1 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:
読むよな?
ちょっと今から図書館行ってくる
シンジ=太宰治、アスカ=三島由紀夫だな
4 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/28(月) 22:36:49 ID:8znqnkRW
おお〜(^^)、自分も三島由紀夫の作品好きなんです。渚カオルの数々のキザな台詞が現実で似合うのは三島由紀夫しかいません。死んじゃいましたけど。
没武装のマゴロックスは三島由紀夫が使ってた関孫六に由来だっけ
6 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/28(月) 23:22:00 ID:5JJOTcp/
「三島由紀夫の遺言 観世音」三上秀人著を読んだ人いる?
「憂国」を読んでオッケーなら読める
間違っても「仮面の告白」あたりから読まないこと(汗)
仮面の告白は
主人公が二つの愛(性と聖)の狭間で苦悩する物語。
主人公の叙述をとおして、人間の相反する理性と感情の美と愛の背理、肉体的愛と精神的愛、
エロスを通した聖(プラトン)なるものへの願望、超我による神的なものとの合一について論考した哲学小説。
午後の曳航は傑作中の傑作
カヲル≒宮澤賢治
_ _,. へ_/| / ヽ j | ヽ _____
``<_三三ミニァ 〉 〈 | r'´∠ -─┴ '´
\ `ヽ、_」 , - ─‐-- ─- 、 r<_/
\ 、 \ _ムィ 一/⌒ヽ、ー‐- `ヽ、」 /´ /
ハ  ̄/ / \∠ /
/ 厂 ̄7/ | 、 マ辷 ´
/ // / | ! \ ト、\
/ // j / / //| | | ヽ | \
j // | | | ||i! / j ||| || ! ヽ
i| / | | | | | iト、 // //||| |!|| | !
|レ|! ヽ | 「 T十r-ト、 〃 /i/ |/|/!/| |il | | |
| || ヽ | r〒テヾ、!ト、 /フー十|十!「|ij | ,イ |
| i! | ヽソ トィン:} ヽソ ===ミ、/!_|/ノ |
>>1 | i! ヽ _|ハ┴''┴ 、 /├ ' | あんたイカぁ?
ト|| , -──‐|ハ rv──‐ァ /|├-─- 、 !
i |/ | || ト、 ヽ / /{| | \ |
|| ! |!┤ \ 、__ノ / j ハ \|
トiハ /ハヘ | ` ‐-‐ ´ 〃 | | j
! |! / トト! ! \ / /|_j.」 i /
| | __ `フ┬‐く \ / / | , |/
!| !イ`ヽ / | \ / | / \ レ /
|| || レ′ ` ー--‐ '´ V `y /
ハ| || ィ′ 、 `ー一 / | //
∧ ||j! | ヽ / | / /
! | ll | | , / /
13 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/29(火) 02:48:47 ID:wgoyzf3M
金閣寺は読んだけどよくわからなかった。
セックスしようとすると金閣寺が現れるとか意味不明すぎる・・・
>>13 マジで?w
三島由紀夫は読んだことなかったけど、むしろ興味が出たわw
仮面の落ちる時に手が触れ合ってってところでふひっってなった
右翼の芸術文学だしな…
「近代能楽集」や「わが友、ヒットラー」といった、戯曲もおもしろいお。
「仮面の告白」
……しかしふとした加減で、私は母の顔を見た。母は心持ち青ざめて、放心
したように坐っていた。そして私と目が合うと、その目がすっと伏せられた。
私は了解した。涙が滲んできた。
何をこのとき私は理解し、あるいは理解を迫られたのか? 「罪に先立つ
悔恨」という後年の主題が、ここでその端緒を暗示してみせたのか? それ
とも愛の目の中に置かれたときにいかほど孤独がぶざまに見えるかという
教訓を、私はそこから受け取り、同時にまた、私自身の愛の拒み方を、その
裏側から学びとったのか? ……
「人間失格」
……何が欲しいと聞かれると、とたんに、何も欲しくなくなるのでした。
どうでもいい、どうせ自分を楽しくさせてくれるものなんか無いんだという
思いが、ちらと動くのです。と、同時に、人から与えられるものを、どんな
に自分の好みに合わなくても、それを拒むことも出来ませんでした。イヤな
事を、イヤと言えず、また、好きな事も、おずおずと盗むように、極めて
にがく味い、そうして言い知れぬ恐怖感にもだえるのでした。つまり自分に
は、二者選一の力さえ無かったのです。これが、後年に到り、いよいよ自分
の所謂「恥の多い生涯」の、重大な原因ともなる性癖の一つだったように
思われます……
20 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/29(火) 12:45:07 ID:wgoyzf3M
>>19 やっぱ人間失格は良いなw
もう一回読んでみようかな
なんか最近文学系のスレが乱立してね?
同一人物のしわざか?
22 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/29(火) 17:11:42 ID:0hsyUDAi
23 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/29(火) 17:21:02 ID:0hsyUDAi
タルホのがええわ
この人は破滅主義者なの?
26 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/29(火) 19:08:21 ID:meWQ1DQl
破滅主義者かって聞かれると、ん〜〜。 生真面目な人ほど破滅的にはなりやすいとは思いますけど、宮崎さんとか庵野さんとか。
エヴァヲタなら美しい星だろうが
金閣寺は結末知ってて読んだから
「金閣寺きれいだねーうつくしいねーわかったわかった、もういいから早く燃やせやボケ」と思った
>>29 > 「金閣寺きれいだねーうつくしいねー
そんな内容じゃなかったけども
>>30 金閣語りがだるくて途中でうんざりして読むのやめちまったから
よくわかってないんだ、すまん
とにかく金閣の微細な描写の繰り返しに耐えられなかったorz
32 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/30(水) 01:43:43 ID:8qhGWeqw
確かに
35 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/30(水) 16:48:37 ID:JPTb4Wt8
歴史上、政治とは要するに、パンを与へるいろんな方策だつたが、宗教家にまさる政治家の知恵は、
人間はパンだけで生きるものだといふ認識だつた。
…さて、あなたは、こんな単純な人間の生存の条件にはつきり直面し、一たびパンだけで生きうるといふことを
知つてしまつた時の人間の絶望について、考へたことがありますか?
それは多分、人類で最初に自殺を企てた男だらうと思ふ。
何か悲しいことがあつて、彼は明日自殺しようとした。今日、彼は気が進まぬながらパンを喰べた。
彼は思ひあぐねて自殺を明後日に延期した。…そのたびに彼はパンを喰べた。……或る日、彼は突然、
自分がただパンだけで、純粋にパンだけで、目的も意味もない人生を生きてゐることを発見する。
自分が今現に生きてをり、その生きてゐる原因は正にパンだけなのだから、これ以上確かなことはない。
彼はおそろしい絶望に襲はれたが、これは決して自殺によつては解決されない絶望だつた。
何故なら、これは普通の自殺の原因となるやうな、生きてゐるといふことへの絶望ではなく、
生きてゐること自体の絶望なのであるから、絶望がますます彼を生かすからだ。
三島由紀夫
「美しい星」より
36 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/30(水) 16:50:35 ID:JPTb4Wt8
彼はこの絶望から何かを作り出さなくてはならない。
政治の冷徹な認識に復讐を企てるために、自殺の代りに、何か独自のものを作り出さなくてはならない。
そこで考へ出されたことが、政治家に気づかれぬやうに、自体の胴体に、こつそり無意味な
風穴をあけることだつた。
その風穴からあらゆる意味が洩れこぼれてしまひ、パンだけは順調に消化され、永久に、次のパンを、
次のパンを、次のパンを求めつづけること。
…この空洞、この風穴は、ひそかに人類の遺伝子になり、あまねく遺伝し、私が公園のベンチや
混んだ電車でたびたび見たあの反政治的な表情の素になつたのだ。
こいつらは組織を好み、地上のゐたるところに、趣きのない塔を建ててまはる。
私はそれらをひとつひとつ洞察して、つひには支配者の胴体、統治者の胴体にすら、立派な衣服の下に
小さな風穴の所在を嗅ぎつけたのだ。
三島由紀夫
「美しい星」より
37 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/30(水) 16:53:27 ID:JPTb4Wt8
今しも地球上の人類の、平和と統一とが可能だといふメドをつけたのは、私がこの風穴を発見したときからだつた。
お恥ずかしいことだが、私が仮りの人間生活を送つてゐたころは、私の胴体にも見事にその風穴があひてゐたものだ。
私は破滅の前の人間にこのやうな状態が一般化したことを、宇宙的恩寵だとすら考へてゐる。
なぜなら、この空洞、この風穴こそ、われわれの宇宙の雛形だからだ。
…人間が内部の空虚の連帯によつて充実するとき、すべての政治は無意味になり、反政治的な統一が可能になる。
彼らは決して釦を押さない。釦を押すことは、彼らの宇宙を、内部の空虚を崩壊させることになるからだ。
肉体を滅ぼすことを怖れない連中も、この空虚を滅ぼすことには耐へられない。
何故ならそれは、母なる宇宙の雛形だからだ。
…はじめ私は自分で自分に風穴をあけたのだと思つてゐたが、やがてそれは全人類の一人一人に、
宇宙が浸潤して来たことの紛れもない兆候だと気がついた。
そして私はその空虚が花を咲かせるのを待ち、つひにはそれを見たのだからね。
三島由紀夫
「美しい星」より
38 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/09/30(水) 16:55:28 ID:JPTb4Wt8
気まぐれこそ人間が天から得た美質で、時折人間が演じる気まぐれには、たしかに天の最も甘美なものの
片鱗がうかがはれる。
それは整然たる宇宙法則が時折洩らす吐息のやうなもの、許容された詩のやうなもので、それが遠い宇宙から
人間に投影されたのだ。
人間どもの宗教の用語を借りれば、人間の中の唯一つの天使的特質といへるだらう。
人間が人間を殺さうとして、まさに発射しようとするときに、彼の心に生れ、その腕を突然ほかの方向へ
外らしてしまふふしぎな気まぐれ。
…さういふ美しい気まぐれの多くは、人間自体にはどうしても解けない謎で、おそらく沢山の薔薇の前へ来た
蜜蜂だけが知つてゐる謎なのだ。
何故なら、こんな気まぐれこそ、薔薇はみな同じ薔薇であり、目前の薔薇のほかにも又薔薇があり、世界は薔薇に
充ちてゐるといふ認識だけが、解き明かすことのできる謎だからだ。
私が希望を捨てないといふのは、人間の理性を信頼するからではない。
人間のかういふ美しい気まぐれに、信頼を寄せてゐるからだ。
三島由紀夫
「美しい星」より
いつまでやる気だ
馬鹿には著作権という単語の意味さえ解らんのか
40 :
19:2009/09/30(水) 19:29:45 ID:???
>>39 すまん、俺のレスがきっかけになったみたいだな。
>>38 >薔薇はみな同じ薔薇であり、目前の薔薇のほかにも又薔薇があり、世界は薔薇に
>充ちてゐるといふ認識
このあたりは「破」の「世界は本来調和と秩序に満ちている」というセリフに通じる
ものがある。ちなみに「薔薇は何故なしに咲く」と言ったのはマイスター・エック
ハルトであり、三島はおそらくニーチェを介して彼の影響を受けているのだろう。
三島由紀夫は復活する
>>43 嫉妬からアベル(農耕民族)を殺したカイン(狩猟民族)に何が起こったか
知っていればこのような発想にはならないだろうにね。
そう言えば韓国ドラマの「カインとアベル」は聖書の意図とまったく違う
プロットだったね。
45 :
44:2009/10/02(金) 21:01:20 ID:???
あ、(農耕民族)と(狩猟民族)を逆に書いちゃった。
47 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/03(土) 16:33:52 ID:c6BeOwV1
三島は戦後最高峰の文豪だが
エヴァと通じる部分はあるのだろうか
49 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/03(土) 17:04:52 ID:KWfDm25Q
自分はエヴァがどうというか、アニメーションや漫画と三島由紀夫の作品に共通点を感じます。 描写の誇張ぶりとか、仮面の告白なんかは見ようによってはジョジョに似てると思います。
荒木さんが伊豆の踊り子の表紙絵を描きましたが、仮面の告白を荒木さんが描けば良かった。
エヴァとの共通点は全体に流れている破滅的な雰囲気かな〜。間違ってたらすいません。
50 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/03(土) 21:42:13 ID:c6BeOwV1
>>49 やっぱり破滅的なところなんだろうかねー
自分は三島の哲学云々よりも美麗な表現が好きなんだけど
51 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/03(土) 23:09:43 ID:20nC/2xz
終末感が共通するのかな
52 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/03(土) 23:20:02 ID:1B7h7wgb
金閣寺は仏教用語が多すぎてかなりきつかった・・・
「ジャァーック!ツーコールド!」だけは何故かよく覚えてるw
すいません
氏の入門書としては
どういった作品が適切でしょうか
当方、一冊も読んだ事がありません
54 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/04(日) 00:20:10 ID:MChLaWWy
とりあえずは近くの図書館に行って、日本文学全集に三島由紀夫があるから、それを借りてみてはどうでしょう。タダですし。あわなくても損をしなくてすみます。あと、辞書も。
ジャックの場面を読むと、EOEでリツコさんがゲンドウに撃ち殺される場面を自分は思いだします。
>>54 どうもありがとうございます
自宅待機の身で時間あるので週明け早速図書館行ってみます
私には三島由紀夫が、自分がロボットだと気付いてしまったロボットのように思えてしまう時がある。
自分の内部構造、背負わされた宿命、世界の実相……、その仕組みを、それを創造した者と同じくらい
完全に理解できる能力を持っていた三島由紀夫は、結局、自分が何者であるかを知ってしまった。
三島由紀夫は自分が【人間】であることを理解してしまったのだ。
精神の奇跡待望の不可避とその不可能の自覚という性質。
告白は不可能であり、真の自己は規定し得ないということ。
人間は自由意志を持ってはいないということ。見えない誰かに何かを強いられて生きているということ。
人間であるということそれ自体がひとつの罠にかかってしまっているということ。
そして、自分が誰からも理解されてはいないということ……。
三上秀人
「三島由紀夫の遺言 観世音」より
世界についても理解した。
それは涅槃の文学である三島文学の最終的な主題「奇跡自体よりもふしぎな不思議」だ。
即ち古代存在論にはじまり、中世スコラ哲学へと続き、デカルトやウィトゲンシュタイン、ライプニッツらも
問うた『神秘的なのは、世界が如何にあるかではなく世界があるということ』という命題。
数多くの哲学者が求めたこの命題に対する三島由紀夫の答えは、「仮面の告白」における
素面の不在と同じように、世界存在そのものの実体の不在だった。
『「海と夕焼け」は、奇跡の到来を信じながらそれがこなかったという不思議、いや、奇跡自体よりも
さらにふしぎな不思議という主題を凝縮して示そうと思ったものである。
この主題はおそらく私の一生を貫く主題になるものだ』(花ざかりの森・憂国 あとがき)
…『本多は夢の生に対する優位を認識した』(天人五衰)
三上秀人
「三島由紀夫の遺言 観世音」より
昔、金閣寺と潮騒を読んだな〜。
潮騒は読みやすかったけど(読み方が浅いだけだったかもしれませんが)、
金閣寺はちょっと意味がわからんかった。
読んでたのが文学かぶれになっていた中学の頃(いわゆる中二病ってやつw)だったので、
エヴァヲタになり、(年齢だけは)成人になった今、もう一度読み直してみたい。
>>59 潮騒は大衆向けだから読みやすいよね
禁色なんかは玄人向け
潮騒は三島の小説として読むと正直つまらない。
エヴァヲタならむしろ豊饒の海4部作じゃないのか。
そんな自分は村上龍の愛と幻想のファシズムが好きで、エヴァで引用されて驚いた世代。
『永すぎた春』
ハッピーエンドのラブコメ。
学園エヴァ的世界観?
『絹と明察』
封建主義vs.右翼・左翼思想というのはピンとこないかもしれないが企業小説として普通におもろい。
ゲンドウ対ゼーレ的な雰囲気がなくもない(笑)
『鏡子の家』
プロボクサー、役者志望のヒモ、エリート商社マンなど強引な組み合わせでパワフルに展開する群像劇。
終局はEOEっぽい?
手元に「親と戦った文豪」という新書があり、その中に三島に関する記述が
あったので引用。三島の母である平岡倭文重の手記から。
「お母様と呼ぶことが、どんなに祖母の機嫌を悪くするか心得るように
なったのだ。だんだんに自分の願望を抑え、耐えることを覚えてきている。
無残と言おうか、痛々しいと言おうか・・・母を呼ぶ前に先ず最初におばあ
さまといわないと機嫌が悪くなるのを、四歳の頭で会得した神のような幼な
児を、自分の我が儘な意志のままにいじくり回し頭を使わせていいものだろ
うか・・・」
一方三島の父、梓は三島を文学部ではなく法科に進ませたことについて
「それで、すっかり頭がロジカルになったんだな・・・僕は最高の貢献者
だ」といけしゃあしゃあと述べている。
「仮面の告白」にみえる三島自身の回想と照らし合わせてみると非常に
興味深く、庵野が当時向き合っていた「AC」という概念とも共通するものが
あると思われる。
>>64 父親に無理矢理、法学部に進まされたことは、結果的に執筆活動にプラスになったと、三島由紀夫本人もエッセイで書いてるよ。
>>65 三島の死後、梓と倭文重は次のような対談を行っている。
(前略)
倭文重「その世間知らずの家に育った私が格式の意識の高い、この家に
お嫁に来たところから、公威さんの悲劇がはじまるんです」
梓 「ややこしいことになったが、要するにお前の言いたいのは、伜
の生まれたころの平岡家が、化物の巣みたいだった、というわけだろう」
倭文重「つい最近ですけど、あの人の日記帳のようなものを読みました
らね、(中略)『僕はいつも号泣したいのに我慢している」というよう
なことがチラと書いてあるんです。それがあの人の生い立ちなんですよ」
「プラスになった」と言えるようになるまでに三島がどのような経緯を
辿ったか、それは分からないが、少なくとも父親の否認と母親の投影性
同一視、その二つの間で引き裂かれたことは三島にとって確実に悲劇で
あっただろう。
>>66 父親が書いた本に、母親の言葉が挟んである本は読んだことあるけど、そんな対談なかったと思うけどね。
基本的に、第三者が聞いたとする二人の会話として書いたものは、真偽のわからないものだから資料にはならないよ。
69 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/06(火) 00:33:04 ID:sUksHph8
>>62 最近『春の雪』読んだけど、
「愛欲の渇き、運命への呪い、はてしない心の彷徨、
あてどない心の願望、小さな自己欺瞞」
って言葉が出てきた時エヴァっぽいなと思ったよ
エヴァ中心で三島文学の比較か
日本人の読書量が激減したのは事実らしいな
>>68 これは孫引きだけど、「三島由紀夫は誰のものか」というタイトルで
「伜・三島由紀夫(没後)」に収録されてたと思うが。
EOEの「会いたいと思った」って実は金閣寺の「生きようと思った」のパクリなんじゃね?
寸前で思いとどまるとことかそっくりだし。
ちょうど手元に三島由紀夫全集が…
仮面〜、潮騒と読みました
次読むならとりあえずは金閣寺でしょうか
>>71 その、伜・三島由紀夫は古本で手に入れて持ってるけど、そういう対談はないよ。
私の手元にあるのは(没後)って付いてない文春文庫の1996年発行(父親の執筆年は1972年5月)なんですけど、
古本検索したとき、(没後)と付いてるのと二種類あったのは、中身も違うのかな…?
>>75 うん。「伜・三島由紀夫」(1972)と「伜・三島由紀夫(没後)」(1974)は別の本として
出版された。文庫版は読んでないけど、たぶん合本にはなっていないと思う。
三島は悟達に至ろうと思って悟達に至ったわけではない。
セキュリティー・システムを打破するはずのハッカーが、逆にセキュリティー・システムに詳しくなるように、
犯罪を犯すはずの犯罪者が、逆に刑法に詳しくなるように、あまりにも夢想的であったために、
逆に真実に目覚めてしまったのだ。
そして三島はその欣求の欠如ゆえ完全なる悟りには至っていなかった。いや、至ろうとしなかった。
三上秀人
「三島由紀夫の遺言 観世音」より
もし新劇がループだとしたら「豊饒の海」の本多をカヲルと結びつけて考える
のも一興かと。転生するシンジを見守るカヲルの物語・・・とかw
>>79 三島に導かれてシュタイナーを読んだ後じゃ、タルホなんぞ出来の悪い模造品にしか
見えないわ。
逆だろ
エヴァヲタはタルホは読まないだろ
87 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/08(木) 22:47:43 ID:M7zAUevG
…もし人類が滅んだら、私は少なくとも、その五つの美点をうまく纏めて、
一つの墓碑銘を書かずにはゐられないだらう。…
『地球なる一惑星に住める 人間なる一種族ここに眠る。
彼らは嘘をつきつぱなしについた。
彼らは吉凶につけて花を飾つた。
彼らはよく小鳥を飼つた。
彼らは約束の時間にしばしば遅れた。
そして彼らはよく笑つた。
ねがはくはとこしへなる眠りの安らかならんことを』
三島由紀夫
「美しい星」より
88 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/08(木) 22:48:48 ID:M7zAUevG
これをあなた方の言葉に翻訳すればかうなるのだ。
『地球なる一惑星に住める 人間なる一種族ここに眠る。
彼らはなかなか芸術家であつた。
彼らは喜悦と悲嘆に同じ象徴を用ひた。
彼らは他の自由を剥奪して、それによつて辛うじて自分の自由を相対的に確認した。
彼らは時間を征服しえず、その代りにせめて時間に不忠実であらうとした。
そして時には、彼らは虚無をしばらく自分の息で吹き飛ばす術を知つてゐた。
ねがはくはとこしへなる眠りの安らかならんことを』
三島由紀夫
「美しい星」より
89 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/10(土) 11:03:39 ID:KFX1Thzp
『鏡子の家』では4人の男達がそれぞれ三島の人格を表しているが、
どれが一番色濃く表現されていると思う?
90 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/10(土) 11:53:36 ID:2RezFu7Y
夏雄かな。
91 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/10(土) 15:00:47 ID:0NNm5tjV
>>88 それ身震いするほどの感動シーンだけど、この本読んだことのない人にはわからないでしょう。
美しい星は、隠れた名作。
エヴァと三島には同じ種類の魅力がある
言葉では言い表せない独自の感性というか…
感受性の低い人間には理解できない世界観だな
浅田彰って社会学者みたいなのがエヴァを馬鹿にしてたらしいね。
浅田は三島のことも嫌いで馬鹿にしてるインチキ学者だけど。
94 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/10(土) 23:35:58 ID:viGRhU8K
エヴァに独自の感性があるかどうかは別として、人をぐっと引き付けるものはあると思います。
エヴァはミキシングの集大成って感じで、映像センスはDEATH、、の予告編を見て分かるように凄いですけど。
映画の予告編であそこまでの衝撃を与えられたことはエヴァ以外無いです。
三島由紀夫が生きてたらエヴァの感想を聞きたかったです。
同性愛サロンについて
同性愛者をはじめとするセクシュアルマイノリティが集い、独自の観点・視点から様々な事象を語る板です。
(同性愛とは直接関係のない芸能・音楽・テレビ・映画等の娯楽、日常生活、一般時事など)
セクシュアルマイノリティ(Lesbian, Gay, Bisexual and Transgender)限定の板です。
★次の行為は禁止です
* ブラウザクラッシャー・ウィルスコード等の貼付け・リンク。
* 同性愛者、その他の同性愛等に関する、差別、蔑視、挑発、誹謗中傷発言。
特定の人物や固定ハンドル、お店への叩き。
* 板違いである話題。801、ボーイズラブ、同人。実況。同性愛者になりきりで書込み。
同性愛者独自の視点で語れない内容。
* 単発質問スレッド。板を跨いだ重複スレッド。
以上の板の看板を見ればわかるように同性愛サロンは、非同性愛者、とくに腐女子と言われる人々の
書き込みをローカルルールで固く禁じている板です。
非同性愛者、腐女子の書き込み・スレ立てはそのまま板荒らし行為になります。
また、同一のスレタイ・内容のスレを多数の板へ板をまたいで乱立するのはガイドラインでもローカル
ルールでも二重に禁止されている違反行為です。
2ちゃんねるには書き込みするユーザーを制限している板もあります。
おすすめ、検索から書き込みするときには注意しましょう。
96 :
魅死魔:2009/10/11(日) 17:53:22 ID:???
>>89 鏡子の家の杉本清一郎は、美しい星の大杉重一郎に生まれ変わってるんだよ。
美しい星は鏡子の家の最終章。
97 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/11(日) 23:18:23 ID:Co8CGm0M
劇画や漫画の作者がどんな思想を持とうと自由であるが啓蒙家や教育者や図式的風刺家になつたら、
その時点でもうおしまひである。
かつて颯爽たる「鉄腕アトム」を想像した手塚治虫も、「火の鳥」では日教組の御用漫画家になり果て、
「宇宙蟲」ですばらしいニヒリズムを見せた水木しげるも「ガロ」の「こどもの国」や「武蔵」連作では
見るもむざんな政治主義に堕してゐる。
いつたい、今の若者は、図式化されたかういふ浅墓な政治主義の劇画・漫画を喜ぶのであらうか。
「もーれつア太郎」のスラップ・スティックスを喜ぶ精神と、それは相反するではないか。
ヤングベ平連の高校生と話したとき、「もーれつア太郎」の話になつて、その少年が、「あれは本当に心から
笑へますね」と大人びた口調で言つた言葉が、いつまでも耳を離れない。
大人はたとえ「ア太郎」を愛読してゐてもこうまで含羞のない素直な賛辞を呈することはできぬだらう。
赤塚不二夫は世にも幸福な作者である。
三島由紀夫
「劇画における若者論」より
>>97 ニヒリズムを超克するために死を必要とした作家なんだよな。三島は。
当のニーチェは統合失調症だし。
自分の人生そのものからの呪縛がそれだけ強かったということだろうが、
ゲーテにとってのシャルロッテが、ダンテにとってのベアトリーチェが
彼らにいたならば、また結末は違っていたのだろうな。
>>98 三島にとってのロッテは園子。その失恋を作品にすることで、一度は生への回復はした。
最終の死はそれとは別の、ニヒリズムの超克だと思う。
彼は死を望んだ
生きる意思を放棄して見せかけだけの希望にすがったのよ
101 :
はるかの高み:2009/10/12(月) 17:29:08 ID:B78uR8au
三島由紀夫は「生きる」ため、生きる意思が強固だったゆえ、
死の道を選んだといえようw。
このパラドックスはミシマチルドレンしか理解されないのだよw。
思想に殉じた三島への無理解は、死は何も生まないという証左に他ならないw
>>99 ゲーテは二度ロッテに救われているのだよ。
一度はもちろん「ウェルテルは死せどゲーテは死なず」。
二度目は「ファウスト」第二部の「女は裁かれたのだ」「いや、救われた!」
「永遠にして女性的なるもの…」のくだり。
これはユング的に言うとシャルロッテ=グレートヒェン(直接のモデルは
別にいるが)が霊的なアニマに高められた瞬間を表し、ゲーテはこの境地を
もってニヒリズムの超克をなしたのだと考えられる。
俺には若くして死んだ三島がこの境地を経験したとは考えられない。
>>103 ゲーテと三島は違うんだから、なにもそうならなきゃいけないってことないんだから、どうでもいいよ。
>>102 三島の死は、ゴルゴ13もセーラームーンも、その他もろもろのものを生んでるから、何もならないってことないんだけどね。
政界にも青嵐会の結成その他もろもろのものを生んでる。
たとえ無駄死であらうと、無駄死であるから人の心を打つこともあるんだよ。
そういう西洋的な思考の結果や効率主義の物差しで見るのがそもそも間違えてるし、
そういう合理主義、効率主義への反逆の表明の死だったわけだから。
>>104 >どうでもいい
だったら、レスしなきゃあいいのに(太宰治)
「絹と明察」に出てきたハイデガー主義者はカッコ良かったな
「いつまでも際限のない地平線へのあこがれ・・・俺はこういうものへ向って
人間どもを鼓舞するのが好きだ。
不満な人間の尻を引っぱたいて、地平線へ向かって走らせるのが好きだ。
後から俺はゆつくり収穫する。それが哲学の利得なのだ」
陰謀家っていうのはこうか、と。
108 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/14(水) 23:00:18 ID:kTOB6Hnd
「たったひとつの、冴えたやりかた」を連想させるタイトルw
>>105 確かに日本文化や日本精神は滅んじゃいないが、それはたとえ三島が存在しなかったとしてもほとんど何も変わらない
文化なんて一人の人間の影響だけで大きく変わるようなもんじゃないから
ただ政治思想としては三島の文化防衛論なんて、ウヨがすっかり珍米化するなかで
カルスタという形でサヨ学者の間にかろうじて命脈を保ってるだけ
文化がたとえ「頽廃的であっても、そこには日本人の魂が入っている」から守れ!なんて言われたら
美しき誇りある某元首相なんかお腹壊しちゃうだろw
>>111 おまえは
>>105の後半が読めないのか
「たとえ無駄死であらうと、無駄死であるから人の心を打つこともあるんだよ。
そういう西洋的な思考の結果や効率主義の物差しで見るのがそもそも間違えてるし、
そういう合理主義、効率主義への反逆の表明の死だったわけだから。」
>>113 なるほど「滅びの美学」ってやつだな
桜は散るからこそ美しいってのもそういった日本人の概念だしな
全滅って言葉を玉砕、玉が砕けると美しく置き換えているのもそういうことだし
だからエヴァで皆が散っていくさまが涙を誘いE0Eが支持されていく所以だろうね
新劇はそういう美学がないから駄目だな
シンジはそういった美学を理解せずにヘタレで終わっているからな
特攻隊員は生き残ったと言うだけで非国民呼ばわりされていたのと似ている
アンチシンジはいうなればウヨ的価値観みたいな感じだな
ミサトに説得されて出ていったはいいが、そっから量産機を蹴散らすとかでもなく、爺共にいいように利用されただけだからな>旧劇
ボロボロにされた弐号機見て再びウジウジと欝モード入った時はお前一体何しに来たんだと思ったw
三島の小説は「美しく滅んだもの」を見送るだけでグダグダになっていく人間たちも
きっちり描ききっていると思うんだが。
「文化防衛論」あたりの論説と小説作品はやはりどこか視点違う感触受ける。
クラークの「幼年期の終わり」といったSF作品や
ナノテクアイデアに満ちた「家畜人ヤプー」読み込んでいた三島が、
「マジンガーZ」あたり見ていたらどういう妄想しただろうかな?
たとへば、いちばん崇高でもあり、つぎの瞬間にいちばん下劣でもあるのが人間なんですよ。
ぼくは、さういふ人間を考へる。崇高なだけであつてもウソに決まつてゐる。
また下劣なのが人間の本当の姿だ、といふ考へ方も大きらひなんですよ。
それは自然主義的な考へ方で、十九世紀に、ごく一部にできた迷信ですよ。
人間は崇高であると同時に下劣。だから、ぼくのことを下劣だと思ふ人があれば、それでもかまはない。
ぼくの中にだつて、「一寸の虫にも五分の魂」で、崇高なものもある。
それを、ぼくは自分でぼくだと思ふ。
むりやりに結びつけて、論理的に統一しようつたつて、できるものではない。
ただ思想的には節操は大切だと思ひますけど、それと人間の行動の一つ一つ。
つまり節操の正しい人は、どんなクソの仕方をするのか。
いつもまつすぐなクソがでてくるかといふと、そんなものぢやない。
節操の正しい人でも、トグロを巻いちやふ。
節操の曲がつた人でも、まつすぐなクソが出るかもしれない。そんなこと関係ないですよ。
三島由紀夫
「ぼくは文学を水晶のお城だと考へる」より
>>117 華麗な語調で、三島にアニソンの歌詞書いてほしかった。
>>113 あえてスルーしたのになぜ気づかない?! 貴様それでも日本人かwww
合理的か否かというのは理性、理屈の問題だ
心を打つか否かは感性、魂の問題だ
心を打つかどうかが全てで、合理主義的・効率主義的なのかそうでないかはどっちでもいいんだよ、この場合
で、三島の自決に心を打たれて日本文化を守るために行動を起こしたやつはいなかったと
エヴァにたとえるとこんな感じだ
「男の戦い」でアスカとレイはそれぞれの思いを胸にゼルエルと戦うがあっさり負ける
弐号機の落ちた首と零号機の特攻を見たシンジは心を動かされ、父親との関係の呪縛から逃れて再びエヴァに乗る
つまり、アスカとレイの後にはシンジが続いたが、三島にはシンジに相当する者が現れなかった
だから、彼の死は何も生み出さなかったという話
それに、三島は日本人が西洋文化、西洋的感性を無分別にありがたがる風潮に反発していたけど
反近代だったとは思えないな
>>120 三島の自決をE0Eで例えるなら
ミサトはシンジを命がけで初号機に乗せようとして死んだがシンジは初号機が戦自に固められて
動けなくされてやる気をなくした
ミサトの死は三島の死同様何も生み出さなかった
アスカの死?の弐号機の惨劇はシンジを恐慌状態にさせてサードインパクトを生んだけどな
>>120 いないとどうしていいきれるんだか根拠がわからないね。
いても、あなたが知らないだけの話でしょう。
三島に打たれて自衛隊に入隊した人、神道に関わっている人、その他各分野で日本の精神を胸に日々、頑張っている人、様々な関わり方で沢山います。
あなたが知らないことを「いない」と決めつけること自体あまりに幼稚だよ。
それから三島は別に西欧的なもの、近代的なもの全てを全否定してなんかいませんけど。
よく三島の様々な論文を読んだらどうですか。
少年のころ、一度、太陽と睨めつこをしようとしたことがある。
見るか見ぬかの一瞬のうちの変化だが、はじめそれは灼熱した赤い玉だつた。
それが渦巻きはじめた。ぴたりと静まつた。
するとそれは蒼黒い、平べつたい、冷たい鉄の円盤になつた。
彼は太陽の本質を見たと思つた。……しばらくはゐたるところに、
太陽の白い残影を見た。叢にも。木立のかげにも。目を移す青空のどの一隅にも。
それは正義だつた。眩しくてとても正視できないもの。
そして、目に一度宿つたのちは、そこかしこに見える光りの斑は、正義の残影だつた。
三島由紀夫
「剣」より
三島とエヴァならエロスとタナトスだろう
読み方の浅い奴らばかりだな
所詮エヴァ板か
>>121 三島の右翼的な政治活動そのものが「システムの呪縛」だったのかもな。
自らの作り出した結社によって「指導者」の立場に祭り上げられ、結社という
システムを維持するためのスケープゴートとして否応なく「死」に追いやられて
ゆくという(まるで磔刑のキリストのように)。
象徴的な死を乗り越えて新たな境地に至る作家もいる一方で太宰や三島のような
あたかも死に魅入られたような人生を歩む者もいるが、三島の不幸は結社という
システムが自分の死によって多数の幸福を生むというビジョンをついに持ち得な
いままに死んだことだろうな。
太宰が「人間失格」の中で自らを「道化」に喩えているのに対し、三島の仮面の
告白では三島は「家庭内の英雄」であり、母の目から見れば「平岡家という得体の
知れないシステムの犠牲者」であった。おそらく三島は死をもってしかこの二つの
役割を両立する術を持たなかったのだろう。
形に見える「何かを産み出したか否か」という評価基準を
三島の自決に持ち込むのはどうかと思うんだが。
127 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/16(金) 22:03:42 ID:JuisFpns
128 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/16(金) 23:16:10 ID:0cBmk7dg
やはり「天人五衰」の美少年、本多透の手記かな。かなりエヴァっぽいのは。
「僕は雪崩る。
雪が僕の危険な断面を、あまりに穏和なふりをして覆っているのに、いや気がさすから。
(略)
何ものも遮るもののない翼をわが身に夢みながら、僕の人生では何事も成就するまい
という予感にとらわれるのはこういう時だ。」
あとは、スキゾだかパラノだかのインタビューで、庵野が三島の発言を引用していたな。
何だったかな、度忘れしたけど、芸術についてのアフォリズム的な言葉だったような気がする。
そんなにどっぷりではないだろうけど、庵野も多少は三島を読んでるのは間違いない。
誰がアフォやねんロックンロールショー
天人五衰はじわじわ味わいが噛んでると出てくるスルメのよう。
孤島の鬼読んだ。ホモの話ね。
「絹と明察」を、工場主をゲンドウ、スト起こす工員をシンジ、
ハイデガー主義者を冬月に脳内で置き換えて読んでみた。
まぁまぁ合っていた。
僕らは嘗て在つたもの凡てを肯定する。そこに僕らの革命がはじまるのだ。
僕らの肯定は諦観ではない。僕らの肯定には残酷さがある。
――僕らの数へ切れない喪失が正当を主張するなら、嘗ての凡ゆる獲得も亦正当である筈だ。
なぜなら歴史に於ける蓋然性の正義の主張は歴史の必然性の範疇をのがれることができないから。
僕らはもう過渡期といふ言葉を信じない。
一体その過渡期をよぎつてどこの彼岸へ僕らは達するといふのか。僕らは止められてゐる。
僕らの刻々の態度決定はもはや単なる模索ではない。
時空の凡ゆる制約が、僕らの目には可能性の仮装としかみえない。
僕らの形成の全条件、僕らをがんじがらめにしてゐる凡ての歴史的条件、――そこに僕らはたえず僕らを
無窮の星空へ放逐しようとする矛盾せる熱情を読むのである。
決定されてゐるが故に僕らの可能性は無限であり、止められてゐるが故に僕らの飛翔は永遠である。
三島由紀夫
「わが世代の革命」より
134 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/17(土) 19:17:46 ID:rcolMxKC
aa
>>131 釣りかリアルヴォケか
江戸川乱歩となんの関係がある
>>128 庵野の三島への関心、市川昆監督の映画化作品経由でもありそうだね。
「炎上」と「鹿鳴館」。
「炎上」は白黒時代の名作ぞろいの市川作品の中でも
「野火」「黒い十人の女」と並ぶ力作だと思う。
137 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/21(水) 11:49:25 ID:B8h++oEx
ひとつの生をあまりにも純粋に究極的に生きようとすると、人は自ずから、
別の生の存在の予感に到達するのではなからうか。
三島由紀夫
「暁の寺」より
少しスレチになるけど映画『春の雪』と新劇の主題歌、どっちも宇多田だよね
宇多田の世界観も大好きだ。
139 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/23(金) 23:42:17 ID:4JH30gv/
宇多田は三島由紀夫の愛読者なんだよ
140 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/25(日) 22:04:40 ID:lwLzi0DT
豊饒の海がまさに輪廻転生と繰り返しの物語だからな。
まあ最後の大どんでん返しがあるけど。
eoeの頃から三島の影を感じてたから、何かのリンクはありそうな気がする。
>>138 宇多田は歌詞の比喩が上手いと思う。
本人も小説書いてるみたいだよw
kiriyaの映画監督といい、なに勘違いしてんだろう
143 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/30(金) 10:21:18 ID:egXagd32
三島由紀夫に影響を受けたと指摘されているアーティストの一人に松任谷由実がいますが、
彼女は中学時代から文化人が多くたむろしていたイタリアン・レストラン「キャンティ」に
毎日のように出入りしていて、そこには三島や安部公房などもいました。
ユーミンの淡い初恋が三島だったとも言われ、ユーミンの楽曲の詩の諸処に表れている、三島文学からの
インスパイア(生まれ変わってもあなたを見つける)や三島的なものへの思慕(いつでも強がるあなたが好き…)、
三島へのレクイエム(ひこうき雲、卒業写真)等は一部で指摘されています。
また、価値相対主義の社会にはエロティシズムはないと極限し、反体制運動に見られるような、人間性を
管理社会から解放するところのセックス、という認識を批判して、絶対者がなければ人間性の救済というのはあり得ない、
と主張した三島と、恋愛対象者を絶対者として、宗教にまで高められた恋愛至上主義を信条とするユーミンの恋愛世界には、
明らかに共通した思考がみられます。
144 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/10/30(金) 10:29:50 ID:egXagd32
ユーミンについては宗教にまで高められた恋愛至上主義を信条とし、その全楽曲はつまるところ、三島へのレクイエムである、
という見解を私は持っています。
三島はエロティシズムと単なるフリーセックスを区別し、価値相対主義の社会にはエロティシズムはない、と極限しているんですね。
ですから反体制運動に見られるような、人間性を管理社会から解放するところのセックス、という認識を批判して、絶対者がなければ
人間性の救済というのはあり得ない、と三島は説明している訳です。
ユーミンの場合、バブリーな時代背景の投影としての表層的な恋愛模様のディテールを通して、相対主義的なフリーセックスを
賛美しているように誤解されているのですが、三島の不在を絶対者の喪失と捕らえることで逆説的に価値相対主義社会における
恋愛を描写するんですが、生まれ変わる事で絶対者との再会を果たし、現世的なものを超越していかねばならないというメッセージを
35年間変る事なく唄い続けている、というのがユーミンの本質なんです。したがって、ユーミンに単なる風俗現象を見ようとするところに、
三島を隠蔽しようとする時代の気分が現われているということですね。
読むわけねーだろ
三島って誰だよ?平八・一八しか知らねーよ
test
>>143-144 なるほど。2ちゃん長文書く人は頭悪いそうです。
あなた馬鹿ですね。
よくわかります。
「ミシマの作品くらいは読まなくてはね」
ビョーク
来日した際の発言
150 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/09(月) 12:28:04 ID:czzu0ZJz
次スレは3を4に変えて
「エヴァヲタなら四島由紀夫読むよな」
にすればいいと思う
安易に「「エヴァヲタなら四島由紀夫読むよな 2」とかより
カッコイイと思う
あと、語れる話題が広がる
セーラームーンは美しい星のパクリ
152 :
屁島尻汚 ◆NyrnSnP5To :2009/11/14(土) 04:30:01 ID:3YxEDq8g
聞けおまえら聞け!
命を賭けて訴っえてるんだ。
諸君らはニートだろ。
ニートならばなぜ自分を否定する社会ルールを守るんだ!
俺と一緒に立つ奴はいないのか?
いないんだな・・・グサ
三島ゆきおってホモだろ
今生きてたら、BL小説バシバシ書いてたかもなw
つか三島の本って男根至上主義な話ばっかか
三島はヤマジュンの師匠だからな。当然だろ
>>153 三島文学はそんな狭い既定で語れる文学じゃありません。
156 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/14(土) 10:11:55 ID:W/S3BPfu
作者(三島)は作品世界の終わりを自死の日付よりも五年後に延長することで一つの賭けを行っている。(中略)
作者と作品は無限にズレ続ける。喩えていうなら、『天人五衰』は三島由紀夫という物語作者の死のあとに
書かれた“小説”である。そのテクストの中にはすでに三島由紀夫は不在なのだ。
透も本多も、「昭和四十五年十一月二十五日」という作品末尾に書かれた日付すなわち作者の死から、さらに
五年も生き長らえねばならない。これは何を意味するのか。
…透は、見る者として本多と類を同じくするが、しかも「精巧な贋物」であり、「純粋な悪」であり、
「能ふかぎり本多に似てゐ」るのだ。本多はそれらを養子にする前から知っている。
見られる者たる清顕や勲や月光姫と明らかに類を異にする透を養子にすることは、作者の死後も作品を
生き長らえさせるための聖化された儀式である。作品は異物によって生き長らえるのだ。というより、それまで
「物語」を見る認識者にすぎず、見る――見られるという関係に安住していた本多が、この最後巻において
はじめて、自己にとっての“他者”(であると同時に贋物の同類)に出会ったのだ、と言えばよいのか。
青海健
「三島由紀夫の帰還」より
157 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/14(土) 10:12:51 ID:W/S3BPfu
本多の悪しき模造であり不幸な認識者である透は、「自分がまるごとこの世には属してゐないことを確信してゐ」る。
「日もすがら夜もすがら、海と船と港とに縛しめられ、ただ見ることが、凝視することが、この部屋の純粋な
狂気にまでなつてゐた」という透はほとんど「狂気」の世界を垣間見ることによってしか、この世と
繋がってはいない。透の故郷は、水平線の彼方にある到達不能のものとしての「狂気」である。
透は故郷喪失者なのだ。だからこそ透には醜女の狂女絹江が必要となる。
…「過度の明晰」、つまり理性から超え出てしまうものとしての「狂気」。
本多の養子となった透は、その到達不能の「狂気」に向けて、養父との闘争を開始する。
しかし、転生の秘密を知らない透は認識者としての闘争には敗れるが、逆にその敗北が透を狂気へと近づける。
青海健
「三島由紀夫の帰還」より
158 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/14(土) 10:13:35 ID:W/S3BPfu
清顕の夢日記(夢こそ狂気の原郷である)を読んで服毒自殺をはかり失明した透は、醜女の絹江と結婚したいと
望み、妊娠させ、絹江と同じ世界の住人となる。本多にとって透はすでに他者である。
「黒眼鏡」をかけ、絹江以外には「一語も発しない」透は、認識者本多の眼からのがれ出た「狂気」そのものなのだ。
認識の敗北者透は「狂気」の世界への参入を許されることで、アイロニカルにも、本多に勝ったのである。
本多が贋物であるなら、透は“真の”贋物である。
かくて本多は月修寺へとおもむき、自らの存在の消滅を“知る”のである。
近未来小説『天人五衰』は、作者の死のあとの、透という他者についての物語である。
いや、むしろ「物語」というワクを解体し崩壊させてしまう小説である。透という異物=狂気がそれを
崩壊させるのだ。本多が癌で死んでも、その悪しきドッペルゲンガーたる透はあらゆる場所に出現するだろう。
『天人五衰』の世界はけっして閉じられることなく、三島由紀夫の亡霊はいたるところに現れるにちがいない。
青海健
「三島由紀夫の帰還」より
159 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/14(土) 10:16:28 ID:W/S3BPfu
ところで、三島由紀夫の自死を評して、「気が狂ったとしか思えない」と言った某政治家がいたのを想起しよう。
この“良識者”の言説は限りなく陳腐であると同時に、限りなく正しい。
認識者本多繁邦から逃げ出すには理性の網目から逃れ出る狂気の力が必要であり、人間はその狂気と
相対することでのみ、自らの存在の限界を踏み超えるのだ。「正しい狂気、といふものがあるのだ」とは
『葉隠入門』の言葉だが、狂気の領域への参入は、「人間」(という概念)を超え出ることである。
フーコーの言葉で言うなら、「人間から真の人間への道程は、狂気の人間を媒介とするのである」(『狂気の歴史』)。
『天人五衰』のエクリチュールは、理性と非理性とのせめぎあいの中で狂気という故郷へ回帰しようと
もがいている。そして三島は狂気そのものと化する地点で消滅したのだ。
青海健
「三島由紀夫の帰還」より
160 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/14(土) 10:21:30 ID:W/S3BPfu
(中略)
三島由紀夫の「言葉」がフーコーのいう「弓」であるとするなら、その弓から発射された弾丸としての行為
=自死の儀式は、逆にその「発射する反動で」言語表現(デイスクール)という装置を「後退」させ作者の
生の外部へと押し出してしまう。そうして、それの描く軌跡をこそ、私は「狂気」と呼ぼう。
作者の生からはみ出した近未来小説『天人五衰』、三島はここで、非理性によって夢見られる狂気(それは
すでに病理学の対象とはなり得ない)(フーコー『狂気の歴史』)のだとすれば、三島の自裁は、到達不能の
狂気への到達への試みである。
(中略)
三島の“最後の小説”は、大江健三郎の言に反して、むしろ「発展させられる」べき多様な問題を孕んでいる。
…三島は、その最後の小説を、パラドクシカルに開かれた作品として遺したのだ。
その多様な問題こそ、今日の問題である。
青海健
「三島由紀夫の帰還」より
いるよな キチガイ
163 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/17(火) 23:18:21 ID:T2O4jsTE
暁の寺(Terra)
Terra=地球
164 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/19(木) 14:10:06 ID:bBvOaqFw
三島の好きだった映画といえばヴィスコンティ「地獄に堕ちた勇者ども」あたりか。
SF映画はどうだったんだろう。
166 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/20(金) 11:40:56 ID:y2wIkdwY
「宇宙の子供」という映画の寸評があるけど、SF映画の批評はほとんど見あたらないね。
ゴジラは絶賛していたようです。
日本特撮の「地球防衛軍」とか「海底軍艦」あたりに反応してくると
三島がエヴァについてどう反応するか、ちょっと見える感じするんだけど
「ゴジラ」だと傑作すぎてちょっと読めないですね。
「ゴジラ」は武田泰淳や堀田善衛も褒めてくるし。
三島は「家畜人ヤプー」あたりのSFアイデアは面白がっていたわけだから、
そこら辺がうまく視覚に置き換えられていたら、
SF映画も盛り上がって見ただろうと思うんですが。
「家畜人ヤプー」 石森章太郎が漫画化してたけど、あれをカラーが
今のデザインに置き換えてアニメ化してくんないかなぁ。
168 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/23(月) 22:43:56 ID:7KUc9pdZ
SF映画は「禁断の惑星」がよかったと語ってたらしいね。
169 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/23(月) 22:52:52 ID:DkQC+iW4
確か、堀田善衛とかあの辺りがモスラの原案だし。
「禁断の惑星」を「金閣寺」映画化した市川昆が監督してたら
「エヴァ」っぽくなった・・・かな?
171 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/24(火) 16:42:59 ID:/oqZCG+J
「禁断の惑星」はシェイクスピアのテンペストを基にしてるらしいね。
172 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/24(火) 16:45:19 ID:/oqZCG+J
三島の映画監督作「憂国」はご覧になられていますか?
映画としてのどんなもんなんだろう・・・。
ワーグナーの楽曲の使い方は巧い、と批評家が書いていたのは読んだことあるんだけど。
カオルの死のシーンで、第九に代えて
「トリスタンとイゾルデ」の「愛と死」を流しても合いそう。
ヤプーは江川達也だろ 今なら
>>173 もう十年以上前だったが、退屈な映画だよ
今見ると別な感じ方もあるかもしれんけど
あれなら奥さん怒ってフィルム焼いたのも判るw
>>173 無言劇だから、能のような感じでした。
手や目のアップ、玉の汗、カット割りが劇画チックで、残像が残って印象的だったよ。
たしかにやらたとハイキーな画面ばかりだった。
集中力途切れたな。
今思うと三島の文体が華麗で装飾過多の感があるのに対し、
映像の方は簡潔単純なものだった。
感想ありがとうございます。
たとえつまらなくても見てみたいものですね。短い作品だし。
三隅が映画化した「剣」あたりと二本立てで、できれば映画館で見たいものですが・・・。
ここに書きこんでおられるような、三島好き、あるいは批判的かもしれないけど
三島に興味持っておられるような方って、どういうアニメが好きなんでしょうか?
自分なんかは近作だと「ヱヴァ破」とともに「飢霊 零」なんですが。
179 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/25(水) 12:20:34 ID:nkqxwo3a
昔大好きでよく読んでたのは、バナナフィッシュとか日出処の天子とか、イタズラなkissですね。
もともとあまりアニメや漫画読みじゃないので、正直、最近のはよく知らないです。銀魂はちょっと面白かった。
「バナナフィッシュ」「日出処の天子」面白かったですね。
山岸涼子は凄い。とてつもなく漫画が巧い人という感じしますね。
「ヱヴァ破」はご覧になられましたか?
スレ主の方と違って、自分などは、エヴァと三島的なものに結構距離も感じるんですが、
最近、ライトノベルやアニメの世界に、カール・シュミットやハイデガーの「決断」概念使っての
「決断主義的セカイ系」という批評的分類なされる作品出てきていて、
こうした傾向の先に、三島的なものと繋がるようなものでてきたりするのか・・・
などと思えています。
三島的な審美主義はまったくないですが、
PCゲームの「マブラヴ」などで、226的なクーデターがエピソードとして描かれ、
巨大ロボットものなのに「剣」に拘られた描写なされていたの見て
「奔馬」の神風連についての記述思い出さされました。
押井守は三島由紀夫大好きなんだよね。犬狼シリーズなんか読むともろに
影響を感じる。
庵野に死海文書の存在を教えたのは押井だそうだが、そうした設定の部分
以外に引き継がれたものがあるのかもしれないね。
ちなみに死海文書、グノーシス、カバラ、生命の樹、落下した神性といった
モチーフは実はディックのヴァリス三部作に全て登場している。
押井が死海文書を知ったのはディック経由の可能性が高い。
182 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/11/27(金) 10:58:19 ID:FDOXBlj4
漫画家やライトノベルに三島ファンが多いようですね。優れた人は分野を問わず影響を与えるといいますし。
それと昔なら文学をやっていたような人達が、アニメなどの多表現可能分野にいってるんでしょうね。
よく、そんな評論見ることがあるが、実際、文学とアニメはなんの関係もない。
音楽と文学がそうであるように。
全く関係なくはないよ。
185 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/02(水) 17:10:05 ID:7TniYGOA
三島シンジ
186 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/02(水) 18:45:07 ID:jHnclHZu
>>180 これコピペ?某批評家の丸パクリじゃん
シュミット・ハイデガーの「決断」(笑
>>186 180に「批評的分類なされる作品出てきて」と書いてるだろ。
パクリじゃなくて、そういう批評の文脈出てきたってことに触れてるだけ。
188 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/05(土) 11:19:45 ID:Cqx08rvK
僕は雪崩る。
雪が僕の危険な断面を、あまりに穏和なふりをして覆つてゐるのに、いや気がさすから。
しかし僕は自己破壊とも破滅とも縁がない。
僕がこの身から振ひ落し、家を壊し、人を傷つけ、人々に地獄の叫喚を上げさせるその雪崩は、
たゞ冬空がかるがると僕の上へ齎らしたもの、僕の本質とは何の関はりもないものだからだ。
しかし雪崩の瞬間に、雪のやさしさと、僕の断崖の苛烈さとが入れかはる。
災ひを与へるのは、雪であつて、僕ではない。やさしさであつて、苛烈さではない。
三島由紀夫
「天人五衰」より
189 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/05(土) 11:21:07 ID:Cqx08rvK
世界のすべてが僕の死を望むだらう。同時にわれがちに、僕の死を妨げようと手をさしのべるだらう。
僕の純粋はやがて水平線をこえ、不可視の領域へさまよひ込むだらう。
僕は人の耐へえぬ苦痛の果てに、自ら神になることを望むだらう。
何といふ苦痛!この世に何もないといふことの、絶対の静けさの苦痛を僕は味はひつくすだらう。
病気の犬のやうに、ひとりで、体を慄はせて、片隅にうずくまつて、僕は耐へるだらう。
陽気な人間たちは、僕の苦痛のまはりで、たのしげに歌ふだらう。
僕を癒す薬はこの世になく、僕を収容する病院は地上にはないだらう。
僕が邪悪であつたといふことは、結局人間の歴史の一個所に、小さな金色の文字で誌されるだらう。
三島由紀夫
「天人五衰」より
引用だけして自分の言葉で語れない奴ってホントの馬鹿だよな
なんだ馬鹿しかいないスレか
193 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/11(金) 02:53:53 ID:XbDeKR2l
>>97のコピペがすべてじゃなかろうか
トムとジェリーをみたあとはじつに満たされた気分になるが、
エヴァをみたあとはむしろ空腹感というか、もっともっとといった状態になる。
このもやの残しかたは商業上の作意さえ感じる。
たしなむ程度なら問題ないが、のめりこめば病気である。
休日に散歩にでもでかけて、外の空気を吸い、
帰りにビデオ屋で天才バカボンを借りてくることをお勧めする。
ひとしきり笑った後、またエヴァをみるといい、素直に楽しめるはずだ。
↑
バカの典型だな
「こころ」とか「人間失格」とかがアニメ化されてきてるけど、
三島作品でアニメ化しやすいといったら何になるだろう?
「奔馬」や「英霊の声」のアニメもみたい気するけど、内容的にむつかしいかな。
仮面の告白か金閣寺あたりは?
「美しい星」はネタ的におもしろそう
199 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/15(火) 15:25:56 ID:1gITQNO1
池田理代子の「春の雪」もありますよ。
200 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/26(土) 13:45:28 ID:IJ1HA8uN
三島由紀夫はウルトラマンが好きだった。
201 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2009/12/28(月) 15:13:21 ID:NMNa1wwZ
保守
203 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:2010/02/07(日) 19:33:32 ID:7e2pN+Fg
補注
私、右翼嫌いだもの。
切腹はいただけないな
「午後の曳航」を登をシンジに、首領をカオルに脳内変換して読んでみたが、
割とピッタリはまった・・・。
三島はCBAにも関わってたし、使徒の三島流分析をぜひ聞きたい
209 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの: