言語能力は生得的か

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714虚無好き:02/01/08 06:44
どうも209先生は、生得性のジャッジに甘いところがあるにゃ。
やはり有名な錯視の例に、上下反転した顔の表情は認知しにくいというものがあるが、
これは、ヒトがたいがい同じ方向(たぶん鉛直方向)にそって向き合うという
「生得的知識」のあらわれなのかにゃ?
この例も、光のあたる方向の例も、たんに学習の成果であるという見解を一蹴することは難しいにゃ。
ヒトにおいては、倫理的に比較実験が不可能なこともあり、
遺伝学的事実を観測しない限り、一般に生得性の実証は難しいのにゃ。

さてここで、簡単のため「生得性」という語のみを用いたけれども、
生得性と普遍性、種固有性は別個の3つの概念であり、
それぞれに固有の操作的定義があるにゃ。
たとえばABO血液型のばあい、そのタイプが個体にとって生得的であるかどうか、
この類型が、人類に「普遍的」であるのかどうか、
あるいは系統発生的にヒト固有であるかどうか、
これらの問題の証明には、どのような実験・検証が必要とされるか見通しがたってるにゃ。
たとえば、ABOのばあい血液型を決定する遺伝子座は特定されているが、
抗原となる糖タンパクは、「ヒト固有」ではないのにゃ。(ヒヒかなんかは、B型にゃ。)
また、まれにみられる「後天的変化」についても、実質的議論ができるのにゃ。

あくまで可能性としては、ヒト言語にじつは生物学的タイプがあり、
先天的とみられる言語遅滞のなかには、この言語型の不一致によるものが含まれているかもしれないんだけどにゃ。
ふつうの観察としては、どんなに(言語学的に)語族の不明な言語の話者の子でも、
英語圏で育てれば、完全な英語をしゃべれるようになると考えられているけどにゃ。
このような予測は、いかに確からしくとも、それを実証する手だてがないことを正当化するものではないにゃ。
わたしとしては、言語知識が生得的ならば、生物学的類型はあってフシギじゃないと思うけれども、
UGの「普遍性」について、チョム理論が生物学的方法論をもっているのかやっぱり疑問にゃ。
ないとすれば、要するに言語の生物学的普遍性は、自然科学的概念ではないのであり、
普遍性は、せいぜい統計的予測にとどまるということだにゃ。
このままではにゃ。
またくるにゃ。
715209:02/01/08 07:19
>>714
>どうも209先生は、生得性のジャッジに甘いところがあるにゃ。
うお、言われてもた。奇遇ですが、私もちょうどこのところ、模倣
との関係で「生得的」の意味を考えていたところなのです。

>この例も、光のあたる方向の例も、たんに学習の成果であるという見解を一蹴することは難しいにゃ。
なるほど。私もいろいろと盲信していることが多いんですね。気づかせて
いただいてどうもありがとうございます。もう一度基礎からいろんな
ことを勉強し直さないといけないかな、と思い始めていたこの頃、
しばらく黙って勉強に励みます。では。
716な〜ンだ。:02/01/08 07:35
自作自演スレか・・・
実は単なる布教活動だったのね。
>>716
図星。
718名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/09 22:59
え? なにが自作自演なんだい?
716と717
720:02/01/10 03:39
東ヲタの自作自演スレ。
721(´∀`):02/01/10 04:07
>>714
>あくまで可能性としては、ヒト言語にじつは生物学的タイプがあり
関係あるかどうか分からにゃいが、遺伝的距離と言語の多様性の間にきれいな
比例関係があるそうにゃ。
>>720
本人だったりして。
2chで本人を降臨させてるスレって何個かあるよ。
723209:02/01/10 05:16
>>721
ちょっとお伺いしたいのですが、その(決して人種差別に加担する
わけではないが)、オーストラリア原住民アボリジニの言語と印欧語族の
差異についてはどの程度分かっているのですか?
724(´∀`):02/01/11 13:54
うにゃ、他の人の孫引きにゃから詳しいことは知らないのにゃ、ごめんにゃ。
多田富雄「生命の意味論」に引用されているRobert FoleyのNature論文によると、
遺伝的隔たりの小さい人種の集団(ヨーロッパとかアフリカとか)では言語の
種類も比較的少なく、遺伝的隔たりの大きい人種の集団(東アジアとかオーストラリア
とか)では言語の種類も多い、らしいのにゃ。で、遺伝子の変化と言語の変化が
同じ原理で起こっているらしい、というのが結論にゃ。
で、無理やり虚無好きセンセの話しにつなげると、UGなり生得的言語知識なりは
一種のみではなく、多様性が遺伝レベルですでに生じているのかも知れにゃい……
725(汗:02/01/11 16:19
虚無好きってオマエだろ。
726(´∀`):02/01/11 17:18
>>725
アホかにゃ?
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1000027749/
さらにはその前スレ
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/gengo/988295604/
を全部しっかり読んで出直してこい、にゃ(w

716が「自作自演」といったのも「(´∀`) = 虚無好き」のことだったのかにゃ(爆笑
727虚無好き:02/01/11 18:07
むにゃ。
単純に書き込みの時刻が近接していると、
ある見解に対して同意しても反対しても、自作自演とみられるようだにゃ。
正直言って、わたしの論敵であるはずのメロンパンの先生とは、
興味の方向が一致しており、
わたしとしては、数理文法じたいは受け入れる素地はできているのだにゃ。
「量子文法」も、ありえないはなしではないにゃ。
ま、いいにゃ。
いろいろ流浪していると、次のようなひともいるにゃ。

>108 :さばぞー :01/09/10 18:54

>やったにゃ!復活してるにゃ!また遊びにくるのにゃ!!
>そういえば「Do You 2ch?」にさばの画像載っけてもらったにゃ。
>お昼寝中を撮られたやつだけどにゃ。

>じゃ、また来るにゃ。あにゃ!!

これはわたしではないにゃ。パクったわけでもないにゃ。
またくるにゃ。
やっと反応したね。
反応すると図星だって思われるよ。
729名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/12 05:25
>>548以降の「般化」を巡る見解、特に>>552-553,>>555について、
顔文字氏や虚無好き氏の見解を聞きたい。
730(´∀`):02/01/12 06:08
俺が専門用語としての「般化」を正しく理解していない可能性があるんだけどにゃ、
もし一般化generalizationの意味にゃら、それだけでは言語獲得には不十分というのが
古くからの生成の指摘にゃ。Aが成り立つにゃらBやCも成り立つ、という肯定的推論が
般化だとすると(違ってたら指摘してにゃ)Aが成り立ち、推論によりBも成り立つ、
しかし同じ推論によって成り立つはずのCは実は成り立たず、そのことを母語話者は経験
なしで知っている、という意味での否定的証拠の欠如が重要なのにゃ。

とりあえず生物学板での関連レスを引用しとくにゃ。中学英語を思い出しながら読んでみてにゃ。

107 :(´∀`) :01/10/04 22:54
(前略)
推論による言語獲得の可能性も既に十分検討され、却下されているにゃ。
推論が無関係だというのではなく、推論では説明できないこともある、という意味にゃ。
例えば、幼稚な例で悪いけど、
John believes Mary to be happy. → Mary is believed to be happy.
という能動・受動交替を経験したとするにゃ。
推論を働かせて
John wants Mary to be happy. → *Mary is wanted to be happy.
としそうなもんだが、英語に*Mary is wanted to be happy.などという表現は
ないにゃ。日本の中学生みたいに間違えて*Mary is wanted to be happy.と言ったのを
先生に訂正されるのではなく、最初からそんな表現は不可能なことを知っている、
つまりその表現の論理的可能性が探るまでもなく排除されているにゃ。
(「*」は非文法性のマークにゃ。)同様に
I want to win. → I want Mary to win.
と平行的に
I tried to win. → *I tried Mary to win.
なんて推論も起こらないにゃ。
この点、例えば walk/walkedからgo/*goedと実際に多くの幼児がやってしまう
推論による過度の一般化とは異質のものにゃ。
考えられる反論は、推論により「*I tried Mary to win.と言えそうなのに周りの人は
誰もそんなことは言わない、だからきっと言えないのだ」と学習する、というもの
だにゃ。しかしこの説明は、逆に一度も聞いたことがなくても文法的に正しいものを
理解したり発したりできるという言語能力の本質的特徴と折り合いがつかないにゃ。
つうかその口調だろ。
732209:02/01/12 07:32
>>731
「にゃ」というのは断定口調や攻撃口調を和らげるために言語板で
開発された用法らしいのにゃ(笑)
733209:02/01/12 07:51
>>730
want(願望)は受け身にはなり得ないこと、try(試みる)というのは
あくまで主体がすることであって他者に働きかけることはできない、
ということは、そういう文法知識が生得的に備わっているというより、
神経ネットワークに生得的に固定された広い意味での普遍的な自然現象に
関する知識に基づいて否応なしにそう推論せざるを得ない、のかも知れ
ませんね。
このことはなにもチョムの主張を否定するものではなく、普遍的な自然
現象に関する知識と文法的知識とが渾然一体の形で脳内に保存されている
のかも知れない、ということを言っているつもりです。

「生得的」に関して虚無好き先生から私はジャッジが甘いと非難され
ちゃったけど、あの錯視の例が適当ではなかっただけで、私はやはり
普遍的な自然現象に関する知識が遺伝的に固定されることはあり得ると思ふ。
734虚無好き:02/01/12 10:59
刺激等価の議論は、むしろ象徴化能力に関するものだと思うにゃ。
ただし、552で行われている議論は
「物理的に似ていない」項について形成される関係であり、
これがソシュール記号論の「記号」の本質規定をなす
「恣意的であるが、共同体的には必然的である」ような関係を思わせることは特筆すべきだにゃ。
もうひとつは「指差し」に象徴されるような、言語を概念の「ラベル」とみなす見解だけど、
後者は、(もし言語がもっぱらそういうものだというのなら)
一般言語学的には、非常に素朴な見解だといわざるをえないにゃ。
じつは、このことについてはいちどレスを書いてみたんだけどにゃ。
あまりにも問題がBIGになりすぎて、やめたにゃ。(言語の本質に関わってきちゃうからにゃ。)
記号論全般のハナシになると、とりとめなくなっちゃうにゃ…
言語の行動主義的見解についての、わたしの見解は、もうすでに書いたにゃ。
そしてしばらくまえから、わたしが知識・能力の存在論について素描を試みているのは、
まさにわたしが、知識・能力について「実在論者」であるからだにゃ。
そしてじつは、行動主義とチョム理論の決定的な差違はここに端を発しているのにゃ。
とりわけ、生成文法が文法の知識について、「直観」を方法論的な指標にすえたことについては、
わたしの見解と同様、行動主義にとって時代錯誤の迷信になろうかと思うにゃ。
さて、なりゆきにより、行動主義批判になってしまったがにゃ。
行動主義の批判においては、まず理念(あるかたは哲学とおっしゃってたけど)としての行動主義と、
心理学の方法論としての行動主義はやはり区別するほうがいいだろうにゃ。
意識や考える主体、「こころ」などを想定した結論にはストイックにあるべきだという意味では、
わたしもまた行動主義者ではあるのにゃ。理念的行動主義者とでもいうべきかにゃ。
例えば、「動物は死の概念を知っている」という仮説をたて、
実験動物に致命的攻撃を加え、逃避行動や、負の走性を観察したところで、
これらの実験は、「死の概念」について何ら意義ある知識を与えるものではないのにゃ。
いっぽう、ユークリッド公準がなければ、点や線も「あやふや」な概念にすぎず、
わたしは文法の知識(の存在)についても、明晰な客観的規定が与えられると思うにゃ。
それは、言語行為とは独立して、という意味にゃ。
いつか道路標識が言語かどうかしばしばきかれたことがあるけど、
これはおそらく行動主義の先生の関心がもっぱら行動の制御と予測であるからだと、後から気づいたにゃ。
文法の知識は、これとは本質的に違うと思うにゃ。
なんか論点がごちゃごちゃしてて、申し訳ないにゃ。
とりあえず、ときどきあげて下さるかた、感謝してるにゃ(ぺこり)。
735グローバリー:02/01/12 13:14

巨額詐欺の疑いのある、グローバリーについて

掲示板を拝見されてるの皆様、新年あけましておめでとうございます。
掲示板の趣旨とは直接関係ない話で申し訳ないのですが、この世の中では許せない事があります。

http://www.max.hi-ho.ne.jp/sakimono/index.htm

この会社はありもしない儲け話をでっち上げ、巧みに客の財産を聞き出し、全財産を巻き上げます。

2002年になりましたが、一向に改善する気配すらなく、悪質化は進む一方です。
この会社の営業は世間の皆様の迷惑になっています。

それだけではなく、人を騙して破産に追い込み、騙された人が仕方なくグローバリー社員を
殺人する事件も実際に発生し、新聞ザタになっています。

http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200001/24/0124e038-400.html

みなさんもこちらの掲示板に投稿し、悪徳会社に騙される不幸な人が増えないようご協力お願いしま
す。


http://messages.yahoo.co.jp/bbs?action=q&board=8745

また、この書き込みを見て賛同頂ける方はこの内容をコピーしていろんな掲示板に書き込みをお願いします。
736国語:02/01/12 21:46
>>724
遺伝的距離と言語の多様性の関係は直接的な関係なのかどうか、私にはギモンだなあ。
つまり、人の移動に付随してその集団が保有する文化もまた移動しているということ。
文化人類学的な視点をあまりに無視すると真実を見誤りかねないと思います。どんな
もんでしょう。

>>733
>普遍的な自然現象に関する知識が遺伝的に固定されることはあり得ると思ふ。

遺伝情報から作られるあらゆる酵素は、自然現象(この場合は物質の化学的反応)
に関する知識でしょう。だから、ある生物が進化の過程である酵素を獲得すれば、
それは自然現象に関する知識を遺伝的に固定したことになる。こんなことをいっては
きりがないわけだから、扱う問題のレベルを厳密に規定しないと、どんな話でも
できてしまうと思うのだけれど。どんなもんでしょう。
>>732
人によっては余計むかつかれるかと。(藁
738名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/13 05:01
>>730
般化は推論によるかどうかは無関係。
弁別ができていない状態だって言ったら・・・違うかな?
739名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/13 05:05
いやいや、違うよな、やっぱ。
740209:02/01/13 05:46
>>736
>扱う問題のレベルを厳密に規定しないと、どんな話でもできてしまうと思うのだ
>けれど。
いや、ここでは「神経ネットワーク構造に」自然現象に関する普遍的な知識が
遺伝的に固定されるという意味で、限定的に使っているつもりなのですが。
741209:02/01/13 12:55
>>714の虚無好き先生
例の円の上半分が上に行くほど白く書かれている円は飛び出して見えるという
錯視ですが、実はこの錯視を考案したと思われる神経科医のラマチャンドランの
書いた本、「脳のなかの幽霊」第四章-脳の中のゾンビに、クジャクに似た鳥の
尾羽にもこの特徴のある模様がある、という話が出てくるんです。
この鳥の尾羽についてはダーウィンも気がついていたらしい。この模様が発達した
のはやはり何か理由がある。それが、あの模様が例の錯視を引き起こすからでは
ないか、というのが現段階の仮説ですね。

確かにあの錯視を遺伝的に証明するのはこれは非常に難しい。しかし、動物の種を
超えて同じ錯視が働いていると思われることは、これが生得的であることの強い
論拠になると思う。
742国語:02/01/13 14:40
209さんのレスにばかりつっかかっているけれど、悪気はないです^^;

>>740
神経ネットワークに限定の話との由、了解です。
神経系というのは大脳まわりだけでなく、という意味ですか? だいぶ前の
方では腕立て伏せと筋肉の話(重力の話)なんかも出ていたようだけれど。
もっと、中枢神経だけでなく、という所まで広げるべきかな……
私の中に、「普遍的知識」の意味する領域・範囲のイメージができていない
こともあります。今まで出てきたのは重力を含む加速度と立体視(錯視)の
話だけですよね。違うかな。
言語がらみがより可能なのは、たとえば時間の観念についてか……ヒトは
時制の知識を遺伝的にもっているのか、とか。ヒトは生まれながらに時間が
不可逆的であることを前提に行動するようプログラムされているか、と言い
かえてもいいかもしれない。

>>741
動物の種を超えて同じ錯視が働いていると思われることは、これが生得的
であることの強い論拠になると思う。

孔雀に似た鳥の尾羽が錯視を期待することは、それを見る者が錯視を生得
的に持つはずだということを期待している論拠にはならないと思う。
その鳥の尾羽は、それを見る者が順当に成長していれば錯視を学習している
はずだということを期待している、という説明でも十分ではないかな。
743209:02/01/13 18:41
>>742
>209さんのレスにばかりつっかかっているけれど、悪気はないです^^;
いえいえ。私も思いこみが強いし、論理的に徹底していないところがあるので、
それを指摘していただけるのはありがたいことです。

腕立て伏せと筋肉の話は、いろんな形質が平行して進化しないことには、あるいは
その各形質のひとつだけが単独で進化したのでは役に立たない、というところで挙げた例
ですよね。腕立て伏せというのは要するに寝ている身体を起こす運動ですよね。
そのためには身体を起こすための筋肉と、その筋肉を支配している神経の両方が
なければ役に立たない、だから身体を起こせるということ自体がとりもなおさず、
この両方が「用意されている」ことを示している。このことを指してその運動が
遺伝的に固定(定着でもいいのですが)されている、という言い方をしたのでした。
あるいは生得的と言ってもいのですが。

で、ほ乳類のように自然環境を自由に走り回れるようになった時に、たとえば目も
くらむような崖を平気で飛び降りるようでは危なくて仕方がない。だから、自由に
走り回れるようになった時には、高いところから飛び降りるのは危ないという地球
上ではどこでも通用する知識、すなわち「普遍的な知識」も必要だ。で、この種の
知識は一般に恐怖感という情動として生得的に備わっているのではないだろうか。

立体視というよりも、あの錯視は太陽光線は上から射すもの、という「普遍的な知識」が
固定されているのではないかと言いたいのです(後述)。他にも視野の中でどんどん大きく
なってくる(視角が大きくなる)物体は接近してきていることを示しているという知識、さらに
ハエや鳥類はこの知識とその変化率から衝突するまでの時間を計算しているらしいことを
示す証拠もあるそうです。
言語がらみや時間に関する知識としては今すぐに思い浮かばないですけれども、
「普遍的な知識」というのは数え上げればきりがないほど有るんじゃなかろうか。

>その鳥の尾羽は、それを見る者が順当に成長していれば錯視を学習している
>はずだということを期待している、
ここでは「動物の種を超えて」共通の原理が働いていると思われる、という点が
重要なのですよ。
744国語:02/01/13 20:40
>>その鳥の尾羽は、それを見る者が順当に成長していれば錯視を学習している
>>はずだということを期待している、
>ここでは「動物の種を超えて」共通の原理が働いていると思われる、という点が
>重要なのですよ。

鳥の話が出ていたので鳥で書きましたが、一般化して、
  見る側の錯視効果を期待している形態(機能?)は、それを見る者が順当に成長して
  いれば錯視を学習しているはずだということを期待している
としてもいいつもり。
錯視が生物にとって生得的でないとしても、平均的他者が錯視を獲得することを前提として
錯視を利用するような進化をすることは十分あり得るだろうということです。
このあたりこそ心理の人たちからの応援の手がないかな〜。
いつかの209氏の台詞を借用すると、頑強にこだわる気もありませんが(笑
745209:02/01/14 05:50
>>744
あれれ、ちょっとおかしいな。「動物の種を超えて」を強調した意味をご理解
いただけていますか? ヒトにおいても、あの孔雀のような鳥においても同じ
錯視をもっているように見える。だから遺伝的に同じ仕組みを与えられている
(用意されている)可能性が高いのです。
746虚無好き:02/01/14 07:05
むにゃ?
「平均的他者」というのを、ヒトを含む、種をこえたものと考えても、
国語の先生の論旨は損なわれないと思うけどにゃ。

で、恒常的自然知識の遺伝的固定に関して、錯視をとくに問題にする理由は何にゃ?
新生児の、酸味や苦みの刺激の拒絶でも、
自然界の化学物質の生得的カテゴリとして、あるていど説得力あると思うけどにゃ。
またくるにゃ。
747虚無好き:02/01/14 09:08
錯視についてなんだけどにゃ。
わたしは一時期、3点透視に興味をもってにゃ、
それに基づくスケッチをいくつか描いたにゃ。
3点透視というのは、消失点が3つある画面構成であり、
直方体を描くと、どの面も視点から遠ざかるにつれて縮小していくにゃ。
これをやってると、2点透視で描かれたマンション完成図とかのビルの、
消失点のない面(たいてい垂直面)が、上にいくにつれ「ふくらんで」見えるようになったにゃ。
まあ、自分の体験で申し訳ないがにゃ、
錯視のなかには、かくも簡単に形成されるものもあるということを示唆しておくにゃ。
しかし209先生の着想に全面的に反対なわけではないにゃ。
ただし動物において錯視が形成されていることを確認するためには、
かなり精妙な実験デヴァイスが必要か、
あるいはある心象に特定された脳現象の測定ということになるにゃ…
たぶん「生得知識仮説」には、もっと効率のいい実証プロセスがあるにゃ。
わたしの印象では、かなり知られた錯視の例でも、
いったい何の役に立つのかわからないものもかなりあったにゃ。
印象だけどにゃ、サゲにゃ。
748虚無好き:02/01/14 09:29
忘れてたにゃ。
わたしが209先生を「批難」しているという発言があったけどにゃ。
それは全然違うにゃ。
いつも論理的であることは難しいにゃ。
わたしも今日なんかは、さっきからとりとめのないことを書き込んでいるし、
たぶんこれ以降も続くにゃ。
やっぱり、BBSは、論文でもインタビューでもないのにゃ。気楽にやるにゃ。
749虚無好き:02/01/14 12:16
さっそく自己批判にゃ。
747で、マンションの完成図について言ったことは、
国語の先生が、植物が急に注目をひくようになった経験と似てるにゃ。
「注意を喚起するような弁別特性として機能するようになる」
と言われたことにゃ。
わたしはそのときパース画に興味があり(反応強化されており)、
同じくパース画であるマンションの看板に注意をひかれ、
じつは本来あった「平行線の錯視」と同質のものを、
自らが形成した錯視と勘違いした可能性のほうが高いにゃ。
「平行線の錯視」は、もし平行線に付加される斜線をパースの線とみなすならば、
たしかに自然界の知識と折り合いはつくにゃ。
消失点に向けて縮小していかない図形は、すなわち「ひろがっている」のにゃ。

ま、こんな感じで、わたしへの批難も歓迎するにゃ。
ちなみにいま、気ののらない「宿題」をしており、機嫌は悪いにゃ。じゃにゃ。
750209:02/01/14 15:03
>>744, >>746
>錯視が生物にとって生得的でないとしても、平均的他者が錯視を獲得することを前提として
>錯視を利用するような進化をすることは十分あり得るだろうということです。
うーん、種を超えてそのような錯視があるらしいこと、模様と錯視はやはり平行して
進化しないことには、模様も最初は曖昧なものからはっきりとした模様まで進化しないと
私は思うのですが、ちょっと分からなくなってきた(笑) これは宿題にしても
解決する問題じゃないな・・・

ところで、別の疑問が生じたのでご相談に乗ってもらえます? その、UGも、
一般に文法も、最後は数式で記述することを目指しているのでしょうか。数式で
記述できることが最終的な解なのでしょうか。
751虚無好き:02/01/15 07:41
誰に相談してるのかにゃ?
ま、コマイことは気にせずいくにゃ。
数式というのは、論理式や化学式みたいなものも入ってくるのかにゃ?
結局は、文法構造とそこから写像された「解釈可能な意味素性」の客観論理的記述にゃ。
universal をぶちあげた以上、もちろん現存するすべての言語ばかりでなく、
なんらかの理由で現存しない可能的な言語をも記述しなければならないと思うにゃ。
つまりいかなる言語が、ヒトにとって自然に学ばれうるかを条件づけるものになろうと思うにゃ。
わたしは個人的には、「数的性質」を帯びた文法になれば面白いとは思うけどにゃ。
これは過激派の発想にゃ。
じつは、というか209先生もご存知のとおり、
和声進行の規則は数的性質を帯びながらも、それじたいは数式っぽくなってないにゃ。
「原則として和音は転回されてもその機能は変わらない。
したがってT−1はT、X−1はD…」というような具合にゃ。
「音のスレ」で、平均律での諸規則は人口言語だから、もうなんでもありみたいなレスがあったけどにゃ。
じっさい商業音楽の大半、
バッハから氷川きよしの唄までをカバーする和声規則があるなら、ただたんに「なんでもあり」じゃすまないと思うにゃ。
(もちろん属音の(機能の)消滅など、ただならぬ通俗化の現象もあるだろうにゃ。)
要するに、和声規則はひとつの到達点を示すとみてもいいと思うけどにゃ。
ま、個人的見解にゃ。
このあたりは、生得性には関わらないことも付け加えておくにゃ。
ちなみにチョム理論には、わたしが「強力な一般化」とよぶものが働いており、
チョム理論は「和声進行は、すべてD進行である」みたいな見解が「仮説」として登場しては、
また消えていくような歴史をたどっているにゃ。
T→S→Tのような進行も、不可聴のDがあると考えれば、
T→S→(D)→TのDが、たまたま楽音素性を欠いて聞こえないだけと考えられるにゃ。
(このような、いわゆる「空範疇」は、チョム理論では常識的に用いられるにゃ。)
この仮説によって、より多くの、和声進行にあたるシンタクスが説明されるというわけで、
多くの理論家に受け入れられるというわけにゃ。
このことに異議を唱え、こんなのは説明ではなく、単なる辻褄合わせだ、と主張する
若干の非チョム生成文法家がいるというのが現状にゃ。
わたしも、過度の一般化は避けるべきとの立場にゃ。
以上、反論にもならないおしゃべりにゃ。じゃにゃ。
752名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/20 05:48
専門スレに失礼いたします。

以下のスレで当スレが宣伝されていたので、とりあえず苦情言いに来ました。
http://life.2ch.net/test/read.cgi/utu/1011146081/30-54

迷惑なのがこの板からメンヘル板に来ております。実にうざったいので
引き取っていただけないでしょうか。
753国語:02/01/20 10:30
私、今の今までずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと
「メルヘン板」だと思ってました。この板であほなこという奴は、
メルヘンの世界で遊んでろって言われてるのだと思ってた。
あほです。
754ミルク:02/01/20 11:22
ミルク=209です。
ここの>>750>>751に関する話は流れの都合から「行動主義と唯脳論」スレに
移ってしまいました。悪しからず。
755虚無好き:02/01/20 16:35
むにゃ。
ミルク先生、ここはいちおう「唯脳論」とは独立してるんだけどにゃ…
いろいろおもしろい先生にゃ…

ここまでの議論で、生得説かどうか以前に、
文法の知識を単独に検証しうるか、などの問題で、心理学者の先生とは見解が異なるらしいということ、
(これらの論点については、わたしは生成文法の主張に近い立場にいるにゃ。)
また、言語板関係の人間が「般化」機能についてもっと言及しないと、一般の関心をひかないらしい、
ということがわかったにゃ。

わたしは、文法の知識は、独立しているとはいわないまでも、抽出して考察することはできるにゃ。
たとえば、ひとつの文、
「AがBより大きく、かつ、CよりAが小さくないとき、
AがCより大きくない、と言えなくもないのではないでしょうか?」は、
その論理的意味が即座にわからなくても、文法的には問題ないということが即座にわかるにゃ。
わたしは、論理的に非常に難解な文章から、「統語的誤り」だけを指摘させる実験は、
意味があると思うにゃ。
これは、言語の創造性と呼ばれるものとも関連してくるけど、機会があったらまた論ずるにゃ。
とりあえず上であげた例は、決定的ではないにせよ、
文の論理的意味の計算と、統語の計算が独立に機能していることを示唆していると思うにゃ。

ま、いちおうあげとくにゃ。
756(´∀`):02/01/21 07:50
>言語板関係の人間が「般化」機能についてもっと言及しないと
むしろ「般化」によって言語知識のこれこれがこういうように説明できる、という
のを心理学側に語ってもらいたいのにゃ。
心理学辞典見たら「般化」とは「ある刺激に条件づけられた反応が,他の刺激に
対しても生じること」とあったにゃ。それだけでは言語獲得は不可能、というのが
まさに刺激の欠如の議論ではなかったかにゃ?
757名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/21 14:54
>>756

>>553前後を読んだ?
758名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/21 15:04
つまり、>>553の観点からすると、
>むしろ「般化」によって言語知識のこれこれがこういうように説明できる、という
>のを心理学側に語ってもらいたいのにゃ。
あなた方がまさにこれをやっているとも言える。
だから、
>それだけでは言語獲得は不可能、というのが
>まさに刺激の欠如の議論ではなかったかにゃ?
という問題提起はおかしいでしょう?という話。
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760(´∀`):02/01/21 15:39
あのにゃ、「ある刺激に条件づけられ」るのが般化だとしたら、そもそも
刺激がないことが問題だと言ってるのにゃ。
だから、「いや、これこれが立派な刺激になって、そこからこれこれの
言語知識が般化によって生じる」と(言えるもんなら)言って欲しいのにゃ。
そのような内実のある議論はこのスレの誰もしていないのにゃ。
553は(だって般化なんだから)だと決めつけているにゃが、何を根拠に
そう言えるのか不明にゃ。
761虚無好き:02/01/21 17:45
>あのにゃ、
一瞬、わたしかと思ったにゃ。憤然としたときの書き出しまで同じになってきたにゃ。
ま、いいにゃ。同一人物説には笑わせてもらったにゃ。

>ある刺激に条件づけられた反応が,他の刺激に
>対しても生じること」とあったにゃ。
わたしのにわか知識によると、これはレスポンデント条件付けの定義にみえるにゃ。
どうなってんのかにゃ?
それはそうとして、
>言語知識が般化によって生じる
という言い方はどうなのかにゃ?
むしろ、「言語知識」が般化だといっているのではないのかにゃ?
行動主義の構成概念からは、(ちょっと繰り返しっぽいけどにゃ。)
思考とか「考える主体」からふつう連想されるいっさいのもの、
(とりわけヒト固有とされる)表象representation能力、推論能力・抽象能力などなどは強制排除されてるにゃ。
言語獲得は、行動レパートリの習得以上の意味をもちえないということに注意してにゃ。
一般学習能力なるものも、無用の長物か、条件づけに還元しうるものでしかないのにゃ。
わたしからみれば、問題は「学習能力vs生得知識」のレベルで生じているのではなく、
すでに言語知識の実在論のレベルで生じていると考えざるをえないにゃ。

ひとがいかにして駅へたどり着くかの議論は覚えてないかにゃ?
ここで、道順の知識とか、「認知地図」みたいな過剰な(心的)assumptionは必要ないのにゃ。
おのおのの曲がり角において、進む方向を決定するよう条件づけられている、と説明されるのにゃ。
すると、チョム理論の実在的性格、BOB先生風にいえば、
「脳のなかでくっついたり移動したりする」理論に関しては、推して知るべし、にゃ。
わたしの印象では、この対立は根深いにゃ。

で、エムラスとかエラムスとかのハナシはどうなったのかにゃ?
512KBを超える前に、聞いときたいところだけどにゃ。
言語獲得における般化に関しては、以下の3つを考慮する必要があるかと思われます。

(1)刺激般化

異なる刺激に対しても同様の反応が生じることであり、弁別の失敗ということも可能。

例)黄色のライトの下で訓練が行われ獲得された反応が、黄緑色のライトの下でも生じる。

異なる場面で同様の言葉が発せられることを説明。

(2)反応般化

ある獲得された反応に対して、それと形態が似通った反応が生じるという、いわば「反応
のぶれ」のようなもの。

例)高さ30cmののロープを飛び越すよう訓練されている動物が、40cmのジャンプを見せる。

一つの言葉を覚えると、それに似た言葉を発することを説明。

(3)高次クラス

高次の反応が獲得されれば(親反応)、共通の機能をもった子反応が訓練なしで生じること。

例)模倣をするという親反応が獲得されれば(模倣をするというスキルが獲得されれば)、
新しい反応に対しても模倣が生じる。

ある文法の規則を獲得すれば、その規則を別の言葉に対しても使用することを説明。

ただし、これらの説明はあくまで単純な理論分析なので、実際の言語獲得における般化の
役割についての結論を下すことはできないと思います。
763虚無好き
そしてまた、太郎と次郎と花子の
宿題のなすりつけあいの議論になるのかにゃ…

いまのうちにいっとくけど、わたしはPART2は立てないにゃ。
失敗宣言もしたことだしにゃ。
行動主義帝国を垣間見たことはたしかに有意義なことだけどにゃ。
それにしても、
「エムラス〜!!!!!!」

これが最後の書き込みにゃ。皆様ありがとうにゃ、そしてごきげんようにゃ。