猟奇・鬼畜・グロ・嗜虐・リョナ系総合スレ 第10章

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1名無しさん@ピンキー
このスレの90%は、陵辱・拷問および苦痛・・殺傷などを嗜むエログロ趣味で出来ています。
アングラ性を自覚し、メール欄にはsageと書き、スレ浮上はなるべく避けましょう。

SSを投稿される職人さん、大歓迎です。どんな妄想でも思う存分に表現して下さい。
ただし、SS上の登場人物は架空キャラに限定し、実在の人物を扱うのは当然ながらNGです。
架空キャラであれば、漫画・アニメ・ゲーム・ラノベなどの二次パロでも、オリジナル創作でもOK。

読者の方も、大歓迎です。ただし、極めて容赦のない描写がメインになりますので、
耐性のない方、および好きなキャラが残酷な目に遭うのがつらい方はご遠慮ください。

また、職人さんがSSを投下しやすいスレ環境というのは『マターリした雑談があり、
レスが付きやすい』事です。SSにはなるべく反応を返しましょう。一言でも感想でも。
だけどアドバイスや批判は、叩きにならないよう慎重に。

荒らしの方は、歓迎しません。ただし、住人の方はこれを完全スルーするように。
反応している住人がいるかのように自演する、そんな煽りにも引っ掛からないように。
叩かれやすいジャンルなので、いちいち相手しても意味ナスヽ(´ー`)ノ

最後に。このスレの10%は、世間一般で言う愛とは別の形の愛で出来ています。
マルキ・ド・サドに祝福を。


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猟奇・鬼畜・グロ・嗜虐・リョナ系総合スレ 第9章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1266941581/


過去スレ一覧

猟奇・鬼畜・グロ・嗜虐・リョナ系総合スレ 第8章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1233395041/
猟奇・鬼畜・グロ・嗜虐・リョナ系総合スレ 第7章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191668840/
猟奇・鬼畜・グロ・嗜虐・リョナ系の総合スレ 第6章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1178589451/
猟奇・鬼畜・グロ・嗜虐・リョナ系の総合スレ 第5章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1144720394/
【ゲーム】二次元存在猟奇創作スレ第4章【アニメ】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1127107764/
【ゲーム】二次元存在猟奇創作スレ第3章後編【アニメ】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1098571456/
【ゲーム】二次元存在猟奇創作スレ第3章【アニメ】
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1098270989/
【ゲーム】二次元存在猟奇創作スレ第2章【アニメ】
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1075018775/
【二次元存在(ゲーム・アニメ)猟奇創作スレ】
ttp://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1018184431/
【サクラ大戦のグリシーヌを監禁陵辱】
ttp://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/996161802/
2名無しさん@ピンキー:2010/12/22(水) 00:18:40 ID:g3QnHN7Y
即死回避
3名無しさん@ピンキー:2010/12/22(水) 00:22:33 ID:2nArESho
スレ建て乙!
4名無しさん@ピンキー:2010/12/22(水) 10:48:35 ID:wo/8+VgB
>>1
5名無しさん@ピンキー:2010/12/22(水) 12:08:22 ID:hI08vXyo
>>1
6名無しさん@ピンキー:2010/12/22(水) 17:13:09 ID:iWkzhP59
>>1
池沼荒らしに埋められるとか最悪なパターンだな
7名無しさん@ピンキー:2010/12/22(水) 21:45:34 ID:ckXCLY9u
>>1 乙であります!
8名無しさん@ピンキー:2010/12/23(木) 08:31:04 ID:gsACn/ZQ
>>1

>>6
おいらSS投下途中で埋められたよ…。
残りはH成分あんまないから、このまま終わりにするしかないや。
9名無しさん@ピンキー:2010/12/24(金) 00:05:16 ID:iK6qHqDS
>>8
それを終わらせるなんてとんでもない!!
10名無しさん@ピンキー:2010/12/24(金) 01:43:31 ID:UjiYVWF5
つか、削除依頼だそうぜ
かなり悪質だし報告スレにアク禁申請しよう

スレ変わっても萌えBBSの臭ヲタはまだ粘着するぜ、きっと
11名無しさん@ピンキー:2010/12/24(金) 03:45:16 ID:iK6qHqDS
そーいや、人間の肉ってチキン風味って聞くけどマジなのかね?
12名無しさん@ピンキー:2010/12/24(金) 03:47:06 ID:iK6qHqDS
途中送信してしまった

もしそれが本当なら、嫁キャラの捕食シーンを妄想してもチキン風味だと思うと何か萎えない?
13名無しさん@ピンキー:2010/12/24(金) 03:51:55 ID:N591SOJL
最近の人間は、脂っこくて化学物質臭くて旨くないと聞いたが、
リアルの味なんてどうでもいいじゃないか。
14名無しさん@ピンキー:2010/12/24(金) 10:15:55 ID:AdPibXh/
>>12
たとえチキン風味でも、科学物質臭くても、自分の嫁というだけで特別な味になる
そうは思わないかね?
15名無しさん@ピンキー:2010/12/24(金) 13:07:48 ID:TvhdmNTg
どんな味でも、自分の嫁の味は特別だろうて
16名無しさん@ピンキー:2010/12/24(金) 21:01:14 ID:iK6qHqDS
『ぼくのぴこ』シリーズを読破してしまったが、
あの男の娘達の両手両足を切り落として俺無しでは何処にも行けず、
何もできないようにして、俺を愛するだけのペットにしたい気持ちだ……
でも男性ホルモンの分泌が始まって声変わりするのはイヤだから、
最後には薬殺して防腐処置を施して何時までも何時までも部屋の中に飾りたい……

男の娘好きでリョナ趣向有りな奴って俺だけか?
17名無しさん@ピンキー:2010/12/24(金) 22:11:37 ID:LNvCmZbM
>>11
人肉は酸っぱいってどこかで聞いた
18名無しさん@ピンキー:2010/12/24(金) 23:27:37 ID:N591SOJL
>>16
俺はストライクゾーン広いから、可愛ければどっちでもいけるよ。
19名無しさん@ピンキー:2010/12/25(土) 02:58:41 ID:/j2L+CUm
>>16
さあその妄想をSSにするんだ
20名無しさん@ピンキー:2010/12/27(月) 10:21:01 ID:W4OpZJiJ
キャラクターがやたらグロい死に方をする洋ゲーとかをやるたびに、
もしコイツラが美少女だったらなぁと妄想する
21名無しさん@ピンキー:2010/12/29(水) 00:44:07 ID:C6ZNVqup
>>11
雪風を思い出した
22名無しさん@ピンキー:2010/12/31(金) 02:02:42 ID:LFVgIgxl
サイズが55kBとデカくなりすぎたため、ロダに上げました。

http://www.age2.tv/rd05/src/up13159.zip.html
DLKeyとzipパスは今日の月日を半角4ケタで。
23名無しさん@ピンキー:2010/12/31(金) 02:20:40 ID:Ny2h7jcO
大作の予感
しかし携帯だから読めないぜ
PCしばらく触れないから誰か感想聞かせてくれ...
24名無しさん@ピンキー:2010/12/31(金) 22:11:17 ID:A+F1GTS4
GJ!
持ち上げてから落とすのと、洋梨がストライクゾーンど真ん中だった。
敢えてロリを選んだ撮影者にも拍手を送りたい。
25名無しさん@ピンキー:2011/01/01(土) 19:03:41 ID:Z2vWnd2Y
すげぇ、すげけよ!
マジGJ
26名無しさん@ピンキー:2011/01/02(日) 08:34:45 ID:Fjcw3rTd
ベンジャイといいFEといい、このスレで投下すると宣言した人は二度と来なくなるのな
27名無しさん@ピンキー:2011/01/04(火) 02:36:26 ID:4B2Nac7Z
>>22
消えてたorz
28名無しさん@ピンキー:2011/01/04(火) 11:21:25 ID:XiqvhZwy
エロパロ板専用うpロダに上げようか? あそこは年単位で平気で残ってるし。
おれ作者じゃないから、作者がいるなら作者にあげて欲しいんだが。
29名無しさん@ピンキー:2011/01/04(火) 23:51:37 ID:SDcXxY8e
>28
とりあえず、そのエロパロ専用うpロダなる場所を教えていただけますか?
30名無しさん@ピンキー:2011/01/05(水) 00:32:13 ID:5BKomTQR
>>29
↓の、アップロード掲示板。
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/

つまり↓
ttp://u3.getuploader.com/eroparo
31名無しさん@ピンキー:2011/01/05(水) 00:46:39 ID:PqrvilcK
>30
把握した。ありがとう。

>27
http://u3.getuploader.com/eroparo/download/76/%E4%BD%9C%E5%AE%B6%E3%81%95%E3%82%93.zip
DLKeyとzipパスは"eroparo"で。
32名無しさん@ピンキー:2011/01/05(水) 02:59:36 ID:HuDADYsm
再うpありがとー!すごいボリュームだ
じっくり読もう
33名無しさん@ピンキー:2011/01/06(木) 02:43:40 ID:YpuH/B43
>>31
読んだ!すばらしい作品だった
スナッフ、脳姦、カニバもありとは最高や
34名無しさん@ピンキー:2011/01/08(土) 00:35:02 ID:jWzkuvyK
すばらしい
次回作もぜひお願いする

欲を出せば、女と会話する方が好きだが・・・・・
35名無しさん@ピンキー:2011/01/08(土) 16:43:07 ID:EuiHqEab
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☞ ☞ ☞ ☝ ☝ ☝ ☜ ☜ ☜ ☜ なのに初心者にはコピペできない
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36名無しさん@ピンキー:2011/01/09(日) 01:35:58 ID:3/ZngKvl
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37名無しさん@ピンキー:2011/01/10(月) 02:36:04 ID:CQbow02x
一昨年に続き物を2作品投稿しました。今回その続編を思いついてしまったので書いてしまいました。
前作の続き物なので初見の人のためにも、前作も微修正した上で含めています。
量が多いので、ロダを使わせていただきます。

ヒロインは、きら●ん☆レ●リューションの人たちです。
全編蟹場。トンデモ料理ばかりなので吐かないようにご注意ください。
それでも読んでいただける方は下記から、パスは蟹場をローマ字でどうぞ。

ttp://u3.getuploader.com/eroparo/download/81/%EF%BC%93%E6%9C%AC%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88.txt
38名無しさん@ピンキー:2011/01/10(月) 02:37:32 ID:CvMdYho2
お前らって現実の女に相手にされないから二次元の女でウサ晴らししてるだけでしょ?
犯罪者予備軍死ねよ
39名無しさん@ピンキー:2011/01/10(月) 02:49:26 ID:CQbow02x
>>38
これはこれは、早速のご声援ありがとうございます。(*´▽`*)ノ゛
ここでの罵声は、私への褒め言葉でしかございません。
ぜひ、読んでいただけるとさらに嬉しいのですが。
40名無しさん@ピンキー:2011/01/10(月) 10:14:22 ID:CvMdYho2
>>39
お断りします
    ハハ
((⊂丶(゚ω゚) /⊃))
   \/  丶_/
  __/  |
 ( __ |
  \\  \\
  (/  / /
      \)

っていうか、貴方達みたいな池沼のせいで二次元規制が起きてるんですから少しは自重してくだしあ
41名無しさん@ピンキー:2011/01/10(月) 10:22:59 ID:CQbow02x
>>40
おはようございます。
自らの内に溢れ出たリビドーを集結させて書いたのですが。読んでいただけないとはても残念です。
では、また機会がありましたらお会いしましょう。
42名無しさん@ピンキー:2011/01/10(月) 14:19:20 ID:EtEFnTw5
荒らしが手法を変えて出現したか
43名無しさん@ピンキー:2011/01/10(月) 17:45:22 ID:Q6rR73Rn
>>37
月蝕の人か、GJ
新作待ってた
44名無しさん@ピンキー:2011/01/11(火) 00:03:02 ID:PcI8qGuY
ttp://uploda.2chdb.com/src/up0439.txt.html

前書いたマシロ解体があんまり酷い厨房文章なので推敲しなおした
ろだにあげとく
45名無しさん@ピンキー:2011/01/11(火) 00:05:45 ID:a/pTprFN
ttp://uploda.2chdb.com/src/up0439.txt.html


前書いたさかちー解体があんまり酷い厨房文章なので推敲しなおした
ろだにあげとく
46名無しさん@ピンキー:2011/01/11(火) 00:07:14 ID:a/pTprFN
ttp://uploda.2chdb.com/src/up0439.txt.html

便乗うp
前書いたくろまんが×さかちーがあんまり酷い厨房文章なので推敲しなおした
ろだにあげとく
47名無しさん@ピンキー:2011/01/11(火) 00:07:58 ID:a/pTprFN
ttp://uploda.2chdb.com/src/up0439.txt.html

便乗うp
前書いた木村×神楽があんまり酷い厨房文章なので推敲しなおした
ろだにあげとく
48臭萌え:2011/01/11(火) 00:11:59 ID:a/pTprFN
ttp://uploda.2chdb.com/src/up0439.txt.html

便乗うp
前書いたゆっくり解体があんまり酷い厨房文章なので推敲しなおした
ろだにあげとく
49臭萌え:2011/01/11(火) 00:13:52 ID:a/pTprFN
50ttp://moebbs.net/:2011/01/11(火) 00:14:57 ID:a/pTprFN
ttp://uploda.2chdb.com/src/up0439.txt.html

便乗うp
前書いた赤僕みのる解体があんまり酷い厨房文章なので推敲しなおした
ろだにあげく
51さかちー:2011/01/11(火) 00:17:08 ID:a/pTprFN
ttp://uploda.2chdb.com/src/up0439.txt.html

便乗うp
前書いたマリみて祥子解体があんまり酷い厨房文章なので推敲しなおした
ろだにあげとく
52さかちーのアナル調教するN:2011/01/11(火) 00:18:39 ID:a/pTprFN
ttp://uploda.2chdb.com/src/up0439.txt.html

便乗うp
前書いたおたのしけ×さかちー解体があんまり酷い厨房文章なので推敲しなおした
ろだにあげとく



こっちもヨロシク
萌えBBS

ttp://moebbs.net/
53名無しさん@ピンキー:2011/01/11(火) 00:59:58 ID:9nSb0WXc
>>37
投下乙!
グロとかしてたのしいか?そんなにたのしいならおれののちんこしゃぶらせてやるよ.でもかまないでね.みんなのぅじんじょうほうはおれぶにぎッてる.覚えてろ糞にちゃんねら―かならずふくしゅううしてやる
55名無しさん@ピンキー:2011/01/12(水) 19:57:41 ID:KACoNjmH
スレタイがスレタイだけあって無秩序だな。
56名無しさん@ピンキー:2011/01/13(木) 18:39:50 ID:UmGkGEDJ
>>55
1匹が粘着してるだけだから放っておけ
57名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 01:32:11 ID:rzejbwFb
ここ用に書いてたらエロが抜けて単なるスプラッタになっちゃった。
猟奇殺人でも拷問マニアでも変態性癖でもないw
58名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 01:42:33 ID:PEOyDvI6
新参者だがちょっと話を聞いてくれ、いや聞いてください

脳改造というか脳姦というか、女性の脳を生きたままくちゃくちゃするシチュが好きなんだけどこのスレで良いの?
具体的にはこのブログ
ttp://kuroitukihikari.blog60.fc2.com/
の「残酷な遊び場-洗脳趣味」ってやつのくちゃくちゃしてるところ
59名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 10:03:14 ID:52qY2FIl
絶望先生のキャラで何か書こうと思う
遅筆だが気長に待っていてくれ

>>58
いいに決まってるじゃないか
60名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 01:34:56 ID:0V9absHU
よっしゃ、全裸で待ってる。
61名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 10:37:54 ID:vEfzKcDl
性転換させた先生をめちゃくちゃに犯して壊してやりたい
62名無しさん@ピンキー:2011/01/21(金) 23:18:15 ID:PfHy54OJ
今更だが、>>31のおかげで脳陵辱の素晴らしさに気付いた
63名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 17:54:22 ID:ySC6C3Za
妊婦が胎児を触手に食われるSSをどこかに投稿したいのですけど
このスレには適切でしょうか?
64名無しさん@ピンキー:2011/01/24(月) 04:16:36 ID:8i9wRRDH
俺は問題ないと思うよ。
65名無しさん@ピンキー:2011/01/24(月) 20:09:03 ID:HNpUSQgl
了解です。お目汚しですが貼ってみます

明るい森の中を少女が緩やかな足取りで歩いていた。
少女のお腹は大きく膨れている。
結婚して間もなく授かった子どもが少女の胎内ですくすくと育っているのだ。
少女は愛する夫との赤ちゃんの胎動を感じて幸せ一杯だ。まるく大きく膨らんだお腹を気遣いながら慎重に歩を運ぶ。

少女の背後から目立たない色の触手が静かに忍び寄っていた。
触手の太さは少女の手首ほどもないが、人里近くの森に出没してはならないはずの危険な生物である。
少女は突然脚に衝撃を感じた。触手が麻痺毒のある牙で少女の白いふくらはぎに噛みついたのだ。

驚きと恐怖に目をみはり少女は大きなお腹をかばいながら地面にゆっくり倒れこむ。
即効性のある麻痺毒は既に少女の身体の自由を奪っている。
ときおり身体を痙攣させながら少女は毒の作用がお腹の赤ちゃんに及ばないことをひたすら願っていた。

触手は素早く少女の胎内に侵入を開始した。
妊婦になってさえ幼さを残す大陰唇を割り開き、迷い無く膣口に先端を押し入れて子宮を目指す。
少女は毒で痺れた喉を振り絞って悲鳴を上げた。胎児も異変を感じ取ったのか、しきりに幼い母親の腹を叩く。

触手は胎生動物の胎児を好む。胎児以外を捕食しないというわけではないが、母胎が良質の栄養を与えて育んでいる滋養分たっぷりの柔肉がお気に召すのだろう。
当然、人里の周囲では家畜や人間に被害を及ぼすため見つけ次第駆逐される。

胎児を包む羊膜に触手から細管が差し込まれる。消化液を注入して胎児を溶かすのだ。
少女は胎内で何が起こっているのか知るすべもなかったが、胎動が急に激しくなったことで異変を感じ取った。
羊水に混じった消化液は急速に胎児を消化し、触手が吸引を始める。
次第に弱々しくなっていく胎動を感じ取り、麻痺した喉が裂けんばかりに少女は悲鳴を上げ続けた。

やがて胎動の完全に止まった子宮から触手はかつて胎児だったものを吸い尽くし、少女の膣からヌポッと抜けて森の奥に去っていった。
しぼんだ風船のように中身のなくなった、伸びきった子宮とだぶついた腹を抱えた虚ろな瞳の少女が後に残された。
66名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 00:47:05 ID:/5zm2f8M
GJ!
いいよいいよー

1レス読み切りなのが凄い惜しい出来。
67名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 20:28:35 ID:MxxOGsJM

ショタ男の子vsリョナお姉さん

http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/ranking/1296300040/
68名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:43:07 ID:O3E+Fm0c
あずまんがスレが荒らされてるww
また萌えBBSのキモヲタがファビョって荒らしに来そうで鬱だw
69名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 20:23:28 ID:kIoYei77
あずまんがスレって何年も前の事を根に持って荒らしにくるような池沼ばっかりなんだな
70名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 08:38:29 ID:mBazIsgZ
脳姦ってされてる本人はどんな感じなんだろうか

言語野を電気刺激したみたいに言葉が出なくなったりするのかな?
ハンタのポックルみたいに「あっあっ」って声が出ちゃうのかな?
思考がループしたりするのかな?
瞳孔が開いたり閉じたり目が勝手に動いたりするんだろうか?母乳も出ちゃったりして

未知の領域過ぎて夢がひろがりんぐ
71名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 13:59:58 ID:Us0uxkAp
実験した例がマジであるよ(リョナじゃないけど)
penfieldでぐぐれ
72名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 14:18:43 ID:3HSFBLmx
『脳 マッピング 電極』とかでググればその手の資料は出てくるよね
でも実際にやってみた動画や本人の感覚とかの資料がなあ・・・
73名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 14:43:23 ID:9PVADU34
赤井英和の体験談では強く触ったら吐き気がオエップと来るとか何とか
チンポなんて挿れたら奇声上げてショック死するんじゃないか

「やだぁ!そんなの挿れないでぇ!」
 ↓
(チンポ挿入)
 ↓
「cdくdshbvlっっっヴぃvbヴぃhfsbふぇいf!!!」
74名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 00:57:50 ID:N77s2N26
お目汚し失礼します、脳姦物です

〜〜〜〜〜

くちゅっ・・・

「んっ・・・ぇぅ?」
目が泳ぎだした、強烈な違和感に暴れることも忘れてしまったんだろうか?
むう、やってみたは良いがどこがどうなってるかさっぱり分からない。あ、取れた。
ぐるるる
何の音だろうか?と首を傾げてるとまた聞こえた。
お前か、口をパクパクしながらゾンビみたくうめき声をあげやがって。
ほらよ、と先程切り取った脳を投げ込んでみるとボケたような顔で咀嚼しだした。
ははっ、馬鹿みてぇ。自分の脳を旨そうに食ってやがる、しょんべんまで垂らして・・・
そうやって遊んでると痙攣しだした、もう終わりか。
徐々に動きが緩慢になっていく、その目は既に何も映してはいない
そして、動かなくなった

〜〜〜〜〜

難しいなあ、台詞がさっぱり思い付かない
75名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 20:20:54 ID:kKtE3h+n
ボクはね、君を気に入っているんだよ。君なら『ボクを受け入れる』器になれると、期待しているんだよ。
ボクの大好きな唄をいつも唇にうかべてくれるように。
ボクの大好きなスコッチに病みつきになってくれるように。
ボクの子種を絶やさずそのお腹へ内包してくれるように。

そうしてキミの中にできるだけのボクを注ぎ込んだ後、君を絞めるんだ。
勘違いをしてはいけない。死ぬんじゃないんだよ。
それはドッチボールで『相手コートの向こう』に行く事と変わらないんだよ。

ボクは君が行った後も、欠かさず想いというボールを投げ渡そう。
君はそれを投げ返してくれればいい。夢枕に立つ、という方法も選べるようになるからね。
するとボクは向こうの世界に、ボクをきちんと理解してくれる頼もしい味方を得る事になる。
そうすればもう、死神相手に怯え、逃げ惑う必要もなくなるわけだ。

……さぁ、心が熱いうちに始めようか。
76名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 07:20:15 ID:q6H7oIug
戦国無双の甲斐姫…堪らない…愛しすぎるぅぅ(笑)
って、ことで脳姦ネタを投稿します。…下手すぎ…やめて置けば良かったかも…。


「…いったい、あたしをどうしようって言うのよっ!!」
椅子に括り付けるように縛り付けられた身体を揺さぶり、目の前に佇む一人の男を睨みつける甲斐姫。
戦場での部隊の壊滅…囚われの身となった甲斐姫は西洋から伝来したと思しきモノが乱雑した地下牢にその身を置かれていた。

「っがぁ゛!!ぅぐぅっん…ぅぐぅうっう゛っんぅ゛っん!!!」
背後から顔をテーブルに押し付けられるように押さえ込まれて、呻き声を溢す甲斐姫…後頭部に『何か』を宛がわれた瞬間…
『ガッン!!!』乾いた音と共に衝撃が走る。
「ぐぅう゛ぅぇえ゛っっ!!!」自分の身に何が起きたのか分からぬまま、口から呻き声が零れる。
ジンジンと頭に広がる痛み…頭皮に感じる冷たい液体……『ガッン!!!』再び音と共に衝撃が走れば、視界が真っ白になる。
「っぐぅう゛ぇ゛え!!ぉお゛ぉごっぉお゛っぉお!!!あ゛ぁあ゛ぁあっああ゛―――っっ!!!」
自分の身に起きている事態…それが分からぬまま悲鳴を上げる甲斐姫…。
鼻に付く生臭い臭い…滑りを帯びた液体が頭全体を伝う……甲斐姫の後頭部に宛がわれた『何か』は『ノミ』…
乾いた音…振動は頭蓋骨をかち割るそれであった…。

「ぐぃぶぅう゛っびぃぎぃっ…ぁあ゛ぁあっあ……っぁああ…ぉお゛ぉお……あぁ…ぁ゛ぁあ…っ…」
どれ位の時間が経過したのか定かではないが…テーブルの上に顔を突っ伏すように凭れかかせる甲斐姫の口からは小さな呻き…
泡だった唾液が溢れ出るのみだった…。
首筋…肩…背には夥しい量の鮮血がその肌を汚していた…。
「…っぁあ゛ぁあっあ…はぁあ…ぉお゛っ…はぁ…はぁあっあ…」
下顎を抱え込まれるように掴まれ、そのまま頭を仰け反らされる……男はノミで空けた穴…その奥にある脳に…肉棒を差し押し込む…。

「っぐぅう゛っぐぅう゛ぅぎぃゃぁあ゛ぁぁあ!!!ぎぃひぃぎぃい゛ぃっぎぃぶぅぐぅう゛ぉお゛ぉお――――っ!!!」
大きく開かれた口…上向きに突き立てられた舌……男にとって甘美な音色…甲斐姫の断末魔の叫びが響く。
「ぅぐぅぎぃぃい゛ぎぃひぃい…ぃひぃぃ゛ぃいひぃ…ぃ゛ぃやぁあ゛ぁぁあ!!!やぁ゛…やべぇでぇえ゛!!!」
自分の脳が肉棒によって犯されている…そんなことを理解出来るわけではないが、許しを乞う甲斐姫…。
「ぉお゛ぉぐぃぉお゛ぉぃぎぃっぁあ゛ぁあぁ!!!…ぁあ゛ぁあっああ!!!」
顔の表情筋がデタラメな表情を作る。大きく見開いた瞳は左右互い違いの方角へと向けられる。
肉棒に伝わる脳の感触…手に伝わる…冷たくなっていきながらも脂汗に塗れる麗しき戦姫の顔…その肌…。
突き上げられた肩…死にかけた蟲のそれに似たデタラメに攀じれ痙攣する手足…。
「っぶぅう゛ぅごぉお゛ぅぇえ!!ぎぃひぃぎぃやぁあ゛ぁあびぇでぇええ゛!!!」
ぐちゃぐちゃと音を立て崩れ…かち割られた穴から零れ落ちる脳髄……。

「…ぉぐぅぅぐぅう゛っぎぃひぃぉお゛ぉお!!!ぎぃゅぎぃ――っ!!ぎぃぃいひぃぎぃやぁああ゛ぁあっああ!!!」
麗しき…愛して已まない甲斐姫…事切れ…骸と成ろうとも……その行為は終わらない……。
77名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 13:23:01 ID:GYw3hfzF
ソウルジェムの設定がものすごいリョナ向きでワロタw

いや…本編じゃ笑えなかったけどさ
78名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 21:51:26.03 ID:5qozhbtI
きゃー わー
公園でサッカーをしている少年たち。
と、ボールがファンブルして、路地に転がっていく。
そこに目元だけ開いたSM風のフェイスマスクを付けた男が通りかかった。
ころ、ころりん。
ボールは男の目の前に止まり、少年の一人が追いかけてきた。
少年は幼く、綺麗な顔立ちをしていた。
「グフ」
びくっ、と少年は拾い上げようとしたサッカーボールから視線を離した。
男の目は、少年を凝視していたのだ。
「な、何ですか?」
「……まっさかーりー♪」
何か歌い出した。
愛想笑いを浮かべて、少年は関わらないでさっさと戻ろうと、振り返る――
「FIREWORK!!」

閑静な住宅街に響き渡る悲鳴。
公園前の路地は、夥しい鮮血によって赤く染まっていた。
切っ先から液体が滴る鉞は、男の右手に。
そして、袈裟切りによって頭(以下略)。
男はライダースーツの股間を黒く濡らしながら、形が浮き出る程の巨大な一物を蠢かせていた。

中略

「ママ、ボクは悪くないよね? 悪くないよね?」
「大丈夫よ。私の可愛いぼうや、あなたは何も悪くない」
女性がそう呟くと、男は安心したように彼女の太腿に顔を埋めるのだった。


突然思いついたので書いた
関係ないけど、映画「ザ・セル」での腸を巻き取るシーンってやけに有名だよね
79名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 00:02:24.64 ID:4q+lWlKm
>>78
FIREWORKはどういう意味?なんかカッコいいな

腸をまきとるのは怖かったね…
80名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 00:06:16.33 ID:4q+lWlKm
>>77
リョナ書けってことなのかなw
81名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 02:51:49.88 ID:UsuTOtZ5
>>80
是非!
82名無しさん@ピンキー:2011/03/15(火) 18:56:21.17 ID:Ndjl8K/S
今放射能でリアルリョナが・・
83名無しさん@ピンキー:2011/03/18(金) 21:20:05.41 ID:Qn2NtAxV
放射線浴びて突然変異した美少女が、
防護服着た科学者たちにいじくり回されるとかどうよ?
84名無しさん@ピンキー:2011/03/18(金) 22:39:36.74 ID:p5tVnANJ
迫害されて自殺する被曝美少女
85名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 15:47:03.62 ID:w1LX9D7Y
最近このジャンヌに目覚めたんだが
なんかオススメの小説サイトない?
86名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 23:45:48.64 ID:fo4V4wnx
>>85
薬座
87名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 04:41:24.17 ID:0p+RMZIx
たしか前スレにSSサイトが貼られてた気がするんですが、誰か教えてくれないでしょうか?
少女が家畜と化してる世界の話のやつです
88名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 16:42:23.26 ID:ciF7bLTL
>>86
ありがとう

>>87
>>58のサイトかと
89進撃の巨人:2011/03/26(土) 14:55:47.38 ID:TLzgmrHO
「エレン、エレン……」
 エレンは呼びかけられ泥のような眠りから今目覚めた。
「……ムニャああ、ミカサか。お前、髪が伸びたか?つか俺、どーしてたんだっけ。なんか体が熱いし、だるいし、ずきずき痛くて……」
 目覚めてまもなく異変に気付いたらしい。キョロキョロとかぶりを振ってまわりを見て探る。初めは寝ぼけていると思ったのか、見ていて可笑しいくらい混乱していたエレンだが、やがてはっきりと自分の身の異変に気がついたようだ。
「うわあああ、みみ、ミカサ、どうなってんだ!? お、俺の手足がぁっ!!」
 達磨さんになって私の膝に抱きかかえられているエレンが、怯えきった顔で叫んだ。 私はエレンの腕の切断面を撫で撫で腹の底から笑って、
「もう手も足もでないあなたは、巨人相手に無茶したりとか、したくたってできない。大丈夫、王政府の追及も、もうないわ。これからはずっと私が守ってあげる」
エレンは目をどんぐりのようにして、それからすぐ、どうしてそんな表情カオするのだろう、15メートルの級奇行種でも見るように私を凝視した。
「お、俺の手足を、ミカサ、てめえが……っ!!」
「心配する事ない、エレン。私はあなたが大好きなんだもん。ご飯も、お風呂も、それから排泄のお世話だって、これからはずっと、ずっと私がつきっきりで愛してあげる。嬉しいでしょ?私と離れなくてすんだと思って安心してるよねきっと」
「この、人でなしいいい、よくも俺の手足おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
 私はその声のぐあいのあんまりさに気押されて、肩を落とす様きょとんとした。
どうして、エレンは怒るのだろう?悲しむのだろう?
私を、酷く裏切られたかのように、そんな顔で睨んでいるのだろう?
私は、このままでは巨人化の謎を解く実験体として、王政府のモルモットにされるはずだったエレンの命を救ったのだ。
エレンが、自分の大好きですごく愛している私と一日中ずっといられるようにエレンの体をより格好良くより完璧なものに改造してあげたのだそれだのに、
なのになんでそんなにそんなふうにそんなに凄まじく私を睨むの?
そんな目で見るの?そんなの酷過ぎるよ。
そんなの許されるはずがない。
そんなエレンには、当然お仕置きをするべきなのだ。私は、だんだん腹が立って来た。
「このき○がい、糞女が、畜生、あのときお前なんか助けなきゃよかった!!」
「非道い、非道いわ」
 私はエレンを人形を投げるように放り投げた。手足のないエレンは顔面から固い床に激突する。
「ぶぎゃ!!」
「あはは、ひどいカッコ!そうそう、私お母さんに教えてもらったの。東洋ってとこの子供遊びって」
 エレンの体を抱き起こし、またすぐ支えを離す。
「だぁるまさんがぁこぉろんだ!きゃはは、エレン、また顔面激突?それ、だ〜るまさんが〜こ〜ろんだ♪」
 何度か繰り返すとエレンの顔がみるみる歪んでいった。真ん中がへしゃげてきている。
「ぐううっ……」
「ほらほら、鼻血が出てる。しょうがない、あなたは何時までたっても子供。私がいないと駄目。言ったでしょ、私がいないとあなたは早死にするもん。だからずっといっしょにいてあげる。だってこのマフラー温かいんだもん」
 エレンは、なぜか泣きだしたのだった。

 ああ、エレン、やっと二人きりになれたね。もうエレンは手も足も出ない達磨さんになっちゃっただけど、わたしが全て愛してあげるよ……。

90進撃の巨人:2011/03/26(土) 14:56:20.18 ID:TLzgmrHO
「ちくしょおお、ちくしょお……何で俺がこんな目に、母さん、父さん……」
血涙を流して泣くエレンの顔をすりすり擦る。
そのまま間近で鑑賞したり頬ずりしたりしていたが、エレンが気が狂ったみたいに唸るので、ぽいと投げた。
で、それから、自殺されたり、巨人化されると面倒だから、顔面を床に叩きつけて前歯を折った。
「ぶぎゃ、ぎゃ!」と短く悲鳴するエレンは可愛い。

ゴンゴン、ゴンゴン!

上下の前歯をすべて砕き終わると、血まみれのエレンの顔を起こす。白目を剥いている。
私は、達磨さんになったエレンの顔を、太腿で挟み込んだ。
エレンの顔を股間に招き、腿の肌で顔を擦り付ける。
初めは「今度は何を」といった顔でおびえていたエレンだが、薄い布地越に私の女の子を感じて、明らかに混乱している。
股間にじかにエレンの体温、吐息を感じて、私も呼吸が乱れていく。
私は、エレンの痛がる顔を見ると興奮する。
だからわざとエレンを苦しめようと股に押し付けてエレンの息をふさいでやる。
窒息したエレンは本当に苦しそうだが、手も足も出ないエレンはジタバタともがくしかない。
顔なんか真っ赤で、酷く辛そうだ。
なんて無様なんだろう……。
そのさまを見て、私はお腹のそこがじんじんと疼くのを感じた。
内奥の泉から滾々と蜜が湧いてくる。
やんちゃで生意気だったエレンが立派な少年になって、折角こんなに逞しくなったのに、
折角一人前の兵士になったのに、手足を切断されて玩具にされてしまう。
もう手も足も出なくなる。
自分では立つことも、お手洗いに行くこともできなくなる。
そのシチュエーションが私の絶頂を刺激するの。
エレンの鼻が敏感な×××××に当たった瞬間、じわりと蜜が布地に染みてきた。
濃厚な匂いが立ち込めるなか、それを鼻いっぱいに吸い込んで、とうとうエレンは気絶した。
と、同時に私の意識も天国に逝ってしまう。

嗚呼、エレン、これから二十四時間付きっ切りで、可愛がってあげる……。

凄い再生力。
眠るエレンを見下ろす、その顔には折れたはずの前歯、そして切り落としたはずの手足が。
このままでは、何度でもエレンは手足を取り戻す。何度でも無茶をする。何度でも私は絶頂を味わえる。
だからエレンの体が粉々になるまで何十年でも肉を削ぐのだ。


続きます・・・
91名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 01:19:41.81 ID:rXz4/cQ6
創作板ではいろいろなバトロワ企画上がってるけど
なんでリョナ向きだと思われるバトロワ企画がPINK系では進んでないのかな
まあ、そういうのは下手したら数年単位の長丁場になりそうだし
お気に入りの子でもその話の中では一度ブチ殺したら終わりってのが残念だけど
92名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 04:26:26.01 ID:d1kSmn9w
投下きてたのか
女の子が攻めるのはあんま読んだこと無いから続きが楽しみだ
93名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 09:20:58.77 ID:9TwBzQLS
復活する余地があるファンタジーのが殺しやすいかもね
94名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 22:59:36.54 ID:DzmS7KDu
某バトロワでやっと俺の待った子が来たと思ったら速攻で殺されたもんなあ
相手も女の悲鳴が聞きたいとか残酷な殺し方を好むタイプでもないし
もちろん抜いたけどさw
バトロワ自動生成プログラムとかどっかにないもんかね
95名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 12:24:09.84 ID:HLCLY9OU
進撃ネタ期待
96エンジェルソウの人:2011/04/10(日) 00:36:10.58 ID:Juxbms7X
パンティ&ストッキング DE エロパロ
ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1287344597/

上のスレで小説を投稿している者です。誘導されてきました。
GAINAXのアニメ「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」の二次創作エロパロなんですが
作中の残虐描写が過ぎる場合はグロスレへということでしたので
身勝手で非常に申し訳ありませんが、こちらを少しお借りいたします。

こちらへ投稿するのは鬼畜リョナ部分だけとなります。すみません。
97エンジェルソウの人:2011/04/10(日) 00:40:15.36 ID:Juxbms7X
あらすじ。
ブリーフとのデート中に悪者たちに攫われてしまったパンティ。
ブリーフはパンティの妹ストッキングと共にパンティを取り戻しに行くが…。
98エンジェルソウ 39:2011/04/10(日) 00:41:03.77 ID:Juxbms7X
男の一人が抱いていたのは血で赤く染まったストッキングだった。
右手の肘から先が糸で吊られているように不安定にぶらぶら揺れている。

「逃げられると本気で思っていたのか?」

サングラスの下から鋭い眼光が覗いていた。
臆している姿が面白くてたまらないのだろうか、ブリーフは負けじと男を睨み返していた。
知らぬ間に手に力が入り、手錠が手首に食い込む。

「こいつの身体を見たい。仰向けにして服を脱がせろ」

ボスに命令され、男たちはストッキングを仰向けに床に寝かせる。

「あ、ぅう……」

必要な血液を失い紫色に変色した唇から小さく声にならない声が漏れてきた。

「ストッキン!……Fuck!マジかよ」

パンティが名前を呼んでも、ストッキングはなにも反応を示さない。
ストッキングのお気に入りだったドレスが乱暴に剥ぎ取られストッキングの白肌が露出した。
血色の良かった肌の色は青白く褪せ、溢れ出した血液で赤く塗られている。
ブラジャーの真ん中を折りたたみ式ナイフで切られて豊かな乳房が男たちの視線に晒された。

「胸から上は無事なようだな。クレイモアでバラバラになったんじゃないかと心配してたんだが。これなら使えそうだ」

ボスは少女の裸体を見下ろして呟いた。
ストッキングの膝が絶対に有り得ない方向にぐにゃりと折れ曲がっている。
少女を包んでいた黒いゴシックロリータが男たちの手によって全て取り払われていく。
そこには官能的な様は全く存在しない。
破れたお腹からは血が絶えず溢れ、白っぽい内臓まではみ出していた。
へその下が膨らんでいるのは内臓が傷ついて腹の中で出血しているからだろう。

「おい、お前。名誉挽回のチャンスだ」

そう言って手下の男を指差した。頭のてっぺんに包帯を巻いた、肥えた男。
ストッキングがサブマシンガンを弾いて打ちのめした男だった。
99エンジェルソウ 40:2011/04/10(日) 00:42:26.11 ID:Juxbms7X
「犯せ」

男は嬉しそうにズボンを脱ぎ始める。
ヨレヨレのトランクスがずり下がるとギンギンに勃起した男のイチモツが頭を出した。
仰向けのストッキングがだるそうに男の方へ視線をやる。
その弱弱しい動きの中に、嫌悪の色が混ざっているのは明らかだった。
上半分が血に染まったストライプ柄のパンツが、ぐちゃぐちゃになった足から抜かれて放り投げられた。

「あ……ぎ……」

ストッキングが羞恥の喘ぎではない、苦痛の喘ぎをあげた
肥えた男が小さなストッキングの上に圧し掛かる。

「いや……。いやぁ……」

ストッキングの足を持ち上げたまま男が少女に腰を打ち込み始めた。
膝が体の真横へ曲がり、ささくれ立った肉から骨が覗いている。
まともな人間がこんな状態の女の子に欲情できるものだろうか。

パン、パン、パン!

「げぼっ、ぐぇえ……」

腰がぶつかる音。
ストッキングが強く膣奥を突かれる度に床に彼女の血が広がり、裂けた腹腔からニュルニュルと腸が飛び出してくる。
そのうち骨盤の中身まで全て出てしまうんじゃないか。

「おい。デブ」

男たちに押さえつけられているパンティが口を開いた。

「そのくらいにしとけよ。じゃないとそいつ、死んじまうぜ?人質に死なれちゃ困るだろ?」
「いい、気にせず続けていろ。ハードなのは妹の専門なんだろ」

ボスはそう言いながらツカツカとストッキングの横に歩み、しゃがみ込んだ。
肥えた男がやや緊張した動きを見せたが股間は萎えていないようで腰を振り続ける。
ボスはストッキングの千切れかかった二の腕を観察してから

「あっ、いぃーッ!いだぁあぁああぁぁ!?」

今までで一番大きな声だった。
右腕を無理矢理引っ張られたとき血管が切れたのか、血が勢いよく飛んだ。
骨と骨を繋いでいる腱は伸縮性に富んで丈夫な組織だ。
ふむ、と頷いてそばに居た手下にポケットの中身を渡すように指示した。
手下の男は鞘に入った大きなハンティングナイフをボスに手渡した。
100エンジェルソウ 41:2011/04/10(日) 00:43:05.33 ID:Juxbms7X
「いいぃぃぃぃッ!!?」
「や、やめろ!ストッキンに触んな!!」

ブチッ

「ビッチエンジェル、妹と同じ目に遭いたいか?」

ボスはストッキングの右手を持って立ち上がり、パンティに見せ付けるようにゆらゆらと揺らして見せる。
すらりとした手首がカクカクと揺れるさまは、まるで人形の手が動いているかのように見えた。
しかし断面から滴り落ちる赤い血の雫がストッキングのものであることに間違いはない。

「ああ、遭いたいね!あたしらは姉妹なんでね!!あたしにもやってみろってんだこのクズ!!ゲロ男!!」
「だそうだが、君の彼女の腕も切り取ってもいいかな?同じプレイを御所望のようだが」

ブリーフの身体がビクッと震えた。
この男はなにを言ってるんだと思った。

「ダメに決まってるじゃないか!」
「なら、このビッチに黙るよう君から説得してくれないか」

そんなことが出来るわけがなかった。
ぎゅううぅぅぅと手に力が篭った。出来ることならこの手錠を引きちぎってこの男を殴り飛ばしたかった。
ブリーフは切り取られたストッキングの右手を見つめた。
潰れた肉と骨から伸びる紐のような腱。
だいじょうぶ、まだくっつく。もしもダメでも最近はいい義手があるから生活には困らないよ。
ブリーフはひたすらストッキングにかける言葉を考えていた。
パンティはとびっきりの罵声で男たちをなじり続けている。
そうしている間、ストッキングに醜いイチモツを突っ込んで腰を振っていた男が果てたようだ。
汚いケツを締めて体を小刻みに震わせ少女の中に精を解き放ったあと、寄りかかって唇を奪った。
ブタが少女に圧し掛かって犯しているように見えた。

「顔はあまり汚すなよ。おや……?」

ボスがストッキングの顔を覗き込んだ。
汚い言葉を吐きながら暴れていたパンティも、異変に気付いて動きを止めた。
ストッキングは既に事切れていた。
101エンジェルソウ 42:2011/04/10(日) 00:44:00.55 ID:Juxbms7X
「……ああ、あ」

パンティを助けてって頼んだ。
血の繋がった姉妹なんだから助けるのが当然だろって言った。
自分が弱いからストッキングを利用した。
最後にはストッキングの大好きなお菓子で釣った。
そして、ストッキングを死なせた――。
ブリーフは無意識に泣き声のような呻き声のような声を上げていた。

「セックスで女を本当に昇天させるなんてな、ははは」

ボスが肥えた男を肘で小突いた。
男は照れくさそうにしながら脱いだズボンを履き直している。
ストッキングの股の間から、この男の精液と血が混ざり合ったものが垂れていた。
パンティを攫い、ストッキングをおびき寄せて、こいつらは何をしたかったのだろう。
二人の天使に何か用があったんじゃないのか。
なんで、殺した。
ストッキングを死なせて当たり前のように平然としている男たちの態度のおかげでもう一人の少女の末路もはっきりとした。

「ぱぱぱ、パンティ!逃げて!僕たちは人質なんかじゃない。こいつら、パンティも殺す気だよ!!?」

パンティに今の声は聞こえていただろうか。

「あーあ、ストッキングが死んじまった。っつうことは、あたしも終わりかな」

目の前の床を見つめながらパンティはボソボソと呟いていた。

「パンティ!しっかりしてよパンティ!」
「……うっさい。助けに来てくれたのに悪かったな、こんなもん見せちまって」

ボスは近くの男にストッキングの右腕を手渡した。
手術室に運べ、ボスがそう言って指示すると手下の男の一人がストッキングを抱え上げる。
102エンジェルソウ 43:2011/04/10(日) 00:44:37.91 ID:Juxbms7X
「手術室って……?」

今からストッキングの治療をしてくれるのだろうか。
そんなことあるはずもないことは薄々気付いていたが

「正確に言えば解体室だな。血液や、目、内臓も高くで売れる。今回のターゲットは天使だ。天使の血。いかにも神秘的な響きじゃないか」

サングラスをかけた男が言った。その顔には邪悪な笑みがこびりついていた。
まるでブリーフの絶望する様を見ていて楽しくてたまらないというような。
クズが。
運ばれていくストッキングとブリーフは目が合った。
苦痛の中で最期に彼女は幸せな夢を見られたのだろうか。
半開きになった目と口はうっすらと笑みを浮かべているように見えた。
そのままストッキングと数人の男たちは扉の奥へ消えていった。

「じゃあな、ストッキング」

パンティが顔を上げて妹に最期の別れを告げた。

「感動的な姉妹の別れだったな。ビッチエンジェルの姉妹にふさわしい別れの言葉だ」

ボスが笑いながら言った。反吐が出る。

「次はどっちにしようか。ビッチエンジェルか、その彼氏か」
「……僕だ。パンティはお前たちになんか殺させない」
「立候補か。普通はこうやって男が女を庇うよな。手足が無くなっても同じ言葉が言えるかな」

ボスが大きめのナイフをブリーフに突きつけてきた。
言ってやるさ。
パンティのためならなんだってやってやる。
ブリーフの中で怒りの炎が煮え滾っていた。

「カッコつけんなよ、ギークボーイ。あたしお前のことなんて本当はなんとも思っちゃいないんだからさ」
「……えっ」

床に這いつくばっているパンティが呆れたような声で言った。
103エンジェルソウ 44:2011/04/10(日) 00:45:23.17 ID:Juxbms7X
「お前がちょっとイケメンの金持ちの息子ってわかったから、デートに誘ったり仲良くしてただけなんだよ」
「……」
「あたしが惚れてると思ってただろ?そんな感情これっぽっちもないんだよなぁ。ビッチのあたしが一人の男に恋することなんてあるわけないじゃん」
「……」
「でもま、あたしを助けに来てくれたことは嬉しかったぜ。少し惚れちまったかもな。だからお前はあたしが死ぬとこ見といてくれよ」

パンティがやつれた声で言った。すべてを諦めたような顔でとんでもないことを淡々と告白してくれたが、最後は少しだけパンティらしい笑顔が戻っていた。
じっと見つめているとパンティが気まずそうに俯いて視線を床に戻した。
ボスはパチパチと掌を叩きながらパンティに近づく。

「女は最期になると正直になるもんだな。男をバラしてもスポンサーは喜ばない。君には悪いが、彼女の方から先にさせてもらう」
「そりゃ助かるね。ストッキンも寂しがってんだろうし。さっさと済ましてくれよ、苦しいのは苦手なんだ。頭をズドンと、そっちの銃でやってくれりゃいいからさ。あとは焼くなり煮るなりご自由にどうぞ」

パンティがクイクイと頭を動かした。後ろの男が持っているショットガンを指しているのだろう。

「みっともないから、道にばら撒くなんてのはやめてくれよ。後から大変なんだよ」

わけのわからないことをつぶやき始めたパンティ。
ブリーフはこんな時だが、言いたい事を我慢できなかった。

「パンティ、僕はそれでもいいんだよ」
「あん?」

パンティが顔をしかめた。

「パンティが僕のこと、好きじゃなくてもいいんだよ」
「へえ、そう」
「僕は、パンティに嫌われようが足蹴にされようが、一緒にいるだけで幸せなんだ。パンティに振り向いてほしくて一緒にいるんじゃないんだ」

君に、僕を好きになって欲しくて、尽くしているんじゃないんだよ。
それを聞いたパンティが黙り込んでまた俯いた。

「残念だが、銃の案は却下だ。首から上に危害は加えない。そういう方針だ」
「……そうかい。あたしがきれいだからか?」
「一番大きなスポンサーのオーダーが、お前たちをこてんぱんに痛めつけて差し出せということなんでな。首から上を持ってけば満足するだろうよ」
「なんだ、やっぱあの低脳姉妹が関わってんのか」
「よくわかったな。他にもスポンサーはいるが、大元は奴らかもな」
104エンジェルソウ 45:2011/04/10(日) 00:46:14.61 ID:Juxbms7X
結局は、こいつらも金で雇われてるんじゃないか。
生活に困ってるわけでもないのに。なんでこんなことをしてまで金が必要なんだろう。

「お金がほしいんなら僕が出すよ!父さんに頼んででも出す!だからパンティを放してよ!」

そう言った途端に、でかい拳が飛んできた。
後ろ手に手錠をされているのでがら空きのボディを防御することなんてできるはずもない。
胃の内容物を吐き出して、ブリーフはその場にうずくまった。

「……っぶ。げほっ」
「黙ってろよ、小僧。そういう問題じゃないんだよ。俺たちの業界は信用が大切でな。買収は受け付けてないんだよ」

ハンティングナイフを持った手がゆっくりと、伏せているブリーフの頭に降りてくる。
尖った切っ先が首筋に触れようとしたとき

「あー、ダメだわ。やっぱ変態とバカは受け付けないね」

パンティを押さえつけていた二人の男が壁まで吹っ飛んだ。
慌ててショットガンを構えた男の手から、ショットガンが消える。男の指と手首が折れていた。
パンティが素早く銃身を掴んで乱暴に奪い取ったのだ。

「大人しく殺されてやろうかと思ったけど気が変わった。あんたらをぶっ殺してからストッキンのとこ行っても大丈夫だよなぁ?」

銃器の扱いに長けた彼女は引き金に指をかけて素早くセーフティを外した。
だが、ボスはナイフを持ったまま余裕の笑みを浮かべている。
引き金を引く前に、彼女はショットガンの微妙な重心のズレに気付いたようだ。

「弾、入ってねぇのかよ……」
「お前に銃を奪われると厄介なんでな。どれもただの飾りみたいなもんだ。こんな狭いところでショットガンぶっ放すアホはいないだろ」

座り込んでいた裸の男が勇敢にもパンティにタックルをしかけようとして、顎を銃底で砕かれバタンと気絶した。
空のショットガンを手にしたパンティを男たちが慎重に取り囲んでいく。
パンティの足首からは血が滲んでいた。
取り付けられた右足首の鉄枷と、そこから鉄球に繋がる鎖。
それが彼女の行動を大きく制限していた。
パンティはショットガンの先っぽの方を持ち、銃底で自分のかかとの辺りを打ち付けた。
105エンジェルソウ 46:2011/04/10(日) 00:46:55.08 ID:Juxbms7X
ゴキュリ、グキッ、メキョ

三度、繰り返し打撃を受けた足首は関節が潰れてだらりと垂れていた。
男たちはパンティの奇行に動揺し、目を丸くしている。
関節が壊れた足首はすんなりと鉄枷を抜け出した。

「あー、いててて。あたしをこんなもんで縛れると思うなよ。かかってこいよクズども。銃の使い方ってもんを一から教えてやる」

砕けた関節の入った右足でつま先立ちというより足の甲で立っている彼女は、枷は外れても手負いであることに間違いはなかった。
弾の入っていない銃を持ち、右足を引き摺っているすっ裸の女。
気圧されていた男たちが正気に戻ってパンティに飛び掛るが、ある者は腹にショットガンの突きをくらい悶絶し、ある者は大振りの一撃を喰らって床に横たわりピクピクと痙攣している。
片足でもパンティの軽やかな動きは衰えない。
男たちの下劣な手をするりと抜け、頭に顔に腹に股間に、ショットガンという鈍器が暴力をふるった。
ここには20人近い男たちがいたが、自分よりも何倍も大きくて素早いゴーストたちと戦っている彼女にとって、人間なんてまったく相手にならないのかもしれない。
ブリーフがパンティの勝利を確信したとき、頭を掴まれ立ち上がらされた。
手下の男が首筋に折りたたみナイフを押し当ててくる。

「いかんな、それ以上は。動くとこいつを殺すぞ。ほら、ナイフを引けばすぐに血があふれ出す」

ボスがパンティに向かって言った。
人質を取ったつもりらしい。
前にもこういうことがあったな、とブリーフは懐かしい記憶を辿った。
パンティはやりたいことがあったら我慢できないタイプだ。
今はこいつらをぶちのめしたくて周りが見えていないんだろうなと思う。
だから僕を人質に取ったって無駄なんだよ。無駄無駄。
それに、パンティのために死ねるんなら僕は……

「Shit...」

えっ

パシュッ
106エンジェルソウ 47:2011/04/10(日) 00:47:49.23 ID:Juxbms7X
パンティはブリーフを見て悔しそうに下唇を噛み、動きを止めていた。
ボスが握っている消音装置付のハンドガンから硝煙が昇っている。

「悪いな。俺のだけは弾が入ってる」

銃をゴトリと落として、パンティは腹を手で押さえて前かがみになった。
指の隙間から真っ赤な血がどばっと溢れ出す。

「ぐっ、ぐう……。Fuck……Fuck……!!なんで……」
「なんで弾が当たったのか知りたいか?不思議だよなぁ、強運の持ち主なのに」

ボスは部屋の隅のテーブルに置かれた悪魔の石像を指差した。ビールジョッキと同じくらいの大きさのなんてことはない石物。

「神の加護を受けているお前たちにはピストルの弾なんて不確定なもんは当たらないらしいじゃないか。
 そこでデイモン姉妹からの借り物だ。アレはお前たちの強運を無効化してくれるそうだ。お前を連れてくるときにもあれを使った」

パンティを囲んでいた男の一人が、握り締めた拳を振るった。
強烈なブローが入った。しかも、彼女が手で庇っているところに。

「げえええっ……がはっ……」

内臓に食い込んだ鉛球が埋まっている腹へ、一撃を喰らい悶絶した。
ぶっ、とパンティが口から血の混じった泡を噴いてうつ伏せに倒れる。

「なな、なんでだよパンティ!あのときは僕のことなんか気にしてなかったじゃないか!!」

なんで僕の方を見ちゃうんだよ。気にしちゃうんだよ。
僕さえいなければ撃たれてなかったんじゃないか。僕さえ……。

「うぅ……うぅううぅぅううう……」

苦しそうに咽るパンティ。うまく息が出来ないのかもしれない。
口元を真っ赤に汚して血を吐き続ける。
倒れてガタガタと体を震わせている彼女が再び立ち上がることはなかった。
パンティまで死ぬ。殺されてしまう。
そこへ、洗濯でも出来そうな大きな金属のタライが運ばれてきた。
男たちが体を丸めているパンティを無理矢理引きずって中身の入っていないタライに頭を突っ込ませる。
107エンジェルソウ 48:2011/04/10(日) 00:49:17.87 ID:Juxbms7X
「本当は注射器かチューブで血を抜く予定だったが仕方ないだろう。スポンサーも喜ぶだろうしな」
「やめろッ!!やめろおぉおおおおお!!!パンティを放せ!!!!!」

ボスがパンティのブロンドヘアを掻きあげ、ハンティングナイフを首に当てた。
ああああああああああああああああ。

「なさけねぇ声出すなよ。男だろ」

パンティがブリーフと目を合わせて柔らかい笑顔を作った。
恐怖にも怨嗟にも汚されていない、天使の澄んだ瞳だった。

「お前は死ぬんじゃねぇぞ、ブリーファス・ロック。自由に生きろ」

ノコギリが枝を切るように、ナイフが皮を切り薄い筋肉と太い血管をまとめて切っていく。

ブシュッ

赤い飛沫が勢いよく首から噴出した。

ゴリゴリゴリ

骨を削る音。
パンティの手足がヒクヒク痙攣してやがて動かなくなった。
タライがひっくり返らないように男たちが押さえている。
噴き出した血がどんどんタライの底に溜まっていく。
さらに刃を縦に何往復か滑らせると刃が首の反対側に抜けた。
身体から切り離されたパンティの頭。目は薄く閉じられていた。
顔の筋肉が弛緩しパンティの顔はいつもより老けて見えたがまるで聖女の亡骸のように、人間には不可侵の存在であるかのように感じた。

「天使の血は高くで売れそうだからな。不老不死の薬でも万能薬でも、人間の役に立てるんならこいつも報われるだろ」

パンティの首を掲げながらボスが言った。
ブリーフは虚ろな目で天使の残渣を見つめていた。
白とくすんだ灰色の脊髄が首の断面から飛び出している。
血の滝はとめどなく溢れ、銀色だった底が鮮やかな赤で満たされた。
108エンジェルソウの人:2011/04/10(日) 01:14:16.12 ID:Juxbms7X
ここまでです。元のスレに戻ります。
ありがとうございました。
109名無しさん@ピンキー:2011/04/11(月) 00:22:28.65 ID:hYukW+YV
gooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooood job!
110名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 07:55:37.25 ID:6nxOndpg
>>108
GJ、凄く良かった!
111ジガバチ:2011/04/13(水) 20:18:25.97 ID:HznG44RO
春。生命の息吹が感じられる季節ですね。
おひとつ、投下させていただきます。
虫、蟲、産卵、寄生。そんなキーワードで、お付き合いいただくか、
スルーいただくか、お決めください…

じゃあ、いきます。
112ジガバチ:2011/04/13(水) 20:19:38.77 ID:HznG44RO
「ジガバチ…?」
「そう、ジガバチ」
新緑の中、電話の向こうにいる兄さんが発した名前を、私は繰り返す。


私の住む家は山のそばにあり、買い物をするにはなかなか不便な場所にある。今日みたい
に、コンビニに行くだけでも、山道を歩いて小山を越えなければならないくらいだ。
そういうわけで、子どものころから足腰は鍛えられた。だけど、私はいわゆる体育会系と
呼ばれるタイプではない。かといって、お勉強ばっかり好きなタイプでもない。なんてい
うか、どっちでもなくて、目立たないタイプだと思う。世間話をして、一緒にお弁当を食
べるような友達はちゃんといる。でも、放課後には部活に行ったり、街に遊びに出かけた
りする子がいるなかで、私はひとり山道を歩いて帰るのが日常なのだ。
まあ、淡々とした学校生活を不満に思ったことは無い。
私は、ひとりでいる時間が好きなのだろう。本もマンガも好きだし、庭の手入れなんかも
楽しい。小学生のころは、先生も知らない花の名前を並べた詩を、国語の時間に提出した
おかげで、花博士なんて男子に呼ばれたこともあった。

今日は、朝からいい天気だ。いつもお世話になっているコンビニで、マンガ雑誌を買った
私は、家までの道をのんびりと歩いていた。
中学三年に進級し、私は受験生というやつになってしまった。まだ詳しいことは何も考え
ていないけど、これから忙しくなるのは確かだろう。本格的に気持ちを切り替えるのは、
夏くらいからでいいのかな。でもそれまでは、こうしてのんびり過ごしていいのかな。そ
ういえば、先週から新しく載ってたマンガがあったっけ…

気持ちのいい風が吹く山道を歩きながら、私は色々と思いを巡らせる。ふとトートバッグ
に目をやると、小さな虫が張り付いていた。
「あ、やだ…」
布製のバッグに張り付いていたのは、ハチのようだった。暖かくなってきて、冬眠から覚
めてきたのだろうか。アシナガバチに似ているけど、ちょっと違う。妙にスレンダーな体
型で腰が千切れそうに細い。全身が黒くてアシナガバチのような模様が無く、細い腰から
ふっくらした尻にかかった一部分だけが赤く見える、不思議なデザインのハチだった。
「んー、君はだれだい?」
頭の中が新作のマンガで満たされていたおかげで、わざとらしくハチに話しかけてしまっ
た。人に見られたら恥ずかしい姿だ。
「ちょっと面白いね。失礼するよ…」
カシャッ
私はケータイを取り出し、カメラでハチを撮影した。普通の女の子なら悲鳴をあげちゃう
相手かもしれないけど、住んでる場所が場所なので、私はわりとこういう相手に耐性があ
る。さすがにゴキブリとかは勘弁だけど。

「こいつ、なんていう虫?やばい?…っと」
メールに画像を添付して、簡単な文章を打ち込む。そっけない文面だけど、兄さん相手な
のであまり気にしない。
兄さんは大学生で、春から東京に出て一人暮らしをしている。田舎育ちなので色々と戸惑
うことも多かったようだけど、どうにか最近は軌道に乗ってきたようだ。時々、緑が恋し
いなんて、メールで嘆いているあたり、やっぱり兄妹だなと笑ってしまった。小さいころ
から山を二人で駆け回って遊んでいたのを思い出す。兄さんのような人間が近くにいなか
ったら、私はもう少し、おしとやかな女子に育っていたかもしれない。というか、兄さん
がいたから同年代の子とズレて育ってしまったのだろうか。
幾度も兄さんと駆け回った山道に立ち止まり、私は返事を待つ。返事は、意外とすぐにや
ってきた。
113ジガバチ:2011/04/13(水) 20:20:43.43 ID:HznG44RO
「もしもしー?」
「あ、兄さん。わざわざ電話じゃくてもよかったのに」
「ん、大学休みで暇だったからな。そっちはどうだ?」
「特に変わったことはないよ。もう桜も散ってきたし、暖かくなってきた。冬物の上着も
昨日しまっちゃった」
「そうか。俺は忙しくて桜を見る暇もなかったからな。羨ましいぜ」
「緑が恋しい?」
「うん。恋しいわー」
「あっなんか今、後ろでウグイス鳴いてるけど」
「マジ?すげえ春っぽいな!東京なんてカラスしかいないからなー」
お互い、久しぶりに声が聞けて心が躍る。遠い地でひとり頑張っている兄さんの話は少し
愚痴っぽかったけど、こんないい天気だから、暗い気分にもならない。色々と近況を語り
合った後、例のハチについて兄さんが話し始めた。

「そうそう、あの写メのやつな。ジガバチだと思うぜ」
「ジガバチ…?」
「そう、ジガバチ」
「ジガ…変な名前だね。珍しいやつ?」
「いんや。その辺ならいっぱいいるんじゃないか。あー、そうそう。ちょっと面白い話、
思い出したわ」
「えー、なに?」
「ジガバチってさ、どういう字書くと思うよ?」
「は?さあ…自分自身とかの自我?」
「俺様は、一寸の虫なれど自我を持ち生きる…ってか!ブー!」
「はじめて名前聞いたんだから、知ってるわけないでしょ」
「あー、すまんすまん。それでな、正解は、我に似るって書くんだよ」
「我に似る…我に似る…ああ、へー」
「羽の音がジガジガ聞こえるらしいんだが、それが呪文になるんだって」
「呪文?」
「地面を掘って巣穴を作るらしくてな、青虫とかを狩ってくるんだ。狩ってきた青虫は穴
の中に引き入れちまう。そして穴のそばで羽を震わせて、呪文を唱えるんだ。ジガジガ、
我に似よ、我に似よ…」
「えーと、はあ、そう…」
「するとやがて、青虫が呪いでハチになってしまい、外に出てくる!…と」
「それってあの、もしかして…」
「すなわち似我蜂!ま、昔の人が考えた話だな。実際は青虫に生みつけられた卵が孵るに
したがって…」
「あーもう、いいからさ。どうせネットとかの都市伝説ネタでしょ?」
「おいこら、違うって、これは民俗学的にだな…」
「怪談話なら夏に帰ってきたときにでもしようよ。こっち夜暗いしさ」
「ははは、すまん。ちょっと調子に乗りすぎたわ」
「いいよ、もう。ちゃんと夏休みには帰ってきてよね」
「気が早いなオイ!まあわかったよ。お前も受験だろ?適当に頑張れよ」
「適当って何よー!」
「気楽に行けってことだよ。はははっ」
「ふふっ、ありがとね。じゃあそろそろ切るよ」
「おいーす」
114ジガバチ:2011/04/13(水) 20:21:47.19 ID:HznG44RO
くだらない話に耳を傾けているうちに、結構な時間が過ぎていたみたいだ。バッグに付い
ていたジガバチも、どっかに行ってしまった。
「ありゃ、せっかく正体が判明したのにね」
地面に置いていたバッグをひょいと持ち上げ、私は歩き出した。
「あれ?」
だけど、歩き出してすぐに、私の足は止まった。
「こんな道、あったっけ」
山道の脇に、小さな獣道があった。小さいころから通っている山道で、私はこの辺りは自
分の庭みたいなものだと思っていた。でも意外と、足を止めてみると新しい発見があるも
のだ。方角は、大体自宅のほうに向かっているようだ。
「近道探索っと!イェーイ!」
こういうときは、迷わず進むものだ。時間もあるしね。

「やっば、こりゃまずいわ…」
迷ってしまった。歩けど歩けど、知っている場所に出会わない。方角は合っているはずな
のに、どんどん周りが深い茂みに包まれていく。
「裏山で遭難なんて、シャレにならないんだけど」
誰もそばにいないので、段々独り言が多くなってくる。
「えーと、とりあえずちょっと休も」
手ごろな大きさの石を見つけて、腰掛ける。
「さて、どうしようかな」
元の場所に戻るのは簡単だけど、折角歩いてきたんだから勿体無い。やっぱり道なんだか
らどこかに通じているはず。
進もうか。
戻ろうか。
迷っているうちに、なんだか眠くなってきた。疲れるほど歩いたっけ。どうだっけ。まあ
いっか。少しだけ眠りたい気分だ。
なんで、こんなに眠いんだろう。


ガサガサガサ
「えっ!」
私は目を覚ます。眠ってしまったのだろうか。
「何、何?」
私、何してたんだっけ?
ここ、どこ?
私、裏山で近道を探してたはず。
「何、これ…」
周りが、やけに背の高い草に覆われて、遠くが見渡せない。社会の教科書に出ていた、沖
縄のサトウキビ畑みたいだ。畑なのか、草原なのか。
ガサガサガサ
「っ!」
そうだ、私は物音で目が覚めたんだ。っていうか、何の音?木々のざわめきとか、鳥の声
とか色んな音がゴチャゴチャになって、私の耳に入ってくる。耳がキンキンする。
ガサガサガサ
何かが、近づいてくる。音が、近づいてくる。
「何なのよ…」
115ジガバチ:2011/04/13(水) 20:22:50.96 ID:HznG44RO
ガサッ
「っきゃあああああっ!」
相手を視界に捉えた瞬間、私はバッグを放り投げて、駆け出していた。
「あぐっ!」
耳にばかり意識が行っていて気がつかなかったが、背の高い草の中にいるのに、足元は河
原のように大きな石がゴロゴロしていた。私は石に躓き、前に転げる。
でも、今は石なんて大した問題じゃなかった。
目の前に、犬ほどはあろうかという、テントウムシが歩いてきたのだ。
「嘘、嘘でしょ!」
普段なら、手のひらを這うテントウムシくらい、怖くも何とも無い。けれど目の前にいる
それは、触覚をヒクヒクと動かし、私に嫌悪感を起こさせる。そして黒光りする華奢な足
は、少しずつではあるが、確かに、私の方向に歩みを進めてくるのだ。
「いや、いや、来ないで…」
言葉が通じる相手だなんて思わない。だけど、祈るように拒絶の言葉を繰り返す。足を捻
って身動き取れない今は、それしかできない。
心臓がドクンドクンと波打つ。
奥歯がガチガチと震える。
永遠とも思える数秒間。
テントウムシは、のそのそと私の横を歩いていった。
私なんてもとから見ていなかったように。

「…はあっはあっはあっ」
目の前が真っ暗になりそうになる。呼吸するのも忘れていた。
「もう、やめてよ…」
私はその場に座り込んでしまった。
「なんなのよ。なんなのよ…」
不安が心の中で膨らんでくる。目じりから涙があふれ、やがて決壊する。心の動揺もまた、
止めることができずに決壊する。
「う、うあああぁぁぁん」
私は何も考えられなくなって、ひたすら泣いた。泣いて泣いて、やがて顔を上げたら、こ
の悪い夢が覚めてくれていると思いたかった。

悪夢は、終わってくれなかった。
泣くことにも疲れた私は、顔を上げて少し気持ちを落ち着かせた。
横を見れば、相変わらず背の高い草が生い茂っている。上を見れば、雲が浮かんでいるよ
うに遥か上に見えるのが、新緑の木々たち。木々たちの間からは、時折耳をつんざく様な
鳥の鳴き声がこだましている。
「映画だっけ、絵本だっけ。これは」
周りの状況を一通り見ても、やっぱりこれは夢だと思った。夢だとして、どういう状況の
夢なのかと考えると、答えはひとつしかない。
「小さくなっちゃった。ってやつですか」
怖さを通り越して、なぜか笑いがこみ上げてきた。
「あは、あは、あははははっ!」
歪んだ笑い顔を浮かばせて、私はバッグを拾いに歩く。あれだけ必死に逃げようとしたの
に、何メートルも走ってなかった。いや、今の私には何センチの世界なのかな。
女の子なのに、いつも花とか虫とかばっかり眺めてるから、こんな変な夢を見るんだ。
そういや、夢の中なのに夢だと気づくのって珍しいんだよね。でも、いまは気味が悪いだ
けで楽しい夢なんかじゃない。好き勝手することも出来ないし、早く目が覚めて欲しいと
思った。
「んー、んー」
頬をつねってみたり、目を力いっぱい瞑ってから開いてみたり、色々してみた。だけど効
果は無い。
「早く帰って休みたいよ…」
どうしたらいいんだろう。
116ジガバチ:2011/04/13(水) 20:23:56.75 ID:HznG44RO
ォォォオオン!
「?」
途方にくれていた私は、耳障りな音が近づいてくるのを感じた。体を伏せ、様子を伺う。
何かが、飛んでいる音のようだ。
音を立てないように、辺りを見回す。
ブォン!
その時、私の頭上を黒い影が通り抜けた。影は、空中で器用に反転し、ホバリング飛行し
ながら、私の前に下りてきた。
「ちょっと、待ってよ…」
目の前に下りてきた影。つややかに黒く光った相手を、私は知っている。
「ジガバチ…」
あの時、兄さんに教えてもらったジガバチだ。一匹のジガバチが、巨大なジガバチが、私
の前に下りてきた。
相手は地に伏せているが、体長は私と同じくらいだろう。触覚を震わせ、羽を震わせ、大
きなふたつの瞳が私を見つめている。ツブツブが集まった、複眼というやつだ。近くで見
るとこうも気色悪いものだとは思っても見なかった…
チョロチョロと頭部が動き、やがて私のいる方向に向いて止まった。
ザッザッザッ
ジガバチが近づいてくる。
段々とこの世界に慣れてきた私だったが、咄嗟にやばいものを感じた。さっきのテントウ
ムシとは違う。この相手は、確かに私に向かって歩いてきているのだ。
「逃げ、逃げなきゃ」
踵を返して、私は草を掻き分ける。こんな世界で、私がどうしたら危険から逃れられるか
なんてわからない。でも今は、この気持ち悪い相手から遠ざかりたかった。
とにかく今は逃げないと。
ブブン!
背中のほうから、ジガバチの羽音が響いてくる。

「え?何?いやあっ!」
走り出す私の背中に、何かが覆いかぶさる。カチカチした感触が背中に押し当てられると
同時に、背中から胸へと、ほっそりした部分が回される。
しなやかな質感で、張りのある黒色が日の光を反射しているが、微かに産毛のようなもの
が生えているようだ。そして、先端部に行くにしたがって、ささくれたように棘が目立つ
デザイン。
私は知っている。これは昆虫の足だと。
そして、逃げようとする私の顔の横に、最も見たくないものがあった。
ジガバチの、頭部。
表情を変えない複眼が、じっと私を捉えている。触覚は絶えず動き、私の耳元を不気味に
撫でる。そして口の部分もギシギシと動き、まるで何か言葉を話しているようにも見えて
くる。
そんなジガバチの挙動全てが、私の恐怖をどこまでも増幅させる。
「やだやだ!離して!離しなさいよ!」
背中に張り付いたジガバチを振りほどこうとして、抵抗する。そばにあった枝に背中から
ぶつかっていこうとした、その時だった。
117ジガバチ:2011/04/13(水) 20:25:05.14 ID:HznG44RO
「グ、ギャアアアアアっ!!」
言葉にならない悲鳴を上げて、私は絶叫する。
灼熱の痛みを伴う毒針が、背中へと無慈悲に差し込まれたのだ。
痛い!痛い!痛い!
「ぎゃ、ぎゃ、げほげほっ」
激しく咳き込む。あまりの痛さに息が苦しくなって、私は酸欠状態になっていた。
「ああ、痛い…痛いよ…」
うめき声をあげる私を確認したかのように、ジガバチが私の背中から飛び立つ。
「ぶっ」
立つ力を失った私の体が、そのまま前に倒れる。私は顔面から草むらの中にビタンと倒れ
こんでしまった。
「うあ?」
そしてジガバチが私の目の前に降りてきて、止まった。
「うえ?」
私は激痛の中で、空ろな目でジガバチを見る。
ジガ、ジガ、ジガ
耳障りな音が鳴らされる。何の音かも分からなかったが、ジガバチの羽音だったのだ。
相手は、何か意味ありげに羽を振るわせている。威嚇なのか、何なのか。
と、自分が落ち着いて相手を観察している現状に気づいた。
「あれ?あんまり痛く…ない」
背中を刺された激痛は、ほんの10秒ほど前だと思う。だけど言葉に出来ない激痛は、案
外早く去ってしまったようだ。
だが、敵が目の前にいる以上、危ないのは変わらない。何をされるかもわからない。夢の
中で怪物に食べられちゃうなんて、本物の悪夢だよ。

ガシッ
ジガバチが、いつの間にか私の足元に回りこんでいた。どうやら私の足を掴み、引きずろ
うとし始めたみたいだ。
「ちょっと、何しようって」
ズルズルズル
「え、あれ…」
ズル…ズル…
「嘘!体が動かない!」
私の体、どうしちゃったの。痛みのショックは抜けたと思ったのに、全身の筋肉に力が入
らない。華奢なジガバチに引きずられるままに、私の体は砂利の上を滑る。
「助けて!誰か助けてーっ!」
この状況で、誰かに助けを呼ぶことは滑稽だったかもしれない。でも、かろうじて口だけ
が動かせる現状、叫ばずにはいられなかった。
「助けて!いやあーっ!」
ズルズルズル
「いや…助けて…」
ズルッ
私の脛が、空気に当たる。何か穴のような場所に入れられるように感じられた。
「助けて…兄さん…」
118ジガバチ:2011/04/13(水) 20:26:12.41 ID:HznG44RO
ズルッ、ゴトゴトゴトッ
深い縦穴に、私は引きずり込まれた。ジガバチは穴の入り口で足を使って踏ん張っている
のか、また私からは手を離していた。そして私だけは重力にしたがって、穴の最深部へと
落とし込まれた状況。
上を見る。首が動くわけではない。たまたま落ちたときに仰向けになっただけのこと。
「なんなのよ…」
岩壁に囲まれた場所に放り出された私。頭上の岩壁はどこまでも上に続き、はるか彼方に
茂った木々が、そして赤く暮れ始めた空が見えた。
いつのまにか、外は夕方だろうか。
絶望的な場所だ。体が動いても、登れるとは思えない。
もはや私は、抵抗する気も弱くなってきていた。どうせ夢ならいつか覚めるし、ぎゃあぎ
ゃあ叫ぶのもなんだかバカらしいような気分になってきた。
うつろな目で、遠い空を見上げる私。
入り口でこちらの様子を伺っていたジガバチが、逆さになって岩壁を伝い、こちらに向か
って下ってくるのが見えた。

「…」
私の顔に、ジガバチの顔が近づけられる。やはり気色悪いものだったが、こうもパニック
が続くと、頭のほうも麻痺してしまうのか。意外と落ち着いて相手を睨んでやることがで
きた。
「は、ははは。食べるならどーぞ?」
触覚が私の上半身を撫でる。
「目が覚めたら、踏んずけてあげるからね」
薄ら笑いを浮かべながら、強がってみる。私は、いつのまにか悪夢の世界の一員となるの
を受け入れていた。
何をされようが、これは夢。
覚めたら、元の世界に戻るんだ。
サイアクの夢におさらばしたら、ジガバチ一匹踏んずけてやるくらい、神様も文句言わな
いだろう。
だが、相手の行動は、私がまったく予想していないものだった。

「うむっ!うむうむうむっ!」
最初、何をされているのか分からなかった。
薄暗い中でようやく確認できたのは、私の口に、ジガバチの尻が押し込まれていること。
魚の鱗のように外殻が生えそろった上に、うっすらと毛が生えている。冷たいのか熱いの
かわからない。それが生き物の一部なのか信じられないが、上半身から繋がっているのだ
から、確かにジガバチの尻なのだろう。
「げ、げほっ」
拒絶する私に構うことなく、ジガバチはさらに深く、私の口を汚していく。これ以上入ら
ないと感じたなら、一度腰を引いてから、もう一度深く突き入れる。そんな風にして、よ
り深くへと尻を進ませようとしてくる。
今私がされていることが、人間の行為で何と呼ばれることか。
私は知っている。
性的な知識はネットでもマンガでも、得ることができる。
だけど、私がされていることが性的な行為であるなどと、私は絶対に認めたくは無かった。
これは悪夢であり、昆虫が戯れにやっていることなのだ。
私はそう、自分に何度も言い聞かせた。
119ジガバチ:2011/04/13(水) 20:27:20.39 ID:HznG44RO
グイ、グイ、グイ
何度も、ジガバチの尻が私の喉をつつく。
「あひっあひっ」
されるがままの私だが、アゴが外れそうになって疲れてきた。ただの昆虫が、何のために
こんなことをするのかな。
性器をしゃぶりあったりするのは、人間くらいだと思ってたけど。あはは。
あ、でも今の私は人間じゃないってことになってるのかな。
自嘲気味な気分になっていると、喉の最奥に尻を突き入れていたジガバチの動きが止まっ
た。
「うぁ…?」
喉の奥はゴシゴシと擦られて、感覚がなくなっていた。もはや、毒針で刺されても痛くな
いんじゃないかと思った。でも激痛が走るわけでもなく、そのままの体制でジガバチは動
きを止める。
何をする気だろう?
痛みが走るかもしれないと身構えていた私に反して、ジガバチは何もしてこない。ただた
だじっと動きを止めている。

やがて、ジガバチは私の唾液にまみれた尻を抜き、羽を震わせて上昇していった。
「おわっひゃ…?」
終わったのかと呟こうとして、まだ口の痺れが取れていないので間抜けな声を出してしま
う。
どうやら開放されたみたいだ。
私は少しだけ安心する。

ジガ、ジガ、ジガ
疲れ果ててぼうっとした私の上で、何か音が聞こえる。
すでに日も落ちてしまったみたいだ。穴の中に差し込む光は弱く、周りが見渡せない。そ
のために、耳で捉えられる情報だけが、私の頭に集中的に入ってくる。
「このまま寝ちゃったら、さすがに元の世界に戻るよね…」
耳障りな音も、意識が朦朧とした私には子守唄のように聞こえなくもない。手も足も動か
せないし、このまま意識が飛んでしまえばいい。
はあ、いやな夢だったな。早く帰りたい…
全身の疲れの中で、私は気を失った。


ジガ!ジガ!似我!ジガ!ジガ!


120ジガバチ:2011/04/13(水) 20:28:32.04 ID:HznG44RO
悪夢の世界で夜は更け、やがて朝を迎える。
山の向こうから太陽が昇り、森の中を少しずつ照らし始めていた。
にもかかわらず、私の悪夢はまだ、終わっていなかった。

「うぐっ、おっ、うげえええっ!」
胸が痛い。胸が痛い!
私は身動き取れない中でうめき声をあげる。
「げえええっ!げっげっ!」
目を見開き、気を失いそうになるほどの痛み。
なのに、寝ても苦痛を受けても、私の悪夢は終わってくれないのだ。
「はあっ…はあっ…」
眠りに落ちていたのに、胸の苦しみで無理やり意識が覚醒したと思ったら、まだ夢の中に
いたなんて。
夢の中でこんなに苦痛を味わうことなんて、ありえるのだろうか?

「うええぇ…」
私の体に、何が起きているのか。
昨日と言っていいのか分からないが、一度気を失う前にあったことを思い出そうとする。
その間にも、苦痛はどんどん強まり、私の胸を蝕んでいく。
ジガバチが、私の口に尻を差し込んで、何かをしていた。
それを最後に、ジガバチは飛び去っていった。今日は戻ってきていない。

いや、私が意識を失う前に、もうひとつ何かがあったはず。

「ジガ、ジガ、ジガ、ジガ」
私は、あの時聞いた音を、何度も口に出して呟いてみる。
「似我、似我」
元の世界で、兄さんが楽しげに語っていた話と、自分の聞いた音が重なる。
「うっうぇ!そんな!ことって!」
ギリギリと胸の痛みが増す。胸の痛みの答えは、すでに私の考えの中にある。だけど、あ
まりにおぞましい考えを、私は受け取ることなど出来ない。
「くうっ…」
認めたくない。そんなこと。
だけど、確実に、感触があるのだ。
痛みの中心が、私の中で移動しているという感触が。

ムシャ、ムシャ、ムシャ
空耳だ。そうに違いない。
ムシャ、ムシャ、ムシャ、ムシャ
「げっほ!痛い!痛い!だけど何も聞こえない!聞こえないよ!」
半狂乱になりながら、私は叫ぶ。自分の声で、聞こえてくる音を消してしまいたかった。
「ぐふっ!何も、何も…」
違う。私の胸の中には、何もいないんだから。
何もいないよね。

でも何もいないはずの胸から、血がにじむ。
シャツに出来る赤いシミが、段々と大きさを増していく。
121ジガバチ:2011/04/13(水) 20:29:58.51 ID:HznG44RO
バリッ!バリッ!バリッ!
「い、いやあああああああああっ!!」
私のシャツの下で、認めたくないものが這い出ようとする感触。
「うげえ!痛いいいいっ!」
鋭い大顎が獲物の肉を引きちぎり、噛み砕く。
「ぎゃああああっ!」
ヘルメットのような頭部が、大顎によって穿たれた亀裂を広げ、押し進んでくる。
「やめて、やめて、やめてーーー!」
大顎と頭部が出てしまえば、あとは柔らかい胴体がチュルンと出てくるだけだ。

おぞましい幼虫が、胸の肉を食い破り、そのままシャツも食い破り、私の目の前に現れた。
白かっただろうブヨブヨの胴体は、私の血に真っ赤に染まり、不気味にウネウネと動いて
いる。そして大顎には食い破った私の皮膚とシャツが引っかかったまま、ブランブランと
揺れているのだ。
「はっ、はっ、はっ」
激痛の中で、息があがる。呼吸が出来ているって事は、肺とかは生きているのかな。いや、
これは夢なんだから、常識じゃあ考えられないこともある。夢だよね。夢だよね。
「何で、何で殺してくれないのよ」
眠っても気を失っても元の世界に戻れないのなら、いっそ殺して欲しいと思う。そうすれ
ば、私はこんな苦しみを味わうことも無いだろう。

ムシャ、ムシャ、ムシャ
幼虫が、また私の服に潜り込み、今度はお腹から食い荒らそうとしているようだ。
また痛みが走るが、どうせ気を失うことは許されないのだろう。
「早く、殺してよ…」
段々と、何も考えられなくなる。これは本当に夢なのだろうか。ずっと悪夢だと思ってい
たけど、何かの魔法とかで私が本当に小さくなっていたとしたら、私が死んだらもとの世
界には戻れないのだろうか。
「どっちでもいいや…」
もう考えるのも面倒くさい。私は空ろな目で天を仰ぐ。
「死なせてよ」
暖かく照らす太陽が、血なまぐさい洞窟を静かに照らしていた。



END
122名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 05:46:48.30 ID:EGkK6LgF
GJGJGJ!
こういう生きながら食われる話大好きだ!ありがとう!
123名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 20:01:05.20 ID:5/nOWqtJ
これはいいわ…
乙!
124名無しさん@ピンキー:2011/04/17(日) 17:51:17.22 ID:Vrlz00Ot
>>49
とうとう自分のすくつも荒らし始めたのか、田中
125名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 16:18:44.47 ID:RscWNKnz
ここってひたすら残虐趣味でおkなのかい?

サイコ系はダメ?
126名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 17:36:15.42 ID:eTtefX46
>>68-69
                           _,====ミミミヽ、
                         ,,==≡ミヽミヾミミミ、ヾ、
                       _=≡≡三ミミミ ミミヾ、ソ)),,》  .
                     彡彡二二三≡ミ-_ ミミ|ノノj )||ヽ, )、
                 __,,,,,,,,,/彡二二二    ,- __ミ|/ノ ノノノノ) ||
                -=二ミミミミ----==--'彡 ∠ミミ_ソノノノノ ノ
                  //>=''"二二=-'"_/   ノ''''')λ彡/
        ,,/ ̄''l       彡/-'''"" ̄-=彡彡/ ,,-''",,,,,,,ノ .彡''"
       (,  ,--(      彡 ,,-- ===彡彡彡"_,-_   ヽ Υ
       ヾ-( r'''''\    //=二二''''''彡ソ ̄ ∠__\ .\ソ  .|
         \;;;;  \   Ζ彡≡彡-'''',r-、>   l_"t。ミ\ノ,,r-v   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           \;;;;  \  彡""彡彡-//ヽ" ''''''"" ̄'''""(エア/  /
            \;;  \'''''')彡ヽ// | (tv   /|  , r_>'|  <一体誰と戦っているんだ
             \;;;  \'"  \ ,,"''-,,ノ,r-", /  r'''-, .j   \
               \;;;  \ /,,>--'''二"''' r-|   二'" /  __  \______
                \;;r'""彡_l:::::::::::::::::::::: /./_   " / ̄ ̄"===-,
                  )''//rl_--::::::::::::::::/:/ヽ"'=--":
127名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 19:09:28.05 ID:X1rRsJGZ
>>125
何でもOkだと思うよ
気にせず自分の好きなものを書いて投下すればいいのさ
128名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 19:23:06.38 ID:63Wa0wlb
>>127
おおありがとう。
どちらかって言えばグロホラーみたいなのやりたかったんだけど適当な投下場所が無くて困ってたんだ。
エロパロってエロがないと厳しいと聞いてたがここは大丈夫そうで安心した。
今から書くよ。
129名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 19:47:19.15 ID:C6RPpqvJ
グロホラーだと!

全裸待機して待ってます
130名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 19:48:46.31 ID:sQAfu7u8
>>129
時間かかるから服を着るんだw
131名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 00:44:54.44 ID:sjevE5EG
保管庫作るために過去ログまとめてるけど、
内容の割に作品数が多いんだな、このスレ
全然保管作業が進まないわ…

ある程度まとまったら公開するから、期待しないで待ってて
132名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 02:21:42.03 ID:G9gf5JjO
ついに念願の保管庫が…!
気長にお待ちしております!
133名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 09:18:57.75 ID:TmcGexsx
>>68-69
どうせ両スレともお前が荒らしたんだろ
今になって突然外部スレの話題を持ち出す理由がある奴も、
絶望的なほどに空気が読めない奴なんて、
かのテロもどきくろまんが大王以外にはいないしな

自作自演ご苦労だったな糞まんが大王
ネット弁慶も、お寒い自分マンセー長文を一生懸命考えて晒して恥を晒すのはかまわないが、
こっちにやってくるなよ、ゴキ
134名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 11:47:32.70 ID:zT5U+qGt
保管庫楽しみ
135名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 12:32:51.20 ID:h61W3BA0
>>133
放置してやんなよ。
あずまんがスレも基地外に粘着されて大変みたいだけど、
かまいすぎるとそのナニガシ大王とやらがこっちで活性化するかもしれん。
すでに存在しない相手と一生シャドーボクシングさせてあげな。
136名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 17:18:09.96 ID:OtIx5tT1
保管庫出来るのか、楽しみだ
137名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 20:29:12.43 ID:HeoVpIYM
保管庫作り頑張って!
138名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 00:00:07.13 ID:TmcGexsx
>>135
少なくともこっちが荒らされる事は無いだろうよ
なんせアイツはリョナスレを「バカでゴミ以下の自分を受け入れてくれる最後の聖地」だと思い込んでるんだからな
実際、厨房レベルの自作自演で荒らし誘導する以外、こっちのスレではくろまんが大王なるバカは大人しくしてるしな

大王スレにしたってハッキリ言って反応しようがすまいが、同じ事だ
アレはただの荒らしじゃないどころか人間ですらない、パソコンを覚えたチンパンジーだからね
どれだけスルーしたって定期的にファビョってくるし、無視したって無駄だ
もはや被害妄想と荒らしがライフワークだからな、あの糞蛆

ま、実際あんたの言う通りにシャドーボクシングさせてやる事にするよ
139名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 08:04:21.21 ID:L7QDa3xQ
他スレの荒らし報告とか心底どうでもいいんですけど
140名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 17:11:18.87 ID:45mTTHJC
反応してくるかもしれないからな、無視するのが常套手段だ
141名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 19:39:01.73 ID:/PO7XEbL
じゃあこの話題終わりな

保管庫作り頑張ってください
142131 ◆eqvbA63JwY :2011/04/20(水) 23:04:36.08 ID:wiPfpJVA
期待レスの多さに驚き
うっしゃ、頑張ってくる


livedoor wikiって、グロとか載っけても問題ないよね?
「アダルトOK」って出てるし、大丈夫だと思いたい
143名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 16:49:51.08 ID:piXd7xjD
>>142
きっと大丈夫だよ
こんな書き込みでしか応援できないけど、頑張って!
144名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 23:07:04.48 ID:ZuTeqz41
>>142
やっぱりぐろいの好きな人多いんだなぁwまとめ期待。
俺はまだ投下してないけどね!
145名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 03:44:15.16 ID:noegW+cz
>>1の過去ログ一覧だけど、一番下のスレタイは

『サクラ大戦3のグリシーヌを監禁陵辱』
だね。

アドレスで調べたらそうなってた。
146名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 21:34:11.99 ID:DD6CRvL2
うおおおぉぉぉぉ
保管庫楽しみだあぁぁ
147名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 00:58:51.01 ID:Ot8EHzeR
投下を楽しみに待つのみ。
148 ◆eqvbA63JwY :2011/04/23(土) 02:55:03.30 ID:2GHbj4Xq
7〜9章のみ保管し終わりました。
全スレ保管まで非公開にしておいても意味はないでしょうし、暫定公開…ということで。
未収録の過去ログも、逐次追加していきます。


猟奇・鬼畜・グロ・嗜虐・リョナ系総合スレ 保管庫
http://w.livedoor.jp/ryona-matome/

※どうしてもリンクが多いので、低スペックPCとIEの組み合わせだと重いかも
149名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 10:11:57.06 ID:LawXGbpI
>>148
仕事早っ!
GJ!
150名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 14:52:24.35 ID:qYv+ZYrZ
>>148
お疲れさん。
まとめがあると燃えるw
151名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 17:28:28.06 ID:lCD0ikZ7
>>148
お疲れさまです!
ありがたやありがたや〜
152名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 23:34:14.51 ID:/2Ac7Tzq
>>148
お疲れ様、ありがとう!
153名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 11:06:44.62 ID:+bruOJ9i
>>148
最近になってこっち系に目覚めた自分には、
ありがたいタイミングでござる。
ゆっくりと、先人達の嗜好を見させていただきます。
お疲れ様でした!
154名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 17:23:31.54 ID:regYEfpL
>>148
まとめ乙!
久しぶりに来たら、古いのがまとめられてたw
アスカとマヤ殺し過ぎだろ俺w
155名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 20:36:58.42 ID:3rGDFjxc
>>108
まじで感動した。
パンストをここで見られるなんて思ってもなかった。
続きあるならまた投下してね。
156名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 20:38:41.14 ID:3rGDFjxc
>>148
ありがとう!これで今までのを安心して読み返せる!
やったね!
157名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 23:08:16.62 ID:HfgV7hSY
まとめができたのを知った途端に
今までやる気無くして放置状態だったSS書きたくなってきた
頑張るぞー
158名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 11:43:00.81 ID:LjUhauLS
ポケモン同士は「ポケモン虐待スレ(サイト)でやれ」って言われるかな?
一応ポケダンの世界での話なんだけど…
159名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 20:07:45.72 ID:FeiKO5Zh
>>158
このスレでOKですよ。
160名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 22:34:04.57 ID:DYPRO+sS
リョナゲーってなんでクオリティ高いのが多いんだろうか。
アブノーマルさに比例して技術力も高まっていくのか?
161名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 23:34:48.95 ID:2hvjK7cS
全体数が少なくて地雷踏む確率が低いからそう見えるんだと思う
162名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 00:32:54.61 ID:6kvmj1bq
例を出してくれ
話はそれからだ
163名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 03:31:01.27 ID:q4eZPSeb
>>148
まとめ作成乙です。
自分でも忘れてたようなモノがあって苦笑…
164 ◆eqvbA63JwY :2011/05/02(月) 01:08:43.75 ID:cVEkPq9s
ひとつ思ったんですが、
>>22氏や>>37氏のような、外部うpろだへの投下の収録ってどうしましょうか。

作者さんに許可貰うのが一番なんでしょうけど、このスレ見ていらっしゃいますかね…?
165名無しさん@ピンキー:2011/05/02(月) 18:14:58.76 ID:jU5g7YDM
>>164
作者さんがコピペしないでとか言ってないなら普通に収録していいと思う
16637:2011/05/02(月) 20:55:51.43 ID:a+jq5exo
>>164
お疲れ様です。
自分の場合、スレへの連投が面倒だっただけなんで、
このスレへの書き込みと同等と扱っていただければと思います。
167名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 00:56:44.14 ID:iigPN+Pz
>>165に賛成!
168 ◆eqvbA63JwY :2011/05/04(水) 01:01:01.54 ID:jm0nQ/9W
>>166
了解しました。
保管庫の方に収録しておきます。


>>165
そうですね。
とりあえず、当面はその方針でいこうかな…と。
169名無しさん@ピンキー:2011/05/08(日) 00:38:24.93 ID:ZaM3AaET
これはワクテカ
170名無しさん@ピンキー:2011/05/08(日) 21:35:17.61 ID:hDAfT2se
未完のシリーズとかどうするのかな
進行したところまで保管?
誰か続きでも書いてくれないものか・・・
171名無しさん@ピンキー:2011/05/09(月) 20:47:38.34 ID:xnHbjdYU
ラクスやカガリ、ルナマリアを処刑して欲しい
172名無しさん@ピンキー:2011/05/10(火) 16:14:53.26 ID:VrNUtdUf
>>135
完全にくろまんが大王(在日童貞ニート)は追い出されたみたいですねwwww
こっちのスレに戻ってこない事を祈りましょうwwwww
173名無しさん@ピンキー:2011/05/12(木) 09:40:10.81 ID:wfo+zrj5
最近こっち系の素晴らしさがわかったので挨拶がてら話題を落としてみる。なんかいい猟奇・リョナゲーない?
174名無しさん@ピンキー:2011/05/12(木) 10:54:46.55 ID:/59m58Ic
ハナカンムリとかblankbloodとか。
いや、どっちもニコニコで同じ変態紳士さんが実況
してるのを見てハマったわけだが。


エロゲーのさよならを教えては、死体CGをネットで拾った
時から一目惚れしたんだが、いつまで経っても再販の
予定が明かさないので、もどかしい限りだ。
175名無しさん@ピンキー:2011/05/12(木) 15:13:02.69 ID:BCs8YVjx
戦争ゲーのFE…と思ったがグロ描写が全然無かった
176名無しさん@ピンキー:2011/05/12(木) 22:52:47.62 ID:ftL+VEKX
FEは戦争の悲惨さの表現としてw可愛い顔付きの敵の女の子をザックザク惨殺できればなあ
177名無しさん@ピンキー:2011/05/13(金) 04:14:04.71 ID:xU+CqoJN
侍道2とか?
リョナゲーかどうかは分からんが、
美帝骨って刀の腹に刺して掻き回す技が結構エグくて好き

>>174
さよならを教えてはDL販売決定したんだよな?
いつになったら販売開始するんだろうか…
178名無しさん@ピンキー:2011/05/13(金) 08:13:00.83 ID:uoupGuus
>>176
話しかけたり民家を訪れたりすると仲間になるキャラを
敵のまま上級職LV20で倒したり丸腰にして増援の群れに突っ込ませるとか?
179名無しさん@ピンキー:2011/05/16(月) 21:03:40.28 ID:Q9SJRpYV
改造ポケモンに萌えもんってのがあるみたいだけどアレってやばくね?
少女を狭いボールに閉じ込めて戦闘でこき使ってるんだぜ
破壊光線とか当たったら絶対瀕死じゃすまない
180名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 12:53:41.86 ID:c4lqSfF+
>>176
敵ボスにお姉さんが何人かいるじゃん
181名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 19:06:30.91 ID:CtAkAczi
>>176
封印なら一応PKに顔グラあったろ

会話だけだが
182名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 16:14:10.54 ID:Mr31qUEZ
投下します
※屍姦あり、苦手な人はスルーおね
183戦場から逃げ延びて:2011/05/22(日) 16:14:49.74 ID:Mr31qUEZ
長年使い込んだせいで臭気を放つ皮鎧は、汗と返り血をべとつかせている。
そんな鎧を身に着けた一人の男傭兵が、日の光が届かない山中を歩いていた。
昼なお暗い山林が延々と続く景色を見るうち、男傭兵の疲労は蓄積し、鎧の体感重量は上がっていく。
一端立ち止まって頬の傷を掻きながら、傭兵は深呼吸した。
身体を弄るのは、何か困ったことがあったときの傭兵の癖だった。

傭兵が生まれる遥か前、曽祖父の時代から戦乱が蔓延るこの国では、大勢の兵士たちが争い血を流しながら死んでいった。
農家の次男に生まれた男傭兵は、若くして両親が死んだ際、長男に遺産を横取りされてしまい途方にくれていた。
長子相続などという一人の人間に徳をさせる風習には腹が立ったものの、かといって何をしたらいいか検討もつかず、
兄の指示に従って畑を耕すしかなかった。
状況が変わったのは、村に傭兵団の徴募人がやってきたときだった。
乱世で消耗される兵士が増えれば、人員補充への需要も高まるわけで、男傭兵の田舎の村にまでスカウトが来たのだった。
小作人のような兄からの待遇が不満だった男傭兵にとって、徴募人のスカウトは好機だった。
傭兵になり戦に勝てば金と名誉が手に入る、と徴募人は言った。
さらに出世の末、貴族の身分に取り立てられた傭兵の成功譚を聞かされ、浮かれ気分になった男傭兵は、
いつの間にか入団の宣誓書にサインをしていた。
傭兵からのいうサクセス・ストーリーは、何も知らない農村の若者にとって理想的と思える憧れであり、唯一の希望だった。
兄の反対を押し切って家を飛び出した男傭兵は、徴募人を急かしながら、意気揚々と傭兵団の本隊にたどり着いた。

だから、戦場の現実とその狂気に直面しても、男傭兵は逃げなかった。
血の海でのた打ち回る仲間たちの惨状に嘔吐した。命令とあれば、時には女や子どもですら殺した。略奪の際の集団陵辱に参加した。
傭兵としての生き方に当初疑問を抱いたこともあったが、やがて何も感じなくなった。
戦場で場数を積み、一つの隊のリーダーを任されるようにまでなったとき、かつて農民だった若者はベテランの傭兵になっていた。
このまま人生は順風に進んでいくかと思っていたとき、たった一度の敗北が男傭兵の人生を変えた。
傭兵団は敵の奇襲にあい、無残にも壊滅した。
味方が討ち取られる中、必死に逃げ、敵の残党狩りはどうにか捲いたとき、男傭兵は一人のまま山中をさまよっていた。
184戦場から逃げ延びて:2011/05/22(日) 16:15:21.81 ID:Mr31qUEZ
わずらわしい羽音で飛び回る虫に刺され、張り巡らされた蜘蛛の巣が顔に張り付く。
藪の中に仕掛けられた天然の罠は気力を削ぎ、男傭兵の歩く速度を鈍らせた。
このまま藪の中をさまよっているだけで日が暮れてしまうかと思われたとき、それまで続いていた藪の海が突然途切れる。
ようやく藪を抜けたことを男傭兵は悟り、出口の先の様子を伺った。
藪の前には馬車が通れる程の広さをした、轍のついた山道があり、つまり人の往来の跡がはっきりとあった。
道をたどって行けば、いずれはどこかの集落に行き着くのは確実だろう。
男傭兵は、最近轍を通った馬車の向かった方角を確かめ、麓に向かって山を下ることにした。
しばらくして、見通しの悪い谷間に差し掛かったとき、前方からギャアギャアと耳障りな鳴き声がした。
祭りではしゃぐ子どもたちのように大騒ぎしているのは、樹上に集まったカラスたち。
この黒い鳥たちの振る舞いは、何か素晴らしいご馳走を見つけているときのものだった。
案の定近寄ってみると、道端に死体が転がっていた。
剣や槍の致命傷がある亡骸が数体、ゴミのように打ち捨てられている。近くに馬を失った馬車があった。
どうやら、男傭兵がたどってきた轍の主のなれのはてらしかった。
おそらく山賊に殺されたのだろう。
自分が賊の襲撃現場に居合わせなかったことを、男傭兵は神に感謝した。

このような状況に遭遇した場合、男傭兵がとる行動は決まっている。
戦場で死体慣れしていたこともあり、特に躊躇うこともなく、死者の所持品を漁り始めた。
落ちている物を拾うことへの罪の意識など、男傭兵はとっくの昔に捨てていた。
文句の言わない死者の懐中やポケットを漁ったものの、案の定というか、金目のものは特に見つけられなかった。
目ぼしい物は山賊たちが持ち去ってしまったらしく、男傭兵は収穫を得られないまま落胆した。
ならせめて馬車の中だけでも何かないかと思い、男傭兵は荷台を覗き込む。
幌で覆われた荷台は日陰のため薄暗く、中の様子がよく見えない。
荷台の中を調べるため、男が身を乗せたときだった。
中にいた少女と目が合った。
荷台の奥で膝をついた、思春期くらいの娘が、虚ろな目で男傭兵を見ていた。
精巧な人形のような大きな瞳と、背中まで垂れる綺麗な栗色の髪の持ち主だった。
「おい、大丈夫か?」
荷台に上がりこんだ男傭兵は、床に妙な滑り気を感じつつも、少女の肩に手をやる。
だが男の手が触れたとき、少女は壊れた人形のように崩れ落ちた。
影になっていたせいで見えなかったが、少女の白い喉元は無残に切り裂かれ、首の動脈が切断されている。
亜麻のワンピースの胸元は血で染まり、まるで紅い前掛けをつけているように見えた。
荷台の床にはおびただしい血液が付着しており、これが床の滑りの正体だった。
家畜を殺したときの、屠殺場の匂いがした。
粘り気を帯びた血溜りは、生臭い鉄の臭気を放っている。
男傭兵は、無残な死を遂げた少女に同情した。
185戦場から逃げ延びて:2011/05/22(日) 16:15:53.79 ID:Mr31qUEZ
年端もいかない少女を殺した山賊の行動は不可解だったが、おそらく暗がりのせいで姿を確かめなかったのだろうと、男傭兵は推理した。
もし馬車の外に出ていれば、少女の命は助かったに違いない。
だがその器量の良さは、山賊の慰み者にされてしまうということも意味していた。
山賊に陵辱されてまで生き延びるのが、この少女にとってよかったのか、男傭兵には分からない。
むしろこうして、喉笛を切り裂かれて死んだのがよかったように思えた――おそらく処女のままで。
そのとき男傭兵は、少女の死体が清らかな身体を保ったままなのか気になった。
着衣の乱れがなかったため先入観で陵辱されていないと思ったが、そう言い切れる保障はない。
傭兵の噂話で、死体を犯す趣味を持った男の話を聞いたことがあった。
山賊が少女の死体に一切手をつけていないのも不自然に感じる。
陵辱の跡の有無を確かめたいという欲求が、男傭兵の中で膨らみつつあった。
死体が倒れた拍子にスカートがめくれ、その下に隠されていた白い脚が露出していた。
大人に比べると肉付きは薄かったが、男を誘惑する女の脚だった。
死体の脚を見たとき、男傭兵の頭の中に殴られたような衝撃と、何かが弾け飛ぶ感触がした。
それはかつて戦場で感じた精神の崩壊と、狂気の目覚めに近い気分だった。
自分の覚醒を抑える気は、男傭兵になかった。
思いとどまるには、少女の死体があまりにも魅力的過ぎた。
周囲にあるのは道端の死体と、死肉をついばむカラスだけであり、つまり男傭兵以外の人間はいない。
人目を気にする必要がなく、男傭兵が何をしてもゆるされる無法環境だった。

死体のスカートをめくっていくときの胸の高まりは、初体験のそれに匹敵するものだった。
やがてめくり上げた亜麻布の下から、少女の細い腰が姿を現す。
この国の習俗では、女性は下着をつけない。
幸いなことに陵辱の跡はなかった。
まだ成熟していない華奢な下半身は、子どもとそう大差がない。
うっすらと茂みが覆った程度の性器は、固く閉ざされ、陰唇ははみ出していなかった。
割れ目の間からこぼれ出る、少女独特の汗くさい芳香が、男傭兵の鼻をくすぐった。
茂みが生えそろっていない性器は、官能的に誘惑している。
感じる下半身の高まり。男傭兵は死体に欲情していることに気づき、そして欲求に正直な行動へと移った。
死体の蕾の中心に、熱い舌が差し出される。
まだ体温が残っているせいか、割れ目の周りはほのかに暖かかった。
性器を這い回る舌は、男傭兵の高まりとともに、ますます熱を帯び、冷えていく死体を暖めていた。
186戦場から逃げ延びて:2011/05/22(日) 16:16:39.15 ID:Mr31qUEZ
死体はまだ柔らかかったため、服を脱がすのはスムーズに進んだ。
着衣をすべて外し終えたとき、男傭兵は少女のすべてを知った。
乳房は歳相応に小ぶりさで、乳首もつつましく整っていて綺麗だった。
やや湿り気のある膣に指を挿し、男傭兵は中の感触を確かめた。蕾のような割れ目の中は、思ったよりきつく抵抗がある。
男傭兵は一度指を抜き出し、それを口に含んでたっぷり唾をつける。
再び潜り込んだ唾つきの指は、死体の穴に潤滑油を塗りつけていく。
唾を含んだ性器は、やがて生きている女と同じくらいに濡れそぼった。
男傭兵は性器が塗れたことを確認したあと、死体の脚を持ち上げて相手の細い腰に手を回し、準備態勢に入った。
死体の股の間から男傭兵の侵入が開始された。
それでも狭めだった入り口の侵略は困難で、男傭兵は先端がつっかえる度、幾度となく腰を打ちつけた。
生きている女とは違って文句を言わないため、ねじ込むことに気を使わずにすむのはよかった。
ようやく、男傭兵の先端が最奥にまで到達した。完全に結合した肉体。
死体の胎内は生温かくぬるい風呂につかったような気分だったが、妙に心地よかった。
また死体の虚ろな目と視線が合う。
今にも生きて動き出しそうな人形の瞳に一度見られると、男傭兵はしばらく目が話せなかった。
少女の愛撫を求める声が聞こえた気がした。
「そうか、たっぷり可愛がってやるよ」
人形の髪を手で掬いながら、男傭兵は独りごち、精気を失った紫色の唇に喰らいつき、貪った。
187戦場から逃げ延びて:2011/05/22(日) 16:17:18.05 ID:Mr31qUEZ
死体の胎を熱い生命の素が満たし、その行為が数度続いた。
男傭兵は限界に達したあと、死体に絡みついたまま、その未成熟の胸に顔をうずめていた。
清らかな乳房を吸い、少女の甘い匂いの残り香を堪能し続ける。
それは、至高の時だった。
男傭兵は死体を愛撫しながら、この時間がいつまでも続くことを望んでいる自分に気づく。
だがそれは無理なことだ。
死体の手足は硬直が進み、だんだん固くなりつつあった。しばらくすれば交わりを続けるのには支障が出てくるだろう。
やがて少女の亡骸は、腐敗して膨らみ、肉が腐り落ち、そして骨になる。それが自然の理だった。
突然、少女の肉体が滅びる運命を認めたくないという強い衝動が襲った。
少女の骸を失うことは、男傭兵にとって身を切るくらい耐え難くなっていた。
しかし、男傭兵にはその解決方法が見つからなかった。
神でもないただの人間が、どうすれば肉体の滅びる運命を回避できるのだろうか。
偏執的な思考が、男傭兵の精神を蝕んでいく。
男傭兵は気を紛らわすため、少女の柔らかい裸身を弄り始めた。
全身の感触を確かめ、再びその手を死体の胸に戻したときだった。
ある閃きが、男傭兵の脳裏をかする。
思いつきに興奮したあまり、強く握ったせいで、死体の乳房に手形がついてしまった。
男傭兵は気を取り直し、べとつく床に放り出してあった、自分の装備に手を伸ばす。
革のベルトに備え付けられた鞘には、戦場で幾度となく敵の血を吸ってきたナイフが収めてある。
男傭兵は、愛用の武器を鞘から引き抜き、その持ち味を確認する。
暗がりの中の微かな光を反射し、銀色の刃先が輝いた。
ナイフを見ながら、男傭兵は微笑んだ。傍らには、うつぶせに置かれた少女の死体。
男傭兵は、死体の白い背中に、銀色の刃をつきたてた。
切り裂かれる皮膚と肉の感触を、ナイフの柄が伝える。
男傭兵は、リンゴの皮を剥くように、少女の背中から皮膚を剥がしていく。
剥き出しになった筋肉と、皮にこびり付く脂肪を見ても、男傭兵は動揺せず、慣れた手つきで作業を進めていた。
男傭兵がまだ農民だった頃、動物の解体の仕事をさせられたことがあり、その経験がここで生きた。
肉の腐敗は防ぐことはできないが、皮と骨は加工して剥製にできる。つまり、少女を人形として生まれ変わらせ、姿を保存する。
それが男傭兵の考え出した結論だった。

やがて辺りが暗がりに包まれた頃、血の滴る大きな皮袋を担ぎながら、男傭兵は山を下っていった。(終)
188名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 17:21:39.07 ID:6rHrS3pm
いい作品だ
個人的には剥製の材料以外を食べる描写も欲しかった
189名無しさん@ピンキー:2011/05/28(土) 10:43:27.50 ID:MaBZCaG2
GJ!
190名無しさん@ピンキー:2011/05/30(月) 01:41:49.38 ID:x4Zpvr5M
>>187
遅くなったけど乙!


スレ収録してたら、2004年頃のスレにおにたけ氏の作品があってびっくりした…
191名無しさん@ピンキー:2011/05/30(月) 10:46:18.46 ID:XT1n7pJX
>>190
管理人さんサンクス

よし、更新分チェックするぞお
192名無しさん@ピンキー:2011/05/30(月) 13:07:05.60 ID:0BCQxj7A
情報のやり取りするスレかと思って見てみりゃなんじゃこりゃww
需要ないんでアバヨ^q^
193名無しさん@ピンキー:2011/05/30(月) 20:16:29.51 ID:QkEyANN/
いちいち書かないで黙って帰れよ
194名無しさん@ピンキー:2011/05/31(火) 10:22:56.44 ID:Iaofg8fS
板も見えないようだな
195名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 06:16:09.08 ID:9TxstF90
>>31
これは素晴らしい!
ありがとうございました。
196名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 21:02:21.60 ID:5yqkI47R
ああっ女神さまっの女神3姉妹
(もしくはレイアースの3人娘でも
 怪物王女3姉妹でも天上天下の棗姉妹でもいい)
を、徹底レイプした末、解体して食べてしまう話誰か書いてください(;><)
197おにたけ:2011/06/07(火) 10:25:48.73 ID:C7d7qcl7
>>190
CCさくらのですよね。
それ実は手元のPCから消えてしまったやつです…
それがエロパロ板デビュー小説です。
補完していただけるとありがたいですm(_ _)m

ちなみに、某所に猟奇小説を投稿したのは20世紀末です。
かれこれ10年以上前www
「遠足」「夜明け前」というタイトルを記憶してる人は殆どいないとおもいます。
発掘したので、ご要望などがあればスレ保守も兼ねて再投稿いたします…
198名無しさん@ピンキー:2011/06/07(火) 21:13:04.14 ID:5fWKc1cC
やっぱりこのスレ序盤に投稿された「月蝕」「月の裏側」が秀逸すぎる
他の人の作品もよくできてはいるがこれには遠く及ばないな

>>197
おにたけ先生キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!
時間停止スレに投稿された作品が最高でした!
まさかあの“生ゴミ”「遠足」と「夜明けまで」の作者さんだったとは…
時間停止作品も猟奇作品も新作お待ちしております
199名無しさん@ピンキー:2011/06/08(水) 03:16:27.59 ID:PiCCg9K2
リョナ書いた。

「こ、ここはどこなんですか?私、何をされるんですか?」
少女が尋ねる。年の頃は十五、六といったところであろうか。全裸にされ、両手両足には
鎖のついた鉄枷をはめられている。大男に急かされ、一歩進むたび、鎖がじゃらじゃらと
音を立てる。
「ふん。今夜の生贄はこいつか。器量もいいな。なかなか上物じゃないか」
男が肘掛け椅子から身を乗り出し、撫でつけるように、少女のつま先から髪の先までを見
つめる。この男こそが、この館の主であり、また一帯を治める領主でもある。善政を敷き、
領民からの評判もよいが、彼は唯一の欲望のため、時おり孤児院から、年頃の少女を手
に入れているのだ。
 領主の前方、少女と大男が立っているところには、二つの、直径二メートルほどの巨大
な歯車が備え付けられている。両者は互いに噛み合うように置かれており、歯と歯の間の
隙間は数センチ程度である。歯車の車軸は壁の反対側に伸びていて、動力部へと繋がって
いる。また、少女が立たされている前には階段が備え付けられており、それはちょうど二
つの歯車が噛み合う部分の、上へとつながっている。
「では早速始めてくれ」
 領主が言うと、大男は乱暴に少女の髪を掴み、階段の上へ引きずっていく。
「イヤッ、痛い。やめて。お願い」
 少女は懸命にもがき、少しでも痛みを和らげようと必死で大男についていく。装置の上
に来ると、男は少女の手枷と足かせをそれぞれ別の鎖に取り付けた。手枷に取り付けた鎖
は天井に強力なバネで固定されており、足かせに取り付けられた方は、噛み合った歯車の
隙間から伸びている。枷を取り付けてしまうと、大男は少女を階段から蹴り落とした。
200名無しさん@ピンキー:2011/06/08(水) 03:18:02.94 ID:PiCCg9K2
「キャアアッ。痛いっ」
落下の衝撃で手枷が喰い込み、流れ出た血が少女の腕を染める。両手の枷はネジきつく締
められており、外すどころか動かすことすら不可能なほどである。さらに足かせにも、下
から強く引く力が加えられ、腕には少女の体重以上の負担がかけられていた。体を上下に
引き伸ばされ、少女の全身に激痛がはしる。
「ああああっ。痛い。痛いい。やめてえっ。お願い」
領主は椅子に座ったまま、口元に笑みを浮かべている。大男が壁に備えられた鎖を引くと
、足枷につけられた鎖が引かれ、少女の体が下に沈んだ。
「ひいいっ。いやあああああああ」
体をさらに強く引き伸ばされ、痛みに少女が悶える。大男はさらに鎖を引き続け、その度
少女は、体中に走る痛みで悲鳴をあげる。少女のつま先がとうとう歯車にふれた。
「ひっ。いやあああ。やめてえええ。お願いっ。お願いしますっ。」
つま先の感触から、あまりに残酷な想像が広がる。少女は髪を振り乱し、必死に懇願する。
領主が大男に指示をだすと、大男は無表情で壁のスイッチを操作した。不愉快に軋みなが
ら、歯車が回転を始める。
「きゃあああっ。いやっ。やめてええええ」
少女が懸命にもがく。少女の足は歯車にふれはするものの、かろうじて巻き込まれずにい
た。体を引き伸ばされる苦痛と、つま先を撫でる歯車の恐怖で、少女の全身に玉の汗が浮
かぶ。領主は相変わらず、口元にだけ冷たい笑みを浮かべていた。大男がさらに鎖を引く
と、少女の身体が沈みこみ、とうとうその足に、歯車の牙が届いた。
201名無しさん@ピンキー:2011/06/08(水) 03:20:03.41 ID:PiCCg9K2
「ぎゃああああああああ。痛いっ。いやああああああ」
歯車は不快な軋みを増し、少女の足をゆっくりと飲み込む。噛み合った歯車の隙間は数セ
ンチ程度しかなく、少女の肉と骨を容赦なく圧し潰していく。その筆舌に尽くしがたい痛
みで、少女は壮絶な悲鳴を上げる。
「じぬっ、死んじゃううっ。お願いやめてええええっ」
歯車は非情に少女の体を砕いていく。少女の膝のあたりまでさしかかると、歯車はその動
きを弱めた。足の太さが増したことで、歯車の動きが鈍ってきたのだ。もっともそれは少
女にとっては、不幸といわざるをえないだろう。ただ苦しまなければならない時間が延び
ただけなのだから。
「殺してっ。もう殺してよおっ。ぎゃああああああああっ」
歯車がとうとう少女の腰に達した。骨盤が砕け性器が押しつぶされる、その凄まじい痛み
に、少女は獣のような悲鳴をあげる。
「ギャアアアアア。ジヌウッ。モウゴロジデエエエッ」
歯車はさらに速度を落とし、ゆっくりと少女を飲み込んでいく。砕けた骨盤が子宮を貫き
、さらにそのまま圧し潰していく。激痛に振り乱した髪が、汗と涙でべとべとになった顔
にはりつく。と、突然少女の身体が歯車を離れ、持ち上がり始めた。いや、正確には歯車
が脊椎まで達したことで、少女の身体がバネの引く力に、耐え切れなくなったのだ。めり
めりと音を立てて少女の皮膚が裂けていく。下半身と繋がったままの内蔵が引きずり出さ
れ、脊椎を通る太い神経が限界まで張りつめる。
「グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ」

とても若い少女から発せられたとは思えないような、壮絶な断末魔と共に、脊髄が切断さ
れ内臓が一気に引き摺り出される。

 後に残されたのはただ、少女だったものの、文字通り抜け殻のみであった。
202名無しさん@ピンキー:2011/06/08(水) 22:19:17.66 ID:aLblzr9O
「じぬっ、死んじゃううっ。お願いやめてええええっ」

 歯車は非情に少女の体を砕いていく。
 少女の膝のあたりまでさしかかると、歯車はその動きを弱めた。
 足の太さが増したことで、歯車の動きが鈍ってきたのだ。
 もっともそれは少女にとっては不幸といわざるをえないだろう。
 ただ苦しまなければならない時間が延びただけなのだから。

「殺してっ。もう殺してよおっ。ぎゃああああああああっ」

 歯車がとうとう少女の腰に達した。
 骨盤が砕け性器が押しつぶされるその凄まじい痛みに、少女は獣のような悲鳴をあげる。

「ギャアアアアア。ジヌウッ。モウゴロジデエエエッ」

 歯車はさらに速度を落とし、ゆっくりと少女を飲み込んでいく。
 砕けた骨盤が子宮を貫き、さらにそのまま圧し潰していく。
 激痛に振り乱した髪が、汗と涙でべとべとになった顔にはりつく。

 と、突然少女の身体が歯車を離れ、持ち上がり始めた。
 いや、正確には歯車が脊椎まで達したことで、少女の身体がバネの引く力に耐え切れなくなったのだ。
 めりめりと音を立てて少女の皮膚が裂けていく。
 下半身と繋がったままの内蔵が引きずり出され、脊椎を通る太い神経が限界まで張りつめる。

「グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ」

 とても若い少女から発せられたとは思えないような壮絶な断末魔と共に、
 脊髄が切断され内臓が一気に引き摺り出される。

 後に残されたのはただ、少女だったものの、文字通り抜け殻のみであった。


個人的にはこういう改行のしかたの方が読みやすい
203名無しさん@ピンキー:2011/06/09(木) 12:40:29.33 ID:HbxFbU1J
すばらしい
204名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/09(木) 20:07:34.53 ID:WwC0VGiQ
>>201
理由もなく惨殺される理不尽さ…いいね!
たった3レスの中に、濃密なグロを感じたよ。GJ!
205名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/10(金) 00:36:24.45 ID:pWx+1ZKd
GJと言わせてもらおう
206名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 00:46:13.35 ID:1XSCsRdr
>>198
お褒めいただきとても嬉しかったです。
お礼がてら『月の裏側』の舞台裏を書いてみました。
内容は死姦、テーマは知らぬが仏です。

実はこれ当時ボツにしたネタを復活させたものだったりします。
文章はほぼできていたのですが、いろいろな要素をいっぺんに盛り込むと
話が発散しかねないので寝かせていました。

同じネタを引きずって調子に乗っているようで心苦しく、
また、自分の稚拙な文章力をさらに暴露してしまうという怖さもあるのですが、
少しでも楽しんでいただければと思います。


題名『欲望の代償 −月の陵辱−』
20701:2011/06/12(日) 00:47:36.64 ID:1XSCsRdr
その逆さづりにされた肢体は、まだあどけなさを残してしていた。
やや小柄な身体に、膨らみかけの乳房、薄い陰毛。
首筋から頬を伝って血がぽたりぽたりと滴り落ち、床に血だまりをつくっていた。
血だまりは細長く伸び排水溝に吸い込まれていく。

穏やかな笑顔を湛えたまま息絶えた美少女。
その少女の最期をビデオカメラが冷たく見据えていた。

監督と思しき男が声を上げた。
「はい!カーット!」
男が少女の傍に近寄りその死を確認すると、
場に張り詰めた緊張が一気にほぐれるのを他の男たちは肌で感じていた。

「うまくいったスね。でもなんでこんな回りくどいことするんスか?」
開き持った男性アイドルの写真集をパタリと閉じながら、少し若い男は言った。

「板長の指示だ。」「なんでも、この首はしばらく飾っておくんだと。」

「血もあまりこぼさずに集まりました。」
「撮影OKです。」
他のスタッフも報告がてら一息つく。
20802:2011/06/12(日) 00:48:23.17 ID:1XSCsRdr
「こんな上玉もったいないッスね。」
「そうですよ。性奴隷にすれば高く売れたでしょうに。」

「まあ、そう言うな。」
「今回のクライアントは破格の報酬を支払ったそうだからな。」
「それに、我々もそれなりの役得があったじゃないか。」

「そうッスねー。処女マンコに中出しし放題、あれは良かったッスねー。」
「ああ、あんときオマエのチンポ血だらけだったよな。」

「くそ〜!なんで俺が1番じゃなかったんだ?」
「へへへっ。ジャンケンが弱いからじゃないスか?」
「俺はアナルが良かったなあ。あの感触・・・へへへ。」
「今朝の浣腸プレイも良かったし。俺、あのうんち、あとで全部喰っちゃいましたよ。」

「・・・」「・・・」「・・・」
一瞬場に妙な間が空いた。
20903:2011/06/12(日) 00:49:00.76 ID:1XSCsRdr
「残念なのは、つねに薬で前後不覚の状態だったことですかね。」
「うむ。そうだな。こう、必死の攻防というのか、抵抗がないのが物足りない感じはしたな。」
「でも、かわいかったッスね。宙人くん、宙人くんって。幻覚見ながら言いなりでしたから。」
「もう一回、味わいたいですね。」
「もう一度降ろして死姦ってのは?」
「じゃ、俺はこっちのかわいいアナルを。」

「こら、せっかく風呂やらマッサージやらで綺麗にした体を汚そうとするんじゃない。」
まだまだ物足りないとばかりにはしゃぐ若い男たちを、監督と思しき男が一喝した。

男はオーナー、および、板長からの指示書を手に取った。

『食肉用』
1.すべての行為をビデオ撮影し記録すること。記録のコピー・持ち出しは厳禁。
2.肉を美味しく保つため、極力不安やストレスを抱かせないこと。
3.食事は肉類を一切与えず、穀物を中心に与えること。
4.薬物の使用を許可する。ただし、屠殺当日の使用は厳禁。
5.性交渉は自由にしてよい。ただし、2.の考慮を最優先のこと。
6.食材に利用のため、愛液の採取をしておくこと。精液の混入はNG。
7.屠殺前日から食事を与えず、屠殺当日は入浴させた上、体の内外を丹念に洗浄すること。
8.屠殺後、頭部は原形を留めたまま切除し、保管のこと。
加えて顔面は笑顔を保たせたままとし汚さないこと。特に毛髪。
9.屠殺後、外性器は原形を留めたまま切除し、保管のこと。
10.屠殺後、乳房は原形を留めたまま切除し、保管のこと。
11.解体したパーツはすべて利用するため、無断廃棄、無断持ち出しを禁ずる。
21004:2011/06/12(日) 00:49:53.16 ID:1XSCsRdr
「やれやれ、注文の多いことだ。」
2.があるとなし、つまり、食材用とそうでないのでの扱いは大違いだ。
複数の男たちに陵辱され、好き放題されていたことに全く気づくこともなかった。
さらに、幻覚とはいえ、好きな男の子とずっと一緒にいたのだから。きっと幸せだっただろう。
そして、最期の瞬間までアイドルでいられたこと。そう少女はアイドルであり大変な人気者だった。
「ま、救いがあっただけ、マシか・・・。」

「あ、何か言いました?」
「い、いや。」「それじゃ、手っ取り早く済ませようじゃないか。」
「カメラ準備いいな。」「OKです。」


この男たちは、ときに世話係、ときに少女の恋人、そして撮影スタッフを演じながら今日を迎えた。
今回の対象は彼らにとても好評だったことは、そのはしゃぐ様から見て取れる。
だが、そんな彼らの役目もいよいよ終わろうとしていた。少女の解体である。

男によりつきたてられた刃物が鮮やかに少女を切り刻んでいく。
首、内臓、性器、が切り取られていく。

誰にも見せたことのない少女の中身が引きずり出され暴露される。
胴体は縦に割られ、その断面を見事に晒した。
それは、アイドルだった少女が肉に変わる瞬間。

皆に愛された綺麗な身体がバラバラになっていく。
もはや、それは人の形をしたただの肉。
21105:2011/06/12(日) 00:50:23.43 ID:1XSCsRdr
「撮影バッチリOKです。」
「あいかわらず鮮やかなお手並みですね。」
「いや、そうでもないよ。」
「お疲れさまッス。」
「お疲れさま。」

「じゃ、片付けるとするか。」

男たちは手分けしてバラバラになった少女のパーツを片付けはじめた。
内臓類の載ったトレイは下に溜まった血を捨ててラップをし、トレイに載ってないものはそのまま袋詰め、
首はトレイに載せて立たせたままトレイごと袋詰めされた。

そして、それらは厨房にある大きな氷温冷蔵庫に移された。
バケツの血も何本かの瓶に移し替えられやはり冷蔵庫に保管された。

解体に使われた部屋は、家畜解体用の部屋であり、
床や壁に飛び散った血を、男たちは洗剤とブラシを使って丹念に洗い流していく。
少女が解体されたという痕跡は毛の一本、血の一滴たりとも残されることはなかった。

「明日は早朝から下ごしらえをするそうだから、撮影担当は寝坊するなよ。」
「へーい。」
「じゃ、解散!」
21206:2011/06/12(日) 00:51:02.98 ID:1XSCsRdr
深夜、建物から誰もいなくなったのを見計らい、厨房に忍び寄る一つの影があった。
屠殺に関わった若い男のうちのひとりだ。
男は、冷蔵庫から少女の首の載ったトレイを袋から取り出し、調理台の上に置いた。
少女の首は、生前と同じような笑顔を湛えたままではあったが、青白く凍てついていた。

男は、顔を少女に近づけるとそっとその唇を奪った。
少女の唇は男の唇にぴたりと貼りつき、仕返しとばかりに男の唇の温度を奪いとっていく。
暫くの間、少女が死人であることを、その身で実感していた。

続けて、切り取られた乳房を取り出すと、その未熟な乳首を舐めはじめた。
舌がヒリヒリするほどの冷たさと硬さが伝わってくる。

さらに男は冷蔵庫から、少女の外性器の載ったトレイを取り出すと、ラップを外し中身を掴みあげた。
これも、ひんやりと凍てつき、そしてとても硬くなっていた。

男は、オナニーホールと化した少女のそれを目と指で嘗め回した。
薄い陰毛の生えた恥丘。その下にある大陰唇は硬く、その口を開こうとはしない。
わずかだけ開いたその隙間から、尿道口と膣口が垣間見える。
少し下にぶら下がる肛門の中心に指を差し込もうとするが、これも頑なに拒むようにぴったりと閉じたままだ。
裏側には何本かの肉のチューブがだらりと垂れ下がっている。
「こんな姿になって酷いよね。」

男はクリトリス部分にキスをした。
「せめて俺が君の最後の男になってあげる。」
21307:2011/06/12(日) 00:51:41.86 ID:1XSCsRdr
おもむろにズボンと下着を下ろした股間から、そそり立つ欲望の象徴を開放した。
口を閉ざした大陰唇に欲望を強く押し当てた感覚は、ひんやりと冷たく、悲しく、そして痛い。

「前はあんなに温かかったのに。今度は俺が温めてあげるよ。」

欲望がぐいぐいと無理やりに大陰唇をこじ開けようとする。硬くなった少女のそれはギシギシと軋むように悲鳴を上げた。

なんどか試みたところ、突然、少女のそれは欲望を根元まで一気に咥え込んだ。
同時に欲望の先端は勢い余って、膣まで突入してしまっていた。

「凄い締め付けだよ。寒かったろう。ごめんね。今温めてあげるよ。」

男は肉のチューブがコンドームのように自身を包み込んでいることを確認すると、
冷え切った薄い膜の上からその欲望を握り締め、少女の顔を見つめたまま、一気にしごきはじめた。
「うっおおおおおー!!」

何十回となく男の手が激しく前後する。

凍てついた少女だったものは、男の熱により溶かされていき、次第にしなやかさを取り戻していく。
あんなにも硬く口を閉ざしていた陰唇は、男の手の動きに応じて形を変え、膣口は歪に捲くれあがる。
激しい男の愛に応えるように少女は男と一体化していき、
命を吹き返した肉襞は男の欲望を満たすかのように絡み付いてくる。
21408:2011/06/12(日) 00:52:15.45 ID:1XSCsRdr
「うおおおお!気持ちいいーー!」

互いの陰毛がこすれ合う音とともに、男の分泌物により潤いを取り戻した少女の肉襞は、ちゅくちゅくと卑猥な声を漏らす。

男は手を激しく前後させたまま、おもむろに台の上に両膝をついて乗った。
微笑む少女の唇に肉襞の先端を押し付けると、握り締めた手で肉襞を乱暴にたくし上げた。
顔を覗かせた欲望の先端から熱いものが少女の唇にほとばしる。
白い粘液が、艶やかさの残る唇の表面を伝わり、よだれのように垂れ下がっていく。

男はそれにあきたらず、欲望のすべてを搾り尽くすまで、さらに何十回も何百回もしごき続けた。
少女の穏やかな笑顔を、大きな瞳を、すらりとした形のよい鼻を、ぷっくりとした艶やかな唇を、
白い粘液がだらだらと汚していく。熟れる前の白い乳房も例外なく汚されていく。

「はぁっはぁっはぁっ・・・。」「最高だぁ。」

男は床に呆然と立ち尽くすと、握り締めていた手を緩めた。
しぼみはじめた欲望に絡み付いていた肉襞は、ズルズルとずり下がっていく。
ついに、その少女だったものは、力尽きたかのようにぺちゃりと音をたてて床に崩れ落ちた。

少女だったもののすべてが、己の欲望の色に染まりきった光景。
男は恍惚の中でそれを見て、ただただ笑みを浮かべていた。
21509:2011/06/12(日) 00:52:54.35 ID:1XSCsRdr
しばらくの後、正気を取り戻した男は、床に落ちた少女だったものを掴み上げた。
陰唇が美味そうに男の陰毛を咥え込んでおり、下に向けると白い粘液が膣口から垂れてきた。

男はほくそえみながら携帯電話を取り出すと、カメラ機能でそれらの光景を撮影しはじめた。
精液塗れの膣、精液まみれの瞳、精液塗れの鼻、精液塗れの唇。精液塗れの乳房。

さらに少女を陵辱しながら、さまざまな角度から満足いくまで撮り続けた。
肛門は精液をまぶした指で陵辱した。先ほどは菊の蕾のようだったものがいとも簡単に指の根元まで入っていく。
蕩けきった膣と肛門は、力なく拡がり、引っぱれば引っぱるだけ伸びてしまう。
破れる寸前まで思いっきり拡張した状態を撮ってみたり、少女の顔とともに記念撮影をしたり、
自らの性器を、膣に肛門に挿入したところをハメ撮りしたりと、好き放題を繰り返した。


だが、男の楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、そこには大きな課題が残されていた。後始末である。
冷静さを取り戻した男は、先ほどまで陵辱しまくった少女の外性器を丹念に観察しはじめた。

つい、欲望に負けて好き放題に行動してしまったが、こんなことがもしバレようものなら一大事だ。
食材に手をつけたことを、特に、板長に見つかりでもすればどんな目に遭うかわかったものではない。
下手をすれば少女の皿の横で付け合せにされかねないのだ。
21610:2011/06/12(日) 00:53:27.43 ID:1XSCsRdr
「あっ。いけね。少し破れてら。」
膣が中間で少し裂けて穴が開いてしまっていた。だがまあ、これくらいの大きさならわかるまい。
他にも破れがないか丹念に確認する。膣を膣口側に押し出して、裏返しに引きずり出す。

陰唇の間から伸びる肉のチューブ。先ほどまで男を包み込んでいた肉襞の内側が顕になる。
やや白っぽいピンク色のその表面は滑らかに粘液で包まれていた。大丈夫だ。破れは先ほどの一箇所のみ。
案外丈夫なものだ。あとは、表面に付着した精液やゴミを洗い流すだけだ。

だが、よく考えればこれは珍しい光景だ。裏返しの性器などめったに見られるものではない。
ついでに、直腸も裏返してみたくなった男は、欲望のままそれを実行した。
少女の外性器から2本のチューブが連なり生えている。まるで別の生物のようだ。
男はクスクスと笑いながらこの姿も携帯に収めた。

流し台で、裏返しにされた表面を手でそっと撫でながら水で流し、汚れが残ってないことを確認する。
2本のチューブを膣と肛門に押し込み元に戻すと、全体をさっと水で流し、トレイの上に置いた。
そして、大陰唇が口を閉ざす形になるよう、慎重に姿を整えた。
上出来だ。これではぱっと見判るまい。

すでに柔らかさを取り戻していた乳房は、ぷにぷにとしてよい感触になっていた。
人差し指と親指で乳首を摘み上げ、挟み込んでつねるように乳首を転がした。
生前の少女は、これをしてやるとものすごい悲鳴を上げながら喜んでいた。
そんなことを思い出しながら、男は蛇口の水で乳房を覆う精液を洗い流した。

残るはドロドロに汚された少女の顔。精液はパリパリに乾きかけている。
「あっ、やべっ。こっちが先だった。」
21711 -END-:2011/06/12(日) 00:54:09.86 ID:1XSCsRdr
さすがに水洗いは躊躇われた。この笑顔を崩してしまったらバレてしまう。
表情を崩さぬように力をかけぬよう慎重に、濡れタオルで表面の精液をふき取っていく。
小一時間はかかっただろうか、ようやく顔のテカリのすべてを取り除くことに成功した。
ぱっと見は大丈夫だ。だが問題はあった。

「うーん。少しにおうな。」
ほんのかすかにだが、精液のにおいがする。
どうやら、大きな瞳や瞼の間、唇の間に染み込んだ精液からにおっているようだ。
だがこればかりはどうすることもできない。

「仕方ない。」
とりあえず少女の首と外性器、乳房を元通りにラッピングしなおした男は、
新品の活性炭脱臭剤を3つほど少女の首と一緒に入れておくことにした。

「なあに、これでバレやしないさ。」
だが、この男の過ちは、料理人の味覚と嗅覚を見くびってしまったことにある。

「きらりちゃん最高。楽しかったよ。」
男は冷蔵庫で再び眠りにつく少女に最後の別れを告げ、扉をパタリと閉めた。

「下ごしらえしてやったんだし、これで随分と美味くなっただろ。」
男はそうつぶやきながら上機嫌で帰っていった。

その欲望の代償はとても高く、命で支払うことになるとも知らずに。

<完>
218名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 21:21:59.88 ID:/zSR1RsR
屠殺GJ

219名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 23:02:22.07 ID:GeArNPsf
パンスト乙です
220名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 23:17:54.53 ID:E8tzqGLN
GJGJ!
2211:2011/06/15(水) 17:23:20.54 ID:anPMahln
    http://www.youtube.com/watch?v=7BFWKuk-Kx4
 ↑これはあくまでイメージ映像です。 創作文とは関係ありません。

今日はいつものバディと二人だけで小型のクルーザーを使い
ある沖合いのダイビングポイントに来ている彼女。
ドルフィンスイムを愛しスキンダイビングが得意な鈴本あやめだ。

一通り潜り終え二人はクルーザーに戻ったが
まだ潜りたらず「ちょっとまた潜ってくるね」とあやめ。
本来二人一組のバディで潜水するのが決まりではあるが
 「ん〜 分かった気をつけて」とちょっと疲れて面倒なバディ。

日焼けしていないスレンダーな色白な体に白いビキニ水着姿。
マスク・シュノーケル・フィンと、肺に溜めた息のみで潜るスキンダイビングは
ちょっとこのダイビングスポットには似合わなかった。
222:2011/06/15(水) 17:26:40.81 ID:anPMahln
何故ならここは水深約20m以上。スキューバーダイビングメインだからだ。
透明度が高い海中をのぞき、水底で潜ってる数名のスキューバーダイバーを見つけ
 「あそこまで潜っていってちょっと驚かせちゃお♪」と彼らの真上に移動するあやめ。
何と20mの深さまで潜って行くつもりなのだ!

白のシュノーケルを通して深い呼吸をしばらく繰り返し
最後に「ズッスゥ〜」と肺一杯に大きく空気を取り込むあやめ。
いよいよ潜水開始だ。 潜る際一瞬突き出されるキュッと締まったヒップ。 
水深20m/潜水〜浮上まで約1分半の行程になるはずで
さすがに潜りなれた彼女でもちょっと緊張する行程ではある。

水中カメラハウジングを両手で構えて動画を撮影しながら
細く締まった脚でつくり出す綺麗なフィンワークでゆったりと潜っていくあやめ。
脇腹にくっきりとあばら骨のラインが浮き出てるほど贅肉が無い細い色白なボディ。
無駄な筋肉がついていない静脈が青く透き通るスラリとした色白な手脚。
そして最小限の面積で体を隠す白ビキニの水着姿はそのしなやかな肢体を強調し
さらに水の中の世界は彼女を美しくセクシー見せていた。
が、とても−20mまで潜って行くようには思えない華奢な体と姿ではある。
2233:2011/06/15(水) 17:32:18.84 ID:anPMahln
−5m・・−10m・・−15m・・
10秒・・20秒・・30秒・・ 
深く潜るにつれ水圧がかかりさらに浮き出る彼女の肋骨のライン。
白いフィンがユラリユラリと海中を揺れ、青い世界では蛍光ピンク色マスクストラップだけが目立つ。
約50秒後に海底に達した彼女は、多少苦しさを感じている程度。
目の前にいる一人のスキューバダイバーに軽く頷き挨拶を。
そこにいた男だけの三名のダイバー達を、手にしたカメラでさっと動画撮影し浮上しようとするあやめ。
この深さだとさすがに水面に戻る時間を考え海底でゆっくりはしてられないのだ。
この時点で潜りはじめて約1分経過。 
224:2011/06/15(水) 17:34:56.53 ID:anPMahln
海底から1m浮上・・1.5m浮上・・2m浮上・・ 
その時、一番近くにいたダイバーにカメラを持つ右手首を突然つかまれドキッとするあやめ。
 「何っ? こんなところで痴漢?」マスク越しでも中年男と判り
 「いやらしいオヤジ! これだから中年は」と男の腕を振り払おうとするが
しかし男は彼女の細い手首をガッチリと掴んで離す様子はない。
 「冗談じゃない! こっちは素潜りなんだから。ここの深さ分かってるのぉ?」
この時点で1分10秒が過ぎた。

さらに力を込めて男を振り払おうと抵抗するが、彼女の細腕ではビクともしない。
 「あっ〜 ヤバイ苦しくなってきたわ。 水面まで遠いのに」
 「水面まで息持たせるの大変」この時はまだ危機を感じていないあやめ。
 「息が苦しい」というダイバーサインを左手で出す彼女。 
イヤイヤと首を左右に振る彼女。           ・・・男反応なし。
1分20秒経過。
225:2011/06/15(水) 17:41:24.83 ID:anPMahln
すると少し離れてた二人のダイバーが急いで寄ってきた。それを見てホッとするあやめ。
 「こいつの腕を離しに来たんだわ だけど早くしてよ! 苦しいのよ」

が、しかし違った! 一人の男は彼女の左腕をつかみ
そしてもう一人は彼女の水中カメラを取り上げて、何とあやめを撮り始めたのだ。
すでに1分30秒を経過した。

 「えっ? わたし犯されるの?」「何かの冗談?」・・・   「いや違うわ!」
次の瞬間、男達の行動を理解し恐怖を感じそして後悔するあやめ。
 「あっ! わたしを溺死させるつもり?」「それを撮影? 潜るんじゃなかった」
 「逃げなきゃ 逃げなきゃ お願い(クルーザーのバディ)気付いてよ」水面を見上げるあやめ。
1分31秒・・1分32秒・・1分33秒・・

その頃、海面に浮かぶクルーザーの上ではバディはうたた寝。水中の彼女の危機に全く気付いていなかった。
226:2011/06/15(水) 17:44:15.45 ID:anPMahln
素潜りで20mの水深まできている彼女にとって 
この状態で水中へ拘束される事は、一秒単位の時間経過で酸素は消費され
一秒単位で彼女が死に近づく事を意味をしていた。

 「ン〜ン〜 お願い!離して 浮上させて」
吐き出しそうになる息を「ンクッ ンクッ」と堪えながらも逃げる抵抗をするあやめ。
潜り慣れてない普通の人間ではとっくに息堪えを続けられなくなってるだろう。
上に見える水面の外には、今彼女が一番必要とする新鮮な空気が。 
しかし海面ははるか20m先・・・
1分40秒・・41秒・・42秒・・

 「ん〜 ○×△□×× んふぅ〜」声にならない声を口の中で出すあやめ。
それでも彼女はスキンダイビングのベテラン。
溺れださないよう「ングッ ングッ」と反芻するように息を止め続けながら体と腕をゆすり抵抗を。
フィンをはいた脚は無意識に水面目指して水を蹴るが無駄である。

二人の男達は無表情で彼女の両腕をつかみ続け、一人はその様子を撮影し続けている。
227:2011/06/15(水) 17:51:00.37 ID:anPMahln

速くなる「ングッングッ」と息を我慢する反芻の動き。
その動きでお腹を引っ込めると、さらに浮き出る八本の肋骨のライン。骨格模型の一部のよう。 
その肋骨に包まれた彼女の両肺は猛烈に空気を求めている。

今度はピクピクと小刻みに動きだす色白な彼女の腹部。 限界が近づいてきたのか?
1分50秒・・51秒・・52秒・・  ついに2分が過ぎた!

2分1秒・・2分2秒・・2分3秒・・ 
ピクッピクッと波打つ彼女の脈。 ドクドクと激しく鼓動する彼女の心臓。
ヒクッヒクッと痙攣するような彼女の横隔膜と腹部。

2分10秒・・2分11秒・・2分12秒・・
すでに口から吐き出されたシュノーケル。 そのマウスピースには苦しさのあまりに噛んだ彼女の歯形が。
片脚から外れてしまった白いフィンは海底にユラリと沈んでゆく。
激しくもがき苦しんで空気欲しさのあまり、中の僅かな空気を吸い彼女の顔に張り付く白いマスク。
228:2011/06/15(水) 17:57:10.33 ID:anPMahln
2分20秒・・2分21秒・・2分30秒・・
 「ムフゥ〜 苦しい 苦しい 苦しい 息 息 息をしたい!」
まだ意識がはっきりとしている為に凄まじい苦しさを感じ続けるあやめ。

二酸化炭素の増大を感知し「早く空気を取り込め!息を吸え」と指令をだす彼女の脳。
「ングォングォ」それに反して必死に息を止め続けるあやな。
2分30秒・・2分31秒・・2分32秒・・  そろそろ肺に空気を取り込んでから3分が経とうと・・・
229:2011/06/15(水) 18:00:28.25 ID:anPMahln
「ムッヒィー もうダメ!!」 
「ブッバッ ゴオッー ブォガァッ ブゴオッー」ついに息堪えの限界をむかえたあやめ!
「ボコッ ボコッ ブゴッ」
必死にこらえてた息を一気に吐き出してしまい
反射的に口から大量の海水を吸い込んで気道と肺を海水で満たすあやめ!
肺→気道→鼻を通り今度は吐き出された海水がマスク内へ。

手脚・体は相変わらず激しく動いているが、それはもう逃れるため抵抗ではなく
空気を必要とし求めてる女として、人間として、♀として、そして生物としての断末魔なもがきだった。

胸のビキニは大きくずれ彼女の小ぶりで色白な片方の乳房が。綺麗に透ける静脈がそこにも。
彼女の口から吐き出される海水は微かに赤い? 気管や肺が出血しているのだ。

・・・彼女が潜りだしてからもうどれ位経過しただろうか? 3分? 3分半?
23010:2011/06/15(水) 18:03:21.17 ID:anPMahln
頭の中がフワ〜としてきたあやめ。
ピクッピクッする脈と心臓のドクドク音も、自らが発するボコボコ音も何も聞こえなくなった。
そしてスゥ〜と遠のいていく彼女の意識。 視界もなくなっていった・・・

それまであんなに激しく動き続けた細く美しい彼女の肢体はピタッと動きを止め
それまで激しく「ボコッ ブゴッ」と聞こえていたもがき苦しむ音も止んでいた。 
脳へ送られる血の中の酸素濃度が低下し意識を失ったあやめ。
全身の力を失った彼女の体は両腕をひろげ海中をユラリユラリと。

だが、マスク内の彼女の眼はカッと見開かれたまま。 そこに凄まじい苦悶/怨みの表情が読み取れた。
口は20m上の空気を求めるかのようにポカッと開かれたままで、そこからポコポコと小さな気泡が
肺の中が海水で満たされ筋肉の力が抜けた為か、くっきりと浮かんでいたあばら骨のラインもあまり目立たなく。
23111:2011/06/15(水) 18:15:05.20 ID:anPMahln
プー ブリブリッ」静かになった海中に突如響く音。 そう、弛緩し開いた彼女の肛門から大便がたれ出したのだ。
白い水着の股間は茶色っぽい便色に染まり、続き海中に漂いだす漏れ出した固形状〜液状な彼女の大便。
もがいている最中に尿の方はとっくに失禁していたあやめ。

鼻口から空気を吸い肺で酸素を取り出し、不要な二酸化炭素を吐き出す呼吸を。
口から水分・食料を取り込み消化し、尿と糞として排出して生きてきた人間あやめ。 xyzそれももう終わり

男二人に水中で両手首を掴まれて拘束されただけでこうなったあやめ・・・
ほんのわずか数分間、水中で呼吸を絶たれ空気を吸わせてもらえなかっただけでこうなったあやめ・・・
ほんのわずかカップ麺が出来あがる位の時間/1曲の歌謡曲が終わる位の時間息をさせてもらえなかっただけでこうなったあやめ・・・
短い時間だが水中でもがき苦しんだ彼女には長い時間に感じたのだろうか?
23212:2011/06/15(水) 18:19:03.54 ID:anPMahln
一方、彼女の両腕を掴み沈め続けて溺死させ、その様子を撮影していたスキューバーダイバーの男達は余裕で呼吸を。 

その後数分の間ビクッンビクッンと彼女の体は反射的な痙攣を何度か繰り返した。 そして永遠に静かに。
見開かれた目はもう何も見ていないのだろう。  最後の痙攣を撮影し去っていく殺人者達。

海面に浮かぶクルーザーの上ではバディは相変わらずうたた寝中・・・彼女の恐怖〜苦悶〜死を知らずに・・・

それから数日後、この時撮影された衝撃的で残酷な映像が無編集でネットの世界に流された。
驚く者・目を背ける者・残酷さに泣き出す者 そしてもがき苦しむ彼女の映像に興奮する者・・・

                        END
                       駄文失礼しました

     http://www.youtube.com/watch?v=7BFWKuk-Kx4
 ↑これはあくまでイメージ映像です。 創作文とは関係ありません。
23312:2011/06/15(水) 18:21:09.57 ID:anPMahln
すいません。 最後さげ忘れてました・・・
234名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/15(水) 23:36:51.78 ID:Kc6WYfKD
>>31の『月蝕』『月の裏側』『団欒』を読んだ。
過去ログの様々な作品を読んできたが、
おにたけ氏の作品除けば歴代猟奇スレでも傑出した最高傑作の部類だろう。

ただ、残念な事もある。
『月蝕』が人肉料理とその賞味編であり、『月の裏側』が屠殺と解体処理編なのはいい。
だが『月の裏側』ではビデオの前編として『濃厚なファックにオナニーシーン』、
中編として『拡張、浣腸プレイ』が獲物に対して行われた事がほのめかされているが
それらについてまったく描かれていないのが実に残念で、片手落ちとしか思えない。
これらについての少し長い具体的な描写があればもっと素晴らしい作品に仕上がったのだが。

また、最後となる短編『団欒』では、今度は新たに4人もの獲物を扱いながら
やってる事は最初から最後までただ食べてるだけ。
長い作品なのに『月の裏側』にあったような屠殺・解体シーンが全く無い。
本当に期待外れの内容だった。
作者さんにはぜひこの4人へのレイプ・スカトロ・屠殺・解体シーンを描いた
完全版を書いてほしい。
235名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/16(木) 19:00:40.87 ID:44aCkLdQ
>>233
おお、溺死ってこんな感じなのか。ちょっと新鮮だ。
テンション上がってるのか、終盤ちと読みずらかったけど
追い詰められる描写、よかったよ。
236sage忘れた男:2011/06/16(木) 20:39:40.30 ID:hLVoasd6
>>235
駄文に対してお褒めの言葉頂き有り難うございます。

私はいわゆる水中や窒息フェチで、このような妄想が浮かんではくるのですが
しかし、頭の中に浮かんだものをいざ文章にするとなると
書き慣れていないのでなかなか難しいものがあります。

もし、よろしければ良かった点と「終盤ちと読みずらかった」件具体的にご指摘頂ければ。
今後の創作に活かして生きたいと思いますので。
237名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/16(木) 20:45:19.84 ID:5+Ba4skW
個人的には、相方の異常に気付かなかったバディの方もどうにかしてほしいですな
あやめ側の親族とか恋人に復讐されるとかで
238名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/16(木) 23:35:58.60 ID:hLVoasd6
それはまた難しいですね。 何せ初心者なもんで・・・
音楽でいえばプログレ的な広がりとつながりですかね。
お気軽なポップやらロックの一発屋的(笑)な私には、ちょっとまだ浮かびませんが考えてみます。
アドバイス有り難う御座いました。
239名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/16(木) 23:53:20.02 ID:44aCkLdQ
>>236
そーいえば、私自身のリョナ嗜好はどんなだろうかと省みると、
血みどろ絶叫よりも、窒息とか虚ろ目とか、死んだ後の静けさが
好きなのかと気づいた。
貴方とは気が合いそうです(笑)

改めて聞かれると緊張しちゃいますが、気になったところはというと、
私は割と英文和訳みたいな、主語と述語がキチっとしたような文章が
好きなので…

くっきりと浮かんでいたあばら骨のラインもあまり目立たなく。

とか、

鼻口から空気を吸い肺で酸素を取り出し、不要な二酸化炭素を吐き出す呼吸を。

とかの、文章の終わり方に「えーと、何だ?」と一瞬考えてしまったのです。
まあ、整然としてないほうが、狂気っぽい味付けの文になるのかもしれないので、
その辺りは、好き好きかもしれません。
また妄想が膨らんだら、投下おまちしております。
240sageをまた忘れた男:2011/06/17(金) 00:34:03.04 ID:R/0QuL9f
>>239
いやはや、自分自身が気になってるとこズバット突かれました。
書きながら自分でもあれっ? となっていますね。
ビジネス的報告文章ならいいんですが、主語と述語を巧みに組み合わたうえで
読み応えのある文章を作るのは苦手なんですね。

有り難う御座いました。 大変参考になりました。

妄想はたくさんあって、いざ文にするとなると難しいですが
今回のエピローグを含めて、練習のつもりでまた創ろうと思います。

それよりさげ忘れに気をつけないと!
241名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/17(金) 01:03:11.17 ID:40EqTInY
>234
『月蝕』、『月の裏側』、『団欒』を書いたのは、多分、>37の人。
242名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/17(金) 02:49:44.73 ID:IIT4MIrw
>>233
これはいいわ〜

投下乙!
243名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/17(金) 20:08:34.23 ID:Xx+kqbLt
処刑モノを希望
244名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/17(金) 23:30:42.55 ID:trRDdlLY
>>234
俺も完全版ほしい
時間掛かってもよいので、いつかお願いします<月蝕の作者さん
245名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/18(土) 01:10:24.93 ID:oD2uxSkw
>>234さん
厳しいご意見ありがとうございます。
また、私の作品をとても真剣に読んでいただいているようで、素直に嬉しいです。
こうしてご意見をいただくと、人によりいろいろな考えがあるのだなというのがよくわかります。

エロシーンですが、一番最初に投下する前にいろいろと構想はありました。
というより、この話の発端はそちらのエロの方だったりします。
しかし、構想を練っているうちに内容がこちら方面に特化していきました。

その後、それに対してエロ部分を再度盛り込んでみようとしたときに、その部分が非常に凡庸な内容な気がして躊躇しました。
それに、作中の主人公は、色気よりも食い気が優先の人間ですので、あえて書かない方がよいとも思った次第です。
結局のところ、自分にもっと才能があれば描ききれたのかもしれません・・・。


続編については、4人の料理部分が多すぎたようです。(私個人的にはまだ足りないくらいだったのですが。)
それに、この4人分の屠殺・解体シーンなどをあえて描くと、読者がとても退屈ではないかと思いました

が・・・、そうですね・・・。
4人も揃ってるので、そこに至るまでの部分でいろいろと面白いシーンが考えられますね。
実際、いくつかの場面が頭に浮かんできます。そのあたりをもっと深く練ればよかったと思います。

読者の嗜好と自分の嗜好の乖離について、あまり認識していなかったのが反省点です。


あと、大変申し訳ありませんが、完全版について必ず書くということはお約束しかねます。
インスピレーションにより妄想が沸き立たった状態でないと、筆というかタイプがどうあがいても進みませんので。
どうも、そういうのを書きたくなる周期みたいなものがあり、そこにうまくはまらないと書けない感じです。
ただ、>>244さんからもリクエストをいただいたこともあり、努力はしたいです。


今後も、色々な嗜好の方に楽しんでいただけるよう精進していきたいと思います。
長文失礼しました。
246名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/18(土) 02:08:08.04 ID:IuUnBP7D
気長に期待してますwktk
247名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/19(日) 01:58:39.14 ID:q1yZe65i
これは期待! 気長にお待ちしています
完全版ではなく、今度は主人公自身が板長の指導のもと
捕獲した少女を自分の手で屠殺・解体してみる
新しい第4話目でもいいです
248名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/20(月) 23:24:32.09 ID:v6pMOl0N
「まどか☆マギカ」のスピンオフ「おりこ☆マギカ」の猟奇「ほーむネーター 〜加速する狂気〜」
元ネタわかる人だけどうぞ。
ttp://loda.jp/madoka_magica/?id=1870
249名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/21(火) 22:48:17.16 ID:SOasgihX
マミさんの胴体で遊びたい
250名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/21(火) 23:15:40.58 ID:Mw4vsQ9L
ジェム砕けたり魔女化した後の死体で遊びたい
251名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/21(火) 23:15:48.58 ID:lg3t5wB6
マミさん、さやかちゃん、杏子ちゃんで焼肉をしたい。
彼女達を偲んで、その肉体を取り込んで一体化したい。
それこそ、無限に有限な愛。
252名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/22(水) 20:48:34.39 ID:v4G4snMe
『ほーむネーター 〜加速する狂気〜』中編
ttp://loda.jp/madoka_magica/?id=1883
今度はカニバリズムだ。
253名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/22(水) 20:53:15.17 ID:v4G4snMe
『ほーむネーター 〜加速する狂気〜』中編
ttp://loda.jp/madoka_magica/?id=1883
今度はカニバリズムだ。
254名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/22(水) 20:58:54.96 ID:v4G4snMe
二重投稿すまん。
255名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/23(木) 12:01:07.22 ID:ed5BML+9
GJです!
永久に引き裂きたくなる二人ですね
256名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 02:12:31.16 ID:7iy0E9U2
『ほーむネーター 〜加速する狂気〜』後編
ttp://loda.jp/madoka_magica/?id=1911

なお、6話目はあくまで物語としての体裁を整えるためだけのオチです。
257名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/28(火) 18:31:37.97 ID:1jxYg+f8
新作投下は嬉しいけど、原作知ってる人でないと楽しめないのが残念
258名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/28(火) 23:03:47.06 ID:eYX2U6i3
>257
すまん。が、ここはエロ「パロ」板だ。元ネタありなのは諦めてくれ。
いっそのこと、芳文社から出てる本編「魔法少女まどか☆マギカ」全3巻と、外伝「魔法少女おりこ☆マギカ」全2巻を見ればご理解いただけるよ。
(ゾンビや吸血鬼のような笑みを浮かべつつ)
259名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/28(火) 23:57:03.83 ID:kkWdwo1h
まどマギスレもあるにはあるが、あっちでできる内容でもないしなあ
260名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/29(水) 00:11:24.55 ID:K86Jycy5
>259
エロパロ板じゃなくて、百合板のまどマギスレにリンクを投稿したぞ(一応たっぷり注意書きはした)。
内容が内容なんで、ほぼスルー状態だが、地味にDL数が増えている。
261名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/30(木) 21:57:22.66 ID:AUAh2S5C
まどかって何でこんなに人気あるの
262名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/30(木) 22:51:20.33 ID:gn6Z7O9O
よくある萌え系ロリアニメ…と見せかけて、映像がパネェ
背景の書き込みが半端無い
んでSFとかそういう感じ
263名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/07/01(金) 07:40:55.40 ID:FvDmPJ4z
あとまあ、ストーリーが超がつくくらいの欝展開だし。
264名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/07/01(金) 11:26:43.13 ID:ujoaxW94
まとめ:犬カレー空間と鬱展開が大受け
265名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/07/01(金) 13:24:21.80 ID:fE2bXQPw
気になったら最低でも3話まで見て判断するといいと思う。
2話までは仮面かぶってるからな
266名無しさん@ピンキー:2011/07/01(金) 17:44:15.15 ID:AW5ALXUv
全部で12話しか無いし、最後まで見ちゃってもいいかも
267名無しさん@ピンキー:2011/07/01(金) 18:04:08.87 ID:JoJmWlpu
とりあえず見とけ
268名無しさん@ピンキー:2011/07/01(金) 22:41:07.48 ID:V57g3R36
・魔法少女 ・キャラデ ・深夜アニメ ・キモい信者がゾロゾロ
この時点で全力回避余裕でした
269名無しさん@ピンキー:2011/07/02(土) 00:33:30.35 ID:w5aJ6X/k
最近の深夜アニメはつまらん
270名無しさん@ピンキー:2011/07/02(土) 00:49:39.62 ID:cgifFFwD
この前のクールのアニメならCが良かった。
妖精みたいな存在(小柄な女の子)の腕が千切れたり、血(黒いけど)を噴き出しながらも戦ったり、主人公を導くお姉さんの
半身が裂かれて敗北したり(架空空間の話なので死にはしないが)と良い描写があった。
271名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 10:32:35.21 ID:Rt2gyKBo
>>269
どれも似たような設定・世界観ばっかりだしね
272名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 21:54:10.74 ID:Vh/r0+kK
>>245です。
最近、久しぶりにDVDで『風の聖痕』を見ました。そして、唐突に書きたくなりました。
そう、炎のツンデレ女子高生、ヒロインの綾乃ちゃんをリョナりたくなったんです。
え?あっちの完全版はどうしたかって?まあそれはそれ、これはこれ。
頭の中がホットなうちに書き上げるのが信条なんですよ。
タイミングを逃すと次はいつ書けるかわかりません。

というわけで、没頭しているうちに、ついつい戦闘シーンが多くなってしまいました。
ここのみなさんのお好みにあえば幸いです。ではどうぞ。

題名『神凪綾乃の敗北』
2731/13:2011/07/03(日) 21:54:56.35 ID:Vh/r0+kK
あたしは神凪綾乃(かんなぎあやの)。炎術師だ。
炎術師とは、炎の精霊を操り、その力をもって邪なるものを浄化し、滅殺する能力を持つ者。
古来より退魔を生業とした家系に生まれたあたしは、これまで数多の妖魔を退治し、人々をその魔手から守ってきた。
だが、それも今日で最後かもしれない。今回ばかりは命がやばい。

周囲を注意深く見回して何もないことを確認してから、木の陰に息を潜めてへたり込んだ。
「疲れたぁ。」
ようやく少し休めるという気持ちが、溜息とともに思わず口から漏れて出る。当然だ。ゆうべから一睡もしていないのだから。
着ている学校の制服もボロボロ。スカートもブラウスも裂け目ができて下着が露出している。
モロ見えのパンツは、男ならきっと大喜びするに違いない。
そのパンツも穴があいているみたいで股間がスースーする。でもそんなことに構ってる余裕はない。

どうしてこんなことになっちゃったの?

考えても仕方の無いことだけど、普通の生活ができていた昨日までがとても懐かしく感じる。
でも、そんな感傷に浸る暇もろくに与えてもらえないらしい。ヤツの気が近づいてくる。

周囲の空気が変わった。生暖かい湿った風が大きくうねる。
禍々しい陰湿さが肌に障り、とても嫌な気分だ。
「来た・・。」

あたしは、神凪一族に伝わる神剣『炎雷覇』を手に取り、構えた。
2742/13:2011/07/03(日) 21:55:44.12 ID:Vh/r0+kK
風は周囲の落ち葉や砂を巻き込みながら、黒い大きな渦へと変化し、天に伸びていく。
そして上空から渦の中をゆっくりと人影が降りてきた。
渦が弱まり掻き消えると同時に、ひとりの男が音もたてずにふわりと着地した。
あたしと対峙するこの男こそ、八神和麻。強敵だ。

八神和麻。神凪家の直系に生まれながらも炎術の才がなく勘当された、あたしのはとこ。
その後、風の精霊王と契約し、大気の全てを操る能力を手にするコントラクター(契約者)となった。
最近ではその才能を神凪宗主に買われ、あたしの良きパートナーとして、一緒に仕事をこなしてきた。
つい昨日までは・・・。

「和麻、さすがね。どこへ逃げてもお見通しってわけね。」

そう。あたしはゆうべからずっと逃げ続けていた。突然和麻が強烈な殺気を発しながらあたしを襲ってきたのだ。
理由はさっぱりわからない。思い当たる節もない。

かなり本気で仕掛けた攻撃も全てかわされた。攻撃をしのぐだけで精一杯だった。
有効な手立てもなく、逃げと防御に徹してみたけれど、執拗に追ってきた。
追ってくる間、人や建物を巻き込むこともお構いなしだった。子供も年寄りも関係なかった。
アイツは罪の無い人々を切り刻みながら、攻撃を仕掛けてきた。
最初はまだ半信半疑だったけれど、このときアイツが本気であたしを狙っているのを悟った。

これ以上犠牲者を増やさないためには、こうして人気のない山の麓に逃げこむしかなかった。
でも、あたしひとりではここまで逃げてこれるはずはなかった。煉のおかげだ。
2753/13:2011/07/03(日) 21:56:26.55 ID:Vh/r0+kK
そうだ。煉はどうしたんだろう?
アイツを命がけで止めると言っていた煉は。

「あんた!一体どうしちゃったのよ!?」
「煉は!?煉はどうしたの!?」

アイツはニヤリと微笑むと、その手を大きく天に振りかざした。
放たれた小さな竜巻が上空に達すると、黒い物体が上空から落下し、勢いよく地面に叩きつけられた。

それは全身を切り刻まれた人だ。首がなくほとんど原型を留めていないけれど、辛うじて人と判別できる。
でも、この服の切れ端は見覚えが・・・。煉だ。八神和麻の実の弟だ。
「きゃああ!煉!」
「煉・・。あたしのために・・・。」

「和麻。どうしてこんなひどいことを・・。血を分けた実の弟を手にかけるなんて・・・。」

姿形と能力は和麻そのものに間違いない。でも、あれほど可愛がっていた弟を殺してしまうようなヤツが和麻であるはずがない。
きっと妖魔かなにかに操られているのに違いない!

「あなたやっぱり和麻じゃないわね!正体を現しなさい!」

あたしの呼びかけに応えるように、アイツは風の刃を放ってきた。しかも邪悪な笑みを浮かべながら。

「それが答えってわけね。上等。」
風の刃を聖なる炎を纏った炎雷覇で防ぐ。
次々と放たれる風の刃と炎が衝突して小さな爆発を起こし双方とも掻き消えていく。
炎の勢いを弱めないように、精神を集中し炎の精霊を呼び集める。受けてばかりいては埒が明かない。
すかさず怒りの気を開放すると、剣に炎の精霊が集まり金色に燃え上がった。
2764/13:2011/07/03(日) 21:57:09.19 ID:Vh/r0+kK
「いっけぇーー!!」
炎雷覇の一振りにより放たれた炎の玉が、数多くの風の刃をなぎ払いながら、アイツを襲う。
よし!さっきの休憩で少し体力が回復している。このまま行けばジャストミートだ。
でも、アイツの周囲に張られた風のシールドに阻まれて炎の玉は爆発とともに消え去ってしまった。
アイツは焦げ目ひとつ付いていない。同じような攻撃はゆうべからずっと繰り返している。やはりダメか。
できれば、妖魔のみを浄化して、アイツを元に戻してあげたかった。もう、本気で滅殺するつもりで仕掛けるしかない。

あのシールドごとアイツを切り裂いてやる。
炎の精霊よ。力を貸して。

あたしは自分の周囲に炎の精霊を呼び集めた。
アイツの放つ風の刃、いえ高密度に圧縮された風の精霊でさえ、高密度に圧縮された炎の精霊の前では威力を発揮できない。
そして、剣にはさらに高密度の炎の精霊を集めた。さっきよりももっと多くもっと大きく。

小さな太陽もというべきプラズマが剣を中心として形成される。
そのプラズマで風刃をなぎ払いながら、一気に駆け寄り大きくジャンプ。
真上からアイツの纏う風のシールドにプラズマをぶち込んだ。

少しずつ、シールドにプラズマが食い込んでいく。もの凄い反発力だ。
中ではアイツがニヤついた顔でこちらを見ている。煮えたぎる怒りとともに、力任せに剣をぐいぐいと押し込んでいく。
シールドの中まで剣が到達したとき、風のシールドは力を失い弾け飛んだ。

「妖魔め。覚悟なさい!!」
「一刀両断!!」

シールドを切り裂いたままの勢いで、アイツの正中に剣を振り下ろした。二つに裂けるアイツの身体。
分かれた体の間から臓物がこぼれ落ちると同時に、割れた薪のように半身が両脇に倒れていく。

「和麻・・・・。」
2775/13:2011/07/03(日) 21:57:53.57 ID:Vh/r0+kK
今までの数々の思い出が脳裏に甦る。潤んできた涙が視界を曇らせていく。
心を鬼にして、再び焦点をあわせた。アイツの最期を見届けるために。
でも何かが違う。死体に頭がない。いえ、さっきまでは確かにあった。それにあの服の切れ端は一体?

「煉・・・?変わり身の術・・・?」

しまった。と気づいたときにはもう遅かった。
背後から一閃の風を受け、あたしは仰向けに倒れこんだ。

何が起こったの?
上空には厚い曇が垂れ込めていた。青空なら良かったのに・・・。
て、それどころじゃない、早く起き上がらないと。

地面に手をついて素早く上半身を起こし、同時に地面を蹴って高くジャンプ。剣を構えて防御体勢を整える。
いつもなら普通にやってのける連続行動を頭でシミュレートする。でも一向に体勢が変化しない。
何で身体が動かないの?。手が、手が動かない。足も地面を蹴っているはず。なぜ?

アイツが近づいてくる。砂利を踏みしめる足音がする。
あたしの右脇には、炎雷覇を握りしめた手が見える。早くこれを構えなくては。
動いて右手!早く!

無情にもアイツが足元の方から視界に入ってきた。相変わらずにやけた表情のままだ。
えーい。頭にくる。悔し紛れに声を上げた。
「和麻あああぁっ!」
2786/13:2011/07/03(日) 21:58:26.10 ID:Vh/r0+kK
アイツは、しゃがみこむと何かを持ち上げた。それは、黒い靴下に茶色のローファーを履いた脚。
靴下やローファーはボロボロでみすぼらしいけど、色白ですらりとした綺麗な脚だ。
その足首を掴むように片手で持ち上げ、自慢げにぶらぶらと揺すって見せた。

まさか、それ、あたしの脚・・・。そんな・・。足首を掴まれてる感覚なんてない!
よく見ると、その脚の付け根より下は無く、赤い断面から血が滴り落ちていた。
「きゃああああああああっ!」

右脇にある手に目をやった。炎雷覇を握りしめた手、その根元を辿ると、
これもやはり赤い切断面を見せながら横たわっていた。

「いやああああああああああああああっ!」

あたしは両腕と両脚を根元から切断され、切断面からは激しい出血をしていた。
痛みすら感じないほどの見事な切断。アイツに教えられるまで気づきもしなかった。

「そんな・・・。なんてことを・・・。」

ショックと貧血のせいで眩暈がする。目の前が真っ暗だ。このままでは失血死してしまう。
死ぬくらいなら。いっそのこと・・・。

炎の精霊よ。力を貸して。
あたしは、炎の精霊に命じて4つの切断面に集中させ、一気にその力を解放した。
「きゃああああ!!」

痛みを感じなかった傷口を炎の力で焼き固めた。
赤い肉が露出した断面が、グズグズと焦げ付き、血と肉が沸騰し炭化する。
血と肉が焼けるにおい。これほどまでに臭いとは。熱い。痛い。苦しい。
その痛みにあたしはのたうち回った。
2797/13:2011/07/03(日) 21:58:56.36 ID:Vh/r0+kK
本来なら、炎術師は炎の精霊の加護により炎で傷を負うことなどありえない。
その炎術師が自らの意思で身体を焼いたのだ。屈辱以外の何物でもない。

血が止まり、炎による痛みにより、パニックになった頭に冷静さが戻ってきた。
でも、パニック状態にあったとはいえ、これが適切な判断だったかどうか・・。
かなり集中力を要しただろうけども、よく考えれば動脈や静脈などの血管のみを焼き固めることもできたはず。
それ以前に、生き延びたとしてこのあとに打つ手があるの?手も足も出ないとはまさにこのこと。まるで達磨だ。

アイツはあたしが自らの身を焼く行為の一部始終をにやつきながら見ていた。
持っていたあたしの脚をそのへんに放り投げると、満足そうに微笑んだ。
屈辱だ。悔しい。死んでしまいたい。

「ちょっとあんた!見てないでとっとと殺ったらどうなのよ!?」
涙声になりながら、アイツを怒鳴りつけた。

それに応えるように、周囲に多くの風の精霊が集まってきた。
精霊がアイツに集中していくのがわかる。アイツは片方の手をこちらに振った。
おびただしい数の精霊が、無数の風の刃となってあたしに迫り来る。
「きゃあああぁぁぁぁ!!」

眼前に迫り来る逃れようのない恐怖が、あたしを再びパニックに陥れる。
股間に生暖かい感覚が広がった。あたし失禁してる。敵の目の前で。神凪の次期宗主たるこのあたしが。
どうせなら、跡形も無く切り刻んでよね。こんな無様なあたしを・・・。

無数の生暖かい風の刃が、あたしの肉体を掠めていく。
風に翻弄され転がされ、ボロボロだった服が粉微塵に吹き飛ばされていく。
「ひぃぃぃっ!」
2808/13:2011/07/03(日) 21:59:29.31 ID:Vh/r0+kK
風が止んだ。上空に垂れ込めた曇の間から、青空がすこし覗いている。
生きてる・・。なぜ・・?

力なく虚空を見つめるしかないあたしに、気配が忍び寄ってきた。
あたしを覗き込むアイツと目が合った。アイツの表情は相変わらずだ。手も足も出ないあたしのことを見下している。
アイツはあたしの首に手を伸ばした。
手足がなくなった分軽くなったあたしの首根っこを、アイツは片手で掴んで持ち上げた。
「ぐうっ。」
苦しい。息ができない。

もうこうなったら、あたしの身体を核にして爆炎で滅殺してやる。
再び、炎の精霊を周囲に呼び集めるため、目を瞑り精神を集中した。

なっ?
突然の乳房のくすぐったい感覚に、背筋に電流のような悪寒が走った。
目を開くと、アイツはあたしの乳首に吸い付き舐り回している。
そして、歯で乳首をカリッと甘噛みした。

ひぃっ!
集中力を削がれ、せっかく集めた精霊たちが霧散していく。

あんっ!コイツどこを触って・・・!
アイツは、もう片方の手で、あろうことかあたしの下半身をまさぐり始めた。アソコの割れ目に指を這わして擦りつけてくる。
あたし、何も着ていない!?さっきの風はあたしの服を引ん剥くためだったんだ。あたしをどこまで辱めれば気が済むの?

炎の精霊を周囲に呼び集めようとしたけど、もう息が続かない。意識が遠のき始めた。
「ぐぇぇぇ・・・」
ああ、まただ。また失禁してる。今度は少し気持ちいいかも・・・。死ぬ・・・。
2819/13:2011/07/03(日) 22:00:21.71 ID:Vh/r0+kK
遠のいた意識の中で、背中と後頭部に大きな衝撃を受けた。何よ痛いじゃない!
締め付けられていた首の感覚がなくなり、喉の奥に一気に空気が流れこんだ。
「げほっ!がほっ!げほっ・・・」

あれだけ欲していた空気だというのに、なんて苦しいんだろう?
あたしは、肩で息をしながら、再び地面に横たわっていたことに気づいた。アイツに放り投げられたらしい。
アイツはすぐ傍にいた。

「なっ?何を?」
アイツはしゃがみこんで、あたしの下半身だけを持ち上げた。逆さに頭で体重を支えた状態にされる。
アイツは脚を失くして剥き出しになったアソコに舌を這わせた。背筋に電流が走る。

「ああっ。やめて。」
両手で割れ目を拡げて、内側を舌が舐め回す感触。
ぴちゃぴちゃという音をたてながら、さっき失禁して濡れたアソコを舐めてすすってる。何たる屈辱。

やだ!こんなにピンチなのに勃起してきた。乳首もアソコも。
敏感になったアソコに舌が触れるたび、身体がびくっとなる。アイツはそれを感じとったように、執拗にその部分を責めてくる。
勃起した乳首にも手を伸ばして思いっきりつねってきた。

「ひぃっ!」
今度はお尻の穴に何かが入ってきた。痛い!コイツ指を入れて動かしてる。
もうっ!何なのよコイツ。どこまであたしをバカにするのよ・・・。

ああっ!今、膣(なか)に指を入れてきた!耐え難い異物感。今まで何も入れたことないのに・・・。

悔しくて悲しくて目から涙が溢れてきた。
泣き喚きたいけども、必死に泣き声をこらえる。泣き声を敵に聞かれるのだけは死んでもイヤだから。
でも、しゃっくりのように身体が震えだして止まらない。
「うぅっ・・・ヒック・・・ヒック・・・」
28210/13:2011/07/03(日) 22:01:01.92 ID:Vh/r0+kK
アイツはすすり泣くあたしのことは眼中にないらしくで、アソコを好きなように弄んでる。お尻の穴も拡げたりと好き放題だ。
あたしは抵抗することもできず、アイツの成すがまま。
チャカチャカと金属音がする。ベルトのバックルの音だ。そして、アイツはあたしの身体を持ち上げて抱え込んだ。
「まさか・・・?」

想像どおり、あたしの身体をまっすぐ下に押し付けた。
アソコの中に無理やり入ってくる感触。異物感はさっきの指の比じゃない。
「いやぁああああ!」

メリメリと無理やり押し広げられる感覚。ぶちぶちと身がちぎれ熱いものが吹き出す感覚。心臓が今までで一番激しく鼓動している。
痛い!!挿れられた!今、この悪魔みたいなヤツと、和麻とひとつにつながってる。

あたしをこんな目に遭わせなくても、あんたとならいつだって・・・。ううん、無理・・・。あんたもあたしも素直じゃなかったよね。

アイツは、乳房の下の部分を両手で抱えて、あたしの身体を上下に揺すり始めた。
アイツのナニが、あたしの膣(なか)で出たり入ったりを繰り返す。

「くっ!」
身体の生理現象が正常なことが恨めしい。あたし今きっと気持ちいいんだ。心臓の鼓動は早くなり、息が荒くなっていく。
望んでいない性行為なのに?ううん、違う。きっと望む心が以前からあった・・・。
精神(こころ)が壊れないことが恨めしい。今もこうして、和麻のことばかり考えている。
壊れていたらいっそのこと楽だったのに。それもこれもきっと、すべて神凪の血の成せる業。

アイツの息づかいも荒くなってきた。それに呼応するようにあたしの息もさらに激しくなっていく。
繋がったところからは、失禁しているわけでもないのに、水の溢れるような音がする。
熱い。身体の中が熱い。まるであたしの中に火が付いたよう。

そうだ。今ならこの身に多くの炎の精霊を宿すことができるかも・・・。
ふふふ。和麻、覚悟なさい。あたしを辱めた代償は命で支払ってもらうからね。
28311/13:2011/07/03(日) 22:01:33.70 ID:Vh/r0+kK
ピストン運動に夢中なアイツに気づかれぬよう、少しずつ周囲に精霊を集めていく。
さらに慎重に、力を解放しないように体内に精霊を宿していく。特に下腹部、膣(なか)にも子宮にも。
これで、アイツのナニの周りは精霊だらけだ。

「和麻!もっと!」
あたしはアソコをぎゅっと締め付けるように力を込めた。
それに応えるようにアイツはピストン運動を激しくする。あたしも今までになく最高に熱くなる。

「ああああん!」
アイツの顔がさらに苦悶に満ちたような表情に変わっていく。いえ、これは苦悶ではなく、イキそうなんだ。
あたしたちの周囲にも精霊を張り巡らせた。準備完了だ。
さあイキなさい。その瞬間、精霊の力を解放してあげる。あんたはナニごと消し炭よ。

しばらくののち、アイツの表情が変わった。あたしの中に何かが放たれていく。アイツの精液だ。
アイツが、がくりとうなだれたと同時に、あたしは一斉に精霊に命じた。今よ!

あたしの膣内と、あたしたちの周囲、精霊はその姿を現し、二重に炎の結界を出現させた。
膣で結界を大きく満たしていく、これでアンタのナニはあたしから抜けない。アイツは本物の苦悶の表情を浮かべた。
熱いでしょ。苦しいでしょ。あたしの味わった苦しみはこんなことじゃ晴らせない!

周囲にある炎の結界も少しずつ範囲を狭めていく。プラズマでできた結界が少しずつ輝きを増していく。
膣内からは外向きに、周囲からは内向きに精霊の力を解放して、あたしの身体もろとも滅殺してやる。

「覚悟!!」
「綾乃・・・。」
精霊を開放しようした瞬間。今まで一言もしゃべらなかったアイツがついにしゃべった。
もしかして、正気に戻った・・?
28412/13:2011/07/03(日) 22:02:30.23 ID:Vh/r0+kK
「和麻・・・。」
あたしを見つめるやさしい目。いつもの和麻・・・?ほんの僅かの時間心が通い合うような気がした。
でも次の瞬間、アイツの目が再び鋭くなった。しまった!騙された!

「ぐうっ!」
とっさに、精霊に命ずるより先に、下腹部に激痛が走った。
あたしの膣で、風が炎の結界を破ろうとしている。まさか?何で?

あたしの膣の結界が切り裂かれていく、あ、あたしの肉も一緒に・・・。
「ひぎゃああああああぁあ・・・・・!!」
あたしの膣から無理やり引き抜かれたアイツのナニは、あたしの血と肉の破片に塗れていた。

「まだ・・まだ・・よ・・」
最後の力を振り絞って、周囲の結界の力を解放した。まばゆい輝きがアイツもあたしも包んでいく。
でも、その外側から無数の風がぶち当たってくるのを感じる。
深い傷を負ってしまい、それを防ぐ力が出ない。ダメ。破られる・・・。
プラズマの裂け目から風が吹き込むと同時に、金色の輝きも掻き消えてしまった。もうダメだ。

あたしは、また仰向けに横たわっていた。曇り空から覗いた太陽があたしを照らしていた。
下半身からはおびただしい出血。時折、ゴボゴボと血が吹き出している。
きっと大穴が開いているのだろう。もうアソコは使い物にならない。いえ、アソコどころかきっと内臓もズタズタだ。
アイツは、力を使い果たし虫の息のあたしを見下ろしていた。
28513/13:2011/07/03(日) 22:03:09.11 ID:Vh/r0+kK
アイツは、ゆっくりと風を巻き起こすと、あたしの身体をふわふわと浮揚させた。
腕を伸ばして右の掌を広げた。そして、その手をゆっくりと下から上に動かしていく。

下半身からガリガリと骨を削るような衝撃が伝わってくる。
今さら何をする気・・。とっとと殺しなさいよ・・。

下から上に何かが激痛とともに迫ってくる。今はお腹の中。
お腹の痛みが消えた。これで少し楽になったわ。
今度は、弱まっていた心臓の鼓動が止まった。ねえ?あんた一体何やらかしたの?

息が、息ができない。アイツの名前を叫ぼうとしたけど、口からガボガボと音が漏れるだけ。なんて汚らしい音。
あはは、風の刃が、まるで電動ノコギリのように渦巻いている。それが今、首にまで・・・。
そっか、あたしの身体を二枚に下ろしてたんだ。最後の最後まで趣味の悪いやつ・・・。

ゴメン。和麻・・。あんたのこと救えなかったよ・・・。

今、あたしの頭のてっぺんまで何かが通リ抜けた。何も見えない。何も聞こえない。何も感じない。
えっと・・・。あたし誰だっけ?何してたんだっけ?まあいいか・・・・・・。

ひとりぼっちの静寂の中であたしの意識は消えていった。
286エピローグ1/2:2011/07/03(日) 22:03:53.49 ID:Vh/r0+kK
和麻は一部始終を見ていた。というより見せ付けられていた。
昨日、何者かが和麻の身体に入り込んで、その制御権を奪い取ってしまったのだ。
妖魔などではない、もっと強力な力を持った何者かだ。
意識ははっきりしている。全ての感覚も正常だ。なのに身体だけが自分の意思のとおりに動かない。
これは、コントラクターとなった和麻にとって大いなる屈辱だった。

そして、愛する者と戦わされ、自らの手により傷ついていく。
何度、止めてくれと叫んだことか。

だが、愛する者との交わりで得た感覚だけは、自らが欲したものだった。
あの勝気でいて可愛い女の、若い肉体の中で自らの欲望を開放する感覚・・・。

「くくくっ。良かっただろう?最後の最後で交わることができて。」
何者かの声が頭の中でこだまする。
「やめろーーーー!」

そして、その肉体が今、目の前で浮揚している。
風の精霊が集まり、ノコギリの刃のように円形に渦巻いていく。
「何をしやがる?」

自らの意思に反して動く手。その手の動きにあわせて、ノコギリが少しづつ上へと移動していく。
血の滴る綾乃の股間に、のこぎりが身体に水平に食い込んでいく。
両脇に血と肉が霧のように飛沫となって散るのが見える。
「うわあぁぁぁぁ!!」

綾乃の目は既に虚ろでこちらを見たまま反応がない。かなり痛いはずだ。
腹まで刃が食い込んだとき、中から赤い物体がドサリと零れ落ちた。
骨盤を切断され、腸などの内臓が一気になだれ落ちたのだ。
「ぎゃああああ!!」
287エピローグ2/2:2011/07/03(日) 22:08:41.72 ID:Vh/r0+kK
ノコギリは止まることなく上に進み、心臓と肺を切り裂いている。
綾乃の口が何かを言おうと動くが、声になっていない。それどころか血の泡を吐いている。
「もう!もう止めてくれ!」

綾乃の顔が少し笑っているように見えた。首から頭に向かってノコギリが進んでいく。
綾乃は口をあんぐりとあけると、目がぐりんと白目を剥いた。そしてついに、のこぎりがてっぺんまで通り抜けた。
綾乃の赤色の長い髪がハラハラと舞い散るのが見えた。
「綾乃・・・。」

のこぎりを消滅させると、二枚に下ろされた綾乃の半身を、小さな竜巻で舞い上げていく。まるで衣類を洗濯機にかけるように。
竜巻を止めると、ニ分割された綾乃の残骸がボタボタと落ちてきた。骨盤、背骨、肋骨、心臓、肺、頭蓋骨、視神経で目が繋がったままの脳。
そして、ふわりと落ちてきた綾乃の半身を手にとった。肉と皮だけにされて、内側は骨が綺麗にはがされていた。
その顔には目玉を失くし、ぽっかりと開いた穴になった目から流れる血の跡。太陽に照らされキラキラと涙のように光っていた。
「辛かったろう・・・。」

「どうしてこんなことを・・・?」
「ははははっ。お前は愛する者を救えない無能者だ。」「救うチャンスを何度も与えてやったというのに。」
またも愛する者を救えなかった和麻の心の傷が疼く。どうしようもない失望感に、和麻は気が狂いそうになるくらいに吼えた。
「うっおおおおおおおおおおおおおお・・・・!!!」

「だが、心配するな。お前の愛する者はすぐに復活させてやる。元通りの姿でな。ただし・・・。」
「中身は別のモノが入ることになるがな。」
中身は不要とばかりに、落ちていた綾乃の脳を目玉ごと踏みにじった。足の裏からグチュリとした何とも言えない感触が伝わってきた。

頭の中でこだまする笑い声。その声の主に和麻は復讐を誓うのだった。
<完>
288名無しさん@ピンキー:2011/07/05(火) 15:34:54.90 ID:cpx6OogC
久しぶりにスレを覗いたら新作投下されていた。
乙です!
289名無しさん@ピンキー:2011/07/06(水) 03:17:04.64 ID:iiDIDQEI
遅くなったが乙でした!
290おにたけ:2011/07/08(金) 17:29:53.61 ID:L93Q/JeW
お久しぶりです。
おにたけと申します。
以前に投稿いたしましたアマガミの二次創作「カミキリ」の続きのようなものを投稿したいとおもいます。

前作は保管庫に収蔵いただいています↓
http://w.livedoor.jp/ryona-matome/d/%a5%ab%a5%df%a5%ad%a5%ea%a1%a1%c2%e81%cf%c3%3a%a5%aa%a5%df%a5%e4%a5%b2
http://w.livedoor.jp/ryona-matome/d/%a5%ab%a5%df%a5%ad%a5%ea%a1%a1%c2%e82%cf%c3%3a%a5%aa%a5%c8%a5%de%a5%ea
http://w.livedoor.jp/ryona-matome/d/%a5%ab%a5%df%a5%ad%a5%ea%a1%a1%c2%e83%cf%c3%3a%a5%aa%a5%c7%a5%ab%a5%b1

橘美也はこんな感じの娘です。
ttp://www.tbs.co.jp/anime/amagami/chara/chara201.html

それでは、「カミキリSS 第1話:オトドケ」です。
291おにたけ:2011/07/08(金) 17:30:18.38 ID:L93Q/JeW
■ニクカイ
地下室の壁に掛けられたテレビが事務的な声でニュースを読み上げている。
『……市の輝日東高校1年、中多紗江さんが行方不明になってから今日で1年に…』
「お、もう一年か。そっか…紗江ちゃんがボクの家にお泊りに来てから一年経ったか」
感慨深げに語る男の声が地下室に響く。

『県警は有力情報の提供者への謝礼金を用意していますが、未だその安否は確認出来て…』
ニュースを見ながらタバコを吹かす男と、紗江と呼ばれた少女以外の気配は地下室にはない。
「紗江ちゃんが全国デビューしてから、もう一年なんだね。紗江ちゃん、テレビ見てよ謝礼金だってさ」
テレビの画面には、制服姿の少女の写真がワイプで抜かれて表示されている。
やや緊張した面持ちのツインテールの美少女の写真がニュース映像として公開され、捜査が行われたのは今から一年前。
当時は美人女子高生の誘拐、暴行致傷、はたまた家出か?などと様々な流言飛語が世間を賑わせた。
被害者である紗江の美少女ぶりから、一部では熱狂的なファンやコミュニティが形成された時期もあった。
だが、一年も過ぎた今となっては話題に登ることも少なくなり、多くの人々の記憶から消えつつあるようだった。

『肉塊』という言葉がある。
世間一般の解釈で言えば、それは通常は非生物を指すだろう。
だが、地下室の暗がりに転がる<それ>は違った。
よく目を凝らすと一定間隔で脈動し、ときおり痙攣するような動きをしているのもわかるはずだ。
暗闇に蠢く<それ>は、白い皮膚、栗色の髪、ふくよかな膨らみを持っている。
女性的な肉の塊というべきだろうか。
292おにたけ:2011/07/08(金) 17:30:44.08 ID:L93Q/JeW
「い、言いまふ……言うから、おくしゅり……」
可愛らしいが、舌足らずな声が<それ>から発せられる。
純情そうな面立ちは残っているが、左目は閉じたままで、もう開けられることはない。
ツインテールの髪から覗き見えるはずの両耳は消失している。
パクパクと動く艶やかな唇の中には白い歯は存在しない。
テレビで流される一年前のポートレイト写真からは想像できない姿の少女は必死で何かを訴えている。
「お、紗江ちゃん。やっとその気になった?」
男は注射器を片手に持ち、少女に近寄る。
「じゃあ、言ってみな。ボクの好みかどうか確認するからさ」
男は嬉しそうに答えて、歯も舌も無い少女の口元に耳を寄せて聞く。
「………ゃ。…ゃあしゃん…」
「あ、そう来たか。そいつ知ってるよ。じゃあ早速その子に会いに行くか」
「おくゅしゅぃ…おくゅしゅりぃ…」
少女の瞳は男の手の中にある注射器のみを見つめている。
「あぁ、約束だったね。紗江ちゃんてば最初はあんなに嫌がってたのに、もうすっかりクセになっちゃったね〜」

<ナカダ><サレ♀>という文字が焼きごてによって刻まれた太腿に無造作に注射器を突き立てられる。
「あ、あ、あぁっ……」
注射器の中身が消えてなくなると、紗江は悦びとも悲しみともとれる声で泣きはじめた。
「じゃあ、紗江ちゃん。お友達へのビデオレターを撮ろうよ。久しぶりに紗江ちゃんとエッチしたくなっちゃったよ」
三脚に据えたビデオカメラを操作している男の股間が膨らんでいることに紗江は気づいた。
「あ、あぁぁ…いや…せんぱい、たしゅけて……」
薬物で恍惚となりながらも、男の言葉に怯える紗江は一年前のあの日の出来事を思い出していた。
「紗江ちゃん、まだあのセンパイが好きなの?今日はあんなセンパイのコトなんか忘れさせてやるよ」
股間の怒張を示して笑う男と、何かに怯える紗江の泣き声。
そんな二人の姿とは別世界のテレビのニュース音声が地下室に響いていた。
『では、次はスポーツニュースです……』
293おにたけ:2011/07/08(金) 17:31:21.45 ID:L93Q/JeW
■トモダチ
「ん?誰だろ…」
ドアフォンの音が部屋に響いたとき、橘美也は自室で制服から普段着へと着替えようとしていたところだった。
自室から居間に移動した美也は、ドアフォンの液晶パネルを覗き込んだ。
そこには帽子を目深にかぶった宅配便の配達員の姿が写っていた。

『宅配のお届けものです』
ドアフォンを通して聞こえてくる声に、美也は明るく応える。
「はーい。いま開けまーす」
玄関を開けた美也が見たのは、運送会社の制服を着た男だった。
肩まで伸びた髪が配送員にしては珍しいと美也は思ったが、男が両手で持つ段ボール箱に気を取られてしまった。

「少し重いので、中に入れちゃいましょうか?」
「あ、お願いします」
玄関のドアを開け、配達員を招き入れた美也は、配達員から手渡された伝票の差出人を見て衝撃を受けた。
「え?中多紗江……紗江ちゃんから!?」
親友の名前が記された伝票を持つ美也の手が震える。
一年前に失踪し大々的にニュースでも報じられた紗江本人から荷物が届くとは美也は思ってもいなかった。
「あの〜ハンコかサインをお願いします」
配達員に促されるまで、美也の思考は停止していた。
「あ、はい」
振り返った美也が見たのは、配達員の手に握られていたバーコードリーダーのような器具だった。
その器具が首もとに押し付けられた時に、はじめて美也はこの男が普通の宅配の配達員とは違うことに気づいた。

「美也ちゃん。ちょっとビリっといくよ」
「な、なんですか……ぎ、いたぃっ!!」
バチバチという音と同時に脳天に激痛が走り、美也の疑問は絶叫に変わった。
玄関の土間に崩折れる少女に、容赦なく男の追撃が加わる。
悲鳴が聞こえなくなるまで続けられた電撃によって、美也は完全に無力化してしまう。
その場で後ろ手に縛られた上に、口に穴の開いたボール状のプラスチック製の猿轡を詰め込まれる。
こうなってしまえば、美也にはもう抵抗手段は残されていなかった。
「む…うむむ……」
「紗江ちゃんに続いてこの娘もクオリティ高けー。ショートカットのロリJK。たまんね〜」
本性をむき出しにした男は、まだ微かに痙攣している美也の髪を鷲掴みにすると、そのまま引きずり始めた。
「とりあえず、美也ちゃんのお部屋にはいろうか……えーと、あそこかな?」
<Miya>というネームプレートが提げられたドアを開け、配達員の男は美也を部屋の中に連れ込んだ。
294おにたけ:2011/07/08(金) 17:31:47.33 ID:L93Q/JeW
「美也ちゃん。お兄ちゃんが帰ってくるまで、ちょっと遊ぼうか」
(にぃにのこと知ってる?!それに私の名前も……)
スタンガンの激痛と恐怖に怯えながらも、美也は必死に頭を巡らせていた。
「かわいい部屋だな〜。いい匂いするし。ちょっと待ってて、<オモチャ>とか持ってくるから」
配達員の男が一旦部屋を出ていく。
(そうだ、携帯。ベッドの上に私の携帯があるはず!)
電撃の余波で、まだ膝がガクガクと笑っていたが、なんとか美也は立ち上がった。
ベッドの上に倒れこみ、後ろ手に縛られた不自由な手で携帯電話を探しあてた。
(画面が見えない…暗証番号を……誰でもいいから電話を……)
指の手触りで暗証番号をなんとか押し、あてずっぽうでリダイアルボタンを押した。
『橘純一です。ただいま電話に出られません。ピーと言ったら伝言よろしく!』

(にぃにの電話につながった!!おねがい出て!!にぃに!!)
祈るような気持ちで兄の声を待つ美也だったが、そんな一部始終を男に見られていたことには気づいていなかった。
「おやおや。お兄さんにイタ電しちゃいけないよ」
「んっ!!」
いつの間にか部屋に戻ってきていた男を見て、美也は震え上がった。
すでに衣服を脱ぎ去った全裸の男の手には、ハンディカムとグロテスクな形状の器具が握られている。
「お兄ちゃんへの電話は後でね」
美也が必死に後ろ手で握り締めていた携帯電話を取り上げた男は、部屋の床の上に放り捨てる。
(こわいよ。にぃに助けて!!)
美也の心の叫びは、ついに兄に伝わることはなかった。

「さぁ、始めようか…っと、その前に美也ちゃんに見せてあげないとな…」
逃げようと必死にもがく少女に向かって、男はタブレット型の機器の液晶画面を見せた。
「ほら、お友達からのビデオレター。久しぶりだろ」
<中多紗江16歳:ハメ撮りビデオレター>というラベルのアイコンをタッチすると動画が再生された。
男が見せつけるタブレットの画面を見た美也は思わず目を見張った。
そこには丁度一年前に失踪――いや誘拐された親友の中多紗江の姿があった。
295おにたけ:2011/07/08(金) 17:32:28.05 ID:L93Q/JeW
『はぁはぁ…みゃあしゃん』
舌足らずな声で話す友人の姿は、あまりに変わり果てていた。
上半身を映しだした画面の中で、紗江はカメラに向かって必死に話しかけている。
以前と変わらないのはツインテールに結わえた髪型と、白い肌ぐらいで、美也とおなじ女子高生とは思えない肢体が写っていた。
画面にはバストショット、つまり上半身が映っているが、制服の白いブラウスを着た紗江の両肩から先は何も存在していない。
白いブラウスの袖がだらりと垂れているだけだった。
はだけられたブラウスが辛うじて両胸を隠しているが、その膨らみはいびつに歪んでいるように見える。
そして、なによりも美也が驚いたのは、大きく膨らんだ紗江の腹部だった。
(もしかして…赤ちゃんが…妊娠してるの?)
ピアスを填めたヘソの周囲に浮き上がった妊娠線が生々しい。

そして、あどけなさが残る少女の表情からも、かつての明るさは消えていた。
生気を失った右の瞳からは大粒の涙が流れて頬を伝っている。
左目はまぶたを固く閉じているように見えた。
(まぶたが…どうして?)
微妙に凹んでいるように見える左目のまぶたは閉じた状態で黒い糸で縫合されていた。
それが何を意味するかは美也にはよくわからない。
『みゃぁしゃん…しゃぇは元気らよ…』
到底元気だとは思えない姿で懸命に語りかける中多紗江の姿に、美也は呆然とするばかりだった。
いずれにせよ、美也にはかつての友人である紗江が、普通の状態とはとても思えなかった。

『そ、その人は、しゃぇの今彼なの』
紗江の言葉が正しければ、いま美也の目の前にいるこの男が<今彼>つまり紗江を拉致した犯人ということになる。
『誰かを…誰かが、しゃぇの代わりに……ぐ…うむむ…』
突然画面の中に割り込んできた長髪の男が紗江の唇を奪って濃厚なキスを始める。
『紗江ちゃーん。久しぶりに生ハメ撮りして、お友達に見てもらおうよ〜』
画面の中で、男は嫌がる素振りを見せる紗江の髪を掴んで強引にキスをしている。
紗江の顎を押さえた男は、無理やり自らの舌を絡めようとしている。
だが、そこにあるはずの少女の舌は明らかに短くなっていた。
いや切り取られたかのように舌の大半が消えていた。
(え…紗江ちゃんの舌が!?)
これが紗江が舌足らずな声を出す原因であることは間違いない。
いや、それだけではない。綺麗な歯並びだった白い歯もすべて抜き取られたかのように一つも残っていない。
296おにたけ:2011/07/08(金) 17:33:10.25 ID:L93Q/JeW
「ここから紗江ちゃんと一発ラブラブエッチしたんだ。ちょっと長いからとばすね」
男がタッチパネルを操作して動画の早送りをする。
画面の中で紗江に覆いかぶさり、キスや愛撫を行い、そして繋がり合う姿が早送りで映しだされていく。
男が指をパネルから離すと再び紗江の舌足らずな声がスピーカーから響いた。

『や、やめぇ!!もう中に出しゃないれ…やめ、やめ…』
あからさまに怯える紗江の声は<彼氏>と愛を交わす際の会話とは到底思えないものだった。
画面には紗江の上に覆いかぶさり、腰を犬のように振る男の姿があった。
カメラは少女の中に埋没する男のペニスの様子をハッキリと捉えている。
『いいじゃん。ひさしぶりの中出しなんだからさ、ボクの願いを叶えてくれるならこれで最後にすっからさ』
男が恋人にささやくように甘えた声で言っている。
<中出し>というその言葉通り、画面の中で紗江の身体を苛むペニスには避妊具は装着されていない。
『やめ…ぅぅ…や、やぁっ!!』
『いくぞ…いくぞ……』
クライマックスに近付きつつある男は、動画の中で紗江の顔――いや右目にキスをしているように見える。
『いやぁっ!!目はやらぁ!!やぁぁぁっ!!』
男の腰の動きが深くなり、長く尾を引く幼稚な声の絶叫が途切れる。

そして、その後に紗江の泣き声が聞こえてきた。
『目が…また目がぁ…うぅっ、もうやらよぅ…』
『ふぅ…気持よかった…出たよ紗江。ん…コレ意外とやわらかいな……』
紗江の悲鳴と男の声を最後に男の動きが止まり、ゆっくりと生のペニスが引きぬかれた。
(中出しって…そんな、本当にアソコの中に……)
美也が息を飲んだのは、カメラが紗江の陰部から垂れ流しになる精液を映しだした後だった。
カメラがゆっくりと動き、紗江の表情がアップになる。

(え、紗江ちゃんの目が……)
先程まで存在した右目のまぶたが、まるで噛みちぎられたようになくなっていた。
左目の縫い合わされたまぶたとは対照的に、右目は剥き出しの瞳を覆う物が無くなったことになる。
紗江の右目にキスをしているように見えた男の行為は、そんな恋人同士がするような甘い行為ではなかった。
『そう泣くなよ紗江ちゃん。ウインク姿も結構かわいいよ』
二度と閉じることのない右目と、二度と開かれることのない左目で作られた表情を<ウインク>と形容した男はゲラゲラと笑っている。
その上に、クチャクチャという咀嚼音が画面の中の男の口元から聞こえてくる。
『うーん、まつげがジャリジャリするね…あんまり美味しくないや』
美也はスピーカからハッキリとゴクリという音を聞いた。
友人の身体を飲み込んだ上で、美食家気取りのセリフを吐く男の映像が美也を震え上がらせた。
297おにたけ:2011/07/08(金) 17:33:33.72 ID:L93Q/JeW
『さて、最後の中出しもしたことだし、ちゃんと美也ちゃんに説明して。ほらさっき約束しただろ』
男が紗江に発言を促すと、全てを諦めたような表情の紗江がカメラに向かって語り始める。
『み、みぁしゃん…私の代わりにその人のカノジョになってあげて…お願い。もう私は…しゃぇは……』
剥き出しになった右目から血の涙を流す親友の姿を見て、美也は目の前が真っ白になった。
(目が…まぶたがなくなってる……本当に食べられた?!)
『そうだ、紗江ちゃんさぁ、美也ちゃんにプレゼント持って行こうよ。ね?』
画面の中で錆びついた剪定バサミを手にした男の姿が映り込む。
『やっぱミルクだよね。とれたてマザー牧場母乳を持って行こう!!』
気味の悪い男の声がしたところで動画は終わった。

「はい、ビデオレター終了。というわけで、さっき紗江ちゃんが紹介してたのがボクだよ」
(紗江ちゃん。どうしてこんな姿に……美也こわい…こわいよぅ)
友人を拉致し、舌を抜き、手足を切断し、妊娠させた上に、動画の中でまぶたを食いちぎっていた男。
そんな男を本当に紗江が自分に紹介するとは美也には思えなかった。
この男に脅迫されたのか、それとも何かの取引を持ちかけられたのか…
いずれにしても、この一年間を通して紗江の身に尋常ならざる仕打ちがされたに違いなかった。
「で、今日から晴れて美也ちゃんがボクと<お付き合い>することになったわけ。ヨロシク〜」
陽気な声を張り上げ、男の手が美也のスカートの中に伸びてくる。
この男と<お付き合い>することが、どういう結果になるのかは、ビデオレターの紗江が身をもって証明している。
先ほど掛けた兄への携帯電話が美也に最後の希望の綱だった。
(やだ!!だれか、たすけて!!にぃに!!)
298おにたけ:2011/07/08(金) 17:33:54.74 ID:L93Q/JeW
■ボニュウ
叫び声も封じられた美也は、必死にもがいて逃げようとしている。
そんな少女の姿を見た男は、何かを思い出したかのように、手をポンと打ってつぶやいた。
「あ、そうそう、忘れてた。さっき言ってた、紗江ちゃんからの<おみやげ>だけど……はい、どうぞ」
男が家の中に持ち込んだ段ボール箱の中から二つのビニール袋を取り出した。
「ひとつは美也ちゃん用で、ひとつは純一センパイ用ね」
嬉々として話す男が持つ透明なビニール袋の中には血溜まりが出来ている。
美也は最初は生肉かと思ったが、男が袋から中身を取り出して美也の眼前にみせつけた時に、その正体がわかった。

<乳製品><生産者:中多紗江>などと書かれたシールが貼られたビニール袋の中身は、まさに文字通り紗江の乳房だった。
血溜まりに混ざる白い液体は、乳腺から滲み出したものだろうか。
「あとで食べちゃおうね。生モノだから、腐らないうちに召し上がれ〜」
ただでさえ恐ろしい乳房の切り身に、新旧の無数の歯型が乳房に刻まれているのが痛々しさを増す。
この男の歯が紗江のふくよかな乳房に傷跡を残したに違いない。

「そうだ、さっそく紗江ちゃんのミルク飲んでみる?」
男は美也の口元の上に手にした紗江の<乳製品>を掲げると、両手で強く握りしめた。
美也は以前から紗江の巨乳とも言える胸を『ふかふかボディ』とヤッカミ半分、冗談半分で言ってからかっていた。
その『ふかふかボディ』の成れの果てが、美也の目の前で男の手によって絞られている。
切除された乳房から母乳がしずくとなって美也の口の中に垂れ落ちてくる。
美也は必死に口を閉じようとするが、プラスチックのギャグボールがそれを阻む。
切断面からあふれる紗江の血と、乳腺から滲み出る母乳が混ざり合った紅白の液体が美也の口の中に注がれていく。
299おにたけ:2011/07/08(金) 17:34:23.00 ID:L93Q/JeW
「あぅ…ふぅっ!!うぅぅぅ!!」
クラスメイトの母乳と血の味を舌で感じ取った美也は半狂乱となって暴れ狂う。
「搾りたてのミルクの味はどう?きっと紗江ちゃんも美也ちゃんに飲んでもらえて喜んでるよ」
冗談とも本気ともとれる口ぶりで話す男は、幾度も紗江の乳房を握り潰し、捩じり、グリグリとこね回した。
乳腺に残っていた母乳は早々に出尽くし、もはや<それ>から絞り出る液体は、中多紗江の血と肉汁のみとなっていた。
咳き込み、涎を垂らし、首を振って逃げようとする美也の顎をしっかりと固定し、男は最後の一滴まで美也に飲ませた。
「はい、じゃあ後は自分で噛み絞って飲んでね」
美也の口からギャグボールを外した男は、絞りカス同然のくず肉と化した紗江の乳房を、血と脂と母乳で満たされた美也の口の中へ押し込んだ。
「うぅぅっ!げほっ!ぐぇっ…」
激しく嗚咽する美也を無視して、一度外したギャグボールを再び装着する。
友人の血肉を吐き出すことも、飲み込むこともできなくなった美也に対して男は平然と言い放った。
「もう一個のオッパイはお兄ちゃんにあげるから遠慮しなくていいよ。よーくカミカミしてから飲み込みなよ」
噛めと言われても、人の肉――それも親友の乳房を噛んだり飲みこんだりできるはずもない。
舌の上で感じる生肉の味が、いつまでも美也を苦しめることをこの男は十分承知しているようだった。
--
「よし、プレゼントも渡したし、さっそく美也ちゃんのベッドで初エッチしよーか」
この男の底知れぬ嗜虐行為に震える美也と、嬉々として華奢な少女の身体に覆いかぶさる男。
美也の純潔が今にも奪われようという時に、床の上に捨て置かれていた美也の携帯から着信音が鳴った。
(この着メロは……にぃに!!)
着メロ設定で兄からの着信であることを知った美也だったが、手を縛られ、男に組み伏せられていては文字通り手も足も出せない。

「お兄ちゃんからじゃん?今はラブラブモードなんだから、あとで電話しようね〜」
美也の携帯を手にした男は、液晶の表示を見て通話を切断してしまった。
「じゃあ。入れるよ〜。もちろん生エッチだからね〜」
その宣言通り、コンドームなど未着用の怒張を秘部にあてがった男はゆっくりと腰を沈め始めた。
(やめてぇ!!にぃに!!さえちゃん!!だれか、だれかたすけて!!)
橘美也の心の叫びは、この男にも、そして兄の純一にも決して伝わることはなかった。
兄の橘純一が異変に気づくのは、そんな美也の叫びから数時間後のことだった。

<続く...かも>
300おにたけ:2011/07/08(金) 17:35:42.76 ID:L93Q/JeW
ひとまず以上になります。
お気に召せば幸いです。
301名無しさん@ピンキー:2011/07/08(金) 20:37:18.09 ID:6g8cXgTb
おぉ、続編が!


全裸でお待ちしております
302名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 22:44:37.45 ID:i0ATLvhY
おおおGJ!!!
同じく全裸で続きを楽しみに待ってます
303おにたけ:2011/07/14(木) 14:48:17.88 ID:gsdU3055
おにたけと申します。
>>290-300 の続きを投下いたします。

それでは「カミキリSS 第2話:オトイレ」です。
304おにたけ:2011/07/14(木) 14:48:32.67 ID:gsdU3055
■デンゴン
「ただいま…」
純一が帰宅したとき、玄関の時計の針は午後五時過ぎを指していた。
妹の美也の通学用の革靴は靴箱に入っているにも関わらず、いつもなら聞こえるはずの妹の返事がない。

「美也、いないのか?昼に掛けてきたの携帯はなに〜?」
午後に美也の携帯から電話が掛かってきたのだが、かけ直しても留守電になるだけだった。
普段はメールで済ませる妹が電話なんて珍しいとは思ったのだが、単なる間違い電話だったのかもしれない。
そう思い直して、靴を脱ごうとしたときに純一は家の中から玄関にかけて、床に点々とついている赤い液体に気づいた。

「これって……血じゃないよな……」
一年前のあの日を思い出さずにはいられない。
純一の脳裏に紗江の泣き顔がよぎった。
血と皮と肉、そして噛み潰された瞳を残して中多紗江が消えたあの日のことを。
血の跡を無意識に追いかけた純一がたどり着いたのは妹の美也の部屋だった。

「おい、美也。いるんだろ?返事しろよ!!」
ノックと純一のドア越しの問いかけに返事はない。
血痕は玄関から階段を登って続き、美也の部屋の中に消えている。
ゆっくりとドアを開けた純一は、再び悪夢が始まったことを思い知らされた。
ベッド、勉強机、本棚、クローゼット、ちゃぶ台……美也の部屋は一見すると普段どおりの様子に見えた。
しかし、そこには普段ならあるはずのない代物が無数に存在していた。

ビールの空き缶と煙草の吸殻、丸められ赤く汚れた大量のティッシュペーパー。
床の絨毯の上に脱ぎ捨てられた白いショーツ。
電源が入ったままの濡れたバイブレーターがちゃぶ台の上で、のた打ち回っている。
それらは、本来なら整理整頓が好きで、真面目な妹の部屋には絶対にないものだ。
「み…や……冗談はやめろよ。そこにいるんだろ?」
305おにたけ:2011/07/14(木) 14:48:49.20 ID:gsdU3055
『にししし』という快活な妹の笑い声が聞こえてくるのを純一は期待していたが、それはついに聞こえてこなかった。
ベッドに掛けられた毛布が膨らんでいるのに気づいた純一は、震える手でそれをめくりあげた。
「な……これは」
絶句で言葉のでない純一の鼻孔を悪臭が襲う。
シーツの上に置かれた紙袋が毛布の膨らみと悪臭の正体だった。
そして白いシーツに広がる赤いの沁みはだれのものか……。
「おい……悪ふざけはよせよ……怒るぞ美也…」
不安、恐怖、予感。混ざり合う複数の感情は一つの結論――絶望へたどり着く。
「これ……まさか?」
ベッドの上に放置されていた紙袋の中に入っていたのは二つ。
一つは手にとって操作するタイプのタブレット型の電子機器。
そしてもう一つは透明のビニール袋に入ったモノ。

赤黒い液体がビニールの底に溜まっているが、その中身は紛れもなく女性の乳房だった。
白い乳房には無数の歯型……いや咬傷が残されており、乳首からは白い液体がにじみ出ていた。
美也の身体の一部かと一瞬思ったが、この大きさと形は、やや幼さの残る妹のバストサイズではない。
「紗江の搾りたてミルクぶくろ……製造日、賞味期限……」
ビニール袋に書かれた手書きの文字を棒読みする純一の脳裏に<あの日>がフラッシュバックする。
製造日として書かれていたのは昨日の日付、賞味期限は今日だった。
柔らかな手触りがビニール袋越しに純一の手のひらに伝わってくる。
だが中多紗江の乳房なら、なぜここに、そしてなぜ母乳があふれているのか……

「紗江ちゃんの……アイツがここに、美也の部屋に?!」
周囲を見まわし、ベッドの下、クローゼットの中、窓の外までも妹の姿を探す純一だったが、すべては徒労に終わった。
警察に連絡するべきだとの結論に純一が至ったとき、携帯電話のメール着信音が部屋に響いた。
携帯に表示された差出人の名前は純一の心を激しく揺り動かした。
「美也から?!」
306おにたけ:2011/07/14(木) 14:50:49.06 ID:gsdU3055
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
■差出人:美也
■件 名:にぃに、たすけて
たすけて。けいさつには通報しないで。
ここがどこかわからない。たすけにきて。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
■添付:場所.JPG
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
添付画像は暗くて良く見えないが、白い脚と汚れたタイル貼りの床が写っているように見える。
画像の端には、金属製のゴミ箱のようなものも映っている。
これが妹本人が送ったメールという保証はない。
一年前の紗江をめぐる出来事を思えば罠か、たちの悪いゲームとしか思えない。
しかし、仮に罠だとしても、純一に残された手段は限られていた。

もう一つの遺留品、紙袋の中にあったタブレットのことを思い出した純一は、なれない手つきで電源スイッチを押した。
まず純一の目に飛び込んできたのは、美也の泣き顔だった。
壁紙に設定されていたのは、涙で目を腫らし、口になにか器具のようなものを咥えさせられた妹の泣き顔のアップだ。
ホーム画面にある二つのアイコンのラベル文字が純一の目に留まる。
『紗江16歳:ハメ撮りビデオレター』『美也16歳:自室で処女喪失篇』
指で美也の名前が記されたアイコンをタッチするのを躊躇したのは、兄としては当然だったかもしれない。
だが、どうしても見ずには居られなかった。
純一の指が画面に触れると、動画の再生が始まった。
307おにたけ:2011/07/14(木) 14:51:18.08 ID:gsdU3055
■ソウシツ
動画を再生すると同時に画面に大写しになった美也の表情は涙と苦痛に満ちていた。
『うぅぅっ!!うっ!ぐっ……うぅぅ……』
猿轡のようなものを噛まされ、悲鳴を封じられた妹は嗚咽を漏らして苦悶に顔を歪ませていた。
画面内で白い光が瞬いたのはビデオカメラのスチル機能のフラッシュが炊かれたためだろうか。
『お、いいよその表情。初エッチ記念に撮っておいたよ〜あとで壁紙にしようっと』
マイクが拾う脳天気な声には聞き覚えがあった。
そう、あの男――紗江を傷つけ、何処かにさらっていったあの男の声だ。
画面がゆっくりと動き、ベッドの横に置かれているスタンドミラーを映しだす。
映っているのは美也の部屋のベッドの上でもつれ合う男女の姿だった。
制服のスカートがめくれあがった美也の下半身は、撮影者でもある男と完全に密着していた。
鏡に写った男の顔には、覆面プロレスラーが被るようなマスクがあり、顔ははっきりと見えない。
ギシギシと悲鳴をあげるベッドのスプリングに合わせて、覆面男の腰が前後左右に動いている。
カメラがズームで妹と男の接合部に寄ると、ゴムを付けていない男の肉竿が出し入れされている様子がよくわかる。
『美也ちゃん。自分のお部屋で処女喪失した感想はどう?これから、いっぱい思い出づくりしようね〜』
<処女喪失篇>と銘打たれた動画は冒頭からその名のとおりの行為を記録しているようだった。

「美也!やめろぉっ!!」
動画の中の出来事に叫んでも何も変わらないのは分かっていた。
だが、純一は心の叫びを止めることはできなかった。
『ハァハァ…そろそろ出そう。美也ちゃん、出すよ。出すよ』
男の言葉の意味を美也は理解できているのだろう。必死に首を横に振って拒絶の意思を表している。
『ハァハァ、美也ちゃんにも言っておかないといけないね。ボクはイクときに女の子を噛まないとイケないんだ…』

『ん…ぐぐぐ…』
美也の顔に怯えの表情が浮かんだ。
『さっき見たよね。紗江ちゃんのビデオレター。わかるよね。ボクの<愛情表現>見たよね?』
純一もこの男の性癖は理解していた。一年前に紗江の身体を噛み切り、食いちぎったことは忘れられない。
だが、美也はこの男の本当の恐ろしさをまだ知らない。
目をパチクリさせて男の言葉の意味を図りかねている様子だ。
『じゃあ、このカワイイ耳にしようかな。ちょっと切れ目いれるね』

錆びつき、血糊で汚れた剪定バサミを美也の左耳に添え、手を動かしはじめた。
『ぐ!?ぎぃぃぃっぐっ!!ぐぅっ!!』
絶叫と耳肉が挽き切られる音をBGMにして、男は鼻歌まで歌っている。
「狂ってる…」
耳の大部分を<剪定>したところで、男はおもむろにズタボロになった美也の耳に噛み付いて腰の動きを速めていく。
画面の一部だけみれば、自室のベッドの上で正常位で抱き合い、愛を耳元でささやく恋人同士に見えなくもない。
だが、その実態は耳から血を流し悶える少女と、その耳を食いちぎろりながら射精を遂げようとする男の姿だった。
『ハァハァ、このコリコリがいいんだよ。JKのピアスホールがない耳の肉って最高だよ。ハァハァ』
少女の耳肉を噛み回し、ジワジワと引きちぎることで性欲を満たすという嗜虐に満ちた性癖が、ついに達せられようとしている。
カメラが美也の耳元の様子を映しだす。
耳元から流れた血が白いシーツに大きな沁みを作り出す。
マイクが美也の嗚咽と男の鼻息、そして耳の肉と皮が出すブチブチという断裂音を拾っている。
308おにたけ:2011/07/14(木) 14:51:48.33 ID:gsdU3055
『ぐ、ぐぅぅぅっ!!』
『すごい締まるよ。やっぱ噛むとしまるね〜ハァハァ…いくぞ!!』
男の荒い鼻息と、美也の悲鳴が同時に聞こえた。
それ共に少女の身体の一部は失われ、代わりに男の欲望で子宮が満たされた。
『ん…美也ちゃんのお耳も美味だね。このコリコリがたまらん』
顎を動かす覆面男の口の中には、妹の耳が入っているはずだった。
『はい、色々と<ごちそうさま>でした』
カメラは耳をむしりとられて泣く美也の顔や、股間から溢れ出る破瓜の血と精液を捉えていた。
男の口の中でガムのように何度も咀嚼され、飲み込まれるという運命をたどった美也の耳。
そして、自分のベッドで暴漢に犯されて胎内を汚される様子がビデオに記録されていた。
『お兄ちゃん見てる?ボクと美也ちゃんは、これからボクんちにお泊りするから……』
ベッドの上でむせび泣く美也を無視して、覆面姿の男がカメラに向かって語り始めた。
『でもその前にボクと紗江ちゃんとお兄ちゃんの思い出の場所にデートがてら立ち寄っていくよ』
動画の中で散々妹を嬲り尽くしたこの男が妹と<デート>とは穏やかな話ではない。
<思い出の場所>という言葉に一瞬引っかかった純一だったが、動画の中で男はしゃべりつづけている。
『今日の午後6時まではそこにいるから。お兄ちゃんもよかったら来てよ。じゃあね〜』
男のふざけたセリフを最後に唐突に動画は終わった。

「ふざけんな!」
純一は怒りを露にするが、振りかざした拳を下ろす先はなかった。
果たして美也はどこに連れ去られたのか……
動画の中で男が話していた<思い出の場所>そして、美也からの写メ……
「公園。あのときの公園のトイレ」
純一の記憶の中に刻まれた、一年前の惨劇の舞台。
美也からの写メ画像は、中多紗江とのデートの約束で行った、あの公園のトイレによく似ている。
「午後六時って……」
純一は時計を見て青ざめた。時計は午後5時45分を指している。
公園まで走ってギリギリ着くかどうかの時間しか残されていない。
「くそっ」
純一は妹の無事を祈って全力で駆け出した。
309おにたけ:2011/07/14(木) 14:52:07.97 ID:gsdU3055
■オトイレ

兄の純一が異変に気づく2時間前、美也は既に自宅から遠く離れた場所に連れてこられていた。
「美也ちゃん。着いたよ〜今開けるからね〜」
男の声が美也の耳にはいった。
同時に暗闇を引き裂いて、美也の目に蛍光灯の薄明かりが飛び込んでくる。
「ぐぐ…うぅぅ……」
自宅の部屋で犯され、耳を失った直後に美也は男の手で無理やりスーツケースに詰め込まれた。
そのまま、<デート>と称して男にどこかに連れてこられたことは美也は覚えている。
スーツケースの中では外界の様子はまったくわからなかった。
聞いたのは車の音と男の鼻歌だけ、いったいどれほどの時間が経ったのかすらわからない。
1時間か、それとも10分か。美也は心身ともに喪失状態にあった。

「ここはね、ボクと美也ちゃんのお兄さんとの思い出の場所でもあるんだよ」
男の言葉を聞いて、美也は兄の姿を求めて周囲を見渡した。
薄暗く、やや消毒液の臭いが漂う部屋には複数の小部屋が並んでいた。
小部屋の中には白い洋式便座が据え付けられている。
「わかったかな?中央公園のはずれにあるトイレだよ」
兄は多くを語らないが、美也は断片的ながらもこの場所のことを知っていた。
一年前に中多紗江がさらわれたときに、ここに兄が誘い出されたということを。
「まだ3時すぎだけど、日が暮れるぐらいまでは、ここでデートしようよ」
自宅の部屋で犯され、耳をむしりとられてから、まだ1時間と経っていないことに美也は気づいた。
(にぃに!たすけて!!)
兄が普段帰宅するのは午後5時前後。
つまり、兄が自宅の異変に気づくまで、まだ一時間以上もあることになる。
「じゃあ、さっそく肉便器ごっこしようか〜」
スーツケースから引き摺り出された美也は、そのまま一番奥の便所の個室に連れ込まれた。
「我ながらベタだと思うけどさ。やっぱ公衆便所でやる事といえば肉便器だよね?」
パンツだけ脱がされ、高校の制服のまま連れてこられた美也は、後ろ手に縛られた姿のまま洋式便座に拘束された。
310おにたけ:2011/07/14(木) 14:52:32.71 ID:gsdU3055
「うぅぅ…」
両脚をM字型に便座に固定された美也は、未だ破瓜の血がこびりついた陰部を男に丸見えにさせられる形になった。
「口のそれ外してあげようか?でも大声だしたらまた何か詰め込んじゃうよ」
口の中に残されている紗江の乳房の血肉の味から解放されたい美也は小さく頷く。
「まぁ、大声出してもまわりには誰もいないけどね」
その言語に嘘はなかった。ただでさえひとけの少ないこのトイレは、紗江の失踪事件以来、ますます誰も寄り付かない場所になっていた。

血と母乳が涎となって大量に垂れている美也の口からギャグボールを外すと、美也は口の中のモノを吐き出した。
「うぇっ…げほっ……」
男に絞られたときに、肉が潰され皮が爆ぜて見る影もない紗江の乳房だったモノは、洋式便器の汚水溜めにポチャリと落ちた。
「あーあ。ゲロっちゃったの?せっかく紗江ちゃんが文字通り<身銭>を切って美也ちゃんにくれた物なのにさ。ま、いっか」
冗談とも本気とも言える口調で美也を責める男は、血まみれの肉が沈んだ汚水溜めの中に痰を吐き捨て排水レバーを引いた。
紗江の乳房はまるで排泄物のように下水道へと消えて行った。

「よーし。気をとりなおしてエッチしよっか。また中に出してあげるからね〜」
陽気に笑う男の言葉を聞いて、美也は青ざめた。
<中出し>を宣言したということは、美也の身体を噛み切るつもりがあるということに他ならない。
「や、やめ…もう噛まな……むむむ……」
美也の哀願は男のキスによって遮られた。
公衆便所の中でこの男と交わすキスは、美也にとってはファーストキスだったが、それは決して甘く切ないものではなかった。
紗江の乳房から搾り出された母乳や血、そして脂が残る口内に男の唾液と舌がねじり込まれる。
「ぐぐ…」
顔を背けて逃げようとする美也だったが、残された右耳を男につまみあげられて顔を固定されてしまう。
大量に流し込まれる男の唾液と痰にむせる美也は下半身、いや排泄口に違和感を感じて震え上がった。
(この人、私のお尻の穴に入れようとしてる!!)
この時に初めてこの男が自分の排泄口を犯そうとしていることに美也は気づいたが、固く便座に縛り付けられた状態ではどうにもならない。
直腸内にグイグイ押し込まれてくる異物と陰茎の肉の感触が美也に痛みと異様な快感をもたらす。
「やだぁっ。いたいっ。そこは…ちが……ぎゃあぁっ」
やっと男の濃厚なキスから解放されたときには、男の肉の凶器は根元まで美也の肛門内に埋没していた。

「ハァハァ……美也ちゃんのケツマンコなかなか締まりがいいよ。もう出そうだよ」
美也のファーストキスと、そのキスの血肉の味で興奮しきった男は、腰の動きがピークに達しつつあった。
「こんどはこっちの耳にするね。ハァハァ……出すよ…出すよ」
残された右耳にかぶりつかれ、美也は激痛と恐怖で大声を上げ始める。
この男が少女の身体を切り刻んだり、かじりとることになんの躊躇も罪悪感もないことを美也は思い知っている。
「ひっ、いやぁぁっ。やめて!やめてぇっ!!」
この男に対して、そんな悲鳴や哀願は無駄だった。
むしろ悲鳴を聞いて、男の噛む力と顎の動きが強くなった。
「ぎぃっ!いたいっ!!いたいょぅ!!いやあ゛あ゛!!」

猛烈な顎力で噛み付かれ、頭を揺さぶられた結果、美也から耳が捩じ切られる。
鮮血が少女の白いブラウスの襟を赤く染め上げた。
薄暗い便所の中で、少女の耳が男の胃袋の中に消えるのと、直腸内に汚れた粘液が放出されたのは、ほぼ同時だった。
「いやあ゛あ゛!!かえしてぇっ!!」
橘美也の絶叫に狂気が混じり始めていることに、本人もまだこの時は気づいていなかった。
311おにたけ:2011/07/14(木) 14:54:15.70 ID:gsdU3055
■ネコミミ
「美也ちゃんってさ。ネコっぽいって、みんなに言われない?」
本日二回目の射精を終えて、満足した男は美也に対して世間話を始めていた。
耳があった場所から血を流し、焦点を失った瞳でどこか遠くを見ている美也の返事はない。

「おっと、もう4時過ぎか。お兄ちゃんまだ家に帰ってないのかな?」
タバコの煙が充満してた公衆便所の個室内では、左の耳に続いて、右耳も失った美也が便座の上でうなだれていた。
「早く来るといいね。お兄ちゃん」
「いらぃ…たすへれ……あぁぁうあ゛あ゛……」
美也が男の言葉に対してうめき声しかあげないのは、理由があった。
少女の舌は、まるでアカンベーをするように口から下に垂れ下がっている。
その舌の中央を貫いているのは、機械油が付着した大きなワイヤーだった。

排泄口を犯され、両耳を失った時に、美也は半狂乱になって泣き叫んだ。
それが気に入らなかった男によって、すぐさま仕置きがなされた。
まず美也は舌をペンチでつまみ出され、マイナスドライバーで強引に舌の真ん中に二つの大きな穴を空けられた。
針や千枚通しのような尖鋭をもたないドライバーで、穴を二つも開けられた時点で舌の組織は相当傷んだが
男はそれだけでは済ませなかった。
スチールワイヤーにダンベルの様な重しをつけた上で、舌の穴に通してしまった。
ワイヤーと重石によって、美也は舌を引っ込めることができず、ヨダレを垂れ流す状態にさせられたのだった。

さらに革製の首輪をつけられて、首輪のチェーンを便座の排水口に繋がれた結果、美也の舌は限界までくびりだされた。
このため、首を中途半端にうなだれた体勢をとることしかできなくなっていた。
「ねぇ、美也ちゃん?起きてる?ボクの話聞いてる?」
咥えていた火のついたタバコを美也の舌に押し付ける。
「あ゛づぃっ!!やぁ゛っ」
美也は身体を揺すって痛みと熱さに絶叫した。
312おにたけ:2011/07/14(木) 14:59:01.88 ID:gsdU3055
自ら恋人宣言をしたはずの少女の絶叫を聞いても眉ひとつ動かさず、男は美也にさらなる提案を持ちかけた。
「美也ちゃんって猫タイプだと思うんだよね。提案なんだけどさ、コスプレしてみない?」
男は美也の返事など聞く気もないように、話をひとりで進めていく。
「まずはやっぱ尻尾だよね〜<コレ>は紗江ちゃんにも使ったことあるんだけど……」
美也の目の前に差し出されたのは、ファー生地でできた猫の尻尾のようなコスプレ小道具だった。
ただのコスプレ小道具と違うのは、取付部がアナルプラグ状になっている点だ。
しかも、ただのアナルプラグではなく、ストッパー代わりになっているのは<反し>の付いた無数の針だった。
「これをお尻の穴にいれるんだよ。ボクのオリジナル小道具なんだ」
男が嬉々として語る<それ>のストッパー部分には、乾燥した赤黒い血肉の痕が残っている。

「紗江ちゃんは嫌がったんだけどさ、きっと美也ちゃんなら似合うよ」
一度こんな物を入れてしまえば、抜くのが相当困難なことは美也にもわかる。
おそらく抜くとなると、相当量の直腸壁の肉を削ぎとることになるだろう。
針に残されている乾ききった肉の塊は、以前に使ったという紗江の直腸の一部だろうか?
「や゛め゛…いやあ゛ぁ」
美也のうめき声を無視して、<ねこしっぽ>がアナルへと挿入されていく。
根本まで挿入された<ねこしっぽ>のストッパーは、美也の直腸と括約筋に深く食い込んで固定された。
抵抗しようと括約筋を締める行為は男を喜ばせるだけであり、むしろ針によって括約筋が傷つくことになった。

「次は定番のネコミミね。これは美也ちゃん専用だよ」
両耳を失った美也に対して、付け耳というのも皮肉だが、このネコミミも通常のものとは異なっていた。
普通のコスプレ用品のようにカチューシャや帽子のようなものならすぐに取り外すことも可能だろう。
だが、これは皮膚に食い込む無数のトゲと、頭皮に固定するための針穴が空いている代物だった。
「ちょっと画鋲の針がチクッとするけど我慢して。取れないようにちゃんと縫い付けてあげるからね〜」
ナイロン製の釣り糸を通した縫針が男の手に握られている。
「や゛あ゛ぁ!!」
首輪と舌のワイヤーで固定されていては、頭を揺すって逃げることも叶わない。
美也の<新しい耳>が、男の手で釣り糸によって頭皮に固定されるのにそれほどの時間はかからなかった。
少女の頭皮を何度も往復して縫い付けられた猫耳は、皮肉なことに美也に非常によく似合っている。

「うーん。もうちょい。やっぱ最後は手足だよね」
男が取り出した錆びついた糸鋸を見た瞬間、美也はついさっき自室で見せられた紗江の動画を思い出した。
手足のないダルマのような妊婦姿の紗江の姿を。
「い゛あ゛あ゛ぁ!!」
公衆便所の中で長く尾を引く少女の叫び声と、肉と骨を挽き切る音は長い間途絶えることはなかった。

<続く……かどうかは考え中>
313おにたけ:2011/07/14(木) 15:01:35.46 ID:gsdU3055
以上になります。
続くとしても次で終わりになるとおもいます。
ただ、続きのプロットは少し悩んでいます…
近いうちに投下できるよう頑張ります。

でわでわ。
314名無しさん@ピンキー:2011/07/15(金) 11:54:10.14 ID:VEdwFUE6
おにたけ先生といえば時間停止スレに投下したSSが
歴代最高レベルの会心の出来だったのに
投下してすぐにスレ事態が消滅してしまったのが涙を誘います
(勿論自分は保存して何度も読み返しましたが)
315名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 10:07:53.52 ID:KxCD0qPb
おにたけ先生乙です!
大変良かったです
316名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 11:02:25.39 ID:V1OwRlfa
続きktkr

投下乙です!
317名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 21:15:29.74 ID:i7VcJFjv
>>314
ちょっと詳しく
318名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 21:41:54.62 ID:CJUYJoiv
>>317
満員電車の中で時間停止して登校中の女子高生とヤったり
時間とめている間にケツの穴に生卵を幾つかとマヨネーズひと瓶詰めて
女子高生がトイレで排便して戸惑う様を鑑賞したり
入浴中に時間を止めて陰核包皮切除手術を行ったり
相手が寝ている間にヤりまくり、体中にマジックで落書きして
最後には子供を孕ませたり…の
様々な変態シチュエーションてんこ盛りの名作

まあ、元ネタがまったく知らんキャラだったから
固有名詞や話し方なども全て鉄拳のリリに置換して読んだけど
319名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 22:21:01.27 ID:i7VcJFjv
もう見れるサイトはない・・・?
320名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 03:30:32.64 ID:MiRHqk6j
無茶苦茶やな
コメディにしか聞こえないけど。
321おにたけ:2011/07/19(火) 06:15:04.29 ID:fwqO4vfV
時間停止のアレは、まぁ一応、時間停止系のフィクションですから
ちょっと現実味がないのはご容赦くださいm(_ _)m

一応、某pixiv小説のマイ保管庫にいれておきましたので
駄作を承知の上でご覧いただければと思います。

カミキリSSの続きは……今しばらくお待ちください。
322名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 19:58:10.37 ID:vvi1TB14
ありがとうございます
次回作も期待しています
323おにたけ:2011/07/21(木) 14:10:18.72 ID:TLo7oSmK
おにたけと申します。
勢いで書いたので、正直出来が不安ですが、続きを投下いたします。
それでは「カミキリSS 第3話:オシマイ」です
324おにたけ:2011/07/21(木) 14:10:36.63 ID:TLo7oSmK
■ケツダン
「ハァハァ……美也!!」
夕暮れの暗闇に包まれ始めた公園のトイレに橘純一がたどり着いたときには、時計の針は午後6時を指していた。
あの男が残したメッセージ――『思い出の場所』『午後六時まで』そして『デート』
愛を語りながら女を無理やり犯し、その上に身体を切り刻む男の『デート』が普通であるはずがない。
純一は、ただひたすら妹の無事を祈るばかりだった。

『思い出の場所』といっても、この場所は純一にとっては忌まわしい思い出しか残っていない。
この公衆便所の女子トイレは一年前、純一が紗江の血肉で作られた<手作り弁当>を無理やり食べさせられた場所である。
そして、その直後にあの男にバットで襲われ、恋人の紗江のすべてを失った所でもある。
「ハァハァ。いるのか?!」
全力疾走で息急き切って叫ぶ純一に対して、便所の奥から小さな声が答えた。
「にぃに……きひゃらめ……」
小さく、そして奇妙な声色の呻きだったが、兄が妹の声を聞き間違えることは決してない。
それは紛れもなく美也のうめき声だった。
「そこにいるのか!?待ってろ」
純一は制服のポケットに忍ばせておいた果物ナイフの柄を握りしめる。
一年前の失態を繰り返すわけにはいかない。
たとえ刺し違えてでも妹を助けだすつもりだった。

一番奥の個室は扉が閉められ、中から施錠されていた。
しかも、よく見るとドアノブの部分に針金が巻きつけられている。
純一は扉の向こうから聞こえる呻き声が、美也のものであることを確信していた。
それと同時に扉の向こうから、床を伝って流れてきている赤い液体に眉をひそめた。
それはドアの向こうで、血を流す妹がいることを示していた。
「怪我してるのか?くそ、開けられないのか?美也!」
扉に体当たりを繰り返しても、映画や漫画のように扉が開くことはなかった。
便所の個室を隔てる壁をよじ登って、上から入るしかないと考えた純一は、一つ手前の個室に入った。

純一が入った一つ手前の個室には、和式の便器が据えられていた。
「こ、これは?!」
純一が絶句したのは、和式便器を詰まらせていた物と赤い血だった。
不潔な公衆便所の便器には、膝から下の脚、肘から先の腕が排泄物同然に捨てられていた。
ハエやアリが群れているその手足が、誰のものかは純一にはもう分かっている。
血臭が漂う便器に純一は吐き気を催した。
325おにたけ:2011/07/21(木) 14:10:58.20 ID:TLo7oSmK
「うそだろ……みや…美也!!無事なのか!?」
叫んで壁をよじ登って入った先には、頭を垂れた状態で便座に腰掛けた美也の姿があった。
「にぃに……にげ…」
両肘には赤く染まった包帯、膝はワイヤーできつく縛ってあり、一応の止血が施されているようだ。
手足の切断に使ったと思われる錆びついた糸鋸が便所の床に放置されている。
鋸のギザギザの刃で小削ぎとった血肉が便所のタイルの至る所に散らばっているのが凄絶だった。
両耳をむしり取られ、四肢の関節から先を失った妹の身体には、コスプレよろしくアクセサリーが装着されている。
細い首に付けられた赤い革の首輪。
括約筋を押し広げてねじ込まれた<しっぽ>。
頭皮に深く刺さったトゲと、釣り糸で縫い付けられた<ねこみみ>。
捨て猫同然に公衆トイレに放置された少女は、もう取り返しの付かない姿にされてしまっていた。
「美也!!しっかりしろ。すぐに助けてやる」
とにかく今は妹を病院に連れて行き手当てをすることが先決だと考えた純一は、ともすれば絶望に駆られそうな自分を奮い立たせた。

洋式便座に拘束された妹を救出しようとした純一は、美也がどうして俯いたままの姿勢なのかを、この時点で初めて理解した。
妹の舌を貫く二つの穴と、それにぶら下げられた鋼のワイヤーが美也の舌を極限まで引っ張り出していた。
そのワイヤーの先端には、ダンベルのような鉄の塊と、奇妙な巨大な機械が繋がっていた。
デジタル表示の液晶画面と、無色透明の液体が満たされたアクリルの容器がくっついた機器には紙切れがテープで貼りつけられている。
<混ぜるな危険><硫化水素発生装置>などと赤い字で書かれた紙切れには、ご丁寧に時限爆弾のイラストも添えてある。
「これ……まさか」

「にぃに。みゃあはいぃから、ひとりでにげて」
美也は男がこの場を立ち去るときに説明していた内容を思い出していた。
自分の身体を辱め、切り刻んだ末に、あの男はこう言って立ち去っていった。
『これ毒ガス発生装置ね。六時になったら動くから。大気より重いガスだから、この個室に溜まったら死ぬよ』
ケタケタ笑いながら消えた男の顔が美也の脳裏に思い出される。

このままでは、兄も巻き添えになる――そう思った美也は、必死に兄に逃げるように訴えている。
「にぃに……どくがす……すぐににげれょ……」
傷ついた舌から血のヨダレを垂らしながら兄を思いやる美也を見て、ひとりで逃げるような純一ではなかった。
「何を言ってるんだ。すぐに助けてやる。助けてやるから!」
デジタルタイマーはすでにカウントダウンを始めている。
その表示が正しければ、猶予は90秒しか残されていない。

美也の身体を公衆便所の汚らしい便座に拘束しているものは二つ。
革製の首輪と、舌を縦に貫くスチールワイヤー。
「待ってろ!すぐに外してやる」
純一は果物ナイフで革製の首輪を無理やり切断した。
この時点で純一はデジタル表示をちらりと見てしまった。
残り60秒。
二重に通されたスチールワイヤーに果物ナイフを当てて、なんとか切断を試みる。
しかし鋼製のワイヤーに対して、本来柔らかいものを切るための果物ナイフはあまりにも無力だった。
326おにたけ:2011/07/21(木) 14:11:28.21 ID:TLo7oSmK
切るべき対象が違う――そんなことは純一にだってわかっている。
だが、それをする勇気はなかった。
「にぃに……にげ…にげれ……」
残り30秒。
火傷だらけの舌をくびり出された状態で、血の涎と涙を流しながら必死に話す妹の姿に純一は決断を迫られていた。
このまま逃げるか、妹と一緒に死ぬか、それとも……

「美也……許してくれ。これしかないんだ……」
舌の根本に果物ナイフの刃を添えた純一は涙声で小さく宣言した。
「にぃに…いいよ…やっへいぃよ……」
同じく涙声で応える美也。
兄妹はこの極限状況下で思いを一つにしていた。
「美也!許してくれ!!」
純一は眼を閉じて腕に力を込めた。
果物ナイフが柔らかい肉を切り裂く感触が純一の手に伝わる。
ゴトリという音ともにスチールワイヤーと時限装置が床に落ちる音。
少女の口から吹出す鮮血。
純一の視界の中で、スローモーションのように世界が動く。
ようやく自由の身になった美也が純一の胸の中へ倒れこんだとき、タイマーの表示がゼロを示した。
「逃げるぞ」
「にぃに…」
個室のドアを内側からこじ開け、二人が飛び出した直後、『ジリリリリ』というベルの音が便所の中に響き渡る。
それと同時にカチリという作動音が時限装置から聞こえた。
美也の舌の先と手足を置き去りにして、公衆便所から脱出する二人の様子を、じっと伺う男がいたことにまだ兄妹は気づいていなかった。

「おぉ〜やっぱそうするか〜。お兄ちゃんの決断は正しいよ。ホントは毒ガスなんかでないんだけどね〜」
背後から聞こえた男の声に純一が振り向いた瞬間、電撃が身体に走った。
遠のく意識の中で、純一が最後に聞いたのは美也の悲鳴と男の嘲笑だった。
「あーあ。美也ちゃん、<シタキリにゃんこ>になっちゃったねぇ〜。どれどれ、ちょっとキスさせてよ」
四つん這いで逃げ惑う妹を捕まえて唇を重ねる男の行為を止める術は純一には残されていなかった。
327おにたけ:2011/07/21(木) 14:11:49.06 ID:TLo7oSmK
■アメダマ
「紗江ちゃん。ただいま〜」
その声を聞いたとき、地下室の床に転がされていた中多紗江は大きく身体を震わせた。
「紗江ちゃんのお友達を連れてきたよ。やっぱオトコは重いな…よいしょっと」
重い鉄扉が開く音と、なにか重量物が床に落ちる音が地下室に響く。
向精神薬で朦朧としながらも、紗江は首を動かし、音のした方を向いた。

紗江に唯一残された右の瞳に映ったのは、制服姿の少年の姿だった。
ロープでぐるぐる巻きにされ、口になにかを詰め込められた、その少年の姿を紗江が見たのは一年ぶりになる。
「しぇんぱい……」
橘純一と中多紗江の目が合い、言葉にならない思いが二人の間で交わされた。
紗江の胸に巻かれた包帯には真新しい出血の痕が残され、まぶたを失い剥き出しの右目からは絶えず涙があふれている。
床に転がされた紗江の無残な姿を見た純一は大粒の涙を流した。

二人の無言の会話を引き裂くように、男の声と足音が地下室に近づいてきた。
「美也ちゃん。こっちこっち」
<美也>という名前を耳にした紗江の顔に昏い影が差す。
男に半ば強制されたとはいえ、紗江本人が美也の名前を口に出した結果、橘兄妹を巻き込んでしまったのだ。
絶望と深い悔恨が紗江の心を沈ませる。
「ただいま、紗江ちゃん。今日から美也ちゃんとラブラブ同棲はじめることにしたから」
揚々と話す男の手にはペットを従えるためのリードが握られていた。
リードの先には、手足に巻かれた包帯姿で、よちよち歩くネコ――橘美也の姿があった。
「紗江ちゃ……ん」
こうして地下室に集ったのは三人と猫一匹――いや男二人と牝二匹というべきだろうか。
328おにたけ:2011/07/21(木) 14:12:09.80 ID:TLo7oSmK
「あ、そうだ紗江ちゃんのご飯の時間だよね……今日は何も用意してないんだけど。あ、そうだこれがあったか」
男は指を無造作に美也の口の中に突っ込むと、なにかを取り出した。
「紗江の晩ご飯はタン塩にしようね」
美也の口に詰め込まれていた物――それは先ほど公衆便所で兄によって切り取られた美也の舌の先っぽだった。
ワイヤーを繋がれていた傷跡が残るその切断された舌を、ペット皿に乗せた男はレモン汁を掛けていく。
「はい、紗江ちゃん。あーんして」
切り取られた美也本人と、切り取った純一の目の前で、男は<タン塩>を紗江の口内に押しこんでいく。
「や……やめれ……」
二人の眼前で舌を食わされる身となった紗江は、か細い声で拒絶の意思を示している。
「ん?イヤか?じゃあどうしようかな……っていうか、紗江ちゃん右目の涙がすごいね。もしかしてドライアイ?」
舌を紗江に食わせることを諦めた男は、まぶたの無い紗江の右目に興味を移した。
自分で紗江のまぶたを噛みちぎったことを棚にあげて、紗江の乾ききった右目を心配している。
「あ〜これじゃ涙も枯れちゃうよね。ちょっと目薬あげるよ」
男は紗江のツインテールの髪を鷲掴みにして、顔を上に向かせ、その右目にむかって自分のヨダレを垂らした。
「や、やぁっ」
糸を引いて落ちた男の唾が、乾燥しきった紗江の右目を潤す。
目にあふれる男のヨダレに嫌悪感を示す紗江は首を振って逃げようとする。
「こぼしちゃだめだよ」
顎を押さえて紗江の顔を固定した男は、直接紗江の右目を舐め回す行為を始めた。
「あ゛やらぁっ…やめ……」
眼球を這い回る男の舌の感覚に打ち震える紗江。

「うーん。やっぱ嫌か?じゃあ、もう面倒だから、とっちゃおっか」
明るい声で男は紗江にとって過酷な提案をぶち上げると、ポケットの中からスクリュー式のワインオープナーを取り出した。
コルクの栓を抜くための器具であるそれは、鉄製の針が螺旋のようになったものだ。
本来はコルクに刺し込み、回し込んでから引き抜くそれを、紗江の瞳の前に見せつける。
「やぁっ!!め、め…やぁっ!!」
閉じることの叶わない紗江の眼球に、スクリューの先端が映り込む。
もちろん、紗江にはハッキリとその針の先端が見えていた。
「ネジネジするからちょっと待ってて」
自分の目に近づく螺旋状の針を見た紗江は絶叫と哀願をはじめた。
だが、それはかえって男の興奮を昂らせるだけだった。
容赦なく突き刺されたスクリューが、男の手首の動作でねじ込まれる。
「が…あ゛ぁ」
角膜、瞳孔、硝子体……唯一残された紗江の瞳のすべてをワインオープナーが壊していく。
眼底までめり込んだタイミングで、勢い良く引きぬくと、視神経がちぎれる音と紗江の絶叫が地下室に反響した。
恐怖と絶望で、ついに失神した紗江の身体が床に崩折れる。
「ちょっと塩っぱいアメダマだけど、今日の晩ご飯にしてね」
ケラケラ笑う男が<アメダマ>を気絶した紗江の口の中に押し込む様子をみた美也は、自分の未来の姿を見たような気がしていた。
ついに両目を失った後輩を、ただ呆然と見るだけの純一。
地下室の新たな住人は、紗江の身を案じることも忘れ、ただ昏い闇に沈んでいった。
329おにたけ:2011/07/21(木) 14:12:32.27 ID:TLo7oSmK
■オシマイ
「ん…んっ!!んむぅっ!!」
橘純一は、妹の嗚咽をこの30分ほど、ずっと聞かされていた。
がんじがらめに縛られ、口の中にゴムボールのようなものを詰め込まれている純一にできることは、眼を閉じて耐えることだけだった。
だが、耳だけは自分でふさぐことができない。
ギシギシとベッドが軋む音、美也の泣き声、哀願、悲鳴。
その全てが橘純一に耐え難い苦しみをもたらした。

「い、いたい…しっぽ…しっぽをひっぱらない……ぎゃあっ!!」
「あー。うんちもらしたね〜」
「おしりが……美也のおしり……」
「おクスリを腸内にいれてあげるから大丈夫。この黒酢って身体にいいんだよ?」
耳にはいる男女の会話は、愛する妹が苦しむ姿を純一に想起させる。
「よーし、じゃあそろそろ出すよ」
「やっ、あっ…あっ…おっぱ…そこ…やめ、やぁっ!!」
少女の悲鳴と、男の深い吐息が聞こえた後、ベッドが軋む音も途絶えた。

純一が目を開けた時、目の前にいたのは寸足らずの手足で四つん這いになった美也の姿だった。
自分に尻を向けてゼイゼイと息を切らしている美也の秘部からは白い液が糸を引いている。
また、満足した様子の男の姿が<事後>であることを物語っていた。
「お兄ちゃん見てた?ボクらのラブラブエッチ。見てよ美也ちゃんたら、下半身こんなに濡らしてさ」
男の揶揄が純一に投げかけられる。
その言語通り、しっぽが引きぬかれた美也の肛門には、複数の裂傷と出血、そして下痢状の便が垂れ流しになり、濡れそぼっていた。

「また栓しとくから、うんちしたくなったら言ってね」
血まみれの菊門に、再び刺や針だらけのアナル栓を挿し込む男の仕草が純一の眼に入る。
「い、いや……ぎゃあっ!!」
妹の懇願を無視して<しっぽ>が再び装着され、男は満足気にタバコを吹かしている。
バルーンと針のかえしで直腸に固定された<しっぽ>を抜かなければ、美也自身では排泄すらままならないだろう。
「じゃあ、ボクは寝るから、今夜は美也ちゃんは親友の紗江ちゃんと久しぶりの再会を楽しんでよ」
そう言い残して地下室を去っていた男の言葉が本心なのか、冗談なのかは誰にも分からない。
いずれにしても、男の性欲が満たされた今、この地下室に一時の平穏が訪れていた。
330おにたけ:2011/07/21(木) 14:12:50.72 ID:TLo7oSmK
男の精を胎内に受けた美也は、右の乳房に複数の歯型が残されていた。
薄桃色の乳首の先端には、皮一枚でつながった乳頭がぶらさがっている。
血まみれの乳房の惨状は、あの男の膣内射精の代償だろう。
瞳から光を失った妹の表情は、快活でエネルギーに満ちていたころの面影はない。

「みゃあ…ころひて……おねがひ……」
静寂に包まれた地下室に、消え入りそうな声が聞こえてくる。
「しゃえを…ころひて」
部屋の隅に転がされて放置されていた中多紗江が美也に語りかけているようだった。
膝や肘から先の手足を失い、四つん這いを余儀なくされている美也はよちよち歩きで紗江の元へ近寄った。
血の涙を流して舌足らずな声で哀願する親友から美也は目を逸らした。
「さえちゃん…みゃあはうらんでないよ」
涙声で友人に語りかける美也の姿も血と傷にまみれて痛ましい。
両目を失った紗江には美也の涙がみえているだろうか?

「このまま、しゃえはいきるのがつらいの……ころひて、みゃあしゃん……」
「そんなことできないよ……それに私になにができるというんだよ……」
両手両足を奪われ、凶器も持ち合わせていない美也ができること、それは……
「歯で噛み殺して……おねがひ」
絶句する美也に対して、紗江はあの男が何をしてきたかを滔々と語って聞かせた。
初日に口に異物を入れられ、脚を切断され、指をもがれ、抜歯のうえに舌も左目も食いちぎられた。
この一年間で紗江は自決することすら困難な身体にされた上、子を孕まされた。

毎日の食事は男の残飯か、口移しの咀嚼物。排泄もコントロールされ、今や光すら失った。
このまま死を待つのは地獄よりも辛いと語る同級生の姿に美也は言葉を失った。
「噛んで…けいどうみゃくを噛んれ……みゃあが歯を抜かれるまえに…」
「さえちゃん……みゃあに……みゃあが……」
美也と紗江の間に深い沈黙が訪れる。
長く静かな二人の親友の再会のあと、純一は後輩の首根っこに噛み付く妹の姿を見た。

つい一年前は、同じクラスで同じ学校生活を過ごしてきた友だちだった。
その紗江の首に肉食獣のように噛み付き、皮膚を裂いて頸動脈に歯を立てるネコの姿の美也。
美也の口の中に親友の血の味が広がった。
どくどくと溢れる血潮が地下室に血臭を満たしていく。
美也の瞳から落ちる涙と、口から滴る血が地下室のコンクリートの床に沁みをつくっていく。
首の肉に食い込む美也の犬歯、流れだす赤い奔流、そして紗江のうめき声。
「ん……んぅ……」
唇を引き締め、痛みをこらえる紗江の顔には、何故か安堵の色が浮かんでいる。
「あ…りが…と…みゃあしゃん……」
友人の頸動脈を髪切った美也は、青白くなった紗江に涙声で応える。
「まってて、みゃあもすぐにいくから……」
一年ぶりの安らぎを得た中多紗江はゆっくりと、そして静かに息を引き取った。
331おにたけ:2011/07/21(木) 14:14:24.98 ID:TLo7oSmK
目の前で実の妹が恋人であり、後輩でもある中多紗江を噛み殺した現場を見た純一は身体をばたつかせて暴れ狂った。
せめて口が自由なら止めることもできただろう。
だが、今の純一にできるのは、床に頭を打ち付けることぐらいしかない。
そんな純一のそばに近寄った美也は小さくつぶやいた。
「にぃに……おねがいがあるんだ……」
「………」
純一は神妙な妹の声にただならぬ決意を感じ取った。
「いまから、その口枷をとってあげるね…ビニール紐みたいだから、きっとすぐに取れる」
紗江の血で真っ赤に染まった美也の口が、純一の口元の紐を噛みちぎって行く。
数分もせずに、純一の口から詰め物が吐き出され、ようやく少年の口だけは自由になった。
そんな純一の口元に美也はそっと首を差し出し、たった一言つぶやいた。

「にぃに。かんで……かみきって、みゃあをころして……」

<終>
332おにたけ:2011/07/21(木) 14:15:10.42 ID:TLo7oSmK
「カミキリSS」一応おわりです。
でも、実は梨穂子をナントカしたいという思いが沸々と湧いています。
遅筆なので、当面は投下できないとおもいますが…
お気に召せば幸いです。
333名無しさん@ピンキー:2011/07/22(金) 20:07:40.67 ID:KfGGCzDV
常にこのクオリティを維持できるおにたけ氏、これが神か…

長編の投下乙でした!
334名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 20:05:10.76 ID:S2XDSTvr
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等一切関係ありません。
フィクションと現実を混同してしまう方は読むのをただちにやめてください。

トルネコの大冒険でリョナってみました。
335レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:08:05.80 ID:S2XDSTvr
『もっと不思議なダンジョン』をクリアしたら、ドラゴンキラーが出てきた。
出てきたと言っても、ゲーム内に出てきたのではない。
現実世界に、俺の目の前に、ふっとドラゴンキラーが現れたのだ。

俺が何を言っているか分からないと思うが、俺も理解できていない。
ともあれ、俺の目の前にはドラゴンキラー(+15)が鈍い光を放ってゴロリと転がっている。
これは事実だ。
指で触れると冷たい鋭さが伝わってくる。
持ちあげると重厚な質量を感じる。
それは紛う事無きドラゴンキラーであった。

とはいえ、「だからなんなのだ」と言われればその通りである。
超常現象であることは間違い無さそうだが、「だからなんなのだ」と俺自身も思ってしまっている。
この社会にモンスターが登場しない限り活躍の機会も無さそうなので、ドラゴンキラーを抱いて、俺は寝た。
336レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:14:52.02 ID:S2XDSTvr
発売されてもう30年が経つのか。
古ぼけたスーパーファミコンを取り出して『トルネコの大冒険』をプレイしていた理由は、ただ暇だったからである。
ノスタルジックな気分でサクサクと進み、気付けば99回から無事に生還していた。
そのときだった。意気揚々と実家に帰るトルネコの画面が歪み、目の前に緑色に光るドラゴンキラーが出てきたのだった。

翌日。昼過ぎの陽射しが眩しくて目が覚めた。
荒れたベッドで足を伸ばしたら指先にコツンとドラゴンキラーが触れ、昨日のあれは夢で無かったのかと知った。

「これを売れば金になるだろうか。」
だが俺は、こんなものを引き取ってくれる業者を知らない。
「今から勇者でも目指そうかしら」とも考えたが、倒すべき魔王も見当たらず、また運動不足の42歳には多少きびしいものがある。
寝起きの頭は回らず、とりあえずもう一眠りをした。

・・・子供のころは「つまらない武器屋のおっさん」と思っていたトルネコだが
彼は彼で充実した人生を送っているようだ。少なくとも今の俺よりは。
337レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:18:16.07 ID:S2XDSTvr
夕刻、太陽が陰ってきた頃にふたたび目を覚ます。
常時電源が入りっぱなしのPCを前にして、俺の身体は遅れてようやく目覚め始める。
することといえば、2chの巡回程度。
今まで様々なサイトが流行ったり廃れたりしたが、結局行きつく場所はここなのだ。
もっとも、昔流行した『ニコニコ動画』なるものにも俺は一時期熱心になっていた。
だが、とある場で「30過ぎてニコニコやってるとか痛いんだがw」と煽られ、二度とアクセスすることは無くなった。
現在の2chは、俺たちのような「そういう」人種が集まっている。
ある種の吹き溜まりだが、それこそが居心地が良いと俺は思い始めている。
ワクワクもドキドキもせず、低いテンションで俺はマウスを握る。

「トルネコをクリアしたらドラゴンキラー出てきたんだが、どうすればいいwwwww」とでも書き込もうかな。そう思った。
おそらく予定調和のレスしか返って来ないだろうけれど、それで俺の退屈が紛れるならそれでいい。
しかし、トルネコ専用スレの様子は俺の想像と違っていた。
338レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:24:49.48 ID:S2XDSTvr
「ちょwwwwメタパニ草出てきたwwww」
「はぐれメタルの盾げっと。リアルで。」
「俺の目の前に最後の巻物があるんだが、どうすればいいの。」
「弟切草おいしいですwwwwwwwwwwwwww」
「なにこのスレ。お前らどうしちゃったの。」
「いや、俺も見てびっくりしてる。なんでこんなことになってんの。ちなみに俺の手にはちからの種があるんだが。」
「誰かチュンソフトに問い合わせろよ。」
「もう一度クリアした。もう一度でてきた。どうやらそういうことみたいね。」
「どういうことだよ。俺はこのイミフな現象に混乱してる。」
「誰かとりあえずVIPにスレ立てて来い。」

「いや、やめておけ。
 俺はさっき部屋でイオの巻物広げてみたんだが、どうやらこれはマジのようだ。
 爆発が起こって部屋中が破壊された。まるでゲームの中みたいに。
 思ったよりシャレにならない事態だ。あまり迂闊に広めるとマジで社会が混乱する。
 とりあえずこの現象に出会ったやつは集まろう。OFF会だ。OFF会を開こう。」
339レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:28:00.62 ID:S2XDSTvr
「マジかw勇者乙wところでお前はどこで書き込んでるんだw」

「ネットカフェで書き込んでる。
 PCどころか回線まるごと吹っ飛んだし、消防車が2台も来て大騒ぎになっている。
 いいか、お前ら一人で使うな。巻物系は開いただけで効果が発動するし、効果は実際のものになる。
 だからOFF会を開いてリアルで物を集めて、リアルで相談しよう。場所は東京の―――日時は―――」

その後、「東京まで出る金が無い」だの「出会い厨乙」だの、グダグダとレスが続いていた。
しかし、そのうち一人二人と参加を表明し始めるとスレの住民のほとんどが参加するような事態となった。
それだけみんな混乱してたし、俺も混乱している。
とりあえず俺は「ドラゴンキラーが出てきたんだが、どうすればいいwwwwww」と書き込み、そしてオフ会に参加することを決めた。
340レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:31:29.15 ID:S2XDSTvr
俺は電車の中で、スポーツバッグに忍ばせたドラゴンキラーが銃刀法違反になるか否かについて考えていた。
会場は東京郊外の公民館であった。
予定時刻ギリギリになってしまっていたが、小ざっぱりとした広間には、主催者であろう男の他に人はいなかった。
俺はこの素っ頓狂な事態よりも、初めて出会う人間と二人きりになる事態が嫌でたまからなかった。

「トルネコOFFの参加者ですか?」
主催者の男が俺に問いかけた。
俺と同い年だろうか、顔の皺が目立ち始め、オールバックの頭には若干の白髪が混じっている。
そして思ったよりも目は鋭く、一般社会とは違った社会、革命組織にでも属してそうな気配の男であった。
「失礼ですが、書き込み番号何番の方ですか?」
続いた男の問いかけに対して、俺はバッグの中のドラゴンキラーを見せた。
「ああ、ドラゴンキラーの方。私はイオの巻物を読んでしまった主催者の宮野です。よろしく。」
宮野という男は俺に握手を求めてきた。
その切れ長な目の奥には、途方も無い期待がキラキラと光っているように見えた。
「スーファミとソフトは用意してます。テレビも。それぞれ参加予定の人数13人分用意してあります。
 今日は徹底的に検証し、『私たちのこれから』について議論しようではありませんか。」
341レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:36:41.56 ID:S2XDSTvr
数分後、予定時刻を過ぎてからようやく他の人が集まり始めた。
作業員風の男。でっぷりと太った男。痩せて骸骨のような男。うつろな目をした男。
すべて、中年。俺と同い年くらいだった。
そして参加を明言した13名のうちの最後の一人が姿を現した。

「ぎゃっ!ミイラ男!」
「いえ、違います。火炎草を飲み込んで顔面の下半分を火傷したんです。
 いや、思ったよりも威力がありますね、あれは。あはははは。あははははははは。」




「さて、本日はお集まり頂きありがとうございます。私、主催者の宮野と申します。
 えー、3日前くらいからでしょうか。みなさんご存知の通り、奇妙な現象が起こり始めました。
 そう、ダンジョンをクリアするとゲーム中のアイテムが現実に手に入る、というものです。
 今日は、この現象について検証するとともに、『私たちのこれから』について議論したいと思います。」

俺はさっきから『私たちのこれから』という言葉が引っかかっていたが、宮野はふたたび使った。
質問したい気持ちがありながらも、宮野の進行を止めるのを遠慮し、黙って話を聞いた。
342レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:43:15.68 ID:S2XDSTvr
「どうやら、クリアした時点で保有していたアイテムの1つがランダムで出てくるようです。
 私はあの爆発以降、中古のスーファミとソフトを買い何度も試しましたが、どうやらそのようです。
 しかも、このことから考えるに、特定のハードとソフトで起こる現象ではなく、どのハードとソフトでも起こり得るということが分かります。」

宮野のややくどい説明に若干のダルさを感じた。
だが突然、宮野の細い目がカッと見開いた。

「そう!この超常現象は、行おうと思えば誰にでも出来る現象なのです!
 しかし!この超常現象を知る者は我々だけでしょう!
 そりゃそうです!30年以上前のソフトをわざわざ引っぱり出してプレイする暇人は我々以外にいません!
 つまりこれは、我々暇人にのみ与えられた特権なのです!そう考えて結構!」

宮野の豹変にミイラ男がひゃあと声を上げた。

「我々は、この社会に虐げられてきました!
 なぜなら、全ての既得権益は社会の上層が占めており、我々がそこに参入する余地は無かったから!
 だがっ!しかしっ!プロレタリアートの神は我々を見捨てていなかったっ!
 この奇跡的な超常現象を我々に与えてくれたのです!」
343レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:47:17.71 ID:S2XDSTvr
『我々』という言葉には魔力がある。いつしか、俺を含めて他の男たちも宮野の演説に聞き入ってしまっていた。
宮野は俺たちがプロレタリアートであると決めつけてはいたが、たしかに、身なりを見るにブルジョアジーはいないだろう。
そもそも、こんな中年になってレトロゲームなんぞをぼんやりと極めてる時点で、どこか社会から外れてしまった人間なのかもしれない。

「ここまで言えばみなさん!分かりますね!?
 私たちは、この現象を広めてはいけない!VIPに書き込むなんぞもってのほか!
 できる限り少人数で、できる限り秘密裏に、我々の中でのみの既得権益として使用しようではありませんか!」

宮野の演説は、たしかにその通りである。
この現象が公に広まれば、混乱を招くものの、いずれはどうせ社会の上層部や国家権力によって利用されるだろう。
そうなるくらいなら私たちの中で完結させようという気持ちは、わからないでもない。

「メタパニ草を使用したあなた、お名前は?」
「は、はい、大西です。」
「大西さん。あなたお仕事は?」
「現在無職です。」
「それは結構です。では、なんでそうなったか、わかりますか?」
「若いころ頑張らずにゲームばかりしてたからだと思います。」
344レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:51:37.16 ID:S2XDSTvr
「否、この腐れきった社会構造があなたを無職にさせて疎外したのです。それ以外に理由などありません。」
「そうなんですか?」
「そうなんです。そして大西さん。あなたはこの現象を使って社会をひっくり返すことができるのです。
 我々が手にしている力で、この社会を変えることは充分に可能!
 あなたが今まで感じてきた惨めな気持ち、ここで晴らすことができるのですよ大西さん!」
「あうっ、あうっ、あうっ、」

話が妙な方向に進んできた。
だが、大西という小太りの男は感化されたのか、大粒の涙を流して喘いでいる。
そして俺は、この宮野という男の意図が飲み込めてきた。革命、ないし反乱である。

「さあみなさん!コントローラーを手に取りましょう!そして立ち上がるのです!
 ダンジョンの99階から這い上がる時は今です!
 ありとあらゆる道具を駆使し、社会というモンスターと戦い、正義を取り戻しましょう!」

うおおおおおおお。うおおおおおおお。
男たちは異様な盛り上がりを見せた。感涙する者多々。
いつしかこのこざっぱりとした部屋には不気味な熱気が渦巻いていた。
345レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:55:17.08 ID:S2XDSTvr
それから数日。
私たちは様々な場所で集まっては検証を繰り返した。
今日は大西のアパートを使い、狭い部屋に13人とそれぞれのテレビをぎゅうぎゅうと押し込んだ。

「金の剣の分析をしてきました。」
「素材はどうだった?純金だったか?」
「いえ、金メッキです。少し削ったら銀色の部分が見えてきました。」
「ははは、トルネコはボロい商売をしてたんだな。高木、御苦労であった。」

宮野はいつの間にか、指導的立場にあった。
宮野をトップとして俺たちが動いている、そんな組織の構図が出来上がっている。

「分裂の杖は物体には作用しません。人間で試しましょうか?」
「いや、まだ早い。猫や犬に試すのが安全だろう。おそらく動物にもモンスター判定はあるはずだ。」
「くちなしの巻物を試したいのですが、フロア移動のフラグは現実世界においてどうすれば発生しますか?」
「それはまだ分かっていない。くちなしの巻物は保留しておけ。」
「トルネコスレの件ですが、これまでの話題を断ち切る形で次スレを立てておきました。」
「そうか、御苦労。例の騒動があったスレは俺が1000まで埋めておいたからな。おそらく過去スレをわざわざ見る奴もいるまい。」
346レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 20:57:46.89 ID:S2XDSTvr
俺は爆弾物製造班に配置され、きたる革命の時に備えてひたすらイオの巻物を集めていた。
しかし、いくら極めたとはいえダンジョンを往復するには相当な時間と労力を消費する。
俺は、以前勤めていた会社での、イヤというほどの単純作業を思い出した。
この作業はそれに似ている。
トップが強大な権限と権力が集まっているあたりも、そっくりだ。
やはり革命組織といえども、結局は既存の組織と同じ枠組みに収まるだけなのかもしれない。
だとすれば新しい社会とやらも、新たな権力構造を生み出すだけであり、それは歴史が証明している。

「宮野さん!食糧調達班のミイラ男が見当たりません!」
「なに!トイレに行ったはずだろ!探せ!奴がいないと俺らのパンが手に入らないじゃないか!」
「それが、トイレを探しても見つかりませんでした!」
「外を探せ!あの外見ならすぐに見つかる!大西、お前には外出の許可を出す!行ってこい!」
347レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:02:59.19 ID:S2XDSTvr
やがてミイラ男は帰ってきた。
しかし、その脇にはマネキン人形のように硬直した、少女を抱えていた。

「はははは。この小学生にですね、背後からラリホーの杖を振ったんです。
 さらに分裂の杖を使って小学生を分裂させました。そこでまたラリホーの杖を使い眠らせました。
 そしてかなしばりの巻物を開いて、金縛り状態にしたまま持ってきましたよ。」
「き、き、貴様ミイラ男!なんのつもりだこれは!」
「実験材料です。この小学生、あっ、美希ちゃんっていうらしいです。ランドセルの中の持ち物に書いてありました。
 そんなことはどうでもいいんですがね、この検証では必ず実験体が必要になってくると思うんです。
 そこで一体、拝借してきたという次第なんです。ははははは、ははははは、はははは。」
「無断でするな!許可を得ろ!俺に従え!」
「はははは、すいません。それでどうします?この美希ちゃんは?」
「・・・もう一方は無事に帰ったんだろうな?」
「はい、かなしばりの効力はちょっと背中を叩く程度で解除されたので、ラリホーの効力も消えて無事帰ったようです。
 なので、この美希ちゃんをどう扱おうが、警察沙汰になることは無いでしょうね。」
「くっ、それならば、それならば、いや、待てよ、これはどうなんだろう、うむむむむ」
348レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:07:09.57 ID:S2XDSTvr
なにやら怪しい展開になってきた。
古今東西、この手の組織では犯罪行為は行われてきたし、革命のための犠牲として部外者をも暴力やリンチの対象としてきた。
そして、宮野もこの歴史のとおり、最終的には少女を実験体として使うことを許可した。
ミイラ男が少女の背を叩くと

「・・・いや!いや!実験ってなに!やめて!家に帰して!」
「あっ、聞こえてましたね。金縛り状態でも意識はあるんだなぁ。ははは、ははは。」
「おい、資料収集班、メモとっておけ。」
「やだ、おじさんたちなんなの、怖いよ、怖い。」
「美希ちゃん、とりあえずこの巻物を開いてごらん。」
「え、やだ、意味わかんない、なにこれ、怖いよお、どうすればいいの、怖っ―――」

少女はくちなしの巻物を使った。
声も出すことが出来なくなった無力な少女に、男たちは残忍な目を向けた。

喉を押さえながら口をパクパクとさせるが、声は失われていた。
少女は逃げ出そうと暴れたが、ちからの種を10粒ほど飲み自衛隊員のような身体になった山口に取り押さえられた。

「宮野さん、こいつを試してみましょうよ。」
「封印の杖か、それは効力が知りたかったところだ。よし、山口試してみろ。」
「その前にこの子から特技を聞かなきゃ、おい、鉛筆を持て。お前の特技はなんだ。」
349レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:11:27.36 ID:S2XDSTvr
なにやら怪しい展開になってきた。
古今東西、この手の組織では犯罪行為は行われてきたし、革命のための犠牲として部外者をも暴力やリンチの対象としてきた。
そして、宮野もこの歴史のとおり、最終的には少女を実験体として使うことを許可した。
ミイラ男が少女の背を叩くと

「・・・いや!いや!実験ってなに!やめて!家に帰して!」
「あっ、聞こえてましたね。金縛り状態でも意識はあるんだなぁ。ははは、ははは。」
「おい、資料収集班、メモとっておけ。」
「やだ、おじさんたちなんなの、怖いよ、怖い。」
「美希ちゃん、とりあえずこの巻物を開いてごらん。」
「え、やだ、意味わかんない、なにこれ、怖いよお、どうすればいいの、怖っ―――」

少女はくちなしの巻物を使った。
声も出すことが出来なくなった無力な少女に、男たちは残忍な目を向けた。

喉を押さえながら口をパクパクとさせるが、声は失われていた。
少女は逃げ出そうと暴れたが、ちからの種を10粒ほど飲み自衛隊員のような身体になった山口に取り押さえられた。

「宮野さん、こいつを試してみましょうよ。」
「封印の杖か、それは効力が知りたかったところだ。よし、山口試してみろ。」
「その前にこの子から特技を聞かなきゃ、おい、鉛筆を持て。お前の特技はなんだ。」
350↑、連続投稿してしまいました:2011/07/24(日) 21:14:14.53 ID:S2XDSTvr
組み伏せられた少女は従うしかなく、怯えながら紙に「たいそう」と書いた。
たしかに華奢な体格をしており、細身ながらも張った身体をしていた。
少女は男に命ぜられるまま、逆立ちや開脚をさせられていたが、スカートがめくれて幼い下着が見えるたびに、男たちは唾を飲んだ。

「よし、山口、封印の杖を振れ。」
山口が杖を倒立状態の少女に向けて降った途端、少女はぐしゃっと崩れた。
そして、二度と逆立ちができなかったし、開脚もできなくなった。

「分かったか。お前は二度と体操ができないんだ。ざまあみやがれ。」
山口は少女の小さい耳元でささやいた。
おそらくは、たくさんの指導を受けて、たくさんの汗をかいて、身に付けた技術は封印された。
失われた夢を自覚したのか、少女の目から涙がぽろぽろと零れ落ちた。
この姿は男たちの嗜虐心をおおいにくすぐった。
おそらく、その杖を振られても封印される特技も無いであろう男たちは、少女に実験を繰り返した。
351レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:16:48.28 ID:S2XDSTvr
まずはメタパニ草を喰わせた。
これは少女が口を閉じたまま飲み込むのを拒否したため、かなしばりの巻物を使った上で無理やり喉の奥に押し込んだ。
金縛りを解くと、少女の目は左右に揺れ、酔っ払いの千鳥足のようにふらふらと歩き始めた。
この様子を見て男たちは大いに笑い、効果が切れても何度か喰わせては少女を歩かせた。
その中で、歩数がターン数に置き換えられているのではないかと仮説を立てた。
目潰し草でも実験したが、飲んだ瞬間に少女の目は視力を失い、パニックに陥った。
しかしこれも、特定の歩数を歩かせることで回復することが実証された。
その上でラリホーの杖をあらためて振った。
ここでのターン数はどうやら、振った者の歩数がターン数として換算されるらしく、振った男が動かない限り少女の意識は戻らなかった。
他の男が少女の頬をいくらひっぱたいても、少女は起きず、面白がって暴力がエスカレートした。
ちからの種の山口が少女の脇腹に思い切りパンチを入れた時、ごっ、と肋骨の折れる音がした。
これがきっかけとなったのか、男たちは次第に少女の殺害を前提に実験をするようになった。
352レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:20:56.20 ID:S2XDSTvr
ラリホーを解いた瞬間、少女は脇腹を押えてのたうち回った。
ふたたび金縛り状態にして弟切草を飲ませた。これは不思議にも少女の痛みを消し、折れた肋骨をも復元させていた。
これがさらに暴力を加速させ、こん棒+1とこん棒+10ではどのように殴り心地が良いのかなど、どうでもいいことまで実験は及んだ。
鼻骨を陥没させ、指をへし折り、血を吐くくらい腹を叩いた。背骨を叩き折ったときは下半身をピンと伸ばし痙攣を始めた。
そのたびに弟切草を口に押し込み回復させるのだが、全回復すると少女は力の限り暴れ出すので毒草を喰わせた。
もはや痛む部分を庇う力も無く、少女は滅多打ちにされた。
苦悶の表情を浮かべる少女の口からはひゅーひゅーと激痛を訴える息が漏れていた。
意識を失いそうになると薬草を飲み込ませ、いくつで全回復するかを計り少女のHPを算出した。

その上でいかずちの杖を振った。HPから計算すると3回が限度であるとのことである。
これは「いかずち」と呼ばれるものの破壊の仕方がどのようなものかと検証するためではあるが、どうやら電気ショックに近い様子であった。
男たちが一振りするたびに少女は声にならない絶叫をあげ、命を3分の1削られる衝撃と痛みを受ける。
限度の3回目を振ると、少女は身体中の穴から血を流し、細く引き締まった体がガクガクと震えだす。
353レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:25:25.96 ID:S2XDSTvr
男たちはやがて剣の切れ味を吟味し始め、少女を風呂場に運び全身をメッタ切りにした。
肌はズタズタにされ、胸の肉がべろんと剥がれそうになるくらい何度も何度も切り刻んだ。
回復アイテムで肉体は回復するが、着衣は回復せず、やがて少女は全裸も同然の状態になった。
こうなるといよいよ男たちの興奮は増し、切断した部分が回復するかどうかを試し始めた。
少女は拘束され、指を一本二本と切り落とされた。
切り落とすたびに身体をのけぞらし、肺から振り絞るような息が吐かれたが、声にはならなかった。
結論としては、何故か切断部分は復元されず、弟切草をもってしても断面をつるんと肌組織で覆う程度であった。
しかし実験という名の狂気は止まらず、鉄の斧で手首、足首、膝、股関節、と叩き斬られ、あっという間に少女は四肢切断された。
そして一人が耐えかねて肉棒を出すと、レイプが始まった。
354レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:28:16.41 ID:S2XDSTvr
参加者のほぼすべてがさえない人生を送っており、多くが童貞だった。
失われた青春の全てをぶつけた精子は、どす黒いようにすら思え、少女の胎内に何度となく注ぎ込まれた。
少女はもちろん処女であり、回復させるたびに破瓜の痛みを味わうので、どこまで行っても快楽ではなく激痛であった。
特に異常な性癖を持っていた男もいて、喉を縦に切り裂き男根をねじ込み、そこから少女の口内を犯すという信じがたい行為も行われた。
あまりの苦痛に耐えかねてぱっくりと開いた口の奥に、男のペニスの先端が覗いた時は歓声が上がったほどだ。
ピストンするたびに、どういう加減か、少女の口からはげーげーという異音が漏れた。
また、秘部に剣を挿入し、切り裂かれた膣内に腕をねじ込み、腸間膜を裂いて大腸を引きずり出すということも行われた。
その際はどういう加減か、少女の顔面の右半分だけが痙攣し、人間のものとは思えない表情を浮かべていた。

宮野は、宮野はその様子をただ見ていた。
もはや目的を見失っているにもかかわらず、支配欲にも似た恍惚を顔に浮かべていた。
355レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:31:59.60 ID:S2XDSTvr
「あっ、ちなみに言ってなかったですけど、こっちがオリジナルです。
 家に帰ったのは、分裂させて現れたコピーなんですよ、はははは、はははは、はははははは」

ミイラ男以外の全員がぎょっとした。
ばかな、これでは完全に犯罪者ではないかと、男たちは顔色を失くした。
返り血でどろどろになった、ホラー映画そのもののミイラ男が悪気も無く笑い続ける。

「はははは、こういうことしちゃうから私は前の会社をクビになっちゃったんですよね、ははははは」
「貴様!何故それを早く言わなかった!これでは、これでは、我々は、我々は、きい、きいききい、」
「いまさら何言ってるんですか。別にいいじゃないですか。ははは、コピーは家庭でふつうに暮らしてますよ。はははは」
「そういう問題ではない!きい、きい、貴様は我々の、我々の、革命の、志高き革命の、きい、きいきい、」

いよいよ発狂した宮野は、ザキの杖を持ちだした。
ザキの杖は宮野のみが所持することを許された、最終的な制裁のための道具である。
356レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:36:27.19 ID:S2XDSTvr
「おっと、そうはいきませんよ。私は『私たちのこれから』を誰よりも知ってます。おそらく宮野さんよりもね。
 この手のドタバタ作品の行きつく先はいつも決まっているんですよ。それではオサラバです。はははははは」

笑い声を残して、ミイラ男は消えた。
手一杯のアイテムを抱えて、時の砂の巻物を使い、量子力学の彼方へ飛び去ったのだ。
これは誰もが使用をためらった道具の一つであって、どこの時間へ飛ぶのか、誰も分からなかったせいである。
たしかに時間が戻るのは魅力的なのだが、効果があまりに常人の想像の範疇を越えてしまっていたのだ。
火炎草のときもそうだが、そういう危険アイテムを平然と使ったミイラ男は、おそらく元々大物になる素質があったのだと俺は思った。
取り残された俺たちは、ミイラ男がいた虚空を見つめて呆然とするしかなかった。



少女は、ダルマ状態のままバスルームで転がっている。
とっくに精神が崩壊したのか、黒目の部分がすでにぼんやりと異常な色をしている。
処分の方法はすでに決まっていて、レムオルの杖で透明にしたあと、ザキの杖を振って死体を抹消するのだ。
357レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:41:22.50 ID:S2XDSTvr
「じゃあな、美希ちゃん。君はこんな残念な結末となったが、もう一人の美希ちゃんは幸せになるよ、きっと。」

ずっと傍観者でいた、俺は少女を始末した。
息絶える瞬間に透明の向こう側から「きゅっ」と小動物のような断末魔が聞こえた気がした。
男たちは無言だった。もちろん宮野も。

「なあ宮野さん。やめないかこんなこと。俺らには向いてないんだよ。
 これで分かったと思うが、40も過ぎてゲームばっかしてる人間はこうなるしかないんだよ。
 奇跡のような力が手に入ったって、大袈裟なことなんてできやしない。こうして醜い欲望を解消する以外に無いんだ。」
「違う。我々はこのくだらない社会に復讐するんだ。」
「復讐といっても、結局は人殺しに走るんだろ?行われるのはどうせ無差別殺人だ。
 ザキの杖で殺すか、包丁で殺すかの違いはあれど、俺らのような人間が行動を起こそうとすれば、結局そんなことになるだろう。」
「・・・じゃあどうしろっていうんだ。」
358レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:46:53.29 ID:S2XDSTvr
「俺の想像じゃ、もうどうしようもないね。」
「そんなバカな話があるか、まだ、まだ、俺らには可能性があるんだ。」
「それなら、社会に出て真面目に仕事をするのがいい。
 宮野さんの言うとおり、くだらない社会だが、それに耐えて適応できたっていうのが自信に繋がるんだよ、きっと。
 俺もあの狂気を見て、再就職を目指す気になった。ああなるくらいなら社会に虐げられていたほうがマシだって思ってね。
 まあ、この超常現象は決して俺たちにとって無益じゃなかったってことだ。」
「そうか、だったら―――」
359レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:49:46.85 ID:S2XDSTvr





俺たちは『風来のシレン』を始めた。
せっかくのオフ会だということで、最後に何かやって別れようということになったのだ。
これが思いのほか盛り上がり、各々が各々の知識や体験を語り合った。
ゲームを通じてそれらを共有する作業。実に楽しく、実に充実した時間である。
まるで遠い昔、小学生や中学生のころに味わったあの感覚に似ている気がした。
数十分後、最速で『フェイの最終問題』をクリアした男が現れた。

「この努力を他の場所に使ってりゃな、俺も、今頃は、」
「おい、言うなよ山口。」
「いや、それに気付けただけマシだ、なんとかなるよ。」

バスルームでは透明になったダルマ少女の死体がまだ転がっていて、徐々に死臭を放ち始めていた。
そんな異常な事態が忘れ去られているのは、俺らが無意識の中でリセットボタンを押す癖がついたからだろう。

「あっ、妖刀かまいたちがでてきた。」

俺らの目の前に一本の刀がごろりと現れた。
360レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:53:09.40 ID:S2XDSTvr
宮野は慌てて風来のシレンスレを見た。

「うはwwwww変化の壺おもしれwwwwwwwwww」
「どうなってんだよこれw剛剣マンジカブラの実物が出てきたんだけどwリアルにw」
「誰か三行で説明できる奴はいないのか。」
「俺も目の前にガマラの肉が出てきた。食べる勇気無し。」
「おにぎりおいしいですwwwwwwww」
「真空斬りの巻物出てきた。なんか怖いんだけど。」

やばい。『風来のシレン』はやばい。俺はそう思った。
宮野もそれに気付いたらしく、急いでキーボードを打った。

「お前らやめとけ。お前らみたいな人間が超常現象的な力を手に入れたって、どうせロクなことに使わないだろ。
 そのアイテムはリアルにシャレにならない効果を持つから絶対に使うな。とりあえず集まれ、俺らの話を聞け。OFF会だ。」

違う、そうじゃない。煽ってどうする宮野。
俺は宮野を突き飛ばし、代わりにキーボードを叩いた。
361レトロ・ゲーム・リミックス:2011/07/24(日) 21:55:40.86 ID:S2XDSTvr
「いいか、いくら社会に不満があっても、奴らを皆殺しにしてやろうとか考えちゃだめだ。
 他の人間はこんなくだらない社会の中でも必死に耐えながら生きてるんだ。
 それをナンセンスと思うかはお前ら次第だ。しかし、全てをぶち壊しにしてやろうとか、終わらせてやろうとか考えるのはやめろ。」

送信ボタンを押す寸前で、指先がすぅっと消えてきた。
「しまった!遅かったか!」
つま先から、足首から、膝の下まで、物理的に消えるというより、俺という概念が徐々に消滅していく。
宮野も、山口も、大西も、腰のあたりまで消えてしまった。
俺も残りが首だけになりながらも、叫び続けた。
「ちくしょう!俺はまだ生きるぞ!再就職だってしてやるし、結婚だってしてやる!ここで終わるなんて――――」

誰かがジェノサイドの巻物を使ったのだろう。
その効果は部屋やフロアを越えて全体に作用する。
人類の存在は封印された。
362反省文:2011/07/24(日) 21:59:48.85 ID:S2XDSTvr
こんなに長くなるとは思いませんでしたorz
内容が内容なだけに、こっそり投稿するつもりがこのありさま。気を付けます。
363名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 22:02:08.18 ID:3+BJgGg+
いや、面白かったよ。GJ!!
364名無しさん@ピンキー:2011/07/25(月) 00:38:40.56 ID:EYTdHOzO
GJ
なんかもうリョナとか関係なく面白かったよ
365名無しさん@ピンキー:2011/07/25(月) 13:45:55.95 ID:9liqvzBP
男を負かせてきたような筋肉や体力自慢の娘を負かせて張り付けにして四肢の皮膚を剥いで筋繊維を一本一本バラしていきたい…
寄りによって負けた相手がガリガリというかもやしっ子ならなお良い
366名無しさん@ピンキー:2011/07/25(月) 18:31:12.43 ID:4X12N/i1
見た目がひ弱ないかにも引き籠もりインドア系だと思って、手加減のつもりでいたら
実は太極拳みたいなそういう何かの達人でって感じか
367365:2011/07/25(月) 19:04:15.26 ID:9liqvzBP
>>366
そういう相手が実は格闘のプロでもいいし、魔法使いでもいい。
とにかく、その娘の自慢のパーツをダメにしてプライドをズタズタにしたい。
他には、スーパーモデルな娘の美脚や腕を切断したり…
368おりこ☆マギカ:2011/07/26(火) 23:14:28.94 ID:/qLieiup
私の行く手に居る生徒の群衆の中に、一人だけ服装の違うのが混じっていた。
いや、生徒ではない、教師だ。確か去年英語を教わった、早乙女先生だ。童顔で生徒と変わらない背丈なものだから、つい間違えてしまう。
当時は、単に子供っぽい変な教師だと思ったが、今ならその魅力が良く分かる。
なんて可愛い人なんだろう。私は思わず後ろから彼女に抱きつく。突然の抱擁に、彼女が小さく悲鳴を上げる。
ごめんよ、織莉子。これは決して浮気なんかじゃないんだ。君への思いは何時だって永久に変わらないよ。でも先生への欲求もまた、抑えきれないほど強くなっているんだ。
私は思わず彼女にキスをする。その艶めかしい首筋に、肉付きのよい腕に、豊かな胸に、柔らかな頬に、耳たぶに、唇に……
その都度、彼女は悲鳴を上げる。男をとっかえひっかえしてるくせに、どうも、この先生は初心らしい。
私はそれにかまわず彼女への口づけを続け、そのまま押し倒した。
目の前で繰り広げられるお子様には見せられない展開に、生徒たち一堂が悲鳴を上げる。
構うもんか、私はなおも早乙女先生への口づけを続ける。ああ、可愛い先生、あなたの全てはもはや私のものなのだ。

二巻P65で、キリカの使い魔がキリカの人格を持ってたら、というifです。
369名無しさん@ピンキー:2011/07/27(水) 13:53:01.06 ID:v9rGGlEz
まだ続くのか?
370名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 00:05:24.27 ID:dYtT4+yG
うんにゃ。続かない。挫折した。
もっとグロい表現で書き、さらに多くの女生徒を捕食するシーンを書いてみたかったが、どうにも面白くないんでそれ以上進まなくなった。
(代わりに平和な世界設定でのキリカ×早乙女先生のSSを書いたが)
371名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 00:11:54.58 ID:7wWCv8Kk
代わりに、書きかけでこんなのがある。
『食べてしまいたいくらい、大好き』

あれはもう、ずっと昔の事のような気がする。

朝、隣で寝ている織莉子の起床の気配で目が覚める。ベッドから降りる彼女の手を寝ぼけたままとり、つい口づけをした。
「ああ、織莉子、大好き。食べてしまいたいくらい、大好きだ」
「ん、もう。キリカったら、昨夜散々食べたでしょ?」
下着姿の彼女は、自らの胸元のキスマークを指さし、微笑む。
それは昨夜、私と織莉子はベッドの上で幾度となく口づけを交わし、或いは体を重ね合わせて互いの温もりを感じ合った、その証だ。
「おはよう。キリカ」
「おはよう。織莉子」
頭がしゃんとしたところで、改めて挨拶。そして、毎朝恒例のキス。
今、この広い美国邸には、二人しかいない。織莉子の父である美国議員の汚職発覚と自殺により、ここは世間の悪意に囲まれ、見捨てられた場所となった。
しかし、この敵意に満ちた広い世界のただ中でも、私と織莉子にとってはただお互いさえいればそこは楽園であった。
しかしそれは、既に遥かに遠い出来ごと。

いや、そんな昔なワケはない。私が織莉子と出会い、愛し合うようになってからまだ半月程だ。それなのにその思い出は、ガラス板の向こうの景色のように妙に隔たったものに感じる。
いや、やぱりそれは私の記憶違いだろう。なぜなら、私の置かれている現状が、その楽園とはあまりにもほど遠いからだ。
昼なお暗い、ビルの谷間。風雨にさらされヒビの入ったビルの壁に挟まれ、ゴミの散らばるこの路地裏に、私は織莉子とともに一人で佇んでいた。
一人?
そう、織莉子は既に人ではない。物言わぬ冷たい骸だ。目を瞑り、血にまみれ、すでに死後硬直も始っている。

世界を滅ぼす魔女の素体となる少女、鹿目まどか。私たちは世界を救うためにその抹殺を行い、なんとか成功した。が、その代償は大きく、私は愛しい織莉子を失う事となった。
魔女結界崩壊のどさくさで、私はなんとか織莉子の亡骸を回収し、ここまで逃げのびたのだ。
372名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 00:14:05.87 ID:7wWCv8Kk
ソウルジェムを砕かれた織莉子は、もはや助けるすべはない。このままでは私の大事な織莉子の肉体は、朽ちて失われてしまう。
どうすればいい? 気ばかり焦って考えがまとまらない。
と、名案を思いつく。そうだ、文字通り食べてしまえばいい。
食べてしまえば全部自分のものだ、二度と失う事はない。そして食べてしまえば織莉子は私の血肉となり、文字通り一つに成る事ができる。
ああ、なんて素晴らしい解決策だろう。
私は早速織莉子の服――大分傷んだ制服――を脱がす。
ああ、愛しい織莉子、なんて美しいんだ。これが見納めかと思うと、心の底から残念だ。せめてしっかり目に焼き付けておこう。
眠っているような顔。未だ今朝のキスマークの残る愛おしい首筋。幾つか孔が穿たれてはいるものの、豊かで形の良い胸。くびれた腰に肉付きのよい臀部。両足の間の薄い痴毛。すらりと伸びた手足。
本当に美しい。が、いつまでも見とれている訳にはいかない。先へと進み、私と織莉子は一つにならなければならない。
まずは胸だ。何度も私が顔を埋め、安らぎを得た、柔らかな温もりの箇所。その先端に一度だけ軽く口づけをし、一気に頬張る。
ああ、愛しい織莉子。君の豊かな胸はなんて旨くて、なんて甘いんだ。口に頬張れば、噛み砕く必要すらなく、あっという間に蕩けていくようだ。
ああ、美味しい、旨い、甘い、柔らかい、愛おしい、素晴らしい。ああ織莉子、君はやっぱり最高だ。
夢中になって右側をあっという間に食い尽くし、ようやく我に返る。しまった、あまりの美味しさに十二分に味わうまもなく飲み込んでしまった。残る左側は、もっとじっくり賞味するべきだろう。
左側は、ゆっくりと一口ずつ口に含み、一噛み毎に織莉子の記憶を反芻する。
織莉子の笑顔、織莉子の声、織莉子の話し方、織莉子の仕草、織莉子の好み、織莉子の……
ああ、素敵な織莉子。君の存在は私の胃袋だけではなく、心まで満たしていく。
やがて、左胸の食べ尽くす。次はどこにしようか……
いや、待て。今食べたのは左胸だ。ならばこのまま続きを食べよう。
私は肋骨を噛み破り、音を立てつつその破片を咀嚼する。勿論これも織子の体の一部、ひと欠片たりとも無駄にしてはならない。
織莉子の重要な部分を守るだけあって、それなりに歯ごたえがある。その歯ごたえは織莉子の存在の証。私はゆっくりと時間をかけ、しっかりと噛み砕き嚥下する。勿論、味は一級品だ。
やがて、織莉子の心臓が露出する。ああ、織莉子。もう動かなくなって冷たくなってはいるが、それは間違いなく君のハートだ。
私はそれを一口に頬張り、噛まずに口の中で転がす。ああ、織莉子の味だ。織莉子の強く美しく脆く気高い心の味だ。
暫く口の中で舐め、転がし、呑み込まないように吸う。ああ、織莉子。君の心は永遠に失われてしまった。でも、その象徴は今私の口中にある。
いつまでもしゃぶっていたいが、それでは織莉子を全て自分のモノにはできない。
織莉子の全てに思いを馳せつつ、口中のそれをゆっくりと噛みつぶす。ああ、口の中に織莉子の存在が弾けて広がる。ああ、なんという至福の味、至高の味、究極の味。
さて次はどこにしよう。そうだ、手だ。
織莉子の繊細な指、それは私の全身を愛情を以って隈なく撫でた繊細な器官。織莉子の腕、それは私の身体を幾度となく抱きしめた愛情表現の象徴。
その愛おしい右手の指を口に咥え、かつて幾度もベッドの上でそうしたように、ゆっくりとしゃぶる。ああ、愛おしい。
そして、私はそれを噛み砕く。鈍い破砕音とともに、彼女の指が私の口の奥にまで届くようになる。
彼女の指が、私の舌を撫でる。私の口腔を愛撫する。私の喉にまで届く。ああ、織莉子。君の指が私の奥にまで届いているよ。私の奥まで愛撫しているよ。ああ、なんという幸福。
次いで左手だ。一本一本ゆっくりと時間をかけてしゃぶる。そして一本一本ゆっくりと噛み切って、たっぷりと時間をかけて咀嚼する。
滑らかな皮も、繊細な爪も、細い骨も、みんな素晴らしい舌触りと味だ。本当に、織莉子は素敵だ。
次は腕、即ち私を抱きしめた織莉子の愛情表現の器官。指と似ていて細長いが遥かに太いそれは、しかし決して大味などではない。その肉も骨も、彼女の抱擁を想わせる力強い素晴らしい味がする。
373名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 00:18:32.99 ID:7wWCv8Kk
ここまで書いて、面白くならんので挫折。
オチは、語り手はキリカ本人ではなくその記憶や人格を受け継いだ使い魔(人間サイズの人食い芋虫)。
最後に、織莉子を殺した四人の魔法少女への復讐を誓う。
374名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 09:37:35.11 ID:Dk1neOBM
悪くない
375名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 19:46:45.92 ID:3Dkcw0B5
おりこマギカ知らないから、なんか最初から
シャルロッテのアレでイメージしてたわw
376名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 23:03:49.64 ID:7wWCv8Kk
>375
あながち間違いじゃない。ビジュアル的には概ねそんな感じです。

>374
ありがとうございます。貴方様のお陰で、創作意欲が復活しました。
377名無しさん@ピンキー:2011/07/29(金) 01:45:09.46 ID:NyuOAz+6
そんなわけで、書きました。
『食べてしまいたいくらい、大好きだ』
http://loda.jp/madoka_magica/?id=2038
378名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 00:53:59.96 ID:e+fu/6oi
>377
百合物は好きなので良かったです
カニバリズムも良いですが、雰囲気的に
百合での死姦物も読んでみたいですね
379復讐開始 1:2011/07/30(土) 16:30:14.73 ID:cH3yI69v
>>221〜 溺死させられてしまったあやめの復讐劇です。

あやめが殺されてからあっという間に3年半が過ぎた。
あの日彼女のバディだった彼は事件から3ヶ月ほどして自殺していた。 事件に気付かなかった責任を感じてのことだった。
世間では犯人・犯行の動機について色々と、そして無責任に語られたが結局犯人は捕まっていない。
それどころか3年半で人々の記憶からこの事件は薄れてきていた。

あやめの親友だった原 美樹子は独自に犯人探しをしてきた。
彼女には何となくではあるが、犯人に思い当たる節があったのだ。
それは、あやめが殺される約半年前、事件現場となったダイビングスポット近くでの出来事だ。
ダイビングボートで一緒になったある中年ダイバー三人組が
女だけだったあやめと美樹子にしつこく絡んできたのだ。 いわゆるセクハラというものか。
特に肌を露出させていたビキニ姿のあやめには露骨だった。
最初は無視するか愛想笑いでごまかしていた彼女達だったが
学があり口が立つあやめは論理的に中年男達を責め上げ、最終的には黙らせてしまったのだ。
380:2011/07/30(土) 16:32:24.40 ID:cH3yI69v
ネットに流された映像には画像処理が施されていて、犯人のダイバー三人の特徴は判らなかった。
犯人につながる情報はないかと、彼女は泣きながら必死に何度もその残酷な映像を見た。
しかし、映像から何も有力な証拠は得れなかった。
だが美樹子には、何というか直感的にあの時の三人だ!と思うものがあった。

彼女は約三年前から、事件現場となった土地に移住し犯人につながる情報を集めた。
そしてついに犯人と思われる、地元のある不良中年ダイバー三人組を突き止めた。
最初彼女はその情報を警察に提供しようと考えていた。 が、決定的証拠は無い。
それに何よりも犯人達を同じように苦しめて殺したいと思う気持ちが強かった。
こうして彼女の復習計画は始動したのだった。

河本 安二は60歳代、地元の元チンピラ ・ 安部 進は以前、評判の悪いダイビングショップを経営していた。
岩本 徹朗は元漁師で71歳。今は引退し自堕落な隠居暮らしをしている。
密漁やら恐喝等、三人については良からぬ噂話しばかりが彼女の耳に入った。
381:2011/07/30(土) 16:35:01.32 ID:cH3yI69v
岩本 徹朗は地元民しか知らない、いわゆる山の中の秘湯に通うのが日課だった。
そこへ早朝か夕方に車で15〜20分程かけて通っていた。

19時過ぎにいつものように岩本は軽トラでその秘湯に到着した。
今日も誰も来ていなかった。 この時間帯や早朝には滅多に他人に会うことはない。
男が湯に浸かっていると、車のエンジン音とドアが閉まる音が聞こえた。
 「チェ 誰か来やがったよ」と嫌がる岩本。 「ここは俺のモノ」秘湯を一人占めしたいのだ。
しばらくすると人がやって来た。 女だ! 若い女一人でだ!! 一転、うれしくなった岩本は好爺を演じて

 「お嬢さんお一人で来たのかい?」と に問いかける。
 「はい。わたし一人です。 お邪魔してもいいですか?」若い女は明るく答えた。
382:2011/07/30(土) 16:37:42.92 ID:cH3yI69v
そこには外灯が一つしかないので、薄暗くはっきりと分からないが確かに若い女だ。
だが、かなり背が高く170cm以上か? 体格もしっかりしているようだ。
女は湯に浸かっている岩本すぐ横に来た。 確かに水泳選手のようながっしりした体の女だ。
 「デカイ女だな・・腕の筋肉も凄いし 俺より強そうだな」 「・・・オカマか?」一瞬そう思った。
顔は・・美人だ! ビーチバレーボール選手の浅尾 美和を彷彿させる健康的美人だ。

 「こんばんは 岩本さんですよねっ?」と男に問いかける。
 「えっ? 何でわしのこと知ってるの?」と驚く岩本。
 「岩本さん 鈴本あやめ! 白いビキニの娘知ってますよね?」女の声のトーンが落ちる。
 「なっ 何だ? 何を言ってるんだ!」 「俺は関係ない 殺していない! 撮影しただけだぁー」逃げ出そうとする岩本。
岩本の身長は150cm前半。 小柄で痩せているうえ、年齢と共に筋力も大分落ちていた。
彼女との体格差に恐怖を感じた岩本。 「相手は女だが俺は勝てない! いや、殺されてしまう!!」咄嗟にそう判断した。

 「やっぱり あんた達だったんだ! 逃がすかっ!!」
バシャーン 美樹子は年寄の両足を掴んで湯の中に引き倒す。
そしていわゆる恥ずかし固めのような姿勢にして、男の上半身を湯の中に沈めた。
年寄は逃れようと細くて貧弱な脚をばたつかせるが、美樹子は全体重を掛けて押さえ込む。
岩本は女の手を掴んで振りほどくとするがビクともしない。
薄暗いが岩本の黒光するペニスと睾丸、汚い肛門が丸見えな状態だ。
プリ プリッ 突然男の肛門からやわらかいクソが出てきた。 恐怖のために脱糞したのだろうか?
彼女はその汚い汚物の臭気におもわず顔を背けるが
もがき苦しんだ末に脱糞し、白いビキニを大便で汚して溺死していったあやめ。
その様子はわざわざビキニをずらして面白そうに撮影されていた。 その映像を思い出す美樹子。
3835 一人目完了:2011/07/30(土) 16:39:56.96 ID:cH3yI69v
 「やっぱり あんた達だったんだ! 逃がすかっ!!」
バシャーン 美樹子は年寄の両足を掴んで湯の中に引き倒す。
そしていわゆる恥ずかし固めのような姿勢にして、男の上半身を湯の中に沈めた。
年寄は逃れようと細くて貧弱な脚をばたつかせるが、美樹子は全体重を掛けて押さえ込む。
岩本は女の手を掴んで振りほどくとするがビクともしない。
薄暗いが岩本の黒光するペニスと睾丸、汚い肛門が丸見えな状態だ。
プリ プリッ 突然男の肛門からやわらかいクソが出てきた。 恐怖のために脱糞したのだろうか?
彼女はその汚い汚物の臭気におもわず顔を背けるが
もがき苦しんだ末に脱糞し、白いビキニを大便で汚して溺死していったあやめ。
その様子はわざわざビキニをずらして面白そうに撮影されていた。 その映像を思い出す美樹子。

 「ジジイ おまえもクソ漏らしながら溺れ死ぬんだ!」さらに力を込めて沈める。
ボコッボコッ ゴボゴボ 湯の中から水泡が浮かぶ。 男が溺れもがいている。
薄暗いので湯の中の男の顔は見えない。 残念! 苦しむ面を見ながら沈めたかった美樹子。
 「さぁ 苦しめ! もっともがき苦しめ!!」叫ぶ美樹子。
さらに激しく手脚をばたつかせてもがき苦しむ岩本。 すでに肺の中は湯で一杯だ。
どれ位たったか? あっけなく男の抵抗がピタリと止んだ。
用心で痙攣する岩本の体をしばらく湯の中に沈め続ける美樹子。
そして死体をそのまま湯に沈めて彼女は秘湯を立ち去った。
もちろん秘湯へ通じる道の入口に彼女が立てた「この先通行不能」の縦看板を撤去してから・・・

その日の夜遅くに岩本の溺死体は探しに来た身内に発見された。
足を滑らせて頭を打ちつけ、湯に沈み溺死した事故と警察は判断した。
384:2011/07/30(土) 17:40:41.52 ID:cH3yI69v
原 美樹子は地元の安スナックで働きはじめた。 
そこは河本 安二と安部 進が常連としてやってくる店だったのだ。
河本と安部の二人は、身長が176cmで体格がよく、そして美人な美樹子を
「デカイねえちゃん」といってを気に入っていた。

そんなある日、スキューバダイビングの話題になり、彼女も連れて行ってもらうことになった。
 「私ダイビングなんてやったことないし、かなづちだけどよろしくぅ〜」
嘘だ、大嘘だった。 彼女は元水泳/シンクロ選手であり、ダイビングを通してあやめと知り会い
あやめにスキンダイビングを教えたのは彼女だったから。
しかも、事件が起こる前まで、彼女はフリーダイビングの日本代表選手だったのだ!
「美しすぎるダイバー」や「美しきリアルマーメイド」等と呼ばれていた。
385:2011/07/30(土) 17:42:45.33 ID:cH3yI69v
約束の日、小型の舟でダイビングポイントに向かう三人。
そこはあの日のダイビングポイントだ。
舟には河本と安部、そして美樹子の三人だけだ。周りには誰も他のボートもいない。
 「私舟に酔っちゃったみたい」
 「それにやっぱり潜るのは怖いわ。 ダイビングの資格も無いんだし」
そういって美樹子は舟に残ることにした。
 「しょうがねえな じゃちょっと潜ってくるか 伊勢海老でも取ってくるぜ!」
河本はそう言って二人はスキューバーダイビングで潜っていった。

男達が水中に消えると彼女は素早く服を脱ぎ水着になり、数分間、登山用品店で売られている酸素缶のエアーで深呼吸した。
そしてダイビングマスク・シュノーケル・フィンの三点セットを身に付ける。 全て白い色!
そう、美樹子はあの日のあやめと同じようにスキンダイビング
つまり素潜りで、二人のスキューバーダイバーの男達に水中で闘いを挑むつもりなのだ!
しかもあの日のあやめと同じように白いビキニの水着姿で。

彼女はフリーダイビング選手は引退していたが、密かに水泳トレーニングと潜る練習
そしてハードなウェイトトレーニングをこの日に為に続けてきていた。
386:2011/07/30(土) 17:44:50.00 ID:cH3yI69v
美樹子は静かに海の中に入り、海面から二人の男の位置を確認し真上に移動する。
「ズゥ〜スゥー ズゥ〜スー ブボォゥーー」彼女の大容量の肺に空気が取り込まれた。
シンクロとフリーダイビングで鍛えた彼女は肺活量が6500cc弱ある。
潜水出来る深さは約60m以上、殺されたあやめの3倍。 時間も3分以上潜ったまま泳げる。

しかしどのように闘うつもりなのだろうか? いくら長い時間潜れ、体力がある彼女でも
万一水中で二人に捕まってしまったら、あやめと同じように溺死させられてしまうだろう。
武器も持っていない。 どうするのだろうか?

力強くフィンを蹴って水中を進んでいく美樹子。 戦闘的なマーメイドとでもいうべきか。
40秒ほどで水深20mの海底に到達した。
最初に彼女に気付いた元チンピラの河本は「ギョ!」とした。 「白いビキニ姿の女」が目の前に現れたのだから。
だが、その女がビキニを着たデカイねえちゃんの美樹子と分かりホッとする。
男達は彼女の水着姿をはじめて目にした。 普段もあまり体を露出しない服を着ていたので分からなかったが
凄い肉体/筋肉だ。 鍛えられた幅のひろい肩には筋肉が盛りあがり、腕も筋肉でムキッとして太い。
腹筋も数段に割れていて、水泳選手とボディビルダーの中間とでもいうべき体形か。
だが、それはそれで美しくセクシーで、男二人の性欲を煽った。
387:2011/07/30(土) 17:46:56.74 ID:cH3yI69v
 ・・50秒・・51秒・・52秒・・
河本に手を振りながら近づく彼女。
 「えっ? 美樹子は泳げないなんて言ってたけど嘘かよ! 水深20mだぜ・・・」と河本は思う。
イルカのようにすばやい泳ぎで美樹子は河本の後ろにまわり込む。
と、突然河本は息を吸えなくなった。 何故か?
美樹子は丸めて束ねていた髪の中に小型のダイビングナイフを隠していた。
それを使って背後から河本のエアホースを切断したのだ!
何の前触れもなく空気の供給を絶たれた河本はパニックを起こす。 そしてすぐに溺れはじめた。
 美樹子が潜りだして1分が過ぎる・・・
38810:2011/07/30(土) 17:49:03.20 ID:cH3yI69v
次に素早く安部に泳ぎ寄って襲い掛かる美樹子。
だが、背後にまわり込む前にダイビングナイフを持つ右手を掴まれてしまった。
数秒間もみあいになるが、彼女は余裕で男の手を振り払う。 がナイフが手から離れてしまった。

彼女は一瞬迷ったが、もう安部を殺すことをあきらめた。
時間的にこれ以上水中で闘うことは、逆に彼女の死を意味していたからだ。
このまま警察に出頭して一切を話そうと決めたのだ。

フィンを蹴って海面に戻ろうとしたその時、安部が背後から彼女の腰にしがみついてきた。
 「あっ しまった!」驚き慌てる美樹子。
両手をガッチリと組み合わせて組み付く安部。
その意図は明白だ! 彼女を水面に戻らせない=溺死させるつもりなのだ!
安部は美樹子の腹から、美樹子は安部の腕からそれぞれの体温を感じた。
389名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 17:51:08.16 ID:cH3yI69v
 ・・1分30秒・・1分31秒・・
組み付いた安部の腕を振りほどこうとする美樹子。 だが彼女の鍛えられた体をもってしても逃れられない。
さすがの彼女も苦しさを感じ始め、肺から喉に息が漏れそうになる。 
ホースを切られてもがき苦しんでいる河本の姿が彼女の視界に入った。

 「さあぁ はやくクタバレ! アマゾネスめ!!」安部は心の中で叫ぶ。
比較的小柄な中年男の安部も、彼女の鍛えられた肉体を見て恐怖を感じていたのだ。
ヒクッ ヒクッ 背後からしがみつく安部の手に、女が息を堪えて硬い腹の筋肉をひくつかせている動きが伝わる。
 「ケケッ 苦しくなってきたな! さぁ もがき苦しめ」 「そして溺れ死んでくれ! はやく!!」
  
潜りだしてからどの位時間が経過したのだろう? 彼女には分からなかった。
 「もうだめみたいだわ・・ あやめ待っててね」
息苦しさと息堪えの限界を感じ、そして安部の腕から逃れられないと悟った美樹子。
が、その時、彼女は瞬間的に、そして反射的に肘で安部の顔面を打ちつけた。
ダイビングマスクがずれて視界を奪われた安部。 驚いて腕の力を緩めてしまう。
すかさず彼女は男の腕から逃れた。 さぁ はやく水面まで浮上して息を吸わなければ!
しかし彼女は浮上しなかった。 何と、背後にまわり込み安部の口からレギュレータを奪おうとする。
男はがっちりと両手でガードしてそれを離そうとしない
39011:2011/07/30(土) 17:53:12.95 ID:cH3yI69v
ここでもし美樹子が息苦しさに負けて浮上しようとしていたら、再び安部に捕まり、間違いなく今度は溺死させられただろう。
だが彼女は浮上しなかったのだ。 背後から男のボンベのバルブを閉めて送気を絶ち、そこにしがみついた。
そう、ダイビング経験が豊富な安部が冷静に対応し、彼女が閉めたバルブを開いてしまわないよう
彼女はボンベにしがみついて安部が溺れるまで妨害するつもりなのだ。 しかし彼女も息はできないし限界も越えている・・・
「ンウッ ングッ」 苦しい 二酸化炭素だらけの息を肺から吐き出したい。 彼女はそれでも息を止め続けてる。

一方、ボンベに組み付いている女を振り払おうと、激しく体を左右に振る安部。
 「ボンベのバルブを開めたな・・ クソッ どけ どきやがれ!」 
「ンゴォッ ングッンゴォ」空気の供給を絶たれてからそれほど時間は経っていないが、もう既に息を止め続けれなくなってきた安部。
先に息こらえの限界をむかえた者が負けだ!  だが、美樹子の方は潜りだしてから既に3分近く経ってるはずだ・・・
・・チッチッチッ・・ 一秒、一秒水中の二人にとって貴重な時間が過ぎる。
39112 END:2011/07/30(土) 17:56:01.34 ID:cH3yI69v
・・チッチッチッ・・ 一秒 一秒二人に死神が近づいてくる。
ゴボッ ボコッ ついに息を堪えきれなくなり溺れ始めた安部。 ブパァ 男は口に咥えていたレギュレータを吐き出す。
一方、目をジッと閉じて集中し息を堪えながらボンベにしがみ続ける美樹子。
水面まで約20m。 そこに戻るにも時間が掛かる。 もうだめだわ! 彼女はボンベから手を離して勢いよく水面を目指す。
もし今、水中で安部に背後からしがみつかれたら・・・恐怖に駆られる美樹子。 逃げなければ!
勢いよくフィンを蹴り続け海面を目指す美樹子。

−15m・・−10m・・−5m・・ 酸欠で目の前が暗くなりだす。 ようやく、そしてついに水面から彼女の顔が出た。
「ブッヒャァ ヒィーー」まさに悲鳴のような音をたてて両肺いっぱいに息を吸い込む美樹子。
手足は酸欠のためと、恐怖により小刻みに震えている。 
「フゥ〜ヒィ〜 フゥ〜ヒィ〜」彼女はしばらく荒々しい呼吸を続ける。
ハッとして水深20mの海中を覗く美樹子。
そこにはすでに動かなくなって海中を漂う河本の姿と、断末魔にもがき苦しむ安部の姿が見える。

だがその安部は、深さ10m位のところまで浮上してきている。 このまま水面まで浮上してしまうの?
そう彼女が思ったその時、安部の動きが止んだ! 開かれた口から空気の泡がポコッと一つ吐き出された・・・
彼女は勝ったのだ! あやめを殺した三人の男達をあやめと同じように溺殺してやったのだ!!

美樹子は泣きながら舟を操縦して港に戻っり、 そして地元の警察署に出頭した。
二人の男、安部と河本は1時間以上経ってから海中から引き上げられた。
もちろん二人ともすでに溺死していた。
                                         完
392377:2011/08/02(火) 01:34:01.76 ID:Zids8AQ3
今現在、DL数が19。
あんなストーリーもなく、大した描写もなく、そもそも文章も稚拙な作品がなんでそんなにDLされるんだ。
そんなに、愛ゆえに死んだ恋人を食する、というシチュエーションが魅力的か?
もしそうなら、この世には私みたいなキチガイが多すぎる(w
393大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:20:19.57 ID:H2q0lA+r

529回。

この数字は彼女、大和桜子が今までにレイプされた回数だ。
荒唐無稽な数字に思えるが、事実なのだから仕方が無い。
冗談のようで、冗談ではないのだ。

初めてレイプされたのが8歳の時。
現在までの10年間で529回もレイプされている。
それは1年間で平均すると約53回。
およそ1週間に1回はレイプされている計算となる。
ギネスブックに申請すれば載りそうなほどだが、残念ながらこの手の記録は扱っていない。

もちろん、ヨハネスブルクやソマリア周辺の無法地帯での話ではない。
彼女の名前から分かるように、れっきとした日本国での出来事である。
日本国の関東地方、東京都の中央区の・・・いや、これ以上明かすのはやめておこう。
どうせ彼女をレイプする男が増えるだけだから。

ともあれ彼女、桜子はレイプばかりされている。
桜子自身にも原因は分からず、今日も今日とて誰かにレイプされているのだ。
394大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:23:32.15 ID:H2q0lA+r
桜子が初めてレイプされた時のことを記す。
先ほども書いた通り、8歳の頃であった。

雪の降った朝のことである。
当時、まだ純粋無垢であった彼女は喜び、防寒具を着こんで外に出た。
すっかり銀世界となった通学路で大いにはしゃぎ、歩きながら友達と雪合戦などしていた。
そのせいか、気付けば遅刻寸前となり、辺りには通学児童がほとんど居なくなっていた。

防寒具の中に雪が入ったのを嫌がり、もたもたしている桜子を置いて、友人達はさっさと学校へ向かった。
そこへ通りかかったのは優しそうなお兄さん、を装った、暴漢であった。
「どうしたの、大丈夫かい。ちょっと服を脱いでごらん。雪を掻きだしてあげるからね。」
いかにもな言葉で暴漢は桜子を路地に連れ込んだ。
純粋無垢な上に天真爛漫だった桜子は、無邪気かつ無防備に暴漢に従った。
かくして桜子は、純白の雪に破瓜の鮮血を散らした。
記念すべき1回目のレイプであった。
395大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:26:37.99 ID:H2q0lA+r
近所の住民に発見されたとき、桜子は雪に刺さっていた。
刺さっていたという状態がどのようなものかというと、これは犬神家を思い浮かべてもらえばいい。
頭を積雪に突っ込み、逆さまになった状態で股を広げて刺さっていたのだ。
股間からは精液と血液が流れ出し、見るも無残な状態であった。

これは悲鳴を上げさせないための工夫であると、暴漢は後に語っている。
なぜだか得意気な表情をしていた暴漢は、取調室で刑事に2〜3発殴られた。

しかし、これはもちろん冗談では済まされない。
雪に埋もれ呼吸ができないまま、幼い性器を裂かれ犯され放置されたのだ。
極寒も加わり、桜子は爪の先まで血の気を失っていた。
当然、病院に運ばれた時点で仮死状態。そのまま救急医療センターで蘇生処置が行われた。

なんとか一命を取り留めた桜子であるが、精神はすぐには回復しなかった。
重度の人間不信に陥り、面識の無い人間と出会うと過呼吸を起こす有様である。
肉体に後遺症こそ残らなかったものの、負った心の傷は大きかった。
そんなさなか、2回目のレイプを受けることになる。
396大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:30:51.83 ID:H2q0lA+r
それは病院の内部で起こった。
まだ入院中であった桜子は、ふらふらと敷地内を散歩していた。
そこへ現れたのは、松葉杖をついた初老の男、いや暴漢である。

「おじょうちゃん、見てのとおり私は手が塞がっている。ちょっとトイレのドアを開けてくれないか。」
これは1回目の暴漢に比べるといくらか手が込んだ文句である。
同情を誘う容貌は、たしかに少女を誘導するに充分だ。年の功とも言える。
人間不信に陥っていた桜子も、さすがにこれには従い、暴漢を障害者用トイレへと連れて行った。
当時の桜子には、まだ慈悲と慈愛の心があったのだ。

もちろんだが、暴漢はすぐさま松葉杖を抛りだし、桜子の口を塞ぎトイレ内へ引きずり込んだ。
このようなケースは意外と多く、公衆便所周辺で不審者に声を掛けられたときは気を付けるべきであろう。
少女の純粋な心をもてあそぶ卑劣な犯罪は後を絶たない。
かくして、哀れ桜子は2回目のレイプを受けた。
397大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:33:47.04 ID:H2q0lA+r
病院の清掃員に発見されたとき、桜子はまたしても刺さっていた。
便器に頭を突っ込み、逆さまになった状態で股を広げて刺さっていたのだ。
せっかく治療を受けた股間はまたも無残に引き裂かれ、精液と血液は腹をゆるゆると伝い、便器へと流れ込んでいた。

逮捕された初老の暴漢は、これは声を上げさせないための工夫だと語っている。
刑事もこれには驚いた。ところが調査の結果、1回目の暴漢と2回目の暴漢には何の関連も無かった。
腑に落ちないものを残しながらも、とりあえず刑事は暴漢の得意面を2〜3発殴った。

もちろんこれは冗談では済まされない。
溺れながらレイプされた桜子は意識不明の重体。
しかし、不幸中の幸いというべきか、病院内で起こったため、迅速な処置を受け一命は取り留めた。
とはいえ便器内の汚い水をたらふく飲み込んでおり、肺炎に罹り死の淵を彷徨ったのだが。
そして高熱と悪夢にうなされる瀕死状態の中、桜子は3回目のレイプを受ける。
398大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:36:30.34 ID:H2q0lA+r
今度の犯人は医師であった。
爽やかな顔をした医師、いや、暴漢は桜子の眠るベッドに忍び寄った。

各種点滴のチューブに繋がれた桜子の意識は、朦朧としていた。
そんな瀕死の桜子をペニスで貫き、暴漢は時間をたっぷりと使い思う存分犯したのだ。
桜子は夢と現実の境が良く分からずぼんやりとしていたが、これだけは憶えている。
暴漢は上半身に野蛮人のようなペイントを施し、山羊の化物の仮面を被っていた。

さすがは医師と言うべきか、これは先ほどの2名と比べてかなりの知能犯である。
会話ができるくらいまでに回復した桜子は、この夜の出来事を両親に話した。
しかし、山羊の仮面だの野蛮人だのと話せば話すほど信用されず、周囲は事実か妄想かの判断が下し難かった。
精神の錯乱とも見ることができ、それゆえすぐには警察沙汰にならなかった。
もちろんこれは病院側の作為もある。
仮に事実だとすれば、状況から察するに内部犯行の可能性が高く、あまり大事にしたくなかったのだ。
399大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:39:37.87 ID:H2q0lA+r
当然ながら、これらはすべて暴漢の企み通りである。
もう少し手口を明かすならば、暴漢は点滴に精神安定剤の一種を入れており、桜子は昏睡状態になっていたのだ。
桜子に僅かな意識があったのは計算外だが、もちろん仮装はそのための保険である。
同じ犯罪者といえども、ケースバイケース、与えられた状況と立場を使いこなせば完全犯罪へと至るのだ。

ところが暴漢は酔った勢いでこれら一連の流れをベラベラと話してしまった。
スナックのママもこれには苦笑いをしたが、不運にも、非番の刑事が店内にいた。
刑事は得意気に語る暴漢を2〜3発殴ったが、暴漢は「創作ですよフィクションですよ」と言い逃れをした。
被害届が出ていない以上、迂闊に動くこともできず、刑事は暴漢を解放した。
また取調室の外で暴力を振るった弱みもあり、あまり強くは出れなかったのだ。
もっとも、桜子の様々な証言により医師が特定され、被害届は出たのだが、証拠不十分で釈放されている。

さて、桜子はどうなったかというと、いよいよ人間不信に加速がかかっていた。
退院した桜子は純粋無垢でもなく、天真爛漫でもなく、疑心に満ちた目で周囲を見るようになった。
まだ8歳の時であった。
400大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:41:52.90 ID:H2q0lA+r
本来ならば桜子の波乱に満ちた幼少時代をもう少し語りたい。
しかし、こんな調子で残りの526回分を語っていたらキリが無いのが実際である。

省略するが、桜子はこんな調子でことあるごとにレイプを受けてきた。
4回目は退院後の帰り道に暴漢に出会い、5回目は自宅に忍び込んだ暴漢に犯された。
6回目、7回目、8回目は学校でレイプされ、これは犯人が教師だったため学校は大騒ぎとなった。

9回目はいよいよ深刻な事態となり、とうとう桜子は下校途中に誘拐されてしまった。
桜子の家が小金持ちだったせいもあり、犯人グループは身代金がどうのと交渉。
しかし警察の手が近付き、もはやこれまでかと桜子をレイプし始めたのだ。
9回目から24回目まではこの誘拐犯の仕業である。
通常、誘拐殺人は死刑が確定する罪ではあるが、レイプならばずっと罪は軽くなる。
そのことを知ってか、小さな身体を代わる代わる、集団でとことん犯した。
桜子は死にはしなかったが、救出されたときには死んだ目をしていた。

刑事は取調室で犯人を2〜3発ずつ代わる代わる殴ったが、これは暴漢が得意気な顔をしていたせいである。
401大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:44:38.02 ID:H2q0lA+r
その後も桜子はレイプされ続けた。
奇妙な半生だと言う他ないが、50回目を過ぎたあたりで、周囲は疑念を持つようになった。
この子はどこかおかしいのではないか。
つまり、レイプされることに悦びを覚えていて、自らレイプされる状況へと身を置いているのではないか。

この世には強姦願望というものがある。
それは、女性が無理矢理犯されることを望むという一種のマゾヒズム的願望である。
余談だが、男性にもこうした性癖はあり、一部のスポーツ選手や、特に格闘技を行っている者に見られるという話だ。
自分の肉体が他者により滅茶苦茶にされるという仮の形で、欲求を満たしているそうだ。

親は桜子が異常性欲者であるという仮説を立て、カウンセリングを受けさせた。
ところが、カウンセラーの手でレイプされて泣きながら帰ってきたのだから、さすがに辟易した。
桜子すでに9歳。55回目のレイプであった。
402大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:47:07.36 ID:H2q0lA+r
辟易していたのは警察も同じであった。
さすがに被害届がこうも頻繁に出されるとうんざりする。
1日に3回強姦され3枚の被害届が提出されたことすらもあったのだ。
管轄内の強姦件数は桜子のせいで跳ね上がり、まるで治安の悪い街のように思われる。
そればかりでなく、「警察は無能なのか」「税金泥棒なのか」という野次まで飛んでくる始末だ。
いっそ受理しない方向で考えてみるのも一つの手だ、という話も出てきた。

カウンセラーを2〜3発殴った刑事は、この話を聞いて愕然とした。
「幼い少女が深刻な被害を受けているんです。それを放置しようなど言語道断!正義に反する!」
鼻息荒く言葉を重ねる刑事。
だが警察職員は、この刑事の言葉を放置した。

56枚目の被害届を出しに来た桜子の両親を見て、職員はぎゃあと悲鳴を上げた。
「こう言うのもアレですがね、お宅の桜子さんは、ちょっと、その、なんといいますかね、」
「うちの桜子が何だとおっしゃいたいのですか。」
「いや、ある種のキチガイ、もとい、呪われた少女、ごほんごほん、天中殺の疫病神、げふげふ、」
「まあ、なんてことを言うのですか!公僕とあろう者が!」
「申し訳ございません!しかし、どうにも処理しきれないのが実際なのです。」
403大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:49:31.49 ID:H2q0lA+r
職員と両親の話し合いは長時間にわたった。
時に罵り合い、時に殴り合い、時に取っ組み合ったりもしたが、話はまとまった。
親としても、どうやら娘に異常がありそうだと考えており、被害届は出さない方向で決まったのだ。

これは桜子としてはたまったものではない。
これからは公然とレイプされてしまえと言われたも同然なのだから。

事実、その翌日に桜子はレイプされた。57回目であった。
下校途中で連れ去り犯すという、桜子にとってはもはや芸の無いとも思える手法だった。
暴漢はマスクをしていたが、その目じりのホクロをどこかで見た気がした。
失われつつある意識の中、そういえばあの警察職員にも同じ位置にホクロがあったと思いだした。

やがて桜子は10歳を迎えた。
すでにレイプされた回数は100を超えていたが、一つ気がかりがあった。
いずれ来るであろう、生理の訪れである。
404大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:54:49.85 ID:H2q0lA+r

そんな不安を抱えながら桜子はレイプされ続けた。
11歳誕生日の時点で143回を数えてしまったほどだ。

ランドセルを背負う姿は少女そのものだが、目は実に腐っている。
世の中を斜に見る眼であり、およそ11歳とは思えない。
自分の不幸を呪い、親を呪い、神をも呪うには少し早すぎる年齢である。

暴漢とは頻繁に出くわし、そのたびにレイプされる。
それが日常と化している桜子は、犯されることにもすっかり慣れているのだ。
とはいえ、成人男性の性欲を受け止めるには負担が大きく、未だに何度も意識が飛んでいる。
199回目のレイプでは久しぶりに「犬神家」を味わい、なんだかノスタルジックな気持ちになった。
とはいえ、今回は雪でも水でもなく、砂場に埋められたため、苦痛は想像を絶しまたも入院した。

そんな桜子に友人はおらず、むしろ同級生の女子は「あの子の近くにいるとレイプされる」
などと、親に言われており誰も近付こうとしなかった。
男子は男子で桜子を徹底的にいじめ、背後から近付き蹴り付ける遊びが流行った。
教師も教師で、もはや手に負える問題ではないとすっかり匙を投げている。
405大和桜子という少女:2011/08/02(火) 02:57:18.47 ID:H2q0lA+r
桜子12歳。レイプされた回数は211回。
そのランドセルの中にはナイフが入っている。

「いつかこれで奴らを刺し殺してやる。」桜子はそう考えていた。
212回目のレイプを受けながら、桜子は脳内でシュミレーションする。
このタイミングでケイドウミャクをバッサリと、そして心臓にナイフをブスっと。
それを想像するだけで桜子の心はうきうきとしてきて、レイプされるたびにうすら笑いを浮かべていた。
「これから私をレイプした男は、みんな殺されるんだ。」
気持ちが軽くなった桜子であるが、もはやその眼は小学生でも何でもなく、一匹のモンスターに近い。

とはいえ、同級生にレイプされたときには流石に涙を流した。久しぶりの涙だった。
桜子はイジメに加わらなかった男子に、少しばかり好意を抱いていたのだ。
しかし、12歳ともなれば性欲が芽生え始めてしまったのか、こてんぱんに犯された。
それを皮切りに学校内でも頻繁にレイプされるようになり、パンパンゲームなる隠語が男子の間に流行った。
休み時間に髪の毛を引っ張られ、男子トイレに連れて行かれる。
教師も教師で「もうどーでもいいや」と呟き、問題解決を投げ出し加わることすらあった。
桜子は脳内でその一人一人にナイフを突き立てていた。
やがて桜子は妊娠した。
これを切っ掛けにしようと思った。人殺しの決意をしたのだ。
406大和桜子という少女:2011/08/02(火) 03:00:41.08 ID:H2q0lA+r

そして桜子はゴミ捨て場で発見された。
虫の死骸のように手足がメチャクチャな方向に曲がっており、ほとんど死体であった。
全身に多数の痣が残って、アスファルトには、拳ほどの大きさの血を吐いたのか、桜子の口へと続く大きな血だまりができていた。

これには精神障害がどうのと言っておられず警察も動き、犯人は即刻逮捕された。
犯人曰く、「いや、いきなりナイフを出してきたんでね、こう、ヒラリと避けてね、組伏せて、」
つまりのところ、正当防衛を主張したかったのだろうが、当然そうはいかない。
「よし分かった。殴らせろ。」
得意気な顔をした暴漢は刑事に2〜3発殴られた。

一方の桜子は20〜30発殴られており、内臓が破裂していた。
おまけに脱臼や骨折も加わり、あわや外傷性ショックで死ぬところまできていた。
病院に担ぎ込まれた桜子は「痛いよう。痛いよう。」と呻きながら、ナイフを出したことを死ぬほど後悔していた。
両親からは「どうして抵抗したの!」などと見当違いな説教を受け、死んでしまいたいと思った。

6ヶ月間のリハビリのせいで中学入学が遅れた。
その間にも、ギプスの包帯少女を何人もの暴漢が犯した。
407大和桜子という少女:2011/08/02(火) 03:02:44.94 ID:H2q0lA+r
「こういうね、人生をね、送ってきたわけですよ、アタシは。」

桜子はスナックのママに愚痴を漏らす。
18歳まで、ひたすらレイプされ続けたのだ。529回はこの時点の回数である。
今まで6回の堕胎をし、13歳の時点で妊娠能力が失われた。
不幸といえば不幸だが、もうどうしようもない運命なのだと受け入れている。
しかし、受け入れることは諦めとほとんど同義であり、桜子の目は18歳にして希望を見ていない。

「でもね、わかんないことがあるんですよぉ。なんっで男の人って、そんなにレイプが好きなんスかねぇ。」

これにはママも困惑するしかなく、この酔っ払いに「そういうものなのよね」
とテンプレートのような適当な受け答えをするしかなかった。

「お嬢ちゃん。男はね、常にどっかで犯罪をしたいって思ってるんですよ。」
「おじさんだぁれ?」
「いいかい。女は実利に基く犯罪がほとんどだ。人を殺すにしたって、女の殺人は打算的なものばかりだ。
 あらゆる利害を天秤にかけ『やむをえず』というケースが多いように思える。
 それに比べ男の場合、どこかそれと違う。犯罪を楽しむような気配すらするね。」
408大和桜子という少女:2011/08/02(火) 03:07:45.01 ID:H2q0lA+r
「言ってる意味わかんなぁい。」
「レイプなんてその代表さ。本来、金さえ払えば風俗でセックスができる。ノーリスクでね。
 しかし、あえてレイプなどしようと思う裏には、女の苦しむ顔、怯える顔、そういうものを楽しもうという気持ちがあるんだ。」
「何それ、桜子の顔ってそんなに面白いのぉ?」
「面白いのだろうね。おそらく大層面白いのだろう。暴漢にレイプしたいと思わせるようなものを持っている。
 それは天性のものだろうが、そういう顔に生まれてきてしまったからには仕方が無い。君の運命だ。」

何やら妙な問答が始まった、とママは知らんぷりをして食器を洗っている。
この奇妙な少女と、珍妙な中年男性のやりとりは続く。

「おじさんも、レイプする人の気持ちわかるのぉ?」
「いや、私にはそういう性癖は無いよ。しかしね、私は私で違う性癖を持っている。」
「へぇ、どんなの?」
409大和桜子という少女:2011/08/02(火) 03:11:08.12 ID:H2q0lA+r
「犯罪者はね、自分の犯罪を語る時に得意気な顔をするんだ。
 後悔や自責の表情も混じるが、その裏には『こんなことをしてやった』という得意気な気持ちがある。
 自身の成果を見せびらかしたいという心理なんだろうね。嬉しくて仕方が無いんだ奴らは。
 で、私はね、そんな人間を殴って、顔を歪めてやることがたまらなく気持ち良い。
 私が刑事をやっている理由はね、実は正義感や使命感じゃない。そいつらを殴って楽しみたいんだ。」
「・・・へんなの。」

そして男性は少女のグラスとタバコを指差して言った。

「大和桜子。たしかまだ18歳だったね。」
「え、なんで知ってるの?」
「刑事だからさ。未成年の飲酒喫煙は犯罪だよ。」
「えへへっ、ごめーん♪ごめんなさーい♪でもね、私もう心も身体も大人だし?許してよ、ね?」

桜子は得意気な顔をした。
こうして桜子は刑事に2〜3発殴られたのであった。

桜子は今日も今日とて誰かにレイプされているであろう。
410反省文:2011/08/02(火) 03:16:01.04 ID:H2q0lA+r
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等一切関係ありません。
フィクションと現実を混同してしまう方は読むのをただちにやめてください。

すいません、冒頭に↑これ入れ忘れました。
411名無しさん@ピンキー:2011/08/02(火) 03:17:15.33 ID:aJqYkYLJ
何回か笑ったけど、チンコは勃たなかったw
412名無しさん@ピンキー:2011/08/02(火) 07:32:12.04 ID:Zids8AQ3
笑った。
淡々とした語りもいい。
413名無しさん@ピンキー:2011/08/02(火) 08:49:22.60 ID:qOCB/yjF
この刑事は取調べのたびに二三発殴ってるわけで
今までに何発殴ってるのか考えたら恐ろしくなった
414名無しさん@ピンキー:2011/08/03(水) 23:00:31.59 ID:PaavN47m
>>410
このスレで笑える作品が来るとは思わなかったw

投下乙!
415名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 11:27:34.61 ID:Ho9tPQQy
2、3発殴ったの所で笑ってしまうw
416名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 13:58:57.63 ID:vtOBQbDP
最近投下が多くていいな。みんな面白いし。

>>379
すげースッキリした。
リョナスレなのにやられなくてよかったと思ってしまったww
417名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 17:19:09.10 ID:w+yKB5TD
>>416
残念ながら原 美樹子は収監されていた医療刑務所で亡くなりました。
皮肉なことに肺がんで苦しんで亡くなっていったそうです。

彼女は何を見てしまったのでしょうか
   「三人の男達が・・・あの男達だわ!」 これが最後の言葉だったそうです・・・
418名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 01:30:22.97 ID:KoY7l77I
>>392
百合でカニバとか最高だ

怯える女の子を生きたまま食べる片思いの女の子、がツボだけど
>>377読んでから両思いも良いものだと思ったわ
419 :2011/08/07(日) 23:27:16.56 ID:O3EQ1OTz
投稿するかどうか迷いましたが、気に入ってくれる人がいたらいいなと思い投稿することにしました。

※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等一切関係ありません。
フィクションと現実を混同してしまう方は読むのをただちにやめてください。
420ドライアイの処刑人:2011/08/07(日) 23:30:52.71 ID:O3EQ1OTz

〜『処分人』 李という男〜

人間シュレッダー、という便利な機械がある。
操作は簡単だ。
投入口に人間を投げ込み、レバーを下ろすだけ。
すると内部に仕込まれた無数のカッター、無数の歯車によって粉々になり、ミンチになって排出口から出てくる。
ふつう、殺人犯が難儀する死体の処分をわずか3分で行えるのだから、なんとも便利なものである。
しかし若干の難点もある。

「これはとても臭いです。」

当然である。小魚をミンチにするのとは違うのだ。
人間に詰まった糞便、尿、胃液、胆汁など様々な体液までまとめて裁断するのだから、当然臭い。
日頃この機械を動かし『処分人』として従事してる李も、この臭いには馴れることがない。

「とても臭いので私の鼻が曲がります。」

李はポリバケツの中にボトボトと流れ込む肉片を眺めながら、毎度のように思う。
自分はわざわざ香港から出てきて一体なにをしてるのだろうか、と。
421ドライアイの処刑人:2011/08/07(日) 23:32:15.83 ID:O3EQ1OTz

李にも真面目に生きていた時代があった。
留学生として来日してから、日本の大学で一生懸命に語学を学んだ。
将来は日中交流の橋渡しになろうという明るい志もあった。

だが、上手く行かなかった。
折りしも世界的な大不況に見舞われたせいか、卒業したはいいものの、その先が無かった。
やがて母国の両親からは、事業が失敗したとの手紙が届き、仕送りも途絶えた。
生活は緩やかに下降し、もはやこれまでかと闇に目を向けたのがいけなかったのだろう。
今では裏社会の末端として死体を処分する仕事に甘んじている。

初めのうちは禁忌の念にかられ、嘔吐を繰り返す日々が続いたが、やがて人間は馴れてゆく。
唯一馴れないのは、このミンチの異臭くらいなものだろう。

「ああ、これは鼻が曲がります。耐えがたい悪臭です。酸鼻の極みです。」
422ドライアイの処刑人:2011/08/07(日) 23:34:52.90 ID:O3EQ1OTz
仕事柄か、李は明るい街を歩けなくなった。
世話になっている大陸系マフィアが仕切るマンションの一室と、この処分室を往復する毎日である。
所詮は末端の分際なので、幹部連中との付き合いも無く、人間をシュレッダーにかけては小銭を手にする日々なのだ。

「酸鼻の極みです。」

山積みになった死体からはすでに腐臭が漂っている。
空調も無いコンクリの狭い一室では、素早く作業をしないとすぐに異臭が充満する。
李は肉片の入ったポリバケツを交換し、次の死体をシュレッダーへと運んだ。

「これは涼子の仕事ですね。死体の破壊が見事です。」

李が見事と評した死体、まだ幼さを残す少女の惨殺死体の顔は苦痛に引き攣っている。
その眼は見開かれたまま、まるで未だリアルタイムの惨劇を見ているかのような、新鮮な瞳をしていた。

「死ぬと楽になるのは嘘です。涼子が殺すと死んでも苦しんでます。」
423ドライアイの処刑人:2011/08/07(日) 23:38:43.31 ID:O3EQ1OTz
〜『処刑人』涼子という少女〜

シャワールームの壁に身体を預け、涼子は放心している。
細かい水音に耳をすまし、軽く瞼を閉じて、先ほどまでの熱狂を冷まそうとしているのだ。

「はぁ。」

殺人は、体力・精神力ともに消耗する。
成人男性であっても、人間を一人殺すとそれだけでヘトヘトになるという話だ。
ましてや、そこからバラバラに解体しようとすると、半日を要する大仕事になるという。
なので涼子がズルズルと壁を滑り、床にへたり込んだのも仕方の無いことである。

「今回は上手くできたはずなんだけどなぁ。自分では上手くできたと思ってるんだけど。」

涼子はまだ15歳だが、すでに処刑人を務めてから3年が経っている。
そんな涼子は徐々にプロフェッショナルとしての意識が芽生え始めており、犠牲者を如何に上手に殺すかを常に考えている。
こうしてシャワールームの中で今日の仕事を振り返り、反省することは少なくないのだ。
424ドライアイの処刑人:2011/08/07(日) 23:41:11.28 ID:O3EQ1OTz
涼子には名字が無い。
涼子には涼子という名前しかない。
親に借金のカタとして売られて以来、自ら姓を捨てたのだ。
もっとも、涼子という名前も親から与えられたものでなく、名乗っているだけに過ぎない。
そんな涼子の本名を知る者は少ない。

12歳の時から大陸系マフィアの一員として生活している。
はじめは外国の売春宿に売り飛ばされるところだったが、余興として人殺しを手伝わされた。
これが意外にもヒット。少女が殺人を犯すという、滅多に見られない「見世物」として組織に歓迎された。
涼子は今でも覚えている。初めて人間を殺めた時のことを。
頭から袋を被せられた中年男性の頸動脈を、ナイフでスッと裂いた感触を。

「あの感覚をもう一度再現したいよ。まだまだ足りないのかなぁ。」

無論、その日は全身の震えが止まらなかった。
胃液が尽きるまで嘔吐を繰り返したし、高熱にうなされるほどであった。
ところが人間の馴れとは恐ろしいもので、今では、胃がもたれることすらない。

「ああ、ダメだ、目が乾く。目が乾くなぁ。」

やがて、少しだけ回復した体力で立ち上がり、涼子は身体中に浴びた真っ赤な返り血を洗い落とした。
425ドライアイの処刑人:2011/08/07(日) 23:43:57.93 ID:O3EQ1OTz
涼子が行う処刑は、時間と共に趣旨が変わってきている。
はじめは組織に不都合な人間を涼子に殺させて、それを当事者が興として楽しんでいた。それだけであった。
しかし、涼子の殺しがあまりにも鮮やかであり、まだ扇情的なものがあったため、次第に人が増えてきた。
それに伴い、殺される側の者を選ぶようになり、今ではもっぱら少女に少女を殺させるという残酷ショーへと転じている。

「処刑」が「娯楽」に転ずる例は、歴史を紐解けばいくらでもある。
ギロチンや八つ裂きは広場で行われていたし、磔などはむしろ観衆の存在を前提として作られた刑である。
もちろん、これは為政者が自らの暴力を示す為ではあるが、民衆は民衆で喜んでいたという。
次第に、民衆の欲求により処刑のための処刑が行われるようになり、いよいよ処刑の娯楽化は進んでいった。
要するに人間は残酷な光景を見たくて仕方ないのだ。

涼子の例もそれと同じ道をたどり、今では部外者も集まり、処刑が行われるたび小規模なライブと同等の人数が集まる。
これによりかなりの収益が上がっており、人身売買を行うよりもよほど手っ取り早く儲かるのだ。
それらはマフィアの所有する建物内で行われるのだが、最近ではちょっとした舞台まで設けられる始末だ。
その舞台の中心に立つのは涼子。そして犠牲者である。
426ドライアイの処刑人:2011/08/07(日) 23:47:21.84 ID:O3EQ1OTz

〜『犠牲者』名もなき少女〜

処刑以前に時間は遡る。

今回、涼子の手にかかった犠牲者は、まだ年端も行かぬ少女であった。
それまで彼女の生活は平穏、というほどなかった。

これは涼子のケースと同じく、少女の親が借金を抱えており、貧しい暮らしを強いられていた。
これはもう自業自得という他ないのだが、配偶者の上に娘まで抱えたその父親が、どうしようもなかったのだ。
どうしようもなく、どうしようもない人物だったため、消費者金融で済ませば良かったのだが、闇金に手を出した。
その手の金融は、大抵はヤクザが背後にいるのだが、そこは不運にも涼子の所属するマフィアの息がかかていた。

債権はマフィアに買い取られ、少女の家には多国籍軍さながらの人間が押し掛けてくるようになった。
やがて多国籍軍は両親に「夜逃げ」を装うよう勧めるようになる。
つまらない手紙でも置いて、家財道具一式詰め込んで家を去り、家族の身柄をこっちによこせと言うのだ。
もちろん、これには父親も抵抗を示した。
しかし「違法だが手取りの良い仕事を紹介する。妻と娘は返済までの人質だ」などと説得され、
半信半疑のまま、いや、YESという他ない状況に追い込まれ、かくして一家は社会から消えた。
427ドライアイの処刑人:2011/08/07(日) 23:50:23.13 ID:O3EQ1OTz
あれよあれよという間に少女は両親から引き離された。
そしてこれは少女の知らぬことだが、父親も母親もこのときすでに李の手によりミンチになっていた。
シュレッダーのスイッチをONにし、感情のスイッチを無意識にOFFにしている李は、両親の死体を「作業」にかけたのだ。

「臭いよ。これは悪臭といいます。酸鼻の極みともいいますよね。」

そしてこれも当然なのだが、シュレッダーに巻き込まれた死体は激しい音を立てて砕かれる。
それもそのはずである。精肉を挽肉にするのと違うのだ。
ぐちゃぐちゃなどという生易しい音ではなく、ばりばりと骨が粉砕される音が響くのだ。

一方の少女はどうなったのかというと、ロープでぐるぐる巻きに、されていなかった。
冷たい牢屋に首輪で繋がれ監禁、されてもいなかった。
少女が運ばれたのは、組織が管理する地下の一室。
涼子が暮らす部屋だった。

「初めまして。まぁそのへんに座りなよ。ベッドに腰掛けてもいいよ。」
428ドライアイの処刑人:2011/08/07(日) 23:54:34.75 ID:O3EQ1OTz
「大丈夫だよ。そんなに警戒しないで。」
「なななななに、なに、なに、私、わかんないの、ここここ、ここはどこなの、パパは、ママは、」
「ここはアタシの部屋。あなたのパパやママは、どっか別の部屋にいるんじゃないかなぁ。」
「ど、どどど、どうなっちゃうの、私、こ、ここ、こここ、これから、どうなっちゃうの、」
「しばらくアタシと暮らすんだよ。そんなに怯えないでよぉ。アナタいくつ?私と同じくらいに見えるんだけど。」
「ひぃ!」

もちろん会話は成り立たない。当然と言えば当然である。
釣られた魚がバケツの中ですぐにはノンビリと泳がないのと、同様といえる。

「食べな。地上で買ってきてくれたハンバーガーがあるよ。」
「買ってきてくれたって、誰が買ってきてくれたんですか、」
「さっきの人たち。」
「い、い、い、い、いりません!」
「大丈夫だよ、普通に牛の肉だから。」
「あ、ああああ、あなた、牛以外の肉も食べるんですか、」
「まぁ、豚や魚も食べるね。」
「ひょっとして、もっと他のも、他のも食べるんじゃないですか、たとえば、たとえば、ににに、にん、にんげ、」

少女は自分の言ってることに恐怖し、そのまま卒倒した。
会話はロクに成り立たないままである。
429ドライアイの処刑人:2011/08/07(日) 23:58:37.81 ID:O3EQ1OTz
「もう寝なよ。」
「寝るわけないじゃないですか。だいたい、あなたはどうしてこんなところで生活してるんですか。」
「うーん、成り行きってところかな。」
「成り行きってなんですか。」
「言わせないでよ。私の境遇もあなたとほとんど同じなんだから。」

少女は、涼子と何度か問答を繰り返したが、あくまで信用することは無かった。
ランプの明かりはゆらゆらと、コンクリの壁に黒々とした二つの影を映す。
それは決して等身大ではなく、少女は、この涼子と名乗る子の影が悪魔に化けるのではないかと疑っている。

「ほら、こっち来な。」
「私はコンクリの床でいいです。」
「それじゃ身体痛くしちゃうよ。こっち来てベッドで一緒に寝よう。」

しぶしぶ少女は涼子に従い、一つのベッドを二人でシェアした。
この味気の無い部屋とは不似合いなくらい、上等な毛布で、少女の頭には疑念ばかりが巡る。
その疑念のスキマに入り込んだのは涼子の手だった。

「手ぇ繋いで寝よ。」

少女は、その温かさに触れてようやく涙を流した。
恐怖に晒されていた日々は泣くことも忘れていたが、それが堰を切ったように流れ出してきたのだ。
自分が、翌日に処刑される魚だとは知らずに。
430ドライアイの処刑人:2011/08/08(月) 00:00:53.66 ID:O3EQ1OTz

〜『処刑』実行の時〜

「うそつき!うそつき!うそつき!」

処刑場という名の地下の一室には、どす黒い熱気が渦巻いていた。
40〜50人程度の観客は、舞台の上で繰り広げられる残虐ショーに釘付けになっていた。
ある者はその目に嗜虐心を宿し、ある者は好奇心を宿し、ある者はサーカスを観る子供のような純粋な気持ちを宿している。

犠牲者の少女はスポットライトを浴び磔にされ泣き叫び、処刑人の涼子は拷問器具を手にしている。
第一幕は「28本の指折り」とタイトルが付けられており、これは涼子自らがその都度考案しているのだ。

涼子はこの日のために何度もシュミレーションを繰り返している。
その馴れた手つきで少女の指先に器具を嵌め込む。
昨日の晩に確かめた通り、用意されていた器具と少女の指のサイズはピタリと合った。
ほっと一息つき、観客に、そして少女に聞こえるように、これから行われる拷問について説明する。
要するに、手の指に存在する28の関節を金属器具を使いテコの力で1つ1つ破壊するのだ。

「やだ!やめて!やめてってば!」

涼子は少女に懇願の言葉を十二分に吐かせた後、小指の第一関節をへし負った。
白魚のような指から、ぱきんと軽い音が響いた。
431ドライアイの処刑人:2011/08/08(月) 00:03:18.43 ID:O3EQ1OTz
昨日の晩に絡めた両者の指は、一方は無残に破壊され、もう一方は破壊するために動いている。
右手の小指から順に壊され、人差し指の関節を折り終えたころ、犠牲者の瞳の奥に憎悪があった。
「うそつき、うそつき、うそつき、」
左手の小指を折り始めるころには、犠牲者の口は呪詛の言葉でなく、悲しみを訴えるようになっていた。
「うれしかったのに、やさしいひとだとおもったのに、なのに、どうして、」
全ての指を折り終えたころ、犠牲者の全身には脂汗、尿を漏らし、そして胸元は涙と涎で濡れていた。
その間、処刑人の顔には常に歪んだ笑みが貼り付いていた。

第二幕は「20枚以上の爪」と名付けられている。
処刑人は折れて不自由になった犠牲者の指先、小指の爪の真ん中ほどに太い釘をセットした。
金槌が釘の頭に叩き付けられると同時に、犠牲者の喉の奥から漏れるのは、錆びた金管楽器のような悲鳴。
一枚の爪はいくつかの破片となり、鮮血と共に飛び散った。
両手の十枚を数十枚に割ったころには、犠牲者は半狂乱となり、苦痛から逃れようと頭を磔台にごつごつと叩きつける。
右足の小指に釘を打ち込んだ瞬間、犠牲者の糸が切れた。激痛の檻の中から意識だけが逃げたのだ。

犠牲者の意識を強制的に呼びもどしたのは、第三幕「365本の鉄串」であった。
地獄の檻に再び戻ってきた犠牲者の目が捉えたものは、足の甲から突き出た一本目の鉄串。
顔を上げ見えたもの。それはまるで空腹を一生懸命満たす最中の獣ような、観客の目。

そして処刑人のドライアイ。

その目には人間が湛える潤いの一滴すらもなかった。そっと耳元に近付いた処刑人の唇は
「十三幕まであるから、それまで死なないでね。死んじゃやだからね。」と呟いた。
432ドライアイの処刑人:2011/08/08(月) 00:05:44.77 ID:hJ4BJCiZ

〜『処分人』と『処刑人』〜

「やっと終わった。完了です。完遂です。感無量です。」
積まれていたはずの死体の山は無く、全てが4〜5個のポリバケツに収まった。
これで李の仕事は終わる。あとは運び出されるのを待つだけだ。
しかし、監視という名目のため運搬人が来るまでの待機を命じられている。
タバコに火を付け、二本三本と吸い終わった頃に、がらりと重い扉が響いた。

「お疲れ、李。」
「涼子、待って下さい。涼子はどうしてノックをしないのですか。」
「ああ、ごめん、私そういうの知らないんだ。」
「本当に不幸な子です。社会復帰は絶望的ですね。それより要件はなんですか。」
「李は、泣くことってある?」
「子供の頃は泣いてました。大人になってからは泣いてません。泣きたいことは多いですが。」
「誰かと手を繋いで泣いたことってある?」
「無いです。涼子は何を言いたいのですか?」

涼子は答えず、李の胸ポケットから煙草とライターをかっぱらった。

「未成年者の喫煙は犯罪です。社会復帰は絶望的ですね。」
「人間をシュレッダーにかけるのも犯罪だよ。」

密室に吐き出された煙は行き先が無く、ただ宙を漂っていた。
433ドライアイの処刑人:2011/08/08(月) 00:08:57.41 ID:hJ4BJCiZ
「最近、目が乾くんだよね。つらいわ、これ。」
「泣くと目が潤います。涙を流すといいです。」
「泣けないんだよね。あの子は上手く泣いてたのに。」
「あの子はどの子を意味しますか。」
「今日処刑した子。あんたがもうミンチにしちゃった子。」
「痛いから泣いてたに相違ありません。涼子の手にかかるとみんな泣きます。」
「それとはちょっと違うんだよなぁ。」

涼子がわざわざ処分室に足を運んだのは、李に会うためではない。
本当のところは、あの少女にもう一度だけ会いたかったのだ。
なぜ会いたかったのか。
それを涼子は嫉妬と理解しているが、それだけだろうか。
おそらくは感情の海の中に、一滴ほど特別な感情が混じり、それが涼子の心をわずかに動揺させているのではないか。
434ドライアイの処刑人:2011/08/08(月) 00:10:33.20 ID:hJ4BJCiZ
涼子には名字は無い。
涼子とは「処刑人」の名前を指す。
処刑人は為政者の要求に頷き、観客の欲望に応えるのみである。涙を流す処刑人などいない。
たしか涼子を名乗る前は、いっぱい泣いてた気がすると「涼子」は思ったのだが。

「ところでさ、そのポリバケツの中身はどこへ行くの?」
「海に行きます。お魚の餌になるそうですよ。」
「そっか。じゃあさ、一口だけ味見していい?」
「涼子はお魚ですか?」
「違うよ、処刑人だよ。どうせ海に流しちゃうんだからちょっとくらいいいでしょ。」
「よくないです。これはとても臭いです。酸鼻の極みです。」
「臭くたっていいの。あとね、あんた酸鼻の使い方間違ってるよ。」
「アイヤ。」

涼子は赤黒いどろどろを指で一掬いして、舌の上に乗せた。
それはとても臭く、泣きたくなるほど不味かった。

「あのさ、もしアタシが泣けたらさ、そのときは私をシュレッダーに入れてミンチにしてよ。」
「涼子は海に行きたいのですか?」
「まあ、そんなところかな。」
「分かった。そのときは私がレバーを引いてあげる。すぐに酸鼻の極みになるよ。」
「その使い方はちょっとだけ正しいかな。ちょっとだけね。」

無機質な部屋に、処刑人と処分人の乾いた笑いが響いた。
435反省文:2011/08/08(月) 00:13:29.47 ID:hJ4BJCiZ
普段絶対に書かないなぁって思う要素を実験として入れてみました。
時間軸をいじるのも実験の一つです。それにしても、この文体でこの雰囲気はどうなのだか。
できればダメ出しに近いくらいのコメントが欲しい次第です。
436名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 01:41:40.35 ID:rEuwJSe+
ダークな雰囲気を出すのが凄く上手いとは思うけど、拷問の描写が物足りない気がした
物足りないってのは質じゃなくて量ね。せめて少女が事切れる瞬間くらいは読みたかったかな

なにはともあれ激しくGJ
437名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 21:06:28.02 ID:b2eLg2cd
個人的に、も少し被害者少女の肉体的な描写があるとイメージ湧きます。GJでした!
あと李さんが妙に可愛いwww
438名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 21:21:12.27 ID:1bxsSLhW
個人的にはこんくらいのあっさり加減で丁度良かったな
ショートストーリーというか何というか
李さん可愛いよ李さん


というか最初の段階で、ブラクラのソーヤーでイメージしてたのは俺だけじゃないはずだ
439名無しさん@ピンキー:2011/08/09(火) 08:49:13.85 ID:SpkAm7sH
自分は最近スピードグラファー見てるせいか、あの世界を連想した
この位の事やっててもおかしくないアニメだから

そしてやっぱり李さん可愛いよw こういう人、猟奇世界には必須だよねーw
敢えて少女の最期を描写してないから色々想像できるのかなと思うけど
拷問好きな紳士にはもっと量で攻めた方が良かったかもね
何にせよGJには変わらない
440名無しさん@ピンキー:2011/08/10(水) 02:43:35.64 ID:UqsaCvc8
これいいわ…

乙でした
441名無しさん@ピンキー:2011/08/10(水) 23:05:09.04 ID:jxCd0qQx
皆様、レスありがとうございます。
つい調子に乗って続きなど書いてみました。

※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等一切関係ありません。
フィクションと現実を混同してしまう方は読むのをただちにやめてください。
442ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:06:22.01 ID:jxCd0qQx


ごろごろ。ごろごろ。
地下の長い廊下に、リヤカーの音が響く。

誰がこんな無駄に長い廊下を作ったのか。それともここは既存の何かの施設だったのか。
いつ作られたのか?誰が作ったのか?そもそもこの組織のトップは誰なのか?
この国はいつの間に、何の理由で衰退し、どうして悪の種が蔓延るようになったのか?

涼子はそんなことを何も知らないまま、死体を乗せたリアカーをごろごろと運ぶ。

「ああもう、目が、目が乾く。いやだなぁホント。」

あれから数か月、涼子は今もドライアイに苦しんでいた。
まばたきをするたびに瞼と眼球が擦れ、どうにも不愉快な心地がする。
「処分室」と書かれた鉄扉を思い切り蹴り開けたのも、その不愉快さゆえであった。

「おらっ、李!運んできたよ!」
「ノックしてくださいと何度言えば分かりますか。」
「そんなルールは知らないよ。アタシは地上に戻る気なんて無いからこれでいいの。」
「最近の涼子は狂暴です。私はいつあなたに処刑されますか。」

443ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:08:14.95 ID:jxCd0qQx

涼子には名字が無い。
涼子には涼子という名前しかない。
親に借金のカタとして売られて以来、自ら姓を捨てたのだ。
もっとも、涼子という名前も親から与えられたものでなく、名乗っているだけに過ぎない。
そんな涼子の本名を知る者は少ないのだ。

こうして処刑人として働くようになってから、何年が経っただろうか。
12歳で初めて人を殺して以来、もう5年くらい経っているような気はする。
もっとも、地下に押し込められてからというもの、涼子は時間の感覚を失っている。
外界の景色をほとんど知らない涼子には、せいぜい李が長袖か半袖かで季節や気候を知るのが精一杯だった。

とはいえ、涼子の関心事はそこにはなかった。
如何に仕事をうまくこなせるか、つまり、如何に人間を上手に殺せるか。
観客を満足させるような残虐ショーを完璧にこなすか、そればかりを考えていた。
それは涼子の生命線でもある。
処刑人として充分な働きができなくなったとき、涼子はいつ処刑される側に回るかも分からないのだ。
444ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:09:43.86 ID:jxCd0qQx

しかし、その肝心の処刑の調子が、最近どうにも良くない。
スランプだろうか、何やらしくじることが多く、今日も犠牲者を予定より早く絶命させてしまった。
こうなると観客の反応もイマイチであり、これは処刑人としての存在意義に直結する。
ドライアイも相俟って、涼子の不愉快は加速する。

「コイツさ、死ぬならさ、死ぬって言ってほしいよね。勝手に死なれたらこっちが困るんだよね。」
「ずいぶんと無理を言う人ですね。」
「だいたいさ、どうせ普通の人間なんて自分が主役の舞台に上がるのは一度か二度くらいなものでしょ?
 人生最後なんだから、しっかりしてよねってアタシはコイツに言いたいよ。ったく。」

犠牲者の死体の頬にぴしゃりとビンタを浴びた。
八つ当たりであることは涼子自身、理解している。

「それは八つ当たりというものですね。」
「あのさ、自分で分かってることを他人から指摘されると、すげームカツクってこと、知ってる?」
「八つ当たりの使い方、正しかったですか?」
「正しいよ、腹立つくらいね。」
445ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:11:14.85 ID:jxCd0qQx

処刑は二週間に一度くらいの頻度。
もっとも、犠牲者が手に入るか否かで時期が延びたり早まったりする。
だが大抵は一度仕事を終えると十数日間の空きができる。
その間、涼子は何をしてるかというと、自分の部屋でひたすらゴロゴロと転がるしかないのだ。

できることといえば、せいぜい組織が管理してる金から食事や本をねだったりする程度。
あとは李など他の人物にちょっかいを出したりするくらいしか無い。

ところが、この日は違った。
涼子が自室に戻ると、一枚のメモが置いてあり



 処刑人へ
 今日の夕方くらいに犠牲者が入りますので
 いつも通り管理お願いします
 明日の舞台の成功、祈ってます
                    運搬人より



まさか連続で処刑だなんて、と涼子は思った。
こちらがどれだけ準備をしてシュミレーションをしているか、まったく理解していないのか。
こうして涼子の不愉快はますます加速していった。
446ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:13:39.33 ID:jxCd0qQx

「初めまして涼子で〜す。あなたお名前は?仲良くしようね〜。」

犠牲者の少女に対する態度は、おざなりだった。
それもそのはずである。ほとんどノープランのまま明日のショーをやれというのだから、
頭はその課題に行ったきりであり、目の前の哀れな少女には一瞥くれただけで放置しようと決めていたのだ。

「笙子。遠野笙子。」

笙子と名乗った犠牲者は、そこそこ美少女だった。
ややパーマがかったふわふわの髪の毛。愛嬌のある目。唇。
ボディラインは年齢相応の普通なものであるが、それがかえって観客には喜ばれる。
うーん惜しい、もっと内容を練ればかなりの舞台になるのに、と涼子はくやしがった。

「涼子の上の名前は?」
「え?」
「苗字苗字。何涼子なの?」
「あ〜なんだっけな、忘れちゃった。」
「自分の名前なのに?」
「そう、自分の名前なのに。」
「自分の名前なのに忘れちゃったの?」
「自分の名前なのに忘れちゃったんだよ。」

おかしい、と笙子はコロコロと笑いだした。
普通なら名乗りたくない理由があると思い至るものだが、笙子にはその思考がない。
よっぽど頭のイカレた奴なんだな、と涼子は自分を棚に上げて思った。
447ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:16:35.49 ID:jxCd0qQx

「涼子がここにいるのって、ひょっとして私と同じ理由なの?」
「そもそもアンタの理由を私は知らないんだけど。」
「そうか。それもそうね。」
「・・・」
「・・・」
「・・・アンタさ。」
「え?」
「アンタ、キャッチボールできない子?」

涼子は笙子と会話などする気は無かったが、こういう形で話が途切れるとついムズムズし、
笙子がここに来た理由など本来どうでもいいのだが聞きたくなってしまった。

「私はね、家に帰ったらいつもの借金取りがいてロープでぐるぐる巻き。」
「あーそうなんだ。アタシも似たようなものだよ。」

やはりというべきか。
大して面白くもない理由だったので、会話を打ち切り、涼子は再び残虐ショーの脳内シュミレーションに入った。

「涼子はさ。」
「・・・何よ。」
「目が乾いてるの?」
「なんでそう思ったの?」
「まばたきばかりしてるから。」
「そうね、最近目が乾いてしょうがないの。」
「そうなんだ。」

もうちょっと他に聞くべきことがあるだろうに、と涼子は思い、またも脳内残虐ショーは中断された。
448ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:18:08.19 ID:jxCd0qQx

「あのさ、涼子のさ、」
「うん。」
「涼子の目って可愛いよね。」
「そう、ありがとう。誰にも言われたことないけどね。」

殺人者の目のどこが可愛いというのか。
笙子には何かのセンスが決定的に欠けていると涼子は思った。

「それに、なんか、全体的にこう、」
「全体的にこう?」
「可愛いよね。」
「・・・」

笙子は何か余計なセンスを持っているのではないかと疑い始めた。
そういえば、涼子のドライアイに気付いたのも、笙子が涼子の姿をずっと見詰めていたからではないか。

「仲良くようね、涼子。」
「あのさ、あなたのこと笙子って呼んでいい?」
「え?いいわよ?」
「そう、ありがとう。でもね、アタシはまだあなたに
 『涼子と呼び捨てにしていい』とは言ってないんだけど。」
「ダメだったの?」
「イイとも言ってないんだけど。」
「じゃあ『涼子さん』がいいの?」

涼子の脳内は、早くも鮮血に染まっている。
この女を絶対にむごたらしく殺してやるという決意である。
449ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:19:53.17 ID:jxCd0qQx

運ばれてきた頃が夕刻だから、現在二十時くらいだろうか。
『処刑人』涼子と、『犠牲者』笙子は、上記のようなどうしようもないやりとりを何度も繰り返した。
そのうち何度か涼子は本気で殺意を抱いたが、明日の処刑を前に殺すわけにもいかず、悶えていた。
残念な美少女め、涼子は何度か呟いた。

「お父さんとお母さん、無事かなぁ」

どうせ李がミンチにしてるよ、と言いたくて仕方なかった。
だが、涼子も腕に自信があるわけではないので、笙子がパニックになったら困るので言えない。

「ねえ涼子さん?」
「なーに。」
「私ってさ、」
「なによ。」
「殺されるんでしょ?」
「・・・どうしてそう思ったの」

涼子の胸がどきりと高鳴った。

「『どうしてそう思ったの』って言った?ふぅん否定しないんだ。」
「だったらなに?ここから逃げ出すの?無理だよ。私だって何度か試したけど無理だったもの。」
「逃げだそうだなんて、思わないよ。」

涼子の頭の線が、一本プチンと音を立てて切れた。
今まで押さえていた言葉が、決壊し流れ出てくる。
450ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:21:24.78 ID:jxCd0qQx

「さっきからなんなのアンタ!?どっかおかしいんじゃないの!?
 こんなところに連れて来られて、私の名前がどうだの目がどうだのとか言って。
 それにさ、殺されるって分かってんのに、どうしてそういうふうにしていられるの!?
 アンタさぁ、アンタさぁ、どっかおかしいよ!」

どっかおかしいよ。
感情を剥き出しにした涼子は息荒く、言葉を吐き出した。
一方の、一方の笙子は対照的に、静かな眼をしながら言った。

「うん、私どっかおかしいんだと思う。」
「そうだろうね。普通じゃないよアンタは。」
「あのね、私ってレズビアンなの。」
「まあ、それはなんとなく分かってたよ。」
「幼い頃から女の子を好きになってね、女の子にたくさんたくさん恋をした。
 それっておかしいことだって言われても、どうしようもなく好きになっちゃうの。おかしいでしょ?」
「普通の人は、おかしいと思うだろうね。」
「そうなの、だから好きな人に『好き』って言うと、嫌われちゃうの。何度も何度も告白しては、何度も何度も嫌われてきた。
 どうしてこうなっちゃうんだろうなって思って、何度も何度も死にたくなった。そんな人生なの。
 だから、ここに連れて来られたとき、ああこんな形で願いが叶っちゃったって、素直にそう感じた。」
451ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:23:49.28 ID:jxCd0qQx

感情を爆発させた涼子は、かえって冷静になり笙子の話に聞き入った。
笙子は無表情のままだが、もしも、その顔に僅かでも自嘲の色が入っていたら、
涼子は本当にこの場で彼女を殺してしまってたかもしれない。

「レズビアンってだけじゃない。私は色々とおかしい。涼子もそう思うでしょ?」
「まあ、ね。アンタ普通にしてればそこそこ美少女なのにね。」
「ふふ、ありがと。でもね、その普通に生きるっていうのが難しいのよ、私には。
 誰にでもできる当たり前のことが、本当にできない人間もいるのかもしれない。」
「私だって、そういう種類の人間だよ。」

涼子は、ここ数日の不調の原因が分かった気がした。
あのとき、あの少女と、手を繋いだ動機は拷問のための採寸であったが、
涼子の手が少女の心のすきまに入り込んだのと同様、少女の手も涼子の心のすきまに入り込んでいた。
処刑人と犠牲者が同じものを共有してしまったのだ。

「どうして私はこういうふうにしか生きられないんだろう。」

それは笙子の言葉だが、同時に涼子の言葉でもあった。
452ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:25:55.46 ID:jxCd0qQx

「最近、そんなことばっかり考えてる。」
「うん、なんか分かる気がする。」
「涼子もそうなの?」
「アンタとは少し違うけどね。ただ、職業柄、そう思うことは多いよ。」
「仕事?涼子はお仕事してるの?」
「そこは気にしなくていいの。あと、涼子じゃなくて涼子さんだからね。」
「ふふ、ごめんなさい、涼子さん。」

コロコロと笑う笙子を、涼子が少しばかり恐れていたのは涼子が処刑人だからだ。
これ以上話しているといずれ繋がりあってしまうという予感があった。
やがて涼子が「もう寝ようか」と切り出したのは、その恐れゆえだった。

時間はとっくに二十四時を過ぎている。
部屋の電気を落とし、ランプを灯すと壁一面に光と影がくっきりと映し出される。
結局、何の予定も立てられなかったなと涼子は思い、ベッドに横たわった。

「私はどこで寝ればいいの?」
「そこで寝るのもあれだし、アタシのベッドに来な。」
「いいの?」
「いいの。」

ランプの明かりは、どこかムーディーでエロティックな感じがする。
涼子の手を握った笙子の手は汗ばんでいて、その目は熱っぽく潤んでいる。
このとき、涼子は思い出した。笙子がレズビアンであることを。
そして、「(ベッドに入っても)いいよ」という言葉が、おそらくは別の意味で解釈されたであろうことを。
453ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:27:55.68 ID:jxCd0qQx

「バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!」
「どうしたの涼子さん?」
「ちょ、やめ、やめて、なにすんの、ダメ、やだ、脱がさないでってば、」
「ベッドに誘ってくれたのは涼子さんじゃない。」
「違うの、意味が違うの、やだ、やめてよ笙子、ダメだってばこんなこと、」
「なにがダメなの?」
「ふ、ふざけんな、アンタ全部分かってるでしょ、実は天然を装ってるだけでしょ、やめっ、」
「ふふっ、私こういうこともできるんだ。」
「あっ!アンタ最低!女同士でもレイプはレイプだからね、ああっ、」

笙子はやたらと手慣れており、抵抗むなしく、あっという間にシャツの全面が開かれてしまった。
あまり形が良くないと涼子自身が思っている乳房が露出し、必死に隠そうとした仕草が、かえって笙子に火を付けた。

「ダメッ」

これが涼子の最後の言葉だった。あとは言葉にならなかった。
秘部に指がぬるりと這い、ベッドが軋むほど全身を弓なりに逸らした。
それを見た笙子がクスッと笑ったとき、涼子は「もうどうでもいい」と思うようになった。
454ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:30:11.08 ID:jxCd0qQx

「あーあ。」

その「あーあ」という呟きが何を意味するかは分からない。
おそらく、涼子自身、または女性にレイプされるという珍しい経験をした女性にしか分からないのだろう。
ともあれ涼子は李から盗んだタバコをふかしながら「あーあ」と呟く他に無かった。

「ねえ涼子さん。」
「涼子でいいよ。もう、どうでもいい、どうでもいいの。」
「ねえ涼子。」
「なに。」
「気持ち良かった?」
「・・・アンタさ、いつか絶対に泣かしてやるからね。」
「ふふっ、ベッドの上で私を泣かせてくれるの?」
「何言ってんの、そんなに泣きたいならやってやろうじゃないの、ほらっ、」
「きゃっ。」

キャーやめてーと笙子。やめてやるもんですかと涼子。
そのままお互い気が済むまでベッドの上でくんずほぐれつしたが、
これについてはあまりにありふれた陳腐なカップルの描写になるため割愛する。
455ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:31:34.59 ID:jxCd0qQx

「涼子はまだ寝ないの?」
「うん、まだ、もう少しだけ、あと少しだけ起きていたい。」

すでに時刻は深夜遅く。
涼子は、李から盗んだタバコを何本も、何本も、吸っていた。
普段そこまで吸わないが、今日は止まることがなかった。

「煙、気になる?」
「大丈夫。でもちょっとだけ煙いかな。」
「そっかごめんね。でも、もうちょっとだけ吸わせてよ。」
「私こそごめんなさい。さっき、あんなにムリヤリっぽくしちゃって。」
「っぽいっていうかムリヤリそのものだった。」
「ごめんね。私ってどこか歪んでるから。」
「・・・そういうこと言うのやめなよ。」

どうしてそんな言葉が出てきたのかは、涼子自身でも分からない。
ただ、笙子にはこれ以上自分を貶めるような言葉を吐いて欲しくないと思うようになった。
涼子は、笙子のふわふわの髪の毛を撫でた。
私もこれくらい可愛かったらなぁと、心地の良い嫉妬で胸が痛くなる。

盗んだタバコが尽きたころ、笙子はちいさい寝息を立てていた。
涼子はこっそりと、そして何度も、何度も笙子にキスをした。
やがて、その朝を迎えた。
456ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:33:26.89 ID:jxCd0qQx

「ここは朝食も運んできてくれるのね。」
「そう、ホテル気分なの。ずいぶんと陰気なホテルだけどね。」
「私が思ってるラブホテルって、だいたいこんな感じなんだけど、合ってる?」
「うーん、アタシも知らないけど、たぶん笙子が考えてるのと遠いと思う。」
「でも二人でたくさんHしたじゃん。」
「そりゃ、したけど、たぶん違う。」

運ばれてきたのは二人分のサンドイッチ、そしてマグカップに入った紅茶。

「私、キュウリ苦手なんだけど涼子食べられる?」
「うん、アタシそっち貰うから、笙子にはこっちあげる。」
「ありがと。これたぶんコンビニのサンドイッチだろうけど、私の家の朝食より豪華ね。私の家ホント貧乏だったから。」
「もう忘れようよ。そういうこと。」
「そうだね。ところで涼子、」
「なに?」
「この紅茶、ひょっとして睡眠薬入り?」
「え?」
「サンドイッチがパックに入ってるのに、紅茶だけマグカップ入りだもんね。おかしいと思って当たり前よ。
 もし薬が入ってないって言うなら、私と涼子のカップ、交換してみようか?入ってないなら交換できるわよね?」
「・・・・・・それは、」
「できないわよね。そしてこのカップ、色違いになってるけど、これが目印なの?
 朝食を持ってきてくれたのは別の人だけど、『黄色を私』に、『赤色を自分』のところに置いたのは、涼子でしょ?」
「・・・そ、そうよ、でも、」
「だいたいさ、涼子は何者なの?あのとき、私がカマをかけたら涼子は私は殺されるって言った。
 立場は同じと言っていたけど、涼子はここで生活して長いでしょ?部屋を見れば簡単に分かるわ。
 どうして涼子はいつまでも殺されないのに、私は殺されるのか、それは涼子がこの組織の中で一定の地位を持っているからじゃない?」
457ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:34:46.88 ID:jxCd0qQx

「よく分かるね笙子。ほとんど正しいよ。」
「そりゃ分かるに決まってるわよ。」
「どうして?」
「ふふ、だって私、涼子のこと愛してるもの。愛した人の考えはなんとなく予想出来ちゃうものなの。
 さっきの推理は理論かもしれないけれど、この予想が無ければ推理することすらせずに黄色いカップを飲んでたわ。」
「まいった。まいったわ。笙子には。」
「そうね。とりあえず私のこの黄色いカップを下げちゃって。
 そして涼子は組織に顔が利きそうだから、なんとか私が生き延びる道を探してくれない?」
「そうはいかないわ、笙子。」

そう言い、涼子は黄色いカップの中身を一口で飲み干した。

「たしかに愛してる人の考えっていうのはね、なんとなく分かっちゃうものね。
 さあ、笙子。マグカップを交換するんだっけ?どうぞ、アタシの赤いマグカップを飲みなさい。」
「え、え?う、ううう、うそ、うそよ、」
「嘘じゃないわ。アタシはあなたに出したはずの黄色いマグカップを飲んでもこの通り、平気なの。
 次は笙子の番。どうぞ遠慮せず一口で飲み干して。」

黄色いマグカップを渡された笙子の手は、すでに震えていた。
どうしてこんなことが起こるのかと、信じられない目で涼子を見た。

「・・・アタシ自身もね、よくわからないの。睡眠薬は赤いカップに入ってたんだけど、
 笙子に渡す寸前で入れ替えることを思いついたの、ホントどうしてかなぁ。」
「愛した人の考えは、分かっちゃう。これって本当なのね。」
「思わぬ形で愛の証明ができたわね。」
「ふふっ、ちょっとうれしい。」

赤いカップを飲み干し、笙子はそのまま崩れ落ちて意識を失った。
二人の声が響いてた涼子の部屋は、静まり返ってしまった。
458ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:36:19.68 ID:jxCd0qQx

処分室の鉄扉がガツンと蹴り開かれる。
作業準備中の李は驚いたが、それ以上に、涼子の活き活きとした表情に驚いた。

「李!その人間シュレッダーさぁ、本番までに舞台へ運べる!?」
「ひどい無茶を言う人ですね。これは何百キロありますか。」
「なんとか工夫して持っていくの。もう決めたんだから。」
「これを舞台で使うのですか。」
「そう、コイツで生きたままガリガリーってね。」
「それは私は観たくないです。」
「アンタはいつも通り処分室でぼーっとしてなさい。あとね、李。アタシ今日は泣けるかもしれない。」
「それは本当ですか?おめでたい話ですね。」
「これでドライアイも解消されると思う。それに、アタシの役割もきっと終わりになる。」
「どういうことですか?」
「ほら、処刑人は涙を流さないじゃない。乾いた目を見せなくなったら「涼子」は引退。」
 一度でも涙を流したら元のアタシに戻っちゃうの。」

たとえば古代ヨーロッパ。
処刑人は観客や為政者の要求で、さらなる残酷な仕打ちを犠牲者に加えるようになった。
その陰で、精神を病んで自殺をした処刑人は決して少なくないと、史実に残っている。
おそらく彼ら処刑人の目は常に乾いていて、うっかり涙を流した瞬間に死を選んだに違いない。

「元の山崎京子に戻ったらどうしますか。」
「こら李、本名言わないの。」
「遺憾の意です。」
「元のアタシに戻ったらね、きっと罪の意識に耐えきれないと思うんだ。だからきっと死ぬんだと思う。」
459ドライアイの処刑人(後編):2011/08/10(水) 23:38:14.32 ID:jxCd0qQx

「涼子がいなくなるのは寂しいですね。」
「何言ってんの。マフィアの組織なんて死んで循環するようなもんじゃん。」
「でも、親切に日本語を教えてくれる人は貴重です。」
「まあいいじゃない。李だっていつこのシュレッダーに入るか分からないわけだし。」
「私もいずれ酸鼻の極みになりますか。」
「それ、まだ間違ってるなぁ。」

開園まで35分。
今日の犠牲者は遠野笙子。
処刑人はいつも通り、涼子である。

愛を証明し合った相手を殺して、泣けるのか、泣けないのか。
それとも殺せずに終わってしまうのか。もしくは二人でハードボイルドな逃避行を目指すのか。

涼子は、両手で自分の頬をパシィンと叩き気合を入れ、李に背を向けて言った。

「いい、酸鼻の極みっていうのはね、これから起こることを言うんだよ。」
「勉強になりますね。」

処分室の鉄扉が重い音を立てて、閉まる。
                                    END
460反省文:2011/08/10(水) 23:39:46.03 ID:jxCd0qQx
リョナ描写を期待していた方、ごめんなさい。
どうにもここで切ったほうが心地良いと思ったもので・・・。
あと、3作連続で自分の作品になってしまったので、少し自重します。
461名無しさん@ピンキー:2011/08/10(水) 23:42:40.90 ID:lNuTvFtG
いやいや超GJ!!
リョナ見たかったけど、これはこれで良いラストだったよ。李さんかわいいなww
リアルタイム遭遇出来てラッキーだったぜ!
連投でもいいからまた投下して欲しいな
462名無しさん@ピンキー:2011/08/11(木) 04:24:21.05 ID:ZgD3YddR
いいよいいよー

作品乙でした。
もっと読みたいっす
463名無しさん@ピンキー:2011/08/11(木) 06:18:18.65 ID:iuNDpE7I
いやいやいや、ここで終わって正解だよ!
すげー面白かった。
この後どうなるんだろうと思うけど、そこは想像にお任せしますでいいんだと思う。

あ、でも、李さんは次の作品でも登場お願いします!
出来ればまだまだ生き残ってて下さいw
日本語上手くなって欲しくはないけどww
464名無しさん@ピンキー:2011/08/11(木) 07:10:58.45 ID:hdyN1EHZ
李さんはこのままなんだかんだ言ってずっと生きててほしいよ
465 ◆eqvbA63JwY :2011/08/12(金) 04:12:07.88 ID:EjiOCdQu
お久しぶりです。
保管庫の方、第3章まで収録しておきましたー。


貴重な盆休みになーにやってんだか…w
466名無しさん@ピンキー:2011/08/12(金) 04:54:53.26 ID:MHGvuK8r
とても読みやすくていいね
簡潔で分かりやすくて迫力がある
467名無しさん@ピンキー:2011/08/12(金) 07:25:27.53 ID:wOyvVtRI
>>465
収録乙です!
468名無しさん@ピンキー:2011/08/12(金) 20:21:40.45 ID:ddCwf1SS
>>465
収録お疲れ様です!
懐かしい作品を再び読めるの本当に嬉しいです。
469名無しさん@ピンキー:2011/08/12(金) 20:56:47.59 ID:qrN8ABV9
>>465
収録乙でした! ノシ

あと、3章 『ニルガルの聖餐』の元ネタは
ロマールという地名や、筋力●●(の武器)という表記があるので
RPGリプレイ等でおなじみの『ソードワールド』ですね。
470 ◆eqvbA63JwY :2011/08/12(金) 22:05:28.17 ID:EjiOCdQu
>>469
フォローありがとうございます。
そちらには疎いもので…。

wikiの方、修正しておきました。
471反省文2:2011/08/12(金) 22:32:29.32 ID:2NkN9Af4
みなさまレスありがとうございます。李さんの人気に涼子が嫉妬。

自分の文体はどうも堅苦しいため、短文で簡潔なハードボイルドな感じにしていますが、
内容面含めてまだまだ改良が必要かなぁなどと思っております。
そして読み返してみたら>>457にミスを発見。正しくは

×黄色いマグカップを渡された笙子の手は、すでに震えていた。
○赤色のマグカップを渡された笙子の手は、すでに震えていた。

でした、不覚。
472名無しさん@ピンキー:2011/08/15(月) 16:56:20.44 ID:5FPQxiRh
ちょっと投稿初めてなんで下手くそです。ごめんなさい。


政樹は大学浪人時代、とある予備校へ通っていた。
成績は優秀、身体付きも良く、人付き合いも得意な方だ。
予備校生活は友達も沢山できた。
皆で将来の夢を語り合ったり、互いに教え合いながら勉強をしたり、楽しかった。
あの事件が起こるまでは……

その予備校に、3人の女クラス担任職員がいた。
中野桂香、水梨早恵に高嶺沙里。
3人とも人並み以上の美顔であり、予備校内では人気が高かい。
そのせいか3人とも非常にプライドが高く、嫌いな生徒にはいつも高圧的な態度で接していた。
3人の嫌う生徒とは、自分達の命令を聞かない子。思い道理に動かせない子。
つまり、政樹のことである。

あの日の夕方、政樹は予備校の自習室で今日の授業の復習をしていた。
一通り終わった政樹は、予備校を後にした。
帰り道は暇だ。歩きながら参考書を読む訳にもいかん。
政樹は携帯を取りだし、暇潰しに大好きな2chをしようと思った。
おや、しかし、携帯がない。
しまった、携帯を予備校に忘れてきてしまった。
今は午後9時、大急ぎで予備校へと走る。
予備校に入り、自分の机の中を調べる。携帯がない。何故だ?
473472:2011/08/15(月) 18:30:29.34 ID:5FPQxiRh
「なにしてるの」

突然背後から声をかけられる
高嶺沙里が立っている。右手には政樹の携帯が握られていた。

政樹「……携帯を忘れてしまいまして。それ、俺の携帯ですよね?返してください。」
沙里「……」
綺麗な右手で政樹の携帯を持て遊びながら、沙里は口を開く。

沙里「君はいつも、私達に反抗的よね?」
沙里「そんなに私が嫌い?」
政樹「…いえ。」
沙里「そう、でも私は君が嫌い。」
沙里「もし君がこの予備校からいなくなれば、本当に気分がいいわ」
政樹「そうですか。」

いつも妙に絡んでくるこの女のことが、政樹も嫌いだった。
しかし、こいつは予備校のクラス担任。立場は相手の方が上。
言い返したくても言い返せなかった。
と、沙里はおもむろに、政樹の携帯画面を開く

沙里「ところで、君の携帯からこんな画像が出てきたんだけど…?」

沙里は携帯の画像を政樹に見せる。
政樹が昔ピクチャにダウンロードしたエロ画像が映っている。
別に、男だから仕方ないじゃないか!

沙里「こんな画像予備校の皆にばらしたら、どうなると思う?」
沙里「ばらされたくなかったら、これから君は私の命令に従いなさい?」
沙里「私には絶対服従よ?わかった?」
この女、人の携帯を勝手にいじって、更に訳のわからない要求までしてくる。
政樹の頭に血が昇る

政樹「……勝手に見るな……!」
沙里「えっ?」
政樹「俺の携帯を返せ!この野郎!」

沙里に飛び掛かる政樹!
沙里「きゃあ!やめてっ!誰か…!!」


騒ぎを聞き付けた警備員に取り押さえられた政樹。
その後痴漢犯罪者として送検された。
政樹は否認し続けたが、携帯のエロ画像や、家宅捜索により見つかったAV。
いくら否認しようが、政樹の見方になるものはいなかった。

あれから三年、政樹の大学受験の夢は潰れ、親からも見放され、友達もいなくなった。
何もかも失った。あの女のせいで!
現在、中野桂香は依然として予備校のクラス担任
水梨早恵は結婚したらしい。
そして、高嶺沙里は大企業のOLになっている
かたや俺は、ボロアパートに住むフリーター。
この差はなんだ?あいつらのせいで。
政樹の復讐計画が始まる
474名無しさん@ピンキー:2011/08/16(火) 09:31:19.94 ID:bBZn3vXH
はじまれ
475名無しさん@ピンキー:2011/08/16(火) 16:48:14.11 ID:onBR7fti
終わる
476472:2011/08/16(火) 17:13:19.86 ID:4H/nrGcW
中野桂香。こいつには予備校時代なにかと絡まれた。
現役時代、政樹は国公立を目指していたのだが、滑り止めにある私立大学を受け合格した。
結局国公立の夢を諦めきれず、政樹は浪人することになったのだが、
中野桂香の出身大学はその政樹が蹴った私立大学らしいのだ。
桂香は閑静な住宅街にあるワンルームで1人暮らし。
他の入居者も少ないようだし、3人の中では一番狙いやすい。
まず手始めに、こいつから始末することにする。
今は午後7時。予備校の終了時刻は9時。おそらく桂香は18時頃に帰ってくるのだろう。
三年間の内に磨き続けたピッキング技術を使い、桂香の部屋へと侵入し、俺は押し入れへと隠れる。
━━━━━━━━━━━━━━━━
午後10時。ハイヒールで歩く音が聞こえる。どんどん近づいてくる。
部屋の前で止まった。ガチャガチャと鍵を開ける音。
桂香「ただいまー…。」

1人暮らしなのに何いってんだこいつは?

桂香「はぁ…疲れた。本当、浪人中のおバカさんの相手するのは疲れるわ…」

ソファーに向かって、羽織っていた黒いカーディガンを脱ぎ捨てる桂香。
白いインナーに黒いスカートに黒いタイツ。
しかし、綺麗な女だ。早く壊したい…。
遅れたが、政樹の性癖は綺麗な物を破壊することである。
あらかじめ用意していたロープを両手で持ち、ゆっくりと押し入れから出る。
桂香はソファーに座り、茶を飲みながら上を向いて伸びをしている。
政樹は背後まで忍び寄り、桂香のその綺麗な首にロープをかけた。

桂香「えっ!?」
477472:2011/08/16(火) 18:24:10.74 ID:4H/nrGcW

桂香「あっ…かはっ…はっ!」
必死に息をしようと、鯉のように口を開ける桂香。
上を向いた桂香の顔の真上から話しかける。
政樹「先生…。俺を覚えていますか?」
首に食い込んだロープを外そうと必死にもがき苦しむ桂香。
政樹「聞いてるんですか?俺の話。」
更に力を込める。
桂香「……うっ!」
目を白黒させている。桂香の口から泡のような唾液が流れ、
目が反転しかけたところで、一端首からロープを解放してやった。
桂香「あっ!ガバッ!ゴホっ!」
地面に倒れて、首を抑えながら苦しむ桂香。
ニヤニヤ笑いながら、桂香が座っていたソファーに腰かける政樹。
桂香は驚いた様な目でこちらを見上げている。
桂香「貴方は…。な、なにするんですか!」
政樹「俺のこと覚えてないのか?」
桂香「知ってます!昔予備校に通ってた、あの出来損ないの生徒で…」
桂香はそこまで言い、慌てて口を塞いだ。
政樹「そうですよ…。俺は、お前に散々絡まれた出来損ないの生徒の政樹だ」
桂香は政樹の右手を注視している。政樹の右手には金槌が握られていた。
怯えた目をしながら、震える声で桂香は言う。
桂香「……あれは。ごめんなさい…。でも、こんなことしなくても…」
桂香「あなたはやり過ぎです。今やめれば警察には行きませんから、帰って下さい!」
政樹「嘘付き女め。そんな話に乗ると思いますか?」
桂香「じゃあどうすればいいんですか!」
変わってないな。相変わらず高圧的な態度で物を言ってくる。まぁいい
政樹「そうだな。じゃあこれを舐めろ。」
政樹は下半身裸になり、自身の物を桂香の顔に近づけた。
桂香「……わかりました」
桂香の目が妖しく光る。
ゆっくりと口に含む。その瞬間!
政樹「……!!」
桂香は思い切りそれに噛み付いてきた。噛み千切るつもりだ。
政樹「こいつ!」
政樹は右手の金槌を桂香の頭に振り降ろす!
グチャ!
桂香「あぁっ!!」
桂香の口が離れる。
今度は桂香の綺麗な顔面目掛けて金槌を振り降ろす!
桂香「ぎぁあ!いやぁ!やめて!!」
政樹「この雌豚が!調子に乗りやがって!」
グチャグチャ!
両手で必死に顔を守る桂香。
構わず金槌で殴り続けてやる。
グチャグチャビチビチ!!
桂香の顔が血まみれになる。しかし、まだ身体をよじって逃げようとしている。
政樹は桂香の髪を掴み仰向け引き倒し、馬乗りになり、更に顔面を打ち続けた。
桂香「…ぁ……か…」
桂香の身体が痙攣している。更に金槌を打ち込む。
桂香の顔面がぐちゃぐちゃに壊れてくる。
━━━━━━━━━━━━━━
どれだけ殴っただろうか。桂香の綺麗な顔面は殴られ続けた結果、
真っ平らになっており、元の綺麗な顔は見る影もない。
政樹「先生…。殴られて、綺麗になりましたね。そっちの方が魅力的ですよ」
政樹は、完全に破壊され桂香の顔の肉片に唾を吐きかけ、その場を後にした。
478名無しさん@ピンキー:2011/08/16(火) 18:25:24.99 ID:4H/nrGcW
なんか書いてる内に可哀想になってきた。
479名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 04:13:06.99 ID:qoQ08c0a
夏じゃのう・・・
480名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 12:45:52.84 ID:x/jJT2hQ
こういうスレに自ら来といて、やれやれ┐(゚〜゚)┌ みたいな?

>>478
鬼畜っぷりがリアルだ
481名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 18:13:34.90 ID:yJrG06Hr
いや、お前ら二人のことだろw>夏だなあ
ヒント:ID
482名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 18:43:29.51 ID:dhmDUmhO
暑くなってきたってことだろ
483名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 19:23:40.59 ID:c1cYBHEM
H回数ってこと?

>>481
お前は6回もしてるだろ!
484名無しさん@ピンキー:2011/08/18(木) 20:42:02.48 ID:oqsovKTN
今やってる奇跡体験アンビリーバボーで
女が熊に食われたって話をしてて勃起した
妊婦が「腹破らんでくれ」
「喉食って殺してくれ」
って叫んだそうだ
485名無しさん@ピンキー:2011/08/18(木) 21:03:49.20 ID:vHLgcuFa
北海道でヒグマが10人殺したってやつ?
ロシアでは少女が生きたまま食われて、それを母親に実況だとさ
(父親は先に食われて死亡)
三回電話したが、母親は冗談だと思っていたそうだ。熊の声と
食ってる音でようやく本当だとわかったらしいが

それでも最後は「ママ愛してる」って言えるって凄い娘だな
普通「なんで信じてくれなかったの助けてくれなかったの」
ってなるよなー
486名無しさん@ピンキー:2011/08/18(木) 21:07:20.09 ID:xvB+MNIq
もうね、リアルな話で萌えるやつは解剖スレから出てこないほうがいいと思う
487名無しさん@ピンキー:2011/08/18(木) 21:20:13.42 ID:OzK5HTNY
そうだよね、ここにいていいのは脳姦とかであひゃひゃひゃしてるの妄想して興奮してる人くらいだよね
488名無しさん@ピンキー:2011/08/19(金) 18:49:09.50 ID:vN+NP+1w
フィクションと現実を混同する奴はここにいるべきでは無いな
489名無しさん@ピンキー:2011/08/19(金) 20:12:31.98 ID:jX4tuaD4
ということで熊に食われてあひゃひゃしてる女の子の創作SSを頼む
490名無しさん@ピンキー:2011/08/20(土) 04:19:23.39 ID:2MT0JSEv
そう来たか
491名無しさん@ピンキー:2011/08/20(土) 15:45:25.64 ID:RJIiMwM5
http://www.youtube.com/watch?v=VURbckVxxpQ

リョナゲー グロ注意
492名無しさん@ピンキー:2011/08/20(土) 23:45:19.84 ID:NzLKHt1P
このゲームはデストラップが本領だろうて
493名無しさん@ピンキー:2011/08/21(日) 08:03:34.19 ID:tNaTVgrJ
なんか同じような事しかしてない気がするんだけど
494名無しさん@ピンキー:2011/08/22(月) 19:53:27.50 ID:BTOHhCAq
カービィのSSは駄目ですか?
「あつめて!カービィ」をプレイしたら仕草や表情が可愛すぎてムラムラしてきたのですが…
495名無しさん@ピンキー:2011/08/22(月) 20:34:50.56 ID:8CS13p5A
いや、興奮するかしないかよりも、任天堂は・・・
496名無しさん@ピンキー:2011/08/22(月) 21:56:17.77 ID:2q4HLpdS
ここじゃヤバそうだな・・・
497名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 01:20:53.23 ID:ncs03OVp
任天堂スレがパート12になってるのに危ないもなにも…
498名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 18:55:39.66 ID:W3H9llZI
Dズニーエロパロスレさえ健在なんだから
499名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 19:02:02.12 ID:El4RCLYp
しかしここただのエロパロじゃなくてリョナスレだからなぁ……
500名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 19:30:13.57 ID:/jzGMIOj
やっていいよ
ただカービィにムラムラはどうか
501名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 21:09:31.82 ID:VKWpcUUu
>>500
人が萌えたりしている事を頭ごなしに否定するなよ
502名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 22:07:06.76 ID:KW2R7zro
カービィは受け身?攻め?
相手はデデデ?
503名無しさん@ピンキー:2011/08/25(木) 21:14:37.52 ID:7X3JpkmK
>>502
>カービィは受け身?攻め?
受けです。

>相手は?
それはまだ決まっていないですね…。
今の所はスマブラの試合でボロ負けして、メンバーに「お前のせいで負けた」とボコられる流れを考えていますが…
504名無しさん@ピンキー:2011/08/25(木) 21:30:47.80 ID:gkJkEkRc
構想ができてるならとりあえず書いて投下してみたらいいんじゃないか
基本過疎スレだし、投下は多いほうが個人的には嬉しい
505名無しさん@ピンキー:2011/08/25(木) 21:47:21.67 ID:7X3JpkmK
>>504
ありがとうございます
506名無しさん@ピンキー:2011/08/26(金) 15:50:55.69 ID:Ni4R+8vq
>>503
なにそれ可哀想ww
507名無しさん@ピンキー:2011/08/26(金) 16:52:19.08 ID:vbwKjccf
ただのイジメやん
508名無しさん@ピンキー:2011/08/26(金) 20:23:20.60 ID:9IFPLY6P
カービィが吸い込んだ人間の末路とか、そういうのじゃないか・・・
509名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 18:12:47.63 ID:wpmuCdDS
ここ猟奇系もよろしいので女の子をあおむけ四肢拘束して腹裂きもアリのはずだが
そんなネタは意外と見かけない 腹パンよりも少数派なんかえ?
510名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 20:24:00.51 ID:kfmRyC+8
いや、ここまでいくと欲望を表現しにくいんだろうと思うし俺もそう
pixivでものすっごい燃料にしたいネタがあるんだが勝手に貼っていいもんかどうか
511名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 20:24:42.83 ID:kfmRyC+8
そもそもエロパロ板だし
512名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 21:40:03.79 ID:uC1Dx7Tn
燃料て…炎上させたいんか?
513名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 23:47:55.55 ID:hrLuzqXM
ダ〇シム「リョナファイヤー」
514名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 07:22:07.07 ID:BHdH4Gy9
ストUの公式漫画でキャミィがバルログに全身なます切りにされてるシーン思いだした
まあそんな酷い怪我ではなく、観客の前でおっぱいポロリ程度だけど
気孔拳で吹っ飛ばされてキャミィの勝ちだったし
515名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 22:45:14.09 ID:V3x8xk9H
今「グロ小説投稿掲示板」でググってるけど、30ページ越えてもエロやグロ禁止の所しか出ない…
やっぱりこのスレしか無いのか…?
516名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 22:52:37.43 ID:31NCFt7u
それか自分でサイト作ってそこに載せるとかな
517名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 22:58:01.97 ID:V3x8xk9H
>>516
サイト作りは無理かも…説明見てもわけ分からないし
実は、あるサイトのSSのキャラをポケモンに改変して、投下したかったんだよね
そこには何度試しても書き込めないから、作者さんにOKを貰う事はできないけど…大丈夫かな
518名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 23:38:39.05 ID:06cfCi1U
在りし日の毒どく小説掲示板、まだ見られるんだよな
投降は無理だけど。
519名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 16:19:51.41 ID:mh/pxPX6
>>517
質問スレの人?
思い切って書いちゃったら?投下少ないんだし、例え改変でも俺は読みたい
520名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 21:54:05.52 ID:h516F9Yv
>>519
分かった。今から書いてくる
521名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 22:05:20.26 ID:j4WUbE7Y
全裸待機
522名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 23:22:19.33 ID:h516F9Yv
投下します。
タイトル:一匹の勘違いをしたピカチュウの末路
登場ポケモン:ピカチュウ ニャース エモンガ パチリス ツタージャ
NGは「ピカチュウ」「勘違い」「末路」で。
523一匹の勘違いをしたピカチュウの末路:2011/09/05(月) 23:23:06.47 ID:h516F9Yv
ライブ会場ではポケモン達の歓声が響いていた。
ステージの上には、ピンクの花飾りを耳につけたピカチュウがマイクを持って立っている。
「みんな!今日はありがとう!ピカチュウとっても嬉しいよ!」
ポケモン達のうなるような歓声が、会場を包み込む。
「今日は皆さんにお知らせがあります!」
ピカチュウはそこでフーっと息を吐いて、マイクを持ち直す。
「なんと!ピカチュウがニャースコスメティックスの化粧水のCMに出る事になりました!」
会場のいたる所から、おおーっという歓声と、おめでとう!の声がピカチュウの体を包み込む。
「明日CMの撮影に入るんだけど…彼女がいたらピカチュウちゃんみたいなお肌になれるよ!って化粧水彼女にプレゼントしてみてね!」
前にいたパチリスが、「僕の彼女はピカチュウちゃんだよ!」と大声で叫んだ。
ピカチュウはとても嬉しそうな顔で微笑んだ。

ピカチュウはプロダクションが売りだし中の新人アイドルだ。
写真集「DAKKO……」が爆発的に売れ、続いて発売したデビューシングル「DAKKO☆シテ☆」も、新人の中ではそこそこの売り上げだった。
毎週金曜日の深夜にやっている30分枠のラジオも好評で、時々テレビのバラエティーに出て、新人らしい初々しい話し方も好評だった。
そんなピカチュウの事を取り上げる雑誌もいくつか出てきて、ピカチュウは今まさにスターへの階段を順調に昇っている最中だった。
そんなピカチュウにCMのオファーがあった事は、スターへの階段を全速力で駆け上がろうとするピカチュウには願っても見ない絶好のチャンスだった。

ピカチュウはマネージャーの車の後部座席に座ってだるそうに外の景色を眺めている。
「なぁーにが僕の彼女はピカチュウちゃんだよー!よ…ったく。ブサイク出っ歯の馬鹿リスの癖に!」
さっきの客の悪口をさも当たり前のようにピカチュウは言ってのけた。
ピカチュウには傲慢で、どうしようもない自惚れグセがあった。
マネージャーはピカチュウには聞こえないくらいの小さな声で舌打ちを漏らす。
(この女…こうしてつけ上がれるのも時間の問題モナ)
「可愛いピカチュウちゃんの恋人にふさわしいのはライチュウ君に決まってるじゃない!ね!ニャース!」
ピカチュウは運転席のニャースに同意を求める。
ニャースはまっすぐに前を見詰めたまま、「そうに決まってるニャ。」と一言だけ言った。
ピカチュウは「当然よ!」と言いながら生意気な笑顔をバックミラーにちらつかせている。
マネージャーは明日こそ、この糞ピカチュウに自分が本当はどんな立場なのかを思い知らせる絶好の日だと考えていた。
524一匹の勘違いをしたピカチュウの末路:2011/09/05(月) 23:30:32.70 ID:h516F9Yv
ツタージャCMカンパニー。
スタジオの中ではスタッフが忙しく働いている。
今日はピカチュウのCM撮りの日だ。
「ピカチュウさん入りまーす!」
ピカチュウがマネージャーに連れられて入ってくる。
「ピカチュウがこんな弱小メーカーのCMに出てあげるんだから一生感謝してなさい!」
ピカチュウが頭を下げたニャースコスメティックスのスタッフに向かい暴言を吐いた。
マネージャーがスタッフに向かい申し訳なさそうに手を合わせる。
直前の打ち合わせの後、CM撮影が開始された。

「ピカピカー!ニャースコスメティックスの化粧水もう試した?」
ピカチュウは化粧水をパシャパシャと顔にかける。
「ピカチュウはこの化粧水のおかげでダッコしてくれるポケモンいーーっぱい!」
ニコっとカメラに向かって微笑むピカチュウ。
「みんなもニャースコスメティックスの化粧水で!か わ い く!ピッピカチュウ!」
しばしの沈黙のあと、「OK!」の声が響く。
「いやぁ、ピカチュウちゃん。よかったYO!」
ディレクターのツタージャがピカチュウの前に立った。が、ピカチュウはそんなツタージャを一瞥すると、
「当然でしょ。ピカチュウはいつも可愛いの!…ピカチュウはこれからテレビのお仕事なの。…どいてちょうだい。」
と、冷たく言い放ち、ツカツカとスタジオを後にした。
ピカチュウはその時、ディレクターの顔とマネージャーの顔が自分の後ろ姿を睨み付けていたのに全く気付いていなかった。

今日の全ての仕事が終了して、ピカチュウは自分のマンションに到着した。
「お疲れ様!…これ、ニャースコスメティックスの人が(かわいいピカチュウちゃんにどうぞ)って。」
マネージャーはピカチュウに可愛くラッピングされた袋を手渡した。
「何?ピカチュウはアイドルなんだから安物は受け取らないのよ。」
つくづく生意気な事を言える口だとニャースは思った。
そして、そんな事を言っていられるのも今のうちだと。
「新しく出る化粧品のフルセットニャ。」
「ちょうど切れてたものがあったし…ありがたく貰っておくわ。」
ピカチュウはマネージャーからひったくるように袋を受け取る。
そうして、マネージャーに対して労いの言葉もないまま、さっさと自分の部屋に入っていく。
「…あの糞メスネズミが!」
ニャースは大きな声でそんな事を言い、それからある所へ電話をかけた。
「…もしもし…。はい…ええ、渡しました。…そうですねぇ。明日の朝が楽しみニャ。」

ピカチュウはシャワーで1日の汗を流した後、ソファーの上で、さっき貰った袋の中からシートパックを取り出した。
パックを顔の上に貼って、しばし横になる。
「なーんだ。弱小メーカーのものだって思ってたけど結構いい感じじゃない。」
そんな事を言いながら、スケジュール帳を開く。
「明日はラジオのお仕事と映画の舞台挨拶…。あとは握手会…」
そうして大きな溜め息をつく。
「嫌だなぁー。格好いいライチュウ君とは何回も握手したいけど下等な奴らとは握手なんかしたくない!」
それでもそれが可愛いアイドルピカチュウちゃんの仕事だし…などと言いながら、ピカチュウはパックをはがして、眠りについた。
パックがよく効き始めるのは、これからだ。
525一匹の勘違いをしたピカチュウの末路:2011/09/05(月) 23:31:24.60 ID:h516F9Yv
朝。
ピカチュウはライチュウ君の夢を見れたせいでご機嫌な目覚めだった。
「今日も可愛くピッピカチュウ♪」
歌を歌いながら洗面台に立ち、洗顔フォームを泡立てる。
ソフトクリームのような泡が完成し、ピカチュウはその泡で顔をマッサージし始める。
「ダッコダッコでマターリピッピカ…痛い!」
刺すような痛みが、ピカチュウの顔中を包み込む。
「何なのぉ!?」
顔を上げ、鏡を覗きこむ。ピカチュウは、あまりの事にその場で絶叫した。
「チャアアアアアアアアーーーッ!イヤアアアアアアアアアーーーッ!」
信じられなかった。昨日まであんなに可愛かった自分の顔が、
ヤケドをしたかのように真っ赤に腫れ上がり、頬の所からは血が滲み出してきていた。
「どうしよう!これじゃお仕事もできない!…お化粧で誤魔化せる!?」
ピカチュウは痛いのを我慢して顔の泡を洗い落とすと、ファンデーションを分厚く塗りたくろうとする。
「ギャアアアアアーーッ!痛いーーーーーッ!」
ピカチュウはファンデーションケースを放り投げる。
ガシャンという音と共にファンデーションが粉々になって床に落ちた。

インターホンの音がして、マネージャーが部屋に入ってくる。
「おはようニャ!」
ピカチュウが出てくる気配はない。
洗面所の方から水が流れる音と、ピカチュウのピカー、ピカーという泣き声が聞こえてくるだけだ。
成功だ。とマネージャーはほくそえむ。
「ピカチュウちゃん?…どうしたニャ?」
マネージャーはゆっくりと洗面所の方へと歩いていく。
「…ピカチュウちゃん?」
ピカチュウは床の上に座り込んで泣いている。
こちらからは見えないが、顔の方からはポタポタと血がたれているのが何となく分かった。
気配に気付いたピカチュウが、ゆっくりと後ろを振り返る。
「…!ピカチュウちゃん!?どうしたニャ!?」
するとピカチュウは、ボロボロと涙をこぼしながらマネージャーの方へ駆け寄る。
「助けて!お顔が・・・ピカチュウの、ピカチュウの可愛いお顔がァァァァ。」
マネージャーは顔にも出さなかったが、成功だと思った。
「と、とりあえず今から病院に行くニャ!今日のお仕事はお休みニャ!」
マネージャーはピカチュウを隠すように車に乗せると、病院へと車を走らせた。

病院へとついたピカチュウは、すぐに手術を施された。
そしてそのまま入院する事が決定し、当分の仕事はキャンセルされる事になった。
ピカチュウが手術室に入っている時マネージャーは病院を出て、車の中にいた。
胸ポケットに入っている携帯電話が鳴り出す。
「もしもし。…いやぁ、びっくりしたニャ。あそこまで酷い顔になるなんて。
ええ、今さっき病院に。…もうアイツはダメになるニャ。……これでもうアイツは仕事ナシだニャ。」
マネージャーは電話を切って、楽しそうに笑った。
3時間してから病院の方に戻ると、ピカチュウの手術は既に終わっていて、包帯を顔にグルグル巻かれた姿で個室のベットの上に寝かされていた。
マネージャーはその姿を見て、笑いを堪えるのに必死だった。

アイドルピカチュウが入院したと言うのは、あっという間に世間に知れ渡った。
マスコミ各社には急病という事にしてある。
マネージャーは、ファンレターの沢山入ったダンボールを持って、ピカチュウの病室を訪れた。
ピカチュウはラジオを聞きながら、ベットの上で黙ってその音に聞き入っている。
「ピカチュウちゃん、全国からたくさんの手紙が来たニャ。包帯が取れたら一緒に読むニャ。」
ピカチュウはこくりと頷く。
「可愛いピカチュウちゃんはいつ芸能界に復帰できるの?」
「え…。そうニャねぇ。包帯が取れたらすぐ。みんなピカチュウちゃんを待ってるニャ。」
「当然よ!芸能界にはピカチュウちゃんより可愛いアイドルがいないんだもの!みんな自分が可愛いと思ってるアフォばっかり!
はやくお仕事を再開してこの世で一番可愛いアイドルはこのピカチュウちゃんだって事を教えてあげないと!」
ピカチュウは、まだ自分が可愛いアイドルのままでいられると思っているのだ。
そんな事はもう有り得ないのに。
526名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 23:47:00.66 ID:j4WUbE7Y
ピカチュウかわいそす…
527名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 23:47:01.47 ID:aYSgpowA
なあ…これってポケモンである必要あるのか?
528名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 23:56:03.34 ID:mh/pxPX6
いいじゃないか。
とりあえずラストを待とうよ
529名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 23:59:35.70 ID:aYSgpowA
つーか、改変って要するにパクリなんじゃないの?
SSの名前だけ変えたとかさ
元のSSをそのまま転載した方がマシだわ
530名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 00:04:08.87 ID:j4WUbE7Y
これは、荒れそうな悪寒…
とりあえず、俺はピカチュウの縫いぐるみ抱っこして待機
531名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 00:17:32.76 ID:qNU9T0Jb
一匹の勘違いをしたしぃの末路
ttp://www.geocities.jp/abnormal_novel/date_n001-100/n049.html

ほんとに登場人物の名前を置換して、セリフを半角カナから全角にしただけじゃねえかwww
532名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 00:24:08.69 ID:pZjlduEJ
だから改変って言ってたじゃん
ってか元ネタが分かる人がいたのか
533名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 02:02:26.89 ID:8t0nG+da
ケモリョナとな
534名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 08:07:49.73 ID:pZjlduEJ
こうやって書き手を追い出す奴らがいるから投下が無くなったんだろうなw
535名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 08:21:00.59 ID:58t8vxAd
いや、書き手とは言わんだろ。一次創作者への敬意も謝辞もないコレは。
536名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 10:47:07.02 ID:d18hXhyT
うん。これは書き手とは言わないよ常識的に考えて
537名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 11:43:06.32 ID:W99VDYhI
名前変えただけはさすがにダメっしょ
538名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 20:00:40.22 ID:285cXW0v
まあ、>>517の時点でコピペ改変だと宣言してたんだから(そうとしか読めん)
そこで止めてあげれば良かったんだよ
539名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 21:23:34.65 ID:E84Ng7UR
うわ…なんか予想通りの流れ
投下やめて封印していい?
540名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 21:32:46.06 ID:O7AKXw+u
知らんがな。
お好きなように
541名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 21:59:40.74 ID:ocMI1oe3
予想してたんかい
542名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 22:08:52.23 ID:d18hXhyT
封印すればいいんじゃないかな
元の文章もある事だし、俺はピカチュウちゃんを抱いて寝る
543名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 22:25:48.25 ID:Cb4DeQDR
ポ獣ショックとな。
544名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 22:46:43.43 ID:285cXW0v
おい、予想してたのかよw
コピペ改変を投下することの意味に気付いてないだけかと思ったのだが
最初から悪いことだって気付いてやってたのなら、よくわからん人だな
545名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 04:00:43.85 ID:vNQIue3E
もともとケモノなんだなw
546名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 16:12:43.48 ID:skShwnCX
このスレから人がいなくなった理由がよく分かるな
こんな駄スレ消えていいよ
547名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 17:04:55.72 ID:BtRrPucb
出た!人がいなくなったからスレも無くせ。
スレ潰し厨のお出ましだ
548名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 17:30:39.12 ID:kMCmkBQt
ピカチュウキレてる!
549名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 22:07:55.32 ID:7XesO2kX
誰か海軍将校になってナミやロビンを逮捕処刑してくれ
550名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 08:38:51.54 ID:k5r4Xclu
カプJAMのイングリッドや鉄拳のリリを
危険なプロレス技かけまくったり
両手吊るしてサンドバックにしまくる話を誰か書いてくれ
551名無しさん@ピンキー:2011/09/12(月) 18:42:07.24 ID:RRuVmZGu
格ゲーにはリョナりたくなるようなキャラが豊富だよな
552名無しさん@ピンキー:2011/09/15(木) 19:45:41.14 ID:0tFqPzl6
725 名前: マロン名無しさん [sage] 投稿日: 2011/09/15(木) 07:48:45.53 ID:???
誰か、進撃の最萌学園漂流教室というネタでSS書いて
進撃の巨人の世界に最萌学園が漂流教室というそのままのネタ
553 忍法帖【Lv=1,xxxP】 :2011/09/18(日) 21:07:04.68 ID:Dfp+w48b
今更だけど>>392のカニバものつまんねーよ
ただ淡々と、黙々と食ってるだけ
体の部位や臓腑ごとの味わいの違いも、解体処理も
素材を活かした調理法もない
だいたい主人公どんな腹してるんだ
人間1人をノンストップで丸々全部胃袋に収めるとか
大食いチャンピオンが10人いても敵わんわ
554名無しさん@ピンキー:2011/09/18(日) 21:30:07.55 ID:1GvyAJN4
>>553
そのまま下から垂れ流してると思えばそれはそれでそそられる
555名無しさん@ピンキー:2011/09/18(日) 21:56:22.35 ID:iYMsuOJr
>>553
落ち着いて説明を読むんだ
主人公は人間じゃなくて化け物だって書いてある
556 ◆eqvbA63JwY :2011/09/19(月) 00:39:19.85 ID:qZyNKVtI
突然すみません。保管庫の管理人です。

このスレと保管庫を携帯から閲覧している人も多いと思うんですが、
携帯からだと保管庫が見らんねー!って人、どれくらいいますか?

どうやら、一部の機種でそういうトラブルがあるみたいで、ちょっと確認ということで。

スレ汚し、申し訳ないです。
557名無しさん@ピンキー:2011/09/19(月) 07:09:05.87 ID:5WEHXZrD
ケータイからは利用してませんが乙です!
558名無しさん@ピンキー:2011/09/19(月) 12:11:29.92 ID:FtOGCQ6G
外出時は携帯だが大丈夫だ。
問題ない。
559名無しさん@ピンキー:2011/09/20(火) 18:25:21.33 ID:Ykynb/q1
全く問題ない@ソフバン
560名無しさん@ピンキー:2011/09/22(木) 19:31:36.12 ID:NH9DEbGS
iPhoneでも問題なし
561テスト 忍法帖【Lv=7,xxxP】 :2011/09/29(木) 05:04:33.20 ID:JnJ71vN7
人間が歳をとらず若々しい肉体を得るにはどうすればいいか?
 太古から多くの者たちが永遠の若さに憧れ、この問題に対する研究を重ねてきたが、
 一番手っ取り早く効果的なのは、幼児(幼女)や少年(少女)の血を摂取する事だ。
 
 これはオカルトではなく科学的に証明されている事で、
 先日スタンフォード大学の実験で、歳を取ったマウスに若いマウスの血液を注射したところ、
 若返り効果が確認された件が話題になった。
 
(ちなみに日本の献血は献血者の80%が50代未満で、輸血側の80%が50代以降。
 奇しくも老人が若い血をどんどん吸い取って寿命を延ばしている構造になっている)
 
 もっともそんなものは、人間を生贄として捧げ、その血を啜る
 おぞましい儀式を行っていた秘教団体では、遥か太古から経験的にわかっていた事だ。
 この儀式はその背徳性と、その崇拝主である存在の危険性ゆえに
 キリスト教によって徹底的に弾圧され、表沙汰にはならなくなったものの、
 太古から洋の東西を問わず連綿と繰り返されてきた。
 
 ユダヤ教の聖典・モーセ五書でも「魔術を行ってはならない」「血を食べてはいけない」
 (これらを破った者は悪魔の下僕で地獄に落ちる)とある。
 これらは食品衛生上の問題だけではなく、こうしたのいかがわしい儀式が当時から裏で蔓延していたからである。
562名無しさん@ピンキー:2011/09/29(木) 19:12:45.51 ID:m9ydLD9j
小説家になろうにある、綾ってやつ、カニバシーン有り。
563名無しさん@ピンキー:2011/10/05(水) 21:50:31.07 ID:7EU0Moix
誰かボーパルラビットのクリアデータください(´・ω・`)
564名無しさん@ピンキー:2011/10/05(水) 21:51:43.67 ID:7EU0Moix
ごばくです(´・ω・`)
565名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 06:59:59.82 ID:yxZOfNIt
よし、クラス一のイケメンと付き合ってる美少女を攫って強姦して
手足を根元から切断して生きたオナホにして
手足は調理して本人に喰わせて
棒きれとか膣に突っ込んで子宮破壊して
飽きたらトランクに詰めて恋人のもとに送り返そう
566名無しさん@ピンキー:2011/10/09(日) 00:48:54.20 ID:5zDF+bbx
「俺、三次元の女には興味ないんだよね。やっぱ女は二次元に限る」
巨大プレス機の中の女性に向かって。
567名無しさん@ピンキー:2011/10/09(日) 07:13:58.90 ID:E4gxAahj
自分も三次元男には興味無い
現実は結婚しろ厨が鬱陶しいしやっぱり男も女も二次元が一番だよね
568名無しさん@ピンキー:2011/10/09(日) 13:23:55.76 ID:5zDF+bbx
>553
ご意見ごもっとも。
自分は、スプラッタが苦手だから淡々としか書けない。あと、実際手抜きだし。
調理しない・全部食えるのは、主人公は魔物(人間サイズの巨大芋虫、質量保存とかも無視してそう)になってるから。
単に「死んだ恋人を偲んでその死体を食う」というシチュだけの二次創作だ。
本気でグロ・スプラッタを望む方々を満足させることは到底できないのはよくわかってるよ。
569名無しさん@ピンキー:2011/10/13(木) 15:48:57.97 ID:8pCFg5ej
家族の前で強姦されるでんこちゃん
家族を皆殺しにされ、さらに犯されるでんこちゃん
10ヵ月後、元気な奇形児を産むでんこちゃん

今なら大々的にやっても問題無さそうなネタだなw
570名無しさん@ピンキー:2011/10/13(木) 21:56:24.49 ID:o8t+WVhq
>でんこちゃん
東電のサイト内にあった公式ページが6月以降消失したらしい。
さぁ、一家揃って拉致監禁とかカモーンw
571名無しさん@ピンキー:2011/10/13(木) 23:39:19.97 ID:AL4A9D9m
放射能被災者にボコられ回される電子ちゃんか
おもしろそうだなw
572名無しさん@ピンキー:2011/10/14(金) 20:05:39.58 ID:DmxxIFqn
震災や被災者をネタにして楽しむ奴らって何なの?
しかも全く面白くないし不快
573名無しさん@ピンキー:2011/10/14(金) 22:23:28.17 ID:Fbj3B44g
ネタ(投下)が無い
574名無しさん@ピンキー:2011/10/15(土) 00:28:53.67 ID:RA3e+GM5
「教えて! 汁・奴・隷先生」
魔術師汁・奴・隷先生が、弟子の素人殺人鬼龍君に殺人芸術についてレクチャーする。
Fate/Zeroを見て思いついたネタ。
書けたら投下するよ。グロくないけど。
575名無しさん@ピンキー:2011/10/16(日) 09:06:11.84 ID:89mE596+
「素人殺人鬼龍君」の切り方ミスって鬼龍君と読んじゃったせいでなにそれ怖い
投下楽しみにしてるよ
576名無しさん@ピンキー:2011/10/17(月) 00:23:18.64 ID:vr92TPeB
中国の桃娘っていう、赤ん坊の頃から桃だけ食わせた幼い娘を
犯して殺して食べるっていう伝説に興奮したからそれを描こうかな。

>>574さんが終わったあとくらいに
577名無しさん@ピンキー:2011/10/17(月) 12:27:57.18 ID:q1Zh2g1I
桃だけ食わせて生きてられるか?
578名無しさん@ピンキー:2011/10/17(月) 13:06:07.00 ID:vr92TPeB
桃しか食ってないから一回のセクースで死ぬくらい体が弱い・・らしいw
体中から甘い臭いがして肉もうまくなるとか。中国ならやるかもしれない
579名無しさん@ピンキー:2011/10/17(月) 17:58:17.73 ID:3Z7m4ZwF
カルシウムとかタンパク不足で死ぬだろ普通に
580名無しさん@ピンキー:2011/10/17(月) 20:24:40.91 ID:HedIhASO
ワンピースのナミを海軍が処刑
NARUTOのサクラを処刑
誰か書いてくれ
581名無しさん@ピンキー:2011/10/17(月) 20:26:03.80 ID:i/F5rpA9
最近、巨根ディアルガ♂×巨乳淫乱パルキア♀にハマッてるんだが、
これはポケモン調教スレでやれと言われるかな
582名無しさん@ピンキー:2011/10/17(月) 20:27:34.24 ID:i/F5rpA9
あ、もちろんグロ要素はある。子宮突き破って内臓グチャグチャとか
583名無しさん@ピンキー:2011/10/18(火) 07:42:02.57 ID:/DS20txz
 |ニニつ
   |   /
   | Д゚) < ダレモイナイ.....オドルナライマノウチ。
   |⊂
   |







     (二二ニニつ
      ヽ    /
      (゚Д゚ ).|  < キノコノコーノコゲンキノコ♪
     ⊂|.  .υ|
       |    |
       ヽ _⊃
        U"


     (二二ニニつ
      ヽ    /
       | ( ゚Д゚) < エリンギ マイタケ ブナシメジ♪
       |ц  |つ
       |    |
      ⊂ _ノ
        "U
584霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:04:01.51 ID:rPQNCaP5
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等一切関係ありません。
フィクションと現実を混同してしまう方は読むのをただちにやめてください。
585霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:05:10.11 ID:rPQNCaP5

折らねばならない。
必ずや奴らの骨を折らねばならない。
霧島一樹はそう思った。

一昨日、繁華街の喧嘩で負った傷が、絆創膏の奥でチリチリと痛む。
その屈辱的な熱は、一樹に復讐を決意させたのだ。

「奴らの骨、いや、奴らのうちの一人でいい。
 どうやら骨を折らねばこの怒りは収まりそうもないようだ。」

秋風が一樹の頬を冷たく掠める。
もう秋か。
名も知れぬ通行人がそう呟く一方、一樹の拳は灼熱を帯び、堅く握られていた。
アパートへの帰り道、ハイライトのメンソールを吸うのが日課となっていたが、
あの敗北以来、それをやめた。
ある種の願掛けのようなものである。
あの因縁を断ち切らぬ限りは煙草を辞めると決めたのだ。
586霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:06:44.37 ID:rPQNCaP5

「ただいま。」
「おかえり。病院には行ってきた?」
「いや、行ってない。」

この狭い古アパートの一室に、一樹と葉月が肩を寄せ合い同居している。
葉月は年上の女性で、口は悪いがなんやかんやと言いつつ、一樹の世話をしているのだ。
良い女だ。一樹は声にこそ出さないものの、常にそう想っている。

「葉月、メシの支度をやめて少し聞いてくれ。」
「なによ。」
「決めたんだ。必ず奴らの骨を折るって。」
「無理よ。相手は何人いたの?あなたじゃ勝ち目なんて無いわ。」
「なにも全員と同時に闘うとは言っていない。一人ずつ、決着を付けてやろうと言っているんだ。」
「無理だって。第一、あなた女じゃない。」
「うん。まぁそうだけど。」
「所詮、男の腕力には勝てないのよ。早いところ警察に被害届でも書きに行きなさい。」

正論であった。
葉月にはさっぱりとした性格と裏腹に、理屈っぽいところがあり、
何かと正しいことを言って一樹(いつき)を困らせるのだ。
しかし、この日ばかりは引き下がれなかった。
587霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:08:19.74 ID:rPQNCaP5

「そうはいかないんだ。当事者以外の誰かが介入しての決着、そういうのは望んでいない。」
「あんたも難儀ねぇ。」

一樹は不器用な男、否、少女であったため上手いこと言葉にできないが、
つまりのところ、奴らに直接痛い目を見せなくては気が済まないとのことである。
もっとも、その手段を具体的に考えていないあたりが一樹の性格なのだが。

「で、どうやって折るつもりなの?」

やはりである。的確な指摘である。
こういう痛いところを突いて困らせるのが葉月なのである。

「まずは、そうだな。どこかにおびきだすだろう?そこからだな、その、」
「ノープランなのね。」
「勝負の流れというものがあるじゃないか。私は、そこを突いて一撃を見舞いしてやるつもりだ。」
「その華奢な身体でどんな一撃を繰り出すっていうのよ。あんた、同じ高校の中でも細い方じゃない。
 むしろそれだけの怪我で済んで良かったと思いなさい。殴られて頬が腫れて膝を擦りむいた程度じゃないの。」
「でもぉ。」
「でもじゃないの。あんた、ひ弱で弱虫なくせにやたらと負けず嫌いなんだから。
 クラスメイトから「獰猛なチワワ」って呼ばれてるの、知ってるの?
 諦めて泣き寝入りするか、それでも気が済まなけりゃ警察行きなさい。」
588霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:09:25.61 ID:rPQNCaP5

この言葉が一樹の負けず嫌いに火を付けてしまった。

もはや引き下がれない。
余計に決意を固めた一樹は、程なくして例の繁華街に繰り出すことになった。
リベンジマッチである。男と対峙した一樹の膝はガクガクと震えていながらも、
ファイティングポーズらしきものをとっているのだからまるでチワワそのものである。

さて、一樹が男どもにこっぴどく殴られている間に葉月との関係を説明しておきたい。

わざわざ一樹が遠くの女子校を選んだ理由は、家庭との不和にあった。
不和と言っても、上述のように厄介な性格をしているため、若くして親に疎まれたゆえの不和であり、
全ては自業自得という言葉で回収される。
ともあれ、その不和を嫌い都会へ出てきて、高校生にして一人暮らしをしているのだ。

そこへ流れ込んできたのが女子大生の中川葉月である。
彼女も一人暮らしをしていたが、孤独な人間はどこかで惹かれあうのか、たまたま知り合った一樹の部屋に頻繁に通うようになり、
いっそここに居座ってしまおうかと思い付き自分のアパートを解約。家賃を含めた親からの仕送りをこっそりポケットに入れている。
ある種の寄生虫的性格の持ち主であるが、わずかながら罪悪感を感じているのか、一樹には何かと世話を焼いている。

倒れ込んだ一樹の腹に男どもの蹴りが容赦なく飛ぶ。
柔らかい腹に靴先がめり込むたびに、一樹はきゅんと小動物のような悲鳴を漏らす。
589霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:10:20.81 ID:rPQNCaP5

「骨を折るとか言ってたぜこのガキ。」

ひ弱で弱虫で口ばかり軽い自身の性格を、このときばかりは悔やんだ。
そもそも一樹から先手先手で男に殴りかかったため、男たちは容赦というものをまるでしない。

さて、一樹が中指を捻じ曲げられている間にもう少し葉月について説明しよう。

葉月はダメな大学生であった。
ロクに講義も出ずに、かといって友人を作り楽しいキャンパスライフを送ってるかといったらそうでもない。
要は無関心。20を過ぎたあたりから酒とタバコの味を覚えて、金のほとんどをそれらに使い潰している。
しかし、そうした生活を送りながらも、彼女が惨めに映らない理由は、その容姿ゆえだろう。

細身の長身に黒髪のロング。
サッパリとしたモデルのような顔つきが葉月の魅力であった。
葉月自身、それを自覚しているため、多少落ちぶれようとも自分の価値は損なわれないと確信している。

「もういや、やっめて、許して下さい、」

初めは威勢の良かった一樹がとうとう赦しを乞い始めた。
中指は亜脱臼といったところか、その痛みに耐えかねてついに土下座を始めた。
590霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:11:34.28 ID:rPQNCaP5

さて、一樹がコンクリに頭を擦りつけてる間にもう少しだけ語らねばならないことがある。

葉月と同棲を始めて半年、一樹の面倒な性格はさらに加速した。
というのも一樹、葉月に少なからず恋慕の想いを寄せているのだ。

とはいえ、一樹は高校二年生。
葉月の洗練された立ち振る舞いにはどうにも敵わず、ただ「認められたい」という願望だけが増大していった。
ハイライトのメンソールをこっそり拝借して吸っているのも、葉月に認められたいという理由のためである。

そして今回の喧嘩もその一環である。
繁華街で男どもに殴られた晩、「ふえ〜ん」と泣きながら情けない姿を晒して帰ったのが、
どうしても一樹自身くやしくてくやしくて仕方がなかった。
必ずやこの手で復讐を果たさねばどうしようもないと考えたのだ。

さあ、その結果が現在、この土下座である。
くだらない強がりは雲散霧消し、頭をグリグリと踏み躙られても土下座を続けている。
その恰好にはハードボイルドのかけらすらも存在していない。
591霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:12:41.00 ID:rPQNCaP5
「ふえ〜ん。」
「馬鹿。あんたはどうしようもない馬鹿ね。」
「だって、だって、だってさぁ、」
「で、骨は折れたのかい。」
「折られたぁ。」
「あんたの中指は折れてないよ。腫れてるけど動かせるだろ?」
「痛い、痛い、痛いよぉ。」
「目は見えるかい?二重に見えてたりしないだろうね?」
「涙で霞んでよく見えない。」

一樹の目の周りにはマンガのような丸い痣がくっきり残っている。
あの痣は本当に残るのだ。読者諸氏も少しばかり目の周りをぐにぐにと触ってほしい。
丸く描かれた眼窩骨の部分に衝撃が加わることで、あのマンガのような痣が刻まれるのだ。

その他にも鼻血をボタボタと垂らしていたり、頬をすりむいたり、
見るも無残、一樹のリベンジは散々な返り討ちとなってしまった。
プライドなどはズタズタに切り裂かれもはや修復不可能な域である。

「本当にこっぴどくやられたねぇ。もうあの街を歩いちゃいけないよ。」
「やだっ。」
「・・・一応聞いてあげるけど、どうしてやなの?」
「このままじゃ私はカッコ悪すぎるんだよぉ。」
「誰にカッコつけてるのよ。」

葉月さんにだよぉと言いたい気持ちを抑えてそっぽを向いた。
一樹という少女には、こういうところがある。
592霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:13:56.67 ID:rPQNCaP5

二度の敗北から数日。
一樹はすっかり塞ぎ込んでいた。

土下座という屈辱がじわじわと心を侵食し、体中の傷よりも痛んで仕方がなかった。
顔を上げて歩けないのは痣のせいだけではない。土下座とはそれほど精神を消耗するのだ。
ことあるごとに忌まわしい記憶がフラッシュバックしてしまうので、昼も夜も無く突発的に奇声を上げる始末である。

当然、葉月の前では目を伏せがちになってしまう。
泣きべそをかきながら帰った恥ずかしい姿を晒してしまったのだから当たり前である。

「一樹、せっかく作ってやったんだからさっさと食べなよ。」
「うぅ。」
「まったく、毛布に丸まってないでこっち来なさい。」
「嫌だ。葉月に顔向けできない。」
「ホント馬鹿だね。」
「だからご飯も食べない。」
「一樹って子供みたいなことするのね。そうやってスネて見せて、私にそこから引っ張り出してほしいんでしょ。」
「・・・そうは言ってない。」
「言ってるも同然でしょ。ほら、顔の絆創膏張り替えてあげるから、顔だけでも出しなさい。」

ぽこっと、一樹が毛布から顔を見せた。
593霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:15:16.60 ID:rPQNCaP5
「痛むだろうからじっとしててね。」
「///」

このトリプルスラッシュが似合うくらい、一樹は赤面していた。
葉月の顔が近いのである。
一樹は何も同性愛者というわけではない。
だが、葉月のその端整な顔をチラチラ見てはどうも惹かれるものがある。

「まったく、あんたも意外と可愛いのにね。」
「そ、そうなの?」
「私、あんたの顔は割と好きよ。いつも気難しそうな顔してるけど、よく見ると子猫ちゃんみたいに幼い顔してる。
 そのショートカットでボーイッシュな感じも、私の好みね。」
「へ、へぇ。」
「その可愛い顔が殴られて傷だらけになるのは勿体無いわよ。いい?もう喧嘩なんてしちゃダメよ?」
「あうっ。」

一樹の鼻を指でつんっとしたのは葉月の策略である。
葉月も薄々気づいているのだ。一樹のひそやかな想いに。
それを利用するあたり、実に寄生虫的性格の持ち主といえるだろう。
こうやって弄んでいる間はこの楽な同居を続けられるし、第一これ以上一樹には面倒事を起こして欲しくない。
一樹を適度にコントロールをしながらこの生活を続けたい。

そう思っての葉月の行動は、まさかの裏目に出てしまった。
それから数日後のことである。
594霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:37:24.33 ID:rPQNCaP5
「目玉かな。うん、目玉だな。」
「一樹、また馬鹿なことを考えてるでしょ。」
「復讐をしなければならない。私はそう思ってるんだ。」
「なんでさ・・・。」

葉月に可愛いと言ってもらったこの顔に、傷を付けた男たちがどうしても許せない。
一樹の行動原理は、おおむね暴走しており無自覚にズレてしまう癖を持つ。
それに加え葉月に対するやや狂信的で屈折した恋慕が影響しているので、どうにも収集がつかない。
とはいえ、そこに至る経緯を相手に詳しく説明すれば、変人呼ばわりこそされても一定程度の理解はしてくれるだろう。
ところが、こうした肝心の部分を妙な見栄ゆえに黙っているから、一樹は誤解されるのだ。
まこと厄介な人間である。

「奴らの目玉を潰すっていうのはどうだ?」
「あんたね、そういうことするとシャレにならないよ。」
「もちろん、なにも失明させようっていうんじゃないんだ。
 ただ目つぶしを喰らわせ怯ませたところに拳をぶつけてやろうって戦法だ。」
「それじゃ卑怯者じゃない。」
「・・・武術じゃ当たり前だ。」
「何が武術よ。スポーツ経験皆無のくせに。せめて運動系の部活でも入りなさいよ。
 あんたの性格で万年帰宅部じゃ友達なんて永遠にできないわよ。」
「そ、そんなの今は関係ない!」
「関係無くないわよ。復讐だなんだって陰険で無益な方向にばかり頑張ってどうすんの。
 ロクに勉強もせずに青春時代を過ごすと将来に支障を来すわよ。」
「今日も大学サボった人に言われたくない。」
「あ〜あ、そんなこと言っちゃうんだ。」
「葉月こそ言いたい放題言ってくれるじゃん。」
「ああそう、もう知らない。あんたなんて知らない。」

知らない、とは魔法の言葉である。
特に一樹のような面倒くさい人間を操るには絶好の言葉なのだ。
595霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:41:36.22 ID:rPQNCaP5
ところで、「もう知らない」とはいったいどのような状態なのか。筆者もよく知らない。
おそらく絶交に近いニュアンスを含んでいるのだろうけれど、「もう知らない」と言われた人と完全に縁を断った例は自分にはない。
ただ、己にとってどうでもいい人間であっても「もう知らない」と言われてしまうと、無性に構って欲しい気分になる。
挙句の果てには「ひょっとして自分が悪かったのだろうか」などという加害意識まで植えつけるのだから魔法の言葉といえるだろう。

一樹もまさしく今、そんなモヤモヤした感情の中にいる。
そっぽを向く葉月の背中を突いてでもいい、なんでもいいから構って欲しい衝動に駆られているのだ。
自身の決意を撤回してでも何か自分に興味を示して欲しいものである。

「ねえ葉月、ごはん作って・・・。」

ところが葉月に黙殺された。
視線をまったく合わせてもらえず、いよいよ一樹はせつなくなった。
もちろん、こうした心情の動きを葉月は逐一捉えているため、一樹が折れたのを見計らって手を差し伸べるつもりである。
こうして一樹の心を掌握し続けてきたからこそ、葉月の今の生活が存在するのだ。
いったいそのヒモ精神はどこに由来するのか、おそらく葉月の半生がそうさせているのだろうが、ここでは語らない。

「ごーはーん。」

構ってちゃんと化した一樹は幼児化する。
これは構ってちゃんの基本的な心理と言えるのだが、
構って欲しいという感情の裏には、困難に直面したときに親の庇護を受けたいという心理がある。
なので幼いころに親に構ってもらえなかった人間は、こうして成人になっても他人を親に見立てて幼児に擬態してしまうのだ。
596霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:43:27.85 ID:rPQNCaP5
ところが、そうした心をも葉月は見透かしているので、一樹に対する無視は続いた。

「おなかすいたよぅ。」

足をパタパタさせる姿も子供そっくりである。
これは傍から見れば可愛らしい姿であるが、当事者である葉月にとっては実にウザったいものなのだ。
そうして甘えてれば願いが叶うとでも思ってるの、と葉月が思うのも仕方がないことである。

「うう、うえっ、うえっ、」

一樹の声に嗚咽が混じってきた。
実にあざとい泣き方である。
泣いていることを少しも隠そうとしない、むしろ泣いていることをアピールする泣き方なのだ。
そんな一樹に葉月は、惻隠の情などこれっぽっちも示さなかったし、示したくもなかった。
こうしているといずれ一樹は諦めて大人しくなる、いつもはそうであった。
ところが、今日の一樹はここからが違っていた。

「なんっだよ!なんで無視するんだよ!」
「ど、どうしたのよ。」
「もう知らねぇよ!葉月のバカタレ!葉月ってばいつもそうじゃんかよ!私のすること成すこと否定し続けてさ!
 私だってちゃんと考えてるんだよ!なのになんでいつも私をバカにして下に見るんだよ!」
「ちょっと、落ち着いて一樹。」
「もういい、私も葉月なんて知らない!私は私のやり方で決着付けるからいいもん!葉月は口出ししないでよね!」

いきなりの激情を噴出させ、一樹は夜の街に飛び出していった。
玄関から冷たい風が部屋へ通り抜け、唖然としている葉月の頬を撫でた。
動揺する葉月の頭の中では、一樹に対する心配が2割、8割はこの家を追い出されないかを心配していた。
597霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:45:06.05 ID:rPQNCaP5
出会ったときからそうだった。
一樹は不可解な思考を持つ人間であったと葉月は思う。
理解されるのを拒んでいる類の人種であればまだマシなのだが、
一樹は理解され難い性格を持っているくせに他人からの理解を欲する人間なのだ。
「あれじゃ生き難いだろうな」と葉月が苦笑いしたのも無理はない。

この安アパートで一人、のびのびと過ごす時間が好きな葉月ではあったが、
こうして一樹が飛び出した今、急に一人の時が心細くなった。
「一樹は私が来るまでずっとこんな気持ちだったのかな」などと考えてしまう。

「夕飯でも作りますかぁ。」

ハイライトのメンソールを加え、台所に立った。
どんなひどい目に遭ってくるのやら、一樹の無残な姿を様々思い描いていたが、
数時間後、一樹は想像以上の重傷を負って帰ってきた。
598霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:47:19.76 ID:rPQNCaP5
「ちょっと、ダメ、眼を擦っちゃだめ。」
「みえない、みえないよぉ、」
「そのままじっとしてるの、じっとしてなさい、もうすぐ救急車が来るからね。」
「いだい、いだいよぉ、ひぃ、ひぃ、」
「そのままじゃホントに失明しちゃうから、じっとしてて。」

目潰しを喰らわせようと息巻いていた一樹は、目潰しを喰らい帰ってきた。
右目は白目が赤黒く充血している状態で済んでいるが、左目からは血が流れている。
流血は頬を赤く染め、シャツまで飛び散っているのだからはじめは眼球破裂をも疑った。

「どうしてこうなったの。」
「ふええ、ふえっ、ふえっ、目潰し、目潰ししたら、やり返されたぁ、」
「馬鹿ね、そんなことしたら当たり前じゃない。
 あんたが先手先手で暴力をエスカレートさせてどうすんのよ。馬鹿。」
「うえええ、ばかって言われたぁ、あっ、いだだだだ、」
「馬鹿よあんたは。」
「涙が目に染みるぅ。」
「そんなこと言わないでよ、私まで泣きたくなってくるじゃない。」
「どうして葉月が泣くのぉ。」
「あんたが惨めすぎるからよ。」
「ふええええええええん。惨めだなんて言わないでよぉ。」

とはいえ、数分後やってきた救急隊員に手を引かれ救急車に乗り込む一樹の後ろ姿は、紛れもなく惨めなものだった。
惨めな姿を葉月に晒したのも惨めであったし、惨めに思うこと自体が惨めという、惨めの連鎖である。
599霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:48:39.55 ID:rPQNCaP5
「しばらく学校は休みな。」
「そうする。」
「私も大学休むからさ。」
「それはいつもの・・・」
「なんか言った?」
「いえ、何も。」

幸い、その後の処置により失明は免れたものの、
重傷の左目には眼帯をつける羽目になってしまった。
実に災いの多い少女である。
とはいえ警察沙汰にしなかったのは、今回も一樹から売った喧嘩であり、
しかも相手の目も少し抉ったという一樹側の負い目ゆえであった。

一樹はやや大人しくなり、ようやく懲りたのだと葉月は思った。
しかし一樹の思考はやはりズレていて、塞ぎ込んでいるように見えて考え込んでいたのだ。
そう、屈辱を返すための方法を。

「あのさ、目玉じゃ一撃で仕留められないけどさ、たぶん金玉だったら身動きできないと思う。」
「一樹、あんたいい加減にしてよね。」
「後ろから近付いてさ、バシーンって蹴り上げて逃げればなんとかなると思う。」

葉月の手の平が、一樹の頬を叩いた。
パシンと乾いた音がした。それっきりであった。
二人の部屋には沈黙が落ちた。
決別の沈黙だった。

600霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:50:43.59 ID:rPQNCaP5
「葉月、出て行っちゃうの?」
「悪いけど、付き合ってられない。」
「そっか、ごめんね。」
「ごめんはいらないよ。もともと、私が口出しする問題でもないしね。」

窓を開けた。洗濯物を干す狭いベランダの向こうから金木犀の香りがした。
別れのときは突然で、心の痛みを覚える間も無いんだなと一樹は思った。

「最後に言っとくけどね、他人は自分を映す鏡なの。
 敵意を向けたら相手からは同じくらいの敵意が返ってくる。
 指を折ろうとすれば折られるし、目を潰そうとすれば潰される。
 それ以上のことをすればもっとひどい目に遭うだろうね。
 殺そうだなんて思ったら、あんたひょっとしたら殺されちゃうかもよ。」
「そういうものなのかな。」
「まぁ、私もそこまで人生を知らないから分かったようなクチは利けないけどね。
 でもあんたは他人の気持ちを理解しようと動いてたほうがいくらか生き易いと思うよ。」

「じゃあね」という言葉を遮るように、一樹は葉月の腕を掴んだ。
葉月が見上げた一樹の顔は、少しだけ大人っぽい表情をしていた。

「私は、そういうのあまり信じてないの。
 だって、私はあまり他人を理解できないし、他人もきっと私を理解できないと思う。
 この喧嘩の始まりだってそうだった。私が奴らの足を踏ん付けたら怒って私の頭を殴った。
 もちろん、謝らなかった私が悪いのかもしれないけど、私、あのとき怖くて声が出なかったの。」
「そうだったの。」
「そりゃ、向こうに私の気持ちを理解しろってのは無理な話かもしれない。
 でも、いきなり殴られた。考えてみれば、私の人生ってそういうこと多いなぁって思って、
 それでムシャクシャしちゃったのもあると思うんだ。」
601霧島一樹という少女:2011/10/18(火) 15:53:33.88 ID:rPQNCaP5
「そういう奴よね、あんた。その点、私は一樹のこと、」
「私のこと?」
「いくらか理解できてると思うかな。少なくとも他の連中よりはね。」
「嘘。私の気持ちにも気付かなかったくせに。私、葉月のこと好きなのにさ。」

眼帯少女の顎をくいっと持ち上げ、葉月は一樹の唇に唇を重ねた。

「もちろん気付いてたわよ。」

さて、こうなるといよいよ一樹の心に火が灯り、
多少みっともなくとも「やっぱり出ていかないで」と泣き叫ぶのであった。
女同士の恋愛模様ではあるが、世のカップルと同様、先に泣きついたほうが負けである。
イニシアチブを手にした葉月は「うーんどうしよっかなぁ」と焦らしに焦らした。
あとは嬲り放題であり、散々散々、一樹の心を弄んだ。
葉月の出て行こうという決意は本物であったが、一樹を手玉に取れると確信したのか、
家賃やらの金銭的優遇が急に惜しくなり、結局は家に留まることになった。

ところが、霧島一樹という少女は一筋縄で行かず、
数日後、どういう思考が働いたのか例の街へ飛び出し喧嘩を売りに行った。
「金玉を潰す」と呟きながら街を練り歩く少女に周囲は驚き肝を潰したが、結果はやはり返り討ち。
そして葉月はアパートの前で倒れている一樹を発見した。血まみれの腹部からは卵巣がだらりと垂れ下がり、潰されていた。

そういう少女なのであった。
602反省文:2011/10/18(火) 15:58:18.41 ID:rPQNCaP5
夢枕の獏から始まったはずがよく分からなくなった。

あと、連続投稿の規制緩和を望みます。
603名無しさん@ピンキー:2011/10/18(火) 16:04:32.53 ID:cXzdViD4
なんかこうグロいんだけどギャグっぽい話で面白いな
604 忍法帖【Lv=8,xxxP】 :2011/10/18(火) 20:08:22.10 ID:SamhSmol
すばらしい
605名無しさん@ピンキー:2011/10/18(火) 21:00:28.05 ID:7R3FQ/0d
乙乙!
606名無しさん@ピンキー:2011/10/18(火) 22:45:43.73 ID:18mXbMvD
なんだろう、ドヤ顔ビンタの話思い出した
607名無しさん@ピンキー:2011/10/18(火) 23:31:30.11 ID:kte/BiUj
面白かったよ〜
投下乙!
608名無しさん@ピンキー:2011/10/19(水) 01:32:09.00 ID:hoQ/UMqp
無慈悲・無意味に殺しまくって切断しまくる系のものが見たい。
609 忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/10/19(水) 02:06:50.63 ID:inSAekxA
Blood-C最終話でも見てろ
610名無しさん@ピンキー:2011/10/19(水) 21:18:56.91 ID:UKTyltUN
結局誰も質問に答えないとかテラワロス
611名無しさん@ピンキー:2011/10/21(金) 01:24:12.06 ID:Wt2fG24Y
>>602
GJ!グロ?嗜虐?部分を抜きにしても、小説として十分面白かった
612名無しさん@ピンキー:2011/10/21(金) 16:00:32.21 ID:9C8Nq7J1
     /::::::::/:::::::::::,-'´   ヽ::::|\::::::::::::ヽ、::::::::::::ヾミミ=:::::::::::::::::::}
    /!:::::::::::〃:::,'l´       . ヽl  ヽ;:::::::::::! ゙',::::::::::::::::ミミ:::::::::::::::::::l
    l/::::;:::::::::::::!'│   ,',.   ´ 、 l    !::l:::、:ハ ミ::::::::::::::::ニ-、:::::::::::ノ
    //l::::::::;:::', l       ' l   l:::!::::::::ヽ 'ミ:::::::::::::::ミ=:::::::::::}
    /7 /::::/:::〈   ;    ・   ';;  l:∧:::ヽ::ヽ ミ:::::::::::::::ヾ:::::::::::7
    / /7/:::::::{  ;;'、      :';;;;,. リ ヽ:∧/ヽ`' ,::::::::::::::;'´`ヾ
    / / 7/:::/ ‐- ;      . ___!__l_j_ ヽ `、::::/ ,ヘ l
       //:∧ t干=、‐=     `  ̄__=___二二._  "  l::.ハ }
           、 \弋ゞ、     ´'ニ__弋ケフ"´ .:. . :  }::ノ /
            、   ̄  j   ,;、,'     ̄ ̄   `:;  ん' /     ここに人間はいなかった
              '  ;   ノ   、;:"   ";~;;'"  ;  人o /
            `、   ヾ、    '    :: '    / `‐イ
              '、    _        ::    /     !
               \  ヽニ=-'.. :  : ゙, '´ ;'".   l         一人もな
                \ '‐‐  :;   ::/:   ',   , l
                  ヽ      / ::   ",  :゙' l
                   ` ‐┬  '´   :, ..    ;,゙ ;; l
613名無しさん@ピンキー:2011/10/22(土) 09:53:16.69 ID:6OMpppS8
仙水さんキタコレ
614反省文:2011/10/22(土) 12:38:08.70 ID:ch5YrYv9
30レス近くになってしまったけどとりあえず投下します。

※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等一切関係ありません。
フィクションと現実を混同してしまう方は読むのをただちにやめてください。
615不可視領域:2011/10/22(土) 12:43:28.49 ID:ch5YrYv9

少女には片目が無かった。

とはいえ、眼窩から目玉がすっぽり抜け落ちているわけではない。
少女の右眼球は黒目が灰色に濁っており、目としての機能を果たしていなかったのだ。
ゆえに、少女は常に、正常な方の左目でしか世界を見ていない。

路地裏に倒れた少女は、建物と建物によって長方形に切り取られた青空を仰いだ。
空は高く遠く、そこへ導かれるなら悪くないとぼんやり思っていた。
流れる鮮血ばかりが温かかった。
いい朝だった。

この社会が傾いたのは必然なのかもしれないが、少女は傾いた理由も知らずこの時代に生まれた。
首にロープを巻き付け無言で揺れていた父親の姿は、少女にとってもっとも古い記憶だ。
母親はといえば生きる糧を探すべく街中の男を口説き、未婚ということにして娘を捨てた。
かくして、ロクに物心もついていない少女は家族の消えた一室に取り残されてしまった。
それにしても、これだけ堕落しきった世の中でも男たちがやたらと未婚に拘るあたり、
実に滑稽な純血主義がまかり通っているものだと少女は後に思った。
616不可視領域:2011/10/22(土) 12:45:30.44 ID:ch5YrYv9

まだ幼い少女を発見したのはそのアパートの大家であり、滞納した家賃を催促しようとしたときのことであった。
少女は家族の消えた家庭で少ない食料をとっくに喰い尽くし、乳歯のままひび割れた壁の漆喰までほじくり齧っていた。

しかし、それは生への執着とはどこか違っていた。
「仕方なかった」まだ言葉をろくに話せなかった少女の濁った片目が、そう言っていた。
栄養失調か病気か、生まれつきでなかったことは確かなようだが、その頃にはすでに少女は片目を喪っていたのだ。

大家は六十程度であったが、この社会情勢ではまともな働き口など見付からないと考えており、
とかく金に汚く、アパートの少ない賃料のみを頼りに、細く長い自らの余生の設計をしていた。
余裕を失った人間は他人を犠牲にすることを厭わず、今さら子供の面倒などみれるものかと、少女の存在を邪魔にしか思わなかった。

警察に届けられた時点で、少女は6歳になっていた。
警察職員はたしかに不遇な少女を憐れんでいたが、もしもいざ自分が面倒を看るという話になったならどうだろうか、
あの大家同様、見捨てるに決まっているので、少女の正常なほうの眼は自分と彼らの間にガラス板のような隔たりを確認した。
なるほど、私の不遇なんて所詮はショーウィンドウの向こう側のようなものかと思った。
こうした他人観は、少女の後の人生においてずっとひきずる事になった。
617不可視領域:2011/10/22(土) 12:47:57.06 ID:ch5YrYv9

それからしばらくして、少女は孤児院へと送られた。
もっとも配慮のつもりか名称こそ変えられていたが「○○(地名)ファミリーふれあいセンター」などという、
生半な人道主義を掲げる独立行政法人にありがちな実にいやらしい名であった。

実態もそれにふさわしいいやらしさで、職員は大きく分けて二分されていて、
事務作業のように無感情に子供を扱う職員と、胸一杯の同情心を露骨にあらわす職員がいた。
しかしどちらにも共通するのは、人件費削減という名目で減らされ続ける給与への不満。
子供といえど感性は豊かなもので、彼らが口にする数々の愚痴を聞きもらしてはいなかったし、
むずしい単語こそ理解できなかったものの、その裏にあるどんよりとした感情は理解していた。
こうして子供たちは嫌でも自分の置かれた境遇を知ることになる。

少女はというと、7歳にもなって言葉をろくに話せなかった。
もともと育児放棄に近い状態だったため、言葉を習得する短い期間をのがしていたのだ。
ゆえに2クラス下の、幼稚園児と同じ教育を受けさせるところから始まったのだが、
少女はそこの女職員の、慈愛に満ちた目に漠然とした恐怖を覚えた。
618不可視領域:2011/10/22(土) 12:48:52.57 ID:ch5YrYv9

女職員の絵本の読み聞かせは気色が悪かった。
特に道徳的な部分に入ると急に語気を強めだし、一人感情移入しながら長々と酔いしれていた。
子供たちは成長した後、この時間を羊の時間と呼んでいて、長時間の沈黙を強いられるつらさを語っていたのだが、
その事実を女職員は知らない。

ある時のことである。少女は退屈のあまりうつらうつらと眠気に支配されつつあった。
すると女職員は朗読をやめ、少女の肩に触れ慈愛に満ちた笑みで注意を与えた。
そのときの呆けた顔が、女職員にはまるで白痴のように映ったのか、ますます愛情深く目を細めた。
その気色悪い表情を正常な左目で捉えた少女は「ああ、自分より劣った人間が好きなんだ」と思った。

ところが、自分より劣った者を見付けだす技術は、むしろ子供たちのほうが長けており、
似たような境遇によりここに来た者同士でも、互いに比べあって劣った者を探し出す。
そんな子供たちにとって少女は格好の標的であり、言葉を理解していないのをいいことに口汚く罵った。
ある程度おおきくなった子になると「アホバカマヌケ」と耳元で囁いてケラケラと笑って去っていく。
本能がそれを知っているのか、自分より下位の存在を作りだすことにより彼らの精神は満たされた。
619不可視領域:2011/10/22(土) 12:52:26.11 ID:ch5YrYv9

だが、少女はそうした悪意に対してあまりにも無反応だった。それが彼らにとって気に入らなかった。
少女の目の前で首を吊る仕草をしてひやかしても、少女は正常な左目でぼんやりと見ているだけだった。
こうなると、嫌でも自分の愚かさに気付かされてしまうのか、彼らの間に怒りが生まれることは決して少なくなかった。

8歳になった少女は、職員の眼のとどかないところで彼らに暴行を受けていた。
画鋲や安全ピンを脇腹に刺されることもあったし、便所用の洗剤を鼻に注入されることもあった。
もちろん少女は苦痛の表情を浮かべるのだが、そこには彼らに対する怒りも自身に対する嘆きも含まれてはいなかった。
怒りや悲しみを常に抱えている彼らにとって、涙一つ流さないこの少女の存在は、まさに排除すべきものだった。
「おれたちがそうなのに、どうしてお前はそうじゃないんだ」、少女の左目にはそう言っているように映った。

それが彼らの暴力をますます加速させ、この少女を惨めに屈服させてやりたいという願望に変わっていった。
しかし、土下座をさせ「ごめんなさいと言ってみろ」と命令しようとも、少女は素直に従い頭を擦り付けるのみであり、
ある種、不感症のような少女の精神を動かすことがどうしてもできなかった。
事実、彼らの小便すらも、少女は実に素直に飲み干した。
就寝の時間になると毛布も衣服も剥がれ、冬など寒さのあまり寝付けず熱ばかりだしていた。
620不可視領域:2011/10/22(土) 12:54:06.67 ID:ch5YrYv9

「ファミリーふれあいセンター」に「収監」されていた者たちは、つねに嘆きに満ちていた。
己の不遇を呪い、社会に対する怒りと絶望ばかりに胸を支配されていた。
不幸な者の心が優しいかといったら、決してそうではないのだ。

ごく稀に現れる里親は、定めにより特別養子縁組を結ぶことを条件に彼らを拾っていったが、おおむね女児の場合は性的な目的に具され、
男児の場合は使い捨ての労働力として拾われていく実態をロクに感知していなかったのは、職員たちだけである。
むsりお子供たちはそれを漠然と察知していたからこそ、自分より惨めな人間を探さなくては気が済まないのだ。

もちろん脱走を図ろうとする者もいた。
昔はある程度の塀や門が設けられていたが、人権主義を叫ぶ者たちが牢獄のようだと訴えたため、
フェンスや金網の類すらも無く、ほぼ出入り自由な建物になっており、脱走を願えば容易いことであった。
しかし、どうせ生きていくアテも無いし、施設の実態を訴えようとも表向きは至って平凡な施設でしかないので、
脱走する理由も見付からず誰もが頓挫ばかりしてきた。
それに、社会に出れば劣等感にばかり苛まれるのだからといい、大人しく職業訓練を受ける時を待っている。
どうせその先も不遇な人生が待っているであろうことを、皆予感しながら。

数年が経ち、少女はすでに12歳ほどになっていた。
灰色に濁った右目を伸ばした黒髪で隠したのには、特に理由は無い。
どうせ機能しないものであるから邪魔にも思わず、知らず知らずのうちに隠れただけにすぎない。
陽の当らぬ場所を好んだせいか肌はやけに白く、まったく表情を浮かべぬ顔はある種、この世のものとは異なる美貌があった。
621不可視領域:2011/10/22(土) 12:56:46.09 ID:ch5YrYv9

子供たちは飽きず懲りず、少女をいじめ続けていた。
年下の者たちはクモやゴキブリなどを捕らえては喰わせていたし、
性的なものに芽生えた年上の者たちは、少女を犯すこともあった。
体格の良い者は柔らかい腹を殴り、悶える少女に「立て」と命令させては殴り、これは失神するまで続けられることもあった。

施設側もこの事態に気付きつつあったが、それを表面化すればどうせ仕事が面倒になるばかりであり、
また自身の管理能力を上から叩かれるだけなので、軽い注意など与えるばかりで黙殺し続けた。
黙殺し続けたし、それどころか職員も少女のことが気に入らなく思っていた。
みじめな顔を見せない少女に対しての不愉快は、職員すらも感じており、もしも哀れに泣きついてきたら助けてやろうという気ですらいた。
抵抗も密告もしないことをいいことに、所長は美貌の少女を部屋に連れては陰茎を咥えさせた。

それらの仕打ちに、少女はなにも歯を食いしばって耐えていたのわけではない。
世の中などどうせこのようなものであるという諦観の上で受け入れていたのだ。
完全な諦めは抵抗を生まず、痛みも苦しみも仕方の無いものだとして流されるまま流された。
少女は発話こそ未発達だが、正常な左目が文字を理解しており、読んだ本によると自分は運命論者といったものだろうかと認識していた。
622不可視領域:2011/10/22(土) 12:58:29.79 ID:ch5YrYv9

そして少女に初潮が訪れ女性としての機能が備わり始めたころ、ふらりとセンターを去った。
それには明確な動機があったわけではない。何かの意思が働いたわけですらない。
ただ、月明かりが眩しい晩に遠くから潮騒が聞こえてきたのだ。
少女はこの施設が海に近い場所なのだと、ようやくこのときに知った。
歩みにまかせて歩いたところ、敷地を出てしまったというだけであり、帰る理由も特に無いため二度と施設には戻らなかった。

少女の主観では、あの施設の内部も外の世界も、大差が無かった。
もっとも、社会に適応するためという名目で何度か街へは出たこともあるが、やはりこんなものかと思った。
人々が様々な生活を営んでいたが、正常な左目にはどれもこれも施設で見た光景に映った。
見下されてたまるかという一心で上を目指す者、見下せるものがいないかと下を眺める者、
そんな者たちに怯えて目を塞ぐ者、もはや誰も見下すことができないほど底辺に落ちぶれても虚勢ばかり張る者。
希望や報いという言葉が神話となって久しいこの時代のこの社会は実に荒廃しきっていた。
いや、こういう廃れた感情がもともと人々の間にあって、ただ露骨に表に出始めただけなのかもしれないが。

少女が路地裏でゴミを漁り始めたのは幼少の頃の経験ゆえだろう。
生に対する執着とは違う、「仕方が無いから」という理由で異臭を放つビニール袋に顔を突っ込んでは残飯を舐め取っていた。
623不可視領域:2011/10/22(土) 12:59:42.90 ID:ch5YrYv9

そして、そんな光景が異常で無いほどこの世界は異常だった。
食べ放題と書かれた看板が粉々に打ち捨てられている横で、貧しい者たちが僅かな残飯を貪っていた。
そんな退廃が日常の風景と化したとき、いよいよ人々は嫌になる。
この社会では物質的な豊さばかりを誇りとしてきたが、それが失われてしまってはもはや何も残っておらず、
今さらのように新興宗教に縋ったり、かつての繁栄した時代ばかりを自慢げに語りながら心を満たす者ばかり。
それでもあくまで物質に拘る者たちはじりじりと迫る困窮に身を焼かれるのではないかと怯え、
既得権益を握っていた者たちはいよいよ手放してなるものかと吝嗇さに拍車をかける。
ある者は新たな利益を生み出そうとするものの、あっという間に亡者のような者たちとの喰い合いになり、結局全ての者の手元には僅かな金しか残らない。
まだかろうじて豊さを保っていた外国の企業がビルを買い取り、貧しい者たちに向けて商売など始めるが、
絞り取れる金もたいしたものにならないと見切りを付けたのか、撤退したあとには外国語の看板だけが意味を失くしたまま据えてあった。
もはや精神性という言葉もむなしく、結局我々人間のどこに気高い精神などが備わっていたのかと気付いた者たちは絶望するばかりである。

少女は路地裏にやってきた男に身を任せ、売春をした。
どうせ浮浪児だろうと乱暴に扱われ、食道近くまでペニスを突っ込まれて嘔吐した。
それでも憐れみだろうか、小銭をいくつか置いて男は去った。
金の扱い方もよく分からない少女は、ようやく足りた腹が空になってしまったのでふたたび残飯を求めた。
624不可視領域:2011/10/22(土) 13:03:15.97 ID:ch5YrYv9

数日後、その路地裏にゴミを捨てていた店の店主が少女の存在に気付いた。
もしも怯えてた表情を見せたなら、あるいは野良猫のような愛嬌を見せたら、おそらくは放置こそされど追い出されはしなかっただろう。
だが少女は闇の奥から正常な左目を覗かせ、店主の存在を風景と同じような無関心さで見ていた。
それをあまりに忌まわしいと思った店主は店から煮えた油を丼ぶりに入れ、少女に向かって投げつけた。

少女はこうして少しずつ肉体を削られて路地裏を渡り歩いた。
服はボロ切れ同然であり、片方の肩に引っかかったまま、上半身の大半を露出していた。
青白くすらあるその肌は男を吸い寄せたため、売春か強姦かも分からぬまま少女は犯され、
もはや下半身には何も纏っておらず未発達な性器が剥き出しのままであった。

太ももを伝う精液を拭う事もせず、脂肪も少ない細長い脚はかぴかぴと白い跡が残されていた。
それでも奇妙な美貌ゆえに行為に及ぶものはいたが、落ちぶれた表情をまるで見せない少女に自身の劣等感が刺激され、
顔面を何度も殴打され大股を広げたまま気を失うこともあった。

稀に人情のある者が少女に施しなどすることもあった。またはこの世の中でもあくまで笑顔を浮かべて少女を心配する者もいた。
しかし、施されたものをぼんやりと口に運ぶ少女に不愉快な気持ちを抱き、誰もが去って行った。
正常な左目はその姿を「ああ、あの人は感謝の言葉が欲しかったんだな」というふうに捉えていた。
625不可視領域:2011/10/22(土) 13:04:49.81 ID:ch5YrYv9

コンビニエンスストアには品不足の貼り紙が貼ってあったが、すでに雨風に晒されてボロボロになっていた。
この頃は急激なスタグフレーションに見舞われ、価格が何度も張り替えられるたびに消費者は青ざめる。
仕入れも発注もかつて組み立てたシステムでは通用せずに、うっかり大量の商品が廃棄物となってしまうこともあった。
当然、それらを虎視眈々と狙っている人々もいて、形振り構わず残飯を貪る者の横を、いくらかの優越感を持ち通り過ぎる人々もいた。
警察も警察で、それらにいちいち対処していることもできずにただ見守るしかない。
それらを社会問題として提起する者たちも、所詮は他人事であり自分の地位と生活が危うくならない限りは本格的には動かなかった。

少女はといえば、未だに路地裏を転々としていた。
浮浪児の中には徒党を組んでいた者たちもいたが、少女がそれらに加わることも、加わろうとすることもできるはずがなく、
むしろ虐げられ追い出され、それでも自分の縄張りに入ってきたときなどは手痛いリンチなど加えた。
上半身を角材で滅多打ちにされたものの、脚に負傷を負わせなかったのは、少女に自分の脚で街から出て行ってもらうためである。
こうしたことを何度となく繰り返した少女の肉体はすでにボロボロで、いよいよ力尽きるのだろうと少女自身も思った。
きっと今日が最後だ、今日が最後だ、そう思い続けていながらも生きながらえていたのは、少女の習性である残飯漁りゆえだろう。

そんな少女の前に現れたのは、文子と名乗る少女であった。
「あんたみたいな無気力な人間、初めて見た。」と出しぬけにそう言ったのであった。
向けられたその失望の眼を、少女は今でも覚えている。
626不可視領域:2011/10/22(土) 13:06:23.94 ID:ch5YrYv9

「私のこと憶えてる?憶えてるわけないか。結局一言も話さなかったしね。」

他人に対しまったくの無関心であった少女が、文子の存在など心の片隅ほども憶えているわけもなく、
文子が例の「ふれあいセンター」に同じ時期に収監されていたことなどこれっぽっちも知らない。

「あの後、大変だったんだからね。大騒ぎになっちゃって。
 あんたと同じ部屋にいた連中はみんな正座させられて尋問紛いのことを受けてた。
 みんな血眼でセンター中を探し回ったけど、結局は脱走したってことで確定しちゃって、
 で、あんたはあの施設始まって以来の脱獄者ってことになったわけ。だから私は二代目の脱獄者かな。
 奴らの考えることなんて簡単よ、どうせ警備を見直して二度と脱走させまいとするわけでしょ。
 実際、そんな話が進んでたみたいだから、今しかないと思って私も数日遅れで飛び出して来たのよ。
 意外とスキだらけで、私の逃亡劇はあっさり上手く成功しちゃったわ。」

文子は実に多弁だった。
少女が無言なのをいいことにお構いなしに喋り続けたが、
意外にも少女は、文子の話に聞き入っていた。

「私はあんたの行動に驚いたわ。
 いつも不吉な眼をして他人を不安にさせていたあんたが、こんな大胆なことをするなんて思わなかった。
 だから、何か私の知らないところで心の裡に秘めるものでもあったのかなって、思ってた。」
627不可視領域:2011/10/22(土) 13:08:07.74 ID:ch5YrYv9

文子は浮浪児にしては良い身なりをしていた。
どこで調達したのか、学校へ通える子供と同じような服を着ていたし、決して少女のように半裸ではない。
髪も肌もきれいに手入れされていて、そのスレた表情を除けば見た目は年相応の中流家庭の女の子であった。

「信念の一つでも持って脱走したのかと思えば、今のあんたを見れば分かるわ、そんなもの無かったのね。
 勝手な話だけど、なんかすっごいガッカリしちゃったかな。あんたにも何かあるのかなと思ったんだけど。」

少女が他人に僅かでも興味があれば憶えていたはずである。
センターの中でもひときわ美少女とされていた文子のことを。
あの頃から文子は、それだけ容姿には人一倍気を使っていた。

「そういえば、あんたこっぴどくイジメられてたよね。それも当然、あんたって、誰もが嫌うタイプだもの。
 何をされても無反応。笑いもしないし怒りもしない、みんな言ってたでしょ?『バカにしてんのか』って。
 みんなあんたには怒って欲しかったし、泣いて欲しかったのよ。それが彼らのニーズなの。
 身勝手だろうけど、もしもあんたが苦しめば、その姿を見て救われる人間もいたのよ?」
628不可視領域:2011/10/22(土) 13:09:57.74 ID:ch5YrYv9

そう言って突然、文子は少女にビンタを喰らわせた。

「ところで、あんたなんで血塗れなの?あーあ、手が汚れちゃったぁ。あんたの服で拭いていい?」

少女はようやく自分の頭部から出血してると気付いた。
そういえばついさっきも酔っ払いにからまれビール瓶で頭を割られたんだなと思いだした。
文子は少女の肩にかろうじてかかっているぼろぼろのシャツを剥ぎ取り、血液を拭った。

「ほら、こんな理不尽なことされてもあんた無反応でしょ?
 たぶんあんたは感情が鈍いんだと思う。その濁った右目と同じように心も異常なのよ。
 いつ、どうしてそうなったのかは知らない。生まれつきなのかな?違うのかな?
 どっちにしても、私の仕打ちをあんたのその正常な左目で見据えられるとね、私は嫌でも私自身の愚かさを悟ってしまうの。」

いったいこの人は何が言いたいんだろう。
正常な左目は今も文子の姿をぼんやりと捉えているが、そこには僅かばかりの興味の熱があった。
少なくともゼロではない。他のどうでもいい人間を見る眼とは違っていたことに、少女も文子も気付いていない。

「そうやってあんたは、他人を見続けるのね。施設の中でも、外でも。
 この時代は悲惨な人間ばかりだっていうのに、それを知らしめようとしてるのかしら、わざわざ、ったく、」
629不可視領域:2011/10/22(土) 13:13:30.83 ID:ch5YrYv9

「可哀想だからやめてあげて。」

そう言い放ち、路地裏をあとにした。
と思ったら何故だか踵を返しすぐに戻ってきた。

「ごめん、言い過ぎた。」

なんなんだこの人は。もしも少女が笑うことのできる少女なら笑っていたかもしれない。
それだけ文子の表情は申し訳なさそうだったし、先ほどの毅然としていて傲慢な態度とは違っていたからだ。
近頃、少女の声帯は苦痛の悲鳴を漏らすためにしか使われていなかったため、すっかり声の出し方を忘れていた。
それでも何か言いたくなった経験は、これがほとんど初めてだろう。

「あう、うあぁ、」
「何それ、あんたまたビンタして欲しいの?」
「んあ、んあ、あうあ、あぁ、」
「ほんとあんたって醜い。」

そういってケラケラ笑う文子の姿を、正常な左目は不思議な親しさをもって見詰めていた。
この日から、少女と文子は共に生きるようになった。
630不可視領域:2011/10/22(土) 13:16:19.09 ID:ch5YrYv9

「いい?売春は無し。こっちから身体を買ってくれなんてカッコ悪いからね。
 向こうが買いたいと申し出てきたときでも断る。それがカッコ良いからね。
 ゴミ漁りはセーフ。自分を売っているわけじゃないからまだカッコ良いの。」

文子の基準はよく分からなかった。
どこから拝借してきたか分からないシャンプーで、少女の頭をわしゃわしゃと洗いながら語り続ける。

「もちろん窃盗はセーフ。生きるために奪うのであればまっとうなことだわ。
 でも娯楽のための窃盗はアウト。そんなダメな人になっちゃダメ。
 それにしてもあんた、自分でシャワー浴びなさいよ。ちょっと目を離すとすぐ汚くなるんだから。」

とはいえ、文子が使っているのはシャワーではなく、路地裏のホースから水を出してるだけだった。
この日は真夏の暑さだが良いものの、夜になるとさすがに水を浴びるのは身体が冷える。
なので日中、それも飛びきり熱い日にこうして二人で一緒に「シャワーを浴びる」のであった。

「身なりが汚いのはカッコ悪い。身なりがきれいなのは余裕のあらわれだからカッコ良い。
 無理してでもきれいな格好をしようとするのはそれ自体がカッコ良いから、そのための窃盗はギリギリでセーフ。
 強盗は問答無用で絶対アウト。これはもう決まってるからね。」
「あうあ。」
「アウアはカッコ悪いからアウト。」
「んあ。」
「ンアもカッコ悪いからアウト。アウアウアーはカッコ良し。」
「あうあうあー。」

これが彼女らの13歳の初夏であった。
蝉の声と、風鈴の音。裸体に熱風が気持ち良かった。
631不可視領域:2011/10/22(土) 13:18:03.25 ID:ch5YrYv9

「いい?売春は無し。こっちから身体を買ってくれなんてカッコ悪いからね。
 向こうが買いたいと申し出てきたときでも断る。それがカッコ良いからね。
 ゴミ漁りはセーフ。自分を売っているわけじゃないからまだカッコ良いの。」

文子の基準はよく分からなかった。
どこから拝借してきたか分からないシャンプーで、少女の頭をわしゃわしゃと洗いながら語り続ける。

「もちろん窃盗はセーフ。生きるために奪うのであればまっとうなことだわ。
 でも娯楽のための窃盗はアウト。そんなダメな人になっちゃダメ。
 それにしてもあんた、自分でシャワー浴びなさいよ。ちょっと目を離すとすぐ汚くなるんだから。」

とはいえ、文子が使っているのはシャワーではなく、路地裏のホースから水を出してるだけだった。
この日は真夏の暑さだが良いものの、夜になるとさすがに水を浴びるのは身体が冷える。
なので日中、それも飛びきり熱い日にこうして二人で一緒に「シャワーを浴びる」のであった。

「身なりが汚いのはカッコ悪い。身なりがきれいなのは余裕のあらわれだからカッコ良い。
 無理してでもきれいな格好をしようとするのはそれ自体がカッコ良いから、そのための窃盗はギリギリでセーフ。
 強盗は問答無用で絶対アウト。これはもう決まってるからね。」
「あうあ。」
「アウアはカッコ悪いからアウト。」
「んあ。」
「ンアもカッコ悪いからアウト。アウアウアーはカッコ良し。」
「あうあうあー。」

これが彼女らの13歳の初夏であった。
蝉の声と、風鈴の音。裸体に熱風が気持ち良かった。
632不可視領域(↑二重やっちゃいました):2011/10/22(土) 13:19:45.15 ID:ch5YrYv9

「こらぁ、あんたまた売春したでしょ。一度それすると次から次へと男どもが来ちゃうじゃない。
 そうなったらまた別の路地に入るからね。あんたのせいよ、まったく。」
「いがう、いがうお、」
「違くないでしょお。あんたが股開いてこうして金が置いてあるんだから一緒よ。
 抵抗しなかったらレイプにもなりやしないんだから、まったく、意思表示くらいしなさいよ。」
「あうあうあー。」
「ま、それでもお金は有難く受け取るとしますか。もちろん共有物だからね。」

彼女たちは少ない家財道具を手に、街から街へと渡り歩いていた。
定住をすればいくらか生活も豊かになるのだが、すでに徒党が組まれている地ではそうはいかない。
挨拶も無しに入ってきた新参者は侵入者と看做され、暴力をもってして排除されるし、
徒党の一員となれば上層部へ上納金を納めねばならないので、売春や強盗などをしなければやっていけない。
ゆえに縄張りの隙間と隙間を縫うようにして生きているのが彼女たちである。

「ホント、奴ら気に入らないよね。こんだけ社会が荒廃しきってるっていうのに、社会の真似事をしてどうすんの。
 私たちなんて社会から捨てられた人間なんだから、そういう部分とは無関係に生きていけばいいのに。
 この前もどこかのガキに『グループに入らないか』とか誘われたけど、全然興味が無いから断って来た。」
「よぐあかんない。」
「あんたは分かってるでしょ。施設のガキ共も似たような構造を作ってたよ。
 はぐれ者の分際で序列なんて作っちゃって。カッコ悪いって、ねえ?」
633不可視領域:2011/10/22(土) 13:21:48.97 ID:ch5YrYv9

この社会に明るいニュースが飛び込み、僅かな景気浮上の兆しが見えてきたのは夏の盛りであった。
失業者や労働者や経営者にも次第にその期待が広がり、社会は徐々に色めき立ってきた。

「私は、たぶんあんたとは事情が違うんだよね。
 捨てられたとかそういうんじゃない。あの頃から徐々に増えてきた強盗団に両親を殺されたの。
 小学校から帰って来た私は家で死んだ両親に対面したわ。一瞬本気で生ゴミが散らばってるのかと思っちゃってさ、
 いや、今でも悪いなぁとは思ってるんだけどね。んで、当時ああいう情勢だったから、親戚も引き取ってはくれなくて施設入り。」
「そうなの。」
「やってらんないって思った。どうして私がこんな目に、とも思った。
 でも私は不貞腐れなかったよ。ここまで落ちぶれたんだから意地でも生きてやろうってね。
 だから、生きることに無気力なあんたにムカついてたんだよ。そのムカつくあんたが施設から出て行って、
 私は、『ああ、やられた』って思っちゃって、くやしくて私も脱走した。でも、いざ会ってみればあの有様だったからねぇ。」
「どうだったの。」
「半裸で血まみれでゴミと精子にまみれて、そんでこっちをボーっと見てた。なーんだって思っちゃった。
 やっぱりあいつはあいつだったなって。でもまぁ、そのままズルズルとこうして一緒にいるわけだけどね。」
「どうしてなの。」

「なんとなくかなぁ」という言葉は雑踏の喧騒に紛れて消えた。
夏の陽射しばかりがひたすら熱くて、繋いだ二人の身体が汗で濡れた。
634不可視領域:2011/10/22(土) 13:23:47.34 ID:ch5YrYv9

その秋のことであった。
朗報により社会混乱は一時の回復を見せたが、それも長く続かず、
結局は上層部に金が流れ込んだにすぎなくて、景気回復という言葉も一般人が実感を得られないで終わった。
僅かに芽生えた望みを絶たれる形になったため、いよいよ社会は低迷、退廃と混迷の色を増していった。
風は少しずつ乾燥し、冷たくなっていった。これから一層季節は寒くなる。

「そろそろ、この服じゃ厳しくなってきたね。」
「そうだね。」

寒さゆえか物資の奪い合いは激化し、徒党と徒党が衝突することも多くなってきた。
また、徒党を組んだ浮浪児による強盗や暴行が多くなる一方で、浮浪児を襲撃する事件も増していった。
もちろん文子と少女は、そのどちら側からも被害に遭っておかしくない存在であった。

「私たちって、本当に明日が無いんだね。この冬を越せる保証なんてどこにも無い。
 そういう生き方って、なんだかすごく怖いんだね。」
「みんなそうだよ。」
「怖い。」

冷えた晩は、こうして路地裏でお互いに肩を寄せ合うしかなかった。
それでも寝付けない夜もあり、物を得ようとしても下手に動けば何に巻き込まれるかも分からなかった。
特にこの日は、やたらと殺伐とした予感が街を支配し、暴力の気配がする夜であった。
635不可視領域:2011/10/22(土) 13:26:03.64 ID:ch5YrYv9

初めに襲われたのは少女のほうであった。
空腹を感じるとゴミを漁りに行くのが未だに習性として残っており、
この夜もつい一人で路地裏を出て閉店直後の飲食店を探してしまった。
この当時着ていた服は文子の選択であり、いくらか小奇麗ではあったが、
やはり浮浪児としての雰囲気を隠せないものがある。

その少女を殴り付けたのは、恰幅の良い男。
その男は身なりこそ良かったが、世の中を勝ち残るのが常に善人とは限らない。
酒に酔い低俗な言葉ばかりを吐いていた男が少女を見付け、そのまま売春に誘った。
いつものように少女は承諾も拒否もせず、ただ、いつもの正常な左目で視ただけだった。

その無垢で静かな眼が、男の罪悪感や劣等感をどこかで刺激してしまったのだろう。
己の底を見透かされたような気分になった男は、突然激昂した。
拳で少女の顔面を殴り付けたが、このときに少女は脆い頬骨を砕かれている。
そのまま男は唾を吐きかけただけで立ち去った。

この往来での暴行に足を止めた者は多い。
だが、この頃の人々の感情模様は、以前とは明らかに事情が違う。
というのも近頃凶悪性を増しつつある浮浪児への制裁を誰もが望んでいたのだ。
636不可視領域:2011/10/22(土) 13:27:33.08 ID:ch5YrYv9

もしも少女が惨めったらしく泣き叫んでいたら、これ以上の暴力は起こらなかっただろう。
しかし、自身に降りかかる悲劇を悲劇とも思わず、ただ受け入れている少女はあくまで無表情であった。
腫れあがった右顔面を押さえながら、ゆったりと起き上がる様子が周囲に与えた印象は、不遜。

害悪め。
誰がそう叫んだのかは分からない。
ただ誰ともなく感情を発散しただけに過ぎないのだ。
それが引き金となり、先ほどの男とは違う無関係の男が少女の腹を力いっぱい蹴った。
一人が堰を切ると一斉に立ち上がる。
これまで浮浪児という存在は、この社会に、この国に、ほとんど見られなかった現象だ。
それだけに忌まわしかったし、まるで現代の堕落の象徴そのものであった。
いなくなってしまえばいい。誰もが心の中で思っていた。
そんな劣等な存在が蔓延ったから世の中がおかしくなったと考える者が多数であったが、
いったい、物事の原因ではなく現象を叩くのはいつからの習わしなのだろうか?

通りすがりの者たちが人だかりを見付ける。
どのような事態が起こっているのかを、それぞれがどことなく察知した。
そして浮浪児と思われる少女が、その中心で地面に這いつくばっている姿を見て、
助けに行こうなどとは微塵も思わず、むしろ自分が参加できるチャンスばかりを窺っていた。
637不可視領域:2011/10/22(土) 13:29:25.06 ID:ch5YrYv9

遠くから争いの気配を感じ取ったのは文子。
慌てて路地裏を飛び出そうとしたが、漠然と感じた嫌な予感がその足を止めた。

その判断は正しく、もはや誰にも暴力を止められる状況には無い。
人々は現実の諸問題をあたかもその少女一人に押し付けるが如く、そこにいる誰もが暴力を肯定していた。
そして暴行に参加する人数が多数になればなるほど、一人当たりの罪悪感が軽減されるため、リンチという状況が発生する。
まさに集団狂気と呼ぶ他なかった。
少女は本能で身体を丸め、顔面や臓器などを脅威から守ろうとするが、すぐに抱え起こされてしまう。
そして少女は正常な左目で見抜く。彼らはみな一様に言っている「悪いのは自分だけじゃない」と。
暴力は加速する一方であった。

嵐のように暴力は起こり、そして去って行った。
少女があまりにも苛烈な暴行に耐えかねて気を失ったからである。
まるで死体を弄ぶように、無防備な顔面を蹴り上げる者もいたが、集団がほどけると共に消えていった。
鮮血はうつぶせに倒れる少女を中心にひどく飛び散り、庇っていた腕の肉が殴られ過ぎて崩れていた。

文子は機会を窺い、路地から飛び出した。
すでに白目を剥いている少女はすっかり脱力しきっており、引きずるには重かった。
その姿を見ていた者たちがいる。
638不可視領域:2011/10/22(土) 13:31:24.14 ID:ch5YrYv9
「出ていけって言わなかったっけ。」

背後から声を掛けてきたのは、徒党を組むタイプの浮浪児であった。
すでに十人ほどに囲まれ、最悪なタイミングに文子の背筋が凍る。
だが、同時に去来したのは何か不可解であるという感情。
それを言葉にしてしまったのは、文子が自分の無力さに腹を立てていたせいでもある。

「あんた達さ、ずっと見てたのに助けようとしなかったの?」
「それはお前も一緒だろ。それに、『徒党を組むなんて御免だ』って言ったのは誰だっけ。」

もちろん文子自身である。
随分前にトラブルを起こした連中であったと気付き、墓穴を掘ったことを悟った。
まさかまだ恨んでいたのかと知り、こうして文子も暴行を受けることになる。

路地裏に引っ張り込まれた文子は、徹底的に犯された。
おそらく彼らには「意のままにならなかった」という不満もあり、それを晴らそうとしているのだろう。
気取った服は全て引き剥がされて奪われ、全裸にひん剥かれた文子はひたすら犯され続けた。
浮浪児たちは入れ替わり立ち替わりやってきては文子を責め立てる。

文子は浮浪児にしては発育が良く、欠食児童のような少女とは違い、13歳にして乳房もかなり膨らんでいた。
しかし、売春などの行為に手を染めたことが無く、破瓜の痛みが快楽に転ずることはなかった。
その苦悶の顔が彼らのサディスティックな性根を刺激してしまったのか、
二度とこの街に戻る事の無い苦痛を与えれば彼らの目的は達成されるはずだが、今は文子を貪ること自体が目的となっている。

数時間が経ち、深夜を過ぎても狂った宴は終わらず。
抵抗もできない文子はゴミ袋の上で汚物に塗れながら人形のように弄ばれている。
もともと文子がやたらと着飾っていたのは、自分の価値を高めたいという向上心からであったが、
こうして肛門と膣が裂けて一つの穴になりそうなくらい責め立てられては、その気概も消えて失せた。
流れる血は潤滑油となっていたが、下手に時間を置くと凝固を始めて滑りが悪くなるので、
そのたびに声にならない苦痛を吐き出していた。
639不可視領域:2011/10/22(土) 13:33:37.85 ID:ch5YrYv9

一方で、さきほど散々傷め付けられた少女は、
治まらない疼痛に苦しみ目を覚ました。

少女の正常な左目は状況を把握した。
同時に、それに気付いた浮浪児たちが少女の身体にも暴行を加えようと迫る。
「無様に泣いて叫べ」と、闇の中に爛々と輝く浮浪児たちの瞳がそう言っていた。

「期待には応えられないかもしれない。」

これまでの経験が少女にその言葉を吐かせた。
そして自ら股を開いて、未発達な無毛の性器をさらけ出す。
無論、それは彼らの要求するものではなく、無表情で運命を受け入れる姿など誰も見たくは無い。
それに腹を立てた男は、少女の砕けた肋骨を強かに蹴り飛ばして、泣きそうな顔でこう叫んだ。

「殺してやろうか。」
「それも仕方無いのかもしれない、でも、」

でも。
少女は今までに感じたことのない痛みを覚えている。
諦めて生きていくことは自らの死をも受け入れるはずであった。
その強固な諦観が少女から生気を奪い、幽霊じみた恐怖を振りまいていたはずなのであったが。

「でも、文子だけは助けてあげて。お願い。」
640不可視領域:2011/10/22(土) 13:35:07.67 ID:ch5YrYv9
少女の精神が揺らいだ。
その揺らぎを浮浪児たちは目敏く察知した。
彼らは皆一様に残酷な笑みを浮かべて、髪を引っ張り少女を文子の元へ寄越した。
文子の上に覆いかぶさり腰を振っていた者もそれを止め、二人を対面させる遊びをした。

文子は、すでに視線が朦朧としており、口の端から泡を吹いていた。
股間は鮮血に赤黒く染まり、がくがくと惨めに細かい痙攣をして止まらなかった。

「どうしてこんなことするの。」
「もっとしてやろうか?ん?」

胸部を踏み潰された文子は骨の折れる鈍い音と共に口から精液を吐き出した。
どうやらこの少女を虐待するにはこれが一番だ。
そう考えた男たちは文子の身体を思い思いに破壊し始めた。

「やめて、やめてよ、痛い、痛いよそんなの、」

少女にとって、何かに執着することなどこれが初めての経験である。
本人も自覚していなかったが、こうして壊されることにより、ようやく文子への執着に気付いたのであった。
生きることを拒んでいたかのような姿勢は脆くも崩れ去り、代わりに今まで味わったこともない痛みだけがズキズキと生まれた。
641不可視領域:2011/10/22(土) 13:36:49.25 ID:ch5YrYv9

明け方になり、ようやく空が明るみ始めた。

朝陽は路地裏には射し込まない。
ただ鳥の声と、秋まで生きながらえた蝉たちが朝の訪れを告げていた。
破けたゴミ袋からは汚物や残飯が溢れだし、ゴミ同然のようになった文子の身体を、少女は抱いていた。

あれだけ端正な顔はあちこち切り裂かれ、両方の耳はどこかへ落ちている。
全身の骨は折られ外されて、指はそれぞれが歪な方向を向いていた。
身体中にはまだら模様のように痣が刻まれ、暴行の凄まじさを物語っている。
暴行のたびに少女は顔をゆがませ悲しみ、大声で泣き叫んだ。まるでこれまでの無感情が嘘だったかのように。
その姿は彼らを大いに満足させたのであった。

濁った右目と正常な左目から、膨大な量の涙を絞り切った少女は、
今は絶望の中にも意外な心地よさを覚えており、高く遠い空を仰いだ。
そこへ文子が導かれるなら悪くないとぼんやり思っていた。
流れる鮮血ばかりが温かかった。
いい朝だった。
642不可視領域:2011/10/22(土) 13:39:48.97 ID:ch5YrYv9

それから数年が経った。
社会は相変わらずの低迷を続けているが、少しばかりの変化があった。
堕落するだけ堕落したあとの人間たちは自然と前を向くようになったのだ。
IT企業の元社長と元取締役が、仲良く物乞いをしている姿を笑い飛ばせるくらいの気持ちが人々の間に生まれた。
誰もが喜々と自分の貧乏自慢を始めるほどになったのだから、大したものである。
今は場末の居酒屋で発泡酒ばかりを飲むのが流行りらしい。

ところが、そんな薄暗くも明るい世の中に、血生臭いニュースが飛び込むようになってきた。
どうやら二名の強盗が立て続けに事件を起こしているというものだ。
とにかくやりかたが残忍で、押し入った店の人間を皆殺しにしてしまうとのこと。
人間をまるで遊ぶように痛め付けるらしく、中からは壮絶な悲鳴と、女の子の楽しげな笑い声が聞こえてきたという情報もある。
派手な惨殺と略奪を繰り返しながらも、二名の足取りはおろか素顔すらも誰も分からず、
人々の間では「あの腐りきった時代の亡霊」との噂すら流れて恐れられている。
ただ、犯人のうち一名は、どうやら「あうあうあー」と名乗っていたそうだが、それも実際の話かどうかというところである。

いったい、あの少女の正常な左目は人間の何を見ていたのだろうか。
知る者は誰もいない。
643反省文:2011/10/22(土) 13:48:58.86 ID:ch5YrYv9
またもや二重投稿やっちゃいました。

この手のものをゴリゴリと書きたくなっちゃう病気がたまに発症します。
こういうのって書いてる側としてはひたすら楽しい。
もしも最後まで読んでくれた人がいるなら、何かダメ出しくらいのコメントを戴きたいものです。

あと、pixiv小説のほうで過去作品の一部やここでは投稿してない作品などなど載せてます。
ひょっとしたら気に入って頂けるやもしれませんので一応ここで場所を借りて言っておきます。
644名無しさん@ピンキー:2011/10/22(土) 13:51:28.97 ID:J+cjbspO
GJ
続編というか、その後の活躍が見たくなった
645名無しさん@ピンキー:2011/10/22(土) 18:33:02.20 ID:SHIE3Oyv
GJ!
なんかある種の悟りというかふいんきが良い
646名無しさん@ピンキー:2011/10/22(土) 21:10:46.84 ID:x8DlOxpH
数多の人間を拷問・処刑して呪いを受け人間化したのなら、
その呪いは自らを拷問・処刑して解くべきだろう……

まったく、汎用処刑拷問器具は最高だぜ!!
(ボソッ)……実際原作では自分で自分を拷問するフィア、なんてシーンがあったしな。
647名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 10:09:36.06 ID:HirM2+kt
読ませるなあ
648名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 17:04:20.20 ID:5PSEGAcb
おもしれえ…相変わらずすげえ。

必ずしも猟奇オンリーじゃないけど、一般エロ小説とも言い難いから
このスレ投下が正しいんだろうな。GJ。
649魔法少女とソードワールドと食人:2011/10/24(月) 01:06:44.80 ID:P+l4FrD6
GJです!
自分に書けない物をサラッと書ける人は、マジ尊敬します。
(自分、ラノベ読みなのでラノベしか書けない)
お陰で一気読みしちゃって、睡眠時間を大分削られたぜ。
650名無しさん@ピンキー:2011/10/26(水) 03:40:38.97 ID:hBrVfVXd
そーいやフェイトゼロのアニメ、原作にあった「人間オルガン」のシーンやるんだろうか?

女の子を十字架にはりつけにして、
死んだり発狂したりしないよう細工をした上で
引き摺り出した腸を刺激して悲鳴で音を奏でさせる

とゆー。
失敗作扱いされた上頭握り潰されたけど。
651名無しさん@ピンキー:2011/10/29(土) 23:55:48.20 ID:rIH8oGur
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等一切関係ありません。
フィクションと現実を混同してしまう方は読むのをただちにやめてください。
652カニバリズム大祭:2011/10/29(土) 23:56:58.06 ID:rIH8oGur

「それでは本日のメインディッシュ、太腿のステーキで御座います。
 今回は視覚的なインパクトを出すため、大胆に輪切りに致しました。
 マナーなどお気になさらず、大腿骨の髄までしゃぶり尽くすのがよろしいかと思われます。」

一言で表すなら豪華絢爛。
そんな大広間に集まっているのは洒落た仮面を被った紳士淑女たち。
おそらく各々が各々の世界で成功を収めたのだろう。
上流階級の中でも特に上流の民が集ったこの晩餐会には、一般人は立ち入れない。

「先ほど説明致しましたとおり、この少女はバレーボール部に在籍しておりました。
 それだけに肉質は充分。特に鍛えたであろう脚の部分は実に締まりが良く、
 私が握っていた包丁からもぷりぷりとした弾力が伝わってきました。」

純白の平皿に彩られた各種香草。その中心には綺麗に炙られた輪切りの肉が一枚、行儀良くたたずむ。
極めて鮮度の高いその肉はあざやかなピンク色を残しており、褐色のトリュフのソースがよく映える。

それを恨めしい目で睨んでいるのは、犠牲となった少女。
解体されながらも意識はあり、食材として己の身体が切り刻まれ喰われる場面を今も見ている。
653カニバリズム大祭:2011/10/29(土) 23:58:31.08 ID:rIH8oGur

料理長、上嶋良平の話は続く。

「この少女、大会では実績を残しておりませんが、たいへんな努力家であったと聞いております。
 見てのとおり小柄でありながら、チームのみんなへの貢献を考え、人一倍の練習をしてきました。
 春夏秋冬、朝練はほぼ毎日のように行われたそうですが、自転車などは一切使っておりません。
 少しでも脚力を付けるため走って通ったそうで、その賜物が、皆様の口の中で咀嚼されている肉なのです。」

質の良い肉ではあったが、すんなり切れるかといったらそうではない。
しっかりと抵抗が返ってきて、やわらかいだけの肉とは違う、しっかりとした噛み応えを予感させる。
サイコロ状に切らなかった理由はそこにあるのだが、紳士淑女たちは純銀製のナイフを面倒そうに動かしている。
淑女の一人はソースを一滴ほど皿の外に跳ねさせてしまい、これには苦笑い。

「いまどき珍しく清純な少女であったため、先ほども申し上げた通り処女で御座います。
 このご時世にこのような食材が手に入りましたのも、皆様の気風の良さありきのことであり、
 調理を担当した私も、最高の素材の解体に携われまして誠に有難く存じております。」

ホールの奥からは支配人のチョビ髭面が物陰から覗いているが、その視線にはハラハラとした困惑が窺える。
それに構わず、良平はさらに話を続ける。
654カニバリズム大祭:2011/10/29(土) 23:59:14.36 ID:rIH8oGur

「スカートの丈は長く、折角の美脚を見せびらかすことをしなかったのは、この少女の慎み深さゆえでしょう。
 それでいながら活発な面も見せていたため、友人からの人気も高かったと聞いております。
 その少女がこうして買い取られ、惨めにも全裸に剥かれ、苦痛に喘ぎ解体されてしまうとは誰が予想していたでしょうか。
 ご覧下さい、この少女の眼を。つい先日まで青春を謳歌していたとは思えない、まるで生まれたことを後悔するかのような眼で御座います。」

紳士の一人がフォークを咥えたまま固まった。
いや、それでなくともかすかな困惑の色はすでに晩餐会全体に広がっている。
支配人はついに物陰から姿を表し、遠くから良平に合図をしているのだが、良平はそれでも話を続ける。

「ご覧のとおり、両腕両脚すでに根元まで失っており、ダルマのようなめでたさすら漂います。
 腹部もご開帳の如く切り開かれて、可憐な乙女の秘密がすべて踏み躙られた格好と言えるでしょう。
 生への冒涜と呼ぶには遜色無い、実に陰惨な場で舌鼓を打たれている皆様に、私、感動の念を禁じ得ません。」

支配人の顔は真っ青になり、奥歯がガタガタ震えている。
どうにかしてやめさせねば。そう思い必死にゼスチャーを送るのだが、円卓は360度の視界を持っており、
淑女の一人に発見された支配人は失態を避けるべく、中止の合図をオリジナルの舞いへと変えて余興とすることで難を逃れた。
だが、根本的な難の原因である良平は、それでも話を続ける。
655カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:00:19.51 ID:rIH8oGur

「賢明にして聡明な皆様の前で、今更のように語るには恥ずかしさを覚えますが、
 食人、カニバリズムが、美食の生き着く究極のひとつであることは私自身、疑いの余地はありません。
 もっとも、法律でこそ固く禁じられておりますが、莫大な資金に物を言わせて人命を一つ刈り取ることは可能です。
 非合法で、非常識で、不条理で、不道徳にして、甘美な行為をお楽しみになれるのは、そう、資本を貪欲に掻き集めた皆様のみでしょう。」

そう良平が言い終える前に、支配人はあざやかなタックルを決めた。
アマレスで国体に出た経験を持つ支配人は良平の身体を軽くなぎ倒して、金切り声で叫んだ。

「こ、この、この薄汚いマルキシストめ!」
「違う。僕は活動家でも何でもないただの料理人だ。」
「黙れ、黙れ、黙れ、貴様はいったい何を言っているのか分かっているのか。
 お客様の前に出るといつもお前はそうだ。何度注意してもきかないのだな、えい、こうしてやる、こうしてやる、」

目の前で繰り広げられる取っ組み合いに、紳士淑女が呆然としたのは支配人にとって幸運だろう。
もはや良平の話を誰も憶えておらず、話題はいい年をこいた男達のケンカに集中した。
晩餐会の中止。そんなことが少し頭によぎった少女はわずかな生存の希望を見出すが、その後は会場も落ち着きを取り戻し、
あわれ、解体は続き最後はぷるぷるとした血液のプリンになって絶命してしまった。
656カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:01:13.18 ID:rIH8oGur

「なんだって言うんですか、まったくもう。」
「シャラップ!お前はお前自身を料理人だと言ったがその通りだ。無駄なお喋りは料理人の仕事ではない。」

片付けを終えた厨房に支配人の説教が飛ぶ。
わずかな肉まで綺麗に落とした白骨は鍋の中でコトコトと音を立て、
浮かんできた少女のシャレコウベを良平は箸でつんっと突いて沈めた。

「僕はそうは思いませんよ。上級な店ほど料理人はお喋りなものです。
 食に対するイマジネーション、その素材となる情報を与えることはとても重要だ。人間は舌の上の感覚だけで味わっているわけじゃない。
 ましてや美食家となればより想像力を働かせて食を楽しむ。そうした高等な作業が美食家を美食家たらしめている。
 だから僕のお喋りは決して無駄なんかじゃない。」
「やかましい!いいか、よく聞け、お客様はみんな馬鹿なんだ。
 知ったかぶりの無駄知識を披露しながら「うーん」とか意味深っぽい唸り声を上げてありきたりのコメントを垂れ流せば満足。
 それだけが全てだ!だが、それでいいんだ!お客様にとってはそれが代え難いステイタスで、我々はステイタスを提供できればいいんだよ!」

先ほどの少女の目玉は、野菜くずや各種生ゴミに混じったまま二人のやりとりを睨む。
眼こそ澄んでいるがもはや何も考えず何も感じず、ただ網膜がそれを焼き付け、かろうじて繋がれている大脳へと送りつけている。
657カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:02:30.09 ID:rIH8oGur

「でも、だったらわざわざ食人なんて楽しまなければいい。そこらへんの料亭を渡り歩くだけで充分だ。
 一流と呼ばれる料亭だったらそれぞれがそれぞれの独自性を発揮しているでしょう。
 その差異を語り合うほうがよほど健全な美食趣味だと思うし、知ったかぶりだってそっちのほうが恰好が付く。」
「だから、ス・テ・イ・タ・スなんだよ!いいか、お客様は馬鹿なんだ。
 中でも人間性を置き去りにしたまま金だけ手にしてしまった哀れな成金は、ステイタスが欲しいんだよ。
 それも、誰もしたことの無いような特別なステイタス。料亭だったら誰でも行ける。だが、奴らはステイタス欲しさに食人を楽しむんだ。
 だから食材への同情を誘うようなお喋りは以後厳禁。禁を破ったら即刻馘首だ!分かったな!」

良平は箸を置き、ゴミ箱から少女の脳味噌をむんずと掴み出す。
眼玉は視神経にぶらさがり、良平の足元を視てぷらんぷらんと揺れている。
その光景を見て支配人はうえっと嗚咽を漏らした。

「同情?結構じゃないですか。食人って、むしろそうした感情的なものを楽しむんでしょう?
 そもそも人間の肉なんてたいして美味いものじゃない。ほんとうに美味しい肉を食べたいなら家畜の肉でも食べればいい。
 それでも食人をしたいという気持ちが働く裏には、まさにそうした感情的な部分があるんですよ。ステイタスなんかじゃない。」
658カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:03:19.51 ID:rTz7any0

大脳は指の圧迫で刺激され、チカチカと意味不明の電気信号が流れ出した。
壊れた磁気テープのように不可思議な情報データが脳裏にバラバラと駆け廻り、
不意に、蓄積していた思い出の断片がふわっと蘇り、少女に様々な光景を見せていたが、それは誰も知る由は無い。

「それくらいは俺にだって分かる。もちろん、それすらも分からない馬鹿がうちに殺到して俺も困ってる。
 だがな、そうした馬鹿のお陰で俺たちの仕事が成り立っているのも事実だ。まこと不本意ながらな。
 しかし、今日のお前のようにお客様のことを不道徳だの不条理だの不衛生だの不謹慎だの不感症だの理不尽だの言うのはやめろ。」
「事実じゃないですか。」
「うるさい!馬鹿は事実を突き付けられると怒るんだよ!だから馬鹿は馬鹿なんだ!」
「だったら怒りをスパイスに変えればいい。」
「それすらできないのが馬鹿の馬鹿たる理由なんだ!いいか、あんな馬鹿ども相手にせずお前は料理に専念しろ!」

それを捨て台詞として支配人はぷんぷんと怒り散らして去って行った。
だが、お分かりのとおり支配人は実に優しい。良平のことを単なる労働力ではなく一人の人間と見ており、
ここまで口答えされてもきっちりと対応しているあたり人格者であって、そういう点で良平は上の者に恵まれている。
良平もそれを充分理解しているのだが、料理人として生きているだけあって食に関する理論になるとどうしてもぶつかってしまう。

良平は「ふぅ」とため息をついて大脳を再びゴミ箱に投げ入れ、ぐしゃりと潰れて少女は無になった。
659カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:03:51.46 ID:rTz7any0

良平は、はじめから食人の道を目指していたわけではない。それどころか料理の道すら大学卒業後に決めたのだ。
それまでは文学に夢中になっており、さまざまな理論や思想を学んだのだが、研究者として進むことは選ばなかった。
かといって料理人を選んだ理由は何かと問われたら、今でも良平は首をかしげるだろう。
なんとなく、という曖昧な動機ではあったが、一つの物事に没頭してしまうのが彼の性癖なのか、料理人としての腕はかなりのものだ。

とはいえ海外へ修行などへ出かけることはせず、近場にだって優秀な料理人はいると考え、
フランスやイタリアなどへ遠征する同輩たちを黙って見送ったのだった。
そうして店から店へ転々としながら修業を重ねるうちに、やがて良平は食に対する答えを見出した。

それは、美食は感覚器官のみで味わうには足りない、というものであった。
食は単純なものではないという考えがすでに念頭にあった良平にとって、美食なるものが舌の上で完結するとは始めから考えておらず、
人間の高度に発達した精神、そうした精神的な部分が重要だと考えた良平は、感覚よりもむしろ食の思想性を重視した。
舌を通じて相手の感情を動かせれば、いやむしろ食することそのものに喜びを与えることができたなら。
こうなると小手先の瑣末な問題などどうでもよくなり、考え込んだりする時間が増えてサボりがちになりレストランを馘首されたこともあった。
そんな状況の中で良平はさらに思考を繰り返し、食人、そういうのもアリだというふうに思うようになった。
660カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:04:19.24 ID:rIH8oGur

食人という選択肢が良平の中に生まれたのは、「どうやら人肉を出すところがあるらしい」という、
料理人の間で流れていた都市伝説めいたものゆえであった。良平がそのショッキングな情報をすんなりと受け入れ、
むしろ「たしかにそれは美食が辿りつく一つの姿だ」と思ったのは、すでにその時点で食について考え尽くされていたからだ。

仕事が無く暇をしていた時期が良平にもあり、ふらふらと街に出てはその信憑性を確かめる作業をした。
そういえば以前に働いてた料亭はヤクザがよく利用していたと思いだし、そのヤクザが腹を満たしたところへ突撃。
まったく物怖じをしない良平の姿にヤクザは思わず口を割り、どこどこの組の誰それが関係しているらしいと漏らした。

そうしてヤクザやマフィアを転々とするうちに、ついに事実を掴み場所を割り出すのであったが、
そこは地下や僻地などではなく、意外にも知名度のそこそこ高い高級ホテルで行われていたのであった。

「ここで人間を解体させて下さい。」

いきなりの良平の言葉に支配人はぎゃあと叫んだが、話を聞いてみれば食人に真から熱意を燃やしているそうなのだ。
こんな奇特な人材は滅多にいないと、支配人は喜んで良平を雇い現在へ至る。
661カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:05:52.55 ID:rTz7any0

さて、やがて料理長へと昇進した良平であったが、普段はふつうの料理に腕を奮っている。
「もはやつまらないなぁ」と思いながらもホテルの看板に見合うほどの品を提供できるのだから、良平は意外と器用である。
むしろ本領発揮は月に1〜2度入る食人晩餐会のときであり、その時ばかりは事情を知らぬ従業員は全員締め出される。

この日も食材と人数が揃ったので、晩餐会を行うこととなったが、
さてさて、支配人にあれだけ口酸っぱく言われたことを良平は憶えているだろうか。

10時間前の時点で、良平は食材との対面を許される。
どこの誰がどうやって仕入れたのかは興味の範囲外だったので追及はしなかったが、食材に関することは別である。
はじめは「そんなこと関係あるか」と突っぱねられたが、良平の食に対する情熱がそれを曲げさせた。
いまや組織の人間は求めに応じ、食材に関する詳細なデータを積極的に提供するようにすらなっているのだから、良平は意外とすごい。
今日運んできた者は中国人風の新顔の男で、すでに厨房には食材の少女が置いてあった。

「今回も、睡眠薬や麻酔の類は使ってませんよね?」
「見ての通り縄で縛っています。故郷の上海蟹が連想されますね。」
「肌がずいぶんと黒いですが何かスポーツをやっていたとかは?」
「部活は帰宅が専門ですが、水泳が得意と言われています。私は海に行く暇などありませんでしたがね。
662カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:06:45.05 ID:rTz7any0

奥平幸子。公立中学校に通う13歳の少女。
男性経験は無し。部活には所属していないがスイミングスクールに通っていたため運動は得意。
背中には水着の日焼けあとがくっきり残っており、今年の夏を充分に満喫した様子が窺える。
落ち着きが無く成績は悪かったが、笑顔が多く、いつも友人に囲まれていたそうだ。

「うん、頬の筋肉が発達してるなぁ。」

食材に衣服など必要無く、全裸でがんじがらめにされた少女の顎を持ち上げ、肉付きを確かめる。
腕、脚、腹、背中、乳房、股間までも指で触って確かめていたが、身体をまさぐる良平の目には一切の欲望が無い。

「初潮はまだですか?」
「署長と待ち合わせていますか?」
「初潮です。生理が来ると肉の臭みが一気に変わる。
 そうなると香草をどれだけ使うか色々と事情が変わってきちゃうんですよ。」
「アイヤ、本人に聞くと一番適切です。私が調べていなかった事情もありますがね。」

良平がガムテープを剥がすと、少女の目を静かに見詰めて問いかけた。

「初潮は来ましたか?」
663カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:07:38.90 ID:rTz7any0

「いいえ。」そう素直に答えてしまったのは、良平に対する異質な恐怖ゆえだろう。
犯罪者とも異常者とも違う、殺意も無く、敵意も無い、少女の死を願っているわけでもなく。
その目はあくまで純粋で、これから殺人を犯そうという決意する者が当然持っている躊躇のかけらすらも欠落している。

「良平さん、私は色々な殺人者を見ましたがあなたが一番怖いです。」

組織の男はそう言うとそそくさと厨房を後にし、こうして少女と良平だけが残された。
全身の肉付きを一通り調べたあと、良平は実に多くのコミュニケーションを取った。

家族は優しかったですか?親友はどんな人でしたか?好きな人はいましたか?
学校は楽しかったですか?好きな食べ物はありましたか?いちばん笑った出来事は何でしたか?
勉強は嫌いでしたか?運動は好きでしたか?どの季節が好きでしたか?来年の夏は何をしようと思っていましたか?
本を読むのは好きでしたか?幼い頃のことは憶えていましたか?どんなクセがありましたか?
他人から馬鹿にされたとき怒ってしまう人でしたか?それとも泣いてしまう人でしたか?
どうして人は生きているのだろうという問いに答えは出せましたか?空を眺めるのは好きでしたか?
ボールに触るのは好きでしたか?明日世界が崩壊したらどうしようと考えたことはありましたか?
自分の身体のどの部分を愛していましたか?死にたくないと思っていましたか?

それらは全て過去形であった。
自らの確定された死を告げられている気持ちで、少女はそれらにひとつひとつ答えた。
こうした問答を1時間近く続け、良平の脳裏には料理の完成図までが浮かび上がって来た。
そして料理の準備へと取り掛かったのだ。
664カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:08:33.98 ID:rTz7any0

晩餐会は良平と他わずかなスタッフだけで機密に行われており、支配人は自らてんやわんやと働いていた。

「テーブルセットよーし。フロア清掃よーし。グラスに指紋なーし。椅子にホコリなーし。」

支配人がやたら上機嫌に動いているのはやけくそである。
もともと支配人の座は譲り受けた格好で得たものであり、裏にこうした事情があるとはこれっぽっちも知らなかったのだ。
ただ、前任の者から説明を受けたとき、その説明をもってして運命が拘束されてしまった。
つまり、知った以上は拒否権無し。拒否をすればその場にいた黒服が即座に始末していたかもしれない。
おそらく、そうした止むを得ない事情で世の中は正常に回っているのだろう。

「やや、待てよ、良平のヤツちゃんとやってるだろうな。この前のがショックでサボってたらどうしよう。あわわ。」

少女はすでに小手高に吊るし上げており、脚を八の字に広げた形で固定していた。
全身に巻き付けた薔薇の弦は客からの指定であるが、良平はセッティングしながらもセンスに欠けるなぁと思っていた。
薔薇なら青白いくらい透き通った肌に似合うのだが、元気な日焼け跡ならむしろ快活な朝顔が似合いそうな気すらしてきた。
いっそこっそり朝顔に変えてしまおうかとも思ったが、さすがに気付かれてしまうだろう。

「うん、もうちょっと内股にしてみようか。」
「良平よーし。」
「どうしましたか支配人。」
「どうしましたかじゃない!いいか、今回は余計なことはしゃべるなよ!」
「うーん。」
「うーんじゃない。ダメ、絶対ダメ。」
665カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:09:41.43 ID:rTz7any0

頭部を除く全身の毛を剃られた少女は、現実感を喪失していた。
身体は完全に固定されその時を待つばかりなのだが、ひょっとしたら自分はある種のパーティーの主役なのかもしれないと思うようになった。
全裸にひん剥かれて大股開きにされ、胸も股間も隠せない恥ずかしい格好で外に出ると思うと、急に羞恥の心が刺激された。
良平はカチャカチャと前菜を盛る器をセットしながら、少女に問いかけた。

「ちょっと時間が余ったからもう一度聞くけど、食生活は健康的だった?」
「はい。身体に悪いものはやめなさいってお母さんに言われてました。」
「そうか、じゃあ肝臓はおいしいだろうね。」
「私からも一つ聞いていいですか?」
「いいよ。」
「私はこれからどうなっちゃうんですか?」
「君は食材になる。料理になってみんなに振舞われるんだ、そして死ぬ。」
「死ぬんですか?」
「死ぬよ。生きたまま皮を剥がれ肉を裂かれ、骨を切られ内臓を抉られ、苦しみ抜いて死んでゆく。」
「あの、お願い聞いてもらっていいですか?」
「どんなお願いだい?」
「私、痛いのも怖いのも嫌です。だから楽に殺してそれからバラバラにするのではダメですか?」
666カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:10:16.05 ID:rTz7any0

「ダメだな。君は最後まで痛い思いをしながら死ななきゃダメだよ。」
「どうして?」
「過去と現在と未来を持ち、人格を備えた君というかけがえのない存在を、お客様の一瞬の快楽のため犠牲にするんだ。残酷な行為だ。
 でも食人って、まさにそんな残酷なことに価値を見出す行為なんだ。味覚のためだけじゃない。だから残酷さはむしろ隠さず見せた方がいい。
 苦痛に喘いだり顔を歪めたり、顔を赤くしたり青くしたり、歯を喰いしばったり目を見開いたり、失禁したり嘔吐したり、そういうことが必要なんだ。
 楽に殺してハイおしまい。あとはお肉になりましたってんじゃ味気が無いじゃないか。」
「よく、わからないです。」
「とにかく君にはせいいっぱいの、悲鳴と、嘆きと、呻き声を上げて貰わなきゃ困る。
 君にはそれができるだろう?君が君の人生を愛しているなら、できるはずだよ。
 でも、決して『死にたい』なんて言わないでおくれよ。人生を放棄した者の肉になんて価値は無いから。」
「生きたいと願っている人の肉は価値があるんですか?」
「そう。僕はそう思うよ。死にたいと思っている人間を殺すことは残酷でも何でもない。だから価値が無い。
 でも生きたくて必死な人間から生命を奪う事は途方も無く残酷なことで、どちらに精神の躍動があるかと問えば誰もが後者と答えるだろうね。」

少女はうーんと唸ったり、うなづいたり、首をかしげたりしていた。
手が痛いから少しのあいだ降ろしてと言うと、良平は少しだけ縄を緩めた。
とはいえ、少女に逃げ出そうという気力は無く、むしろ良平のよくわからない信念に惹かれすらしていた。
667カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:10:57.47 ID:rTz7any0

「僕も僕で努力をする。君の命をとてもたいせつに思っているからだ。
 安心して、僕の腕は確かだから君を美味しく料理してあげる。口は下手だけど君の魅力はなるべくしっかり伝えるつもりだ。」

その言葉に、そして長く鋭い包丁を研ぐ良平の横顔に、少女がキュンときた。
非常事態に恋が始まるのはありがちな話だが、俎板の鯉も板前に恋をする、なんてことが起こるのだろうか。
ともあれ、ここまで説明は無かったがこうして見ると良平の顔はなかなか凛々しいものがある。良平は意外にもスペックが高い。

紳士淑女は広い会場にわらわらと集まり始め、厨房にまで熱気が漂ってくる。
少女はシンデレラの劇を演じる女優のような気持ちで開演の時を待っていた。不思議な感覚だった。
自分の命そのものをここまで讃えてくれたくれた人など、今まで出会ったことがなかったからだ。
そして支配人の挨拶が聞こえてくる。
何度経験したかも分からないが、やはり緊張するものだなと支配人は内心苦笑いをした。
そして料理長、上嶋良平が舞台に上がる。

「料理長の上嶋良平と申します。本日は私が調理を務めさせて戴きます。
 まず初めに申し上げたいことが御座います。それは命を食べるという行為についてです。
 賢明にして聡明な皆様の前で今更のようにお話をするには恥ずかしく存じますが、暫しお時間を戴きたく存じ上げます。」
668カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:11:43.05 ID:rTz7any0

「あんのバカッ」

良平の態度は客人を褒めているのか馬鹿にしているのか分からない。
おそらく良平自身はそのどちらの意図も無いのだが、支配人はすでに止めに入る構えすら見せている。
だが良平はそれを知っていて、それでも話を続けた。

「およそ生命は尊重に値するものであることは皆様ならばご存じであると思います。
 それを奪うことが如何に残酷かは語るまでも無いと思われますが、それでも我々は肉を食べることをやめません。
 それは人間が持つ途方も無い欲望ゆえです。欲望が生命を肉と変え、舌の上でのつかの間の幸福に変えているのです。
 キリスト教圏の教義では、『家畜は神が人間のために創り出した』と言われており、それゆえに食肉を正当化しているのですが、
 そんなものは私は欺瞞でしかないと思います。自らの欲望から目をそらしているだけに他なりません。
 たとえば詩人の宮沢賢治などはその事実に自覚的であったため、生涯ベジタリアンを貫きましたが、それは彼が食の本質を見抜いていたからです。
 さて、今回、皆様がお召し上がりになるのは人間の肉です。命を快楽に変える深刻さを是非楽しんでいただきたいと・・・」

良平の話は長々と続き、紳士淑女は退屈そうな顔を見せ、それより早く少女の肉を食べてみたいと腹をすかせている。
ようやく少女が運ばれてきてようやく会場は歓声に包まれたのであった。
669カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:12:09.88 ID:rTz7any0

「それでは前菜に必要な肝臓を切り取ります。」

包丁がすぅっと脇腹の肉を裂いたとき、少女が先ほどまで抱いていた幸福感は消え失せた。
腹腔に指を差し込まれ内臓を弄られる恐怖が背筋を貫き、激痛に悶え苦しんだ。

「ご覧下さい、この赤黒いぷるぷるとした部分が肝臓です。
 今回は少しでも長い間皆様に楽しんで戴きたいため、大量出血を避け肝静脈から慎重に切り離してみましょう。」

刃が肝臓を薄切りにした瞬間、少女は「ぐえーっ」と汚らしい悲鳴を上げて飛び跳ねた。
良平はぺらっと剥がれた一枚のレバーを慎重に更に盛り付ける。ピンク色の血がじわっと純白の更に広がり、鮮度の高さを物語る。
一度に切り取らず、何度も何度も包丁を入れられるたびに少女は全身を突っ張り痙攣しながら叫んだ。

「どうぞお召し上がりください。これは少女の悲劇の味、同時に皆様の罪の味で御座います。」

軽く塩を振ったのみであり、レバーには臭みが余分なほど残っている。
良平には信念があり、臭みを消しまろやかにするよりも、それ全てひっくるめてその肉の味であることを伝えたいのだ。
ましてや人間の肉であるならば、人間の味を消してはいけない。そう考えていたが、口に運んだ紳士淑女はやや苦い顔をした。
670カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:12:56.67 ID:rTz7any0

「次は柔らかい二の腕の肉を唐揚げに致します。スイミングスクールで鍛えただけに食べごたえはあるでしょう。
 しかし少女ゆえに肉付きは少なく、わずかな量しか取れませんので大切にお召し上がり下さい。」

そう言うと良平はゴムチューブで少女の肩をきつく縛り、腕への血流を止めた。
脇の下からつつっと包丁を入れると骨の純白が覗き、一瞬の間をおいて鮮血が流れた。
「ひええええええ」徐々に解体される痛みと恐怖に少女は震え、これもあっという間に切り取られ片栗粉にまぶされた。

カラッと軽く揚がった二の腕にはパクチーと甘酢がかけられ、エスニックな風味が漂う。
これは紳士淑女にも大人気で、結局、両腕はすべて唐揚げとなった。
小手高に吊るされた腕はすでに少しの肉を残してほとんど白骨化し、だらだらと流れる血液が少女の身体を幾筋にも赤く染めた。

やがて肩関節に包丁が差し込まれ、腱や軟骨はめりめりと切断される。
「ぎゃあっ、あがっ、うがあ、」
肩関節が外されたときはごりっと大きな音が響き、脳天にまで衝撃が走った。
そして鎖骨には太いフックが貫通させられ、両腕を根元から失った少女は鎖骨で全体重を支える格好となった。
671カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:13:38.93 ID:rTz7any0

「あうっ」
ふくらはぎに包丁が刺され、ショックでこむらがえしを起こしたが腱を切断するとそれも治まり、少女は歩く機能が完全に奪われたことを悟った。
ヒラメ筋を蒸している間も良平の説明は続き、如何に少女が魅力的で幸福な人生を歩んできたのかを語っている。

「さて、頬肉は刺身に致します。涙でぬれた僅かな塩味をお楽しみください。
 表情の多い少女でしたので、それだけに歯応えは充分。かつて友達に笑顔を振りまいたその肉で御座います。」

「ひい、ひいい、」目の下を横に包丁が走ったときは気を失いそうになった。
それでも気絶せず正常な意識のまま生きながらえているのは良平の腕のお陰であろう。
背中、ふともも、腹、少女の身体は徐々に失われて食材となり紳士淑女の腹に収まる。

脾臓や膵臓、そういったものも摘出され、これはブランデーでフランベにされ振舞われた。
「ぎ、ぎぎ、ぎぎぎぎ」想像外の激痛に歯を食いしばったが、やがて声は枯れ、
「ひぃ、ひぃ」と情けない声を出しながら次第に恨めしい目で紳士淑女、そして良平を睨むようになった。
だが、少女が見たもっとも信じられない光景は、淑女の一人が「この部位はあまり美味しくないわ」と言い、手を付けなかったことである。
侮辱された。少女はそれが許せなくて仕方が無かった。
その部位は卵巣であり、少女を女性たらしめてきた重要な器官だというのに。

こうして鬼畜晩餐会の夜は更けていったのであった。
672カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:16:18.99 ID:rTz7any0

例の如く、支配人がキエーと奇声を上げて良平にタックルを決めて騒然となる場面もあったが、おおむね成功であった。
明日の仕込みも終えて無事に帰宅した時点で、すでに夜の11時を回っていた。

こうした違法な行為にはそれなりの報酬が付きものであるが、良平はそれを特に求めようともしなかったので、
組織も余計な金は払わずにいる。安アパート暮らしではあっても不自由を感じていない。
薄い壁の向こうから隣の家族の声が聞こえる。
もうこんな時間だというのに珍しいことがあるものだと良平は思った。
しかし、ベッドの上でよくよく耳を澄ませてみれば、娘の誕生日とのことである。
たしかお隣さんは母子家庭であり、慎ましく暮らしていたのだと思いだした。
帰宅するとき、隣の玄関にまだピカピカの補助輪付きの自転車が置いてあったが、
なるほど、それがプレゼントだったのだろうか、楽しげな声が響いてくる。

「うーん。親子丼なんていうのもアリだな。母親の子宮に娘の肉を詰めて胎内回帰。
 それをよーく煮込んでみても面白そうだ。いやいや、二人の繋いだ手を切り落としてオーブン焼きなんてのはどうだ。
 だめだな陳腐だ。そうだ、手の間にローズマリーを握らせておくというのはなかなか素敵だぞ。」

良平はそう言って寝返りを打った。
673カニバリズム大祭:2011/10/30(日) 00:18:24.90 ID:rTz7any0

「ほんとうなら母親がお客様ならそれが一番いい。娘の肉を泣きながら食べるなんてすごく感動的だ。
 いやいや、娘が母親を食べてもいいな。それでお腹一杯になった娘を解体して肉にする。
 うむむ、何か違う気もするなぁ。僕が求める陰惨の極致とは程遠い。」

娘はそんなことを知らずに壁の向こうでキャッキャと笑っている。
良平の頭の中ではとっくに美味しそうなステーキになっているというのに。

「やっぱり僕には才能が無いのかもしれない。」

そう言って良平は寝返りを打ちなおした。
それでも隣の母娘の肉が美味しいであろうという直観は消えず、試しに解体してみるのも悪くないと考えた。

「今度、組織の人に頼んでみようかな。」

良平は意外と顔がきく。
なんの打算も無しに申し出るものだから、組織の人間も思わず頷いてしまう不思議な力があるのだ。
ちなみに人間一体の値段はおよそ1億5千万。人種や国籍、身分や性別によって異なるが、平均してそんなものである。
国産品が高いのは人間も同じで、逆に貧しい国の農村などからだと3千万程度で購入された例もある。
高いか安いかの判断は人によって異なるが、それだけの金が動けば命を闇に葬ることは充分に可能となるのだ。
紳士淑女が出資をすれば、隣の母娘はすぐに連れ去られてその人生を閉じることになる。

良平の願いは近いうちに実現するだろう。
674反省文:2011/10/30(日) 00:21:26.96 ID:rTz7any0
処刑人の話はこうなるはずだったんだけど、
涼子がいまいち動かせなかったので改めて書き直しましたよ、といったところです。

またスレが日照りになったころに書きに来るかもしれません。
675名無しさん@ピンキー:2011/10/30(日) 00:31:56.55 ID:XqLXmoQ1
乙っす
良平と支配人のやりとりとか色々楽しかった
本来の目的であるグロ以外の面でも面白くてあんたの作品は大好きだ
またの投下も楽しみにしてます
676名無しさん@ピンキー:2011/10/30(日) 21:11:03.53 ID:ILqHLVMs
面白いな
卵巣は残されるならせめて良平が喰ってやれよと思ったがw
677名無しさん@ピンキー:2011/10/30(日) 22:07:54.27 ID:wabbsrJs
マジ面白いっす
中国人の調達係さんに李さんの面影を見てしまったw
てか涼子達と同じ大陸系マフィアとするならば
中国人シタッパーズ達は皆こんな風に日本語微妙に怪しいのかw
678名無しさん@ピンキー:2011/10/31(月) 19:02:37.70 ID:5CiX0dXC
「いかにも○○人っぽい微妙な日本語」ができなければ外人に価値は無いって
どこぞの英会話教室だかの裏話で聞いた記憶がある
ボビーも普通に喋れるけどわざと変な喋り方してるとか
679名無しさん@ピンキー:2011/11/02(水) 08:49:23.60 ID:MBY7C4IN
ポケスペのグロシーンで扱いていた事が多かった俺にピッタリのスレですね
680名無しさん@ピンキー:2011/11/05(土) 04:11:27.39 ID:kWQ2HbPP
残り40KB切りますた
681 ◆eqvbA63JwY :2011/11/23(水) 00:05:39.65 ID:QtG8mrVm
お久しぶりです、保管庫管理人です。
第2章の収録、完了しました。

一応告知ってコトで。
682名無しさん@ピンキー:2011/11/23(水) 09:08:03.27 ID:muNsCD6V
>>681
お疲れ様です!本当にお久しぶりですね。
683名無しさん@ピンキー:2011/11/24(木) 00:09:52.33 ID:jL9nH1Tk
ミタさんを滅茶苦茶に壊してやりたい
言われた事は何でもやるって事は、こういうプレイもやってくれるんだよね
逆らう度に痛めつければ忠実になるかもね
684名無しさん@ピンキー:2011/11/24(木) 01:20:50.78 ID:LNu+xFEv
>>681
いつもありがとうございます!
685名無しさん@ピンキー:2011/11/24(木) 18:14:03.03 ID:y9pH2ev6
>>683
たぶん言えば出来る範囲でプレイに応じてくれるだろうけど、たぶんあの人
腹刺されても表情変えないぞ。下半身反応するだろうけど完璧マグロだろうし
「何か言えよ!」ってぶん殴っても「ああ。やめて。」とか完全棒読みで言うぞw
686名無しさん@ピンキー:2011/11/24(木) 21:42:15.81 ID:j6Co5Q7l
俺は下剤と利尿剤を大量に飲ませて我慢させたいな
687名無しさん@ピンキー:2011/11/25(金) 21:28:06.25 ID:qmR2ETUC
ねぇ>>685さん、マグロってなぁに?
688名無しさん@ピンキー:2011/11/25(金) 23:18:17.37 ID:THn3P5/Y
えーと、マグロって言うのはな、女の人がセッ(ry
689名無しさん@ピンキー:2011/11/27(日) 04:04:53.64 ID:fT8ycuf4
>>681
管理人さんお疲れ様です。
自分が書いた物を読み返す機会を与えていただきありがとうございます。
凄く懐かしかったです。ご苦労様です。
690名無しさん@ピンキー:2011/11/28(月) 20:54:28.32 ID:GO1GdE26
保管庫の過去作を読み漁ってたら
「直径○センチを超える」と「内臓肉を、子宮肉を」のリピートに笑いを堪えれなくなってしまった
どうしてくれる
691名無しさん@ピンキー:2011/11/28(月) 21:23:13.63 ID:1BjfXCq2
知るかwww
692名無しさん@ピンキー:2011/11/29(火) 00:57:35.57 ID:DjBxOHUS
ヒーローが女戦闘員を倒して積み重ねて上空からとどめのジャンプキック
693名無しさん@ピンキー:2011/11/29(火) 22:30:09.06 ID:0VOCEJGl
>>690
おいふざけんな
お前のせいで俺まで笑ってしまうようになっただろ
今までは「この人の文章は分かりやすいなー」って程度だったのに
694シェリル ノーム 食道姦:2011/12/08(木) 14:20:35.18 ID:K3fZ/hjZ
「はぁ…シェリル…シェリル…」
かって、銀河の妖精と呼ばれたシェリル・ノームの残骸…
ストロベリーブロンドの髪は一部、頭皮ごと剥がれ落ち頭蓋骨の一部を露出している…
瞳を抉り取られ、どす黒い血糊をこびり付けた眼窩…
全てを歯を抜かれたその口から溢れ出るように垂れる紫色に変色した舌…
その肌は変色して腐敗網と呼ばれる筋が張り巡らされている…

確実に腐敗が進行しているシェリルの生首…
その肌の感触を楽しみようにボクは舌先で嘗め回す…

「今日も犯してあげるからね…シェリル…」
紫色に変色した舌を舌先で嘗め回し…その腐汁がこびり付く口内を舐扱く…

「…っはぁあ…ぅぐっん…はぁあっん…っぐぅう!!」
首の切断部分にペニスを宛がい、食道を探る。
「っっん!!はぁあ…シェリル…!!」
その食道に肉棒を突き入れれば、腐汁…未だに残っていたどす黒い血が、結合部分と口から滲み出る。
「っはぁあ…くっん…はぁあ…シェリル…やっぱり君は犯し我意のある女だぁ…!!!」
無残な生首とかした今でもその愛しさは変わらない…寧ろ増すばかり…。
掴んだストロベリーブロンドの髪に覆われた後頭部…
そこから染み出る自体崩壊が進んでぬるりとした液となった脳…

「…っはぁあ…くっはぁあ…シェリル!!…はぁっああ…ぁあっぁああ!!」
激しくその食道を犯され、揺れ動く黒く膨れた舌…その無残な限りを曝け出すシェリル・ノームにボクは……



「はぁあ…お休みシェリル…また、愛してあげるから……」
髪を結びつけるように吊り下げられたシェリルの生首…切断部から滴れる体液…
銀河の妖精と呼ばれたシェリル・ノームを愛する日々はまだ暫らく続く…

【あまりに短い一発ネタを投稿します。アドバイス、感想を頂けたら励みになります】
695名無しさん@ピンキー:2011/12/09(金) 22:58:56.10 ID:3AtlnhK7

☞ ☞ ☟ ☟ ☟ ☟ ☟ ☟ ☟ ☜
☞ ☞ ☞ ☟ ☟ ☟ ☟ ☟ ☜ ☜
☞ ☞ ☞ ☞ ☟ ☟ ☟ ☜ ☜ ☜
☞ ☞ ☞ ☞ (^o^)☜ ☜ ☜ ☜ なんだか無性にコピペしたくなる
☞ ☞ ☞ ☞ ☝ ☜ ☜ ☜ ☜ ☜
☞ ☞ ☞ ☝ ☝ ☝ ☜ ☜ ☜ ☜ なのに初心者にはコピペできない
☞ ☞ ☝ ☝ ☝ ☝ ☝ ☜ ☜ ☜
☞ ☝ ☝ ☝ ☝ ☝ ☝ ☝ ☜ ☜
☝ ☝ ☝ ☝ ☝ ☝ ☝ ☝ ☝ ☜
696名無しさん@ピンキー:2011/12/10(土) 13:29:18.40 ID:ApqByfN5
ヒューマンカッター
それは面倒な達磨処理をご家庭で簡単にやってくれる夢の機械
人間を機械にセットしてスイッチを押せば
レーザーブレードで手足をお好みの長さにカットしてくれる
痛みも最小限、出血もないので外傷性ショックや失血性ショックで死ぬこともない
しかし意外なほど不評だった
苦痛で歪む顔も泣き叫んで許しを乞う時間もないのでは風情にかける
たまに死ぬくらいがギャンブル性があって面白い
血が見たい
などクレームも様々
しかし一部のお客様には、切断した直後のキョトンとした顔がたまらないと人気
ギリギリ採算ラインに乗っている状況
697名無しさん@ピンキー:2011/12/10(土) 19:25:51.27 ID:VQx5qWbJ
なんか某したらば漁っていたらパスつきでこんなもん見つけたが…

ttp://www1.axfc.net/uploader/File/so/63500
パス:ikenie
698名無しさん@ピンキー:2011/12/10(土) 23:06:09.64 ID:jLexbgFs
>>694
できれば一寸試しに殺るところから・・・
699名無しさん@ピンキー:2011/12/12(月) 19:57:11.11 ID:Jj2E4zCa
NARUTOのサクラを斬ってくれい
700名無しさん@ピンキー:2011/12/14(水) 04:58:28.43 ID:gQsIo9r3
少しずつ切り刻みながら医療忍術で止血や延命を繰り返すんだな
701名無しさん@ピンキー:2011/12/14(水) 23:02:36.52 ID:UIWqKV0m
拘束されても強がる女の子の手足を、死なないように止血した上で
鋸でギコギコ切るシチュが好きです
702名無しさん@ピンキー:2011/12/15(木) 22:37:03.94 ID:Q+xxO4BI
強気な女性を地下室や小屋に監禁
四肢切断→塩水責めから初めて、眼孔姦などを行う
弱々しくなってきたら「性奴隷(又はオナホ)になれ」等と言いながら強姦
ぐったりして声も出さなくなったら俺の物

そんな内容をよく妄想してる
703名無しさん@ピンキー:2011/12/18(日) 22:05:10.13 ID:VTX46XCN
オナホ扱い良いよね
自分は、最初は抵抗して泣き叫ぶけど、一度射精されたら絶望して
「いいよ…もう…好きにして…」みたいな感じになるのが萌える
704名無しさん@ピンキー:2011/12/28(水) 19:18:26.39 ID:xVIV+WoM
「用意するもの」
身動きできないようにした女性
ヘリウムガスボンベ
ゴム風船・糸

ガスで膨らませた風船を繋いだ糸、女性の首に巻きつけていく。
果たして幾つ目で絞殺可能だろうかの実験。
百合カップルで片割れにそうして、もう一人に傍観させる。
705名無しさん@ピンキー:2011/12/28(水) 23:03:18.30 ID:QRzP914+
百合カップルのリョナか…いいね

普通の百合もレズも好きだけど、百合のリョナも好きだな
706704:2011/12/29(木) 00:08:30.33 ID:WoOIk+D6
ほーむネーターでやりたいネタなんだけどな。
ただ、あれ以上殺しても話的に面白くできないし、いい加減飽きてきたんで、幾つか殺害方法をお蔵入りさせた。
707名無しさん@ピンキー:2011/12/29(木) 22:50:38.25 ID:XcG5Q7Nr
四肢切断って人間かなり弱ると思うが、どうなんだろうね
腕なら止血で何とかなるだろうけど
足はどこを切るかによってかわるよね
708名無しさん@ピンキー:2011/12/30(金) 01:11:08.58 ID:Ryq8Yeas
傷口を焼いて止血するのは定番だな

だがそれがいい
709名無しさん@ピンキー:2011/12/30(金) 12:56:52.55 ID:HTe22SZm
切断面を塩水やレモン汁に浸したりするのが好き
710名無しさん@ピンキー:2011/12/31(土) 20:29:12.98 ID:iJxe4vXc
やばい趣味だな
711名無しさん@ピンキー:2011/12/31(土) 22:38:56.58 ID:xXLbqP2e
こんなスレに来て何言ってんだ?
712名無しさん@ピンキー:2012/01/02(月) 10:19:53.87 ID:/PozZ+E2
嫌よ嫌よも
713名無しさん@ピンキー:2012/01/02(月) 17:25:29.21 ID:X9SoGKSE
このスレも寂れたな…
714名無しさん@ピンキー:2012/01/03(火) 13:21:52.45 ID:vNcNo+y4
エロパロ板自体寂れてるよ
715名無しさん@ピンキー:2012/01/08(日) 19:58:24.94 ID:2qUg1+Kj
でも定期的に見に来ちゃう
716名無しさん@ピンキー:2012/01/09(月) 04:48:53.09 ID:cSJqUlkc
く、悔しくなんかないんだからねっ!
717名無しさん@ピンキー:2012/01/10(火) 17:47:37.58 ID:qY7nq0Qq
なんかさあ、女の子をリョナるんじゃなくて女の子がリョナるのない?
718名無しさん@ピンキー:2012/01/10(火) 18:38:39.17 ID:cxWMxcUG
☞ ☞ ☟ ☟ ☟ ☟ ☟ ☟ ☟ ☜
☞ ☞ ☞ ☟ ☟
719名無しさん@ピンキー:2012/01/10(火) 19:27:32.16 ID:ZGjb+zkG
あるわけねーだろハゲ
720名無しさん@ピンキー:2012/01/10(火) 20:06:14.71 ID:M52AJv61
>>717
リョナ2板の遊戯王スレで、最近良いのが来てたよ
721名無しさん@ピンキー:2012/01/10(火) 23:36:21.56 ID:XaOSYZ7l
>717
欲しけりゃ自分で書け。俺もそうした。
722名無しさん@ピンキー:2012/01/11(水) 02:10:14.96 ID:Vwt4cHbr
そういやこのスレって逆リョナもOKなのか
723名無しさん@ピンキー:2012/01/11(水) 15:53:02.22 ID:zMmecwm6
ゼロの使い魔のアンリエッタを処刑してくれ
724名無しさん@ピンキー:2012/01/11(水) 20:12:17.69 ID:RnZtA5ID
>>721
基本だよね。
自分も某おっぱい司書のSS無かったから頑張って書いたし。
725名無しさん@ピンキー:2012/01/11(水) 22:43:22.03 ID:Egoo5eHg
726名無しさん@ピンキー:2012/01/11(水) 23:55:55.42 ID:BGrVLqLK
試験的にリョナゲ作ってます。といってもノベルですが……。
http://seven012.blog.fc2.com/
727名無しさん@ピンキー:2012/01/12(木) 00:29:23.68 ID:Yq4/1Z90
首を落として内臓の代わりに詰めて外に放置するSSをがんばって想像した。
スキルが無いから文にできないけど
728名無しさん@ピンキー:2012/01/12(木) 23:53:27.82 ID:emdr8VCc
>>727
ここに書いてスキルを身に付けるんだ
729名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 06:52:40.45 ID:nF4fi9VN
vore・腹蹴り(からの嘔吐)・刃物で腹裂きという要素のあるSSを書いたのですが、投下する場所はここで合ってるんでしょうか……
730名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 12:27:29.37 ID:9F1f2ACM
たぶんここで良いと思う。
丸呑み要素強ければエロパロ板に捕食スレがあるからそちらに
731名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 13:38:15.86 ID:B7NoQlY6
732前書き:2012/01/23(月) 21:24:32.20 ID:nF4fi9VN
729です。
それでは、投下させていただきます。

このSSの主成分は百合です。ご注意ください。
タイトルは『暇を持て余した魔法少女の遊び』です。
733暇を持て余した魔法少女の遊び:2012/01/23(月) 21:25:19.21 ID:nF4fi9VN
その少女たちは、魔法少女であった。
しかし、魔法少女という肩書きがあったところで、毎日毎日悪を倒すために走り回るといったことはない。
そんなわけで、魔法少女兼文芸部員たちはその日暇を持て余していた。


「愛梨、ちょっと手伝ってくれない」
本を読んでいた少女、『筑紫野 愛梨(ちくしの あいり)』が顔を上げた。
彼女の目に映った、『水巻 菜緒(みずまき なお)』の表情は満面の笑みだった。
珍しいな、と愛梨は思う。
しかし「菜緒の幸せは私の幸せ」と普段から豪語しているような、言ってしまえば菜緒に心酔している愛梨がその表情を訝しむなどということはまず有り得ず。
それで、愛梨も同じぐらい明るい笑顔で答えた。
「いいよ、暇だったし。何?」
この二つ返事が後々に大変なことを呼び起こすなんて、彼女らには知る由もなかったのだった。


「――という話で。大丈夫?」
菜緒の話は、前々から欲しかった『物の大きさを変える』魔法を使えるようになったということから始まった。
それで、たとえば鉛筆や机などの無生物に対してはその魔法が使えたという。
しかし肝心の、生物に対しては使えるかどうか、それが気になったので、要は愛梨を実験体にしたいという話だった。
かなり危険な実験ではあったが、前述の通り愛梨が菜緒の頼みを断るという状況が有り得ず、案の定愛梨は実験体になることを快諾した。

念のため、愛梨も生身よりは耐久性の強い魔法少女へと変身して、実験は開始された。
結論から言うと、結果は成功であった。愛梨は、菜緒の手のひらに乗せても余りあるサイズにまで縮んだのだった。
問題はそこからで、お話もまたそこから始まる。


「うんうん、これなら実戦でも使えるね」
小さくなった愛梨を驚かせないように小声で呟きつつも、菜緒ははしゃいでいた。
愛梨はしゃがみこみ、不安定な足場に必死で掴まりながら、少し大きめの声を意識して尋ねる。
「ところでこれ、どれぐらいで戻るの?」
「私が元に戻すまで戻れないよ。大丈夫、もうちょっとしたら戻すから。
 それにしても、魔法って凄いね」
菜緒が指先で愛梨をつまみあげる。顔の上にまで掲げられた愛梨は、下を見てめまいがしそうになった。
「やだ、下ろして!」
愛梨は本気で怖がっているのだが、すっかり有頂天の菜緒がそんなことに構うはずがなく。
「あんまり暴れると落としちゃうよー?」
なんて声を上げて笑いながら、指で彼女を揺らす始末。
耳をつんざく大きさの笑い声に頭痛まで覚えながら、愛梨は必死に暴れ続ける。
と、そのとき。

流石に菜緒も本気で愛梨を落とすつもりなどなかった。
それでも、指が滑ってしまえば、それがまた事実となる。

指から滑り落ちた愛梨は、「あ」と驚きの声を上げた菜緒の口へと真っ逆さまに落ち。
愛梨はあまりに突然のことで、どこかに掴まる余裕などはなかった。
菜緒は反射的に、口の中に入ったものを食物、もしくは薬物、ともかく、摂取すべきものとみなした。
734暇を持て余した魔法少女の遊び:2012/01/23(月) 21:26:30.56 ID:nF4fi9VN
ごくり。
愛梨が、嚥下音とともに、菜緒の胃へと滑っていく。
気づいたときにはもう手遅れで、菜緒の口の中に残るものは、何もなかった。

「さ、……」

「最悪だああああああああ!!!」

全身全霊がこもった菜緒の叫びに、『朝倉 百合(あさくら ゆり)』と『行橋 実奈(ゆくはし みな)』が部室へと飛び込んできたのは直後のこと。
当然、彼女たちにそんな事情が分かるはずなどないので、
「……菜緒、愛梨どこ行ったの?」
と聞いてしまった実奈を、しかし責められる者は誰もいなかった。


意気消沈、青息吐息、そんな感じですっかり自らのイメージカラーである青色を前面に押し出す菜緒の説明を聞き、立ち上がったのは百合の方だった。
驚くほど静かな、決意に満ちた表情で、彼女はきっぱりと言い放つ。
「じゃあ、今すぐここで吐いて」
それが一番早い解決方法なのは誰から見ても明らか。
しかし、当人の菜緒としてはそれを承諾するのには少し抵抗があった。
吐く。すなわち、嘔吐しろと。この場で。
自分の汚れた面を見せたくない、真っ当な神経を持った人間なら普通に嫌がること。
特に女子高生という周りの目が気になりすぎて仕方ないお年頃である彼女の嫌がり方は尋常ではなかった。
「やだ。絶対にやだ。グロすぎるし。てか百合も実奈も嫌でしょ」
「愛梨がそのまま菜緒のお腹の中で消化されるよりはいいよ。何、どうしても自力じゃ吐けないって言うんなら……」
ちなみに現在、床に正座する菜緒と、その向かい側に同じように正座した実奈と立ち上がった百合がいるという状況である。
その体勢が生んだ悲劇、百合のとったあまりに大胆な行動。

全力で振られる脚。百合のつま先が、菜緒の鳩尾の辺りにめり込んだ。
あまりに突然だったので、実奈は止めることが出来ず、菜緒も防御・回避ともに出来ず。
「っ、ぅ、……」
両手で口を押さえ、菜緒が呻く。背を丸め、震えながら必死に迫り来るものに耐えている。
「百合ちゃん、それはあんまりじゃ」
無言で、二発目が繰り出された。今度も綺麗に内臓を抉る百合の蹴り。
部室の床に、吐瀉物がぶちまけられた。

「げほっ……百合あんた、っ、ぅえぇ」
再びこみ上げてきたものに、菜緒が俯く。
しかし、元々少食だったのが災いし、もう吐き出すものの残っていなかった彼女の胃は、独特の黄味がかった胃液を逆流させた。
それをひとしきり吐き出し、手と制服をぐちゃぐちゃに汚した菜緒は、土気色の顔で数回咳き込んだ。
「あー、新聞紙か何か敷いとくべきだったか。まあこの部分だけ時間を戻すか、異空間に消すかすればいいか」
突発的に一方的な暴力を振るった百合は、涼しい顔をしている。
そんな百合と、菜緒と、部室の惨状を見回し、すっかり傍観者となっていたはずの実奈までもが青い顔で口を押さえた。
735暇を持て余した魔法少女の遊び:2012/01/23(月) 21:27:10.44 ID:nF4fi9VN
しばらくして、少し落ち着いたらしい菜緒が、彼女特有の『物を消失させる』魔法を行使し、百合の指示通りに吐瀉物を消失させ始めた。
中に埋もれている愛梨までもを間違って消してしまわないようそこは慎重に。
そしてそれからまたしばらく経ち、やっと吐瀉物の中から愛梨が現れた。
愛梨は目を閉じ横たわったまま。どうも気絶しているらしい。しかしその服や体に腐食の跡はなく、早めに救出したのが功を奏したといった感じだ。
「……戻れ」
気だるそうに菜緒が呟いた。
すると、見る見るうちに愛梨の大きさがオリジナルの彼女のものに戻っていく。
やっと見慣れた愛梨が目の前に現れたとき、3人はほぼ同時にため息をついた。その安堵の色も、少しずつ異なっていたのがまたおかしな話だった。

ぱちり。愛梨の目が開き、ぐったりしている菜緒の姿を捉える。
さっきまでのことを夢か何かと思っているのか、それとも現実と分かっていてあえてなのか、
「菜緒、大丈夫!?」
とあんまり空気の読めていない発言とともに、愛梨は菜緒に飛びついた。
「いや、あんまり大丈夫じゃない……けど、まあ愛梨が無事で良かった」
揺さぶられて、また若干のめまいと吐き気が催されるのを感じながら、脱力しきった菜緒が言う。
「愛梨。その、菜緒、ちょっと気分悪いみたいで……」
見かねた実奈が愛梨を無理やり引き剥がす。
やっと自由の身になれた菜緒が、ふらつきながら立ち上がった。

腹部に感じたほんの少しの違和感を、多分蹴りの後遺症だろうと菜緒は思った。
しかしその違和感は、愛梨にとっては、『ほんの少し』ではなかった。

「ひゃぅっ!?」
いきなり上がった頓狂な声に、本人を含む全員が驚いた。
「え、愛梨、どうしたの」
一度は立ち上がった菜緒がもう一度しゃがむ。
「な、なんかいきなり変な感じが、ぁんっ」
菜緒が動くたびに愛梨が声を上げる。

その現象を一度体験したことのあった百合は、最悪の可能性に辿りついていた。
そして、その最悪の可能性は、最悪なことに正答であった。

「……菜緒。愛梨のコア、まだお腹の中に残ってるよ」
場の空気が凍った。
コアとは、魔法少女が魔法少女であるために必要な、魔力の泉のようなものである。これが壊れれば魔法少女は魔法少女でなくなってしまう。
……誤解を招く表現だった。コアが壊れたとき、魔法少女は普通の少女に戻る、などということではなく、死体になるのである。
以前、愛梨がふざけて百合のコアを入れて(どこに、かは諸兄の妄想にお任せする)、大変なことになったことがあった。
コアは魔法少女にとっての性感帯でもあるらしく、そのとき百合はしばらく立つことさえままならなかったのだった。
736暇を持て余した魔法少女の遊び:2012/01/23(月) 21:28:15.83 ID:nF4fi9VN
その場に横たわり、はぁはぁと息を荒げていた愛梨がゆっくりと頭をもたげる。
「それ、って、」
「早く取り出さないと。このままだと消化されて、愛梨が……」
「つまり、今私が感じてるのは菜緒の体内の感触なのね!
 しかもこのままだといずれ消化されちゃうなんて……駄目、興奮しちゃって、飛んじゃいそうっ」
「愛梨、冗談言ってる場合じゃないんだって!」
菜緒が愛梨の肩に掴みかかり、強く揺さぶる。当然それで菜緒自身の体も大きく動いているわけで、
「菜緒はじっとしてて! 愛梨が悶えてるから!」
「っ、激しくしちゃらめ、溶けちゃう、菜緒の中でイっちゃうぅぅ」
びくんびくんと愛梨の体が跳ねる。
頬を紅潮させながらそれを見守る実奈と、ばつが悪そうに菜緒へ視線をそらす百合。
彼女は、もう一度、さっきよりも強い決意、覚悟をその瞳に宿し、菜緒に語りかけた。
「……菜緒、よく聞いて。本当なら愛梨の『時間を操作する』魔法を使って、飲み込む前の時間まで戻すつもりだった。だけど、あの調子じゃ絶対に無理。
 でもコアは取り出さなくちゃいけない。だから……」

百合は自分のコアを取り出し、魔法少女へと変身した。
その姿の彼女がいつも手に持つのは、武器として使っているものは。

「――これで、あんたの腹を掻っ捌く」

鎌、だった。

あまりの言葉の衝撃に、菜緒は、逃げるという選択肢を失っていた。
それどころか、反応するということさえ出来ずにいた。
「……私のお腹、」
「吐いても出てこないなら、直接取り出すしかない。
 大丈夫、うちが痛くないように『人の精神を操作する』魔法で催眠をかけておくから、ただじっとしてて」
百合は本気だった。
後ずさろうとする菜緒の足を先に掴み、こう続ける。
「菜緒が動くと、愛梨が苦しむんだから」
そう言われてしまえば、大人しくする他にない。
菜緒は静かに横になり、自分の行動を恨んだ。調子に乗って愛梨を苛めたりなんてしなければ!
その後悔で涙が溢れる。恐怖で、体が震える。
私のお腹が切られる。麻酔も何も無しに。ただ中をまさぐるために。
痛みはなくても、感覚は残っていたら。彼女の手が私の腹部から生えているのを見てしまったら。
想像して、また吐き気がこみ上げてくる。しかし、彼女が吐き出せるものは何もなかった。
「実奈。ごめん、きついだろうけど、菜緒の手押さえてて。
 あと、愛梨のコアを取り出したらすぐに塞げるようにして。これは『傷を治す』魔法を持ったあんたにしか出来ないことなんだから」
今にも卒倒しそうな実奈が、なんとか頷き、魔法少女に変身する。
菜緒の両手首をまとめて持ち、その表情を一瞥して、「ごめんね」と呟いた。その目から涙が溢れていた。

「菜緒。うちの目、見て」
菜緒が視線を上げる。ちゃんと目が合っていることを確認した百合は、呟き始めた。
「今から、何をされても絶対に痛みなんか感じないし、感覚だってなくなる。分かった?」
菜緒は頷き、逃げるように目を閉じた。言い終わったとき、百合の目が光ったような気がして、それがあまりに眩しかったのだ。
まぶたの裏に焼きついた光をちらつかせながら、菜緒は1人思う。
百合の魔法ってどれぐらい効くんだろうか。今、こうして目を閉じている間にも、私のお腹は切り開かれているのだろうか。
百合の言葉に、魔法の効果以上に安心し、悪く言うならば油断していた菜緒は、閉じていた目を開いた。

そうして彼女が見たものは、今、まさに刃先を向けられている、自分のむき出しになった腹部だった。
737暇を持て余した魔法少女の遊び:2012/01/23(月) 21:28:44.26 ID:nF4fi9VN
菜緒が目を開いたことなどには気づかない百合は、ナイフのように形を変えた鎌の切っ先を色白な柔肌に突き立て、……一思いに貫いた。
辺りに飛び散る粘度の強い血液。明度の高い白とは対照的な濁った赤色が肌を汚していく。
ぐ、と百合が力を込めて鎌を引いた。
肌の中に、赤い傷がぱっくりと口を開け、体の中身、内臓を惜しげもなく晒す。

そんな光景に菜緒が耐え切れるはずがなかった。
本当は痛みを感じていなかったとしても。その痛みを想像させ、呼び起こすのには、十分すぎるショックだった。

内臓が切り裂かれた。血と一緒に、痛みが溢れ出して来る。
怖い。気持ち悪い。……痛い。痛い!
変換されきれていない原生のままの危険信号を、鮮烈に彼女を醒まさせたそれを、『痛み』だと解釈した彼女の脳は何も間違ってはいなかった。
喉から搾り出される絶叫。逃げようと、暴れるたびにまた傷口から血と痛みが響き、それでも彼女は実奈の手を、百合の体を振りほどこうとする。

愛梨の方も、その菜緒の反応はたまらなかった。
菜緒が暴れれば暴れるほど、愛梨のコアは温い肉壁に揉まれ、強い刺激を与えられるのだ。
「っ、だめ、じっとしててぇ、」
床に敷かれたカーペットに爪を立てる。
脳を直接焙られているような感覚。苦しいのか、溶かされていくのが気持ちいいのか。
目の焦点は合わず、視線はそこかしこを彷徨う。だらしなく開かれた口から零れていく唾液がカーペットに染みていく。
「また……らめ、また、またイく、イっちゃうぅぅっ!」
愛梨の体が痙攣する。気づけば高く突き上げられていた腰、それががくりと崩れ落ちた。
彼女の中から溢れた液体が下着とスカートをぐちゃぐちゃに汚していた。
「これ、私の方が死んじゃいそう……」
たとえそうなったとしても、彼女ならば後悔しなさそうである。

「痛い、百合痛いよ、もうやめて、やめてえぇええぇえ!!!」
「痛くない! 目を閉じて、絶対に痛くないから!」
百合は、信じられないほどの力で暴れる菜緒をなんとか押さえつけ、内臓を探っていた。
そうして彼女の手は、光を放つ宝石に、触れた。
「……あった!」
慎重に、けれども素早くそれを取り出す。間違いなく、愛梨のコア。
「実奈、塞いで!」
「え、」
「傷! 治してって言ってんの!」
端から見ていても壮絶な光景に、実奈は意識を飛ばしかけていた。
『治して』の言葉でやっと意識を戻した彼女は、慌ててその傷口に手をかざす。
生々しい赤色に今日何度目かもう分からない吐き気を覚えながら、それでもきちんと彼女の魔法は傷口を塞いでいく。

そうして、傷口の欠片も残っていない、元通りの綺麗な肌が現れたとき、実奈と百合はその場に倒れこんだ。
738暇を持て余した魔法少女の遊び:2012/01/23(月) 21:29:52.73 ID:nF4fi9VN
「……うえ、」
棚のビニール袋入れに手を伸ばす。そうして一枚取り出した黒い袋の中に、百合は嘔吐した。
その独特の詰まったような呻き声を聞き、実奈は体を起こす。
へたり込む膝を叱咤しながら百合の元へと這い寄り、その背を震える手でさすった。
「っ、実奈、」
少しずつ、自分の中の吐き気が引いていくのを感じる。
たとえ実奈の手自体に魔力が燈っていなかったとしても、私を安らがせるこれは魔法のようなものだ、と百合は思った。


気絶していた菜緒がようやく目を覚ましたとき、部室の惨状は愛梨の手によって元通りになっていた。
ふと自分の制服をたくし上げてみても、傷口は残っていない。
……長い長い夢、ひどい、悪夢を見ていたような。ひょっとすると本当に夢だったのかもしれない。
いや、あれは夢なのだ。百合に腹を蹴られて凄絶に吐き、腹を切り開かれて壮絶に絶叫をあげ気絶したあれが現実であってたまるか。
「あ、菜緒、やっと起きた」
「……すっごい嫌な夢を見た。で、すっごいのどかわいた」
「夢、だったらよかったんだけどねえ。はい、お水」
百合からコップを手渡される。流し込んだ冷たい水が、するりと喉を通った。
どこか諦めていたけど、やっぱり現実か。コップを取り落とそうと震える指を、もう片方の手で抑えようとする。
それでも震えは止まらない。意識がはっきりすればするほど、鮮明に思い出される痛み。
「菜緒」
その手を、誰かの手が優しく包んだ。
涙の浮かんだ瞳が、誰かの輪郭をぼやかして映す。それでも、その笑顔が、愛梨のものだと菜緒はすぐに分かった。
「愛梨、……本当にごめん、私の悪ふざけで、まさかこんなことに」
「いいよ。怒ってなんかない。それよりも菜緒、聞いてほしいことがあるの」
怒ってない。愛梨の言葉に、ますます涙を厚く浮かべた菜緒が、声を詰まらせながら返事をする。
「何?」

そして愛梨は、最高の笑顔で言った。言い放ってしまった。
「また今度、私のこと飲み込んでくれない? その、あの気持ち良さが、なんか癖になっちゃったみたいで……ね?」

菜緒が卒倒したのも、仕方のない話だった。


そして後日、そこにはすっかりvoreに目覚めた愛梨と、腹責めに慣れすぎてもうどうでも良くなっていた菜緒がいた。

「百合ちゃん、果たしてあたしたちはあれを許していいのかな……」
「本人が幸せならそれでいいんじゃないの。うちはもう知らない」
「……百合ちゃん。あたしのコア、飲んでほしいんだけど」
「絶対やだ! 実奈のお願いでもそれだけはやだ!」


そして今日も、魔法少女は情熱を持て余す。
739後書き:2012/01/23(月) 21:33:34.06 ID:nF4fi9VN
以上です。
百合でグロでエロっていいと思います。

お伺いを立てたりした割にはどうにもぬるめですみません。
740名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 23:41:24.28 ID:q6qnVdyN
久々のSS!GJです!
ゲログロはいいねぇ
741名無しさん@ピンキー
GJ! 和んでしまったwあれー?
周りは切迫してるのに本人は悶えてるとかw