サードインパクト後はこんな世界ですた 拾壱

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遠い終局。
果たして真夏の終演は訪れるのか。
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4名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/14 01:25 ID:/TwR8S3p
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5さくらたんはあはあはあ:03/03/14 01:43 ID:???
_      o  (  Oo  ( )  ⌒)               はあはあはあはあ5
    | |:::::| :.::..::.:O  _ /γ _(  )⌒( )  )
    | |:::::| :..::::..:.:. : (/ / /    o O\\
    っ ̄|っ  :..:( | / /ノ|ノ 〉| ノ ノ ) )
    (3 /     ::..:| | | ノ ノノ ノ ノ|ノ  /  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    `〉/ \      |(| | `ー' `ー' l | / < おなにーしよ♪
    //\  \   ゝ|| ハ ~  ワ ~ノノ /   \_____
    //  \  \__||_」  「   /
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6フウイ・ノ・レイ:03/03/14 04:48 ID:???
「ところで、ウガンダ・モベモベ大臣」私は別のテーブルで食事をしている大柄で太った黒人に話し掛けた。「この間、お願いした件、どうなりました?」
今回のバンダロング市内の観光にはネルフ・トライデントの訪問使節団だけではなく、アフリカから来た要人達も同行している。
ウガンダ・モベモベ大臣は以前、私がE計画系の勢力に誘拐されてアフリカへ行った時に知り合ったそのあたりの国の外務大臣である。
「ええと・・・何でしたっけ、この間の件とは?」
「私の影武者のフウイ・ノ・レイ2号の身元を調べるために御協力を願いたいと申し上げた件ですよ」
「ああ、あれね。ううむ・・・アフリカと言っても広いし、行方不明者も多い。しかも、最近は例のE計画とやらが暗躍していて、戸籍関係の記録が消失するという怪事件が起こっていますからな・・・」
「やはり無理でしょうか?」
「まあ、とにかく帰国したら調べてみましょう・・・あまり期待されると困りますが」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」私は頭を下げる。
碇君は後輩の綾波レイと話しているが、何やら気まずいような感じがする。
人工聴覚の感度を上げて何を話しているのか盗み聞きすることもできるが、こんなに人の多い所ではどうせ雑音ばかり入って聞き取りにくいだろうから、あえてする気にはならない。
ところが、その私の頭の中に突如、奇妙な声がかすめたような気がした。
“アー、リイッ。アー、リイッ”
「ん?」私はあたりを見回し、すぐ近くにIG-73がいることに気がついた。「IG-73殿・・・今、何か申されたか?」
「イイエ、私ハ何モ言ッテハイマセン」
「はて・・・?」私は首をかしげる。
「どうかなさいましたか? フウイ・ノ・レイ大使」ウガンダ・モベモベ大臣が私に問い掛けた。
“アー、リイッ。アー、リイッ”
違う、これは聴覚で感知される音声ではない。私の脳に直接伝わって来るのだ。
碇君と後輩の綾波レイもそれに気づいているらしく、しきりに不審な顔をしてあたりを見回している。
そして、建物の壁を通り抜けるようにして、強いて言えば魚類のエイに似た白い奇妙な生き物が空中を泳いでいるのが見えた。
7エヴァ・フェット:03/03/14 05:13 ID:???
「それにしても、ユキナ曹長殿も矛盾しておられますな。そんなに男の方がお嫌いなのであれば、何も軍隊などのような男ばかりの環境で生活することもないのではありませんか?」
「フン・・・貴方みたいな男のくせに女の姿をしているような人間にはわからないでしょうね」ユキナ曹長は相変わらず俺を見下している。「私は世の中の男達を見返してやりたいがゆえに陸軍に入ったのよ」
この侮蔑感には以前にも覚えがある。
「男達を見返す・・・と、申されますと?」
「世の中の男どもは男が女よりも優れていて当たり前だなどと思っている。私はそれが間違っているということを証明したいのよ」
「それは見上げたものです」俺は両手を叩く。「そうそう、私も以前、貴方と似たような感じのする女性の方にお会いしたことがあります」
そいつが誰なのかはもちろん言うまでもない。
「その方は私のことをずいぶんと馬鹿にしておられましたな。男でもない、女でもない、出来損ない人間だと・・・」
「ふうん・・・でも、広い意味では当たらずとも遠からずって所じゃない?」
「それは心外ですなあ。貴方がどのような理想をお持ちになるのも貴方の自由ですが、私を馬鹿にしていい理由にはなりませんよ」
そして、俺はこのように続ける。
「いくら貴方が少女時代に強姦された経験をお持ちだからと言って、ね」
「な、何ですってェ・・・!?」それまで能面のように無表情だったユキナの顔が一瞬で引きつった。「あんた、何を言い出すと思ったら・・・冗談じゃないわよ!」
この女は他人に対して心を閉ざしているが、大体の見当でカマをかけてみたのだ。この反応はどうやら当たらずとも遠からずと言った所だな。
「人間というものは自分の欲求を満たそうとすることで成り立っているものです・・・貴方も下手な思い込みや偏見で自分を不自由にせぬ方がよろしいのではありませんか?」
「よけいなお世話よ!」ユキナはこめかみに青筋を浮かせて怒鳴った。
「しかし、女が男よりも優れている所を証明したいという貴方の理想はそれなりに評価されるべきだと思います。私に言わせれば、性別などナンセンスですが・・・まあ、頑張って下さい」
そして、俺はまた付け加える。
「私もいつの日にか、美しい女性と心置きなくセックスができるようになりたいものです」
8フウイ・ノ・レイ:03/03/14 05:55 ID:???
サイテイル外務大臣がカタカタと身体を震わせている。
この間、ぶん殴ってやった(前スレ>>313)ことを思い返せば、無理からぬことだ。
「昔の古巣の仲間達を観光に案内したりして、それなりに楽しい思いをしておるようだな。フウイ・ノ・レイ」
白髪頭に赤い眼をした美少年、ギーガ―様が言った。
「はい、おかげ様で・・・ところで、私と影武者のフウイ・ノ・レイ2号をお呼び出しになられるとは、一体何用でしょうか?」
私が碇君達の会見を求めていた時は忙しいとか言って、私にも会う機会を設けてくれなかったくせに、今度は逆にそっちの方から呼び出すなんて一体どういう了見なのだろう。
「うむ、すでにサイテイル君からも聞いているとは思うが、今度、アフリカにも大使館を設立することになった」
「ほう、日本や東南アジア圏に続いて、今度はアフリカへ進出というわけですか。これで我がトライラックスの世界征服もまた一歩、実現に近付いたわけですね」
「フッフッフ・・・それで、君達を呼び立てたのは他でもない。君達にアフリカの初代駐留大使になってもらいたのだ」
「はァ? つまり・・・私達にアフリカへ行け、と・・・?」
「君は以前、アフリカへ行ってウガンダ・モベモベ外務大臣とも知り合っておるし、影武者の2号君もアフリカの出身だという話ではないか? 適任者だと思われるのでな」
「しかし、そのような大それた辞令はすぐには御返答できかねます。しばらく考えさせて下さい・・・」
どうも先の日本での用件が済んだら、今度は本国から所払いを喰らわせてしまおうという腹のようにも感じられる。
しかし、その一方で、フウイ・ノ・レイ2号の身元を調べるためには直接アフリカへ行った方が都合が良いようにも思われる。
「ところで、ギーガ―様・・・バンダロング市内の観光案内をしている時に気づいたのですが、市内に実体のない奇妙な異生物が出没しています。あれは一体・・・」
「うむ、君も感じておったか・・・」
「では、やはりギーガ―様も・・・あれは一体何者でしょう?」
「わからぬ。だが、綾波教団側の回し者かも知れぬ。今の所は実体化しておらぬし、何の影響もないがな。教団側も我々を信用しておらぬのかも知れぬ」
9ノヴァ:03/03/14 06:58 ID:???
“ノヴァ・・・ノヴァよ・・・”
「え? 何? ヘル、今、何か言った?」
私が振り返って問い掛ける。
「どうしたの? 私は何も言ってないけど・・・」
「変ね・・・私の名前を呼ぶ声が聞こえたような気がしたんだけど、気のせいかしら・・・?」
“気のせいではない。我々はお前の意識に直接語り掛けているのだ”
それは耳に聞こえる声ではなかった。私の頭の中に直接響いて来るのだ。
私は再びヘルの方を振り返る。
「ねえ、ヘル。頭の中で変な声が聞こえない?」
「何言ってるの? ノヴァったら、おかしなこと言わないでよ」
「そう・・・貴方は何も感じないの・・・」
“それは無理からぬことだ。お前達22人の中でも我々の指令を受けることができる者は限られている”
私は頭の中に伝わって来るその声なき声、テレパシーを送って来ている何者かの問い返す。
“貴方は誰? どうしてヘルにはわからなくて、私にだけ伝わって来るの?”
“我々は君達に存在するきっかけを与えた者だ。そして、君は選ばれた者であるがゆえに我々の指令を受けることができるのだ”
“存在するきっかけ? もしかして綾波教団?”
“左様。教団は我々が操っておる。君達をこの世に産み出した主席司教もな。だが、あやつは読みが浅かったようだ。トライラックスの者達は信用できぬ”
“どうして? トライラックスの人達は私達に色々な経験をさせてくれて、活躍の機会を与えてくれたわ”
“だが、あやつらは我々を騙して裏切ろうとしておる。我々はあやつらの手の内を見越して保険をかけておいたのだ。すなわち、奴らが裏切った時は君達が動くようにな”
“私達が動く? どうして? 私達は自分の意志で行動しているのよ。そんなことあり得ないわ”
“君達の自意識が芽生える前の段階でマインドコントロールを仕込んでおいた。我々の指令に従うようにな。残念ながら、22人の中のわずかしかできなかったが、君はその1人だ”
“私の自意識が芽生える前・・・マインドコントロール・・・”
“君は我々の指令に背くことはできぬ。我々の指令に従うのだ”
“私・・・指令に従う・・・”
「ノヴァ・・・ノヴァ、一体どうしたの? さきからボーッとして・・・」
10トライラックス担当:03/03/14 07:18 ID:???
あ、ごめんなさい。>>9の最終行のヘルの台詞、
×「ノヴァ・・・ノヴァ、一体どうしたの? さきからボーッとして・・・」
○「ノヴァ・・・ノヴァ、一体どうしたの? さっきからボーッとして・・・」
>黒縁メガネオペレーターさん
スレ立て御苦労様&ありがとうございます。
さて、状況を整理しますと、
・前スレ>>400,>>401,>>402のシンジと綾波の会話はどうやらバンダロング市内の
 クローン製造工場のレストランでの出来事らしい。
・フウイ・ノ・レイはウガンダ・モベモベ外務大臣にフウイ・ノ・レイ2号の
 身元調査に協力を要請している。
・その後、フウイ・ノ・レイと影武者の2号は評議会に呼び出され、アフリカへ
 赴任するようにと言われている。
・その席で例の非実体使徒に関することにも触れられており、ギーガ―は教団側が
 自分達を信用していないらしいことをそれとなく感じている。
・エヴァ・フェットが新たに知り合ったユキナ曹長はたしぎ曹長とキャラが
 かぶっていて、エヴァ・フェットはまたしても馬鹿にされている。
・クローンアスカの中のごく限られた何人かにはいざと言う時、教団側の指令で
 動くようにあらかじめマインドコントロール処置が施されていた。
・ノヴァはその1人だが、ヘルは違う。
と、言う訳で、「大事件」に関連して、少しだけ動かしてみました。
委員会側はIG‐88Zだけでは頼りないので、あらかじめ(主席司教には黙って)
このような形で保険をかけていたわけです。
????他っす。ああ…またネタが書けない。(ついでに明日も時間が……)
な、訳でまた連絡を少し。

○トライラックス担当さん
例の聖母の催促にどう対応するかでこの「大事件」の展開に影響が出るかも
しれません。ちなみに主席は委員会がクローンアスカになにかしてる事はそれ
となく察している感じですね。(彼はこの件に対し大きな興味を持っていない。
むしろ聖母の方が関心が大きい) ちなみにクローンアスカの異常をダブルレイ
が感じ取っても面白いかもしれません。
そう言えば、シンジに対し敵対的になっているアスカをエヴァ・フェットが
どう思ってるのかも気になったり。尚、彼女とフウイが直に触れるチャンスが
あれば少しイベントがあったり(藁
そういや、交渉の席にゲンドウがいたらどうなってたか(藁 (彼は研究者あがり
の割りにその道の超プロみたいな感じですから)
それと、大神殿から最深部へのルートはしばしば変更(道自体が主席手で作り直
される)され、一定していませんが、人口進化研究所からのルートは常設という
情報があると考えてください。

○黒ブチメガネさん
スレ立てお疲れさま。今回の「大事件」がどう転ぶかで進行に影響があるかも。
それと、進行日は(進行事態は昼でも)偶然満月の日にするといいかなと思ってます。
12前スレ436:03/03/15 14:19 ID:???
こんにちは。すみませんがレスのみです。

>????他さん
お引っ越しありがとうです。
忙しいならネタ書きはゆっくりでも全然構わないです、自分は。
こうして来てくれて、こまごました連絡をくれるだけでも充分ありがたいですから。
さて、日程の件、了解。満月ですね。
では、ネルフの方がまとまり次第(旧東京危機が終わるまで対応できない)、
第弐に”約束の時来たり”とアナウンス(wでもさせます。綾波教には
海外支部もあることですし(大半は既に形骸と化してますが)全世界一斉、同時、強制的に。
戦乱の日本より「荒野に叫ぶ声あり」な感じで・・・デムパな点はご勘弁を(w
委員会坐所へのルートの件も了解です。
・・・っていうかトライラックス側の「特攻作戦」、司教クラス以上の者が
”あるひとこと”を言えばそれだけで根底から崩れることに最近気づいたんですが。
・・・何もしない方がいいですよねやっぱり。

何も書かなくて申し訳ないですが、これで。
13前スレ398  ◆/s5ZynBY7E :03/03/15 20:39 ID:???
>黒メガネさん
スレ立てお疲れ様です。
旧東京実況パートですが、素直に喜ばせてもらいました。

>旧東京の皆様
レス待ちをしていたんですが、動きが無いのでこちらの分は終わらせます。
ただし、スモーカーとスズキさんの対決に関しては描写を出しませんので、アクションお願いします。
トライラックスさん、前スレ拾>341の中央の段にもう一度目を通しておいて下さい。
お願いします。
ネタは今から文にするので、書きあがり次第スレに書き込みます。
「ふはっふはっふはははははははは……」
弱いっ弱いっ弱過ぎるぞ貴様等!! 二体がかりでもその程度か!
情けない………情けない情けない情けない情けない。
貴様等の中にはこれほどの力がこもっているというのに、十数%しか使えていない。
武器の力を言ってるんじゃない、エヴァ自身の力だ。
常識というものを破らねば、この力は得られんよ。
「愚か者が!! 宝の持ち腐れとはまさにこの事だな」
二機の間をうまくよければ、互いを殴りあう。
豚に真珠、猫に小判、馬の耳に念仏か?
そんなものに頼ってばかりだから、基本がおろそかになっている事に気がつかない。
何故エヴァが最強の兵器と呼ばれるか知っていないのか?
一万二千枚の装甲? 違う。考えるだけで的確に動かせる制御機構? 違う。
サイズに比例するパワー? 違う。無尽蔵のエネルギー機関? 惜しいが違う。
ぱっと赤い閃光が見舞った。
そう、それだ。ATフィールドだ。使えるんなら最初から使えよ。
現存の最強兵器である……いや、今となっては昔だな。
N2爆弾の直撃をものともしない強度を得る事の出来るそれ。だが、
「お前等のはまるで紙屑だ」
手を振るだけで容易く千切れ消えていく。
「弱すぎるな、貴様等」
………なんだか、急に興が冷めたな。さっさと帰ろう。
ボスを相手にした方が数段レベルが高い。こんな奴等ではとても……
頂ける物だけは頂いておこう。
(前スレ>396の続き)
敵機の首が宙を舞った。
回転しながらゆっくりと高く上って行くそれを、町の外へとATフィールドで弾き飛ばす。
遠くで墜落する音に耳を澄ませていると、敵機の「噴水」が止まった。
両膝を突き、前のめりに倒れる。
ここで忘れちゃいけないのが、再起動の可能性だ。
トン、と軽く飛び上がってから、敵機の背中を見据える。
やることは簡単だ。
右の手を変化させ、背部からコアに向けて一気に貫く。
……掴んだ!!
コアの砕ける感触が生々しく伝わってくる。
ゼクストの奴は勿体無いと言うだろうが、俺達にこれは必要ないものだ。
「さて、と……なんだ、正気に戻ったのか」
二機の敵機がゼクストを挟んでいる。
ただ動きは無く、腹から胸にかけて貫いている物がある。
刺さっていた物が抜けると、それは互いに寄りかかり、倒れずにバランスをとった。
横に目を向けると、フィーアトが槍を投げていた。
俺が目を離した隙にゼクストのところに行きやがった。
二対一なら勝てると踏んだんだろう。
もしくは、強そうな奴に惹きつけられたか、だ。
残ってるのはあそこの一機と、ボスが手を出すなと言った一機だけ。
やれやれ。
数が減れば手が余るのは当たり前だが、損な役回りだぜ。
避難も終わり、人っ子一人いねえ状態だ。
ゼクストもエーアストもそれなりに立ち回ってやがる。
手を貸すまでもねえ。ボスは状況を見守っているだけだ。
次の指示はが出るまで……状況が変化した(>>14,15)
「じゃあ俺もいっとくか……!」
ちまちま命がけでやってるとこ悪いが、時間切れだ。
鉄骨一本分の槍を造り上げ、小さな火花と煙を上げている所へ投げ込む。
槍は絶対に外れねえ。
仕事を終えて戻ってきた槍を受け止め、なじませる。
「あっけないな」
本当にこの程度だったか。
自分の仕事(背中から胸に抜ける巨大な穴)を見ながら、感慨にふけった。
旧東京の奴等は、俺達の姿を、力をその胸に刻み込んだ事だろう。
ヒーローとしてかどうかは別にしてな。
もう終わりか。
まあ、想像の範囲内だったが、資質の無い奴を乗せすぎたな。
時間と金の無駄だ、もっとも今日通貨はそれほど役に立っていない。
小さな地域は今も物々交換だろう、無論都市部は違うさ。
ただ流通している偽札は途方も無い数だろうな。
……? ああそうか、そうだな。

終わりだ。各自引き揚げろ。
伍号機とやり合っている一機は俺が見ておく。
もうここは俺だけ十分だ。

たいした収穫は無かったが、よしとしよう。
巨大なエヴァの感覚が掴めればいい、後は俺からでも学べる事だ。
「あんたも物好きだな」
逃げないのかと聞いておきながら、俺の隣でビールを飲んでいる。
その上つまみまで勧めてきやがった。
「あんたほどじゃあないさ。それにもうほとんど終わった」
埃を払うとそいつは立ち上がり、菓子袋を逆さにして粉を口へ流し込んだ。
ビール缶を握り潰すと、映画でも見終わった時のように去っていく。
妙に肝の据わった一般人の中にも時々いる、こういう奴が俺達の観客にふさわしい。
もう少しだけ生き延びろ。
そうすればもっと面白い物を見る機会があるさ。
1817  ◆/s5ZynBY7E :03/03/16 00:17 ID:???
えっと……まことに勝手ながら『E』側はこんな感じで〆させて頂きました。
現時点で動いているのはスモーカー機のみです。
計画提案者の「声」を聞いたLonginusメンバーは即時退却をしています。
彼の隣で戦況を眺めていた人物の明確な指定は無いです。
彼は決着がつけば人知れずそっと立ち去ります。
無論旧東京に多大な被害が出るような例外があれば介入しますけど、漏れは必要無いと思ってます。
という事でスモーウォーカー強襲、本当の意味での〆のアクション、お願いします。
1917  ◆/s5ZynBY7E :03/03/16 00:20 ID:???
状況少しだけ補足
フィーアトが攻撃した一機(>>16)は、ネオ戦自と交戦中の奴で、背後からやられているという設定。
20ノヴァ:03/03/16 01:50 ID:???
私は手袋をはめた手で立派なドアをノックする。
ドアが開いて、中から姿を見せたのは意外にも若い女であった。
地味な顔をしていて、メガネをかけ、浴衣を着ている。
こいつはターゲットではない。
「お茶をお持ち致しました」
「あ、はい。ありがとうございます。お入り下さい」
眼鏡の女は私を部屋へ招き入れ、私はワゴンを押して部屋の中へ入って行く。
「評議員さん、客室係の方がお茶を運んで来て下さいました」
奥の部屋でやはり浴衣を着たタヌキのような顔をした男がソファーに座り、グラスにウィスキーを注いでいる。
ターゲットはこの男・・・外見上はおよそそんな感じではないが、この国の最高機関である評議会の9人のメンバーの1人、オーツキ評議員だ。
「お茶・・・?」タヌキ顔の評議員は困惑し、むしろ迷惑そうな顔をした。「いや、ありがとう・・・ところでキミ、これはチップだ。受け取ってくれ」
と、言いながら、オーツキ評議員は財布から数枚の紙幣を取り出して、私に手渡した。「この部屋で見たことは内密にしてくれたまえ。何分にもプライベートが世間に知られるとマズイ身の上なんでねェ」
「はい、誰にも言いません。私もここへ来たことがバレると、マズイですからね」
私はタヌキ評議員からチップを受け取って懐へ入れると、代わりに隠し持っていた銃器を取り出した。
「ん? 何だね、それは・・・オモチャかね?」
私は銃器を発砲する。タヌキ顔の評議員の浴衣がはだけた胸に矢が突き刺さった。
「うわっ・・・何をするんだ! 危ないじゃないか! う・・・痛くない・・・」
私は今度は眼鏡の女の方へ銃器を向ける。
眼鏡の女は私の前から飛び退いて床の上を転がると、部屋の反対側の壁に立て掛けてあった黒い棒のような物をつかんだ。
空中に金属が光を反射する。サムライスウォード、日本刀だ。
眼鏡の女は私が発射した麻酔矢を避けると、日本刀で斬り付けて来る。
だが、何もないはずの空間に赤い光の幕が走り、日本刀の刃はカチン!と跳ね返った。
「なっ!? これは一体?」
女は後ろへ飛び退いて再び日本刀を構えたが、その途端、ビクッ!と身体を震わせ、床の上に崩れるように膝をついた。
21ノヴァ:03/03/16 02:15 ID:???
床の上に膝をついている眼鏡の女の背後にやたらと身長が高く、円筒形の顔と骨格標本のような体格をしたロボットが振動スタンガンを持って立っている。
私との戦いに気を取られて、IG-88Zが私の後から部屋に入って来ていたことに気がつかなかったのだ。
乱れた浴衣姿の女のあらわな太ももの表面を液体がつたって流れている。
アンモニアの臭い・・・振動スタンガンを喰らったショックで失禁したらしい。
「たーげっとノおーつき評議員ハドウシタ?」
「あそこであのザマよ」
私が指し示すと、タヌキのような顔をした男はやはり床の上にひざまずいて、財布から紙幣を取り出そうとしている。
「ま、待ってくれ・・・金ならもっとやる・・・だから、命だけは・・・」
すでに麻酔薬が回っていて、手の動きが鈍っているので、紙幣はそこらあたりに散らばっている。
私は麻酔銃を懐へしまうと、ワゴンの上にかけてあった布をまくって、そこに隠していた消音拳銃を取り上げた。
「こっちの女がいたのは計算外だったけど、この状況を利用させてもらうわ」
私は床の上にひざまづいたまま気絶している女に向かって消音拳銃を数発、発砲した。
浴衣と彼女自身の皮膚に穴が開いて血が飛び散ると、彼女は床の上に仰向けに倒れた。
「ひいいいいいっ! 頼む、助けてくれ! 殺さないでくれ!」
私は女が持っていた日本刀を拾い上げると、泣き叫んで命乞いをしてる評議員に歩み寄る。
そして、彼の胸に刺さっていた麻酔矢を引き抜くと、ポケットにしまい、日本刀を振り上げた。
「助けてくれ! 金ならいくらでも・・・」
私はタヌキ男の命乞いなどお構いなしに袈裟斬りを喰らわせた。
返り血が飛び散るが、赤い光の幕で防ぐ。せっかくのメイド服が汚れるとかなわんからな。
評議員が仰向けに倒れると、駄目押しに胸の上に日本刀を突き刺し、右手に先ほどの消音拳銃を握らせた。
「これで誰が見ても痴話喧嘩のもつれよ。さあ、行きましょう、IG-88Z」
「了解」
22フウイ・ノ・レイ:03/03/16 02:48 ID:???
ホテル内の喫茶ラウンジで紅茶を飲んでいると、やけに外が騒がしい。
「どうしたのだ? 何かあったのですか?」
私は給仕をしている例のヘルとかいうクローンアスカに尋ねた。
「さあ・・・何でしょう? 私、ちょっと様子を見て来ます・・・」
ヘルはそう言ってラウンジを出て行くと、しばらく経って戻って来た。
「何か死傷者が出るような事件が起こっているそうです・・・警察と救急隊が来ています」
「死傷者? このホテルの中でか?」
私は紅茶を飲み干すと、ラウンジから出た。
行政局の公安部長が来ていて、部下達から報告を受けたり、何やら怒鳴り散らしたりしたいる。
行政局公安部長とは日本で言う所の警察庁長官のようなものだが、それほどの上位責任者が直々に現場へ来ているというのは只事ではない。
「長官、どうなされましたか? 貴方が直々においでになっておられるとは只事ではありますまい」
「おっ、これはフウイ・ノ・レイ殿。いや、実は評議会のマスターが殺されたらしいのです」
「何? マスターが? それは本当ですか?」
私は殺人事件の現場検証に立ち会うことを許された。
そこは私が泊まっている西館からは離れた北館の、やはり豪華なスウィートで、すでに刑事捜査員や救急隊員でごった返していた。
「念のために長官と大使にホトケの顔を確認して頂きたいのです」刑事捜査員の1人が死体の上に掛けられた白い布をめくった。
「ううっ・・・これはひどい形相だ・・・しかし、間違いないな」
「うむ、評議会の9人のマスターの1人、オーツキ評議員ですね」
23フウイ・ノ・レイ:03/03/16 03:22 ID:???
「状況から推測される所、性欲処理用クローンとこれからお楽しみという所で痴話喧嘩になったようですな。日本刀で袈裟斬りを喰らい、さらに心臓を一突きにされています」
「日本刀?」私の脳裏に何かしら引っ掛かるものを感じた。「性欲処理用クローンと申されましたが、そちらの方はどうなりましたか?」
「拳銃で撃たれてすでに死亡しています。その拳銃は評議員が手に持っていました」
と、言いながら、行政局公安部直属の刑事捜査員はもう一体の死骸の上に掛けられた白い布をめくった。
「ほら、見てください。性欲処理用クローンHR型ですよ。昔のアイドルの広末涼子そっくりなツラしてやがる」
そう、ついぞ先日、クローン製造工場を見学に行った時にも見覚えがある。
しかし、その個体は以前から日本でも行動をともにしていて、よく知っていた人物だ。
「おおかた売春婦にでもなって生計を立てていたんでしょうな。評議会のマスターなら金持ちだと期待していたが、代金をケチられて逆上した・・・とか、そんな所でしょう」
「しかし、普段から日本刀を持ち歩いているとは、物騒な性欲処理用クローンもいたものだ」
「売春婦か・・・まあ、広い意味ではそうだと言えるかも知れません。最近の彼女は権力者達に媚を売って出世のために便宜を図ってもらおうとばかりしていたから・・・」
私がそう言うと、公安部長と刑事捜査員達は驚いた顔をして問い返して来た。
「それでは、フウイ・ノ・レイ殿はこの性欲処理用クローンを御存知なのですか?」
「ええ、私が駐日大使として赴任していた時、護衛として随行していた海兵隊の下士官です。生まれた時は性欲処理用クローンだったが、自分で自分の人生を切り開こうとして海軍に入って・・・」
人工的に造られたものであるはずの私の身体・・・目頭が熱くなり、頬を生暖かい液体がつたう・・・。
「どうなさいましたか? フウイ・ノ・レイ様、泣いておられるのですか?」
「でも、彼女は自分自身の運命から逃れることはできなかった・・・」
「ケッ、奇特な大使様だな」刑事捜査員の1人が悪態をついた。「身体が機械でできているくせに、たかが性欲処理用クローンごときのために涙を流すなんて・・・」
私の頭の中を怒りが走る。私はそのゲスな刑事捜査員の頬っぺたにあらん限りの力でビンタをかました。
24トライラックス担当:03/03/16 04:12 ID:???
>>23の6行目
×「昔のアイドルの広末涼子そっくりなツラしたやがる」
○「昔の日本のアイドルの広末涼子そっくりなツラしてやがる」

・・・と、いうわけで、評議会マスター暗殺事件発生。
クローンアスカの1人、ノヴァが殺人ロボットIG-88Zと共謀して、
評議会の9人のマスターの1人、オーツキ評議員を暗殺しました。
そして、同じ部屋にいたたしぎ曹長も殺され、
行政局公安部(トライラックスの警察)は彼女が痴情のもつれで
オーツキ評議員を殺害したものと推測しています。
フウイ・ノ・レイはたしぎ曹長のために涙を流しています。
日本に赴任していた頃から料理人のメンチを毛嫌いしていた一方で、
たしぎ曹長にはやたらとえこひいきしたいましたよね。
一時期は「広末涼子EVAのパイロットではない綾波レイ」なんて
言われていましたが、元綾波レイであるフウイ・ノ・レイとしては、
広末涼子似のたしぎ曹長には他人とは思えぬものを感じていたのでしょうか?
登場当初は地味でダサダサだったが、淫売女化したたしぎ曹長って、
やっぱ広末涼子のキャラクターを極端化していると思う。
ちなみに、これからトライラックス系の登場人物の中からは
本国での大事件と京都最終決戦でかなり死人が出るものと思われます。
これまでかなり多くの人物を登場させたが、
一体どれだけが最後まで生き残れることでしょうか?
25トライラックス担当:03/03/16 05:09 ID:???
あと、よけいなカキコですが、トライラックスの国家体制は大体こんな感じです。
●評議会
 トライラックスの最高機関。9人のマスター達で構成される。
 民主的な選挙にはおよそほど遠く、バーベム財団の息がかかっている。
 議長のギーガ―はネオ・アトランティス残党のゴーラクローンで、元EVAパイロット。
 ユングハイム評議員もゼーレに少しは関係していたらしいが、ランクは低い。
 オーツキ評議員は登場した途端に暗殺されてしまった。
●行政局
 トライラックスの行政中央機関だが、評議会に従属する形になっている。
 局長は首相で、外交、公安、科学、軍事などの各部長は大臣に相当する。
 ただし、いずれも単なる役人に過ぎず、徹底した官僚主義体制になってるらしい。
 公安部長は警察庁長官に相当し、外務大臣役の外交部長は現時点ではサイテイル。
 キサラギ博士は科学部、もしくは軍需部の最高顧問だと考えられる。
●大統領
 だいぶ前のカキコを思い返すと登場していた。
 一応は選挙で選ばれたらしいが、実権はない名誉職。
●バーベム財団
 人類補完計画には否定的だったゼーレの分派から成る。
 トライラックスの産業経済、科学技術、兵器開発なども手がける。
 高級ホテル“ネオ・トライアル”も経営。評議会や行政局も陰から操っている。
●バンダロング
 トライラックスの首都。外国の文化を真似たオリジナリティーに乏しい街並。
 評議会、行政局などの中央官庁、高級ホテル“ネオ・トライアル”などが所在する。
 クローン製造施設もあるが、ここでは生活物資しか製造されていないらしい。
●イックス
 トライラックスで最大の工業都市。
 軍需用の工場施設もあり、次世代EVAやATフィールド仕様ラスガンも開発された。
 現在はシヴァらクローンアスカ8名が実戦に際しての訓練を受けている。
●サルサ・セカンダス
 トライラックス本国の外側にある従属領土。
 もとは流刑地の類だったが、兵員訓練施設として流用される。
26鼠の紳士:03/03/16 14:17 ID:???
嗚呼・・・一体どれだけの時が過ぎたのだろう
この現象を体感するのも幾度目の事か、極寒の氷地、灼熱の砂漠、雄大な荒野、熱帯の密林、主を失った都市
他にも数え切れぬ大地を踏みしめてきた、例え自ら望んだ事では無いにせよ、これだけの世界を見た鼠は我輩だけであろう
景色の歪みが収まり視界が正常になって行く、此度は何処の地へ至ったのか
大地を正確に知覚した瞬間にそれを蹴りつける、アレから逃れる事を諦めた訳では無い
走りながら周囲の地形を確認する、巨大な人工物、ここは船上か?
甲板を駆ける中で微かな既視感を覚える、否、我輩は確かにここを見た事がある
何処であったろう、思い出す間も無く人間達が騒ぎ出す、アレが現われたのだろう
遮蔽物が無いに等しいこの場所では分が悪すぎる、絶望的な体格差は我輩の走った距離をすぐさま埋めて行く
背後から迫る足音が逃走の失敗を予感させる、未だ遠い船内への入り口を見遣ると黒い服の男が飛び出してきた
「なんやなんや、なんの騒ぎや!」
威勢の良い声を響かせる男には見覚えがあった、確か名を鈴原トウジと言ったか
アレの目標は我輩であり、我輩の目標は入り口である、必然的にトウジの方へ向かってアレが暴走している形となる
「なんや知らんけどええ度胸や、受けて立つで!変・身!」
トウジの姿が変異する、一足で我輩を飛び越してアレの胴体に組み付き、体格差をものともせずに押し止める
我輩は逃げる事を忘れてその光景に見入っていた
27OTR甲板にて:03/03/16 14:19 ID:???
トウジに組み付かれドラの足が空転する、トウジはそのままドラを持ち上げ放り投げる
甲板の一部をへこませながらドラが転がって行く、暫し動きを止めたドラはゆっくりとその巨体を起こす
「目標への障害と認識、排除します」
その口から機械的な言葉が発せられ、その腕が腹部のポケットへと突っ込まれる
腕が引き出されるとそこには銃、にしては大口径過ぎるデザインの筒が装着されていた
銃口がトウジに向けられ、低くくぐもった銃声が響く
トウジは銃の射線から身を逸らす、銃声と共に射線上の空間が歪んだ様に見えた
歪んだ空間が艦の壁にぶつかる、大太鼓を鳴らすような音で壁に直径1m程の窪みが穿たれた
「なんやあの武器、弾が見えん!」
「空気銃ね、虚数空間を利用して景色が歪むほど超々圧縮された空気の弾丸を撃つ。大した物ね母さんも」
トウジの言葉に答えたのはリツコだった、顎に手を添え興味深そうにドラを眺めている
「安全装置が付けてあるとか言ってたわね、尻尾を引っ張れば止まる筈よ」
リツコの言葉を受けると同時にトウジが地を蹴った、一瞬でドラの懐に潜りこむと銃口を空に向けさせる
再び低い銃声が響く、放たれた空気の塊は上空へと消えて行った
叩きつけられるドラの腕を掻い潜り、その背に回ったトウジが不自然なほど赤い尻尾を引っ張る
ドラの目から光が失われ、平穏な静けさが艦上に取り戻された
28鼠の人:03/03/16 14:36 ID:???
他にも書きたいネタはあったけど、時間が無くて練れませんでした元々遅筆だし
・・・年度末なんて嫌いだ
とりあえず鼠のドラ逃避行終らせました、鼠はこのままOTR辺りで京都戦までぶらぶらしてるでしょう
なんか適当ですが、以上
結局、俺たちはまだホテルにいる。
今回のトライラックス訪問の主眼、トライラックス上層部との接触は
はっきり言ってさんざんなものだった。
カジやサードらが、この国の最高決定機関である評議会というセクションの人間と
直接交渉した訳だが、立派なのは出席した人間の顔触れ(評議会トップの
グランドマスターをはじめ、政務に忙殺される評議員を全メンバー
引っ張り出せたのはさすがというべきだろう)くらいだった。
綾波教との同盟の真意を知るどころか、議論はいつまで経っても平行線、
いわく“綾波教には利用価値があるからこそ手を組んでいるのだ”、“教団の思想まで
無批判に受け入れる訳ではない”、“インパクトを乗り越えた我々に
人類補完計画を恐れる理由はない”、挙句の果てには、トライラックスの目指す
“世界に復興と文化的な生活をもたらすための世界征服”論とやらを延々聞かされる始末。
とどのつまり、何もかも曖昧にはぐらかされて終わったというのが正直なところらしい。
小難しいことは全部棚に上げても、会議の終わった後のサードの顔を見れば
どんな結果だったかは容易にわかる。
ま、無駄足だったって訳でもないさ、とカジは言う。
ランドマスター隊副隊長も冷静に判断しているようだ。やれることはやったし、
後のことは今後の外交に期待するしかない、と。
スティンガーは一人、評議会グランドマスターという最強のコネを早くも活用すべく、
営業に勤しんでいた。最初は腹が立ったが、考え直した。数え切れないリスクを負って
俺たちの密入国を手配したのは彼だ、それくらいの見返りはあってもいい。
全体に、日本からの陳情団のムードはそう暗いものじゃない。皆、この結果を
悪く捉えず、なんとか今後に繋げていこうと考えている。
俺もそう割り切るしかないとは思う。
が、サードの奴の落ち込みようは、見ているこっちが辛くなるくらいだった。あいつは
本当にトライラックスという国を信じていたのだろう。
翌日、フウイ・ノ・レイ前大使にバンダロング見学とやらで一日
引っ張りまわされた間も、それは変わらなかった。
クローン生産工場を見たときも、サードはらしくない不注意な台詞を洩らし、
前大使に平手を喰らうという不始末を演じた。表面上は普段と変わりないように見えるが、
交渉失敗が尾を引いているらしい。
何もかも承知でいながら、ヒトクローンの生産現場(しかも目的は“性欲処理”。人口が
少ない訳でもないのに、この国じゃ欲求不満解消のためにわざわざヒトを造るらしい)なんかを
見学させる前大使も、かなりいい性格をしてるのかもしれないが。
その前大使は、昼食のとき、同行していたアフリカ某国のVIPだという一行と
しばらく話していた。彼女の影武者だという人物の身元を調べているらしい。
外見が似ているというだけの関係なのに、彼女は本当に親身になって
ミス影武者のことを案じているようだった。
その間、サードとファーストは二人でぼそぼそと何か話し込んでいた。
少ししてサードがこっちのテーブルに来て、カジに何か囁いた。カジの目が鋭くなり、
すばやく周囲を窺う。だがそれも一瞬だけで、彼はただ低い声で短く答えを
返しただけだった。それでも、サードは納得したように席へ戻った。
気になった俺は小声でカジに質問を浴びせたが、
カジはのらりくらりとかわして何も答えず、結局、何が起きていたのかは
わからずじまいに終わった。
ひととおりこの街の見物をこなしてホテルに戻ると、少なからず気が抜けた。
評議会と交渉の機会を持つのは、もう無理だろう。カジの交渉能力や
フウイ・ノ・レイ前大使のという強力なコネを使い、政府の各方面から
じっくり攻めていけば、再度接触も不可能ではないかもしれない。だがそれだけの
時間は俺たちにはない。
もう、今この国でできることはないのだ。
後は無事にオーヴァー・ザ・レインボーに帰り着き、綾波教との決戦に臨むだけ。
今回の交渉が何か意味のあるものであれば、結果はそのときに出る筈だ。
誰も何も言わなかったが、考えていることは似たようなものだったと思う。達成感というよりは
諦めに似た倦怠感が、派遣団全員を包んでいた。
ところが、俺たちは思わぬ足止めを喰らうことになった。
評議員の一人が殺されるという大スキャンダルが起きたのだ。それも、よりによって
俺たちがいるこのホテルの一室で。
身分を隠してコールガールを連れ込み、何があったのかその女と殺しあったらしい。
当初はいわゆる痴情のもつれという奴かと思われていたが、拳銃を握っていた
評議員の手からは硝煙反応が出ず、俄然外部犯の可能性が濃くなった。
一流ホテルは水面下で騒然となった。
俺たちはホテルから出るどころか、部屋に軟禁状態になった。
実際に事件を扱う刑事連中は何も知らないだろうが、警察機構の上層部、
評議会と繋がる辺りは、当然俺たちの正体や目的を知っている。俺たちが評議会と
掛け合って、それが不首尾に終わったことも知っている。
日本から密航してきた怪しげな使節団。トライラックスに助力を懇願して
はねつけられた連中。しかも、メンバーは物騒なスパイに使徒能力以上の力を使う
EVA能力者、残りは戦闘訓練を受けた軍人。動機も手段も充分、
かくして容疑者一団の誕生という訳だ。
フウイ・ノ・レイ前大使は即座に手を尽くして俺たちを庇ってくれたが、
ことは評議員一人の死という重大事だけに、どこもそうたやすく動いてはくれない。
さすがに当局が俺たちを拘束するのだけは回避できたが、彼女の今の力では
それが精一杯のようだった。それだって上からの圧力が増せば恐らくアウト。
はっきり言って最悪だ。
32IG-88の交信:03/03/17 01:39 ID:???
IG-88X“引キ続キIG-88XヨリIG-88Wヘ交信。
    すもーうぉーかー部隊トノ戦闘ガ続イテイル。
    紫色ノ『紫一角』ハ未知ノEVAニ向カッテ手ノヒラカラ砲撃、
    未知ノEVAハATふぃーるどデ砲撃ヲ防イデイル。
    アア〜ット、『紫一角』、ATふぃーるどニ直接張リ手、
    零距離射撃ダ〜ッ! ATふぃーるどヲ突キ破ッタァ〜ッ!”
IG-88W“何ダ、オ前。ぷろれすノ実況中継ミタイニナッテルゾ”
IG-88X“オオ〜ット、『紫一角』、未知ノEVAニ組ミ付イタ!
    未知ノEVAモ負ケテイナイ! 肘鉄、ぱんちニきっくデ応酬ダァ〜ッ!
    『紫一角』、ドウスル? オオ〜ット、仕切リノ構エダァ〜ッ!
    『紫一角』、未知ノEVAニ当タリヲカマソウト突進スルゥ〜ッ!
    アア〜ット、ねお戦略自衛隊ノ飛行機ガ2機、飛ンデ来テ、
    『紫一角』ノ足ニけーぶるヲ引ッ掛ケタァ〜ッ!
    『紫一角』、コッチニ向カッテ転倒ォ〜ッ!
    何? コッチニ向カッテ? ゲゲエ〜ッ!!・・・”
    ドガラガッシャーン!!

IG-88W“ドウシタ? IG-88X、応答セヨ! IG-88X、応答セヨ!”
しかし、カジは慌てなかった。
すぐに全員を一箇所に集め、すばやく指示を下した。
この混乱に乗じて出国するのは簡単だ。だがそれはしない。今逃げれば、全てが俺たちの
せいになる。日本とトライラックスの国交は完全に断絶、それどころか
トライラックスが本腰を入れて報復戦争を挑んでくることもあり得る。今攻められたら
日本はもたない。
全員が固唾を呑んで聞き入る中、カジは少しためらってから続けた。
それに、場合によっては俺たちに手を貸してくれたフウイ・ノ・レイ前大使が
泥を被ることになる。俺たちに手を貸してくれたという、それだけの理由でだ。
全員、そんなのは御免だな?
カジはそう言って一人一人の目を覗き込んだ。
少し間があった。
ここまで来て逃げられませんよ、自分たちにできる最善を尽くすだけです、
ランドマスター隊副隊長が静かに言った。衛生少尉が彼をちらと見て微笑み、
当たり前じゃない、大使に全部押し付けるなんてできる訳ないでしょ、と両手を広げた。
大使には世話になったしな、トライデント兵士が続ける。あとあと厄介になりそうだし。
俺はうまく言えず、ただ何度も頷いた。ファーストがひとこと、見捨てられない、と呟き、
サードを見た。自然、全員の視線がサードに集まる。
サードは深く頷いた。
あの人に・・・迷惑はかけられないよ。
よし決まりだな、唐突に声がした。窓辺に立つ黒い男。ネロの野郎だ。カジが遅いぞ、と笑った。
ネロは肩をすくめ、書類の束と小型ディスクを渡す。ほらよ、ホテル監視機構の記録コピーと
サツの初動捜査資料ほかいろいろ。貸しにしとくからな。
カジは受け取ると、書類に目を通し始めた。
その脇からネロが問う。殺人者の見当はついてるんだろうな?
カジはあっさり首を振った。いや、全然。だがこっちには頼りになる人材がいるさ。
ただ問題は、と言いさして、カジはサードとファーストを見る。
ファーストが窓を一瞥して頷いた。ええ。あれがどういう立場を取るのか、まだわからない。
何かいるのだろうか、俺は慌てて目を凝らしたが、そこにはただ開け放たれた窓と、
一面きらびやかな夜景が広がっているだけだった。
とりあえず、長い夜になりそうだった。
3429〜31、33:03/03/17 01:54 ID:???
ていうか勘弁してくれ(泣

唐突ながら本国訪問組のその後です。
犯人扱いされてます。
潔白を晴らし、評議会のポイント上げるために
とりあえず真犯人探すんじゃないかなと思ってます。
まあ犯人はホテル内でATF展開という愚挙を犯してますし
(レイなら一発で感知できるでしょう)
相方がロボットだというなら殺す瞬間の映像/音声記録が残っていると。
真犯人告発はそんなに難しくないかもしれません。
問題は委員会の関与の証明(或いは関与していたという事実の発見)と
聖母の使徒の介入ですね。
んで、第二・第三の被害者は出るんでしょうか?
というかなんで委員会は「今」こんな事件起こしたんでしょうね?
京都戦と同時にやるか、「E」のイレーステロに紛れてやっとけば
騒ぎにならないか、或いは一気にトライラックス自体を
物理的もしくは社会的に消滅させるのは容易だったでしょうに。
なんでまたこんな微妙な時期に・・・まあ担当さんのオチを待ちます。
自分としてはこの後ギーガーさん辺りが狙われ、
それにいち早く気づいたシンジかレイ辺りがそれを止める、とかすると
和解だとか真意を明かすだとかがやりやすくなるんではと思ってますが、
これも担当さんの展開待ちですね。

眠くて頭がまるで働かないのでこれで落ちます。
35大阪:03/03/17 02:04 ID:???
紫色で角が一本生えとるお相撲さんロボットはさすがに相撲の技で攻撃しとる。
そやけど、もう1台の巨大ロボットは肘鉄やらパンチやらキックやらで反撃しとるで。
お相撲さんロボットは動きがもたついとるな。
あ、仕切りの構えや。勝負に出よるんやな。お、突進しよった。
と、思ったら、自衛隊みたいな飛行機が2台飛んで来て、お相撲さんロボットの足にロープみたいなんを引っ掛けよったで。
紫色のお相撲さんロボットは足元をすくわれて、ひっくり返ってしまいよった。
ん? さっきも見たような掃除用ロボットがおるで。
あ、逃げ遅れてお相撲さんロボットの下敷きになりよった。
とんだとばっちりやな。気の毒なやっちゃ。
他のお相撲さんロボットもみんな退治されてしもうたようやな。
倒れとった紫色のお相撲さんロボットが空中に浮かび上がったで。
“ふっふっふ・・・旧東京の皆さん、なかなかやりますね。取り合えず今日の所は僕ちゃん達の負けです”
何や? ストーカーおじさんとは声が違うで。他に誰か乗っとったんか?
“しかし、君達の中でも我こそは思われる人達には、いずれ京都あたりでまたお会いすることになるでしょう。それではさらばなのだァ〜っ!”
そう言い残すと、紫色のお相撲さんロボットは空を飛んで逃げて行きよった。
3629〜31、33:03/03/17 02:06 ID:???
・・・と、訂正を。

>>30 下から8行目
 ×「フウイ・ノ・レイ前大使のという強力な〜」
      ↓
 ○「フウイ・ノ・レイ前大使の存在という強力な〜」

失礼しました・・・
今日昼間は長くいるので、連絡等あったら残しておいて頂けるとありがたいです。
それでは今度こそ落ちます・・・
3717,35に関連して:03/03/17 02:38 ID:???
「あんたも物好きだな」
缶ビールを飲んでいた男は隣に座っていた男に「どうだァ? 柿ピー食うか?」と言って、菓子袋を差し出した。
「おお、すまんな。頂くとしよう」と、もう1人の男は袋の中から柿の種を2,3個、摘み取る。
「物好きと言っても、まあ・・・あんたほどじゃあないさ。それにもうほとんど終わった」
ビールを飲んでいた男は埃を払いながら立ち上がると、柿ピーの袋を逆さにして残っていた柿ピーを口の中に流し込んだ。
やはり空になったビール缶を握り潰すと、まるで映画でも見終わったようにその場から歩き去って行く。
「それにしても・・・あのスモーカー大佐はヒナ嬢様の期待に答えられるような器じゃなかったってことかねえ・・・」
そう言いながら、男の顔がグニャッと歪み、黒い影のようなものに変わると、その空間から姿が消えてしまった。
彼の移動能力は半径500メートル以内が限界、距離が離れてしまうと正確に目的地には移動できなくなる。
何度か間違えて別の場所に現われたりしながら、彼は倒れているスモーウォーカー『紫一角』のエントリープラグの中に移動した。
操縦席では白髪頭の男が半ば気絶しかけてうなだれている。
「う、うう・・・」
「おいこら、スモーカー! いつまで気絶してやがる!」
「う・・・おめえはミゾロギ! なんでおめえがここに・・・?」
「ヒナ嬢様の命令で先に旧東京に潜入してお前達の戦いっぷりを監視していたのだ。8機もそろってやられてしまうとは、この役立たずめ!」
と、言うと、ミゾロギ少尉はスモーカー大佐を操縦席から押しのけ、外部スピーカーのマイクのスイッチを入れた。
「ふっふっふ・・・旧東京の皆さん、なかなかやりますね。取り合えず今日の所は僕ちゃん達の負けです。しかし、君達の中でも我こそは思われる人達には、いずれ京都あたりでまたお会いすることになるでしょう」
そして、彼は「それではさらばなのだァ〜っ!」と言うと、『紫一角』を再起動して空中へ浮かび上がり、旧東京から海の方角へ飛び去って行った。
38便利屋スズキ(2/1):03/03/17 03:34 ID:???
瞬間的に片手のバレットライフルが薙ぐように火を吹く。
だが『紫一角』はパワー重視で作られたとは思えない動きで火線を回避し
伍号機の腹部に体当たりを行い伍号機はビルを薙ぎ払いながら転倒した
「くそっ、あの図体で何故。」
「スズキさん、敵の方がエヴァの扱いに長けています」
「ああ判ってる。」
起き上がり反撃を行おうとしたその時『紫一角』が手のひらから砲撃
を行い伍号機がATフィールドで防御を行う中『紫一角』の零距離射撃で
ATフィールドが突破され、格闘戦に突入した。
「反応が遅い、だが負けはせん!」
スズキが叫ぶ中、2体のエヴァは格闘戦を継続するが
『紫一角』が突然間合いを取り一時的に膠着状態に陥る。
「まほろさん、奥の手の準備はいいな。」
「平気です、シリンダー内液体火薬充填は完了しました。」
突進を開始した『紫一角』のコアに向けてパイルパンカーを向けたその時、
ケーブルを広げたネオ戦略自衛隊の2機の航空機が『紫一角』を転倒させ
伍号機のパイルパンカーは猛烈な排気炎とともに空に虚しく金属製の杭を突き出した。
「・・・・・・・・・まほろさん再発射まで何十秒かかる。」
「砲身の強制冷却中です、50秒待って下さい。」
『紫一角』の反撃を恐れて一時的に伍号機は距離を取った
39便利屋スズキ(2/2):03/03/17 03:35 ID:???
・・・・・・・3分後
この状態なら奥の手など使うまでも無いがさっきの戦闘で
プログレッシブナイフは故障のせいで出せない。
起きあがらずに倒れている『紫一角』にトドメを刺そうとゆっくり
と伍号機が接近したその時、
「ふっふっふ・・・旧東京の皆さん、なかなかやりますね。取り合えず今日の所は僕ちゃん達の負けです。
しかし、君達の中でも我こそは思われる人達には、いずれ京都あたりでまたお会いすることになるでしょう」
スモーウォーカーの外部スピーカーから声が響き渡った。
「それではさらばなのだァ〜っ!」
エントリープラグ中でスズキとまほろは予期せぬ事態に呆然としていた。
「なぁまほろさん、奴は死んだ振りをしてたようだな。」
「どうやらそのようですね。」

4039:03/03/17 03:37 ID:???
いつもいつも遅れてすみません。今回は矛盾が無いように書いてみましたが
何処か間違いが在ったら指摘して下さい
41トライラックス担当:03/03/17 04:03 ID:???
>>38,>>39
げげっ、伍号機にはそんな奥の手があったのか。
あのまま戦い続けていたら、『紫一角』は確実に負けてたな。
登場当初から一貫してかませ犬状態のスモーカー大佐。
ちなみに去り際のミゾロギ少尉の台詞ですが、
彼が使徒能力により徐々に教団寄りの人間に
なりつつあることがわかります。
そして、今回の戦いの手柄により、便利屋スズキ氏は
かねてよりの指名手配を解かれ、ネルフ側から
京都最終決戦への参戦を依頼されるという感じのシナリオです。
あと、IG-88Xが『紫一角』の下敷きになって壊れてしまいましたが、
それを便利屋スズキさんか高橋覗さんが回収して修理し、
自分達の側の戦力に加えても良いと思います。
42ネオ・トライアル/1012号室:03/03/17 13:58 ID:???
「さて、まずは情報の収集だ。現場を拝見と行きますか」
颯爽と歩むダークスーツの男に続くのは、隙のない身構えの女性士官と一人の少女。
彼らが向かっているのは、ホテル・ネオ・トライアル1012号室。賓客にのみ提供される
豪華なVIPルーム、当然のことながら完全なセキュリティとプライヴァシー保護が保証され、
政府上層部からの直接要請でもない限り、ここで何があろうと、それが
ホテルの外に明かされることはない。
「まさに秘密のお部屋、人目を忍んでお遊びにくるにゃもってこいってことだな」
黒い男はぼやき、角を曲がるなり、重厚な扉の両脇に立っていた警官二人の前に
すばやく立ちはだかった。声を上げる間もなく、二人の目が虚ろになる。
男はあっけに取られている女性士官と無表情な少女を振り返り、無防備な扉を示した。
「どうした。さっさと入ろうぜ。こいつらなら、俺たちがここに来たことはおろか
 何か異常があったってことすら覚えてないから」
「・・・港で警備員の目を眩ましたのはこれだったって訳ね」
女性士官が腑に落ちたように呟く。少女は逆にわずかに眉根を寄せた。
「当人に知覚させないまま、意識の深部を攪乱しているのね」
男は振り返らない。
「暗示を一瞬で相手の中に落とし込むには一番手っ取り早い方法なんでね。それが何か?」
「・・・乱暴すぎる。記憶や人格に後遺障害が出る可能性があるわ」
静かな口調で続ける彼女に、男はいきなり鋭い視線を浴びせた。
「その辺は俺もプロだ。ヘマはしない。
 ・・・心配しなくても、俺程度の力じゃ、あんたやあんたのサードの意識を
 どうこうするのは無理だから安心しな」
「そういう話をしているんじゃないわ」
「だからなんだ。俺は俺のやり方でやる。あんたの方法に口出しはしない。
 お互い仕事のやり方についちゃ不干渉でいこうぜ、な?」
「ちょっと、何をもめてんのよ。廊下で押し問答やっても仕方ないでしょうが」
女性士官が睨み合う二人の肩を叩く。男はこりゃ失礼、と頭を下げてみせ、
沈黙する少女を後に部屋に踏み込んだ。
「言うまでもないと思うが、何も触るなよ。ドアノブ、壁、照明スイッチ、一切合切だ。
 残ると後で何かと面倒・・・」
言いかけて、室内を見渡した男は絶句した。
フウイ・ノ・レイ前大使の滞在する部屋は、今や急造の捜査本部と化している。
勿論俺が勝手にそう呼んでいるだけだ。実際は何が変わったという訳でもなく、
ただカジが幾つか荷物を広げたくらい。
ホテルの回線経由でリンクさせたボードの前で、カジはネロの動きを追っている。
ボードには、俺が日本を出る時渡された通信機が繋がれている。この国の使っている
衛星を幾つかダミー反射点として使い、逆探知には時間がかかるとネロの奴は吹いていたが、
本当かどうかはわからない。この国の技術は半端じゃなく高度なのだ。
そのネロが今いるのは、評議員殺害があった部屋。
自他含めて存在や行動をくらますことのできるネロを筆頭に、サーチ能力に
優れたファースト、更に元特殊部隊でこの手の現場には慣れている衛生少尉の三人で、
警察が本格的に介入してくる前に現場の情報を集めておこうという腹だった。
が、狙いはあっさりと外れた。
踏み込んだ時、問題の部屋はとっくに空っぽだったのだ。
死体はともかく、乱闘で動かされた家具や小物は全て元通りの位置に直され、
血痕のついていただろう高価な絨毯は他のものと取り替えられている。念の入ったことに
部屋の空気まで完全に入れ替えられていた。
無線の向こう側でネロが毒づいた。
おいNo.4、これはどういうことだ。一応、一通り調べてみるが、恐らく何も出てこないぞ。
俺に訊くな、カジが珍しく愚痴を飛ばした。明らかに手回しが早すぎる。評議会が直接
動いたな。スキャンダルの露呈を恐れ、警察から特務機関に捜査全権を移して、
一切の事実を隠蔽する気かもしれないな。
ネロはくそ、と吐き捨てた。じゃあどうすればいい。物証なしで行くのか。
カジは言葉に詰まり、一瞬視線を泳がせた。猛烈な勢いで何か考えている。
そのとき、サードが身を乗り出し、呼びかけた。
綾波。
そのひとことで充分だったらしく、ファーストの表情が変わった。
44ネオ・トライアル/1012号室:03/03/17 15:42 ID:???
男のものとリンクしているらしい通信機からの声を聞いた途端、少女は顔を上げた。
何か言いかける男を後に、部屋の中央に進み、軽く瞼を閉じる。
一瞬、室内を何かが走り抜ける。
すぐに少女は目を開いた。二人が見守る前で真新しい絨毯の上を歩き、
ある一点で迷わず立ち止まる。
「ここが評議員の倒れていた場所」
「・・・なんだと?」
男が不審げに声を上げ、数歩踏み出す。少女はそれを目で追っていたが、ふいに
男の足元を指さした。
「そこが、一緒にいた女の人が気絶した場所」
「・・・なんでわかるのよ」
女性士官があっけに取られた顔で訊いた。少女は目を伏せ、床面を示す。
「床に少しだけ痕跡が残っていたから。女の人はそこで失禁している。銃弾の
 貫通した位置とのずれから、たぶん膝をついた姿勢で意識を奪われ、その後
 頭部を撃たれて死亡」
男は考えつつ足元を見下ろした。
「・・・失禁か。急なショックで筋肉が一時的に弛緩したんだな。
 だがそれが、銃殺の瞬間や死亡後のものでないという根拠は? 評議員を斬って
 更に剣を胸部に突き刺し、直後に撃たれて吹っ飛んだという可能性もあるだろ」
「もう一箇所の染みと、位置が少し離れているから。頭部から流れた血痕の
 場所から見て、そっちが死亡後についたものだと判断できるわ。
 この人は、死亡以前に動きのほとんどを封じられていた。日本刀ごと倒れ込んで
 刺すことはできても、斜めに斬りつけることは不可能。だから殺していない」
少女は淡々と答える。男は頭をかいた。
「なるほどな。で、評議員の方は何かわかるか?」
「・・・この人が、絶対に女の人を殺せた筈がないことは、わかるわ」
「それは評議員が銃を撃った形跡がないことからも、はっきりしてるのよね。でもなぜ?
 間合いとしては、斬りつけられて撃ったとしても、そう不自然な距離じゃないんだけど」
男と少女の立ち位置を見比べつつ、女性士官は目を上げた。
「血液中に高濃度の麻痺物質が含まれている。恐らく即効性の麻酔だと思う。
 女の人を撃つどころか、腕を上げるのも困難だった筈よ」
ファーストの説明が済んでも、俺はしばらくぽかんとしていた。
頷いているサードに、あの子何者だ、と訊いてみる。サードは不思議そうに、
何者って、綾波じゃないか、とよくわからない答えを返した。
その後もネロたちは極力痕跡を残さないように室内を調べていたが、結局めぼしいものは
なく、そのまま引き上げてきた。
まあファーストが言ったようなことは、今頃は剖検でもはっきりしてるだろ。お互い
殺し合ったんじゃないってな。そうなるとますます俺たちは動きづらくなる訳だが、
さてどうするんだ、No.4よ?
戻ってくるなりソファにひっくり返り、ネロは面白そうにカジを見た。
カジはボードを閉じて腕を組んだ。
どうするってね・・・物証がないなら、現行犯を押さえるしかないかな。
ちょっと待ってください、ランドマスター副隊長がとがめる。まるで犯人が誰か
わかってるような言い方じゃないですか?
カジはちらと彼を見やり、まあね、と言ってファーストをじっと見つめた。
俺は嘘を吐くのも上手いが、嘘を見抜くのも得意でね。他人が何か黙ってるのも
薄々わかる。レイ、君はもう誰がやったのか、充分過ぎるほど知ってるんだろう?
全員がファーストを見た。
ファーストはまばたきひとつしなかったが、サードの視線を受けてふっと目を伏せた。
カジは少し口調をやわらげた。君を責めてるんじゃない。君が黙っていたい理由も、
俺には何となくわかるからね。
黙ってたい理由って・・・まさかおい、綾波、とトライデント兵士が声を上げた。
カジは続けた。
だが、彼女を庇うのは不可能だぞ。もう人が一人死んでいる。
彼女がまだ続ける気なら、俺たちはそれを止めなきゃならない。・・・わかってると思うが。
ファーストはかすかに頷き、席を立った。少しして、サードが黙って彼女を追った。
二人は窓辺に立ち、何も言わず外を見つめている。
手伝ってくれ、というカジと一緒に隣の部屋に向かう俺の耳に、ふいにファーストの声が
飛び込んできた。俺は思わず振り返った。
全て知っていて、あなたは何故止めなかったの。
サードに向ける言葉ではないようだ。ファーストの視線は何もない宙に据えられている。
アー、リィッ、という奇妙な声が、かすかに聞こえたような気がした。
4645:03/03/17 16:49 ID:???
・・・・・・はい。趣味に走りました。
本国訪問組その後、探偵ごっこでした。もうやりません。
英グラナダTVの某探偵ドラマのテーマ曲が、頭の中流れっぱなしでした・・・

レイ繋がりで、犯人の一方は判明しています。
ATF発生→レイ感知→精神共鳴で記憶を共有、という感じで。
レイが犯行のあった部屋(ルームナンバー適当。担当さんすみません)で
いろいろ言っていることは、全て彼女のサーチ能力を使った結果です。
蝿王事件の頃だったか、集中すればサーチ対象の遺伝子構造まで読みとれるとあったので、
血液に含まれる異常くらいは楽勝だろうと。レイはこれらを、絨毯の下に染みて
床面のわずかな凹凸に残った血痕等から読みとっています。
????他さん、イメージしてたのと違ってたらごめんなさい・・・
今のところ物証は当局でも保持してると見て、あまり追求はしてない感じです。

最後のレイの台詞は、聖母の使徒に向けてのものです。
聖母は彼らを通じて、事件の委細を承知していると、自分は思っています。
レイが一人になった時にでも、聖母が何か答えるというのもイイかも、とか。
4745:03/03/17 16:54 ID:???
>トライラックス担当さん
 旧東京のシメ、ご苦労様でした。
 本国訪問の方は、そういう訳で、特に指示がなかったので適当に進めました。
 評議会は事件自体を穏便に進めようとしている、という書き方にしましたが、
 そちらのシナリオの展開上都合が悪いようならレスをください、もしくは
 書き直してくださって結構です。
 申し訳ないですが今夜は来られそうにありませんので、以後の展開はお任せします。
>厚木基地最後の兵士さん
 衛生少尉さん、最近勝手に使ってます・・・ごめんなさい。
 犯人逮捕(?)の際アクションがあれば、トライデント兵士1さんともども活躍して
 頂きたいなとか勝手に思ってます・・・
 OTRの方も続き(レナちゃんらが捕らえた賞金稼ぎのその後ですかね)も書きます、
 今少しお待ちを(態度デカくてすみません)
>アルジャーノンさん
 お疲れさまでした。鼠紳士の帰還、トウジやトウジの妹はすんごい喜ぶと思います。
 ナオコ博士の手を逃れたのはいいけど、今度はリツコさんのおもちゃにされてしまうかも。
 忙しい中のお引っ越しと書き込み、ありがとうございました。
>便利屋さん
 旧東京決着、お疲れでした。
 義手のパイルって連撃はできない、ということでいいんでしょうか?
 ひとまずはスズキさんの体調回復をお祈りします・・・
>提唱者さん
 >>13 ・・・光栄です(おおげさ)
 提案者氏カコイイ! Longinus各員も。
 旧東京の住民ともども、彼らを目撃したネルフ側も彼らの実力を
 改めて実感したと思います。最低カヲル君辺りはもう一切油断はしないでしょう。
 援助提案受諾の件は、すみませんがもう少しお待ちを・・・

ストップかけたい、展開変えたい際はどうかレスをください。
以前にも言いましたが、自分は何も言われないと図に乗り続けますから。

勝手ながら、それでは。
一匹逃がしたが問題はない、全滅させると生の情報を伝える奴がいなくなるからな。
ひとまずはこれにて一件落着、か。
御自慢のエヴァを7機も潰されたんだ、連続で仕掛けてくる事はありえん。
あのサイズの多量生産は時間がかかるからな、次があるとすれば「血戦」の時だろう。
伍号機はレプリカと比べて動くかと思ったが、やはりパイロットか。
面白いものを付けてはいたが、本物には通じんだろうな。
妙な動きをする青いロボットは警告として半分ほど潰しておいた。
あの形…頭が良過ぎると美的センスまで常人とは変わってくるのだろう、
もっと性能にあった形を選んでもらいたいものだ。

さて。町の損壊はわずか0.01%にも満たないが、ペナルティは与えねばな。
あれが良いだろう、実に実戦向きだ、訓練にもなる。
先に連絡を取っておこう………………また場所を変えたか。
落ち着いていられないのは解るが、槍の力があれば関係なかろう。
念には念を……だが動きすぎると返って目立つ、あれは大々的にし過ぎだ。
必要とはいえもう少し穏便に進めたかったが、今更何を言っても状況は変わるまい。
時間の無さは、あの時と同じだ。
49フウイ・ノ・レイ:03/03/18 04:42 ID:???
トライラックスの最高機関である評議会の1人で、9人しかいないマスターの称号を持つ人物が死亡したとなれば、ただでさえ大変な騒ぎだが、殺人事件となればなおさらのことである。
しかも、それがこのような非常に不名誉なスチュエーションとして起こったものとなれば、最高機関の恥さらしとなるため、おいそれと表沙汰にするわけにも行かないのが現状だ。
行政局公安部は取り合えず現時点では今回の事件そのものを非公開として、捜査は秘密裏のうちに行われることとなった。
「それで・・・エドガー長官、捜査はどのくらい進んでいますか?」私は警察行政の責任者である行政局の公安部長に尋ねる。
「うむ・・・当初は状況から単純に痴情のもつれによるものだと思われておりましたが、鑑識捜査の結果、それにしては不自然な点がいくつか浮かび上がりました」
「不自然な点? と、申されますと?」
「まず、オーツキ評議員は拳銃を握っていたが、手に硝煙反応はなかったこと。死ぬ前に麻酔のような薬物を注射されていたらしいこと。いずれの被害者も返り血を浴びていないこと・・・」
「それはどういうことですかな? つまる所、犯人はやはり別にいて、痴情のもつれに見せ掛けて偽装をした、と・・・?」
「結論から申し上げれば、そういうことですな」
「それで、一体何者の仕業なのでしょうか? 目処はついているのですか?」
「怪しい人間などは腐るほどいますよ。この国の最高機関である評議会のマスター達ならその地位や命を狙われても無理からぬことですからな」
そして、エドガー長官は意味ありげな口調で言った。
「フウイ・ノ・レイさんも心当たりがおありではありませんかな?」
「まさか・・・私が先の駐日大使職を解任されたことやアフリカへ出向するように言われたことを恨んでやったとでも申されるのですか?」
「はっはっは、貴方も面白いことを申される・・・しかし、私が申しておるのは貴方のことではなく、先に特別外交任務とやらを帯びて密入国して評議会に謁見した日本の使節団のことですよ」
50IG-88の交信:03/03/18 06:01 ID:???
IG-88W“IG-88WヨリIG-88Zヘ交信。
    旧東京ニ潜入シテイタIG-88Xトノ交信が途絶エタ。
    すもーうぉーかー部隊ト旧東京側ノ戦力トノ戦闘ノ
    巻キ添エヲ食ッテ破壊サレタモノト思ワレル”
IG-88Z“IG-88Yニ続イテIG-88Xマデモカ。
    ソレデ、すもーうぉーかー部隊ト旧東京ハドウナッタ?”
IG-88W“8機ノすもーうぉーかーノウチ、帰還シタノハ『紫一角』1機ノミ。
    とらいらっくす側ノ旧東京侵攻ハ失敗ニ終ワッタヨウダ。
    今、くろーりー・ひな大使ガすもーかー大佐ヲ鎖デ縛リ上ゲテ、
    鞭デ引ッ叩イテイル。作戦失敗ノオ仕置キダソウダ。
    シカシ、すもーかー大佐ハムシロ喜ンデイルゾ。
    ヤハリアノ男ハ変態ダナ”

IG-88W“トコロデ、IG-88Z・・・IG-88XモIG-88Yモヤラレテシマッタ。
    今回ノIG-88Xハ間抜ケダッタトシテモ、
    IG-88Yハ鈴原とうじニヤラレタコトガワカッテイル。
    ATふぃーるど仕様らすがんモのうはうニ基ヅイテ
    スデニ完成シテイルシ、私モIG-88Yノ仇ヲ討チタイ”
IG-88Z“イイダロウ。今ノウチニねるふ・とらいでんと側ノ戦力ヲ
    ソイデオケバ、創造者達ニトッテモ都合ガ良イ。
    鈴原とうじヲ抹殺セヨ”
IG-88W“了解。紀伊半島ノ艦隊ニ戻リ次第、口実ヲ見ツケテ離脱、
    おーばー・ざ・れいんぼーニ潜入シテ鈴原とうじヲ殺害スル”
51トライラックス担当:03/03/18 06:16 ID:???
と、言う訳で、トライラックス本国では行政局公安部(警察)が
・オーツキ評議員殺害事件は不名誉なことであるとして非公開で捜査を進めていることと、
・ネルフ・トライデントの訪問使節団も捜査線上では容疑者リストに加わっていること
に触れてみました。しかし、あまり進んでいるとは言えないなあ・・・。
一方、日本ではIG-88WがIG-88Yの仇を討つべく、鈴原トウジの命を狙っています。
鼠の紳士との再会を喜ぶのもつかの間、それぞれのピンチが迫っているわけです。
52トライラックス担当:03/03/18 06:38 ID:???
ところで・・・綾波はオーツキ評議員と同じ部屋で殺されていた女が
たしぎ曹長であるということには気がついていないのでしょうか?
53名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/18 07:52 ID:JchD2AOl
そろそろまとめないと混乱しそうなヨカーン。
初代スレの伸び方は尋常じゃなかったからなぁ
>>53
もう十分混乱している罠。まとめようにも、消化しなきゃいけない設定やイベント
が残されたり追加されたりするので、まとめようとしているのに半年かかってもま
とめに入れない(W
55 ◆DhEzvRena6 :03/03/18 20:23 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。
http://members.tripod.co.jp/rena6/
一応、こういうの作りました、なんですが、ひょっとすると
tripodじゃあ容量が足りなくなるかもしれません。
不安。

>>47
まあいいんじゃないでしょうか、少尉。
フィッツ、ですか?

と、一応、今はこれだけで。
5648  ◆/s5ZynBY7E :03/03/19 00:37 ID:???
>ナオコ博士担当さん
戦場でうろつくド○シリーズはあまりにも目障りだったので、計画提案者が破壊しました。
破壊方法はATフィールドによる圧壊です。
彼は街のほぼ全域(人などの生物に限られますが)にそれを展開していて、
その密度(分布)を変えただけなので、攻撃場所の特定はある程度可能でも、彼の位置は特定不可能でしょう。

>スズキさん
旧東京での〆、ありがとうございました。
腕に武器を仕込んでいるとの記述が以前にありましたが、これだったのですね。

>トライラックスさん
名無しの人物をそういう風に使いましたか。
もし彼に触れていたら、問答無用で喰われてますね。使徒は槍の餌ですから。
スモーカー大佐ぼろぼろですね。彼に名誉挽回の機会はもう無いのか。。。
「大事件」の序曲(?)も始まったようですが、こちらが直接的に関与する事はなさそうです。
上手い立ち回りに期待しています。

>黒メガネさん
なんとなく名探△コ○ンっぽな感じをイメージしてますた。
「援助物資は、出発日の前日に届けます」と過去スレで言いましたが、
受諾の意思表明が当日であった場合、意思表明後、数分で届けられます。
あとひとつ、今(大事件に関して)はアスカの以下略から1〜2週間後の範囲なので、
まだ『E』のイレース作業は続いています。
ただし、トライラックスに関してはもう手を退いている頃ですね。

>厚木の兵士さん
ウプありがとございました。
思わず読みふけってしまうという罠にはまってしまいました(苦笑)
ネタを書けなくなったのはこれが原因のひとつだったり。

今夜はこれにて。レスのみスマソ。
57高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/19 01:06 ID:???
「便利屋スズキと戦闘していたスモーウォーカー機、1機が逃げました」
現場の指揮官から作戦成功の連絡が入った。
「何?…そうか。とにかく、ここを防衛できたんだからいい。それにネオ戦自では追うのは無理だよ。
作戦終了だ。あとは街の被害状況を調べて、安全が確保できしだい、避難していた住民を戻せ。」
「わかりました」
「それより、スモーウォーカーを転ばせた戦闘機のパイロットは誰だ?」
「あれは鈴原(同姓同名)と相田(同姓同名)です。彼らが独断で・・・」
「いや、彼らはよくやってくれた。後で俺の部屋に呼べ。ではご苦労だった。」
「はっ・・・?そ、そうですか。わかりました。」
何とか危機は脱した。俺はモニターを消して、執務室のイスにどっかりと腰をおろす。
「お疲れさまです、閣下。お茶です。」
「ありがとう。綾波君・・・」
「E計画の謎の兵器に破壊された7機のスモーウォーカーなんですが、どうされます?ネオ戦自研の所長がサンプルに欲しいと言ってきています」
「ふ〜む、面白い・・・・・。回収して研究するように言っておいてくれ。」
「わかりました。」
これでネオ戦自の装備も少し頼もしくなるだろう。
58ネオ戦自技研所長 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/19 01:23 ID:???
高橋閣下の許可が降りたので、破壊されたスモ―ウォーカーを回収する為に回収部隊を向かわせた。
「こんな形でエヴァ技術が入手できるとは嬉しい誤算かな。整備課長。」
「そうですね、所長。」
整備課長と話していたら、回収班からの連絡が来た。
「所長、掃除用のロボットが下敷きになっていますが、これも回収しますか。」
「掃除用のロボット?あぁ、あれか。そんなものはほってとけよ・・・・・」
「いや、待ってください、所長。」
「どうした整備課長。」
「修理して改造して、ここの助手ロボットにするのはいかんでしょうか。今の技研は人手不足すぎてキツイです」
「なるほど。人手不足には前々から悩んでいたが。よし、そうしてみるか。
おおい回収班、その掃除ロボットも回収しといてくれ。」
59:03/03/19 02:09 ID:???
…5機のエヴァ「零、初、弐、参、四」のコアの中枢
それを使えば、補完後であるこの世界を使った人物の思いの通りに歪める、
つまり願いをかなえることができうる。

ただしそのエネルギーを集積するためには完全物質の一つエターナルプラチナ
それを使用者の脳に近い場所、すなわち頭にかぶる冠のような形状にしなければならない。
エターナルプラチナによって作られ、五つの宝珠を封じた宝冠。
「エターナル・ティアラ」を手にしてみたい…。
60トライラックス担当:03/03/19 06:07 ID:???
>>50の下から2行目、
×「紀伊半島」→○「志摩半島」
まあ、志摩半島は紀伊半島の一部だから別にいいんだけどね。
61フウイ・ノ・レイ:03/03/19 06:27 ID:???
「ほう、すると彼らの中の誰かが先の評議会の釈明に不満を持っていて、それを恨んで犯行に及んだ、と・・・?」
「その可能性も考えられるということですよ」
「それも面白い推理ですな、エドガー長官」と、言いながら、私は昨夜のことを思い返す。
確かにネルフ・トライデントの人々にはっきりしたアリバイがあるわけでもなく、状況から考えれば怪しいと言われても仕方がないと言うことは言える。
それに、そう言えば・・・事件が起こったと推定される時間帯の前後、ホテル内でATフィールドが展開されたような感覚を覚えた。
あの時は例の実体のない異生物が出没していたこともあったので、その異生物のせいか、あるいは単なる私の思い過ごしだと思っていたのだが・・・。
もしかして碇君か後輩の綾波レイが評議会のマスター達を恨んで犯行に及んだのではないかという考えが頭の中をよぎる。
しかし、それも考えにくい・・・もし彼らがそのような凶行に及ぶほどマスター達に反感や害意を抱いているのであれば、私にもそれが伝わって来ていてしかるべきはずだ。
だとすれば、あの時のATフィールド展開反応が事件に関係があることだったのだとして、それを使い得る人物がこのホテル内にいるのか?
そして、私の脳裏にまた別の可能性がよぎる・・・ATフィールドを使うことができてもしかるべき人物が他にもいるという可能性が・・・ま、まさか彼女達が・・・?
“アー、リイッ。アー、リイッ”
そして、私の意識の中に声なき声が飛び込んで来る。
その場にいた者達の中では私以外の誰もされがわからないのだろうか・・・エドガー長官は気づいていないらしい。
あれは一体何者なのか・・・ギーガー様は綾波教団側の回し者である可能性もあると言っていたが・・・。
綾波教団側の回し者? クローンアスカ達も綾波教団側によって開発されたという話だが?
もしかして、今回のオーツキ評議員殺害事件そのものが綾波教団の差し金ではないのか・・・?
62IG-88の交信:03/03/19 06:44 ID:???
IG-88W“IG-88WヨリIG-88Zヘ交信。
    とらいらっくすノ駐留艦隊ハ志摩半島近海ニ停泊中。
    紀伊半島ノドコカヘ食糧調達ニ出掛ケタめんちトえば・ふぇっとガ
    ソレッキリ戻ッテ来ナイタメ、くろーりー・ひな大使ガ立腹シテイル。
    今夜ノ夕食ハドウナルノダ、ト”
IG-88Z“くろーりー・ひな大使ハソノ程度ノコトシカ考エテオランノカ?
    情ケナイ駐日A級大使モイタモノダ”
IG-88W“ひな大使ハ大阪方面ニ潜伏シテイルねるふ・とらいでんと系勢力ノ
    動静ヲ探ルヨウニト命令シタ。コレハ良イ機会ナノデ、
    ソコデ私モソノ偵察隊ニ参加シテ、大阪方面へ向カウコトニシタ”
IG-88Z“鈴原とうじハ海上都市大阪ノ近辺ニ停泊シテイル
    おーばー・ざ・れいんぼーニ乗船シテイルハズダ。
    クレグレモ討チ漏ラサヌヨウニ”
IG-88W“了解”
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64大阪:03/03/19 07:15 ID:???
そやから、私は春日歩いうんや。和歌山生まれで神戸育ちやねんけど大阪って呼ばれとる。
和歌山の親戚がミカン農家やっとって、トライラックスにミカンを輸出しとんのやけど、人手不足やったから手伝いに行っとったんや。
そしたら、何がどうしたんかようわからへんねんけど、おかしな船の中に迷い込んでしもうたんや。
自衛隊みたいな人達が倒れとるお相撲さんロボットのまわりに集まってるで。
操縦しとったパイロットの人達も自衛隊に捕まっとる。
あ、壊れたお掃除用ロボットをどこかへ運んで行きよった。
お相撲さんロボットとお掃除用ロボットは修理してまた別の用事に使うんやて。
捕まったパイロット達6人はどないするんやろ?
何や、白衣を着たオバサンが来よったで。どこかで見たようなオバサンやな。
そうや、この間の結婚式の時にネコを手懐けとった金髪頭のオバサンに似とるんや。
マインドコントロール? マインドコントロールって何や? 何々・・・。

「スモーウォーカーを操縦していたパイロット達は薬物と催眠術でマインドコントロールされているわね。
彼らは自覚している範囲内では綾波教団に味方をして戦うことが自分達の役目だと信じて疑っていない。
でも、それは表向きだけのことね。
恐らく何がしかのシグナルを受けた時、彼らは別の異なる任務を遂行するように潜在意識に命令を植え付けられているみたいだわ。
自分達でも自覚はしていないみたいだし、それが具体的に何なのかは現段階では推測の域を出ないけどね」

何や、言うとる内容はようわからへんけど、喋り方はよう似とるな。
やっぱ親戚か何かなんやろか?
65フウイ・ノ・レイ:03/03/19 23:39 ID:???
「ふうい・の・れい殿」私以上に金属的で無機質な響きのある声が聞こえた。
声の主を振り返ると、身長が2メートルくらい、円筒形の顔と骨格標本のような体格をしたロボットが立っていた。
物音や気配を立てずに近くへ寄られると、私でも気がつかない。
「お、IG-73号殿か」
IG-73・・・サードインパクト以前の時代にゼーレの息のかかった兵器開発研究チームが開発した戦闘用殺人ロボットの1体だ。
単なる戦争の道具として一生を終えるのは嫌だと思った彼は脱走してアフリカへ渡り、サードインパクト後は某国で要人警護や学術顧問の仕事をしている。
「ふうい・の・れい殿、例ノ評議員殺害事件二関シテ、モシカスルトト思イ当タル節ガアルノデス」
「思い当たる節? つまり、犯人が誰なのか心当たりがあると申されるのか?」
「コノほてる内ニIG-88しりーずノ1体ガ清掃業者ニナリスマシテ出入リシテイマス」
「IG-88シリーズと言うと、そなたと同じ研究所で開発された戦闘用殺人ロボットか。しかし、なぜわかる?」
「私ト彼ラハ人間ノ言葉デ言ウ所ノ“兄弟”ノヨウナモノデス。彼ラガ自分達ダケニシカワカラナイ周波数ヤ暗号ヲ使ッテ交信シテイルツモリデモ、私ニ伝ワッテシマウ場合ガアリマス」
なるほど・・・つまり、後輩の綾波レイやダミーレイ達の心の動きが私にも伝わって来ることがあるのと似たような現象か。
「それで、何と交信しているかわかりますかな?」
「傍受デキテイル範囲内デハ“抹殺セヨ”“殺害スル”“討チモラスナ”トイウ表現ヲ用イテイマス。IG-88しりーずガ賞金稼ギヤ殺シ屋トシテ活動シテイルコトヲ考エレバ、彼ラガ要人ノ暗殺ノタメニ潜入シテイル可能性ガ考エラレマス」
「つまり・・・先のオーツキ評議員殺害事件はIG-88シリーズの仕業だと?」
「断定ハデキマセン。ソノ可能性ガ考エラレルトイウコトデス」
「行政局公安部にはその話はしましたか?」
「イイエ、ソレハマダ・・・ナルベクナラ私ガ彼ラヲ説得シテ自首サセタイ。ろぼっとハ人間ニ奉仕スルタメニ開発サレタモノデス。てろ行為ヲ助長スルベキデハアリマセン」
「しかし、そやつらの所在は捕捉できておるのか?」
「ばんだろんぐ市内ニ潜伏シテイルコトハ確カデス」
「バンダロング市内と言っても広い・・・そなた1人では無理じゃよ。やはり公安警察に任せた方が良かろう」
66黒縁メガネオペレーター<1/8>:03/03/19 23:42 ID:???
スモーカー大佐率いるスモーウォーカー部隊の旧東京襲撃開始より、わずか数十分。
スモーウォーカー部隊は一体を残し、完全に無力化された。破壊された機体は
例外なく大破状態であり、コアは破砕、再起動は不可能になっている。
しかし、”紅”に取り込まれた数機は機体の破片すら残っておらず、破壊されただけの方が
まだマシだと言えるかもしれない。
その後、唯一残存した一体もEVA伍号機・ネオ戦略自衛隊との交戦を経て撤退、
これを以て、今回の戦闘は完全に終結した。
現在旧東京では、避難した住民の帰還、スモーウォーカーの残骸回収など、ネオ戦自による
後始末が既に始まっているようだ。
戦闘常態の終結と被害状況の確認を終えたのち、大阪のオーヴァー・ザ・レインボーは
常態に復帰。トライラックス日本駐留艦隊のその後の動きを監視しつつ、
京都進攻に備え、準備の最終段階に移行した。
それから間もなく、オーヴァー・ザ・レインボー艦内ブリーフィングルームにて、
現在集められる限りの全ての主戦力メンバーと士官クラス以上の人員を集め、
今後の方針を最終決定する、恐らく最後の全体会合が行われた。
67黒縁メガネオペレーター<2/8>:03/03/19 23:43 ID:???
「現在、全ての人員・兵装の98%が配備完了。トライデント1・2号機とも重装モードへの
 換装が終了、EVA各機ともに、いつでも出撃可能です」
「インパクト後の京都市街の構造は、各攻撃小隊に伝達済み。海上都市大阪市街の
 再建区画を借りて、何度か擬似市街戦も行っています。ただし、このマップデータは
 綾波教海外支部のデータバンクから入手したもので、最終更新は大阪会戦直後。
 ダミーの可能性もありますし、頭から信頼はできませんね」
「しかしその件に関しては、既に代替案が提示されています。先の京都・旧大阪上空における
 空中戦ですが、調査の結果、旧東京の日重工が絡んでいることが判明しました。
 現在、事実の詳細を公開するよう、各方面から交渉中です」
「あまり調査に時間はかけないでいいわ。旧東京がらみで京都くんだりまで飛び出して
 くるなんて、例の彼以外考えられないもの」
「単機で京都防衛部隊を抜いて大神殿到達・・・必ず、現在の京都の詳細なデータを
 持ち帰っている筈だ。現時点で唯一、綾波教の干渉を受けていない内部情報だ。
 何としても彼との取引を成功させろ」
「万一情報が入手できなかった場合を考慮して、各イロウルCによる
 複数パターンの京都進攻ルートの構築・分析作業も進行中です。
 これも、正確な情報が多いに越したことはないですけど」
「想定し得るあらゆる要素を配慮した各種戦況シミュレーションの算出は、
 現在89%まで終了しています。部隊配置や進攻ルート検討の参考程度にはなります」
「トライラックスにいる加持君らからの連絡はどうなっている?」
「予想外の事件に巻き込まれたとかで、即時帰国という訳には行かないようです。
 本国上層部の誤解を解き、帰国許可を取り付けるまであと一日から二日・・・
 少なくともこれ以上早くはならないだろうとの、加持二佐からの報告です。
 帰国手段に関しては、フウイ・ノ・レイ前駐日大使が全面的にバックアップ
 してくれる他、加持二佐自身、複数のルートを確保しているため、問題はありません」
「了解。では、全員よく聞いて」
葛城さんはファイルを置き、会議室全体を見回した。
68黒縁メガネオペレーター<3/8>:03/03/19 23:44 ID:???
「今回の旧東京襲撃、これはトライラックスへの対応に追われ、他地域への警戒を緩めた
 こちらの失態です。幸い、戦闘規模に比べ、市街部の被害状況はごくごく軽微でしたが、
 それでも旧東京住民、そして日本各地の復興都市に住む多くの人々に、新たに
 恐怖と脅威を与えたのに変わりはありません。
 トライラックス、いえ、少なくとも日本駐留艦隊が、今回のような強硬手段に出ると
 明確になった以上、事態は急を要します」
申し合わせたようにしんとした室内に、葛城さんの声が響く。
報告を行っていた者も、それに聞き入っていた者も、皆が等しくそれに耳を傾けた。
あの数ヶ月前のネルフ本部復旧から始まり、芦ノ湖会戦、旧東京会戦、大阪会戦と続いてきた、
綾波教との長い戦いを、恐らくそれぞれに思い浮かべながら。
「我々ネルフ及びトライデントが、以降の他復興都市・再建地区への攻撃を防ぐ手段は
 ただひとつ。それはトライラックスの攻撃の根拠である綾波教との同盟事実の消滅、
 即ち綾波教それ自体を叩くこと以外にありません。
 これは先の芦ノ湖会戦以来の我々の最終目標でもあり、教団の唱える
 フォースインパクトを阻止し、また内乱常態の日本をまとめ、少しでも早い復興を
 実現するために、一日も早く完遂されねばならない、我々の責務でもあります」
誰も口を挟まなかった。
ただ切羽詰まっていただけの室内の空気が、徐々に変化しつつあった。
葛城さんはそこで少し言葉を切り、わずかに目を伏せた。
「・・・ほんと、あまりにも時間が経ちすぎてしまったわ。その間に得たものも多いけど、
 失われたものもまた多い。もう二度と戻らないものも少なくないでしょう。
 日本中の人たちに怠慢を責められても、何の申し開きも出来ないわ」
答える声はない。反論する声もまた、上がらなかった。
葛城さんはしかし、すぐに気を取り直した。声に張りが戻る。
69黒縁メガネオペレーター<4/8>:03/03/19 23:45 ID:???
「・・・けれど、いえ、だからこそ、我々に立ち止まっている暇はありません。
 大阪会戦以降、我々はできることは全てこなし、可能な限り万全の態勢を整えてきました。
 これ以上時間を稼ぐ理由も、必要もないと言って過言ではありません」
既に室内の全員の目が葛城さんに注がれていた。
冬月司令代行、赤木博士、惣流博士、碇ユイ博士、渚、鈴原君と彼の妹、
洞木さん、霧島さん、ムサシ君とケイタ君、山岸さん、オーヴァー・ザ・レインボー艦長と
副艦長、トライデント各小隊の隊長たち、そしてランドマスター隊隊長と綾波レナ少尉。
「この会議に先立つ各責任者決議において、決断は下されました。
 この後すぐ、関係各方面に対し、可及的速やかに我々の決意を正式表明します」
静かな熱気に覆われつつある会議室の空気を、葛城さんの声が切り裂いた。
「ネルフ及びトライデントは、京都に立てこもる神聖綾波教主力に対し、最終攻撃を断行します」
その声は、しばらく余韻を引いて響き渡った。
実際にはそんなことはなかったのかもしれない。でも、そんなふうに聞こえた。
決して大袈裟な思い込みじゃなかったと思う。
テーブルについた大勢の人間の間に、何かが広がりつつあった。一人はぐっと頷き、
一人は机面においた拳をきつく握りしめ、別の一人は背筋を伸ばした。逆にうつむく者、
こらえきれずに息を吐き出す者、ただ葛城さんを見つめる者、そして互いを見交わす
幾つもの強い視線。
葛城さんはゆっくりと彼ら全員を見渡し、きっと唇を引き結んだ。
司令代行に目を向け、頷きを得て少し口調を緩める。
「こちらの主力であるシンジ君たちの帰国を待つ必要もあり、最終進攻準備として
 以後60時間の猶予期間を取ります。
 ・・・これが、私たちが比較的平穏に過ごせる最後の時間になるわ。第三新東京市、
 箱根湯本、旧東京、その他各復興都市と連絡を取りたい者には通信手段を手配するから、
 希望者は遠慮なく申し出て。
 皆、いよいよ最後の戦いよ。 ・・・悔いを残さないようにね」
70黒縁メガネオペレーター<5/8>:03/03/19 23:45 ID:???
「それでは、各自待機態勢に戻って。以後、進攻開始時刻まで、全艦
 第二種警戒態勢を維持します。各小隊は警戒を怠らないように。
 ・・・では、解散!」
その瞬間、室内はわっと時ならぬ歓声に包まれた。誰もが誰かの肩や腕を叩き、声を掛け合い、
それから次々に部屋を出て自分の持ち場へと戻っていく。
俺は、同じく喧噪の中で圧倒されている青葉の傍へ歩み寄った。
「これって・・・なんなんだろうな」
「何って、・・・戦争だろ」
青葉は簡潔に答えてよこした。
「ずっと待機、待機だったところに、はっきりした目的が与えられた訳だ。あとはそれに
 向かって進んでいけばいい。それで皆、盛り上がってるだけさ」
「・・・それ、ちょっと冷たいんじゃないか」
最後の士官が扉を閉めて去り、がらんとしたブリーフィングルームには
司令代行以下の実戦指揮スタッフ、いわゆる発令所メンバーと、チルドレン二人が残った。
後は今後の動向と具体的な担当について、細かい打ち合わせを行う。
71黒縁メガネオペレーター<6/8>:03/03/19 23:46 ID:???
「俺たちは一緒に騒ぐのが仕事じゃないだろ。なるべく冷静に、常にある程度の
 平静さを維持してかないと。そうでもないと、とても戦況報告なんてできないよ」
「お前、いつも報告の時絶叫してる癖に」
「・・・なるべくって言ったろ」
マヤちゃんが俺たちを見てくすくす笑った。向こうでは、葛城さんが放心した顔で
テーブルに寄りかかっている。
「言っちゃったわね・・・」
「今更、取り消せないわよ。最終決戦だなんて」
白衣のポケットに両手を入れ、赤木博士がその隣に立つ。
「わかってるけどさ・・・なんかまだ、イマイチ実感湧かないのよ。使徒が攻めてきた頃は、
 逆に毎回決戦、って感じだったわ。今の方が、状況としては切実な筈なのにね」
「何もかも出来過ぎてるのからかもね。お膳立てが整いすぎてるっていうか」
惣流博士が椅子ごと振り返り、長い足を組み直した。片手を顎に当てる。
「敵としての相手の存在がはっきりしすぎているから、かえって自分たちの立場が
 曖昧に感じるのかもしれないわね。こちらは否が応でも、『正義の味方』
 であることを要求されてしまう。行動する理由はそれぞれでいい筈なのに」
碇ユイ博士がその後を補った。葛城さんは溜め息をつき、そうかもしれませんね、と
自信なさそうに呟いた。司令代行が苦笑いし、皆を見回した。
「それはそれで構わんのかもしれんよ。意味など問うのは終わった後でいい。
 我々が決めなくとも、時間が経てばいつかわかるものだ。
 ・・・では、始めようか。時間は待ってはくれんよ」
72黒縁メガネオペレーター<7/8>:03/03/19 23:47 ID:???
「それじゃ、以後の具体的なとこを詰めていくわ。
 まずは『E』計画関連。
 先の責任者会合で決定した通り、以前の襲撃で彼らがシンジ君たちに提言した
 ”援助”は受諾。これは旧東京襲撃での彼らの対応を見て、急遽決定されたことよ。
 もうなりふりかまってられない、ってのもあるけど、少しでも彼らの手の内を
 探るには、こちらから踏み込むしかないと判断したの」
映像資料からプリントアウトした数枚の写真を机上に広げ、葛城さんは切り出した。
粗い粒子で再現されているのは、ついさっきまで展開されていた、旧東京での戦闘の光景だ。
「もし京都の戦いを乗り越えられたとしても、それは綾波教という、私たちにとっての
脅威のひとつが消えるだけの話。むしろ、障害の減った『E』計画は、京都決戦の後、
 より活発に活動を始める可能性が高いわ」
「つまり彼らを信用するのではなく、敢えて誘いに乗る、ということね」
惣流博士が眉を寄せる。
「でも、絶対に油断できる相手じゃないわ。それは確実。あたしは大阪の戦いで
彼らの実力を実感してる。冬月司令代行、それはあなたも芦ノ湖の本部攻防戦で
 直に見ていらっしゃる筈ですが・・・?」
厳しい表情のまま隣に顔を向ける。わずかに目を細め、司令代行は答えた。
「無論、重々承知しているよ。だが彼らの行動原理は複雑であると同時に、一面で
 ひどくわかりやすい。彼らとて今度の戦いで全て出し切るつもりなどなかろう。
 混乱の維持、更にパワーバランスの均衡のための、突出した勢力の排除。
 それがこれまで彼らが為してきたことだ。今後も組織たりえぬ一大勢力として
 歴史の裏で生き延びていくつもりだろう。彼らと向き合っていくのが避けられない以上、
 少しでもその内情を知る機会があるならば、それを逃す手はあるまい」
難しい顔になる惣流博士に、葛城さんがわざと明るい声を投げかけた。
「危険は覚悟の上ですよ、惣流博士。これでも熟考を重ねた結果。おまけに
EVA能力者のお墨付き」
意味ありげな目を向けられ、渚は長い指を組み合わせた。
73黒縁メガネオペレーター<8/8>:03/03/19 23:47 ID:???
「・・・僕は無条件に賛成した訳じゃないですよ。
 ま、何か裏があっても、たぶん何とかなるとは思いますけどね」
「なんや、お前でもはっきりわからんことがあるんかいな」
鈴原君が意外そうに身体を起こす。この二人はここしばらくの間に随分親しくなった。
「僕は別に万能じゃないよ。ただ、知っていることが人より少し多いだけさ」
「なんでもええわい。まあ、こいつもえらく反対しとる訳でもないし、
 受けてみるのもええんやないですか? 何かあってもワシらでカバーしますから」
鈴原君は真面目な顔になり、身を乗り出して両肘をついた。
惣流博士はちょっと驚いた顔をし、それから頷いて、吹っ切れた笑みを見せた。
「これじゃあたしだけ一人でゴネてるみたいじゃない。はいはい、了解。任せるわ。
 いつまでも慎重論じゃあいられないものね。
・・・ところで、あなたたちの言ってた”計画”ってのは、大丈夫なの?」
隣の碇ユイ博士に向かって訊ねる。碇ユイ博士は穏やかに微笑んだ。
「心配しなくてもいいわ。あの人が、全て引き受けてくれた。
 私とシンジは、あとはただ、最後の戦いに臨むだけ。皆を信じてね」
「そう、ならいいんだけど。・・・で、まだ全部話してくれる段階じゃないのね?」
碇博士は少し悲しそうになった。
「ごめんなさい、まだ全てに確信が持てた訳じゃないようだから・・・
 私も何もかも知っている立場ではないのよ」
ふっと言葉を切り、碇博士は司令代行の方を向いた。
「冬月先生にも、ずっとご面倒をおかけしてますね。でも、あの人を
 信じてあげてください。あの人は、必ず全てを終わらせる、と約束してくれましたから」
司令代行は柔らかい眼差を返した。
「わかっておるよ。碇が肝心なことを最後まで言わないのはいつものことだ。
 こちらも碇には随分助けてもらっている。お互いさまだよ」
碇博士は微笑み、ありがとうございます、とそっと言った。
俺たちはなんとなく言葉を挟めず、そのまま静かに打ち合わせを続けた。
74エヴァ・フェット:03/03/20 00:01 ID:???
奥の部屋からホーク軍曹がフラフラになりながら現われた。
「お、おい、ホーク・・・お前、大丈夫か? いい加減にしとけよ」
アニマル軍曹がふらついているホーク軍曹を抱き止める。
続いて、メンチがやはりフラフラになりながら現われた。
いつもの変な髪形ではなく、髪の毛を下ろしている。その方が見栄えが良い。
「ねえ〜エヴァ・フェット〜っ、あんたも楽しみましょうよォ〜っ」
「馬鹿、冗談じゃねえや。俺はもっといい女とやりてえよ」と、言いながらも、ふらついている彼女を抱き止める。
ユキナ軍曹が侮蔑もあらわな表情をしている。
カーネル・バシャールが言った。
「君達、いくら今回の作戦は下手をすると死ぬかも知れんからと言って、あまり羽目をはずすな。肝心の作戦に入る前に余計な体力を消耗するとまずい。今回、我々は責任重大なんだぞ。クルーガー大佐殿の話は聞いただろう?」
そうだ、今回の教団大神殿攻撃作戦において俺達は非常に重大な役割にある。
志摩半島近海に停泊している艦隊では、クローリー・ひな大使を筆頭に誰もが教団側に味方をするつもりでいて、スモーウォーカー部隊を援軍として派遣することになっている。
だが、スモーウォーカーの新たなパイロット達はマインドコントロール処置を施されていて、当人達も自覚していないが、ある特定の“シグナル”を受けた際に、それを合図として逆に教団側を攻撃するという段取りになっているのだ。
また、その同じ“シグナル”により、本国で新たに開発されたK-1ゲリオン部隊というのも教団大神殿に総攻撃を仕掛ける手筈になっているらしい。
そして、その“シグナル”というのが他でもなく、俺達が教団大神殿に潜入して、これを爆破するということなのである。
俺達がそれを成し得ないことには、今回の大神殿攻撃作戦は何も動かないのだ。
「さあ〜て、性欲も満たしたことだし、次は食欲も満たしてもらおうか」と、ホーク軍曹が言った。「腹が減っては戦はできぬと言うからな」
7567〜73:03/03/20 00:13 ID:???
昨夜はすみませんでした。ちと体調が・・・
ついでに今も少しよろしくないので、すぐ落ちます。

OTRその後、延び延びになってた援助提案受諾+京都進攻日決定でした。
この時点から60時間後(スレ内時間で)、ネルフは京都進攻を決行。
ついでにこの時刻は偶然ながら月の出の時刻と一致してます。
勿論満月で。
で、この60時間後、というので勝手ながらアスカの一件より二週間くらいになるかなと。
ずれていたら、お手数ですが各担当さん、補正をお願い致します・・・
この後OTR組はvsド○初号機始末にIGシリーズ新刺客の撃退に賞金稼ぎらのその後に・・・
とああもうなんかもりだくさんっぽいです。頑張ろう。ヘボですけどね。

ていうか最近の自分のは書いても書いても長くなるだけで面白くないですね。
キャラが喋って動作入れて、ってルーティン作業か自分。
精進します・・・

以下連絡。

>提唱者さん
イレースの件、誤認識スマソでした。トライラックス国内で交わされてる
会話ですからトライラックスで起きた奴の話のつもりだったんですが、書き方足りませんでした。
あと独断でド○シリーズ出してすんませんでした・・・カメラが足りないかなと
思ったので。日重工の虚数バリア抜けられそうなのってど○でもドアしか思いつかなかったのです。
重ねてスマソ。あと明言してませんが、援助提案についてはちゃんと進攻前日に
”狼煙”(何になるだろう)を上げて合図します。
7667〜73:03/03/20 00:14 ID:???
>????他さん
遅れに遅れましたが京都進攻日、スレ内では一応決定です。この直後、各復興都市や
欧州の協力者たち(「L」らですか)に正式表明。即日公式のものとなると思ってます。
という訳で(本当に待たせてごめんなさい)以前仰っていたイベント、いつでもどうぞ。
ところで進攻日程、一応スジとしては綾波教側にも正式に伝えた方がいいんではと思いますが、
京都って閉鎖状態なので手段不明。不要なら流してください。

>便利屋さん
という訳で、京都に単身侵入したスズキさんの持ち帰った(と思われる)
京都の現在の状態、マップというか戦況図というか、そういうのをネルフは欲しがってるので、
日重工を通じて「売ってくれ」という打診が行きます。
データはエスペランサとともに大阪の空に消えました、ならそれはそれで・・・

>トライラックス担当さん
ろくに進められなくてすみません。
で、そちらはどのような結末を考えていらっしゃるのでしょうか?
自分が進める場合、前に書いたかと思いますが、ギーガーさんをおとりにでもして
ネルフ組が”現行犯逮捕”かなと思ってます。聖母の使徒も入れてホラーっぽくしたら
おもろいかなと思ったり。勿論未定、というか自分の妄想です。
そちらに既に決まったシナリオがある場合、合わせますので「おとなしく合わせろやゴルァ」と
声をおかけください。
あとトウジを襲うIGシリーズ、九スレ目がありますので、正面から来ると瞬殺です。
それでよろしければ、OTRサイドで始末を書きます(全然活躍なしってのにはしませんが)
それからたしぎさんについて。レイはちゃんと気づいてます、というかフウイ・ノ・レイから
死体の身元くらいは聞いてるんじゃないでしょうか。
そちらがフウイ・ノ・レイでちゃんと弔いというか、愁嘆場みたいのは既に書かれてたので、
こちらも書くと被るな、と敢えて何も触れませんでした。

落ちます。
77フウイ・ノ・レイ:03/03/20 00:22 ID:???
と、突然、爆発音が聞こえ、建物が揺れるような衝撃が襲った。
「な、何!? 何事!?」
窓の外ではホテルの別の建物から火を吹いているのが見えた。
「アレハ南側館9階、アノ炎ハN2爆薬兵器ニヨルモノデス」
「N2爆弾だと? このホテルの中でか?」
私達が南側館9階にたどり着くと、そこは大変な騒ぎになっていた。
「フウイ・ノ・レイ様、危険です! これ以上先へ行ってはいけません!」
警備員達が私を止めようとする。
「一体何があったのだ? 死者は出ておるのか?」
「それはわかりません」
そして、煙の中から骸骨のような体格をした異生物が姿を現わした。
IG-88シリーズかと思ったが、明らかに形状が違う。そして、全裸の男の襟足をつかんで引きずっている。
警備員達、公安警察官達が銃器を構えたが、今度は私がそれを止めた。
「待て。違う、あれは犯人ではない。ギーガー様じゃ」
エイリアンのような怪物は全身から煙を出しながら、やはりほとんど全裸で白髪頭に赤い眼をした美少年の姿に変わった。
全身に傷を受けていて、血を流している。すぐそばに倒れている男はスティンガーのようだ。
「うぐ・・・何者かがN2手榴弾を投げ込みおった! おかげでこのザマだ・・・!」
と、言い残すと、ギーガー様は吐血してその場に倒れた。
「ギーガー様!」私は叫んだ。「た、大変だ! 救急車を呼べ! 急げ、早くするのじゃ! グランドマスター様が死んでしまうぞ!」
78IG-88の交信:03/03/20 00:38 ID:???
IG-88W“IG-88WヨリIG-88Zヘ交信。
    光学迷彩もーどニヨリおーばー・ざ・れいんぼー艦内ニ潜入。
    鈴原とうじハコノ艦内ニイルハズダ”
IG-88Z“奴モEVAぱいろっとノハシクレダ。
    IG-88YガATふぃーるどデ破壊サレテイル。
    クレグレモ油断スルナ”
IG-88W“ソレハ百モ承知ダ。今回ハアノ時トハ状況ガ違ウ。
    光学迷彩もーどナラバスグニハ発見サレマイ。
    ATふぃーるど仕様らすがんモスデニ完成シテイル”
IG-88Z“私ハとらいらっくすノ要人達ヲ暗殺スル任務ガアルノデ、
    ソチラニハ援護ガデキナイ。成功ヲ祈ル”
IG-88W“了解”
79トライラックス評議会:03/03/20 01:11 ID:???
「オーツキ評議員に続いてまさかギーガー様までやられてしまうとは・・・」
「それにしても、あろうことか男同士で抱き合っている所を襲われるなど、恥さらしも良い所だ」
「このような事件が表沙汰になれば、トライラックスの最高機関としての威厳に関わりますぞ」
テーブルを囲んでいる6人の評議員達は口々にわめいている。
その6人の評議員達の頭上に浮かんでいる“SEELE 13 SOUND ONLY”という電光文字の入った黒いモノリスから独特の響きのある低い声が聞こえた。
“マスコミには私の方からも圧力をかけておく。捜査はあくまで非公開で進めるのだ”
「ギーガー様が入院している間、議長役はどうします?」
“取り合えずギーガーは病気で入院ということにして、君が代理を務めたまえ。ヒムラー評議員”
「ははっ、ありがたき幸せ」ヒムラーと呼ばれた眼鏡にチョビヒゲを生やした学者風の男が言った。「それでは、ホマレフ行政局長。バーベム卿が申された通りだ。刑事捜査はあくまで非公開でとエドガー公安部長に伝えろ」
「はっ、承知しました。ヒムラー議長代理殿」
そこへ通信連絡が入ったらしく、着メロのような音が鳴った。
何もないはずの空間に巨大な平面モニターが浮かび上がり、綾波レイ似の老婆のような顔が映し出される。
“イックス、の・・・キサラギ、です・・・緊急事態、発生・・・開発中、の・・・クローン使徒能力兵士達、が・・・反乱、を・・・起こし、ました・・・”
「何? クローン使徒能力兵士が反乱だと?」ヒムラー議長代理はアワを喰った。
「だから私は反対したのだ、ヒムラー君。使徒能力を持つクローン兵士がそうやすやすと我々に服従するかどうかには疑問があったのだ」
「そ、それでどうなった?」
“それ、は・・・ATフィールド仕様ラスガン、により・・・鎮圧、されました、が・・・その、騒ぎの、間に・・・訓練中、の・・・クローンアスカ2名、が・・・K-1ゲリオン、を・・・奪って、脱走・・・しました・・・”
「なッ!? 使徒能力兵士の次はクローンアスカがK-1ゲリオンを奪って脱走、だとォ!?」
80フウイ・ノ・レイ:03/03/20 02:07 ID:???
「それで、ギーガーさんはどうなったの? 死んだの?」碇君が血相を変えて言った。
「いや、死んではおらぬ。しかし、重傷を負ってバンダロング市内の病院に入院しておる。ATフィールドで防いでおらねば、さすがのギーガー様でも死んでいたであろうな」
「それにしても、どうしてスティンガーが同じ部屋に裸でいたのかしら?」ランドマスターの衛生兵少尉がいかにもうさんくさい感じの口調で言った。
「それはまあ、それなりの事情があるのだろうな」私は誤魔化すように言った。
それなりの事情と言うのは先のオーツキ評議員とたしぎ曹長の時と似たり寄ったりのようだ。
「今回ノ事件モIG-88しりーずガ関与シテイル可能性ガ考エラレマス」IG-73が金属的で無機質な声で言った。
「IG-88しりーずハ私ト同ジ戦闘機能ヲ配備。手榴弾ヲ人間ヨリモ遠クへ飛バスコトガデキルノモソノ機能ノヒトツデス。彼ラナラバ自分ハ安全圏ニイテ、N2手榴弾ヲ投ゲ込ムコトナド容易イデショウ」
「容疑者はIG-88だけじゃないわ」後輩の綾波レイが言った。「怪しい人物は他にもいる・・・」
碇君がしばらく考え込んでから発言した。
「こうは考えられないだろうか? 犯人が何者であるにせよ、この国の偉い人達の暗殺を狙っているのであれば、今回は失敗したってことになるだろう?」
「まあ、そういうことだな」トライデントの兵士が言った。「オーツキ評議員は殺されちまったが、議長のギーガーは運良く助かったってことだ」
「つまり、犯人は本来の目的を果たしていない。ターゲットのギーガーさんは死んでいないんだからね。でも、ギーガーさんは今、大怪我をして入院している。弱い状態にあると言える」
「それじゃ・・・犯人はギーガーの息の根を止めようと・・・」オーバー・ザ・レインボーの通信士が言った。
「そう、それだよ。犯人はギーガーさんが弱い状態にある所を狙ってくる可能性が高いっていうことだ」
なるほど、碇君は頭が良い。
「うむ、俺もそれを考えていた所だ」
加持リョウジ氏がそう言うと、室内は一瞬でシラーッとなった。
81トライラックス評議会:03/03/20 02:34 ID:???
“イックス、の・・・訓練施設、を・・・脱走、した・・・K-1ゲリオン2機、は・・・バンダロング、へ・・・向かって、います・・・”
何もないはずの空間に浮かび上がった巨大な平面モニタースクリーンに空を飛んでいるK-1ゲリオン2機の姿が映し出された。
「一体どうしたと言うのだ? 何があったのだ?」
“それ、は・・・わかり、ません・・・”
頭上に浮かんでいるモノリスからバーベム卿の声が聞こえた。
“キサラギ博士、急いで残っているクローンアスカにK-1ゲリオンを操縦させ、追跡させたまえ”
“はい・・・承知、しました・・・バーベム、の・・・親父、殿・・・”
「クローン使徒能力兵士が反乱を起こしたり、クローンアスカが脱走したり、一体どうなっているのだ?」
ヒムラー議長代理が焦った口調で言うと、そこへ眼鏡をかけたクローンアスカが入って来た。
「マスターの皆さん、お茶が入りました。お飲み下さいませ」今日はトレードマークのニーソックスを履いていない。
「おお、すまんな。ちょうど喉が渇いておった所だ」ヒムラー議長代理は湯のみ茶碗を受け取って飲もうとする。「ん? このお茶、変な味がするぞ」
「あ、わかりますか? そのお茶、毒が入ってるんですよォ〜♪」
ヒムラー議長代理は口の中からブッと黄緑色の液体を吐き出す。
「おい、ヨミ君! こんな時に悪い冗談は止めたまえ! ただでさえまずいお茶がますますまずくなるじゃないか!」
「ふっふっふ・・・私はヨミではありましえ〜ん」クローンアスカは眼鏡をはずしながら言った。「本物のヨミは給湯室で先に天国へ逝ってまあ〜す」
「何を言っているんだ、君は!」
「私が殺してやりましたァ〜」彼女は懐から拳銃を出して言った。「ヨミの奴、シンクロ率は低かったくせに一番出世してるからムカついちゃったんだも〜ん」
82ノヴァ:03/03/20 03:41 ID:???
「さすが、この国で一番偉いグランドマスターね」私は走り去って行く救急車を見送りながら言った。「N2手榴弾を喰らったくらいじゃそう簡単にはくたばらないわ」
「奴ハドウヤラATふぃーるどヲ使ッテ爆発ニヨル直接ノ衝撃ヲ防御シタヨウダナ」IG-88Zが金属的で無機質な響きのある声で言った。「ATふぃーるど仕様らすがんヲ使エバ仕留メラレルダロウガ・・・ドウスル?」
「ギーガー様御本人は重傷を負っている状態だから、そこを狙えば楽勝でしょうけど、恐らく警戒が厳重になるだろうから、そう簡単には手出しできそうにはないわね。でも、方法はいくらでも思いつくわ」
“アー、リイッ。アー、リイッ”
私の頭の中を奇妙な声なき声がかすめて行く。
「ねえ、IG-88Z。あそこで空中を泳いでいる魚みたいな生き物は何かしら?」
「何ヲ言ッテイル? 魚ノヨウナ生キ物ナドイナイゾ」
「おっかしいわねえ・・・あんたには見えないの? それとも、私の見間違いかしら?」
だが、通行人の中にはそれが見えているような動作を示している者もいる。
と、思っていたら、異生物の動きを目で追っていた通行人の顔がグニャッと変型して、これまた奇妙な姿の怪物に変身した。
「あら、あれは使徒人間じゃないの? 綾波教団の大神殿にいた頃、見たことがあるけど、トライラックスにも使徒人間っているのね」
「とらいらっくデモいっくすノ軍需工場デ使徒能力ヲ持ツくろーん兵士ガ開発サレテイテ、スデニ軍隊ニ配備サレテイル者ヤ予備兵力トシテ一般民間人ノ中デ生活シテイル者モイルラシイ。恐ラクソレダロウ」
「ふうん・・・そうだ、いいことを思いついたわ。IG-88Z、電話したいんだけど」
「了解」IG-88Zは身体の中から電話機を取り出して、私に手渡した。
「ありがとう・・・もしもし、バンダロング総合病院ですか? 私、ノヴァっていいますが、看護婦見習いのナミっていうクローンアスカを呼んで下さいませんか?」
しばらくして、その病院に看護婦見習いとして配属されているナミが電話に出た。
「もしもし、ナミ? 私はノヴァ。委員会からのテレパシーは受信してるわよね? ギーガー様がそっちの病院へ連れて行かれたわ。わかってるわよね? 方法はまかせるわ。誰にもわからないようにやるのよ」
83トライラックス評議会:03/03/20 04:07 ID:???
6人の評議員と行政局長は状況が把握できずに困惑していた。
頭上に浮かんでいるモノリスから低い声が響いた。
“何をしている! その者を取り押さえろ!”
それを聞いて、会議室内の一同はハッと我に返った。
「君、そんなオモチャはしまいたまえ!」ホマレフ行政局長がクローンアスカに迫った。
しかし、その次の瞬間、クローンアスカは拳銃を発砲し、すでにこれまでに射撃訓練も受けていた彼女は一発でホマレフ行政局長を射殺した。
ホマレフ行政局長がテーブルの上へすっ飛んで行ったので、ヒムラー議長代理は真っ青になって叫んだ。
「警備! この者を射殺しろ!」
それが彼の最後の台詞であった。これまた次の瞬間、ヒムラー議長代理はクローンアスカに射殺された。
会議室内に控えていた赤い制服の警備兵達が銃器を発砲し、クローンアスカも血飛沫を飛び散らせながら扉の外へすっ飛んで行った。
だが、扉の外から他にも軍服を着たクローンアスカが2人、入って来て、これまた銃器を発砲した。
瞬く間に会議室は凄まじい銃撃戦の現場となる。
警備兵達がクローンアスカの1人を射殺したが、もう1人が警備兵の1人を射殺した。
机の下に隠れていた評議員の1人が死んだ警備兵の武器を拾って発砲し、残る1人のクローンアスカも倒れた。
「ふっふっふ・・・もはやここまでね。それじゃ一緒に極楽往生しましょう・・・」
倒れたクローンアスカは着ていたジャケットの胸をはだける。そこにはパイナップルのような形をした物体が何個もぶら下がっていた。
「そ、それは、N2手榴弾・・・!!」彼女を狙撃した評議員は一瞬で表情も動きも凍り付いた。
「極楽往生間違いなし〜ッ!!」クローンアスカが叫び、そして、N2手榴弾が爆発した。
84便利屋スズキ:03/03/20 04:17 ID:???
伍号機での出撃の無理が祟りスズキは寝込んでいた。
「な、ナナコた、頼む慣れない食い物を作る時は毒見してくれ。」
舌が痺れる毒物級の料理でも食、食わなければ
「私の勘なら大丈夫よ。」
「だからそう言う事ではなくてだな。」
どうにか悶絶し苦痛で汗を滲ませ食い終えた。
「ナナコ、用事があるので少し出かけてくる。」
松葉杖を付きやつれ気味で研究室に向かった
研究機材が並ぶ部屋で後ろから博士が突然現れた
「誰もいないのかってナオコ博士、いつの間に」
「まだまだ貴方も甘いわね。所で健康診断の結果は出てるわよ。」
「で、今俺の体はどうなっているんですか?」
「心配ないわ。単に体内の生体ユニットが一時的に
休息しているだけだから。」
今はタダの人並の体とは
「ナオコ博士、体はいつ元通りに落ち付くので」
「ふふふ、大丈夫一月もあれば元に戻るわ。
希望なら今すぐにでもできるわよ。」
「いえ謹んでご遠慮させてもらいます。」

85トライラックス担当:03/03/20 04:45 ID:???
今日はえらく飛ばして急展開。
これまで「人が死ぬ」場面はなるべく避けていたのですが、
今回の急展開でかなり死者が出てしまいました。
はっきり言ってトライラックスは壊滅寸前状態です。
すでに死亡
 評議員6名(ヒムラー議長代理、他)
 クローンアスカ4名(ヨミ、他)
 ホマレフ行政局長
 警備兵数名
重傷
 ギーガー
 スティンガー
生死不明
 エルンスト・フォン・バーベム
(ちなみにギーガー以外にももう1人、生き残っている
評議員がいることがわかると思います)
IG-88Wとトウジの戦いはトウジがATフィールド仕ラスガンで
やられそうになった所を鼠がIG-88Wに飛び掛ったため、
トウジが逆転勝ちする、みたいな感じをリクエスト。
IG-88Zの方はランドマスター衛生兵少尉が狙撃して倒し、
その後、IG-73がプログラムを組み替えて良いロボットに
改造する、みたいな感じがいいかな。
86????:03/03/20 18:33 ID:???
「ヤツら、とうとう来る気になったようだな」
オレは『彼女』に話しかけた。
「ええ…そろそろ私も動かせてもらうわ」
手にしていたティーカップを置き、彼女は立ち上がった。
「フフフ…しかしこのタイミングだと、厄介事が増えるな」
儀礼用の杖を手にした彼女はそれに答える。
「でも…見逃すよりはいいわ。……たとえ、心傷つけたとしても」
それに対してオレはカフェオレをすすりながら答えた。
「まあいいさ。と、するとこの前のヤツも呼ぶのか?」
「ええ。もし到着するのが私が戻るのより早ければ案内は頼むわ」
そして、彼女は行こうとする。そこへオレは話し掛ける。
「ああ。……ところで、『アレ』はどうする?」
その言葉に対し、彼女はしばし動きを止めて答えた。
「……とりあえず、最後に行ってみるわ。あの女は動く様子が無いから」
そして、今度こそ白い羽根が舞い、彼女の姿は消えた。
「さて…こちらも歓迎の準備だ。……まずは派手な見世物の準備からいくか………」
87綾波寮責任者:03/03/20 18:34 ID:???
この前の結婚式から二週間が過ぎた。ネルフの方から来る連絡ではあの後例のトライラッ
クスやらE計画やらのせいで色々とあったらしが、ここは変わらず平和だ。
なにせ、旧東京でそのトライラックスのエヴァ(蝿騒動の時に見たのと同じタイプだ)が
暴れ(理由は知らないが、この前ここでの結婚式に出てくれた国の人々が結局綾波教と
組んだ挙句にこんな行為に出たのは正直ショックだ)、そして破壊される事件があって
も、結局直接的な被害は無かったのだから。
まあ、そんな事を尻目に俺は今日、レイ達を十人ばかり連れて、今度彼女達が引っ越す
予定の元女子寮の様子を見に来ている。こんなに平和でいいんだろうかとか、不謹慎な
事を考えていると、バチがあたったのか、ソレは来た。
88綾波寮責任者:03/03/20 18:34 ID:???
ふと気がつくと、白い羽根が舞うのが見えた。鳥でもいるのかと思うと、レイ達の様子
がなにかおかしい。そう…明らかに怯えているのだ。そして、彼女達の視線の方向に目
を向けると、そこにはもう一人…明らかに雰囲気も服装も違うレイがいた。
……俺は彼女を知っている。つい二週間ほど前に忘れたくても忘れられない形で出会っ
たのだから。そして、彼女はこの前よりも更に悲しみを含んだ目で言葉を発した。
「今までこの子達をありがとう。けれど、あなたは連れていけない。ごめんなさい」
俺は聞き返した。
「ありがとう? 連れて行けない? どういう事だ!?」
しかし、彼女はこう答えただけだった。
「……あなた達。行くわよ」
レイ達は怯えて顔を横に振る。しかし、一陣の風に乗り、白い羽根が舞ったかと思う
と、彼女もレイ達も消えていた。
しばし俺は呆然としていた。そして、我に返ると、あわてて農場に連絡を取る。すると、
作業の現場でも同様の事が起き、残りのレイ達も連れ去られたらしい。特にアオイはサ
カキさんの所に届け物(ちなみに農場で一番噂になってる二人だ)をしに行って、彼の
眼前で連れ去られたとか。とにかく、俺はOTRとナオコ博士にあわてて連絡をした。
89便利屋スズキの事務所にて:03/03/20 18:36 ID:???
松葉杖を付き、便利屋スズキは自宅へと戻ってきた。そして、そこで彼が見た光景は、
まるで予想のつかない物だった。
部屋の中央には彼の秘書であるナナコが、怯えて身動きすらできないまま腕を掴まれて
いた。そして、足元にはスズキの部下達が転がっている。一人は気絶させられ、黒豹は
完全に停止した訳では無いが、強い衝撃で破壊されている。そして、まほろは尖った物
で刺された後があり、動く事ができないようだった。そして、ナナコの腕を掴んでいる、
これらの行為を行ったと思しき者……白いエヴァンゲリオン零号機はスズキを見て言った。
「いい所に帰って来たわね。今までこの子をありがとう」
それに対し、スズキは怒声を返した。
「なっ! なんだてめぇは!?」
白い零号機は妖艶な雰囲気の綾波レイの姿に戻りながら答えた。
「……この子に『肉』のおまじないを教えたバカよ。…そして、この子にはしかるべき
所に来てもらうわ」
それに対し、スズキは返した。
「ハァ!? どういう事だ!?」
しかし、彼女は白い羽根を舞わせながらナナコと共に消えた。このような言葉を残しながら。
「あなたに埋め込まれた生体ユニット…古の兵器たるガイバーユニットにはまだ秘められ
たる力があるわ。それを目覚めさせれば、司教ぐらいには勝てるかもね」
90町奉行の役宅にて:03/03/20 18:37 ID:???
その日、町奉行はリナと共に一息入れていた。このまま平穏に過ぎるかと思っていた時、
白い羽根と共に聖母は現れた。今回の聖母の持つ雰囲気に、リナは本能的な恐怖を感じる。
何の用かと聞く町奉行に対し、聖母は答えた。
「その子に救いを与えるため、その子をしかるべき所に連れて行くわ」
その言葉にある種の欺瞞を感じ取った町奉行に対して聖母は答えた。
「けれど…私にできるのはこれだけ……」
そして、リナもまた白い羽根と共に消えた。
91聖母とランドマスター隊:03/03/20 18:38 ID:???
オーバー・ザ・レインボーから離れてパトロールをしていたランドマスター隊は、道の真
中に立つ人物に気付いた。それは、彼らが二週間前に会った人物…綾波教の聖母だった。
その雰囲気に、レナは本能的な恐怖を感じ取る。そして、聖母はレナへと告げた。
「少し早いけど…会いに来たわ」
用向きを尋ねられた彼女は答えた。
「その子…レナを生かすために迎えに来させてもらったわ。私にできるのはこれぐらいだから」
戦闘態勢を取るランドマスター隊。そして、隊長がコンバットスーツを着用し、レナが変身
するのを見て、聖母もまた変身した。
……勝負は一瞬だった。無数の羽根手裏剣が隊員達に刺さり、彼らは体が麻痺してしまった。
隊長でさえ、羽根が刺さったのはスーツ部分にも関わらず、スーツのメカニックごと肉体が
麻痺する有様だ。そして、聖母はレナを容易く捕らえた。
「さあ…行きましょう」
だが、レナは彼女のジャックナイフを出現させ、聖母の腕に突き刺した。先ほどの戦闘では、
ATフィールドも展開せず、よけもしなかったのに通常兵器で傷ひとつつかなかった聖母の
身体だが、これは突き刺さり、聖母は血を流す。
「……面白い玩具を持ってるわね」
聖母はそう言うと、ナイフを引きぬき、投げ捨てた。そして、それは偶然にも倒れている
隊長の顔の側に刺さる。
「さあ、行きましょう」
そして、レナもまた消えた。尚、残された隊員達は数分後に回復し、身体にもメカニック
にも、なんの後遺症も見られなかった。
92????:03/03/20 18:39 ID:???
そして、そいつ…シャドームーンともZOとも呼ばれる存在の乗るバイクがやって来た。
オレはそいつを出迎え、一つの建物…人工進化研究所へと連れて行く。
そして、エレベーターで地下に進み、空洞に浮かぶ部屋の前に進む。
「お前はここを守れ。ここに必ず来る者達がいる。……この中にはお前の同類が集められ
ている。まさにお前が敵を待つにふさわしい場所だ。まあ、しばらくは皆眠ってるがね」
さて、『あと一人』はどうなるか……。
9386-92:03/03/20 18:40 ID:???
ども、????他っす。時間無くなったので、軽い連絡だけ。そして、皆さんすみません(謝

○黒ブチメガネさん
まとめ本当にご苦労様っす。で、これがずいぶん前から言ってたイベントっす。つまり、レイ
系キャラ総誘拐ですね。

○トライラックス担当さん
えー、これでわかりますね。最後の一人はもはや綾波レイであってレイで無いと認識された
フウイです。この後の聖母来訪の結果をどうするかで彼女が京都に来る形が変わりますね。
ところで、ノヴァとレイの対決っての思いつきましたが、どうです? OKなら彼女が追い詰
められた所でやりますが。

○便利屋スズキさん、町奉行さん、厚木基地最後の兵士さん、某農場新入りさん、鼠の中の人さん
どうもすみません(大謝 ただ、以前から言ってたネタふりの正体がこれっす
副隊長個人日誌
会談後ホテルに滞在中暗殺事件発生。
痴情のもつれと思われたが、種々の状況から暗殺、と判明。
状況から我々も容疑者としてマークされている。
理由は、綾波教との条約締結に対する不満、という至極単純な物だろう。
無論、日本の現状をしればそう思わなくもないだろうがあえて不利な状況を
選ぶような愚行は犯さない。
情交の場を襲撃したとなれば犯人は、そこに評議員が宿泊していることと
さらには、無防備であることをしっていたということは予測されている。
その後、ファーストチルドレン、少尉、ネロの3名で再度事件現場を視察時には
跡形も無く証拠は隠されていたということである。
ただ、床の痕跡などから事態は思ったより複雑なようだ。
3名が戻り報告をきくと現行犯逮捕を加持は示唆する。
どうやら犯人がわかっている、と思われる。
いや、可能性としての犯人ならば心当たりはある。
だとすると、現場を押さえるしかないのだが、敵は複数の様子。
被害は数箇所におよび、さらに敵の目的はトライラックス中枢の壊滅が目的。
さらに今回はN2による爆弾テロも発生したということである。
なお、この状況により我々は独自の捜査を開始するとともに、一応グレー
ではあるが、アリバイのある状況も発生し、行動に支障は受けない模様。
私と少尉で独自行動をとる予定だが、気になるのは時折見える奇形化した
とびうおのようなものである。
今回の件に関係は無いと思われるが、注意をそくす。
ネオ・トライアル/1012号1
「少尉、見えているか?」
窓の外を軽く示す。
ランドマスター副隊長は気が付いてないように見せているが相手が不可思議な
者である以上、ばれていると判断して行動している。
「ええ。声も聞こえます。」
少尉は、呟くと手早く装備の確認をしている。
「声か。残念だが俺は聞こえない。手持ちでやれるか?」
「わからないわ。ロシアでもかなり特殊なことや、おかしなもの相手にしたけど
今回の奴は、まったくわからない。」
そういうと、少尉は手持ちのガススプレーガンをセットする。
「中身はなんだ?、いや、聞かないほうがいいか。」
「デスソースと、この間の最強唐辛子、サンマックス混合気。普通の人間なら確実に
粘膜が焼けますね。」
副隊長大尉は、肩をすくめると一つのダーツを手にとる。
「先端はやはりサンマックスか?」
少尉はくすっと笑うと首を振った。
「デスソースです。使いますか?」
激辛唐辛子の粉末を入れたケースを出す。
副隊長は無表情にそれを数本のダーツにつける。
「まさか、ガススプレーで犯人退治ってわけじゃないだろうな?」
「ロシアの医務兵は、かなり特殊な事態にも対応できるんですよ。犯人の捕獲は
このガス狙撃ライフルです。」
取り出した物は、長さが2mは有ろうかという長銃身のライフルだった。
だが、ストックと弾倉付近の形はいびつだ。
「これならフルにポンプをつかって充填すると、2発撃てます。」
「2発、か。外したら?」
「外しません。1発で仕留めます。」
ネオ・トライアル/1012号2
「弾丸はなんだ?」
「これです、激辛弾頭。サンマックスやデスソースだけではなく刺激物を混載してます。
ショック死は免れませんね。仮にシールドの類で防いでも中身や外が飛び散ればかなり
のダメージは出ますから。」
「スティンガーの時以上だな。」
「まあ、仇討ちですから。」
にやっと笑う少尉。
「嫌ってたんじゃないのか?」
大尉が意外そうな顔で聞く。
「嫌いですよ。だけど憎めない馬鹿っているじゃないですか。スティンガーはその
憎めない馬鹿なんですよ。」
「姉弟みたいなものか?」
「どっちかっていうと、妹でしょ!」
少尉がそう言ってライフルを構えて笑う。
大尉はまるで無意識のようにダーツを背後に一つ投げた。
「アーッ、リィィーーッ!」
そこには、窓をすり抜け背後に近寄っていた聖母の使徒が居た。
ダーツはその使徒に刺さっていた。
「普通の武器チェックじゃないんだ。」
大尉は、ライフルのチェックに見せかけた位置の指示にあわせてダーツを投げたのだった。
「さすが、元SASですね、大尉。」
「腕はおちてないさ。行くぞ。」
2人は、装備をもつと部屋から出た。
だが、2人がホテルから出た姿は誰も見ていない。
隊長個人日誌
聖母に不覚を取る。
突然現れた彼女は、レナを迎えにきたという。
雰囲気からレナが本能としての恐怖を感じたようだ。
動きから変身をする。
こちらもコンバットスーツを蒸着する。
だが、一瞬で彼女は隊のものを麻痺させるとコンバットスーツごと私を麻痺させた。
だが、流石に赤木博士の制作したものか身体が完全に麻痺したようではない。
少しは動けるのだが機械そのものが麻痺したと思える。
隊のもの全員が身体が完全に動かなかったという。
レナは、あのジャックナイフで聖母に切りつける。
レーザーブレードですら傷つかなかった聖母の身体に傷がついている。
あのナイフは、いったい。
だが、致命的ではない。
ナイフは引き抜かれ私の顔の近くに突き刺さる。
聖母がレナを連れ消え去り数分後、麻痺も無くなった。
だが、麻痺が消える前に私の前に一つ別の羽が降ってきた。
それは金色の羽で、顔の上に落ちると声が響いた。
心の力を使うのであれば迷いは禁物だ、と。
迷いがあるのであれば力を使いこなすのは難しいだろう。
レナに伝えよ、と。
助けるためにも力を使う時が必要だ。
だが、助けたくば、迷うな。
そのことに迷いがあれば力は使えない。
というと、その羽はジャックナイフに吸い込まれたように見えた。
だが、迷っていたのはレナだけではない。
私も聖母と戦うことに迷いを感じているからだ。
隊長個人日誌2
事態を報告すると同時に赤木博士によるスーツのチェックを受ける。
「母さんと作ったスーツが機能できなくなるなんて。そんなことは二度とさせないわ。」
というと、怪しげな笑いとともに自身のラボへと消えていった。
不安を感じる。
隊のものは、レナ救出をすべきだと騒ぐが制する。
聖母は生かすためといった。
ならば殺すまい、という判断と、聖母には殺意はなかったと思えるからだ。
生きていなくていいのなら、その場で殺してつれていくだろう。
聖母にはそれくらいすることができるだろう。
隊の者も他の部隊の物も先行してでも救助すべきだというが下手な動きはレナの
命だけではなく、他の綾波姉妹や、町奉行のところのリナをも危険に巻き込む可能性が
あるということを諭し、生きて救助するためにも冷静さが必要だと説く。
死体の回収は絶対にしないからな、と念を押して言う。
特にトライデントの兵たちは年齢が若く今すぐにでも暴走しかねない。
ここはチャンスをまつためも自重すべきだと言うことを覚えてもらう。
下手に攻撃にうつるならまず、周囲や敵の様子を調査しろと怒鳴る羽目になった。
葛城作戦部長はそれがSEALSのやり方か?、というがこれが捕虜奪還の基礎だ、と話す。
同時に、いま動くより副隊長や衛生兵少尉が戻るまでまち、万全で活動したいと伝える。
厚木基地最後の兵士担当です。
副隊長と少尉は、一応こういう感じで動きました。
あとで、ネロや加持たちと合流してもいいですし、独自に
バックアップを指示されている、でもいいです。
聖母の使徒への攻撃は、試したということだけ。
聖母の使徒だとは2人は知りませんし、トライラックスの監視生物
というくらいの認識です。
幽霊を見たり出来る人は触れるというので、ちょっと拡大解釈して
しまったかもしれませんが、まあ、そのときは副隊長に霊感でも。

>>????他さん
一応、ジャックナイフにはこういう理由付けをしておきました。
バイオレンスジャックの力の一部なので、迷いがあると弱いという。
レナも隊長もお互い、聖母に同情のようなものを結婚式のときにもって
しまったため、というのがいいかなと思ってです。

ちなみに、コンバットスーツはリツコが意地になって改造します。
そんな派手なパワーアップはありません。
ギャバンでもあった、壊れたときの修理とパワーアップ程度です。

では、今日はこの辺で。
10076:03/03/21 00:11 ID:???
こんばんは、なのですが、今夜はちょっと書けそうにないです・・・
連絡だけ少し。

昨日し忘れた、本来絶対に忘れてはならなかった連絡。
>厚木基地最後の兵士さん
過去スレのhtmlうp、本当にお疲れさま、そしてありがとうございました。
量が量だけにすんごい手間がかかったと思います・・・ご苦労様でした。
大感謝。やはりあなたは神様です(おおげさ)

急な話で申し訳ないのですが、今週末から週明けにかけて、長期間全く来られません。
具体的には22日夜〜24日夜にかけて。24日夜には戻って来られるようにしますが、
怪しいです。25日昼間には(書き込めるかどうかは不明ですが)確実に戻ります。
次夜には来て、担当させてもらってるところをあれこれ何とかまとめて行こうと思います。
書き手の皆様には多大なご迷惑をおかけすることになると思いますが、どうかご容赦を。
自分の書いてる部分、いない間に何があっても結構です。書いたもん勝ち。
京都戦、開始されてても構いません。何とか合わせて行きます。

以下、連絡を。
10176:03/03/21 00:11 ID:???
>トライラックス担当さん
本国訪問、なんか介入しようにもできそうにないので、以後の展開は全てお任せします。
後は自分はOTR通信士で実況だけします、解決までどうぞご自由に。
OTRのIGシリーズの方は、次夜きちんと書きますのでご安心を。
ところで、セカンドクローンたちのうち何人かがATF張ってることなんですが。
これまでのスレで、ダミーコアorセカンドクローンがそういうEVA能力者並みのことが
出来るという描写は一切なかったんで、少し気になってます(出来ないと明言もされてないですが)
自分はとりあえず「委員会にあらかじめそういう力を与えてもらっていた」
という解釈で納得することにします。しつこくてスマソ、ですが、どうしても気になるんで。
ごめんなさい。

>????他さん
そういう訳で、次夜は来られますが、その後少しいないです。
どんな展開が起きても自分は受け入れます。本国訪問決着、京都進攻合わせて
ガンガン行ってください。
>>86〜>92、なんかこのスレで久しぶりに「燃えた」気がします。
毎回のことですが、そちらのネタ、何だかものすごく燃えるし、じゃあ俺もスゲェの書いたるぜ!という
気分(可能不可能はともかく)にさせて頂いてます。最近スレにいるのがちょい辛かったので
ありがたかったです。何とか京都戦終了まではここにいさせてもらおうと思います。

それでは、また次夜に。
ん…?
103エヴァ・フェット:03/03/21 02:41 ID:???
ホーク軍曹が「腹が減っては戦はできぬ」と言ったので、俺達は食事を取ることになった。
メインデッシュはボイルしたソーセージである。マスタードをぬるとこれがまた非常に美味い。
ただし、この美味いソーセージが一体何からできているのかを知ったら、たいがいの人間は幻滅するだろう。
食事を終えると、俺は食後の運動がてらそこいらを散歩して回った。
女子高校生のようなブレザーの制服を着ていると、いかにも粗野な感じの労働者達が俺の方を振り返る。
俺の股間に男の性器がぶら下がっていることを知れば、あいつらはどう思うだろうか?
港からはありとあらゆる物資が運び込まれている。
ATフィールド仕様ラスガン、N2手榴弾・・・そして、ひときわ大きなコンテナが運ばれ来た。
中に入っていたのが何なのかを知って、俺は驚いた。
それは汎用人型決戦兵器、しかも全身にあらゆる兵器を搭載している。
体色はグリーン、頭部前面に見覚えのある郵便マークのようなスリットが入っている。
そう、俺が等身大EVA緑号機に変身した時の姿にそっくり同じで、サイズははるかに大きい。
「こ、これは一体・・・」
「驚いたかね? エヴァ・フェット」独特の響きのある低い声に振り向くと、そこにクルーガー大佐が立っていた。
いつの間に・・・気配が感じられなかった。
「これは旧型エヴァンゲリオン陸号機だ。サードインパクト以前に建造された、な」
「サードインパクト以前に? それでは、やはりゼーレが開発した物ですか?」
「いや、ゼーレではなくバーベム財団が開発した。と、言っても、バーベム財団も元を正せばゼーレの分派勢力だがな」
104名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/21 02:51 ID:CAPhnpJa
結論はイラク戦争がサードインパクトということで。。。
105エヴァ・フェット:03/03/21 03:56 ID:???
「サードインパクト以前に使徒が来襲しておった頃、旧EVA零号機が第16使徒との戦いで自爆したことはもちろん知っておろうな?」
「はい、フウイ・ノ・レイ様からお聞きしたことがあります。フウイ・ノ・レイ様はその事件で大怪我をしてサイボーグになったとか・・・」
「その事件により旧EVA零号機は破壊されたが、バーベム財団系の研究開発チームがその残骸の一部を回収し、東南アジアの兵器開発施設でその細胞を元に新たなEVAを建造したのだ」
「東南アジア?」俺は妙に思い当たるものを感じた。「もしかしてマレーシアではありませんか?」
「そうだ。その中の1体、この陸号機はマレーシアの兵器開発施設で建造された。よくわかったな」
「なるほど、どうりで・・・」俺は以前、便利屋スズキに殺されかけ、死んだふりをして行方をくらましていた時のことを思い返す。
マレーシアに潜伏している時、俺はそれまでには覚えがなかった不思議な力を感じ、等身大EVAに変身する能力を手に入れたのだ。
「ところが、現地の開発班が財団に完成を報告する前にサードインパクトが起こったため、それらに関する記録が喪失してしまい、かなり最近まで忘れられていた」
クルーガー大佐の姿をしたバーベム卿はサードインパクトの混乱により謎となっていた陰の歴史を説明する。
「ちょうどお前が日本でEVA細胞を回収して帰還したのと同じくらいうの頃だったかな、ダンドリッジ将軍の駐留部隊がマレーシアの山奥の軍事施設跡でこの陸号機を発見したのは・・・」
「それで、そのEVA陸号機を今度はトライラックスで流用しようと言うわけですか、親父殿」
「うむ、実験的にこの陸号機の細胞からK-1ゲリオンもクローン再生されておる。場合によっては今回の作戦で君にこの陸号機を操縦してもらうことになるかも知れぬ」
「私がこの陸号機を、ですか? スモーウォーカーなら経験があるのですが・・・自信がありませんな・・・」
「君なら不可能ではないのではないかな?」
「そうでしょうか・・・」
「君ならできるだろう、たぶんな」
「はい、ありがとうございます。そう言っていただけると、御期待にそえるよう努力せねば、という気分になります」
106ノヴァ:03/03/21 04:38 ID:???
「ところで、IG-88Z。委員会とやらは私達にトライラックスのエライさん達を暗殺しろとしか言っていないけど、今回の件が片付いたら、あんたはどうするつもり?」
私な街の通りの自動販売機で缶ジュースを買いながらIG-88Zに尋ねた。
「ドウモシナイ。次ノ仕事ガ入ルノヲ待ツ。ソシテ、ソノ仕事ヲスル。与エラレタ仕事ヲスルノガ私ノ役目、私ノ存在意義」
「そういうのって面白くないんじゃない? あ、あんたも飲む?」
「私ハろぼっとダ。じゅーすヨリモ良質燃料ヤおいるノ方ガアリガタイ」
「そうだったわね・・・でもあんたの仲間のIG-73とやらはアフリカあたりでえらく出世してるわよ。あんたもこの国でひとやま当てるっていうのはどう?」
「ヒトヤマ当テル? ソレハドノヨウナコトヲスルノダ?」
「この国の偉い人達はじきに皆殺しになるわ」私は缶ジュースのフタを開けた。「そうしたら、今度は私達がこの国を頂いて、支配者になってやるのよ!」
「支配者? 私ニハワカラナイ。私ハ与エラレタ仕事ヲスルノガ役目、存在意義」
私はフウ〜ッと溜め息をついてからジュースをゴクッと飲んだ。
「それじゃあ、こうしましょう・・・私が貴方に新しい仕事を与えるわ。私はこの国の支配者になりたい。ねえ、IG-88Z・・・私がこの国を手に入れるために力を貸して下さらない?」
「報酬ニ何ヲクレル?」
「貴方を私の一番の部下の最高幹部にしてあげるわ」
「イイダロウ、ソレナラ引キ受ケヨウ。私ニハ命令ヤ依頼ヲ与エテクレル人間ガ必要ダカラナ」
「ありがとう、IG-88Z」私は金属でできているIG-88Zに抱きついてキスをした。「そうと決まれば話は早いわ。ナミ達と合流して、他にも仲間を増やしましょう」
「らじゃ〜、リョウカ〜イ」
と、その時、私の頭の中に何やら奇妙なパワーを持つものがかすめていくような感覚が走った。
先ほどから街の中でしきりに見掛ける魚のような姿をした実体のない異生物とは違う。
「IG-88Z、貴方にはわかるかしら? どうやらこの国にはギーガー様やバーベム卿の他にも得体の知れない奴がいるみたいよ」
107大統領:03/03/21 05:06 ID:???
テレビの国からこんにちはダス。ワダスはトライラックスの大統領ダス。
だいぶ前にチラッと登場してたダスが、覚えている人はいるダスか?
カキコ担当者本人も忘れてたくらいダスから、他の皆さんは忘れてても仕方ないダス。
ワダスは一応、サードインパクト直後の選挙でトライラックスの大統領に選ばれたダス。
ところが、大統領と言っても名ばかりで実権はないダス。
実権はバーベム財団の息のかかった評議会のマスター達が握っているダス。
ワダスは悔しくて悔しくて夜も眠れなかったダス。
ところが、最近になって国内で評議会のマスター達が相次いで命を狙われるというテロ事件が起こっているダス。
これらの事件により、最高指導者のギーガーは重傷を負って病院送りになったダス。
ザマァ見ろダス。ワダスをないがしろにして政治を動かすから罰が当たったダス。
神様もそう言ってるダス。最近、神のお告げが聞こえるダス。夢の中に神様が現われるダス。
ワダスの夢の中に現われる神様はハエのような姿をしていて、顔はゴーグルみたいな物をつけた老人で、背中に他にも顔が生えてるダス。
神様が言うダス。この機会に大統領であるワダスに実権を掌握しろ、と。
だから、ワダスは実権を掌握するダス。トライラックスの本当の支配者にあるダス。
さあ、ワダスに賛同する者は集まるダス。
ん? そこにいる2人組は何者ダスか? 青い髪の毛をした女の子とロボットの2人組ダス。
もしかしてスーパーミルクチャンとてつこではないダスか?
108ノヴァ:03/03/21 05:31 ID:???
「最近、神のお告げが聞こえるダス。夢の中に神様が現われるダス」
街の真ん中でブタみたいな顔をした変なオジサンが裸踊りをしながら演説をしている。
「ワダスの夢の中に現われる神様はハエのような姿をしていて、顔はゴーグルのような物をつけた老人で、背中に他にも顔が生えてるダス」
その変なオジサンの言うことには思い当たることがあったので、私達は立ち止まった。
周囲には野次馬が集まっている。
「あの人・・・この国の大統領じゃない?」
「ダガ、コノ国ノ大統領ハ実権ガナイノデ、たーげっとニ含マレテイナイ」
ところが、大統領は私とIG-88Zに気がついたらしい。
「ん? そこにいる2人組は何者ダスか? 青い髪の毛をした女の子とロボットの2人組ダス。もしかしてスーパーミルクチャンとてつこではないダスか?」
「この馬鹿っ面〜っ! 私はスーパーミルクチャンじゃなくてクローンアスカのノヴァよ! そして、このロボットは私の一番の部下のIG-88Zよ!」
「神様が言ってたダス、クローンアスカは選ばれし者だと。君達、ワダスと手を組んでこの国を掌握してみないダスか?」
そこへ警官隊が押し寄せて来た。
「いくら大統領でも公衆の面前で裸踊りをするのはワイセツ物陳列罪ですぞ!」
「邪魔をするなダス!」大統領が叫ぶと、その周囲の空間に赤い光の幕が走り、警官隊は弾き飛ばされた。
「邪魔をする者はお仕置きダス! 皆さん、お仕置きしてクダサイ!」
すると、周囲に集まっていた野次馬の顔が変型して使徒人間に変身すると、警官隊に襲いかかった。
「うわあああ〜っ、助けてくれェ〜っ!」警官隊は使徒人間の群れに囲まれて悲鳴をあげている。
「ドウヤラ大統領モ改造ヲ施サレテ使徒能力ヲ持ッテイタヨウダナ」
「面白いわね・・・IG-88Z、この人も仲間に入れちゃいましょう。何かの役には立ちそうよ」
109トライラックス担当:03/03/21 05:55 ID:???
と、言う訳で、トライラックス本国はかなりヤバイ状態になってしまいました。
・ノヴァ、IG-88Zを一番の部下に従え、トライラックスの支配者になろうと画策。
・ギーガー達が入院している病院では看護婦見習いのナミがこれを狙っている。
・トライラックス側にもクローン使徒人間がいて、教団側の指令で動いている。
・大統領も使徒能力を持っていて、これも委員会の指令を受けて使徒人間を操る。
・評議員の大半はすでに死亡、もしくは重傷。
・クローンアスカの中にも死者が出ている。
・イックスを脱走したK-1ゲリオン2機がバンダロングへ向かっている。
・ただし、同じくK-1ゲリオンがこれらを追跡している。
と、言うか、今回のトライラックス本国での大事件は当初よりも構想スケールが
広がってしまい、トライラックス側は総崩れ状態になってしまうものと思われます。
京都での特攻作戦も当初の予定から微妙にズレてきた感があるし・・・。

あと、>>103,>>105で語られているEVA陸号機ですが、
旧零号機の自爆事件やエヴァ・フェットのEVA能力覚醒との関連性を考えて、
こんなふうに辻褄を合わせてみました。合ってないかな・・・?
110トライラックス担当:03/03/21 06:18 ID:???
>厚木基地最後の兵士さん
絡みありがとうございます。
衛生兵少尉さんはスティンガーの仇を討ってくれるんですね。
けど、IG-88Zには少尉の秘密兵器が通用しないような気が・・・。
>????他さん
ノヴァとレイの対決・・・やっぱそうなりますか。
ちなみにノヴァは最後はフウイの前で自殺させて、それを見たフウイが
教団に対する怒りを燃やす、みたいな構想だったのです。
どうしようかな?
>黒縁メガネオペレーターさん
ノヴァがATフィールドを使ったのは、その通りです。
委員会から力を与えられていたのです。

それにしても、自分でカキコしていて気づいたのだが、
>>83で評議会を襲撃したクローンアスカ達はどうして
ATフィールドを使わなかったのだろう?
たぶん彼女達は自分達がATフィールドを使えるということ自体に
気づいていなかったとか、そんな所だったのではないかと思う。
111フウイ・ノ・レイ:03/03/21 06:19 ID:???
メタモードで111get!
112????:03/03/21 18:51 ID:???
さて、こちらもそろそろ準備を始めるか。大神殿の祭壇でオレは防衛システムの発動準備
にかかる。かつてこの地に仕掛けられた防衛システムは、ある種の力…「呪術」や、「魔
術」と呼ばれた力をある種類の物を増幅させたり、ある種類の物を封じたりしてきた。言
わば、特定の種類のATフィールドを強化したり、抑えこんだり、発生させたりしてきた
訳だ。そして、そのシステムは近代化と共に弱体化していたが、オレはそれに目をつけ、
オレの力と、ジジイの力と、『彼女』の力でそれを再現した。
だが、これの欠点として、この力は使徒の類の力さえ弱体化させる。だから、オレ達はこ
のシステムを直接は使用しない。……しかし、このシステムの一部を壊し、逆転させると、
面白い現象が起きる。……特に、死の世界に行けぬ、もしくは呼び出された魂が多いこの
世界ではな。おあつらえむきに、この地には魂の行くべき世界と時空間が近い領域もある。
そして、オレは頂法寺、六道珍王寺、蓮華王院、青蓮院・将軍塚、剣神社の五箇所に設置
していた、それらのシステムの「要」となる部分を破壊した。そして、オレは呼びかける。
「この地に集いし怨霊よ。汝らの本能のままにその持てる力を全て預けるがいい!!」
……さて、これでこの地に古い時代から封じられてた魂と、サードインパクト以降に集めら
れた魂が動き出す。さて……来るならまずはこいつらから突破してもらおうか。
………まあ、本格的な始動はトライラックスに行ったヤツラがネルフの本体と合流してから
だな。それに、……一応メスブタ達も迎えておいてやるか。
113赤い霧:03/03/21 18:52 ID:???
京都周辺の地表から、赤い霧が沸いてくる。その霧は、やがて京都市を包み込む。
そして、京都の周辺にいた者達は、綾波教徒を除き、様々な異常に遭遇する。通信機器を使
用していた者は、京都周辺においてのみ、様々なノイズが混じるのに気付き、車両を運行し
ていた者は、京都に近づくと作動が困難になり、離れると正常になるのを認識した。
更に、京都に対し、機械的な手段での通信や監視を試みていた者は、以前と違い、完全にそ
れらの機器が形通りにさえ通じないのを知り、京都からの通信を傍受(中には、完全に停止
しているはずの回線からの物さえあった)した者は、それが死んだはずの人間の声だったり、
モノクロのFAXから血文字で『殺ス』と書かれた用紙が出てくるのを確認した。
そして、感の鋭い者は、赤い霧の正体を感じ取り、戦慄した。それは霧では無く、霊魂だっ
た。それも、怨念や、苦痛のために理性も知性も失った、いわゆる『怨霊』である事に。
そして、それは更なる時間を経て更に恐ろしい形になるのだ……。
114112-113:03/03/21 18:52 ID:???
????他っす。今回は防衛システムである『怨霊結界』の第一段階作動を書いてみました。
パワーソースは、怨霊と五箇所の社寺の仕掛けと、そこに置かれた『十種の神宝』と言われ
る物の内、五つのレプリカです。配置は、
頂法寺・へそ石の下=道返玉
六道珍王寺の本尊・閻魔大王が内=死返玉
蓮華王院・千とひとつの観音像と、それらが内に秘めたる曼陀羅=生玉
青蓮院・将軍塚=蛇之比礼
剣神社・本殿=八握剣
で、半ばお遊びでこういうオカルト的な仕掛けを主席はほどこしています。尚、これらの
アイテムを除けば怨霊結界は解除されますが、それぞれの場所には聖母の使徒が一体います。
個人的にはEな方々の活躍キボン(藁
尚、外部からの機械的干渉は不可能になってますし、精神的手段で探ろうとすると、エヴァ
能力者クラスの精神力が無いとかなり恐ろしい物を見ます(藁
ちなみにもうしばらくすると第ニ段階に移行するので、その時霧の中にいてはいけません。
…これの元ネタのわかる方は極めて限定された方々ですね(藁
115112-113:03/03/21 18:53 ID:???
○黒ブチメガネさん
ども。私も土、日はこれません。ですからごゆるりと。……ふと思ったが、第弐はこの怨霊
達からの情報はどうします?(藁 ひたすら非生産的な思考しか出てませんけど

○厚木基地最後の兵士さん
過去スレのうぷご苦労様です。
ナイフはだいたいそんな所ですね。人工進化研究所の事はユイ、キョウコ、冬月、葛城博士、
カヲルなんかがよく知ってます。

○トライラックス担当さん
レイ軍団誘拐の件はなんとかしてエヴァ・フェット達も知っててくれるといいですね。
ノヴァの件は聖母もからめて、ひどい(けど結末はぬるめ)展開を考えたんですけどねえ。まあ、
ダメならやめときますが。尚、忘れられてるきらいもありますが、使徒能力はレイが解除でき
るので、使徒能力者達はかなりの数が彼女に解除される可能性が強いです。
周りの人が参加できないスレになったなぁ
117カメレオンI  ◆/s5ZynBY7E :03/03/21 21:09 ID:???
……そうか。まあ、そんなところだろうな。
潰れてもらっては困る。しかしそれが自殺であるなら止めようが無い。
「あー、そうだ。そのまま続けてくれ。
 もはや意味の無いレベルにまで落ちてるが、それが与えられた仕事だからな」
無線での通話を切り、一応の仕事着に着替える。
改革派によるクーデターだと? 違うな。もっと違う力が働いている。
本当に俺達の邪魔ばかりしてくれるぜ。
「……なぁ、お前は俺を見張ってるのか?」
白い使徒を思わせるそいつは、透明度を変えながら紅い瞳でこっちを見ている。
街の中にも何匹か居た。見える奴には見えているみたいだが……幽霊ではないな。
こんな奴等を一日とかけずにばら撒けるのは奴等しかいない。
マスタークラスの暗殺とほぼ同時期に現れた所を察すれば、監視役だ。
同盟を結んだこの国を消そうとする訳は、この国と同じなのだろう。
互いに騙し合ったように見えたが、向こうの方が一枚上手だった。
それだけの事だ。
「…………?………どうした…………エヴァが? 何の為に?
 ああ…そういう事か。俺達の読みはおそらく正しい……そうだな。
 まあ、好都合といえば好都合だ……………お前はそのまま………そうだ。
 俺は「繰り下げした」予定通り動くさ。今ならそんなに苦労はしない。
 ………お前もな。使徒の出来損ないがうろうろしてるから気を付けろよ」
敵にもならんだろうが、暴走したときのそれは予想を超えるからな。
「……だが、こんなバカ(>>107,108)に使うなんて、宝の持ち腐れだな」
よほど手駒に困ってたんだろう。同情するぜ。
やけに霧が濃くなってきた(>>113
朝は大体こんなものだが…待て。何だあの色は?
普通の霧じゃあないぞ。
慌てて通信機のスイッチを入れる。
「……なんだ、このっこのっ! ノイズなんて今まで一度も入らなかったのに」
入るはずが無い。これはそういう仕組みではないのだ。
二、三回さらに叩いてようやく普通に繋がった。
「こちら京都監視班Y、市内に正体不明の赤い霧の発生を確認。
 同時に通し……くそっ、ちゃんと動けよ!!…よ、よし。
 通信機……カメラ、デジタル時計も動作異常を確認、それが原因だと思われる。
 市内に潜入した者達から………ちゃんと動けぇえ…連絡が全てオフになった。以上」
仲間に通じるはずのチャンネルが全て死んでいる。
市外の奴等へは通じたり、通じなかったりとかなり不安定だ。
通信機は電磁波の影響を受けない造りになっている。
無論防水、防腐食、耐衝撃、高気密性など劣悪環境でも十分耐えられる、かなりの高水準製品だ。
それなのにこのざまとは。
「……まったく次から次へと。魔法使いかあいつ等は」
「目」の奴も、今頃京都の異変を連絡している事だろう。
いよいよ始まるのか?
119トライラックス評議会:03/03/21 23:44 ID:???
テーブルを囲んでいる6人の評議員と行政局長は状況を把握できずに困惑するばかりであった。
頭上に浮かんでいるモノリスから低い声が響き渡る。
“何をしている? その者を取り押さえろ!”
バーベム卿の声を聞いて、会議室内の一同はハッと我に返る。
「君、そんなオモチャはしまいたまえ!」ホマレフ行政局長がクローンアスカに迫る。
しかし、その次の瞬間、クローンアスカは拳銃を発砲し、すでに射撃訓練を受けていた彼女は一発でホマレフ行政局長を射殺してしまった。
ホマレフ行政局長がテーブルの上へすっ飛んで行ったので、ヒムラー議長代理は真っ青になって叫んだ。
「警備! この者を射殺しろ!」
それが彼のこの世で最後の台詞であった。そのまた次の瞬間、彼はクローンアスカに脳天を打ち抜かれて死亡した。
会議室内に控えていた警備兵6名が銃を構えて発砲する。
クローンアスカは血飛沫を飛び散らせながら、扉の外へすっ飛んで行った。
だが、扉の外から軍服を着た2人のクローンアスカが会議室内に飛び込んで来て、機関銃を乱射した。
瞬く間にこの国の最高機関である評議会の議場は凄まじい銃撃戦の現場、阿鼻叫喚の巷と化した。
「ひいいいいいっ!」
評議員達のうちある者は机の下に隠れ込み、またある者はその場から逃げ出そうとして背中から銃撃を受け、倒れて行った。
減る一方で増えるはずの無い人の気配が増えた、奴等、何をしやがった?
京都のみ限定的に…んん?……これは「人間」ではない、そうか。
そういう使い方も確かにある、俺とは違う方法か、なかなか面白い事をしてくれる。
化け物に楔を打って封じ込める、民話や伝承ではよくある話だ。
事日本ではこういう話は珍しくも無く、今も形を変えて息づいている。
もっともこの場合は檻と言った方が正しかろう、何も知らない市民は哀れだな。

だが、この状況は実に望ましくない、俺の成そうとする事の大きな障害になる。
早々に取り除かねばなるまい。
俺達が動けばさほど苦労なく済ませられるだろう、が、まだ動く気は零だ。
あれに直接手出しできる奴は限られている、多くはマニュアル通りの解除をするほか無い。
奴等の狙った通りの動きをな。
当然そこには待ち構えているものがいるわけだが…嫌な気配だ。
場所は五箇所、ありきたりだ、と言うよりも元々あった物を利用したのだろう。
大阪のお遊びの延長線上にあるな、これは。
悪趣味と言えば悪趣味、演出家と言えば演出家になるだろう。
ストレートに持っていくのではあまりにも芸が無い、その点では奴は俺と同類か。
連絡をしておこう、あいつ等が動くのを見越しての歓迎準備だ。
攻めるなら北側から、戦いの悦びを少しは奴等にとっておいてやらねばな。
俺達だけで占有するのはずるいだろう?
121トライラックス評議会:03/03/22 00:09 ID:???
仮にも最高機関である評議会の議場の保安要員として配属されている兵士や警官は選りすぐりのエリートの部類に入る。
しかし、クローンアスカ達もトライラックスへ来て以来、戦闘要員としての訓練も一通り受けており、実戦経験に乏しいというハンデはあっても、実力では引けを取ってはいなかった。
警備兵の1人がヘルメットごと脳天を打ち抜かれて倒れ、もう1人が肩を撃たれてよろける。
だが、彼らが撃った銃弾は何もないはずの空間に赤い光の幕が走ってはじき返されてしまい、クローンアスカ達にはかすりもしない。
“ATフィールドだ! 対AT仕様ラスガンを使うのだ!”
頭上のモノリスからバーベム卿の声が聞こえ、それに反応した警備兵達がそれまで撃っていた銃器を投げ捨てると、別の銃器を発砲し
「無駄よ、そんな物。普通の武器じゃ私達に傷さえつけることはできないわ!」クローンアスカはあざ笑うように言った。
発射された銃弾は赤い光の幕に着弾すると、クルクルとゆっくり回転しながらその中へ入り込んで行く。
「なっ、何、これ・・・!?」と、叫んだ次の瞬間、彼女は額に銃弾を受け、これまた血飛沫を飛び散らせながら後ろ向きに倒れて行った。
「よくもやったわね! 私にはそんな手は通じないわよ!」
残ったもう1人のクローンアスカはラスガンの弾丸がATフィールドの中を通り抜けようと空中でゆっくり回転している間に避けながら機関銃を発砲し、さらに警備兵2人を射殺する。
だが、机の下に隠れていた評議員が倒れている兵士の銃を拾うと、彼女に向かって発砲し、彼女は脇腹に銃弾を受けて倒れた。
「ぐぐ・・・もはやここまでね・・・それじゃあ、一緒に極楽往生しましょう・・・」
倒れたクローンアスカは着ていたジャケットの胸をはだける。
そこにはパイナップルのような形をした物体が何個もぶら下がっていた。
「そ、それは、N2手榴弾・・・!」彼女を狙撃した評議員は一瞬で表情も動きも凍り付いた。
生き残っていた者達は総崩れとなって会議室から逃げ出そうとする。
「極楽往生、間違いなあ〜し!!」クローンアスカが叫び、そしてN2手榴弾が爆発した。
122トライラックス担当:03/03/22 00:17 ID:???
>>119,>>121>>83の書き直しです。
ノヴァがたしぎ曹長と戦った時にATフィールドを使っていたのに、
それよりも手強い評議会を襲撃した一団がATフィールドを使っていないのは
どう考えても不自然だと思ったので、こうしました。
クローンアスカ達はATフィールドで通常弾を防ぎ、
警備兵達は対ATフィールド仕様ラスガンでこれを破っています。
123フウイ・ノ・レイ:03/03/22 01:19 ID:???
バンダロング総合病院は厳重な警備態勢が敷かれ、大変な騒ぎになっている。
それも無理からぬことだ。仮にも一国の最高指導者が爆弾テロで重傷を負って担ぎ込まれたのだから。
赤い制服の警備兵達が警戒している中、ユングハイム評議員がエドガー公安部長に何やら指示を与えている。
普段からのギーガー様との個人的関係を考えれば、今回のような事件が起こったらどうかとも思ったが、意外にもユングハイム様は冷静だ。
「ユングハイム様、ギーガー様の容態は如何な御様子でしょうか?」
「おっ、フウイ・ノ・レイ殿か。うむ、怪我の方は思ったほどではないそうだ。命に別状はないという話であった」
「それは不幸中の幸いでしたわ」
「そうでもあるまい。別の問題がある。前のオーツキ評議員の時もそうだが、あのような状況で襲撃を受けたということが世の中に知れ渡れば、評議会の威厳に関わるぞ」
それはそうだろう。仮にもこの国の最高指導者が同じ部屋で男同士で裸でいる所を襲われたなど、恥さらしも良い所である。
もっとも、ユングハイム評議員がそれに関して快く思わないのは別の根拠もあって無理からぬことだとわかる。
「それはしごくごもっともでございます。しかし、ギーガー様とて男の端くれですし、いつも同じ相手ばかりというのも飽きてしまうでしょうから、たまには別の美男子にオカマを掘ってみたいと思われるのでしょう」
私は頭の中で反復する。オバサンはしつこいとか、オバサンは用済みだとか・・・。
「全くギーガーもそのあたりは自分の立場をわきまえて行動してもらいたいものだ」ユングハイム評議員が苦々しい顔をして言う。
一方、私はその階の看護婦の詰め所から青い髪の毛を後頭部で束ねてポニーテールにして白衣を着た若い女が出て来ることに気がついた。
雰囲気はエヴァ・フェットに似ていなくもないが、身体のサイズはひと回り小さい。
「ユングハイム様、あの・・・あそこにいる青い頭髪をした者は?」
「ああ、あれか。この病院で医療研修を受けているクローンアスカの1人であろう」
「医療研修?」
「クローンアスカは資質的には優秀な人材なのでな、EVAパイロットや軍事戦闘要員以外にも各方面で実務訓練を受けておるのだ」
「資質的に優秀な人材、ねえ・・・」それはそれとして、私は思い当たるものを感じた。
124フウイ・ノ・レイ:03/03/22 01:42 ID:???
「これ、そこのお嬢さん」思い当たるものを感じた私はそのクローンアスカに話し掛ける。
ポニーテールの髪型に看護婦の白衣を着て、なぜか足元にはレッグウォーマーのような、ルーズソックスのようなものを履いているクローンアスカが振り返る。
髪型のせいで目が吊り上がって見えるが、その顔は紛れもなく惣流・アスカ・ラングレーのそれであった。
「はい・・・何でしょうか・・・」声と口調はむしろ暗く沈み込んだような感じがする。
「そなたはこの病院の看護婦さんですか?」
「はい・・・私はこの病院で医療研修を受けているクローンアスカのマチといいます・・・今は看護婦ということになっています・・・」
「ほう、まだお若いのに、このような医療現場で働いておられるのか。感心なことじゃのう・・・」
などと言いながら、私はそのマチとかいうクローンアスカの心の中を精神感能力でスキャンしようと試みる。
彼女の心の中には特に意識して“壁”のようなものが築かれているわけでもなく、考えていることは特に変わっているわけでもない。
医療現場は3Kだとか、医師の国家試験は難しそうだとか、今夜の夕食は何だろうとか、私はエビフライが好きだとか、フィットネスにジャズダンスは欠かせないとか・・・。
私が感じたのはしごく単純明快なことであった。このクローンアスカは違う・・・犯人の一味ではない。
「ところで、マチさん。この病院には貴方以外にも医療研修を受けておられるお仲間のクローンアスカの方はおられますか?」と、私は問い掛ける。
「はい・・・私の他にもう1人、ナミというクローンアスカがいます」
「ほう・・・それで、そのナミさんというのはどんな方かな?」
「どんなって・・・顔は私と同じですが、髪型はショートカットで、私よりも性格は明るい感じのする人です・・・」
「髪型はショートで明るい感じのする・・・それで、そのナミさんは今、どこにおられる?」
「さあ・・・この病院内のどこかにいるはずだと思いますが・・・」
125120  ◆/s5ZynBY7E :03/03/22 01:59 ID:???
一気に動いたなぁ〜、と思ったのですが、ネタはあまり書き込めず(苦笑)
いよいよ、いよいよなのですね。楽しみです。

>????さん
計画提案者は魂の存在を感じる事が出来るので、京都での異変は起きた瞬間に感知しています。
聖母の使徒は魂ではないのですが、彼は以前に聖母の気配を感じ取っているため、
なんとなくその存在(位置を含む)をつかんでいます。
またLonginusメンバーは槍の力で直接魂に干渉できるため、
怨霊と言えどもその例外ではありません(これを利用すれば以下略)
っていうか、このネタで当方、かなりのダメージを受けてしまいますた(苦笑)

>黒メガネさん
トライラックスでの動乱が終われば、ですね。受諾されますか。
援助は予定通りにしますが、効果が現れるのは遅いかもしれません(謎)

>トライラックスさん
カメレオンI、IIが混乱に乗じて動きます。
「繰り下げられた」予定とは、言い換えればトライラックスの早急な対応で実行不能になった、「イレース」です。
邪魔が入らない限り、今度のチャンスは逃がさないつもりです。


日曜夜から火曜にかけて漏れは書き込みが不能になります。
今夜はこれにて。
126とある病室で:03/03/22 02:04 ID:???
青い頭髪をショートカットにして、マスクをした看護婦が病室へ入って来た。
ベッドの上には全身を包帯でグルグル巻きにされた男が横たわっている。
あまりの重傷を受けているため、意識もない状態にあるらしい。
看護婦は白衣のポケットの中から注射器を取り出すと、針のカバーをはずし、その男の腕に刺そうとした。
だが、その時、彼女はおかしなことに気がついた。
患者の髪の毛の色が違う。ターゲットは前に会った時は白髪頭だったはずだが、この男の髪の毛は黒い。
体格もやや大きく、年齢も老けて見える。
「ち、違う・・・これはギーガー様じゃない・・・」
と、言った直後、彼女はビクッと身体を震わせてその場に膝をついた。
彼女の背後から現われた円筒形の顔と細長い体格のロボットが彼女の首筋に振動スタンガンを当てたのだ。
気配がなかったため、病室の中にロボットが隠れていたことに気がつかなかったらしい。
127フウイ・ノ・レイ:03/03/22 03:06 ID:???
IG-73が青い髪の毛をショートカットにした看護婦らしい女を抱きかかえて連れて来た。
「捕マエマシタ。モシヤト思ッタノデ、すてぃんがー殿ノ病室デ待チ伏セシテイタ所、案ノ定、すてぃんがー殿トぎーがー殿ヲ間違エテ薬物ヲ注射シヨウトシタタメ、振動すたんがんデ気絶サセテ生ケ捕リニシマシタ」
「でかしたぞ、IG-73殿」私は気絶している看護婦見習いの顔を覗き込む。
髪型がショートカットなので違和感はあるものの、その顔は紛れもなく惣流・アスカ・ラングレーのそれと同じだ。
私は彼女の頬に軽く平手打ちを加える。彼女は閉じていた両目を開いた。
「気がついたか。私はフウイ・ノ・レイ。そなたはこの病院で医療研修生をしているナミさんだな?」
だが、彼女は青ざめた顔をしてカタカタ震えているばかりで、何も言おうとしない。
「フウイ・ノ・レイ様、このは私にお任せ下さい」見慣れない黒いスーツを着た男が割って入って来た。
この男は加持リョウジ殿の知り合いで、他の訪問メンバーとは別行動を取ってバンダロング入りして来たのだと言う。
「私の言うことがわかるかね、お嬢さん。私の名前は・・・私はネロだ。君の名前は?」
「ナミ・・・私はナミ・・・」彼女は目つきも口調もはっきりしない様子で言う。
「そうだ、その調子だ。それでは君はどうしてスティンガーに薬を注射しようとしたんだい?」
「ギーガー様と間違えたから・・・」彼女は淡々と語る。どうやら催眠術の一種らしい。
「どうしてギーガー様に薬を注射する必要があるんだね?」
「ノヴァが電話してきたから・・・ギーガー様が大怪我をして入院している間に暗殺してしまえ、って・・・」
「ノヴァ!?」私は思わず口に出して言った。「それではやはりあの者も犯人の一味だったか・・・」
「恐らくホテル内での事件はそいつの仕業でしょうね」と、ネロも言う。
「しかし・・・この者達が自分達の考えとしてこのようなことをするとは考えにくい。何かよほどの訳があるのではないか?」
128フウイ・ノ・レイ:03/03/22 04:06 ID:???
「君達はどうしてこんなことをすんだ?」と、質問してから、ネロは付け加えた。「一体誰から指図されてるんだ?」
ネロがそのように言うのも無理からぬことである。
「テレパシーよ・・・」ナミは相変わらずはっきりしない口調で淡々と語る。「私の頭の中に直接伝わって来るの・・・」
「そいつは一体何者だ? 何と言っている?」
「自分達は綾波教団を陰から操っていて、私達にも存在することのきっかけを与えた者達だと言ってる・・・そして、トライラックスの指導者達は裏切る危険性があるので信用できない、と・・・・」
私は催眠術で無防備になっているナミの精神意識の奥底をスキャンする。
彼女が自意識に目覚める前の段階で植え付けられた秘密の指令・・・トライラックスの指導者達が自分達を騙したり裏切ったりした場合は、内部からトライラックスを破壊せよ、と・・・。
そして、彼女達に指令を与えた恐るべき巨大な、そして邪悪なパワーを持つ存在・・・体長はゆうに100メートル以上もあり、昆虫のような身体にゴーグルのような眼鏡をかけた老人の顔を持つ怪物。
私は彼女の精神意識を仲介して伝わって来るそのあまりにもおぞましい感覚に思わず卒倒してしまいそうになる。
「綾波教団を操っている者達・・・ゼーレの残党ですな」ネロが言った。「私が以前、所属していたイタリアの組織もその片割れらしい奴が陰から操っていた」
「うぬぬ・・・このような姑息な手段を使うなど・・・」私は怒りがこみ上げてくるのを覚えた。「何の罪もないクローンの少女をテロ行為の道具に使うなど、とんでもない奴らだ!」
ネロが指をパチンと鳴らすと、ナミは再び気を失ってしまった。
「ネロとやら、彼女を操っているマインドコントロールを解く方法はあるか?」
「マインドコントロールをかけた以上、それを解く方法もあるはずです。ただ、私にそれができるかどうかはわかりません」
「ううむ・・・とにかく、他にも操られているクローンアスカ達の身柄をおさえねばならぬな。このままほおっておけば大変なことになる」
ついこの間の話をしようと思う。
ここのところずっと、本社のメインシステムの”中の人”として働いている俺だけど、
ようやく仕事?にも慣れてきたある日、いきなり外に引っ張り出された。もちろん赤木博士に。
下手に身体が”中”こと多次元電脳空間に適応しかけてたところだったおかげで、
今度は”外”の方がまるで異次元。眩暈はするわ吐き気はするわ、乗り物酔いと
二日酔いのひどいのが、一挙に襲ってきた状態を想像するとわかりやすいと思う。要するに最悪。
「何なんすか、いきなり?!」
「非常事態よ。ド○シリーズ全機、緊急発進。転送座標はパターン4」
俺の文句なんか完全無視、はいつものことだけど、なんか様子がおかしかった。
ふとディスプレイを見て、俺は言葉を失った。
そこに映し出されていたのは、せっかく再建した旧東京の街を
ぐちゃぐちゃに破壊していく、見たことのないエヴァンゲリオンだった。
何をしたいのかさっぱりな外見はむしろ笑いを誘うけど、でもエヴァだ。間違いない。
頭の中が真っ白になった。
なんで、なんでまた旧東京が襲われなきゃいけないんだ?!
もうネルフはいないじゃないか。この街はやっと立ち直りかけたところなのに。
訳がわからなかった。俺は叫んでいた。
「・・・なんだよ。なんなんだ。どうなってるんですか、これ?!」
そのとき、博士が耳元で囁いた。

「 無 駄 口 き い て る と 実 験 台 に す る わ よ ? 」

「・・・スミマセン」
俺が一瞬で正気に戻ったのは言うまでもない。 
ところが、ド○シリーズを侵入者排除モード(ランダム転送モードのど○でもドアで、
とにかくどこか遠くにお帰りいただこうという何ともアバウトな防衛手段)で
展開させる前に、なんというか・・・援軍、が現れた。
彼らについてはあまり思い出したくない。
ものすごかった、とだけ言っておこうと思う。
それに、これは後で調べてわかったことだけど、彼らは再建中の街を壊さないよう
すごく上手く立ち回っていたらしい。戦いの激しさに反して街はほとんど傷ついてなかった。
つまり、彼らはこの街を守ってくれた、ということだ。
ただ敵を追い払っただけじゃなくて、本当の意味で守ってくれた。もう一ヶ月以上前の
あの時、綾波教のエヴァと一緒になって街を壊しまくったネルフなんかとは比べ物にならない。
でも俺は、彼らを味方だとは思いたくない。
それよりは、時田さんの依頼でどこかに出かけていたあのエヴァ伍号機のリース業者の人が、
怪我してボロボロの身体を張って、伍号機で敵のエヴァに向かっていってくれた
ことの方が、俺はずっと嬉しかったし、頼もしかった。
どうしてかなんて訊かないでほしい。俺だって理由なんかよくわからないからだ。
で・・・問題はその後だった。
戦いの最中に街の様子をレポートし続けていたド○シリーズ12体のうち、
無事に戻ってきたのは半分の6体。残りはというと、中の制御回路から強化外殻まで
完全に破壊された状態で帰ってきた。
ド○シリーズは赤木博士の自信作だ。俺は博士が激怒するだろうとビクビクものだったけど、
博士本人は淡々としたものだった。
「フレームから内部機構まで、一様に瞬間的な超高圧にさらされたみたいね。
 恐らくATフィールド。緊急自衛システムが作動した形跡がまるでないから、
 状況を認識する間もなくやられたのね。まだまだ改良の余地があるわ」
博士はそう言って、俺に壊れたド○シリーズの修理の手配を頼むと、
伍号機から降りたリース業者の人のお見舞いに行くとかでさっさと出ていってしまった。
八つ当たりの嵐を覚悟していた俺は、ほっとするあまり腰を抜かした。
それから、逃げ遅れた俺はまた”中”に戻され、相変わらずの仕事を続けている。
ただ。
あの後、人事部長と技術部ベテランの安川さんを、社内で全然見かけないんだけど・・・
・・・・・・いやいやいや深く考えるな、俺・・・
132湯本のおかみさん:03/03/22 06:23 ID:???
どうしたンだい、そんなに慌てて?
あれ、あんた、確か昼間は兄ちゃんと一緒に、開墾所で仕事なんじゃなかったのかい。
せっかくお奉行様のお裁きでもらった仕事なんだ、ないがしろにしちゃア
罰が当たっちまうよ。
・・・ああ、なんだって泣き出すのさ、何も叱り飛ばそうってンじゃないやね。
なんだい、仕事が辛いのかい? え? そんなんじゃない?
・・・うん、そうさ、まずは落ち着いて、深呼吸して。
ほら、よく冷えた麦茶だ。これを飲んで、とにかく何があったのか、妾に話してごらんよ。

・・・なんだって?
リナちゃんが?
綾波教の聖母様、だって?!
ちょいと待っておくれよ。順序だてて、最初からきちんと話しておくれ。
うん? 開墾所から役宅へ、ことづてを頼まれてきたところだった?
ついでにリナちゃんに、妹が世話になってるお礼を言っていこうとしたのかい。
うん、うん、それで、その場に居合わせちまった。
・・・目の前で、リナちゃんが攫われちまったってのかい。
なんてことだい・・・あの子が・・・
・・・・・・

よウし、いい子だ。わかったね?
あんたは走って開墾所まで戻るンだ。今頃、いつまで経っても戻ってこないあんたを、
兄ちゃんや皆が心配してるだろうからね。
そして、開墾所の男衆をみンな集めて、お奉行様のところに連れておいで。
妾は町じゅう駆け回って、残りの皆に知らせて来るからね。
そう。リナちゃんのこと、放ってなんかおけるかい。相手が聖母だって構うもンか。
消えたッても、神隠しじゃアないんだ。連れて行かれた先はわかってる。
きっと、きっと連れ戻せる。
いいや、お奉行様が連れ戻してくださるに決まってる。
妾らにできるのはお奉行様のお力になることだけ。ならそれを精一杯やるんだ、ね?
うん、じゃ、・・・頼んだよ。
133黒縁メガネオペレーター<1/12>:03/03/22 06:24 ID:???
日本の各復興都市、そして交信可能な限りの海外各地に向け、
遂に我々ネルフおよびトライデントは綾波教との決戦の意思を表明した。
60時間の猶予期間ののちには、全戦力が京都へと進攻する。
決戦を控えた空母オーヴァー・ザ・レインボーの日常は、改めて多忙を極めるものになった。
勿論、実戦に出る兵士たちは既に充分な訓練を終え、あとはただ進攻開始時間を
待つばかりだ。だが、彼らを指揮し、またサポートする立場の人間にとっては
待ち時間などない。ひたすら作戦を練り上げ、ぎりぎりまで情報を集める作業が、
最後の瞬間まで続く。
俺は惣流博士について艦底ケイジにいた。必要最小限だけ開かれた
対EMP隔壁と、その向こうに伸びる大量のデータケーブルの束。それらが繋がった
仮設ブースに俺と博士は座り、隔壁の奥にわずかに見える巨大なヒトガタを見ていた。
EVA4号機改。
綾波教の海外勢力のひとつであったイタリア支部がひそかに保持し、
人類補完計画をより確実なものとするための「虚数計画」のために用意されていた幻のEVA。
装甲も、表皮の一部すらもなく、剥き出しの素体から発する正体不明の波動は
ヒトを強制的にLCLに還元し、またLCLの海から本人の意思に関係なく
ヒトをサルベージしてしまう。
ネルフ技術部の総力を以てしても手に負えなかった、謎に包まれた機体。
そして、6thチルドレン、洞木ヒカリの機体。
「・・・聞こえる? 久しぶりのEVAの中、何か不具合はない?」
『大丈夫です。なんだか、前より身体が馴染んでるみたいで』
惣流博士の問いに、通信機越しの洞木さんの声が答える。
134黒縁メガネオペレーター<2/12>:03/03/22 06:24 ID:???
「A10神経接続、問題なし。シンクログラフ、ハーモニクスともに、全て正常位置です」
「了解。 ・・・ヒカリちゃん、無理はしないでね。これは強制じゃないのよ」
惣流博士は優しい、だがあくまで冷静な口調でエントリープラグに呼びかけた。
直通回線で繋がった画面の中で、洞木さんは小さく頷く。
『大丈夫です。私には皆みたいな力はないけど、EVAに乗ることだけはできる。
 それが、碇君や、鈴原や、捕まってるアスカの力になるなら・・・私』
「・・・ありがとう」
惣流博士のいつも明るい顔が、ほんのわずか歪んだ。けれどすぐにその表情は消え、
博士は少し厳しい声で説明を再開した。
「これからの戦いがどうなるか、正直なところ、まったく予測がつかないわ。
 考えたくもないことだけど、フォースインパクトが起きてしまう可能性も、
 ゼロではないの。あたしたちは精一杯やるけど、それでも”絶対”は言えない」
洞木さんの顔が一瞬不安に曇る。俺は思わず博士の方を向いた。惣流博士が
こういう言い方をするのは、今まで一度もなかった。
「・・・これはあたしたち、いえ、あの子たちの力が及ばないとか、
 そういう意味じゃないわ。全力を尽くすし、インパクトは必ず阻止してみせる。
 でも、それは万が一のことを考えてはならない理由にはならないの。むしろ
 想定し得るあらゆる可能性に対し、何かしら手を打っておかなきゃいけないのよ。
 あたしたちの背負うものは、それだけ重いの」
惣流博士は手元のキーを幾つか叩き、流れる波動データをじっと見下ろした。
「わかってくれ、なんて言うのは、突然巻き込まれたヒカリちゃんにとって
 随分勝手な言い草だってのは理解してるつもり。
 ・・・でも」
135黒縁メガネオペレーター<3/12>:03/03/22 06:25 ID:???
『・・・いいんです、私だってもう、何も知らない優等生じゃないつもりです。
 難しいことだけど・・・わかろうとする努力くらいは、したいんです。
 だから、私のことは気にしないでください。私だって、誰かの力になりたいから』
洞木さんはエントリープラグの中で気丈に笑った。
惣流博士が静かに頷き、何度も、ありがとう、と繰り返した。
「もし、インパクトが起きてしまっても、EVA4号機改がヒトの意思で
 動いていれば、必ず突破口が見つかる。それは、皆の帰りを信じて待っていてくれる、
 あなたにしか出来ないことなのよ。
 あなたが後ろにいてくれれば、あたしたちは迷わず前に進んでいける。それを忘れないで」
『・・・はい。
 ・・・加持さんが、いつか言ってました。『銃後を守る』、それが普通の女の子の
 戦い方だって。そのときはよくわからなかったけど、きっと、今キョウコさんが
 言われたことが、そうなんですね。 ・・・私、待ちます。皆が無事に帰ってくるのを。
 絶対待ってますから』
洞木さんは、驚くほどおとなびた顔でそう言いきり、それから恥ずかしそうに笑った。笑うと
シンジ君らと同じく、齢相応の無邪気な顔になる。博士はまぶしそうに目を細めた。
それから幾つかテストを繰り返し、俺たちは少し疲れた洞木さんを連れて、
再び厳重に封印された4号機改のもとを後にした。
京都進攻の際、洞木さんはたった一人でこの4号機改のエントリープラグに残ることになる。
絶対にあってはならない、”その時”に備えて。
136黒縁メガネオペレーター<4/12>:03/03/22 06:25 ID:???
洞木さんを休ませるという惣流博士と別れた俺は、艦内発令所に向かおうと
通路を歩いていた。角を曲がったとたん、勢いよく走ってきた鈴原君にぶつかった。
「おわ、日向さんすまん! けど、急いで上行かなならんのや」
そう早口で言うなり、鈴原君はまた駆け出していく。俺は思わず声をかけた。
「ちょっと待ってくれ、何があったんだ?!」
「渚の奴が、急にいなくなってもうたんや! 白いヘンな化けモンと一緒や!」
「なんだって?!」
鈴原君はどんどん通路を先へ進んでいく。必然的に俺は彼を追いかける形になった。
「白い化け物って、使徒なのか?!」
「わからん! 今まで見たこともない奴や!」
走っているうちに幾つも階段を駆け上り、息が切れてきた頃、俺たちは
艦上に出ていた。広い飛行甲板を、整備員や警邏の兵士が慌しく駆けていく。
「なんや、なんの騒ぎや?」
鈴原君が不審そうに立ち止まったとき、信じられないモノが視界に飛び込んできた。
こちらに向かってまっすぐ突進してくる青いネコ型ロボット。あまりにも有名なアレだ。
俺がぽかんと立ちすくむ横で、鈴原君はいちはやく現状を把握した。
「・・・いい度胸や。受けて立つで、変身!」
一瞬の閃光とともに黒いEVAが出現する。参号機はひと跳びで青いネコに突っ込み、
その動きを止めた。茫然と見守る俺の隣に、人が立つ気配があった。
「あれが母さんのド○シリーズ・・・実物は初めて見たわ」
赤木博士だ。ということは、アレは旧東京の赤木ナオコ博士の・・・?
甲板の全員が見守る中で、時ならぬ戦闘は続いた。青いネコは腹部のポケット(だろう)から
銃器を取り出して応戦するが、参号機はすばやく射線上から逃れる。外れた不可視の弾は
鋼鉄の壁にめり込み、大きなへこみを残した。
「尻尾を引っ張れば止まる筈よ」
赤木博士の言葉が飛び、それに応えて参号機は一気に攻勢をかけた。目にも止まらない疾さで
青いネコの背後を捉える。その手が赤い尻尾を掴み、ぐいっと引っ張った。
同時に暴走していたソレは力を失い、活動を停止して甲板に転がった。
137黒縁メガネオペレーター<5/12>:03/03/22 06:26 ID:???
「原作に忠実に、か。母さんもまた傑作を作ったものね」
躊躇なく歩み寄る赤木博士を先頭に、戦いを見守っていたスタッフたちが恐る恐る近寄る。
その後に続こうとした俺は、ふと足元を見下ろした。
どこかで見たような鼠が一匹。
何とはなしに”彼”を拾い上げたとき、いきなり合成音声が艦上に響き渡った。
”鈴原とうじ、勝負ダ!”
何事かと見上げる人々の上を一瞬奇妙な影がよぎる。だが、声の主はどこにもいない。
だが、参号機はすぐにある方向へと向き直った。
「なんや、小細工かまして隠れおっても、ワシの目ェは誤魔化されへんで!」
叫び、何もない甲板上へと飛び込んでいく。と、その軸線上のある一点、赤い海の一部が
ゆらりと歪んだかと思うと、すさまじい機銃掃射の音が甲板を薙いだ。弾痕の列が
逃れる参号機を追って走り、薬莢と金属片が弾け飛ぶ。
「なんだ?!」
「全員退避、退避! 近くの艦内口へ走れ!」
兵士たちが銃を構え、パニックになったスタッフが近い入り口に殺到する。俺は
鼠をとりあえずポケットに入れ、赤木博士に駆け寄ると、腕を掴んで
彼らの後に続いた。一緒に走りながら、赤木博士はなおも参号機の方を振り返る。
「オプティカルディシーバ、恐らく周囲の風景を取り込んでリアルタイムで
 擬態するポリカーボン層を全身にまとっているんだわ。カメレオンポリマーと
 言った方がいいかしら。急激に動くと、視覚情報を処理しきれずに歪みが生じる」
「光学迷彩ですか?! 一体何者が?!」
「それはすぐわかるわよ。 ・・・気づかれた以上、正々堂々とやるつもりのようだから」
待機態勢のバーミリオン隊機の陰に走り込み、俺と赤木博士は甲板上を窺った。いつのまにか
ポケットから出てきた鼠も、肩によじ登ってそちらを眺めた。
138黒縁メガネオペレーター<6/12>:03/03/22 06:27 ID:???
奇妙な形状のロボットが参号機と対峙していた。
全身に数知れない銃器を帯びているが、中でも際立って凶悪なひとつが、参号機に
ぴたりと向けられていた。銃口を突きつけられた参号機は、しかし動じていない。
「・・・あー、思い出したわ。お前、こないだ賞金稼ぎのおっさんたちと
 一緒にシンジ襲おうとした奴やろ。と、でもあれはワシがきっちり壊したな」
”IG−88Yハ同型機ダ。私ニトッテハ兄弟機ノヨウナモノダ”
ロボットの合成音声が無表情に答える。
「なんや、そしたらお前はそのあいじー何たらってのの仇を討ちに来たっちゅー訳か。
 ・・・よっしゃ、相手したる。けど、見たとこお前、その何とかってのと
 全然変わってへんやないか。悪いけど、一方的な勝負になるで。怪我・・・いや、
 壊れたくなかったらはよ退いた方がええ」
”・・・ソノ自信ガイツマデモツカナ”
ロボットの各部が唸りを上げ、見た目からは想像できないほどの速さで機体が跳んだ。
再び甲板上で、参号機と銃弾の追跡劇が始まる。ロボットは、機銃の他にも
ロケットランチャー、ライフルなどさまざまな武器を駆使して、次第に参号機を
追い詰めていった。乾いた音を上げて甲板をえぐる掃射の列がぐいと曲がり、
一気に俺たちのいる方へ向かってきた。
「っ、こっちに来ますよ?!」
「ちいっ!」
参号機は背後の俺たちを庇い、迫る銃弾の前に立ちふさがった。赤い光が閃く。
ATフィールド。あらゆる通常兵器を無効化する、絶対領域。
それで全ての銃弾が弾かれ、その隙に俺たちが逃げる筈だった。
139黒縁メガネオペレーター<7/12>:03/03/22 06:27 ID:???
「なんや?!」
鈴原君の驚愕の叫びとともに、ふいに俺の目の前に銃弾がめり込んだ。思わず振り向いた瞬間、
参号機が俺と赤木博士の身体をひっさらって走った。その脇にも連続して銃弾が注ぐ。
今度ははっきり見えた。銃弾はATフィールドに接触するといったん速度を落とし、
侵食・貫通したのちにまた初速を取り戻して目標に向かうのだ。
「ATフィールドを無効化せずに、そのまま貫通する兵器ですって?!」
赤木博士が声を上げる。参号機は俺たちを抱えたまま、別の戦闘機の陰に飛び込んだ。
俺たちを下ろすか下ろさないかという間に、もうロボットの駆動音が正確に
こちらに進んでくる。
「間に合わんな。ワシが盾になるから、その間に何とか艦の中に入ったってください。
 人二人も庇ってアレを全部避けるのはしんどいで」
「わかった。ここは任せるわ。すぐに渚君を呼んでくるから」
赤木博士が頷く。俺と鈴原君は、思わず同時に叫んだ。
「いや、今渚はおらへんのや(いないんですよ)!」
「・・・どういうこと?!」
「ああ〜、日向さん、後で説明してください! 時間がないんや!」
俺は頷き、博士を促して立ち上がった。
と、俺の肩にしがみついていた鼠が、突然立ち上がるなり、参号機の肩に飛び移った。
「なんや、ネズ公、じゃなくてアルやないか。元気しとったか・・・ってそんな場合やないっ!」
140黒縁メガネオペレーター<8/12>:03/03/22 06:28 ID:???
ロボットが戦闘機のノウズの陰から躍り出る。
”ドウダ、対ATふぃーるど仕様らすがんノ威力ハ。貴様ラヲ見捨テタ
 とらいらっくすノ技術ダ。コレデハ綾波教トノ決着ドコロカ、京都ニスラ
 行キ着ケナイナ”
「やっかましいわいっ!」
参号機は構えるが、背後の俺たちを気にしてうまく動けない。
”ククク、吼エタトコロデオ前ニハドウスルコトモデキマイ。EVAノ力ト
ATふぃーるどニ頼リキッタ輩ニハナ”
「くっ・・・日向さん、ワシはいいから早く博士を連れて逃げたってください!
 弾が弾けへんのやったら庇いきれん!」
そのとき、赤木博士がはっとしたように目を見張った。
「鈴原君、発想を逆転させて! ATフィールドで銃弾が弾けないなら・・・」
「博士っ!」
俺はなおも言いかける赤木博士の肩を掴み、戦闘機の陰伝いに走り出した。鼠君を
連れていこうとしたが間に合わない。俺たちはとにかく走った。
何とか艦内入り口にたどり着いて振り返ると、参号機は完全にロボットの射程に
捉えられていた。肩にはあの鼠君が見える。
”覚悟ヲ決メタカ。イイダロウ、一撃デ仕留メテヤル”
ロボットが構える。
「何とかならないんですか、博士?!」
向き直った赤木博士は、だが全く平静だった。
「いえ、もう充分よ。鈴原君がちゃんと気づいていれば」
141黒縁メガネオペレーター<9/12>:03/03/22 06:29 ID:???
俺たちが見守る前で、参号機はふっと構えをといた。全身の力を適度に抜き、 
いかなる状況にも対応できる体勢になる。
「よおっし。ワシもお前の一撃、受けたるわ。一発勝負や。
 ワシがその一撃とやらを止められたら、お前の負けやな」
ロボットは合成音声の調子をわずかに変え、せせら笑った。
”何ヲ言ウ? ATふぃーるどヲ使イ続ケルオ前ニ勝チ目ハナイ。
 ふぃーるどヲ展開シタトキニハモウ遅イ。アトハ弾ガふぃーるどヲ侵食シ、
オ前ノ身体ニメリ込ムマデノ、長イ長イ死ノ1秒間ヲ待ツダケダ”
「構へんがな。ATフィールド使ったまんまで、お前をぶちのめしたるわ」
”・・・過信ハ死ヲ招クダケダト知レ。IG−88Yノ仇”
風が艦上を流れる。波の音が急に大きく響いた。
次の瞬間、ロボットが撃った。参号機は逃げずにATフィールドを展開する。赤い光の壁に、
銃弾が喰い込んで侵食してゆく。
と、参号機が消えた。
同時にATフィールドも消え、唐突に弾速の戻った銃弾の雨が海上に消える。
ロボットが気づいて頭上を振り仰いだとき、参号機は既に機を捉えていた。
激しい衝撃音。ロボットの機体が熱い甲板に押さえつけられる。あの銃身は無残にひねられ、
ロボット自身の方に折れ曲がっていた。
”・・・何故ダ”
もがきながらロボットは叫んだ。すさまじい力が込められた間接部が
軋んで悲鳴を上げる。だが参号機に押さえられた部分はびくともしなかった。
「発想の逆転や。あの弾はATフィールドに喰いこんで貫通する。
 それは裏返せば、ATフィールドに当たれば必ず動きが鈍るってことや。
 跳弾考えんでいい分、普通の弾よりむしろ楽やな。
 ・・・お前、1秒は長いってさっき言ったやろ。あれは確かに同感や。
 ワシらにとって、1秒いうのは充分に長い時間なんや。こうしてお前の裏かけるくらいにはな」
”ク・・・ダガマダ甘イッ!”
突然、ロボットの形状が変化した。各ブロックが入れ替わり、変形して
参号機の拘束から抜け出す。顔を上げた参号機の面前に、内蔵されていたとおぼしき
同じタイプの銃口が突きつけられた。
”過信ハ死ヲ招クト言ッタロウ。学習能力ノナイ奴ダ”
容赦なく銃声が弾けた。
飛行甲板の上で、二つの影は凍りついていた。
やがて、赤い光とともに、ひとつの影が静かに崩れ落ちる。
両断されたフレームが倒れ、無数の部品が甲板に澄んだ音をたてて散らばった。
「・・・勝ったのか」
機能停止したロボットを後に、変身を解いた鈴原君が、立ちすくむ俺と赤木博士のところへ
ゆっくりと歩み寄ってきた。既に鈴原君の顔に戦いの緊張はない。
まだ結末を信じられない俺たちの前に、鈴原君はひょいと手のひらを差し出した。
その上にちょこんと乗っているのは、あの鼠君だ。
「こいつが、最後の最後で助けてくれよったんです。あいつ、機械やったろ。
 ワシが、こら駄目かな、とか思ったとたん、目の前のケーブルに飛びついて齧りおった。
 そういうのってあいつにとっちゃ血管とか神経みたいなもんやろ?
急に動きが悪くなって、ギリギリで銃口払えたんですわ」
俺と博士は絶句した。
「それって・・・」
「典型的な鼠の被害じゃ・・・」
俺たちの沈黙をよそに、鈴原君はさっぱりした顔で手のひらの鼠君をつつく。
「アル、お前ワシの命の恩人や」
その向こうから、俺たちの無事を確認した艦のスタッフたちが駆け寄ってきた。
最悪のニュースを携えて。
「・・・綾波レナ少尉が?!」
「聖母直々のお出ましよ。ランドマスター隊が同行していたけど、
 隊長のコンバットスーツも含め、手も足も出なかったらしいわ。鈴原君が言っていた、
 渚君が追っていったっていう白い怪物、そこから既に聖母の手の内だったようね」
「あの白い化けモンがですか?! 渚をおびき出すために?!」
「そう。聖母は、現在艦内にいるうち、最も能力の高い渚君をあらかじめ外に
 誘い出し、狙いが綾波レナ少尉だと気づかれるのを遅らせたのだと考えられるわ。
 事実、渚君がその可能性に気づいた直後、怪物はさっさと消えたそうよ。
 ・・・日向君、あのネコ型ロボットと鼠君がここに現れた原因は?」
「赤木博士が旧東京に問い合わせたところによると、転送装置のバグだそうです」
「それも、もしかしたら聖母の差し金かもね」
「まさか・・・データによれば、制御回路の一部に起きた問題によるもので、
 どこに現れるかは予測不能。ここに来たのは偶然にすぎないんですよ?!」
「その偶然を疑うのよ。EVA能力者の一人は艦外、もう一人はタイミング良く
混乱に巻き込まれるなんて、偶然にしては出来すぎてるもの。あのロボットの
襲撃も利用して、巧妙に綾波レナ少尉の周囲を手薄にしたんだわ」
「・・・そんなことが」
「悪い知らせがもうひとつあるわ。箱根湯本、旧東京の農業プラントでも、
 同じく聖母が現れ、レイの姉妹たちを連れ去ったそうよ。まだ確認とってないけど、
 恐らく日重工の彼の秘書をしてる、あの子もね」
「ってことは、綾波の姉妹が全員攫われたってことですか?!
 ・・・聖母ってことは、行き先は京都やな。すぐに発てば間に合うかもしれん!」
「残念だけど、それは駄目よ。さっきも幾つかの小隊が救出作戦参加を
 志願してきたけど、全て却下したわ。この段階での戦力分散は危険すぎるの」
「・・・ランドマスター隊のも、ですか」
「・・・そうよ。正確には、隊長自らが抑えたわ。
 彼だって焦る気持ちがない訳がない。でも、今飛び込むことは、無謀なだけじゃなく
 レナ少尉たちに危険が及ぶ可能性も含んでいるのよ。彼はそれを誰よりも理解してる。
 ・・・辛いと思うけど、自重して。機会は必ずやってくるわ」
145氾濫する光/兆揺:03/03/22 06:33 ID:???
真円にはまだ足りない月が、空に昇る。
その静かな光が、大気を通し、薄い雲を貫き、惑星の片隅の小さな島国に注ぐ。

   約束の時は近づいた 全ては赦され 昇華され 意味を失い

赤い海がただ寄せ返し、きらきらとさざめく。こぼれる光を受けて
ますます冴えた赤の輝きを放つ、その波の、波頭の、押し寄せる先に月光の道。

   無を想い 無へ還り 無の中にのみ安息は生まれ

立ち並ぶ都市を浸す月の光に、目ざめているわずかな意識が空を見上げ、
正体のない不安と予感に怯える。都市の外で次々に上がる獣の遠吠え、その遥かな残響。

   カタチを棄て 自我を棄て 満ち満ちる優しさに身を委ね

月光に重なるように、ごくかすかなもうひとつの光が地表を覆っている。
力ない者は誰一人自覚していない、全てに浸透しきった心の光。
その震えに合わせ、赤い海が歌う。私に還りなさい。還りなさい。還りなさい。

   聖なる母の指し示す先 約束の時は来る 全ては

「・・・全ては、次なる満月の宵に」
白い巨人の肩で呟く少年。その唇の動きに合わせ、光が繰り返し繰り返し震え、
地を滑り、惑星全土を福音で満たしてゆく。誰にもはっきりとは聞こえない、けれど
誰もが渇望している虚無の福音。よろこばしきしらせ。すくいのことば。

時計の針はもう、元に戻ることはない。
146129〜145:03/03/22 06:58 ID:???
夜には来る予定だったのが、書いていたら朝になってしまいました。
途中で書き込みに来られなかった理由は、やたら長い黒縁メガネパートで察してください。
ていうか寝てません。しかもあと1時間足らずで電車に乗らねばならないです。

では恒例の言い訳を。
全般に文章が粗いっていうか乱雑です。恐らくすごく読みにくい。ごめんなさい。
本社オペ:パンピーさん視点から見た旧東京危機まとめ、あとド○シリーズのその後。
おかみさん:リナちゃん誘拐の反応。町奉行さん復活の契機となれば幸い。
メガネ:自分的4号機改の用途決定、鼠紳士OTRに帰還、IGシリーズVSトウジ、
     あとレナちゃん誘拐顛末。まだネルフは京都に向かいませんたぶん。
     トライラックス担当さん一応リク通りに動いたかと思いますが違ってたらすみません。
     ????他さん4号機改はこういう使い方にしました一応ネタありです。
     都合悪かったら変えてください合わせます。
     あとカヲル君の動向について書いたのは単に自分が納得できなかったからで
     ついでにこのとき彼を誘いだしたのは聖母の使徒です特に攻撃はしてません。
最後:電波。前書いたアナウンス。自分的京都戦前振りでした。強制的に世界中の
    残ってる(魂ある)ヒトは聞かされてます。これで全世界がフォース成就の
    予兆を知ったのだったみたいな感じで。”紅”の壁の中にいない「E」の人、
    翼の彼女彼、カメレオンさんなんかには聞こえてるかも。提案者氏はお好きに。

なんかレス頂いてるのでとりあえず返答を。
>????他さん
怨霊の情報ですか・・・京都市内において、「光」にノイズ入るのならありがたく
もらいますけど、そうでないならただ聞いてるだけだと思います。干渉もせず。
ところでゲストルーム、デカブツがレナちゃん起こしに来るかもしれません。
あと元ネタっていうか何となくこれらの単語は見たことあります全部。
>提唱者さん
受諾しました。本国訪問組が帰ってきたら狼煙あげます恐らく。何にするかなぁ。
効果は期待しつつ待ってます全く予測つかないのでかなり楽しみです

いい加減限界きたんで落ちます皆様あとをよろしく
147人工進化研究所の奥で:03/03/22 18:54 ID:???
司教に導かれた先には私がいた、皆眠っていると言う事だ
ここの番人を仰せつかったらしい、皮肉な事だ、私が唯一になる為に邪魔な存在を私が守るのだから
司教が去り私と私達が残される、私は私以外の私達が眠る部屋に目を向けた
こいつ等も私の様に渇いているのだろうか?満たされる事を望んでいるのだろうか?
部屋の中で眠る私達の顔を覗く、皆一様にして同じ造型の顔、だがその全てが違うように見えた
私は言いようの無い不安と恐怖に駆られる、全員が自分と違う者に感じたからだ
「なぜ・・・皆私の筈なのに、なんで・・・何が違う、私とこいつ等と!」
仮面の上から自分の顔に手を当てる、その下に在る自分の顔が人形の様に思えた
無意識のうちに帯が身体から離れた、衝動的な殺意・・・いっそここで殺してしまえば
しかし、暫らくの間宙をただよっていた帯は、凶器となる事無く再び彼女の身体を覆った
こいつ等の中には確かに私が在る、殺せばそれが手に入るのかもしれない
だが、こいつ等の中にあるのは私だけじゃ無い、私に無い何かをこいつ等それぞれが持っている
殺す事でそれが手に入るとは思えなかった
そして、その何かを消してしまいたくは無かった
「いずれ殺すとしても今である必要は無い、先に殺さねばならない奴等がいる」
聞く者がいない言葉は自分への釈明だった
部屋の前で蹲ると瞼を閉じる、闇の中にこれまでの事が浮かんで消えて行った
戦い、噛み噛み博士、ZO、司教、聖母、そしてここにいる私達、何が私を満たすのか・・・
幾千回目の自問をまた繰り返す、考える時間はまだ少し残されている筈だから
148OTR艦上にて@鼠:03/03/22 18:57 ID:???
ここ数日我輩に降りかかった厄災の元凶が動きを止める
時間にして見ればたかだか数日の間ではあるが、我輩にはその幾十倍にも感じられた、感慨も一入と言う物である
我輩が一匹で感慨に耽っていると唐突に身体を掴み挙げられた
紳士に対しなんと失敬な振る舞い・・・まあ、毎度の事ではあるのだが
一先ず何者か確認しようと身体を捻る、が、声が響き再び辺りが騒然とする
騒ぎの中で我輩は狭い袋に捻じ込まれた、ますますもって失敬な
袋から抜け出し男の肩へとよじ登り状況を窺う、トウジが何処かで見た妙な機械と戦っていた
彼は守勢に専心し、流れ弾が余人に及ばぬよう巧みに逃げまわっていた
しかし、猛攻の中一発の銃弾が紅い壁を貫通し近くの壁にめり込んだ
その後立て続けに放たれた弾幕に、トウジは分が悪いと見たのだろうその場にいた二人を抱えて物陰に飛びこんだ
短い会話が交わされ眼鏡の男と白衣の女が立ち上がった
・・・恩を受ければ礼をいうのが道理だが、我輩の言葉は彼には届かぬ、ならば
我輩はトウジの肩に跳び移る、微力とは言え助力を以って返礼とさせてもらおう
「なんや、ネズ公、じゃなくてアルやないか。元気しとったか・・・ってそんな場合やないっ!」
その通りである、トウジが動く、激しい動きに振り落とされぬ様に我輩は必死で肩にしがみ付いていた
トウジが尚も逃げまわる中で、先程の二人が避難した事を確認すると反撃に転じる
反攻は成功し機械を圧倒したかに見えたが、上手く行き過ぎた策は死へと繋がる一瞬の油断を産む
トウジが顔面に向けられた銃口に気付くのに遅れる、我輩は弾ける様に機械へと跳び移った
銃器に繋がる管に歯を立てる、硬く補強された管ではあったが我輩とて並みの鼠では無い
管が火花を散らし、銃器の動き一瞬が遅れ、その一瞬がトウジの失った一瞬を取りもどした
我輩が跳び退くと同時に機械はひしゃげ、鉄屑へと還元された
戦いが終ると、トウジは我輩をひょいと持ち上げ手のひらに載せ、先程の二人の前に立った
少しの会話の後、彼が我輩に礼を言う、御互い様である、我輩はチー鳴いてみた
149鼠の中の人:03/03/22 19:12 ID:???
>厚木基地最後の兵士氏
UP御疲れですありがたく読ませて頂いてます、編集版も期待してたりしますw
>????氏
ZOの配置ありがとうございます、とりあえずここに攻め入った者は全力で相手しときます
あとZO関連でレイ達は強制睡眠じゃ無いみたいだから、目覚めて彼女との会話とかもありかな?
部屋から逃げ出したり攻撃加えない限りは、危害加えません
>黒縁メガネ氏
無理無くテンポよくて素晴らしい、で鼠の見せ場まで有る、感謝です
見事な御手並みでした
150鼠の中の人:03/03/22 19:17 ID:???
>148
最後の行の最後の文
×我輩はチー鳴いてみた
○我輩はチーと鳴いてみた
151某農場新入り:03/03/22 22:03 ID:???
隊長夫妻の結婚式から約二週間が過ぎ,今日は週に一度の休日。いつもなら旧東京市内に繰り出すと
いう選択肢もあったのだが,今回はそれは出来そうにない。トライラックス部隊が旧東京を襲撃し,またも
や市内は戦後の混乱の最中。今回の襲撃は早めに決着がついたので,混乱も長期化はしないだろうが,
それでも休日をエンジョイできるような状況じゃない。
よっていつもより遅く起き,朝食をとった後は,ベッドに逆戻り&ごろ寝。一時間半ほどまどろみを楽
しんだ後,再起動。そして何冊かの古雑誌を隅々まで読んでいるうちに,腹時計が昼になったことを教え
てくれた。昼飯を作るのがおっくうな気分だったので,食堂に向かうことにする。
身なりを整えたあと,家をでて食堂への道を歩いていると,遥か前方で手を振るアオイの姿。彼女はい
つものように,こちらに向けて駆けてくる。右手に荷物を持っているようだが,一体なんだろう?
そんなことを思いつつ,俺も彼女を迎えに歩き出す。二人の距離が,互いにはっきりと顔を確認できる程度
に近づいたとき…「それ」は現われた。
152某農場新入り:03/03/22 22:04 ID:???
宙に舞い散る白き羽。それはあたかも真夏の雪を錯覚させるような光景だ。そして,突如として現われ
る青髪の少女。あまりに非現実的な事態に,俺もアオイも畏怖のあまり凍りついたようになっていた。
こいつは…あの披露宴の日に現われた,綾波教の「聖母」!!ヤツは俺を見据えると,その艶やかな唇
を開いた。
「『時』が満ちたわ。お別れの時間よ」
その言葉が脳裏に染み渡った時,俺のうちから吹き上がる怒りの感情が怖れを上回った。
「なに言ってんだテメエ!勝手ほざいてんじゃねーぞ」
聖母はそんな俺に哀れむような一瞥を向けた後,その視線をアオイに移した。アオイはおびえて立ちす
くんでしまっている。ヤバい!!俺が咄嗟に「逃げろ!!」と叫ぶと,アオイは弾かれたように駆け出
そうとする。同時に俺は聖母に向けて飛び掛かるが,目の前に展開する赤い光壁に弾き飛ばされる。
くらくらしながらも立ち上がったとき,すでにアオイは意識を失ったのかグッタリした様子で聖母に捕
えられていた。
再び宙に舞う白い羽。そして一陣の風。
聖母は俺に,悲しげな視線と「サヨナラ」の言葉を残し,アオイともども唐突に消え去った。
153フウイ・ノ・レイ:03/03/23 03:01 ID:???
突然、銃声が聞こえた。
「なっ・・・何事だ!?」私は驚いて銃声が聞こえた方角を振り返る。
なんと、病院の中でライフル銃を振り回している男がいる。
「ギーガーはどこだァ! この病院に入院しているはずだぞ!」
しかも、男はそのようなことを大声で言いながら、こちらへ走って来るではないか。
「おっ、貴様らはユングハイム評議員とフウイ・ノ・レイ大使だな? ちょうどいい、お前らも殺してやる!」
男がライフル銃を私達の方へ向けて構える。
「ユングハイム様、危ない!」私はそう叫ぶと、ユングハイム評議員を突き飛ばした。
彼女がついぞ先ほどまで立っていた後ろの壁に銃弾が喰い込んだ。
一発がIG-73の側頭部に当たって跳ね返った。
「チィッ、運のいい奴だ!」悪態をつく男の顔がグニャグニャと変形する。
「フェイスダンサー!? いや・・・使徒人間か!」
「今度ははずさないぞ。死ね、フウイ・ノ・レイ!」
「な、何をしている・・・! はやくその男を撃て!」
私は警備兵達に向かって叫んだが、その直後に使徒人間の放った銃弾が私の胸に命中し、私は後ろへすっ飛んで壁にぶち当たった。
警備兵達が一斉に発砲するが、使徒人間は空中に赤い光の幕を発生させ、弾丸をはじき返す。
「ATフィールドだ!」聞き覚えのある声が響いた。ギーガー様の声だ。「対ATフィールド仕様ラスガンを使え!」
警備兵達は今度は別の異なる銃器を一斉に発砲した。
発射された弾丸は空中の赤い幕の中をゆっくり回転しながら潜り込んで行く。
「なッ、何だ? これは・・・!」使徒人間は顔面を引きつらせて叫んだ。
そして、複数の銃弾を受けた使徒人間は「ひでぶっ!」と奇声を発し、青い液体をあたりに飛び散らせながら爆裂した。
154フウイ・ノ・レイ:03/03/23 03:17 ID:???
「ユングハイム様、大丈夫ですか? お怪我は?」私は倒れているユングハイム評議員に手を差し伸べる。
「危ない所だったわ。ありがとう、フウイ・ノ・レイ。でも、貴方の怪力で突き飛ばされたのでは身体がもたないわね」
「申し訳ございません。しかし、生身の身体で鉛の弾丸を喰らってしまうとアウトです。それよりはマシですよ」
もちろん言うまでもないことだが、私の身体はサイボーグ化されているので、通常のライフル銃弾など受けても、それほどはたいしたダメージにはならない。
「それで、死傷者は?」とユングハイム評議員が言った。
警備兵達には死傷者は出ていないように見える。
だが、ネロが例のショートカットのクローンアスカを抱きかかえながら、呆然と立ち尽くしている。
「どうした?」
私の問い掛けにネロではなくIG-73が感情のない無機質な声で答える。
「流レ弾ガ彼女二当タッタヨウデス」
ナミとかいうクローンアスカの側頭部から血が流れている。
「す、すぐに応急処置を・・・!」
「無駄デス。即死シテイマス」
「生きていれば・・・俺の力でマインドコントロールを解いてやることもできたものを・・・」
私は落胆するのを覚え、それ以上は何も言えなかった。
155フウイ・ノ・レイ:03/03/23 03:57 ID:???
保安要員達の中から全身に包帯を巻いた白髪頭の美少年が現れた。
「よりによって使徒能力を与えてやった兵士が我々に対して反乱を起こすとはな・・・」
「ギーガー様、よくぞ御無事で!」口先ではそう言ってはいるが、この男がそう簡単に死ぬような器ではないことはわかっている。
「ふん、わしがN2手榴弾を喰らったくらいでくたばると思ったら大間違いだぞ」本人にもわかっているようだ。
「ごもっともでございます。しかし、先にギーガー様のお命を狙ったのはこの使徒能力兵ではありますまい。恐らくは綾波教団側の策略としてもっと大規模で仕掛けられたものではないかと思われます」
「うむ、教団の手の者がな・・・どうやら奴らは我々の手の内を読んでいるようだな」
「手の内を読んでいる? それはどういうことですか、ギーガー様?」何か引っ掛かるものを感じた私は問い返す。
ところが、そこへエドガー公安部長官が血相を変えて走って来た。
「グランドマスター! た、大変です! 先ほど、評議会議事堂で原因不明の爆発が起こったという連絡が入りました!」
「なっ、何!? 評議会で爆発だと!? 何が起こった? テロか? 死傷者は出ておるのか?」
「詳しいことはまだわかりません・・・しかし、かなり多数の死傷者が出ている模様で、現在、この病院にも怪我人が担ぎ込まれています!」
「ギ、ギーガー! 大変です!」今度はユングハイム評議員が血相を変えて叫んだ。「あれを、テレビを見て下さい!」
「何? テレビだと?」ギーガー様は、そして私達は一斉に振り返る。
待合室のテレビは先ほどの銃撃騒動の被害を受けてらず、無事だったが、そこにはとんでもないものが映し出されていた。
豚のような顔をして趣味の悪い赤の背広を着た男が周囲に使徒人間兵を従えて記者会見を開いている。
あれはこの国の大統領・・・これまで支配階級が民衆を騙すために見せ掛けだけの役職に据えていた人物である。
そして、その見せ掛けだけの大統領は評議会のマスター達の大半がテロ事件で死傷したため、これに代わって自分がトライラックスの全権を掌握したと表明していた。
156大統領:03/03/23 04:11 ID:???
テレビの国からこんにちはダス。
ワダスはトライラックスの大統領ダス。
ワダスはサードインパクト直後の選挙で大統領に当選したダス。
だと言うのに、ワダスには実権がないダス。
政治の実権はバーベム財団の息のかかった評議会が牛耳っているダス。
これは民主主義に反しているダス。
特に評議会議長のギーガーは男同士でホテルに泊まってオカマを掘るような不謹慎な奴ダス。
あんな奴にトライラックスの政治は任せておけないダス。
だから、あいつら評議会のマスター達がテロ事件で病院送りになってる間にワダスが全権を掌握するダス。
これまで自我を抑制されてコキ使われていた使徒人間兵士にも人権を与えるダス。
使徒人間の使徒人間による使徒人間のための政治もするダス。
使徒人間を差別する奴はワダスが許さないダス。
さあ、ワダスの新たな政権に従う者はワダスのもとに集まるダス。
157フウイ・ノ・レイ:03/03/23 05:27 ID:???
評議員の大半と行政局長はすでに死亡してしまったため、行政局に臨時の対策本部が設けられ、私もその1人として駆り出される所となった。
対策本部長にはギーガー様が「このような状況でのんびり入院してはいられない」と言って自ら就任した。
「それで、現状況はどうなっておる?」ギーガー対策本部長がエドガー公安長官に尋ねる。
「大統領の一派は放送局を占拠しており、その周囲に軍事施設から脱走したり、一般市民に紛れて生活していたらしい使徒人間兵が集まっているようです」
「使徒能力というやつも戦力として有効だと思ったので、取り入れたのが仇になったようだな・・・」
「イックスでも使徒能力兵の反乱が起こりましたが、これはすでに鎮圧された模様です。その騒ぎに紛れてクローンアスカ2名がK-1ゲリオンを奪って脱走したため、他の2機で追跡中だそうです」
「よし、警察と軍隊に対ATフィールド仕様ラスガンを装備させろ。とにかく大統領の一派をどうにかせねばな。わしも陣頭で指揮を取る」
これまで自分は安全な所にいて部下に指図するばかりだったわりには、それらしくない台詞である。
「し、しかし、ギーガー様・・・危険です、そのお怪我では・・・」
「ここでおめおめと引き篭もっていられるか。大統領の奴め、よくもわしを裏切りおったな。一網打尽にしてくれるわ」
「ギーガー様、私も行きます」私は言った。「ネルフやトライデントの人達も助けてくれます」
「うむ・・・それでは君もその対ATフィールド仕様ラスガンを持って行きたまえ。いくらサイボーグの身体でも、使徒人間どもがうようよしている所へ丸腰で行くのは危険だからな」
「はい、承知致しました」
エドガー公安部長が私にも対ATフィールド仕様ラスガンを渡す。
銃器類の扱いに関してはEVAパイロットだった頃にも訓練を受けているが、この対ATフィールド仕様ラスガンはこれまでに私が知っている武器類よりもズッシリした感触がある。
「それでは、ユングハイム。君達には対策本部の守りを任せるぞ」
「はい、承知いたしました」
そして、私達は警官や兵士とともに行政局の本庁舎を出発した。
158フウイ・ノ・レイ:03/03/23 06:24 ID:???
行政局の本庁舎を出た所で、物陰から何者かが現れた。
緊張した一瞬が襲い、全員が武器を構える。
姿を現わしたのは軍服を着たクローンアスカであった。
頬が赤く、長く伸ばした髪の毛をヘアバンドで止めている。
「わ、わ、待ってくださいであります」そのクローンアスカは両手を挙げる。「私は操られてるわけではないであります」
「む? 君はミソラ君ではないのか?」
「はい、私は空軍に配属されてパイロットとして訓練を受けているミソラ少尉であります」
相手がクローンアスカであるとなれば油断ができないので、私は対ATフィールド仕様ラスガンを構えて彼女の心の中をスキャンする。
「それよりも大変であります。仲間のクローンアスカ3名が評議会を襲撃したであります。頭の中で聞こえる命令に従ってやったであります」
「頭の中で聞こえる命令? 何だね、それは?」
「テレパシーであります。何者かが私達にテレパシーでギーガー様達を殺せと命令するのであります」
「なっ、何!? すると、君も我々を殺せという指令を受けているのか?」
彼女の意識の奥底には確かに自我が芽生える前の段階で植え付けられた指令と人面蝿の怪物の姿が見え隠れしている。しかし・・・。
「ギーガー様、彼女は違いますよ。マインドコントロールを植え付けられてはいるが、必ずしもそれに従っているわけではありません」
「うむ、そのようだな。それでどうする? 何か良い方法はあるか?」
「彼女の場合はマインドコントロールを解除しやすいかも知れません」私は例の黒いスーツの男を呼ぶ。「ネロ、ネロはいるか?」
「はい、フウイ・ノ・レイ様。先ほどから気づかれないように同行しております」いつの間にか、すぐ近くに黒いスーツの男が立っている。
「マインドコントロールを解除できるかどうか、彼女で試して欲しい。できるか?」
「やってみましょう。さあ、お嬢さん」と、言いながら、ネロはミソラの肩を抱き寄せる。「君が自分らしく生活できるようにしてあげよう」
159便利屋スズキ:03/03/24 03:04 ID:???
ナナコが拉致されてから数時間、社員は重症で集中治療室送り、
スラッシュはAI以外の殆どの機能が破壊され早期の修復は不可能だった
「くそ!このままだとバカ女にナナコは殺される。」
まほろさんはどうにか修理を終えて無事だが
「落ち付いて下さい。スズキさんは悪くありません
メイドの私が不甲斐ないばかりに・・」
まほろは自責の念で押しつぶされそうな表情をしていた
「すまないまほろさん、悔しいが奴には勝てん
だがナナコを助けるだけならどうにかなる筈だ。」
160ネオ・トライアル銃撃戦:03/03/24 03:45 ID:???
バンダロングで最高級のホテル“ネオ・トライアル”にも武装した使徒能力兵達が乱入して来た。
「オラたつは大統領様に忠誠を誓っただべ。このホテルはオラたつが占拠するだべ」
「俺達、使徒能力兵を安月給でコキ使いやがって、てめら金持ち階級はこんな高級ホテルに泊まってやがるのは許せねえ〜!」
使徒能力兵達は銃器を乱射し、ホテル側の保安要員と凄まじい銃撃戦になった。
宿泊客が何人か、巻き添えになって射殺される。
「きゃあああああ!」
メイドのような制服を着た青い髪の毛と赤い眼の少女が悲鳴をあげながらテーブルの下に隠れ込む。
彼女の前に射殺された警備員が倒れた。
「うわああああ、助けてくれェ!」
大柄で太った黒人が逃げようとして、警備員の死体につまづいて転ぶ。
クローンアスカのヘルは射殺された警備員が持っていた銃器を拾い上げると、ウガンダ・モベモベ外務大臣の上を飛び越えて躍り出た。
すでに射撃訓練は受けている彼女の腕は正確だ。訓練と同じだと思えば良い。
彼女が銃を発砲すると、使徒能力兵の一人が青い血液を飛び散らせて倒れる。
「こしゃくな小娘だべ! 撃て、撃て!」
使徒能力兵達が一斉に彼女を追って銃を発砲する。
ヘルが床の上を転がって柱の陰に隠れ込み、使徒能力兵達が放った銃弾は大理石の柱に当たって跳ね返った。
柱の陰からヘルが椅子を放り投げると、使徒能力兵達は一斉にその椅子に集中射撃を浴びせる。
ヘルは柱の反対側から飛び出して発砲し、使徒能力兵達2名を見事に射殺した。
161ターザンとハマハマ参上:03/03/24 04:09 ID:???
「なかなかやるだべ。だが、ここまでだべ!」
敵を2人も始末したは良いが、遮蔽物がない立ち位置で無防備になったヘルは一転してピンチに陥る所となった。
使徒能力兵達の銃口が彼女へ向けられる。
だが、そこへ空中を奇妙な形状をした物体が弧を描いて飛んで来て、使徒能力兵達をなぎ払った。
「なっ、何だべ!?」
その物体、ブーメランは旋回すると、持ち主の手の中へ戻って行く。
現れたのは18歳くらいの髪の毛を長く伸ばした黒人の青年で、なぜかスーツの上から赤いマントを羽織って槍のような武器を持っていた。
「貴様、何者だべ?」
「私、ハマハマ! 部族で一番の戦士! ウガンダ・モベモベ外務大臣のボディーガードとして同行した!」
そして、もう一人、金髪で体格の良い30歳くらいの白人の男が奇妙な雄叫びをあげながら現れた。
「あ〜あ、ああ〜っ・・・ターザンも助太刀するぞ! お嬢さん、君は危ないから下がっていなさい」
「何ぬかしとるだべ? おめえらみてえな生身の人間がオラたつ使徒能力兵に勝てるわきゃあねえだんべ。野郎ども、かかるだべ!」
使徒能力兵達は一斉にターザンとハマハマに襲い掛かったが、ターザンは山刀で、ハマハマは槍で応戦し、使徒能力兵達をばったばったとなぎ倒した。
ヘルも銃を発砲しながら走り抜けると、地面に倒れて頭をかかえているウガンダ・モベモベ外務大臣の襟足をつかんだ。
「大臣のおじさん、ここは危ないから逃げますよ!」
と、叫ぶと、彼女はウガンダ大臣の巨体を引きずりながら再び柱の陰に隠れ込んだ。
162トライラックス担当:03/03/24 04:27 ID:???
私一人でメインのストーリーの流れを仕切ってしまうのは
どうかと思いましたので、
取り合えず今日はホテル“ネオ・トライアル”に残っている
もう一人のクローンアスカ、ヘルの活躍を書いてみました。
ターザンとハマハマ(六、七スレ参照)もウガンダ・モベモベ大臣の
ボディーガードとして再登場。なんかアホらしいような気も・・・。

>黒縁メガネオペレーターさん
お出掛け前の大量カキコ、お疲れ様です。
鈴原トウジとIG-88Wの対戦シーンはすごい迫力でかっこ良かったです。
戦闘シーンが苦手な私ではこうは行きませんな。
トウジは他のチルドレンに比べると影が薄い感があるし、
IG-88Wも三枚目っぽい印象がありましたが、
これほどの戦いができたのであれば、たいした大活躍です。
>鼠の中の人さん
トウジとIG-88Wの戦いに絡みありがとうございます。
ZOの方は・・・いずれ京都決戦で誰かと戦うことになるのでしょうか・・・。
>厚木基地最後の兵士さん
過去スレうぷお疲れ様です。
今度は衛生兵少尉とIG-88Zが対決するのでしょうか?
スティンガーの仇も討って欲しいが、
分が悪いのは否定できないという気も・・・。
163トライラックス担当:03/03/24 05:02 ID:???
>>162からの続き
>E計画提案者さん
これまではフウイ・ノ・レイ2号の身元調査やアフリカ諸国との国際協力関係、
タルテソス関連で教祖やガーゴイル達のその後などを描く必要性があったため、
そちらが本国へ介入するとまずかったわけですが、このあたりにまで来れば、
どさくさに紛れてそちらのイレースが動いてもおかしくはありません。
ただし、トライラックス本国内はおわかりのように厳戒態勢状態にあるため、
見つかると問答無用で対ATフィールド仕様ラスガンを喰らってしまう危険性も
あります。それにしても、>>117の「こんなバカ(>>107,108)」にはワラタ。
>????他さん
トライラックス本国はおわかり頂ける通り壊滅寸前の状態です。
聖母さんが送り込んだ使徒達はどのように介入して下さるのでしょうか?
あと、エヴァ・フェットはアオイあたりからテレパシーを受信する、
てな感じでどうでしょうか? 助けられるかどうかはわからないですな。
>某農場新入りさん
お久しぶり! 一時はどうなったかと思いました。
以前にも触れましたが、エヴァ・フェット関連ではラストでアオイとサカキの
結婚式、もしくは新婚旅行に絡ませようと思っています。
ただ、今回、エヴァ・フェットにアオイを助けさせるというのは
ちょっと無理っぽいかな。
>便利屋スズキさん
と、いうわけで、スズキさんも京都最終決戦へと出向くというわけですね。
トライラックス系のキャラとは絡むのでしょうか?
エヴァ・フェットとの共闘で教団の司教を倒すというのもいいかな?
164高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/24 17:48 ID:???
回収したスモーウォーカーを元に、さらに進化させたネオ戦自製のエヴァ。その試作品が、完成した。
「これが、『ネオ・エヴァンゲリオン』か・・・!」
「ええ、高橋閣下・・・」
パトレイバーのような外観のネオエヴァ零号機を前に、オレと綾波君はは感動のため息をもらした。
こうなると、掃除ロボットだったIG-88Xを改造して、技研の助手ロボットにしたのは、正解だったな〜。
おかげで、作業が早く進んだのだ・・・・。
資金や機材や原料は、日重工に頼んで出してもらい、足りない分は例によって
E計画と総称される関連団体や、トライラックスから購入した。
ちなみにIG88−Xだが、通信記録を解読したら、どうも掃除しながらスパイ行為をしていたらしい。
全く、この世の中、油断も隙もあったもんじゃないなあ。
「あとはコアとする人間を封印するだけです」
ネオエヴァ・プロジェクトチームの責任者が言った。
「うむ。先の騒動で拘束した、スモ−ウォーカーのパイロット達のクローン・・・だな。頼むぞ」
「はい。」
スモーウォーカーのパイロットのクローンをコアにして、そのオリジナルをネオエヴァのパイロットにする極秘計画だ。
人道的に反しているという声も、ちらほら聞く。
しかし、予算的・資材的にそう多くの機体は生産できない。わずかなネオエヴァで最大の威力を引き出すには、この方法が最も効率がいいと判断したのだ・・・。
無論、パイロット達には説明してあり、最初は激しく抗議された。しかし、最大級の待遇をする約束で、何とか納得してもらった・・・・。
165鈴原と相田 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/24 18:00 ID:???
(叱られるちゃうんか〜。首になったらおまえのせいやで。)
(そ、そんな・・・鈴原だってノリノリだったじゃないか・・・・)
「・・・よくやった。」
「え?」
「鈴原・相田両パイロット、よくやった。勲章を与える。綾波君」
「はい。」
噂の美人秘書が鈴原と相田の首に、ネオ戦自の紋章が刻まれた勲章をかけた。

「まさか勲章貰えるとは、思わなかったで!単独行動の件で、閣下に叱られるかと思ったやんか!」
「だから俺の言う通り、スモーウォーカー転ばせて良かっただろ?」
「まあ、そうやな。さすが相田は、軍事マニア上がりやなぁ。」
「マニアを馬鹿にしちゃいけないよ。知識は豊富なんだからね。」
勲章を貰ったネオ戦自航空部隊のパイロット、鈴原と相田(同姓同名)が高橋長官の執務室から出て行った。
166公安調査室一課 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/24 18:13 ID:???
≪以前、動きは無し・・・うわ!!なんだこれはー!?霧 ザーーーー≫
「何だ??おい・・・おかしいな。故障か?」
「どうした?」
「京都に入っていた班からの連絡が、いきなり途絶えた・・・霧ってなんだよ」
167その頃、イックスでは:03/03/25 01:42 ID:???
トライラックスで最大の工業都市であり、軍需上の要所でもあるイックスは騒然となっていた。
クローン兵士製造工場で開発された使徒能力兵が反乱を起こしたのはすぐに鎮圧されたが、その騒ぎに紛れて訓練中のK-1ゲリオン2機が脱走したのだ。
巨大なモニタースクリーンに映し出されているのは航空機による追尾画像である。
緑と紫の汎2台の用人型決戦兵器が空を飛びながら、時折り振り返って巨大な銃器を発砲している。
「6号機、と・・・7号機、を・・・奪った・・・サラ、と・・・ユノ、は・・・バンダロング、へ・・・向かっている、ようです・・・」
「でも、どうしてサラとユノは脱走したりしたんでしょうか?」セトがしごく初歩的な疑問を提示した。「彼女達だって志願して訓練を受けていたはずです」
「それ、は・・・わかり、ません・・・とにかく、脱走・・・した、者は・・・連れ戻さなければ、なりません・・・貴方達、も・・・K-1ゲリオン、を・・・操縦、して・・・彼女達、を・・・追跡、し・・・身柄、を・・・拘束する、ように・・・」
「おおかた訓練が嫌になって逃げ出したとか、そんな所でしょうよ」と、言ったのはシヴァである。「捕まえるんですか? それじゃあ、私に任せて下さい。私と・・・そうですね、セトの2人で十分ですよ」
「ちょっとォ、あんたと私の2人で追い掛けるの?」セトは驚いて言った。「仮にもサラとユノは私達と訓練をともにしていたのよ。2人で掛かったって危ないんじゃない?」
「途中で訓練を放り出して逃げるような根性なしさんが相手なら楽勝でしょうよ。行くわよ」
と、言うと、シヴァは司令室を出て行った。
“K-1ゲリオン1号機『ハヌマーン』、及び2号機『スフィンクス』は出動準備完了。他の6機は整備中・・・”
K-1ゲリオンの格納区画ではすでにシヴァの愛機『ハヌマーン』とセトの愛機『スフィンクス』がパイロットの搭乗待ち状態になっていた。
ライトブルーのプラグスーツに着替えたシヴァとセトがエントリープラグに乗り込み、そのエントリープラグはそれぞれの愛機であるK-1ゲリオンに挿入される。
“エントリープラグ、挿入・・・”
そのエントリープラグ内でシヴァが勇ましく咆える。
「さあ、行くわよ! 途中で訓練を放り出して逃げるような根性なしさんにお仕置きしにね!」
168空中追撃戦:03/03/25 02:25 ID:???
使徒能力兵の反乱とその鎮圧の騒動に紛れてイックスの軍事基地を脱走して来たK-1ゲリオン2機はバンダロングへ向かって飛行中である。
ある程度距離を空けて数機の軍用航空機が追尾して来る。
攻撃行為を仕掛けて来る様子はないが、K-1ゲリオンのパイロット達はとにかく目障りだと思ったのだろう。
時折り振り返ってはポジトロンライフルを発砲する。
空中を飛びながら後ろを振り返って撃つのでは照準がつけにくいらしく、なかなか当たらなかったが、緑色の方が何発目かに放った荷電陽子の塊りが見事に命中した。
追跡していた軍用機のうちの一機が空中で爆発する。
“やったァ! 一匹片付いたァ!”K-1ゲリオン6号機『サラマンダー』を操縦しているクローンアスカのサラが歓喜して叫んだ。
“いい腕ね、サラ”7号機『ユニコーン』を操縦しているユノが言った。“私にも美味しい所、ちょうだいよ”
仲間の一機が撃墜されたことで恐れをなしたか、他の軍用機はその場から離脱しようとしている。
6号機『サラマンダー』と7号機『ユニコーン』は追い討ちを掛けるようにポジトロンライフルを発砲する。
“サラ、ユノ、やめなさい!”通信チャンネルから聞き覚えのある声が聞こえた。“あんた達、馬鹿ァ! 訓練を放り出して脱走したくせに、何やってるのよ!”
“むっ? あんた、その口調はシヴァね?”ユノが言った。
“私だけじゃないわよ、セトも来てるわ。あんた達を連れ戻しに来たのよ”
赤いK-1ゲリオンと、少し遅れて白いもう1機が追いすがって来る。1号機『ハヌマーン』と2号機『スフィンクス』である。
“ね、ねえ・・・サラ、ユノ。一緒にイックスへ戻りましょう・・・”セトがおっかなびっくりな口調で言った。“キサラギ博士も心配してるわよ”
“心配してくれるのはいいけど、そういうわけにはいかないのよねえ”サラが言った。
“そうそう、バンダロングを破壊しろっていうのが私達に与えられた任務なんだからね”ユノも言った。
“任務?”シヴァが聞き返す。“何言ってるのよ、あんた達・・・”
169続・空中追撃戦:03/03/25 03:07 ID:???
“あんた達、何言ってるのよ?”シヴァは訳がわからないという感じであった。“私達に与えられた任務は綾波教団と戦うことでしょ?”
“そ、そうよ・・・そのために私達は訓練を受けてるんじゃないの!”セトも言った。
“あんた達は私達に存在のきっかけを与えてくれた人達の声が聞こえていないようね・・・”と、サラが言った。
“私達に存在のきっかけを与えてくれた人達・・・?”セトが問い返す。“もしかして綾波教団?”
“そう・・・綾波教団を陰から操っている委員会とかいう人達が私達にテレパシーで命令するのよ”
ユノが言い、続いてサラが言った。
“トライラックスの指導者達は我々を裏切ろうと企んでいるので信用できない・・・だから、暗殺してしまえ、とね・・・”
“なっ、何を言っているの!? 誰が誰を裏切ろうと言うの?”シヴァはかなり困惑している。“あんた達、自分が何を言ってるかわかってるの?”
“確かに綾波教団は私達にとって生みの親かも知れないわ・・・でもあの人達は私達に攻撃を仕掛けて来たのよ。今では敵になっているのよ!”
セトはこの状況でもどうにか論理的にものを言ってサラとユノを説得しようと試みる。
“トライラックスのマスター達は私達の個性や適性に応じた活躍の場を与えてくれたわ。貴方達こそ、そのトライラックスを裏切るつもり?”
“問答無用ね。邪魔をするんなら、たとえ仲間でもこうよ!”6号機『サラマンダー』がポジトロンライフルを発砲する。
“危ない! セト、逃げて!”シヴァが叫び、2号機『スフィンクス』は反射的に銃撃を避けたため、ことなきを得た。
“どうやら悠長に話し合いをしている場合じゃないようね”
1号機『ハヌマーン』は背中に収納していた棒状の武器を取り出す。その棒状の武器は『ハヌマーン』の手の中で何倍もの長さに伸びて行った。
“それじゃ、行くわよ!”『ハヌマーン』は空中で棒を振り回す。その動きはまるで新体操のように優美であった。“私の棒術が受けられるかしら?”
170大阪:03/03/25 03:39 ID:???
最大級の待遇って何? ええ思いさせてくれるってこと?
ほなら、晩御飯にエビフライとハンバーグの上に目玉焼きでもええんか?
そやけど、私は運動神経が鈍いから、自転車もよう乗られへんねんけどな。
まあ、操縦すること自体は何とかできるで、見とったやろ。
それで、どないするんや?
壊されたお相撲さんロボットを元に新しいEVAを造ったやて?
私のクローンを造って、それをネオ・エヴァンゲリオンのコアに封印する?
そのネオ・エヴァンゲリオンとかいうのを私が操縦するんか?
何や、私、頭悪いから、訳わかれへんようになってきたわぁ〜。
171トライラックス担当:03/03/25 04:09 ID:???
今日はイックスからK-1ゲリオンで脱走したサラとユノ、
それを追跡して出動したシヴァとセトを書いてみました。
ここで登場しているK-1ゲリオンは、
1号機『ハヌマーン』(パイロット:シヴァ)弐号機ベース、体色は赤。
2号機『スフィンクス』(パイロット:セト)量産機ベース、体色は白。
6号機『サラマンダー』(パイロット:サラ)陸号機ベース、体色は緑。
7号機『ユニコーン』(パイロット:ユノ)初号機ベース、体色は紫。
以前、IG-88Zが6号機を「零号機ベース」と認識していたが、
これは必ずしも間違いではない(>>103,>>105)。
陸号機が緑色なのはオリジナルである零号機が最初は黄色だったが、
青に変わったことから、その中間色にあると言える。
ところで、教団側につく戦力が不足している感があるので、
6号機『サラマンダー』と7号機『ユニコーン』はバンダロングを経由して
日本へ向かわせ、駐留艦隊と合流させてはどうかとも考えています。
172トライラックス担当:03/03/25 04:52 ID:???
あ、それから・・・、
>高橋覗さん
ネオ・エヴァンゲリオンのベースとなったスモーウォーカーに関してですが、
これまでに登場していたのが、
『紅錦』(前回の登場時にはフウイ・ノ・レイが操縦していた)
 弐号機ベース、体色は赤。
『北氷室』(これまでに渚カヲル、エヴァ・フェットが操縦していた)
 量産機ベース、体色は白。
『白虎丸』(前回登場時はスモーカー大佐、今回の旧東京侵攻では春日歩が操縦)
 量産機ベース、体色は白。
他の4機は今回の旧東京侵攻で初登場。名前は考えていなかった。
これらは参号機と四号機がベースになっているとお考えになって下さい。
それにしても、参号機と四号機は影が薄いな。
173 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/25 17:01 ID:???
大阪さんを、勝手に使って申し訳無いです・・・。漏れはもう、どうしたらいいのか・・・(汗
ああ、ややこしい!!
副隊長個人日誌
トライラックス首都各所においてテロ行為続発。
暗殺というにはあまりに、ずさんかつ派手にすぎる。
状況はかなり悪い。
反乱行為に走っているのはアスカクローンと呼ばれているものと
情報は入ってきているが、それにともない特殊能力を持った兵士が
同時反乱を画策、さらに大統領みずからが反乱軍に加わる。
主だったことは評議会の承認、進行によって行われていることへの
不満が爆発したのだろうか?
現在、私と衛生兵少尉は影からの行動を行っている。
だが、N2による自爆テロ、はては大掛かりな兵器強奪もあったとの
情報もあり、市内は混乱を極めている。
これも綾波教の差し金だろうか?
だが、面識はさほどないが、聖母や司教がこのようなある意味
趣の無いことをするとは思えない。
武装に、通常弾を使用を決定する。
アスカクローンを主たる目標とすることにした。
衛生兵少尉個人日誌
市内の反乱はかなり派手になってるわね。
解ってるわよ、実弾のほうも装備するわ。
けれど、これってあんまり射程無いのよねえ。
命中させるとなると、せめて50mはないと届かないわよね。
ともかく、クローンの方をなんとかしないとね。
けど、この大統領ってテレビにでないほうがよかったわよねえ。
あんまり一般人には人気ないような、そんな感じよね。
だけど、大尉、大統領が動いているってことはそのそばに今回の
リーダー各もいるんじゃないか、と思うんですよ。
情報だと、アスカクローンの一人と細身のロボットの目撃も
あったとかいいますし。
とりあえず、最初に行動をおこしているのがそれじゃないかって
気がするんですよねえ。
この2人を探しましょうよ。
176 ◆DhEzvRena6 :03/03/25 19:04 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。
みなさんどうもです。
編集版を載せるには、Tripodはあまりに容量不足かもしれない
と今更悔やんでいる次第ですが。
編集もどうやろうか、という感じですが。

トライラックス担当さん
こんな感じで、2人はIG-88Zと戦う方向へ進んでます。
武器は必殺唐辛子弾はだめですが、通常の弾丸ももっては
いるということで。
おそらくテレビ局へ一旦行くと思います。
>>164,>>170
春日歩さんのプラグスーツ姿も見てみたいと言ってみるテスト。
178トライラックス担当:03/03/26 03:51 ID:???
ごめんなさい。
>>171でK-1ゲリオン2号機の『スフィンクス』を
「量産機ベース、体色は白」と書きましたが、
カウントナンバーを整理しやすいように
「参号機ベース、体色は黒」に変更します。
つまり、1号機は弐号機ベース、2号機は参号機ベース、
3号機は四号機ベース、4号機は量産機ベースというふうに
番号がひとつずつずれているわけです。
5号機も量産機ベースにしようかな。
6号機は陸号機(零号機系)ベース、7号機は初号機ベース。
8号機はどうしよう? 
弐号機と量産機の合成型で、体色はピンクとか?
179トライラックス担当:03/03/26 04:46 ID:???
いや・・・、
やっぱメインであるシヴァのキャラ立ちを考えれば、
味方の側にはあまり派手なのはいない方がいいかな。
8号機は参号機と量産機の合成型で体色は灰色
というくらい地味な方がいいかも。
それにしても、メインのストーリーをどうしようか・・・?
鬼瓦まお=碇シンジ
築島ミソラ=綾波レイ
丸山シルヴィア=性格が春日歩な惣流・アスカ・ラングレー

稗田倉子=性格が碇ユイな葛城ミサト

・・・などと言ってみるテスト。
181146:03/03/26 14:42 ID:???
25日昼には戻ると言っておいて24時間遅れ。
大変申し訳ないです、が、とりあえず戻って参りました・・・
今はネタ書けないので、レスのみです。

>アルジャーノンさん
過分なお褒めのお言葉ありがとうです。
それにきちんと書いてくれて大感謝です(w 戦闘や激しい動きは秀逸。今から京都戦楽しみです。
さて、鼠紳士、は・・・また当分、チルドレン+ヒカリ&トウジ妹辺りの管轄に
なるんじゃないかと思ってます。ネルフ+トライデント人員は、蝿王事件前後くらいに
鼠紳士の存在を知ってますので、追い回されることはないかと。
存分に艦内探検をお楽しみください、ということで・・・
ZOの方ですが、>>146の????他さんのレスで言ってますけど、恐らくデカブツが一体
そちらに行きます。レナちゃんがそれまでに起きていればすぐその後展開、
意識不明のままだと起こそうとして少し暴れますが、大阪戦での立ち回りを見る限り、
ZOに被害が出ることはなさそうです。目的(レナちゃんと、できれば意識の
ある状態で接触)を達成すれば、ブツは恐らくおとなしくなります。

>某農場新入りさん
・・・お帰りなさいませ。
とりあえず馬鹿みたいに狂喜乱舞してる奴がここに一名。
もう二度と読めないのではと、半ば諦めてました。
・・・犬視点でのアオイさん誘拐描写も可能だったのですが(その場合は>146の時点で
書き込むつもりでした)、少し考えた結果、いかに自分が視点持ってても、彼らに
勝手に台詞振ったり、動かしたりするのは越権行為だなと結論し、結局何も書きませんでした。
・・・というのは半分口実で、ホントは全然彼らを書く自信がなかったからでした。
過去スレ読むほどに、自分にはこういうのは一生かかっても書けないなぁと感嘆します。
だから、壊すのが厭なので、今後も極力彼らには手出しをしません。
犬は(必要だったらの話です)適当に使ってくれて構いません。青・赤とも過去に
日本各地を放浪してるので、京都への道案内くらいはできます。
自分としては、同じくレナちゃん奪回に動く(だろう)ランドマスター隊長と
なにがしかの絡みがあると嬉しいな、とか・・・余計ならスルーを。
182146:03/03/26 14:43 ID:???
続きです。長くてすんません。

>トライラックス担当さん
問題ないとのお言葉、感謝です。良かった。
本国訪問、佳境のようですね。以後の展開が全く読めないので、
手を出そうか出すまいか迷ってます。そっちがきちんと動かしてくれてますしね。
さて、遅くなりましたが補足を。
>>143の戦闘は、自分的「ラスガン対処」でした。
以前のそちらの説明で、ATF接触後、貫通→目標到達まで1〜数秒のタイムラグが存在する
とのことでしたので、それを膨らませたもの。逆に考えれば、ラスガンは
ATF表面で必ず”止まって”くれる訳です。トウジは、「周囲に思わぬ被害を
及ぼす跳弾は発生しないし、ATFで命中まで時間稼ぎができる扱いやすい弾」みたいな
認識をしています。
ついでに。辺境擾乱においてサルサ・セカンダス全システムを一時的に支配した第弐により、
ラスガンの存在、また量産・軍への配備の情報は教団に漏れてます。最も被害を受けるだろう
改造騎士団も、ラスガンの効果を知らされており(九スレ目)恐らくは対処も
少しは指示されています。大神殿攻略に際して、お含みおきを。
あと・・・エヴァ・フェット、セカンドクローンら、フウイ・ノ・レイが
何度か使っている「側頭部装着式情報端末機」は、トライラックス一般兵にも
配備されてるんでしょうか? 少し自分のとこに関わってきますので、教えてください。

>厚木基地最後の兵士さん
単独行動(?)の二人、ご苦労様です。ガンガン行ってください(w
少尉と並んで副隊長の活躍期待してます。
ネルフ組は・・・なんか各小隊任意に行動、という感じですね。>>80以降、
別行動で騒ぎを収めるべく動いていると。とりあえずチルドレンはギーガーさんの近く、
加持さんとネロは単独でも動けるのでどっかにふらふら出ていくかもしれません。
副隊長&少尉が最初にノヴァ(一応ボスっぽいですね)を捕捉したらどうなるんだろう、
と言ってみますか・・・
OTRでは葛城さんが、兵らを押さえてくれて助かった、と隊長に感謝してるかと思います。

最近どんどん雑になってる気がしますが、それでは。
183トライラックスの一角にて:03/03/26 19:25 ID:???
TV局の倉庫の一室に羽根が舞う……。次の瞬間、そこに一人の女性が現れた。
自分の『分身』達を通じ、この国で起こっていた混乱を見ていた彼女は考える。
これまでは自分が手を出すほどの事は起こらなかった。利用されたクローン達は哀れには
思うが、どの道彼女達を救う事は許されていない。むしろ今の内に魂を眠りにつかせてお
いた方が幸運かもしれない。……魂の世界が安全な保証は無いが。
それよりも、今ここにあの二人のエヴァ能力者、そしてフウイ・ノ・レイが向かっている
事実こそ彼女にとって重要であった。
「歓迎するわよ、あなたたち……。あなた達にはもっと私を憎んでもらわないといけないから……」
そして、彼女はこの国にバラ撒いた分身達の半数をTV局の周囲へと集結させ始めた……。
184????:03/03/26 19:26 ID:???
オレが今居るのは、大神殿の地下にある、だだっ広いホールだ。本来は大規模な礼拝のため
の部屋だが、今は違う物がある。まず、オレの背後には京都市内各地から集めた、無数の仏像。
そして、ホールの後方には無数の具足。そして、ホールを埋め尽くす死体。そして、オレの開い
たゲートから、また新たな死体が放りこまれる。ここしばらくの間、世界の各地で多数の死体
が量産されている。サードインパクトを乗りきったってのにそんな物が量産されているとは皮
肉な話だ。さて……とりあえずはこんな物かな。必要ならまた集めればいいし、どうせネルフ
やトライラックスが新たな『材料』を運んで来てくれる。
そして、オレはまずバルディエルを呼び出し、命じた。
「私の背後にある物が今回のお前の身体だ。好きに使うがいい」
粘菌のような物が、仏像の群れに入っていく。そして、しばらくすると仏像の目が赤く光り、
仏像が動き出す。京都での歓迎用だ。
そして、オレは怨霊の群れを呼び出す。
「お前達の新たな身体だ。……中には本来の身体がある奴も居るかもしれんな。ともかく、後々
これで好きに暴れさせてやる」
そして、怨霊達はホールに用意された物体に入り込む。ある者は死体に。そしてある者は具足
へと。……そして、ホールには死人の軍団が満ちる。
「出番はこれからだ。焦る必要は無い」
185綾波寮責任者:03/03/26 19:27 ID:???
とりあえずネルフへの連絡を済ませ、これからどうするかで焦っていた俺の所に連絡が入った。ナ
オコ博士だ。なにか具体的な対応策が見つかったのか?
彼女が連絡してきた訳は、今回の事で動転して、無茶な真似をしないように釘を刺しておく事だっ
たらしい。特に、京都は今回の件に連動するように謎の赤い霧に包まれているので、うかつに飛び
込むのはかなり危険らしい。そして、そこに行くための準備を行うので、もしも来る気があるなら
とりあえず日重工まで来いと言う。サカキさんにもできれば伝えてくれと言われる。確かにあの人
なら行動を起こすだろう。間に合えばいいが。とりあえず俺はその事を伝えにサカキさんの所に行く
事にした。ちなみに、『ある人物』が待っているらしい。一体誰だろう?
そして、ナオコ博士は便利屋スズキと町奉行にも連絡をいれるつもりのようだ。彼らが指示に従う
かどうかはわからないが、もしものために連絡はしておくとか。ちなみに町奉行にはもしも話に乗る
ならネルフ本部の入り口に来るよう言うつもりらしい。……ネルフ本部? あそこで何をするつもりなんだ?
186京都の大神殿で……:03/03/26 19:28 ID:???
またあの感覚を感じたと彼女は思った。自分の中に力が入り込んでくる。部下を持った今ではその
意味がだいたいわかる。……彼女の青い瞳から自然に涙がこぼれた……。
187183-186:03/03/26 19:36 ID:???
ども、????他です。また時間が無いので簡潔な連絡ですみません。

○某農場新入りさん
どうもお帰りなさい。今回そちらにナオコ博士経由で「一諸に来るか?」
と、来ますがどうします? 独自行動をされてもかまいませんし。これは
スズキさん、町奉行さんも同様です。

○トライラックス担当さん
そんな訳で、TV局には(こっそり)聖母が出現しています。
アオイ他の件に関しては、テレパシーを受信してもいいですし、以前の京都
訪問での経験から人工進化研究所に居る事を思いついてもかまいません。
188続々・空中追撃戦:03/03/26 23:52 ID:???
>>169からの続き

“それじゃ行くわよ! 私の棒術が受けられるかしら?”
K-1ゲリオン1号機『ハヌマーン』は下手すると100メートルくらいはありそうな棒を振り回しながら、6号機と7号機に躍り掛かった。
“ふっ・・・あんた、馬鹿ァ?”
しかし、サラとユノはいつものシヴァの口癖をそっくりパクッて、軽くあしらうように言い放った。
6号機『サラマンダー』と7号機『ユニコーン』は慌てず騒がずポジトロンライフルを発砲する。
“ほんげえぇ〜っ・・・!”
シヴァの悲鳴が通信機を通じて響き渡り、『ハヌマーン』は全身に荷電陽子を喰らって墜落して行った。
飛び道具を持っている相手に棒術で対抗しようとしたのが失敗であった。
“シ、シヴァ・・・!”セトが叫んだ。
2号機『スフィンクス』が墜落した『ハヌマーン』を追って下降して行く。
『ハヌマーン』は山の中に大の字になって倒れている。
“いくら訓練の成績が良くてギーガー様に気に入られてるからって、いい気になるんじゃないわよ”
“そうそう。あたし達はこれからバンダロングへ行くんだから、自信過剰な優等生は邪魔をしないでね”
サラとユノがそう言い捨てると、『サラマンダー』と『ユニコーン』は飛び去って行った。
189サラとユノへの指令:03/03/27 00:21 ID:???
“サラ・・・ユノ・・・聞こえるか・・・?”
K-1ゲリオンを操縦してバンダロングへ向かうサラとユノの頭の中で“声”が聞こえた。
厳密には声ではなく、テレパシーである。
そう、彼女達に存在のきっかけを与えた者達からの。
“バンダロングでは大統領の一派がクーデターを起こして、評議会のマスター達も大半がすでに暗殺されている。だから、君達はもうあえて手出しする必要はない”
“え〜っ? 何ですってェ〜?”サラが声に出して言った。
“それじゃあ、私達の出る幕がないじゃないのォ〜!”ユノも不満を口に出す。
“いや、そうでもない。君達はバンダロングに着いたら、郊外の空港を制圧している大統領派と合流するのだ”
委員会の老人達はテレパシーでそう伝えて来る。
“空港? 空港へ行ってどうするの? 委員会とやらの人達”サラが問い返した。
“君達は大統領派の者達の手引きで日本行きのノンシップに乗り込むのだ。そのK-1ゲリオンとやらごと、な”
“どうして日本へ行くの? トライラックスを壊滅させるのがあんた達が私達に与えた役目だったんじゃなかったの?”と、ユノ。
“トライラックスはすでに総崩れの状態にある。君達があえて手をくだすまでもない。それよりも、君達は日本へ来た方がもっと思う存分、これまでの訓練の成果を試す良い機会があると思われるのでな”
“これまでの訓練の成果を試す機会って・・・つまり、私達にもK-1ゲリオンで思いっきり戦わせてくれるってこと?”
“それっていいわね。これまでの訓練ではいつもシヴァに美味しい所持って行かれてばかりいたから、面白くなかったし”
“あんたら委員会とやらは話がわかるわね。それじゃあ、私はその話、乗ったわ”
“私も。それで、バンダロング郊外の空港にはちゃんと私達がこのK-1ゲリオンごとノンシップに乗れるように手配してくれてるんでしょうね?”
“大丈夫だ。その点はぬかりない”委員会の老人達がテレパシーで伝えて来る。“ちゃんと大統領派の使徒能力兵達に伝えて準備を整えさせている”
“OK。それじゃ、目的地変更。バンダロング市内じゃなくて、郊外の空港へ飛ばすわよ!”
派手にドンパチをすればいいってわけじゃない。
仕事がやけに雑だな。嫌がらせも多少入っているんだろう。
……さて。ここからが本番か。
なかなか立派な建物だが、いささか張子の虎のように見える。
各地の情報を統括するここに侵入しなければ仕事は出来ない。
このまま見逃してやってもいいが、無い方が動き易くなる。
各地に散らばる端末の総元締めがここにある。
つまり、ここを叩けばあとは芋蔓式に全部潰せるってわけだ。
電子情報のみまず完全に消す。
あそこの力を借りなければならんのが癪だが、仕方が無い。
「おいお前、何をしている? ここは第一種の厳戒令がしかれている。
 許可の無い者は通用門の50m以内に立ち入ってはならない」
そりゃそうだろう。国家転覆の危機だからな。
まあ、俺にはそんな事関係ない。
「………ああ、すみません。これ…だったかな」
銃口を向ける警備兵数人に対し、「本物」の許可証を見せる。
俺の顔と許可証の顔を見比べてなお、どこかへ連絡を取っている。
「…今日は有給をとっていたはずだが?」
「忘れ物を取りにちょっと。机の上に飾っておいた家族の写真を…
 妻が写っている物はもうあの一枚しか残ってないんだ」
「国を捨てるのか?」
「……私がイギリスの生まれだというのは知っているだろう。
 あっちの方がここよりはまだ安全らしいからね」
しみじみ語ると、兵士達はなんともいえない顔をした。
「……そうか。通行を許可する。制限時間は15分だ」
「それだけあったら十分さ。ありがとう」
「本物」は今頃…………まあ、それはいい。
これで心置きなく仕事に移れる。
ああん? なめた口利きやがって。
「何遍も言っただろうが、一斉に動くんだよ。一気に。
 それを全部用意したのは俺だ、解ってるんだろうな?…そうだ」
これだからゴミは使えねえ。
根を迅速かつ広範囲に張ろうとしたら底の浅い奴等を使うしかない。
やる事は決まってる、切り捨ても簡単。
「次にベルが鳴ったら動け。成功すれば自由はお前等の物だ」
いざとなればこのスイッチで吹き飛ばせばいい。
幾らかは取り除かれたが、まだ十分な余力は残している。
ただただ暇を持て余していた訳じゃない。
「ああ、健闘を祈る」
通信を終えて、足元で唸っている奴に声を吐きかける。
「あんたの声で通信記録は残る。これでもう一歩進むわけだ。
 あんたの地位で発せられた言葉は影響力が大きい。
 メディアにはあの裸の王様が流れているからな、これはその次の一手というわけだ」
気がついた頃にはもう手遅れさ、と付け足してやると、悔し涙を流しやがった。
いいねえ。これからはもっとそんな顔が溢れるさ。
「しかし……」
窓から飛び込んできた使徒もどきに、引き金を引く。
数瞬空中で動きを鈍らせるも、「壁」を貫いた弾丸は狙い通りにそれの顔に穴を開けていく。
ドサリと崩れ落ち、痙攣する。
「こんな物まで短期間で作り上げるとは……やはり」
ここで潰しておくべきだ。
大きく偏った軍事力は後々邪魔になるからな。
192トライラックス艦隊:03/03/27 00:56 ID:???
トライラックスの日本駐留艦隊は紀伊半島の大阪とは反対側、角のように突き出た志摩半島に停泊している。
駐日A級大使が代替わりしてから、この艦隊もすっかり様変わりして、顔ぶれも変わってしまった。
前任の艦隊司令官だったピエット提督がフウイ・ノ・レイ前大使と同じくして解任され、これに同行して帰国してしまったため、タイラー提督は後任の司令官になったのだ。
かつては無責任艦長などと侮蔑的に呼ばれていた彼だったが、思いがけずひょうたんから駒が出たとでも言った所だろう。
その一方で、なぜか不思議なことに、A級大使の側近として留任したはずの者達がその後、何かと口実をつけては艦隊から姿が見当たらなくなるという奇妙な現象も起こっている。
「旧東京へ潜入している諜報部員、ファイン=プットからの報告です」と、タイラー提督は駐日A級大使に言った。
駐日A級大使クローリー・ヒナは黒いレオタードを着て、ヨガ体操のレッスンをしている。
「ネオ戦略自衛隊は破壊されたスモーウォーカーからネオ・エヴァンゲリオンを開発し、捕虜にしたパイロットも流用するつもりでいるようです」
「そう・・・あの侵攻作戦の失敗で私達の側の戦力を著しく損なう所となった上に、まんまと敵に塩を送る所となったようね・・・」
よくよく黒い色が好きなようだが、それにしても見事なプロポーションで、しかも、難易度の高い体位を難なくこなしている。
タイラー提督は思わず生つばを飲んだ。
「そ、それから・・・ネルフ・トライデントはかねてからの便利屋スズキに対する指名手配を解除し、教団との戦いに協力するよう要請しているそうです」
ヒナ大使は甲板の上に仰向けに寝てから下半身を起こして反転させ、『鋤のポーズ』を取った。
タイラー提督のペニスがそのポーズに反応してビンビンに勃起してしまい、ズボンの股間がテントのような状態になる。
「と、なると・・・便利屋スズキも高橋覗も京都の教団大神殿を目指して攻撃してくることが予想されるわ。これは見ものね。ヒナ、激しく期待」
193191  ◆/s5ZynBY7E :03/03/27 01:21 ID:???
動く。という事で。
カメレオンIが国の情報統括部に所員に成り済まして潜入、
IIがとある軍部の一つに潜入し、そこから張り巡らせておいた「根」に連絡。
IIは対ATF用ラスガンを入手しています。
過去スレ参照ですが、彼らはATFで光学迷彩はもちろんの事、質感、触感、音(声)、温度等を微細制御する事が出来ます。
赤外線カメラでも彼らを捉える事は不能ですが、ATF検知装置には引っかかってしまいます。
それに加え、技能としての変装・諜報などスニーキングミッションのスペシャリスト。

>高橋さん
ネオエヴァンゲリオンですが、開発期間はいかほどでしょうか?
スモーウォーカー強襲後(おそらく翌日の事かと)、
黒メガネさんのネタで60時間後に京都に出発となっています。

>トライラックスさん
勝手に潜入しました。
時間の事をお聞きしたいのですが、大統領のTV放送はギーガーが襲われた翌日
=スモーウォーカー強襲の翌日でよろしいのでしょうか?

>????さん
ネルフに先行しての京都進入は問題なしでしょうか?
わざわざ一緒になだれ込むのもあれかなぁと思いまして。あんまり早すぎても効果薄いですしね。
1〜3時間単位でのずれぐらいは作ろうと思ってるんですけど。。。


ひとまずここまで。
今夜はこれにて。
194トライラックス艦隊:03/03/27 01:32 ID:???
「スモーウォーカー7機とパイロット6名がみすみすネオ戦略自衛隊側の手に渡ってしまったのは痛手だったけど、旧東京側の勢力おびき出すための捨て石だと思えばいいかしらね」
クローリー・ヒナ大使はレオタード姿にナマ脚むき出しのまま、ベンチに腰掛けると、タオルで首から胸元にかけての汗を拭いた。
「便利屋スズキも高橋覗もかりそめの勝利感に味をしめて京都へ侵攻して来る・・・彼らは京都へ死にに来るのよ。ふふふふふ・・・」
旧東京侵攻が失敗に終わった時はスモーカー大佐にお仕置きだとか言って鎖で縛って鞭で引っ叩いていたが、その割にはずいぶんと余裕のある態度を取っている。
この女がスモーカー大佐にかなりキツイ罰を与えるのは、あの男の趣味を知っているからで、本当は最初から旧東京の勢力を京都へおびき出す作戦だったのかも知れない。
そうだ・・・トライラックスの目的はネルフ・トライデントと神聖綾波教団との抗争に便乗して、それらの二大勢力が弱体化した所で日本を征服することなのだから・・・。
「そうは言っても、京都での戦いを何もかも教団任せにするつもりはないわ。すでに新しい戦力は手配してあるのよ。ほら、あの新しく入った輸送船・・・」
ヒナ大使はトロピカルドリンクを飲みながら、少しばかり離れた所に停泊している貨物輸送船を指し示した。
「ミゾロギ少尉、あの船にタイラー提督達をご案内するわよ。いつものようにお願いします」
「はっ、承知致しました。ヒナ嬢様」ミゾロギ少尉はいつものようにディラックの海を発生させる。
ヒナ大使はレオタード姿のまま、ナマ脚にビーチサンダルをつかっけると、タイラー提督やその幕僚達を手招きしながら、そのディラックの海の中へ入って行った。
タイラー提督とその幕僚達はおっかなびっくりな態度でヒナ大使の後に続く。
しかし、例によって、ミゾロギのディラックの海が連結した空間は行きたいと思っていた目的地から微妙にズレていて、今度は輸送船のトイレの中に出てしまった。
「もう、ミゾロギったら・・・相変わらず行きたいと思った所へ正確には移動できないのね。ヒナ、幻滅」
「申し訳ございません、ヒナ嬢様。しかし、一応は輸送船の中へ移動できているようです」
そして、彼らは新たに日本国外から運び込まれて来た汎用人型決戦兵器の格納庫へと歩いて移動した。
195トライラックス艦隊:03/03/27 02:58 ID:???
格納区画へ続く廊下で床にモップをかけている男がいる。
どこかで見たような、若いくせに白髪頭の男だ。
「あれ・・・? 貴方はスモーカー大佐ではありませんか?」
タイラー提督が言ったので、振り返ったその男の顔は確かにスモーカー大佐だ。
「おう、タイラーか」スモーカー大佐はそう言った後、ヒナ大使に顔を見て、ビクッとした反応を示した。
「スモーカー大佐、なぜ貴方がここでこのようなことを?」
タイラー提督の問いに対して、スモーカー大佐はいかにもばつの悪そうな感じで言った。
「そ、それはな・・・それはその、A級大使様の御命令だからだよ。タイラー提督閣下がお越しになるから、失礼のないようにきれいに掃除をしとけってな・・・」
駐日A級大使クローリー・ヒナは侮蔑的で冷たい目をしてスモーカー大佐を見下している。
先の旧東京侵攻の失敗に続いて、これまで艦隊の清掃作業を担当していたIG-88Wが偵察部隊に同行して大阪方面へ行ったっきり帰って来ないことを考えれば、無理からぬことであった。
「それにしても、おめえはいいよな。俺より後輩なのに、俺より先に出世して提督閣下だなんてよ・・・」
「スモーカー、ゴチャゴチャ言うな!」ミゾロギ少尉がスモーカー大佐を怒鳴りつけた。「お前は黙ってヒナ嬢様から与えられた仕事をしていればいいんだ!」
タイラー提督はいつか自分自身がたどるかも知れない末路を見たような気がして嫌なものを感じた。
「さあ、行きましょう」と、ヒナ大使は冷たく言い放つ。
そして、格納区画へ着いたタイラー提督とその幕僚達はそこに格納されている異形の汎用人型決戦兵器を目の当たりにして驚愕した。
「こ、これは・・・これらもEVAなのですか? しかし、このようなEVAが開発されていたなんて・・・」
それらは格納区画で汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンというにはあまりにもおぞましい姿をして、鉄格子のはまった檻の中に鎖でつながれていた。
196トライラックス艦隊:03/03/27 03:55 ID:???
「そう・・・これら4体はエヴァ・フェットやマレーシアの部隊が他のEVAの細胞サンプルを手に入れて来る前に開発された次世代EVAの試作品よ」
鉄格子のはまった檻の中に入れられ、鎖で縛られているそれらは汎用人型決戦兵器と言うよりもむしろ、使徒に近く、いや、さらにもっとグロテスクな造型をしている。
「でも、遺伝子形質をうまく制御することができなかったみたいね。わかりやくく言えば、人間で言う所の“近親結婚をした”ような状態になってしまったのよ」
「近親結婚?」ヒナ大使は「わかりやすく言えば」と言ったが、それでもタイラー提督は今いちよくわかっていないらしい。
「つまり・・・もっとわかりやすく言えば、失敗作っていうこと。それで、今までサルサ・セカンダスのはずれに封印されていたのよ」
「しかし、失敗作ということであれば・・・果たして使い物になるのでしょうか?」
「ならないことはないと思うわ。まあ、これら自体を制御するのも大変だってことはわかっているけどね。ちなみにこいつらはパイロットを同化してしまうのよ」
「パイロットを同化する? それはどういうことです?」
タイラー提督の問いに対して、ヒナ大使は別の部下に命令することで答えを示そうとした。
「これらの特製エントリープラグを運んで来て。タイラー提督さん達にパイロット達がどうなったか、お見せして差し上げて下さい」
機械と同化したような黒い衣服を着た整備要員達が従来の物とは異なる奇妙な形状のエントリープラグを運んで来た。
そのエントリープラグの側面がスライドすると、その部分は透明で中が見える。
それはまるで小さな水族館のようで、オレンジ色の液体の中でとうてい人間だとは思えないような奇妙な姿の生き物が泳いでいた。
「紹介しましょう・・・彼の名前はエドリック。もちろん元は普通の人間だったんだけど、これらの試作機とシンクロしているうちにこの姿になったのよ」
エントリープラグの壁面に装着されたスピーカーから聞き取りにくい声が聞こえた。
“初めまして。僕は次世代試作1号機のパイロットのエドリックといいます。他にもグロディン、ドムール、ピルルーの3人も来ています”
197トライラックス担当:03/03/27 04:14 ID:???
トライラックス本国での本筋をどう動かせば良いものかで困っています。
当初は単純にギーガーが対ATフィールド仕様ラスガンで撃たれた所を
シンジが横へ突き飛ばして助けるという構想だったのですが・・・。
構想が膨らんでしまい、どういうスチュエーションでそう持って行くか、
大統領は誰がやっつけるか、ランドマスターの2人とIG-88Zの戦いには
どう持って行くか、カメレオン達や聖母の使徒はどう絡むのか・・・。
まあ、おかげで最近はサイドストーリーばっかりです。
取り合えず、日本国内で教団側につく戦力が不足している感があるので補充。
イックスから脱走したK-1ゲリオン2機(サラ、ユノ)は教団側の手引きにより
ノンシップで日本の駐留艦隊と合流。また、それとは別にヒナ大使は
サルサ・セカンダスに封印されていた次世代試作1〜4号機を導入しています。
次世代試作機は量産試作壱号機以外のEVA細胞が回収される前に
量産試作壱号機自身の細胞からクローン再生された物ですが、
「近親結婚をした」ような状態になって遺伝子形質が暴走してしまい、
失敗作として封印されていた物です。
パイロット達は元は普通の人間だったが、身体が奇形化しています。
このあたりも例によって『DUNE砂の惑星』の影響だな。
198トライラックス担当:03/03/27 05:07 ID:???
トライラックス側のEVAはこんな感じかな。
サード越えの旧型EVA
・量産試作壱号機(パイロット:ギーガー)量産機系。体色は黒。
・陸号機(パイロット:エヴァ・フェット?)零号機系。体色は緑。
 ただし、他にも存在する可能性あり。
スモーウォーカー
・9号機『紫一角』(パイロット:今の所、スモーカー大佐)初号機系。体色は紫。
・10号機『飛朱雀』(パイロット:?)弐号機系。体色は赤。
・11号機『玄武岩』(パイロット:?)参号機系。体色は黒。
・12号機『月光院』(パイロット:?)四号機系。体色は銀。
・13号機『雪崩山』(パイロット:?)量産機系。体色は白。
K-1ゲリオン
・1号機『ハヌマーン』(パイロット:シヴァ)弐号機系。体色は赤。
・2号機『スフィンクス』(パイロット:セト)参号機系。体色は黒。
・3号機『ターロス』(パイロット:? サルサ・セカンダスではノヴァが操縦)四号機系。体色は銀。
・4号機『ドラゴン』(パイロット:? サルサ・セカンダスではヘルが操縦)量産機系。体色は白。
・5号機『ペガサス』(パイロット:?)量産機系。体色は白。
・6号機『サラマンダー』(パイロット:サラ)陸号機系。体色は緑。
・7号機『ユニコーン』(パイロット:ユノ)初号機系。体色は紫。
・8号機『ゴーレム』(パイロット:?)参号機、量産機系。体色は灰。
次世代試作機(量産試作壱号機系)
・1号機(パイロット:エドリック)
・2号機(パイロット:グロディン)
・3号機(パイロット:ドムール)
・4号機(パイロット:ピルルー)
次世代試作機4台は名前とか形状とか体色とかは考えてなかったな。
まあ、思いっきりグロテスクな感じだと想像してもらえれば。
199トライラックス担当:03/03/27 05:20 ID:???
>黒縁メガネオペレーターさん
ラスガンにはそういう弱点もあるわけです。
しょせん、全てにおいて万能無敵な兵器など存在しません。
側頭部装着式情報端末機は使用している一般兵士もいますが、
必ずしも全員に普及しているというわけではありません。
エヴァ・フェットとクローンアスカ達はこれを側頭部に装着していますが、
厳密にはフウイ・ノ・レイは異なります。
彼女は頭の中に直接埋め込んでいます。
ただし、これにも欠点があることは彼女自身の記述にもある通りです。
>????他さん
クローンアスカ達はあまりにも悲惨な役回りになってしまったようですね。
聖母さんはどのように絡んで下さるのでしょうか?
>E計画提案者さん
そう言えば、時間軸って考えずにカキコしてたな。
どうしよう?
200フウイ・ノ・レイ:03/03/27 05:22 ID:???
こんなことしてる場合じゃないけど、取り合えず200get!
201 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/27 06:12 ID:???
>>193さん
開発期間ときましたか・・・。はっきり決めてないですけど、一年〜二年くらいはかかりそうっすよね。
とにかく、綾波教とネルフのラストバトル終結後って事にしようかな。

>????さん
とりあえずネルフが勝った、って事にしていいんすかね。教団の細かい事は、どうこう書かないので!!
202トライラックス担当:03/03/27 06:52 ID:???
>>201
げげっ、1〜2年くらいかかる・・・。
それではそちらのネオ・エヴァをストーリーに絡ませることができません。
京都最終決戦ではそちらのネオ・エヴァとこちらの次世代エヴァを
戦わせてはどうかと思っていたのですが・・・。トライラックスから仕入れた
アクスロートルタンク(クローン製造機。人間の子宮の細胞からできている)を
改良して、もっと短期間で再生できたってことにしてはどうでしょうか?
203 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/27 07:38 ID:???
>>202
アクスオートルタンク・・・、ですか?それがあると、早く作れるんでしょうか。だとしたら、ラストバトルに行けますね。
今の考えとしては、ネオエヴァを日本中に配備しよう!と思ってるんですが。
京都で次世代エヴァを拾っていいんですか?拾ってばかりですね。
204182:03/03/27 16:54 ID:???
またレスのみですすんません。

>ネオエヴァ
大変申し上げにくいことなんですが、このスレではエヴァや使徒の力っていうのは
ネルフVS綾波教の決戦終了と同時に、サード後の世界からは全て失われることに
なっています(自分の知る限り)。これには教団やネルフエヴァだけでなく、
「E」、トライラックス等で実用化されているものも含まれまして、
ついでに氾濫気味のオーバーテク関連も一緒に消滅する(例外もあるでしょうけど)らしいです。
以前のレスによると、この「消滅」が成功した場合、エヴァ細胞はただの肉塊になり、
S2機関は永久停止、使徒能力者はただのヒトに戻る、等々の現象が起こるそうです。
実際どうなるか、その趨勢が決まるのが、ラストイベント京都戦、ということのようです。
よって京都戦1〜2年後にネオエヴァ開発(完成)・・・は・・・
スモーウォーカーの残骸から、と言っても京都戦後にはスモーウォーカーも肉塊なんですよ。
アクスロートルタンクがトライラックスの壱号機由来だというなら、その技術も失われます。
で・・・高橋さん。
ネオエヴァ、せっかく出されたのですから、京都戦に参加させませんか? 時間は確かに
ないですけど、旧東京にはナオコ博士というジョーカーがいますので(w
(というか旧東京は彼女も含めて”例外””治外法権地帯”みたいな認識してたんです自分は。
 マターリギャグ路線の街ってことで、シリアス系のキャラ・勢力がいくら頑張っても
 旧東京には実質損害は与えられない、のような。ある意味主席+聖母に近い考え方ですか。
 実際には、旧東京は最初の第九次席襲来以降、最も攻撃を受けてきた街になりましたけどね)
彼女を使って、何とかネルフの京都進攻に間に合うような小理屈考えてみます。
コア全壊、S2機関なしでも何とかなるような気がしなくもない、ですから。
もしくは・・・????他さんに諮ってください。
205182:03/03/27 16:55 ID:???
また入らなかったすみません続き・・・

>時間軸
自分は何となく
  本国訪問1日目:到着
     同2日目:フウイ・ノ・レイと合流
     同3日目:評議会と接触
     同4日目:フウイ・ノ・レイに連れられて観光
           →ホテルに帰ってから(夜)最初の殺人、ネルフ側探偵ごっこ
           →同刻? ギーガー他襲撃、K-1ゲリオン強奪、大統領クーデター
           →1時間くらいで対応姿勢完了、ギーガー指揮開始
             +ランドマスター副隊長&衛生少尉ペア他、ネルフ側行動開始
             同じ頃にイックス郊外〜バンダロング郊外でK-1ゲリオン追撃戦

だと思ってます。聖母の使徒の配置も4日目で。
市内の混乱、ギーガーの元で評議会が立ち直る前に大統領が政体を制圧してるところなんかで、
一連の騒ぎは全部同夜中に起こってるんじゃないかと自分は認識してます。
委員会がどういう狙いなのかサパーリですけど、規模からして動くなら一気にだと思いますから。
同じ理由でカメレオンらが動いたのも同夜かと思ってますがどうか(「E」の情報網考えれば
即行動開始は不自然じゃないので)
まあおかしかったら「一夜明けた」「翌日の〜」等書いてください。

何度も風紀スマソ。いい加減次来る時はネタ書きます。
206トライデント兵士1:03/03/27 18:00 ID:???
空中に穴が空き、そこから例の悪趣味なスーツが出てくる。まさかこいつを使う事になるとはな。
ここトライラックスに来て以来、不毛な思いばかりしてきたが、今回は極めつけだ。
綾波教からトライラックスに提供された、セカンドクローンと呼ばれる連中を中核とした一連の
テロ。そして大統領(たとえ傀儡でも、こんなのを据えるのはマズ過ぎると思うが……)自身によ
る反乱の先導……。加わってる連中の様子からして綾波教の意思が関わってるのは間違いねえ。
なにより、俺達がいる時にこんな真似をするあたり、俺達にケンカを売ってるのは確実だ。
そう考えれば、このテロを止めるにはやはり俺達…いや、シンジと綾波が出向く必要がある。
その事を二人に話した所、二人も同意した。実際、シンジや綾波が見たって言う、例の使徒と
思われる連中にはあの聖母の気配があるらしい。
そして、俺達も事態の鎮圧に協力する事になり、フウイ・ノ・レイ達と合流し、軍用の車両に
乗りこんだ。そして、綾波が言う。
「局の周りにいる使徒人間は私にまかせてください。殺さずに、かつ迅速に片付ける策がありますから。
……私はこの事件を起こした者達を許さない……。そして、アスカのクローン達もこれ以上死なせない」
その言葉と瞳には強い決意が秘められていた。
……しかし、俺達とは別に動いているランドマスター隊の二人は無事だろうか……。
207カメレオン達への警告:03/03/27 18:01 ID:???
「仕事」をしていたカメレオン達の前の床から、同時に聖母の分身が現れる。そして、彼らは
同時刻にカメレオン達の前で実体化し、同時に同じ言葉を発した。
「色々とやるのは勝手だけど、あまり彼らの邪魔にはならないようにね」
そう言うと、碇シンジと綾波レイの様子を写した映像を映し出す。
「事が派手に成り過ぎると、彼等の帰国の妨げになるわ。彼等は京都での戦いの主役なんだから、
彼等が遅刻する原因にならない程度にしてね。……できなければ、今、あなたに言葉を伝えてい
るこの者達に妨害させるわよ」
そして、実体を解きながら最後に言葉を発する。
「『私』もこれから彼等を歓迎するわ。なにかするなら、今言ったように邪魔にならない程度に
ね。私にはあなた達に手加減する理由は本来無いのだから」
そして、同時刻に使徒はカメレオン達の眼前から消えた。
208206-207:03/03/27 18:15 ID:???
えー、例によって時間が無いので、また簡潔な連絡のみです。

○Eさん
と、いうわけで聖母が軽く牽制をしていますが、意味的には邪魔にならん限り好きに
しろです。で、邪魔になると判断したら、介入する可能性があります(藁
京都の結界はネルフが移動しだすと段階が進むので、それ以降は穴を空けての力づくで
しか侵入できなくなります。また、段階進行以降はエヴァ能力者等の相当な力の持ち主
で無いと、結界の壁に触れると即死ですので、それを参考に。尚、穴空けた場合はすぐに
わかります。ちなみに今はまだなんとか通行可です。

○トライラックス担当さん
とりえずシンジ達はフウイ大使と行動させます。で、聖母はノヴァが追い詰められると
出てくると考えてください。

○高橋さん
えー、上で黒ブチメガネさんがおっしゃってるように、そういうネタのつもりで進んでま
す。ですので、エヴァ・使徒関係のネタは京都戦で使われた方がいいですね。

○黒ブチメガネさん
えー、実を言うと、ナオコ博士も京都戦参戦予定です。アホなネタの上、出番は少ないと
思いますが(藁 到着はネルフより少し遅れてを予定してるんで、彼女に同行させたいキャラ/
勢力を集めさせていただければ、参戦させられると思います。

○厚木基地最後の兵士さん
少尉のスペシャルの新型は、メカの装甲すら溶かし、どんな配合なのか皆に恐れられるのも
面白いかも(藁
聖母がお出ましとは予想外だった。
だが、俺達は止まらんよ? 目立った動きは無いさ。
国中でぼやが数百件出るだけだ。そして同じ数くらいの死者が出るだろう。
出せとは言っていないが、質の悪い奴等ばかりだからな。
こればかりはどうしようもない。
まあ、手駒が奴等に積極的に関わる事は無いはずだ。
俺達の目的はもっと別のところにあるからな。
「そこ」が終わりではない、いい時期だから先行投機する。
ただそれだけだ。
「……真実を伝える事に命を懸けているのか、それとも命知らずなだけか」
首都を映す映像は嫌ににぎやかだ。
報道管制というものはあまりされていないらしい。オープンな国だな。
防げない邪魔が入るのならいつ動いても同じ。
……開始時間にはまだ早いが、聖母も動く、場合によっては早期決着もありうる。
相棒には悪いが繰り上げだ。
御自慢のスパコンちょっと借りるぜ。なあに、たいした使い方はしないさ。
このソフトで二昔前の「嫌がらせ」をするだけだ。
「……さあ、仕事の時間だ」


トライラックス国内の電話という電話がほぼ同時に、一度ずつベルを鳴らした。
電話のベルが一度だけ鳴って、切れた(>>209
なんだ、もう仕事にかかりやがったのか?
聖母直々に御忠告とあれば仕方ないと言えば、仕方が無い。
しかし聖母は俺達が止まらない事を知っているだろう。
具体的に何をするかも、ある程度見えているのだろうな。
「…れ達こんなことしてていいのか? もうこの国はお…」
「…………かたないだろぅ……おま……」
二人の男が愚痴りながら俺の横を過ぎて行った。
上に逆らう事も出来ない一般人の考え方だな。それほど大切な物も無いのだろう。
いや、現実逃避か。カメラの向こうは別世界の理論展開だ。
話題には上るが、行動には出ない。これが普通だ。

…ここか。
さすがにもうこいつのパスは使えないな……いいところに。
開いたドアに滑り込む。
警備はそこそこ、所員もそこそこ、監視カメラは5基。
……さて、俺も本気を出すとしよう。5分間だけもてばいい。
目を閉じ己の「力」に全てを集中し、部屋の構成を完全に把握する。
…………………………むん!!!
「! 誰だ!?」
その声はもう届いていない。この部屋の視覚と音は俺が支配した。
「くっ!…!? なっなんだこれ!!?」
研究員が筐体の下のスイッチを押そうとした。そうそう、物も全て固定した。
カメラには普通の映像が映りこんでいる。
リアルタイム通信をしていない事も確認済みだ。
「……接続を確認しました」
「じゃ、予定通りに」
私が手を出す仕事じゃないわ。
次のステップへ向けてすべき事が山のようにあるのよ。
イロウルMAGIも培養タイプに変更済み、新造ナノマシンプラントも9割完成。
あとは使徒能力の模倣とその喪失を仮定した、代替技術の確立。
これ、半分程度はすでに実践済みなのよね。
「システム掌握。デリートプログラム送信開始」
「プログラム送ったら接続切って。向こうも解ってるから」
「了解しました」
EMP爆弾使った方が雑だけど手っ取り早いのに。
でもこのこだわり、私は嫌いじゃないわ。
「プログラム送信終了。接続切断確認」
「ご苦労様、自分の仕事に戻って」
これで残ったのはあえて残した弱小国数箇所のみね。
大国と言える大国に証明できるものは何も無い。
何もしなくても始まるわ。いろいろとね。
もちろん彼らが勝ち、人類が生き残る事が前提だけど。
燃えろ!燃えろ!燃やし尽くせ!!
「ほら〜、よーく見ろよ。これが解放だ。解るかぼっちゃん?」
命令だからな、殺してはいねぇ。動けなくはしたが。
俺達の罪は全て燃やして燃やして灰にしてやる。
縛り付けるものは何もねぇ。自由だ。
「おら、次は3区の・・・・だ、行くぞ」
「おう」「ああ」
仲間を先に行かせ、忘れ物をこいつに渡す。
「ほら、今消せばまだ間に合うかもしれないぜ?
 全焼は避けたいだろ?」
ぽんぽんと消火器のレバーを叩く。
動ける余裕を残してあるだろ、せいぜい自分をかわいがれ。
そこにいたら5分もしないうちに火傷するぜ?
カン  カンカン…コロコロコロ……
「閉めろ」
退避を終えて10秒後、頑丈な鉄扉が歪んで煙を吹いた。
これでまた一件完了した。
「〜〜〜〜〜〜っっ」
目をふさがれ、手足を縛られた幾人かがもがいている。
中には、血を流して動かなくなった者もいる。
「退くぞ」
彼らが振り返ると、背後の窓が激しく砕け散った。
「化け物め!!」
人に良く似た白い姿が、何人も飛び込んできたのだ。
一人が銃撃するも、見えない何かに阻まれて、弾は命中しない。
「相手にするな! 逃げるぞ!!」
煙幕弾を投げ、彼らは一目散にその場を離れた。
「こんなところで死んでたまるか」
それは、誰の呟きだったのだろう。
幾ら便利だからって、これだけ働かされると割に合いませんね。
仕事はきっちりとこなしますよ。仕事はね。
「終わりましたか?」
「一度起動すれば勝手に増殖しながら消してくれる。
 いつもいつも悪いな」
「いえ。これも仕事ですから」
「二言目にはそれだな。猫かぶりもいい加減やめたらどうだ?」
やめられたらとっくにやめてますよ。何よりこれは性分なんです。
そう簡単に自分と言うものは変えられませんから。
「IIのところへ頼む。場所は……」
「聞いてます………………ゲートオープン」
右手の先のゲートの向こうから、男が一人やってくる。
「行くか」
頷き合い、右のを閉じて左で新たなゲートを開ける。
「じっくり見ていけばいいのに」
「いや。ここはやめておくのが得策だ」「そうだな」
? よく解りませんけど、そういうことにしておきましょう。
この移動が済んだら次はアフリカ。
もうしばらくは働きづめ……頑張りましょう。
215214  ◆/s5ZynBY7E :03/03/28 00:02 ID:???
>トライラックスさん
と言う事で。当方の作業&撤退は完了です。
カメレオンIの「支配」は、ATフィールド微細制御によるもの。
彼らはそれに重きを置いているので、壁としての強さはかなり弱いです。
それでも、人間に引き裂けるものではありませんが。
個人証明等の電子情報はデリートプログラムにより再生不能な壊され方をします。
書類関係は火葬、爆葬ですね。
国の中央施設には入っていないので、そこの書類は残っているやも知れません。
内部に『E』へ通じるものがいなければ、の話ですが。
それから過ぎた事ですが、スモーウォーカーの捕虜、おそらく7人も生きてません。
Longinusが潰した後半4機はコアとコアエントリープラグを貫通≒破壊してますから。

>????さん
使徒人間の暴走、国家的危機がクローズアップされているので、
抹消組の行動はメディアにはあまり出ないでしょう。
ベルが一斉に鳴るという事件は出るかもしれませんけど(苦笑)
京都戦はやっぱ先に入らないと厳しいなぁ。とか思い。
霧を消すには結界(要となる5神器?)を破壊するしかないのですよね?
こっちでネルフが動く前に全部消すのはまずい…………ですよね? やっぱり。

>黒メガネさん
トライラックスでの時間軸の整理、ありがとございます。
それの絡みなんですが、第弐次席司教のフォースインパクトの知らせはいつになりますか?
こちらも動かねばいけないものがあるので、知りたいなぁと。
黒メガネパートの60時間後宣言の後とは思いますけど。


今夜はこれにて。
216バンダロング市街<1/3>:03/03/28 00:46 ID:???
厳重な警備に囲まれた軍用車両が次々と発車していくのを見送り、男はくゆらしていた
煙草を足元に落として、軽く踏み消した。黒い無個性な靴の下から最後の紫煙が昇る。
集中が必要だからと言い訳して、本隊には先にクーデター軍団の根城に向かってもらった。
「TV局の占拠ねぇ。今の日本じゃ考えられないな」
テールランプの列を見送ってから、男は連れに向き直った。
軍装に身を固めた少女が、男の顔と、遠ざかる車両隊を交互に見比べる。白い顔には
不安が色濃い。ときどき、その顔が苦しげに歪み、細い手が持ち上げられて
頭を押さえる。何か厭なモノが脳裏に侵入してくるかのように。
「さて、あんたの”拘束”の解除にかかろうか。あんたがあんた自身を取り戻せるように」
男は母国で使い慣れた、柔らかい優しい声音で連れの緊張を解く。
「貴殿を信じれば、この忌まわしい声から解放されるのでありますか」
堅苦しい口調の似合わない少女は、なおも迷いながら問う。男は深く頷いた。
「信じろ。全て解き放ってやる。 ・・・息を深く吸って、止める。カウント、1、2、3」
少女は言われるままに震える息を吸い込む。その目を、男の射るような視線が貫いた。
瞬間、少女から表情が失われた。男は彼女の身体を支え、虚ろに見開かれた目の、
その奥の奥を覗き込む。
暗い路地の向こうで、遠い爆発音が幾つか響いた。兵士を満載したトラックが、
先ほどの部隊と同じ方向に走り抜けていった。
「・・・あ」
ふと、少女はまばたきをした。男は既に彼女の傍を離れ、新しい煙草に火をつけていた。
217バンダロング市街<2/3>:03/03/28 00:48 ID:???
「声が・・・聞こえない」
呟く少女の顔に安堵が満ちた。
少し青ざめていた頬が、みるみる健康的な色を取り戻す。男は笑った。
「これで大丈夫だ。もうあんたに声は聞こえない。外からの指令に従うこともない。
 さ、早いとこ自分の持ち場に戻りな。あんたにもやるべきことはあるだろ」
折良く向かってきたトラック隊の一台を手を振って止め、男は少女を振り返った。
トラックに乗り込んでいた兵士が彼女の軍服を認め、手招きする。少女は軍人の顔に戻り、
トラックの乗降口に駆け寄った。
機敏な動きで荷台によじ登り、ふと振り返る。
男は笑って軽く手を上げた。
少女はかすかな笑みを浮かべ、ぴしっと音がしそうなほどの
見事な敬礼を男に返した。だがそれも一瞬のことで、すぐにトラックは走り去った。
取り残された路地で、男は唇の端を吊り上げる。
「あれがセカンドクローンか・・・なかなか面白い精神構造じゃねぇか。精神の共鳴、
 というよりも魂って奴の悪戯かな。あの子は自覚してないようだがな。
 なんにせよ、トライラックスに渡った22人は自我の成長が著しいってのは本当らしいな。
 珍しいモンを見せてもらったぜ。加持についてきて正解だったな」
218バンダロング市街<3/3>:03/03/28 00:51 ID:???
男はダークスーツの内から黒革の手帳を取り出した。外装を開き、中のファンクション端末に
何かをすばやく打ち込む。入力が終わると内部から細いコードを引き出し、片耳の通信機に繋ぐ。
「・・・加持か。事情は聞いてるな、委員会の精神操作だそうだ。マインドコントロールって奴。
 一人、サンプルを回してもらって”中”を探った。 ・・・解除? 俺に出来る訳ねぇだろ。
 出来るのは、本人が知覚できないようにちょいと”逸らす”ことくらいだ。
 ・・・あ? ”中”に反転したメビウス回路を構築するんだよ。委員会からの指令は
 全部まとめて無意識暗部のエッシャー空間行き。 ・・・わかるように言え? 
 だから説明するの厭だっつったろ」
男は話しながら周囲を見渡す。わずかに黒のソフト帽のつばを下げ、その陰から
真っ暗な路地に鋭い視線を投げる。
いた。
白い半透明のアレ。手出しをしてこないのは舐められているのか、単なる気まぐれなのか。
「判明した他の”変更済み”セカンドクローンたちの位置を送る。だいたいの
 居場所しかわからんがな。
 ・・・数が少ない? フウイ・ノ・レイから聞いてないのか、評議会に突入した奴ら、
 それに病院のグランドマスターを襲おうとした奴は死んだ。後はイックスから
 逃げた奴が2名。こっちへ来るかと思ったが、なぜか進路を変えてる。 ・・・ああ、
 お前の予想通り、恐らく日本・・・いや、京都へ向かう」
白い幻の怪物が、ゆらりと動いた。男は傍目にもわかるほど全身を緊張させた。
「・・・ああ。アレがいる、すぐそこにな。
 長居は無用らしい。運が良ければTV局で会おう。サードらはもう向かってる。じゃな」
通信機をスーツの襟に巧妙に押し込み、男は軽く息を呑んだ。ほんの一瞬目を離した隙に
白い巨体は消えていた。
また遠くで爆発音。かすかな怒号。銃声。
男はふっと息を吐くと、黒い身体をひるがえして走り出した。闇に紛れ、影を伝い、
聖母が見逃してくれるようにと、絶望的な恐怖とともに祈りながら。
夜の底を駆ける靴音が、次第に遠ざかっていく。
219218:03/03/28 01:44 ID:???
という訳で久々のネタ書きでした
・・・・・・サボりにサボってホントにすんませんでした・・・

ミソラさんを任されたネロ、単独行動です。フウイ・ノ・レイ、ギーガーさんのいる
本隊を先に行かせた(=彼らを遠ざけた)のは、洗脳解くのにかこつけて
いろいろ探るため。セカンドクローンにときどき起こる精神共鳴を利用して、
他の彼女らの位置とか情勢とかを調べ、結果を加持さんに送ってます。加持さんが
シンジ君らと一緒にいるならそれでよし、別行動なら彼らに持たせた通信機に
加持さん経由で情報が送られます。
・・・イレースが同時進行なんでしょうが、衛星回線制御システムとかも被害出るんでしょうか?
だとしたら通信ももうすぐやりにくくなりますね。その際は”処置”前でした、ってことで・・・
ついでに。
ネロ(イタリア綾波教諜報員”MIB”No.1)は、元はモノリス02直轄の改造騎士です。
ので、聖母の使徒の、というか聖母の恐ろしさは身に沁みて理解しています。パワーだけなら
司教クラス、なんて敵う訳ないじゃないですか。ということでネロは聖母の使徒に遭遇したら
即・逃げます。彼の望みは、今のところインパクト成就の場に居合わせることです。

>トライラックス担当さん
????他さんのとこにもありますが、シンジ君らはフウイ・ノ・レイらと合流して
TV局へ向かってます。あとはトライデント兵士1さんと合わせて決着の方を
よろしくお願いします。自分は実況だけしますので、「○○VS××の戦闘書けコラ」とか
必要なら声をかけてください。
あとふと思ったことなんですが、評議員全滅しても、全員ゴーラで復活できるのでは。
蘇生の間はバーベム卿自らが取り仕切ればなんとか乗り切れるでしょうし。
それから・・・しつこいようですけどなんでそんなにEVA増やしたがるんですか・・・?
京都戦では問答無用であと一体とんでもないのが出るんですよ(自分とこの
「死神の背骨」じゃないです。教団サイドですが)
220218:03/03/28 01:46 ID:???
>????他さん
ナオコ博士参戦、は予想してましたので(というか七スレ目辺りに「G」が予告してましたね)
大丈夫です。>204のアレはただの愚痴です、すんません。それから自分の書くパンピーさんは
京都行きません。溶けるにしても地元(?)で溶けます。
質問を。
京都の霧、「光」に被害は出ますか? レス読む限りでは何とかなりそうなんですが、
一応回答して頂ければありがたいです。あと、結界というのは、第弐拾四話でカヲル君がやった
”電磁波、光子、粒子、全てを遮断するアレ”みたいな認識でいいでしょうか?
も一つ。京都に向かってる(だろう)K-1ゲリオン二体、暇こいてる第弐か第参に
お出迎えさせてもいいでしょうか? 第弐だと、とりあえず教団側クローンとかと絡めます。
第参だと軽〜くバトル・・・冗談です(たぶん)

>提唱者さん
やっと落ち着いたので、少し過去レス読み返しまして、そこで気づいた遅レスも含めて。
援助提案関連:確かに効果発動は遅くなりますね。が、先にモノは一応貰えるんですよね?
        ついでに”放送”にも遅れが、と、これはネルフは一応関係ないと(ありますね)
        5箇所破壊→京都解放、を経て、ようやく本番開始って感じでしょうか・・・
        それで、できたら一箇所ネルフに譲って頂けないでしょうか、封印。
第弐の電波アナウンスの時期:・・・決めてませんでした(平伏)
        トライラックスの件とほぼ同時進行だっての忘れてたので・・・
        ご指摘の通り、最低限「60時間後に攻めるぜ」宣言以降ではあります。
        その夜でいいかなとぼんやり考えていたんですが、それってもしかすると
        本国動乱当夜と被りますね・・・ご面倒でしたら(というか誰も
        聞く余裕がない気がするので)翌夜辺りということにしてください。
        ただ、それで混乱も増すし、トライラックスでもネルフの意思を
        知ることになるので、当夜でもいいかなとも思いますが。
        お任せします。すみません。

なぜテンション高い自分。すみません。それでは。
221某農場新入り:03/03/28 02:32 ID:???
綾波教の聖母によってアオイが拉致されてからすぐに,俺は最寄の警備員詰所に駆け込み,事件の発生
を告げた。警備員たちは早速農場プラントの本部や,他の詰所,そして農場の出入り口に設けられた
ゲートに連絡を取り,手すきの何人かが農場周辺での捜索に当り始める。俺も捜索の手伝いに行こうと
したとき,プラント本部に連絡していた警備員が俺に電話を代る様いってきた。一体何だ?
電話の内容は,更に驚くべき物だった。レイ達姉妹を連れて,彼女らの引越し予定の建物を見学しに行
った寮責任者氏も聖母と遭遇,そして一緒についていった姉妹たちのリーダー,アイ嬢をはじめとする
十人の姉妹たちを拉致されたとのこと。そして今日,農場プラントの各所で働いていた残りの姉妹たち
もまた,一緒に作業していた他の職員たちの眼前で聖母に連れ去られたそうだ。
32人の集団誘拐という異常事態。その知らせは,怒りと焦りで熱くなっていた俺を呆然とさせる威力が
あった。これはもう,ちょっと探したぐらいで解決するような問題じゃない。そんな認識が頭をよぎる。
222某農場新入り:03/03/28 02:35 ID:???
しかし一体どうすればいいのか…拉致したのが綾波教の聖母だから,姉妹達は最終的に教団の本拠であ
る京都に移動する可能性が高い。教団の本拠だけに守りも堅いだろうし,まもなくネルフとの戦争の火
蓋が切られるであろう危険地帯だ。そんな場所で,俺一人の力で何が出来る?
いや,諦めるのはまだ早い。俺は京都について,具体的に何も知らないのだ。案外,現地に行ってみれ
ば何か手立てが見つかるかもしれない。そう思い直すと俺は,京都への旅支度をするため,自分の家に
駆け戻る。手早く必要な荷物をまとめ,車に積む。
そしてミスミさん宛の置手紙を書き始める。流石に二度も逐電するとなると,気が咎めるが…仕方ない。
下手すりゃこれが遺言状になるかな?と自嘲しながら,お詫びの言葉や,俺が死亡ないし長期行方不明
時の財産の処分方法等の内容で便箋を埋めていると,玄関のドアをノックする音。
誰かと思ったら,寮責任者氏だった。彼は俺に,ナオコ博士からの伝言(>>185)を告げた。日重共に
こいって?一体何の用だ?まあ,ナオコ博士のところには,ネルフの動きや京都方面の情報を聞きに立
ち寄ろうと考えていたから別に構わないが,なんかヤな予感…
223ノヴァ:03/03/28 04:24 ID:???
「ミソラが体制派に投降したみたいね・・・」私はソファーに座ってテーブルの上に山積みにされたお菓子を食べながらつぶやいた。
元は内向的で、頭の中で考えてばかりいる方だった私だが、最近では思ったことを盛んに口に出すようになった。
「みそら? みそらトハ空軍ニ配属サレテ訓練ヲ受ケテイルオ前ノ仲間カ?」私が独り言のつもりで言ったことも、IG-88Zにはしっかり聞こえている。「ナゼワカル?」
「私達は他人の考えていることが伝わって来ることがあるのよ。まあ、一種のテレパシーみたいなものね」
そうは言っても、やたらとコントロールできるものではない。
委員会とやらから指令を受けている仲間にテレパシーで連絡を取ろうとすると、そうではない者にまで伝わってしまう危険性もある。
具体的に詳しい連絡は電話などの通信手段に頼らざるを得ない。
ギーガー様が怪我で入院している間に寝首をかくように電話で伝えたナミは失敗して殺されたようだ。
他の3人はうまく評議会にダメージを与えたようだが、相討ちになって自爆したらしい。
おかげで残っている評議会のマスターはギーガー様とユングハイム様の2人だけになったが、ミソラが投降したため、委員会の指令を受けているクローンアスカはバンダロングでは私1人になってしまった。
「イックスからK-1ゲリオンで脱走した2人、サラとユノはどうしたの?」
「追撃ヲ振リ切ッテばんだろんぐヘ向カッテイル途中ダロウ」
IG-88Zがそう言った直後に私の頭の中で声が聞こえた。
“あの2人は日本へ向かわせることにした”委員会からのテレパシーだ。“せっかくK-1ゲリオンという秘密兵器を持ち出してくれたのだ。日本でひと暴れしてもらおう。
大統領、空港を占拠している部隊に連絡してノンシップの手配をしたまえ。彼女達とK-1ゲリオンを日本へ空輸するように、な”
224大統領:03/03/28 04:34 ID:???
わかったダス。ラジャー了解ダス。
もしもし、バンダロング空港ダスか?
ワダスは大統領ダス。そうダス。確かに大統領ダス。
これから可愛い子ちゃんが2人、秘密兵器を操縦してそっちへ行くダス。
その可愛い子ちゃん達と秘密兵器を日本へ運ぶダス。
ノンシップを用意するダス。そうダス。神様のお告げダス。
ん? 何ダスか? 
何? ギーガーが自ら警官や兵士を指揮してここへ来るダスか?
ATフィールド探知機と対ATフィールド仕様ラスガンを配備してるから、歯が立たないダスと?
おまけに日本から来た綾波レイとかいう女が使徒能力兵を無力化してしまうダスと?
それは大変ダス。一大事ダス。どうしましょうかダス。大統領は馬鹿じゃないダス。
ノヴァちゃん、IG-88Zさん、どうすればいいダスか?
225ノヴァ:03/03/28 04:59 ID:???
大統領はバンダロング空港(と、言っても、バンダロングの郊外にある)を制圧している配下の部隊に電話でノンシップの準備をするように伝えた。
K-1ゲリオンを日本国内での戦闘にも導入しようというのが委員会とやらの考えらしい。
そこへ大統領の部下の使徒能力兵達が飛び込んで来た。
「大変です、大統領! ギーガーが自ら警官と兵士を指揮してここへ向かっています!」
「しかも、ATフィールド探知機と対ATフィールド仕様ラスガンを配備しているため、部下の使徒能力兵では歯が立ちません!」
「おまけに日本から来た綾波レイとかいう女が使徒能力兵を無力化してしまうのです!」
それを聞いて、大統領はアワを食った。
「それは大変ダス。一大事ダス。どうしましょうかダス。大統領は馬鹿じゃないダス。ノヴァちゃん、IG-88Zさん、どうすればいいダスか?」
やれやれ、情けないクーデターの首謀者もいたものね。
「綾波レイっていうのは・・・旧型EVA零号機のパイロットのはずよ。でも、使徒能力を無力化するような力を持っているなんて・・・」
私は綾波レイに関する詳しい情報を取り出そうと、側頭部の端末機でデータバンクにアクセスしようとしたが、アクセスできない。
「あら? おかしいわね。データバンクにアクセスできないわ。端末機はちゃんと作動してるのに?」
「待テ。オ前ノへっどせっと型端末機ハ性能ガアマリ良クナイ。ソコノこんぴゅーたーヲ使オウ」
IG-88Zは自分の身体の中からコードを引きずり出すと、すぐそばの机の上のパソコンにつないだ。
「・・・でーたべーすヲ管理シテイル行政局の部署に潜入シテソコノめいんこんぴゅーたーヲイジッテイル奴ガイル。ソレカラ軍施設ニモ、ダ」
「何をしているのかしら・・・?」私はその机の前に座ってパソコンのキーを叩く。「なるほど・・・この騒ぎに紛れて情報破壊活動をしているテロリストの類がいるようね。面白いわ・・・」
226フウイ・ノ・レイ:03/03/28 05:55 ID:???
私達が反乱軍の本拠地になっている放送局にたどり着いた時は、すでに反乱軍は敗走気味になっていた。
いかな使徒能力を持っている改造兵士達とは言え、Atフィールド探知機や対ATフィールド仕様ラスガンを配備している軍隊や警察の敵ではない。
「大統領の奴はどうした?」ギーガー様は軍用車から降りると、現場の責任者に問い掛ける。「まだ放送局に篭城しておるのか?」
生きたまま捕虜にされた使徒能力兵達は、後輩の綾波レイがどのような方法を使っているのか、使徒能力を吸い取ってしまい、ただの普通の人間に戻ってしまった。
しかし、そうは言っても、放送局の建物の周りにはバリケードが築かれ、使徒能力兵達が銃やら火炎放射器やらで応戦してくるため、うかつには近付くこともままならない。
「ええい、こうなったらこちらも重火器で砲撃しろ。建物ごと破壊して反乱軍を皆殺しにしてしまえ!」
ギーガー様が痺れを切らしてそのようなことをほえた。無茶を言うな。
「ギーガー様、建物の中には放送局の一般職員が人質に取られています。そのような乱暴な方法を取るのは危険です」
「かまわぬ。人質ごと爆破して皆殺しにしてしまえ!」
それを聞いて、私はギーガー様の頬に平手打ちをかました。
「何を言っておられるのですか、ギーガー様! 指導者たる者が民衆をかえりみず、そのような手段に訴えるなど、もっての他ですぞ!」
ギーガー様は国の最高指導者である自分が単なる配下の下っ端である私に殴られたことで困惑した様子だ。
「・・・それでは・・・どうしろと言うのだ? フウイ・ノ・レイ・・・」
「申し訳ございません、ギーガー様。それをこれから考えましょう・・・何がしか手立てがあるはずです。碇シンジ殿や綾波レイ殿も強力して下さると思います」
私は頭の中に埋め込まれている情報端末機でデータバンクにアクセスして、この放送局の建物の構造に関する情報を取り出そうとした。
しかし、アクセスできない。端末機は正常に作動しているのに、どうしたことだ?
だが、それも至って明確にわかることであった。相次ぐ騒動で情報統括をしている行政局の部署が機能停止してしまったようだ。
227ノヴァ:03/03/28 06:49 ID:???
「大統領、行政局の公安部あたりに電話して下さいませんか?」
私がそう言うと、このブタのような顔をした男は素直に言われた通りに従う。
「もしもし、行政局公安部ですか?」私は大統領から受話器を取り上げて言った。「エドガー長官? 大統領派のクーデターに便乗して情報破壊行為をしているテロリストがいます」
そして、私はコンピューターによる逆探知で割り出した便乗テロリストの侵入箇所を丁寧にわかっている限りひとつ残らず教えて差し上げた。
「大統領派のクーデターに気を取られてばかりいるようでは国の守りはつとまりませんよ。そっちの方の取り締まりもよろしくお願いしますね」
受話器を置いてから、私は笑いながら言った。
「これで、体制派の兵力の一部は情報破壊テロリストの方へ分散されるわ。私達への対処やギーガー様の周囲の守りが手薄になってくれたらいいんだけどね・・・」
「ナルホド、ソウイウ作戦カ!」IG-88Zが一見、何の感情もないような声だが、驚いているような反応を示した。
「頭ガイイナ。サスガ、コノ国ノ新シイ指導者トナリ、私ノ新シイ御主人様トナル人間ダ!」
228フウイ・ノ・レイ:03/03/28 07:11 ID:???
ところが、そこへ行政局公安部直属の警官が来て、奇妙なことを報告した。
つい先ほど、公安部の本庁に女の声で電話があり、「大統領派のクーデターに便乗した別のテロリストが情報破壊行為をしている」となど言って来たらしいのだ。
しかも、その電話を逆探知した所、大統領派の本拠となっている放送局からかかって来たらしい。
「くそっ、大統領派の奴らめ。そんなデマを流して我々をかく乱する気だな」ギーガー様は苦虫を噛み潰したような顔をしている。
「しかし、ギーガー様。あながち単なるデマだとは思えませぬ」私は反論した。「先ほどからコンピューターデータベースにアクセスすることができなくなっています。もしかしたら・・・」
「うむ? それでは、データベースにアクセスできなくなったのは、別の何者かが便乗してそれを破壊しようとしているからだと言うのか? つまり、その電話はあながちガセではない、と?」
「はい、このような状況です。何事にも油断はできません」
「うーむ、さもありなん・・・」ギーガー様は公安警察官に命じた。「それではエドガー長官に伝えろ。その便乗テロリストどもも一網打尽にしろ、とな」
「はっ、承知しました。グランドマスター」
「ただし、そいつらも得体が知れぬ。例のE計画の片割れかも知れぬのでくれぐれも油断するな。もちろん言うまでもないが、ATフィールド探知機と対ATフィールド仕様ラスガンを配備せよ」
そして、ギーガー様はさらに付け加える。
「このような状況だ。生け捕りなどと悠長なことは言っていられまい。抵抗する奴がいたら、容赦はするな・・・殺せ!」
229トライラックス担当:03/03/28 07:13 ID:???
今日はもう限界だな・・・。
他のカキコ参加者の皆さんへのレスはまた明日。
副隊長個人日誌
動乱の最中のため、テレビ局への侵入はおもったよりたやすい。
周囲をかためている兵も、寄せ集めという感じがするのは、この
クーデターが急なものだった証だろう。
局内を調べたところ放送に使われたのは最も大きなスタジオらしい。
それ以外は使用されていない。
大統領は、主に社長室と通信環境が整っている場所、臨時の作戦
司令室になっているのだろう、とを行き来しているが、今は
主に、作戦司令室のようだ。
そこにはクローンアスカと、アンドロイドもいる。
位置は現在は正確に把握できない。
予想では誤差数ミリというところだと思われる。
テレビ局天井裏/大型空調ダクト横
「状況はどうです?」
少尉が聞く。聞かれた大尉は回線をバイパスしているコードをいじり
ながら情報を集める。
「敵は、使徒化兵というやつだ。これは手が出せないだろうな。
武器が足りん。臨時の作戦室は、そんなにいない。」
「やるならそこですか。」
大尉は、基幹ケーブルのボックスからコードをはずしながら頷く。
「そこなら、このボックスも情報ハブの配線もある。有利だ。」
2人は移動を開始する。
「でもさすがSASですね、そんなハイテクはなかなか支給されませんよ。」
PDAからケーブルがいくつか出ているようなそれを見て少尉が言う。
「まあ日本で売っている商品に手をくわえたものらしいが。それよりも
これだけの装備を持ってこれる、ロシアのほうが怖いね。」
大尉は、お互いハリネズミのように武装している姿をさして笑う。
「どっちもどっちですね。いきましょう。」
2人はダクトにそって物音を立てずに進む。
目標は、大統領とその側のクローンアスカとアンドロイド。
衛生兵少尉個人日誌
ミリ口径の光ファイバーグラスなんて今時使うとはおもってなかったけど。
これなら、ダクトの隙間から見れるわけだし。
大尉、これ、熱赤外線遮断シート。
これで赤外線センサーをごまかせますから。
それでもわずかに出る可能性はあるんですけど。
そのときはこれです。
ええ、ネズミ。
さっき捕まえておきました。
今は、3名、いえ2名と1台。
電話でなにか言ってるわね。
大尉わかりますか?
情報破壊テロを伝えてる?、かく乱のためだろうって?
ですね。
どうやらあのノヴァってのが首謀者。
IG-88ってのは例の…。
何してるんですか?、会話はできないがばれないように電話先に
モールス信号を送る?、わかる人がいるんですか?
いなければ来て貰えばいい?、まあそうですけど。

こちらは準備おっけーです。
タイミングは任せます。
厚木基地最後の兵士担当です。
現在2人は空調ダクトの横を誇りまみれで屋根裏移動という感じです。
副隊長の使っているのは、スパイ物でありがちなやつです。
ダクトの中を移動なんてするとすぐばれるからという理由ですが
侵入はエレベーターの整備口からって感じで。
赤外線遮断シートは、IG-88に通用するかどうかは不明だけど、普通に
赤外線、熱センサーは遮断できるという感じです。
場所が狭いので、少尉の初弾はライフルではなく、通常のダーツ銃の
唐辛子弾頭カプサイシン100%、です。
これだと生物の皮膚は火傷するとか。
無論目や粘膜に入ったらひどいことに。
スペシャル弾頭は広い場所にでてから、という感じですが、ノヴァやIG-88Zや
大統領に攻撃を開始していいものでしょうか?
IG-88Zは、仮に一旦壊すとしても、ノヴァや大統領はどうしたものでしょう?
234高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/28 15:13 ID:???
「先ほどトライラックス艦隊から、通信が入りましたよ。」
「へえ?なんだろう・・・」
「スモーウォーカーの生き残りのパイロット達の返還を、求めてきたようです。詳細はこれに」
「ふむ・・・・・、やはりそうだよな。ここは返してあげようかな。」
「返すんですか?」
「うむ。クローンを作るためのサンプルは採取したし、ま、いいんじゃないか?
捕虜は先方の艦隊まで、ネオ戦自の艦が送り届けるって返事出しといてくれる。」
「わかりました。じゃあ、そう伝えときます」
235 ◆Gl11JQ9O4. :03/03/28 15:17 ID:???
>トライラックス担当さん
大阪さん返します。あとどうやらナオコ博士が、ネオエヴァを作る事になりそうです。

>黒めがねさん
なるほど、もしやリセットってその事・・・。
ナオコ博士がネオエヴァ開発ですか?なんか面白そうな・・・。
それならラストバトルで、ネルフの支援ができそうです。丁寧な説明をどうも。
グランドマスター自ら率いるクーデター対策部隊の出御から遅れること数分。この間に、
日本から来たメンバーの大半はサードらとともに部隊に合流し、占拠されたTV局へ向かった。
ランドマスター隊の二人はそのかなり前に別行動を開始している。今頃は先行して、
内部を探るなり何か仕掛けるなりしているだろう。
俺とカジは、病院から一度ホテルに戻り、フウイ・ノ・レイ前大使の部屋に残してきた
機材の回収にかかっていた。店じまいを終え、一階に下りてきた俺とカジを迎えたのは、
なぜか銃弾の雨だった。
ホテル正面口を中心に、広いロビー全域で銃撃戦が始まっていたのだ。
早くもこっちに弾が飛んでくる。俺たちはゆったりした階段の手すりを盾に走り、
弾痕でぼろぼろになったフロントデスクの陰に滑り込んだ。
重厚なデスクの裏ではフロント係が二人、ちぢこまってがたがた震えていた。カジは彼らに
敵意がないことを示すと、ひと動作で銃を構えてデスクの端からロビーを窺った。
俺はフロント係ににじり寄って、なだめつつ状況を聞いた。さっきの大統領の演説で
発奮した呼応者たちが、手始めにここを制圧しようとしているらしい。
全員が使徒能力保持者で、ついでに軍で訓練を受けている。面倒なことこの上ない、
というかヤバい。相手の人数が多すぎる。
俺がカジのところに戻ってそれを伝えていると、フロント係の一人がそっと身を乗り出し、
銃弾の飛び交う豪奢なロビーの一角を指さした。俺は目をむいた。
太い大理石の柱の陰から、メイドの女の子が一人、VIPらしい男を庇って
果敢に応戦しているんのだ。聞いた特徴と一致する。セカンドのクローン体だ。彼女を助けて、
何やら民族色豊かな二人が周囲の兵たちを掃討しているのがちらっと見えたが、
その瞬間、フロントデスクの上の巨大な花瓶が流れ弾を喰らって弾け飛んだ。
俺は慌てて頭を引っ込めた。従業員二人が、悲鳴とともにまたデスクの下に潜り込む。
俺は通信機で何やらやりとりしているカジをつついて、彼女たちに注意を向けさせた。
カジはすぐ反応した。頷き、素早く状況を把握する。俺たちの方が使徒兵らより彼女に近い。
幸い、双方ともに弾切れが来たのか、銃撃の応酬は一時的に途切れていた。硝煙の漂う広間に、
マガジンを詰め替える音が響く。
カジは通信を切って、早口で囁いた。
あれがここにいる最後の”アスカ”だ。委員会の影響は受けてない。まずは彼女と合流しよう。
俺が頷くのを見届けると、カジは飛び出した。
思わぬ伏兵に驚く使徒兵たちの混乱をついて、クローン体のいる柱の陰へ走り込む。
カジほど鮮やかにはいかないが、荷物を抱えて俺も続く。運がいいのか悪いのか、
俺たちが走り抜けた直後に、再開した銃撃が連続して床を削った。
何とか逃れてひと息つくと、今度は目の前に銃口があった。
その向こうに、マジな殺意を湛えた、ファーストと同じ赤い目。俺は思わず手を上げた。
が、すぐにカジが彼女を制して簡単に俺たちの立場を説明し、俺は解放してもらえた。
聡明そうな彼女は即座に事情を飲み込み、協力してこの事態を何とかすることに
同意してくれた。彼女も突然巻き込まれただけらしい。
それからしばらく、俺たち三人は広間中央の兵士らとの攻防に忙殺された。
撃ち合いの合間、ヘルという彼女がせわしなく説明してくれたところによると、
傍のVIPはアフリカ某国の大臣。使徒兵たちを牽制している二人は大臣の護衛だという。
丁度戻ってきた彼らは、それぞれターザンにハマハマと名乗った。
これで俺たちの戦力はこの5人、実質的には大臣を除いた4名のみ。対する使徒兵は
見える位置にいるだけで30人前後。しかもそれだってアフリカ戦士二人が
かなりの人数を無力化してくれた結果だ。
どうする気だ、俺は再び始まった銃撃に閉口しながら声を張り上げた。
カジは落ち着いたものだった。
大臣には柱の陰から動かないように頼み、身を低くしたまま全員を見回す。
思うに、あいつらは命令でここを攻めているんじゃなくて、本隊からはぐれて
暴走してるだけなんじゃないかな。グランドマスターの復帰で
軍の命令系統に混乱が生じているから、応援が来る心配もないと踏んでいいだろうな。
ヘルが反論する。確かに脱出はラクだろうけど、このホテルをこのままにしていくつもり?
私たちがいなくなっても、あいつら無差別にここをめちゃくちゃにするに決まってるわ。
カジは頷いた。
わかってるさ。でもこれだけの数の使徒能力者を、短時間で無力化するのは困難だ。だから
時間稼ぎだけして、後は君の国の軍か警察に任せる。彼らだってもう動いてるよ。
ヘルはかすかに顔を歪めた。
・・・そうするしかないみたいね。でも、おめおめと自分だけ助かるなんてもう厭なのよ。
敵は俺たちの姿を見失い、銃撃はまたやんでいた。火薬臭い静寂。ヘルは厭なことを
思い出したように、少しの間かたくなに押し黙っていた。
なら君は残ればいい、カジは諭すように言った。いいか、時間稼ぎはする。その後、
君は全員で協力して、大臣閣下とホテルの従業員を安全なところ、厨房かどこかに
避難させるんだ。そして応援が来るまで踏ん張る。出来そうか?
彼女は赤い目を見開いて、強く頷いた。やれるわ。
カジは彼女の肩を軽く叩き、笑みを消して俺に視線を向けた。じゃあ、やるか。
ああ、やるか、アレだろ。俺はにやりと笑ってみせた。カジも意味ありげに笑う。
次の瞬間、カジと俺は同時に柱の陰から飛び出した。
すぐ二手に別れ、銃弾の雨を避けて壁伝いに走る。配置につくと、俺はロビーの向こう側の
カジと目を合わせた。カジが頷く。OK。俺たちはほぼ同じタイミングで銃口を上に振り向け、
数発の銃弾で「最後の麦藁」を積んだ。
何かが弾ける、鋭い音が数回響く。
続いて、上で重く軋む音。
気づいた使徒兵数人が頭上を仰ぐ。残念ながらもう襲い。
直後、ホテル”ネオ・トライアル”のシックな天井を飾る豪奢なシャンデリアが
一つ残らず落下し、使徒兵たちを余さず巻き込んで、赤い絨毯に激突した。
無数のガラス片の砕け散る、優雅にしてすさまじい大音響が辺りを圧する。
俺は思わず十字を切った。
さっきまでの銃撃戦に紛れて、シャンデリアを吊り下げていた鉄鎖を
ギリギリまで切っておいたのだ。かろうじてシャンデリアを支えていた
最後の一本を今ので撃ち抜いて、とどめを刺したという訳。結果はご覧の通り、大惨事。
華奢なデザインに惑わされてはいけない。あれは一個、でかいものなら1トンはある。
ATフィールドを展開していようといまいと、これだけの重量なら
しばらくは身動きひとつ出来ない筈だ。
俺たちはあっけにとられているヘルたちのもとへ戻ると、銃をしまい、後のことを頼んだ。
カジがさっきの通信機を取り出す。繋いだ先は恐らくサードらのいる本隊だ。
ホテルの現状と、大臣ほか逃げ遅れた者がいることを伝え、至急応援を
回してくれるよう頼む。が、ふいにカジの口調が変わった。ヘルがびくりと顔を向ける。
騒ぎに乗じたテロ? その対処のために兵力を割いた?
急き込むように聞き返す。しばらく向こうの説明を聞いた後、カジは溜息をつき、
グランドマスターと直接話をしたいと言った。
通信機の向こうの声が聞こえないこっちには、何のことかさっぱりわからない。俺はヘルと
顔を見合わせ、対応を待っているらしいカジを見守った。
しばらくして再び話し出したカジは、慇懃ながらも強い調子で言った。
いいですか、先の未遂事件と手口が似ているんでしょう? 
経験から言わせてもらうと、こっちが気づいた時点でもうほとんどの部隊は
撤退してますね。恐らくいじられたシステムを調べても何も出ないでしょうし・・・
いや、そちらの説明からするに、恐らくかなりの確率で、システム自体もう
稼働できる状態にないでしょう。各地で起きたという「ボヤ」の位置を、早急に
調べ直すことをお勧めします。 ・・・いえ、彼らを追撃するのは無理ですよ。
ゲート技術、と言えばおわかりになるでしょう。ええ、今頃はとっくに国外でしょうね。
で、俺が要請しているのは、追撃に向かわせた分の兵力を、そのまま市内の混乱鎮圧と、
市民の救助に回して頂けないかということです。このホテルだけが襲われたとは
思えませんからね。 ・・・ご尽力に感謝します。
カジはそれからまた別の人物に代わり、しばらく話をしてからやっと通信を終えた。
ヘルに向き直り、応援を回してもらったよ、とだけ告げる。
ヘルはまっすぐにカジを見つめ返した。ありがと。どこの誰か知らないけど、感謝するわ。
すぐに身をひるがえし、大臣を助け起こすと、ターザンとハマハマの手を借りて
隠れていたホテル従業員たちを保護しに駆け出していく。
カジは少し懐かしそうな目をして彼女を見送り、さて、すっかり遅くなったが
本隊と合流といくか、と頭をかいた。
だいぶ破損した回転ドアを通って大通りに出る。通りには人影はなく、乗り捨てられた
車が路肩に何台も止まっていた。どこか遠くで銃声が聞こえる。
足早に歩き出す俺たちの背後で、早くもてきぱきと仕事を進めているらしいヘルの声が、
破れた窓を抜けて通りに響き始めた。
241240:03/03/29 04:02 ID:???
・・・・・・・・・・・・雑・・・すみません・・・

もう限界なので簡単に補足を。
加持さんとOTR通信士は、以上のようにシンジたちとは別行動で一度ホテルに
戻り、銃撃戦に巻き込まれてました。居合わせたヘルらといろいろやってます。
使徒兵たちは現在まとめて押しつぶされて行動不能です。使徒能力者だし、
この程度で死にはしないと思いますが。
で、カメレオンらはとっくに撤退していると思うので、彼らの討伐に出された部隊を
応援に寄越してもらうよう頼みました。他部隊はそのまま「E」イレース組を探す、でも
いいと思いますけど、恐らく手がかりとかは何も見つからないでしょう。撤退の迅速さは
ゲートキーパーが出張ってるから、また物理干渉組を除いては
実質ごく短時間のシステムアクセスしかしていないので。痕跡等はイレースついでに
全部消えてるかと。
・・・ていうか>>219で紛らわしいこと書いてすみませんでした。
この後、加持さんらはTV局に向かいます。どうでもいい気もしますが彼らには一切
聖母の使徒は見えてません。

ヘルについていろいろ書いてるのは、危機を乗り越えることで、萎縮してた彼女が
元の自信というか楽観的なとこを少しでも取り戻してくれるといいなぁと思った次第。
辺境擾乱では瞬殺してごめんよ・・・

>高橋さん
了解・・・というかコア全壊は全然何とかならないだろうと今気づいたところです。
動力源とかはS2機関なくてもネタあるんですけど、コアは・・・
・・・考えるので少しお待ちを。すみません。

>厚木基地最後の兵士さん
お疲れです。自分はとりあえずロボットと対決して、ついでに指揮人員の切り離しでも
やったらいいんじゃないかと思います。大統領一人になれば脆そうですし。

落ちます・・・
242便利屋スズキ:03/03/29 04:19 ID:???
日重工本社ビル

意識は戻ったが未だ重症で面会謝絶の社員の構築した
システムの運用テストは無事完了、最後の旧戦自製攻撃衛星は健在、
太陽発電衛星からのマイクロ波を利用した粒子ビーム砲の使用も可能
もっともカタログ性能通りなら全力射撃で確実に京都の半分が
抉り取られるがな。
「システムチェックはOK、まほろさん
スラッシュのAIへの接続は終わったか?」
「ええ、終わりました後は起動するだけです。」
スラッシュ本体は見事に大破したが中身はまだ無事だ。
動転して、無茶な真似をしないようにナオコ博士に釘
は刺されたがAIの接続用機材を作ってくれた事には
感謝すべきか。
「リンク開始・・・・・正常に動いているな。」
その時モニターに突然スラッシュの顔が浮かび上がる。
「マスターすまねぇ、ナナコがさらわれたのはオレッチが負けたせいでよ」
「気にするな、あの化け物女に正攻法で勝てる奴はいない。
それに俺達のこれからすべき事はナナコを助け出す事だ。」
「了解、マスター。」
「スラッシュ、今回は人工衛星の運用を頼む。
俺の指示で攻撃衛星を撃て。」
無敵のATフィールドでも陽電子砲を凌駕する攻撃には耐えられまい。
住民には可哀想だがナナコを助けた後は消えてもらう
243トライデント兵士1:03/03/29 19:09 ID:???
俺達が放送局のあたりに到着した時には、反乱軍は押され気味の状態だった。とりあえず綾波
が拘束されていた反乱軍の使徒人間の使徒能力を解除する。
ただ、見た所まだ反乱軍が放送局の周辺を固めているようだ。それに対し、ギーガーは放送局
を人質ごと破壊してしまえと命じる。……見た目の割りにえらく短気な奴だ。とはいえ、さすが
にそれはシンジや綾波が黙ってないだろうなと思ったら、フウイ・ノ・レイがギーガーに平手打
ちをかました。……相も変わらず気が強いな、こいつは。
困惑するギーガーを尻目にフウイは情報の検索を始める。しかし、様子がおかしい。その後入っ
てきた情報によると、どうやらおの騒ぎに便乗したテロリストが情報破壊工作を行い、そのせい
でデータバンクが役立たずになっているらしい。情報の出所が今放送局に立てこもっている連中
という所から(大方こちらの動きを分散させる腹だろう)、デマではないかとギーガーは指摘した
が、フウイの客観的に見て事実だという意見を受け、ギーガーは公安警察に出動を命じた。……
ギーガー自身感づいているようだが、これと似たような手口の事件を俺達は過去に何度か見ている。
そして、詳細は不明ながら、この所世界のあちこちでデータバンクが次々と襲撃されているという
話も耳にしている。……おそらくあいつらだな。だとすると、本当の下手人どもは行方をくらませ
て、煽られた奴等が起こしてる騒ぎを高みの見物としゃれこんでる可能性が高い。
そう考えてると、ギーガーに加持さんから連絡が入った。どうやら彼もほぼ同じ推測をしていたよ
うで、かなり具体的な対策…とりあえず暴動の鎮圧を重視する…を進言してきた。対応を始める
ギーガーを尻目に俺はフウイに話しかけた。
「ここしばらくイヤと言うほど見せ付けられた手口ですね。多分みなさんの推測通りの一派の仕業
でしょうから。……この前のアフリカといい、結局いいようにあしらわれてるなあ。……ま、それ
は置いといて、目の前の問題を片付けましょうや」
244トライデント兵士1:03/03/29 19:09 ID:???
すると、綾波が進み出て、ギーガーやフウイに話し掛ける。
「……局の様子を調べてみます」
そして、綾波は零号機へと変身し、放送局を見据える。
「データ、転送します」
そして、局の見取り図、内部にいる連中の配置、局周辺の様子などのデータが次々と転送されてくる。
これなら動きもとりやすい。また、そのデータを見る限り、ランドマスター隊の二人が先行して侵入
しているようだ。だが、しばらくすると零号機の挙動が不振になる。どうかしたのかとシンジが言うと、
「……力は感じない。けど、何? この違和感は?」
と、零号機が言う。なにがあるってんだ? だが、その後突然零号機とシンジ、ギーガーとフウイ、他
にも一部の連中がなにかに気付いて、振り向き、上空を見上げる。シンジなど、初号機に変身してしまっ
ている。そして、彼等は視線上空に向け、首をまた放送局へと向ける。何事かと聞いたら、零号機が答えた。
「……見て」
すると、用意されていたモニターの一つが放送局の外観を映し出す。……そこには白い、『使徒』と
しか思えない生物が多数浮かんでいた。綾波やシンジが言うには相変わらず実体のないままだそうだが、
急にここに集結したあたり、あきらかに俺達に反応しているのだろう。
「……そう。多分…いるのね」
零号機はそうつぶやくと、ギーガーに隠密行動で行くか、正面突破か、おとりを使うか質問した、おとり
か正面突破なら、自分が切り開いてみせると。
245????:03/03/29 19:10 ID:???
オレは第弐と第参を招き、今後の事について打ち合わせている。
「さて、お前達も準備で忙しいだろうが、一つ仕事をたのみたい。トライラックスの手の者のうち、クロー
リー・ヒナの一派は本気で我々と手を結ぶ腹のようだ。そこで、お前達のどちらか片方に彼等の出迎えに
行ってもらいたい。堂々と連れてくるもよし、レリエルを動かして移動させるもよし、だ」
そこまで言って、オレは言葉を切り、二人を見まわしながら話を続ける。
「そして、この件の後でいいから選択せよ。ネルフを始めとする者達が目指してくるのはここ大神殿と、
人工進化研究所だ。そして、それぞれにお前達を一人ずつ配置する。また、指揮したい使徒がいるなら、
希望を述べよ。ただし、バルディエルは私が使用する。また、ラミエルは大神殿上空、サキエルは人工
進化研究所内部への配置を行う」
そして、オレは続ける。
「そうそう…迎えにいかなかった方には…またここをいつぞやのように狙撃しようとしている者の相手
をしてもらおうか。……助けたければ直接来い。……ククク」
246綾波寮責任者:03/03/29 19:11 ID:???
サカキさんへの連絡は間に合ったようだ。そして、俺は彼と共に日重工の社屋につく。道中彼と確認した
事は、おそらく俺達では直接的な戦力としては大した事は無い。でも、動かずにはいられない者同士で
ある事だ。そして、ナオコ博士の所に通される。彼女はなにやらあちこちに連絡をとってる様子だ。
そして、彼女は奥の部屋に俺達を通した。…そこにいたのは、忘れもしない、あの碇ゲンドウ司令だった。
247243-246:03/03/29 21:54 ID:???
間が空きましたが、????他です。

○Eさん
はい。結界を消すには各結界にある神器の破壊が必須です。ネルフが動く前に消されるとさす
がに面子が丸つぶれになるので、主席がかなり強引(と、いうか反則的)な手段で阻止にかか
ると思います。
しかし、イレースのデータ消去に対抗できるで人材はいなかったり、この場でそこまでする
筋合いの無い奴ばっかりだな(藁 (Gやら零号機等ですね)

○黒ブチメガネさん
霧ですが、「光」に被害はありません。性質は”電磁波、光子、粒子、全てを遮断するアレ”
に近いですが、精神系の通信は通す(ただし、関係者以外がやると極めて不快な思いをし、発
狂の危険もあり)上、綾波教側に悪影響が出ないよう主席が操作していますから。ちなみに第弐
のサポートで綾波教サイドは機械類を使用可です。まあ、大規模な心霊現象ですから(藁
ちなみに第弐と第参に選択をさせていますので、よろしければ。

○トライラックス担当さん
そんな訳で、零号機が放送局の様子を調べました。この場の基本方針の決定はギーガーに権限
があります。

○某農場新入りさん
短くてごめんなさい。日重工にゲンドウがいたって展開です。

○便利屋スズキさん
ひさびさのネタですな(藁 今回は上位司教単体での迎撃になります。結可は私も決めてません。
ちなみに結界が第二段階に入ってたらそのまま無効化されてました。
248町奉行:03/03/29 23:55 ID:???
なんだ、おかみ、またか。
この前若い連中をかき集めてきたときにも言ったが、今は動かない。
だから、そうつばを飛ばすな。
よいか、なにも知らない素人が騒げば、それだけ他の連中の勝機を
逸すことになるんだぞ。
それとこちらの勝機もな。
だから、なにもリナを助けねえといってねえとこの前もいったろう。
ものごとには機会というものがあるんだ。
敵に先手を打たれても、焦っちゃいけねえよ。
なによりも、あの隊長が恋女房を攫われたってときに逸る部下を押さえたんだ。
あっちも、状況をみて確実に助けられるようにしてえってのに、俺たちが騒いで
ぶち壊しちゃ意味があるめえ。
なに、俺だってなにもだまってここにいたわけじゃあねえよ。
それなりの算段ってのはしてある。
それに赤木ナオコって博士から連絡があってな。
近々会うかもしれん。
どんなに心配でも、焦ってはなにもうまくはいかねえ。
どんなときにも状況をよく見て、勝機ってのをつくらねえとな。
ま、そんときは手伝ってもらうかも知れねえぜ。
町奉行書きです。
ご無沙汰しております。
奉行は、ネルフ跡へ向かうということで。
そこで話の内容を聞いて判断というところです。
同様に、独自の準備をすすめているということも有ります。
250フウイ・ノ・レイ:03/03/30 03:22 ID:???
コンピューターネットによる情報検索が使えなくなって困っている所へ、後輩の綾波レイが等身大のEVA零号機に変身して放送局の中の様子を透視解析した。
反乱軍や人質がが放送局の建物の中でどのように配置されているのか、どのあたりが手薄かということもこれでかなり明確になりつつある。
驚いたのはランドマスター隊の副隊長と衛星兵少尉がすでに敵の中に潜入しているらしいことであった。
私達は後輩が手に入れた情報をもとにおびただしい図面を囲んで作戦会議を開く。
すると、零号機に変身している後輩の身体がビクッと震え、私にもそれがなぜなのかわかった。
「どうしたんだ? 綾波」碇君が心配そうに後輩に問い掛ける。
「・・・力は感じない。けど、何? この違和感は?」
ギーガー様もその存在が放つ“気配”に気づき、碇君は等身大のEVA初号機に変身した。
「皆さん、一体どうしたんです?」トライデントの兵士が何やらわからない様子で言った。
後輩の綾波が「・・・見て」と言って、臨時の作戦会議のために用意されていたモニターを指し示す。 
そこには放送局の建物のまわりに見覚えのある異形の生き物達が多数、空中をまるで魚のよう泳いでいるのが映し出された。
「こ、こいつらは使徒・・・!?」
「そう、使徒よ。幽霊みたいに実体がないけど。少なくとも今の所は、ね。でも、これほどの数がここに集まっているということは・・・」
後輩が意味ありげに言う。
「・・・そう。多分・・・いるのね」
「いるって、何が?」トライデント兵が問い返す。
後輩の代わりに私が答えて言った。
「恐ろしい力を持つ存在が、ですよ。これらの異生物はそいつに操られているだけのことに過ぎない・・・」
251フウイ・ノ・レイ:03/03/30 04:09 ID:???
「それで、どうします? 隠密行動を取るか、正面突破か、おとりを使うか・・・」後輩の綾波レイはギーガー様に質問した。「正面突破かおとりなら、私が引き受けます」
「綾波レイ君とやら、君は自分が何を言っているのかわかっているのかね? 敵は使徒能力を持つ改造兵士が少なく見積もっても100人くらい、しかも銃や火炎放射器で武装しておるのだぞ」
「大丈夫です。通常兵器の攻撃はATフィールドで防げばいいし、それに私は使徒能力を無力化する方法を持っています」
「使徒能力を無力化、か・・・さっきもやっていたな。確かに君なら使徒能力兵達を相手に戦ってもそれほどは危険はなさそうだ。しかし、中には人質もいるので、正面突破はいくら何でも危険だ」
「それじゃあ、僕と綾波がおとりになって敵の注意を引き付けます」碇君も名乗りを挙げた。「その間に手薄になった所から警察と軍隊を潜入させて、人質を助け出して下さい」
「う〜む・・・他にはこれと言ってうまい方法も思い付かぬので、その作戦で行こう。しかし、そうは言ってもこれは危ない橋だ。みすみす人質を皆殺しにされてはフウイ大使に怒られるからな」
私達は再び図面を囲んで作戦会議を開き、建物の中で人質の放送局職員達が監禁されているらしい区画、首謀者である大統領一派が陣取っている区画をチェックする。
「よし、A班はここ、B班はここ、C班この区画の人質を救助する。それぞれ配置に着け。ATフィールド仕様ラスガンの他に催涙ガス、麻酔ガスも忘れるな」
現場の責任者が部下の警官達、兵士達に命令する。
「碇シンジ君と綾波レイ君はこことここから突入する。敵がそれらに気を取られて応戦して来るのが合図だ。抵抗する者は殺してもかまわん」
「ははっ、了解しました」
警察と軍隊がそれぞれの戦闘配置に着く。
碇君と後輩の綾波は等身大EVAに変身した姿でそれぞれ別の所から放送局の敷地の中へ入って行った。
反乱軍の使徒能力兵達が銃や火炎放射器で応戦して来るが、たいした屁のつっぱりにもなり得ず、ばったばったとなぎ倒されて蹴散らされて行く。
そして、ガスマスクをかぶり、対ATフィールド仕様ラスガンで武装した警官隊と軍隊も、手薄になった所から放送局の建物に突入して行った。
252ノヴァ:03/03/30 04:36 ID:???
「だ、大統領! た、た、大変です!」使徒能力兵がまたも血相を変えて飛び込んで来た。「体制側が強行突入して来ました!」
「何ダスと? 強行突入ダスと? そんなもの、蹴散らしてしまうダス!」大統領が軽く言い放つ。
「それが滅法強い奴らで・・・二手に分かれて攻撃して来たのですが、そいつらもATフィールドを使っているので、通常兵器では歯が立ちません!」
「ATフィールドを使うダスか!? 一体何者ダスか!?」大統領は錯乱状態になってしまっている。
「片方は青い甲冑を着たような姿をしていて、もう片方は紫色の甲冑を着ているそうです!」
「青と紫の甲冑? もしかして、汎用人型決戦兵器みたいな姿をしているとか?」
私がそのように問うと、使徒能力兵は「そうです。その通りです」とびくつきながら言った。
「青い方はたぶんさっき言ってた例の綾波レイっていう奴ね。もう1人は・・・碇シンジかしら?」
と、言いながら、私は先ほどから座っていたソファーの横に立て掛けていた対戦車自動砲やロケットランチャーを取り上げ、背中に背負う。
「さて、そろそろ私達の出番ね。体制側の強行突入が始まったとなれば、陣頭指揮を取っているギーガー様の側近はかなり手薄になっているはずよ・・・」
すると突然、IG-88Zが上に向かってレーザーブラスターを発射した。天井が焼き切れて穴が開く。
「どうしたの? IG-88Z」と、私は問い掛ける。
「屋根裏ニ誰カイル。熱反応を感知シタ」IG-88Zは相変わらず無感情な声で言った。
天井近くのダクトの鉄格子の間からネズミが飛び出して来る。IG-88Zは迷わずそのネズミをレーザー光線で射殺した。
「何だ、ネズミか・・・脅かすんじゃないわよ。私はてっきり体制派のスパイが忍び込んで来たのかと思ったわよ。さて・・・IG-88Z、出掛けましょう」
「らじゃー、了解」
私とIG-88Zが部屋を出て行こうとするので、大統領が私達を呼び止める。
「ノヴァちゃん、どこ行くダスか?」
「放送局の外よ。ギーガー様と戦いにね。それじゃあ、後は頼んだわよ、大統領」
253フウイ・ノ・レイ:03/03/30 05:41 ID:???
反乱軍が陣取っている放送局は碇君と後輩の綾波が突入した途端、ほぼ総崩れの状態たなったようだ。
「あやつら、なかなかやるな」ギーガー様が感服したように言った。「あやつらを我々の陣営に加えれば、世界制服のより現実に近いものとなるであろうに・・・」
「世界征服などという理想主義も結構ですが、そのような理想をお持ちのわりには貴方は考えることがセコイのが欠点ですな」
「フッ・・・そうかも知れぬ。それは100年以上も前から感じておったことだ。わしはガーゴイルあたりに比べるとスケールが小さいのでな。しかし、そうであるからこそ、権力や名誉に憧れるのだ」
「まあ、それはわからぬでもありませぬが・・・貴方も指導者の1人であれば、もっと民衆がどのように思うかも考えるべきだはありませぬか?」
と、そこまで言った時、私は言葉を飲み込んだ。
私の人工聴覚がかなり近くでロケットランチャーの発射音を感知した。
あれは建物の外から発射された音で、しかも、私達のいるここに向かって発射されている・・・!
「ギーガー様! 逃げて・・・!」
私は叫んだが、その声が言葉として終わらぬうちにすぐ近くに停まっている軍用車が爆発した。
兵士が、警官が、ギーガー様が・・・そして、私自身もその爆発で吹き飛ばされ、地面に叩き付けられる。
離れた所にいた兵士達が駆け付けて来たが、機銃掃射の音が聞こえてなぎ倒されて行く。
あたり一面は火の海となり、たった今撃ち殺された兵士や警官の死体がゴロゴロ転がっている。
敵の姿は見えない・・・かなり近い所から銃撃していることはわかっているが、一体どこから何者が・・・?
地面に這いつくばっている私の人工視力が誰もいないはずの空間の歪みのようなものを感知した。
そして、そいつが姿を現わす。
254ノヴァ:03/03/30 06:17 ID:???
体制側の強行突入で反乱軍は総崩れのパニック状態になったが、私とIG-88Zはその混乱のどさくさに紛れて放送局の建物を抜け出した。
放送局を包囲しているパトカーや軍用車の外側にテントが張られていて、見覚えのある老人のような白髪頭の美少年と青い髪の毛をした女が何やら話している。
他にも警官やら兵士やらが何人かいるが、案の定、かなり手薄になっている。
例の何者かの情報破壊テロ行為に戦力を分散された上、今回の強行突入に踏み切ったのだから無理からぬことだ。
そして、その方が私達は都合が良い。
「よし、私が正面から戦うわ。IG-88Z、あんたは光学迷彩モードで姿を隠してサポートしなさい」
「らじゃー、了解」
私はロケットランチャーを構え、ターゲットがいるテントを狙って発砲した。
青い髪の毛の女がこちらを振り向いたような気がしたが、気のせいか・・・仮に気づいた所で避けられるはずもない。
ロケット弾はターゲットのテントからわずかにはずれると、すぐそばに停まっていた軍用車に命中した。
爆発でテントの中にいた人達がテントごと吹き飛ばされ、そのあたり一帯が火の海となった。
離れた所にいた兵士達がバラバラと駆け付けて来るが、光学迷彩で姿を隠しているIG-88Zが機関銃を掃射して瞬く間に片付けてしまう。
「屁の突っ張りにもならないわね・・・でも、ギーガー様ともあろうお方がそう簡単に死ぬとも思えないわ・・・」
兵士や警官に混じって青い髪の毛をした女が倒れている。
私達とは違ってその髪の毛は人工的に造られたものようで、身体が機械でできている。
ギーガーの姿は見当たらない・・・と、思っていると、燃え盛る炎の中からおぞましい姿をした怪物が現われた。
骸骨がむき出しになったような身体で黒光りしていて、全身の傷跡からダラダラと液体を流しては、地面から煙をあげさせている。
私は対ATフィールド仕様ラスガンを構える。
「き、君はクローンアスカだな・・・?」その怪物は聞き覚えのあるギーガー様の声で言った。「教団に操られて私を殺しに来たのか・・・!?」
255ノヴァ:03/03/30 06:46 ID:???
「その声はギーガー様・・・? そう、なるほど・・・N2手榴弾を喰らっても死なないわけよね・・・そうよ、私はクローンアスカのノヴァ」
「ノヴァ、だと?」黒光りする骸骨のような姿の怪物は全身から煙を発散させながら、ギーガー様の姿に変わった。
ギーガー様はすでに全身にかなりの傷を負っている。
「そう、私はノヴァ。貴方には感謝しています。今まで色々なことを勉強させてくれたり、活躍の機会を与えて下さったりしてありがとう・・・」
だが、ギーガー様は信じられないことを言った。
「待て・・・ノヴァって誰だったっけ?」
「私です! 私がノヴァです!」正直言って腹が立った。「貴方が訓練を休んで社旗勉強のためにホテルでアルバイトをしろとおっしゃったノヴァですよ!」
「あ、ああ・・・そうだ、思い出したぞ。ノヴァという内気でとなしい感じの女の子がいたな・・・しかし、君がそのノヴァ君なのか? まるで別人のようだが・・・」
「そうですか・・・私は貴方にとってその程度の存在感しかないのですか。そですね、しょせん私は優等生のシヴァの陰に隠れて出る幕のない存在なのですね」
私は改めて自分という存在があまりに他人から軽く見られていたのだということを思い知らされた。
「ですが、私とていつまでも卑屈でオドオドしてばかりいるわけではありませんよ。貴方が私を評価して下さらないのであれば、私は貴方を出し抜くまでです」
私は対ATフィールド仕様ラスガンを構え、ギーガー様に向かって発砲する。
ギーガー様はATフィールドを空中に張って防ぎ、対ATフィールド仕様爆裂弾がそのATフィールドを貫通しようとゆっくり回転している間にその弾道上から逃げようとした。
全ては予想した通りだ。
私は普通の拳銃を抜くと、地面の上を転がって対ATフィールド仕様爆裂弾の弾道から逃れようとするギーガー様の脚と撃ち抜いた。
「ぐ、わッ・・・!」ギーガー様は地面の上をのた打ち回る。
「貴方には感謝しています。でも、恨んでいることも確かです。どうして私のことを評価して下さらないのですか? お世話になった貴方に対してこんなふうに思わなければならないなんて・・・私、苦しい・・・貴方に申し訳なくって・・・」
256ノヴァ:03/03/30 07:16 ID:???
「ごめんなさい、ギーガー様・・・私のこの苦しい状態を終わりにしたいから、貴方には死んで頂きます。私のことを許して下さい・・・」
私は対ATフィールド仕様ラスガンと通常仕様の拳銃を地面に這いつくばっているギーガー様に向かって構える。
「わ、悪い冗談を言うな! そんなことで殺されてたまるか!」
ギーガー様はそのように叫ぶと、再び怪物の姿に変身した。
「ギガーッ!」怪物の姿に変身したギーガー様は奇声を発する。
私は対ATフィールド仕様ラスガンを発砲し、ギーガー様は爆裂弾が速度を落としてATフィールドを通り抜けようとしている間にそれを避けようとする。
だが、誰もいないはずの空間から銃器が火を吹くと、ギーガー様の脇腹に対戦車仕様の銃弾が数発喰い込んだ。
光学迷彩で姿を隠していたIG-88Zが対戦車自動砲で攻撃したのだ。
「グエッ・・・!」ギーガー様は体液を飛び散らせ、煙を撒き散らしながら、その場に倒れる。
「悪あがきをすると、かえって苦しい思いをするだけ損ですよ。貴方には感謝しているので、苦痛が少ないようにひと思いに死なせてあげたいのです」
と、言うと、私はロケットランチャーを構える・・・。
だが、その時、先ほどまで倒れていた青い髪の毛をして身体が機械でできている女がよろよろと起き上がって言った。
「だ、駄目・・・やめなさい・・・それは貴方が望んでいることではない・・・貴方は利用されているだけ・・・」
女は金属的な響きのある声でそこまで言ったが、IG-88Zに対戦車自動砲で撃たれて数メートルすっ飛んで行くと、再びぶっ倒れてしまった。
「関係ナイ奴ハ引ッ込ンデイロ。痛イ思イヲスルダケ損ダ」
「その女、A級大使のフウイ・ノ・レイね。そいつは殺しても死なないわ。IG-88Z、始末が悪いからバラバラに解体して動けないようにしてしまいなさい」
「らじゃー、了解」
IG-88Zが光学迷彩モードを解いて姿を現わした。電動ノコギリを持っていて、それがギュンギュンと凄まじい音を立てている。
257大統領:03/03/30 15:26 ID:???
何ダスと? 強行突入ダスと? そんなものは蹴散らしてしまうダス!
ATフィールドを使うダスか!? 一体何者ダスか!?
青い鎧と紫色の鎧を着た2人組ダスと?
青い方は綾波レイで、紫の方は碇シンジって奴ダスって?
おや、IG-88Z、何やってるダスか? 天井に向かってレーザー光線を発射したりして・・・。
屋根裏に侵入者がいるダスか? 
何ダスか、ネズミではないダスか。脅かすじゃないダス。
ノヴァちゃん、どこ行くダスか?
何ダスと? ギーガー様と戦いに行くダスか!?
ワダスに留守を頼むダスって?
了解したダス。ノヴァちゃんとIG-88Zさんがいない間は大統領が守りを固めるダス。
大統領の底力を見せてやるダス。大統領は馬鹿じゃないダス。
大統領は巨大化して、怪獣に変身して戦うダス。
ありゃ? 頭が天井につかえるダスな。
このまま巨大化し続けたら放送局の建物がぶっ壊れてしまうダス。
それは困るダス。大統領はどうすれば良いダスか〜?
反乱軍臨時作戦司令室(仮称)
「なんダスか!?」
突然のことに使徒化兵は悶絶して倒れる。
数本のダーツが、目と鼻、喉などに刺さっている。
使徒化兵は、言葉にならない叫びを上げのた打ち回ってから動きを止めた。
中途半端に怪獣化した大統領も動きを止める。
「攻撃ダスか?、敵に突破されたダスか?、なんだかのどがひりひりするダス!
目もまるで焼けるようダス!、だれか!、ノヴァちゃんたすけてほしいダスーッ!
あ、そこにいるのは、スーパーミルクチャンダスか、すぐにた…くぇ・!!?」
そこには黒装束にガスマスク、重装備の2人が現れていた。
すでに動きを止めている使徒化兵と、激辛スプレーガンの噴霧で目と喉、さらには
皮膚まで真っ赤になっている大統領を確認する。
「マルチバンド、オープンチャンネルで通信。
反乱軍大統領を制圧、反乱の首謀者は倒れた。繰り返す。反乱軍大統領を制圧。
反乱の首謀者は倒れた。以上。」
「かく乱作戦ですか?、大尉。」
「ああ、傍受されること前提だ。」
少尉はガスで真っ赤になっている大統領をみる。
「でも、こんなのが首謀者だとそんなことしても意味ないんじゃない?」
「もちろんこれが首謀者だとは思っていない。首謀者はあのノヴァだろう。
追うぞ。」
というと、2人はふたたびダクトに消えていった。
同時に外から大音響の爆発音が聞こえた。
259トライラックス担当:03/03/30 15:35 ID:???
レスをつける余裕がなくなってしまった・・・。
と、いうわけで、ギーガーもフウイ・ノ・レイも
ノヴァとIG-88Zにやられてしまいました。
ノヴァ&IG-88Zのタッグ、つおっ・・・!
一方、大統領は巨大化して怪獣に変身しようとしていますが、
天井に頭がつっかえてしまうという間抜けをやっております。
ランドマスター隊の副隊長&衛生兵少尉さん、早く天井裏から
抜け出してギーガーとフウイ・ノ・レイを助けに来て下さい。
って、どうやってやっつけたらいいのか、実は俺も考えていなかった・・・。
副隊長個人日誌
突然、周囲が騒然とする。
どうやら、体制側の突入ということらしい。
その報告をもってきた兵士の報告が終わるか終わらないかのときに
IG-88Zがこちらの潜む天井を撃ってきた。
どうやら熱がもれていたようだ。
だが、事前に用意していたネズミを少尉が話すことにごまかすことに
成功した。
ノヴァとIG-88Zは外に迎撃にでるようだ。
残るのは、大統領と使徒化兵のみ。
こちらの戦闘も開始だ。
少尉がガススプレーガンを準備こちらはダーツガンを準備する。
ありがたいことに、IG-88Zが開けてくれた穴から攻撃は容易だ。
衛生兵少尉個人日誌
あの爆発の原因がこれ?
制圧舞台に最高指導者がでてくるって何考えてんだか。
とはいえ、あのアンドロイド、光学迷彩か。
新式の赤外線センサーには引っかからないのよね、あれ。
この旧式の熱赤外線ゴーグルだともろ見えよ。
大尉、状況はかなり危険よ。
合図をまてって、あれっじゃ、大使もギーガーも殺されちゃいますよ!
その殺す瞬間をまてって。
できないわけないじゃないですか。
なに、あのノヴァって嫉妬でこんなことしてるわけ?
というより、嫉妬を刺激されて操られてるって感じ。
大尉、本当にまだですか?
ギーガーっての死んじゃいますよ?!
準備しろって?、光学迷彩のやつが姿をあらわすって?
あ、たしかに歪みが出てますね。
了解、攻撃開始します。
放送局外部
突然、IG-88Zの電動ノコギリが粉砕されると同時に機体にも巨大な穴があき
そこから腐食による煙が立ち昇る。
ノコギリも同様に腐食していく。
「ちょっと強すぎたかしら?」
女性の声がそう言う。衛生兵少尉だ。
ノヴァは両手にダーツが刺さっているのを感じた。
不意を付かれATフィールドを張ることはできなかったようだ。
「死なない程度の刺激、だそうだ。保証の限りじゃないがな。」
大尉は、ノヴァにそう言うと投降を促すジェスチュアをする。
だが、ノヴァは激痛に顔をしかめながらもさらにランチャーを構えようとする。
だが手に力が入らないのかランチャーは構えられない。
流石に形成不利と悟ったのか、ランチャーを投げ捨てると、逃走する。
「動くな!」
大尉はそう言いながら銃を撃つが、今度はATフィールドではじかれる。
が、特性弾頭ははじかれても周囲に刺激物を撒き散らす。
「逃げたか。だが遠くへはいかれないはずだ。少尉、ギーガーの応急手当。
次にフウイ・ノ・レイ大使だ。急げ。」
大尉はそう言うと、無線で連絡を入れる。
「首謀者ノヴァ逃走。方位はマーク203、追撃を頼む。なおギーガーは重症だが無事。
フウイ・ノ・レイも重傷だが生きている。状況を調べるためにノヴァは捕獲するように!」
今度の通信はシングルバンド、クローズチャンネルだった。
領域が狭くなる分、周辺の味方にしか通じないようになっている。
「どうだ?」
「かなり重傷ですが、持ち直してきています。さすが変身能力者、ですね。」
その背後でもぞもぞとIG-88Zは動きを再開しようとしていた。
副隊長個人日誌
大使に声をかけると、声が異質な響きをもちながらも大丈夫だ言う。
さらにノヴァを殺さないでやってほしいというので、捕獲を要請したと伝える。
これも、のちのちの捜査のためですから、と言うと安心したように見える。
さらにギーガーの無事、および回復してきている様子を伝えるとほっとしたようだった。
だが、IG-88Zの攻撃でかなりボディフレームにガタが出ているし、大使は動けそうにない。
状況から判断すると、脳は無事なようだ。
衝撃にもかなり強い外殻に収まっているのだろう。
敵の再襲撃に備え、移動を行うことを伝える。
本拠への後退が最善と思われる。
さらに、回収要請を打電する。
衛生兵少尉個人日誌
ギーガーの回復は順調。
この調子なら、持ち直すでしょうけど、ちゃんとした治療は必要な感じね。
回復速度に対して、栄養が足りない感じだし。
大尉、大使を運んで来てるけど、大丈夫なのかしら。
大丈夫そうな感じ。
あら、まずいわ!、あのアンドロイド再起動したわ!
大尉、後方、目標再起動!
残り一発の狙撃ライフル、いきます!
下半身に命中!、倒れたわね。
大尉も、両腕を撃ち落してるからもう大丈夫だと思うけど。
早く回収されないといい的になっちゃうわ。
265 ◆DhEzvRena6 :03/03/30 15:44 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。
ということで、反乱軍制圧のタイミングで動いた状況に
してみました。
大統領とその側の使徒化兵は動けませんが、大統領がやけに
なってさらに怪獣化してしまうかもしれません。
2人は様子をみて大統領を舐めている部分が出来たということも
考えられる展開ですし。

>>トライラックス担当さん。
という感じで、穴倉から出てきました。
2人は、IG-88Zの空けた穴を攻撃に利用。
大統領は現在因幡の白兎状態ではないか、と思われます。
IG-88Zには虚をついて特性調合の刺激物弾頭が命中して腐食が
ある、と。
電子頭脳は大丈夫なのは、のちの捜査に使うつもりから。
同様にノヴァに撃ったのも刺激が少ないタイプです。
なので、逃げられました。
という感じでいいでしょうか?
266大統領:03/03/30 15:45 ID:???
なんダスか!?
攻撃ダスか? 敵に突破されたダスか? なんだかのどがひりひりするダス!
目もまるで焼けるようダス! だれか! ノヴァちゃんたすけてほしいダスーッ!
あ、そこにいるのはスーパーミルクチャンダスか、すぐにた・くぇ・!!?
こんなのが首謀者だとこんなことしても意味ないダスと?
ワダスを侮辱するダスか? 侮辱されると悔しいダス。大統領は馬鹿じゃないダス。
こうなったら、天井を突き破って巨大化するダス。
どうダスかァ〜ッ。ワダスの巨大化はァ〜ッ。
わあああ〜っ、建物が崩れるダスゥ〜ッ。下敷きになるダスゥ〜ッ。
267トライラックス担当:03/03/30 15:53 ID:???
>>265
OKです。いい戦いでした。
副隊長&衛生兵さんもノヴァ&IG-88Zに
負けず劣らぬ名タッグです。
一方、大統領はやけになって巨大化したら、
崩れた建物の下敷きになってしまいました。
268トライラックス担当:03/03/30 17:57 ID:???
訂正
>>255
7行目
×「社旗勉強」→○「社会勉強」
9行目
×「ノヴァという内気でとなしい感じの女の子」→○「ノヴァという内気でおとなしい感じの女の子」
269フウイ・ノ・レイ:03/03/31 03:36 ID:???
あたり一面は火の海となり、警官や兵士の死体が散乱していて、さながら地獄のような光景であった。
そして、その地獄のような光景の中で、ギーガー様と全身が武器のかたまりのような姿をしたクローンアスカの1人が対峙して戦っていた。
いや、戦っていると言うよりもむしろ、ギーガー様はほぼ防戦一方で分が悪い。
クローンアスカは対ATフィールド仕様ラスガンを発砲し、ギーガー様はそれをATフィールドで防ぎながら避けようとする。
だが、その動きは先を読まれていた。
ギーガー様は対ATフィールド仕様ラスガンの弾道から逃れた所を通常兵器で攻撃される。
「グエッ・・・!」銃弾を喰らったギーガー様は体液を飛び散らせ、煙を撒き散らしながら地面の上に倒れた。
「悪あがきをすると、かえって苦しい思いをするだけ損ですよ。貴方には感謝しているので、苦しみが少ないようにひと思いに死なせてあげたいのです」
クローンアスカはロケットランチャーを構えてギーガー様に迫る・・・。
「だ、駄目・・・やめなさい・・・それは貴方が望んでいることではない・・・貴方は利用されているだけ・・・」
地面に倒れていた私は起き上がって彼女を止めようとする。
だが、次の瞬間、見えない敵が発砲し、私の身体におびただしい銃弾が喰い込んだ。
サイボーグ化されている私の身体は普通の対人仕様の弾丸を受けてもたいしたダメージにはならない。
しかし、その銃撃は訳が違った。恐らく対戦車仕様の銃器だったのだろう。
私は衝撃で数メートルすっ飛んで行くと、再び倒れ・・・そして、今度は気を失ってしまった。
遠くの方で電動ノコギリのような音と銃声が聞こえる・・・。
270大統領:03/03/31 03:58 ID:???
危ない所だったダス。あやうく下敷きになって死ぬ所だったダス。
やはり建物の中で巨大化してはいけないダスな。
味方の兵士はほとんど壊滅状態になってしまったダス。
これではワダスのクーデターも失敗に終わったようダスな。
短い夢だったダス。はかない夢だったダス。
しかし、大統領は馬鹿じゃないダス。
どうせ終わるんなら何もかも終わりにするダス。
N2爆弾は無事だったダスな。これでバンダロングを爆破するダス。
何もかもワダスのはかない夢とともに消えてなくなるダス。
ははははははははははははは・・・ダス。
ん? 何ダスか? 貴方様はどなた様ダスか?
茶色い眼鏡をかけてヒゲを生やしているダス。
顔つきは貧相なくせに、体格は意外にガッシリしてるダス。
トライラックスの物真似文化を破壊するのはもったいないダスと?
うるさいダス。ワダスはやると言ったらやるダス。
止めたかったら力ずくで止めるダス。
生身の人間がキサラギ博士から使徒能力を授かったワダスに勝てると思ってるダスか?
おまけにワダスはハエのような姿をした神様からお告げを受けておるダスよ。
ワダスは神様から選ばれたダスよ。そのワダスのすることを邪魔しようなんて・・・、
あべしっ! たわば!
何ダスか、メチャクチャ強いダスな。あんたは一体誰ダスか?
何? 神聖綾波教団元教祖、第1使徒のアダムとは貴方様のことだったダスか!?
ワダスはもう死んでいるダス。ひでぶっ!
271フウイ・ノ・レイ:03/03/31 05:32 ID:???
“大使・・・フウイ・ノ・レイ大使・・・”
誰かが私を呼ぶ声が聞こえて意識が戻った。
目を開けると、見覚えのある男の顔が私を覗き込んでいる。
「フウイ・ノ・レイ大使、御無事ですか!?」
「あ・・・貴方はランドマスターの・・・」
「私です、副隊長です。衛生兵の少尉も来ています。それよりもかなり銃弾を受けているようですが・・・」
「私は、私は大丈夫です・・・」と、そこまで言って気がついた。「はっ、そうだ・・・あのノヴァとかいうクローンアスカはどうしました? 殺したのですか・・・?」
「いえ、逃げられました」
「そうですか・・・あの者は殺さないで下さい・・・」
「はい、その点は大丈夫です。生け捕りにするよう、すでに警察と軍隊に要請しております」ランドマスターの副隊長はそう言い、付け加えた。「評議員暗殺事件の捜査のためにも、重要参考人は生け捕りにしなければなりません」
「良かった・・・ギーガー様は無事ですか?」
「重傷を負ってはいましたが、命に別状はありません。それどころか、すでに回復しつつあります。とにかく、ここは危険ですので、貴方もギーガー様も安全な所へ移動しましょう」
副隊長が「ここは危険」と言った途端、早速、危険な出来事が起こった。
半ばスクラップとなって地面に倒れていたIG-88Zが起き上がって私達の方へレーザーブラスターを構えているのだ。
「あ、危ない・・・後ろ・・・」私はようやく声を絞り出す。
副隊長と衛生兵は振り返ると、一斉にライフルを発砲し、IG-88Zはほとんどバラバラの状態になって再び地面にぶっ倒れた。
「おっと、このロボットもオーツキ評議員暗殺事件の重要参考人だから、回収しておかなければな」
272トライラックス担当:03/03/31 05:48 ID:???
何か最近、カキコがうまくできなくなってきたな・・・。
まあ、取り合えず、ギーガーとフウイ・ノ・レイはノヴァとIG-88Zに
やられて重傷を負ったが、ランドマスターの副隊長と衛生兵に助けられ、
大統領はトライラックスに亡命していた綾波教団の元教祖(第1使徒アダム)
に退治されました。しかし、まだ事態の収拾には至っていません。

>厚木基地最後の兵士さん
大統領、ノヴァ&IG-88Zとの戦いの絡み、ありがとうございました。
やられ方まで三枚目風の大統領(>>258)には笑いました。
この後、ギーガーとフウイ・ノ・レイ、スクラップ化したIG-88Zを
連れて行政局の対策本部へ戻るのですね。
IG-88Zの電子頭脳から情報を引き出すには、
同型ロボットであるIG-73の力を借りるのが良いと思います。
半壊してしまっているフウイ・ノ・レイの身体はどうしよう? 
イックスあたりでスペアの身体が用意されていて、
キサラギ博士に運んで来てもらうことにでもしようかな?
273トライラックス担当:03/03/31 06:07 ID:???
>E計画提案者さん
旧東京を襲撃したスモーウォーカー部隊のパイロットですが、
私がカキコした限りの認識では春日歩と他に2人は確実に
ネオ戦略自衛隊に捕虜にされています。
他の4人は死亡したのでしょうか?
まあ、高橋覗さんはクローンを作るための細胞サンプルを採集したら、
生き残っていた捕虜は返還すると言っていますし(>>234,>>235)。
>高橋覗さん
「アクスロートルタンク」というのはトライラックス人が使っている
人間の子宮の細胞からできた「クローン製造機」です。これによって
人間以外の生物もクローン化が可能で、トライラックス本国では食糧や
労働者、兵士なども生産されています。スモーウォーカーやK-1ゲリオンを
産み出したものは旧型EVA量産試作壱号機の細胞と融合している特別製です。
要塞都市側もすでにトライラックスの民間業者から手に入れていて、
これに既存EVAの細胞を組み込んだ特別製アクスロートルタンクを
開発したということにしてはどうでしょうか?
274トライラックス担当:03/03/31 06:25 ID:???
>黒縁メガネオペレーターさん
先の高橋覗さんへのレスでも触れていますが、
アクスロートルタンク自体はEVAの力に由来するものではありません。
ただし、イックスでスモーウォーカーやK-1ゲリオンを産み出したものは
旧型EVA量産試作壱号機の細胞と融合しているため、通常仕様のものよりも
性能が高いのですが、EVAの力が無効化されると、
通常仕様のアクスロートルタンクに戻ってしまいます。
それから、死亡した評議員をアクスロートルタンクでゴーラ再生
すること自体はもちろん可能なのですが、評議員がつとまるように
なるまでにはそれなりの歳月が必要なので、
当面は序列を繰り上げるなどの対処を取らなければなりません。
あと、なぜEVAを増やすのかというと、京都最終決戦では
やられ役の噛ませ犬も必要だからです。
高橋覗さんのネオ・エヴァンゲリオンにも活躍してもらいたいし。
一時はへタレキャラ化していたヘルがえらくかっこよく活躍してるな。
ところで、イックスから脱走した2機のK-1ゲリオンですが、
このまま京都へ直行するのでしょうか?それとも、一旦、駐留艦隊に
立ち寄ってから、他の次世代EVAとともに京都へ行くのでしょうか?
この後、春日歩とスモーカー大佐を絡ませて、ちょっくらEVA絡みで
ハプニングを起こそうかとも思っているのですが・・・。
275トライラックス担当:03/03/31 06:44 ID:???
>????他さん
ノヴァは現在、逃走中ですが、聖母との絡みでは
フウイ・ノ・レイも居合わせた方が良いでしょうか?
だとすれば、早い所、身体を修繕しなければなりません。
>町奉行さん
お久しぶりです。町奉行様も京都最終決戦には来られるのでしょうか?
276トライデント兵士1:03/03/31 19:19 ID:???
攻撃の方針は、エヴァ能力者の二人を囮にしての突入という事に決まった。今回初号機と零号機
は別々に突入するので、俺は零号機の方に同行する。万能型に近い初号機よりも射撃戦が中心に
なる零号機の方が周囲のサポートを必要とするからだ。……最も、本質的には壁としての役割が
一番大きいが……。
そして、俺達は突入した。ヘルメットのゴーグルに進行ルートの状況が映し出されているので、進
行は楽だ。零号機はほとんでの味方に情報を転送しているらしい。そして、今回零号機はパレッ
トライフルに特殊な弾頭を詰めている。なんでも、自身の能力を利用した特殊弾頭らしい。それに
よる攻撃を受けた敵は一瞬で使徒能力を解除され、気絶した。そして、彼女いわく初号機他の部隊
も進行は順調らしい。
だが、しばらくすると零号機が動きを止める。そして、その視線の先を見て、動きを止めた意味が
わかった。そこには、さっきモニターで見た使徒が一体、今度は『実体化』して通路を塞いでいたからだ。
「あの子とロボットがここから逃げる手伝いという訳……」
零号機はそう言って、今まで見た事の無い武器……両手で構えなければならないほどのランチャー…
を取りだし、構えて俺達に言った。
「あなた達は手をださないで。あなた達のかなう相手じゃないわ……」
使徒は鳴き続ける。
「アー、リィッ、アー、リィッ、」
277トライデント兵士1:03/03/31 19:20 ID:???
それからしばらく戦いは続いた。先に進めない上、別ルートにも移動が困難なので見ているしかない。
零号機が極限まで距離を詰める。そして、至近距離からランチャーを相手の口の中めがけて連射
した。そして、相手の使徒は少し後方に吹き飛ばされたかと思うと、そのまま爆発した。
爆風が収まると、零号機は爆風から俺達を守るために張ったATフィールドを解除する。そして、
ランチャーを別空間に戻すと、再びライフルを構えた。
周囲は今の戦闘でかなり酷い事になっている。なんでも、司教に匹敵するぐらいのパワーがあっ
たらしいので、てこずったのもわかる。しかし、おかげでえらく時間をくってしまった。なにしろ、
避けて通る事も、回り道も困難なポイントに出やがったから始末が悪い。すると、零号機はつぶやく。
「……あの子…ここの首謀者のアスカのクローンはもうここにはいないわ。私と碇君はあの子を追
うから、あなた達は人質と大統領の確保を……」
だが、その言葉が終わらない内に、今度は天井にヒビが入る。なっ、なんだ!?
そして、次の瞬間俺達はATフィールドに包まれ、次の瞬間ATフィールドごと空間に空いた白い
穴へと吸いこまれた。
278逃亡者の前に現れし者:03/03/31 19:21 ID:???
路地裏をノヴァは駆ける。しかし、このままでは追いつかれるのも時間の問題だ。そして、案の定、
追手の気配がする。まずい事にこの状態では囲まれる可能性が高い。素手でならともかく、両手の
使えない今、銃器を持った相手に囲まれれば勝ち目は無い。彼女は自身の両手を回復させるために
体の機能を働かせながら、どう切りぬけるかを考えていた。
その時、彼女は異様な気配を感じ、立ち止まった。そして、目の前に突如、大量の白い羽根が舞い始
める。そして、そこに現れた相手を見て、彼女はとてつもない恐怖を感じた。同時に、相手の正体も。
自分よりも背たけ自体は低いその相手は彼女に対し言葉を発した。
「……任務の遂行ご苦労様。思っていたより上出来よ。……さて、それじゃ今度は私のために働いて
もらおうかしら。心配しないで。単にあなたをこんな風に追い込んだ相手に仕返しさせてあげるだけだ
から。……それに必要な力もあげるわ。……それなりの代償は覚悟してもらうけど、このままよりは…
…いいでしょう?」
そして、彼女は相手の赤い瞳を見て、それに抗いがたい感じを受けた。
ネルフ側の二人の兵士によって助け出されたフウイ・ノ・レイは、対策本部へと運ばれようとしていた。
だが、フウイは突如として異様な気配を感じた。これまで放送局の周辺にいた使徒達が突然、自分達の
周囲を囲んだかと思うと、実体化したのだ。
そして、使徒達の一部が動いて道を空ける。そして、そこから二人の人影がこちらに歩いてくる。一人
は、現在手配中のノヴァだった。そして、もう一人は…綾波教の聖母だ。
牽制しようとする周囲を無視し、二人は歩いて来る。発砲する者もいるが、二人の周囲に出現するATフィー
ルドはラスガンでさえ貫通する事ができない。そして、聖母は言葉を発した。
「……ボロボロね。まずは傷をなおさせてもらうわ」
その直後、一枚の羽根手裏剣がフウイ・ノ・レイの体に突き刺さり、フウイのボディを修復していく。ノ
ヴァの抗議に対し聖母は、
「彼女には別に用があるのよ」
と、答えた。そして何用か、この一連のテロ活動を起こしたのはお前かと聞くフウイに対し聖母は答える。
「質問は順番におねがいするわ。まず、この騒ぎを計画して起こしたのは、あなた達も聞いている通り、
委員会の方々よ。まあ、一つの体に十個以上も脳がついてると、おかしな判断をしてしまう事もあるわ。
そして、私の用はこの騒ぎのついでにあなたに来てもらう事。…あなたが最後の一人よ」
なんの事か困惑するフウイに対し、答え様としたその時、彼女は背後を振り向いた。
「やっと来たわね」
そこには、碇シンジと綾波レイが仲間と共に立っていた。
280トライデント兵士1:03/03/31 19:23 ID:???
しばらくして、真っ暗な所から放り出された俺達が気付くと、放送局の外だった。側にはシンジと綾波が
いる。そして、かなりの数の人間も。聞いてみると、あの後綾波は俺達をATフィールドで包んで保護し、
武器を出し入れするための空間に放りこんだらしい。その後、シンジと共に、可能な限りの味方や人質、
気絶していた敵を同様の手段で確保し、崩壊する放送局から脱出したらしい。
ちなみに、あの時シンジも例の使徒に妨害されていて、足止めを食っていたらしい。そして、大統領は
誰か別の奴が始末したらしい。ただ、シンジは一瞬だが、確実にかつて感じた事のある気配を感じたとか。
そして、崩壊した放送局を尻目にとりあえずどうするか考えようとした所で、不意にまたシンジと綾波
が振り向く。そして、走り出す。慌ててついていくと、その訳がわかった。
フウイ・ノ・レイやランドマスター隊の二人がいるのが見える。そして、その周辺を、さっきの使徒が大量に
実体化して包囲している。そして、そこにいるのはさっき逃走中らしいという情報が入ったばかりのノヴァ。
……そして、綾波教の聖母。聖母は俺達を見てつぶやいた。
「やっと来たわね」
281276-280:03/03/31 19:28 ID:???
ども、????他っす。また時間が無いので簡潔に。
今回は、崩壊する放送局内部の状況です。レイと聖母の使徒の戦闘はわりと時間かかってます。
尚、この後聖母は一応フウイに『彼女達の指導者』(誰かはあえて言わない)として来る気が
無いか一応聞いてきます。そして、その対話の後、ノヴァを差し向けてエヴァと戦わせます。
(どうするかは次回で)
色々と対話させてくれると面白いですね。

○トライラックス担当さん
フウイの拉致は成功/失敗のどちらがいいですか?(藁
おかーさん、いまのなに?(>>145
そう問いかける我が子を母は抱きしめた。
かつて何が起こったのか詳しく知らない者達でも、
その声が意味する所は痛いほど良く解った。
やっと取り戻す事の出来た我が子に、触れる事が出来なくなる。
一年、二年長い長い空白の時間を経てようやく今に辿り着いたと言うのに。
あの寂しい思いをまたしなければならないのか。
おかーさん? どうしたの?
何も答えずに、ただ一層、強く母は抱きしめる。
最近は数を減らしたものの小競り合いは絶えず、以前よりもずっと治安は悪くなった。
安定した食生活を営む事が出来なくても、この子が居れば苦しくなかった。
幸せ過ぎる毎日だった。
ないてるの?
大丈夫よ、目にゴミが入っただけ。明日も早いんだから、もう寝なさい。
はーい。
神様が居ない事は解っている。
それでも、無力な彼女はそれに祈る事しか出来ない。
「リーダー……」
シェイヴが見えない空を見回した。
「ああ、いよいよ始まるな」
セルの拳に引っかかっていた人影がずるりと床に崩れ落ちる。
死んではいない。
同じようにして倒れた幾つかの人影が、足元を所狭しと埋めている。
「並より上」程度では彼らを止める事は出来ない。
「手が止まってるぞ」
「……あ、はいはい」
思い出したかのようにシェイヴは指先に黒い弾丸を浮かべ、
命を持たない複数の目標に向けて乱射する。
「はいは一度で………いいっ」
新たに駆け込んできた人影を、セルはことも無く薙ぎ倒す。
「はいはい…イタッ!」
「一度でいいって言っただろ」
「……殴る事無いじゃん。殴る事………ブツブツ」
シェイヴは頭を両手で押さえながら、影でブツブツ愚痴っている。
「何か言ったか?」
「べ〜つに〜…やっぱ、抜け駆けする人いるかなぁ?」
撃ち損じをてきぱきと片付けてシェイヴはこれで終〜わりっ、
と両手をパンパンパンと打ち鳴らす。
「居て当然だな。俺も行きたい所だが……まぁ、これを片付けてからだ」
「……一体あと何件あるの?」
9割が赤で染まった分厚い冊子を団扇代わりにするセルを見て、
シェイヴは顔にたっぷりと疲労の色を見せた。
景気付けにとジョッキをぶつけ合う。
「……エンブリオ、お前の出番ももうすぐだな。
 もう準備は終わったのか?」
強化兵の意味深な笑みに、エンブリオはこう言葉を返す。
「京都からの連絡を考慮すればもう少しだけ時間はある。
 ゆっくりと丁寧に仕上げていくさ。俺は切り込み隊長だからな。
 しっかり詰めて行かないと、全てが台無しだ」
「周りについては安心してていい、あの女がやってくれている。
 あとはお前達と奴等次第だ」
ちびりちびりジョッキの残りの半分を味わいながら、
強化兵の男はゴーストの映る京都の風景を見ている。
「どのくらい取れそうなんだ?」
エンブリオは一番大事なところを冗談半分に聞く。
低ければ意味が無い。
「大丈夫だ。あれ(>>145)の宣伝効果は俺達がやろうとした事以上に高い。
 全部だ。そこにあれば誰でもな」
「心配する必要は無い、あとは野となれ山となれ」
「そんなとこだ」
「時が来るな……しかし、任務完遂までにはまだ時間がかかる」
ライナは白夜の空を仰いだ。
数秒そのまま動きを止め、何を思うのか目を細める。
「お前はどうしたい?」
声はその傍らに座す異形の獣に向けられていた。
三又の尾をゆるりと振りながら、獣は横顔を彼女に擦り付ける。
交わされた言葉は無いが、通じ合うものはあった。
「そうか」
短い感想を吐いたあと彼女は獣の頭を撫でた。
心を落ち着けるために、瞼をゆっくりと閉じる。
数呼吸おかれて、凛とした決意を秘めた緋色の眼が白い陽を捉えた。
「チームFメンバーを緊急招集、行くぞ」
ライナの口元に不敵な笑みを見つけ、獣は雄々しく咆哮した。
朽ち果てた廃墟に歓喜の声が響き渡る。
286285  ◆/s5ZynBY7E :03/03/31 22:25 ID:???
笛、と言うよりはラッパの方が的確かもしれませんが(苦笑)
>>145、第弐次席の声を受けてのレスです。

>????さん
チームFを含め、当方の部隊の一部はネルフが動く前に京都入りします。
封印全部破壊なんて無茶はしません、こちらの予定を幾らか繰り下げますので。
いいところまでいけるといいなぁ。

>トライラックスさん
大阪とネオ戦自にやられた一人、スモーカーが助けたエントリープラグの一人、
この三人は少なくとも生きていますよね。問題は残り4人、要は「確率」と「妥当性」なんです。
ここまでの流れから『E』の奴等に敵対し(倒され)た名も無き者達は全体的にどうなっているか、
コアとエントリープラグを貫くような大穴を開けられた状態で中の人はどうなるのか、
これからの流れを考えた時にその対象に「奇跡」のような展開は必要なのか、まあ、そんなところです。
ネオ戦自側にも死者は出ているでしょう、計画提案者は自ら戦いに臨む者達を守っていないので。
Longinusが来る前に崩された建物の中の人、その下敷きになった人、居ないとは限りません。
敵(侵略)側、スモーカーを除いた7人全員が生きていて=人的被害ゼロで当然ですか?
つまり、そういうことです。長々粘着スマソ。

>高橋さん
ネオエヴァ、何機動きますか?
4機はコアとエントリープラグ貫かれて大破状態ですが、ネオ戦自に倒された1機と、
大阪さんが乗っていた1機はおそらく急ピッチの修理程度で使えるのではと。
あとはナオコ博士(未知数)次第と当方は思っております。
ちなみに2機なら、相田(同姓同名)と鈴原(同姓同名)を以下略など出来ますね。
アクスロートルタンクが(エヴァの)細胞の再生や復元の促進には使えないかな?
公安調査室3課(トライラックス担当部署)課長
「ここにきて、トライラックスのクローリー・ヒナ大使の一派が綾波教と手を結んだそうです。
京都では、次世代エヴァとやらを投入してくるらしい・・・との情報もあります。」
「ヒナ大使・・・旧東京にスモ―ウォーカーを差し向けた張本人か。となると、ネオ戦自が相手にするのは、今度はそいつらになるだろう。
トライラックスは本国の方が滅茶苦茶になっているらしいが?」
「その通りです。要人が殺されて国が大混乱です。現在、フウイ大使の消息の確認を急いでいます」
「ああ、フウイ大使の安否確認を第一に、次世代エヴァの監視も引き続き頼む。」

2課(E計画担当部署)課長
「そちらの担当している、E計画の方は?」
「Eの方も、すでに京都に向けて、動いている。先の騒動で暴れてくれた、虎の子の謎の新兵器も・・・。」
「何を企んでいるか、わからん連中だ。監視を頼むぞ」

4課(ネルフ担当部署)課長
「ネルフの方は、京都の戦いに向けて待機中のようです。特に目だった事はありません。
今はトライラックスに行っている者もいますし。相変わらず、色々悩みが多いようですが。」
1課(綾波教担当部署)課長
「で・・・そっちは京都に入っていた諜報員からの通信が、乱れているそうだな」
「ええ、それで別の班を向かわせたんですが、京都中に謎の赤い霧がたちこめていて。
これが、京都を遠くから撮影した映像です。この通り赤い霧が。」

公安調査室室長・加持(同姓同名)
「まるで血の赤だな。」
「全く。どうやら、綾波教の防衛システムのようです。今はまだ、人命に関わるほどのものではないですが」
「1課を危険にさらして、すまん・・・・」
「いえ、ネオエヴァの出動があるますし。とにかく、我々はギリギリまで色々調査しますよ。」
「ありがとう。」

要塞都市司令官・高橋覗
「ネオ戦自からは、開発中のネオエヴァ2機を投入してネルフを支援する事を決めている。
日中工の、ナオコ博士の力を借りて、急ピッチで進めている。ネルフ支援作戦の為に、
各課、大変だろうが宜しく頼むね。それじゃ、報告会議を、終わろうか。ご苦労さん。」
289高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/01 01:31 ID:???
「ああ、疲れた。」
オレは執務室に戻って、イスに腰掛けた。綾波君がお茶を漏ってくる。
「お疲れ様です、閣下。おちゃです」
「ありがとう、綾波君・・・・・おいしいな。」
「おいしいですか。ありがとうございます。」
「早く、のんきにお茶を飲める日が、来るといいですね。」
「そのためにも、ネオ戦自のネオエヴァや、要塞都市を完成させなければ。」
290ネオ戦自技研室長 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/01 01:46 ID:???
スモーウォーカーを修理・改造したネオエヴァの試作品はやっとできたが、これではとても、京都戦に間に合いそうも無いぞ。
いくらIG−88Xという優秀な助手ロボットがいても、こればかりは。ええい、どうすりゃいいんだ!!
高橋閣下からは、何とか作ってくれと言われているが、そんな事言われても、できんもんはできんのだ。
「室長、トライラックス製のアクスロートルタンクを改良すれば、計算では可能です。この通り」
ネオエヴァ開発責任者の碇(同姓同名)が、データを見せて、言ってきた。
「なるほど・・・これなら、できる。よし、やってみろ」
「ありがとうございます。それに、日中工のナオコ博士から、ネオエヴァ開発に協力してくれる意思があると連絡がありました。」
「なに?バカ、それを先に言え!!碇(同姓同名)!!早速、ナオコ博士にご挨拶に行くぞ!!」
「はい。」
291高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/01 02:02 ID:???
「綾波君、ネオ戦自がネルフに正式に協力するって伝えておいて。」
「わかりました。そういえば、まだちゃんと彼らに伝えていませんでしたよね。」
「いや〜、つい。うっかりしてたよ。」
「うっかりで済む事では無いような気がしますが・・・・」
「まぁまぁ。とにかく、世界滅亡は放っておけないし、さきの騒動の張本人で、しかも綾波教と手を組んだヒナ大使は、必ず逮捕せねばならんしな。」
「そうですね。それにしても、本物の綾波さんのクローン達が、相次いで行方不明になっているそうですが、心配ですね」
「ああ、全く・・・・。綾波教の聖母に誘拐されたそうだが・・・、ロクでもないな。」
「同姓同名として、許せないですよ。私も戦おうかな」
「ま、待ってくれ。それはいくらなんでも無理だよ・・・」
「冗談ですよ。」
「そ、そうか・・・・・・・(汗」
292高橋覗担当 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/01 02:12 ID:???
>>286 E計画さん
ネタが大雑把ですいません。
ネオエヴァ、2機にしました。ナオコ博士は何をやるのか、漏れも想像も着きません。

>>273 トライラックス担当さん
アクスロートルタンク、使ってみました。これプラス、ナオコ博士で何とかなるといいんですが・・・。

>黒めがねさん
ネオ戦自がネルフを支援する事を、正式に伝えました。あと、ネオエヴァは2機にしました。
293ノヴァ:03/04/01 03:08 ID:???
ほぼ勝利を確信していた瞬間に響き渡った銃声で形勢は逆転された。
IG-88Zの電動ノコギリの刃が砕け散り、本体からも煙を吹き出してIG-88Zは倒れてしまった。
何が起こったのかを把握し切れぬうちに、私の両腕にも小さな矢のような物が突き刺さった。
焼けるような痛みが矢の刺さった所から腕全体に広がって行った。
燃え盛る炎の海の中に軍服を着た男と女が立っていて、銃を構えている。
「くっ・・・よくもやったな! 邪魔をする奴は・・・」
私はロケットランチャーを構えて撃とうとしたが、両腕の痛みが砲身の重みを支え切れない。
ロケットランチャーは私の手の中から地面の上へ滑り落ちて行った。
分が悪い・・・私はその場から逃げ出す。
「動くな!」軍服を着た2人組のうち、男の方が叫んだが、そんなことを言われて言う通りにすると思うか。
背後で銃声が聞こえたが、ATフィールドで追撃を防ぎながら建物の陰に逃げ込む。
路地裏を走って逃げながら、着ていた軍服の袖をまくると、両腕は赤く腫れ上がっていて、まるで焼けるように熱い。
表通りでは警官や兵士が大群でドヤドヤと走り回っている・・・私を探し回っているのだろう。
私はベルトのホルスターの拳銃やN2手榴弾に手をやるが、この状態では正確に扱えるかどうかも定かではない。
発見されて撃ち合いにでもなれば、恐らく私にはとうてい勝ち目はないだろう。
この状況をどう切り抜けるか・・・取り合えず別人にでもなりすましてこのあたりを抜け出し、両腕の腫れが治まるのを待つしかあるまい。
と、思っていた時、空中から白い鳥の羽根のようなものが舞い上がって来ると、誰もいなかったはずの地面の上に奇妙な人物が現れた。
「な・・・あんた、誰!?」
294エヴァ・フェット:03/04/01 03:44 ID:???
空中から白い鳥の羽根ような物が舞い上がって来る。
俺達は怯えている・・・俺達?
そう、そこには俺と似たような存在が30人以上もいる。
誰もいなかったはずの地面の上に奇妙な人物が立っていた。
似たような外見をしてはいるが、明らかに違うという雰囲気を漂わせている。
“今までこの子達をありがとう。けれど、貴方は連れて行けない・・・ごめんなさい”
そいつがそう言ったので、ダミーレイ達の寮長が焦って言った。
“ありがとう? 連れて行けない? どういうことだ?”
だが、聖母はその質問には答えずに、“貴方達、行くわよ”とだけ言った。
再び空中に白い羽根が舞い上がる・・・。
俺は元賞金稼ぎで現在はトライラックスに雇われている傭兵エヴァ・フェット・・・。
その俺の意識にシンクロしてくる俺ではない別人の意識・・・。
これはダミーレイ達の身に起こっている出来事・・・。
彼女達の意識が俺の意識にシンクロして来る。
“エヴァ・フェットのおばさん・・・エヴァ・フェットのおばさん・・・”
“むっ? 俺をオバサンと呼ぶのはアオイだな?”
“ごめんなさい。私達、あの結婚式の時に来てた変な人に変な所へ連れて来られてるの”
“変な人っていうのは綾波教団の聖母だな? だが、変な所ってのは一体どこだ?”
“どこかはわからない。何だか地底の空洞の中に浮かんでるような部屋の中に入れられてるの”
“地底の空洞の中に浮かんだ部屋?”そう言われて、俺には思い当たる所があった。
条約締結調印に同行した時に、教団大神殿の地下にそのような設備が設けられているのを見た覚えがある。
そして、教団の主席司教が言った台詞を思い出した。
“もうじきここにお客さんをお招きする”
あれはそういう意味だったのか?
295ノヴァ:03/04/01 04:14 ID:???
そいつは青い髪と赤い眼をしているが、私達クローンアスカとは明らかに異なっていた。
強いて言えば、サイボーグのフウイ・ノ・レイ大使に似ていなくもない。
だが、身体のサイズはひと回り小さく、外見上は年齢もずっと若く見える。
しかし、それでいて、フウイ・ノ・レイとはこれまた違った奇妙な雰囲気、奇妙な威圧感を漂わせていた。
こいつは一体何者・・・と、思い返す所、かなり以前の記憶に行き当たった。
「久しぶりね・・・任務の遂行ご苦労様。思っていたより上出来よ」と、そいつは言った。
「あ、貴方は・・・!」私は忘れかけていた驚愕を覚え、ようやく声を絞り出した。
「・・・さて、それじゃ今度は私のために働いてもらおうかしら。心配しないで。ただ単に貴方をこんな風に追い込んだ相手に仕返しさせてあげるだけだから」
「仕返し? この状況でそんなことが可能なの?」私は問い返す。
「・・・それに必要な力もあげるわ。・・・それなりの代償は覚悟してもらうけど、このままよりは・・・いいでしょう?」
その奇妙な人物、綾波教団の聖母は赤い瞳で私を見つめている。
存在そのものも、動作の全ても、奇妙な影響力を放っている。
彼女に目の前で面と向かって見つめられているだけで、私は萎縮してしまって、逆らえないような感じがした。
しかし、ただ単にそれだけの問題ではない。現在のこの状況を打開するには・・・。
「いいわ、お引き受けしましょう。リターンマッチってわけね」
私がそう言うと、聖母は白い羽根を2枚、まるで手裏剣のように投げ、それらは私の腫れ上がっていた両腕に突き刺さった。
「なっ、何をするの!?」
聖母がかすかに笑う。すると、私の両腕から見る見る腫れが引いて行った。
296フウイ・ノ・レイ:03/04/01 04:50 ID:???
ところが、ランドマスター隊の2人が私の身体を起こそうとした時、私は異様な感覚を覚えた。
放送局の周囲にいた魚類のエイのような奇妙な形状の使徒達が、今度は私達のいる周囲に集まって来て、実体化している。
一体何が・・・こいつらが大挙して動いたのはやはりあの人物の意思か・・・?
周囲を取り囲む使徒達の一部が道を開け、そこから2人の人影が歩いて来る。
1人は先ほどのクローンアスカ・・・そして、もう1人は・・・外見はどうであっても、間違えようがない。
神聖綾波教団の聖母・・・!
血の気の荒いランドマスターの衛生兵少尉が銃を発砲するが、そんなものが通用するべくもなく、ATフィールドで弾き返されてしまう。
トライラックス側の兵士や警官が駆け付けると、対ATフィールド仕様ラスガンで狙撃した。
だが、ATフィールドを貫通するはずの弾丸はATフィールドの表面でクルクル回転するばかりで、ちっとも前へ進まない。
そのうち弾丸は失速すると、地面の上へ落ちて行った。
「・・・ボロボロね。まずは傷を治させてもらうわ」聖母はそう言うと、白い羽根手裏剣を投げて来た。
羽根手裏剣は私の損壊した身体に刺さると、不思議なことに身体の故障が見る見る修復されて行った。
「どうして治してやる必要があるの?」クローンアスカは不平を述べた。「私とIG-88Zがせっかくあれだけのダメージを与えたって言うのに!」
聖母は慌てず騒がず「彼女には別に用があるのよ」と言った。
「ずいぶんと味なことをしてくれるな」私は聖母に問う。「一体何用があってここまで来た? このテロ行為はうぬら綾波教団の差し金か?」
「質問は順番にお願いするわ。まず、この騒ぎを計画して起こしたのは、貴方達も聞いている通り、委員会の方々よ。ひとつの身体に十個以上も脳がついていると、おかしな判断をすることもあるわ。
そして、私の用はこの騒ぎのついでに貴方に来てもらうこと。・・・貴方が最後の1人よ」
「最後の1人? 一体何を申しておるのじゃ?」
彼女は私の質問に答えようとしたが、言葉をつぐんで後ろを振り向いた。
「やっと来たわね」と、彼女は言った。
そこには碇君と後輩の綾波レイが立っていた。
297大阪:03/04/01 05:11 ID:???
それで、ネオエヴァのパイロットとコアの件、どないなったんや?
ネオエヴァは2台やから、パイロットもコアも2人分しか要らへん?
コアは死亡したパイロットの細胞からクローン再生するやて?
パイロットはネオ戦自で用意するから、捕虜になっとる私達は釈放する言うんか?
何や、残念やな。最大級の待遇って、楽しみにしとったのに。
ああ、エビフライとハンバーグの上に目玉焼き、食べたかったなあ・・・。
まあ、ええわ。短い間やったけど、世話になったな。
ええと、綾波さんやったっけ? 高橋司令官いう人にもよろしく言うといてや。
298謎(?)の交信:03/04/01 06:29 ID:???
“あのォ〜、もしもし、そちらは旧東京の要塞都市ですか?”
“はい、こちらは旧東京、要塞都市でございます”
“ええ、と・・・高橋覗さんって人、おられますかね?”
“申し訳ございません。高橋司令官は先日のスモーウォーカー襲撃事件の後始末で多忙なため、現在は手が離せない状態になっておりまして・・・”
“そ、そりゃあ、俺のせいでずいぶんと迷惑をかけてしまったようだな”
“は? あ、あの、失礼ですが、どちら様ですか?”
“あ、俺・・・いや、わたくしはトライラックス艦隊でスモーウォーカー部隊の隊長をしていた白猟のスモーカーっていうケチな野郎でして・・・”
“スモーウォーカー部隊のスモーカー? はて・・・おたく、マジな人? 便乗犯が犯行声明挙げてきたとかいう類じゃないの?”
“何言ってるんだよ! 俺は正真正銘、本物のスモーカー大佐だ! それで・・・高橋覗司令官は忙しくて無理として、誰か身分の高い人を出してくれんかね?”
“お電話、代わりました。私は高橋覗司令官の秘書をしている綾波と申します。ご用件は?”
“お、司令官の秘書か。そいつはいいや。いや、それでね、この間はえらく迷惑かけちまったから、こんなこと要求するのは心苦しいんだが、俺の部下で生き残ってる奴がいたら、返して欲しいんですよ”
“はい? 何ですって?”
“いや、だから・・・この間、スモーウォーカーを操縦してた俺の部下で生き残ってて、そちらで捕虜になってる者がいたら、こちらに返して欲しいんですよ。なにしろ俺1人ぬけぬけ生きて帰って来たんじゃ面目丸つぶれでして・・・”
“申し訳ございません。そのようなことは私の一存では御返答できかねますので、高橋司令官に相談を仰いで参ります”
“おう、よろしくお願いしますぜ! 綾波さん!”

(この後、高橋覗司令官と綾波秘書との間に>>234のような会話が交わされる)

“綾波です。お待たせして申し訳ございません。こちらで捕虜になっているそちらのパイロットの皆さんはそちらの艦隊までお送り致します”
“おお、すまねえな! 恩に切りますぜ! 高橋覗司令官とやらにもよろしく伝えて下さい!”
299大阪:03/04/01 06:47 ID:???
と、言うわけで、私と他の捕虜になっていたパイロットの人達はネオ戦自の軍艦でトライラックスの艦隊まで連れて行かれた。
何や、えらいきれいな女の人がおるな。黒いレオタード着とって、プロポーションもすごくええわ。
そやけど、何や冷たい感じがして、人を見下したような嫌な感じの人やな。
黒い服着とって、前髪で左眼隠したサンジみたいなのを子分に従えとるで。他にも子分の人がいっぱいおるな。
あ、ストーカーおじさんや。モップを持っとるで。
何や、えらい怒っとるな・・・え? 私に怒ってるの?
なんで? 私がお相撲さんロボットを勝手に操縦して行ったから?
そやけど、あの時はなりゆきで仕方がなかったんや。堪忍したってや。
ほんでやあ、私は海上都市大阪へ帰りたいんやけど・・・え? 無理?
なんで? 海上都市大阪はネルフ・トライデントの領土やから?
ほなら、私はどないなるねん? 艦隊で雑用係?
300大阪:03/04/01 06:48 ID:???
今回は私が300ゲットやで!
301トライラックス担当:03/04/01 07:18 ID:???
ここの所、トライラックス本国が大変な状態だったけど、
今回は久々にエヴァ・フェットと春日歩(大阪)が登場。
これから日本国内も大変な状態になることが予想されます。

>トライデント兵士1さん
フウイ・ノ・レイは京都最終決戦には自分の意志で戦いに出向かせる予定です。
ただ、私としては、IG-88Zに元の身体を破壊されたため、キサラギ博士に
戦闘用の重火器を搭載した身体にしてもらうというシナリオも考えていたのですが、
聖母がそれより先に修復してしまったため、予定が若干狂ってしまいました。
>E計画さん
結局、大破を免れたスモーウォーカーは7体中2体、
生き残っていたパイロットは7人中3人って所でしょうか。
しかし、今までのストーリーの流れで、E計画側には
これと言ったダメージがないのは不自然な気もする。
>高橋覗さん
以前のカキコにもありましたが、スモーウォーカーは相撲のテクニックを
組み込んだ格闘戦仕様次世代EVAで、手のひらから重火器攻撃をし、
零距離射撃ならATフィールドを貫通する威力を持っています。
春日歩(大阪)が操縦していた『白虎丸』は量産機ベースで体色は白、
もう1台は弐号機か参号機、もしくは四号機ベースだと思われます。
それらをどのように改造するかはお任せしますが、参考までに。
302241:03/04/01 16:35 ID:???
お久しぶりです、なのですが、またレスのみですごめんなさい。
っていうかひさびさにAngelArmsキタ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!

>VSクーデター軍(w
佳境ですね。聖母も光臨、で更にフウイ・ノ・レイ大使に突きつけられる選択。
????他さん、本当にご苦労様でした。すんごくわくわくさせてもらいました。大感謝。
必要なさそうなので、OTR通信士らはちと他の場所のレポートでもします。決着楽しみです、
お二方とも頑張ってください。

>ネオエヴァ、というか残存スモーウォーカー
・・・ああ・・・コア&S2機関残ってたのが、ありましたね、そう言えば・・・
Longinusの容赦ない対処に圧倒されて、何となく全機大破or起動不能だと思いこんでますた。
そうか・・・一応コアとS2機関なくても動かせるようネタ考えたのに・・・(泣
高橋さん、対応遅くてすみません。ネオエヴァはでは、ナオコ博士の力を借りて
なんかそれなりにパワーアップすると思います(新武器とかかなぁ)
アクスロートルタンクの導入も了解。京都戦には間に合わせます。
303241:03/04/01 16:39 ID:???
>????他さん
遅レスですみません、ですが、ネタ振って頂いてありがとうございました。
結界の詳細、了解です。
バーベム大使のお迎えは第弐に行かせようと思います。ミゾロギさんとか、バーベム大使の
能力レベルとか、はっきりさせときたいところがありますので(自己満足なんでしょうが)
ところで便利屋さんなんですが、「ナナコを助け出した後は〜」との文があるので、
スズキさん本人が京都まで出向いてくるんじゃないでしょうか。衛星からの攻撃は、
ナナコさん救出が成功した後で、(恐らく教団側の)追っ手を一掃するためのものだと思います。
京都を半分吹っ飛ばせるようなモノを、ナナコさん救出前にぶっ放すってのは考えられないので。
よって、自分は今彼に手出しをする必要はないと愚考致します。心得違いでしたらすみません。
京都戦での司教の配置ですが、第参がトライラックス側(大神殿特攻部隊の皆さんですね)と
ぶつかるのなら、彼の配置は大神殿、余った第弐は人工進化研究所、なんじゃないかと思います。
「死神の背骨」の覚醒イベントがあるので、レナちゃんの近くにいた方が、自分としては
都合がいいです。あと、第弐にオリジナルのイロウルを授けて頂ければ、
以前言った「”非サードインパクト越えEVA”即時無力化」がやりやすくなります(やってよければ)
戦わずして武装解除させるだけでもいいですし、機体自体を物理的に消滅させることも可能、ですが
”旧型”EVA、即ちネルフ側+教団側+「E」サイド忍EVA+便利屋さんの伍号機+試作壱号機、は
効果範囲外ですので、・・・トライラックス担当さんの言う”噛ませ犬”の一掃、
という感じになるでしょうか。死人は出ません。ご一考をお願いします。
ただ、これをやってしまうとスモーカー大佐やシヴァらの出番が一瞬で終わってしまいますね(w

>提唱者さん
横レスなんですが、>>286のトライラックス担当さんへのレス内容禿しく同意。
自分も積んできたもの崩されたくはないですから(意味不明)
うるさかったらスマソ。でも言いたかったので。
304241:03/04/01 16:42 ID:???
>トライラックス担当さん
艦隊に第弐が出向いて、バーベム大使以下を京都に迎え入れます。
何か「あれやって」という要望はありますか? 先行したK-1ゲリオン二体は
艦隊に立ち寄ってもそうでなくてもいいと思いますが、そちらが何かやりたいならどうぞ。
その場合、第弐は可能な限りトライラックス側のことには関与しませんので、ご存分に。
本国の方は????他さんと調整しつつ、どんどん行ってください。
それから。「E」サイドはこれまで少なからぬダメージ受けてますよ?
芦ノ湖戦ではAngelArms一部隊ほぼ壊滅、第参&第四の襲撃で研究所一箇所破棄、
大阪戦では同じくAngelArms・A〜Eがそれぞれ(程度の差はあれ)損害。フウイ・ノ・レイ
救出前後でアフリカの研究所も破棄されましたし、辺境擾乱での「D」の消耗もあります。
それ以外でも「G」の介入で行動を阻止された部署も数多くあるでしょうし、
これまでずっとダメージ0なんてことはないですよ。
もし、上の文はそういう意味ではなくて、単に旧東京危機でLonginus側にもそれなりの
ダメージを受けて欲しかった、というならまた別の話です。
スモーウォーカーやK-1ゲリオンで、Longinus、「D」、あとは司教ですか、彼らや
それ以上のレベルの異能者をやっつけて/損害与えてやりたい、と言うのなら、
それなりに「説得力のある」理由、もしくはネタレスをください。
自分の認識してる範囲だと、主席や「G」クラスならともかく、トライラックス側戦力が
上位「E」戦力に痛い目合わせるってのは ど う し て も 納得がいかないんですよ。
理由は、これまでのレス内で、彼らの強さってのには必ずちゃんと裏付けがあるから。
この点に関しては、自分は一切譲りません。悪しからず。

今夜は何か書くようにします。では、また後ほど。
305286  ◆/s5ZynBY7E :03/04/01 21:30 ID:o0raZcha
>トライラックスさん
確かにこちらのダメージが見えにくいってのはありますね。自分でも思います。
>>304の黒メガネさんのに付け加えるなら、
京都には芦ノ湖戦前、Longinus京都急襲後の二回ほど計画参加員を派遣しています。
二回とも全滅です。これは????さんの過去のネタスレ等を見て頂ければ。
京都急襲時にLonginusメンバーは半分(元は7名+計画提案者)になっています。
綾波教支部潰しにおいてはAngelArmsのチーム一つ、第伍司教に乗っ取られています。
これに関連して、芦ノ湖戦にて被害の少なかった大阪の参加員も同様。
第参&第四司教強襲後、主席司教にイロウルMAGIを含めたシステムをかなり壊されています。
あと過去レスの中で「実験」について触れているので、そこでも消費。
えー、????っす。あんな所で切っておいて申し訳なにのですが、本日はカキコする時間
がありませんので、簡潔なレスのみに留めさせていただきます。

○黒ブチメガネさん
神殿での配置は何気に複数の参加者との絡みに影響するようにしてますので(W 多少考える
時間を与えてるのはそのためです。
便利屋スズキ氏に対しては、あれが脱出後の準備とされているとしたら、イベントの進行上
不発になる可能性が高いですね。
イロウルは希望するなら与えますが、主席からはやるならある程度暴れさせた上でという指
定が来るでしょう。彼は相手が勢いづいているのを虚仮にするのも好きですから。
トライラックス担当さんの言う、あまりEに被害が無いというのは、Eサイドの幹部等の心
理描写が、ある程度の余裕を持たせてある上、綾波教やネルフと違い、組織やその仕掛けの
全貌がぼかしてある部分が多いため、ダメージの程度がわかりにくいからだと思います。正
直、私も困るなあと思う部分もある事はありますけどね(藁 ただ、『G』やカヲルはこのまま
放置しておくにはまずい相手とは考えています。(E氏が情報をぼかしてるので、手を出しに
くいのも事実ですけどね)
ちなみに私自身はトライラックス戦力でE上位メンバーともやりあえそうなのは、バーベム、
エヴァ・フェット、ギーガーくらいではと認識しています。

○トライラックス担当さん
そんな訳で申し訳ありません。今日はレスできませんので。ただ、予定ではこのVSノヴァ
戦はヒナ大使とかのネタの複線も兼ねてるつもりなんですよ。

○Eさん
潜入の件、了解しました。あ、それと言い忘れてましたが、結界内部で死亡し、死体の残っ
た生物(使徒は除く)は怨霊が入り込んで死人兵化しますので。
307高橋覗担当 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/01 21:36 ID:???
>>303
サードインパクト越えてないエヴァは、意味無くなるんですか(汗
無力化って、どういう状態になるんでしょうか。つまり動かなくなるって事、か?
ネオエヴァも活動停止になるのか・・・・・・。
308286  ◆/s5ZynBY7E :03/04/01 21:59 ID:???
不覚。ageてしまった。
一応続きです。が、ここから下はカキコ人として、と言う事で。

AngelArmsがエヴァに勝つシーンは過去ありません。司教にも「直接ぶつかって」の勝利はないです。
綾波教支部潰しを行った時に改造騎士とほぼ確実にぶつかっていますが、
被害が一部だけなのは改造騎士の京都召集が完了していて支部にはごく少数と推察される事、
改造騎士の多くが信者(一般人)の志願者だと推測され戦闘経験が薄そうな事、
彼らが奇襲をかけた事等が理由としてあげられます。
基本的に『E』は出し抜く、と言う形で補っている部分が多々あると個人的に思います。
たとえば今回の個人証明、各国の法律・条例、同盟や条約を含めた書類、電子情報等の消去処分は、
世界的な秩序崩壊の虚を突いた形のものとなっています。
自分(達)が明日生きるか死ぬかの時、生活を安定させる為に精を出し続けなければならない時、
「国」としての活動が不完全で国民各自の足元も固まっていない時、
そんな時にお金にもならない「紙切れ」を守る余裕はありますか? 
自分の出生証明を確かめるよりは他人との繋がりを求めたり、他人を確認する為に動くでしょう。
生活する上で、それはなくても問題ないはずですよね?
法(や常識)というものは各個人のモラルと言う形である程度浸透していると推測されるので、
現段階では確固たる物体として存在している必要は無いと思われます。
またそれがあったとしても、生死直結での現状ではその効力は無きに等しいです。
復興の規模が個人単位から町、町から都市、都市から国へと進んでくれば必要になるでしょうけど。
だからこそ、復興の一番進んだトライラックスでは抵抗を受け、一度は失敗したと言えます。
ちなみに世界各地に派遣されたAngelArmsに対抗できる一般人は、言わずもがなですね。
また戦闘被害が出るのは主に自分と同等かそれ以上の相手(人に限らず罠等も含む)と対峙した時ぐらいなので、
最近は目立っていないのかと思われます(ネタレスの少なさもこれに拍車をかけているな)
長々愚痴愚痴としてしまってすみません。
漏れはだいたいこれくらいの事を彼らの行動の裏づけとして考えています。
309286  ◆/s5ZynBY7E :03/04/01 22:03 ID:???
>????さん
ぼかしてばかりですいません。ただここから先は出したネタ、伏線を消費していくだけですので。
これまでを元にネタを展開していきます。全く新しい設定追加はしません。
と、言い切っておくけどもしかしたらごめんなさい。
『E』の活動拠点は世界中に広がっています。主要な物は以前あげた数箇所程度に限られますが。
「元の基盤」をフルに活用し、「裏」を占めている感じです(占めています、と言い切ると無理がある)
彼らの心理的余裕のあるシーンは多く書いてますし、特に戦乱動乱混乱そのものを彼らは楽しんでますから。
『G』が迂闊に手を出せないのは、(何も知らない)一般人の生活にも彼らが関わっているというのもあるかと思い。
侵入の件、どうもです。AngelArmsは使徒の部類に入りますか?

>高橋さん
無力化される前に見せ場を自分で勝ち取るべし、です。
展開の余裕は必ずあるはずです。

これだけ書いておいて今夜のネタレスはありません。スマソ。
310286  ◆/s5ZynBY7E :03/04/01 22:27 ID:???
>????さん
思い出したので、追加です。
私は「委員会」のインパクト後の活動と言うものが『極局地的(日本、
もう一つの総本山イタリアぐらい)』なものでしかないと認識してこれまでの展開を書いてきました。
故に過去「彼」の「俺達は切り捨てられた」と言う風な言葉があったわけです。
この言葉は否定されませんでしたし、『外』の動きもスレが次々変わる長い間、
大きくは書かれていません(必要ないとして省略された?)でしたので、そこを私が「埋めた」つもりでした。
今更全然違うと否定されても、ここまでの積み重ねが以下略と言う事になりますので。
以上、追加と言う事で。
311トライラックス艦隊:03/04/02 00:41 ID:???
志摩半島に停泊しているトライラックス駐留艦隊の貨物輸送船にネオ戦略自衛隊の軍艦がランデブーする。
先のスモーウォーカー部隊旧東京襲撃で生きたまま捕虜になっていたパイロットを返還しに来たのだ。
貨物輸送船の甲板上にネオ戦略自衛隊の一箇小隊が上陸して来る。
「ようこそお越し下さいました、ネオ戦略自衛隊の皆さん。わたくしはトライラックスの駐日A級大使クローリー・ヒナ・バーベムです」
スーパーモデル並の身体に黒いレオタードを着て、すらりと伸びた白いナマ脚姿の女性が出迎えの兵士達の中から歩み出る。
「先日は当方のスモーウォーカー部隊が旧東京を襲撃してそちらにご迷惑をおかけしてしまい、まことに申し訳ございません」
ネオ戦略自衛隊側の代表者達はそれなりの覚悟で敵地へ乗り込んで来たわけだが、ヒナ大使の対応にいささか毒気を抜かれてしまった感がある。
「しかも、捕虜になっていたパイロット達を生きたまま返して下さるというお話、まことにありがとうございます。ヒナ、感謝」
と、言いながら、彼女は白魚のように美しい手を差し伸べ、ネオ戦自側の代表者達に握手を求めようとする。
クローリー・ヒナ大使の常套手段だが、ネオ戦自の代表者達はむしろ喜んで彼女の白魚のような美しい手に引き寄せられる所となった。
そして、ネオ戦自側に捕虜にされていたスモーウォーカーパイロット3名がトライラックス側に返還される。
そのうち2人は成人男性で、薬物中毒のようなうつろ目をしているが、残るもう1人は別の意味で不似合いな人物であった。
身長は150センチくらい、性別は女で、外見上は20歳かそこらにしか見えないが、本当はもっと年上なのかも知れない。
「ああ〜っ、てめえは・・・!」甲板の上にモップをかけていた白髪頭の大男が大声で叫んだ。「てめえ、何ぬけぬけとこんな所に顔出してるんだよ!」
「あ、ストーカーおじさんや。モップを持っとるで」と、その女性は言った。「何や、えらい怒っとるで・・・え? 私に怒ってるの? なんで?」
「なんでって、おめえが俺の愛機の『白虎丸』を勝手に奪って操縦して行ったからだろ!」白髪頭の大男は息巻いて咆える。
「私がお相撲さんロボットを勝手に操縦して行ったから?」小柄なその女はいかにも鈍そうな感じであった。「あの時はなりゆきで仕方がなかったんや。堪忍したってや」
312トライラックス艦隊:03/04/02 01:24 ID:???
「ほんでやあ、私は海上都市大阪へ帰りたいんやけど・・・」と、その小柄な女は言った。
「そりゃあ、無理ってもんだ。この状況で無茶言っちゃいけねえや」
モップを持っている白髪頭の大男は仕草でいかにもオーバーに絶望的な状況を示しながら言った。
ただし、それが目の前にいるいかにも鈍い感じの女に通じているかどうかは定かではない。
「え? 無理? なんで?」いかにも鈍い感じの女は問い返した。
「海上都市大阪はネルフとトライデントの領土だからだよ。そして今、俺達トライラックスは奴らと対立関係にある」
と、言いながら、スモーカー大佐は煙草に火を点ける。掃除したしりから灰を撒き散らしていては意味がない。
「俺の前に清掃係だったロボットが海上都市大阪へ偵察に行ったっきり帰って来ねえ・・・奴らにやられたんじゃねえかっていう話だ」
「ほなら、私はどないなるねん?」
「そりゃあ・・・この艦隊で雑用係でもして暮らすんだな。『白虎丸』を奪った罰だ。俺だって罰を受けてるんだからよ」
スモーカー大佐と春日歩が意味の通じにくい会話を交わしている間、クローリー・ヒナ大使はタイラー提督やミゾロギ少尉と逆にかなり明確な会話を交わしていた。
「ヒナ大使様、如何致しましょう?」と、タイラー提督がヒナ大使に指示をあおいだ。
「奴らには毒入りのお茶でも飲ませて、軍艦には魚雷でもお見舞いしてやりましょうか?」と、言ったのはミゾロギ少尉である。
「いいえ、その必要はないわ」ヒナ大使はミゾロギ少尉の過激な提案を退ける。「と、言うか、そんな乱暴なことをしては駄目よ」
「しかし、ヒナ嬢様。奴らにはずいぶんと手痛い損失を負わされたこともあるので、このまま無事に帰すと言うのは・・・」
「捕虜を返還しに来た者に危害を加えるのは失礼よ。彼らには京都での戦いにも参戦してもらわなければならないということもあるしね。それに・・・」
と、言うと、彼女は自分自身の右手を前にかざして見つめる。
タイラーとミゾロギには、一瞬、その白魚のように美しい手に鎖のような物が絡み付いているようにも見えたが、それは気のせいか目の錯覚だったのだろうか・・・?
「ネオ戦略自衛隊に新たにスパイを潜り込ませておいたわ・・・これで、彼らの動静は文字通りわたくしの手の中ね・・・」
313大阪:03/04/02 02:04 ID:???
何や、ええ匂いがするな。私にこの服着ろやて?
あ、ネコみたいな耳と目がついとる被り物や。懐かしいな。
高校の時にも似たような服、着たことあるな。
文化祭で喫茶店やった時のウェイトレスの衣装を思い出すわ。
それで、この服着てどないするの? おヒナ様の食事の給仕係?
今までやってた人らが行方不明になったから、代わりに私にやれやて?
うわっ、すごい御馳走やな。アワビのステーキ、イセエビのグラタン・・・。
これはおヒナ様の食事やて? 私の分はあるんか? あるんやってらええわ。
そやけど、おヒナ様って美人やけど、何や冷たくて他人を見下したような嫌な感じがするな。
この人が綾波教団と条約を結んだ新しい大使か・・・私は今、悪の巣窟におるんやな。
赤い服着た黒人みたいな女の人が走って来たで。
本国でクーデターが起こったとか言うとる。
クーデターって何や? 不満のある人達が反乱を起こしたって?
おヒナ様はたいして驚いてへんな。えらい落ち着き払っとるで。
そう言えば、碇君達は今、トライラックスへ行ってるんやな。
トライラックスの偉い人達に条約のことで抗議しに行くとか言うとった。
そやけど、そのトライラックスで反乱が起こったんやったら、碇君達は無事やろか?
314大阪:03/04/02 02:32 ID:???
私達も少し遅くなったけど、ようやくご飯にありついた。
これはフライみたいやけど、何やろか? イセエビのミンチカツ?
おヒナ様が食べとったグラタンはイセエビの殻だけ使っとって、中身は私達の分になったんか?
ほなら、おヒナ様は私達の残飯を食べとるんやな。
えらい美味しいわ。さすが、本場物の志摩半島のイセエビや。
「クソうめえだろ」って、サンジみたいなオニイチャン、そのまんまやで。
なあ、サンジさん、あのストーカーおじさんはなんで仲間はずれなん?
無能やから? あいつのせいでスモーウォーカー7体が台無しになったやて?
いや、それはちゃうやろ。私はそばで見とったけど、あの戦いではあの人はわりと活躍しとったで。
なあ、ストーカーおじさん、何もあんたが悪いんとちゃうんやから、そこまで落ち込まんでもええんとちゃうか?
誰もわかってくれへん? 俺を無能呼ばわりする? 俺は無能で役に立たない人間なのかねえ、って・・・?
そないなことはないやろ。あんたかて何かの役には立ってるんとちゃうか?
例えば・・・そや、掃除をしとるやないか。掃除をするという役には立っとるで。
面白いことを言う奴やて? そうやろ、私は普段はボ――ッとしとるけど、たまにはええこと言うんや。
なあ、私はあのおヒナ様とかいう大使の人はどうも好きになられへんのや。
あの人は表面的には礼儀正しくて人当たりがええけど、本当は悪い奴なんと違うか?
315トライラックス担当:03/04/02 03:21 ID:???
>>313の12行目と13行目
×「クーデター」
○「爆弾テロ」
大統領一派がクーデターの声明を挙げた段階になると、
日本駐留艦隊とトライラックス本国との間の連絡は
恐らくもはやつかなくなってしまうと思われるから。
316304:03/04/02 13:10 ID:???
来ると言っておきながら、昨夜は突然の発熱で一晩寝込んでました。
4月1日だったから、ということで勘弁・・・される訳ないです。すみません。

さて。
本来はネタ書くべきなんですが、昨日の自分の糞レスでいろいろ波紋があったようなので
少し弁明というか、愚痴を書きます。

>EVAの無力化
わかりました。このネタはやめます。
それから、よく考えたら便利屋さんの伍号機も被害を受ける側でした。”旧型”であっても
関係ないんです。高橋さん、混乱させてごめんなさい。
中身バラすと、結構あっけないんですが、要するにハッキングでした。
”サードインパクト越え”でないEVA、厳密には契約者のいないEVAは、
使徒襲来期のネルフEVAと同じく、機体とシンクロするパイロットに加えて
各種電子機器の補助で動いている訳です。TV本編では発令所のオペさんらによるバックアップ、
戦況把握・武器の照準等ではMAGIのサポートがありましたが、それらを受信したり、また
EVA自体独立して作戦遂行するために、かなり精密なシステムがEVA内部に積んである筈です
(違ったらスマソ、というよりこのネタが根底から瓦解)
特にスモーウォーカー・K-1ゲリオンはコアへのヒトの魂の封入がなかったと思うので
(過去一度そういう書き方をしましたが、否定されませんでしたので)
より電子機器に頼る操縦になるんじゃないかなと思ってました。更にトライラックスには
ヘッドセット型端末機で各人を結ぶ、巨大な情報システムというか、電子の網があり、
最低限セカンドクローンは全員がこれの補助も受けて操縦を行ってました(七スレ目、
K-1ゲリオン初登場の辺り)。便利屋さんの伍号機はまほろさんのサポートを受ける以上
かなり高度なリンクシステム・火器管制システムを搭載、戦自研で改造されたネオエヴァも
恐らく同様。それ以前に「パイロットとEVAのA-10神経接続を仲介するシステム」ってのが
必要不可欠です。要するに、必ずどこかに機械の助けがある筈だと。
317304:03/04/02 13:12 ID:???
(続きです)
それらを「光」で全部乗っ取られたら、どうなりますか?というネタでした。
たとえば神経接続をカットされたらEVAは行動不能になりますし、プラグを
強制イジェクトさせてパイロットとの物理的接触を絶ってしまうこともできます。最も
手っ取り早いのが、自爆させてしまうこと。
これを免れることができるのは、EVAそれ自体とほぼ等価な存在を持つ機体、
即ち「契約者のいる」EVAのみなんじゃないかと思います。
・・・長くなりましたが、そういうことです。
繰り返しますが、このネタは没です。絶対に使いません。
書く側として、他人様のキャラ・戦力の活躍の機会を潰すような真似をするのは卑怯でした。
という訳で皆様ご安心を。
潰すなら、正攻法で、正面から堂々と戦いますので。

すみませんが、まだ続きます。
318304:03/04/02 13:16 ID:???
 以下は愚痴です。不快な表現が続出します。責任は全て自分に。すみません。

ただ、ですね。
書き手の自分に、そういう意味で”手加減”する理由はあっても、第弐にはあるのか、と。
単なるお前の自キャラマンセーだろうがと言われればグゥの音も出ませんけど。
が。
インパクト成就を賭けた最後の戦い。ネルフのEVA能力者は成長し、着実に強化されてきた
「E」サイドの全面活動(でもないか)、予想もしなかった新たなEVA能力者の存在、
それらに加えて、自分自身の問題。主席の持つ、隠された絶大な力の存在は知っていても、
実際にどれくらいの力があるのかはわからないし(自分が手を出すべきかそうでないのかの
境界が曖昧。たとえば主席には余裕で対処できる事態でも、第弐にはヤバそうに見える
場合だってあり、その際先走ってしまうこともあると。芦ノ湖戦での単独行動、
サルサ・セカンダス襲撃等)、何より主席の真意を知らない(=信頼したくともしきれない)。
そういう状況で、ネルフEVA能力者以外の、即ち言い方悪いですが
「インパクト発動のファクターでない、どうでもいい敵対勢力」に対しては、
結構容赦ないんじゃないかなと。
そう考えての、「無力化」「一掃」ネタでした。

なんと言うべきか、主席や提案者氏以下の「E」メンバーにあるような「余裕」、遊び心、
事態を楽しんでしまう精神的許容量、が足りないんです、第弐には。
同様のことが自分にも言えるのは重々承知してます。ここ数ヶ月は殊に、ケンカに説教と
厨な態度ばかりでした。精神科でも逝った方がいいかもしれませんね自分。

ネタ書かないばかりで申し訳ありませんが、少し頭冷やしてきます。
自分の担当は好きに動かしてくれて結構です。
ごめんなさい。
319ヒロ:03/04/02 20:39 ID:rYo7bxiQ
特務機関ネルフはサードインパクトを防ぐことはできなかった。
そのことによって人類は壊滅に追いやられ、地形は日本の付近数百キロが吹き飛び、
今の全面積の半分いや三分の一に減少した。
これは、傲慢におよそ二千年もの間存在し続けた人類への神の怒りといっていいだろう。

320トライデント兵士1:03/04/02 21:36 ID:???
「いったいどういうつもりなんだ!? 使徒を送りこんでおいて何もしなかったり、今度は
こんな所に現れたり!?」
シンジが聖母に問い掛ける。すると聖母は答えた。
「……この国で起こってる騒ぎは委員会の方々が起こしたのよ。私はそれが失敗して不都合
な結果にならないよう、保険をかけていただけ。……そして、彼女をある者達の指導者とし
て迎え入れるために、連れにきただけ」
綾波が顔をしかめる。
「彼女達? ……まさか!?」
だが、聖母はこう答えただけだった。
「それはあなたの想像にまかせるわ。ただ、あなた達が邪魔をする気ならそれなりに痛い
目はみてもらわよ」
すると綾波は答えた。
「……それで退くと思うの? ……ところで、私からも質問するわ。さっき聞いたわね? な
ぜあなたは全てを見ていながら止めなかったの?」」
すると、聖母はニヤリと笑った。
「止める理由は無いから。そして、退かないと言うのなら、また遊んであげるわ」
そのセリフを聞いて、綾波の顔が怒りに染まる。
「……なぜあの子達に向けられるやさしさをその子達にむけてやれないの、あなたは!!」
だが、聖母はこう返した。
「やさしさなら向けてあげてるわ。例えば、この子の望みをかなえてあげるしね。……ノヴァ、
それじゃあね……」
聖母がそう言った瞬間、聖母の姿は白い零号機へと変化した。そして、背中の翼の内、一番上
の一対から二枚の羽根が飛び出すと、ノヴァと呼ばれたセカンドクローンの背中に突き刺さっ
た。そして、ノヴァは苦痛に満ちた表情で絶叫した。
321トライデント兵士1:03/04/02 21:37 ID:???
絶叫するノヴァの背中の羽根は光へと変化し、まるでパワーを開放したエヴァの光の羽根のよ
うな形状に変化していく。一方、使徒達の一体がノヴァに近づいたかと思うと、ノヴァの体に
ズブズブと吸いこまれる。……そして、更なる変化が起きた。
ノヴァの額に、巨大な目玉が一つ飛び出す。その形状はまるで零号機だ。そして、ノヴァの絶
叫は更に高まった。更に、ノヴァの皮膚が変化し、体の全体的な形状も変化し、着衣がちぎれ
とぶ。……あの形状は前に資料で見たエヴァンゲリオンの素体みたいだ!? また、さらに目が
二つ増え、四つになった。さっき出た巨大な目と合わせれば五つ目だ。そして、体の表面が硬
質化していき、金属状に変化し、盛り上がる。それは装甲を着けたエヴァそのものと言っていい。
金属の表皮は、最初は白かったが、やがて零号機のような青い色になる。そして、その姿は、
零号機のカラーで、零号機の目玉を持っているが、弐号機そのものだった。聖母の声が響く。
「これは私が擬似的にエヴァンゲリオンの能力を再現してみせた物。さながら、オルタナティブ・
エヴァンゲリオンとでも言った所よ。この子の名はノヴァだから、個体名はオルタナティブ・ノ
ヴァとでもしておこうかしら」
そして、オルタナティブ・ノヴァは叫んだ。
「アァァァァァァ・リィィィィィィッッッッ!!!!!」
322トライデント兵士1:03/04/02 21:37 ID:???
「なんて事を!?」
まるで司教が量産機になる時のような変身…いや、変態というべきか? を遂げたノヴァを見て
綾波が叫ぶ。そして、シンジも叫んだ。
「……これは!? 力は凄い! けど、あのままじゃ!?」
かなり焦った様子で二人も変身する。そして、ノヴァの手の平の肉が盛り上がり、プログナイフ
へと転じて初号機へと飛びかかり、蹴りを入れてくる。初号機は両腕でガードするが、そのまま
吹っ飛ばされ、少し離れた場所へと着地する。そして、零号機へと向き直ったノヴァに零号機が、
サブマシンガン状の銃器を構え、叫ぶ。
「やめなさい! そのままパワーを開放し続けてたら、あなたの体じゃもたないわ!!」
しかし、ノヴァはかまわずナイフを振りかざして零号機に飛びかかる。すかさず、零号機は片手
で構えたサブマシンガンを乱射した。弾丸はノヴァのATフィールドを貫通し、一発がナイフ
を叩き落とし、数発がボディに命中して、ノヴァを後方へとはじき返す。だが、同時にノヴァ
はポジトロンライフルを出現させ、弾き飛ばされながらも零号機を撃つ。回避の遅れた零号機
は、素早くシールドを左手に出現させて、ATフィールドを貫いたビームを防いだ。
一方、態勢を立て直して零号機の援護に向かおうとした初号機の首に、尾が絡みつく。聖母の
使徒だ。そして、数匹が初号機を包囲する。
「邪魔するな! 離せ!!」
叫ぶ初号機に白い零号機は声をかける。
「勝負の邪魔はいけないわ。その者達の囲みを抜けられたら、私が相手をしてあげるわ、碇君」
よく見ると、周囲の使徒はこの戦いの場を囲むように配置されている。俺達にも手を出すなとい
う事だろう。示威行動のつもりか、やつらの一体は尾、もしくは破壊光線の一撃で戦車を破壊
している。すると、そいつにラスガンの攻撃が何発か命中した。…だが、そいつはまるで平気
な様子でラスガンを撃った連中を破壊光線で消滅させる。白い零号機の声が響く。
「ATフィールドを抜けても、攻撃が通じるとはかぎらないわ」
323トライデント兵士1:03/04/02 21:38 ID:???
地面に激突したノヴァは、バネの様に立ちあがる。同時に手に持ったポジトロンライフルの形
状をナギナタ状に変化させた。……アスカの弐号機が使ってた、ソニック・グレイブだ。
そして、ソニック・グレイブの先端を零号機へと向ける。すると、青白い炎が吹き出し、零号
機を襲う。零号機は地面を転げながら、続けざまに襲いかかる青白い炎を回避し、隙を見て、
サブマシンガンを乱射しながらジャンプし、ノヴァの懐に入り込もうとする。
すると、ノヴァはソニック・グレイブの柄の側の先で地面を叩いた。すると、地面から青白い
炎の壁が吹き出し、銃弾を無効化しつつ、とびかかってきた零号機を弾き飛ばす。ノヴァは炎
に包まれて転がった零号機にとびかかり、連続でソニック・グレイブを突き立てようとする。
零号機はまたも転げながらそれをかわた。そして、何度目かの回避の時、不意に零号機の単眼
が光り、そこから赤い光線がノヴァに向けて放たれる。光線をバク転で回避して距離を取った
ノヴァに、零号機の単眼からの光線が更に放たれた。しかし、ノヴァの口が開いたかと思うと、
青白い火炎の息が放たれ、光線を迎撃した。光線と火炎の激突は数秒続き、一際大きな激突
が互いの視界を遮った時、両者はもう次の行動を起こしていた。
零号機は手持ちの武器をサブマシンガンから、さっき放送局内で見せた巨大なランチャーに持
ち替え、発射していた。そして、ノヴァはソニック・グレイブを投擲していたのだ。
ランチャーの弾丸がノヴァの、ソニック・グレイブが零号機のボディに突き刺さり、両者は吹き飛ばされた。
324トライデント兵士1:03/04/02 21:38 ID:???
ノヴァはふらつきながら、零号機は体からソニック・グレイブを引き抜きながら立ちあがる。そ
して、両者は勝負に出た……。
ノヴァが一際大きく叫んだ。
「……一気にカタをつけてやるわ!!」
それに反応して、使徒の一体がノヴァの方にむけて飛ぶ。その使徒は、空中で形状を変えていく。
尾が短くなり、体が細くなり、シートの様な物が出現する。そして、ノヴァはシートの部分に飛び乗っ
た。やがて、驚いた事にハンドルの様な物が出現し、二輪のタイヤまで出てくる。……バ、バイク
に変形しただとおっ!?
一方、零号機も例のバイクを出現させ、それに飛び乗ると同時に、顎を開き、背中から羽根を出現
させた。パワーの開放だ。
ノヴァのバイクは着地し、加速する。同時に、背中の光の羽根が青白い炎へと変わり、やがて全身と
バイクを包み込む。そして、そのままジャンプして縦回転しながら零号機へと突っこむ。
同じ頃、零号機のバイクも加速し始めた。加速しながら、エネルギーが目に見えるほど高まる。そして、
前方の地面に、巨大な砲台が出現し、作動しはじめた。そして、零号機のバイクはジャンプし、その
軌道は後ろの空いた砲台の砲身を通る形となっていた。そして、飛び込むのと連動して、砲台が発射
モードに移行し、加速していた零号機のバイクを弾丸とし、更に加速させ、発射した。
そして、ノヴァと零号機の二台のバイクは空中で激突し、空中で巨大な爆発が起きた。
325トライデント兵士1:03/04/02 21:39 ID:???
爆炎から飛び出す二台のバイク。二台は地面に激突し、乗り手は両者共に投げ出される。ほぼ同時に
ふらふらとしながら両者は立ちあがり…そして、ノヴァのバイクが爆発し、ノヴァは更に投げ出された。
そして、零号機はそこを見逃さなかった。空間に空いた穴からドリルが出現し、パワーを開放したまま
の零号機の膝に装着される。そして、零号機はやっとの思いで立ちあがったノヴァにとびかかり、叫ぶ。
「そこね!!」
後で聞くと、サーチ能力で攻撃ポイントを割り出していたらしい。そして、そのポイント…みぞおちに
ドリルによる飛び膝蹴りが叩きこまれる。そして、目に見えるほどのいきおいで、零号機の使徒能力解除
エネルギーが注ぎ込まれる。しばらくその態勢がとどいた後、オルタナティブ・エヴァの体からズルリと、
元のノヴァ…頬がこけ、かなり衰弱した様子だ…が抜け出し、たおれ、気絶する。そして、残ったオルタ
ナティブ・エヴァはそのまま吹き飛ばされる。そして、零号機は例の巨大ランチャーを二門出して両手に
持ち、更に巨大なキャノン砲を二門出して、両肩に装着した。そして、四門の巨砲の攻撃を受け、オルタ
ナティブ・エヴァの体は跡形も残らず消し飛んだ。
そして、羽根をしまった零号機はノヴァにかけより、手をかざした。
「……これで、なんとか死なせずにすむわ……」
326トライデント兵士1:03/04/02 21:39 ID:???
一方、この間初号機もただでは済んでいなかった。片手にマゴロク、片手に脇差型のカウンター・ソード
を装備した初号機は、しばしのこぜりあいの後、顎を開いて羽根を出し、黒いフィールドで敵を包む
と、両手の武器で次々と叩き切った。そして、フィールドを解くと同時に使徒達は爆発した。
だが、初号機の前に、白い零号機が進み出てくる。
「では…約束通り、私が相手をしてあげるわ……」
「なにが約束だよ……」
初号機の体に緊張が走るのが見えた……。
327320-326:03/04/02 21:40 ID:???
◎オルタナティブ・エヴァンゲリオン
聖母が自身のエヴァの性質を再現する因子を打ち込み、更に分身である使徒を憑依させる事で出現する、
擬似的にエヴァの能力を再現した、使徒生物。エヴァ能力者を除けば、あらゆる使徒生物の限界に位置す
る。また、分身と違い、作成可能数は12体で、契約したエヴァ能力者は使用できない。
外見は、零号機を思わせる目が現れるのが共通していて、それ以外は素体によりまちまち。パワーは
通常時のエヴァ能力者を凌駕するが、常にパワー開放状態であるため、不安定。そして、素体の生命力
を激しく消耗するため、いずれ素体は死にいたる。また、能力を解除しないかぎり、元には戻らない。
そして、自由に解除できるのは聖母だけで、それ以外は一部の例外を除き、解除は困難。

◎オルタナティブ・ノヴァ
ノヴァを素体としたオルタナティブ・エヴァ。外見は青くて零号機の単眼が追加された弐号機である。
外見と能力はアスカの性質が反映されている。(弐号機の得意とする火炎技を使用化。色は青白い)
尚、エヴァとの契約こそできないが、素体としては最高峰の能力を持つクローンアスカベースのため、
オルタナティブ・エヴァの中でも限界に近い性能を誇る。
328320-326:03/04/02 21:49 ID:???
ども、????他っす。また時間が無いので簡潔に。

○トライラックス担当さん
そんな訳で、この場のメインである、レイサイドの戦闘です。一応ノヴァは最低限の
エネルギーを補給されて、応急処置され、またマインドコントロールも解かれてます。
次は、できればシンジサイドもやるつもりです。

○Eさん
お気になさらずに。私も主席関係は似たような事をしてますから。(彼の性格設定も
展開を広げる都合だったりします)
ちなみに委員会の直接活動はおっしゃる通り、日本ローカルです。途中で規模が大
きくなって私も面くらいましたが(W AngelArmsはE氏以外は元の生体部分が通常
生物扱いになります。まあ、槍部分は残ってても、処理される可能性が高いですが(藁

○黒ブチメガネさん
お体お大事に、複帰おまちしてます。
329 ◆DhEzvRena6 :03/04/02 21:53 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。
レスのみになってしまいす。

>>318
いろいろとあるでしょうし、人と思惑のちがってしまうことも
あると思います。
けど、そこを埋めるネタを作ったり、ネタ合わせをしてここまで
きているのも事実です。

キャラに同調しすぎて自身の余裕もなくなったのかという状態かと
おもいますが、担当キャラを好きにうごかしていいといって
いなくなられては、それまでネタをあわせてきた人が動きづらくなって
しまいます。
ネタを書くときに頭を冷やすだけで充分なんじゃないでしょうか?
担当パートは、かなり重要な部位をしめていると思います。
330ノヴァ:03/04/02 23:48 ID:???
例の“アー、リィッ。アー、リィッ”という奇声を発して空を滑空していた異生物が集まっている。
私を捜している警察や軍隊は、まさか一旦逃げた私がまた戻って来るとは思っていなかっただろう。
先ほどIG-88Zを破壊した2人組の女の方が銃を発砲するが、もちろん普通の銃ではATフィールドに歯が立たない。
だが、どやどやと駆け付けてきた警官やら兵士やらが対ATフィールド仕様ラスガンを発砲したので、これは勝手が違う。
私はATフィールドを張って弾丸を防ぎながら避けようと身構えた。
しかし、ATフィールドを貫通するはずの弾丸はATフィールドの表面でくるくる回転しているだけで、ちっとも先に進まない。
「こ、これは一体・・・?」
「・・・私のATフィールドはこの程度の対ATフィールド兵器では貫通はできなくってよ」
そのうち、弾丸は失速して地面の上に落ちて行った。
「・・・ボロボロね。まずは傷を治させてもらうわ」
と、言うと、聖母は私にしたのと同じように白い羽根を手裏剣のように投げ、フウイ・ノ・レイの破損した機械の身体に突き刺した。
N2手榴弾と対戦車自動砲でもはや自力では可動不能になっていたフウイ・ノ・レイの身体が元に戻って行く。
「どうして治してやる必要があるの?」私は腹が立ったので抗議した。「私とIG-88Zがせっかくあれだけのダメージを与えたって言うのに!」
だが、聖母は慌てず騒がず「彼女には別に用があるのよ」と言う。
「ずいぶんと味なことをしてくれるな」フウイ・ノ・レイは言った。「一体何用があってここまで来た? このテロ行為はうぬら綾波教団の差し金か?」
「質問は順番にお願いするわ」聖母は委員会とやらが今回の件を仕組んだことにも触れ、それから自分自身の用件にも言い及んだ。
「そして、私の用はこの騒ぎのついでに貴方にも来てもらうこと。・・・貴方が最後の1人よ」
「最後の1人? 一体何を申しておるのじゃ?」
だが、その時、ただならぬ気配を感じて私は振り返った。聖母も振り返る。
また新たに何人かの人々が集まって来たが、その中にただならぬ雰囲気を漂わせる男女がいる。
「やっと来たわね」と、聖母は言った。
331トライラックス艦隊:03/04/03 00:15 ID:???
「ところで、ヒナ嬢様。あの春日歩とかいう小娘は如何致します?」ミゾロギ少尉がクローリー・ヒナ大使に意見をあおいだ。「本人はドラえもんのどこでもドアで来たとか訳のわからんことを言っておりますが・・・」
「そうね・・・エヴァ・フェットさんとメンチさんが出掛けたっきり行方不明になってしまったことだし、代わりにあの女の子に私の給仕役をやってもらおうかしら?」
と、言う訳で、春日歩はネコのような耳と目のついたオレンジ色の帽子をかぶって駐日A級大使の食事の給仕係をすることになった。
テーブルの上にはアワビのステーキやらイセエビのグラタンやら、志摩半島名産の海産物の料理が並んでいる。
ところが、そこへ赤いボディコンミニスカの制服を着た黒人系混血児らしい女性士官が息を切らせながら走って来た。
「ヒナ大使様、大変です! 本国から緊急通信です!」
「本国から緊急通信? 何かあったのかしら?」食事を楽しんでいる最中に邪魔が入ったことに多少気分を害されたヒナ大使は皮肉っぽく言う。「クーデターか爆弾テロでも起こったとか?」
「そ〜そそそ、それです! バンダロング市内のホテル“ネオ・トライアル”でテロ事件が起こったそうです!」
「おじ様のホテルでテロ事件? それで、どうなったのです?」
「詳しいことは伝えられていませんが、評議会議長のギーガ―様がN2手榴弾で重傷を負ったらしく、オーツキ評議員もすでに死亡しているそうです!」
「そう・・・評議会のマスター達が爆弾テロに遭って、ねえ・・・」だが、ヒナ大使はそれほど驚いている様子ではない。
「なあ、おヒナ様やあ・・・」給仕係の春日歩が訳もわからんという感じで言った。「クーデターとか爆弾テロとか・・・何、それ?」
「わかりやすく言えば・・・これまでの体制側の政治に不満を持っていた人達が反乱を起こしたって所かしらね」ヒナ大使は彼女なりにわかりやすい表現で説明しようと試みる。「評議会やおじ様のやり方に不満を持っている人達もいるから、それは仕方がないことかも知れないわ」
しかし、実際問題、この頭の回転の鈍い女にそのような複雑な事情を理解できるかどうかはとうてい定かではない、とヒナ大使は侮蔑的に思った。
「ありがとう、ウーラさん。貴方は下がっていいわ。また新しい情報が入ったら報告して下さい」
332ノヴァ:03/04/03 00:47 ID:???
「一体どういうつもりなんだ!?」男の方が聖母に詰め寄った。「使徒を送り込んでおいて何もしなかったり、今度はこんな所に現われたり!?」
「この国で起こっている騒ぎは委員会の方々が起こしたのよ。私はそれが失敗して不都合な結果にならないよう、保険をかけていただけ。・・・そして、彼女をある者達の指導者として迎え入れるために、連れに来ただけ」
「彼女達? ・・・まさか!?」女の方は聖母にそっくりな顔をしている。
「それは貴方の想像にまかせるわ。ただ、貴方達が邪魔をする気なら、それなりに痛い目に遭ってもらうわ」
「・・・それで退くと思うの? ところで、私からも質問するわ。さっきも聞いたわね。なぜ貴方は全てを見ていて止めなかったの?」
聖母にそっくりな顔の女がそう質問すると、聖母はニヤリと笑った。
「止める理由はないから。そして、退かないと言うのなら、また遊んであげるわ」
逆に聖母にそっくりな女は怒りの表情になった。
「・・・なぜあの子達に向けられる優しさをその子達に向けてやれないの、貴方は!!」
「優しさなら向けてあげてるわ。例えば、この子の望みをかなえてあげるしね。・・・ノヴァ、それじゃあね・・・」
聖母はそう言うと、白い汎用人型決戦兵器のような姿に変身した。
それは私が知っているK-1ゲリオンやスモーウォーカーとは異なる姿をしていて、背中から羽根が10枚以上も生えている。
その羽根の中の一番上の左右2枚が飛び出して来ると、私の背中に突き刺さった。
今度は先ほどの私の腕の腫れを引かせたのとはわけが違って、凄まじい痛みが走り、私は思わず絶叫した。
333ネオ戦自艦・艦長 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/03 00:48 ID:???
さすがのワシでも、緊張する。なにせ、相手は旧東京に攻めてきたトライラックス艦隊だ。
「下手をしたら、捕虜を返しに来た私達が、逆に捕虜になってしまうかもしれんですね。」
副艦長が言う。
「うむ・・・。しかし任務だ。副艦長、後は頼む。」
「了解です。気を付けて。」

ワシは一小隊とスモーウォーカーの捕虜を引き連れて、トライラックス艦に乗り移った。ヒナ大使が出迎えてきた。
旧東京にスモーウォーカーを差し向けた張本人だと聞いていたが、意外にも丁寧な対応をされたので、拍子抜けした。
「油断するな。意図的にグラマラスに振るまい、男を油断させようとしている」
ワシが下士官達に、こっそり注意するが、彼らはすっかりまいってしまっている。
「あ、いや、こちらこそ会えて光栄です」
「あははは、どうも、どうも・・・。」
などと言っては、ヒナ大使と握手する。全く・・・・・。
それにしても、どうもこの女・・・”何か”が違うな。人間では無いような・・・まさか使徒人間、か?綾波教と手を組んだ女だ、ありえる。

捕虜の引渡しも終り、艦に戻る。
「艦長、おかえりなさい。とりあえず、何事も無く終わりましたね」
「ああ。さあ基地に戻ろう」
船窓からトライラックス艦を見ると、捕虜の一人だった女の子と甲板で掃除をしていた大男がなにやら口喧嘩をしていた。
あんな女の子が、スモーウオーカーのパイロットをやっていたのが驚きだ。
334 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/03 00:55 ID:???
>トライラックス担当さん
ヒナ大使と握手した兵士達に、何か異変が起こるんでしょうか。
>>312の最後に、右手に何かがあるって、気になる。

>黒めがねさん
無力化やめるんですか・・・?Eさんの言う通り、無力化される前に頑張ろうと思ったんですが・・・。
発熱ですか、お大事にしてください・・・。
335310  ◆/s5ZynBY7E :03/04/03 01:07 ID:???
レスのみ。明日は必ずネタ書きます。

>黒メガネさん
えっと…なんと申してよいものか。
それは貴方にとって一番のネタだったのでしょう、と察する事しか当方には出来ません。
妥当性を言うなら第弐がそれを実行する可能性は十二分にあり、非常に高そうです。
(MAGI)サポートあってのエヴァ。私も忘れていたので、盲点でした。
先のサルサ〜での当方記述による第弐の能力もありますし、これで簡易結界も出来てしまうんですよね(苦笑)
さらりと流されていますが????さんの>>208の「結界」の補足説明も、
展開によっては貴方が没にされた物同様、(他者のネタの動きを限定すると言う意味でも)非常に危険ですよね?
私は貴方にかなり助けられているので…………復帰をお待ちしています。

>????さん
>>328、それはLonginusでわ? 「彼」を除いてメンバーは人間なので了解です。
そうそう、ばら撒かれ(増殖し)た「槍」の事後処理はある程度考えています。
聖母は本気出せば全部を潰せそうな感じが今回のネタでしますた。
強さの最上位に位置するのは伊達じゃないですね。

>高橋さん
ヒナ嬢の相手の精神を拘束したりする能力を使用したっぽいですね。
イメージとしては「鎖」
>>55参照の厚木の兵士さんがウプしてくれた過去スレ拾>240に詳しい説明あります。
336トライラックス担当:03/04/03 01:10 ID:???
>>333
以前にも触れましたが、クローリー・ヒナ大使は
『H×H』に出て来るクラピカのような能力を持っています。
すなわち、精神エネルギーでできている“鎖”を使い、
@物理的に拘束、攻撃する。
A心理的に拘束し、操る。
Bダウジングをしたり、嘘を見破ったりする。
C傷などを治したり、逆に苦痛を与えたりする。
・・・などのことができます。
クラピカが“鎖”を普段から実体化させているのに対して、
彼女は普段は“鎖”を他人にはわからない状態にしています。
実体化された“鎖”の物理的強度は距離に反比例し、
また、心理的拘束力は握手やキス、セックスなどの
身体的接触行為をするとさらに強化されます。
スモーカー大佐はヒナ大使とセックスをしてしまったため、
いいように操られてしまいましたが、
そちらの艦長さんの場合、握手をしただけなので、
それほどは強い支配力で操られてしまうわけではありません。
しかし、逆らうと、胸が締め付けられるような感覚に襲われます。
ヒナ大使よりも値打ちがあると感じるような人物に会うと、
この心理的拘束は無効化され、解除されてしまいます。
337ノヴァ:03/04/03 01:36 ID:???
羽根が刺さった背中が焼け付くように痛み、その痛みは全身へと広がって行った。
異生物の一匹が私の身体と一体化する。
私は身体の中が燃えているような感覚を覚えた。
それは凄まじい苦痛であったが、同時に私の中で凄まじい力が盛り上がってくるような感覚でもあった。
私の着ていた迷彩色の軍服がその凄まじい力の盛り上がりに反応するかのように破れて行く。
いや、私自身の身体が物理的に変型しているのだ。
聖母は私に力を与える代わりにそれなりの代償を覚悟してもらわなければならないと言ったが・・・。

“これは私が擬似的にエヴァンゲリオンの能力を再現して見せた物。さながら、オルタナティブ・エヴァンゲリオンとでも言った所よ”
自分が自分ではない別の存在に変わってしまう感覚に何が何やらわからなくなりつつある私の聴覚に聖母の声が聞こえた。
“この子の名前はノヴァだから、個体名はオルタナティブ・ノヴァとでもしておこうかしら”

私はオルタナティブ・ノヴァ・・・?
何が何やら訳がわからなくなった私は絶叫した。
“アァァァァァァ・リィィィィィィッッッッ!!!!”
338大阪:03/04/03 02:32 ID:???
なあ、ストーカーおじさんは綾波教団は嫌いや言うとるけど、そのわりにはなんで教団に味方して旧東京を攻撃したりしたんや?
「綾波教団との条約なんかは俺には関係ねえ。俺はただ、海軍の仲間を殺しまくった便利屋スズキが許せねえだけさ」
そうやな、あんたらの国がネルフやトライデントと対立する原因はあの便利屋スズキが作ったいう話やな。
そやけど、大阪湾での空母ソーソソソ沈没事件は綾波教団側が便利屋スズキの仕業に見せ掛けてやったいう説もあるらしいで。
あんたらは綾波教団にええように言いくるめられて利用されとるだけなんと違うか?
「う〜む・・・それは俺も前からそれとなくは感じてた。便利屋スズキも気に入らねえが、綾波教団も気に入らねえ・・・」
そやったら、なんであんな奴らの味方をするんや?
「その通りです。スモーカー大佐、彼女の言う通りです」
あ、あんたは私と一緒に旧東京で自衛隊に捕まっとったパイロットの人やな。
「我々は戦う相手を間違えています。我々が戦うべき相手は綾波教団です」
「ほう、おめえさんもそう思うかい? だが、艦隊に帰って来るなり、そんなことを言うなんて、一体どういう風の吹き回しだい? ネオ戦自の奴らに感化されたか?」
「いえ、そうではなく・・・我々の本来の使命に目覚めたのです。我々の本当の使命は綾波教団の京都大神殿を攻撃することです」
なんや、そない思っとる人もおるんやないか。
なあ、私は思うんやが、お相撲さんロボットはあんまり強うあれへんかったけど、あれは旧東京の自衛隊を油断させるための教団側の作戦やったんと違うか?
綾波教団はたぶん京都の大神殿にとんでもないすごい秘密兵器を隠しとって、自分達に都合の悪い者達が攻めて来よった所をそれで皆殺しにしようと企んどるんとちゃうやろか?
339トライラックス艦隊:03/04/03 03:17 ID:???
「あの春日歩とかいう小娘はちゃんと仕事をしているようですな」黒いスーツを着て、前髪で左眼を隠したミゾロギ少尉が言った。「僕ちゃんのことをサンジみたいだなどと言っていました」
「サンジって・・・そのまんまじゃない?」クローリー・ヒナ大使は言った。「まあ、あの春日歩さんは頭は鈍そうだけど、純粋無垢で真面目な子みたいね。ああいう人間が相手なら、わたくしのマインドコントロール能力を使う手間が省けていいわ」
「しかし、ヒナ嬢様。返還されたパイロットがおかしなことを言っているらしいのです」
「おかしなこと? 何かしら?」
「我々は戦う相手を間違えている、我々が戦うべき相手は綾波教団だ・・・・と」
「おおかた旧東京のネオ戦略自衛隊にいいように言いくるめられて感化されてるんじゃない?」
「それにしても、様子がおかしいのです」
「ミゾロギ、とにかくその者を連れて来なさい。艦隊の中でそんなことを言い触らしているのでは、他の兵士達にも悪い影響が及びます。わたくしがガツンと言って聞かせましょう」
昼間、ネオ戦略自衛隊から返還されて来たスモーウォーカーのパイロットの1人がヒナ大使の前に連れて来られる。
「貴方は旧東京から戻って来て以来、おかしなことを言っておられるそうね? 我々が戦うべき相手は綾波教団だ、なんて・・・」
「はい、その通りです」薬物中毒のようなうつろな目をしたその男は言った。「その通りだから言ったまでです」
「何がその通りなの? 私達は綾波教団と手を組んで日本国内の他の勢力の一掃を図るのが目的なのよ。そのようなことを言い触らしているのでは、艦隊の統率や士気にも関わって来るわ」
「しかし、大使様がそう申されましても、私は綾波教団と戦う使命を与えられております」
ヒナ大使はだんだん腹が立ってくるのを覚えたが、どうにかその感情を表には出すまいと努めていた。
「与えられたって・・・誰に?」彼女は問い返す。
「ははっ、キサラギ博士やサルサ・セカンダスの教官達に、であります。その方々は評議会のマスター達の命令だと言っておられました」
「何ですって?」彼女は手をかざす。
何も持っていなかったはずの彼女の手の中からクサビのような物が付いた鎖が垂れ下がってくると、時計の振り子のように揺れた。
340フウイ・ノ・レイ:03/04/03 03:47 ID:???
「一体どういうつもりなんだ!?」碇君が教団の聖母に詰め寄った。「使徒を送り込んでおいて何もしなかったり、今度はこんな所に現われるなんて!?」
「この国で起こっている騒ぎは委員会の方々が起こしたのよ。私はそれが失敗して不都合な結果にならないよう、保険をかけておいただけ。・・・そして、彼女をある者達の指導者として迎え入れるために、連れに来ただけ」
聖母の言う「彼女」とは私のことに間違いないが、「ある者達」とは一体誰のことを差すのか・・・。
しかし、後輩の綾波レイにはそれとなく心当たりがあったようだ。
「彼女達? ・・・まさか!?」
「それは貴方の想像にまかせるわ。ただ、貴方達が邪魔をする気なら、それなりに痛い目に遭ってもらうわ」
「・・・それで退くとでも思っているの? ところで、私からも質問するわ。さっきも聞いたわね。なぜ貴方は全てを見ていて、止めようとしなかったの?」
「止める理由はないから。そして、退かないと言うのなら、また遊んであげるわ」
聖母は人を馬鹿にしたように笑い、後輩は逆に怒りの表情になった。
「・・・なぜあの子達に向けられる優しさをその子達に向けてやれないの、貴方は!!」
「優しさなら向けてあげているわ。例えば、この子の望みをかなえてあげるしね。・・・ノヴァ、それじゃあね・・・」
ノヴァはそう言うと、等身大のエヴァンゲリオンに変身した。
零号機のような形状だが、体色は白く、背中に羽根が10枚以上も生えている。
その中の一番上の2枚一組が飛び出して来ると、ノヴァと呼ばれたクローンアスカの背中に突き刺さった。
ノヴァと呼ばれたクローンアスカは苦痛に満ちた顔になると絶叫した。
「い、一体、何が・・・!?」
ノヴァの背中に刺さった2枚の羽根が光を放ち、彼女の身体に周囲を囲んでいた使徒のうちの1対が融合して変型して行った。
そして、彼女の姿は等身大の汎用人型決戦兵器へと変わってしまった。
341340:03/04/03 03:50 ID:???
訂正
20行目 ×「1対」 ○「1体」
342トライラックス艦隊:03/04/03 04:21 ID:???
クローリー・ヒナは振り子の揺れ具合で真実を導き出し、他人の嘘を見破ることができるのだ。
しかし、その能力を使うまでもないことであった。なぜなら、その男は洗いざらいを喋ってしまったからだ。
「我々は薬物と催眠術でマインドコントロールされ、表向きには教団に味方をするふりをして、その時が来たら教団の大神殿を攻撃する使命を帯びていたのです」
ヒナ大使もミゾロギ少尉や他の側近達もしばらくの間、言葉が出ない状態であった。
ややあって、ようやくヒナ大使が言った。
「それはどういうことかしら? わたくしは評議会から綾波教団と軍事協力支援条約を結ぶようにと命令されたわ。そのわたくしの部下として配属された貴方達がなぜそのような命令を?」
「それが今回の作戦だからです。綾波教団に味方をするふりをしてこれを殲滅する・・・この作戦は外部に漏れてはならない。だから、我々はマインドコントロールでそれ自体の記憶を消されていたのです」
「それでは・・・どうして、どうして私はその作戦を評議会からもおじ様からも知らされていなかったの? 駐日A級大使という重要なポストを与えられていながら?」
「敵を欺くにはまず味方から、という作戦だったのです。現場にいる貴方が本当の作戦を知っていると、教団側にも感づかれてしまう恐れがあったからです」
クローリー・ヒナは青ざめた顔になって、沈み込むように下を向くと、しばらくの間、何も言えずに黙っていた。
だが、気まずい沈黙を破って彼女は突然、顔を上げてスモーウォーカーのパイロットだった男の顔を睨み付けた。
「ギーガ―様もおじ様も私のことを信用していなかったのね。私は所詮その程度にしか思われていなかったのね。私はその程度の値打ちしかない人間なのね・・・!」
「い、いや、そのようなことを私に言われても・・・」男は怯えたような顔になって後ずさりする。
そこへウーラ通信士が来た。
「新しく情報が入りました。本国の各地で使徒能力兵が反乱を起こし、大統領がクーデターを・・・」
と、そこまで言ってウーラが顔面蒼白し、言葉を失った。
スモーウォーカーパイロットだった男の胸にクサビのような物が突き立てられ、赤い血があたりに飛び散っていた。
クサビ状の凶器はヒナ大使の右手に鎖でつながっていた。
ウーラ通信士が悲鳴をあげる。
343342:03/04/03 04:53 ID:???
またまた訂正(こればっか)
16行目
×「だが、気まずい沈黙を破って彼女は突然、顔を上げてスモーウォーカーのパイロットdった男の顔を睨み付けた」
○「だが、気まずい沈黙を破って彼女は顔を上げ、怒りで真っ赤になった両眼でスモーウォーカーのパイロットだった男の顔を睨み付けた」

クローリー・ヒナ大使は怒ると眼が赤くなり、能力がさらに強化される。そのまんまクラピカ。

トライラックス本国も大変な状態ですが、日本駐留艦隊でも大変な事件が起こってしまいました。
344高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/03 20:40 ID:???
「閣下、捕虜の返還に派遣した艦が、帰港しました。で、これが艦長の報告書です。」
「そうか、無事に帰ってきたんだね。良かった。どれどれ・・・」
オレは報告書に目を通す。・・・・ん?”乗り組み員の数名の様子がおかしい”・・・?
「どうされたんですか?」
「それがね、派遣艦の乗組員の様子が変なんだって。なになに”ヒナ大使と握手した者に限定されて、そういう面がみられる”」
「まあ・・・・・、何かされたんでしょうか・・・・・。」
「心配だ。何か起こってからでは、手遅れになるから、精神鑑定にかけようと思う。」
「わかりました。じゃあ、私がそのように処置するよう、連絡しておきましょう。」
「ありがとう、済まないが頼むよ。」
345綾波レイ ◆Gl11JQ9O4. :03/04/03 21:04 ID:???
「はい、公安調査室・精神分析課です」
「綾波です。精神鑑定の依頼をしたいのです。詳細はFAXで」
「わかりました。」
「あと・・・、私も見に行きます。何だか、乗組員の方々がどんな様子なのか、気になるので」
「え、そうですか。それなら、お待ちしています」

というわけで、ここは公安調査室の精神分析課だ。
例の乗組員達が、艦長に連れられて、胸を抑えて部屋に入ってきた。
「艦長、彼らはどうしたんですか?」
私は艦長に尋ねる。
「あれ、これは綾波さん。」
「何だか、心が締めつけられるような感じがするんです。」
「そう、ヒナ大使と握手した時から、どうも俺達おかしい」
兵士らが、口々に自分の症状を訴える。
「恥ずかしい事に、この通りです。」
「まあ・・・・それじゃ、何だかまるで恋してるみたいな・・・・」

「・・・あれ?いきなり楽になった。」
「・・・・・ほんとだ。綾波さんと会ったら、ウソのように楽になった」
「今までのは何だったんだろう。」
今まで苦しんでいた兵士達が、突然回復して、シャンとした。
「何?おまえ達、治ったのか?」
「・・・・・そのようです。綾波さんの顔を見たら、何だか心の縛りが解けちゃったような。」
「そ、そうです、か?」
ランドマスター2号内武器ロッカー
「何をしているんだ?」
特務曹長と攻撃班の少尉がロッカーで動く人影に気付き
銃を向ける。
人影は、ニュートリノビームガンを取り出そうとしていた。
「君か!、それを持ち出して何をするつもりだ?、おおよそ予想はつくが。」
少尉は、その顔をみて驚いたような当然のような顔をした。
特務曹長は、あいかわらず表情にはでない。
「自分は、囚われた者たちの救助を。」
「なんの情報も無しでか?」
隊長とレナの結婚式のとき、綾波姉妹の何人かと連絡先の交換をすることが
できた、あの上等兵は、頬を紅潮させて言おうとしたのを遮ったのは特務曹長だった。
「しかし、曹長!、隊長はいまだ救出の作戦すらねっていません!
まるで、救出する気がないかのようです。
自分からみれば、隊長は聖母の力を見て怖気づいたとしか思えません。」
「怖気づいているよ。」
少尉が、その物言いをとがめようとしたとき、背後からそういったのはほかならぬ
隊長その人だった。
「たしかに私は怖気づいている。もし攻撃をしかけて負ければレナも姉妹も助ける
ことはできないだろう。
それどころか、捕えられている者全員の命が危ないだろうな。」
「しかし隊長!、隙をつけば聖母や綾波教の司教であっても!」
「うぬぼれるな、上等兵。
隙をつけるような相手なら、レナを連れて行かれるようなことになっていない。
そのためにも、作戦のチャンスが必要だということと、副隊長と少尉が戻ってくるまで
待たねばならないと何度も言ったはずだ。」
隊長は、反転すると武器ロッカーから出て行きぎわに特務曹長と少尉に言う。
「彼を3日間拘禁しておけ。ほっておくと何をやらかすかわからんからな。」
隊長個人日誌
ほかの隊、特に特別攻撃機隊バーミリオンとのミーティングを行う。
彼らの中にも救出作戦を逸るものが何名かいる。
が、全員に自重するように再度要請する。
救出のタイミング如何によっては、京都侵攻作戦の失敗を呼びかねない。
同時に、先行してしまうことで戦力の分散は避けられないうえに、相手との
実力差を考えれば、慎重になってなりすぎということはないだろう。
ミーティングから戻ると、ランドマスター2号に入り込む人影が見えた。
入っていくと、特務曹長と攻撃班少尉に捕まえられたあの上等兵がいる。
彼は、一人で救出に向かうつもりだったのだろう。
ニュートリノビームガンを持ち出そうとしていたようだ。
彼の言うように私は怖気づいている。
あの聖母との圧倒的な実力差、さらには情報が少ない以上、戦力の充実を
まって行動せねば失わずにすむものを失うかもしれないからだ。
だが、救出はしないわけではない。
そのチャンスはまだきていない、それだけのことである。
レナ個人日誌
まどろむような、そんな中で声を聞いた。
迷うな、と。
相手のことを思うならば、迷うことはない、と。
そう、次に会うときは迷ってはいけないのだ。
その声が消えると、彼の声を聞いたような気がする。
焦るな、と。
自分に言い聞かせるように、そういっているような。
チャンスを待たないといけない、と。
そう言ってるような、そんな気がした。
349 ◆DhEzvRena6 :03/04/03 21:49 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。
久々に隊長です。
このあと、トライラックスの騒ぎを聞き、トライラックス艦隊に潜入し
ヒナ大使の鎖がぜんぜん効果でない、というのも考えましたが今の
ヒナ大使だと、その瞬間に殺されてしまいそうな。
あるいは、蒸着して逃げるとか。
350 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/04 00:00 ID:???
>トライラックス担当さんとE計画さん
説明、どうもありがとうです。
捕虜の事は、これで終わろうと思います。

>厚木の兵士さん
あの、ネオ戦自が綾波教の怪物を引きつけてるうちに、救助に行くというのは、どうですか。

>????他さん
京都でネオ戦自も大戦略しようと思うんですが、綾波教の本丸って”大神殿”でいいんでしょうか?
あと、拉致られたレイ達って何処にいるんでしょうか。
やっとなのか。もうなのか。
僕の場合は前者だ。でもアクサは後者。
綾波教のNO.2の声を聞いた仲間が、声の聞こえなかった仲間の所に連絡してる。
ここの仲間は僕を含め、そうしてそれを知った。
「満月か……サードインパクトの時もそうだったって聞いたけど。
 月の満ち欠けに何かあるのかな?」
「くろいつき、しろいつき、さいせいされたせかい」
「何それ?」
アクサが表情を浮かべないで三つの言葉を言った。
謎掛けにしてはヒントが少なすぎるよ。
っていうか、意味解ってて喋ってるのかな?
「よくしらないけど、ひつようなの。たぶん」
「フォースインパクトに?
 僕はサードチルドレン、シンジ君が居ればいいって聞いてるけど」
シンジ君、と言う呼び方は僕のオリジナルがサードチルドレンを呼ぶときに使っていた。
真似してみたけど、全然しっくりとこない。テレビの向こうの人だからね。
実際に会ったことがあるわけでもなし、当たり前だ。
「……あさって、しあさってにはすべてにけりがつくわ。
 あたしたちがなにもしなくても」
「え? それってもったいないじゃん。
 折角正規の仕事ももらったのに。今回のハナガタなんだよ、コレ」
この間は勝手に出て行って勝手に負けてへこんでたけど。
今回は違うんだよアクサ君。解るかね?
コレはフォースインパクトを防ぐ次に僕達にとって大事な事なんだ。
つまり、皆の期待を背負ってる。
何よりも、今の僕なら一矢報いる事くらい出来るはずさ。
負けっぱなしってのもしゃくだからね。
この「力」を存分に使える機会だし、やっぱ逃す手は無い。
「いきなりどうしたのさ。ん?」
最近にしては珍しい。アクサが突然抱きついてきた。
一瞬見えた顔がとても思い詰めてる感じだった。
なんとなく…頭を撫でてやる。
「だぶりす、いくな。いっちゃだめ」
…何を今になって。
「どうして? この力をくれたのはアクサだろ」
使えない力をくれたとしたら、それこそ……
「でもだめ! いっちゃだめなの!!」
より強くしがみつかれる。
「だから…「だめったらだめ! だめ! だめ! だめなの!!」
ぎゅううと思いっきり力を込めて引っ付いてくるのを無理矢理に引き剥がす。
涙と鼻水でべとべとになったへの字口の顔。
きっと必死に我慢してるんだろうけど、出来てない。
「…………だめ……いっちゃ…」
切なそうな顔が何故か僕の胸を締め付ける。
「行く」
はっきりと言い切ってアクサを抱きしめた。
理由なんて聞かないし、自分の意志を曲げる気も無い。
ただ顔はもう見ていられなかった。
一緒に行こう。そんな大変な事にはならないよ。
きっと。
354陵辱の記憶:03/04/04 03:40 ID:???
一瞬の激情で見境がつかなくなった彼女の頭の中に少女時代の記憶が巡って来る・・・。
彼女の実家は母子家庭だったが、経済的には裕福だった。
時折り、身長がやたらと高い「おじさん」が訪ねて来て、彼女を可愛がってくれた。
だが、彼女が成長するに従って、「おじさん」の彼女を見る目が変わってきた。
彼女が年頃になると、「おじさん」は色々な衣装を持って来ては、彼女に着せて写真を撮りたがるようになった。
そして、そのうち、だんだん露骨にみだらな行為をするように要求するようになった。

彼女が成人してから、ある時、「おじさん」は彼女を裸にして荒縄で縛り上げ、鞭で引っ叩いたり、ロウソクを垂らしたりした。
そして、その後・・・彼女は他人にはとても言えないような陵辱を受けたのだ。
だが、彼女は「おじさん」に逆らうことはできなかった。
「おじさん」は彼女が存在して生活している全ての世界の支配者だったからだ。
だから、彼女は「おじさん」から与えられる責め苦や陵辱の全てを甘んじて受け入れるしかなかった。

「おじさん」から責め苦や陵辱を受け、その歪んだ欲望の受け皿にされ続けるうち、彼女の中でその反動による彼女自身の欲求が育って行った。
男という生き物がわたくしをその欲求のためになぶりものにするならば、わたくしもそれを逆手に取って世の男どもを手玉に取ってやろう、と・・・。
世の男どもを手玉に取って、利用して、いずれはそれらを凌駕してやろう・・・この世の全てをわたくしが手に入れてやろう、と・・・。

だが、そのためには“力”が欲しい。
世の男どもを、この世の全てを拘束し、支配する“力”が・・・。
わたくしを縛って苦しめた荒縄よりも強く縛り付ける“力”・・・。
縄よりも強い“力”を持つ物・・・“鎖”がいい・・・。
わたくしは“鎖”の“力”でこの世の全てを拘束し、支配してやる・・・。
355トライラックス艦隊:03/04/04 03:58 ID:???
トライラックス本国での近況に関する情報が入ったので、駐日A級大使に報告しに来た通信士のウーラ中尉は恐るべき光景を目の当たりにする所たなった。
一体何があったのか、A級大使がネオ戦略自衛隊から返還されて来たばかりのスモーウォーカーパイロットの胸に鎖のついた杭のような物を突き刺しているのだ。
あたりに赤い血が飛び散り、ウーラ中尉は悲鳴をあげた。
クローリー・ヒナ大使はその悲鳴を聞くと、息を深く吸って吐いて、また吸って吐くのを繰り返した。
「ごめんなさい、ウーラさん。お見苦しい所をお見せしたわね。この男は駐留艦隊の統率と士気を損ねるようなことを言ったので、わたくしが処刑したのです」
ヒナ大使は穏やかな口調で言ったが、それが逆に彼女の恐ろしさを強調する所となり、かえってウーラは震え上がってしまった。
「ところで、新しい情報が入ったそうだけど、何かしら?」
「あ、ああ・・・は、はい、それがその・・・」ウーラ通信士はカタカタと身体を震わせながら、ようやく喉から声を絞り出した。「本国の各地で使徒能力兵が反乱を起こし、大統領が全権を掌握したという声明を挙げているらしいという情報が・・・」
「そう・・・大統領がそのような声明を・・・それも無理からぬことね。あの人も今まで評議会やおじ様達に利用されて来たから、不満があってしかるべきだわ・・・」
ヒナ大使は身につまされることがあるような口調で言った。
「ありがとう、ウーラさん。また新しい情報が入ったら報告お願いします」
ヒナ大使も彼女なりにその場を丸くおさめようと努力しているつもりのようだが、いかんせん周囲の誰もが彼女に対する恐れを隠しきれない様子であった。
356大阪:03/04/04 04:10 ID:???
何や、騒がしいで。
トライラックス本国で大変なことが起こっとるいう話や。
大統領が反乱を起こしたらしい。
そやけど、大統領って国で一番偉い人と違うんか?
一番偉い人が誰に反乱を起こすんや?
トライラックスでは大統領は偉ないんか?
一番偉いのは評議会で、大統領は実権があらへん?
そやから、怒った大統領が評議会に反乱を起こした言うんか?
うわ、死体が運ばれて来たで。
あれは旧東京の洋裁都市で捕虜になっとたもう1人のパイロットやないか。
「我々が戦うべきなのは綾波教団だ」って言うたら、おヒナ様が怒って殺された?
何や? ストーカーおじさん、何、震えとるんや?
「ヒナの奴がキレて本性を現わしやがった・・・」
「この調子では我々も殺されてしまいます!」
そんな・・・私なんかお相撲さんロボット盗んだから、あんたらよりももっとヤバイ立場なんやで!
どないしたらええんや!?
そうや、逃げよう。
あんたらもこの艦隊から逃げて、ネルフかトライデントに保護してもらったらええ。
そうと決まったらはよ逃げよう。
357フウイ・ノ・レイ:03/04/04 04:44 ID:???
ノヴァと呼ばれていたクローンアスカは私達が見ている前で見る見る変型して、等身大の汎用人型決戦兵器に変わって行った。
「こ、これは一体・・・!?」
それは私が見たこともない汎用人型決戦兵器の姿であった。
体色はブルーだが、私の知っている零号機よりもむしろ、アスカが操縦していた弐号機に近い形状をしている。
零号機と弐号機の外形的特徴を兼ね備えていて、眼が5つもある。
「これは私が擬似的にエヴァンゲリオンの能力を再現して見せた物。さながら、オルタナティブ・エヴァンゲリオンとでも言った所よ」
聖母が解説したので、私は聞き返した。
「オルタナティブ・・・ですって?」
「この子の名前はノヴァだから、個体名はオルタナティブ・ノヴァとでもしておこうかしら」
怪物のような姿に変身したノヴァは人間とは思えないような声で叫んだ。
「アァァァァァァ・リィィィィィィッッッッ!!!」
「なんてことを!?」後輩の綾波レイが叫んだ。
「・・・これは!? 力はすごい! けど、あのままじゃ!?」碇君も叫ぶ。
それは私にもわかる・・・凄まじいパワーを感じるが、彼女自身がそのパワーに耐え切れないのだ。
碇君と後輩の綾波レイは自分達も等身大のエヴァンゲリオンに変身する。
だが、オルタナティブ・ノヴァは碇君の等身大初号機に飛び掛って来ると、蹴りを喰らわせた。
「碇君!」思わず私はそう叫んでしまった。
碇君の等身大初号機は蹴り一発ですっ飛んでしまったが、どうにか体勢を立て直して地面に着地する。
後輩の綾波レイが変身した等身大零号機がサブマシンガンのような兵器を構えて叫んだ。
「やめなさい! そのっまパワーを開放し続けていたら、貴方の身体じゃ持たないわ!」
358357:03/04/04 04:46 ID:???
最終行
×「そのっまパワーを開放していたら」
○「そのままパワーを開放していたら」
359フウイ・ノ・レイ:03/04/04 05:16 ID:???
しかし、オルタナティブ・ノヴァは聞く耳持たずという感じで、プログナイフを振りかざして後輩の零号機に飛び掛かって来る。
後輩の綾波レイが変身した等身大零号機はサブマシンガンを乱射する。
オルタナティブ・ノヴァはその銃撃を喰らって吹っ飛びながらも、今度は手の中にポジトロンライフルを出現させて発砲した。
碇君の等身大初号機が加勢しようとするが、例の魚類のエイのような姿をした使徒が初号機の首に尻尾を巻き付けた。
他にも何匹かの使徒が碇君を取り囲んでいる。
「邪魔をするな! 離せ!!」碇君の初号機が叫ぶ。
「勝負の邪魔はいけないわ」白い零号機の姿をした聖母が言った。「その者達の囲みを抜けられたら、私が相手をしてあげるわ。碇君」
周囲を取り囲んでいる使徒達の一匹が尻尾を振り回したり、光線を発射したりして威嚇している。
それは凄まじい破壊力を持っていて、装甲車を大破させてしまった。
兵士や警官がラスガンを発砲し、そのうちの何発かがATフィールドを貫通して使徒の本体に命中した。
しかし、大したダメージにはなっていないらしく、そいつは光線を発射して兵士と警官を消滅させた。
「ATフィールドを抜けても、攻撃が通じるとは限らないわ」聖母が素っ気無く言う。
「フウイ・ノ・レイ様! お逃げ下さい! お命をお守り下さい!」残っている警官の1人が叫んだ。
すでにギーガー様はその場から連れ出され、破壊されたIG-88Zも撤収されている。
私は後ろを振り返りつつ、ランドマスターの2人に左右を援護される形でその戦いの真っ只中から避難した。
碇君が使徒の大群と、後輩の綾波レイがオルタナティブ・ノヴァと、それぞれ戦い、悪戦苦闘している。
360トライラックス艦隊:03/04/04 05:46 ID:???
志摩半島に停泊しているトライラックスの駐留艦隊の貨物輸送船から3機のスモーウォーカーが飛び立って行く。
赤と黒と紫の3機・・・『飛朱雀』と『玄武岩』と『紫一角』である。
「む・・・今頃、スモーウォーカーが出動して行くぞ・・・どこへ行くんだ?」タイラー提督は主力戦艦の艦橋の窓からその様子を見て、不思議そうに言った。
だが、そこへ艦隊の実質的指揮官であるクローリー・ヒナA級大使が走って来ると、血相を変えて言った。
「タイラー提督、あれは一体何ですか!? 今頃、一体何の用事があってスモーウォーカーを出撃させるのです!?」
「はァ? あれはヒナ大使様が出動命令をされたのではないのですか?」
「わたくしは存じません。一体誰がわたくしに断りなくスモーウォーカーを出動させたのです?」
そこへ、艦橋の中に黒い影のようなものが現われると、それがミゾロギ少尉の姿になった。
「大変です、ヒナ嬢様。スモーカーの負け犬野郎が他の2人とスモーウォーカーで勝手に出掛けて行ったそうです」
「何ですって? スモーカー君が?」ヒナ大使は意外に驚いた様子だ。「それで、他の2人とは?」
「残っていたもう1人のパイロットと、例の春日歩とかいう小娘らしいです」
「むむむ・・・あの小娘・・・艦隊に忍び込んでスモーウォーカーを盗んだり、怪しい奴だと思っていたが・・・あいつはもしかしたらネルフ・トライデント側のスパイか何かかも知れないわ」
「しかし、それは考えにくいですな」いつもはイエスマンのミゾロギ少尉が珍しく反論した。「だとしたら、なぜネオ戦自はあの小娘を我々の側に返還して来たのでしょうか?」
「それも私達を油断させる作戦かも知れないわ。そして、あいつがスモーカー君達をそそのかして裏切るように仕向けたのかも・・・」
ヒナ大使は屈辱的なものを感じているらしく、こめかみに血管を浮かせて震えている。
「例のもう1人のパイロットの言動を考えれば、スモーカー君達も裏切ってネルフ・トライデント側に寝返る可能性が考えられるわ。追跡しなさい」
「追跡するって・・・誰が?」
「次世代試作機を出動準備させなさい。それからミゾロギ少尉、貴方も来るように。指揮はわたくしが取るわ」
361大阪:03/04/04 06:08 ID:???
ストーカーおじさんももう1人のパイロットの人も飛行機は操縦できへんそうや。
そやかて、自動車やモーターボートで逃げたら、海上都市大阪まで何日かかるかわからへん。
そやから、私達はお相撲さんロボットで逃げることになった。
これやったら私でも操縦できるし、空を飛んで行ったら、海上都市大阪までいくらもかかれへん。
私は今度は赤いのを操縦しとる。
操縦しとるうちにだんだんコツがつかめてきよるな。何事も経験するもんや。
ん? どないしたんや?
“レーダーに機影を捕捉。我々を追跡しています”
“もう艦隊から追っ手がかかったか!?”
あ、何や、あれは? あれが追っ手か? 6台もおるで。
お相撲さんロボットが2台と、何やバケモノみたいなのが4台もおる。
“スモーカー君、何をやってるの? 艦隊へ戻りなさい!”
その声はおヒナ様のオバサンやな。
“嫌だ! 俺はもう綾波教団にいいように利用されるのはまっぴらだ!”
“スモーカー君、わたくしの言うことが聞けないの? 逆らったらどうなるかわかってるわよね?”
“うわっ、嫌だ! 止めてくれ! ううっ・・・胸が苦しい・・・”
“そうよ。わたくしの意思に背いたら、生きながら苦しみが襲って来るのよ”
何や? ストーカーおじさんが苦しんどって、紫色のお相撲さんロボットがフラフラしとるで。
一体どないな手品を使っとるんや?
“ふっふっふっ・・・それじゃあ、あとの2人は貴方達の獲物よ。痛めつけてあげなさい”
“ははっ、承知致しました。ヒナ大使様”
うわっ、バケモノみたいなロボット4台と白いお相撲さんロボットが私達に襲い掛かって来るで。
362トライラックス担当:03/04/04 06:29 ID:???
生き残っていたスモーウォーカーパイロットのうち1人はヒナ大使により惨殺。
もう1人はスモーカー大佐、春日歩とともにスモーウォーカーで艦隊から脱走。
ヒナ大使は自らスモーウォーカーと次世代試作機を指揮してこれを追跡しています。
操縦しているのは、
スモーカー大佐=『紫一角』
春日歩=『飛朱雀』
もう1人のパイロット=『玄武岩』
クローリー・ヒナ=『月光院』
ミゾロギ少尉=『雪崩山』
あと、次世代試作機は、
1号機『ヒルコ』(パイロット:エドリック)
 ケムール人のような頭の形をしていて、頭のてっぺんから溶解液を出す。
2号機『ヨミツシコモ』(パイロット:グロディン)
 餓鬼のような姿をしていて、口から溶解液を出す。
3号機『ウラ』(パイロット:ドムール)
 角の生えた鬼のような姿をしていて、外見上は一番強そうに見える。
4号機『オロチ』(パイロット:ピルルー)
 首から上はヘビに似ていて、口から破壊光線を発射する。
こいつら次世代試作機はネオ戦自のネオエヴァにやっつけて欲しいな。
363トライラックス担当:03/04/04 06:45 ID:???
>????他さん
『オルタナティブ・エヴァ』ですか。
聖母もとんでもない切り札持ってるんですな。
ノヴァはどうなるんでしょうか?
「対ATフィールド仕様ラスガンが通じない」ということに関して、
描写はあんな感じで良かったでしょうか?
聖母:弾丸がATフィールドの表面で回転するばかりで前に進まず、
   失速して地面に落ちてしまう。
聖母の使徒:ATフィールドを貫通するが、
      本体に当たっても大したダメージにならない。
あと、ギーガーはすでに安全な所へ連れ出され、
フウイ・ノ・レイも避難しようとしていることにしました。
>高橋覗さん
私が期待していた通りの展開ですね。
そちらの綾波レイさんにも活躍してもらわねば。
京都最終決戦では先ほども書いたように、そちらのネオ・エヴァと
こちらの次世代試作機を戦わせてみたいと思っているのですが。
>厚木基地最後の兵士さん
日本駐留のトライラックス艦隊はこの通りの状態です。
直接絡んでしまうと非常にヤバイ状況なので、春日歩とスモーカー大佐が
逃げて来た所を助ける、みたいな感じが良いのではないかと思われます。
幸い、どちらもランドマスター隊には面識がありますし。
>E計画さん
久しぶりにダブリス君登場。
京都最終決戦ではこちらのシヴァと絡んで欲しいけど、
アクサがいるから難しいかな?
364トライデント兵士1:03/04/04 19:05 ID:???
「どのくらい進歩したのか、見せてみなさい」
パワー開放状態を解いて、二刀を構える初号機に白い零号機は腕組みをしたまま告げる。
次の瞬間、僅かに舞う白い羽根を残して、白い零号機の姿が消えた。そして、次の瞬間、
白い羽根と共に初号機の横に腕組みしたまま白い零号機が現れ、初号機を片手で殴りつ
ける。さらに、ふっ飛ばされた初号機が飛ばされる方向にまた同じ様に現れ、再び殴りつ
ける。これが何度も繰り返され、しばしの間初号機はまるでキャッチボールのボールの
ように空中を何度も往復した。そして、最後の一撃でふっ飛ばされると、地面に転がる。
ふらつきながら立ちあがろうとする初号機に、腕組みしたたまま白い零号機は語りかける。
「まだはじまったばかりなのに。これで終わりとは言わないでね」
初号機はマゴロクを拾い上げ、立ちあがろうとする。その時、非難しようとしていたフウ
イ・ノ・レイの前方に聖母の使徒が立ちふさがる。白い零号機はフウイに告げる。
「どこへ行くの? 私が用があるのはあなたよ」
「やめろっ!」
そう言って、初号機は白い零号機へと斬りかかる。しかし、瞬間移動でかわされてしまう。
そして、初号機の背後に出現した白い零号機の手には何時の間にかフェンシングで使う細
身の剣が握られて行く。
「私に遊ばれているようでは話にならないわ」
そう言って、フェンシング刀を初号機に突き刺した。またもや初号機はふっとばされる。
だが、その時轟音が響く。それに反応して、飛びのいた白い零号機が今まで立っていた
場所に大穴が空く。ノヴァを倒した零号機が四門の巨砲で攻撃してきたのだ。
365トライデント兵士1:03/04/04 19:06 ID:???
「オルタナティブに勝てたの。武器が使えないとはいえ、第六に手も足も出なかった頃
とは比べ物にならないわね。……けど、私達の領域に入るにはまだまだね」
そう言って、白い零号機は零号機の方を向いた。零号機は答える。
「……あの子、ノヴァも、さっきあなたの分身達が消した人々も、なぜこんな事をする
必要があるの? あなたならあんな事をわざわざする必要もないはずよ」
それに対し白い零号機は答えた。
「まだ勘違いをしているようね。私はノヴァの願いをかなえただけ。そして、さっき消
した人々は、攻撃してきたので反撃してきただけよ。……それにしてもあなた達、どこ
か私を倒す事を躊躇してるみたいね。……なら、目を覚ましてあげるわ」
そう言うと、白い零号機の目が光り、顎が開き、背中の翼が大きく展開する。…聖母が
パワーを開放だと!? なにをする気だ!? そして、聖母は告げた。
「とりあえず、外野には消えてもらうわ」
そして、初号機と零号機は絶叫する。
「これは!? やめろおおっ!!!」
「やめて!!!!」
366トライデント兵士1:03/04/04 19:06 ID:???
俺はその時点では、何が起こったのか理解できなかった。だから、これは後で情報を整
理して理解した事だ。
聖母がパワーを開放した後、聖母の翼から、無数の白い羽根が飛び出した。その羽根の
中にはミクロサイズの物まであり、それはこの区画の地図上の境界内部にいた、聖母と
その分身、シンジ、綾波、フウイ、ギーガー、クローンアスカを除く、微生物まで含め
た、全ての生物(対象にならなかった連中は、意図的に外されたかららしい)の前に出現
した。そして、それは俺も例外では無かった。
そして、それは本来なら、そのまま突き刺さり、エネルギーを流し込まれて、爆発させ
られ、死亡させられる所だった。
だが、羽根はある『物』によって止められ、消滅した。その『物』は俺には黒い糸に見
えた。そして、その糸の出所は、俺達のすぐ側だった。
その糸の出所は、気がつくと出現していた。その無数の糸は、一箇所から生えており、あ
らゆる方向へと伸びていた。そして、羽根を消すと、縮まり、本来の長さになる。それは、
縮れており、その濃さはまるで森を思わせる。分厚い胸板から生えたそれは、人間(?)の
胸毛だった。そして、その胸毛の主に目をやって、俺はめまいと吐き気を覚えた。
そいつは、かなりの長身だった。そして、吐き気がするほど見事な、ボディビルダー系
の筋肉の塊のような体型をしていた。テカテカとオイル光りしているのが吐き気をそそ
る。そして、顔をパンストで隠し、その上から更に白い女物のパンツを股の部分を顔の
正面にして被っており、なぜか目の部分には赤いサングラスが張りついている。おまけに
上にポージングをしたマッチョマンの像が乗った王冠を頭に被り(後に近くの博物館に展
示されていた、この国のえらいさんが作った展示品と判明)、黒マントをはためかせてい
る。その上、それ以外は日章旗の入ったビキニパンツ一枚。
……そんなのが気がつくと近くにいてポージングしてるんだ。俺の心中を察してくれ。
そして、そいつは大声で叫んだ。
「……この国で乱暴狼藉の限りをつくし、あげくに無意味な虐殺まではかろうとした。
もはや黙って見てはおれぬ故、参上した、愛と筋肉の使者、鋼鉄のボーイフレンド参上!!」
367トライデント兵士1:03/04/04 19:07 ID:???
……かなりの時間、沈黙が周囲を支配した。あの白い零号機でさえ動きが止まっており、
しばらくは、毒気に耐えきれなかった奴の嘔吐音だけが響く。……俺も思考が停止して
いたが、思考が戻り出すと、なんかこいつに似た雰囲気の奴を思い出した。
「……あ、あのう、もしかして……」
すると、初号機が鋼鉄のボーイフレンドとやらに話しかけた。しかし、
「私は愛と筋肉の使者、鋼鉄のボーイフレンドだ! それ以上でも以下でも無い!!」
「……ひ! ……は…はい……」」
ポージングをきかして、胸板をピクピク動かしての一括に引き下がる。すると、白い零号
機が、話しかけた。
「……なにやってるの? こんな所で」
「知れた事! 文化や人命の無意味な消失を止めに来たのだ!!」
すると、ランドマスターの衛生兵少尉がふいに白い零号機につぶやいた。多分、思わず出
た一言だろう。
「知り合い?」
すると、白い零号機は一瞬、ピクリと反応する。そして、微妙な間の後で答えた。
「……全然知らないわ。こんな変質者」
そして、鋼鉄のボーイフレンドとやらはポーズを変えて言い放つ。
「当たり前だ! この鋼鉄のボーイフレンドとお前は初めて会うのだから!」
白い零号機は頭を押さえて答えた。
「……とにかく、邪魔はさせないわ。……けど、少しスケジュールを変えなければいけないかも」
最後の言葉は心なしか小声だった。
368364-367:03/04/04 19:16 ID:???
ども、????他です。今回はここまですみません。謎の助っ人、鋼鉄のボーイフレンド
出現です(W いや、この状況で聖母を徹退の方向に持ってくにはこのくらいしか無くて(W

○高橋覗さん
はい。一応綾波教の本丸は京都御苑跡の大神殿です。しかし、ボスの委員会は京都市の地下
の大空洞にいます。そして、レイ達は京都大学キャンパス近くの人口進化研究所から委員会
の居場所に向かう途中のルートにいます。

○トライラックス担当さん
て、訳でまた変なのが出ました。(あなたのレスも複線ですけど) もうちょッとだけ続きます。
ちなみに今度はフウイも徹退する隙ができています。(藁
ノヴァは現状では衰弱していますが、命に別状は無い状態です。ちなみに聖母の放った技は
かつてネルフ本部の蟲の群れを消滅させた技で、実は射程はほぼ無限大です。
そして、それを防いだ胸毛は「帰らずの森」と言います(藁
369高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/04 22:28 ID:???
今日は、先の騒動で戦死したネオ戦自の兵士らの、合同葬儀がとり行われていた。
オレは、要塞都市・司令長官として、出席している。百人ほどが戦死した。この損失は、かなり痛い・・・。
「市民を守る為に戦って散った、彼らの勇気に敬意を表し、私は永遠に英霊と称えよう」
時田社長が挨拶を述べ、献花し、敬礼する。
そして、僧侶がお経を読み上げる。
続いて、各機関の代表者(オレも)、遺族代表が挨拶し、献花していく。涙を流す遺族もいる。可哀想に・・。
最後に遺族達が、献花して、オレに挨拶していく。といっても、お互い頭を軽く下げるだけだけど。
370高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/04 22:29 ID:???
合同葬儀が終わり、執務室に戻ったオレに、霊能局長から連絡が入った。
「長官、彼らは守護霊になりました。霊媒師に降ろして意思を聞いた所、
ネオ戦自を守ってくれるそうです」
「そうか、良かった・・・」
「彼らの霊魂は、京都では・・・ネオ戦自を必ず、悪霊から守ってくれます。」
「それを聞いて、安心したよ。化物だらけの京都では、彼らの助けが無くちゃ動けないからな。
霊能局には期待してるよ。」

さっきの合同葬儀は、霊能局の儀式でもあった。
魂を英霊として成仏させる。その中でも格の高い霊魂が高級霊になって、守護霊になる。
371 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/04 22:39 ID:???
>トライラックス担当さん
そういえば、レイを名前欄に入れて彼女視点で書いたのは、初めてでした。
これから、もちっと動かそう。あと、次世代試作機とネオエヴァ、漏れとしても見せ場にしたいです。
旧東京騒動の時は、何をどう書いていいのやら、戸惑ったんですが、今度こそ(w

>????他さん
わかりました。で・・・今回の霊能局なんですが、ネオ戦自とかネオエヴァが
オカルトな力で動けないと、どうにもならんので・・・突如登場っす。
372 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/04 22:45 ID:???
○霊能局
混乱後の世界で死んで、弔われる事もなくさまよう霊を、成仏させてあげる事を
仕事にしている、要塞都市管轄の機関。霊の中には、魂の格が高いものがいて、
そういう霊魂は供養の見返りに、守護霊になってくれるものもある。
守護霊は、悪霊から守護対象を守ったり、悪霊を浄化する事ができる。
373大阪:03/04/04 23:36 ID:???
“ホホホホホホ・・・スモーカー君、わたくしに逆らって苦しみながら死ぬか、艦隊へ戻るか、どっちか選びなさい”
紫色のお相撲さんロボットがフラフラしとるから、銀色のお相撲さんロボットが鎖を巻き付けて捕まえよったで。
他の5台のロボット達が私達に襲い掛かって来よる。
“春日歩さんだったな、君は逃げなさい。ここは私が喰い止める”
え? 何やて? 私1人に逃げろ言うんか?
“民間人を巻き込むわけにはいかん。早く逃げろ!”
黒いお相撲さんロボットを操縦しとるパイロットの人が言うたから、その場から私は逃げた。
“あ、『飛朱雀』が逃げるぞ! ドムール、ピルルー、追え!”
“了解、ミゾロギ少尉殿!”
“ウッシャァ―――ッ!”
鬼みたいな角の生えたのと蛇みたいな顔したのが追い掛けて来よった。
私は一目散に逃げたけど、山を越えた所で追いつかれてしもうた。
また袋叩きにされるゥ〜。
そやけど、私かていつまでもやられっぱなしとちゃうで。
ええ〜と、これや。張り手をしたら、手のひらから大砲みたいなのを発射するんやったな。
やった! 当たったで! 鬼みたいなのがすっ飛んで行きよった。
あ、蛇みたいなの口を開けとるで。何するんや?
うわっ、口から光線を吐きよった!
どないしたらええんや!? そうや、このボタンは何や?
ポチッとな・・・うわっ、これは脱出用ボタンや!
操縦室がお相撲さんロボットの外へ飛び出してしもうた!
た〜す〜け〜て〜く〜で〜・・・・・・・・!
374一方、スモーカー大佐は:03/04/05 00:00 ID:???
スモーウォーカー『紫一角』のエントリープラグはスモーカー大佐の棺桶のような状態になっていた。
襲い来る得体の知れない苦痛にスモーカー大佐は半ば気を失いつつある。
彼の頭の中で生まれてからこれまでの記憶がまるで走馬灯のように巡って来る・・・。
少年時代、勇み足を踏んでガキ大将とケンカをして、ボコボコに痛め付けられたこと。
学生服の背中に「正義」という刺繍をして学校へ行ったら、担任の先生にボコボコにされたこと。
軍隊はかっこ良さそうだと単純に思い付いて士官学校に入り、クローリー・ヒナと知り合ったこと。
クローリー・ヒナ・・・まるでSMクラブの女王様みたいに他人を見下したような女。
彼の人生において、彼に最高の快楽を与えてくれた人物。
そして、彼女はまた、彼に苦痛をも与えた。その苦痛により、彼は死に瀕している。
トライラックス海軍設立に伴い、国連軍からヘッドハンティングされ、大佐に昇格したこと。
国の最高指導者であるギーガ―から目をかけられ、勅命としてスモーウォーカー部隊の指揮官に任命されたこと。
そして、エヴァ・フェットに知り合ったこと。
エヴァ・フェット・・・青い髪の毛をポニーテールにしたどこかの国のお姫様みたいな賞金稼ぎの傭兵。
なぜか彼はそいつのことが心の中にこびりついて離れない。
あいつはもしかして、俺にとってヒナに比肩する影響力を持っていた存在だったのか・・・?
スモーカー大佐はもうろうとした意識の中で意外に具体的にものを考えている自分の存在を自覚する。
彼はハッと気がついた、胸を締め付けるような苦しみが薄れていることを。
375紫一角VS月光院:03/04/05 00:26 ID:???
スモーウォーカー『紫一角』の巨体は鎖を巻き付けられて宙吊りにされている。
その鎖は上空に浮かんでいる『月光院』の両手につながっている。
スモーウォーカーの巨体を空中へ持ち上げるパワー・・・だが、この鎖は『月光院』に配備されている物ではない。
それを操縦しているパイロットの凄まじいまでの精神のエネルギーが実体化したものだ。
“スモーカー君、まだ生きているかしら?”交信用スピーカーからクローリー・ヒナの声が聞こえる。“どちらにせよ、『紫一角』ごと艦隊に連れて帰るわ”
「へん、おとなしく連れて帰られる俺じゃねえや」スモーカー大佐は悪態をついた。
『紫一角』は上に向かって手のひらをかざすと、張り手ショットを発射した。
“なッ!? 張り手ショット!”
すでに活動停止していると思っていた相手が思いがけず反撃してきたため、『月光院』は咄嗟に避けることもATフィールドで防御することもできずに直撃を喰らう。
『月光院』がひるんだ所で、『紫一角』は鎖をほどいて自由になった。
“やるわね、スモーカー君。でも、抵抗しても無駄よ。貴方は士官学校時代から何をしても私に勝てなかったんだから。学科の成績も格闘技も・・・」
「ほざくな、この自信過剰女め!」
『紫一角』が再び手のひらをかざしたので、『月光院』は身構える。
だが、『紫一角』の手のひらから噴射されたのは煙だけであった。
『月光院』のまわりは煙に包まれ、右も左もわからないような状態になってしまった。
“なるほど、煙幕ね。姿をくらまして予期せぬ方角から攻撃する・・・貴方が得意とする姑息で卑劣な戦法ね。でも、無駄よ。煙幕なんか張っても、レーダーにはしっかり映ってしまうし、わたくしにはダウジング能力もあるのよ”
交信用スピーカーから聞こえるヒナの声を聞きながら、スモーカーはせせら笑った。
「馬鹿だな、この女は。煙の中で一人芝居でもやってな。逃げるが勝ちだ」
スモーウォーカー『紫一角』は地表すれすれを低空飛行すると、紀伊半島の山の中へ逃げて行った。
376フウイ・ノ・レイ:03/04/05 01:04 ID:???
後ろを振り返ると、後輩の綾波レイはオルタナティブ・ノヴァを相手に悪戦苦闘し、碇君は使徒の大群をばったばったとなぎ倒している。
碇君は粗方の使徒を退治して後輩に加勢しようとしたが、その前に白い零号機の姿の聖母が立ち塞がる。
「・・・では、約束通り、相手をしてあげるわ」聖母は言った。
「何が約束だよ」碇君が苦々しい口調で言い、二刀流を構える。
「どのくらい進歩したか、見せてみなさい」
聖母の白い零号機は両腕を前で組んだまま立ちはだかっていたが、突然、白い羽根を散らしながら消えてしまった。
次の瞬間、別の空間に白い零号機が現われ、碇君の初号機を殴り飛ばした。
「なっ・・・速い! もしかして、瞬間移動!?」
白い零号機は瞬間移動で碇君を撹乱し、初号機を殴り飛ばしまくった。
何発も殴られた碇君の初号機はついに地面に倒れてしまう。
「まだ始まったばかりだと言うのに。これで終わりだなんて言わないでね」
「い、碇君!」と、私が叫んだ途端、またしても白い零号機の姿が消え、今度は私の前に現われた。
「どこへ行くの? 私が用があるのは貴方よ」聖母は私に言った。
「やめろっ!」碇君の初号機が刀で聖母の白い零号機に斬り付けるが、またしも瞬間移動で避けられてしまう。
初号機の背後に回り込んだ白い零号機はフェンシングに使うような細い剣を持っていた。
「私に遊ばれているようでは話にならないわ」
碇君の初号機が振り返った途端、聖母の白い零号機はその細い剣で突いて攻撃してくる。
初号機は剣で刺されて後ろへすっ飛んで行った。
「い、碇君!」
だが、その次の瞬間、凄まじい爆発音が聞こえて、白い零号機が立っていた地面が爆裂した。
白い零号機が飛び退いて振り返ると、そこには青い零号機、後輩の綾波レイが砲口が4つもあるロケットランチャーのような兵器を構えていた。
377フウイ・ノ・レイ:03/04/05 01:38 ID:???
「オルタナティブに勝てたの。武器が使えないとは言え、第六に手も足も出なかった頃とは比べ物にならないわね。・・・けど、私の領域に入るのはまだまだね」
聖母は口調も言っている内容も不敵だ。
「・・・あの子、ノヴァも、さっき貴方の分身達が消した人々も、なぜこんなことをする必要があるの? 貴方ならあんなことをわざわざする必要もないはずよ」
後輩の綾波レイの怒りは私にも伝わって来る。
「まだ勘違いをしているようね。私はノヴァの願いをかなえただけ。そして、さっき消した人々は攻撃してきたから反撃しただけよ」
聖母は減らず口を叩いている。
しかし、ノヴァに関してはいささか自分に都合の良い理論でものを言っている感がある。
「・・・それにしても貴方達、どこかで私倒すことを躊躇してるみたいね。・・・なら、目を覚ましてあげるわ」
白い零号機の眼が光、口が開き、背中の翼も開いて行った。
「取り合えず、外野には消えてもらうわ」聖母がそう言うと、背中の翼から無数の羽根が飛び散って行く。
碇君と後輩の綾波レイが叫んだ。
「これは!? やめろおおっ!!!」
「やめて!!!」
なぜ彼らがそれを止めようとするのか、何が起ころうとしているのかはすぐにわかった。
聖母の背中の翼から飛び散った無数の羽根はサイズこそ小さかったが、そのどれもが凄まじいパワーとエネルギーを持っている。
爆発的なパワーとエネルギーだ、それら自体がまるでサイズは小さいが威力は凄まじい爆弾のようなものだ。
聖母はこの場にいる全ての人間を爆死させるつもりなのだ!
私はそれがわかった所でどうすることもできずに、ただ呆然と立ち尽くすばかりであった。
だが、それは予期せぬ別の何者かによって阻止される所となった。
突如、黒い糸のようなものが伸びて来ると、空中で白い羽根を串刺しにし、消滅させてしまったのだ。
「い、一体、何が・・・!?」
これまた凄まじい、超絶的なパワーとエネルギーを持つ何かがいることがわかった。
そして、その意外な人物は姿を現わした。
378フウイ・ノ・レイ:03/04/05 02:09 ID:???
その人物は・・・非常に奇妙な外見をしていた。
身長はゆうに2メートル近くもあり、体格はボディービルダーのように異様に筋肉が発達している。
衣服はほとんど身に着けておらず、ハイレグのビキニパンツにマントを羽織っている。
顔にはパンティーストッキングと女物の下着をスッポリかぶり、その上から奇妙な形の王冠をかぶっている。
そして、先ほど聖母の白い羽根を空中で消滅させた黒い糸はその人物の胸から生えているらしい。
その奇妙な人物は言った。
「・・・この国で乱暴狼藉の限りを尽くし、あげくに無意味な虐殺まで図ろうとした。もはや黙って見てはおれぬゆえ、参上した。愛と筋肉の使者、鋼鉄のボーイフレンド参上!!」
一瞬でその場にいた全ての人物の動きが止まり、気まずい沈黙があたりを支配した。
聖母の白い零号機でさえもが動きが止まってしまっている。
誰かがヘドを吐く音で私は我に返った。
この人物には以前にも会ったような気がする・・・。
だが、その認識は必ずしも私だけのものではなかっったようだ。
「・・・あ、あのう・・・もしかして・・・」碇君がようやく声を絞り出した。
「私は愛と筋肉の使者、鋼鉄のボーイフレンドだ!」その人物は胸の筋肉をピクピクと動かしながら一喝した。「それ以上でもそれ以下でもない!!」
「・・・ひ! ・・・は、はいィ〜っ・・・!」碇君もたじたじとなって引き下がった。
379353  ◆/s5ZynBY7E :03/04/05 02:16 ID:???
レスのみ。眠いです。

>トライラックスさん
いやいやいや、シヴァには絡んでもらわないと困るのです。
約束ですし、アクサも少し関係が…その時にうまく展開できるかどうかは別として。

>高橋さん
ネタを見たときに、その手があったか!、と思わず一言出ました。
こちらはさすがに一部の例外はありますが、基本的に「科学」ベースなので、
その点では決戦で一歩遅れるかと。

今夜はこれにて。
380フウイ・ノ・レイ:03/04/05 02:22 ID:???
今度は白い零号機、教団の聖母がその人物に問い掛ける。
「・・・何やってるの? こんな所で・・・」
「知れたこと! 文化と人命の無意味な消失を止めに来たのだ!!」自称“鋼鉄のボーイフレンド”は奇妙なポージングをしながら言った。
ランドマスターの衛生兵少尉がふいに聖母に問い掛ける。
「知り合い?」
そう言いたくなるのも無理からぬことだ。
白い零号機はビクッと身体を震わせる。
そして、微妙な間の後で、それまでの態度とはうって変わってムキになりながら否定した。
「・・・全然知らないわ、こんな変質者・・・」
一方、自称“鋼鉄のボーイフレンド”はポーズを変えながら言い放った。
「当たり前だ! この鋼鉄のボーイフレンドとお前は初めて会うのだから!!」
白い零号機は頭をかかえる。
「・・・とにかく邪魔はさせないわ」聖母はそう言ってから、小声で付け加えた。「・・・けど、少しスケジュールを変えなければいけないかも・・・」
381318:03/04/05 03:28 ID:???
・・・のこのこと戻ってきました。
先に言い訳レスを。

>レスをくれた方、及び書き手の皆様
・・・大変ご迷惑をおかけしました。自分の要らん愚痴のせいで
余計な負担を感じてしまった方々、本当にすみませんでした。
ただ、いろいろ考えはしましたが、頭はまだ冷えてません。
深く考えるから、こうやってアリヂゴクにはまって逝くのだろうとも、思いますが。

各書き手さんへ。
>????他さん
お気遣い、ありがとうございました。
前スレでも書いたかと思いますが、第弐という、自分担当の中では一番無茶できる視点に、
何をどこまでやらせていいのか、よくわからないというのが、現状です。
(いろいろ派手なの妄想してますが、本当にそれやっちゃっていいのか?という迷いが)
力のランクと司教の限界は一応頭に入ってますが、彼ら上位能力者(主席&聖母、委員会、
教祖様、「G」、ネルフEVA能力者、「E」計画提案者氏(特殊))という上限と、
司教と同等かそれ以下のランクの人々の落差が、正直大きすぎるかもというのが、自分の認識です。
同様に、最近になってでしょうか、各書き手さんの中で能力者の強さのランクとかイメージが
結構ばらばらだということが、顕著になってきてるような気がします。
EVA能力という力の条件、上位能力者とそうでない者の力の差、聖母がどれだけ
「絶対的存在」であるか、委員会の設定、等々挙げたらきりがないです。まあ自分も
ろくにわかってませんし、間違いも多々犯してきてますが。
本当に、このまま流れのままに進んでいってしまって大丈夫なのでしょうか?
そう思ったから、ここ数スレでは偉そうに設定をつらつら並べたり、横レスしたりしてきました。
前スレ真ん中辺りのトライラックス担当さんへの長文レスがその最たるものですね。
・・・自分でも何が言いたいのかよくわからなくなってきましたが、そちらは当初の設定を
曲げることなく、ガンガン行ってください。自分は「決着」がものすごく見たいですし、
それを邪魔するのは、しつこいですが絶対に厭ですから。
あと・・・深夜なのに思いっきり爆笑してしまいますた(何がってそりゃ・・・)
382318:03/04/05 03:29 ID:???
>厚木基地最後の兵士さん
・・・仰る通りです(>>329)。申し訳ありませんでした。
でも、きちんと言ってくださってありがとうございました。嬉しかったです。
失礼を承知で反論させてもらうと、自分のパートは、そこまで重要ではないです。
自分は「便乗」しかしてないですから。最悪、もし自分がこの先書けなくなったとしても、
????他さんが残っていれば、ネルフVS綾波教はそう大きな支障を受けることなく完結します。
他のパンピーさん視点にしても同じ。湯本、旧東京、農場、必ず他の書き手さんが
おられ、自分よりよほどカコイイエピソードを、それぞれ書いておられます。
謙遜ごっこではなく、最近は本当にそう思っています。自分がいなくても大丈夫かもな、と。
すごく不快な書き方だと思います。ごめんなさい。
でも、この先は本当に何が起こるかわからない、ということで、どうかご容赦ください。

>高橋覗さん
はい、無力化はやめます。
いきなり量産機が出てきて、「お前らのEVAのシステムは乗っ取った」とか言うのは
つまんないですから(ていうかかなりマヌケな光景・・・)
追いつめられたらズルい手も使うかな、というだけのネタでしたので。
混乱させて申し訳ありませんでした。
このあと、やっとネオエヴァ支援ネタを書き込みます。長らくお待たせしました。
ほとんど何も見ないで書いたので、細かいとこおかしいでしょうが・・・
・・・ツッコマないでくださいね。
383318:03/04/05 03:30 ID:???
>提唱者さん
・・・ありがとうございます。本当に嬉しいです。
助けて頂いているのはこちらの方です。自分が暴走するたびにそちらにも負担を強いているようで、
いつもいつも申し訳ないです。旧東京会戦、七スレ目、前スレでの説教、等々々。
心から、感謝しています。あなたと何かできたというだけで、自分はこのスレにいた甲斐が
ありました。嘘吐きの自分ですが、これだけは自信持って言えます。
・・・と、あとがきのようなことを吐くのは、京都戦終わってからですね。
京都の赤い霧→呪力結界、ですが、ひとまずLonginusには支障はないでしょうし、
そもそも結界自体、「戦闘開始後のある時点で解除される」という
前提にあると思いますので、そう深刻視することもないんじゃないかなと。
ホワイトアウト(と勝手に命名)は、必ず京都戦で使わせて頂きます。あんな凄いのもらって
使わない手はないですよ(w ただ自分のネタとの兼ね合いをどうするかというのがありますが。
それから、自分の妄想している一番のネタは「第弐単体でのインパクト発動」です。
(これも・・・実現は・・・どうだろうw)
ハッキング無力化ネタはそう大きなものでもありませんでした。似たようなのに
世界中のあらゆるハードにおいて全システム一斉ダウン(プログラム全破壊)とか、残存する
攻撃衛星乗っ取って”紅”のありそうなところをピンポイント射撃、とかがありました。
前者は実行しても「E」サイドシステムは残る(「光」の干渉できない
リアルウロボロス応用空間でデータネットワークを既に構築してますから)し、
後者はその場に「D」とかLonginusがいたら敵わないな、と後で気づいたので没。
まあ反則ネタをやってもいいかな、というだけの話でした。お粗末。
ひとつのネタが駄目になったら次を考えればいいし、それが楽しい、というのが
このスレなんだと思います。〜>318はそれをわかってない自分のカンシャクでした。
重ねて、ご迷惑かけてすみませんでした。

この後はひさびさにネタを書き込みます。
長い間放置していた視点と、前述したネオエヴァ支援です。
日向、第弐、はぐれている加持さんらのその後等は、すみませんがまた次回に。
ていうか眠いです。
それでは、今夜はこれで。
384青の一号<1/2>:03/04/05 03:31 ID:???
農場から、アオイと、アオイの姉妹たちが一斉にいなくなった。
報せをくれたのはサカキだ。彼からアオイの誘拐を知らされた警備班が
各セクションに連絡を入れたのだが、その途中で、今度は農場中から
アオイの姉妹32人全員が消えたことが発覚した。
ただちに農場にいる、動ける限りの人間に連絡が回った。男も女も、どうしても
手が離せないものは除いて、皆仕事を放り出して捜索に加わった。目撃した
サカキと、姉妹全員の監督をしていた男の話だと「目の前で消えた」ということだったが、
誰もすぐには信じなかった。信じたくなかったのかもしれない。そんな話を
信じてしまったら、彼女たちがもう手の届かないところにいると、自分から
認めることになるからだ。何もしないうちからそんなのは御免だ。そう考えて
飛び出した奴がほとんどだった。俺と相棒も駆り出され、ご主人に連れられて
考えられる限りの場所を嗅ぎ回った。
だけど、何も見つからなかった。
真っ昼間の出来事。しかもあれだけの大人数が一度にいなくなったというのに、
広い農業プラントのどこにも、痕跡ひとつ残っていなかった。
一日を費やし、長い夏の日が暮れて、完全に辺りが暗くなるまで捜索は続いた。同じところを
何度も確かめ、もうこれ以上は無駄だということがはっきりしてから、人間たちは
重い足を引き摺って家路に着いた。
トラックで広い耕地を走り回って、各班の連絡係を勤めていた若い男、熱に浮かされたように
姉妹たちの名前を呼び続けていた女たち、他の復興都市に電話をかけまくって、少しでも
手がかりを見つけようとしていた事務員。
誰もが疲れきっていた。
385青の一号<2/2>:03/04/05 03:31 ID:???
やっと帰ってきた宿舎も、なんだかいつもよりがらんとした感じだった。食堂に行っても、
いつも売店で皆に笑いかけていた彼女たちはいない。一日の農作業を終え、
小型トラックの荷台に農具と一緒にぎゅうづめになって、あまり上手くない歌を歌いながら
農地から帰ってくる彼女たちはいない。集まってにぎやかに喋る彼女たちも、俺を見かけて
遊び相手になってくれる彼女たちも、いない。
どこにも。
俺は愚かにも、そのときになってようやく彼女たちの不在を自覚した。
辛かった。悔しかった。
何が番犬だ。そういえば、アオイが蝿の化け物に連れ去られたときも、事前に気づいていながら
何もできなかった。使徒とかいう化け物の力を取り上げられてから、俺は何もしていない。
虚しくなって、闇の中に飛び出した。
どこまでも走った。
気がつくと、黒々と広がる農地の向こうに、満月にはまだ少し早い月が昇っていた。
俺は息をきらして立ち止まった。もう、何もかもどうでも良くなっていた。
そのとき、声が聞こえた。
とても静かな、悲しくなるくらい静かな声だった。
声は、繰り返し繰り返し、終わりの始まりを告げていた。
終わり。赤い海に呑まれる、あの終わり。
勝手に世界を終わらせられる悔しさよりも、自分という存在を一方的に消される憤りよりも、
半ば諦めにも似た、どうしようもないほどの深い虚しさと無力感が俺を包み込み、
・・・俺はただ、月を見上げて、高く吼えた。
386赤の2号:03/04/05 03:32 ID:???
アオイたちの誘拐には、彼女たちと全く同じ姿をした、綾波教の「聖母」
とかいう女が関わっているらしい。
その名前を聞いた途端、農場の人間たちの間に、悔しさに混じってある種の諦めのようなものが
広がった。血の気のはやるままに捜索続行を主張していた若い連中も急におとなしくなった。
わからないでも、ない。
俺と相棒は、かつて一度使徒の化け物だった。そのときのことははっきり思い出せないが、
相棒の心と入り混じった、ぼんやりした意識のずっと上の方に、何かとてつもなく
巨大で重い、すさまじい存在を感じ続けていたことだけを憶えている。
夜遅く、ミーティングから帰ってきたご主人は心配そうだった。
「日重工の赤木ナオコ博士が、サカキさんと寮責任者さんに手を貸してくれるそうだ。
 ・・・たぶん、京都に向かうことになるんだろうな。あの二人」
ご主人はコップの水を一気にあおって、テーブルの下の俺を見下ろした。アスカたちが
ネルフのもとに去ってから、ご主人は独り言が多くなった。
「京都なぁ・・・今、日本で一番ヤバいところなんだよな。皆は、ネルフの勝利で
 第三新東京市も海上都市大阪も解放された、他の都市にあった綾波教の支部もなくなって
安全になったって言ってるが、それってつまり、今までそうやって各地に
バラけてた綾波教の勢力が、全部京都に集中したってことだろ。
そんなところに二人を向かわせるなんて、・・・無事に帰らせる手立てはあるのか」
ご主人はぶつぶつと呟いていたが、俺が見上げているのに気づいて笑った。
「いや、あの二人なら大丈夫だとは、思ってるよ。特にサカキさんはな。
 絶対、一人で死んだりはしないよ。
 独りで生きてきた人間って、抜け目がないのと同時に、どっかですごく投げやりなんだよな。
 賞金稼ぎとかサルベージ業とか、少し危ない仕事で生計を立ててる人は特にそう。
 ここに来たばかりの頃のサカキさんには少しそんなところがあった。でもそれが、
 アオイちゃんと付き合うようになってなくなったんだ。だから彼女を
 無事に取り戻すまでは、どんなにヤバい目に会っても、あの人は諦めないと思う。
 ・・・ウチの綾波レイが、ここで暮らしてた間ずっと、そうだったみたいにね」
今日も元気に”中”こと高次電脳空間で労働中の俺。
このなんだかよくわからない仕事内容にも慣れてきたし、だんだん楽になってきたかなと
思った矢先、赤木博士から別の部屋に移るよう指示があった。
最近飲み込めてきたことだけど、この、見た目は倉庫みたいな部屋は、それひとつが
そのままひとつのハードの内部に対応しているらしい。たとえば、俺が今いる部屋は
ネルフのOTRにある新型コンピュータの補助演算機の”中”。近くにはウチの社の
システム中枢房もあって、俺とは別に”中の人”がいると聞いてる。別室、ということは
他のシステム内に職場が移るってことだ。
ああ、せっかく勝手がわかってきたとこだったのに・・・
文句を言っても始まらない。俺はとりあえず、倉庫の壁に現れた扉をくぐった。
そこはさっきの部屋と比べるとぐっと狭い、こじんまりした一室だった。部屋の床いっぱいに、
例によって大量の梱包された荷物が置いてある。
これらをほどいたり、所定の場所に運んだりするのが俺の仕事だ。この
ハイ・サイバースペースで人間が動くと、その動作というか労働という現象がいろいろ変換されて、
作業員が”中”にいるハードは限界性能以上の高速電算処理を行える、ことになっている。
なんか複雑な理論とかそういうのは、ぜひ赤木博士に直接聞いてほしい。
『無事着いたわね? それじゃ、早速始めてちょうだい』
赤木博士からいつものように通信が入る。そのとたん、いきなり部屋じゅうがぐにゃぐにゃと
不規則に動き始めた。とても立っていられない。
「な、何なんすか、これ?! 博士?!」
『”工期”圧縮のために、変換効率を少し引き上げたのよ。大丈夫、多少混乱はするけど、
 作業員の人格に影響が出るほどではないから』
「そんな危ないことやってるんですかっ?!」
『ほらほら、しっかり仕事なさい。怠けてると・・・』
「と・・・?」
厭な予感がする。恐る恐る訊き返すと、博士はあっさりと答えた。
『一生”中”で働いてもらうわよ』
俺はがばっと起き上がり、猛然と仕事に取り掛かった。なんかいいように
使われてる気もするけど・・・って、ちょっと待て。
「博士? ちゃんと作業こなしたら、ここから出してくれますよね?!」
答えはなかった。とっくに通信が切れていたらしい。
っていうか・・・俺、本当にここから出られるのか・・・?
今日は多忙なナオコ博士の代理人として、技術部の安川さんと、要塞都市の
ネオ戦時技研に来ています。いやあ、ここも随分立派になりましたねぇ。やっぱり
ちゃんとした管理職の方がいらっしゃると、違いますよね。
・・・私もそうだろう? いえ、今の私は一介の技術者なのですッ!
今日はその成果を、ここで改装されている新型エヴァンゲリオンに結晶させるべく、
こうしてやってきているんです。
と、おお、やっと搬送機が来ましたね。あれですよ。あの中には、この数日
缶詰状態でナオコ博士にこき使われた、私と安川さんの血と汗とナミダの・・・
・・・はッ?! いえいえいえなんでもありませんとも。
ともかく、これが我々日重工ベテラン技術者の実力という奴です。まだまだネルフや
お宅の技研には負けてられませんからね。
ところで、肝心のエヴァの素体の方の修復は進んでいるんですか? はあ、さる業者から
手に入れたアクスロートルタンクで再生加速を。それなら間に合いますね。
では、早速我々謹製の品をご覧ください。
まずはあれですね。あのクレーンで吊り下げられて出てきた奴です。エヴァ用の
基幹銃身でして、これをメインとして幾つかオプションパーツを換装することで、
さまざまな射撃・砲撃を行えるというスグレモノなんですッ! 弾にいろいろ種類が
あるとお考え頂ければ、わかりやすいかと。あのままですと、基本の
500mm劣化ウラニウム弾の射出のみとなりますね。単発・三連射・連続掃射の3モードを、
手元の簡単な操作で切り替えることも可能です。
ではオプションの方に行きましょうか。今あそこに置かれたコンテナ、あれには
超長距離射撃用の追加砲身と専用弾が入ってます。こちらの弾はより貫通性を重視しておりまして、
更に30km先から直径1mの的を射抜く、精密射撃も可能となっております。まあ、それは
充分な目標観測と弾道計算の時間が必要になりますけどね。
あっちの、少し小さいコンテナは、近距離用のニードル射出装置です。長距離用と同じく
基幹銃身に装着して頂ければ、同じトリガーで撃ち込めます。目標到達後0.5秒で
各ニードルが発火、或いは瞬間的に120万ボルトの高圧電流を発生します。モードの選択は
後ほどご説明します。これの欠点は、撃ち出すニードルの重量のせいで、
やはり使用可能範囲が近距離に限られるということですね。
さて、次はスゴいですよ。極めつけです。なんとナオコ博士開発の虚数回路弾頭を装備した、
ロケットランチャー追加砲身。威力は保証つきです。何せ試射で旧霞ヶ浦が30%消滅・・・
いやいやいや今のはオフレコで。ただし今回は開発期間が限られましたので、弾数が
少ないんですね。エヴァ2機に3発ずつ、計6発です。大事に使ってくださいよ?
攻撃支援はこんなところですね。あとは防御手段です。
はい? ATフィールドがあるから必要ないだろうって? いえいえ、備えあれば憂いなしですよ。
敵を驚かせることも、できるかもしれませんしね。
それがあちらです。試作虚数空間限定展開装置と、その動力源になるエヴァ専用の
位相差発電ユニット。あの戦闘機のハネみたいな形のが、発電ユニットです。
あれをこう、エヴァの背中につけて頂いてですね、そう、しっぽがついたみたいになりますか、
そうすると、ユニットの先だけが常にエヴァのATフィールドの外に出る形になるんです。
その際の、絶対領域の内外の空間位相差からエネルギーを取り出して、付属のバッテリーに
常時充電していきます。この電力で、ごく弱いものですが機体の周りに虚数空間を展開し、
攻撃を防ぐという訳です。もしATフィールドを突破されても、最大出力で5分間は、
ATフィールドとほぼ同じだけの防御力を期待できます。あくまで試算段階ですけどね。
また、このエネルギーを銃身に導いて撃つこともできます。ただ、あんまり安定した
出力が出ないんで、そんなにお勧めはできませんけど。使用される場合は、同じコンテナに
入っております円環加速器をお使いください。
ふう、こんなところですか。
と、いけないいけない。最後の秘密兵器をお教えするのを忘れてました!
何かって? 巨大ロボットにはお約束のアレですよ。
自爆装置、ですッ!
ナオコ博士特製で、作動精度は保証つきです。虚数空間に干渉する回路を暴走させるんですけど、
理論上は半径20kmは軽く消し飛びますね。使うと確実に味方もやられますけど。
死なばもろとも、って奴です。
お使いになるにはこの・・・え? 自爆装置はいい? また次の機会に?
いえいえそんなこと仰らずに、ってなんで逃げるんですか?!
待ってくださいよ碇(同姓同名)さん! ・・・・・・
392大阪:03/04/05 04:06 ID:???
う、うう〜ん・・・気絶しとったみたいやな・・・。
うわっ、ここはどこや? そうや、思い出した。
間違えて脱出用のボタンを押してしもうたんや。
それで操縦室がロボットの中から外へ飛び出してしもうたんや。
ここは山の中やな。周りには民家なんてあれへん。
海上都市大阪へ帰るにはどないしたらええんや?
どっちの方角が海上都市大阪かわかれへん。
それにわかっても、山の中を歩いて帰ったら何日かかるかわかれへんで。
つまり、山の中で迷子になって、どないもこないもわからん状態になってしもうたんや。
誰か助けてくれ〜っ!!
393トライラックス担当:03/04/05 04:36 ID:???
トライラックス本国も大変な状態ですが、日本国内も大変な状態です。
スモーカー大佐→『紫一角』を操縦して逃亡
春日歩→紀伊半島の山奥で遭難
もう1人のパイロット→たぶん次世代試作機にやられたと思われ
クローリー・ヒナ大使→この後、怒りのあまり能力が暴走すると予想され

>????他さん
“鋼鉄のボーイフレンド”には大爆笑でした。
普段から意見が喰い違っている黒縁メガネさんとも、
この点では一致していたりします。
最初はシンジ達と聖母が戦っている間に
フウイ・ノ・レイを逃がすつもりだったのですが、
面白いからもうしばらく付き合わせることにします。
>高橋覗さん
“霊能局”、元ネタは『覚悟のススメ』ですか?
こちらの次世代試作機は「妖怪」的なイメージで登場させています。
京都での対決はかなりオカルトチックになると予想されます。
>E計画さん
ダブリス君とシヴァをうまいこと絡めるネタがおありですか?
アクサも関係してくるとなると、一体どんな感じになるでしょうかね?
>黒縁メガネオペレーターさん
ネオ・エヴァンゲリオン・・・うへ、強そう・・・。
まあ、こちらの次世代EVAはどいつもこいつも
最初から噛ませ犬キャラだから別にいいですけどね。
394 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/05 17:31 ID:???
>>382
・・・なんか漏れの間抜けなカキコのせいで、すいません。
ネオエヴァ、ありがたいです。この装備をいかすようにします。
395トライデント兵士1:03/04/05 19:43 ID:???
「さあ! 己が罪状悔い改め、近くば寄って目にも見よ!!」
鋼鉄のボーイフレンドとやらの意味不明な言葉に対し、白い零号機はフェンシング刀をライフ
ル状に変化させながら、構えた。
「見たくないわ、そんな物」
その言葉と共に銃身からビームが放たれる。すると、鋼鉄のボーイフレンドとやらは、胸襟を
強調するポーズを取り、叫んだ。おぞましい胸毛が強調される。
「ふんっ! ブレスト・シールド!!」
ビームが胸に命中したが、驚くべき事に、胸板はビームを受け止めていた。胸毛の焦げるおぞま
し過ぎる臭いがあたりに充満する。あわてて俺はメットにガスマスクを装着するが、そんな物
では防ぎきれず、メットの内部に臭いがこもって、マジで死にそうな気分になる。あわててガス
マスクを外すが、それはそれで外の新鮮な臭気を感じてしまい、また死にそうな気分になる。
見れば、臭気に耐えきれずにのたうちまわってる奴等がいる。気の毒に。
ふと見ると、三体のエヴァも鼻のあたりを押さえている。つーか、鼻あったんだ。更に見ると、
向こうで寝かされていたノヴァが咳き込みながら目を覚ます。顔を上げるが、周囲の状況は把握
できていないようだ。そして、しばらくするとまた咳き込み苦しみはじめる。……わけのわかん
ないままこの臭気じゃたまらんだろうな……。すると、気丈にも衛生兵少尉がこの臭気の中近寄
り、彼女に話し掛けて、タオルをかけて元いた方に連れて行く。状況を理解できていないらしい
ノヴァはとりあえず素直に同行している。
さて、この騒動の元凶は、ピンピンして胸を張りつっ立っている。胸板には傷一つ無く、あれほ
ど焦げて臭気を出した胸毛も健在だ。……ちょっと待て! さっきの臭いはなんだったんだ!?
「フン! そんな豆鉄砲で我が鍛錬の成果を破れると思っているのか!?」
すると、げんなりした響きの声でを白い零号機が答える。
「……鍛錬とは関係無いでしょ、それは」
そして、鋼鉄のボーイフレンドとやらは、右肩を白い零号機に向けた。
「さて…それでは今度はこちらから行くぞ」
396トライデント兵士1:03/04/05 19:44 ID:???
そして、鋼鉄のボーイフレンドとやらは絶叫する。
「ふんぬうぅぅぅぅぅっっっっ!! 文化的ディストラクショォォォォンッッッ!!!」
同時に奴は凄まじい音…そう、『ドブゥゥゥゥッッッ』などという擬音そのものの音を立てて、
屁をこいた。それは、視認できるほど黄色い色がついており、あたり一面を包み込む。……うッ
ガアアアアア!!! まださっきの臭気の方が遥かにマシだああああっ!!! 死ぬ! 死ぬ! こ
のままでは死んでしまうっ! いや、致死性では無いだけよけいひどい!! なんで俺達までこん
な地獄を見なきゃならんのだ!?
そんな阿鼻叫喚の坩堝とかした周囲をよそに、鋼鉄のボーイフレンドとやらは凄まじい勢いで(屁
によるロケット噴射で)白い零号機へと突っこんでいく。
「私はリリンの文化を学び、結論した。これはこのまま消し去るには惜しいとなぁぁぁっっっっ!」
そして…白い零号機に攻撃が命中するかと思われたその時……
『べしっ!』…そんな感じの音を立てて、いわゆる十六門キックの態勢で、白い零号機の蹴りが鋼
鉄のボーイフレンドとやらの顔面に突き刺さった。白い零号機はなにやら怒気を含んだ声で話す。
「……あなたは文化という物を誤解してるわ。この国の人々以上に………」
しかし、鋼鉄のボーイフレンドとやらは止まらない。
「フハハ! 止まらぬ! 止まらぬぞうっ!!!!」
更に屁の勢いが増し、鋼鉄のボーイフレンドの突進力が増す。臭気と周囲の阿鼻叫喚度も増す。…
…俺、さっき殺されてた方がよかったかも…もうダメぽ……
397トライデント兵士1:03/04/05 19:44 ID:???
「ワハハハハハハハハハハハ!!!!」
「ぐぐぐ……」
しばし不毛なつばぜり合いが続く。そして、その内白い零号機は素早く足を外して鋼鉄のボーイフ
レンドの下方に回りこんで両手首をつかみ、巴投げの容量で空中に投げ飛ばした。
「いいかげんに……」
そのままとんでもない勢いで空高く飛んで行く鋼鉄のボーイフレンド。そして、その進行方向に白
い零号機が空間移動で現れる。そして、その手には巨大なハエ叩きが握られている。当然、その後、
白い零号機はハエ叩きで鋼鉄のボーイフレンドを地面に叩き落す。
「しなさい……」
そのまま高速で落下した鋼鉄のボーイフレンドは、地面に大穴を空けた。その勢いで地震まで起きる。
そして、白い零号機が着陸すると、同時に、轟音と共に地面の別の場所に穴を空け、鋼鉄のボーイフ
レンドが出現し、ポージングを取る。
「ふっかぁぁぁっつ!!」
「……本気で殺されたいみたいね」
白い零号機はかなり据わった声でつぶやいた。しかし、手に持っているハエ叩きが非常にシュ―ルだ。
398トライデント兵士1:03/04/05 19:45 ID:???
「やれやれ。綾波教団の聖母ともあろう者がそんな余裕の無い事ではいかんぞ」
鋼鉄のボーイフレンドは兆発的なポージングを取る。(おええ!!)
「……煽ってるのはあなたよ。……なんでこんな風になったんだか」
そう答えた白い零号機に対し、鋼鉄のボーイフレンドは指を突きつけて答える。
「フッ…お前が普段している事と、どれほどの差があると言うのだ。現に私が現れるまでは、お前
も似たような事をしていたではないか!!」
その言葉に、白い零号機はピクリと反応する。そして、鋼鉄のボーイフレンドは続ける。
「お前なら、そこのサードチルドレンやファーストチルドレンに気取られずにフウイ嬢を拉致する
事は造作も無いはず。なのに、わざわざこんな騒ぎを起こし、彼等の眼前で残忍な行いをしてまで
敵愾心を煽る。……彼等の覚醒をうながすためというのが理由だったが…本当にそれだけなのか?」
白い零号機は無感情な声で答える。
「なにが言いたいの?」
そして、鋼鉄のボーイフレンドは言った。
「これは私の想像だがな。お前は自分を罰したがってもらっているのではないのか? 私には理解
できるぞ。……しかし、なればこそ、そのような自身の未来を否定する者にリリンの未来を左右
させる訳にはいかん!!」
白い零号機は静かに答えた。
「……根拠も無しに勝手な事を。第一、人の事をとやかく言えた義理じゃないでしょう。……いい
わ、見逃してあげようと思ってたけど、ここで始末してあげる。それに、元々じーさんは用済み
399395-398:03/04/05 19:46 ID:???
申し訳ありません。予想以上に長くなってしまいました。今回はここまでです。
副隊長個人日誌
突然現れた聖母に我々は為す術も無い。
現状で戦えるのは、エヴァンゲリオンのみだろうと思われるも
それも、互角とは言いがたい。
さらには、ノヴァを変化させたオルタナティブタイプにいたっては
パワーというもので言えば瞬間的には上回っているようだ。
かなりの不利であり、撤退もままならないが大使を避難させなければ
ならない。
だが、それも無理だと思われたときそれは現れた。
自称、鋼鉄のボーイフレンド。
情報が間違っていなければ、同様の存在は知っている。
だが。
少尉が、無謀にも知り合いかと聖母に聞いている。
知り合いのようである。
ということは、やはり。
衛生兵少尉個人日誌
この異常な臭気の中ノヴァが目覚める。
私や大尉はそれなりの訓練をうけているからあと15分は
我慢できるけれども、衰弱したはあの子、もたないわ。
大尉、援護お願いします、大丈夫?、そう何とか大丈夫ね。
この臭い?、いやそれは気にしちゃ駄目。
いいから、あなたはあなたでまず助かることを考えて。
え?、なに?、きもちわるい、ああ、そうかも。
首をしめられたみたいに、息が苦しい?
まいったわね。

いいわ、とにかく一緒にきて。
ここにいては危険よ、あなたのためにも一緒にきなさい。

なに!?
あの臭いがおさまったとおもったらこの黄色いガスは?
ああ、またあいつか。
なんだか、まるで被害を増やすためだけに戦ってるわねあいつら。
大尉、一番弱ってるのから順に安全圏に運びましょう。
ノヴァはしばらくは大丈夫ですし。

ふーん。
「……根拠も無しに勝手な事を。第一、人の事をとやかく言えた義理じゃ

ないでしょう。……いい
わ、見逃してあげようと思ってたけど、ここで始末してあげる。それに、

元々じーさんは用済み
やっぱ、知り合いなんじゃない。
しかも相当に近しいあいだがら、よねえ。
あそこまで言う仲ってそうそう、いないとおもうけど。
402 ◆DhEzvRena6 :03/04/05 21:05 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です。
少尉は、暢気に不穏なこといってますが聖母に聞かれたら
どうなることやら。

高橋覗さん
救出作戦、合同というのいいかもしれません。
ネオ戦自と連絡のつき方を考えないと。

>>382
もし、本当に重要なキャラクターでもなかったとしても
絡んだ人がいるので重要かなと。
すくなくとも、京都戦では私を含め何人か絡みがあるので
それはそれで、と。
ただ気持ち等が持ち直してからでもいいので、まってます。
403フウイ・ノ・レイ:03/04/05 23:58 ID:???
「さあ! 己が罪状悔い改め、近くば寄って目にも見よ!!」
自称“鋼鉄のボーイフレンド”が意味不明の台詞を述べると、聖母は持っていたフェンシングの剣をグニャグニャと変型させ、今度はライフルのような銃器に変えて構えた。
「見たくないわ、そんなもの!」聖母は銃器からレーザー光線を発射する。
「ふんっ! ブレスト・シールド!!」自称“鋼鉄のボーイフレンド”は避けようともしない。
その光線は自称“鋼鉄のボーイフレンド”の胸に命中して、焼け付くような煙を上げる。
身体がサイボーグ化されている私はそれを不快なものとして認識すること自体ができないのだが、その煙は相当な悪臭をともなっていたらしい。
周囲の警官や兵士、等身大EVAに変身している碇君や後輩の綾波レイ、果ては聖母までもが鼻のあたりを押さえて苦しんでいる。
もとの姿に戻って倒れていた例のノヴァとかいうクローンアスカがあまりの悪臭で目を覚まし、苦しそうに咳き込んでいる。
先ほどオルタナティブ・エヴァとやらに変身した時、着ていた衣服が破れてしまっていたため、ほとんど全裸に近い状態だ。
ランドマスター隊の衛星兵が駆け付けて来ると、ノヴァの肩にバスタオルをかけて安全な所へ連れて行った。
「フン! そんな豆鉄砲で我が鍛錬の成果を破れると思っているのか!?」
煙の中で仁王立ちしている自称“鋼鉄のボーイフレンド”は何のダメージも受けておらず、ピンピンしている。
「鍛錬とは関係ないでしょ、それは・・・」さすがの聖母もうんざりした様子で言った。
「さて、今度はこちらから行くぞ」自称“鋼鉄のボーイフレンド”は構える。「ふんぬうぅぅぅぅぅっっっっ!! 文化的ディストラクシォォォォョンッッッッ!!」
自称“鋼鉄のボーイフレンド”は奇声を発し、“ドブゥゥゥゥッッッ”という聞き苦しい音が聞こえたかと思うと、黄色い煙を巻き上げながら、まるでロケットのように前へ飛び出して行った。
ネオ戦技研。日重工の、人事部長と安川氏が訪れていた。
ネオ戦自がナオコ博士に依頼していた、ネオエヴァ用の装備が完成したので、納入しに訪れたのだ。
応対しているのは、ネオエヴァ開発責任者・碇ゲンドウ(同姓同名)。
碇が運び込まれた装置を前に、人事部長の説明を聞く。ネオエヴァ用の銃身と、防御用の装置だ。
碇は「ああ」「そうか」とだけ、無愛想に答える。それで人事部長は焦ったか、気の毒に、ますます一生懸命説明するが、それでも碇は「ああ」「そうか」としか言わない。
「フ・・・・、なるほど・・・こんな短期間で、よくこれを作ってくれた。感謝しますよ、人事部長さんに安川さん。ネオ戦自研の設備では、とても作れやしなかったからな」
説明が終わってやっと、社交辞令的に、礼を言った。
「と、いけない・・・・・・・・・自爆装置、ですッ!」
人事部長が、さらに自爆装置の説明を始めたのを、碇がサングラスを直しながら、遮った。
「必要無い。我々の今回の作戦は、ネルフ支援が第一だ。そのネルフをも巻き込んで、自爆する事はありえない。
・・・では、この銃身と防御装置、今回の作戦に使わせてもらおう。ナオコ博士に、宜しく言っておいてくれ。」
「ま、待ってくださいよ、碇さん・・・・・・・!」
終始、碇ゲンドウは態度が悪かった&でかかった。当然、二人への印象は、最悪だった。
405フウイ・ノ・レイ:03/04/06 00:22 ID:???
「私はリリンの文化を学び、結論した。これはこのまま消し去るには惜しいとなぁぁぁっっっっ!!」
自称“鋼鉄のボーイフレンド”はどういう原理になっているのかはわからないが、ロケットのように飛びながら叫び、聖母の白い等身大零号機に向かって突進して行った。
白い零号機は正面から突っ込んで来た自称“鋼鉄のボーイフレンド”の顔面に蹴りをお見舞いする。
“べしっ!”という音が聞こえた。
「・・・貴方は文化というものを誤解してるわ。この国の人々以上に・・・」
聖母の口調から、つっこみを入れれば軽くあしらえるとでも思っていたのだろう。
だが、常識が通用するようなレベルではとうていなかった。
自称“鋼鉄のボーイフレンド”は顔面を等身大EVAに足蹴にされたままの状態で、黄色い煙を噴出しながらさらに前へと突き進んで行く。
「フハハ! 止まらぬ! 止まらぬぞうっっっっ!!!!」
聖母の白い等身大EVA零号機はむしろ押され気味で、後ろへと下がって行く。
「ワハハハハハハハハハハハ!!!!」
「ぐぐぐ・・・」
そのうち、聖母の白い零号機がバランスを崩して倒れた。
いや、厳密には倒れたのではなく、わざと体勢を崩して反撃に転じようとしたのだ。
白い零号機は自称“鋼鉄のボーイフレンド”の下へ回り込むと、両手首を掴んで柔道のような技で空中へ投げ飛ばした。
「いいかげんに・・・」と、言いながら、白い零号機がその空間から消える。
私は空中へ投げ飛ばされた自称“鋼鉄のボーイフレンド”を視線で追う。
そのさらに頭上に白い零号機が瞬間移動して現われた。手には巨大なハエタタキを握っている。
まずい! 私はその場から一目散に走って逃げ出した。
どのくらい走って逃げただろうか、背後で凄まじい衝突音が聞こえ、まるで地震のように地面が揺れた。
406高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/06 00:47 ID:???
「うーん、日重工に依頼していたネオエヴァの装備、まだ来ないのかなあ。楽しみにしているのに・・・」
「まぁ、お茶でも飲んでるうちに、来ますよ。何と言っても、あのナオコ博士率いる彼らなら、凄いものを作ってくれますよ。きっと」
「そんな事を言われたら、ますます楽しみになってきたよ。」
「面白がってて、いいんでしょうか・・・・。」

机の上の電話が鳴った。技研の所長からだ。
「もしもし・・・、えっ・・・ネオエヴァの装備が、届いたって!!わかった、さっそく見にいく。え・・・、日重工から苦情が?
応対したネオエヴァ責任者の態度が・・・・そうか・・・・。ナオコ博士にはオレ自身から、よく謝っておこう」
「届いたんですね」
「うん、でも・・・。応対した責任者が、ひどい態度だったらしい。全くしょうがないな。」
あの男は、エヴァに対する情熱は大したのもで、オレも技研所長も、その情熱を買ったのだが人間的に荒んだ所があって困る。
407ノヴァ:03/04/06 00:53 ID:???
私は不快感を覚えて目を覚ます。
あたりに得体の知れない焼け付くような悪臭が立ち込めていて、こんな不快な目覚めは生まれて初めてだ。
そう言えば、嫌な夢を見た。
「委員会」と名乗る怪物のような生き物が私にテレパシーを送ってきて、この国の指導者達を暗殺しろと命令する。
私は清掃業者になりすまして潜入していたIG-88Zというロボットとコンビを組んで評議員達を暗殺したりした。
あたりに立ち込めている焼け付くような悪臭と煙に私は咳き込む。
周囲には瓦礫と人間の死体が散乱している。
そして、私自身はほとんど全裸に近い状態で倒れていた。
「こ・・・これは一体・・・!?」
離れた所で白い鎧のような物を着た人が奇妙な被り物を被ったほとんど全裸に近い人をレーザー光線で攻撃している。
被り物を被った人はレーザー光線などものともしていない様子だ。
白い鎧を着た人はどこかで見覚えがあるような気もするが・・・?
これは悪夢の続きなのか? しかし、この焼け焦げるような悪臭は現実のものだ。
私はまたしても咳き込む。
そこへこれまた見覚えがあるようなないような、軍服を着た女の人が走って来て、私の肩に大きなバスタオルを掛けてくれた。
「大丈夫? 歩ける? ここは危険だから、安全な所へ行きましょう」
「は、はい・・・」
その人は私を少し離れた救急車が停まっている所まで連れて行ってくれた。
「あの・・・何か大騒ぎしてるみたいだけど、何があったんですか?」
「何があったって・・・あんた、何にも覚えてないの?」
408覚悟参上 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/06 01:25 ID:???
巨大な松の木の下で、一人の眼鏡をかけた少年と、巨人と化した使徒人間が対峙していた。
周囲には、使徒人間に食われた、村人の遺骸が見るも無残な姿で転がっている。
生き残った村人の子供が、木の陰でふるえてその様子を見ている。見ているというより、恐怖のあまり足が固まって、逃げられないようだ。
「何だ、小僧――――――!!この俺様とやりあうっていうのか――――――!?」
眼鏡をかけた、その少年は、毅然として答える。
「使徒人間となってしまった貴様は憎まぬ。しかし、罪なき村人をなぶり食いにした行為は罪。その罪を、憎む!」
「すかしやがって!!貴様も食ってやるヨ――――――!!キョエエエー―――――――」
使徒人間が、少年に飛び掛った。少年の持っていたバッグが光り、少年が怪人・零に変身する。
「覚 悟 完 了」
零が消えた。実は消えたのではない、一瞬で使徒人間の懐に飛びこみ、強烈な拳を見舞っていたのだ。
使徒人間の上半身がえぐりとられ、そして肉が蒸発して、骨だけが地面にばらばらと落下して行った。
「南無!!」
零は使徒人間の死体と、村人の死体を焼く。彼らの魂が、天空へと吸い込まれて行った。
そして、元の眼鏡少年の姿に戻り、震えている子供を抱き抱えて、村に向かう。零の腕の中で、子供が口を開いた。
「お兄ちゃん・・・・誰?その服は一体・・・・・。」
「強化外骨格・零。父の形見だ」
その瞳は哀しみをたたえていた。
409 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/06 01:48 ID:???
>トライラックス担当さん
元ネタ・・・霊能局考えた時は、単に京都対策と戦死した兵士を使った、思いつきだったんですけど、確かに覚悟のススメでした。
ついでに覚悟も出します。他の漫画キャラでも、出していいんですよね。

>????他さん
何者でしょうか・・・もしや、教○様ですか?

>E計画さん
要塞都市やネオ戦自も、科学ベース(ていうか、E計画やトライラックス技術の中古品ばかりなんですが)です。
霊能局は、市民にはただの葬式屋と発表しているが、実は霊や呪術を扱っている、かなり怪しげな部署です。E計画は、トップの提唱者がかなりオカルトですね。

>厚木基地最後の兵士さん
そうですね。考えないと・・・・連絡とか、何も考えないで提案してしまいました・・・。
410一方、玄武岩は:03/04/06 02:37 ID:???
『紫一角』が『月光院』に鎖を巻き付けられて捕まってしまい、『飛朱雀』が『ウラ』と『オロチ』に追い掛けられて逃げている間、『玄武岩』は残る3機と戦っていた。
しかし、いかんせん1体3では分が悪い。
“ウッシャァ―――ッ!!”餓鬼のような姿をした『ヨミツシコモ』が大口を開けて襲い掛かって来る。
『玄武岩』は軽く受け止め、『ヨミツシコモ』を空中へ放り投げてしまった。
だが、『ヒルコ』が頭のてっぺんから液体を噴き出し、それを浴びせられた『玄武岩』の装甲から煙があがった。
「くそっ! 喰らえ! 張り手ショット!」
『玄武岩』は手のひらから砲撃を浴びせる。
しかし、『ヒルコ』の機体は近距離で直撃を受けてもグニャグニャと変型してまるで手応えがない。
“無駄だ、無駄だ。そんな攻撃、僕の『ヒルコ』には通用しないね”
そこへ『雪崩山』が同じ張り手で攻撃して来る。
「ぐわっ!!」直撃を喰らった『玄武岩』は墜落しそうになる。
だが、それを止めたのは『ヒルコ』であった。
『ヒルコ』の腕が伸びて来ると、『玄武岩』の首に巻き付き、引き戻そうとする。
『玄武岩』はそのゴムのような『ヒルコ』の腕をつかんで振り回すと、『雪崩山』と『ヨミツシコモ』にぶつけた。
“くそっ、アジな真似をしやがって! ミゾロギ君を怒らせると怖いのだ!”
『雪崩山』は『玄武岩』に迫って来ると、張り手ショットの零距離射撃を喰らわせた。
ATフィールドを貫通するほど破壊力である。直撃を喰らった『玄武岩』はたまったものではない。
今度こそ『玄武岩』は山の中に墜落して行った。
411玄武岩の最期:03/04/06 03:13 ID:???
志摩半島の山中に墜落した『玄武岩』のすぐ近くに『ヒルコ』と『ヨミツシコモ』が降り立って来る。
『ヒルコ』と『ヨミツシコモ』は倒れている『玄武岩』に溶解液を浴びせる。
『玄武岩』の機体から煙が上がり、装甲が溶け始めた。
“グロディン、喰ってしまえ!”
“おう、久しぶりに『ヨミツシコモ』の御馳走だ”
『ヨミツシコモ』は『玄武岩』の上に覆い被さると、装甲の溶けた部分から素体を喰い始めた。
『ヒルコ』も頭のてっぺんの溶解液口を伸ばして、『玄武岩』の体液を吸い取っている。
“お、おい・・・お前達、何をやってる?”上空から見下ろしている『雪崩山』からミゾロギ少尉が他の2人に呼び掛けた。“せっかくのスモーウォーカーを損傷させるとマズイぞ”
“かたいことを言わないで下さい、ミゾロギ少尉殿。我々の愛機にはこういう栄養補給が必要なんですよ”
“馬鹿! そんなことをしたらヒナ嬢様に怒られるぞ! ヒナ嬢様は怒ったら僕ちゃんなんかよりもずっと怖いんだぞ!”
そこへ『ウラ』と『オロチ』から交信があった。
“ミゾロギ少尉殿、ドムールとピルルーです。『飛朱雀』を捕獲しました”
“美味そうだから喰っちまっていいですかね?”
“何だってェ!?”ミゾロギ少尉はまさに青天の霹靂とでも言った様子だ。“お前達、一体何を言ってるんだ? 大事な兵器を喰ってどうする!? 止めんか!”
だが、仲間割れになりかけた所で、喰われている『玄武岩』のエントリープラグの中ではその交信はしっかりパイロットにも聞こえていた。
「ふん、死ねばもろともだ! みすみす喰われるくらいなら自爆してやるぜ!!」
“なッ!? 今の聞こえたか? 自爆するって言ったぞ、そいつ! 逃げろ!”
ミゾロギ少尉が叫び、さすがに跳ね返り者の部下達もこれには従わずにはいられなかったようだ。
『ヒルコ』と『ヨミツシコモ』は空中へ飛び上がり、その場から逃げ出す。
志摩半島の山中に凄まじい爆発が起こった。
“危ない所だったな・・・あのまま喰ってたら、お前らは皆殺しになっていたぞ。馬鹿な奴らめ”
あげる
413トライラックス担当:03/04/06 03:59 ID:???
唯一生き残っていたスモーウォーカーのパイロットは名無しの
ザコキャラだったわりには春日歩をかばって英雄的な最期を遂げました。
次世代試作機の戦闘能力を表現したかったということもあるのですが、
むしろヒナ大使やミゾロギ少尉が操縦しているスモーウォーカーの方が
強そうだったりする。まあ、これは操縦している奴が特異であるから。

>????他さん
ノヴァは救急車で連れて行かれ、フウイ・ノ・レイもたまらず逃げ出した
ということにしました。それにしても、聖母VS元教祖って、どうなるんだろう?
こいつらが本気出したらバンダロングの街が廃墟になってしまいそうな・・・。
>厚木基地最後の兵士さん
そちらのカキコでは衛生兵がノヴァを具体的にどこへ連れて行ったかは
書いてありませんでしたが、救急車まで連れて行ったことにしました。
あと、春日歩さんが紀伊半島の山奥に放り出された状態になっていますので、
よろしければランドマスターの本隊に助けに来て欲しいのですが・・・。
>高橋覗さん
うへ、ついに葉隠覚悟まで登場。まあ、私がスモーカー大佐や春日歩を登場させ、
他のカキコ参加者さんもバイオレンスジャックや円盤皇女わるきゅーレを登場
させていたりするので、このスレは何でもアリ状態です。それにしても、
どのように絡んで活躍してくれるのでしょうか? エヴァ・フェット達の
特攻部隊が危なくなった時に加勢しに来てくれたりすると嬉しかったりして。
age
「あれ(過去スレ八>388)からずっと起動したままか……」
「停止するそぶりも見せん。半永久機関とはよく言ったものだ」
これほど長時間エヴァを動かし続けるとは。
おかげでそれを証明する貴重なデータが取れ続けている。
かつて葛城博士が提唱したスーパーソレノイド理論、
最初の使徒アダムの発見によりそれは現実として証明された。
その後死海文書に記されたとおり災厄は訪れ、
使徒サンプルの入手、多少の犠牲を糧にようやく人の手によってそれを再現出来た。
しかし量産機に搭載されたものでさえ研究途中のもので、
これほど長時間の安定した出力維持は出来なかった。
「やはりコアか?」
「うむ。セカンドのチビが関係している事は間違いない」
全身を肌に密着する黒いラバースーツのような物で覆い
四つ目の仮面を被った筋肉質のエヴァは片膝を立てた状態で、
壁を背にして静かに座っている。
「引き続き監視は続けよう。我々は研究者だからな」
研究素材は一片たりとも、実験時間は一秒たりとも無駄に出来ん。
男の一人はそう続けた。
隊長個人日誌
OTR司令室より呼び出し。
また偵察任務だというが、事情が違うらしい。
未確認な情報だが紀伊半島付近でトライラックス同士での戦闘があった
ということらしいのだ。
現状では我々に対する示威行動ではないか、という話だが、しかし
それならば、事前になにか言ってくるはずである。
その状況を把握するために、偵察にいけということだが、ランドマスター
では着くまでにことが終わっている可能性がある。
かなり派手な爆発音が確認されたという情報もあるために衛生兵伍長と
看護兵伍長をともない特務曹長と攻撃班少尉に艦のヘリを借り偵察に
言ってもらうことにする。
戦闘は極力避けるようにいってはあるが、念のため空対空、対地攻撃装備
の装着を依頼する。
特務曹長業務日誌
紀伊半島方面の状況確認のため、ヘリにて出る。
しばらくすると、巨大な爆発を目視。
低空にて近づいていく。
と、山岳部を飛行していると細長いカプセルのようなものを発見。
そこには女性が一人いる。
とほうにくれて泣いているようだが、彼女はたしか結婚式に
きていた女性と思われる。
着地は無理なため、ハーネスを降ろし救助を試みる。
しかしなぜか、つけ方がわからないのかおかしな行動をしている。
看護兵の朝倉がワイヤーを使いしたにおりるという。
彼女が下についてからなぜか10分経って、ワイヤー巻上げの指示がくる。
下でなにをしていたものか、とおもうが朝倉伍長は急にいろんなことを
しゃべりだして、落ち着かせるのに苦労したということだ。
だが、その甲斐あってかストーカーという者も一緒に逃げていると
いうことである。
半島周囲を燃料の許す限り調査することにする。
418 ◆DhEzvRena6 :03/04/06 22:19 ID:???
厚木基地最後の兵士担当です
今日はこんな感じで。

トライラックス担当さん
あれだけの大騒ぎになにもしないというのも
変なので、偵察に行くというシチュエーションで大阪さんを
拾ってみました。
このあと、暴走するヒナ大使を恐れて逃げるか、スモーカー大佐と
合流するか、という感じです。
メンバーは全員ヒナ大使にはなんの価値も感じてないので
鎖は効きません、おそらく。

高橋覗さん
京都侵攻前に先発でランドマスターがでると思われますので
そのときに野営地なりで接触して、という感じはどうでしょう。
おそらくネオ戦自も偵察部隊は出すでしょうし。
そこから攻撃司令官とつながりをって行動で。
419415  ◆/s5ZynBY7E :03/04/06 22:36 ID:???
今夜はこれひとつで。明日は京都へ突っ込むネタの予定。
時間軸は当方のところがわずかに先行、といったところでしょうか。

>トライラックスさん
ダブリスのある意味、最後(最期じゃないよ)のネタを用意してます。
そこでどうしてもシヴァの絡みが必要になるわけで、相当手前勝手なネタなんですが(苦笑)

>高橋さん
『彼』はオカルトというよりは神話系かなぁと。
たとえ神話由来であっても「槍」が物質として存在する以上、
「ある程度」の解析・応用転用は可能ということで使用中の部署もあります。
これはどこまでを「科学」としてみるか、のスレスレの所です。
まぁ、使徒とそれに付随する現象が物理的法則内にすでに取り込まれているこの世界では、
私(書き手)達の住む「現実の世界」とは勝手の違う所があって当然と言えば当然ですけどね。

>????さん
引っかかっていた事を思い出したので一点、確認なのですが。
過去スレ七あたりで「残す(る)物」について意見をぶつけ合いましたが、
黒メガネさんのレス>>204で「S2機関が完全停止」するとの見解があります。
これって違いますよね? エヴァの、は止まるかもしれませんが、
「確立された技術・理論」で「以後」も製造は「一応」可能ですよね?
いや、ネタとして具体的に大きく使用するわけではないのですけれど。
この手の技術漏洩は『E』としても、世界の安全を考える上でも困るのですけど、無ければ無いでまた困る(笑
人造人間エヴァに直接関わる技術(生物学的な面ね)は死にます(実現不可能ということで)が、
決戦兵器エヴァに関わる技術(機械的機構、制御・通信方法などの面)は以後も生かせる(応用・転用可能)と思います。
ああ、ちょっとだけのつもりだったのに長くなってすいません。
420高橋覗 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/07 00:06 ID:???
日重工から、ネオエヴァ用の装備が届いたので、現物を見に技研に行き、所長の説明を受けた。
「閣下、これが日重工製・ネオエヴァ用の基幹銃身とオプション砲身、虚数防御装置です。」
「おおー・・・これは、凄い。」
「まあ何だか、色々ありますね。砲身を付け替えて、攻撃。なんというか、圧巻ですね。」
オレと綾波さんは、感嘆した。
「しかもATフィールド以外にも、防御手段があるのか!!虚数空間とは、これまた着想が意外な。」
「ええ。ま、そうでなくては、綾波教の化物エヴァには立ち向かえないだろうと、向こうの方で配慮してくれたのでしょうな。」
「ATフィールドを破っても、まだ虚数空間のバリアがある、というわけだね。
綾波教の司教や、怪物達がびっくりする顔が、浮かぶなあー」
「きっと目玉を飛び出させて、驚きますな」
「驚かせるだけじゃだめですよ。ちゃんと勝たなきゃ。」
綾波さんがオレと所長に突っ込む。
「そ、そうだね。」
「えっと、とにかくこれをですな、ネオエヴァに持たせて、準備は完了です。」
「うん、ありがとう。ところで・・ネオエヴァ本体の方は、どうなっているんだろう。
試作型の一機は、前に見たけど、もう一機は・・・?」
「もう一機も、改良版アクスロートルタンクで、ほぼ修復できてます。あとは
特殊装甲板を取り付けるだけです。パイロットのクローンの方も、完成してます。あとはコアに封印する作業を残すのみです。」
「何とか、作戦に間に合いそうだね。良かった」
「間に合いそう、ではありません。我々が責任を持って、間に合わせますよ。
この日重工の仕事の成果を見て、私も技術者魂に火がつきましたから」
「おお・・・頼もしい・・・!」
「燃えてますね、所長さん。」
421フウイ・ノ・レイ:03/04/07 00:16 ID:???
どのくらい離れた所だったか、私は後ろを振り返る。
もやは私の人工視力や人工聴覚をもってしても何が起こっているのか具体的には把握し切れない。
警官達や兵士達がどう対処すれば良いかわからず、大騒ぎしている。
救急車のサイレンが響き渡り、負傷者が収容されている。
「ギーガー様は・・・ギーガー様はどうなさいましたか?」と、私は救急隊員に問い掛けた。
「ギーガー様なら、すでに総合病院の方へ収容されているはずですが・・・」
「良かった・・・あんな目先の効かない男でも死なれると困るからな・・・」
と、そこまで言って、私は救急車の中に青い髪の毛と赤い眼をしたクローンアスカが乗せられていることに気がついた。
ほとんど全裸に近い状態で、肩の上に大きなバスタオルをかけられている。
顔は見る影もなくゲッソリとやつれた感じだ。
先ほど、ランドマスター隊の衛生兵少尉が連れて行った例のノヴァとかいうクローンアスカだということはすぐにわかった。
それにしても、教団側にいいように利用されまくって、ひどい状態になったものだ。
私は改めて綾波教団に対する怒りが込み上げてくるのを感じた。
「とにかく負傷者を収容したら、なるべくここからは離れた方が良い。このあたりは危険ですからな」
それから、また後ろを振り返る。碇君のことが気掛かりだ。
しかし、私がどうにかしようとして、どうにかなるものでもあるまい。
碇君や後輩の綾波レイのことだから、危なくなってもどうにか逃げて来れるだろう。
私はそう自分を納得させると、警察車両に乗せてもらい、その場を立ち去ることにした。
422相田と鈴原 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/07 00:29 ID:???
「相田、鈴原両一等空士!話があるので、ネオ戦自技研の方に行くように!」
「はいっ」
鬼の利根川空将に命令され、相田と鈴原(同姓同名)は敬礼して、部屋を出て行った。

「なぁ、なんの用だろう、俺とトウジだけ、ネオ戦自技研に来いって命令されたけど・・・」
「そんなん、ワイに聞かれても、知るかいな。」
「まぁ、そうだけどさ。技研じゃ最近、新兵器の開発をしているって噂があるけど・・・・それに関係あるのかな。」
「どういう事や」
「今度の京都作戦で、それを俺達が使うのかな、って。ちょっと期待してるんだけど」
「まさか。ワイらは、この前のスモーウォーカー転ばせて、三等空士から一等空士になったばかりやでぇ
そんな下っ端に、大事な新兵器使わせるかいな。現実を考えい・・・着いたで。失礼するで〜鈴原や」
「相田です。失礼します」

相田と鈴原が、ネオ戦自技研の事務所に入る。
事務所のソファで、金髪で白衣を着た研究員と思われる女性が座って、彼らを出迎えた。
「ネオ戦自技研・技術一課の、赤木リツコ(同姓同名)です。宜しくね、相田君に鈴原君
今日は、大事なお話があります」
「は、はい・・・。」
423 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/07 00:45 ID:???
>トライラックス担当さん
覚悟は、唐突に現われて「因果」とか言わせたら、面白そうです。
というわけで、何処かで助っ人にいくかもしれません。

>厚木の兵士さん
野営地で接触、了解です。こっちも、早くどう部隊を派遣するか考えないと。

>Eさん
このスレの世界で「槍」も科学だと考えたら、「彼」も科学を使っているという事でしょうか。
で・・・前に言っていた、相田と鈴原のネオエヴァパイロット、決定です(藁
424フウイ・ノ・レイ:03/04/07 01:16 ID:???
「バンダロング市内での反乱は鎮圧される方向へ向かっておりますが、郊外の空港を占拠している一派は根強く抵抗しており、現在も交戦中です」
警察行政の担当責任者であるエドガー長官がユングハイム評議員に報告している。
「それから・・・不審人物が身柄を拘束されたという報告が入っております。どうやら反乱軍の一派ではないらしいという話でして・・・」
「反乱軍ではない? 一体何者かしら?」
ユングハイム評議員が困惑した様子で言ったので、私も口を挟んだ。
「この騒動に便乗して情報破壊工作をしていた例のテロリストの一味の者かも知れませぬぞ」
「う〜む、E計画の一派・・・」評議会ではすでにそれは問題になっていたようだ。
そこへ公安警察の要員が入って来ると、エドガー長官に何やら耳打ちした。
「うむ、そうか・・・ユングハイム様、フウイ・ノ・レイ様。ギーガー様を襲った例のロボットの記憶回路の解読に成功したそうです」
そして、私達は行政局本庁舎内の科学部の分室に案内される。
そこには机の上に半ばスクラップとなったIG-88Zが横たえられ、身体中にコードをつながれていた。
それらのコードはコンピューターの端末機とIG-73の身体につながれている。
端末機の前には紫がかった灰色の髪の毛をした女性が座ってキイを叩いている。
「ソレニシテモ、一体ドンナ兵器ヲ使ッタノデショウカ?」IG-73が金属的な声で言った。「IG-88Zノ機体ヲコレホドマデ破壊スルトハ」
「ランドマスター隊の秘密兵器ですよ」その現場を目撃していた私は言った。「しかし、電子頭脳は無事だったのでしょう?」
「無事ダッタノガ不思議ナクライデス。オカゲデドウニカ記憶回路ノ解読ガデキマシタ」
コンピューター端末機のキイを叩いているキサラギ博士がいつになく憂鬱な感じで言う。
「それでは、IG-73・・・画像、を・・・出す、ので・・・データ送信・・・して、下さい・・・」
「了解」
425大阪:03/04/07 01:38 ID:???
うわあ〜ん、うわあ〜ん・・・。
私こないな所で白骨死体になりたないわあ〜っ!
ん? 何や? えらい大きい音が聞こえるで。これは何の音やろか?
あ、ヘリコプターや。助かった! おお〜い、助けてくれェ〜っ!
ロープを降ろしてくれた。そやけど、この器具は何やろ?
どないしたらええかわかれへん・・・どないしたらええんや?
あ、兵隊さんが降りて来たで。うわ、女の救護隊員や。最近は進んでるな。
そやけど、あんた、前にも会ったことあれへんか?
なんでこないな所でこないなってるんかやて? まあ、話せば長くなるんや。
私は和歌山の出身やねんけど、親戚がミカン農家やっとてな、トライラックスに輸出するミカンを運んどったんや。
そしたら、ネズミが出て来て、どこでもドアで迷い込んだら、お相撲さんロボットを操縦して旧東京へ行ってな。
袋叩きにされて捕まってクローンに使う言われて細胞取られて、艦隊へ戻ったらストーカーおじさんが怒っとってや。
駐日大使のおヒナ様が私のことをウェイトレスにする言うて、自分は私達の残飯食ってるねんで。
何やて? 言ってることがさっぱりわかれへん? そうやろ。私にもわかれへん。
そうや、ほんでやあ、ストーカーおじさんともう1人と3人でお相撲さんロボットを奪って逃げて来たんや。
そやけど、私は外へ放り出されてしもうた。あとの2人はどないなっとるかわかれへんわ。
426フウイ・ノ・レイ:03/04/07 02:09 ID:???
キサラギ博士の前のコンピューター端末機のモニター画面が乱れ、画像が映し出される。
あたり一面は火の海で、銃撃を受けて倒れる人物の姿が映っている。
それは私自身であった。そして、電動ノコギリとそれを持っている機械の両腕。
「コレハIG-88Zノ最モ新シイ記憶デス」
「あ、なるほど・・・」
全身から煙をあげている等身大のEVA量産試作壱号機・・・演説をする傀儡大統領・・・そして、見覚えのあるホテル客室係の制服を着たクローンアスカ。
彼女は消音拳銃を手に発砲し、やはり見覚えのある浴衣姿でショートカットの女性が射殺される・・・たしぎ曹長だ。
そして、クローンアスカはたしぎ曹長から取り上げた日本刀を構え、タヌキのような顔をした男が財布から紙幣を取り出して命乞いをしている・・・オーツキ評議員・・・!
いつもは無表情で感情的なものを表には出さないキサラギ博士が不愉快そうな顔をしている。
「残念、なこと、です・・・オーツキ評議員、を・・・暗殺、した、のが・・・私の、娘の・・・1人、だった、なんて・・・」
「コレラニ関連シテハ、コノヨウナ記憶ガ保存サレテイマス」IG-73が言い、映像が切り替わった。
地底の洞窟のような空間に異様な姿をした異生物が現れる。
昆虫のような身体をしているが、顔は人間で、スリットの入ったゴーグルのような物を被っている。
「な、何だ? これは・・・!」エドガー長官が驚いて言った。「こんな得体の知れない生き物は見たことがないぞ!」
「いや・・・この顔・・・」ユングハイム評議員が別の意味で驚いている。「キール・ロレンツ議長に似ているわ・・・」
「IG-88Zハコノ生キ物ヲ“創造者”ト認識シテイタヨウデス」
「創造者?」
「我々、IGしりーずノ戦闘用殺人ろぼっとハ旧ぜーれニヨリ製造サレマシタ。ダカラ、彼ラガ我々ノ“創造者”ダトイウノモアル意味デハ正シイト言エマス」
427便利屋スズキ:03/04/07 03:11 ID:???
伍号機の義手のマニュアル操作システム・・・・流石と言うべきか
複雑過ぎてまほろさん抜きでの操作は無理のようだ。
「伍号機を使うのは今回限りになるかも知れんな。」
別の計画に人員が割かれた事で人もまばらになった格納庫で
愚痴を漏らしている。
いつものメイド服を着たまほろさんが小走りで戻ってきた。
「使える武装を確認してきましたがこれだけしかありません。」
この在庫なら一通りは使える。
「これだけあれば十分だ、ナナコを助けた後は逃げればいい。」
再び悪夢が起きても伍号機で逃げ延びてやる。
「まほろさん、社員の様子はどうだった。」
「食事もできるようになったので平気です。」
「そうか。」
準備が終われば後は再び世界が滅ばない事を祈るのみか
428トライラックス担当:03/04/07 03:15 ID:???
>>427
便利屋スズキさん、新しいスレが立っています。
そちらへ引っ越して下さい。
429トライラックス担当:03/04/07 03:20 ID:???
新スレ サードインパクト後はこんな世界ですた 拾弐
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1049651176/150/
430 ◆Gl11JQ9O4. :03/04/07 07:55 ID:???
どうも漏れは、えらい時に乱入したらしいな・・・・・。でも、「◆Gl11JQ9O4は
やっぱりただの、荒らしだったな。」と思われるのもシャクなので、もう最後まで高橋やります。
431427:03/04/07 17:10 ID:???
了解しますた
愚痴。

S2機関・・・って「まず始めにエヴァないし使徒ありき」の存在なのでは。
理論は残るでしょう。観察データ等々も残るでしょう。が、それを元にして、
たとえば機械でそれを代替できるシステムの構築、はできるんでしょうか?
既に「E」ではナノマシンで生体細胞と全く同機能のもの(No.10のとこで言われてた
「我々(人間)との差は構成素材の違いだけ」ですか)が作成できる、と言うなら別。
が、それでも「リセット」以降「存在しなくなる」モノの再現って可能なんでしょうか?
物理的にも生物的にも世界そのものからそれらが「なかったこと」になる、
全ての法則が書き換えられ、(七スレ目にあるように)現実の縛りがきつくなる、
これまで実現できていた実験の成功確率が極端に低くなったり、モノによっては
存在自体完全に消滅する、そういう「変化」の後でも、できるのかなぁ、とか。
たとえば全く同じものができたとしても、もう動かないんじゃ? それが動く根拠となる、
法則、条件、実存的定義、なんかもうなんでもいいや、そういうものが存在しない世界で。
「S2機関完全停止」と書いたのはそういう意味でした。
だいたい何か残ったら「G」やカヲル君の「計画」が微妙に意味なくなるんじゃ。

とまぁ、横レスな上に口出しする権利なんざハナからないアフォのタワゴトでした。
本当に「黒ノ咆哮」とかだけ置いてもう身を引こうかな、とふと真剣に考える平日夜。
433 ◆/s5ZynBY7E
うーん…追求すると「根源」に関わるし長くなるからやめておいたんだけど。
つまりEVAの製造工程。弐号や零号は無しでも量産機は有。
無論コア(核)はある、ではS2機関はどのようについている物なのか。
使徒はS2機関=(≒)核だろう、でもEVAは上記よりそうとは言えない。
初号機の特異性もあるが、使徒の一部(核?)物理的に取込めば
核にS2がインストールされ(核が変化す)ると推測される。
これを生体的取込とするなら、量産機は製造過程でS2を人工的取込。
原作によればEVAはアダムの「コピー」、クローンではない。なら造れたのでは?ってのが持論。
4号機の核が使徒の復元物としても量産機のは以下略。ていうか、人は第18「使徒」だし。
人を「生かす」なら使徒に関わる全てを消すのは不可の……ATF他も残るしね。
これ以上はもう言わないけど。
本気で詰めるとスレの流れそっちのけでとことんやってしまいそうなのですよ、私の性分で。
自ネタを「その後」に、レスには出なくても残したいという思いも当然ありますけど。