(BGM「F-2」(15秒バージョン)スタート)
終局、或いはその先触れが始まる。
一点に向けて集束していく世界で、ヒトは何を求め、何を守ろうとするのか。
あらゆるヒトビトにやがて襲い来る決断の時。
その中心に立つ彼らに、全てを託して。
新スレ「サードインパクト後はこんな世界ですた 九」
みんな今スレでもサービスサービスぅ!
現時点での主な勢力および復興都市・9-1
<現時点での主要勢力・1>
ネルフvs綾波教の第四次武力衝突・大阪会戦(伍〜六スレ目)より、数週間が経過。
沈黙を続ける京都、決着をつけるべくそこを目指すネルフ+トライデント、
遂に本格始動する軍事大国トライラックス、そして新たな祭典に向け疾走する「E」計画。
・ネルフ+トライデント
サードインパクトに深く関わった人々を中心とする、それぞれの絆と業を背負う者たち。
フォースインパクトを阻止すべく、綾波教と対峙する。
空母「O.T.レインボー」海上都市大阪付近に停泊中。大阪会戦で甚大な被害を受けた
同都市の復興に手を貸すとともに、京都進攻に備え兵装補修、背後固め等を行う。
また、ここに所属するランドマスター部隊、ネルフ主力である碇シンジ・綾波レイらが
現在旧東京に出向、同隊隊長と隊員・綾波レナの結婚式に出席している。
束の間の休息、そしてさまざまな邂逅が果たされる。
総司令・碇ゲンドウ、司令代行・冬月コウゾウ。戦闘時の指揮は葛城ミサトら。
主戦力:・チルドレン=EVA能力者
エヴァンゲリオン零号機(綾波レイ)、同初号機(碇シンジ)、
同参号機(鈴原トウジ)、同四号機(渚カヲル)
*アウトナンバーとして外部で建造された同4号機改(洞木ヒカリ)も
存在するが、戦力としては未知数
・トライデント本隊(対使徒能力者用兵器各種配備済)
・機動兵器「トライデント」班(霧島マナら)
・ランドマスター部隊(EVA能力者・綾波レナが所属)
・特別攻撃戦闘機隊「バーミリオン」
現時点での主な勢力および復興都市・9-2
<主要勢力・2>
・神聖綾波教
聖母・綾波レイを擁し、ATフィールドで引き裂かれた世界を再びひとつにする
フォースインパクト成就を中心教義とする、カルト宗教団体。
芦ノ湖会戦前後に確保したセカンドチルドレン・惣流・アスカ・ラングレーを捕囚。
総本部無きあとの本拠地である京都にて、ネルフの侵攻を待つ。
過去数回のネルフとの武力衝突によって表面上の勢力は縮小しているが、
それも予定通りの行動に過ぎないと言われる。現に水面下では、
「E」計画、トライラックスと既に何度か衝突を重ねている。
主要構成:・教祖(補完の拒絶により、リリスから引き離されたアダム。
補佐官ガーゴイルとともに現在、消息を絶つ)
・聖母「綾波レイ」(教団のシンボルにして最強戦力の一人)
・九大司教(EVA能力者。九体の量産機より造られた渚カヲルのクローン。
これまでの戦いで、最上位三名を残しロスト)
・旧人類補完委員会(旧ゼーレ最高幹部である12体のモノリス。
”大神殿の怪物”)
現時点での主な勢力および復興都市・9-3
<主要勢力・3>
・トライラックス
セカンド、サードのインパクト動乱を通じて勢力を伸ばしてきた強大な軍事大国。
優れた科学力・技術力を持ち、サード後の一大経済閥・バーベム財団の影響力が強い。
本国は日本の内戦状態を遠く離れているが、これまで数々の介入をなしてきた。
その数例が、賞金稼ぎエヴァ・フェットにより採取されたEVAの細胞を分析・培養した
次世代汎用ヒト型決戦兵器、同じく細胞培養によって実現されたセカンドクローン、
対ATフィールド兵器「ラスガン」等。
これまでは駐日大使を派遣するなどして、ネルフ・綾波教のどちらとも比較的穏便な
関係を保ってきた。大阪会戦前夜、一度はネルフと交渉決裂するものの、
「E」計画による駐日A級大使フウイ・ノ・レイ拉致事件においてネルフ主力が大いに貢献、
大阪湾内に停泊中の艦隊とネルフとの間では現在休戦状態が続いている。
このことより、また綾波教のフォースインパクト発動が現実味を帯びつつあることから、
今後はネルフ寄りの立場を取ると思われているが・・・
主要構成:・トライラックス本国(ギーガーらマスター陣(評議会)によって
表向き統治されているが、真の支配者は一人。事実上
彼が全てを握っている)
・日本駐留艦隊(芦ノ湖会戦後から日本にて活動。スモーカー大佐ら
実働人員を含む。エヴァ・フェットもここに所属している形?)
・サルサ・セカンダス(トライラックスの辺境統治領のひとつ。犯罪者の
隔離施設であり、同時に軍事基地・兵器開発施設でもある。精鋭部隊
サルダウカーはここで生まれ、またトライラックスEVAもここにて
開発・実用化された)
現時点での主な勢力および復興都市・9-4
<主要勢力・4>
・「E」計画(これは断片情報による外部からの便宜的呼称であり、正式名称はない)
サードインパクト後に帰還したある男により提案された計画、
およびそれに関わる者たちの総称。
「終わりなき動乱」をこの世に実現させるべく、世界各地であらゆる形をとって暗躍。
先の芦ノ湖会戦時に続く次なる「祭り」の発動に向け、各部とも活動中。
彼らの目指すもののひとつは「己の欲望を満たせる状況の維持」であり、故に
特定勢力による統一・征服は否定される。そのため、突出した勢力が
衝突を繰り返す日本では、たびたびパワーバランスの調整、
特に劣勢に立たされがちなネルフを支援する形で介入。
既に完全に世界に浸透した彼らを「全消去」し得るのはフォースインパクトのみであり、
彼らもそれを阻止すべく動くが、必ずしもそれが全てではない。
実働戦力:・対人殲滅部隊「AngelArms」(綾波教とは異なるアプローチで
解明・強化された使徒能力を持つ部隊。現在はA・D・E・Fの
四部隊が臨戦態勢、各地で活動中)
・「D」(AngelArmsによって蓄積されたデータより生み出された、
全ての使徒能力を持つ異能者たち。四名が確認済)
・EVA(名称不明。トライラックスの開発した「スモーウォーカー」を
奪取・改良したもの。
パイロットは渚カヲルクローンであり、「D」と同等能力をもつ
”ダブリス”。綾波教のサルサ・セカンダス襲撃において確認)
・「Longinus」(「E」計画提案者であり、ロンギヌスの槍である男から
力を分け与えられた者たち。槍そのものである提案者を入れて四名)
*他に研究班等数々の”部署”が存在するが、あまりに多岐にわたるため網羅不能
現時点での主な勢力および復興都市・9-5
<復興都市群>
・箱根湯本
サードインパクト後に帰還した人々が造った最初の街のひとつ。
初期は強羅と並んで安全とはいえない街だったが、現在は町奉行によって統治され、
治安状態は改善。芦ノ湖会戦に巻き込まれた際に、療養所のある真鶴に
住民が避難、現在もそこに住む人が大部分。が、呼称としては湯本である。
会戦後はネルフと綾波教の衝突に関わることもなく、平和な街。
ただし町奉行の元にいる少女・綾波リナの存在、また第三新東京市で起きた
蝿王事件によって、ネルフ側とは深い縁がある。
・旧東京
インパクト後いち早く復興を遂げ、復興の中心となった日本重化学工業共同体の元で
日本で最も豊かな生活を可能にしていた街。
しかし旧東京会戦にて甚大な被害をこうむり、市街部はほぼ壊滅状態になってしまう。
現在はその復旧作業が進行中。今度も日重工が中心となっているようだ。
郊外にはインパクト後に建設された農業プラントがあり、多くの人々が
穏やかな暮らしを送っている。ここの人々もまた、ネルフと少なからぬ因果を持つ。
・海上都市大阪
関西復興委員会の主導により建設された巨大な海上移動都市。
自由な商業国家として、インパクト後頭角を現しつつあったが、芦ノ湖会戦当時
「E」計画の「祭り」に巻き込まれ、直後綾波教九大司教の一人に事実上乗っ取られる。
結果、教団とネルフの衝突の舞台となった。現在も復興中。
・京都
インパクト後、綾波教の西の本拠地である大神殿が建設され、事実上教団に
占拠された街。復興のレベル、住民の消息など一切が不明瞭。
東の本拠地である芦ノ湖総本部が壊滅してからは、教団の新たな中枢としての
役割を担う。ネルフの最終目標でもある。
以上、一応のまとめでした。
現在稼働分の”名も無き人々”、便利屋さんやサカキさんの分も
ちゃんとまとめたかったんですが、限界(ってか意味無い気もします)
毎度のことながらえらく長い上に読みにくくてすみません。
申し訳ないですが、各担当さん補足の方お願い致します。
恐らく多々間違い・勘違いがあると思うので・・・
いい加減眠いので落ちます。皆様、お早い引っ越しをどうぞよろしく・・・
太陽が西に傾きかけた頃、その惨劇は起こった。
倒壊しかけていた建物の上から、突然、廃材が落ちてきたのだ。
下を通りかかっていたふくれっ面の男は上を見上げると、声にならない悲鳴をあげた。
ドガラ、ガッシャーン!
すさまじい衝突音があたりに響き渡る。
「何や、何や! 何事や!?」
「廃材が落ちてきたんや、誰か下敷きになりよったで!」
そこらに散らばった廃材の間に薄汚れたタオルが挟まっている。
そして、そのタオルには下手くそな字で「ナカガワ・レイジ」と書かれている。
離れた所でその様子を見ていたスモーカー大佐は咄嗟に廃材が落ちてきた建物の上を見上げた。
倒壊しかけたその建物の中に何やら複数の人影がチラチラを動いているのが見えた。
「あいつらは・・・!?」
スモーカー大佐は煙に変身して建物の上へ飛び上がった。
だが、運悪くその時、風が吹いてきて、彼の身体はバラバラに千切れ飛んでしまいそうになった。
煙状に変身できるというのは便利なようで、デメリットも多い。
空中で人間の姿に戻ったスモーカー大佐は地球の引力に逆らえず、地面の上に落ちてきた。
「あいた、いてて・・・」
彼は起き上がりながら、建物の上を見上げる。
そこにはもう人影は見当たらない。逃げたようだ。
工事現場は大騒ぎである。
廃材で下敷きになっていたナカガワ・レイジはようやく助け出され、担架で運ばれて行ったが、頭蓋骨骨折に内臓破裂で、恐らく助からないだろうと言われていた。
「ナカガワ・レイジって麻薬とか人身売買とかやってて逮捕された奴やろ? それが社会奉仕刑では罪が軽過ぎる思てたら、あないなことになるやなんて、悪いことはできへんもんやなあ」
作業員達が噂話をしている所へスモーカー大佐があえぐように口をはさんだ。
「いや、あれは事故じゃねえ! 誰かがわざとやったんだ! 何者かがあの建物の上からわざと廃材を落しやがったんだ!」
「あの建物の上から・・・? そらあ、あないなことしとった奴やからこの工事現場にもあいつのことを恨んどる者もおるやろなあ・・・」
「犯人はあのピーターなんとかって奴じゃあねえか? 京都のハルコネン興業の差し金でやったんだと思うぞ」
「おい、スモーカーとか言うの。何、推理小説みたいなこと言うとんのや。頭の中イッともうとるで」
いくつもの指輪がはまったサツマイモのような指がぎこちなくパソコンのキイを叩いている。
画面に映し出されたのは黒い髪の毛になで肩でほっそりした美少年の姿である。
「う、うう・・・碇シンジ・・・」
自力では歩くこともままならぬ脂肪のかたまりがうめき声をあげる。
扉が開くと、ずんぐりした大柄な男とパンクヘアーにゲジゲジ眉毛の男が会長室に入って来た。
ずんぐりむっくりの男は口がさみしいらしく、今では京都市内でしか手に入らなくなった抹茶味のポッキーをボリボリかじりながら報告した。
「ボスク=ナカガワ・レイジはもの使い物にならないという話だったので、あっしが事故に見せかけて始末してやりましたぜ。伯父貴」
「よくやった。でかしたぞ、羅蛮」
「それから手配していたブツの方も入荷が入りやした。野良犬300頭でさあ」
「よ〜しよし。それでは、早速そいつらを加工して缶詰にしてするのだ。綾波教団はこれからの戦いに備えて食糧の備蓄を必要としとる。牛肉や焼き鳥だと騙して奴らに売りつければ、また儲かるぞ! ぶわはははは・・・」
「へい、伯父上〜。やってみせまさあ〜!」
「ところで、碇シンジの方はどうなっておる?」
春虎念会長の問い掛けに、今度はゲジゲジ眉毛の男が答えて言った。
「あやつは今、関東の方へ言っているそうですが、近日中には戻って来るものと思われます。奴の首に褒賞金をかけて、賞金稼ぎどもの生け捕りにさせてはどうでしょうか?」
「馬鹿か、お前は! ボスク=ナカガワ・レイジでも軽くあしらわれるような奴だぞ! そこらの奴らだは歯が立つと思うのか!?」
「サードインパクト後の賞金稼ぎ達は海千山千ですぞ。特に一時は死亡説が流れていたエヴァ。フェットが実は生きていて、昔の相棒のスティンガーと寄りを戻しているらしいという情報が入っております」
「む? 綾波教団の依頼でセカンドチルドレンを誘拐拉致したと言われているあの男か。奴ならあるいは・・・」
春虎念会長は反重力装置を始動させると、空中に浮かび上がった。その様はまるで風船のようだ。
「よし、30億円! 碇シンジを生け捕りにした者には30億円支払う! 日本中の賞金稼ぎどもに伝えろ、ピーター!」
「ははっ、かしこまりました」
トライラックス担当です。
去年はほぼ毎日のようにカキコできていたのですが、
今年に入ってからは不定期になってしまいました。
書きたいネタはわりとたくさんあるのですが。
>>6のカキコに加えて申し上げますと、
バーベム財団はどうやらゼーレの分派勢力ではないかと考えられます。
つまり、ゼーレの中でも人類補完計画には否定的で、別の理想や目的を
持っていた派閥が分派としてバーベム財団を結成したのではないか、と。
一応、前スレ
>>488の赤木博士の告白の中でも数年前に
バーベムがゼーレの使者として登場しているし。
あと、綾波教団が京都をその本拠地として支配下に
置いている背景にも触れさせてもらいました。
つまり教団は悪徳企業グループと取り引きして、
生活物資や労働力を調達していて、
ボスク=ナカガワ・レイジもその手下だったわけです。
綾波教団の下請け会社である京都の春虎念興業が
碇シンジの首に褒賞金をかけるという展開、
京都侵攻の前の前哨戦みたいにできたら良いのですが。
あるいはシンジが敵の内部事情に探りを入れるために
わざと賞金稼ぎ達に捕まったふりをするとか。
けど、トライラックス行きも予定に入っているから大変だな。
あるいは、シンジの代わりにカヲルが潜入するいうのもいいかな?
賞金30億円は法外なようだが、煙草ひと箱二千円という
インフレ状態を考えると、それほどでもない。
ちなみに、
春虎念(ハルコネン)会長:内海賢二
甥の羅蛮(ラバン):郷里大輔(だったと思う、確か)
ピーター:誰だったか忘れたけど、この顔ぶれなら千葉繁か戸谷公次あたりかな?
手下のモヒカンザコは『北斗の拳』風だったりする。
遅ればせながらレス。
>黒縁メガネオペレーターさん
スレ立てお疲れ様です。
壱〜七までのスレが倉庫行きになってしまったので、
初めて読む人には何のことやらわからないと思われるため、
これまでの荒筋の書いて欲しかったが・・・。
>某農場新入りさん
赤木リツコ博士の打ち明け話のお相手ありがとうがございます。
相変わらずノリが良いですな。
クライマックスに近付き、フウイ大使本人もシンジを
トライラックス本国へ招待していることもあるので、
そろそろ彼女の正体のウスウス気付いている者がいても
良いのではないかと思われましたので。
レスのみです。
>トライラックス担当さん
お引っ越しどうもです。
担当部分についてご指摘、ありがとうございます。
ただ失礼ながら、バーベム財団についてはこれまでほとんど触れられていなかったため
ああいう書き方にさせて頂きました(トライラックス黒幕がE.V.バーベムであり、
彼がバーベム財団の当主だというくらい。明確に登場するのが、前スレ最後の
赤木博士の告白内容だったかと。また評議会でも彼のことは「闇の帝王」
「人智を越える怪物」等といった漠然とした描写しかなかったかと思います。違ったらスマソ)
あと、自分は「不思議の海のナディア」については全くの無知なので、
過去に設定をほのめかすネタ等があっても気づけなかったのです。ごめんなさい。
・・・それから、これだけ言わせてください。
手を広げるのは、いろいろな意味で、大変です。
最近登場したハルコネン興業関係もそうですが、以前も教祖様担当部分を吸収なさりたいと
言っておられましたね? 今後、綾波教サイドにも深く関わっていくご予定なのでしょうか?
自分の分はどうでもいいですが(いくらでも調整しますから)、その場合は、
どうか????他さんのネタ・設定等と衝突しないよう、ネタ検討は充分にお願いします。
おとなげない自己本位カキコスマソ。
もう今後は何も言いません。
>書き手の皆さんへ
あらすじ、必要ですか?
伍スレ目に乗せた、壱〜四スレ目のあらすじ(????他さん+自分作成)は
手元にありますが、これをコピペ、更に伍〜八スレ目以降のあらすじを書くと
結構な量になります。特に自分がやるとなると長文化は免れないでしょう。
それでも必要であると判断された場合、自分でよろしければ、やりますが。
レスの隅っこででも、できたらご意見を。
前夜の独りよがりのまとめ、加えて今夜の自己中カキコ、申し訳ありませんでした。
落ちます。
16 :
14:03/01/14 03:56 ID:???
>>15 黒縁メガネオペレーターさん、レスありがとうございます。
ギーガーは『ふしぎの海のナディア』の映画版の方に登場した
ネオアトランティスの残党の指導者ですが、
エルンスト・フォン・バーベムは『エヴァ』もどきとして悪名高い
『ラーゼフォン』に登場する秘密組織の首領です。
つまり、悪名高い『ラーゼフォン』の世界は、実はそれ自体が
『エヴァ』の亜流で、バーベム財団はゼーレの分派であったという
私なりのある種の可能な解釈のひとつなわけです。
登場人物が多くなるとそれらを動かすのが大変ですね。
それはこれまでの経験からも重々承知しております。
私の側の構想はこれまでにも触れた通りです。
教団のやり方について行けなくなった教祖らが外部に降して
トライラックス側に教団の秘密や弱点を教え、人類補完計画を
警戒視したトライラックス側は軍事協力支援条約を締結する
ふりをして教団に騙まし討ちをかけるという作戦です。
とは言っても、私が登場させたトライラックスはあくまで亜流勢力なので、
大筋の所では????他さんの筋書きに従いたいと思います。
17 :
14:03/01/14 05:01 ID:???
ゼーレの幹部達
01:キール・ロレンツ(声:麦人)
旧人類補完委員会議長にして、恐らくはゼーレの首領だと思われる。
サードインパクト以前はサイボーグの身体を持っていたが、
人類補完計画失敗により、別の姿(大神殿の怪物)になって帰還。
現在は神聖綾波教団を影から動かし、再び目的を達成しようと企む。
02:氏名未詳
イタリアの綾波教を操っていた人物。
配下にシルヴィオ・アマ―トらMIBを従えていた。
03〜07:不明
08:エルシス・ラ・アルウォール(声:大塚明夫)
旧タルテソス王国の元国王。別名、ネモ船長。
ゼーレに潜入して人類補完計画を利用していた。
滅亡したタルテソス王国を復興させるのが目的らしい。
教祖の補佐役ガーゴイルは王国時代からの部下。
現在の所在は不明。
09〜12:不明
13:エルンスト・フォン・バーベム(声:家弓家正)
他の幹部達とは別の目的を持ち、協力するふりをして利用していたらしい。
サードインパクトに乗じて組織を乗っ取ろうとした。
分派勢力としてバーベム財団や新興国家トライラックスを結成。
配下にギーガーやフウイ・ノ・レイ、エヴァ・フェットらを従える。
18 :
14:03/01/14 05:13 ID:???
ネオ・アトランティスの幹部達
・ガーゴイル(声:清川元夢)
旧タルテソス王国の元宰相。本名はネメシス・ラ・アルゴール。
レッドノア爆発時の未知のパワーにより21世紀の世界にタイムスリップしてきたらしい。
神聖綾波教団の教祖補佐役となるが、教団のやり方について行けなくなり、
外部へ投降したものと推測される。現在の所在は不明。
・ギーガー(声:大塚周夫)
元はガーゴイルの仲間だったらしい。一度死亡したが、
ゼーレによりゴーラ(オリジナルの記憶を持つクローン)として蘇生する。
現在はゼーレの分派勢力である新興国家トライラックスの表向きの指導者。
あるいは、すでにガーゴイルとも接触を図っているかも知れない。
この間の日曜日、コミケイベントへ行ったら、
最近では珍しくエヴァキャラのコスプレをしている
女の子が何人かいたので、このスレの話をした。
その女の子達は「面白そうだから見てみよう」と言っていた。
これからも新しくこのスレに来る人達がいると思うので、
壱〜七までのスレが倉庫行きになっている状態では
何が何やらさっぱりわからないので、やはりこれまでの
荒筋くらいは簡単にまとめておいた方が良いと思われ。
と、言うわけで、どなたかこれまでの荒筋ぎぼ〜ん。
ああ・・・・今頃3次元世界ではどれくらい時間が経っているんだろう・・・。
ボクは今、5次元空間+2次元時間のハイ・サイバースペース内に居ます。
一応見た目は倉庫みたいなところです。
ボクの体内のテロメアクロックがかろうじて時間を1次元ベクトルに体感させてくれていますが、
周囲の状況を見る限り、ここがもといた世界と同じ法則に従っている世界でないことは明らかです。
具体的にはただ突っ立てるだけで常に幾つものパラレルワールドをタイムワープしている感じなので、
昨日と今日で事物現象の因果関係が繋がってません。つまり滅茶苦茶。
自分からすれば時間が急激に早くなったり遅くなったりしているようにも見えます。
とりあえず時計の代わりの時空座標ナビゲーターで自分の居るところを確認しながら
当面の仕事として与えられた作業計画をこなす毎日です。
仕事のおかげで理性を保っていられるというのがまたなんとも・・・・うわああん!
先程仕事と言いましたが、そう、これは仕事なのです。
これは、本社コンピューターの処理能力強化という名目でナオコ博士が始めた
新型インターフェイスの実験なのです。
虚数空間システムを使ってコンピューター回路と連動する特殊空間を組み上げ、
その中に作業員を送り込むことで、なんと電算処理を文字通りの肉体労働にしようという試みなのです。
例えばボクがえっちらおっちら荷物(っぽい、何か)を運ぶことで、
通常世界では電算回路がものすごい勢いで演算処理を行える、らしいのです。
このシステムが実用化されれば、まったく技術も知識もない人間でも、
倉庫での荷物運び作業をこなすだけで電算処理に貢献できるとのことなのです。
まあ確かに技術部でも人手は欲しかったところなのですが、
何もこういう形で無理矢理それを実現しなくても・・・とほほ。
っていうか博士、そろそろ出して〜〜〜〜!
ああ、センパイは元気だろうか・・・。
ボクはしばらく帰れなさそうだけど、電脳空間の彼方から見守っています。
今度会えたら、ボクが居ない間の出来事とか話してもらえるかな?
うう、また会える日を夢見て、今は仕事をこなします・・・。
あれほど人が残っていた二次会も,夜の闇が深まるにつれ,段々と人がいなくなっていく。テーブルの
上の空になった食器は片付けられ,料理や酒は,一部を残して片付けられたり,テイクアウトされたり
している。会場を照らしていた電灯も,不必要な物は消灯される。本格的に会場を撤去するのは明日に
なりそうだが,それでも祭りの終わり,その寂寥感が,会場を漂っている。
俺も片付けに参加し,食器などを一通り運んだ。今夜一泊する客人たちにも,宿を案内する。その後,
まだ残っていた隊長夫妻やその周りの知人達に挨拶し,会場を辞去した。彼らの多くが,明日からまた
戦いの日々に身を投じる事となる。彼らの内何人と,再び会うことが出来るだろうか。
叶うことなら,全員と無事再会したいが…戦争は甘くない。
暗闇の中を,懐中電灯の明かりを頼りに自宅への帰路を歩む。静かな夜の空気と虫たちの声。祭りの雰
囲気と酒に昂揚していた気分が,徐々に冷えていく。
自宅に戻り,寝台に寝転がる。ぼんやりと考え事をする。昨夜の,エヴァ・フェットとの衝撃の再会や,
今日の式や披露宴での数々の出来事,リツコ博士に打ち明けられた秘密。そして聖母の表情と言葉が,
再び脳裏に蘇る。
「残された時間は短いわ。悔いを残さないようにね」
フン!だからどうしたっていうんだ。それが本当のことだとしても,俺は俺でしかない。これまで通り,
自分のペースで生きるだけさ。そんな開き直りで不吉な言葉を頭から追いやり,寝酒を飲んで眼を閉じ
ると,まもなく深い眠りに落ちていった。
今夜は無理ぽ。次夜はネタ書くです。。。
微妙に隔日カキコが続くかと思われますです。
拾で終わるとなんとなくキリが言いなぁとか思い。
>黒メガネさん
スレ立て、勢力情報カキコお疲れ様です。
>>7などを見ると、大きくなったもんだと他人事のように思ってしまいます(笑)
粗筋の件ですが、伍〜八を確認しますと粗筋がカットされてますね。
表立った大きな事柄を四から八までまとめると蝿騒動、旧東京会戦、
大阪会戦、大使誘拐、辺境擾乱、結婚式の六つでしょうか。
人の動きはもちろんこれだけでは伝わりませんけど……
いっその事どっかフリーのスペースでも借りてウプしますか(4MB相当)?>皆様。
そこまでするのも以下略かなぁと言うところですが、当方、いちおー全部保存はしております。
と言う事で今夜はこれにて。スマソ。
「ずいぶんと盛り上がっておるのォ、ふぉっふぉっふぉっふぉ・・・」
聞き覚えのある声が聞こえ、他の3人の表情がこわばった。さすがに武器に手を出す者はいなかったが。
「わしも仲間に入れてくれんかのォ〜」
俺は席を立つと、隣の椅子を後ろへ引いた。
「これは親方様・・・さ、さあ、どうぞ・・・おかけ下さい」
「おう、これはすまんのォ〜、それでは遠慮なく・・・」
異様に身長の高いサンタクロースは俺が後ろに引いた座席に座ると、テーブルの上からワイングラスを取り上げた。
「あ、これは気がつきませんで・・・サードインパクト前から自衛隊の倉庫で眠っていたワインでございます。どうぞ・・・」
ついさっきまでお姫様気取りだった俺が、今度はサンタクロースにワインを注いでいるのを見て、他の3人は驚いている。
「ね、ねえ、エヴァ・フェット・・・そのサンタさん、知り合いなの?」
「まあ、まあな・・・」
「ふぉっふぉっふぉ・・・わしはトライラックス本国から来た査察官じゃよ。評議会の命令でな、フウイ大使が真面目に仕事をしとるかどうか、変装して様子を見に来たのじゃ」
とっさにうまいことを言うものだ。実際には自分が評議会もトライラックス本国も陰から操っているくせに。
「まあ、そうだったの。ただ者ではないとは思ってたけど、どうりでねえ・・・。アタシはスティンガー。フウイ大使の護衛として最近雇ってもらったの。お見知り置きよろしくね」
「ほう、おぬしがスティンガーか。エヴァ・フェットからかねてより聞いてはいたが、噂通りの男じゃのォ〜」
噂通りの男、という意味は深く考えるまでもない。そのまんまの意味である。
「諸君はフウイ大使の身辺警護としていい張り詰め方をしておるのォ〜。わしに対しても、もう1人の飛び入り参加者に対してもな。そうじゃ、ご褒美に君達にもプレゼントをあげよう」
「え? アタシ達にもプレゼントくれるの? わあい、ありがとう〜!」
バーベム卿のサンタクロースは大きな袋の中をガサゴソとかき回した。
「これ、スティンガー。おぬしはこれから酔っ払って走る時にはこのパンツを穿くと良い」
バーベム卿のサンタクロースが袋の中から取り出したのは、何やら三角形の布切れに紐がついたような物体であった。
「フリチンではブラブラして走りにくかろう。しかもこれは後ろがほれ、ティーバックになっておるから露出度は満点じゃぞ」
「わあ〜っ、ティーバックなんてかっこいいわね。アタシ、前からティーバックのパンツ欲しかったのよ」
馬鹿馬鹿しくて聞いていられない。これがサードインパクト後の世界の有力者が交わす会話か!?
「それから、潤滑用ローションとゴムサックもやろう」
たしぎ曹長はそばで聞いていて何が何やらわからないという顔をしているが、メンチは俺の方を見ながらやけにニヤニヤ笑っている。
「そして、痔の薬じゃ。肛門は大切な器官じゃから、普段からていねいにケアをしておかねばならん。特におぬしのような趣味者はのォ〜」
俺はそっぽを向いていたが、その段階でようやく気付いたたしぎ曹長が笑い出した。
「これ、お嬢さん達。君達にはこれらをあげよう」
バーベム卿のサンタクロースが袋の中から取り出して、メンチとたしぎに渡したのは荒縄と鞭とロウソクであった。
もちろん使い道をいちいち説明する必要はあるまい。趣味な悪い親方様である。
「これ、エヴァ・フェット。お前にはこのコンドームじゃ。アナルセックスをする時にはこれを使わぬと、尿道炎になってしまうからな」
メンチとたしぎが笑い転げ、スティンガーは赤面していた。
メンチはともかく、たしぎの奴は気に入らん。このメガネザルは俺のことを出来損ないだと馬鹿にしていやがる。
「おっと、いかん、いかん。大事な物を忘れておった。おぬしにはもうひとつ、重要な物を渡しておかねばならんかったのじゃ」
「重要な物?」
バーベム卿はまた袋の中をガサゴソ探っている。
「あ、あの・・・その袋、一体どうなってるんですか? 袋自体の大きさに比べて中に入っている物が多過ぎるような気がするんですが・・・」
「おう、これか。フウイ・ノ・レイも同じことを指摘しておった。この袋はの、四次元構造になっておるのじゃ。ちょうどドラえもんのポケットみたいにな・・・はて、どこへしまったかのォ・・・」
「おう、これじゃ、これじゃ」
バーベム卿が袋の中から引きずり出して、テーブルの上に置いたのは銃器のようであった。
「これは・・・ラスガンのようですが・・・?」
その銃器はサルダウカー兵が携帯している対シールド仕様殺人兵器ラスガンに似ていたが、俺が知っている物とは形状が異なっている。
「うむ。しかし、従来のラスガンとは違う。キサラギ博士達の研究チームが新たに開発した対ATフィールド仕様の特製新型ラスガンじゃよ」
「なッ!? 対ATフィールド仕様? と、言うことは、対使徒、対EVA戦用・・・ってことですか!?」
他の3人は俺とバーベム卿の会話について来れない様子であった。
「そうじゃ。これは試作品じゃが、本国ではすでに量産段階に入っておるはずじゃ」
「対使徒用、対EVA用の兵器がすでに量産段階に入っているということは・・・」
「いずれは特殊任務に就く者達に支給されるであろうが、取り合えず先がけてうぬにこの試作品を渡しておく。訓練にでも使うが良い」
特殊任務・・・もちろん問い返すまでもない。先ほども聞かされた通りだ。
いずれトライラックス側も日本国内の抗争に介入せざるを得ないだろうし、場合によってはゼーレの残党を暗殺することになるかも知れない。
「さて・・・ずいぶんと長居が過ぎたようじゃな。そろそろトライラックスへ帰るとするかの・・・」
そう言うと、バーベム卿は席を立った。やはり異様に身長が高い。
「あら〜ん、もう帰っちゃうの? 知り合ったばっかりなのに残念ね」
「うむ、本国へ戻って評議会に報告せねばならんからのォ」
「そう・・・それじゃあ、ギーガー様にもよろしくって伝えて下さる?」
「おう、伝えておこう」
「遠い所、わざわざ御苦労様でした。親方様」
「今日は久しぶりに楽しかったぞ。新郎新婦にも幸せにと伝えておいてくれ。このような楽しい状態がこれからも続けば良いのじゃがな」
そして、バーベム卿は歩き去って行った。
その後姿にはかつての仲間達とは異なる理想主義や野望を持ってしまったがゆえに、仲間達を裏切らざるを得なかった哀愁が漂っていた。
バーベム財団やトライラックスがゼーレの分派勢力だったとすると、
逆にゼーレの側からはバーベムは裏切り者だということになるわけです。
それにしても・・・
エヴァ・フェットはバーベムを「親父殿」「親方様」と呼び、
バーベムはエヴァ・フェットを「私のかわいい娘」と呼んでいる。
エヴァ・フェットはブルーの髪の毛をポニーテールにしているお姫様志向者、
バーベムの声は家弓家正。
つまり、
エヴァ・フェット=ビビ
バーベム=コブラ王
・・・なわけだな。
そのうちクロコダイルみたいなのが出て来て国を乗っ取ったりして・・・。
こんにちは。お引っ越ししてくださった皆様、手早い対応ありがとうございます。
>トライラックス担当さん
バーベム卿は「ラーゼフォン」でしたか、スマソ。
どちらにしろ自分は詳しくないですので、そちらにお任せ致します。
>>19 もしや。
もしやですが、自分の予想が合ってましたら・・・どうか、ご復帰を。
かなり切実に待ってますから。勿論、強制力など自分にはないですが、このままだと・・・
間違ってたら本当にごめんなさい。
>>20 新人君キター!!
お帰りなさい! もう二度と会えないかと思ってましたよウワァァァァン
なるべく早く本社オペパートで絡ませて頂きたいです、その時はどうかお相手を。
すみませんが>27の続きです。
>提唱者さん
ネタカキコ待ってます・・・隔日ってそんな(泣
ご指摘、どうもすみません。どうも最近注意力散漫です。
あらすじですが、自分も、確かに下手に書くよりは、直接スレを読んでもらった方がよくわかるし
ずっと楽しいと思います。特に一発ネタスレの色が濃かった壱スレ目・弐スレ目最初は、
どんなあらすじ書いてもあの空気ってかノリは伝わりませんから。
という訳で自分はうpは全然構わないです。
初めてこのスレに入る人(いるのか)には、できたらまず壱スレ目を読んでほしいですし。
壱スレ目ってなんだかんだ言って凄かった・・・スレ外でも好評な前半部分だけじゃなく、
後半、スレの流れが決定されていく間のあのものすごい勢い、どんどん加算され
充実してく設定、ポジションが決まり動き始めるキャラたち(考えてみれば
「E」もネルフも綾波教も、根本設定は全部あの頃に決まっていたという話)
さもなくば、あらすじつきの四スレ目から。
あの辺りはもう完全に「今」の流れですから、あのスレ一本読めば雰囲気はわかるかと。
さてスレ数ですが・・・確かに「拾」で終わればキレイですね。その際サービスサービスぅは
是非そちらに書いて頂きたいと(以下略・・・だってカコイイっすよ四スレ目のアレ)
あらすじ、自分の見解は以上ですが、どうしましょうか・・・
あまり長くなるのもマズいので、とりあえず各スレの紹介文ってか煽りみたいのを
書いてみようかと思ってます。それと、重要と思われる用語&設定のまとめ。
問題なければ明日の昼間にでもやります、
各担当さん、GO/STOPの指示を。
また、「この方がいいんでない?」「そりゃ余計だろーYO!」等ありましたら、どうぞご連絡を。
ネタカキコもせずに態度デカくレスばかり、ごめんなさい。
夜はたぶん来られません。それでは。
「どれ、こっちの方にも挨拶をしておかねばならんのォ、ふぉっふぉっふぉ・・・」
碇ユイさんと話している所へ、聞き覚えのある声が聞こえた。
エルンスト・フォン・バーベム卿扮する飛び入りサンタクロースである。
背中と腰をかがめてはいるが、異様に身長が高いのがわかる。
「今日は大活躍じゃったのォ、フウイ・ノ・レイ。それから、碇シンジ君・・・じゃったかの?」
「どうして僕の名前を? 貴方は一体誰ですか? その身長はもしかして父さん? いや、違うな・・・誰だ?」
碇君が困惑している一方で、ユイさんはサンタクロースの顔を覗き込んで笑った。
「貴方・・・バーベムさんでしょ? 昔、ゼーレで準幹部だった・・・」
「何を言うか・・・人違いじゃろ。わしはただのトライラックスの査察官じゃよ。駐日A級大使が真面目に仕事をしとるか、変装して様子を見に来たんじゃ」
なるほど、私達と知り合いであることが外部の人間にバレても、そう言って誤魔化せば良い。
「また、そんなふうにとぼけて・・・」
碇ユイさんはまた笑ったが、今度は真面目な顔になった。
「いや、あながちとぼけているわけじゃないようね。それじゃ、ゼーレの方はもうお止めになられて、今はトライラックスの方に?」
「君にはかなわんなあ、碇君・・・」
バーベム卿の口調が変わった。
「そうじゃよ。キール達のやり方にはついて行けなくなったので、今は好きなようにやらせてもらっとる」
「好きなように、ねえ・・・それじゃ相変わらず、女の子をアパートに連れ込んでビデオを取ったり、女子更衣室に忍び込んだり、ブルセラショップへ入り浸ったりしてるんですか?」
「これまたかなわんのう・・・まあ、それがわしの生きている楽しみじゃからな。人類補完計画などのせいでわしの楽しみを壊されてたまるか!」
そう、バーベム卿がゼーレの準幹部だったのでありながら、ゼーレの本隊と反目する所たなった根拠がそれなのだ。
すなわち、彼がロリコンでブルセラマニアだったからである。
「ところで碇君、君達はどこまで知っておるのかね?」
「え? 僕ですか?」
「あ、スマン。碇シンジ君ではなく碇ユイ君の方な。キール達12人が生きていることは知っておったかね?」
30 :
29:03/01/15 18:20 ID:???
× 女の子をアパートに連れ込んでビデオを取ったり、
○ 女の子をアパートに連れ込んでビデオを撮ったり、
× ゼーレの本隊と反目する所たなった根拠がそれなのだ。
○ ゼーレの本隊と反目する所となった根拠がそれなのだ。
奉行と隊長に話をして、ふとフウイ大使の方を見ると、例のサンタクロースが彼等に話しかけていた。
さっき聖母の言っていた事を真にうけるなら、彼こそ例のトライラックスの背後にいる存在という事
いなる。フウイ大使に直に言う事でもあるのかな?
そして、彼等の話を聞いていると、彼自身、かつてのゼーレの準幹部クラスだったらしい。そして、
現在はゼーレに反目する立場であるとつげている。しかし、その訳と言うのが、またとんでもない理
由だ。まあ、正直な理由と言るが、トライラックス関係者がああいうのばかりである理由もわかった
気がする。そして、サンタクロースは語った。
「キール達12人が生きていることは知っておったかね?」
するとユイ博士は答えた。
「もちろんですわ。だからこそ私達はこの戦いを始めたんです。」
そして、ユイ博士やレイ君が言うに、碇ゲンドウ司令(俺は会った事は無いが)がサードインパクトの
最中に彼等の存在に気がつき、そしてその事によってシンジ君達の事を案じた時、エヴァもろとも補
完世界に引き寄せられ、現在にいたるんだとか。そしてユイ博士は言った。
「全てを終わらせるのが私達の目的です。元々私達が始めた事が原因なのですから」
32 :
31:03/01/16 00:02 ID:???
どうも。この所書きこみが停滞してる上、キーボードのキーが五つばかり使用不可になってたりしてます(W
ちなみこの後開場がお開きになった後シンジやレイ達を、綾波寮責任者が車で送る予定です。
ちなみにスレまとめはあってもいいと思います。
よく解らない話になってる。
ケイジにわざわざ連れて来させるし。ここ意外に冷えるんだよね。
「……だからーへんしんってゆーか、ぽーずをきめればいーのっ」
アクサがくねくねっていうか、ぶぃしっとポーズをとる。
彼女が言うにはね、そうすればなんかすんごい事になるらしい。
でもさ、こんな小さい子の言う事をそのまま聞けると思う?
難しいよね、僕ぐらいの年になるとさ。
「だぶりすはつよくなりたいんでしょ。だったらあたしのゆーことをききなさいっ」
少しずつなんだけど、態度が大きくなってる。
僕の方が年上なんだからさ、もうちょっと気を使うとかできそうなもんだけど。
話した相手が悪かったのかなぁ。やっぱり。
「あの域」の力を手に入れたいんだけどどうすれば手に入るのかなぁ?
って呟いた結果がこれ。
この子に付き合ってまたエヴァばっかり見てたから、思わず出ちゃったんだよね。
「そう言われてもねぇ……」
頭を掻きながら視線をそらす。
今日のお昼なんにしよっかな…培養シーフードのカレーも飽きたし、缶詰も味気ないんだよね。
ピーナッツでも炒ってもらって……
「ほんとうだったらっ」
「うんうん。わかったから。そろそろお昼だし、食堂に行こう?」
よし。たこ焼を大阪の方から直送してもらおう。
ついて来る気配がないから振り返って見ると、アクサが口をへの字にして両手をぐーに握っていた。
「どうしたの? お腹へってない?」
何も応えない。ん? よく聞いてみると何か唸っている。
「う〜〜〜〜う〜〜〜〜」
何がそんなに不満なの? 相手にされなかったから拗ねてるのかな?
口を尖らせでもしたら少しは可愛げがあるのに。
「う〜〜〜っ、うそじゃないんだからっ!! めんたまひんむいてよくみるのっ!
………へんしんっ!!!」
アクサが両手の平を指の先までビシッと広げて額の上辺りで交差させて、山を描くように手を振り下ろした。
「!?」
なっなんだ!?
突然のフラッシュに思わず手で顔を覆った。
「………………ん?」
おそるおそる目を開けるとそこには………
「これでわかったでしょ!」
「……………………」
「なんとかいいなさいっ!」
なんていうか、その……
「……プ…ぷくくく……だっ駄目だ、アハハハハハハハハハハハ…」
「なんでわらうのよ!」
プチ弐号機が怒って足踏みする。
何が出てくるのかと思ったら……気が抜けたって言うか、それなりって言うか。
笑っちゃうよこれは。かわいーし。
「やめるのっ!」
「ハハハハ…ハ?」
プチ2号機の右手がCGでメタモルフォーゼを起こさせたかのようににゅーっと伸びて、
ポジトロンライフルを持った形になる。
銃口がこっちを向いて、引き金にかけられていた指が曲がる。
「うわっ!?」
ビーム光が甲高い音をさせながら僕の数枚の壁を削り取り、軌道をそらされて後ろの壁にぶつかった。
「………………」
思いの他、大きい穴が開いている。訓練してなかったら危なかった……
ビーーッビーーッビーーッビーーッ
冷や汗ついでに点滅する赤、ビープ音。
うわマズッ、今ので警報機が作動したんだ。
「ほんきだしたらこんなもんじゃ!? ちょっとなに「逃げるんだよ!!」
プチ2号機を小脇に抱えて脱兎の如く。
今見つかったら怒られるだけじゃ絶対済まないよ!
「ダブリス! またお前か!!?」
36 :
35:03/01/16 01:21 ID:???
「プチ」弐号機はアクサ本人の大きさゆえと言う事で(笑)
武器の取出しは己自身を組成変化させて、という形をとりました。
初号機や零号機のように別空間に保管してはいないです。
ダブリスとの契約と呼べるものはまだ少しだけ先になります。
>トライラックスさん
AngelArmsや研究施設の技術者らがそちらの国の
「戸籍」や「国際契約」を処分しようとしております(前スレ>492)が、状況はどうしましょう?
復興していない僻地についてはすでに処理されている可能性が非常に高いですね。
しかし中央ともなれば少しはアレですし、ラスガンの量産(
>>25)もあるようですね。
電子戦が望ましい形かなぁとか勝手に思っているのですが、いかが致しますか?
トライラックス国の統括管理システム?(ハード)については何の情報も描写されてないので、
情報をできれば頂きたいなあと以下略。
絡み無しなら無しでもこちらは大丈夫ですけどね。
御一考よろしくお願いします。
今夜はこれにて。
いい加減義手の制御システムのテストを終了させてくれー
雑念をまほろさんに全て覗かれて非常に辛い。
「スズキさん、エッチなのはいけません。」
うぎゃぁぁ!頭の中を見透かされる。
「頼むまほろさん、俺の考えを覗くのはやめてくれ。」
「ななこさんが居るにも関らず男性と浮気した身でありながら
何をおっしゃってるんですか。」
エヴァ・フェットを男と気が付かずに犯そうとした
あの日の悪夢を他人の前で言うなー!
「ふぉっふぉっふぉっふぉ、お主両刀使いだったとはのぉ。」
「爺さん違う、俺は無実だぁー!」
嗚呼、管制室に繋がる無線機の奥から囁き声が聞こえる・・・・・・・
38 :
37:03/01/16 03:24 ID:???
4日ぶりにようやく書けた。
皆さんに迷惑をおかけして本当にすみません。
39 :
28:03/01/16 16:15 ID:???
上で偉そうに吹いていた黒縁メガネ他です。
>>38 便利屋さん
お帰りなさいませ。ご苦労様です。
>スレまとめ
・・・・・・無理でした。
素直に前のあらすじ貼ります(伍スレ目>15辺りの奴)
欠けてる分も責任持って続き書きます。
さんざん生意気なこと言って申し訳ありませんでした。
夜までお待ちください。
;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
「もちろんですわ。だからこそ私達はこの戦いを始めたんです」
碇ユイさんはバーベム卿の問いに答え、以前、私が碇司令から聞かされたのと大筋では同じ内容の話をした。
「全てを終わらせるのが私達の目的です。元々私達の始めた事が原因なのですから」
「全てを終わらせる、ねえ・・・まあ、とにかく人類補完計画に関してはほぼ同じ見解かのォ・・・」
バーベム卿は言葉を一旦区切ってから続けた。
「しかし、人間というものはそれぞれに価値観も違えば異なる目的や理想を持っておるものじゃ。これから先、場合によっては君達とも対立することになるかも知れぬのォ・・・」
「・・・かも知れませんね」
「おお、そうじゃ。君にもプレゼントをあげよう」
と、言いながら、バーベム卿のサンタクロースは袋の中から鞭とロウソクと荒縄を取り出した。
「ほう、四次元構造になった袋ですか。それは便利ですね」
「ほれ、ゲンドウ君が帰って来たら、これらでお仕置きをしてやると良い」
「まあ、あの人も喜ぶことでしょう」
碇君は訳がわからず、キョトンとしている。
「それから・・・シンジ君だったな、エヴァ・フェットから聞いて事情は知っておる。綾波教に捕まっている彼女が戻って来たら、この衣裳を着せてやると良い」
「何ですか、これは・・・?」
バーベム卿のサンタクロースが碇君に渡したのは黒いテカテカした光沢のあるレオタード、と言うよりもむしろコルセットのような衣裳である。しかも、それが2着。
「2着あるから片方はそこの彼女に着せてやると良いだろう。そのうちには3人で楽しんだりしてな」
後輩の綾波レイは頬を赤らめている。
「相変わらずのご趣味は健在ですね」
碇ユイさんが言った。
バーベム卿がかつてゼーレの幹部だったのでありながら、組織本隊に反目する所となった根拠をキール達が知ったらどう思うだろうか・・・?
41 :
40:03/01/16 18:16 ID:???
トライラックス担当です。
>????さん
絡みありがとうございます。
バーベム卿が旧ゼーレの準幹部だったと設定すれば、
ユイとも面識があってもしかるべきだと思いましたので。
>黒縁メガネオペレーターさん
これまでの荒筋は激しくぎぼ〜んなのですが、
御無理はなさらなくても結構です。
>E計画提唱者さん
今後のストーリー進行上、トライラックス本国の
「戸籍」や「国際契約」を処分されると困ることが
ありますので、E計画側はそれらを処分しようと
潜入したが、結局は果たせずに帰って来たとか
いうふうにして下さると助かります。
>便利屋スズキさん
お久しぶり! 前から思ってたんだけど、
日重工のじいさんって何かバーベム卿とキャラが
かぶっているような・・・遠い親戚だとか?
42 :
大阪:03/01/16 21:13 ID:???
初めてこのスレッドを見に来る人もおるやろと思うから私がこれまでの荒筋書いたるで。
2016年、サードインパクトいう災害が起こって世界人類は壊滅的な打撃を受けたが、『北斗の拳』みたいな状態を経て徐々に秩序を取り戻して行った。
日本国内では何箇所かの都市も建造され、復興して行った。
私が住んでる海上都市大阪もそのひとつや。
ところが、会場都市大阪のすぐ近く、京都には怪しげな宗教団体・神聖綾波教団が大神殿を構えとる。
日本国内はネルフ・トライデント系列団体とこの神聖綾波教団が勢力を二分して抗争を続けて来た。
神聖綾波教団はこの抗争で芦ノ湖の教団本部施設を放棄して敗走して以来、今度は海上都市大阪に勢力を伸ばして来よった。
そこで会場都市大阪の偉い人達はネルフ・トライデントに救援を求めるため、関東地方へ使節団を送り込んだんやが、この時は私もそのメンバーに加わっとったんや。
私が大阪へ戻って来たら、今度はトライラックスいう外国の艦隊が大阪湾に入って来て、『ソーソソソ』いう航空母艦で晩餐会を開きよった。
このトライラックスいう国はサードインパクト後の世界に頭角を顕しとる新興国家で、日本にも勢力を広げようと企んどるらしい。
そやが、そのトライラックスの空母『ソーソソソ』が晩餐会の最中に爆発して沈没したんや。
表向きには便利屋スズキいう人が持ち込んどった爆発物のせいやと言われとるけど、綾波教団側の陰謀やいう説もあるらしいで。
そして、海上都市大阪は綾波教団に制圧されてしもうた。
43 :
大阪:03/01/16 21:26 ID:???
>>42の続き
私も綾波教団に味方をするボスク=ナカガワ・レイジいうならず者の一派に捕まってしもて、通天閣で人間お好み焼きにされかけてしもうた。
その時、私を助けてくれたのがトライデントの部隊と紫色の鎧を着た巨人に変身する碇シンジいう美少年やったんや。
ネルフ・トライデントの活躍でボスク=ナカガワ・レイジの一派は逮捕され、綾波教団は海上都市大阪から撃退された。
その夜、私達はランチマスターの人達に雑炊を作ってもろて食べさせてもろた。
世界征服を狙う軍事大国トライラックスの駐日A級大使フウイ・ノ・レイは身体が機械でできとるサイボーグ人間やったが、本当はええ人で海上都市大阪の復興のために協力する言うとる。
それで、ネルフ・トライデント、海上都市大阪、トライラックスの三者間には和平関係が成り立っとる。
そやけど、その一方で綾波教団側はトライラックスを味方に引き入れようと選択を迫っとるそうで、フウイ大使はこの機会に教団側に和解を提案するつもりらしい。
そないにうまい具合に和解ができたらええねんけどな。
今、私は旧東京近郊の農業プラントにおる。
ランチマスターの隊長さんがここで結婚式をやっとって、私も海上都市大阪の代表として参加しとるんや。
それにしても、これからどないになるやろな? サービス、サービスやで。
44 :
町奉行:03/01/16 21:55 ID:???
どうやら宴会もそろそろだな。
みな、それぞれに帰っていってる連中も
多いし、リナ、俺たちもそろそろおいとま
するとしようか?
ああ、判ってるって。
気にはなるだろうな。
けどな、リナ。
いつまでも湯本も今のままではいねえよ。
この農場と同様に、田畑をつくりもっと
安心して人がすめるようにするさ。
そんときゃ、おめえの姉妹も何人か
こっちに来て手伝ってくれるってことだ。
だから、挨拶できないからって気にするな。
それにな。
隊長夫婦が京都から戻ってきたら湯本で
暮らすかもしれねえ。
その準備をしねえとなんねえぜ。
人が普通に暮らせるところに湯本はなるのさ。
明日があるんだ、行くぜ。
町奉行書きです。
奉行はこれでお暇して、湯本に帰ります。
がまの油売りの方は流れで入れられそうに無いので
やりませんでした。
あらすじ作業中だった黒縁メガネ他です。
終わりました。
ので、貼ります。
トライラックス担当さん、すみません。
が、大口叩いたので。
随分長いですが、ご容赦を。
あのサードインパクトから二年が過ぎた世界。赤い海から人々は戻ってきた。
しかし、人口は約半数となり、政府機構が崩壊した無法の世界になっていた。
日本もその例に漏れず、相田ケンスケ率いるミリオタ集団・ケン王軍、
山岸マユミのもとにならず者たちが集まったマユミ野党団などの無法物集団が跳梁し、
旧ネルフ本部跡に生えた「樹」の周辺にはネルフ本部に残された物資を狙う
盗掘者達が徘徊する状況だった。
また、世界的に勢力を誇り、リリスである綾波レイを崇めフォースインパクト発動を
公言するカルト宗教団体「神聖綾波教」の存在。綾波教は芦ノ湖に本拠を置き、
着実に信者を増やす一方、本尊たる綾波レイを捜索していた。
そんな中、日本でも復興のきざしは見られる。旧東京では時田シロウをリーダーとする
日本重化学工業共同体が、かつて開発されたロボット・ジェットアローンの
原子炉を利用した原発を作り、一早く復興を遂げていた。また、旧東京近郊では
有志によって農業プラントが作られ、大規模な食料生産も行われ始めていた。
関西では海上に都市が建設され、大型船舶の集合体「海上都市大阪」として復興し、
元首都である第二新東京市では、旧日本政府の人間が政治機構を復活させていた。
そして、このまま緩やかな平和が続くかと思われた矢先、時代は再び混迷する。
人を始めとする既存生物を小型の使徒に変貌させる怪蟲の出現、
武装化して暴威を振るう綾波教。小型のエヴァンゲリオン初号機・弐号機へと変身し、
使徒もどきを狩る女達。ザンバラ髪でジャックナイフを持つ謎の巨人。
正体不明の赤眼鏡に髭の怪人『G』。
彼等の存在が動乱を巻き起こしていく……。
そんな折、箱根で綾波教はマユミ野党団と激突する。そこに現れマユミ野党団に加勢
したのは、元戦自の機動兵器パイロット候補生の少年達を中心に構成された武装集団・
「トライデント」だった。(彼等を誘導してきたのはケン王軍を壊滅させられたケン王こと
相田ケンスケだった)戦闘後、トライデントはマユミ野党団と合流して、日本に取り
残されていた太平洋艦隊旗艦・空母オーヴァー・ザ・レインボーに乗りこみ、
そこにいた米軍とも手を結ぶ。これら一連の動きの背後にいたのは、単独行動を続ける
『G』すなわち碇ゲンドウの意を受けて動いていた男、加持リョウジだった。加持自身はその後、
鈴原トウジ、洞木ヒカリ、そしてエヴァンゲリオン参号機に変身する能力を持つ
鈴原トウジの妹と共に、トライデントに合流する事になる。
その一方、箱根のキャバクラ<E−VA>でボケた冬月と無気力に過ごしていた葛城
ミサトは第三新東京市に戻る事を決意する。つきそいのアルバイト店員と冬月との三人
で移動していた彼女は途中で碇ゲンドウの姿をした男…綾波教の教祖と遭遇して危機
に陥るが、そこに現れた『G』こと本物の碇ゲンドウに救われる。ネルフ本部に着いた彼女
は、旧東京からの調査隊に加わっていた自身の父と気づかないまますれ違う。
そして、そこで彼女を待っていたのはエヴァンゲリオン弐号機に変身する女性、
惣流・キョウコ・ツェッぺリン博士だった。
その後、日向マコト、青葉シゲル等の職員達も箱根近辺から回収され、
ネルフ本部の復旧に参加する事になる。彼等は本部地下に眠っていた零号機を
発見し、修復を始める。
かつてのサードチルドレン・碇シンジは元セカンドチルドレンである
惣流・アスカ・ラングレーと共に旧東京近郊の農業プラントで働いていた。
だが、そこも綾波教徒と使徒もどきの襲撃を受ける。それを救ったのは、
零号機への変身能力を持つファーストチルドレンこと綾波レイだった。
そして碇シンジは二股の道に走ったという…
一方、京都にある綾波教大神殿からは、大神殿を預かる九人の教団幹部・九大司教
が動きだした。銀髪に赤い瞳の同じ顔をした少年の姿を持つ彼等はそのうちの五人を東
へと送りこんだ。彼等こそ使徒もどきの発生する元凶であり、そのもとでは
使徒の力を持つ教団私設軍・改造騎士団までもが既に実用化されていた。
大神殿の地下にはバイザーをかけた老人の顔を持つ巨大な人面蝿が潜み、司教に命令を下す。
その怪物こそは教団の影の支配者にして、復活した人類補完委員会。
阻止された人類補完計画を、今度こそ完遂させようとするのが彼等の目的であった。そして、そいつの
座所には、かつて量産機に破壊された筈のエヴァンゲリオン弐号機が格納してあった……。
東へと派遣された五人の司教の一人、第七次席はトライデント討伐の前哨戦として
戦略自衛隊・厚木基地を襲撃する。だがそこにオーヴァー・ザ・レインボーが現れ、
厚木基地の生存者と共に綾波教徒に立ち向かう。しかし、第七次席は部下の信者達を
使徒もどきへと変貌させた。初めて綾波教が衆目の前で使徒の力を使用したのだ。
使徒もどきに苦戦するトライデントを救ったのは、参号機に変身した鈴原妹。
しかし彼女では司教にはかなわず、万事休すと思われた時、司教と同じ姿の少年…
渚カヲルが現れた。そして、司教がエヴァンゲリオン量産機へと変貌する一方、
カヲルは四号機に変身する。司教を撃破した後、彼はトライデントに合流した。
また、シンジの元に現れた第六次席の司教は、綾波教と反綾波教との戦いは彼と関係のある
人物ばかりが関わっていると告げる。シンジは拉致されかけるが、
そこにエヴァンゲリオン初号機に変身した碇ユイが現れ、司教は撤退を余儀なくされる。
シンジは母との再会を果たす。
一方、第伍次席の司教は、回収された量産機の残骸を極秘裏に京都に輸送していた。
大阪の目を避けるために北陸方面から日本海に出るルートを通った所、
修復した軍事衛星で偶然彼らの動きを察知した、その地のネット業者によって妨害を受ける。
改造騎士に追われた彼は付近の軍事施設に逃走し、救援を求める通信を行った。
彼の救難信号は、同じく衛星を復旧させて司教らの動きを監視していた
ネルフのもとにも届く。
トライデントのいる旧東京は、使徒もどきや改造騎士を大量に投入した
綾波教の大規模侵攻を受ける。
彼等を率いる第九次席の司教が融合し、操るエヴァ量産機に、トライデントは
苦境に立たされる。しかし、そこにシンジが隠し持っていたエヴァ初号機、そしてそ
れに融合したユイと共に駆けつけ、量産機を撃破し、トライデントと合流する。
だが同じ戦いの最中、突然現れた司教陣のリーダー・主席司教によってカヲルは重傷を負い、
シンジを追って旧東京に向かっていたアスカとレイは第六次席の襲撃を受ける。
レイは交戦中の隙をつかれ、第六次席に依頼された
賞金稼ぎエヴァ・フェットに、アスカを連れ去られてしまう。
ネルフ本部の地下、元ネルフのスタッフたちにもまだ調査されていなかった
セントラルドグマ下層には、逃げ出した綾波レイのダミーが群れを作ってひそんでいた。
彼女らは獣同然で、住処に入り込んだ人間を襲うこともあり、ネルフ地下の
「赤い目の化け物」としてサルベージ業者らの間で恐れられていた。
しかし中には地上に出た者もおり、箱根湯本の町奉行、トライデント所属ランドマスター
部隊隊長に保護された彼女らは、しだいに人間らしい自我と感情に目覚めていった。
その頃、ネルフ本部ではMAGIのパーツを盗みに来た便利屋が捕まっていた。
元綾波教徒だった社員、ダミーレイの一人である秘書を連れた彼は、
旧東京と北陸での一件を知ったキョウコに依頼され、北陸のネット業者の救出に向かう。
ネット業者は便利屋らの活躍で救助されるが、その直前、彼はアラエルタイプの改造騎士との
精神接触によって失われた記憶を取り戻していた。彼は誰にも正体を明かさないまま、
自らの目的に向かって進み始める。その胸の内にはかつて最後まで手の届かなかった
ある男への、暗い情念が燃えていた。
彼はネルフ本部内を探りつつ、ひそかにかつての仲間と接触し、この世の全てに
絶え間無く続く動乱を生み出すプロジェクト「『E』計画」を提唱する。
現在の世界の不安定さは彼の計画に賛同する者を次々と増やし、彼の元に集う者たちは
強大な組織を作り上げていった。そして機は熟し、彼はネルフ本部から去る。
このとき彼を止めなかったことが、後にネルフ、さらには世界そのものに
絶大な危機を呼び込む遠因となった。
この頃、トライデントに同行していた鈴原トウジとその妹、相田ケンスケ、洞木ヒカリの四人が、
戦火を避け、エヴァ参号機とともにネルフ本部に身を寄せる。
その頃、旧東京に戻った便利屋は部下の手を借り、もはや管理する者もない
あちこちの軍事衛星を支配下においていた。彼はそれらを利用して、綾波教・京都大神殿への攻撃、
『E』計画への妨害を行う。(この前後の攻防で相当な数の人口衛星が失われる)
これにより綾波教とE計画の面々に目を付けられた彼はネルフ本部に逃げこむが、
以前、自分の取引に応じないオーヴァー・ザ・レインボーの近くに
レーザーをブチこむ真似をしていたために、逆にネルフ側によって拘束されてしまう。
その後、旧東京からトライデント本隊がネルフ本部に合流すると、表向きは処刑されたことに
なりながらも、そこに揃った5人のエヴァ能力者、すなわちエヴァンゲリオンに変身し
その絶大な力を行使する者たちの手により、遺伝子レベルで別人となって解放された。
合流した旧ネルフ関係者達は戦闘準備や、施設の整備、地下にいたダミーレイの手懐け
等に追われる。この間、ケンスケと青葉が姿を消しても気付かないほどいそがしい様子だ。
かつてのネット業者、全てを思い出した提案者のもとで自己増殖を続ける『E』計画は
ますます強大化し、自由になった便利屋は密かに確保したアウトナンバーのエヴァンゲリオンで
日重工に売りこみをかけ、入りこむ。『E』計画提唱者は、かつてネルフ本部の地下で見つけた
ロンギヌスの槍の破片を媒介に槍そのものと同化し、新たな存在へと生まれ変わる。
そんな中、芦ノ湖の綾波教総本部で「聖母『綾波レイ』光臨の儀」が執り行われ、その様子は
ネルフ本部にも伝えられた。教団側の妙に妖艶な「綾波レイ」は、自分以外の綾波レイを
「偽りの聖母」、もしくは自身の分身と呼び、再びの人類補完の実現を約束。
同時にその妨害者であるネルフを排除すると宣言する。そしてネルフ側には、
教団が確保している惣流・アスカ・ラングレーを三日後に処刑する事が通達され、
ネルフ+トライデントに対し正式に宣戦布告がなされる。
その手始めとして、教団はネルフ本部内に直接使徒もどきを送り込んだ。使徒は
廃棄された零号機試作品を取り込んで本部を蹂躙するが、カヲルが四号機(巨大)を呼び出し、殲滅。
このときより、後に「芦ノ湖会戦」と呼称される、両勢力の最初の決戦が始まる。
アスカ処刑までの三日の猶予期間中、ネルフ+トライデントは32人のレイクローンを
旧東京へ避難させた。
また、『E』計画は今回のネルフと綾波教の戦いに連動した一大テロ計画の準備を進め、
さらに綾波教側では、既に芦ノ湖会戦以降を見越しての、海上都市大阪への
第伍次席の司教の派遣が行われる。
その頃、賞金稼ぎエヴァ・フェットは本来の雇い主の下へ向かっていた。
エヴァ・フェットはサードインパクト前に存在したカミーノ国特殊部隊「クローン・トルーパー」の
生き残りで、現在の雇い主である軍事大国トライラックスへ、入手したエヴァンゲリオン
初号機・零号機・参号機・四号機の細胞を届けていた。エヴァ細胞を手に入れたトライラックスは
独自の汎用決戦兵器の開発を開始し、次第に舞台の中央へと進みはじめた。
芦ノ湖会戦。
ネルフと綾波教が芦ノ湖で激突したその日、『E』計画の策略により、各地で暴動が発生する。
旧東京では日重工にいた赤木ナオコや便利屋等の活躍で、箱根湯元では町奉行の活躍で被害
は最小限に食い止められ、大阪は第伍次席がそれなりの所でストップをかけていたが、戦自
部隊の暴走で第二新東京市は壊滅してしまう。
そして、綾波教の総本山に突入したシンジはそこで第六次席の司教と生身同士で対決し、
見事彼を打ち破ってアスカを取り戻す。
しかし、それは一時的な勝利にすぎなかった。
脱出したところに再び現れた司教らの手で、ユイの初号機とキョウコの弐号機が罠にかかってしまう。
彼女らはエヴァの力をユイからシンジ、キョウコからアスカに継承させる事で
危機を脱し、シンジは初号機、アスカは弐号機に変身して、シンジは教団の新兵器・超機人、
アスカは第六次席を完全に倒す事に成功する。
だが次の瞬間、アスカは主席司教によって再び捕らえられてしまう。
全ては仕組まれていた。教団側は最初からアスカを返すつもりなどなく、
戦いを通じてアスカがエヴァの力を得、フォースインパクト発動に向けて有用な存在となるのを、
周到に待ち受けていただけだったのだ。
一方、手薄になったネルフ本部は『E』計画の部隊の急襲を受け、設備を完膚無きまでに
破壊された上、残っていた人員のほとんどを失い、参号機の鈴原妹までもが重傷を負う。
だが、そこに現れた『G』こと碇ゲンドウの手で彼らは苦境を脱する。『G』の手を借りて
妹から力を継承し、参号機と契約を結んでエヴァ能力者となったトウジは、取り逃がしこそしたが、
駆けつけた綾波レイとともに妹に傷を負わせた相手を撃破した。
しかし、この時ヒカリを連れて脱出した加持が行方をくらましてしまう。
戦闘は一応ネルフ+トライデントの勝利によって幕を閉じる。
綾波教の総本部であった芦ノ湖の施設は教団自らの手によって破棄され、
綾波教は京都へと撤退した。計画のいくつかを未然に防がれた『E』計画も、
次なる「祭り」に備えて再び地下に潜伏する。
しかし、ネルフ本部は大きな打撃を受けて維持が困難となり、さらに『E』計画参加者の
一人が送り込んだ遺伝子強化型のゴキブリ・鼠・蝿の侵入・汚染を受け、一度本部施設を
放棄せざるを得なくなる。この脅威の生物兵器は湯本の街まで侵入し、大騒ぎとなった。
この件により、ネルフ+トライデントは支援のある旧東京へと後退することとなった。
このとき、オーヴァー・ザ・レインボーは洋上で謎の艦隊と遭遇、不審に思ったカヲルが潜入する。
それは綾波教と手を組むべく日本にやってきたトライラックスの艦隊であった。
一方、『E』計画のメンバーは更に京都の街を急襲するが、司教達の反撃により敗退。
この事件の報復として、第参次席と第四次席の司教は『E』計画の研究所を襲撃・破壊するが、
逆に反撃にあい、第四次席が倒されてしまう。
旧東京へと撤退したネルフ+トライデントは、日重工の支援で立て直しを
はかりつつ、本部を占拠した生物兵器への対策を練っていた。
一方、トライラックス艦隊に侵入した渚カヲルは、同艦隊にてA級大使「フウイ・ノ・レイ」と
邂逅する。彼女はかつてエヴァ零号機の自爆で死亡したとされていた、「2人目」の
綾波レイであった。カヲルと話すことによって彼女は綾波教だけでなく、ネルフ側とも
和解してこの壮大な争いを納めたいとの気持ちを強めていく。
その頃、『E』計画提案者は特殊部隊「Angel Arms」に留守を任せて日本を離れ、
綾波教の聖母の姿を借りて世界各地を回っていた。思いがけぬ聖母の光臨に人々は狂喜し、
何も気づかないまま、次第に別の存在に入れ替わっていく。
彼の目的は、人々の魂を集めること。
海外の不穏な動きに不審を感じた第弐次席の司教が彼の痕跡を調査し、死海のほとりで
両者は邂逅する。司教は彼に襲いかかるが、その絶大な力の前に手出しもできず敗退する。
このとき司教が連れていたアスカもまた、提案者の力をわずかながら目にする。
加持リョウジはイタリアにいた。彼はイタリア綾波教の諜報員「MIB」の一人であり、
6thチルドレンである洞木ヒカリを連れてきたのだ。動揺するヒカリに、彼は
イタリア綾波教、そしてその背後のゼーレが、第二次補完計画の一角をなす
「虚数計画」を発動させるキーとして彼女を利用しようとしていることを告げた。
しかし彼の真の目的はイタリア綾波教の壊滅であり、さらに虚数計画の道具として
用意されていた幻のエヴァ4号機を使った、補完世界から逃れられないでいる人々の
サルベージだった。ヒカリは悩みながらも加持に協力することを決める。
その頃、芦ノ湖会戦前に避難したダミーレイたちを集めたマンション「綾波寮」に
異変が起こる。レイたちの一人がある男に殺されかけたのだ。彼は以前サルベージ業者として
セントラルドグマに潜ったことがあり、その際獣同然に人を襲うレイたちに仲間を
殺されていた男だった。レイたちは姉妹を助けるため、今一度彼を襲う。しかし
この事件をきっかけに、レイたちにはさらなる自我が目覚めていった。
その後、芦ノ湖会戦以前からレイたちの世話を任され、今は綾波寮の責任者となった
元<E−VA>アルバイトは、レイたちを連れ、旧東京郊外の農業プラントへと見学に出かけた。
そこで、レイたちは先の事件の男・サカキと再会する。彼は、ごく普通の少女たちとして
成長しつつあるレイたちを見て、既に昔の殺意は捨てていた。
一度は彼に殺されかけたレイの一人・アオイも、サカキの不器用だが暖かい心に触れ、
彼らの間にほのかな絆が芽生える。
しかしそれは突然に引き裂かれた。ネルフ本部に巣くう異形の害虫どもの王の一人、蝿王。
自我をもつことで、存在自体が世界にとってのイレギュラーである自分に苦悩していた彼は、
自分と出自は同じながらも正反対の存在であるアオイを攫い、自らの救いとしようとする。
姉妹の危機にレイたちが反応し、至急ネルフはアオイ救出作戦を開始する。
同じレイとしてランドマスター部隊の「レナ」、町奉行のもとにいる「リナ」、
さらにトライラックスA級大使フウイ・ノ・レイも同じ目的のもとに、
虫たちの巣窟と化したネルフ本部に集い、いくつもの邂逅が果たされる。
人間たちの進軍は虫たちを無情に蹴散らし、進退きわまった蝿王は
アオイの絆であるサカキを彼女自身の手で傷つけることでアオイの心を支配しようとする。
しかし、重傷を負いながらも差し伸べられたサカキの手、それはアオイに絆を思い出させ、
蝿王の目論見は砕かれた。
救出の後、フウイ・ノ・レイはネルフ+トライデントとも話し合う必要性を主張し、
綾波教との晩餐会に、碇シンジを招待する。
アオイ救出に集った人々は、こうして少しだけ互いを理解し始めようとしていた。
しかし、再びの混乱は、皮肉にもフウイ・ノ・レイのバックである
トライラックスから始まる。彼らの開発する独自の次世代エヴァンゲリオン、
そのパイロットとして、トライラックスは綾波教にある人物のクローン製造を依頼していた。
その完成品のテストとして、主席司教がエヴァの少ない旧東京へ攻め込む。
ネルフ+トライデントは大半の戦力をアオイ救出に当てていたため、苦戦する。
しかし残っていたトウジのエヴァ参号機、トライデント・バーミリオン攻撃隊、
旧東京に滞在していた便利屋の活躍、さらに独自の思惑にそってネルフに援助を申し出た
『E』計画が送り込んだAngelArmsチームFの助けによって、辛くも撃退に成功する。
だがその代償は大きかった。元が要塞都市ではない旧東京市街の壊滅、
経済的支援を担当していた日本重化学工業共同体への大損害、そして何よりも
非戦闘員を含めた無数の死者。生き残った市民、事態を知った
フウイ・ノ・レイの尽力で復興はいち早く始められたが、あまりにも大きな被害だった。
この件によってネルフ+トライデントは旧東京を離れ、綾波教と決着をつけるべく西へ向かう。
彼等の第一目標は、大神殿を擁する京都の前に立ちふさがり、
芦ノ湖会戦時より不穏な動きを見せる、海上都市大阪。
加持リョウジはその頃、6thチルドレン・ヒカリと4号機改の力で、
虚数計画をもくろんでいたイタリア綾波教総本山を壊滅に追い込んでいた。
彼はネルフ+トライデントと合流すべく、4号機改とともに日本へ向かう。
輸送中のアクシデントで4号機改はインド洋に沈んでしまうが、
加持、ヒカリは無事オーヴァー・ザ・レインボーに到着し、彼らを待つ
多くの人々との再会を果たした。
旧東京の惨状を目にしたフウイ・ノ・レイは、日本の内乱状態を収めるためには
ネルフ、綾波教の双方の話し合いの場が持たれることが急務であると痛感する。
彼女は外交官としての手腕を発揮して、大阪に停泊するトライラックス艦隊での晩餐会に
両勢力の代表者を招待する。いわばこの戦いの第三者であるトライラックスの立会いのもとでなら、
武力衝突を起こさずに話し合いによる和解が可能かもしれない、という配慮だった。
コスプレパーティーという趣向をとった晩餐会はなごやかに始まり、ネルフ代表、
エヴァ・フェットをはじめとするトライラックスの面々、便利屋、
そして綾波教の教祖、司教、聖母まで、この動乱に関わる人々が、
敵意を忘れてささやかな平和を楽しむ。
しかし、ネルフ側代表の一人として出席していた加持リョウジのミスにより、
便利屋の隠し持っていたN2爆雷搭載型軍事衛星の起動装置が作動してしまう。
変装して潜んでいた主席司教の機転によってN2攻撃自体は防がれたものの、
少なからぬ因縁を持つ彼の登場でシンジが暴走、二人の戦いが始まってしまう。
ともに強力なエヴァ能力者である彼等の戦いは艦全体を巻き込み、
ついに艦を沈没にまで至らせる。
主席司教はシンジを軽く撃破し、ついでネルフに対し、不用意な戦闘のペナルティとして
次なる戦いの開始を宣言する。
その舞台は海上都市大阪。芦ノ湖会戦前後からここに入り込んでいた第伍次席の司教の手により、
大阪は既に乗っ取られていたのだ。司教は、当時『E』計画が用意していた
バルディエルウイルスさえも自らの支配下におき、自身のアルミサエル能力と合わせて
大阪市民たちを汚染、強制的に使徒もどきに変貌させてしまう。
ネルフは彼らを救うため、汚染の源である第伍司教を倒すべく大阪に乗り込む。
戦いは混乱を極めた。
晩餐会の中止と艦の沈没をネルフの策略と解釈したトライラックス側も綾波教につき、
制裁のため軍を大阪に配置する。しかし、救いの手はまたも『E』計画から差し伸べられた。
彼らは、沈没の混乱のさなかに護衛とはぐれ、海を漂流していたフウイ・ノ・レイを
ひそかに確保し、彼女の身の安全を条件に、トライラックスに大阪からの軍の撤退を要求する。
同時にAngelArms三部隊を投入、市民の回復に手を貸す。彼等の真意をつかめないネルフは
警戒するが、圧倒的に劣勢に立たされる当時の彼らには、
『E』計画の助力を拒むだけの余裕はなかった。
シンジ、レイ、カヲルらエヴァ能力者たち、AngelArmsの精鋭たち、
ランドマスター隊メンバーらネルフ+トライデント兵士たちに助けられ、
ついにネルフは大阪の鎮圧に成功。第伍司教はシンジに決戦を挑むが、
さらなる成長を遂げたシンジに打ち破られる。決着を見届けた聖母は
「京都で待つ」という言葉を残して去り、大阪はネルフの手に明け渡された。
これが芦ノ湖・旧東京に続くネルフと綾波教の全面衝突、大阪会戦であった。
大阪会戦の一部は、死闘を繰り広げる彼らの知らないところでも起こっていた。
当初大阪進攻メンバーだったトウジは、戦闘開始の直前、一通の挑戦状を受け取る。
それは芦ノ湖会戦の際に彼の妹に重傷を負わせ、彼自身の追撃から逃れた
因縁のAngelArms、コード「ボーイ」からのものだった。再戦を望む彼に応え、
トウジは旧東京へと向かう。しかしそこで待っていたのは、
再戦に乗じて暴走しかけた仲間を自ら止め、瀕死状態になったボーイだった。
トウジは彼の言葉を聞き、その最期を看取る。
彼の死が、彼を溺愛していた姉の最後の枷をはずすことになるなど、知りもせずに。
また、大阪会戦の余波は戦いの後も長く及んだ。
トライラックスは『E』計画によって拉致されたA級大使フウイ・ノ・レイ救助作戦を開始、
綾波教主席司教の力を借りて、救出部隊をアフリカ奥地の『E』計画の研究所へと向かわせる。
同時期に、赤木ナオコにデータ奪取を依頼された便利屋も同じ施設を襲撃していた。
彼は晩餐会の席上でエヴァ・フェット殺害を犯しており、フウイ・ノ・レイ救出
別働隊として現れた彼の仲間たちと死闘を繰り広げる。取り逃がしはしたものの便利屋を倒し、
復讐を果たした彼らだが、研究所のトラップにはまってしまう。
その窮地を救ったのは、死んだと思われていたエヴァ・フェットだった。
彼は混乱に乗じて身を隠していたに過ぎず、さらに死の危険を通し、
新たにエヴァ能力者としての力を身につけていた。
彼等の戦いと再会から数日後、トライラックスの救出部隊本隊が研究所に到着する。
半壊した施設に途方にくれる彼等の前に現れたネルフ精鋭部隊、そして『G』。
彼等はトライラックス部隊と協力して、フウイ・ノ・レイを確保する
『E』計画参加者とのコンタクトに成功する。実はこの施設は巧妙に用意された
ダミーに過ぎなかったが、既に大阪会戦で要求が果たされたことより、
『E』計画サイドはフウイ・ノ・レイ返還に同意。彼女は救出部隊の前に無事な姿を見せる。
しかし、救出成功を喜ぶ彼等の前に、主席司教がエヴァ量産機三体とともに現れる。
それらはかつて倒した司教たちの機体で、現在は操縦する者もいないはずだった。
主席司教はそれらの新たなパイロットとして選んだ人物をネルフに披露する。
それは教団に捕らえられているアスカの細胞から培養された、彼女のクローンたちだった。
怒りに燃えるシンジ、キョウコらに対し、主席司教は全ては京都での戦いでと告げる。
同時にトライラックスに対しても、そろそろ第三者でいられる時期は終わりだと宣告した。
日本、そしてこの動乱に関わるのなら、どちらか一方と同盟を結ぶべきであると。
『G』の交渉によって戦いは回避され、主席司教の力で施設を脱出した彼等は、
アフリカ原住民の村で短い休息をとった後、日本へと帰還。
フウイ・ノ・レイの帰還によってネルフ・トライラックス艦隊間の緊張は解け、
両者は大阪にて停戦状態に入った。
この短い平和の間も、さまざまな事件が続発した。
ひとつは加持リョウジとヒカリ、そしてエヴァ4号機改を巡る一連の騒動である。
全滅したはずのイタリア綾波教の残党であり、彼もその一員だったMIBらによって
意識をのっとられた加持は、大阪会戦後のわずかな隙をついてヒカリと4号機改を奪取、
マフィアに占拠された動乱の地・シチリアへと消えてしまう。
しかしその後、洗脳を破った加持は逆にマフィアを巧妙に操作。抗争を誘発させて
MIBもろとも壊滅に追い込み、自らの多重スパイとしての因縁のひとつにピリオドを打つ。
もうひとつは、日本から遠く離れたトライラックスの辺境植民地、サルサ・セカンダスでの動乱。
トライラックスに対し、ネルフ・教団どちらか一方との同盟を要求する綾波教は、
なかなか立場を明らかにしない同国に対し、日本駐留艦隊ではなく
本国領を直接襲撃することで回答を迫る。襲撃は第弐次席の司教が率いる量産機四体、
パイロットとしてアスカクローンの一部を投入して行われ、サルサ・セカンダスにて開発された
トライラックス次世代エヴァ・K-1ゲリオンと激しい攻防を繰り広げた。これらのパイロットも、
以前教団からトライラックスに協調の証として提供されたアスカクローンたちだった。
トライラックスに渡った後、自我に目覚めた彼女たちの一人・シヴァは、仲間が全て倒される中、
唯一喰い下がるほどの実力を見せる。しかし、その彼女さえ量産機には及ばず、
このまま全滅かと思われた時、突然戦場に新たなエヴァが現れる。
かつてトライラックスから奪取され、独自に改良されたそのエヴァに乗るのは、
『E』計画のもとで育てられたもう一人の渚カヲルクローン・コード「ダブリス」。
彼とシヴァは共闘し、量産機を撃破。同時にトライラックス内部に潜入していた
『E』計画新部隊『D』も介入を開始する。AngelArmsの発展型であり、
すべての使徒能力を有する彼等は、その力で一時的に司教のアラエル能力すら突破する。
司教は彼等の力を認め、敗北した量産機を回収、撤退した。
そして最悪の事件は、京都に囚われたアスカの身に起こる。
主席司教の手で精神を書き換えられた彼女の心は声にならない悲鳴を上げ、彼女に関わる人々、
そして力を持つ一部の者に魂の絶叫を聞かせた。変貌した彼女は教団にその身を捧げる。
愛憎ともに彼女にとって最大の人物、碇シンジの、最強にして最悪の敵対者となるために。
混乱を増していく日本で、それでもヒトは時に平和を作り出していた。
ランドマスター隊を率いる隊長、その彼に獣状態から拾い上げられ、彼との絆を強めてきた
レイクローンの一人・綾波レナ。大阪会戦の戦火の中で互いの絆を確認した彼等は、
偵察任務の途中で立ち寄った旧東京の農業プラントで、結婚式をあげる。
隊の仲間、レナの姉妹であるレイクローンたち、アオイ救出事件で知り合ったサカキ、
綾波寮責任者、町奉行と綾波リナをはじめとする人々、そして駆けつけた
ネルフとトライラックスの面々。
多くの人々からの祝福を受けて結ばれた彼等の披露宴は、いまだ続く戦乱を忘れるほどの
盛大なものとなり、誰もが楽しんだ。パーティーの人出にまぎれて、綾波教の聖母、
トライラックスの実質的支配者までもが姿を見せ、彼らなりの祝いの言葉を贈る。
今後の戦いにあって、間違いなく新たな希望、そして絆の象徴となる出来事だった。
しかし、トライラックス本国の日本介入は、既に次の段階へ移行しようとしていた。
本国はこれまでに何度か接触してきた綾波教主席司教の意向を受け入れ、
教団と同盟を結ぶことを決定していたのだ。その任を果たすべく、新たなA級大使が
戦乱の続く日本へ送り込まれようとしていた。
ようやく舞台の中央へと歩み出る大国トライラックス。その真意は未だ明かされぬまま、
次の動乱が幕を開ける。
65 :
46:03/01/17 04:05 ID:???
以上、あらすじ改訂版でした。
訂正:
>>55の名前欄は「これまでのあらすじ・9」です。失礼致しました。
一応の目安。
>>47〜>51がだいたい壱スレ目、
>>52〜>54が弐スレ目から芦ノ湖会戦まで。
>>55・>56が参スレ目〜伍スレ目の幕間的な事件、
>>57が蝿王騒動、>58が旧東京会戦に対応しています。
(一部、時間的にちと前後してる部分あり)
>>59〜>61が晩餐会→大阪会戦→A級大使フウイ・ノ・レイ救出、の一連の流れ。
>>62・>63が、七・八スレ目の結婚式イベントの間に発生した事件。
>>64は結婚式そのものと、今後の煽り、となっております。
(今一番”表向きに”動いてるのは、たぶんトライラックスなので)
遅い上に何やかやとうるさくレスして申し訳ありませんでした。
抜け、漏れ、勘違い等ありましたら、自分までご連絡を。
責任持って訂正致します。
そうこうしているうちに、かなり時間がたっていたようだ。気がつけば大分人がいなくなっている。
そして、サカキさんが挨拶をして会場を去っていく。そこで俺も今回来てくれた人々に一通り挨拶や
礼を言っておく。すると、ミスミさんがそろそろシンジ君達を送ってはどうかと言う。彼等だけなら
ともかく、フウイ大使達も呼んでいるようだからと。
そこで俺はワゴン車を借りてシンジ君達を彼の家に送る事にした。
やがて彼の家が見えてくる。思えば彼はあそこでこのサードインパクト後の世界をアスカ君と生きぬ
いて来たんだよな。見れば、さすがに複雑な顔をしている。
そして、家の前で車から降りると、ユイ博士は俺にもやすんでいくように言い、更にちょっと待って
いてと言うと、シンジ君、レイ君と家に入っていった。
67 :
66:03/01/17 09:39 ID:???
うう…キー五つ使用不可はつらい………。
○黒縁メガネさん
おつかれ様です。大変わかりやすくまとまってると思います。感謝。
○トライラックス担当さん
シンジの家にやってきました。エヴァ・フェットも来てるかどうかはおまかせします。ちなみにユイ
が先に入ったのは軽く整理してるからです。
トライラックス担当ですが、取り合えずレス。
>町奉行さん
お久しぶり! 新スレに入って初カキコ。
と、思ったら、もう退場ですか。それは残念。
フウイ大使は町奉行さんとフィーリングが合っていたのにな。
しかし、その後の展開のため、戦場から離れた箱根の状況も
整えておかねばならないわけですね。
>黒縁メガネオペレーターさん
これまでの荒筋うぷ、さんくす!
>>42,
>>43はあくまで海上都市大阪に在住する
春日歩という少女(?)の視点で語られる荒筋。
彼女の視点からではあのくらいのことしか
語ることができないのです。
>????他さん
キー5つ使用不能状態でのその後のカキコ御苦労様です。
私も時々、肝心な時にパソコンの具合が悪くなって、
カキコができなくなることがあるので、よくわかります。
エヴァ・フェットはどうしようかなあ・・・一応、
フウイ大使の護衛なんだけど、あいつがいると、
シンジやユイも話しにくくなるんじゃないかね?
あと、これまでのストーリーを振り返って思ったんだけど、
女の子のキャラが誘拐されて、それを助けに行くという
ファミコンゲーム風のパターンを繰り返しているな。
1.惣流・アスカ・ラングレーが神聖綾波教団に雇われた賞金稼ぎ
エヴァ・フェットに誘拐拉致され、その後のストーリーの骨組みは
ネルフ・トライデントがアスカを救出しに行くという目的意図の
もとに進行しているが、教団側の妨害によりなかなか果たせずにいる。
2.ダミーレイの1人、アオイが蝿王に誘拐され、第三東京の旧ネルフ本部跡地下に
監禁される。ネルフ・トライデント、トライラックス側陣営までが救出に向かうが、
蝿王を倒したのは渚カヲル、アオイを助け出したのはサカキであった。
3.海上都市大阪で春日歩が綾波教団に味方をするならず者の
ボスク=ナカガワ・レイジの一派に捕らわれ、通天閣で人間お好み焼きにされかけるが、
碇シンジ、及びトライデントの部隊により救出される。
4.大阪湾海上を漂流していたトライラックスA級大使フウイ・ノ・レイが
E計画側勢力に身柄を拘束され、アフリカの山奥の研究所の幽閉される。
トライラックス側は救助隊を差し向けるが、ジャングルの中をさまようばかりで、
実際にフウイ大使を救出したのは碇ゲンドウであった。
まあ、その点では4.のアフリカ編でフウイ大使救出に向かったサイテイル大使が
スーパーマリオに変身して、「待あ〜ってなよ、ピイ〜チ姫、たあ〜すけに、
野を越え山越え、谷越えて〜♪」と唄っていたのは象徴的だったよな。
70 :
36:03/01/17 20:24 ID:???
感動した!(総理風に)
黒メガネさん本当にご苦労様でした。読みがいたっぷりですた。
>トライラックスさん
了解。任務完遂出来ず撤退、と言う形になりますかね。
復興したと表現できないような地域もあると思いますので、
そこに関しては消去出来た事にして頂けるとありがたいのですが。
中央部に関しては、「多少は」荒らさないと退けはしないので、
その辺りは理解頂けるとありがたいのですが……駄目でしょうか?
こちらが退くネタをそちらの国は持っていますので、それを使おうと思っています。
レス待ってます。
>????さん
5つも封印とは大変ですね。心中お察ししますです。
場所によりますが、かな入力とローマ字入力を切り換えたりしておられるのでしょうか?
「さて、そろそろトライラックスへ帰るとするかの。スリグのローストは意外に好評だったようなので、評議会に報告しておかねばな」
バーベム卿がそう言うと、後輩の綾波レイは不愉快そうな表情を示した。無理からぬことである。
「これでまた、トライラックスの世界征服作戦は実現に近付いたわけですね」
碇ユイさんが嫌味ったらしく言った。
「しかし、貴方ならどちらかと言うと、世界中の学校の体操服にブルマーを普及させるとか、そういう路線に走るかと思ってたんですが」
「おお、それいい! 頂き! 今度、評議会に提案してみよう!」
「趣味もよろしいが、ほどほどにせぬと青少年健全育成条例違反で逮捕されますぞ」
「そうじゃな、せいぜい気をつけるとするかの。ところで、フウイ・ノ・レイ」
と、バーベム卿のサンタクロースは私の方を振り返って言った。
「状況が状況なのでこの先、本国評議会もおぬしの本意に反するような通達をよこしてくるじゃろうが、それも外交政略のうちじゃ。おぬし自身もその政略のうちにあることを肝に命じておけ」
「はい。承知しました、バーベム卿」
「それでは失礼する。今日は楽しかったぞ。恋人はサンタクロース、背の高いサンタクロース♪ ふぉーっふぉっふぉっふぉっふぉ・・・」
歩き去って行くバーベム卿の後姿を見届けていた碇君が小声でつぶやいた。
「あのスリグは気持ち悪いけど、体操服のブルマーを世界中に普及させる方がいいよな。そういう世界征服なら日本でも大歓迎だ」
トライラックス担当です。
取り急いで、
>E計画提唱者さん
E計画側がトライラックスの辺境領土や植民地などの記録を消去したため、
本国では防御措置が取られていて、消去しようとしたが失敗し、撤退した
とか、そんなような感じが良いかと思います。
エヴァ・フェットはその後どうしたことにしようかな・・・。
73 :
36:03/01/17 21:54 ID:???
>トライラックスさん
了解しました。その方向で行かせて頂きます。
ズレがありましたら事後調整と言う事でお願いします。
思っていたよりも手回しが早かった。
「やはり本国から叩くべきだったか」
「あれだけの事をされちゃあな。潰しても潰しても切りがない」
こちらが人海戦術で動いているのだから、それ以上の数をばらまけば良いだけの事。
どれもこれも共有して本物にされてしまえば、それまでだ。
「独立ネットワークだけならなんとでもなるが、
完全な電子化と並行して効力が同様の書類を各所に配布、保存されたメディアも山ほどだ」
根こそぎ消すのであれば、それこそ国一つを焼き払わなければならない。
これは予定には組まれていないし、こちらとしても大きな痛手になる。
軍事に偏っているが、国単位で見れば最も復興しているのがこの国なのだから。
日本はいまだ国としての政が行えるような状態にはない。
その点においては中国やソ連、英国を始めとする他の国よりも遅れをとっている。
もっとも情報網の分断により国交は途絶えているし、各国ともにそれを行う余裕がないのが実状だが。
「セキュリティが甘くなるから一時的な対処策だろうが、この時期には有効だな」
おそらくは自分達の待ちわびている「大祭」が終わるまでの期間限定だろう。
フォースインパクトが起こるにせよ起こらないにせよ、生かしておけば必ず邪魔になる。
「……ま、一つくらいは生かしておいても支障はないだろ。全部白じゃ面白くないしな。
自分を証明する為に金を積む世界なんてのもいいかもしれないぜ?」
「身分証明書を持っている奴だけが一級市民、人民か。
確かに一箇所ぐらいは管理されててもいいだろう」
セーフゾーンとしての役割を意識せずに果たしてもらうのも有りだ。
その為には避難経路を設ける必要がある。最新の輸送技術なら設置にそれほど時間はかからない。
だが、旧式になるとそう簡単にはいかないだろう。
「仕事がまた増えるな」
「なぁに、あるうちが華って奴だろ。頭使う奴らより俺達には予定に余裕がある。
本命でなく雑用なのが残念だが、何もせずに時間を浪費するよりはずっといい」
「ふふ、そりゃそうだ……お、やっとゲートが開いたぞ。行くか」
「忙しいのはわかるが、時間にルーズは困るよな」
「ああ」
俺は尿意をもよおして、徐々に意識を取り戻した。寝起きはいつもこんなものだ。
ただ違うのは、どうやら酔っ払っていたらしいということだ。
「う・・・うう〜ん・・・」
眼を開けると、見えるのは見知らぬ天井。俺は仰向けに寝ている。
「ここは・・・?」
そうだ。ここは旧東京近郊の農業プラントの宿舎だ。
トライラックスの代表として参加していた俺達は二人一組で相部屋をあてがわれていた。
フウイ・ノ・レイ様と影武者の2号、機長と副操縦士、たしぎ曹長とメンチ、そして俺と相部屋になったのは・・・?
俺は起き上がると、何があったのかを思い出そうとした。嫌な予感がした。
「やあ、目が覚めたの? エヴァ・フェット」
声優の矢尾一樹のような声が聞こえ、バスルームから『侍ディーパーKYO』に出てくる真田幸村のような顔の男がバスローブを着て現われた。
スティンガー・・・いつもは頬に猫のヒゲにようなペイントを入れているが、それを洗い落とすと、いかにも二枚目風の優男だ。
しかし、こいつにはとんでもない欠点がある・・・。
俺は自分が全裸であることに気がついた。
そうだ。俺は結婚式の後の二次会で酔っ払ってフラフラになり、スティンガーに支えてもらってこの部屋まで戻って来たのだ。
しかし、ベッドに倒れ込んだ時には服を着ていた記憶があるが・・・ま、まさか・・・!
俺は顔から血の気が引くのを感じてスティンガーの顔を見上げた。
「エヴァ・フェット、昨夜は久しぶりに燃えたわ。いい夜だったわよ」
「お前、俺が酔っ払って眠ってる間に・・・親方様からもらったコンドームはどうした!? 俺は尿道炎は嫌だぞ!」
そう叫ぶと、俺は飛び上がり、スティンガーを押しのけてバスルームに駆け込んだ。
「尿道炎は嫌だ、尿道炎は嫌だ、尿道炎は嫌だ・・・」
と、言いながら、俺はユニットバスの洋式便器の中に放尿する。
だが、俺は自分の身体の中でかつて男だった痕跡が残っている箇所を見て、そのような行為をした形跡がないことに気がついた。
そう言えば、スティンガーはランドマスターの衛生兵に唐辛子の座薬を入れられたから、大事な所がただれてしまってそんなことができるはずがない。
「スティンガー! てめえ、俺をかつぎやがったな!」
76 :
75:03/01/18 15:13 ID:???
× と、言いながら、俺はユニットバスの洋式便器の中に放尿する。
○ と、言いながら、俺はユニットバスの洋式便器の中に立ったまま放尿する。
下品なカキコしてスマソ・・・。
>????他さん
エヴァ・フェットは結局こうなったので、
シンジの家には行っていないことにして下さい。
>E計画提唱者さん
セーフゾーン、避難経路って一体何ですか?
そういう形でトライラックスも利用されるとか?
「碇殿、そなたもスリグは不愉快だと思われるか?」
私は碇君に問い掛ける。
「え、ええ、はい。ローストにすると意外に美味しかったけど、生きてるのを見たら気持ち悪いですね」
「そうであろう。ミスミ殿には先日も話したが、私はトライラックス本国の方針には否定的での。あのような不愉快な産物を食用として世界中に広めるなど、世界中の人々の反感を買ってしまうと思うのだがな」
「査察官が来たのは大使様が本国の方針に否定的だからか?」
「いや、それはあまり関係ない。ところで、その点では私がこの農場で売ってもらったメロンをアクスロートルタンクでクローン培養してお持ちした意図はおわかり頂けるであろう?」
「あのメロン、外見だけではなく味もそっくりに再現されていましたな」ミスミ老人が言った。
「うむ、食糧不足を解決するのであれば、スリグなどよりもアクスロールタンクそのものを世界中に普及させる方が効率が良いと私は思うのです。ただ、これには電力や栄養源がかかってしまうというデメリットもあるのですが」
私もEVA零号機パイロットの綾波レイだった頃に比べると饒舌になったものだ。
そのうちあたりは暗くなり、農場の職員達が会場の片付けを始めている。
サカキも残っていた参加者達に挨拶回りをしてから帰って行った。
ミスミ老人がダミーレイ達の寮長に言った。
「そろそろシンジ君達を家まで送ってあげてはどうじゃ? 彼らだけならともかく、フウイ大使達も呼んでいるようじゃからのう」
私も随行員達を呼んだ。エヴァ・フェットは酔っ払ってフラフラになっている。
「もう護衛の必要もあるまい。スティンガー、そなたはエヴァ・フェットを連れて先に宿舎へ戻っていなさい。私は碇シンジ殿の家へ寄って行く」
寮長がワゴン車を回して来たので、私もその車に乗せてもらって碇君の家へ向かった。
碇君の家・・・。私が日本を離れている間に、碇君は日本国内でサードインパクト後の動乱の時代を生き延びてきたのだ。
そう、私が廃人同様の身体になり、海外のゼーレ分派勢力の医療施設でサイボーグ化され、別人に生まれ変わって新興国家トライラックスの外交官に起用されている間に、碇君はあのアスカと・・・。
アスカのことを思い出すと不愉快な気分になる。アスカは嫌い。
ワゴン車が碇君の家に着くと、ユイさんは私達には家の外で待っているように言い、碇君と後輩の綾波レイの3人で先に家の中に入って行った。
事情は大体想像がついていたが、人工聴覚の感度を上げるとやはりそうだったとわかる。
どうやらその家はかなり長い間、空き家になっていて、外部の人間を中へ入れることができないような状態になっていたらしい。
ガサゴソと整理をするような音が聞こえる。
そして、しばらくしてユイさんが出て来ると、「入ってもいいですよ」と言った。
俺はシャワーを浴びて身体をきれいにすると、洗面台の鏡に映った自分自身の姿を見惚れながら、濡れた髪の毛をバスタオルで拭いていた。
バスルームから出て来ると、スティンガーがノートパソコンを開いてメールチェックをしている。
「妙なメールが届いてるわ。送信元はharukonenn・・・京都の春虎念興業からよ」
「ハルコネン? あそこか? それで何って?」
「聞いて驚かないでよ、エヴァ・フェット。
褒賞金30億円の大仕事あり。
我こそはと思う者は
京都本社まで来られたし。
・・・ですって」
「30億円? ケタ間違えてるんじゃねえのか?」
「確かに30億円って書いてあるわよ。ほら、見て。京都は今、すごいインフレだって言うし、それにあの春虎念興業ならあり得ない話じゃないわ」
京都の春虎念興業と言えば、サードインパクト後の動乱の中であくどい商売をして頭角を顕してきた企業グループだ。
神聖綾波教団に生活物資や労働力を供給しているのもこの春虎念興業ではないかという説もある。
「それで、どうする? うさんくさい話だが、褒賞金30億円というのは無視するわけにもいかねえよな」
「今では東の日重工、西の春虎念って言われてくらいよ。関西へ戻ったら、京都へ行ってみる?」
「そうだな。どんな大仕事なのか、取り合えず知ってから引き受けるかどうか考えてもおそくはあるまい」
80 :
ノヴァ:03/01/18 20:54 ID:???
「ああ〜っ、こめかみが痛いわァ〜。あのユングハイムっていうオバサン、頭に来るわねェ〜!」
シヴァが言っているように、ここの所、私達はこめかみの痛みに悩まされている。
「噛む」という動作は思いの他、こめかみの筋肉に負担をかけるのだ。
トライラックス本国へ戻って来て以来、私達はEVAシンクロ率を高めるメニューだとか言われて、玄米とかいう主食ばかりを食べさせられているのである。
「今日はカレーライスだっていうから期待してたら、何よこれ! ご飯は例によって玄米だし、肉じゃなくてコンニャクが入ってるじゃない!」
私達の不平不満は大体、一番外交的な性格のシヴァが代表して述べてくれる。
「おまけにデザートのヨーグルトはすっぱいばっかりで甘味が全然ないんだから!」
「でも、糖分を取らなければ、太る心配もないわよ。シヴァ」
眼鏡をかけてニーソックスを履いているヨミが言った。
ヨミは普段から何かと言うと「太る」ことを気にしている。
「少しくらい糖分取り過ぎたって、運動すれば太りなんかしないわよ! ああ・・・サルサ・セカンダスで最後に食べたケーキ、美味しかったわ・・・」
シヴァがそう言ったので、サルサ・セカンダスへK-1ゲリオンの操縦訓練に行っていた全員がハッとした。
サルサ・セカンダスに綾波教団のEVA量産機が襲撃して来たその夜、トライラックス本国から救援部隊や偉い人達が来た。
その中に混じって赤い服を着た奇妙な老人がいたのだ。
作り物の白いヒゲと眉毛をつけていて、背中と腰をかがめていたが、身長が異様に高かった。
私は側頭部に装着したコンピューター端末機で情報を取り出した。
あれは2世紀のトルコに実在したお坊さんをモチーフとするキャラクターで、20世紀の後半あたりからは老人ホームや孤児院、刑務所などを慰問するボランティア団体の人がこの仮装をするよになったのだと言う。
その老人が背中に担いでいた袋の中から大きなケーキを出して、私達に御馳走してくれたのだ。
「ああ・・・あのサンタクロースのおじいさん、また来てくれないかしら・・・」
81 :
ノヴァ:03/01/18 21:22 ID:???
「ふぉっふぉっふぉっふぉ・・・選ばれし者達、クローンアスカ達よ。K-1ゲリオンの操縦訓練、頑張っとるようだな。御褒美に美味しいクリスマスケーキを御馳走してあげよう」
謎の老人はそう言いながら、背中に背負った袋を降ろすと、その中から直径が70センチくらいはありそうな丸くて大きなケーキを取り出したのだ。
「わ・・・すごい。でも、どうやってその袋の中に入ってたんですか? そのケーキ、えらく大きいけど・・・」
「同じような質問をする奴が大勢いるのォ〜、これは袋の中が四次元構造になっているのじゃよ。ちょうどドラえもんのポケットみたいにな」
「ドラえもん?」
私はドラえもんに関しても側頭部の端末機で情報を取り寄せる。
・・・なるほど、便利なものだ。あんなこといいな、できたらいいな、というようなものらしい。
「そうじゃ、もうひとつプレゼントをあげよう。君達、好きな色を言いたまえ」
私は「白」、シヴァは「赤」と答え、他の10人もそれぞれ好きな色を述べた。
すると、老人は袋の中から色とりどりのレオタードを12着取り出し、私達にそれぞれ1着ずつ好きな色の物をくれた。
「トライラックス本国へ戻ったら、新しい訓練に必要になるじゃろうから、それを着て訓練を受けるが良かろう」
その時もらったレオタードが、本国へ戻ってからメンタルトレーニングとしてヨガ行法のレッスンを受ける時に来ている物だ。
本国に残っていた10人の所にもその老人が来て、やはり同じように好きな色のレオタードを配布してくれたのだと言う。
あの老人は一体何者だったのか・・・。
シヴァはただのボランティア団体の人だろうと言っていたが、私達が受ける訓練の内容を事前に知っていた所から考えても只者ではあるまい。
トライラックス行政指導部の関係者、あるいは私達の運命さえも影からその人物が操作しているのかも知れないという気がするのだ。
82 :
74:03/01/18 22:50 ID:???
>トライラックスさん
「セーフゾーン」については、現在彼等がしている事の結果、そこがどうなるかを考えて頂ければ。
処理された地域には国を束ねる法も、個人を特定する証明も、
他国との繋がりである国際契約すらなくなります。
一方、(まだ)されていない地域にはそれがあり、
効力を(過去と同様とは言えないまでも)発揮し続けるでしょう。
「今後」がどうなるかは詳しくわかりませんが、
おそらく「それら」が残るのはトライラックスをはじめとする対応が間に合った、
故意に見逃されたわずかな地域だけです。
「避難経路」は上記と組み合わせて、「誰がそれを必要と(利用)するのか」を
考えて頂ければなんとなく伝わるんじゃないかと思い。
>>74には推測や予想が多分に含まれていますが、当たらずも遠からずだと漏れは思っています。
83 :
65:03/01/19 01:59 ID:???
こんばんは。
数日前にあらすじ作業で力尽きた黒縁メガネ他です。
っていうか、自分はまたダマされたんですね? 同じ手で? 別にいいですが。
あらすじ、よく読み返したら内容がかなり微妙でした(A級大使救出辺りがその最たるもの)
重ね重ね申し訳ありません。これ以上訂正しても、スレの無駄遣いになると
思うので、自分からは特に何もしません。
ですが、どうしても問題ある箇所については、ご連絡を。対処致します。
>>67 ????他さん
>>70 提唱者さん
ありがとうございます。報われました。
感想というか、ご挨拶もさんざんサボってすみません。
そもそもこのスレに移ってから何もネタ書いてないという有様。
という訳で、まずはネタ書き込ませて頂きます。
長文な上に多分に電波っぽいですが・・・ご容赦を。
深夜。
オーヴァー・ザ・レインボーは今日の業務の大半を終え、艦内からは人気がなくなる。
艦上警戒のトライデント兵士たちも、深夜番のわずかな人員を残してとっくに就寝時間だ。
さっき定時哨戒から帰艦したトライデント1号機のパイロット・ムサシ君、
そのオペレーションを担当する霧島さんも、今頃は自室で休んでいることだろう。
そのトライデントだが、現在来るべき京都決戦に向け、ケイタ君の2号機を
臨時発令艦としても使用できるようにするための改修が進んでいる。
これはもともと、例の“生物兵器”来襲で我々が旧東京に撤退したときに
提出された案だったが、その後のアオイ救出作戦、旧東京会戦等の混乱の中で
一度棚上げ状態になっていたものだ。
大阪会戦を終え、復興中とはいえ海上都市大阪の全面支援を受けられる今、
「トライデント級陸上軽巡洋艦」の攻防ともに優れた性能、陸・海・空を問題としない
汎用性が再度重視され、改めて改修作業が行われることになったのである。
もちろん指揮の中心は変わらずこのオーヴァー・ザ・レインボーで執られることに
なるだろう。しかし、今後進攻する京都は内陸の地だ。
セカンドインパクトによる海面上昇とその後の運河建設で、ある程度は市街部付近まで
艦を進められるとはいえ、戦闘が市内中心部に移行してしまえば、空母からの
全面指揮は困難になる。よって、直接現場でリアルタイムの状況報告を受けられ、
同時にそれに従って的確な指示を下せる、もうひとつの指揮中心が必要とされる。
過去、同様の状況下におかれた芦ノ湖・綾波教総本山戦においては
ネルフの移動指揮車両が使用された。しかしあのレベルの装甲車程度では、
芦ノ湖以上の激戦地になると予想される京都ではあまりにもリスクが大きい。
そこで、トライデント2号機に指揮権の一部を与え、オーヴァー・ザ・レインボー、
EVA各機、およびトライデント1号機との直通回線を設置。ネルフおよびトライデントの
指揮階級の人員が乗り込んで指揮を行う、という形が推奨されたのである。
改修作業は今も進行中。京都戦でトライデント2号機に乗り込む人員も同時に選抜中だが、
ほぼ間違いなく、芦ノ湖会戦と同様に葛城さんが中心となることだろう。
立場上、冬月司令代行は艦に残らざるを得ず、その司令代行に次ぐ指揮権を持つのが
葛城さんだからだ。
同じく現場指揮権を持つ加持さんは、白兵戦に備えて直接通常兵力の指揮を担当する。
恐らくはEVAによって京都市内への突破口が開かれ次第、
自ら特殊諜報部隊を率いて突入することになるだろう。
市内に仕掛けられているであろう各種トラップの解除、綾波教主力である
聖騎士団・改造騎士団の戦力調査、さらに確実に介入が推測される
「E」計画戦力の報告・分析が、加持さん、そして諜報部隊の主な任務となる。
俺たちとは比較にならないほど危険な仕事だ。
でもだからこそやるんだと、加持さんは言っていた。
加持さん、青葉と甲板で別れた後、俺は艦底のEVA用仮設ケイジへと来ていた。
現在ケイジにはEVA初号機、零号機、参号機、そして封印状態の4号機改が
収容されている。艦底のほぼ全面積を占める赤い冷却液のプールはかなり壮観だが、
それだけ場所を使っても、仰臥状態で固定されたEVA各機の身体の半分強を
ギリギリ浸すくらいにしかならない。つくづく、EVAというものの巨大さを思い知らされる。
おかげでトライデント二機、バーミリオンほか戦闘機各機、それから各種装置などは
ケイジの隅っこか艦上の格納庫へ追いやられる形になっている。
俺は縦横に張り巡らされた足場とキャットウォークを伝い、すっかりケイジ内に馴染んだ
あの擬似イロウルコンピュータ(赤木博士と惣流博士がどんどん機能追加した結果、
恐ろしいほどにスペックと容積が増えつつある)のブースを見下ろしながら、
参号機の方へ向かった。現在、左腕の修復作業が最終段階に入っており、進行チェックと
再生範囲修正をやることになっている。
しかし、到着した俺を迎えたのは、ちょうどエントリープラグから出てきた鈴原君だった。
「お、日向さんやないか。悪いけど、もう終わらしてもうたわ」
鈴原君は身軽にEVAから飛び降りると、慣れた手つきで外部パネルを操作した。
ハッチが閉じ、エントリープラグが元通り参号機に挿入される。
「ええ?! 終わったって・・・」
間抜けな声をあげる俺に、鈴原君はちょっと胸を張ってみせた。
「そや。参号機、無事戦線復帰やで」
確かに、装甲を外された素体左腕は通常状態に戻っている。あの免疫暴走の痕跡すらない。
俺は慌てて各分析機器を起動させ、イロウルコンピュータと接続して
左腕のデータをフルチェックした。ATフィールドを応用した自我境界拡充、それによる
左腕遺伝子レベルの書き換えは完璧に終了していた。
「すごいな・・・これ、全部君一人で? 機械の助けなしに?」
俺は納得できず、何度も画面をスクロールさせた。データはどこも欠けていない。
心底驚いた。これまでならMAGIのサポート、そして多くの人手と時間が必要だった
EVAの機能再生を、彼は参号機のATフィールドと自分一人の力だけでこなしてしまったのだ。
鈴原君はこともなげに言う。
「やってるうちに、何となくワシにもEVAのことがわかってきよったんです。
参号機はワシや。ワシがしっかりしとればEVAもちゃんと力を貸してくれる。
イマイチ上手く言えへんけど」
鈴原君は横になった参号機の頭部を見上げた。俺は何となく黙ってしまった。
この長いような短いような戦いを通じて、鈴原君は随分成長したと思う。一度は
文字通り死ぬほど辛い目にあわされたこの参号機のことを、こうして
“自分の一部”として話せるようになるくらいに。
たぶん、それはシンジ君やレイ、他のチルドレンにとっても言えることだ。
使徒襲来期、EVAは子供たちにとって信頼できる乗機というより、むしろ恐怖と
苦痛の象徴だったと思う。少なくとも、決していい印象は持てなかった筈だ。
特にシンジ君。彼にはずっと一番辛い部分を押しつけてきた。
でも今は、彼らはEVAと一体となり、常にEVAとともに戦い続けている。
それを可能にしたEVA能力・・・綾波教や「E」計画が行使する使徒能力と、
ある意味で対極にある、サードインパクト後の世界の異常現象。連続する戦いにかまけて
今までは深く考えられなかったけど、これって実は、そんなに悪くない
あり方なのかもしれない。EVAにとっても、子供たちにとっても。
でも、いずれこの戦いが終わったら、彼らは一体どうなるんだろう・・・?
・・・いや、それを考えるのは今じゃない。目の前に控える綾波教との決戦を乗り越え、
奴らのフォースインパクトを阻止しなければ、我々にはそのための未来すら存在しなくなる。
俺は最後にもう一度全確認を済ませ、鈴原君と一緒にケイジを出た。
あれだけ集中を要求する作業をこなした後なのに、鈴原君は大して疲れた様子もない。
これもEVA能力者としての“特典”のひとつらしい。旧東京のレイたち以上の
常人離れした運動能力と代謝・回復機能。五感をはじめとする感覚も飛躍的に上昇したが、
これは今のところ綾波レイが一番優れている。大阪会戦直前に、「E」計画から
提供された例のウイルスとワクチンを分析したのもその能力の一部だ。
「この感じは・・・たぶん説明してもわかってもらえへんと思います。ユイさんとか、
ドイツのオバハンとかならわかるやろうけど。 ・・・元怪人やし」
鈴原君はそんなふうに言った。俺は苦笑した。
「おいおい、惣流博士のことそんなふうに言うなよ。 ・・・大体博士はまだ
“現役”じゃないか。ヘタな口きくとソニックグレイブが飛んでくるぞ」
大阪会戦中に明らかになったことだが、惣流博士は限定的とはいえ、今も
弐号機の力を使う。
本人は過密スケジュールをこなすのに楽ができていいなどと笑うが、
EVAの力が博士にあるということは、逆に京都のアスカちゃんが、力を封じられ
無防備な状態だということでもある。
博士は表情にこそ出さないものの、心中は相当複雑な筈だ。
「おお、そうやった。何かワシらには容赦ないからなぁ、あのオバ・・・キョウコさん」
俺と鈴原君は艦内の休憩室にいる。彼のお蔭で仕事が浮いたし、彼もまだ
眠る気がしないと言うので、何か飲み物でもつきあおうかと来てみたのだ。が、
時間が時間なだけに、ここも誰もおらず、わずかな飲食コーナーは片付けられていた。
ネルフ本部だったら自販機で済ませることもできたが、ここは軍艦だ。諦めるしかない。
なんとなくそのままダベっていた俺たちの前に、来客が現れた。
フィフスチルドレン、渚カヲルだった。
「渚か。なんや、また徹夜で警戒かいな。ご苦労さん」
鈴原君が片手をあげる。渚は応えて笑みを浮かべ、俺たちの方へ歩いてきた。
「僕くらいだからね、いくらでも動き回れるのは」
「S2機関・・・そんな名前やったか? 便利なもんやな。
変身せぇへんでもEVAんなった時並みの感覚が使えるようやし」
鈴原君は素直に感心する。渚は便利か、そうかもねと笑い、ふいに俺を一瞥した。
思わず身体が固くなる。俺はどうしてもこの少年に慣れることができない。彼を
見るたびに、あのターミナルドグマでの初号機と弐号機の戦闘を思い出してしまうのだ。
俺の頭の中を見透かしたように、渚は視線を緩めた。
「どうしたんや日向さん? ・・・まあ、こいつ相手やったらそら、
緊張もするわな。回りくどい喋りするし、なんや訳のわからんコトばっか言うし。
こないだなんか整備のおっさんが丸めこまれてたで」
鈴原君がそしらぬ顔で助け舟を出してくれた。渚もすっと合わせる。
「ひどいな、僕がいつそんなことをしたんだい? あのヒトがどうしても四号機にも
手を加えたいっていうから、EVAの空間格納と状態維持について
丁寧に説明してあげただけじゃないか。わざわざ空間歪曲の方程式まで引用して」
「お前、それがマズいっちゅーんや。気の毒にあのおっさん、二時間くらい
パニクっとったで。 ・・・っていうか、ワザとやろ、ワザと!」
二人は長年の友人のように一緒に笑い出し、俺もつられて笑ってしまった。
その後も鈴原君は次々と渚の奇行(ランドマスター隊の綾波レナにまつわる
例のエピソードも含む)を語り出し、渚は渚で、小難しいセリフで
彼をケムに巻きまくった。そのまま話題は旧ネルフスタッフの裏話に移行し、
俺たちは子一時間多いに喋り倒した。共通の知人の笑い話ほど
盛り上がれるものはない。笑い死ぬかと思った。しかし、その笑い声で
隣室の気難しいトライデント士官が起き出してしまい、無言で怒りの目を向ける彼に、
俺たちは即時戦略的撤退を決議。甲板まで猛ダッシュで逃亡した。
「あー、笑った笑った。あのおっさんの顔、目が据わっとる癖に、口の端にヨダレが・・・
自分じゃ怖い顔だと思っとったで、絶対」
再び甲板から夜の海を見下ろしながら、俺たちはまたひとしきり爆笑した。いい加減
笑うのにも疲れた頃、渚はまた俺の方を向いた。
「今の僕はあなた方、少なくともシンジ君やネルフのヒトたちの側にいますよ。
あの時、選択しましたからね。シトではなくリリンを生かすと」
普段の軽い調子ではなく、彼がときどき見せる真面目な表情だった。俺は頷いた。
渚に対するわだかまりは消えてはいない。これからもなくなりはしないだろう。
全部忘れるには、俺は年を喰い過ぎている。子供たちのようにはいきそうにない。
が、それはもうどうでも良かった。
「もういいよ。君が面白い奴だってことはよくわかったから。
難しく追求するのもいいけど、俺はこっちの方がいいや。楽しいしね」
「・・・日向さんって結構テキトーな人やな」
すかさず鈴原君がツッコむ。俺たちはまた吹き出し、警邏の兵士に注意を喰らって甲板を
追い出されるまで、涙が出るほど笑い、騒いだ。
当然三人とも、翌朝は司令代行あたりにこっぴどく叱責されると思っていた。
その後それどころではなくなるなど、その時は予想さえしていなかった。
91 :
90:03/01/19 03:47 ID:???
以上、復活のメガネパートでした。
本当に長くてすみません。ってか<n/7>ってなんだ、自分。
お断りと言い訳。
この場面は結婚式当日の話であり、従って、キョウコさんにまだ力があるという
文が存在します(アスカの異変→力の喪失はこの翌朝以降なので)
また、最初の方の説明レスは、四スレ目、蝿王騒動の発動前にちらっと出ていた、
機動兵器トライデントの指揮艦化、というネタへの便乗です。
前スレ最後のメガネパートでトライデントを出したのは、この前振りのつもりでした。
今後、実際にどうなるかはわかりませんが。
後半は、トウジとカヲル君、この二人ってちゃんと喋ったことなかったよなぁ、という話。
それから第十七使徒襲来時に発令所にいた日向が、すんなりカヲル君を
受け入れられるのか、という自分解釈すなわちデムパ、であります。
当然違和感大爆発でしょうが、ご容赦ください・・・
以下、感想等を。
>>21 某農場新入りさん
遅くなりましたが、お引っ越しありがとうございます。
何というか・・・本当にこういう雰囲気、上手いですね。感服です。
四スレ目の蝿王編を読み返して、改めて脱帽致しました。スゴイと思います。
京都に入ってもたぶん出番が来ます、どうぞよろしく(自分のネタとは限らないですが)
92 :
90:03/01/19 03:52 ID:???
(>91の続きです)
>>31〜 ????他さん
キー五つ・・・一日も早い復旧を心からお祈り致します・・・
その状態でも細かいネタ合わせに調整、ネタ進行、本当にご苦労さまです。
ユイさんが最近なにげに動いているのが、自分としては嬉しいです。
できれば主席にも可及的速やかな復帰をお願いしたいですが・・・そうするとタイムラグが。
自分レスですが、カヲル君だいぶ動かしてしまいました。特に深い台詞は
振っていないと思うのですが、問題あれば訂正致します、ご連絡を。
最後の部分は、アスカ異変への前振りってか煽りです。シンジ君たちの方で感知したら、
OTR組にも何かリアクションさせるかもしれません。こちらもマズかったら指示をください。
>>33〜 提唱者さん
プ チ 弐 号 機 ? !
すんません・・・>33〜>35・・・おもっきし吹きました・・・
このスレでこんだけ爆笑したのは、伍スレ目の教祖様の晩餐会登場以来かと。
武器のバリエーションとか、契約とか、あとはトライラックスへの関与とか、
訊きたいことはたくさんありますが、黙ってこの先のネタ展開を待たせて頂きます。
それから、ちと話が飛ぶのですが、
>>74等読むと、つくづく「勝つ」必要があるのは
ネルフだけなんだなと思います。大阪会戦辺りからときどき考えていることですが、
綾波教は途中でいくら負けようが最終的にフォース成就さえできればOK、
終わりなき動乱を望む「E」計画は、そもそも勝敗という理念自体が不要です(個々の戦闘を除く)
京都戦終わっても、当分ネルフには安息の日々は来ないんでしょうね、恐らく。
日重工、大阪等と協力して日本まとめるっていう大仕事もありますし。
しつこいですが、>70、本当にありがとうございました。
>>44 町奉行さん
くッ・・・!!(悶絶)
やっぱり最高です、お奉行様。湯本に住みたいです。
帰る場所を作るのも、それを守るのも、間違いなく偉大なことなんだなとか、
柄にもなく考え込んだりしました。早いとこ戦争終わらせなければ。
以上、今スレでも長々とスマソ。というかずっと長文癖は治らないでしょう。
粘着だなこいつとか笑いつつ、どうか皆様、今スレでもよろしくお願い致します。
93 :
90:03/01/19 03:52 ID:???
(>91の続きです)
>>31〜 ????他さん
キー五つ・・・一日も早い復旧を心からお祈り致します・・・
その状態でも細かいネタ合わせに調整、ネタ進行、本当にご苦労さまです。
ユイさんが最近なにげに動いているのが、自分としては嬉しいです。
できれば主席にも可及的速やかな復帰をお願いしたいですが・・・そうするとタイムラグが。
自分レスですが、カヲル君だいぶ動かしてしまいました。特に深い台詞は
振っていないと思うのですが、問題あれば訂正致します、ご連絡を。
最後の部分は、アスカ異変への前振りってか煽りです。シンジ君たちの方で感知したら、
OTR組にも何かリアクションさせるかもしれません。こちらもマズかったら指示をください。
>>33〜 提唱者さん
プ チ 弐 号 機 ? !
すんません・・・>33〜>35・・・おもっきし吹きました・・・
このスレでこんだけ爆笑したのは、伍スレ目の教祖様の晩餐会登場以来かと。
武器のバリエーションとか、契約とか、あとはトライラックスへの関与とか、
訊きたいことはたくさんありますが、黙ってこの先のネタ展開を待たせて頂きます。
それから、ちと話が飛ぶのですが、
>>74等読むと、つくづく「勝つ」必要があるのは
ネルフだけなんだなと思います。大阪会戦辺りからときどき考えていることですが、
綾波教は途中でいくら負けようが最終的にフォース成就さえできればOK、
終わりなき動乱を望む「E」計画は、そもそも勝敗という理念自体が不要です(個々の戦闘を除く)
京都戦終わっても、当分ネルフには安息の日々は来ないんでしょうね、恐らく。
日重工、大阪等と協力して日本まとめるっていう大仕事もありますし。
しつこいですが、>70、本当にありがとうございました。
>>44 町奉行さん
くッ・・・!!(悶絶)
やっぱり最高です、お奉行様。湯本に住みたいです。
帰る場所を作るのも、それを守るのも、間違いなく偉大なことなんだなとか、
柄にもなく考え込んだりしました。早いとこ戦争終わらせなければ。
以上、今スレでも長々とスマソ。というかずっと長文癖は治らないでしょう。
粘着だなこいつとか笑いつつ、どうか皆様、今スレでもよろしくお願い致します。
94 :
90:03/01/19 03:56 ID:???
・・・・・・・・
・・・すみません、二重カキコです・・・
はしゃぎすぎだ、自分・・・
ごめんなさい・・・
;y=ー( ゚д゚)・∵.
95 :
綾波寮責任者:03/01/19 16:11 ID:bqOVDzA0
ユイ博士達が家に入ってしばらくすると、
「入ってもいいですよ」
と声がしたので、俺とフウイ大使は中へ入っていった。
通されたのは、以前来た時に少し入った事のある居間だった。茶部台を五人で囲む形になる。レイ君
が人数分のお茶(これもサード以降の日本じゃ入手しにくくなってる)を持ってきたので、一息つく。
パーティーでやたらしつこい物を食べたので、とてもありがたい。その後ユイ博士は自分達の身内と
言ってもいい、レナの式やアオイの救出に動いてくれた事に改て礼を述べた。そして、しばらく雑談
が続いた。そして、話が以前アスカ君がうっかり炊いていたご飯をこがした件におよぶと、なぜかフ
ウイ大使の顔がくもる。そして、フウイ大使はやたらアスカ君に対して厳しい意見を言う。するとレ
イ君が厳しい表情になり、フウイ大使に語りかけた。
「……あなた、アスカの何を知っているの? 彼女はそんな人じゃ無いわ。……アスカは碇君と共に私
を受け入れて、家族の温もりを教えてくれた。根拠も無くアスカを悪く言う事は許さないわ」
この後フウイ大使と多少もめたが、なごやかに時間が過ぎる。しかし、なぜにフウイ大使はアスカ君
に批判的なんだ? 面識は無いはずなのに?
そして、かなり遅くなったので、俺が辞去を伝えると、フウイ大使も辞去を申し出る。するとユイ博
士はいきなり、今いる日本家について話しだした。なんでも、こういう古い家は珍らしいので、一度
それを体験してもらいたくてわざわざ大使を呼んだらしい。どうもトライラックスにはサブカル系の
日本文化ばかりが入ってるように見えるからとか。
そして、ユイ博士はフウイ大使につげた。
「よければ今夜はとまっていきません?」
96 :
95:03/01/19 16:22 ID:???
○トライラックス担当さん
まだ続いてます(藁 大使が去る場合は責任者が送り、とまる場合はユイさんと一諸の部屋になります。
そして、その後、例のアスカの叫びに関連したイベントがあります。
○Eさん
打ちこみはそれに加えて、コピぺも使ってます。
○黒縁メガネさん
大変おつかれ様です。ちなみにアスカもレイも家事一般をすでに身につけてるイメージです。
碇ユイさんが「入ってもいいですよ」と言い、ようやく私達は碇君の家に入ることができた。
碇君、ユイさん、後輩の綾波レイ、ダミーレイ達の寮長、そして私の5人でちゃぶ台を囲んで座る。
後輩の綾波レイが運んで来た日本茶を飲むと、懐かしい味がした。
トライラックスでは外国の文化を盛んに取り入れているので、日本茶も普及はしているが、ほとんどがアクスロートルタンクでクローン培養された物ばかりなのだ。
「今回の結婚式と言い、以前のアオイちゃんが誘拐された時と言い、大使さんにはお世話になっていますねえ。レナやアオイは私達にとって身内も同然なのでねえ」
「いえ、お礼になど及びません。それに、私も碇シンジ殿や碇ゲンドウ殿にお世話になりました」
そして、ユイさんと碇君、後輩の綾波レイは私が日本を離れている間の様々な出来事について話してくれた。
「ほう・・・それではそのアスカという者は碇シンジ殿の足を引っ張ってばかりいるのだな。困った奴じゃのう」
私がそう言うと、なぜか後輩の綾波レイが反論した。
「・・・あなた、アスカの何を知っているの? 彼女はそんな人じゃ無いわ。・・・アスカは碇君と共に私を受け入れて、家族の温もりを教えてくれた。根拠も無くアスカを悪く言う事は許さないわ」
後輩と私は元は同じだったので、意見が一致していることが多いと思ったが、この発言は意外だった。
それからだいぶ時間が過ぎたので、寮長がそろそろ帰ると言った。
「それでは、私もそろそろおいとまさせてもらうとしましょう。邪魔ばかりしていては申し訳ありませんので・・・」
「まあ、そんなことをおっしゃらずに・・・」
ユイさんが私を引き止め、この碇君の家として使われている家屋が伝統的な日本家屋であるということをクドクドと説明し始めた。
「よろしければ今夜とまっていきません?」
「しかし、ここは碇シンジ殿の家・・・あまり私などが邪魔をしては・・・」
口先ではそう言ってはいたが、本当はもっと引き止めてくれることを期待している自分がいる。
「そうおっしゃらずに」とユイさんが言う。
「そうですね。それではお言葉に甘えてここに泊まらせて頂くとしましょう。碇シンジ殿、綾波レイ殿、お世話になりますよ」
98 :
97:03/01/19 18:40 ID:???
>????他さん
お言葉に甘えて、フウイ大使はシンジ達の家に泊めてもらうことにしました。
アスカの異変による影響の方、よろしくお願いします。
副隊長個人日誌
夜をまわり、あれほどいた人々も料理も現在はまばらになっている。
まだ残っている者達数名が雑談をしながら会場を片付け始めている。
レナの姉妹たちも手伝っている者がいるが、それも徐々に寮へと
移動しているようだ。
上等兵はなにか複雑な表情をしているようだが、あまり悪い結果では
なかったのではないか、とそれまでの状況からは推測される。
碇シンジ、ユイ母子、綾波レイは大使とともに自宅へと行く。
その他の者もほぼ宿舎へと移動している。
隊の者も、それぞれの場所へと移動する。
隊長とレナ少尉も、しばらくいたが早々に用意された宿舎へと
移動していった。
寮責任者の運転による移動。
隊長がこちらによってきて、話し掛けてくる。
現在必要の無い荷物は、この農場で預かってもらうことにしたらしく
必要なものを積載している。
だが、そのためにはあの重サイドカーを最後に搭載すると報告。
隊長は、一旦よるところがあるので、サイドカーは使用するとのこと。
ランドマスターは、先行して関西へと移動するように、との命令。
武器は、あの中にあったトカレフとウエポンバックを持つという。
その後、隊長と別れ状況を見るためにランドマスターの方へ移動。
プレゼントの中から当面使いそうな物を積載、また残った酒樽も
搭載しておく。
外部を見て回ると、ランドマスターは2両とも相当に損耗が目立っている。
装甲部には若干の亀裂も見て取れる。
多分、次の京都での戦いで限界を向かえる可能性も高い。
これまでの激戦をよくもった物だと思う。
衛生兵少尉個人日誌
こういうのって終わったときが寂しいのよね。
でも、まあ、これだけじゃあないんだし。
朝倉、ファストエイドパック、忘れずにしまってよ。
なに?、あいつはなに複雑な顔してんのよ?
ああ、レナの姉妹との結果が思わしくなかったのね?
え?、違う。
ああ、数人と連絡先の交換に成功したんだ。
いいじゃない?、なにそんな複雑な顔してんのよ。
自分は男として駄目なのでしょうか?、って。
なにいってんだか。
あの娘たちだって、まだまだこれからなのよ。
あんただってまだまだでしょーが?
連絡先の交換ができただけでもいーじゃない。
とっとと明日にそなえなさいよ、まったく。
あら?、なにランドマスターをみてるの、大尉さん。
そうね、確かに激戦を乗り越えたわよね、こいつも私たちも。
あんな異能の力相手によくやってきたわよね。
でも大丈夫よ、私たちのランドマスターは次も持ちこたえるわ。
いえ、かならずここにまたくるわよ。
かならずね。
隊長個人日誌
副隊長にサイドカーを明日使用するということを伝え、宿舎にもどる。
隊の出立は明日の10:00と比較的遅い時間を想定しているため、荷物の
積載は急がないでもよい、と伝えるがそれなら、明日ゆっくり寝かせますよ
と答え、彼は搭載するものとここ農場に預ける物とを選別していく。
指揮官として残っているつもりだったが、彼は今回の主役なんですから
ゆっくりしてくださいと言う。
結局、言葉に甘えることにする。
明日は少し速めにでて、例の貴金属店により指輪の微調整に出す。
まあ、その日の内にできるとはおもってはいないが。
ただ、後々のためにフェイという女性の情報や思惑が少しでも知ることが
できるといい、とは思っているのだが。
他にも、やっておきたいことがあるが、それは状況しだいだろう。
宿舎にもどるとソファに転がるように座る。
レナも隣に沈むように深く座る。
疲れたか?、と聞くと少し、と答えた。
戦闘やその他のことと違い、微妙な虚脱感だという。
たしかにそんな感じだ。
この農場にはインパクト前にはホテル勤務の者がいたのだろうか?
用意したのはレナの姉妹だと思うが、テーブルに冷やしたワインの
デキャンタが置いてあった。
ワイングラスも用意してある、よほど上等なホテル勤務だったのだろう。
ワイングラスにワインを注ぎレナに一つ渡す。
レナ個人日誌
彼が、疲れたか?、と聞いてくる。
少しだけ、と私は答えた。
そう、闘った後や、仕事のあとなんかとは違う微妙な、力が抜けるような
ほっとしたような、そんな疲れ方だ。
そう言うと、彼は私の頭をかるく抱くとひたいにキスをした。
そして、ワインを注ぐと私にひとつグラスをくれた。
彼は私のグラスに軽く自分のグラスをあて、小さい音をたてた。
絆とみんなに、というとワインを飲んだ。
私も飲む。
彼は、大阪での約束、覚えているか?、聞いた。
私は頷く。
あの約束を破ろう、という。
みんなでまたここに戻ってこよう、と。
サカキとアオイの結婚式に、みんなで出よう、とそう言った。
そのために、約束はお互い破ろう、と。
その後は、みんなで箱根で牧場だ、ともいう。
それじゃあ、正真正銘ランチマスターね、と私が言うと
彼は笑った。
厚木基地最後の兵士担当です。
間を開けすぎすいません。
ハードディスクが富士通という悲劇が発生したもので。
隊長は一旦、フェイの店へとよります。
合流はすぐできると思いますが。
黒縁メガネオペ他さん
レナ契約エヴァですが、カラーはメタリックオレンジに
黒の装甲にそったアクセントラインってどうでしょうか?
契約エヴァがこちらの手元にくると同時にレナの変身形態も
オレンジに黒のラインという感じへ変化するようにして。
契約エヴァの形態は、竜だとギャバンねたが出来るなって
程度ですので、お任せします。
蛇型で、変身後のレナが合体するとゴーゴンのような形ってのも
考えついたんですが、どうでしょう?
当番明けの少し前に、関東・中部方面の巡回任務に出ている
ランドマスター隊からの連絡が入った。
旧東京で何やら予定外のイベントが起こったものの、予定通り明日には
本艦に帰還するとのこと。出立予定時刻も決定し、明日一日かけて
往路から外れていた各復興都市・廃棄都市群を軽く巡察、遅くとも夜には
海上都市大阪付近の沿岸部に到達予定だという。
同隊の隊長、およびこのたび隊長夫人となったアヤナミ・レナ少尉のみ
旧東京市街に立ち寄るため、少し遅れるそうだ。
ランドマスターの通信担当者は、お土産がたくさんあるからな、と
楽しみなことを教えてくれた。俺は改めて彼に隊長夫妻への祝福の伝言を頼み、
オフの夜を楽しめよ、と伝えて、通信を切った。
急に室内が静かになった気がする。俺は意味もなく通信機をオンにし、
ノイズの流れる中、適当に周波を探り、5秒もしないうちにまた切る。
例によって隣の席で暇そうにしていたネロが顔を上げた。
「おい、何してるんだ」
「・・・くだらねーお遊びだよ。運試しみたいなもん」
俺は日誌を書き上げ、片付けをしながら答えた。
運試しというか、占いというか、これは俺のゲンかつぎだ。この艦の
通信室に配属されてから、戦いやら何やらを通じてやってきた習慣。
というか、気がついたら習慣になっていた。
使える電源が限られているため少ししかできない(そもそも機器の私用自体マズイ)
が、数秒以内に、たとえ断片でも、何か意味のある通信が傍受できれば、
その日は運がいい。そう決めている。
しかしこの方法も、ここのところずっと不調だ。
大阪の戦いの前は、ときどきどこかの都市で復活させたラジオなんかが
入ってきたが、最近は全然駄目だ。衛星回線も全滅したから、
どの周波も軒並み沈黙している。
自分が勝手に決めた占いとはいえ、ノイズだけのバンドを聞くと落ち込んでくる。
京都の戦いが終わるまで、俺はこの席にいられるのだろうか。
途切れ途切れにそう話すと、ネロははッ、と笑った。
俺はむくれた。
「・・・いちお俺にとっちゃ大事なことなんだけど。決戦前だし。・・・正直、
運でもツキでも、今は一生分欲しい気分なんだよ」
「馬ァ鹿」
ネロはまた笑って、空の灰皿を弄んだ。カジがマレーシアから持ってきた煙草も
そろそろ在庫が切れ、奴はやむをえず禁煙する羽目になっている。
俺が睨むと、ネロは黒タイのゆがみをちょっと直し、こっちに屈み込んで、言った。
「それを言うなら、決戦開始の時にゃここの通信周波は味方の状況報告で
いっぱいになるじゃねぇか。どこ回しても何か聞こえる。つまりお前の
その占いによりゃ、死ぬほどツイてるってこと」
俺はまばたきした。
・・・そうか。
なんだ。
そうだ。俺は何を悲観してたんだ? これまで激戦をくぐり抜けてきたこの艦、
俺たちのトライデントが、たかだか文化財の街なんかに負ける訳ないじゃないか。
ネロは茫然としている俺の方をぐっと掴んで、ビビんなよ、お前にゃ
仕事があるだろ、と言い、例の気障ったらしい歩き方で通信室を出ていった。
一発で済ませられる所を、手作業に近いぐらいの時間をかける。
「……少しでも目立たないようにするとはいえ、つまらんな」
役割を果たしていないそれらをそのまま眠りにつかせる、単調な作業を繰り返して早4日。
恐れていた事態は幸いにもまだ訪れていない。
「まぁそう言うな。頼りすぎた面を補う為の訓練だと思え」
愚痴を言うゲイザーをファントムはなだめようと、自分のハンドガンを宙に投げ、
落下してきたそれを背面キャッチして目標を撃ち抜いて見せた。
「やってみろ」
安全装置が外されたままの銃をゲイザーに投げて渡す。
ゲイザーは一度肩をすくめるとポケットから一枚のコインを取り出し、親指で宙に弾いた。
甲高い連続音に合わせてコインが踊る。
5回の銃声の後、重力に従い落ちゆく小さな残骸に胸元のピックを投げつけて射線上の壁に張りつける。
「見ての通りだ」
ゲイザーはファントムに銃を投げ返す。
星型に削られ中央にピンの刺さったコインを見、ファントムはため息をついた。
「…必要ないと言いたいんだろうが、今の精度で撃てるのはその視力あってのものだと覚えておけ。
目が見えなくなった時の為に耳を鍛え、点字を読めるようにする。
耳がふさがれた時の為に動作による意思伝達手段を学ぶ。
俺達は「力」を使えない状況での通常戦闘をもう一度訓練する必要がある」
「要するに頼りすぎるなって事だ。でもな…」
「言いたい事は解る。だが、これも必要な事だ。俺達が自由に動けるようになる為にもな」
107 :
105:03/01/20 00:39 ID:???
また、京都決戦に向けて煽ってます・・・
とは言え、まずはトライラックス関連のイベント(新A級大使到着、同盟問題、
その後のシンジらのトライラックス本国?訪問等)が連続なので、
まだ少し遠いのでしょうが。
MIBNo.1は、状況が許せば、加持さんについて京都市内に突入させるかと
思っています。恐らく、直後に加持さんとは別行動になるかと。
加持さんのその後については、提唱者さんというか、提案者氏にお任せします。
>????他さん
家事をするアスカってのは・・・想像できないです。シンジ君と言い合いしつつ、
なにげにレイとは仲良くやってたり、とかでしょうか。
最近の綾波寮責任者さんパートは、ものすごくなごみます。たまに辛くなるくらいに(危
>トライラックス担当さん
フウイ・ノ・レイ様はこの後大使任務を解かれ、本国に送還されるんですよね?
京都にはおいでになるでしょうか。状況次第ですが、アスカと話せるかもしれませんので。
・・・というか、自分がアスカと向き合う彼女を見てみたい、というだけです。
これまでフウイ・ノ・レイ様は、誰にも「正体」を明かしていない訳ですから。
彼女の幸せ、という文がいつだかのそちらのカキコにありましたが、
できたら彼女には、本当に幸せになって欲しいなぁと。その形は、勿論担当さん次第です。
>厚木基地最後の兵士さん
ご返答ありがとうございます・・・ってか、
イイ! イイっすよそのカラーリング! 即、使用させて頂きます。大感謝です。
形態、については、カタチが新技(?)に関わるとは知らなかったので・・・
すみません、では竜(ドラゴンの方ですよね、東洋のヘビっぽい方じゃなくて)型に
しようと思います。・・・ギャバン関連を潰せる訳ないじゃないですかw
今回いろいろ便乗させて頂きましたが、些末事ばかりなのでお構いなく。
・・・>102、危うく泣きかけました。感服です。
司教でもなんでもぶっ飛ばして、絶対、生き残ってください。
毎度うるさくスマソ。それでは。
108 :
105:03/01/20 00:49 ID:???
・・・って、おおっ!
ファントムさん&ゲイザーさんキタ〜〜〜〜〜〜〜!!
連絡追加です。
>提唱者さん
連絡、というか確認、言い訳なんですが、「E」サイドの通信は、
少なくとも重要分は全て傍受対策済みの特殊回線ですよね?
上で「どのバンドも空白」と言ってるのはそれを前提にしてます。
間違っても、ネルフやトライラックスの艦に通信が飛び込むような
ことはないだろうと。
あと竜、使います。Longinusの赤い竜の彼女は好きだったんで、
できれば被りたくなかったんですが。
今度こそ落ちます。
義手をJAの腕に換装した伍号機が巨大なスコップで黙々と穴を掘り続け、
建設重機と旧東京周辺から雇われた労働者が掘削を終えた部分の工事を続けていた。
「この時期に本社地下施設の増設工事を行うとは。」
「スズキさん、ナオコ博士の言い付けには逆らえません。」
「そうだな、あの人の事だ確実にこの施設をマトモな目的には使わないだろう。」
備蓄倉庫と書かれている図面には広大な倉庫区画と開発中の
新型JA運用設備の設置予定が記されていた。
「まほろさん、腕の調子がどうも悪い、
もう少し作動精度を上げてくれ。」
「判りました、スズキさんこれでいかがでしょうか?」
「これ位で調度いい、とっとと今日のノルマを終わらせるぞ。」
旧東京近郊の農業プラントの一画の一件屋は久々に現在の主達が帰ってきていた。そして、もう一人、フ
ウイ・ノ・レイという人物もこの夜宿泊していた。
夜もふけて、寝床が用意されると、シンジとレイはそれぞれの部屋で、フウイ・ノ・レイは寝室として使
用されていた広い部屋に通された。
そして、眠ろうとしたフウイの元に碇ユイが布団を持ちやってきた。
「せっかくですから今夜は一諸に寝ません? あ、もちろん変な意味じゃありませんよ」
そして、フウイとユイは蚊帳の中で、白い月を見ながら、とりとめも無い話をする。話題は自然
にシンジとレイ…そしてそのエヴァ能力の事になった。ユイは説明する。
「そうなんですよ。エヴァの力はとても都合よくできてましてね。例えば、聴覚一つとってもあなたの人
工聴覚より高い精度があるのに、当人が聴きたく無い事は聴かずに済んだりとかね。だから、私達も安心
してあの子達に聴かせたく無い話もできちゃうんですよ。……例えば、あなたの正体とかね。『綾波レイ』ちゃん」
驚くフウイにユイは答える。
「私とキョウコはゲンドウさんに聞かされてるわ。そして…直には話してないけど、シンジも、うちにい
るレイちゃんもどことなく察してると思うわ。ただ、あの子達はそんな事で敵でも無いあなたの心を読ん
だり、問いつめたりしないでしょうけどね。」
そして、ユイは一枚の写真(弐スレ584)を見せる。
「これは少し前に撮られた写真。……以前のこの子達じゃ考えられない姿よ」
それを見たフウイの反応を見てユイは笑って続けた。
「あなたもトライラックスにいる間に大分変わったわね。アスカちゃんに嫉妬する姿を露にするなんてね」
そして、しばしの対話をしたユイはフウイに言葉を伝える。
「ねえ…もし、生身の体にもどれたら、どうする? まだ全ては話せないけど、よかったら私達の所に来な
い? シンジもゲンドウさんも例えあなたがどんな体だったとしてもあなたを拒んだりはしないわよ」
そして、しばらくして彼女達も眠りに落ちていった。
夕日の中、碇シンジは電車に乗りこんだ。彼が乗りこんだ最後尾の車両には彼の母ユイがいた。そして、電
車は走り出した。車内を見ると、席は横向きで、床は板張り。えらく古い型で、ローカルな感じがする。
彼はなぜか前の車両に行かないといけない気がした。そこで彼は夕日が差しこみ、ガタンゴトンという音
がする中、次の車両に進んだ。なぜかユイもついてくる。
次の車両には、エヴァ・フェットがいた。シンジを見たエヴァ・フェットもまた、彼についていかねばなら
ない気がして、シンジについていった。
次の車両には、惣流・キョウコ・ツェッぺリンがいた。彼女もまた、シンジに同行する。ここでシンジは並
走している電車に気付いた。その電車には、ロープを来た渚カヲルそっくりな少年がいて、こちらを見てい
る。シンジが反対側を見ると、こちらにも電車が並走していた。ただ、こちらの電車は一両しか無く、全体
が赤い光につつまれている。しかし、シンジにはその赤い光の向こうにいる人物が見えていた。見覚えの無
い顔だ。そして、その手には槍のような物が見える。どうも体と一体化しているらしい。そして、この赤い
電車はシンジ以外には見えていないらしかった。
次の車両には、大勢の人物がいた。片側の列には綾波レイ…が36人。その内一人は渚カヲルと綾波レイの
中間のような姿だ。そして、片側の列には惣流・アスカ・ラングレー…が32人。ただし、髪は青いし、瞳
は赤い。シンジは彼女達の間を通り、次の車両に進もうとする。この次の車両が目的の場所だと感じていたから。
その車両の先頭寄りの席に彼女…惣流・アスカ・ラングレーはいた。なんとは無しに後方寄りの席を見ると、
綾波レイが二人向かいあわせに座っている。アスカはなんとなくその内の一人に『レイ』というより、『ファー
スト』と呼びたくなる感覚を覚えた。二人のレイもまた、向かいにいる、明らかにダミーとは異なる自分に
驚いていた。そして、二人がアスカに気付いた時、駅のような所に列車がつき、停車した。そこに、後方の
車両寄りの扉が開き、シンジが入ってきた。後には見覚えのある数十人の顔が見える。
彼等が互いに気を取られていると、不意にアスカの叫び声が聞こえる。
「アスカ!?」
シンジはあわてて彼女の姿を探す。見ると、アスカは駅に来ていた他の電車の中に引きこまれかけていた。
そして、夕日でよく姿を確認できないが、アスカを引きこもうとしている、闇色の影も見える。
シンジは声さえ出さないで初号機に変わり、マゴロクで斬りかかった。だが、影の手に闇色の炎が集まると、
日本刀になり、マゴロクを受けとめられてしまった。そして、影の蹴りで吹き飛ばされ、その間に扉は閉まっ
てしまい、電車は出てしまう。そして、シンジ達は扉の閉まる直前、扉の向こうの闇色の影の赤く、爛々と
光る二つの目と、その闇色の影を悲しげに見ている聖母の姿を。そして、走り去る電車から声が饗く。
「イヤッ!イヤッ!!イヤッ!!! やめて!!!! こんな…こんなやり方だけはやめて!!! アタシの心
を汚さないでぇッッッッ!!!!!!!」
「アスカァァァッッッッ!!!!!!!」
シンジは飛び出そうとした。しかし、それを零号機になったレイの片方が止める。
「今は…今はダメ。今行っても助けられない…そんな気がする……」
そして、その場の者達が落ちつかせると、シンジは元の姿に戻る。すると、元の姿に戻ったレイと、もう
一人のレイの体から白い煙のような物が出て、合わさり、子どもの姿になる。その子ども…綾波レイのような姿だ…は言う。
「そう。今はまだ無利。けど、あなた達はいつかアレに勝てないとダメ」
「ダメ?」
シンジが答えると、子どものレイは言う。
「そー。勝てなきゃみんな用済み。みんな終わりよ」
そして、彼等は目を覚まし、今のが夢だった事を知る。無論、ただの夢では無い事も。
上のカキコの解説をさせていただきます。最初に時間はアスカの件と同時です。
次に、出てきたのはチルドレン3人とユイ、キョウコ、フウイ・ノ・レイ、エヴァ・
フェット、ダミーレイ全員、クローンアスカ全員、ZO、第弐、E氏です。
そして、この時『覚醒中』かどうかで捉え方が異なります。すなわち、この時寝ていたりして意識の無い
キャラはこの夢を見て、列車での出来事を視覚的に捉えられます。逆に、起きていて覚醒中のキャラは
アスカの叫びだけを聞きます。
尚、E氏はシンジの視線に気付いてもかまいません。その場合、槍の力がE氏の意思と関係無くガード
を解いた感覚を感じます。
無論、ダミーレイ全員にはレナ、リナ、ななこも入ります。
115 :
113:03/01/20 21:19 ID:???
○トライラックス担当さん
そんな訳でして、ユイさんは大使の事を知ってました。そして、朝にこんな夢を見ています。エヴァ・フェッ
トはどちらでしょうかね?(夢で動いていても、本人が起きてると自覚しません)
○黒縁メガネさん
と、いう訳でようやく式の夜が明けました。第弐はこの件を感知していたので、あんな風に見られてます。
アスカ&レイの家事は必要にかられて修得した感じです。
○Eさん
E氏登場の理由は第弐と同じです。かなり特殊な事態ですが。
○厚木基地最後の兵士さん
お帰りなさい。やっと話が先に進みそうです。
某農場新入りです。随分長いこと書き込まずすみません。
・黒ブチ眼鏡オペレーターさん
スレたてに加え,これまでの膨大な量のあらすじと状況のまとめ,お疲れ様でした。分りやすくて,と
てもイイ出来具合だと思います。当方の書き込みにもお褒めの言葉を頂き有難うございます。
ネルフ拠点であるオーバー・ザ・レインボウにて決戦に備える人々の姿。静かに,しかし着々と高まっ
ていく緊張感の描写に加え,新たな「戦力」についてのアイディアが凄いです。最終決戦は果たしてど
うなるのか?それまでもう少しかかりそうですが,今から楽しみにしております。
・厚木基地最後の兵士さん
結婚式も無事(?)終了,夫婦の絆と部隊のチームワークで,これからの大活躍に期待しております。
フェイ社長の思惑についてですが,彼女は今のところ,以前サカキに語った以上の思惑は持っていませ
ん。彼女はしたたか者で,利に聡い人ですが,自分が職人で,かつ商人であるという分際はわきまえて
います。彼女の望みは結局の所,上客と,上物の品で良い商売ができる環境,ということです。
そして彼女の素性については…やっぱり謎の美女ということで(w
・エヴァ・フェットさん
リツコさんとのフウイ大使の秘密についての内緒話,結局の所誰にも話さないことにしてしまいました
が,もしシンジ君たちへのリークを想定していたのでしたら申し訳ありません。フェットさんが,自分
が戦う理由について語る場面,カッコよかったです。フウイ大使のほうも,シンジ君の家での語らいの
シーン,アスカ嬢への複雑な感情が見えて良かったです。そして,アスカ洗脳に伴う夢を見たフウイ大
使の思いはどうなっていくのでしょうか。
・綾波寮責任者さん
キーボードの不調という災難の中での書き込みお疲れ様です。披露宴でもレイ達姉妹の監督や,ユイ博
士とリツコ博士のギスギスしたやりとりの場に立ち会ったりして…大変ですね。
そしてアスカ洗脳という事態に,自宅に泊まっているシンジ君たちの見た夢の意味とは?そして彼らの
決断はいかに?でも列車のシーン,原作とは違って随分乗客が多いですね(w
・町奉行さん
箱根湯本の皆の暮らしを守るため,そして戦士たちの帰る場所を作る為,明日に向けて歩き出す町奉行
さんとリナちゃん。これも未来に向けた戦いの一つの形。町奉行さんの心意気が伝わってきてカコイイ!
・E計画提唱者さん
ダブリス君とアクサちゃんとのほのぼのとしたやりとり,そしてプチ弐号機登場!笑わせて頂きました。
その一方でダブリス君の手に入れた新しい能力,そして,持てる力を鋭く研ぎ上げていくAngelArmsの
メンバーたち。はたして最終決戦に向け,独特の価値観をもった彼らがどう絡むのか。そして提唱者さ
んご自身の因縁の決着はどんな形になるのか。期待しております。
・便利屋スズキさん
ななこ嬢もやっぱり「肉」書いてましたか(w。それにしても,額に「肉」と書いた聖母がななこ嬢の
元に降臨したシーンを想像すると可笑しいです。そして謎の老人の正体は意外でした。義手を装着した
伍号機。まほろさんの制御とスズキさんの力で,大活躍の予感。例え今は試験のついでに建設作業機に
なっていようとも(w
・技術部新入社員さん
お久しぶりの書き込み有難うございます。肉体労働による電算処理とは…なにやらナオコ博士にこき使
われている状態の様で,お疲れ様です。よろしければこれからも,愉快な日重共ネタをお願いしたいで
す。
レイは、ミサトに尻を蹴られながら四つん這いで部屋に入ってきた。
「遅いじゃない。今日は、焼き肉パーティーよ」とアスカ。
「さ、こちらへ座りなよ」
シンジが手招きする。テーブルにはホットプレートが置いてあり、野菜が盛られた籠があった。
そして、見たことがない機械がある。
「この機械はね、この焼き肉パーティー用の特注品なの。…美味しそうな腕ね」
ミサトはレイの腕をなでながら舌なめずりをする。
レイの腕の先端を機械に架けた。
機械は小型のギロチンのような形をしておりハンドルを回すと鋭い刃がゆっくりと動き、
レイの腕の先端をそぎ落とす。
血が噴き出したが、痛みは小さい。すぐに傷口がホットプレートに押しつけられる。
「ぎゃああああああっ」
傷口が焼かれる痛みにレイは悲鳴を上げた。ジュージュー音を立て肉が泡だった。
「…そろそろいいかしらね」
ミサトは焼けただれたレイの腕の先端を厚さ1mm程度そぎ落とした。
「焼き肉1枚出来上がり!アスカ、食べてみて」
アスカはたれをつけ口に運んだ。すぐに新しい傷口がホットプレートで焼かれる。
「ひぃぃぃぃぃっ」
頃合いを見計らって、先端を削ぐ。
「美味しいわー。新鮮な肉から血が滴ってね♪」
アスカはほっぺたを押さえている。
「この機械、信じられないほどよく切れますね。骨も肉も平らですよ」とシンジ。
「これはね、ミクロトームといって、生物の顕微鏡標本を作るときにミクロン単位の厚さで
輪切りにする機械を改造したモノなの。ま、これに比べたらカミソリの刃なんてナタね」
ミサトは、レイの肉を頬ばりながら説明した。
「これくらい薄くそげると骨まで食べられるのねー」とアスカが言った。
レイは傷口を焼かれ、薄く削がれ、また、焼かれた。
中世の刑罰に寸斬りという処刑があるが、これはミリ斬りである。
拷問者たちは、泣き叫ぶレイを眺めながら焼き肉に舌鼓をうっている。
この方法でいくと肘に達するまで片腕から200枚以上の焼き肉が出来る計算になる。
休みなく焼いても何時間もかかるだろう。
胸を大きく上下させながら喘ぐレイにアスカが言った。
「どお、レイ。自分の肉を食べてみる?とても美味しいよー」
レイは、胃から嘔吐感がこみ上げてきた。
「い、いやっ!」
激しく首を横に振ると、脂汗の流れる顔をシンジにむけた。
「あ、あなたたちは…く、狂ってる…。」
「バカなのは、あんたの方よ。せっかく使徒の肉の味が楽しめるチャンスなのに・・・。」とミサト。
「自分の肉なんて、めったに食べられませんよねー」とシンジ。
腕の先端は、ほとんど骨だけだが、肘に近づくにつれ肉が増え、パーティーは盛り上がっていった。
120 :
106:03/01/21 00:45 ID:???
今夜はレスのみにて失礼。
>????さん
コピペも利用とは辛いですね。それでなおこの量、感服です。
提案者は視線に気付かない方向で行きます。ただ、「妙な感覚」は感じたとします。
なお彼は生命活動・代謝を必要とする肉体を有していないので、眠る必要は特にありません。
>黒メガネさん
通信に関してですが、EPR通信(元ネタ銃夢)にしようと思ったのですけれど、
ハイレベルなので「超空間糸電話」とも言える感じの方法にします。
リアルウロボロスの応用で、通信時に最小限の微小空間を創り2点以上の個所を直結すると言う方法をとります。
もしくはどこか別の空間を2点以上を繋いで通信に使ったとしてもいいかもしれません。
空間そのものが糸電話の「糸」の役目を果たします。
直接音波が伝わるのではなく、マイクを通した電気信号を光に変換して空間を経由、受信先で逆変換をかける方向で。
(創造された)空間では(同じく創造された)ナノマシンが通信の補助を行います。
これなら防ぐ手段は幾らかありますが、傍受は非常に厳しいでしょう。
通常の電波キャッチでは明らかに無理ですね。
ちなみにEPR通信は対の電子スピン間の変化の同期性を通信に応用したもので、
ベルの定理によって超高速の情報交換が行われる、盗聴も通信妨害も「理論的に不可能」な代物らしいです。
これの元となる「EPR思考実験」なる物があるらしいのですが良く知らないので勘弁。
物理的に通信機を破壊すれば通信妨害は出来ると思いますけどね(笑)
長々と説明スマソ。
121 :
106:03/01/21 01:11 ID:???
追記
上記通信連絡と共に、電子情報通信ネットワークも同様な手段で表とは隔絶された
物を利用しているとします。
通信経路は情報カテゴリー、重要度レベルによって幾つかに分かれています。
例えば、ある(イロウル)パソコン内部のデータAの通る道と、
音声通信(無線とでも言った方が便宜上解り易いかも)Bの通る道は全く異なります。
ただし、情報端末(パソコン)は現存する有線・無線ネットワークとも一部繋がっている物もありますので、
外部からのアクセスは完全に不可能というわけではありません。
1.反社会性人格障害=相手の心をえぐるようなきつい荒らしだが文は短くすぐ飽きる。
2.演技性人格障害=本人は悪気ないようだが長文も多く1年以上続く場合も多い。
考えも異常で大荒れになりやすい。
ここは全員後者なワケで。
後で聞いた話だ。
惣流博士はその時、ケイジのEVA4号機改のところにいた。
カウンターウェーブ装置で封印された4号機改の波動は、ほぼ毎秒、ランダムに
変化し続けている。しかし博士は、これがEVAである以上、この波動にも
何らかのパターン、或いは方向性がある筈だとして、解析を続けていた。
博士自身の持つ弐号機のATフィールドを限定的に展開、波動と接触させて
そのパターンを読みとろうとする。EVA能力者である博士にしかできない方法だ。
問題の時間帯は、サポートに当たっていたマヤちゃんが疲労のためあがった後だった。
博士はまだ余裕があるからと言い、一人で残っていたという。
異変に気づいた整備班深夜担当が駆けつけた時、博士は解析装置群の前に倒れていた。
実験中だった4号機改からはごく微弱ながらも波動が漏れていたため、
即時ネルフオペレーター組、そして洞木さんが呼び出され、
すぐさま波動の再度封印を行った。
発見が早かったため、艦内スタッフがLCL化するほどの大事には至らなかったが、
短時間とはいえ波動を浴びた惣流博士の身体は、免疫機能の一時低下、
体組織の一部剥離等の症状を示し、艦内緊急処置室に運ばれた。
現在、症状は既に治まりつつある。元EVA能力者という素質が幸いしたという。
4号機改の再封印作業が完了した後、俺たちオペレーター組は博士のもとを訪れた。
博士は気丈にも笑って応対し、報告を受けたが、肝心の事故の原因に話が及ぶと
急に口数が少なくなった。
要約すると、突然弐号機の力が再び失われたのが、そもそもの原因だ。
その要因はひとつしか考えられない。
博士は、力が失われる瞬間、他にも何かあったようなことを言いかけたが、
結局、何も告げないまま言葉を濁した。
俺たちがそれを知るのは、旧東京からシンジ君たちが帰ってきてからのことになる。
124 :
123:03/01/21 13:56 ID:???
脊髄反射での、OTR残留組の反応です。
トウジ、ヒカリらは「夢」に関わっていないのでまだ知りません。
キョウコさんは起きていたことにしました。
よってアスカの叫びのみ聞き、同時に弐号機の力を喪失しています。
一応、第弐はこのときサルサ・セカンダスへ移動中なので、起きています。
量産機部隊のセカンドクローンたちも同様ですが、聞かせると
その後の戦闘に支障が出るので、第弐がカバーして聞かせないようにしています。
京都に残った4人も意識が繋がってるので同じです。
サルサ襲撃後、クローンたちには徐々に影響が及んだ筈ですが、
現在の彼女たちは「今の」アスカのもとで行動しているので、特に何も感じていません。
今後は未定。遅れてきた衝撃、というのもいいかもしれません。
>????他さん
・・・お疲れさまです・・・!!
すんごく燃えました。この情景は自分にはツボでした。脱帽です。
まさかここで電車が出てくるとは。最初から最後まで驚いたし、また堪能させて頂きました。
連絡は上を。
125 :
123:03/01/21 13:56 ID:???
>提唱者さん
あ・・・あれは自分のカキコの言い訳だけのつもりだったんですが・・・
わざわざすみません。丁寧な対応、感謝です。
一応。連結空間は、通信のたびごとにいちいち被創出/消滅するのですか?(説明前者の場合)
そうなると、通信補助のナノマシンも毎回消滅することになりますから、
傍受も逆探知も不可能ですね。たどりたくてももう存在しない訳ですから。
電子ネットワークの件も了解です。
が、そうなると・・・教団の目である第弐は、”紅”の壁と併せて「E」サイドに対しては
ほぼ盲目状態ですね。なんつー役立たずw
ついでなのでここで説明させてください。
光ほか電磁波は空間そのものを媒質にするらしいので、「光」の浸透可能範囲は
「通常空間」限定とします。リアルウロボロスで創出された「本来は存在しない空間」、
EVA能力者が破壊対象を送り込む異空間、さらに虚数空間には入れません。
また、ATF亜種ということになってるので、AATF展開領域にも介入不可です。
委員会、及びそれに近いカテゴリの力を持つと推定される13thモノリス・バーベム卿の
意識も覗けません。主席&聖母の「神様クラス」はそれ以前に問題外です。
物理的破壊・・・ですが、最初の頃「こいつアラエルね」と決めた時には、
物理攻撃手段として、「光」を波長変化させてマイクロウェーブかなんかにして集束、
計数十億本の高度コヒーレントビームによる惑星全域を無差別攻撃、なんてのを考えてました。
ヒトの頭部だけに照射すれば、電子レンジに入れた卵状態で脳みそ沸騰→内圧上昇で
頭蓋破裂、数秒で人類殲滅完了。
その後アラエルのアレは可視波長だということを思い出したのでこれはボツになり、
代替として「死神の背骨」なんかが出てきた訳です。今後もやりません。だいたい
フォース発動に対してこんなの何ンンの意味もありませんから(補完対象を殺してどうする)
・・・長々と自分の脳内語りすみません。設定厨の中身なし。鬱。
某農場新入りさん、遅れましたがお帰りなさい。感想、ありがとうございました。
落ちます。
>光ほか電磁波は空間そのものを媒質にするらしいので、
はぁ?あなたは18世紀の方ですか?
と、言うわけで、碇君の家に泊まることになった私は縁側に面した広い和室へ通された。
「せっかくですから今夜は一緒に寝ません?」碇ユイさんが布団を運んで来て言った。「あ、もちろん変な意味じゃありませんよ」
縁側の外には白い月が見える。ユイさんは布団の上に横になりながらも、しきりに私に話し掛けて来た。
話題は自然のうちに碇君と後輩の綾波レイ、そしてEVA能力のことになっていた。ユイさんは説明する。
「・・・そうなんですよ。エヴァの力はとても都合よくできてましてね。例えば、聴覚一つとってもあなたの人工聴覚より高い精度があるのに、当人が聴きたくないことは聴かずに済んだりとかね」
「それは便利ですね。私の人工聴覚は感度を上げるとよけいな雑音までもが大きく聞こえるので、その点では不便なのです」
「・・・だから、私も安心してあの子達に聴かせたく無い話もできちゃうんですよ。・・・例えば、あなたの正体とかね。『綾波レイ』ちゃん」
「何のことです? 私はフウイ・ノ・レイです。綾波ではありません。綾波レイ殿なら碇シンジ殿とうまくやっているではありませんか」
「私とキョウコはゲンドウさんに聞かされてるわ。そして・・・直には話してないけど、シンジも、うちにいるレイちゃんもどことなく察してるとは思うわ。ただ、あの子達はそんな事で敵でも無いあなたの心を読んだり、問いつめたりしないでしょうけどね」
「なるほど・・・碇司令からすでに聞いておられるのであれば、ボケても無駄なようだな・・・」
ユイさんは一枚の写真を私に見せてくれた。
「これは少し前に撮られた写真・・・以前のあの子達じゃ考えられない姿よ」
私が驚いていると、ユイさんは笑いながら続けた。
「あなたもトライラックスにいる間に大分変わったわね。アスカちゃんに嫉妬する姿を露にするなんてね」
「人間というものは必ずしもずっと同じでいられるわけではないし・・・私はかつて綾波レイだったとは言っても、今はもう別の人間であるわけだから・・・」
「だが、変わっていない、同じ所も残っている・・・」ユイさんは意味深げに言った。
「ねえ・・・もし、生身の体にもどれたら、どうする? まだ全ては話せないけど、よかったら私達の所へ来ない? シンジもゲンドウさんも例えあなたがどんな体だったとしてもあなたを拒んだりはしないわよ」
129 :
128:03/01/22 01:30 ID:???
× 「なるほど・・・碇司令からすでに聞いておられるのであれば、ボケても無駄なようだな・・・」
○ 「なるほど・・・碇司令からすでに聞いておられるのであれば、トボケても無駄なようだな・・・」
そして、私は眠りに落ちて行った。
その眠りの中で、私は奇妙な夢を見た。
私は電車に乗っていた。
向かいの座席に私がもう1人座っている。
ダミーレイではない。もう1人の私・・・。
電車の進行方向を見ると、惣流・アスカ・ラングレーがいる。
そして、逆方向から碇君が現われた。
他にもユイさんやエヴァ・フェット、見覚えのある人々がいる。
電車が駅のような所へ止まる。
悲鳴・・・アスカの悲鳴。
アスカは別の電車の中へ引きずり込まれようとしている。
「アスカ!?」
碇君が初号機に変身してアスカを助けようとする。
だが、アスカを引きずり込もうとする闇のような怪物は碇君の初号機を蹴散らした。
教団の聖母が怪物を悲しげに見ている。
「イヤッ! イヤッ! イヤッ! やめて!! こんな・・・こんなやり方だけはやめてェ!! 私の心を汚さないでえッ!!!」
「アスカッ!!!」
もう1人の私が零号機に変身して碇君を引き止める。
「今は・・・今はダメ。今行っても助けられない・・・そんな気がする・・・」
碇君は元の姿に戻り、もう1人の私も元の姿に戻る。
私ともう1人の私の身体から白い煙が出て来て合わさり、子供のような姿になった。
その子供もまた私自身であった。
そして、その子供は言う。
「そう。今はまだ無理。けど、あなた達はいつかアレに勝てないとダメ」
「ダメ?」
「そー。勝てなきゃみんな用済み。みんな終わりよ」
奇妙な夢を見て俺は目を覚ます。
これまでにもダミーレイ達の意識がシンクロしてきて、それが夢という形で顕われたことがあった。
今回の夢もその類だろうか?
ダミーレイ達も登場していたが、俺が以前、誘拐した惣流・アスカ・ラングレーにそっくりか顔をしていて、髪の毛が青く眼が赤い少女達も登場していた。
そして、それよりもはるかに恐ろしい何物かの存在を感じさせられる・・・。
「どうしたの? エヴァ・フェット、二日酔いとか?」
「いや、そうじゃねえ・・・ただ、変な夢を見たんでな。夢の中で俺は電車に乗っていて・・・」
と、そこまで言って、馬鹿馬鹿しくなったので、話すのをやめた。
昨日は酔っ払ってフラフラになっていたので、愛用の装甲服を食堂棟の厨房に置いて来たまんまだったことを思い出す。
フウイ・ノ・レイ様は昨夜は碇シンジの家に泊まりに行ったのだとスティンガーが言っていた。
そうか、あのお方もそれなりに羽目をはずしたくなることもあるのだろう。
そして、バーベム卿が言っていたことを思い出す・・・場合によってはキール・ロレンツ達を暗殺せねばならぬかも知れないと親父殿は言っていた。
俺は急に不安になるのを覚えた。もしかしたら・・・もしかしたら、もうサカキにもアオイにも会うことはできないかも知れない、と・・・。
「スティンガー」俺はふいにスティンガーを呼び止める。
「ん? 何?」
「キスしよう」
「何よ? やぶから棒に・・・貴方らしくもない」
「嫌か?」
「別に嫌じゃないけど、貴方のことは嫌いじゃないし・・・」
「じゃあ、しよう」
そして、俺とスティンガーは抱き合ってキスし、お互いの舌を絡ませる。
だが、不快感が襲って来た。
「うげェッ、気持ち悪い・・・てめえ、歯磨きしてねえだろ!」
「だって、起きたばっかりなんだもの」
「やっぱキスなんかするもんじゃねえな」
俺はバスルームに飛び込むと、うがいをするのであった。
132 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/22 04:22 ID:9VJ0/Iw1
力作なのは分かるがつまらんね
長くてヨムノツライ
トライラックス担当です。
エヴァ・フェットとスティンガーの関係はミサトと加持にかぶっていますが、
>>131のキスシーンはアスカがシンジにキスを迫る場面のオマージュです。
それにしても、エヴァ・フェットも元は男だったんだから、
女性に対してキスやセックスをしたいという欲求があってもしかるべきだった
のではないかと思われるのだが、こいつにはその欲求の対象になり得る相手が
オカマのスティンガーしかいなかったのだろうかと思うと、気の毒だよな。
まあ、金回りは良いから、装甲服姿で売春婦なんかを買っていたのかも知れんが。
>>133の続き
初期のギャグ路線であれば、宿舎で相部屋になった者同士が
同性愛に走ってしまうという展開もアリかと思われたのだが・・・。
・エヴァ・フェット責め、スティンガー受け(と、言うか、洒落ならん)
・メンチ責め、たしぎ受け
・美嶋玲香責め、春日歩受け
・碇ユイ責め、フウイ・ノ・レイ受け
・機長責め、副操縦士受け(爆死)
美嶋玲香責め、春日歩受けのプレイなら見てみたいような気も・・・。
>>134の続き
ここの所、下品なカキコばかりしているので自己嫌悪。
136 :
123:03/01/22 09:49 ID:???
>>126 ・・・・・・
・・・昔高校の授業でちらっと聞いた話を
よくわからんまま書いたもので。やはり無知は無知らしく黙っていないとですね。
どうでもいいですが前は「あなたは頭の中が幕末庶民ですね」と
言われました。だからきっと17〜18世紀の人なんでしょう、自分は。
では今後は身の程を考え、妄想だけで逝きます。
わざわざご指摘、ありがとうございました。ていうか外から見てる人がいたとは。
>書き手の皆様
>125の内容、後半は全て撤回します。
間違ってたからとかじゃなく、あんなもん書き込んだこと自体
あまりにも厨でした。鬱とか書いて反省するふりをするくらいなら、
最初から何もするなってなもんです。
申し訳ありませんでした。
以後、自称「感想」等の無駄レスは控えることにします。長い間すみませんでした。
137 :
123:03/01/22 10:02 ID:???
・・・・・・
訂正
×「17〜18世紀」→○「18〜19世紀」
おんなじことですが。
138 :
大阪:03/01/22 23:52 ID:???
あたりが暗くなって会場の片付けが始まったで。
お奉行さんは先に箱根へ帰ってしもうた。
他の皆さんもぼちぼち宿舎へ引き上げとるで。
“私達も宿舎へ帰りましょう”
美嶋玲香さんがそう言うから、私も宿舎へ戻ることにした。
ポニーテールのオバサンが酔っ払ってフラフラしとって、真田幸村みたいなオカマのオニイチャンに連れられて隣の部屋へ入って行きよった。
広末涼子カットの眼鏡のオネエチャンとチョンマゲ5本のオネエチャンが何やヒソヒソ話しとるで。
私は美嶋玲香さんと女同士で相部屋やからええけど、男と女で相部屋やいうのは怪しいな。
そない思ってたら、しばらくして隣の部屋から「スティンガー! てめえ、俺を担ぎやがったな!」いう怒鳴り声が聞こえてきよったで。
ポニテのオバサン、酔っ払って眠っとる間にヤラシイことされてしもうて怒っとるんやな。
それから、またしばらくして今度は「30億円? ケタ間違えてるんじゃねえのか?」「このインフレだし、あそこならあり得ない話じゃない」とかいう会話が聞こえてきよった。
30億円って何やろ?
私が聞き耳立てとったら、美嶋玲香さんに“やめなさい、関わり合わない方がいいわよ”って言われてしもうた。
139 :
138:03/01/23 00:16 ID:???
>黒縁メガネオペレーターさん
ここの所数日、荒らしまがいのカキコが多いため、
皆さん、書き込み意欲をそがれてしまっている感がありますが、
まあ、
>>126のような揚げ足取りは気にしないで下さい。
>>118,
>>119はスレ違いだよな。
私は別の意味で自己嫌悪。
最近、カキコの内容がだんだん下品になっていく・・・。
>>138でも最初は春日歩が機長と副操縦士、たしぎとメンチの
同性愛シーンを立ち聞きするというふうに考えていたのですが、
ストーリー性がここまでシリアスになれば、
もうギャグで片付くような状態ではないので止めました。
あと、
>>79でスティンガーのノートパソコンに受信され、
>>138でも触れられているメールですが、
これは日本全国に無作為に送信されているものなので、
他の皆さんもそれを口実に京都の様子を偵察に行く
とかいうふうに絡んでくれても良いと思います。
と、言うか、最初からそれを意図してネタをフッテるんだけどね。
140 :
138:03/01/23 02:41 ID:???
>>139の続き
荒らしが出現して以降、マジレスが続かなくなったけど、お話、先に進めていいですか?
トライラックス側陣営は結婚式の翌日に飛行機で大阪湾内の艦隊へ引き上げます。
その際、エヴァ・フェットがサカキに
「もう会えないかも知れないけど、アオイと幸せになって下さい」
みたいなことを言います。
そして、さらにその翌日にトライラックス本国から新任A級大使が到着、
フウイ大使の解任と教団との正式な軍事協力支援条約締結を通達します。
エヴァ・フェット達は春虎念興業に不穏な動きを感じ、
京都本社へ潜入、それに関連して、ある作戦を思い付きます。
シンジは春虎念興業が日本中から集めた賞金稼ぎ達に
狙われるわけですが、まあ、これは軽くあしらってしまうとして、
以前から触れているように、トライラックスの対応に不満を感じ、
帰国するフウイ大使に同行して本国のギーガ―達に抗議しに行く
というシナリオで考えています。
141 :
山崎渉:03/01/23 04:43 ID:???
(^^)
そこまでして続ける理由はなんですか
愚問だな。続けたいから続けるのだよ(藁
マジレスぎぼ〜ん。
結婚式の翌日。それでもやっぱり農場の朝は早い。まだ薄暗い内に起き出し,身支度を整え,朝食を
とった後,畜舎に向かう。最近俺に割り当てられた仕事は,あのスリグの世話だ。朝もはよからサイ
コーに爽やかな気分だぜ…(もうヤケ)
数人ががりでウジムシナメクジ豚どもを片隅に追いやり,舎内を清掃,フンを回収する。これは優れた
肥料になるということなので,現在農場の畑の一部でその効果を試験中。
その後,牧草や藁,デントコーンなど,牛馬用の飼料に,生ゴミを混ぜたモノを作り,スリグ達に与え
る。こいつ等はそれこそ何でも食うが,生ゴミは保存が効かないうえ,回収体制もいまだしっかりとは
確立されていないので,量が限られる。よって,既存の飼料と混合して与えている。その甲斐あってか
十頭のスリグ達は順調に成長中。こいつ等は単性生殖するそうだが,まだその兆候は見られない。商品
として売り出すにも,もう少し増えてからじゃないとな。
そしてスリグ舎での作業を終えた後,披露宴会場の撤去に向かう。そこには農場のレイ達姉妹もすでに
来ていて,結構な人数が集まっていた。椅子やテーブル,照明や飾りつけなどを手分けして片付ける。
撤去作業は予定より早く終わったので,今日の10:00に出立するランドマスター隊の面々を見送りに向
かう。隊員たちは昨晩の内に大方の準備を終え,ランドマスターの側で待機中。姉妹たちはレナ夫人と
別れを惜しんでいるようだ。平和な一時は終わり,隊員達は遠からず,綾波教との決戦に臨む事となる。
考えたくもない事だが,隊長夫妻の身に何かが起こる事だって無いとは言えない。
そんなことを考えていると,隊長夫妻が俺を呼ぶ。彼らは,妹たちのことをよろしく頼むと言った後,
俺とアオイの結婚式には絶対自分達を呼んでくれる様,念を押した。俺は苦笑しながら,了承の返事を
する。そんな日が一体何時になるのか分らない。しかし,この約束が,夫妻達がこれからの戦いを勝ち
抜く為の希望の一つになってくれればいい,そう願ってのことだ。
やがて時は過ぎ,ランドマスター隊は出発を始める。俺たちは彼らに手を振り,隊員たちは敬礼で応え
る。そして部隊の姿が見えなくなっても,俺たちはしばしその場にとどまっていた。
147 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 21:06 ID:n86Zco8W
遊びは終わりだ!!
空想と現実の区別も出来ない場過度も神殿下さい。
ただし、周囲の人たちには迷惑を欠け無い用2。
148 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 21:09 ID:n86Zco8W
↑個人情報を公表されているので、攻撃歓迎します。
ただし、その場合は議論で行え。
149 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 21:13 ID:n86Zco8W
優秀な洗脳のされ方を下、灯台・兄弟の
「馬と歯科」は特に歓迎死捨てます。
150 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 21:15 ID:tJib3ftl
かなり久しぶりにこのスレみたんだが、
いったいどうなってんだYO!
農場に綾波教って(W
151 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 21:21 ID:+WoNzHS8
〜<マムシ
>>150 どのくらい前なんだよ(藁 農場も綾波教も最初のスレの初期からのネタだぞ(藁
153 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 21:22 ID:n86Zco8W
個人情報を浦和で調べ上げる卑怯物のガタガタ。
反論市内のですか????
154 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 21:25 ID:+WoNzHS8
〜<パクちゃん
レナ個人日誌
疲れていたので、私たちはすぐに眠った。
そして夢を見た。
私は、箱が連なったような乗り物に乗っていた。
川のようなところを流れていく。
川はときどき赤く光って、あやしい音を立てている。
ベンチのような椅子に並んで私と姉妹、そして私たちに
にた人が座っている。
だけど、正面。
そこには、見たことの無い顔が座っている。
彼女たちは、みな私たちと同じ青い髪、赤い瞳。
だけど、その顔は私の知らない顔。
箱が連なった乗り物は、形をゆがめていく。
そして、叫びが。
叫びが、大きくなるとともに、連なった箱は形を変えていく。
川が巨大な渦のようになっていく、それは滝というべきもの。
連なった箱はそこで歪みくずれていく。
そのときに気が付いた、あれが攫われたアスカっていう人。
私は、姉妹たちをつれて飛ぼうとした。
だけど、見てしまった。
あの聖母は、泣いている。
そのとき、背後に力を感じた。
それは黒い影、だけど、私の力。
そこで目が醒めた。
隊長個人日誌
レナが突然起き上がる。
聞くと夢をみたという、変な夢を。
だが、それは夢ではないと思われる。
聖母や、ダミーの姉妹、そして綾波レイに似た人。
さらに叫び。
多分、なにかがおきている。
それは、精神の共鳴を起こすほどのことだったのだろう。
そう思うということを言ってから、ふと思ったことを付け加える。
聖母が泣いている理由はなんだろう?、と。
レナにもそれはわからないという。
だが、おのずとわかるだろう。
京都で会えば。
隊長個人日誌
朝06:00起床。
レナもともに起き、お互い身支度を整えランドマスターへと向かう。
既に、昨夜の内に準備は整えられている様子。
ほぼ同時に副隊長、衛生兵少尉たち上級士官も集まってくる。
副隊長や少尉が良く眠れたか、と聞いてくるのでそこそこにな、と
答えておくと、レナが夫婦になって始めての夜だから、という。
相変わらず、思わせぶりだな。
隊の者たちも別に騒ぎはしないが、オーバー・ザ・レインボーと合流して
なにをやらかす気か不安といえば不安である。
状況を確認し、遅めの朝食をとることにする。
隊全体で朝の時間を占領するのもまずいとおもったが、農場の朝は
早く、そんなに気を使うこともなかった。
むしろ遅すぎるという状況だった。
その食事のときに今後の行動計画を決める。
今日は私とレナが私用を兼務で旧東京経由で行くが、合流点を旧名古屋と
決めて進むことにする。
箱根一帯は、奉行の管轄が行き届き安定した生活環境を確保しているが
山梨県よりの富士樹海付近をおもにランドマスターで見てまわって
大阪へと帰還する予定となる。
そのため時間は、何事も無ければ17:00時を予定しているが何か
あった場合は、それなりの遅れがでると思われる。
およそ一時間おきの連絡は絶やさないようにするようにする。
副隊長個人日誌
朝食後、のこりの準備をする間、隊長とレナ少尉は農場へと挨拶へ向かう。
我々も、会場の片づけを手伝おうとしたところ、ほぼ撤去が終了していた。
隊長夫婦へのプレゼントの一部をレナ姉妹のいる寮の倉庫に運ぶ。
今回は持っていかないし、今は使い道のないものであるとのこと。
寮責任者に頼みなんとか置いてもらうが、一部プレゼントは姉妹へと
受け継がれている様子。
ガーデニングセットは、重宝するだろう、とのこと。
その際、上等兵が付いてきたがったが残念ながら出立準備のためそれは
かなえられない。
ただ、連絡先を教えてもらえた者が何名かいるとのことで確認を
したかったのだろう。
出発15分前に、農場の人たちが何人か見送りにきてくれている。
次に来れるのは何時のことかは保証の限りではないが。
隊長が私を見て、次は義妹の結婚式に来なければならないんだ、と
私に言う。
そう言われれば確かにそうかもしれないが、不安ではある。
隊長は私の表情をみて頷くとレナ少尉が口を開いた。
レナ個人日誌
副隊長が、不安そうな顔をしている。
彼が頷くので私が代わりに言う。
私たちはアオイの結婚式に絶対みんなで出なければならないの、と。
そうでなければ、礼を失すると彼も言う。
副隊長が苦笑いしているけれども、少尉さんは笑っていた。
そうね、そうよね、と彼女が言っている。
そうして、彼女は暗く落ち込んでいる上等兵さんの所に行った。
彼女が話し掛けたら、上等兵さんも笑顔を見せている。
わかってる、姉妹の何人かと友達にはなれたんでしょう?
おめでとう。
160 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 21:31 ID:n86Zco8W
見え透いた精神実験の被験者になって上げたのに、
何も反論して頂け「無」いとは悲視すぎます。
裁判で慰藉量せいき優します4 。
隊長個人日誌
出発前のチェックを終えると、農場の人たちが何名か見送りにきている。
不安げな顔をみせる副隊長を励ましつつ、周囲に挨拶をしていると
その中にサカキが居るのがみえた。
レナを伴い、サカキへ話し掛ける。
妹達をよろしく頼むと言い、そのあと必ず2人の結婚式には私たちの
隊を呼んでくれ、と。
絶対に。
彼も苦笑いを浮かべながら判ったと答えている。
同時に何時になるか判らないというようなことも言うが、何時でも良い。
それは、隊のものが生き残る目標の一つになればそれでいい。
その後、寮責任者氏にも挨拶をする。
預かってもらう荷物はかならずまた全員で取りに来る、と。
そのときまでよろしく頼むと。
その後何名かの人といろいろと話したが、時間になり出発。
見送りの中、最後まで手をふっていたアオイの額に肉の字があったのは
笑いをこらえるのに大変であったが。
この後、私とレナは一旦旧東京へと向かうため隊と分かれる。
遠方の丘
巨躯を人に気付かれずにみているジャックナイフの3人。
大男「あの二人は思った以上の結果を出せる可能性をもっている。」
大女「だが、それだけでは足りない。彼らの力がどれだけの苦難に耐えられるか
それがわからなければ。」
少年「でもおいらはあの二人はすきだな。なんとかいい線までやってくれると
思うんだけどな。」
大男「後は人の思いの戦いだ。」
大女「ならば、私がこれで手をかそう。」
そこには、見つからなかったブーケが二つ。
大女は、マントを一振りすると巨大な弓に変える。
そして二つのブーケを矢にかえると大きく引き絞り大阪へと向かって飛ばした。
それは一つは葛城ミサトへ、一つは洞木ヒカリのもとへと飛んで行った。
厚木基地最後の兵士担当です。
風邪気味かもしれません。
レナの夢が連なった箱や川っていうのは電車を見たことが無いし
乗ったことも無いことから自分のわかりやすいイメージを持った
という感じです。
最後のジャックナイフ3人衆は、ナイフをくれただけに出てもらわないと
という感じです。
ブーケは、ブーケそのものではなくともかまわないということで。
164 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 21:41 ID:n86Zco8W
人の「こころ」が詠めると妄想している物が、困難に覆いとは。
その物は、普段何を考えて生活しているのでしょうか?
本当に物だったり「視手」。
165 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 21:53 ID:n86Zco8W
阿野程度の小説で字札するなんて....。
張り切り言って神事られません。
あれは、アニメ用に子供向けらしく詠んだ小説なのに。
166 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 22:02 ID:n86Zco8W
反論していただけ内意なら、
最終兵記憶発動させましょうか?
167 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 22:26 ID:n86Zco8W
変な文章ばかり書いてしまって、すいません。
唯唯本人に直接連絡なされていないのは、失礼かと思います。
撮り合えず、断って起きますが、
文章からその人の心裏情況を説明する事もできますよ。
168 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 22:40 ID:n86Zco8W
別に尊敬する先輩方を貶したくはあり「無」せん我。
執拗最小限の霊切があると重いま透。
唯唯自我がモルモット変わりに呪われるのが嫌なのです。
それに、自我の周囲の肩方に幻惑を駆けたく「無」いので視手。
169 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 22:43 ID:n86Zco8W
精神汚染心裏グラフィー
祭司へ行き氏に神竜波ですか?
--------------------------------- ↓。
170 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 22:45 ID:n86Zco8W
自我境界線パルス消失!!!!
自我が崩壊して逝きます。
レイは床に転がるアスカの服を乱暴に引き裂いた。ショックでアスカが目覚めたようだ。
「・・・・・・・な!!・・・・・・・」
アスカは突然の出来事に呆然としている。
すかさず、片手に持っていたブラックジャックを彼女の頭に叩き込む。
「・・・くふっ・・・」
アスカの頭がへこみ、たまらず跳ねかえった時、
今度はシンジが彼女の両腕をつかみ逆にねじりあげ・・・落とした。
「ぎゃうふっ!!」
両腕が嫌な音を立てた・・・間違い無く根元から両方とも折れたろう。
続けざまに内腿の付け根にナイフを突き立てる。
「ふぐうっ!!」
くぐもった悲鳴をあげた彼女の腹にもシンジはナイフを突き立てた。
「ひぎゃっ!!くうううううう・・・・・」
「…もう殺したの?……死んだら…遊べない…」
レイが声をかけるとシンジはニヤリと笑った
「大丈夫・・・人間はこれくらいじゃ死なない・・・よっと」
這って逃げようとするアスカの横腹にシンジのつま先がめり込んだ。
「・・・・・・っ・・・・・・ごふっ・・・!!」
「さあこれから地獄がはじまるよ・・・」
再び気絶したアスカを恍惚の表情で見つめるシンジ・・・
「アスカ、まだ夜は長い・・・ゆっくりと・・・ゆっくりと楽しもうよ・・・」
「へんっしんっ!!」
ビシッとポーズを決める事早百数十回。
一体いつになったらあんな風になれるのか。
もしかして、担がれてる?
「ちっがーう! もっときあいをいれて。
こうよ。もういっかいよーくみてて……へんしんっ」
パッと光ってミニ弐号機登場。
確かに解るけどさ。
目がきりりとなってる所とか、動きにキレがあるところとか。
声にも気合が入ってるのは解ってる。
「わかった?」
もう一度光を放って、アクサが元の女の子の姿に戻る。
「う〜〜〜ん」
解ってるんだけど、僕には決定的に何かが足りないらしい。
おそらく真面目さだな。
「はずかしがってるからできないのよ。もっとじぶんをさらけだす!」
最初と比べてよく喋るようになったけど、このため口はなんとかならないかな。
僕がちょっと居なくなるだけで泣き虫に戻るのは変わらないんだけど。
まあともかくやってみるしかない。
もっと強くなるにはこれしかないんだから。
パン! パン!
両手で自分の顔をはさんで気合を入れる…ちょっと強過ぎた。
「よし!」
目を閉じて呼吸を整えて…………………………………………………いける。
深くかがみこんで、全力で飛び上がる。
「変身!!」
!! 光が、広がっていく……
ジャンプの頂点から高速回転をしながら宙を下り、着地した。
「やればできるじゃない」
片手片膝を着いた状態で顔を起こすと、アクサが笑っていた。
っていうか、この手甲みたいなのつけた手と感覚は?
「これは………スゴイ」
後ろを見上げると、今の僕と同じ格好のエヴァが居る。
鏡は見てないけどそれが感覚で解る。本当にスゴイよこれ。
「………やっぱり。はぁ……………ふぅ〜ん……
ほお〜〜〜………………これはこれで…」」
初めてなのに、力の使い方が当たり前のように解る。
ほんまにすごいでっせ兄さん。って感じだ。
僕がイメージしてた通りの力を僕は使える。それは不思議だけど、これは……
うーん、なかなか。思わず唸っちゃうよねぇ。
「…………………………あ、なに?」
アクサがすっごく口を尖らせて僕を睨んでる。
「えいっ」
「へ?…………うわ!?」
変身が!? なっなんで!?
そういえばアクサが手の平を僕に向けた時、アクサの頭の二つの三角が光ってた。
「もういっかい」
はい? 僕の困惑を余所に彼女は目でも物を言ってくる。
五歳児の目つきじゃないよ全く。
「もういっかいやって」
「ハイハイ解りましたよ…………変身!
………あれ?」
出来ない? さっきは出来たのに。視線の行き着く先は……
「いっかいできたからって、もういっかいできるとはかぎらないでしょ。
れんしゅうあるのみよ。れんしゅうれんしゅう」
「………」
声がさっきから少し荒っぽいような気が。
…さっき無視されたから怒った?
175 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/23 23:16 ID:n86Zco8W
詳しい事は分かりませんが、
洗脳を逆に利用すれば世界平和が可能になると思っています。
取りあえず、こちらに連絡取ってください。
GAに電話したら、2回とも変人扱いされたので。
(↑ある意味合っている気もするのですが。)
176 :
175:03/01/23 23:28 ID:n86Zco8W
本人だけなら別に構わないのですが、
これ以上、周囲の人に迷惑をかけたくないので。
本当に、お願いします。
177 :
175:03/01/24 00:04 ID:zBztndMO
「外伝」で一番伝えたかった事。
それは環境保護でも人類補完でもなく、
相手の立場に立って考える事ができる人になって欲しかったからです。
小学生でも分かるように書いたつもりが、誰一人として気が
付かなかったのは、原作者の文章構成能力の未熟さによるもの
だったと深く反省しています。
他人から、どんなに評価してもらっても、
物語全体を通して訴えたかった意図が
伝えられなかったら、駄作であったとしか言えません。
非常に残念です。
ふと思う事がある、だがそれを言葉にはしない。
言葉という具体的な物にしてしまうと、それは意識せざるを得なくなる。
それは俺の行動に支障をきたし、この体の維持にも不都合をもたらすだろう。
漠然としたまま、喉の奥に小骨が刺さっているような感じだが、致し方あるまい。
「……もうすぐだ」
もうすぐ。
瞼を閉じ、広がる闇に浸る。
最高の舞台が整う。
そこまで行けば気にする余裕も無くなるほど事態にのめり込める。
それぞれがそれぞれの為に集い、エゴのぶつかり合いが火花を散らす。
血の華が咲き、爆炎のスモークがたかれ、怒号と悲鳴の混声合唱がより一層盛り上げる。
レーザービームに巨大ロボット、CGも織り交ぜればエンターテイメント性は充分だろう。
突然のアクシデント、翻弄される運命、語られる事の無い歴史。
宣伝は敢えてする必要は無い、本物はそこにあるだけで対象を惹きつけるものだ。
役者陣は非常に個性的で、利己的で、優秀だ。飛び入り参加も居るだろう。
是非とも最後まで居たいもんだな。
踊ると決めたからにはとことん踊りきってやる。
邪魔なんて誰にもさせないさ、誰にもな。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
O 。
, ─ヽ
________ /,/\ヾ\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__|_ __((´∀`\ )< というお話だったのサ
|_|__|__|__ /ノへゝ/''' )ヽ \_________
||__| | | \´-`) / 丿/
|_|_| 从.从从 | \__ ̄ ̄⊂|丿/
|__|| 从人人从. | /\__/::::::|||
|_|_|///ヽヾ\ / ::::::::::::ゝ/||
────────(~〜ヽ::::::::::::|/
180 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/24 01:11 ID:zBztndMO
「GAINAX」は卑劣な犯罪集団であるため、
新作アニメ公開前に社会的に抹殺されるべきでは無いだろうか?
会社と言う集団によってなされる、一個人情報の暴露、度重なる犯罪行為。
プライバシーの侵害、原作者を欺く行為......。
この犯罪会社の存続を許せば、日本は北朝鮮以下の国である。
腹減ったな
182 :
大阪:03/01/24 05:57 ID:???
今日もニワトリの鳴き声で目が覚めたで。
起きてすぐ、私と相部屋の美嶋玲香さんはパジャマ姿のまま散歩に出掛けた。
あ、アオイ1号のお父さんや。生ゴミかき回して何やっとんねん?
ウジ虫ナメクジ豚にエサやっとるんか。こいつらは生ゴミ食べるんやな。
トライラックスいう国はこのウジ虫ナメクジ豚を食肉用として世界中に普及させるのが目的なんやて。
生きとる姿見たら気持ち悪いな。ローストにして食べたら美味しかったけど。
宿舎へ戻って来たら、隣の部屋からまた言い争う声が聞こえてきたで。
「スティンガー! てめえ、歯磨いてねえだろ!」
「だって、起きたばっかりなんだもん」やて。
それから着替えて食堂棟へ朝ご飯を食べに行った。
昨日の朝ご飯は和風やったけど、今日は洋風やな。ベーコンエッグに生野菜サラダ。
このパン、茶色くて何やつぶつぶしとるで。胚芽入りパン? 栄養ありそうやな。
なあ、昨日から相部屋で寝起きしとって変やと思ってたんやけど、美嶋玲香さんって飲んだり食べたりしとるのに、トイレには全然行けへんな。
美嶋玲香さんってウンコもオシッコもせえへんのんか?
183 :
182:03/01/24 05:59 ID:???
美嶋玲香はウンコもオシッコもしない。
歯を磨いたり顔を洗ったりしてから、俺は黒いスーツに、スティンガーは白いタキシードに着替えて宿舎を出た。
昨日の結婚式の二次会会場はすでに片付けが始まっている。
ダミーレイ達やサカキの姿も見えたので、朝の挨拶でもしようかと思ったが、忙しそうなので邪魔になると悪いからやめた。
食堂棟ではすでに朝食を取っている人達がいる。昨日の朝食は和風だったが、今日は洋風らしい。
だが、俺が気になるのは朝食のメニューよりもむしろ、俺が昨日、この食堂棟に忘れてきた愛用の戦闘用装甲服のことである。
昨日、置いた記憶のある所には見当たらない。
「おはようございます。あのォ・・・昨日、ここに忘れていた私の装甲服、知りませんか?」
「ソウコウフク? 何、それ?」
「ダークグリーン色のヘルメットと鎧みたいなのです。火炎放射器の付いた・・・」
「烈さん、ここにあった鎧みたいなの知らない?」
食堂のオバチャンに烈と呼ばれて現われたのは旧東京の中華料理店『北斗琉軒』の主人である。
「ああ、あれね。通路沿いに置いてちゃ邪魔あるから片付けた。そこの掃除用具入れのロッカーの中ある。重たくて運ぶのに苦労したね」
俺の愛用の装甲服はマンダロア傭兵部隊特製の物で、なるべく軽い素材でできてはいるが、それでもかなりの重量がある。
あれを着て戦うことができる人間は世界中でも今となっては俺以外にはそうやたらといるものではない。
「あんな重たい鎧着て歩く奴の気が知れんあるな。人間ばなれした羅刹みたいに体力のある奴じゃなければ無理ね」
と、そこまで言った所で俺がいることに気がついた烈は慌てて言葉を飲み込んだ。
「や、やあ、おはよう・・・昨日は大活躍だたね、お嬢さん。そうだ、特別に精力のつくスタミナドリンク作ってあげるから、飲むよろしね」
烈の親方はそう言うと、トマトジュースにニンニクをすりおろして俺の前へ持って来た。
185 :
ノヴァ:03/01/24 06:56 ID:???
私達はヨガ行法の他にも様々な訓練を受けさせられた。
例えば、ダンスのレッスン。全員が同じ黒いタンクトップにハイレグスパッツ、レッグウォーマーを着用して、「レツゴ!」という号令で同じ動きをする。
側頭部に装着したヘッドセット型端末機で調べた所、これは昔、日本のサラ金のCMで同じことをしていたのだと言う。
髪の毛をゼラチンで固め、鼻を洗濯バサミみたいなので挟んで水中で逆さまになって回転する訓練もした。
これは昔のオリンピックにあったシンクロナイズドスイミングという競技らしい。
シヴァの得意な体操競技もした。他にも新体操やアクロ体操なども。
「訓練、は・・・順調、に・・・進んで、います・・・彼女達、は・・・様々、な・・・知識、や・・・技能、を・・・修得、して、います・・・」
キサラギ博士がユングハイム議員ともう1人、見慣れない若い男を案内して来た。
「うむ、素晴らしいな。多少はバーベム卿の趣味が入っているようだが・・・」
その若い男は言った。いや、若い男と言うよりもむしろ、少年と言う感じだ。
しかし、奇妙なことにも、年齢は17、8歳くらいなのに、髪の毛は真っ白で、その白髪を長く伸ばして由比正雪のような髪型をしている。
眼は赤い。私達と同じように。そして、綾波教団の司教達と同じような感じがする。
「ところで、シヴァ君というにはどの子かね?」
「はあ〜い、はいはいはい、私でえ〜す。私がシヴァでえ〜す」
「ほう、君がシヴァか。君の活躍ぶりに関しては、キサラギ博士やユングハイム議員からも聞いておる」
「へえ〜、私も有名になったものね。お褒めにあずかって光栄だわ。ところで、貴方は・・・?」
その奇妙な白髪で赤い眼をした美少年はシヴァの質問に答えて自己紹介した。
「私はトライラックス評議会議長のギーガーだ」
トライラックス担当です。
一時はどうなるかと思いましたが、
荒らしも何のその、カキコが進んで取り合えずひと安心です。
相変わらず、荒らしが横行しているのと、
????他さんのその後のカキコがないのが気掛かりですが。
さて、シンジのトライラックス来訪はまだ先ですが、
それに先がけて衝撃的ネタばらし。
『ふしぎの海のナディア』に登場したギーガーは老人の姿をしていましたが、
クローン人間をして甦ったギーガーはシンジと同じくらいの年恰好で、
カヲルと同じ白髪赤眼という身体的特徴を持っています。
異なるのは単なるクローンではなくオリジナルの記憶を持つ「ゴーラ」なので、
ネオアトランティス時代の記憶を持っていてガーゴイル達とも面識があることです。
また、精神年齢がかなり年配の男であるため、ノヴァやシヴァのような少女よりも
ユングハイム評議員のような年配女性に対して欲情をそそられてしまいます。
それにしても・・・教祖担当さん、帰って来てくれないかなあ・・・。
187 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/24 07:42 ID:zBztndMO
レーダーが補足!!
90%以上が「荒らし」です。
これは非常に危険ですね。警察に通報します。
ここの住民のひとりが外を荒らしてるから
スレ主(いるの?)はちゃんとしつけとけ。
アスカは、ミサトに尻を蹴られながら四つん這いで部屋に入ってきた。
「来た来た。さ、今日は焼き肉パーティーだよ」とシンジ。
「…こっち」
レイが手招きする。テーブルにはホットプレートが置いてあり、野菜が盛られた籠があった。
そして、見たことがない機械がある。
「この機械はね、この焼き肉パーティー用の特注品なの。…美味しそうな腕ね」
ミサトはアスカの腕をなでながら舌なめずりをする。
アスカの腕の先端を機械に架けた。
機械は小型のギロチンのような形をしておりハンドルを回すと鋭い刃がゆっくりと動き、
アスカの腕の先端をそぎ落とす。
血が噴き出したが、痛みは小さい。すぐに傷口がホットプレートに押しつけられる。
「ぎゃああああああっ」
傷口が焼かれる痛みにアスカは悲鳴を上げた。ジュージュー音を立て肉が泡だった。
「…そろそろいいかしらね」
ミサトは焼けただれたアスカの腕の先端を厚さ1mm程度そぎ落とした。
「焼き肉1枚出来上がり!レイ、食べてみて」
「…いらない…」
「あ、僕が頂きます」
シンジはたれをつけ口に運んだ。すぐに新しい傷口がホットプレートで焼かれる。
「ひぃぃぃぃぃっ」
頃合いを見計らって、先端を削ぐ。
「うん。美味しいです。新鮮な肉から血が滴ってる」
シンジはほっぺたを押さえている。
「この機械、信じられないほどよく切れますね。骨も肉も平らですよ」
「これはね、ミクロトームといって、生物の顕微鏡標本を作るときにミクロン単位の厚さで
輪切りにする機械を改造したモノなの。ま、これに比べたらカミソリの刃なんてナタね」
ミサトは、アスカの肉を頬ばりながら説明した。
「これくらい薄くそげると骨まで食べられるんですねー」とシンジが言った。
190 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/24 23:13 ID:hFiqF/0Q
アスカは傷口を焼かれ、薄く削がれ、また、焼かれた。
中世の刑罰に寸斬りという処刑があるが、これはミリ斬りである。
拷問者たちは、泣き叫ぶアスカを眺めながら焼き肉に舌鼓をうっている。
この方法でいくと肘に達するまで片腕から200枚以上の焼き肉が出来る計算になる。
休みなく焼いても何時間もかかるだろう。
胸を大きく上下させながら喘ぐアスカにシンジが言った。
「アスカ。一枚、自分の肉を食べてみる?とても美味しいよ」
アスカは、胃から嘔吐感がこみ上げてきた。
「い、いやっ!」
激しく首を横に振ると、脂汗の流れる顔をレイにむけた。
「あ、あんたたち…く、狂ってるわ…。」
「…」
「バカなのは、あんたの方よ。せっかく人間の肉の味が楽しめるチャンスなのに・・・。」とミサト。
「自分の肉なんて、めったに食べられませんよねー」とシンジ。
腕の先端は、ほとんど骨だけだが、肘に近づくにつれ肉が増え、パーティーは盛り上がっていった。
報復にしてもやりすぎ……
アスカなど、それくらいやられて当然。
荒らしはもういいから、マジレスぎぼ〜ん。
お話が結婚式終了からちっとも先に進まないよ。
伍号機の整備の合間に他の作業員も休憩している。
その頃、人払いをした社長室で時田社長に新たな仕事を依頼されていた。
「要は綾波教が発電用に使っている日重工製核融合炉の破壊か?」
「スズキ、私は破壊ではなく制御機構の破壊を依頼している。」
制御システムが修復不可能になれば再建は不可能に等しい筈だが
「判った。倍額なら仕事を引き受けよう。」
綾波教が使用している核融合炉は元々セカンドインパクト後に作られた実用型実験炉だったが
サードインパクト後放置されていた施設を技術者が独自に復旧作業を進行途中で
京都近郊に設置されていたのが災いし教団の台頭時から綾波教に制圧されている。
「君なら必ず引き受けてくれると信じていた。」
「ピンポイント攻撃のための詳しい図面とできるだけ
新しい施設の写真を用意してくれ。」
京都上空では偵察衛星は妨害されて今はロクに使えない、
奴らの戦力を把握できないのが最大の問題だ
>>194 便利屋スズキさん、お帰りなさい。
ぼちぼちストーリーの本筋に復帰されるわけですね。
トライラックスの後任A級大使が日本に到着したら、
日重工の方にちょっかいかけると思いますが、お相手願います。
京都戦の前のデモンストレーションがてら、軽くあしらって下さい。
長文レスのスレはー、
ageるとIEユーザーが読み込みに時間掛かって迷惑だからー、
sage進行がいいんだけどなー。
今さらとは思うけど、少し気ぃ使ってあげた方がいーぞー?
197 :
司教:03/01/25 04:08 ID:???
今日はアスカさんをバラバラにしました。
まずはアスカさんを針金で縛ります。
その後すぐに腕を切り落としました。
かわいい腕がゴロンって。あははは〜♪
思った以上にすごい血が飛び散りました。
ふと思い立って、公園の水飲み場みたいにして飲みました。
生暖かくておいしかったです。
おやおや、アスカさんってばどんどん青白くなってしまいました。
でも息はしてます。止血をしてお楽しみはまた明日にします。
バカって言ってごらんなさい、アスカさん。
アスカ「は、は、いひぃ。。。ば・ば・かあ。。。」
>>197 本物の教団司教はそんなことはしないし、
「司教」というハンドルでカキコしている参加者もいない。
主席司教→????
第弐次席司教→神聖綾波教団第弐次席司教
だったと思う、確か。
顔洗って出直して来い。
????他さん、黒縁メガネオペレーターさん、カキコ復帰禿しくぎぼ〜ん。
ストーリーの本筋ではまだ眠ったまま起きていないけど、
メタモードで200get! 好きだねえ・・・。
碇シンジは目覚めた。彼の部屋にある、ぜんまい式の時計を見ると、朝の六時を過ぎている。以前この
農場で生活していた頃なら寝ぼうと言っていい時間だ。だが、そんな事より彼は今見た夢の事を考えて
いた。あの夢のような風景は以前にも見た事がある。おそらく、アスカの身になにかあったのだ。その
時、彼の部屋にレイがやってきた。
「碇君……」
そう言うレイの目を見て、彼女もあの夢を見たのだとシンジは悟った。
朝食の席…この日はユイとレイが用意した…を四人で囲む。ゆでたかぼちゃになすの味噌汁、きゅうりの
漬け物だ。あいにく海苔は無い。そして焼いた川魚。
朝食の席で彼等は今後の予定をとりあえず確認する。フウイ達トライラックス組は飛行機で大阪湾内に戻
るという事なので、シンジ達ネルフもそれに便乗する事にした。
そして、しばらくするとシンジはユイに今朝見た夢を話しはじめた。夢の中にレイやアスカのクローンが
現れ、アスカがなにかに連れて行かれる。そして、その夢を夢に出ていた(なぜか二人いたが)レイも見て
おり、なにより、あのあまりにもリアリティのあるアスカの叫び。彼はアスカの身になにかがあったため、
魂が近い位置にある自分達に聞こえたのだという考えを語った。
それに対し、ユイもその夢を見たと話しだす。
四人でその件を話しあい、彼等は戦いを急ぐ必要を感じていた。
ううむ……どうもはしゃぎすぎたな。すっかり寝ぼうしてしまった。うちの綾波姉妹達はもう作業に出て
いるようだ。俺に気を使ったのかな? とりあえず顔を洗い、朝食を食べに行く。ランドマスター隊もすで
に朝食を済ませているらしい。
朝食を食べ、会場の片づけを手伝いに行くと、大方片づけが済んでいてあまりやる事が無かった。すると、
アイをはじめ何人かの綾波姉妹達がやってきた。なんでも、いつぞやの時みたいにまた皆で夢を見たらしい。
そして、それはとても不吉な内容だった。俺はまたも不安になる。
そこに隊長達がやってきた。寮の倉庫にプレゼントの一部を置きたいらしい。そこで寮の倉庫に隊長達と
姉妹達と向かう。途中、もしやと思いレナに夢の話をすると、やはり彼女もあの夢を見たらしい。
寮の倉庫にプレゼントの一部を入れるのだが、姉妹達の中にはそれを欲しがる者もいて、ちゃっかりちょ
うだいしていたりする。
農場に戻ると、シンジ君達やトライラックス組も来ていた。そこでシンジ君に夢の話をすると、彼等もあの
夢を見たらしい。こりゃただ事じゃ無いぞ……。
そして、十時にランドマスター隊を見送りに行く。隊長に挨拶されているサカキさんとアオイの額に肉の字
があるのはどうかと思うが。
そして、隊長は俺に
「預かってもらう荷物はかならずまた全員で取りに来る」
と、言った。俺は
「ええ、ちゃんと取りに来てくださいよ。うちの連中に持っていかれる前にね」
と、答えた。そして、彼等は去っていった。
203 :
202:03/01/25 15:58 ID:???
ども。????他です。書きこみ遅くてすみません。
○トライラックス担当さん
えー、夢の件に対する大使とエヴァ・フェットの対応はおまかせいたします。それと、新大使は京都
に来ます? 来た場合は主席が応対いたします。グフフフフ……(藁
それと、シンジ(と、アスカ)のガタイは本編時よりはよくなってる感じで。一応肉体労動もしてましたので。
○黒縁メガネさん
色々と対応おつかれさまです。
それと、あまり言われた事を気になさりませんように。私はあなたよりはるかにいい加減です。
○Eさん
とうとうやられましたね(藁 これまで細く描写してませんでしたが、変身プロセスは最初にコアが出て、
次に光につつまれる感じです。(藁
○厚木基地最後の兵士さん
どうもご苦労さまでした。もっとも、京都戦前にもう1イベント関わると思いますけど(藁
○某農場新入りさん
いつもご苦労さまです。とてもホッとさせられます。しかし、そろそろえらい事が(藁
○便利屋スズキさん
近々ネタを一つふります。フフフ……
┗0=============0┛
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○○ ●● iiiii iii ii iiii ●● ○○
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( )( )(, )(,, ) ,,)( )( )(, )(, ;)
これが糞スレ立てた
>>1の末路か…… ザワザワ 自業自得だな ナモナモ……
おっとっと、御免よ。大丈夫かい。提灯落としちまって。
急いでたもんだからサ。
そうサ、もうすぐ、お奉行様たちが旧東京から帰って来なさるンだって。
さっき役宅に連絡が入ったって、同心頭様がね。
こんな時間になって戻ってくるなんて大変だろ?
しかも乗り物がアレときたもんだからねェ・・・
お奉行様も、同心の方々も、いくら日頃鍛錬なさってるからって、空の旅じゃア
勝手が違うやね。しかも一日かがりで行ってきたンだ。きっとお疲れだろうよ。
そこで、長旅の疲れをとってもらおうって、役宅の方で
ひと足先に風呂沸かして、簡単なお夜食でも作っておいて差し上げようかってね。
今、長屋のかみさん連中に声かけて回ってるところなのサ。
ん、何を作るのかって。
決まってるよゥ。ニンニクラーメン。リナちゃんの分はチャーシュー抜きね。
こんな暑い夜にラーメンなんておかしいって? いやいやそれでいいのサ。
地べたの近くは暑くても、空の上は涼しいだろ?
気がつかないうちに身体が冷えちまってるもんだよ。高い山に登るのと一緒だね。
だからわざと熱いのを食べて、風呂でさっと汗を流しちまう。
そうすりゃよく眠れるし、疲れもとれるって寸法だよ。
さァて、こないだ行商のお兄さんからいいニンニク手に入れたことだし、
腕によりをかけなくっちゃね。
・・・そういえば、ここ箱根を通る行商人さんたちなんだけど。
なんだか、めっきり数が減った気がしないかい?
西から来る人も、旧東京から西を目指す人も、前は随分いたもんだけどねェ。
やっぱりあれだろうかね、ネルフと綾波教の最後のいくさの噂のせいかね。
でもそれなら、上方からこっちへ避難してくる人が、もっと多くてもよさそうな
もンだけど。いったいどうなってるんだか。
よお、あんたとじかに連絡取るのははじめてだったな。
なかなか景気がいいらしいな。大仕事が入ったって聞いたぜ。
近々日重工の依頼で京都にちょっかい出すみたいじゃねぇか。
いや、別にあんたの邪魔をする気はない。その逆だ。
より完璧なミッション成功のためには、敵の情報が要るだろ?
それを提供しようってことだ。
第一に必要なのは京都の詳細な地図、それから“目標”の正確な配置、敵戦力の概略。
念のために量産機の格納位置、出現予想位置もだな。出るかどうかはわからんが。
まあ、詳しくは同封のファイルを見てくれ。全部入ってる。
さすがに京都からとはいかないが、綾波教海外支部のバンクから直で頂戴した。
現時点での最新データだ。信頼はおける。あくまで俺のレベルでの話だがな。
なぜ手に入ったかとか、そういう無粋なことは訊くなよ。
教団の奴らは気づいてもいない。例の「E」はともかく、教団のセキュリティは
はっきり言ってガタガタだからな。ただし、それは人間の話だ。司教どもは
知ってると思ってまず間違いないぜ。あんたの動きから何から、全部だ。
だが奴らはあんたに手を出さない。なぜか? わかってるだろ。
あんたもインパクトのための駒のひとつなんだよ。奴らにとってはな。
まあそれはどうでもいい。
俺の情報を信じるか信じないか、それはあんた次第だ。タレコミに信用がおけるかどうか
見極めるのも、あんたのような人間の仕事のうちだろ?
使うも棄てるもあんたの判断に任せる。どっちだろうが俺は痛くも痒くもない。
ひとつ。京都に来るならネルフが攻め込むのに合わせろ。
混戦になればなるほどやりやすくなる。会戦の前じゃ綾波教に潰されて終わりだ。
逆にどっちかが勝つのを待ってたら、仕事に手をつける前に
世界が終わっちまうかもしれないぜ?
そういう訳で俺の話は終わりだ。あんたの健闘を祈ってるよ。
追伸:俺の身元が知りたかったら、このメールの発信元をたぐってみるんだな。
あんたのとこの社員、確か例の衛星攻防戦で名を売った奴だよな?
終点までたどりつけたらまず一流だ。終点っても所詮ダミーだが、
いろいろ面白いことを置いてある。シルヴィオ・アルマートの正体とかな。
どうも、1です(w
ろくに書き込まずにすんません。現在マジで風邪引き中なので。
あとは・・・ネタがないんです。単に。
>便利屋さん
すんません便乗。
京都の情報、提供します。中にも書いてますが使うも棄てるもお好きに。
社員さんが終点まで行くと、イタリア綾波教壊滅までの詳細情報が
手に入ります。
>厚木基地最後の兵士さん
契約EVA関連のネタ練り、一応終了致しました。京都戦に入ったら適当なところで
OKください。レナちゃんの変身、他数点の条件が整い次第、発動致します。
>????他さん
ご迷惑おかけしました。いい加減っつーか単にアフォなんですよ自分は。素で。
ですからお気になさらずに。お願いです。
ところで第弐ですが、ネタ切れ気味なのでやっぱり動かすかもです。
まだわかりませんが、あらかじめ。造反っぽくなるかも。まあ形だけでしょうが。
その際は・・・とりあえず放っといてやってください。
トライラックス担当さんもご心配ありがとうございました。
とりあえず第一部完結まではいなくなりません。まだ書きたいことありますし。
ところでsage進行にすべきっていうのがありましたが、自分は賛成です。
というかこのスレ、ageる意味はありますか? 上がってると読みにくいし。
板の方々に迷惑がかかるってんならsageにすべきかと。
頭痛い喉痛い熱下がらない、で文章荒れ気味スマソ。それでは。
208 :
謎の男:03/01/26 03:46 ID:???
冷たい冷気の漂う部屋・・・異様な悪臭が漂う狭く暗い部屋。
悪臭の元は、部屋の奥の壁である。
小さな人影が巨大な釘で掌とつま先を壁に打ち付けられているのだ。
・・・いたる所が腐りきっていた。
腹からは贓物か垂れ、脛から下の大半は骨が剥き出しになっている。
右目にはひときわ大きな棘が打ち込まれていた。
しかし、人影には無数のチューブもまた、突き刺さっている。
「ドクン・ドクン・・・」
わき腹から伸びるチューブは規則正しく脈を打つ。
・・・人影は「アスカ」と言う名前で呼ばれていた・・・
体は腐っても尚、死ぬ事も眠る事も許されないアスカ・・・・
永遠の闇の中で続く生きる苦しみ。
・・・壁にはりつけられて、どの位の時間が過ぎたのか。
アスカの存在を、覚えている者はいない・・・・
しかしアスカは思い出す・・・最後の思い出を。
あの拷問の日々を・・・。
べ
奇妙な夢を見て、私は目覚めた。碇ユイさんも目が覚めていたようだ。
「あ、おはよう・・・貴方ももう起きてたのね」
「おはようございます、碇ユイさん・・・」
奇妙な夢を見るのは何も今に始まったことではない。
これまでにもダミーレイ達の意識が私の意識にシンクロしてきて、それが夢という形で具現化したことは何度もある。
しかし、今回の夢はそれらよりも状況が複雑で、しかも、奇妙な生々しさがあった。
あのアスカの悲鳴・・・アスカは助けを求めているように感じられた・・・。
アスカは・・・エヴァ・フェットが生け捕りにして綾波教団に引き渡したと言っていた。
だが、そのエヴァ・フェットも夢の中では同じ電車に乗っていて、碇君の後ろに立っていた。
それでは、アスカを別の電車の中に引きずり込もうとしたあの黒い影は一体何者・・・?
そう、単純に思いつくのは綾波教団だ。つまり、今回の夢も予知夢の一種だと考えられる。
「貴方も見たの? 同じ夢を・・・」
私の顔色を見て、碇ユイさんが言った。
「貴方もということは、碇ユイ殿もやはり?」
だが、それも大いに考えられることであった。
生身だった頃の私や後輩の綾波レイ、ダミーレイ達のベースになっている彼女であれば、私と同等かそれ以上の精神感能力を持っていてもしかるべきことだ。
「アスカちゃんが助けを求めている・・・彼女の身に何かがあったと考えられるわ」
何かが・・・それはさすがにはかり知れない。
しかし、それよりもはるかに近い位置にあり得る現実が私の頭の中に思いついた。
「もしや・・・あの夢は碇君やエヴァ・フェットも・・・?」
「恐らく、ね。エヴァ・フェットさんはともかくとして、シンジは見ている可能性が高いわ。いや、見ているはずよ」
碇ユイさんと後輩の綾波レイが朝食の用意をした。
居間の丸いちゃぶ台にカボチャの煮物と焼き魚、キュウリの漬物、ナスビの味噌汁が並ぶ。
「ほう、昨日の朝食も納豆に生卵、味付け海苔に大根の味噌汁と和風でしたが、これまた日本的で良いですな」
もちろん説明するまでもないことだが、私の身体は機械化されてはいても、生きるためには有機体栄養源が必要なのだ。
私は味噌汁を飲み、カボチャの煮物をほおばる。
「いや、これは美味しい。懐かしい味がしますね」
「懐かしい?」碇君が私の発言に反応した。「フウイ大使さんは外交官になる前にも日本に来たことがあるの?」
「う、うむ・・・少女時代に日本の学校に通っていたことがあるのだ」
「へえ〜、それじゃフウイ大使さんは日本に留学してたのか。どおりで日本のことに色々と詳しいわけだ」
「と、ところで・・・碇シンジ殿、碇ユイ殿。この後はどうなされるおつもりじゃな? 関西に引き上げるのであれば、私達の飛行機に便乗して行かれてはどうじゃろうかのう・・・?」
「いいんですか? お世話になって・・・」
「遠慮なされるな。あの飛行機は空席だらけでむしろ燃料がもったいないくらいじゃよ」
碇君と一緒にいたい・・・近くにいたい・・・。
「そうですね。それではフウイ大使の御厚意に甘えて、便乗させてもらうとしましょう。シンジ、レイちゃん」
「うん。ところで、母さん・・・どうも気になることがあるんだけど・・・」
碇君は予想されていたことを話し始めた。
「綾波もどうやら僕と同じ夢を見たみたいなんだ。なぜか綾波が2人いて、アスカが助けを求めていたって・・・」
「やはりね・・・私もよ」
だが、ユイさんは気を使って私も同じ夢を見たことにはあえて触れなかった。
「アスカの身に危機が迫っている・・・どうやら状況的に戦いを急がなければならないようね」
烈の親方がニンニクをすりおろしている時はどうかと思ったが、この特性スタミナドリンクは意外に美味い。
「やあねえ、朝っぱらからそんなの飲むなんて・・・」
スティンガーはいかにもうさんくさそうな顔をして言った。こいつはもっぱら牛乳ばかり飲んでいる。
「俺がニンニクラーメン好きなのは知ってるだろ?」
昨日の朝は納豆と生卵、味付け海苔に大根の味噌汁と和風だったが、今日はベーコンエッグと生野菜サラダ、胚芽入りパンと洋風だ。
フウイ・ノ・レイ2号に機長と副操縦士、たしぎ曹長とメンチも来ている。
「エヴァ・フェット様、A級大使閣下はどうなされましたか?」機長が俺に質問した。
「私も今日はまだお見かけしておりませんが・・・おい、スティンガー、お前、ちょっくら碇シンジの家まで様子見に行けよ」
「やあよ。第一アタシ、その碇シンジの家なんてどこにあるか知らないしィ〜」
「俺も知らねえぞ、誰か知ってる奴はいねえのか?」
その時、俺の頭の中で声が聞こえる。
“フウイ・ノ・レイさんは昔の仲間達とうまくやっているわ。貴方達が下手に水を差す必要はないわよ”
振り返ると、美嶋玲香が紅茶を飲みながら微笑んでいた。
その隣の席で、例の春日歩とかいうトッポイ感じの女の子が「美嶋玲香さんてウンコもオシッコもせえへんのか」などと言っている。
デリカシーのない奴だ。しかし、美嶋玲香はウンコもオシッコもしないような気がした。
朝食を終え、宿舎へ引き上げる途中、フウイ・ノ・レイ様が戻って来た。
碇シンジとその母親のユイ、フウイ・ノ・レイ様の後輩にあたる綾波レイもいる。
「そなた達は朝食はもう済んだようだな。私は彼らの家で御馳走になった。機長、帰りは彼らも我々と同行することになりました。構いませんよね?」
「はい、特別機は空席だらけですので」
「ところで、エヴァ・フェット・・・」フウイ・ノ・レイ様が俺に話し掛ける。「今朝、奇妙な夢を見なかったか?」
「は、はい・・・見ました。電車に乗っている夢でした。以前、私が教団の依頼で誘拐した惣流・アスカ・ラングレーが助けを求めていたり、彼女にそっくりな少女が大勢出て来たり・・・フウイ・ノ・レイ様も?」
「うむ、私だけではなく碇シンジ殿も碇ユイ殿も、後輩の綾波レイも同じ夢を見たそうだ。これは何かあると見て間違いあるまい」
ランドマスター隊が俺達よりも先に出発するそうなので、見送りに行った。
「おい、スティンガー。あの衛生兵さんに何とか言ったらどうだ?」
「いやよ。あの女、怖いわ」
隊長がサカキに何やら別れの挨拶めいたことを言っていた。
ランドマスター隊が走り去って行ってから、俺はサカキに話し掛ける。
「サカキさん」
「あ、エヴァ・フェット・・・」
「私たちももうじき関西へ引き上げます。あ、あの・・・もしかしたら、もう会いに来ることはできないかも知れません・・・ですが、アオイちゃんと幸せになって下さい・・・」
「おいおい、改まって何を言い出すかと思ったら・・・ランドマスターの隊長は俺達の結婚式には必ず出席するって言ってたぞ。君も是非出席して欲しいものだな」
「結婚式? 俺達の? 誰と誰のですか?」
「だから・・・俺と・・・」サカキはアオイの方へチラリと目をやってから気まずそうに赤面した。
「ところで、エヴァ・フェット。フウイ・ノ・レイ大使様はもしかして・・・」
「もしかして・・・何ですか?」
「いや、何でもない」
トライラックス担当です。
他の書き込み参加者の皆さんに感想、及び連絡、と思ったけど、
今日は眠たくてもう限界。明日、できたらいいんですが・・・。
だいぶ間を空けたけど、
>>215の続き
>厚木基地最後の兵士さん
レナは電車に乗ったことがないとありましたが、
サードインパクト後の日本国内には鉄道は走っていないということでしょうか?
そう言えば、エヴァ・フェットとスティンガーが京都へ
「おたべ」を買いに行った時は奴隷零号(小型飛行艇)に乗って行っていたし。
フウイ大使は綾波レイだった頃に乗ったことがあるはずだし、
エヴァ・フェットも日本国内ではなくても、
トライラックスかカミーノあたりで乗ったことがあると思われます。
>綾波寮責任者さん
フウイ・ノ・レイが「少女時代に日本の学校に通っていた」
というのは、もちろん本当のことを言っているわけですが、
シンジはまさか駐日大使にまで出世している人物が
自分と同い年で同級生だったとは夢にも思っていないわけです。
フウイ大使が「〜じゃのう」「〜であろう」というような喋り方をするのは、
わざと年寄りのふりをして年齢を誤魔化しているとも取れます。
それから、後任の駐日A級大使は京都の大神殿で主席司教と会談して
条約を締結するというふうに展開させていいですか?
ちなみに後任A級大使は女王様タイプの淫売女で、かなり嫌な奴です。
>>216からの続き
>黒縁メガネオペレーターさん
まあ、そんなことおっしゃらずに・・・、
やはり貴方がいないと成り立ちませんから。
フウイ大使とアスカの対決、私も見てみたいですね。
便利屋スズキ氏へのネタフリの中にあった
シルヴィオ・アルマ―トの正体って何だったんでしょう?
もしかして彼自身が02モノリスだったとか?
ちなみに私は結末をどう持って行くかも考えていないくせに、
もう第2部の構想を考えていたりします。
やっぱフランク・ハーバートの『DUNE』あたりからネタあさってるんだけど。
>便利屋スズキさん
と、言うわけで、終盤戦を前にして、????他さん、
黒縁メガネオペさん、そして、私からもネタをふられている状態なので、
そろそろ再起動の準備にかかって下さい。もうかかってるか?
>某農場新入りさん
>>214でエヴァ・フェットがサカキに絡んでいますので、
お相手願います。フウイ大使の正体に関してはこのまま
引っ込めてもいいですし、思い直して問い質しても結構です。
まあ、サカキさんなら現段階で知られても構いませんし。
アオイに知られるとまずいかな?
218 :
178:03/01/26 18:51 ID:???
昨日は風邪で倒れてました。
ネット繋ぐ所ではなかったんで、スマソ。
>????さん
変身の秘密、説明どうもです。
現在、ダブリスの変身は「限定条件」付です。後で書きますんでしばしお待ちを。
>>174で濁らせているプチ弐号機との能力の違いと内容についても後程と言う事で。
まぁ、ベタベタの能力ですけど(笑)
>黒メガネさん
風邪気味ですか。流行ってるようなので、くれぐれも、自分の体を一番に考えてくださいませ。
書けなくなっては参加し続ける事も出来なくなりますんで。あなたは必要です。
第弐の造反ですか? 己が運命に逆らう時が来ようとしているのか。
彼が動くその時をお待ちしております。
>トライラックスさん
コンスタントに多くのネタカキコ、感服です。
これからトライラックス本国へシンジを連れての移動、ひと騒ぎありそうな予感です。
何より、ギーガーがそんな若作りだったなんて(笑)
>便利屋さん
そろそろまた動きだしそうな予感が。
ネタも振られたようですし、今後の行動に期待です。
>厚木の兵士さん
強く固く改めて結ばれた絆を胸に帰路に着かれると。
もう少しぐらいは時間がありそうなので、しっかりと英気を養ってください。
何か質問ある?
世の中にはくだらない事を企む人間がいる。
いや。くだらないと言うには、余りに恐ろしい事なのだが。
破滅、混乱、恐怖・・・血の海を望む輩どもだ。それを防止するのが俺の役目!!
綾波様の力で、世界中の人が手を取り合い、わかりあえる世界を作らなければならない。
人間はきっとわかりあえる・・・必ず、な。
せっかく一度絶滅を逃れたというのに、争い合うのは間違っている。
フッ・・・、どんな邪魔が入ろうとも、俺はやるのさ。世界の平和は俺が守る。
この俺が生きている限りな。
>>220,
>>221 本物の教団主席司教のハンドルは「????」だよ。
まぎらわしいカキコするんじゃありません、ニセモノ君。
223 :
222:03/01/27 03:12 ID:???
あ、222ゲットしてもうた。
「そなた達は朝食はもう済んだようだな。私は彼らの家で御馳走になった」
農場へ戻って来て随行員達と合流した私は特別機の機長を呼んだ。
「機長、帰りは彼らも我々と同行することになりました。構いませんよね?」
「はい、特別機は空席だらけですので」
「ところで、エヴァ・フェット・・・」私はエヴァ・フェットに耳打ちする。「今朝、奇妙な夢を見なかったか?」
「は、はい・・・見ました。電車に乗っている夢でした。以前、私が教団の依頼で誘拐した惣流・アスカ・ラングレーが助けを求めていたり、彼女にそっくりな少女が大勢出て来たり・・・フウイ・ノ・レイ様も?」
「うむ。私だけではなく碇シンジ殿も碇ユイ殿も、後輩の綾波レイも同じ夢を見たそうだ。これは何かあると見て間違いあるまい」
それから、ランドマスター隊が午前10時に出発するので、私達も見送りに行った。
同じく見送りに来ていたがサカキにエヴァ・フェットが話し掛けている。
サカキは何やら気まずそうに赤面しながらアオイの方に目をやっていた。
しかし、サカキが言っていることが気になる・・・私の人工聴覚にはアオイではなく私のことを話しているように聞こえる。
“フウイ・ノ・レイ大使様はもしかして・・・いや、何でもない・・・”
あの男は一体何を言っているのだろうかと思っていたら、ミスミ老人と海上都市大阪の代表者が私に話し掛けて来た。
「フウイ大使様、飛行機の貨物層に荷物を積み込む余裕はありますでしょうか?」
「大阪の方はこの間の騒動のせいで食糧事情が悪いそうなので、野菜類をお持ち帰り頂こうと思うのですが・・・」
「あ、そうですね・・・機長、貨物層に積み込む余裕はありますか?」
「はい、貨物層はガラガラのからっぽ状態ですので構いませんよ」
「それは良かった。スティンガー」私はスティンガーを呼んで言った。「その方も荷物の積み込み作業を手伝いなさい」
「え〜っ、アタシも? アタシって肉体労働は苦手なのよね。もう人使いが荒いんだから〜・・・」
「つべこべ言わずに早くやりなさい! そなたはそういう所が男らしさに欠けているのですよ!」
「はっ、はい〜っ」
「ところで、エヴァ・フェット。フウイ・ノ・レイ大使はもしかして・・・」
「もしかして・・・何ですか?」
「い、いや、何でもない・・・それよりも、もう会えないなんて見通しの暗いこと言わずに、なあ」
「またお会いできれば良いのですが・・・私とて不死身ではありませんし・・・」
「君なら地獄の底からだって戻って来れるさ。現にあの便利屋スズキだって君を殺すことはできなかったんだからな」
「ですが、世の中には便利屋スズキなどよりもはるかに恐ろしい敵が・・・」
その時、ミスミ老人がサカキを呼んだ。俺達の乗って来た飛行機に野菜類を運び込むので手伝えと言うのだ。
他にも農場の職員達に混じって、スティンガーや碇シンジも段ボール箱を運んでいる。
ただし、スティンガーはむしろ足手まといの部類だ。
ついさっきまでからっぽだった特別機の貨物層は大根やら芋類やらの入った段ボール箱でいっぱいになった。
おかげで俺の愛用の装甲服を入れる余地がなくなってしまい、仕方なく一般旅客層の荷物入れに入れることにした。
それからメンチと烈の親方と食堂のおばちゃんが折り詰めの弁当を何十箱も運んで来た。
「皆さんのお昼ご飯あるよ。私、腕によりかけて作った特製中華弁当ね。飛行機の中で食べるよろし」
「ほう、『北斗琉軒』のご主人さんが作った弁当なら楽しみですね。どこかのゲテモノ好き女が作ったゲテモノ料理とじゃあ比べ物のもなるめえ」
「なっ、何ですってェ〜!?」
226 :
大阪:03/01/27 05:20 ID:???
ブルース・リーみたいなオジサンがトマトジュースにニンニクすりおろしてポニーテールのオバサンに渡しとるで。
何や、気持ち悪そうやな。うわ、あのオバサン、美味しそうに飲んどるわ。
トライラックスの大使さんが戻って来た。あ、あの碇いう美男子の人も一緒や。
何やて? 帰りはあの碇いう人も私らと同じ飛行機に乗るんか? それやったらええな。
ランチマスターの人達は一足先に自動車で出発するそうや。
アオイ達の世話役みたいな人に荷物預けて行くって言うとるで。
アオイ1号のお父さんに結婚式には招待してくれとも言うとる。
結婚式って誰と誰のやろか? ポニーテールのオバサンも前の夫の再婚相手が気になるみたいやな。
農場の責任者のおじいさんがお土産に野菜をいっぱいくれるて言うとる。
海上都市大阪はこの間の騒動で食糧事情が悪なっとるから助かるわ。
男の人達で野菜の入った段ボール箱を飛行機に運び込んだ。
あのオカマのおにいちゃんは力弱いみたいやな。ほとんど足手まといになってるだけやないか。
昨日の夜、浣腸されとった時の様子から、たぶんポニーテールのオバサンの方が力はメチャクチャ強いやろな。
ブルース・リーみたいなおっちゃんが私らのお昼ご飯や言うて、弁当をたくさん運んで来たで。
特製中華弁当やて。中身は何やろか? 飛行機の中で食べるのが楽しみやな。
227 :
207:03/01/27 09:44 ID:???
すんません、関係ないレスです。でも緊急です。
やっと、わかりました。
自分はここ以外にも、結構キャラハンさんの質問スレ等にも
「メル欄0 sage」で出入りしていたのですが、
ここのところしばらく、同じメル欄で板を荒らしていた方がいたらしいです。
「ここの住人のひとりが外を荒らしてるから」(
>>188)、「報復」(
>>191)
というのは、そのことのようです。
とあるキャラハンさんに教えて頂いて、やっとわかりました。
自分は「エヴァ板内スレッド批評」スレにてその方を見かけ、長文マジレスしたのが、
そのスレの他の住人さんに荒らしだと取られたことで、全てかと思ってました。
ですが、もっとずっとひどい事態だったようです。
今回の件は、よせばいいのに「メル欄0 sage」という形で
生意気にもコテハンを気取っていた自分に、全て責任があります。
この板のルールのひとつである「初めてエヴァ板に来た人へ」にも書いてあるとおり、
コテハンを名乗って無駄なリスクを背負う必要など、そもそもない訳ですから。
糞新規は糞新規らしく、静かに名無しで書いていれば良かったのに、ですね。
自分の短慮から発生した事態に巻き込んでしまったこのスレの皆様、
そして恐らく見てもいないでしょうが、自分と同じ名前の方が荒らしたスレの皆様、
不快な思いをさせて本当にごめんなさい。
ごめんなさい。
そして、知らなかったから、で済むことでもありません。
これから、現在板にある全てのスレを捜して、一体何が起こっていたのか、
調べるつもりです。自分から始まったことである以上、自分には知る義務があります。
一体、何人が傷ついたのでしょう。
ものすごく、辛いです。どうすればいいかわかりません。
もう一人の「0 sage」さん、あなたの荒らしは大成功です。良かったですね。
228 :
207:03/01/27 09:48 ID:???
(>227の続きです)
自分の釈明、今後については、上に上げた「板内批評スレ」の>145を読んでくださるとありがたいです。
そこにも書いたことですが、このレスの内容を疑うことはいくらでもできます。
証明手段はどこにもありません。ここはそういう場所だと思いますから。
ですから、このレスを信じるも信じないも、今これを読んでいる、あなた次第です。
こんなことは正直書きたくありませんでした。
でも、今まで自分の証明だと思っていた「メル欄0 sage」を他人様に使われた以上、
自分にはもう何もありません。PC画面の前で泣いてもわめいても何ひとつ伝わりません。
少しでも多くの方が、このレスで納得してくれることを祈るばかりです。
今ここに書いていることは、自分の中では間違いなく本当です。自分の全てを賭けてそう断言します。
でも掲示板に書き込んだ時点で、嘘と同じものになります。
証明手段がないとはそういうことです。
信じてくださいとしか、自分には言えません。
繰り返しになりますが、自分の軽率で今回迷惑をかけた全ての皆様、
本当に、本当に申し訳ありませんでした。
文字通り、何も言えません。それだけのことを招いたのだと思っています。
>書き手の皆様
そういう訳で、しばらく書き込みが少なくなるかもしれません。
でも、>207にも書きましたが、第一部完結=京都戦終結までは、ここにいたいです。
ごめんなさい。でもいたいんです。
書き手の方で、自分に消えてほしいという方は、はっきりそう伝えてください。お願いします。
ご迷惑にならないよう、静かに消えます。
その際、話の進行の支障になるのは厭なので、契約EVAの件等、自分が振ったネタについては
どこか他スレにあらかじめ書いて貼っておきます。ご面倒ならそれも全破棄でも構いません。
キモい、ウザい、自分語りな長文、申し訳ありませんでした。
それでは、まだ来ても良ければ、またそのうちに。
俺の偽者がいるらしい。
フッ、馬鹿な奴だ・・・。この俺、主席司教の名を騙るとはな。
そいつにはいずれ、世の中ってものを 存 分 に 教えてやるとして、まずは
「ついに、行くのね」
「ああ、綾波さん。俺は大阪に飛ぶ。大阪は俺が眠っていた間、大変な事があったようだからな。
俺の力で全て元通りにしてくる。そして・・・アスカさんを救出する。世の中を混乱に貶めようと
いう輩は・・・許さない・・・。もう過ちは繰り返してはいけない・・・。」
「主席様は怒ったら怖いです」
「外道には容赦せん・・・。」
このスレは終わったな
「仕事が無くなっちまったな」
それもまあ、今だけのものでしかない。
合図を出せばすぐに次の仕事が入ってくるだろう。
「なぁに、それもいいさ」
カプチーノをすすっているIIが言う。
「ここがこれからの拠点となるなら、下見の時間ぐらい勝手にとってもかまわないさ。
外回りを頼まれてるのはチーム組んでる奴等」
「それもそうだな。比較的のんびりと出来るのはシングルの俺達ぐらいだ」
シングルというわりにこの二人はコンビを組まされる事が多い。
ダイバー達や「目」もそれほど変わらない日常を過ごしている事だろう。
彼等が変わらぬ日常を過ごせているからこそ、それが訪れていない事がわかる。
噂程度に耳に入るそれが確実だから、仲間は寝る間もなく仕事をこなしているのだ。
「思っていたよりも住みやすそうだ、ここは」
「だが、各所に設けられた検問には参ったな」
IとIIが互いに苦笑いを見せ合う。
通る事に問題は無い。彼等は変装のエキスパートなのだから。
「まったくもって税金の無駄使いだ。
おい、そこの奴が食ってるのと同じ物を頼む」
かしこまりました、とウェイターが一礼し、去って行く。
「よく頼むぜ、ンナモン」
嫌悪感を露にするIIに、Iはにやりと笑って一言。
「アンコウと同じさ。見てくれが悪いもんほど美味いんだよ」
彼等は支給された物を彼等なりに扱っていた。
最初に身につけたのはイチだ。
「どうよこれ、似合う? カッコ悪くない?」
髪の隙間を通して頭皮にほぼ接触する形でそれは固定される。
オーダーメイドで各自の頭の形に合わせて作られている為、
フィットさせた時に大きな違和感は出ない。
「似合ってるわよ〜。私はリストバンドみたいなのが良かったな。
頭に何かつけるのってキライなのよね」
自分の癖のある髪と格闘しながら、シィがイチに答えてあげる。
「俺も同感だ。この形状だとすぐに外れる」
両手でそれを弄びながら、ニーがクレームをつける。
「形を変える事ぐらいすぐ出来るだろ。
仕組み自体は良く考えてあると思うぞ、俺は」
サンは自分の頭にそれをつけた状態で「手鏡」を作り、自分の姿に満足げに笑った。
装着者の微弱な「力」に感応してそれは動作を成す。
電波も磁場も通常の通信で気にする事を気にせずに使える。
「他に何人くらいがこれ、つけるんだ?」
「これは俺達専用、特注品だ。仕組みは違うが同じ物は百は配られるんじゃないか?」
「それだけあれば十分だね。彼等にも配ってあげる?」
彼等、正式な招待を受けたネルフにそれがあれば、もっと面白くしあがるはずだ。
「無理でしょ。私達みたいな悪乗りはイイコちゃんには出来ないわよ。
断られるのがオチよ」
じゃあしようがないか、とイチが肩をすくめた。
あのガキ、絶対に感づいてやがる。
こうして普通に復興作業を手伝っていても、来た時には幾度か俺に意識が向けられている。
隠す必要はないと思ってるんだろう。
ついこの前は「お疲れでしょう」って茶を「敵」と意識して当然の俺に差し出しやがった。
釘を刺すわけでもなく、威圧するわけでもなく、それだけだ。
………なめやがって。
俺だけでなく、仲間にも接触しているらしい。
どいつもこいつも、悪意も敵意も殺意も感じなかったって言いやがる。
俺はあのガキのいいように利用されてるんじゃねえ。
俺は俺の意志でこれをこなし、時をじっと待っているだけだ。
例えば野菜を収穫する為には種を蒔き、水をやり、雑草を抜き、養分を与え、観察する必要がある。
種は蒔かれている、雑草も抜いた。しかし与えられた養分は乏しい。
故に収穫するのはまだまだ先で、俺では無理かもしれん。
が、この時期だから逃せない物もある。
あ・れ・が・な。
最後に勝つのは俺達だ。馬鹿にした事を後悔させてやる。
昼になって,いよいよトライラックス,ネルフ,海上都市大阪の一行が帰る事となった。皆を何台かの
車で発着場まで送った後,彼らの荷物等を飛行機に積込む手伝いをする。一連の作業が終わった後,
一行と俺を含む農場の人々は,別れの挨拶をする。
「また,アスカも連れて必ず戻ってきます。その時まで,家や畑のこと,そして綾波の妹たちのこと,
よろしくお願いします。」そういってシンジ君は俺たちに頭を下げた。「よろしくお願いしますね。」
とユイ博士。二人に習って「よろしく…」と綾波レイ嬢も頭を下げる。「任せておきなさい。必ず元気
で,戻ってくるんじゃぞ。」とミスミさんが応える。「…頑張れよ」と俺も声をかけた。本当ならもっ
と気の利いた励ましの言葉をかけたかったが,彼らにこれから待ち受ける戦いとその苦難を思うと,そ
れ以上の言葉が出なかった。全く情けない。
「それじゃあね。母がまた迷惑かけると思うけど…そのときはごめんなさい。」とリツコ博士。俺は
「とんでもない,ナオコ博士にはお世話になりっぱなしですよ」と社交辞令。その白々しさに,お互い
に苦笑しあう。
その後,レイ達姉妹が親族たるシンジ君たちと,そして「猫の博士」として昨晩姉妹たちの尊敬を集め
たリツコ博士と別れを惜しむ。特に綾波レイ嬢は,32人の姉妹たちにしっかりと両手を握られたり,抱
きつかれたり涙ぐまれたりと大忙し。まあ,当人は嫌がっていないようだから,問題はないのだが。
そしてトライラックスの面々とも挨拶する。「お世話になりました。お野菜も美味しかったし,ここは
いい所ですね。機会がありましたらまた…」とたしぎ嬢。「今度来た時は,私のとっておきのスリグ料
理の数々をここに伝授するわ!」とメンチ嬢が宣言。あのパーティのスリグローストは美味かったが,
エヴァ・フェット達トライラックスの人々の言では,この女料理人はゲテモノ料理の達人でもあるらし
い。一体どんな代物のレシピを伝える気なのか…ガクガクブルブル
「世話になったわね。ま,楽しい式になってよかったわ。」とスティンガーが言う。このオカマ口調
の男は,そこはかとなく俺に敵意をもっているようなのだが,気のせいか?そんなことを考えてい
るうちに,フウイ大使が声をかけてきた。「サカキ,それにアオイ,二人とも仲良く,健やかにな。
それではさらばだ。」丁度,リツコ博士から昨日聞かされた秘密が俺の脳裏をよぎる。
「有難うございます。またお目にかかる日を楽しみにしております。『レイ』大使。」その言葉に,大使の
表情がはっきりと変わった。「どうかしましたか?大使?」と訊ねると,大使は「いや,なれない呼び方
をされたので戸惑ったのだ。その呼び方でも間違いではないが,『フウイ』でよいぞ」と答える。
「失礼しました。フウイ大使」「うむ」
この様子からすると,昨日リツコ博士が言っていたことはどうやら本当のようだ。なんともはや…
「はぁ…生産中止ですか?」
最近出荷量が減少傾向にあるのは周知の事実だが、作業員の男はそこまで行くとは思っていなかった。
「そうだ。上からのお達しで、明後日までには完全に掃除を終わらせろってな。
培養槽は念入りに洗浄しとけ。細胞の一欠けらも残すなよ」
男の上司が、タバコをふかしながら作業命令を下す。
「まだ3ブロック分程度残ってますよ。処分するんだったらもらってもいいっすか?」
「バッキャロウ!! 店のシナモンに手ぇ出すなんて考えるな!」
「………店じゃないっての…」
怒鳴らりつけられた男はぼそりと愚痴をこぼす。
「それの配達先はもう決まってるんだよ、ほれ」
男の手元の端末に、アドレスが送られる。
それは予想できない場所ではなかったが、男は顔色を曇らせた。
「本当にここっすか……」
「こいつ等が俺達の世界の頼みの綱だ。このくれぇの塩送ったって罰や当たるめぇ」
「……………まぁ、そうっすけど……」
「うじうじしてねえでさっさと送っちまえ!」
煮え切らない男に上司がまた怒鳴り散らす。
「はいはい」男は端末を操作し、培養槽に残された3ブロック分の生イロウルをコンテナに注ぎ、転送する。
「ネルフにくれてやるくらいなら俺にくれっての」
「何か言ったか?」
「いいえ。無事送りましたー。これから掃除にかかりまーす」
「そうかじゃああとは頼んだだぞ。それと今の転送記録ちゃんと消しとけ。
俺の独断だからな、ばれたらお前も同罪だぞ」
「………へ?」
ぽかんと口を開けた男を一人残し、上司の男は大きなあくびをしながら去って行った。
そんな中,エヴァ・フェットもまた何人かに別れの挨拶をしていた。しかし彼女の周りの人々は少ない。
無理もない。いくら昨日のパーティでは親しみやすい所を見せていたとはいえ,彼女は高名な賞金稼ぎ。
そしてかつてアスカ嬢誘拐に関わった人物でもある。農場の人々の中には反感を持ったり,怖がったり
する者もいる。彼女に声をかけているのは,アスカ嬢誘拐事件後,農場に入った人たちやレイ達姉妹な
どが主だ。
アオイと二人連れ立って彼女のもとに向かう。アオイはしっかりとエヴァ・フェットの両手をにぎり,
「エヴァ・フェットさん,また来てね。」と涙ぐんだ。彼女は「必ず,また来るわ。その時はアオイ,
貴女に新しい歌を教えてあげる。」と微笑んだ。
「それじゃ,またな。今度はつまらん油断なんかするなよ。それさえなけりゃ,アンタならきっと生き
残れる。」とからかい半分,真面目半分に声をかけると,エヴァ・フェットはふと目を伏せ,影のある
表情を一瞬見せたが,すぐにもとの調子をとりもどす。「ご忠告感謝するわ。貴方こそ,いくらここが
平和だからって油断は禁物よ?アオイを悲しませるようなことをしたら,ただじゃおかないから。」
「ああ,心しておくよ」と俺は答えた。アオイも,「大丈夫。私がついてますから。」なんて調子のい
い事を言っている。そんな俺たちの様子にエヴァ・フェットは笑みをこぼし,「じゃ,さよなら」の言
葉を残して,飛行機にむけて歩いていった。
238 :
町奉行:03/01/28 00:28 ID:???
やれやれ、空の旅ってのもなかなかに面白いもんだが
流石に、一日で宴に出て帰ってくるってのはなかなか
体力のいるもんだな。
その所為かしらねえがリナは奇妙な叫ぶ声を聞いたって
いうしな、なんかしらねえが空の魔物じゃねえだろうな。
まあ、おかみのおかげで風呂やちょうどいい夜食があって
良かったぜ。
酒飲んだ後は妙にラーメンがうめえからな。
おう、どうだリナ、調子はかわんねえかい?
そうか、まああの叫びも、なんか理由があるだろう。
もしものときは、また空の旅といくかもしれん。
だが、その前に、このあたりをおめえの姉さん夫婦の
戻ってこれる場所にする準備をしておきてえってもんだ。
町奉行書きです。
>>207 227、228の件信じます。
すくなくとも他にも「0 sage」で書き込んでいる人は
何人か居るでしょうし。
それに、話の本筋に絡んだ設定や話を持っている以上
消えてしまわれてはこのスレの住人には迷惑だと思えます。
すくなくとも、京都編が終わるまでは書き込むのはやらないと
いけないのではと自分は思います。
『E』計画関連カキコ人です。上記の通りトリップつけました。
以後「しばらく」漏れ個人の意志でつけておきます。
さて、多少時間軸にズレが出ているようなので、こちらの流れを書いておきます。
『E』関連のネタは今スレではサルサ・セカンダスの一件(またはアスカの悲鳴の件)の後となります。
ダブリスのネタはレス順通りに時間が進んでいます。
彼を含めネタは、アスカの件を起点に約0〜2週間以内の事とします。
そうすると多少前後する物もあるかもしれませんが、その辺りは何となく順番を以下略でお願いします。
この間に、トライラックスさん担当(?)の「碇シンジトライラックスへ御招待」
が入るのではないかと勝手に思ってます。
>黒メガネさん
>>218の貴方へのレス中の一文に伝えたい事はすでに書きました。
ネタを少し振りましたので、消化する時間があれば昇華して下さいませ。
最後に補足として、現時点でのドイツ第3支部は前スレ伍にて登場した
『E』側の「イロウル増産施設」に改築されています。でも、今回のネタレスで破棄は決定。
今夜はこれにて。
241 :
194:03/01/28 01:24 ID:???
予定が詰まっていて金曜まで忙しくて書き込めそうにありません
ご迷惑をおかけしてすいおません。
某農場新入りです
・黒ブチ眼鏡オペレーターさん
227,228の件,なんと言ってよいのか。さぞお心を痛めたことでしょう。
当方としては,話の本流を動かす貴方のレスを楽しみにしています
ので,ぜひ続けていただきたいのですが…催促してごめんなさい。
・エヴァ・フェットさん
レス遅くなってすみません。しかも振っていただいたネタとあまり絡まない
内容で,ますますもって申し訳ない。さらに,今気付いたのですが,大阪の
一行と全然話してない!まあ,式の日にも大阪一行とはあまり絡む機会が
なかったですから,通り一遍の挨拶で済ませたということで…
????他です。ぷらら規制(詳細は2ch批判要望板にて)に引っ
かかってしまい、難民板の方経由でのカキコです。そんな訳で、この件が解決す
るまで書きこめません。どうもすみません。
244 :
228:03/01/28 15:59 ID:???
無駄レスです。
>227で書いた荒らしさんは、キャラハンさん関連のスレにほぼ限定で出没したようなので、
FF関連スレ、カプスレ等関係なさそうなスレは除き(そこまで入れたら一週間は終わらない)、
昨日一日かけて、スレッド一覧の一番下からじりじり調べてました。もう三つほど見つかりました。
・・・酷かったです。
こっちがこれだけ荒らされるくらいのことはあるっつーくらいの荒らしっぷりでした。
このスレの皆様、巻き込んで本当にごめんなさい。
町奉行さん、仰る通りです。それでも迷惑にならぬよう、ネタは全て上げてから
いなくなるつもりだったのですが、それ以前に「消える」は卑怯ですね。反省します。
某農場新入りさん、優しいお言葉感謝です。余計な負担かけてすみません。
提唱者さん・・・ありがとう。
ぐだぐだ泣き言すみませんでした。
振って頂いたネタですが、三つも来るなら、タイムラグの時間稼ぎがてら
箱根に一度戻って、MAGIを発令所ハードからイロウルPCに移してくるかな、
ってのが今突発的に思いついたネタです(イロウルは使用/起動前は「中身真っ白」ですよね?)
トライラックスに行く人員の顔ぶれにもよりますが。
あと、????他さんのカキコ規制なんですが、批判要望板・難民板等に行ってみたところ、
なんかもめてるみたいで、結構かかりそうです。少なくとも今の状態ではネタカキコは
望めそうにないです。少しでも早い復旧をお祈り致します。
>トライラックス担当さん
という訳で、当面はそちらの担当部分・カキコがメインとなりそうです。
とりあえず新A級大使の京都到着くらいまでは書いてしまって構わないと思いますが
(でも応対が主席なのか・・・)
あと、シルヴィオ・アルマートの正体ってのは、便利屋さんは伍スレ目最初辺りで
彼から4号機改奪取の依頼を受けているんですが、その際アルマートは自分がMIB・No.0だと
いうことまでは便利屋さんに明かしていなかったかと思いますので、それ関係です。
今度来る時はネタ書くようにします。スレ無駄使いスマソ。
>>227‐228
なるほど。
ところで何か楽しそうだから、漏れもやってみたいんだけども??
主席司教ってのはマズイのー?何か特殊(?)用語はさっぱりですが。
もちろんこの俺にも、それこそ10スレくらい消費してしまうくらいの名シーンがあったわけだが
無駄話をすると本当に10スレ消費してしまうので、それは各々の想像にお任せするとしよう。
「ほら着いたよ。ここが大阪だよ、綾波さん。」
「人がいっぱいいますね。なんて大きな街。」
「大きな街は大都会という」
「大都会・・・人がいっぱい。悲しみもいっぱい。」
「うむ。ここで大騒動があったようだ。馬鹿げた事だ・・・。」
俺は大阪名物たこ焼きを買って、綾波さんと食べる。
「主席様・・・ずっとこうしていたい。」
「綾波さん・・・」
俺の肩に頭をもたげてきた綾波さんを、そっと抱き寄せる。
「できればな。しかし、世の中には悪い奴が多い。俺にはそいつらを
やっつける使命がある・・・すまない。」
「せめてお傍に。」
「綾波さん・・・しかし危険だぞ・・・。」
「あなたの邪魔はいたしません。」
「ふぅ・・・まいったなぁ。あ、いかん!そろそろ約束の時間だ・・・行くぞ。」
俺と綾波さんは大阪市長の官邸に向かった。
>>246 ちゃんとこれまでの荒筋読んで、それに従ったレス書けよ。
〉〉247
一応〉〉47〜の読んでみますたが、凄いですね(汗
読んでも把握しきれません。ていうか、書いた人(例の人ですね)お疲れ様(汗
ま、少しずつ合わせていきますよ。
の、背後霊です。(ネタ浮かばなくて素ですいません)
とりあえずセンパイ、気を落とさずに!
なに。荒らし騙りも2chじゃ仕方ないです。
むしろそういう場だからこそ自由に書ける紡げる文章もあるってものです。
ずっと、そうしてきたじゃないですか。
青い空が見えぬなら青い傘広げて♪ですよ(笑
>>248 せめて辻褄合わせたネタ思いついてから書いて欲しいと思う。
ただでさえ、綾波さん36人なんだから。
特別機の貨物格納層に野菜類の積み込みが終わったようだ。
碇君がサカキと話している。
「またアスカも連れて必ず戻って来ます。その時まで、家や畑のこと、そして綾波の妹達のこと、よろしくお願いします」
そう言いながら、碇君はサカキやミスミ老人、農場の人達に頭を下げる。
ユイさんも「よろしくお願いしますね」と言い、後輩の綾波レイも「よろしく・・・」と頭を下げる。
しかし、いかんせん後輩の動作はぎこちない。私ほどは人付き合い慣れしていないようだ。
「任せておきなさい。必ず元気で戻って来るんじゃぞ」とミスミ老人が言い、サカキも「・・・頑張れよ」と言った。
そのサカキに赤木リツコ博士が話し掛ける。
「それじゃあね。母がまた迷惑かけるかも知れないけど・・・その時はごめんなさい」
サカキは「とんでもない、ナオコ博士にはお世話になりっぱなしです」と言ったが、私の人工聴覚は誤魔化せない。
声の微妙な乱れ具合から、必ずしも本音でものを言っているわけではないらしいことがわかる。
ひとつにはかく言う私自身もあの赤木リツコにはあまり好感を持っていないからだということが言えるわけだが。
しかし、ダミーレイ達は必ずしもそうは思っていないらしい。
彼女達はしきりに赤木リツコ博士のことを「猫の博士」と呼んでいる。
そう言えば、あの人は猫が好きだったっけな。
そして、32人のダミーレイ達は後輩のまわりに集まって、手を握ったり、涙ぐんだり、抱きついたりして、しきりに別れを惜しんでいる。
「レイ姉さん、必ず生きて帰って来てね」
「死んだりしちゃ駄目よ」
「心配は要らないわ・・・私は必ず帰って来る・・・」
元は私と同じだった綾波レイ・・・私の後輩である彼女はこれほどまでに他人から惜しまれ、価値を認められている。
だが、元は彼女と同じ綾波レイだった私が他人から惜しまれる価値のある存在であるかどうかは定かではない・・・。
「お世話になりました。お野菜は美味しかったし、ここはいい所ですね。機会がありましたらまた・・・」
広末涼子のような髪型をして眼鏡をかけたたしぎ曹長がサカキに深々と頭を下げる。
この女下士官は一見、礼儀正しく人当たりが良いように見えるが、実は意外に気難しく付き合いにくい。
特にエヴァ・フェットのことを内心では馬鹿にしていて、普段から仲が良いとはとうてい言いがたい。
「今度来た時は、私のとっておきのスリグ料理の数々をここにも伝授するわ!」
対照的に少しばかりイケてる篠原ともえ風のメンチがそんなようなことを言って、農場の人々のヒンシュクを買っている。
この女料理人は料理や食材のみららず、何に対してもゲテモノ好きで、艦隊の男達からはなぜか「公衆便所」と呼ばれている。
「世話になったわね。ま、楽しい式になって良かったわ」
『侍ディーパーKYO』に出て来る真田幸村のような顔をしたスティンガーが白々しくそう言った。
楽しい式だなんて、よく言うのう・・・ストリーキングをしてランドマスター隊にお仕置きされ、特製唐辛子の座薬を入れられたのは誰だったか・・・。
私もサカキに別れの挨拶を述べる。
「サカキ、それにアオイ、二人とも仲良く、健やかにな。それではさらばだ」
「有難うございます」サカキが答えて言った。「またお目にかかる日を楽しみにしております。『レイ』大使」
私はハッと目を見張った。
『レイ』大使?
「有難うございます。またお目にかかる日を楽しみにしております。『レイ』大使」
サカキはそう言った。
そのように呼ばれることには違和感があった。
私はフウイ・ノ・レイ・・・公的役職に就いている人間としてフルネームで呼ばれることも多いが、日常会話で呼び合う時は「フウイ」とい苗字で呼ばれている。
しかし、下の「レイ」とい名前で呼ばれることはあまりなかった。
そして、そう呼ばれることには違和感がある反面、懐かしい響きもあった。
「レイ」・・・私が綾波レイだった頃から変わっていない私の名前・・・。
私の本当の名前・・・私はレイ。
「どうかしましたか? 大使?」
「いや、なれない呼び方をされたので戸惑ったのだ。その呼び方でも間違いではないが、『フウイ』でよいぞ」
「失礼しました。フウイ大使」
「うむ」
私は何気ない態度を装ってはいたが、内心ではもしやという思いが脳裏をよぎっていた。
先ほど、このサカキはエヴァ・フェットと話していたが、私の人工聴覚には“もしかしてフウイ・ノ・レイ大使は・・・いや、何でもない”と言っているように聞こえた。
もしかしたら、この男は私が誰なのかに気付いているのではないか?
ま、まさか・・・ただ単に元サルベージ業者で、今は農業プラントで働いているというだけのことに過ぎない男がそんなことに気付くとは考えにくいが・・・。
い、いや、待て。サカキは赤木リツコ博士とも話していた。
赤木リツコ博士はネルフ時代に私の健康管理なども担当していたが、もしかしたらあの人がそのあたりの事情を知っていて、サカキに話したのかも知れないぞ。
トライラックスの特別機で関西へ帰る参加者達が農場の人々に別れの挨拶をしている。
フウイ・ノ・レイ様やネルフの綾波レイ、サカキなどは多くの相手に挨拶をするので忙しいようだ。
しかし、それに比べて、俺のまわりには人が少ない。
サードインパクト後の世界にその人ありと言われた賞金稼ぎの俺はいかんせん嫌われたり、恐れられたりする宿命にあるようだ。
まあ、あの惣流・アスカ・ラングレーを誘拐して綾波教団に引き渡したんじゃ、ネルフ側の人間に嫌われるのも無理からぬことだがな。
と、思っていたら、サカキとアオイが連れ立って俺に話し掛けて来た。
「エヴァ・フェットさん、また来てね」
アオイは俺の手を握って涙ぐみながらそう言った。
「あ、ああ・・・必ず、また来るわ。その時はアオイ、貴女に新しい歌を教えてあげる」
「それじゃ、またな。今度はつまらん油断なんかするなよ。それさえなけりゃ、あんたならきっと生き残れる」
サカキはそう言うが、果たして俺ごときの実力で通じるかどうかはとうてい定かではない。
「ご忠告感謝するわ。貴方こそ、いくらここが平和だからって、油断は禁物よ? アオイを悲しませるようなことをしたら、ただじゃおかないから」
俺がそう言うと、サカキは「ああ、心しておくよ」と言い、アオイも「大丈夫。私がついていますから」と言った。
そうだ・・・俺に生きているささやかな喜びがあるように、こいつらにも生きている喜びというものがある。
ゼーレの人類補完計画などのためにそれらを破壊してしまうべきではない。
「じゃ、さようなら・・・」
俺はそう言い残すと、飛行機の昇降用タラップへ向かって歩いて行った。
トライラックス担当です。
今日は某農場新入りさんさんのカキコとの絡みで手ェ一杯でした。
>某農場新入りさん
愛だとか絆だとかいうおような観念的なことを理解し得ない
エヴァ・フェットですが、サカキとアオイにも生きている
幸せというものがあるのだから、それを破壊するべきではないと
いうふうに徐々に考え方が発展しています。ただ、彼自身は
いつまで経っても性的不具者のままなんでしょうかね。
オカマのスティンガーとアナルセックスばかりじゃ可哀想・・・。
>黒縁メガネオペレーターさん
まあ、荒らしのことなんぞはお気になさらずにマジレス禿しく
ぎぼ〜んです。????他さんがカキコできない現状況では、
貴方までカキコして下さらぬとストーリーの本筋が先に進みません。
いかんせん私やE計画はあくまで第三勢力ですので。
取り合えず私の方は、新任A級大使が教団に条約締結を打診する一方で、
エヴァ・フェット達が再び京都へ潜入するという所までをもったいぶって
カキコしてみようかと思います。現状況で絡んで頂ければ良いのですが。
>>255の続き
>E計画さん
なかなかストーリーの本筋が先に進まない状態ですが、
現在、私の側からネタをふっている新任A級大使や春虎念興業に関連して、
偵察がてら絡んで下さるのも良いのではないかと思われます。
>技術部新入社員さん
ネタ考えてください。ストーリーに絡んで下さると助かります。
>主席司教さん
頑張ってこれまでの荒筋読んで、辻褄の合った内容で参加して下さい。
>????他さん
なるべくお早めの復帰をお待ちしております。
ゼーレ分派の第三勢力で参加している俺っちじゃあ、
ストーリー引っ張って行くのは荷が重過ぎるぜ・・・。
????他です。夜勤から戻ったら規制解除されてたみたいなのでとり急いで一言。
>>248 とりあえず、そのキャラだけはやめてくれ。私のメインの持ちキャラだから…と、い
うか、そいつを作ったの自体私だ(藁
他の方々、ご心配おかけしました。
>>257 うーん、わかりました。では、バージョンアップ(藁)を兼ねて肩書をかえるってのは良いのかな。
漏れのキャラは正義の味方だが、漏れ自身はスレを邪魔しに来た悪者という大罠?(藁
ちなみに漏れの荒らしレスは、
>>188と
>>204と
>>220以降の主席司教です。あとの荒らしは知らんです。
(大阪市長官邸での会談)
「まさかあの主席が偽者だったとは。奴のために私の娘も死んでしまった・・・!」
「・・・・・・この失態はどんな言葉で謝っても償いきれない・・・。ただ、俺が目覚めた以上は、奴の好きにはさせませんん。市長」
「で・・・今、綾波教とやらの内部はどうなっているのかね。」
「綾波教は現在三つの派閥に分かれていて、それぞれが権力争いしながらお互いを牽制しあっている。ひとつは俺が代表である正義派、ひとつは偽主席が作った暗黒派、もうひとつは純粋にフォースを目指す補完派だ。」
「なるほど。」
「俺が偽主席の罠にかかって眠っている間に、暗黒派の力が大きくなったようだ。油断した俺の責任もある。市長の娘さんの命も戻らない・・・。」
「いや・・・、いいのですよ。過去に囚われるより、未来を作るのが大切です・・・。」
「そう言っていただけると、いくらか救われます。償いにはならんが、大阪を復興させてもらう。それに、暗黒派も厄介だがまずは補完派が大問題です。奴らは本気で人類を絶滅させるつもりだ。」
「我々も微力ながらフォースインパクト防止に協力します。」
「ありがとう・・・」
俺は大阪市長と握手を交わした。
そこに綾波さんが泡を食って入ってきた。
「主席様!」
「どうした綾波さん。そんなに慌てて」
「今・・・今、本部から連絡があって、大司教様が・・・!」
「亡くなった!?・・・ふむ、確かにこの魂の揺らぎ・・・大司教様のものに間違いない。」
「どうやら暗黒主席の陰謀かと・・・」
「なんてことだ・・・大司教様は、正義派に理解のある方だったのに・・・。」
「遺書では、主席様に大司教を継いでほしいとの事です。教祖様も承認されました。」
「わかった。俺が大司教様の意思を継ぐ。まずは大阪の復興を急ごう」
俺はこの瞬間、綾波教の司教以下を束ねる大司教になった。
>>250 大司教と綾波レイの出会い・なれそめその他は、いずれそのうちに!
262 :
257:03/01/29 20:51 ID:???
>◆Gl11JQ9O4氏
あのね、その辺りのネタをやられると話が根底から変わってしまうのだよ。だから
そのキャラの使用は勘弁してもらいたいのだ。初期の頃ならそのネタもOKなんだ
が、今となっては時期が悪すぎる。
……さて、マジレスした所で言っておこう。そのネタの使用はスレのTPOを無視
した荒し行為(自覚はあるようだが)とみなさせてもらい、スルーとさせてもらう。
263 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/01/29 21:11 ID:p/jB8MEl
・・・・・・
あのー、スレを邪魔しに来たというのは冗談ですよ冗談(汗
ま、確かに
>>204なんかは報復荒らしですが、例の人は人違いだったようですし。
それに漏れは真面目にネタレス書いてるんだけどな。TPOに合わないのは、
>>248で言った通り。
てか、漏れはこのスレの初期言うても、居なかったからわかりませんっての(汗
あと
>>263は、まるで漏れのレスみたいだが違うからな!!
>>264 正直すまんと思うが、今のネタ・キャラでは確実にスルーされてしまうと漏れも思う。
漏れも流れ上スルーせざるを得ない。
粗筋程度では過去スレをざっと辿る事は出来ても、知ってる人でないと
やはりあなたの言われる通り、TPO合わせるのは難しいと思う。
ので、「勝手ながら」某あぷろだ
ttp://eva-2ch.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/upload/upload.cgi に過去スレ1〜8をウプした。
ある程度見やすくしてあるはず、文面は一切いじっていない事を明言しておく。
検索機能を使えばそれなりに手早く掴めるとは思うが、本気で読むなら時間が相当かかる。
これだけの量は積み重ねられてきた。
現在読めない過去ログを確認したい方々も活用されたし。
次の月曜直前まで乗っけて置きます。過ぎたら消しますのでご注意を。
レス中に不快な文面があると思います。すいません。
これはわざわざすいません。落としてみましたが・・・ていうか、ワーオ読むの無理(汗)!
わざわざウpまでしてもらったのに申し訳ないです。邪魔しますた。
ルール(?)が分かったら、また来るかも(藁)。がんがってください!
あと例の人、自作自演の疑いは付きまとうが、ま・・・コテハンならトリップ付けた方がいいぜ。
トライラックス担当ですが、
>>252に捕捉。
7行目と8行目との間に、
「こいつとは私の方がそりが合わない。ギーガーはなぜこんな奴を私の料理人に配属したのだろうか?」
11行目と12行目の間に、
「この男は一見して道化風だが、その実、スティンガーという名前が示す通りの鋭さのようなものを秘めている」
と、書くのを忘れていた。
つまり、「エヴァ・フェットとたしぎ曹長は仲が悪く、
フウイ・ノ・レイ大使はメンチを疎んでいて、
スティンガーはサカキに焼きモチを焼いている」
・・・わけです。
ストーリーの本筋においてはこれと言った必然性を持っていないが、
トライラックス担当は設定重視なので、人物関係が細かかったりする。
大人になる前に いつも空を仰ぐように
嘘も偽善も 笑い流せちゃうような そんな人に・・・
ポケットに手をつっこんで うつ向いて
石ころ蹴って 頼るのはカンコーヒー
素直に心を開ける今だったら
壁にぶつけた にぎりこぶし ひらいて
自分に素直になる それができたら
小さな小さな 自分を探して 仲良くなろうと思います
大人になる前に いつも空を仰ぐように
いつも上を向いているように
何時よりも現在を 大切にできるように
いつも前を向いているように
おもしろくもない話に愛想笑い
リアクションはそれくらい 空しさはないですか?
なんだかんだ言って 自分は大事です
だけど 一人じゃ生きてはゆけません
自分に素直になる それができたら
小さな小さな 優しさ集めて 大きくなろうと思います
>>268の続き
大人になる前に いつも空を仰ぐように
いつも上を向いているように
何時よりも現在を 大切にできるように
いつも前を向いているように
今はわからない
夢 見るのに 理由がいりますか?
季節の 色が変わる
いつか私のオトナになれるはず
大人にならない いつも空を仰ぐように
いつも上を向いているように
こどものままでいよう 向かう場所に敵はなし
怒って 泣いて 走って 笑って・・・
スッキリ サッパリ 爽快 笑って!
何時よりも現在を 大切にできるように
いつも前を向いているように
la la la la・・・・
>>268,
>>269は広末涼子の『大人にならないように』
作詞:広末涼子、作曲:篠原ともえ、編曲:藤井丈司、島田昌典
「エヴァ・フェットさん、何やってるんですか? 早く乗ってください!」
トライラックス特別機の昇降用タラップの上から羽織袴姿のたしぎ曹長が俺に怒鳴りつけるような口調で言った。
別にこれと言って反論する気はない。俺はタラップを昇って特別機に乗り込んだ。
「他の連中は全員乗っているのか?」
「ネルフ代表4名、海上都市大阪代表6名、トライラックス代表はエヴァ・フェットさん以外全員すでに搭乗していますよ」
俺は機内を見渡し、一般乗客層の座席に座っている顔ぶれを確認する。
碇シンジとその母親、ネルフの綾波レイ、赤木リツコ、大阪代表の八の字ヒゲの男、春日歩、そして美嶋玲香・・・。
乗っている人数が少ないので確認が取りやすい。
「そうか・・・よし、それじゃあ出発だ。全員にシートベルトを締めるように言いな」
「私に指図なんてしないで、御自分でおっしゃたらどうですか?」
「お前、いちいち突っかかるな。もしかして俺のこと馬鹿にしてるだろ?」
もしかしてなどという表現を用い、質問形を取るまでもない。このメガネザルが俺のことを馬鹿にしていることはすでにはっきりしている。
「俺は機長に報告するから、お前が言え。それから、フウイ・ノ・レイ様にもお伝えしろ」
そして、俺はコックピットへ入ると、機長に報告した。
「乗客は全員搭乗しました、機長。離陸して下さい」
「了解、離陸します。エヴァ・フェット様も旅客層へ戻ってシートベルトを締めて下さい」
「はい、承知しました」
俺は一般旅客層へ戻ると、先ほどたしぎ曹長に言ったことに念を押した。
「本トライラックス特別機はこれより離陸します。ご搭乗されている皆さんは座席にお座りになってシートベルトをお締めください」
「いよう、エヴァ・フェット。まるでスチュワーデスのオネエサンみたいでかっこいいわよ!」
スティンガーが俺をひやかし、たしぎ曹長が悪態をついた。
「どの道、自分も同じこと言うんだったら、偉そうに指図しないで欲しいわね・・・男でも女でもないできそこないのくせに・・・」
私と影武者のフウイ・ノ・レイ2号は特別機の特別旅客層でテーブルを挟んで座っている。
他の乗客達、ネルフの代表4名、海上都市大阪の代表6名、私の護衛兼随行員4名は一般旅客層だというのに、私達二人だけ、面白くない・・・。
「たしぎ曹長、入ります」
広末涼子のような髪型をして眼鏡をかけ、羽織袴姿の女下士官が特別旅客層に入って来て、私達に敬礼しながら報告した。
「フウイ・ノ・レイA級大使さん、フウイ・ノ・レイ2号さん、もうじき本機は離陸しますので、シートベルトを締めて下さい」
「はい、承知しました。御報告、ありがとう」
たしぎ曹長が下がってから、私が黙っていると、フウイ・ノ・レイ2号が言った。
「フウイ・ノ・レイ1号、浮かないお顔をしておられますが、どうなさいました?」
「い、いえ、別に。何でもありませんよ」
「そうですか? 私は貴方の影武者ですよ。今回の結婚式は無事に終わりましたが、今後のことを考えると不安になることはわかります」
「まあ、それは否定できませんね」
「教団側が提示した期限が切れるのは明日だったはずです。フウイ・ノ・レイ1号はその機会に和解を勧告されるというお話でしたが、果たして一筋縄で応じるような相手かどうか・・・」
「うむ、それに今朝見た夢のことも気になるしのう・・・」
「夢? 何ですか、その夢というのは?」
「そうか、そなたは見ておらぬからわからぬだろうな・・・」
私は今朝の夢のことを影武者に話す。
「そのアスカと申す者は貴方に対しても助けを求めているのではありませんか?」
「う・・・うむ、そうかも知れぬ・・・やたらプライドの高い、嫌な奴だったが・・・」
私達の乗った特別機が農業プラントの敷地内から水平に離陸する。
昇りのエレベーターに乗って、上からつぶされるようないやな感じがした。
273 :
272:03/01/30 01:45 ID:???
ごめんなさい。
>>272のフウイ・ノ・レイ2号の台詞ですが、
「私は貴方の影武者ですよ」の後に、
「自分が貴方とは違う別の人間だということはわかりますが、
貴方がお考えになることは僭越ながらウスウス想像がつきます」
というのを入れるのを忘れていました。
農業プラントの敷地内から離陸して高度を上げた特別機は順調な飛行経路に入っているようだ。
しばらくして、エヴァ・フェットとたしぎ曹長がもつれ合いながら特別旅客層に入って来た。
「報告します・・・本機は順調なフライトに入りました・・・順調ではない奴もいますが・・・」
どうやらどちらが私に報告するかでモメていたらしい。
「これ、そなた達。A級大使殿の前ではしたない」
「まあ、フウイ・ノ・レイ2号。大目に見てあげなさい。それよりも、もう席を立って移動しても良いのだな?」
「は、はい、もう結構です・・・」
「よし、それでは一般旅客層へ行こう。ここでは面白くない」
私達は一般旅客層へ移動する。特別旅客層で自分にそっくりな影武者と二人だけというのは面白くないからな。
「トライラックス駐日A級大使フウイ・ノ・レイのおでましですよ。さあ、帰りの機中も修学旅行みたいに面白おかしく騒ぎましょう」
そう、これからどうなるかという不安を誤魔化すように。
広末涼子の歌はエヴァ・フェットの得意とする所だが、専売特許にしておくのも何だから、たしぎ曹長に今度は『大人にならないように』を唄わせた(
>>268,
>>269)。
メンチが歌に合わせて篠原ともえみたいに躍り、スティンガーと春日歩さんが囃し立てている。
「いいわよォ〜、まるで本物の広末涼子と篠原ともえみたいだわァ〜」
「何や、ようわかれへんけど、面白いわあ〜」
私も周囲で囃し立てている中の一人に加わっていたが、そこへ碇ユイさんが話し掛けて来た。
「レイ・・・フウイ・ノ・レイさん、こんな時に何だけど・・・関西へ戻ったらどうなさるおつもりかしら?」
碇ユイさんは一旦「レイ」と呼びかけてから、「フウイ・ノ・レイさん」と言い直した。
たしぎ曹長のエヴァ・フェットに比べると下手くそな歌声のせいで、碇君や後輩の綾波レイには聞こえていなかったようだ。
危ない、危ない・・・。
「こんな時に何だけど・・・関西へ戻ったら、どうなさるおつもりかしら?」
「はい? どうするって?」
「綾波教団側はトライラックス側に選択を迫っているというお話でしたよね」
「ああ、はい・・・我々に自分達とネルフ・トライデントのどちらを選ぶかと選択を迫っています。そして、その期限がもうじき切れます。
しかし、我々はどちらか片方に偏って味方をするつもりはありません。そもそも私の駐日大使としての任務は日本国内の内乱を平定することです」
そう、私がトライラックス本国の評議会からA級大使に任命され、与えられた任務は日本国内の内乱をどのような形にせよ平定し、そして、トライラックスの勢力圏、植民地にすることだったのだ。
綾波教団を手懐けるために協力支援条約を結ぶことはあっても、人類補完計画が発動して、それが成功してしまったら、我々の側の目的は果たせなくなる。
「教団側が提示した期限が切れるのを機に、ネルフ・トライデントとの和解を勧告し、話し合いの場を設けることを求めます」
「・・・応じると思う? 彼らが・・・」
「わかりません・・・恐らく一筋縄では行かないでしょう。しかし、ゼーレや教団とて人間が集まってできた団体組織です。必ずしも一枚岩ではありますまい」
そう、かつてゼーレの準幹部だったバーベム卿が異なる価値観を持っていたため、分派勢力を結成したように。
そして、その分派勢力から生まれたトライラックスとて、漠然とサードインパクト後の世界に勢力を広げるという目的のもとに統合されてはいるが、実態は必ずしも一枚岩ではない。
「あるいは・・・私達が和解を勧告することにより、教団から外部へ投降して来る者も現われるのではないか、と・・・」
「なるほど・・・でも、教団は追い詰められたらフォースインパクトを起こすでしょうし、他にも切り札を持っていると考えられるわ」
碇ユイさんは意味深げに言った。
再建中の綾波教京都大神殿、外郭施設の一室。
待機任務中の改造騎士が数人、めいめい好き勝手な場所に陣取って、退屈な
当番時間の終わりをひたすら待っている。
サキエルタイプが一人、椅子の肘掛けから垂らした腕から、無意識に
光のパイルを10cmほど静かに出したり引っ込めたりしている。隣のシャムシエル
タイプが視線も向けずに、それ危ないから他でやれよと毒づく。
扉が開き、もう一人が慌ただしく入ってくる。騎士たちは机のひとつに固まって
しばらくひそひそと話していたが、ふいに一人が大声をあげる。
「ATフィールドを使わないでも戦えるようにしておけだぁ?!」
それを合図にするように、他の騎士たちも一斉に不満の声をあげ始める。
「非力な一般兵並みにとろくさく戦えってか?」
「ふざけんな、何のために改造処理を受けたと思ってんだ。この力を手に入れる
ためじゃねぇか。それを使うなだ?」
知らせを持ってきた一人は慌てて取りなす。
「違うって。何も使うなってんじゃなくて、これまでみたいに手っ取り早く頼るな
ってことらしい。何でもトライラックスが、ATフィールドでも弾けない武器の
量産化に踏み切ったらしい」
室内は騒然とする。一人が気づいて反論する。
「でもよ、聞いた話じゃトライラックスはこっちに味方すんだろ? そのために
つい先日、司教様がわざわざ念を押しに行ったって話じゃねぇか」
数人が同意を示す。が、言い出した男は沈痛な顔で首を振った。
「その司教様の”勧告”の場に、『E』計画の連中がいたらしい。問題はそこだ」
「・・・それがどうしたよ」
一人がつまらなそうに吐き捨てる。隣の男が彼を軽くこづいた。
「問題大ありだろうが。『E』の奴らなら盗めるだろ。そのATフィールドでも防げない
武器って奴の技術ノウハウを」
一瞬、部屋は沈黙に覆われた。一人が不機嫌そうに壁を叩いた。
「・・・俺らだけの時代はとっくに終わってたってことかよ」
しばらくの間の後、一座のリーダーらしき男が静かに顔を上げた。騎士たちの顔を見回す。
彼らはその視線に応え、暗い目を向けた。男は乾いた声で言った。
「だが、騎士団の名にかけて京都は抜かせん。 ・・・気を抜くなよ」
ケイジ外の殺風景な通路。
しんとした通路に多数の足音が響き始める。
黒いプラグスーツ姿の少女たちがシャワー室めざして歩いていく。一日の
訓練を終えた彼女たちの顔には、どれも全く同じ、快い疲労と虚脱が浮かんでいる。
サルサ・セカンダス襲撃にて負傷した数人は、その後クローン培養槽での加速治療を受け、
何人かはもう包帯も取れている。ほどなく他の健康体と区別がつかなくなるだろう。
その一人が、ふと立ち止まる。少し遅れて全員が止まる。
一人が振り返り、呟く。
「・・・アスカが呼んでる」
それを皮切りに、次々と呟きがあがる。
「実戦訓練?」
「対エヴァ戦を想定した模擬戦闘」
「30分後には再エントリー」
「全員で」
「量産機三体全てとの並列シンクロ」
「この間の外出以来、久しぶりね」
「敵機は一体なのに?」
「成果を見せろ、と」
「失敗を繰り返さず」
「本気で」
「・・・了解」
十人はきびすを返し、もと来た方向へと引き返し始めた。
まもなく最後の一人が角を曲がって消え、通路はまた静まりかえった。
オレはサードインパクト前は落選に落選を重ねて、ついに破産して路頭に迷った。
家族も友人も離れていき、ホームレスになったわけさ。惨めだったさ。
だがサードインパクトが起こって、世の中はリセットされたわけだ。
混乱に乗じて、オレは暫定政府に紛れこみ、念願の政治家になれた。
日本は大混乱だが、やりがいもある。しかし、能無しの政治家が何と多い事か。
「綾波くん、君の淹れたお茶は旨い。」
「ありがとうございます、閣下」
公務室で、綾波さんの淹れたお茶を飲んでいると、部下が入ってきた。
「失礼します」
「何打ね。」
「トライラックスに紛れこませたスパイによると、トライラックスは綾波教と
ネルフトライデントの和解を申し出るつもりのようです。詳細はこの書類に」
「ご苦労。引き続き監視を続けろ。」
「わかりました。」
部下が一礼して公務室を出て行く。
「のんきな奴らだ。綾波教のような、とんでもない事を企む連中は叩き潰すしかないというのに。
和解したとしても、どうせ欺瞞だ。信用ならない奴らだからな。馬鹿らしい」
「閣下はどうなさるおつもりなのですか。」
「今しばらくは静観する。だがネオ戦自はいつでも出動できるようにな。」
「わかりました」
隊長個人日誌
本隊と分かれ一路、旧東京へと向かう。
あのフェイという女性の経営する店にふたたびおもむく。
彼女は2時間もあれば、指輪の修正が終わりますというと自らの工房に
むかっていく。
それまで、待っていても2時間後にきてくださってもかまわないですよ
ということだ。
そんなに早く仕上がるのか、と驚くと彼女は振り返り笑顔を浮かべると、
プロですからといい、私にあなたも自分の仕事にそんなに時間かかりませんよね、という。
そして、彼女は自分の仕事がすきなのだ、という意味のことを言う。
いくつか、聞いてみたが彼女は今の仕事をずっと続けるようだ。
これだけ揉め事の多い中、店を維持し、商品を取り揃えることができるなら
もっと上を目指せるような気もする、というと彼女は目指す上にもよると
答えている。
もしそうなら、あなたは軍人としてもっと上を目指すのか?、といわれる。
たしかに、人にはそれぞれの目指すものがある。
だが、このフェイという女性はそれらが判らない。
ただ、彼女はこの仕事をつづけ、良い顧客がついてくれる世界が好きだ、と
そう言うと、工房に入っていった。
私はレナとともにまた2時間後にくると言い残すと、店を出た。
彼女は、今の仕事を続けられ、上等な品と上客があればいいのだろうか?
結局、話してみても質問をしても彼女は謎である、という結果以外はなかった。
まさに、このような宝石や貴金属などを扱う店のオーナーにふさわしい女性
ということだろうか。
指輪が仕上がるまでの間、旧東京の中心に向かう。
状況を確認しつつ、ナオコ博士に挨拶をしておく。
できれば、便利屋にも会っておきたいところだったが、どうも見当たらない。
ナオコ博士も隠しているような様子もある。
彼自身危険な部分はあるが、めぼしい物を見つけてくる能力は確実に
長けていると思われる。
いままで確認していない基地の装備や車両を彼をつかって補充するという
ことには行かないようだ。
レナ個人日誌
2時間してもどると、フェイさんが笑顔で迎えてくれた。
彼女は本当にこの仕事が好きなのだという感じを受ける。
渡された指輪は、私と彼の指にぴったりだった。
すごい、というとフェイさんは微笑んでいるだけだった。
そのあと彼女は、私にまたね、という。
うなづくと彼女は小さな箱をサービスだといって渡してくれた。
それは、そのうち必要になるジュエルボックスだという。
彼が、え、という顔で彼女と私をみる。
フェイさんは、だって戻ってきたときには、ここのお得意様になって
いただくんですもの、これくらいは当然ですわ、といった。
彼は、私になるつもりか?、と聞く。
フェイさんは目が悪戯っぽく笑っている。
私は、そのつもりよ、と答えると、彼は記念日と誕生日はなんとか
なると思うが、といってはっとした。
そして聞いてきた。
私の誕生日のことを。
そういえば、私もそれを気にしたことは無かった。
多分レイ姉さんと同じだとおもうけど、というと、フェイさんは
誕生日を教えてね、という。
そうしたら誕生石のアクセサリーを用意しておくわ、とも。
出来るのか?、と彼がおどろいて聞くとええ、とこともなげに答えた。
私は、貰った小箱を背中のバックにいれ、サイドカーに乗る。
動き出し、ランドマスターとの合流に向かって走り出した。
海の側をとおると少し、海の赤さが薄くなっているような、そんな気が
したけれども、それはほんの一瞬だった。
厚木基地最後の兵士担当です。
ひさびさになってしまいました。
仕事関係でなかなか時間取れませんでしたが。
レナが電車にのったことも見たこと無いのは、ランドマスターに
拾われて以後、ずっとランドマスターで移動か、ジープで移動など
ばかりだし、あまり復興したところに長居もしてないから、ということです。
黒縁メガネオペさん
なんといっていいか、お疲れ様でした。
ともかく、そのことは気にせず、がんがんいってください。
でないと、私も困りますし(W
「変身!」
カッと光が広がって僕の姿が変わる。
「しっぱいしなくなってきたじゃない」
「ふっこれだけやれば当たり前さ」
何千回、いや、何万回これをやったと思ってるのさ。
ここまでやっちゃうともう開き直っちゃうよね。
カッコ悪いだの恥かしいだの言ってた頃がすっごく遠いよ………
「どこみてんのよ。せっかくほめてあげたのに」
「こりゃどうも。お褒めにあずかり光栄で御座います」
忍の姿に似合わない紳士的な一礼をしたら、
含まれてるものが分かってるらしくアクサが頬を膨らました。
「うーー、なんかむかつく」
「変身についてはもう大丈夫と思うんだけど。次は?」
変身を繰り返して分かったのは、この子の意思一つで変身は解かれるって事。
変身する時には頭の三角(髪留めっぽいけど外してる所見た事ない)が光る。
三角の色はだいたい赤なんだけど、時々色が緑とか黄色とか青に変わってる。
これもなんだけど、何処でそんな服仕入れてくるの?
「とーぜんぶきのつかいかたよ。
だぶりすのぶきはへんなのだから、あたしすっごくくろうしたわ」
話によれば、すごい昔の兵法書や古文書を取り寄せていたらしい。
何もそこまでしなくても…って、無い胸張って何を威張る?
ひとまず基本から、と用意しておいた(らしい)スクリーンに映像を流す。
人型の絵が最初に映った。
「はい。つうじょうじがこれで、へんしんっていうと……こうなるの」
人の絵が光って、弐号機に変わる。何の意味も無くくるくると回転。
「へんしんごのおおきさは、へんしんしゃほんにんのおおきさにえいきょうされるの。
で、えばのつうじょうそうびをこのようにいめーじすることでつかえるっと」
レーザーポインタでアクサが弐号機の頭の上にぐりぐりと円を描く。
そこにプログレッシブナイフが出て、右手がぐにゃりとそれを持った形に変わる。
そのくらい知ってるよ。知ってる? 違う、解るんだよね。
「えばのぶきはー、まずこのぷろぐれっしぶないふ、ぱれっとがんとそにっくぐれいぶ。
すまっしゅほーく、ぽじとろんらいふるとそのだいこうけいがたとにじゅーえっくす。
らんちゃーと、あとはないぞうがたぶそうだけど、にーどるがあるの。
これはせっけいずだけでじっさいにはつくられなかった、
まごろくえくすたーみねーとそーど、つうしょうまごろっくすとかうんたーそーどね」
弐号機の絵が消えて、所狭しと武器の画像が並べられる。
マゴロクとか言うのカッコイイなぁ。日本刀によく似てるし。
日本刀は刀身に浮かぶ模様の美しさがたまらないよね。
「これがつかえるのがふつうといおもうの。でも、だぶりすはちがう」
「そだね。自分でも良く解らないんだよね、出せるし使い方も何となく解るんだけど」
それらが何なのか、どう言う名前なのかは知らない。
「だからあたしはしらべたの」
アクサがフフン、と鼻を鳴らした。
手裏剣に、苦無に、マキビシに蜘蛛の糸?
鉤爪と刀と………使い勝手が悪そうな物もある。ていうか、これは使わないよ。
隠れ蓑とか毒針、これは応用利きそうだな。
アクサがくれた情報はなかなか面白かった。予想外の使い方も解ったし。
半分くらいは寝てたけどね。途中から子守唄に聞こえてた。
今はこいつの方が寝てるけど。あれだけ喋れば当然か。
「ほんと、年不相応だよ」
これらの武器や道具を使ってたのは、忍者と呼ばれるかなり昔の日本のスパイらしい。
意外と考えて作られてるんだよね、これ。昔の人は不便なりに考えてたんだなぁ。
「………」
何となくアクサの鼻をつまんでみる。
「っ………………………………………………ぷはぁ…」
やっぱり苦しくなったら、口開けるよね。手を離したらすぐ鼻呼吸に戻った。
………そう言えば、猿の人形はどこにやったんだろう。
けっこう大事そうに持ってたのに、最近は持ってる所を見てない。
どこにやったんだろう。この服に靴に、時々腕輪や時計までしてる。
待てよ、この間はゲーム機持ってたぞ………そうだ。
きっとどこかにこの子の秘密の部屋があるに違いない。
たしぎのメガネザルめ、俺のことを馬鹿にしやがって、頭に来る奴だ。
おまけに広末涼子は俺の持ち歌だと言うのに、あいつが『大人にならないように』(
>>268,
>>269,
>>270)を唄っていやがる。
もっとも、俺に比べると下手なことは否定できない。
「君、スッチャデスのオネエチャン」俺に話し掛けて来る者がいる。「お茶を入れてくれんかね?」
「えあ〜? スッチャデスのオネエチャンってもしかして俺のこと?」
俺に話し掛けて来たのは海上都市大阪の代表の一人で、八の字ヒゲに眼鏡をかけた男であった。
「あ、あの〜、なぜ俺が・・・いえ、私が貴方様にお茶をお入れしなければならないのでしょうか?」
「君はスッチャデス・・・いや、スチュワーデスじゃ、あーりませんか? 君、スチュワーデス、僕、乗客。スチュワーデスがいて乗客がいる」
「私はスチュワーデスではありません。A級大使の特別警護官です。この特別機には客室乗務員がいないので、代わりに私がご案内しているだけですよ」
「客室乗務員の代わりなら、君が乗客にサービスしてくれてもいいんじゃ、あ〜りませんか? 私はお茶が飲みたいんだよ」
困惑した俺はたしぎの下手くそな歌に合わせてこれまた下手くそに踊っているメンチを呼んだ。
「あの大阪代表のオッサンがお茶が飲みたいと言ってるんだが、どうしよう・・・?」
「お茶くらい入れてあげたらいいじゃない」
「どうやって入れるんだ? お茶って・・・」
「あんた、馬鹿ァ!? お茶の入れ方も知らないのォ?」
「俺はペットボトルに入ったのしか飲んだことがないんでな」
「やれやれ・・・目玉焼きとインスタントラーメンにペットボトル入りのお茶だなんて、あきれたお姫様もいたものね」
「あんたってどうしようもなく間が抜けてる所もあるけど、考え方には一理あるわね」
機内の給湯室でメンチは急須に緑茶のパックを入れ、熱湯を注ぎ入れながら言った。
「エヴァ・フェット・・・昨日の夜、あんたが言ってたこと、あたしも同じ意見よ」
「何のことだ? 昨日の夜って・・・」
「ほら、ワイン飲みながら言ってたじゃない・・・この世に生きていていい思いができるのは、自分という存在があるからだって・・・」(前スレ
>>482,
>>487)
そう言えば、あの時、こいつもすぐ近くで聞いてたっけな。
「あたしは世界中の美味しい物が食べたくて、外交官の随行員になったのよ。自分っていう人間が生きているから美味しい物も食べられるのよね」
「同じ意見なら話は手っ取り早いな。まあ、そう思わない人間もあまりいないとは思うが・・・それでお前さん、世界中の美味い物が食えたかね?」
「そりゃあもう・・・カエルの蒸し焼き、ヘビのぶつ切りスープ、サソリの天ぷら、コウモリの焼き鳥・・・まあ、今度のフウイ大使には疎まれてるけど・・・料理や食材だけじゃなく、男の方もね」
「男? お前さん、人間も喰うのか?」
自分で言い返しておいて、愚問であることに気がついた。喰うと言っても意味が違う。
このメンチが海外に派遣される度に行く先々で地元の男と関係を持ってばかりいることはトライラックスの外交関係者の間では有名な話であった。
おかげで艦隊の兵士達の間では誰言うとなく「公衆便所」というあだ名で呼ばれている。
「この間、アフリカへ行った時はヌーの肉のすき焼きにヒルのマヨネーズ漬け、猿の料理などを食べたし、現地の黒人の男達10人くらいとヤッちゃたわ」
「アフリカって・・・俺がたしぎのメガネザルと同じ牢屋に入れられて小便するたんびにセクハラ呼ばわりされてる時にかよ」
「まあ、あたしもこれまで世界中の色々な男とえっちしてきたけど、まだまだあたしの知らない男がいるわね。あたし、一度やってみたいと思ってる相手がいるのよ」
「ほう、そいつはどんな男だね?」
メンチは意外なことに柄にもなく恥ずかしそうに頬を赤らめながらうつむいた。
「今、あたしの前にいる人よ・・・」
「誰もいねえじゃねえか。ここにいるのは俺とお前さんの二人だけだろ?」
「エヴァ・フェット・・・それは貴方よ・・・」
大阪湾内、海上都市大阪にすぐ近くに停泊しているトライラックス日本駐留艦隊の主力戦艦「シャークエゼキューター」の甲板上には大勢の海軍兵士達が整列している。
私が特別機の昇降用タラップを降りて行くと、ピエット提督とタイラー艦長が出迎えに出て来た。
「お帰りなさいませ、A級大使閣下」
「ただ今戻りました、ピエット提督、タイラー艦長。お出迎えありがとう。そして、留守番ご苦労様でした。私が不在の間、教団側から何がしかの連絡はありましたか?」
「いえ、我々に直接は連絡や打診めいたことはありませんでした。ただ、しかし・・・」
ピエット提督はやや困惑気味に続けた。
「海上都市大阪の臨時行政府側の発表によれば、大阪市長の官邸に教団の主席司教を名乗る人物が尋ねて来たそうです」
「主席司教が大阪市長の官邸に? それで、何と言っていたのです?」
「それが・・・『教団は現在、三つの勢力に内部分裂しているが、自分はフォースインパクト防止のために協力したい』と・・・(
>>259,
>>260)」
「はあ? 何かの間違いではないのか? あの主席司教がそんなことを言うとは考えにくいが・・・その者は本当に主席司教だったのですか?」
「大阪市長は事情がわからなかったため、その時はうっかり騙されたそうですが、恐らく教団の名を騙るニセモノではないかと・・・」
「なるほど、やはりのう・・・このような騒ぎが起これば便乗犯が現われるのも世の常じゃ。それで、他には?」
「復旧工事現場で建物が崩れる事故が起こり、死者が出ました。現場を目撃したスモーカー大佐が『あれは何者かが故意にやったんじゃねえか』などと言っておりますが、どうしましょう?」
「ほおっておけ。あの者の言うことではあまりあてにならぬわ」
「とにかく・・・明日で教団側から提示された返答の期限が切れる。明日になったら我々トライラックスの返答を教団に通達するのだ。ネルフ・トライデントとの間に話し合いに機会を設けよ、とな」
「はっ、しかし・・・それに関しては・・・」
私が言ったことに対して、ピエット提督とタイラー艦長はやけに困ったような様子を示した。
「どうしました? 何か不都合があるのか?」
「実はそれに関して先頃、本国評議会から通達がありまして・・・教団側との交渉役としてもう一人の担当者を派遣することになり、明日には到着するということです」
「教団との交渉役にもう一人の担当者?」
そうか・・・私が元の古巣のネルフの側と馴れ合っていて、教団との交渉が先延ばしになっていたので、本国の指導者達も痺れを切らしているのだ。
「それで、そのもう一人の担当者というのはどのような人物ですか?」
「詳しいことは全く伝えられていません」
「タイラー艦長、本国に連絡を取るように言って下さい。マスター達と話したい」
「は? はい、閣下」
私は作戦会議室へ急いだ。タイラー艦長が通信士を呼び出す。
モニタースクリーンに赤いボディコンミニスカのワンピーススーツを着た黒人風の女性の姿が現われる。
「ウーラ通信士、本国評議会につないでくれ」
“申し訳ございません、キャプテン。現在、回線が混雑しており、本国にはつながりにくくなっているようです”
「回線が混雑? 何かあったのか?」
“それは・・・わかりません。あ、ようやくつながりました。こちら日本駐留艦隊。A級大使より緊急連絡です。評議会につないで下さい。わかりました。では、そちらへ回します”
ところが、ウーラ通信士に代わって画面に現われたのはギーガーでもユングハイム議員でもなく、青い髪の毛と赤い眼をして眼鏡をかけたどこかで見たような不愉快な顔の少女であった。
“評議会書記研修生のヨミと申します。申し訳ありませんが、現在、マスター達は緊急会議の最中ですので、応対することができません。後ほどこちらの方からご連絡致します”
そして、それだけ言うと、その不愉快な顔の少女の映像は一方的に消えたしまった。
トライラックス担当です。
少しばかりお話を先に進めてみました。
・エヴァ・フェットはたしぎ曹長と仲が悪い。
・フウイ・ノ・レイはメンチを疎んでいる。
・メンチがエヴァ・フェットにアプローチをかけている。
・碇ユイは教団の切り札がアスカであることをそれとなく予見している?
・
>>259,
>>260で大阪市長を訪問した主席司教はどうやらニセモノらしい。
・トライラックス主力戦艦の通信士は黒人女性のウーラである。
・本国評議会書記研修生のヨミはすでに一度登場しているクローンアスカの一人である。
・マスター達が緊急会議を開いているのはサルサ・セカンダス襲撃に関係があるらしい。
>>259,
>>260のカキコを本筋に絡めてしまったのはヒンシュクだったかな?
>高橋のぞくさん
今後の活躍に期待しております。
トライラックスにスパイか・・・。
シンジの訪問にも絡めて欲しい。
スルーする言うからキャラ変えたのに、ネタにされてるよ(藁
フウイ・ノ・レイさん、すいません。後で片付けます〜。
スパイはまずいですか(汗)。シンジの訪問ってなんですか・・・(汗
E計画にもスパイを入れようと思ってるんだけどな。公安諜報室。
????他です。最近書きこみが少ない理由には、身辺状況やキーボードの不調の他にちょうど
話がネタとネタとの空白期に入ってるという事もあったり(W
○トライラックス担当さん
えー、色々とお話を進めくださりありがとうございます。新大使の件は、京都戦にトライラックス
が形だけでも戦力を教団に貸すなら来るんじゃないかなと思い、考えた事です。
新大使でもフウイ大使でも京都に来たならそれぞれに対応があります。(ろくな事じゃありやせん
がね。ゲヘヘヘヘ(藁))
○黒縁メガネさん
荒しに騙られた事、同情いたします。今後の事ですけど、シンジのトライラックス訪問時ぐらいに
京都進行の日を決めていただけるとありがたいです。それに連動してえらく前に予告したイベント
が発動しますので。
○Eさん
あい変わらずおもしろい二人です。ただ、エヴァの身長はネルフエヴァの場合、2メートル超くらい
なので、アクサの方が珍らしい例ですね。
○高橋のぞくさん
さて、えらそうな言い方になりますけど、少し様子を見させてもらいました。そこで、あなたに必要
と思われる情報をいくつかお教えいたします。
まず、日本政府はもう存在しておらず、日本は無法地帯です。で、旧東京に時田シロウを中心とした
日本重化学工業共同体による治安が。箱根に町奉行の奉行所が。海上都市大阪に関西復興委員会がい
ます。第二新東京市には旧政府関係者による(勢力は第二のみ)機構がありましたが、E計画によって
戦自の部隊が暴走し、都市と政府機構もろとも壊滅しています。(第二新東京市のその後は不明です)
さて、次に一つたのむのですが、『綾波さん』の立場(できれば出自も)を明らかにしてもらいたいの
です。これは、このスレの話において、『綾波レイ』の属性を持つキャラは特別な位置にいるため、
それ関係のイベントでは無縁とはいかないからです。
以下は、このスレの『綾波レイ』の属性を持つキャラのリストです。
綾波レイ:サードインパクトでリリス化したのと同一の個体。零号機に変身し、ネルフと行動している。
フウイ・ノ・レイ:自爆した二人目の綾波レイがトライラックスにサイボーグ化され、大使にされた存在。
魂は綾波レイから分裂している。
綾波レイ(教団):神聖綾波教団が聖母としてあがめる妖艶さを持つ綾波レイ。主席司教(????のHN
で表記されてる)がどこかから連れてきた存在で、白い零号機に変身する。シンジとレイはダミーとは違う、
綾波レイと言っている。現段階の世界において掛値無しに最大最強の存在で、神クラスの力を持つ。主席司
教の相方とも言える存在でもある。ゲンドウの見解ではパラレルワールドの存在らしい。
綾波姉妹:サードインパクト後、魂を得て再生されたダミーレイ達。ネルフ本部跡で人を襲っていたが、
後に生き残っていた32人が保護されている。(その一人がアオイ)
綾波レナ:トライデントのランドマスター隊に保護されたダミーレイ。オレンジの零号機に変身できるが、
力は正式なエヴァにはおとる。
綾波リナ:町奉行に保護されたダミーレイ。性格はいわゆるリナレイ。
綾波ななこ:便利屋スズキに保護されたダミーレイ。彼の秘書をしている。
シャドームーン:裏切った最強の改造騎士ゼルエルことZO(カヲルクローンがベース)に対するために、ダ
ミーレイベースで造られた改造騎士ゼルエル。ZOと合体し、綾波教に敵対。
エヴァ・フェット:クローン兵士がサードインパクトの際の事件で綾波レイに近い形になった存在。レイそ
のものでは無いが、それに関連した事件に精神が感応する。
また、スレ四の21から28、スレ五の299から305、スレ六の418から420なんかは目を通される事をお進めします。
後、スレ1は一通り読んでもらいたいです。
さて、高橋のぞくさんにトライラックス担当さん、さすがに動きが取りづらいので、
大阪の主席の件は無かった事にしていただいた方がいいのですが、どうでしょうか?
いいですよ。洩れも昨日は様子見だったので反応待ちだった。
でも・・・レイ複雑ですね(汗)何だかよくわかりません・・・ていうか・・・政府無いんだ・・・。
丁寧な説明ありがとうございます。とらあえず大阪の主席はスルーで。
レイの件もよくわからないから、これ以上書け無いですね・・・。
いつか過去ログ読めたら、また来ます。さらば・・・
トライラックス担当です。取り急いでレス。
>>294 「大阪市長を訪問した主席司教は教団の名を騙るニセモノ」
ということでフォローできると思ったのですが、マズイですか?
まあ、あくまでフウイ・ノ・レイ大使が
・ピエット提督から
・大阪の臨時行政府の発表
として聞かされた話なので、
ガセネタであるという含みもあるわけですが・・・。
>>295 「高橋のぞく」に関しては、
・第二新東京壊滅後も生き残っていて、戦略自衛隊を再編成した。
・東京や大阪以外の日本のどこかで自治政権を確立していた。
「綾波さん」に関しては、
・アオイ達とは別の時期に旧ネルフ本部跡から脱走したダミーレイの一人。
・戦略自衛隊に配属されていたクローントルーパーがエヴァ・フェット以外にも生き残っていた。
とかいうような設定でもフォローできると思います。
もちろん他の設定でもOKです。
トライラックスやE計画にスパイというあたりが面白いので、
シンジのトライラックス訪問にも絡んで欲しいのですが・・・。
一人殺した。二人殺した。
邪魔な人をころした。大切な人を道連れにできた。
「はあっ…はあっ、…ん」
病に犯された体で疾走したためか、体中がだるい。
しかし心に暗い影はない。私は今という時を精一杯生きていた。
ひとりきりで死ぬのは嫌だ。誰かと一緒にいたい。
走るのをやめてから十数分。まだ息切れがやまない。
体の外より中のほうが寒い。
今まで体の奥で眠っていた黒が、ようやく動き出した事を実感する。
しかし体の不調とは逆に気分はいい。いつ死ぬか判らず怯えるよりは、
はっきりと終わりが見えている状態方が精神的に楽だ。
残された時間は少ない。あとは…
私は首だけをぐるぐる回して辺りを見回す。
どれだけ旅の道連れを増やせるか、だ。
フェイさんが血まみれの私を見て駆け寄ってくる。
優しい人。どうやら私が暴漢に襲われたと勘違いしているようだ。
自分を励ますような台詞を吐きながら涙を流すフェイさんを見て私は笑う。
傷を見せて、と私が抱えていたショールを剥ぎ取ろうとする。
布に包まれていたナイフを見た瞬間、彼女の思考が凍りつく。
やがて自分の勘違いに気づくだろう――その前に、ナイフを彼女の喉に埋めた。
血を吐きながら崩れ落ちる。ばたばたと暴れて苦痛にもがく。
つまらない。今の彼女をおびやかしているのは苦痛であって、恐怖ではない。
肉体的苦痛よりも精神を犯される恐怖の方が万倍もつらい事を私は知っている。
フェイさんにもそれを知って欲しかった。
さくり、さくりと慣れた手つきで両方の腕の血管を切断していく。
私は彼女によく聞こえるように、耳元へ口を近づけ、宣言する。
あなたは五分以内に死にます。もう助かりません。
今から助けを呼んでも間に合いません、もうどう足掻いても死んでしまいます。
笑顔で死の宣告をされた彼女は、暴れるのをやめた。
恐怖の支配が痛みを凌駕する瞬間。
瞳が絶望の色に染まっていく様子を、私は恍惚の表情で見届ける。
なんだか妙な親近感を感じ、勝手な話だが、今なら彼女と本当に友達に
なれるかもしれない等と思った。
腕時計をフェイさんの見える位置において立ち上がる。
あと三分ですわね。私にとってはたった三分でも、あなたにとっては掛け替えの
ないほど貴重な時間なのでしょう。
呼びかけは、親友にかける別れの言葉のように、心のこもったものだった。
レナ個人日誌、終わり。
「喉渇いたからラウンジ行ってビールでも飲みましょう」
メンチが提案したので、俺達4人はシャークエゼキューター艦内のラウンジへ行くことになった。
「スティンガーさんは駄目ですよ。酔っ払ったらまたあれをやるんだから・・・」
「なんでェ? 査察官のおじいさんがせっかくティーバックパンツをくれたんだしィ〜」
ラウンジのカウンター席に見覚えのある懐かしい男が座っている。
白髪頭で彫りの深い顔、大柄でガッシリした体格だが、トレードマークの葉巻はくわえていない。
どうやら禁煙は一応続いているようだな。
しかも、不似合いにもチョコレートパフェを食べている。
「よう、肺ガ・・・スモーカーじゃねえか。ひさしぶりだな」
「お、おめえら、帰ってたのか」
もともと表情の読みにくい顔をした男だが、今日はいつになく浮かない顔をしているように見える。
「ビールちょうだい。エビスよ、エビス! 発泡酒は駄目よ!」
「スモーカーさんも来れば良かったのに。花嫁さん、きれいでしたよ。A級大使さんがお化粧をしたんですって。あ、私もビールお願いします」
「ふうん、そうかい・・・あんまり興味わかねえけどな・・・」
「やあねえ、スモーカー。そんなノリの悪いこと言ったんじゃ、たしぎちゃんが可哀想じゃない。アタシ、牛乳ね」
「俺・・・私はレッドアイお願いします。スモーカー、たしぎのメガネザルは気に入らねえことがあるたびに俺に当り散らすんだぜ。お前さんのせいでいい迷惑だ」
バーテンはどこかの国のお姫様みたいな俺がべらんめえ口調で喋っているので、困惑しながらも、グラスにビールとトマトジュースを注ぎ込む。
・・・それにしても、今朝のニンニク入りトマトジュースは美味かったな。
「結婚は人生の墓場ってえのが俺の信条よ。これでも若い頃は結婚を考えた相手もいたが、あの時、結婚していなくて正解だったな。おかげで今、俺は自由の身の上だ」
「ヘン、自由の身の上が聞いて呆れるぜ。上司の職権乱用して思い込みの強いメガネザル女に手ェ出して、逆にひでえ目に遭ってりゃあ世話ねえな」
「うるせえ、バケツ頭!」
「おっ、いいねえ。いつもの調子が戻って来たな」
300get!
「何よ、これ! まるで水みたいじゃない! 農場で飲んだのとじゃえらい違いよ!」
スティンガーが牛乳を飲むなり悪態をついた。
「・・・ところで、スモーカー。艦隊の兵隊さん達がやけに忙しそうに動き回ってるけど、何かあったの?」
「うんにゃ、あったんじゃなくてこれからあるんだ。明日、本国から偉い人が来るんだと」
「偉い人って査察官? あのじいさんがここにも来るの?」
「いや、それは考えにくいな」俺はレッドアイのグラスを置いて言った。
「査察官じゃあねえ。綾波教団との交渉を担当する外交官がもう一人来るそうだ」
「教団との交渉を担当する外交官がもう一人?」
「たぶんあれね。アフリカで教団の主席司教が言ってた選択期限が切れるからよ」
メンチが言った。そう言えば、こいつはアフリカではスモーカー達とは別行動を取っていたんだっけな。
「フウイ大使の対応がもたついてるから、教団の側も本国の偉い人達も痺れを切らしてるんだわ、たぶん」
「やれやれ、どいつもこいつも忙しいわけね。アタシ達も近日中にまた京都へ行かなきゃなんないし・・・」
「あん? また京都へ行くのか? 今度は何しに?」
「京都のある会社で儲け話があるって言うから言ってみるのよ。うさんくさい会社だけどね」
「お、おい、よけいなこと言うなよ・・・」
俺がスティンガーをたしなめようとしたが、スモーカーは聞き逃してはいなかった。
「京都のうさんくさい会社? それってもしかしてハルコネン興業とかいう所じゃねえのか?」
「なんで知ってるの?」
「やっぱりそうか・・・」
そして、スモーカー大佐は俺達が結婚式に出席している間に海上都市大阪で起こった怪事件について語り始めた。
取り急ぐ予定が大幅に時間がかかった。
>トライラックスさん
すごく夢の無い話なんですが、第2の壊滅後、残った市民も全て消えてます(前スレ弐615)
この時は気付かなかったけど、爆心地があるのは旧東京ではなく、第2新東京ですよね(苦笑)
皆様、ずいぶんと遅れた訂正本当にすいません。
日本の政治状況に関しては、
>>74の11行目あたりにて書かせて頂いております。
教団と同じく、こちら、『E』の手足もかなり長いので、
戦自の再編成などがあれば見逃すはずも無くです。
暫定政府や再編成された戦自を故意に見逃していたとしても、そこまで再生する為のバックボーン(と資金源)はどこ?
と言うのが気になってしまいます(前にも書きましたが漏れは「ある程度」の現実性を求めてしまうので)
トライラックス、綾波教団は言わずもがな、
『E』はバレバレなのでわざわざ(または一部完結まで)書きませんが、ちゃんとあります。
どこかっていうのは多くの個所で匂わせてもいますし。
強いて言うなら、製造施設と資源さえ押さえておけば金は必ずしも必要じゃありませんよね。
更にこちらへのスパイは可能ですが、怪しい行動をとれば『アラエル』能力を持つ者もいるので以下略。
>黒メガネさん
レス遅れましたが、大阪へ送ったコンテナは一つ、中身はサラです。
イロウルCの中級者ガイド、上級者指南書のようなテキストも付いておりますので、活用されたし。
ところで
>>276,277は黒メガネさん? たしか、ぜろさげやめるんでしたよね?
303 :
301:03/02/01 01:02 ID:???
スモーカー大佐が語る怪事件とは、
今スレ
>>10、及び前スレ
>>466,
>>468,
>>469 を参照のこと。
>>297,
>>298 これまでの本筋とは脈絡していないような気がしますが、
本当に御本人のカキコなのでしょうか?
もしかして同じハンドルを使った荒らしの便乗カキコ?
>>302 綾波教団やトライラックスはゼーレの流れを組んでいる
という点でバックボーンがわりとはっきりしているが、
それらに比べてE計画は最も謎が多い勢力だよな。
しかし、設定は何とでもフォローできると思います。
「ピーター・ド・ブリース・・・ね」スティンガーが牛乳を飲みながら言った。
「トライラックス出身の殺し屋で、今は経営コンサルタントという名目で日本の企業に雇われて邪魔な奴を抹殺するのを生業としているわ。あんたの読みはたぶん当たってるわね」
俺もレッドアイをあおる。トマトジュースのすっぱさがたまらない。
「もしかして・・・おめえらの言う儲け話っていうやつも教団の差し金なんじゃねえのか?」
スモーカー大佐がそう言った時、俺はハッと気がついてスティンガーと顔を見合わせた。
このスモーカー大佐という男は一見、間が抜けているように見えるが、時折り、意外に鋭い指摘をする洞察力を持っている。
「た、確かに・・・いくらこのインフレでも褒賞金30億円っていうのは不自然だと思ってたが・・・」
「それじゃあ、これは教団が何かの目的で裏から糸を引いてるって言うの?」
「わからねえ・・・だが、その可能性は考えられるなんじゃねえのか?」
スモーカー大佐はアイスクリームをしゃくりながら言った。
「俺はあの綾波教団って奴らにはどうも好感が持てねえ。本国の偉いさん達はあいつらを手懐けて利用するつもりらしいが、日本に来てから終始、俺達の方が奴らにいいように利用されてるような気がするぜ」
「まあ、そこらへんの政策的な駆け引きは俺達みてえな下っ端にはわからねえが・・・」
「こいつはますます京都へ潜入してその会社に探りを入れる必要性が大きくなって来たってわけだ。だが、明日になったらもう俺達は手を放せねえ。本国から偉い人が来るからな。早い方がいい」
「明日はもう駄目で、早い方がいいって・・・いつ行くのよ?」
「そりゃあ、これから今すぐ行けば確実だろうよ。俺も行く。連れて行け」
「スモーカー、あんたも行くの?」
「し、しかし、俺はレッドアイを飲んでる。これにはビールが混ざってるから、この状態で奴隷零号を操縦すると酔っ払い運転に・・・」
「そんなののアルコールなんてたいしたこたあねえだろ? 心配ならスティンガーにアッシー君させりゃあいいじゃねえか。さあさあ、早く行こうぜ!」
厚木基地最後の兵士担当です。
私の偽者まで出てしまいましたね。
トリップ推奨になるんでしょうか。
>>303 お察しの通り297と298は違いますので、スルーお願いします。
荒しの便乗カキコだと思います。
書き方からして違いますもの。
今日はこれで。
>トライラックスさん
『E』の主軸となるバックボーン(言い方変かな?)を色濃く表しているのは、前スレ壱783,789ですかね。
使われている高度技術の基盤もそこを元にしているつもりです。
無論今現在は巨大化する過程でさまざまなモノを取り込んでいますので、
そこの割合は幾らか減っており、もう一元的とは言えません。
途中どこかの前スレでは、綾波教から『E』の流入も書かれていたかと思い。
今夜はこれにて。
地下格納庫は元々は地下シェルター兼倉庫として作られたが増築を重ねた上で
現在は兵器から工場設備の整備、生産を行う一大プラントと化していた。
施設の片隅で人影がエスペランサの改造を行なっている。
「社長、武装をこんなに積んだら機動性が大幅に低下します。」
「発見されてもその頃には目標を破壊できている筈だ。
目標攻撃用の対艦ミサイルの改造は終了したか?」
社員は自信に満ちた態度で返答した
「注文通りプログラムの書き換えはやっておきました、
テスト抜きでも現状で八割の命中率は確保できます」
情報提供が無ければここまでトントン拍子には進められなかったな
敵戦力に関しては聖都防衛隊の戦闘機と攻撃ヘリ部隊さえ回避できれば
突破はエスペランサの装備で十分可能だ。
「敵のエヴァの行動が読めないのが最大の脅威か・・・」
そうボヤきつつ武器商人に送る予定の足りない装備のリストをまとめていた。
308 :
307:03/02/01 03:52 ID:???
少女の一人が、眠っていたアスカの耳を掴むと乱暴に引き起こした。
痛みで彼女が目覚めたようだ。
「・・・・・・!?・・・・」
突然の出来事に唖然としている。
そのまま一気に左耳を引き千切り、肘鉄をカウンター気味に顔面に叩き込む。
「・・・くふっ・・・」
鼻が潰れ、口からは折れた前歯がこぼれ落ちた。
よろめいた所を、後ろから別の少女が彼女の両腕をつかみ逆にねじりあげ
・・・投げ倒す。
「ぎゃうふっ!!」
両腕が嫌な音を立てた。間違い無く根元から両方とも折れたろう。
続けざまにアスカの両腿にナイフを突き刺す。
「ふぐうっ!!」
くぐもった悲鳴をあげた彼女の腹にも、少女はナイフを突き立てた。
「ひぎゃ!!!くうううううう・・・・・」
「…あ…」
「…もう殺しちゃった?」
「…死んだら遊べない…」
少女達が不満の声を挙げると、ナイフの少女が何とニヤリと笑ったではないか!
「…大丈夫。…人間はそれくらいじゃ死なない・・・よっ!と」
這って逃げようとしたアスカの横腹に少女のつま先がめり込む。
「・・・・・・っ・・・・・・ごふっ・・・!!」
悶絶するアスカを全員で取り押さえ、一人が脛に鋸を当てる・・・。
「頑張って…まだまだ…まだまだこれから…。」
ええと。
お久しぶりです。黒縁メガネ他です。風邪がぶり返してしばらく寝てました。
なんというか、呆れています。自分に。
とりあえず、>276、>277は、自分が書いたものです。
>276は読めばわかると思いますが、下っ端哀歌2。
>277はアスカ出てないので、引っ張り出そうかなという前振り。ちゃんと続きもあります。
>228辺りで断ってますが、このスレでは「0 sage」続けるつもりでした。
書き手さん多いので、文体が曖昧な時の目印になるかなと思ってたんですが。
それに、これまでの荒らしさんは、なぜかこのスレでのぜろさげ使用は
控えてくださっていたようですし。
ですが・・・ふう。
やめます。ぜろさげ。あほらしい。今後は一切ただの「sage」で行きます。
混乱を招いてすみませんでした。自分の軽率でした。
あと、大騒ぎも申し訳ありませんでした。ここは2chです。
自分のやったことは「転んで大泣きした」です。
自分がどう感じたかとかは関係ないのです。ここは公共スペースですから、
周りの方の迷惑になるかどうか、で判断すべきでした。
本当に申し訳ありませんでした。優しい言葉をかけてくださった方々、ありがとうございました。
ちと時間がないのでこれで。
>277からの流れは後であげます。つじつま合わせとEVAのバトルとスプラッタ。
連絡も後でします。日付変更前後には来たいですが、運次第。
それでは。
何だかしらんけど、メール欄なんか気にしてるのは、
君 だ け 。
厚木基地最後の兵士担当です。
とりあえず、このトリップを以後つけておきます。
かくして、人類最後のセルバーサナーとして、エミはクォウガッツを起動し
舞い踊るフォックナ・モーを量子レベルの灰燼に帰せしめた。
こうして、第七ランバン協定派委員会と、精神産業分離主義同盟の戦いは
新しいステージへ移行した。
すなわちエミを、賜与卯亂子…人類をヒデン・ザザ・ローンの階層に
導く者として、擁立すべきか否かを、ハイナ=ガラッザの手にゆだねる
こととなったのである。
それは、13歳の誕生日を迎えたばかりのエミにとっては、重すぎるサバ
が課されることを意味した。
しかし彼女は、振り返らなかった。
太陽ネズミの巣は、もう二度と夏の陽射しに倦むことはないのだから…
完
およそ古都には似つかわしくない建造物が立ち並ぶ工業地帯。
煙突からはスモッグが吐き出され、排水口からは工業廃液が垂れ流しになっている。
「京都ってなあもっと古風な町並だと思ってたが・・・こんな所だったのか?」
窓から見下ろしているスモーカー大佐は驚いたように言った。
「仕方ないわね。京都は今、外界とは閉鎖された状態だから、内側に生活に必要な物資を供給するための工場なんかの施設が必要なのよ」
俺の代わりに奴隷零号を操縦しているスティンガーが説明した。
「目的地はあそこよ。着陸するわ」
スティンガーは工業地帯の中にそびえ立つ春虎念工業の本社社屋―――別名、ハルコネン城の発着場に奴隷零号を水平着陸させた。
発着場にはモヒカンや逆モヒカンのような髪型をした人相の悪い男達がうようよしていたが、俺が奴隷零号の昇降用タラップを降りて行くと、驚いた反応を示した。
「エヴァ・フェット・・・生きてたのか・・・」
「俺は不死身よ。地獄の底から戻って来たのさ」
続いてスティンガーとスモーカー大佐も降りて来る。
どちらもターバンのような物を頭にかぶっていて、まるで中近東のテロリストみたいだ。
俺達3人は本社屋内の大広間に案内される。そこにはすでに賞金稼ぎ達が少なく見積もっても30人くらいは集まっていた。
中には人間の原形をとどめていない者も少なからずいる。
「メールが送信された翌日の夕方の段階ですでにこんなに集まってるとはな」
「見ろよ、使徒人間もいるぜ」
「そりゃあまあ、ここは綾波教団のお膝元だし。使徒人間の賞金稼ぎだっているわよ」
そこへ俺達に話し掛けてくる者があった。
>どちらもターバンのような物を頭にかぶっていて
>どちらもターバンのような物を頭にかぶっていて
>どちらもターバンのような物を頭にかぶっていて
>どちらもターバンのような物を頭にかぶっていて
ターバンをかぶる…。ひー。
「もしもし、そこのお方。もしや貴方は真田幸村様ではありませぬか?」
話し掛けてきたのは茶色い髪の毛を後ろで束ね、裾の短い赤の和服を着た若い女であった。
前髪の形が綾波レイに似ていなくもない。
「やあね、人違いでしょ。アタシはスティンガーよ。似てるってよく言われるけどね」
「あ、声が違う・・・ごめんなさい、昔の知り合いに似ておられたもので・・・」
俺はその女の姿をマジマジと眺め、ナマツバを飲み込んだ。
しかし、フルフェイスのヘルメットで顔を隠しているので、外からはわからないはずだ・
「人違いも何かの縁です、お嬢さん。私の名前はエヴァ・フェット。貴方のお名前は?」
「エヴァ・フェット? それじゃあ、貴方があの惣流・アスカ・ラングレーを誘拐したと言う・・・あ、ごめんなさい。私は椎名ゆやと言います。でも確かお亡くなりになったとお聞きしていましたが・・・」
「私は不死身ですよ、地獄の閻魔様にも嫌われているのでね。大砂海の人喰いアリ地獄の腹の中からだって戻って来ますよ」
などと女の子相手に見栄っ張りな会話を交わしていると、スピーカーから場内アナウンスが流れた。
“よくぞ集まってくれた、賞金稼ぎの諸君! 君達を召集したのは他でもない、生け捕りにしてもらいたい相手がいるからだ!”
「な、何だァ? あいつは・・・? まるでスモーウォーカーみてえな奴だぞ!」
マイクを取って演説している人物の姿を見て、スモーカー大佐は驚いた様子だ。
相撲取りくらいありそうなぶくぶくに太った男が宙に浮かんでいるのだ。
「あいつがハルコネン会長よ。あんまり太り過ぎてるから反重力装置で宙に浮かんで移動してるのよ」
“生け捕りにして欲しい相手というのはこいつだ! ピーター、モニターに映像を”
巨大なモニタースクリーンに見覚えのある少年の姿が映し出された。
317 :
314:03/02/01 17:02 ID:???
>>315 >どちらもターバンのような物を頭にかぶっていて
『スターウォーズ帝国の逆襲』にチョイ役で登場した
賞金稼ぎデンガーをイメージしているのだが・・・、
「顔に包帯を巻いている」の方が良かったかな?
「おお! あいつは!」スモーカー大佐が驚いた声をあげた。
巨大なモニタースクリーンに映し出されたのは、黒い髪の毛になで肩のほっそりした美少年である。
現在より少し前に撮影された映像らしいが、同一人物であることは明確にわかる。
“もちろん君達のような賞金稼ぎなら知らぬはずもあるまい。そう、碇シンジだ! ターゲットはこいつだ!”
会場内がどよどよと騒がしくなる。
“碇シンジを生け捕りにして、わしの所まで連れて来た者には褒賞金として30億円進呈しよう! ただし、あくまで生け捕りが絶対的条件だ! 殺してしまったら値打ちはない、賞金もなしだ!”
「な・・・碇シンジを生け捕り・・・褒賞金30億円ってこういうことだったのね・・・」
「しかし、あいつは見かけによらずかなりできるぜ。こいつらみてえな並の賞金稼ぎどもが束になったって生け捕りなんかできるような相手じゃねえと思うがな。どうするつもりだ?」
「何とかして30億円手に入れるいい方法はないかしら?」
「馬鹿だねェ、並の賞金稼ぎってェのはおめえらも入ってるんだぜ。まあ、俺は様子を見に来ただけだから、そんなことには興味はねえけどな。おい、バケツ頭。おめえはどうするんだ?」
「え? 何?」スモーカー大佐に呼び止められて、俺はようやく我に返る。
「お前、さっきから何そっぽ向いてるんだ?」
「いや、何・・・」
フルフェイスのヘルメットをかぶっているので、スモーカーにもスティンガーにも、俺がどこを見ているのかはわからなかったようだ。
「やっぱこれは何かあるぜ。裏で糸引いてるのは綾波教団じゃねえのか? 賞金稼ぎを使ってあの碇っていうのを痛め付けようって作戦だとか・・・」
「ああ、30億円・・・30億円あったらいいわよね・・・」
スモーカー大佐もスティンガーもそれぞれ別々のことを考えているようだ。
そして、俺も・・・。
俺は先ほどから、あの椎名ゆやとかいう女賞金稼ぎのことばかり考えている。
319 :
318:03/02/01 17:28 ID:???
考えていることの違い
・スモーカー大佐:綾波教団が春虎念興業や賞金稼ぎを使って碇シンジを捕まえようと企んでるんじゃねえか?
・スティンガー:どうやったら碇シンジと戦わずして褒賞金30億円ゲットできるかしら?
・エヴァ・フェット:碇シンジも30億円もどうでもいいから、俺はあの椎名ゆやさんが欲しいなあ・・・。
ターバンは…巻くもの…被るものじゃ…ないの…。
スニーカは…履くもの…被るものじゃ…ないの…。
初めてこのスレ来たんだけど、意味わかんないんで経緯を教えてください。
>>321 ここは、痛い厨房が「漏れ設定」を垂れ流すスレです。
せめて物語形式にしてくれればなぁ。
なんでもあり板あたりでやってくらはい。まとめてどっか逝ってください。
>>312 おいおい。誰ですかあなた?
こんな私を騙って何の得があるんです?
やめてください。気持ち悪いな。
327 :
310:03/02/02 14:11 ID:???
こんにちは。黒縁メガネ他です。
昨夜は結局来られませんでした・・・
という訳で、だいぶ遅くなりましたが、>277からの流れを。
・・・かなり長いです。
連絡等を見る方は、10レスちょっと飛ばしてください。
椅子に深く座り、目を閉じてじっとしている。
五感は切り、「光」を通じて頭の中に入ってくるものだけを見ている。
今日も世界各地で復興国家が勢力拡大に動き、帰還者が都市を再建し、食糧や領土確保の
ために争いが起きる。自らの欲するものを手にしようとする活動が営々と続く。
助け合い、殺し合い、拒絶しすれ違ってはまた身を寄せる、彼らの心の動き。
精緻な万華鏡を覗き込んでいるようだ。
神が天にいるとは限らないけど、ともかく世はなべてこともなし。
【今日のところは、だよ】
第参の思考がぼやけた意識の表層に滑り込む。僕にはそれが浅瀬に光る魚のように見える。
【君はいざとなってヒトに同情しそうで怖いな。シナリオよりそっちを優先しそうで】
第参の言葉にはかすかな刺がある。
僕はあえて普通に返す。
君が言いたいのは、そっちの邪魔をするなってことだろう?
【・・・まあ、そうだけど。第六や第伍がせっかく整えてくれた舞台を、君の個人的な
感傷や思い込みで台無しにされるのは困るんだ。主席だっていい加減怒るよ?
これまではどういう訳か君の好きにやらせてたみたいだけど】
僕は黙っていた。
僕が勝手に動けるのは、ひとつは主席と僕の力の差に起因している。主席が止めたいと思えば
一瞬で済む。聖母の不興をかえばなおさら。何も言われないのは、僕が何をしようが
事態はまだ修正可能範囲内にあるということだ。
前はもうひとつ理由があった。
僕が補完計画のバックアップの一環であったことが、それだ。
サードでの失敗を経験した委員会は、正規の補完計画と平行して、幾つかの予備案、或いは
実験的なバックアッププランを進めてきた。
正規シナリオの、文字通り保証手段である虚数計画もその一例だ。他にも
複数のシナリオが存在したが、この二年余りのうちに徐々に統合されるか抹消され、
今はほとんど残っていない。
僕を使う案は、まだ教祖が委員会と懇意であった頃に発案されたと聞いている。
ヒトを単体生命に進化させるのではなく、逆に赤い海から全てのヒトを帰還させ、
群体のまま新たな道を与えるというのが、その変わったシナリオの主眼だった。
サード後に海から還ってきたヒトは、特有の復元力を持つものの、一部の例外を除いて
精神的に弱い人間が多い。自我が希薄だと言うべきだろうか。人口増加率は低く、
奇形児や虚弱児も多く生まれている。形態形成の場としてのATフィールドの弱体化が
そのもっとも大きな原因だと、初期の報告書は述べている。
それへの対策としてインパクトそのものを使おうというのが、その計画だった。
脆弱なヒトのATフィールドを強制除去し、より強力な使徒のATフィールドを
新たに上書きすることで、サード後の帰還者たちが抱える弱さを補う。
ATフィールドに引き裂かれる痛みは消えない。しかし、生きていくのに必要な強さは
充分に得られる。たとえヒトの形を失おうとも、他人の恐怖に囲まれたままでも、
生きていけるだけの強さが。
それは今のままのヒト、赤い海からの帰還への福音となる。
僕は儀式に必要な司教であると同時に、この予備シナリオの実行手段としても造られた。
極端に巨大な特殊ATフィールドを持つのも、第弐位という高い位階を
与えられているのも、そのためだ。
ただ、この案はその後、正規計画の弊害となるという理由で凍結された。教祖が委員会と
意見を異にし、独自に動き始めたのはその後らしい。彼に賛同する委員もいるというが、
その頃から一切の情報は降りてこなくなったため、確認はとれていない。
その教祖も補佐官とともに姿を消し、僕だけが残った。
補完計画本体はそんな些事すら呑み込み、シナリオ最終段階へさしかかろうとしている。
インパクトは起きるよ、とだけ僕は思考を返した。
どんな形であれ、インパクトは起きる。その形や目的がひとつではないというだけだ。
その結果もまた、それぞれに異なる。僕としてはどれでも構わない。終末が来ればそれでいい。
第参は不満そうだが、僕に止める気はないということはわかってくれた。
急に、彼に対して済まないという気持ちでいっぱいになる。彼はいつも何も訊かない。
その埋め合わせという訳ではないけど、ふと思いついて僕は呼びかけた。
・・・第参、賭けをしないか。決戦でのちょっとしたゲーム。ただネルフと戦うだけじゃ
つまらないから。
【賭け? 何のさ】
今度の戦いで、どちらが先に生贄になるか。僕らの死は決定事項だけど、少しでも長く
事の顛末を見届けたいだろう? だから、先に死んだ方が負け。
【・・・賭け金は?】
お互いの命・・・じゃ面白くないか。どっちも死ぬんだから。
そうだ、位階を賭けよう。形だけだけど。僕が負けたら、第弐位は君に譲る。でも君が
負けたら君は第参位のまま。ゲームの中の序列みたいにしてさ。
第参の意識は少し沈黙していた。
【・・・いいね。残った方が上位ってことか。僕というより、第伍が喜びそうなルールだけど】
確かに、彼なら乗ったかもね。もうすぐ全てに意味などなくなる、それならこっちも
楽しまないと損だと思わないか? せっかくの世界の終わり、最後の戦いなのに。
【いいだろう、相手になるよ。ただし、手加減はしないよ? 悪いけど勝者は僕だ。
君があの黒い“ペット”を使おうが何をしようが、戦いじゃ僕にはかなわない。
言い出したことを後悔しないようにね】
第参の思考は笑いのようなものを浮かべ、ひらめいて消えた。
僕は目を開けた。こもっていた自我の殻を消し、軽く頭を振る。
やはり同類と話をする方が落ち着く。
が、顔を上げた途端、その平穏は消え去った。
全身が凍りつく。
絶対に会うまいと思っていた人物が、目の前に立っていた。
「・・・何をしに来たんだ、惣流・アスカ・ラングレー」
彼女は答えずににいっと笑った。
ぞっとした。彼女は身をひるがえし、空いた椅子のひとつに腰掛けて脚を組んだ。
肘掛けの片方に頬杖をつき、こちらを見据え、それからやっと口を開く。
「それより、どうやってここまで来られたか訊かないの? アンタ、ずうっと
私のこと避けてたじゃん。ちょっとでも近づくとすぐ逃げてさぁ」
僕は曖昧に首を振った。
多少無防備になっていたとはいえ、僕の周囲は常に「光」に濃く覆われている。彼女は
それに気配すら感知させずにここに来た。それならもう避けようがない。
彼女は竦んでいる僕を見、今度は普通に笑いかけた。
「別にアンタを今すぐどうこうしようって気はないわ。
・・・いい加減、クローンたち相手の訓練も飽きたのよ。私みたいな能力はないし、
シンクロ率ひとつとっても私よりずっと下なんだもの。これじゃ腕がなまっちゃうわ」
彼女は前と同じように表情をくるくる変えながら喋る。頭をかしげると、窓からの陽差しが
赤みがかった深い金色の髪に輝く輪を作り、動きにつれて長い髪の先へ流れ落ちる。
前はただキレイだと思っていたそれらが、今は見ているだけで辛い。
押さえ込んだ激情がまた疼く。
記憶。変わる前の彼女が、一瞬目の前の少女に重なる。
彼女を傷つけたくないという思いと、原型もとどめないほど破壊してやりたいという
衝動がせめぎあい、ぶつかりあって暗い渦を作る。
僕はこのヒトに関わり過ぎた。わかっていたことなのにやめなかった。
「私も訓練相手が欲しいの。私が少しでも本気を出せる、骨のある相手って奴がね」
彼女はこともなげに言ってこちらを見る。かろうじて答えた。
「・・・他を当たれと言ったら?」
「弐号機で外に出て相手を捜すだけよ。アンタには止められないでしょ」
そう言う彼女の悪戯っぽい表情は、以前僕にやたら突っかかってきた頃のそれと変わらなかった。
僕は溜息をついた。
「・・・わかった。気が済むまでお相手するよ」
ただの訓練だと思えばいい。何よりこれ以上彼女の近くにいるのが耐えられなかった。
「最初からそう言えばいいのよ。じゃ、20分後に」
青空。
頭上に開いた巨大な穴から除く青い空。
その空から舞い降りた量産機が、地底湖の傍に着地して辺りを睥睨する。
旧ジオフロント跡を再現した仮想空間。戦略自衛隊が占拠にかかった頃の風景だ。
ネルフ本部のピラミッドが森の向こうに見える。
赤い弐号機はその前に立っている。周囲には、量産機三体が弐号機を守るように
若干の距離をおいて展開している。四機は“敵機”を認識し、構えた。
新たに現れた量産機は動じない。その肩に黒い巨銃はない。着地の振動で湖面に生じた波紋が、
湖の対岸へとゆっくり広がっていく。
口上も開始合図もなかった。
量産機三体が、ふいに左右・上方の三方向に散った。見上げる“敵機”の三方から回り込み、
矢継ぎ早に攻撃を加える。一体の槍を避けたと思う間もなく、次の一体の
両刃剣が目の前を薙ぎ、上に逃れれば更に上方から最後の一体が突きを浴びせる。
しかし“敵機”はそれら全てを軽くあしらい、一体の槍を蹴り上げて隙を作ると、あっさりと
包囲の輪を抜けた。
その前に弐号機が立ちふさがる。というより、既に間合いを捉えて待ち受けていた。
これ以上望めないほどの完璧な所作で“敵機”を蹴り飛ばす。
三体の動きに気を取られていた“敵機”はぎりぎりで避け損ない、踏みとどまれず湖へ落ちた。
水柱が静まるのも待たずに量産機三体が地底湖上空に舞い戻り、波紋の中心に向かって
躊躇なく槍を投げた。黒い線が湖底に消える。
三体はすぐに槍を呼び戻した。弐号機が再び戦闘態勢をとる。
大量の水滴を滴らせる槍には、獲物はおろか血の一滴もついていなかった。
すぐに三体は弐号機のもとへ下がろうとし、そしてかろうじて振り返った。
次の瞬間、力任せに投げつけられた地底湖の護衛艦が三体にもろにぶつかり、そのまま
一緒になって湖岸に激突した。轟音。土埃が煙幕を作る。砕けた鋼板が
弐号機のところまで飛んだ。弐号機はATフィールドすら使わず、無造作にそれを払いのける。
その頭上から一撃が襲った。
弐号機は頭も上げなかった。ただ相手の腕に触れて軽く進路を逸らしただけだった。
力の流れを変えられた量産機は姿勢を崩し、攻撃した勢いのまま森に突っ込んだ。
『・・・本気出しなさいよ』
彼女はつまらなそうに言う。
僕は答えなかった。今はこれで精一杯だ。本気でやったらとてもじゃないがここを維持できない。
「今のは、死海で会った聖母の見せたやり方だね?」
弐号機は軽く腰を落とし、構えた。
『そうよ。相手の力を利用する、だっけ? いまいちウマくいかないのよね。
なんかアンフェアな気もするし』
後ろで護衛艦の残骸が派手に崩れ、現れた量産機三体が元のように弐号機を囲む。
『さて、と。気の済むまでつき合うって言ったわよね』
その言葉と同時に弐号機は消えた。位置を把握する前に衝撃が来る。転倒した。
時間稼ぎに拡げたATフィールドが、目の前で真っ二つに裂ける。すばやく目をやると
量産機の一体が腕を振り切ったところだった。こちらの展開にタイミングを合わせて
フィールドをぶつけてきたのだろう。起き上がりざま横に跳ぶ。数瞬前にいた場所に、
三本の槍が連続して突き立つ。
僕は感心しながら空へ逃げた。追いすがる三体を順番にいなして蹴り落とす。
背後から新たな風圧。掴みかかる弐号機をかわし、機体の落下に合わせて空中で組み合う。
幾つかの攻撃の応酬の後、地面に到達する寸前に互いの身体を蹴って離れ、距離をとった。
彼女の笑い声が聞こえた。
僕も笑った。変な加減の要らない戦闘は楽しかった。
それからしばらく、僕と彼女はひたすら攻防を繰り返した。彼女は配下の三体と見事に協調し、
目眩ましとして、盾として、攻撃の補助として、彼らを使いこなした。
僕は我を忘れた。自分が一部を手がけたクローンたちがちゃんと成長していたことが
嬉しかったし、エヴァで戦っていれば彼女の顔を見ずに済んだ。
そうやって気を緩めたのが、つまりは最大の失敗だった。
わざと忘れようとしていたのかもしれない。うまくやれると思おうとしていたのかもしれない。
わかっていたのに。
衝動は深層から唐突に噴き出した。止める前に、意識は消し飛んだ。
残ったのは黒い声だった。その声が頭の中に充満した。
コロシテヤル。
ふいに、量産機は痙攣するように身を震わせ、すさまじい勢いで真上に跳んだ。
突然の動きにとまどう弐号機と量産機三体の頭上で、その右腕を黒い影が覆う。
影は数秒で実体化し、前触れもなく一気に黒い装甲板が開いた。
彼女は眉をしかめた。
『アレを起こしたの? シャレになんないから使わないって最初に・・・』
言葉が終わる前に銃口から白い輝線が走った。光は量産機の一体の胸部を直撃し、
ATフィールドをこじ開け、装甲板すら引き剥がした。のけぞる身体の上でコアが剥き出しになる。
そこではじめて彼女は異常に気づいた。
『8番機とのシンクロを全面カット、今すぐ!』
クローンたちの意識が機体から離れるのを確認し、間髪入れず後方に跳ぶ。
ほとんど同時に、銃口と目標を結ぶ輝線に沿って、光る弾体が高速で空間を滑り落ち、
わずかな狂いもなく量産機のコアを貫いた。
コアと光弾が対消滅を起こす。
一瞬の閃光の後、心臓部を失った量産機は長く断末魔を放って倒れた。
ゲームオーバー。仮想空間と機体のリンクが切れ、残骸は一瞬揺らいで夢の戦場から消滅する。
『何やってんのよ・・・!』
彼女は上空の量産機を振り仰いだ。黒い兵器は既に次の唸りをあげ始めている。その開いた銃口の
両側に、取り込まれた槍の黒い先端が突き出しているのが見えた。
と、その像全体がぐにゃりと歪んだ。彼女ははっとして周囲を見渡した。
さっきまであったネルフ本部が消えている。護衛艦の残骸もない。湖面は波を立てたまま
凍りつき、断続的に緩慢な動きを繰り返している。
『バグ?! ・・・ここが崩れ始めてるんだわ』
彼女は唇を噛んだ。しかしそれは数秒のことで、即座に彼女は理解し、判断を下した。
『何があったかわかんないけど、とにかくあの馬鹿を止めないと。
アイツに正気に戻ってもらわないことにはここから出られない。ヘタすりゃ全員、
プラグの中で植物人間になっちゃうわ。そんなの冗談じゃ・・・』
全部言い終わる前に、次弾がもう一体のコアを撃ち抜いた。またひとつ白い巨体が倒れる。
『ちいっ・・・!』
狂った量産機は、今度は構え直すことなく銃身から槍を引き抜くとそれを放り投げ、
翼を翻してまっすぐ突っ込んできた。
『さすがに三連撃はできないって訳・・・まあそれだけでも御の字か』
彼女は最後の一体に集中しているクローンたちにバックアップを命じ、
しっかりと操縦桿を握り直した。乱れた髪を頭のひと降りではねのける。
『・・・全く、シンジ並みに世話の焼ける馬鹿ね!』
弐号機は一瞬身をたわめ、放たれた矢のように相手に飛びかかった。
地上50mほどでぶつかった二機は、そのままもつれ合って地面に激突した。
押さえつける弐号機の下で、量産機は歯を剥き出して咆哮した。どす黒い舌がはみ出し、
唾液が飛び散る。彼女の脳裏を、かつて同じ敵と戦ったあの戦闘がよぎった。同じだ。
ヒトではなくケダモノの動き。
途端に猛烈な嫌悪感と吐き気がこみ上げる。
『うっえぇえええ! 何なのよコイツは!』
思わず蹴り飛ばす弐号機の横を数条の赤い閃光が走り、不規則に歪む森を削り取った。
すかさず弐号機はATフィールドを展開する。
それを待っていたかのように、黒い影が飛来した。
影は明滅するフィールドにぶつかり、重金属の悲鳴が幻の大気を打ち据えた。
さっき量産機が投げ捨てた両刃剣だった。
剣は瞬間的にねじれて槍の形を取り、双尖端でぎりぎりと絶対領域を侵食し始める。
彼女は一瞬ひるみ、そして怒声をあげた。
『いちいち人のトラウマ刺激するようなことばっかすんじゃないわよ、このド変態!』
自らATフィールドを解除し、わずかに身を沈めて思いきり槍を蹴り上げる。
槍は回転しながら宙を舞い、途中で勢いを取り戻して持ち主の元に戻ろうとする。
その進路を白い巨影が遮った。クローンたちの量産機だ。残った槍で槍を押さえ込み、
そのまま抱え込んで、地上の二機から遠ざかる。
『いいわ! そのまま槍だけは押さえといて!』
武器を奪われた量産機は苛立ちの咆哮をあげたが、わずかに気が逸れた隙に
「死神の背骨」の銃口に弐号機の投げたプログナイフが突き立った。続いてもう一本。
黒い兵器が絶叫する。
量産機が己の状況に気づいたとき、弐号機は既に相手の間合い深く踏み込んでいた。
『これでもう撃てないわね』
囁き、彼女はソニックグレイブで薙ぎ払った。巨銃ごと量産機の右腕が飛ぶ、
筈だった。
硬い衝撃音とともに、刃は途中で止まった。
彼女は目をみはった。量産機は「死神の背骨」の装甲板をわざと閉ざし、その合間に
ソニックグレイブの刃先を挟み込んで止めていた。
同時に弐号機の動きも封じられる。ほんの一秒足らず。だが充分な間。
引き伸ばされた一瞬、量産機は目のない顔を歪め、透明な唾液を口の端から垂れ流して、笑った。
彼女の背を冷たいものが走った。
衝撃はごく軽かった。赤い光が閃いたと思う間に、グレイブを握った形のまま、
弐号機の両腕は肘の上からちぎれ飛んでいた。わずかに遅れて血が噴き出す。
『・・・っ!!』
彼女は声を出さずに耐えた。わかってる。これはホンモノじゃない。弐号機も損傷なんかしてない。
でも、全神経は痛みを叫ぶ。目の前が暗くなる。
量産機はよろめく弐号機を掴み、返り血を浴びながら機体を引き寄せた。彼女の視界いっぱいに、
弐号機の血にまみれた肉色の口腔が迫る。
と、がくんとその動きが停止した。
真上から放たれた二本の槍が、量産機の身体を地面に貫き止めていた。
量産機はしばらく信じられないかのようにもがき、逃れるのは不可能とわかると
猛然と暴れ始めた。その頭部が抱えこまれる。歯を剥く量産機の眼前で、
血を浴びた弐号機の四つの眼がぎらりと光を放った。
『いい加減に・・・目を覚ませ、ってのッ!!』
彼女の絶叫とともに弐号機の肩が量産機の下顎部に押しつけられた。赤い装甲板が一部弾け飛ぶ。
避ける暇もなく、量産機の頭部に多数の内蔵ニードルが喰い込んだ。
間をおいてもう一度、鋼の雨が白い頭部を下から上へ引き裂く。
量産機はわななき、痙攣し、そして完全に沈黙した。
静寂が落ちる。
かすかな抵抗がやむのを待って、弐号機は敵機を放した。少し離れて、もう一体の量産機が
舞い降りる。二本の槍を投げた片腕は衝撃で消し飛んでいた。
彼女は荒い息をつきながら、弾けた頭を垂れて活動停止している量産機を見据えた。
予感があった。
ふとまばたきした瞬間、ふいに苦痛が消えた。風景全体が揺らぎ、一瞬の見当識喪失を経て
正常なジオフロントの景色に戻る。弐号機の両腕は元通りになっていた。血しぶきの跡もない。
そしてすぐに、戦場そのものが消え失せた。
我に返ると、彼女はハッチの開いたプラグの中で呆然と操縦桿を握っていた。
どこも切れていないし、感覚の異常もない。
「・・・弐号機」
呟き、プラグから飛び出して弐号機の固定位置へと走る。
弐号機は何の異常も示さず、いつものように赤い冷却液の中に立っていた。腕もちゃんと
ついている。彼女はほうっと息を洩らし、振り返った。
少し遅れて気がついたらしいクローンたちが、次々とプラグから出てくるところだった。
彼女は駆け寄り、彼らの無事を一人一人確認した。誰も怪我を負っていない。ショックで
精神崩壊した者もいない。クローンたちは疲労と恐怖を目にありありと浮かべていたが、
彼女を見ると安心したように微笑んだ。
彼らをねぎらい、てきぱきと指示を下しながらも、彼女は上の空だった。
量産機の潰れた頭部が脳裏に焼きついていた。
「・・・まさか、あれで死んだ訳、ないわよね」
頭上を仰ぐと、コアを撃ち抜かれた筈の量産機二体は平然とそこにあった。その向こうには
普段通りに黒い巨銃を肩に乗せた量産機が立っている。弐号機と同じく、傷ひとつなかった。
彼女はしばらく苛々と歩き回り、急にきびすを返すとケイジを後にした。
さっきの部屋に入るなり、彼女は立ちすくんだ。
おびただしい血が床一面に飛び散っていた。その中心に、椅子に深く身を沈めた司教がいた。
両手できつく顔を覆っている。その手も血にまみれていた。司教位を示す白いローブは
胸の辺りから下が真っ赤だった。
血には慣れたと思っていた彼女の足は、けれど動こうとしなかった。
「・・・何、一人で死にかけてんのよ」
ぽつりと洩れた声は自分でも怯えて聞こえた。
別に死にかけてなんかいないよ。
突然、頭の中で司教の声がした。彼女は不意討ちに思わずびくりとし、かっとして司教を睨んだ。
「何よ、元気ならフツーに喋ればいいでしょ?!」
できればそうしたいけど、顔と声帯の復元がまだなんだ。
声は淡々と答えた。彼女は一瞬ひるんだが、すぐに切り返した。
「なんでアンタだけそんなザマなのよ。あれは夢みたいなもんなんでしょ」
君らにとってはね。夢の源である僕にとっては現実と変わらない。ちょっと強い刺激があると、
この通り夢は現実との境を越えてしまう。槍がコアに届いていなくて良かったよ。
声でない声は単調に言った。彼女は文句を飲み込んだ。少し間をおいて、声は続ける。
さっきは止めてくれてありがとう。自分ではもうどうしようもなかったんだ。あのままだと
本当に殺していたかもしれない。
「・・・誰をよ」
君を。
「なん・・・ですって?」
彼女はきつく眉を寄せた。が、わかってもいた。今の彼女は、以前の力を封じられていた
頃の彼女とは違う。司教は本気で彼女を殺したがっていた。今も。
はじめて司教が身じろぎし、片手をわずかにずらした。鮮血に染まった指の隙間から、
血よりなお赤い目が彼女をまっすぐに見据えた。
その目を見つめ返し、彼女はひとこと訊いた。
「何故なの」
声は少しためらってから、答えた。
君が魂を持つ存在で、僕が持たない存在だからさ。だから僕は君を永遠に理解できないんだ。
抽象的な言い方だけど、君はとても強い魂を持っている。君の近くにいるのは、
僕にとって強烈な光を浴び続けているようなもの。見たくもない自分の有様ばかり
容赦なく見せつけられる。それに耐えられなくなっただけだよ。
この力を使って、他人の心ばかりのぞいていた報いかな。
彼女は小さい声で答えた。
「・・・私だってアンタのことなんか理解できないわよ。それが当たり前じゃないの」
司教は湿った音をたてて咳をし、何度か発声を確かめてから、たぶん声に出して笑った。
それからひどく穏やかな声で告げた。
「済まないけど、一人にしてくれないか。できればずっと」
彼女は唇を噛んで、くるりと身を翻した。一度も振り返ろうとは思わなかった。
以上です。お疲れさまでした。
ひさびさに長いデムパでした。
まずは訂正を。
一つ目です。
>332・上から二行目「巨大な穴から除く」→「巨大な穴から覗く」
・・・除去してどうする自分。
二つ目。
>335・名前欄「告別・7」→「告別・8」
番号を変え忘れました・・・
予告通り、つじつま合わせとバトルとスプラッタもどき、になりました。
少しずつ補足を。
>329、補完計画について語ってる辺りは、伍スレ目最初60レスあたりで
出した「第弐の(やるとしたら)フォース」です。あのままレス説明だけで
皆さん了解しといてね、はあんまりなので、どっかでちゃんと説明せねばと思ってました。
そこでも書いてましたが、基本的に教祖様が参スレ目で出しておられた
ネタへの便乗です。赤い海からの『人類再生計画』。
かつて提唱されたシナリオ案で今は凍結、という形にしました。キール議長ら
委員会の主流は変わらず「神もヒトも全ての生命をひとつに〜」でしょうから、
これが正規のシナリオ。>329のは、教団設立時(少なくとも教祖様合流後、司教陣
生成前)に発案され廃棄された没シナリオ群のひとつということでつじつまを合わせました。
参スレ目ではモノリス02・03・07・11がこの計画について語っています(それが元ネタです)
ということで、一時は教祖様とともに委員会もこの案で行くかもしれなかった、と
(伍スレ目????他さんレスにも拠ってます)
が、その後何らかのアクシデント或いは路線復旧で委員会の思惑が変わり、
孤立する形になった教祖様は、ガーゴイルの意を受けてネヲ・アトランティス側へ。
司教やらEVAやらの代わりに、オリハルコン・レッドノア等を使って、独自に
人類再生計画(タルテソス王国再建計画)を続行・・・ということに・・・してください。
続きます。
>340の続きです。
>331、アスカが第弐に近づけたのは、彼女がEVA能力者として
司教より上だからです。ネルフ側のチルドレン(トウジ除く?)、主席・聖母・「G」・
委員会も同様に振る舞えるということで。別に何も変わらない気もしますが。
「E」サイドはAATFがあるので最初から「光」では感知できません。
>332以降の唐突なバトルは・・・最近戦闘なかったよね、ということで・・・
後半はAirの弐号機vs量産機を脳内再生しつつお読みくださいませ(スマソ)
また、「死神の背骨」を、若干出力下げてEVAに当てると、>334のようになります。
元々はそういう武器のつもりで出したんですが、書いてるうちにエセN2のような存在に。
最初に槍由来で高度集束されたAATFが目標ATFを抜いてコアに到達、
その軌道を、レールを滑り落ちるようにして弾体が”落下”。コアと相殺して消滅させます。
ものすごく手間も時間もかかる狙撃ですが、AATFの”照準レーザー”が届いたら
ロックオン、まず当たると思ってください。
今やったのは・・・京都戦ではたぶん実際に撃つ前に、例のイベント発動ですので。
最後の兵士さん、契約EVAにはそういうことで・・・ドラゴンブレスでも付けますか。
AATF照準は槍がないのでむづかしいですけども。
で、>334以降ですが。
第弐はそういう訳で、造反する前に暴走しました。
一応、今回のこれで第弐+アスカという組み合わせは終わりということにしてください。
今後アスカに無理矢理会わされると、少しは頑張って抑えるでしょうが、襲います。
ただし、アスカを気遣ったりする気持ちがない訳ではないので、
借りも二つに増えたことだし、彼女が危なくなると恐らく相手を問わず潰しに来ます。
以降は書き手の皆さんへの連絡を。
先日、弟(別居)のところに出かけたら、奴が某ゲームにハマっておりまして、
なぜか自分が攻略本を買わされました。
何が言いたいかと申しますと、要するに「E」側EVAのビジュアルはばっちりということです。
っていうか、ステルスダッシュとかアリですか? かなりカコイイのですが。
>厚木基地最後の兵士さん
自分の暴走を気遣ってくれて、ありがとうございます。ホントに嬉しいです。
騙りの件は、なんというか・・・わかります、とだけ。オコガマシイですが。
>279&>280、すんごいなごみました。いいなぁパートナーって。
しかし隊長の財布は大丈夫なのか。綾波寮責任者さんが「ネルフは給料くれない」と
ボヤいてましたが・・・まさか全額ポケットマネー・・・?
とりあえず、OTRに帰還するとミサトさん辺りに「この花束、心当たりない?」
とか訊かれます(ネタ昇華できなくてスマソ。書けたら書きますが)
契約EVAですが、現在自分の脳内で「オオオオオ」とか吠えつつ暴れてます。声は初号機ってことで。
>「E」計画提唱者さん
イロウルCの件、補足ありがとうございました。いや、コンテナは一個だろうとは
思ってました。3ブロック、ということなので、容量(?)とかも三つ分あるのかなと。
それでMAGIを云々、と妄想した訳であります。紛らわしい言い方ですみませんでした。
っていうかそれ以前に「ブロック」は数量単位でした(アイス1パイントみたいな感じっすか)
上級用テキスト、どうもです。ただし活用は期待しないでください。
マジで頭の中18世紀の人ですから、自分は。何とかせねば、と言うは易し、行うは・・・略。
ダブリス君ですが・・・まさか当分アクサさんに首ねっこ抑えられてる状態っすか?
彼女の活躍を待望。可愛いなぁ彼女。だんだん態度デカくなってくる辺りとか。
ところで太陽ネズミってなんでしょうね。日本語なのに読んでも意味がサパーリってのは
ある意味スゴイ文かも。もしや元ネタアリ?(「百億の昼と千億の夜」思い出しました)
心底どうでもいいですが。
・・・続きます、スマソ。
>????他さん
わざわざお気遣いありがとうございました。
ネルフ京都進攻ですが、自分は日程等はそちらの決定を待ちます。全面的に従い
(便乗し)ますので、ガンガンどうぞ。イロウルC関係だけ、できたら許可ください。
なんか日重工関係も巻き込めそうなので、できたらやりたいなと。
発動予定イベントってのは・・・もしや。期待してます。
>Gl11JQ9O4.さん
せっかく来て頂いたのに、弾いたみたいですみませんでした。
あと、アドバイスありがとうございます。確かにジサクジエンと言われても仕方の
ないことをしたのです、自分は。言われるだろうなと思ってましたし。
しっかし高橋さんですか・・・自分も第2東京の人間を書いたことがありましたが
ついぞ彼を使うということは思いつかず。なにげに盲点だったのかも。
続いてたら・・・面白かったかもしれませんね。京都決戦が終わり、このスレの
「第一部」が終わったら、また是非どうぞ。設定の大半はリセットされるようですから。
これからもときどき来て頂けるなら、ありがたいです。
>便利屋さん
わかりにくいネタ振りをちゃんと入れてくださってありがとうです。
京都なら恐らくN2やら何やら連発しても大丈夫かと。芦ノ湖戦や旧東京戦は
面白かったです。是非、またスズキさんのご活躍を。
>トライラックス担当さん
いつもたくさんのカキコご苦労様です。シンジ君賞金首イベント(勝手に命名)が
本格発動ですか。何というか、お気をつけて。相手は初号機です。
とりあえず第一波はOTRに来るんでしょうか? それともトライラックス訪問で
ネルフ離脱待ち? 他チルドレンにもご注意を。っていうか生きて帰れるんでしょうか、
賞金稼ぎの皆さん・・・
自分としては新旧A級のその後を書いて頂きたいなと。
以上、長々と以下略。ほぼ毎回言ってますね。それでは、また。
俺は寝癖のついた髪型のまま、普段着のジャージの上下を着て、兵員食堂へ行くと、少しばかりおそい朝食を取った。
頭の中は昨日、京都のハルコネン城で会った女賞金稼ぎのことでいっぱいだ。
「エヴァ・フェット、いつまで油売ってるのよ! これから昼食懇談会の用意があるから、関係ない奴はさあ出て行った」
メンチに食堂を追い出された俺は椎名ゆやのことを考えながら歩いていたが、角を曲がった所で誰かとぶつかってシリモチをついた。
俺の前で青いボディコンミニスカのワンピーススーツを着た若い女がやはりシリモチをついている。
「ご・・・ごめんなさい、すいません・・・!」
俺はそう言いながら、女が落としたらしい眼鏡を拾って渡そうとした。
「私の方こそ不注意でした。どうますみま・・・あ、エヴァ・フェットさん!」
「ああ〜っ、おめえはたしぎ・・・! 昨日は羽織袴だったが、今日はまたどうしてそんな似合わない格好してるんだ!?」
今までスカートなんぞを穿いている所は見たこともなかったたしぎ曹長だが、今日はずいぶんと感じの違う服装をしている。
青いボディコンミニスカのワンピーススーツの胸に階級章、下半身は網タイツに黒いブーツ。
スカートがあまりに短過ぎて、シリモチをついた体勢では網タイツごしに花柄の下着が見える。花柄が好きらしい。
「いや・・ん・・・」たしぎ曹長はそれに気がついて股をすぼめ、下着を隠した。
「これは女性乗組員の正式な制服です。それよりエヴァ・フェットさん、何やってるんですか! これからもう一人の大使さんが来るんですよ!」
「あ、そうだったな・・・今日だったけ・・・」
「だから私も出迎えの準備をしてるんです! エヴァ・フェットさんもさっさと警備に当たってください!」
「あ、うん、わかった。すぐ行く」
俺は急いで部屋へ戻ると、寝癖のつぃた髪の毛を後ろで束ね、愛用の装甲服に着替えた。
そして、ヘルメットと武器類を抱えてブリッジへと急いだ。
主力戦艦「シャークエゼキューター」の甲板上はいつになく厳重な警備が敷かれている。
ピエット提督にタイラー艦長、スモーカー大佐やたしぎ曹長も整列して出迎える前で、甲板上に小型連絡飛行艇が着陸する。
俺は少しばかり離れた所から他の警備兵に混じってその様子をうかがっていた。
小型連絡飛行艇のハッチが開いて昇降用タラップが降りると、中から黒い制服を着たサルダウカー護衛兵が4人現われ、その両側に2人ずつ配置した。
そして、黒いスーツの上からやけに立派な飾りのついたコートを羽織った女がタラップを降りて来た。
身長は170センチ代と長身、年齢は40歳前後。チンレングスのような髪型をしていて、他人を見下したような女王様っぽい感じがする。
ピエット提督が「おお、君は!」と言い、スモーカー大佐がかすかに「ヒナ・・・」という小声をもらした。知り合いらしい。
「お久しぶりです、ピエット提督。それから・・・スモーカー君。しばらく会わないうちにトレードマークの葉巻はどうしたのかしら?」
「禁煙してるんだよ。海上都市大阪は物価が高いもんでな」
「それは健康的になっていいわね」
「しかし、ヒナ君。退役したと聞いていたが、君が今度のA級大使の警護責任者だったとはな」
「ピエット提督、海軍の方は退役したのは確かですが、貴方の認識には間違いがございますわ」
「む? 認識の間違い? 何だね、間違いとは?」
「わたくしはA級大使の警護責任者ではございません。わたくしがA級大使なのでございます」
「なっ!? 君が・・・!?」
ピエット提督もスモーカー大佐も驚いた反応を示したが、それを尻目に女は改めて自己紹介した。
「駐日A級大使として派遣されました、クローリー・ヒナ・バーベムです」
俺はヘルメットの中で側頭部に装着したヘッドセッド型端末機を作動させ、トライラックス本国のデータベースにアクセスした。
>黒メガネさん
圧巻の一言。濃いですね。
イロウルCの「ブロック」ですが、スプーンの一杯二杯の「杯」と同じような感じで。
上級指南書などの効果はイロウルCを「効率良く使える、実質的な性能アップ」ぐらいでよろしいかと。
>>313については敢えて書く必要性が見つからないんだけど、
万が…否、兆が一の為、「漏れが書いた物ではない」とコメントしておきます。
と、いうわけで、トライラックス本国から新任A級大使到着。
どんなキャラクターにしようかと悩んだのですが、
『ワンピース』に出て来る黒檻のヒナ(スモーカー大佐の元カノ)と、
『ラーゼフォン』に出て来るヘレナ・バーベム(バーベム卿の姪)を
合わせたような感じのいかにも他人を見下したような
女王様タイプの女性キャラにしました。
バーベム卿の姪でスモーカー大佐の元カノという設定です。
ちなみに
>>345のラストでエヴァ・フェットが使っている
ヘッドセット型端末機は本国でノヴァが使っているのと同じ物で、
彼はそれでヒナに関する情報を取り寄せています。
>>320 >ターバンは・・・巻くもの・・・被るものじゃ・・・ないの・・・。
あ、そうだたっけ。ご指摘ありがとうございます。
>????他さん
トライラックスの新任A級大使クローリー・ヒナ・バーベムが到着しました。
昼食懇談会の席でフウイ・ノ・レイ大使の駐日職解任を通達した後、
綾波教団側に軍事支援条約の正式締結について打診します。お相手願います。
>黒縁メガネオペレーターさん
現在のシンジなら等身大EVAに変身すれば、
エヴァ・フェット以外の相手は特に苦戦することもないでしょう。
第一陣攻撃のザコキャラ達は軽くあしらってやって下さい。
椎名ゆやさんは別の意味で手強いと言えるかも知れませんが。
ただ、私としては、むしろその情報をつかんだネルフ側が逆に
京都の内部事情に探りを入れるために芝居を打って利用する、
とかいうような展開に持って行ったら面白いと思うのですが・・・。
>E計画提唱者さん
ダブリス君とアクサちゃん、うまくやっているようですね。
しかし、トライラックス本国にいるシヴァもダブリスにまた会いたい
と言っていますので、彼女のこともお忘れなく。
>GI11JQ9O4さん
高橋のぞくは第二新東京壊滅の際、戦略自衛隊再編成のため、
他所の地方(北海道とか沖縄とか)へ行っていたので無事だったので、
その後、新政府の全権を掌握したとかいう設定でフォローできると思います。
復帰禿しくぎぼ〜んです。
レスばかりでスマソ。夜にはネタ書きます。
>トライラックスさん
シヴァは忘れてないですよ。だいじょぶです。
さて絡むネタを思いついたのですが、
>>185をみると、ある程度の時間が経ってるみたいですね。
>>240を元にすると、シヴァがらみのネタはシンジ訪問後になりそうです。
んで、そのシンジには賞金首ネタが振られたわけで、
それが(ある程度)すむまではおそらくトライラックスにはこれないでしょう。
と言う事で、こちらとしては少し足踏みをせざるを得ない感じです。
順番に処理していかないとあれっぽいので。
シンジとダブリスを会わせるのも面白いかな、と思うんですけどね。
長文ウザイ。
351 :
348:03/02/02 21:14 ID:???
隊長代行日誌
隊長より定時報告。
予定を終了、現在合流の為に移動しているとのこと。
我々は、現在神奈川静岡の山沿いの県境を調査を終えた。
特に異常らしい異常は発見されず。
人は数ヶ所に村落を作りそこで生活圏を確保している人々が
発見されるが、一部地区は町奉行との面識があるようである。
現在では、野盗および使徒化生物も現れないということである。
これより富士の裾野を横断する形で移動する。
隊長たちは、海沿いを抜けるということから、合流ポイントを
愛知県名古屋市、名古屋空港跡と決める。
日が暮れる前には合流が可能な予定である。
情報では、県境付近の川は危険な生物がいるという報告もあり
警戒態勢を敷いて移動を行う。
隊長業務日誌
旧東京から、大阪へ移動を開始。
海岸線を通りランドマスター本隊と合流することになる。
場所は、名古屋空港跡と決まる。
そこまで行くのに真鶴、箱根を通過することになるが
ここでこのサイドカーのテストをかね海上を移動する。
旧横須賀を抜けてから城ヶ島より海上移動を開始。
ネルフ技術陣自慢の超伝導浮遊機関は数値どおりの効果を発揮している。
現在速度は時速120km。
1時間ほどで下田に上陸できそうだと思われる。
高度は、およそ1mを維持している。
一時的に高度を100mまで上げたが異常は発生していない。
途中眼下に魚の群れを発見したことを付け加える。
厚木基地最後の兵士担当です。
>>342 契約EVAは、ドラゴンブレスいいです。
ちょうどドルファイヤーとしてなにかネタがないかと
おもってたところなので。
これで、使徒化生物と戦うというのもありかと。
照準なしで、吹き付ける感じでいいんじゃないかと思います。
隊長の財布は、過去の蓄え(インパクト前)と、この前の
プレゼントの金塊だったかでなんとか(W
貯金したほうがいいぞ、隊長。
過去給料は、ネルフというより国連軍から出てたって感じですか。
一度しか解放できない能力を免疫機能なんてモノに使ったから、
AngelArmsでありながらも俺はここに留まっている。
外回りぐらいなら出来たんだが、可能な限り生のをとっておきたいんだとよ。
既存のウィルスに対しての効果の確認なんかで浪費してるから、幾らあっても足りないらしい。
使える培養槽にも限度があるし、何より経費削減だと。ふざけんな。
カーーッ、クソ! こんな事なら大阪に行くんじゃなかった。
頭を掻きむしった所で何にもならん。タバコでも吸って気を落ちつけよう。
「…………………ふー…」
旨い。じっくりと味わうのは久し振りだ。
海に浮かぶ大阪を遠くに臨みながら、ゆっくりと煙を吸う。
そして吐く。ぽわっと白い輪っかが宙に浮く。もう一息でふっと掻き消す。
何年振りかにやってみたが、体はわりとしっかり覚えてるもんだ。
「おい、エンブリオ」
「………何だ?」
まだ時間には早い。
寛いでいるのを邪魔した奴を殺気を込めて睨みつける。
「朗報だ。人数が足りないらしいから、お前も行け」
「何処だ?」
煙草を窓の外に捨て、差し出された書類に目を通す。
「…………ほう。確かに朗報だ」
書かれていた内容に、思わず笑みが浮かんだ。
「各地での消去活動はほぼ終わりを向かえたと言って過言では無い」
「うむ。その後の為の地盤固め、その地均しはこれくらいで良いだろう」
「問題はやはり、サード。彼一人にかかっている事だ。
綾波教の誘いに乗り、最後を決するのは残念ながら我らでは無い」
「裏死海文書に記されし『先』も、もはや読む事すら叶わん」
「そこはどうでもいい。人口減少の歯止めはかけられそうなのか?」
「目処は立った。イレースの失敗したトライラックスはその先駆けだ」
「アメリカ、アフリカ、ヨーロッパの一部とインド、中東もなんとかなりそうだ」
「南アメリカとソ連、中国は現状ではかなり厳しい。
ソ連と中国はボスが何かをしたらしい。人口はあっても計算に入れぬがよかろう」
「武力による鎮圧はほぼ終わりか。経済も我々のリークした情報により停滞傾向にある。
しばらくは何処も何もできんだろう。それこそ生き残るのに必死でな」
「後は観戦しつつ成功を待つだけか」
「単純にはそういう事だな。AngelArmsは抑止力としてしばらく各地に置いておかねばならん。
彼等には悪いが、その仕事の意味は心得ているだろう」
「ナノマシン兵士の件はどうした? お前が止めたのは知ってるぞ」
「ああ。あれは予想以上に資材も時間も必要、今回は見送りだ。
志願者からの不満は出ているが、コストダウンと製造行程の改良が先決だ。
これからの基盤になる大切な事業のひとつだからな」
「じっくりといかねば、か」
「そういう事だ。戦闘狂どもは次の祭で散っても本望だろう。
しかし我等は違う」
「大きな仕事をこなさねばならんからな。
我々の為に戦ってくれている「彼等」に恩を返すと言う意味でも」
「ククククク……恩? 恩に見せかけた仇だろう?」
>>240における時間帯ではおそらくこれが一番最後(最新?)。
「今後」の事を少しだけ絡めたつもりです。
エンブリオは影が薄かったので、なんとなく再登場させてみました。
それと、宣言通り過去スレはアプロダから削除しますた。
今夜はこれにて。
358 :
暗黒大司教:03/02/03 03:22 ID:cU3qST1p
IG-88Z“IG-88Zヨリ旧東京ノIG-88Xヘ交信。便利屋すずきノ近況ヲ報告セヨ”
IG-88X“コチラ,日本工業共同体ニ清掃用ろぼっと二ナリスマシテ潜入シテイルIG-88X。
便利屋すずきハ昨日ヨリ同社屋ニハ不在。うらじおすとっくへ出掛ケテイル。
トコロデ、コノ男ニ対シテねるふ側カラ賞金ハ出テイルカ?”
IG-88Z“賞金ガカケラレタトイウ情報ハ今ノ所、発表サレテイナイ。
ダガ、油断ノナラヌ相手ナノデ、監視ヲ怠ルナ”
IG-88X“了解”
IG-88Z“IG-88Zヨリ京都ニ潜入シテイルIG-88Wヘ交信。
春虎念興業ヨリ送信サレテイル例ノEめーるハ受信シテイルカ?”
IG-88W“スデニ受信シテイル。明日、春虎念興業本社ヘ行ク予定”
IG-88Z“詳細ナ情報ガ判明シタラ報告セヨ”
IG-88W“了解”
IG-88W“IG-88WヨリIG-88Zニ交信。現在、春虎念興業ノ本社ヘ潜入シテイル。
めーる送信ノ翌日ノ午前中ダトイウノニ、スデニ賞金稼ギガ10人以上モ集ッテイル。
たーげっとハ碇しんじ、生ケ捕リガ条件デ褒賞金30億円。
詳細ナでーたヲ送信スル”
IG-88Z“IG-88Zヨリ海上都市大阪ニ潜入シテイルG-88Yニ交信。
たーげっとハ碇しんじ,生ケ捕リガ条件デ褒賞金ハ30億円。
たーげっとヲ監視セヨ”
IG-88Y“了解”
360 :
360:03/02/03 04:12 ID:???
IG-88シリーズはロボットの賞金稼ぎ。
IG-88Zが司令役で、他の個体は自動思考機能にはやや劣っている。
しかし、戦闘能力のレベルは高い。
豪華な飾り付けのされた来賓用応接室では立派なテーブルを挟んで対照的な感じのする二人の女が座っている。
一人は黒い服を着ていて、年齢は40歳くらい。チンレングスのような髪型をしていて、他人を見下したような感じがする。
もう一人は対照的に白い服を着ていて、髪の毛は青く、年齢は何歳くらいなのかわからない。
よく見ると、顔が人工的に造ったように不自然に整っていて、肌は異様に白く、赤い眼は金属とガラスで出来ているようにも見える。
これから食事をすると言うのに、両手には白い手袋をはめている。
髪の毛を三つ編みにして、まるで牛乳瓶の底のような眼鏡をかけ、メイドのような衣裳を着た女がテーブルの上のグラスに日本酒を注いだ。
「食前酒でございます。どうぞ」
このメイドも両手に白い手袋をはめている。
二人の女はグラスをかたむけ、ちびちびと日本酒を飲む。
「美味しいわね。ヒナ、感激」黒い服の女は言った。「このお酒の産地はどちらの方かしら?」
牛乳瓶の底のような眼鏡をかけたメイドが説明する。
「兵庫県の方より取り寄せました、灘のお酒でございます」
「まあ、あの有名な灘のお酒が飲めるなんて、ヒナ、ますます感激」
赤い髪の毛をして、頭の上にチョンマゲのようなものを5本も立てたメイドがワゴンを押しながら、部屋に入って来た。
「オードブル、兵庫県明石市の近海で獲れた真鯛をスライスして大根の千切りを添えました」
黒服の女は一切れ口に運んで、驚いた反応を示した。
「これは独特の旨味がありますわね。どうやったらこういう味になるのかしら?」
「これは鯛の切り身を昆布で挟んで一晩放置すると、昆布の風味が鯛の切り身に染み込んでこういう味になるのです。日本ではコブ締めと言いまして・・・」
赤髪のメイドがクドクドと説明すると、牛乳瓶の底眼鏡のメイドが白い手袋をはめた手を差し上げて黙らせた。
「お黙り、貴方はもう下がっていなさい」
「は〜い・・・」
赤い髪の毛のメイドはワゴンを押しながら部屋を出て行ったが、出て行き際にかすかに舌打ちをするのが聞こえた。
「日本は食べ物が美味しいわね。ヒナ、感動よ。何でもかんでも工場のアクスロートルタンクでクローン培養しているトライラックス本国とはえらい違いだわ」
黒服の女は言った。
「貴方もこの国に赴任して、それなりに役得があるようね」
と、言ってから、彼女は言い直した。
「あら、失礼したわ。ごめんなさい。身体が機械で出来ている貴方に食べ物の美味しさなんてわからないわね」
「わからないということはありません。私の人工舌には生身の人間と同じ味覚探知機能があります」
白い服の女は反論したが、黒い服の女は相変わらず侮蔑的な表情を浮かべている。
「日本国内は徐々に食糧の自給生産が復旧しつつありますが、内乱状態は相変わらず続いております。どのような形にせよ、この内乱を治めるにが我々の使命であると思いますが・・・」
「そう、どのような形にせよ、ね・・・」
広末涼子のような髪型をして、眼鏡をかけたメイドがワゴンを押して部屋に入って来た。
「ほうれん草とインゲン豆の和風温野菜サラダとヤマノイモの煮込み料理でございます。サラダの方はすりゴマのドレッシングをかけてお召し上がり下さい」
「あら、貴方、さっき、甲板で出迎えに出てた女の子じゃない? 今度は給仕? 忙しいわね。ヒナ、感心」
「はい、ありがとうごいざいます」
先ほどの赤い髪の毛のメイドがよけいなことを言った時には黙らせた牛乳瓶の底眼鏡は今度は何も言わなかった。
「これらの野菜類は日本国内の農場で栽培されたものでございます」
「畑で栽培された野菜なんてトライラックス本国じゃ贅沢品よね。こんなものが食べられるなんてヒナ、感激」
黒い服の女が言ったのに対して、牛乳瓶の底眼鏡のメイドが言った。
「ヒナ大使殿にお喜び頂けるなんて、わたくしどもの部下達も甲斐があるというものでございます」
続いて、青い髪の毛をポニーテールにした、どちらかと言うとどこかの国のお姫様のようなメイドがワゴンを押して部屋へ入って来た。
眼が赤く、異様に吊り上がっている。
そのメイドが部屋に入って来た途端、黒服の女はこわばった表情になった。
「どうかなさいましたか? クローリー・ヒナ殿」白い服の女が問い掛ける。「クローリー・ヒナ殿!」
「い・・・いや、何でもありません・・・わたくし、元軍人ですので、ささいなことで過敏に反応してしまう癖があるのです・・・ヒナ、反省」
「気の回し過ぎですよ、ヒナ殿。ここには貴方を暗殺しようなどとする者はおりませぬぞ」
青い髪の毛のメイドはねぎま焼き鳥とピーマン焼きの入った皿をテーブルの上に置いた。
「地鶏と白長ネギの串焼き、ビーマン添えでございます。お召し上がり下さいませ」
黒服の女は口先とは裏腹に意識せざるを得なかったらしく、青い髪のメイドが部屋を出て行ってからようやく話を続けた。
「フウイ・ノ・レイさん、貴方はネルフ側と馴れ合ってばかりいて、綾波教団側との交渉を疎かにしているきらいがあるわね。条約の締結も先延ばしにされてばかりいるし・・・」
「申し訳ございません。色々とアクシデントが起こり、邪魔が入って現在まで先延ばしにされ続けていた次第でして・・・」
「さあ・・・ただ単にそれだけのことかしら? 貴方の個人的感情による所から来てるんじゃなくって?」
「いえ、そんなことはありません。フウイ・ノ・レイ様は仕事に私情をはさむようなお方ではありません」
白い服の女がおかしなものの言い方をするので、黒い服の女はカチンと来て席を立つと、テーブルの上に手をついた。
「貴方、何を言っておられるの? 自分の名前に『様』をつけるなんておかしいわよ! それに何よ、その他人事のようなものの言い方は?」
白い服の女は焼き鳥を美味そうに頬張りながら言った。
「まだ気付かれないのですか? 本物のフウイ・ノ・レイは菜食主義者で焼き鳥なんて食べませんよ。御自分が誰と話しているのかわからなかったのですか?」
クローリー・ヒナはこめかみに青筋を浮かせて叫んだ。
「あ・・貴方、一体何者よ!? わたくしをからかってるの!?」
トライラックス担当です。
今日は新旧駐日A級大使の昼食懇談会の様子を書いてみました。
と、言っても、まだ途中までだし、ヒナ大使がフウイ大使だと
思っていたのは実は影武者の2号の方だったわけですが。
ちなみに最初の赤い髪の毛のメイドはメンチで(
>>361)、
2人目の広末涼子カットに眼鏡のメイドはたしぎ曹長(
>>362)、
3人目の青い髪の毛のメイドはエヴァ・フェットだった(
>>363)
なんてことはあえて説明するまでもありますまい。
それでは、本物のフウイ・ノ・レイ大使はどこに?
なんていうことを言うのもヤボだな。
同じ部屋の中でしっかりヒナと影武者の会話を聞いています。
>>361でのメンチに対する態度からもわかると思いますが。
365 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/02/03 21:25 ID:feo9r92J
昼食に焼き鳥…。そしてオードブル…。
「…クローリー・ヒナ殿、メインディッシュが用意できました。」
気が付いた時には青い髪、赤い髪、2人のメイドに左右の腕をがっちりと抑えられていた。
「こちらへ」
ヒナはそのまま引き摺られるように別室へと連れて行かれる。
「さ、どうぞお座りになって」
白い服の女が手招きする。テーブルにはホットプレートが置いてあり、野菜が盛られた籠があった。
そして、見たことがない機械がある。
「その機械はですね、今日の懇談会のために特注したものですのよ。…美味しそうな腕ですね」
女はヒナの腕をなでながら舌なめずりをする。
ヒナの腕の先端を機械に架けた。
機械は小型のギロチンのような形をしておりハンドルを回すと鋭い刃がゆっくりと動き、
ヒナの腕の先端をそぎ落とす。
血が噴き出したが、痛みは小さい。すぐに傷口がホットプレートに押しつけられる。
「ぎゃああああああっ」
傷口が焼かれる痛みにヒナは悲鳴を上げた。ジュージュー音を立て肉が泡だった。
「…そろそろいいかしらね」
牛乳瓶の底眼鏡のメイドは焼けただれたヒナの腕の先端を厚さ1mm程度そぎ落とした。
「焼き肉1枚出来上がりです。フウイ・ノ・レイ様、どうぞ」
白い服の女はたれをつけ口に運んだ。すぐに新しい傷口がホットプレートで焼かれる。
「ひぃぃぃぃぃっ」
頃合いを見計らって、先端を削ぐ。
「やはり新鮮な肉は美味ですわ。菜食主義者の気が知れません」
女はほっぺたを押さえている。
「これくらい薄くそげると骨まで食べられますのね」と女が言った。
「この機械はミクロトームといって、生物の顕微鏡標本を作るときにミクロン単位の厚さで
輪切りにする機械を改造したものです。これに比べたらカミソリの刃なんてナタでございます」
青い髪のメイドが、もがくヒナの腕を抑えながら説明した。
ヒナは傷口を焼かれ、薄く削がれ、また、焼かれた。
中世の刑罰に寸斬りという処刑があるが、これはミリ斬りである。
女は、泣き叫ぶヒナを眺めながら焼き肉に舌鼓をうっている。
この方法でいくと肘に達するまで片腕から200枚以上の焼き肉が出来る計算になる。
休みなく焼いても何時間もかかるだろう。
胸を大きく上下させながら喘ぐヒナに眼鏡メイドが言った。
「どうです、ヒナ大使。自分の肉を食べてみては?とても美味しいですよ」
ヒナの胃から嘔吐感がこみ上げてきた。
「い、いやっ!」
激しく首を横に振ると、脂汗の流れる顔をメイドにむけた。
「あ、あんたたち…く、狂ってるわ…。」
「おやおや。バカなのはあなたの方ですよ。せっかく人の肉の味が楽しめるチャンスなのに・・・。」と白い服の女。
「自分の肉なんて、めったに召し上がれませんのよ?」と青い髪のメイド。
腕の先端は、ほとんど骨だけだが、肘に近づくにつれ肉が増え、懇談会は盛り上がっていった。
いや、
>>368は俺なんだが、毎回でてくるミクロトームが
酷く解釈まちがってるので、本物をちょっと。
もともと、顕微鏡の微細標本を作るものだからねえ。
違和感が。
>この機械はミクロトームといって、生物の顕微鏡標本を作るときにミクロン単位の厚さで
>輪切りにする機械を改造したものです
>機械は小型のギロチンのような形をしておりハンドルを回すと鋭い刃がゆっくりと動き、
確かに改造というよりは別物。
「その者はフウイ・ノ・レイ2号、私の影武者です」
と、言いながら、私はおさげ頭のカツラと牛乳瓶の底のような眼鏡を取って言った。
「私が本物の駐日A級大使、フウイ・ノ・レイです」
「なっ・・・これは一体・・・ヒナ、困惑・・・!」
「申し訳ございません、クローリー・ヒナ殿。このような形で貴方の観察力や洞察力を第三者的な立場から試させて頂きました」
クローリー・ヒナは困惑した表情からこめかみに血管を浮かせていたが、やがて高笑いを始めた。
「なかなか面白い趣向ね、フウイ・ノ・レイさん。これが貴方流の歓迎の仕方かしら?」
「さすが元軍人ということはあります。私の部下の警護官が放っていた微妙なただならぬ雰囲気を察知しておられたのは見事です」
「さっきのブルーの髪の毛をポニーテールにしていた人ね。あれは貴方の護衛の方だったの? わたくしはてっきりどこかの国のお姫様かと思ったわ。その前の広末涼子と篠原ともえはたいしたことなさそうだけど」
そこへチューリップハットのような裾の開いた髪型をしてやけに背の高いメイドがワゴンを押して入って来た。
頬の両側に猫のヒゲのようなペイントを入れている。
「山菜の炊き込みご飯とワカメのお吸い物でがざいま〜す」
声を聞いて、ヒナは驚いた。
「ちょ、ちょっと、あんた・・・もしかして男の人じゃないの?」
「そうなのよォ〜。アタシはスティンガー。よろしくね!」
「お、面白そうな人ね・・・貴方みたいな道化役はわたくしも側近に雇いたいものだわ」
「まあ、お褒めにあずかって光栄だわ。オホホホホホホ・・・」
「オホホホホホホホ・・・」
373 :
372:03/02/04 18:22 ID:???
スマソ。
>>372の10行目と11行目との間に、
フウイ・ノ・レイ2号が言った。
「フウイ・ノレイ1号、芝居がバレたことですし、そろそろ席を代わりましょうか?」
「いや、構わぬ。このままで続けよう」
「はい、承知致しました」
という会話を入れるのを忘れていました。
メイドコスのスティンガーが炊き込みご飯を運んで来るのはその後です。
「さて、フウイ・ノ・レイさん、本題に入りますが・・・」
クローリー・ヒナは炊き込みご飯を少しずつ口へ運びながら言った。
「貴方がどのように弁解しようとも、本国評議会はもはや貴方には任せてはいられないと判断しました。だからわたくしがこの国に派遣されたわけよ。おわかり?」
「つまり、貴方が私の代わりに綾波教団側と交渉し、条約を締結する、と?」
「そう。でも、その前に、駐日A級大使として着任して真っ先にしなければならないことがあるわ」
「ほう、それは何かしら?」
「フウイ・ノ・レイ前駐日A級大使を解任するという本国評議会の決定を通達することよ」
「なっ、何ですってェ!?」
私は驚いてしまったが、考えてみれば、それも無理からぬことである。
「ここから先はわたくしに任せて、貴方は本国へ帰られるといいわ」
「う・・・うむ、それでは前任者として申しておくことがあります」
私は負け惜しみとも解釈されかねない状況ではあったが、この傲慢ちきな後任者に忠告することにした。
「現在、この国の内乱状態はこのまま続けば共倒れを避けられない状況にあります。どちらに肩入れしても得などできるようなものではないという現状をよく頭に入れておいて頂きたい」
「まあ、御忠告して下さるなんて感謝するわ。でも、貴方はもう他人の心配なんてしていられる立場じゃないわよね?」
その時、部屋の外で怒鳴り声が聞こえた。
「この変質者め、下がれ!」
「俺はデザートを運んで来ただけだ。部屋へ入れてくれよ!」
私が応接室の外へ出ると、ヒナ大使の護衛のサルダウカー兵達がスモーカー大佐に銃器を突き付けていた。
「おやめなさい! その者はデザートを運んで来ただけです。応接室へ入れてあげて下さい」
「うへへ〜、失礼するぜえ。デザートをお持ちしました。大阪府豊能郡名産の寒天菓子でございます。お召し上がり下さいませ」
「ス、スモーカー君・・・何て格好してるの!? それじゃまるで変態じゃない!」
クローリー・ヒナが驚いたのも無理はない。スモーカー大佐もメイドの衣裳を着ていたからだ。
「本当に宜しいので?」
「いいわ」
いいって言ってるんだから、いいのよ。
厳重に十重二十重に封印されていくそれを見ながら、言葉を付け足す。
「今の時期には過ぎた物よ。もう一つの実験体と同様にね」
勿体無いと言えば、勿体無いわ。とってもね。
でも、これは私の……あの親子にも、場合によっては彼等の手にも余るもの。
私は長生きしたいのよ? 研究は積み重ねられていくものだから。
バベルの塔の着工段階で力尽きるなんて、笑い話にもならないわ。
「片方だけでも使いませんか? 時期を言うなら、今だけしかないと思うのですが」
「まあ…確かにねぇ」
MAGIを取り込んだアイツも、天使達も、彼等の力もおそらくは。
「でも開放した途端、真っ先にや殺られるのは私達よ。
本人の意思を無視してこっちの都合で力を与えて、こっちの都合で封じ込めたんだから」
返される言葉は無い。
罪悪感を煽る気で言ったんじゃないわ。事実を言っただけよ。
重厚な音を立てて、完全に封が閉じられる。
これでひとまず大丈夫ね。念を入れてここは破棄するのが良策ね。
誰の手にも届かない地の底に埋めてしまうのが一番だわ。
「さ。移設作業に移るわよ。
アレはいつ始まってもおかしくないんだから、漏れなく迅速かつ正確にね」
「これが…あいつのウンチ…」
司教の大便に顔を近付け、大きく息を吸い込んだ。
強烈な糞便の臭いがアスカの鼻を突く。
「あぁぁぁ…素敵な臭い…」
興奮の余り、知らずの内に彼の大便を手に取っていた。
出したての大便の温度が伝わってくる。
「あったかい…」
胸の奥に疼く衝動が、ついに抑えきれなくなる。
「少しだけ…少しだけよ…」
彼女は震える手でその大便を口に近付けた。
アスカは舌先を司教の大便に付けた。
大便の苦味がジンと伝わってくる。
体中に電撃が走ったような感覚がして、頭の中が真っ白になった。
全身をガクガク震わせながら、いつの間にか無我夢中で大便にむしゃぶりついていた。
ジョオォォォォォォォ…
いつの間にか失禁してしまっている。もう、半分意識は無い。
ただ欲望のままに目の前の汚物を口へ運び、咀嚼した。
少女が興奮に震えながら、小便を垂れ流し、大便をむさぼり食うという光景は、
あまりに壮絶であった。
おぉ、圧倒的の一言です。そして激しく藁わせてもらいました。
ついにアスカが司教のウンチに口をつけたのですね。しかもお漏らしで。
彼女の運命やいかに。
「先ほどの昼食懇談会のメニューは大変美味しかったわ。ヒナ、堪能」
クローリー・ヒナはまるで玉座にでも座るように深くふんぞり返って、黒いスラックスが密着した細い両脚を組みながら言った。
「はあ〜い、はいは〜い」お調子者のメンチが手を振りながら前へ踊り出た。「あたしも作るの手伝いましたァ〜」
だが、クローリー・ヒナは無視して話を続けた。
「でも、いくらお料理が美味しくても、最後にデザートを運んで来たどこかのお馬鹿さんのせいでわたくしの気分は台無しだわ。ヒナ、心外」
「ヒナ大使様に喜んで頂いて光栄ですな」スモーカー大佐は鼻っ柱の強い口調で言った。
「おめえが俺の人生観をムチャクチャにしたことに比べりゃかわいいもんだろうさ。それにこれはフウイ大使様の御命令でやったことだ」
俺が側頭部に装着しているヘッドセット型端末機でトライラックス本国のデータベースにアクセスして情報を取り寄せた所(
>>345)、この女は元軍人で、スモーカーと同期らしい。
と、いうことは、若ぶっていてもかなりオバサンということになるが、あの様子を見ると、どうやらかなり親しい間柄だったらしいことがわかる。
だが、気になるのはむしろ別のことだ。
「あ〜ら、スモーカー君、フウイ・ノ・レイさんはもう駐日大使じゃなくってよ」
「あん? そりゃあどういうことだね?」
「フウイ・ノ・レイ前駐日A級大使は今日付で解任されました。これから先はわたくしが駐日A級大使として今まで先延ばしにされ続けて来た綾波教団との条約締結も積極的に進めて行くつもりよ」
「なっ、何ですと!? それでは我々はどうなります?」俺は喰ってかかるように言った。
「私はギーガ-様の勅命によりフウイ・ノ・レイ様の護衛として配属されていたのですぞ。私もクビですか?」
「貴方達は今まで通り駐日A級大使の側近としてわたくしの下で任務について頂くわ。おわかり?」
そして、新しく駐日A級大使になったSMクラブの女王様のような女は言った。
「ところで貴方、ビビ・フェットさんだったかしら?」
さぶ・・・それを言うならボバ・フェットだ。だが、それも違う。
「私はエヴァ・フェットです。ビビでもボバでもありません」
「あら、ごめんなさい。他人様の名前を間違えるなんて・・・ヒナ、反省。貴方のことは伯父様からもうかがっているわ。頼りにしてるわよ」
「さて・・・教団側から提示されていた返答の期限が今日で切れるはずだったわよね?」
フウイ・ノ・レイ様に代わって新しく駐日A級大使に着任したクローリー・ヒナは椅子を回転させると、ブリッジの通信士を呼び出した。
「ウーラ中尉、通信士のウーラ中尉はおられるかしら?」
モニタースクリーンに赤いボディコンミニスカのワンピーススーツを着た黒人系の女性士官の姿が映った。
“はい、こちら通信士のウーラ中尉です。お呼びでしょうか?”
「今日が教団から提示されていた返答期限の最終日だったと思うけど、それに関してあちらの方から何がしか打診はありまして?」
“いえ、今の所、教団側からはこれと言ったモーションはありません。ヒナ大使”
「では、こちらの側から教団に連絡を取りなさい。まず第一にフウイ・ノ・レイ前駐日A級大使が解任され、わたくしが後任として駐日A級大使に就任したこと。
そして、今まで先延ばしになっていた軍事協力支援条約を締結するということをね」
“は、はい・・・それでは伝言を確認しましす。フウイ・ノ・レイ前駐日A級大使が解任されたこと・・・”
ウーラ通信士は伝言を復唱し、再度確認を取る。
ヒナは椅子を回転させて、俺達の方へ向き直った。
「フウイ・ノ・レイさんはどちらに肩入れしても得などできないとおっしゃいましたが、わたくしはそうは思いません。力のある者とは手を組んで利用する方が得というものですわよ」
「俺はあの綾波教団ってやつはどうも好感が持てねえ・・・逆に最初から最後まで俺達を利用してるみてえだ」
「スモーカー君、貴方の意見などはこの際、重要じゃなくってよ」クローリー・ヒナはいかにも見下したような口調で言った。
「さて・・・近いうちに教団側の代表の方とお会いして、条約の正式な調印をしなければなりません。ビビ・フェットさん、貴方にも護衛として同行して頂こうかしら?」
「ビビ・フェットじゃありません。私はエヴァ・フェットです」
「アンタの注文通り1級品を用意させてもらったぞ。」
「これで構いません、こちらも在庫をかなり消耗しているので」
予算はかなりかかるがこの際仕方あるまい
「それにしても相変わらずお前さんは酔狂な注文をするな、
今時こんな高級品を使える奴は兵器乗りでも中々いないぞ。」
料金分の金塊を入れたカバンを渡し会話を続けている。
「いえいえ、タダのお宝を見付けたお陰です。」
武器商人は改造途中のエスペランサを見て言った。
「しかし、わしも始めて見る機体だがミサイルを
ごちゃごちゃ取り付けて使いこなせると思ってるのか?」
予定通りうまくいけば機動性を優先する必要はない
「操作できるように機体にコントロールボックスは装備済みだ。」
「年寄りとして助言させて貰うが、お前さんの腕でどうにかはなるか
は知らんが金に目が眩んで命を捨てる真似はせん事だ。」
「無数の修羅場を潜ってきたんだ、十分判っている」
「フウイ大使様が解任されたのは驚いたけど、取り合えずアタシ達はクビにならずに済んで良かったわね」
スティンガーが言った。報奨金30億円なんて話はあまりにも現実離れしているのが現状況なのだ。
「でも、なんかアタシ、あの新しい大使さんから変に気に入られてるみたいだわ」
「そうね。フウイ大使はゲテモノが嫌いらしくって、あたしのことも疎んでた感があるけど、今度の大使さんの方が付き合いやすそうだし」
「何よ〜、それってもしかしてアタシがゲテモノってこと?」
「あんたみたいなのをゲテモノと言わずして誰をゲテモノって言うのよ?」
「そりゃあ、ヒルにマヨネーズかけて食べちゃうような悪食女とか・・・」
「まあまあ、スティンガーさん、メンチさん。でも、突然、解任されたフウイ大使さんも気の毒ですよ。私はフウイ大使さんの方が付き合いやすかったと思いますし・・・」
スティンガーとたしぎとメンチの3人がそんなふうに話しながら歩いている一方で、俺とスモーカーは黙りこくりながらその少し後を歩いている。
「おい、肺ガ・・・いや、スモーカー」俺はいかにも機嫌が悪そうなスモーカーに声をかけた。
「何だ? バケツ・・・エヴァ・フェットのお姫様よォ」
「あの新しい大使は元軍人でお前さんと同期・・・」と、俺が言おうとした時、スティンガーがほぼ同じ質問をした。
「ねえ、スモーカー。あの新しい大使さんってあんたと知り合いだったみたいだけど・・・もしかしてあんたが昔、結婚まで考えた相手ってあの人?」
「俺にも自分一人で楽しみたい思い出ってもんがあらあ」スモーカーはつっけんどんな口調で言ったが、すぐに慌てて付け加えた。
「まあ、あいつも今じゃあんな性悪女風だが、昔はああ見えて可愛い所もあったんだぜ」
「ああ、やっぱりね。でも、今じゃお互いあんまりいい感情は持ってないみたいだけど・・・」
「そっとしといてあげましょう・・・」メンチががらにもなくフォローする。
「ヘン、人生ってなあ前向きに物事を考えるもんだ。おう、たしぎ。後でさっきのメイドの制服を着て俺の部屋へ来い。今夜はあの衣裳でたっぷり楽しませてもらうぜ」
「は、はい・・・承知しました。スモーカーさん」
「前向きに考えるって・・・お前さんのやってることは職権乱用セクハラ上司じゃねえかよ」
ドアをノックする音が聞こえた。
白髪頭の大柄な男が「入れ」と言う。
「たしぎ曹長、入ります」
ドアが開くと、広末涼子のような髪型をして眼鏡をかけた若い女が部屋に入って来た。
ホテルの客室係のような制服を着ている。
「指示された通りメイドの制服を着用して参りました。これより任務にあたらせて頂きます」
「おう、俺の部屋はこの通り散らかってる。まず部屋の掃除をしろ」
「はい、承知致しました」
眼鏡の女は掃除機を取り上げる。
「行くわよ、デメちゃん!」
掃除機は「ギョギョ」という声をあげて動き始めた。
IG-88Y“IG-88YヨリIG-88Zへ交信。
清掃用ろぼっとニナリスマシテおーばー・ざ・れいんぼー艦内ニ潜入。
たーげっとラシイ人物ヲ発見。
ダガ、身長ヤ体格ガコレマデノでーたトハ微妙ニ異ナル。
本当ニたーげっとカ?
映像ト音声、及ビすきゃんでーたヲ送信スル”
IG-88Z“コチラ、IG-88Z。でーたハ受信シタ。
たーげっとは機械デハナク生物デアリ、現在ハ成長期ニアル。
ソノタメ、身長ヤ体格ニ微妙ナ変動ガアルノハ無理カラヌコトダ。
たーげっとニ間違イナイ”
IG-88Y“腕力モタイシタコトハナサソウダシ、無防備ナ奴ダ。
暗殺スルノデアレバ、毒針デ簡単ニデキル”
IG-88Z“生ケ捕リが条件。殺シテハナラヌ。毒針ヤ殺人兵器ハ使ウナ”
IG-88Y“了解。毒針デハナク麻酔針ヲ使用スル”
IG-88Y“IG-88YヨリIG-88Zへ引キ続キ交信
おーばー・ざ・れいんぼー艦内ニ侵入者ヲ捕捉。
スデニもーたーぼーとデ乗リ付ケタ四個体ガ艦内ニ侵入シテイル。
生身ノ人間ノヨウダガ、武器を携帯。
ヤハリ賞金ヲ狙ッテイル者達ダト推定。
ナオ、他ニモ三個体、水中ヲ泳いイデ接近中。
コノ三個体ハ遺伝子ガ変異シタ使徒人間ト推定”
IG-88Z“一旦、姿ヲ隠セ。
たーげっとガソレラノ敵ト戦ッテイル間ニ漁夫ノ利ヲ狙エ”
IG-88Y“了解”
385 :
384:03/02/05 05:59 ID:???
IG-88シリーズは身長196センチ、細長い円筒形の頭と骨格標本のような体格。
体内にレーザーブラスター、火炎放射器、手榴弾発射装置、衝撃波スタンガン、
ミサイルなどの兵器類を内蔵。視覚センサーは180度死角なし。
ありとあらゆる電波も受信できる。小型戦闘飛行艇IG-2000を操縦する。
IG-88Zが親分格で、他の3体はその指令で動いている。
他にも同じ研究所から脱走したIG-73というのがいるらしいが、これは行方不明。
オーバー・ザ・レインボー艦内に人間の賞金稼ぎ4名、
使徒人間の賞金稼ぎが3名、及びIG-88Yが潜入、
碇シンジを生け捕りにしようと狙っている。
現在のシンジなら使徒人間の賞金稼ぎでもチョロイだろうが、
さすがにIG-88シリーズは少しばかり手強そうだ。
一旦、倒してから、プログラムを改造して味方につけてしまうという手もある。
386 :
大阪:03/02/05 06:52 ID:???
海上都市大阪へ帰って来た私達はまた中之島中央公会堂での合同協議会を傍聴しに行った。
そしたら、トライラックスの駐日大使さんが別の人に代わったいう発表があった。
今度の駐日大使さんは黒檻のヒナとかいう人やいう話や。どんな人なんかはわからへん。
その新しい大使さんは近いうちに京都へ行って、綾波教団の偉い人とも話し合いをするいう話や。
私が中央公会堂から出て来たら、若い女の人が話し掛けて来た。
赤い着物着とって、裾が短いから太ももが露出しとる。何やスラッとしとってきれいな脚しとるな。
何やて? あんた、椎名ゆやさんいうの? 私、春日歩。
ネルフの碇シンジいう人に会いたいやて? 今日は来てへんかったみたいやな。
そや、私もまんざら知らん仲ちゃうから、取り次いだるわ。
そやけど、あんた、そないな格好して、一体どこから来たん? 京都?
京都いうたら、今は綾波教団の本拠地やろ。一体どないなっとんのや?
何やて? そないにひどい状態になっとるんか。
そやから、逃げて来てネルフに助けを求めて来たんやな。
ほら、あれや。碇シンジさんはあの船に乗っとるんや。
あれ? 何や、あのモーターボートは? あんなモーターボートは見たことないで。
ネルフのでもトライラックスのでもないな。何や、怖そうな人達が4人も乗っとるで。
あ、あそこに頭の形が変型した化け物みたいな人達が3人もおるで。
うわ、海へ飛び込みよった。何するんやろ?
腹ヘッタ。昼休みはまだかぁ
388 :
343:03/02/05 12:36 ID:???
黒縁メガネ他です。レスのみです、スマソ。
>????他さん
ご帰還をお待ちしています。
数々の暴走をやらかしておいて今更ですが、どうか戻ってきてください。
あなたがいないと本筋は何も進みません。自分のような便乗野郎は干上がります。
自分はそちらが今後どう話を動かすかは知りませんし、知らないままやってきました。
それで十二分に楽しませてもらいました。だからこれからもそれでいいです。
ですから、ご負担でなければ、どうか少しでも早いご帰還を。
問題があれば何とかします。言ってくれれば従います。
変にプレッシャーかけたのならごめんなさい。
自分はあなたの進めるストーリーが読みたいです。それだけです。
>提唱者さん
ボーイ君のお姉さんの手にも負えないモノって・・・何でしょうか・・・
太陽ネズミがどうのという書き込みの件ですが、そちらが書いたとは
足の小指の爪の先にひっついたホコリの構成分子一個ほどにも思ってません。
だから、最後に心底どうでもいいですなんて書いたのでした。
たとえトリップがなくても、そちらが書いたネタくらいは何とか判別できるつもりです。
それだけ長いこと、自分はここに居座ってますから(まあでも故意に文体変えられたら
終わりでしょうけど。その程度です)
紛らわしい書き方で、少しでもご不快に思われていたのならスマソ。自分の不注意・無神経でした。
それとイロウルC関係のご教授、ありがとうございます。ですが届く先がネルフとなると、
ちょっと今は動けません。時間軸がとんでもないことになりますから。
個人的には「紅き部屋での密談者たち」が復活してたのがすんごく嬉しかったです。
389 :
343:03/02/05 12:46 ID:???
>トライラックス担当さん
>>384・
>>386、つまりこれは自分に迎撃なり何なりしろということですか?
ただしシンジ君は動かせません(迎撃参加/不参加だけでなく、今後の動向メインは一切)
上でも言ってますが、自分はネルフ関連に関しては基本的に????他さん待ち状態です。
>384の書き方だと、シンジ君たち挙式出席組はもう帰艦してるんですよね?
でもそうだとすると、アスカの絶叫に関して必ず何かある筈だと思います。
話の進行上、これを抜かすのはどうかなと。
その辺が、????他さんのカキコなしでは自分には全く見当がつかないんですよ。
ですから、やるとしても、本筋に触れないように、他チルドレン(トウジかな)に
撃退させるくらいになると思います。
ごめん以降はちょい毒吐きます。多分に不愉快な文があると思います、すみません。
自分はこれまで、旧東京会戦・第弐とアスカ外出・辺境擾乱等、自分で幾つか
イベント起こすなり首突っ込むなりしてきましたが、一応、曲がりなりにも、
それぞれまとめてきたつもりですよ。どれもヘボですし、結婚式みたいに
途中放棄してしまったのもありますが。
要するに、今回の賞金ネタ、そちらが京都まで巻き込んだ新イベントを発起なさった訳ですが、
まとめられる自信はありますか?ということです。
このスレ最初で「キャラ多いと大変ですよ」とかほざいたのはそういうことでした。
ぶっちゃけ自分はさっさと京都戦入りたいんですよ。そのために前スレからいろいろ
やってきたつもりです。新勢力・新設定・新キャラ出されるのも大いに結構、
「実はこうだった」全然OK、ですが収拾つけられますか?
勿論、このスレは書いたもん勝ちです。それを振り回して好き勝手やってきたのも自分。
ごめんなさい。
全ては自分のワガママなんです、結局のところ。
でも自分はフウイ・ノ・レイ救出辺りから正直そちらにはついていけてませんでした。
担当部分は書きます。ですが、自分のそちらへの積極的な絡みは期待しないでください。
多大な不快の念を与えたと思います。本当にごめんなさい。当然ですがそちらは何も悪くないです。
他の書き手の皆様、スレの無駄遣い申し訳ありませんでした。
今日の午後になって、ようやくシンジ達が戻ってきた。なんでも、帰りはトライラックスの連中の飛
行機に便乗してたそうだ。
帰還してすぐに、彼等四人は報告に来た。聞いてみれば、なんともとんでも無い話のオンパレードだ。
ランドマスターの隊長の引きつった顔が目に浮かぶようだ。大体、なんでみんなしてアッチ方面に走
るんだ? しかし、報告には聞き捨てならない部分もある。なんでも、綾波教の聖母までがやって来て
いたらしい。そして、その辺りの話を聞く辺りじゃ、聖母もまた複雑な事情を抱えてるっぽいな。ど
ちらにせよ戦いは避けられないと思うが……。
そして、もう一つの聞き捨てならない報告。シンジと綾波とユイさんが同じ夢を見たらしい。シンジ
が言うに、以前にもこの夢と同じような電車に乗っている夢を見た事があり、それはいつもなんらか
の形で他人の精神に触れた時に見ていたらしい。すると、惣流博士が顔を青くして言葉を発した。なん
でも、彼女も自分の娘の叫び…それもシンジ達が夢で見たのと同じ叫びを。そして、それを聞いた時間
は、シンジ達が夢を見た時間とほぼ同じ。更に農場のダミーレイ達まで見たと言う。…これまでにあっ
た報告から判断するに、疑う余地は無い。惣流になにかあったんだ。
そして、この時期にそんな事が起こった事実は、俺達に決戦の時が近い事を告げていた……。
トライラックス担当です。
>>389 春虎念興業と賞金稼ぎの件は京都戦の前哨的なもので、
一応の筋書きみたいなものは考えているのです。
ネタバラシしてしまってよろしいでしょうか?
つまり、シンジが綾波教団の息がかかっていると
思われる勢力に狙われているという情報をつかんだネルフ側は
逆にそれを利用してシンジを生け捕りにしたという芝居を打って、
京都の現状に探りを入れたり、教団側の補給経路は遮断するというような
作戦に出るという対応を期待していたのです。
しかし、面倒くさいのであれば、軽くあしらわれたということで、
片付けてしまっても結構です。
まあ、????他さんの復帰待ちということであれば、
>>384,
>>386はシンジ達の帰艦より数日後の出来事ということで、
しばらく保留ということにしても結構です。
と、言うか、フウイ・ノ・レイをシンジに絡ませる
準備立ての都合上、俺もその方が助かるのですが・・・。
頼むからageんなよ…
ageてんのあんた一人だろ
>>391
引き続いてトライラックス担当です。
>>390 お帰りなさい。
黒縁メガネオペレーターさんからもキツイ指摘を受けていますが、
京都戦の前哨としてシンジが教団の息がかかっていると思われる
団体から狙われているというスチュえーションにしています。
私としては、その状況を知ったネルフ側が逆に京都へ進撃するにあたって
それを利用するというふうに持って行ければ、と思っているのですが・・・。
まあ、うざいようでしたら、軽くあしらってやって下さいませ。
椎名ゆやさんがシンジの声を聞いて、
「貴方は真田幸村様とお声が似ている」と言ったりすると面白い。
あと、新しく駐日大使に就任したクローリー・ヒナ・バーベムが
教団側との条約の正式調印のため、京都へ行くので、
そちらの方もお相手願います。
>>392 定期的にはageとかないと、スレがどこにあるのかわからなくなってしまう。
第弐が留守の間、オレはオレで連中が京都に来た時の事を考えていた。この地には古来より色々と面
白い仕掛けがほどこしてある。そして、それをオレの力で利用し、再現する事で洒落の効いた防衛シ
ステムとなるのだ。
そんな事を考えていると、報告があった。トライラックスがフウイ・ノ・レイを解任して新しいA級
大使を派遣し、そいつが軍事協力支援条約を締結したいと言ってきたらしい。その辺りの事はオレも
知覚していたが、たいして重要とは考えなかったため、わすれていたのだ。
そこでオレは都合のいい日に京都に来てくださいと返すように言う。とりあえずはオレが応対するとしよう。
すると、そこにジジイから呼び出しがあった。なんだ?
オレがジジイの所に行くと、ヤツ等はオレに渡す物があると言う。なにかと考えていると、二体の
使徒(
ttp://www56.tok2.com/home/yosshy/ss_evangelion_snap/Cap0037.jpgと、
ttp://www56.tok2.com/home/yosshy/ss_evangelion2_snap/Cap0033.jpg)が現れた。確か、こいつ
らは実験的に造られ、暴走して第三新東京市に向かった、死海文書に無いために数えられなかった
使徒だな。そしてジジイが言うには、せっかく使徒を再生させるのならこいつらも使えだと。
フン、オレ以外の自分用の持ち礼も使わねば不安と言った所か。
……ん? 確かこいつらの能力は……。……面白い事を思いついたゼ……。
396 :
395:03/02/05 17:16 ID:???
????他です。ごぶさたの割に今日のカキコはこんな程度ですみません。
○黒縁メガネさん
328からの一連の展開は感動しました。やはり上手いですねえ。今回のカキコでこそ軽い書き方ですが、
アスカの件で、エヴァ能力者達は前にもましてあせりだしてる感じですね。尚、主席の時間軸は弐次席
帰還前と思われます。
○トライラックス担当さん
今日はもうやれませんけど、私がやる場合、侵入者自体は瞬殺(IGシリーズ含む)扱いになると思いま
す。少なくとも人間の賞金稼ぎは生身のエヴァ能力者の相手にすらなりません。(スレ壱65等)
IGシリーズのデータは利用するのもありかな? 春虎念興業はエヴァ能力者以外のメンバーと戦わせ
てもいいかな?
ちょっと今日はここまでっす。
君ら早く就職しような
398 :
トライデント兵士2:03/02/05 19:48 ID:ERphl43h
昨日のことだ。漏れは夜勤で徹夜明け。とらないほうがいい仮眠を
少しばかりとった後、フラフラの身体をひきずって秋葉を歩いていた。
すると、かすんだ視界の目の前に可憐が立っていた。鞠絵もいた。
「げ、可憐。 ホ……ホンモノ? なんだって、こんなところに?」
オチはつまらん。
例の原画展の前に立てられていたポップ人形だったのだ。
しかし、徹夜で粥状態だった漏れの脳みそは一瞬、本当に
可憐に出会ったと認識したのだ。
貴重な経験だった。
0.5秒で随分といろいろなことを考えたよ。
君ら早く就職しような
「新しく駐日大使に就任されたクローリー・ヒナさんは神聖綾波教団との軍事協力支援条約の正式な調印のため、特別機で京都へ出発されました。エヴァ・フェットさんも護衛として同行しています」
たしぎ曹長が私のビップルームに入って来て、そのように報告した。
「昨日、日本に着いたばかりだと言うのに、御苦労なことじゃのう・・・ところで、たしぎ曹長、そなた、睡眠不足ではないのか?」
眼鏡ごしに見える両目の下にクマができているが、その反面、頬が赤く紅潮している。
「は、はい、すみません。色々とありまして・・・」
「そなたが謝ることもあるまい」とフウイ・ノ・レイ2号が言った。「しかし・・・幸か不幸か、これまでは先延ばしになっていた条約がいよいよ締結されるわけですね。フウイ・ノ・レイ1号」
「軍事協力支援条約・・・それが締結されるとトライラックス側は戦闘時には教団に味方して戦わねばならなくなる。だが、日本国内の現状況ではどちらかに味方をしても共倒れは避けられぬ」
そして、私はフウイ・ノ・レイ2号に問い掛けた。
「ところで、私には本国へ帰るようにと命令が出ておるそうだが、貴方はどうされます?」
「私には帰る所がありませんので、貴方にお供させて頂きます。よろしければ、本国でもフウイ・ノ・レイ1号の影武者をさせて頂きたいと存じます」
「そうか・・・私も自分にそっくりだが微妙に異なるそなたに愛着があるのでな。さて、私は外の空気が吸いたくなった。少しばかり甲板の上を散歩して来る」
私はビップルームを出ると、廊下を歩いて甲板の上へ出て行った。
甲板の上では白髪頭だが意外に若い大柄な男が海を眺めていた。
「スモーカー大佐ではないか。最近は久しく煙草を吸っている所を見ていないが、禁煙はまだ続いているのか?」
「お、これはフウイ大使様。いやあ、海上都市大阪は物価が高くってね、煙草がひと箱2千円もするんですよ。おかげで俺みたいなヘビースモーカーはたまりませんな」
「だが、煙草は身体に良くない。これを機に禁煙した方が健康的であろう」
「ヒナと似たようなことを申されますな。フウイ大使様は本国へお帰りになるってお話だが、代われるもんなら俺が代わりに本国へ帰りたいですよ」
「うむ、世の中はままならぬものじゃのう・・・」
「ところで、今度、新しく駐日A級大使として派遣されたクローリー・ヒナ殿は元軍人で、そなたとも知り合いのようだが・・・?」
私の頭の中には損傷した脳の機能を補助するための様々な機器類が移植されている。小型のコンピューター端末機もそのひとつだ。
これを頭の中に埋め込んでいるおかげで、私は居ながらにして世界中のあらゆる情報を得ることができる。
ただし、これにも欠点があって、アフリカのジャングルの真っ只中とか、地底の洞窟の中などでは使い物にならないのだが。
「へえ、おわかりで。あいつとは士官学校で同期だったのです」
「ほう、士官学校で同期ねえ・・・」
私と碇君も同級生だった。
「あいつも若い頃は可愛かったので、本気で結婚なんて考えた時期もありました。まあ、今になって思えば、あの時、フラレて良かったって感じですかね」
「スモーカー・・・おぬし、あの者の出身や家族などの話は聞いたことがあるか?」
「いや、あまり聞いたことはありませんな。昔から自分の話はしない奴だったから・・・だが、実家は金持ちだったみたいですぜ」
「そうか・・・実家は金持ち、ねえ・・・」
トライラックスの言わばスポンサーとも言うべきエルンスト・フォン・バーベムの身内であれば、わからぬこともない。
ただし、表向きには姪ということになっているが、本当の所は定かではないのも事実だ。
本当は歳の離れた愛人だとか、あるいは愛人に生ませた娘だとかいう可能性も考えられる。
しばらく沈黙が続いていたが、しばらく経ってスモーカー大佐は柄にもなく気まずそうに言った。
「なあ、あの〜・・・フウイ大使様、前から気になってたことがあるんだが・・・こんなこと言ってもいいですかね?」
「何ですかな? 申してみよ」
「へえ・・・あの碇シンジっていう奴なんですが、もしかして大使様は昔からあいつの知り合いだったんじゃねえんですかい?」
人工的に管理されているはずの私の呼吸や脈拍が荒々しく乱れてくる。
このスモーカーという男、一見、力押しで思慮が回らないタイプのように見えて、その実、意外に鋭い洞察力を持っている。
「ほう・・・なぜそう思う?」
「以前、第三東京のネルフ本部跡へ行った時と言い、アフリカへ行った時と言い、まるで学校の時の同窓生に会ったみてえな感じがしたもので・・・だが、それは考えられねえな・・・」
「うむ・・・実はな、私はサードインパクト以前の時代に日本へ来た時、あの者と知り合ったのだ」
日本国内にもウスウスは気付いている人間は少なくないようだし、この男にも少しばかり打ち明けても良いだろう。
「前に話したことがあるかも知れぬが、私は昔、EVAのテストパイロットだった。あの碇シンジはその時の後輩だったのじゃよ」
「そう言えば、大使様は俺達よりスモーウォーカーの操縦も上手かったですな。だから、どうりで・・・しかし、だったら、どうしてあいつは先輩に会ったってわからねえんだ?」
「私はEVAを操縦している時に大怪我をして、この身体になってしまったからな。碇君は私が死んでしまったものと思っているのであろう」
「今、『碇君』って言いませんでしたか? ヒナが俺のことを『スモーカー君』って言うように・・・」
私が黙っていると、スモーカー大佐はしばらく考え込んでから、今度は別の話題を切り出した。
「フウイ大使様! 実は大変なことが起こってるんですよ! 京都の春虎念興業っていうあやしげな会社が碇シンジの首に賞金をかけたんです! 奴を生け捕りにしたら賞金30億円払うって・・・」
突然、そんなことを言い出されても、あまりに現実離れした話のように思えたので、私は困惑してしまった。
だが、「春虎念興業」という会社名には聞き覚えがあった。
この数日の間、そんなような名前の会社が日本全国にEメールを送信しているらしいということは私の頭の中の端末機でも感知することができていたからだ。
さすがにメールの内容まではわからなかったが・・・。
「賞金30億円だと? それは本当の話か?」
「へい、一昨日のことですが・・・その会社へ行って、会長だっていう奴がそう言っているのを確かに聞きました」
「30億円だなんて、いくら煙草がひと箱2千円のインフレ状態だからと言って・・・」
「確かな情報ではありませんが、その会社は綾波教団に食糧や生活物資を供給してるんじゃねえかっていう説もあるらしいんです。つまり、もしかしたらこれは・・・」
スモーカー大佐は口ごもりながら言おうとしたが、私の方が先にその続きを言った。
「つまり、綾波教団側の差し金ではないか、と?」
「へい、奴らは形勢的に京都へ追い詰められる形になってる。だから、そういう手段を使ってネルフ側の戦力を弱体化させようと企んでるじゃねえかと、俺はにらんでるんですがね」
この男は綾波教団のことをあまり快く思っていない。
「うむ・・・それで、そのことを知っているのは? おぬしはEメールで知ったのか?」
「俺はエヴァ・フェットとスティンガーから聞きました。奴らはEメールで知ったらしいです」
「と、言うことはEメールを受信した者、パソコンでネットができる人間は誰でも知り得るわけだな」
「近日中には京都から、いや、日本中から賞金稼ぎどもが大挙して押し寄せて来るでしょう。エヴァ・フェットとスティンガーは友達付き合いをするにゃあ面白い奴らだが、あいつらも金に目がくらんで裏切るかも知れねえ」
「そして、ネルフやトライデントの内部の人間からも裏切る者が現われる可能性はある・・・恐らく敵の狙いはそれだな。これでは誰も信用できぬな」
碇君がEVAの力を使えば、降りかかる火の粉を払うことはそれほどは難しいことではあるまい。
しかし、これはそんな生やさしい問題ではない。EVAの力が使えるとは言っても、碇君とて所詮は人間なのだ。
「私にはヒナの部下の監視がついていると思うから、うかつには動けぬ。通信は傍受される危険性があるし・・・何とかして碇君にその危険な状況を伝えることはできぬか?」
いつの間にか私は口に出して「碇君」と言っている。
スモーカー大佐はうなづいた。
「よし、俺がオーバー・ザ・レインボーまで行ってあいつに知らせて来ましょう」
もしもし、碇シンジ君? アタシ、スティンガー。
誰って? だから、スティンガーよ。スティンガー。
一昨日もその前の日も会ったでしょ。
ほら・・・結婚式場で酔っ払ってストリーキングして、
ランドマスターの衛生兵に唐辛子の座薬入れられた・・・
って、何言わせるのよ!
だから、真田幸村じゃなくてスティンガー。
船の通信を使うと盗聴される危険性があるからあんたの携帯にかけてるのよ。
どうして携帯の番号知ってるのかって?
そりゃあもう、賞金稼ぎはそういう情報にも詳しくないとね。
ところで、あんた元気? あんまり元気じゃない?
昨日、中之島の合同協議会へ行った帰り、
『北斗の拳』の悪役みたいなチンピラが50人くらい襲って来て、
ボコボコにされかけた? それはえらい災難ね。
それで、あんた、どうしたの? 逆に全員ボコボコにしてやったって?
すごいわね。あんた、見かけによらず強いのね。
でも、うかつに大阪へ降りるとまた不良に絡まれるかも知れないから、
今日はオーバー・ザ・レインボーから外へ出ないようにしてるって?
それは賢明な判断よね。そう、外へ出ると危ないからね。
ガーガー雑音みたいなのが入ってるわね。何の音?
オーバー・ザ・レインボーに新しい掃除用ロボットが入った?
ところで、京都の方の春虎念興業っていうアヤシイ会社があんたの首に賞金かけたの、知ってる?
碇シンジを生け捕りにした者には賞金30億円支払う・・・ですって。
30億円よ、30億円。信じられる?
日本中からあんたを狙って賞金稼ぎ達が集まって来るわ。
昨日、大阪であんたを襲ったチンピラ達もその片割れじゃないかしら?
それでェ、アタシの用件っていうのは他でもないんだけど、あんた、アタシと組まない?
あんたはアタシに生け捕りにされたことにして、京都の春虎念興業の本社へ行くのよ。
そして、アタシが賞金30億円受け取ったら、あんたもうまいこと逃げて来て、後で賞金は15億円ずつ山分け。どう?
そんな危ない橋、渡れるかですって?
そんなつれないこと言わないで考えといてよ。
返事は後ほど聞かせてもらうわ。
そう、すぐに聞かせてもらうわよ。
今、アタシがどこからかけてると思う?
アタシはもうオーバー・ザ・レインボーの艦内にいるのよ。
碇シンジ賞金首イベントはヒンシュク買いまくりのトライラックス担当ですが、
ここで時間軸の整理。
結婚式の翌日
・ネルフ代表、大阪代表、フウイ・ノ・レイ大使一行とともにトライラックス特別機で関西へ戻る。
・エヴァ・フェット、スティンガー、スモーカー大佐、椎名ゆや、IG-88W、京都の春虎念興業本社へ潜入。
・綾波教団第弐次席の一派、トライラックス領サルサ・セカンダス襲撃。
結婚式の翌々日
・トライラックス新任A級大使クローリー・ヒナ・バーベム到着、教団側に条約締結を打診。
・同国前任駐日A級大使フウイ・ノ・レイ解任。
・碇シンジ、大阪中之島中央公会堂へ行った帰りに賞金稼ぎ50名に襲撃されるが、逆にボコボコにする。
結婚式の翌々々日
・クローリー・ヒナ、京都へ綾波教団との条約調印に行く。エヴァ・フェットも同行。
・春日歩、椎名ゆやをオーバー・ザ・レインボーに案内して来る。
・IG-88Y、お掃除用ロボットになりすましてオーバー・ザ・レインボーに潜入。
・スティンガー、オーバー・ザ・レインボーに潜入し、碇シンジに手を組むように持ち掛ける。
・他に賞金稼ぎ7名がオーバー・ザ・レインボーに侵入している。
・スモーカー大佐、碇シンジに危険を知らせるため、オーバー・ザ・レインボーへ向かう。
どうも碇シンジ賞金首イベントは不評だったようですが、どういうふうに展開させるかな?
>>406の続き
スティンガー:シンジに手を組むことは断られるが、他の賞金稼ぎと戦う。
スモーカー大佐:賞金稼ぎと戦った後、フウイ・ノ・レイからの伝言をシンジに伝える。
IG-88Y:シンジに気を取られている間に他の誰かに倒され、修理されてネルフ側陣営に。
椎名ゆや:賞金稼ぎのふりをしていたが、実は京都の住民を代表してネルフに助けを求めに来た。
碇シンジ:IG-88Yには多少てこずるが、他の者達には特に苦戦することもない。
他の賞金稼ぎ7名:メタメタにやられる。
春日歩:傍観者。
ネルフ側の対応:後にスティンガーの発案を参考にして、シンジを生け捕りにしたという芝居を打ち、京都へ潜入する。
・・・てな感じはどうかと思うのですが。
まあ、これはあくまで私が考えていた構想ですけどね。
おはすっぱ
「エヴァ・フェット様、A級大使殿がお呼びです。特別旅客層へおいで下さい」
前髪で左目を隠したミゾロギとかいうサルダウカー士官がヘルメットごしに俺に耳打ちした。
「わかった。すぐ行く」
新しく駐日A級大使に就任したクローリー・ヒナは昨日のほとんど皮膚の露出のない服装からガラッと変わって、今日は黒いボディコンミニスカのスーツを着ている。
紫色のブラウスの胸元が肌蹴ていて、スカートの丈が短いので、深く座って脚を組むと下着が見えそうだ。
「ヘルメットを脱いでそこへ座りなさい。貴方もワイン、お飲みになる?」
「いえ、ワインは遠慮します。酔っ払ってしまうと、もしもの時に対応できなくなるかも知れませんので。紅茶でも頂ければ・・・」
「なかなか見上げたものね。ヒナ、感心。メンチさん、エヴァ・フェットさんに紅茶を差し上げて」
と、言いながら、ヒナ大使はチーズをつまみ、ワイングラスを傾けた。
「ワインとチーズはわたくしの健康と美容の秘訣でね。ヒナ、堪能」
40過ぎくらいだが、プロポーションが良く、俺の前で組んでいる光沢のあるブライトタイツの密着した両脚は絶妙な脚線美を描いている。
ワイングラスを持っている手は白魚のように美しく、恐らくは俺と同じで、生まれてからろくに台所仕事などしたこともないクチなのだろう。
「貴方はフウイ前大使に特別な感情を抱いておられていたのかしら?」
「いえ、私はただ単に護衛として雇われていただけです。特別な感情など抱いてはいません」
しかし、そう言ってしまうと嘘になる。その後、俺はすぐに訂正した。
「いや、そうでもないな・・・あの方は先輩というかお姉さんというか、そんなような感じのする人だったから・・・」
「先輩、ねえ・・・それでは、わたくしは貴方から見てどう感じるかしら?」
俺は感じたままを正直に言った。
「そうですね、貴方も広い意味で先輩っていう感じですね」
もちろんフウイ・ノ・レイ様とは別の意味で、である。
それにお姉さんというよりはオバサンという感じだ。
アオイにオバサンと呼ばれていた俺にそう言われたのでは目も当てられん。
「貴方は以前、綾波教団から依頼を受けて惣流・アスカ・ラングレーとやらを誘拐したことがあるそうね?」
「はい、教団の次席司教から依頼を受けまして。ええと・・・あれは第弐次席だったかな? いや、第六次席だったっけ・・・?」
あの時分には綾波教団には次席司教が何人もいたので、俺にあの仕事を依頼したのが誰だったのか、自分でもよくわからない。
「それじゃあ、京都の大神殿には以前にも行かれたことがおありなの?」
「いえ、あの頃は関東の芦ノ湖のあたりに教団本部が設けられておりましたので。京都の大神殿へ行くのは私も今回が初めてなのです」
クローリー・ヒナは俺に水先案内人的な役目も期待していたようだが、少しばかりあてがはずれて残念そうな表情を見せた。
「ほれ、マチ公。お前の紅茶だ。飲め!」
俺と同じく随行している料理人(と、言うよりもむしろウェイトレス役)のメンチが荒々しく俺の前にティーカップを置いた。
紅茶の水滴が跳ね上がり、俺の顔に降りかかる。
「メンチさん! 下品な言動はやめなさい! ヒナ、不愉快」
「申し訳ございません、ヒナ大使様・・・」
普段から態度の大きいメンチだが、上には上がいるもので、ヒナに一喝されただけで萎縮してしまった。
「フウイ前大使はネルフやトライデントと馴れ合っていた一方で、積極的な関与を避けていたきらいがあるわね。でも、わたくしは積極的に対応するわよ」
「しかし、ヒナ大使様・・・私は政略的なことはわかりませんが、現状況では今さらになって軍事協力支援条約を結ぶことが果たして有効かどうか・・・」
実際問題、今回の条約締結に何ほどの意味があるのかは定かではない。
「ギーガー様や伯父上殿は何と申されているのですか?」
気になるのはそれだ。教団がゼーレの人類補完計画を再び発動させようと狙っているのであれば、本国の指導者達は一体どう対応するのか・・・。
「我がトライラックスの目的はサードインパクト後のこの荒廃し、離散した世界に勢力を広げ、いずれは世界を征服することよ。ビビ・フェットさん」
「あ、あの・・・私はビビではありません。エヴァ・フェットです」
「あ、そうだったわね。ごめんなさい。ヒナ、反省」
口先ではそんなふうに言ってはいるが、内心では俺を馬鹿にしているようにも思える。
「今回の条約締結も所詮はその途中経過でしかないし、ネルフも教団もそのために利用価値のある存在でしかないわけよ。おわかり?」
「私は政治にも権力にもあまり関心がないので、そのような難しいことは・・・」
「もっとわかりやすく申し上げれば、うまいことを言ってネルフも教団も利用してしまおうと言うことよ。どちらが倒れようが、それは重要じゃない。最後に笑うのは私達」
「は・・・なるほど・・・」そう言われると、妙に説得力があるような気がする。
俺は紅茶をひと口、口に含んだ。にがい・・・砂糖を入れるのを忘れた。
「わたくしは目的を達成するためには何だってするわ! そう・・・この国を手に入れるためになら、ネルフや教団の指導者達に身体を売ってもいい覚悟よ!」
クローリー・ヒナがそう言った時、咄嗟には俺はその意味がわからなかった。あまりにも俺はその方面に疎い人間だったからだ。
「身体を売ってもいい覚悟って・・・?」口に出して言ってから、俺はヒナの言っている意味に気がついた。
「わたくしは今までそうやって欲しい物は何でも手に入れてきたのよ。数え切れないほどの男達をわたくしの前にひざまづかせ、女でありながら軍人としても出世してきたわ。そして、今度は大使にも・・・」
「それは見上げたものですな、ヒナ大使様。私などはただ他人から頼まれた仕事をしてあぶく銭を稼ぐだけのチンケな男なので、住んでいる世界もスケールも違いますよ」
「男・・・?」ヒナは少しばかり困惑した表情を浮かべたが、すぐに気を取り直して続けた。
「いえ、貴方も欲しい物を自分の力で手に入れてきたという点では見上げたものよ。わたくしは貴方のような人材を高く評価するわ。どう? わたくしと手を組んで、この国を手に入れようとは思わない?」
「おたわむれを・・・私は世界征服にも政治権力にも興味はありません。ただ他人様のお役に立てて、ほどほどに贅沢な生活ができれば、それが私の人生の幸せでございます」
412 :
大阪:03/02/07 04:59 ID:???
何やて? ほなら、あの人らは碇シンジ君を狙っとる賞金稼ぎやいうんか?
そやったら大変や。すぐに知らせに行かな。
あれがオーバー・ザ・レインボーへ行く連絡便や。あれに乗って行こう。
あれ? あそこで電話しとるオニイチャン、どっかで見たことあるで。
この間の結婚式の時、裸で走ってランチマスターの人に浣腸されとったオカマの人ちゃうんか?
そないなこと言うてられへん。急がな。
あ、モーターボートがもう一台来よった。
うわ、怖い顔したオッサンが乗っとるわ。あれも賞金稼ぎか?
あのオッサンも碇シンジが賞金稼ぎに狙われとるって言うとるで。
ほな、あのオッサンは顔は悪人面やけど味方か。
ん? 何や変なロボットみたいなのがおるで。何や、これは?
新しく入ったお掃除用ロボット? へえ〜、ええな。こんなん、私も欲しいわ。
そないなこと言うてる場合とちゃうって。
何やて? わざと碇シンジ君を人目につく所におらせといて、侵入者をおびき出すやて?
あ、ホンマや。侵入者達が碇君に襲い掛かって来よった。
ネルフの人達や怖い顔のオッサンやオカマのオニイチャンも飛びかかりよったで。
うわ、大乱闘や。まるでプロレスみたいや。
碇君、無事で良かったな。ん? その首の後ろに刺さってる針みたいなん、何や?
フラフラするやて? あ、碇君、倒れてしもうた。
と、思たら、椎名ゆやさんが突然、ふところからピストル出して撃ちよったで。
さっきのお掃除ロボットも何やフラフラしとったか思たら、倒れてしもうた。
一体何があったんや?
トライラックス担当です。
どうも碇シンジ賞金首イベントは不評だったようで、
レスがついて来ないため、
大雑把な所では一応のケリをつけてしまいました。
と、言っても、あくまで大雑把な所で、ですが。
私は戦闘シーンの描写にどうも迫力がないので。
戦闘シーンの細かい描写は他の参加者の方々にお任せします。
この後、フウイ大使の解任と後任のヒナ大使が教団との
軍事協力支援条約を締結したことを知ったシンジが
フウイ大使に会って本国に抗議する意思を伝えるわけです。
私としてはその一方で、ネルフ側がカヲルかトウジを
偽シンジに仕立て上げて、芝居を打ち、京都へ探りを
入れるという展開を意図していたのですが・・・。
面倒くさかったら無視して下さい。
>>413の続き
どうも構想が広がり過ぎて収拾がつきづらい感があるので、
私がカキコできなくなったりした場合のことを考えて、
こちら側の構想について少しばかりネタバラシをします。
これまでは人が死ぬ場面を描くのはなるべく避けていましたが、
トライラックス本国編と京都最終決戦編ではかなり死者を出す予定です。
登場人物達がどうなるかに関しては、今の所の構想では
エヴァ・フェット⇒京都最終決戦でキール議長と相討ちになって死亡・・・
と思いきや、後にサカキとアオイの結婚式の席にひょっこり現われる。
クローリー・ヒナ⇒教団と結託して永遠の命と若さを手に入れようとするが、
真っ先にフォースに取り込まれ、消滅。
スモーカー大佐、スティンガー⇒教団に味方をするよう命令されるが、離反して
エヴァ・フェットに加勢。教団EVAにやられる。
トライラックス艦隊⇒教団側が放った未知のパワーで沈没。
生存者はネルフ側に救助される。
春虎念会長⇒実は委員会の一人で別働隊として物資調達を担当していた。
ネルフ側の攻撃で敗走。
ピーター、羅蛮⇒トライデント兵士、もしくはランドマスター隊に倒される。
IG-88シリーズ⇒一度倒されてから、人間に奉仕するロボットに生まれ変わる。
>>414の続き
ノヴァ⇒本人は自覚していないが、委員会からある使命を帯びていて、
トライラックス本国でそれを実行した後、自殺する。
シヴァ⇒ダブリス君とツープラトンで教団EVAを撃破。
アクサと合体してパワーアップという手もありかも?
バーベム卿⇒キール達がひそかにトライラックス本国に
送り込んだ刺客により、裏切り者として暗殺される。
トライラックス評議会⇒トライラックス本国でテロ事件が発生したため、
ほとんどの者が死亡、もしくは再起不能になる。
ギーガー⇒ネルフと和解、自らK-1ゲリオンを操縦して
シンジに加勢するが、教団主席に倒される。
教祖、ガーゴイル、ネモ船長⇒トライラックスを経由してアフリカへ渡り、
タルテソス王国を再建する。
春日歩⇒相変わらず傍観者。
・・・こんな感じかな。
一番困るのはフウイ・ノ・レイをどうするかということ。
・トライラックス本国の新たな指導者になる。
・神聖綾波教団の新たな指導者になる。
・綾波が聖母にやられそうになった時、合体してパワーアップする。
・碇ユイさんの発言に従い、生身の身体に戻る。
他に何かいいアイデアがあったら提案して下さい。
虫の羽音のようなものがずっと聞こえている。うるさい。
ぐちゃぐちゃと粘着質な音もそばでしてる。ああ、頭がいたい。からだがうまく動かない。
わたしは、わたしは、誰だっけ。目がよく見えない。視界がぼやけている。目をこすろうとして、無駄だと知った。
髪が邪魔。両手で適当にかきあげると粘ついた感触がまとわりつく。
束ねるものがないことより、手を後ろにやる動作だけで億劫になった。薄い胸元に痣が見えた。急に痛みだした。
視界を確保したわたしは、わたし以外の動く気配を探った。
せまい部屋。くしゃくしゃになった紙屑や線で区切られたような紙が散乱している。
その中に埋もれるように横たわる何か。
それを見た途端、わたしの身体か心かの芯のほうが熱を取り戻す。
狭い部屋。せわしない吐息が、まるで餌をねだる小犬のよう。
狭い部屋。フローリングに散乱する紙屑や線で区切られた紙の束。
紙屑に埋もれるようにして、それは居た。
髪は乱れ、インクかなにかをぶちまけられたようにくすみ汚れていた。乾いた汚れが肌に貼り付いていた。
瞳は中空をぼんやりとながめ、あまり動かない。目元には、涙で汚れの洗い流された跡があった。
ぱたぱたと雫の落ちる音が聞こえる。
ことりと床に何かが落ちた。
ペン。
ペン立ては何処?
…ここから落ちた。けど、おしりはペン立てじゃないのに。
さしあたって他に見当たらないので、拾い上げて戻しておく。
どこかとおくで悲鳴があがった。
でもうれしそう。
418 :
フウイ・ノ・レイ:03/02/07 22:45 ID:uc7qqo/I
わたしはずっと音を出していたモノを見た。
お○んこに、…これは、そう…バイブ
ずっとこれがかき回していたみたい
めまいがする。
紙屑に埋もれた目の前のそれは、しばらくがくがく震えて、その後
お○んこの上あたりを両手でさすっていたのが見えた。
その直ぐ下の床に、ぽたぽた雫が小さな水たまりをつくっていた。
わたしの手がわたしのふとももに伸びて
てのひらのねばついたものがふとももにくっ付いたけれど
内股に水みたいなものが流れていたので
あまりかまわないことにした
しゃくりあげるような呼吸と媚びるような小犬の声音が部屋に充ちる。
脚がふるえてきて膝を付いて そのとき、
ずっと続いていたぐじゅぐじゅした音とそばのそれの両手の動きが
一瞬とまって
鼻に掛かったような悲鳴といっしょに
何か温かいものがへばりついた。
胸に、二の腕に、おなかに、からだじゅうにばらまかれたそれのべとべと。
わたしのてのひらや髪に付いたのとおなじ手触り。
そして、おなじ匂いがした。ふと気付く
――足許の、濡れた双眸がたしかに、わたしを見ていた。
シンジ達が戻ってきてから今日で三日目。綾波教との決戦も近いってえのに、やっかいな事になってしまった。
事の起こりは、シンジ達が式に出かけたのとほぼ同時期にシンジに賞金がかけられた事だ。
賞金をかけたのは春虎念興業。加持さんの説明では綾波教に物資を供給したり、影仕事の下請けをしたりして
稼いでいる企業らしい。
賞金は三十億円。うさん臭いにもほどがある。しかし、それにノせられる奴がいない訳は無いので、事は面倒
になる。事実、昨日街に出たシンジは五十人ほどの賞金稼ぎに襲われている。こんな事で警戒を強めなきゃな
らんとは、いい迷惑だ。(この日は実際に集まった賞金稼ぎの規模を試すためにあえてシンジに賞金首の事を話
さず外に出したらしい。まあ、賞金稼ぎなんぞにどうこうできる奴じゃ無いからなんだが……)
そして、さっきシンジから聞いた話だと、スティンガー(例のエヴァ・フェットの関係者らしい)から話があっ
て、シンジを狙って賞金稼ぎ達がこの艦に忍びこんでるんだと。
この件を話しあった所、こんな事に余計な時間を裂くのもなんなので、さっさと片をつけようという事になっ
た。その方法は、シンジ自身を囮にして一網打尽にしようと言う物。極端な話、シンジ自身は戦闘せずにやら
れたふりをしていても問題無い。
そこへ綾波がやってきた。艦内に忍びこんだ怪しいロボットを補捉し、サーチして解析したらしい。
さて、それじゃ狩りと行くか。あまりナめたマネされるのを放置してもいれらないしな。
そんな事をやってると、不審なモーターボートが近よってきた。それから降り立ったのはえらくいかつ
い大男だ。渚が言うに、あれはトライラックスの軍人で、スモーカーとか言う奴らしい。そして、賞金
稼ぎの目につきやすいよう、連絡便の出入口の近くに移動していたシンジに近寄って来る。そして、な
にやら話しかけている。(シンジが狙われてる事を伝えたらしいが、こんな所でそれを喋ったせいで、予
定外の乱闘になってしまったのだ。)
その直後、シンジに襲いかかる連中が出てきた。えーい! まだ早いってのに! 仕方が無い! 取り押さえるぞ!
「全員武器を捨てろ!」
銃器で囲んで脅しをかけるが、案の定、一般人がいるのをいい事に止まらねえ奴が多い。まあ、今回渚が
監視してくれているからマシと言えばマシだが。
かくして、俺達や例のスティンガーやらスモーカー等シンジに加勢する組がシンジに襲いかかる連中を
捕縛にかかる。連中の逃げ道や、一般人等への巻き添えは渚がATフィールドで阻止する。エヴァ能力者
がいるだけで馬鹿みたいに事が簡単にすむな。
すると、いきなりシンジが倒れた。見ると、例のロボットだ。こいつの始末はエヴァ組にまかせた方が
いいな。すると、これまで戦闘に参加していなかった女が拳銃でそのロボットを撃ち、停止させる。や
るじゃないか。さらに、別の一台が現れたが、赤い壁に両断される。見ると、鈴原が拳をかまえていた。渚が鈴原に言う。
「うん、そんな感じだね。これを覚えておけば戦闘はかなりやりやすくなるよ」
そして、更に銃声が二発聞こえ、もう二台ロボットが動きを止める。零号機に変身した綾波が狙撃した
のだ。そして、俺はシンジに話しかけた。
「おーい、もういいぞ」
すると、シンジはケロリと起きあがる。麻酔弾を使ったようだが、エヴァ能力者には体質的に通じない。
打ちあわせ通り、やられたふりをしていたのだ。
さて……とりあえず一般人を含め、全員身柄を拘そくしなきゃな。このままじゃ訳がわからん。ああ、面倒くさい……。
………ネタ切れた(苦笑)
漏れ一人だけ先の時間に移行してしまったので、追いつかれるまでやり辛いとか思い。
構成を多少失敗したと、ちと反省。
さて。
>トライラックスさん、????さん。
「過激」なネタ(しか思いつかなかった…)を少し練れたので、
>>420、もしくはハルコネンに直接絡みたいのですが。。。OKでしょうか?
OTRの場合、シンジに対し、少しだけ「きっかけ」が与えられるかもしれません。
ハルコネンの場合、
>>414のシナリオを崩す可能性大です。
いずれにせよ、ネタ自体の意味的には「(どちらかの勢力への)お披露目」という感があります。
また、トライラックスさん、
>>415の「体」ですが、ウチの方にはまだありますよ(笑)
契約自体はフウイ大使御自身の意志で破棄されましたが、ブツはまだ健在です。
>黒メガネさん
気にしてませんので(きっぱりと)
ネタの展開に時間がかかるのは承知の上です。何卒宜しゅう。
今夜はこれまで。
その旅客機は京都郊外にもうけられた発着場へと降り立った。着陸した機体からは黒いボディコンミニ
スカのスーツを着た女やその護衛と思われる者達が出てくる。彼等がタラップの下方を見下ろすと、そ
こには一台のリムジンが見えた。その側には白いローブを着た人物がいて、彼等が下りて来ると、うや
うやしくお辞儀をした。
「トライラックスA級大使、クローリー・ヒナ・バーベム様ですね。初めまして。僕は神聖綾波教団九
大司教第参位の地位にある者で、主席司教の命であなたの送迎をまかされています」
そう言うと、彼はクローリー・ヒナとエヴァ・フェットにリムジンに乗る様に伝え、残りの同行者には
別の車に乗る様に指示した。
第参位司教の指示に彼等が従い車が走り出す。発着場のあった場所の近くには瓦礫が多い。
「この京都はセカンド・インパクトの被害が少なかった事もあって、飛行場を作りにくいんですよ。今
回の場合は少し前にテロの行われた場所を利用しているのでまだ便利がいいですけどね」
第参はクローリー・ヒナの質問にあわせて土地事情を語る。
「まあ、テロの犯人達もある意味かわいそうな人々ですよ。今の世界への不満からあちこちで混乱を起
こす事を生きがいにして、世界のあちこちで何も知らない人々に迷惑をかける事以外考えられなくなっ
てるんですから。まあ、そんな人々がいるから僕達が補完してあげなきゃいけないんですけどね」
そして、彼は市街を見ながら、話しかけた。
「ところで、どうしてこの地に大神殿が建立されたと思います? ……この地はね、千年以上前に当時の
支配者が怨霊に対するために造りあげ、そのための仕掛けが数多く仕掛けられた呪術都市なんですよ。
そして、数多くの怨霊が封じられ、その怨念すら違う怨念に対するために利用した。その結果として、
この地には数えきれない怨念がたまっています。……支配者が実権を失い、この地を去った後もね。だか
らこそ、この地には人口進化研究所が作られ、そのシステムも参考にされていました。そして、不完全な
サード・インパクトによってその怨霊達は目覚め、あろう事か、世界中の怨霊達がこの地の底へ集って
います。……だからこの地に大神殿が建立し、鎮める必要があったのですよ。」
そこまで話して、彼は外を見る。
「さて、その大神殿につきました。……この大神殿のある場所もかつての支配者の住居だったんですよ。
……主席がお侍ちです。こちらへ」
そして彼等は車を降り、神殿へと入った。途中、第参はエヴァ・フェットに話しかける。
「そうそう、君に主席から伝言があったよ。『八ツ橋は美味かったか?』だってさ。」
第参は言葉を続ける。
「僕達にかくれてコソコソ動いても無駄だよ。特にこの地じゃね……」
424 :
423:03/02/08 08:32 ID:???
????です。どちらの場面もまた半端です。
○Eさん
私自身としましてはどちらでもOKです。ちなみにOTRの場面で変身しているのはレイだけです。
○トライラックス担当さん
そんな訳でOTRはとりあえず鎮圧、京都は大神殿至着までです。条約の調印のための会談にはエヴァ・
フェットのみ同行を許可されます。そして、主席は条約調印の打ちあわせの後、クローリー・ヒナに一
人で別室に来るよう指示して来ます。
今後の事ですけど、委員会は京都戦では巨大エヴァ戦に出て来ると思います。それと、フウイ・ノ・レイ
2号の正体を考えておいていただけるとうれしいかも……。
それと、春虎念会長=委員会だとシンジへの賞金の件が変だと思う気が……。
425 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/02/08 13:52 ID:vsyUkzUG
このスレってどうして、SSの後すぐに筆者が速攻でイイワケするのだろう…。
IG-88Y“IG-88YヨリIG-88Zニ交信。
小型探査機IG-1001ガたーげっとニ
麻酔針ヲ撃チ込ムコトニ成功スルモ、
銃撃ヲ受ケ、破壊サレル。
コレヨリ私ハIG-1002、IG-1003トトモニ
たーげっとヲ連レ出シ、逃走スル”
IG-88Z“ヨシ、良クヤッタ。
タダシ、クレグレモ油断スルナ。
艦内ニハ他ニモEVA能力者ガイル”
IG-88Y“了解。
ムッ? ATふぃーるど反応ヲ感知。
コイツハ鈴原とう・・・”
IG-88Z“IG-88Y,応答セヨ。IG-88Y、応答セヨ・・・”
IG-88Z“IG-88ZヨリIG-88W、及ビIG-88Xに緊急交信。
おーばー・ざ・れいんぼーニ潜入シタIG-88Yガ
小型探査機3機モロトモ破壊サレタ。
EVA能力者ハ侮レヌ。
とらいらっくすが対ATふぃーるど仕様兵器ヲ
開発シタトイウ情報ガ入ッタノデ、
私ハコレヨリとらいらっくすニ潜入スル。
引キ続キIG-88Wハ神聖綾波教団大神殿ヲ、
IG-88Xハ日本工業共同体ヲ監視セヨ。
クレグレモ言ッテオクガ、私ガ戻ルマデ
IG-88Yノ仇ヲ討トウナドトハ考えエルナ”
IG-88W、IG-88X“了解”
427 :
大阪:03/02/08 17:28 ID:???
椎名ゆやさんがピストルでお掃除ロボットを撃ち落したで。
そしたら、今度はもっと大きくて細長いお掃除ロボットが現われよった。
そうか、さっきの小さいロボットはこいつが操っとったんやな。
うわ、突然、赤い半透明の壁みたいなものが現われて、ロボットがすっ飛んでバラバラになってしもうた。
他に小さいお掃除ロボットが2台現われよったけど、こいつらはもう親分がおらんからフラフラしとる。
あ、青い鎧を着た人が鉄砲で2台とも撃ち落してしもうた。
他の7人もみんな捕まったようやな。
倒れとった碇シンジ君も起き上がった。
敵を油断させるためにやられたふりをしとったんか。
いかついオッサンがオカマのオニイチャンをどやしとるで。
そや、この人は京都から来た椎名ゆやさん。
京都は今、大変なことになっとるんやそうや。
椎名ゆやさんは賞金稼ぎになりすましてようやく京都から抜け出して来たんやて。
そやから、ネルフの人達に京都の現状を伝えて、助けを求めに来たんや。
「トライラックスA級大使クローリー・ヒナ・バーベム様ですね。初めまして」
教団側から指定された発着場へ降り立った俺達の一行を出迎えたのは見覚えのある白いローブをまとった人物であった。
ただし、こいつが俺に惣流・アスカ・ラングレー誘拐拉致を依頼した奴か、あるいはホテルのバスルームで鏡の中に現われた奴と同一人物かどうかはわからない。
「僕は神聖綾波教団九大司教第参位の地位にある者で、主席の命によりあなたの送迎をまかされています」
「そう・・・お迎えありがとう。わたくしが新しく日本に派遣されたクローリー・ヒナ・バーベム。よろしくね」
と、言いながら、ヒナ大使は右手を差し伸べる。そう、生まれてから台所仕事などろくにしたことのない白魚のような美しい手で。
第参位とやらはその動作の意味がわからなかったらしく反応がない。
「握手を受けて下さるかしら?」
「は? は、はい・・・」
第参位はようやく反応を示したが、その動きはもたついている。
ヒナはその第参位の右手を自分から迎えるように握った。
第参位の頬が紅潮している。
俺も女の姿をしているので、男を手懐ける時に同じような手を使うこともあるが、さすがにここまでは様になってはいないだろう。
「とにかく・・・お車を用意しております。ヒナ大使様とエヴァ・フェット様はこちらのリムジンにお乗り下さい。他の皆様方は別のお車に御乗車願います」
俺達がリムジン車に乗り込むと、第参位は発着場の周囲はテロ行為で破壊されていることやら、京都の歴史やらをクドクドと語り始めた。
クローリー・ヒナは主に受け身で第参位の話を聞きながら相づちを打っている。
俺ごときには計り知れぬ外交政略上の、いや、対人関係上の高度なテクニックらしい。
そして、リムジン車は教団の現在の本拠地である大神殿に着いた。
429 :
△▽明日香▽△:03/02/09 01:50 ID:Y/hcNG9t
なにこのスレ?
こんなので 私の行動を決めようなんて 百年 はやいわ。
それに私 こういう長文苦手なんだけど...どうにかしてくれる?
430 :
大阪:03/02/09 02:10 ID:???
椎名ゆやさんがネルフの人達と話しとる。
そうや、私も前に関東へ行った時、ネルフの人達に同じような話をしとったんやな。
そやけど、海上都市大阪よりも今の京都の方がほっぽどひどい状態なんやろな。
椎名ゆやさんは賞金稼ぎになりすましてうまいこと抜け出して来たけど、京都に残っとる人達はどないしとるんやろ?
あ、今度はこわい顔したストーカーとかいうオッサンが碇シンジ君に話し掛けとるで。
「たいした怪我もなくて何よりだったが、あんまり先輩を心配させるんじゃねえよ」
センパイがシンパイ? 何や、それは駄洒落か?
「先輩って誰のことだよ?」
「だから・・・フウイ・ノ・レイ大使様のことよ。おめえ、昔、あの人の後輩だったんだろ? あ、今は解任されちまったから前大使か」
「僕が大使様の後輩? 何のことだ? なあ、あんたもエヴァ・フェットも時々変なことを言うな」
「俺にゃあ詳しいことなんかわからねえ。当事者であるおめえがよ〜く思い出すこったな」
「それよりあんた、さっき解任って言ったけど、どういうことだよ? フウイ大使様はクビになったの?」
「まあ、クビと言やあ、クビってことだな。別の担当者に代わったんだ」
「どうして?」
「どうしてって、そんなことそれこそ俺みたいな下っ端にわかるわきゃねえだろ。本国のエライさん達が決めたこった。新しい大使は今頃、京都へ行ってるぜ。綾波教団と軍事協力支援条約とやらを結びにな。全く気に入らねえ・・・」
「な、何だって!? 今、何て言った? 教団と何条約だって!?」
「あ、しまった。口がすべっちまった」
ストーカーおじさんが口がすべってそないなことを言うたもんやから、ネルフの人達は大騒ぎになってしもうた。
大神殿内の廊下を小さなロボットが動き回っている。清掃用ロボットらしい。
「そうそう、君に主席から伝言があったよ」途中で第参位がヘルメットごしに俺に耳打ちした。「『八ツ橋は美味しかったか?』だってさ」
「八ツ橋? 何のことだ?」俺は思い出す。「ああ、生八ツ橋・・・『おたべ』のことか。うん、美味かったよ」
「それは良かった。でも、僕達にかくれてコソコソ動いても無駄だよ。特にこの地ではね・・・」
「今度は教団のオゴリで200箱くらいお土産に頂きてえもんだな。スモーカー大佐やピエット提督も喜ぶだろうによ」
俺達は大広間のような所へ案内され、クローリー・ヒナ大使は立派なソファーにふわりと腰をおろしてまたも脚を組んだ。
第参位は目のやり場に困っている。
ところが、別の扉が開いて、円筒形の頭をした細長いロボットが現われた時、俺はヘルメットの中で顔をひきつらせた。
あいつは確かIG-88シリーズの殺人ロボット・・・! なぜこんな危険な奴がここに!?
俺は銃を構えたが、意外にもそいつが手に持っていたのは武器類ではなく大きな漆塗りのお盆であった。
「ヨクゾオ越シ下サイマシタ、オ客様ノ皆サン。粗茶デゴザイマス。オ飲ミ下サイマセ。ゴユックリドウゾ」
「なかなか面白い趣向ですわね。ロボットのウェイターにおもてなしを頂けるなんて。主席司教殿のご趣味かしら?」
「そいつはIG-88Wと言って、家事手伝いロボットとして雇っているのですよ。まあ、戦闘力も高いので、いざと言う時にはガードマンとしても使えますがね」
IG-88Wが広間を出て行ったのと入れ違いに、教団の上位信者らしい男が入って来て、第参位に何やら耳打ちした。
「うむ・・・それではヒナ大使様、主席司教が別の応接室にてお待ちかねです。ただし、調印に際して大使に同行する随行の方はお一人に願いたいと主席が申しております」
「それでは僕ちゃんが同行します」
例の前髪で左目を隠したミゾロギとかいうサルダウカー士官が名乗りを挙げたが、ヒナはそれを遮った。
「ミゾロギ少尉、お前はさがっていなさい。エヴァ・フェットに同行してもらいます。エヴァ・フェットさん、構いませんよね?」
「は・・・はい、ヒナ大使様。お望みとあらば、命令のままに」
IG-88W“IG-88WヨリIG-88Zへ交信。
とらいらっくすノ使節団ガ教団大神殿ニ到着。
団長ハ新シク駐日大使トシテ派遣サレタくろーりー・ひな・ばーべむ、
随行員ノ中ニハえば・ふぇっとモイル。
くろーりー・ひなトえば・ふぇっとノ2名ノミ、別室ニ案内サレタ。
コレヨリ軍事協力支援条約ノ正式調印ラシイ”
IG-88X“IG-88XヨリIG-88Zへ交信。
日本重工業共同体デハ便利屋すずきガ武器商人ノ協力ニヨリ、
秘密兵器ノ改造ヲ行ッテイル。
コチラノ動静モ侮レナイモノト思ワレル”
IG-88Z“コチラ、IG-88Z。
現在、IG-2000デとらいらっくす本国へふらいと中。
日本国内ノイズレノ勢力ノ動静モ侮レヌ。
我々モイズレノ味方ヲスルカ検討セネバナラヌナ。
引キ続キ、ソレゾレノ動静ヲ監視セヨ”
IG-88W、IG-88X“了解”
トライラックス担当ですが、
>????他さん、
ごめんなさい。私の説明不足でした。
オーバー・ザ・レインボーに潜入していたのはIG-88Y一台のみで、
IG-88Wは京都に、IG-88Xは旧東京の日重工にそれぞれ潜入しています。
いくらこいつらでもそんなに早く移動して艦内に潜入するなんて無理です。
と、言うわけで、退治されたのはIG-88Yと小型探査機3台ということにしました。
ちなみにトウジにATフィールドで倒されたのがIG-88Yです。
そして、IG-88Yが倒されたことを知った親分格のIG-88Zは対ATフィールド仕様の
ラスガンを手に入れるために愛機のIG-2000でトライラックスへ向かっています。
IG-88Wが教団の大神殿に、IG-88Zがトライラックス本国に配置されることにより、
>>414,
>>415で触れた構想の伏線になっています。
ただし、教団側はもしもの時のことを考えて、あらかじめもう一人、
トライラックス本国内に刺客を送り込んでいるという構想です。
春虎念会長が委員会の一人というのはやっぱマズイですかね。
フウイ・ノ・レイ2号って一体どういう人間だったんでしょうか?
以前、「かなり不幸な境遇にあったらしい」という記述があったような・・・。
あと、クローリー・ヒナ大使は
>>411での彼女自身の発言にもありますが、
目的のためなら自分の身体さえも売ってしまうような淫売女であり、
自分以外の他人は全て自分にとって利用されるべき存在でしかありません。
ちなみにフウイ・ノ・レイはアスカとリツコの特徴を兼ね備えているこの女を
嫌っていますが、エヴァ・フェットは逆に畏敬の念を抱いていたりします。
>>433の続き
>E計画提唱者さん
春虎念興業関連ではE計画側の関与も期待していたのです。
E計画側の人間も賞金稼ぎに変装して、様子を探りに行っていたとか。
>>414,
>>415の構想はあくまで現時点でのものです。
これから先の展開に応じて微妙に修正されて行くことも予想されます。
あと、フウイ・ノ・レイをどうするかですが、マジで困っています。
トライラックス本国の方はフウイ・ノ・レイ2号に任せるという手もありですが、
彼女が生身の身体に戻ったら、性格の微妙に違う綾波が2人いることになり、
シンジはさぞかし困惑してしまうことでしょう。
おまけにフウイ・ノ・レイはたぶんアスカとも派手にケンカしてしまうかも。
IG-88Z“コチラ、IG-88Z。
※緊急事態※
気付カレタ。機密保持ノ為即時自爆セヨ
※緊急事態※”
IG-88W、IG-88X“了解”
取り急ぎ。
>トライラックスさん
「過激」と「崩す」の意味が余り通っていないようなので、補足。
もし関わった場合、『E』側が接触するのは「一回のみ」です。
これをやってしまうと、ネルフ側も教団側も一般の方もハルコネン「興業」とは接触が出来なくなります。
この効果は、教団側のライフラインの一つを断つ事に他なりません。
それでも良ければこちらに関わります。
23時までにOKレスがなければ、????さんに確認を取っているOTR側で動きます。
動かすのが一つなので、どちらか一つの場所でしか動けんのですよ。
フウイ2号は前スレ6>397にて深い暗示がかけられてなりきらされている事と、
前スレ7>159にて甦らせない方がかえって幸せな、不幸な記憶の持ち主とあります。
当方といたしましては、ダミー施設にて彼女は死亡する予定でしたのでどんな性格かまでの設定は以下略。
437 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/02/09 20:33 ID:kelCzDWY
仕切りが電波だと、こうも無様なことになるのか(w
438 :
434:03/02/09 20:50 ID:???
トライラックス担当ですが、取り急ぎレスのみ。
>>435は私のカキコではありません。相手にしないで下さい。
>>436 春虎念興業関係はネルフ・トライデント側が京都へ潜入するに当たっての
経路として利用したかったので、それ自体を破壊されると困ります。
オーバー・ザ・レインボーの方への関与にして下さい。
フウイ・ノ・レイもフウイ・ノ・レイ2号もどうするかで困ってしまう。
やはり勘がいいな、と彼等は思った。
艦体を透けて視線が届いていたのを感じていたが、すでに行動に移した後だ。
「危ない!」
少女の叫びは艦内を巡ってサードの少年にまで届いただろう。
それを掻き消すように一本の槍が陸と艦を繋ぐ橋を打ち砕く。
激しく昇る水柱。
同時にそこで作業をしていた者、捕らえられて自由を失った者達も跳ね上げられる。
艦が大きく揺れ、岸側に再度波飛沫があがる。
状況に一番素早く反応したのは、フィフスだった。
フィフスは陸地に叩きつけられるはずだった奴等を、ATフィールドのクッションで救った。
命を狙ってきた奴等を救うとは、甘い。
スタン、トトトンと三人は着地をし、そのうちの一人が放った槍を回収する。
「何の用だい? まさか賞金目当てじゃないだろうね?」
一番前に出てきたのは、笑顔のフィフスだ。
少年には似合わない底冷えのするような眼をしている。
「それもいいかもな」
紅い鎧で全身を覆った一人が答える。
「いやぁ、一度生で見ておきたいと思ってね。救世主の顔を」
フィフスの後方の救世主が、三人を睨みつけている。
不意に紅い存在がかすかに、一瞬だけ揺らぐ。
「これがボスの言っていた証拠か………なるほどね」
紅いスーツに身を包み込んだ男が呟く。
「本当にそれだけの為にここに来たのか?」
僕は皆と違って甘くないよ、フィフスはそう言っていた。
「邪魔者の掃除してやろうと思ったんだが、それはお望みじゃなかったようだ。
悪い事をしたな」
反省も後悔も謝罪の気持ちも込められていない言葉。
鎧の男の前に、蝙蝠の翼を持った紅い悪魔が出る。
「悪い悪い、こいつは口が悪くてな。ちょっとした話をしに来たんだよ。
救世主は大層気分やらしいから、君が前に来てくれて良かった」
「………で?」
「まず一つ、ここで争う気は無い。それは了承してもらおう。
先の挨拶以上の事をこちらはしない、君達がしかけてくるまでね」
「……解った」
サードが何か言っていたようだが、フィフスはそれを任せろと言わんばかりに止めた。
「本題だが、こちらは先の大阪での戦争同様、君達と争う気はない。
援助をしようじゃないか」
「断ったら?」
フィフスの質問に紅い悪魔が笑った。
「冗談ならよしてくれ。断れないだろう?
断った所で、こっちはこっちのしたいようにするだけの事さ」
「僕一人じゃ決められないね。彼なら断るだろうけど」
サードの周りには、フォースとファーストも揃って何かを言っている。
気に止めるような事じゃない。
「それなら好きなだけ話すといい。綾波教は君達が動くまでは動かない。
話がまとまったら、何か信号弾のようなものでも空に打ち上げてくれ。
援助物資を京都へ出発する前の日に送ろう」
紅い鎧の男が紅い悪魔の言葉を補足する。
「信じるも信じないも、使うも使わないもお前達の勝手だ」
紅いスーツの一人が鋭く尖らせた腕で空間に人一人がすっぽり入る大きさの円を描く。
円の内側がはがれ落ちて、内側に吸い込まれるように見えた。
「伝えたい事はそれだけだ。これで失礼させてもらう」
紅いスーツの男が穴の中に消える。
「事前連絡も無しに突然押しかけてすまなかったね。良い返事を期待してるよ」
紅い悪魔が続いて穴をくぐる。
「じゃあな、自称正義の集団諸君」
最後の一人が入ると同時に、穴は割れるような音を立てて閉じた。
442 :
434:03/02/09 23:54 ID:???
>>438の訂正
「ネルフ・トライデント側が京都へ潜入するに当たって」
と書きましたが、必ずしもそうではないことに気付きました。
ネルフ・トライデント側にそのネタフリをしてはいましたが、
考えてみれば、京都決戦ではエヴァ・フェット達、トライラックス側陣営も
京都大神殿へ潜入するための経路が必要となります。
当初は京都の地下に古代人が掘ったトンネルが残っていた
とかいうことにしようかと思っていたのですが、
すでに????他さんがそれに似たようなネタフリを
しておられる(
>>395)ので、それは使えそうにありません。
と、言うわけで、ますます春虎念興業の物資輸送経路が必要となるわけです。
思わせぶりなネタフリをして申し訳ありません。
と言う事で少しだけ暴れました。
>????さん
場面の状況が上手く掴めなかったので、上記のようになりました。
シンジ君は艦内の橋のかかる(見える)所にいるという設定ですが、問題ありましたら一言かけて下さい。
援助受諾の際に届けるブツは、その時までのお楽しみで(笑)
役に立ちますが、考え様によっては非常に悪趣味な代物です。
>トライラックスさん
こうなりました。フウイ大使については何とも言えませんが、
2号は大統領にするとか過去スレで言われていたような。
で一つになった事が。
今の流れだと、シンジのトライラックス訪問は無理っぽな気がするんですけど…どうなんでしょう?
まぁ、私の勝手(
>>240)によりある程度の時間はありますから、行けなくは無いと思いますけど。
今夜はこれにて。
444 :
大阪:03/02/10 01:09 ID:???
うわあっ、何や、何や! 突然、船が揺れ出したで!
ああ〜っ、私は運動神経が鈍いからバランス崩して海にはまってしまいそうや。
危ない所やったけど、赤いクッションみたいなんが現われて助かったわ。
あ、あいつらは何者や? 赤い服を着た変な奴らが甲板の上に現われよったで。
一人は趣味の悪い赤いスーツ着とって、もう一人は赤い鎧着とって、もう一人は背中に赤い羽根が生えとる。
よっぽど赤が好きなんやろか? それにしても変な人らやな。一体何者や?
甲板の上で碇シンジ君とアオイの親分みたいな人と白髪頭の美男子の人と何やら話しとる。
会話の内容は訳がわからへん。「救世主」って何や? 碇シンジ君のことか?
そいつらは何や「物資を援助する」とか「その日が来たら信号を送れ」とか言うとったな。
それから、何もない空間に丸い穴が開いたか思たら、三人ともその穴の中へ入って行きよった。
一体何者やったんや、あいつらは? 自分達では味方みたいなこと言うとったけど、何や怪しい奴らやな。
ネルフの人達はまた大騒ぎになったで、今後どないするかって。
トライラックスが綾波教団と条約を結んだことには断固抗議するって言うとるわ。
IG-88W“IG-88WヨリIG-88Zヘ交信。
教団ノ主席司教ハとらいらっくすノA級大使ト
別室デ会談ヲシテイル。
小型探査機デ会話ヲ傍受シヨウカト思ッテイタラ、
教団ノ職員ガ私ニ話シ掛ケテ来タ。
委員会ノ老人達ガ私ニ用事ガアルト言ッテイルソウダ。
オカゲデ主席司教トA級大使ノ会話ハ傍受デキソウニハナイ”
IG-88Z“コチラ、IG-88Z。
とらいらっくすへ向カッテふらいと中ニ受信。
軍事協力支援条約ノ調印ヲスルコトハワカッテイルカラ、
別ニ取リ立テテ傍受スル必要モアルマイ。
ソレヨリモ、委員会ガ我々ニ用トイウノガ気ニナル。
スグニソノ用件ヲ聞イテ報告セヨ”
IG-88W“了解”
IG-88“IG-88WヨリIG-88Zヘ、委員会トノ会話内容ヲ送信。
委員会ハ今回ノとらいらっくすトノ条約締結ヲ信用シテイナイ。
とらいらっくす側ガ協力スルフリヲシテ
騙シテイル可能性ガアルカラダ。
ソコデ、我々ニ仕事ヲ依頼シテキタ。
とらいらっくす本国へ潜入シ、評議会ノ動静ヲ探レ。
モシモ奴ラガ自分達ヲ騙シテイルノデアレバ、暗殺セヨ。
たーげっとハぎーがー、ゆんぐはいむ、他ニ評議員7名。
ソシテ、えるんすと・ふぉん・ばーべむ卿。合ワセテ10名ダ”
IG-88Z“ふらいとノ最中ニ受信、了解シタ。
コレヨリとらいらっくす領内ニ潜入スル。
対ATふぃーるど仕様兵器ノのうはうヲ入手シタラ、
ソチラニモ送信スル。ソレマデ待機セヨ”
IG-88W“了解”
トライラックス担当です。
くどいようですが、
>>435の「謎の交信5」はニセモノのカキコ。
>>445が本物の「謎の交信5」です。
>>443 シンジは何とかしてトライラックス本国へ行かせます。
????他さんもそれとなくそのネタフリをしておられたし、
現在の流れではそれを入れないと、
トライラックス自体に整理がつかないし、
京都最終決戦にもスムーズにつなげることができないからです。
もちろん言うまでもなくIG-88シリーズの交信内容もそのための伏線です。
バーベムは暗殺されるが、ギーガーはシンジに助けられ、
そのおかげでトライラックスとの和解が成り立つとか、
そんなような展開にしようと思っています。
「こいつぁ・・・・まるでハリネズミのようだな!」
改造を受けたエスペランサは、チャフユニット二基、対艦ミサイル2発、対空ミサイル6発
対空ミサイル制御用支援コンピューターAWGー9改を搭載した化け物機と言うわけである
「とっつあん、何故作業を手伝ってくれたんだ。」
「上客に死なれてはワシも困るものでな。」
会話の後エスペランサのハッチを開きコックピットに乗り込んだ。
武器システムOK、操縦OK、自動操縦OK、
システムチェック終了後エスペランサは滑走路に移動し
無事離陸に成功すると京都に向かって行った。
応接室の扉が開き、二人の人物が入って来る。トライラックスのA級大使、クローリー・ヒナ・バーベム
とその護衛のエヴァ・フェットだ。ククク…何も知らずにノコノコとやってきやがったな。
「ようこそ。私が神聖綾波教団九大司教の主席司教です。この度は多忙のため大神殿を留守にしている
教祖の代理で条約の調印を担当させていただきます」
オレは立ちあがるとそう言い、二人に席を進めた。そしてエヴァ・フェットに声をかける。
「久しぶりだな、エヴァ・フェットよ。あれ以来なかなかうまくやっている様だな。お前は色々な事に
深く関っている身だからな。だから今回ここへの同席を許可した」
とは言え、今のコイツは以前のように都合よくは使えん。ここに同席させたのもお遊びに近いしな。さて、
まずは事務的な件から済ますか。
「なるほど。そのスモーウォーカーと言う新式のエヴァをまわしていただけるのですか。しかもパイロッ
トとしてセカンドクローン達が来てくれると言うのなら、こちらも彼女達を造ったかいがあると言うも
のです。彼女達がどう成長したか楽しみですな」
本当はどうしてるか知ってるけどな。……とりあえず、オレは目の前にいるメスブタに調子をあわせなが
ら話を進めた。そして、話はうまく進んだ。
「ネルフの者達はフォース・インパクトの悪用をたくらんでいます。彼等を叩いておかねば、我々のこれ
までの努力が無に還ります。そして、互いのためにこの条約があるのです」
そこへ追加のお茶を持って異形の給仕がやってきた。第三使徒サキエルだ。
「……こういう給仕も、またおもしろいでしょう。……さて、条約ですが、A級大使。結ぶにあたって、
あなたに一つの証をたてて頂きたいのです。そのためには一人で私に追いてきてもらわねばなりません。いかがでしょうか?」
オレはメスブタにそう問いかけた。
449 :
389:03/02/11 00:54 ID:???
・・・こんばんは。黒縁メガネ他です。
PCのモニターがイカレてしばらく何もできませんでした。
>????他さん
ネルフ側その後、どうします? とりあえず、今までかかって
>>441辺りまでの状況まとめ・補足的な奴を書きました。
結婚式から三日くらい、オフィシャル(?)には、何が/誰がどう動いたか、という感じです。
何かそちらでネタがあるようならやめておきますので、できたらご連絡を。
????他っす。ちょっと外に出てました。
>>449 モニターの件お気のどくに。まとめはぜひお願いいたします。
451 :
449:03/02/11 02:01 ID:???
>>450 了解。では例によってちと長いですが書き込ませて頂きます。
旧東京での結婚式から、早くも数日が経過した。
ネルフおよびトライデントにとっては、大阪会戦以来の過密な数日だったと
言えると思う。海上都市大阪でのこの半月余りが休暇に思えるほどの、動乱と混迷に
満ちた日々だった。しかもそのたった数日で、現在の日本を巡る情勢は
大きく変化してしまった。
始まりは、旧東京農業プラントに出向していたシンジ君たちの帰還である。
トライラックスの輸送機に同乗した彼らは、同じ日に旧東京を出発した
ランドマスター隊よりひと足先に、海上都市大阪正面港に停泊中の
オーヴァー・ザ・レインボーへと帰艦した。
彼らの報告は、我々に少なからぬ衝撃を与えた。
彼らが旧東京で得てきたものは、必要だった休息だけでなく、あまりにも重いモノだったのだ。
結婚式に姿を見せたという綾波教の聖母・もう一人の「綾波レイ」の、
ダミーコアたちや綾波レナ少尉、町奉行の元にいる綾波リナ、
フウイ・ノ・レイ大使ら「綾波レイ」に関わる者たちへの言葉、
そしてシンジ君の問いへの答え。
敵の中枢にいる人物の意思。情報としては一級だ。しかし、それは我々が決して相容れない
ということを、これまで以上にはっきりさせただけだった。
式場での態度から、今後こちらから何か呼びかけた場合聖母は応えるだろうし、こちらの
話にも司教たちよりは遥かに真剣に耳を傾けると予想できる。ダミーコアたちのことに
限ればだが、我々とわかり合うことだって不可能ではないかもしれない。
しかし、彼女がインパクト発動を止めることは絶対にあり得ない。
それが彼女の最優先目的であり、どんなに言葉を尽くしてもそれを曲げることはできないだろう。
聖母の動向を逐一見ていたこちらの綾波レイ、そして碇ユイ博士の結論が、それだった。
更に、農場での夜に彼らが見たという夢。
その内容を聞いて初めて、俺たちオーヴァー・ザ・レインボー残留組は、
その朝惣流博士に起きた異変の、本当の意味を知った。
シンジ君らチルドレンや元EVA能力者である碇ユイ博士、惣流博士、更に恐らくは
碇司令にとっては、こちらの方がよほど重大な意味を持つのかもしれない。
アスカちゃんの力は強すぎる。弐号機の力までが、惣流博士から引き上げられたなら
なおさらだ。しかも、晩餐会の時の彼女自身の言によれば、弐号機すら京都にある。
綾波教がそれを何に利用するのかは、現時点では一切不明である。
・・・いや、皆、恐らく予想はしているのだと思う。
誰も、口に出す勇気がないだけで。
ともかく、これだけでもネルフおよびトライデントが決戦を急ぐ理由としては充分だった。
そこに追い討ちをかけるように、その翌日、トライラックスが緊急声明を発表した。
大阪会戦終結後からそれまで、ネルフおよびトライデント、大阪湾に停泊する
トライラックス艦隊、さらに海上都市大阪の復興を進める関西復興委員会の三者は、
これまで何度も協議を重ねている。
その席では、綾波教と我々の決着がつくまでの休戦状態が暗黙の了解であり、
大阪の復興のためにネルフ・トライラックス双方が可能な範囲で手を貸すという方向で、
話し合いが続けられてきた筈だった。
それを一変させたのが、その日トライラックス代表が表明した本国からの通達である。
トライラックス側は、動乱の続く日本に対し新たなA級大使派遣を決定。新大使の主導により、
綾波教と正式に軍事協力条約を締結すると表明した。それによってネルフおよび
トライデントとの関係を以後完全に断絶、更に、これまでトライラックス艦隊と
我々との窓口になってくれていた前A級大使フウイ・ノ・レイは同日付けで解任され、
本国への送還が通達された。
慌しい声明演説の後、艦隊代表団は一切の質問を許さず、そのまま退場した。
同時刻、トライラックス艦隊は海上都市大阪近海より離脱。現在も、依然大阪湾内にて
停泊しているものの、オーヴァー・ザ・レインボーからの再三の通信には
全く応じようとしない。
突然の交渉中止に、我々は文字通り足元をすくわれた格好になった。
しかし、未だ復旧途上である海上都市大阪を巻き込む訳にはいかない。大阪は我々の
基地でも補給地でもなく、先の会戦で家を失った多くの非戦闘員が、
今も暮らしている街なのだ。
それを考慮し、ネルフおよびトライデントは、即時大阪からの撤退を決定。武器・兵装の類は
全て引き上げ、オーヴァー・ザ・レインボーごと大阪を離れる準備を始めた。
大阪はそのまま、復旧した機関部を利用して、街ごと湾外へ退避する予定だった。
だがその最中、更に事態を混乱させる出来事が起こった。
京都のハルコネン興業とかいう企業が、どういう訳かシンジ君に
30億円という莫大な賞金をかけ、彼の捕獲を各地の賞金稼ぎたちに命じたというのだ。
それを告げるメールはオーヴァー・ザ・レインボーでも傍受していたが、最初は
デマか何かだろうと軽視していた(一部の例外を除き経済がほぼ崩壊している日本で、
30億という極端な金額を本当に用意できるとは誰も思わなかったのだ)。
が、実際に賞金稼ぎらしい人間がシンジ君を襲撃するに及んで、無用な面倒を避けるためにも
同様の連中にまとめて対処することになった。
賞金稼ぎたちをわざとオーヴァー・ザ・レインボーに引き込み、
チルドレンやトライデント一般兵の連携プレーで一気に鎮圧。なぜか中に混じっていた
大阪と京都の市民、トライラックスと懇意らしい賞金稼ぎ・スティンガー、
更にはトライラックス海兵隊のスモーカー大佐も一緒に一時拘束し、事情を聞くことになる。
それでともかくも、騒ぎは収まったと思ったときだった。
本当の”来訪”はその直後に起こった。
戦闘不能になった賞金稼ぎたちを拘束しようと、こちらがわずかに
警戒を緩めたときのことだった。
オーヴァー・ザ・レインボーと海上都市大阪を繋ぐ仮設橋が突然崩壊したのだ。
多数の人間が艦外に投げ出された。渚のフォローで怪我人は出なかったものの、
その衝撃は艦全体に及んだ。
俺のほか、侵入者捕縛に関与していなかったスタッフは、その際の混乱で
チルドレンを見失い、来訪者たちを直接は目にしていない。事後報告によれば、
紅い“何か”を身にまとった彼らはチルドレンに接触し、京都戦での
ネルフへの援助を提言したという。それを受けるも受けないも、こちらの決断に
任せるという形で。
今の日本、いや世界で、そんな申し出を行う勢力はひとつしかない。
彼らも京都決戦に来る気だ。傍観するのか、直接戦場に入るのかまでは予測できない。
これまでに断片的に得られた彼らの行動パターンから考えれば、どちらもあり得る。
だが、はっきりしていることがひとつある。
インパクトの発動如何によらず、決戦はもはや我々と綾波教だけのものではないということだ。
同じ日、新A級大使と教団代表により、早くもトライラックス・綾波教間で
条約締結が行われた。この条約により、締結日以降両勢力は正式に軍事同盟を結び、
互いに不可侵状態を継続することを確認。ネルフおよびトライデントは、近畿地域において
完全に孤立した。
「スティンガー! 全くてめえって奴はなんてセコイこと考えやがるんだ!」
「アタシは何も賞金独り占めにしようってわけじゃなかったのよ、碇シンジ君と仲良く半分こしようって・・・」
「大体、あいつがそんな危ない橋渡るわきゃねえだろ! 馬鹿だな、おめえは!」
スモーカー大佐とスティンガーが言い争っている。話が先に進まない。
「それで、碇君は・・・碇シンジ殿は無事だったのですか?」
「は、へい・・・碇の奴は麻酔針みてえなのを首筋に刺されたぐれえです。たいしたことはありません。あいつは麻酔が効きにくい体質なんでしょうかね。あれじゃあ、手術とかする時に痛くて困るでしょうに」
言っているしりからまたしても話題が横道にそれている。
「まあ、賞金稼ぎどもは粗方片付いたみてえだし、これでひと安心って所ですな」
「そうとも言えないわ。あのロボット、IG-88には他にも同じ型の仲間が3体か4体いるそうよ。そいつらがまた襲って来るかも知れないわよ」
私は頭の中に移植されているコンピューター端末機でトライラックス本国のデータバンクにアクセスし、IG-88シリーズに関する情報を取り寄せた。
セカンドインパクト以後、サードインパクト以前のある時代にゼーレ傘下の兵器開発研究所で試作品として製作された5体が現存しているらしい。
そのうち、IG-88シリーズ4体はサードインパクト以後、賞金稼ぎや殺し屋として暗躍していると語られているが、残り一体のIG-73の消息を知る者はいない。
「まあ、同じ型のロボットだからと言って、必ずしも同じ目的で行動しているとは限らぬ。それにネルフ側も警戒を怠るとは思えぬし・・・」
「それにしても、碇の奴・・・俺がつい口を滑らせちまってあのことを話したら、ハトが豆鉄砲喰らったみてえな顔してたな」
スモーカー大佐がそう言った時、私は思わずドキッとした。
つい口を滑らせてあのことを話したら?
まさか、私が綾波レイだったということを碇君に話してしまったのではあるまいな・・・!?
458 :
456:03/02/11 02:24 ID:???
とりあえず以上でした。
トライラックス担当さんの書き込みと多少喰い違う部分もありますが、
今からチェックしつつ補足します。しばしお待ちを。
>????他さん
トライラックス担当さんが仰っている「京都大神殿への潜入経路」なんですが、
ネルフ側に限っては、とりあえず必要ないと、自分は思います。
芦ノ湖戦でも普通に総本部に攻め込んでましたし、大阪でもそう。
綾波教はネルフEVA組を、実質「迎える」形になるでしょうから。
大神殿に特攻をかけるらしいトライラックス攻撃隊は、任務の性質上、
潜入経路が必須でしょうけど。
459 :
456:03/02/11 02:50 ID:???
補足。
基本的に〜>456は
>>406に拠っています。
>>454 合同協議でのトライラックス代表の行動
普通、事前に言うと思いましたので、勝手ながら変えました。
綾波教との同盟がダミーなら、多少おおげさに演出するのではと思います。
>454にて艦隊がネルフ側に異様に冷たいのはそのせいです。
逆に、同盟の件をギリギリまでネルフに伏せておくなら、艦隊全体に箝口令が
敷かれている筈。スモーカー大佐も軍人でしょうから、口を滑らせる、のは
ちょっとおかしいかと。
単にスモーカー大佐がそういう人でした、とのつもりだったら失礼しました。
今後について。
ネルフ側はとりあえず、トライラックスについて対処を考えます。
ただし「断固抗議」というのはどうかと。
ネルフには、トップ人員を割いて再度交渉に行くほどの余力はありません。
艦隊は話に応じず、新A級大使は京都にて条約締結中なので、ネルフ側が
頼れるのは、目下、前任のフウイ・ノ・レイだけかと。
自分の中では、スモーカー大佐やスティンガーがOTRにいるので、
彼らの手を借りてシンジ君らが本国に帰る彼女を追っかける→結果的に本国訪問、
だとすんなり行くかなと考えてます。
その間にOTR(ってか日本)残留組のもとに「E」よりイロウルCが届き、
箱根の発令所へMAGIを移しに日向らが出向く、と
(無論、これは許可なしではやりません。????他さん、お手数ですがご判断を)。
これだとようやく旧東京の新人君にネタが振れます。
以上のことは、司令代行以下ネルフメインスタッフの会議のシーンか何かで
ちゃんと書く、つもりです。
Longinusからの援助提案については、過去の「E」の対応とか振り返りつつ
「対策を練る」ところまで書きます。決定は????他さんに。自分はできたら
受諾してほしいですが、流れが壊れるのは厭なので。どちらでも従います。
そろそろ落ちます。連絡・文句・罵倒等ありましたらお早めにどうぞ。
いや、私はこの男にはそこまでは話していない。
ただ、碇君は私が日本でEVAパイロットとしての訓練を受けていた頃の後輩だった、とだけ・・・。
待て、察しの良い碇君ならば、そのように聞いただけで私が綾波レイだったと気付くかも知れない。
「申し訳ねえ・・・綾波教団との条約締結のこと、ついうっかり口が滑って碇の前で喋っちまいました」
何だ、「あのこと」ってそっちの方か・・・。私は胸を撫で下ろす。
「それは構わぬ。今は外部の人間には黙っていても、いずれはわかることだからな。それで、ネルフの人々は何と言っておる?」
「そりゃあもう、すげえ剣幕で文句を言ってきましたよ。我々は断固抗議するってね」
スモーカー大佐はうんざりした表情になって続けた。
「ですが、抗議なんてしたって無駄。俺みてえな下っ端に何言ったってどうにもならねえし、それにヒナは昔から抗議や説得の通じるような相手じゃあねえ」
「その後、船が突然揺れ出してまた大変な騒ぎが起こったのよ。何かよくわかんないけど、赤い服を着た変な3人組が現われて、碇君達と何やら話してたわ」
「赤い服を着た3人組? それは何者かの?」
「わからねえ。ただ、ネルフ側に協力するとか・・・そんなようなことを言ってました」
「ふうむ・・・それで、ネルフの側はどうすると?」
「そりゃあ、得体の知れねえ奴らの協力を軽々しく受けるわけにゃあ行かねえって・・・まあ、あいつらも苦しい所なんでしょうな」
「私は駐日大使職を解任されたので、もう外交政略上の職権がない。艦隊の中ではヒナ大使の部下達が私の行動を監視しておる。どうにか良い方法はないものかのう・・・?」
461 :
456:03/02/11 02:56 ID:???
・・・っと待って!!
>>457 スモーカー大佐たち、艦隊へ帰還済みですか?
尋問等全然なしで?
それだと上のいろいろは総崩れっす。別にいいですが。
限界。落ちます。明日はすみませんが一日来られないかもです。
>>459 申し訳ありません。
「単にスモーカー大佐がそういう人でした」というつもりだったのです。
私自身、彼に感情移入しているということもありますので。
一応、この後、フウイ・ノ・レイ前大使が艦隊を抜け出して、
ネルフ・トライデント側の代表と会談し、その席でトライラックス本国へ
使節団を送って抗議してはどうかという提案が出て、シンジもその一人に
選ばれるというふうに持って行こうと思っています。
ただ、そのためにはトライラックス側の艦隊が海上都市大阪を
離れてしまうと状況的に困ることに気付いたのですが・・・。
書き手側のスモーカー大佐に対する感情移入性は
エヴァ・フェットやスティンガーとの掛け合いもそうだが、
・エヴァ・フェット→罵り合いながらも憧れている。
・スティンガー→エヴァ・フェットとの関係を邪推してヤキモチを焼いている。
特に
>>400,
>>401,
>>402,
>>403での
フウイ・ノ・レイとの会話シーンで色濃く顕われている。
新任大使のヒナをスモーカーの「士官学校時代の同期」というふうに設定したのは、
>>401でのフウイ・ノ・レイが語る「私と碇君も同級生だった」こととシンクロしている。
>>461 もちろん尋問とかはあったのでしょうが・・・、
まあ、
>>457,
>>460はその後、だいぶ経ってから、
その日の夜か翌日くらいの出来事ということで
良いかと思います。
464 :
456:03/02/11 03:22 ID:???
なぜかまだいました。
>>462 あー・・・
ならいいです。スマソ。>452〜>456はスルーでも何でもしてください。
ただ自分が気になっただけですので。
先に訊いて確認しておかなかった自分が悪いのです。
今後も「断固抗議」とかでいいです。適当に合わせますから。
しつこいようですが、????他さんのネタ・設定と
くれぐれもぶつからないようにお願いします。ハルコネン会長と
委員会の関係の件、等々。悪いけど自分には、先の「主席司教」さんの
書き込みと似たような後出しにしか見えません。
あとフウイ・ノ・レイ1・2に関してはご自分でいろいろ設定考える方が
楽しいかと。他人様のネタを頂くのも大いにアリですけど。
>389に続き喧嘩売ってばかりですみません。でもごめん苛々が抑えられない。
そちらは悪くないです。自分がおかしいだけ。不快な文は読み飛ばしてください。
ほんとにごめん。
落ちます。
「ようこそ。私が神聖綾波教団九大司教です」
特別応接室の扉が開くと、先ほどの第参位と同じような衣装の人物が俺達を待ち受けていた。
「この度は多忙のため大神殿を留守にしている教祖の代理として条約の調印を担当させていただきます。どうぞお席にお座り下さいませ」
クローリー・ヒナ大使はいかにも豪華な感じのソファーに座ったが、俺は座らずに銃を構えたまま立っていた。
すると、主席司教とやらはやはり第参位と同じようにヘルメットごしに俺に耳打ちする。
「久しぶりだな、エヴァ・フェットよ。あれ以来なかなかうまくやっている様だな」
こいつ、外見は先ほどの第参位とやらと似たり寄ったりだが、明らかに「違う」という感じがする。
そして、その「違う」という感じには、それでいて以前にも覚えがあった。
「久しぶり」「あれ以来」という意味はあえて説明を求めるまでもない。
そうだ、こいつだ。旧東京のホテルのバスルームで鏡の中に姿を現わしたのは。
「お前は色々な事に深く関わっている身だからな。だから今回ここへの同席を許可した」
「それは光栄ですな」
俺はヘルメットに内蔵したボイスチェンジャーで変質した声で答えて言った。
そして、主席司教とやらはテーブルを挟んでヒナ大使の正面に座り、条約締結に際してその具体的な内容にまつわることを話し始めた。
466 :
465:03/02/11 03:53 ID:???
エヴァ・フェットの地声は西村ちなみ(ハイドラ)か渡辺美佐(ビビ)あたりだが、
ヘルメットのボイスチェンジャーで変質した声は広瀬正志(ボバ・フェット)。
467 :
465:03/02/11 04:12 ID:???
あ、ごめんなさい。4行目でクローリー・ヒナ大使が席に座る前に、
「主席司教と握手を交わしてから」と書くのを忘れていました。
「生まれてからろくに台所仕事をしたことのない白魚のようにきれいな手」
というのは、彼女の別の意味での武器である訳です。
もっとも、主席司教の方は彼女を「メスブタ」であるとして、
最初から呑んでかかっているようですが・・・。
キツネとタヌキの化かし合いっていう感じだよな。
「我々トライラックスが開発した格闘戦仕様EVAスモーウォーカーには重大な問題点がありましたの」
ミニスカート姿のクローリー・ヒナ大使は時折り脚を組み直しながら話している。
「中でも最も深刻だったのがパイロットの人材育成が追いつかなかったことです。しかし、あなた方の協力支援のおかげでその問題点を克服することができました」
俺は相変わらず席には着かずに、話し合っている2人を見渡せる立ち位置で、得物を構えて会話を聞いていた。
「・・・なるほど。そのスモーウォーカーという新式のEVAをまわしていただけるのですか」
先ほどの第参位は対応に戸惑っていた感があったが、この主席司教という奴はそれに比べて堂々としている。
さすが、役職名に主席とついていて、教祖の代理を務めるだけのことはある。
「しかも、パイロットとしてセカンドクローン達が来てくれると言うのなら、こちらも彼女達を造ったかいがあると言うものです。彼女達がどう成長したかが楽しみですな」
少なくとも会話を聞いている限りでは会談はスムーズに進んでいるように思える。
俺のような外道な賞金稼ぎあがりにははかり知れない、外交上の高等テクニック、キツネとタヌキの化かし合いというやつなのだろう。
「ネルフの者達はフォースインパクトの悪用をたくらんでいます。彼等を叩いておかねば、我々これまでの努力が無に還ります。そして、互いのためにこの条約があるのです」
「全く主席司教さんのおっしゃる通りですわ。よろしくお願い致します」
と、言いながら、ヒナ大使はその白魚のような美しい手を差し伸べ、主席司教と握手を交わす。
よくよく握手の好きな女だ。
だが、あの白魚のように美しい手には俺でさえ思わずうっとりしてしまう。
俺だったら、彼女と握手しただけで使い物にならないペニスがビンビンに勃起してしまうだろう。
ところが、その時、扉のひとつが開いて、異形な姿の怪物が現れた。
そいつは身体のサイズこそ人間とたいして変わらなかったが、なんと第三使徒サキエルにそっくりな姿をしていたのだ。
俺は思わずまたしても銃を構えた。それが護衛として同席している俺の役目だが、これではまるで馬鹿みたいだ。
何のことはない、先ほどのIG-88Wと同じである。こいつも教団のお茶くみ係らしい。
「追加ノオ茶デゴザイマス。ドウゾオ召シ上ガリ下サイマセ」
「今度は使徒のウェイターですか」
ヒナ大使はやはり別に動じる様子もない。俺みたいな臆病者とでは度胸のすわり具合が違う。
「・・・こういう給仕も、またおもしろいでしょう。・・・さて、条約ですが、A級大使。結ぶにあたってあなたに一つの証をたてて頂きたいのです。そのためには一人で私に追いてきてもらわねばなりません。いかがでしょうか?」
「まあ、何かしら? 主席司教さんにお招きを頂けるなんて、ヒナ、感激。もちろん喜んでお供致しますわ。ヒナ、ちょっぴり期待」
ヒナ大使はそう言いながら、また右手を主席司教に差し伸べた。
これはむしろそのまま案内してもらおうという意思表示らしい。
「待って下さい、私はどうなります? 私はヒナ大使殿の護衛として同行しているのですぞ。私は行ってはいけないのですか?」
「エヴァ・フェット君には御遠慮願おう。これはヒナ大使殿に対するもてなしの用件だからな」
俺は主席司教に銃口を向ける。
「大使様にもしものことがあったら、俺の顔が立たねえんだがねェ」
「エヴァ・フェット、貴方はここで待っていなさい。わたくしには護衛は必要ないわ」
俺は銃を降ろす。
「よかろう・・・それでは、俺はここで待っていよう。だが、大使様にもしものことがあったら・・・貴様にももしものことがあると思えよ」
そして、ヒナ大使は主席司教に手を引かれて部屋を出て行った。
「オタベ、オ召シ上ガリニナリマスカ?」
こちらの部屋に残された俺にサキエルのウェイターがイチゴ味とメロン味の「おたべ」を勧める。
「そうだな、美味そうだ。頂くとするか」
会談シーン、後になるに従って文章が長くなる。
ちなみにヒナ大使は淫売女なので、
「案内された先はベッドルームで、美少年の主席司教とえっち」
というのを期待していたりする。
「たしぎ曹長、指示通り今夜は艦隊女性乗組員の正式な制服を着て参りました」
広末涼子のような髪型をして眼鏡をかけた女性乗組員は部屋に入って来ると、いかにも律儀に敬礼をした。
艦隊女性乗組員の正式な制服は胸に階級章の付いたボディコンミニスカのワンピーススーツで、彼女のそれは青い色をしている。
そして下半身には網タイツと黒いブーツを履いている。
身体の表面に密着した服装になると、一見地味に見える彼女が意外にグラマーで、プロポーションが良いことがわかる。
「うむ、たまには気分を変えて、いつもとは感じの違う服装っていうのも新鮮でいいよな」
白髪頭の大柄な男はその彼女のいでたちをしげしげと眺めながら言った。
「おめえ、意外に胸がでけえな。それに普段はスカートを穿いてる所を見たことがなかったが、ミニスカートもいいぞ」
「す・・・すみません、スモーカーさん・・・そんなふうにジロジロ見つめられると恥ずかしいです・・・」
「馬鹿野郎、恥ずかしがってたら、夜のオツトメができねえだろ!」
「は、はい・・・すみません・・・」
「網タイツに黒ブーツも目の保養にはなるが、それらは夜のオツトメには邪魔だな。脱げ。脱いで、ナマ脚になりな」
「は、はい・・・承知しました、スモーカーさん・・・」
たしぎ曹長は上官の命令に従い、ブーツを脱いで壁際に揃えて置くと、続いて編みタイツを脱いで丁寧にたたんで近くの椅子の上に置いた。
「下着はまだ脱ぐなよ。後で俺が脱がせてやるのが楽しみなんだからな」
「はい・・・」
彼女はナマ脚をそろえて気を付けをすると、スモーカー大佐に申告した。
「ご指示に従い、ブーツと網タイツを脱いでナマ脚になりました。次のご指示がありましたら、どうぞ」
普段からスカートを穿くことがないため、太陽光線に当たっていない彼女の脚は肌が透き通るように白く、また適度な訓練で鍛えられて引き締まっていて、絶妙に欲情をそそる脚線美だ。
「よし、それじゃあ、今夜のオツトメを始めようか」
スモーカー大佐はたしぎ曹長に歩み寄ると、彼女の肩を抱き寄せた。
「朝までたっぷり可愛がってやるぜ」
「はい、お願いします。スモーカーさん・・・」
まだ夜は始まったばかりである。
主力戦艦「シャークエゼキューター」の甲板上を見回りしていた艦隊司令官ピエット提督は、三人の人物がモーターボートに乗り移ろうとしていることに気がついた。
白髪頭の大柄な男と広末涼子のような髪型をして眼鏡をかけた女は彼の部下の兵士である。
もう一人のチューリップハットのように裾の開いた髪型をした優男は現地で雇われた傭兵の類のようだ。
「お〜い、スモーカー! 今時分、どこへ行くんだァ〜?」
「お、提督」
白髪頭と優男は振り返ったが、広末カットの女はやけに元気がなく、そっぽを向いてうなだれたまま、反応がない。
「いやね、スティンガーが大阪にお好み焼きの美味い店があるって言うから、三人で食べに行くんですよ」
「大阪って、海上都市からはだいぶ離れてしまっているぞ。まあ、兵員食堂ばかりじゃ飽きてくるから、外食したくなるのもわかるがな」
そう言いながら、ピエット提督は広末涼子カットの下士官の顔を覗き込もうとした。
「ん? どうした? たしぎ君はいつになく元気がないようだが?」
本人が黙ったまま反応しないので、スモーカー大佐がフォローして言った。
「ここの所、夜おそくまで起きて仕事をしてるもんだから疲れがたまっちまってね。だから、美味い物でも食わせて元気をつけてやろうと思いまして・・・」
「ほう、お前にしてはがらにもなく優しいことだな。まあ、あまり遅くなるなよ」
「へい、遅くならないように、早く行って来ます。行こうぜ」
彼らはモーターボートに乗り込むと、急速に主力戦艦から離脱した。
「ねえ、スモーカー・・・お好み焼き屋へ行くって言ったのはまずかったんじゃない?」
操縦しているスモーカー大佐にスティンガーが心配そうに耳打ちする。
すると、もう一人の広末カットの女が言った。
「海上都市大阪にはお好み焼き屋は数え切れぬほどあります。ただ単にお好み焼き屋と言っただけでアシがつくことはありますまい。スモーカー、急ぎなさい」
「へい、飛ばしますぜ」
海上都市大阪へ乗りつけた彼らは今度は自動車に乗り換えると、目的地であるミナミのお好み焼き屋へと急いだ。
「思い出すわね、スモーカー。あんたと初めて会ったのもミナミだったかしら」
「嫌なこと思い出させるんじゃねえよ。それより、しっかり運転しな。急げ、約束の時間に遅れるとまずい」
目的地であるお好み焼き屋にはすでにオーバー・ザ・レインボーから抜け出して来たネルフとトライデントの代表者達が集まって来ている。
「スモーカー! おそかったじゃないか!」
「すまねえ、艦隊から抜け出して来るのが大変だったんでな。碇の坊やは来てるか?」
「僕はここだ」碇シンジが席を立つと、スモーカー達に食って掛かるように言った。「フウイ・ノ・レイさんはどうした? 来るんじゃなかったのか?」
「来てるわよ」と、スティンガー。
「来てないじゃないか! どうしたんだよ!」
「ちゃんと来てるよ。さっきからおめえの目の前にいるだろう」
>>457,
>>460は条約締結と同日の夕方頃かな。
>>471はその夜の出来事。
>>472,
>>473はその翌日。
エヴァ・フェットやヒナ大使はすでに艦隊に戻っているとは思いますが、
あえて絡ませるのは避けました。と、言うか、見つかるとヤバイわけだし。
強引にネルフ・トライデント側の代表とフウイ前大使を会談させる機会に
持って行きましたが、フウイ前大使がどうしているのかは言うまでもありません。
ヒナ大使との懇談会の時も牛乳瓶の底眼鏡でメイドに変装していたわけだし。
オレの誘いに対し、メスブタはオレに手を差し伸べて同意を示した。ヤツの思考を読んでみれば、案の
定、汚らわしい事を考えてやがる。やれやれ、そんなに体に入れてほしいなら、入れてやるよ。
すると、エヴァ・フェットが銃口を向けてオレを脅して来た。おいおい、そんな物直撃しても効かんよ。
しかし、メスブタが護衛は必要ないとリナとりなすと、ヤツは銃を降ろした。メスブタにもしもの事が
あったら、オレにもしもの事があると思えと言っているが、残念。もしもの事はあるんだな。そして、
エヴァの力を十分に引き出せないオマエじゃあ、オレをどうこうする事もできないんだよ。
部屋を出たオレ達は、エレベーターで別の皆へと移動する。メスブタは言外にオレを『誘う』発言を
している。ま、期待しているのとはちょっと変わった形になるがね。オレはその場所まで調子のいい
事を言いながら進む。そして、その部屋に着いた。
「ふむ、ぜひお相手していただきたいですな」
そんな会話をしながら、オレは部屋の扉を開けた。部屋は薄暗くて人間の目ではすぐに内部を把握しず
らい。そして、メスブタが目をこらすと、ソイツ(
ttp://www56.tok2.com/home/yosshy/ss_evangelion2_snap/Cap0033.jpg)
の姿が目に入る。同時にメスブタの背後で扉が閉まり、そこには第7使徒イスラフェルが立つ。
オレは部屋の中にいた使徒を指しメスブタに告げた。
「ただし、私じゃ無く、こいつの相手をね」
最近になって、量産型エヴァ部隊の隊長になった彼女は機体と、自身の分身とも言える部下の体のデー
タをチェックしようと、人工進化研究所に向かう事にした。移動できる場所へ行こうと、エレベーター
に乗りこんだ彼女は、中にいた人物を見て、まゆをひそめた。そこにいた人物は彼女の最もよく知る
人物と同じ顔形をし、同じ青い髪と赤い瞳をした、ここでは聖母と呼ばれる人物だった。
彼女は聖母とは初対面だったが、そのままエレベーターに乗りこんだ。
互いに無言のままエレベーターは上昇する。しばらくして、彼女は口を開いた。
「……アンタが聖母? わりと長い事ここにいるけど直に会うのは初めてね」
「……普通に動く事はあまり無いから」
「普通に動く事は無いねぇ…さすがは聖母様ッて所かしら?」
皮肉げに彼女は話をする。
「しかし、同じ顔と名前してても、どうも感じが違うわねえ。私の見た感じ、アンタファースト本人
と言ってもいいわ。けど、違和感あるのよねえ。ファーストに再会した時以来感じてた妙な共感もア
ンタには感じないし、ネルフにいた頃に感じてた敵愾心も感じない…いや、むしろ持つ価値も感じないって感じかしら」
「……そうね。あなたからすればそうかも知れないわね。しかし、それはあなたにまだあちらへの未
練がある証よ」
「……そう言う物言いは同じね」
そして、エレベーターが停止して扉が開き、彼女は外に出た。
「人工進化研究所に行くのね。私も後で行くかも知れないわ」
「あっそ」
扉が閉じた後、聖母は一人言を言う。
「価値が無い……けど、いずれ感じる事になるわ。あなたともう一人との決着は私の個人的な望みだから……」
「さっきの給仕ですけどね、実を言うと、あれは本物の使徒なのですよ。もどきでもクローンでも無く、私
がよみがえらせた第3使徒自身です。サイズは今の所建物に合わせていますがね。…そして、そこのイスラフェ
ルもね。………イスラフェル!!」
そう言うと、イスラフェルは二体に別れた。そして、オレの放ったATフィールドが二体に別れたイスラフェル
の内の一体を破壊する。しかし、破壊されたイスラフェルはすぐに元に戻る。
「イスラフェルにはこういった性質があります。そして、今目の前にいる、その使徒にもそういう能力がある
のですよ。……その能力は、コアを他の生物に移す事。この使徒はかつて山岸マユミと言う少女にその能力を
使い、ネルフとエヴァを苦しめました。
……わかったろう、今度はお前がこの使徒のカモフラージュ先となるのだ。言っておくが、ネルフはもちろん、
トライラックスにも喋ればタダではすまんし、バレて使徒が除かれかけても同様だ。使徒が体内にいる限り、
全て管ぬけと知れ。……お前達の魂胆を我等が知らぬとでも思っていたのか?」
そして、更に使徒(
ttp://www56.tok2.com/home/yosshy/ss_evangelion_snap/Cap0037.jpg)が現れる。
「まあ、拒んだ時にはこいつが精神をいじるがな。だが、悪い話ばかりでは無い。うまく乗りきれればお前の
望みをかなえてやらん事も無い。ちなみに使徒を宿した場合、使徒がS2機関のエネルギーを分ける事によ
る、擬似的な不老不死も再現できる」
そして、いつの間か、メスブタの背後に現れた『彼女』が白い羽根をメスブタにつけながら囁く。
「フフ…恐れる事は無いわ。この羽根を持っていれば、見破られない上、見破られてもあなたを守ってくれるわ」
そして、メスブタはオレの言葉に乗った。そこで、オレは更に告げる。
「この教団の、真の教祖に会ってみるか?」
エヴァ・フェットは応接室にサキエルと残されていた。すると、そこにさっきの第参司教が現れた。何の用
かと聞くエヴァ・フェットに対し、第参司教は答える。
「何、主席がたいくつしてるだろうから、相手をしてやれってさ」
そして第参は話をつづける。
「ああ、盗聴しようとしても無駄だよ。……それにしても、そのヘルメットの機能に頼るのはやめた方がいいね。
君だって仮にもエヴァ能力者なんだから」
驚くエヴァ・フェットに第参司教は告げる。
「君はエヴァの気配を消せていない。それじゃ判っちゃうよ。それに能力も使いこなせてないね。まあ、レーダー」
以外のヘルメットの機能は切っとくんだね。気づいてないようだけど、目も耳も生の方がすぐれてるんだから」
そして、なぜそんな事を教えるのか問うエヴァ・フェットに第参司教は答える。
「だって、味方になるんなら、きちんと能力を使いこなせる方がいいだろ。それに……もし敵になるんなら、その
方が狩りがいがあるしね」
そう言って、第参は歯をむき出し、ニイッと笑った。それに対し、エヴァ・フェットは銃をかまえ、第参は片手を
巨大な砲身に変え、かまえる。
「僕の能力はラミエルだ。やるかい?」
だが、そこに主席、クローリー・ヒナ、聖母が入ってきた。主席は告げた。
「何をじゃれついている。これから大使殿を真の教祖の元に案内するぞ。」
主席はそう言うと、空間に穴を開けた。
「さあ…大使殿、どうぞ」
479 :
478:03/02/11 12:19 ID:???
????他です。この後人工進化研究所を径て、委員会の元に行きます。
時間が無いので、これで。
????他です。今から出かけるので一言だけ。
>>477での羽根は一枚だけ渡したっ
て意味です。
「京都銘菓『おたべ』はいつ食っても美味いな・・・しかし、まあ・・・サキエルみたいなの、お前らの教団のエライさん達は人が悪いな」
「・・・ミタイナノ、デハアリマセン。私ハさきえるデス」
表情とか感情とかいうのがよくわからない相手だが、どうやらこいつは俺の発言に腹を立てているようだ。
「人ガ悪イトイウノハドウシテデスカ?」
「そりゃあ、おめえ・・・自分達は京都に篭城する形を取って、こんな美味い物を他所の人間に食わせずにてめえらだけで独占してるんだぜ。トライラックスは思想や文化を世界中に広めるのが目的だが、お前らの所は閉鎖的だな」
「申シ訳ゴザイマセン。私ノヨウナ者デハ教団ノ方針ナドハ何トモ申セマセン」
それは確かにそうかも知れないが、今の所、俺にはこの得体の知れない奴しか話相手がいないのだから仕方がない。
「昔、お前のそっくりさんが押し寄せて来た時は大騒ぎだったな。戦略自衛隊がN2爆雷ぶち込んでもくたばらねえもんだから、ネルフに頼んでやっつけてもらったんだよな」
「えば・ふぇっとサンハかみーのノくろーんとるーぱーダッタトオ聞キシマシタガ、当時ノコトヲ御存知ナノデ?」
「ああ、生まれはそうだったんだが、あの頃は日本の戦略自衛隊に配属されてたんだ。それで、ネルフの本部へ進軍した時だったな、ほれ、あれが起こったのは」
「アレトハ何デスカ?」
「俗に言う所のサードインパクトってやつよ。あの時に俺はこの姿になったんだ。おい、お前、さっきからずっと立ってると疲れるだろ。そこへ座れよ」
「ハイ、ソレデハオ言葉ニ甘エテ・・・」
ミニチュアサキエルは俺の正面の座席の上に正座をする。意外に礼儀正しい奴だ。
ほとんど俺が一方的に喋っていたが、話題はいつの間にか俺の好きなお菓子の話になっていた。
「ティラミスケーキは美味いな・・・だが、今まで食った中で一番美味かったのは、賞金首を追って山陰地方へ行った時に食った松江銘菓の『若草』だったな」
「わかくさトハドンナ物デショウカ?」
「島根県は松江の名物で羽二重餅みたいなのを緑色の落雁みたいなので固めたお菓子よ。これがまたほっぺが落ちそうなくらい美味くってな・・・」
「お前、さっきかから『ソレハ何デスカ?』『ドンナ物デショウカ?』しか言わねえな。何にも知らない奴なんだな。京都から外へ出たことあんのかよ?」
「ナイワケデハアリマセン。司教様ヤ委員会ノ皆様方ノ御命令デ・・・」
「自分の意志では、ないのかよ?」
「ソレハアリマセン。教団ノ偉イ人達カラ与エラレタ仕事ヲシテ、オ役ニ立ツコトガデキレバ、ソレデ私ハ幸セデス」
こいつの側の言い分を聞いていると、どうも自分自身と似通った所もあるのを感じる。
「お前、生きてて楽しいことあんのかよ?」と俺は言った。
「生キテイテ楽シイ? 楽シイトハドウイウコトデショウカ?」
「だから・・・美味しい物を食べたりきれいな服を着たり・・・自分の欲求を満たすために行動するってことだよ」
「自分ノ欲求・・・私ニハヨクワカリマセン」
「お前よォ・・・その調子で教団のエライさんにコキ使われて、一生終わってもいいのかよ? 自分が望む人生とか夢とか希望とかないのか?」
「ハア・・・私ニハソノヨウナ難シイコトハワカリカネマス・・・」
「要するに、お前って奴はそういうあわれな生き物だってことだな。そのうち俺みたいに自我に目覚めりゃあいいんだが・・・」
と、言いながら、俺はお茶を飲む。
すると、扉が開いて、先ほど俺達をここへ案内して来た第参位とやらが部屋の中へ入って来た。
「ん? お前さん、さっきの第参位だな。何だ? 俺に何か用か?」
「何、主席がたいくつしてるだろうから、相手をしてやれってさ」
退屈? 俺はミニチュアサキエルの方を振り返る。まあ、そうかも知れない。
「ああ、盗聴しようとしても無駄だよ。・・・それにしても、そのヘルメットの機能に頼るのはやめた方がいいね。君だって仮にもEVA能力者なんだから」
「あん? EVA能力者? 俺が・・・?」
しかし、考えてみれば、そうとも言えるかも知れない。
「ほう、なぜそんなことがわかるね?」
「君はEVAの気配を消せていない。それじゃ判っちゃうよ。それに能力も使いこなせてないね。まあ、レーダー以外のヘルメットの機能は切っとくんだね。気づいていないようだけど、目も耳も生の方がすぐれてるんだから」
「なぜ・・・俺にそんなことを言う?」
「だって、味方になるんなら、きちんと能力を使いこなせる方がいいだろ? それに・・・」
そこまで言って、第参位は不敵にも歯を見せて笑った。
「敵になるんなら、狩りがいもあるしね」
「大胆不敵な発言だ。だが、どっちが狩られるかな?」
俺が席を立って得物を構えると、敵も片方の腕自体を大砲みたいな物に変型させて、それを俺に向けた。
「僕の能力はラミエルだ。やるかい?」
俺の向かいに正座していたサキエルが慌てて飛び退いた。
だが、その時、扉が開いて、主席司教が戻って来た。
「何をじゃれついている。これから大使殿を真の教祖の元へ案内するぞ」
第参位は武器をおさめ、頭を下げる。
主席の後ろにはヒナ大使と、そして教団の聖母がいる。
主席司教が空中に手をかざすと、そこに別の空間にへ通じるらしい穴が開いた。
「さあ・・・大使殿、どうぞ」
トライラックス担当です。
今回はエヴァ・フェットの視点のみでカキコ。
>>477には驚きました。そう来るとは・・・。
しかし、だからと言って、ヒナ大使の自意識が
なくなってしまうわけではありませんよね?
私としてはヒナ大使がエヴァ・フェットの上を行く
女王様志向でわがまま放題に振る舞う様子を
描きたかったのですが・・・。
イスラフェルの能力を吸収してパワーアップとか?
ヒナ大使が委員会の老人達に輪姦されまくって、
逆に快感っていうような展開もいいかな?
ところで、これも説明不足の感がありましたが、
ヒナ大使は評議会から条約を締結するよう命令されて
いるだけで、実は本当の作戦を知らされていません。
つまり、敵をあざむくにはまず味方からというわけです。
逆に言えば、だからこそヒナは教団との結託を
受け入れたとも取れます。
>>458の続き
ランドマスター隊長とレナの結婚式の結婚式が終わって以降、
町奉行さん、某農場新入りさん、厚木基地最後の兵士さんの
カキコがなくなってしまったのが気掛かりでなりません。
まあ、ここの所は私がほぼ一人で独走している状態なので、
ストーリー進行に入り込む余地がないのは申し訳ありません。
しかし、結末へ向けてのサイドストーリーも必要だと思います。
例えば、町奉行とリナ、サカキとアオイのその後の関係進行とか。
あと、シンジのトライラックス本国訪問編で、他のキャラも
絡んで欲しいな。高橋のぞく議員が送り込んだスパイとか。
高橋のぞくさん復帰ぎぼ〜ん。教祖担当さんや加持リョウジさんも。
そろそろ新しいスレ立てた方が良くない?
書きようが無いのですよ。あっはっは!
高橋クンは忘れてください。
>>488 じゃあ、高橋のぞく関連ネタはやめて、
別のキャラクターがトライラックス本国に
潜入しているとか、あるいは思い切って
発想を切り変えてトライラックスの
一国民の視点で書いてみるとかいうのはどう?
あと、発想を切り替えると言えば、
エヴァ・フェットと会話を交わしているサキエルが
自我に目覚めて教団に反乱を起こすなんていうような
展開を誰か書いてくれると面白いかも。
〉〉488
せっかくのお誘い申し訳無いのだが・・・これは◆LtvMk/rjVAさんが言っていた通り
「歴史」を積んできた人にしか書けないですね。仮にトライラックス関連キャラで
書くとしても、流れがよくわからんしナによりトライラックスそのものも漏れにはよく
わからんのですよ。トライラックスに限らずE計画とかネルフとかも・・・(汗
あと過去スレは読みきれないです・・・。すいません。元ぜろさげの人が
言っていたように、漏れも初期に居れば、何かやっていたのかも知れませんね。
あ、あとケンカはやめた方が・・・(汗
ども。????他です。今ネタカキコできないので、軽い解説のみ。
>>475-477に出てきてる使徒はイスラフェルを除いてセガサターンで出た二本のゲームに登場した使徒
です。で、ヒナ大使に取りついたのが(
ttp://www56.tok2.com/home/yosshy/ss_evangelion2_snap/Cap0033.jpg)
で、こいつは「新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impression」に出てきた使徒です。画像はこれしか見つ
けられなかったのですが、数段階に姿を変えるタイプで、初戦で近くにいた山岸マユミの中にコアを
移す事で最後の戦いで不死身化していました(そのためマユミを戦闘にまきこまないように動く)が、
カラクリを見破られてコアを元に戻し、倒されました。ヒナ大使の場合も同じで、本人は戦闘時以外
入られてるという感じをうけません。(何気に寄生による擬似的な)不老不死化はしてます。
(
ttp://www56.tok2.com/home/yosshy/ss_evangelion_snap/Cap0037.jpg)の方はセガサターンの一作
目に出ていた使徒で、シンジを記憶喪失にし、彼の恐怖心を元に過去の使徒の能力を再現していま
した。(シャムシエル、ラミエル、イスラフェルの能力を使用)ヒナ大使が拒んだ場合に限り、こい
つが大使を洗脳してきます。
で、この二体の使徒はカウント外のため名無しです。(主席の能力にも一応入ってません)
イスラフェルはコアを別にする事による不死性の解説のために出されました。混乱させてすみません。
それと再度委員会の姿を。キールの顔をした蝿のような人面の虫で、背中に残りの委員会の首が生え
ており、体長100メートル以上です。
それと、委員会の存在は九大司教クラス以下だと教徒にさえ秘密です。
要は京都戦において、ヒナ大使の体をどうにかするorヒナ大使を殺さない限り
不死身の使徒が出てくるって事です。
>>493 委員会はまるで『DUNE砂漠の神皇帝』に出て来る神皇帝レトみたいだな。
>>494 IG-88Wの交信内容だと他にも知っている教団職員がいるみたいだったが。
>>495 ヒナ大使自身が使徒化して教団側の伏兵として立ち塞がってくるとか。
グラディウスIII 投稿者:yosshy 投稿日:2003/02/05(Wed) 21:30 No.27
大変長らくお待たせ致しました。トップページにもあるように、
遂にグラディウスIIIのページを追加しました。
攻略などは基本的なことばかりで、特に目新しい部分なども
ないのですが、まああくまで趣味の範囲ということですのでご了承を。
最近はMAMEとそのクローンのリリースが多いこともあって、
良くゲームをプレイしているのですが、JMAME最終版で
怒首領蜂がほぼアーケード版の処理速度でプレイ出来る
ようになりましたので、その怒首領蜂と、縦つながりで
スターフォースなどを良くプレイしています。
ストレッチを使用してプレイしているので、画面のサイズは
気にはならないのですが、やはり液晶の残像は若干辛いものがありますね。
ビデオカードのS映像出力で常時TV出力していますので、
TV画面でプレイは出来るのですが、それだとどうしても
画面が小さくなってしまいますので、最近はCRTディスプレイも
欲しくなってきたのですが、いかんせん設置スペースが…。
ま、それはともかくとして、上記のゲームなどをプレイしていて
改めて気付いたことは、ゲームの面白さに古いも新しいもないということですね。
名作はいつプレイしても名作ですよ。
IG-88W“IG-88WヨリIG-88Zヘ交信。
教団ノ主席司教トとらいらっくすノ駐日A級大使ハ
別ノ応接室デ会談シテイル。
小型探査機ヲ使ッテ会話ヲ盗聴傍受シヨウト試ミルガ、
ソコヘ第参位次席司教ガ話シ掛ケテ来タ。
我々ニ重要ナ用件ガアルト言ッテイル。
コレデハ主席司教トA級大使ノ会話ヲ傍受スルコトハ
デキソウニハナイ。ドウスルカ?”
IG-88Z“コチラ、IG-88Z。
IG-2000デとらいらっくすヘ向カッテふらいと中ニ受信。
軍事協力支援条約ヲ締結スルコトハスデニワカッテイルカラ、
別ニコレト言ッテ会話ヲ傍受スル必要性モアルマイ。
ソレヨリモ、重要ナ用件トハ何ダ?”
IG-88W“第参位ハ委員会トヤラガ我々ニ協力ヲ求メテイルト言ッテイル”
IG-88Z“委員会? 何者ダ? トニカク依頼内容ヲ聞イテ報告セヨ”
IG-88W“了解”
500get!
IG-88W“コチラ、IG-88W。
教団第参位ニ委員会ノ謁見室へ案内サレタ。
異様ニ広大ナ空間・・・異生物ヲ発見。
コレガ委員会ダト?
体長100めーとる以上、昆虫ノヨウナ形状ダガ、
人間ノヨウナ箇所モ残存。
映像ヲ送信スル”
IG-88Z“オオ、貴方様ハ・・・生キテオレレタノデスカ!?
IG-88W、会話内容モ送信セヨ”
IG-88W“了解、会話内容モ送信スル。
くらいあんとノ異生物ハ今回ノ条約締結ヲ信用シテイナイ。
とらいらっくす側ガ協力スルフリヲシテ
騙シテイル可能性ガアルカラダ。
ソコデ、我々ニとらいらっくすへ潜入シテ
同国評議会ノ動静ヲ探リ、自分達ヲ騙シテイルヨウデアレバ、
暗殺スルヨウ依頼シテイル。
たーげっとハ議長ノぎーがー、ゆんぐはいむ他7人ノ評議員、
ソシテ、えるんすと・ふぉん・ばーべむ卿、合ワワセテ10名ダ”
IG-88Z“了解。創造者達ノ命令ノママニ。
コレヨリ私ハとらいらっくす領内ニ潜入スル。
対ATふぃーるど兵器ノのうはうヲ入手デキ次第、送信スル。
IG-88WトIG-88Xハソレマデ待機セヨ”
IG-88W,IG-88X“了解”
>>445の「謎の交信5」は
>>494のレスで指摘されていることと
喰い違いがあるので、
>>499,
>>501のように書き直しました。
・IG-88Wに委員会からの伝言を伝えたのは教団職員ではなく第参位次席である。
・IG-88Wから送信された映像を受信したIG-88Zはキール達が生きていたことを知って驚いている。
・IG-88Zはキール達のことを「創造者」と呼び、その命令に従うと言っている。
・また、
>>475でIG-88シリーズはゼーレ傘下の研究所で開発されたらしいことが語られている。
中年の男「人が居るのか?」
青年「どうされました?」
中年の男「エヴァのエントリープラグが壊れてしまって、第3新東京に行くにはどうすればいいのだ?」
青年「家にエントリープラグのスペアが有るので、差し上げます。目も御不自由そうだし・・・」
中年の男「済まんな・・・・」
少女「(抑揚の無い声で)今日は・・・・」
中年の男「今日は。名前は?」
少女「(抑揚の無い声で)礼・・・・」
中年の男「礼・・・・。良い名だ。」
ミー−ン ミー−ン
中年の男「セミ?」
青年「どうされました?」
中年の男「いや、なんでもない。・・・夏が来ると分けも無く悲しくなりませ?」
青年「そうですね・・・」
中年の男「ありがとう」
青年「さようなら。旅の人」
女性「シンジ〜、ご飯まだ〜?」
青年「あっ、ご免。」
女性「どうしたの?夏なのに手が冷たいよ?」
青年「川で洗い物していたから・・・・」
女性「そう。ほれ、礼。」
いくつもの愛♪重ね合わせ♪
青年「・・・・・(その顔には大粒の涙が)」
中年の男「・・・・・(嗚咽を堪えた涙が)」
>>◆GI11JQ9O4.さん
政治家や指導者のような影響力の大きい人物ではなく、
私が登場させた大阪(春日歩)のように一市民の立場から
ストーリーの流れを傍観するというような視点で
カキコ参加されてはどうでしょうか?
私も最初は『スターウォーズEP2』のパロディーで
「賞金稼ぎエヴァ・フェット」というキャラクターを
ほんおの通行人感覚で登場させたのが始まりだったのですが、
教団幹部から依頼されてアスカを誘拐するというような
大変な展開になっていたので、ただ単なる通行人キャラではなく
それなりのバックボーンが必要だと考えて設定を後付けして行った所、
「ゼーレの分派勢力の流れを組む新興国家トライラックスが
世界征服を狙って日本にも勢力を伸ばして来る」という
まことに大それた状態になってしまいました。
実は書いている私自身にも状況がつかめていなかったりします。
教団やE計画のことはよくわからないし、
そのくせ、そちらの勢力にも手を出したりしていますが。
まあ、通行人キャラでも参加していたら、
そのうち様になって来るということです。
ここの所は私一人が独走してカキコしていてヒンシュクを買っている状態ですが、
ついに????他さんのレスがないと先に進めない状態になってしまいました。
IG-88シリーズが委員会から依頼を受けるというのは私の側の展開上のネタですが、
さすがに委員会がヒナ大使やエヴァ・フェットに何を言うのかは私では予想できません。
>>473の続きも書きたいのですが、これは翌日の出来事なので、
時間軸をややこしくするのを避けるため、後に回すことにします。
以前、他の書き込み者さんからも指摘がありましたが、私はかなり設定重視で
カキコしています。行き当たりばったりで登場させたザコキャラもそれなりの
バックボーンがないと可哀想な気がするのです。やはり『スターウォーズ』や
『DUNE砂の惑星』などの映画や小説の影響を受けているからでしょうか・・・。
エスペランサは高度9000メートルを音速付近の速度で飛行していた。
眼下には山岳地帯が広がっていた。はるか前方の厚い積雲がなければ海も見えるだろう。
機載コンピューターの指示を受けつつ 数十トンを超える鋼鉄の鳥を操っていた。
エンジンはアフターバーナーのオレンジ色の火焔を排気口から噴き出しながら
完全武装の機体を飛行させるに足る推力を発揮していた。
「そろそろ時間だな、安全装置解除、欺瞞装置作動、対艦ミサイル一番 、発射!」
投下ボタンを押した直後に分離し飛行を開始した囮対艦ミサイルが飛んで行った。
これで上手くいけば敵の主力は囮に誘導されていくだろう
発射してからエスペランサは本来の飛行コースに変針した。
>>507 便利屋スズキさん、お帰りなさい!
町奉行さん、某農場新入りさん、厚木基地最後の兵士さんも
復帰禿しくぎぼ〜ん!
設定重視な私は賞金稼ぎエヴァ・フェットがスレッド壱に登場する以前、
どのような人生を送って来たのかも考えてみました。
それも考えておかないと、彼が可哀想な気がするからです。
またしてもヒンシュクを買ってしまうことを覚悟しつつカキコ。
2004年頃、カミーノ国のゼーレ系列クローン開発研究施設で誕生。
認識番号はE-208号、便宜上、「ヘイト」という名前で呼ばれる。
↓
特殊部隊兵としての訓練を受ける。
この時代にキール・ロレンツ議長、エルンスト・フォン・バーベム卿、
ギーガーらともすでに面識があったという可能性もある。
↓
2014年頃、国連軍を仲介して日本へ派遣され、
「江波兵人(えなみ・へいと)」という名前で戦略自衛隊に配属される。
↓
2016年、ネルフ本部侵攻に参加するが、仲間は全員死亡。
人類補完計画発動時の未知のパワーで綾波レイに似た姿に変異する。
↓
顔を包帯で巻いて隠し、第三東京を脱出。一面の廃墟をさまよう。
この時期にミスミ老人、ケン王軍と接触していた可能性もあり。
↓
箱根の湯本に迷い込み、偶然の成り行きから奉行所の捕り物に協力、
町奉行から褒賞金をもらう。この経験が後の彼の人生に重大な影響を及ぼす。
↓
生き残っていた国連軍を頼って厚木基地を訪ね、国連に連絡を取ってくれる
ように頼むが、ランドマスター隊の隊員にそれ自体が不可能だと言われる。
↓
再び放浪生活。今度は旧東京へ向かう。
>>509の続き
旧東京へたどり着き、『北斗琉軒』や『時の湯』の常連になる。
髪の毛が伸びてしまったため、髪型をポニーテールにするが、
おかげで『時の湯』のワるきゅーレに「ハイドラ」と呼ばれる。
↓
武器商人からマンダロア傭兵部隊の戦闘装甲服を入手、
色を緑に塗り替え、様々な武器類を装着して着用する。
「江波兵人」から「エヴァ・フェット」と名前を変える。
↓
表向きは宝石デザイナーだが、実は旧東京の裏の世界の
顔役であるフェイという女性の紹介で賞金稼ぎになる。
スティンガーと知り合い、仕事上のコンビを組む。
↓
スティンガーとともにある賞金首を生け捕りにしようとするが、
ボディーガードとして雇われていた便利屋スズキの妨害により失敗する。
便利屋スズキ、及びスティンガーは重傷を負う。
↓
スティンガーとの関係が個人的に発展(肉体関係?)。
仕事に支障を生じるようになったため、コンビを解消する。
スティンガーは海上都市大阪へ向かうが、彼は関東地方に残る。
>>510からの続き
2017年頃、賞金稼ぎ「エヴァ・フェット」と
そのマネージャー兼情婦「木の葉ミキ」という
一人二役の生活をするようになる。
↓
バーベム財団系列の貿易商になりすまして日本に
潜入していたトライラックスの諜報部員サイテイルと接触。
これに同行して貨物輸送船でトライラックス本国へ向かう。
↓
トライラックス本国でギーガー、バーベムと再会。
評議会からEVA細胞を回収する仕事を依頼され、
その任務のために万能飛行艇『奴隷零号』を支給される。
↓
2018年、『奴隷零号』で日本国内に再び潜入。
関東地方で汎用人型決戦兵器の行方を探索する。
・・・と、まあ、こんな感じかな。
こんな自己満足カキコばかりしていると、
ますますヒンシュクを買ってしまうことでしょう。
>トライラックスの人
設定重視ってんなら他の人の設定もよく読めよな。
教団とか「E」とか重要なところはなおさらだよ。
よくわかんないのに他人の担当まで首つっこむなってこと。
荒らしと取られるだろうが、俺は大真面目に言ってる。
初期からここまでこのスレ読んできてけっこう楽しかったから言いたいの。
オマエ、自分がスレ潰しかけてるってほんとにわかってる?
>>512 うむ。最初のスレの更に初期だったらなあ。Vガンネタっぽいけど。
515 :
513:03/02/13 11:41 ID:???
っぽいっていうかモロ・・・
カテジナさーん(涙
言っても無駄なのはわかってるけどあの頃に戻りたいよう。
せめて大阪会戦の頃に(あれはオモロかった)
そういう自分は今や居場所を失いつつある、っていうか
何やっても潰されそうで傍観してる某書き手でした。
>>496 >委員会はまるで『DUNE砂漠の神皇帝』に出て来る神皇帝レトみたいだな。
もういいよその話は。そんなに布教したいのかあんたは。
>IG-88Wの交信内容だと他にも知っている教団職員がいるみたいだったが。
そりゃあんたが書いただけ。勝手にな。
>ヒナ大使自身が使徒化して教団側の伏兵として立ち塞がってくるとか。
ありえねえ。
っつーかよく読めよ
>>493を。
よく読んだ結果だというならもはや何も言うことはないがな。
他にも衛星が全滅した筈なのにまだ使える携帯とか、いつのまにか
教団関係のとこにも普及してる反重力技術(トライラックス独自の技術
じゃないのか?)とか、設定詰めてるワリに微妙なとこ多いなアンタのは。
設定重視なんじゃねぇの?(w
ああキャラだけかそれは。
あと
>>515よ、居場所欲しいならレスで甘えずにネタ書け。自称書き手だろ。
>>517 シンジのトライラックス訪問には
日向マコト氏にも同行してもらいたい
と書いてみるテスト。
519 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/02/15 00:13 ID:y1s1XL1d
1000まで使えや。
不可能だろ(ワラ