【真島】ギルティでエロパロ Part2 【芽衣子】

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@ピンキー
ここはドラマ「ギルティ 悪魔と契約した女」のパロスレです
次スレは>>980か480KBあたりで立ててください

◆前スレ
ギルティでエロパロ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289718996/

◆まとめwiki(保管庫)
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/
※一緒に管理して下さる方募集中

◆書き手さんへ
 ○可能であれば、題名とHNをお願いします
   HNを付けない場合もお知らせしてください
 ○エロパロスレですが、エロなしでも全然OKです
 ○新規職人様随時募集しております
   初SS挑戦でも躊躇しないで是非どうぞ

◆その他
 ○書き手さんが投下し易い雰囲気づくりをお願いします
  ・SS投下宣言、直後は雑談をしばらく自重
  ・自分の嗜好に合わないSSなら黙ってスルーすること
 ○こういうSSが読んでみたい等のリクエストは節度を持って
 ○荒らし、煽りは勿論スルー
 ○sage進行です。メール欄に半角で sage と書いてください。ageた人を煽るのはやめましょう。
   大半のsageていないレスは荒らし目的の釣りか煽りです、慎重に見極めて反応しましょう。
2ぎるちぃ:2011/01/12(水) 22:03:07 ID:d5VqhqEV
男性客に真島嫉妬&ボディガード編のぎるちぃです
前スレ851の続き、投下します
3ぎるちぃ:2011/01/12(水) 22:06:08 ID:d5VqhqEV
(芽衣子視点)
---
真島さんの呼吸がだんだん規則正しく聞こえてくる。
少し顔を上げて愛しい人の寝顔を見つめる。

私が復讐で自殺に追い込んだ4人は証拠不十分、溝口は事故、
私は罪に問われなかった。
それでも私が彼らを手にかけた事実は私の中から消えない。

事の元凶である三沢親子への復讐を、今踏みとどまってしまっているのは、
真島さんに出会って、その温もりに触れてしまったから。
既に汚れてしまった私の手は、本当は真島さんに触れちゃいけなかったのに。

私のせいで真島さんは宇喜田を撃った。
私は愛する人に人殺しをさせてしまった。
真島さんを巻き込みたくなかったのに、
光の差す世界にいるあなたを闇に引きずり込んでしまった。

優しくしないでと、近くに来ないでと、
何度突き放しても、あなたは私に手を差し伸べる。
大きな手で強く優しく何度でも私を包んでくる。
私はその手にすがってしまった。
早くこの手を離さなくちゃって幾度も思った。
だけどもう、この温もりを失いたくない。
ずっと側にいてほしい。
あなたの腕の中にいる今のまま、この夜を止めてと願ってしまう。

真島さんに愛される資格なんて無い私を、
「愛してる」っていうあなたの言葉は、
…真島さん…辛いよ…

---
4ぎるちぃ:2011/01/12(水) 22:08:32 ID:d5VqhqEV
(真島視点)

ん…朝か?
部屋の中へ差し込む光にもう一度瞼を閉じてから、腕の中の存在を思い出す。
その存在にそっと目をやると、すやすやと眠る寝顔に思わず笑みがこぼれる。
年上とは思えないあどけない顔立ちに魅入りながら、はっと気づく。
その頬に涙の跡。
泣きながら眠ったのか。
彼女には笑顔でいてほしい。
守りたい。どんな苦しみや悲しみからも。

ふと昨夜のことを思い出しながら、
しかし俺はこんなに辛抱強かったのかと我ながら感心する。
いや、そうじゃないな。彼女のことが大切で大切で仕方が無いんだ。
己の欲望よりも、彼女を傷つけたくない気持ちが勝ったってとこか。

「う…ん、んー」
そうするうち、彼女が身じろぎしながら目を覚ます。
「おはよう。」
そう声をかけると、寝ぼけ眼だった彼女が大きな瞳を見開き俺を見て、
「お…おはようございます!」
と恥じらいながらうつむいて答える。
「眠れたか?」
「はい、真島さんは?」
「ああ、ぐっすり眠れた。君は抱き心地がいい。」
「ま、真島さん!」
頬を染めて俺の腕から抜け出そうとするのを制しつつ、
彼女の反応が可愛くてふっと笑いを漏らす。
「今日も仕事だろう。行けそうか?」
「はい、大丈夫です。昨日のこと、琴美さんにも話しておかないといけないし。」
「そうか、じゃあ起きたら君の部屋へ行こう。俺も一緒に行くから。」
「私の部屋に?」
「ああ、着替えとか、当面必要なものを取りに行った方がいいだろう。」
「あー、えっと、はい…え?それって…」
「しばらくここにいろ。」

---
To be Continued
5ぎるちぃ:2011/01/12(水) 22:10:05 ID:d5VqhqEV
まだまだ続き書きますが、今日はここまでになると思います
駄文失礼しました
6名無しさん@ピンキー:2011/01/12(水) 22:20:35 ID:Tsum/PS3
>>1スレ立て乙です

ぎるちぃさん続きありがとうございます
二人の心理描写がリアルで心に滲みます!
本編では10話後の二人ですね
こっちでは芽衣子が真島に素直に甘えてて嬉しいなぁ
二人の会話も脳内再生出来るぐらいリアル
同棲開始に胸ドキドキ♪続き楽しみにしてます!
7名無しさん@ピンキー:2011/01/12(水) 22:36:52 ID:72eQGxoX
>>1さん乙です

ぎるちぃさん、いい!
まんま頭の中で映像化されてBGMまで流れてきそうだ
続きがあるのが嬉しいw楽しみにしてますよん
8名無しさん@ピンキー:2011/01/12(水) 23:20:12 ID:q4tMd2EU
>>1さん乙でございます

ぎるちぃさん、ありがとう!
外は寒いけど、読んだら心がぽかぽかしたよ
>彼女のことが大切で大切で仕方が無いんだ。
>己の欲望よりも、彼女を傷つけたくない気持ちが勝ったってとこか。
真島の気持ちの根底にあるのはこれですよね。すばらしい
9名無しさん@ピンキー:2011/01/12(水) 23:42:53 ID:ENCVPKmc
前スレ843こと、くろこです。
某日は寝落ち逃亡すいませんでした…。
その時宣言したワイシャツネタも必ず近いうちに落とします。

取り敢えず勢いだけで温泉旅行の続きで行ってみる。
芽衣子のパンツ脱がし大作戦になってて本当にごめんなさい。
では。
10温泉旅行続き 1/6:2011/01/12(水) 23:46:05 ID:ENCVPKmc
「真島さん、真島さん…、起きて」
芽衣子が声をかけても体を揺すっても真島は気持ちよさそうに眠っている。
芽衣子は真島の浴衣の胸元をそっと開き筋肉質な体に触れた。

* * *

自分のそれとは全く違う硬い感触。
いつものスーツ姿だと細身に見えるが、充実した胸筋が隆起している。
その両端にあるぷつりとした乳首に今更ながら男性にも存在することを再確認した。

ふと、男の裸を見た記憶を思い起こしてみる。

  子供の頃、お父さんと一緒にお風呂に入った時と
  体育の授業で男子が上半身裸になっているのを何度か見たことがあるのと…。
  何かの雑誌やテレビで見たアイドルが、やっぱり上半身裸だったっけ。
  そうだ、美術室には裸体の彫像があった気がする。
  あとは…保健体育の教科書?
  あ、近所のおじいちゃんが寒風摩擦をしていたかもしれない。

つくづく男性との接点が少なかったことに気付く。
高校生になって、周りのクラスメイトに彼氏ができたとか振られたとか
そんな話で盛り上がっている輪の中にもなかなか入ることができないまま、学校を辞めて、そして……。

真島とは両手で足りないほど身体を重ねてきたはずなのに
こんなにまじまじと彼の身体を観察したのは初めてかもしれない。
いつも少し強引で優しい愛撫に溶かされて、訳の分からないうちに身体が熱くなり
熱に浮かされた時間は頭の中が真っ白になって終わる。
その後は照れくさくて、ろくに顔も見られなかったりすることが多い。

  私、今まで真島さんをちゃんと見てなかったんだ…。

少し悄然となった。

  でも、今なら大丈夫?
  こんなにぐっすり寝ちゃってる真島さんって初めてかも。

すぐ横でぐるぐると頭を巡らせている芽衣子に気付きもせず、真島は相変わらず寝息を立てている。
意を決して、帯の位置まで脇腹が見えるくらいに大きく開いてみると
二つ並んだ胸筋の谷間が少し割れた腹筋の間を通って、帯の下にある臍まで続いているのが見えた。

他の男の身体なんて知らないけれど、鍛えられたとても綺麗な身体だと芽衣子は思う。
この綺麗な身体をもっと触ってみたい、もっと知りたい。
11温泉旅行続き 2/6:2011/01/12(水) 23:47:37 ID:ENCVPKmc
真島が寝入ってしまっているのを何度も確認してから、手のひらを胸に当てて腹まで滑らせたり
指先でしなやかな筋肉の弾力を試したり、まるで初めて昆虫の観察や化学実験でもするような好奇心に
芽衣子は夢中になっている。

  男の人の胸も感じるのかな?

普段自分がされているようにささやかな乳首を指先で転がしてみる。
少し硬くなった気がして、今度は思い切ってもう片方を舌先で少し舐めて
そして口に含むと、きゅっと縮こまるように反応してつんと尖った。
寝ている真島に心境を訊くことはできないが、少しは気持ちいいのかもしれないと結論付ける。

  この下は…?

中途半端に煽られたままの身体が求めているのか、ほんの少しだけ入った酒のせいなのか
行為は徐々にエスカレートしていった。
まだぐっすりと眠り込んでいる真島を見降ろして、どくどくと心臓が高鳴るのを感じながら
帯を解いて浴衣の裾を割り、少しずつ少しずつ捲り上げていく。
長い脚が徐々に露わになり、逞しい大腿筋をするりと撫でて力強さに感嘆した。

  痴漢をする男の人ってこんな気持ちなのかも…。

少しの罪悪感と、真島がいつ目覚めるとも知れないスリルがスパイスになって芽衣子の心をくすぐる。

が、黒いボクサーパンツの中心にある“その部分”にあたる布地が見えたところで手が止まってしまった。

「きゃっ!」

思わず出た小さな悲鳴を両手で押さえて飲み込む。
慌てて真島の方を見やるが、寝言のように「うーん…」とひとつ唸っただけで少しの身じろぎの後
また穏やかな寝息を零しはじめた。
12温泉旅行続き 3/6:2011/01/12(水) 23:49:05 ID:ENCVPKmc
“そこ”を今まで見たことがない訳ではない。
何度も自分の身体の中に受け入れてきたし、真島の手に導かれて触れたこともある。
でも…。

  どうしよう、どうしよう!

ここに来て唐突に羞恥心が芽生えてきたものの、こんな機会は二度とないかもしれない…。
もうこの悪戯に歯止めは利ききそうもなかった。
しばらく考え込んだ後、せめて煌々とした照明を薄暗く落として事に臨む。

少し震える手で、真島の下着に手を掛けた。
彼を起こさないように細心の注意を払って身体にフィットするボクサーパンツを脱がせるのは一苦労で
腰骨が見えるところまで降ろすだけでも随分時間が経ってしまったようにも感じる。

部屋の時計が指す時刻は午後11時。
まるで耳が心臓になってしまったかのように、鼓動だけが響く中
どうにも尻をくぐらすことができずに四苦八苦していると、いきなり真島が身じろいだ。

「っ…!」

驚いて飛び退き息を潜めていると、少し寝がえりを打っただけで再び動かなくなった。
しかし、そのお陰で身体の角度が変わり横向きになった身体から一気に引き下ろすことができた。
すっかり裸にしてしまった彼の腰に注意深く力を加えて仰向けにさせ、ふぅ…と息をつき、改めて見惚れる。

薄暗がりの中、開け放った障子から射す月明かりに照らされた男の身体をやっぱり綺麗だと思う。
彫りの深い横顔も、今は浴衣に隠れた力強い腕も、厚い胸板も何もかもが愛おしい。
さっきとは違って細部まで観察することはできないが、いつも羞恥にばかりに囚われる自分にはきっとこの方が良いのだ。

しばしうっとりと眺めた後、“そこ”に目を落とした。
下着から零れ出た真島の性器は自分の中に入ってくる時とは違って小さく項垂れている。
少しグロテスクなこれが、自分の身体に途方もない快楽をもたらすのだと思うと不思議な気分になる。
でも、これもまた彼の身体の一部だと思うだけで今までにない愛おしさ感じはじめていた。

そういえば一度だけ、望まれて唇で愛撫しようと試みたこともあったのに
彼の視線を感じただけで、どうしても怖くて恥ずかしくて直視することができなかった。
もちろん無理強いはされなかったし、それ以来彼がその行為を期待する素振りもないけれど。

真島の視線のない今なら、少しだけならできるかもしれないと思った。
13温泉旅行続き 4/6:2011/01/12(水) 23:50:52 ID:ENCVPKmc
  どうか、もうちょっとだけ目を覚まさないでください。

そう祈りながら息を詰め指先で突っつくと、それはふにゃりと柔らかい感触がした。
恐る恐る親指と人差し指で摘み上げて、ひとつふたつ深呼吸…思い切って先端に舌を這わせてみる。
意外にもなめらかな感触に少し安心して、ゆっくりゆっくりぐるりと一周させて
それから少しだけ口に含むと、びくりと真島の腰が震えた気がした。

焦って見上げると「ん…。」と寝言にもならない小さな声を零した安らかな寝顔にホッとする。
少し口元が微笑んでいるだろうか。

  何の夢を見てるんだろう…?

そう思いながら行為に戻る。
どこをどんな風にすれば感じるのかよく分からないまま、わずかに身体が見せる反応を伺って
少しずつ舌を巡らせていると、やがて幹が大きく硬く育っていくのを実感しはじめた。
自分の愛撫が無意識ながらも彼の身体を高めているのだと思うだけでなんだか嬉しくなって
もう一度、根元に手を添えて、今度は少し深く口に含んだまま少し開いた傘の境目に沿って舌を這わせると
ぐんと大きさが増し、目を閉じたままの真島がはっきりと腰を震わせ「ぅ、あ…。」と呻く。

ますます気を良くして同じ動きを繰り返すうちに、じわりと先端から苦い蜜が湧き芽衣子は驚いて口を離す。
すっかり勃ち上がったそれは、まるでそこだけ別の生き物のように時折ひくりと震えては蜜を零している。

思わずその時を想像して息を飲んだ。
気付かないうちに芽衣子自身の身体中にも熱が渦巻き、呼吸が浅くなって、何度も覚えのある疼きが
下肢から沸き上ってきている。
下着に手を触れると、既に蜜が溢れ出し薄い布地を湿らせているのがありありと分かった。

もう一秒も我慢できないほど身体が彼を欲しがっている。
こんなにはっきり感じたのは初めてかもしれない。
いっそ真島が今すぐ目を覚まして、このまま抱いてくれたらいいのにとさえ思った。
14温泉旅行続き 5/6:2011/01/12(水) 23:54:12 ID:ENCVPKmc
はしたない自分に羞恥とためらいを感じながらも震える手で下着を取り去った。
どうにも逃げていかない身体の中の熱に苛まれつつ、真島の腰を跨いで屹立に手を添えゆっくりと腰を落とす。
充分に潤っていても、その内壁はまだ解れていないままで思うように挿入することができず
もどかしさを抱えながら腰を揺らして、少しずつ少しずつ飲み込んでいく。

やっとのことで奥まで届いた瞬間。

「ん、ぁ…はぁっ…!」

咄嗟に声が漏れた。
片手で真島の畳に手を付きもう片手で自分の口を塞いで腰をくねらせる。
自分の中に感じる場所を見つけると、何度も腰を擦り付けるように動いては手の甲を噛んで嬌声を飲み込み
もはや迷いもなく快感を追うことに没頭していく。
信じられないほどの快楽の波に何度も浚われて。

「ん、ん、ん、ん……ふぅ…んんっ…んっ!っ!」

やがて、背を仰け反らせがくがくと悦びに打ち震えながら絶頂を迎える。
全身に力が籠りきゅうっと引き絞った奥深くで、真島の屹立もびくりと震えるのを感じてゆっくりと弛緩していった。

息が整い熱が退いた頃、ふと我に返ってカァッと赤面する。

  もう…信じられない…。
  なんでこんなことを!

真島が目覚めなくて本当に良かった。
こんなこと、絶対に絶対に知られてはいけない。
泣きそうになりながら後始末を終え、真島の浴衣を整え布団を被せると部屋を飛び出すと
熱い湯にのぼせ上がる寸前まで浸かってくたくた身体で眠りについた。

* * *
15温泉旅行続き 6/6:2011/01/12(水) 23:56:57 ID:ENCVPKmc
何事もなかったように目覚めた朝。
食事を取り、帰り支度の前に二人並んで足湯に浸かっていると
真島が突然耳元で囁いた。

「まさか寝込みを襲われるとは思わなかった…。不覚だ。」

心臓が止まりそうになった。

「えっ!?い…いつから!?」

思わず声が裏返る。

「うん?そうだな。いきなり浴衣を脱がされそうになって撫で回された時かな?」
「きゃあっ!言わないで!…それって……最初から…。」
「そうなのか?それはよかった。フルコース味わえて。」
「よくないです!」
「しかしあんなに気持ち良かったら、普通誰だって目を覚ますだろう?」
「…っ!」

ほとんどパニック状態の芽衣子の肩を抱いて、真島がぽつりとつぶやく。

「でも、嬉しかった。」
「え?」
「欲しがってるのはいつも俺だけなのかと思ってた。」
「そんな…。」
「芽衣子にもたまにはそんな時があるんだな。」
「違っ…ただ…。」

  どうしても恥ずかしくて…。
  好きな人に触れたいと思わない訳ないじゃないですか。

本当は大きな声で言いたかった。

「よし、これからは芽衣子が欲求不満にならないように毎日しようか?」
「なっ!」
「じゃないといつ襲われるか分からない。夜もおちおち寝てられないからな。」
「も…やっ!」

心底楽しそうに肩を揺らして笑いを堪える真島に、芽衣子は俯いて顔を覆ってしまった。

「さ、そろそろ支度するか。」
「…はい。」

やっとのことで顔を上げた芽衣子の髪を撫で、額にひとつ、真島は口づけを落とした。


(了)
16名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 00:27:58 ID:2sDrLaV7
す・て・き…
17名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 00:30:08 ID:a7NJtQPJ
>>15
やばい〜芽衣子積極的すぎる
バレて無いと思う間抜けっぷりが可愛い
途中で真島起きるか?って思ってたのに結局起きずあれれ?
と思ってたら実は最初からおきてたというオチか〜〜〜w
ハラハラドキドキした!
ありがとうございました
18名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 00:46:15 ID:1EVtJoLu
いいですね〜w
芽衣子の好奇心に寝たフリしてされるがままになってる真島
そして結局最後にはそれをバラして意地悪するのがらしい
ドキドキしましたw
19名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 01:27:36 ID:ltTw5xzA
まとめの人です こんばんわ〜
まだスレについていけてないです〜

スレ2つに分れて、えっと違う人が続き書いたり、嫉妬の続きと色々 あぅぅぅぅ
中身読んでないんだけど、スレ斜め読みなんだけど、今のとこ、これで合ってますかー? 
皆さん どうか どうか ご確認を… お願いしますぅぅぅ


■温泉旅行 その@_ レスNo.834様
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289718996/>>834-836

■温泉旅行 そのA_kuroko様
>>10-15

■芽衣子につきまとう男性客に真島嫉妬&ボディガードな設定 _ ぎるちぃ様
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289718996/>>838-840
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289718996/>>848-851
>>3-4
20名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 01:28:52 ID:ltTw5xzA
リンク間違えたみたいなのでもう一度!

まとめの人です こんばんわ〜
まだスレについていけてないです〜

スレ2つに分れて、えっと違う人が続き書いたり、嫉妬の続きと色々 あぅぅぅぅ
中身読んでないんだけど、スレ斜め読みなんだけど、今のとこ、これで合ってますかー? 
皆さん どうか どうか ご確認を… お願いしますぅぅぅ


■温泉旅行 その@_ レスNo.834様
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289718996/834-836

■温泉旅行 そのA_kuroko様
>>10-15

■芽衣子につきまとう男性客に真島嫉妬&ボディガードな設定 _ ぎるちぃ様
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289718996/838-840
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289718996/848-851
>>3-4

21名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 01:38:16 ID:a7NJtQPJ
>>20
まとめ職人さん乙です!
それで合ってると思いますよ!!!
22名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 01:45:22 ID:w5T//1MC
>>15
珍しく芽衣子から積極的で新鮮だった、乙です。
もう一泊か別の日かに旅館に泊まって
反撃とばかりに芽衣子の浴衣を肩からずらして脱がせる真島編も見てみたい。
温泉で光に反射していつも以上に生々しい身体を凝視してたりもして。
真島ちゃん、うなじも好きな設定だよね?
23名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 02:30:37 ID:ltTw5xzA
>>21
ありがとー 更新しておきましたー
眠くて頭が回ってないので、またまた間違いがあるかもしれません
いつものごとくおかしな箇所は指摘してくださいませ

>>10 kuroko様
作品を2頁に分けさせて頂きましたー

>>3 ぎるちぃ様
こちらも、PartT〜から続くようにしていますー


読む作品がたまっていくのは、ある意味美味しいのかもしれない うんっ
24名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 03:37:31 ID:arz8h5cS
この間のパーティー編のようなちょっとあぶない趣味に走る真島みたいな〜
職人さん、お縛りなんてどうでしょ〜本格的じゃなく手首だけとかソフトで
25名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 03:42:29 ID:HWVYItoG
>ぎるちぃさん

またまた「待ってるから…いつま(ry 」w


>kurokoさん

「好きな人に触れたいと思わない訳ないじゃない」という芽衣子の心の言葉に
そうだそうだとw 芽衣子をダシに毎日をつきつける真島、御主も悪よのぉ〜
26名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 09:17:20 ID:hEtRJVRM
>>1
スレ立て乙です。

>>20
いつもまとめありがとうございます。
遅くなってすいません、前スレ834ですがHNなしのままでいいです。
ご家族お大事になさってください。

>>ぎるちぃ様
一晩一緒に寝て手を出さないストイックな真島いいですね〜
続きも楽しみにしてます。

>>kuroko様
続きを書いてくださってありがとうございます。
希望通りどころか希望以上のお話になっていてドキドキしました。
かゆいところに手が届くような描写すごい!
ワイシャツネタも楽しみにしてます。
27名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 09:57:27 ID:a7NJtQPJ
>>22
今度は芽衣子が攻められるバージョンの温泉ネタもいいですね!!
うなじ好きの真島ちゃんだから(勝手に決めるなってw)髪束ねた浴衣姿の芽衣子に欲情
季節は違うけどお祭り設定の浴衣姿でもいいな
28名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 17:29:20 ID:2SBEEG6a
すみません
みなさん前スレを使い切ってください
29ぎるちぃ:2011/01/13(木) 20:44:24 ID:pwxrvDS0
まとめさん乙です!いつもありがとうございます
どうも、男性客に嫉妬&ボディガード編のぎるちぃです
>>4の続きを投下します
長いですw

>kurokoさん
男性を襲いつつ、なぜか無邪気な感じでやっぱり芽衣子は魔性ですね
真島の裸体にウハウハっす!
素敵な作品ありがとう
30ぎるちぃ:2011/01/13(木) 20:47:17 ID:pwxrvDS0
(芽衣子視点)
---
真島さんに付き添われて自分のアパートへ向かい、部屋に入る。
「とりあえず、服を着替えたいので。」
昨日の男にボタンを引きちぎられたシャツの上に、上着の前を閉めて着ている。
「ああ、じゃあ廊下にいるから」
真島さんは部屋を出てぱたんと扉を閉める。

着替えを取りにハンガーパイプへ近づこうとした時、ふいに白い壁が目に入って動きを
止める。
ここには数週間前まで、復讐のターゲットの写真や情報を一面に貼りめぐらせてあった。
それを真島さんが引き剥がした。
私の罪を白く塗り替えるように。

「愛してる」
生まれて初めてもらったこの言葉、
幸せなはずなのに、苦しい。
目の奥が熱くなる。

「おい、早くしないと遅れるぞ」
ノックと共に聞こえてきた真島さんの声に、はっと我に返る。
「すみません。急いで準備します。」

---
31ぎるちぃ:2011/01/13(木) 20:49:37 ID:pwxrvDS0
(真島視点)
ペットサロンでオーナーが来るのを待つ。
昨日の男、不法侵入に婦女暴行未遂だ。
必ず引っ張ってやる。

芽衣子は開店準備やアンの世話に慌しく動いている。
「真島さん、お湯が沸いたのでコーヒー入れますね。」
「ああ、ありがとう。」
小柄な体でパタパタと走り回る彼女は笑顔だ。
ソファに寄りかかってその光景を微笑ましく眺めながら思う。
やはり好きなんだな、この場所が。
昨日あんな目に遭った場所でも。
上司や同僚、職場が彼女にとって癒しになるなら少し安心だ。
だが男はだめだ!俺以外の男は。

そんなことを考えていると、ほどなく琴美と彩乃が出勤してくる。
「あら、真島さんに芽衣子ちゃん、おはようございます。」
「あれれれー?ふ・た・り・と・も、朝も一緒だったんですか?」
彩乃の冷やかしに苦笑しながら挨拶を交わした後、2人に昨日の出来事を話した。
「芽衣子ちゃん!大丈夫なの?」
「はい。真島さんのお陰で無事でした。」
「よかったぁー!琴美さん、昨日真島さんにお願いしておいて正解でしたね。」
「ほんとに…真島さん、芽衣子ちゃんを助けてくださって、ありがとうございます。」
「いえ、無事で良かった。それで、犯人の詳しい情報をお聞きしたいんですが…」
琴美に顧客情報を見せてもらい、署に連絡する。

「覆面パトカーに辺りを巡回させて、店の外に警備を配置します。
 犯人が捕まるまではくれぐれも用心してください。
 彼女の自宅も知られていて危険なので、しばらく俺の家からここに通います。」
「ええ、わかりました。よろしくお願いします。…それにしても、芽衣子ちゃん。」
琴美は俺に深々と頭を下げた後、彼女を振り返って労わるように言う。
「今日は、お休みしててもいいのよ?」
「琴美さん…ありがとうございます。でも私、じっとしてるよりここで働いてる方がいいんです。」
「そう?無理してはだめよ?」
「はい。明日はパーティーだし、今日のうちにやっておかないといけない事もあるので。」
「パーティー?」
日常ではおよそ聞き慣れない言葉に問い返す。
「はい。有名なペットブランドのデザイナーさん主催のパーティーがあって、
 出席するように頼まれてるんです。」
「そうか。」
「それで明日は私達3人ともお店を空けるんですけど、琴美さんの知り合いのトリマーさんが
 臨時で来て下さるのでアンはここでお預かりできますから。」
「ああ、だったら助かる。帰り、今日はなるべく早く迎えに来るから。」
「はい。」
「それじゃ、俺は仕事に戻りますんで。」
俺は会釈して3人に見送られながらサロンを出る。
32ぎるちぃ:2011/01/13(木) 20:51:52 ID:pwxrvDS0
(芽衣子視点)
---
「すごい…、巡回に警備ですって。」
彩乃ちゃんが驚きを隠せない顔で呆然とつぶやく。
「きっと、真島さんの尽力ね。おそらくこちらが被害を届けたくらいでは、警察はこんなに動いてくれないわ。
 芽衣子ちゃんを危険から懸命に守ろうとしてるのね。」
そう言って微笑みながら、琴美さんは私に深く1度うなずきかけると、奥の部屋へ入って行った。

「すーてーきぃー!!芽衣子さん!もう真島さんったら芽衣子さんにぞっこんですね。」
「そんなこと…ないよ。私には好きになってもらう資格なんて…」
「もーお!いつまでそんなこと言ってんですかっ?」
彩乃ちゃんは少し怒りながら、でも優しく諭すように言う。
「芽衣子さんってばいつも1歩下がって「私なんて」って言うけど、
 芽衣子さんは素敵な女性なんですよ?
 謙虚で控えめなのは芽衣子さんの良いところでもあるけど、
 自分の気持ちに素直になって、欲しいものは欲しいって言っていいんです。
 芽衣子さんには充分その価値、ありますよ!」
「彩乃ちゃん…」 

胸にじわじわと温かいものが広がっていく。
「ふふっ、彩乃ちゃんの方が若いのに、お姉さんみたい。」
「老けてるって、言いたいんですか?」
頬をふくらませてみせた彩乃ちゃんと笑い合う。

---

33ぎるちぃ:2011/01/13(木) 20:53:56 ID:pwxrvDS0
(真島視点)
「真島さん!お疲れ様です。」
日が沈みきった頃ペットサロンへ彼女とアンを迎えに行く。
昨日と違い、今日は彼女の笑顔が出迎えてくれる。
疲れも吹っ飛ぶな。

しかし、残念だが良いニュースを持ってきていない。
今朝と同じように琴美と彩乃も交えて報告する。

「実は、昨日の犯人をヤツの自宅で追い詰めたんですが、振り切って逃走しました。
 その後の行方が分からず引き続き捜査中です。」
3人とも深刻な面持ちで言葉を失う。

「それで、明日のパーティーを主催するデザイナーが犯人とも懇意にしているらしいんですが。」
その言葉に琴美がはっと思い出したように
「ええ、有名なペットブランドのデザイナーと大手ペット用品会社の若社長で、
 確か2人は知り合いだったかと。」
だとすると、パーティーの開催も彼女が出席することもヤツは知ることができる。
逃走中に大っぴらに出席はしないとしても、狙いが彼女なら会場にヤツが現れる可能性がある。

「わかりました。一応主催者から警備会社に依頼は出ているようですが、
 警察からも警備にあたることになると思います。」
「よろしくお願いします。」

その時、店の扉が開く。
「こんにちはー!お届けものでーす。」
「あ、私、出ますね」
彼女が席を立ち玄関へ向かう。
「琴美さーん、この箱何でしょうね?大っきいけど軽いです。」
彼女がヨタヨタと大きなダンボールを抱えてくる。
小柄な彼女の体は完全に隠れていて、一見ダンボールが歩いているように見えて噴出しそうになる。

「あ!きっとあれだわ!」
「あれ?」
「開けてみましょ!」
ウキウキとした様子の琴美に促され、彼女が封のガムテープを剥がして箱を開けるのを
彩乃も覗き込む。
34ぎるちぃ:2011/01/13(木) 20:56:47 ID:pwxrvDS0
開いた箱から琴美が取り出したのは2着のドレス。
「これね、明日のパーティーで芽衣子ちゃんと彩乃ちゃんに着てもらおうと思って。
 いつも頑張ってくれてるから、私からのプレゼント。」
そう言って、琴美は真紅のドレスを芽衣子に、深い青のドレスを彩乃に渡した。
「うわぁー!ありがとうございます!こんな素敵なドレス、いいんですか?」

率直に喜ぶ彩乃の隣で、彼女は手にしたドレスをじっと見つめる。
「あの、琴美さん。こんなきれいなドレス、私にはもったいないです。」
「芽衣子ちゃん、これはあなたのために選んだの。私の気持ちだと思って着てちょうだい。
 私、お洋服の見立てには自信があるの。きっと、あなたに似合うはずだわ。
 それとも、このドレス気に入らなかった?」
「いいえ!…いいえ、ありがとうございます。」
「芽衣子さん!いっしょに目いっぱい着飾って、会場の視線、釘付けにしちゃいましょ!」
涙がこぼれそうになるのをどうにか瞳に留めながら、ウンウンと頷く彼女を見て、
いい人達に囲まれて働いているんだなと、
俺の胸の中にも、琴美と彩乃に感謝の念が広がる。

彼女と帰ってきた部屋で夕食を軽く済ませてシャワーを浴び、昨日と同じように同じベッドへ入る。
違うのは、彼女が昨日より少し俺の近くへもぐり込んできたこと。
笑みがこぼれるのを隠すように話しかける。
「いい職場だな。」
「真島さんも、そう思いますか?」
彼女はうれしそうに問いかけてくる。
「ああ。」

答えながら、あることを思いつく。
「明日は職場に寄って行くんだったな?」
「はい、ドレスに合う靴やストールやバッグもいただいて、持って帰るのはかさばるから、
 明日サロンで着替えて行けばいいって琴美さんが。」
「そうか」
「それがどうかしました?」
「いや、明日は俺もパーティー会場の警備に入るから一緒に出よう。」
「そうなんですか?」
「ああ、パーティー中もすぐ近くにいるから、安心していい」
「はい!」
「もう寝るぞ。おやすみ。」
「おやすみなさい。」
35ぎるちぃ:2011/01/13(木) 21:01:17 ID:pwxrvDS0
翌朝。
芽衣子とアンをサロンへ送り届け、ちょっと出るがすぐ戻ると伝えて
俺は昨夜考えていた場所へ走った。

(芽衣子視点)
---
臨時で来てくれたトリマーさんを手伝いながらしばらくすると、
琴美さんと彩乃ちゃんもサロンへ顔を出す。

「さ!お支度しましょう!」
なんだか凄く楽しげに、琴美さんが私の背中を押して奥の部屋へいざなう。
即席でカーテンを張って更衣室のようなスペースを作り、テーブルの上に鏡を置く。
「芽衣子ちゃん、ここに座って。」
琴美さんが鏡の前にバラバラとメイク道具を出しながら私を促す。
「私、お化粧はしてきましたけど…」
「ええ、芽衣子ちゃんはいつもキレイにお化粧してるけど、今日はパーティー仕様のメイクに
 しましょう。私に任せて!」
と、早々にドレスに着替えた彩乃ちゃんがカーテンの中からじゃーんと登場する。
「どうですか?会場の視線釘付けに、できそうですか?」

キレイ…青いドレスがすごく似合ってて、メイクもいつもより華やかで。
「彩乃ちゃん、すごくキレイ!」
「ええ、素敵だわ、彩乃ちゃん。」
ね、と琴美さんが私に向き直り、
「こんなふうに、いつもより少し華やかにオシャレしてドレスアップした姿、
 真島さんに見せたくならない?」
「真島さんに?」
それは…
「すごく恥ずかしいけど…でも、見て欲しいような…。」
「それでいいのよ。そういう気持ち、大事にしてほしいの。」
その言葉にうなずくと、琴美さんと彩乃ちゃんは嬉しそうに顔を見合わせた。

そこからは、ドレスが赤だからグロスはピンクがいいかしら、髪はゆるく巻きましょう、と
真島さんが見たら呆れそうな騒ぎだった。

2人にメイクをしてもらって、琴美さんにもらった真紅のドレスに着替え、
その上にふわっとした白いストールを羽織る。
いつもパンツ姿が多いから、ひざ丈のドレスはなんだか心もとないけれど。
カーテンを開けると、2人は目を細めて「ほぉっ…」とため息をつく。
「あの…変、でしょうか…」
不安になって問うと、
「素敵…芽衣子さん、その辺の女優なんかメじゃありませんよ!」
「ほんとうに、よく似合ってるわ。とってもキレイよ。」
36ぎるちぃ:2011/01/13(木) 21:05:24 ID:pwxrvDS0
その時、店の入り口の扉がばたんと音を立て、タッタッタと誰かが駆け込んでくるのが聞こえた。
彩乃ちゃんが待合室へ続くドアを開けてからすぐにまた閉じると、
「芽衣子さん、真島さんが帰ってきましたよ!」
ほら早くと私の腕を引っ張ってドアの外へ押し出す。
私はためらいながら真島さんの前に立ち
「お帰りなさい。用事は…終わりました?」
尋ねても返事が返ってこない。
「真島さん?」
「…ああ」
我に返ってから、改めて私を見つめる。
「綺麗だ」
微笑んで言う真島さん。
照れくさくて、くすぐったくて、思わずうつむいた私の前に、
リボンのかかった包みが1つ差し出される。
「ほら、これ」
「え、これは?」
「開けてみろ。」
私はとまどいながら、真島さんから包みを受け取り丁寧に開けていく。
「これ…!?」
「仕上げくらい俺にさせろ。」
その中には、シンプルで小ぶりだけど美しい輝きを放つネックレスとイヤリング。
真島さんはネックレスを取ると、私の首に腕を回して付けてくれる。
そしてイヤリングを耳に付けた後、1歩後ろへ遠ざかって私をじっと見つめる。
「よく、似合ってる」
「真島さん!」
涙があふれそうになった時、彩乃ちゃんが言う。
「芽衣子さん!泣いちゃだめ!マスカラ落ちちゃうから!」
その言葉に真島さんがふっと噴き出した。
---
To be Continued
37ぎるちぃ:2011/01/13(木) 21:10:41 ID:pwxrvDS0
長文駄文失礼しました、ぎるちぃです
パーティーがらみの話に続けたいと思って書きました
芽衣子のドレスは、中の人のクリープCM衣装をイメージしております
今日はここまでになると思いますが、
この後、パーティーで真島嫉妬なお話を予定しております
またしばしお時間くださいね
しかしこんなに長いのに、真島ちゃんまだ唇ちゅーもしとらんですw
38名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 22:05:26 ID:8lDsteXO
>>37
すばらしい!
男が好きな女のネックレスの留め金をとめてやる仕草が好きです。
それが真島の長い指だとこれはもうたまりません。
ゆっくりお待ちしています。
39名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 22:15:33 ID:a7NJtQPJ
ぎるちぃさん
彩乃琴美のキューピットぷり、真島の王子っぷり最高
まるで芽衣子はシンデレラですね!
脳内でクリープ菅ちゃんとネクタイ真島の二人が浮かんでます
続きが待ち遠しいです!
どんな流れでチューになるのかなぁ〜ワクワク
40名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 23:58:19 ID:ZqDWHQLu
>>20
くろこですが確認しました。
ありがとうございます。
ていうか今更ですがローマ字になったんですねw

感想を書いてくれた優しい人たちに感謝です。
今見直したら色々と酷いことになっていて、もう誰か添削してください…。

>>29
連載出来る人ってなんだかすごい尊敬します。
待ってるから…いry
41名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 00:00:04 ID:7VNJ510p
明日14日が真島中の人がお誕生日みたいで・・・
「誕生日」に絡めたパロorエロパロが見たいです
職人さんよろしくです
42名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 00:59:52 ID:8f2bw3BE
ちょっと中の人ネタは
特にエロパロ板では控えた方が・・・
こういうスレでやってる事が間接的に中の人達に迷惑かけたらいたたまれないじゃん
たまに作品萌えと中の人との仮想恋愛を混同する人もいるからね
普通はきっちり分けてるから何の問題もないけど
やっぱある程度、妄想にも責任持たないと
43名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 01:04:48 ID:jsto+2pW
こんばんわ〜 家族の心配してくださった方 どうもありがとう
胆のう炎と肺炎を併発しているようで、3週間ほど入院になりそうです はぁ〜

>>37 ぎるちぃ様
--- これが@wikiでは 文字化けするので抜いてます
--------. これくらい付けると 水平線になる模様(不思議なwiki)

>>40 kuroko様
すみませんー チャットの時に、じゃあkurokoで作ってきていいですかーと聞いて
了解貰ったような 違うような もう脳みそはあまり反応してませんw

何だかもう作品もかなりの数になってきてますよね〜
ちょっとしたSSの本が1冊できそうな勢いですよっ
職人様に感謝ですっ
44名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 01:38:00 ID:vE8WH0sV
まとめさんも職人様方も改めていつもありがとうございます
皆さんの作品毎晩ちょこちょこと見直してますよー
作品もだいぶ溜まってきましたよね!
皆様の力作の集大成!
このスレは愛に溢れてますねー
これからも続くといいなー
明日も投下あればいいなー
それを願って床につきます!ノシ
45名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 01:38:22 ID:8RGK8wlB
>>26
うわ、見逃してました。
きっかけをもらったおかげで一気にだーっと書けました。
喜んでもらえたなら書いてよかった。
ありがとうございます。

>>43
あ、そうでしたっけ?そうかも。
全然こだわりないのでどっちでもOKです。
大変なところすいませんでした。
46名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 02:58:55 ID:jsto+2pW
前スレを埋めました
前スレは過去ログとして、まとめに入れました
初心者なので、いつまで保存できるのか知らないのですが、暫くは大丈夫かも?
知ってる方いたら教えてください

本スレ過去ログ
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/86.html
47名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 11:56:16 ID:dgwrRe9O
前スレ放置は住人の非常識
48名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 11:58:55 ID:vE8WH0sV
>>47
前スレは皆で協力してもう埋まったよ?
49名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 12:50:08 ID:MEATsXI4
50名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 12:56:27 ID:0ZxQ0xQV
>>49
この板は500Kを超えると1000レス前でもスレ終了みたいだよ
書き込みしてみればエラーがでるはず
51sage:2011/01/14(金) 14:13:58 ID:cfXC+eKt
>>42
別に中の人のパロ&エロパロを書いて欲しいと希望を出した訳ではないんだけどなぁ〜
真島めいこで「誕生日」に絡めてもらえたらと思っただけなのに〜
「クリスマス」や「お正月」の希望あったから「誕生日」の希望を出しただけなのに〜
まさかここにいる人で役と中の人を混同してるような人はいないと思うけど…
52名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 17:02:45 ID:+ZA8dIlw
こまけぇことはいいんだよ(AA
新作よろしくお願いします
53名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 17:18:04 ID:x2yUsugc
>>37 ぎるちぃさま
クリープCMやっと見ることができました。きれいな赤ですね。
こちらでは、行ってきますお帰りの挨拶を抜かすと
普通に立ったままのキスってまだ未出かも。
それを書いてくださるならドキドキだし、もちろん意表をつく展開も歓迎ですわw
54名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 19:33:53 ID:ZDfaEUBl
捜査の為三日以上泊まり込み
やっと帰ってきた真島だが、犯人との格闘の末、右腕骨折
利き腕不自由な為芽衣子ちゃんのお風呂介助とベッドでの奉仕
宜しく職人さま。
55名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 20:03:17 ID:bJ1RNRCk
>>54そこまで設定があるなら自分で書いてみたらいいと思う。それに、その頼み方はないんじゃないかな。職人様に失礼だ。
56名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 20:15:05 ID:ZDfaEUBl
文才がないの…。
失礼しました。
57名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 20:31:37 ID:Nd+3Icfc
>>54
私から見てもこの頼み方は無いわ
58名無しさん@ピンキー:2011/01/14(金) 22:28:02 ID:TmS7GYbf
真島が芽衣子に車の運転を教えるって萌えるかな?
モンアンジュの車ガンガン乗ってたけど、それはなかったことにして・・。
免許をこれから取る設定にして、妙に姿勢のいい芽衣子とか可愛いかも。
真島の長い指が好きなので、助手席からハンドル握られたら
違う緊張がマックスになりそう。

自分も書く才能がなく、職人さんにいつも感謝してます。
いつもここを楽しみに見ていて、初めてシュチュを考えてみました。
ありえなかったら、スルーして下さい。
59名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 00:24:09 ID:HQiezbRW
誕生日について私も前から思っていた事があるんですが

芽衣子の生年月日は昭和52年4月14日ってなっているけど
真島の誕生日は、いつで設定されているんでしょうかね?
ちゃんと公式での生年月日の設定ってあるのかな…
60名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 00:59:44 ID:qBsWlNTo
職人様って…きっしょ
デブス女の集まりかよ
61嫉妬に狂う真島@:2011/01/15(土) 03:45:38 ID:CohvilEh
お久しぶりです。kisshugです。

真島がペットサロン客に嫉妬編の話が出たときに書き始めた話が数日がかりでようやく完成しましたので一気に投下させて頂きます。無駄に長くなります。申し訳ありません。

芽衣子と真島は付き合っておらず、芽衣子はモテモテそれに嫉妬する真島という感じです。

最後はソフトSMチックになって終わります。さらに続編も書ければよいなぁと考えています。

それではお楽しみ頂ければ幸いです。タイトルは「嫉妬に狂う真島」でお願いします。


彼女は最近よく微笑むようになった。何か良いことでもあったのだろうか。
「機嫌がいいな。」
「えッそうですか、ふつうですよ。」
にこっとこちらに笑顔を向ける芽衣子のことが心から愛しいと感じる。

「本当にお仕事が楽しいんです…自分が必要とされているとか、誰かの役に立っているとか感じるから。」
どこか照れくさそうに彼女が言う。
そんな彼女を今すぐにでも抱きしめたかった。抱擁して唇を奪って…全てをさらけ出して。

でも俺達はそんな関係ではない。俺の気持ちに彼女は気がついているのだろうか。早く伝えたい気もするし先に彼女の気持ちを確かめたい気もする。でもやはり今はこの距離を保つのがいいだろう。少しずつ彼女の領域に入っていければ…

「じゃあまた…今夜アンを迎えに来るから。」「はい。いってらっしゃい。」
真島が店を出ようとすると、綾乃と琴美に腕を引っ張られた。

「真島さん、ちょっと。」
「どうかしましたか。」
「実はね…芽衣子ちゃんったら色々な男性のお客様に気に入られてて。」
「だからかなぁ…最近雰囲気柔らかくなったって思うんですよね。真島さんもなんか雰囲気違うって感じません?!」

ふたりの言葉に、真島は動揺した。
「でも私達は真島さんに頑張って欲しいんです!」
「芽衣子ちゃんに聞いてもみんな大切なお客様だって言うの。でも…私は芽衣子ちゃんを幸せにできるのは真島さんだと思う。」
「ですよね。」
ふたりのやりとりを聞いて真島はゴクリと喉を鳴らしてやっと一言
「そろそろ行きますので。」
と言ってふたりを遮った。

「そうですよね。お仕事遅れちゃいますよね。」
「ごめんなさいね。変な話して。」
「いえ…それでは失礼します。」
真島は平静を保っていたが腹の底では既にコントロールできない感情が渦巻いていた。
62嫉妬に狂う真島A:2011/01/15(土) 03:48:44 ID:CohvilEh
芽衣子…あんな笑顔を俺以外の男に向けることがあるなんて…

誰と何を話すのだろうか…気になりだしたら考えるのをやめることができない。

そして真島は自覚した。これが嫉妬なんだと。自分をこれだけ虜にする女だ。他の男に目をつけられても不思議ではない。

その夜、真島は再びペットサロンを訪れた。チャイムを押すが、誰も出ない。
そっとドアのガラスから中を覗くと…そこに広がる光景に目を疑った。

男が芽衣子を壁に押し付けている。芽衣子は激しく首を横に振っている。泣いているのかもしれない。そして何よりも許せないのは…その男の下半身が芽衣子の体に触れているということだ。たとえ衣服越しであろうと、彼のそこが熱くなっていることを芽衣子は感じているだろう。

真島は思わずドアを開けた。幸い鍵はかかっていなかった。ふたりが同時にこちらを向く。

「あ…ましま…さん…」
やはり芽衣子は泣いているようだ。
「何をしている…その子を離せ…!」
気がついた時には真島は男に殴りかかっていた。

「真島さんッやめて下さいッ!!この方は…お客様なんです…!」
「お前にひどいことしていたじゃないか…!!」
芽衣子が真島を止めにかかっている間に男はさらりと身をかわし、自分のペットが入っているケージらしき物を取った。

「ジャマが入ったな…もう二度と来ないよ。」
「あ…待って下さい!」
男が出て行き、芽衣子の体は男を追いかけようとして前に倒れかけ、真島に支えられた。

「…大丈夫か…」
真島が芽衣子をやさしく包み込む。
「怖かっただろ…あんなことされて…」

「真島さん…私…あの人…本当にいいお客さんだと思ってたのに…なのに…」
芽衣子は体を預けながら、真島の腕に捕まる。

「今日一日だけペットを夜まで預かってって言われて…それで…お迎えに来て…突然…」
芽衣子の目から涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。
「もういい。分かったから。もう大丈夫だ。」

真島が芽衣子の体を自分の中へと引き寄せる。芽衣子は真島の体温を感じ、安心したのか今まで耐えていたものが一気に切れてしまったようだった。
63嫉妬に狂う真島B:2011/01/15(土) 03:53:04 ID:CohvilEh
「ましま…さん…来てくれて…ありがとうございます。」
「何かある前で良かった…本当に良かった。」
真島は力強く芽衣子を抱きしめた。そしてふっとあることに気がついて思わず微笑んでしまった。

「真島さん…?」
「いつもみたいに…逃げないんだな。」
「あ…」
芽衣子はこの手で掴んでも掴んでもするりと離れていってしまう。でも今日は違う。

「私…実は…分からないんです…どうしたらいいのか…何も知らない自分が恥ずかしくて…」
真島の胸に顔をうずめてもごもごと言う芽衣子は真島を刺激した。真島はたまらなくなって長い指で芽衣子のさらさらの髪をなでる。

「そんなこと気にしていたのか…俺が教えてやるよ…何もかも…」
そうしているうちに、自分の下半身が変化していくのを感じた。
思わず芽衣子に気がつかれてはいけないと体を離してしまった。
そうだ。もしここで彼女を脱がせでもしたら自分はあんな下衆な輩と何も変わらないことになる…それどころかもっとひどいのではないか…
何よりあんなやつと同じだと芽衣子に思われることだけは避けたかった。

「もう落ち着いたな…」
「はい。ありがとうございました。」
芽衣子の表情には、いつもの笑顔が戻っていた。

「アンはこちらです。」
もう立って歩くこともできるようだった。アンを受け取り、真島は言った。

「今度の休みはいつだ?」
そう、もっと芽衣子と親密になるためにはきちんとデートに誘わなくては。それから色々な話をして食事をして…そして自分の気持ちを伝えて夜になったらそこでいよいよ朝まで…そんな甘い展開を思い浮かべる真島とは裏腹に、芽衣子の返事は意外なものだった。

「えっと…今週末なんですが…実は約束があって…」
「予定が入ってるのか?!」
思わず目を開く真島。
「はい…すみません…」
「友達と遊びに行くとかそういうことか…?」

「いえ…あ、はいそうです。」
芽衣子があわてて言い直したのを真島は見逃さなかった。
何か俺に隠したいことでも?

「男か…」
低い声でつぶやくように言った真島に、芽衣子は驚いたようだった。
「え?!」
そんな自分にハッとし、真島はあわてて
「何でもない。もう帰るから。」
と芽衣子の目を見て言った。
64嫉妬に狂う真島C:2011/01/15(土) 03:57:05 ID:CohvilEh
「はい…遅くまでお疲れさまでした。」
「お前も…気をつけて帰れよ。」

今日は自分が送らない方がいい…もしも芽衣子の家に行ってしまったら…
そのまま自分が芽衣子に何をするか分かったものではない。
とにかくこの嫉妬心と元から抱いていた彼女に対する恋心でもう狂ってしまいそうだ。
きっとそんな自分を抑えることができない。
これ以上彼女のそばにいるのは危険だ…

真島はやっと思いでペットサロンを去った。
あと芽衣子と一言二言交わしていたら…危なかった。

次の日、いつものようにアンを預けにペットサロンに来る真島。
そこに待っていたのは琴美と綾乃であった。

「真島さん、昨日はお客様に変なことされそうになった芽衣子ちゃんを助けて下さった後に、
次のお休みがあいてるかどうか芽衣子ちゃんに聞いたんですって?!」

もう伝わっているのか…参ったな、と思いつつ事実なので
「はい実は…」
と肯定するしかなかった。

「もうせっかくのチャンスなのに!
芽衣子ちゃん先約があったのよねぇ。」
「それが獣医さんなんですよ。
以前芽衣子ちゃんがペットを病院に連れて行ったことがあって
その時に気に入られたみたいで!
食事に誘われたっていうのは知ってたんですけど
まさか真島さんもその後に誘ってくれるなんて。もったいない。」

「芽衣子ちゃん、真島さんを怒らせちゃったみたい、
自分は今日は会いたくないって言ってて。
だからここでアンを預かるわ。」
「そうですか…ではよろしくお願いします。」

「真島さん!周りは手ごわいけど頑張って下さいね!
またチャンスがあるはずです。」
「はい、では…」

ペットサロンを後にし、またもやふつふつと
真島の中にコントロールできない感情が渦巻いてきた。
敵はひとりではなかった…
昨日追い払った奴がいなくなったから安心というわけではなかったのだ。

芽衣子に会いたい。笑顔が見たい。話をしたい。
抱きしめたい。自分を求めて欲しい。

彼女がいつのまに、こんなに自分の中で占める割合が大きくなっていたなんて。
これが愛しているということなのだろうか。
恋焦がれているという自覚はあったが、
それ以上の感情を抱いているように感じる。
俺は彼女を愛しているのか…

65嫉妬に狂う真島D:2011/01/15(土) 04:00:48 ID:CohvilEh
全く仕事が手につかない。
昼の休憩時に、真島はペットサロンの前にいた。
いつのまにかここに来てしまっていた。
そっとドアを覗く。彼女が笑顔で出迎えてくれる…
そう期待しながら。
しかし真島を襲ったのは絶望感だった。

芽衣子は男と話していた。
昨日とは違う男だ。なかなかの紳士に見える。
奴が獣医だろうか。それともまた別の…?
男が何か言う。芽衣子が笑う。
あの笑顔を向けている。惜しむことなく自分ではない男に…

真島は思わずふらふらとドアから離れた。
そして振り返り、来たばかりの道を進んでいるとひとりの男とすれ違った。
ペットを抱え、ドアを開け店に入ってゆく。
…あの男も芽衣子に会いに…?

俺は彼女なのだろう。何でもない。
俺は彼女にとって特別な存在ではなかった。
数いる男性客のうちのひとりだった。
それを思い知らされた。
自分と同じように彼女を手に入れたいと思う男は何人もいる…!

彼らにかなうものが自分にあるのだろうか。
今まで自分は女に不自由したことがなかった。
真理のような誰もが羨む高嶺の花を難なく手に入れてきた。
そんな自分が夢中になり、本気で愛した女は既にこれだけ多くの男性を虜にしていたとは…

芽衣子。俺だけのものになってくれ。
その声を、表情を、体を、俺だけのものに…
気がつくと真島は自分の寝室のベットの上にいた。
下半身が燃えるように熱い。彼女を求めている。
白く柔らかい彼女の肢体を思い浮かべる。
自分の名前を呼ぶ声を想像する。

「あぁ…」
真島は自分の下半身に自ら手を当て、激しく上下に擦っていく。
最初は恥ずかしがり、嫌がる芽衣子がだんだんと感じていく姿が脳裏に映る。

真島さん。もっと。やめないで。好きです真島さん。

芽衣子、愛してるよ。ずっとこうしたかった…

互いの気持ちを確かめ合い、やがて達する。
芽衣子が嬌声を上げる。

真島は自分自身をベットの上にぶちまけた。
そしてうっすらと目をあける。

とてつもない孤独感と空虚感が襲ってくる。
自分はひとりで一体何をしているのだろう…
そしてこんな風に脳内で彼女を犯すのは何度目だろうか…
俺は…本当に昨日芽衣子に無理強いようとしてた男よりひどい奴なのかもしれない…

66嫉妬に狂う真島E:2011/01/15(土) 04:03:59 ID:CohvilEh
その晩、真島はふらふらとペットサロンへと向かった。
自分が情けない男のようでたまらなかった。
力なくドアの前に立つと、芽衣子が気付いてすぐに開けた。

「真島さん…お待ちしていました。」
「あぁ…遅くまでいつも済まないな。」
「座ってください。コーヒー淹れますね。」
「いらない。すぐ帰るから。」
「やっぱり…怒ってます…よね…」

芽衣子の瞳が涙ぐんでいくように見えて、あわてて真島はソファに腰掛けた。
「いやそんなつもりはない。傷つけてしまったようだな…すまない。」
「良かった。」
芽衣子が微笑む。真島の好きな、笑顔。

「ここにいてくれ。」
真島が芽衣子の手を握ってソファに引き寄せた。
芽衣子はそれに従って真島の隣に腰を下ろす。

「昨日はありがとうございました。それからお休みのことなんですが…」
「あぁ…もう忘れてくれ。」
きっと謝られても、もっと自分が惨めに思えてきてしまう。

「もしかして…もう予定埋まっちゃいました?」
「…どういうことだ?」
「あの、私、次のお休み、予定があったんですけれどお断りしました。」
「なんで…先にそっちを約束していたんだろう。」
真島が驚く。

「俺に気を遣ってるなら…」
「違うんです。」
芽衣子がきっぱりと言った。

「あの…お食事に誘ってくれた方…奥さんと…子どもがいらっしゃるんです。
私の家…父が浮気して出て行ってからおかしくなっちゃったんです。
特に母が立ち直れなくて…だから私はその…
性的なこととか…何も分からないですけど…
でも、そういうことが良くないってことは分かるんです。
大人としてやってはいけないし、自分はそうやって家庭がある人の家族に
悲しい思いをさせたり傷つけたりしたくないって思うんです。
私がそんなつもりはなくても…家族がどう思うかは痛いほど分かるから…」

そこまで言って、芽衣子は一息ついた。
思わず真島はそんな芽衣子をさらに愛しく感じ、自分の肩に頭を倒させた。
67嫉妬に狂う真島F:2011/01/15(土) 04:07:18 ID:CohvilEh
「本当にお前は…自分が幸せになることよりも周りのことを考えて優先させるんだな。」
「そんな…そんなつもりはありませんよ。ただ…」

「好きだよ。そんなところ、尊敬する。人として…」
真島は何も躊躇せず、思ったことを口にした。
別に告白をしたつもりはなかった。

しかし芽衣子は違うように受け取ったようだ。見ると顔が真っ赤になっている。
「真島さんったら…からかわないで下さいッ!
私が…何も知らないと思って…」

「芽衣子…どうした。」
「私…好きとか言われたら…勘違いしちゃうじゃないですか。」
「芽衣子…?」
「私…ずっと真島さんのこと…素敵だなぁって思ってたんです。
いつも私のこと気にかけて下さって。だから…
本当は予定を聞かれた時に嬉しくて嬉しくて…でもお断りしなくちゃいけないのが辛くて…
それで真島さんの様子が変だったから…もう私のこと嫌いになったんだって…悲しくて…」

そこまで聞くと、真島は芽衣子のことを抱きしめていた。
「本当か?!芽衣子ッ!!」
「ま、ましまさん…?!」
「お前にとって…俺は特別か?」
「はい…でもこんなことを言う資格私には…」

「待てない…」
「え…?」
「もう週末まで待てない。今夜、一緒に過ごそう。」
そして芽衣子の目を真っ直ぐに見て言った。

「愛している。芽衣子。」
「ほんと…に…?夢みたい…」
芽衣子が驚いて目を開くと、一筋の涙が芽衣子の瞳から零れ落ち、それを真島が撫でる。

「思いが通じたら…こうすればいい。」
そう言って真島は芽衣子の唇に自分の唇をそっと重ねた。
何度も何度も夢に見たこの瞬間が、まさにふたりに訪れている。
突然のことに、芽衣子が驚いて目を開く。

「目…閉じて…感じるままにすればいいから…」
真島はそう言ってゆっくりと舌を忍ばせていく。
やがてくちゅ…と音を立てながら真島は芽衣子の口内で舌を転がした。
芽衣子は慣れない感覚に必死でついていこうとしているようだ。
真島は片手で芽衣子の顎に手をやり、その反対の手はぎゅっと握っている芽衣子の拳を解き、自分の指を絡ませた。
真島の髭が芽衣子の肌に触れ、ゆっくり這う。思ったより柔らかくて心地いい…
芽衣子は今まで感じたことのない快楽を味わっていた。
やがて真島が離れていくと、芽衣子は潤んだ瞳を真島に向けた。
68嫉妬に狂う真島G:2011/01/15(土) 04:10:52 ID:CohvilEh
「もう…終わり…?」
「なッ…」

真島を見上げるその表情は、もう誘っているようにしか見えない。
これを無意識でやるのだから恐ろしい。
男共が勘違いをし、コロッといくはずである。

「まだ何も始まってもいない…」
「えぇ…もっと何かが…?」
「そうだ。言っとくがな。俺も男だ。
好きな女に触れると、昨日の奴みたいに下半身が膨らむんだ。」
「真島さんでも…?!」
「あぁ。興奮した男はそうなる。
俺は今かなり危険な状態だ。…それでも続けていいか?」

やや震えながらも、芽衣子がうなずいた。
驚きと恐怖、そして喜びと期待が入り混じっているのが見て取れる。
それは真島も同じであった。一見冷静に見えるが、様々な感情が飛び交い、どこか気持ちの整理がつけれていない。
まず芽衣子の口から自分のことを気にしていたということを聞けたというだけで、現実かどうかということが疑わしく感じる。

俺はまた自分の頭の中で彼女の姿を再生しているのか…
いや…もうそれでもいい…これが現実でなくても…

真島はそのまま芽衣子をソファの上に押し倒した。そして真島もそこに重なる。
「なるべく優しくするから…最初は…」
「それ…どういう意味です…んッ」

もう芽衣子に発言権はないようだ。あっという間に口が捕らえられる。
真島が自分にキスをしている。それだけでのぼせてしまいそうだ。
到底自分なんかに手の届かない相手だと思っていた。
なのに愛してるって…そして何も知らない自分を受け入れてくれている…
優しく…やがて真島の口は芽衣子の口から離れ、
額、目頭、耳、うなじ…と段々と下降していく。
次にどこにいくか分からないため、芽衣子はその都度「きゃっ」と声を上げ、体を震わせた。

「力を抜いて。声は我慢しなくていい。聞かせてくれ。」
そういう真島の表情は既に火照っていて、あまり余裕がない。
指が芽衣子の髪の毛をかきあげる。
本当はすぐにでも芽衣子を脱がせ、攻め立てたい。
自分の名前を呼ばせて彼女の中に自分の欲望を注ぎ込みたい。
しかし、そんなことをしたら芽衣子を傷つけてしまう…彼女にとっては何もかも初めてなのだ。
キスさえも。落ち着け、落ち着け…真島はそう自分に言い聞かせながら
ゆっくりと芽衣子のニットの中に手を入れた。
芽衣子の顔が恐怖に歪む。

69嫉妬に狂う真島H:2011/01/15(土) 04:14:37 ID:CohvilEh
「えっと…」
本当にどうしていいのか分からないようだ。
真島が芽衣子の唇を奪う。芽衣子は思わず目を閉じ、それに応じる。
そうだ、そうやって俺に身を任せればいい…
芽衣子のニットを脱がせると、すぐに下着が露になった。
ピンク色の下着からあふれんばかりのふくよかな胸。
白い肌。締まったくびれに柔らかそうな腹…真島は興奮した。
芽衣子の体は、想像していた以上にずっとずっときれいだった。

「そんなに…見ないで下さい…電気も…消して。」
芽衣子が途切れ途切れに言う。
「いや…もっとよく見たい。お前の全てを…ずっとこうしたかった…」
ゆっくりと腹部に手をあて、やがて段々と上っていき、下着に手をかける。

「やだ…」
「きれいだ…」
耳元でささやくと、芽衣子がびくっと震える。
そう、それが感じるっていうことだ…芽衣子の耳に吐息を当てながら、真島は下着の下に手を這わせ、
芽衣子の膨らみを大きな手の平で掴んだ。そしてゆっくりと動かす。

「そんな…ところ…あ…」
羞恥で真っ赤になる彼女がとても愛しい。
反対側の手で、芽衣子のジーンズのチャックを下ろす。
「真島さん…ダメ…怖い…」
「大丈夫…大丈夫だ芽衣子…」
まだ衣服に覆われている芽衣子の足を広げ、その間に自分の体を移動させた。
芽衣子が驚いて目を開ける。

「こんなの…」
「ん…?ほら俺もこんなに芽衣子を感じているんだ…」
真島は衣服越しに、そっと自分の下半身を芽衣子に押し付けた。
芽衣子の下半身が、真島のそこを感じる。
ふたりとも服を着ているとはいえ、とても生々しかった。
それに、その感覚はどこかで味わったことがあった。そう、まさに昨日…
急に恐怖心が蘇ってくる。

「真島さんッやめてください!イヤ!!」
突然芽衣子が激しく首を振り、自分をソファからおろそうとしている。
「どうした?!芽衣子!大丈夫だから…俺に任せて…」
「怖い…誰か…」
涙声で助けを呼んでいる。こんな光景をどこかで…
そうだ…昨晩…急激に思い起こされる状況と嫉妬心。

「芽衣子落ち着け。」
「真島さん…やっぱりダメ…こんなこと…」
俺は今、拒まれている…?昨日の奴のように…?
やはり俺は特別でも何でもなかった…
芽衣子を無理に犯そうとする数ある男のうちのひとりだったか…いやそんな…


70嫉妬に狂う真島I:2011/01/15(土) 04:17:59 ID:CohvilEh
真島は抵抗する芽衣子の口を塞ぎ無理やりキスをして、手足を縛り、
そのまま無理に自分のものを突っ込みたい衝動に駆られた。
しかしそれをやるわけにはいかない…

「分かった。芽衣子。もうしないから。」
真島はそっと芽衣子から離れた。
芽衣子は乱れた下着を調え、瞬時に床に落ちていたニットで自分の上半身を覆った。
目から涙がこぼれているのが分かる。

「悪かった…芽衣子…」
「ごめんなさい…真島さん…嫌いにならないで…」
「芽衣子…」
顔を押し付けてくる芽衣子を真島は抱きしめた。
まだ背中は露になったままだ。もう絶えられない…
ここで芽衣子は何人もの男性と言葉を交わし、笑顔を向け、
そして強引に迫られることさえあったのだ。
何がなんでも自分のものにしたい。
自分のものという印をつけておきたい。
俺の…俺だけのぬくもりを知って欲しい。

「私…昨日のこと思い出してしまって…真島さんのこと嫌じゃないのに…」
「芽衣子。うちに行こう。ここでされたことを俺が忘れさせてやる。
お前は俺だけのものだ…他の奴が手を出していいはずがない。」
本当は今すぐここで芽衣子の体を手に入れたかった。
誰かに…芽衣子の周りをうろつく男共に自分こそが芽衣子に相応しい、
彼女が受け入れる唯一の存在だと見せ付けてやりたかった。
芽衣子が誰といてもここが真島により抱かれた場所だということを思い出すように…

でもきっと今の彼女は無理だ。
ここでそんな行為に及ぶということにより、昨日の出来事を思い出さずにはいられないだろう。

「安心しろ、芽衣子。ふたりっきりの場所に行こう。
他の…他の男のことなんで考えられないところへ。」
真島は芽衣子を抱き起こし、衣服を整えた。

芽衣子は俺を拒否しているわけではないんだ…心底昨日の男を恨めしく思った。
嫉妬と怒りが入り混じる。あぁ、部屋で自分を抑えることができるだろうか…
この気持ちを…彼女にぶつけてしまいそうだ…

真島の家に到着し、アンを自由にすると真島は瞬時に芽衣子を掴んでキスをした。
「んん…」
突然のことに驚きつつもやがて瞳を閉じて真島を受け入れる芽衣子。

もう待てない…芽衣子…俺は今まで何度もこうやってお前を…

立ったまま抱き合い、ようやく唇を離すと舌を芽衣子の耳へと這わせる。

71嫉妬に狂う真島J:2011/01/15(土) 04:21:01 ID:CohvilEh
「あぁ…」
「昨日もこうされたのか…?立ったまま…」
「やめて…ください…」
芽衣子の反応に真島は興奮した。

「そいつの前でもこんな声を上げたのか…?
いやらしいな、芽衣子は…」
「真島さん…いじわるッ…」
言葉で責めながら確実に芽衣子の衣服を脱がせていく。

「かわいいよ…芽衣子…他の男に渡したくない…」
耳元で囁く真島の低い声に、芽衣子の息遣いも荒くなる。
「もっと感じて…」
「あ…ん…」
気がつくと芽衣子の体がふわりと浮いていた。
「真島…さん?!」
芽衣子は真島に抱きかかえられている。

ベットに到着すると、ドサッと投げられるようにおろされた。
「きゃぁ」
「もう…逃がさないからな。」
すかさず真島が覆いかぶさる。
そして指で自分の襟元を広げながら、芽衣子の口内を激しくむさぼるように犯していく。

芽衣子は今までこんな深いキスがあることすら知らなかった。
そしてこんな行為が愛を確かめ合うということだとも…

気がつくと芽衣子は上半身には何も纏っていなかった。真島もそうだ。
「真島さん…」
芽衣子はそっと真島の筋肉質な胸に触れた。
そして芽衣子の手が段々とのぼっていく…
肩、首、そして髭…
「柔らかい…」
「芽衣子…」

真島の手が芽衣子の膨らみを包み込む。
「あぁ…」
芽衣子は間違えなく、今自分を感じている…
真島はそっと目を細めた。
親指で胸の頂を刺激する。そしてもう片方の乳房を口に含み、強く吸った。
「や…ぁあ…!」
もっと、もっと自分を感じて欲しい。
乱れて欲しい。誰にも見せたことのない姿を自分にさらけ出して欲しい。

真島がそっと芽衣子のジーンズを下げる。
そこに表れた下着は、既に湿っているのが見て分かるほどだった。
真島の長い指が、下着の上から芽衣子の入口をなぞる。
「はぁ…あ…」
誰にも触れられたことのないところを刺激され、
芽衣子は首を左右に振る。涙がこぼれ落ちる。
72嫉妬に狂う真島K:2011/01/15(土) 04:25:15 ID:CohvilEh
「真島さん…そんなところ…恥ずかしい…」
「きれいだよ…芽衣子…力を抜いて。」
不意に下着も脱がされてしまった。

「真島…さぁん…」
「大丈夫だ…芽衣子…怖くないだろ?」
真島はゆっくり芽衣子の手の平を持ち上げ、自分の顔を近づける。
芽衣子は抵抗していない。真島は安堵と喜びを噛み締めていた。

細くて長い足。そしてなめらかな曲線を描く上半身。
まさにそれが自分を受け入れるために目の前に広がっている。
真島はたまらなくなり、硬くなった自分自身を露出すべく、
纏っていたものを全て脱ぎ捨てた。
その間も真島の熱い吐息を感じ、芽衣子は真島を感じていた。
再び真島が芽衣子に重なる。肌が触れ合う。
ふたりの間には何も阻むものがない。

「真島さん…あったかい…」
「好きだ…芽衣子…」
ゆっくりと芽衣子の中へと指を入れていく。
「あ…ん…ぁ…はぁ…」
芽衣子が苦しそうにうめく。
真島のすらりとした指が、芽衣子の奥へ奥へと侵入していく。

「はぁ…やぁ…」
「ここか…」
芽衣子が感じるところを探り当てると、
真島は指を動かしながらそこを刺激する。
「だめ…あ…わたし…もう…ぁあ…」
「気持ちいいだろ…」

やがて真島の指の出し入れに伴い
芽衣子の腰も浮かびあり、動き始めた。胸もふるりと揺れる。
「はぁ…こんなの…初め…ぁ…て…」

芽衣子の表情と揺れる身体を見ながら、真島は指を二本に増やした。
そしてさらに速く動かす。いやらしい音が部屋中に響く。

「あぁ…そんなにっ…だめぇ…」
「正直に言えよ…気持ちいいって…」
真島はそう言うと、芽衣子の口に舌を入れる。
自分の顔で、そしてちょっと離れたところで…くちゅりと液が流れる音がしている。
快感に飲み込まれながら、芽衣子の意識は朦朧としてきた。

真島が顔を芽衣子から離し、芽衣子の下半身の蕾を
きゅっと親指で押さえると、芽衣子は
「あっやぁあぁぁあぁ!」
と悲鳴にも近い声を上げ大きく体を震わせると、
そのまま動きを止めた。

「イッたんだな…」
真島は芽衣子の中から指を引き抜いた。

「はぁ…ん…」
芽衣子は真島の腕の中で荒い呼吸をしている。
目は開けているが、焦点が定まってないようだ。

73嫉妬に狂う真島L:2011/01/15(土) 04:29:58 ID:CohvilEh
「真島さん…」
名前を呼ぶ声…何て愛しいんだろう。
ゆっくり真島が芽衣子の下半身に自分自身をあてがう。
芽衣子が驚いたように目を開いた。
芽衣子の足を肩まで持ってくる。
そこでようやく自分が何を受け入れようとしているのかを芽衣子は理解した。
真島の先端は、芽衣子の液を感じている。

「これだけ濡れていれば充分だな…」
「真島さん…はぁ…」
芽衣子がぎゅっと目を閉じる。覚悟ができたようだ。
真島はゆっくりと自分自身で芽衣子の下半身をなぞった。
さらに濡れていくのが分かる。

「あったかい…」
芽衣子が微笑んだ。良かった。
余裕があるようだ。しばらく真島は自身を芽衣子に
擦りつけてていたが、やがて少しずつ芽衣子の中へと入っていった。

「芽衣子…俺は…今お前の中にいるんだぞ…」
「真島さん…」
芽衣子が痛みに顔をゆがめ、ぎゅっと枕を掴んだ。
「力抜いて…」
「あぁ…はぁ…い…たい…ん…」
芽衣子が横顔を枕に押し付ける。
「顔…見せて。」
真島が自分の顔を芽衣子が倒した顔の前へと移動させる。
太い首、逞しい肩、厚い胸板を感じる芽衣子。
思わず身震いをすると、するりと下半身が真島を受け入れた。

「あぁ…ん…!」
真島はゆっくりと芽衣子の中で動き始めた。
「さっき感じてたのは…ここか…?」
優しく髪の毛を撫でながら、真島が問う。
「はぁ…あ…う…」
芽衣子は圧迫感を感じながらも、真島を喜ばせようと必死だった。自分も動こうとしている。
「芽衣子…」
真島が耳元で名前を囁くと、再び芽衣子は身震いをした。
「そんなに締めるな…」
真島がそっと唇を落とす。さらに長い指が何本も、芽衣子の柔らかい胸へと沈んでいく。

口内、胸、そして下半身の三箇所を一気に攻められ、芽衣子の頭は真っ白だった。
言いようのない快感…真島も完全に今芽衣子を支配しているのは自分だということに満たされていた。

そう…他でもない…この自分…
真島の動きが徐々に激しくなる。
芽衣子が首を振ると、真島は顔から離れた。
はぁ…と段々と真島の呼吸も荒くなっていく。

「あぁ…あ…はぁ…やぁ…あぁああ!」
芽衣子の声も段々と大きくなってゆく。
「うぁっ…!」
思わず真島は声を上げ、芽衣子の中に自身を注ぎ込んだ。
芽衣子の中に熱が伝わってくる。
真島は芽衣子の中にいたまま、動きを止めた。
「もう少し…このままで…」
そう言って目を閉じた。
74嫉妬に狂う真島M:2011/01/15(土) 04:34:57 ID:CohvilEh
どれくらい時間が経っただろうか。
芽衣子の吐息が聞こえる。
真島は全く眠れそうにない。身体も心も満たされたはずなのに…
どこか複雑な思いがある。誰も知りえない芽衣子を自分は手に入れた…
なのに…やはり自信がない…
自分はこのまま芽衣子をつなぎ止めておけるのだろうか。

芽衣子が寝返りを打ち、こちらに顔を向けた。
芽衣子…その顔を見るだけで、再び自分の下半身が変化するのを感じた。
「好きだ…ずっと俺のそばにいてくれ…」
真島がそうつぶやいて、芽衣子の顔を撫でる。
うっすらと芽衣子の目が開いた。
「起こしてしまったか…?悪い…」
「ま…しまさん…?朝ですか…?」
「いや、まだ外は暗い。ゆっくり休め。」
真島は大きく息をついた。

「疲れただろう…」
「すっごく…気持ちよかったです…」
芽衣子が微笑んだ。あぁ。俺が好きな笑顔だ。
「ちょっと…恥ずかしかったけど。」
照れくさそうに芽衣子が言う。
「明日は早いんだろう。眠った方がいい。」
「そうですね…明日もご予約のお客様が何名か…」

そこまで言いかけて、芽衣子は口をつぐんだ。
明らかに真島の表情が変化したのに気が付いたのだ。

「どうかしましたか…?」
「気をつけろ…芽衣子。お前に気がある奴ばかりなんだから。」
「えぇ…やだ真島さんったら。
私が好きなのは真島さんだけですよ。」
「そんな無防備なところが隙を作ってしまうんだ。」

いつになくむきになる真島に、芽衣子は目を丸めた。
「もしかして…真島さん…
嫉妬…してくれてるんですか?」

ずばりと言い当てられ、焦る真島。
「俺が…嫉妬…?」
「でも…私もそう。
私も真理さんに嫉妬してるんです。
真島さんと付き合ってたなんて羨ましくて…
真理さんは綺麗でお仕事もできて…私なんか敵わないって思うんです。
真理さんはまだ真島さんのこと好きなんだと思う。」

「この状況で他の女の名前出すのやめろ。」
言葉とは裏腹に、真島は優しく芽衣子を抱き寄せた。
「きゃ…!」
「でも…そう言ってもらえるのは悪くないな…。」
「真島さん…また大きくなってる…!」
芽衣子はもう聞いてはいなかった。真島の変化に気がついて焦っている。

「触るか…?俺はあと何回でもできるぞ。」
「やだ…エッチ!」
75嫉妬に狂う真島N:2011/01/15(土) 04:38:39 ID:CohvilEh
真島は芽衣子の手首を掴み、熱くなっている自分に触れさせた。
「きゃぁ!真島さん!」
今まで感じたことのない感覚に驚く芽衣子。

「何驚いてるんだ…さっきまでお前の下の口はこれを咥えてたんだぞ。」
「もう…意地悪っ!」
芽衣子は真っ赤になって真島のそこから手を離そうとした。
しかし真島がそれを制止する。

「ほら。咥えてみろ。」
「いや…何言って…」
「本気だ。もう下の口は飲み込んだじゃないか。」
「でも…」
「よかっただろ…俺のここ…」

真島がにやりとし、芽衣子は思わず目をそらした。
真島がひざをつき、自分のそこに芽衣子の頭を押さえ込んで咥えさせようとする。
「ほら。早く。」
芽衣子の髪の毛を引っ張る。
あぁ。こんなに乱暴にするつもりはないのに…
やはり優しくできるのは最初だけだった。
あとは…あとは俺の欲望と嫉妬と愛しさと…
全てが入り混じった狂気に包まれてくれ。

「真理は喜んでなめてたぞ…」
拒み続ける芽衣子の耳元でそう言うと、
芽衣子はカッとなって真島を見上げた。
そしておそるおそる舌を出した。それが真島の先端に触れる。
真島はそのまま芽衣子の頭を自分の方へ押し付けた。
一気にそれが芽衣子の口の中へと入る。

自分が服従させているという快感が沸き上がり、
妙な興奮が真島の中に芽生えた。
真島が腰を動かす。それが芽衣子の口を出入りする。
芽衣子は離れようとするが、そうはさせない。

「うまいだろ…俺のここ…
覚えておけ…お前の愛する男の味だ…
お前の身体も口も…俺以外の男を受け入れるな…」


76嫉妬に狂う真島O:2011/01/15(土) 04:42:15 ID:CohvilEh
「んっ…んぅ…」
見ると芽衣子は泣いているようだ。
さらに真島は興奮し、快感に襲われた。
「歯を立てるな…練習が必要だな。」
そう言いながら芽衣子の頭をベットへと押しやった。

「はぁ…けほっ…」
解放された芽衣子がむせる。
瞳からは次々に涙がこぼれ落ちている。

「芽衣子…」
真島は次の瞬間、タオルを手に取り、芽衣子の目隠を覆っていた。
「真島さん…?!」
「見えなくしてやるよ…何もかも…
お前のことを好きな男共を…!俺だけを感じてろ。」

「怖い…やめてください…!」
芽衣子が手を伸ばして固く結ばれたタオルを取ろうとするが
真島はそうさせなかった。
一気に片手で芽衣子の両手首をつけると
あっという間にこちらも巻きつけてしまった。

視界には何も見えず、手の自由を奪われた芽衣子。
「ひどい…真島さん…」
「幻滅したか?
俺がこんなことをするように見えないか…?
でもな、俺は…俺は縛り付けてでもお前が欲しいんだ。他の奴に渡したくない…!」

「真島さん…私が好きなのは真島さんだけなんです!
信じて下さい!こんなこともうやめて!」

芽衣子の叫びもむなしく、真島は朝まで芽衣子の身体を甚振り続けた。


嫉妬に狂う真島は、一応ここまでとしたいと思います。

ここから芽衣子→真島←真理へと続けたいと思っております。
いつになるかは分かりませんが…

長々とすみませんでした。
お付き合い頂きありがとうございました。
77名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 05:52:40 ID:MaOiTzWT
>>76
うわー長編作品ありがとうございます!読み応え十分で楽しめました!
あのリクエストの日から書き溜めていたとは。。お疲れ様です

芽衣子モテモテ→真島嫉妬→二人すれ違い→想い通じ合う→
念願適って二人一体に→しかし不安拭えず嫉妬心爆発で暴走
この流れよかったです!

しかし真島ちゃん、自宅という自分のテリトリーに入れた途端やりたい放題ww
されるがままの小動物芽衣子がちょっと心配w
万里も絡めた続きのお話楽しみに待ってます
78名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 07:30:10 ID:SswUkhrX
>>76
長編お疲れ様です!!
読み応えがあって感動いたしました!!
それにしても真島ちゃん、芽衣子にベタぼれすぎて暴走してますねw
大型の野獣と可愛らしい小動物が絡むシーンは何度見ても萌える・・!!
79名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 19:25:03 ID:TIjaj7T6
最終回で芽衣子が愛してるって言った後真島が芽衣子って呼んだじゃないですか。そのときに芽衣子の口が動いたのって真島に対する返事なのか、あいしてるの後に「わ」ってつけたかったのか、どっちなんでしょう?
80名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 20:07:54 ID:KYdchSrV
>>79
「はい」(芽衣子の返事)だと思います。
あそこは二人の阿吽の呼吸演技が圧巻でしたね。
台本だと最後に「芽衣子」って真島が囁くように呼びかけることもなくて、
ただ芽衣子が「あ・い(し・て・る・・・)」だったように思います。
81名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 20:19:32 ID:TIjaj7T6
>>80
なるほど〜
ありがとうございます。すっきりしました。
ということはアドリブですか?だとしたらすっごいですねっ
82名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 21:04:20 ID:yDt4Jgzr
遅くなりましたが>>1スレ立て乙です。

前スレで投下するか迷っていたものですが、
もう一カ月もくるというのに真島&芽衣子萌えがおさまりませんw

エロなし駄文ですが投下させていただきたいと思います。

HNはyoukanでお願いしますw
83youkan@:2011/01/15(土) 21:07:38 ID:yDt4Jgzr
朝のまだラッシュの喧騒がそこはかとなく残る、午前の捜査一課。

けれど、今日の捜査一課はいつもと違った・・・

「榎本さん、どうしちゃったんですか、あれ・・・」

傍らに立つ紅一点にそう声をかけながら、藤井が目を向けた先には確かに、
普段の捜査一課にはあるまじき光景が広がっていた。

部屋の中央デスクに地図を広げ、額をつけあわせる真島と門倉。
「ここがあいつの拠点なのに間違いない」
身長に見合った、その長い指で地図を示す真島。
「それでどうすればいいんだ?」
真島とは対照的に髪を流すようにかっちりとセットした門倉が、眼鏡の奥から真島を見やる。
「もう少し様子を見て、踏み込んだほうがいい・・・それで門倉、このヤマをお前に任せたい」
 真島より若干背の高い門倉がかすかに眉尻を上げ、ゆっくりと身をおこした。
「すまない。俺は今日からしばらく休暇願いを出した。あとのことを任せられるのはお前しかいないんだ」
門倉が口を開く前に、真島は真っ向から相手を見つめた。
84youkanA:2011/01/15(土) 21:12:27 ID:yDt4Jgzr
それまで、面白そうに黙って2人のやりとりを見ていた万里が、突然はじけたように
ヒールの音も高らかに颯爽と門倉の横に駆け付けた。
「拓朗、門倉のサポートは私にまかせて、あなたは早く行ってあげて」
少し悲しげに、でも凛としたまなざしで真島を見つめ、その元恋人である彼女は黙って背中を押した。
「すまない」
真島はやや癖のある髪をした頭を万里越しに下げると上着を持って駈け出した。
「おい!真島!」
「お願い、行かせてあげて・・・」
追いかけようと少し身を乗り出した門倉の肩を万里はつかむ。
思ったよりも強い、きれいにマニキュアが塗られた指を、何よりも密かに想いを寄せている
万里の顔を門倉は見やった。
 そうと知ってか知らずか、万里はただかつての恋人が走り去った無機質のドアをただ、見つめる。
「今日はあの人が出てくる日なの」
 まるで言い聞かせのように万里はつぶやいた。

85youkanB:2011/01/15(土) 21:17:05 ID:yDt4Jgzr
2度目の刑期は思ったよりも短かった。
きっと警察内部か自分の思いもよらないところで、何か力が働いたのだろうか。

少し伸びた黒髪を揺らし、芽衣子は看守に軽く頭を下げると、その華奢な体にそぐわない
茶色のバックを肩にかけた。

重い金属の音をたてて、鉄格子の門が開かれる。
久しぶりの外界に、芽衣子は眩しさを覚えて軽くめまいをおぼえた。
いくら刑期が軽くなっても自分の犯した罪は許されることではない。
自分の命で償う気持ちは変わっていなかった。
それなのに・・・

目がまぶしさになれてきたのに、今度はゆらゆらと世界が波うつみたいにさえぎられる。
「どうして・・・」
 自分の闇に巻き込みたくなくて、突き放して逃げてきたのに、それでも全力で受け止め、
あまつさえ愛しているとまで言ってくれた人。
86youkanC:2011/01/15(土) 21:20:10 ID:yDt4Jgzr
今、目の前にその人がいる。
何一つかわらない姿で肩にスーツの上着をかけて、彼はただそこで待っていた。
「まし・・・」
唇を震わせて、嗚咽で愛しい人の名前をつむぐこともままならない芽衣子がその場に
崩れ落ちそうになるのをすかさず、その大きな手でつかむと、彼はただ抱き寄せた。
「どうして・・・」
イヤイヤと子供のように芽衣子は真島の腕の中で身じろぎをする。
もちろん、彼がそれを見過ごすわけなく、しっかりと、そして優しく包み込んだ。
「言っただろう、お前はもう一人じゃないって」
「だからって、私なんか・・・」
まだ自分から逃れようとする芽衣子に軽い苛立ちを覚えながらも、それでも真島は
抱きしめる力を緩めようとはしなかった。
「離さない。もうお前を失いたくない。」
芽衣子の豊かなその黒髪に顔をうずめ、真島は安堵のため息をついた。

やっと、2人の時間が動き始めた。
そう、これは始まりなのだから・・・
87youkan:2011/01/15(土) 21:23:22 ID:yDt4Jgzr
一応以上です。

どうも失礼いたしました。
この後はエロ突入かと思われますw

真島は休暇とって準備万端ですからねw

それではまた・・・
88youkan:2011/01/15(土) 21:30:24 ID:yDt4Jgzr
すいません、補足です。
ストーリー的には最終話後、なんとか万里が二人を見つけ、
間一髪で助かり→芽衣子2度めの刑期って感じです。
89名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 21:51:25 ID:01M0zVgE
なんだかじんわりきました。
ありがとうございます。
90名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 22:35:24 ID:xn6uPx1+
まっしーの待ってるから!!!は乙女全開の名セリフだよねw
その後の芽衣子の、俺の事は忘れてシャバに戻んなお嬢さんみたいな突き放しも萌えるw
まっしーほんとに、いつまで待つつもりだったんだw
91名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 22:48:26 ID:GLRyAUOy
>>90
ツボな例え!
92名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 23:02:28 ID:Al18EXPS
>>88
久しぶりに本編補完の話、すごくよかった
泣けた
もしよかったら続きも書いてください
93名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 23:49:42 ID:MaOiTzWT
>>88
あーシンミリしちゃうなぁ
万里もいい女だ!
素敵なお話ありがとうございます
94名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 00:58:22 ID:TKM05f/9
>>88
GJGJ!すごくよかったー!本編のエンディングロールがこんな話だったらどんなによかったか…
95名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 09:58:28 ID:wdptMZTW
>>88
Gj!!!!
96お墓参り1/4:2011/01/16(日) 13:37:48 ID:Tnf8cwdv
「お前、何してるんだ?」
朝早く目覚めると隣に寝ているはずの芽衣子がキッチンでばたばたと動き回っている。
「あ、あの、今日お弁当持っていこうと思って…」

昨夜の激しい交わりの疲れが残っていないか心配だったが
楽しそうにキッチンに立つ彼女を見て安心する。
それに今日はうなされることもなくぐっすり眠れたようだ。
「うまそうだな、無理するなよ」


「門倉、明日車貸せ」 
「お前人にものを頼むのに偉そうだな」
俺は仕方なくほんの少しだけ頭を下げて門倉の車を借りてきた。

今日は墓参りに行くつもりだった。

彼女の人生を狂わせた忌まわしい事件、そして彼女がした復讐。
復讐は証拠不十分となり罪には問われなかったものの
週刊誌などでは悲劇的に扱われた。

俺の家で身を隠すように暮らしはじめてしばらくは表情もなく
半ば死んだように生きていた彼女だったが
徐々に記憶が薄れると同時に、明るさも取り戻してきた。

だが少し前からたびたび夜中にうなされるようになった。
そのたびに強く抱きしめ髪をなでて落ち着かせると
俺にしがみつくように再び眠りに落ちる。
最近は日中も暗い表情で何かを考えこんでいることが多くなった。
97お墓参り2/4:2011/01/16(日) 13:38:48 ID:Tnf8cwdv

俺は迷っていた。

今まで事件に関連したすべてを彼女から遠ざけてきた。
だが彼女は曖昧な記憶によって今も苦しめられている。
このままできるだけ思い出させないほうがいいのか、
それとも過去と向き合うきっかけを与えるべきなのか…

「今日はどこへ行くんですか?」
ふいに尋ねられ答えに困った俺は逆にどこへ行きたいかきいた。

「お姉ちゃんたちのお墓に行きたい」

いたって普通に言う彼女に俺は拍子抜けしてしまった。
俺が心配するまでもなく彼女は自ら過去と向き合おうとしていた。


郊外にある墓地に向けて車を走らせる。
家を出るときにはいつもと変わらない芽衣子だったが
目的地に近づくにつれおとなしくなり、今はただ黙って真っ直ぐ前を見つめている。
「大丈夫か?」
軽く頷くだけで表情は硬い。
俺は声をかけるのをやめ、ただ黙ってハンドルを握る。

98お墓参り3/4:2011/01/16(日) 13:39:52 ID:Tnf8cwdv

駐車場に車をとめ助手席に目をやると
芽衣子は青ざめ今にも泣き出しそうに顔をゆがめている。
いつものように抱きしめ髪をなでながら落ち着くのを待った。

「もう大丈夫です。真島さん、一緒にきてくれますか?」
そう言って俺を不安げに見上げる。

ひんやりした空気の中で彼女の姉、義兄とその子の墓に向き合う。
芽衣子は何も言わず泣きもせずただただ静かに目をつむり手を合わせている。
まるで時間の流れが止まってしまったかのような錯覚を覚える。
どれくらいの時間がたっただろう。
雪がちらちらと舞い始めた。

「そろそろ行こうか」
その声に芽衣子は静かに顔をあげる。
振り返った顔は意外にも穏やかで俺は逆に心配になった。
99お墓参り4/4:2011/01/16(日) 13:41:14 ID:Tnf8cwdv

無言のまま車を走らせる。
高台に車をとめガラス越しに降りしきる雪を眺める。
「芽衣子、生きてくれるよな?」
その問いかけにはっと我に返ったような表情で俺をみつめる。
  
芽衣子は過去の事件、彼女がした復讐のすべてを鮮明に思いだしていた。
復讐の連鎖を終わらせるために死を選ぼうとしているのだろうか。
だがそれでも生きてほしい。

俺は助手席に手を伸ばし強く抱きしめ口づける。
芽衣子はただ黙って俺のすることを受け入れた。
何の反応も示さない芽衣子にさらに不安になる。

「芽衣子、俺のために生きてくれ」

「真島さんのために…」

自分が死ねば復讐の連鎖は終わらせられると思っていた。
自分が死ぬことで苦しむ人がいる、そんな単純なことに今まで気づかずにいた。
芽衣子は真っ白になった景色を見ながらふっと微笑んだ。
この人のそばでもう少し生きてみよう。

「大丈夫です。真島さん怖い顔してますよ。お弁当食べませんか?」

彼女はそう言った。

100名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 17:10:21 ID:j3x1Nilg
>>99
芽衣子気付くの襲い・・
本編では真島ちゃんあんたの後追ったんだぞ〜w
切なくも暖かいお話でした!
ありがとうございました
震える芽衣子を毎晩抱きしめ髪撫でる真島が脳内再生出来ました
101名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 17:11:57 ID:Lwg26zsh
youkanです。
ここは本当オアシスのようです。
皆さんの優しさ、プライスレスw

読んでいただいてありがとうございました。
続きは何にも考えてませんでしたが、もう一回リピってきて、
なんとか頑張ってみたいと思います。

>>96
GJです!
せつないけれど、芽衣子が生きてく決意を持ててよかったです。
102名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 17:48:52 ID:TKM05f/9
>>99
GJです!まさに芽衣子に言いたい事だったな、君が死ぬ事で苦しむ人がいるんだよ!って。ホント真島さんが自分の後追うなんて考えもしなかったんだろうけど
103ぎるちぃ:2011/01/16(日) 18:02:32 ID:nL4vLuwl
男性客に真島嫉妬&ボディガード編のぎるちぃです
まとめさん、読んでくださる方々、コメントを残してくださる方々、
素敵な作品を投下してくださる職人さん、
いつもほんとにありがとう

まだエロに到達していない真島&芽衣子な自分の作品に、なんだか焦らされており、
他の職人さんの素敵な作品にwktkさせていただいておりますw

それでは、>>36の続きを投下します
104ぎるちぃ:2011/01/16(日) 18:07:00 ID:nL4vLuwl

(真島視点)

パーティー会場には、美しく着飾った女達が大勢いる。
その中にあっても、俺は容易に彼女を見つけることができる。
いや、彼女の輝きが俺の視線をつかまえて放さないんだ。
その証拠に彼女を俺と同じ目で眺める男があちこちに見て取れる。
その姿に、その笑顔に、そのしぐさに、多くの男が惹きつけられて止まない。
当の本人は、そんなことに気づく様子も無く、
初めてであろうこの場の雰囲気にとまどいながらも、
琴美や彩乃と小テーブルを囲んで談笑している。

その時、ふと彼女が部屋から出て行こうとしていた。
俺は少し距離を置いて彼女の後に続く。
長い廊下を曲がった先は…化粧室か。
その時だった。
「いやっ、放して!」
彼女の声に弾かれるように駆け出す。
抵抗する彼女を腕に拘束して連れ去ろうとしているのは、あの男だった。
「待て!彼女を放せ!」
男は振り返ると、ナイフを取り出し彼女に突きつける。
と、共に会場の警備にあたっていた門倉が、男の背後に忍び寄るのが見えた。
じりじりと彼女を引きずるように後ずさる男、
瞬間、門倉が男の後ろから腕を捕らえるが、男はひじで思い切り門倉を振り切る。
反動で男の手が彼女から離れるのを見、俺はとっさに彼女を引き寄せて背中に隠す。
逆上した男はめちゃくちゃにナイフを振り回しながら襲いかかってくる。
注意深くよけながら、今だと思った瞬間に男の手首をつかんで捻り上げ、
ナイフを落とさせるとすぐさま手錠をかける。
「門倉、連行だ!」

「真島さん!大丈夫でしたか!?怪我は?」
自分が危険な目に遭ってさえ、俺の方を心配するのか、この子は。
「大丈夫だ、怪我は無い。それよりオーナー達が心配する。早く戻った方がいいだろう。」
逮捕した男を一旦門倉に託し、彼女をパーティー会場の入り口へ送り届ける。
「あの男は捕まえた。パーティー、安心して楽しんで来い。」
そう言って何気なく会場の中に目をやると、
しばし席をはずしてたった今戻ってきた彼女の姿に、
ああ、いた、探していたんだと言わんばかりの、いくつもの男達の視線。

彼女の魅力はこれほどまでかと思い知り、俺は衝動的に彼女の腕を掴んだ。
片手を彼女の後ろ頭に添えて引き寄せ、ほんの一瞬、素早く彼女の唇を奪った。
俺のものだと、彼女に手を出すなと、他の男に示すように。
唇が触れるだけの刹那の口付け。
「仕事を片付けたらすぐ戻る。また後でな。」
驚いて俺を見たまま固まる彼女の背中を、そっと押して会場内に促した。
105ぎるちぃ:2011/01/16(日) 18:14:16 ID:nL4vLuwl
ぎるちぃです
やっと芽衣子の唇を奪った真島さん、やったねw
さて、この後の二人をどう進展させようか思案中
今日はここまでになりますが、まだまだ続き書きます
106名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 18:26:59 ID:HsNCkjHY
すてきです!
続きが楽しみで眠れないw
107名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 18:32:19 ID:5Dzb51Ev
>>96
胸がしめつけられるような名作です
口づけも髪撫でも抱きしめも精神的で……
この二人は互いに唯一無二の恋人兼心理カウンセラーみたいなものですね

ぎるちぃさま
ついに唇うばいましたね、真島さんおめでとうw
今までの作品のキスとまた違うシチュで新鮮でした!
108名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 18:45:54 ID:Lwg26zsh
ぎるちぃさん
wktkすぐる・・・

本当、唇奪ったって感じで萌えましたw
109名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 21:47:08 ID:wqndddUP
ぎるちぃさんて、なかなかのテクニシャンですねw
続きが待ち遠しい。じらしプレイのようだw
真島ちゃんガンバレw
110万里来訪1/3:2011/01/16(日) 23:18:10 ID:Tnf8cwdv
大雪で出掛けられず暇だったので
もうひとつ書いちゃいました。
------------

 ピンポーン

こんな時間に誰だろう?
「拓朗!開けて!」
声の主は激しくドアを叩いている。
芽衣子があわててドアを開けるとそこにはひどく酔っ払った万里が立っていた。

「芽衣子さん、拓朗は?」
「あ、今…」
「ちょっとあがらせてもらうわ」

万里は時々ここへやってくる。
恋人とけんかしたときはたいてい酔っ払った状態で。

「あの男浮気してたのよ。許さない!」

そこへ風呂上がりの真島が上半身裸のまま現れた。

「拓朗さん、服着てください!万里さんが来てるんです」
「あら、拓朗、相変わらずいい体してるわね」
「万里、また飲んでるのか…」

こんなときは万里が酔い潰れて眠ってしまうまでつきあうしかない。
ソファーで眠ってしまった万里に毛布をそっとかけ、
キッチンの片づけが終わった頃には深夜0時をまわっていた。

「芽衣子、悪かったな」
すぐそばで万里が眠っているのに後ろから抱きすくめられる。

「お風呂に入ってくるから拓朗さん先に寝ててください」
111万里来訪2/3:2011/01/16(日) 23:19:05 ID:Tnf8cwdv

  拓朗さんもう寝たかな…

芽衣子はいつもよりゆっくりと湯船につかった。
真島は毎晩のように芽衣子を求めてくる。
それを受け入れ愛し合う時間は大好きだけど…
万里が来ている時でもそれがまったく変わらないことが問題なのだ。

  この前は拓朗さんも酔い潰れて眠ってしまったからよかったけど
  今日はこの前ほど飲んでない…

芽衣子はそっとドアを開けバスルームを出た。
ベッドで横になっている真島を覗きこみ、軽い寝息をたてているのを確認してから
音をたてないようにベッドにすべりこむ。

「芽衣子、遅かったな」
「!! た、拓朗さん、今日は万里さんもいますし…、このまま寝ますよ!」

言っても無駄なことはわかっていた。
唇を重ねられそれ以上文句を言うこともできない。
舌を絡ませた音に万里が気付かないか気が気でない。

  まだ間に合う、起きるなら今起きて…

その願いもむなしく万里が起きる気配はない。
真島の手がパジャマの中に侵入し器用な指で乳房を弄ばれる。
唇と舌とで耳やうなじを責め立てられて
思わず漏れそうになる声を必死で堪えながら祈る。
  
  もう絶対起きませんように…
112万里来訪3/3:2011/01/16(日) 23:20:32 ID:Tnf8cwdv

パジャマの釦をはずし舌で乳首を転がされ、
指で下の蕾に刺激を与えられた芽衣子は
その感覚に夢中になりはじめ、すでに万里の存在を忘れかけている。

「んん あっ だめっ、あぁ いっちゃう 」
「そんなに声出すな」

嬌声をあげ始めた芽衣子の口は真島の口にふさがれ
舌で口内を長い指で膣内を蹂躙される。

粘着質な水音と息遣いが部屋に響く。

  なに?ここどこだっけ?

万里は目を覚まして周りを見回し、置かれた状況を理解した。

  拓朗、相変わらず野獣ね
  新しい男みつけなきゃ…

邪魔をしないように、そっと玄関のドアを開けた万里にも気付かず
真島と芽衣子の長い夜は続いた。

事後、万里のいた場所にきれいに毛布がたたまれているのを見て
芽衣子が青ざめたのは言うまでもない。
113名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 23:35:21 ID:Tnf8cwdv
お礼が遅くなってしまいましたが
読んでコメントしてくれた皆さんありがとうございます。

>>104
危険にさらされた真島と芽衣子、なんか映画で見たくなっちゃう場面ですね。
唇を奪った状況にドキドキしてしまいました。
続きすごく楽しみです!
114名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 23:38:12 ID:dtW0vyb5
>>110
万里〜w
拓朗、相変わらず野獣ってw
なんかちょっと趣向が変わって面白かったっす

万里に良い恋人が現れるように願っとくw
115名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 23:56:14 ID:j3x1Nilg
作品連投続きますねーありがとうございます

ぎるちぃさま
ついにキスしちゃいましたねー
しかも人前でってのは初なシチュじゃないですか
真島ちゃん独占欲強い!
アクションシーンは溝口対決のような動きを想像出来て良かったです
続き楽しみにしてます!

>>112
こちらも他人いてもお構いなしな真島ちゃん!
寝てると思ったらしっかり起きてるしw
10話警察署で一晩明かした後の目をスーッとあける真島が想像できました!
野獣の相手を毎晩する華奢な芽衣子がちょっと心配w
万里も良い味出してますね〜
116名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 00:30:12 ID:PJ3wSX46
>>110
万里のこの性格好きだー
またいたぶる万里×いじられる芽衣子の百合展開→言葉責め真島×芽衣子希望w
百合好きじゃないけどこの二人ならみたい
117名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 02:06:07 ID:YlNO6BL9
あれ?規制かな
118名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 02:08:58 ID:YlNO6BL9
反映されてないが…ええい、いっちゃう!

二人はアンをモン・アンジュに預けたまま、琴美紹介で
サロン近くのペット用品専門店へとやってきた。
「カートは俺が押すよ」そう言い真島は微笑む。
「あ、ありがとうございます…」芽衣子は気恥ずかしそうに笑みを返すとぺこりと軽く頭を下げた。
「えっと…」買い物リストのメモを片手に芽衣子は店内をぐるりと見回す。
昨今のペット事情なんかさっぱりの真島は、
店内に溢れ返る様々なアイテムを興味津々に物色する。
「何だこれは…」
「それはワンちゃん用の着物です」
「着物…至れり尽くせりだな」呆れ顔の真島。
「とりあえず何から行こうか?まずは餌を入れる器か」
そう言うとさっさとそのコーナーへと向かう。
「うーん…」様々な大きさと種類に迷う真島。
「アンならこのぐらいの大きさがいいと思います」芽衣子は指差す。
真島はその中でも、様々な柄やモチーフが溢れる中で、羽がついたものに手を伸ばす。
「ああそうだ。何色が好きなんだ?」真島はそう言いながら振り返る。
芽衣子は、何言ってるんだろうこの人…というような目で真島を見てしまう。
「あの、アンが何色が好きかまではわからないです、すみません」
「いや、君。何色が好きなんだ」
「へ!?私ですか!?」びっくりする芽衣子。
「そう。君」
「えっ…と、ピンクです。パステル系の」慌て戸惑いつつもそう答える。
「ピンク!?…まあ仕方ない」
真島はそう溜め息をつくと苦虫を潰したような顔をしつつも、ピンク色の器に手を伸ばす。
「あの真島さん、それピンクですよ?それにするんですか?私の好みでいいんですか?」心配する芽衣子。
「いいんだ。さ、次行こう。次はなんだサークルか?」
真島はそう言うとピンク色の羽のモチーフがついた器をカートに入れ、さっさと歩き出した。
119名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 02:10:12 ID:YlNO6BL9
犬を飼えない芽衣子にとって、その買い物はとても楽しいものだった。
「これ素敵!可愛い!」とはしゃいだり、
「これはこういう仕様でこんな風にも出来るんです!」
と流石優秀なトリマーでペットサロン勤務だけあって詳しく説明したり。
そんな生き生きとした芽衣子の姿に真島の表情も心も緩む。

一通り揃うと会計コーナーへと向かう。
途中、トイコーナーで芽衣子の足が止まる。
…これ可愛い〜!もしワンちゃんが飼えるならこの玩具であそんであげたいな…
そんな事を思いながらにこにことその玩具を手にし見つめていると、真島が寄ってきた。
「それもカートに入れて」
そんな玩具なんか犬に必要なのか?と内心思いつつもそう芽衣子に促す。
玩具は必ずしも必要ではないし、買い物リストにも載ってないのに…と戸惑う芽衣子だが、
「ほら」と再度真島に促される。ああ、そうか。真島さんこの玩具でアンと遊ぶつもりなんだ!…そう合点がいくと
「あー、アン、きっと喜びますね」と微笑む。
「そうだな」真島も微笑む。
ウキウキと楽しそうに一緒に選んでくれる芽衣子の姿に
「私、犬が大好きで。でもお姉ちゃんがアレルギーだったから飼えなくって。だからこの仕事を選んだんです」
という先日の発言を思い出し、買ってあげたくなったのだ。
アンにではなく芽衣子に。
120名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 02:11:43 ID:YlNO6BL9
会計を済ますと隣の一時預かりカウンターで荷物を頼む。
そこ交渉中、女性店員から
「本日はこんなに沢山ご購入頂いて誠にありがとうございます。
もしかしてご新居を構えられたばかりの新婚さんですか」
と探りをいれられるが、真島は苦笑いするだけで否定はしない。
芽衣子は少し離れた場所で待機している。
なのでこの会話は聞こえていない。
女連れの男が、可愛いらしいペット用品を一から十まで買い揃えるんだ。
そう思われても仕方ないだろう。そそしてそう誤解されても不思議と嫌な気がしない。
むしろ嬉しい気分になる自分に真島は苦笑いした。

手ぶらで戻ってきた真島に
「あの、荷物預けて他に何か用事でも?」芽衣子は尋ねる。
「疲れただろう。付き合わせてすまなかった。コーヒー飲みに行くぞ」
さっさと歩きだす真島。
「え、コーヒーですか?は、はい!」芽衣子は慌てて着いて行った。
併設のカフェに入り、コーヒーを二つ頼む。
「………」
「………」
気まずい沈黙が流れる。
店内はペットを連れたカップルや女性客が目立つ。
落ち着いた照明、ゆるやかなクラシックの音楽、
周りの和やかな談笑が混じり合い、中々居心地のよい店だ。
だが今の芽衣子にとっては最悪な居心地である。
男とこんな店で向かい合わせでお茶なんて初体験。
コーヒーが来るまでどうしよう。
何を話せばいいのか、目線は?手はどこに置いたら?
そんな事をぐるぐる考えていた。
両手を握りこぶしで膝の上に置き、目線は真島へ向けられるはずもなくテーブルの中央や周りの客をそわそわ眺めるだけだ。
そんな芽衣子の様子に真島は吹き出す。
「緊張してるのか?」
「いえ!そんなことありません!!」何故か怒り口調の芽衣子。
さらに可笑しそうに笑う真島。
「なら何でそんなに固まってるんだ。
まさか男とお茶なんて初めてなわけでもないだろう」からかう真島。
だがその言葉にだんまり沈黙してしまった芽衣子に、しまった…図星か…と少し後悔する真島。
また気まずい沈黙が流れたそのタイミングでコーヒーが運ばれてきた。
「あのっ、すみません、私お店の方が心配なのでそろそろ戻ります」慌てて立ち上がる芽衣子。
「また付き合わせて悪いが、荷物を一緒に家まで運んでくれないか。
琴美さんには一応許可はとってある」
「え?ええええっ!?」
パソコン、買い物、お茶の次はお家ですか!?
しかも琴美さん許可してるって〜!?
男に免疫の無い芽衣子にとっては何という苦行。
これ以上はちょっと…と断りの言葉を発する前に
「あの荷物の量じゃ、一人では無理だ」と遮られる。
ああ…それは確かに…。
「…わかりました」
芽衣子は諦めたようにストンと腰を下ろした。
「いただきます」コーヒーに口をつける芽衣子。
「どうぞ」芽衣子を見つめ微笑む真島。
121名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 02:13:49 ID:YlNO6BL9
三輪の失踪に野上芽衣子の事件と、一連の謎の自殺が絡んでいる。
真相を探るべく芽衣子に近付いたが、真島は本来の目的を忘れ彼女に見入った。
微笑みを浮かべつつも、カップに口づける芽衣子の桜色の唇に見とれる。
見つめられて恥ずかしいのか、時折はにかむように微笑み返す彼女もまた可愛いらしい。
傍から見たその二人の間には、何とも初々しい何かが漂っていた。
この15年間復讐心でいっぱいだったのに、この人と出会ってから何だかおかしい。
この男にこれ以上近付いてはいけない、そう芽衣子の理性が激しく警鐘を鳴らしていた。
だがこの気持ちの高まりは中々抑えられない。
何でそんなに優しくするの?
そんなに見つめないで。
私はあなたが微笑んでくれるような人間じゃない。血で汚れた…
芽衣子は首元のストールの位置を直す素振りで、さりげなくそっとネックレスに触れる。
そうすることで感情の高ぶりを静めた。

状況に大分慣れてくると芽衣子は疑問に思っていた事を口にした。「そういえば真島さん、さっきは何で羽のモチーフの器を選んだんですか?」
真島のような男が可愛らしい羽のモチーフを選ぶのは不思議だった。
「羽、好きなんだろ?店もそうだけど、そのネックレス」
真島はそう言うと芽衣子の首元を指差した。
その言葉に凍り付く芽衣子。
「違うのか?」怪訝な顔の真島。
芽衣子は咄嗟に感情も何もかもを押し殺した作り笑いを浮かべた。
「いえ。好きです、とても。真島さんって…よく見てるんですね」
「…ああ。まあ」
「あ、もう暗くなりそうだからそろそろ行きましょうか、真島さん」
「ああ、そうだな」
ストールで隠しているのに…見られていたなんて…
芽衣子の中で再び警鐘が鳴った。
そしてオンエア通り真島宅へ。
またまた
「緊張してるのか?」とからかうドSな真島と
「そんなことあるわけないじゃないですか!」と慌て怒る芽衣子でした。

おしまい
122名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 02:20:37 ID:bBmxRSwS
>>121
Gj!
123名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 02:48:22 ID:YlNO6BL9
hokurogeでした。
ギルティその後はまだまとまってませんが、
本スレで話題になった台本にはあったというアン用のお買い物デートシーン!
台本ダウンロードしてないので内容はわからんけど、
妄想がダダモレなので投下しました。
店は白金にある、お買い物ついでに併設のカフェでペット連れでお茶でも、という
マダム御用達のちょっとお高めなペット用品専門店。
エロ無しなうえ、ペットの事情等まっったく無知、粗や駄文許して下さい。
124名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 04:59:59 ID:tCIJ0H6X
>>96
お名前どうされます? よかったらHN付けて頂けると嬉しいです〜

125sage:2011/01/17(月) 05:21:31 ID:qPEgQi7y
>>123
GJです!
脳内映像化して2828してしまいましたw
126名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 09:54:57 ID:7goxBJjC
>>121
うわぁ〜〜こういうシーン本編でも見たかった!
素敵なお話ありがとうございます
それにしてもhokuroge様の妄想力凄い
ドラマの原作者になれますよ
ほんわか暖かい気持ちになれました
127名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 10:22:54 ID:+dyHff2a
皆様、素敵ですー!
職人様方、本当にありがとうございます。
128名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 10:33:22 ID:7goxBJjC
年が明けても皆さんのギルティ熱が冷めない事が嬉しくて嬉しくて仕方が無い
これからも続けばいいな〜皆熱から冷めないで〜
129名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 12:44:23 ID:dF7qtdBl
>>121
自分も台本にあったという買い物シーン、すごく見たかったので
嬉しいです。ありがとうございました!
130glen1/2:2011/01/17(月) 18:51:25 ID:T/AvTKcN
glenと申します。ど素人ですが投稿いたします。

真島が捜査資料を家に持って帰り、深夜まで調べ物をしている設定。

(芽衣子の視点)
ふと目が覚めた。もう夜中の2時だ。拓朗さん、まだ起きてるんだ。
うつむいて書類を読むときの彼は、ちょっと話しかけにくい厳しい顔をする。
なんだか背中もこわばるみたい。
大きなたくましい背中。あ、ふうって息吐いて書類をまとめてる。
終わったのかしら。
斜め後ろから彼の顔を見る。ちょっと悲しげで疲れて見える。
この人はけっして「疲れた」とは言わない。
もっと気持ちを吐き出してくれればいいのに。
でも私にもわかってることがある。
こんな苦しそうな目をしているときは、きっと夜中にうなされるのだ。
うわごとを聞いているだけでも、
宏太さんや三輪さんが殺される場面が夢に出てくるらしいとわかる。
「拓朗さん」と呼びかけると、「どうした、また悪い夢でも見たか?」と言って私の頬に触れてきた。
私のほうがあなたが悪い夢を見ることを心配してるのに……。
せつなくなって拓朗さんの太い首に抱きつく。「夢なんて見てない……ねえ、して……」

(真島の視点)
資料を読むだけで胃のあたりが苦しくなってくるのは久しぶりだ。罪のない人間を何人も死に追いやった
放火魔……かならずつかまえてみせる。今度のヤマは絶対にはずせない。
芽衣子が起きてきた。なぜ俺を気遣うような顔をする?
こんな時間に自分から誘ってくるなんて珍しい。
131glen2/2:2011/01/17(月) 18:52:20 ID:T/AvTKcN
(芽衣子の視点)
「布団に入らないと風邪引くな」拓朗さんはふっと笑って、私をいきなり抱きあげた。
ベッドの拓朗さんは初めてのときみたいに私にそっと触れてきた。
キスしながら優しく右胸を揉む。それが長いのがもどかしくて
私は左胸を自分から突き出した。すぐに左胸の頂が拓朗さんに吸われる。
長い指が知りつくしたところを時間をかけて丁寧に刺激してくる。
「拓朗さん、はやく来て……」
拓朗さんは愛おしげにキスしてくると、私と一つになった。

「芽衣子……」
私は拓朗さんに腕枕されながら眠るのが大好き。でも今日は彼にしがみついて
広い背中をさすりながら眠りたい。

(真島の視点)
今日の芽衣子はいつもとどこか違っていた。
俺にしがみついて眠ってしまった。だが実のところ、俺のほうが芽衣子に
しがみついていたような気がする。さっきまで胃のあたりに感じていた
しこりのようなものがさっぱり消えて、冷え切っていた身体が温まったようだ。
また夢に溝口が出てきそうな恐怖感からも解放された。

(早朝の芽衣子の視点)
「じゃ、いってくる」おでこに拓朗さんがキスしてきた。
「え、私寝過しちゃって……」
「今日は集合が6時なんだよ。いいからまだ寝てなさい」
寝てなさいって、子供じゃないんだから。
拓朗さんはちょっと顔色が悪かったけど、目からゆうべの苦しそうな翳は消えていた。
よかった……眠いからまた寝ます。
132名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 19:13:00 ID:ZshVfAux
ありがとうございます。
苦しみから解放されてない二人は、こうやって癒し合いながら
暮らしてるんだろな〜。
133ぎるちぃ:2011/01/17(月) 19:32:48 ID:Ig0CpFVn
真島嫉妬&ボディガード編のぎるちぃです
みなさんに支えられて長編連載しておりますw
いつもありがとうございます

では>>104の続きを投下します
134ぎるちぃ:2011/01/17(月) 19:35:17 ID:Ig0CpFVn

急いで表へ出ると、門倉が車の運転席へ乗り込むところだった。
俺が走り近づくと、
「真島?何やってんだ、彼女の近くにいてやれ。」
予想もしなかった門倉の言葉に面食らう。
「あんな目に遭ったんだ。犯人が捕まったとは言え不安でたまらないだろう。」
「門倉…。」
「勘違いするな。手柄を横取りしようなんてつもりはない。これは貸しだ。」
ニヤリと笑う門倉に、
「すまない、恩に着る。」
そう言って背を向け、再び彼女の元へ走った。

門倉め、ヤツにしては粋な計らいをしてくれるじゃないか。
そんなことを思いながら走る。
とその時、見間違うはずも無い愛しい彼女の姿を見つけた。
ん?…あれは芽衣子…の側に2人の男。
会場から中庭へ続く廊下。
俺は考えるまでもなく近づく。
「いえ、あの…そういうのは、困ります。」
だんだん彼女の声が耳に届くようになるが、会話の内容など問題じゃない。
とにかくこの男達から彼女を引き離したい。
「芽衣子!」
「あ、真島さ…!」
彼女の言葉を待たず、俺は彼女の手を引いて中庭へ連れ出した。
135ぎるちぃ:2011/01/17(月) 19:38:37 ID:Ig0CpFVn

(芽衣子視点)

真島さんは私の手を強く握ったまま、ずんずんと歩いていく。
「真島さん?…どうしたんですか?」
尋ねるも、真島さんは黙って先へ先へと急ぐ。
私はもつれそうになる足をどうにか進め、小走りでその背中について行った。

「きゃっ!」
突然立ち止まった真島さんにぶつかりそうになる。
見上げると、背中を向けたまま肩で息をする真島さん。
しばらくそのまま目の前の背中を見つめながら上がった息を整える。
「真島さん?」
もう一度呼びかけると、真島さんはようやく振り返って私を見つめる。
ん?と少し首を傾げる私を、真島さんは突然抱きすくめて唇をふさいだ。

さっきよりも長く触れ合う唇。
やがて、真島さんの唇は私のそれをはさむように何度も触れては離れる。
私の背中を抱いていた真島さんの手が、後頭部へ移ったその時、
口づけはいきなり形を変える。
私の唇を割って真島さんの舌が入ってくる。
その感覚に身が引く私を逃がさぬように、真島さんは更に強く抱き締める。
繰り返される熱く深い口づけ。
だんだん体に力が入らなくなり、真島さんの胸にすがり付く。

真島さんが唇をゆっくりと放した。
ひざから崩れそうになる私を抱きとめてつぶやく。
「全く、油断も隙もない。」
「…え?」
「さっきの男2人、君を口説いてきたんだろう?」
「あ…あの!パーティー抜け出そうって誘ってきて…。
 断ったんですけど…心配かけてごめんなさい…。」
真島さんは少し腕を緩めて
「いやすまない、君に怒っているわけじゃない。」
まっすぐに私を見つめる真島さんのまなざしが、どうしようもなく切なくて、
自分の瞳が涙で潤んでいくのを感じる。
真島さんはもう一度、今度はそっと私を抱き寄せる。
「愛してる。」
私は真島さんの肩越しに、涙でかすむ満月を見つめていた。
136ぎるちぃ:2011/01/17(月) 19:41:03 ID:Ig0CpFVn
本日は以上になります
駄文失礼しました

野外ディープキスなんて
なんか真島さんがどんどん嫉妬に壊れていくw

CMの後もまだまだ続くよ的に、まだまだ続きますw
137名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 19:53:44 ID:cQ0sOpJF
>>130
ありがとうございます
真島を気遣って芽衣子が背中を抱きしめながら眠るのがいいっすね

>>136
いやもう圧巻です
真島壊滅状態になるのを楽しみにしてますw
138名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 19:54:12 ID:jcXAEsEt
>>131
素人とは思えませんよ〜
いたわって暮らす芽衣子と真島すてき
139名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 19:58:01 ID:jcXAEsEt
>>136
まだまだずっと続いちゃってください
待ってます
140名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 20:10:07 ID:ZshVfAux
ぎるちぃさん、このジワジワと真島が崩壊していくのがたまらないっすw
141名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 20:32:34 ID:7AXfl812
ぎるちぃさん。
続き楽しみに待ってます。
連載みたいで待ってるのもwktkしますね!
真島ちゃん素敵。
142名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 20:35:02 ID:s+0x/2LE
>>130
全然ど素人には思えませんよ〜!
二人の情景が見えてきそうです。


ぎるちぃさん、もういつまでも待っ(ry


皆さんのギルティ熱、圧巻です!
只今続きが難産中のyoukanでしたw
143名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 21:07:18 ID:uoYPJ7yM
>>124
すいませんでした。
HNはなしのままでお願いしたいのですが、
まとめるのに困るようでしたら「96」としておいてください。
お手数おかけします。
144名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 21:17:24 ID:in62JsGR
みんなすごいすごい、壊れてく真島さんせくすぃだよね
こことソーシャルネットワークみてこの散文思いついた、真島生き残り設定なので苦手な人はスルーで

「Endless Nameless」
拓朗・・・!!どうしたのその髪・・・!!
病室で真島を見つけた万里は息を呑んだ、来る途中で雪が降って来た時から嫌な予感はしていたのだ
真島だけ生き残った、そう門倉から聞いた時も不思議と万里には何の感情も浮かばなかった
真島が生きていたとしても、きっとそれはもう以前の真島ではない、真島に会う前から万里は既にそれに気付いていた
だがいざ病室で再会した真島は万里の想像を越えていた
焦点の定まらない生気のない瞳にはまるでこの世の光を全て失ったのかのような漆黒の暗闇
そして何よりも万里を驚かせたのはその髪だ
・・・色が全て抜けている、窓の外に降る雪のせいで見間違えたのかと思ったがそうではない
髪そのものの色素が全て抜けているのだ、まるで悪魔と契約してきたファウストのような生気のなさに万里はその場で凍りついたように動けなかった
「髪・・・、なあ万里、どのくらい酷い?」
そう自嘲気味に笑った真島を見て万里は確信した
ここにいる男はもう以前の真島拓朗ではない、まるで悪魔だ、いや悪魔を妻にした人間ではない何かだ
そんな万里を見て真島は更におかしそうに笑った
そう怖がるなよ万里、俺はもう決めたんだ、なああいつが・・・芽衣子が一体何をしたんだ?
ただ正義を貫いただけじゃないか、俺にはわからない、わからないんだ
何であいつだけが死んで、俺だけがまだ生きてるのか、世界の終わりの先なんて何の意味もないのに
だけどこれがあいつの意思だって言うなら俺はこのまま生き抜いてやる
生になんてもう何の興味もないが、あいつを苦しめた全てと俺が生きてる間は闘ってやる
それで世界の全てを手に入れて、その頂点でこんなもんには興味ないと笑ってやるんだ
だけどなあ万里、おれはいつか死ぬ日が今から恋しくて仕方がないよ、そこであいつが待ってるんだ

誰だろう、誰なんだろうこの人、万里は何も言えずに真島の独白をただ黙って聞いていた
ああ、この人はきっといつか世界をあの娘の望んだように変えるんだわ
そうやって一緒に生きていくんでしょうね
万里の右頬にプラチナのような涙が零れ落ちて消えた

真島さんだけ生きてたらなんかこうなりそうな気がする・・・
あのがくっ!で心中してると思うけど、壊れきった真島さんも見てみたかったw<鬼意見
145名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 21:57:27 ID:cQ0sOpJF
>>144
うああ・・・目から汁がっ
死んで芽衣子似合うのが恋しくて仕方ないのに生きてしまった真島かぁ
切なすぎてたまらんっす
146名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 23:15:21 ID:7goxBJjC
職人様方作品投下ありがとうございます

glenさん
きっと生きていたらこうやって
二人傷をいたわり合いながら暮らしてそうですよね
芽衣子真島ってお互い唯一無二で
どちらが欠けても生きていけなそうな儚さが良いんだよなぁ

ぎるちぃさん
きゃ〜〜ディープキスしちゃった!
毎回少しづつ進展していってますねー次はどこまでいっちゃうのか!!
芽衣子に翻弄されて激しさを増していく真島いいです
もうどんどん続けちゃってください!ずっと続いていいくらい楽しみです

>>144
真島だけ生き残るのは初設定ですね
生きていても死んでいるような真島が切ない・・・
でも芽衣子を失ったら本当にこんな状態になりそうです
見守る万里も辛い状況だなぁ
シンミリしちゃいました
147名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 01:39:10 ID:Vzi6jnIe
職人さまありがとうございます!
どのおはなしもすごくギルティの世界に浸らせて
くれて読んでてしあわせです〜
148名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 09:17:23 ID:ILzse4u7
まとめ職人様いつもお世話になってます
真島×芽衣子のまとめ動画はまだダウンロード可能でしょうか?
149名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 09:53:07 ID:ApWjPB8R
>>148

まとめ職人様ではないけれど
mashima meiko 1-6高とmashima meiko 7-11 まとめ & 1-11回想の高の二つ以外は
まだDL可能でしたよ〜
150名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 11:18:29 ID:eaJwznCf
>>149
あきらめてた、ありがとう! 
リピ用回想シーン集作った職人さん、すごくお上手
スタンガン事件から一気に重い悲恋ものになっていく感じがよく出てる

まとめ職人さん、いつもありがとうございます
151名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 12:18:57 ID:Vzi6jnIe
ドラマ板は規制されてたけどこっちは書けるんだね
職人様方、まとめ管理人様いつもありがとうございます
楽しませていただいてます

DVDディレクターカットで嬉しい!
新しく増えたシーンでまた萌えられますように〜
152ぎるちぃ:2011/01/18(火) 21:40:22 ID:91068tU3
DVDBOXを予約ポチしてしまいました、ぎるちぃですw
みなさんいつもありがとうございます

>>135の続きを投下します
153ぎるちぃ:2011/01/18(火) 21:46:59 ID:91068tU3

(真島視点)

パーティーが終わり、彼女と共に帰ってきた部屋。
彼女は鞄に荷物を詰め始めた。
「何やってんだ?」
「あ、荷物をまとめなくちゃと思って。」
「どうして…」
「だって、ストーカーも捕まったし、これ以上真島さんに迷惑をかける訳には…。」
「帰るって言うのか?あの部屋に…。」

2日前に彼女の部屋を訪れた時、俺は言い知れぬ不安を感じた。
俺は、彼女があの部屋を引払って別の場所に住んでいてほしいと思っていた。
だがそこは、かつて彼女が復讐に執念を燃やしていたあの部屋だった。

俺が宇喜田を撃った後、姉の形見で復讐の証だったという羽のネックレスを
彼女は自ら外した。
しかし、堂島の知り合いらしいホームレスが俺に渡してきたカメラには、
「最後の黒幕は代議士三沢とその息子だ」という堂島のメッセージが残されていた。
復讐はまだ終わっていない。

彼女の部屋は、生活するに必要な物こそそのままだったが、
復讐を思わせる物は一切無くなっていた。
だが、それでもあの部屋にいれば思い出すだろう、最後の復讐を。
そして復讐を遂げれば、その後おそらく彼女は…。

「駄目だ!行くな!」
俺は芽衣子を、力いっぱい抱き締めていた。


(芽衣子視点)

真島さんの腕に、ぎゅうっと力が籠もる。
「お前を離したくない!」
「…真島さん…。」
「ここにいろ!」
私を抱き締める力はどんどん強くなる。
「失いたくないんだ…。」
真島さんは、かすれた声をしぼり出すように、苦しげにささやいた。

「…お前がいなくなるのは……嫌だ…。」
154ぎるちぃ:2011/01/18(火) 21:51:42 ID:91068tU3


彼は…気づいている…。
まだなお私の中に潜む復讐の影に。
そしてそれを果たした後は、私がどういう道を選ぶかということも。

きっとこの人は、どこまでも私を追ってくるだろう。
たとえ行き着く先が、死だとしても。
そんなに辛そうな顔しないで。苦しまないで。
私だって、真島さんを失いたくない。

生きて…みようか…。
愛しい人のために……。


(真島視点)

「真島さん…。」
俺は我に返り腕をゆるめる。
彼女は今にもこぼれそうな涙で瞳を揺らしながら、まっすぐ俺を見つめる。
「側にいてもいいですか?」
「芽衣子…」
「真島さん…愛してる…!」
彼女の瞳の海があふれる。
「芽衣子!…側にいろ、ずっと…愛してる。」
俺と彼女は、どちらからともなく唇を合わせた。
155ぎるちぃ:2011/01/18(火) 21:57:29 ID:91068tU3
今日はここまでになります
駄文失礼しました

まだまだ続きますよw
156名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 22:20:44 ID:3jcH20Hf
san様やpropane様、kuroko様などの職人さんの投下はもうないのだろうかぁ
157名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 23:13:07 ID:aXvk0yNz
>>155 ぎるちぃ様 
こういうラストだったらよかったのに…
私も真島に「側にいろ、ずっと愛してる」って言われたい


職人の皆さま
今日までの分まとめサイトに更新しました

>>150
リピ用回想シーン気に入って頂けて嬉しいです〜
>>149様 回答して頂いてありがとう



◆お知らせ
以前にzero様主催のギルティチャットの時にお話しがあった
きぃゆ様のアンソロ企画の告知を頂いたので、まとめサイトのお知らせにうpしました
皆さん覗いてみてください

http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/103.html
158名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 01:01:35 ID:LWzYav7I
>>149さま
>>148ですが回答ありがとうございました!

ぎるちぃさま
続き待ってましたー芽衣子のことなら何でも分かっちゃう真島ちゃんw
芽衣子も素直に真島に委ねてていいな
こっちの芽衣子は生きている間に愛してるって言えてよかった
159名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 11:56:27 ID:BVODi4NZ
ここ読んでるうちに想像力っつうか脳内再現力
確実にアップしてるよ 自分
真島の服を脱いだ姿 見たことある気になってるし
自分がコワイ
160名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 16:15:22 ID:Qat9+QwX
こんにちは。zeroです。ご無沙汰しております。
きぃゆ様のアンソロ参加予定です。

そっちの方のネタを考え込んでおり現在進行形でしばらく投下できずにいます。
けしてギルティ熱が冷めているのではありません。寧ろ日を重ねるごとに強くなる一方で…
私生活が落ち着いたりまたネタが固まったら投下しに来ようと思います。
チャットのほうもいつか第二弾開催できたらなぁと思っています。
では、失礼しました。
161名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 16:44:01 ID:9FYdv7iS
>>160 zero様
また作品待ってますね
それと、チャットも是非開催してほしいですっ
頑張ってくださいー



◆お知らせ
規制にあっている新規職人様から@wikiに連絡がありました
直接まとめ@wikiに作品を投下される予定になっています
投下されたら、またお知らせしますから、皆さんよろしく〜
感想は、是非こっちの本スレにお願いします

他にも規制にあっている職人様がいらっしゃれば、
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/contact
ここから連絡をくださいっ 代わりに投下します

お待ちしてまーす
162名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 20:04:38 ID:9FYdv7iS
◆お知らせ
toro様が新作をうpしてます
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/107.html

このスレにもコピーした方がよければ言って下さい
コピペします
163ぎるちぃ:2011/01/19(水) 20:23:24 ID:UGeD1ozB
みなさんいつもありがとうございます、ぎるちぃです
真島さん嫉妬なシチュから抜け出しつつあるので、
今後のお話はタイトルを「未来へ」にしたいと思います
ストーリーは嫉妬編からの続きになります
よろしくお願いします

チャットやアンソロの計画も出てまだまだ盛り上がりそうですね!

では>>154の続きを投下します
164ぎるちぃ:2011/01/19(水) 20:25:04 ID:UGeD1ozB
俺は彼女の柔らかな唇と口内を貪り、とまどい気味の舌をどこまでも追いかける。
味わい尽くすような深い口付けを一旦放すと、彼女の頬にかかる涙を指で拭う。
彼女の髪をかき上げ、耳に唇を寄せて甘噛みした。
彼女はびくっと肩を上げて硬直する。
今度はその首筋に顔を埋めて唇を滑らせる。
「やっ…!ま…ましま…さ……!」
俺の背中に回した手でしがみついてくる。
そして首筋から鎖骨へ移動しようとした時、
彼女は俺の腕の中で更に体を硬くし、ふるふると肩を震わせ始めた。

あの男に襲われて間もない。無理はないだろう。
俺は顔を上げて彼女の唇にちゅっと短い口付けを落とした。
「今日はここまでにしとく。無理強いするつもりはないから心配するな。」
彼女は頬を染めてうつむく。
「あの、私…着替えます。」
肩から落ちたストールを手で引き上げる彼女に、ちょっと残念そうに言ってみる。
「何だ、もう着替えてしまうのか。」
「だって…こういう格好をしたのは今日が初めてで、何だか落ち着かなくて…。」
「もう少しそのままでいろ。ここでなら俺だけが眺めていられる。」
「ま、真島さんっ!」
照れくさそうに顔を背ける彼女のドレス姿に改めて見とれながら、
己のギリギリの理性を心の中で賞賛した。

翌朝、アンを連れてペットサロンへ向かう道すがら、彼女が口を開いた。
「真島さん、私、明日は休みなので、ちょっと出かけてきます。」
「そうか。」
「あの部屋を、引き払ってこようと思って。」
驚いて彼女を見る。
しかし、落ち着いた様子できっぱりと言った彼女に、俺の隣で生きる決心を感じ取り、
心底ほっとするのと同時に、言葉にし難い喜びが込み上げる。
「だったら、俺も休みをとるから。一緒に行こう。」
「お仕事、大丈夫なんですか?」
「今日のうちに片付ければ何とかなる。
 その代わり今日は帰りが遅くなるから、アンを頼む。」
「わかりました。ありがとうございます。」
2人と1匹で並んで歩く道に、眩しい日差しが降りそそぐ冬の日だった。
165ぎるちぃ:2011/01/19(水) 20:26:29 ID:UGeD1ozB

翌日。
「琴美さんが、荷物を運ぶのにお店の車で事足りるなら
 使っていいって言ってくださったんです。」
アンをペットサロンに預け、彼女が運転する車であの部屋へ向かった。

家具は処分し、持って行く物は、衣類とちょっとした生活用品だけだと言う。
彼女が箱に詰めた荷物を俺が車へ運ぶ。
最後の荷物を積み終え車の中を見ると、ダンボールが3個にノートパソコン。
これからは彼女に楽しみや幸せを増やしてやりたい。
そう思いながら車のドアを閉める。

部屋に戻ると、彼女は部屋の真ん中に立って白い壁を見つめていた。
もう今は何も無いはずの壁を…。

「どうした…?」
ゆっくり振り返った彼女の頬には涙が伝っている。
「真島さん…。」
彼女は再び壁に向き直って静かに続けた。
「あの時のことを、思い出していました。」
「あの時?」
かすかに不安が襲う。
「私はここで…生まれて初めて、『愛してる』っていう言葉を
 愛する人にもらった。」
「芽衣子…。」
「とても幸せで、だけどあの時はとても悲しくて…。
 今は、ずっと…一生…大切にしたい言葉…。」
彼女の声がかすれて涙声になる。
「私、この部屋からは…、その思い出だけ、持って行こうって。」
俺は後ろからそっと彼女を抱き締めた。
166ぎるちぃ:2011/01/19(水) 20:32:41 ID:UGeD1ozB
本日は以上になります
駄文失礼しました

芽衣子の幸せな未来を書きたくて、そう思えば思うほど、
本編の最終回を思い出して切なくなります
真島さん寸止め劇はまだまだ続きますw
167名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 20:42:45 ID:BTFO72nS
まとめ職人様、いつもありがとうございます。
そしてお疲れ様です!
>>144
せつなくてせつなくて・・・なけました・・・

ぎるちぃさん!
相も変わらず素敵すぎます。Gjです!
168名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 20:47:21 ID:e5eCEUTR
ドラマではっきり描かなかったおかげで
この二人でありとあらゆる初体験をみんな想像してるなwラブだねw
ぎるてぃさんの真島さんも婚約者に新婚初夜まで手を出さないアルカポネの時代の紳士みたいだw
169名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 22:30:43 ID:7JwTsByt
toroさん、Gjです!!!
170名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 22:55:06 ID:XH6Bt9G/
toroさん、すごい!もう涙が止まらなかった
171名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 01:35:09 ID:n3PbY24o
toroさんの話はまんまドラマの中に入れても違和感なさそうw
この二人、結構あやしいスキマ時間もあるんだよね
ラストのキスが死後に結ばれる比喩にも見えるし
上品かつ色っぽい上質のドラマだなギルティは
172名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 02:37:46 ID:EDyRRPez
toroさん すごい 私も涙が止まらなくなっちゃいましたよ
9話と10話の間にこのお話しがあったら良かったのにっ
ほんとにこのままドラマの中に入れても違和感ないですよー
とにかく よかったです 最高ですっ!
173名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 03:06:38 ID:EDyRRPez
toroさんの作品ですが、すみません
携帯で確認したら、作品が途中で切れていたので
前編と後編に分けました
携帯で読んだ方は、もう一度最後まで読んでくださいね

更新はするんですが、作品を読まないで更新していたので、
いい加減ですみません
やっとゆっくり読める時間ができてきたので、少しづつ読んでます
やっぱりギルティ熱は暫く冷めそうにないですね
174sage:2011/01/20(木) 05:18:39 ID:gqoa5tpD
toroさんGJです!

本当ドラマに>>172さんの言うとおり
ドラマに入れてても不思議じゃないですよ!
クオリティ高すぎw
175名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 08:50:27 ID:+838E04j
>>173
いつもお世話様です
176名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 09:46:22 ID:Ihaj3Fqv
toro様
「拓朗は一途だから、今度はちゃんと受け止めてやってね」
涙腺決壊です
177名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 10:30:16 ID:mVQDjpNb
>「でも最期に誰かを守って…なんて真島らしいじゃない」
>あれは覚悟を決めた顔だった。
>だが結局真島は、最後の最後に芽衣子の全てを手に入れたのだ。
>2人は寄り添うように亡くなっていたが、芽衣子は最後の瞬間まで真島の腕の中に居た。
>真島は芽衣子を抱いたまま息絶えていた。
toro様、本編を最高に生かした傑作をありがとうございました。
まちがった日本語書きますが……胃の腑をえぐられるような感動を覚えました。
死に物狂いで戦って死んでいった二人が恋人であると同時に戦士のように感じられます。
二人が好きすぎる自分にとまどっています。

ぎるちぃ様
連日ありがとうございます!
真島ちゃんて野獣のときとストイック紳士のときがあって素敵!
178名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 16:45:11 ID:EDyRRPez
>>176 >>177
> 芽衣子が真島の全てを救い、結果的に全てを奪った。
> だが結局真島は、最後の最後に芽衣子の全てを手に入れたのだ。
> 2人は寄り添うように亡くなっていたが、芽衣子は最後の瞬間まで真島の腕の中に居た。

今2度目を読み返してたけど、私はこの表現がすごくしっくりきて、
我慢してた涙がど〜と流れてしまった
万里のキャラは、本当はこういう設定だったんじゃないのかと思えて
本編よりも万里にすごく感情移入できた。
179名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 16:56:05 ID:26GhmmP8
だめだ・・・
toro様の小説とここの皆の感想で涙腺完全崩壊・・・・
素敵な作品ありがとうございました
何で真島と芽衣子ってこんなに後まで気持ちを引きずるんだろう
未だに切ない気持ちが薄れる気配が無いよー
180ぎるちぃ:2011/01/20(木) 18:37:55 ID:SmMIAy5o
真島さん寸止めのまま長編連載のぎるちぃですw
まとめの方、職人の方、読者の方、
いつもありがとうございます

他の職人さんの作品でwktkしては、自分の作品を書き進め、
書いてはまた他の素敵な作品に涙し、
泣きながら書くこともしばしばでございます
昨日からtoro様の作品で泣きすぎて、
目が土偶のようになっております

それでは>>165の続きを投下します
181ぎるちぃ:2011/01/20(木) 18:39:39 ID:SmMIAy5o

(芽衣子視点)

真島さんと私は、アンのお迎えと車を返すために再びモンアンジュを訪れた。
お店はちょうどヒマな時間らしく、お客様は誰もいなかったので、
琴美さんが待合室でお茶を勧めてくれた。

「芽衣子ちゃん、お引越しおめでとう!これね、たいした物じゃないんだけど、
 お祝いのプレゼント。」
「め・い・こ・さん!これはー、私から!」
琴美さんと彩乃ちゃんは、それぞれきれいに包装された包みを私に渡してきた。
「え、私に?」
「ええ!」
「あ、ありがとうございます。開けてもいいですか?」
「どーぞどーぞ。」
包みを解く私を、2人が何やらワクワクした様子で見ている。
琴美さんがくれた包みを開けると、お揃いのデザインで色違いのマグカップが2つ。
「わぁー、かわいい!ありがとうございます!」
「お部屋で2人で使ってちょうだい。」
2つのマグカップを両手に持って、真島さんに少し掲げて見せる。
「ありがとうございます。」
真島さんも微笑んで琴美さんにお礼を言う。

次に彩乃ちゃんがくれた包みを解き、箱を開ける。
「まっ!彩乃ちゃんったら!」
私の手元を覗いていた琴美さんが手で口を覆って、
ちょっと呆れたように、それでいて楽しげに言うけど、
私はまだその中にあるものの意味が何なのか、思考がたどり着かない。
じっと見たまま固まって数秒後に
「うわ!」
私はすぐさま箱を閉じる。
見てはいけないものを見たような感覚で。
なんだか顔も熱くなる。

し…、下着!?だよね…。
なんか…スケスケだったっ!

「同棲祝いです。」
彩乃ちゃんが私に耳打ちする。
私は無意識に真島さんの方を見た。
真島さんが居る位置からは死角になって、中身が何なのかは分からなかったようで、
ん?何だ?と伺うような表情を私に向ける。
私はあわてて首を横に振って、箱を紙袋に押し込んだ。

「真島さん、芽衣子ちゃんのこと、よろしくお願いしますね。」
「はい。」
玄関で琴美さんと彩乃ちゃんに見送られながら、モンアンジュを後にした。
182ぎるちぃ:2011/01/20(木) 18:41:39 ID:SmMIAy5o

(真島視点)

帰り道、2人からのプレゼントを入れた紙袋を、彼女は大切そうに胸に抱く。
「良かったな。」
「はい。」
よく晴れた空を仰ぐ。
「真島さん。」
「ん?」
「自分の幸せを喜んでくれる人がいるのって、こんなにうれしいことだったんですね。」
少し涙ぐんで言う彼女の肩を抱き寄せて、家路についた。

部屋へ帰ると、彼女は持ってきた荷物を整理していた。
俺もクローゼットの中を片付けてスペースを空ける。
「ここ使って。あと部屋の中の物は自由に使って構わないから。」
「はい、ありがとうございます。」

一段落した時、彼女が言った。
「真島さん、コーヒー入れましょうか。琴美さんにもらったカップ、使いたくて。」
「ああ、いいな。」
キッチンに立つ彼女を微笑ましく眺める。
その時、バサッと何かが床に落ちる。
見ると、ソファに置いてあった紙袋が落ち、
さっき彩乃にもらったと思われる箱が飛び出し開きかけている。
俺は何気なく拾い上げて見た。

丁寧に形良く箱に納められたそれが何なのか、開けた瞬間から容易に理解できる。
と、突然彼女の高い声が響く。
「ま、真島さん!それ見ちゃだめーっ!!」
あわてて駆け寄ってきたかと思うと、彼女は俺の目の前で絨毯の端に蹴つまづく。
「きゃっ!!」
勢いよく傾く彼女の体を片手でとっさに抱きとめて、俺ははっとした。
彼女を支えた己の手に全意識が集中する。
偶然触れたそれは、紛れも無く彼女の胸のふくらみで。
柔らかな感触は、しばし俺の動きを止める。
183ぎるちぃ:2011/01/20(木) 18:43:33 ID:SmMIAy5o

「ごめんなさい!」
すぐに俺から離れた彼女は、俺のもう一方の手にある箱を奪い取る。
俺はたった今彼女に触れていた手を見ながら、
もう一度その感触を思い起こして想像する。
「華奢な割りに、案外あるんだな。」
「え?」
つい口に出してつぶやいてしまった俺に、問い返す彼女。
「いや、何でもない。」
「あの、これ…、見ちゃいました?」
少し曲がってしまい自然と隙間が開く箱を、彼女は懸命に抑える。
「ああ、見た。」
「ち、違うんです!これは…あのっ!彩乃ちゃんが、同棲祝いだなんて言って…」
「見たい。」
「へっ!?」
「君が着てるとこ。」
「む、無理ですっ!」
「着て見せてくれないのか。」
「だ、だってこんな…!す、透けてるし!…それに、それに…えっと…。」
真っ赤になって、拒むための言葉を探す彼女が初々しくて可愛くて、
思わず笑みがこぼれる。
「冗談だ。」
半分以上本気だったんだが。
ほっとする彼女の耳元に、
「いつか、な。」 
とささやいた。
184ぎるちぃ:2011/01/20(木) 18:49:57 ID:SmMIAy5o
本日は以上になります
駄文失礼しました

芽衣子は焦らすし、周りは煽るし、
真島さんよく我慢してるなぁw
まだまだ続きます
185名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 19:10:56 ID:07gBzz03
ぎるちぃ様待ってましたー!も〜早く押し倒しちゃいなよ真島さんっ!
186名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 19:44:46 ID:EDyRRPez

◆toro様からメッセージが届いてます




------------------------------




はじめましてtoroです
まとめwikiの管理人さんに書き込みをお願いしています

たくさんの感想ありがとうございます
ずっと規制中で書き込めなくて
でも、みなさんと同じくギルティにハマった身なのでどーしても諦められず
管理人様に無理を承知でお願いしてみました
これで無理ならすっぱり諦めて、このSSを処分しようと思っていました
快く引き受けてくださった管理人様のお陰で、まとめwikiに載せていただくことが出来ました
管理人様、本当にありがとうございました

お一人ずつにお礼を書きたかったのですがごめんなさい
みなさんの作品にも感想を書きたかったのですが
携帯もiphoneのため永遠に書き込めないそうです
ギ?ルティ?(堂島さん…

187名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 21:45:27 ID:n3PbY24o
toroさんの真島と芽衣子、最高でしたよ
あえてドラマとちょっと離すのもアリだと思うけど
toroさんの話はドラマのイメージに近くてすごい萌えましたw
DVDまで打ち上げは続きます!もっとtoroさんの話も読みたいなあ
188名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 21:53:11 ID:AsJvWIF4
toro様!!SSを処分だなんてご無体な。。
無事に載って拝見することができてよかったです
ここの職人のみなさま、管理人さん本当にありがとうございます
みなさん書籍化してほしいくらいのクオリティ!
189名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 22:58:19 ID:EDyRRPez

お知らせ

本スレでは、toro様が書き込みできないので、
@wikiの方にコメント欄を作りました
toro様は、そちらで皆さんにレスされると思うので、是非活用ください

ただ、私も初めてコメント欄なんて作ったので、動作に自信はありませんが…

toro様用コメントコーナー
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/117.html
190名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 23:33:31 ID:8pVt+757
まとめ管理人さん、いつもお疲れ様です!!
191名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 23:37:45 ID:EDyRRPez
>>190
お気遣いありがとう〜
私は、ただただギルティのSSを根こそぎ読みたいっっっ
と思っている煩悩の塊なだけですっ

早速>>189 にtoro様がコメントされてます
読んであげてください

職人様は、皆さんの感想がとても励みになると思うので
待ってると思いますっ

しかし、捨てられなくて良かった ホッ
192名無しさん@ピンキー:2011/01/21(金) 19:03:31 ID:w5kiVD/Z
>>191
まとめ管理人さん、いつもありがとうございます!
真島芽衣子の月命日までこのスレが残るとは思いもよりませんでした

>捨てられなくて良かった
真島乙! 「助けられて良かった」を思い出しました。重症です
193名無しさん@ピンキー:2011/01/21(金) 21:16:05 ID:CIJ4psDy
>>192
次の月命日もこのスレがあるといいですよね〜


規制中の方が結構多いみたいなので、規制中の方用総合コメント欄付けました
どのくらい保存されるのかイマイチ判らないんですけど
取り敢えずってことで、規制中の方で語りたい方はこちらへどうぞ

http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/122.html
194ぎるちぃ:2011/01/21(金) 21:36:49 ID:GaYQPzqv
焦らしのぎるちぃですw
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます

焦らしすぎすみません
思いつくシチュをなるべくたくさん書きたいと思って流れを考えていると、
どうしても2人がまだ一線をこえていない状態が望ましいシチュがたくさんあって、
それを今バリバリ消化中です
でも、真島さんもう時間の問題かなーってとこまで来てますw

それでは>>183の続きを投下します
195ぎるちぃ:2011/01/21(金) 21:38:19 ID:GaYQPzqv

(芽衣子視点)

まだコーヒーの香りが残る部屋の中。
日が暮れかけた頃、チャイムが鳴る。
その音に1度玄関を見やってから真島さんに目を向ける。
真島さんはその来訪者に覚えがあるらしく、私に微笑みかけてから玄関へ向かう。
「真島さん、すいません、遅くなっちゃって。」
「いや、こっちこそ悪かったな。」
聞き覚えのある声に私も玄関先へ出た。
「鶴見さん?こんにちは。」
「こんにちは。真島さんにお祝いの料理頼まれたんで持ってきたんです。」
「お祝い?」
「はい。芽衣子さんがここに住むことになったお祝い。ですよね?真島さん。」
鶴見さんがビニールにつつんであるプレートを真島さんに渡しながら言った。
「ああ。」
真島さんは微笑んでそれを受け取る。
「それから、これは俺からのお祝いです。2人で飲んでください。」
と、おそらく中身はお酒らしいビンを1本、私に差し出してくる。
「いいのか?」
「気持ちだけです。」
「ありがとう。」
「鶴見さん、ありがとうございます。」
私が受け取ると、鶴見さんはいいえ、と首を振った後、
真島さんにまっすぐ向き直って言った。
「真島さん、良かったですね。」
真島さんはフッと照れたように笑って2、3度うなずく。
「じゃ、俺は店があるんでこれで。」
帰っていく鶴見さんを見送って扉を閉めた。

私は手にしたお酒のビンをじっと見る。
「どうした?」
玄関先に立ったまま動かない私を覗き込んで真島さんが尋ねた。
「いろんな人に、『お祝い』って言われて、
 贈り物といっしょに気持ちをいっぱいもらって、
 こんなに心があったかくなれるんだなって。
 こんなの今まで、知らなかった。」
「きっとこれからたくさん増えていく。」
「でも、私が受け取っていいのかなって、もったいなくて。」
「君が自分で思っているよりも、君は周りに思われてる。
 無駄にせずに受け取ればいい。」
「真島さん…。」
涙が込み上げてくる。
「できれば…、誰よりも君を思ってるのは俺だってことも
 わかっててくれれば嬉しいが。」
真島さんはポンポンと私の頭に手を置いて微笑んだ。 
196ぎるちぃ:2011/01/21(金) 21:40:13 ID:GaYQPzqv

鶴見さんが持ってきてくれたのはサンドイッチとオードブル。
それにお酒はシャンパンだった。
真島さんはキッチンからグラスを2つ手にしてきて
「乾杯しよう。」
と私の隣に座る。
真島さんはシュポンッと軽快な音を立てて栓を抜き、グラスへ注ぐ。
「わぁ、きれい…。」
淡く黄金色に輝いて泡を放つシャンパンに魅入る。
真島さんはグラスの1つを私に渡してくれ、もう1つを近づけて軽く当てた。
「乾杯。」
チィンと音を立てて2つのグラスが触れ合う。
ぐいっと飲む真島さんを見つつ、私はなんとなく躊躇する。
そんな私の様子に真島さんが気づいた。
「ああ、酒、飲んだこと無いんだったな。」
「えっと、この間のパーティーの時にひと口だけ。おいしかったんですけど、
 お酒初めてだって言ったら、場所が場所だからって琴美さんに止められちゃって。」
「ここでならいいだろう。俺しかいない。」
真島さんだから恥ずかしいんだけどなと思いながら、
「でも私、もし酔っ払っちゃったら自分がどうなるのか分からないし…。」
そう言うと、ふいに真島さんが私の持ったグラスを取ってテーブルに置いた。


(真島視点)

彼女の言葉に、俺の中で甘い光がチカッと光った。
シャンパンをひと口、口に含んで彼女の肩を抱き寄せる。
もう一方の手で彼女の頬からあごを覆い掴み、顔を上に向けさせると、
柔らかな唇に口付ける。
舌で唇を割ると、己の口に含んだ液体を彼女の中にゆっくり注ぎこむ。
両手で俺の胸を押し返すが、、俺は腕を緩めることはしない。
「んっ!…んくっ…んっく…んっ…」
口を塞がれて飲み込むことを拒めず、彼女の喉が鳴る。
俺は唇を少し放し、彼女の濡れた唇をぺろりと1度舐める。
「美味いだろ。」
「あ、味なんて、分かりません!」
彼女はみるみる赤くなっていく顔をそむける。
「だったら、もうひと口…。」
「いいです!大丈夫です、自分で飲みます!」
グラスを取って口に含みかけた俺を彼女はあわてて止めた。
197ぎるちぃ:2011/01/21(金) 21:42:03 ID:GaYQPzqv

しばらく飲んでいると、もうすぐシャンパンのボトルが空きそうなのに気づく。
彼女のペースに合わせて飲んでいたから、だいたい同じ酒量のはず。
俺が酔うにはほど遠い量だが、彼女は
「おいしー。なーんかほわほわして気持ちいー。」
と、瞼を下げて姿勢を揺らしている。
「ほら、最後の1杯だ。」
ボトルに残ったシャンパンを、彼女の空いたグラスに全て注いでやる。
「んー、最後ー?そっかぁ、ざんねーん。」
その1杯を彼女はくぅーっと飲み干す。
「お、おい。」
「ふぅー、おーいーしー!」
グラスをテーブルに置くなり、かくんと頭を垂れて動かなくなる。
「大丈夫か?」
頬を両手で包んで顔を上げさせると、
「んー、ましまさん。」
彼女は体が傾くのに任せて俺の胸にとすんと抱きつく。
「ましまさぁん…好きぃ…。」
頬を擦り付けながら回らぬ舌で伝えてくる彼女に
「俺も芽衣子が好きだ。」
と、柔らかく艶やかな唇の感触を味わうだけ、
少し長く触れるだけの口付けをする。
今これ以上のことをすると自分を食い止める自信がない。
唇を離すと彼女の潤んだ瞳が俺を見上げ、細い腕を首に巻きつけてきた。
「ん…もっと。もっとして…。」
張りつめた理性の糸がぷつりと切れる音がした。
彼女に深く口付けようとしたその時、携帯の呼び出し音が鳴り響く。
「…。」
テーブルの隅に置いた携帯のディスプレイを見ると、「門倉」の文字。
今日は緊急以外呼び出すなと言ってきた。
……行かなきゃならん…か。

もう眠りに誘われそうになっている彼女を抱き上げてベッドへ運ぶと、
「仕事で出るから先に寝てろ。」
と言い残し、深いため息をつきながら部屋を出た。
198ぎるちぃ:2011/01/21(金) 21:47:53 ID:GaYQPzqv
本日は以上になります
駄文長文失礼しました

それにしてももう最終回から1か月も経つなんて…
それでもまだギルティに病みすぎな自分w
199名無しさん@ピンキー:2011/01/21(金) 22:52:46 ID:AGT16Yog
こっここまで来てまた寸止めっすかー!ww
我慢汁な真島ちゃんの登頂成功はいつ?!
ぎるちぃさん、楽しみにして待ってまーす
ああもぅ!
200名無しさん@ピンキー:2011/01/21(金) 22:53:43 ID:w5kiVD/Z
ぎるちぃ様
うわ〜、またまた可哀想な真島ちゃんw
あの大きなかっこいい手で女性の顎をつかんでキスするシチュは
是非お願いしたかったので、嬉しいです
ギルティに病みすぎなお仲間に文才があってよかった
201名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 01:38:19 ID:59ziW7hy
これはどうしようかな・・と迷ったけど、ぎるちぃ様の連載のどさくさにまぎれて投下
『Light』

「お前っ・・・ふざけんなよ・・・っ!!!」「え?え?え?え?」
うなされて寝ていた真島をたたき起こした芽衣子は寝起きの真島にそうこづかれて面食らった
何がなんだかわからないがとにかく目の前の真島は地獄にでも逝って来たかのようなすごい形相をしている
また溝口にいじめられる夢でも見たのかしらと芽衣子はとりあえず真島の頭をおそるおそる撫でてあげた
お前・・・俺の事を犬か何かだと思ってるだろ・・・と憮然としつつだいぶ落ち着いた真島に
一体どんな夢を見たんですかと芽衣子は呆れたように尋ねた
・・・お前のせいだ・・・俺がどれだけ走ったと思ってるんだ!何だよあの超人的な速さは!!!
そう真島に愚痴られたが当然芽衣子には何がなんだかわからない
ええ?私と追いかけっこでもしてたんですか?と聞いた芽衣子にまあそんなところだと真島は相変わらずムスッとしている
全く・・・もう二度とあんな事しねぇ・・・とまだぶつぶつ言っている真島に
やれやれと芽衣子はくすくす笑いながらこう尋ねた
もしかして私が消えちゃう夢だったんですか?真島さん、私が消えたらそんなに必死で探してくれるんですか?
誰がっ!!!勝手に死ね!!!あんまうぬぼれんな!!
・・・誰も死ぬとは言ってないじゃないですか
真島さん時々変な事言うねーとアンと遊び始めた芽衣子を見て真島はつくづくさっきの悪夢が夢で良かったと思った
ふと芽衣子がいつになく真剣な表情の真島を見て心配そうに尋ねた
・・・そんなに怖い夢だったんですか・・・?
そう悪くなかったよ、お前がいたからな
そう真島は答える代わりに微笑むと目の前の芽衣子を抱き寄せた
????顔を赤くしている芽衣子が可愛くて可笑しくて真島は声を上げて笑った
芽衣子の髪が窓から入ってくる朝の光に反射してキラキラ光る、綺麗だなと真島は思った
天国なんて信じてないし興味もないけど、天国への階段を昇るって事はきっとこういう瞬間を集める事なんだろう
・・・別にもういつ地獄に堕ちてもかまわないけどな

・・・俺が欲しいものはもう全て手に入れた
真島の胸の中で、そろそろアンのご飯の時間だから離してくださいと芽衣子が恥ずかしそうに微笑った

禁断の夢オチ書いちゃった、まあ期間限定の萌えだからいいよねw
世界の女の子達が恋で綺麗になりますよーにノシ
202名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 05:53:28 ID:YX3xyig0
ぎるちぃ様!
相変わらずのGJぶりです!
しかし門倉めw

>>201
すごい二人微笑ましくてGJです!
203名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 09:09:28 ID:MIDZGiTD
toro様

これはすごい!!
ここまで違和感なくオリジナルに挟み込めるストーリーの創作。
原作イメージを壊さずに原作で描けなかったところ描いて
ぶっちぎりの完成度!
GJ!!
204名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 19:41:49 ID:5Z2buT9d
@wiki管理人です
規制中の職人様から、代行投稿の連絡を頂いたので投下します

@wikiに、toro様と同じようにコメント欄を設けてます
感想等ありましたら、お願いします
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/126.html
205名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 19:44:05 ID:5Z2buT9d

HN 田中です
タイトル 「真島×芽衣子前提三沢Jr×芽衣子/暗い話」


以下、真島×芽衣子前提三沢Jr×芽衣子/暗い話、芽衣子独白、三沢Jrとの乾いたエロありです。
苦手な方はスルー願います。

206名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 19:44:41 ID:5Z2buT9d

自分が嫌い。
それが真島さんと出会って、少し変わった。
真島さんが触れたところ、そこに、真島さんが残っている。
腕、つかまれた指、抱きしめてくれた肩、肩甲骨。
真島さんが触れたところが、真島さんの感覚を繰り返す。


あの日、「愛してる」と言ってくれた日、
真島さんは私を抱いてくれた。

好きな人に、肌をさわってもらえるってこんな?
遠い記憶、みんなが夢中になっていた意味がようやくわかった。
まるで内側から守られているみたい。
真島さんが愛してくれる私なら、もうそんなに悪くはないのかもしれない。
私はとうとう、完璧には私を嫌えなくなってしまった。


でもすぐ、それではいけないと思った。
どうしたって私は死ぬ。私が私を殺す。それですべてが終わる。
なんの迷いもないけれど、今は少し怖い。

真島さんの残った体を殺すのは、きっと痛いだろう。



三沢に父親の殺害を持ちかけたとき、その返答はあきれるくらい早かった。
私はそのまま立ち去るつもりだった。
どこでこの男の返事を待つ?どこか、決して真島さんには見つからない場所。
すると三沢は、すれ違いざまに私の腕をつかんだ。
そのまま車の、後部座席に押し込まれる。

覆いかぶさって来るような体勢で三沢は言った。「そうします」
怪訝な顔をすると、「のみましょう。あなたの条件を」そう蛇のように笑った。
三沢は私の上から退かないまま言った。

「僕は、少し後悔しているんですよ。」
「あなたにケーキを買わせてしまったこと…。
もう少しタイミングをずらせばよかったと、何度も考えました。」

「…どういう意味?」

「事件後、あなたの写真を見て。とてもかわいかったから。」
「そういう女性が何十年も塀の中なんて、しまったなと。」


見上げた三沢の目は、ぬるりと光っていた。
そのよどんだ光が欲望だということ、ようやく気づいた。
人事のように、男の人を知ったら変わってしまうんだなと思った。

三沢につかまれた腕が、凍ったように冷たい。
そこから毒が回って、腐って落ちるんだと思った。
もしこの男に…抱かれたら、私はきっとこの世で一番醜い生き物になれるんだろう。

だから三沢に手を伸ばした。

「しゃくだけど、あなたって、初めて好きになった人に似てる」

のってくるとは思わなかったのだろう。
三沢は驚いた目をして、その後にやりと笑った。やっぱり蛇のようだった。
207名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 19:45:30 ID:5Z2buT9d

吐き気に耐えかねて、後部座席の窓を開けた。
やたらとゆっくりあいていくような隙間に顔をねじ込んで、何度もえづく。
何も食べていなかったから、絞られるように苦しかった。

背中で男が無邪気に笑う。
窓枠に手をかけ、私をドアに押し付けて突き上げてくる。

「今の、すごい。もう一回やってみて」

後ろから耳をかまれると、空の胃から嫌悪感がせり上がってきた。
胃液も出せずもがくと、すごいすごいと三沢が騒いだ。

大きく硬く形を変えるのを感じる。
おぞましい、おぞましい、この男が、なによりも私が。
早く終わってほしい。はやく、はやくはやく。


延々と続く苦しさから開放されたとき、
薄い避妊具ごしに、どくどくと脈打つほとばしりを感じた。

真島さんは避妊具をつけなかったなと、ぼんやり思った。
私の中で終わったとき、じんわりと暖かくて、
自分の中に大事な部屋があること、初めて感じられた。


もし彼に愛されることがわかっていたら、私は復讐をやめただろうか。
もしわかっていたら、すべて忘れて彼を待つことができた?

そう考えてむなしくなった。
私が始めなければ、真島さんは私を見ることも無かっただろう。


自分の体が芯から冷えていって、腐っていくのを感じた。
私はもう大丈夫。
この体に、真島さんは残っていない。



三沢の家に戻ると、そこに真島さんがいた。
つかまれた腕からまた、真島さんが帰ってきた。
もう、もうやめてほしい。

三沢に彼を近づけないでと頼み、彼を振り返る。
最後になるとわかっていたから、せめて覚えておきたいと思った。
すこし潤んだような真島さんの目がきれいに光っていて、
あの夜の夜光虫を思い出した。


これからどんなひどい死に方をしても、最後に思い出すのはあの光。
真島さん、ありがとう。
それだけでもう、幸せだと思えるから。



208名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 20:58:51 ID:CNYZbPUD
面白い!こういうダークな世界を想像できるのもギルティの良さですよね
ドラマの真島ちゃんも、芽衣子が三沢にこういう事されてないかどうか悶々としてそうだから萌えますw
芽衣子がー俺の芽衣子があぁって感じでw

209名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 21:32:31 ID:Bk1oWtRH
>>208
最終回、三沢邸に押しかけてJrに「芽衣子をどこだ!彼女を出せ!」と鼻息粗く迫った時は絶対心配してたに違いないw
210名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 21:34:48 ID:Bk1oWtRH
「芽衣子はどこだ!彼女を出せ!」だった。ごめんね真島ちゃん
ヘビみたいな三沢Jrなかなかいいです。
芽衣子だったら本当にこういう風に考えて行動しそうだよなぁ、切ない・・・
211名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 22:47:07 ID:XCZ5ijvh
辛い辛すぎる芽衣子。でもわかる気がする…。

しかし内容はダークだけど言葉の使い方が素敵ですね。
真島の眼が夜光虫の光…ああ確かにそうだわ。
ドラマのあの場面みたらさらに深いものになりそう。
ありがとうございます。
212名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 00:32:36 ID:50g1ai5E
>>205
うわっ、すごくお上手ですね。
自分を汚そうとする芽衣子が悲しいよ…
最後の三行で涙ダダ漏れでした。
213ぎるちぃ:2011/01/23(日) 02:21:48 ID:KO4yDhpp
最近真島さんをいじめているような気分のぎるちぃですw
みなさんのおかげで筆を進めることができております
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます

それでは、>>197の続きを投下します
214ぎるちぃ:2011/01/23(日) 02:23:32 ID:KO4yDhpp

芽衣子を襲った男は麻薬の売人であることがわかった。
その件で門倉から急ぎ呼び出され、男が付きまとっていた芽衣子も
何らかの関係を疑われていると聞かされる。
男の家を家宅捜索すると、彼女を隠し撮りした写真や一方的に送ったメールの記録が
山のように出てきた。
彼女から男へ送ったと思われるメールは、飼い犬のトリミングの予約の件か、
男の誘いを断る内容しかなかったため、ひとまず彼女の疑いは晴れた。

俺が部屋へ戻ったのは朝方だった。
彼女はベッドの中ですうすうと寝息を立てている。
俺はそっと彼女の傍らに腰掛けて、頬にかかる黒髪をよけてやる。
眠る彼女の髪を撫でながら、ふーっと大きく息を吐く。
よかった…。
あらぬ疑いをかけられるような思いは、もう彼女にはさせたくない。
昨夜はあの電話を恨めしく思ったが、いち早く俺に知らせをくれた門倉には
感謝しなけりゃならないだろう。
またヤツに借りを作ったか…と苦笑する。

ふと昨夜の彼女を思い出した。
やはり酒のせいか?
素直に大胆に甘えてくる彼女は俺の理性を一瞬で飛ばした。
早く…素面のままの彼女が、未だどこか頑なな心を開いてくれるといい。
そうしなければ、俺はまた魅惑の美酒の力に頼ってしまいそうだ。
215ぎるちぃ:2011/01/23(日) 02:25:07 ID:KO4yDhpp

うーん、と身をよじり何度か瞬きしながらだんだん彼女の目が開いていく。
俺の姿を見つけると、
「真島さん?おはようございます。」
と目をこすりながら起き上がる。
「おはよう。気分、悪くないか?」
彼女は首を傾げて少し考えてから
「はい、大丈夫ですよ。でも何で?」
きょとんと問い返してくる。
「昨夜はずいぶん酔ってたみたいだからな。」
「酔ってた?私がですか?」
「ああ。覚えてないのか。」
彼女はまた少し考え、突然ぼっと顔を赤らめてうつむく。
「思い出したか?」
「あ、あの…、途中まで、は、覚えてます。」
「途中までってどこまで?」
「えっ…と…その…真島さんが、口移しで…。」
「その後は?」
「私…、何かしました?」
「俺に迫った。」
「嘘っ!?」
「嘘なんかじゃない。仕事の電話で呼び出されて、せっかくの大胆なおねだりには
 答えられなかったが。」
「嘘ぉ…。」
彼女は布団を掴んで真っ赤に染めた顔を覆う。
「俺をその気にさせたんだ。近いうちに責任は取ってもらう。」
俺の言葉に彼女はそのままの格好で首だけをふるふると横に振った。
「可愛かった。」
その耳元に近づきささやくと、彼女はますます深く布団に顔を埋めた。

彼女がアンを連れて仕事へ出かけた後、徹夜だった俺は睡眠を貪った。
目を覚ました時にはもう昼を過ぎ、空はシトシトと雨を落としていた。
216ぎるちぃ:2011/01/23(日) 02:28:39 ID:KO4yDhpp

一度警視庁に顔を出し、昨夜の報告と事後処理に追われる。
ようやく目途が付いた頃、そろそろペットサロンも終わる時間かと窓の外を見やると、
雨は一段と激しさを増していた。
この豪雨の中、アンを抱えて帰るのは大変だろう。
俺は彼女を迎えに行こうと席を立った。
その時、携帯の呼び出し音が鳴る。
「はい。」
「もしもし、真島さんですか!?」
出るなり慌てふためいた様子でしゃべり始めたのは、彼女の同僚の彩乃だった。
「芽衣子さんが、お客様のワンちゃんを探しに出たまま帰ってこないんです。」
俺は警視庁を飛び出した。

サロンに車で乗りつけ、店内に飛び込む。
「真島さん!」
「芽衣子は!?」
「それが、まだ…。」
「どのくらい経つ!?」
「もう1時間以上です。今日は琴美さんが出かけてるから、私もここを離れられなくて。」
「私が悪いんです!」
飼い主らしい客が泣きながら言う。
「私がライを車で連れて来て、リードをつけないまま抱いて車から出したら逃げちゃって、
 そしたら芽衣子さん、探してくるって、必ず見つけるから大丈夫って…うぅっ…」
「俺が探してくる。」
彩乃に言って駆け出そうとした時、店の入り口のドアが開く。

「もう大丈夫だよー。すぐ乾かしてあげるからね。」
店内に入ってきたのは、自分の上着で犬をくるんで抱き、笑顔で優しく話しかける芽衣子。
見れば全身ずぶ濡れで、腰から下に至っては泥まみれになっている。
「芽衣子!」
「芽衣子さん!」
「あれ?真島さん、迎えに来てくれたんですか?」
ちょっと待っててくださいねと言って、客に向き直る。
「ライ君、水路の中に落ちて鳴いてて。砂利が積もってた所だったから、
 おぼれなくてよかった。」
「芽衣子さん、ありがとう!ありがとうございます…。」
「今、ライ君きれいにしてきますからね。」
そう言って踵を返す芽衣子を彩乃が制して、
「芽衣子さん!そんなずぶ濡れで何言ってるんですか?ライ君は私が引き受けますから。
 早く帰って着替えないと風邪引いちゃいます。」
「え?私大丈夫だよ?」
「真島さん!芽衣子さんをお願いします。」
彩乃が芽衣子の肩にバスタオルをかけて俺に託す。
「わかった。ありがとう。」
「彩乃ちゃん…。」
俺は彼女の肩を抱いてサロンを出る。
217ぎるちぃ:2011/01/23(日) 02:33:33 ID:KO4yDhpp

彼女とアンを車に乗せ、帰りを急ぐ。
「どうしてこんな無茶をするんだ。」
「えへへ、ライ君が落ちてる場所に下りるのが大変で、どぶの中を歩いて行くしかなくて。
 あ、車汚しちゃってすみません。」
「そんなことを言ってるんじゃない。なんでもっと自分を大事にしない?」
「だって、ライ君が鳴いてたんです。誰か助けてって…。
 冷たくて暗くて怖くて、このまま自分がどうなっちゃうのか分からなくて、
 泣いてたんです。そんなの…放っておけない。」
カタカタと震えながら、私なら大丈夫ですからと彼女は微笑んだ。

部屋へ帰ると、すぐに彼女をバスルームへ押し込む。
急いで部屋を暖めて牛乳を沸かす。

彼女は、犬と自分の過去の姿を重ねたんだ。
以前、動物愛護センターに連れて行ったと言っていた、
レオンとかいう犬もおそらくそうだろう。
『きっと助けて欲しくて泣いてたと思うんです。だけど、誰も聞いてくれなかった。
 誰か一人でも聞いてくれていたら、変わってたと思うのに…。』
あの時の言葉を思い出して、胸を掴まれる思いがした。

パジャマでバスルームから出てきた彼女に、温かい牛乳の入ったカップを渡す。
「温まるから、飲んで。」
「ありがとうございます。」
カップを受け取ってソファに腰掛ける彼女の隣に、俺も座った。
1口、2口飲んで、ほぉっと息を吐く。
「温かくておいしい。」
彼女がテーブルにカップを置いた瞬間、俺は彼女を思い切り抱き締める。
「頼むから、もう無茶はしないと約束してくれ…。」
「真島さん…。」
「君に何かあったら、俺は…。」
俺は、彼女の存在を腕の中で確かめるように力を籠めた。
218ぎるちぃ:2011/01/23(日) 02:37:05 ID:KO4yDhpp
本日は以上になります
駄文長文失礼しました

真島さんが芽衣子に「その気にさせた責任をとってもらう」って予約宣言しましたよw
その日は近い!
219名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 03:41:54 ID:NEbEkVnK
>>218 ぎるちぃ様
お疲れさまです〜
やっと時間に余裕ができたので、途中までしか読んでなかったぎるちぃさんの
長編SS読もうと思ったら、つい先に今日のを読んでしまいました
芽衣子と真島の会話が脳内で映像化されましたっ



本スレも久しぶりに読んだんですけど、このスレにtoro様の作品がない事が話題になってました
toro様のSSはここにも一応コピペした方がいいですか?
コピペするかどうかは任されているのですけど、どなたかご意見をお願いします〜
220名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 03:44:38 ID:NEbEkVnK
>>218
ぎるちぃさん 言い忘れました
今日の作品は、たぶんページ2つに分れると思いますっ
221名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 08:06:10 ID:nW26UDvR
あのssは素晴らしいし作家様の許可があれば貼っていいと思うけど
ただパロって基本的にはヤバいエデンなので隠れてやるにこした事はないと思う
クオリティが高くて嬉しいのは同感だけど基本は本スレや表の世界ででエロパロ板の話は厳禁だよ
222名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 09:02:46 ID:xGsH+Fh0
他の作品も最終的にまとめうぃきに保管ってことになってるのだから、いずれはなくなるココにコピーしなくてもいいと思うよ
223名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 09:40:01 ID:+iWTB7ul
おはようございます。以前投下したASMDUSです。(誰も覚えてないか(笑))

真島×芽衣子前提の芽衣子と彩乃の会話文を投下します。相変わらず駄文ですのでご了承ください。

224@:2011/01/23(日) 09:41:10 ID:+iWTB7ul


「芽衣子さん、寝不足ですか?」



仕事中にも関わらず別世界に意識を飛ばしていた芽衣子は、彩乃の声によって現実世界に引き戻された。


「あ、え・・・ご、ごめん彩乃ちゃん。ボーッとしてた。」


それを聞いた彩乃はニタッと口角をあげる。


「まーさーか!!真島さんに寝かせて貰えなかったんでしょ〜?」


「えっ・・・ち、違うよっ!!」


顔を真っ赤に染めて必死に抗議をする芽衣子が女である彩乃ですら可愛らしいと思えた。
素直で隠し事が苦手な芽衣子の反応は非常にわかりやすく、芽衣子自身は否定しているが恐らく昨晩、真島と激しく交わったのだろう。


「それにしても真島さんの芽衣子さんを見る目は本当にすごいですよね。」


「すごい?」


「いっつもラブラブ光線放ってるんですよ!!芽衣子かわいい!!芽衣子愛してる!!って感じで(笑)」


「そうかな・・・」


芽衣子の犬をトリミングする手際が悪くなってきている。本当にこの手の話に弱いんだから!!
彩乃は2人きりのときの真島と芽衣子はどんななのか詮索したいという無駄な欲望が沸き上がる。


225A:2011/01/23(日) 09:42:31 ID:+iWTB7ul


「普段の真島さんってクールで常にめんどくさそうな顔してますけど、芽衣子さんと2人きりのときはどんな感じなんですか?」


「えっと・・・」


ますます顔を赤く染めて俯く姿はまるで十代の少女のようだ。芽衣子は昨晩の真島の姿を鮮明に思い出そうと作業を一旦止めた。


----------------

(昨晩の出来事)


閉店間際のモンアンジュには芽衣子だけが残っていた。アンを迎えにくる真島を待っているのだ。


「真島さん、遅いね〜」


アンを胸に抱き止め頭を優しく撫でる。アンは気持ちがいいのかゴロゴロと猫のような声をあげている。


「悪い、遅くなった。」


勢いよく扉を開ける音と共に息を切らした真島がやってきた。芽衣子は笑顔で真島に駆け寄る。


「真島さん、お疲れ様です。ちょっと待っててくださいね。アンをゲージにいれますから。」


そう言って真島に背を向けた瞬間、物凄い力で左腕を引かれ、芽衣子の身体は後ろに倒れた。すぽんっと小さなな身体が真島の腕に収まった。アンは驚いて芽衣子の腕から飛び出していった。


「ま、真島さん?」


「芽衣子、知ってるか?」


「なに・・・を?」


耳元で低く囁く。芽衣子の身体が一瞬強ばるのがわかる。真島の腕により強く拘束されて身動きひとつ取れない。


「犬はな、大好きな人に甘えるとき、色々な場所を舐め尽くすんだ。」


「え」


何が起きたかわからない。気がつけば自分の視界に映るのは天井と真島の顔だけ。背中にはソファーの柔らかい感触。そう、芽衣子は押し倒されたのだ。
226B:2011/01/23(日) 09:43:52 ID:+iWTB7ul

「真島さんっ!!何してっ・・・」


「以前お前は俺にこう言ったよな?俺は犬みたいだって。俺は大型犬にそっくりなんだろ?さっきも言った通り犬は大好きな人に甘えるとき、色々なところを舐め尽くすんだよ。だから『犬』の俺は大好きなお前を舐めちまおうと思って。」


「な、なななな何言ってるんですか!?」


四肢を必死に動かし抵抗する芽衣子を全力で押さえ込む。あぁ、可愛い。その今にも泣きだしそうな顔も、小さくて華奢な身体も。何よりその存在が愛しくてたまらない。真島はたまらず目の前の小さな唇を塞いだ。


「ましっ・・・・んんっ」


最初は啄むように口づけていたが、甘えてくる犬のように唇を執拗に舐める。芽衣子は羞恥で目をぎゅっと閉じ、足をばたつかせていた。


「犬はな、特に唇を攻めるんだ。トリマーのお前なら知ってるだろ?」


芽衣子がまた何か反論する前にすぐに唇を塞ぎ、今度は首筋を舐めあげる。時々歯を軽く立てて、赤い印を残していく。


「真島さんのバカっ!!犬はこんなことはしませんっ!!」


「発情期の犬って事で我慢しろ。」


芽衣子には真島の頭部に犬耳が見えている。しっぽも見える気がする。今の真島はしっぽを左右に激しく振り、じゃれつく大型犬にしか思えない。クスリと笑って見せると真島の首に腕を回した。


「甘えん坊な犬の相手をするのはトリマーの役目です。なでなでしてあげなくちゃねー」



可愛らしく微笑む芽衣子につられて真島も笑う。真島はその晩、さんざん芽衣子に甘え倒し、芽衣子は一晩中翻弄されたのだった。
227C:2011/01/23(日) 09:44:58 ID:+iWTB7ul

---------------

「真島さん、最近ずっと甘えたで困ってるのよねー」


「あの真島さんが!?」


彩乃には想像できなかった。刑事としてエリートコースを突っ走ってきたあの真島が甘えん坊だなんて。


「それはきっと芽衣子さんにしか見せない姿ですよね。いいなー芽衣子さん。」


「彩乃ちゃんこそ今の彼氏とはどうなの?私のことばっかり詮索して!!教えてよねー」


「秘密ですー」


今日もモンアンジュは笑いが溢れている。
トリミングされている犬達が優しい目で見つめてくる気がした。


終わり
228名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 09:47:45 ID:+iWTB7ul

以上です。お目汚し失礼しました。

それにしてもギルティすごいですよね!!ここまでパロスレが盛り上がるドラマって珍しい・・・
漫画やアニメでもないのに凄すぎる!!
229名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 10:13:31 ID:2ughx5mj
職人様方ありがとうございます
素敵な作品ばかりで楽しませもらってます
まだまだ皆様熱が冷めてないみたいで嬉しい
230名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 10:33:33 ID:NEbEkVnK
>>221-222
判りました ご意見ありがとうございました
231名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 12:34:40 ID:+HmY3BT/
ASMDUS様新作ありがとうございます!!もちろん覚えてますよ〜。
232名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 14:22:54 ID:wD7kFiuy
>>230
本スレとまとめwikiが逆転なんて
2ちゃんでは考えられない事態が起こってる
あのSSは捨てられる運命だったようだが
奇跡を起こしたとすればそれは管理人の努力による部分が大きいよ
おつかれさま
233名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 19:20:19 ID:nW26UDvR
>>228
乙です!まっしーは巨神兵?ってくらい目から芽衣子ラブビームが出てますよねw
最初は俺は誰にもなつかないぜガルルって感じだったのに最後はすっかり芽衣子のデカワンコになってるし、さすがカリスマトリマー芽衣子さんw
234名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 23:13:56 ID:gGnNY2oc
いいですね〜。ごちそうさまでした。
このスレでは真島ちゃん発情しっぱなしだけど、もうワンコ化w。
芽衣子を見つめる眼もクゥ〜ンと鳴いてる感じだもんね。
ああ、そうそう芽衣子にシャンプーとトリミングもしてもらってほしい。
235名無しさん@ピンキー:2011/01/24(月) 01:01:00 ID:1EokVlSM
職人さんの作品、情景が浮かんでくるからすごい
彩乃ちゃんのキャラも好きですw

でも、そろそろまた濃厚なのも見たい
野獣真島ちゃんと翻弄される芽衣子の設定で。
236美術館で(1/5):2011/01/24(月) 12:19:04 ID:AqdZKR6X
glenです。先日はつたないショートショートに温かい言葉をいただき、ありがとうございました。
芽衣子が彩乃に展覧会のチケットを2枚もらったので、真島とデートするお話です。

****
「だからさぁ〜係長の言い方ってオレよくわかんないわけ。
プレゼンは任せたとか言うからやりたいようにやってんのにさぁ〜
根回しが足りないとか山田さんに話が行ってないとかってさぁ〜」
ここは美術館の向かいのコーヒーショップ。
「30分くらい遅れそうだ。すまないが向かいのコーヒーショップで待っててくれ」
真島さんから電話をもらったから一人で時間を潰しているのだ。
隣の席に座ったカップル、というか男の人の言葉が聞きたくないのに耳に入ってくる。
言い訳がましい要領を得ないおしゃべりをえんえんと続けている。
彼女が退屈そうな顔してるのがわからないのかな?
真島さんは絶対あんなしゃべり方しない。
ベッドの中じゃあずいぶん私をからかったり軽口たたいたりするけれど
隣の男の人みたいにしまらない顔でしまらないおしゃべりするなんて考えられない。
万里さんが酔っ払って「真島みたいな野獣と付き合っちゃうと、普通の男じゃものたりないのよぅ」
とクダ巻いてたことがある。
夜の生活の話かと思ったけど、それだけじゃないんだってなんとなくわかってきた。
真島さんと知り合ってからは、街中でデートしてる人達が女の子同士で手をつないでるみたいに見えることがある。
あの彼氏たちは、なにかあっても牙をむいて戦うことを知らないんだろう……
237美術館で(2/5):2011/01/24(月) 12:19:53 ID:AqdZKR6X
あ、真島さんだ。トレーをかたづけて小走りに店の外に出た。
「悪い、待たせたな」
仕事を終えてすぐ会うときの彼には、現場の緊張感みたいなものが残っていて
ぞくぞくするほど素敵だ。
「いいえ。ゆうべ泊まり込みだったんでしょう? 疲れてないですか?」
「そんなこと気にするな。ほら入って」
私のために入口のドアを開けてくれた。
こんなことをされた経験がないのでおどおどしてしまう。
「あ、す、すみません」
「『すみません』てのはやめろ。何か言うなら『ありがとう』だ」
クロークでコートをあずけてから展覧会場に入った。
いい匂いがする。
「あそこはアロマを焚くんですよ。イランイランの香りってデートにぴったり、キャッ!」
彩乃ちゃんがはしゃいで説明してたのを思い出す。
展示された絵は具象画と抽象画の中間みたいだ。
女性像もあるけれど、犬をモチーフにした作品が多い。
「あ、かわいい、これアンみたいじゃないですか?」
「うわ〜マルチーズが押しくらまんじゅうしてるみたい」
「仲良しブルドッグですね。うちに来る年配のご夫婦思い出しちゃう」
238美術館で(3/5):2011/01/24(月) 12:21:02 ID:AqdZKR6X
真島さんは「うんうん」という感じで微笑んで私のおしゃべりを聞いている。
と、『裸婦像』というタイトルの絵の前で立ち止まった。
「おまえに似てるなぁ」
私には積み木が並んでるようにしか見えない。
ほかの絵にくらべると固い感じの絵だ。
でもちょっと離れてから見ると、目がぱっちりした女の人の顔が浮かび上がる。
真島さん、なにをニヤニヤしているの?
ひと通り見終わって出口に向かおうとしたら、真島さんが「来いよ」と言う。
私の手をとって廊下に出ると第3展示場と書かれたドアを開けて中に入った。
展示物なんてない、がらんとした部屋だ。生徒の椅子が少ない学校の教室みたい。
真島さんはいきなり私のウェストをつかんで抱き上げると演壇に載せた。
「たまにおまえに見下ろされると興奮するな」
彩乃ちゃんはぺったんこのサンダルでも彼氏より小さくなれないといって嘆く。
私にはよくわからないけれど、立っている真島さんの顔が自分より下にあるのは
不思議な気分だ。こちらを見上げる真島さんにすいよせられるように唇を合わせる。
真島さんの体はどこもかしこも硬いのに唇だけ柔らかい。
彼の舌が中に入ってきて私の舌をなぶる。耳を甘噛みされ、首筋に息を吹きかけられる。
彼の肩に抱きついたままとろけたような気分になっている……と、
ブラウスのボタンをはずされてしまったことに気がついた。
「ちょ、ちょっと、人が来たら……」
「来ないよ。この時間は警備員もここに入らない。捜査で来たことがあるから知ってるんだ」
言いながら私の下着のストラップをずらして左の乳房をやわやわと揉む。
右の乳房に円を描くように口づけてくる。
ときどき髭が先端にふれて思わず声が出てしまう。
239美術館で(4/5):2011/01/24(月) 12:22:11 ID:AqdZKR6X
「あ……んっ……」
じらすような愛撫に身体中が火照ってくる。
「いじわる……」
「意地悪? どうして欲しいんだ?」
「ち……くびも可愛がってください」
次の瞬間左の乳首を強く摘ままれ、右の乳首を強く吸われ「ひゃあ」と声が出た。
真島さんの右手がフレアスカートの中に入ってきた。
またじらすように太ももをいったりきたりしたかと思うと
下着の中にするりと指を入れる。
「濡らしすぎだ」耳元で低い声がささやく。
「ひどい、だ、だれのせいだと思って……」
真島さんはすこし指で私をいじめたあと下着を脱がせると
両手で私のお尻をつかんで演壇から下ろし、立ったまま中に入ってきた。
「いや、こんな格好で……あ、んん……」
「しっかり肩につかまってろ」
横向きにまたがった格好で必死に彼にしがみつく。
最初から激しく突いてくるので息が止まりそうになる。
いつもと違う角度で攻められてどうしたらいいかわからない。
身体の奥が痛いようなむず痒いような……。
背中が演壇の縁にぶつかって痛い。
「ぃや、こんな……へんな感じ……あ……」
熱を帯びた彼のものが私の内部をかき回す。
悲鳴が出そうになって慌てて目の前の生地に噛みついた。
ワイシャツの布越しに真島さんの胸を噛んでしまった。
「……ぃっつー……うっ」
あっけないほど簡単に二人とも果てた。
万里さん、野獣ってやっぱりこういうことですか?
240美術館で(5/5):2011/01/24(月) 12:23:04 ID:AqdZKR6X
【このパートは視点、人称が変わりまくりです】
化粧室でメークを直して衣服の乱れがないかたしかめる。
真島さんは先にクロークでコートを受け取ると言っていた。
出口付近にダビデ像がある。
像のそばで真島さんが立って待ってる。
すました顔してちょっと憎らしい。
誰も数分前の彼の姿を想像できないだろう。

真島のそばで女子高生のグループがひそひそ話をしている。
「ねーもじゃもじゃ頭の親父、いけてなーい?」
「脱いだらあの裸の像くらい立派だったりして」
「うっそ、まじ〜?」

最近の若い娘には慎みってものがないのか!?
俺の裸は芽衣子以外には見せてやんねぇよ。
芽衣子のこれまでを考えたら、
品のない言葉づかいになっても不思議がないのに
けっしてあの女子高生みたいな口のきき方をしない。
俺は芽衣子のやさしい声と話し方が好きだ。

「お待たせしました。真島さん……あの、大丈夫ですか?」
よく聞こえなかったらしくて、彼はかがんで耳を寄せてくる。
「ぅん?」
「あの……さっきあんなことして……胸に傷がついてないかと……」
「ああ、すぐ家に帰ってたしかめてもらわなくっちゃなぁ」
「ちょ……そういう意味じゃ」
「冗談だよ。その辺で晩飯にしよう」
本当は芽衣子の胸の内は、ジャケットとかスカートとか余計なものは脱ぎ捨てて
ベッドで真島にノーマルに抱かれたいという思いでいっぱいだった。
241名無しさん@ピンキー:2011/01/24(月) 17:43:04 ID:ny5/mITp
glen様
素敵なお話ありがとうごさいました
ぺらぺら無駄な事喋らず寡黙で聞き上手な真島かっこいい
この二人って言葉遣いも丁寧で古風のがいいんだよなぁ
大互い自分の恋人が一番って思ってるゾッコンぷりがよかったです♪
女子高生の「あの親父」に爆笑w
242名無しさん@ピンキー:2011/01/24(月) 18:17:20 ID:QnDqCtgn
真島さんと芽衣子は美術館デート似合いますねえ、職人様ありがとうございました
芽衣子と真島は基本敬語だけどだからこそ
愛してる!の時やめて下さい!じゃなくてやめてぇぇ!だった事に禿萌えたw
真島さんも三沢やチンピラにキレてる時は結構口調がヤンキーでそれを普段は隠してる感がエロス
243ぎるちぃ:2011/01/24(月) 19:26:43 ID:OW1hl+KR
まとめの方、読者の方、職人の方、
いつもありがとうございます、ぎるちぃです

>>217の続きを投下します
244ぎるちぃ:2011/01/24(月) 19:33:54 ID:OW1hl+KR
夜が白々と明け始める頃、張り込み中の車内で缶コーヒーを煽りながらため息を漏らす。
芽衣子を襲った例の男から、麻薬の密売に関係する人間が芋づる式に挙がった。
連日の捜査と昼夜の張り込みで、ここ1週間ほどろくに家に帰れず、
彼女にも会えていない。
電話やメールで連絡は取っているが、生身の彼女に会いたくて触れたくてたまらない。
俺はもう一度ため息をついた。
「重症ね。」
「放っといてくれ。」
隣の助手席から嘲してくる万里にそっけなく返してみるものの、自覚はある。
ともすると、彼女の笑顔やペットサロンでパタパタと走り回る姿、
自ら雨に打たれて濁流に浸かっても犬を助けるようなひたむきな優しさを思い、
そこから彼女を抱き締めた時の温もりや、口付けの柔らかな感触の記憶を呼び起こしては
深く息を吐く。
「ま、このヤマが片付くまでの辛抱ね。もう時間の問題…来たわよ。」
ずっと張っていた大物が姿を現した。

大きな密売グループを一斉検挙したその日の昼には、芽衣子に電話を入れる。
「本当ですか!?」
「ああ。やっと目途がつきそうだ。遅くなると思うけど、今夜は帰るから。」
「ほんとにお疲れ様でした。じゃ、お家で待ってますね。」
その声は明らかに、嬉しくてたまらないという色を含んでいて、
自分の心も躍るのを感じ、本当に重症だなと自嘲しながら電話を切る。

俺はデスクに向かって報告書を上げていた。
伸びてきた手が書きかけの書類をスッと奪っていく。
見ると、万里が書類を自分のデスクへ持って行きペンを取る。
「おい、何するんだ?」
「この間から門倉がガラにもないことやってるけど、
 しょうがないから私も一枚噛んであげる。」
「え?」
万里がイスごとくるりと体を向けて言った。
「感動の再会ってやつに。」
245ぎるちぃ:2011/01/24(月) 19:36:13 ID:OW1hl+KR

おかげで思っていたよりも早く警視庁を出られた。
まだ日付が変わるに数時間を要する。
あいつらに借りを作りすぎて少々不安だが。

足が自然と急ぐ。
マンションのエレベーターが開くのもじれったく感じて部屋の前まで走ると
逸る心を抑えて鍵を開けた。
ドアを開けて彼女の姿を探しながらもどかしく靴を脱ぐ。
部屋へ上がるなり、すぐさまパジャマ姿の彼女が駆けてくる。
「真島さん!」
ためらうことなく俺の胸に飛び込んできた彼女をしっかりと抱き止める。
「真島さん…お帰りなさい。」
涙声になる彼女を抱く腕に力が籠もる。
「ただいま。芽衣子…。」
数日会えないだけで思い焦がれ、何度も思い浮かべたその存在が
今、己の腕の中にある。
初めて味わった。こんな耐え難いほどの切なさは。
腕を緩めてそっと体を離す。
「やっと君の顔が見れたな。」
彼女は瞳から零れた涙を自分の手できゅっと拭って、
「真島さん、体調は大丈夫ですか?怪我とかしませんでした?」
ここで俺の体を心配する彼女に、
「変わらない、前と同じ君だな。」
と笑って言う。

シャワーを浴びてベッドに入る。
彼女も同じベッドへ入って来るが、相変わらず俺と少し距離を取った位置に横たわる。
今日は少しでも近くにいたい、せめて抱き締めて眠るだけでもいい。
抱き寄せようと思ったその時、彼女がころんと体ごとこちらを向き、
俺の服の袖を掴んで言った。
「真島さん…、ぎゅって…して。」


(芽衣子視点)

真島さんが私を抱き締める。
離れていた数日の間、募っていく想いを感じては、幾度となく思い出した。
真島さんの手から、体から伝わるこの温もり。包み込まれる幸せ。
望まなければ失わないのに
それでもいつの間にか求めずにはいられなくなってた。
真島さんに触れていてほしい。
愛する人をもっと感じたい。
246ぎるちぃ:2011/01/24(月) 19:37:48 ID:OW1hl+KR

(真島視点)

彼女は腕の中から顔を上げて、少し潤んだ大きな瞳を俺に向けると、
俺の手を取り、自分の頬へ触れさせる。
「真島さん、もっと…触って。私に触れてて。離さないで…ください。」
離すわけがない、こんなに狂おしいほど愛しいお前を。
「芽衣子…。」
俺は彼女に覆いかぶさり、唇を合わせた。

深く口付け、舌を絡め取ると、ためらいがちにだが彼女の舌も俺を求めて絡んでくる。
一旦放した唇で、瞼に、頬に、耳に、口付けを落とす。
耳から首筋に舌を這わせながら、パジャマのボタンを外していく。
片手を彼女の背中の下に滑り込ませ下着の留め金を外して、
上半身から全てを取り去った。
一度だけ、布越しに偶然触れ、華奢な体の割りに豊かだと思ったことがあった。
その胸のふくらみにそっと手を当てて包み込むと、
透き通るような肌は己の手にひたと吸い付いてくる。
彼女は一瞬体を強張らせる。
胸の先端に、ちゅ、と一度軽く口付けると、白い体がぴくんと跳ねる。
もう硬く主張し始めたその突起を、一方は指で、もう一方を舌で転がす。
「んっ!んー、んっ…」
彼女はかたく目を閉じて顔を横にそらし、
ぎゅっと握った手の甲を自らの口に押し付けて
漏れ出る声を耐えている。
俺は彼女の手首を掴んでシーツに縫いとめる。
「声、出していいから。感じてるなら我慢するな。」
再び胸の頂に唇を寄せて攻め、手はふくらみを揉みしだく。
「…んっ!…や…あっ、あんっ…あっ、あっ、やっ!…」
甲高く鳴く声に煽られ、己の雄の猛りを感じる。

口での愛撫をそのままに、手はわき腹を撫でて移動する。
身をよじる彼女の下着の中へ手を滑らせて、下半身に纏ったものを引き下ろす。
太ももを撫で上げ、膝を割って中心にそっと触れると、そこは既に濃厚な愛液に満ちていた。
俺が与える愛撫に彼女が感じた証。
どうしようもなく嬉しくて笑みが漏れる。

指に蜜を纏わせて、その上部にある花芽をそっと撫でる。
「きゃっ!」
思いも寄らない刺激にか、彼女は腰を跳ね上げ、小さな悲鳴を上げる。
逃げようと引く腰を押さえ込み、なおも敏感な花芽をゆるく撫で続ける。
「あっ!…あんっ!…んっんっ!…やっ、あんっ!」
彼女は刺激を逃がすように頭を左右に振る。
247ぎるちぃ:2011/01/24(月) 19:39:46 ID:OW1hl+KR

そっと秘裂に指を入れると、中はやはり締め付けるような狭さを感じる。
慣らすように少しずつ行き来させながら奥へ奥へと指を進める。
深い場所で中の指を少し曲げて上壁を擦るように動かす。
「…ふぁっ!…あぁっ!…あっ…あぁあんっ!やっ!…やあっ!」
甘く熱い叫びにかき立てられるのをこらえながら、ゆっくりと指を引き抜くと、
自分が纏った衣服を全て脱ぎ捨てる。

彼女の膝の間に己の体を割り入れて、再び覆いかぶさる。
紅潮した頬、閉じられた瞼に口付けると、熱っぽく潤んだ瞳が開く。
「芽衣子…愛してる。」
己を彼女の秘裂にあてがうと、彼女の身が軽く震える。
その頬を手で包み込み、口付け…
一気に貫いた。
「あぁぁぁっっ!」
衝撃に唇を離して白い喉がのけぞる。
彼女の中は熱くやわやわと締め付けて、眩暈がするほどの快感が押し寄せる。
彼女は眉根を寄せ、瞳の端から涙を零す。
「辛いな…すまない。」
指で涙を拭ってやると、彼女はふるふると首を横に振った。
もう一度口付けて、
「動く。力抜け。」
そう言ってゆっくりと腰を引く。
「んっ!あーっ!あ…あ…」
中はとめどなく愛液が溢れてはいるが、
引き抜く俺を逃すまいと絡め取るように吸い付いてくる。
「あぁっ!…あぅっ…!やっ、あっ、あんっ…んっ…あっ…」
俺の律動に合わせて上がる声は、再び艶めいた色を帯びる。
動きを少しずつ早める。
「あっ!あっ!んっ、やっ、あんっ!」
境界線を曖昧に、一つに溶け合う体。
声にならない声を上げ、彼女はただひたすら俺にしがみつく。
もう…果てそうだ…。
そう思った時、彼女の声は嬌声に変わり、中が小さな収縮を繰り返す。
その刺激に引き込まれるように俺も彼女の中で果て、脈動がお互いを震わせた。

身体を横たえながら隣の華奢な体を抱き込む。
「真島さん…愛してる。」
まだ力が戻らない腕で俺にしがみついてくる彼女を
しっかりと抱き締め返す。
「愛してる、芽衣子。」

君が愛しくてたまらない。
離すものか。永遠に…。

言いようのない幸福感に包まれる夜、
愛しい温もりを抱いて、眠りにつく。
248ぎるちぃ:2011/01/24(月) 19:42:25 ID:OW1hl+KR
ぎるちぃです
ついに…キタ!
よかったー書けてw

続きはまだ書こうと思うので、
今後ともよろしくお願い致します
249名無しさん@ピンキー:2011/01/24(月) 19:44:35 ID:mJRBiH3b
わーい、やったー!おめでとう!
やっとやっと結ばれた!
ぎるちぃさん、ありがとう
250名無しさん@ピンキー:2011/01/24(月) 20:20:52 ID:mJRBiH3b
ここきて最新のレスからチェックしたのでお礼が前後してごめんなさい

>>236
Mっ子芽衣子ちゃんになってるw
立ったまま美術館とはエロい!
glenさん、ありがとう
251名無しさん@ピンキー:2011/01/24(月) 20:36:25 ID:ViPolYm8
glenさんありがとうございます
もじゃもじゃ頭の親父ワロタ
しかし、エロすぎる設定っ 乙です

ぎるちぃさんいつもどうもです
とうとう真島報われたw しかもエロのクオリティが半端ないっすね
続きも待ってるから
252名無しさん@ピンキー:2011/01/24(月) 23:31:51 ID:1xvBlMPc
初めて投下させて頂きます。
HNは虹丸とでも呼んで頂ければ有難いです。

宇宙人襲撃により真島宅に一泊する事になったところの妄想です。
他の職人の方々とネタや言い回し・シチュがかぶっているかもしれませんがご容赦下さい。
更に、重ね々々申し訳ありませんがエロがありません。

技量はありませんがギルティへの愛だけはありますので、
どうぞお仲間に入れてやって下さるようお願いします。
253宇宙人襲撃の夜(この夜を止めてよ編):2011/01/24(月) 23:34:22 ID:1xvBlMPc
「今夜はここにいろ」


真島にそう言われ、彼の部屋で夜を過ごす事になってしまった芽衣子は困惑していた。
本来は真島が眠ったのを見届けてそっと帰宅するつもりだった。
だが、その意向を伝えると、真島は負傷した身体で自分を家まで送り届けようとしたのだ。
自分を庇って負傷したというのに、更にそんな無理をさせる事は芽衣子にはとても出来ず、
真島の部屋に一泊する事を承諾するしかなかった。

「帰るなよ」
身体の痛みに耐えながら真島が芽衣子を見つめた。
真島に見つめられるのが芽衣子は苦手だ。
何だかいてもたってもいられなくさせられるからだ。
しかしその反面、その視線を逸らす事も出来ない。
真島と一緒にいると経験をした事のない戸惑いに支配される。
その戸惑いに名前を付ける事が出来ないまま、芽衣子は頷いた。

「とは言っても・・・寝る場所が無いな」
首だけゆっくりと動かして真島は自室を見回した。
「あっ、あたしなら大丈夫です!どこでだって眠れますから!」
芽衣子は顔の前でブンブンと右手を振って慌てて言ったが、真島は芽衣子の言葉など
聞こえていないかのように黙って思案している様子だった。
このままでは自分の眠る場所を確保しようと、真島がベッドから起き上がって無理を
するのではないかと気が気でなくて、芽衣子は必死でまくしたてた。
「あたし、凄く頑丈に出来ているんです。風邪だってひかないし熱の方が逃げちゃうみたいです。
小さい時から誰かに看病してもらった記憶も無いし・・・なんてったって刑務所で15年間暮らしていたんですから!ははっ」
真島の身体を思いやる事に無我夢中の芽衣子だったが、それでも真島の考えを変えさせるまでには至らない。
それどころか、真島は、おどけて言う芽衣子の言葉に切なさを抱かずにはいられなかった。
254宇宙人襲撃の夜(この夜を止めてよ編):2011/01/24(月) 23:34:59 ID:1xvBlMPc
「俺の隣で寝ろ」

「へ!?」
芽衣子は思わず素っ頓狂な声をあげた。
予期せぬ言葉に目を大きくぱちくりとさせる。
「少し狭いが二人でも充分寝れるだろう」
そう言いながら真島は、少し身体をずらして芽衣子の為にスペースを開けた。
ようやく我に返った芽衣子は両手を思いっきり振った。
「駄、駄目です。そんなの。真島さんはあたしの事は気にせずゆっくりと休んで下さい」
これ以上無いくらいに早口になり声が上ずる。
「そんな訳にはいかない」
真島の言葉は短く、拒絶を許さない。けれど暖かい響きがこもっていた。

「あたしは眠らなくても平気です。お願いですから気にしないで下さい」
「明日も仕事があるんだろう。眠らなくてどうするんだ」
「じゃあ、あのソファーをお借りしていいですか?あたしはそこで休ませてもらいますから」
「羽織るものが無い。うちには客用の布団なんか無いんだ」
「大丈夫です。上着をかけますし」
「駄目だ。風邪をひく」
「だからあたしは本当に風邪をひいた事がなくって―――」

芽衣子の言葉を遮るように、突然真島が芽衣子の手首を掴んだ。
「真島さ・・・」
「頼むから」
真島は眉根を寄せて、見ているこちらが苦しくなりそうな程の切ない眼差しを芽衣子へ向けた。
「俺の都合でお前をここへ留めているんだ。それなのに休む場所を与えない訳にはいかないだろう」
真島が真剣に芽衣子へ快適な睡眠を与えようとしているらしい事は、芽衣子にも伝わってきた。
ぶっきらぼうな物言いだが、真島はいつも誰よりも優しさと思いやりを持っている。
それは出会った時から感じていた。
今晩だって、自分を全身で守ってくれたからこそ、このような事態になった。
真島は『俺の都合で』と言ったが、元々は自分のせいで真島は怪我をしたのだ。
自分なんて守ってもらう価値など無いのに・・・・。
芽衣子はぎゅっと唇を噛み、首のネックレスを服の上から握った。
255宇宙人襲撃の夜(この夜を止めてよ編):2011/01/24(月) 23:35:41 ID:1xvBlMPc
「どうした?」
ずっと黙ったままの芽衣子に、真島は心配そうに問いかけた。
「・・・えっと、真島さんの、お気持は、嬉しいです。・・・でも、あの・・・」
そう、負傷した真島が広々と眠るのを邪魔するという意味だけで抵抗した訳ではない。
大人の男女が一つのベッドで眠るのは別の問題がある。
芽衣子は青くなったり赤くなったりしながら、どう言葉を続けてよいのか悩んだ。
真島に他意は無く勝手に自分が意識しているだけだと思うから、芽衣子は恥ずかしくて堪らない。

真島さんは刑事として捜査する為にあたしに優しいだけなんだから。
それを忘れちゃ駄目。
そう自分に言い聞かせようと懸命に芽衣子は努力した。
それでも真島の横に眠る自分を想像すると顔が熱くなるのを止められない。
言葉に詰まった芽衣子の様子を不思議そうに真島は眺めた。

「おい」
真島は芽衣子の手首を掴んだ指に力を込めた。
「ひゃぁっ!」
意外な悲鳴に今度は真島が驚いた。
芽衣子は首をすくめて、怯えたような潤んだ瞳で真島を見上げている。
その表情は、まるで、汚れを知らぬ少女が自分の知らない世界へ足を踏み入れる事を恐れているようであった。

何故そんな怯えた目をするんだ、と疑問に思うと同時に真島はすぐさまその答えに気付いた。
いや、迂闊にも今更合点がいった、という方が正しいだろうか。
思わず真島の表情が緩む。
そして優しく芽衣子へ語りかけた。
「心配しなくても大丈夫だ」
256宇宙人襲撃の夜(この夜を止めてよ編):2011/01/24(月) 23:36:47 ID:1xvBlMPc
「え・・・!?」
真島の言葉に芽衣子が僅かに動揺する。
ふぅっと息を吐くと真島は、芽衣子の手首から手を離して負傷した箇所をさすり微笑んだ。
「この状況じゃ妙な真似なんて出来ない。安心しろ」
芽衣子の顔がカッと赤くなった。
「い、いえ、あたし、そそそんな心配なんてしてません。あたしなんかに真島さんがそんな事するなんて
思ってません。ていうか、そんな事思う方が失礼だし」
明らかにおかしい手の動きを右に左にさせながら、しどろもどろに弁解する。
真島は目を細めて口元をほころばせた。
そしておもむろに左手で毛布をめくった。

「ほら」
隣に入ってこい、という意味だ。
もう拒絶の言葉は既に言い尽くし、妙な真似はしないと宣言された以上、芽衣子に断る術は残されていなかった。
だが、尚も決心がつかずまごまごしていると、真島から催促の声が飛んできた。
「早くしろ。それとも妙な真似をしないと言ったのが不服なのか?」
「なっ!?そんな訳無いじゃないですか」
芽衣子は覚悟を決めて深呼吸をした。
「わかりました。では、お邪魔させて頂きます」
すっくと立ち上がり、芽衣子は真島の左側へと回り込んだ。
そして、おずおずと身体を入れてベッドのギリギリ端っこへ横になった。

「そんな端じゃ落ちるぞ。もっとこっちへこい」
真島が芽衣子の方へ顔を向けて言った。
「いいんです!あたしはここで!お構いなく!」
キッと無理やり天井を睨みつけたまま芽衣子が答える。
その身体は起立したかのように硬直しているように見えた。

真島はため息をついて、芽衣子をベッドの中心近くへ引き寄せようと腕を伸ばしかけた。
と、その瞬間傷の痛みが疼く。
「くっ・・・」
その声に芽衣子は真島の方を振り向いた。
「大丈夫ですか」
痛みに顔を歪めながら、真島は芽衣子の手を握ると苦しそうに口を開いた。
「心配なら俺が動かなくて済むようにこっちへ寄れ」
257宇宙人襲撃の夜(この夜を止めてよ編):2011/01/24(月) 23:37:19 ID:1xvBlMPc
「すみません。真島さん。また私のせいで。」
「そんな事はいいから。早くこい」
芽衣子は半泣きになりながら頷くと、真島の身体には触れないよう気をつけつつ身体を近づけていった。
触れない距離を保つといっても、そんな距離などほとんど無いに等しい。
横を向けば息がかかりそうな程近くに真島の顔がある。
それでなくとも真島は真っ直ぐに自分を見つめていた。
「それでいい」
そう言って口元に笑みを浮かべた真島につられて、芽衣子も恥ずかしそうに笑みを返した。

顔が近過ぎてまともに目を合わせていられないと思ったが、思っていたよりも
自然に見つめ返す事が出来る自分に芽衣子は内心驚いていた。
勿論照れは消えないが、穏やかな空気に包まれるのを感じていた。
ついさっき襲撃を受けたばかりの緊張がほぐれていくような気がする。
思えば芽衣子の右手は真島の左手にまだ握られたままである。
手を振りほどくタイミングを失ってしまって、そのままになっていた。
しかし、それが不快ではなく生まれた時から手を繋いでいたかのような気すらするから不思議だ。
この感覚はどこから来るものなのだろう。

「何か話してくれ。痛みが紛れる」
「あ、そうですね。・・・えーと、・・・でも、こんな時どんな話をしたらいいんですか?」
芽衣子は困ったように考えこんだ。
「あたし、こんな風に誰かと一緒に一つのベッドに寝るなんてお姉ちゃんと子供の頃にした以来なんで、
どんな事を話すものなのか知らないんですよね。」
思わず真島はプッと吹き出した。
笑った事によって激痛が走ったが、芽衣子にそれを気付かれないように何とか堪える。
「何か可笑しい事言いましたか?」
「いや、お前の好きな話でいい」
笑いを噛み殺しながら真島は何とかそれだけ言った。
258宇宙人襲撃の夜(この夜を止めてよ編):2011/01/24(月) 23:37:49 ID:1xvBlMPc
「好きな話といっても・・・ずっと刑務所暮らしだったので。あっ、ペットサロンの話でもいいですか?」
真島が微笑んだ。
「本当に仕事が好きなんだな」
「はい。ずっとトリマーになるのが夢でした。動物も大好きです。・・・・動物は裏切らないから。」
芽衣子の瞳にうっすらと影が射した。
それは普通の人間なら見落とす程の小さなものだったが、真島はそれを見逃さなかった。

冤罪という過酷な運命に翻弄された芽衣子の境遇を思うと、真島の心は今回受けた傷以上に痛んだ。
「動物か。・・・・人間で好きな奴はいないのか?」
真島の質問に芽衣子はすぐに答えなかった。
少し考えて、寂しく微笑む。
「――限られた人だけです。琴美さんと彩乃ちゃんですね。」
真島の名前も挙げた方がいいのか迷ったが、芽衣子は敢えてやめておいた。
こういう質問に対して、本人を目の前にして言うのは何だか嘘臭く汚れてしまうような気がしたからだ。
だが、真島は別に自分の名前が入っていない事に気を悪くした様子は無かった。
「それは人間愛としてだろう」
「そう・・・ですね」
「恋愛対象としてはどうなんだ?」
「え・・・・」
芽衣子は言葉を途切れさせた。
真島の強い眼差しが自分に注がれており、言葉を失ってしまったのだ。

と、繋いでいた真島の手に力がこもった。
さっきまでの真島の手は、まるで自分の身体の一部のように違和感が無かったというのに、
今は真島の意志が宿り、芽衣子は身体をびくっと震わせた。

「付き合ってる奴はいるのか?」
「そ、そんな人いません」
芽衣子は心臓の鼓動が速くなるのを感じ、思わず目を伏せた。
その伏せた目をもう一度自分へと向けさせようとするかのように、真島が芽衣子の頬に右手で触れ
顔を上げさせる。途端に真島と見つめあう形になり、芽衣子の顔は熱くなった。
頬の温度が上がった事が真島の手に伝わるのではないかと思う程だ。
芽衣子は息が苦しくなってきた。
そんな芽衣子にお構いなしに真島は再度問いかけてきた。
「じゃあ、好きな男はいるのか?」
259宇宙人襲撃の夜(この夜を止めてよ編):2011/01/24(月) 23:38:22 ID:1xvBlMPc
真島の視線が自分から離れる事は無く、又、自分自身も真島の手に導かれ真島から目を逸らせないでいる。
胸がドキドキして、どうやったらこの息苦しい胸の内をやり過ごす事が出来るのかわからない。
こんな感覚にさせられるのは初めての経験なのだ。それを何と呼ぶのかも知らない。
ただ、わかる事はこの感覚は全て真島からもたらされているという事。
真島以外に自分をこんな風にさせる人間は他にはいないという事。
それを・・・それを恋と呼ぶの?


『アンタには恋なんてする資格ねぇんだよ』
突如、堂島の声が芽衣子の脳裏に蘇った。



芽衣子の目に涙が溢れそうになる。
しかし、こんなところで泣いてしまっては真島が困ると思い懸命に涙を堪えた。
「おい、どうしたんだ」
真島が芽衣子の異変に気付いた。
必死で作り笑いをして平静を装い、芽衣子は殊更に元気よく声を出した。
「好きな男の人なんて・・・いません。あたしにはそんな資格ありませんから」
芽衣子の言葉で真島の眼差しに心なしか鋭さが増した。
「資格ってなんだ」
「あー、だから、恋愛する資格です」
「恋愛するのに資格なんて必要ないだろ」
芽衣子は黙って真島から目を逸らした。

「答えろ」
詰問口調になるのは職業柄からか。それとも別の理由からなのか。
真島は傷の痛みの事も忘れて芽衣子を問い詰めた。
「なんでそんな事聞くんですか。真島さんは関係無いじゃないですか」
「関係ある!」
熱っぽく芽衣子を見つめ叫ぶ真島の姿に芽衣子は目を見開いた。

関係あるというのはどういう意味?
あたしの罪を暴く為に?それとも?
260宇宙人襲撃の夜(この夜を止めてよ編):2011/01/24(月) 23:38:54 ID:1xvBlMPc
いくつもの疑問が芽衣子の頭に浮かんだが、そのどれも口に出せない。
結局口にしたのは別の言葉だった。
「そういう真島さんこそどうなんですか。好きな人はいるんですか?」
まさか逆に質問される事になるとは予想していなかったらしく、真島は一瞬動揺を見せた。
だが、それ以上特に動じる様子はなく、きっぱりと言った。
「いる。今、それをはっきりと自覚した」
真島の返事を聞いて、今度は逆に芽衣子が動揺した。
動揺してしまった事を悟られぬよう何とか隠し、わざと舌を出して明るく返す。
「あっ、そりゃそうですよね。真島さんには榎本さんがいたんでした」
「いや、万里じゃない。あいつとはとっくに終わっている」
真島は、芽衣子の頬に触れていた手を芽衣子の髪へ移動させ、優しく撫でて言った。

「俺もお前と同じように、ついこの間まで自分は恋愛する資格なんて無いと思っていた。
いや、それよりも前に恋愛する意識すら無かった。」
後輩を亡くした事件の事を言っているのだと芽衣子は思った。
その事件があって榎本万里とも別れる事になったと聞いている。
そして何よりその事件は真島の心に深く暗い影を落とし、生きる意味さえ見失っていたという。
絶望の中を生きてきた芽衣子には、真島のその気持がわかる気がした。
「けれどそれは違った。恋愛はしようと思ってしたりするんじゃない。ましてや資格なんか関係ない。
出会ってしまったら惹かれずにはいられないんだ。」
真島の言葉が段々熱を帯びた。


「だから、お前も資格が無いなんて言うな」
そう言うなり真島は芽衣子を思い切り抱き締めた。
そして芽衣子の髪に顔をうずめる。
「・・・っ!?」
急に抱き締められ、驚きのあまり芽衣子は言葉も出ない。
頭の中は混乱状態になった。

騙されてはいけない。真島さんは刑事なんだから。
捜査の為の優しさを勘違いしては駄目。
でも、あたしを怪我をしてまで助けてくれた人。
こんなに暖かい人。
でも・・・でも・・・あたしは紛れも無い殺人者。
今度は冤罪なんかじゃない。
もう後戻り出来ない。
あたしの結末はもう確定している。
あたしは誰かを愛してはいけない。
あたしは・・・誰かに愛されてもいけない。
なのに・・・何故。
261宇宙人襲撃の夜(この夜を止めてよ編):2011/01/24(月) 23:39:27 ID:1xvBlMPc
流石に今回ばかりは涙を止める事は出来なかった。
芽衣子は自分でも気付かぬ内に泣いていた。

芽衣子の涙が真島のシャツを濡らしていく。
真島はそれに気付くと、もうこれ以上自分の気持を抑え込む事が出来ないとばかりに、
芽衣子を抱きしめる腕に更に力を込めた。
この身が二つに分かれている事がもどかしくて、少しの隙間も許せない。
もう傷の疼きなど、この胸の疼きに比べれば小さなものであった。
真島は、芽衣子の頬に流れる涙を唇ですくい取っていった。
驚きの連続で芽衣子は抵抗する事も忘れ、されるがままになっている。
半ば放心状態の芽衣子に向って真島は口を開いた。

「すまないが前言撤回だ」

どの言葉に対して撤回すると言っているのか、芽衣子はすぐにピンとこなかった。
ただ、真島の自分を見つめる瞳に妖しく揺らめく光が灯っている事には気付いた。
その甘く苦しく切ない光に芽衣子は絡めとられた。その光が段々と自分に近づいてくる。
何か言わなければと思うが上手く言葉が出てこない。
考えがまとまらないまま真島の名を呼ぼうとしたが、その時には既に芽衣子は真島の唇に口を塞がれていた。

何が起こったかわからない。
芽衣子の思考は混乱していた。
何一つまともに考える事が出来ない。身動きすら出来なかった。
その間、大事なものを愛おしむように真島の唇が何度も自分の唇をついばんでいた。
どれだけ口づけても飽きる事はないと言わんばかりに。
真島は幾度となく熱い唇を芽衣子の唇に押し付けると、芽衣子を熱く見つめた。
芽衣子は真島の眼差しに射抜かれたまま、真島の唇が動くのを見ていた。
そして芽衣子の耳が真島の声を捉える。
芽衣子の目から更に大粒の涙が零れ落ちた。
それは、一番幸せで一番悲しい言葉を真島が芽衣子へと発したからだった。

真島は何度も何度も苦しそうに同じ言葉を繰り返す。
そして堰を切ったかのように、先程とは比較にならぬ程激しく口づけを落とした。
爆発した思いはもう止まらない。
真島は甘い吐息を滲ませ、芽衣子の心の扉を開けようと舌で時折ノックした。
芽衣子は涙を流しながら、しばらく葛藤を続けていたが、
とうとう最後には自分の気持に抗う事が出来ず、真島の舌を受け入れ目を閉じた―――――。



The End
262宇宙人襲撃の夜(この夜を止めてよ編):2011/01/24(月) 23:41:59 ID:1xvBlMPc
ムダに長くてすみません。
そして、これからっ!てところで終わってすみません。
エロが上手く書けないのと、個人的な好みの為ここで終わらせて頂きました。

読んで下さった方、ありがとうございます。
では、また読者に戻ります。
職人の方々の新作を楽しみにお待ちしております。
263名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 02:56:38 ID:uPZn+/97
>>262
とっても良かったですよ〜
真島と芽衣子の口調もそのままで、本編とセリフもリンクしたりして
十分妄想を掻き立てられる素晴らしいSSでしたよ
是非また新作を待ってます
264名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 08:23:39 ID:WohmVviZ
真島ちゃん腰が痛いのに頑張ってる・・・!虹丸さん乙です
そういやあの後、万里がきた時えらい悶々とした顔で
戻ったのか・・・何だお前かフンて言ってたけど
仮に芽衣子が戻ったところでどうするつもりだったんだろうかw
265名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 09:18:24 ID:zhbb7I/x
>ぎるちぃさん
やっとや〜っと真島ちゃん登頂達成しましたね!
読者一同で乾杯したいですw
いや〜じらされた。何のプレイかとw
それにしても長編での構成力言葉の操り方、上手ですね。

>虹丸さん
もう脳内で再現しまくりです。あの時、言ってほしい事やってほしい事満載。すらすら流れるように読めて、なんでこんなに文章がうまくわいてくるのか感心します。
ありがとうございます

私もみなさんに触発されて書いてるのですが
へんてこな文になってしまい…。
インフルエンザで出校停止の間なんとか投稿します。
266名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 09:27:31 ID:G8/d7Qdu
ぎるちぃさん
ついに結ばれたー真島ちゃんおめでとう
よく今まで耐えた
芽衣子の「ぎゅっとして」が可愛すぎる
続きいつまで待ってるから♪

虹丸さん
真島ちゃん何もしないって言ったのいーw
胸の痛みも忘れて野獣だなぁ
キスだけでも十分エロかったですよ
本編でも実はそんなやり取りがあってもおかしくなさそう
267名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 10:03:07 ID:RZL8nlpq
>ぎるちぃさん
真島ちゃん、大願成就おめでとう!
芽衣子もよかったね「辛いな……すまない」なんて言ってくれる
男はほかにいないよ
門倉も万里も本編よりずっと生きたキャラになっててすごいです

>虹丸さん
あのシーンの熱っぽさエロさ大好物なので
こうしてバリエーション書いていただいて嬉しいです
さすがの野獣真島もスタンガンショックと蹴られた痛みでは
キスが精一杯と思いますので、納得のエンディング!

>>265
投稿楽しみにしてますね!
268名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 10:21:03 ID:zhbb7I/x
初チャレンジです
HNはANKOでお願いします
稚拙な文章。携帯からポチポチ書いてますので、
読みづらい所多々ありますがお許し下さい

ラストシーンからです

―――――――――――『一人にしない』
決心の口づけだった。
しかし意識が遠のく中、微かに芽衣子の唇が動くのを感じた。
咄嗟に顔を離し芽衣子を見る。そして口元に手を近づけた。
弱々しく息をしている。「芽衣子!」
真島は意識が朦朧としながらも携帯から、救急に繋げ
「××公園内、女性服毒…」と伝え気を失った。
―――――――――――どれぐらい時間がたったのだろう。白い天井がぼんやりと視界に入ってきた。
「拓朗!気がついたの!拓朗!」
万里の声で我に帰る。「ここは?」
「警察病院よ。二人とも運ばれたの」
「彼女は…芽衣子は助かったのか?」
真島はそう言って起きあがる。ぐらりと目眩がする。
「まだ起きてはダメよ」止めようとする万里の手を振り払い
「芽衣子はどこだ!会わせてくれ」
自ら点滴を引き抜き、ふらつく足で病室を出る。
「拓朗!」万里が慌てて真島の身体を支えるが、なおも進もうとする。
騒ぎに駆けつけた医師が病室に戻れと制するが
必死にとりすがる真島を集中治療室に連れていった

そこには呼吸器を付け、数本の管に繋がれ横たわる芽衣子の姿があった
心電図は弱々しいが確かに生きている証が刻まれている。
「なんとか一命はとりとめました…。ですが…
意識が戻る可能性はほとんどないと覚悟して下さい」
医師はそう説明し、30分だけの面会を許可し病室を出ていった
「芽衣子!」真島は芽衣子の頬に触れ、手を握りしめ自分の額を近づけ肩を震わす。
「すまない。君をこんな姿に。
あのまま一緒に逝ってしまえば良かったのか…」
万里は真島の姿を後ろから見つめていた
「やっぱりあなたも…」言いかけて言葉をのむ。これ以上聞けない。
「拓朗、これ、芽衣子さんの最期のメッセージが入ってるの」
携帯を置き、病室を出て行った
269ANKO:2011/01/25(火) 10:31:40 ID:zhbb7I/x
わ〜いきなり改行が変ですよね。すみません
続きです


二人きりの病室。
真島は震える手で再生を押す。
そこにはもう聞けないかもしれない芽衣子の声が残されていた。
短かったけれど真島との時間は暗い世界にいた芽衣子にとって
輝きであり幸せだった事
そして真島には元の世界に戻ってほしい事
芽衣子の想いが切々と語られていた

真島は胸が締め付けられ嗚咽をもらしながら涙を流した
そして芽衣子の髪をなで、
「君は俺を一緒に連れていけないと戻ってきてくれたんだね。わかったよ。
君がどんな姿になっても俺は離れない。
ずっと側にいるから。安心してゆっくり眠れ」
と語りかけるのであった
270ANKO:2011/01/25(火) 10:42:37 ID:zhbb7I/x
………一年後……

警察庁にて
一つの大きな事件が解決し、殺伐としていた署内に安堵の空気が流れている

門倉「やっと終わったなー。今回のヤマは大変だったー!」大きく伸びをする
部下1(小声で)「また今回も真島さんの活躍なのに、
門倉さん、自分の手柄のように…」
門倉、眼鏡の奥からジロリと睨み
「おい、お前ら久しぶりに飲みに行かないか?」と誘う
部下1「すみません、自分は彼女と約束が」
部下2「自分も愛妻が待ってるんで」
とそそくさと片づけを始め立ち去る
門倉「オイオイ、お前らつれないなー。」
と言いがら室内を見渡す
「真島はどうだ。一杯行かないか?」声をかけるが
「悪いな。俺もだ」と笑顔で出ていった
「なんだよ。みんなして」
ふいに肩をぽんとたたかれ、振り向くと万里がたっていた
「拓朗は無理よ。いつも芽衣子さんの所に直行なんだから」
「ああそうだったな。彼女はまだ…アレなのか?」
「ええ、でも半年前から自発呼吸ができるようになって、
自分のマンションで看病してるのよ」
「そうか。大変だな…。
だが、真島はなんだか嬉しそうというか、幸せそうだな」
と言い、しまった!と万里の顔を見る
万里「やだ。何気兼ねしてんなのよ。
私は拓朗が元の刑事に戻ってくれただけで充分なの。
私は仕事のパートナー、ただそれだけよ」
門倉「そうか…」
万里「それより、もう誰もいなくなっちゃったわね。私だけじゃ門倉さんのお相手に役不足かしら」
門倉「え?いいや。ぜひとも」
万里「私、酒癖悪いから覚悟して下さいね」
門倉「お、おう…」
門倉はニヤケる顔を必死でポーカーフェイスに装い、浮き足立つのを押さえギクシャクと歩くのだった
そんな姿に万里は微笑みながら、二人は署をあとにした。
271ANKO:2011/01/25(火) 11:04:13 ID:zhbb7I/x
なんだかシナリオ風になってきました。続きです

……真島マンション……
ガチャリと玄関を開ける「ただいま」
「お帰りなさい。」彩乃が部屋の奥からパタパタと出てくる
真島「今日、芽衣子はどうだった」
彩乃「いつもと変わりないです。四時に体位をかえて、背中をマッサージしましたよ」
真島「そうか。ありがとう助かるよ。
だけど彩乃さんも自分の事で大変じゃないのか?
新しい店もオープンしたばかりだし。結婚の準備もあるだろう。
ヘルパーさんにもっと来て貰ってもいいんだが…」
彩乃「大丈夫ですよ。これぐらい。それに私が芽衣子さんのお世話をしたいと申し出たんだから。
お店もアルバイトの人が雇えるぐらい繁盛してるんですよ
いつか芽衣子さんが回復したら一緒に働きたいと頑張ってるんです」
真島「ありがとう。芽衣子も喜ぶよ」
彩乃、芽衣子を見て「あ、やっぱり」
真島「?」芽衣子を見る
彩乃「芽衣子さん、絶対真島さんが帰ってきた事わかってるんですよ。
さっきより穏やかな表情になってる」
確かに微笑んでるような表情の芽衣子
「あ、もう六時。お店にいかなきゃ。じゃあ、これで私は失礼します。芽衣子さん、またね」と彩乃は帰っていった
272ANKO:2011/01/25(火) 11:26:57 ID:zhbb7I/x
真島は芽衣子の側に寄り「ただいま。芽衣子。寂しかったか?」
と芽衣子の髪を撫で、キスをする。

そしてヒーターの温度を上げる

部屋が暖まる間、バスルームから、お湯の入った桶とタオルを数枚持ってくる
「今から綺麗にしてやるからな」
手慣れたように湯に浸し絞ったタオルで、芽衣子の顔をふいてやる。額、長いまつげの閉じる目、鼻、頬、口元…
「気持ちいいか?」と声をかけながら丁寧に。
それから部屋の灯りを少し落とす。それは眠っていても芽衣子への気遣いでもある。
パジャマに手をかけるとボタンを一つずつ外し脱がせていく。
白く滑らかな肌。細い肩、腕。形の良い乳房。くびれた腰、
栄養点滴だけの為やせてしまったが、
しなやかな足へと美しい身体の曲線が蛍光灯に照らされる。
「綺麗だよ、芽衣子」しばらく眺めていたいほどに。
温いお湯にタオルを浸し順番にふいていく
乳房は円を描くように持ち上げながらふくと弾力よくふるんと揺れる。
マッサージするように優しく身体全体を丁寧にタオルを滑らす。
上半身が終わると熱いお湯を桶にそそぎ込みタオルを絞る。
そして身体を傾け、可愛らしいお尻、太股、ふくらはぎ。足の指一本一本を。
仰向けにして少し足を広げると、次は清浄綿で秘部を、壊れ物を扱うように繊細に優しくふいてやる。
部屋とタオルの暖かみか芽衣子の頬は少し赤みをます。
ここまで済むと真島は汗ばんでくる。ふぅとため息をつく。それは自分自身を抑える為でもある。
すでに日課となった作業だが、やはり真島も男だ。
愛しい女性の身体に触れ、欲情は隠せない。
このまま芽衣子を最後まで抱いてしまうのは簡単だ。
しかし芽衣子の意志ではないままの行為は躊躇われた。
「終わったよ。さっぱりしたろう」
すばやく、新しいパジャマを着させ、布団をかける
真島はバスルームに行き、ぬるめのシャワーを浴びると自身の手で己を静める。

パジャマを着ると水を一杯飲み、ベッドの芽衣子の右側に入る。
頭を腕の上に乗せ、「お休み」とキスし頬ずりをする
「芽衣子、愛してる」
腰に手をまわし引き寄せ抱きしめながら眠につく。
すやすやと眠り続ける芽衣子の息づかいと、体温を感じながら。
それだけでも真島は幸せを感じた。
273ANKO:2011/01/25(火) 11:53:33 ID:zhbb7I/x
こうやって穏やかな夜が過ぎていった。

そしてまだ明けやらぬ早朝
真島は自分の頬に触れる何かを感じ目をうっすら開ける。
自分を見つめる芽衣子の瞳がぼんやりとうつる。涙を流している
「芽衣子…?ああこれは夢なんだな…」
そっと涙をふいてやる。
生温かいく濡れる感触。頬に触れてるのは芽衣子の手。
夢じゃない!
真島ははっきり目が覚めめ起き上がる
「芽衣子!!」
「ま…し…さ」声にならない声で必死に口を動かす芽衣子。
「俺がわかるんだな!芽衣子。」こくんと頷く。
「芽衣子、芽衣子」何度も名前を呼び続けぎゅっと抱きしめる。

外は暗闇から薄い紫色に変わっている。
長い夜が明けるのだった
END
274ANKO:2011/01/25(火) 12:03:39 ID:zhbb7I/x
やったったー書いちゃった
お目汚し失礼しました
誤字脱字、申し訳ありません
改行もパソコンだとすごい状態じゃないですか?

調子こいて、お次は暗い内容から、うって変わって
意識を取り戻した芽衣子の
「リハビリエッチ」
を書きたいところですが
なんせエロのボキャブラリーが… ない。
275名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 12:09:39 ID:4apsTc+O
ANKOさん、素敵です!!

私は、心中エンドが物語として美しいと思いながらも、どこかで真島は刑事として再生し、
芽衣子にも生きていてほしいと願っていたので、嬉しい作品です〜
万里や門倉、彩乃もいいですね!

以前の月9「イノセント・ラブ」を、ちょっと思い出しましたv(あ、いい意味で、ですよ♪)
276名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 12:11:07 ID:zj244b1w
>>274
PCからでも改行きれいにできてますよ
すごくいいお話でした!こんなストーリーもあり得るんですね
静かな幸せですごく穏やかな気持ちになりました
「リハビリエッチ」読みたい!
ぜひぜひよろしくお願いします
277名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 12:18:10 ID:fui6qBGl
>>274
ANKOさん、素敵です!! またまた職人様誕生!うわーリハビリエッチ読みたいです…!
278名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 12:18:29 ID:5nkMKwau
平日の真昼間からお互い乙ですねANKOさん!w
芽衣子を嬉しそうにケアする真島さん変態チック・・・(いい意味でですよw)
もうそのままゾンビ芽衣子と添い遂げそうな勢いなので起きてよかったですw
真島さん、本編でもちょっと過剰なくらい芽衣子にクレイジーラブでしたよね、監禁してたし
そういうちょっと凶暴な純愛が描けるのもドラマやSSならではですねぇ、GJです!
279名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 12:24:00 ID:G8/d7Qdu
>>274
素敵なお話ありがとうございます
新しい設定のお話ですね
真島の愛情深さに泣けた
続編あったらこんな展開でも違和感ないってくらい自然です
門倉万理など脇キャラも良い味だしてるし
リハビリエッチ見たい
280ANKO:2011/01/25(火) 12:36:53 ID:zhbb7I/x
喜んで頂きありがとうございます。

「リハビリエッチ」
どなたかエロの達人にお願いしたいところです。
ちょっと修行してきますw。
281ANKO:2011/01/25(火) 15:54:32 ID:zhbb7I/x
ちょいと続きが書けたので引き続き投下します

―――警察病院―――
車いすに座っている芽依子と真島は医師の説明を受けている
医師「驚きました。意識が戻るとは。
CTスキャンを見ても脳には損傷がありませんので、
リハビリ次第で筋力、運動機能は回復する可能性があります。
気長に訓練していきましょう」
真島「良かったな芽衣子」
しかし芽衣子は複雑な表情を浮かべる
真島は芽衣子の心情は察していたが、わざと気がつかないふりをして優しく微笑む

帰宅途中、鶴見の店に寄る。「鶴見に会っていくか?」
芽衣子は首を横にふる。真島は一人店に入る
鶴見「真島さん、いらっしゃい。芽衣子さん意識が戻ったんですね!
本当に良かった。俺、すごく嬉しいです、あ、これ注文の…」
真島「ありがとう。すまんな。芽衣子が落ち着いたら連れてくるよ」
オムライスを二つ受け取りマンションへ。
玄関先まで、車椅子を押し、芽衣子を抱き上げ部屋へ入りソファーへ座らす
「腹空いただろ。さぁ飯にしよう。鶴見のオムライスだ。
またこれをお前に食べさせてやりたかったんだ」
芽衣子の右手をとりスプーンを持たせる。
しかしうまく握れずカチャンと落としてしまう
「ああすまん。まだ無理だよな。」
そう言うと一匙すくって芽衣子の口元にもっていく。
「ほら」
口を開けようとせず悲しそうな顔をする
「どうした?まだ食えないか?お粥作ってやろうか?」
芽衣子はぽろぽろと涙を流し、まだつたない言葉で言う
「わたし…、生きていていいんですか? そんな…資格ない。ましまさんに迷惑か…けて」
真島は芽衣子を抱きしめ大きな手で頭を包み込む
「そんな事もう言うな。お前は充分苦しんだ。
生まれ変わったと思えばいい。俺の為にも生きてくれ」
芽衣子は声をあげて泣く。
「大丈夫だ。これからずっと一緒だ。」
両手で芽衣子の顔を包み、涙をふき、口づけをする

「さ、食うぞ」
こくんと頷く芽衣子。
真島は優しく見つめながらゆっくりと一口入れてやる。
芽衣子はまたはらはらと涙を流す。
「どうした。飲み込みづらいか?」
「ううん、うれ…しくて。おいし…い。」
「馬鹿。泣くか食うかどっちかにしろ」
もう一口入れようとしてうっかり芽衣子の頬にケチャップをつけてしまう。
そんな芽衣子の顔が可愛くて、微笑みながらぺろりと舐めてやるのだった。
続く

バカップル突入の兆しです。
リハビリエッチまでもうしお待ちお待ち下さい。
282名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 16:06:12 ID:o5ePd6LR
>>281
乙です
芽衣子が生き返ったよ〜wすごく、嬉しい
献身的な真島と罪の意識に苛まれる芽衣子・・・切ない
しかしバカップル突入ですかw期待せずにはいれません
283名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 16:20:08 ID:wjiIQgOD
感動しましたー。
最高です。
284名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 16:30:40 ID:G8/d7Qdu
はぁ涙腺やばい
芽衣子、真島の想いを受け止めてほしい
バカップル上等ですよ
辛い思いたくさんした二人だから
馬鹿みたいにラブラブしちゃえ
285ANKO:2011/01/25(火) 17:25:20 ID:zhbb7I/x
食事が終わると、真島が入れたコーヒーを飲みくつろぐ二人。
ぴったり寄り添い自分に一口、芽衣子に一口順番に。
飲み終えると、
「風呂…入るか?」
「はい。」そう答えた芽衣子ははっと真島の顔を見、戸惑いの表情をみせる。
「一緒にだ。大丈夫だ。恥ずかしがるな。今更俺はずっとお前の…」
世話をしてきたんだ。と言いかけて辞めた
芽衣子は言葉の続きをすぐ察して真っ赤になりうつむく。
そんな芽衣子にお構いなしに真島はバスタブにお湯を入れ準備をする
「さ、行くぞ」ひょいと抱きかかえバスルームに入っていく
実は意識のない時なら平気だが、反応を示す芽衣子に対し
真島も気恥ずかしさを感じていた
それを悟らせないよう、手際よく事を進めていく
芽衣子を脱衣所においた椅子に座らせ、まず自分が服を脱ぐ
真島の逞しい身体、男の部分に目のやり場のない芽衣子はうつむく。
しかし、観念した芽衣子は不器用ながらセーターを脱ごうとする
「今日は許せ。風邪をひく」少々強引ながらも真島は芽衣子の服、下着をさっさと取り除いていく。
素っ裸になった芽衣子を抱きかかえ、バスルームに入る
芽衣子を膝に乗せ
「熱くないか?」とお湯をかける
「調度いいです」
真島は芽衣子を抱いたまま一緒に石鹸を入れた湯船につかる。
二人で入るには少々狭い。
身体がぴったり密着したまま、
真島は芽衣子の腕や足を筋肉をほぐすように揉む
芽衣子は恥ずかしながらも、真島の優しいマッサージに
心地よさを感じ身をまかせる。
動くたびに泡が二人を包む
真島はたまらなくなり背後から首すじにキスをする。
「あっ…」
「感じるか?」
そして乳房に手を回し揉みしだく。
「だめ…ましまさん。ふぅ…」
芽衣子はのぼせたような息づかいになる
「ああ…長湯はまだ身体に悪いな。続きは後だ」
そう言うと湯船から出て、二人でシャワーを浴びた。

以上お風呂でリハビリでした。
もっとイヤラシく芽衣子を洗ってあげたいんだけどこれが限界
泡泡になってイチャイチャする二人を補充して下さいね
286名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 17:35:19 ID:G8/d7Qdu
いやー十分エロいです
大きい真島が小さい芽衣子を
ひょいっと軽々と抱っこする光景が目に浮かぶなぁ
できればこの二人の行く末をまだまだ綴ってほしいな
287ANKO:2011/01/25(火) 22:06:22 ID:zhbb7I/x
調子こいてリハビリエッチ、本番始まります

―――――――――――風呂からあがると、芽衣子の身体をふき、バスタオルを巻き付ける
そして自分も手早くふくと芽衣子を抱きかかえベッドへと運ぶ
「平気か?お前が嫌なら今日はしないが」
「だいじょうぶ…」
真島は芽衣子と横たわり、顔にかかる髪をどけ、額、目、口とキスをする。
「身体が辛くなったら辞めるから。我慢するな」
「はい」と可愛く答える口にもう一度キス。
舌を滑り込ませ、芽衣子の舌と絡ませる。
芽衣子の動きを確認するように
そして耳を愛撫する。「あ…あ…ん」声が漏れる
「ちゃんと感じるんだな、ここもか?」耳の小さい穴に舌先を入れると
くすぐったそうによがる。
首筋、鎖骨、唇と舌を滑らす。
真島の大きな手のひらに収まる乳房を少し持ち上げ、頂に口づける。
今までどんなにかそこに口づけたかったか…。
舌を転がすように動かすと芽衣子の息が上がる。ヘソの方に口を移動すると、芽衣子はクスクスと笑う。
「どうした?」
「真島さんの…おひげがくすぐったくて…」
芽衣子は真島の動きを止めるように弱々しい力で頬にふれる。
こんな微妙な刺激にもちゃんと感じるんだ。と真島は安堵した。
そして芽衣子の手を掴むと「俺に触ってみるか」己自身に導き握らせる。
「力入るか?」
指先一本一本まだどう動かていいのかおぼつかない。
しかしその予想不可能な動きが快感になり、
思わず真島は「うっ…」と声を漏らす。
「きもちいいの?」そう言いながら
真島を見上げる芽衣子の目は小悪魔のようで色っぽい
「こいつ…。お前をもっと気持ちよくしてやる」
足を広げさせるとその間に滑り込んだ。
股の内側からキスをし、芽衣子の中心部に舌を這わせる。
そこはもう真島を受け入れる準備を示していた。
「そんなとこ…だめ…」
芽衣子の言葉におかまいなしに舌でそのヒダをめくるように愛撫し、
フウと空気を入れる
芽衣子は悲鳴のような声をあげ、
電撃が貫いたようにビクリと身体がしなる。
まだ動けないはずの足が小刻みに震える
秘部はヒクヒクと痙攣し、愛液を溢れさす。
「ん…ああ…わたし…へんに…」
「大丈夫、大丈夫」
ちょっとやりすぎたかな。と思いつつ、震える芽衣子の背中をさする
288ANKO:2011/01/25(火) 22:16:48 ID:zhbb7I/x
そして真島は手を、腰、お尻と移動させ再び秘部に滑りこませる
中指、人差し指を挿入させ、
自身を受け入れるか確かめるようにまさぐる。
同時に親指で小さい蕾をクリクリと押すと
芽衣子は絶えられない表情で喘ぐ。
真島は充分な湿潤を確かめ、
芽衣子の液で濡れた手を己自身にぬぐい付ける。
芽衣子が少しでも痛がらないよう滑りやすいように。
そして優しくゆっくり挿入していく
「ん…あ…あ…」
芽衣子は異物の進入に思わず息を止め、身体に力が入る
「息吐いて…力抜いて…大丈夫だから」
真島は烈しく動かしたい衝動を抑えながら
芽衣子の負担にならないよう優しく律動させる。
それでも、芽衣子の中はうねうねと吸いつくように絡みつき
真島を刺激するのに充分だった。
ほどなく真島はドクンドクン脈うつように達した。

そうして二人は、魂が重なるように生まれたままの姿で
ぴったりと抱き合ったまま、いいようもない幸福感に満たされ、
眠りについた
289ANKO:2011/01/25(火) 22:27:41 ID:zhbb7I/x
以上ですー!
書いたった書いたった〜。私もエロを
ちょっと興奮気味。
文がおかしいところ大目にみてくださいね。
予防接種したのにインフルエンザA型感染のおかげで
時間がたっぷりあったのでした。
今日は一日失礼しました。読んで下さった方、ありがとうございます
290名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 22:33:06 ID:WohmVviZ
芽衣子の処女性を喰い放題で幸せものだな真島ちゃんはw
矢島美容室の映画でいうところのIt's payback time!!!って感じだw
291名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 22:38:58 ID:HCkMkTgS
真島の芽衣子への愛がすごい!! どれだけでれでれなんだよw まったく真島は口を開けば芽衣子芽衣子だよな
292名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 22:45:50 ID:zhbb7I/x
ここでは芽衣子は何度も処女を奪われてますねw

野獣になったり我慢汁だったり、
基本絶倫君と感度のいい子ちゃん

本編ではなかった生命力に溢れてますw。
293名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 22:47:41 ID:W7p+OEcv
これは真島うらやまし過ぎだろうw
真島ここでは本編をはるかに超えてデレてるなw
芽衣子が真島にベタぼれな設定はないだろうか
294ぎるちぃ:2011/01/25(火) 22:48:14 ID:w2Yg8w+Q
焦らしプレイのぎるちぃですw
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
前回のお話では、ついに真島さんが思いを遂げました
さんざん焦らしてすみませんw、
実はこんなに長い連載を書いたのは初めてなのです
文章やお話をほめてくださった方もいて、とても嬉しく、
みなさんに支えられて書き続けてよかったなぁって思ってます
ありがとうございます
真島&芽衣子の愛はまだ終わりません!

ってことで、>>247の続き投下します
295ぎるちぃ:2011/01/25(火) 22:49:35 ID:w2Yg8w+Q

(芽衣子視点)

トクン、トクン、トクン…
響いてくる鼓動があまりにも心地よくて、
目覚めかけていても目を閉じたまましばらくまどろむ。
ふと、手に触れる感触にあれ?と思った。
思わず瞼を開けてみると、目の前には衣服を隔てない真島さんの裸の胸。
あわてて布団の中の自分の体を確認すると、
一糸纏わぬ姿で真島さんにぴったりと寄り添っている。
一瞬で昨夜の記憶がよみがえり、思わず寝返って背を向ける。

「ん…。」
まだ眠っていると思っていたのに、突然真島さんの手が私の腰を引き寄せた。
「ひゃっ!」
「離れるな。」
後ろから抱き締められる格好で、真島さんの腕の中に納まる。
「真島さんっ…起きてたんですか?」
「君が離れたから目が覚めた。」
「あ、あー、えっと…すみません…。」
「もう少し、このまま。」
真島さんが私の髪に鼻と口をうずめてくる。
息がうなじにかかって、私は思わずびくんっと肩を上げる。
その反応を見てか、真島さんは右手で私の顎を掴み顔だけ向きを変えさせると、
少し上体を起こしていきなり深く口付けてきた。
口の中を舐め尽くすように真島さんの舌が動く。
私の顎から離れた手は、私の胸を包みふにゅふにゅと揉み始める。
「んっ!や!真島さん!?」
驚いて唇を離し、身じろぎする。
「もう一回。」
「えっ!?」
真島さんは後ろから耳元に口を近づけてささやいてくる。
「さんざん焦らされたんだ。まだ足りない。」
296ぎるちぃ:2011/01/25(火) 22:51:07 ID:w2Yg8w+Q

うなじから首筋へ唇を這わせられ、肌をすべる柔らかい口髭の刺激も加わって、
背中までぞくりと快感が走る。
乳房を揉んでいた指が胸の先端を摘む。
「あんっ!ん!やんっ!あっ!」
摘まれたその指で更にこねられる刺激に、もう甘い声を隠せない。
腕枕の形で私を抱き締めていた真島さんの左手は、
いつの間にか右頬を包んで、その親指が私の喘ぎを確認するように唇をなぞる。
太ももの辺りに、真島さんのものがむくむくと猛ってくるのを感じる。
やがて胸から離れた手がスッと腹部を滑り、秘所に触れてきた。
私の足の間に真島さんが自分の足を割りいれて開かせると、
確かめるように蜜壷の入り口に触れ、その指がそのまま中に入ってくる。
「んっ…あっ、あぁっ。」
ゆっくりと内壁を擦られる鈍い快感の後、
真島さんは他の指で上部の突起を撫でながら、中に入れた指をゆっくり出し入れする。
もう一方の手は胸の頂をこね回し、唇は首筋を這う。
「あぁん!あんっ、やっ…あん!あっ、あっ…」
幾重にも重ねられる愛撫は、私に今まで感じたことのない感覚を与え、
勝手に溢れ出る声はだんだんかすれてくる。

真島さんは、一旦全ての刺激を取り去ったかと思うと、私の右足を持ち上げ、
一段と主張を増した猛りを後ろから私の秘所に当て、ぐいっと突き上げた。
「あぁぁ…!」
中が張り詰めたような圧迫感と、まだ痛みを感じるけれど、
愛する人とつながるこの行為に、言い尽くせない幸福感が込み上げる。
「まだ少し辛いかも知れないが、ゆっくり動くから。」
そうささやきかけて、真島さんがそっと腰を引く。
私の体から真島さんがいなくなる感覚に寂しさを覚える。
でもまたすぐにゆっくりと貫かれ、それは一定の間隔で続けざまに与えられる。
「あっ…あっ…ん!あんっ」
少し感じていた痛みが薄れ、徐々に痺れるような甘い感覚に変わっていく。
「う…ん…」
真島さんのうめきを合図に少し律動が早くなる。
もう…だめ…
昨日初めて味わった言いようのない感覚がまた押し寄せてくるのを感じ、
やがて抗えない甘い痺れに侵されて体が波打つ。
同時に私の中に勢い良く熱が流れ込むのを感じた。
297ぎるちぃ:2011/01/25(火) 22:52:31 ID:w2Yg8w+Q

(真島視点)

つながったまま、後ろから彼女を抱き締める。
ほんのり紅に染まった肩が荒い呼吸に合わせて上下する。

全く…。
こんなに俺を骨抜きにしてどうするつもりなんだ。
彼女の全てが俺を惹きつけてやまない。

腕を緩めて彼女の中から己を引き抜いた。
「あふっぅ…」
「なんて声出すんだ。また抱きたくなる。」
彼女の体の向きを変えて額に口付けを落とすと、
あごをひいて上目遣いに俺を睨むが、
そんなうらめしそうな表情も可愛くて、ちっとも怖くはない。
「もうっ、こんな…朝なんて、明るい中でなんて、
 すっごく恥ずかしかったんですから!」
「君がいけない。」
「私が!?」
「そうだ。君が俺を誘うから。」
「誘ってないです!」
「昨夜のあれは、誘ってるって言わないのか。」
「昨夜は…だって…。」
彼女は言葉を切り、潤んだ瞳に変わる。
「どうした?」
「真島さんに会えない間、ずっと怖かったんです。
 真島さんは刑事さんだから、もし何かあったらとか、考えちゃって、
 このまま会えなくなったらって、真島さんがいなくなっちゃったらって、
 そう思ったら…私…。真島さんを好きになればなるほど、怖いよ…。」
涙混じりにそう言った彼女を抱き寄せて、お互いの額を付ける。
「ずっと側にいるって言っただろ。俺は君を残していなくなったりしない。」
額を離して抱き締める。
「でも、嬉しかった。…本当に。君の全てが、愛しい。」
「真島さん…。」
俺は彼女の髪を撫でながら、そのサラサラとした手触りに心地よく浸った。

「急げ!遅れるぞ!」
「待って下さい、アンを連れて行かなきゃ!」

余韻に浸りすぎたか。
気づけば出勤時間が迫っていて、二人あわてて支度をする。

なんでもない日常に彼女の存在が輝きを与えてくれるのを感じて、
玄関の扉を閉めた。
298ぎるちぃ:2011/01/25(火) 22:55:09 ID:w2Yg8w+Q
本日は以上になります
駄文失礼しました

焦らしすぎて真島さん野獣丸出しになっちゃったwどうしよう…
299名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 22:58:18 ID:W7p+OEcv
真島、焦らしたのは芽衣子じゃなくてぎるちぃさんだw
300名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 23:16:38 ID:zhbb7I/x
いや〜ん素晴らしいエロ描写。さすがです。
真島ちゃん溜まってた分もう爆発しちゃいましたね。
301名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 23:25:01 ID:luK5dlGx
真島ちゃん焦らされた分、エロエロいいw
どんどん続けてください。
302名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 23:44:16 ID:eDGwp2FN
職人さん、まとめの方、いつもありがとうございます。

みなさんに影響を受け、なにか書けそうな…

でも、勇気がでない…
303名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 23:45:51 ID:W7p+OEcv
勇気を出すんだっ
おいらも今書いてるけどまだ投稿する勇気が出ないw
一緒に投下しようじゃないか
304名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 00:12:22 ID:Uuk7r49u
投下しちゃいなよっ!!
305名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 00:22:53 ID:R8hoTSeA
エロなしで良いならいずれ投下したいですw
306名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 01:08:07 ID:Nk9uc5aL
エロ無しどんとこいですよ!
てかエロ無しであれだけエロすなギルティがすごい
直接的な描写こそないものの、本編の眠れない真島ちゃんじゃないけど悶々悶々とする色っぽさw
307名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 01:19:47 ID:bqy0CBgp
いいないいなー 二人が幸せなのが
エロさにジンジンしながら涙が溢れる
やっぱ愛情あるのってホントに気持ちいい
308名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 09:05:11 ID:Ayzuptct
>>307
すべてが愛情発なのがいいよね
芽衣子は真島と出会ったことで、親からもらえなかった愛情も
もらえてる気がする。ANKOさんの作品でとくに強く感じた

ここのパラレルワールドを順番に毎日やらされたら
さすがの真島も「今夜は勘弁してくれ」と言うかもww
今週に入ってから真島必殺アイテム「お髭」が活かされてて嬉しいです

ここ、最強の大人の作文教室になってますね
309名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 12:14:55 ID:ye8CMFKC
自分も書いてみてるけど同じく勇気がないw
でも、ふたりの幸せ考えるだけで
楽しくって仕方ないです
310名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 15:02:46 ID:t343d7Oz
迷ってらっしゃる、書きかけの職人様、
ぜひぜひ投下してくだされ〜。
待ってますよ。
311名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 15:07:03 ID:in9kMdi6

■お知らせ

前回「9話と10話の間の2人 前後編」を投下された
規制中のtoro様が、新作をまとめ@wikiに投下されています
「恋をする瞬間 @〜C」
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/105.html


>>289 ANKO様
「ラストシーンの後のお話 前後編」としてまとめにうpしています
312名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 18:23:32 ID:6HZ+Lzcu
ANKOです。管理人様、ありがとうございます。
わ〜私でも仲間に入れた〜。嬉しいです

迷ってる方、勇気を出して投下して下さい
病みつきになりますよ

真島はドラマでもなんだか父性が感じられましたよね、芽衣子に対して。
(反対に姉御肌の万里とは反抗期の弟みたいな感じだったけど)

調子こいていろんな妄想が。その後もなんや湧いてくるけど
どんどん変態化しそうで…。もはや介護プレイのようだったし…

ややや、頭冷やして出直します。
taroさんの新作読んでこよっ。
313名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 18:53:08 ID:/PsH4pK9
taroさんじゃなくてtoroさんだしw
いや、もうANKOさんの作品読む方もちょっと病みつきになる感じです
新作楽しみにしてますよ

toroさんのはまた切ないですねぇ
本編に混ざってたらどんなにか救われただろうと思った
ちょっと涙出ちゃった
314名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 19:02:53 ID:ZNG4KT2b
toro様
素敵すぎます
お洒落をして真島とデートは本編でも熱望してましたが結局叶わずじまい
でもここで実現化していただけて嬉しい
ロマンチックでドキドキしました
彩乃ちゃんや琴美さんもキャラそのままで台詞が脳内再生できました

ANKO様
ぜひぜひ湧いてきた妄想素直に肩にしちゃって下さい
変態チック大歓迎
なんせ「エロ」パロスレですし
315名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 19:04:22 ID:ZNG4KT2b
訂正
肩に→形に
316名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 19:18:22 ID:B1JC9vqe
ご無沙汰しております。
youkanです。

職人様方の愛にあふれたSSに癒されております。
ありがとうございます!
まとめ職人様もお疲れ様です。
いつもありがとうございます。

遅筆で駄文ですがこりずに続きなんか書いてしまいましたw
一応>>86の続きです。


317youkanT:2011/01/26(水) 19:21:44 ID:B1JC9vqe
ちゃんと時間は動いている・・・

少し型の古いアウディの後部座席に身を委ねて、芽衣子は外を見やった。

自分が収監されてからもちゃんと季節はうつろっていた。
ぼんやりと車の窓に頭をもたげ、流れゆく景色に意識を溶け込ませた。


芽衣子・・・
もうこれで何回目だろう。
車のバックミラー越しにもう幾度となく真島は芽衣子を窺っていた。
そして同じ数だけ、芽衣子の名を紡ごうとしては呑み込んでしまう。
 その名を口にすると、彼女がそこから消えていなくなりそうで。
318youkanU:2011/01/26(水) 19:23:25 ID:B1JC9vqe
もう、二度とあんな想いはしたくない。
そんなに遠くない過去へと想いがはせる。
彼女は、芽衣子は自分を冤罪へとおとしいれた、何より自分を信じて愛してくれていた姉を死に追いやった者達への復讐を遂行して・・・

服毒自殺をはかった。

自分の腕の中で光が輝きを失っていくのをまざまざと見せつけさせられた絶望。
 けれど、自分は絶望の最後に希望が残されていたことも身をもって実感した。
だから今度こそ、芽衣子を守りぬくと誰とはなしに真島は誓う。
例えそれがいまだ彼女のなかに巣くう闇の芽衣子だとしても。
319youkanV:2011/01/26(水) 19:25:52 ID:B1JC9vqe
ぼんやりとただ眺めていた景色が見覚えのあるそれへと変わっていく。
レンガ色をしたマンション、ところどころ蔦のはった塀。風をうけてさざめく街路樹。
 ゆっくりと車の停まる振動と同時に真島が車を降り、芽衣子の座る後部座席のドアに手をかけたまま、2人はガラス越しに見つめあった。
いつの日か、モンアンジュの扉越しに見つめあったことが芽衣子の脳裏に鮮やかに甦る。
刑事と知って尚、それでも惹かれてしまう。
どうしようもない自分の気持ちに焦りととまどいを抱えていた時の自分がつい昨日のようで。
真島が黙ってドアを開けて、思いに馳せている芽衣子の大きなバッグを受け取るとかわりに自分の腕で肩を抱き寄せた。
芽衣子は一瞬軽く目をつむると、真島の部屋へと誘われていった。
320youkanW:2011/01/26(水) 19:29:52 ID:B1JC9vqe
ぎこちない芽衣子を表すかのように部屋の扉がしまると、芽衣子は小さく
ため息をついた。
何一つ変わりない真島の部屋に、真島の匂いに芽衣子はどこか安堵する。
収監されていた期間はそんな長い期間ではなかったけれど、真島の部屋は相変わらず白い
シャツが点々と置いてあって思わず芽衣子の顔に笑みが浮かんだ。

「あれ?」
何一つ変わりないと思っていた芽衣子の目に飛び込んできたのは
321youkanX:2011/01/26(水) 19:32:14 ID:B1JC9vqe
「アン?」
もうしまわれたかと思っていた犬のケージ。
おもわず芽衣子は駆け寄って2人の出会いの元となった、種類は同じだけれど、
どこか違う一匹の犬を抱きかかえた。
「アンの子供だよ。三輪さんの奥さんに譲ってもらったんだ」

「そうだったんですか・・・」
ポツリと犬をケージに戻しながら、寂しそうにつぶやいた。
 犬の向こうに、溝口に襲われて絶命した三輪の最期の姿が浮かんで、芽衣子は身ぶるいする。
322youkanY:2011/01/26(水) 19:34:34 ID:B1JC9vqe
自分のなかに暗闇が広がっていくような錯覚がとりまいて、恐怖に足がすくんでしまう。
そんな芽衣子の傍で空気が揺れる。
不意に腕を掴まれて、瞬く間に真島の胸のなかに抱き込まれたから。
「ま・しまさん」
あまりにも激しく抱き込まれて、芽衣子は少し身じろぎする。
けれど真島の力がゆるむことがなかった。
「芽衣子・・・」
 名前をつむいでも消えることがないように、腕のなかの芽衣子をかき抱く。
「真島さん、苦しい・・・」
323youkanZ:2011/01/26(水) 19:36:10 ID:B1JC9vqe
「芽衣子・・・」
何よりも愛しい言葉である芽衣子の名を何度も何度も真島は囁く。
 苦しいけれど、なんて甘いのだろう。
芽衣子は頭ごと真島に抱きしめられて・・・頼もしい、その胸元にすがりついた。
「芽衣子・・・」
「・・・はい」
そっと芽衣子は真島の顔を見つめた。
泣いてる?
いつも自分をよどみなく見つめてくる瞳がうるんでいるような気がして、かすかに
震える指先で頬に触れた。
「愛してる・・・」
真島の少しかわいた唇からもれる、熱い吐息。
2人の吐息がゆっくりと交わり、溶けあっていった。
324youkan:2011/01/26(水) 19:41:00 ID:B1JC9vqe
すいません、なんか区切りおかしくなったw
一応これでいったん終了ですw
この後のエロかきたいが遅筆で(ry

これ書いてて、三輪さんの奥さんに結婚報告しにいく
二人を妄想したw


それではエロなし、長文駄文で失礼しました。
325名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 19:53:59 ID:X6yvYhtK
>>324
うわー!素敵すぎますyoukan様!ぜひエロ突入の、続きを…!いつまでも待ってるから!
326名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 20:12:19 ID:/PsH4pK9
あーまた泣かされちゃったよ
ちょっと前半の芽衣子&真島リピってくる
327名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 22:10:31 ID:Nk9uc5aL
何処の朝の築地?ってくらいスレ盛況でワラタ
感想が追い付かないw昨日のサッカーの連続セーブくらいみんなGJ!
あと他スレ読んでちょっと思ったけど
みんな判ってると思うけど、中の人とキャラを混同したらラフプレーでイエロー出るから厳禁よ
これだけクオリティ高いと影響も結構でるからね、そこんとこ分けるの大事
328ぎるちぃ:2011/01/26(水) 23:36:14 ID:dywstME+
ぎるちぃです
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます

>>297の続きを投下します
329ぎるちぃ:2011/01/26(水) 23:38:20 ID:dywstME+

(芽衣子視点)

「芽衣子さん、今日の18時に山田さんからライ君のトリミング予約入りましたー。」
彩乃ちゃんが受けた電話の内容を伝えてくる。
「はーい。ありがとう。」
「また山田さんのお嬢さんが連れてくるみたいです。ライ君って、以前はずっとお母様が
 連れて来てたんですよねぇ?」
その時、琴美さんが待合室に続くドアを閉めて、人差し指を口元に当てながら手招きした。
「芽衣子ちゃん、彩乃ちゃん、ちょっといいかしら?」
私たちは手を止めて琴美さんに近寄る。
「あのね、山田さんのお嬢さんが今度ご結婚なさるって言ってたじゃない?
 ほら、私たちに招待状をくださって、当日のワンちゃんのおめかしも頼まれてた…。」
そう言えば、少し前にそんなお誘いを受けた。
私が遠慮するって言ったのを琴美さんと彩乃ちゃんが一生懸命誘ってたっけ。

「実はね、あの後、事情があってお嬢さんが婚約を破棄したらしいの。」
「ええ!?そうだったんですか!」
「一時期はすごく落ち込んでいて、山田さんも心配されていたんだけど、
 最近ようやく外にも出るようになって、前のように明るくなってきたって。
 お嬢さん、ライ君の存在にもすごく救われてたみたいなの。」
だからこの前、大雨の中ライ君が逃げちゃった時あんなに心配して…。
「そういうわけだから、二人にも伝えておいたほうがいいと思って。
 山田さんの前で結婚の話はタブーでお願いね。」
「わかりました。」

「山田さん、いらっしゃいませ。お待ちしておりました。」
山田さんを出迎えて、待合室でライ君を受け取る。
「芽衣子さん、この間はライを助けてくれて本当にありがとう。」
「いいえ。無事でほんとによかった。あの後ライ君大丈夫でした?
 風邪とかひきませんでしたか?」
「ええ、おかげ様で。前より元気なくらい。」
「ふふっ、よかった。」
昼間琴美さんに言われた事を思い出して、ちょっと話題に気を使ってしまう。

「はい、ライ君お疲れ様ー。」
トリミングの終わったライ君を抱いて待合室へのドアに手をかけようとした。
あれ?真島さんが来てる。仕事が早く終わって迎えに来てくれたのかな。
作業に夢中で気づかなかった。
ドアを開けると、真島さんの隣、膝が触れるほど近くに山田さんが座っているのが見える。
楽しそうに真島さんに話しかけていた山田さんは、私に気がつくとあわてて座る位置を変えた。
なんだろう?この胸の中のモヤモヤは。
330ぎるちぃ:2011/01/26(水) 23:39:50 ID:dywstME+

私はそれを隠すように笑顔を作って真島さんに視線を向けてから、山田さんに近づいた。
「山田さん、お待たせしました。」
「あ、ありがとうございました。」
山田さんが受け取ったライ君をケージに入れる。
…。
…。
山田さんは腰を上げる様子がなく、私に話しかけるでもない。
仕方ないから伝票を裏に向けてお渡しして、
「お帰りの際はお声かけてくださいね。」
と言ってトリミングルームに戻る。
片付けながら待合室を時々うかがうけれど、閉店時間も近いのに
山田さんが帰ろうとする気配は無い。
さっきみたいに密着してはいないけど、ニコニコと相変わらず真島さんに話しかけている。

「ただいまー。」
出張トリミングに出ていた彩乃ちゃんが帰ってきた。
「ちょっと芽衣子さん!いいんですか?山田さんたらあんなに真島さんにベタベタと。」
「ベタベタ!?」
「そうですよ!あ、もう閉店ですよね、私追い出してきますから。」
「あ!彩乃ちゃん、ちょっと!」
止める間もなく彩乃ちゃんはずんずん待合室に歩いて行く。
「山田さん、申し訳ありませんが、もう閉店のお時間ですので…。」
鼻息荒く挑んだ割には丁寧でにこやかな対応で、ちょっとほっとする。
「あら、ごめんなさい。じゃぁ私はこれで。真島さん、また。」
真島さんに満面の笑顔でしっかりと挨拶をして帰る山田さん。

振り払っても振り払っても晴れないモヤモヤを抱えて、真島さんと帰路に着く。
真島さんに思い切って聞いてみる。努めて笑顔で平静を装って。
「山田さん、何か楽しいお話してました?」
「山田さん?ああ、さっきの女性の客か。名前と仕事を聞かれて、あとは向こうが
 一方的にしゃべってたから、適当に相槌を打っておいたが。」
それがどうかしたか?と問いかけてくる真島さんに、
「いいえ、山田さんが楽しそうに話してたから、ちょっと聞いてみただけなんです。」
「そうか。」

あれから数日経つけれど、山田さんはあれから毎日やってくる。
ライ君の爪のお手入れのことを聞きたいとか、耳の中のお掃除はどうすればいいとか、
何かしら訪れる理由を作っては、閉店間際にやってくる。
真島さんが私を迎えに来た日は、ひとしきりおしゃべりして帰っていく。
私はずっとモヤモヤが胸に居座ったまま。
何なんだろう、これ。
今まで似たような気持ちを感じたことがあった気がするけれど…。
331ぎるちぃ:2011/01/26(水) 23:41:56 ID:dywstME+

「完っ全に狙われてますね、真島さん。」
サロンの開店準備をしながら彩乃ちゃんが言った。
「え?」
「山田さんにですよ。毎日通ってきては真島さんにラブ光線送りまくりじゃないですか。」
「そう?」
「そうですよ!あの雨の日の真島さんと芽衣子さんの雰囲気見たら
 恋人同士だって分かりそうなもんなのに。
 それでもあの態度って、略奪しようとしてるとしか思えません。
 あー!なんか私ムカついてきた。
 もーお、真島さんも芽衣子さんもモテるから、お互い気をつけないと。」
「真島さんはともかく、私はぜんぜんだよ?」
「はーぁ、芽衣子さん、ニブすぎます。」
彩乃ちゃんが呆れたように言った。
ふと私は、彩乃ちゃんに聞いてみようと思った。
「ねぇ、彩乃ちゃん、聞いてもいいかな?」
「何ですか?何でもどうぞ。」
「んー、自分じゃ何だかぜんぜんわからないんだけど…」
私は、この間から感じているモヤモヤのこと、
それがどうしても胸の中から消えてくれないこと、
今ほどじゃないけれど、前にも一度このモヤモヤを感じたことがあるような気がすることを
言ってみた。
「芽衣子さん、それって『やきもち』じゃないですか?」
「やきもち?」
「嫉妬です。ジェラシーですよ!」
彩乃ちゃんは続けて言った。
「で、前に感じたことがあるっていうのは、
 多分真島さんの同僚の榎本さんって人にじゃないですか?」
なんとなく心の中で何かが噛み合ったような気がする。
「でもそれは、真島さんのことが好きなら当たり前の感情です。全く正常です。」
「そっか…。嫉妬…。」
その時、琴美さんの声が響く。
「芽衣子ちゃーん、彩乃ちゃーん、そろそろ出ないと遅れちゃうわよー。」
「あ!もうこんな時間だ。はーい!すぐ出かけまーす。」
今日は出張トリミングの予約が殺到して、私たちは店を空けることになっていた。
お店には臨時のトリマーさんが来てくれる。
彩乃ちゃんと私はあわてて準備をしてモンアンジュを出た。
 
332ぎるちぃ:2011/01/26(水) 23:45:34 ID:dywstME+
 
その日の出張トリミングを全て終え、サロンへの帰り道。
嫉妬…かぁ。
今朝の彩乃ちゃんとの会話を思い出していると、ちょうど向こうから彩乃ちゃんが歩いてくる。
「彩乃ちゃん!お疲れ様。」
私に気づいた彩乃ちゃんがお疲れ様です!と駆け寄ってくる。
「やっぱり機会を見て、『真島さんの恋人は私です』って山田さんに宣言した方が、
 いいんじゃないですか?」
そう言う彩乃ちゃんの言葉に、ピンときた。
そうか、私、山田さんに言いたいんだ。
恋人だって示したいんだ。
「彩乃ちゃ…。」
言いかけたとき、彩乃ちゃんが私の腕を取ってシッと人差し指を自分の口に当てる。
ちょうどモンアンジュへ続く道、カーブのところで立ち止まる。
閉店間際のサロンの門前…
真島さんがいる!
話し声が聞こえてきた。
こちらに背中を向けた真島さんの影になって相手の姿は見えないけど、
それは山田さんの声だった。
「真島さん、私、真島さんが好きです。私と付き合ってもらえませんか?」
彩乃ちゃんと私はあわてて一歩下がった所で身を隠し、顔を見合わせる。
「それはできない。俺、好きな人いるから。あ、一緒に住んでる彼女なんだけど。」
「芽衣子さんですか?」
「ああ。」
「それでも構いません!私、二番目でもいいんです。始めて会った時から
 好きになっちゃったんです。」
「一番とか二番とか、俺には考えられないんだ。芽衣子しか、見えてないから。」
しばらくの沈黙の後、
「わ…わかりました。失礼します。」
山田さんが走り去って行く。

私は…両手で顔を覆ったまま、ただ声を殺して泣いた。
彩乃ちゃんは黙って、私の背中をさする。
333ぎるちぃ:2011/01/26(水) 23:48:11 ID:dywstME+

少し時間を置いて、モンアンジュへ帰る。
「ただいまー。」
やっぱり待合室のソファに真島さんがいる。
「お帰り。」
私はまだ込み上げてくるものをこらえながら、
「真島さん…ただいま。片付けてくるので、待っててくださいね。」
そう笑いかける。
「ああ。」
いつもの笑顔でうなずいてくれる真島さん…。

トリミングルームを片付けながら彩乃ちゃんが私に言う。
「いやー、愛を感じちゃいました。」
「彩乃ちゃん?」
「『彼女いるから』じゃなくて、『好きな人いるから。あ、一緒に住んでる彼女なんだけど』
 なんて、なかなか言えないですよ!もーさすが真島さんっ!」
胸が熱い。
早く真島さんに触れたい。
私も好きって言いたい。
私は気持ちに急かされながら、どうしても拭えなかったモヤモヤがいつのまにか消えて
いるのを感じた。
334ぎるちぃ:2011/01/26(水) 23:50:13 ID:dywstME+
本日は以上になります
駄文長文失礼しました

本編で話だけ出てきた「山田さんのお嬢さん」を登場させてみました
今回は真島さんをちょっと休憩させてあげようと思い、エロなしです
でも次回にはもうエロ突入だったりしてw
335名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 00:07:05 ID:Taad4Meu
ちょww山田さんのお嬢さん、なに真島に手出そうとしてんだw
許すまじッ
この後は芽衣子積極的エロ突入だなw

ぎるちぃさん今日も乙でした
嫉妬芽衣子ちゃん堪能〜
336名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 00:18:17 ID:ex32tuSB
こんなところでリアル登場人物が出てくるなんてw
そのうち彩乃ちゃんの彼氏まで出てきそうな勢いだw
しかしこれだけの作品の中に宇喜田が名前すら一度もでてこない・・・
337名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 09:49:37 ID:soE6dO8i
ぎるちぃさん、新展開ありがとう!
あんないい男なら度々「二番目でもいいです」って迫られることありそうだ
万里も苦労してたんかな?w

ほかの方の作品で
温泉旅行で眠ってる(ように見える)真島に積極攻撃した芽衣子ちゃんだけど
今回は、ふつうに真島に積極エロ仕かけますか?
338名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 10:31:51 ID:2m4ItOaW
ぎるちぃさん続きありがとう
嫉妬という感情に自覚無しで悩む芽衣子かわいいな
真島の断り方が「すきな人いるから」っていうのが
芽衣子のこと大好きなのが伝わってきた
彩乃ちゃんもナイス
本編ではちょい役だったけどここでは大活躍だ
339名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 14:53:42 ID:sNmAlx0d
「好きな人がいるから…。」のくだり、「まっすぐにいこう。」のパロディ?
でも、この流れ好きだわ。
340名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 18:21:21 ID:fxi0JbAP
ぎるちぃさん、ありがとうございます。
ドラマでちょっと出ただけの素材をひろって
こんなに話を発展させて素晴らしい。
ぎるちぃさんの連載楽しみにしてます

ところで
taroさんではなく、toroさんでしたね。大変失礼しました。orz

お詫びに私のHN、
ANKOのNをSOにして下さってもかまいません(T_T)
341ぎるちぃ:2011/01/27(木) 19:11:35 ID:wEGqM1/y
ぎるちぃです
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます

>>333の続きを投下します
342ぎるちぃ:2011/01/27(木) 19:14:20 ID:wEGqM1/y

(真島視点)

シャワーの後ソファでくつろいでいると、キッチンから彼女が声をかける。
「真島さん、ハーブティー飲みますか?
 お客様に旅行のお土産でいただいたんです。」
「ああ、ありがとう。」
次第にいい香りが漂ってくる。
彼女はトレイを運んできて、俺にどうぞとカップを渡すと隣に座った。
静寂の中、二人でハーブティーをすする、そんな時間も心地良くてほっとする。

飲み干してカップを置いた時、彼女はふいに立ち上がり
俺の前にひざまずく。
「ん?どうした。」
「真島さん。」
両手で俺の手をそっと包み、自分の胸の前できゅっと握る。
俺をまっすぐに見つめて、
「私、真島さんが…好き…。」
それだけ言うと頬を真っ赤に染めてうつむいてしまう。
「嬉しいけど、急にどうしたんだ?」
「わからない…けど、すごく言いたくなったんです。
 今、真島さんに…触れたくて堪らない…。」
…。
本当に、この娘はどこまで俺を…。

彼女の両脇を抱え、またがせるように俺の膝に乗せる。
「きゃっ!」
「そういうことを言うと、また俺は止まらなくなる。」
彼女は黙って俺に視線を留める。
その瞳に吸い込まれそうになった時、彼女は俺の首に腕を回して、
口付けてきた。
しばらく触れ合うだけの口付けに、俺がそっと舌を差し込むと、
彼女のそれも俺を求めるように絡んでくる。
唇を合わせたまま、服の上から俺の胸をさわさわと撫でる彼女の手。
俺はその手を掴んで服の中に誘導しながら、服のボタンを外して脱ぎ捨てる。
彼女は俺の素肌の胸を右に左に、上に下に撫でながら、口付けを首筋に移してくる。
湯上りでまだ少し湿りを帯びる髪が胸をくすぐる。
柔らかい唇が2、3度首筋に触れた後、耳元で吐息交じりにささやく。
「好き…大好き。」
343ぎるちぃ:2011/01/27(木) 19:15:51 ID:wEGqM1/y

俺は彼女との間を隔てている衣服を全て取り去った。
胸の頂を舐め転がし、秘裂に指を這わせる。
彼女は俺の首にしがみついて、背中を反らせる。
「あっ!あんっ!んっ…」
彼女の後頭部に手を添えて引き寄せ、再び深い口付けを交わす。
そのまま彼女の手を己の中心に触れさせ、上から自分の手を重ねて上下に動かす。
そっと手を離すと、彼女の手は記憶したかのようにその動きを繰り返した。

「自分で入れるんだ」
雄の根元を支えて彼女の腰を促すと、俺の肩につかまって目を閉じ、
切なそうに腰を落としながら俺を受け入れる。
己が徐々に徐々に飲み込まれていき、最奥に達する。
「ま…しま…さ…」
「好きなように動いていい。自分で感じる所、わかるだろ。」
「んっ、うっん…あっ、あっ、あんっ…」
快感を貪って腰を揺らし、甘い声で喘ぎながらも、
恥ずかしいのか、うつむきかげんで顔をそらす。
そのぎこちない動きが己を焦らし、かえって高まりを早くする。
俺は彼女の腰を掴んで下から突き上げた。
「あぁっ!あっ!あっ!んっ!んっ!」
絡み締め付ける内部は、俺の限界を抗えない速さで手繰り寄せる。
引き込むような収縮を感じた時、俺も彼女の中で果てた。

俺の胸に頭を寄せ、肩で荒い呼吸をする。
その頭を撫でながら抱き締める。

ためらいがちで、ぎこちないけれど、
懸命に俺を求めてくる彼女が可愛くて、どうしようもなく愛しくて。
しかし、抱く度に妖艶さを増し、それでいて諸所に恥じらいを残す。
俺はそんな彼女に果てしなく魅了されていった。
344ぎるちぃ:2011/01/27(木) 19:21:29 ID:wEGqM1/y
本日は以上になります
駄文失礼致しました

ソファで座ったままエロは、どこかで書きたかったシチュなので、
ここで入れてみました
また続きまーす
345名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 21:29:18 ID:4K1iAXDG
ぎるちぃさん、素敵。
もー芽衣子がかわいくて、真島ちゃんの気持ちが分かり過ぎます。
続き楽しみ。
風邪など気を付けて、連載頑張ってくださいね。
お願いします。

346名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 22:40:21 ID:O8TDrRik
やっと規制から復帰!

ぎるちぃさん
まるで堂島の如く真島宅を覗き見しているような描写、ドキドキです
(その前の、芽衣子の嫉妬とちょいうざなキャラな彩乃もいい味出しててよかった)
それにしても真島って優しいなとつくづく・・芽衣子幸せだろうなぁ・・
347名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 22:49:23 ID:B4T53Zju
こんばんは。ASMDUSです。
真島×芽衣子前提の真島と鶴見です。真島が恋患いで重症という設定です。
348@:2011/01/27(木) 22:52:00 ID:B4T53Zju

昼下がりのBarで、店主の鶴見は困惑していた。目の前にいる顔馴染みの客が、奈落の底に落ちたかのように暗い顔をしてうなだれているからだ。
鶴見はタイミングを見計らって控えめに声をかけてみる。


「真島さん、今日はどうしたんですか」


返答が無い。声をかけるタイミングを見誤ったかと一旦その場を離れようとするがぼそぼそっと蚊の泣くような声を耳で感じ取り、足を止めた。


「真島さん?」


「・・・・・・・・・・ない」


「え?」


「野上さんが手に入らない」

野上さん?って誰だっけと必死に思い出そうとするが、思い出せない。真島から野上とやらの名を聞くのは初めてで、一体誰なのかさっぱりわからないが真島の友人として聞かないわけにはいかないだろうと思い、一応聞いてみることにした。
349A:2011/01/27(木) 22:53:30 ID:B4T53Zju
「手に入らないとはどういう・・・・?」


「好きで好きで堪らないんだよ。こんな感覚初めてだ・・・」


野上さんとは女性だったか・・・
好きで好きで堪らない?真島が?鶴見は度肝を抜いた。真島といったら、容姿端麗、頭脳明晰で女性から非常に人気があり両手に花・・・というか、常に恋人がいる。
真島が思いを寄せているというより女性側からすがりつかれ、仕方なく付き合っていたという感じだった。女性関係に困るような人ではないのだ。今思えば榎本万里と別れてから女性の名前が一切出てきていない。久しぶりに女性の名前を聞いたかと思えば真島の片想いらしい。
350B:2011/01/27(木) 22:55:41 ID:B4T53Zju
「珍しいですね、真島さんの方から本気になるなんて。」


「ああ。可愛くて仕方がないんだよ。顔も声も性格も。聞いてくれるか鶴見。彼女は・・・」


聞いてもいないのに延々と野上さんの事を話し続ける真島の表情は先程とはうってかわって子供がはしゃいでいるようだった。とにかく真島から出てくる言葉でやたらと多かったのは「野上さん」「可愛い」だ。真島の表情からも、声色からもどれだけ彼女を想っているか伝わってくる。


「ほら見ろこれ、可愛いだろ?」


急に携帯を取り出して画面を鶴見に向けて差し出した。なんだこれは待ち受け画面か?とよくその画面を見てみると、一人の女性が犬を抱いて微笑んでいた。
ただし微笑んでいる対象はカメラではなく犬。あきらかに被写体がこちらを向いていない。若干画面がテカっているのを見るとガラス越しなのがわかる。
351C:2011/01/27(木) 22:57:36 ID:B4T53Zju
「真島さん、これ・・・盗撮じゃ・・・」


「本当は正面から撮りたいんだ。でも恥ずかしくてできない。」


うふぁ・・・と変な声が出てしまった。真島さんが、あの真島さんが女性を隠し撮りだなんて。真島さんをここまで骨抜きにした野上さんとは一体どのような女性なのだろうか。
写真を見た限りでは、今まで真島が付き合った人たちとは違うタイプに見える。大人しそうというか、純粋そうというか・・・


「芽衣子・・・」


隠し撮りの写真を熱のこもった目で見つめている真島を見て、これは重傷だ、助からないと苦笑する鶴見なのであった。

真島が野上さんを連れてオムライスを食べに来たのはこの数日後の話である。


End
352名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 23:00:33 ID:B4T53Zju
以上です。
相変わらずえろ無しですがご勘弁ください。

しかし真島と付き合ったら大変だろうな。
独占欲が強すぎて芽衣子壊れちゃうわ。
353名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 23:05:49 ID:O8TDrRik
>>348
ASMDUSさん
鶴見じゃないけどワロタw いつの間に盗撮ww
そしてオムライス後、真島は芽衣子に詰め寄られ
しどろもどろになるんですね「いつの間に盗撮してたんですか!」と
354名無しさん@ピンキー:2011/01/28(金) 05:24:47 ID:2Pww1+4t
ASMDUS様GJです!
いつのまに盗撮w
シチュが素敵すぎです!

>「いつの間に盗撮してたんですか!」
コーヒー吹いたw
355名無しさん@ピンキー:2011/01/28(金) 13:43:52 ID:G3/L7YSr
盗撮真島ちゃんワロスw鶴見の反応もいい
こういう暴走するちょっと変態チックな真島ちゃんすきだー
もっと見たい!!!!
本編みてても真島って今まで女に執着なくて
芽衣子がはじめて本気ですきになった女性だったんじゃないかと思うよね
356名無しさん@ピンキー:2011/01/28(金) 18:52:23 ID:De+XV3c9
職人様の作品で万里に「あいかわらず野獣ね」と言われてるのにウケた
芽衣子に会うまでは大人の関係ですんでいたというか、
肉体関係はあっても魂の深いつながりは無かった感じだね
大事な人を殺されて犯人に殺意を抱くなんて共通項は普通の女性にはないから
357ぎるちぃ:2011/01/28(金) 23:13:53 ID:9Mo3DRa6
まとめの方、読者の方、職人の方、いつも本当にありがとうございます
「たくちゃん、来ちゃった」真島宅絶賛覗き中のぎるちぃですw
なんたって、たぁ坊ちぃ坊の仲ですからね、はい、鍵鍵♪w

あ、でも今日は真島宅のシーンが出てきません
ちとダークで流血ありなので苦手な方はスルー願います

では、>>343の続きを投下します
358ぎるちぃ:2011/01/28(金) 23:14:58 ID:9Mo3DRa6

(芽衣子視点)

「芽衣子さん、明日山田さんとこのライ君、予約入ってますよね。」
「うん、今回はお母様が連れてくるみたい。」
「まあねぇ、しょうがないですよ。自分を振った人にもその彼女にも、
 会いづらいのは。」

私はちょっと複雑な気分でいた。
山田さんが来なくなって、ほっとしたような、申し訳ないような。

「芽衣子さんが考えてること、分かりますよ。」
「え?」
「山田さんを傷つけたんじゃないかって、気にしてるんでしょう?」
「な、なんで…。」
分かっちゃうんだろう?。
「分かりますよ、芽衣子さんが考えそうなこと。
 もう、どこまでお人好しなんですか!」
いいですか?と人差し指を立てて彩乃ちゃんは続ける。
「愛し合ってる二人の間に入り込もうとしたのは山田さん。
 真島さんは山田さんに、ちゃんと自分の気持ちを伝えて断った。
 これは芽衣子さんと山田さん二人に対する真島さんの誠意です。」
「うん…。」
「だから、芽衣子さんは真島さんの愛情をしっかり受け止めることが、
 真島さんの誠意への答えだと思います。」
彩乃ちゃんは、うんうんと自分でうなずきながら言う。
「それに、恋愛で世界中誰一人傷つかないようになんて、無理無理!
 傷つく事だって人生には必要なんです。」
ふいに、真剣な表情に変わる。
「芽衣子さんは…、恋愛に限らず、今までたくさん傷ついてきたから、
 人の傷に敏感で、優しすぎるんです。」
少し涙ぐんで言う彩乃ちゃんに、思わずもらい泣きしそうになる。
「だから、なーんにも芽衣子さんが気に病むこと、ないんですよ!
 もー、気にせずどんどん真島さんとイチャイチャしちゃってくださいっ。」
手でハートの形を作っておどける彩乃ちゃん。
「ありがとう、彩乃ちゃん。なんか、彩乃ちゃんって、すごい。」
「今頃気づいたんですか?」
二人で笑い合う。
359ぎるちぃ:2011/01/28(金) 23:16:45 ID:9Mo3DRa6

今日は午後から出張トリミングの予約が入ってる。
「じゃあ、行ってきます。」
「芽衣子ちゃん、よろしくね。」
「行ってらっしゃい。」
琴美さんと彩乃ちゃんに見送られてモンアンジュを出た。

日も暮れた頃、モンアンジュへの帰り道。
前を行く女性の後ろ姿。あれは…山田さん?
頼りなく彷徨うような足取りが気になった。
と、少し離れたその前方に見えたのは、
真島さんの背中だった。

山田さんの様子が何だかおかしい。
…ん?
山田さんの手に何か光る物を見た。
その瞬間、山田さんが走り出す!
真島さんの背中に向かって。

真島さんがモンアンジュの門を入り、その背中が見えなくなった瞬間、
私は山田さんに飛びついた。


(山田さんの娘視点)

何…?何が…起こったの…?
目の前に芽衣子さんがうずくまっていて…。
今、私…、何をしようと…?

どうしようもなく手が震えて…カシャンと何かが落ち、
その音に我に返る。
足元には…ナイフ…。
…血が…ついていて…。
芽衣子さんの…腕に…赤く滲んでいくものは…。

「め…芽衣子…さ…。」
「行って。」
「え…?」
「早く行って。私なら…大丈夫だから…。」
血が滲む腕を押さえ、顔を歪ませながらも、笑顔で言う。
「あ…あの、ごめ…私…。」
「もう二度と…こんなことしないで。」
「芽衣子さん…。」
「今度真島さんを傷つけようとしたら…。」
突如、笑顔は消え、目に…硝子のような冷たい光が宿る。
「私、あなたを許さない。」
360ぎるちぃ:2011/01/28(金) 23:17:56 ID:9Mo3DRa6

(彩乃視点)

さてと、看板しまわなくちゃ。
芽衣子さん、もう戻ってきてもいい時間なんだけど…。
真島さんも迎えに来てるのになぁ。

門の外、看板に手をかけた時だった。
塀に寄りかかるようにしてうずくまるのは…。
「芽衣子さん!?」
「あ、彩乃…ちゃん?」
「どうしたんですか、いったい!」
痛そうに顔を歪めて押さえている腕は、赤く染まっている。
「ちょっと…転んで、ガラスで…。」
その側には、ナイフが落ちている。
「芽衣子さん!嘘でしょ!?あのナイフ…誰が、誰がこんなこと!?」
少し遠くに…誰か…?
あれは、山田さん?
こちらをうかがうようにしていたその姿は、すぐに踵を返して走り去る。
「芽衣子さん!山田さん、なんですね!?」
「お願い、真島さんには…私が自分で怪我したってことに…。」
「と、取り合えず、早く手当て…、いや救急車!」
「大丈夫!…大丈夫だから、お願い。」
そう懇願する芽衣子さんを支えて、店内に戻った。
361ぎるちぃ:2011/01/28(金) 23:21:15 ID:9Mo3DRa6
本日は以上になります
山田さんの娘さん、めっちゃ悪者にしてごめんね

続きまーす
362名無しさん@ピンキー:2011/01/28(金) 23:39:44 ID:wBrvxJMh
ぎるちぃ氏のは長編って感じになってきましたね、
物語の主旨がわかんなくなってきて、終わりが見えないw
363名無しさん@ピンキー:2011/01/28(金) 23:48:41 ID:y9jPeV1H
山田さんのお嬢さん、再登場とは予想外でした
ぎるちぃさんのお話はあらゆる真島×芽衣子萌えを
網羅していく感じw
続き待ってまーす
364名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 00:31:05 ID:gtY7pJEr
ぎるちぃさんいつもありがとうございます
ドラマチックなストーリー展開と
連載のようなwktk感がたまりません!

365名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 00:57:51 ID:cTXNzMgw
ぎるちぃさん、いつも素晴らしいです!!
本格的な連載になりましたね
芽衣子&真島のアナザーストーリーって感じで
脳内補完していたあらゆる希望がぎゅっとつまってます
続きも楽しみにしています!!
366名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 01:24:27 ID:XVFgIuvq
ぎるちぃさん、本当長編連載になってきましたね
このままずっとあらゆるシチュの萌えネタを続けてほしいくらい
芽衣子はどこまでお人好しなんだか・・・
彩乃と芽衣子のやり取り女の友情って感じですきだなぁ
こその職人様は彩乃をうまーく生かしてるね
この後の真島芽衣子のからみ楽しみ
367ANKO:2011/01/29(土) 13:40:42 ID:G9ztPu05
ぎるちぃさん、ありがとうございます
話しがどんどん展開してワクワクします。
続きを期待してます
368名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 14:46:49 ID:yKZkhe8f
今は賑わってるからな
単発じゃないと他との区別が付きづらく流れやすいのはあるね
ただ、すぐに廃れちゃうかもしれないんで定期上げの職人は必要じゃないの
Wikiの管理人が感想は本スレで、と呼びかけてるのに
大挙して押しかけちゃうオマイラに笑ったw
369ANKO:2011/01/29(土) 16:39:18 ID:G9ztPu05
>>288の続きが書けたので投下します
ゆる〜く時間が流れるだけの展開ですが
箸休めにどぞ

タイトルは「芽衣子ちゃんのリハビリ日記」
(サブタイ「一人で出来るもん」


……………………………カーテンの隙間からこぼれる朝の光で目を覚ます真島。
腕の中では芽衣子がすやすや寝息をたてて眠っている。
その寝顔は幼子のようにあどけない
しばらく眺めていると真島はふと不安になってきた。
「芽衣子」呼んでも何も反応がない
このまま目を覚まさないのではないだろうか
もしかしたら意識が戻ってたのは夢だったのか…
真島は軽く口づけをしてみる。
「ん……」少しづつ瞼をあける芽衣子
「眠り姫のようだな」
そう言った真島は安堵と自分の言葉の照れくささを隠すかのように
芽衣子を引き寄せてぎゅっと抱きしめる。
「今日はずっとこうしていようか」と真島が耳元で囁くと
芽衣子は昨夜の事を思いだし、顔を赤らめる
「真島さん、しっ仕事は?今何時ですか?」
「休暇を取った。あと二日は一日中一緒にいられる」
芽衣子の首筋にキスをする
「ひゃ、だめ、朝からだめです!」と真島の胸を押し離れようとする芽衣子
「随分回復したな。昨夜の運動は効果抜群だ」
芽衣子は恥ずかしさで背を向ける。
「さっ朝飯にしようか。」ベッドから降りる真島
「きゃっ。」芽衣子は布団にもぐる
「どうした。朝飯はパンでいいか?」と布団をめくると
「ひゃー。早く何か着て下さい。」とさらにもぐりこむ。
もっとからかってやりたくなるぐらい可愛い。
手早く身支度をすると、芽衣子の服を用意する。「とりあえず今日はこれな。着替え手伝うおうか。」
布団から顔をだした芽衣子は
「大丈夫です。なんとか自分でやってみます。」「そうか」真島はちょっと残念そうに洗面所へ行く。
芽衣子はやっとこ上半身を起こし座位になると、
まだぎこちない手でゆっくりゆっくり着替えを始める、
下着、セーター、スウェットパンツ
組み合わせはめちゃくちゃだが、真島なりに、
芽衣子の少ないアイテムから、なるべく着やすいものを
選んでくれんだなとわかる。
370ANKO:2011/01/29(土) 16:48:37 ID:G9ztPu05
ほどなくして真島がキッチンから出てきて覗く。
「お、ちゃんと着れたな。」そう言うと服の乱れを直し、
「飯できたぞ」とひょいと抱える。
「軽いな。沢山食えよ。」とソファーに降ろす。
テーブルの前にはトースト、形の崩れた目玉焼き、果物が用意されていた
「沢山食えと言いながらこんなもんだがな」と笑う。
芽衣子の瞳がジワジワと涙で滲んでくる
「おいおい、もっと料理を勉強するから、今はこれで我慢しろ」
「幸せすぎて…こわい。やってもらうばかりで申し訳なくて」
真島は芽衣子の頭をくしゃくしゃと撫で、
「だから、もうそんな事いうな。俺はちっとも苦じゃない。
そんなに気兼ねするんなら…
そうだな貸しにしておくか」
「?」
「俺が年をとったら、お前にたっぷり世話をしてもらうからな。
だから元気になって、俺より長生きするんだぞ」芽衣子は堪えきれなくなった涙がとめどなく溢れてくる。
「おい、この目玉焼き充分塩分は足りてるぞ。泣くな」
そう言って微笑みながら見つめるのであった。


以上です。ベタな流れですんません

次回は
「あんよは上手」
「トイレトレーニング」
それではまた来週バイナラ。
371名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 16:54:24 ID:Fpow1o9a
>>369

ANKOさん
死の淵からここまでになってくれた芽衣子、うれしいです!
恥かしがったり、真島とのほのぼのやりとりも生きててこそのもの(涙)
続き、待ってるから、、、
372名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 17:40:08 ID:CX2Bf6Eo
>>370
ANKOさんの予告に
たまごクラブひよこクラブ〜♪ってCMが頭をよぎりましたw
続き待ってます
373名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 18:38:49 ID:6gmHvoLj
真島さん、本編でも常に俺の芽衣子に何かあったら大変!!って感じで過保護でしたよね
病院!?どっか悪いのか!?とか
堂島死んでる→俺の!俺の芽衣子も危ないと猛ダッシュ→芽衣子普通に無事、とかwラブだなw
374名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 18:39:09 ID:XVFgIuvq
ANKOさん
芽衣子生きててよかったとつくづく思う
涙がでてきた・・
なにげないやり取りが物凄く貴重に感じる2人だ
次回予告になごんだww
続き待ってるから
375名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 20:26:50 ID:7U2HApNy
>>373のラスト1行にワロタ
376名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 20:28:56 ID:XVFgIuvq
>>373
頭に「俺の」ってついてるのが笑えるw
でも真島ちゃんそんな意識してそうだよね
377名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 00:33:23 ID:vVBaiwlJ
なんかもういつの間に芽衣子をそんなに好きになったんだ、真島w
本編でも愛と苦悩の葛藤で後半やつれちゃって大変なことになってたが
そんなに葛藤するほどいつ好きになったのか分からないのに
妙に説得力があるのがこのドラマの不思議なところだw
378名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 00:38:27 ID:kj9ElqTk
初投稿しますcrowと申します
緊張で気持ち悪くなってきましたがいっちゃいます!
おえ??
題名は「序盤のふたり」です
エロまったくありません!おバカな展開すんません!


3話の、アンを動物病院から引き取った帰り道です。


「じゃあ、そろそろ…仕事あるから」
「そうですね。私も病院行かないと」
「病院?どっか悪いのか」


真島の問いに、つい口にしてしまったことをハッと後悔する。
「いえ…あの、実は、下腹部に時々痛みがあるので…」
「そうなのか!大丈夫なのか?」
「はい、大したことはないんですけど…私、いま倒れるわけにいかないので…」
真島が怪訝そうに芽衣子を見る。
「あっほら、アンのこともあるし、担当してる子たちもたくさんいますし…ハハハ」
「そうか。俺も行くよ、病院」
「はいっ!?」
芽衣子は仰天して眼を見開いた。


「いえ、いいですよいいですよ!!」
「いいよ行くよ。どこの病院?」
「いえ、ほんとに一人で大丈夫です。だってあの……婦人科ですから……って真島さん!?」
真島を見ると、すでに歩き出している。
「ほら、早く」
「えええ??。。あ、ああ??。。」
芽衣子は困り果てた顔で、真島の後を追った。


病院を出ると、入り口でアンと真島が待っていた。
「アンをすいません」
芽衣子が頭を下げる。
「結果は?」
「あの、女性にはよくある、良性の腫瘍のようなもので…とりあえず経過観察でいいみたいです」
「そうか」
安堵の表情になる真島を、芽衣子は少しの間見つめた。
「あの、どうもありがとうございました。それじゃあ、また後で…」
「ああ」


去ってゆく真島の背中から目をそらすように、芽衣子も歩き出した。

379名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 00:41:19 ID:kj9ElqTk
その夜、真島と芽衣子はアンに必要なものを両手いっぱいに買い込んで真島の家へと着いた。

真島が作ってくれたカップラーメンをスープまで飲み干し、芽衣子は少しリラックスしている自分に気づく。
(いけない…私帰らなきゃ…)


後片付けをしようと空のカップに伸ばした手を、突然掴まれる。
「客だろ!」
真島の迫力に驚き、手を握られたまま動けなくなった。
気まずい空気が張り詰めた。あわてて手を引き抜く。


「あ、あの、アンも慣れたみたいだし、私そろそろ帰ります」
芽衣子は、逃げるようにそそくさとバッグを手に、アンに駆け寄った。
「じゃあねアン、また明日ね!」
「ワン!ワンワン!!ワンッ!!!」
芽衣子が背を向けると、アンが急に吠え出した。
「なに?どうしたのアン?もう寝る時間だよ」
「ワンワン!!ワオーーーン!!!ワオオオーーーーン!!!!」
黙るどころか、遠吠えを始めた。


「仕方ないな、今夜は居てやってくれ」
「はい……えええええっ!?」
芽衣子は大きな目をさらに見開いたまま、固まる。
「こんなんじゃこいつも眠れないから」
「あのそのその、あの、と、泊まるってことですか!?だだだだめですよ!!ねえ、アン!?」
アンは、ちぎれんばかりに短いしっぽを振った。


「ほら、これ使っていいから」
早くもその辺に脱ぎ散らかしてあった部屋着を渡される。
「ベッドで一緒に寝ていいよ。俺はこっちで寝るから」
そう言うと真島は傍らのソファに腰をおろした。
すでに、無理です帰りますとは言えないムードである。
「え、でも真島さん風邪引きますよ。私がソファで…」
「客だろ!」
「はいっ!」
「適当にバスルームとか使っていいから」
「ばっばすっ!?は、はい……それはもう、ありがとうございます……じゃあ、あの、お借りしまーす」
芽衣子はあきらめてバスルームへ向かった。

なんだかもう、訳がわからない。
真島の物事を進めるペースは速すぎて、断ろうとするのにいつの間にか流されている。
(なぜ、拒絶できないの芽衣子…あんた何やってるの?)
動揺のためかモタつく手で何とか真島の貸してくれた部屋着に着替える。
首を通すとわずかに真島のにおい。心臓がドクンと鼓動した気がした。

バスルームを出ると、真島はすでにソファに横になっていた。

「あ、あの、おやすみなさい…」
「おやすみ」
アンを胸に抱いて、真島に背を向けるように芽衣子は眠りについた。

380名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 00:43:33 ID:kj9ElqTk
真夜中、芽衣子のうめき声で真島は目を覚ました。
「う……ううう……」


苦しみ方が気になり、真島は起き上がると、音を立てないよう芽衣子の眠るベッドへ近づく。
覗きこむと、眉間にしわをよせ苦しそうな顔をしていた。
(腹が痛むのか…)
真島は少し迷ったのち、そっと布団をめくった。
アンがちらっとこちらを見たが、また目を閉じる。私は見てませんよ、とでも言っているようで
真島は苦笑した。少し迷いながら、芽衣子の下腹部あたりに手を触れる。
軽く押してみる。反応はない。
そのままゆっくり、芽衣子の腹をさすった。
「う……ん……」
芽衣子は相変わらず苦悶の表情を浮かべている。


真島は、その原因が腹痛ではないとわかった。
何が苦しい?何があったんだ?俺に、何ができる?
真島は苦しむ芽衣子の頭を、そっと撫でた。


犬達に全力で愛を注ぐ姿、あわててコーヒーカップを割ってしまった夜のこと、はにかんだ笑顔、
時折見せる思い詰めたような表情、捜査一課のパソコンで見たあの顔写真。不審な自殺。15年前の、あの事件。
それらが真島の脳裏をぐるぐると駆け巡っては消えていった。


翌朝。
芽衣子は、何となく息苦しい感じがして目を覚ました。
何かが、後ろから覆いかぶさっている。
「ん?……」
よく見ると、腕である。引き締まった男の腕。その先には、長い指……
「ちょっ!うわーーー!!」
芽衣子はあわてて飛び起きた。
すぐ隣で、添い寝するように寝ていた真島が、目を覚ます。
「おはよう」
「お、おはようございます。ってあの、真島さん何やってるんですかっ!?」

「ああ、すまん。アンと間違えた」
「アンと間違えたって…」
「なんか似てたから」
「ど、どどどこが似てるんですかっ!!」


その後、ふたり一緒にマンションから出てきたところを、左右の柱の陰から堂島と万里が見ていたことなど、
動揺したふたりは知る由もなかった。



おしまい。

381名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 00:54:08 ID:kj9ElqTk
>>378-380
crowさんは規制中なので、@wiki管理人が代理投稿しました
いつもの通り、規制中の職人様用のコメント欄をwikiに用意しています
感想等あれば、コメント欄にお願いします
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/163.html
382名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 01:19:21 ID:kj9ElqTk
>>368
はい 本スレに投下されている作品についての感想は、本スレにお願いしてます
規制中の職人様にだけは、感想のお返事等書きたいだろうと思うので
@wikiの方にコメント欄設けてます だから、wikiに感想を書いて頂いても構わないかな?
と思ってます レスしやすいですしね

規制中の方は、きっと悶々とされていると思うので、
少しでもその思いが解消できたらなーと思ってます

確かに今はここ賑わってますよね 廃れてしまうなんて考えてもみなかったっ
自分の脳はギルティでいっぱいみたいです(笑

>>369 ANKO様
今回はそのままのタイトルで、まとめに反映してます。
すみません 前回「リハビリエッチ」を題名に反映するのを躊躇してしまって(笑
一般のSSサイトと違って、パスが掛かってないので、荒らされたりするリスクを避けるために
他の職人様の時も、絡み等に修正してまとめている場合があります
ごめんなさいね
383名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 09:12:58 ID:aflKEIuz
>>382
OK、いつもお疲れ様
TOPに注釈があったんで、そうかと思ってた。
最初のSSが、本スレに感想をって書いてあったからそう思い込んだんだろうな
いつかは廃るよ、仕方ない。
ただ、異常なクオリティでここが突き進んでいるのは間違いない。
エロパロだとどうしてもパターンが決まっちゃって、それをやり尽くして廃れることが多いんだよ。
中盤からネタも被るし。
あれ以降、このスレは何か違うんだよな。
ギルティファンは職人がたくさん付いてて幸せだな
384名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 09:42:14 ID:lhGqfq3E
>>378
こういう話大好きです!
初投稿とは思えない!上出来ですよ
芽衣子に無意識に甘える真島さんが可愛いw
385ANKO:2011/01/30(日) 13:07:13 ID:Z/4SdWlz
crowさんGJです!
ドラマの隙間話って、面白いですね。それでいて芽衣子の切なさも感じられて
真島ちゃん、一人暮らしの男の部屋に女を自然に連れ込むテクも
なかなかのもんだけど、ベッドに潜り込むテクも素晴らしいw。
こんなに思わせぶりで、下心とは違う情なんですよね。罪な男だ。
良い男前提の行為だけど
ふと芽衣子がもじゃ毛と髭、生理的に無理。 というのだったらドラマになんないよなぁと

>管理人様、お手数おかけしました。ご配慮感謝します。
躊躇って頂いてよかったw
次回は悩ませないようあっちで載せても支障のないタイトルを考えますね
386名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 18:21:13 ID:q3gmd9rI
9話って堂島の華回で、真島と芽衣子の恋愛は
おざなりだったとここでも不評だったけど、
私は結構色々含みがあって良い回だったと思う。
部屋に連れて来て復讐打ち明けるところと、
ラストの服毒自殺伏線の鍵つきキーホルダーもね。

刑事を辞めさせないように真島の為に今までの事を自白する芽衣子。
「あなたは私のような人間を捕まえる為に必要な人なんです」
と元の道へと戻るよう促す。
そして真島を見据えながら、
「警察や法律なんか信用できない。…それは私が一番よく知ってる」
震える声で憎しみをこめたように言う芽衣子。
この一言って真島にとって結構キツかったんじゃないかな。
それ言われた後の真島の表情を見てそう思う。
その後涙をためながら「もう私の前に現れないで」だ。
真島の為に突き放す芽衣子ちゃん…

自分は芽衣子にとって憎しみの対象である組織の一員であり、
それでも刑事である自分に彼女が自白したのは
「刑事を辞めるな、私の為に道を外すな」
という思いがこめられており、
突き放す彼女の自分への深い愛にも真島は気付いていたと思う。

それで突き放された刑事の立場の自分はどうすべきか、
罪を犯し黒幕をおびき出し復讐を続ける芽衣子、
彼女への愛情、刑事としての倫理感、
…悩みに悩むんだよね。

んで、宇喜田により堂島あぼーん
→堂島のポッケ携帯から芽衣子の声
→次は芽衣子の命が危ない
→愛してる!受け止める
真島は刑事として芽衣子を守る立場を選んだ。
突き放すぐらいだから勿論芽衣子は嫌がるわけだが、
だから10話で無理矢理真島宅に監禁なんだよね〜。
9話以降はその
「私は死を覚悟で復讐続行する。愛するあなたは正しい道を歩んで」
「愛してる。君の全てを受け止める!失いたくない!だから復讐をやめろ」
そしてサロン前で逮捕してまで芽衣子を守る真島。
お互い相手を守りたいのに信用せず反発しあいすれ違う様が哀しかったわ。

JUJUの歌詞の
♪同じ色の夢みてたつもりで違う道に離れてく
同じ色ってのはお互い持っていた闇の部分。
違う道は、刑事と犯罪者、かな。
387名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 18:24:56 ID:q3gmd9rI
ぎゃ〜〜〜誤爆った!
貴重なレス容量無駄にしてすみません
388名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 18:40:52 ID:kj9ElqTk
代理投稿です

-----------------


いつも楽しませていただき皆さんありがとうございます。
初めてなのでなんとも恥ずかしい限りですが
(しかも長いのがたまらなく恥ずかしいのですが)
どうかよろしくお願いします。
つたない上に妄想捏造極まり無いのでお眼汚しすみません・・・!

お名前 kon

作品名 『生まれてきてよかった 』
389生まれてきてよかった1 :2011/01/30(日) 18:41:33 ID:kj9ElqTk

生まれてきて良かった
こんな気持ちで最後を迎えられるなんて
思ってもみなかった

芽衣子は、手の中の小さな「終わり」を握りしめる。

??????


「愛してるから」
真島の大きな手が彼女の頬を覆った。

「愛してる」


どうして。

どうして真島さんから離れなかったんだろう。
抱きしめられるのは何度目だ。その度に彼が近くなる。
でもどうして。だってこの部屋を見たでしょう。
なのに だって

目を見開いたままはらはらと涙を流す芽衣子を真島はじっと見つめる。
その涙を親指でぬぐうと、緊張の糸が切れたようにその体躯が力を無し、慌てて抱え込
んだ。

「・・・・・・・・ぅ・・・ぅぁ・・・ぁ・・」
しばらくの静寂の後、くぐもったように響くひきつった嗚咽。
声を上げることさえ罪だといわんばかりの泣き方に、真島は耐え切れず力を込める。
「芽衣子。もうどこへも行くな。」
彼女の髪に手を差し入れると、耳元に唇を寄せる。
「俺のそばに居るんだ。」
力が入らない体を引き上げられ、ふらりと顔を上げる。
真島の眼がきらりと光るのが見えた。その眼が近づいたかと思うとこつりと額をぶつけ
られ、吐息が苦しげにささやいてくる。
「そばに。居てくれ。」
目を閉じる。触れている部分が熱い。手も。腕も。額も。吐息がかかる唇も。

でも

芽衣子が不意にたじろぎ、僅かに距離をとった。背にひやりと壁が当たる。
真島はまっすぐに見つめたまま、腕の力を強くするだけだ。
そのまま近づいてくる暖かな気配。まるで伺うように鼻先がふれあい、遠のいては、再
び視線が絡んだ。
芽衣子はもう逃げなかった。拒むように掴んでいた真島の腕を、今度はゆっくりと握り
締める。
真島の顔がくしゃりと切なげにゆがみ、再び額を寄せてくる。薄い皮膚から感じる体温
。目を閉じたまま無言で感じあう。

やがて、互いの気持ちがぴたりと重なったかのように、自然と唇が重なった。

そっと触れて、離れて。真島の指が芽衣子の頬をたどり、もう一度。少しずつ想いを吐
き出すように。応えるように。
何度か互いの気持ちを確かめ合ううち、こめかみを愛撫する真島の手を芽衣子の指がそ
っとなぞった。それを合図に真島は深く奪う。芽衣子の指に己の指を絡ませ、空いた腕
で芽衣子の背を強く引き寄せる。
その想いの強さに、芽衣子の眼から再び涙が零れ落ちた。
390生まれてきてよかった2 :2011/01/30(日) 18:42:19 ID:kj9ElqTk

「ん・・・ん・・・・・・んぅ」
舌が優しく吸われ、愛撫される。こみあがる切ないような心地よさに吐息が自然と漏れ
る。角度を変えられ大きく喘ぐと、その吐息さえも奪うかのように更に深く舌が絡んで
くる。
陶然とした芽衣子が腕の中で小さく跳ねるのを感じ、真島は、ああ、と心が歓喜した。
もっと与えてやろうと想う。もっと。
愛してる  わかるか? ずっと伝えたかった

真島の指が芽衣子のマフラーを静かに解き、名残惜しむかのように唇が離れたかと思う
と、首筋へと愛撫が移動していく。指が鎖骨をたどり、暖かな舌がそれを追う。やがて
服がゆっくりと乱され、シャツの下から中へと手が差し込まれてくる。
思わずその腕を強くつかむと、顔を上げた真島が再び視線を絡めてきた。
見つめられたまま、その手が己の素肌を這う感触にふるりと震える。やがてそれは下着
を押し上げ、やわらかな胸へと。
「・・ぁ・・・・・」
ずくりと体の奥がうずく初めての感覚に、それでも芽衣子は真島から目をそらさなかっ
た。
覚えておかなきゃ
こんな私を愛してくれる この人を

真島さん


ふくらみを優しく這う指がゆっくりと頂点の周りをなでる。小さく喘ぎながらも視線を
絡めてくる芽衣子をじっと見つめ、真島はついにその頂きへと指を這わせた。
「はぁ・・っ・・!」
芽衣子が鋭く息を吐いたかと思うと、真島はその吐息を再び奪う。びくりと跳ねる細い
体を抱え、一気に衣服を引き抜いた。

外気に触れた小振りな乳房がふるえ、頂点がぷくりと上を向く。いとおしげに眼をやり
、強く吸い、もう片方をゆっくりともみしだいていく。
「ふぅ・・・ん・・・・・・・・・っは」
背をそらす芽衣子の腰に手をまわし互いの腰を密着させると、上向いた胸に愛撫を強め
ていく。
「や・・・はぁっ、あ、あ、んっ・・・」
大きく背をそらせたままひくんと波打つ芽衣子の体を強く抱きしめた。立ち上がらせる
と、抱きかかえるようにベッドへいざなう。

ゆっくりと横たわらせ、真島も上半身を露にする。
再び唇から首へ、胸へ。そして互いの衣服を全て取り払い、強く体を絡ませる。
「・・・あったかい・・・」
ぽつりとつぶやく芽衣子の頬に真島は優しく口づけた。
391生まれてきてよかった3 :2011/01/30(日) 18:43:04 ID:kj9ElqTk

そのまま全身を確かめるように手を這わせ、順番に唇を這わせていく。鎖骨、胸、脇腹
、腰のくびれ、へそのくぼみ、ひざ裏、足の指。
触れたところから真島の想いが侵食してくる。芽衣子は大きく反応し、その優しさに全
身で悶えた。
真島の手が足の付け根を這い、中心へと伸びる。濡れそぼった気配を感じ、芽衣子の両
足をゆっくりと上げた。僅かに強張る足をなだめながら既にシーツに滴り落ちた透明な
それを確認し、薄い毛をなで、陰核を露にするとそっと唇で触れていく。
「ぁ・はぁっ・・・・!」
芽衣子が大きく体をそらした。足を抱えなおし、舌を侵入させていく。複雑なひだを丹
念に舐め、溢れ出る蜜を吸い、別の生き物のように収縮するそこに深く口付け、中をゆ
っくりとかきまわす。
さっきまでとは比べ物にならないほどの快感から逃れるかのように芽衣子はシーツにす
がり、体をうねらせては艶やかな声をあげる。
「あ、あ、あ、ぁあ、んぅ」
溶けるような愛撫に頭の芯が痺れ、自分の意識とは関係なく体が震える。やがて陰核を
強く吸われ、ずくんと下半身が重みを増したかと思うとがくりと体が跳ね上がった。
「んぅーっ・・・ん、は、・・・・はぁん!」
ぞくぞくと這い上がるような感覚に全身が波打ち、抑えられない。
真島はその体を強く抱きしめ、震えがとまるのをじっと待った。

白くなった意識が戻り始める。瞼に感じる唇の感触に、芽衣子は静かに眼を開いた。
「芽衣子」
甘い声が体を震わせる。芽衣子はそっと両手を真島の頬にあてた。
足が開かれ、真島のそれが濡れた中心にくちゃりと添えられる。徐々に侵入するその形
が互いの息をあげ、見つめあう眼が切なげにゆれていく。
「あ、あ、」
初めてのはずの芽衣子の中が真島をやわらかく覆い、呼応するように震えを増していっ
た。
「は・・・あぁあん、は!・・ぁ」
「芽衣子・・・っ」
奥まで到達すると、戦慄く中とともに芽衣子の顔がゆがみ、真島の顔に添えられた手に
力がこもる。体のつながりというより互いの魂が溶け合うかのような感覚。今までにな
い深い快感に、きぃんと意識が遠のき、見つめあう互いの顔がかすんだ。
真島は震えながらも確認するかのように芽衣子に口づける。声が上がるのを確認し、意
を決したかのようにゆっくりと腰をつきあげた。
392生まれてきてよかった4 :2011/01/30(日) 18:43:54 ID:kj9ElqTk

「は・・ぁ、はぁ、んぅ・・・・はあぁ」
翻弄され、芽衣子が感じるままに声をあげる。時折舌を絡ませ、つながりを深くすると
、全身の震えが中から響いてくる。
重くなる下半身をこらえ、細い体を抱え上げて膝の上にまたがらせると、芽衣子が耐え
切れないような甘い声をあげ、びくんと体を震わせた。
両手の指をきつく絡ませて彼女の衝撃が納まるのを待つ。熱に浮かされたような芽衣子
が眼を開いた。ぐずぐずと溶け合う中心に酔いながらも無言で見つめあい、ゆっくりと
互いの体に唇を這わす。互いの体を確かめ合うようなひとつひとつの行為が熱を帯び、
徐々に激しく絡み合い、再び崩れ落ちるようにベッドへともつれこんだ。
もうどちらの熱かもわからない。とっくに意識が遠のいているように思う。与え合う快
感だけを頼りにただただ体を絡ませる。

体を震わせ、それでも必死で眼を合わせてくる芽衣子を、真島は愛しげに見つめかえす
。頬に手を添え、舌先だけを絡めるキスを繰り返し、ぐずりと奥をかき回すと、芽衣子
の中が急激に激しくおののいた。
「ま・・・しま・・・・さん」
行為の中で初めて耳にした自分の名に、真島が強く反応する。
永遠かと思われた時が終わりを告げていく。低くうめいて頬に添えた手に力を込めると
、芽衣子が眼を見開き、大きく口を戦慄かせた。
「は・・・あ、あ・・ぁああぁーー・・」
膣内が一瞬広がり、どっと熱いものが溢れたかと思うと、今度は急激に締めつけていく

「ぁ・・芽・・衣子っ」
びりびりと駆け抜ける鋭い感覚に耐え切れず、真島が大きく息を吐く。

や・・・真島さん! 離さないで

「はぁん!はっ・・・あぁっ」
奥に届いた泡沫が芽衣子を更に押し上げ、最後まで見つめ続けた真島の顔が白く塗りつ
ぶされていった。

393生まれてきてよかった5 :2011/01/30(日) 18:44:47 ID:kj9ElqTk

「・・・・・ん」
意識が飛んでいたのはほんの一瞬らしい。
芽衣子が眼をあけると、愛しい重みが体を覆っていた。
安心したかのように芽衣子が微笑むと、真島が額へと口づけてくる。
「真島さん」
かすれてほとんど声にならない。真島は優しく何度か唇を掠めると、切なげに額をこす
り合わせた。

「離さない・・・芽衣子」

声にならない嗚咽を吐き、芽衣子は涙をかみころす。

ありがとう。
ありがとう。真島さん。

*****

「真・・島・・・さん」
幾度と無く呼んだ名をそっとつぶやいた。
あのときの熱が苦しげに押し寄せてくる。

この名を口にできるのは、これが最後。
ありがとう。そしてごめんなさい。
あなたに会えて。愛されたこと。
魂がどこに飛ばされようと、絶対に忘れない。

「いくよ お姉ちゃん」
「終わり」を一気に喉へと流し込む。

自分は天国には行けないから、もう会えないかもしれない。
でも でもね。心配しないで。
私は幸せだったんだよ。

幸せだった。


394名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 18:51:25 ID:kj9ElqTk
>>388-393
規制中にも程があるくらいの規制をくらっているkon様から
新しい作品の代理投稿の連絡がありました

konさんは規制中なので、@wiki管理人が代理投稿しました
いつもの通り、規制中の職人様用のコメント欄をwikiに用意しています
感想等あれば、コメント欄にお願いします
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/166.html


規制中の職人様は、直接本スレに参加したり、お答えしたりできないので
とてもはがゆいと思います 
皆さんの感想は、職人様の次回作への励みになると思います

また、規制中で投稿できない方、遠慮なく管理人に連絡くださいね
395名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 19:12:41 ID:npnV6BSI
もじゃ毛とほくろのおかげもあるけど
佐藤は産まれてこの方なんでも中途半端だったキャラだから、イケメンに見えなくて成功かな
そういう自分が嫌いだと自戒を込めて言って新たに一歩踏み出す場面とか
最後演技をやりきってプールサイドに上がって来る場面とかはイケメン
内面で演じ分けてると今なら思う今なら
396395:2011/01/30(日) 19:14:16 ID:npnV6BSI
ぎゃ〜〜〜
ごばーくスミマセンスミマセンスミマセンスミマセンスミマセンスミマセン
397名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 20:07:32 ID:PZvBQPXt
マジで誤爆は勘弁してくれないか
非常に不愉快だ

>>393
感動しました
まさにあの愛の告白の後、想像した展開が
想像力掻き立てられる文章で表現されいてお見事です
398名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 20:09:22 ID:lhGqfq3E
スレがカオスw
Konさん乙です!やっぱまっしーは事後に愛が増して
芽衣子を芽衣子と呼ぶようになった気はしますよねぇ
それでなかったらまっしーが急に名前呼びになった基準は何w悩んでた時、紙に芽衣子芽衣子書いてたけどあの時に覚えたのかw
399名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 01:20:42 ID:a5w+NHlL
代理投稿です


--------------------

規制中のcrowです。
前回コメントをくださった方、本当にありがとうございました!
あなた様方にいただいた言葉だけで、3年は笑って暮らせます。
初エロに挑戦中なのですが、さっそく煮詰まって全然違うの書いてしまいました。
題名は、「6話にあった怖い話」です。
本当に、本当にすみません。

400名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 01:22:18 ID:a5w+NHlL


……今夜ここにいろ……


真島の言葉を、頭の中で何度も繰り返していた。
そんな薄着じゃダメだ、と真島が貸してくれたシャツを羽織り、芽衣子は眠る真島の顔を見た。
時々小さくうめきながら、荒い呼吸をしている。
私のために、こんなになって…


芽衣子は無意識に、真島の頬に手を触れようとして思い留まる。
こんな手で、触れちゃいけない…
でも、触れずにはいられなかった。
顔に触れることはどうしてもためらわれ、芽衣子は真島の髪にそっと手を置いた。
真島さん……
初めて、自分から彼に触れた。
そのまま、何度か彼の髪をなでる。
しかし起こしてしまってはいけないと、そろそろ手をのけようとした時、芽衣子は違和感を感じた。
手が、動かない。


「えっ!?」
見ると、袖口のボタンに真島の髪がからまっていた。
芽衣子はもう片方の手で、からまる真島の髪をほどこうとした。
すると、もう片方のボタンにもからまってしまった。
「そ、そんな!?どうして!?」


芽衣子はあわてた。両手を奪われてしまったのだ。
な、なぜ……なぜ、真島さんの髪はこんなにからまるの!?
しかも両手を塞がれてしまっては、複雑にからまった髪をほどくことなど到底無理だ。
芽衣子の背中に、冷や汗が伝う。
その時、真島の携帯が鳴った。
や、やめて!真島さんが起きてしまう!
しかし今の芽衣子には、携帯をとめることはできなかった。

401名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 01:23:36 ID:a5w+NHlL

このままでは、この状態で朝になってしまう。
こんなふうに…こんなふうに…真島さんと結ばれる権利なんて、私にはない!!

芽衣子は懸命に考えたが、もう方法はひとつしかないことはわかっていた。
真島さん……ごめんなさい!どうか、起きないで!

ベリベリベリッ

芽衣子は一気に両手を引っ張った。
その衝撃から、かなりの髪が無理に引き抜かれたことがわかった。
しかし真島は一瞬眉間にしわを寄せたものの、目を覚ます様子はなかった。
眠りは深いようだ。
芽衣子は全身から力が抜け、溝口に襲われた恐怖もいつの間にか薄れていた。

翌朝……

真島はゆっくりと目をあけた。
痛む体をおして、テーブルの上にあった置手紙を手に取る。
『痛み止めです。起きたら飲んでください。』
「あいつ…」

しかし痛み止めの本当の意味を、真島は知る由もなかった。




おしまい。




本っ当に申し訳ございません!

402名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 04:06:17 ID:+qUkWe6L
>>400
www
その後万里が来て、ソファに座る拓朗の頭にハゲがあることを発見
万里 「どうしたの?」
真島 「宇宙人に襲われた」
万里 (宇宙人はどんな理由があって拓朗にハゲを!?)
403名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 08:38:26 ID:xheqEomT
>>400
およそ3秒の空白状態のあと、笑いました
いや〜ここはほんとに凄い
こんな新手のコミカルな作品まで登場するとは!
crowさん、初エロ楽しみにしてますね
404名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 09:50:44 ID:O7awZRoX
本当に無国籍料理、ちゃんぽん、ごった煮って感じで素晴らしいスレだわ
切り口様々でもセリフは全作品ツボツボ
皆さんありがとうございます
405名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 10:07:05 ID:6VIyQHwC
本当だね
どの料理もそれぞれ飽きなくて
すっかりここの常連になっちゃったわ
無料で観覧するのが申し訳ないくらいクオリティ高い
406名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 10:13:29 ID:Al8cYlJS
>>400
 爆笑でした!こういう切り口の話もいいですね
そして、>>402のコメントも受けました!!
ハゲと、髪の毛がごっそり引っかかったワイシャツをみて真島はどんなリアクション
をするのかな
407名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 12:35:38 ID:4K2j2kRF
crowさんwww
こんなパロ大好きです

マンションを出た芽衣子が万里と鉢合わせになった時の
「どうすることもできなくて…どうしたらいいですか…」
と思い詰めた表情でそそくさ退散したのはそういう訳だったんですね
408ぎるちぃ:2011/01/31(月) 18:27:40 ID:Ev61AgRU
まとめの方、読者の方、職人の方、いつも本当にありがとうございます
おかげ様で、楽しく長編連載書かせていただいております
土日はなかなかうpできないことがあってすみません

今回も流血が続くので、苦手な方はスルー下さい
では、>>360の続きをどうぞ
409ぎるちぃ:2011/01/31(月) 18:29:44 ID:Ev61AgRU

(真島視点)

ペットサロンへ芽衣子を迎えに来た。
出張トリミングに出ているとかで、いつものように待合室のソファで待たせてもらう。

「ただいまー。」
「あ!芽衣子ちゃん帰ってきたみたい。」
琴美がコーヒーを出しながら俺に微笑みかけて玄関を見やる。
「きゃあぁぁぁー!」
悲鳴に立ち上がって振り返ると、そこには彩乃に支えられながら
よろよろと店内に入って来た芽衣子。
その衣服は…真っ赤に染まっていて…。

「芽衣子!?」
「ちょっと…、転んじゃったん…です。」
彼女は真っ青な顔で荒い呼吸をしながらも、笑顔を向ける。
彩乃から芽衣子を抱え取り、壁を背にしてその場に座らせ、
俺は彼女の脚をまたいで膝立ちになる。
「傷見せるんだ!」
襟元からざっくりと裂けた上着を脱がせると、その下のシャツは更に血で染まっている。
「服、破くぞ、勘弁しろよ。」
出血の量から急を要すると判断し、彼女のシャツを引き裂いた。
「…っ!」

俺は息を飲んだ。
右の鎖骨から二の腕にかけて走る痛々しいほどの傷口。
見る限りそれはかなり深く、まだ出血し続けている。
「オーナー、清潔なタオルを!」
「は、はい!」
「取りあえず止血して、すぐに病院に行った方がいい。」
「大丈夫です…大したことな…。」
「駄目だ!」
ハンカチを肩口に巻きつけ、
「ちょっと我慢しろ。」
ギリリと縛り上げる。
「あぅっ!」
彼女は痛みに声を上げる。
「店の車を出してもらえますか。救急車呼んでるよりその方が早い。」
「あ、私が運転します!」
彩乃が車のキーを握り締めて外へ走る。
「立てるか?」
「は…い。」
彼女は一度立ち上がるが、ふっと意識を失って足元から崩れ落ちる。
「芽衣子!」
俺は彼女を抱き上げて車へ運ぶ。
彩乃が運転する車の後部座席、俺は彼女の傷口を圧迫するようにタオルで押さえながら、
ぐるぐると渦巻いてまとまらない考えを持て余していた。
410ぎるちぃ:2011/01/31(月) 18:32:06 ID:Ev61AgRU

手当てを受け、病室で眠る芽衣子。
出血が多く貧血状態だが、大事には至らず傷が塞がれば問題ないという。
俺は大きく息を吐く。

転んだ…だと?
そんな程度の怪我じゃない。
いったい何があったんだ?
誰にやられた?
その時、病室にコンコンとノックの音が響く。
「はい。」
少し扉を開けて彩乃が顔だけを覗かせる。
「真島さん、ちょっと…いいですか?」
深刻な表情の彩乃に促されて廊下に出る。

「私が芽衣子さんを見つけた時、側にナイフが落ちてて、
 山田さんが逃げて行くのが見えたんです。」
山田さん?…あの客…が?
「芽衣子さん、真島さんには言わないでって、
 自分で怪我したことにしてくれって…。
 でも私は、真島さんには言っておいた方がいいと思ったので…。」
俺が交際を断った腹いせに芽衣子を襲ったというのか?

「真島さん!」
その時、向こうから琴美がやってくる。
その後ろを泣きじゃくりながらついてくるのは、
あの山田という女だった。
「あの、山田さんがさっきお店に来て、芽衣子ちゃんに怪我をさせた犯人を
 知っているって言うの。私が聞いても何も話してくれなくて、
 どうしても真島さんにお話したいって。」
俺と彩乃は顔を見合わせる。
と突然、女はその場に泣き崩れた。
「ごめんなさい!私…なんです。芽衣子さんに怪我をさせたのは!」
「や…山田さん!?」
琴美は信じられないといった様子で女を見る。
「私、婚約者に、他に好きな人ができたから別れようって言われて、
 どんなに戻りたいって言っても、その人以外見えないからって…。
 そこからやっと立ち直れた時真島さんに会って、好きになっちゃって、
 でも真島さんは、あの婚約者と同じ言葉で私を拒絶した。」
「それで真島さんの恋人の芽衣子さんを!?」
彩乃が責めるように言うと、女は首を横に振った。

「いいえ、私がナイフで刺そうとしたのは…真島さんなんです…。」
411ぎるちぃ:2011/01/31(月) 18:36:46 ID:Ev61AgRU

俺達は驚きを隠せなかった…。
「直前で芽衣子さんが止めに入って…それで…。
 でも、芽衣子さんは…、自分は大丈夫だから早く行けって。
 もう二度とこんなことしないでって…私を…逃がした…。」

……。
俺は拳を握り締めて、静かに口を開いた。
「芽衣子が…そう言って君を逃がしたのなら、もう何も言わない。
 だが、もし今後芽衣子を傷つけるようなことがあれば…、
 俺はあんたを許さない。」
「芽衣子さんも…同じこと言ってた…。」
女はぼろぼろと涙を零しながら苦笑して言った。
「今度真島さんを傷つけようとしたら、私が許さないって…。」

女は母親が迎えに来て、深々と頭を下げて帰って行った。
琴美と彩乃は、芽衣子が目覚めた時に俺がいた方がいいだろうと、
芽衣子の着替えを取りに行ってくれた。

静かに寝息を立てる彼女の側に座り、手を握る。
「芽衣子…。」
他人の罪を…自分の身に傷を刻んで受け止めたのは、
自らが犯した罪への償いなのか?
そればかりか、体を張って、俺の身代わりに…。
「ばかやろう…。」
くしゃりと彼女の髪を撫でる。
溝口に体ごとぶつかっていった彼女を思い出した。
どんなにやめろと言っても、おそらくまた俺の前に立ちはだかって
守ろうとするのだろう。全ての危険からも、苦しみからも、悲しみからも、
この俺を。
俺よりもずっと小さなこの体で。

彼女の手を握り締めて額に当て、目を閉じる。
俺が守る。
俺を必死に守ろうとしてくれる君を。

「ま…しま…さん?」
その声に顔を上げると、彼女の大きな瞳に見つめられる。
「目が覚めたか。」
起き上がろうとするのを制して
「大事は無いが傷が深い。まだじっとしてろ。」
そしてまた君は言うんだ。
『私は大丈夫』と。

「しかし、えらく派手に転んだんだな。お転婆もほどほどにしてくれないと、
 俺の寿命が縮む。」
「あ…はい、すみません。」
「俺の最愛の人は、どうも勇敢すぎて困ったものだ。」
俺は彼女の唇に口付けを落とした。
412ぎるちぃ:2011/01/31(月) 18:41:27 ID:Ev61AgRU
本日は以上になります
駄文長文失礼致しました

芽衣子利き腕ケガしちゃったし、
真島さん、いろいろいろいろ手伝ってあげてね
続きまーす
413名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 22:24:19 ID:mZDOeWjK
ぎるちぃさん、芽衣子が無事でよかったです
真島ちゃん、なにをいろいろいろいろ手伝ってあげるのか、
楽しみにしてまーすw
414名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 22:31:39 ID:/jHsI2Oa
ぎるちぃさん
利き腕ケガとか、もう、ギルティ〜w
また楽しみにしています
415名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 22:32:46 ID:4Wc4uFEK
ぎるちぃさんの連載おもしろすぎる!
毎回楽しみにしてます
しかし回をおうごとに二人の絆が深まってますな〜

ふと一つ萌えが浮かんだんですが、
二話か三話で芽衣子のパソ開いたらパスワード画面になってて、
芽衣子が来て慌てて真島が閉じるんだけど、
そのパスワード実はmashimaだったら…とか考えてしまって萌える
何の気なしに自分の名前入力したらログイン出来てしまいビビる真島ちゃんw
416名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 22:37:52 ID:oIh4/GQy
規制解除きてた〜

>>415
それイイ!
すごい萌え展開ですね〜!
ぎるちぃさん、いつもありがとうございます。
芽衣子と真島がお互いを思っているところに
きゅんとしました!
417名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 22:41:19 ID:6VIyQHwC
ぎるちぃさん
こういうハードな展開もすき
芽衣子も真島も相手のために体投げ出す事に躊躇無しで愛の深さに感動するなぁ
自由に動けない小ウサギ芽衣子ちゃんは狼に食べられちゃうのな?w
たのしみぃー
418名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 22:49:55 ID:St5dXZ8t
ぎるちぃさん最高です!!
芽衣子可愛すぎて私が奪っちゃいたいわw真島に殺されてもかまわないw

今思ったんだが、芽衣子は投獄されるまで誰かと付きあったことあるのかな?18歳で捕まったんだっけ?誰か一人でもいそうなもんだけど・・あのルックスなら。
真島ちゃんがヤキモチ焼いて暴走しちゃうなw
419名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 23:06:42 ID:6VIyQHwC
>>418
付き合った事はなくても恋はしたことあるかも?
芽衣子初恋の人に再会して真島はやきもきするとか面白そう
420名無しさん@ピンキー:2011/02/01(火) 11:25:39 ID:lthH91ei
万里 「芽衣子さん・・・ここで私の前でオシッコなさい」
421ぎるちぃ:2011/02/01(火) 23:59:59 ID:Lc8DapWD
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

それでは、>>411の続きを投下します
422ぎるちぃ:2011/02/02(水) 00:01:43 ID:Hnsq8668

(芽衣子視点)

真島さんは一晩中病院で付き添ってくれた。
翌朝もう一度傷の具合を診てもらい、あとは数日ごとの通院で構わないと言われる。
傷が塞がるまでは極力動かさないようにと、大きな包帯で首から右腕を吊られた。
うーん…しばらく不便だなあ、右手だし。

「何か不自由あったら言ってくれ。遠慮なんかするなよ?」
「はい、ありがとうございます。」
琴美さんと彩乃ちゃんが昨日取りに行ってくれたという着替えを渡され、
「廊下にいるから、済んだら声かけて。」
と、真島さんは病室を出る。

着替えくらいなら、なんとか自分でできそう。
私は腕を吊ってある包帯を一旦外して、病院の寝間着を脱ぐ。
自分の裸の胸に一瞬驚いたけど、そっか、たぶんナイフで切られた時に、
肩のストラップも切れてただろうし。
そう思って持ってきてくれた着替えの中を探ると、ちゃんと下着も入っていた。
ホッとして下着を着けようとした時、動きが止まる。
…背中のホックが…留められない…。
ど、どうしよう?
なんとか留めようと試みるけれど、片手ではとても無理だし、
怪我した右手は背中に回せない。
こんなこと、真島さんにお願いするのは…恥ずかしすぎる。
悩んだ挙句、ホックを留めないまま服を着た。
胸がブカブカするけど、しょうがない。
病室の扉をあけて、真島さんに声をかける。
「真島さん、お待たせしました。」
423ぎるちぃ:2011/02/02(水) 00:02:55 ID:Hnsq8668

昨日着ていた洋服が、ビニールに入れられて棚に置いてある。
もう着られないけど、持って帰った方がいいのかと思い手に取った。
改めて見て驚く。こんなに出血したんだ…。
確かにまだフラフラする。
少しよろけた所を、真島さんが私の脇を支えてくれる。
「無理するな、大丈夫か?」
「はい、すみません。」
「ん?」
…?
真島さんが怪訝そうに私の脇の下辺りをまさぐる。
「真島さん!?く、くすぐったい。」
「後ろ向け。」
「へっ!?」
くるりと体の向きを変えられ、背中からシャツの中に真島さんの手が
入ってくる。
「ひゃっ!」
慣れた締め付けを胸に感じた。
「遠慮なんかするなと言っただろう。」
シャツの中で真島さんが器用に下着のホックを留める。
「だって…恥ずかしくて…。」
「今更だな。もう何度も見てるのに。」
「それでも恥ずかしいんです!」
「何度見ても見飽きないから困ってる。」
真島さんはシャツの中に手を入れたまま、背中に指を這わせ、
肩越しに唇を寄せてくる。
更に首筋を這う唇と口髭にびくんっと体が跳ねる。
「ま、真島さん…!」
「続き、帰ってからな。」

真島さんは私を家まで送り届けて、一度警視庁に顔を出すと言って出かけて行った。
ひどい貧血なんだから寝ていろと念を押して。
アンは昨夜一晩だけ琴美さんが預かってくれたので、帰りに真島さんが
迎えに行ってくれる。
私はモンアンジュに電話をし、怪我の具合と、昨夜のお礼を伝えた。
「芽衣子ちゃん、治るまでちゃんと休んで、また元気な顔、見せてちょうだいね。」
「琴美さん…ありがとうございます。」

真島さんの言いつけどおり、少し眠ることにしてベッドに入った。
424ぎるちぃ:2011/02/02(水) 00:04:02 ID:Hnsq8668

バタン!
玄関の扉の音で目が覚める。
どのくらい眠っていたんだろうと頭を起こすと、
窓の外はもうすっかり日が暮れていた。
「すまない、起こしたか?」
「真島さん、お帰りなさい。」
真島さんがただいまと言いながらベッドに近づき、私の頬に手を添える。
「少し顔色が戻ったな。」
そう言って、連れて帰ってきたアンをバッグからサークルに移す。
「腹減っただろう。鶴見の所でオムライス作ってもらってきたからメシにしよう。」

テーブルの側に座り、まだ湯気を上げているオムライスを見て舌鼓を打つ。
「わぁー、おいしそう!いただきます。」
私はスプーンを持とうとしてまた、ああそうか、と思い直す。
でもオムライスなら左手でなんとか…。
その時、私の口元にスプーンに乗ったオムライスが差し出される。
「ん。」
私は真島さんの顔を見る。
「左じゃ食べにくいだろう。ほら、口開けろ。」
「だ、大丈夫です!自分で食べます!」
「いいから。ほら。」
私は、しばしためらいながら真島さんを見つめていたけれど、
思い切ってぱくっとスプーンに食いついた。
「ん!おいし!」
真島さんはふっと笑って、またオムライスをすくいながら、
「俺には遠慮せずに甘えろ。その方が俺も嬉しい。」
そう言って私の口に運んでくれる。
私はうなずいて口を開けた。

真島さんは一皿を私に全部食べさせてくれてから、自分も食べ始めた。

食べ終わった真島さんに私はコーヒーを注いでから、
お風呂に入ることにした。
シャワー使えば片手で髪も洗えるし、うん、大丈夫そう。
いたずらっぽく笑いながら「手伝おうか?」と聞いてくる真島さんに
丁重にお断りし、バスルームに入った。
425ぎるちぃ:2011/02/02(水) 00:05:16 ID:Lc8DapWD

なんとか左手だけで身体を洗って脱衣所に上がる。
下着を着けようとして、背中のホックのことを思い出し、また恥ずかしくなる。
寝る時は着けないでいいかと思い、素肌にパジャマを着て、
ボタンを片手で留めていく。
洗面台の前で、今度はドライヤーを手にして固まってしまった。
髪を乾かすのに片手はちょっと厳しい。
これは…真島さんにお願いしようかな。
『俺には遠慮せずに甘えろ。その方が俺も嬉しい。』
さっきの真島さんの言葉を思い出して、
私は濡れた髪のままドライヤーを持ってバスルームを出た。

「真島さん、髪を乾かしてもらってもいいですか?」
「ああ、こっち来い。」
私はコンセントを挿してドライヤーを手渡し、真島さんの前に座る。
ブォーと大きな音と共に、温かい風を頭に感じる。
真島さんは私の髪を手で跳ね上げながら、ちゃんと全体が乾くように
ドライヤーをあててくれる。
真島さんの指が心地いい。
「貸してみろ、ついでだ。」
ひととおり乾かしてくれた後、私が手に持っていたヘアブラシを取ると、
髪をすいてくれる。
気持ちいい。ずっとやっててほしい。
「綺麗な髪だな。」
「あ…ありがとうございます。」
真島さんに褒められて、なんだか照れくさいけど嬉しくて笑みが零れる。

「俺も風呂入ってくるから。」
真島さんがドライヤーのコードをくるくると巻き取りながら言う。
「はい、髪、ありがとうございました。」
微笑んでうなずくと、バスルームへ入っていった。
426ぎるちぃ:2011/02/02(水) 00:06:04 ID:Lc8DapWD

そうだ、傷のガーゼを取り替えなくちゃ。
思い出して、新しいガーゼと包帯を手にベッドへ座ってから、また私は固まった。
胸から腕にかけてぐるぐると巻かれた包帯をパジャマの襟元から覗き込む。
これは…片手じゃ巻けない…。
恥ずかしいけど…真島さんに…。
そうこうするうちに真島さんがバスルームから出てきた。
「真島さん、あのー…、重ね重ねすみません、ガーゼと包帯替えてもらっても…。」
真島さんがふっと噴き出す。
「何だその恐縮っぷりは。甘えていいと言っただろう。」
「は…い。」
私は隣に座った真島さんにガーゼと包帯を渡す。
パジャマのボタンを外しかけて、そういえば下着を着けていないことを思い出す。
一度真島さんに背を向け、途中までボタンを外したところで
腕だけをパジャマから抜き取り、胸を隠した状態で真島さんに向き直る。
「お…お願い…します。」
恥ずかしくて顔を上げられない。
真島さんは手際よくスルスルと包帯を取っていく。
ガーゼを外した瞬間、心なしか真島さんが眉根を寄せる。
なんだか傷を見ると痛くなるような気がして私も顔を逸らす。
新しいガーゼをあてて、また元のように包帯を巻いていき、
巻き終わった途端、真島さんが私の頭を自分の胸に抱き寄せる。
「真島さん?」
「昨日はずいぶん肝を冷やした。
 君がここにいるのを確かめたい。」
真島さんは私の頭を離すと、唇に深く口付けてきた。
427ぎるちぃ:2011/02/02(水) 00:07:08 ID:Hnsq8668
本日は以上になります
駄文長文失礼致しました

次回はご提案いただいたシチュをちょっと盛りこもうと思っております
428名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 00:11:40 ID:HEtrBhEE
わお
寝る前にスレのぞいたらほやほやの連載がw
ぎるちぃさん、いつもありがとうございます
そういえば病院って透明ビニールに洋服類入れますよね〜
すごくリアルです
オムライスもおいしそう
429名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 02:09:39 ID:R+8z028S
ぎるちぃさん ありがとー お疲れさまです
最近みんなの書き込みが少ないので寂しいです
みんな熱はさめちゃったのかな??
430名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 06:34:21 ID:ypr9SJSy
ぎるちぃさん ありがとうー、楽しみました
連載は素敵
みんな合間に投下し辛いのかな?
toro様の新作っていつも水曜日更新だよね
今日、Wikiを見回る気でいる…
431名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 08:29:25 ID:a55T9yrd
ぎるちぃさん続き待ってました
ブラホック留め、オムライス食べさせ、髪乾かし、包帯代え
どれもこれも萌えでした
至れり尽くせりですね
続きエロ楽しみに待ってマース

>>429
今までの職人さんは同人誌の制作に忙しいのかなぁ?
でも新たに職人さんが次々に誕生して皆の熱は冷めてないと思う
432名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 10:03:12 ID:nqCQeZv7
ぎるちぃさん、ありがとう!
「重ね重ねすみません」てのが芽衣子らしくていいですね
真島さんは武骨なのに人をケアするのが妙に似合う
いたれりつくせりでも今どきのアッシー君にならないところがツボ
しれっとして「(ホックを)はずすのは慣れてるが留め方はわからん」
とか言いそうなのに(違うか)、ちゃんとやってあげるのが偉い
433名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 14:18:41 ID:coNZ+ggp
ぎるちぃさん

毎回楽しませてもらってます
>「手伝おうか?」と聞いてくる真島さんに丁重にお断りし とかw
>「何だその恐縮っぷりは」の言葉、笑いましたw
それにしても、芽衣子は寝る時もブラする派なのね〜
これもあの長い生活の名残なんだろうかと思ったり・・
434ぎるちぃ:2011/02/02(水) 19:36:18 ID:Hnsq8668
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

では、>>426の続きを投下します
435ぎるちぃ:2011/02/02(水) 19:37:54 ID:Hnsq8668

(真島視点)

唇を貪りながら彼女をそっと押し倒す。
二つ三つ留まっているパジャマのボタンを外し、
下半身に纏うものも全て脱がせる。
唇を離してその体に目をやると、思わず見とれてしまう。

俺を命がけで守った…この体。
君が愛しすぎて、どうにかなってしまいそうだ。

なめらかで綺麗な肌をしているのに、
大きな傷を残してしまったと、
彼女の体に巻かれた包帯の上から口付ける。

柔らかな乳房を手で包みゆるく力を加えると、この手の中で形を変える。
乳房の頂に唇で触れ、舌で舐め、転がし、弄ぶ。
「あっ…んっ、んっ、う…んっ…」
脳裏に浮かぶ昨夜の血まみれの彼女の姿を、甘い喘ぎが打ち消してくれる。
手で、唇で、重ねた肌で、彼女の体をなぞる。
その存在が幻ではない事を確かめるように。

秘裂に指を這わせ、敏感な突起を擦ると、
彼女の体は応えるように蜜が溢れ、肢体が跳ね、
更に甘い声を漏らす。

そして己は秘裂に呑まれていく。
彼女の内部は「私はここにいる」と誘い込み、
俺を刺激して確かな存在を示す。

やがて迫り来る波が体の芯を震わせ、互いを頂点へ導いた。

早いリズムで上下する彼女の胸、
包帯の上からそっと触れて尋ねる。
「痛まないか?」
「大丈夫です。」
「すまない。」
「どうして謝るんですか?」
彼女は微笑む。

体を横たえて彼女を抱き締める。
無理をさせたくはなかったが、
確かめずにはいられなかった。

俺の腕の中に、確かに彼女がいることを。
436ぎるちぃ:2011/02/02(水) 19:39:18 ID:Hnsq8668

(芽衣子視点)

怪我をした日から数日後、仕事から帰宅した真島さんが話し始めた。
「今日、三輪さんの奥さんから電話があった。」
「三輪さんの…奥様から?」
「ああ、実家のある田舎に戻って、弟さんご夫婦と暮らすことにしたらしい。」
「そうなんですか…。」

私は、あの倉庫内での三輪さんの最期を思い出していた。
三輪さんは私の罪を全て被ろうとし、
宇喜田を追い詰めながら、宇喜田と共謀する溝口の凶刃に倒れた。
『あなたの人生を生きて下さい』と私宛に記して…。
胸の中を掴まれるような思いがする。

「芽衣子?」
「あ、ごめんなさい。何でもないんです。」
「それで、君さえ良ければ、アンを引き取ろうかと思ってる。」
「アンを?」
「弟さんの奥さんが犬嫌いだから、アンを連れて行けないらしい。
 アンは三輪さんも可愛がってたから、本当は手放したくないようだが、
 俺と君になら安心して託せるって言ってる。」
「三輪さんの奥様が…。」
アンに近づいてくしゅくしゅと撫でる。
「アン…、ここでずっと暮らす?真島さんと、私と一緒に…。」
アンはちぎれそうなほど尻尾を振ってサークルに前足をかけ、ワンワンと鳴いた。
「決まりだな。」
と真島さんが微笑んでうなずいた。
437ぎるちぃ:2011/02/02(水) 19:42:19 ID:Hnsq8668

(真島視点)

「それで、三輪さんの奥さんに、アンの写真を渡してやりたいんだが…。」
そう言って振り向くと、彼女は着替えを持ってバスルームへ向かうところだった。
「それなら、私のパソコンに…。」
「ああ、パソコンいじって差し支えないなら俺がプリントしとくけど。」
「じゃあ、お願いします。デスクトップに『アン』っていうフォルダがあるので。
 アンの写真たくさんあるから、真島さんが選んであげて下さい。」
微笑んでバスルームへ入っていく。

パソコンの電源を入れてしばらくすると、パスワード画面が現れ、
俺は無意識に「mashima」と入力し、Enterキーを押してから、はっと気付く。
自分のプライベートのパソコン、特に誰に見られて困るデータは入れていないので、
簡単なパスワードにしていた。
ついいつもの癖で、手が勝手に打っていた。
やっぱり後で芽衣子に頼むかと、その場を離れようとして画面に見入る。

ログイン…している?

……。
全く…。
どうして君は…。
彼女の可愛い一挙一動が、いつも俺の心を揺さぶって止まない。
俺は笑みが零れるのを隠せなかった。
438ぎるちぃ:2011/02/02(水) 19:45:02 ID:Hnsq8668

(芽衣子視点)

数日後、田舎へ帰るという三輪さんの奥さんを見送るため、
バッグに入れたアンを連れて、真島さんと一緒に駅へ向かう。
「こんなに早く行ってしまわれるなんて…。」
「急だったが、アンの引き取り手が見つかり次第引っ越すつもりだったらしい。」
…。
ここは…、ご主人との思い出が多すぎるんだ。

新幹線のホームで人波に目を凝らす。
「真島君!野上さん!」
声のする方を見ると、三輪さんの奥さんが笑顔で手を振っていた。
「まぁー、しばらくぶりね。あら!野上さんその手どうしたの!?」
「あのー…、ちょっと不注意で。」
「んまー、気をつけないと駄目よ。」
元気そうな様子に、少しほっとする。
「アンも相変わらずきれいにしてもらって、ずっと面倒見てくれてありがとう。」
バッグに入れて連れて来たアンを撫でながら目を細め、
真島さんに、捜査一課の何々さんは元気かとか、
私には、琴美さんや彩乃ちゃんによろしく伝えてくれとか、
ひとしきり言葉を交わす。

ふと話が途切れた時、三輪さんの奥さんはじっと私を見ていて…。
やがて唇を震わせ始める。
「三輪さん?」
首を傾げてうかがう私を、そっと胸に抱き、
嗚咽を漏らす。

「三輪が…主人が…本当にごめんなさい…。」

私は、はっとする。
三輪さんの奥さんは…知っている…?
私の冤罪も、自分の夫の罪も。
「どうか…幸せに、なってちょうだい…。それが主人の、望みなの。」

「……三輪さん…。」
私は三輪さんの奥さんに、しがみついて…泣いた。
439ぎるちぃ:2011/02/02(水) 19:47:35 ID:Hnsq8668

「これね、アンが気に入ってたおもちゃが入ってるの。」
そう言って紙袋を渡され、私もアンの写真が入った封筒を渡した。

発車のベルが鳴る。
真島さんと私の手を一緒に握りしめ、
「アンをよろしくね。二人とも、元気で…幸せにね。」
そう言って三輪さんの奥さんは列車に乗り込んだ。
扉が閉まり、やがて動き出す。
私たちは、走り去っていく列車を見つめた。
小さくなって、見えなくなるまで…。

部屋に帰ってきて、三輪さんの奥さんに渡された紙袋を開ける。
アンが気に入っていたというおもちゃと共に入っていたのは、
あの通帳だった。


(真島視点)

「真島さん、これ…。」
三輪さんが亡くなってから、彼女に頼まれて奥さんに返した通帳。
捜査一課の三輪さんのデスクに残されていたことにして返したはず。
だが奥さんは、過去の夫の罪を知っていた。
「受け取るんだ。」
「真島さん…。」
「二人とも、決して金が償いになると思ったわけじゃない。
 三輪さんは俺に君を託した。奥さんは君に幸せになれと言った。
 この通帳は…三輪夫婦の願いだ。」
私は通帳を胸に抱く。
「だから、受け取って欲しい。」
真島さんは私を抱き寄せた。
「俺は、俺の側で君を幸せにしたい…。」
440ぎるちぃ:2011/02/02(水) 19:57:30 ID:Hnsq8668
本日は以上になります
駄文長文失礼致しました

>>415さんのシチュを盛り込ませていただきました
過去ログも含めて、みなさんがせっかくご提案くださったシチュを
なるべくたくさん文章にしたいと思っています
ただ、長編連載化しているためストーリー展開や、私の腕の問題で
100%ご期待に添うのは難しいですが、
みなさんの素敵なアイデアを盛ったSSにできればと考えています
今は芽衣子の初恋の人登場を目論んでいますのでしばしお待ちください
もちろん続きまーすw
441名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 20:10:13 ID:coNZ+ggp
ぎるちぃさん

パロと言うよりも本編にしっかり絡んでいたので、思い出して泣けてしまいました…
芽衣子も真島もいろいろと傷ついているけど、このドラマにハマッてしまった自分も
そうなのかなと、改めて気付かされた三輪さんストーリーです
442名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 20:16:55 ID:a55T9yrd
ぎるちぃさん
思わず目頭が熱くなりました
誠実な三輪夫婦に芽衣子の憎しみ悲しみも幾分か癒されただろうな
何より傍で守ってくれる真島がいるしね
これから楽しい事たくさん経験してほしい
ぎるちぃさん、芽衣子と真島をよろしく頼みます(笑

>みなさんがせっかくご提案くださったシチュをなるべくたくさん文章にしたいと思っています

皆の要望を形にしてくれるなんてあなたは神ですか
さっそく同級生ネタ考えて下さるみたいで嬉しい
実は提案したの私なんですw
楽しみに待ってます
443名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 20:18:48 ID:a55T9yrd
同級生じゃなく初恋でしたw
自分で提案してあいて間違うとは・・・・
444名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 22:32:48 ID:AFtCe03c
ぎるちぃさん、いつも素敵な作品ありがとうございます。
ぎるちぃさんの作品読んでからでないと眠れなくなった自分…キモスw

私も芽衣子の初恋の人再会、嫉妬する真島、是非見たいです!
連日の更新無理なされぬよう…
続き待ってます。
445名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 01:16:03 ID:rLEIA/iX
ぎるちぃさん、長編お疲れ様です
展開が気になって気になって・・・
芽衣子が怪我をしているというのに真島ちゃん、野獣だなあw
芽衣子、復讐ほんとに諦めたんだね。
真島とアンと一緒にずっと暮らすことにしたんだなあと、なんかほっとした自分・・・キモいかも
しかし芽衣子PCのパスがmashimaって、真島ちゃん、これたまらんな。
そのときの真島脳内再生中ですw
446名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 15:06:24 ID:5iW7BqTm
代理投稿です

-------------------------------


はじめまして、piyoと申します。

いつも皆様の作品を楽しませていただいています。
そんな私でしたが、とうとう自分でも書いてしまいました。
拙い作品ですがよろしくお願いいたします。

規制中なので管理人さまに代理投稿をお願いしました。

447名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 15:08:18 ID:5iW7BqTm

「ガラスの中の君」

「迷惑かけたな、すまなかった」
「いいえ、これくらいたいしたことじゃありませんよ。
ただ、俺の彼女の見立てですから芽衣子さんが気に入るかどうか……」
 鶴見の心配げな顔を見て真島は軽く笑みを浮かべる。
「大丈夫だ、芽衣子はきっと気に入る」
 その言葉に安心したかのように鶴見は小さく頷き、
何かを問いたげな視線を真島に投げかけた。
「溝口はもうこの世にいない」
「はい……」
 強い、きっぱりとした口調と鋭い眼光に気おされ、鶴見は目を伏せて唇をかみしめ
た。
そんな鶴見を見ながら真島も拳を握る。
 二人に地獄の苦しみをもたらした溝口は業火に焼かれて死んだ。
彼女がけりをつけた。彼女が使うシャワーの水音がかすかに二人に届く。
「それじゃ、俺はこれで」
「助かったよ、おまえの彼女によろしく伝えてくれ」
 鶴見は軽く会釈してドアを閉じた。
真島の手にはまるで縁のないブランドの紙袋が残った。
紙袋には、服や下着一式が入っているはずだ。
 
バスルームの水音は途切れることなく続いている。頭から足先までかぶった灯油。
あの臭いを消すのがいかに難儀か──。当の真島が一番知っている。
 少しためらってバスルームのドアをノックした。水音が消えた。
「鶴見が着替えを届けてくれた」
「……はい」
 二枚のドアを隔てて聞こえる声は、砂をつかむように頼りない。
「ちょっと開けるぞ」
 真島は芽衣子が答える前にドアを開けた。
そして、見てはならないモノを見るように浴室のドアに視線を向けた。
すりガラスの向こうに見える白い影が、そんな気配を感じてすくんだように見えた。
「サイズの心配がない物を選んであるそうだ。気に入らないかもしれないが、
今はこれで我慢してくれ」
「……ありがとう……ございます」
 深い海底から届くような消え入りそうな声だった。
「それから、モンアンジュの車は鶴見が返した」
「は……い」
 かすれ声の返事。すくんだままの影は身じろぎもせず、
乳色のガラスの向こうから真島を見つめている。
「おまえの衣類は処分する」
 真島は乱暴に言うと丁寧に畳んである芽衣子の衣類をわしづかみにし、
返事を待たずにバスルームから出た。ドアを閉めると思い出したように水音が聞こえてきた。
448名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 15:10:15 ID:5iW7BqTm
 白いガラスの向こうにいた華奢な白い影。真島は残像を消し去るように頭を強く
振った。
 だが、白い影は真島の脳裏から消えない。消えないばかりか甘い密のような疼き
と、
欲情に似た懊悩を連れてきた。
 真島はバスルームに続くドアに背を向け、灯油にまみれた芽衣子の衣服を握りしめ
た。

 そこにいるのはただの女じゃない。
 ただの女ではないのだ。

 自分に言い聞かせると真島の中の炎は消え、代わりにいいしれない畏れがやってき
た。
 あの白い影が真島の中の鉛のように沈殿していた恨みを溶かしてくれた。
 あの白い影──芽衣子が真島を暗闇から引き上げてくれたのだ。
 真島は眉を寄せて、親指を噛んだ。
 
 毒入りチョコレート事件とは一切の接点がない溝口。
 落ちていたスタンガン。
 芽衣子の行動の意図は明らかだった。
(俺の為……?)
 それ以外無いではないか。
 なんのメリットも見返りもなく、危険さえこうむりかねない溝口との接触。
リスクを顧みず、己を犠牲にした行動以外の何ものでもない。
 幾度、考えても答えは同じだった。芽衣子の想いの深さを感じずにはいられない。
「芽衣子」
 今やその名を口にするだけで身体が震え、心が燃えた。
 手の中の衣類。灯油の臭いに交じってかすかに芽衣子の香りがした。
セーターに顔をうずめる。芽衣子の匂いがいっそうはっきりとした。
「芽衣子──」
 フラッシュ画像のようにあの時の光景が目の前に浮かんだ。
 溝口の手の中のオレンジ色の炎。ぽたり、ぽたりと髪から滴り落ちる灯油。
何もかもあの忌まわしい日と同じだった。
 灯油を浴びせられていた芽衣子を見た時、生きたまま身を引き裂かれ、
気を失いそうな恐怖が真島を貫いた。

 溝口の手から火が落ちれば──。

 結末を変えたのは芽衣子だった。
だから真島はこうして自分の部屋にいる。

 だが、もしも──。
 もしも同じ結末を迎えたら……。

 真島は間違いなく狂気の世界へ旅立っていた。そうはっきりと自覚できる。
 宏太を殺され、三輪を目の前で刺され、正気を無くしかけていた真島を救ったのは
芽衣子だった。

“あなたは私とは違う”
“あなたは犯罪者になってはいけない”

 芽衣子の言葉が頭の中をリフレインした。

 あの時、本気で溝口を殺そうと思っていた。
 銃口を溝口の額に押しつけ、トリガーにかけた指に最後の力を入れようとしたその
時、
芽衣子は身を挺して真島を止めた。

449名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 15:12:23 ID:5iW7BqTm

 水音が止まった。
 続いて浴室のドアの開く音がした。真島は思わずバスルームにつながるドアを見た。
真島と芽衣子を隔てているのは一枚のドアだけになった。
 白いガラスの向こうにいた白い影。思い浮かべただけで身体にカッと火がついた。
振り払うように手にしていた芽衣子の衣類を乱暴にゴミ袋に突っ込み、力任せに袋の口を縛った。

 芽衣子は今の真島にとって女神そのものだ。絶対不可侵の存在だった。
 芽衣子を想う気持ちは、“恋”などという薄っぺらな感情ではない。
 もっと深く、もっと熱く、もっと厳かで崇高な──。
 
 ドアが開いた。かすかな衣擦れの音。ゆっくりと振り向くと、真っ白な女神がいた。
「真島さん……」
 ガラスのように透明な光に包まれた女神が呼びかけた。真島は目を細めて見つめる。
視線をそらそうとしない真島に、女神が不思議そうに首をかしげた。
 とたんに現実に戻る。ふわふわした白いワンピースに身を包んだ芽衣子がいた。
「ありがとうございました」
 芽衣子は丁寧すぎるほど深く頭を下げた。手が小さく震えているのが見えた。
「大丈夫か?」
「は、はい……」
 少しも大丈夫ではないのが隠せない震えでわかる。
真島は芽衣子に近寄るや、きつく抱きしめた。
「お前はもう一人じゃない。一人じゃないから」
 真島の言葉に、腕の中の芽衣子がいっそう震える。
芽衣子は真島にしがみつくように身を寄せた。
唇からはかすかに嗚咽が漏れていた。

 ずっと一人で耐えてきたのだ。人を殺める慙愧と恐怖に──。

 まだ、何の証拠もつかんでいないが、あの一連の自殺事件には芽衣子が絡んでいる。
真島の中で今や確信に変わっていた。
 倉庫の事件を通報したのは芽衣子だった。
 芽衣子は宇喜田を追っていた。
 だが、それが何だというのだ。芽衣子は自分の犠牲も顧みず、真島を救った。
 それはまぎれもない事実だ。
 
 証拠がなければ罪は存在しない。それが法律──。
450名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 15:13:37 ID:5iW7BqTm
 真島は導き出した答えにしがみつくように腕の中の芽衣子に意識を戻した。 
 腕の中で芽衣子は震えたままだった。腕に力を込めると、
真島のシャツをつかむ細い手は呼応するようにきつく握られ、全身ですがりついてきた。
まるで溺死寸前の遭難者が必死に浮き輪にしがみつくように。

 いとしい……
 イトシイ……
 愛しい……

 真島は芽衣子を抱く腕に更に力を込めた。二人の身体はこれ以上できないまでに密着する。
「芽衣子」
「……はい」
 どこまでも素直な反応だった。真島の手が無意識に芽衣子の濡れた髪を撫でた。

 愛しい──

 この華奢なモノを守るためなら己の全てをかけることも、己の全てを捨て去ることもできる。
真島は、そう確信する自分がはっきり見えた。
(俺の女神……)
 真島は濡れた芽衣子の髪に頬を寄せた。
 そして、聖体拝受を受けるようにうやうやしく、しかしながら、
芽衣子に気づかれないように口づけた。


-end-
451名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 15:16:54 ID:5iW7BqTm
>>446-450
改行が変になってしまって申し訳ありません。。。。。。。

規制中のpiyo様から代理投稿の連絡がありました

piyoさんも規制中なので、@wiki管理人が代理投稿しました
いつもの通り、規制中の職人様用のコメント欄をwikiに用意しています
感想等あれば、コメント欄にお願いします
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/175.html
452名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 16:20:58 ID:5iW7BqTm
代理投稿です


------------------------------------


お久しぶりです。zeroです。
これまで何故かここで一度も堂島さんが活躍していなかったので絡ませてみました。
           


「相変わらず嫌味なくらいにいい部屋だね真島ちゃん」
「…何しに来たんだ。」
半ば強引に真島の部屋に入り込んだ堂島はつかつかと廊下に上がる。
気のせいか、以前着たときよりも少し片付いている気がした。
「悪いが今日は帰ってくれ、」
「え?何、何、?まさか今夜ここに芽衣子ちゃんが来るとか?」
冗談のつもりで笑いながらそういうがまさかのまさか。
図星だったようで一気に真島の顔つきが険しくなった。
「いいから!!帰れ!!もうこんな時間だろ!!」
「やあ?ん!拓ちゃん冷たい??!!」
必死の抵抗もむなしく堂島は真島により冬の外へと追い出された。
 
                   *

「……ん?」
とくに理由もないがマンションの前でまだ堂島はたじろいでいた。
 そこにふと見つけたのは先ほど名前を口にした女性。
「……芽衣子ちゃんじゃないの、やっぱりマッシー呼んでたんだ。」
ぼそりと呟くも芽衣子はその声どころか堂島の存在に全く気づかず
つかつかとエントランスに入っていった。
「…………」
こんな寒い夜。ホームレス生活も短くないとはいえ寒さはさすがにこたえる
 どう考えても真島が自分を入れてくれるとは思えなかった。芽衣子がいるならなおさらだ。
「……悪く思うなよ。マッシー、芽衣子ちゃん。」
そうぼやくと堂島はひそりと芽衣子の後に回った。  
(……待てよ……)
いや、でも。芽衣子に気づかれずにドアの前までいけたとしても。
扉を開いた真島により自分の存在がバレ追い返されるんじゃないか。
こっそり部屋に忍び込むには無理がある。
そう分かっていても芽衣子の後をつける。相変わらず気づいた様子はない。
そして、ドアのまん前まできたそのとき、だ。
ガチャリ。
(…………!?)
なんと芽衣子が真島の部屋の鍵をあけた。合鍵だ。
(…えええええちょっとなになに、もうそこまで進んでたの真島ちゃん!?)
唖然とする堂島がすぐ後ろにいることもしらず芽衣子は真島の家の扉を開けた。
「…真島さん、おじゃまします。」

            *

453名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 16:22:01 ID:5iW7BqTm

「あ、ごめんなさい。少し遅れちゃって。」
「いんや、全然待ってない。」
 ベタすぎるにもほどがあるといえるそんな恋人同士の台詞を言い合う真島と芽衣子。
その台詞を堂島は2人がいる場所から丁度死角になる位置から聞いていた。
俺も悪運強いね、本当)
まさかここまでうまくいくとは。
芽衣子の後をつけ自分で褒めたくなるような俊敏な動きでサササとここまで
芽衣子はおろか真島にすら気づかれずにこの位置まで来た。
「良かった…」
「嘘だ、待ちくたびれた」
「え…あ、ごめんなさい…あっ!!」
バフッッ!!!
空気のこすれる音がした。これは多分…いやもう絶対に抱きしめられている。
(おいおいマジかよ…)
「ずっとこうしたくてたまらなかったんだ」
「真島さん…」
 罪悪感がまったくなかったわけではない。だがそれよりも好奇心が勝った。
他人の色恋ほど見ていて面白いものはない。
死角からなので様子は残念ながら伺えないが2人の声が丸聞こえだ。
しばらく堪能させてもらうことにしようと堂島はほくそ笑んだ。

「あっ…真島さん…」
「行ったろう?待てないんだ、」
もう一度空気のこすれる音がした。こんどはとびきり大きく。
あとに余韻で聞こえてきたのはキシキシと軋むベッドの音。
(ええええええええ!!??ちょっと、手が早すぎるでしょ真島ちゃん!!!)
そんなんじゃ芽衣子も対応しきれない、そう思った堂島に待っていたのは意外な声だった。
「んっああっ…真島さぁ…ん、」
(いやいやいや何芽衣子ちゃんも芽衣子ちゃんで乗ってるの!?何!?もうそういう仲!?)
困惑する堂島など知る由もなくそれからも真島と芽衣子は愛し合った。

              *

「くっ…っ!!!」
「ふぁ…ああっん……!!」
(…アダルトビデオ顔負けだねこりゃ…)
本当に様子を見ることが出来ないのが惜しい。
いっそカメラに収めとこうとすら考えたが流石にそんなまねはしない。
 2人の熱気がこちらまで伝わるように冬とは思えないほど体中がほてっていた。
(……行きますか、)
そう決心すると堂島は静かに部屋を出てやみへと消えた。


454名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 16:29:40 ID:5iW7BqTm

zeroさんも規制中だったようで、連絡を頂いたので代理投稿しました
規制の方多いですね
455名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 18:24:17 ID:tijIUa/o
お初さん、いらっしゃい!!パラダイスへようこそw
よっ!待ってました!
灯油かぶった後の空白時間は桃色疑惑ですよねー
あの後の、俺が責任とらないと状態の真島ちゃんあやしいもの!
ZEROさんの名犬まっしー状態の真島さんもカワユス
数年待たされても今来たとこぐらいいじっぱるのが素敵紳士まっしーw

456名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 18:24:35 ID:eXPVf6IE
>>452
zeroさまの野性味あふれる真島・・・好きです
堂島ちゃん登場とは嬉しい
現場に踏み込まない堂島ちゃん、割と紳士ですね
457ぎるちぃ:2011/02/03(木) 20:06:41 ID:9Gil7tDv
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

>>439の続きを投下します
458ぎるちぃ:2011/02/03(木) 20:08:02 ID:9Gil7tDv

彼女は三輪さんの通帳を大切そうにしまった。
「午後から病院行くんだろ?」
「はい。」
「今日は一日休みを取ってあるから、俺も付き添うよ。」
「ありがとうございます。」

診察室から出てきた彼女。
腕を首から吊ってあった大きな包帯は無くなっていた。
「真島さん、お待たせしました。」
「具合どうだ?」
「おかげ様で、重いものを持ったり激しく動かしたりしなければ、
 日常生活に少しずつ慣らして大丈夫だそうです。」
「そうか、良かった。」

今朝から思ってたが…。
彼女の姿を改めて眺める。
頬にかかる髪を少し残して片方で束ね、
白いスカートに、淡いブルーのニット。
胸元には…パーティーの日に俺が贈ったネックレスが光る。
「今日、いつもと雰囲気違うな。」
「そ、そ、そうですか?」
彼女は頬を真っ赤に染めて顔を背ける。
病院を出ても彼女はまだほんのり頬を染めたまま、
なかなか目を合わせようとしなかった。


(芽衣子視点)

病院の帰りにモンアンジュへ寄る。
「こんにちはー。」
私の声に、琴美さんと彩乃ちゃんが奥からバタバタと小走りに出て来た。
「芽衣子ちゃん!怪我の具合はどう?」
「はい、おかげ様で少しずつなら動かしていいって今日お医者様が。」
「よかったー。」
二人がほっとした笑顔を見せる。
「それで、サロンのお仕事、明日からでも少しずつお手伝いさせてもらえないかと思って。
 トリマーのお仕事はまだできないですけど…。」
「もちろん、うちはいつからでも来て欲しいけど、無理しちゃ駄目よ?」
「はい、ありがとうございます。」
459名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 20:09:33 ID:VkSXWWhX
mai7310
460ぎるちぃ:2011/02/03(木) 20:09:36 ID:9Gil7tDv

琴美さんがお茶の用意をしに奥の部屋へ入る。
「それにしても…。」
彩乃ちゃんが私の全身に、上から下へ、また上へと視線を動かす。
「今日の芽衣子さん、いつもと違いますね。」
 そういうカッコ、初めて見た気がします。」
「そ…そう、そうだね、あ、ほら!仕事の時は犬たちに汚されるし、
 お世話しにくいし!こういう服は!だから…うん!そう。」
動揺して慌てる私を真島さんと彩乃ちゃんは不思議そうに見ていた。
「あ、そうだ!私、彩乃ちゃんに聞きたいことあったんだ。
 真島さん、ちょっと待っててもらってもいいですか?」
「ああ、構わない。」
私は思い出したように言って、彩乃ちゃんの背中をほいほいと押しながら
トリミングルームへ入った。


(彩乃視点)

「ねぇ彩乃ちゃん、私、今日そんなにいつもと違う?
 さっき真島さんにも雰囲気違うって言われちゃった。」
ドアを閉めるなり、芽衣子さんは何やら不安そうに尋ねてくる。
「ええ。違います。」
真顔できっぱり言ってみる。
「私…、真島さんと一緒に出かける時くらいは、
 その…オシャレ…したいなって思うようになったの…。
 でも、なんかっ、恥ずかしくって…。
 ねっ、私どこが変かな?もしかしてぜんぜん似合ってない?」
「そっちですか?」
「へっ!?」
私はため息をつく。
「いつもと違うって私が言ったのも、雰囲気違うって真島さんが言ったのも、
 いつもよりカワイイって意味ですよ!」
「そう…なの?真島さんの考えてることまでわかっちゃうの?」
「芽衣子さんがニブすぎるんです!」
半ば呆れてしまうけれど、芽衣子さんのこういう可愛らしさ、
女の私が見ても魅力的に映る。

その時、お店の電話が鳴った。
私はふと思いついて言った。
「あ!芽衣子さんすみません、電話お願いします。私ちょっと用が!」
「えっ?あ、はい!」
強引に電話を押し付けて、私はトリミングルームを出た。
461ぎるちぃ:2011/02/03(木) 20:11:24 ID:9Gil7tDv

(真島視点)

彩乃が隣の部屋から出て来た。
「真島さん!実は今ですね…、」
ソファに座るなり、たった今隣室で繰り広げられたであろう
芽衣子との会話の内容を教えてくれる。
「ね、あんなに素敵なのに、似合ってないかもなんてトンチンカンな不安
 抱いちゃってるんですよ。」
赤面して目を逸らしていたさっきの芽衣子の様子を思い出して、
なるほどと合点がいく。
「今日、真島さんのためにオシャレしたんです、芽衣子さん。
 自分の魅力に全く気付いてないみたいなんで、真島さんが気付かせてあげてください。
 …それにしても、ニブすぎる。」
腕組みしてしみじみ言う彩乃に、ふっと噴き出してしまう。

彩乃と入れ替わりに、芽衣子が隣に座る。
俺は彼女の耳元でささやく。
「今日の服、よく似合ってる。可愛い。」
さっきと同じように頬を染めるが、あの不安そうな色はなく、
嬉しい恥じらいを含んだ笑顔を向ける。
「ありがとうございます。」
君が自分の魅力に気付いたら、俺はますます翻弄されるだろう。
でもその笑顔を見ていられるなら、それでもいいかと思う。

「こんにちは。失礼します。」
玄関から声がしたが、琴美も彩乃も取り込んでいるようで、
芽衣子がソファを立つ。
「はい。」
「野上…さん?」
「あ、はい、野上は私ですけど…。」
「久しぶりだね。」
「え?」
「俺。田所晋平。」
「田所…君?」
一瞬、二人の間の時が止まった気がした…。
462ぎるちぃ:2011/02/03(木) 20:15:31 ID:9Gil7tDv
本日は以上になります
駄文長文失礼致しました

芽衣子初恋の人、「芽衣ちゃん、来ちゃった♪」ばりに登場ですw
あ、たどころさんは適当に命名しましたw
続きまーす
463名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 21:39:58 ID:pfE2aSkA
ぎるちぃさん
芽衣子初恋話、嬉しいです
やきもちやく真島ちゃん、楽しみすぎる!
続き待ってます
464名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 21:41:14 ID:sjFfFuJ3
皆さんすごいっ、GJGJ!!
ここに来たら真島と芽衣子が生きてるから嬉しい

ぎるちぃさん、いよいよ初恋の人編ですね
楽しみ〜!

ログインの後、
パタパタと慌てて戻る芽衣子。
「あ、私パスワードかけてましたね。
私やります…あっ(ログインしてる…」
真島ニヤニヤ
「ああああのあの、そそそれはっ」
顔を真っ赤にして慌てる芽衣子。「真島姓になるか?」
「へっ?」それってプロポーズ?
という妄想が流れてしまったw
ちなみに私のあらゆるパスは真島芽衣子で…
もうとても重症です。
465名無しさん@ピンキー:2011/02/03(木) 23:24:57 ID:FYw7VzhQ
>zeroさん、
ドラマではあんなに存在感のあった堂島さんなのになぜかここでは登場してなかったですね
そして相変わらずの「堂島は見た」wで面白かったです。ほんとに覗いてそう。しかしワンコの発情のような二人いいですね生命力あふれててw。

>ぎるちぃさん
毎日の連載、しかも読者の要望を取り入れるなんてなんて素晴らしいんでしょ。
初恋の人登場でどんな展開になるか楽しみにしてます。

>464さん
妄想の連鎖ですねww
またまた新たな職人さんご登場になりそうじゃないですか。
466名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 02:15:23 ID:eMf+Zu1P
zeroさん
久しぶりですねー
ギル熱冷めてなくてかったです
堂島を絡めるお話は初ので凄く新鮮でした
さすがジャーナリスト!堂島の尾行潜入能力アッパレ
2人の世界に入っててまったく気付かないバカップルっぷりにも和みましたw
真島ちゃんの野獣っぷりと芽衣子の従順っぷりも萌えー

ぎるちぃさん
毎日連載おつかれさまです
ぎるちぃさんのおかげで毎日萌えを体感できて幸せです
人物像をしっかり捉えていてキャラ崩さずで感情移入しやすいです
芽衣子の自分の魅力に気付いてない謙虚なところは
彩乃と同じく女から見ても可愛いですよね
本編じゃお洒落してなかったのでこっちでは色々お洒落させてあげてほしいな

そして、はやくも初恋話きまたねーーー
丁度良いところでおあずけとは・・・・
ぎるちぃさんお得意の焦らしテクに悶絶w
続き楽しみに待ってるから・・・・
467名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 17:39:22 ID:LflSyuUG
zeroさまおかえりなさい!
短い中にぎゅっと詰まったエロが最高です〜
二人の世界だと思ってかなり激しく絡まってそうだw
独り身の堂島にはツライかも?
468名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 17:52:42 ID:djDk+7pt
職人の皆様ありがとう!!
毎日が楽しみすぎて眠れないよ〜

ほんと真島ちゃんは野獣だな〜 いい年して惚れこみすぎw 芽衣子も毎日大変だ
469ぎるちぃ:2011/02/04(金) 21:25:30 ID:WFRR1i9t
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

>>461の続きを投下します
470ぎるちぃ:2011/02/04(金) 21:27:05 ID:WFRR1i9t

「本当に…田所君?」
「うん。元気…だった?」
「どうして…ここに?」
「探した。」
「え?」
「ずっと、探してた。」

誰だ…?
田所…あの男は…、
芽衣子の、何なんだ?

「芽衣子ちゃん、どなた?」
琴美が奥の部屋から出てきて尋ねる。
「琴美さん、あの…古い知り合いなんです。」
「あら、じゃあここでお話していかれたら?
 今日はもう予約のお客様もいないし。」
「あの、でも…。」
彼女は困ったように俺の顔を見る。
「あ!真島さんには三輪さんの奥さんのお話、うかがわなくちゃ。
 ね、真島さん、すみませんけどこちらの部屋で。」
俺は琴美と彩乃に奥の部屋へ押し込まれた。

彩乃は芽衣子と田所にお茶を出すとこちらの部屋へ入ってきて、
ドアの隙間を少し開けたまま、「しゃがんで下さい!」と肩を押し下げられる。
三人で息を潜めて待合室の会話に耳を澄ます。

「高校1年の時以来だから、17年ぶりになるのかな。」

そんな昔の知り合いが、どうして今頃芽衣子に…。

「親父の仕事の都合で札幌に転校してから大学も就職も向こうでね、
 時々出張でこっちに来るんだ。」
「あの、どうしてここが?」
「少し前に、君が連れてた犬が側溝に落ちたことがあったろ?
 実は俺、あの場にいたんだ。」

俺がアンを助けた時のことだろうか。
あの人だかりの中に、この男が?
471ぎるちぃ:2011/02/04(金) 21:29:19 ID:WFRR1i9t

「面影あったし、もしかして野上さんかなって思ったけど、
 あの時はもう札幌に戻らなきゃいけなくて、声かけられなくてさ。
 で、君が持ってたバッグのロゴを覚えてて、それを頼りに
 今日ここにたどり着いたってわけ。」
「そう…。」
「…野上さん、綺麗になったね。」
「何言って…からかわないで。」
「からかってなんかないよ。昔から可愛かったけど、もっと綺麗になった。」

今更口説きに来たのか?芽衣子を!

「君に初めて会ったのは、まだ小学生の時だっけ。5年の時に同じクラスになって、
 君に恋をした。
 小柄で可愛らしくて、でもその中にパワーを秘めてて、いつも一生懸命な君に。」
「…。」
「ふふっ、特に走るのが速くて、運動会での君は圧巻だったな。」

確かに芽衣子は逃げ足が速い。俺は何度も逃げられた…。
  
「ライバルが多くて大変だったんだ。」
「ライバル?」
「君に惚れてたヤツはたくさんいてね。どれだけやきもきしたか知れないよ。」
「…。」
「転校するとき、思い切って君に気持ちを伝えたけれど、返事をもらえずじまいだった。」
「あ…、あの時は、ごめんなさい。」
「俺、事件の事も…知ってる。冤罪だったって、ある人が教えてくれた。」
「ある人…って?」
「あーいや…。それで…、あの時の返事、今じゃだめかな。」
「え?」
「君の事、忘れたことは無かった。そりゃあんな事件があって、半分諦めかけてたけど、
 今こうして会えて、やっぱり君が好きなんだ。」

芽衣子を信じては…いる。だが…。
俺の知らない時代の彼女をヤツが知っていることにも、
そいつが今彼女をかっさらおうとしていることにも、
焦りなのか、怒りなのか、何とも言い知れない、やり場の無い思いに襲われる。

「ちゃんと、お返事します。」
「うん。」
「私も、田所君がずっと好きだった。言い出せないままだったけど。」
472ぎるちぃ:2011/02/04(金) 21:30:51 ID:WFRR1i9t

俺は思わず立ち上がりかける。
それを琴美と彩乃に腕を掴まれ制された。

「いつも私のことを気に掛けてくれてた田所君に、私も恋してた。
 でも…私、自分っていう存在の価値に、ずっと自信が無くて、
 思いを伝えることができなかった。」
「うん。」
「ごめんなさい。今、田所君への気持ちはもう思い出なの。
 私、好きな人がいるから。」
「もしかして、さっきここにいた人?好きな人って。」
「何で…分かるの?」
「彼の君を見る目がね。そうかなって。
 見覚えあると思ったけど、側溝に落ちた犬を助けてくれた人だよね?」
「あの時に初めて出会ったの。」
「もし…もしもさ、あの時犬を助けたのが俺だったら、何か変わってたのかな。」
「ううん、変わらなかった。彼とはたとえあの時に出会わなくても、
 いつか必ず出会ってた。出会えば惹かれずにいられなかったと思うから。」
「俺が、君のためなら何でもするって言っても?」
「彼は、私が捨てようとした私自身も、過去も、未来も、救ってくれた。命がけで。
 私は、私の命が彼を救えるなら、いつ投げ出してもかまわない。」

なかなか諦めない田所に、彼女は涙声で必死に思いを訴える。

「…敵わないな。」
「だから、ごめんなさい。」
「…わかった。あのイケメン、離すなよ。」

田所は席を立ち、サロンから出て行った。
473ぎるちぃ:2011/02/04(金) 21:33:08 ID:WFRR1i9t

(田所視点)

俺はペットサロンを出て、つい数ヶ月前のことを思い出しながら歩いた。

「やっほー、愛し合ってるかい?」
「は?」
「君の元カノとの淡い恋バナ、ちょっと聞かせてよ。田所君。」
「元カノ?」
「野上芽衣子。知ってんだろ?」
「あんた誰ですか?」
「やだなー勘違いしちゃ。竹之内豊じゃないよん、こういう者。」
「ジャーナリスト…?」
「学生時代、付き合ってたんでしょ?芽衣子ちゃんと。」
「いや…。」
「あっれー?当時の同級生に聞いたら、公認のカップルだったってよ?」
「冷やかし程度の噂にはなったけど、付き合ってないよ。」
「なーんだ、やっと芽衣子ちゃんの色恋ネタつかんだと思ったのに。」
「彼女、殺人罪で捕まったって本当ですか?」
「そりゃ冤罪だ。」
「冤罪…?」
「ああ、それが真実よ。無実の罪で、13年もぶち込まれた。」
「あの子が…そんな目に…。あの!モン…アンジュって、知ってますか?」
「なんでそれ知ってんの?」
「この前、見かけたんです…出張先で。そのロゴが入ったバッグ持ってた。
 面影は、そのままで…。すぐ彼女だって分かった。」
「もしかしてまだ惚れてんの?一途だねー!」
「……。」
「あららら、図星ぃ?」
「会いに…行きたい。」
「何よ、芽衣子ちゃんをさらいに行こうっての?
 でもそれはやめといた方がいいんじゃないかなー。」
「何で?」
「彼女の側にはもう揺るぎないナイトがついてる。俺の次にイケメンよ。
 どうしても行くって言うなら、その目で確かめてくるといい。
 愛を超えた愛ってやつをな。」

……。
堂島さん、あんたの言ったとおりだったよ…。
俺は東京を後にした。


(真島視点)

俺は、待合室に続く隙間の開いたドアさえもどかしく、芽衣子に近づく。
「真島さん?」
まだ涙を拭いながら俺に目を留める彼女を抱き締めた。
隣の部屋から鼻をすする音を聞きながら。
474ぎるちぃ:2011/02/04(金) 21:38:10 ID:WFRR1i9t
本日は以上になります
駄文長文失礼致しました

また続きまーす
475名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 21:51:46 ID:eUIGxM/U
ぎるちぃさん、ナイスです。

堂島さんたら、芽衣子と真島の味方なのか敵なのか???

田所君もかっこいいけど、芽衣子と真島の間に割り込むのは無謀でしたね…

続き、いつまでも待ってるから…
476名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 22:04:42 ID:4OP6FY6F
田所くん、いい人だぁ。
まさか、あのアン救出現場にいたなんて。
芽衣子モテモテで、真島さん気が休まらないけど、
嫉妬真島さんイイ。


連載頑張ってくださいね。
いつも楽しみにしてます。

477名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 22:05:53 ID:eMf+Zu1P
ぎるちぃさん
真島ちゃんよかったねー
ますます芽衣子の事が愛しくてたまらない気持ちになっちゃったんじゃないかなぁ
この後もえあがっちゃう?♪
しかし堂島引っ掻き回すなぁーw
478名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 22:09:09 ID:Y59aBlNr
ぎるちぃさん、楽しめました。ありがとうございます。
田所君あっさり玉砕w。
そりゃそうだよね。
そしてここでも堂島さんの登場。裏でこっそりいい仕事してたんですね。
それにしてもサロンでは相変わらず幸せな時間が流れれて和みます
こうだったらよかったのにね(涙)
479ANKO:2011/02/05(土) 09:41:47 ID:v/ghZBuV
おはようございます
>>369の続きが書けましたので投下させて下さい無駄に長いので適当に読み流してちょんまげ


「リハビリ日記 続編」
……………………………
警察病院リハビリルーム

芽衣子は理学療法士から治療を受けている
真島は離れたところで椅子に座り腕を組んだ姿勢で様子をうかがう
「素晴らしい回復力ですね。言語能力は全く問題はありません。
それではまず腕から運動機能をみましょう」
左右の腕が指示通りに動くか確認する
「はい結構です。では手の感覚を調べます、僕の手を握って…」
療法士は両手を前に差しだし、握り合う形にさせたあと、
掌を上に向けてその上に重ねさす
「鍵盤を押すように親指から順番に動かして下さい」
力もまだ弱々しく中指のつもりが薬指だったり、ぎこちない。
「ん…」思わず声が出てしまうぐらい賢明に動かす芽衣子。
真島も緊張の面もちで見ている
「大丈夫ですよ、この調子ならすぐ回復しますよ。
さて次は足です。ちょっと失礼…」
芽衣子の太股の下とふくらはぎに手を添えて
膝の関節を曲げたり伸ばしたり、足首を回す
多少こわばりがあるため、苦痛な表情をする
自力で足を上げさせる運動の時は息が荒くなる。
そして一通りの訓練をして、治療は終了した。
「芽衣子さん、お疲れさまでした。
ご自宅でも無理しない程度に運動を続けてください。
次週から歩行訓練を始めましょう」
「はい、ありがとうございました」
芽衣子はぺこりと頭を下げ、真島の方を笑顔で振り返る。
「真島さんお待たせしました」
重たそうに腰をあげ近づく真島。
「疲れたか?」
「大丈夫ですよ。ちょっと痛かったけど、
終わったら身体がほぐれてなんだか気持ちいいです。
汗かいちゃいました」
芽衣子の話しが終わるか終わらないかのうちに
「帰るぞ」とぶっきらぼうに芽衣子の上着を膝に掛け、車椅子を押す
車の運転中も口数が少なく、仏頂面だ。
(真島さん、どうしたのかしら。待ってるの退屈だったのかしら、
それとも仕事の事が気になるかな)
芽衣子はちらちらと不安げに真島の顔を見る
480ANKO:2011/02/05(土) 09:46:46 ID:v/ghZBuV
…………………………
マンションの玄関

車椅子から抱き上げられる芽衣子。
「あの…」
「なんだ?」
「どうかしました?」
「別に。」
やっぱりそっけない。
なんだか気まずい空気で真島を見上げていた視線を床に落とす
すると、ぼそっと、真島はつぶやいた
「全く…あの野郎、ベタベタと触りやがって」
「え???」
きょとんとして顔を見る
「お前もなんだ、気持ち良かったって」と目をそらす真島

(これってもしかして…やきもち…?)
芽衣子は安心したのと同時になんだか嬉しくなった
「あんな程度の訓練なら俺がやるほうがマシだ」
その言葉に思わずクスッと笑う芽衣子。
真島はむっとして芽衣子を抱かえる手を突然緩める
「きゃっ」
身体がずり落ちそうになって真島の肩に乗せていた手に力が入る
「ほら、もっと力を入れないと落ちるぞ」
「やめて〜ひどぉ〜い。」
必死にしがみつく芽衣子
「ほらほら、ホントに落とすぞ〜。」
「きゃ〜、いじわるっ」笑い声を出しながら前屈みになったり反り返ったり芽衣子をからかう

「何やってるの」

真島はぎくくりとして動きを止め振り返る
「まっ万里…」
万里は呆れた顔をしながら
「玄関の扉、開けっ放しよ。」
ため息をつきながら
「芽衣子さんのお見舞いにきたんだけど。お邪魔だったわね」
「いや、と、とりあえず中に入れ」
真島はバツの悪そうな顔で慌てて部屋の奥へと入り
芽衣子をソファーに座らす
「コーヒー入れるから万里も座れ」
「じゃ遠慮なく」と腰掛け芽衣子の方を向いて微笑む
「元気そうで良かったわ」
「すっすみません」
芽衣子は恥ずかしげに答える
「気に入ってもらえるかわからないけど。はいどうぞ」
綺麗な包装ねぇ拓朗、可愛いでしょう」
と言って真島を見ると、すでにゆるゆるの表情。
(その顔、署のみんなにも見せてやりたいわ)
「そうそう拓朗にも…」
「俺にもあるのか?」
万里はスーパー袋を持ち上げて見せる
「鍋の材料よ。これなら切るだけだから」
真島は笑いながら
「気が利くな」と受け取った
そしてコーヒーをテーブルに二つ置くと
「俺、ちょっと出かけてくる。悪いが万里、しばらくいてやってくれ」と、
そそくさ出て行ってしまった
481ANKO:2011/02/05(土) 09:57:58 ID:v/ghZBuV
あれ?途中で文章が抜けました。
携帯ぽちぽちなのですみません
おかしなところから
もう一度書きます
482ANKO:2011/02/05(土) 10:18:59 ID:v/ghZBuV
「芽衣子さんのお見舞いにきたんだけど。お邪魔だったわね」
「いや、と、とりあえず中に入れ」
真島はバツの悪そうな顔で慌てて部屋の奥へと入り
芽衣子をソファーに座らす
「コーヒー入れるから万里も座れ」
「じゃ遠慮なく」と腰掛け芽衣子の方を向いて微笑む
「元気そうで良かったわ」
「すっすみません」
芽衣子は恥ずかしげに答える
「気に入ってもらえるかわからないけど。はいどうぞ」
綺麗な包装紙で包まれた贈り物を渡す
「そんな…いいんですか頂いても。」
「遠慮しないで、お見舞いというより快気祝いね」
「ありがとうございます」
「私が開けるわね」と万里が箱から取り出す。
それは街中にも着ていけるお洒落で可愛らしい
白地にピンクの切り替えが入ったトレーニングウェアだった
芽衣子の身体にあてがい、
「良く似合うわ。やっぱりこの色にして正解だったわ。サイズもぴったりで良かった」
「こんな素敵なもの、私になんてもったいない」
「芽衣子さんはもっと明るい色の服を着なきゃだめよ。
これ着てリハビリ頑張ってね
ねぇ拓朗、可愛いでしょう」
と言って真島を見ると、すでにゆるゆるの表情。
(その顔、署のみんなにも見せてやりたいわ)
「そうそう拓朗にも…」
「俺にもあるのか?」
万里はスーパー袋を持ち上げて見せる
「鍋の材料よ。これなら切るだけだから」
真島は笑いながら
「気が利くな」と受け取った
そしてコーヒーをテーブルに二つ置くと
「俺、ちょっと出かけてくる。悪いが万里、しばらくいてやってくれ」と、
そそくさ出て行ってしまった
483ANKO:2011/02/05(土) 10:28:52 ID:v/ghZBuV
「何なの?あいつ。まぁいいわ。芽衣子さんに会いに来たんだから」
しみじみと芽衣子の顔を見つめる
「またこうやってお話が出来て良かった」
涙をうっすらと滲ませる芽衣子
「榎本さん。いろいろご迷惑をおかけしてすみません」
「迷惑だなんて…」

しばし沈黙が流れ、覚悟したような神妙な面もちの芽衣子
「あの…、いろいろお聞きしたい事が」
「拓朗から聞いてる事は?」
芽衣子は首を振る
「じゃあ私の口から言わない方がいいかも」
「いいえ教えて下さい。真島さんには今はまだ聞けなくて、
私が事件の事に縛られないよう言いたがらない気がするから…」
「わかったわ」
万里は落ち着いた口調で話し始めた

「堂島の記事、約束どおりマスコミに公表したわ。
琴美さんも証言してくれて…。

芽衣子さん、あなたの冤罪が証明されたの。」
「琴美さんが…」
「琴美さんはペットサロンをたたみ、三沢の遺産をすべて慈善団体に寄付して
今は外国の小さな修道院の孤児院で働いているそうよ。
ずっと芽衣子さんの事を気にかけてた。」
センセーショナルな事件でマスコミや世間の騒ぎは想像を絶するだろう
「琴美さんの事は…すべて許せるわけじゃないけど…恨んだり憎んだりする気持ちはもうありません。彼女もずっと苦しんできたんだと…」
芽衣子は声を詰まらせながら言った
そして身を正して
「それで…私の刑罰は?」
「懲役二年、執行猶予三年よ。」
芽衣子は愕然として身を堅くする
「そんな…あんな大罪を犯したのにどうしてそんなに軽いんですか
私は、また刑務所に服役するべきなのに。そう覚悟してます」
万里は首をふる
「当然の判決よ。貴方は無実なのに15年も投獄されていた。しかもこれは警察ぐるみの犯罪。
その謝罪を含めた情状酌量よ。
でも一番は堂島の記事により世間を動かした事だと思う
減刑を求める沢山の嘆願書と
彩乃さんやサロンのお客さんの署名運動がかなり影響したの。
それと、三沢準は拳銃を所持し撃った形跡もあった事からある程度の正当防衛も認められたわ。
しかも芽衣子さんは自らの命を絶って罪を償おうとした。
一命はとりとめたけど意識不明の状態だったし、検事側も上告せず刑は確定よ。」

実際のところ、これ以上事件を長引かせたくないという
警察側の意図もある事は芽衣子も察しただろう。
484ANKO:2011/02/05(土) 10:36:34 ID:v/ghZBuV
「あと、これは言っておかなくちゃね。
芽衣子さんの身元引受人は三輪さんの奥様よ」
「三輪さんの…?どうして…。
私のせいでご主人を失ったのも同然なのに」
「拓朗は現職の刑事として、立場上、身元引受人にはなれなかったの。
三輪さんの奥様は脅されていたとはいえ夫が冤罪に荷担した、
その償いをしたいと。
そして刑事として人として立派な最期をむかえられた、
夫の意志を受け継がせてくれと…」
芽衣子は身体を震わせて大粒の涙を流す
「私は…いろんな人を巻き込んだんですね」
「違うわ。巻き込んだのではなくて、守られているのよ」
万里は芽衣子の肩に手をおき
「だから芽衣子さんは幸せになる義務があるの。
それは支えてくれるみんなの願いよ
今までの分を取り戻して前向きに生きて」
芽衣子は両手で顔をおい、泣き続ける。

「私は貴方に感謝してるのよ
拓朗を元の刑事に戻してくれた事、私には出来なかった…
芽衣子さんに出逢わなかったら、あのまま自暴自棄になって
今頃どうしようもなく荒んだ生活をしてたと思う」
万里は芽衣子の手を取り「私が言うのもおかしいけど、拓朗の事よろしくね
あいつ、一本気ですぐ暴走るからしっかり手綱を捕まえててね。
あ、手綱と言うよりリードかしら」
フフっと万里は笑う。そして時計を見ると
「あらもうこんな時間、そろそろ帰ってくるわ
さ、涙をふいて。
芽衣子さんを泣かせたと拓朗に怒られちゃうわ」
485ANKO:2011/02/05(土) 10:46:39 ID:v/ghZBuV
ほどなくして玄関を開ける音。
万里は鞄を持って立ち上がる
「え?万里さん、もう帰るんですか?」
「ええ、じゃまた」
「本当に…ありがとうございました」
深々と頭を下げる芽衣子。そして涙をふいて笑顔を見せる
その笑顔に安堵する万里。
部屋を出て行こうとすると、荷物を運び込む真島に塞がれる
「何?その材木は。犬小屋でも作るつもり?」
「バカ、芽衣子が歩けるようになったら
つまづかないよう段差をなくしてやるんだよ。
それと、いろんな場所に手すりもつけないと。」あらまぁと微笑む万里

「それより、もう帰るのか?夕飯一緒に食っていかないのか?
鍋だけど」
「そんな野暮な事しません。お二人でどうぞ
それに私、これから夜勤なの」
「ああそうか、俺は明日の昼から出勤するから、
俺がいなかったここ2、3日の報告書をまとめておいてくれ」
「無理よ」
「はぁ?」
「真島拓朗はインフルエンザで、あと三日間休むと門倉に伝えておくわ」
「はぁぁ?」
「どうせ有給も沢山たまってるんでしょ。
この機会にゆっくり休みなさいよ。
でも緊急の場合は遠慮なく呼び出すから。
じゃあね、大工仕事頑張って、お父さん」
ぽんぽんと真島の肩を叩いて万里は帰って行った
部屋に入ると芽衣子は万里から貰ったウェアを眺めていた
「あ、真島さん、お帰りなさい」
「ただいま。腹へったろ。今、飯にしてやるからな。それと…これ」
芽衣子に袋を渡す
「リハビリの時に着る服だ」
「万里さんから頂いたのを着たい…」
「ダメだ。それは違う場所に出かける時にしろ。
病院へはこれだ」

芽衣子はしぶしぶ袋の中を覗くと、
地味〜なグレーのスウェットの上下が入っていた。

おしまい


読み苦しくて申し訳ありません。
管理人様、毎度ご迷惑をおかけします
486名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 10:49:43 ID:ZqVgsuF4
巻き込んだのではなくて、まもられてるのよ

泣ける…

続き、いつまでも待ってるから…
487名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 12:46:36 ID:ZqVgsuF4
>>485
おおっ
続き投下されてた!
地味なスェットわろたw
真島ちゃん嫉妬と独占欲丸だしw
ところでこの板ってなんかおかしいことになるよね。
何度かss投下したけど反映されてなかったり、反映に時間がかかったり
改行もおかしくなったり。
相性わるいんかな〜
488名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 13:37:14 ID:tYyxYLPw
すごい感動しました!納得エンドってかんじです。
わざと地味スエット買う真島さんが可愛い〜
芽衣子と真島さんは幸せになる権利がありますよ!
元気になってモンアンジュ再開してほしい〜
素敵な作品ありがとうございました!
携帯で書かれてるんですね、すごい!
489名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 15:45:33 ID:Qd4czux4
ANKOさん感動です
たまごクラブひよこクラブの予告からこうなるとは
万里さんのくれた服着たいっていう芽衣子素直だわw
理学療法士はエロ男爵沢村先生がいいかな
490名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 18:34:26 ID:xQRKSWz7
流れを切るようでごめんなさい
今更なのですが、神SSと呼ばれているTOROさんの作品
ここに載らないのは理由があるのでしょうか?
>>221で言われた感じではドラマスレで何かあった印象なんですが
スレが落ちているので、詳細が分からなくて
ここに書く職人様や、読んでいるギルティファンにとっても誇れる作品だと思うのです
wikiにしか載ってなくても価値は変わらないと思うんですが
感動したあのSSが封印されているのが少し残念で…
他のSSは両方にあるので理由が気になって、すみませぬ
(ここに載せて欲しい訳ではないです
理由だけ教えていただければ…
491名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 19:53:14 ID:HT0UsVle
表から来た?
ギルティ人気で今日も表でその神ssが話題になってたみたいだけど
ここは裏なんだから表で話題にするのはご法度って何度も注意されてるのにパロスレの名前まで挙げてる
本当にギルティファンならむしろやめてほしい
エロでなくてもパロはヤバいんだってこと
>>221付近を読めばだいたい分かるっしょ?
作家さんが載せるの拒否しているとかではなかったはず
ここもいずれ落ちるからわざわざコピペしなくてもいいのでは?ってことになったんじゃないの?
コピペするかどうかはまとめ職人さんに任されてたって書いてある
492名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 19:56:29 ID:ECu85+90
>>490
toroさんはただ規制中で書けないだけですよ
>>219>>222の流れ見れば分かるとおり
最終的にまとめに載るからここには載せなくていいだろうって
流れになってたまたま載らないなかっただけで特に深い理由無し
493名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 19:57:32 ID:dzt9Ejgl
再アップする?って話してた時に
出来がいいから中の人達にもみてもらいたいとか誰かがいいだして
みんなどん引いて今に至る
自分のエロコラなんて誰もみたくないって話でさ
勿論そういうのとは違うってみんな解ってるけどまあこういう話はループだな
494名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:00:30 ID:tYyxYLPw
>>490
もしかしてtoroさんの作品を全ギルティファンに
読ませたいとか考えてるの?w
495名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:19:30 ID:bu8X0XnC
あのSSがよかった点まで否定する気はないけど
「ファンが誇れる」っていう意味が分からないよ
ましてや他の職人さんは自分が書いた物じゃないんだから
最近何だかおかしな人が出てきたね
496名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:22:18 ID:uchG0Wow
読みたいと思う人は自分で探して読むだろう
497名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:24:24 ID:xdlMT2U8
表の某スレで騒いでた人かな?
神作品すぎて他作品じゃ満足できなくて足が遠退いたとか
他職人さんに凄く失礼な発言してたけど
お気に入りなのは勝手だし私も素敵な作品だと思うけど
ここに来る以上なるべく差別的にならないように
どの職人さんにも敬意払うのが平和にスレ保つためにも筋では
498名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:31:04 ID:dzt9Ejgl
まあこういうのは酒みたいなもんだからね
まあ、どの酒場でもよくある事だよw薬にも毒にもなるからね酒って
499名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:34:50 ID:tphhl/yC
私は他スレで職人さんに対して本当に失礼な書き込みを見た。
投下しようと思ったけどやめた。
500名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:37:31 ID:CogusCYY
>>499
うん、おなじ
501名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:39:08 ID:ZqVgsuF4
>>499
私も見た。
書きかけなんだけど、もう投下はしない…
502名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:45:58 ID:ECu85+90
失礼な人いるとこうやって投下する気力失せちゃう職人様もでちゃうね・・・
私はどの作品もおいしくいただいて
毎日フルコース気分なのでここは私にとってオアシスです
だから作品投下あるたびに心躍る
だから今の流れは凄く寂しいです・・・・
私みたいな読み手もたくさんいるので(そういう読み手の方が多いと思う)
是非躊躇せず投下してほしいです(切実)
503名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:50:14 ID:tphhl/yC
>>502
なんかね、もう馬鹿馬鹿しくなっちゃったんだよ。
私もここの全ての職人さんが大好きで毎日ワクワクしながらこのスレ覗いてたわけ。
私も書きかけがあったけど自信なくなった・・・
504名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:51:35 ID:3cnu5Lmt
>>409>>501

私も同じ。

本編では叶わなかった2人他(万里やら門倉やら)をあれこれ想像?するのが楽しかったのに…
505名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:55:43 ID:9zZp9kVU
他スレってどこのスレ? ドラマスレじゃないよね?
そんなに失礼なレスだったの?
私もここが大好きなので、とても悲しい
506名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 20:58:08 ID:xdlMT2U8
皆さーん 涙
一部のネガティブな人に振り回されないで!
投下を待ち望んでる人、その後のハッピーな二人を見たい人の方が圧倒的に多いんです

待ってる人達のためにもやめちゃいけない!(芽衣子風
507名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 21:04:53 ID:tYyxYLPw
ドラマ板もここもどんどん
ミクシやツイのノリになってるからね
ここを見ているのは恥ずかしいことだと
思っている自分は会社で毎日
「2ちゃんでさ〜」と話す子に驚いてる

ここを見ている人は頼むから
ドラマ板でパロの話をしないでください
508名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 21:17:15 ID:xQRKSWz7
何だか荒らしてしまった結果になり申し訳ありませんでした
ごめんなさい
お話を伺うとtoroさんのSSがどこかの本スレに書き込まれ
それがエロパロ板では迷惑だったため、
toroさんの責任ではないけど
結果的にここに載せられなかったんですね…
どうせまとめwikiに載るって…それが理由なんですか

ここのスレの職人様は他の方のSSにも非常に好意的で、
見せしめみたいにtoroさんのSSが載せられないことに
対して信じられなかったので聞いてみました

toroさんはここに投下したくても出来ないんですね
出来ないのに…wikiだけなんですね

私の書き込みが職人様の気分を害してしまいすみませんでした
みなさんにはたくさんのファンがいらっしゃいます
がんばってください
509名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 21:21:06 ID:bu8X0XnC
ここでこんな事言いたくなかったけど

>>508
読解力ゼロだな、ゼロだ
510名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 21:26:10 ID:ECu85+90
>>508
解釈の仕方がなんかずれてる
今でこそ規制中の職人さんの代理投下が増えこことwiki両方載せるのがデフォだけど
toroさんの時は始めての試み(だったはず)で
たまたまここには載らなかっただけで
他スレで何かあったとかみせしめとか深い理由無い

>toroさんはここに投下したくても出来ないんですね
>出来ないのに…wikiだけなんですね

toroさんはどちらでもいいって意思だから
あなたがwikiからコピペして投下なさったら良いよ
本人も住人もこんなにこだわってる人がいる事に驚きだろうな
511名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 21:38:53 ID:tYyxYLPw
>>509
適切な使い方だけどコーヒー返せw
512名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 21:50:00 ID:x+v+QPOV
なんだか二次創作に不慣れな人もいるようだけど、いわゆる「生もの」「半生」と
呼ばれている実在の人物、あるいは俳優を使ったドラマや映画を元にした
二次創作(エロなしエロ無し問わず)は「表」に出すことは厳禁です。
ましてや制作者や出演者の目に触れるようなところで話題に出すのは論外。
というのも著作権や肖像権の問題で、権利所有者から二次創作関係の
創作物の全削除を要請された場合従うしかないからです。
比較的お目こぼしされているアニメや漫画の二次創作物ですら
権利所有者と警察が介入して一網打尽になったことがあったのです。
某事務所系アイドルのファンなんて事務所の目を逃れるためにあの手この手で
涙ぐましい努力をしているし、万が一事件化した場合は他の生もの、半生を
扱っているジャンルの主催者にも迷惑が掛かりかねないので他で話題に出すのは
自重してください。
513名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 21:53:37 ID:CogusCYY
管理人さんにお願いすれば
すでにまとめwikiに載っている文章は削除してもらえますか?
514名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 21:57:36 ID:CogusCYY
あ、でも自分が書いたものだという証明もできないね
515名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 22:03:44 ID:Qd4czux4
モメサに振り回されることないと思うけど
昨晩からあっちにもこっちにも妙なレス発生しまくりだし
516名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 22:15:20 ID:dzt9Ejgl
外でパロスレの話はしない、ここで本スレの話はしない
それだけでいい話なんだけどね
まあこういうのではよくある事だよ
でもまあ、そういうのスルーできなくなってる人が増えてるようなら危ないよね
517名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 22:25:59 ID:e4OlhEY6
心ない人の心ないレスに惑わされることないよ
ここのテンプレに書いてあることが全て

自分はDVD追加の8分の方が気になる
いままで曖昧だった部分がハッキリ描かれてたらどうしよう
明らかに一晩過ごした二人とか…
518名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 22:30:05 ID:HT0UsVle
どうしてきちんと区別できないんだろうね
表で裏の話しちゃいけないって当たり前のことなのに
2ではよくあって、こうやってもめる
最低限のルールとして初心者も守ればもめないのに
>>508 見せしめとかほんとわけわからん
被害妄想か
ここのスレのみんなはすべての職人さんに感謝してると自分は思ってるが
519名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 22:32:52 ID:ECu85+90
今までが平和すぎなところはあったね
モメサまた出てくるかもしれないけど
職人さん達は惑わされず芽衣子真島愛貫いてほしいです
無理強いはしませんが救われてる人たくさんいます


待ってる。。。ずっと待ってから。。。。
520名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 22:39:53 ID:mx0X8S+v
同意。どんな設定でもいいから今から何事もなかったように
投下してくれた職人さんにジャンピング土下座で感謝
521名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 22:40:51 ID:HT0UsVle
自分ジャンピング土下座してほしいから何もなかったように投下しようかなw
522名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 22:41:55 ID:mx0X8S+v
途中送信orz

感謝するから投下いつまでも待ってるから…
523名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 22:44:10 ID:dzt9Ejgl
>>517
わざとはっきりかかなかったのにDVDでベッドシーン追加とかないってw
実際にドラマ内で撮ったとしたら、ジーン・ワルツみたいな感じだったのかな
ああいうの撮るの結構大変なのに、撮ってて出してないはありえない
でも毒キスから起き上がるラストシーン後は入るんだっけか
あの後二人で笑顔で起きる映像ってのも何か複雑だなw
524名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 22:54:24 ID:HT0UsVle
>>523
ちょっと待て
どさくさにまぎれて映画のネタばれかw
525ANKO:2011/02/05(土) 22:59:01 ID:v/ghZBuV
私が投下したあと、スレが異様に伸びてると思ったら
あららら〜の展開だったのねw
ま、私のは自己満足のなにものでもないですから。それでいいよね
でもこんな駄作を読んで下さったり、レスまで下さる方。
そしてまとめ管理人さんに心より感謝してます。
526名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:05:06 ID:dzt9Ejgl
マナーを常にきちんと守って下さってる方が謝る事なんて何一つないですよ
芽衣子も言ってたけど、誰か一人でも聞いてくれる場所があるって大事ですよね
たまに何か客席で乱闘があるようですが、どうかお気にならさずに
527名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:13:09 ID:HT0UsVle
ごめんどうしても言いたいから最後に一言
>>508の前半部分は捨て置けない
噂のSSが「どこかの本スレ」なんかに書き込める内容か
完全なエロパロなのに
二次創作の危険性を分かってないならこんなところに来るなよ

>それがエロパロ板では迷惑だったため、
>toroさんの責任ではないけど
>結果的にここに載せられなかったんですね…
>どうせまとめwikiに載るって…それが理由なんですか

結果的に荒らしになったことを謝ってる割にものすごい悪意を感じるんだが
みんなスルーしてあげて偉いと思うけど、自分は腹が立つ
あーごめん
こういうのが荒らしを助長するって分かってるんだけど言わずにはいられなかった

今書いてるの完成したら投下するから許してください
528名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:14:35 ID:ECu85+90
ANKOさん
どさくさでコメントできてなかったですが素敵なお話ありがとうございます
>「ほら、もっと力を入れないと落ちるぞ」「やめて〜ひどぉ〜い。」
このやりとり萌えすぎてニヤニヤでした
その後も「拓郎今までと別人だわ」って感じの呆れた万理もいいですね
地味なジャージで芽衣子の魅力が薄れるけじゃないのに
無駄な悪あがきする焼きもち焼き真島ちゃんかわゆす


>ま、私のは自己満足のなにものでもないですから。それでいいよね

その調子で開き直っちゃってください!!
その自己満足にどれだけの人が救われてるか
これからもよろしくお願いします
529名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:15:27 ID:+TTMWHTc
>>518
同意だよ

そういえばだいぶ前に、作品についてちょっと軽く文句付けた人現れた時に、
「他人の萌えは自分の萎え」「自分の萌えは他人の萌え」と言うことを
自覚しようって注意してくれてた人もいたけど、自分もそれを思いつつ
書いて投下して下さる方には、皆感謝しているよ

本編は本編で萌えつつ哀しく堕ちてたから、それとは別にここはここで癒されてるw
わざわざアレコレ意見する人自体、何を混同してるんだろと思ったりするよ
530名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:17:42 ID:+TTMWHTc
>>525
本日の大変よかったです!
真島の可愛いジェラシーがなんともw
芽衣子ガンバレ〜
531名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:19:00 ID:+TTMWHTc
>>529
×「自分の萌えは他人の萌え」
○「自分の萌えは他人の萎え」

肝心なところ間違えてました、ゴメン
532名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:19:03 ID:dzt9Ejgl
>>527
(職人様の中の)真島ちゃん落ち着いて!
その情熱をssにぶつけてちょうだい、待ってるから!
533名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:21:07 ID:ECu85+90
>>527
>今書いてるの完成したら投下するから許してください

はい、あっさり許しちゃう♪
むしろ言ってくれてスカッ
投下楽しみに待ってます
534名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:21:38 ID:HT0UsVle
>>532
すまん
三沢Jr.向け真島になってしまったw
「んなわけねぇだろ、下手な芝居してんじゃねぇよっ」的なw
情熱傾けて書いてくるww
535名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:22:15 ID:ZqVgsuF4
なんか>>508が叩かれてるが、
投下する気がなくなったのは本スレ関連じゃなくて、
別の板のスレ
536名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:24:48 ID:HT0UsVle
>>535
分かってる
俺が全部受け止めるっ
537名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:06:48 ID:F0udB63d

@wiki管理人です
荒らしだと思ったのでスルーしてましたけど、経緯はだいたい>>510さんの書いてくれた通りですよ
ここに投下するかどうかは、私が連投規制になったら申し訳ないということで、
断ってこられましたが、投下するかどうかは一任されてました

toroさんは、本スレに投下してないのに、wikiに載せてくれて申し訳ないって話してましたよ
それに、今はコメント欄があるので、そこを読めばtoroさんがどう思ってるいるか判るはずです
(コメント欄はtoroさんとても喜んでました)

そのことは、ここの住人さんは皆さん判ってることなので、
それを、敢えて書き込むというとこで、荒らしかなっと判断しました

だから、今後も職人様方の投下をお待ちしてます
もう書かないなんで悲しいことは言わないでくださいね

どの作品も美味しく頂いている煩悩の塊 管理人でした
538名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:07:56 ID:F0udB63d
何だか文章おかしくなってしまいました すみません。。。
539名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:27:36 ID:08KFOE3P
>>537
管理人さん、いつもありがとう
ここの1住人である自分は判ってるよ
っていうか普通に日本語読めれば判らないわけないのだがw
540名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:33:30 ID:6ggyj9oi
>>527
皆の気持ち代弁ありがとう
待ってます!

>>508は叩かれても仕方がないよ
結果的に大ファンの作家さんに迷惑かけてるのわかってるのかな?

>>537管理人さんが謝ることじゃないですよ〜
いつもまとめありがとうございます
541名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:38:35 ID:KFmiCUyC
職人さん方、まとめ職人さん、いつもありがとうございます

この状況で投下、すごい勇気いるけど空気変えたいので。
神SSには遠く及ばない自分でも書きますよ、書きますとも
何よりも他の職人さんたちの投下も連載の続きもまだまだ見たいから
まず自分から頑張らせていただきます

ただの自己満足ですのでお目汚しお許しをw
ちょっと長くなったのでひとまず途中まで投下させていただきます

HNはhitoshiでお願いします

芽衣子の自殺を止められた真島設定です
いろいろ矛盾点あるかと思いますがご容赦ください
5421-1:2011/02/06(日) 00:40:26 ID:KFmiCUyC

『誰のために生きるのか』

 -1-

真島は芽衣子が自殺を覚悟していることには気がついていた。
桜葉館学園で三沢を殺害したと、だから死なせてくれと言った芽衣子を
力づくで止め、逮捕した。
生きてくれと懇願し彼女を説得できたと思った矢先、琴美の告白に芽衣子は生きる気力を再び失ったのではないか。
真島は崩折れる芽衣子を支えながら感じていたのだ。
なのに芽衣子の母に気を取られて目を離した。自責の念にかられた。
堂島からのメッセージによって知らされていた芽衣子の姉が自殺した現場の高台の公園に向かって、
真島は必死に走っていた。

彼女を失いたくない。

どうしても。

彼女は自分に生きる力を与えてくれた。
宏太を溝口に目の前で焼き殺され、その後悔を引きずり続け、
刑事としての生き方も見失っていた自分の哀しみと傷みを吐露することのできた初めての相手だった。
万里は優秀な刑事だが、真島の本当の傷みを理解することはなかった。
万里に依存したこともあったが、万理は結局真島が自身で立ち直ることを望み
真島はかえってそのことに苦しめられた。
依存によって立ち直れば万里から離れられなくなったかもしれないが、
真島と万里は別れを選び、一人で傷みに耐えてきた。
いや耐えてきたとは言えないかもしれない。
ただ傷みの中でもがいていた。
5431-2:2011/02/06(日) 00:42:15 ID:KFmiCUyC
芽衣子はそんな真島に不思議な暖かさを経験させた。
彼女自身の不幸な過去の傷みが真島に傷みを告白させ、吐き出させ、立ち直るきっかけを与えた。
真島の告白が芽衣子の溝口殺害の動機になったことは、真島も責任を感じて一度は辞表を出したが
結局芽衣子を守るために、真島は刑事として再び生かされたのだ。
一年ぶりにネクタイを締めたとき、真島は自分を取り戻したことに気がついた。
それが芽衣子と出会ったからだということも。

だから彼女を失えない。

彼女のためではなく自分のために。

「芽衣子っ!」

小高い公園で芽衣子はまさに今、毒を口にしようとしていた。

「俺を置いていくのかっ!?」

芽衣子がゆっくり振り向いた。
微笑んでいるとも泣いているともとれる複雑な表情だった。

「真島さん」

彼女は声にならない声で真島の名を呼んだ。

もし許されるなら。

生きて真島の傍にずっといたかった。
彼を愛して生きていくことが、芽衣子の今の一番の望みだった。
否、彼を愛している自分にしか価値がないと思うほどだった。
しかし自分には時間がない。
真島の顔を見る。たった一人の愛する人の顔。
自分のために必死で駆けてくる男の顔。
刑事の顔でもペットサロンの客の顔でもなく、芽衣子を受け止めると言ったあの顔だった。
キーホルダーに仕込んでおいた青酸カリを口元に持っていく。

永遠にさようなら。
5441-3:2011/02/06(日) 00:44:25 ID:KFmiCUyC
「芽衣子っやめろっ!!」

真島の腕が芽衣子の手に届いた。
青酸カリを奪い取って芽衣子を力強く抱きしめる。
それは抱擁というよりむしろ拘束だった。

「俺がすべて受け止めると言ったはずだっ」
「悪は断ち切らなきゃいけないのにっ!」
「君を失いたくないんだ」

どうしてこの人の顔をもう少し見ていたいと思ってしまったのか。
ほんの少しの躊躇のせいで。

「君はもう十分後悔しているじゃないか」
「私が沢山の人を傷つけたのに。私が生きている限り復讐の連鎖は終わらないんですっ」

自分が復讐した人たちにだって家族や愛する人がいた。
その人たちを利用して傷つけた。生きている資格などないと芽衣子は思った。

「罪を償い終えるまで待っていると言っただろう。たとえ一生かかっても、俺は君のそばにいる。」

芽衣子の存在が自分の救いだったから。

「そばに・・・いる・・」

芽衣子が真島の言葉をぼんやりと繰り返す。

「そうだ、そばにいる。」
「そんな資格なんてないのに・・・」
「資格があるかないかは俺が決めることだ。お前が決めることじゃない。」

芽衣子の身体から力が抜けた。
それはあの日を真島から愛していると告げられたあの日を芽衣子に思い出させた。
あの言葉がなければ、自分が真島を一方的に愛していると思っていたら、
きっと躊躇いなどしなかっただろう。

遠くでパトカーのサイレンが鳴っていた。

5451-4:2011/02/06(日) 00:47:07 ID:KFmiCUyC

事件は殆どが事故と自殺で処理された。
誰もが事実を公表することを恐れた。自らの保身のために。
警察内部の事情のせいもあった。また、民自党からの圧力で三沢のことも公にはならなかった。
堂島の原稿は結局芽衣子と万里と真島の秘密になった。
彼が命をかけて書き上げた原稿だったが、その反面芽衣子を守ることを一番望んでいたのは堂島だと、
万里も真島も判断したのだ。
芽衣子は送検すらされず、ただ一時拘留されただけですぐに釈放された。
しかしそれは芽衣子にとっては新たな重荷を担うことだった。
償うことさえ許されない罪を背負うということ。
決して一人で耐えられることではなかった。
芽衣子がまた自殺するのではないかと真島は恐れていた。
彼女を失わないために、真島は自分のすべてをかけると決めていた。

「今日から俺の部屋で一緒に暮らそう。」

芽衣子が釈放された日、真島はそう告げて戸惑う芽衣子を強引に自分の部屋に連れ帰った。
もし、芽衣子と一緒にいられないのなら刑事を辞める覚悟もあった。
芽衣子は真島の強い決意を敬い、また自分も生きようと決意した。
どちらにせよ真島のために生きる道しか残されていないと芽衣子は思っていた。

真島の部屋には白いシャツが何枚も散乱していた。
芽衣子は思わずくすりと笑った。

「何?」
「真島さんは変わらないなと思って。」
5461-5:2011/02/06(日) 00:49:08 ID:KFmiCUyC
宇宙人のマスクをかぶった溝口の襲撃を受けた日、芽衣子は真島が眠った後
真島の白いシャツを何枚もたたんだ。
キッチンのカウンター近くやベッドサイドに散らばったそれらを集めながら
あの事件がなければ自分にもこんな風に穏やかな幸せが待っていたのかもしれないと思ったのだった。
愛する人の洋服をたたみながら、寝顔を見るような幸せ。
平凡でも自分には過ぎた幸せだとあの日芽衣子は思った。

「何が?」
「これです」

芽衣子がシャツに手を伸ばすのを見て真島が慌ててそれを掻き集める。

「そんなこと、しなくていいから。」

芽衣子が笑った。

「気がつかなかったんですか?あの日も私、たたんで帰ったんですよ?」

あの日?どの日だ?

真島は思いめぐらせる。

「あ、俺が怪我をした日のことか。」
「あの時は本当にありがとうございました。」

今更に頭を下げる芽衣子が可愛くて、真島はついと芽衣子の肩に手を触れた。
あの時はまだ自分が芽衣子をどんなに大切に思っているのか、きちんと自覚していなかった。
万里に追求されたときも、「分からない」としか返答できなかった。
しかし今思えば、夜光虫の見える海に芽衣子を連れて行ったときにはもう芽衣子を愛していたと思う。

「助けられて本当に良かった。あの時も、その後も。」

芽衣子が死にたがっていたのを止めたことが良かったのか、真島はしばらく迷っていた。
無気力に無表情で、ただ黙って留置場の中にいる芽衣子を見たとき
逝かせてやれば良かったと思ったこともあった。
しかし。
芽衣子を失った後の人生を考えることはできなかった。

「真島さん?」

黙って芽衣子を見つめる真島の瞳を覗き込むように見つめ返す。
真島は少し困ったような顔をして芽衣子の肩に置いた手に力を込めた。

とん

そんな音がするような優しさで芽衣子の頭が真島の肩にぶつかる。
他人の体温をこんな風に感じるのは初めてだった。
真島は何度も芽衣子を抱きしめたけれど、いつも熱い激しさの中で息苦しさを感じるほどだった。
しかし今はただ優しく柔らかく、大切なものを包み込むように芽衣子を腕の中に収めていた。
芽衣子は真島の心地よい体温と心臓の鼓動を聞きながら、急激な睡魔に襲われた。

「芽衣子?」

芽衣子の身体が寄りかかってくるのに気づいて、真島が呼びかけるが
彼女はもう眠りの海に漕ぎだしていた。

547hitoshi:2011/02/06(日) 00:52:27 ID:KFmiCUyC
すみません、中途半端ですがひとまずここまでで。
まだもうちょっと続きがあるんですがとりあえず皆さんの反応を見てから
続きを投下しようかなあと思っております
ちょっと今の状況だと先が読めないのでコワイw
気が小さくてすみません
548名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 01:05:48 ID:+nlSUF4g
>>547
芽衣子を寸前で救ったストーリー展開、うれしいですよ!」
モチロン、この後の展開もベタですが 「待ってるから…」

あ、「そんなこと、しなくていいから。」
いかにも真島が言ってそうで和みましたw
549名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 01:32:59 ID:F0udB63d
>>547 hitoshi様
新しい職人様 いらっしゃいませっ お待ちしておりました
素晴らしいタイミングの投下ありがとうございます
そして、素晴らしいタイミングで芽衣子を救ってくれてありがとう〜
早速wikiにhitoshiさんのページを作成しておきました
-1-になっているので、もちろん-2-も 「待ってるから…」 ですっ
550名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 01:40:32 ID:6ggyj9oi
>>547
ありがとうございますっ

> 償うことさえ許されない罪を背負うということ。
こういう苦しみもありますよね
それを支えようとする真島さんと
真島のために生きようとする芽衣子に感動しました
芽衣子が安心して眠れるのは真島さんのおかげですよね
慌ててシャツ集めるまっしー可愛いなw

まさかここで終わりなんて生殺しはギルティですよ〜っ
551名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 07:42:58 ID:o6QUrGGs
真島の胸の内をうんうんとうなづきながら読ませて頂きました。

続き、滝にうたれながら待ってるから
(修行中の職人より)
552名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 07:49:10 ID:Kahcx7qQ
すごい面白いのに途中で終わってる・・・
このまま消えちゃったら、芽衣子の部屋がもぬけの空だった時の真島ちゃんくらいショックです!
是非続きをお願いしますです
553名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 10:48:43 ID:08KFOE3P
>>547
とても素敵な作品ですよ
丁寧な描写でうっとり
このタイミングでの投下にもギルティラブ感じまくりです
続き待ってますから絶対にお願いしますよ〜

真島は一体何枚の白シャツを持っているのか・・・
554hitoshi:2011/02/06(日) 10:58:18 ID:KFmiCUyC
>>548-553
こんな拙い文章なのに、暖かいお言葉ありがとうございます(泣
投下迷ってたときにスレの雰囲気が・・・ってなってたので思い切って投下して良かったです
本編の中に入るような設定はもう他の職人さんたちが書かれてて
それが素晴らし過ぎて入る余地がないような気がしてwこういう設定にしてしまいました

ぎるちぃさんやANKOさんの設定も好きだーだし
他の職人さんたちのも読むの楽しくて、自分も皆さんの投下を待ってる一人です

>>553さん、
最後の一行は・・・前から気になってたんです実は。そのあたりの軽いSSも書きたくなってきてしまう〜
555ぎるちぃ:2011/02/06(日) 11:06:42 ID:09R5sPvv
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

あたしゃ書きますよ
「続きまーす」って約束しましたもんね
正直、一度は心が折れてしまったけど、ここの住人の方に救われました
なんか真島さんに「お前はもう、一人じゃない」って言われた芽衣子な気分w

では、>>473の続きを投下します
556ぎるちぃ:2011/02/06(日) 11:09:16 ID:09R5sPvv

帰り道、ふと隣に目を向ける。
今までいったい何人の男がこの娘に惹かれてきたのだろう。
この先また何人の男がこの娘を己の腕に抱きたいと願うのだろう。
今でこそ、彼女がひたむきな愛情を俺に傾けているのは、
確かに感じているが…。

「どうかしました?」
俺の視線に気付き、首を傾げながら微笑みを向けてくる。
月明かりと街灯に照らされた芽衣子。
いつもと違う服装と今日の一件も手伝ってか、俺の心に艶めいた焦りを生む。
「いや、何でもない…。」


(芽衣子視点)

部屋に入ってコートを脱いだ途端、いきなり真島さんの腕に抱き締められ、
深く激しい口付けを受ける。
そしてその手は既に胸の膨らみを揉みしだいている。
「んっ!真島さん!?」
「…。」
私が唇を離しても、執拗に追いかけて舌を絡め取ってくる。
ニットをたくしあげて下着をずらされ、胸の頂を指で撫でられる。
「んぅっ、んっんっ…」
唇を塞がれて、思うように声も出せない。
もう一方の手はスカートを捲り、ストッキングと下着を太ももまで引き下ろして
敏感な花芽を擦る。
次々と浴びせられる刺激は体の力を奪い、足元が崩れそうになる。
真島さんは、抱き留めた私の体をくるりと回転させ、
ソファの背に後ろからもたれさせる。
うなじに唇を這わされながら、背後でカチャカチャとベルトを外す音。
腰を持ち上げられたかと思うと、真島さんのものが一気に入ってくる。
最初から激しく腰を打ちつけ、腕は私の腰をしっかりと捉えて逃がさない。
繰り返される衝撃に呼吸もままならず、
ただソファの背に体を預けてしがみつく。
まるで何かに駆り立てられるように更に律動は早まり、
中で脈動を感じた瞬間に、ようやくその動きを止めた。


(真島視点)

ズルズルと床に崩れ落ちる彼女を見て、はっと我に返り抱きすくめる。
「悪かった…こんなやり方して。」
「真島さん…。」

俺はいつも気が気じゃない。
君を誰かに奪われそうで。
557ぎるちぃ:2011/02/06(日) 11:10:59 ID:09R5sPvv
本日は以上になります
駄文失礼しました

まだまだ続きますよw

うん、でも、ほんとに、みなさんありがとう
558名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 12:31:20 ID:o6QUrGGs
ぎるちぃさん、待ってました。ありがとうございます!
しかも日曜の真っ昼間からエロ全開。素晴らしい営み。
生きるパワーを感じます
負けちゃいらんねぇ

私も滝にうたれ修行中でしたが。あっさり出てきました
今晩投下の予定です。
559名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 12:35:33 ID:vEBvt6qT
Hitoshiさん、ぎるちぃさん、投下ありがとうございます!
素晴らしい作品で2828が止まりません…
図々しいお願いですが続き絶対お願いします!

職人さん、お前はもう独りじゃない…
560名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 14:20:40 ID:00IMH9zg
おっ
日曜なのにぎるちぃさんの連載がある〜
しかもお預けくらいまくりの真島だったとは思えない暴走ぶり…
続き楽しみでござる
561ANKO:2011/02/06(日) 19:06:30 ID:o6QUrGGs
修行の旅にでようかと思ったけど、私も書きまくりますよっ。
みんなで書けば怖くないさ


>>485の続きです

「リハビリ日記 お出かけ編」


「天気もいいし、買い物に出かけようか。
人混みに長時間はまだ無理だから、少しだけな。」
「え?は、はい」窓の外を見ながら突然の誘いに芽衣子は少し驚いた。

万里さんから貰ったのを着て行こう。
芽衣子はウキウキと着替え始めた
白とピンクのウエアは色白の芽衣子を引き立たせる
もともと年齢より若く見えるが
22、3才と言っても不思議じゃないぐらいだ
「可愛いな」その姿を見た真島はぼそっと呟いた「ホントに、このウエア素敵ですよね」
「お前がだよ」
真島は照れくさそうにそう言うと芽衣子を車椅子に座らせた


車で数分のスーパーマーケットに到着

「久しぶりの買い物が食材の買い出しですまんな」
「ううん、すごく嬉しい。
前にアンの物を一緒に買いに行ったのを思いだします。
あの時も楽しかった。」
「ああそうだったな」
「食器を選ぶのに迷う真島さんが可愛かったです」
フフッと笑う芽衣子
まだ一年半前だが遙か昔に感じる。
でもまたこうやって過ごせる幸せをかみしめた。
車椅子の芽衣子を気遣いながら店内を回る姿は
誰が見ても仲睦まじい夫婦のようだ

「昨日の鍋は旨かったな。今晩は何にしようか」
ぐるりと見渡すと、鍋のスープ棚に目が止まった
「今はいろんな鍋があるんだな、カレー鍋にトマト鍋…」
真島は感心したように眺める
「よし今日も鍋だ。切るだけであんなに旨いんだからな。
いろんなもの入れて栄養もあるし、何鍋にしたい?」
「えっと…」と迷う芽衣子
「よし、全部買っていくか」
真島はドサドサとあらゆる種類をカゴに放り込む「これなら一週間毎日違う鍋が食えるぞ」



―――芽衣子は誓った。
春がくる前に料理が出来るぐらいは回復しなくてはと。
リハビリ頑張らなきゃ。

おしまい

注)文中に出てきた、「アンの飼育用品を二人で買いに行った話」は
ご存じの方も沢山いらっしゃると思いますが
ドラマ台本には載っていたけどカットされたお話です
562名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 20:45:30 ID:OZyAe5TE
hitoshi
新しい職人様いらっしゃい
勇気出してて流れ変えてくださってありがとう
この展開のお話は今までなかったですね
ギリギリで食い止められて良かった
資格なんて無いっていう芽衣子への返しがなんとも真島らしい
感動しちゃいました
シャツネタも上手く絡めてて萌えー

ぎるちぃさん
続きまってましたよーまだまだ続いちゃって下さい
こんな激しい真島ちゃん初ですね
芽衣子の思いを信じたいのに焦ってしまう複雑な心境が伝わりました
お洒落してくれるのは嬉しいけどさらにライバルふえちゃいそうだものねw
でも読者的にはお洒落する芽衣子描いてもらえて嬉しいです
次は浴衣なんてどうでしょ

ANKO
こういうほのぼのなの和みます
豪快に籠に放り込むとこは真島らしいなぁ
しかしいくら上手いからって鍋ばかりって真島ちゃん極端w
早く芽衣子回復して手料理ふるまえればいいな
563名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 20:46:49 ID:OZyAe5TE
すいません
「さん」付け忘れ
hitoshiさん
ANKOさん
564ANKO:2011/02/06(日) 22:03:30 ID:o6QUrGGs
いえいえ、早々のレスありがとうございます

そうそう、
鍋ばかりの真島ちゃんに対し
芽衣子の心の呟き
(真島さん、B型でしょう)
を付け加えたほうがよかったかしら

私みたいなつたない文章でも投稿しちゃってんだから
躊躇ってる他の方も勇気を出してもらいたいものです。
565名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 23:28:36 ID:08KFOE3P
>>561
さすが
カップ麺缶コーヒーで女を落とす真島
この天然ぷりが芽衣子を溶かす
食に頓着なさそうなところがいかにもでいいな
芽衣子リハビリ頑張って〜
566名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 00:44:04 ID:hYj7DZz9
ANKOさん
修行の旅に行かないで〜・・・芽衣子リハビリさせてあげてください
芽衣子、可愛いっ
真島豪快wどんだけ鍋にする気だ
でもその鍋を二人でつついてる姿を想像するとやっぱり和む〜
カップ麺シーンをはるかに上回るほのぼのっぷり、脳内再生中でありますw

ぎるちぃさん
真島、激しいなw
急にどうしたんだっと思ってしまいました
あんなのに心折れたりしないでください、続き待ってますっ
567名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 00:44:45 ID:jD2At/xF
@wiki管理人です

toroさんには、@wikiの編集権限を発行しているので、
いつも、ご自分で新作の更新をされています
更新後に連絡をくれるので、私がここで告知しています

そして、toroさんがコメントを更新してくれてます
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/189.html

次回から同じ荒らしには、このURLを読んでこいっ! でスルーできると思います


そして、@wikiには現在99の作品をまとめています
次に投下される作品が100作品目になります
これからも宜しくお願いします〜
568hitoshi:2011/02/07(月) 00:48:20 ID:hYj7DZz9
wiki管理人さま、職人さんのみなさま、心優しいスレ住人の皆様。
記念すべき100を新参者の自分がいただいてもよろしいでしょうか?

だめと言われても無理やり投下〜>>546の続きです
5692-1:2011/02/07(月) 00:49:19 ID:hYj7DZz9

 -2- MEIKO Side

いつの間に眠ってしまったんだろう。

見慣れない天井に周囲を見渡して、やっとそこが真島さんの部屋だと気がついた。
私の周りが真島さんの匂いと気配で溢れていた。
真島さんのベッドの上だ。
一気に目が覚めて飛び起きた。
隣には真島さんはいない。どこに行ったんだろう。
そもそも寝てしまった記憶が定かじゃない。一体いつ寝たんだろう。
どうやってこのベッドに入ったんだろう。
こんなに正体なく眠ったのは何年ぶり?
もう思い出せないくらい長い間、私は眠れない夜ばかりを過ごしてきた。
真島さんに寄りかかったことは覚えてる。彼の心臓の音も、体温も。
その先が思い出せないけど、考えられることは一つだけでそれを考えると顔から火が出そう。
とにかくベッドから這い出してリビングに目をやると、ソファに横になっている彼を見つけた。
起こさないようにそっと近づく。

初めてこんなに近くで顔を見た気がする。
素敵な人だとは思っていたけれど、整った顔立ちにしばし見惚れてしまった。
きちんとした学歴があって将来出世もできるだろう。
そんな人がどうして私なんかを愛してくれるんだろう。
以前は榎本さんと付き合っていたと聞いたけれど、確かに彼女となら美男美女で仕事上もパートナーで
理解しあえてお似合いの二人だったと思う。
一遍の曇りもなく一緒にいられる二人だったろうに。
私とじゃだめだ。
許されない罪を背負ったままの私とじゃ真島さんは幸せになれない。
真島さんはきっといつか私の存在に苦しめられるだろう。
感情に流されてこのまま彼の傍にいちゃだめだ。
理性は何度も私にそう言うのに、身体は動かなかった。
彼の寝顔を見つめながら、ただ呆けたように座り込んでいる。
5702-2:2011/02/07(月) 00:52:01 ID:hYj7DZz9

「どうして・・・」

思わず呟いてしまった。
離れなければいけないのに離れられないなんて。
どうしてそんなにもこの人を愛してしまったの。
考えても答えがないことは知ってる。
真島さんに自殺を止められてから何度も何度も同じ問いを繰り返してきたから。
たとえば彼の外見とか人格とか優しさとか仕事への情熱とか、
普通なら挙げられるような理由はどれも彼への愛の本当の理由じゃない。
わけもなくただ愛しくて、傍にいると離れられなくなってしまう。
だから私の近くに来ないでと言ったのかもしれない。
近づけば近づくほど離れられなくなると、本能的に察していたのかも。
だけどもうあの時では遅かった。
あの時には真島さんは私にとってかけがえのない人になっていたから。
毎日ペットサロンで朝夕会うのが私の一番の楽しみになった。
まるで普通の女の子のように恋をしている気分だった。
彼が刑事だと分かったとき、真島さんが私を疑っていると知った時諦められれば良かったのに。
なのに逆にそれは苦しい愛に変わって、私たちの関係を変えた。
刑事が犯罪者を愛するなんて許されない。
罪を犯した私が刑事を愛するなんてことも。
それでもこの人は私を受け止めようとしてくれて、今も私を傍に置こうとしてくれる。

「何を考えてる」

低い声が突然耳に入ってきた。
驚いて真島さんの顔に目をやると、探るように私を見つめる彼のまなざしがあった。
少し刑事の顔。でも心底心配してくれているときの真島さんだ。
私は彼の刑事の顔も本当は好き。
真島さんが刑事として生きるためならあんな男くらい・・・。
そう思った途端に身震いがして鳥肌が立った。
人間の燃える匂い。耳から離れない断末魔。

「どうして泣いてるんだ?」
5712-3:2011/02/07(月) 00:54:26 ID:hYj7DZz9
泣いてなんか・・・言いかけて頬を伝う涙に初めて気がつく。
どうしてだろう。分からない。
あの男を殺したことを後悔してるわけじゃない。
あんな男のために涙を流す謂れなんかない。
でもあれは事故じゃなく殺人だ、私が殺した。

「いえ、あの・・」

うまく説明できそうにない。
今何か言ったら、真島さんを苦しめてしまうだろう。
彼を傷つけたくない。
真島さんの視線から逃げるように立ち上がろうとした。

「きゃっ!」

思わず声が出た。
真島さんが私の腕をつかんで引き寄せたせいで、バランスを崩して彼の上に抱きかかえられるような格好になった。
思いもかけない真島さんの行動にそれまで考えていたいろいろなことが、
どこかへ行ってしまった。

「真島さん・・ちょっと・・あの」
「もう一人で抱え込むのはやめろ。何のために俺のところに来たんだ?」

真島さんは私の髪を梳くようにしながら、低く笑った。
その笑いの意味をはかりかねて、彼の顔を見ると、彼はもう一度笑って言った。

「何のため・・・か。いろんな意味があるな。」

いろんな意味ってどういうこと?
問いかける暇はなかった。真島さんの唇が私の唇に触れてきたからだ。
ちょっと!?え?
こんなことが突然自分の身に起こるなんて思いもしなかったから驚いた。
こんな幸せを受け取っていいんだろうか。

「んっ・・・!」

意志に反して、私の声じゃないみたいな甘ったるい声が出て。

こんなこと、思いもしなかったなんて嘘だ。
真島さんが私に一緒に住もうって言った時から、私は本当はこうなることを予感して期待していた。
自分の心に正直になろう。
甘い誘惑に巻き込まれながら、そう思った。
572hitoshi:2011/02/07(月) 01:00:02 ID:hYj7DZz9
せっかくの100なのにまた中途半端ですみません・・・
今日はここまでで。
実はせっかく書いてたこの続きをうっかり上書きで消してしまってw
なんて初歩的なミスorz
まだまだ若輩者だなあと反省しきり、今書き直してますのでしばしご容赦を〜
573名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 01:15:25 ID:jD2At/xF
>>572  hitoshi様
記念すべき100作品目投下ありがとうございます〜
何だかワクワクします 次が楽しみですっ
でも、上書き残念でしたね
続きも「待ってるから…」ですっ



それから、toroさんのコメントもそうですが、他の規制中の職人様方も
まとめ職人の私のことを、すごく良く書いてくださるんですが、
私はこれといって何もしていないので申し訳ないです
大好きなギルティSSまとめるのは楽しいので、全然苦になりません
だから、気を使わないでどんどん代理投下依頼してくださいね
574名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 08:24:37 ID:n8lFebqT
百作目ですか・・・なんかもう百物語で遊んでる気分になってきましたw
そろそろ何らかのもののけを召喚している気がします、いい意味でw
hitoshiさんの真島さん男の色気ムンムンでツボです〜
続き消えたのは残念ですが改稿がもっと良くなるフラグかもw続きもできればお願いします!
575名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 19:09:30 ID:TaWTxqPZ
hitoshiさん、素敵な作品ありがとうございます
丁寧な心理描写で芽衣子の葛藤がズキズキ伝わってきました。
続き待ってます。
あっと言う間に消えちゃったショックよ〜くわかりますよ。
めげずに頑張って〜
576名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 19:41:36 ID:2ivKnUL0
hitoshiさん100ゲットおめでと
芽衣子の葛藤描写丁寧ですね
切なくなっちゃいました
「私なんか・・・」っていう自信無い芽衣子を
真島ちゃんの愛で包みこんで自信与えてあぜてほしい
頑張れ真島ちゃん!!
577名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 20:02:02 ID:jD2At/xF
>>512さん
その文章お借りして、wikiに注意書きを入れました
何かおかしいところがあれば、指摘してください
お願いします
578名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 23:08:54 ID:suUaCmRv
こんばんは!!ASMDUSです。
この間の盗撮の続きが出来上がったので投稿します。相変わらずエロはありません。
579@:2011/02/07(月) 23:09:58 ID:suUaCmRv

恋って素晴らしいな。
真島は少女漫画の主人公が放つ月並みのセリフを堂々と鶴見に言い放った。
例の盗撮画像をうっとりと眺め、恋の対象である野上さんの名をしつこいくらいに連呼している。


「真島さん、その画像・・・この間と違いますね。」


「やっと撮れた奇跡の二枚目だ。可愛いだろう。」


「・・・カワイイデスネ」


全くこの人ときたら。一度のみならず二度までも。自分の職業をわかっているのだろうか。カメラマンではなく刑事だ、刑事。
一度目の盗撮が発覚してから数日後に真島は野上さんをBarに連れてきた。
その時初めて生身の彼女を見たわけなのだが・・・


小柄で小動物のようで、美人で可愛らしくて・・・そして些か天然なところもあるようだった。(オムライスとオムツって何か関係あるんですかね!?と真顔で言ってきた。)
とても冤罪とはいえ、15年間牢獄にぶちこまれていた人とは思えない。


「PCのデスクトップ用の画像も欲しいな・・・」


ふひゃあ・・・と変な音を喉で鳴らしてしまった。好きならさっさと告白してさっさと付き合えばいいのにこの人は!!いつものあなたならガンガンいってガンガン食ってたじゃないですか!!あなたのルックスならきっと問題無いのだからガンガン突き進めばいい!!!



そして砕け散ればいい。盗撮がばれて幻滅されてとことん嫌われればいいんだ。女に余裕のある奴はたまには女で泣くといい。
・・・というのはモテない鶴見のひがみである。
580A:2011/02/07(月) 23:14:04 ID:suUaCmRv
「真島さん、あなたの職業はなんでしたっけ。」


「刑事だ。」


何が刑事だ。盗撮までしておいて。刑事の尊厳に背く行為を堂々としておきながらよく言えたものである。その時だった。Barの扉が勢いよく開き、外の冷たい空気が一気に店内を支配した。そして鶴見は入店してきた人物の顔を見て青ざめた。


「芽衣・・・野上さん・・どうしてここに!?」


真島は携帯を慌てて隠した。鶴見は何だか面白そうな展開になってきたので一応いらっしゃいませとだけ言っておいて黙って見ていることにした。


「真島・・・さん・・・」


「き、君、仕事は?」


「今日は早く上がる日なんです。えっと・・・」


野上さんは荒げた息を整えるとツカツカと真島のそばに歩み寄ってきた。思わず真島も立ち上がる。


「あの、真島さん・・・」


「なんだ?」


「携帯の・・私の写真を消してください!!」


「「!?」」


ばれていた。さぁ愛しい彼女(片想い)の盗撮がばれた真島はどう出るのか。鶴見はそっと視線を真島に移した。


「いや、その・・・本当にすまなかった。許してくれ。しかしどうして知って・・・」


「榎本さんに聞いたんです。今日お店にいらして・・」


万里あの野郎・・・と小さく呟くのが聞こえた。真島はいまだに頭を上げない。


「勤務中に私の画像ばかり見て全然仕事に集中できてないみたいじゃないですか!!ダメですよ!!お仕事はちゃんとしなきゃ!!」


「・・・はい・・・え?」


そこ?そこなの?野上さんが怒るべき所はそこですか?仕事に集中とかいう以前に突っ込むべき所はそこではないだろう。普通の人ならば盗撮されたこと自体を怒るのでは・・・鶴見は彼女のあまりの天然ぶりに腰と魂が抜けそうになったがぐっと堪える。
581B:2011/02/07(月) 23:15:27 ID:suUaCmRv


「その、えっと・・・せめて待ち受けはやめてください・・・恥ずかしいですから!!仕事をきちんとしてくれるなら消さなくても・・・いいです・・・から」


語尾に向かうに連れてどんどん声がしぼんでいく。心無しか顔が赤い気がする。どうやら自分が言った事の重大さに気がついたようだ。
消さなくていい=私もあなたが好きと解釈してしまう男は少なくないだろう。
真島も例外なくその内の一人のようだ。


「盗撮の件・・・すまなかった。」


「きゃっ」


野上さんの言葉を聞いた真島はすぐにその小さな手を引き、腕の中に閉じ込めた。後頭部をがっちり押さえ、まるで自分の物のように優しく髪を梳いた。野上さんは抵抗もせずにただ固まっているだけだ。


「明日、何か食べに行こうか。」


「・・・はい!」


完全に存在を忘れられている鶴見を余所に、
直視できない程二人の世界を築き上げていく。
鶴見は携帯を取り出し、今の真島のでれでれな顔を盗撮して万里にでも送ってやろうかと企むのであった。


おわり
582名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 23:19:19 ID:dK5kWq14
>>579
リアルタイムで神投下に遭遇したーっ!

> 「・・・カワイイデスネ」
ここが地味にツボにはまりましたっ
このシリーズ好きだ〜っ
そしてなにこのバカップル(予定)
つるみっちゃんがちょっと好きになりました〜っw
素敵な作品ありがとうございます!
583名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 23:19:37 ID:suUaCmRv
以上です。お目汚し失礼しました。

私も一時自信を無くしましたが投稿できました。よかった。
584sage:2011/02/07(月) 23:33:15 ID:YR4xSaud
>>579
投下ありがとうございました!リアルタイム投下に遭遇して思わず興奮しました!
真島につっこみ入れてるつるみっちゃんが好きです
でれでれ顔の真島の顔を撮って万里に送って欲しかったですw


>>582
自分もリアルタイム投下に遭遇しました!興奮しますよね!!
585名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 23:39:44 ID:n8lFebqT
ASMDUSさんの世界観好きですよー
こういうの正解はないし、職人様の数だけ世界があっていいと思います
恋をプラスの力に出来たもん勝ちですw
586名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:01:58 ID:2ivKnUL0
ASMDUSさんの描く真島と芽衣子可愛すぎです
凄くほのぼのしました
真島の変貌っぷりにビックリな万理も鶴見もいいですね
もっと続きみたくなります
587名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 01:11:55 ID:nqVWXXHe
まとめwikiがさっきからずっと見れないんですけど、メンテナンス中なんでしょうか?
まさか、閉じたってことないですよね??
588名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 01:28:58 ID:GxStMJ6F
閉じたのかもな…
589名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 01:30:20 ID:+EUR7uWz
>>587
私も何時間か前から見れなくて、一応他の同じwww43.atwiki.jpサーバーのサイトを確認してみたら
どこも見れませんでしたから、たぶんサーバーがダウンしてるんじゃないかなっと思いますよ
590名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 12:27:49 ID:nqVWXXHe
587です。
wiki見れますね。よかった〜。
こちらを見るのが毎日楽しみだったのでホッしました。
591名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 18:35:10 ID:NHG37gRh
ASMDUSさん、面白かったです
どんだけガンガンなんだww
微妙に?いやかなり?ズレてる二人、この世界で突き進んでくださいね。
592ぎるちぃ:2011/02/08(火) 18:53:04 ID:3ciJlKaM
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

では>>556の続きを投下します
593ぎるちぃ:2011/02/08(火) 18:55:05 ID:3ciJlKaM

(芽衣子視点)

頭からシャワーを浴びる。

生まれて初めてだった。
自分という存在を、こんなに激しく誰かに求められたのは。
あの一見乱暴で荒さと激しさに満ちた扱いにも、
私は愛されている、大切に思われているんだと実感できる優しさが、
諸所にちゃんとある。

「真島さん…。」

口に出して名前を呼ぶだけで、胸がきゅうっと締め付けられる。
愛しい人から自分へ、一心不乱に向けられる愛情。

真島さんに会うまで知らなかった。
こんな幸せが、この世にあったんだ…って。


(真島視点)

芽衣子の怪我もほぼ回復し、サロンでもトリマーの仕事に復帰したようだ。

「明日、モンアンジュにペット雑誌の取材が来るんです。」
ある日、彼女が嬉しそうに話してきた。
「夏に向けてのペットグッズ特集っていうのがあって、アンが浴衣を着るんですよ。」
「犬に浴衣…必要なのか?」
「んー、必要というより、ワンちゃんにもかわいくオシャレさせたいっていう、
 飼い主さんの親心ですね。」
594ぎるちぃ:2011/02/08(火) 18:57:24 ID:3ciJlKaM

そんな話を聞いた翌日の夜、サロンへ彼女とアンを迎えに行き玄関の扉を開けると、
何やらいつもと違う雰囲気を感じる。
待合室へ進んでいくと、俺の目は釘付けになる。
カメラを手にした男や他にも数人が慌しく動き回る端で、
琴美と彩乃が、浴衣姿の芽衣子の襟元や結い上げた髪を整えていた。

「あら真島さん、お疲れ様ですー。見て見て、芽衣子さん素敵でしょう?」
俺に気付いた彩乃が、芽衣子の体をこちらに向けて得意そうに言う。
「この浴衣、飼い主さんとワンちゃんのペアルックなの。で、どうせなら
 芽衣子ちゃんに着て貰おうってことになって。」
「商品だけを載せるより、可能なら着ていただいた方がいい写真になりますからね。
 被写体が野上さんならなおさらだ。」
琴美とカメラマンが満足げにうなずく。

「あ…あのう、なぜかこういうことになっちゃって…。」
恥ずかしそうにうつむいて、困り果てた様子の芽衣子に
「芽衣子ちゃんたらそんな情けない顔しないの!」
「琴美さん、私の写真はトリミング中の様子だけって言ってたのに…。」
「これもお仕事よ。」
琴美のその言葉に、芽衣子の動きが止まり、表情が変わる。
「…はい、そうですよね。お仕事…ですね。うん、はい。」
自分に言い聞かせるように言ってアンのリードを握る。

カメラマンに出される動作や表情の注文を次々とこなす彼女。
リラックスした様子でアンとじゃれ合ったり、屈託のない自然な笑顔をカメラに向ける。
俺はそんな彼女に魅入っていた。

取材が終わった後、琴美が待合室にコーヒーを出してくれる。
「驚いたな。」
「何がですか?」
「あの状況で、ずいぶん落ち着いてるように見えたから。」
雑誌の取材で写真撮影なんて、いつもの彼女ならガチガチだろう。
「あー、えっと、私が緊張したり動揺したりするとアンにもそれが伝わってしまうので、
 普段と同じでアンと遊んでるだけって思い込むようにしてたんです。
 ほんとはもう、ドキドキして逃げ出したかったくらいなんですけど…。」
「プロだな。」
「真島さんにそう言ってもらえるとうれしいです。
 初めて会った時は無責任だって言われちゃいましたから。」
「…懐かしいな…。」

あの時からまだ半年足らずなのにもう随分経った気がするのは、
いろんなことがありすぎたからだろうか。
595ぎるちぃ:2011/02/08(火) 19:01:21 ID:3ciJlKaM

撮影で身に着けたものは厚意で貰えたらしく、
芽衣子は浴衣姿のまま帰宅した。
家に帰るとすぐに、彼女は「着替えてきます」と言って、
洋服を手に脱衣所へ向かおうとする。
俺はその腕をつかむ。
「もう少しそのままでいろ。」
「え?でも…。」
「いいから。」
つかんだ腕を引き寄せて口付けを交わす。
彼女の手から服が床に落ちる。
……。
そのままでと言ったのは俺なのだが…。

唇を離して彼女を見つめながら苦笑する。
「浴衣、よく似合う。」
「あ、ありがとうございます。」
「似合いすぎてて、すぐ脱がしてしまいそうだ。」
「真島さんっ!」
「飯にしよう。」
彼女の背中をポンと叩くと、彼女はクスッと笑って浴衣姿のままキッチンへ行った。

「今日は取材でこんな時間になっちゃったから、簡単なものでごめんなさい。」
彼女が浴衣姿でトレイを運んでくる。
「いや、うまそうだ。」
食事は確かにうまそうなんだが、俺の目は終始彼女に惹きつけられる。
食べている間も、つい隣に視線を向けずにいられない。

食べ終わった食器を彼女が重ね始めた。
床に座ったままソファに寄りかかり、少し後ろから彼女を見つめているうちに、
俺はもう抗う術を失くし、剥き出しになった白く細いうなじに
引き寄せられるように口付けた。
596ぎるちぃ:2011/02/08(火) 19:04:24 ID:3ciJlKaM

「っ!…真島さん?」
腕を引いて、膝の上に横座りの形で向き合い、抱き締める。
「芽衣子。」
耳元に唇を寄せて名前を呼ぶだけで、気持ちが高ぶる。

唇を奪うように口付け、深く深く味わい尽くす。
首筋を指でなぞっていき、帯は解かず浴衣の襟をつかんで左右に引いた。
あらわになった胸元に唇を滑らせていく。
胸のふくらみに手を添えて、頂を幾度か吸い舌で転がす。

浴衣の裾をかき分けて下着に手を入れると、
そこはもう溢れる愛液で指が勝手に秘裂の中へ滑ってゆくほどだ。

己の猛りを取り出し、彼女の下着を脱がせてまたがせると、
腰を抱いてゆっくりと引き寄せる。
猛りの先端から根元へ、熱くじわじわと締め付けながら呑み込まれていく。
俺は彼女の膝裏に腕を差し入れて腰を支えると、
引き寄せては離し、また引き寄せる。
彼女は俺の首にしっかりとつかまり、動きに合わせて鳴く。

まだ浴衣は体に纏ったまま、体の敏感な部分をさらし、
俺の上で喘ぐ彼女の姿。
その妖艶さは、見ているだけで果てそうになるほどだ。

「ま…しま…さん…。」
かすれてきた声の合間に名を呼ばれれば、限界は更に勢いを増して近づく。
彼女の腰をしっかりと抱きこみ、動きを速めて突き上げる。
やがて、これ以上無い快感に打ち震えながら、絶頂の証を放つ。
597ぎるちぃ:2011/02/08(火) 19:06:06 ID:3ciJlKaM

数日後、
「この間取材に来た雑誌、明日出るって言ってたな。」
「えっ!?あっ…あのー、はい…そうなんですけど…。」
なんだか言いにくそうに言う彼女。
「何だ、どうした?」
「いや、あの…、まさかあんな仕上がりになるとは予想外って言うか、
 あまりにも恥ずかしいって言うか…。」
「もう見たのか?」
「あのぅ、本になる前の試し刷りを見せてもらったんですけど…。
 あ!でもアンはすごく可愛く撮れてましたよ。」
「そうか、楽しみだな。」
「明日サンプルをもらえると思うので、持って帰ってきますね。」
彼女は微笑んで言った。

翌朝、彼女とアンをサロンへ送り、その足で本屋に向かう。
今まで見たことも無かったペット雑誌のコーナーを探して店内を歩く。
彼女から聞いていた雑誌のタイトルを頭の中で繰り返しながら、
ずらりと並んだ雑誌を目で追っていく。
そのタイトルを見つける前に目に飛び込んできたのは、彼女の笑顔だった。
あの撮影の日に見た浴衣姿で、傍らにいるアンのリードを手に微笑む芽衣子。

芽衣子が表紙なのか!?

一冊手に取って、しげしげと眺める。
思わず顔がゆるんでしまう自分に気付いて、
無理やり表情を戻し、周りをうかがいながら一つ咳払いをする。

手にした雑誌を開いてページをめくっていく。
琴美や彩乃と並んだ写真やトリミング中の写真は、
いつもサロンで見かけるエプロン姿だ。
芽衣子が言っていた夏のペットグッズ特集とやらのページには、
揃いの浴衣で、隣のアンに優しい目を向ける彼女。
しゃがんでアンとじゃれあう無邪気な笑顔も。
俺はその雑誌を買い、一度家に戻ってから仕事へ向かった。
598ぎるちぃ:2011/02/08(火) 19:08:53 ID:3ciJlKaM

(芽衣子視点)

真島さんとアンと並んで家路に着く。
今日もらった掲載雑誌のサンプルがバッグの中にある。
真島さんは、可愛く撮れてるアンが楽しみだって昨日言っていたから、
見せてあげたいのは山々なんだけど…。
アンはともかく、自分の写真があんな風に載るなんて、
気恥ずかしくて仕方が無い。
真島さんが、今日は雑誌のことを何も口に出さないのが不思議だけど、
ちょっとホッとしていたりする。

でもその疑問は間もなく解ける。
部屋に入ってすぐに目に入ったのは、
テーブルの上に十数冊積み上げられたあの雑誌。
「うわっ!」
思わず駆け寄って、表紙に載っている自分の姿を手で隠す。
「…もう見ちゃったんですか?」
「ああ、見たよ。」
「…。」
諦めてソファに座る。
でも…、
私はぷっと吹き出してしまう。
真島さんがどんな顔してこれを買ったんだろうと思うと、笑いが込み上げてくる。
「真島さんったら、こんなに買ってどうするんですか?」
「いや、つい…。」
「確かに浴衣着たアンは可愛いですけど。もぉ、真島さんは親ばかだねぇ、アン。」


(真島視点)

彼女がアンを撫でながらくすくすと笑う。
親ばか…?
彼女は俺がアン目当てでこの雑誌を買い占めたと思っているのか?
「アンがあんまり可愛く写ってるから表紙に載っちゃったんですね。
 すごいねーアン。」
……。
全く…。
「君は自分の魅力に自覚が無さ過ぎる。」
そう言って傍らにしゃがむ俺を、彼女はきょとんとした顔で見ていた。
599ぎるちぃ:2011/02/08(火) 19:15:09 ID:3ciJlKaM
本日は以上になります
駄文長文失礼致しました

>>562さんにご提案いただいた浴衣シチュを書いてみました
温泉ネタは、他の職人さんの素敵な作品がいくつもあったので、
ちょっと違うネタで

100作品超えたんですね!
ここの住人のみなさんのおかげですね
祝杯上げたくなりましたw

また続きまーす
600名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 19:30:50 ID:psKOSxAo
100作品超えですか、凄い!
ぎるちぃさん、さすがです。
浴衣シチュごちそうさまでした
女が横座りで男の膝にのったところから、モロ好みw
601名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 19:40:58 ID:D/kh7m8A
ぎるちぃさん
わぁぁーーー
リクエスト聞いてくださってありがとうございました
もう、度ストライクに好みのシチュです
エロ描写も私の頭の中の理想を形にしてくれたってぐらいの出来栄えで感動
全部脱がせずはだけさせるのエロ倍増ですよね
それにしても芽衣子の自己評価の低さは重症・・・
でも自分の魅力に気付いてしまったら危険だからいいのかなっw
602名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 19:52:23 ID:8Ib0dggA
もう、ぎるちぃさんてば、どこまで萌えどころをついてくるんですかっ!
雑誌を手に取ってにやつく真島さん、かわいすぐる!
続き待ってまーす
603名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 20:25:43 ID:NHG37gRh
浴衣とか着物なら
「お代官様、あ〜れ〜」の帯くるくるしか浮かばない陳腐な脳な私ですが、
脱がさず、はだけた浴衣エチのなんてエロいことよ。
ぎるちぃさん流石です。
しかしいろんなシチュエーションで欲情しまくりな真島ちゃん。
次はどんな展開か期待してますw。
604名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 20:37:38 ID:GxStMJ6F
>>590
本当だ、復活してる
よかったな
605名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 20:43:26 ID:4IIz2U0/
ぎるちぃさん、ナイスです。
芽衣子の雑誌を買い占めた真島さんにおもわず大爆笑してしまいました。

真島さん、その雑誌をどうするんだろ?
606名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 22:28:30 ID:NHG37gRh
宿直の時のおかずに持っていくんです
607名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 14:57:44 ID:niL6827J
何時も楽しませていただいています。
初投下なので、不手際等ご迷惑をお掛けするかもしれませんが、
宜しくお願いいたします。
ちなみに、エロなし、ラブなし、芽衣子なし、真島なしのないないづくしな上、
長いですorz
6081(1/4):2011/02/09(水) 15:00:04 ID:niL6827J
「あとは…堂島、三沢の件どうなってる?」
昼過ぎに開催される編集会議は、何時も何処か空気が澱んでいた。室内には紫煙が充満し、参加者の寝不足とストレスが形になって会議室を支配しているようだった。
「特捜もかなり慎重に動いてますね。なんてたって…首相は、この前の法案可決で三沢に頭が上がりませんから。このまま一蓮托生覚悟で三沢を守るみたいですよ。」
先程から "鬼瓦"とあだ名されるほど人相が悪い編集長の眉間の皺が益々深くなるのを横目で見ながら、堂島は報告する。
「確か、民自党単独での可決が微妙だったのを、アレだけ反対していた野党の大物丸め込んで三沢が纏めちゃったんですよね?。」
隣に座っていた編集部の若手が堂島に確認した。
「ああ。どんなウルトラCを使ったのかは分からないけど、三沢が動いたのは確実だな。まぁ、一部じゃ相当えげつない手を使ったって話もあるけどな。あくまで噂レベルだ。」
 三沢豪―義父の強固な地盤を受け継ぎ、10年前に民自党から出馬し初当選。当初からその政治手腕には一目置かれており、議員の中では中堅ながら、現在では彼なくして民自党のかじ取りは難しいとまで言われている。そして、既に将来の総裁候補と目される男だった。
現在、堂島はその三沢代議士の裏金問題を追っていた。ただ、その手口はかなり巧妙で東京地検特捜部も慎重に捜査を重ねてはいたが、決定的な証拠を掴むまでには至っていなかった。
6091(2/4):2011/02/09(水) 15:00:30 ID:niL6827J
「…とりあえず、今日は解散。次回は二週間後。」
編集長の会議終了の一声と共に、参加者は重い腰を上げ次々と会議室を出る。堂島も手元の荷物をまとめていた。
「堂島、毒チョコ殺人、今月末に結審だよな。」
"鬼瓦"が煙草に火をつけながら歩み寄ってくる。
「はい。無期懲役が堅いでしょうね。最初はかなり野上も抵抗して否認していたんですが、金谷の証言辺りから完全に落ちました。」
手帳を開き、裁判のスケジュールを確認しながら簡潔に説明した。
「三沢の件の状況次第だが、一応次号で毒チョコ殺人の総括を組む予定だ。4ページ、用意しといてくれ。」
そう言って堂島の肩を軽くたたくと、編集長は会議室を後にした。
6101(3/4):2011/02/09(水) 15:03:17 ID:niL6827J
―今月末に北区毒入りチョコレート殺人事件の結審…
 優秀な姉に嫉妬した妹がその恨みを晴らすために、姉の息子と夫をチョコレートケーキに毒を入れ殺害した。犯人が未成年者であった事、手口の残忍性、姉の家族を妹が殺害するという衝撃度から発生当時はかなり世間を騒がせた。
そして何より、犯人―野上芽衣子―逮捕のきっかけを作ったのは堂島の記事だった。
堂島は一躍時の人となり、テレビだけでなく他紙からの取材を受けるまでになっていた。堂島自身も、己の記事が事件解決という社会貢献に大きく寄与し、ジャーナリストとして史上の喜びを味わった事件だった。その事件がとうとう結審する。
6111(4/4):2011/02/09(水) 15:05:53 ID:niL6827J
「三沢の事件、また極秘ルートないんですか?」
堂島と共に会議室に残っていた若手が、冗談半分と言った感じで尋ねる。
「無いよ、そんなの。」
苦笑いしながら堂島が答える。
この世界で、そう易々と決定的な情報入手などありえない。
どんなに厳しい状況でも、粘り強く足と頭…そして人脈を駆使して情報と事実を積み重ねていくしかない。
こんな説教を始めたら自分も年だな、と自嘲しながら何時も若手には諭してきた。
「いや、俺も分かってはいるんですけど…そんな簡単じゃないって。でも、野上の時みたいな事があるから…堂島さんなら、なんか持ってるのかな、って。
そういえばあの時は絶対にネタ元教えてくれませんでしたよね…あっ、やべー、時間。じゃ、俺も2時から取材なんで行きます。」
自分でも馬鹿な質問をしてしまったと考え直したのか、少しばつの悪そうな表情を抱え足早に会議室を出て行った。
堂島は彼の背中を見届けながら深く溜息をつき、椅子に腰掛けた。
612名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 15:10:30 ID:niL6827J
長いので、一度切ります。
話の投下自体が初めてなので、どこで切ればいいのか分からず
読みずらいと思います。本当、スイマセン。
有難うございました。
613名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 16:01:44 ID:OdeVdtTK
>>612
また今までとは違う視点ですよね〜
面白くなりそうです
お名前と題名お願いしてもいいですか?
614名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 16:26:28 ID:niL6827J
>>612
パニくって忘れてました。
HN:ねりぽぐ
題名:大罪
でお願いします。
615名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 16:30:18 ID:rERiZylb
本物の小説みたい。そのまま放送しても問題ないレベル。
続き待ってます。偉そうにすみません
616名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 16:30:18 ID:w/Ir+rV1
>>612
すごい、本格的ですね。
続き待ってるから。
617ねりぽぐ:2011/02/09(水) 16:32:48 ID:niL6827J
>>613
有難うございます。しかも、レス番間違えたorz。
話自体は書き終わっているので、他の職人さんには出来るだけご迷惑をお掛けしないよう
投下するつもりですので宜しくお願いします。
618名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 16:59:48 ID:OdeVdtTK
>>617
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/196.html
うpしてみました。キャラ別は、「堂島」を追加して入れてます
そんなに長いとは感じないんですけど、
すみません 勝手に適当に改行してしまいました

そのままうpすると
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/198.html
こうなってしまって、読みにくいかなって思って…

そこの改行ちがーうっ という場合は指摘してくださいませ
619名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 17:07:24 ID:OdeVdtTK
>>617
ごめんなさい 何だか上手く改行できてないかも…
ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい
620名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 18:14:14 ID:sPM9KFY7
いやいや、またご新規様が来てくれて嬉しいですよー
謝らないで下さい、こっちが感謝ですー
初ライブみたいなもんで、ミスがあっても気持ちが入ってればいいと思います!
621名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 18:50:44 ID:JSotLNxN
堂島視点て新しいですね!
ウッキーは出てくるのかな?
ギルティのどのキャラも好きだからわくわくします!
続き楽しみにしてますね〜
622名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 19:27:17 ID:QIkorGvK
すごい。
DVDの堂島記事と一緒につけたいぐらいだわ。

新しい視点登場でますますバラエティーにとんだ作品が読めて嬉しい
めざせ200作ですね

623名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 23:32:48 ID:nxL9Syrn
皆様の作品を楽しませていただいているpiyoです。
いつまでもぐずぐずと文をいじっていてもしょうがないので、
投下させていただきます。
いくら見直しても誤字脱字はなくなりません。。・゚・(ノД`)・゚・。
未熟者で申し訳ありません。

自分で投下するのは初めてですので、不手際はお許しください。



624名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 23:34:10 ID:nxL9Syrn
「蒼いあなた」

めらめらと黒煙を吐きながら燃え上がる炎。炎は華麗なのに、冷たい。
あの中に溝口がいる。

燃える溝口──。
真島は芽衣子を炎から守るように遠ざけた。よろよろと頼りない芽衣子を力強く支え、
自分の車の後部座席に押し込めると、現場に戻って行った。
刑事然としたきびきびした動きは真島の中で何かが変わった事がわかる。
タクシーが止まるのが見えた。長身の男が降りてきた。どこかで会ったことがある。
真島は男に近づくと一言二言指示し、次に携帯を取り出して何やら話し始めた。
焦点の定まらない目で成り行きを見ていると、芽衣子のバッグを手にした真島が戻ってきた。
「しばらく伏せていろ」
押し倒すように身体をシートに押しつけられた。ふわりと真島の上着がかぶせられる。
遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた。サイレンはここに近づいている。
そして、止まった。

芽衣子はかたく目を閉じた。身体の震えは途切れる事なく続いている。
自らを両腕で抱え、震えを消そうとしても後から後から恐れがわき出て震えが止まらない。
恐怖から身を守ろうと、芽衣子は真島がかけてくれた上着をきつく握りしめた。
「すぐにここから離れる」
車のドアを開けるや真島が言った。
少しだけ身を起こし、え? というように芽衣子は真島を見上げたが、何も聞かずに頷いた。
真島は運転席に座ると乱暴に車を発進させた。
625名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 23:37:44 ID:nxL9Syrn
記憶が曖昧なまま芽衣子は真島のマンションにいた。
我に返ると灯油まみれのままソファーに座っていた。
家が汚れるとか、家具が汚れるとか、そんな気を使う余裕はなかった。
ただ、引きずられるように歩いた記憶だけが残っていた。
真島が何か忙しそうに動く気配がずっとしている。
真島は何をしているのだろうとぼんやり考えた。確かめようとか、見ようとする気力もわかない。
“事”が終わった後はあの高台に行くのが常だった。
あそこに行けは姉の小夜子に会えるから……。
(お姉ちゃん)
絶体絶命の芽衣子を溝口から守ってくれたのは小夜子だ。
そして、真島──。

「わかった、後はよろしく頼む」
真島の声に我に返った。携帯を切った真島が芽衣子を見つめていた。
憂いを含み、包み込むような目。
何もかも投げ出してゆだねたくなるようなよう慈愛深い眼差しだった。
泣き出したくなるのをこらえて芽衣子は真島を見つめ返した。
真島の目がかすかに微笑んだように見えた。
「風呂の用意ができたから」
真島の手には、真島のシャツと同じ色の真っ白なバスタオルがあった。
それを芽衣子に無造作に差し出す。
「これを使え」
「あ、ありがとうございます……」
バスタオルは石鹸の香りと真島の匂いがした。
受け取る時、手の震えが見えてしまっただろうか。
「着替えは鶴見が持ってきてくれる手筈になっている」。
やはりあの長身の男は鶴見だったのだ。
「ゆっくりと風呂につかるといい」
真島の眼は何もかも忘れろ、と、雄弁に語っていた。
芽衣子は背を押されるようにバスルームに入った。

ドアが閉まると身体中の力が抜けていくのを感じた。そこに座り込みたい衝動にかられる。
真島の眼差しは胸を騒がせるとともに、重圧も与える。
ツン、と灯油の臭いが鼻をついた。体中から我慢ならない忌まわしい臭いが立ち上っていた。

消さなくては……。
消さなくては!

これは真島を苦しめたあの男の臭いそのもの。真島の為に消さねばならない。
芽衣子は引きちぎるように衣服を脱いだ。
衣類が身体からなくなって行く度に忌まわしい臭いが遠ざかっていく。
水なら乾くのに、髪は重く肌に張り付き、溝口を思い出させるように芽衣子に絡んで来る。
ついた土を落とさないように脱いだ服をたたみ、隅に置いた。本当はゴミ箱に捨てたいくらいだ。
「お姉ちゃん」
ネックレスに触れた。いつも見える姉の笑顔が見えない。
「ごめん、ごめんね……。私は忘れていないから」
乳白色のガラスの扉を開けると暖かな湯気が芽衣子を包んだ。肌がまろやかに潤ってゆく。
真島らしく余計なモノが見当たらない簡素な浴室だった。浴槽にはなみなみと湯が張ってある。
細い鏡に芽衣子の裸身が見えた。
 
溝口に絞められた首の赤い擦り傷。
思いっきり踏まれて腫れた左膝。
全身に転々と浮かぶ青痣。

その一つ一つを指でなぞる。鏡の中の芽衣子は傷だらけだった。
用意したスタンガンは何の役にも立たなかった。溝口の行動は芽衣子の予想を遥かにこえていた。
「きれいにしなくちゃ」
芽衣子は髪を洗い始めた。シャンプーが少しも泡立たない。
流しては洗い、洗っては流すことを繰り返す。
626名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 23:38:51 ID:nxL9Syrn
髪のシャンプーが泡立ち、身体を一通り洗ったころ、ノックの音がした。
シャワーを止める。水音が止まったのを待っていたかのように真島の声が聞こえた。
「鶴見が着替えを届けてくれた」
「……はい」
息を呑むように芽衣子は答える。
「ちょっと開けるぞ」
真島は芽衣子が答える前にドアを開けた。無防備な姿で芽衣子はシャワーヘッドを握りしめる。
白い扉の向こうに蒼みを帯びた影が現れた。
芽衣子を圧倒するような大きな影だ。芽衣子はすくんだまま影を見つめた。
とても長い時が過ぎたように感じた。ドア一枚を隔てただけの真島の声を遠くに聞いた。
芽衣子は真島の影に怯え、恐れ、そして、慕った。
真島は簡潔に言うべき事を伝えると、灯油まみれの服を持って出て行った。
鎖を解かれるように全身の緊張がほどけて行く。
(あ、私の下着──)
かっと頬が熱くなった。大丈夫だ、下着はスカーフに包んで更に上着で巻いておいた。

くすり……

芽衣子は自分が可笑しくなった。
何を慌てているのだ。芽衣子の服を持って行ったのは真島なのだ。
再びシャワーを浴びる。芽衣子から灯油の臭いは消え、汚れた服もなくなった。
ほっとして湯船に身を沈める。
まるで真島の胸の中にいるように安らぐ。現実が実感できるようになるにつれて記憶が甦ってきた。
芽衣子の顔が少しずつゆがんで行く。芽衣子は嗚咽をこらえようと唇を強く噛んだ。

一人じゃないから。

あの時の真島の声が聞こえた。
真島は芽衣子の震えを止めようとするかのようにきつく抱きしめてくれた。
海にたゆたうような安心感。それなのに震えは止まらなかった。
「真島さん……」
小さく呼んでみた。
誰にも頼らず、誰にも甘えず一人で生きてきた。
芽衣子に優しくしてくれたのは姉の小夜子だけだった。
慕ってくれたのは甥っ子の翔だけだった。
真島は、真島は……。

それでも殺したかった。殺したかったんだよ。

血を吐くように言葉を絞り出した真島。
モンアンジュで見た真島の声無き慟哭。
溝口は罪を贖わなければならない。

溝口を穴に突き落とした時、芽衣子ははっきりと結末を予測していた。
大量にまかれた灯油。
その灯油がたっぷりしみ込んだ廃材。
芽衣子が作ったシチュエーションではないが、溝口の手にしたライターの炎を見て全てを理解していた。
(私は溝口を殺した)
救いを求めるように浴室の白い扉を見た。あそこに真島がいた。
扉越しに見た真島の影。怖かったけど安心もした。
浴室から出て、鶴見が用意してくれたという服を出してみた。白いニットのシンプルなワンピースだった。
下着は装飾の無い機能的なものが選んである。
「このワンピース、お姉ちゃんに似合いそう……」
涙が溢れそうになった。シンプルでありながらフェミニンなデザインは、小夜子にこそそ似合う。
袖を通して鏡に映った自分を見る。

つみ人の顔だった。
この世に存在してはいけない顔だった。
誰かの好意を受け取ってはいけない顔だった。
627名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 23:39:30 ID:nxL9Syrn
バスルームのドアを開けると真島の大きな背中が見えた。
あの背中を芽衣子は知っている。モンアンジュで一度だけ触れた。
広くて、暖かくて、繊細で……。
芽衣子に気づいた真島が振り向く。慈父の眼差しで芽衣子をみつめ、包み込むように微笑んだ。
「ありがとうございました」
芽衣子は深々と頭を下げた。
「大丈夫か?」
なんという優しい声。涙が出てしまう。
とたんに、膝から力が抜けそうになった。そんな身体を真島が抱きしめた。
(ああ……)
芽衣子は声にならないため息を漏らした。
止めようもない震えが押し寄せ、食いしばる口から嗚咽が漏れた。
感じてはならない幸福感が芽衣子を包む。それを打ち消そうといっそう真島にすがりついた。
(お姉ちゃん、お姉ちゃん)
真島のぬくもりと小夜子の笑顔が嵐のように芽衣子の中で渦巻いた。
十五年間の思い、真島への想い……。
(お姉ちゃん、忘れていない、忘れていないから。でも、今だけ、今だけお願い……)

苦しい。
真島に抱きしめられて苦しい。
心も身体も苦しい──。

一人じゃない。

真島は言ってくれた。
だが、芽衣子は一人でなければならない。
一人でいるべきなのだ。

芽衣子は真島の体温を自分を焦がすほど熱く感じた。何度も何度もこうして抱きしめられた。
そのたびに真島の想いが芽衣子にしみ込んできた。
真島は、復讐という名の砂漠のオアシスだった。

だが、いつまでも独り占めしてはいけない。オアシスは万人のモノだ。
蒼く透明なままでいなくてはいけない。

でも、今だけ、
せめて今だけはこのままで──。

芽衣子は小夜子の面影を消し、真島の胸に頬を寄せた。

とくん、とくん……。

真島の命の音が聞こえた。
芽衣子は太古の海のようになつかしい鼓動の音をじっと聞いた。
628名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 23:44:27 ID:nxL9Syrn
あ!「end」書き忘れました。

ようやく規制解除されて自分で投稿できました。
管理人さまにレクチャーを受けたのですが、やはり行の関係がわかっていません。
お見苦しい所はお許しください。

管理人様には本当にお世話になりました。

629名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 00:37:59 ID:wWaI45Hg
piyo様すごい!このまま映像化できますよこの脚本で!芽衣子の心の葛藤が痛い程伝わってきました(゚ーÅ)
630名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 00:44:30 ID:8FmSfy69
乙です!
灯油かぶった後の真島ちゃんの俺達はもう他人じゃない感は最高ですよね
もうあれ以降は真島ちゃんの中で脳内事後確定みたいなw実際あの後何があったかは謎ですもんねぇ、二人だけの秘密ですな
631名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 01:07:23 ID:P2atF1Db
ねりぽぐさん
初投下おめでとう、そしてありがとう
これまた今までに無い新しいお話ですね
15年前の堂島が軸のお話かな
以前の堂島ちゃんってこういうキャラだったのかなって思っちゃいました
本編の回想シーンにあっても違和感無い出来栄えでドキドキします
続き楽しみにしてます

piyoさん
>誰かの好意を受け取ってはいけない顔だった。
ここ切な過ぎて苦しい・・・
本編でも本当は甘えたかったろうに何度も姉のネックレスを握って
自分を咎めて制していたよね・・・・
過ごした時間は短かったけど真島は芽衣子の温かいオアシスだたろうなぁ
632名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 05:47:22 ID:iNGNAJc0
piyo様
この間は真島視点で今回は芽衣子視点ですね
2つを見直すと二人の心理がとっても丁寧に描写されリンクしていて素敵
真島にとって芽衣子は女神で芽衣子にとって真島はオアシス
ぎゅっと最後にきつく抱きしめ合う場面は
互いに相手が必要不可欠な存在で一心同体なのが伝わりました
このお話とっても好きです

ちなみにこのお話はエロ無しでこれでエンドですかね?
633名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 08:45:15 ID:/QpMLB1G
ピンク板の邪魔物なんだから難民板あたりに妄想スレたてて、そっちで続けろ。
634名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 10:00:38 ID:Olh5jXzZ
>>608
これはどうなっていくのか
着眼点すごい
続き楽しみです

>>624
ガラスの中と対になってて素敵
白と蒼・・・
また色々書いてほしいです
635名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 10:22:56 ID:jkA0f0s8
piyo様
 丁寧に描写されていて、いいですね。
 また、いろんなシチュエーションで本編とからませながら書いてもらえたら嬉しいです。
 次回作、待ってるから!
636名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 12:40:27 ID:zpQT9tUy
ため息ものです…素敵なお話ありがとうございます。
二つ対で続けて読むとさらに良い
丁寧な心理描写で哀切漂ようわ〜。

私はパロ路線でSC(ショートコント)になりつつあるので
このスレのクオリティーをあげてください。次作待ってます

エロの達人様もお待ちしてます。
ぎるちぃさんまだかな
637名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 13:29:53 ID:aMGKKBtB
真島編ももう一度読んできました
もう、なんていうかせつなくてせつなくて…
素敵なお話ありがとう

胸わしずかみのキュン話や色気ダダ漏れの真島&芽衣子やクスッと
笑えるものまでいろいろ読ませてもらって、ほんとにここの職人さまたちに感謝です
638ねりぽぐ:2011/02/10(木) 14:30:12 ID:1WtCOzdT
>>618
有難うございます。
改行等はお任せします。ガンガン直して下さって結構です。
出来るだけ今回は見やすいようにはしたつもりですが、多分又不手際があると思うので…。

>piyo様
簡単に真島へ飛び込む事ができない芽衣子のギリギリの心理が切なすぎます。
芽衣子と真島の距離感って本当に萌え要素がありすぎて困ります。

>>611の続きです。
長く引っ張る程のものでもないので、多少長くなりますが今回で終わらせようと思います。
639大罪2(1/12):2011/02/10(木) 14:30:52 ID:1WtCOzdT
あの事件、毒チョコ殺人事件は発生当初からかなり捜査が行き詰っていた。
殺された家族…残った姉を含め、特に第三者に恨まれているような事実は無く、殺される理由が見つからない。
一時は無差別殺人かとも思われたが、店頭にあったケーキの中で野上家へ渡った物にだけどうやって毒を仕込んだのかが特定できなかった。
警察の捜査同様、情報は乏しく、取材する側からしても新たな事実を見つけ出す事は難しかった。
その穴埋めか、マスコミは次期に捜査本部の無能をたたきはじめ、世間は見えない犯人像に想像を巡らせた。
堂島も例外ではなく、連日編集長に尻を叩かれながら、何とかたわいもない情報を数ページの記事に膨らませ、その場をしのいでいた。
そんな焦燥感もピークに達したある日、一本の電話が入る。相手は宇喜多元、捜査本部の刑事だった。
――情報を与える。その代わり、何があってもネタ元は明かさない事。
宇喜多元…上昇志向が非常に強く、良くない噂が常に付きまとう男だった。
強引な捜査手法で問題になった事も多々あるが、結果を残している事もあってノンキャリながら毒チョコ殺人事件では捜査本部の中枢に居た。
そして、捜査の為にはマスコミをも利用するとの考えを持ち、流れてくる情報の信頼度も高かった。
当然、宇喜多から見返りを要求される事も少なくは無かったが、常に他紙との競争にさらされ、情報が命綱である事件担当記者にとっては少なからず、共存共栄関係でもあった。
"毒を以って毒(犯罪)を制す"との考え方が万が一警察内部にあるならば、それを体現しているような男だ。
――情報元が漏れた場合、堂島にもそれ相応の責任は取ってもらう。
半分、脅迫とも取れる言葉を付け加え、宇喜多は堂島に情報を流した。
640大罪2(2/12):2011/02/10(木) 14:31:17 ID:1WtCOzdT
宇喜多の話をもとに一通り情報の裏付けには動いたが、相変わらず殆ど収穫は無かった。
しかし、行き詰っていた堂島にとって、内部からの情報はまさに天の恵みだ。しかも、その情報は事件の核心に限りなく近い貴重なもの。ただ、宇喜多が堂島にのみ流した確証はないため、他紙に出し抜かれる可能性もある。
焦った堂島は決定的な裏付けがないまま、情報の信憑性と記事が世の中に与える影響を天秤にかけ後者を選択した。
例え、それをもたらしのが警察の毒―宇喜多であっても。
「なにより、警察内部の人間が誤った情報を流す必要性など無いのだから。」と自分に言い聞かせて。
席に戻ると三沢の件で組んでいる後輩から連絡が入った。
「やっぱり、特捜、今回は断念するみたいです。三沢って"ヤメ検"でしょ。検察庁の中にお友達ゴロゴロいるし…この件は終了ですね。」
後輩にとっても、それなりの時間をかけて追って来た事件だ。
記者として一つの記事としてまとめる事が出来ずに終了するのは、悔しいのだろう。
電話越しの声は明るいが、そのストレスが堂島には伝わった。
「お疲れ。とりあえず戻って来い。編集長から次号で毒チョコ殺人事件の総括記事頼まれたから、そっちをサポートして欲しい。」
仕事での悔しさは仕事で返すしかない。
堂島は後輩の気持ちが折れぬよう、次の仕事を振る事にした。
「了解です。あっそうそう、あと、本人を追ってるうちに見つけちゃったんですけど…三沢、愛人いますね。夫婦仲も完全に冷え切ってるみたいだし。
義父の地盤受け継いでるんで、お互い世間体の為だけに夫婦関係続けてる状態みたいです。」
どうでもいい話ですけど、と自嘲気味に付け加えた後輩から乾いた笑い声が漏れた。
「写真紙辺りに持っていったら、今夜一杯飲める位の小遣い稼ぎにはなるんじゃないか?。」
そう軽口を叩いて堂島は電話を切った。
641大罪2(3/12):2011/02/10(木) 14:31:43 ID:1WtCOzdT
後輩からの電話内容を編集長へ報告し、席へ戻ると今日届いた自分宛の郵便物の束が机に置いてあった。
必要な物とそうでない物を分け、重要だと判断したものから開封し確認する。
その中に手書きで全く見覚えのない差出人の物があった。差出人は女性。
いつもの脅迫文かと、堂島は一瞬開封をためらう。職業柄、嫌がらせや抗議の手紙等は日常茶飯事だ。
特に堂島クラスになると、記事には実名が明記されるため、ひどい時には何処で調べたのか、自宅へ脅迫文が送られた事もあった。
しかし、「自分は何も悪い事をしていない。ジャーナリストとして取材に基づいた事実を記事にし、社会に伝えているだけだ。」そう考え、妻にも我慢を強いた。
しかし、手紙には差出人の住所まではっきりと記載されていた。
基本的に脅迫文等、問題がある郵便物には住所はおろか名前の記載は無い。
堂島は細心の注意を払いながら開封した。
内容は、自分は差出人の娘である事。差出人は体調が芳しくない事。
そして、差出人が毒チョコ殺人事件―野上芽衣子について話しを聞いて欲しいと願っている事が綴られ、最後に連絡先まで丁寧に書かれていた。
結審目前だというこの時期に、野上についての話など一体何なのか?
面倒なことに巻き込まれる可能性もある。と、堂島の中で不信感と警戒心が錯綜する。
しかし、あの事件は多少なりと自分の事件だという自負と、ジャーナリストとしての好奇心が堂島を揺さぶった。
トラブルになりそうなら適当に切り上げて帰ってしまえばいい。
そう割り切って手紙に記載のある連絡先に電話をすると、すぐに手紙の代筆者だと名乗る女性に繋がった。
そして、意外な程、問題なく双方の間で後日、差出人宅へ訪問する約束が交わされた。
642大罪2(4/12):2011/02/10(木) 14:32:08 ID:1WtCOzdT
「こんな所までご足労頂いて、本当にすいません。
もう、事件も先日結審したと新聞で読みましたし…母の体の状態も芳しくないので余計な事には巻き込みたくは無いんですが、本人がどうしてもと聞かなくて。」
訪問当日、そう話しながら出迎えてくれた手紙の筆者―差出人の娘―に部屋へ通された。
中には暖かな日差しに包まれ、ベットに横たわる一人の老女が居た。
「お母さん、堂島さんが来てくれたわよ。堂島さんも、こちらにお掛け下さい。」
堂島は勧められるまま、ベットの横にある椅子に腰かける。娘に支えられ、ゆっくりと横たわっていた老女が半身を起こすと、堂島を確認して深々と頭を下げた。
顔を上げるとその表情は穏やかだったが、年齢の為か病気の為か痩せた背中が痛々しかった。

結局、野上芽衣子には予想通り無期懲役が下った。
一時は死刑も囁かれただけに、担当弁護士―松永が有能だったとも言える。
被告が未成年である事、今まで非行歴が無かった事、本人が反省している事、そして姉を恨まざるをえなかった不幸な家庭環境を前面に押し出して争った。
通常、被告人家族が情状酌量を求めて証言に立つ事が多い中、野上の場合は事件の性質上―家族を殺害―それが不可能だった。
野上は人間関係に乏しく、弁護側の証人が殆ど居ないという不利な状況下でも無期で済んだのは、ある意味、弁護側の勝訴と言って良かった。
判決を言い渡された時の、野上芽衣子の表情の無い白い顔が今でも堂島の脳裏にちらついた。
643大罪2(5/12):2011/02/10(木) 14:32:46 ID:1WtCOzdT
「はじめまして。堂島基一と申します。お手紙を頂いて、今日は伺いました。
私に話したい事があるとの事で…。」
かなり、体は衰弱しているように見えるが、その瞳はしっかり堂島を見据えていた。
穏やかな表情に垣間見える、その強い視線に多少困惑しながら堂島は挨拶をする。
「ごめんなさいね、こんなみっともない格好で。」
老女は微笑むと、寝乱れた白髪を少し整えるよう右手で髪を抑えた。
病人特有の乾いた皮膚が晩秋の日差しに照らされ、柔らかく輝く。
ただそれは、本当にこの人の先は長くないのだと告げる悲しい輝きに見えた。
「…。」
どう反応していいのか堂島には分からなかった。
この、死期が迫る老女が一体、今になって野上の件でどんな話があるというのか。
先が読めない不安から思わず黙り込んでしまう。
「もう、貴方しか思い当たる人が居なくて。芽衣子ちゃんの事…。
もっと、私に出来た事があるんじゃないかって、今になって後悔してるの。
どうしても、あの子があんな残忍な事件を起こすとは思えなくて…。」
そういうと、やさしい表情は変わらぬまま老女は天井を仰ぎながら事件当時の事を堂島に話し始めた。
644大罪2(6/12):2011/02/10(木) 14:34:23 ID:1WtCOzdT
野上とは芽衣子のバイト先の花屋で知り合った事。
犬を連れてその花屋に通う内、様々な話をする程芽衣子と親しくなった事。
芽衣子は犬がとても好きで、将来トリマーになりたいと語った事。
甥の成長が一番の楽しみである事。芽衣子が母親との関係に悩んでいた事。
そして何より、芽衣子には姉が支えだった事。
「チョコレートケーキもね、私が甥っ子さんに買ってあげたらって…勧めたの。
芽衣子ちゃん、お姉さんが禁止しているから、翔ちゃんがねだるけど買ってあげられない…って悩んでいたから。
きっと、少しだったらお姉さんも許してくれるんじゃない?って言って。…そうしたらあんな事に…。」
そこまで話すと老女は当時を思い出し罪悪感にかられたのか、嗚咽を漏らした。
堂島にとって老女の話は初めて聞く事も多く、特に世間が認識している芽衣子の人物像とは大きく違っていた。
その中でも姉を慕っていた事が本当なら、自分が得た情報とは正反対だ。
老婆の語り口は予想以上にしっかりしており、その記憶も鮮明だった。
645大罪2(7/12):2011/02/10(木) 14:34:53 ID:1WtCOzdT
ただし、人間には一つや二つ違う顔がある。
十人の相手に十の顔を作る。対する相手によって態度を変えるのは人間の性だ。
堂島にとって、まさか、あの人が…なんてことは、事件記者を続けていればうんざりする程よくあるパターンだった。
芽衣子は家庭での孤独を埋めるため、たまたまこの老女に懐いただけかもしれない。
母親から得られない愛情を、老女に求めたのかもしれない。
今となっては姉への愛情についても、本心かは分からない。
「そうですか…。でも貴方が、あの事件に責任を感じる事はありません。
善意で勧めただけであって、あくまで犯行を犯したのは野上芽衣子です。」
病魔に侵されながら、辛い記憶をたどって告白してくれている老婆には申し訳ないが、わざわざ訪問する程の価値はなかったと堂島は思い始めていた。
「お姉さんのお誕生日が事件のすぐ後だったでしょ?。
だから、プレゼントにブーケを作るんだって一所懸命練習してたのよ、芽衣子ちゃん。
そんな子があんな事件起こすなんてありえない。
でも、こういう話誰も聞いてくれなくて…。芽衣子ちゃんが逮捕されたって聞いて、警察や弁護士さんの所にも行ったんです。
だけど…話は聞いてくれたけど、それだけで…。」
老女は娘に手渡されたハンカチで涙をぬぐった。
646大罪2(8/12):2011/02/10(木) 14:35:22 ID:1WtCOzdT
堂島は違和感を感じた。
――-警察や弁護士に話した?弁護士?松永か…?。
「今、弁護士っておっしゃいましたが、それは野上芽衣子の担当弁護士の松永征一弁護士ですか?」
とりあえず、芽生えた疑問を整理しながら堂島は質問した。
「そうです。松永さん…。事務所を調べて伺いました。
今と同じような…あの時はもっと細かい事を話したと思うけど。
芽衣子ちゃんの役に立てる事があったら何でも協力しますから、芽衣子ちゃんを助けてくださいってお願いしました。
でも、必要なら後日連絡しますって帰されて、それから連絡は来ませんでした。
その内、裁判が始まってしまって…でも、裁判中も何度か連絡はしたんですけど。
…お忙しいとの事で、結局一度も松永さんにお会いする事はできませんでした。
その内に、私もこのように体調を崩してしまって…。」
――ちょっと待て。
確か松永は公判で芽衣子は性格上、交友関係が希薄なため情状酌量を訴えるような証人はいないと話さなかったか?
しかし、この老女の話が本当なら…老女に弁護側の人間として証言台に立つ協力が得られるならば、少なくとも情状酌量に訴えかけるだけの材料にはなったはずだ。
何故、証人として呼ばなかった?。しかも、この老女の存在すら公判で明かしていない。
――必要ない?。
いや、ただでさえあれだけ弁護側の証人が少ない不利な状況なら、この協力者は願ってもいない人物だ。
何故、協力を頼まなかった?しかも、彼女の話が事実なら、協力どころかあえて避けていようではないか…?
「警察での対応はどうでした?。誰とお話しされたか、刑事の名前は分かりますか!?」
647大罪2(9/12):2011/02/10(木) 14:35:48 ID:1WtCOzdT
一つの疑問は大きな波紋のように広がり、堂島をじわじわと追い詰め始めていた。
冷静になれと頭の中で自分を叱咤するが、体は勝手に動く。自分の意に反し、語気が強くなる。
「えっと…、とりあえず警察にお電話をして…芽衣子ちゃんの事件で話したい事があるから伺いたいと伝えました。
それで、次の日に警察に来てくださいって言われて…でも、その日の夜に連絡があって、警察には来なくていいから。こちらから伺うからって。
それで…次の日刑事さんが家までいらっしゃったんです。確か…宇喜多さんとおっしゃったと思うんですけど…。」
刑事の名前について記憶が曖昧なのか、語尾に自信の無さが表れていた。

――宇喜多…!。
その名前に、堂島の中で戦慄が走る。
「少し詳しく伺いたいのですが、その、尋ねてきたのは宇喜多刑事と他には?」
宇喜多の名前が出た事で、堂島の頭の中は既に半分パニック状態だった。
その変化に彼女も少し驚いた様子で答えた。
「いえ…宇喜多さん一人です。
宇喜多さんも、必要があれば後日連絡しますから余り事件の事は他の人に話さないように、って言われて…。
でも、やっぱり警察からも連絡はありませんでした。
私の話は捜査に関係なかったみたいで…。」
648大罪2(10/12):2011/02/10(木) 14:36:31 ID:1WtCOzdT
堂島は混乱する自身の頭を懸命に整理する。
――違う。問題なのは老女の話した内容ではない。
訪問したのが宇喜多一人だったと言う事だ。
彼女の話は捉え方によれば警察側には取るに足らない情報だ。
相手にするのは時間の無駄と判断したのかもしれない。
しかし通常、捜査や聞き込み、取り調べは単独では行わない。
事件について話しをしたいという人間に何故宇喜多は一人で遭いに来た?
しかも、わざわざ警察に出向くと言っているのを一度断ってだ。
大した内容ではないと判断したから?
だったら、何故捜査の中心で動いていた宇喜多自らが出向く必要があったのか…?所轄の刑事で十分ではないか。

「堂島さん、私は先が長くはありません。
でも、どうしても誰かに話さなくてはと思いました。それで…貴方しか思いつかなかった。
例え、芽衣子ちゃんの逮捕につながる記事を書いた方でも。
記事にして欲しい訳ではでは無いんです。
でも、あんなひどい事ばかりを言われている芽衣子ちゃんが余りに可哀そうで…。」
堂島を見つめるその表情は、決して非難しているものではない。
ただ、深い悲しみをたたえていた。
老女が向ける視線が、混乱する堂島にわずかに残る思考を繋ぎ止めた。

堂島は一握りの理性で別れの挨拶をし、老女の自宅を後にした。
外へ出ると目眩がし、その場に倒れこみそうになる。方向感覚がおかしい。
悪寒が全身を襲い、それが激痛に代わるような気がした。
649大罪2(11/12):2011/02/10(木) 14:37:34 ID:1WtCOzdT
――松永による野上に有利な証言をする人物の隠ぺい、宇喜多が自ら話を聞きに来た不自然さ。
利害の反する弁護側と警察側の人間が、まるで両者とも一人の証人の存在を消したいかのような対応をしている。
――何故だ?自分に話したのと同じような内容を老女が裁判で語ったとしても、多少裁判官の心証が良くなる程度で、状況証拠では野上は完全に黒だった。
一番裏付けが難航した動機も、姉への嫉妬という決定的な理由を抱いていた芽衣子しかありえなかった。

" 姉への嫉妬と理由付けたのは、他の誰でもない…自分自身だ。 "

――しかし、それは宇喜多からの情報を基にした記事だ。
公判でもそれを裏付ける証人が居たではないか。
でも、松永は芽衣子に有利な証言をする人物は隠ぺいした。
――なぜ?。証人を隠ぺいするなら、証人を…でっちあげる事…も出来る?。
まさか、そんな事はありえない。一体何の為に?

" 野上芽衣子を犯人に仕立てるため…? "

――何故、そんな必要がある?そもそもでっちあげられた証人…法廷での偽証は犯罪だ。
証人たちは何のメリットがあってそんなリスクを犯すのだ。
リスク…野上の場合、味方と言える人間が殆どおらず、証言をねつ造したとしてもそれを覆すだけの証拠も証人も出なかった。
松永と宇喜多が隠ぺいした老女を除けば…。
――上手く進めば、リスクがリスクではない。
ましてや、そのねつ造に警察…宇喜多…が加担していたとしたら?。
そして、松永もグルだったとしたら…?。隠ぺい、松永、ねつ造、宇喜多…。
650大罪2(12/12):2011/02/10(木) 14:38:16 ID:1WtCOzdT
「 なにより、警察内部の人間が誤った情報を流す必要性など無いのだから。 」

あの時…宇喜多から情報を貰った時、堂島はそう考えた。
そして、確証が得られぬまま記事にした。心臓の鼓動が早まり、その心拍音が堂島の耳の裏で大きな警笛となって響く。

――必要性、あったのだ、情報をでっちあげる必要が…宇喜多にはあった…!?。

" 野上芽衣子を犯人に仕立てるため! " 

――もしかしたら自分はとんでもない過ちを犯したのかもしれない。
一人の少女…野上芽衣子の…人生を取り返しのつかない方向にねじ曲げてしまったのかもしれない。

堂島はこみ上げる胃の不快感に耐え切れず、道端に嘔吐した。

(終わり)
651ねりぽぐ:2011/02/10(木) 14:43:18 ID:1WtCOzdT
長々とスレを占拠してしまって申し訳ありませんでした。
最後まで、エロもラブも芽衣子も真島も居なくて、
重要何処?状態なのに。

wiki管理人様、スレ住人の皆様、職人さん、この場をお貸しくださって有難うございました。
652名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 18:20:01 ID:8FmSfy69
いやこういうのも面白いですよ
時代は今裏ジャーナリズムですからねー
愛があるから勉強がはかどるんですよGJです!
653名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 19:20:00 ID:zpQT9tUy
素晴らしい。。本当の小説を読んでるみたい
堂島が嘘の情報を流されてから冤罪かもしれないと気づく過程、
本当にこうかもしれないってすごく納得しました。
654名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 19:50:55 ID:TjROtSru
新しいタイプの作品ですね!!
芽衣子の母さん、本当にこのくらい
子供を信じてくれるような人だったら良かったのに
655名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 20:07:22 ID:Olh5jXzZ
本当だね
芽衣子のお母さんが信じてくれればずいぶん変わったんだよね
判決は同じでもお姉ちゃんの自殺や芽衣子の復讐は止められたかも

ねりぽぐ様
冤罪の怖さがヒシヒシと伝わってきて一気に読めました
GJです
656名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 20:20:57 ID:EBIfuOyI
とてもおもしろかったです
こういうことがあったなら、堂島が芽衣子に協力して、最後のあの
死に様も納得だなぁと思いました

>>654,>>655
芽衣子母、出てきてないよ〜
657名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 20:25:59 ID:EBIfuOyI
あ、ごめん
勘違いしました
芽衣子母もこの女性のような人だったならってことだよね
そうだったら芽衣子にはもっと違う人生が待ってたよね…
658ぎるちぃ:2011/02/10(木) 22:48:25 ID:2N9aP3uw
まとめの方、読者の方、職人の方、いつも本当にありがとうございます
ぎるちぃです

それでは>>598の続きを投下します
659ぎるちぃ:2011/02/10(木) 22:53:49 ID:2N9aP3uw

俺は悩んでいた。
掛けた椅子の背に思い切りもたれて腕を組み、どうしたものかと思いを巡らす。
「ねえ拓朗。」
万里が俺のデスクの上にパサッと一冊の雑誌を置く。
それを見た俺は、額に手を当ててため息をついた。
「これ、可愛らしいお嬢さんが載ってるんだけど。」
「それがどうした。」
ぶっきらぼうに答える。
「いつからモデルに転向したの?」
「あのペットサロンが取材されて、成り行きでこうなっただけだ。」

たかだか一軒の本屋で俺が買い占めたからと言って、
それが無駄なあがきだと分かっている。
犬は嫌いじゃないと言っていたが、動物など飼ってもいない万里の目にさえ
留まってしまうんだから。
昨日立ち寄った鶴見の店でも、同じようにこの雑誌が差し出された。
これがあちこちで人の目に触れている。
その事実が招くであろう事態が容易に想像できて、先が思いやられる。

「じゃあな。犬を迎えに行く時間なんだ。」
俺は席を立った。
「迎えに行くのは犬じゃなくて彼女でしょう?」
それには答えず捜査一課を出ようとすると、
「まるで忠犬ハチ公ね。」
呆れたように言われ振り向く。
「最近彼女の周りが物騒で仕方が無い。これでも守りきれてない自分に
 腹が立ってんだ。」
俺の言葉に、万里は一度視線を落として小さく数度うなずいた。
660ぎるちぃ:2011/02/10(木) 22:57:56 ID:2N9aP3uw

ペットサロンの扉を開けて中へ進むと、その賑わいぶりに俺は天井を見上げて
大きく息を吐いた。
あの雑誌が世に出回ってから数日、そろそろかと予想はしていたが…。
閉店間際のこの時間、いつもならサロンの待合室にはせいぜい一人客が
いるくらいだ。
今日は五人、六人?それも男ばかり。
隣の部屋から犬を抱いた彼女が出てくる。
ふと俺に視線を留め、にっこりと笑顔を向けてから、ソファで待つ客に歩み寄って
犬を渡す。
男の客が犬を受け取るどさくさにまぎれて、彼女の手に自分の手を重ねるのを
俺は見逃さなかった。
周りにいる他の客のどこか熱い視線も、彼女に注がれている。

「ありがとうございました。」
お辞儀をして客を見送ると、彼女は俺の方へ振り向く。
「真島さん、ごめんなさい。今日は予約が立て込んでいて、もう少しかかりそうなんです。
 アンを連れて先に帰っていて下…」
「待ってるから、大丈夫だ。」
すかさず言った俺にありがとうございますと微笑んで、一度奥に引っ込んだ彼女はコーヒーを
持って来てくれた。

最後の客を送り出して片付けを終えた後、ようやくサロンは閉店後のいつもの落ち着きを
取り戻す。
もう時刻は23時を回ろうとしていた。
事前に注文していたらしい出前の食事を、良かったら真島さんもと、琴美が運んでくる。
芽衣子も琴美も彩乃も、やれやれと言った様子で待合室のソファに座る。
ふいに彩乃が自分のエプロンのポケットを探り、二枚の紙切れを芽衣子に差し出す。
「これ、期限が今週までなんですけど、彼の都合でどうしても行けなくて。
 だから真島さんと芽衣子さんに。」
芽衣子はその紙切れを受け取る。
「遊園地の無料券?」
「ええ、実はこれのせいで、芽衣子さん宛ての予約、土曜日をひたすら避けてたら
 今日に集中しちゃって。ごめんなさい。」
「今日は芽衣子ちゃん本当に頑張ってくれたから、土曜日はお休みしてちょうだい。」
そう言えば二、三日前、次の休みはいつかと琴美に聞かれたのを思い出し、
こういうことかと納得する。
「真島さん。」
俺の方をうかがう芽衣子に、
「せっかくだ。ありがたく甘えよう。」
と言うと、彼女は嬉しそうに微笑んでうなずいた。
661ぎるちぃ:2011/02/10(木) 23:00:28 ID:2N9aP3uw

二人に礼を言ってサロンを後にする。
「遊園地なんて、もう何年も行ってなかったな。」
つぶやいた俺に、彼女が静かに言う。
「私…小さい頃にお父さんに連れて行ってもらったきりで…。」
言葉が途切れ、つい彼女を見つめてしまった俺に気付くと、
「あ…だから、すごく楽しみです。それも真島さんと一緒に行けるなんて。」
明るい雰囲気を取り戻そうと笑顔ではしゃぐ彼女。

「それにしても、最近モンアンジュが大盛況なんですよ。
 アンの写真が雑誌に載ったのが広告になったみたいで、新規のお客様が
 急に増えたんです。」
俺は、彼女の自覚なしのモテぶりにまた手を焼くことになりそうだと苦笑する。
「俺もますますハチ公が板についてきそうだ。」
「ハチ公?」
「今日万里に言われた。いつも君の送り迎えをする俺は、まるで忠犬ハチ公らしい。」
「んー、ハチ公ってりりしくて、大っきくて、誠実で、まっすぐで…。
 真島さんに似てるかも。」
彼女にそう言われると、何やら照れてしまう。

家へ着いて、彼女に今日は疲れただろうと先にシャワーを勧める。
彼女がバスルームへ入った後、俺はあの雑誌を取り出して見る。
……。
どう見ても、広告塔は芽衣子だろう。
男の客が群がる気持ちが分かりすぎて、またため息をつく。
脱衣所からドライヤーの音が聞こえて、俺は雑誌をしまった。

入れ替わりにシャワーを浴びてバスルームを出ると、
床に座った彼女が、ソファに置いた畳みかけの俺のシャツに突っ伏して眠っていた。
「…よっぽど疲れたんだな。」
俺は彼女を抱き上げてベッドへ運ぶ。
自分もベッドにもぐりこんで芽衣子の体を抱き寄せる。

今日の帰り際、彼女が支度をしている間に琴美がこっそり伝えてきたのを思い出す。

「芽衣子ちゃん、あの雑誌が出てから言い寄ってくる男性のお客様も増えちゃって。
 でもね、その度にきちんとお断りして、真島さんのこともちゃんと伝えているの。
 『好きな人がいてお付き合いしています』って。
 だから、真島さん。芽衣子ちゃんのこと信じてあげてね。」

すうすうと寝息を立てる彼女のあどけない顔を見つめ、
「お疲れ。…ありがとう。」
閉じられた瞼に口付けた。
662ぎるちぃ:2011/02/10(木) 23:05:44 ID:2N9aP3uw
本日は以上になります
駄文長文失礼致しました

前スレでどなたかがご提案されていた遊園地シチュを書こうと思って、
遊園地までまだ行き着いていませんw
次回に続きまーす

なんかもうすぐ3スレ目に突入しそうですね
このスレの住人の方々の盛り上げは素晴らしい!感謝感謝です!
663名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 00:20:26 ID:CP0XpqLs
ねりぽぐさん、ぎるちぃさん、お疲れ様です
両氏ともに素晴らしすぎます
読めば読むほど深みにはまるとわかっているのに抜け出せない・・
ひきこまれる文章に読まずにはいられません
664名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 00:24:56 ID:6U0OtePV
>>662
ぎるちぃさん、待ってましたー!二人の絆がどんどん深まってきてますね、遊園地ネタも楽しみです!
665名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 01:31:43 ID:GJjcYk5s
>>662
相変わらず続き楽しみにしてます!
芽衣子モテるのに自覚ないところが良いw
時期的にバレンタインネタとか見たいかもです
666名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 02:36:00 ID:SWPhrQG9
467kbになってますね 次スレがそろそろ必要でしょうか?
667名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 09:01:24 ID:XX4TfdHZ
ぎるちぃさん、ほぼ毎日の投稿ありがとうございます。楽しみにしてます。
真島ちゃんますます芽衣子大事で翻弄されてきて、いいわ〜。
遊園地デート、真島の風貌にはあわないんだけど
それがかえって面白そうですね。
ドラマでは経験できなかった事をこの二人には味わわせてあげたい。
親心よねぇよよよよ。

もう次スレですか。どなたかお願いします〜。
668名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 17:40:29 ID:P/lDBdO3
ぎるちぃさんへ
浴衣や着物は外人ホイホイだから、
ある日真島を越える超絶イケメンイッタラ人がサロンに来て、
日本男児には出来ない猛烈アプローチ
真島ハラハラ…
というのも見てみたいです。
お暇がありましたら是非よろしくお願いします〜
669名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 22:38:03 ID:SWPhrQG9

toroさんが新作をうpしてくれてます
こちらからどうぞ
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/pages/105.html
670名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 23:10:22 ID:xmPA4Qcc
わーtoroさんの新作だ!
何かサブキャラの話もここまで出てくるドラマパロも珍しい気がします
みんな確実に読んだり書いたりしながら頭良くなってますよねwもはや哲学の領域ですよw

671名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 00:23:33 ID:P8KgccKE
toroさん、すごいなあ…今回のお話は深いね…
ここはドラマ「ギルティ 悪魔と契約した女」のパロスレです
次スレは>>980か480KBあたりで立ててください

■お約束
 ここにある作品は、いわゆる「生もの」「半生」と呼ばれている実在の人物、
あるいは俳優を使ったドラマや映画を元にした二次創作(エロありエロ無し問わず)です。
したがって「表」に出すことは厳禁です。

 ドラマ板のギルティスレ、出演俳優さんの個人スレ、またその他のブログや
Twitter・ファンサイト等、ギルティエロパロスレ以外の場所で、「エロパロスレ」や
「guilty_paro@wiki」の内容を話題にしたり、書き込んだりしないでください。

◆書き手さんへ
 ○可能であれば、題名とHNをお願いします
   HNを付けない場合もお知らせしてください
 ○エロパロスレですが、エロなしでも全然OKです
 ○新規職人様随時募集しております
   初SS挑戦でも躊躇しないで是非どうぞ

◆その他
 ○書き手さんが投下し易い雰囲気づくりをお願いします
  ・SS投下宣言、直後は雑談をしばらく自重
  ・自分の嗜好に合わないSSなら黙ってスルーすること
 ○こういうSSが読んでみたい等のリクエストは節度を持って
 ○荒らし、煽りは勿論スルー
 ○sage進行です。メール欄に半角で sage と書いてください。ageた人を煽るのはやめましょう。
   大半のsageていないレスは荒らし目的の釣りか煽りです、慎重に見極めて反応しましょう。

◆前スレ
【真島】ギルティでエロパロ Part2 【芽衣子】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1294830691/

◆まとめwiki(保管庫)
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/
※一緒に管理して下さる方募集中
新スレ立てれませんでした
どなたか立ててください
674名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 11:12:32 ID:v/InAYST
自分もスレ立てれない…
675名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 11:51:12 ID:x+CSkJQq
たててきた

次スレ
【真島】ギルティでエロパロ Part3 【芽衣子】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1297479008/
676名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 12:17:07 ID:v/InAYST
>>675
乙です!
ありがとう
677名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 12:43:20 ID:JacNUVqu
スレたてありがとう。
678名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 14:08:19 ID:55kILW4K
>>675
乙です
679ぎるちぃ:2011/02/12(土) 17:36:09 ID:mfmtjd4U
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

では>>661の続きを投下します
680ぎるちぃ:2011/02/12(土) 17:38:13 ID:mfmtjd4U

「真島さん、次はあれに乗ってもいいですか?」
芽衣子が俺に笑顔を向けて指差すのは、空中に大きく円を描いたレールの上を、
猛スピードで滑っていくジェットコースター。

土曜日、俺と芽衣子は琴美と彩乃の厚意で遊園地へやってきた。
「昔お父さんと行った所はこんなの無かったです。」
彼女は興味津々な様子できょろきょろと見回しては無邪気にはしゃぐ。
まるで少女の時代を取り戻すように。

遊園地なんて俺も学生の時以来だが、こういう所は決して嫌いじゃない。
しかし、絶叫マシンを片っ端から乗りさばいて喜ぶ彼女には驚きを隠せない。
ああ、でもそうだ、こう見えてこの娘は底知れない度胸を秘めた娘だったと
これまでの出来事を思い出して苦笑する。
「よし、乗るか。」
「はい!」
彼女は嬉しそうに行列の最後尾へ走っていく。

絶叫系の乗り物を一通り乗り尽くし、遅めの昼食を取る。
「大丈夫か?」
「何がですか?」
「あれだけ激しいヤツに続けて乗って。」
「全然平気ですよ。すっごく楽しいです。あ、真島さんは大丈夫ですか?
 気分悪くなっちゃいました?」
「いや、大丈夫だ。」
「そうですか、よかった。」
ニコニコしたり、心配したり、ホッとしたり。
今日の彼女はくるくると素直に表情を変える。
いつも何かを自分独りで抱え込んで、気持ちを隠しがちな彼女が心配だった。
こういう場所で幼い頃の気持ちに戻れるなら、もっと早く連れて来てやればよかった。

「今日の服、よく似合う。」
淡い桃色のスカートに白いセーター。
春を思わせる装いに魅入る。
「ありがとうございます。こんなに激しい乗り物があるなんて思わなくて、
 スカートで来ちゃってちょっと心配でしたけど、なんとか大丈夫でした。」
確かに、度々翻る彼女のスカートに胸が鳴ったが、
『芽衣子さんは真島さんのためにオシャレしたんです。』と、いつか彩乃が
言っていたのを思い出して嬉しくなる。

園内の案内図を見ながら、まだ回ってない場所を確認する。
「あとは…、観覧車に迷路、お化け屋敷…、全制覇するか?」
「はい!」
「よし、行こう。」
681ぎるちぃ:2011/02/12(土) 17:40:58 ID:mfmtjd4U

ここの観覧車は綺麗な夜景が見えると、昨日こっそり彩乃が教えてくれた。
ひとまず迷路に入ることにし、入り口へやってくる。
「ようこそー。男性の方はこちら、女性の方はこちらからお願いします。」
この迷路はカップル仕様だとかで、お互い違う入り口から入るようになっていた。
「別々なんですか?」
不安そうな彼女に案内係が言う。
「うまくいけば、途中でお二人が会えるようになってますよ。」
「……。」
まだ不安げに俺を見る。
「やめておくか?」
「…いえ、入ります。」
彼女は決意したように意気込んで入り口をくぐって行った。


(芽衣子視点)

心細さを覚えながら進んでいく。
さっきから行き止まりばかり。
同じ所をぐるぐる回っているような気さえしてくる。
辺りも次第に日が落ちてきて、近くに人気を感じない。
行っても行っても木の板を組んだ壁、壁、壁。
「また行き止まり…。」
無限のように思える壁に囲まれて迷っているうちに、
だんだん息苦しくなってくる。
狭い所は苦手だ。
独りきりで閉じ込められたような恐怖が突如襲い来る。
「真島さん!」
思わず口に出して呼んでしまい、はっと口をつぐむ。
その時、壁の向こう側からバンッ!という音。
頭上に人影を感じ驚いて見上げると、
背丈よりも高い壁をいとも簡単に乗り越えてくる真島さん。
「どうした!?」

夜光虫の海で、フェンスを軽々と乗り越えた真島さんを思い出した。
私がどうにかよじ登ってあたふたしているのを、
真島さんは両手を広げて受け止めてくれたっけ…。
懐かしいような少し苦しいような思いが胸を締め付ける。

「ごめんなさい、つい呼んじゃって。」
真島さんは、ふ、と笑みを浮かべてうなずくと、
「行こう。」
と私の肩を抱いて歩き出した。
682ぎるちぃ:2011/02/12(土) 17:43:04 ID:mfmtjd4U

真島さんと一緒だと、迷路のゴールをくぐるのは速かった。
次に向かったお化け屋敷の入り口で真島さんが言う。
「ここは一緒だから大丈夫だろ?」
「はい。」
お化けがどういうものなのか定かじゃないけど、
正直あまり怖くはない。
生きてる人間の方が、よっぽど怖いと思うから…。

中へ入っていくと、そこは真っ暗で静寂に包まれている。
と、突然、
「きゃっ!」
凝ったCGの映像が音と共に飛び出してくる。
恐怖心と言うよりも、闇と静けさを突き破るような唐突さについ驚いてしまった。
つないだ手を真島さんがきゅっと握り直してくれる。

もうだいぶ進んできた頃だった。
低く地の底から響くような声がした。
「地獄の業火に焼かれるがよい!」
オレンジ色の強い光に照らされる。
それは燃え盛る炎に身を焼かれ苦しみ悶える人影の映像。
目の前に映し出されるそれは、
あの日の出来事を無理やり私に思い起こさせる。

この手で突き飛ばした感触。
一瞬で炎が燃え広がる光景。
溝口の断末魔。

目を閉じても容赦なく追いかけてくる。
呼吸が荒くなる。
息をしても空気が入ってこない。
683ぎるちぃ:2011/02/12(土) 17:44:55 ID:mfmtjd4U

(真島視点)

握った彼女の手が震え出し、口を覆って顔を背ける。
これはまずい。
俺でさえ息を飲み目を逸らした映像。
芽衣子にとってはあまりにも酷な情景だった。
「おい!出るぞ。」
すぐにその場を離れて外へ出るも、
彼女はガクガクと身を震わせて肩で呼吸をする。
なんとか早く落ち着かせてやりたい。
だがどこに行っても多くの人目にさらされる。
俺は考えた末に観覧車へ向かう。

ゴンドラに乗り込むと、外からロックが掛けられた。
少し窮屈だが、向かい合わせでなく彼女を座らせた隣に俺も座る。
係員の姿が視界から消えると同時に、芽衣子を抱き締める。
「大丈夫だ、落ち着け。」

ゆっくりとゴンドラが上っていく。
ずっと彼女を抱き締めたまま髪を撫でる。
少しずつ、少しずつ、腕の中の震えが治まってくる。
呼吸も穏やかになった頃、そっと彼女の体を離す。
「落ち着いたか?」
「あ…はい。ごめんなさい。」
「謝ることはない。言ったはずだ。君の事は俺が守る。」
「真島さん…。」

ふと肩越しに見えた景色。
俺は彼女の背後を指差し、両手で肩をくるりと向こうへ向けてやる。
「うわぁ…綺麗。」
彼女がため息混じりに呟く。
その夜景にしばし二人で魅入っていると、ふいに彼女が振り向いて俺を見つめる。
頂上へ上りつめる観覧車の中で、お互いに吸い込まれるように口付けを交わす。
静寂の中、触れた唇の感触に酔いしれていると、
急にがくん!とゴンドラが揺れる衝撃。
唇を離した俺と彼女は顔を見合わせる。

少し間があってゴンドラの中にアナウンスが流れる。
「ご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。この観覧車はただいま停止させております。
 不具合が発見され、復旧までしばらくかかる見込みです。
 安全面に支障はございませんので、そのままお待ちいただけますようお願い致します。」
それが数度繰り返され、再び静けさに包まれた時、彼女がぎゅっと抱きついてきた。
「真島さんって不思議…。こうしてるだけでこんなに安心できるなんて。」

……。
「俺はこうしてるだけじゃ足りなくなってきた。」
684ぎるちぃ:2011/02/12(土) 17:46:45 ID:mfmtjd4U

彼女の舌を捉えにいき、服の上から胸の膨らみを包む。
「んっ!真島さんっ…やっ!」
彼女は唇を離して抵抗する。
「今すぐ欲しいんだ。」
耳に唇を寄せてささやき、そのまま啄ばむ。
「ん…や…」
身をよじり逃げようとする彼女をしっかりと腕に拘束し、
首筋に口付けを降らせながら、セーターの中に手を滑り込ませる。
下着をずらしてもう硬くなり始めた胸の主張を、指で擦り弾く。
「ふ…う…ぁんっ」
ここから見える位置のゴンドラには誰も乗っていないが、
天井には換気穴が開いてる。
堪えても快感に抗えず声を漏らしてしまう彼女がいじらしく悩ましい。
胸の頂を唇でそっと挟み軽く吸い上げる。
「んっ!くっ…」
彼女を後ろから膝の上に抱くと、下半身に纏った下着を少しだけ下ろして、
手を茂みの中へ滑り込ませる。
溢れる蜜を指に絡め、敏感に尖った突起と蜜壷の内部を同時に撫でる。
「あんっ!い…いや…、やめ…んっ…」
ベルトを外して猛りきった己を出すと、彼女の中へ一気に埋めた。
その内部は、俺の猛りの形通りに隙間無く包み込み締め付ける。
胸の柔らかなふくらみを揉みながら、下から突き上げる。
声は一層甘く高く響き、もう彼女自身で止める術を持たない。
俺は彼女の口を手で塞ぐ。
「んっ、んっんーっ!…んっ、ふぅっ…んっ!」
彼女の片膝を持ち上げて更に深く突くと、
中がそれに答えるように気が遠くなるほど引き込んでくる。
勝手に腰が速まっていく。
もう…限界だ。
彼女の口から手を離すと同時に嬌声が上がる。
俺たちは観覧車の天辺で、共に達した。

心地よいけだるさに浸って、胸に寄せられた彼女の頭を撫でる。
ふいにゴンドラが動き出し、俺たちは慌てて衣服を整える。
お互いに顔を見合わせてくすっと笑う。
そして地上に降りていくまでの時間を口付けで埋めた。
685ぎるちぃ:2011/02/12(土) 17:53:02 ID:mfmtjd4U
本日は以上になります
駄文長文失礼いたしました

前スレでご提案が出ていた遊園地シチュを書いてみました

>>668さん
>ある日真島を越える超絶イケメンイッタラ人がサロンに来て、
>日本男児には出来ない猛烈アプローチ
>真島ハラハラ…
面白そうですね!
ちょっと書いてみますので少しお時間くださいね

続きまーす
686ぎるちぃ:2011/02/12(土) 18:31:02 ID:mfmtjd4U
>>675さん
乙です!
687名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 21:03:53 ID:gww0fmfp
パニック症になった芽衣子にハラハラしたり、真島さんの優しさにドキドキしたり

ででで、所構わずやらかすんですかーww
ぎるちぃさん、本当に楽しませてくれますね

永遠に書けそうなパワーに脱帽。
続き待ってます。


>スレ立てありがとうございます
688名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 22:07:06 ID:Y2Pp7bd/
ぎるちぃさん
真島さん、あれだけお預け状態だったのに、いや、その反動か、
すごいパワーですねw
優しい野獣ってかんじで素敵すぎます
689名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 01:43:54 ID:zrRg7VrJ
ぎるちぃさん
迷路のくだりがもう最高でした フェンス超え真島さんを思い出して
何だか涙が
ぎるちぃさんの世界の芽衣子と真島が愛しくてたまらない
どうぞまだまだ私をぎるちぃさんの世界にどっぷりとはまらせてくだ
さいね

690名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 08:04:43 ID:WtH2P+GQ
萌えますなぁ〜
芽衣子&真島のカポ-は想像するだけで胸がキュンキュンします〃

ぎるちぃさん、サンクスです!
まとめwiki管理人です
ここ数日身体の調子が悪く、頭がぼぉ〜としていてはっきりしないために
ちゃんとまとめ@wikiにうpできてないかもしれません
今気が付いた、ねりぽぐ様のところは修正しましたが、他にもあるかもしれないので
職人様方、また読者の方々で、おかしい箇所を発見した場合は、是非教えてくださいませ
692名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 10:50:02 ID:E0phIfNM
お身体には気をつけてくださいね。
まとめの方も職人さんも感謝!!
693ANKO:2011/02/13(日) 13:00:02 ID:4nfNugBj
まとめ管理人様、いつもありがとうございます
お身体に気をつけて、無理なさらないようにして下さいね

>>561の続きを投下しようと思ってるんですが
まだこちらのスレで大丈夫かしら
もし途中で切れたら、新しい方に投下し直すので
なるべく管理人様のご迷惑にならないようにしたいと思います

>読んで下さる皆様、相変わらずの誤字脱字改行の乱れ
生温かく見逃して下さい。
>>561の続き いい加減くどいリハビリネタです

694ANKO:2011/02/13(日) 13:15:19 ID:4nfNugBj
注)相変わらずシナリオみたいな文章ですので、役者さんのように、皆さんの脳内演技で補充しながら読んでやってください


『リハビリ日記 歩行訓練編』
相変わらずシナリオみたいな文章ですので、役者さんのように、皆さんの脳内演技で補充しながら読んでやってください


『リハビリ日記歩行訓練編』

………警視庁捜査一課……

万里は昨日起きた傷害事件の捜査報告書を一通りまとめ、
コーヒーを飲みながら一息ついている。
ふと真島のデスクに目をやると、思わずクスッと笑みがでた。
「どうした、榎本。」
門倉が声をかけた。
「いえね、この間、野上さんのお見舞いにマンションへ行ったのよ。
その時の拓朗の様子がおかしくて」
「何かあったのか?」
「拓朗があんな世話好きとは思わなかった。
しかも締まりのない顔しちゃって野上さんを見るのよ。」
じっと話を聞く門倉の心配気な視線に気づく
「門倉さん、へんな勘ぐりやめてよ。やけるとかそんなんじゃなくて、なんだか微笑ましくて」

門倉は万里を見つめていた視線を外し窓を見ながら言った
「お前がどんな状態になっても真島以上に世話してやるよ」
しかし万里は微笑みながら
「そのお気持ちだけ有り難く頂きます。
そうそう報告書出来たから提出するわ」
とやんわりはぐらかした。

そのやりとりは資料整理をしていた部下の吉井と藤井にもまる聞こえだ。
「門倉さん、やる〜。ストレートに告ってるよ」
「でもあえなく撃沈…」
頭をつき合わせてひそひそと話す。
地獄耳の門倉に聞こえないはずはない。つかつかと近づいて
「お前ら、傷害事件の事情聴取してこい。早く病院へ行け!」と追い出した。
容量きてしまったのかな?
696ANKO:2011/02/13(日) 13:27:27 ID:4nfNugBj
……真島マンション……
病院へ行く支度をする二人。
芽衣子はグレーのスウェットを傍らに置いて着替え始めた
真島は袋から服を取り出してスウェットの横にポンと置いた。
「さすがにそれは地味すぎて可哀想かなと。
昨日買ってきたんだが。」
「え?あ、ありがとうございます」
広げると前面に犬の顔が大きくプリントされたトレーナーだった。
一瞬、目が点になる芽衣子
「かっかわいい。…なんだかアンに似てますね!」
「だろ。これと子犬三匹のプリントのか、豹のプリントか迷ったんだが」
(子犬三匹…。豹柄じゃなくて豹のプリントって…)
真島のセンスにはびっくりだが何よりその気持ちがうれしい。
自分の為にあれこれ選ぶ様子を想像すると、
芽衣子はたまらなく真島が愛おしくなった。
「ありがとう。真島さん大好き」
真島の腰に抱きつく。

「でも…これ着て訓練して、もし転んだら、
アンが痛がるような気がしちゃって…。
だからこれは家で着ます。今日はグレーのを…」
「そうか…。芽衣子は可愛いことを言うな。
じゃあ万里から貰ったのを着ていくか。
しかし女物を選ぶのは難しい。
また今度一緒に買いに行こうな」
「はい」
芽衣子は満面の笑みで返事をした
「君は買い物が好きだな。この間も嬉しそうだったし。
その後からリハビリも頑張ってやるようになって、
よっぽど楽しかったんだな」
芽衣子が頑張ってる本当の理由を知る由もない真島は
芽衣子の頭をポンポンと叩きながら微笑んだ
「ま、真島さん、大好きっっ」
芽衣子はさらに真島にぎゅっと抱きついた。
ちょっぴり申し訳ないと思いながら
697名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 13:29:01 ID:pQlftptv
名前が間違えてる… 
それもANKOさんの途中に入ってしまった ごめんなさい〜

>>692-693
私は大丈夫なんですよ 
ただ大切な職人様の作品を間違えてうpしてしまったことが
とても申し訳なくて、悪気はなかったんだということを
お知らせしたかったんです すみませんでした
698ANKO:2011/02/13(日) 13:37:48 ID:4nfNugBj
あ、管理人さん。こんにちわ
迷惑にならないよう投下しますと言っておきながら
初っぱなから注釈がダブってるし
容量越えそうなので
やはり新スレに投下し直します。
いやはや私のが一番最初なんておこがましくて
ここで最後にこっそりと思ったんですがww
699名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 13:38:51 ID:JqQciDKd
あと14KBあるからよっぽど長編じゃない限りこのスレでいけるよ
700ANKO:2011/02/13(日) 13:47:00 ID:4nfNugBj
じゃあここで続き投下しますw
701ANKO:2011/02/13(日) 13:52:10 ID:4nfNugBj
………警察病院………

病院の長い廊下を芽衣子を乗せた車椅子を押しながら歩く真島
リハビリルームに近づくと治療を終えたらしい
女子大生風の二人連れとすれ違った
一人は松葉杖をついて、もう一人は付き添いのようだ
「ね、あの先生、なかなかイケてたでしょ。
梨花に見せたいと思ってさ」
「うん、カッコ良かった。なんか沢村一樹に似てない?」
「でしょ〜。マッサージの時、無駄にエロいんだよ」
「やだ〜。私も骨折しちゃおかな。」
大声でしゃべり、笑いながら通り過ぎる
(ったく、何しにきてるんだか…。
しかもなんだ?あの野郎が沢村一樹似でイケてるだと?
俺にはただのニヤケた親父にしか見えん。
そもそも沢村一樹って誰だ。
無駄にエロい?やっぱりあの治療はどこか変な感じがしたが、
俺の心が狭いんじゃなかったんだ。今日も心配だ…)
真島は眉間に皺を寄せ、気難しい顔をしながら
リハビリルームの扉に手を掛けると
「真島さーん」と呼ぶ声が聞こえた。
振り向くと、捜査一課の藤井が駆け寄ってきた。
「オイ、病院で走るな」
「はぁ〜よかったー。やっぱりここでしたか。
お休みのところ申し訳ありません。お願いがあるんですが。」
「なんだ」
「昨日起きた傷害事件で怪我をした関係者の事情聴取にきたんですけど…
雑談には応じるんですが…。事件の事となると、なかなか口を割らなくて。
僕だとなめられてしまって…。
真島さんお願いします。立ち会ってください!
調書をとってくるまで帰ってくるなと門倉さんに怒られてて。」
必死に懇願する藤井。
真島はちらっと芽衣子を見た。
「私は一人で大丈夫ですから。真島さん、お仕事行ってきてください」
「仕方ない。すまんな。もし治療が終わる時間に間に合わなかったら
誰か迎えの者をよこすから」
「はい。でも私の事は気にしないで」
芽衣子は笑顔で応えると、藤井に会釈をして車椅子を回し部屋へ入って行った。
(真島さんには申し訳ないけど、一人の方が良かったわ。
真島さん、怖い顔して見てるからやりにくくて…)
そう思いながらドアの方を振り返ると、
心配げにガラス窓から覗いている真島と目があった。
芽衣子は笑顔で手を振った。
真島は後ろ髪引かれる思いで、藤井と別病棟へと向かった。
702ANKO:2011/02/13(日) 14:10:00 ID:4nfNugBj
……………………………
事情聴取は思ったより早く終わった
真島がじっと睨みつけると、あっさり自白したのだった。
「助かりました。真島さん、流石ですね。
なんか僕とはオーラが違うというか。
これで署に堂々と帰れます。本当にありがとうございました」
「いや、じゃまた明日」藤井と別れると真島は芽衣子の元へと急いだ。

リハビリルームに着くとちょうど訓練を終えた芽衣子が出てくるところだった
「良かった。間に合った。」
「真島さん、もう終わったんですか?」
「ああ、なんとかな。で今日はどうだった?」
「はい、筋力もついてきて順調に回復してるって」
「その…何かされなかったか?」
「?」芽衣子は首をかしげる
「あ、いや何でもない。疲れたろう、帰るか。」
「真島さんの方こそ疲れたでしょうに…。」
芽衣子が真島を見上げると優しく微笑み返してくれた

病院を出ると、外はちらちらと雪が降っていた。
真島は芽衣子の肩のストールをそっと掛け直してやる。
外は寒くても芽衣子の心はじんわりと温かくなった。

マンションに着くと、いつものように芽衣子を抱きえかかえて
ソファーまで運ぶ
「真島さん、ちょっと待って。」
「ん?」
「ベッドまで連れてってください」
「どうした?疲れたのか?」
「ううん、ベッドの端に座らせて。」
言われたように芽衣子を置く
「真島さんはちょっと離れて見てて」
少し離れた所に立つ真島(まさか…)
真島は緊張の面もちで様子を見守った。

芽衣子は足を床につけ、両手でベッドを押し、身体を前に倒す
ゆっくりゆっくり足に力を入れて、身体を起こす

そして芽衣子が立った。
重心を左に傾けながら右足を少しずつ前に出す。
そして左足

三歩めで身体がぐらつき慌てて真島が抱き留める
「私、歩けたでしょ。」
「ああ、」

「病院では立てただけなの。
歩くところ、最初に真島さんに見てもらえて良かった」
「ああ、よく頑張った…芽衣子」
真島は大きな手で芽衣子の頭を包み込み
ぎゅっときつく抱きしめた。


おしまい

とりあえずリハビリネタはこれにて終了です
長らくお付き合いありがとうございました。
春になったら二人に花見に行かせてあげようかな。
普通の、なんでもない幸せな時間を過ごさせてやりたいな
まだ書くんかい。とお思いの方、大らかな心で見逃してください
703名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 16:28:33 ID:D3hEeopr
ANKOさん
面白かったです〜
エロ男爵とのバトルは回避されたんですね
鍋といい芽衣子の洋服といいちょっとズレてる真島が可愛い
続き待ってます
704名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 16:40:20 ID:go3mRu0r
ANKOさん
歩けた芽衣子。よかった、よかった。真島ちゃん嬉しいだろうな。
私も嬉しい。(w
ANKOさんの書く芽衣子と真島は楽しくて大好きです。
続き楽しみに待っています!
705名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 17:20:49 ID:MkceWCX0
こんにちは。ASMDUSです。投下します。時間の都合で途中までとなっていますがご了承ください。
706@:2011/02/13(日) 17:21:38 ID:MkceWCX0

「あっ・・・ん・・・やぁッ・・・」


「芽衣子ッ・・・」


部屋の中は冷たい空気で充満しているにも関わらず、熱く交わっている2人の周りからひどく熱気が放たれていた。
芽衣子は凄まじい快感で気を失いそうになっていたがなんとか己を保っていた。


「真島さんっ・・・あっ・・・も・・・無理ッ・・・」


「愛してるッ・・・はぁっ・・・芽衣子!!」


貪るように突き上げる真島も限界に近づいている。最後の追い上げをするかのように腰の動きを早めると、芽衣子の嬌声がよりいっそう激しくなる。芽衣子の腰を掴むと、思い切り最奥を突き上げた。同時に熱い白濁を中に放った。


「・・・・」


先に目を覚ましたのは芽衣子だった。隣に眠る真島を確認すると、そっと衣服をかき集め、布擦れの音に気をつけながら慎重に衣服を纏っていく。


荷物をまとめ、静かに真島宅を出る。数百メートル歩いた時点でじわじわと目から涙が溢れてきた。


「ッ・・・」


女としての悲しみと、自分の腑甲斐なさからきた涙だった。
真島との行為は合意の上ではなかった。復讐を全力で止められた上に、一方的に思いを告げられ、無理矢理犯されたのだ。


真島が怖い。次に会ったときは監禁されるかもしれない。より激しく犯されるかもしれない。芽衣子は真島の手の届かない所へ逃げて復讐を再開しようと心に決めた。
707A:2011/02/13(日) 17:22:46 ID:MkceWCX0

「芽衣子・・・」


真島が目を覚ましたときには既に芽衣子は隣にいなかった。
真島は芽衣子に復讐の告白をされ、動揺し、ずっと前から抱いていた恋情を爆発させて無理矢理芽衣子を掻き抱いた。


(いやぁ・・・!!!放してッ・・・真島さん・・・)


もぬけの殻となった隣のスペースを見やりながら昨晩の芽衣子を思い出す。目に涙を溜め、必死に抵抗していた芽衣子。自分がどれだけ一方通行だったか思い知らされた。
どんなに想っても、なかなか伝わらないことに苛立ちながら真島は急ぐように自宅を飛び出した。


あんな風に異性に迫られたのは何年ぶりだろう。芽衣子は新幹線の座席に座りながらぼーっと考えた。
学生時代にサッカー部の主将に迫られたことがあった。あの時は全く恋愛に興味がなかったので交際を断った。
その後もしつこく交際を申し込まれた事を今でも覚えている。
・・・真島はサッカー部の主将よりも激しく、情熱的に接してきた。狂気に感じられる程に。そして想いを遂げようと自分を抱いたのだ。
708B:2011/02/13(日) 17:23:47 ID:MkceWCX0

ここなら見つからない。芽衣子は東京から遠く離れた地に来ていた。契約したばかりの新しい部屋を見渡すと、何故か心にぽっかりと穴が空いているように感じた。
これでいいのだ。何もかもを忘れて復讐の計画を練ろうではないか。芽衣子は電池が切れたかのようにベッドにその身を投げ出した。


真島は芽衣子が復讐を告白した部屋・・・芽衣子の自宅に来ていた。真島は愕然とした。ここに芽衣子はいない。家具から何から全て無くなっている。自分から逃げるように姿を消したのだ。


―――そんなに俺が嫌なのか、芽衣子。まだ復讐など考えているのか。


真島は決意した。何が何でも捜しだして捕まえてやる。芽衣子をこの腕の中に閉じ込めてやる。好きなんだよ!!!芽衣子!!!
真島の目は恋情につき動かされた野獣の目だった。もう誰にも止めることなんてできやしない。


709C:2011/02/13(日) 17:24:54 ID:MkceWCX0

三ヶ月が経過した。芽衣子が目を覚ますと、外は白みを帯びていた。冬の朝が今日もやってきたのだ。
時計を見るとまだ6時。そこそこの人間が活動している時間だろう。
ゆっくりとベッドから降りる。直立した瞬間、激しい目眩と吐き気に襲われた。


「ぅ・・・」


急いでトイレに駆け込んで昨晩口にした者を全て吐き出した。
半端ない量の冷や汗が吹き出した。嫌な予感しかしない。まさか、まさか・・・あの一回で・・・!!!


――――


「妊娠三ヶ月です。」


医者から告げられた途端、凄まじい絶望感が身体中を支配した。あの時無理矢理抱かれたときに、生命が宿ってしまったのだ。
真島との子。芽衣子は複雑な想いにかられた。復讐に専念しなければならないのに・・・。子供どころではない。芽衣子の心は押しつぶされそうだった。
710名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 17:26:16 ID:MkceWCX0
今日はここまでです。続きは時間がある時に。
お目汚し失礼致しました。
711名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 18:17:16 ID:4nfNugBj
おおお〜。こりゃまた意外な展開。
続きドキドキワクワクしながら待ってます。
712名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 22:16:13 ID:iy4VImep
続き楽しみ〜
713名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 23:05:43 ID:Iy/mmrOs
真島ちゃん、やる時は一発で孕ませそうですもんねぇ
もうアンの出産の時から目をつけてますから百発百中ですよwこのお話の中の子は無事に産まれるかな?ドキドキ
714名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 01:36:28 ID:uTS9FORG
続き楽しみにしてます!
ASMDUSさんのワイルドな真島さん好きだ〜
715名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 09:13:20 ID:WlDIN6SX
ANKOさん
今回も暖かい気持ちになりました
真島とは正反対タイプのイケメンリハビリ先生w、どうなることやら
衣食住の衣食に難ありの真島ちゃん、どうなることやら

ASMDUSさん
これは予想もつかない展開
キャラがたってるのでドキドキしながら待ってます
716ぎるちぃ:2011/02/14(月) 15:29:30 ID:VA/2/2dB
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

あんまり長くないからこっちで容量いけるかな?
>>684の続きを投下します
717ぎるちぃ:2011/02/14(月) 15:31:03 ID:VA/2/2dB

(芽衣子視点)

昨日行った遊園地のレポートを彩乃ちゃんに求められ、
どこまで話していいものかと焦っていると、
「芽衣子ちゃん、彩乃ちゃん、ちょっとこれ見て!」
琴美さんが両手の平に乗るくらいの箱を持ってきて開けてみせる。
「わあ!かわいい!」
その中には、犬の形の飾りが乗った、ハート型のケーキ。
「もうすぐバレンタインデーだから、当日いらしたお客様にお配りしようかと思って。
 ワンちゃん用のケーキのサンプルを業者さんからいただいたの。」

バレンタインデー…。
それが世間でどういう日とされているのかは私も知ってる。

あの事件の原因は、私が買ったチョコレートケーキだった。
あんなもの、買わなければよかった、
いや、あのケーキを私が先に食べればよかったと
幾度後悔したか知れない。

「チョコと一緒に彼にあげるプレゼント、ネクタイにしようと思ってるんです。」
「あら、素敵じゃない。女性が男性にネクタイを贈るのは『あなたに首ったけ』って
 意味があるんですってよ。」
琴美さんと彩乃ちゃんの会話をどこか遠い話に聞いていると、
「芽衣子さんは、チョコとプレゼント、もう買いました?」
彩乃ちゃんが問いかけてくる。
「あ…ううん、私は、その…。」
口ごもってしまう私を見て、琴美さんと彩乃ちゃんは少し辛そうに表情を変える。
「芽衣子ちゃん…。」
「そうだ!私と一緒に手作りチョコ作りませんか?」
「手作り?」
「知り合いが製菓材料の卸業者をやってて、そこなら店頭で買うより安心ですし、
 自分達で味見しながら…ねっ?」
「う…うん。」
「やった!決まり!琴美さん、バレンタインの前日の夜、ここのミニキッチン
 お借りしてもいいですか?」
「ええ、もちろんよ。」

手作りで私が先に食べられるなら、大丈夫だよね。
真島さんに、バレンタインのチョコを渡せる。
ただそれだけのことが…うれしい。
本当は私、羨ましかったんだ…世間の普通の女の子が。
718ぎるちぃ

翌日、私はお休みで真島さんはお仕事。
私はアンをサロンにお願いして、街へ出た。
バレンタインデーも間近に迫ったデパートは、チョコの特設売り場が設けられ、
女の子達が群がっている。
その熱気にチョコも溶けてしまうんじゃないかと思うくらい。
私は紳士服売り場に向かった。
ネクタイを探して店内を見て回る。
『あなたに首ったけ』
琴美さんが言っていたのを思い出し、ちょっと気恥ずかしい

ふと、壁にディスプレイされたコーディネートに目が留まる。
白いワイシャツに黒のジャケット、合わせてあるネクタイは、
ダークグレーを基調に光沢のある黒でシンプルな模様が入る。
私は真島さんの姿を思い浮かべた。
出会った頃のくだけたスタイルも素敵だったけど、
ネクタイ締めてカチッと決めた真島さんはほんとにカッコいい。
「このネクタイ、真島さんに似合いそう。」
「バレンタインのプレゼントをお探しですか?」
つい出てしまった独り言に声をかけられてちょっと驚く。
「は、はいっ!」
「こちら当店のオリジナルで一点ものになっております。」
「一点もの…。」
世界にひとつだけの贈り物。
真島さんだけに贈る…。
「これ、プレゼント用に包んでもらえますか?」

帰り道、たった今買ったネクタイを胸に抱く。
愛する人に贈るプレゼントを選ぶ、ただその幸せをかみしめた。

2月13日の閉店後、彩乃ちゃんと一緒にモンアンジュのキッチンで
手作りチョコを作る。
彩乃ちゃんがどこからかメモしてきた達人パティシエのレシピ通りに、
甘い香りの中で出来上がった丸いトリュフチョコレート。
二人でその一つをつまんで口に入れた。
「んーっ!おいしーい!」
共に歓声を上げる。
十数年ぶりに口にしたチョコレート。
甘さが口の中に広がる。
「大成功ですね。」
形良くできたのを選んで箱に詰め、きれいに包装する。
「真島さん、きっと喜んでくれますよ。」
「彩乃ちゃん…ありがとう。」