですが、
質問です。
>416
b. Even John read a book last month by Chomsky.
c. John didn't read a book last month by Chomsky.
で、bはevenがfocalizeする可能性がa bookに限られないはずですが、
例えばJohnだけをfocusとしてもだめなのでしょうか。
また、cで否定されるのがlast monthなどで、a bookの
否定をはずしてもだめなのでしょうか。
>417 B.O.Bさんのを読みますと、問題はa book、またはa bookを
構成要素に持つ上位構成要素がfocalizeされている場合について、
という制限がつきそうですね。
そうすると、focalizeされた構成要素の一部を移動で
取り出して右側に外置してはいけない、という話かと
思いますが、そうすると、B.O.B.さんが指摘してらっしゃる部分は
おかしくないのではないでしょうか。
蛇足ですが、
>b.彼は千円さえ拒否した、寄付を
であれば
>b'.彼は千円さえ寄付を/寄付を千円さえ拒否した
から「寄付を」という要素を取り出し、右へ流したものと
考えると、ある構成要素の一部を引っ張り出すことに
関する関心とは一応無関係と言えそうですがどうでしょうか。
419B.O.B:02/01/07 07:20
>bはevenがfocalizeする可能性がa bookに限られないはずですが、
限られないというか、むしろa bookやby Chomsky に even がかかる
読みは不可というところがポイントです。
私の考えではa.がOKなのはby Chomskyがfocalizeされている場合に限られる、
ところがb./c.ではby Chomskyをfocalizeすることは不可能に近いからPPの後置
ができない。
420こざかな:02/01/07 08:31
>>419 B.O.B.さん、
質問に答えていただきまして、ありがとうございます。
ところで、
>>私の考えではa.がOKなのはby Chomskyがfocalizeされている場合に
>>限られる、ところがb./c.ではby Chomskyをfocalizeすることは不可能に
>>近いからPPの後置ができない。
するとこの論旨では、むしろ
 b."彼は寄付を拒否した、千円(で)さえ(も)。
が文脈上、対応する日本語例ですね。
(ここで蛇足ですが、[a book by Chomsky]があるレベルで一構成体を
作っているということが重要で、これとの対応では[ボルドーのワイン]のような
構成体を想定して話をしています。ここでは[千円の寄付]のようなもの。)
これは最初の方の質問とはずれてきているのではありませんか?
421名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/07 10:39
>>416
「ぽこ」さん、「正解」がわかったらぜひ知らせて下さいね。お願いします。
422B.O.B:02/01/07 13:25
「だけ」「さえ」は意味上「ボルドーの」「千円の」にかかるけど、
後者を文末にもってくると前者のスコープに入れない、ということでは。

対照されるべき文は、だから、
b'''. 彼はワインを飲んだ、ボルドーの。
かな。
423こざかな:02/01/07 15:50
>>422 B.O.B.さん、ありがとうございます。
おっしゃりたいこと、わかりました。
私は、焦点が当てられている構成体からその一部をひっぱりだすことは
できない、またはある要素Eが非連続的に別のある構成体E'の部分をなすような場合、
E'に焦点が当てられていては、EとE'の間をとりもつことができない、
というようなことかなあ、と思っていました。
一方、B.O.B.さんのお考えは、離れている要素に焦点をあてることが
できるかどうか、ということなのですね。
すると、
1. Even John read a book last month by Chomsky.
(=416.b;*,with the reading that 'by Chomsky' is focalized)
に対して(本当にこの文で'by Chomsky'に焦点を当てられないもの
だとして)、
2. John read a book last month even by Chomsky.
というようなのはいい、ということでしょうか。
私は英語がよくできないので、
3. John read a book even by Chomsky.
というような文がよいか、悪いかわかりませんが、
仮にいいならば、B.O.B.さんの説明では2はよいが
1はだめになり、説明が正しい、ということになるのでしょう。
もちろんこの場合、
4. John read many books last month, even the one by Chomsky.
のようなのはもともと考慮外としなければならないでしょう。
論点に関わる文の判断はよくわかりませんが、よしんば
B.O.B.さんの説明を支持するようなものであっても、これは
ぽこさんの質問に関するものなのでしょうか。ぽこさん、
情報提供を。
ついでながら、私が考えていた現象では、
 彼は[ボルドーのワイン]を飲んだ->
 彼は[_ワイン]を飲んだ、ボルドーの
これはいいが
 彼はマサニ[ボルドーのワイン]を飲んだ->
 *彼はマサニ[_ワイン]を飲んだ、ボルドーの
はだめ、というようなことかなあ、と思っていました。
とはいえ、これは英語に厳密に対応する現象とは思いませんが
ぽこさんの文脈では対応させてるのかなあ、と。
「ワイン」は具体物ですから、代用形ノの可能性が
排除できないこと、および、N+ノがかき混ぜ操作をうけない
(形態論的要請によって?)ことから、ですけど、元の「英語学概論」の
方がどうなっているのか、気になります。
424名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/07 16:21
crossing paths てなんですか? 課題が読めなくて困ってる学生です。
いきなりこんな書き込みで本当にごめんなさい。助けてください。
425B.O.B:02/01/07 17:26
>423
大体そんな感じです。
3. John read a book even by Chomsky.
は、多分むりでしょう。「(ヤコブソンだけでなく)チョムスキーの本さえ」の意味なら
3'. John read even a book BY CHOMSKY.
3''. John even read a book BY CHOMSKY.
になると思います。
で、John even read a book last month, by Chomsky.
はどうかということになりますが、これは、いいかどうかよくわかりません。
悪いとしたら、focalizedされた要素を文末に持ってきたはいいが、evenのscopeから
飛び出してしまってアウト、って感じですかね。
426名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/07 21:57
>crossing paths
例えば across the river ような前置詞句(が指示するもの)とか?
427素人なので:02/01/07 23:01
>424
MayのPCCとか?
428ぽこ:02/01/08 00:12
>B.O.Bさん、こざかなさん
遅くなってごめんなさい。
話が難しくて私にはとても理解できそうにないです(笑)

授業でもらったプリントには
○やって来ましたよ、例の少年が.
×やって来ましたよ、ある少年が.
や、
○僕はもう生まれていました,昭和35年には.
×僕は生まれました,昭和35年に.
や、
○どこのりんごが一番おいしいですか.
×りんごが一番おいしいですよ,[青森の].
などです。
ここら辺のことが全然分からなくて書き込みしました。
みなさんとても詳しいのですね。
知識足らずでごめんなさい。
429こざかな:02/01/08 09:28
>>424
>>crossing paths てなんですか?
おはようございます。1限、授業だったのですが、飲み過ぎで
研究室に吐きに戻りました。余談ですが...
Pesetskyの概念です。言語学関連の辞典などにありますよ。
移動の経路(path)を経由先の節点の集合であらわした場合、
二つの経路が違いに他の真部分集合になっていないばあいです。
ところで、この「経路」の使い方って、論理式の集合の妥当性を
みるBeth Method of Semantic Tablauxでの「経路」を思わせますよね...
430CAUSE ACC-ANA:02/01/08 09:37
>>428
ぽこさん、ありがとうございました。
ぼくも、実は、よくわかりません...
ところで、あげておられた例文のパラダイムはE先生の
ご研究を思わせるような...
431こざかな:02/01/08 10:12
職場放棄をしてそのまま部屋にいついてしまいました。余談ですが。
ところで、行きずりがはまってしまったこざかなですが、
私も質問があります。どなたか、よろしくおねがいします。
Kaynean Cinque Theryはおいといて(Ernstian Theoryはとっといて)、
副詞は動詞を軸に、二次元的に離れれば離れる程作用域が広くなるとのことですが、
ゲルマン系言語で動詞が前置された場合、この関係を見る動詞がないわけですから、
作用域に関しては右左の区別がごちゃごちゃになることが予想されると思います。
これって経験的には正しいことなのでしょうか?
どなたか、ゲルマン系言語にお詳しい方、よろしくお願いします。
ついでながら、私はislenskur ferskurtaは3ヶ月で挫折してしまいましたので
ゲルマン系言語については全然わかりません。
432名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/08 13:01
生得のままで言語を放置しておくと、>>431 のような文章になるのか?
ところで、>>431 は日本語ネイティブの方ですか?
433B.O.B:02/01/08 13:37
>話が難しくて私にはとても理解できそうにないです(笑)

つまり、焦点と解釈される、名詞を修飾する
要素(例ではby Chomsky)は文末に持ってきていい、
という現象が英語にある。
一方、evenとかnotが意味的に「かかる」要素は焦点と解釈される。
Even John read a book by Chomsky.
ではevenはかならずJohnにかかる(「Johnさえチョムスキーの本を読んだ」
の意味になって「Johnはチョムスキーの本さえ読んだ」ではない)⇒
by Chomskyは焦点と解釈されにくい(通常文の焦点は一箇所だから)、
だからby Chomskyを文末に持ってくることはできない。

というのがおそらく正解。

日本語の方はどうなんだろう。
428の例をみると、逆に
「名詞を修飾する要素が焦点と解釈される場合、文末に持ってくることが
できない」という一般化ができるのかな。だとすると英語と日本語で逆に
なるわけだね。

○どこのりんごが一番おいしいですか.
×りんごが一番おいしいですよ,[青森の].

疑問文で聞かれてる部分の、答えは焦点になる。

たしかに、
1.遊びに来たんですよ、太郎が。
はいいけど、
2.昨日誰が遊びに来たの?
×遊びに来たんですよ、太郎が。/ ○太郎が遊びに来たんですよ。
だね。

>副詞は動詞を軸に、二次元的に離れれば離れる程作用域が広くなるとのことですが、
例をあげてくれないとよくわからない。すくなくともevenやonlyに関してはそういうことは
ないと思うんだけど。
434一生成文法家:02/01/08 14:04
>>431 こざかなさん、
>ゲルマン系言語で動詞が前置された場合、この関係を見る動詞がないわけですから、
>作用域に関しては右左の区別がごちゃごちゃになることが予想されると思います。
>これって経験的には正しいことなのでしょうか?

German in Head-Driven Phrase Structure Grammar
(ed. by J. Nerbonne et al., CSLI Publications) 所収の
Robert Kasper, "Adjuncts in the Mittelfeld,"
の48ページあたりを見てみると、おっしゃっている予測は
ドイツ語に関してははずれているようです。動詞が前から
2番目に来る節の中でも、左の方にあるアジャンクトほど
広い作用域を取る傾向がある模様です。
435こざかな:02/01/08 14:36
>>434 一生成文法家さん、
おしえてくださり、ありがとうございます。
これは、面白いですね。教えていただいた文献に
あたってみたいと思います。
436かかり助詞:02/01/08 15:33
みなさんお久しぶり。LSA行ってきました。トークは
私がいった限りは大したことない。Jackendoffの新しい
本がでていた。Foundations of Language: Brain,
Meaning, Grammar, Evolutionというタイトルで
Oxford Univ Pressから。面白そうなのでget。

しばらくみんうちに、新顔が増えましたね。よろしく。
右方転移構文に関しては久野先生の「談話の文法」
大衆館書店を参照されたい。
437ぽこ:02/01/08 19:34
>B.O.Bさん
ありがとうございますっ(>_<)
B.O.Bさんの説明で焦点というのが少し分かりました!
ほんとにむずかしいですね、英語学。。
ここのみなさんはとても親切ですね。
438名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/09 01:54
shortest move と shortest attractについて授業でやってるのですが
shortest attract というのがどんなものかよくわかりません。
どなたか教えてくださいませんか? 
439かかり助詞:02/01/09 02:46
shortest attract? Attract closestではないの?
最近、同じような用語が反乱しているからshortest attract
というのもあるのかも知れないけど。授業でやったって、
何かの論文に出ていたの?mover-orientedなものと
attractor-orientedなものがあって、ちょっと違ったり
するんだな。
440名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/09 04:17
>かかり助詞先生
自分なりに調べた結果、Attract closestと同じ意味のようです。
なんとなくは分かる気がするのですが。
これと、Shortest Moveを包括する、Shortestという条件を
Richardsという人が提案したそうで(1997)、そのShortestが下敷きになった話が
メインなんです。Shortest というものを分かるために必要だと思い、
ここで質問させていただきました。
Shortestについての説明も次にお願いすることになりそうです。
Attract:
An attracter K attracts a feature F, creating a copy α’ of an element α containing F,
and merging α’ with K. The relations between α’, K, and F must all obey Shortest.
Shortest:
A pair P of elements [α,β] obeys Shortest iff there is no well-formed pair P’
which can be created by substituting γ for either α or β, and the set of nodes c-commanded
by one element of P’ and dominating the other is smaller than the set of nodes c-commanded
by one element of P and dominating the other.

いきなり教えて教えてのカキコばかりですみません。
答えていただけるととても助かりますが、
不快な気持ちになられたら、無視してくださって結構です。
441名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/09 04:25
音声認識ソフトは使えない。
442(´∀`):02/01/09 04:32
shortest move (MLC)にlocal mergeを組み込んだのにゃ、たぶんにゃ。
つまり
[ A [ H B ]] から次にHとCをmergeすると [ C [ A [ H B ]]] とはならず、
[ A [ C [ H B ]]]になる、という話しにゃ。
443かかり助詞:02/01/09 08:55
Richardsって、Norvin Richards三世のことかな。
実は友達だったりする。dissertationで出ていた用語かな。
440は質問なの?疑問文がないからどれが質問かわかりましぇん。
444名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/09 14:22
そうです!>Norvin Richards
Attract closestとはどういうことか、Shortestとはどういうことか、
具体的に教えていただきたいのです。例をしめしていただけると助かります。

顔文字先生、ありがとうございます。
445名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/09 15:17
お騒がせしてごめんなさい。↑は無視してください。
ほんとにごめんなさい。
446名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/09 16:47
書き方が悪かったのでもう一度。
過去ログをみるとこんなことをこんなふうに聞く人なんていなくて、
恥ずかしくなってしまいました。Shortest Attractてなんだろうから
頑張って自分で勉強します。お邪魔しました。
447名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/09 18:33
突然の質問ですいません。私は今、学部生で
将来、高校の英語教員になりたいのですが、
今自分のいる、生成文法をやっている英語学の大学院の修士課程に
進もうかどうか迷っています。
教員という目標のためには、教育系の方に進んだほうがいいのでしょうか?
先生方はこのような、研究者志望でない学生をどう思われますか?
448名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/09 22:39
以前から、疑問に思っているんですが、生成文法では、なぜfunctionalな
説明が嫌われるのかどなたか教えていただけませんか?
449ikayakishoba:02/01/10 02:58
メイジキメラさんの掲示板から飛んで参りました。
みなさん、はじめまして。Ikayakishobaと申します。
メイジキメラさんもURLを公開していらっしゃいますので
それが礼儀? :) なのでしょうか?私のはこちらです。
http://www.ieimanagement.com/nonflash/japanese/bbs3.asp

ここは知識の豊富なかたがたくさんいらっしゃいますね。
そして興味深い会話がたくさんされているので
ほんとによろしい楽しいかぎりです。
ぽこさんの質問はメイジキメラさんのところでもちょっと考えさせて
いただきましたが、B.O.B さんの解説にほぼ賛成です。
ただScopeやFocusのはっきりしない文はやっぱり前の文章からのつながり
などから理解したり、わかりにくいものは別の言い方に置き換えた
りされるのしょうね。私は文法はゼロですが、
直感はよく働くほうで(?)、
>3. John read a book even by Chomsky.
>は、多分むりでしょう。「(ヤコブソンだけでなく)チョムスキーの本さえ」の意味なら
はB.O.Bさんに賛成。 これは不自然に聞こえますね。
だいたい "A book" は Chomsky の本か、
そうではないかどちらかですからねえ〜。
When John reads a book, even by Chomsky, ... blah blah blah ...
とつながるならOKでしょうか。

「(ヤコブソンだけでなく)チョムスキーの本さえ」という
気持ちを込めて書くときには

3'. John read even a book BY CHOMSKY. は
John read books, even a book by Chomsky.
とかいても意味は、はっきりするでしょうか?
(文法的にあって入るかは分かりませんが、
ほほほ^^;いい加減ですみません)

会話なら音の高さや強さ、長さなどで簡単に
強調できるのに、文章になると難しいですね〜。
ぽこさん、ちなみに 会話なら Evenが最後にきてもOKですよ。
all capital の部分は強調として、
John read a book BY CHOMSKY、even. といえば、
「チョムスキーの本さえ」という気持ちがこもります。
それでは、ご挨拶がてら。
450ぽこ:02/01/10 18:31
>ikayakishobaさん
またまたありがとうございます(^−^)
会話ではevenを最後に持ってきももいんですかっ?
それはそれは・・・1つ勉強になりました。
しっかりとした会話の授業というのは
あまりありませんよねぇ。
やっぱ現地学習なのでしょうかね。。
451名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/11 05:40
age
452名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/12 17:34
>生成文法では、なぜfunctionalな
>説明が嫌われるのかどなたか教えていただけませんか?

生成文法といい、functionalな説明と言っても色々あるから、
答えにくい。どんなfunctionalな説明か例を挙げてほしい。
453アンチ飯間:02/01/12 22:19
http://www.asahi-net.or.jp/~QM4H-IIM/index.htm
「ワア行五段活用」なんて呼んでいるのは宇宙広しと言えどもYeemarだけです。   
454名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/13 23:17
すいませんが質問させてください。
エスペラント語のスレッドの中で、
エスペラント語は自然言語としてなりたたない云々
ということが実験で証明されている云々という発言があった
のですが、どなたか本当かどうかご存知ないでしょうか?
調べたけど、本当かどうか判断できないのでとてもきになります。
生成文法家に聞け、といわれてしまいましたの、もしご存知のかた
がいらっしゃいましたらご教授下さい。
455かかり助詞:02/01/14 06:53
>>454 エスペラントに詳しいわけではないのでよく解りませんが、
エスペラントは人が意識的に造った言語という意味では人工言語だけど、
「自然言語=幼児期に無意識的に習得できる言語」という意味では
エスペラントも自然言語なのではないの?違った言語を持つ両親が
家庭でエスペラントを話して、そこで育った子供はエスペラントを
母語として話すようになる、というある種のcreolizationのような
こともあるらしいし。「実験で証明されている」って
どういう実験だろうね。
456虚無好き:02/01/14 08:24
かかり博士、おひさしぶりにゃ。
こっちのほうも、あまり盛り上がっていないにゃ…

448先生の質問は、置き去りにしないでほしいにゃ。
functionalな説明とは、
コミュニケーション、語用論などの「要請」から、
文法構造を説明するという(目的論的な)方向の説明なのではないかな?
で、じつのところ、わたしもわからなくなってきてるにゃ。
ある過去における行為を命令するということは、
論理的にも現実的にも、たとえ虚構においてすら想定不能にゃ。
(タイムスリップ系のSFでも、キャラクタの時間軸は明らかにゃ。)
「おととい来い」は別として、これと類似の表現、
過去を表す副詞(句)・節と、命令形(法)の共起する文がヘンなのは、
これは文法知識なのかにゃ?それともたんに意味的に解釈不能なのかにゃ?
論理的・現実的に不可能で、文法的に問題ない文はいくらでもできるけどにゃ。
「わたしの母は、わたしの生まれる前に死んだ」とかにゃ。
(いくらでもこじつけ可能なのはわかってるにゃ。ここでつっこまんでにゃ。)
「去年、しっかり勉強しろ!」も、そのたぐいなのかにゃ?
それとも、これは時間表象の生得性に「含まれる」問題で、
さらにその時間表象が、UGに由来するのかにゃ?
ありそうにないにゃ…
現在完了形と過去の時点を表す副詞句・節との共起不可能性もたぶん同質の問題だにゃ。
このばあい、機能的説明のほうがすっきりするんだけどにゃ。

ところで、「つ・ぬ・たり・り」も同じ制約を受けているのかにゃ?
このあたり、よろしくお願いしますにゃ。
最近2ちゃんねる、全般に面白くないにゃ。
457かかり助詞:02/01/14 13:45
虚無好きさんお久しぶり。私はformalistなので、構造が一義的で
機能はあくまで二義的なものだと思っている。勿論、言語には
情報の伝達なんて機能もあるのだから、機能的な言語学というのも
有意義な領域だとは思う。

それにしても、確かに最近面白くないね。このスレもだけど、
この板の他のスレも盛り上がりに欠けているような気がする。
regularのみなさんどうしちゃったんだろ。新学期で忙しいの
かな。
458国語:02/01/14 14:59
>>456
「つ・ぬ」には命令形があります。これらは「たり・り」と違って、
ある動作/状態が完了したことの表現のほかに、ある動作/状態を
なし遂げようとする行為を表現することも可能みたいです。
簡単にいうと、「〜してしまう」「〜となってしう」という解釈が
もっともぴったりくるような用法があります。
・玉の緒よ絶えなば絶え{ね} ← { }内が「ぬ」命令形
・この世を過ぐし{てよ}とや ← { }内が「つ」命令形
上記の場合、「〜てしまえ」という解釈をするのが自然。
459虚無好き:02/01/14 20:45
かかり博士、国語の先生ありがとにゃ。

「つ・ぬ・たり・り」の制約とは、
完了形と、過去の時点を示す句や節との共起の禁止のことを
いいたかったんだけどにゃ…
「雨ふりける夜に、太郎去りぬ。」とかにゃ。
よさげなんだけどにゃ…

またPROXY規制にひっかかったにゃ。うざいにゃ。
ちなみに、2000年初期のスレをみると、レベルの高さに驚くにゃ。
またくるにゃ。
460 :02/01/14 20:54
461国語:02/01/14 21:28
>>459
命令用法があるという話は、「つ・ぬ」が時制の束縛を受けないことの
一例として挙げたつもりだったのですが。
時制は過去が「き・けり・けむ」、未来はあえていえば「む」で示される
のですが、「つ・ぬ」はこれらと自由に接続が可能です。

用例については有名所から。こんなんでいいでしょうか。
・いかでなほ少しひがごと見つけてをやまむと、ねたきまでにおぼし
  めし{ける}に、十巻にもなり{ぬ}。(枕草子)
・某の押領使などいふやうなる者のありけるが、土大根を…朝ごとに
  二つづつ焼きて食ひ{ける}事、年久しくなり{ぬ}。(徒然)
462虚無好き:02/01/14 22:31
さすが国語の先生だにゃ。
この問題は時制の制約と、事実上の過去を表す句・節の制約を分けて考えないとだめにゃ。
わたしのほうにも混乱があったにゃ。
日本語はいっぱんに時制の制約がゆるく、
「雨が降ったら、電話しなさい。」は何の問題もないにゃ。
(「た」はいろいろ解釈されているけど、このばあい、未来における事実確認かにゃ。)
いっぽう、「つ・ぬ」に命令があったとしても、
「きのう、宿題をしてしまいなさい。」がダメなことから、
やはり過去副詞との共起は排除されるのではないかにゃ?
いっぽう、平叙文では排除されないようにみえるけど、
「きのう、宿題をしたり。」はOKということでいいかにゃ?
そして過去命令のばあい、
ふたたびそれが、構造・形式的な文法の知識なのか、
それとも機能的理由により理解不可能なのか、
あるいは生得的に思考不可能な「仕組み」になっているのか、
まあ、そのへんの問題なのにゃ。 興味があったらまたレスしてにゃ。
463虚無好き:02/01/14 22:36
さすが国語の先生だにゃ。
この問題は時制の制約と、事実上の過去を表す句・節の制約を分けて考えないとだめにゃ。
わたしのほうにも混乱があったにゃ。
日本語はいっぱんに時制の制約がゆるく、
「雨が降ったとき、電話しなさい。」は何の問題もないにゃ。
(「た」はいろいろ解釈されているけど、このばあい、未来における事実確認かにゃ。)
いっぽう、「つ・ぬ」に命令があったとしても、
「きのう、宿題をしてしまいなさい。」がダメなことから、
やはり過去副詞との共起は排除されるのではないかにゃ?
いっぽう、平叙文では排除されないようにみえるけど、
「きのう、宿題をしたり。」はOKということでいいかにゃ?
そして過去命令のばあい、
ふたたびそれが、構造・形式的な文法の知識なのか、
それとも機能的理由により理解不可能なのか、
あるいは生得的に思考不可能な「仕組み」になっているのか、
まあ、そのへんの問題なのにゃ。 興味があったらまたレスしてにゃ。
464虚無好き:02/01/14 22:52
あにゃ。スンマソにゃ。
465虚無好き:02/01/14 23:11
二重書きスンマソ
466名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/15 01:10
生成文体論というものがあると聞いたのですが、
文体も生得的なのでしょうか?
467国語:02/01/15 01:44
>>462
>いっぽう、「つ・ぬ」に命令があったとしても、
>「きのう、宿題をしてしまいなさい。」がダメなことから、
>やはり過去副詞との共起は排除されるのではないかにゃ?
上述のように「つ・ぬ」自体は時制の束縛をとくだん受けないので、
「きのう、宿題をし{てよ}。」と「きのう、宿題をせよ。」、同様に
「きのう、い寝{ね}。(寝てしまえ)」と「きのう、い寝よ。(寝ろ)」
との間には、当該の問題に関する差異はないかと思います。

>いっぽう、平叙文では排除されないようにみえるけど、
>「きのう、宿題をしたり。」はOKということでいいかにゃ?
「きのう宿題をしたり。」は、「きのう宿題をしたりき。」の省略とすべき
かもしれません。「たり・り」の本質は、俗に存続の助動詞というように、
「〜てある/〜ている」と解釈することが多い語です。「たり」そのものは
宿題する行為が過去のことであることを表現しているというよりも、宿題が
現時点でやり切っている状態だということを表現しています。結果として
宿題の作業自体が過去の行為であったことも示唆しますが。
468国語:02/01/15 02:04
ついでに。
現代日本語の「た」とか現代中国語の「了」は、テンスよりはアスペクトを
表現する形式だと思うのです。両者は、印欧語的な意味での時制を表す形態
をすでに失っているんじゃないでしょうか。
一方、古語の「き・けり」は過去の時制を表現するものだと思います。
「つ・ぬ・たり・り」は未然形も持っています。つまり、仮定表現を作る
「ば」、単純未来を作る「む」、否定を作る「ず」などの下接を可能にして
いるということです。それらに共通するのは、現在時点で実現していない
事態を扱う表現であるということはおわかりでしょう。
・冬き{たり}{な}ば、春遠からじ。
・とまれかうまれ、とく破り{て}む。
一方、「けり」は一般に未然形を持たないとされ、「き」の未然形とされる
「せ」は、反実仮想(英語で言う仮定法)の表現にのみ現われます。
・世の中に絶えて桜のなかり{せ}ば春の心はのどけからまし
桜は現実に現時点で存在してしまっているので、現在桜がない状態を作る
には過去(!)の時点にさかのぼって桜が消滅されていなければならない、
という発想から過去の助動詞の使用が可能となるのでしょうか。
469kakari-joshi:02/01/16 07:53
470名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/18 03:09
なんかおもろいトピックないかな。さがりっぱなしですな最近あげ
というわけで、国文法の勝ちーーーーー!!
決まり手は、いますがり〜、いますがり〜。


================= 終了 ========================
473国語:02/01/19 00:43
時制の話題は続いて欲しいのだけど。(ついでにいえば接続法とかも)
やはりUGレベルで扱う問題じゃないか。
474 :02/01/20 17:00
日本語のreflexiveって、どんなのがありますか?
475ライダー:02/01/20 19:24
D構造からS構造に受身文を派生するとき移動が起こる。
どうして移動が起こるのか。理由を2つ述べよ。
・・・助けてください、、、
476WTC:02/01/20 22:34
>>474 自分、自分自身、彼自身 (reflexiveとは何かという定義に依存する)
>>475 (英語の受動文だとした場合)EPPがあるから。外項がないから。


477ライダー:02/01/21 00:10
>>476
EEPって何ですか?
>>477
拡大投射原理
Extended Projection Principle
479通りすがり:02/01/21 00:19
>>475
Caseとtheta-roleじゃないの?
480ライダー:02/01/21 00:52
Caseは抽象格ですよね?theta-role・・・??
481WTC:02/01/21 01:47
>>477
478さんが答えてくれたとおり。授業で聞いたことがないなら479さんが
示唆する別解が考えられる。あとは自分で調べれ。こっからさきは、
その気になれば調べられるはずだし、いくらでも答えはわかると思われ。
482WTC:02/01/21 02:00
てか、んなのパラダイム・ケースってやつじゃん。
なんでこんなのヘーキで訊いて来るんだ?アホか?
「アホか?」って疑問文でつなげちゃったけど、確定アホだよな。
んな基本わかんねえんだったら、その授業を落とすことだな。
落とせないんだったら、つまらなくても、理屈だけはおぼえるべきってこった。
Caseは抽象格だよ。というか、こういう文脈だったら他にどういう格が
話題になるのか想像がつかない。theta-roleで「???」というのは
すこぶる悲しい。

いいから生成文法はやめろ。向かないんじゃないの?必修だったら
もうちょっとまじに授業を受けて基本事項を学べ。
483名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/21 02:59
>482
そういう言い方は少し悲しい。
誰だって始めは「???」でしょ。
せっかくここに来てくれたんだし。
484名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/21 04:05
そもそも、受動文の定義って何?
485B.O.B:02/01/21 06:30
482は「チョムスキー理論むき」の人だな。

passive の定義(?) を類型論的に、もっとも一般的にいうと、
(1) stem verb の 目的語 (直接、間接) の主語への格上げ(promotion)
(2) stem verb の 主語の suppression またはperipheral function (斜格目的語など)
  への demotion
という性質を持つ構文のことかな。

active -> passive という図式をどう捉えるか。
動的な派生(移動)を考えなければ、
(i) 鳥である -> 羽がある に類した静態的規則として定義する
  ことができる。(まず鳥がいて、それに羽が生えてくるわけではない)
  (lexical rule / derivational type)
(ii)そもそも active と passive はどちらが基底という関係では
  ない、(type hierarchy における) 親戚のような関係でしかない。
という選択肢が、大雑把にいってある。

私は(ii)が一番好みかな。
486(´∀`):02/01/21 07:41
impersonal passiveを考えれば
>(1) stem verb の 目的語 (直接、間接) の主語への格上げ(promotion)
は副次的なもので
>(2) stem verb の 主語の suppression
が第一だにゃ。この場合のsuppressionというのは統語構造上に
implicitにあるのかにゃ、ないのかにゃ?
487ライダー:02/01/21 17:42
格フィルターとEEPで良かったみたいです。
EEPは授業ではしてないんですがとりあえず
主語のことについていえば良かったみたいです。
>>479、483、485、486のみなさん
ありがとうございました
488ライダー:02/01/21 17:43
EPPですね、、
489B.O.B:02/01/22 07:10
>impersonal passiveを考えれば
>>(1) stem verb の 目的語 (直接、間接) の主語への格上げ(promotion)
>は副次的なもので
>>(2) stem verb の 主語の suppression
>が第一だにゃ。
まあ(1)は(2)の前提だね。by-phraseはあってもなくてもいい
suppression/demotionどっちも可の言語と、suppressionのみ可の
言語があるそうだ。short passive と full passive は、違う構文
なのかもしれない。
HPSGやLFGでは基本的に、音形をもたない要素は端的に無いということになる。
short passive の場合、agent にあたる要素は、例えば動詞の意味論のなかで
存在量化されている、という解決があるけど。
だけど存在量化されているというところにちょっと引っかかりを感じるなあ。
形式的にも意味論的にもその場合agentは「無い」と私としては考えたい。
490Kakari-joshi:02/01/22 07:21
>>489 How would you explain the contrast here?

The ship was sunk to collect insurance money.
*The ship sank to collect insurance money.
491名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/22 08:41
>>490

うむ…下の例文が駄目なことに関しては、lexical semantics (影山太郎とか)
でよくいわれるこの手のinchoative verbの主語には内在的に事態を引き起こす
性質がある、ということから説明ができると思う。
Ths ship sank ... には、「船が保険金欲しさに自沈した」という変な
読みが可能かほぼ可能だと思うのだが、それもこのthe shipが
the ship was sunk の場合と違って単なる theme ではなく能動的主体と
しての側面を持っていると考えることで説明はつく。

上の文の、to collect insurance money の解釈に関してはちょっと保留。
確かに存在量化なしだと難しいかもしれない。
492名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/22 18:39
This lake should not be camped beside by anybody.
*This lake was camped beside by my sister.

The bridge was walked under by generations of lovers.
*The bridge was walked under by the dog.

This pen was written with by Charles Dickens in the 19th century.
*This pen was written with by John.
493虚無好き:02/01/23 07:48
一昨日のはなしだけどにゃ。
「言語生得スレ」はシステム的にも終了したにゃ。
行動主義とは相性悪いにゃ。
言語を行動の制御と予測の観点からみれば、
音声刺激 Get up によって、ベッドから起きる反応を確立させた子供は、
刺激般化により、道端とか草っ原で寝てたときにも同じ反応をすると説明されるにゃ。
また文法的に正しい発話は、強化子によって成立したのだにゃ。
素敵な理論にゃ。
キク━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!






(-_-)ヘコ…
で、「エムラス」はどうなったのにゃ?
494逃走派:02/01/23 11:33
虚無好きセンセ、お疲れ様でした。また面白いスレ建ててよ、キボーン!
495かかり助詞:02/01/23 14:26
492のP-strandingの話しはこのスレの上の方でやったね。
しかしこの例はとっても高見先生っぽいな。

だれかおもろいネタない?
496名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/23 15:38
関連する話題として、be slept in はコンテクスト次第でかなりいいけど
be died in はどんなコンテクストでもあまりよくないってことがあるな。

しかし、このp-stranging、機能的なことが関わってるのは
まず間違いなくても、何が決定的な要因なのかまだわかってない
と思うんだけど。何か「これで決まり!」的な説ってあるのかな?


497擬似受け身プレイ:02/01/23 17:32
「特徴付け」と"topic-comment"ってどの程度違う概念なのかしら?!
498虚無好き:02/01/23 18:49
>>494
ありがとにゃ。
あのスレの失敗は、行動主義VS認知心理の大局がみえてなかったことにゃ。
発達心理の先生がもっと来てくれれば、議論がかみあったかもしれないんだけどにゃ。
で、次に生成関連でスレたてるとすれば、人類学なんだけどにゃ。
論客がいるのかどうか、いまいちわかんないにゃ…
(いちおうレヴィのスレはあったにゃ。盛り上がってなかったにゃ。)
とにかく、また応援たのむかもしれないにゃ。
そのときには、よろしこお願いしますにゃ(ぺこり)

ところでまたしても、他板でケンカしてきたとこにゃ。
どうもイカンにゃ…
わたしが「衝動派」を襲名しようかにゃ…


ブルブル(((( ;゚Д゚)))ガクガク←これ最近よくみかけるにゃ。
かかり博士が怒るので、もういくにゃ。
499名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/23 21:32
多くの研究者が日本語に統語論を適応させているのはわかるが、日本語の構造はツリーとは逆方向な構造をしている気がする。
500通りすがり:02/01/23 22:01
500GET!!
>>499
>ツリーとは逆方向
ってのが意味わからんす。ツリーに元々の方向があるのん?
501名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/23 23:17
英語の統語木が、Sに向かって上向きに収束していくという表現方法を、
日本語に適応させるのに違和感を感じる。確かに、当てはめようと思えば
いくらでも当てはめられるだろう。だが、こういう方式はどうだろう。
最近読んだ、講談社メチエ『日本語に主語はいらない』(金谷武洋著)にかいてあった。

[家]   [太郎]   [ピザ]
\     │      /
 で    が      を

       │
     作っている

この構造を(盆栽型)と名づけてあった。日本語を母語としているものにとって、統語論的説明と、
のような説明と、どちらが内省にしっくりと来るだろうか。
>>501
それって、どっちかというと、configurationalityの話だと思ったよ。
503名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/24 00:29
>>501
その本立ち読みしたけど、、、まあ感想はいいとして。
そういった表記法を取ることによって経験的に
説明できる事実は増えるのですかね?
そもそもこれは「表記法」の問題でブラケットをつかったって
いいわけでしょ?大切なのはどの要素がどの要素と
結びついているかということ。
504通りすがり:02/01/24 00:38
では、照応形の解釈などはどうなるんでしょうか?
505通りすがり:02/01/24 00:39
>>504>>501に対してです。
506探検隊:02/01/24 01:24
>虚無好き先生
まあ、そう言わんといて。
他スレを見ると、発達屋は若干いるはずなんだが、
ついていけないという連中が多いのだろう。
テーマを「言語発達」などにすれば良かったのかもしれないな。
あのスレはサイズオーバーで書き込めないので、新スレを立てておいた。
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi/psycho/1011801342/
他の畑の人たちの話は面白かったから、そういう場として残したい。
よろしく。

ちなみに、あそこに書き込んでいた心理屋は行動主義者ばかりじゃないよ。
オレ(192)を含めて。
507ミルク:02/01/24 02:03
>>506
>ちなみに、あそこに書き込んでいた心理屋は行動主義者ばかりじゃないよ。
>オレ(192)を含めて。
それにしては、また蒸し返しの議論で始まっているのはどういうわけだね?
508逃走派:02/01/24 03:26
早寝のあたくし、今日はまだ起きていたのだった。

探検隊先生。前回は顔文字先生、かかり助詞先生で引っ張り、同時に虚無好き先生が
バランス取ったり新ネタふったりの絶妙舵取りで名スレになったと思うですよ。
でも言語系の輸出超過だったというのはかなり明らかだったような気がするですよ。
新スレでは心理系からのcontributionがどしどしくるのを期待してるですよ。

ミルク先生。ここに書き込まれてもふひゅーんとしなってしまいますですよ。
前スレ長大だし、まとめはついていないことだし、メインオーディエンスは心理学徒だし。
僕はそういう議論で始めるのはよいことだと思いましたですよ。

虚無好き先生が哲学板に生成系スレを建てるのを夢見る逃走派でした。
509名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/24 10:04
>>504
501ではないが、照応は意味のレベルでも扱えるから別に
困らないよ。例えば、Jackendoffとか参照。
510名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/24 10:42
英語学中心ですか?それとも、国語学における生成文法の展望もありですか?
511名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/24 10:44
表層レベルでの日本語分析では、従来の国学者の研究も組み入れないと、昨今行き詰まりを見せてきている。
512虚無好き:02/01/24 13:42
>>508
たびたびありがとにゃ。
哲学板には暇なときいくんだけどにゃ、(虚無主義者スレとか)
innate の意味でのア・プリオリの議論になるのかにゃ…
『言語は行為か?論理か?』みたいなのなら、言語哲学のひとたちも来てくれるにゃ。

ところで「PART2」にゃ。
メロンパン先生とBOB先生の舌戦再開にゃ。
心理板でやっていいのかにゃ。ま、もうわたしは傍観者にゃ。
513(´∀`):02/01/26 02:33
心理板から出戻りにゃ。

Tada分析に限ったことではないにゃが、この種の現象の統語論的説明のスタイルとしては
格が違えばそれを付与ないし照合される構造上の位置も違い、それがスコープ解釈の違いを
生む、というのが基本にゃ。主格はInflとの関係で、対格はvとの関係で照合されるにゃら、
階層上、主格のほうが広いスコープを取るにゃ。もしNegがInflとvの間に介在するにゃら、
Nom > Neg > Acc となって、もとの
1) 太郎は焼酎だけが飲めない。
2) 太郎は焼酎だけを飲めない。
はうまく説明できるにゃ。「飲めない」のような複合状態述語を一般に Neg + V1 + V2として表すと
対格素性は下位V2だけが持ってるにゃ。対格目的語のスコープは常にNegより下になるにゃ。
ついでに(1)は not > only も許すと思うにゃが、これはBOBの嫌いなreconstructionの効果にゃ。

次に>>23の(1)(2)にゃが、Case-marker dropはよく分からんので置いといて、(2)の対格目的語が
notより広いスコープを取るという俺自身の判断が一見問題になるにゃ(BOBの判断のほうが好都合にゃ)。
Neg+V2でV2によって照合されるのにゃら、Neg のほうが上位にあるからにゃ。ここにV1が介在する
複合動詞との違いがあるのかもにゃ。NegとくっついたVがNegにその素性を受け渡すとするにゃ。
対格素性を持つV2がNegとくっつけばNeg自体が対格照合のlocusになって Acc > Negとなるにゃが、
対格素性を持たにゃいV1が介在するとNegも対格照合できず、V2が対格照合のlocusになるしか
ないのでは、とふと思ったのにゃ。

では>>25の(2ユ)のようにV1自体にも対格素性があるような複合動詞の場合はというと、V1とくっついた
Negが対格を照合する場合は Acc > Neg、 V2が照合する場合は Acc < Negとなって、上の判断と
うまく整合するにゃ。
514(´∀`):02/01/26 02:35
>「目的語ガ/ヲ」のスコープに関する振る舞いの違いは、般化で説明するのは確かに難しいが、統語論的な
>説明も必要ない
スコープ現象がすべて統語構造と関係ないというのかにゃ? canonicalな現象について統語的な分析がきれいに
workしているなら、主格目的語の振る舞いも同様に扱えないか、とまず考えてみるのが本筋だと思うにゃ。
現象ごとにあとから取ってつけたようなお話を作ってみても、それが説明だとは素直に思えないのにゃ。
>統語論的な説明も必要ない、語用論/機能論的に説明できる、といっているだけだ
この発想が俺には滑稽過ぎるのにゃ。形のないところに機能だけが宙ぶらりんなのかにゃ? すべての語用論・機能論
的説明は実は統語論を前提にしているのではないかにゃ?ある表現形式がどのような機能を持つかを論じるのと
その表現形式はどうやって成立しどういう構造特性を持っているのかを論じるのは次元が違うにゃ。それを混同する
のが俺のいうところの機能主義の誤謬なのにゃ。
類例をあげるとにゃ、ECMのケースがあるにゃ。
3) 太郎は花子だけが悪いと思っていない。
4) 太郎は花子だけを悪いと思っていない。
(3)は「花子だけが悪いのではなく、他にも悪い奴がいる」、(4)は(この解釈もあるにゃが)「他の奴は悪くても
花子だけは悪くない」という解釈ができると思うにゃ。BOBならまた有標・無標といいたいところだろうがにゃ、
上と違って今度は対格のほうが only > not という無標(?)の解釈になってるにゃ。そもそも何を根拠に上で
有標・無標と言ったのか、俺には不明にゃ。主格目的語は決して「無標」ではないと思うけどにゃ。現に、言語板でも
以前「やっぱり猫が好き」という言い方がおかしいというスレが立ってたのにゃ。
515B.O.B:02/01/26 07:49
>現象ごとにあとから取ってつけたようなお話を作ってみても、
何もつくってないよ。
そもそもこれは説明すべき現象と言うのもおこがましい、独立して
論じられている語用論的原則(HornとかLevinson的な)の一例に過ぎない、
という話。

本筋とかとってつけたような説明とか、そういう言い方は所詮チョム陣営の
中でしか通じないもの言いだよ。ナニが本筋だか。

>スコープ現象がすべて統語構造と関係ないというのかにゃ?
そんなことは言ってない。『「目的語ガ/ヲ」のスコープに関する振る舞いの違いは』って
言ってる。いずれにしてもLFGやHPSGにはquantifier raisingを想定せずにスコープの違いを
表現するための道具立てがある。
統語構造(precedence, dominance)というのは、私の考えではあるスコープ関係の可能性(というより
degree of preference)の決定に関する数ある要因の一つに過ぎない(だから構造的に右や下にあるものが
広いスコープをとることが可能で、しかしそれは一般的に好まれないということになる)。他には topicality
とかそういうものも絡むし。先に来る要素が広いスコープを取りやすいことを、一種のiconicityとして論じて
いる人がいたような気がした(誰だっけ?)が、基本的に賛成。
ただiconicityというには、ナニがiconizeされてるのが今ひとつわからないわけだが。
(述語論理的な推論というのは、かなりの程度言語と独立して存在する-たとえば他の類人猿にもある-
モノだと思うのだが。それがナニかというとよくわからない)

有標・無標は、この場合token頻度って言わなかったっけ?
まあ数えてみないとわからないけど、「〜がVたい」の方が普通の言い方
だという直観はある。
out of blue で「ああ、ライスコロッケを食べたい」とは言わないでしょう。

ECM(私はs-to-o raisingだと思うけど)のペアは、それでいいよ。
構文が違うということで。「と」が入ってるし、「Vと思う」で一つの
述語とは思いにくい。
(つまり「食べたい」に関しては形態論的に派生した単一の述語で、
しかもそれが二種類の格パタンを許容する、というのが私のストーリー
なわけだが)
516(´∀`):02/01/26 09:00
>LFGやHPSGにはquantifier raisingを想定せずにスコープの違いを
>表現するための道具立てがある
上の分析もQRは使ってないのだけどにゃ。で、そんな道具立てがあるのにゃら、
それだけで主格目的語も説明できたらそのほうがいいとは思わんかにゃ?
そのような一般性や簡潔性を求めるのが「本筋」だということも分からんようだにゃ。
主格目的語用に別個のストーリーを考えるのはそのような試みがうまくいかないと
判明してからでも遅くはないにゃ。
で、ECMのケースはどう説明するのかにゃ。先の主格目的語と全く同様に説明できると
いうのがこっちの強みにゃが、そっちは別々に扱うしかないとすると俺には全然魅力的
ではないにゃ。「構文が違」っても同じ分析が有効であること、共通する法則性を発見
することが大事だと思ってるのでにゃ。

>有標・無標は、この場合token頻度って言わなかったっけ?
「この場合」専用に有標性の概念を改ざんしたということだにゃ。で、話者が判断する
時には、「が」と「を」でどっちが頻度が高いかを考えて、一方で only > not と
only < not でどっちがとりやすいフツーの意味かを考えて、それらを対合させていると
いうわけにゃ。まったくもって回りくどい、ありそうにもない話しだと思うにゃ。
そもそもnotとonlyのscopal ambiguityを語用論的知識だけでどうやって検討する
のにゃ。そのような異なる意味解釈の存在に気づくこと自体に、すでに文法知識の
介入が要請されているにゃ。
ECMも主格目的語も「が」格と「を」格についての構造特性と階層構造の高低が
スコープの大小を決めるという解釈原理(いずれも一般性の高い文法知識であって、
この特定の構文専用にでっちあげたものではないにゃ)さえあれば、自動的に帰結する
ことにゃ。それに気づかぬふりをして無理やりなんでもかでも語用論にもっていこうと
するから「取ってつけたようなお話」と笑われるのにゃ。
517門外漢:02/01/26 09:15
>>516
「文法知識」って統語論的なものに限られるんですかね?
語用論的な文法知識ってのは想定できないんですか、チョムスキー派では。
518B.O.B:02/01/26 09:53
>>有標・無標は、この場合token頻度って言わなかったっけ?
>「この場合」専用に有標性の概念を改ざんしたということだにゃ。で、話者が判断する
>時には、「が」と「を」でどっちが頻度が高いかを考えて、一方で only > not と
>only < not でどっちがとりやすいフツーの意味かを考えて、それらを対合させていると
>いうわけにゃ。まったくもって回りくどい、ありそうにもない話しだと思うにゃ。
>そもそもnotとonlyのscopal ambiguityを語用論的知識だけでどうやって検討する
>のにゃ。
ん〜執念深い人だ。もはや下劣なレトリックに堕しているよ。
頻度が高いかどうかなんて「考え」ない。どっちが普通の言い方かってのは
直観的なものでしょ(そのためのライスコロッケの例、同意?)。
その直観のもとになっているのは、たとえばtoken頻度であると。
(別の可能性もある、たとえば欲しい、食べたいは語尾がイの形容詞なのに
「ヲ」目的語をとるのは例外的、とか。いずれにしても肝心なのはどちらが
普通の言い方かという直観)
有標・無標の概念を「改ざん」なんてしない。これは、有標・無標の対立の
一つのケースとみなしてさしつかえない、
といっている。いいからLevinson読め、ありそうもないとか不毛なこと言ってないで。

>そのような異なる意味解釈の存在に気づくこと自体に、すでに文法知識の
>介入が要請されているにゃ。
だからそれは論点に直接関係ないし、515で述べたように要請されてもいない。
スコープの曖昧性はsyntaxに直接関わるというassumptionを我々は
(MPとLFG/HPSGも)そもそも共有していない。わかる?


519B.O.B:02/01/26 10:11
>ECMも主格目的語も「が」格と「を」格についての構造特性と階層構造の高低が
>スコープの大小を決めるという解釈原理(いずれも一般性の高い文法知識であって、
>この特定の構文専用にでっちあげたものではないにゃ)
ここが本末転倒なところだ。この解釈原理とやらも、統語論のうちの一流派において
一般性が高いというだけで、しかもどこまでいってもラッキョウの皮をむくように独立
した経験論的根拠にはたどり着かない(というのも見えない移動とやらが許されているから)。
1.階層構造がスコープ関係を決める。(仮説)
2.一見階層的に下の要素が広いスコープをとることがある。
3.実は見えないレベルで、広いスコープをとる要素が上に来ているのだ!
(フツーなら
3'. 仮説1は誤り(強すぎる)
になるべき)
こんな議論がアリならあとは辻褄あわせにしかならない。
議論がcircularになっているのは明らか。
ガ/ヲの話も、所詮根拠のない仮説1を文字通り受け取った上での
議論でしかない。弱いよ。

100歩譲ってこれを、「一般性の高い文法知識」と認めても、
「一般性の高い非文法知識(=~語用論的知識)」と比べると後者の
方が一般性が高いことは先験的に明らか。
(「文法に特化した知識」は「文法に特化してない知識」があることを前提
にしてるんだから。)
文法に特化した知識が本当に必要かどうかいう議論から始まったんじゃ
なかったっけ、心理版でこの話は。「論点先取」だよ。
520(´∀`):02/01/26 11:23
>>517
もちろんそんなことはないにゃ。しかし文法の中核として統語知識を考えてるから、
余計なものを持ち込まずこれから直接followするならそれに越したことはないという
期待値は個人的に持ってるのにゃ。

>>518
>スコープの曖昧性はsyntaxに直接関わるというassumptionを我々は
>そもそも共有していない
syntaxで説明できたほうがよいということにも不同意なのかにゃ? 
syntaxで説明できないことに対して別の要因を考えることには何の文句もないにゃが、
キミは最初からsyntaxの問題ではないと根拠もなしに決めつけているようにゃ。
「スコープの曖昧性はsyntaxに直接関わ」らないとまずは論じてみせるべきだにゃ。

>1.階層構造がスコープ関係を決める。(仮説)
>2.一見階層的に下の要素が広いスコープをとることがある。
>3.実は見えないレベルで、広いスコープをとる要素が上に来ているのだ!
>(フツーなら3'. 仮説1は誤り(強すぎる)になるべき)
>こんな議論がアリならあとは辻褄あわせにしかならない。
>議論がcircularになっているのは明らか。
やれやれ、小学生並の読解力だにゃ。「見えない移動」でも「素性の一致」でもいいにゃが、
それはスコープ関係を説明するために提案されたものではない、ということを見落として
いるにゃ。格照合のメカがあればQRはいらない、というのも初期ミニマリストの売りの
一つだったのにゃが、それすらも知らんのかにゃ?
古い話しにゃがなんとなく「見えない移動」が気にくわん、では反論になってないにゃ。
それを仮定することによってどれだけ多くの現象が統一的に捉えらたかを考えてみるにゃ。
理論装置の実在性はそのような説明力によって十分に支持されるものにゃ。もちろん「他が
すべて同じにゃら」どんな理論装置もないに越したことはないのだがにゃ。
521(´∀`):02/01/26 11:27
>「一般性の高い非文法知識(=~語用論的知識)」と比べると後者の
>方が一般性が高いことは先験的に明らか
とんでもない誤魔化しがあるにゃ。「文法知識」一般と「非文法知識」一般を比べているのでは
にゃく、問題の例に対処するためにだけでっちあげられた「非文法知識」を使ったキミの分析と、
理論内で独立して要請されているメカがそのまま問題の例にも有効だという俺の分析でどっちが
合理的か、という話しにゃ。だからキミとしてはその「理論内メカ」に反論すべきにゃ。
何となく気にくわん、というのではなく、ちゃんとした反論を、にゃ。

>文法に特化した知識が本当に必要かどうかいう議論から始まったんじゃなかったっけ
何いってんのかにゃ。文法知識の存在は前提になってるにゃ。それが生得的なUGを仮定しなければ
説明できないのかどうか、がスレの主旨にゃ。UGがなくても言語知識は般化によって生じる、あるいは
UGは言語に特定化した般化能力に過ぎないという立場があり、それに対して些末な具体例でもいいから
議論して欲しいってことで主格目的語を出したのにゃ。これに対しては「般化で説明するのは確かに
難しい」とキミも書いてるにゃ。続けてキミは「が、統語論的な説明も必要ない、語用論/機能論的に
説明できる」と言ってるにゃが、語用論的な説明をわざわざ持ち出さなくてもsyntaxの問題として
処理できるという可能性をまず考えたい、というのが俺の立場にゃ。統語能力の存在をまったく認めない
というのにゃら、語用論オンリーで突っ張ることも(現実にはバカげていても)方法論的には正当化され
るにゃが、キミはそうではないにゃ。スコープ一般を扱うQR以外のメカをたてておきながら、主格
目的語のスコープだけそれと切り離したがる、その非合理性を俺は問題視してるのにゃ。
522(´∀`):02/01/26 12:02
521で「俺の分析」といったのはECMに関する部分のことにゃ、念のため。
523B.O.B:02/01/26 12:16

>問題の例に対処するためにだけでっちあげられた「非文法知識」を使ったキミの分析と、
>理論内で独立して要請されているメカがそのまま問題の例にも有効だという俺の分析でどっちが
>合理的か、という話しにゃ
ちゃんと読んでるの?
>そもそもこれは説明すべき現象と言うのもおこがましい、独立して
>論じられている語用論的原則(HornとかLevinson的な)の一例に過ぎない、
>という話。
っていってるじゃない。どっちも独立して要請されてる以上、
「文法知識」対「非文法知識」の対立はちゃんと成立してるよ。

>それを仮定することによってどれだけ多くの現象が
>統一的に捉えらたかを考えてみるにゃ。
反面、それを仮定しないとどうしても説明できない現象もない。
補助線を引きまくって「統一的に捉えられた」といってもそれが
正しいとか間違っているかはわからない。古代超文明の存在を仮定
すればマヤとエジプトに栄えた古代文明に関する不思議を統一的に
説明できる、というようなもので、古代超文明に関する独立した
根拠がなければ正しいとも間違っているとも言えない
(あいにく超古代文明が存在しなかったことを証明するのも難しい)。
「ナスカの地上絵はこうやって作られた」
「ピラミッドはこうやって作られた」
という合理的な説明と、
「地上絵もピラミッドも古代超文明の超技術で…」
という非合理的な統一的な説明、
どっちをとる?
世の中には、まあ後者を好む人がたくさんいるわけだけどね。

>スコープ一般を扱うQR以外のメカをたてておきながら、主格
>目的語のスコープだけそれと切り離したがる、
何か勘違いしてる。
(a)太郎はパリにだけ行かなかった。
に二つのスコープ解釈がある、そのことを説明するメカを私は
念頭に置いている。
だけど、どっちのスコープが好まれるか、義務的か、それを説明する
のは別の問題。syntaxは関連する要素ではあるが、必ずしも決定的な
要因ではない。
(たとえばポーズやイントネーションも解釈に関わってくるし、語用論的
なものもある)

ところでこれこれのスコープ解釈が「不可能」というのと「好まれない」「極めて好まれない」
「極めて極めて好まれない」…との間に明白な線引きはあるのかな、という例の問題もあるね。
私は「ない」と考える立場だけど。
524名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/26 14:04
再検証性が希薄なために、統語論は何でも言えることができる反面、実は科学的ではないということでしょうか?
テクニカルタームの応酬は、うちはではサロン的雰囲気をかもし出して楽しいのかもしれないが、
日本語を生成文法で語ることは実は、エゴイスティックなこじつけに過ぎない。自他の対立を考えてみてそれが良くわかった。
525かかり助詞:02/01/26 14:11
ひゃぁ。久しぶりにBOBちゃんと顔文字さんの戦争になっている。
読むのも大変なくらい書き込みがあるけど、幾つか横やり質問。

顔文字さんのECM/RTOの分析はraised complement subjectが
matrixのNegより上でcheckされるということを想定しているので
しょうか。するとAcc(v)>Neg?わたし何か勘違いしてますかね。
それは>>513と矛盾してないかな。

BOBちゃんのライスコロッケって何?right hand head rule
からするとご飯の入っているコロッケ?そんなの食ったことないぞ。

こういう言い争いにナルのは、互いがいっていることを理解してないという
よりもMPの顔文字さんとHPSGのBOBちゃんのbackgroundが
違いすぎるということに起因していると思われる。まあ、お互い
敵をconvinceしてみようとしても無駄でしょうな。

チョムスキー派の生成文法は「簡素な文法論」を絶えず求めている。
そうすることによって、より説明力のある理論を生み出すことが
出来た(と信じたい)。MPの背後には、これは「UGそのものが
簡素なため、簡素な理論の方がよりよくUGをmodelできる」
という考えがある。

横やり失礼しました。どうぞ続けて下さい。
526名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/26 14:23
日本語に英単語を混ぜないでください。意味が良くわからないので。日本語は
日本語で説明してください。
527虚無好き:02/01/26 15:16
昨日、わたしも心理板のレスとして「論点先取り」について書いたにゃ。
なんか冗長なうえ整合性がイマイチなので、途中でやめたけど、あえて書き込むにゃ。
PROXY規制ウザイにゃ!!

===========================
某スレから拾ってきたんだけどにゃ。

>言葉は前に書いたように、「ドーン、ママ」(ママとぶつかった)
>みたいな二語文の兆候とも取れる言葉もあります。

これがもし、英語で Bump Mom だったら、
文句なく2語文とみなされるところにゃ。(VOだから。)
いっぽう、上記の日本語の例では、明らかではないのにゃ。
しかしそもそも、このような()発話の構造を、完成された個別文法から説明することに問題ないのかにゃ?

わたしはチョム理論は、たしかに個々の統語知識に関しては機能的説明を行なわないけれども、
(つまり、<意味>を志向した目的論は、排除されているけれどもにゃ。)
言語の発達については、総体的に、個別文法の「完成」にむけた目的論的視点にたっていると思うにゃ。
ちょっと飛躍した比喩だけども、<原人>は、不完全な人間であったというような説明のしかたにゃ。
それが、幼児の発話解析に、完成した文法からの遡行的説明をほどこす理由になっているのにゃ。
Ball kick. に、もし overgeneralization があるとしても、それは幼児の行なったものではなく、
チョム理論の方法論の overgeneralization と思われるにゃ。
(具体的には、かかり博士がやったような、
目的語相当のものが主語になる The ball sells well.みたいな文の未発達な形態とみなす推論にゃ。)
SVOが比較的早い時期に学ばれるとしても、やはりそれも遡行的視点からの判断にすぎないにゃ。
ただ言えることは、その発話の時点で、その幼児にとってBall kick.は適格であった(らしい)ということであり、
Kick ball.となんらかの差別化をして発話していた可能性すらあるのにゃ。
その発話の意味、そして産出のプロセスについては、一義的な判断は難しいと感じるにゃ。

わたしはとくに幼児期においては、語用論的状況や、プロソディ(音律の特性)による意味弁別からの、
シンタクス知識へのフィードバックはありうると思うのにゃ。
言語獲得を問題とするなら、コミュニケーションを可能にする他の条件も考慮されて当然にゃ。
ところがチョム理論は、シンタクス能力を限定的対象とするがゆえに、
その能力を可能にしたかもしれない他の能力(非言語的コミュニケーション能力とか)を、
原理上、考察の対象から排除したとみられるにゃ。
もしそれがじっさい必要なものだったら、「刺激の貧困 (欠如) 」の理論の評価はどうなるのかにゃ?
早いはなし、(・∀・)ジサクジエン!!にゃ。
研究対象としてなら、統語与件を抽出することが正当化されるとしても、
幼児の言語刺激において、統語部門を事実上の閉域とみなしたうえでの「刺激の貧困」の理論は、
論点先取りの疑いがあるのにゃ。
まず、ある文法構造の提示(刺激)とその習得が、一定の(統語計算)領域でしか行われないと仮定したうえ、
その領域内で、「刺激の貧困」で説明しえない文法知識をUGという仮説構成体によって説明し、
こんどはそのUGが、シンタクス領域という「閉域」を境界づけると説明されるのであれば、
あきらかな循環にゃ。
528虚無好き:02/01/26 16:44
やっぱし
>、(・∀・)ジサクジエン!!にゃ。
は、キツすぎたかにゃ…。ま、いいにゃ。
コワイおじさんが来たら、また生物板に亡命するにゃ。
529名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/26 17:21
>これがもし、英語で Bump Mom だったら、

なぜ日本語の説明をするのに、英語に訳す必要があるのだろうか?それが、生成文法を日本語に適用させる
ための手段であるからである。本来日本語を考察するために、英語に翻訳する必要がどこにあるのだろう?
530名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/26 19:31
>BOBちゃんのライスコロッケって何?right hand head rule
>からするとご飯の入っているコロッケ?そんなの食ったことないぞ。
カプリチョーザというイタリア料理店のメニューに
あったよ。私も1回か2回しかくったことない。
de dicto読みだったらそんな料理はなくてもいいわけだが。
(「鯨の卵のオムレツが食べたい」とか。)

>それは>>513と矛盾してないかな。
正直、なぜ逆になるのかよくわからなかった。

ところで、「刺激の貧困」についてだけど、ジサクジエンという以前に
前提がおかしいと思うよ。心理版でちょっと言ったことをもうちょっと
調べてみたけど、大人は子供の文法的間違いを訂正しない、子供はそれに
従わない、という通説に反する研究結果が少なくとも英語に関してある。
訂正というのは、

C: At zoo.
A: At the zoo?

C: I want to put butter mine
A: You want to put butter on it?

のように、replay等を通じて間接的に行われて、
2歳から2歳半の子供の文法的間違いの60%以上がこのような訂正を
うける。(2歳半から3歳では35%程度に減る)
で、こどもの反応だけど、もちろん個人差はあるけど大体、
訂正されたうち、15%は正しく言い直す、15%は直さないで
言い直す(これは訂正の内容を理解できなかった場合を当然含む)
30から40%は「うん、そう」のように肯定的反応を示す。
あとは無反応で会話がそのまま流れる、という結果だそうだ。
(数字は大体ね。調査は5人の子供のコーパスデータに関して、
それぞれ6000の発話データを調査, エラーはそれぞれ2000個とか
その位のオーダーだったと思う。)

あ、あと、大人は子供の音韻論的、語用論的間違いは訂正するけど
統語論的間違いは看過する、というクレームも事実無根だそうだ。

ソースを知りたかったらこの話を聞いた習得畑の人に聞かないと
いけないけど、知りたい人いる?

>なぜ日本語の説明をするのに、英語に訳す必要があるのだろうか?
>それが、生成文法を日本語に適用させるための手段であるからである。
それは明らかにこの場合の虚無数寄氏の意図ではないと思うが...
531(´∀`):02/01/26 22:37
>>523
>「ナスカの地上絵はこうやって作られた」
>「ピラミッドはこうやって作られた」という合理的な説明と、
>「地上絵もピラミッドも古代超文明の超技術で…」
>という非合理的な統一的な説明、どっちをとる?
もちろん前者にゃ。だからこそ統語論を採るのにゃ。個々の言語表現がどうやって成立したか、それを
可能にする能力を説明の対象からはずして、すでに与えられた表現形式の用法だけ論じることが非合理的
だと言ってるのにゃ。

>どっちのスコープが好まれるか、義務的か、それを説明するのは別の問題。syntaxは関連する
>要素ではあるが、必ずしも決定的な要因ではない。
最初からそう言ってるつもりにゃが? そもそもあり得る表現や解釈をsyntaxが規定した上で、個々の使用例に
ついてはそれ以外の要因が関与するのにゃ。前者が不要であるかのように論じる一部の認知論者や機能論者に
俺は激しく反発しているのにゃ。

>>524
>日本語を生成文法で語ることは実は、エゴイスティックなこじつけに過ぎない
生成文法の根本理念をそもそも理解してないらしいにゃ。
>自他の対立を考えてみてそれが良くわかった
興味あるテーマにゃから、ちょっと具体的に書いてみてにゃ。自他交替などは、むしろ生成が得意と
するトピックだと思うにゃが、どういう生成の文献を読んで「良くわかった」のかにゃ?
532(´∀`):02/01/26 22:40
>>525
>それは>>513と矛盾してないかな
にゃ? かかり氏にしては単純な見落としにゃ。Lasnik-SaitoのECM分析と同じ話しにゃ。
補文主語が主格にゃら、補文内にとどまり主節要素(この場合Neg)より狭いスコープしかとれにゃいが
(Nom < Neg)、対格にゃら主節に繰り上がるのでwide scopeをとる (Acc > Neg)。どこも
矛盾してないにゃ。

>>527
うみゃ、そういう発想が系統発生と個体発生の混同だと思うにゃが?
>言語の発達については、総体的に、個別文法の「完成」にむけた目的論的視点にたっている
言葉づかいが難しいけれどもにゃ、teleologyとteleonomyは違うのにゃ。

>>530
あのにゃ、絶対に「大人は子供の文法的間違いを訂正しない、子供はそれに従わない」とは
誰もいってないにゃ。訂正しない場合、従わない場合が少なからずある、という指摘と
その研究結果はどこも対立してないにゃ。
>知りたい人いる?
参考までご教示願いたいにゃ。
533名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/26 23:10
>>525
>チョムスキー派の生成文法は「簡素な文法論」を絶えず求めている。
>そうすることによって、より説明力のある理論を生み出すことが
>出来た(と信じたい)。

GB理論は簡潔性は求めていなかったと思う。だからそこそこの記述力を
持っていた。MPは、簡潔性を達成するために記述力を犠牲にしている。
その上、少なくとも私の感覚では、HPSGのような理論に比べると簡潔性
でも負けている。ま、どちらが簡潔かというのは主観の問題ですが、MPと
HPSGのどちらに記述力があるかに関しては議論の余地はないでしょう。
以下は単なる勘ぐりですが、チョムスキーは、何かまともな理由があった
わけではなく、単に、言語学者としてのキャリアの終わりに当たって、
「派生」という概念を死守するためにMPのような理論を提案したのでは
ないかと私は疑っています。
534国語:02/01/26 23:12
>あのにゃ、絶対に「大人は子供の文法的間違いを訂正しない、子供はそれに従わない」とは
>誰もいってないにゃ。訂正しない場合、従わない場合が少なからずある、という指摘と
>その研究結果はどこも対立してないにゃ。

え……ちょっとそれは……???
子供の誤った発話の60%は何らかの訂正刺激を返される、というのが本当なら、
「刺激の貧困」仮説と真っ向から対立すると思うのだけど。
535名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/26 23:16
なんか金谷武洋氏の本を読んで影響を受けてしまった人が来てるみたいね。
536鰍犬:02/01/26 23:36
はじめまして。
さて、生成文法って、何でそうなるんですか?何か根拠があるんですか?
あったら教えてください。わかりやすく、短い言葉でお願いします。
537B.O.B:02/01/26 23:47
>>どっちのスコープが好まれるか、義務的か、それを説明するのは別の問題。syntaxは関連する
>>要素ではあるが、必ずしも決定的な要因ではない。
>最初からそう言ってるつもりにゃが? そもそもあり得る表現や解釈をsyntaxが規定した上で、個々の使用例に
>ついてはそれ以外の要因が関与するのにゃ。
いや、違うよ。チョムスキー理論では、例えばeverybody loves somebodyという文に
1.everybody loves somebody.
2.[somebody] everybody loves t.
のような二つのsyntactic representationsが対応してて、そのどちらが選ばれるかには
syntax以外の要因が絡むということでしょう。
ところが2のようなsyntactic representationがあるということの経験論的根拠はない。
例えばlinear logicも用いた意味論だと、
[S everybody [VP loves somebody]].
という単一のsyntactic representationに対して、
(多義性も想定せずに)複数のスコープ解釈を与えることができるわけ。
こういう想定でやっているから、
(例えば「〜だけが/を飲めない」の目的語に)構造上の違いがあればそれはスコープ解釈の
差に結びつくかもしれないけど、スコープ解釈の違いがあるからといって構造上の違いがある
ということにはならない、ということ。

ちょっと話戻るけど、
「飲めない」がv1+v2だっていう分析は「欲しい」にも適用されるわけ?
「〜を欲しい」という言い方は微妙な許容度だけど、「が」でマークされる
ことを「合理的に」説明するためには補文分析が必要なんじゃないの?

>あのにゃ、絶対に「大人は子供の文法的間違いを訂正しない、子供はそれに従わない」とは
>誰もいってないにゃ。
そりゃ「絶対に」とは言わないだろうけど、「一般的に」くらいは言ってるだろ。
少なからずって何パーセントだよ。
「訂正しない場合、従わない場合が少なからずある」ってのがpoverty of stimulus
かい?大人がピアノやダンスや代数を習うときだって、細かいミスを先生が訂正しない
場合、なおされても従わない(従えない)場合が少なからずあるじゃないか。これは
poverty of stimulusとどう違うんだ?
...referenceは多分月曜までにはわかる。

>もちろん前者にゃ。だからこそ統語論を採るのにゃ。
メタファーのドメインがずれてるよ。統語論かどうかの話ではなく、
見えないレベルでの移動(QRを含めて)分析というフィクションを
信じたがる性根を揶揄してるの。

538(´∀`):02/01/27 01:27
>>533
>GB理論は簡潔性は求めていなかったと思う
そんなことはないにゃ。例えばSSCとTSCが束縛条件Aに統合されたことなど、
常に先行分析をさらに簡潔化・一般化する作業が行われていたことを示しているにゃ。
第一、principles and parametersという考え方は、言語の普遍性と多様性という
パラドクスに対する簡潔な説明の提案以外の何ものでもないにゃ。
>議論の余地はないでしょう
HPSGがミニマリスト並に広範な言語データを説明の対象にしているとは思えないにゃが? 
具体例をあげて欲しいにゃ。
>「派生」という概念を死守するために
たぶん的はずれだにゃ。せいぜい、人間言語のバイオロジカルシステムとしての特異性を
指摘して(その指摘が間違っている可能性はあると思うにゃが)それをきっかけに生物
言語学のプロジェクトに繋げたい、もっと平たくいえば自然科学一般との相互作用を
図っておきたい、という下心ないし期待があるのだと思うにゃ。

>>534
100%の訂正と正しい反応が保証されなければ意味ないにゃ。60%? では残りの40%
は訂正刺激なしに正しい母語文法を獲得していることになってしまうにゃ。正直、俺は
60%でも少な過ぎると思ったのにゃ。
刺激の欠如は量ではなく質的なものだということも想起すべきだにゃ。

539(´∀`):02/01/27 01:28
>>537
>2.[somebody] everybody loves t.
>2のようなsyntactic representationがあるということの経験論的根拠はない
ミニマリストでも2のようなQRに依存したLFは採用しない人が多いのにゃ。上の書き込みを
ちゃんと読んでないにゃ。
>linear logicも用いた意味論だと、[S everybody [VP loves somebody]].
>という単一のsyntactic representationに対して、(多義性も想定せずに)複数の
>スコープ解釈を与えることができるわけ
日本語や中国語では同様のscopal ambiguityがない、ということはどうやって
捉えてるのにゃ?

>v1+v2だっていう分析は「欲しい」にも適用されるわけ?
「欲する」は対格目的語しかとらないから、これに状態性を担う上位要素がくっついて
対格をキャンセルしている、というのはあり得る話しにゃ。しかし一般に状態述語が
対格素性を少なくとも義務的には付与しないとだけいっておけば、その場合にデフォルト
的に主格が出てくるのではないかにゃ?
>少なからずって何パーセントだよ
キミ自身の話だと40%もの誤りが訂正を受けないそうだにゃ。ホントかにゃ?
多過ぎないのかにゃ?

>見えないレベルでの移動(QRを含めて)分析というフィクションを
>信じたがる性根を揶揄してるの
ではキミが信じてる分析装置がフィクションではない論拠を示してみてにゃ。
上の「linear logicも用いた意味論」たらはフィクションではないのかにゃ?
540かかり助詞:02/01/27 01:44
半日でこんなに沢山書き込みが。

顔文字先生。Lasnik&Saitoの話しは一応解っております。ただ、
「焼酎だけをのめない」のれいではonly>notの読みしかないというのが
判断でなかったっけ?raised complement subjectはonly>matrix not
がokってことになっているっすよね。これが矛盾じゃないかと
思った次第です。

BOBチャン。で、ライスコロッケはご飯が入っているコロッケなの?
なんか気持ち悪いな。

>>533 GBも簡素性は求めていたと思う。例えばtensed S conditionと、
specified subject conditionがあって、その二つがredundant
だったから、そしてSSCは必要だったから、TSCをNICにreduceした。
ところがNICは単にTSCの簡略versionではなくて、TSCより多くの
ことを「説明」できた。Rizziのrelativized minimalityも
それを導入することにより、単に理論が簡略になるだけでなく、
新しい事実も説明できた(pseudo opacity等)。こんな具合に、
簡略化はempriical coverageを広げることにつながってきた。
チョム先生はMPにそういうことを期待しているのではないかな。
絶対に必要と思われるところ(interface)だけで説明していきたい。
勿論、反チョム派の人たちがいうように、現時点ではまだどうして
いいか解らないことが多い。ただ、MPは「(記述するのではなくて)
説明する」ということの本当の意味は、「簡略化=派生・表示の経済性から
followする」ということにあるという主張をしている。。。
んじゃないかな。
541かかり助詞:02/01/27 01:49
533に対して顔文字先生からも同様のreplyが。
ひゃぁ。衝動派先生みたいにもう寝よ。
542(´∀`):02/01/27 02:27
>「焼酎だけをのめない」のれいではonly>notの読みしかないというのが判断でなかったっけ
逆、逆。焼酎だけをのむということができない、のにゃから only < not にゃ。
他は飲めても焼酎だけは飲めない、飲めないのは焼酎だけ、が only > not にゃ。

近所のコンビニに「ライスバーガー」ってのが置いてあるにゃ。あまり食指が動かないにゃ。
543探検隊:02/01/27 03:30
>>538
あーあ、そんなこと言って。
知らないよ。>顔文字先生

いま心理板でレスを書き込んだばかりなんだが、
本気で100%じゃなきゃダメだと思っていたのか・・・。
よーく考えて、訂正した方がいいんじゃないか?
オレに言わせれば、1%だって充分な場合もあると思うけどね。

正直、脱力した。
ガッカリにゃ。
もう寝る。
544探検隊:02/01/27 03:46
1%→0%に変更してもいいよ。

お休みなさい。
545かかり助詞:02/01/27 04:26
実はまだまだ寝ません。戻ってきました。

>>540「焼酎だけをのめない」のれいではonly>notの読みしかないというのが

というのは私のtypoです。not>onlyのことね。すなわち、NegP dominates v。
RTO/ECMの方ではonly>matrix notも可能(すなわちv dominates NegP)
というのが矛盾だと思うということっす。

それから刺激の欠如ですが、親は平均して60%も子供の文法の間違いを
直しているというのは知らなかった。その親は学校の先生かなんかを
仕事にしている人かネ。でも60%が多いとか少ないとかそういうのが
問題なのではなくて、そもそも例えば複合名詞制約に反する
文なんか子供はつかわんダロうし、よしんば使ったとしても
それを訂正する(ほどのsyntaxの知識のある)親がいるとは
考えられない。私のカアチャンなんて、関係節という概念自体
おそらく知らないと思うし。にもかかわらず、英語・日本語の
話者は複合名詞句制約をほぼ均質に獲得する。これを般化で
どう説明するんざましょ。心理版同時進行になっているから
心理版の方もこれを読んでくれることに期待します。

あっしのうちの近所の食料品店には「枝豆ライス、タコス風味」
という強烈な冷凍食品があり、実は時折食べてます。
546(´∀`):02/01/27 05:59
>>545
>>513に書いたことかにゃ? そもそも俺の判断では「太郎は焼酎だけを飲まなかった」
のような場合でも only > not が優先され、「飲めない」のような複合動詞と逆転が
起きるにゃ。かかり氏はこれが矛盾だと言ってたわけにゃ。前者が上で書いたような
理由でそうなるとすれば、ECMの場合も同じように扱えるにゃ。ECMで主節動詞を複合
述語にしてみれば分かるにゃ。
1) 太郎は花子だけを悪いと思わなかった。
2) 太郎は花子だけを悪いと思えなかった。
(1)は only > not、(2)は only < not になったりしないかにゃ?

>60%も子供の文法の間違いを直している
その60%がどういう間違いなのか、生成が普遍性や生得性を主張しているような
知識に関わる間違いかどうかが肝心にゃ。そうでない個々の周辺的知識については
環境次第ではもっと訂正が起きていてもいいはずにゃ。
>そもそも例えば複合名詞制約に反する文なんか子供はつかわんダロうし
そのようなケースが1つでもありはしないのか、というのが「100%」の意味にゃ>543
547B.O.B:02/01/27 06:40
これが件のreferenceというかブツだ。
(私もまだちゃんと読んでないのだが)
これからなんかのジャーナルに載るらしい(から
ちゃんとしたreferenceはまだない)
www-linguistics.stanford.edu/colloq/papers/clark-all.pdf

>60%でも少な過ぎると思ったのにゃ。
そりゃ苦し〜。例えば我々が日舞を習うことになったとして…
毎日三時間先生に学び、三時間独習するという猛練習を積む。
独習の間のミスは自分で気付かないからわからないし、先生も全てのミスに
気付くとは限らないし流れを重視してミスをいちいち指摘しないこともある。
(実際、片っ端からダメだしされていたらいつまでたっても上達しないはず)
注意されてわかっていながらつい同じミスをしてしまうこともある。
この場合、ミスの数/動きの数、訂正を受ける数/ミスの数、
訂正にしたがう数/訂正をうける数、数えて見なければわからないが、まさか
訂正を受ける数/ミスの数が100%に近くなければ正しい踊りは原理的に、
いつまでも習得できない、ということにでもなるのかな。
まさに机上の空論、畳の上の水練…
548B.O.B:02/01/27 07:08
>日本語や中国語では同様のscopal ambiguityがない、ということはどうやって
>捉えてるのにゃ?
ない?
a) 誰かが誰もを愛している
[all > some] の意味、私的には可なんだけど。
もちろん [some > all]の方がいいんだけどね。
逆に英語でもinverted scopeがどうしても出ない人が
クラスに一人はいるという話だし。

まあそれはそれとして、無い(inverted scope の許容度が違う)んなら
それは日本語の語順が自由なことと当然関係あるだろう。
どうせとってつけたよう、とか言うだろうけど、関係ないと考える方が
よっぽど不自然。中国語に関してはデータがわからんからなんとも言えない。

>ではキミが信じてる分析装置がフィクションではない論拠を示してみてにゃ。
>上の「linear logicも用いた意味論」たらはフィクションではないのかにゃ?
分析装置は意味論でも統語論でもフィクション(つくりもの)に決まってるよ…
問題なのはさ、everybody loves somebody という文に
二つの意味が対応してるのは話者の直観と言う経験論的な根拠がある事実。
一方、二つの統語構造が対応してるというのにはそういう根拠は無いという
意味でフィクション。
だから意味論で処理できれば先験的にはその方が良い。



>v1+v2だっていう分析は「欲しい」にも適用されるわけ?
「欲する」は対格目的語しかとらないから、これに状態性を担う上位要素がくっついて
対格をキャンセルしている、というのはあり得る話しにゃ。しかし一般に状態述語が
対格素性を少なくとも義務的には付与しないとだけいっておけば、その場合にデフォルト
的に主格が出てくるのではないかにゃ?
549B.O.B:02/01/27 07:55
↑最後の段落は付着したものなので無視してください。
でもついでになんか言っとくと、
「自然を愛する男」「自然が好きな男」の、
「愛する」と「好きだ」には非状態性vs状態性の対立があるのかな?

>対格素性を少なくとも義務的には付与しないとだけいっておけば、
>その場合にデフォルト的に主格が出てくるのではないかにゃ?
出てこんでしょう。「〜に詳しい」のように形容詞の
最低、
「対格素性を少なくとも義務的には付与しなければ、その場合に
 デフォルト的に主格が出てくるといっておけばいい。」
では?それはもう主格でもなんでもない、滅茶苦茶だ。

結局、主格の「が」と対象の「が」とを統一的に説明するのは、
無理なんだよ。「〜が/を飲みたい」の例だけ見てれば一見魅力的だけど、
結局破綻する。

ライスコロッケは…ドリアを衣でくるんだと思えばいいかも。ご飯が
みっちり詰まっているわけではない。
550名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/27 11:44
スコープって何ですか?
551名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/27 14:26
552国語:02/01/27 16:46
前にも書いたのだけれど、母親が子供に語りかける言葉は、本人の文法的知識など考える
必要もなくものすごく豊かな刺激として子供の成長に影響していると思うんですよ。
誤りの訂正などは、私には60%でも「少ないんじゃないの?もっとやってるでしょ」と思った
くらい。
子供が話し始める前から、家族は子供と言語的なコミュニケーションをとっています。
(大人)「〇〇▲▲君!」(子供)「あ〜ぃ。」子供がある程度の年齢になった家庭でほぼ
かならず見かける風景。ちょっと見はまるで犬に芸を仕込んでいるような風景であっても、
そしてやってる当人同士は発達心理学とか教育理論とか全然知らないで面白がってやっている
だけだとしても、やはり人間として成長するためにやらねばならない大事な訓練だと思う。
さらにもっと幼い赤ん坊の頃からして、口に食べ物を与えながら「ほ〜ら、おいしいね」といい、
おしめをかえながら母親が「ああ気持ちいいねえ。」という。こうした刺激は、どのような
感覚が「おいしい」ものであり、「気持ちいい」ものであるかということを、子供に対して
決定的に指し示すのじゃないかな。生物学的には栄養あるものがおいしく、害あるものがまずく
受容されるように味覚が設定されているということができるだろうけれど、世界の珍味がそれ
ぞれ文化的にまったく異なる形で形成されてゆくのは、成長時における「美味」感覚の形成
は、感覚器官の普遍性を超えて文化にカスタマイズされてゆくからでしょう。
そういうものが既に積み重なってきてから、子供は自分自身で発話しはじめるわけなのだ
から、数歳の時点で100%近い訂正行動が観察されない限り無視すべき現象であるという
話や、うちのかあちゃんは言語学などしらんという話は、久しぶりにちょっとがっかり。

初めてモスバーガーできんぴらライスバーガーを食べた時は、不思議な感覚ながらも
一時期はまりました。まだ口にしたことがないようでしたら一度おためしを。
553国語:02/01/27 17:23
今心理版へいってざっと生得スレ2を読んできました。
その>46の(´∀`)先生の言葉は何の問題もなく納得できる。
これって>>538と同じことについて語ってるのか、それともどこか問題が(すり)かわっている
のか???? わからなくなってきました。
今の旬のタームは「トークン」ですね。これだけは覚えました。
554虚無好き:02/01/27 21:15
国語の先生、やっぱり規範的なひとだにゃ。
60%は、ものすごく大きいにゃ。
育児板に行って、幼児の言い間違いを面白がって、
何度も言わせている「親バカ」なひとたちを見てくるといいにゃ。
(ただしこれはおもに語彙の間違いにゃ。)

で、タイプ/トークンは視点依存的な問題だと思うにゃ。
a+b×cで、乗算を優先して行なうことを学習した児童は、
他の加算と乗算を含む、互いに異なる無数の数式(タイプ)においても、それを応用するにゃ。
はじめて出会う数式(のタイプ)においてもふつう行なうにゃ。
しかし、チョム理論からすれば、このような一般推理が働くかぎりにおいて、
これらの数式もトークンとみなさなければ、100%理論は正当化されないのにゃ。

ところで、思いつきで数式をアナロジーにしたので、あとでいろいろ面倒な批判がでてくるかもしれないけど、
ひょっとして言語の創造性といわれるもののうち、ほとんどが一般推理で片付くのでは?という予想もうまれるにゃ。
そして必ずしもチョム理論に矛盾しない考えとして、ってゆーか、むしろMPに従った予想として、
互いに類推不可能な文法のタイプとは、めちゃくちゃ少ないのでは?という可能性もあるにゃ。
しかしここからいきなり生得説に jump to a conclusion するのは、シンタクス領域を閉域とみなすからであり、
どうしてそれは他の刺激から「学ばれて」はいけないのか、という正当な疑問になるにゃ。
そしてまた、系統発生と個体発生の区別のないアフォと批判されるわたしなのにゃ…
まあ、これはその「互いに類推不可能な文法のタイプ」が現実的に提示されてから云々される問題であり、
(はっきりいって、これは現実的ではないと思うにゃ。)
いまの段階でどうこう推理しても、しょせん当て推量にゃ。

で、なんで最近「B級グルメ板」みたくなってるのにゃ?
わたしはカプサイシン派で、スパゲティ一食につき、タバスコをビン半分使うにゃ。
キク━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
555名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/27 23:30
555番ゲット!
556通りすがり:02/01/28 00:23
クレオールって言い間違いを訂正されるのかにゃ?
557かかり助詞:02/01/28 01:48
>>顔文字さん。
なるほど、私が想定していた判断が違ったようです。
>>BOBチャン。
日本語の「誰かが誰もを愛している」はambiguityなし、
と黒田先生のdissertationでいわれてます。「誰も」を
scrambleすると、ambiguityアリ。「誰もを誰かが愛している」。
私はこの判断は正しいと思う。
ライスコロッケときんぴらバーガー食ってみたいもんだ。
>>all タイプ・トークンの話し。
上でいった複合名詞句制約違反なんてのはタイプ的にも
トークン的にも出てこないのでは?すると経験説にしてみれば
他からの類推、ということになるのだろうけど、具体的に
何からの類推だろう?CNPCだけでなく、wh-islandとか、
that-tとか、タイプ的にもトークン的にも出てこないのなんて
沢山あると思われるけど。

558B.O.B:02/01/28 05:39
>日本語の「誰かが誰もを愛している」はambiguityなし、
>と黒田先生のdissertationでいわれてます。
黒田先生のdissertationでいわれていようがなんだろうが、
あるものはあるの。
黒田先生のdissertationで言われてる「から」正しい、
だからその判断は「間違っている」に近い言い方、どうかと。
559B.O.B:02/01/28 06:33
>「誰かが誰もを愛している」
inverted scope がとれないやつは気合が足りないからだ、
などと暴言を吐いてみる。

>すると経験説にしてみれば他からの類推、ということになるのだろうけど、
経験説というのは、経験(positive/negativeなデータ)からの一般化、即ち
規則の抽出、といっていいよ。その規則から導出できるか、できないかで
well-formed sentenceかどうかが決まる、これ生成文法の本義なり。

心理板の47にも書いたことだけど、人間ははじめて見た生き物を、
「これは虫だ」とか「虫ではない」と判断できる。
これがどうしてなのか、『説明的妥当性』の説明はまだ誰も
できないが、単純化すれば

足が六本ある&触覚がある&...=>昆虫である

のような規則を持っているからだ、のようにとりあえず考えることができる。
ところが、この規則の抽出の仕方にも、おそらく人間の認知にもとずく制約が
あって、大きさのような属性は例えば規則に数えられない。つまり、全長50M
の蛾を目撃したら、「巨大な蛾だ」と思うわけで、これまで見てきた虫とサイズの
面で大きくことなるからこれは虫ではない、などとは思わない。
つまり、類推の基礎となる「類似度」の判定基準は人間の一般的認知にもとづく
「生得的な制約」を受けている。
このような認知のありようは、昆虫(またはwell-formed sentence)のカテゴリー化
に関して決定的な働きをするわけだけど、これを「人間は何が虫/文で、何が虫/文でないか
生得的に判断する能力を持っている」というのは馬鹿げている。わかるかな…

560かかり助詞:02/01/28 22:52
この間、近所の池の周りを散歩していると、向こうの方から
飼い主に連れられた犬がやってきた。遠目に見ると何だか
ひょこひょこと変な歩きかたしている。しかし、犬は犬だ。
数分して、犬との距離が短くなって初めて気づいたのだが、
その犬には前足が一本しかなかった。可哀想に病気か
事故で足を失ったのだろう。しかし、犬は犬だ。足が一本
足りないからといって、犬をオート三輪だとは誤認しなかった。

さて、英語のWho do you think left?は文法的だけど
*Who do you think that left?は非文法的。犬に足がなくても
犬だと解る人間が、thatがあるなしで何で文法性ががかわったと
思うのでしょう。
561かかり助詞:02/01/28 22:58
この間、近所の池の周りを散歩していると、向こうの方から
飼い主に連れられた犬がやってきた。遠目に見ると何だか
ひょこひょこと変な歩きかたしている。しかし、犬は犬だ。
数分して、犬との距離が短くなって初めて気づいたのだが、
その犬には前足が一本しかなかった。可哀想に病気か
事故で足を失ったのだろう。しかし、犬は犬だ。足が一本
足りないからといって、犬をオート三輪だとは誤認しなかった。

さて、英語のWho do you think left?は文法的だけど
*Who do you think that left?は非文法的。犬に足がなくても
犬だと解る人間が、thatがあるなしで何で文法性ががかわったと
思うのでしょう。
562B.O.B:02/01/29 00:21
>Who do you think left?は文法的だけど
>*Who do you think that left?は非文法的。
だから、なんでいつも英語の例なんですか、ってつっこみ受けるんだよ。
ずっと昔に議論したと思うけど、
そもそも
I think that S vs. I think S.
は機能論的に等価ではない、ってのと、
人間のparsingの仕方に関係あると思われる。

>足が一本 足りないからといって、犬をオート三輪だとは誤認しなかった
言い方は悪いが、それは言ってみれば足の ellipsis だ。
人間の認知はそれをanomalousな犬だと思うようにできている。

オート三輪やカメラの三脚のような配列で足が三本ついてたり、
ちっさな角がついてたら、それは「犬...?」っていうかむしろ妖怪だ。
足の数、という言い方は単純化した言い方だ、って最初から
ことわってあるだろう。

犬を犬と認識する仕組みがわかれば、↑のような判断は「予測可能」に
なる。逆にいうと↑のような判断を捉えられるような認知の理論モデルを、
心理学者は構築しないといけない。そんなものはまだないが。

>犬に足がなくても犬だと解る人間が、
>thatがあるなしで何で文法性ががかわったと思うのでしょう。

なぜ犬に足がなくても犬だと解るのか、その答えを知ってるような
言い方だね。それが文法性の問題と同等以上に難しい問題だという
意識が欠けているんだな。
563Kakari-joshi:02/01/29 00:32
The point that I am making is that unless your functional
explanation is solid enough to account for that-t effect,
it cannot be regarded as an alternative to the ECP style
explanation. Of course, I could cite examples from Japanese,
but English happens to be the most understood language.
564探検隊:02/01/29 00:39
二人とも何を間抜けなこと言ってるのよ。
>>561が比較になってないってことぐらいはオレみたいな素人にも分かる。
あえて比較するなら、
  Who do you think that left?は、たとえ非文法的でも、
 文らしいということぐらいは分かる。
  非文法的だからといって、ミミズだとは誤認しない。
ってことにしないとバランスが悪いじゃないか。(笑

>>561はネタだろ?
本気ならガッカリだが。
565Kakari-joshi:02/01/29 00:43
>>564 Sorry to disappoint you, but I am not kidding.
Japanese is the most understood language here.
Although I do understand your motive for writing in English,
I am afraid that some people might regard it as a kind of pedantry.
567B.O.B:02/01/29 00:52
だから去年の8月か9月くらいにやった記憶があるんだけど。
文句があるならなにがsolidでないかそのargumentに文句つけて。
じゃなかったら日本語の例出して。

>English happens to be the most understood language.
英語の現象を説明するために理論が作られたんだから、happen to もクソもない。
UGを標榜する以上系統が異なる他の言語の例を挙げるのがよりフェアじゃないの?
568探検隊:02/01/29 00:56
not kiddingなら問題だな。
「すり替え」「詭弁」になっていることぐらい気づけよ。(怒
569名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/29 01:17
>566
寒ピープルは無視してよろし。
犬にとてもよくにている犬でないものも犬と呼べる。これが言語の厄介な
ところさぁ。そうではないかね?
570B.O.B:02/01/29 01:44
>犬にとてもよくにている犬でないものも犬と呼べる。
専門用語でいう「非文」も、普通に言えば「文法的に間違った"文"」
だしね。

>「すり替え」「詭弁」になっていることぐらい気づけよ。(怒
心理学的/認知科学的なことを真剣に考えたことがなく、チョムスキー理論
一辺倒でやってきた人の発想レベルなんてこの程度のものなんですよ。
571(´∀`):02/01/29 03:54
>>548
>意味論で処理できれば先験的にはその方が良い
そうは思えないにゃ。その意味の違いに関する直観の根本がどこにあるかという
話しにゃ。二つの意味に対して二つの意味構造を書いてみました、では説明になって
ないにゃ。そのような曖昧性がある場合、ない場合がどうして分かるのか、まで含めて
考えた時、許されない意味解釈に対応する構造の派生が原理的に排除され、その同じ
原理がその意味とは無関係な別の現象も一緒に説明できるとしたら、そっちのほうが
良い、というのが俺の感覚にゃ。どっちにしても構造と意味との対応関係は捉えなきゃ
ならんにゃ。
>「〜に詳しい」のように形容詞
動詞でも「〜に会う」のような場合があるにゃ。少数の例外はそれこそ刺激提示に
基づいて個別に「学習」すればすむにゃ。この例でもって他動詞の対格目的語の
無標のマーカは「を」である、という一般化を放棄するのと同様、主格主語を破棄する
のは非合理的にゃ。

>>552
心温まる親子交流でけっこうにゃが、世界中の幼児が同じような恵まれた環境にある
んだろうかにゃ?

>>554
>シンタクス領域を閉域とみなす
事実無根にゃ。自律系と孤立系は違うにゃ。
>他の刺激から「学ばれて」はいけないのか
どうやって学ぶのか、をまず述べろ〜、述べろ〜、述べるのにゃ〜(懐かしいにゃ

>>566
かかり氏は使ってるパソコンの都合で日本語で書けなくなる時がよくあるのにゃ。
>>569
>寒ピープル
って何にゃ?
572(´∀`):02/01/29 04:05
>主格主語を破棄する
主格目的語、にゃ
573"pedantry" kakari-Joshi:02/01/29 04:24
>>566 I cannot install programs like IME or ATOK into my computer at work.
Sorry if you find this snobby and "pedantry." Why do you write in English
if you think it is a pedantry act?

For the rest of you that sound very upset with my stupidity,
please be patient. I will get back to you in Japanese later.
574名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/29 05:12
573の事情がよくわからないけど、
私の場合、IEの検索ボタンや履歴ボタンなどを押して、
いったん左側に表示させてしまうと(すぐに消してもよい)、
また日本語で書けるようになります。
575B.O.B:02/01/29 09:20
>少数の例外はそれこそ刺激提示に基づいて個別に「学習」すればすむにゃ。
〜が好きだ、〜が欲しい、〜がVせる。個別に学習すれば済むんだろう、
破綻してるよ。
そもそも主格ってのはInflが付与する(寒っ)ものなんだろう?
その上、「欲しい」や「好きだ」が実は complex predicates だとか、述語が
対格を付与しないときにデフォルトで主格が現れるとか、もう滅茶苦茶だ、滅茶苦茶。

>二つの意味に対して二つの意味構造を書いてみました、では説明になってないにゃ。
意味ってものがなんなのかについての想定によっては、個々の語の意味は一つで、
意味の計算に二つ以上解がある、ということにもなる。

お前は意味論も語用論もチョムスキー以外の統語論もろくにわかっていないくせに、
何でもチョムスキー理論で説明できればそれが一番いい、のワンパターンだな。

>許されない意味解釈に対応する構造の派生が原理的に排除され、その同じ
>原理がその意味とは無関係な別の現象も一緒に説明できるとしたら、そっちのほうが
>良い、というのが俺の感覚にゃ。
世の中には不思議なことはたくさんあるが、たいていのことは宇宙人か
幽霊がやったと思えば説明できる。それと同レベルの宇宙人原理だ。
576虚無好き:02/01/29 09:46
>事実無根にゃ。自律系と孤立系は違うにゃ。
わたしは起源の話をしているのにゃ。
ひとつの自律系が、その起源において、他の系との関連(あるいは未分化の可能性)が排除されているのではないか、
という問いにゃ。
まあ、また個体発生と系統発生の混同という反論でおわると思うけどにゃ。

ところで、心理板ではひどい言われようにゃ。
データの問題を「きれいごとはもうたくさん」というようでは、神の存在証明といっしょにゃ。
宇宙の起源が即答できなければ、神の存在を認めなければならないのかにゃ?
わたしは、(おそらく)BOB先生の、学習そのものが神秘じゃないか、という発言におおいに共感できるにゃ。

時間ないので強制終了にゃ。またくるにゃ。
577名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/29 10:14
BOB先生じゃないかもしれないにゃ…(鬱
578名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/29 10:46
荒れてきたな。と同時に、風邪をひいたらしい。から、
あんまりお相手できんかもしれん。「英語で書くな、
偉そうに」と英語でいわれたり訳ワカランが、仕事で
使っている機械が、英語のシステムの、しかも私あんまり
詳しくないwindowsで、あげくに勝手に何かのprogram
を入れられないようになっているのよ。

ある現象を説明する際に、それが統語的に悪いのか、意味的に
悪いのか、語用論的に悪いのかなんてのは経験的な問題で、
最終的には「どうすれば最も簡潔な説明が得られるか」という
ことを考え理論が決めること。先験的に意味で出来れば意味だ、
というのが理屈にあってないと思うけど(BOBチャン怒るだろうな)。

それと、三本足の犬と、角の生えている犬、頭が二つある犬、
足の六本ある犬、どこいら辺からが妖怪になるのか、私には
規準が解っていなかった。今もワカランが。去年、フィラデルフィア
で顔が二つある猫なんてのが生まれたけど、やっぱり猫だったし。

う〜ん、BOBチャンは何でチョム派をそこまで憎むようになったのか
よかったら聞かせてくれい。

で、日本語の例について(望ましくはconstructiveに)
話しをしようでないか。まあ、なんでもいいのだけど、
こんなのどうよ?

*太郎が[花子がなぜ朝早く出ていったという事実に]憤慨しているの?

経験学習ではどういうfeedbackがあって、これが駄目だということを
学ぶのか?少なくとも私のカアチャンは教えてくれたことないと
思う。ちなみに対応する英文、Why is John upset with the fact that
Mary left so early?も非文だけど英語を出すと怒られると
いけないから、黙っておこう。喉が痛いので、ROM化するかもしれん。

579名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/29 16:48
太郎は なぜ 花子が 朝早く出ていったという事実に 憤慨しているの?
この日本語の文はOKですよね?
Why is John upset with the fact that Mary left so early?
この英文はどちらかというと上に私が書いた日本語の文に対応していると思うのですが、
それでも、この英文はダメなんでしょうか?
言語学以前の素朴な疑問です。
580B.O.B:02/01/29 17:08
>>578
もうちょっと、問題提示をちゃんとしないと誤解されるのも無理ないよ。
代案を問うてるわけだからそっち側の「模範解答」も書いといて。

>わたしは、(おそらく)BOB先生の、学習そのものが神秘じゃないか、という発言におおいに共感できるにゃ。
私の発言であってるよ。神秘だからあつかえないというんじゃあない、せめて学習研究に関する現段階での動向を
抑えてからなんか言って欲しいのね。
581(´∀`):02/01/29 20:27
>>575
>お前は意味論も語用論もチョムスキー以外の統語論もろくにわかっていないくせに、
>何でもチョムスキー理論で説明できればそれが一番いい、のワンパターンだな
とにかくチョムだけは許さ〜んとキャンキャン吠えてるどこかの痴れ者といい勝負かもにゃ。
よりよい分析を出そうとする建設的な批判ならいくらでも耳を貸すがにゃ、最初に意味もなく
チョムはダメと決めつけ、どんな見苦しい分析でもチョムに同意しなくてすむならそのほうがマシ、
というようなひねくれた態度はどこにいっても通用せんにゃ。
>たいていのことは宇宙人か幽霊がやったと思えば説明できる。それと同レベルの
>宇宙人原理だ
何の具体的な提案もできずその幼児じみたワンパターンの罵詈雑言を繰り返すしかないのが
キミの哀れなとこにゃ。キミのおかげでHPSGはチョム憎しの理不尽なカルト的テロ集団かと
思う人が出てくるだろうにゃ。他のもっとまともなチョム批判をやってる連中もキミには
たいがい迷惑してるのではないかにゃ。兎に角、匿名とは言え自分の値打ちを下げるような
書き方はせんほうがいいと思うにゃ。

>>576
系統発生のレベルでは生成系のだれも「他の系との関連」を排除したりはしてないのだがにゃ。
どうして
>神の存在証明
が出てくるにゃ。UGが創造論者の仮説だと思ってるにゃ?俺に言わせればなんでもかでも
般化だ学習だと言ってるほうがよっぽど神懸かり的なんだけどにゃ。

>>579
「なぜ」のスコープの違いに気がついてるのかにゃ?

>>580
>せめて学習研究に関する現段階での動向を抑えてからなんか言って欲しいのね
屁理屈もたいがいにするにゃ。反証責任はそっちにあるにゃ。UGを仮定しなくても
最新の学習理論なら下接条件はこのようにして獲得可能である、と言うべきにゃ。
582かかり助詞:02/01/29 23:28
>>579 その日本語は「なぜ憤慨しているの」という質問だから
OK。私の「花子がなぜ早くでっていった事実」というのは
「花子が」の後に「なぜ」があるので構造上「なぜ早く出ていったの」
という不可能な修飾関係しか許さない。英語の文の方には
論理的にはambiguousなんだけど、日本語の拙例がだめなのと
同じ理由で駄目になる。

まあ、そんなわけで複合名詞のなかにadjunctのwhyがでてると
ダメなのだけど、同時に説明しないといけない現象もある。

(1)*太郎が[花子がなぜ朝早く出ていったという事実に]憤慨しているの?

argument whだったら複合名詞句のなかに出てこれる。
(2) 太郎が[誰が朝早く出ていったという事実に]憤慨しているの?

argument whが「なぜ」より高い位置にあったらだいぶよくなる。
(3)??太郎が[誰がなぜ朝早く出ていったという事実に]憤慨しているの?

他にもあるのだけど喉が痛いのでここまで。ここいらを学習でどうするか
考えてけれ。模範解答って、チョム流でも怒らない?
583かかり助詞:02/01/29 23:29
>>579 その日本語は「なぜ憤慨しているの」という質問だから
OK。私の「花子がなぜ早くでっていった事実」というのは
「花子が」の後に「なぜ」があるので構造上「なぜ早く出ていったの」
という不可能な修飾関係しか許さない。英語の文の方には
論理的にはambiguousなんだけど、日本語の拙例がだめなのと
同じ理由で駄目になる。

まあ、そんなわけで複合名詞のなかにadjunctのwhyがでてると
ダメなのだけど、同時に説明しないといけない現象もある。

(1)*太郎が[花子がなぜ朝早く出ていったという事実に]憤慨しているの?

argument whだったら複合名詞句のなかに出てこれる。
(2) 太郎が[誰が朝早く出ていったという事実に]憤慨しているの?

argument whが「なぜ」より高い位置にあったらだいぶよくなる。
(3)??太郎が[誰がなぜ朝早く出ていったという事実に]憤慨しているの?

他にもあるのだけど喉が痛いのでここまで。ここいらを学習でどうするか
考えてけれ。模範解答って、チョム流でも怒らない?
584かかり助詞:02/01/29 23:34
二重かきこスマソ。人間だけでなく機械も調子悪いや。
585名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/29 23:41
二重カキコスマソ。
586B.O.B:02/01/30 05:59
>模範解答って、チョム流でも怒らない?
それ以外のものがでてくるとは期待してないよ。
587B.O.B:02/01/30 17:03
>どんな見苦しい分析でもチョムに同意しなくてすむならそのほうがマシ、
>というようなひねくれた態度はどこにいっても通用せんにゃ。
見苦しいとかとってつけたようとか、そんなコメントしかできないという
のが終わってる。経験的には妥当だが、チョムスキー理論による説明で
ないからダメというだけでしょう。
まあそっちはチョム信奉者の内輪で通用してれば満足なわけだろう、
「対格素性を少なくとも義務的には付与しないとだけいっておけば、
 その場合にデフォルト的に主格が出てくるのではないかにゃ?」
のようなとってつけた説明でもなんでも。

>その幼児じみたワンパターンの罵詈雑言を繰り返すしかないのが
一見不思議な、関連のない現象を、経験論的に実証できない要素を
設けてそれで説明する。
それが、世界の七不思議を宇宙人によるものと説明するのとどう違うのか。
「これらの現象をそれではあなたはどう説明するんですか? できないでしょう?
実在するんですよ、宇宙人は!」
何度でも繰り返すがそれと同レベルの電波論法だと言っている。

>屁理屈もたいがいにするにゃ。反証責任はそっちにあるにゃ。
何が屁理屈だ。学習一般に関する知識が殆どないくせに言語の学習可能性に
ついて聞いた風な口をきく方がどうかしている。

>HPSGはチョム憎しの理不尽なカルト的テロ集団かと
>思う人が出てくるだろうにゃ。
文法理論を「集団」という発想でしか捉えられないあたり、もう末期だね。
グラフ理論と論理で書かれた数学的モデルがテロを起こすのを心配してる
のはあんたくらいだよ。
588かかり助詞:02/01/30 23:16
罵倒合戦になっているな。上の582の(1)の例は、複合名詞(barrier)
のなかに「なぜ」があり、その外で「なぜ」がスコープをとるので
ECP違反になる。「なぜ」が複合名詞のなかのスコープをとると文法的。
(4) 太郎が[次郎が[花子がなぜは早く出ていったか]知りたがっている事実に]
憤慨しているの?
ちゅーか、なんで模範解答が必要なんだ?「幼児は経験からこういうことを
学ぶのなら、どういうデータ・parental feedbackがこういう知識に
結びつくの?」という質問をしているのに、UGを想定しているチョム流の
説明しても意味ないっしょ。
うえで何だかがっかりしている探検隊くんもthatのあるなしで
なぜ文法性が変わるのか、とかなぜ(1)が悪くて(4)がOKなのか
とか(ついでに英語でも同じcontrastがあるという事実)を説明して
から、「いいか、言語は経験で学ぶんだ、おまえら間違ってんだ」
って主張するべきなのでないの?


589(´∀`):02/01/30 23:45
>>587
にゃんだ、こっちでもヒステリー起こしてたのかにゃ(w
状態述語の多くが対格目的語でない環境で主格目的語をとる、というのを
「デフォルト」と言ったまでにゃが? なにを勘違いしてるのにゃ。
>一見不思議な、関連のない現象を、経験論的に実証できない要素を
>設けてそれで説明する
ではキミの分析道具は経験的に実証できてるのかにゃ? 科学理論は全部
ある段階まではそういうもんだにゃ。これまでの生成をチョムはガリレオ以前と
よく言うにゃが、この意味ではメンデル期の遺伝学とよく似てるにゃ。もちろん
キミのような懐疑主義者もいつの時代にもいたわけにゃ。それはそれでいいがにゃ、
残念なのはキミ自身が反証責任を放棄して人の考え方に感情的な因縁をつける
ことに終始していることにゃ。「素粒子なんか信じられん、だってボクには
見えないんだもーん」←キミの本音はこれに尽きるにゃ。
>学習一般に関する知識が殆どないくせに
殆どどころかぜんぜんないと言ってくれていいにゃ。だから学習で言語獲得を
どう説明するのか、と何度もお尋ねしているわけにゃ。もったいぶらんで
さっさとキミの考えを書いたらどうにゃ? 何の代案もないくせに反対のための
反対をしているだけと思われたら損だと思うがにゃ。
>文法理論を「集団」という発想でしか捉えられない
キミがチョム理論をカルト的宗教集団とか呼んだのを茶化したまでにゃ。
だからキミのその反発はキミ自身に向けられるべきだと悟るべきだにゃ。
590探検隊:02/01/31 01:42
>>588(かかり助詞先生)
だーかーらー、せかすなっつーの。
まったくチョム派は五月蠅い。(苦笑
10年や50年ぐらいは気長に待ってなさいって。
その間にそっちが学習理論や認知理論や発達理論を知る時間ぐらいあるでしょーに。
オレはこの問題に興味を持ってからまだ1ヶ月か2ヶ月しか経ってないんだぞ。
しかも、2chオンリーでだぞ(恐ろしいだろ?)。
おまけに今はカタギだ。
専門家がカタギに酷な要求をするもんじゃない(すこし手加減しなさい)。
591探検隊:02/01/31 01:48
>>561
  この間、日本のペンパルから届いた英文の手紙を読んでいると、
  Who do you think that left?という英文が目にとまった。
  thatが余計なのだが、しかし英文は英文だ。
  可哀想に何か勘違いして、余計なthatを入れてしまったのだろう。
  しかし、英文は英文だ。thatが余計だからといって、
  英文を仏文(またはミミズ)だとは誤認しなかった。

  さて、五体満足な犬は健常犬だけど、
  足が1本足りない犬は障害犬。
  thatが余計でも英文だと解る人間が、
  足が1本足りないかどうかで何でその犬の健常性がかわったと
  思うのでしょう。
この方がまだマシだが、所詮は詭弁、すり替え。
あるいは、
  さて、英語のWho do you think left?は文法的だけど
  *Who do you think that left?は非文法的。犬に足がなくても
  犬だと解る人間が、thatがあるなしでも何で英文であることが解ったのでしょう。
または、
  さて、英語のWho do you think left?は文法的だけど
  *Who do you think that left?は非文法的。犬に足が足りなければ
  犬の障害性が解る人間が、thatがあるなしで何で文法性がかわったと
  思うのでしょう。
こう書かないとバランスのとれた比較にはならない。
でも所詮は無意味。
くそ、こんなことで時間を無駄に使ってしまった。
ネタなら面白いんだが(オレはこういう屁理屈は嫌いじゃない)。

では、どうぞお続けを。
592(´∀`):02/01/31 02:03
>>590
にゃんだぁそりゃ(w
じゃあ今の学習理論では言語獲得は説明できないけど50年後には
説明できるかも知れん、だから50年後なら生得説は覆されるかも
知れん、と言ってるだけにゃら(w
593探検隊:02/01/31 02:19
違うよ。
誰がどんなことを言ってるかオレは知らんので、
今の学習理論でも言語獲得を(チョム派に)説明できるかどうか確信できないが、
(けっこうイケるのではないかとは思うが、チョム派は現に絶対に納得していないわけだから)、
10年から50年もすれば、頑固なチョム派も弱体化するかも知れん、と言っているだけにゃ。
変?
594探検隊:02/01/31 02:37
ちなみに、チョム派合理主義vs経験主義全般とすると、
あっちのスレを読み始めたころは、0対10に近かったが、
いまは2対8に近いところまでは来ている。
たった2ヶ月で進歩しただろう?
(ただし、all or nothingとはとても思えないが)。
こっちの板の諸先生方が出張してくれたおかげです。はい。
595agency:02/01/31 09:05
新入りがチョム文法を誤解するのはいいとしても長らくここで
書き込みしている人がなんで同じ論争?をくり返しているのか
イマイチ理解できん。チョム派は言語知識の「一部」にどうも
学習ではだめなところがある、といっているだけで、それ以上の
ことはない。そのチョム派が「一部」というのが非チョム派には
とてつもなく大きく感じるわけだがね(不必要に)。チョム派が
「学習では無理」と主張するものを「学習でも可能」と証明する
のが非チョム派がすべきことであって、それ以外のことをあーだ
こーだいっても始まらないのではないか。文法の記述それ自体に
関してはあんあグロいチョム派的なものである必然性については
相当に検討の余地があるけど、一部のデータにみられる(らしい)
学習の不可能性の主張を非チョム派はどう考えるのか。
新入りが誤解を持って飛び込んでくるならいざしらず、
係り助詞氏とかBOB氏が堂々巡りをしているのには首を
かしげてしまう。特にBOB氏は学習不可能性の問題
(一部のデータのみ)には白旗なのか、それとも
(なんらかの、未知の?)学習で可能と考えているのか?
俺は基本的にはBOB氏側の人間なのだけど、この問題に関する
立場を述べずにただ「学習」を連呼するのには、またかと、
もういいよと、思ってしまう。
596かかり助詞:02/01/31 09:39
要するにこちらが生得説の証拠としてあげている現象は行動主義で
説明出来ないけど、生得説派の人がなんの納得のいくalternativeも
なしに「言語習得は経験だ説」にうつって行くのを、生得説派も
気長に待て、ってことなの?そんな無茶苦茶な。

that-tの話しで、オート三輪を出したのは悪かった。他に
3本足が思いつかなかったモンで。しかし、問題の本質は
そもそもWho do you think that left?が駄目だという
知識が如何に習得されるか、ということで、その説明を
して貰わないと。まさか、そんな文は見たことないからだ、
っていうのじゃないだろうね。それと、上の「なぜ」の例も。
50年も待てないよ。よぼよぼ爺になっているか、死んでいるか
だろうし。

BOBチャンに質問。HPSGがgraph theoryとlogicを
元にしているのだったら、1+1=2という基本的な数学の
演算が出来ない子供達が、経験によりgraph theoryと
logic(に基づいた文法)を一様に習得するわけでしょうか?
それはかなり異様なことだ。それとも何か他の考えあるの?
597B.O.B:02/01/31 10:54
>まさか、そんな文は見たことないからだ、っていうのじゃないだろうね。
まずなぜ、それではいけないのかという理由を整理しよう。

「も、だけ、さえ、(対照の)は」といういわゆるとりたて助詞(focus particle)
は、統語的にも意味的にも自然類を成すけど、「を」に対する前接、後接可能性が以下の
ように異なる。

(1)*リンゴもを食べた。(?リンゴをも食べた)
(2)リンゴだけを食べた。(*リンゴをだけ食べた)
(3)*リンゴさえを食べた。(リンゴをさえ食べた)
(4)*リンゴはを食べた。(?*リンゴをは(ば)食べた)

これはさすがに機能論的な説明も何も無理そうだ。たまたま(1),(3),(4)の
ような言い方はしないというだけだ。
「リンゴもを食べた」と言って訂正されるということも恐らく無い、そういう
言い方を(一定回数以上)聞いたことが無いから「リンゴもを食べた」という言い方
に違和感を感じ、容認できないという判断になると思うのだがどうだろうか。

that-trace に関しては、もっと機能論的な攻め方もできるけどそうするまでも
ない。Who do you think 〜? のような質問の仕方は会話の中でわりと頻繁に
でてくるし、コーパスを調べてみればわかるが2歳児へ話し掛ける大人の
発話の中に占める質問のわりあいは相当多い。その中で Who do you think
that SUBJ ... ? というパターンが無かったら、
Who do you think that left? という文を初めて聞いたときに違和感を
感じることに何の不合理もない。


>上の「なぜ」の例も。
いまやるから、まず問題の境界をしっかり決めよう。
(5)太郎はなぜ花子が死んだという事実に憤慨しているの?
がECP違反なのはいいとして、
(5)太郎は誰が死んだという事実に憤慨しているの?
にOKになるのはなぜなのかということも説明してくれないと
議論が始まらない。

>1+1=2という基本的な数学の演算が出来ない子供達が、
>経験によりgraph theoryと logic(に基づいた文法)
基づいてるんじゃない、書いてあるんだ。
生成文法ってのはもともとそういうものだろう。
そんなこと言っている間にHPSGの入門書を一冊読むくらいの
ことができないのかね、言語学者のくせに…
>1+1=2という基本的な数学の演算が出来ない
という箇所も間違いだ。実験の詳細は覚えてないが、
例えば幼児の前にリンゴを置く。それが見えなくなるように
円筒をかぶせる。円筒の上から手をいれてリンゴをもう一個置くふりをする。
円筒をとるが、リンゴは一個しかない。すると幼児は驚く。
計算にあわないからさ。




598(´∀`):02/01/31 12:03
>>597
知らないようだから教えてやるがにゃ、幼児の自発的発話の中にはthat-t違反
が珍しくないのにゃ。回りの大人はだれもそんなことを言わないのに
who do you think that left 相当のことを平気でいう子供がいるのにゃ。
object extractionではthatを省略するくせにsubject extractionでは省略しない
子供さえいるそうにゃ(ネタ本は例によってCrain - Thornton にゃ……w)
これが何を意味するのかよく考えてみるにゃ。心理板でわざわざ俺が
>that-t自体が生得的ないし暗黙の知識だと一体どこの誰が言ってるのにゃ?
と警告してやったのに、ほとほと迂闊なやつだにゃ ┐(´ー`)┌
599かかり助詞:02/01/31 12:26
取り立て詞と格助詞は「いわない」という説明よりももっと
深い何かがあると思う。例えば「NPさえ」というのは実は
副詞でNPでないから格助詞が付けない、とか。しかし、
この点はまだまだ私には不明。

寄生的空所構文は実際にはほぼいわない。でも文法的だと解る。
きいたことないからダメというのでは説明できない事象は
沢山ある。前に心理版でやった、strong crossoverの例なんてのは
実際にはいう文だけど、論理的には可能なハズの解釈の一つが実際には
ない。
PLDにそういうのが入ってない、というのだと、
そもそもそのPLDを供給する立場にある親たちの世代は、
どこからそういうconstraintをとってきたかという問題もある。

argument whはECPにそもそも抵触しない。
(i) What-i do you wonder [when to buy t-i]?
(ii) *Why-i do you wonder [when to buy it t-i]?
まあ、standardなECPではwhatのtraceはobjectの位置にあるので
ECPを別の方策(lexical government)で満たせるという
ことになっている。同じ理屈で日本語の「誰が」のやつも
ECPに反しない。私個人は「なぜ」の
例をECPでは説明しないけど、一応standardな説明ということで。

>生成文法ってのはもともとそういうものだろう
って、だから(百歩ゆずって)例えば日本語のGPSGを子供が頭に書く
(言語習得の)際にそのHPSGのformatはどこから出てくるのよ?

1+1=2は例が良くなかったかな。その実験は知らなかった。
ちょっときな臭いところもある実験だけど、まあ、実際には
controlしてやったのだろうね。しかし、graph theoryを幼児が
使って日本語版HPSGを構築出来るとはいまだに信じられん。
HPSGの入門は随分前にBorsleyののやつを読んだ。良く解らないとこも
あった。Sag&Wasawのやつは途中まで読んで、忙しくなったので
放棄しました。これに関しては、自分でもいかんことだと思っている。
しかし、教えないとオマンマ食えないので、誰か研究職でも
奇特な方がくれるのを待っている次第だ。
600かかり助詞:02/01/31 13:22
ちなみにthat-tはアメリカの南部方言(テキサスあたり)を話す人
のなかでない人もいる。関係ないが、ついでにアメリカの南部方言
はセクシーに聞こえるということも付しておこう。
601まれ:02/01/31 14:23
>597

>(1)*リンゴもを食べた。(?リンゴをも食べた)
>(2)リンゴだけを食べた。(*リンゴをだけ食べた)
>(3)*リンゴさえを食べた。(リンゴをさえ食べた)
>(4)*リンゴはを食べた。(?*リンゴをは(ば)食べた)

この判断,右側なっとくいきません。
(1')リンゴをも食べた
(4')リンゴをば食べた
は,わたし全然OK。(「全然OK」も個人的には全然OK)
口話には馴染まないけど,硬い文体なら自分自身で日々使っています。
(2')リンゴをだけ食べた
も,ぐっと制限がきつそうだけどもかなりOK。
(3')リンゴをさえ食べた
がよい,という判断をだけ指示します。「をだけ」…だめですか?

前からずっとROMで見ていたのですが,初めて書き込んでしまった。
ちょっと珍しい意見になるかもしれないので,もう一言:
世間的にあまり生産的と見られていないようですが,
罵倒合戦の部分が,けっこう好きです。
わたしはこの罵りあいにかなり生産性を見ているのです。
当事者の方々には申し訳ないのですが,ためになります。
皮肉ではないですよ。



602まれ:02/01/31 14:26
指示します…支持します
たまに書き込むと,こんなぐあい。こういうときは
うつだしのうとか言わねばならぬのか。はずかしいです。
603B.O.B:02/01/31 14:28
>知らないようだから教えてやるがにゃ、幼児の自発的発話の中にはthat-t違反
>が珍しくないのにゃ。
それがどうしたよ? 子供の助詞の誤用の話を忘れたの?
もちろん子供は、自分なりの仮説をたててその結果間違った言い方もするだろう。
(「リンゴがとって」等。「リンゴをだけ食べた」という言い方もするかもしれない)
それを、より多くのデータやまわりからののimplicitな修正を受けて最終的に
正しい判断ができるようになる。
>これが何を意味するのかよく考えてみるにゃ。
で、何を意味するの?

>だから(百歩ゆずって)例えば日本語のGPSGを子供が頭に書く
>(言語習得の)際にそのHPSGのformatはどこから出てくるのよ?
頭にHPSGは書かないよ。人間の頭の中の文法を、HPSGで書くの。
HPSGが表現している頭の中の文法というのはソシュール的な形式と
意味のassociation,そして形式と意味に関する制約だよ。
その制約には人間の認知に制限されている部分があって、それを
UGと読んでもいいけど、HPSGにはそのUGは書いてない、HPSGを
使ってそのUGを書くことはできる。


604B.O.B:02/01/31 14:38
>argument whはECPにそもそも抵触しない。
>(i) What-i do you wonder [when to buy t-i]?
ちょっと待て、複合名詞の話じゃなかったか?
(1)*What did you hear the story that John bought?
(2)Johnが何を買ったという話を君は聞いたの?
の違いはどうするのかと聞いたつもりなんだけど。

605名無し象は鼻がウナギだ!:02/01/31 16:58
>>595
「チョム派は言語知識の「一部」にどうも
学習ではだめなところがある、といっているだけで、それ以上の
ことはない。」

いや、かかり助詞氏は、「ある文が非文であることを学習することは
全く不可能である。つまり、ある種の単語列が非文になるというタイプの
知識は、すべて生得的である」という意見なのだ。心理学版の「言語は
生得的か」(Part 1)でそうおっしゃっている。
606B.O.B:02/01/31 17:07
>(1')リンゴをも食べた
>(4')リンゴをば食べた
>は,わたし全然OK。(「全然OK」も個人的には全然OK)
>口話には馴染まないけど,硬い文体なら自分自身で日々使っています。
「をも」は書き言葉なら使うかもしれないけど
「をば」は「では失礼をば」くらいかな。
「をば」ってそもそも「は」と意味的にかなり違うかも。
「をだけ」は、さすがに無理かな、と思ったけど、webで
>たくさん使ったホームページを表示する時間はADSLのほうが早いけれど、
>"こんにちは"程度のメールをだけなら、回線の種類に関わらす一瞬で到着す
>る。
という用例があった。言われてみると案外いけるかも。
ま、本題には関係ないけど。
607(´∀`):02/01/31 21:23
>>603
>で、何を意味するの?
いまさらなんだけどにゃ、アフォか?
that-t自体は生得的だと誰も言ってない空想にキミがキャンキャン吠えてるって
ことにゃ。生得性の可能性があるのはthat-tを許す子供を含めて、主語痕跡に
対してなにがしかの認可が必要だという原理ないしはその背後にある句構造や
移動についての知識であり、それがどのような形態的特徴として反映されるかは
経験で学ぶしかない、ということにゃ

で、いつになったらキミの学習による言語獲得説を披露してもらえるのにゃ?
上でも「またか、もういいよ」と笑われてるようにゃが?
608かかり助詞:02/02/01 00:36
604話しが長くなるので割愛したのだけど、argument whが
複合名詞句のなかにある場合、複合名詞句自体がwhとして振る舞う。
いわゆるNishigauchi先生のlarge scale pied piping。
例えば
a) 太郎が何をなぜ買ったの
b) *太郎がなぜ何を買ったの
c) 太郎が[誰が書いた本を]なぜ買ったの
d) *太郎がなぜ[誰が書いた本を]買ったの
ってなぐあい。「なぜ」が複合名詞ないに現れるときはこの
large scape pied pipingが出来ない。

というかこれはあくまでUGを想定しての説明。UGなしにどうやって
子供が学習できるかが話しの焦点だから、私の説明は関係ないのでは?
609B.O.B:02/02/01 04:41
>that-t自体は生得的だと誰も言ってない空想にキミがキャンキャン吠えてるって
>ことにゃ。
誰が誰かがthat-t自体が生得的だと言ったと言ったんだ?
>主語痕跡に対してなにがしかの認可が必要だという原理ないしはその背後にある句構造や
>移動についての知識であり、
ああ、これは空想というか妄想だね。その理屈には経験的根拠が全く無い。
597のように考えて何が悪いの? チョムスキー的でないからという理由以外でさ、ええ?

>子供が学習できるかが話しの焦点だから、私の説明は関係ないのでは?

まあ待て。最初からそっちが要領よくまとめて提示すれば一回で済むんだよ。
そのlarge scale pied pipingは、なんで英語では起こらないかという説明が提示されてないよ。

それと、
(1)太郎は[どういう理由でチョムスキーが書いた本]を買ったの?
(答え:アメリカの政策に批判的だから(という理由でチョムスキーが書いた本))
はOKになる理由はわかってるの?「どういう理由で」は項じゃないですが。
>上でも「またか、もういいよ」と笑われてるようにゃが?
いや笑ったつもりはなくて、僕自身、学習と
生得部分(あるなら)の関係に興味はあってずっと
関連の議論はfollowしてるわけだけど。
BOB氏には最大限にsympatheticなんだけどね。
生得でないとすれば、たしかに、どこからくるんだろう、という
言語知識があるとは思う。学習でもない、生得でもない、第三の
何かがあるのかな。んなもんないよ、というのは簡単な
わけだけど。このあたりに心理学など関連領域からの発言を
期待するんだけど、いつもたいした反応がないな。
611かかり助詞:02/02/01 10:26
私が説明しないと話が進まないようなので答えますが、データが
増えるほど学習説には不利にならないのかな。まあ、いいや。

ls-pied-pipingの一つの考え方として、S-strからLFで実際に
whを含む複合名詞句が動くとする考えがあります。英語では
s-strまでにwhが動いているので、ls-pied-pipingもへった
クレもない。から英語は複合名詞句制約有り。

それと、「どういう理由で」とか「どのようにして」とかは
純粋のadjunctではない。英語の、when、whereも一般には
adjunctと考えられているけど、in-situがargumentのように
okだし、wh-islandからの抜き出しも悪くない。
(1) a. Who bought it when/where?
b. Who bought what?
c. *Who bought it why?
(2) a. When/where-i did you wonder [whether to buy it t-i]?
b. What-i did you wonder [whether to buy t-i]?
c. Why-i did you wonder [ whether to buy t-i]?
Huang(博論)ではwhen/whereには発音しないPがあって、これが
そのtraceをlexicallyにgovernしているんだろう、とされてます。
日本語の「いつ」「どこで」も同じように振る舞い複合名詞句制約
に従わない(すなわちls pied-pipe可)。
(3) 太郎が[花子がどこで車をこわしたという噂を]信じているの?
日本語の「どういう理由で」も「で」がlexical governできる。

ってな具合かな。まあ、前にも書いたけど私はこういう風には
しないのだけど、とにかく教科書的なstandardな分析ということで。
612B.O.B:02/02/01 14:53

>>610
言語の習得に関する私の意見の大筋は、こうです(心理学板からのコピペ)。
>一般的な認知能力(特に形式と意味概念を結びつける抽象的記号操作能力)、
>一般的な学習能力、情報のインプットが得られる環境、他者と意思の疎通を図ろうとする人間の本能、等。
>
>これらの独立して存在が確認される要因で足りない、
>猿から人間に進化する段階である種の計算システムが脳に加わったという
>(脳科学的な観点からみての)珍説を呑むひつようがある、という証拠が
>ない限り上に挙げた要因で言語学習を説明すべき

>>611
これが学説として通ってるってところが恐ろしいね…言語学の暗黒時代いまだ
終わらずってところだな。
つっこみだしたらきりが無いけど、
>英語ではs-strまでにwhが動いているので、ls-pied-pipingもへった
>クレもない。から英語は複合名詞句制約有り。
複合名詞句全体がWh句ならば、それがs-strでWh移動するはずじゃないの?
それがおこらないのに合理的な説明はあるの?
pied-pipeするものが重たいからs-strでは動けない? そんなん確かめようが
ないから言い放題だな。
特にひどいのは、項と付加詞のコントラストがどうのこうのといっておいて、
「なぜ」は付加詞だけど「どこで」「どんな理由で」「いつ」、when、whereは
付加詞でないなんて、いくらなんでも酷くない? 見えようが見えまいがPが
ついてると付加詞でないなんて、それもそもそもおかしい、後付け設定も
いいところだろう。
(1)太郎はチョムスキーがなぜ書いた本を買ったのか?
の「なぜ」が広いスコープをとらないことを説明(?)するために、仮定の上に
仮定を重ねて経験的に妥当な一般化をご破算にして…かかり氏はこの分析をとらない
というからまあ言わせてもらうが…クソ以下だ〜

で、これをどうやって学習するか、という問題だが。なぜ(1)が言えないか、
というのに答えるのは難しい(できないとは思わない)が、
どうやって学習するかということが、何か本質的に難しい問題かな?

そもそも一般に量化子には、固有の、なにか広いスコープのとりやすさ
(競争力とでもいうべきか)のようなものがある。
例えば、each は every に比べて広いスコープをとりにくい。
(2) Some girl loves every boy.
(3) Some girl loves each boy.
これは、機能論的に言えば、スコープの曖昧性を減らすための一種の棲み分けと
いってもいいかもしれない。複合名詞句制約とか、項vs付加詞とは関係なく、
こういう現象がまずある。(続く)
613B.O.B:02/02/01 15:24

どうやって量化子固有のスコープの競争力を子供は学ぶか? 勿論データからだ。
スコープの曖昧性というのは、殆どの場合コンテクストから解消できるから、
これはstochasticに学べるとしよう。
さて、
(1) 太郎は[誰が書いた本]を読んだの?
のような言い方(聞き方)を、日本語話者はよくする。この場合項パターンの
せいで実際には「誰」が文全体にかかる読みしか(意味的に)許されないから、
このようなデータから「誰」が文全体にかかるスコープをとることができる
ということは学べる。

同様に「何」「どの○○」「いつ」なども学べる。ところが、
(2)太郎は[チョムスキーがなぜ書いた本]を読んだの?
というデータは無いから、そういう言い方が。

少なくとも原理的に学ぶことができる、というのは、これで示せていると
思うんだけど。
でも、これだけじゃちょっと不十分だね。
「なぜ」という語自体のトークン頻度や文体的なものも絡んでくるだろう。
まとまったらそれも書くかも。

ところで、「なぜ」を「なんで」に変えるとよくなる?ちょっと判断が難しいんだけど。
614(´∀`):02/02/01 15:37
>>609
>597のように考えて何が悪いの
当然にゃがら、Subj extractionとObj extractionの間にsystematicな差異があるという
ことを捉えられないことにゃが?

>>612
心理板でレスしといたにゃ
>例えば、each は every に比べて広いスコープをとりにくい
アフォ(w
615名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/01 17:01
>>614
>当然にゃがら、Subj extractionとObj extractionの間にsystematicな差異があるという
>ことを捉えられないことにゃが?

B.O.B.氏の言っていることを誤解しているようですね。B.O.B.氏の見解は、
「Who_i do you think that t_i ...」のような文が言えないのは、大人が
そういう言い方をしないからに過ぎない、というものでしょう。一方、補文の
目的語位置が空所になっているような文は、実際に多数発話されるので、文法
的な言い回しとして習得される。それだけのことである、とB.O.B.氏は言って
いるのだと解釈しました。一応辻褄はあってますよ。

チョムスキーが大昔に統計に基づく理論に対して投げかけた見当外れの批判は
忘れて、上のような単純な見方では本当にうまく行かないのか、考えてみる
必要があるのではないかと思います。
616かかり助詞:02/02/02 00:06
>それがおこらないのに合理的な説明はあるの?
あるよ。しかし、それは訳があってここでは言いたくない。ただ、
英語のwhはtall whoのようにadverbを付けられないけど、
日本語では「背の高い誰」のように言えることと関係づける
ことだけは指摘しておこう。

項と付加詞の違いというのは元々、直感的にこれが項で、これが付加詞
として決めるのがおかしい。英語ではin-situにとどまれるのだから、
where・whenは項である、という何らかの客観的規準に基づいて決定
すべき。大切なのは同じassumptionがwh-islandからの抜きだし
についても正しい予測をするので、仮説に正当性があるということ。
それと、さらに日本語の「いつ・どこで」も同様に項として振る舞う。
whyと「なぜ」は付加詞、for what reasonと「どういう理由で」は
argument。こういう平衡性があったら普通はUGだと思うけど、
これは偶然の一致なんですかね。
しかし、結局「言わないから」という説明は寂しいな。英語のwhy
do you believe the claim that Mary left so early?は「言える」
文だけど、複合名詞句内の解釈がない。こちらのECPは
これも説明できるのだけどな。

617B.O.B:02/02/02 03:07
>each は every より広いスコープをとりやすい
まちがった?まちがった!each は every より(some に対して)
狭いスコープをとりやすい、だ。本題には関係ないけど。

>結局「言わないから」という説明は寂しいな。
もともと個体レベルで習得可能かどうか、という話だったからね。

for what reason が付加詞ってのは、やっぱり
いくらなんでもひどいと思うよ。
項と付加詞のもともとの一般化をほしいままに変えるのは、
そんなことして面白いか?って思うけど。

>英語のwhy do you believe the claim that Mary left so early?
>は「言える」文だけど、複合名詞句内の解釈がない。
それは日本語の対応する文でも同じことでは?
618Kakari-joshi:02/02/02 03:15
>for what reason が付加詞ってのは、やっぱり
>いくらなんでもひどいと思うよ。

argument??
619B.O.B:02/02/02 08:14
>systematicな差異があるという
>ことを捉えられないことにゃが?

>「Who_i do you think that t_i ...」のような文が言えないのは、大人が
>そういう言い方をしないからに過ぎない、というものでしょう。一方、補文の
>目的語位置が空所になっているような文は、実際に多数発話されるので、文法
>的な言い回しとして習得される。それだけのことである

「thatでマークされた補文の目的語位置が空所になっているような文は」ですね。
そうです。input に systematic な差異があれば当然 output にも差が出る。
学習できるかできないかの問題が話題だということをお忘れなく。

ではなぜそもそもそういう言い方をしないのか、ということであれば、
昔言ったようにparsingの難しさみたいなものが関連するでしょう。
機能的なmotivationはある。
実際thatがついてる文がアリだとすると、それが主語の指示代名詞とmisparse
されやすい、かなり性質の悪いgarden path文ができあがる。

勿論それは Who_i do you think that t_i ... をしない、なるべくしない方が
好ましい、という理由であって、できないという理由ではない。
だけどそういう言い方のデータが与えられない、そういう言い方をすると訂正される、
という経験から、そういう言い方はできない、という「誤った」一般化がなされても
なんの不思議もない。そしてこの一般化が世代を経るにつれて強化されていくこともね。これはなんということもない、いわゆる「文法化」の話だ。

>項と付加詞の違いというのは元々、直感的にこれが項で、これが付加詞
>として決めるのがおかしい。
おかしかないよ。項は義務的、付加詞はoptionalという基本的な一般化を
始め、他にも色々基準があるもの。

>argument??
あっそうだ。でもかかりさんもtallをadverbって言ってるけど…
620かかり助詞:02/02/02 09:33
「和尚、これこれはどうして言えないのでしょうか?」
「それはじゃな、誰も言わないからじゃ。」
という禅問答みたいな説明のような気がして仕方ない。ずっと、
言っていると良くなるのかしら。

>英語のwhy do you believe the claim that Mary left so early?
>は「言える」文だけど、複合名詞句内の解釈がない。
>それは日本語の対応する文でも同じことでは?

日本語はin-situなので、解釈がないどころかungrammaticalよ。
irrelevantなreadingもない。

それと、「なぜ」が広いスコープをとらない、という一般化が
おかしい。
(i) 太郎が[花子がなぜ朝早く旅立ったと]言っているの?
がいいのだから自節の外のスコープもとれる。複合名詞の
中から外のスコープはとれない。

付加詞と項の間には灰色のエリアがあるんだと思う。省略化、
というテストはそもそもあんまり性能のいいテストではないと思うな。
eatの目的語何ぞ、項とされるけどなくてもいいし。tallをadverb
と言ってしまったのははずかし。

で、日英語間の平衡性は偶然の一致なの?
621(´∀`):02/02/02 12:06
>>615
598をちゃんと読んだのかにゃ?
Subj extractionでだけthatを省略せず、Obj extractionでは省略する子供もいる、
というのが重要なのにゃ。
>「Who_i do you think that t_i ...」のような文が言えないのは、大人が
>そういう言い方をしないからに過ぎない
完全に的はずれにゃ。周りの大人が誰も言わないのに子供が自発的にいうことがある、
ということを問題にしてるのにゃ。
622B.O.B:02/02/02 18:16
>Subj extractionでだけthatを省略せず、
>Obj extractionでは省略する子供もいる、
Obj extractionで省略するのは別に間違いじゃないからあまり関係ないと思うんだが。
もとの発話データに関するもっと詳しいデータはないの?
その発話データにsubj extraction と obj extraction は何回でてきて、
それぞれに関してthatを省略した数は?「Subj extractionでだけthatを省略せず」
という発話がどんなものかも知りたいね。その子供は、例えばthatをresumptive
pronounの感覚で使ってるかもしれない。
もとより子供がする間違いを100%予測できるわけない。 創造的な間違いをすることもある。
その中で自分に都合のいい間違いだけを抜き出して、それに大人の文法の分析を適用する
というのは危険だよ。
よく引用されてきた went -> goed -> went がいい例だ。子供が goed と went を
同じ意味で使っているというのは、観察する大人の側の勝手なassumptionに過ぎないんだよ。

>周りの大人が誰も言わないのに子供が自発的にいうことがある、
>ということを問題にしてるのにゃ。
子供が最初から間違わないとは言っていない、より多くの正しいinput,
それと訂正を受けて、最終的に正しい言い方をするようになると考えては
どうかと言ってるんだ。的外れというか話の流れがわかってないね。
623B.O.B:02/02/02 19:19
>「和尚、これこれはどうして言えないのでしょうか?」
>「それはじゃな、誰も言わないからじゃ。」
>という禅問答みたいな説明のような気がして仕方ない。
そうかな、むしろこれは一番陳腐な説明だと思うけど。
まずはもっとも陳腐な方法を試してみるべきだとも思うね。

それに「犬はどうして犬っていうのか。犬をネコと呼び、
猫をイヌと呼んではなぜいけないのか」というところまでつきつめれば
言語学は禅だし、そもそも禅は高度な言語哲学だよ。
わけのわからないものの代名詞がわりに使うことに抗議はしないが、
ポストモダン思想よりはよっぽどわけがわかる。

>それと、「なぜ」が広いスコープをとらない、という一般化が
>おかしい。
一理あるね。一般に複合名詞と補文はスコープのドメインとしてあまり
違いがないかも。ちょっと保留。
624(´∀`):02/02/02 22:54
>>622
話しの流れが分かってない、というか分かってないふりをして誤魔化しているのは
キミのほうにゃ。
大人が言わないのに子供が自発的にいうことの中には、たまたま当該の文法では
誤りの場合もあれば、正しいものの場合もあるのにゃ。生得的なのは個々の(例えば
that-t)の知識自体ではなく、その知識を般化でもなんでもいいから経験的に出して
くるために持っていなければならない言語の基本的特性についての知識にゃ。
誰も言わないから言えない? 誰も言わなくても言えることもあるにゃ。これを
言語について成り立つ般化に課せられた生得的制約を仮定せんで、どう説明するのにゃ。
すべての学習理論は暗黙のうちにUGを仮定している、違うかにゃ?

>例えばthatをresumptive pronounの感覚で使ってるかもしれない
その「RPの感覚」とやらもゼロから学習するわけかにゃ?
625B.O.B:02/02/03 06:15
>>624
>これを言語について成り立つ般化に課せられた生得的制約を仮定せんで、
>どう説明するのにゃ。
般化とか学習とかそういったものに、生得的制約が仮定されてないわけないだろう。
人間の一般的認知能力も一般的学習アルゴリズムもは無限に自由で強力というわけではない。
たとえばあんたの嫌いな認知言語学者のいうfigureとgroundとかいう概念もそういった
生得的制約の一つだし、人間はそういった認知のパターンに影響を受けたものの見方しかできない。
そうした限られた能力を用いて、それでも人間には経験から法則(規則)を抽出することができるし、
形式のパタンと意味概念を結びつけることもできる。
これらの材料で--原理的または実際的に--足りないということを示さない限り
「言語の基本的特性についての知識」をレシピに加える必要はないし、
特にチョムスキー理論で仮定されている経験的根拠に欠ける変な理論装置はただの
害毒でしかない。
あんたにせめて意味論や制約にもとづく統語論に対するもっと深い理解があれば、
このへんはもうちょっとぴんとくるかもしれないんだけどね。
626B.O.B:02/02/03 07:25
>「和尚、これこれはどうして言えないのでしょうか?」
どうして言えないか、が問題じゃないんだ今は。
これは言えてあれは言えないというパタンを学習できるか否かの
話だったよね、釘をさしておくと。

ごめん、「なぜ」が広いスコープをとれないというのは間違いだった。
「広い(主文にかかる)スコープしかとれない」だ。
>一理あるね。一般に複合名詞と補文はスコープのドメインとしてあまり
>違いがないかも。
一般的にはないけど、でも次のようなコントラストがある。
(1)どの少女も(その事件で)少なくとも二人の学生が死んだと思っている。(all>2, ??2>all)
(2)どの少女も(その事件で)少なくとも二人が死んだという事実に憤慨している。(??all>2, 2>all)
これは、複合名詞vs.補文という問題ではない。
(3)どの少女も(その事件で)少なくとも二人の学生が死ぬという想像にふけった。(all>2, ??2>all)
(4)どの少女も(その事件で)少なくとも二人が死んだと知った。(??all>2, 2>all)
つまり、syntaxに頼る説明は恐らく無力。
factitiveな領域に現れる量化詞は、原則的に(意味解釈に破綻をきたさない限り)
最大に広いスコープをとる、そして「なぜ」はこの原則に忠実、ってことかな。
「なぜ」と「どういう理由で」の違いがどこから来るのかは未解決(これまたLevinsonの
Generalised Conversational Implicatureで説明できちゃうけど、みんな興味ない
みたいだからそれはいいや)だが、意味論的な一般化に基づいているんだから学習は、
既出のやりかたで可能でしょう。さて、反論は?




627B.O.B:02/02/03 09:07
>Generalised Conversational Implicatureで説明できちゃう
一応言っておくと、whyとfor what reason、「なぜ」と「どんな理由で」の
平行性...それは、それぞれのペアに関して後者の方が回りくどくて冗長な言い方だと
言うことだ。そんなのアリ?って思うかも知れないけど、アリなんだ、冗談ではなく。
628かかり助詞:02/02/03 09:25
今忙しいから反論は後で。誰か代わってこの議論続けてくれても
いいけど。
629かかり助詞:02/02/03 12:42
やっぱり、私が書こう。このスレももう600越えてるから終わり近いのかも
しれんし。終わっちゃったら誰か他の人が新スレ建ててね。
ズバリ言うと、bobチャンはwhの話しが苦手だ。日本語のwhのスコープは
他の数量詞と違って「か・の」でマークされる。factive(factitiveじゃな
いよ)complementはwhyに対して確かにislandになる(いわゆるfactive
island)。
(1)*Why-i is John aware [that Mary left so early t-i]?
日本語の場合、factive complementは絶えず(?)「Sことを知っている・
気づいている」のように複合名詞句の形を取るから、(1)に相当する
文はfactiveに関わらず悪い。
(2) *太郎が[花子がなぜ朝早く出ていったことに]気づいているの?
さて、whがfactiveの中に出てきても勿論いいときもある。
それはscope maker「か」も供にfactiveの中に出てきているとき。
(3) 太郎が[良夫が[花子がなぜ朝早く出ていったか]知りたがっていることに
気づいているの?
よって、bobチャンの上の一般化は間違い。それと、factiveでない
複合名詞もwhyに対してislandになる。
(4)a. *太郎が 花子がなぜ朝早くでていったことを 良夫に報告したの?
 b. *太郎が 花子がなぜ出ていった朝に 寝坊したの?
そんなわけで、私はこの問題はsyntaxだと思う。とどめに、(4)は「花子が」
をwhにするとだいぶよくなる。
(4)a. ??太郎が 誰がなぜ朝早くでていったことを 良夫に報告したの?
 b. ??太郎が 誰がなぜ出ていった朝に 寝坊したの?
どうよ?
630B.O.B:02/02/03 15:20
スコープの広さについてはおかしなことを言ったな…最初の(狭いスコープしかとれない)
であってた。確かに私にはあまりなじみの無い問題ではある…
でも、喜ぶのはまだ早い、factivityは関係あると思うよ!「〜と知る」はちょっとぎこちないけど、
「〜と気づく」ならばいいでしょう。
つまり、一般化は「non-factiveの場合に限って広いスコープをとれる」だ。

太郎はなぜ花子が死んだと思ったの? (○)
  太郎はなぜ花子が死んだと知ったの? (×)
太郎はなぜ花子が死んだと気づいたの? (×)

太郎は誰が死んだと思ったの? (○)
太郎は誰が死んだと知ったの? (○)
太郎は誰が死んだと気付いたの? (○)

>(4)a. *太郎が 花子がなぜ朝早くでていったことを 良夫に報告したの?
>  b. *太郎が 花子がなぜ出ていった朝に 寝坊したの?
これは、factiveだよ(用語の選択が悪かったね…actualとかの方がいいか)
だって花子が現実に出ていったことを presuppose してるから。
さて、

太郎はなぜ花子が死んだという想像にふけったの?
   (答え: 崖から落ちたから)
   太郎はなぜ花子が死ぬと言う心配をしているの?
   (答え: ロッククライミングの最中に足をすべらせて)

はどうだろう。biasがかかっているせいか、
私には、少なくとも「どうして」を用いた場合と
同じくらいにはいいような気がするんだけどね。
631かかり助詞:02/02/04 14:11
レスが遅れた。「なぜ」のスコープにはfactiveは関係ある。
その点については否定しない。しかし、それだけでない。
ところでBOBチャンの例は、「なぜ」を補分主語「花子」の
前にもって来て、構造的に「なぜ」が主節要素でもあり得る
ので判断がややっこしい。「なぜ」は補分主語の後ろに
持ってくるべし。それと、「想像にふける」というのが
もしかすると「噂を耳にする」みたいにidiomかも知れない。
「心配をする」にもなんか一癖ありそうだ。だから、
以下のfactiveとは関係ない文。
(1) *太郎が [花子がなぜ買った本を]図書館に寄贈したの?
関係節を使うとやっぱりわるいっしょ。

BOBちゃん以外の人は書き込みしないのカネ。二人だけだと
場がもたんというか、カラオケで集団でトイレに行かれてしまった
後に残された二人みたいな感じで嫌だぞ。
632B.O.B:02/02/04 16:18
>「想像にふける」というのがもしかすると「噂を耳にする」みたいに
> idiomかも知れない。「心配をする」にもなんか一癖ありそうだ。

オイオイ、そりゃないだろ。補文と複合名詞を貫いてきれいな一般化がでてるのに。
〜という心配をする、〜という想像をする、〜という噂を聞く、〜というデマを流す、
〜という夢をみる, non-factive ならなんだっていいんだ。

関係節もfactiveだってちゃんと言ってある。つまり[S...]Nの、Sが表現する命題が
真であることが含意(前提)されている場合には、「なぜ」が広いスコープをとれないんだよ。

ここまで材料がそろったら、もう解るはずだ…いいかい、上に示した通りsyntaxは直接関係ない。
「どういう理由で」がいいことから、厳密に意味的な問題でもない。
これは語用論的な問題なんだ…
(1)太郎は花子がなぜ出て行ったという事実に憤慨したの?
と聞くことは、意味的/語用論的におかしいんだよ。
(2)太郎は花子が誰が出て行ったという事実に憤慨したの?
(3)太郎は誰がなぜ出て行ったという事実に憤慨したの?
と聞くことは何もおかしくない。

それどころか、ちゃんと文脈を整えれば(1)がOKになる場合すらある。
学習するまでもない、あまりにも簡単な理由によるんだ、これは。
わかった?
633abgal ◆HPSG1xqE :02/02/05 01:01
ここは素人OKですか?

「統語論入門―形式的アプローチ」(アイバン・A. サグ)
という本が買いたいんですが、どうでしょう?
っていうか、もう買うつもりですが。
634B.O.B:02/02/05 07:34
>「統語論入門―形式的アプローチ」(アイバン・A. サグ)
>という本が買いたいんですが、どうでしょう?

それはいい本ですよ。楽しんでください。
読んでみて気になるところがあったらここで議論するのもいいですね。

キャップにHPSGって入ってる…
635ミルク:02/02/05 10:08
どうも心理板の連中は、本質的に言語に関心を持てないのじゃないかと
いう気がする。

僕はこのスレで行われているようなあまり細かい議論には興味がないん
だけど、僕の感覚ではLADが生得的に存在していることは自明であって、
それが脳内でどのように表象されているのかに関心があるんだ。これが
言語の分野における僕の興味の中心なんだ。
でも、この論理では行動主義の心理学者は感情的について行きたくない
んだろう。でもそれでは彼らは自分から道を閉ざしているようにすら
僕には思える。

たぶん、僕のやりたいことは顔文字先生と一致していると思うの。以上の
ことをふまえてなにか適当な本を紹介してもらえませんか?
636かかり助詞:02/02/05 10:30
idiom説は結構真面目だよ。日本語のidiomって、「医者がサジを
投げる/?サジを医者が投げる」のように、語順がわりかしfixed。
で、「想像にふける」というのは、
(1) 太郎は自分が 宝くじに当たるという想像に ふけった。
(2) ?自分が宝くじに当たるという 想像に 太郎が ふけった。
(2)は座りの悪い文になる。

関係節って本当にfactive?Negateしてもpresuppose
されたママかな。

(3) 太郎が 花子が買った本を なくした。
(4) 太郎が 花子が買った本を なくさなかった。

なんだか、ぴんと来ない。Kiparskyあたりを読むべきか。
関係節って、意味的には等位構造と等価だけど、Negは
one conjunctしか否定しないの?

BOBちゃん、そろそろこの話題も疲れてきた。というか、飽きてきた。
きっと私はBOBちゃんの信念は変えられないだろうし、おそらく
BOBチャンも私の信念は変えられないだろう。休戦しないかい?
あるいは何か別の話題に切り替えるとか。

Sagの本は上でもいったとおり、私は途中までしか読んでない。
日本語版って誰が訳しているの?望ましくは英語で読む方が
いいんじゃないかな。

ところで私はSoames and Perlumutterのsyntactic argumentation
and structure of Englishという大昔の本が、syntaxの教科書として
一番すぐれていると思う。読んだことある人いる?633氏もそちらを
図書館あたりで先に読んでそれからHPSGの勉強してもいいと思う。
>>636
郡司先生と早稲田にいる原田康也先生が訳してますよ。
638B.O.B:02/02/05 13:06
>そろそろこの話題も疲れてきた。というか、飽きてきた。
あんた子供か? 自分から話題ふって、チョムスキー理論に基づく分析が
ダメだとはっきり示されるとこういう反応か。
もう何も言い返せないのはわかるけど、そんなあからさまな言いのがれは
いくらなんでも恥ずかしくない? いや恥ずかしくないなら別にいいけどね、
私には面白い話題だったから何も損してないし。

顔文字氏も心理版で途中からスローガン反復電波全開モードに
入っちゃったし、なんかもう苦笑するしかない、新興宗教絡みの物悲しさを感じる。

Sag&Wasowの統語論入門はHPSGではなくて学部生向けの入門版HPSGだよ。
学部生向けの入門書を読みとおせない人が何で先生やってるの? ホント終わってる…
639虚無好き:02/02/05 15:23
この路線でいってほしいにゃ…

(1)太郎は、花子が自殺をなぜするという予言にぶちきれたの?
(答え、太郎へのあてつけ)

やっぱ non-factive だと(・∀・)イイ!!
「予言にぶちきれた」は idiom では(・∀・)ナイ!!
でも「太郎が、」で始めると、yes-no question の読みになってしまう気がするにゃ…
自信なし!!(´・ω・`)ショボーン

ちなみにこのスレ、あと100はいけるのでは?(心理板では760くらい。)
640かかり助詞:02/02/05 15:34
Bobちゃん、相変わらず口悪いな。仕方ない、もう少しやるか。

BOBちゃんの上の例をちょっといじくった、

(1) 太郎が花子がなぜ死んだという想像にふけったの?

の判断は微妙だ。まあ、あんまりよくない。上で書いたように
「想像にふけった」の部分はidiomっぽい。discontinuousに
なるとその解釈がしにくくなると思われる(>636参照)。
で、(1)を語順を入れ替えて、

(2) 花子がなぜ死んだという想像に 太郎が ふけったの?

とすると明らかに(1)より悪くなる。idiomの解釈がしにくい
から、否が応でも構造的制約の複合名詞句を破るためだと
思われる。はい、語用論で説明してくれ。そしたらまた
統語論でかえすから。

それとSagの教科書は君に説教されんでもいつかは読むワイ。
しかし私も職業柄、もっと専門に近い論文も読まないと仕事に
ならんし、教えないとご飯食べられない。今そこまでやっている
余裕ないよ。各研究者がなににpriorityを置くかは自由でしょう。
ちゃうか?BOBちゃんはアリとあらゆる出版物、全部読んでるの?
ちゃうだろ?
641B.O.B:02/02/06 01:49
例をいじってもダメだよ。

>〜という心配をする、〜という想像をする、〜という噂を聞く、〜というデマを流す、
>〜という夢をみる, non-factive ならなんだっていいんだ

>(1)太郎は、花子が自殺をなぜするという予言にぶちきれたの?
>(答え、太郎へのあてつけ)

しつこくidiomがうんたらかんたらとかいってるけど、
〜という想像に太郎がふけっている、は、特に悪くないよ。
さじを医者が投げた、に比べてもずっといい。

(チョムスキー理論的な)前提がまちがっているんだから、いくらがんばっても
正しい結論にはたどりつかないよ。

>はい、語用論で説明してくれ。
ちょっと考えればもうわかるはずなんだけど…factivityが関わる、ってのは
認めるんでしょう? どうしてfactivityが関係するか、それを考えてみなよ。
見えない機能範疇Ind(icative)が…とか言い出さないように。
642名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/06 02:23
>>635
脳と環境。相補的だけど互いにお門違い。
お互い両輪を追求していきましょう。
643Kakari-Joshi:02/02/06 02:26
I admit that factivity has something to do with extraction of why
(see my comment in >>629), but it does not explain the whole picture.

BTW, about judgment, do people agree that (2) in 640 is ungrammatical?

I will come back later in Japanese with some more weapons.

644ミルク:02/02/06 03:09
>>642
最近ある本で、ラットに正方形(縦横比1:1)と長方形(2:1)とを
弁別するように訓練すると、弁別成立後、ラットはもとの長方形より
超長方形(3:1など)により強く反応するようになる、という話を
読んだ。これを行動主義で説明できますか? ラットは2:1や3:1
などの個別の長方形という刺激に反応したのではなく、長方形の規則を
獲得したのだと説明されており、私はこの説明が妥当だと思うんだけど。
645ミルク:02/02/06 03:11
要するに、私は行動主義は根本的に誤った体系であると考えているという意味ね。
646名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/06 03:34
>>644
心理板のほうの観察学習のスレでも書きましたけど(さっきお会いしてますね)
「説明」の定義からして違うのですから。
ラットがそういう概念形成をするということは「前提」とした上で、
行動主義はそれに基づく行動の予測と制御の方策の追求に精進すると。
その「前提」については生成家や生物屋さんにお任せいたします。
ただし、循環論による説明だけはご勘弁を、ということで。

技術としての行動分析の意義は認めてらっしゃるんでしょう?
両輪といったのはそういう意味で言っているので。
そういう文脈なら「誤った」とのはおかしいですよね。
647(´∀`):02/02/06 05:43
うみゃ、ブロードバンド化したのにやたらつながりにくい時間帯があるのにゃ……

相も変わらずしょーもないことしか言わんにゃ、BOBは
>学習するまでもない、あまりにも簡単な理由によるんだ
だからその理由をさっさと書けばいいのにゃ。能書きばっかり垂れとらんでにゃ。
>意味論的な一般化に基づいているんだから学習は
学習なのか違うのかどっちにゃ、はっきりせん奴だにゃ
factive islandはCNPCに取り込むやり方が統語分析の基本だろうにゃ。だからCNPCで
扱えない他のケースとまとめて扱えるような語用論的原理というやつを示せれば
面白いのにゃ。factiveだけに言及していても意味ないにゃ。
おまけに
 太郎がなぜクビになったという事実が問題になっているの
factive CNP(?)でも(・∀・)イイ!! 
 太郎がなぜクビになるかもという噂が問題になっているの
nonfactiveでも(´・ω・`)ショボーン  にゃ。たぶんにゃ。

>>635
スレ違いにゃが、William Calvinとかをまず叩いてみるもの(・∀・)イイ!! かも、
にゃ。syntaxが認知の起源だという点には同意にゃが、そこから先はよく分からんにゃ。

648ミルク:02/02/06 06:44
>>646
悪いが、僕は行動主義と手を携えてやっていく気はないね(笑)
結局反目して別れるだけ。こちらには得るものはないもない。時間の
無駄だ、と感じている。

行動療法もまるで信用していないけど、行動主義(=行動分析学)が技術
とおっしゃるならそれでけっこう。だったら言語の問題にまで出しゃばって
くるな、となる。悪いことは言わない。行動主義なんかさっさと捨てなさい。
10年後に気がついても手遅れかも知れんよ。

>>647
おおっとー、The Cerebral Codeは持ってます。ただしつん読(泣)
写真を見るとえらい爺さんなので読む気をなくした・・・
649虚無好き:02/02/06 06:44
かなり遅れたにゃ。m(_)m パタリ...

たしかにhead「事実」の複合名詞句でも、できるみたいにゃ。

(1)太郎は、1たす1がなぜ2になるという事実に憤慨したの?
答え。1+1=2では人材育成の教訓にならないから。

これはどうにゃ!関係詞の例。
(2)焼き捨てた!? 太郎は、花子がなぜそんなに気に入ってた本を焼き捨てちゃったの?←100回速く読む
答え。花子の怒る顔が見たかったから。

読め〜読め〜読む…
( ゚-゚ )キユ!
さすがにダメかにゃ…?逃げるにゃ…
650ミルク:02/02/06 07:00
顔文字先生のお薦めのはたぶんこれですね。

Lingua ex Machina
William Calvin (著), Derek Bickerton (著)

Amazon.comの書評を読んだ感じでは(・∀・)イイ!!ですね。
651ミルク:02/02/06 07:26
Lingua ex MachinaはたぶんDeus ex Machinaのもじりで、言語と直接
関係のない一般認知に関わる構造(機能)から、忽然とチョムスキー流の
統語法をもたらす機能が進化してきたという主張のようですね。

でも、この考え方はラマチャンドラン「脳のなかの幽霊(Phantoms in
the Brain、1998)」の原注64ページ前後にもラマチャンドラン自らの
考えとして紹介されていますね。
652B.O.B:02/02/06 11:25
>>649
文の容認度にはほぼ同意するけど、それは趣旨がちがうよ。
なぜが「広いスコープをとる」っていうのは、「なぜ」が副詞としては
埋め込み文にかかるけど、疑問詞としては主文にかかるってことだから。
たぶんね。
(2)の「答え」は例えば、「作者のサイン入りだったから(気にいってた)」とか
じゃないと。
653虚無好き:02/02/06 13:36
1)も 2) もまちがいにゃ。でなおすにゃ。
(´・ω・`)ショボーン  
654虚無好き:02/02/06 13:54
ただ、文のジャッジに意味的な問題がからむという予測はあるにゃ。
わたしには、以下のようなグラデーションがあるような気がするんだけどにゃ。

(1)太郎は花子がなぜ自殺したという邪推に憤慨したの?
(1)太郎は花子がなぜ自殺したという勘違いに憤慨したの?
(1)太郎は花子がなぜ自殺したという噂話に憤慨したの?
(1)太郎は花子がなぜ自殺したという説明に憤慨したの?
(1)太郎は花子がなぜ自殺したという報道に憤慨したの?
(1)太郎は花子がなぜ自殺したという事実関係に憤慨したの?
(1)太郎は花子がなぜ自殺したという事実に憤慨したの?
655かかり助詞:02/02/06 14:32
今日は「いつ/どこで/どういう風に/どういう理由で」などが
基本的にargumentで「なぜ/どう」というadjunctとは振る舞い
が違うことを書こうと思っていたけど、忙しいのでまた今度にします。
BOBちゃんの話しには「いつ」が出てこないし。
656かかり助詞:02/02/06 14:37
虚無好きさんの654の例のrelevant answerは
「花子が落ち込んでいたからです」です。どれでも
無理じゃないかね。
657名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/06 14:42
せっかくいい議論してるのに、端々に見られる相手を蔑視したような口調が
どうも好きになれません。
板でのキャラを立てるためなのか、立ててどうなるのかもよくわかりません
が「にゃ」という語尾も本気で読む気を著しく減退させますね。
もったいなくて残念です。
658B.O.B:02/02/06 15:48
素直にチョムスキー理論による説明は間違いですってどうして認めないかなあ…
説明以前のデータの一般化の段階で間違ってて、それを指摘されるまで気付か
なかったくせに…認めたら、種明かしをするよ。飽きたんならいいけど。

>>654
「事実関係」、ということばの意味がよくわからないけど、「事実」以外は可だね。
虚無好き氏は、一番下の例は絶対的にだめだと思う? なんか慣れてきたせいか、
なんか可かもしれないという気がしてきたよ。
「説明」、「報道」の例は、それらが間違いだっていうことが語用論的に含意されるね。
659虚無好き:02/02/06 23:40
「事実関係」は、
わたしがまちがってなければ、収賄事件とか麻薬事件が発覚したあと、
警察や検察が「事実関係を洗え!」といってる、事実関係にゃ。
文字通り、事実と事実の関連性なんだけどにゃ、
因果関連からみて、ムリありすぎというばあいも、なきにしもあらずにゃ。
とくに自殺のばあい、そもそも原因は複雑であり、
心的・器質的要因のほかに、直接・間接のきっかけがあったりするのがふつうにゃ。
それは、「2ちゃんで、逝ってヨシと言われた事実」かもしれないにゃ。
そこで遺族が、「あの子は、そんなことで死ぬような子ではありません。」と言えばそれまでにゃ。
そうすると、誤りを含意する「事実関係」もあって不思議じゃないにゃ。
というわけで、
「太郎は花子がなぜ自殺したという事実関係に憤慨したの? 」も、
わたし的にはありなんだけどにゃ。
(答え。鬱のとき、心理板の『うつ病は死ぬまで治らない。死ね!』のスレを見た。)
(よく考えたら、「事実関係」も「説明」も「邪推」も大差ないにゃ。グラデーションはそもそも失敗にゃ。)

で、だいたい事実関係と事実のちがいってなんよ?
1個の分割不可能な事実ってなんよ?ときかれると困るので、
ひょっとして、いちばん下のも、アリかも、とは思ってるんだけどにゃ。
わたしとしては、逆に考えて、「なぜ」とたずねる状況が、
ある情報の「事実性」を揺るがすような構図があるのかもしれないと思ってるにゃ。

こうやってながながと語用論的見解を述べると、
すでに相当の言語知識を前提としてしまっているアフォアフォとかいわれるのがオチにゃ。
ま、いいにゃ。

       ____
       |      |         / ̄ ̄ ̄ ̄\
       | (´・ω・(    )  < ファイトにゃ!|
       | (    (    )   \____/
        ̄ ̄ ̄ ̄U U
660(´∀`):02/02/07 00:38
>>650
うみゃ、Lingua ex Machinaはあまり薦められないんだけどにゃ。ま、本を買わずとも、
http://WilliamCalvin.com/LEM/ でタダ読みできるからいいのにゃ(w

>>658
キミの一般化がそもそも間違いにゃ
>つまり、一般化は「non-factiveの場合に限って広いスコープをとれる」だ。(630)
661B.O.B:02/02/07 04:13
>キミの一般化がそもそも間違いにゃ
ホント往生際わるいな〜よしんば私の一般化が間違っていても、
それはチョムスキー理論的説明の誤りを指摘することとは別問題、
「そもそも」の使い方がおかしい。

それに私はfactiveなら絶対にだめだとは言ってない、
語用論的にfactiveだと難しい理由がある、コンテクストさえ整えば
factiveでもよくなると言ってますが?
662Kakari-joshi:02/02/07 04:48
>それはチョムスキー理論的説明の誤りを指摘することとは別問題、

Where and how did you point out problems?
663(´∀`):02/02/07 05:22
>「そもそも」の使い方がおかしい
どうしてにゃ。「説明以前のデータの一般化の段階で間違ってて」と言ってる
キミが「そもそも」間違ってると言ってるのにゃが?
これも語用論的におかしい理由があるかにゃ?(w
「一般化」には例外があって当然なのにゃ。自分の一般化にだけ「絶対にだめだ
とは言ってない」と但し書きをするのではなく、相手の一般化にもフェアな
態度でのぞむべきにゃ。その例外まで取り込める面白い説明(例えば一見反例に
見えながら実は理論の予測範囲内だということが分かる)を求めればいいのにゃ。
難しいけどにゃ。ま、ともかくキミがさっさと「種明かし」すればいいのにゃ。
664B.O.B:02/02/07 11:08
> Where and how did you point out problems?
「なぜ」は複合名詞制約に従う、という一般化は間違いだと
指摘したじゃないか。ついでにいうと補文内から広いスコープを
できるという一般かも間違いだ。つまり何もかも間違いだ。

>「説明以前のデータの一般化の段階で間違ってて」と言ってる
> キミが「そもそも」間違ってると言ってるのにゃが?
「なぜ」は複合名詞制約に従う、という一般化が間違いである、
という点に関しては間違ってるかどうかが問題なんだろう。
「代案が間違っているというより、そもそも原案が間違っていない」
ていう場合に使うんだよ、「そもそも」は。

「そもそも」は実は、
(1)太郎が花子がなぜ出て行ったという事実に憤慨しているの?
が言えない(おかしい)理由のキーワードでもあるんだよね…
でも「そもそも」の意味がわからないんだったら説明しても無駄だな。
わかるっていうなら「そもそも」の語用論的・意味論的役割を簡潔に
述べてみてね。ハイドーゾ。
665かかり助詞:02/02/07 12:09
すこし時間があるので書こう。
まず、今までの話しで複合名詞の中に「なぜ」が現れないというのが
間違えだ、ということになっているとbobチャンは言うけど、
これがどうしたらこう解釈できるのか解らない。そもそも、「なぜ」は
factiveの中からは抜け出せないのはみんな言ってきていることで
(例えばcinque1990)、Bobチャンが見つけたわけでもないし、
CNPCの代案にはなれない。なぜなら、
(1) *花子がなぜ朝早くでっていったという噂が、
  学生にまで知れ渡っているの?
が悪いからだ。
次ぎに上で「どういう理由で」がargumentだからLS Pied-pipeできる、
ということを言った。同様に英語のwhen/where/for which reason
等はmultiple whでwhatと同じくin-situに残れるのでargumentとも
いった。この平衡性もBObチャンは触れてない。BOBちゃんは「どういう理由で」
がargumentというのはトンデモだ、というけど、実はこれには英語との
平衡性だけでなく、根拠がある。上でも出したanti superiorityの例。
(1) 太郎が 何を なぜ 食べたの?
(2) *太郎が なぜ 何を 食べたの?
が示すように、adjunct-wh-argument-whの語順はよくない。
いつ/どこで/どういう理由でがargumentなら、adjunct-whには
先行され得ないはず。この予測は正しい。
(3) 太郎が {いつ なぜ/*なぜ いつ} うちに帰ったの?
(4) 太郎が {どういう理由で どう / *どう どういう理由で}うちに帰ったの?
さらに、(5)が示すようにadjunct whは単一文に共起出来ない。
(5) *太郎が なぜ どう 車を直したの?
すると、(3)の「いつなぜ」、および(4)の「どういう理由で どう」が
文法的なのはこれらの「いつ」「どういう理由で」がargumentである
ことを示している。「なぜ」「どういう理由で」というのが
違う振る舞いをするから語用論、というのでは、こういう一般化を
無視することになる。
それと、最近不安なんだが、BOBチャンはwhがスコープをとる、
ってきちんと解っている?広いスコープって、どこよりよ?もしかして、
「広いスコープ」と「matrix scope」をごっちゃにしてない?
今日は訳あって虫の居所が悪いので強い口調で書いちゃったけど、許してね。
666かかり助詞:02/02/07 12:38
失礼、655には(1)が二つあるけど、最初の方の例文を
(1)*あの若い役者がなぜ大麻をやっているという噂に
   芸能記者達が飛びついたの。
に代えてくれい。いろいろごちゃごちゃ言われる前に自分で
訂正。
667虚無好き:02/02/07 13:07
横やりにゃ〜。
こっちはこっちで面白いにゃ。
(4)は、「どうどう話すということなの?」がダメという非常に形式的な理由があるので、
あまりいい例証とはいえないにゃ。
「どう、何という理由で帰ったの?」でかなりよくなるにゃ。
だめにゃ?
(5)も「何をなぜどう直したの?」がいいことから、単純に共起不可ではないにゃ。
これにはチョム理論の説明があるはずなので、それを教えてにゃ。

どこまでついていけるかはわからんにゃ。
じゃにゃ。
668虚無好き:02/02/07 13:19
「いつ、なぜ」問題についてだけどにゃ、
(英語の)形容詞の共起・順列問題に関しては、こういう統語範疇で説明してるのかにゃ?

わたしの疑問は、意味論だから一般化できないのか、
一般化できないから意味論に放逐なのか、そのあたりにゃ。またにゃ。
669B.O.B:02/02/07 15:07
>(1)*あの若い役者がなぜ大麻をやっているという噂に
>   芸能記者達が飛びついたの。
>に代えてくれい。
いやさ、だから「事実」のようなfactiveな名詞でなければ
一般的にOKでしょ、って話をしてるんだけど。
>>654でいっぱい例を挙げてくれてるじゃないか、(1)だってOKだよ。
答え:ミタヨシコの息子にそそのかされたから、とかさ。
複合名詞制約は関係ない、それは認めようよ。factive islandってのも、
単なる観察で、実際にはsyntaxでは説明できないってのを認めたに等しい
じゃないか。(FactPとかIndPとか設定すれば別かもしれないけどね)
どうなのよ? 関係あるかどうかもわからない語順の話を持ち出したって
何の解決にもならんでしょうが。

「どういう理由で」がargumentだという話はもういいよ…
義務的にあらわるかどうか("I ate." みたいな文は、単なる省略ではなくて
anti-passiveなどと呼んで別の構文として扱われることも多い)、
bindingの可能性とか、theta-roleとか、構文交替への関与可能性とか、他にも
色々基準はあるだろうよ。「どう」と「なぜ」に何か他の付加詞と違う性質が
あるからといって、なんでそれが即argument/adjunctの違いということに
なるんだよ。勝手すぎる。
「様態」と「理由」が「個体」「時間」「場所」と違う振る舞いをする現象は
他にもある。例えば「個体」「時間」「場所」には I, now, here という
indexicals があるけど様態と理由には対応するものがない。
これもargument/adjunctの違いか? 
670B.O.B:02/02/07 15:25
実際どうなのよ...Nishigauchiの論文は読んでないから知らないけど、
それは
(1) * 太郎は花子がなぜ出て行ったと知ったの?
(2) OK 太郎は花子がなぜ出て行ったという噂に憤慨したの?
という予測をするのしないのどっちなの? 
するなら問題なし、しないならダメ。はっきりして。
Cinque(1990)は関係ないから。
671かかり助詞:02/02/07 15:33
「どう どう」について。
「なんという理由で」というのの判断は出てこないな。他の人どう?
これはどうだろ。
(1) 太郎が {どう どのような理由で/どのような理由で どう} あのポンコツを
直したの?

「何をなぜどう」はいわゆるadditional wh effect。>>666の(1)も
(2) ?誰がなぜ大麻をやっているという噂に
芸能記者達が飛びついたの。
「誰」を加えることでよくなる。同様の例はガイシュツ。
メカニズムは複雑なのでここでは書けないけど
問題の「なぜ(どう)」をc-commandしているadditional argument
whが一役かっているわけです。

副詞の順序について。
確かに純粋のadjunctは比較的語順が決まっている。
(3) 太郎が ビックリしたことに 手際よく 車を 直した。
(4) ??太郎が 手際よく ビックリしたことに 車を 直した。
英語では時の副詞と理由の副詞が共起すると「時-理由」の順。
(5) John fixed the car there for this reason.
(6) ??John fixed the car for this reason there.
しかし、PPっぽいと悪い順序もそんなに悪くない。
(7) John fixed the car for this reason in the garage.
日本語では「ここで・この理由で」は自由なorder。
(8) 太郎が ここで この理由で 神隠しにあった。
(9) 太郎が この理由で ここで 神隠しにあった。
そのwh counterpartの「いつ・なぜ」は日本語と英語の句構造
の違いから「なぜ(CP-adjoined?)・いつ(TP-adjoined?)」
が普通の語順だと思われる。しかし、この普通の語順の方が
「いつ・なぜ」より悪いのだから、意味的な修飾関係だけでは
説明できないと思われます。長くなっちゃった。
672かかり助詞:02/02/07 15:38
BOBチャンへのレスはまた今度ね。チョイト、最近忙しい。
Nishigauchiは論文じゃなくて本ね。
673虚無好き:02/02/07 16:30
>>672
しまったにゃ…。わたしのせいで、BOB先生へのレスおくれたみたいにゃ。
レスは、全文検討しますにゃ。
次は、「そもそも」の意味論のほうもお願いしますにゃ。
ちなみに、わたしが形容詞の順列といったのは、
My dear comfortable black wooden table
(あってるかにゃ?)みたいのにゃ。「いつ・なぜ」と併記したのがまずかったかにゃ。
でも、議論が成立してるみたいなので、ま、いいにゃ。

で、BOB先生の主張は、たとえば数学でいえば、ゴールドバッハの予想
「すべての4以上の偶数は2個の素数の和として表すことができる。」
は、たった1個の反例でくつがえされるのに対し、
CNPCの反例は顧みられず、代案を出せといわれるのが不公平ということじゃないかにゃ?
しかし上のほうで、例外があるのは当然といわれてるから、
けっきょく、CNPCは一般的傾向ということなのかにゃ?
むにゃむにゃ。
やはり反例に対しては、それが反例でないことを示すか、
当該の仮説を見直すのがふつうなんだけどにゃ。
「一般的傾向」だったら、その限りではないにゃ。一般論でスマソにゃ。
674(´∀`):02/02/07 17:16
いよいよトホホなやつだにゃ、BOBは。
キミが「そもそも」何の代案も持ちあわせず、屁理屈こねて時間稼ぎしてるだけ
なのはバレバレにゃ。毎度のことだがにゃ。人が述べた考えの揚げ足取りだけして、
自分の考えは批判をおそれて何も書けんというわけにゃ。まったく情けない奴だにゃ。

で、上にも書いたが俺の判断ではfactiveかどうかもあまり重要ではないにゃ。
(1) 太郎がなぜクビになったという事実が問題になっているの
(2) 太郎は花子がなぜ自殺したという事実に憤慨したの
どっちもそんなに悪くないにゃ。一方で、
(3) *太郎は花子がなぜ自殺したと(いう事実を)知ったの
(4) 太郎は花子がなぜ自殺したと思ったの
ではかなりはっきり差があるにゃ。俺なりの直感はこうにゃ。例えば(1)では
「なぜ」は太郎がクビになった理由を指すにゃが、そのような理由でクビになった
から問題なのであって、他の正当な理由でなら問題にはならないだろう、という
意味で、「なぜ」は同時に問題になってる理由でもあると解釈できるにゃ。(2)も
同様、直接には花子の自殺の理由にゃが、そんな理由で自殺したというので太郎が
憤慨している、とも解釈できるにゃ。factive islandやCNPC違反をameliorateする
repair strategyともいうべきものがここでは使える、ということだと思うにゃ。
対して(3)は花子の自殺の理由と太郎が知った理由を関係づけることが非常に困難にゃ。
同じfactive verbでも「太郎は花子がなぜ自殺したことを後悔してるの」とかにゃら、
太郎の後悔が花子の自殺の理由に起因していると解釈できるから、そんなに悪く
ないにゃ。(4)は最初からそのようなrepair strategyが要求されないにゃ。
補文内要素の取り出しにゃが、実は主節にも対応するものがあるという意味で、これは
across-the-boardの取り出しないしparasitic gapとなんとなく似てるように思うにゃ。
まずここまではどうにゃ >かかり氏、虚無好き氏

675B.O.B:02/02/07 19:14
そんなつまらない挑発にのりませ〜ん、
チョム(中略)分析は誤りだって認めるか、もしくはおまけで「そもそも」
の意味をちゃんと述べるか簡単な方を選んでください。
そうじゃなかったら教えません。私も言いたいけど、でもこういうことは
はっきりさせないと。誤りを誤りと認めなければ科学の進歩はないのです。

>(2) 太郎は花子がなぜ自殺したという事実に憤慨したの
>どっちもそんなに悪くないにゃ。
この例はほぼ最初から*つきで出てたと思うんですけど〜
ここに来てそんなことを言い出すのはデータの改ざんといわれても
しょうがないと思うんですけど〜。

で、何ですか、その
「factive islandやCNPC違反をameliorateする repair strategyともいうべきもの」
って。
語用論を、馬鹿にしてるんですかあなた!ていうかおかしくて腹痛いです。
「どうせB.O.Bの考えてることなんかこんなもんだろ〜」とでも思って探りを
入れてるつもりなんでしょうか。

>(3)は花子の自殺の理由と太郎が知った理由を関係づけることが非常に困難にゃ。
誰がそんなこと決めたんですか。「俺なりの直感」は何の役にも立ちませんね。
データの判定を都合のいいようにいじった上に何の説明にもなってません。
もうどうしようもないです。まあ気を落とさずもうちょっといいのを考えて下さい。
115 :参加するカモさん :01/12/21 19:46
http://gotonext.cool.ne.jp/gazou/hiroyuki02.jpg
ひろゆき、歯まっ黄色!!
歯糞だらけ!!びっくり!!(・∀・)キタナイ!!ビークリ!!

ひろゆきへ

歯みがきしましょうね・・・・

156 :参加するカモさん :02/01/08 14:08
>>115
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死

157 :参加するカモさん :02/01/08 14:11
>>115
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
677(´∀`):02/02/07 20:33
ほれほれ、自分では何も言えないくせに人が何か言うと必ずケチつけたがる、まっこと
恐るべきワンパターンだにゃ(w
キミにはハナから聞いとりゃせんのだからレスせんでもいいのにゃ、ご苦労だにゃ。
で、(2)についてはキミ自身が
> なんか慣れてきたせいか、なんか可かもしれないという気がしてきたよ。(658)
と言ってるにゃ。反対のための反対しか頭にないから自分で言ったこともすぐに
忘れるのにゃ。俺は最初からfactive islandについては緩い判断を表明してるにゃ。
>誰がそんなこと決めたんですか。
誰かが決めることだと思ってる時点でお笑いにゃ。俺にはそう感じられる、と報告
してるだけにゃ。判断の同意を無理強いしてはいないにゃ。もちろん説明として
出しているわけでもないから「何の説明にもなってません」というキミのコメントは
またしても人の発言をまともに理解するつもりが最初からないというキミ自身の欠点を
露呈しているのにゃ。
>「どうせB.O.Bの考えてることなんかこんなもんだろ〜」
キミは何も考えていないにゃ。「学習するまでもない簡単な理由」という妄想に取り
憑かれて誤魔化しながら逃げ回ってるだけにゃ。ついでにいっとくとにゃ、語用論を
バカにしてるのは深い思慮もなくなにかといえば語用論の一言で片づけようとするような
奴なのにゃ。
>>644
ぶぉけが、その程度の単純な条件で何がルールを獲得ぢゃ
あきれて物が言えんわ。
正方形との刺激弁別がより容易なものの方が、反応性が高くなる
ってゆーのが一番シンプルな説明だろーが。

あんたは、そーやって、誤解・曲解の上に針小棒大な自己流の妄想
付け加えて垂れ流すから嫌われんのよ。

エセ科学ファンは、それらしい板行って発言してろっつーの
679かかり助詞:02/02/07 23:57
ブォ〜ケがぁ、ではじめないといけないような雰囲気に
なってますが、まあ、みなさん落ちついて。と言っても
無駄だろうけどね。そもそも、この話しは一般化以前に、
データの判断が違うことに起因している。
>(1)*あの若い役者がなぜ大麻をやっているという噂に
芸能記者達が飛びついたの。
は私にとっては悪い。argumentwhと比べると、少なくとも
私にはsharp。
(2) 誰が大麻をやっているという噂に芸能記者達が飛びついたの。

それと、bobチャンに。
>>「どういう理由で」がargumentだという話はもういいよ…
って、どういうことだね。一応証拠を出したつもりだけど、
それは考えないでいいと言うこと?なんで?argumentと
同じように振る舞えばargumentという話しなんだけど、argumentが
嫌なら他のfeatureに結びつけてもいいけど。それと、Nishigauchiさんは
factive islandはやってない。Complex NPの方は悪いという判断。
私と一緒。
まあ、判断が違うのは仕方ない。しかしある意味、「先に判断した人勝ち」
的なところもあるから、後の人が「判断が違う」という主張をするのなら、
慎重な議論が必要だと思うけど。
顔文字さん、ストーリーからするとATBの方が自然だと思う。pgは
普通NP/DPくらいしかないし。まあPGがATBに類するものという
可能性もありますが。
680非決定性名無しさん:02/02/08 04:49
Dvorak:音声認識――もう1つの行き止まり
http://www.zdnet.co.jp/news/0202/05/e_dvorak.html
681虚無好き:02/02/08 05:02
ヴォ〜ケがぁ〜!!!!
では始めんけどにゃ。この問題奥が深いにゃ。
博士は飽きちゃってるみたいだけどにゃ。とりあえず、

>(1) 太郎が {どう どのような理由で/どのような理由で どう} あのポンコツを
>直したの?

これは博士の期待通り、後者が(・∀・)イイ!!
が、
662にある博士の皮肉の英文を参考にした、
What and how do you think of that?
は、日本語では、「どんなふうに、どう考えてるの?」になっちゃうのかにゃ?
するとだにゃ。とにかくこれは妙にゃ。英語と逆ともとれるにゃ。
だいたい「どんなふうに」と「どう」が共起すると、アタマこんがらがるにゃ。

むぎゃああぁ、ちょっとこの問題にpossessedされすぎにゃ。
アタマ冷やすにゃ…
(´・ω・`)ショボーン

ちなみにATBって、アデノシン3ホウ素?
682B.O.B:02/02/08 05:35
>argumentと同じように振る舞えばargumentという話しなんだけど、
それじゃ大雑把すぎるだろうよ。
(1)イギリス人は犬を食わない。
(2)イギリス人は草を食わない。
(3)イギリス人はイスを食わない。
草とイスはイギリス人の食生活の嗜好に関して犬と同じ振る舞いをする。
だから植物と家具は動物だ。あんたの話はこれと同じくらい大雑把だ。
「どう」と「なぜ」に固有の振る舞いがあるからといって、それらだけが
付加詞ということにはならない、と言ってるんだ。

>>677
その ill-defined な repair strategy じゃない、本当の理由に
基づく説明ならばもう複合名詞句制約も、factive islandも、
もちろん repair strategy もいらないんだよ。
何も勿体をつけるわけじゃない、妄想するまでもない、
factivity(というよりrealis/irrealisか) に基づく一般化が
できるという時点で気付いて当然の話なんだ。だけど無駄だな…
あんたはよしんばそういう説明があっても複合名詞句制約やfactive
island は必要だと思いたい、だろう? 制約はあるけどrepair可能…
もはやそれはそうかもしれない、そうだったらいいな、という経験的に
検証不能なクレームなんだよ。repair可能な条件を、少なくとも
一般的な語用論/意味論レベルで(望むらくはformalに)説明できなければね。
つまりわからない(というより誤った予測をする)から問題を棚上げにして、
なおかつわかっていないことを認めようとしない、そういう態度なのさ。
683B.O.B:02/02/08 07:17
>Nishigauchiさんはfactive islandはやってない。
>Complex NPの方は悪いという判断。
だからさ、補文の中でたまたまいいもの(non-factiveなもの)、
complexNPの中でたまたまダメなものだけを、わざとか見落としか
選んで論じてるわけでしょ? それを間違った一般化といわずになんて
いうんだよ。そんな簡単なこともわかんないの?
684Kakari-Joshi:02/02/08 08:46
>>682-3
What and how do you think of that?
685Kakari-Joshi:02/02/08 08:49
BTW, the above English sentence is ungrammatical.
`What' has no gap.
686Kakari-Joshi:02/02/08 08:56
No, I just lied. It is grammatical. My mind is not working today.
687(´∀`):02/02/08 10:16
>>682
てな調子でまだ逃げ回るわけだにゃ、ご苦労さん
688かかり助詞:02/02/08 12:50
虚無好きさん、そのandでwhがつながっている構文はよく解り
ませんが、ここで話題になっている日本語の構文とは少し違うと
思われます。前に少し調べたことあるけど、よくわからななかった。
ATBはギャク?across-the-board。

BOBちゃん、あのね、生成文法にはfeatureってものがあって、
同じ性質を示すものの集合はfeatureでくくれるってことに
なっているのよ。BOBちゃんの例だと「イギリス人にとって
食べられるもの」={鳥肉、煮ただけの味のない野菜その他}、
「イギリス人に食べられないもの」={草、犬、いす、狂牛病の牛肉
その他}ってな具合にね。そう言うのを自然類って言うのよ。
上で言ったように、「どういう理由で」って
言うのは「なに」なんかと同じ振る舞いをするから、同じ自然類だと
結論せざるを得ないわけ。その自然類を定義するようなfeatureが
LS Pied-pipingを可能にしたり、他のadjunct whを認可したり
出来るというお話なの。HPSGにもfeatureってあるの?ないの?
どっちよ。
それと、Nishigauchiさんのやつは上でも言ったけど、
BOBチャンが考えている判断とは違う判断を元々想定しているので
目をつぶっているんではないの。
689大学生:02/02/08 15:25
理論言語学のレポート書かないといけません。
面白い題材ってありますか?
言葉についてなら何でもOKなのですが。
690虚無好き:02/02/08 16:14
むにゃあ。わたしも
What and how で始まる文章は記憶にないので、なおさらよくわからんにゃ。
チョム理論のペーパーではおなじみなんだろうけどにゃ。
ただし、日英語の並行性をいうとき、
「どう」の what 解釈は問題になってくると思うんだけどにゃ。
(印象とか記録とかをhowできくという、おなじみのやつにゃ。)

What do you think of what? 「何をどう考えてるの?」において、
argument /adjunct のコントラストは働いているのかにゃ?
働いてないんだったら、やはり並行性はどこか破綻してるのにゃ。
ずばり、argument ぽい「どう」についての感想は、どう(what)よ?

「日本人にとって食べられるもの」={生魚、煮ただけの味もカロリーもないジェリー、その他}



691もうすぐ学部卒業:02/02/08 16:19
>>689
このスレにそんな書き込みするなんて、恐くてできない.
自分で探すか、身近な人や先生に聞いてみなさいよ.
692虚無好き:02/02/08 16:25
急に、ロンドン大学の女の子に、トロを紹介したときのことを思い出したにゃ。
少々ひらがなが読めるのにゃ。
トロが「いつか人間になれるかにゃ?」とかきいたとき、
即座に、「ネコだから、ダメ」とかいいながら、「いいえ」を押してたにゃ。
マジで答えなくても…
(´・ω・`)ショボーン

雑談スマソにゃ。「そもそも」の話、続けてにゃ。
693abgal ◆HPSG1xqE :02/02/08 16:45
なんだかお互いに自分の畑の話をしてて、噛み合ってない気が…
694B.O.B:02/02/08 20:28

>上で言ったように、「どういう理由で」って言うのは「なに」なんかと
>同じ振る舞いをするから、同じ自然類だと結論せざるを得ないわけ。
それは別にいいよ。分類の仕方は色々ある、問題の自然類が「項」
({なぜ、どう}が付加詞)だという結論にどうして飛躍するのかと
それを聞いているんだよ。項と付加詞の一部を含む、そんな自然類が
あっても何の不思議もないだろうが。
in situ ならいいから項っていうけど、じゃあ 「in situ じゃなくても
いいもの」は何という自然類に属するの?

>それと、Nishigauchiさんのやつは上でも言ったけど、BOBチャンが
>考えている判断とは違う判断を元々想定しているので目をつぶって
>いるんではないの。
なんじゃりそは? ここにいる全員が
(1) * 太郎は花子がなぜ出て行ったと知ったの?
(2) OK 太郎は花子がなぜ出て行ったという噂に憤慨したの?
の判断に大筋で同意する、それに関してNishigauchiの理論は間違った
予測をする。目をつぶっていようが何を想定しようがそれが何の関係がある?
言語学の科学性を標榜するのならこういう態度はいかんよ。断じていかん。

顔文字氏、なんで「そもそも」の意味が言えないんだ?
「B.O.Bの言うなりになんかなるか」って意地張ってるだけなら
いいけど、もしかしたら本当にわからないんじゃないか、って心配になるよ。
気になるんだったらこれがラストチャンスだからね。
もし何か言うなら、でも大はずしした答えは勘弁してね、困るから。
俺には俺なりrepair strategyがあるからいい、っていうならそれはそれでよい!
695かかり助詞:02/02/09 00:13
>in situ ならいいから項っていうけど、じゃあ 「in situ じゃなくても
>いいもの」は何という自然類に属するの?

なんとビックリ。そんなこと言っても反論にならないし、
自然類の解説をせねばならない状況になってしまった。例えば、英語の
/p,t,k/という[+stop][-voice][+consonant]という自然類は語頭で
[+aspirated]になる(本当はもっと複雑だけど単純化。今時SPE Rule
なのは議論のため)。それ以外の
aspirationをうけないphonemeは[+aspirated]にならないheteroなSET。
「in-situじゃなくてもいいもの」なんて自然類として定義できるわけ
ないよ。Vだって、IだってDPだって、VPだって動けるんだから。

それと項/付加詞だけど、上で「他のfeatureと結びつけてもいい」
って書いたよ。まあ、whatとwhyのcontrastなら項/付加詞と
考えるのが一番自然だからそう呼んでる。

判断だけど、私はそう思わない。
(1)あの若い俳優がなぜ大麻をやっているという噂に芸能記者達が
飛びついたの?
は私にとっては悪いから。上でもそういっている。それなのに
なんで、「全員一致」になるのよ?

虚無好きさんのwhat1 do you think of what2?はどっちの
whatの話しをしているのか、番号でお答え下さい。1かな?

>>691 BOBちゃん、顔文字さん、虚無好きさん、俺達恐がられているよ。
どうする?

>>695
恐がってはいないんですが、このスレは言語板の中でレベルが高めで
アフォな書き込みができないなぁって思ってるまでです。>>689みたいに。
先生方は気になさらないで下さい。先生方のおかげで勉強になります。
697B.O.B:02/02/09 04:51
>「in-situじゃなくてもいいもの」なんて自然類として定義できるわけ
>ないよ。
「Wh句の中で、in-situ でなく、広いスコープをとれるもの」だよ。
文脈から明らかだろうが。
(0) When do you think John left?
はいいんだっけダメなんだっけ?

>whatとwhyのcontrastなら項/付加詞と
>考えるのが一番自然だからそう呼んでる。
{what, when, where ...}と {why ...} のコントラストだろ?
それが、全然自然じゃないと言ってるの、そもそも、最初から。

勝手に例文差し替えるなよ!とりあえず判断が一致してる例文を選んだんだから。
>(1)あの若い俳優がなぜ大麻をやっているという噂に芸能記者達が
>飛びついたの?
CNPCが法則として成立するかしないかが問題なんだよ。
「する」例をいくら挙げても仕方がない、「しない」例もいくらでも
挙げられる以上、法則として成立してないのは明らかだと言っているんだ。
(1)があんたにとって悪いというは何の理由にも説明にもならない。関係
ないことばっかり言って、見苦しいよ?

ところで、虚無数寄氏、(1)の判断どうよ?
「某大物芸能人にそそのかされたから」、
「芸能生活のストレスに耐えかねて」
という答えは可能?
698Kakari-Joshi:02/02/09 05:27
(0) When do you think John left?
はいいんだっけダメなんだっけ?

This example couldn't be more grammatical.

広いスコープをとれるもの

Scope wider than what??? Do you understand scope of wh?
Are we talking about English? Anyway, it was not at all
clear from the context.


(1)があんたにとって悪いというは何の理由にも説明にもならない。関係
ないことばっかり言って、見苦しいよ?

I am not explaining. I am making grammaticality judgments.
They are totally different things.
Which sentence shows that the CNPC is not a valid generalization?

The grammaticality judgment that I am providing is the 'industry
standard.' And I agree with it. If you are claiming that you have
objections, I think you do have to construct your argument very
carefully to convince people. Just insulting me here is not
good enough, unfortunately.

699名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/09 10:38
徹夜で苦しいにゃ。
(1)の判定は可能にゃ。

いまの状態だと、
なぜ、どう、視覚が発達したの?も全然OKなんだけどにゃ。
よほど変だったら、信用しなくていいにゃ。
700(´∀`):02/02/09 10:45
かかり氏、いい加減にやめといたほうがいいにゃ。
BOBは「そもそも」whのスコープという概念を知らんし、相手のいうことを理解した上で
批判するのではなく、何を言おうがそれに反対しなければならない、という脅迫観念に
取り憑かれているのにゃ。てか、威勢のいいタンカを切った手前、引っ込みがつかなく
なってヤケクソになってるだけにゃ。煽りにのらずしばらく放置して頭冷やさせるのにゃ。
(と書くとまたつまらん煽りを入れるに決まってるのにゃ、ほれほれ)

プレッツェル食ってて喉つまらせた某国大統領のセリフ、 Chew before you swallow
の分析とかどうにゃ(w >689
701B.O.B:02/02/09 11:05
>They are totally different things.
だからさ、関係ないなら言うなよ。

>(1) * 太郎は花子がなぜ出て行ったと知ったの?
>(2) OK 太郎は花子がなぜ出て行ったという噂に憤慨したの?

>Which sentence shows that the CNPC is not a valid generalization?

あんたがわざわざ差し替えたやつだよ。あと虚無好き氏が考えてくれた,
>(1)太郎は花子がなぜ自殺したという邪推に憤慨したの?
>(1)太郎は花子がなぜ自殺したという勘違いに憤慨したの?
>(1)太郎は花子がなぜ自殺したという噂話に憤慨したの?
>(1)太郎は花子がなぜ自殺したという説明に憤慨したの?
>(1)太郎は花子がなぜ自殺したという報道に憤慨したの?

>「太郎は花子がなぜ自殺したという事実関係に憤慨したの? 」も、
>わたし的にはありなんだけどにゃ。
>(答え。鬱のとき、心理板の『うつ病は死ぬまで治らない。死ね!』のスレを見た。)
>(よく考えたら、「事実関係」も「説明」も「邪推」も大差ないにゃ。グラデーション>>はそもそも失敗にゃ。)
何がindustry standardだ。話者の直観より理論に都合のいい方優先か。

> Do you understand scope of wh?
変な英語だな…あんたこそ本当にわかってるのか? 
そもそもスコープの意味わかってるのか、まともに論理式も書けないだろうに。
私がよくわからないのは疑問文の意味が命題の集合だとすると,
広いスコープってのは
例えば
λx. [EeEe'.[ leave (e, x) & think (e', Taro)]]
ということだろう。(e は event ね。特に event semantics にこだわりはないけど)
ただ、
λe. [ExEe'.[ leave (e, x) & think (e', Taro)]]
という解釈もありなのか、ありだとしたらどういう違いなのか、という点が
よくわからない。多分直接関係ない問題だけど。

>Anyway, it was not at all clear from the context.
これは私が間違ったよ。忘れてください。
で、もう一回いうと、{なぜ、どう}が自然類だという主張は、
確信は持てないけどあり得る、少なくとも
{[+monomorphemic], [+adverbial], [-contextual]
(Kaplan の semantics of demonstratives 参照), [+adjunct]}
という共通項がある。でもそれが「付加詞」だというのは飛躍しすぎで
何の根拠も無い、用語の問題としても紛らわしくて全くいただけない。終了。
そして、[+ADJUNCT]がCNPCに引っかかる、という一般化は上に明らかな反例が
が挙げられているように、成立しない。以上。


702B.O.B:02/02/09 11:20
λ (lambda) って Macでも見(ら)れる?多分見られるよね。

>徹夜で苦しいにゃ。
>(1)の判定は可能にゃ。
ほら、見ろ。徹夜で苦しい人でさえOKなんだ(w
そもそも、「事実」の代わりに「噂」を使った例文が
文献の中で使われて無いなら、standardも何もないだろう。
疑うわけじゃあないが、データの改ざんといわれても仕方がないよ!

>いまの状態だと、
>なぜ、どう、視覚が発達したの?も全然OKなんだけどにゃ。
>よほど変だったら、信用しなくていいにゃ
陰湿なチョム信者を敵にまわすと嫌だからね〜
でも、判定は判定だから。

>>700
かわいそうに…本当に「そもそも」の意味がわからなかったのか。
答えに「前提」に類する語が入ってたら正解にしてあげようと思ってたのにな…
何もさんべんまわってワンと鳴け、と要求してるわけじゃない、
ごくまっとうな質問をしてるだけなのに答えないのは、答えられない
からとみなされてもしょうがないよ。
間違いを認めないのは強情だから、質問に答えられないのはバカだから、
つまり、結論としては強情なバカ。いや、答えようとしないのは臆病
だからでもあるな。弱虫強情バカ。
703B.O.B:02/02/09 12:14
>λx. [EeEe'.[ leave (e, x) & think (e', Taro)]]
違った。
λx. [EeEe'.[ leave (e, x) & think (e', e, Taro)]]
だ。でも de dicto 解釈をどう書いていいかわかんないや…

"Who does Taro think left?"
λm. [Taro thinks [m left]] (de dicto)
λx. [Em. [[R (Taro, x, m) & Taro thinks [m left]]] (de re)
R は Kaplan の「代表関係」、
m は mental representation または 名辞を領域とする変数
x は 個体を領域とする変数、 ということで勘弁して。
なんかもやもやするけど…
704かかり助詞:02/02/09 13:31
うん、もうやめよ。これで勘違いして逃亡と言われてもいいや。
この週末、読まないといかんものもあるし、書き直さないと
いけない論文もあるし。こちらの証拠は「もういい」と聞く耳
持たず、間違え認めろじゃ、討論にもなりゃしない。
BOBちゃんがbiclausal structureしかないと思っていることは
よく解ったよ。
705B.O.B:02/02/09 14:17
>これで勘違いして逃亡と言われてもいいや。
うん、じゃあ言うよ。都合のいいデータだけを持ち出して言い逃れする
のも限界だから、逃げるんだね。さすがにもう言い逃れはできないだろうと
思っていたけど、なるほど、やはり誤りを認めることは絶対にしない、
逃げるんだねこれは。まるで毛虫を踏んづけたような気分だな…アデュー。

結論としてはチョム信者は{[+弱虫][+強情][+バカ]}という素性からなる
自然類ということで。
虚無好き氏、もうチョムスキー理論への興味も満足した頃だろう、
流行も終わり、あるのは有害廃棄物だけさ。次を見よう、次を。
706逃走派:02/02/10 01:22
689:英語学スレにちょこっと例文出しときましたよー。

B.O.Bしゃん:その素性、意味論的にも言語学的にも弁別しないっすよー。
ちなみに俺の[強情]素性はマイナス値で[バカ]素性はダブル+(笑)
いまいち分からないのは、「噂」の例でもいいんだけど次のペアで相違がホントに
ないのかどうか。

(1) 太郎が[花子がnaze自殺したと]噂してたのか俺には分からない
(2) 太郎が[花子がnaze自殺したという]噂に憤慨していたのか俺には分からない

(2)は意味が取れるしまるっきりの非文法文ではないのは事実だけど、(1)と比べると
俺には40%くらいの容認値減の文なんだけど。まるっきり同資格ではないと思われ。
その相違こそどこに由来するのかというのが問題かと思いますです。
707名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/10 07:21
普通に考えると
syntactic
semantic
pragmatic
のどれかのレベルで差があるわけだね。まぁ、それらの複合の
場合も考えられるけど。
でチョム派はsyntacticといいたいわけだよね。
semantic, pragmaticでなく純粋にsyntacticであるという
ことを論証してみてほしんだけど。それぞれのレベル
(syntactic, etc)の定義というか規定は自由にしてもらって
構わないわけだけど。
もっと一般にprocessingという観点もあるか。
純粋にsyntacticだ、という主張はそれはそれで美しいし、
可能性として否定はしないけど(=否定しきる決定的な
材料もない)、先ずsyntaxありきで容認度の差がある
ものはsyntacticな差、というのは論理的ではないし、説得力も
低く、要するに、ただドグマティックな気がする。
sentenceというレベルが人間の言語にとってきわめて重要で
そのレベルを扱うsyntaxというのも重要なのもわかる、
他の認知体系と独立しているかもしれないという仮説も
それはそれで魅力的だ、しかし、(1)と(2)の差異が
純粋にsyntacticと主張したければ他の可能性を否定して
初めて主張が意味を持つのではないのかな。でないと、
そらsyntacticかもしらんけどsemanticかもしらん、と
なるのは当然のような気がする。なぜチョム派が
syntactic以外の観点から見ようとしないのか、と
考えたときに上で書いたドグマティックな
見方にとらわれているとしか答えがでないんだが。
何度もいうけど、チョム派のだす魅力的な仮説を
根拠もなく否定するつもりはもう党内。いや、毛頭ない。
708恐いもの知らず(国語):02/02/10 17:11
久しぶりに書き込み。
「のか俺にはわからない。」を取ってみました。

(1') 太郎が[<花子がnaze自殺した>と]噂してたよ。
(1'') 太郎が[<花子がnaze自殺したか>と]噂してたよ。
(1''') 太郎が[<花子がnaze自殺したか>に関して]噂してたよ。

(2') 太郎が[<花子がnaze自殺した>という]噂に憤慨していたよ。
(2'') 太郎が[<花子がnaze自殺したか>という]噂に憤慨していたよ。
(2''') 太郎が[<花子がnaze自殺したか>に関する]噂に憤慨していたよ。

皆さんそれぞれの許容度はどうですか。
(1),(2)の許容度の違いと(1'),(2')のそれとが既に変化するなら、「のか〜。」の
影響を考えるべきですが、わたし的には違いが起きません。
で、私は<>内に「か」を置かない(1)と(1'),(2)と(2')は、ともに許容度100%ではありません。
<〜か>になるとどちらもぐんとありそうに思えます。この差は何でしょう。

「と/という」を「(か)に関して/(か)に関する」と置き換えてみました。
こうしてみると、(2)の認められなさは、
 ・なぜかやっちゃったと噂してるよ。
 ・なぜかやっちゃったという噂だよ。
 ・なぜやっちゃった(か)と噂してるよ。
 ・*?なぜやっちゃった(か)という噂だよ。
 ・なぜやっちゃったかについて噂してるよ。
 ・なぜやっちゃったかについての噂だよ。
 ・やっちゃった理由を知りたいと噂してるよ。
 ・やっちゃった理由を知りたいという噂だよ。

単に「〜という噂」の「〜」の部分に疑問文が来ると具合が悪い、そしてそれは「噂」の語義に
基づく違和感ではないかな。(真偽を問わず噂は常に問いではなく命題として語られるものだから???)
 (2) 太郎が[花子がnaze自殺したという]話に憤慨していた
 ・なぜやっちゃったという話だよ。
はまったくOKだし。
どんなもんでしょ。長文ごめんなさい。
省略されたのは下の3行だけ。(ここを押)すまでもありません(笑)

 ・なぜやっちゃったという話だよ。
はまったくOKだし。
どんなもんでしょ。長文ごめんなさい。
710逃走派:02/02/10 23:13
>>707しゃん

うん、そうっす。そういう議論は60年代の末から70年代にかけて猛烈にしたみた
いですよー。なんでもかんでも統語論でやるーって勢いの生成意味論者と、んにゃ、
ちゃんと統語論・意味論・語用論で分けてそれぞれで簡潔なシステムにすりゃーいいんよ
といった解釈意味論者で、ものすげー論争があったですよー。ここらあたりは顔文字しゃん
が一家言あるとは思うですけど。事実にラベルが貼り付けてあるわけでもなく、こーゆー
議論はいつも起こるものだし、起きなきゃ変というものだと思うですよー。

で、僕も複合名詞句制約(名詞同格節)の事例について統語的島制約じゃなきゃ
絶対にダメだと強情はるわけじゃないけど、(仮に実在する対比だとして)(1)/(2)の
対比が統語制約以外の条件によるものとして、はたしてどんなのがあるのか分から
なかったりするですよー。

意味を考えても、(1)/(2)って次の(1s)/(2s)みたいな形では?(BOBしゃんの表記採用)

(1s) I don't know [λx. x is a reason & Taro rumored that Hanako killed herself for x]
(2s) I don't know [λx. x is a reason & Taro was mad at the rumor that Hanako killed herself for x]

(2s)は、真偽値計算もできるし意味タイプの不整合もないし前提矛盾とかもないしと、
何ら意味論的逸脱がないと思います。語用論的に見ると、文の使用文脈によって
いろいろ判断が変動しそうなものだけど、(2)が(1)に比べて少しおかしいというのは
(オウム返し的な事例は除いて)どの文脈でも一定しているように思います。
考えられるのは、「複合名詞句の構造内の要素を疑問対象にすると容認性が落ちる」と
いったような意味制約を仮定することだと思うけど、これだと統語制約とした場合と
あまり変わらない。さらに、話題化とか比較構造とか関係節化とか寄生空所とか
いろんなところで同じく複合名詞句が容認可能性低下要因になっていることを見ると
統語的条件とした方がよいと思うですよー。
711逃走派:02/02/10 23:32
>>国語しゃん

(1')と(2')、非文ですよー。ていうかやっぱ疑問詞が含まれる文では、「か」・「の」、
あるいは尻上がり疑問文イントネーションなどのような疑問文標識が必要だと思われるです。
「なぜか・・・」とかだと存在数量詞的になるのでそのような標識はいらなくなるけど。

> 単に「〜という噂」の「〜」の部分に疑問文が来ると具合が悪い、そしてそれは「噂」の語義に
> 基づく違和感ではないかな。(真偽を問わず噂は常に問いではなく命題として語られるものだから???)

これは激しく同意っすよー。話はずれるけど日本語の「〜ではないか」というのは
形は疑問文的でも、意味的には平叙文的なのではとつらつら思ったりしたですよー。

(1)ビンラディンはすでに死んでるのはないかという考察・信念・示唆
(2)*the thought/belief/suggestion whether bin Laden was already killed)

712B.O.B:02/02/11 11:09
>絶対にダメだと強情はるわけじゃないけど、(仮に実在する対比だとして)(1)/(2)の
>対比が統語制約以外の条件によるものとして、はたしてどんなのがあるのか分から
>なかったりするですよー。
うん、対比はあると思う。それが何に起因するかは私にもまだわからない。(後述)
ただね…生成文法ってのは、もともと「生成するか、しないか」だけを決めてくれる
ものでしょう。40%落ちの容認度のものも、「生成するか、しないか」で言えば
「生成される」ものだから、やはりsyntax的には(少なくとも日本語では)、(2)は
well-formed sentenceに分類すべきであり、従って複合名詞制約は日本語にはない、
と結論するのが妥当でしょう。

>(1s) I don't know [λx. x is a reason & Taro rumored that Hanako killed herself> for x]
>(2s) I don't know [λx. x is a reason & Taro was mad at the rumor that Hanako k>illed herself for x]
>
>(2s)は、真偽値計算もできるし意味タイプの不整合もないし前提矛盾とかもないしと、
>何ら意味論的逸脱がないと思います。

脱線だけど、(1s)、(2s)とも、文全体としてdeclarativeであり、命題を指示するわけだから、
束縛されない変項が残っていてはおかしい。
例えば(Hintikka式に)
(1a)' I don't know [Ey. y = x &
   λx. [x is a reason & Taro rumored that Hanako killed herself for x] (y)]
のようにしないと(本質的に解決してないような気もするけど、これは可能世界意味論
の限界かも)。(続く)
713B.O.B:02/02/11 11:17


で、「統語制約以外の条件」が考えられるかどうかだけど、それをきっちり述べられる
理論は残念ながら思いつかない。例えば一つにはこんな説明の仕方が考えられる。
(1)と(2)の違いは、抜き出しが、補文(complement)からか関係節からかという
もので、つまりこれはargumentからかmodifierからか、ということでもある。
ここで嫌われ者の認知文法を一時借用して、文はargumentとmodifierの関係は、
出来事を記述するときのprofileとsettingを反映している、と考えよう。
そして、疑問詞は基本的に焦点であり、wh句は焦点化を受けていると考えると、
(1)は profile の一つである補文の、setting("理由"はsettingの一種だから)を
焦点化しているのに対し、(2)は setting のさらに setting を焦点化している。
(「なぜ」ではなく「何、誰」という項が抜き出されている場合、それぞれ
profileにとってのprofile, setting にとっての profile, ということになる。)
そして、一般に profile は setting よりも焦点化しやすい(自然だ)ということを
示すことができたら、(1)と(2)の容認度の差は予測可能なものになる。

この説明が妥当かどうかを検証するには、もちろん profile / setting, 焦点化
といった概念を心理学的により厳密なタームで捉える必要がある、かもしれないけど、
工夫をこらせば例文判定だけでうまく論証or反証できるかもしれない。
714B.O.B:02/02/11 12:10
>I don't know [Ey. y = x &
これじゃいくらなんでもだめだ、
yは名辞(概念)でy=xの代わりに"x is called conceived as y"とでも
しといて。

>工夫をこらせば例文判定だけでうまく
平叙文で、これはどうよ。

(0)[花子が]1 [三日で]2 論文を書いた。
(1)太郎は [花子が]1 [三日で]2 論文を書いたという噂に憤慨した。
(2)太郎は [花子が]1 [三日で]2 論文を書いたと噂した。

(0)と(2)では、1,2のどちらにfocal stressを置くのも不自然ではない。
一方、(1)では2にfocal stressを置くのはかなり(30%くらい)ぎこちない感じがする。
(...書いた。」で文を終わりにしたくならない?)
715Sandy:02/02/11 12:20
♪私と一緒にお小遣い貰いませんか♪
私はここで毎月、大好きな温泉代を稼いでいます。

http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/1642/

ここでお待ちしてま〜す。

Sandy
716(´∀`):02/02/11 12:23
>学習するまでもない、あまりにも簡単な理由によるんだ、これは。 (632)
と大口叩いてさんざ人の揚げ足取りし、罵詈雑言をまき散らした挙げ句が
>それをきっちり述べられる理論は残念ながら思いつかない
かにゃ。やっぱり俺が最初から言ってたとおりだったにゃ。ほとほと愛想が尽きたにゃ。
だいたいcovert movementを認めないと言ってた奴が今さら「抜き出し」かにゃ? 
オマケに「(1)と(2)の違いは、抜き出しが、補文(complement)からか関係節から
かというもの」ってかにゃ? 関係節と内容節の区別もつかないアフォ発見! にゃ。
悪いこと言わんから心を入れ替えて最初から出直せにゃ。
それに何にゃ、その「profile は setting よりも焦点化しやすい」たらいう寝言は?
argument-adjunct asymmetryをそのまま言い換えただけにゃ。にゃはは、こんな
ウスラヴァカ見たことないにゃー。
717B.O.B:02/02/11 12:45
×"x is called conceived as y"
○"x is called/conceived as y"
718B.O.B:02/02/11 13:14
>やっぱり俺が最初から言ってたとおりだったにゃ。ほとほと愛想が尽きたにゃ。
はい? これは関係節と補文からの抜き出しの容認度の違い
(これは私の判断ではどちらも「よし」だった)の問題で、
私が(あんたがバカなせいで)言いそびれたのは、関係節/補文を貫く
factiveとnon-factiveの対立の問題だよ。頭に血がのぼったかい?
恥くさ。 ここまで完璧に間違ったんだから、今度は謝ってくれるかしら?

>関係節と内容節の区別もつかないアフォ発見!
あげ足取りもいいところだなあ。「噂」単独でも使えるんだから、
関係節でも内容節でも、modifierには違いないだろ。
>今さら「抜き出し」かにゃ
"抜き出し"ってすればいいんだろ、忠告感謝するよ。
>argument-adjunct asymmetryをそのまま言い換えただけにゃ。
それはある意味yesだね。argument-adjunct asymmetry をもたらすような
文法的制約はいらないのではないか、これは人間の認知における一般的傾向に
還元できる(少なくとも動機付けられている)のではないか、っていうそういう話だから。
(逃走派くんの問いも、そういうことだろう。流れ読んでね。)
これはまず見えない移動(引用符なしの抜き出し)を仮定する必要がないという
大きなメリットがあるし、他にも、経験的にその方が妥当だと思わせる根拠がある。
例えばsyntaxでは、
>(0)[花子が]1 [三日で]2 論文を書いた。
>(1)太郎は [花子が]1 [三日で]2 論文を書いたという噂に憤慨した。
>(2)太郎は [花子が]1 [三日で]2 論文を書いたと噂した。
(1)の2だけ焦点化しにくい(無理してできないことはない)という直観を
うまく説明できないだろう。(え、見えないFocP? それはもういいって)

いませっかく建設的な話になりかかってるんだから、あんま騒がないでくれる?
うっとうしいよ。読むほうもうんざりする。
719(´∀`):02/02/11 13:14
なあBOBや
キミの欠点はチョム派をギャフンと言わせてやりたいという焦りだけが先走りして
二言目にはアホだのバカだのわめき出して冷静な議論ができないことにゃ。
完璧な答えなんぞ誰も持っておらんし、期待もしとらんにゃ。
今ある分析の問題点はどこか、どう改善すればもっとマシなものになるか、を一緒に
考えようという視点で発言してたなら、もっと有意義なやり取りになってたはずにゃ。
まだ書き込み続ける気にゃら、その斜に構えた態度だけは改めて欲しいところにゃ。
720名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/11 15:49
>>710 逃走派さん、

>で、僕も複合名詞句制約(名詞同格節)の事例について統語的島制約じゃなきゃ
>絶対にダメだと強情はるわけじゃないけど、(仮に実在する対比だとして)(1)/(2)の
>対比が統語制約以外の条件によるものとして、はたしてどんなのがあるのか分から
>なかったりするですよー。

R. Kluender, 1998, `On the distinction between strong and weak
islands: a processing perspective,'
in _Syntax and Semantics 29: The Limits of Syntax_ (ed. by Culicover
and McNally), pp. 241-279

の268〜269ページに、ちょっとだけこの点に関する議論があります。
言語処理(パーシング及び意味解釈)の困難さ、という観点からここで問題に
なっているような現象を説明できるのではないか("island effects arise
from conventionailzed, language-specific difficulties of real-time
processing")ということが示唆されています。
721(-_-):02/02/11 17:13
>(1)太郎は [花子が]1 [三日で]2 論文を書いたという噂に憤慨した。

スマソにゃ。あまりきれいな直観できないにゃ。
[三日に]2 にすれば、「 profile にとっての profile 」になって、
焦点化可能というストーリーなのかにゃ?
ちなみに
>(1)'太郎は [花子が]1 [三日で]2 論文を書けなかったという噂に憤慨した。
では、2の焦点化ラクにゃ。

Put the dog on the desk in the box. みたいな文のreal-time processing"の話読んだにゃ。
でもこれは、単純すぎるgarden pathにゃ。
わたしも顔文字になってスマソにゃ。
722(-_-) :02/02/11 18:48
「そもそも」の話が忘れ去られそうなので、わたしがいうにゃ。
「そもそも」は、起源の問いとしては、陳述上、時間的遡行を意味することが多いにゃ。
だけど、時間的pre- と、論理的pre- はとても近い関係にあるにゃ。
詳しい議論はすっとばして、前者は後者に還元できるのにゃ。
「日本」の歴史的起源は、結局「日本」の概念構成にたどりつかざるをえないのにゃ。
具体的には、地理的条件、民族的条件、権力的条件などが、
「日本」の概念構成を境界づけるということになろうにゃ。
で、それぞれの条件もまた時間的に(現在の視点からみて)構成されているため、
結局、「そもそも」の問いは、論理的なものになるのにゃ。
そして同時に、「日本」という概念を論理的に解体することでもあるのにゃ。
もう少しつっこんで、概念を関数化するといいたいところだけどにゃ。
この話は、命題につながっていくにゃ。
さて、命題における「そもそも」とは何なのかにゃ。
命題を、真・偽を境界づける変数を含んだ、関数的なものととらえると、
「今日は、x曜日である」は、xの入力関して、TかFを出力する命題関数となるにゃ。
簡単のため、「今日はパソコン曜日」というのは、なしにゃ。
あとこの命題が、「まじめに」陳述されたと仮定すれば、実際プログラム的に実現できる関数なのにゃ。
ここで、「そもそも」を問うことは、この関数についての、非常に根本的な疑問になるにゃ。
そして、ここでも論理的解体が行なわれている、とみなすべきにゃ。
T,Fを構成する条件そのものが、問われているのにゃ。

この話、はてしないにゃ…
このくらいにしとくにゃ。
BOB先生、種明かししてにゃ。
723かかり助詞:02/02/11 23:22
とにかく、ばか、あほ、厨房の類の言葉は禁句にすべきでないかね。
確かに学問的レベルは他のスレより高いかもしれんが、これでは
科学知識だけ先行してそれをどのように使っていいかの判断も
できなかったカルト宗教団体みたいなもんだ。みんなそうオモワンかね。

wh疑問文自体に真理値があるんだかないんだかわからんから、
意味表記もどう書いていいかワカランだろうね。BOBちゃんは
それを気にしているの?例えばwho left?ならλp.Ex[person(x)&
p=(left (x))]のように、可能な答えの集合とする人が
多いと思うけど意味論は専門でないので自信がもてん。まあ、
違うこという人が沢山いるだろうけど。Dayalなど。

それと、BOBちゃんの認知言語学的なお話では「どういう理由で」
の類はどうするのよ。

前に複合名詞とscramblingの話ししたときに、結論どうなったんだっけ?
いつものように結論でなかったのかな?今度時間のあるときに過去ログしら
べてみよ。
724逃走派:02/02/12 01:11
オンライン議論体力(略してODA)が極貧レベルのあたしにゃ極悪ワードは
胃にこたえるっすよー!かかり助詞しゃんに同意っすよー!

BOBしゃん:
俺の場合、統語制約にも強い弱いがアリと考えているから複合名詞句制約(名詞同格節)
の違反例が「若干、変」といったグレーな判断になっても構わないと思ってるですよー。
というか、その複合名詞句制約(名詞同格節)自体、どんな制約だか性格付けはわからなく
なっているのは事実だけど・・・。

profile-setting!面白いっす!でも、これはずいぶん前から言われているような気が
するですよー。しかも今のミニマリスト、っていうかChomskyの路線ではそれもアリだと
なりそうなストーリーだと思うですよー。なんだか知らないけど、左方長距離移動には
ぜーんぶそのforegroundingとかなんとかの理由があるってなってるらしいから(萎え)。
さらに別のストーリーも考えられるですよー。いわく、名詞句は命題的にみて
ある意味、完結してると。そっからphaseとか何とかとつなげていって、ゆえに
名詞句は移動の島になってると行くかと(萎え萎え)。

でも、ですよー。前世紀遺物的なアタクシとしては、やはり「んなことを言うなら
話題化とか分裂文とかは置いておいて、関係節化とか比較化とかは前景化やprofile化
なのかよー」といちゃもんをつけたくなるし、「なんで名詞句だけ特別なんだよ?
動詞句だって形容詞句だって、あめんぼだって、みんなみんな同じなんじゃ」と
手のひらに太陽をの節まわしで文句言いたくなってしまうですよー!
そんなこといわれると確かに萎えますな。(w
726逃走派:02/02/12 01:32
>>720 の名無ししゃん。
今は手元にないので確認できないけど、大感謝っすよー。でも、その
arise from conventionailzed, language-specific difficulties of real-time
processingって言葉、やけに涙を誘いますですよー。それって思いっきし
ロス以前に後退?プロセシングに個別言語固有の仕組みがあるっていうのは、
認めていいんでしょーか?(半べそ)

721の顔文字しゃん(てか、鬱顔の顔文字先生)「顔文字先生」と言う名で
特定個体をさせなくなってしまったよー。プリンスみたいだよー!
ともあれ、ヒッキー顔の顔文字先生と判断は同意っすよー。次のようにすると
対比が露わになるかもしれないっすよー!

(1)太郎は花子がなななあーんと三日で論文を書いたと噂していた!
(2)太郎は花子がなななあーんと三日で論文を書いたと言う噂に激怒した!

なーんとなく(2)の方が変っぽい。

かかりしゃんのscramblingの話、すっかり忘れてたー。どこあたりだったっけー?
727720:02/02/12 01:41
>>726
ここで「language-specific」と言われているのは、言語に特有の、
という意味であって、ある個別言語に特有の、という意味ではないのです。
728逃走派:02/02/12 01:54
ふぎゃ!しょのとーりでしゅね!language-particularと誤読(大泣)
ああ、でも、どーやって全言語でこのようなdifficultiesをconventionalize
するのだろー?いっそのことプロセシングの仕組みに生得的に組み込んでしまった
ほーが・・・(ここで心理系の人たちにボコボコにされる夢・・・)

話変わるけど、726での(1)/(2)、読み直したらたいしたコントラストないや(笑)
というわけでヒッキー顔の顔文字先生と今のところ判断は全面同意!もう寝る!
729Kakari-Joshi:02/02/12 02:17
If the CNPC is real, there should be some kind of corelations between
`extraction of naze' and scrambling out of the same context.
In other words, scrambling out of the complex NP in Toosoo-ha-san's
earlier example (1) should be mildly deviant, but scrambling out
of (2) should be much less grammatical. I can do Japanese now,
but probably later on, I will put those sentences.
730Kakari-Joshi:02/02/12 02:48
731(´∀`):02/02/12 06:08
ある統語的制約(があったとして)と解析効率の間に相関があるのはいいとして、
後者が前者の説明だとか、後者から前者が由来するとかいうのはちゃうんちゃうか、
と思ってしまうにゃ。入れ子の関係節が典型にゃが、syntaxによる生成を妨げて
しまうと文法としては成立しなくなるがそれでもやはり何かおかしい、という場合に
parsingにゃらworking memoryにゃらを含めてsyntax以外の要因を探ることが要請される
と思うのにゃ。一方でミニマリストでもparsingとsyntaxを直結(?)させようとして
top-downに構造を組みおろす立場もあるにゃが、かかり氏や迷走しゃんとはどういう
評価にゃ?
720で紹介されてる部分を見たにゃが、そこでのlanguage-specificはlanguage-
particularの意味で使われているのではないかにゃ。個別言語間の下接条件のパラメタ
変異を一見問題になるとした上で、islands effects arise as a result of conventionalized
difficulties of real-time processing; this formulation can accommodate effects that
are due to language-specific difficulties in the processing of unbounded dependencies 
とあるにゃ。俺の読み違いにゃらスマソにゃ。

ついでにいうと「一般的認知制約に還元できる」とか言われた日にゃ、( ゚Д゚)ハァ?と
いうしかないにゃ。まず一般的認知制約とは何かを、問題になっている統語制約を見る
前に明確にしてもらわないとにゃ、その統語制約の効果を含めるような認知制約を誰でも
適当にでっち上げられるのにゃ。単なる言い換えだと言われても仕方ないにゃ。
732720:02/02/12 15:48
>>731
>720で紹介されてる部分を見たにゃが、そこでのlanguage-specificはlanguage-
>particularの意味で使われているのではないかにゃ。

読み返してみると、確かにそうですね。失礼。
733(-_-) :02/02/12 16:41
逃走派先生、「言語生得スレ・2」の117-9で、
初代スレで先生が述べた、生得説の根拠が逐一反論されてるにゃ。(知ってたらスマソにゃ。)
メロンパンの先生が反論してるけど、先生もなにか言いたいことがあったら言ってにゃ。

で、オフ会の話があったが、虚無好き氏が逃げたというはなしは心当たりないにゃ。
メルアドも公開してないしにゃ…
偽者いたのかにゃ?ま、いいにゃ。

わたしも、人も憎まず、理論も憎まずでいきたいにゃ。
とはいうものの、
新スレは、羊と狼にわかれるというのはどうかにゃ?
734(´∀`):02/02/12 16:55
>虚無好き氏が逃げたというはなし
俺とBOBの直接対決が見れるなら、とうまくかわされちゃったという意味でしたにゃ。
表現が不適切でしたにゃ。ぺこり。
>羊と狼にわかれる
俺はずっとトロモードでいくにゃ。
ところでHNはその顔文字で固定したのかにゃ?俺は「虚無好きセンセ」に愛着あるん
だけど、にゃ。
735K-Rod:02/02/12 18:38
学部のドキュン学生です。
ここの掲示板おもしろいですね。
なんか2chじゃないみたい。
ところで、かかり先生や顔文字先生に質問があるのですが。
一応ここでの話もだいたいついていってますし、Chomsky 1998
くらいまではカバーしてるのですが、実は不勉強ながらそれ以後は
ちょっとよく読んでいません。
基本的な立場として、みなさんはチョム先生の2001などはどう評価
されてらっしゃるのか、その見解等を教えていただけるとありがたい
です。
個人的には、全ての生成研究者にとっての共通見解と異なっているのでは?
まだまだ議論の余地のある話なので、安易に自分の研究に取り入れる段階
ではないのでは?
と考えてはいるのですが。
いろいろなお話お待ちしています。
よろしくお願いします。


736ミルク:02/02/12 22:39
>>顔文字先生
フォスター=コーエン『子供は言語をどう獲得するのか』、手に入りましたよ。
チャルマーズ「意識する心」を読み終わったら読みます。
「意識する心」がいつ読み終わるか分かりませんけど・・・
737逃走派:02/02/12 22:44
かかり助詞しゃん、scramblingの記事発掘ありがとうー。名詞同格節と関係節では抜き出し可能性
に違いがあるよなー。同格節はadjunctだとStowell-Grimshawのラインで決まっちゃったのかなー。
やっぱ、かかりしゃんが書いてたようにL-markingの有無に由来するっぽい相違があると思うけど
そこんとこはっきりしないなー。日本語だと「〜という」というのが擬似L-markしてたりしてと
一瞬、思ったけど、

(1) ?*次郎にi 太郎が[ 花子が ti チョコを あげた (という)噂に] 腹を たてた

やっぱり「という」があってもなくても変わらねーや!

>>731のinversed Aの顔文字しゃん。例えば、Parser=Grammarのフィル・コリンズじゃなくって
コリン・フィリプスとかですかー?Pesetskyがカスケードシンタックスを作るに至った
事実がすんなりと説明できてて、ちょびっと気を惹かれたけど、ずっぽしのめり込む
までには行かなかったでしたよー。僕自身じぇんじぇん分かっていないんですが、
Parser=Grammarというモデルは「聞き手」中心の言語モデルじゃねーのかって思うです。
理解用の処理装置はもちあるんだけど、そればっかりじゃなく産出用の処理装置や、
その他の処理装置があると思うですよー。フィリップス流で行くとしたら、その処理装置ごとに
言語システムを重複する形で記載することになって、気持ち悪いほど余剰的なんじゃねーのと
思うですよー。言語知識は平叙的にまとめてあって、各種処理にあわせて、パーサーなりの
手順的処理装置がくっついているような気がするですよー。それで行くと、例えば島制約
のような制約は理解でも産出でも関わっている制約なんだから、パーサーとかに由来する
制約ではなく、言語知識に属する制約だと思うですよー。720しゃんが言及してくださった
論文についても、そんなこんなで、なんだかなーと思ってるですよー。

鬱顔の顔文字しゃん。「生得スレ」での117-9、知ってるですよー。なんだか時期を逃して
しまってレスしづらいっすよー。それに今日はもう寝ようと思ってるしー。
738かかり助詞:02/02/12 23:33
上での逃走派氏の例。
(1) 太郎が[花子がnaze自殺したと]噂してたのか俺には分からない
(2) 太郎が[花子がnaze自殺したという]噂に憤慨していたのか俺には分からない
このままではscramble出来ないので少し変えます。
(3) 太郎が[花子がnaze警察に逮捕されたと]噂してたのか俺には分からない
(4) 太郎が[花子がnaze警察に逮捕された]噂に憤慨していたのか俺には分からない
まあ、これで判断変わることないだろ。でscramblingの例。
(5) 警察に-i太郎が[花子がt-i逮捕されたと]噂してたのか俺には分からない
(6) 警察に-i太郎が[花子がt-i逮捕された]噂に憤慨していたのか俺には分からない
どうよ。(6)の方が悪い?

ミニマリストにプロセシングまで入れちゃうのだとすると、少なくとも
CHLにorderを入れないといけないね。まあ、orderがあってはいけない
って根拠もないし、私もある種のプロセシングの制約をLFの表示に
掛けてもいいと思っているので、どっちかっていうとそういう考え好き。

Chomskyの最近の論文の評価何て訊かれても、それは難しいな。
はっきり言ってよく解らないこともあるし。SPE(1968)のなかにも
chom先生が書いた部分には何をいっているのか解らないことが
あって、それが最近になってphonologyの世界でようやく理解
され始めた何てこともある。とにかく、分かりにくい。
評価は、具体的にそれに基づいた論文が出てこないとなんとも
言えないのでないかな。
739逃走派:02/02/12 23:54
かかりしゃん。「警察」と「逮捕」でつながりがありすぎだと思うですよー。
あと、疑問文にしなくてもいいと思うですよー。勝手に変えちゃうよー!

(5)' 某教授に-i太郎が[花子がt-i叱られたと]噂してたのを俺は知っている
(6)' 某教授に-i太郎が[花子がt-i叱られた]噂に憤慨していたのを俺は知っている

(6)'は(5)'より20%落ちるような感じっすよー。
740かかり助詞:02/02/13 10:37
(5)(6)を疑問文のままにしたのは、なるべく(3)/(4)と近い例を
目指してのことです。

(5)'自体がどれくらい悪いのかな。悪い理由ってあるかね。

まあ、ということはだ、overtに動くscramblingに対する島になるものが
「なぜ」のextractionをもblockする。theory nuetralにいうと
scramblingと「なぜ」のスコープには相関関係がある。さて、
みなさん、これはどこから出てくる事実なのか、話し合いましょ。
そもそも、

花子が某教授に叱られたという噂(完璧)
花子が某教授に叱られた噂(ちょっと不自然)

というコントラストが存在していると思うんですが。
742(´∀`):02/02/13 12:25
迷走派ではなく逃走派だったにょか! 失礼しましたにゃ(ぺこり
派生の概念にorderや時間軸が組み込まれているのかどうかは、やっかいな問題にゃ。
あくまでモデルであって実際の実効時間は抽象されている、という従来の考え方に
対して、いや時間軸に沿った脳内イベントを記述している、と主張する向きもある
みたいだしにゃ。早い話、時間が抽象されているにゃら、どうして計算量の議論が
できるのか、よく分かんにゃ。

俺は上でも言ったように「なぜ」に対するCNPCやfactive island自体がかなり弱い
のにゃ。
 太郎がなぜ書いた論文が高く評価されてるの?
 太郎がなぜ死刑になったという事実が問題になってるの?
「なぜ」が訊ねている理由が、同時に評価されたり問題になったりしている事情でも
あるような、一種のrelevanceが成り立つ解釈ではかなりいいのにゃ。
adjucnt conditionでも
 太郎は花子がなぜ帰った後、悲しかったの
なら花子が「太郎が嫌い」という理由で帰り、そのせいで太郎は悲しかったととれば
ぜんぜんおかしくないにゃ。
 太郎は花子がなぜ帰った後、パソコンの修理をしたの
ではそのような関連性を見つけにくい分、ヘンにゃ。

一方、scramblingはむしろ「なぜ」の場合より悪くなるように思うにゃ。
 (a) 太郎は[花子がなぜ警察に逮捕されたという]事実に憤慨したの
 (b) 警察に-i太郎は[花子がt-i逮捕されたという]事実に憤慨した
(a)より(b)のほうが悪いにゃ。(「という」がないと(a)もヘンにゃ……これはこれで
なにか意味がありそうにゃ、たとえばnull complementizerのcliticizationとか
にゃ、よく分からんけどにゃ)
(a/b)だけみていたら、bではDP内部からのDPの抜き出しでA/A、一種のminimality違反
にゃが、aでは「なぜ」がDPではにゃいので、その分よいということかも知れないにゃ。

ま、データの判断がかかり氏や逃走派氏とは違うみたいにゃから、後はまかせるにゃ。


>>735
学部生というのになかなかすごいのにゃ。
漠然とチョム2001と言われても困るのにゃ。いろいろ論点があるだろうからにゃ。
どの辺を念頭においてるのか、まず聞かせて欲しいのにゃ。
>全ての生成研究者にとっての共通見解と異なっているのでは
それはいつも通りにゃ。
>安易に自分の研究に取り入れる段階ではないのでは
盲信は絶対よくないにゃが、自分なりにその帰結にゃらを考えて検証してみるのは
無意味ではないと思うにゃ。
743(´∀`):02/02/13 12:29
>>741
そのコントラストもちょっとはあるかも知れにゃいが、取り出しがからむとなお
はっきりすると思うのにゃ。
 花子がだれに叱られたという噂を聞いたの(完璧)
 花子がだれに叱られた噂を聞いたの(だいぶ不自然)

744名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/13 13:09
今日大学院の入試で生成文法を解説した英文読解が出てたな。
ちっとも分かりませんでした(藁)
745逃走派:02/02/13 13:46
ちょこっと気になってFukui, N. (1988) "LF Extraction of NAZE" NLLT 6を
見たら、思いっきしuwasaではtoyuuの省略はアウトになってたよー。
(a)太郎がそれを手に入れたという噂 / (b)*太郎がそれを手に入れた噂

最初は対比があるんだけど、考えてるうちになんだか(b)がどんどん良くなってくるよー。
CNPCの事例もだんだん良くなってくるよー。ってことは、非文も見てるうちに
文法文に感ぜられてきてしまうというsatiation effectってゆうか「言語学者病」
ってヤツになっちまったよーだよー(Cf. Snyder (2000) Linguistic Inquiry 31-3).
746ころころloころころ:02/02/13 15:20
ころころ&rloころころ
747ころころlo;ころころ:02/02/13 15:26
ころころ&rlo;ころころ
748かかり助詞:02/02/13 23:29
日本語のadjunctって、「読んだ後で」みたいに連体形になるから
もしかしてcomplexNPそのものなのかも知れませんね。

時間の抽象と計算量って、確かに変ですね。GBでは何をやってもいいけど
変なことするとfilterにひっかかる、という考えだったので、それになれて
いた私はミニマリストで「計算量が膨大になるから」とかの話しが
出てきたときには、そういうのってあり?と思った。

「なぜ」のはなし、もしかすると顔文字氏は「なぜ」を「どういう理由で」
みたいにとっているのかと思ったけど、でもおそらく「なぜ」の例えば
「ない」に対するinner readingなんて顔文字氏にも出来ないだろうから、
違うか。
(i) 太郎がなぜpartyに来なかったの?
(ii)太郎がどういう理由でpartyに来なかったの?
(iii)太郎がどういう理由ではpartyに来なかったの?
(iv)太郎はpartyに来たのだけど、来た理由は何でなかったの?
(iv)のような意味にするには最低限、(iii)みたいにいわないといけないかな。

「〜た噂」どうですかね。クルマトラジロウなら、「浮いた噂の一つもあらぁ
ーな」とかいいそうだけど、これは別の構文?
749K-Rod:02/02/14 02:19
いろいろコメントありがとうです。

実は、チョムさんの(2001)は
まだ読んでないんです。
恥ずかしながら、、、
[u-Pers][u-Num][Null-Case]とか分けてtreeの
葉っぱとこに全て書いてしまって、全てphaseと
featureで処理しちゃう。みたいなことは聞いて
いるのですが。

実は、卒論(う、学年がばれてしまう)でとある
現象(詳しくは聞かないでください。身元がばれて
しまいそうなので)をmovementとcaseを使って
分析したのですが、「今のMPでは、移動も何も
しなくてもfeatureのcheckができるようになって
いる」とのコメントを頂いて、「?!????」
とかいう状態になってしまったものですから。

ところで、とんまな質問かもしれないんですが、
チョム先生がaccusativeはspec-headでなくても
checkできるって
書いてあったと思うんですが、あれは、nominativeを
spec-headでcheckするから、それに合わせて統一しよう
としたとでも解釈すればよいのでしょうか?
accusativeをそんな風にcheckするなんて考えもしなかった
ものですから。

ああ、自分のバカさ加減を日本中にばらまいているような
気がしてきたでおじゃ。


750K-Rod:02/02/14 02:45
もう匿名だからどうでもいいや。
上でのお話なんですが。
(1)?誰にi太郎は[花子がti怒られたという]噂に驚いているの?
(2)?何をi太郎は[花子がtiあげたという]噂に驚いてるの?
(3)どこでi太郎は[花子がi迷子になったという]噂に驚いてるの?
やっぱ、A/Aが関係してるのでしょうか?(素人意見)


751(´∀`):02/02/14 04:28
>>748
>「読んだ後で」みたいに連体形になるからもしかしてcomplexNP
 太郎は [ 花子がなぜ帰ったから ]悲しかったの。
 友達の悪口を太郎は [ 花子が t 言ったから ] 悲しかった。
やっぱり下のほうがdegradeする印象にゃ。
>「ない」に対するinner readingなんて顔文字氏にも出来ないだろう
できないのにゃ。
 太郎が花子と結婚した{噂・事実・ニュース}
どれも大差ない気がするにゃ。ひょっとして関西弁ではもともとcomplementizerが
落ちやすいからかにゃ?

752(´∀`):02/02/14 04:31
>>749
>「今のMPでは、移動も何もしなくてもfeatureのcheckができるようになって
>いる」とのコメントを頂いて
だから移動による格照合を使った分析は全部間違いだ、と決めつけるのはどうかと
思うにゃ。移動なしで済むのならその方がいいにゃが、その一方で例えば以前出てきた
主格目的語と対格目的語のスコープの差などはそれぞれの照合位置が異なることで
うまく捉えられていたにゃ。移動を破棄するにゃら、別の形でその違いを捉えることを
考えてみる、というのも意味のある作業だと思うにゃ。素性のagreeだけにゃら、その
agreeの相手(Inflなりvなり)に目的語のφ素性と同じ値がありそれがスコープの違い
につながる、とか考えればスコープやbindingを決定する素性の同定を行えるかも
知れにゃいにゃ。
>nominativeをspec-headでcheckするから、それに合わせて統一
Spec-headで統一、というのはむしろ初期の頃にAgrOのSpecに移動して対格照合とか
いってた頃の話しではないのかにゃ。主格照合も移動なしでagreeで、というのと
統一して対格もin-situで、にゃら分かるにゃが。何か俺が読み間違えてるにゃ?

>(1)?誰にi太郎は[花子がti怒られたという]噂に驚いているの?
>(2)?何をi太郎は[花子がtiあげたという]噂に驚いてるの?
>(3)どこでi太郎は[花子がi迷子になったという]噂に驚いてるの?
うみゃ、俺はあまり差を感じないのだけどにゃ。(全部ヘン)
差があるとしたら移動がovertかどうか、のほうが大きいにゃ、
(1) *誰にi太郎は[花子がti怒られたという]噂に驚いているの?
(4) oki太郎は[花子が誰に怒られたという]噂に驚いているの?
とかにゃ。もしA/Aに結びつけるにゃらovertな移動は範疇素性自体の同一性に対して
sensitiveにゃが、feature agreeは素性の値(+whとか)の同一性にsensitiveって
ことになるのかにゃ?? かなりヘンな話しにゃ。かかり氏、タッチにゃ(w 
753ha?ge:02/02/14 05:39
横から失礼致します。
生成文法は破綻寸前だと聞きました。
ホントですか?
何が根拠なのかはわからないのですが・・・
754かかり助詞:02/02/14 08:44
(1)?誰にi太郎は[花子がti怒られたという]噂に驚いているの?
(A1)?*隣のオヤジにi太郎は[花子がti怒られたという]噂に驚いているの?

文法性の違いはあると思う。(1)のような文は時折、日本語にsubjacencyが
ないという例としてあげられたりするけど、(2)のような現象があるのだから
ここいらへんは慎重に考えないといけない。もしかすると、(1)はwhを
動かしているのではなくbase-generateなのかも知れない。斎藤先生の
博士論文に、
(A2)a. 北京は-i山田君が[t-iいったことある人を]知っている。
b.??北京には-i山田君が[t-iいったことある人を]知っている。
というような例があって、NP Topicは文頭にbase-generate可
だけどPP Topicはたえず移動、ってことになっていた。それと
同じようなことのような気がする。何となく、(1)の「誰に」の後に
ポーズがあるように思う。(A2a)も「北京は」の後にポーズあると
思われる。斎藤先生の90年代の論文のどれかに、(1)のような例は
のっていたと思う。それと、Daiko TakahashiさんのNLLTの1993の
論文も参考にされたし。

>>753 そういうことをいう人に訊くのが早道でしょ。直接聞いて、
出来たら報告して頂戴。
755名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/14 13:28
>>753
数年前にホウジ・ハジメさんが、今は生成文法の「暗黒時代」だと
言っていました。「破綻寸前」という言い方にせよ、「暗黒時代」と
いう言い方にせよ、チョムスキー派の生成文法に関しては正しい見方で
あると思います。一方、そういう見方は非チョムスキー系の生成文法には
当てはまらないと思います。

Lappin, Levine, and Johnsonという三人組が、非チョムスキー系
生成文法の見地からチョムスキー派を批判する文章を、Natural
Language and Linguistic Theoryの2000年の号の665-671ページ、
および同ジャーナルの2001年の号の901-919ページに書いています。
彼らに対して反論する文章といっしょに掲載されていて、なかなか
面白い読み物になっています。

Lappin, Levine, and Johnsonは、2000年のNLLTに載った方の
文章は、当初はLinguaに載せる予定だったのだそうです。それを
結局NLLTに載せることになった経緯が
http://listserv.linguistlist.org/cgi-bin/wa?A2=ind0006&L=hpsg-l&P=R2
で述べられています。こちらもなかなか面白いので一読をお薦めします。
756文脈知らずにカキコ:02/02/14 14:28
>>751
 太郎は [ 花子がなぜ帰ったから ]悲しかったの。
 友達の悪口を太郎は [ 花子が t 言ったから ] 悲しかった。

個人的には上の方がひどいけどね。
下は全然問題無し。特にイントネーションでちょいと
補ってやると。
757名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/14 14:44
どういう意味でHoji先生が暗黒時代といったのかにもよるけど、
とにかく批判的になるにせよなんにせよ、人の意見を鵜呑みに
してはいけない。Chom自身がしばしば「今の言語学は物理で
言うならガリレオ以前」っていうくらいだから、ある意味、
暗黒時代なんだろう。確かに、GBの頃の博士論文とか本とかは
読んでいて興奮があったけど、最近、「これだ」とおもえる
論文って少ない。私が年とったせいもあるかも知れないけど。

まあ、だいぶ上で書いたけど、ミニマリストはまだ理論になってない。
それはchom自身が認めている。しかし、私はミニマリストに
「記述するのでなく説明する」ということがどういうことなのか、
今までの言語理論とはかなりかけ離れた考えを持っているという意味で
興味ある考え方だと思う。

私は構文分析が中心なので論文書くときはあんまりミニマリストの
テクノロジーをassumeして書いているわけではないけど。さいきん、なんか
ここではミニマリスト派のようになっている。今学期、ミニマリストの
セミナーを教えているからかな。

NLLTのessayは手元にないし、755のリンクはfile-not-found
だったので読めなかった。しかし、まあ、journalのeditorialの
判断なんて実はあんまり公正なモンじゃないと言うのは同意。
私も最近、論文をとあるところに審査に出したのだけど、
けっこう大変な思いしている。reviewerに3回もどうでも
いい細部の書き直しをさされ、もう3回も直したから落とせ、
って理不尽なことをいわれた。書き直させたのおめーだろ、って
突っ込んでやったよ。
758K-Rod:02/02/14 19:52
顔文字先生ありがとうございます。
ある程度予測通りの返事だったので、安心しました。
それとかかり先生もありがとうございます。
小生、そのように誰がどんな分析をしてたとかいう
知識にはてんで疎いものですから、参考になります。

MPが暗黒時代?
まあ、でも私がassumeするにほとんどの生成研究者は自分達の理論こそが
絶対無比の完璧なものであるという確信はないと思ったりするのですが。
私が理解している所では、SSに始まってGenerative grammarが言語(特に
英語)の分析を進めていくうちに「どうやら言語には効率化を優先するような
傾向があるらしい」という経験的観測から来る見通しみたいなものが出てきた
のだと思います。それで、「いったい言語はどんな効率化を行っているのだろう
か?」という疑問から、今のMPの姿があるのだと思います。
だから現在では、chomsky先生のおっしゃることも「提案」の域を越えられない
のだと思います。だから、私が上で質問してみたようにchomky先生もそれこそ
「いろんな」角度からの言語分析を行っている最中なのだと思います。

しかし、この試行錯誤が全くの無意味に終わるということはあまりないのでは
ないでしょうか?
この辺の理論的立場についての議論はこの掲示板でも挙がっていた通りだと
思います。
私はこの辺の話を学んでいくうちに、(これは掲示板で、ではありませんが)
生成文法が研究に値する学問なのではないかと思うようになりました。
さもないと、さっさと学校の先生を目指してましたよ。高校の頃の夢でしたし。

759K-Rod:02/02/14 20:07
それに生成研究者の中でも、MPには反対で、GBに帰ろうといった
保守的な意見を持っていらっしゃる方ももちろんいます。
彼らの批判も私は耳を傾けるに値するものだと思います。
単なる罵倒ではなく、ちゃんとした批判だったりしますから。

それと、ここの3人の批判は読んだことがありませんが、
Levinさんはchomky派とは全く目指すものが違うから仕方が
ないような気がします。
彼女はけっこう、コーパスが好きでいろいろ例文収集をしてきますが、
Generative grammarでは、それこそこの上であげられているような
一生で一度使うか使わないかといった頻度の文ですら研究対象になります。
こういった文に対して一定の判断をくだせる母国語話者の言語能力を
問題にしているわけですから。
彼女の論文、特にLanguage 2001 (December)ではResultativeを扱って
いました。2つのevent structureを想定して、これにあてはまるものを
Resultativeだとしていましたが、はっきりいってこれは一般的すぎて
何も言っていないに等しいのではないか?と思ってしまいました。
なんせ、Direct Object Restrictionに違反する結果を表す文の収集に
必死でしたから。Generativeの立場から言えば、DORなどの仮説を通して
何が見えてくるかを問題にしているので、この理論そのものが否定されない
限り、反例を挙げられた所で問題になることはないと思います。

素人意見かもしれませんが、私はLevinさんの論文が何を主眼としているの
かがあまり見えてきません。だから、私は彼女達の論文を読むよりもMP関係
を読んでいる方がおもしろいと思ったりするわけです。

とりあえず、今日はここまでにしておきます。
760B.O.B:02/02/14 20:56
忙しくてレスができないあいだに、すごい伸びだ。まあ、おいおい、返すところは返す…
相変わらずgenerativeとChomskianを混同している人が絶えないな。

虚無好き氏、
「太郎はチョムスキーが書いた本を読んでいる」は「チョムスキーが本を書いた」ことを、
「太郎は誰かが書いた本を読んでいる」は「誰かが本を書いた」ことを前提にしている。
それでは、「太郎は誰が書いた本を読んでいるの?」は、何を前提にしている?
それがわかれば、「太郎は花子がなぜ書いた本を読んでいるの?」がおかしい理由もわかるはずだ…
761名無しの象はウナギだ!:02/02/14 21:26
>>759
3人組のレビンをBeth Levinだと同定されているようですが、
Robert Levineという別人物です。ご注意あれ。B. Levinも
確かにChomskyとは違うものを目指していますけど。
762名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/14 21:35
>>759
ガンバレー
おいらは頭が回らないから、院に行くの辞めてしまった根性無しだよ。
趣味で、言語学、生成文法できたらなぁ〜と思ってるのですが、無理かなやっぱり。
雑談、独り言スマン
763名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/14 21:56
>>762
おれも趣味でsyntaxの勉強をしたいと思ってますが、やっぱり学校にいないと、
文献(特に雑誌論文)を入手するのがかなり困難になるのがハードルですね。
764(´∀`):02/02/14 22:04
>>758
ホントに学部生なのかにゃ?(w
しっかりしてるのですっかり感心したのにゃ。
一つだけ気になったにゃが、LevineとLevinを混同してたりは……しにゃいか?
うみゃ、Levinの仕事に対する見方は俺のほうが勉強になったにゃが。
派生の経済性については俺個人は実はあまり期待してないのにゃ。ま、独り言にゃ。

ミルクせんせ、俺も The Cerebral Code買ったにゃ。ツン読の可能性が高そうにゃ……

765(´∀`):02/02/14 22:06
761とだぶってるにゃ、スマソ
766ミルク:02/02/15 00:14
話の腰を折ってまことに申しわけないんだけれど、確か以前、虚無好き
先生か顔文字先生がフィボナッチ級数のことをお話ししていましたよね。
これはどういう文脈で出てくるのですか?
767かかり助詞:02/02/15 00:27
>>758
ホントに学部生なのかにゃ?(w
しっかりしてるのですっかり感心したのにゃ。

禿同っす。どこの院に行くかは知らないけど、頑張って下さい。
修士の時から学会発表したり、論文書いてどんどん出していくと
いいよ。>>761氏は前に「一生成文法家」ってコテハンだった
人のような気がする。立場もそうだけど、日本語の文体が
似ている。
768ha?ge@753:02/02/15 03:35
みなさんレスありがとうございました。
いや、実は「破綻寸前」というのは某板で書いてあったものなんです。
自分は生成を勉強し始めたばかりなので少し心配になり
皆様のご意見を伺った次第です。
頑張って勉強を続けたいと思います。
769かかり助詞:02/02/15 14:04
>>750>>754の話しの続きだけど、いわゆるsluicingの例。

(1) I hear that Mary is dating someone, but I don't know who.

はwhoの後に[Mary is dating]というのが省略されている。
で、island violationとなるような、

(2)I hear that Mary is wondering whether Bill is dating someone,
but I don't know who.

という文は、whoの後ろに省略されている部分(who) Mary is wondering
whether Bill is datingがwh-island違反だけど結構いい。Ross, Guess who
参照。これと何か関係があるような気もする。この英語のsluicingの
事実は、例えばsubjacencyは実はrepresentationにかかる制約で、
sluiceされてemptyになった部分にはかからないので、(2)は文法的とも、
考えられる。しかし、もし日本語の>>750>>754と同じeffectなら
sluicingだけに当てはまったことではないので、subjacency=representation
説は成り立たないだろうな。ECPぽいのだと、
(3)I hear that Mary wondering whether Bill is dating this ugly girl for some
reasons, but I don't know why.
だめそうだ。たしか、ダメだと読んだことがあるような気がする。
いろいろ考えてみると面白そうな問題だね。


>>759
>それに生成研究者の中でも、MPには反対で、GBに帰ろうといった
>保守的な意見を持っていらっしゃる方ももちろんいます。

一応指摘しておきますが、LappinとLevine(ラヴィーン)はHPSGを
やっている人です。(よく知りませんがJohnsonもそうかもしれません。)
GBなどやっていません。
ホウジさんも「保守的」とは言えないでしょう...
771間違えました:02/02/16 00:28
すみません。
LevineをLevinと間違えておりました。いやはや、、、

でも、なんだかお褒めの言葉とかいただいて恐縮です。
生成はまだ1年半くらいしか勉強してないので、これからどんどん
当たっていこうと思います。
学会発表とかもやりますよ。で、注目されるようになって、かかり先生
なんかにも見にきてもらえるように頑張ります。アメフトの選手みたいな
人を探せばいいんですね?
ちなみに顔文字先生とは面識ありです。今後、直接にいろいろ学んでいき
たいと思います。よろしくお願いします。

>760
私は、MPをやってる学部生だと自分の立場を表明したはずですが。
他にもこういう人はいると思いますが、個人的にchomskianという
言葉は好きではない。確かに彼は中心人物ですが、Generative grammarは
彼一人だけで発展してきた理論ではないということは、ちょっとでも
生成文法をやったことのある人にとっては明らかな事実なはず。
「私はchomskianです」と言ったところで、Chomsky本人もいい顔はしない
だろうし、我々も自分たちはGenerative grammarをやっているのであって、
chomsky理論ばっかりやっているわけではない。HPSGやLFGもGenerative
grammarの一種なんでしょうが、MPを中心にやっている人にとっては
特別な断りがなければ、自分たちはGenerative grammarをやっていると
言うはず。一応、いろんな読者がいると思われますので、注釈です。

>770
私の知ってるところではF. Newmeyerなんかがそうですよ。
772(´∀`):02/02/16 02:19
>>766
へぼなっち(フィボナッチ)についてはチョムも以前から言及していたらしいにゃが、とりわけ
生成が言語デザインの最適性を論じ出して自然物に見られる数学的パターンの研究にゃら、形態
発生学への接近を求めるようになってから話題になることが増えてきたみたいにゃ。
リンデンマイヤーはとっくに植物学に句構造文法を取り入れていたわけにゃが、逆輸入(?)の
ような形で今はダーシー・トムソンにゃらアラン・チューリングにゃらの発生学の仕事を生成が
参考にしようとしているような状況が一部にあるにゃ。もっとも句構造や音韻構造がそのまま
へぼなっちになってるとかの直接的なつながりを求めるのではにゃく、機能的には無関係なはずの
随所に同じ数的パターンが繰り返し現れることは機能論と無関係に説明されるべきというスローガン
的部分が生成の立場と親和性があるというのが第一だと個人的には感じてるにゃ。この辺はむしろ
逃走派せんせが詳しいかも、にゃ。逃走派せんせ、以前某所でUriagerekaにtalkしてもらった時、
言語の中のへぼなっちの話しが出てこなかったのでなんでかと訊いたら、実はあの部分はあまり
自信がない、と言ってたのにゃ(w
ミルクせんせ、このUriagerekaという人の書いた入門書のカバーが局地的に話題になったのにゃ→
http://www-mitpress.mit.edu/images/products/books/0262710080-f30.jpg
ちなみに「自然科学としての言語学」のカバーの貝殻も同趣旨なのにゃ、たぶんにゃ

>>769
>(2)I hear that Mary is wondering whether Bill is dating someone,
>but I don't know who.
この場合、I don't know who that someone is 相当が基底にあるようにも思うにゃが……

>>771
>ちなみに顔文字先生とは面識ありです
ガ━━(゚Д゚;)━━ン!
773名無し象は鼻がウナギだ!:02/02/16 02:40
>>771
絶対、学部をやっとこさ終えたおいらなんかより断然優秀。
ガンバレー
UGが如何なる物なのか解明してくれ(W
774B.O.B:02/02/16 02:50
>私は、MPをやってる学部生だと自分の立場を表明したはずですが。
だから混同していないということにはならないよ。
チョムスキー理論はちっとも (そもそも理論ではない、という問題はさておき)
generative でない、ってのが Lappin らの批判のひとつだと思うけどね。
775ミルク:02/02/16 03:04
>>772
わざわざどうも。
そのヒマワリの種の並びとか花序、貝殻のようなフィボナッチ級数で
表される現象の他に、ハチの巣の六角形、身体構造の左右対称性とか
ですね、なんらかの数学的な規則から必然的に導かれる生物の構造が
あって、それが生命現象の頑健性 robustness につながっているのでは
ないか、という考えが浮かんだのです。もすこし考えてみますね。
776(´∀`):02/02/16 04:38
>>775
うみゃ、俺がもやもやと思っていることをうまくいってくれた感じにゃ。
言語も同じrobustさを持っており、生命現象なり情報の自己複製の一つのありかたと
して人間言語を見てみよう、ということかも、にゃ。

>>774
人にネチネチからんでばっかりおらんで「建設的な話し」の続きを頼むにゃ
777かかり助詞:02/02/17 13:50
なんだか下がってしまいました。あげます。

>>772
この場合、I don't know who that someone is 相当が基底にあるようにも思うにゃが……

確かに。もう少し考えてみます。かなり多くの人がこういうのの日本語の
構文をやっているので、私も勉強してみようかと思う。

Uriagerekaの本は一応授業で教科書として使ってみてるんだけど、学生より
私の方がいい勉強しているような気がする。自然界に同じような数学的
パターンが現れるというのは面白い現象ですね。自然界というより、
正確には生物の世界ですよね?

>>アメフトの選手みたいな人を探せばいいんですね?

そんな昔にいったことを覚えておいでですか。去年の夏からダイエットして、
5kg程痩せたけど未だに78kgもある。元が太すぎたのかもしれん。
いつか会えることを楽しみにしてます。
778ミルク:02/02/17 14:19
ううむ、UriagerekaのRhythm and Reason、確かに面白そうですね。
断続平衡説との統合、ホフスタッターのゲーデル・エッシャー・バッハを
もじってチョムスキー・フィボナッチ・バッハですか(笑)

>>777
>自然界に同じような数学的パターンが現れるというのは面白い現象ですね。
実は私、今本気で生物は数学的規則のゆえに非常に楽をしているのではないか、
と考えているのです。ハチの巣の六角形は、ただ柔らかい円形の筒を個々の
ハチが密着して各自制作すれば自然にできる、という具合に。あるいは、
穴にその穴の大きさと同じ太さの棒を垂直に差しこもうと思ったら、穴が
漏斗型をしておれば差しこむのが非常に楽になるだろう、つまり形態と神経系が
協働している。さらには、すこし「と」が入るかも分からないけれども、
神経回路の電気的活動パターンがある数学的規則をもって出現した時、その
数学的規則から必然的に「意味」がもたらされるとか。
779S:この文Sは、なぜ、どうおかしいの?:02/02/17 22:48
>「太郎は花子がなぜ書いた本を読んでいるの?」がおかしい理由もわかるはずだ…

「なぜ」問題の難しさは、意味論的に妥当な、「なぜ」と「どういう理由で」(いわゆるargument群)の互換が、
ばあいによりシンタクス上拒否されてしまう(ようにみえる)ことにあるにゃ。
なぜ/どういう理由で、の区別が、理由・根拠抜きで、論理定式化できるものかにゃ…

いろいろいいたいことはあるけど、忙しくてダメにゃ…

あと、「虚無好き」有名になりすぎたにゃ。どうするかにゃ。
780かかり助詞:02/02/18 08:36
>実は私、今本気で生物は数学的規則のゆえに非常に楽をしているのではないか、
>と考えているのです。

Chomskyのミニマリストの言語観もそれに近いものがあります。
言語というのは知覚システム(音声)と概念システム(意味)の
間にある、おそらくは突然変異によって生じた計算体系であり、
知覚、概念への「こういう風に発音しろ」とか「こういう風な
意味に取れ」といった条件を「最も経済的に」語彙から計算している
のだ、と考えられているわけです。英語、日本語などの違いは
語彙の違いで、計算体系はほぼ変わらないと考えられてます。

Uriagerekaの本のタイトルはRhyme and Reasonです。本のタイトルの
根拠もsecond dayくらいに書いてあった。
781ミルク:02/02/18 09:39
>言語というのは知覚システム(音声)と概念システム(意味)の
>間にある、おそらくは突然変異によって生じた計算体系であり、
本質的には変わらないけれども、突然変異によって生じたと考えるより、
知覚システム(音声)と概念システム(意味)がある程度複雑化すると
言語とよばれることになる能力が創発する(emergent)と考える方が
無理がない、という気がしています。
枝を持つのに適した手が鉛筆ももてるように・・・

>Uriagerekaの本のタイトルはRhyme and Reasonです。
そうですね(笑) 私の頭の中ではRhy...という綴りを見ると最優先順位で
Rhythmが浮かんでしまいます。
782(´∀`):02/02/18 11:38
>>778
ハチの巣の六角形については実は以前に取り上げたことがあるのにゃ。
↓ここの237前後を見てみてにゃ。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/gengo/988295604/
そういえばCalvinのCerebral Codeも六角形だらけにゃ。
対称性(>>775)というよりも、対称性の破れやゆらぎ(FA)、パリティの非保存
なんかが言語にも反映されている(たとえばhead parameter)、と考えると
面白いかも、にゃ。

>>777
>正確には生物の世界ですよね?
うんにゃ、正確には生物・無生物に関係なく同じ数学的パターンが現れることが重要
だと思うのにゃ。古典的な例だと石鹸膜とハチの巣、トンボの羽根、放散虫の骨格
とかにゃ。チョムが言語は有機物にはまれな、むしろ無機物世界に特有の経済性を
実現しているとか言っていたのも、生物・無生物の隔たりを超越した普遍法則を
ほのめかしていたのではないか、と思うのにゃが……

781のミルクせんせの見方はまさに生成文法的だと思うのにゃ。進化の隙間に予期
せず出現した言語という「スパンドレル」がたまたまある機能を果たすのに好都合
だったのでそれに転用された、ということだろうかにゃ。

ところでかかり氏、上の学部生さんはなかなか切れ者にゃ。おまけにカラオケも
俺よりは上手いときたもんにゃ(w

783ミルク:02/02/18 11:54
>>782
おお、ありましたね。ま、誰でも考えるか(笑)

>しかし実際にはハチは一つひとつの六角形を独立して作るのであり、「既に存在する巣の壁を、新たに作る
>巣の壁として再利用する」のではない。 それが成立する経緯はどうあれ、現在のそのようなハチの能力に遺伝情報化
>され生得的に与えられたものの関与を想定するのは極めて合理的だと思う。
これ、そうでしたっけ? ちょっと調べてみよう。

ちなみに無生物では最近、natureかScienceにブリテン島の巨大六角構造の地形に関する
論文が出ましたね。伝説では巨人が作成したことになっているらしい。
784かかり助詞:02/02/18 13:07
「organic worldにおいてunique」とかchom先生はいっていたように思うけど、
そういう意味であったっすか。chom先生の論文の最初の3ページくらいは
解ったようで解らないことが沢山書いてあるモンですね。

顔文字さんと面識あるということはK-Rod氏は関西系の学生さんです
かね。もしかして顔文字さんところの学生?私は関西の大学のことは
よく知らないのだけど、大学間のつながりのようなものもあるんです
かね。
785(´∀`):02/02/18 13:30
>そういう意味であったっすか
いや、俺の勝手な解釈なので真に受けないほうがいいにゃ
>顔文字さんところの学生
ではないみたいにゃ、残念ながら
逆に俺は関東の事情には疎いにゃが、なんとなく関東のほうが集団的な活動が
活発で、関西では個人零細活動が多いという気がするにゃ。俺が徒党組むのが
嫌いなだけかもにゃ。
786ミルク:02/02/18 13:43
私の勘では顔文字先生は本書いてるでしょ?
心当たりの言語学者の名前、ずらっと並べてみようかな。
787(´∀`):02/02/18 14:36
むにゃ、すっかり雑談スレになってるにゃが……
ミルク氏、またまた勘違いにゃ
誰と間違えてるか分かるような気もするにゃが、
正体アテはあくまでジョークに抑えといてにゃ
ちなみにミルクせんせのHPをハケーンしたのにゃ(w
788ミルク:02/02/18 17:35
>>787
私も本スレを雑談スレにするのは本意ではないのですが、私はあまり
細かい文の解釈には興味がないのでこうならざるを得ないのです。。。
言語学者ではありませんのでね。
あのメアドは本物ですから、その気になればすぐに正体が分かります。
ただ、私はHPを放置しており、自分の掲示板も読んでおりません(爆)

ところで、今まで話を伺っている限りでは文章理解に重点を置かれている
ように思いましたが、私はむしろ文章を作成する方(内省言語)に興味が
あります。一部では言語がなければ意識も発生しないという立場があるそう
なんですが、この辺はどうお考えですか?
789NIHILOPHILIA:02/02/19 07:05
むにゃあ。なんでBOB先生いないのかにゃ。

なんか出尽くした議論だけど、いちおう補足しておくと、例えば
「なぜ」が(絶対的)「根拠」への問い、「どういう理由で」は形式的な「理由」への問い、
みたいなかたちでのアプローチはいろいろ考えたけど、どうもうまくないにゃ。
@なぜ、わたしの説はまちがってるの?
Aどういう理由で、わたしの説はまちがってるの?
をみると、@とAで「わたしの説が、まちがっている」という命題/陳述についての、
若干の話者のmoodの違いが観察されるけれども、
いやはっきりいえば、@は「まちがってる」ことについての異議とも読めるし、
「なぜ」疑問が、ある命題の事実性をpresupposeしないということは正しいかもしれないにゃ。
しかしこのような分析は、ことごとく「どういう理由で」にも適用されるように思えるし、
少なくとも形式意味の範囲では、両者はほとんど等価なのではないかにゃ…
すると、結局
B太郎は花子が、どういう理由で書いた本を読んでいるの?
がなぜいいのか不明のままにゃ。ショボ〜ン。

てなわけで、わたしのほうは完全なる「敗北」にゃ。ここはひとつBOB先生にパスしとくにゃ。
いっぽう、「なぜ」と「どういう理由で」のシンタクス上の「振る舞い」の違いは、
比較的簡単に検出できるので、そっちのほうから何かでてくるかもにゃ。

ついでに言っとくけどにゃ。
メールでも「にゃあにゃあ」言ってる先生は、わたしではないにゃ。
メロンパンの先生のことは知らないけどにゃ。バトルLIVEはどうなったのにゃ?

ってゆーか、関西か…。遠いにゃ。ミルク先生の推定ハズレにゃ
790(´∀`):02/02/19 08:21
>>788
理解(解釈)と作成(生成・産出)はもちろん別物にゃが、無関係ではないにゃ。
ある文の意味解釈は一部はその文の構造によって指定されるものにゃから、そもそも
そういう構造が生成不可能であれば、それに対応する意味解釈も不可能になるにゃ。
で、「なぜ」を巡るとある解釈ができないのは、それに対応する構造が統語的制約に
よって生成不可能だからなのか(かかり派)、それとも構造の問題とは別に意味的
語用論的理由でそのような解釈が出にくくなっているだけなのか(BOB派)、という
ことを上ではやっていたわけにゃ。でBOBの建設的な話しはどうなったのにゃ?

意識の発生についてはなんとも言えませんにゃ。またまた量子重力脳が出てくるにゃ?
素人考えでは意識に対する意識を可能にしているような時間差・神経反応の遅れが言語
の成立にも必要かにゃ、とは思うにゃが、ここはミルクせんせのお説拝聴にゃ。

789 = 虚無好き氏かにゃ?
「メールで「にゃあにゃあ」言ってる」とは何のことにゃ?
せんせは最近読めない話しが多いにゃ。
791虚無好き:02/02/19 09:05
もとの鞘にもどるにゃ。

>「メールで「にゃあにゃあ」言ってる」とは何のことにゃ?
これは個人的メッセージにゃ。スマソにゃ。
792虚無好き:02/02/19 09:22
>意識に対する意識を可能にしているような時間差・神経反応の遅れが

自己言及的意識のことかにゃ?
わたしは、このばあいは(広義の)言語能力のほうが先行してるような気がするにゃ。
それにしても、自称バイオ派なんだから、脳生理学についてももう少し学術的な表現をしてもらいたいにゃ。
最近、注文が多くて申し訳ありませんにゃ。
793ミルク:02/02/19 10:44
最近、心理学板に「自由意志」スレが立ちました。
どの発言が私のものかは一目瞭然だと思う。
794かかり助詞:02/02/19 11:32
言語と意識に関係するか解らないけど、前に話題になった
Genieは閉じこめられて言語を持たずにいた子供の頃の
ことを後に覚えたつたない言語で話すことは出来ました。
私は「意識」というものが何なのか解ってなかったり
しますが、「あのときおとうさんが来て恐かった」と
いうことを感じるのが意識なら、Genieは言語は持たないけど
意識はあったことになると思います。
795B.O.B:02/02/19 16:45

気になってる人がいるみたいだから、「なぜ」問題について整理すると、
(1)「なぜ」と「どういう理由で」の違いは何に由来するか
(2) 関係節/内容節と、補文からの"抜き出し"の許容可能性のgradableな違い
(3) factive vs. non-factive の (かなり鋭い)対立
だね。

虚無好き氏のひっかかってるところ、
>形式意味の範囲では、両者はほとんど等価なのではないかにゃ…
は正解だと思うよ。私の考えではね、この二つの違いは見たまんま、
「なぜ」より「どんな理由で」の方が、長くてまわりくどいという
ことだよ。語用論的には、「ことさらにまわりくどい言い方」、つまり
有標な形式は有標な解釈に結びつきやすい、という法則がある。これ定説。
理由や様態を(ある種の環境から)"Wh-extraction"しにくい、というのが
語用論的な理由であれば、このような語用論的説明で足りる。もちろん、
syntaxによる説明と矛盾はしないが。
796B.O.B:02/02/19 16:46
>でBOBの建設的な話しはどうなったのにゃ?
これは(2)の、profileとsettingの話ね…それで逃走派氏はそれなりに納得した
みたいだからもう終わりだよ。
profileとsettingの心理学的な本質は何かと言われたらそんなことは
まだわからないけど、認知心理学的な背景がちゃんとある概念だから、
積極的に考慮していいと思うね…Langeckerが好きか嫌いかは別にして。
「なななーんと」の例は傑作だったね。関係節の中の、例えば副詞は
焦点化しにくい、これを説明するのに他にいい方法があるかね。
797虚無好き:02/02/19 19:26
なんか考えすぎたのかにゃ…

じゃ、あまり深く考えないでいくにゃ。
ずばり、焦点化しにくい情報だから、副詞にとどまったのにゃ。
とくに項と付加詞のあいだに論理的関係があるときは、
その関係こそが主文相当に生成されるべきであり、これは、
「なぜ・どう」が共起しにくいこととたぶん矛盾しないにゃ。

まだ容量ダイジョブかにゃ?
798虚無好き:02/02/19 19:28
↑失敗。それをいうなら付加詞どうしにゃ。
799(´∀`):02/02/19 21:28
>>795
>有標な形式は有標な解釈に結びつきやすい
これ自体には何の異存もないにゃ(前にも言ったとおりにゃ)
問題はこのことから「なぜ」と「どういう理由で」の特定の解釈についての
差異をどう帰結させるか、それを述べなければ何も説明したことにはならないにゃ。
たとえば「なぜ」を使えば済むところをわざわざ「どういう理由」と言ったから
には、「なぜ」では表せない意味を表すに違いない、と聞き手が考えたとするにゃ。
ではどうしてその意味が「なぜ」では表せない、と分かるのにゃ。またそれが
どうして今検討すべき意味だと分かるのにゃ。別種の言語知識を前提にした上でしか
成り立たない後付けの辻褄合わせを繰り返しているだけではないのかにゃ?
あるいは、「太郎はなぜ花子が帰ったと思うの」対「太郎はどういう理由で〜」に
ついて、その語用論的説明は何を予測するのかにゃ。どちらも補文内要素としての
解釈が可能であるのに、「わざわざ」後者を使うとどういう違いがあるのにゃ?
いつも異なる表現形式が異なる意味解釈と結びつくわけではないのに、たまたま
そういう場合だけを選択的に取り上げてみても何かを説明してもらったという気には
全然なれないにゃ。あるいは逆により有標な形式を使えばどんな解釈も可能になる
というわけでもないにゃ。どんな形式でもありえる解釈とありえない解釈があり、
むしろその制限はどこからくるのか、に統語的分析は関わっているのにゃ。
語用論的な考察が要請されるのはその後の話し、という棲み分けが大事だと思うにゃ。

何度も言ったにゃが、説明とは無関係に見える多くの現象を単純な法則で関係づける
作業にゃ。たとえば Who saw what? はいいのに *Who left why?はダメ、という
現象と「太郎は花子が何を買った店が好きなの」はいいのに「*太郎は花子がなぜ
買った本が好きなの」はダメ、という現象の間に関係性を求める立場の一つとして
argument-adjunct asymmetryという見方があるのにゃ。一方、上のような
語用論分析はこの関係を認めないのみならず、たとえばWho left for what reason?が
who left whyではなくwho saw whatと同じクラスに属するということも無視する
ものにゃ。もちろんその関係づけが正しいという保証はどこにもなく、突き詰めて
言えばどういう分析を採るかはどういう関係づけが面白いと感じるかのセンスの
問題にならざるを得ないんだけどにゃ。その関係づけの可能性はさっさとあきらめて
しまうには面白すぎる、というのがこちら側のセンス、ということにゃ。
800(´∀`)
>>792
まず「(広義の)言語能力」とは何にゃ? 人間の言語能力全般かにゃ、人間以外の言語
(的)能力も含めて、という意味かにゃ