ビッチな娘が一途になったら第3章

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1名無しさん@ピンキー
:名無しさん@ピンキー 投稿日:2009/03/27(金) 08:32:18 ID:eDD/Qm6K
男を取っ替え引っ替えしてる女の子、モテまくりで男を下にみてる女の子
そんな娘が一人の男にマジ惚れしてしまう、そんな話はどうだろう?

自分の男性遍歴を知られて嫌われるのを心配したり。
奉仕させる側だったのに一生懸命奉仕したり。
「○○はモテるもんな」なんて意中の男に言われて
好きなのはあなただけよアピールしちゃったり。


前スレ
ビッチな娘が一途になったら第2章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1238110338/l50
前々スレ
ビッチな娘が一途になったら
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1215117459/l50
2名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 13:08:52 ID:zr98+tFS
いちおつ!
3名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 14:49:40 ID:WXQGou5k
>>1おつ
4名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 18:27:48 ID:iys9M0N2
>>1
乙ビッチ!
5名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 19:14:57 ID:iNH11ih9
>>1
スレ立て乙です。
6名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 22:50:37 ID:jPhvfcQT
>>1
ビッチ
7名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 22:52:49 ID:jPhvfcQT
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

まとめwiki

ttp://www40.atwiki.jp/bitchgirls/

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
8名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 21:31:04 ID:ASVpO9vH

           , ': : : : i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ / 〉_ヽ、: : : : : : : : : : `丶、: : : : : :`丶
             /: : : : : i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : V\. 「: :: : : : : : : : : : : : : : 丶: : : : : : :\
           ': : : : : :::! :!: : : : : ; : : : : : : : : : : : :.:: i: : : : : : /:', /_レヽ:: : : : : : : : : : : : : : : : :\: : : : : :ヽ
          ! : : : :i:::,イ:|:: : : : : ': : : : : : : : : : : : : ::l: : : : : :: : : :/iヽ、/: :,、 -――――――― - 、: : : : : ',
.           !: /: : :|/ l::|ヽ:: : : : ',:: : : : : : : : : : : : :': : : : : :!: : / :ト、//               }: : : : : :}
           !:/; : : :!`丶!|  \:: : ヘ、:: : : : : : : : : : ': : : : : :.|: // :.!                 /: : : : : /
.           |,' {: : : | ァミ、!ヽ   \: :ヽ=::::: : : : : /: : : : : : :!:./: : :!                /: : : : : :/
         |. ハ: : :Y {イヽ    ´`丶\ヽ、 : : /: : : : : : : |/: : : '             ,, '’ : : : : : :/
.         i:::::\{'、_マリ     ァ'"て`ヽヽ/ : : : : : : : !`ヽ: ;'             ,,: : : : : : : : ;、 '´
.         i:::::::l            {::: しz:》 : : : : : : : : '   }/        /: : : - ― '
.           l::::::::i    /       丶`ー‐'7: : : : /.: : : :,'.  /         /: : /               }
          l::::::λ   !            /: : : : /|: : : :,'. /         / : : :/                  /
          | /|ハ                ' : : : : '__! : : ,' ´        /: : : : :.{         ノ   /
.              !::ヘ  `ヽ        , ': : : // /! : :,'       /イ: : : : : : ヽ____,/_, イ
              !::::|ヽ `       /-― '   / j: :,'      /   ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : :/
.                !::l ハ      _ - ´   / j.:/ ヽ.          `丶、: : : : : : : : : : : : : :`丶、
                  !|  `¨  T ¨´       .l  j:/   }               ̄ ̄  ̄  ̄  ̄`丶}
                   i      ____L__/_                               ノ
                   |   , =三三三ヽ、|
                       リ __/三三三三三.ヽ         勘違いしないでくれる?
              __ ァ ァ== '´ /三三三三三三三=i        これは>>1乙ではなくて
          /ニ/ /    /三三三三三三三三ニi        ポニーテールなのだけれど
         /三./ /  //三三三三三三三三三三.i
        /三ニ/ / /ニ/三三三三三三三三三三ニ.i



9名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 22:11:01 ID:vhYetwKF
10名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 18:09:46 ID:T2QOuE7E
??
11名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 20:40:02 ID:QWS0b7YF
1スレ目の「ドレイン」の続きがひたすら読みたいんだが
もう作者さんは書いてくれんのかのお
12名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 15:53:50 ID:nRDTF5AI
書くわけねーだろ
13 ◆WoueFxyFoA :2009/12/21(月) 21:16:03 ID:UD7qbYl6
>>11
まさかのレスにびっくり。
続きはそれなりの量があるんですが、未完なんです。
また途中で申し訳ありませんが、キリのいいところまで
こちらにtxtをzipにしてあげました。
http://www1.axfc.net/uploader/He/so/257515
14名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 00:04:26 ID:3c44qthf
まさかのレスきた
15名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 14:43:19 ID:dKzaHgB/
読んできた。ここで切るとかなんてドSなんだろうって思った
16名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 04:18:13 ID:ewASzEX+
>>13
GJ
寝る前に読んだら、先が気になりすぎて目がさえちまったぜ
17名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 19:49:44 ID:fxmWj2TW
     ○⌒\
     ミ'""""'ミ
    ./( ´・ω・`) シングルベールシングルベール俺一人ー
   //\ ̄ ̄旦~
  // ※.\___\
 \\※ ※ ※ ※ ※ヽ
   \`ー──────ヽ
    ────────
18名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 13:15:43 ID:SiJSKdpZ
前スレ埋めるついでに投下したら容量超えたorz
みなさんに迷惑かけて申し訳ない。
19名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 14:42:04 ID:VYUNtlgZ
さあとっとと続きを貼る作業に戻るんだ
20名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 23:00:23 ID:grhqRRhe
埋めネタに使うには勿体ないデキだ
さぁ続きをお願いします
21名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 01:06:48 ID:tW6lC5lp
保守
22名無しさん@ピンキー:2009/12/30(水) 01:24:52 ID:iFxLowi5
>>18
GJだった
続きを頼む
23名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 00:08:38 ID:HMTadOlH
今年一年お世話になったあげ
24名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 04:08:00 ID:yallgAS9
保守
25名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 22:23:56 ID:R7E1e6jo
保守
26 ◆orbRvGv0yM :2010/01/06(水) 11:41:55 ID:5YJcZL6S
ビッチ
27名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 03:52:42 ID:lyIGmpOw
誰にでも股を開く女。
だけども彼女は、誰にも心を開かない。
28名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 19:20:49 ID:KXyXqoDo
映画のキャッチコピーみたい
29名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 12:45:33 ID:yNXrF0xL
誰にでも股を開く女。
だけども彼女は、誰にも心を開かない。
そう、彼女は同性愛者だったのだ。
頭では異常だとわかっていたから、身体は反発するように男を求めた。
そんな時、下着売り場で可愛い女の子に出会い一目惚れしてしまう。
その女の子は、毎日のようにその場所に現れるのだが、キョロキョロしたり顔を赤らめるばかりで、一向に下着を買おうとしない。
そんな姿を見て、彼女は放って置けなくなり、「これなんか似合うんじゃない?」と黒い下着を差し出したが、女の子は逃げ出してしまう。
女の子を追い掛けると、何故か女の子は人の居ない男子トイレに入って行った……


みたいな、ビッチと女装子の話をだれか
30名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 23:06:54 ID:oRIVZ6Gh
>>29
そこまでニッチだとたぶん自分で書いた方が早いぞw
31流れSS書き ◆63./UvvAX. :2010/01/15(金) 02:25:25 ID:EhPKkyxM
実は>>1なんで保守代わりに>>29ネタの冒頭部分だけ書いてみた
32流れSS書き ◆63./UvvAX. :2010/01/15(金) 02:27:08 ID:EhPKkyxM
 跨った男のピストンが早くなり、胎内を埋め尽くすペニスの先端部が一気に
膨張する。
 (あ、来るんだ!)
 怒濤のような快楽の片隅で射精の気配を感じ取った明菜は言葉の代わりに両
腕を背中に両足を男の体に巻き付けて最深部での爆発を強請る。既に彼女の若
い子宮は自分から男を銜え込まんばかりに子宮頸管粘液を沸き上げながら降り、
括約筋も本能的に男をギュウギュウ締め付けて受胎の予感に悦び蠢く。
 「早くぅ! 早く……ぅっ!?」
 そんな少女の全身を使った歓待に答えるように男が弾けると、明菜の中の女
も爆発する。男の絶頂に合わせて腰を擦り付け更に強く抱きついて、頭の中を
真っ白に染めながらも男の熱い子種を一滴残らず吸い出して飲み干して卵子と
混ぜ合わせて、溜め込んでゆくのだ。
 (ああ、気持ちいい!)
 例えるなら、何も考えずに程良い温かさの湯船に浸かってい時の心地良さだ
ろうか。欲していたもので満たされた子宮が切なさから解放され、切ないほど
の渇きが朝靄のように溶けてなくなってゆく感覚が明菜は大好きだ。頂点まで
達した波が引いてゆくと同時に精液の熱が神経をピリピリさせながらゆっくり
と全身に広がり、少女は男が与えてくれた熱を微睡みの中で味わう。
 「どうだった?」
 男の問い掛けに
 「素敵だった」
 と幸せそうに答える明菜だが、それは飽くまでもセックスという肉欲への賛
美であり、男の大きさや技巧や力強さは彼女にとっては二の次に等しい。とい
うか血が通い精液を放つ生のペニスを食べれさせすれば良いだけで、度を超え
て小さすぎ下手すぎ弱すぎでなければどうでも良いのだ。
 つまり、求めているのは性行という儀式のみ。
 「じゃ、じゃあさ、今度……」
 「悪いけど、終わったらさっさとどいてくれない? 一一回だけって約束たっ
たわよね?」
33流れSS書き ◆63./UvvAX. :2010/01/15(金) 02:28:04 ID:EhPKkyxM
 だから気持ちが冷めるのも早い。むしろセックスを終えた男は出涸らしに過
ぎず既に不要の存在。
 「そ、そうじゃなくて映……」
 「ちょっとぉ、重いのよね! それに汗臭いんだから早くどいてって言って
るでしょ!!」
 「あ……」
 「私、忙しいの。シャワー浴びたらすぐ帰るし、私が入ってる間にお金の用
意しといてよ。それから予約したいんだったら後でメール出しといて。他の人
もいるんだし直接交渉はルール違反だって言っといたでしょ?」
 なおも渋る男を突き放し、明菜は膣口をキュッと締め大切な液体が漏れ出さ
ないようにと内股気味にホテル備え付けのシャワールームに向かう。せっかく
子宮が精液漬けで良い気分なのに、これ以上むさ苦しい男の側にいたら台無し
になってしまう。急いで男の移り香を洗い落とし家に帰って今日は……美希子
に電話しよう。
 (うん、それが良い!)
 「あの、アキちゃん……」
 「るっさいなぁ、終わったんだからお金用意してって言ったでしょ! そろ
そろマジでウザくなってきたし早く消えてくれない!? あんまりしつこいと
レイプされましたって警察に駆け込むんだからっ!!」
 他の相手も含め、男共とのメールのやりとりも約束のないようも全て家のパ
ソコンに残してある。そしてそれは相手全員に伝えてあるから主導権をとられ
る心配は全くない。
 「じゃーねっ!!」
 いい加減腹が立ってきた明菜は、用は済んだとばかりに男の返事も待たずに
シャワールームに入った。
34流れSS書き ◆63./UvvAX. :2010/01/15(金) 02:29:31 ID:EhPKkyxM
 「あの馬鹿……!!」
 が、残念なことに明菜の至福の時間である女友達との長電話は男の最悪な置
き土産によって順延を余儀なくされてしまった。
 「どんだけ溜まってたってのよ、あの早漏っ!」
 ご無沙汰だったのか童貞だったのか単純に馬鹿だったのか知らないが、がっ
ついてきた男に脱がされるときにショーツの脇が軽く裂けてしまっていた。シ
ャワーを終えて制服を着直そうとして気づいたときには後の祭り、犯人は約束分
だけの代金を置いて帰った後。ほんとうに男というのは我が儘でデリカシーが
無くてヤルことしか頭にない猿だ。
 もっとも、明菜にとって男は精液タンクに過ぎないのだから早漏なのは構わ
ないが。
 「決めた。絶っっっ対、弁償させるんだから!」
 使用に耐えるモノさえ持っていれば誰にでも体を開く明菜だが、それ故にセ
ックスの際には幾つかのルールを決めて必ず守らせている。中でも徹底してい
るのが膣以外の使用の禁止と、膣内射精以外の禁止である。生殖行為で快感を
得るのが目的である以上はオーラスセックスなど時間と労力の無駄でしかなく、
他の部位での奉仕など以ての外、経験を重ねて前戯なしでも充分濡れるように
なってからはベッドインから脱いで即インサートが当たり前になっている。
 そして通常なら敬遠されることが多い生での挿入と中出しで悦ぶ明菜の人気
は高く、代金を割高に設定しても客が途切れることはないので明菜は豪華すぎ
る青春を存分に謳歌するだけの現金を常に持ち歩いているのだが……
 「そうと決まれば奮発よね当然!」
 さっきの男が未練タラタラだったのは間違いない。なら普段よりワンランク
高い物をセットで買って次の料金に上乗せしてやろう。そう決め、いままで手
が出しにくかった大人向けの下着を身に付ける自分の姿を想像して幾分か溜飲
の下がった明菜は先程よりも軽い足取りで行きつけのランジェリーショップへ
と向かった。
35流れSS書き ◆63./UvvAX. :2010/01/15(金) 02:29:52 ID:EhPKkyxM
 そんな明菜が『彼女』と出会ったのは、あるいは運命だったのかも知れない。
 「ん?」
 昨今では駅前のアーケードに堂々と店を構えることも多くなった女性下着の
専門店。その斜向かいに鎮座している時代遅れの喫茶店の二階に、その少女は
いた。
 「……………………」
 物憂げに頬杖をつく可憐な彼女の歳は明菜と同じ高校生くらいか。ゴスロリ
チックな黒いブラウス黒いワンピース黒い長袖カーディガンに黒いハイソック
ス。明菜と違い染めたことがないとしか思えないほどに美しい黒髪をサラサラ
と腰まで伸ばし、少々くたびれた窓際の席に一人で座る少女は、膝を揃えた上
品なポーズのまま長い睫毛を伏せ小さな唇を噛み締め人形の様に身じろぎもせ
ずに眼下の通りを寂しそうに見つめている。
 (男と待ち合わせ……じゃないよね?)
 あの格好が制服とか普段着とは思えないが、男とデートにしては徹底した全
身黒尽くめ(よく見ると足下も黒のハイヒールだ)は解せない。確かに可愛い
し良く似合ってはいるが学生のデートに着てくる服じゃない。
 (だったら、何してんだろ?)
 しかも、あの表情は人待ち顔ではない。むしろ受け入れがたい孤独の心細さ
を少しでも誤魔化そうと人通りのある場所を見つめて気を紛らわせているので
はないか? そんな儚げなオーラを少女は纏っている。
 「……って、止め止め! アタシとは明らかに住む世界が違うって!」
 惹かれかけた心を無理矢理引き戻し、何故か感じる後ろめたさを頭を振って
追い払った明菜がランジェリーショップで馴染みの店員と楽しく談笑しながら
大胆なカットの上下お揃いを買って店を後にする時にも、黒い少女は悲しそう
な瞳で行き交う人々を見下ろしていた。
36流れSS書き ◆63./UvvAX. :2010/01/15(金) 02:31:05 ID:EhPKkyxM
ここまでっす

前スレの職人さん達が早く帰って来てくれると嬉しいですね
37名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 08:42:28 ID:x6k/Ixdk
ぐぐぐぐぐっじょ!!
続き期待!!
38名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 22:37:07 ID:6zkKKYxO
なんとも続きが楽しみな作品が……
GJ!
39名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 22:30:34 ID:0YQTo91y
セーフティさんを心待ちにしながら保守
40名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 08:19:37 ID:sRdUg8D9
俺の息子のセーフティが暴発しそうだ
41名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 23:11:00 ID:jrQMY3sI
セーフティの続きがくるまで落とすわけには……
42名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 23:45:07 ID:jY9pbkMb
ふーあせらないあせらない
43名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 23:47:58 ID:jY9pbkMb
だれか保存庫作ってくれないか?
自分で作れって話になるけれども

とにかくたのんます
44名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 07:17:28 ID:aQWlQT3x
ビッチ系総合 まとめ
http://www40.atwiki.jp/bitchgirls/
45名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 18:48:11 ID:Oyy7LGlR
>>44
誘導ありがとう
46名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 01:36:07 ID:mlGFn0Jo
>>31-36
続編期待保守
4718:2010/01/28(木) 23:12:14 ID:lf5tsqsp
規制に巻き込まれてました。

なかなか筆が進みませんが、続きを。
48first love song:2010/01/28(木) 23:13:31 ID:lf5tsqsp
「今日はみなさんお疲れさまです。
盛り上がったし、いいライブになったんではないでしょうか。
今回は俺達が主催でしたが、参加してくれた全てのバンドの力があってこそです。
まあ今からは無礼講で飲みましょう、乾杯!」
ライブが終わり打ち上げに私達も呼ばれて参加している。
トシさんの挨拶が終わり、隣にいる江梨とその隣のヒロさんとグラスを合わせる。

ライブハウスでライブを見るのは初めてだけど、迫力があった。
ヒロさんの歌声は高音域の伸びがすごくて、透き通った声だ。
それに比べて佐野君はどっちかっていうと低い声だけど、味があるっていうかすごい表現力のある歌い方で、
同い年とは思えないくらいに大人っぽく見えた。
そんな佐野君のライブを見て優奈はすっかり夢中になってしまったみたいで、終わってから佐野君にベッタリついている。

「ねえ、亜希。」
「なに?江梨?」
「佐野君の意外な面が今日は見れたね、優奈がああなっちゃうなんて。」
「そうね、確かに学校でのイメージとは違うからギャップがあったし、
かっこよかったもん。」
「なに?亜希も?へぇー。」
「違うわよ、そんなのじゃないの、ただの感想。」
「でも、優奈と佐野君、お似合いじゃない?
ヒロくんたちの後輩だから、優奈を泣かせたりもしないでしょ。」
「ん?ユタカと優奈ちゃん?
でもユタカには彼女が居るぞ。
そういえば最近話聞かないし、今日も来てなかったけど。」
ヒロさんが話に割り込む。
佐野君に彼女がいることは江梨も優奈も知らない、だけどなぜ私が知ってるのかと問われるのがイヤで言えなかったから
ヒロさんが言ってくれて助かった。
「そうなの?残念。
優奈に素敵な彼氏が出来ると思ったのに。」
「優奈一人が熱上げて傷つくのは嫌だし、優奈のところまで行かない?」
優奈の心配?それとも…

「ねっ?佐野くん。
またライブあったら、うち絶対に手伝いにくるからね。
うちがlyric craftのファン一号だから。」
「あ、ありがとう。
あの、三田村さん、酔ってない?大丈夫?」
「おい、ユタカ、
瞳ちゃんに言うぞ。いいのか?」
「いいわよ。ハヤトくん。
ライブにも来ないような人が彼女面しないでって言っといて。
これだけかっこいい姿を見に来ないなんてありえないよ。
ねっ?佐野くん。
うちはバンド応援するよ!ほんとかっこよかったもん。」
49first love song:2010/01/28(木) 23:14:41 ID:lf5tsqsp
「そう言ってくれるのは嬉しいよ。
でも今は酔ってるだけじゃない?
あまりそんなこと言わない方が…」
「そんなことないもん。
酔ってるかもしんないけど、そんなこと関係ないもん。
佐野くんの歌ってる姿がかっこよくて、好きになっちゃったの。
ねぇ、まだ彼女のこと思ってる?
うち、佐野くんの彼女になれない?」
「…瞳とはもうやり直すことはないと思う。
今日来てくれなかったら諦めるつもりだったから。
でも今は彼女を作る気がないんだ。バンドが大切だし、俺は両立出来るほど器用じゃないから。
だからごめん、三田村さんの気持ちは嬉しいけど、応えることはできない。」
「うちは佐野くんの応援をしたい、そばで見ていたいの。
付き合うとかじゃなくても、今までより仲良くなりたい、それでもダメ?」
「普通の友達としてでもいいなら…
ってごめん、俺ひどい男だよね。」
「そんなことない、すごく嬉しいよ。
これから学校でももっと一緒に話したりしようね。
もっと佐野くんのこと知りたいの。」
「でも、ほんとにそれでいいの?
俺は自分勝手で不器用だし、三田村さんのことずっと好きにはならないかもしれないよ。」
「それでもいいわ。
きっと佐野君は優奈を好きになる。」
「江梨!聞いてたの?」
江梨と二人で優奈と佐野君の近くに来たけど、話に入ることがなかなか出来なくて、
やっと江梨が声をかけた。
「佐野君、あんたいい奴だね。
優奈の思いに対してちゃんと向き合って、誠実に応えてくれて。
優奈はいい子だよ。
ちょっと天然なとこがあって振り回されることはあるけど、正直でまっすぐな子だから。」
「それは今話してて感じたよ。
これだけまっすぐにぶつかってくる子なんてあまりいないからね。」
「亜希、二人がうまくいくといいね。」
「え?う、うん。そうだね。」
優奈にすてきな彼氏が出来ることは私と江梨にとっても嬉しいこと。
なのになんだろう?この胸のモヤモヤは。
彼は私のタイプじゃないのに。
この間彼を口説こうとしたことの後ろめたさがあるから?
きっとそうだ。
優奈の真剣な姿を見て、なんとなくで彼を手に入れようとした私は優奈に申し訳ないと思っているんだ。
そう、きっとそうだ。

優奈ごめんね。
そして頑張って。

私は心の中で呟いた。
きっと二人がうまくいけばこの気持ちも収まるだろう。
50first love song:2010/01/28(木) 23:15:40 ID:lf5tsqsp
「ちょっと優奈、大丈夫?」
「三田村さん飲み過ぎだよ。
ごめんね、無理にでも止めなきゃいけなかったね。」
打ち上げが終わって店を出る時。
優奈は自分で立てないくらいに酔っぱらって、佐野君におんぶされている。
「だって佐野くんと仲良くなれたんだもん。
嬉しくって。」
「でもだからって…
ちゃんと抑えなきゃ。
佐野君に迷惑かけちゃダメでしょ。」
「うん、そうだよね…亜希。
ごめんね、佐野くん。重くない?」
「大丈夫だよ。
一人で帰らせるわけにはいかないし、送っていけばいいかな?」
「それはまずいかも。
優奈のお父さんって結構怖いの。」
「大丈夫。
優奈ママには私から電話入れてあるから、今夜はうちに泊まることになってるわ。」
さすが江梨。行動が早い。
「でも、江梨?
『泊まることになってる』って?」
「ごめんね。
今日はヒロくんのとこに行くの。」
「じゃあどうすれば?
私の家も無理よ。
広くないこと知ってるでしょ?」
「ユタカ、優奈ちゃんを頼むぞ。
お前が手を出す奴じゃないことはわかってるけど、
変な気は起こすなよ。」
「えっ?ヒロさん?
うちに泊めろってことですか?」
「ユタカは一人暮らしだし、大丈夫だろ?」
「それに優奈は佐野君のことが好きなんだから手を出しても問題ないわね。
むしろ優奈も喜ぶんじゃないかしら?」
「ちょっとヒロさん!
それに松岡さんも友達に対してそれはないんじゃない?」
「あら?優奈は好きな人と一緒にいられるのよ?
友達思いだと思わない?
どうしても抵抗があるんだったら、亜希も一緒だったらどう?
二人きりじゃなかったら問題ないでしょ?
亜希、お願いしてもいいかしら?」
「え…
その方がいいなら私はかまわないわ。
それにこれだけ酔った優奈も心配だし。
佐野君ごめんね。
お願いしてもいいかな?」
「…はぁ、
わかった。
ただ三田村さんと二人だと何かあったときに心配だから、宮本さん、悪いけどお願い。」
気付いたら当の本人は佐野君の背中で眠っている。
みんなの心配なんて全く知らないという顔をして。



「なんか、ごめんね。
宮本さんまで巻き込んじゃって。」
「ううん。優奈のことが心配だったから。
私達こそ急にお邪魔してごめんね。」
「宮本さんが気を使うことなんて何もないよ。
狭い部屋だから申し訳ないけど、ベッドは二人で使って。」
51first love song:2010/01/28(木) 23:17:25 ID:lf5tsqsp
ライブハウスから歩いて五分くらいのアパートに佐野君は一人暮らしをしている。
部屋にはあまり多くのものがなくて、彼と話す印象のようにシンプルで清潔感を感じる。

「あ、なんか飲む?
っていっても麦茶と牛乳とビールしかないけど。」
「じゃあ麦茶を。」
「了解。
ちょっと待ってて。」
ベッドで寝息をたてる優奈を見ると、幸せそうな顔で笑っていた。
こうやって近くで見ると優奈は可愛いなとしみじみ思う。
優奈は同級生だけど、江梨と私はどことなく妹のように見ている気がする。
だから優奈のことが心配になって、見守っているんだと思う。

優奈に幸せになってほしい。
恋がうまくいってほしい。

「きっとうまくいくよ、優奈。
私も江梨も応援しているからね。優奈は今まで男に泣かされてきたんだから、誰よりも幸せになってほしいの。」
優奈の寝顔にそう囁く。

「お待たせ。
グラスこんなのしかなくて。
ごめんね色気もなくて。」
「ううん。
ありがとう。」
「宮本さんは友達思いだね。」
「え?」
「わざわざ付いてくるなんて、なかなかできないことだと思うよ。
宮本さんと三田村さんと松岡さんは本当に仲がいいんだね。
そんな友達がいるって羨ましいな。」
佐野君はグラスをテーブルに置いてベランダに向かい煙草に火をつけた。
「そういえば打ち上げで煙草吸わなかったよね。どうして?」
「三田村さんが煙草嫌いだって言ってたから。
煙草嫌いな子の隣で吸うほど俺はマナー悪くないからさ。」
「彼女、吸わない人なの?」
「え?うん。
もう彼女じゃないけどね。
ついさっきキッチンに行ったときにメールが来たんだ。
はっきりと言われて吹っ切れたよ。
ああ、もう終わったんだって。」
「そうなんだ…
あのね、こんな時に言うことじゃないのはわかってるけど、優奈のこと本気で考えてくれないかな?
今は佐野君にとってバンドのほうが大事なのはよくわかるよ。
でもそれを支えて応援してくれる人がいたら佐野君も心強いんじゃない?
江梨とヒロさんみたいに。」
「そうだね。
ヒロさん達を見てたらうらやましいって思ったよ。
それに三田村さんはかわいいし、素直でいい子だと思う。
…でも、俺は熱に浮かされた勢いで付き合ったりはしたくないんだ。
それはお互いに傷付くだけだからさ、もう女の子を傷付けたくはないんだよ。
女を傷付ける男って最低だもんね。」
52first love song:2010/01/28(木) 23:18:26 ID:lf5tsqsp
ベランダで煙草をくわえながら佐野君は遠くを見ていた。
彼女との間に何かあったんだと気付く。
いくら優奈のためと言ってもまずいことを言ってしまった。

気まずい沈黙が流れる。
空気を変えなきゃという思いだけで佐野君に問いかける。
「そういえば、なんで佐野君は一人暮らししているの?」
「継父とうまくいかなかったから…かな。
俺が五歳の頃に両親が離婚してさ、母親に引き取られたんだ。
で、中二のときに母親が再婚したんだけど、新しい父親とうまくいかなくて、
高校入学するときから家を出て一人暮らしをしてる。
あの人にとっては俺がいない方が都合いいだろうし、
それなりにバイトすれば好きなことやれるだけの仕送りはもらってるけどさ。」
お母さんのことを【母親】ということに彼の複雑な心境があることを感じた。

「そうなんだ。
なんか私、触れられたくないようなことばかり聞いてるね。
ごめんなさい。」
「別に彼女のことも母親のことも触れられたくないことじゃないよ。」
佐野君の言葉は煙と共に、まだ少しだけ冷たさを感じる夜空に消えていった。
「俺はダイニングで寝るから。
初めて来た部屋で落ち着いてもないと思うけど、好きにしてて。
じゃあおやすみ。」
そう言って佐野君はビールの缶を持って部屋を出た。



『…亜希っ、亜希っ。』
「ん。
あ、優奈。おはよう。」
「ごめんね、亜希。
昨日はうち酔っぱらっちゃって。
佐野くんにおんぶしてもらったのは覚えているんだけど、ここはどこ?」
「佐野君の家よ。
江梨が優奈のお母さんに連絡してあるわ、江梨の家に泊まるって。
肝心の江梨はヒロさんのとこだけど。」
「えっ!?佐野くんのお家なの?ここ。
てことはこれ、佐野くんが普段使ってるベッド?
でも、どうして亜希もいるの?
もしかして二人は…
そんなことないよね?亜希はうちを裏切ったりしないよね?」
「当たり前でしょ。私も江梨も優奈を応援してるんだから。」
「よかった。亜希、ありがとう。」

『二人とも起きたのかな?
朝食作ったんだけど、よかったらどう?』
「うん。ありがとう。
すぐに行くね。
聞いた?亜希。佐野くんが作ってくれたんだよね?
料理できる人なんだ。
行こっ、亜希。
あれ?亜希どうしたの?涙のあとがあるけど…」
「えっ?何か夢でも見たのかもしれないわ。覚えてないけど。」
53first love song:2010/01/28(木) 23:19:22 ID:lf5tsqsp
「変なの。
泣くような夢なのに覚えてないなんて。
佐野くん待ってるし、先行くね。」
一つだけ私は嘘をついた。
涙の理由は幼い頃の、もうかすかな記憶しかない幼なじみとの別れを夢に見たから。

「佐野くん、めっちゃおいしい。
かっこよくて、歌も料理も上手なんて、うちもっと佐野くんのことを好きになっちゃうよ。」
「味噌汁も和え物も煮物もそんなに手が込んだもんじゃないから、そんな褒められると逆に申し訳ないよ。
ごめんね、こんな簡単なもので。」
「そんなことないわ。
優奈の言うとおりすごく美味しいよ。
ありがとう佐野君。」
ご飯にお味噌汁、青菜の和え物と野菜の煮物。
料理に自信がなければこういう朝食を人に出したりはしないと思う。

「ねえ、佐野君の今日の予定は?」
「え?夕方からバイトで、それまでは特に何もないけど。」
優奈の顔が輝く。
「そうなんだ。
それまで一緒に居てもいい?」
「う、うん。
別にかまわないけど。」
「やったあ!
ねっ、亜希、どこ行く?」
「ごめんね、今日は11時からバイトなの。
一回家にも戻りたいから、もう帰らなきゃ。
佐野君、突然泊めてもらって、朝ご飯までご馳走してくれてありがとう。」
バイトなのは本当だけれど、今はまだ8時過ぎ。
優奈と佐野君を二人にするため、そう、その為に私は部屋を出る。
この胸のつかえは優奈のため、気を使わせないためとはいえ、嘘をついたから。
優奈頑張れ。
少しでも佐野君と近付けるように、チャンスを活かして。
54first love song:2010/01/28(木) 23:20:20 ID:lf5tsqsp
「おはようございます。」
「おはよう、亜希ちゃん。
今日は早いね。
あっ、今週入ったばっかりの新人の子が今日いるから。
火曜、木曜の二日間で、水、ドリンク、料理提供とオーダー取りは一通り教えたけど、
フォローよろしくね。」
バイト先のカフェに10時についてしまい、休憩室にいたら店長から声をかけられた。
「何時からシフトなんですか?」
「亜希ちゃんと一緒の11時からだよ。
多分10時半くらいには来るんじゃないかな。
挨拶はしといてね。
じゃあ。」
店長が店に戻ったのを見て、パソコンを開く。
もうバイトを始めて二年。気付いたらかなりベテランになっていて、ある程度自由もきくようになった。
夏休みに三人で旅行に行く約束もしてて、ちょっと調べたかったし、ちょうどよかった。

沖縄もいいけど、北海道もいいって感じで決められない。
二人にいくつかを見せてみんなで決めればいいかな。

「おはようございます。
あの、はじめましてですよね?
新しく入ったバイトの岡本です。よろしくお願いします。」
「バイトの宮本です。
こちらこそよろしくお願いします。
わからないことがあったらいろいろと聞いてね。」
「はい、ありがとうございます。」
「そんな敬語使わなくてもいいよ。
私の方が年下な気がするし、岡本さん年いくつ?」
「今高校三年です。」
「あ、タメなんだ。」
正直驚いた、黒髪のストレートで大人びた雰囲気。
間違いなく年上だと思っていたから。
「そうなんですか。高校はどこなんですか?」
「稜北だよ。」
「稜北…ですか…」
「岡本さんは?」
「私は桜麗女子です。」
「桜女なの?てことはお嬢なんだ。」
「そんなことないです。
学校は確かにそうですけど、私の家は母子家庭ですし。」
「そうなんだ。
でも桜女生と初めて知り合ったよ。
そう、私の呼び方亜希でいいよ。友達も店でもみんなそう呼ぶから。」
「私も瞳でいいですよ。
その方が早く仲良くなれそうですもんね。」
瞳?岡本瞳…つい最近どこかで聞いた名前…
!!佐野君の元カノ…?
さっき私の高校の名前を聞いたときに微妙な表情を一瞬浮かべたのは気のせいじゃない。
でも確かめたいけど、なんて聞けばいいのだろう。
「どうかした?亜希…さん?」
「え?ううん、何でもないの。
よろしくね、瞳ちゃん。」
5518:2010/01/28(木) 23:25:22 ID:lf5tsqsp
続きは…詰まってます。

今日はここまでで。


書いててヒロインの亜希がビッチじゃない気がしたり、優奈が可愛く思えてきたり…

今後どうなるかは亜希と優奈と瞳の三人がどう動くか次第ですが、
読んでくださる方々の期待に沿えるよう書いていきます。
56名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 14:54:39 ID:57BU4xsa
おお、続き来てた!
GJ
57名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 20:17:02 ID:3TMJNUPz
>>55
誰も言わないみたいだから言うが、ここはエロパロ板だぞ?
前スレから10レス以上投下してエロ無しなんてビッチ論だの面白い詰まらないだのの以前の問題だわ
58名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 20:27:37 ID:viRfTRdq
じゃあ、エロいのクレよ
59名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 23:12:15 ID:PZd6Zj6C
>>57
何言ってるのこいつ
60名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 23:15:36 ID:0AvZ8gEB
溜まっているようだから仕方がない。
溜まるとイライラしやすいらしいからな。
61名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 23:36:08 ID:HDNmvOSN
口開けて投下を待つ身としては、レス数はあまり関係無い
おあずけでネックになるのはあくまで待つ期間

短編と長編、積み上げ型と即効型、
いろいろエロシーンの位置や配分が変わるし
うかつなことを考えられてかえってバランスが崩れる方が勿体無い
62名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 00:20:19 ID:cBkrsLtK
>>57
ティッシュはスコッティがおすすめだぞ
63名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 00:33:08 ID:cBkrsLtK
>>57
あー、あと、このスレはどうか知らんが、
この板の他スレではエロなしエロありとも両方ありで進行しているスレもあるから
「ここはエロパロ板なんだから絶対エロじゃなきゃだめ」みたいな言い方は危ないぞ
その話題は基本どのスレでも荒れるぞ
それを知った上で言っているならどうかと思うぞ
64名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 16:15:17 ID:626qubDR
ほしゅ
65名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 23:27:35 ID:VJVioM38
66名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 04:51:10 ID:Xak/r0pj
唐突にある種の少女漫画の性別を逆転するとこのスレのシチュにぴったりになることにきづいた
67名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 07:37:36 ID:ptEOd+p3
レイプから始まる恋ならぬ、「逆レイプから始まる恋もある」ですねわかります
68名無しさん@ピンキー:2010/02/09(火) 01:11:21 ID:YoHz1RWJ
このスレにはきたいしている。
69名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 18:49:37 ID:sgJhTUra
セーフティマダー
70名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 19:14:36 ID:3GQUzByq
セーフティマーダー。
安全な殺人者。
71名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 23:24:23 ID:tJOAEzkw
>>70
どんなだよwwwwww
72名無しさん@ピンキー:2010/02/12(金) 02:23:29 ID:2vOXqllB
西尾のめだかに出てくる殺したがらない殺人鬼みたいなのか
73名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 00:21:12 ID:ITQlPvgH
お題
・男に引きずられてオタク道に入るビッチ
・男にのめり込みすぎてちょっと怖いビッチ

携帯からですまん。
74名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 00:30:17 ID:ITQlPvgH
ねぇ、○○君。
アタシさ、君の事誤解してた。
始めは暗くてつまんないオタクって思ってた。
でも話してる内に○○君の良いとこいっぱいわかったよ?
色んな事知ってるし、真面目だし、でもアホなアタシの話も馬鹿にしないで聞ちゃんと聞いてくれるし。
それに、最近オシャレに気を使い始めたじゃん?
だから…すごく、カッコ良くなったっていうか…

…うん。別に悪いって訳じゃないよ?
でもアタシは…その、○○君の見た目に惚れた訳じゃないっていうか…
それに、○○君がカッコ良くなるとアタシ以外の人もアプローチかけてくるかもっていうか…
…え?やだ!別に何も言ってないよ!
気のせいだって!

えっとね?
用事なんだけど…
○○君、今度の日曜日、試験無い日でしょ?
だから、二人で映画行かない?
うん、初めて会ったあそこ。
○○君の好きな「叙情的レイプ」の劇場版、試験で忙しくてまだ見てないって言ってたよね?
もう公開から一ヶ月だし、息抜きがてらそこに見に行こうよ。
…ホント?やった!久しぶりのデートだ!
あ、でも、見終わったらアタシの行きたいとこにもつき合ってね?
どこかって?ひ・み・つ!
じゃあ、また日曜日ね〜!

やった!久しぶりに○○君と二人きり…
久々に日曜は甘えに甘え尽くしてやるわ!
そして日付が変わる頃には…
ウフフ…最近あのお嬢様が彼の魅力に気づき始めたみたいだけど…
彼だけは絶対に渡さないわ!
清楚さとか、知的さじゃあ、絶対に敵わないけど…愛なら負けない!
それでも駄目なら…
フフフ…○○君、アタシをここまで本気にさせた責任、しっかり取って貰うからね…
75名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 00:33:51 ID:ITQlPvgH
以上投下終了。

好きになる過程をかなりすっとばしてしまったので、プロセスが好きな人には申し訳ない。
文章力の無さはもっと申し訳ない。

では駄文失礼しました。
76名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 03:44:25 ID:mg6tAahH
乙。
一途になりすぎて針が振り切れとるw
77名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 00:05:53 ID:mVBNLVpH
>>75
GJ! 短いけど面白かったw 
78彼女×彼女:2010/02/14(日) 00:27:30 ID:WcGPwe2B
 つまるところ、校内というのは生徒達が作る一つの独立社会である。
 もちろん規模は小さいが、それでも様々な形での階級、派閥、流通、政治と言った物が生
徒達の交流の中から自然発生し、さながら大人の社会の縮小版のように様々な思惑を交え
つつも駆け引きを行い利害を授受しあうことで『世界』を形成している。
 そして、授業内容そっちのけで雲の流れ眺める明菜がノート一つ取らずに赤点ギリギリ
を常にキープできているのも、その学生社会のお陰と言えた。
 ヴーッ、ヴーッ。
 「ん?」
 有名事実とは言え、授業中の携帯電話の使用は校則違反だ。全く使い込まれた様子のな
い教科書を衝立代わりに、明菜はマナーモードで振動を続ける最新型の携帯を懐から取り
出し着信したメールを開く。
 『休憩時間に相談がある』
 同じ一年の佐久間康夫からだ。文面が簡潔なのは同じく授業中で、あちらは教師の目を
欺きながら慌ててタイプしたからだろう。
 「……って、なんで?」
 そのままスケジューラーを呼び出すと、今日の項目に佐久間の名前があった。彼は本日
の『客』なのだ。
79彼女×彼女:2010/02/14(日) 00:29:20 ID:WcGPwe2B
 「はぁ? 対抗試合ぃ?」
 「悪ぃ、明後日と勘違いしてたんだ!」
 そうして、人気のない校舎の隅からかけた電話に出た佐久間は開口一番で謝ってきた。
 「そんなのサボっちゃいなよ。どうせ補欠なんだし、次もあるんでしょ?」
 だが明菜は容赦ない。ここのところは妙な趣向を持った大人の相手ばかりが続き、ノー
マルで手軽なセックスに飢えているのだ。その点で言えば、この佐久間という男子生徒は
運動部所属と言うだけあって体力はあるし明菜の中に射精することしか考えていないタイ
プだから服を着替えさせたり演技を求めたりと面倒なことは要求してこない。
 つまり今の明菜にとっては渡りに船というべき相手で、明菜も朝から楽しみにしていた
のだ。はいそうですか、と簡単に引き下がるわけにはいかない。
 「ちょ、無茶言うなって……」
 「無茶言ってるのはアンタの方じゃない! お金払っても良いからセックスさせてくれ
って言って来たの、そっちでしょ!?」
 アタシだって精液欲しいのに。朝から子宮がキュンキュン言ってるのに、とは間違って
も口には出さない。常に自分がイニシアチブを握っていないと駄目なのだから。
 「そ、そりゃそうだけどさぁ……」
 「『そうだけど……』何? まだツマンナイ言い訳グダグダ続けるっての? あ〜あ、
なんか冷めてきちゃったかも。アンタって想像以上に使えない男よねー」
 「お、おい……!」
 「もう良いよ、勝手にすれば〜? その代わりに次はキャンセル料上乗せだから。気が
向いたら来月くらいに時間作ってあげても良いかもって感じ?」
 「待……!」
80彼女×彼女:2010/02/14(日) 00:31:18 ID:WcGPwe2B
 「何? なんか文句ある? だったら新しいコを勝手に探せばいいじゃん。んで何処の
馬の骨から分からない馬鹿女に性病移されてチンポ腐れせちゃいなよ。それともアタシに
払うよりも高いお金出して、お店で皺だらけのオバさんに子供扱いされながらユルユルマ
ンコ入れさせて貰ってコンドームの中に射精するのぉ?」
 優位に立ったと確信した明菜は反論の隙を与えず、一方的に捲し立てる。わざと露骨な
言葉を選んで相手の想像力を煽りつつ、別の可能性(カノジョを作るとか、来月までは自
家発電で我慢するとか)を思いつかないように先手を打って佐久間の思考を明菜の都合の
良い方へと誘導する。
 「じゃ、アタシも忙しいしもう切るから。もしかしたら、もう二度と口聞かないかも知
れないけど精々タイコウジアイ頑張ってね〜」
 「だ、だから待ってくれって! えっと……そうだ、昼休み……!」
 「ん〜? なにぃ〜?」
 「だから昼休みじゃだめかな!?」
 明菜とのセックスも捨てきれないが、部での活躍の機会も逃したくない。だから放課後
になる前に、と考えたらしいが、
 「はぁっ? なに寝惚けた事いってんの? 一時間もないのにホテルまで行って帰って
これるわけないじゃん。それとも午後の授業全部サボんの?」
 「いや、それは俺に任せてくれ。絶対に何とかするから!」
 「……まぁ、いいけどさ……」
 「じゃ、昼になったら呼びに行くから西階段で待っててくれ」
 とりあえずセックスさえ出来ればいいや、と明菜は特に深く考えずに佐久間に了解の旨
を伝えて電話を切った。もちろん、無理を聞いてやる代償として追加料金に加え学期末の
古文のノートのコピーも確約させた上で。
81彼女×彼女:2010/02/14(日) 00:32:39 ID:WcGPwe2B
 そして午前の授業が終わると同時に(化粧品と後始末用の用品と弁当箱しか入っていな
いので中身は軽い)通学鞄を手に、これから始まる快楽の時間にウキウキと楽しげな顔で
席を立つ明菜だが。
 「ちょっと、新美さん!」
 数歩も進まないうちにツーサイドアップの女子に行く手を阻まれた。
 「……どいてくれない委員長? アタシ急いでンだけど!?」
 「ええ、今すぐにでも通してあげるわよ。今から何処に行くのか教えてくれれば」
 明菜よりも僅かに背が低い学級委員長。腰に手をあてた仁王立ちで貧相な胸を偉そうに
張っているのは、一学期が始まった直後のホームルームでお約束とでも言うべきクラス委
員の押し付け合戦のグダグダさにブチ切れして自分から立候補し気合いと根性でクラスを
纏めているという奇特というか物好きな単細胞。確かササハラとか言ったはずだ
 「はっ、アンタ何様のつもり? 昼休みに行きたいトコ行くのに一々委員長にお伺いを
たてなきゃいけない義務なんてないと思うんですけど〜」
 と、さりげなく周囲を見渡すと、二人の様子を遠巻きに見守っていたらしい他の生徒達
が一斉に目を逸らす。どうやら皆、関わり合いにはなりたくないらしい。いや、どちらか
と言うと……
 
”あんな奴、放っておけばいいのに!”

 ……と言いたげな空気、の方が近いのかも知れないが。
82彼女×彼女:2010/02/14(日) 00:34:15 ID:WcGPwe2B
 「新美さんがどう思ってようが、私にはクラス委員としてクラスの秩序を守る責任があ
るの。誰も何も言わないからって、あなたが勝手に抜け出して帰ってこなかったのって一
度や二度のことではないでしょう? もうこれ以上見て見ぬ振りなんて出来ないわ!」
 キッ、と正義感に満ちた瞳で立ちはだかる委員長。
 「はぁぁぁ!?」
 その偉そうな顔を鞄でブン殴ってやろうか、等と物騒な怒りが一瞬浮かぶ。鼻持ちなら
ないとは正にこのことだ。
 「お、大きな声を出したって無駄だからね。通すもんですか!」
 僅かにたじろぎながらも、持ち前の責任感やら正義感やらで辛うじて踏みとどまり虚勢
を張り続ける委員長。あくまで引くつもりはないらしいが。
 「……うざ……!」
 思わず漏れてしまう呟き。明菜にとっては『うざったい』だけである。こうしている間
にも楽しいセックスタイムがどんどん順延されてゆくというのに。
 「ちょっとなによ、その言い方は! 前から言おう言おうと思ってたけど、新見さんに
はクラスの一員としての自覚が……」
 「あーもー……生理よ」
 余りに鬱陶しすぎてマトモに相手をするのすら馬鹿馬鹿しくなってきた明菜は、今迄
何度も何度も教師相手に使ってきた定番の言い訳を使う。こんな面倒臭い女を相手に
頭を使うのすらアホらしい。
 「は……?」
 呆気にとられて目を点になる委員長。
 「だから生理よ生理。あんたツンボ? セ・イ・リ、なの。急に始まっちゃって、パ
ンツの中が血でヌルヌルなのよ〜? だから今日は早退するって訳」
83彼女×彼女:2010/02/14(日) 00:35:25 ID:WcGPwe2B
 セ・イ・リ、とわざと区切ってクラス中に聞こえる大声で吹聴すると委員長だけでな
く教室内の全員が硬直するのが面白い。確かに下着を汚しているのは事実だ。もっとも
経血ではなく授業中から期待感で漏れまくっている愛液でだが。
 「……そ、そそそ、そんな訳が……」
 それでも口をわなわな震わせて耳まで真っ赤になっているのが約一名。賭けても良
いが、この生意気な女は絶対に処女だ。それどころかキスの経験すら怪しい。
 「へ〜? 疑うんだ〜? だったらここでパンツ見る〜?」
 「っっっっっ!?」
 その証拠(?)に明菜が制服のスカートの裾を軽く持ち上げただけで怯む委員長。
 「ちょ……いい加減にしなよ、二人とも!!」
 と、ここで見かねたらしい別の女子が割って入ってきた。こいつは確か、委員長と連
んでる……なんて奴だっけ?
 「だって〜、委員長がアタシの話が嘘だって言うからさ〜?」
 「っ! そうじゃなくて私は……」
 「だから止めてって言ってるでしょ! みんな見てるんだよ!?」
 そんな事は重々承知だ。というか、それが面白いから言ってるのにと心の中でほくそ
笑む明菜。特に大嫌いな委員長がグゥの音も出せない様なのがたまらなく楽しい。
84彼女×彼女:2010/02/14(日) 00:36:59 ID:WcGPwe2B
 「じゃあさ、アンタも委員長に言ってやってよ。生理用品付けてないから、アソコか
ら出る血でパンツがぐっしょりでぇ、早くしないと太ももまで垂れて来そうだって」
 「ににに新見さん、下品な冗談も大概に……」
 「わかったわかった、わかったから早く帰ってって! その代わり先生には新見さん
からちゃんと連絡しといてよ!」
 いまにも明菜に向かって突進してきそうな委員長を羽交い締めで抑えながら、仕方な
く明菜の言い分を認めて事態を収拾させようとするミズ?……なんとかいうクラスメイ
ト。そんな様子を鼻で笑いながら、明菜は悠々と二人の側を通って教室の外へ。
 「あ〜お腹が痛いお腹が痛い。今月はちょっと重いかも、あははは〜」
 「って、見なさいよあれ! せいr……あんな顔が出来るわけないでしょ!!」
 「そ、そんなこと言ったって万が一にでも本当だったらどうすんの! こんな所で汚
れた下着を晒させたりしたら大問題に……ってお願いだから暴れないでよリカりん、痛
いってばぁ!」
 「じゃ〜ね〜!」
 「待ちなさいよ、待てぇ! 話はまだ終わってなにのにぃ〜!!」
 「だからちょっと落ち着いて考えようよ。どうどう!」
 「私は馬かぁ〜〜〜〜〜〜〜っ!?」
 勝手にレズってろ、と口の中で捨て台詞を残して明菜は佐久間との待ち合わせ場所へ
と向かった。
85流れSS書き ◆63./UvvAX. :2010/02/14(日) 00:40:55 ID:WcGPwe2B
何やら保管庫の管理人さんが善さげなタイトルを作ってくれたので使ってみた、特に恥ずかしくはない>マテ
ご存じの方は良ぉ〜くご存じだと思いますが、私ゃ恐ろしくに遅筆なので余りアテにしないでくれると助かります>マテマテ
86流れSS書き ◆63./UvvAX. :2010/02/14(日) 00:59:21 ID:WcGPwe2B
あ、「彼女と彼女」だった>マテマテマテ
次回からは↑にするので変更の必要は御座いませんですハイ (;^_^A アセアセ…
87名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 13:39:08 ID:I1sjawyr
GJ!
8875:2010/02/16(火) 01:41:35 ID:ESYgld1G
勢いのままに再び小ネタ投下。
昔良く見かけたLVネタ。
3レス拝借します。
89LVネタ1/3:2010/02/16(火) 01:43:56 ID:ESYgld1G
LV1
なにアンタ?
キモいから近づかないでくれる?
LV5
助けてくれんのはいいんだけどさ―。
もっとイケメンに助けられたかったしー。
LV10
何でアンタに男遊び止めろとか言われなきゃいけないわけ?
助けたからって調子のんないでよオタク!
LV15
アンタ何読んでんの?
ニーチェ?何それ?レストラン?
LV20
借りた本返すね。
感想?ゴメン全然わかんないわ。
LV25
そーいや、こないだ助けてもらったお礼、まだしてなかったっけ?
マック奢りでいい?
LV30
テスト近いから勉強教えてくんない?
じゃあ5時に図書館ね。
LV35
(着信音)はい…あぁユミ?
カラオケ?うーん、その日約束があんだよね。
うん。○○と。エヘヘ…
…ちょっと!変なこと言わないでよ!
アイツとは別に…その、何でもないんだから!
LV40
(授業中)ムニャムニャ…エヘヘ…○○ぅ…
LV45
やっぱり○○も、櫻井さんみたいなおしとやかな子が好みなのかな…?
LV50
はい、○○。
あ…開けてみれば?
い…一応、世話になったから…二日遅れだけど
ぎっ…義理チョコだってこと示すために二日遅いんだからねっ?
(い、言えない…
渡した後の妄想に夢中になって二日も過ぎちゃったなんて…)
90LVネタ2/3:2010/02/16(火) 01:45:12 ID:ESYgld1G
LV55
(クチュクチュ)あぁん…○○…
切ないよ…○○ぅ…
アタシのキモチ…気づいてよぅ…○○ぅ…
LV60
どうしよう…
勉強じゃ櫻井さん、スポーツでは成宮さんに敵わない…
このままじゃアイツが…○○が二人に取られちゃうよ…
どうしたら…
LV65
○○、手コキしたげよっか?
大丈夫!アタシ慣れてるから。
一杯キモチよくなっていいよ…
LV70
…あ、起きた?
何って、フェラだよ?
おっぱいでも挟んでるから、パイズリフェラかな?
んふふ〜、ここビンビンにしてそんなこと言っても、全然説得力ないよ?
あ、ビクビクしてきた。イっちゃう?
イっていいよ。○○のザーメン飲ませて欲しいな…
LV75
ねぇ、○○…
○○って、まだ童貞でしょ?
別に恥ずかしがらなくてもいいじゃん。
もう色んな事してきたんだしぃ。
だからさ…アタシとしようよ?
丁度ここにゴムもあるし、いいでしょ?
…そんな…アタシこそ、処女じゃなくてゴメンね…
LV80
ねぇ、○○はオシリでするのって興味ある?
会う前に、中洗って綺麗にしてきたんだけど…
こっちはしたことないし、○○に初めてをあげられるよ。
ローションも買ってきてあるし、どう?
○○が満足するまでしていいよ…?
91LVネタ3/3:2010/02/16(火) 01:45:53 ID:ESYgld1G
LV85
こんな関係止めようって…どういう意味?
やっぱ…アタシみたいな淫乱はNGかな?
櫻井さんとか、成宮さんみたいな女の子が良いの?
違うって…何が違うのかハッキリ言ってよ!
アタシ櫻井さん達と違ってバカだから、何がダメなのか言ってくれなきゃ分かんないよ!
(バタン!ダッダッダッ…)
LV90
あ……おはよう。
…あの、昨日はゴメンね。
アタシ櫻井さんみたく頭良くないし、スポーツも成宮さんの様には出来ないから…
○○の気を引ける事っていったら…SEXとか、体で繋ぎ止める事しか思い付かなくて…
迷惑だったよね?
○○が嫌っていうなら…もうしないから…
グスッ…だから…
アタシの事見捨てないでぇ…嫌いにならないでぇ…
好きぃ…○○が好きなのぉ…
何でもするから…お金でもカラダでも…
○○が望む事なら何でもするから…
アタシから離れようとしないでぇ…え?
これ…開ければいいの?
!!
これって…指輪…?
婚約って…○○、アタシと?
でも、櫻井さんと成宮さんから告白されてたんじゃ…
(チュッ)!!!!
なな何を…!
…アタシが良いって…○○本気?
信じて…いいの?
うっ…うわああぁぁぁ〜ん!
○○…ありがとう…大好き!
92LVネタ4/3:2010/02/16(火) 01:46:49 ID:ESYgld1G
LV95
アアン…チュ…○○ぅ…しゅきぃ…
おっぱいもモミモミしてぇ…アヒッ…乳首はコリコリしちゃあ…
もうらめぇ…止まらないのぉ…
○○にあんなプロポーズされたら…愛しい気持ちが溢れちゃうのぉ!
我慢できないのぉ…来てぇ…
オ×ンポ来てぇ!
…アヒィン!もっと突いてぇ!
アタシのオマ×コ、これからずっと○○のモノなのぉ!
だから○○のチ×ポのカタチ、しっかり型にハメてぇ!
もうアタシ、○○がいないとダメなのぉ…
○○以外とのセ×クスなんて考えられないのぉ!
あひぃん!○○のオ×ンポ、カタくてフトいぃ!
ンチュ…○○…しゅきなのぉ…
もう何処にもいっちゃやぁ!
アタシの所にいるって約束してぇ!
ああぁっ…くる!
イク…イっちゃうぅ!
一緒に…膣内に…だしてぇっ!
あぁ…ふぁっ…あふぁぁぁぁぁっ!

○○…気持ち良かった?
そう…良かった。
…え?アタシ?
えっと…その…今まで一番…うん…気持ち良かった。
潮なんて初めて噴いたし。
○○と結ばれた後なんだもん。
気持ち良くて、何も考えられなくなっちゃうなんて、当たり前じゃん♪

…もう…またこんな大きくして…
○○以外の事…何も考えられない体にしてね…ア・ナ・タ?
93LVネタ5/3:2010/02/16(火) 01:47:11 ID:ESYgld1G
LVMAX
(チュンチュン)
健治ー?希美ー?
もう七時半よー?
起きなさーい!
学校に遅れるわよー!

はい、おはよう。
ほら二人とも、早く朝御飯食べて学校行きなさい?
今日は小学校の運動会でしょ?
もちろんお父さんもお母さんも見に行くからね。
確か、健治は組体操で、希美はダンスだったっけ?
応援してるからしっかり頑張ってね!

はい、行ってらっしゃーい。
さてと、寝坊助のお父さんも起こさなきゃね。
あなたー?朝よ―?
今日は子供達の運動会の日なんだから、ちゃんと起きて下さ―い?

(モゾ)
あぁん…ちょっとぉ…こんな朝から…
(クチュクチュ)
あぅぅん…ダメよ…ご近所に聞こえちゃう…
そんな…やらしいだなんて…あなたに弄られたら濡れるに決まってるじゃ…
はひぃ…ちくびは弱いのぉ…
ダメぇ…昨日もいっぱいしたのに…私まで我慢できなくなっちゃう…
(ヂーッ)
ああぁ…あなたのオチ×ポ…朝からこんなに逞しい…
もう…仕方ないわね…運動会の始まりには間に合うようにしましょうね…あなた…
9475:2010/02/16(火) 01:58:20 ID:ESYgld1G
以上投下終了。
3レスはプロトタイプの方で、実際は5レスだったでござる。
前回描けなかった過程を書くことが目標だったけど、最後の方はかなり趣味に走ってしまったのが若干悔い。
若い頃ビッチで、結婚した後は(夫一筋という意味で)貞淑かつ淫乱な妻とか大好物です。

ネタと構想が浮かべば、長編とか書けたらいいなぁ。
まあ腕がないけど。
最後に携帯からの投稿なので、PCの方にはレスが短くてすみません。
それではお目汚し失礼しました。
95名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 08:16:49 ID:eca+LxFA
いいでごじゃる
96名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 22:43:40 ID:SUjBBTGX
ぐっじょぶに候
97名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 20:16:50 ID:VlRWbxEr
>>94
素敵な奥方に感涙でござる。
気長に全裸待機で長編待ってます!
いやホント、GJっ!
98名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 20:17:40 ID:VlRWbxEr
ぐはっ。上げてしまった。申し訳ない…。
99名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 02:31:33 ID:UzEzjNu8
保守
100名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 14:29:19 ID:aIkgTv9z
>>94
GJ!

>若い頃ビッチで、結婚した後は(夫一筋という意味で)貞淑かつ淫乱な妻とか大好物です。
オレもこれ好きだw
101名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 21:32:18 ID:lczZFC6u
>>101
101人ビッチちゃんげっと
102名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 10:19:29 ID:Lovx01PU
>>94
GJ!

>若い頃ビッチで、結婚した後は(夫一筋という意味で)
ハイ私も、これ大好物ですw
103名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 23:16:18 ID:zh71nxTQ
好物投下期待保守
104名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 17:50:03 ID:h6C7sSVm
セーフティーフレンド続きマダー?
105名無しさん@ピンキー:2010/03/08(月) 03:16:06 ID:1h+V0mLf
昔から一途な娘っていたと思うんだけど
http://www.youtube.com/watch?v=sWjzjl-vvFM
こんな昔でも「ウザイなぁ」と思われてたわけだし、
現代は出会いが多いから一途は損かもね。
106名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 04:16:24 ID:lUouhueq
ほしゅ
107名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 22:05:33 ID:aScoESAI
投下がほしい・・・
108名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 14:21:16 ID:wscV9FMw
びっち
109名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 01:56:08 ID:crm5RPnP
ビッチというか、学生時代はかなり有名だったヤンキー女がいて、その女を十何年かぶりに見かけて話をしたんだが、めちゃくちゃ優しいお母さんに変貌しててひっくり返った事がある
110名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 02:33:46 ID:4+AiXC/g
歳月は人を変えるんだな
ヤンキーも賢母に変わり、ビッチも良妻となる。素晴らしい。
111名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 17:00:30 ID:2iCXLobN

行くところまで行って、戻れないのもいいと思うよ。

というわけで―――― 微エロ 4レス 「ふな子」
112名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 17:01:30 ID:2iCXLobN

ふな子という少女がいた。

長いセピヤ色の髪が見事で、本人もそれを自慢にしていた。

いつでも男たちに誠実な女で、つまり、いつでも嘘をついた。

はじめてふな子に会ったのは、全校模試から、数日後の朝。

渡り廊下を歩いていたら、向こうから歩いてきたわけだった。

髪があんまり美しいから、見とれていると、目の端が笑った。

「昼休みに、おいでなさいな」

飯も食わず、渡り廊下に走っていったら、すでに待っている。

誘われるままに階段を上れば、制服のスカートに白い太腿。

誰から手に入れたんだか、合鍵を出し、鉄扉を開ければ風。

「好き。薄荷タバコのにおい」

古い言葉を使う、ふな子の香りは、底の入ったトワレだった。

唇は思ったよりも熱を帯びていて、舌はねっとりと心地いい。

腰を下ろして、金網にもたれたとたん、膝の上に乗ってきた。

思えば、つきあう前に、そのへんで察してもよかったわけだ。
113名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 17:02:30 ID:2iCXLobN

雨の宵に、ふな子を見る。

日比谷通りを紫色の相合傘で、どっかの色男と歩いていた。

視線が合ったが、他人顔を見せたので、声はかけなかった。

夜のうちに、メールを寄こして、マンションらしい住所がある。

訪ねていってみれば、ふな子は満面の笑みでドアを開けた。

「上がりこんで、いいのかい」

「嫌いよ、変な勘繰りする人」

上がってみたら、ひとり住まいらしい、木目調のワンルーム。

背中にぺったりと押しつけられる、なめらかなブラウスの胸。

友達がどうとかいう話が、ウイスキーと一緒に、流れこんだ。

「貴方といたいの。ほんとに」

替えのワイシャツだの、下着だの置くよう、ふな子は勧める。

嬉しいことだが、たびたび絨毯の下に敷かれてはかなわん。

床に寝転がって、腰の脇の丸い窪みを探し、鼻先を埋めた。

引っ掻いてみれば、くすぐったそうにくねって、腕が赤くなる。
114名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 17:03:30 ID:2iCXLobN

夜中に、呼びつけられた。

行ってみたら、制服のヴェストを着たふな子がドアを開ける。

顔は青いのに、シャツに赤色が飛んでいて、帰りたくなった。

入ってみると、紫のスーツがごろん、と絨毯に転がっている。

こんなデブの相手をするのは、さぞかし大変だろうと思った。

ふな子は屈みこむと、スーツのポケットから、鍵束を抜いた。

「左ハンドル、転がせたっけ」

冷たいのを、キャデラックの後ろに詰めて、夜道を走らせる。

窓を追ってくる月の光に、キラキラと照り映えるふな子の髪。

丹沢の山に着いて、埋める際に、襟の銀バッジに気づいた。

「多少はあるから、お金なら」

現金を下ろさせ、ワイシャツに落としこめば、脇腹が暖かい。

いつふな子に風穴を開けられるか、知れたものではないが。

東名から名神、中国道を通って、六甲の山中に車を捨てた。

貨客船が埠頭を離れるとき、日本の名残に、霧笛が鳴った。
115名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 17:04:30 ID:2iCXLobN

流れ、流れて、南の国へ。

有り金をはたいて食料を買いこみ、河辺の物置に住みこむ。

トワレの香りが消え、タバコも切れ、二人のにおいが残った。

ゴザに擦れて、柔らかかったふな子の膝が、無惨に腫れる。

肩先を揺すり上げた勢いで、ふな子は首に手を絡めてきた。

「このままいたら、共倒れね」

「殺してみるか。かまわない」

結局は、ぎゅっと抱きついてきて、ふな子は優しい女だった。

赫々と美しさを増しているように見える、乱れ髪のセピヤ色。

ふな子を、こんなにひとり占めにした男は、他にはあるまい。

「愛してる。貴方だけの私よ」

愛しあって、食べて、眠るだけの暮らしがえんえんと続いた。

雨季に入って以来、白い太腿だけしか記憶に残っていない。

いつの間にか、二人とも、言葉を発することすら稀になった。

人間らしい、わずらわしい意識を、すべて捨ててしまいたい。
116名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 17:05:30 ID:2iCXLobN

以上、失礼しました。
117名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 21:51:32 ID:iUFwaLxL
>>116
スレタイを二、三度見直してしまったwww

ビッチというより、魔性の女じゃないかと思うぞ。
尻が軽いけれど、見通しが利かない霧の中にいるようなのは。
118名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 23:28:32 ID:XMLEjgq9
>>116
GJ!
雰囲気あってすごく良かった

>>117
あんまり型に嵌めるのもあれだしいいんじゃないか?
というか魔性の女系のビッチ好きなんで読みたい
119名無しさん@ピンキー:2010/04/01(木) 00:14:03 ID:215rEsrV
保守
120名無しさん@ピンキー:2010/04/01(木) 12:31:52 ID:I+QyCIpa
このビッチめ!
121名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 19:38:34 ID:EjcNFPnO
春からの新アニメ「B型H系」からはこのスレに近い雰囲気を感じる。
122名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 20:41:36 ID:kVaGZITJ
球春到来、そして今年はワールドカップの年…。
腹黒さんにとって誘惑は増大したが、
全裸待機しやすい季節でもある。桜の下で、紳士らしく待っていようか。
123名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 18:20:59 ID:nbR2uiQD
ここの保管庫って無いの?
124名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 20:04:08 ID:b1gyqIeC
125名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 11:52:29 ID:pgE3Wg3i
★彡
126名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 12:34:19 ID:mjyxaqIe
ほしゅ
127名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 22:56:37 ID:qhYA3rHM
保守
128名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 15:46:56 ID:68Wd5aeT
ところで質問何だけどビッチって人外は、駄目なの?サキュバスとか?自分は読み専門何だけど他スレと被るから駄目? 書き込み初心者何でルールの事がよくわからないけど…
人魚姫の海の魔女とか某サイトの妖魔とかヒーロー物の悪の女幹部とか人外ビッチはネタと魅力が満載何だか…
129名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 15:52:43 ID:7nxunxze
スレチとまではいかないかもしれないけど、
専門スレに書いた方が喜ばれるかもしれないね。

【なんでもあり】人外と人間でハァハァするスレ5
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1255195418/l50
130名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 20:36:02 ID:qZ+lzVvs
白蟻の女王がツボだったのでゲーパロ専用氏のサイトに行ったけど忙しいみたいね…職人さんカムバック〜
131名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 22:16:15 ID:Ogq5cLSs
あるいはニューカマー募集
132名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 03:08:08 ID:CZYoDlL6
>>116
ss(ショートストーリー)のお手本みたいだね。
本来ならこういうのをssって言うんだろうなあ
133名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 13:27:26 ID:h35HYFQQ
☆〜ビッチ娘考察
1ヤンキーギャル系
「え!合コンイク♪」周囲からは、遊び人&イタイ女と見られている今時の女の子

2高飛車系
「跪きなさい!!」
別にヤリマンでは無くむしろ社会的ステータスが高い場合がほとんどお嬢様等

3腹黒系
「フフフ…利用価値が有りそうな男ネ」
普段はむしろ周囲の評判は良かったりする。擬態&知略に優れる

4無機質系
「……興味ないわ…」
風俗女や元犯罪者とか脛に傷を持つ場合が多い。冷酷、ドライ、他人に無関心等 大人の女が多い

5複合型
2と3とか性格や環境によってバリエーションは,様々

デレ期に入る場合1は,王道保管庫のSSがほとんどコレ
2は、ツンデレ可が多く3は、正体バレ等ドラマが多く4はヤンデレ可する場合有り

〜さて皆さんどのビッチ娘が好み?





134名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 03:38:40 ID:RIOJF4LS
3〜4かな。
魔性の女タイプのビッチな有名女優とか、社交界で浮名を流す貴族の娘さんとか最高
秘書官とか女スパイとかもいいかもしれん
余裕たっぷりに男を手玉に取る女が、一人の為に恋に盲目になったりするのが好きです。
135名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 21:09:17 ID:upMJxp1n
女スパイ、秘書物は、定番だね。女優と貴族だとリアルで沢尻エリカと高円宮承子女王(爆)
この人達がリアルで一途になるか知らんが…
136名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 15:17:33 ID:X03MnAJT
1か4かな。
4なんかは依存入ってしまう系でも構わない。
自分の身を尽くしてでもずっぽり惚れ込むシチュエーションがたまらん。
137名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 22:00:09 ID:Yy22OrDy
>>135
沢尻エリカはともかく高円宮承子女王様は御尊顔の方が残念ながらあまり美しくは無い、もとい好みでは無いので……w
頭の軽い子はあんまり好みじゃないんだよなあ。
沢尻エリカ的な女はフィクション的な意味ではかなりツボ。
美しい、仕事をしていて自立している大人の女、かつ傍若無人で傲岸不遜な所が同居しているので。

まあリアルの好みとは全く別もんだがね
138名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 02:56:31 ID:gmgjou0h
主人公と付き合えない腹いせに別の男と付き合うとかマジ最高
結局寂しくなって出戻ってくるとかマジ最高
139名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 03:47:18 ID:hoMjwbEf
kk
140名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 04:36:26 ID:FA6+54dj
3/20よりSS投稿無死飢餓警報発動 GW中は、どうなる…哀れな暇人にお恵みをm(_ _)m
141名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 02:41:13 ID:6EFbPhLX
回避
142名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 05:01:07 ID:cG+AEQaF
過疎orz
143名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 01:11:53 ID:oQrRLhBh
必中
144名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 10:29:17 ID:X2bXTTgE
花魁はビッチに入るのかな?
145名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 17:35:04 ID:tOEnP+Jq
>>144
【赤線】娼婦・遊郭でエロ小説【花魁】
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1201959276/
146<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:49:21 ID:fZmYeluz
「はぁーはぁー……」

どれくらいそうしていただろう。
僕と先輩はベッドの上で息が整うまで抱き合ったままだった。
先輩の膣壁が僕の射精後の敏感になっているペニスをくわえ込んだままヒクつく。

「はぅっ!?」
「あんっ……」

僕のものは彼女の中で、刺激に反応して少しでも多くの精子を放出しようと脈動した。
余韻の残る快楽を感じながら、先輩の身体を強く抱きしめる。
ぎゅ、と衣擦れの音がする。
服越しでも伝わってくる、先輩の鼓動。

「あ、ああ……奈月先輩」
「冬間くぅん……」

先輩の切なげな声に、僕は無意識のままに唇を重ねた。

「ん……」

夢中になって舌を絡め合った。まだ意識が現実に戻ってこない。
さっき先輩は何と言っていただろう?

冬間くん……好きだよ

そうだ、確かにそう言った。
そして僕に今までの『安全な』セックスでなくともしたいと言ってきたんだ。

「ふぁ……」

先輩から唇を放すと、唾液の銀色の細い筋が木漏れ日の差し込む部屋で光った。
キス……こんなに甘いキスを何度もしてきたのに、僕と先輩は恋人ではなかった。
あの「好き」は異性として、そう、特別な男として僕を好きという意味なのだろうか?
先輩のことが分からなかった。
しかし、安全なセックスを心がけてきた先輩が、男の精を無防備に受け入れるという危険を許してくれたのなら……
147<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:50:08 ID:fZmYeluz
「先輩……」
「ん? どしたの?」

僕はそのまま先輩に覆い被さり、耳元で囁いた。

「さっきの、僕のこと『好き』って言ってくれたのって……その……」

先輩が少し僕を不安げに抱きしめる。

「あはは、どうだったかな? ああ言われたら中出しもハンパなく気持ち良かったでしょ?」

僕は冷や水をかけられたような感覚を覚えた。
やっぱり、あれは場を盛り上げるための単なる『プレイ』の一つだったのだ。

「あはは、わ、分かってるよ。と、冬間くん……アタシみたいな女に好きとか言われたら、リアルな話、困っちゃうよね」
「え?」
「好き、だけどさ、冬間くんが今まで通りセフレでいたいって言うなら、アタシはそれでもいいよ」
「奈月先輩……」

僕は先輩のうなじに鼻先を近づける。
甘さの中に混じる蠱惑的な先輩の女としての匂い。

「あん……冬間くん?」
「先輩、その『スキ』って、僕のこと、彼氏にしたいってことなんですよね?」
「……う……ん、まあ、そういうコトだけど……」

先輩は煮え切らない声で答え、僕の背中で服をきゅっと掴んだ。
それが先輩の不安感の表れだと、なんとなしに理解する。
同時に、身体を重ねた時の先輩の感情の機微は、直接的に理解できるようになっていることに気付く。

そうだもんな……僕と先輩の関係は、セックスから始まったんだから。

僕は先輩と初めて身体を交わられた時のことを思い出す。
僕は童貞で、先輩は経験豊富なお姉さんだった。
あの頃は、彼女がこんな風に僕の腕の中で不安に怯えるような姿はまるで想像できなかった。

「先輩、僕も先輩のこと、彼女にしたいって思ってますよ」
「え……!」

先輩がはっと僕の顔を見る。
エッチでリードしている時の彼女と、とても同一人物には見えない年相応の少女の顔がそこにあった。
148<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:50:51 ID:fZmYeluz
「っていうか、たぶん、そう思い始めたのは、僕の方が先ですよ」
「ホントに?」
「うん、ホントに……」

僕は先輩の……奈月の頬に手を添える。

「でも、岡惚れだ≠チて、自分に言い聞かせてたんです。先輩は僕との間にそんな関係を望んでなんかいないって……」
「冬間くん……」
「だから、その……」

気恥ずかしさに顔が赤くなるのが分かる。
ああ、そうか、今自分は『告白』してるのか。
本来、性行為の後にするようなものではないはずのことを、互いにまだ繋がったままの状態で。
でも、それほど嫌悪感はなかった。
僕と先輩が惹かれ合うようになったのは他ならない身体の関係があったからなんだから。
終着点としてセックスの後というのも悪くないと思った。

「先輩が僕のこと好きなら、是非彼氏にしてほしいです」

僕は先輩の両頬に手を添え、そっと軽いキスをした。
今まで何度も性感を高めるためにしてきたキスではない、一つの儀式としてのキスだった。



「あーあ、日が暮れちゃったねー」

郷土資料館を出た頃には、夕焼けが当たりを朱に染めていた。
結局、あの後再び先輩の中で固さを取り戻してしまった僕のものは収まりがつかず、そのまま2ラウンド目を始めてしまった。
告白後に即エッチ、というのも何とも僕ららしい。

(そうなんだよな……)

前を気怠げに歩くメイド服姿の先輩を見つめる。
彼女は今、僕の彼女だ。
149<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:51:44 ID:fZmYeluz
「ねえ、先輩」
「ん?」
「僕ら、彼氏と彼女ですよね?」
「そうだよ、それがどうかした?」

あっけらかんに答える先輩。
そうなのだ、キスのときめきも、セックスの快楽も、およそ恋人同士が順を追って絆を深めていく行為を、
僕らは全て済ませてしまっている。それも、告白前にだ。

「実感沸かない?」

僕の思っていることを見透かしたのか、先輩はのぞき込んでくる。

「ん……そ、そんなことないですけど」
「嘘!」

先輩は僕をじろりと睨んだ。
ずい、と指さされる。

「彼女≠ノ嘘つかない!」
「う……」

僕は白旗を揚げるように頷いた。

「よろしー」

先輩は破顔すると、今度は僕の隣に寄り添うようにしてきた。
ニコニコとしながら歩いている。
歩き難くないのかな?
150<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:52:55 ID:fZmYeluz
「奈月先輩?」

僕が尋ねると、先輩がキッとこちらを向いた。

「もー、鈍いなぁ!」
「え?」
「腕組んでってわかんない?」

先輩はひったくるように僕の二の腕を掴み、自分の腕に絡めた。

「わっ!?」
「もう! だったらアタシもがんばるからさ」
「え?」
「彼女らしいこと、これからいっぱいしていこうよ」
「先輩……」

先輩の言葉に胸の奥に熱いものがこみ上げてくるのを感じた。

「そうですね……」

僕も寄り添うように先輩の肩を抱いた。

「僕も、彼氏としてがんばります」
「冬間くん堅いって」
「そ、そうですか?」
「あはははっ」

先輩が笑う。
屈託のないヒマワリのような笑顔。
この女性が自分の恋人であることを心底幸せに思った。
151<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:53:38 ID:fZmYeluz
と、

「あっ」
「どうしたんですか?」
「あのさ……早速なんだけど、彼氏として相談したいことあるんだけど」

先輩がどこか意地悪そうに僕を見つめた。



文化祭一日目が終わり、体調不良と嘘をついて片付けを早めに抜けて先輩と落ち合った。
彼女が案内してやってきたのは、とあるビルの前だった。
その建物を前にして、分かってはいたが緊張してしまう。
二人とも制服姿なのだ、誰かに見られはしないかと不安もあった。

「こういうとこ来るのは初めて……?」

先輩が飄々とした表情で聞いてくる。

「は、はい」
「ふふ、まあそうだよね、緊張しなくていいよ、アタシは何回か来たことあるから」

こういったところで、やはり彼女は自分などより性に関して経験豊かだと痛感する。

「大丈夫、アタシについてきて」

彼女がビルの入り口へと入っていくのを追いかける。
看板には大きく『産婦人科』と書かれていた。
152<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:54:40 ID:fZmYeluz


「ごめんごめん、やっぱり男の子には恥ずかしかったかな」

病院を出たところで先輩がそう苦笑いする。
僕は首を横に振った。

「い、いいんですよ。元はといえば僕が調子乗って中に出しちゃったのが原因ですし……」
「ありがと」

先輩は処方されたアフターピル……緊急避妊薬をカバンにしまった。
避妊のない性行為後、72時間以内なら高確率で妊娠を避けることができる薬だ。

「先輩……」

僕は先輩の家まで送るつもりで歩き始めた。
きゅっと手を握る。

「ん? なあに?」
「そ、その、僕明日も先輩の家にいていいですか?」

先輩がこちらをきょとんとした顔で見つめる。

「どうして? エッチしたい?」
「違うんです、その……」

僕はさっき産婦人科の先生に注意されたことを思い出した。
アフターピルはかなりの強い薬で、人によっては激しい頭痛や嘔吐感が発生する可能性があるという説明だ。
僕は……恋人にそんなリスクを背負わせたことになる。
そのことを伝えると、先輩が少し複雑な表情を浮かべた。

「そんな心配されたのって初めてだな……」
「すみません……先輩ずっと中出しNGって言ってたのに」
「ううん、違うんだ。実はさ、中にされちゃったこと結構あるんだ」

僕はぎょっとした表情を隠せなかった。
先輩は僕のその顔に不安そうに目をそらした。
153<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:56:00 ID:fZmYeluz
「アタシの身体心配してくれる彼氏なんていなかったから」
「……今まで何人くらい経験あるんです?」
「エッチ経験? それとも中にだされた人数?」
「両方です」
「どうしても……知りたい?」

先輩が握った手の力を強める。

「アタシ……冬間くんに嫌われたくない」
「知りたいよ。奈月のこと、彼氏なんだから……」

先輩は泣きそうな顔になっていた。
意地悪なことだとは思ったけど、でも、僕はやはり知りたかった。
嫉妬や嫌悪感とは別の、彼女を受け入れたいがための要求だった。
それは先輩にも何となくでも伝わったのか、ややあって苦笑を漏らした。

「……冬間くんに処女あげたかったな」
「あはは!」

僕は思わず笑ってしまった。
先輩が乾いた笑みを浮かべる。

「そ、そうだよね、アタシみたいなビッチが処女とか純愛とか……んっ!?」

僕は夜道の真ん中で彼女を抱きしめ、唇を強引に奪っていた。
突然のことに、先輩も目を丸くしている。
でも僕にはハッキリとしていることが一つだけあった。

「処女なんていらないんだ。僕は今の先輩の明るくてエッチで一緒にいて楽しいのが好きなんだから」
「……冬間くん」

先輩は潤んだ瞳で僕を見ている。
そして、彼女の方からもう一度キスをしてくる。
人気のない道だったけど、誰がきてもおかしくない中。
でも、そんなことは気にならなかった。

「アタシも冬間くんが好き……セフレが出会いでも誰よりも冬間くんのことが好きだよ」

僕らは互いの愛情を確かめ合うように、何度もそのままキスを交わしていた。
ロマンチックさの欠片もなかったけど、僕らには相手の存在があればもうどうでもよかった。
154<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:57:23 ID:fZmYeluz


<エピローグ>

いつもの視聴覚準備室で、僕らは放課後を楽しんでいた。

「アっ あぁん! あうっ! いいっ!」

僕と先輩はだらしなく制服を脱ぎ散らかし、熱情のままに交わっていた。
僕はソファに腰掛けた状態で、先輩が上になって腰を振っている。
対面座位はお互いが密着できる上、キスもしやすいので、最近はこの体位ですることが多い。
先輩の激しい上下運動に、その豊かな乳房が僕の目前で跳ねる。
僕はその蕾のような乳首の一つを口に含んで転がした。

「あひぃん! そんな吸っちゃだめぇ!」
「ちゅっ……ちゅば……」

甘い刺激に、先輩の膣肉が僕のペニスを切なげに締め上げてくれる。

「おぉ……も、もう出そうだ……」

僕は絶頂が近いことを彼女に伝える。
先輩もそれは同じらしく、挑発的な目で髪を掻き上げる。

「あはぁ……じゃあ、冬間くん、ヒニンしなきゃ」
「うん、分かってるよ」

僕はソファの側に用意してあった小さなケースを取り上げ、
そこから一錠の薬をつまみ出す。
それを自らの口に入れ、次に水を含む。
彼女が顔を近づけてくると、キスをするように唇を重ねる。

「んく……」

口移しで薬と水を彼女に受け渡す。
彼女は薬を嚥下し、そのまま舌を絡めてディープキスを続けた。

「んはぁ……これでよし……」

彼女は満足げに唇から垂れる水を拭うと、最後とばかりに腰を振り始めた。
ソファのスプリングはギシギシと悲鳴を上げ、同時に僕もあっという間に限界に追い込まれてしまう。
155<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:58:05 ID:fZmYeluz
「あっ んあっ うあっ あふっ!」
「うっ!?」
「あぁんっ!? 出るの? 出ちゃうんだ!? あはっ! 出して、いっぱい出してぇ!」

先輩はグチュグチュと愛液を絡ませる音を立てながら僕を抱き寄せる。
そして、最後の一突きで絶頂に達し、身体を弓なりに反らして叫んだ。

「ナマで中に出してぇっ!」
「うぁああ!?」

僕は彼女の最奥、子宮口の目前で大量の精液を放出していた。
彼女の生で感じる膣の粘膜に包まれ、最高の快楽の波が押し寄せてくる。

「あぁああ! 凄い……中、いっぱい……」

クチュクチュと先輩は腰を小刻みに動かし、快楽を貪るように余韻に浸っている。

「奈月……」
「冬間くん……」

温かい互いの鼓動を感じあいながら、僕らは笑みを浮かべてそっと口づけを交わした。



「ねえ、奈月先輩?」
「ん、どしたの?」

カサカサとティッシュで膣内から溢れてくる僕の精液を拭き取りながら先輩は応じる。
僕はさっきのケースをちらりと見やる。

「副作用とかないですよね?」
「えへへ、だいじょぶだよ。生理も軽くなったし」

副作用とは、他でもないさっき行為中に先輩に口移しした薬のことだ。
あれは僕らが、コンドームを着ける代わりの信頼の儀式として今は定着してしまっている。
そう、今の僕たちはコンドーム避妊ではなく、経口避妊薬……いわゆるピルで妊娠を防いでいた。
毎日欠かさない服用が必要だが、彼女は「忘れないから」という理由で放課後の僕とのエッチの時に飲むようにしている。
でも、彼女が服用を始めてしばらく経つが、男としては女性に負担をかけているという申し訳なさがあった。
156<セーフティ・フレンド>:2010/05/06(木) 14:59:02 ID:fZmYeluz
「何か異常があったらすぐに止めていいんですよ?」
「ヤだ。ゴム着けたらキモチ良くないもん」
「でも……」

先輩はティッシュを丸めて始末すると、裸のまま僕に甘えるように抱きついてきた。

「先輩?」
「……冬間くんとしかエッチしないんだから性病なんか気にしなくていいんだもん。だったら生の方がいいし」

先輩が猫のように僕の胸板に頬をすり寄せる。
僕はそっと彼女の頭を撫で、それ以上何も言わないことにした。
考えてみれば、彼女はある意味処女よりも大切なものを僕に許してくれたのだ。
僕一人に対する貞操と愛情。
今までの彼氏には誰一人許したことのなかった生でのセックスを許してくれたのがその証明だ。
僕は今、彼女にとってのセーフティフレンドから、セーフティラヴァーになったのかもしれない。

「先輩」
「うん」
「一緒に帰ろっか」
「うん!」

セックスに始まり、恋人同士になった今でもそれは変わらないように見える。
でも、僕らの関係は確実に進んでいるに違いなかった。
黄昏時の視聴覚準備室で、僕らは二人じゃれあうように服を身につけながら、
今この時を最愛の人と過ごせる幸せを噛みしめていた。

<終わり>
157名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 15:01:05 ID:fZmYeluz
あわわ……前回から四ヶ月orz
待ってた人いたらごめんなさい。
とりあえずこの二人のお話はここでひとまずおしまいです。
158名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 18:28:45 ID:hkA3vxJw
GJ GJ GJ
 

待ってたよー
159名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 18:57:58 ID:OT3Sl8kc
キター
超GJ ニヤニヤが止まらんw
過疎ってるし、また書きに来てくださいな
160名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 19:01:01 ID:y1l5xkX5
セーフティ・フレンドキタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!
GJ!
161名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 21:07:02 ID:50zyW3pI
キタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!!!!

ああもう幸せそうでいいなぁ。セーフティラヴァーいいなぁ
超GJでした。待った甲斐がありました

さて、また一話から読み直してくる
162名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 21:27:18 ID:0h4LWmCR
GJ!
163名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 00:20:25 ID:Gc/uOaKi
帰ってくると信じていました!gjです!
164名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 12:53:00 ID:wnGtoypk
おお!!<セーフティ・フレンド>久々に覗いて見れば来ましたか…先ずは完結にGJ\(^ー^)/です。
セックス後の奈月の不安感も良かったョ
しかし冬間君は、度量が広いな〜Ww
次回作も楽しみにお待ちしております。

165名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 22:28:51 ID:tvq68hBu
>>157
待ってました!
いや〜、ずっと待ってて良かったw
166名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 11:34:52 ID:UlNYeCfa
GJ!
やっぱりいいね此の二人は。
次回作も楽しみですが外伝的な話も読みたいですね、旅行で熱海とか草津とか
湯布院とか。
167名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 20:06:27 ID:6M7beBvQ
大作投下後は、保守党復活か?wwww
168名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 04:08:56 ID:T117XRf+
ご要望に答えて保守
169名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 14:53:58 ID:w1Z95yZH
保管庫更新GJ!! 香田咲妃もそろそろ来て欲しいなァ〜
但しビッチ系の作品ってどうなんだろう…
読者的には、幸せになってラブラブになる所まで読みたいのだが
作家的には、一途になる直前で切るのが乙なんだろうか……
170名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 03:49:59 ID:At7ofpmq
プロットを一つ考えてみた。
最初に言っておく!!俺は、か・な・りぃぃ・文才が無い!
男は医師の小林達之助系の鬼畜男。実は昔実母に逆レイプをされて女性やセックス
に対して絶望や嫌悪感を抱いている。
女は超一流の結婚詐欺師DV基地外父親の為非業の死を遂げた母を見て育ち
男達に対して復讐心しか無い。
男は金持ちの設定で女を使い捨てにする外道…
ある日結婚詐欺師の女は鬼畜男の噂を聞き次のターゲットとして狙う。
最初はお互いに相手を利用するだけのはずだったが…
フ‥としたきっかけでお互いの心の傷を知ってしまい嘘の関係が真実の愛
に変わって行く…
みたいなストーリーを考えてみた。
両方ビッチだとテーマが重くなるが完結時のカタルシスは最高だ。
興味を持たれた職人様は是非ヒントにして欲しい。
171名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 22:08:31 ID:Rai9z6A6
何この上から目線
172名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:16:14 ID:ENNn92+C
なんつー高飛車な奴だ。
俺が考えたネタを使わせてやるよ的な。
173名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 20:51:15 ID:xV9g3nw8
まだ、こういうシチュで書いてほしいと素直に書く方がいいわ
174名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 16:41:28 ID:+eATQDFt
自分では禄に書く気持ちも無いくせに要求だけは一人前、ネタを提供
しているつもりでこの通りに書かないといちゃもんを付けてくる。
DQN的な奴だな>>170は。
175名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 13:40:57 ID:Q3M95LKl
まあまあ、こういう流れは嫌なんでちょっと質問。
伝奇ものに有りがちな特定条件下での淫乱化や性交の習慣とかもこのスレの範疇?

例えば、満月の夜になるたび狂ったように男が欲しくなる一族に生まれその血を認めつつも
心のうちでは兄弟や外から来た男に惚れているというような。

176名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 17:27:50 ID:Xt5foxbp
オッケーだとおもうよ。


田舎の山奥にある村で、ムラの風習で村の男たちとやりまくっている巫女が、
外から来たカメラマンの青年に惹かれていく。
ってのもアリかも。
177名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 22:13:42 ID:LNf0Qvm2
駄目だカメラマンということでもう富竹☆フラッシュ!しか思い浮かばない…w
178名無しさん@ピンキー:2010/06/13(日) 03:32:34 ID:kQVb/eqY
うおおお!!<セーフティ・フレンド>の後だと迂闊なものは、投下できねぇぇぇぇぇ
「ビッチワールドカップ」う〜ん時事ネタはイマイチ…
179名無しさん@ピンキー:2010/06/13(日) 17:44:35 ID:PZ3shCGb
プロットだけならいくつか組んだけど、純愛描写が難しい。
180名無しさん@ピンキー:2010/06/14(月) 22:42:28 ID:CmVmjl82
今更だが、続・殺戮のジャンゴ をクリアした…

最後のシーンで涙がこぼれた…
181名無しさん@ピンキー:2010/06/15(火) 16:58:35 ID:pYIb4ti5
>>157
セーフティ・フレンドの初投稿の日付を見てみたら、完結までにほぼ1年かかってますな。
待っていた人の期待感は半端じゃ無かったでしょうねぇ。ホント、読みやすくて面白かった。

最近これを見つけて一気読み出来た俺は幸せ者。

作中にサブストーリーのありそうな人物が何人か出てきていたけど、
その人たちのお話なんかも、今後読めたらなぁと思います。
18218:2010/06/23(水) 11:42:03 ID:mSVgKFcj
保守がてら投下します。
エロシーンが薄いのはご容赦を。
183first love song:2010/06/23(水) 11:43:15 ID:mSVgKFcj
「あ〜あ、亜希行っちゃったね。
ねぇ、佐野くん。どこ行く〜?」
「どこでもかまわないよ、三田村さんはどこ行きたい?」
「ん〜。
じゃあ佐野くんの部屋にいる!」
「ちょ、ちょっと。三田村さん!
俺達は只の友達なんだから、抱きついたりするのは…」
「え〜?
友達同士、友情の確認だよ?気にしない気にしない。」
「それは押し倒してる方が言う台詞じゃない気がするけど…
ましてやシャツのボタンを外そうとするのは違うよね?」
「そんなしらけること言わないの。
逆らういけないお口はおしおきしなきゃね。」
「みたむっ…んっ…やっ…」
「んっ…ん…うぅん」
「…」
「キス…しちゃったね。」
「いや、今のは無理矢理って言うと思うんだけど。」
「でも硬くなってるよ、ほら。うちとのキスで気持ちよくなったんでしょ?」
「それは俺も男だし…
可愛い子とキスしたらそりゃ反応もするよ。
でもね、体がいくら求めても心がなけれは満たされないんだ。
今日三田村さんを抱くことはできるかもしれない。
でも、それは俺の信念に反するし、俺はすぐに体を許す子は好きじゃない。
だから…触るのやめてくれるかな?」
「ぶぅ〜。」
「ほらそんな膨れっ面はやめて。
そうだ。今日のお昼何が食べたい?三田村さんが好きなもの作ってあげるよ。」
「ほんと?じゃあ、なんにしよっかな〜?」
「せっかくいい天気だし、一緒に買い物でも行こうか?
そこで決めてくれればいいよ。」
「うん!手つないで行こうね!」
「はは…そ、そうだね。」



「それで一緒に買い物がてら散歩して、お昼を作ってもらって一緒に食べて、二人でDVDを見た。
ってことでいいかしら?優奈。」
「うん、手をつないで買い物行って〜、
そうそう、ゆっくんの中学の同級生に会って『かわいい彼女だね』って言われちゃったぁ。」
「うーん、ちょっとは進展したってことかな。
同級生に彼女に見られたってことは少なくとも仲よさそうに見えたんだろうし、
呼び名も気付いたら変わってるし。
『ゆっくん』…ね、で?優奈はなんて呼ばせてるの?」
「えへへ〜うちは『ゆうなちゃん』って呼んでもらうの。
男の子にちゃん付けで呼んでもらうなんていつ以来かな。」
優奈はすごく嬉しそうに話している。
校舎裏で昨日佐野君とどうなったか、そんな多愛ない話。
184first love song:2010/06/23(水) 11:44:11 ID:mSVgKFcj
でも私は昨日バイト先で知り合った瞳ちゃんの言葉が頭の中に残って、話に集中しきれない。
優奈と佐野君がうまくいったときにトラブルになるのが嫌だったから、私は彼女に話をした。
佐野君と同じクラスだということ、江梨とヒロさんのこと、ライブの手伝いをしたこと。
そして佐野君と優奈のこと…

瞳ちゃんが言った言葉が今も頭を回っている。
『私ね出逢った時に言われたの、初恋の人に似てるって。
だから最初は豊のこと敬遠してた。そうだよね、私は誰かの代わりじゃないから。
でも次第に私を見てくれるようになって、豊に惹かれたの。』
『だけど三年になってすぐくらいから豊の態度が変わって、誰か好きな人ができたんだって気付いた。
女の勘って言うのかな?
でも豊が幸せになるならそれでいい。
豊は不器用なのに優しくて必要以上に傷ついたり人を傷付けたりすることがある、
損な性格だと思うけどそれが豊の良さでもあるから。』
『亜希ちゃんの友達がその相手ならいいと思う、でもきっとその子じゃないわ。』
瞳ちゃんと優奈はタイプが違う、そして佐野君は優奈を好きになることはないと思う。
瞳ちゃんと話してそう感じた。
でも言えない。
確証がないし、何よりも優奈を曖昧な言葉で傷付けたくなんてない。
佐野君本人に問いただしてみた方がいいのかな。

「亜希?」
「え?どうしたの?江梨?」
「どうしたって聞きたいのは私の方よ。さっきから難しい顔して。
何か悩みでもあるの?」
「ううん、ごめんね。何でもないの。」
「優奈と佐野君のことだけど、どう思う?
確かに少しは進んだかもしれないけど何か煮え切らなくない?
元カノのことまだ引きずってるのかな?」
「それはないと思う。
それに瞳ちゃんも佐野君が幸せならそれでいいって。」
「は?なんで元カノを知ってるの?」
「えっ?
あっ…実はバイト先に新しく入った子がそうなの、それで昨日はいろいろ話をして…」
「そう…
どんな子なの?少なくとも佐野君のタイプがわかるよね。」
「正直な感想を言うと、優奈とは正反対なタイプかな。
綺麗系で大人っぽい感じで、性格もクールっていうか落ち着いてて。」
江梨は私の言葉で何かを悟ったように見えた。
185first love song:2010/06/23(水) 11:45:09 ID:mSVgKFcj
『あきちゃんごめんね。
ぼく遠いところに行かなくちゃいけなくなったの。』
誰?誰が私を呼んでるの?
『遠いところってどこ?
がいこくに行くの?』
返事しているのは私?そうだ、幼い頃の私だ。
ということはこれは夢。ついこの間も見た幼なじみとの別れの夢。
『わかんない。でもねママがもうあきちゃんとは会えないって言ったの。』
『じゃあわたしをおよめさんにしてくれるってやくそくは?』
『大人になるまで待ってて。ぼくが大人になったらぜったいにあきちゃんをおよめさんにするから。』
『ぜったいだよ?やくそくだからね?ゆーちゃん。』
『うん、あきちゃんが…』
待って!私が…何?
問いかけはむなしく響き、夢から覚めた。
そういえばそんな約束をしたんだ、あの頃の私は純粋だったんだと少し切なくなる。
幼い頃はいつも世界が輝いていた。何もかもが自分を中心に回ってると信じていた。
だけど思春期を迎える頃にはそれが理想にすぎないことを知り、少しずつ現実を受け止め始めた。
きっと幼なじみの彼も同じように現実を知り、あの日の約束も忘れているはず。
でもそれでいい。私は約束を忘れて、待ってなんていなかったから。
もし思い続けてくれていたとしたら、その思いが強ければ強いほど私は思いに応えられない。
あなたの記憶の中の『あきちゃん』はもういないから。今の私はあんなに純粋に誰かを好きになれないから。



「やっぱりここに居たんだ。」
「宮本さん?どうしたの?」
「教室にいてもすることがないから。
江梨はヒロさんとデートで学校に来てないし、優奈は風邪だし。優奈の見舞いには行かないの?」
「えっと、まあ…」
「わかってる。無理強いはしないわ。」
そう、私はそれを言いにきたわけではない。
「正直に答えて。
優奈の気持ちを受け入れられないのはバンドが理由じゃないんでしょ?」
「えっ?それは…」
「優奈は佐野君のタイプじゃない。そして佐野君には好きな人がいる。」
「なんで…」
「瞳ちゃんが私のバイト先に入ったの。」
そして私は瞳ちゃんとの会話を彼に話した。
「そっか、瞳が…
やっぱり察してたんだ。ほとんどその通りだよ、でも少しだけ違う。」
佐野君は煙草の火を消して語り始めた。
「好きな人が出来たんじゃなくて初恋の相手に再会したんだ。
十年以上ずっと思ってた相手に。」
186first love song:2010/06/23(水) 11:46:04 ID:mSVgKFcj
私を見ているような、でもどこかもっと遠いところを見ているようにも見える視線を向ける。
「こないだ話したことだけど、両親が離婚した時に俺は母親に引き取られた。
そして母親の実家に行くことになって幼なじみの子と離れ離れになったんだ。
いつも一緒にいて、ずっと一緒にいるもんだと思ってたのに。」
どこかで聞いたような、ドラマのようでありふれた話。
「離れ離れになっても、いつかまた逢えることをずっと信じてた。」
「ならどうして瞳ちゃんと…」
「最初は瞳が言ったように面影を重ねたからだった。
でも次第に惹かれていったんだ、岡本瞳という一人の女性を好きになっていた。
初恋の子のことを忘れたことはなかったよ、でも瞳を好きになるうちに歳月が人を変えることに気付いた。
十年以上も止まった時間を守るよりも今を大事にするべきだって。
でも皮肉だよね、そう思い始めたときに会ったんだから。
そして変わったはずの心があの頃に戻ってしまったんだから。」
「その人には伝えたの?」
「ううん、まだ。
俺が幼なじみだってことにさえ気付いてくれていないと思う。
もし覚えてなかったら、瞳と付き合っていた頃の俺みたく心が変わっていたらって思うとあと一歩の勇気が出ないんだ。」
佐野君は自嘲気味に呟いた。

「そういえば松岡さんから聞いてる?今週の土曜にライブがあるって。」
「え?聞いてないけど。」
「そっか。また頼まれたら手伝いにこれるかな?」
「うーん、まだなんとも言えないかな。」
その日は私の誕生日だし、江梨は気を使ってるのかな?
でも何で急にそんな話を?
「そういえば、その相手にはライブのこと言った?来てくれるといいね。」
「まあ、やるってことは伝えたよ。来てくれるかはわからないけど。」
そう言って佐野君は少しだけ悲しそうな笑みを浮かべた。
187first love song:2010/06/23(水) 11:47:02 ID:mSVgKFcj
「ごめんね二人とも、また急なお願いで。」
「ううん、ライブの手伝いだったらいつでも大丈夫だよ。」
江梨から連絡があって結局優奈とライブの手伝いをしている。
今日の佐野君のリストに女の人の名前はないし、実際女の人は来ていない。
結局来てくれなかったんだ。
「亜希?」
「え?」
「どうしたの?最近そうやってぼうっとしてることが多いけど。」
「そ、そうかな?何もないよ。ごめんね心配かけて。」
「ひょっとして恋煩いじゃない?好きな人のこと考えてたりして。」
「そ、そんなことないよ。」
「いいじゃない、亜希ちゃん。
誰かを好きになったなら正直になったほうがいいわよ。」
「美奈さん、本当にそんなのじゃないんです。」
「そうね、そうしておくわ。
今日もありがとう。中に入って見てきていいわよ。」
美奈さんは微笑みながらそう言った。



ライブが終わって打ち上げの途中、抜け出して今私は走っている。

【儚く消え去った時に
初めて無力さに気付いたよ
君と居た日々が当たり前すぎて
永遠さえ疑わなかったから

幼く無邪気な約束
君は信じてくれているかな
遠い空に問いかけた

君のいない世界は荒涼とした
砂漠のように色もなく
たった一つ支えにしてた
君の十八の誕生日にこの場所で再会(あ)う約束を】

佐野君のバンドの新曲を聴いて忘れかけていた過去と今がつながった。
十八歳の誕生日にさよならをした公園で再会する約束。
思い出したよ、佐野君。ううんゆーちゃん。
公園に着いて、約束したベンチまで向かう。
見つけた。あの時と同じ場所に立つ。
「思い出してくれた?」
微笑み話しかける彼に私は小さく頷く。
「でも、どうして?」
「ん?」
「どうして私なんかをずっと…」
何も言わずにゆーちゃんに抱きしめられた。
「あきちゃんだから。」
「…」
「あきちゃんだからずっと想うことができたんだ。
君を迎えにいくことが心の支えだったから。」
「でも私はあの頃から随分変わっちゃったよ。ゆーちゃんのことも約束も忘れてたんだから。」
「ううん、あきちゃんはあきちゃんだよ。三年で同じクラスになってすぐにわかったんだから。」
ゆーちゃんに抱きしめられて、伝わる温もりに懐かしさを感じる。
「あきちゃん。これからずっと俺のそばにいてくれるかな?」
何も言葉が出せずにただ頷くしかできなかった。
188first love song:2010/06/23(水) 11:47:55 ID:mSVgKFcj
打ち上げ会場に戻って、ゆーちゃんがみんなに報告をした。
優奈はショックを受けていたけど、ゆーちゃんが話して理解をしてくれた。
そして今はゆーちゃんの家に二人でいる。

「それにしても、どうしてすぐに私ってわかったの?ずいぶん変わったと思ってたのに。」
「確かに変わったよ、すごくきれいになってた。
でも雰囲気っていうか、一目見てあきちゃんだって直感が働いたっていうか、愛の力なのかな。」
「ばか…」
そういって顔を背ける。顔が赤くなったところを見られたくなかったから。
「バカでもいいよ。あきちゃんが居てくれれば。」
ゆーちゃんが後ろから抱きしめてくる。
「ずっとこうなる日を望んでたんだ。」
「うん。」
私はゆーちゃんの方を向き唇を重ねた。
心のどこかで気付いていたのかな、だからあなたのことばかりを最近の私は考えていたのかもしれない。

唇を重ねて抱き合ったままゆーちゃんが私をベッドに横たわらせる。
うん、いいよ。ためらわなくていいの。私をあなたで満たして。あなたを私で満たすから。
「あきちゃん、細いんだね。」
下着だけになった上半身を見てゆーちゃんがつぶやいた。
「優奈みたいに胸の大きい子がよかった?」
少し意地悪に聞いてみる。
「ううん、あきちゃんの全部が俺の好みだから。」
多分他の男に言われたら一気に冷めるような言葉もゆーちゃんから言われたら本当に嬉しい。
ゆーちゃんの指先が私に触れる度に私はゆーちゃんの色に染まっていく。
今までに私を抱いた誰よりもゆーちゃんの指は優しくて私を虜にする。
「ん、あっ…んっ」
「あきちゃん…」
「もっと…もっとゆーちゃんを感じたい。」
細すぎず引き締まった体にしるしをつけて、そのままズボンのファスナーを下ろして熱く猛ったものを口にする。
「あ、あきちゃん…ん…」
ゆーちゃんが気持ちよさそうな表情をしている。
それが嬉しくてより優しく、愛でるように舌を動かす。
ゆーちゃんを見ながらしているとゆーちゃんの弱いところ、感じるところがわかる。
「ん…あきちゃん、俺もあきちゃんを気持ちよくさせたいよ。」
ゆーちゃんがそう言って私の口から離れる。
ゆーちゃんが触ってくれるだけで私は気持ちいいんだよ。これ以上何かをされたらどうなっちゃうんだろう?
不安と楽しみを半分ずつにして私はゆーちゃんにされるがままになる。
189first love song:2010/06/23(水) 11:48:43 ID:mSVgKFcj
「あきちゃん、綺麗だよ。」
ゆーちゃんは優しく私を脱がせて生まれたままの姿にしてそう声をかけた。
「ありがとう。
でも恥ずかしいから、あまり見ないでほしいな。」
言葉ではそう言っても、心は思っていない。
もっと見てほしい、裸を見られるのは恥ずかしいけどゆーちゃんには私の全てをあげたいし、知ってもらいたいから。
「あ…んっ、あん…ゆ、ゆーちゃん…」
ゆーちゃんが私の大切なところに近付いてきた。ゆーちゃんの舌が触れたら私は声を出すだけで精一杯になる。
ゆーちゃんは優しく、ときに強く私を弄ぶ。
私の体の奥が熱くなるのがわかる、これ以上されたら私だけが…
二人一緒に気持ちよくなりたい、ゆーちゃんと一つになりたい。
「あっ…んんっ…お、ねが…い。ほしいのっ、ゆーちゃん…入れて…」
「うん…あきちゃん、入れるよ。」
「あっ…ゆーちゃん…」
ゆーちゃんが私の中に入ってくる。
「あきちゃん、あきちゃんのなかすごく熱いよ。」
「うん…」
ゆーちゃんが唇を重ねてきた。さっきより深く甘く口づけをする。
私を抱きしめる力も強くなって、私も同じくらい強くゆーちゃんに抱きつく。
「ねぇ。ゆーちゃん、動いて…
もっと私にゆーちゃんをちょうだい。」
「でも、これ以上動いたらすぐにイッちゃいそうだよ。まだあきちゃんのなかにいたいから…」
ゆーちゃんの言葉が嬉しくてゆーちゃんをの背中に伸ばした手に力をこめる。
「あきちゃん?」
「ゆーちゃん。ゆーちゃんが気持ちよかったら私も気持ちいいの。」
ゆーちゃんが私に微笑みかけて少しずつ動きだした。
私の中にいるゆーちゃんが、私の体中を熱くする。
何も考えられないし考えたくもない。ゆーちゃんと一つになった嬉しさにもっと溺れていたい。
「あきちゃん…もう、俺…」
「うん、今日は大丈夫な日だからこのまま中に出していいよ。」
「でも…」
「お願い…」
言葉より早くゆーちゃんに抱きつく。
「あ、あきちゃん…
んっ…」
ゆーちゃんの精液が私を満たすのを感じた。



「ゆーちゃん。一つだけ約束しよ。」
「ん?」
「もうお互いを一人にしない。」
「そうだね、約束する。」
ゆーちゃんの優しい手に抱かれて私は幸せをかみしめる。
190first love song:2010/06/23(水) 11:52:30 ID:mSVgKFcj
以上です。
前回は言い争いのもとを作ってしまい申し訳ありませんでした。
皆さんの期待に添えたかどうかはわかりませんが、完結させることは礼儀と思い、投下をしました。
保守になれば幸いです。
191名無しさん@ピンキー:2010/06/24(木) 00:12:25 ID:BypiuB9k
>>190
GJ!
完結させるは礼儀…なるほど。
読み手としては、書き手様には無理はなさいませんように願いつつ。
しかし、期待し全裸待機する。これが我らの掟なれば。
乙でございました。
192名無しさん@ピンキー:2010/07/03(土) 06:56:50 ID:+NzbEmXL
保守
193名無しさん@ピンキー:2010/07/07(水) 11:13:15 ID:V6nl/JXR
保守ネタを投下します。

作家様が来てくださるまでこのスレを保守できるように。
194綺麗な恋じゃなくても:2010/07/07(水) 11:15:18 ID:V6nl/JXR
「駅員さん!この人痴漢です。」
電車を降りた私は見知らぬおっさんの手をつかんでそう叫ぶ。
「な、何を言ってるんだ、私はそんなことは…」
「しらばっくれないでよおっさん!私見たんだから、あんたが亜澄のお尻触ったとこ。」
「バカな…ずっと携帯を見ながら…」
「いい加減にしてよね!知らないおっさんにお尻触られるなんて最悪だよ!」
「まあ詳しい話は事務所で伺いましょう。」
やった!美由紀と目を合わせる。
私と美由紀はこうやってときどき痴漢にあったふりをしてオヤジから金を巻き上げたりしている。
今日のおっさんは何もしてないけど、最初は実際にされて突き出したら示談でお金を渡されたことがきっかけになった。
「ちょっと待ってください。その人は何もしてませんよ。」
は?何か言ってる奴が居るし、振り返るとそこには違う高校の制服を着た男が居た。
「どういうことだい?彼女達は痴漢にあったと言っていたんだが。」
「その二人がその人を見ながら笑って何か話してるのを見て違和感を感じたんです。」
そういって男は携帯を取り出す。
「それで携帯でとっさに撮っちゃいました。」
どうやら携帯のムービーを撮っていたようで、駅員さんに見せている。
「うん、なるほど。確かに何もしていないね。」
まずい…美由紀が肘うちしてくる、逃げなきゃ。
「だから私は何もしていないと言ったんだ。」
「大変失礼しました。」
「君には礼を言うよ、助かった。あんな小娘に人生を狂わされるとこだったからね。」
「いいえ、当然のことをしただけですから。」
「君たち二人には話を聞きたい、どういうこ…!?いない?」
「逃げられたみたいですね、多分彼女達はこういうことに慣れてるんじゃ?」
「全く何という小娘どもだ。」


「マジ最悪!」
「なんなの?あの男。邪魔するなんてガチでうざいし。」
私と美由紀はとりあえず逃げてファストフードの店にいる。学校はさっきの奴のせいで行く気をなくした。
「ねえ亜澄、今日どうする?弘也と隆司に迎えにこさせて奢らせよっか?」
「でもあの二人はっきり言って下手だし、自己満だから気持ちよくないんだよね。」
「確かに。こないだ私なんかお尻に指入れられたし、痛いだけだっつーの。」
「じゃあ新しく男でも見つけにいこっか?」
「そうしよっか。見た目がよくて金があってエッチがうまければ贅沢言わないわ。」
195綺麗な恋じゃなくても:2010/07/07(水) 11:16:12 ID:V6nl/JXR
「もっと、もっと激しく突いてぇ!」
「あっ亜澄がイッちゃいそうになってる。私ももっと!」
「ミユキちゃん。お願い通り奥まであげるよ。」
「あんっ、奥…感じるよぉ!」
「なあケンジ、久しぶりの上玉だな。」
「ああ、可愛くてスケベでたまんねぇ。」
結局大学生二人にナンパされて4Pをしてる。
「アスミちゃん、ほらミユキちゃんのそばに行こうか。」
ロン毛のヒロトが立ちバックで私とつながりながら、ケンジに正常位でハメられてる美由紀のそばまで行く。
美由紀の大きなおっぱいがケンジに突かれる度に激しく揺れる。
「ほらアスミちゃん、ミユキちゃんのおっぱいを舐めてよ。」
ヒロトが私を突きながら言ってくる。男って何で変な趣味を持ってる奴ばっかりなんだろ?
実際今までに美由紀とレズプレイさせられたこともあったし、これくらいは何でもないけど。
「あんっ…亜澄ぃ、そんな噛まないで…ヤバいよぉ!」
美由紀の乳首を軽く噛んだら面白いくらいに美由紀は感じまくる。
そんな私と美由紀を見て興奮したのか、ヒロトの腰振りのペースが早くなる。
「アスミちゃん、出るよ!膣にたくさん出してあげるからね。」
「ちょっと待って!中出しはダメだって言ったじゃん!」
抵抗しようとヒロトの方を向いたらニヤニヤ笑った顔を向けて言ってきた。
「別に中出しくらい普段からしてんだろ?抵抗すんなよ。
アスミちゃんの淫乱マ○コは俺の精子を受け止めたくてたまんないみたいだよ?」
「そ、そんなわけ…あっ…」
「ちょっと強く突いたら声も出ないほど感じてんのに強がるなよな。」
そんな私たちを横目にケンジも美由紀への責めを激しくしてる。
「俺もミユキちゃんの膣に注いであげるよ。」
「あん…だめぇ…」
「よく言うよ、俺達についてきた時点でされたかったんだろ?」
「そうそう。同意の上のセックスなんだから抵抗したって無駄だよ。」
「あっ!膣に熱いのがっ!」
「あぁっ!ミユキちゃんのオマ○コ最高だよ。」
「ほらアスミちゃん。俺達も中出しでフィニッシュしようね。」
「あっ…あんっ!やっ…や…」
「うぁっ!」
抵抗も利かずにヒロトに膣に出された。中で熱いのがうごめいているのがわかる。
「じゃあ交代しよっか。」
ヒロトが私の中から抜きながらそう言った。
今日は安全日だけど、念のために病院行かなきゃ。
もう慣れたけどこういうとき女って損だと思う。
196綺麗な恋じゃなくても:2010/07/07(水) 11:17:00 ID:V6nl/JXR
「うん、私は終わったよ。美由紀も?そうだね、男選びはほんと考えなきゃね。」
美由紀も今日は行きつけの産婦人科に行ったみたい。
ナンパしてくる男がみんな中出しをしたりとかするわけじゃない。
でもセフレ以上の関係になるのはやっぱり安心できる男じゃないとね、うん。
そんなことを考えながら電車に乗ったら、
「うわっ、最悪!」
昨日私達の邪魔をした男に会った。
「最悪とは随分な挨拶だな。言いがかり女。」
「うるさいわね!あんたのせいで金は儲けそこねたし、学校に行く気もなくなったし、最悪な一日になったのに。」
「全く俺は関係ないだろ。もう少しましな因縁のつけ方くらい考えたらどうだ。」
「あー!もうなんなのよあんた!ムカつくわねえ!」
「なんだ?今度は俺を痴漢にでっち上げでもするのか?」
「それもいいわね。私をバカにした罰よ!」
男はため息をつきながらポケットから何かを出した。
『それもいいわね。私をバカにした罰よ!』
録音してた…の?
「こういう性格で敵も多いからね、身を守るための手段は常に準備してないとな。」
「…あんた、友達いないでしょ。」
「その言葉、熨斗つけて返してやるよ。」
「失礼ね、あんたと違って友達くらいいるわよ。」
「こないだ一緒にいた子か?」
「そうよ。何するのも一緒の親友よ。」
「親友、ねえ。」
「なんか文句あんの?」
「一緒にろくでもないことしてて親友かってね。」
「さっきからいちいちつっかかってウザいわね、私になんか恨みでもあるわけ?」
「別に。お前みたいな女とはできる限り関わり自体持ちたくないくらいだ。」
「あんたみたいな陰気な男なんてこっちだって関わりたくないわ!」
「だったら俺の視界からさっさと消えろ。
お前たちみたいな人を陥れても平気なDQNビッチは社会の癌だし目障りだ。」
「うるさい!このバカ!陰険ヤロー!
昨日だって当たり前みたいな感じで正義ぶって、今日は今日で表情も変えずに話して、あんた感情とかないわけ?」
「少なくともお前みたいな奴に嫌悪感を抱く感情くらいは持ち合わせているつもりだ。
いいからさっさと消えろ。他の乗客の迷惑になってるのにも気付かないのか。」
そういえば私が大きな声を出している間もこいつは淡々と話していた。私だけがムキになっているようにしか見えない。
「覚えてなさいよ!」
ベタな捨て台詞をはいて私はこの場を去った。
197綺麗な恋じゃなくても:2010/07/07(水) 11:18:02 ID:V6nl/JXR
「ただいま。」
「亜澄、学校から電話があったわよ、昨日も今日も学校に行かずにどこに行ってたの?」
「どこでもいいでしょ。ダブったりはしないよう考えてるから。」
「ならいいけど。昨日も帰ってこなかったけど、警察にお世話になることだけは気をつけなきゃだめよ。」
「わかってる。ママに迷惑はかけないようにするから。」
家は母子家庭でママと二人暮らしをしている。
「そうそう亜澄。今日お店出れるかしら?」
たまに人が足りないときにはこうやって頼まれてママの経営するクラブでバイトしたりしている。
「別にいいけど。随分急じゃない?」
「ミキちゃんが風邪をひいたのよ。じゃあ頼むわね。」
「はいはい。時間はいつも通りでいいよね?」
とりあえず私は部屋に入った。


「亜澄ちゃんが店にいるのも久しぶりじゃないかね?いい日に来たもんだ。
一段と綺麗になったね。」
「まあ芦川さんたら。そんなお世辞を言っても何も出ませんよ。」
「いやいや、私は愛華さんが銀座にいた頃から知ってるけど、その頃の愛華さんに似てきたよ。」
ちなみに愛華はママが銀座でホステスをしていた頃からの源氏名だ。
「若い頃のママにですか?」
「おや、不満そうだね?若い頃の愛華さんはそれは美人だったよ。」
「あら、芦川さん。『若い頃』とはどういうことかしら?」
「おやおや失礼、今も愛華さんは美人ですよ。」
娘の私が言うのもなんだけど、確かにママは美人だ。
仕事が仕事だからいろいろ言われたこともあったけど、授業参観なんかで見たら間違いなくママが一番美人だった。
『遅れてすいません、坂口酒店です。』
「はーい。亜澄、伝票にサインしてきて。」
「いいけど、どこに書けばいいの?」
「酒屋さんが教えてくれるわ。お願いね。」
小さい頃はよく業者さんと話をしたりしていたけど、応対をするのは初めてな気がする。
「どうもすいません、ちょっと店でトラブルがありまして…
あっ!またお前か…高校生が働く店じゃないだろ?」
どうして嫌な奴とこうも顔を合わせるんだろう。
「母親がやってる店の手伝いよ。あんたこそ酒の配達のバイトなんて。」
「俺も家業の手伝いだ。」
そういって男は伝票を渡してきた。
「どこに書けばいいのよ?」
「ああ、そっか。この四角のとこによろしく。」
言われたとこにサインして伝票を渡す。
「じゃあ一応検品をするから。」
198綺麗な恋じゃなくても:2010/07/07(水) 11:18:54 ID:V6nl/JXR
伝票とお酒の瓶を照合して説明してくる、電車で会ったときとは全然違う態度に違和感を感じる。
「じゃあ、しまうから。」
「え?」
「あ、いつもここまでやってるんだ。」
「そうなんだ。」
そう言って瓶を抱えて私の前を通る。
「あら、今日は翔太君なのね。」
「遅れてしまってすいませんでした。
親父が腰をやって急遽代わったんです。」
「あら大変ね。大丈夫なの?」
「入院するほどではないので大丈夫です。ただ来週くらいまでは自分が来ることになると思います。」
「あらほんと。坂口君より翔太君のほうが丁寧に仕事してくれるし助かるわ。」
「いえ、そんな。親父みたいに手際よくできないだけですから。」
「そんなことないわよ。翔太君ならいつお店を任せても大丈夫ね。」
「ありがとうございます。あと空き瓶の回収もしますので、開けてもらっていいですか?」
「ああ今日は回収日ね。じゃあ亜澄、裏の倉庫を開けてあげて。」

「ねえ、原付にそんなに積んで大丈夫なわけ?」
「これくらいは持ってったことあるから大丈夫だと思う。」
ママに翔太君と呼ばれていた男は何か言いたそうに私を見ていた。
「何?」
「いや、あのママさんの娘なんだなって。」
「どうゆうこと?」
「いつも笑顔で、だけど凛としててさ、女の人だけど格好いいよな。」
「似てないって言いたいの?さっきお客さんには若い頃のママに似てきたって言われたんだけど。」
「それは見た目だけの話だろ。それに俺が言いたいのはママさんを悲しませることはするなってことだよ。」
「そんなの他人のあんたには関係ないでしょ?」
「確かに関係ない。でもママさんがどういう思いでお前を育てたとか考えたことあるのか?」
「意味が分かんないんだけど、あんたに何がわかるわけ?」
「うちの親父はさ、ママさんが銀座にいた頃に納品してた酒屋で働いてたんだ。」
翔太は荷物を積みながら話し始めた。
「ナンバーワンなのに謙虚で、親父みたいな業者にも親切にしてくれて、でも言うべきことには筋をしっかり通す人だったって。」
確かにママはお客さん相手でも正しくないことはしっかりと言う人だ。
「そんなママさんがお前のしてることを知ったらどう思う?少なくとも筋は通して恥ずかしくない生き方しろよ。」
「ママはママ、私は私よ。あんたには関係ないでしょ。」
199綺麗な恋じゃなくても:2010/07/07(水) 11:19:48 ID:V6nl/JXR
「確かにお前が捕まろうが、悪い男に引っかかってひどい目にあおうが俺には関係ない。
でもあのママさんが悲しんでる姿は見たくないんだ。」
「何それ?ママのこと好きなの?年増好みねぇ。」
「そんなんじゃねえよ。憧れっていうか…俺にはお袋がいないから…」
それっきり言葉を詰まらせてヘルメットをかぶろうとする姿が面白かった。
「じゃあ、空き瓶は引き取るから。」
「ねえ。」
「なんだよ?」
「あんたはお父さんのこと好きなの?」
「好きって言うか尊敬してる。親父みたいに自分の店を持って、多くの人に必要とされる存在になりたいんだ。」
初めて見る穏やかな笑顔を残してからバイクは走り去った。
「尊敬…ねぇ。」
私はママのこと好きだけど、そんな風に見たことはない。
200名無しさん@ピンキー:2010/07/07(水) 11:23:17 ID:V6nl/JXR
以上です。

名作の多いこのスレが過疎になるのは忍びないですし、作家様が投下できるよう保守をしていきたいと、
一読み手として願っております。
201名無しさん@ピンキー:2010/07/07(水) 19:56:40 ID:zyMf7jVr
>>200
GJ!!
爽やかな気分になった。
202名無しさん@ピンキー:2010/07/08(木) 13:51:21 ID:tpzgdobO
これは期待大!いいビッチぶり!!
203名無しさん@ピンキー:2010/07/08(木) 22:01:47 ID:3YInHyyp
これはいいですなあ。続き、期待してます!
204名無しさん@ピンキー:2010/07/16(金) 00:40:36 ID:q2QTIEA5
誰もいない…
205名無しさん@ピンキー:2010/07/16(金) 07:39:46 ID:k6BhpnE/
そうでもねぇぜ!
206名無しさん@ピンキー:2010/07/19(月) 12:11:06 ID:c1pWjjXO
こういうシチュ嫌いじゃないけどネタが思いつかないな
207名無しさん@ピンキー:2010/07/21(水) 22:29:19 ID:KUHF6n/3
やっぱアタシみたいなコ、誰も相手にしてくんないんだね…
208193:2010/07/22(木) 02:48:41 ID:Cm9yDLxI
前回で完結のつもりでいましたが、続きが思い浮かんだので投下します。
一人でも読んでくださる方が居ることに感謝しています。
209綺麗な恋じゃなくても:2010/07/22(木) 02:49:34 ID:Cm9yDLxI
「ねえ、亜澄。あのおっさんなんてどう?」
「…美由紀、しばらくやめにしない?」
「どうして?」
「こないだので駅員に面も割れてるし、信用されるか微妙じゃない?」
「あー、あるかも。じゃあしばらくはやめとこっか。」
実際に私のことを覚えている駅員が今までにもいたし、今は少し控えた方がいいと判断しただけだ。
翔太に言われたからなんかじゃない。
「そういえばさぁ。」
「どうしたの?」
「金曜の合コンなんで行けないの?」
「ママに店の手伝い頼まれたの。一人風邪ひいて来れない人がいて、今大変なんだ。」
「そっか。亜澄も亜澄のママも大変だね。じゃあいい男いたらあとで機会作るね。」
「ありがと。」
でも誘ってきた由佳は当たりを連れてきたことが少ないし、期待はしていない。



「あ。」
家についたら見たことのあるバイクが停まっていた。
「今帰りか?」
「まあね。」
「今日はずいぶん多いけど昨日は忙しかったのか?」
「そんないつも手伝ってるわけじゃないからわかんない。」
「そっか。」
「ねえ。」
「なんだ?」
「あんた、手伝いして楽しいと思う?」
「楽しいよ。いろんな店に納品して店を違う角度で見るのは将来の参考になるし。」
「参考?」
「俺は酒をメインにした飲食店をやりたいんだ、だから配達は俺にとっては勉強みたいなもんだ。」
「ポジティブだね。」
「ちょっと違うな。お前も店の手伝いをしてるならわかると思うけど、何で自分だけって思ったことないか?」
やっぱり多少は思ってるんだ。
「まあね。今日も合コンに行く予定がつぶれたし。」
「家が商売をしてるってだけで友達に比べて割を食ってるって思うわけだろ?」
小さい頃から何度もそう思ってきた。
「商売をしてる親を恨んだりとか。」
私もママに文句を言ったり泣きついたこともあった。
「でも中学の頃かな、考え方が変わった。
こんな頃から商売の体験ができるなんて恵まれてる、将来役に立つって。」
「将来…ね。」
「そう考えたら配達が楽しくなった。そして酒の種類を勉強するうちに俺がやりたいことが見えてきたんだ。」
「すごいね。」
「え?」
「私と同じ高校生なのにそんな考えてるなんて。」
「別に。それに進路指導では甘い考えだって言われたばっかだしな。」
そう言いながら頬をかく仕草がこの間の配達帰りの笑顔に重なる。
210綺麗な恋じゃなくても:2010/07/22(木) 02:50:27 ID:Cm9yDLxI
「まあ、お前もあんま道に外れたことはするなよな。
じゃあまた。」
「ねえ。」
「どうした?」
「私の名前はお前じゃないわ。成田亜澄って名前があるの。」
「あ、うん。俺もあんたじゃなくて坂口翔太って名前がある。」
翔太はそう言うとバイクを走らせた。
「あら、亜澄おかえり。翔太君見なかった?」
「ママどうしたの?翔太なら今バイクで出てったけど。」
「あら。一つ伝え忘れたことがあったのに。
後で店に電話しとかなきゃ。」
ママは店に戻るときに一度振り返って笑顔を見せながら話しかけてきた。
「それにしても、いつのまに呼び捨てで呼ぶようになったのかしら。
でも翔太君となら賛成よ。」
「ママ?ママの期待してるようにはならないわよ。そんな関係じゃないんだから。」
「うんうん。最初はそんなものよ。ママがパパに出会ったときも最初はそうだったんだから。」
ママは早とちりな上に全くの勘違いをしている。
話はするようになったけどそれだけ。



「あれ、おはよう。」
珍しく朝のホームで翔太に会って、つい声をかけてしまった。
「ああ、おはよう。
今日は一人なのか?」
「うん、昨日も休んでるから帰りに顔出しに行こうかなって思ってるけど。」
「そうか…
金曜に合コンに行けなかったって話してただろ?」
「うん。突然どうしたの?」
「相手ってうちの高校の奴だったのか?」
えっと、どこだって言ってたかな?珍しく大学生じゃなくてタメだったのは覚えてるけど。
「どうだったかな?何かあったの?」
「クラスの奴らが昨日話してたのが聞こえたんだ。」
翔太が周囲に聞こえないように気をつけながら話し始める。
翔太のクラスのチャラ男達が金曜に合コンをした女の子達とラブホで乱交をしたこと、
その中で一番かわいかった子を、一人暮らしをしている奴の家に拉致して全員で輪姦したこと。
そしてその合コン相手が私が通っている高校の子たちということ。
「まさか…美由紀が?」
「連絡はついてないのか?」
確かに金曜以降連絡がきてない。サボりはちょくちょくあったから気にしてなかったけど、四日も連絡がないのは確かに長い。
「そんな…美由紀…」
すぐに携帯をかける。
「もしもし美由紀?」
『この電話は電波の…』
つながらない!
「亜澄?」
「翔太…つながらないよ。美由紀が…まさか…」
「落ち着け、まだ決まった訳じゃない。」
211綺麗な恋じゃなくても:2010/07/22(木) 02:51:35 ID:Cm9yDLxI
翔太は私の肩に手をやり、落ち着かせようとしてくれている。
「そいつの家がどこかは知っている。今から行って確かめてくるから。」
「でも、翔太が危ないよ。それに私達の為にどうして?」
「こないだ言っただろ?道に外れたことをする奴が嫌いなんだ。」
「翔太。私も一緒に行く!」
「何言ってんだ!?危ないかもしれないんだぞ?」
「お願い、翔太。美由紀は私の大切な親友なの。」
「ただし、ヤバくなったらすぐに逃げろよ。無茶だけはするな。」
翔太は苦い顔をしながらも私の願いを聞き入れてくれた。



学校とは反対方向へ向かって二つ目の駅で降りた。このあたりはアパートやマンションが多いところだ。
「なんで翔太がその人の家を知ってるの?」
「この辺も配達範囲だからだよ。前、配達中に見かけたことがあるんだ。」

『あん…お願い…もう、やめて…』
『何がやめてだよ?俺らのチ○ポどんだけくわえ込んでんだ?この淫乱女。』
『あん…そっそれは…』
『口が留守になるから余分なこと喋るんだよ。ほら乱交のときのフェラテク、もう一回味あわせてくれよ。』
『あっ…いや。もうやめっ…』
『口では嫌がってるのに体は正直だね。美由紀ちゃんのフェラ最高だよ。』
『うっ…んんっ…』
『あっ!俺出そう!お前どけよ、顔にかけるから。』
『マジかよ、せっかく舐めさせたばっかなのに。じゃあ下交代な。』
『おう、出来たりすると面倒だから中出しは気をつけろよ。』
『わかってるって。』
『もういや…やめて!お願い!やめ…あっ…』

…心配すると最悪な結果ばかりが思い浮かんでしまう。
「美由紀…無事だよね?」
「願うしかないな。支えるのも信じるのも亜澄にしかできないことだ、友達なんだろ?」
「うん、私がしっかりしなくちゃね。」
翔太が見当をつけたアパートの角までついたとき、
「あ…すみ?」
前からボロボロの服をまとってフラフラと歩く女の人が近づいてきた。
「美由紀!?」
「よかった、亜澄。助けに、来て、くれたんだ…わたし、にげて…」
美由紀は最後まで言葉にできずに私に倒れかかってきた。
「美由紀!しっかりして!」
212綺麗な恋じゃなくても:2010/07/22(木) 02:52:45 ID:Cm9yDLxI
「あれ?私…」
「美由紀!目を覚ました?」
「亜澄?そっか、私逃げ出して、亜澄に会ったら安心して…」
「ここは私の家だよ。もう大丈夫だからね。」
「亜澄…私、男たちに…地獄みたいな三日間だった…寝ることも許されないくらいに…」
「大丈夫。大丈夫だから。」
私は美由紀を抱きしめた。もう安心だからね。
ノックする音と同時にドアが開く。
「亜澄、奴らが美由紀ちゃんを探し回ってるみたいだ。」
翔太は美由紀を家に連れてくる手伝いをしてくれた後に、配達をしながら様子を見に行ってくれていた。
「そう…まずいわね…」
「しばらく二人は出歩かない方がいいと思う。」
「うん。」
「ちょっと待って!」
美由紀が口をはさんできた。
「どうしたの?美由紀?」
「こいつってこないだ私たちの邪魔をした奴だよね?なんでここにいるの?
まさか二人って…あぁ、そうなんだ。」
「違うよ美由紀!ただ、うちの店に納品してる酒屋の息子で、それで最近話すようになっただけで!」
「まあいいわ。またしっかりと話してもらうから。
でも、どうしたらいいの?外に出れないなんて…」
「あの芦川の奴はこの辺では割と大きな会社の息子だから、逆らえない奴も多いし、無茶やれるんだよな。」
芦川?会社?
「二人ともちょっと待って。」
もしかしたらもしかするかも。
「ママ!話があるの!ちょっと来て!」
「「亜澄?」」
「翔太、その芦川って人の家って何の会社やってるかわかる?」
「確か不動産とか、食品の卸とか、色々やってるはずだけど。」
多分そうだ。
「亜澄どうしたの?急に。」
「ママ、芦川さんて息子いる?」
「確か大学生と高校生の息子さんがいるはずだけど。」
「亜澄、まさか?」
翔太は察したようだ。
「ママ、芦川さんに今日来れるか聞いてみて。
翔太、もう少し家にいて、いい時間になったら美由紀を送ってもらえる?」
「それはかまわないけど、ママさんに迷惑はかからないのか?」
「翔太君、心配しなくてもいいわよ。娘の友達に危害を加える輩を許すことなんてできないわ。
それに私は元々銀座の女、修羅場だっていくつも経験してるわ。」
「この母にしてこの娘あり…か。よし!俺は俺にできる最善を尽くしましょう。」
213綺麗な恋じゃなくても:2010/07/22(木) 02:54:12 ID:Cm9yDLxI
「亜澄。この間はありがとう。」
私の推測通り美由紀を拉致してた主犯は芦川さんの息子だった。芦川さんにそれを伝えたらすぐに呼び出し、一喝してくれた。
それからはすっかり大人しくなった上に、近いうちに留学させられるらしい。
美由紀も精神的、肉体的なショックと疲れはあったけど、一週間静養して、今日から学校に復帰する。
「もう男はしばらく勘弁だわ。」
「そうだね、自粛しよっか」
「亜澄は相手もいることだしね。」
美由紀はニヤニヤしながら私の方を向く。
「な、何よ?それ。」
「翔太君がいるでしょ?素敵な彼氏が。」
「そんなんじゃないわよ!翔太とはただの…」
「ただの何?翔太君に送って貰ったときに聞いたの。彼は亜澄のことが…」
「なんで俺の話してるの?てゆうか俺なんも聞かれてないけど?」
「あら、そうだったかしら?まあ、話すことはあるでしょ?ほら!」
「えっ?ちょっ!」
「ここから先は若い二人に任せて、私は一人で学校に行くから。ほら、頑張って!」
美由紀は私たちの肩を叩いてこの場を離れる。
「ねえ、翔太。」
「何だよ?」
「ありがとう。翔太が感づいて私に言わなければ美由紀はもっとひどい目にあったと思う。」
「それはたまたま聞いただけだ。それに解決したのは亜澄の機転と度胸のおかげだろ。」
「私のこと見直した?」
「まあ、見惚れたって表現の方が正確かな。格好良かったよママさんみたいに凛としててさ。」
「それは私のことが好きという意味でとっていいのかしら?」
「えっ…うん、そうだと思う。
美由紀ちゃんの話をクラスで聞いたときも真っ先に思い浮かんだのは亜澄のことで、亜澄が悲しむ姿を見たくないって思って。」
「うんうん、それで?」
「亜澄の力になれて嬉しくて、いつも俺は亜澄のことばかり考えてることに気付いて。」
「うん。」
「亜澄とずっと一緒にいたい。一緒に笑ったり泣いたり、同じ感情を持ちたい。」
「将来は料理屋の美人女将か、それも悪くないわね。」
「亜澄?」
「私も翔太と同じ時間を過ごしたい、同じ夢を見たい。」
「俺でいいのか?」
「良くも悪くも真っ直ぐな翔太が好き。今までに知り合ったどんな男よりも翔太はいい男だよ。
幸せにしてね。」
私は翔太の手を握った。翔太も握り返してくれる。
「はい、カット!いい絵が撮れたよ。」
美由紀が撮った写真の笑顔。ずっと守り続けていこうね、翔太。
214綺麗な恋じゃなくても:2010/07/22(木) 02:59:58 ID:Cm9yDLxI
今作は以上で完結です。

また投下できるよう、今作より次作…と常に思いつつこのスレの保守に微力なれど貢献していきたいものです。
215名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 07:59:34 ID:1ftZOkRB
おつおつ。
ちょっと〆が駆け足な感じだけど、実に美味な保守でした。
216名無しさん@ピンキー:2010/07/23(金) 08:24:26 ID:nGSLW1P9
投下乙!
ご意欲ありましたら次回作も
217名無しさん@ピンキー:2010/07/23(金) 21:48:55 ID:UrA6TB4a
おつです。
爽やかな感じが良かったです。
218名無しさん@ピンキー:2010/07/23(金) 23:48:16 ID:xf6srHh0
美味しい保守に続く。
男性教師×女生徒です。エロは果てしなく薄め。申し訳ない。
219海野の話 1/16:2010/07/23(金) 23:50:22 ID:xf6srHh0
 仰げば尊しが屋上にいても聞こえてきた。
 どうせならもっと流行りの歌にすればよかったのに、と思いながら、柵に腕を置く。
 昨日まで大雨だったくせに、卒業式当日は馬鹿みたいに晴れていた。屋上のそこかしこに
水たまりができ、水面に青が映る。そのせいで、空の上に立っているような心地になる。
 思えばいと疾し、と歌声がエコーになり、囁くような声になり、唸るように耳底に残る。
 蝉しぐれのようだとふいに思い、そこで堪え切れなくなった海野の視界がにじんだ。
 出会いは夏だった。


◇◇◇


 ぐちゅぐちゅと音がして、唾液と先走りのまじった液体が口からこぼれる。
 ――ああ、たまんない。
 恍惚と瞳を潤ませながら、海野は一度陰茎から口を離す。とろりと糸を引いた唇を
ゆっくりと舐め、上目遣いに男を見やる。
 息も荒く熱っぽい目で海野を見つめる男に満足げに微笑んで、「あーん」と
幼い子どものように口を開けた。
 ちろちろと舌を這わせながらすべてを飲みこむ。

 男が震えるので、我慢しないで、と優しく囁いてやる。くわえたままなのでもごもごと
不明瞭な声の、そのかすかな振動にも快感が高まるのか、男は小さく呻いた。
 途端、海野は素早く口を前後に動かす。歯をたてないようにぐちぐちとくわえ、
強く吸いつきながら離した。

 散々いたぶった先での唐突な、そして圧倒的な快感に、男は情けなく声を上げる。
 海野はゾクゾクと背中を駆けのぼる感覚に陶然としてしまう。
 最初はどんなに強がっていても、この瞬間の男たちは皆が従順だ。体中が快楽を
ゆすっているようで、かわいいとさえ思う。
 いっぱいちょうだいね、と心の内で呟きながら亀頭にやわく歯をたてた。
 終わりの合図だった。
220海野の話 2/16:2010/07/23(金) 23:52:10 ID:xf6srHh0
「なあ海野先輩、いいじゃん。先輩だってやりたくなったんじゃない?」
「ダーメ。君はイっちゃったんだからもうその権利はないの」
 今にも海野の腕を掴み寄せそうな男子生徒からひらりと距離を取り、
海野は教室の扉にもたれかかった。
「それより早くズボンはいたら? 人呼んじゃうよ?」
 ガラ、と三センチばかり扉を引いたところで男は慌てて立ち上がる。
 ズボンを引き上げたところで海野は扉を開けた。
「じゃあね。またあそぼ」

 昔から男におかしな視線を向けられた。
 顔が特別美しいわけではない。整ってはいるが目鼻立ちはおとなしい海野より
目立つ女はたくさんいるはずだ。

 それなのに、男の視線はいつも海野に留まった。
 中学でできた大親友の好きな男も、家庭教師としてやってきた大学生の男も、
数ヶ月だけ義理の父だった男も、気づけば海野を見ていた。
 おかげで、同性に海野の味方はほとんどいない。母でさえ、義父が海野を見ていると
知ったときは鬼のような顔で海野を睨んだ。

 悩んだり恨んだりうじうじと考え続け、しかし高校に入る頃には吹っ切れた。
 自分はどうやら、男を惹きつけてしまう何かがあるらしい。それならばとことん
馬鹿な男を弄んでやろうじゃないかと、ささやかな『遊び』を始めた。

 イッたら海野の勝ち。
 堪えられたら男の勝ち。
 簡単な賭けだ。我慢ができれば海野が相手をしてやる。果ててしまえばそれっきり。
 いつの頃からか始めた遊びはひっそりと男子生徒の間に広まり、
海野は相手に困ることもなく、放課後になると遊んだ。
221海野の話 3/16:2010/07/23(金) 23:54:29 ID:xf6srHh0
 あの日。うだるように暑いあの夏の日も、海野は遊んでいた。
 二階の一番端の空き教室。窓からちょうど桜が見えた。といっても、もう花は
とうに散っている。
 毒々しいほどに鮮やかなみどりが目に痛く、海野は視界をカーテンで遮った。
「う、海野さん。ホントにいいの?」
 地味な顔立ちの、クラスでもほとんど目立たない男だった。女生徒に人気のある男や
女慣れしていそうな男と『遊ぶ』ことの方が多かったが、時々こういうのにも興味が湧く。

 海野はひっそりと微笑んで――そうすると儚げで妙な色気が出ることを『遊び』の中で
学んでいた――手を伸ばす。
 男子生徒はぼうっと惚けたように海野を見つめながら、おずおずとその手を引き寄せた。

 唇が触れ、舌が絡む。
 ねっとりと口腔内を掻きまわしてやると、腰を撫でていた男の手に力がこもる。
 性急にスカートの裾から太ももにもぐりこんだ手をやんわりと避けて、
海野は男の襟もとへ手を忍び込ませた。
 するすると、触れるか触れないかの微妙な加減で首筋をなぞる。男の体が
ちいさく震え、海野は唇をくっつけたまま「敏感なの?」と囁いた。
「うみの、さん……」
 男がうっとりと海野の髪に触れる。海野はやはり唇をくっつけたまま、そっと笑う。

 男の手が胸元に伸びたそのとき、「誰かいるのか」と間延びした声が邪魔をした。

 瞬間的に海野と男子生徒は唇を離す。
 未だ絡みあったままハッと扉に目をやれば、のっそりと誰かが入ってくるところだった。

 ぼさぼさの髪は、きっと手櫛で整えてもいない。くたびれたスーツはもちろん
アイロンがかかっているはずもないし、シャツの手首はチョークの粉で赤く汚れている。
口元は無精ひげがうっすらと覆っていた。
 細い銀フレームの眼鏡だけが、彼をどうにか知的のイメージから崩さないようにと
躍起になっているようだ。
「……宮地、せんせい」
 彼と目が合った瞬間、海野は思わず呟いた。
222海野の話 4/16:2010/07/23(金) 23:56:19 ID:xf6srHh0
 宮地の古典は、人気か不人気かと言われれば間違いなく後者だった。
 教科書を丁寧にさらいながら、訳を一文ずつ生徒に当てていく。「わかりません」と
答えても「なぜだ」と聞かれ、その場で辞書を引かされた。彼の授業は古典に
似つかわしくないその圧迫感と緊張感がもはや『ウリ』といってもいいほどだ。
 おまけにその怪しげな風貌のため、まだ三十過ぎだというのに女生徒の人気も
いまひとつである。

 海野は彼の授業がきらいではなかった。
 もともと古典は好きだったし、彼の授業はわかりやすい。
 「なぜだ」と生徒にまっすぐ尋ねる宮地の目は厳しいが澄んでいて、こっそりと
色っぽいとさえ思っていた。

 これまで好印象だっただけに、今の状況は何とも言い難い。
 海野がそっと目を伏せたその刹那、男子生徒が海野を突き飛ばした。
「あ」
 海野と宮地の声が重なった。
 男子生徒は海野をチラと振り返ったが、そのままバタバタと教室を出て行ってしまった。
 あまりに素早くあっけないので、海野も宮地も、ぽかんとその後ろ姿を
追うことしかできなかった。

「……あんなに必死に逃げなくてもいいのにな、田中のやつ」
 宮地は言いながら眼鏡を外し、シャツの胸ポケットに収めた。
「海野も気まずいなら出なさい。俺は眼鏡を外していたせいで、淫行を働いていた
生徒の顔も今は確認できない」
 胸ポケットを軽く叩きながら、宮地があの真っ直ぐな視線を海野に向けた。

 食指が動く、とはこういうことを言うのだろうか。
 海野はその目に誘われるように、宮地の首筋に触れた。宮地の目が見開く。
「じゃあ、私が先生に悪いことしてもばれませんね?」
 そのままシャツの内側にもぐりかけた手を、宮地が止めた。
 ハッと顔を上げた海野の頭に、宮地の手が触れる。男に他意なく触れられるなど
本当に久しぶりで、そのせいか宮地のてのひらはひどく暖かく感じた。
223海野の話 5/16:2010/07/23(金) 23:57:45 ID:xf6srHh0
「そういうのは、好きな人としなさい」
 つまらない男。
 普段ならきっと、そう思うのに。
 海野は目をみはった。せんせい、と言ったつもりがそれは声にならず、宮地の
困ったような笑顔を網膜に貼り付けているうちに頭のぬくもりも消えた。
「もう下校時刻だ。早く帰れよ」
 それだけ言って、宮地は出て行った。
 引き戸がガラリと閉まる音を聞きながら、海野は自らの頭に触れてみた。
 ぬくもりを失った髪を宮地がしたように撫でてみせながら、「先生」と呟いた。

 思えば、最初は彼に理想の父親を重ねていたのかもしれない。


◇◇◇


 それからは確かめるように宮地に会いに行く日が続いた。
 もともと、成績はいい方だ。授業もきちんと出席するし、授業の質問に来たと
言えば何も不自然ではない。おまけに、都合よく海野は受験生だった。

「先生、質問に来ちゃいました」
 にっこり笑って小首を傾げると、宮地はため息まじりに眼鏡を押し上げる。
「海野……お前、古典は得意だろ」
「先生に会いに来てるんですよ」
「それで、質問は?」
 毎度のこととなったやりとりを繰り返し、海野は参考書を広げた。

「この訳が難しいんです。選択肢のアもイも両方当てはまるような気がして……」
 真面目な宮地は尋ねれば律義に答えてくれる。
 あれもこれもと質問しているうちに下校時刻も過ぎ、職員室には宮地と海野以外
誰もいなくなっていた。
224海野の話 6/16:2010/07/23(金) 23:58:56 ID:xf6srHh0
 くるりと視線を回して誰もいないのを確認すると、海野はイスを引く。訝しげに
見やる宮地にニコリと笑んで、彼の足の間に自らの足を差し入れた。
 宮地の右足を太ももでやんわりと挟む。スカートをたくしあげようとした手は
捕らえられ、しかし海野は手首を掴む長い指に唇を寄せた。
「海野」
 宮地は眉をひそめるだけだ。

 この反応が最近は楽しくて仕方ない。
 いつになったら堕ちてくれるのかとわくわくする。
 「せんせ」と甘えた声を出しながらすりよると、宮地は肩を掴んでそれを制した。
「からかうのはやめなさい」
「からかってないです。本気。私、先生にならへんなことされてもいいよ」
「変なことはしない。質問がないなら帰りなさい」
「じゃあ、気持ちいいことしましょ?」
 急に立ち上がると宮地が驚いたように手をひっこめた。それをいいことに足を
一歩前に出す。座る。宮地がぎょっと目を見開いた。当たり前だ。宮地の膝に
座っているのだから。

 首に手を回し、鼻の頭にちゅっと音をたててキスをする。
「ね、先生?」
 さすがにこれは堕ちたかな、と思っていると、宮地の手がゆるりと持ち上がった。
 
 カッターシャツの第一ボタンに、宮地の長い指が触れる。
 もともと外してあるそれを指が一撫でし、シャツの曲線にそって第二ボタンに
触れる。指がボタンをなぞった瞬間、海野は小さく震えた。すぐに“震える”と
いう行為がひどく恥ずかしいことに思え、慌ててごまかすように咳払いする。
 急に意識するなんて、おかしい。混乱してしまう。
 しかし心臓はにわかに騒ぎ出し、その激しさににたちまち海野は苦しくなった。
 ボタンの下、生身の皮膚までその指に触れられているような錯覚を覚え、
そのたびにゾクゾクと何かが背中を駆け抜けていく。
 
 第二ボタンはふつ、と音もなく外れた。その拍子に滑ったシャツが肌を掠め、
そのかすかな感触に海野はそっと息をつく。思いのほか熱い息だった。
 触られてもいないのに、体の奥でじくじくと熱が湧いているのがわかる。
225海野の話 7/16:2010/07/24(土) 00:00:12 ID:xf6srHh0
 第三ボタンに指がかかる。指は一度、ボタンを掴んでゆるりと撫ぜてみせた。
 外してもいいのかと尋ねるようでもあり、外してほしいのかと揶揄する
ようでもある。じれったい動きが海野の緊張を煽り、体の奥の熱がいっそう
上がっていくようだ。
 指がボタンをつまむ。くるりと回し、あっけなく外れる。
 そして空を切った指が、海野の肌、胸のやわらかな谷間の部分を
ごくわずかに掠めた。

「っ!」
 大げさに肩を揺らした海野の目を、宮地の視線が捕らえた。
 授業中に見せる、あの厳しくも澄んだ、まっすぐな目だった。
 海野はぶるりと震える。
「ほらな。好きな人じゃないと、こういうのは嫌だろう?」
 何事もなかったかのように宮地の手が離れる。そのままポンと海野の頭を
軽く叩き、宮地は微笑んだ。

 ――嫌じゃない。
 そう言いたいのに、感情が渦を巻いて海野の心中をかき乱す。
「こういうことは今後控えるように。さあ、今日はもう帰りなさい」
 宮地の言葉に促されるままのろのろと参考書を閉じる。カバンを肩にかけ、
逃げるように職員室を出た。
 さよなら、とおざなりに挨拶して扉を閉める。宮地の姿が見えなくなった
ところでようやく落ち着き、海野はへたりこみそうになる。
 どうしてしまったんだろう。どうして、急に。
 いつの間にか下着がぐっしょりと濡れているのが、確かめなくてもわかった。


◇◇◇


 宮地に一瞬だけ触れられて以降、『遊び』をしても海野はいつもどこか
上の空だった。
 何となく気乗りがしないと思っているうちに『遊び』をする頻度が減り、
気づけばなくなった。
 相手にされなくなった男たちは「海野さんに男ができた」と囁き合ったが、
海野の生活は何もかわらなかった。
226海野の話 8/16:2010/07/24(土) 00:00:49 ID:xf6srHh0
 ただ、古典の授業は前にもまして真面目に受けている。
「次、海野」
「……はい」
 予習をして書き込みがびっしりと入っているノートを持ち上げ、海野は
訳を読み上げる。宮地が軽く頷いてくれると、ふしぎとノートを握る手に
力が入った。

 もし。
 読み上げながらふいに思う。もし、途中で「わかりません」と言えば、
宮地はまっすぐこちらを見てくれる。あの目で。
 言葉がつまり、海野は慌ててノートを持ち直した。
「どうした、海野。続きは」
 宮地が教科書から顔を上げずに言う。
 海野の指が震える。
 わかりませんと。一言。たった一言。そして目が合って、そして……。
 そこでハッとする。宮地が顔を上げる寸前に、海野は続きを読み始めた。
「よし。そこまで。次」
 後ろの生徒がけだるげに訳を読み上げていくのを聞きながら、海野は
そっと口を手で覆った。
 何を考えているのだ。
 ――何を、言うつもりだったのだ。
 いつの間にか真っ赤になった頬を手で冷やし、海野は自問を繰り返した。

 答えの出ないなぜ、どうして、を繰り返しているうちに放課後になっていた。
 秋口とは言えまだ日は高く、薄青い空には子どもが落書きしたようなうろこ雲が
方々に散っている。遠くに見える神社の、楠の群生が煙って見えた。
 あのあたりだけ雨が降っているのかもしれない。

「……またやっているのか?」
 声をかけられても、とっさには自分へ向けられたものだと分からなかった。
227海野の話 9/16:2010/07/24(土) 00:02:37 ID:xf6srHh0
 ぼんやりと振り返り、海野は飛び上がりそうなほど驚いた。
 寝癖の激しい髪を掻きながら、宮地が訝しげに海野を見つめている。
 海野はぱくぱくと口を開け閉めすることしかできない。
 無口な方ではないし、とっさに言葉が浮かばないなんてこと、今までなかった。
本当に自分はどうしてしまったんだろう、とうろたえているうちに、宮地が
教室に入ってきた。

「待ち合わせ……というわけじゃないんだな。もう、してないのか」
 「何を」とは言わなかったが、宮地の言いたいことはわかった。
 海野は黙って頷く。実はまだ声がうまく出ない。
 おまけに、宮地が見定めるように海野をじっと見つめるので、海野はたちまち
耳まで真っ赤になった。
「うん。それがいい。自分を大事にしなさい」
 宮地が薄く笑う。海野は惚けたようにそれを見つめながら、思わず心臓の
あたりを押さえた。どうしたのだろう、脈が速い。
「じゃあ、何か悩みごとか。進路のことくらいなら相談に乗れるからな」
「……い、いえ」
 ようやく出た声が裏返り、海野はまたしてもかたく口を閉じた。
 宮地は海野の様子に気づかぬまま窓辺に寄り、ほう、とため息をつく。
「向こうだけ雨が降っているな」
 神社のあたりだ。海野は頷く。
「あそこ、みどりが煙ったようになって、空と混じって見えるだろう。あのあたりの
色を千草色と言う」
「え」
 海野の「え」をどういう意味にとらえたのか、宮地が優しげに目を細めた。
「いい色だろう。奥ゆかしい、美しい色だ」

 なぜ、どうして、が頭の中でうるさく叫んでいる。
 なぜ心臓がうるさいのか。
 どうして顔が赤くなるのか。
 なぜ自分の名と同じ色を「美しい」と言われただけでこんなに嬉しいのか。
 どうして、
「先生……」
 好きだと言ってしまいそうになるのか。
228海野の話 10/16:2010/07/24(土) 00:03:34 ID:xf6srHh0
 手を伸ばす。宮地の手に触れる。握りしめると、宮地がいつかの困ったような
笑顔で海野を見る。
「好きな人としなさいと、言っただろう」

 何も言えなくなってしまった。
 急に自分の手がひどく汚れて見え、海野はぱっと手を離す。
 たとえ好きだと言ったところで、宮地は応えてくれないだろう。教師と生徒という前に、
海野を信じられないはずだ。
「先生」
 言い知れぬ焦燥感にかられて、海野は声を発した。
「どうした。やっぱり悩みごとか」
「ええと……あの、授業で……わからないところが、あって」
 しどろもどろになりながらノートを取りだす。手は情けなく震えていた。何も言えず、
何も伝えられず、海野は曖昧に微笑むしかなかった。


◇◇◇


 宮地と毎日のように古典に向き合っていたのが効いたのだろうか。
 海野はそこそこの公立大学の国文学科に推薦で合格し、ぼんやりと毎日を送っていた。
 正直学校に来る意味もないが、宮地の授業は受けたい。授業の質問をするくらいしか
宮地と話す機会がないのだ。

 参考書を開いて、下校時刻ぎりぎりまで待つ。
 何もできなくても、話さえうまくできなくても、二人きりになりたい。

 以前の自分だったらもう少し積極的に何かしようとしたのだろう。しかし宮地への
気持ちを自覚してしまってから、海野は驚くほど弱気になっていた。
229海野の話 11/16:2010/07/24(土) 00:04:18 ID:xf6srHh0
 何も言えない、という思いが常に根底にある。自分のしてきたことが重く
のしかかり、宮地の「好きな人としなさい」が耳底を切り裂く。
 好きな人としたい。
 軽蔑されていないのなら、好きな人としたい。

「あれ、海野さん」

 声に顔を上げると、隣のクラスの男子生徒が立っていた。
 過去に一、二度『遊んだ』ことのある生徒だ。
 いやだな、と思って眉をひそめたが、男子生徒は海野の様子に気づくことなく
近づいてきた。
「何してんの? これからもしかして……」
「ううん。そういうのはやめたから」
「マジで? まぁ受験だしね。でもさぁ」
 言いながら男子生徒が海野の肩を撫でる。ぞわぞわと悪寒が背中を駆け、海野は
思わず立ち上がった。

 後ずさる海野の腰を男子生徒が抱く。思いのほか力が強い。顔を寄せてくるので
いやいやと首を振るが、「どうしたの」と笑うばかりで取り合ってくれない。
「どうしちゃったの海野さん。俺の、あんなにうまそうに舐めてくれたじゃん」
「もうしないの。やめて」
「ダメダメ。こういうの久しぶりだからさ、俺、止まんねーわ」
 男子生徒の唇が海野の口端をかすめた。
 カッと頭に血が上る。
 やめてよ、と男子生徒を強く押すと、海野を見つめる瞳が剣呑になった。
「テメ……ビッチのくせに今さら清純ぶんなよ!」
 バチ、と何かが弾けるような音がして、一瞬後に頬が燃えるように熱くなった。
手で押さえると、ぴりぴりと痛む。熱のせいか衝撃のせいか、涙線が緩む。潤んだ
視線で男子生徒を睨みつけると、下卑た笑みが返ってきた。
「何、痛くされたいの?」
 怖い。
230海野の話 12/16:2010/07/24(土) 00:04:49 ID:xf6srHh0
 必死で抵抗した。
 長い髪を掴まれたので、きっと何本か抜けてしまった。叩かれた頬は未だ熱い。
きっと赤くはれ上がっているだろう。
 腕をひねりあげられそうになった瞬間に股間めがけて足を蹴りあげ、どうにか
振り切った。

 とるものもとりあえず教室を出、廊下を走り、階段を下り、ようやく何の物音も
しないことに気づいてほっと胸をなで下ろす。
 安心すると情けないやら怖いやらで、どっと涙がこぼれ出した。

 男子生徒ばかりが悪いのではない。
 今までの海野が、そうやって男を扱ってきたせいのが一番悪い。
 馬鹿な男を弄んでいるつもりになって、自分を貶めていただけだったのだ。
 
「こら、何してる。早く帰りなさい」
 手で涙を拭っていると、後ろから声がした。
 この声を、海野はよく知っている。知っているからこそ今はこんな状態を
悟られたくない。しかし黙って昇降口に歩き出した海野の肩を、声の主が掴んだ。
「海野か。こんな遅くまで勉強してたのか?」
 顔をのぞきこまれ、声の主――宮地の顔が強張ったのがわかった。
「……冷やすから、職員室に寄りなさい」
 優しく頭を撫でられ、海野はまた泣いてしまった。

「何があったかは、言えないか」
 宮地に尋ねられ、海野は頷いた。
 まっすぐに自分を見つめているのがわかる。だから顔を上げられない。腫れた
頬を冷やしながら、海野はぎゅっと口を引き結ぶ。

「海野は、もてるだろう」
 急に脈絡のないことを言うので、思考が追いつかなかった。
「俺も噂はけっこう聞いたよ。でも、夏の終わりくらいからかな、ぱったり
聞かなくなった。やっと本当に好きな人ができたのかと思っていたが……。
その彼氏が原因なのか」
231海野の話 13/16:2010/07/24(土) 00:05:29 ID:vP+inuXW
 違う、と言いたい。本当に好きになった相手は先生です、と、そう言えたら
どんなにいいだろう。
 好きな人としたい。
 軽蔑されていないのなら、好きな人としたい。
 ――先生としたい。
「……せんせい」
 何も言えないと思うと、言葉が熱にすり替わった。熱は目の奥から次々に
零れ出し、頬をはたはたと濡らしては床に落ちていく。
 宮地が驚いたように海野の名前を呼んだ。うろたえたように頭を撫でる
手は暖かい。きっと海野ではない誰かをあたためるためにある手だ。考えると
どうにもたまらなくなって宮地の手を取った。
 握りしめた。
 宮地がゆるく握り返してくれる。海野、と、宥めるような声が降ってくる。
「せん、せ……ごめんなさい。ごめ、なさ、私……」

 好きです、と言った瞬間、空気が凍ったようになった。
 

◇◇◇


 仰げば尊しが終わると、拍手が起こった。
 卒業生が退場し終わったのか、下が一気に騒がしくなる。

 ――お前くらいの年はみんな、大人に憧れるものなんだ。
 ――大丈夫。春になれば忘れるよ。もっといい男と恋をしなさい。

 あのとき言われた台詞が今でもぐるぐると頭を支配する。うそつき、と
罵ってしまいたかったのに、声に出すとそれは思いのほか頼りなく、甘い
響きになった。
「忘れられないじゃない。嘘つき。ずっと好きなんだもん……先生……」
 零れては頬を伝う涙を乱暴に拭ったそのとき、声がした。
232海野の話 14/16:2010/07/24(土) 00:06:11 ID:vP+inuXW
「卒業式はきちんと出なさい。最後なんだから」
 
 ぱっと顔を上げると、珍しく梳かしつけたらしい前髪が風に舞っている。
 きっちりした黒の礼服は、彼をいつもよりずっと若く見せている。
 細い銀フレームの奥、澄んだ瞳がまっすぐに海野を見ていた。

 数か月ぶりの会話だというのにずいぶんと味気ない。
 拗ねたように視線をそらした海野に薄く笑んで、宮地は海野の隣に立った。
「みんなと別れの挨拶はしなくいいのか」
「……」
「海野は公立の女子大だったな。近いんだし、何かあったら相談に来なさい」
「……せんせい」
「うん」
「好きです」
 言うと止まらなくなった。ぼたぼたと落ちてくる涙をぬぐいもせず、海野は
思いきり宮地の首にしがみついてやった。

「好きです、好き、ずっと好きです。春になっても好きだった。来年だって
好きです。私のこと、信じられないかもしれないけど、軽蔑するかも
しれないけど、私、わたしは――」
「海野」
 声を荒げる海野の目を、あの澄んだ視線が刺す。そうされると何も言えない。
「千草色を覚えてるか。緑がかった、奥ゆかしい青だ」
「せ……」
「俺の一番好きな色だ」
 先生、と呼びたかったが、声にならない。唇から漏れたのは嗚咽だった。
 苦しい息の下で切れ切れに宮地を呼ぶ。宮地が拒まないのをいいことに
ぎゅうぎゅうと抱きついて、首筋に唇を押し当てた。

「忘れじの行く末まではかたければ今日を限りの命ともがな」
 呪文のようだった。
 え、と聞き返すが、宮地は笑って首を振る。海野の肩を包んだ手が
やんわりと体を引き離した。
233海野の話 15/16:2010/07/24(土) 00:07:09 ID:vP+inuXW
「海野。お前はこれから今より広い世界に出る。そこで色んな人と
出会うよ。お前を好きになってくれる人にも、お前が好きになる人にも」
 視界がにじむ。せんせい、と呟いた声がむなしく風に舞い、伸ばした
指が空を切った。
「ただ、もしお前が……いや。何でもない」
「先生、やだ、わたし」
「卒業おめでとう」
 遠ざかる後ろ姿は、涙でぼやけてすぐに見えなくなった。
 

◇◇◇


「せんせ、さようならー」
 通り過ぎる女生徒たちが一礼しながらぱたぱたと駆けていく。
 宮地は小テストの採点をする手を止めぬまま、挨拶を返す。ふと、
視界の端に長い黒髪が散った。思わずハッと振り返る。あどけない
顔をした黒髪の女生徒が、にっこりと手を振ってくれた。
 手を振り返しながら、何をばかなことを、と心中で自嘲する。

 二年ほど前、自分を好きだと言ってくれた女生徒がいた。
 奔放さに振り回されることも多かったが、ふと見せる真剣なまなざしが
美しかった。千草色のようにしんと深くたおやかな色でいつの間にか
絡みとられた。浮かれてしまいそうで恐ろしく、自ら離れた。
 不安定な年頃だ。再会は二度とないだろう。

 それでも、あの秋の日によく似た景色を窓から眺めていると、
思い出しては心臓がしくしくと痛む。
 ずいぶんと引きずるものだ、と苦笑いを浮かべる宮地の耳に、
コツコツと靴音が聞こえた。
234海野の話 16/16:2010/07/24(土) 00:07:31 ID:vP+inuXW
 下校時刻は過ぎている。ガラ、と教室の扉が開いたとき、宮地は
そちらを見ないまま言い放った。
「こら、早く帰りなさい」
 扉を開けた主は黙ったまま、教室に入ることも帰ることもしない。
 不審に視線を持ち上げた宮地は、そのまま固まった。

「先生、気づいてくれないなんてひどいです」

 黒い髪はあの頃より長い。蛍光灯のひかりをうけて艶々と輝くそれを、
宮地は惚けたように見つめることしかできない。
「よくも『忘れじの行く末まではかたければ今日を限りの命ともがな』
なんて失礼なことを言ってくれましたね」
「海野……」
「言ったでしょ? 先生、大好き。ずっと好きです」

 もう観念してくれますか、と小首を傾げる姿に、いつかの放課後が重なる。
 いつの間にか、宮地の頬は緩んでいた。
「君がため惜しからざりし命さへ長くもがなと思ひけるかな」
「……それ、返事ですか?」
「どうかな」
「今なら、私にへんなことしてくれる?」
「……どうかな」
 海野が手を差し出す。宮地がそれを取る。ねえ先生、と囁く海野の顔が
かすかに赤い。
「じゃあ、気持ちいいことしましょ?」

 それに宮地がどう答えたかは、二人だけの秘密だ。



(終わり)
235名無しさん@ピンキー:2010/07/24(土) 00:08:26 ID:vP+inuXW
投下終了。
神書き手や新規書き手が来てくれることを願って保守。
236名無しさん@ピンキー:2010/07/24(土) 00:35:08 ID:E+gEEbnM
GJ!一途さがよく出てました。
237名無しさん@ピンキー:2010/07/24(土) 00:40:07 ID:cJlyQD3p
GJ!ただひたすらGJ!
238名無しさん@ピンキー:2010/07/24(土) 08:48:24 ID:YYWd3hF8
GJ!
引き込まれるように読ませていただきました!
239名無しさん@ピンキー:2010/07/24(土) 09:04:16 ID:hs66J7pC
うますうます
240名無しさん@ピンキー:2010/07/24(土) 09:48:13 ID:GIOpVeRq
上手い!活気づいてきたね、このスレ
241名無しさん@ピンキー:2010/07/24(土) 16:27:09 ID:CVtNoWMa
GJ!!
長いんだけど、それを全然感じなかった。引き込まれました。
せつない感じがとってもいいです。
242名無しさん@ピンキー:2010/07/27(火) 13:52:13 ID:7ZEHyYsx
この調子でスレにぎわうといいな
ということでそろそろage
243名無しさん@ピンキー:2010/07/29(木) 18:42:20 ID:ZC61etG4
「ごめんね?」
「うん?」
「はじめてじゃなくて……」
「そんな事いいよ。それより下手でも笑うなよ」
「大丈夫。挿れたら感じるように開発されてるから」
「……ここか?」
「ん? いい。あ! もっと乱暴でも、いい、あ、ン……ァアア!」
244名無しさん@ピンキー:2010/08/05(木) 23:37:43 ID:T5BQUqCS
>>234
GJ!切な萌えた!!

海野ってもしかして「山下と川上」で出てきた海野さんだったり?

245名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 20:16:21 ID:JWqbWyTW
>>244
まさか覚えてくれている人がいるとは思いませんでした、ありがとう。
その海野です。
246名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 03:35:34 ID:HlseRVzV
好きな男にやきもち焼かせたくて色んな男に気のあるそぶりをみせてたらビッチの噂が立って、
結局好きな男とはしばらく疎遠になっちゃって噂ばかりが独り歩きするんだが女はずっと男だけが
好きで、実は処女も守り通してて、最終的には誤解も解けて結ばれる…

というのはビッチですか?教えてエロいひと
247名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 15:21:13 ID:z+54UkDM
それで女子からも浮いた存在になったりしたら最高
248名無しさん@ピンキー:2010/08/25(水) 01:15:58 ID:juyIVOrS
処女ビッチとか良すぎる
249名無しさん@ピンキー:2010/08/25(水) 10:57:06 ID:b7Eon75O
処女ビッチも悪くないが、やはりビッチ萌えの王道は

「こんな尻の軽い女、今更あの人に好きになってもらう資格なんてないよね……」

とか

「私の初めてはあげられなかったけど、その代わり最高に気持ち良い思いさせてあげるね」

だと思うんだ。
250名無しさん@ピンキー:2010/08/25(水) 20:27:03 ID:GjloKCJI
で、ついには後ろの処女を捧げてくれるんだな。
そこで痛みをこらえながら

「これであげられたね、あたしの“はじめて”……」

なんて気丈な顔で囁いてくれたら泣いてしまう。
251名無しさん@ピンキー:2010/08/26(木) 13:06:29 ID:uKmFzc0P
非処女ビッチのいいところは一途かつエロいところだな。

好きな男に一途なんだけど開発済みの体は反応しまくり。
罪悪感に苛まれつつも

「こんなに濡れてごめんなさい…淫乱な女でごめんなさい…」

なんて泣きながら腰振られたら3秒で射精してしまう。
252名無しさん@ピンキー:2010/08/30(月) 10:22:11 ID:ZiyfIKlx
感じまくりだけれどその体と心で本命の彼氏に全力で
尽くして愛情を注いでくれたりするともうたまらん。
253名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 09:24:28 ID:OAzU8Tth
ビッチって誰にでも気軽に股を開く♀じゃないの?
『処女ビッチ』って『髪の毛フサフサのハゲ』って位意味不明な感じ
ビッチの振りしてる処女ってことなら偽装ビッチってことだよね
254名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 14:00:21 ID:BrL9F8ip
最近は特にネット上でビッチの定義が広がり過ぎてるからなぁ…
経験人数が彼氏一人の子がビッチって「?」って感じなんだが。
255名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 14:44:20 ID:FgACrgct
>>249-252

あーわかるわー
自分はそんな健気な彼女を不安にさせて嫉妬させて泣かせないとか思う鬼畜だわ
私びっちだけど…びっちだったけど、でも私の方が○○好きだもん
あの子よりずっと思ってるもん
って言わせたい

あーていうか可愛いギャルびっち二人を主人公めぐって修羅場にさせてみてぇな

256名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 14:45:47 ID:FgACrgct
うわっ ごめんあげちゃった

257名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 15:11:47 ID:nmS+tyTj
確かにそれが一番わかり易いビッチの定義だが、
それだけをビッチと呼ぶのは範囲が狭すぎるな
258名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 15:26:18 ID:FgACrgct
うぉぉ!
ビッチ系総合 まとめ のLVネタやべぇ!つぼだ!超つぼだ!誰かこれを元に書いてくれ…いや、下さい!

259名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 17:04:05 ID:kUhEnTmq

てめぇで書けカス

260名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 17:46:34 ID:FgACrgct
http://viploader.net/jiko/src/vljiko029901.jpg

文才がないので書けはしないけど描いてみました


261LVネタ作者:2010/09/05(日) 18:56:14 ID:IBmeV3lu
一番槍でGJ!
俺もこんなイメージで書いてました。
262名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 22:10:30 ID:V6IhyWbr
まとめトップに相応しい絵だな
263名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 22:13:17 ID:FgACrgct
>>261

おぉ、作者の方にそんな事言ってもらえるなんて!
糞絵でも恥をしのんでうpしてよかった…かな?

ありがとう

264名無しさん@ピンキー:2010/09/06(月) 13:01:40 ID:Fs6jtVwW
なんだか早くもまとめサイトのTOP絵になってて吹いた。GJです。

でも元ビッチを泣かせる奴がいたら自分が出ていってやっつける。
265名無しさん@ピンキー:2010/09/09(木) 01:46:37 ID:jB5mm3XF
元ビッチを鳴かせるのはOK
266名無しさん@ピンキー:2010/09/09(木) 21:51:27 ID:JFn8UMHV
>>259が金髪ロングに見えてきた件
267名無しさん@ピンキー:2010/09/10(金) 23:09:18 ID:mzjU/lAU
ビッチ系の真髄はスレまとめの「舞」や修羅場スレの「ひとりワルツ」だと思うんだ。
268名無しさん@ピンキー:2010/09/11(土) 11:07:22 ID:N12VLNeZ
>>267
君とは前世で兄弟だった気がするんだ

一人ワルツ初めてみたけどすっごい良かった。
見下してたくせにいざ遠ざかると本当に好きだった、大切だったって気付くビッチは最高だわ


269名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 00:28:48 ID:O2b3sbjl
けど一人ワルツはビッチってか実は男性恐怖症のメンヘラだった、
っていうふうにしか感じられんかったんだけど、そんな俺は異端なんだろうな
270名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 14:58:34 ID:rCxzesR9
ちょこっと書いてみたんで投下。マジ頭悪い文章なんで乱文でも許してくれる方のみ見てくだしゃい
271初夏の風:2010/09/12(日) 15:03:01 ID:rCxzesR9
どんな男でもよかった。
それがどんな恋でもよかった。
適当に友達と遊んで、適当に男と一緒にいれば、長い夜はしのげる。
後悔はしていなかった。
向こうも私以外と関係を持っても別に、それを攻める気はないし。 どっちもどっちな話だから。だから付き合ってる男が束縛とかしだすと途端に面倒臭くなる。遊びなのに本気にされるとマジで気持ち悪い。

それがここ最近遊んでいてもつまらない。
美味しいお酒を飲んでても、レベルの高い男と遊んでいてもいつも思い浮かぶのは同じクラスの冴えない男子。
272初夏の風:2010/09/12(日) 15:04:28 ID:rCxzesR9
線が細くて垢抜けなくて、いつも静かに教室の隅で本を読んでいる。人と話をしているのを見かけてもいつも笑顔でうなずいているだけ。どちらかといえばオタク系に分類されるような奴で、絶対に私から関わ りたいとは思わないようなそんな男。
なのに…
いざ男とやっていても、アイツの顔がちらつく。
それはいつも笑ってない。
きつく口を閉じて今にも泣きそうな悲しい顔。

アイツが私を制する。
アイツが私を咎める。

日に日にアイツの存在が大きくなる。こんな自分、今まで想像出来なかった。


273初夏の風:2010/09/12(日) 15:07:19 ID:rCxzesR9
あの日、以前から遊びで付き合っていた男にマジで好きだと迫られたので断ったら、やられそうになった。マジな顔で乗っかかってくんのがほんとに気持ち悪くて、思わず叫んだら新海に助けられた。
私を庇って男に殴られた新海に、さすがの私もお礼をしないわけにはいかない。少し引きつった営業スマイルでお礼を言うと新海はたった、たった一言だけ…
「あんま自分を安売りしないほうが良い」
とだけ呟いた。
むかつく…新海ごときが私に説教?一気に頭に血が上った。営業スマイルから一転、目を細めて新海をきつく睨み上げる。
「いや、つーか別にアンタに関係なくない?私が何してようと」
私の睨みに新海が怯んだように顔をふせた。ほんの少しの静寂…でも次の瞬間、意を決したように新海が顔をあげる。
「そうだね…でも、今より自分を大切にしたらきっともっと楽しくなると思うから、もっと風見さんは楽しそうに笑えるはずだから…だから」
「はぁ?」
「自分を大切にした方が…良いと思います」
少し困った顔で、でも優しくて真剣な眼差しで新海は微笑んだ。何故かズキっと胸の奥がうずいて声が出せなくなる。うざい…マジでうざい!新海のくせに…でも何で何も言いかえせないんだろ?
「…っ……」
「ごめん、余計な事言って。でも今日は帰った方が良い。良かったら送っていきます」
274初夏の風:2010/09/12(日) 15:12:52 ID:rCxzesR9
私の無言の意味をはきちがえたのか…新海は、慌てた様に私を伺い見た。
私は拒否するでもなく、新海をもう一度睨むと黙って歩き出した。新海はどうしたものかと佇んだままだ。私は足を止めイラついたように振り向く。
「送ってくれないわけ?」
新海はえ…あ、うんっ…と小さな声で返事を返すとおずおずと私の後を追いかけてくる。
その日だけは素直に家に帰ってやった。

それからは知らないうちにアイツを目で追って、
戯れに時たまアイツと話すようになった。突然話しかけられるようになって新海も最初はびびってたし驚いたみたいだけど、次第に普通に話をするようになった。
275初夏の風:2010/09/12(日) 15:18:34 ID:rCxzesR9
何で話しかけるようになったかなんて自分でも分からない。始めは、ちょっとからかってやろうと思っただけなのかもしれない。でも、でも最近では新海の声 を少しでも長く聞いていたいと思い始めている自分に気が付いた。
新海が…良い。新海の側が良い。
遊びで男と簡単に寝るなと諌める真剣な眼差しも。
どんな悩みも打ち消すような優しい笑顔も。
入ってはいけない私の心に深く突き刺さる。
276初夏の風:2010/09/12(日) 15:20:00 ID:rCxzesR9
でもこの想いは誰にも言えない、アイツに…新海にも言えない。
だって新海は綺麗だもん。
私みたいに汚れてないもん。
それに……私は新海のタイプじゃない。新海はもっと清楚で可愛いタイプの子が好きだと思うから。私みたいに、世間一般的で言ういわゆるギャルで馬鹿で遊びまわってるような女じゃ多分新海は迷惑だろうから。それが、私の理性をかろうじて止めている。
それでも、私の想いは止められない。
新海に触りたい。 新海に抱きしめてほしい。キスをして、頭を撫でて好きだよって言ってほしい。その想いが強くて、苦しくて、悲しくて、歯痒くて。
眠れない夜も何度かあった。
その反動か今までにないくらい荒んだ遊び方をした事もあった。
――無理矢理色んな男とやろうとした事もあった。
それでもやっぱり目の前には新海が浮かんだ。
やっぱり悲しい顔をして、私の名前を呼ぶ。
「好き」という感情を確信した時には、もう私は他の男と遊べなくなっていた。
友達との遊びにも男が来るようなら足を運ぶことはなくなっていた。
新海を、新海だけを想うようになっていた。
それは……昔、初恋の彼にも感じた事がない想い。
「本物」の恋。
一生他の男となんか遊べなくてもいい。
アイツだけが…新海だけがいい。
分かってる。
私にはその資格がない。
ずるい人間で汚くて、色んな人を裏切って弄んできたんだもん。
それでも私には新海が必要だから。
新海がイヤならHとかしなくていい。
新海のそばにいられれば……それだけでいい。
277初夏の風:2010/09/12(日) 15:22:45 ID:rCxzesR9
「あれ、風見さん? どうしたの?こんな時間に」

放課後の教室で、窓からぼんやり校庭を見ていた私に新海が声をかけてきた。
初夏の夕方。 暑くも寒くもない涼しげな風。
新海は不思議そうに首をかしげながらちょっと間を空けて私の隣に立つ。

「そういう新海は?」
「俺は……なんとなくです……何となくここに来たら風見さんが……」

ぶわっと涼しげな風が新海の声をさえぎった。ふと横目で新海を盗み見る。
少し目を細め気持ちよさそうな新海の横顔、優しい笑顔。
そんな時の彼はちっとも悲しい顔なんかしていない。
私の、見たくない顔じゃない。

「……」
「風見さん、何か悲しそうですね……どうしたんですか?」
「え…?」
278初夏の風:2010/09/12(日) 15:23:43 ID:rCxzesR9
汚れを知らない瞳。 そんな瞳で私を見る。
汚れきった私を。
新海はこんな私の部分を知ったらどう思うんだろう。
いつも新海を見てること。
いつも新海を想っていること。
いつだって新海に触りたいと、抱きつきたいと思ってること。
散々男と遊んできたのに今更って軽蔑するかな?気持ち悪いっておもうかな?
優しい言葉に私の自制心がきかなくなってくる。
全部……新海のせい。
私はそっと新海の胸に飛び込んだ。
「…うおぇぉわっ!?」
びくついた後、新海が変な奇声を上げて固まる。
このまま一生私の物になったらどんなに嬉しいだろう。
笑顔ですら自分の中に閉じ込めたい。
誰にも見せたくない、触れさせたくない。
ずっと私のそばにいて、私だけのために笑っていてほしい
「じゃあ新海が慰めてよ……」
驚いてる?
胸に顔を埋めているから今の新海の表情は私には見えない。
でも新海も今の私の表情なんて見えないでしょ。
こうしてるだけで、幸せに思う私の表情なんか。
私たちのふたりの息遣いがこんなにも近いのも。
ぶわっと勢い良く私と新海を包み込んだ初夏の風しか知らない。


279名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 15:37:43 ID:rCxzesR9
以上です。お目汚しすまそ
280名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 16:21:42 ID:MK7OdDnV
ビッチが一途な思いを抱いた過程を一生懸命描こうとしててよかったと思います
ただ、あえて言えば男の名前、女の名前が突然出てきたことにびっくりしたかな?
じゃんじゃん書き続けて行ったら上達していくと思いますよ
281名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 21:39:11 ID:VY+yDJKO
GJ!
次は新海君目線でも是非!
282名無しさん@ピンキー:2010/09/15(水) 11:26:04 ID:pxy6qvzt
避難所できていたよ
283名無しさん@ピンキー:2010/09/16(木) 09:22:11 ID:Zv6Bj+dv
避難所ってどこにあんの?
284名無しさん@ピンキー:2010/09/16(木) 10:09:18 ID:R4knspeK
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/2964/1281926181/l50
p2を使ってもbbs pinkに規制がかかっているらしいので、
投下できない職人がいたら、こちら、って程度のものだけど。
285名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 18:30:20 ID:egK7K/UM
突然だけど大塚愛の大好きだよってビッチが一途なったみたいな歌に聞こえない?
286名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 23:04:15 ID:egK7K/UM
ごめん突然だけど、また悪戯描きでビッチを描いてみますた
最初は自分で表情差があるだけの4コマっぽいの考えてたんですけど思い浮かばない
なんで↓(すっげ中途半端な絵だけど)に合う台詞ネタを……頂たいなぁ…なんて…遊びでどすか?もしかしたらスレチかな…スレチならソッコー消すんで言って下さい

http://viploader.net/jiko/src/vljiko031074.jpg


287名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 23:35:57 ID:uUFYXXd0
>>286
なんという美巨乳
GJ!
288名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 23:48:37 ID:egK7K/UM
>>287
本当っすかありがとうー
ところで>>286の説明意味不すぎWW
ちゃんと説明します!
あの絵は4コマぽいのにするつもりなのでもし良かったら何かあの絵にあった台詞を4つのコマ分頂たいです

289名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 00:28:14 ID:5PYyyk76
jshfsj
290名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 00:35:31 ID:5PYyyk76
すまんミスった上にあげた!
>>288
GJ!いい表情じゃないか
1コマ目 どうしてしてくれないの?
2コマ目 あたしが初めてじゃないから…かな
3コマ目 …ごめん
4コマ目 ごめんなさい…ごめんなさ…!
とかこんなか?
291名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 18:37:54 ID:ABy9wRWE
>>286
1:……ごめんね、こんな女、嫌だよね?
2:汚れちゃってるもんね、私……。
3:だけど、だけどね……。
4:好きだったんだよ、本当に……。
292名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 23:26:01 ID:+PyZKSH+
>>279
風見さんの話の続き期待
293名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 23:32:36 ID:qDjOLoic
>>286

1コマ目 アハハ…迷惑だよね……こんなビッチに好きになられてもさ…

2コマ目 アンタにはさ、もっと普通のさマジメな好い娘があってんだよ…

3コマ目 っ!?…ウソッ……なんで?!

4コマ目 クスン…ホントにアタシなんかでいいの?
ウレシいよ…アリガト!大好きっ!!チュッ


まとめサイトにある『川上と山下』を妄想しながら書いた
川上好きだぁw
294名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 00:07:54 ID:uXgDAUsU
>>286
1:ねえ、本当に私なんかでいいの?
2:君にふさわしくない汚い女だよ?
3:……
4:ありがとう。大好き……。
295名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 20:58:36 ID:aUpl+BmW
どうしてしてくれないの?
あたしが初めてじゃないから…かな
……ごめんね、こんな女、嫌だよね?
ねえ、本当に私なんかでいいの?
君にふさわしくない汚い女だよ?

一途になったビッチにこんな事言われたらマジで悶えそう
後、若干虚ろな感じな笑顔で
アハハ…迷惑だよね……こんなビッチに好きになられてもさ…
とか言われたら転げまわる
296名無しさん@ピンキー:2010/09/22(水) 06:14:46 ID:3czGO3GS
>>286

1.お願い……一度でいいからあたしの事抱いてほしいの
2.……やっぱ嫌だよね、こんな汚れ女。ごめん、忘れて
3.え? どうしてキスなんて。……嘘。絶対あたしばっかり好きなんだと思ってた……!
4.……うん。あたしも本当は一回だけじゃやだ。いっぱい、してくれる?
297名無しさん@ピンキー:2010/09/22(水) 17:36:29 ID:9ysx4Chq
そして286が一切レスをしないという現実
298名無しさん@ピンキー:2010/09/23(木) 00:46:51 ID:vVfkMCG9
>>286だよ
ごめんよ、お仕事で中々見れなかったんだ
想像以上にレスを頂ててびっくりした!ありがとうございます
でも台詞ネタを沢山頂いたのにも関わらず多過ぎて全部描くのは無理かなぁと思われまする
でも何点か描かせて頂きたいと思います!
皆様ありがとう!

299名無しさん@ピンキー:2010/09/23(木) 16:44:26 ID:vVfkMCG9
あはははは
まんまです、前からクオリティは何一つ変わってまへん
本当は清書しないまでも色塗ってもうちょい見やすくしようと思ったんだけど断念…そのうち色塗るかも、めんご
>>291
http://viploader.net/jiko/src/vljiko031325.jpg
>>290
http://viploader.net/jiko/src/vljiko031324.jpg


めんご…
300名無しさん@ピンキー:2010/09/23(木) 23:08:10 ID:vVfkMCG9
何だかんだで全部描いてみました。
せっかく色々頂いたのに、色塗って清書する気力ありません申し訳ないです


>>293
http://up3.viploader.net/jiko/src/vljiko031371.jpg

>>294
http://viploader.net/jiko/src/vljiko031372.jpg

>>296
http://viploader.net/jiko/src/vljiko031373.jpg


以上です
皆様下らん遊びにお付き合いありがとうございました!
301名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 05:57:55 ID:POLCSFq9
>>300

お疲れさまでした
いいもの見せてもらいました
302名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 21:12:43 ID:rTs6syVq
>>300
お疲れさまー

絵師に乙するの初めてだったりするw
303名無しさん@ピンキー:2010/09/25(土) 16:15:33 ID:B2GQTqaw
>>300
久しぶりに来たら凄いの見せていただいた!
ホント、ありがとうございます&お疲れ様です。
あ、俺も絵師さんに乙するの初めてだw
304名無しさん@ピンキー:2010/09/25(土) 23:36:06 ID:yiTJZVG3
>>300
乙!俺の案描いてくれてたー
もうさ、あれだよ。これでエロゲとか作ってくれよマジで、買うから
305名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 12:24:43 ID:6V9aICDj
皆様ありがとう
でもそんなに褒められると胃が痛くなるんだぜ

>>301
見てくれてありがとう!

>>302
あぉっ…初めてを頂けたなんて感激です。
見てくれてありがとう

>>303
あんな絵を凄いとかありがとう
また初めてを貰ってしまった

>>304
気にいって頂けましたか。エロゲね…作ってみたいよね



306名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 14:44:39 ID:Kw7oTwtt
>>305
気に入った。でも私的には他の人の案でver.294の「ありがとう大好き」
が超可愛いと思っている。

307293:2010/09/26(日) 20:36:42 ID:Pn3/Pp98
>>300
おぉ!あんな拙いセリフを絵に起こして貰えるとは
ありがとうございます!!
でもなぜか自分のセリフのが見れない…orz
308名無しさん@ピンキー:2010/10/04(月) 08:25:45 ID:imk/VOk4
ほしゅ
309名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 00:13:40 ID:9OsYgy44
ビッチが一途になったというシチュエーションがある有名作品て何があるかな
310名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 00:34:18 ID:iyv0848K
>>309
さして有名でもないが「風よ。龍に届いているか」のヒロインがこんな感じだった。
ある意味俺の原体験かもしれない。
311名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 01:32:46 ID:t1E8zSsV
ごめんねアッチー
312名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 01:51:17 ID:BDeLUuMt
>>309
昔ジャンプでやってたヤンキー漫画の「BOY」ってので、
女子校のスケバンが主人公の親友のヤンキーに戦いに敗れて、
惚れて一途になってた。
313名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 16:13:14 ID:IeTBfGaM
>>309
それなら『激!!極虎一家』の『枢斬暗屯子(すうざんあん とんこ)』だろう。
彼女こそ代表だとオレは思う。
異論は認める

314名無しさん@ピンキー:2010/10/10(日) 22:32:13 ID:nyaN41NO
>>313
いや、その前にあの風体、しかも処女だからビッチじゃねーし、腹黒いわけでもねーんじゃ…


ううん、何でもないの貴方がそう思ってるならそれで良いの
315[sage]:2010/10/12(火) 13:36:55 ID:bxMHl9ku

wikiにある『腹黒ビッチ』の続きがみたいー
316名無しさん@ピンキー:2010/10/12(火) 23:54:05 ID:gtMEQ7iX
本編に繋がるまでどん底から更に底が抜けるような話になるのかな>腹黒ビッチ
317名無しさん@ピンキー:2010/10/13(水) 01:41:05 ID:wVFbyzG9
自分も腹黒ビッチ見たい。自分は続きというか本編の更に続き、あの後の二人が見たい。
多分少数派というか自分だけだと思うけど有華みたいな娘を苦しめるというか激しい嫉妬を
させたい。要は有華ってしょうがない事だけど、他の男と寝てるわけじゃん。
なんだかんだで傷つけられ、傷つけたけど有華一筋だった克哉を不憫に感じてしまう。
だから有華が発狂するくらいの嫉妬をさせたい。克哉の事が好きで好きでたまらない
ところを他の女に克哉を寝取られたりしてほしい。寝取られなくても良いから
嫉妬してる有華が見たい。
たとえば何らかの理由で(理由と言っても克哉が他の女を抱く事に正当性を
持ってほしい)克哉が他の女を抱いてる所を目の前で一部始終見ていなくちゃ
いけないとか…そんでもってそれを声が枯れるほど泣き叫んで嫌がってほしい
あああ見たいなそんなの、まあ自分だけだろうけど。

318腹黒の人:2010/10/13(水) 03:47:40 ID:qnaR5QS3
この流れだと自演みたいwですが、コメント嬉しかったので、
完結させて投下します
関係ないけど、おまいら、今年の楽天は悲しい結末を迎えましたね
319腹黒ビッチ 3章(後) 1:2010/10/13(水) 03:49:29 ID:qnaR5QS3
 まばたきするのが辛い。手を動かすのも辛い。息をするのは、もっと辛い。
 目が覚めて考えるのは、そんなことばかり。今何時だろう。チカチカと青く点滅す
る光を見つけて、手に取るまでに数十秒かかった。着信とメールが溜まっている。
 午後三時。起き上がろうとしたけど、体がギシギシときしんだ。もう起きる気力も
萎えた。
 カーテンの隙間から、光が差し込む。子供の声が聞こえる。こんな風にぼんやりと
何もしないのは何年振りだろう。手持無沙汰になると克哉君のことを考えてしまうか
ら、無理矢理勉強して思考から追い出すのが普通になっていた。
 克哉君。
 最後に会った時の、怒りと悲しみをないまぜにした顔が、そのまま浮かんだ。
 全身を襲う絶望感に、息が苦しい。ベッドの上で、自分を抱きしめる。それでも消
えない寒気にがたがたと震える。
 消えてしまいたい。何も考えたくない。
 おかしくなってしまう。その恐怖に叫びそうになったその時。
 ピンポーン。
 間の抜けた音が、私を現実に引き戻した。震えが止まり、顔を上げる。
 ピンポーン、ピンポーン。
 二度三度とチャイムが私を呼ぶ。起き上がれないまま玄関を見つめていた。その内、
どんどんと扉が直接たたかれた。
「ありかー、開けろー」
 こっちに確実に私がいるのを確信して、延々と声は続く。もぞもぞと起き上がる。
のぞき見で一応確認する。スーツ姿の野崎チーフがそこにいた。

「いるんだろ、分かってんだぞー」
 ドンドンドンドン。近所迷惑だと分かっていてやっている。チェーンと鍵をガチャ
ガチャはずす音が聞こえたら、ようやく止めたみたいだけど。
「久しぶりだな、有華」
「……お久しぶりです。何の用ですか」
「生存確認に来た。ミリが心配してたぞ。二週間連絡取ってないらしいな」
「……生きてます。帰ってください」
「そんなやつれきった顔して、生きてるとか言うなバカ」
 そう言って差し出されたごつごつした手が、私の頬のラインを確認する。
「痩せすぎだろ。食ってんのか」
「……食べました」
 昨日の昼に冷凍庫に残ってたピラフ食べたのが最後だ、とは言わないけど。チーフ
のしかめっ面が、さらに険しくなる。ガサっという音と共に、袋が差し出された。
「これ。テイクアウトで買ってきた。食うぞ。中入らせろ」
「……嫌です」
「絢さんが有華にメシ食わすまで帰ってくんなって言ってんだよ。オラ、はよしろ」
「嘘だ」
「本当だっつの。なんなら今、絢さんにここで電話するか?お前しこたま怒られるぞ」
 ああ、それはめんどくさい。絢さんが鬼のごとく怒り狂ったのは思い出したくない。
絢さんの説教は、横浜のクラブにいた時に培われた軍隊式なのだ。
 今思い出してもげっそりしてしまう。はー。渋々、チーフを中に入れた。

 テイクアウトの中華は、まだ作られたばかりなのかほかほかの湯気を立てている。
中華か。脂っこいな。嫌そうな顔をしていると、お前のはこっちと差し出されたのは
中華粥。なるほど。
「ほら、食え」
「……いただきます」
 チーフは、私がお粥を口に入れるのをじっと見張っている。居心地が悪い。
「食べないんですか」
「食うよ」
「……そういえば、私に食べさせるだけなら、これ渡すだけでいいじゃないですか」
「俺が、有華と飯食いたかったんだよ」
 そう言って輪ゴムをはずしながら、視線は私に定めたまま。
320腹黒ビッチ 3章(後) 2:2010/10/13(水) 03:52:03 ID:qnaR5QS3
「うまいだろ」
「……うん、おいしい」
「出来たての方がもっとうまいんだぜ?今度行こう」
「遠慮しときます」
 まだ諦めてないのか、この人。
「おう、諦めてないぞ、俺」
 人の思考を勝手に読まないでください。
「部屋に入って、一緒に飯食ってるってのも、進歩だろ」
「進歩じゃなくて成り行きです。勝手に変な解釈しないで」
「いーや進歩だよ。まあ、弱ってるとこに漬け込んではいるけど」
 反論しようと口を開いて、でも何も言葉が出てこない。空いた口に、お粥を入れる。
ほんのりした鶏がらスープの味。たしかにおいしい。

 克哉君の言葉が聞きたくなくて逃げ出した。そんな自分の弱さに弱ってる。
 他人に指摘されなくたって、汚いなんて、私自身がよく知ってる。なのに逆ギレし
てしまったのは、相手が別所さんだからだ。
『私は、一宮君のことが好きだから』
 そんなこと、わざわざ言わなくたっていいじゃない。付き合っても文句言うわけ無
いんだから。
 何不自由なく育って、顔もスタイルも私以上に可愛くて、おまけに性格まで私と
違ってまっすぐで。

 勝てるわけない。

 別所さんを見ていると、本当は、嫉妬しか浮かばない。彼らと私とは、世界が違う。
そう見せつけられているとしか、もう思えない。
 綺麗な世界に生きてる人間に、私みたいな汚い人間が関わっちゃいけない。好きに
なるなんて、身分違いもはなはだしい。
 私のこれまでの努力や意地なんて、結局は彼らへの羨望なのだ。馬鹿にされたくな
い、対等でいたい、努力すればきっと肩を並べられる、そうすればいつか、私もキラ
キラ輝く世界に行ける。そんな期待なのだ。
 そう思い知らされたところに、克哉君が来た。
 その瞬間に、私の淡い期待なんて粉々にされる。違う。私がこんなに惨めなのは、
私がやってきた行いのせいなのに。
 嬉しいはずの距離が、針のむしろに座らされたように辛かった。来る宣告を聞き
たくなくて、お願いだから忘れてくれと懇願して、去ってしまった。
 私のあさましさを、別所さんも克哉君も、気付いていたんだろう。
 遠くで見ているだけ、好きだと思っているだけ。そう言いながら本当は、克哉君が
忘れることで、もう一度はじめからやり直せたらと願っていた。
 諦めろ、と本人の口から聞きたくなかった。だから、逃げてしまった。

 大学にはあの日以来行っていない。教授には試験勉強に専念したいと言って、メー
ルでの課題提出に切り替えてもらった。夏休みのゼミ合宿にも行かなかった。後期は
授業の登録さえ行っていない。
 その間に、私は論述試験に合格していた。口述を残すのみの段階に来て、もう、私
にはこれしかないんだと開き直るしかなかった。文字通り寝食を忘れ、死ぬ気で勉強
した。この三ヶ月、最低限の買い物以外、外に出ていなかった。
321腹黒ビッチ 3章(後) 3:2010/10/13(水) 03:52:41 ID:qnaR5QS3
 食事を終えて、携帯を確認する。携帯の履歴には、絢さんと佳奈子と瑠奈さんと、
そしてチーフの名前がずらりと並んでいた。メールもまた然り。一番最新のメール
は、佳奈子だ。
『チーフが有華んち行くって。ドア壊してでも入るって言ってたから、気をつけて』
 ……ちゃんと中に入れてよかった。別に壊されてもいいけど、修理業者呼ぶのが手
間だ。私の視線を感じてか、まったり食後のお茶を飲んでいたチーフが笑う。
「なんだよ。まだ食うのか?」
「いーえ。さっさと帰らないのかなと」
「今日は休みだから大丈夫だ」
「なにが大丈夫なんですか。用事終わったらさっさと出てってください」
「絢さんに夕飯も食わせろって言われてんだよ」
「嘘でしょ、それ!」
「なんだよ。絢さんに電話するか?」
 ずずいっとチーフの携帯を差し出される。電話しても説教されるのが目に見えてる
ので、躊躇してしまった。チーフが勝ち誇った笑みを浮かべた。
「夕飯何か食いたいのあるかー」
「……別に」
「最近寒いしなぁ。あったかいもん食いたいよなー。鍋か?おでんとか?」
 チーフは、ウキウキしながら夕飯のメニューを考えている。そんなチーフを横目に、
もそもそとベッドに戻った。
 きちんとご飯を食べれば体力は戻ってきて、だけど勉強をする気は起きない。正直、
来年試験を受ける気がしなくなってきた。
 この二年半で、バイト代は十分稼いだ。本当は院に行くくらいの余裕はある。試
験を受けようなんていうのも、ただの意地だ。
 克哉君に完全に嫌われた今、試験を受ける理由も無くなってしまった。
 何もない。空っぽだ。
「昔居酒屋で働いてたから何でも作れるぞ……って、おーい寝るなー」
「おやすみなさい」
 はあどっこらしょ。毛布かぶってシャットアウト。
「有華、ありかー」
 知らん。答えん。どーでもいー。さっさと帰れー。
「……お前、男と同じ部屋で寝るとか、誘ってんのか」
 誘ってるわけ無いじゃん。
「襲うぞ」
 チーフが近寄ってくる気配がする。
 ギシッ。
 ふざけているつもりを装っているけど、低い声に色気が垣間見える。抵抗する気が
起きないのは、やっぱり弱っているからかもしれない。
 もう、何でもいい。何もかもどうでもいい。
 忘れたい。
 初めてそう思った。
322腹黒ビッチ 3章(後) 4:2010/10/13(水) 03:54:13 ID:qnaR5QS3
 夢を見た。手を繋いで、海岸を歩く夢。
 潮の匂いに包まれて、守られるように手を繋いで。
 克哉君が、穏やかに笑う。
 ずっとずっと、このままだといいのに。

 目を覚ますと部屋は真っ暗だった。時計がどこにあるかも分からない。重みを感じ
て、ふと隣を見る。すうすうと、寝息が聞こえる。
 誰だろう。克哉君?顔に手を這わせると、手のひらを何かがちくりと刺した。
 克哉君じゃない。誰。
 胃がずくずくと痛み始めた。抱き締められる腕の重みと温かさに、血の気が引く。
 頭がうまく回転しない。ぐるぐると眩暈がする。幸せな夢と対照的な、あまりに冷
たい現実だった。
 胃の底からこみあげるものが我慢できず、無理矢理チーフの腕をはがすと、トイレ
にかけこんだ。
「……うえっ、えっ……ぅ・ごほっごほっ」
 食べたものが全部便器に戻されていく。
 吐くものが無くなったら、胃酸まで。全て吐き出してもまだ吐き気がおさまらない。
気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い。
「うぁ……ぐ……ぅ、うっ」
 便器に縋りついて、座り込んだ。胃酸の味が口中を支配している。汚い。汚れた下
着の感触まで思い出されて、全身の寒気がさらに酷くなった。
「有華、どうした?」
 起きてしまったチーフが、トイレの外から声をかける。ぶるぶると全身が震えた。
「大丈夫か、どこか悪いのか」
「っ、こない、で」
 喉が胃酸に焼けて、声はかすれる。だけど必死に訴えた。
「来な……いで」
「有華?どうしたんだよ」
「来ないで!!」
 今チーフの顔を見たら、何をするか分からない。それくらい追い詰められていた。
「何言ってるんだ、いいから、ここ開けろ」
「来ないでよ、あんたなんか、……あんたなんか気持ち悪い!!」
 口の端を胃液が伝う。それにも構わず、頭を振り乱して、チーフを拒絶する。
「……そんなに嫌なら、なんで受け入れたんだよ!」
 ガンッ!トイレのドアを、力任せに殴る音。
「なんなんだよ、優しくしただろ。嫌がられるようなこと、した覚えないぞ!」
「っ、もう嫌。出てってよ!」
「期待持たせといて、それはないだろう!」
「嫌なの、気持ち悪いの……!」
 荒く上下する腹に、また吐き気が催される。
「うっ、……ぐう」
 げほげほと便器の中にせき込む。
「一人にして、出てって……大嫌い、顔も見たくない」
 もう一度トイレの扉が殴られた。さっきよりも力は弱かったけど、私はびくりと体
を震わせる。しばらく、はぁはぁと私の荒い息だけが響いていた。チーフはまだそこ
にいる気配がしていた。
 どれくらい時間が経ったか分からない。扉の向こうに、足音が聞こえた。乱暴に何
か取る音がして、しばらくして、玄関の重いドアが閉じる音がした。
 ずるずると、便座に頬を預けた。汚い。汚いけど、もう何もかも汚いから今更だ。
 こんなに最低な気分なのに、涙が浮かんでこない。

 全部、リセットして欲しい。
 最初からやり直させて欲しい。
 そうしたら、そうしたら―――そうしても、何も変わらない。

 苦しい。
 もう、解放されたい。

 三日後。
 合格発表欄に、私の番号はなかった。
323腹黒ビッチ 3章(後) 5:2010/10/13(水) 03:55:05 ID:qnaR5QS3
 海に行こう。小さい頃から好きだった。昔、休みの日には母親に海に連れて行って
とせがんだ。母も私も、日常を忘れてはしゃいでいた。克哉君ともよく足を運んだ。
 全部、遠い遠い昔に感じる。そういえば、もう何年か海を見ていない。
 最低限の化粧をして、財布だけ入れたカバンを持った時、携帯電話が鳴った。
「はい」
「もしもし、和田だが」
「はい」
「君、昨日口述の発表だったんじゃないか。どうだったんだ」
「落ちてました」
 淡々と結果を告げると、教授は一瞬黙り、ううんと唸った。
「まあ、結果はそう気にするな。とにかく、今後のことや単位についてのことがある
から、一度顔を出すように」
「今日、今からじゃ駄目ですか?」
「今?」
「はい、ちょうど外出するところだったので」
「ああ、私も今部屋にいる。六時までならいるつもりだから、好きな時間に来なさい」
「分かりました」
 電話を切ると、はぁ、とため息が出た。教授にはお世話になったし、お礼くらいは
言わなければ。
 持ち物が増えたわけじゃないので、そのまま外に出た。大学までは歩いて二十分。
外はからりと晴れていたが、いつのまにかもう秋も深まっていた。
 凍えそうな指先を、ジャケットの中にしまい込む。きっと海は寒いだろう。だけど
防寒具を取りに帰る気がせず、そのままふらふらと大学に向かった。

 久々に和田教授に会ったところ、まず言われたのは「痩せすぎじゃないか」だった。
そういうことに無頓着そうな教授に言われて、面食らう。クッキーを差し出され、コー
ヒーまで出され、砂糖も余分に入れられた。
「今期のゼミの単位だが、今までの個別課題で代替して成績を提出することにした」
「はあ、そうですか」
「今年は残念だったが、君なら来年受かると信じている。駄目でも院は推薦されるだ
ろう」
 適当に相槌を打っている私に、教授が気遣わしげな顔をする。
 会話は耳をすりぬけて、どこかに飛んで行ってしまう。私の意識は、ここにない。
 今となっては、全てどうでもいいのだ。
 コンコンという音が、教授の声を遮った。ドアが開く音に、教授が応える。私はぼ
んやりとテーブルの上のクッキーを見つめていた。
「一宮君?何をしている」
 びくり、と肩が震えた。教授が立ち上がって、何かを話している。
 どうしてこのタイミングで。最悪な時に。
 教授はすぐに戻ってきて、俯いてしまった私の肩を叩く。
「そう落ち込まないでおきなさい。また来年もあるのだから」
 この場から逃げ去りたい。これ以上蔑んだ目で見られたくない。早く消えてしまい
たい。ずっと、そんなことばかりを思っていた。
324腹黒ビッチ 3章(後) 6:2010/10/13(水) 03:55:36 ID:qnaR5QS3
 冬の盛りに風と一緒にかさかさと音を立てる落ち葉を、何をするともなくぼんやり
と見ている。家で一人で勉強するのは気が滅入るから、いつもこうして図書館にこ
もっていた。
 隣の椅子が、カーペットに重くこすれる音がした。試験期間でもないが混んでいる
のだろうか。そう思いながらも窓の外から視線を外すのがおっくうで、そのままでい
た。
「ちょっといい?」
 振り向くとそれは、ふわふわとした髪の毛を揺らした、別所愛美だった。



「おめでとう、今年は受かったらしいわね」
 人気の無いベンチで、カフェラテを差し出されて第一声。
「うちのゼミに、院の補欠が出たって喜んでる奴がいるわ」
「そう」
「私も、民間で内定取れなかったし、院に行くの」
「そう」
「涼しい顔ね。憎たらしいくらい」
 言葉の仰々しさに対して、彼女こそが涼しい顔でキャラメルマキアートを口に含む。
「あなたの事言ったら、会いたそうにしていたわよ」
 ひゅう、と、風が一筋、私と別所さんの周りの湯気を、一緒くたに吹き流す。喉を
通るカフェラテの暖かな甘さが、その冷たさと対照的だ。
 無言でまたカフェラテに口をつける。
「相変わらず、会わないつもりね」
「父親じゃないもの」
「会えばいいじゃない。うちの親だって、もう離婚したのよ。堂々と会いに行けばい
いのよ。まさか、認知してないからなんて、馬鹿みたいなこと言わないでよ?」
「だって、民法の見地からいって、そうだもの」
 ハッ。別所さんは、大げさに鼻で笑った。
「本当にあんたって憎たらしいわ。自分は一番苦しんでると思ってる。あんたには
あるじゃない。親の愛情も、優しい恋人も、誰よりも上を行く能力も」
 手にしていたキャラメルマキアートを、彼女は芝に叩きつける。
「なんで、あんたは私のプライドを全部へし折ってくのよ」
 視界の端にちらつく別所さんの腕が、震えていた。
「なんで、一宮君は……」
 フランス人形のような大きな瞳が、ぽろぽろと涙を落としていく。夕焼けが差し
込んで茶色に透ける髪を見ると、いつも思い出す。
 高校の教室。騒がしくざわめく空間の中、そこだけが無音なことに誰も気づかな
い―――廊下から見つけてしまった私以外には。陶器のような白い肌をバラ色に染
めて、密やかな彼女の視線の先にあるもの。

「私は、『田辺愛美』になりたかったわ」

 彼女の秘めた恋心を知って、私は彼を知った。

「父親と母親がいて、食べ物にも困らなくて、人から陰口を叩かれたりしない。
 日のあたる道を歩いてみたかったのよ」

 一宮克哉。その名前を、忘れられなかった。
325腹黒ビッチ 3章(後) 7:2010/10/13(水) 03:56:28 ID:qnaR5QS3
 午後七時二十五分。約束の時間の五分前に図書館に着くと、コートの中で身を小
さくしている有華をみつけた。口角が勝手に上がる。にやけた口のままで、手を挙
げた。
「有華」
 距離があるのに、遠目からでも反応するのが見て取れる。
「克哉君!」
 小走りでこちらに向かってくる姿が、全身で嬉しいと言っているみたいだ。通り
がかりの学生が、有華を見ては振り返る。お前ら見るな。減る。
「早いかったね、克哉君」
「ああ、採点さっさと終わらせてきたから」
「いいの?勉強忙しいのに」
 少ししょぼんとして、視線をそらす。申し訳なさそうなその頭を撫でる。相変わ
らず言い訳をしない奴だ。
「有華の試験合格祝いだろ。久しぶりにゆっくりしよう」
 にっこりと満面の笑みを浮かべて、有華は、ぎゅうっと俺の腕にしがみつく。そ
の力が、心なしかいつもよりも強い気がした。
「有華?」
 名前を呼ぶ。ん?と小首を傾げる動作はいつもと変わらない。有華が微笑む。そ
れはいつもと同じ、空気を最大限に和ませる明るさだ。
「克哉君、愛してる」
 昔よりもさらに増えた愛情表現。俺も口元を緩ませた。
「俺も、愛してるよ」

 有華の首筋は、昔と変わらない、バラの香りを纏っている。


<終わり>
326腹黒の人:2010/10/13(水) 04:06:00 ID:qnaR5QS3
以上、投下終了。
なかなか完結できずすいませんでした。
待っていてくれた方々、本当にありがとうございました。
ちなみに韓国戦での本田の胸熱っぷりが、今日の原動力でした。
327名無しさん@ピンキー:2010/10/13(水) 04:28:40 ID:Nd2f8VFn
GJ!待ってました!ずっと待ってました!


いろいろあったけど、今が幸せならそれでいいですよね。

こういう暖かい終わり方大好きです。
328名無しさん@ピンキー:2010/10/13(水) 06:57:23 ID:IesXdZLd
>>326
GJ、噂をすれば何とやらw
329名無しさん@ピンキー:2010/10/14(木) 22:37:50 ID:tsTOLwBL
>>326
GJ!ビッチ攻めたい自分だが、別にハッピーエンドが嫌いなわけじゃないんだなこれが
ところで話は大きく変わるけど惚れた女は1○歳とかいうロリマンガ知ってる?
これに出てくるかなえというヒロインが可哀想系なビッチでさ。
読みきりで最後ハッピーエンドなんだけど、凄いその後が気になるんだよな
まさにああいう娘が激しい嫉妬をするところがみたい。
ロリコンだけど硬派な主人公に幼いかなえは触れられる事はない。でも主人公と
接すれば接するほど愛情だけは育っていく。かなえは身体だけは淫乱だから切ない想いをする。
毎日苦しい恋心と欲求不満でもやもや。早く主人公に似合う大人の女になりたいと想ってる。
そんな中、主人公とお似合いな女性なんか出てきてしまって激しく嫉妬!とか
同い年の女の子なのに主人公と××な関係になっちゃった同級生が現れるとか
あああもう考えただけで最高…って

俺キモいなwwww
でも実はこれの二次創作的なSS書いてみたい、ここはそういうのうpしちゃ駄目だよな?
330名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 23:17:54 ID:4Pr9SQpM
>>329
二次創作は設定の説明が面倒くさくなりそう
でも面白そうだ、読んでみたい
331名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 04:28:16 ID:9GaF9ndW
しばらく来ない間に、何という暁光!w
>>326
もの凄く、ありがとうございます!
お待ちしておりました。GJ本田選手!w

段々とボロボロになっていく有華の姿に愛しさを感じると共に、
克哉君、一緒に幸せになってくれよ、と切に願うラストでした。
完結させてくださって、本当にありがとうございます!
悲願がついに達成された気分です。
今回一番印象に残ったのは、有華が思っていた
「克哉君が忘れることで、もう一度はじめからやり直せたら」
という願いは、実は克哉君も同じようなことを求めていたということ。
「自分(克哉)が許すことで、もう一度はじめからやり直せたら」
すれ違いが解けてもう一度一緒になった二人に、
幸多かれと、願わずには居られません。
ちなみに、アホウな俺には別所さんの伏線が読み解けなかったw
また読み返しているのは内緒ですw
で…楽天の件ですが、来年に向けて頑張って欲しいです、はい。(涙)

で、ちと前になりますが、
>>317
俺もその後の二人は見たいけれど、幸せな姿で良いと思う方だからなぁ。
完結読んで思いましたが、克哉も傷ついたけれど、有華も十分傷ついたもの。
特に大学前半の克哉の行動はちょっと非難されるべき。
で、別れているときの件は克哉君もちゃんと聞いてその上でそれを乗り越え、
有華を受け入れたんだから、許したんだから、それで良いと思う。
ちょっとした誤解による嫉妬は、愛らしいから良いが、
発狂するほどの嫉妬は、もうこの二人には勘弁してあげて欲しいなぁ。

何はともあれ、完結ありがとうございました!
…内心、幸せな後日談も読みたいなぁとは思ってますw
332名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 08:08:09 ID:sn2PUaQ8
323と324の間にあったこと(主にエロシーン)を有華目線で見たい
と考えているのは自分だけだろうか
完結ありがとうございました GJ!
333名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 04:36:12 ID:Z+ldPWPF
保守
334名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 15:43:07 ID:lqBnjdRW
保守
335名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 15:46:54 ID:NaI0wLrS
BatEnd後のキャリアウーマンなはるかと純一と恋敵の話を書こうと思ったのさ
じゃあ響でいく?
他に候補はもうない?
336名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 15:48:18 ID:NaI0wLrS
誤爆ったごめん
337名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 23:15:24 ID:Bh/7Yy2o
ビッチになっちゃった先輩と、後悔して引きずったままの純一と、恋人未満だけどいつもそばにいる梨穂子との三角関係勃発
までは妄想できた
とてもじゃないがebスレでは語れないネタだなw

一途→ビッチ化→一途はまだ無いネタかな?
338名無しさん@ピンキー:2010/11/07(日) 08:40:09 ID:GL8suBLI
339名無しさん@ピンキー:2010/11/08(月) 16:11:11 ID:UvoI78au
これはいいビッチ図
340名無しさん@ピンキー:2010/11/09(火) 23:46:55 ID:xV1Y4RFy
ごめん!
これから凄い最悪な事言うけどマジごめん!
腹黒ビッチの書き手様、もし見ていらっしゃるなら心からお願いです!
勘違いとか、ちょっとしたハプニングで良いんです。
有華を嫉妬させるとか不安にさせて泣いちゃったりする話を書いて下さいませんでしょうか!
もちろん最後はラブラブハッピーエンドで全然良いんです!お願い致します!

原作がハッピーエンドで完結したのでいい加減しつこいですが、腹黒ビッチを何回も読み返してどうしても諦めきれずお願いさせて頂いてます。
あっ…でも嫌だったりしたら全然無視で構いません
あくまでただのお願いですので
本当にすみません

以上です!
341名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 03:24:24 ID:OyW6ofLw
ヤンキーばかりでは無く黄色人種を蔑むフランスの外交官のご令嬢とかどうだろう・・・
342名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 15:50:20 ID:F3AKBcD7
ご令嬢でビッチ…なにそれ凄い萌える
ちょっと絵に描かせて頂きたい
その令嬢ビッチの容姿を詳細に希望
343名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 20:18:31 ID:OyW6ofLw
やはり金髪碧眼モデルはフランス人形・・・
目は吊り目?う・・・ん小生意気なてんてい的な西洋人ツンデレ少女
性格は修羅の門のボクシング編に出て来た
金持ちご令嬢(オヤジがマフィアか政治家だった様な?)の金髪娘なんかも良いねぇ
後肝心の容姿イメージはガンダムで言えばセイラさんよりイセリナ・エッシェンバッハの方が好み
ちょっと抽象的でスンマセン
344名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 03:36:57 ID:Wm7foSZ8
「黄猿はわたくしの半径十メートル以内に近づかないでください! 後同じ空気吸いたくないから息を止めてください!」
「へ〜え日本人って電化製品作るだけじゃ無いのね・・・」
「ふん!アナタはサムライみたいだから特別にわたくしのお供をしてもよろしくてよ・・・」
「え!?国に帰らないのかって・・・たく・・ない・・・」
「離れたく無いって言ってるのよ!!!」
「わたくし有色人種なんて軽蔑していましたの・・・でも・・あなたに会って・・・」
「ハニー・・・今日は早く帰って来てね」
やはり性経験豊富なヤンキーギャルが純情乙女に成るのも良いが
高飛車お嬢様が落ちるのは個人的なツボだ・・・
もしくは主人公→人柄が良いショタ
ヒロイン@英国貴族のお嬢様ひょんな切っ掛けで主人公の家にホームステイ高飛車で白人至上主義世間の常識に疎い
ヒロインA主人公の幼馴染み数年前両親が離婚して今や近隣に名を馳せる不良少女
只Wビッチの三角関係だと収集を付けるのが大変そうだ?
おっと失礼単なる妄想なので気にしないでくれ
下手なプロットを落としスレを汚して失礼した
345名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 20:38:26 ID:RsgTwIBt
外国人でビッチっていったら元祖メリケンのブロンド美女とかいいんじゃね?
346名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 21:17:41 ID:VHE652jo
チアのトップを張っている、取り巻きの女多し。
アメフト部の男をつまみ食い。
347名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 04:07:09 ID:q+SUyxVP
上院議員か市長の娘とかで権力に傘を着せるとかだったら最高
とにかく最初は「何!?この高飛車女氏ね・・」
って読者に想わせる位の悪女が豹変するのが良い
ギャップ萌えって奴ですか・・・
外人ビッチ女って言ったら特亜も考えられるが2ch的には今は時期が良くないか・・・
ガンダムSEEDのフレイ・アルスターなんかも良いね
348名無しさん@ピンキー:2010/11/18(木) 01:56:57 ID:Clo2XcXW
高飛車お嬢様やヤンキー以外でのビッチヒロインを考えてみた
@金融屋の女社長→冷酷無比
A殺し屋→綾波レイみたいな感じで無機質な殺人者がgood
B女スパイ→コレはありがちだが表と裏の顔って意味ではキャラクター的には腹黒ビッチのヒロインが近かった?
(結婚詐欺師とかにも応用可能)
C芸能人&アイドル→薬物汚染や枕営業、今やビッチの代名詞
D女戦士、傭兵→主人公(男)が女戦士の長年探し求めてた敵で今まで仇討ちの為だけに生きてきた彼女が苦悩するなんて場面は想像すると萌える
349名無しさん@ピンキー:2010/11/18(木) 04:59:10 ID:cz2GkfOa
それ4以外は別にビッチじゃないような……

まぁ目的のためとか単なる性欲解消でとかで不特定多数の男と寝てるようなら十分にビッチだが
350名無しさん@ピンキー:2010/11/18(木) 21:22:50 ID:qmXYQrT1
まあ2、3は体を使ってお仕事遂行とかあるな
351名無しさん@ピンキー:2010/11/18(木) 22:43:59 ID:5Tt+YrGo
2・3・5はセックス狂でもいいと思う。相手の顔が気に入ったらヤってから殺すとか。
352名無しさん@ピンキー:2010/11/19(金) 01:08:10 ID:jm37GX+M
ビッチ=ヤリマンとするのか…
それとも肉便器で無くても人を人と思わない女(精神的に)もビッチに含むのか…
もしくは性はさほどでも、ヤサぐれてる(生活に)女もビッチに含むのか…
直も議論の余地を残す所である
353名無しさん@ピンキー:2010/11/19(金) 21:17:55 ID:tJFxfLPT
結婚詐欺師はいいんじゃね?
騙すつもりだったけど本気になっちゃう→結婚直前でばれて修羅場の黄金パターン
354名無しさん@ピンキー:2010/11/19(金) 22:36:49 ID:afCiNqJy
前科あったらバレた時点で捕まっちゃいそうなのが問題だな
355名無しさん@ピンキー:2010/11/19(金) 22:45:08 ID:0pRHnuZE
詐欺は親告罪じゃなかったっけ?
356名無しさん@ピンキー:2010/11/19(金) 23:50:11 ID:afCiNqJy
自分が言いたかったのは過去に騙した人とデート中に遭遇したとか、そういう状況ね
357名無しさん@ピンキー:2010/11/20(土) 03:25:33 ID:24qsCjBq
何か違う上に眠くて塗りが糞でごめんなさい。

フランス金髪碧眼娘
http://up3.viploader.net/jiko/src/vljiko035897.jpg
358名無しさん@ピンキー:2010/11/20(土) 10:34:04 ID:t7Kkgzc5
普通にお嬢様してるねw
359名無しさん@ピンキー:2010/11/20(土) 23:41:55 ID:QM5hW113
み、見れない…
360名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 22:50:56 ID:96LyLXFB
アイディアはあがれど
誰もssをあげてくださらないなんて・・・
361名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 22:48:49 ID:TCKrMMdy
AV女優が結婚したりすると「結婚した男まじスゲー」と思う
362名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 23:44:22 ID:a7+ND+Tq
そういう偏見のない男だったんだろう
AV女優といっても人である以上は千差万別だし
363名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 15:25:49 ID:QEYsbmGc
現実に親の手術費用を稼ぐためにAV出て
貯まったらすぐにやめてった女優もいたらしいしね
364名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 20:34:17 ID:kPlVMDa4
誰かAV女優で何か書いて下さいな
365名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 20:50:50 ID:BeZiGMsR
作者誰か忘れたんだけど、昔エロ漫画でAV女優との恋愛を描いたのがあったな。
親の借金を返すためにAV入りした女優と、ごく普通の青年が付き合い始めて、
周囲の偏見に引き裂かれそうになりながらも最後は引退して結婚、海外に移住する話。
366名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 21:02:51 ID:kPlVMDa4
へぇ…
ハッピーエンドだったのが救いだな
ところでさ、ここの住人って実際にスゲー美人だけど散々男食ってきた超絶ビッチに物凄い一途に惚れられたらどうするよ?
受け入れる?それとも拒絶する?

367名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 21:28:44 ID:cGYgzWKI
実際、知り合いにそういうのがいたが、拒絶してたな。
女は自信があるから追い駆けるんだが、男は逃げまくってた。
羨ましいよりもかわいそうだった。
368名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 03:26:53 ID:KOU4EZ2c
金髪高飛車お嬢様にゾクゾクきたのでここまで書いて撃沈しました。
----------------------------------------------------------------

「ダメだよローザ……君には彼氏が――イテッ」
舌を噛まれたらしい。
とっさに突きだした腕をかいくぐって、少女の柔らかな肌が
ぴったりとくっつく。
冷たい絹のような金髪が首筋を撫で、僕はひどくうろたえてしまった。
「ボーイフレンドなんていっぱいいるわ、ユーイチ」
最近ようやくたどたどしさが抜けた日本語。英語で話すときより
やや低い声が耳朶を這う。息をふう、と吹きかけられて
肌が粟立った。

「でも愛してるのはあなただけ」

つい三ヶ月ほど前までは、この少女からジャップだのチビだのと
散々いじめられていたはずなんだけど。
ボーイフレンドを使って僕を殴らせて遊んだのは誰でしたっけ……。

ただ、僕は嫌がらせの数々をいつもへらへら受け流していた。
理由はひとつ。面倒だったからだ。

一応ホストファミリーの一員なので彼女には優しくもしたし、
「ローザは本当にきれいだね。女神のようだ」と日本人らしさを
かなぐり捨てて褒めちぎったこともある。
殴られたときだって、最終的には叔父に鍛えられた空手で
ボーイフレンドをのしてしまった。

そのあたりから「見直したわ、ただの子ザルじゃないのね」
なんて少し態度が軟化して、そのうち「日本語を教えなさいよ」
と頼まれてよく話すようになって、

『仕方ないからジャップじゃなくて、ユ、ユーイチって呼んであげる』

『今日はエリックじゃなくてアランとデートなの。彼の家に泊るわ。
 ……ねえ、泊っちゃうわよ、いいの?』

『ユーイチ、日本語で愛してるってどう言うの? べっ別にちょっと
 気になっただけよ! 意味なんかないわよ! わかってるの!?』

あれ?フラグ立ってた?

走馬灯のように記憶を掘り起こしている間に、ローザは僕の
シャツを手際よく脱がせてしまった。
「ウィルに買ってあげたけどサイズが小さかったからあげる」と
ほとんど無理やりプレゼントされたブランドものの小奇麗なシャツ。
それが床にパサリと投げ出され、ローザの手が僕の胸を這う。

参ったことに、ローザはすでに生まれたままの姿だった。
「ユーイチ……」
柔いふとももで僕の腰を捕まえ、ローザが熱いため息をつく。
ちいさな爪先がツツツ、と僕の脇腹をつつき、くすぐったいより
別の何かがぶるりと沸きあがった。
どうしよう、いよいよ貞操の危機だ。
369名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 08:09:38 ID:bkicadk7
>>368
是非続きを
370名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 18:37:46 ID:a1eYAn2p
>>368
是非続きを!!
371名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 20:40:31 ID:0Xs9XY1w
>>368
是非とも続きを!!!
372名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 21:39:00 ID:/HT0iz+j
>>368
GJ!とても良い感じなんで続きを是非に!!

話変わるけど、ここの職人さん達って
一見冴えないけど実は武道やってる男をよく使うよな
ビッチと武道男って話の相性良いのか?
そういう話好きなんだけどさ
373名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 00:24:22 ID:zgSrjk8K
一見するとヘタレだけど、譲れないものとその一線のために戦える、ってカッコいいじゃない。
ある意味足元が定まらないビッチさん達とも相性良いような気がするし
374名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 20:00:46 ID:mfoTyCqr
>>368ローザ可愛いな
名前から容姿はFFの白魔導師のイメージが有るな是非続きを頼む

しかしヒロインがビッチ=“揉め事or荒事”のイメージなので主人公が武道をかじってる設定の方がリアルかも試練
375名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:40:14 ID:7FbKqVQR
ローザかわゆい…
たまらん!

マジで最高!続きが気になるぜ
376名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:55:02 ID:7FbKqVQR
377名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 17:05:08 ID:YZr+sDVi
クオリティ高すぎ
いいぞもっとやれ
378名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 00:45:23 ID:q1jg6+wD
>>376
GJ!あなたの様な人を待っていたb
379名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 11:30:16 ID:937QqkkL
昔吉原の女郎さんを身請けする話が良く有ったが大抵女郎さんが一途で良い娘だったり旦那さんは人のいい男だったりする。
そこでだ・・・
女郎さんはビッチなヤリマン女・・見受けした旦那さんは金の亡者とかどうだろう・・・
最初は元女郎は金持ち生活でやりたい放題!旦那さんは慈善事業をしたとゆう事で商売に利用・・
しかし最後はお互いが心の隙間を補完出来る相手で有ると認識し合って・・とか
現代風にするとハリウッドスター(日本人と言う設定でも可)と中東やロシアの戦災孤児で身体を売って生活してる少女とゆう設定でも応用出来ると想う。
380名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 11:38:44 ID:937QqkkL
失礼・・・蛇足だがハリウッドスターなら売れっ子ビッチ枕営業金髪女優と南洋諸島で貧乏暮らしをする元日本兵の子孫のショタ少年とか…
後プロット出すのが趣味なのでお前が書けばは勘弁なw
381名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 12:14:55 ID:ikvA2EH6
ショタはいやだ












いやだ
382名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 21:01:35 ID:g0BcaIMx
>>380
お前が書けばって言いたくなるほど大したプロットでもねーしな
383名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 21:34:23 ID:Gg801l8K
>>379
女郎の方は結構好きだ
ショタは別スレの方が喜ばれそうだな
384好き、しよ!  ◆Li0D1rZRwQ :2010/12/08(水) 00:37:53 ID:4iygXEg3
今日中に完結まで書こうとして挫折した。
ちょっとビッチ成分薄めかもしれん。


「ねぇ、しよ?」
 目を潤ませて、こっちを見てくるのは、同級生の女子、兵梨結亜。
 目の前でめくらなくてもパンツが見えそうなほど短いスカートをめくりあげて、見せるのは両サイドリボン結びしている紐パン。
 じっくり見るわけにもいかず、オレは反射的に目をそらした。
「ゆうあのここ……ひっ、ぱっ、て?」
「……ここ教室だから、っていうか、理一いるんだけど」
「あ、俺のことは気にしないで続けて続けて」

 オレ達以外に、いないとはいえど。ここは放課後の教室。
 親友の横槍理一に数学を教えているオレに構わず迫ってくる結亜に、呆れた目を向ける。

「見られながらするエッチもすっごくいいよ?」
「いいよじゃない!」

 丸めた教科書で、結亜の頭を軽くはたく。
 いたぁい!と、大げさに頭を押さえる結亜に冷ややかな目を向けて、オレは完全無視で理一に数学を無心で教え続けた。いろんな意味で、気にしたら負けだ。
 構ってよ〜という結亜を無視し続けると、あきらめたように去っていく。
 嵐が去った。ほっと、ため息をついてると、数学を教えてもらいながらも面白そうに見ていた理一が言った。

「何でやんねーの?」
「何で、って好きでもないのに、そんな付き合いできねーよ」
「あらら、これだから童貞ちゃんは……別にヤリ捨てればいいじゃん、向こうがいいってんだから」
 いつでもできる便利ちゃんだろ? と、意地の悪い顔でいう。
「お前のそういうところは、少し嫌いだ」
 不機嫌そうに言うと、あらら、と理一は子供のわがままを聞いているかのような余裕のある表情をする。
「しっかしまー。お前があのビッチで有名な兵梨にマジボレされるとはね」
「……オレだって信じられないよ、お前ならともかく」

 目の前の親友は町を歩けばナンパされ、モデルの事務所のスカウトはくるはで、人の多い場所ではあまり遊びたくはない。それぐらい、外見はいい。
 「別にあんたじゃなくても、俺に付き合ってくれる女いるから」といういつか背後から刺されても仕方ないセリフを吐いても、女の子は引きも切らずについてくる。
 あれ、なんでこんな奴とオレは親友をやっているのかよくわからなくなってきたぞ。
 とにかく、そんな誘蛾灯のような男がそばにいるので、オレの恋愛遍歴は……ほとんど片思いで終わっていた。
 だから、可愛くて積極的な兵梨がオレなんかに猛烈なアタックをしてくるのが、なぜなのかよくわからん。
 しかも、アタックの仕方が露骨にエロい。エロすぎる。
 オレも健全な男子高校生だから、抱きつかれたり、胸を押しつけられたり……今日はパンツ見せられたりすると、たまらなくなるけどさ。

 兵梨がこんなになったきっかけは、数日前に遡る。







385好き、しよ!2  ◆IAc6Nqmefk4r :2010/12/08(水) 00:40:04 ID:4iygXEg3
 兵梨のことは、噂では知っていた。
 誰とでもエッチなことする女……それが彼女の評判だった。
 廊下ですれ違う時、小さい背、長いゆるいパーマがかかった、いい匂いのする髪。
 まつ毛が長くて、高校生にしてはバッチリとされた化粧。
 校則をはるかに破る短いスカートから、すらりと伸びた足。
 かわいい子だなぁと、オレも男なので目で追っていたら他のクラスの奴にアイツはやめとけよ、と言われた、いわゆる誰にでもさせる子だって有名らしい。
 信じられなかった、噂とはいい加減で……曖昧で。まぁ、時折真実も混ざってるけど。
 そんなことは理一を友人に持った時によくわかっている。

 兵梨のクラスとはほとんど離れていたので、それきりだったが、ある日の買い物帰り。
 理一に「一緒にナンパしにいこうぜ」と誘われたがナンパしてもお邪魔なのはオレになるわけで……振り切り、いつもは通らない裏通りに入った。
 そこはうらぶれたラブホとかが、ぽつぽつとある場所で。
 小心者のオレは何だか悪いことをしている気になって、足早に通り過ぎようとしていたら、そこで言い争う声が聞こえた。
 女の子と、複数の男の声。
 どうやら男数人で、無理やりラブホに女の子を連れ込もうとしていた感じで。
 オレは反射的に、やばいと思って、見て見ぬふりをしようと思った。
 だって普通そうだろう? ここで実は俺が格闘系の段位もちでしたとかだったら……颯爽と助けられるんだろうけど。
 こっちは非力な一般市民。女の子を無理やりラブホに数人で連れ込もうとするやばい奴らなんか相手にできるはずもない。
 一度、通り過ぎようとして…………でも見て見ぬふりなんてできないというジレンマで足が止まる。
 オレは仕方なく、女の子を助けることにした。
 国家権力に頼って。

 携帯って、便利だな。
 携帯を振りかざして、「警察に電話しました!」と大声で叫んだら……本物さんではなかったのか。
 「ヤベェ」とかいう小物っぽい捨て台詞を吐いて、男たちは女の子を離して、蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
 男たちが完全に視界から消えたことで、やっとオレの緊張の糸が切れ、道路にへたり込む女の子を見る。その顔を見て驚いた。

「兵梨……さん?」
「……滝口くん?」
「え、あ? なんでオレの名前!?」

 いや、問題はそこじゃない。
 でもオレは知り合いでもなんでもない彼女がオレの名前を知っているのかということに、またまた驚いた。


続。
386名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 00:47:48 ID:E7J+psNX
wktk
387名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 13:20:56 ID:cMcS/FkU
うむ…よろしい
続けたまえ










あのぅ兵梨の感じの読みが分からないんです…
388名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 14:26:40 ID:vjsg7vIJ
生存かくに〜ん★
389名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 16:46:12 ID:wd/yQdzB
これは良作の予感。
続きをどうぞ。
390名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 19:37:26 ID:jaXCRA9B
>>387
自分もだ

続き気になる
けど、女に兵っていう字、付けるか…親…?
391名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 21:40:17 ID:CXnM0uvW
名前は結亜だろ
392名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 21:43:40 ID:8PpKJEm/
苗字が兵梨で、結亜が名前だよな?……思わず冒頭を読み直してしまった

「ひょうり」だと脳内補完してたが、それでも聞いたことない苗字だな
ググってもそれらしいのは見つからないし
393好き、しよ!3  ◆IAc6Nqmefk4r :2010/12/08(水) 23:46:41 ID:4iygXEg3
名前考えるのが苦手でランダム苗字生成で作ったんだが本当にはない苗字っぽい。
滝口漣(たきぐち・れん)/兵梨優亜(ひょうり・ゆうあ)/横槍理一(よこやり・りいち)とでも読んでくれ。
理一だけはあだ名がヤリチンになるように考えたw
そしてSSのはずだったのにどんどん長くなっていくんで。
今度はラストまで書き上げたら投下するんで次回はとても間が開くスマン。

−−−−−−−−
 
「滝口漣くんでしょ?理一くんとよく一緒いるよね?」
「あ、うん」
 淡い期待は、あっさりと裏切られた。
 まぁ、そうだよな、それが普通の反応だよな。やっぱり理一関係か。少し期待してしまっただけに、オレはがっくりと来た。
「あ、それにしても本当にありがとう」
「ん、あ、別に……オレ何にもしてないし。そうだ、警察!本当に行かなくていいのか?」
「ううん、いいの、あの人達元彼だから」
「へ、元彼……?」
 少なくとも四人は、いたよな? と言いかけて、あの噂がよぎってやめた。いや、人をうわさで判断するのはよくない。
「久しぶりに、したいって言われて来たら、四人でいるんだもん。
 3Pならともかく、無理だって言ったのに無理やりホテルに行きそうになったから助かったよー」
「…………」
 三人ならいいのか。
 オレの常識の範囲外のセリフに、一瞬思考が止まった。
 やっぱり、兵梨って。と深く考えるのは怖かったんで、にげることにする。
「じゃ、じゃあ……オレはこれで」
「ま、待って。滝口君」
「きょ、今日の事なら、誰にも言わないから! じゃ!」
「ち、違うの……その、服破られちゃって」
「!」
「さすがに私もこの格好で帰れないから、服貸してもらえないかなぁ?」
 「この格好」につい反応してオレは視線を向けてしまいそうになるが、あわててそらした。
「え、あ……じゃあとりあえずオレのジャケット貸すから、うち来る? ちゃんと服かすから」
「いいの?」
「まぁ、仕方ないだろ」
「ありがとう!」
 そう笑う兵梨は、さっきまでホテルに連れ込まれそうになっていた事は忘れたのか……すごい可愛かった。


 下心的な意味ではなく幸いにも、家には誰もいなかった。
 いつもならこの時間いるはずの母さんは、買い物かきっと奥様友達連中の誰かの家に遊びに行ってるんだろう。
 兵梨をオレの部屋に入れると、オレはクローゼットの中を適当に物色する。

「もうテキトーにジャージでいいか?」
「うん、お礼しなきゃね」
「いや、別にいいよ、これくら……」
 ちょうどよさそうな洗濯済みのジャージを引きずり出し、兵梨に振り返ると……。
 そこには服を脱ぎ、下着姿になった兵梨の姿が見えた。

「ちょ!脱ぐの早い!オレでで出ていくから、それから着替えろよっ!」

 初めてまじかで見る、同年代の女の子の下着姿。
 すぐにまたクローゼットのほうに向きなおるが、一瞬で、目に焼き付く。
 白い肌に……薄いピンクのレースで黒のフリルが付いた上下おそろいの下着。
 胸は大きくもなく小さくもなく……ちょうど揉み心地のよさそうな肉が、下着で隠され切れていない。

「違うよ、お礼だよ?」
「え?」
 からかうように、笑うように兵梨はそういう。
 あわてて後ろを向いたオレの背中越しにあたるのは、柔らかい感触。
 もしかして、もしかしなくてもこの感触はおっぱ……。
394好き、しよ!4  ◆IAc6Nqmefk4r :2010/12/08(水) 23:48:03 ID:4iygXEg3

「この下着、お気に入りなんだぁ〜どう?」
「どう……って」
 瞬間的に血が沸騰するような……。
 ためらいなく兵梨はオレに後ろから抱きつき、手をズボンのチャックに……。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 オレは勃ちあがりかけた自身に喝を入れると、前かがみになって耐える。
「ちょ、兵梨っ……冗談きついよ」
「冗談じゃないよ、しよ?」
「なんでそうなるんだよっ……!」
「だって、私これぐらいしかお礼できないよ?大丈夫、みんな気持ちいいねってほめてくれるよ?」
 確かに、慣れてるみたいで。力を入れられず抵抗するオレの体を、まさぐっていく兵梨の手はよどみなくオレの熱をあおっていく。
「滝口くんも、知ってるんでしょ? 私のウワサ」
「そ、そりゃあ知ってるけど。こんなの違うだろっ!」
「私、誰とでもするんじゃないよ、いいなって思う男の子としかしないよ?」
「え……?」

 兵梨が選ぶ相手には、兵梨なりの流儀があるようだ。
 まぁその「いいな」の範囲が普通の人よりも「かなり」多いだけであって。ある意味一途なのだろう。
 と、言うことは。
 オレはかっと血が上る。
 オレの事、少しは……イイって思ってくれてることで。
 衝動的になりそうな気持ちをぐっとこらえて、オレは言う。
「ちょっといいな?と思ったぐらいでオレはできねーよ」
 兵梨の腕の中で、ぐるりと回ると、向き合う形になり。肩をつかんで体を引き離す。
 瞳をそらさず、まるで動物に言い聞かせるようにオレは兵梨に言った。

「ほかの奴とはしたくなくなるほど……一番いいな、って思う男としろ」

 目をそらしたら、ダメだと思った。理屈じゃなく本能で。
 大きな目を瞬きの音が聞こえそうなほどぱちくりとさせて、呆気に取られた顔をした兵梨に見つめられる。
 下着姿だとか関係なく、人と見つめあうのは勇気がいる。
 思考が違う相手に、通じるとは思わないけど。本気だった。

「……うん、わかった」
 兵梨は意外にも素直に、こくりと頷いた。
 わかってくれたか……と、ほっとした瞬間。

「じゃあ、滝口くん、しよ?」
「はぁ?!」

 だぁぁぁぁぁ!!!わかってないっ、わかってない!!!
 何がどうなって「じゃあ」なのか、お前の思考回路はどうなってんだ!
 オレは兵梨を引きはがそうとする。それを無視して、向こうは抱き着こうと手を伸ばしてくる。
 そのしぐさが、胸を寄せた感じになってオレはうろたえた。
 マンガやグラビアで見るポーズが現実に……いや、深く考えたらだめだ。こいつの思うつぼだ。
395好き、しよ!5  ◆IAc6Nqmefk4r :2010/12/08(水) 23:53:10 ID:4iygXEg3
「ゆうあ、滝口くんの事、ずどんって胸にきちゃった!……こんなの初めて」
 そういう兵梨の声はさっきよりも甘える口調で、しかも自分の事名前で呼び出したよこの人。
「兵梨……」
「ゆうあって呼んで?」
「もう、お前ジャージ貸すから帰れ」



 っていう思い出してもすごく疲れる事があり。
 「私はもう滝口くん専用なんだ!」と元カレと下心アリアリの男子達を兵梨が追い払ったせいで、オレは学校中の噂の人となった。
 理一が言うよりも、もっとえげつない言葉で嫌みを行ってくる元カレたちや、噂だけで兵梨の事を判断してる奴らの野次に、オレはうんざりした。
 しかし理一にカノジョを取られた男達に厭味を言われるのは結構あるので、それはいい、慣れている。
 それよりも、なんかズレた兵梨のアタックの方が疲れる。
 あぁ、オレがいることで、不特定多数の奔放な関係をもたなくなっただけでもいいのか……。
 早くオレ以外の、しっかりした本当にいい男を捕まえてくれればいいのに。
 そう思ってセクハラまがいの好意を、拒否し続けるのだが兵梨の態度は益々ひどくなる。
 教室でオレだけじゃなく、理一もいるのにパンツ見せてくるなんてどうなんだ。


 理一にやっと数学を教えおわると、「お礼〜」と言って差し出されたのはコンドーム
 投げつけて返してやったら「おおー。生でヤルつもりなのか鬼畜〜」とからかわれたので、もう勉強教えないからなと言い捨ててやった。
 文句を言う声が聞こえるが知るか。
 教室から出ると、少し離れたところで兵梨がまっていた。
 オレの顔色を伺うように、おずおずと上目使いで見つめてくるのは……可愛い。可愛いんだけどさ。

「ねぇ、漣くん」
「何?」
「漣くんって、もしかして理一くんとできてるの? だからゆうあじゃダメなの?!」
「…………はぁ?!」
「男同士だと、AFかぁ……ゆうあやったことないよ。
 でも、連君が好きだっていうならっ、今度のお小遣いで色々買って予習してくるから!理一くんより漣くんを満足させ……」
「いや努力の方向性が違うから、っていうかキモい妄想するなよ、理一とは普通に友達だ」
 ごすっと、優亜の額にチョップをする。が、兵梨は今度は動じず、じっとオレの顔を見る。
「本当?」
「それ以上言うと、兵梨と口も利きたくなくなる」
「そうなんだ、よかったぁ。じゃあ……一緒帰ろ?」
「別に……いいけど」
 だからなんでじゃあなんだ。
 すごくうれしそうに笑う兵梨に。オレと帰るのが、何がそんなにうれしいのか本気でわからなかった。

続。
396名無しさん@ピンキー:2010/12/09(木) 00:53:45 ID:S7WeDTjQ
いやあ、GJ
397名無しさん@ピンキー:2010/12/09(木) 21:57:04 ID:tNF/Py/4
GJ
398名無しさん@ピンキー:2010/12/09(木) 23:20:06 ID:hVOgzhmW
GJ
待ってるから、出せるときに出してくれたらいいよb
399名無しさん@ピンキー:2010/12/10(金) 20:56:52 ID:SKEAPfqJ
ふと、なぜビッチはビッチになったのかと疑問に思った

ビッチを不特定多数の男と関係を持つ女としてその動機は、、、
まず貞操観念が希薄、sexが好き、金品の貢がせ目的、多くの男に可愛がられたい
とか思いついたんだけど他になんかある?

まあ何となくってのもあるのかもしれないけど、
適当に挙げてくれると助かる
400名無しさん@ピンキー:2010/12/10(金) 22:00:49 ID:01ptDuP1
初めの男の影響とか?
これが普通なんだーと思ったらそのままとかw
401名無しさん@ピンキー:2010/12/10(金) 22:06:57 ID:F7sXDIh/
コミュニケーションの手段と思っているとか?
402名無しさん@ピンキー:2010/12/10(金) 22:19:30 ID:FAUIvO2x
男全体への復讐
403名無しさん@ピンキー:2010/12/10(金) 22:27:26 ID:01ptDuP1
>>402
復讐どころかそれなら男は得してると思うんだがw
病気をうつしまくるキャリアになるならともかく
404名無しさん@ピンキー:2010/12/10(金) 22:39:00 ID:FAUIvO2x
本気にさせといてこっぴどくフるとかさ。
美人局とかさ
405名無しさん@ピンキー:2010/12/10(金) 22:59:43 ID:SKEAPfqJ
>>404
美人局って詐欺のことだけど、金品目的ことじゃないの?

自分が金を得ることじゃなくて、
相手から金を奪うことが目的ってことかな?
406名無しさん@ピンキー:2010/12/10(金) 23:14:39 ID:FAUIvO2x
まぁそれはいいんだけどさ、下げたら?
407名無しさん@ピンキー:2010/12/10(金) 23:58:07 ID:SKEAPfqJ
わたし恋愛体質なんです♪とかww
408名無しさん@ピンキー:2010/12/11(土) 00:00:50 ID:9Ph59ff1
>>406 失礼しました
409名無しさん@ピンキー:2010/12/11(土) 00:25:17 ID:ZzPA+2he
>>395
やべぇこういうノリの子大好きだ。
続き、めっちゃ楽しみにしる。
410名無しさん@ピンキー:2010/12/11(土) 01:19:46 ID:SVKuJGjv
>>395
やってたことはビッチなのに、中身は無邪気と言うか天然と言うか・・・
とにかく可愛いヒロインなので、続き待ってるぜ!
411名無しさん@ピンキー:2010/12/11(土) 23:24:30 ID:VO8BEjyk
>>395
GJだ。
はやく濡れ場を・・・。
いや、無くても俺的には好物だ!
412名無しさん@ピンキー:2010/12/12(日) 00:07:52 ID:V+2ZT0cm
絵師降臨求っ……
天然ビッチ絵みたいェ……
413名無しさん@ピンキー:2010/12/12(日) 03:40:26 ID:p7OhRAqC
天然とビッチってフツー相反するよな
このスレでも初の快挙じゃないか
414名無しさん@ピンキー:2010/12/12(日) 12:02:49 ID:0w+BJr4T
っていうかなんだ、ヤラない方がエロいなw
415名無しさん@ピンキー:2010/12/12(日) 22:17:12 ID:9mXAIUfx

色塗りました
ちょっとはマシになったか……
http://up3.viploader.net/jiko/src/vljiko037477.jpg


優亜ちゃん描いてみたけど…みたけど…作者の方の想像とちがったらごめんなさい
あと制服のチョイスは趣味でつごめんなさい

http://up3.viploader.net/jiko/src/vljiko037478.jpg


416名無しさん@ピンキー:2010/12/12(日) 22:25:25 ID:V+2ZT0cm
>>415
412なんだがぐっじょb!!!!
可愛いな……可愛いよ優亜ちゃん。
417名無しさん@ピンキー:2010/12/12(日) 23:12:53 ID:9mXAIUfx

http://viploader.net/jiko/src/vljiko037487.jpg

間違って上消しちゃったので再度


>>416
べっ…別にあんたの為に描いたわけじゃないんだからね!
たまたま自分で描いてた時にあんたのレスが重なっただけなんだからね!
だけなんだからね!




ありがとうございます
418名無しさん@ピンキー:2010/12/14(火) 06:33:24 ID:LgKL5fK2
GJ!
このスレは貴方のような人を待っていた。
419名無しさん@ピンキー:2010/12/14(火) 09:09:26 ID:yBXMqGHo
うん、でももう止めよう
420 ◆IAc6Nqmefk4r :2010/12/14(火) 23:23:35 ID:wAS/jYY3
>>417
うおおおおおまさか書いていただけるとは
滝口、自分と代われよ滝口となったw
見た瞬間これが結亜だって思ったありがとう。
最後まで頑張って書ききれそうだ
本当にいいもの見せてもらったよ。
421名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 00:55:25 ID:6p5QKgRG
いやいやいやいや、だからもう止めよう?
あんまおだてるとまた調子乗ってなんか書き出すから…
中には自分の想像だけで話読みたい奴だっている事を忘れちゃあかん
しかもここエロパロ板ね?文章書くところね
422名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 00:58:52 ID:gmSickfA
同意。これを続けてると今後絶対荒れる。
そもローカルルール違反なんだよ、イラストの投下は。
423名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:06:36 ID:c1u48yuz
ローカルルール違反だったのか…それなら仕方ない
前の流れでそういうの言ってなかったから普通に難癖つけてんのかと思ったw
424名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:10:19 ID:6p5QKgRG
そうそう、そういう事
だからもう書かないで良いよ〜
今までお疲れ様ありがとうご機嫌よう
425名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:21:38 ID:6p5QKgRG
つかあれじゃね?
まとめの絵も削除した方がよくね?
ルールはしっかり守って明るく楽しくだろ?
絶対消したほうが良いって
426名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:30:56 ID:wBJlR4aP
>>425
何でそこまで規制しなきゃいけねえんだよw
まとめくらいいいだろ
427名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:32:40 ID:c1u48yuz
>>424
書き方一つでお前が荒らしみたいだぞw

自分は楽しませてもらったけどローカルルール違反じゃ仕方ない
どこか違うところで活躍してほしいよ、今までありがとう
428名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:33:07 ID:6p5QKgRG
いやマジであとあと厄介な事になると思うんだよ
だから早めに消したほうが良いって
別に大して上手くもない絵なんだからさ…てかお前らがおだてて調子のせたんだから書いた奴も被害者か…
429名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:35:15 ID:wBJlR4aP
>>427
つか荒らしだと思うよ
巧みに煽りいれてきてるし
430名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:38:35 ID:gmSickfA
このスレで投下しなければいい話。
まとめについては治外法権。
まとめ内でうpろだ使ってやればいいんじゃない?
その話はこっちには持ってこないようにしてさ。
431名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:45:34 ID:6p5QKgRG
荒らしとかマジ心外だわ
いや、まとめもこの板も一緒だろ?
なんで別にすんの?
ルールは守るべきだろ…
俺は良いよ別に?でも他の人間で嫌な奴もいるかもしれないじゃん

432名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:49:24 ID:6p5QKgRG
てか下手くそな絵でさも公式です!
みたいなふてぶてしさが腹たつんだよ
絶対他にもそう思ってる奴いるって
>>422
も俺も正当な事言ってるだけじゃん
意味わからん
433名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:49:40 ID:fp1Q9WuG
wiki内の専用ろだなら自分から見ようとしない限り見れないだろ
434名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:52:34 ID:0lgBGv2G
なんちゅう人の好意に対する礼儀のない奴だ・・・
435名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:56:51 ID:wBJlR4aP
ID:6p5QKgRGよ、
お前の主観だけで全ての物事通そうとするなよ

ローカルルールがあるスレでの画像投下に反対するのはともかく、
まとめでの表示にまで反対するのは、

>てか下手くそな絵でさも公式です!
>みたいなふてぶてしさが腹たつんだよ

というお前の主観だけが理由だろうが。
そもそもまとめでのあのイラストの表記についてはスレでもほとんど反対はなく、
容認されて今日に至ってるんだよ

見たくないなら見なければいいだけの話
自分の気に入らん絵が投下され、それがまとめにもあるのが許せん、
ってのはただのわがままだよ

「俺はあの絵が嫌いだ見たくない」
そう言って見なければいいだけの話

自分の意見は自分一人で堂々と主張しろ
いちいちそれっぽい正論並べて他の人間まで巻き込もうとするな
436名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:57:58 ID:6p5QKgRG
いやいやいやいや!
お前らそれ違うだろ…マジで言ってんの?
好意とかじゃねーし!しかもあのレベルじゃ叩かれても文句言えないレベルじゃね?
だって可愛くねーもん
どうせ書くならもっと萌えるもん書けよって話じゃね?
437名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 01:59:37 ID:wBJlR4aP
ID:6p5QKgRGについては以下スルー推奨
こういう馬鹿の相手するとスレが荒れるだけです
438名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 02:09:42 ID:gmSickfA
荒らしのワガママと一緒にされるのは心外なので一言だけ言わせてくれ
>>432
自分はLR違反を指摘しただけだ。
絵の質自体を貶すつもりは全くないからな。
勝手に自分の意見を「他人もそう思ってるはず!」と合点するなよ、屑
439名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 02:10:52 ID:6p5QKgRG
はぁ?つか荒らしじゃねーし…
正論言ってなんで荒らし?
つかここ2ちゃんだろ?レベル低いオナニーは叩かれるのは当たり前だろ…
まぁ良いや、もう寝る
でも最後に言っておくけどあの絵が良いってんならお前らちょっとセンスねーわ
俺の友達とかのほうが全然レベル高い絵書くし
つか優亜の絵だって学生には見えねえよ
制服着たババアだあんなもん
440名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 02:29:24 ID:ca+2N9ev
釣り針でかすぎだろ
441名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 02:36:23 ID:7rVeh1FE
大量投下が来たのかと思ったら、ガキが暴れてただけだったでござるの巻
442名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 11:47:22 ID:UgxraSem
必死になって縦読みを探したが、単なる真性だった件
443名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 13:15:54 ID:6p5QKgRG
だーからさ、なんでお前らそんな絵師の肩もつの?
明らかに需要あったのごく一部じゃね?
大半がはいはい、またイラスト投下ですか?(笑)ってのりだと思うけど?
純粋に文章楽しみたい人間にはイラスト投下は苦痛でしかなかっただろうが…
なんでわかんないの?
お前らがそうやって肩もつから絵師が調子乗るんじゃん
なんで俺が悪者になるんだよ
文章楽しみたい人間の事はどうでも良いのかよ
444名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 13:49:19 ID:L2Qgv3vi
>443
俺も文章メインで絵はほとんど見ないのだが、こうも大騒ぎ起こしてまで排斥するのはちょっといかんのじゃないか?
これだけ住人が反発してるということは、絵を楽しみにしてる人も一定数いたということだし、それなら、彼らの楽しみを奪ってしまってはいかんでしょ。
考えてみれば、絵を貼り付けると言ったって、実際に貼られるのはURLが1行くらいなんだしさ。
それにまあ、自分が楽しみにしてる作品のために、わざわざ絵を描く労力を惜しまない人がいるというのは、小説のファンとしても嬉しいことだし。
もうちょい肩の力抜こうや。
445名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 14:04:39 ID:jsw6ydlU
こういうのは相手にしないのが一番だってのに
446名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 16:56:24 ID:uusswK9c
そんな盛んな投下があるスレでもないのに心狭すぎだろ
話題の一つくらいに楽しめんのか
人生生き難そうな野郎だな
ビッチが一番嫌うタイプだ
447名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 19:28:56 ID:i/izfKvR
投下あったと思ったっつーの。
448名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 19:47:00 ID:8289gr5b
>>446
というか思い込みが激しくてビッチを嫌いなタイプっぽい
近づかなきゃいいのにわざわざ近づいて行って
自ら不快になっていくというツンデレドМ。
そういう人間をビッチが何故か好きになり一途になり尽くしていき
ほだされていくという妄想までしたw
しかしビッチが好きになる理由が思い浮かばん
449名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 20:02:54 ID:fHGmSEaJ
投下かと思ってwktkしながら更新ボタンを押した
俺のときめきをどうしてくれる
450名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 20:35:06 ID:6p5QKgRG
一定つかさあ…
ほんの一人か二人程度だろうがよ楽しんでたの
>>444だって見てたの文章だけって認めちゃってんじゃん
つかこの板の大半がイラストなんて興味なかったはずだしないはずだろ?文章読みにきてんだから
逆になんでそこまで固執すんの?
嫌だって言ってる奴がいるんだから消せばいいじゃん
別に消したって害ないじゃんここエロパロ板なんだから

451名無しさん@ピンキー:2010/12/16(木) 04:32:02 ID:/QwhVTiV
投下マダカナ・・・
452名無しさん@ピンキー:2010/12/16(木) 20:37:07 ID:8o9rFHok
まとめに絵を載せたりロダ作るのはいいと思うけど、
スレに一々投下されると流れが全部そっちに行くので少し辟易してた
私の勝手な考えだけどそう言う流れって書き手や他の人が投下しづらい気もする

色々言っておいてなんだけど、
絵師の絵別で見てたらもっと楽しめたと思うので、これからも可愛いビッチを描いてってくれると嬉しいです
453名無しさん@ピンキー:2010/12/16(木) 21:07:31 ID:w7xEOVuR
そんな文句言うだけ言っておきながら
でも見たいって何様なんだ?
そこまで言われたら普通投下しづらいだろうに……
454名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 00:49:43 ID:z4+FcHkd
誰がこんな流れを想像したであろうか(笑)
455名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 01:19:39 ID:z4+FcHkd

はっきり言って荒らしの流れに便乗して今更小言言う奴もどうかと思う。
大体、ローカルルール違反している事を知っているなら最初から違反だって事を教えてやれば良かったんだ。

スレに絵を投下される事に抵抗があるんだったら(荒らすとかではなく)「自分はスレに投下されるのはあまり好まない。まとめに載せてみてはどうか?」と「提案」してみれば良かったんだ

以前から何かしらの不満があったのにも関わらず、荒らしをきっかけに自分の足場を守りながら小言を言うのは少し卑怯(そういうつもりが無かったとしてもね)なのではない?

何にせよ、ここまで散々こけにされた絵師(多少の非はあれど悪気は無かったと思うし)は相当気の毒だ…とは思う。

456名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 01:35:04 ID:UJfe/QdO
なんつーかあれだな、>>455を見てると
ちょっとした出来事から集中攻撃を受けるビッチを颯爽と助ける男を見ているような気分だ。
ビッチはビッチで、あんた馬鹿でしょ私を助けてもいいことないよ、とやさぐれるのに、
大したことじゃないさ、とか言って気にしてない風に答えて。
ビッチが「普通のお付き合い」が分からないから、妙に初々しいのに
いざHする段になるとつい癖でハードな責め方して
ごめん、やりすぎたってしょげたり

そんなビッチとのあれやそれやが起こりうる奴だと思った。
457名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 01:49:14 ID:NmCvFV1F
ここに来たばかりの人間が、空気読みつつ言い出す時期を伺っていたとは考えないのかな
458名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 02:41:14 ID:QnKL/tDH
ローカルルールはちゃんと読んでねってことだ
大人なんだから当たり前のだろ?
459名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 04:07:40 ID:lHOLWs50
自分の想う通りスレの流れが
上手く行かないと
癇癪をおこすのが自治厨と言う・・・

嵐に構うのは荒らしと言うセオリー
そしてスレが荒れると職人が逃げる・・

こうして幾多の繁栄してたスレが消えていった事か
460名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 09:17:24 ID:z4+FcHkd
>>457
そうだね時期を伺っていた人もいるかもしれない
でも結果的に荒らしが出た今それを言うのは便乗以外の何物でもないと思うんだ。
だって時期を「伺って」いたというなら、荒らしが出たタイミング=その時期って事になるわけでしょ?
便乗だよね。
それに悪意はないとしても追い撃ちをかけるような事はわざわざ言わなくて良いではない?
当事者意識をもって絵師の気持ちを考えるのであればね


>>458
そう大人だよね
だからローカルルールを確認してない絵師に当然非はある
申し訳なかったと一言欲しいよね。
でも、きっと絵師はそれを知らなかったから投下し続けてたんだよね?
だったら教えてあげれば良かったんじゃ?
最初から違反している事が分かっていたなら荒らしが出る前にローカルルールに違反している事を絵師に指摘してやれば良かったんじゃないかな


461名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 09:48:41 ID:PTFSXQL/
この話題はもう終了な
462名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 09:52:08 ID:QnKL/tDH
>>460
いやそこまで絡まれても…
絵師に謝って欲しいわけでもないし


つーかもっと早く注意しろってこうやって荒れるのわかりきってるから言えなかったんじゃん
大体他スレ回ってればわかるようなことだし
お前ちょっと意見押し付けすぎじゃね?
463名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 09:53:36 ID:QnKL/tDH
悪いリロってなかった
>>462はスルーして下さい
464名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 15:18:17 ID:KXVGSr++
こんな上から目線の奴ばっかじゃ絵師だけじゃなく普通の職人も離れるなこりゃ
465名無しさん@ピンキー:2010/12/18(土) 02:33:53 ID:TqmeZXyE
 今からこの話題を続ける奴は荒らし認定
 
 俺は只純粋にビッチな女に萌えたいだけなんだ!
 どこのサイトに行ってもビッチ女は所詮敵役… 
 その俺の貴重なコミュニティーを奪わないでくれ!
 まだ文句が言い足りないなら
 自治スレか削減依頼スレか愚痴スレでやってくれ頼む!
466名無しさん@ピンキー:2010/12/18(土) 20:47:19 ID:SjIfcJkE
パンティ&ストッキングにちょっと期待している
467名無しさん@ピンキー:2010/12/19(日) 04:19:47 ID:YM9KECMP
そうなりそうな要素が何かあるの?
468名無しさん@ピンキー:2010/12/19(日) 14:39:41 ID:+/PPg9T/
今週のパンティがいい感じにビッチデレだった
ストッキング派の俺が転びそうになるぐらい可愛かったな
469名無しさん@ピンキー:2010/12/21(火) 02:09:49 ID:EJaoHdT3
初めてパンスト見たがこれは凄まじいな、1000人食いとかw
470名無しさん@ピンキー:2010/12/23(木) 17:57:13 ID:cUshXdBO
これなんかどうだろうか。
ttp://moemoe.homeip.net/view.php/23720
471名無しさん@ピンキー:2010/12/27(月) 21:14:28 ID:kMymTVO1
>>470
萌えたw
472名無しさん@ピンキー:2010/12/27(月) 23:54:04 ID:bJj/bGGm
>>470
ああ、萌えたw
473名無しさん@ピンキー:2010/12/28(火) 18:31:07 ID:MxroN6Oi
萌えたけど・・・・・・やっぱ絶倫じゃないとダメなんだなorz
474名無しさん@ピンキー:2011/01/01(土) 18:23:58 ID:X2wzLYJI
あけおめ
ところで今テレビ見てたんだけどさ!
山本モナってこのスレ的に最高のヒロインじゃね?って思ったんだけどどーよ
475名無しさん@ピンキー:2011/01/01(土) 19:45:27 ID:IYe6BDTG
顔がなー・・・・・・
476名無しさん@ピンキー:2011/01/01(土) 21:04:07 ID:X2wzLYJI
顔云々をなしにしたらどうよ山本モナ
477名無しさん@ピンキー:2011/01/02(日) 03:44:36 ID:BFyhQZHb
age
478名無しさん@ピンキー:2011/01/02(日) 11:51:07 ID:enxCwozg
御園マユちゃんはみーくんならなんでもいい一途なビッチ
479名無しさん@ピンキー:2011/01/04(火) 20:01:21 ID:4Hdm0h4K
あれですかね…
ちょっと前の件って当人でも触らないでもうスルーした方が良いですかね…?

480名無しさん@ピンキー:2011/01/04(火) 22:27:11 ID:7vvsxinl
>>479
鎮まっているのにそれをわざわざ蒸し返す必要はない
481名無しさん@ピンキー:2011/01/04(火) 22:49:52 ID:4Hdm0h4K
そうですね
それじゃあ一言だけ…ご迷惑かけてすみません

えーと今ビッチな女騎士の小説書いてみてます
現代の話じゃないけど需要あるかな?
482名無しさん@ピンキー:2011/01/04(火) 22:54:11 ID:7YsZdg5H
当人ってケツの穴小さい言いがかりつけた方か?
483名無しさん@ピンキー:2011/01/04(火) 22:57:01 ID:4Hdm0h4K
いえ、描いた方です
484名無しさん@ピンキー:2011/01/05(水) 02:54:19 ID:ZdIyerl7
他サイトでよく表では人気アイドル。
裏では枕営業から薬まで何でもありのビッチ芸能人が純朴なマネージャーorお人好しの売れない俳優と恋に落ちるなんてssを見かけるが定番過ぎて逆に書くのが難しいか…
485名無しさん@ピンキー:2011/01/05(水) 07:50:36 ID:KFNUyQY8
迷わず書けよ、書けばわかるさ。
486名無しさん@ピンキー:2011/01/05(水) 17:43:22 ID:CP+YJ6yP
>>478
みーくんはまーちゃんだけが好きなただの一途
487名無しさん@ピンキー:2011/01/05(水) 22:16:00 ID:1cMaMJrH
>>481
需要あるぞ
488名無しさん@ピンキー:2011/01/06(木) 00:46:41 ID:WH9rxp0C
下級生の真由美は本当に萌えた
マジ本当に萌えた

489名無しさん@ピンキー:2011/01/06(木) 21:08:23 ID:vjSUCii+
女騎士なのにビッチなんて新鮮だな。
490名無しさん@ピンキー:2011/01/08(土) 14:30:31 ID:nWk71aNC
491名無しさん@ピンキー:2011/01/08(土) 21:05:47 ID:7mBohSis
貴族身分の騎士団長が自分の後継者(子だね)が欲しいが為に
能力がある部下の男を選別して複数人とエッチしてるってキャラなら書いたことあるw

本命は同性で既婚者だから男は種馬にしか見てないっつーので
このスレ向きじゃないキャラだがw
492名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 21:24:30 ID:uwE9Yce9
やっ…やっぱり…かけねえ…
すみません
493名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 23:25:38 ID:0fnRMAr/
あきらめたらそこで試合終了ですよ>>492
494194:2011/01/17(月) 01:02:58 ID:NdOg8PEL
今日は雪がすごいですね、私の住む町にも三年ぶりの大雪が降りました。

そんな雪を見ながらやっつけで書いた短編を投下します。

エロ成分はないので申し訳ありません。
495雪の輪廻:2011/01/17(月) 01:05:58 ID:NdOg8PEL
日本には多くの雪女の伝説がある。
そしてその中でも俺はこの山の雪女の伝説が一番哀しく、そして儚いものだと思う。

【それはいつから語り始められたかすらわからないほど遠い昔。
例に漏れず貧しかった山奥の農村に生まれた一人の美しい娘の物語。
女郎屋に娘を売ることは避けられず、その娘も町に女郎として売られていった。
器量のいい娘には多くの客もつき、いつの頃からかその町では知らぬものもいないほどの女郎となっていた。
多くのものがその娘を身請けしようとしたが、娘はかたくなに首を縦には振らなかった。

そんな娘にある一人の男が理由を問いただした。
娘は答えた。
村に忘れえぬ幼馴染がいることを。
互いに貧しい生まれ同士、いつかは村で夫婦となり、貧しいながらも幸せな暮らしを望んでいた頃のことを。
町に出て女郎になってからというもの封じ込めてきた想いを打ち明けたとき、娘は望郷の念に駆られた。
今すぐにでも故郷に戻り、幼馴染と所帯を持ちたい。
それだけのわがままを言うには娘は売れっ子になりすぎていた。
だが、逃げ出すための蓄えもまた持っていた。

娘は故郷へと戻り、幼馴染の元へと向かった。
だが、彼はすでに帰らぬものとなっていた。
雪山で雪崩に飲まれたのは娘が町に出て三年目の冬。
彼も同じように娘と所帯を持つ幼き夢を抱き続けていたことを知る。
だが、村は娘を受け入れなかった。
娘がその女郎屋にとって必要な存在であることが皮肉にも村の暮らしを潤すことになっていたのだ。

女郎屋は看板の娘が戻らないように故郷の村に毎年金を入れていたのだ。
その金は貧しい村人が一年食うにはちょうどいい額であった。
せっかく得た暮らしが壊れるのを恐れた村人は娘を説得するが、娘は聞かず、雪山へと逃げ込んだ。

三日三晩の捜索も実らず、娘は消えた。
その後、村もなくなり、一つの伝説だけが残った。

愛するものも帰る場所も失った娘が雪女となり、村を滅ぼしたと。
そして今でも愛する幼馴染を捜し、この山に一人で来た男を雪崩に巻き込み、他人だとわかれば殺してしまう。】

そんな哀しい伝説が。


496雪の輪廻:2011/01/17(月) 01:07:00 ID:NdOg8PEL
就職も決まり、大学の卒業を控えた二月の寒い日に母は死んだ。
俺が生まれる前に父が亡くなり、女手一つで二十二年間俺を育ててくれた母を今でこそ誇りに思い、感謝している。

だが、小学五年生の時に一度だけ母をなじったことがあった。
それは忘れもしない二学期の終業式の終わった夜。
クラスメイトは正月にどこに行くかの話で盛り上がってもうちはどこにも行けない。
頼れる身内も学歴もない母が俺を養う方法は水商売しかなかった。
そんな母の仕事、そして父親がいないことを学校でからかわれた俺は泣きながら母を、そして顔を見たこともない父を責めた。
俺の心無い言葉を受けても母は黙り、怒るでも泣くでもなく、そんな顔を見るのすら嫌で俺は眠りについた。

翌日の早朝、俺は起こされ黙ったままの母に手を引かれ雪山へ連れて行かれた。
直感的に棄てられると感じたのだろう、泣き叫び謝り続ける俺の方には目もくれずに母は歩を進めた。
どれだけ歩いたのか、どれだけの時間がたったのかさえ覚えていない、俺の次の記憶は頂上から見た景色だった。

そして母は語りだした。
今まで聞いても教えてくれなかった父のことを。

父と母はこの山で出逢った。
一人で山に登り、遭難した母を助けたことがきっかけで二人は知り合い、いつしか惹かれあっていた。
山に登るために仕事をしていたような生粋の山男の父も母の中に命が宿ったことを知り、山を離れる決心をした。
その最後に登る山は二人が出会った山しかなかった。
妊娠初期で家で待つ母の元に報せが来たのは登山二日目のこと、
急転した天候で起きた雪崩に巻き込まれたという悲しい報せだった。

悲観した母は父の後を追おうと山へと向かった。
だけど数日前に父を奪ったとは思えないほどに穏やかな山は母に語りかけた。
それは父の声に聞こえたという。

『強く生きるんだ。どんな困難があっても俺が二人を守ってみせる。
だから強く生きるんだ』

母はその言葉を死ぬまで胸に刻み込んでいたと思う。


497雪の輪廻:2011/01/17(月) 01:07:55 ID:NdOg8PEL
母は器量は決して悪くなかったが、
多くの男に条件を持ちかけられたり、プロポーズを受けていたことを知ったのは葬儀でのことだった。
亡くなった父に操を捧げ続けた母の遺骨の一部でも俺は父の最期の場所に撒きたかった。
それが俺にできる唯一の弔いであり、親孝行だと思ったから。

十一年ぶりに訪れた雪山は頂上までは順調に進むことができ、
あの日と同じ景色に在りし日の母、そしてまだ見ぬ父へ感謝の想いを抱いた。

だが下りで天候は急変、目に入った山小屋に逃げ込んだ。
直接は何も教えてもらっていないが、俺も山の男の息子。
それなりの準備と覚悟はしていたから小屋の中でも落ち着いていられた。
夜が来るまでは。


ギイッ…

物音がして目が覚める。
時計を見ると深夜零時を少し回った頃、こんな時間にこんな雪山を歩いている人間なんて存在しない。
そう思い瞼を閉じようとしたところでドアが開き、青白い光が見えた。
俺はすぐにこの山の雪女伝説を思い出したが、心のどこかで達観していた。
山で知り合い、山で死んでいった両親の息子だ、ここで死ぬのも運命なのかもしれないと。
そして思い切って光のほうに目を向ける。
そこにはどこまでも白く、そして美しい女性がいた。

その美しさに思わず息を呑んでしまう、だが、すぐに気付いた。
どこか母に似ている気がすると。
気付いたら俺は話しかけていた。

「俺はあなたが捜している人ではありませんよ」
「ええ、わかっています」

意外な答えが返ってきた。

「じゃあ、なんで?」
「誰かにはっきりと言ってもらいたかったんです。『あの人はもういない』
ただ、そう言ってほしかっただけなんです」
「そのために何人もの人を殺してきたんですか?たったそんなことのために」
「私が人を殺してきたということは誤解です。
私を見て恐れて外に出てそのまま凍死したり、雪崩に巻き込まれた人はいますが、
私は助けることができない代わりに手を下すこともできません。
でも、そんなことではありません」

そういって彼女が強い瞳で見てきた。

「あなたは誰かを本気で愛したことがありますか?
その人がもしも、もしも生きているとしたら、一縷の望みに託すのは当然なことではありませんか?」
「…わかりません。確かに俺は今までそこまで誰かを愛したことがない。
すいませんでした。生意気なこと言って」
「私こそ申し訳ありません。見ず知らずのあなたにこんなことを言ってしまって」



498雪の輪廻:2011/01/17(月) 01:08:43 ID:NdOg8PEL
それから彼女から話を聞いた。
この山に伝わる雪女伝説の真相を。

俺が聞いた話と異なるのは最後だけ、それ以外はほとんど真実が語り継がれていたことに驚いた。



そして朝を迎える頃に彼女は淋しそうに言った。

「ありがとうございます。あなたのおかげで成仏できます。
あなたのように優しい人にもっと早く出逢えていれば…」
「いや、俺はあなたの話を聞いただけですから」
「私はずっとそれを求めていたのかもしれません。だからこんなにもすがすがしい気分になれたんです。
差し支えなければ、名前を教えてくださいませんか?」
「桜井武哉って言います。みんなからはタケって呼ばれてます」
「タケさん…偶然ですね、あの人と同じ名前です」
「そうなんですか。あなたの名前は?」
「私の名前は…」

俺はきっと彼女の名前を忘れることはないだろう。



499雪の輪廻:2011/01/17(月) 01:09:37 ID:NdOg8PEL
それから一年が経ち、母の一周忌に俺はまたこの山に登った。
社会人として何とかやっているという報告をするために。

そしてその帰りにまた吹雪に会った、去年と同じ山小屋が見える。
そこに向かう途中で倒れている人を見つけた、見捨てるわけにはいかない、俺はその人をおぶって小屋へと辿り着いた。
体の軽さからしてきっと女性だと思う。
この軽装は…

一時間くらい経っただろうか、少し俺もうとうとし始めた頃に彼女が目を覚ました。
雪のように白い肌、亜麻色の長い髪、なかなかの美人だ。

「何で助けたの?」

やっぱり死ぬつもりだったんだ。

「理由なんてない、本能というか…俺の父もそうやって人を助けたことがあるから」
「でも、ここはどこ?この山には逃げ込めるような山小屋なんてないって聞いたのに」
「え?去年の今頃も俺はここで吹雪を逃れたことがあるんだけど」
「去年の今頃?」
「ああ、なんか俺おかしいこと言った?」
「去年の今頃にここで吹雪や遭難はなかったはずだよ?ここはそういう大きな災難が起こるのは隔年で、今年がその年なんだから」
「そんなこと調べてんだ」
「当たり前でしょ。死ぬつもりだったんだから」

その後落ち着いた彼女から話を聞いた。
田舎で育ち、都会に憧れ上京してキャバ嬢をやっていたこと、
同棲して貢いでいた彼氏に他に女がいて棄てられたこと、
家出同然で出て行った実家には戻れないこと。

改めて彼女を見るとずいぶんとすっきりとした顔をしていた。

「なんか死ぬのがバカらしくなっちゃった。あなたと話してよかった」
「それはよかった」
「ねえ、どこかで会ったことない?どこかで見たことある気がするんだけど」
「何だよ?急に。俺はそんな店に行った事もないし、地元も違うみたいだし」
「あなた、名前は?」
「桜井武哉、タケって呼ばれてる」
「わかった!!昔客で来た怪しい占い師が見せた前世の記憶っていうやつだ。
そこであなたに似たタケって男と恋人だったんだって。
その前世と私の名前も一緒だったから覚えてるんだ」
「へえ、君の名前は?」
「川崎雪乃」



雪乃…その名前を俺は忘れるわけがない、
この山に残る伝説の雪女の名前であるとともに、母の名前でもあるのだから。
500雪の輪廻:2011/01/17(月) 01:15:40 ID:NdOg8PEL
以上です。

急遽降ってきたもので書いたので、推敲はしましたが、誤字脱字、おかしい表現など
あるかもしれませんが、ご愛嬌ということで…


以前、このスレに二本投下をさせていただきました。
現在そのときのヒロインの友人をメインに書いていますが、なかなか練りこめていません…


そちらにはエロシーンを入れて皆さんに満足していただけるようにします。

では、本日は失礼します。
501名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 11:53:09 ID:Y+pVNLO7
>>500
GJ
ビッチとは少し違うような気もするけど、こういう話好きだ
502名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 19:06:51 ID:EFXwEenI
おつ〜
不思議な雰囲気でいい話なんだが
投下するスレを間違っている気がするw
503名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 19:56:02 ID:72Q8YeHp
>>502に指摘されるまで、てっきり「人間以外の〜」スレだと思ってたw
504名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 22:50:52 ID:1r0KAzAE
>>500先生の次回作にご期待ください!
505名無しさん@ピンキー:2011/01/21(金) 03:39:10 ID:6lxO8TJV
いや人外でもビッチを感じさせれば
スレ違いとは言えまい
まあ、投下お疲れ様ということで‥‥
506名無しさん@ピンキー:2011/01/21(金) 22:17:44 ID:frbAxrGJ
ヤンジャンのB型H系がそろそろ終わりそう
どストライクな設定とシナリオだったなあ
507名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 01:39:39 ID:ROmmv3xZ
マガジン連載の流石景作品GE〜グッドエンディング〜
でヒロインの黒川が中学時代に彼氏との
和姦(学内or初体験)をビデオ撮影されてた話で(今週号)中古ビッチをヒロインにするな!と処女厨から散々叩かれて
作者のブログが炎上→閉鎖に成っているらしいが、(叩きは前から)このビッチの専門スレの住人の意見はどうなんだろう?

508名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 02:23:24 ID:P97Uufoi
最初から元彼いたと分かっていれば問題なかったんじゃないか
でも響子さんみたいに未亡人ってわけじゃないから、明示するのが難しいだろうな
509名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 03:07:09 ID:gsY7KzeD
>>507
どんなにがんばって非処女でも別に構わないと力説したとして、
処女厨の人らは理解してくれるとも思えないのでほっといて下さい。
荒れる元。
いやマジであの人ら暴力的だから関わらない方がいいんだよホント……
510名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 04:51:09 ID:Ki0ttSrP
GE前にも似たようなことあったのにまたやっちゃったからな…
女の考えてることはわからん
511名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 16:46:41 ID:woRzJz/B
えB型終わりそうなのか…
主人公の友達のロリビッチや不幸ビッチとか好きだったんだがw
そしてGE気になってたんで読んでみる

>>509
507は処女厨の行動についてどう思うか聞いてるんじゃなく
ビッチ好きからみた展開についての感想聞きたいんじゃないか?
512名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 17:11:31 ID:L5YKVm8n
まぁビッチ好きの自分の意見としては…純情とか処女とかのイメージを頭から持たせていたヒロインが
後になって処女じゃありませんでしたってなったら嫌かもなぁ…
513名無しさん@ピンキー:2011/01/22(土) 17:15:51 ID:L5YKVm8n
そういう設定で話をもってくなら最初から非処女で過去にトラウマがあります。って教えとくべき
処女だと思っててそれは嫌だな…
514名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 00:19:48 ID:aymP1RlI
流石景はレデコミ風のシナリオも
作画もあまり好きじゃないけれど
GEの黒川の設定はビッチというより
マガジン独特の性にトラウマが有る女の子にしたかったんだろうな
しかしレイプされたとかならまだしも
中某で学内で和姦って
どう考えても違うだろうと言う‥‥
感覚がずれてるとしか思えない
ただ2chのGEスレで毎週
マガジン編集部に抗議を入れてるのに
“何故流石景を降板させないんだ”
ってレスにはどん引きしたわ(苦笑い)

515名無しさん@ピンキー:2011/01/23(日) 22:57:34 ID:zQq3Qmso
ところで…すき、しよ!の続きみたいれす。
あと初夏の風も続きみたいれす。
いつまでも私ずっと待ってます。
待ってますから…
516名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 08:59:33 ID:l7nmBb3J
すき、しよ!の作者なんだがラスト前で詰まってて投下遅くなりそうですまん
517名無しさん@ピンキー:2011/01/26(水) 17:17:56 ID:vj24in/K
>>516
いつまでも待ってるぜ!
518名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 15:03:34 ID:yu6uOEpY
評判になってたからGEみたけど
ヒロインも憧れのマドンナポジションも全然ビッチじゃないじゃないかw
このスレ向きのオススメビッチ漫画はないかね
519名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 15:14:02 ID:L7AweGc2
エロ漫画のスラット女とか好きだった
強くて媚びないビッチタイプ
520名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 15:48:24 ID:YS8uKAPD
>>519

その漫画のビッチは主人公に一途になるのん?
521名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 15:57:15 ID:L7AweGc2
完全版の方では不器用な愛情表現で出戻って来る書き下ろし回がある
ツンデレなんだけど、テンプレ的なツンデレじゃない感じ
522名無しさん@ピンキー:2011/01/28(金) 22:53:27 ID:z2R43rYx
へえー
ちょっと気になるかもしれない
ぐぐってくるさね
523 ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 00:47:18 ID:WbtZWQdw
すき、しよ!やっと書きあがったので9レス投下させてもらう。
もし投下している最中に規制が入ったらすまん。
エロが入らなかったので、別話で投下予定。
そして結亜を漢字変換間違って優亜と打っていたorz結亜が正解。
今回少しNTR属性が入っている。
NG回避は好き、しよ!でよろしく。
524好き、しよ!6  ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 00:48:30 ID:WbtZWQdw

 一緒に下校しながら、兵梨は上機嫌だった。
 胸をぎゅうぎゅうと押し付けて、無理やり腕を組んでくる。
 兵梨は制服のシャツの胸元のボタンをかなり外していて。ブラがチラチラどころか……オレの視点からは、かなり見えていた。
 今日は黒とエメラルドグリーンのストライプだ。縁取るように黒のフリルが付いている。黒いフリルが好きなのか?
「おい……見えてるぞ」
「みせてるんだよ〜かわいいでしょみせブラ!」
 自信ありげにいいきったよ、こいつは……。ちょっとウンザリしたオレのオーラを感じ取ったのか。
「あれこの色。き、嫌いだった?ピンクの方がいい?あ、もしかしてノーブラの方がスキ?じゃあ外すね」
 道の真ん中にも関わらず脱ぎかけたので、またまたチョップをお見舞いする。
 今度は、結亜はわざとらしく痛がった。
 オレは理一をみて培った知識を総動員し、胸元のボタンとスカートの長さを、常識の範囲内に納めることに誘導する事にした。
 「オレの好みじゃないから、変えろ」というモテ男にしか言えない我儘なセリフ。
 まさかオレごときのレベルで、理一テクニックを使えるような事態に陥るとは。通用するかはわからんが。

「スカート短いな」
「うん、短い方がカワイイし……足見せたいんだもん!あ、今はモチロン漣くんにだけ、だよ?」
 なんでも可愛い=エロいが基本なのか。
 なにかを期待するように、首を傾げながら兵梨はこっちを見るが、オレは心を鬼にして言う。
「オレ、実は短いの好きじゃねーんだよ」
「え?」
「制服もネクタイしてる方が、かわいいと思うし」
「そ、そうなの?」
 ネクタイしてたら、まだ胸元空かないしなという本音は隠す。

「漣くんって……チラアリズム萌え? パンモロよりパンチラ派? じゃあ、明日からしてくるね!」
 うわぁ、理一テクニック本当に通用した。と結亜の反応はともかく。何だか……感動してしまう。
「あ。でも使わないから無くしちゃった……買いに行きたいから付き合って、くれる……かな?」
 オレの一言でわざわざ買うのか。少しびっくりしてオレは慌てて言った。
「じゃあオレ何本か持ってるし、やるよ」
 無言。
「あ。嫌だったか?」
 兵梨が固まる。うちのガッコのブレザーはネクタイとセーターが自由だから何着てもいいけど。
 まぁオレの学校指定のネクタイなんて兵梨には趣味じゃねーんだろう。
「ううん!すっごくうれしい〜えへへぇ」
 オレが声をかけると我に返ったように、兵梨はとろけるように喜んだ。
 使い古しのネクタイごときでこんなに喜ばれるとは……と、その時は思っていたが。
 次の日に理一から「あーカレカノでネクタイ交換するの流行ってるよな。俺はキリ無いんで断ってるけどさー女の子同士が交換することになっちゃうし、はは」といわれ。
 そんなつもりは一切なかったオレは、途端に恥ずかしくなった。反対に兵梨は上機嫌だ。
 まるで彼氏に指輪でも買ってもらったような勢いで。
 それを見てると……オレも仕方ないか。と、思いながらもどこか自然と胸の鼓動が早くなっているのにそれに見て見ぬふりをした。
525好き、しよ!7  ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 00:50:01 ID:WbtZWQdw

 そんなこんなで、軽い女から一転。オレに一途になった兵梨。
 そしてその相手のオレが、冴えない草食男子で、しかも猛烈なエロアタックを必死で交わしている……うちに周囲の偏見は緩やかになり。
 最終的には、生暖かい目でバカップルを見るような、そんな雰囲気になってきた。
 オレとしては更正させている保護司のような心境なんで、不本意だが。兵梨にはいい傾向な気がする。
 それにこんな茶番が長く続く訳もない。兵梨がオレに飽きれば噂も消えるだろう……オレには誤解されて困るやつもいないし、それまでは仕方ない。

「あー嫁さんやばくね?」
 廊下を歩いて、他のクラスのやつからいきなり声をかけられた。
 いつものオレなら「嫁って何だよ」とつっかかるけれど、それよりもヤバイと言う単語の方が気にかかる。
「んーなんか、D組の田丸とさ、体育館倉庫のほう歩いて行ったから。一応旦那に報告…」
 オレは嫌な予感がして、そいつの言葉を最後まで聞かないうちに走り出していた。田丸ってよくオレに兵梨の事でつっかかってきたやつだった。



「前と同じで、楽しくやろうっていってんだろ!」
「や!」
「オレの一番おっきくて凄いイイっていってたじゃん。滝口程度の男なんて満足できねーだろ」
「やだってば!もう私は漣くんだけだもん……きゃ!やだぁやめてよそんなの押し付けないで!」
「うれしいくせに、何言ってんだ」

 なけなしの体力をふりしぼって、その場所につくと、案の定。言い争う二人の声が聞こえてくる。
「テメーは時代劇の悪代官かよ」
 オレがそう言うと、二人が振り返る。
 しかし、オレの息は整ってなくて、カッコ悪い登場の仕方だった。
「オレの下半身事情なんかお前に心配してもらいたくねーわ、兵梨をはなせよ」
「漣くんっ!」
 田丸に壁際に追いやられて、スカートのをめくりあげられ。
 立ちながら犯されそうになっているというのに……兵梨はオレの顔を見るなり笑顔になった。

「滝口何だよ。コイツはこうやってつかうバカ女なんだよ」
「つかうって何だよ、今も昔もそんな女じゃねーよ」
 オレは田丸の肩を掴んだ。そしてオレより背も高くガタイのいいコイツを睨み付ける。
 オレがそうやって反抗してくるとは思ってもいなかったのか、田丸はひるんだ顔を見せた。


 兵梨と長い間一緒にいて、分かったことがある。
 それは……。

 彼女は本当に相手が喜んでくれると思って、エロいことを仕掛けてくるってことだ。
 オレには「それ」が通用しなくて戸惑っていたようだが。
526好き、しよ!8  ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 00:51:30 ID:WbtZWQdw

「兵梨はな、好きな奴から求められたいから、好きだからエロいこと喜んでやってるんだよ。お前も好かれてたんだから、分かってるだろ!」
 馬鹿…を言い換えれば純粋。
 好かれたいから。喜んでほしいから。それで何故エロ方面なのかは……きっと歴代の彼氏達は肉食系男子。エロを喜ぶ奴が大半だったんだろう。
 オレも……あんなことがなければ。もしかしたらぐらりと来て流されていたかもしれない。
 一瞬、過去のトラウマを思い出しかけて、田丸の肩に置いた手の力が緩む。
「何、カッコつけてんだよ、腑抜けが」
「!!」
 油断した。
 オレはあっさりと殴られて、地面にしりもちをつく。口の中に広がる鉄の味。
「コイツはな、ただの淫乱なんだよ、ほら何人の男咥えこんできたんだよ、言ってみろよ。こんな奴と本気で付き合ってた男なんかいるのか、ただ体の上を通り過ぎるだけだろ」
「……っ、漣くんっ……!」
 ぐらぐらと揺れる視界の中で、兵梨が泣いてるのが見えた。ああ、そんな顔するなよ。
「コイツなんてすぐやらせてくれるぐらいしか価値ねーよ。お前だってヤッてんだろ?こんな女と本気で付き合うなら、お前もそういうプレイが好きってか?そのレベルの男って見られるぞ」

 ぱしん。

「れ、漣くんの事、悪く言わないでっ。た、田丸君なんか、大嫌いっ!!」
「! この女っ……!」
 自分の事は何を言われても怒らなかったのに、兵梨が田丸を平手で叩いた。
 田丸が激高して、兵梨に殴りかかろうとする腕を抱きつくように止める。
 強い力で振り切られて、オレはまた、壁に叩きつけられた。強く頭を打つ音が響き渡る。
「れ、漣くんっ……!!」
「お、俺が悪いんじゃないんだからなっ!!」
「漣くんっ、大丈夫!?漣くんっ……」

 ああ、オレかっこわりぃわ。
 悪い、兵梨。偉そうな事言ってて、何も出来ないよ。

 薄れゆく意識の中、オレは兵梨が無事なのか……それだけ考えていた。






 何だか気持ち悪い……あれ?
 何だかあったかい……気持ちいい?

 オレは無意識に、暖かくて、柔らかくて……気持ちいいモノに縋り付く。
 それはいい香りがする……どこかで嗅いだよう、な?

 あれ、何でオレ寝てるんだ?

 目開けて急速に現実に引き戻されると、その気持ちいい感覚は急に霧が晴れたように消えていった。
 視界に写ったのは……見慣れない白い天井。ここは?

527好き、しよ!9  ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 00:53:37 ID:WbtZWQdw

「お前アホだろ…」
「理一?」
「頭四針縫ったけど、脳の方には異常はないってさ。頑丈に生んでくれたおかあさんに感謝だな」
「兵梨は!?無事なのか?」
「……だから、お前アホだろ」
 いつものチャラさはどこに行ったのか。理一は自分の容態よりも、兵梨を心配するオレに真面目に呆れていた。

「兵梨は無事だよ。倒れたお前見て田丸はヤバイと思って逃げたらしい。その後で兵梨が俺の携帯にかけてきて、俺ん家に連れて来たってわけ」

 お前が検査してるうちに、タクシーで自宅に送り届けてきた。
 そう説明する理一を見て、そうかここは理一の家の病院かと、兵梨が無事だとわかるとだんだんと頭がはっきりして来る。
 でも無事の一言だけでは、やっぱり心配だったオレは理一に尋ねる。

「で、兵梨はどんな感じだった?」
「……あのさ、俺が言えることじゃないけど。お前の面倒見のいいところは俺もよく知ってるし、"そこ"がお前のいいところだってわかってる」
「なんだよいきなり」
「でも、本気じゃないなら。これ以上兵梨に関わらないほうがいい」
「なんでだよ!?オレがほっといたら兵梨は……」
「あのさ、お前が本気なら、死にかけようが俺は止めないさ。お前がやってる事は、野良猫に餌やってんのとかわらないから言ってんだ」

 ――――おいしいところだけ持っていって、肝心の飼い主にはならない狡い行為。

 これからもああいうことは起こるだろう。
 そこまでして兵梨を庇って……オレと兵梨の関係は?と言っても……何だろう。
 そんなあやふやな関係を続けるのは、今回の件ではっきりしろ理一は「無責任だ」と言いたいようだ。
 女の子を取っ替え引っ替えしている理一のほうが「無責任」じゃないかと、普通の人間なら思うだろう。
 でも理一をよく知るとそうじゃない。
 理一は始めから線引きをしていて、そこを踏み越えるのを絶対に許さない。割り切っているからぶれることが無い。
 中途半端に手を出して、相手に期待させる事は一切しない。
 理一がオレに親切なのは、オレに「親友」というラインまで許してくれているからだった。
 そんな理一だからこそ……先伸ばしにしていた現実を、オレに突き付ける。

「兵梨はオレに……本気じゃないよ」
「お前は、まだそんなこと言うのかな」
「ただ。誘惑が効かないからその興味を恋に履き違えてるだけだ」
「本気?」

 いつになく真剣で、少し怖い声に、オレは理一の目が見れない下を向く。
 やっとのことで顔をあげた時、理一は意地の悪い笑顔でこう言った。

「だったら、兵梨の事オレが試してやるよ」

 試してやるよとは、一体なんなんだ。
 いきなりの言葉に、頭が上手く反応できずにいると。理一は携帯を取り出すとメールを打ち出す……。
 その姿に違和感を感じると、理一がメールを打ち終わった頃気づく。それはオレの携帯だ。
 奪い返そうとするとあっさりと渡された。慌てて何をしたのか確かめると、明日朝早い時間に学校のあまり人気のない資料室に兵梨をよびだすメールだった…オレの名前で。
 今のは理一が打ったメールだと、電話をかけようとすると、「病院内での携帯電話の使用はおひかえください〜」と理一はいつもの調子でからかうように携帯をうばう。
 そして「兵梨の気持ち、知りたかったら来いよ」と言って病室から出ていった。
528好き、しよ!10  ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 00:55:05 ID:WbtZWQdw

 オレは急いでベッドから飛び起きると、理一を追い掛けたがすでに廊下には誰もいない。
「……あいつは、一体何がしたいんだ」
 携帯がなければ兵梨の連絡先は知らずなにもできなくて。こういう時、文明の利器に頼りっぱなしなオレに嫌気がさす。
 オレはその後。理一からオレが階段から落ちたと連絡を受けたと言って迎えにきた母さんにこってりと絞られた。
 母さんにごまかしてくれた事には感謝だ、けど。
 次の日の朝。
 理一が兵梨に何をしでかすのか心配で、メールで読んだ約束の時間より少し早くその場所に行ってみる事にした。
 ドアの前に立って漏れ聞こえてくる二人の声。

「本当に……漣くんがそんなこと言った、の?」
 俺が何を言ったって言うんだよ。
 兵梨のショックを受けたような声に、それを確かめようとして、ノブに手をかけかけたオレに聞こえてきたのは。

「あぁ。アイツ俺に兵梨とやっていいって言ったんだ」

 オレは急にドアを開けたくない気持ちに襲われる。既視感……。
 二人の話す声だけが、頭に響く。

「嘘っ!……漣くんが……そんな、ことっ」
「でも漣からメールきただろ?」
「きた……けど……」
「俺とヤった後なら、結亜ちゃんとヤル事考えてもいいって言ってたぜ? 漣。俺の言うこと何でも聞いてくれる親友だからさ」

 ――――なんだそれ。
 それを聞いたオレはその場に怒鳴り込んで、理一を殴ってもよかった。それほどの……冗談でも笑えないセリフだった。
 よかったはずなのに足が吸い付いたように床から離れないし、ノブもまわせない。
 理一が兵梨と……そう考えただけで、オレの何もかもが止まった。

「昨日の入院代かなりかかったんだよ?知ってる?頭の検査ってびっくりするほど高いんだ。それ俺がたてかえたし。原因って兵梨ちゃんだよね?」
「……私、が払うからっ」
「高校生のお小遣で簡単に払えると思ってる?俺みたいに金持ちならともかく」
「……ごめんなさ…い。私が絶対お金貯めて払うから」

 理一の声は冷たい。
 オレにはそんな喋り方しないけど線引きの外にいる人間には容赦なく使う声だ。

「俺気がみじかいんだ。さっさと決めてくれる?」

 嫌だ嫌だ
 イヤダ

「うん、わかっ…た」

 かなりの時間が経って兵梨は決心したようにこう言った。
 俺は「あの時」と同じようにいや「あの時」よりも酷くショックを受けた。
 ショックを受けるのは……何故だ。
 きっと断ると思ったからで。断ると思ったのは何故だ。

 嫌だと思うのは……。

529好き、しよ!11  ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 01:25:39 ID:WbtZWQdw

「早く服脱いでよ」

 俺は我慢の限界だった。
 まるで何かから解き放たれたようにドアを勢いよく開ける。

「理一!!」
「やっぱり漣くんじゃなきゃいやぁ!!」

 オレの声と兵梨の声が同時に響く。
 必死になって入ってきたオレがみたのは兵梨のネクタイに手をかける理一。
 そんな必死なオレにむかって理一はこの場にそぐわない笑顔で迎え入れた。
「兵梨、大丈夫か!? 理一っ!お前一体どういうつもりだよ!」
「遅かったな、漣」
「はぁ!?お前何言って…」
「結亜ちゃんイジワル言っちゃってゴメンね、今の冗談だから」
 そういってゆっくりと兵梨のネクタイを離す。
「冗談って!お前タチ悪すぎるぞ!」
 オレの怒りや兵梨の戸惑った顔なんてなんのその、理一は完全にスルーだ。
「じゃ、言うべき事分かってるよね、俺の役目はおわったわー」
「理一?」
「答え……でただろ?」
 意地の悪い顔でそういうと部屋から何もなかったようにでていく理一。取り残されるオレと兵梨。
 オレはハッとする。

 理一お前まさか……試すってこう言うことか!

 理一の言葉がやっと怒りのために鈍くなった頭に浸透する。
 冷静に思い返して見れば、さっきの理一はこれは無茶ブリだろっていう言動と……全く普段のアイツらしくない行動だった。
 オレオレ詐欺のように冷静に考えれば荒唐無稽な話。
 でもオレの怪我で動揺している兵梨は本気にして、そして断れなかっただろう。
 そして何より。アイツは嫌がる女の子に無理強いはしない。それは絶対だと知っていたにも関わらず、嘘だと思わなかったのは。
 オレがそんな親友を疑ったのは。冷静になれなかったのは。相手が兵梨だったからで。


 答えが出た。


530好き、しよ!12  ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 01:26:34 ID:WbtZWQdw


 その「答え」を意識した途端、かっと頭に血が上る。
 戸惑った兵梨が泣きそうな顔になっているのを見て、やっと我にかえった。

「漣くん……怪我、大丈夫っ……?」
「あー平気、平気。検査の結果何もなかったし」
「ごめんね、本当にごめんね」
「あやまんなくていいよ」
「だって、理一くんとエッチできなくて……怒ってるよね」
「え。そっち?いやいやいやあれは、理一の嘘だから……オレそんな事言わないから」
 兵梨は混乱してて、さっきのあれがまだ本当だと思っているようだった。
「やっぱり私、漣くんじゃないといやだよぉ……」
「兵梨あれは」
「初めは漣くんの為だったらできるって思ってた、けど……漣くん以外からこのネクタイを外されてるって思っただけですごくイヤだったよ。漣くんのお願いでも他の人となんてでき……ない」

 兵梨の胸元を飾るのは……オレがあげた何の変哲もない学校指定のネクタイ。
 兵梨はそれをぎゅっと握りしめて、オレの言葉を聞かずに、オレに嫌われたくないとだけ切々と訴える。

「漣くん言ってくれたよね。他の奴にさせたくないほどの男としろって……それが今のゆうあには、漣くん、なのっ」

 兵梨はぽろぽろと涙を流す。
 反則だろ、この可愛さ。

 何度か兵梨を可愛いと思ったことはあったけど、今までにないぐらい兵梨を可愛いと思った。
 ダメだ、自覚したら――――止まらなくなった。
 ここまで必死にオレの事を好きだと訴える兵梨を、オレは初めて自分から抱きしめた。
 小さくて、柔らかい体。抱きしめれば、いい匂いがする。それは……昨日の懐かしい香り。
 なんで今まで、兵梨の誘惑に触ることを我慢できていたのか不思議なほどの感触。
 びくりと体を震わせる兵梨に嫌がられた?と不安になったが、もう自分をごまかすのはやめたとばかりにオレは力を込めると体を預けてくる。
 その感覚に何とも言えない嬉しい気分になった。

 兵梨の気持ちが本気だって気がついてた。
 気がつかないふりをしてたのは……傷つきたくなかったから。臆病な自分。

「ごめん兵梨」

 そう謝ると、腕の中の兵梨が弾かれたようにオレを見た。


531好き、しよ!13  ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 01:28:10 ID:WbtZWQdw
 オレが女の子相手に臆病になったのは中学の頃だった。
 クラスに好きな女子がいて。でもその子とは友達の関係を崩したくなくて……いい雰囲気だよなって勝手に思ってて告白できないままだった。
 そんなある日。
 理一の家に遊びに行ったオレは……その子と理一がエッチしてる現場に出くわしてしまったのだ。

 ごめん。お前が好きな子だって知ってたら、手え出さなかった。
 流石にこの時ばかりは、「女なら誰でもいいんだし」とは言わず、理一は真剣な顔でオレに謝った。
 悪いのは理一じゃない、悪いのはオレ自身だ。
 そうだ、オレはなにもしなかった。
 告白もせず勝手に好きになって、相手にされなかっただけ。いつもの事だ。
 でもただそれだけの事なのに、どうして胸がここまで痛いんだ。悔しいんだ。思考がぐちゃぐちゃになる。
 理一も、勿論彼女も悪くない。

 そしてオレはそれから恋に臆病になった。
 そして生々しい事も。

 だから……

 オレは一つ深呼吸をして、兵梨に言った。

「好きって言うのは凄い勇気がいる事で、兵梨はすごいやつだと思う」
「す、すごくないよ。ただゆうあは漣くんがスキなだけだもん!」
「ごめん一杯、好きって言わせて」
「あやまらないで」
「本当にごめん」
「あやまらないでよぅ……」
 オレが謝るたびに兵梨はまた泣きそうになってるのか涙声だった。
「兵梨のそんな精一杯を。いままでかわして、ごめん」
「だから……謝らないで漣くん」
 兵梨は、なぜかオレの言葉の先をはぐらかそうとしている。でも、オレは聞いてほしかった。
「聞いてくれ」
 オレは抱きしめていた兵梨の両肩を掴むと、体から離す。顔を見て言いたかった。
 今の体制は、あの時兵梨に「大事な一人だけとしろ」と言い聞かせた体勢と一緒だ。

 オレも勇気を出さなきゃいけない。

「こんな愛想尽かされても仕方ないオレだけど、間に合うか?」
「?」
「兵梨、オレ兵梨の事……好きだ」
 泣きそうに歪んでた兵梨の表情が一瞬固まる。
「嘘……」
「オレも兵梨の事好きだ……付き合ってくれ」
「………………」

 無言。
 その無言の時間が、じりじりとオレを攻め立てる。
532好き、しよ!14  ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 01:45:10 ID:WbtZWQdw
「よかったぁ」

 そういって兵梨はマジ泣きした。
「謝られるから。今度こそはっきりと振られるのかとおもったぁ」
 そんなつもりは全くなかったオレは、兵梨の態度に納得する。
「今までね、漣くんが優しいから……断らないでもらえればそばに居れるって思ってた……それであんな事になっちゃってもう嫌われたかと思っちゃった。でも、こんなゆうあでもいいの?」
「いや、兵梨こそオレなんかで本当にいいのか?」
 どう考えても散々格好悪かったオレは、兵梨に好かれる要素なんか見当たらなくて、聞き返してしまう。
「うん、漣くんじゃなきゃダメなの……好き。大好き」

 大きな目が、オレを見つめてる。その瞳に映るのはオレ。
 急に意識すると恥ずかしくなって、オレは兵梨と距離をとった。これ以上密着は、危険だ。危険すぎる。
「……オレも、好きだ」
 テレて、目線を外すオレ。
 でも兵梨はお構い無しにオレに抱きつこうとする。それを拒否する恰好もあの日と同じ。
 だけどお互いの気持ちは確実に違ってて、特にオレの方はというとその誘惑に屈しそうになる。
 マテマテここは学校で朝で。いや場所や時間が問題ではなく、冷静になれオレ。
 ネクタイをあげたときよりも惚けた顔で、兵梨はオレを嬉しそうに見つめる。こんな顔されて我慢できる訳が。ない。

「漣くんがすき、しよ!」

「……………」

 我慢しろ、オレ。

 いつもの調子でチョップすると、それでも兵梨は笑顔だった。えへへ〜と締まりのない顔でへらへらしている。
「何がそんなに嬉しいん……だよ」
「だって今のチョップキレがなかったし、間があった、から……漣くんちょっとは考えてくれたのかなぁって」
 ちょっとどころかすごいこと考えてましたよ、ああ。
 なんでいつも鈍い癖にこんな時だけ鋭いんだ……オレは顔が赤くなるのを止められない。
「あ〜もう、わかった、わかったよっ……兵梨、目閉じて」
「うん!」

 完全にキス待ちポーズ。
 読まれてるのが悔しくて、それよりも唇にする勇気がなくて、オレは頬に掠めようとしたのに。

「!!」
「えへへ、漣くん大好き」

 薄目を開けていた、兵梨が頬をずらして、お互いの唇に触れる。
 その唇は柔らかくて……。もっともっと触れていたい、貪りたいと思いながらも、やっぱり臆病なオレは反射的に兵梨から離れた。

「や、やっぱり、当分こういう事はナシ、ナシだ!!」
「えーっ! やだやだっもっとラブラブしたいよ!」
 両思いになっても、やっぱり勇気の出ないオレ。でも兵梨は文句を言いながらも、すごくうれしそうで。


「うっそ、あんだけお膳立てしたっつーのにチュウだけ!?」
 と、理一にいい病院紹介しようか?とからかわれたのは言うまでもない。
533 ◆IAc6Nqmefk4r :2011/01/30(日) 01:46:30 ID:WbtZWQdw
以上で投下おわり。
中学時代の描写が多くなってしまって
収集つかなくなりそうだったのでバッサリカットしたら何とか書き終えた。
乙くれたひとや続き見たいって言ってくれた人d。
そして濡れ場入らなかったのでいつか別に投下したいと思う。
534名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 02:02:11 ID:qAwyerlG
gj
535名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 02:44:36 ID:zr4Kgk5P
乙!
結亜かわいすぎる
主人公も好感もてていいな
536名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 18:31:29 ID:3WzoI96J

おおう!結亜良いよ良いよー
どうしよう最高過ぎて会社のトイレから出られない

537名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 01:13:12 ID:pwT7FYux
良かったよ。別話にも期待
538名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 21:21:09 ID:xXJflIV3
>>533
GJ!結亜かわいいよ結亜
ラブラブな濡れ場も楽しみにしてます
539名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 16:41:04 ID:ACTjV4N9
age
540名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:57:27 ID:EwK+/XlB
なんか久々に覗いたら絵師が迫害されててマジびった
好きな絵柄だったのになぁ
もう来ないだろうけど他でビッチな活動してるなら知りたいな…
541名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 01:27:09 ID:ryOHQ5QS
その書き方だと絵師がビッチになったみたいじゃないか
542名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 01:35:56 ID:VjuyJwv9
どうでもいい
543名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 03:26:26 ID:I5aB/f7X
迫害っていうよりも一人の嵐が頑張っていたという印象しかないw
自分も好きな絵柄だったんで保管所とかで投下してくれないかなー
544名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 09:29:08 ID:EwK+/XlB
>>541
ビッチな絵師でなんか小ネタ思いつかないか考えてみたけど無理だった

>>543
保管所のトップ絵はマジで自分のストライクゾーンだった
もったいない

ところで、ここ以外でビッチが一途になる話とか捜してるんだけど中々ない
何で検索したら出てくるんだろ

545名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 00:37:39 ID:PcDyL7ul
自分は結亜がストライクだったなw

エロ絵を書くためにさまざまな男やプレイを
実践するオタク女子とか?>ビッチ絵師
それが一途になったら二人のラブラブエッチなんて
参考にして恥ずかしくて書けない!!とかかw
546名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 13:04:14 ID:PngZyUJt
まさか自分をネタにエロパロを描かれるなんて絵師はまだ思っていなかったのであった
547名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 21:30:37 ID:PcDyL7ul
絵師さんが不快になるといけないから真面目に言い訳するけど
絵師さんを想像して自分は>>545を考えたんではないよ、念のため
548名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 22:46:17 ID:utAMcH1H
なんと言うかあんなハンコ絵に思い入れある奴多いんだな
549名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 23:13:52 ID:PngZyUJt
危険を察知したので絵師さんの話はここまでにしよ

今有名動画サイトでゲームのプレイ動画見てたんだけど…自分の中で最高の腹黒ビッチに遭遇した
そのキャラのルートがないのが死ぬほど残念でならない
香織…見下しながらもたっくんの事好き過ぎ
あれで純愛ルートあったらエ○フは神だった
550名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 01:58:58 ID:SLebIDaS
一行目はいいこといってんのに
違法動画厨は滅びろよ
551名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 03:05:20 ID:lx+haa14
結亜かわいい
続編超期待

おつでした
552名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 22:46:20 ID:iYkOUy6x
>>549
最高の腹黒という割には買ってないのかヨ!!
ツッコミいれちゃったじゃないかw
そうやって公式にお金を落としていかないから
まだ見ぬビッチが消えていくんだろうなぁ…
と思っていたら気になっていたゲームだった。

>>519
遅れたがおススメd
面白かった愛気書いていた人かー
553名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 22:32:58 ID:GkIZJJ94
お願いがあるんだ
>>519
スラッと女完全版の後日譚の内容を詳しい知りたいマジで
554名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 22:47:29 ID:HGOXvWei
>>553
失踪した小夜子さんからある日突然連絡が来る。
ナイナと同棲してた主人公は慌てて待ち合わせ場所に行くんだけど、
小夜子は裏ビデオに勝手に出演させられてたりとまたトラブルに巻き込まれていて、
再び無一文になって主人公のとこに転がり込んでくる。
で、また金儲けの計画を主人公の金を無断で使って始めてしまい、
「おめーからの借金返すまでちゃんとここにいてやらあ」と宣言。
それを懐かしい面々も含めて「素直じゃないんだから・・・」と苦笑いしてめでたしめでたし。
555名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 22:57:01 ID:GkIZJJ94
>>554
おお!詳細ありがとう!
ついでにナイナと津軽は良い雰囲気とかではないのん?
スラッと女読んだらかなり壷だったから小夜子が一途になるやつ軽く書いてるんだ
556名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 09:39:11 ID:Bhg0wZNC
>>555
ナイナとはルームシェアリングとセフレみたいな関係で、恋愛関係ではない様子。
どうも日本人の堅さが気に入った模様だった。
557名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 10:04:30 ID:o3PyglWl
>>555
投下期待してるw
小夜子さんはあまり見ないいいビッチだったなぁ
558あか:2011/02/18(金) 01:43:52 ID:fjk07bfz
「はぁっ・・・んん・・・」


初めて会ったオッサンの上で腰を振って、作った声で喘いで。


「んん・・・みゆちゃん、イくっ・・・イクよっ」


ゴムの中で射精したのを感じると、冷めてると思われない程度に抜く。
オッサンでも客は客、ちょっとは愛想良くしないとね。


「はぁ・・・気持ち良かったですぅ」


うわ、キモ、私。
でもこれくらいぶりっ子の方が意外と気前良く金を出してくれるものだ。
単純だねー、オトコって。


シャワーを浴びてホテルを出る前に金を渡される。
うわ、こんなにくれるんだ。


リピーターになって貰うか悩んだが、結局それは止めることにした。
一人につき一回しかしない、リピーターは作らない。
それが私が援交を始める時に決めたルール。


一回きりの方が後腐れもないし、後々やっかいになることも少ないだろうし。
559あか:2011/02/18(金) 01:57:24 ID:fjk07bfz
翌日、放課後に今日はウリを休もうかなー、なんて一人で考えていると唐突に話し掛けられた。


「ねぇねぇ、紅宮さんって明日・・・暇?」


この男は一体誰だっただろうか。
えーっと、見たことはあるから一緒のクラスだろうし・・・。
あぁ、思い出した。確か、楊くんか。
柳ではなくて楊ということをやたら主張してたっけ、と思い出して、ほっとした私は返事を返す。


「ん、何、楊くん?どしたの?」


ちょっと微笑んでみたり。
オヤジならこれで私を「買う」のを決める笑顔。


「あの、さ。俺、サッカー部なんだ」
560あか:2011/02/18(金) 02:05:13 ID:fjk07bfz
「あー・・・そうらしいね」


噂では聞いたことがある。
一年時からレギュラーの中でも中心選手で、二年になってからはプロも注目しているとかいないとか。


「それでさ、明日、試合なんだ。その・・・よかったら、応援に来てくれないかな」


どうやら彼は私に少なからず好意を抱いていて、良いところを見せたいから試合に誘った、というところだろうか。


明日は土曜日だし、特別用事があるわけではない。
かといって、わざわざ見に行く程私はサッカーが好きなわけでもない。


「明日、かあ・・・」


どうしよっかなー・・・なんて悩んでいると、彼があまりに緊張している様子が目に入って。
それが何だか可愛らしく思えた私はついつい了解してしまった。


「良いわ、行く。どこであるの?」
561あか:2011/02/18(金) 02:11:11 ID:fjk07bfz
「本当に?! ありがとう!」


そう言って彼は嬉しそうに私に試合会場のメモを渡し、手をとってきた。


・・・手をとってきた!


日頃は援交をして色んな所を触られているのに、そういう純情な行動には弱いんだ、私は。


つい顔を真っ赤にすると、彼も自分のとった行動に気づいてか顔を赤くして「ご、ごめんっ」と手を離した。


「じゃ、じゃあ、明日、お願いねっ・・・」


そう言って彼は部活に向かい、私は手をヒラヒラ振って送り出した。
明日、か。
562名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 02:16:22 ID:Mdu9ZKY8
わっふるわっふる
563あか:2011/02/18(金) 03:06:44 ID:fjk07bfz
結局オヤジに声をかけることもかけられることもなかった私は、帰宅後に明日のことについて考えてみた。


服はどんなのが良いのかな。
競技場なんて行くのは初めてだから見当もつかない。


そういえば、明日はどんな試合なんだろう?
練習試合とかじゃ、たぶん誘ったりしないよね。


色んな服を引っ張り出して見ているところで、私は思ったより明日を楽しみにしていることに気づいた。


いつも脂ぎったオヤジに抱かれているからか、楊くんのようなタイプのオトコと接したのは久しぶりで、それもまた一因なのかもしれない。


ワンピースを当てていると、携帯から着信音が鳴って。
着信したメールを確認すると友達の朱美から「楊にアドレス教えて良い?」って。
一々礼儀正しいんだから、と思いながら許可の返信をすると、すぐにまたメールが届いた。
564あか:2011/02/18(金) 21:06:01 ID:fjk07bfz
もう一度携帯を開くと未登録のアドレスからの着信だった。
ということは、楊くんからだろう。礼儀正しく「急にごめん」と題が書かれたメールを開く。


『急に誘って、・・・あとメール送ってごめんね。
試合、絶対勝つから!』


絵文字がないところにオトコノコらしさを感じなから、頑張ってね、楽しみにしてると書いて、最後に絵文字を足して送信。


そのまま明日の準備を続けていると楊くんからの返信もなかったので、きっと彼も準備をしているのだろう。


明日の服を選び、他の服を片付けていると外はもう真っ暗な時間だった。
楽しみなことの準備だから時間が早いのかな、なんて。
565あか:2011/02/18(金) 21:12:07 ID:fjk07bfz
「うわぁ・・・」


競技場だからヒールやブーツは浮くだろうと思ってスニーカーを履いて来て良かった、実際周りにそういう人は少ない。
スカートじゃなくてジーンズにして、寒さに負けないように一応コートも持ってきたが今日は温かくて、荷物になるくらいだった。


私が一人でスタンドに座っていると、綺麗な芝のグラウンド(ピッチ、っていうんだっけ?)でウォーミングアップをしてる楊くんが手を振ってきた。
私がぺこりと頭を下げると彼は嬉しそうに笑っていたが、すぐに近くにいた大人に怒られていた。


ん、あんな先生、うちにいたかな?
見たことないけど。
外部から教えに来てくれているのだろうか。
566あか:2011/02/18(金) 21:18:57 ID:fjk07bfz
試合が始まるまでは、グラウンドの綺麗な芝に目をとられたり、相手チームのあの人大きいなあ、なんて思いながら眺めたり。


試合前に改めてうちの学校(・・・のはず。見たことない人ばかりなのは私が学校で男子に基本的に無関心だったからだろう。)のチームを見ると楊くんは赤いユニホームに着替えていた。
背番号は7番。ラッキーセブンなんだ。左腕に巻いているのは何なんだろう。


整列が終わって、グラウンドに選手が広がった。
試合開始の笛が鳴る。


しばらくは、楊くんにボールが渡ることはなかった。
それはそうだ、グラウンドには22人も人がいて、仲間だけでも11人いるのだ。
それにしても、動きがやたらと速い。高校生って、人って、こんなに機敏に動けるものなのか。
567あか:2011/02/18(金) 21:26:25 ID:fjk07bfz
しばらくぼーっと眺めていると、後ろから気の良さそうなおばちゃんに話し掛けられた。


「ねぇねぇ、あなた、誰かの彼女?」


まさか。
私は笑顔でそれを否定すると、おばちゃんは不思議そうな顔になりながらどうして試合を見に来たか尋ねてきた。


「楊くん・・・赤い方の7番の彼に誘われたんです」


「まぁ、楊くんの彼女なの?!」


だから彼女じゃないんだって、とは思ったものの愛想笑いをしていた。


「彼ねー、将来有望よ。今度はU-17にも呼ばれるかもしれない」


U-17が何なのかは分からないが、それはきっと凄いことなのだろう。
おばちゃんは若いって良いわねぇ、なんて言いながら離れて行こうとしたので、私は引き止めて尋ねた。


「あの、これ、うちの学校とどこの学校の試合なんですか?」
568名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 21:32:52 ID:mHQpPQK/
そういや「国見クンの初恋」って続き来ないね
569あか:2011/02/18(金) 21:33:29 ID:fjk07bfz
おばちゃんは目を丸くして、しばらくしてから笑いながら答えてくれた。


「これはね、今年の国体代表候補のチームと流甲大学のサッカーの試合よ。楊くんは早生まれだから、二年生でも国体代表にも入れるの。楊くんはキャプテンよ」


何だか良く分からないがとにかく楊くんは国体代表・・・つまりは県代表ということらしい。


私はおばちゃんにお礼を言って、再び試合を眺める。


県代表なんて、どれくらい練習したのだろうか。
どれだけそれに打ち込めばなれるのだろうか。


一生懸命に走る彼を見ていると、何だか自分があまりに汚いものに思えた。
私がバイト気分でオヤジを騙してセックスをしていた時、彼は走って、蹴って、そうして今私の目の前でサッカーをしている。
570名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 23:19:45 ID:UH8/vNzR
宜しい続けなさい














お願いします書いて下さい
お願いします
571あか:2011/02/18(金) 23:47:48 ID:fjk07bfz
居心地が悪い。
楊くんは本当に自分なんかを誘ったのだろうか。本当は人間違いだったんじゃないか。


そう思う一方で、私はもっと彼のプレーを見たいとも思わされた。
さすが県代表というべきか、確かに上手いのだが、際立っているという程ではない。
だけど、彼の動きは私を、見るものを魅了するのだ。


ああ、走って、もうちょっと!
相手、邪魔しないでよ。大学生と違って、楊くんは細いんだよ。怪我したらどうするの!


いつの間にか手に汗が流れるほど私は集中していた。
強い笛が二回鳴って、何なのか分からない私はグラウンドを見ていると選手がベンチに向かっている。


「前半が終わったのよ」


例のおばちゃんに話し掛けられた私はそんなことも知らない自分に恥じつつお礼を告げて、自動販売機に向かった。
572あか@作者:2011/02/18(金) 23:52:46 ID:fjk07bfz
『あか』の作者です。
挨拶も無しに投稿という無礼を失礼しました。
作品の途中で事後報告で申し訳ありませんが、投下させていただきます。

>>562>>570
初投下で拙作なのですが嬉しいです。
よろしければ今後もよろしくお願いします。



読んで下さってる方がどれくらいいるか分かりませんが、サッカーシーンがうざかったらカットします。
作者がサッカー好きなもので・・・
一応ちょっと本編に絡むんですけどね。


それでは、また投下しますね。
失礼しました。
573名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 00:19:25 ID:MFNmajkU
>>572
挨拶もなしにってのは別にいいんだけど、一日にわたってもたもた投下はよろしくなかったと思う。
書きながら投下してるのかと思った。
連投規制を気にしてるのなら、8レスまでは引っかからないし、この時間帯ならサクサク投下しても、
他のスレの動きも早いのでまず大丈夫。
空行を詰めて、一レスの文量を増やすなりでレス数も減らせるので考えてみて欲しい。
あと、投下方法その他、控え室スレのまとめ等参照のこと。

内容は楽しみにしてるので、書きたいように書いたらいいと思う。
574あか:2011/02/19(土) 00:19:42 ID:Ska35bvh
お茶を手に戻る途中、楊くんの名前が聞こえたのでちょっとゆっくり歩いて何を話しているのか盗み聞きをしてみる。


「やっぱり楊くんってかわいいよね、一生懸命なとことかさー」


「そうだよねー、サッカーも上手いし顔もかわいいし」


どうやら楊くんのファンらしい。顔も見たことないし、たぶん別の学校の子。
漫画以外でそんな子を見るのは初めてで、改めて楊くんは私と別世界の人なんだ、って思い知らされる。


席に戻るとちょうど選手がグラウンドに散らばっているところだった。
ん、楊くん、さっきと立ち位置が違わない?
ちょっと相手のゴールに近い位置にいる気がする。


「彼、フォワードになったみたいね。本職よ」


フォワード・・・前にいるんだし、点を取るのが仕事なのかな?
私はまたおばちゃん頭を下げて、彼を見つめる。


チラっとこちらを見た楊くんは、ニヤリと笑った気がした。
575作者:2011/02/19(土) 00:23:17 ID:Ska35bvh
>>573
あ、指摘ありがとうございます。
確認してきます。

すいません、書きながら投稿してましたorz
今後は書き溜めて投下させていただきますね。


ありがとうございました。
576あか:2011/02/19(土) 01:21:39 ID:Ska35bvh
試合再開の笛と共に走り出した楊くんは相手のボールを奪うべく猛然とダッシュ。
それが実ることはなく相手はボールを大きく蹴ったけど、それは国体チームが拾った。
そのボールを受けた楊くんはドリブルでひょいひょいと相手を抜き去る。歳の差、体格の差なんてお構いなしだ。
結局彼のシュートはゴールキーパーに止められちゃったけど、彼は別格だってそのプレーだけで分かった。

何度もドリブルを仕掛けて、パスをして、シュートを打って。
色んなプレーをしているけど、大学生の意地かゴールだけは中々決まらなかった。
残り時間も少ないかな、と思って時計を見たとき(高校生の試合時間は35〜40分だっておばちゃんが言ってた)、楊くんがボールを持った。
ドリブルを始めて、相手をかわしていく。
キーパーの一人前の選手の股を通して抜いた、と思った瞬間、彼は相手選手に吹っ飛ばされていた。
577あか:2011/02/19(土) 01:22:31 ID:Ska35bvh
「きゃっ・・・」
つい声が零れてしまった。
強い笛が鳴る。
審判が楊くんが倒れたとこまで走って向かい、倒した大学生に赤いカードを出した。
レッドカードっていうんだよね、確か。
大学生はすごすごベンチに向かって歩き出し、その一方で楊くんは立ち上がってボールを置いた。
試合を見て何度かこういうシーンがあった。たぶん、あのボールを楊くんが蹴るんだ。
大丈夫なんだろうか、あんなに吹っ飛ばさたのに、痛くないのかな。
心配でお茶のペットボトルを強く握る。
ゴール前に大学生が並ぶ。あれを避けてゴールを決めなきゃいけないんだ。
笛が鳴り、楊くんはゆっくり助走を始める。
578あか:2011/02/19(土) 01:23:02 ID:Ska35bvh
そして蹴ったボールは大学生の頭を越えて−−曲がりながら落ちた。
キーパーも飛びついて手を伸ばしたけど、それでも届かない。
ネットが揺れて、白い波が起きた。
彼は満面の笑みで笑いながらチームメイトに囲まれて、私の方を指さしてきた。
競技場で試合をしているとはいえ、観客は少ない。
保護者らしき人たちやサッカー関係者と、さっきいた楊ファンくらいだ。
あからさまに私を指していることが分かって、ちょっと照れながら小さく拍手をすると、彼は満足げに頷いて自陣に戻って行った。
戻る途中、他の選手に何か言われて頭を叩いていたのはご愛敬。
579あか:2011/02/19(土) 01:23:56 ID:Ska35bvh
そのまま試合終了の笛が鳴った。
おばちゃんは「やったわね!」なんて言って、どこかに向かって去って行った。
「ふぅ・・・」
凄い・・・凄い!
私は何か凄いものを見てしまった気がする。昨日までただのクラスメイトだったのに、今となっては彼に若干尊敬の念をも抱いている。
なんであんなに速く動けるの? 何であんなに蹴ったボールが曲がるの?
立ち上がってグラウンドを覗くと、楊くんは大学生と楽しそうに話をしていた。
さっき、楊くんを吹っ飛ばした人も一緒にいた。遺恨の念なんて全く無いかのように、彼の笑顔は清々しくて。
一言言って帰るつもりだったけど、疲れているだろうし今日は止めとこう。
580あか:2011/02/19(土) 01:24:25 ID:Ska35bvh
楊くんから視線を外そうとすると、こちらを向いた彼は私に手を振ってきて。
またね、と口だけ動かして去ろうとすると、周りの大学生やチームメイトが楊くんをちゃかしていた。
何だかほほえましい。
私には友達はいてもそんな風に笑いあえる友達はいないし、見えない絆? 友情を強く感じる友達もいない。
もう一度彼らに向かって頭を下げて、私は階段を降りていった。

電車を降りて家に向かって歩きながら、私は彼のプレーを思い出す。
魔法みたいに曲がるボール。陸上部かと思うくらい速い足。
凄かった。
ありきたりだけど、そうとしか思えない。
その後頭に浮かんできたのはゴールを決めた後の笑顔。
「・・・かわいかったなあ」
ん? いま私なんて言った?
いやいやいや、凄いなあ、とは思うけど、まさかね。
でも何で、こんなにも頬が熱いんだろう。
謎の熱を頬と胸に感じながら、私は家の扉を開けた。
581あか:2011/02/19(土) 01:25:20 ID:Ska35bvh
帰宅後にメールを入れておく。
『お疲れ様。最後、凄かったね!また見たいなあ』
前回に続いて絵文字を足すことも忘れずに。最後のまた見たい、はリップサービスじゃなくて本音で。
あんなゴールと良い笑顔を見せられたら、魅了されるのには十分だろう。
ご飯を食べて予習を済ます。
普段は予習なんてしないんだけど、何でか分からないけど今日はしたい気分だった。
携帯を開くと返信が入っていた。
『ありがとう!じゃあ、また試合があるときはお願いしようかな(笑)』
また黒メール。メールする男なんて大学生の兄か父親に用件だけのメールをするくらいだけど、なんで男子って絵文字使わないのかな、可愛いのに。
582あか:2011/02/19(土) 01:27:16 ID:Ska35bvh
『そうして(笑) じゃあ、今日はゆっくり休んでね、お休み』
疲れているだろうし、長々メールをするのも悪い気がして早めに打ち切る。
ベッドに入ってから、明日は何をするか考える。
走ってみるのも良いかもしれない、ちょっとインターネットでサッカーについて調べてみようかな・・・。
携帯が鳴って開くと彼からの返事。『見に来てくれてありがとう。お休みなさい』って。本当に、礼儀正しい。
やっぱり、明日はサッカーについて調べよう。それで、月曜日に話し掛けてみよう。
そんな風に考えていると、私はまどろみの中に入っていった。
583あか@作者:2011/02/19(土) 01:29:09 ID:Ska35bvh
とりあえず今日はここまで。
細々していてすみません。

お目汚し失礼しました。
失礼します。
584名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 03:11:07 ID:Y8S5tZXz
GJ
続き楽しみにしてます
585名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 05:23:15 ID:frsamhVS
GJ!!
これは典型的なビッチでつづきが楽しみ!
楊くんはさわやかだし、おばちゃんは笑えたwwww
586名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 14:47:26 ID:z14G5yHX
続きが気になるぜ
もっと書いてー


ところでスラッと女が…なんか小夜子とナイナの修羅場になりかけてる…このスレ的に大丈夫か?
587あか@作者:2011/02/19(土) 15:16:25 ID:Ska35bvh
>>584 >>585 >>586
ありがとうございます。

亀展開で申し訳ありませんが、今からまた投下させていただきます。
588あか:2011/02/19(土) 15:17:10 ID:Ska35bvh
月曜日。
私は重い目を開けながら学校に向かっていた。
昨日、有名なサッカー選手の動画を見ていたり、ルールを調べたりしていると時間はあっという間に過ぎた。
古今東西に関わらず色んなサッカー選手のプレーを見てみたが、どれも魔法をかけてるみたいだった。・・・でも、生で見たからかやっぱり楊くんが1番魔法みたいだって思ったのは内緒で。
メッシって選手は成長障害を乗り越えて偉大な選手になった、とか、中村俊輔(この人は私も名前くらいは知ってた)は挫折を繰り返して日本代表になったとか。そういうサッカー選手のバックボーンを知るのも楽しかった。
どうやら私はサッカーというものにハマってしまったらしい。
学校に到着して、教室を見回して楊くんを探すがまだ来ていないようだ。
589あか:2011/02/19(土) 15:17:45 ID:Ska35bvh
「おはよー」
声をかけられて顔をあげると楊くん。
「あ、おはよ」
うわ、また顔が熱い。心なしか胸の鼓動も速くなった気がする。
彼は私の席の前の椅子を引いて腰掛け、尋ねてきた。
「試合、見に来てくれてありがとう。ど、どうだったかな?」
「うん、楽しかったよ。初めて一試合通して見たけど、あんなに速く走ってるんだもん」
「走るだけなら陸上部の方が凄いよ」、と笑う彼の顔は嫌いじゃない。
「あの、良かったらまた試合があるとき教えてね?」
「え、本当に?」
やっぱりメールで送ったのはリップサービスだと思われていたらしい。「約束だよ?」と打算抜きの−−オッサン達には絶対に見せない−−笑顔を見せ、私は昨日調べたことや見た動画について話し出した。
590あか:2011/02/19(土) 15:18:39 ID:Ska35bvh
一ヶ月もすると、私と彼の環境と関係性は以前とはかなり変わっていた。
彼は初めてU-17(17歳以下日本代表、ってことだ。調べて初めて分かった)に選ばれて、学校にも近所のJリーグのクラブのスカウトがたまに視察に来ていた。
私はというと、援交を止めてすっかりサッカーにのめり込んでいた。
援交で貯まったお金を、特別使うような趣味があったわけじゃないし、そのお金でACミランのユニフォーム(このチームが1番かっこよかった)を買ってみたり、読書なんて趣味じゃないのにサッカー選手の自伝を読んだり。
もちろん、私は彼の試合も見に行った。県代表だけじゃなくて学校の試合も(ちなみに私の学校自体はそんなに強くないようだ)。
彼は試合中は凄い楽しそうに走るし、仲間を鼓舞する。勝った時はニコニコ笑うし、時折見せる練習試合でも負けた時の悔しそうな顔も印象に残った。
楊くん、が涼平くんになったのも、紅宮さん、が咲子さんになったのもこの頃。
591あか:2011/02/19(土) 15:19:10 ID:Ska35bvh
その間、彼とは音楽とかテレビとかテストとか、色んな話をしていたけど、やっぱりサッカーの話をしている時が1番生き生きしていた。
好きなサッカーについて話す時はニコニコしてるし、好きなクラブ(インテル)が負けたというと自分が試合に負けたかのように落ち込んで。
私がミラニスタだと聞くとインテリスタの彼は「ライバルだね」、って笑った。
また、私について彼以外で言うなら、女友達が増えた。
元々人とあんまり話したりしなかった私だけど、涼平くんと話していることでサッカー好きということが露呈したらしい。
彼女達はサッカーというよりは選手(イケメンの、が冠詞。内田とかカカとか)が好きらしいが、私より前から好きだけあって、色々と詳しかった。
592あか:2011/02/19(土) 15:27:35 ID:Ska35bvh
そんな中。
「あのー、良かったら、さ。Jリーグの試合見に行かない?」
と、涼平くんに誘われた。どうやらスカウトの人からチケットを貰ったらしい。
私は海外サッカーばかり見ていてJリーグの試合はあまり見たことが無かったし、良い機会だ。
この頃には私は彼に対する気持ちに気づいていたし、「デートかあ・・・やったぁ!」と、心の中で喜べる程には素直だった。
二つ返事で了承して、私は携帯のスケジュールにそれを入れておいた。
「楊くーん、あのさぁ・・・」
他の女の子が彼を呼び、私に「ごめん」と言って私の元を離れて行った。
そう、彼は今や学校内の有名人を越えてしまっている。
何人が実際に見たことがあるのか分からないが、U-17ワールドカップの予選で好プレーを見せ、将来の日本代表候補と期待の選手なのだ。
以前はみんな「ちょっとサッカーが上手い人」みたいな認識だったのが、いつの間にかまるでアイドル。
楊ファン、拡大中。なーんちゃって。
593あか:2011/02/19(土) 15:28:06 ID:Ska35bvh
無いことにしたくてもできない。
私は汚い人間で、彼は陽の当たる世界の住人。
援交でそこそこやっていけたし、自分でもそこそこ綺麗な顔はしているんだと思う。けど、それだけだ。
私より可愛い人なんて校内でも何人もいるし、性格なんて比べるまでもない。
ちょっとした彼の気まぐれ次第で私はどん底まで落とされるのだ。
次に試合に誘うのは私じゃないかもしれない、そういう不安を抱きながら、私は彼に声をかけられるのを待つ。
ため息をつくが、とりあえず今回は誘ってくれたのだ。・・・デートに!
今までまともなデートなんてしたことがなかった気がする。
中学時代は彼氏なんて名前だけで、学校から一緒に帰るかヤるだけ。
高校生になると援交でヤっただけ。
どういう風なのかな、デートって。なんて考えると私の心は晴れてきた。
594あか:2011/02/19(土) 15:29:04 ID:Ska35bvh
約束の日、私は約束の時間より30分早く到着していた。
何だか家にいても落ち着かなくて、早くに家を出てしまったのだ。
携帯を開いて早過ぎたかな、と思いながら携帯プレーヤー歌を聞く。
涼平くんが試合前に聞くんだー、って言ってた歌。アイドルっぽいけど本当は実力派の男性グループの歌声は、耳を心地良く抜けていく。
「あー・・・待たせた?」
ちょうど歌が終わる頃、彼の声が耳に入ってきた。
うわぁ・・・。
私服姿は初めて見たが、凄い似合ってる。ダメージの入ったジーンズに赤黒ボーダーのTシャツ。その上にちょっとカッチリしたジャケットを羽織っている。
「凄い・・・カッコイイね」
「いやいや・・・咲子さんの方が、その、可愛いと思う」
照れながらそう言う彼に、ありがとう、と返す。「ちょっと歩くけど大丈夫?」の問いにも頷いて、私たちはスタジアムに向かった。
595あか:2011/02/19(土) 15:30:28 ID:Ska35bvh
「ねぇねぇ、涼平くん。なんで私服そんなにオシャレなのに学校じゃ髪も寝癖爆発してるの?制服も真面目に着てるし」
って、ちょっと聞いてみた。
実際、彼は制服のきっちりボタンを止めているし、みんなしている腰パン(何がカッコイイんだろう)もしていない。
「え、寝癖爆発は時間がないから。で、服装がだらし無いと、試合中に良いことなさそうじゃん? 運が悪くなるっていうか。だらし無いのは嫌なんだ」
って、寝癖も治さないとダメだよね、と彼は笑った。
そしていつもその笑顔にドキドキさせられるんだ、私は。
それにしても、そんなところまでサッカーと繋げて考えるんだ。よっぽどサッカー好きなんだろうなあ。
「じゃあさ、涼平くんってインテル好きだよね。なんで赤黒ボーダーなの?青黒じゃなくて」
もちろん赤黒ボーダーを着てはいけないわけじゃないけど、学校生活までそういう風に考えるのに、赤黒よりは青黒を着ていそうなものだ。

【作者注:ACミランとインテルはライバル関係で、ミランは赤黒の縦ボーダー、インテルは青黒の縦ボーダーを1stユニフォームにしています。】
596あか@作者:2011/02/19(土) 15:33:55 ID:Ska35bvh
とりあえずここまでです。
もうちょっとで転機かなぁ、と。

お目汚し失礼しました。
597名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 15:34:24 ID:AqorrALr
支援
598名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 15:35:25 ID:AqorrALr
>>596
おっと投下乙でした
599名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 15:57:43 ID:frsamhVS
>>586
注意書きさえあれば大丈夫さ!
わっふるわっふる( ゚∀゚)o彡゜

>>587
投下乙!
サッカーわからんけど注意書きのおかげでわかりやすくていい
こう一途になる過程でビッチが変わっていくのがいいよなw
次回も楽しみにしてるぜ
600あか:2011/02/19(土) 19:17:35 ID:Ska35bvh
「あー、うん。今日招待してくれたクラブがさ、赤基調のユニフォームで、相手は相手青基調だからね」
ふーん、なるほど。
確かにそういう理由なら納得できる。誘ってくれたのに、わざわざ相手チームのカラーを着るのは変な話だ。
「それに・・・さ」
うん? と尋ね返すと彼はいつもの照れ笑いを浮かべながら言う。
「咲子さん、ミラン好きって言ってたからさ。赤が好きなのかなー、って」
ボッ、と体温が上がるのが自分でもわかる。
まさかそんなことまで考えてくれたとは。
「変じゃない?」
って尋ねられても首を振るのが精一杯で、顔なんてとてもじゃないけど見られない。
私のほうこそ変じゃない? とは尋ねられないまま、私達はスタジアムに到着していた。
601あか:2011/02/19(土) 20:09:59.65 ID:Ska35bvh
チケットを見せて中に入り、顔を赤くしながら涼平くんが言った「混雑するからトイレ行ってた方が良いよ」のアドバイス通りにトイレへ。
用を済ませて待ち合わせ場所へ向かうと涼平くんはもういて、手に持ってた缶紅茶を渡してくれた。
「一応、山の上だし。飲まなくても、持ってるだけで暖かいと思うから」
って。いつも飲んでるメーカーの紅茶。そんなところに気づいてくれたのかどうかは分からないけど、こういう気遣いをしてくれて嬉しい、っていうのは女子ならみんな思うはず。
席を探しながらうろうろして、ようやく見つけたそこに座る。
「うわぁ・・・」
初めて涼平くんたちの試合を見に行った競技場の芝も綺麗だったけど、さすかプロの職場と言うべきか、スタジアムの芝はそれよりもさらに綺麗で。
選手達がウォーミングアップに出てきた。アウェー側の選手には日本代表もいて、中々厳しい試合になりそうだ。
602名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 20:11:05.01 ID:wHqVxQf/
支援
603あか:2011/02/19(土) 20:13:33.14 ID:Ska35bvh
「あの人、俺の小学校の卒業生なんだ」
と、ホームチーム(誘ってくれたチームね。)の人を指す。その人が涼平くんの憧れる人らしい。
「小学校のOB戦でね、一回だけ試合したんだけど、全然相手にならなかった」
「そっか。でも、涼平くんならいつか越えられるよ」
本気でそう思う。目を見つめて、微笑みかけると彼は「うん、絶対越える」って。
可愛い顔して負けず嫌いなんだ、涼平くんは。
それから試合が始まるまでは色んなことを話した。
涼平くんがその先輩とたまに自主トレしていることを聞いたり、この間のミラノダービー(ミランとインテルの試合のこと)について、今後の涼平くんの試合予定についてだったり。
604あか:2011/02/19(土) 20:14:09.70 ID:Ska35bvh
試合が始まって、私は初めて見るサポーターとその応援に圧倒されていた。
チャント(応援歌のことらしい)や太鼓、チャンスの歓声にピンチのため息。
これがサポーターなんだ、って。
私は初めて見る生のプロの試合の雰囲気に感動していたが、涼平くんは黙って試合を眺めている。
そういえば、先輩はベンチスタートなのかピッチに立っていなかった。
試合に集中している彼の邪魔をするのも気が引けたので、私も黙って試合を見る。
「あ・・・」
前半30分くらいか、先輩がベンチを出てウォーミングアップを始めた。
前半に出番はないかもしれないけど、後半に備えてなのかな。
再び試合に集中して見るが、両チームとも決め手に欠けていてそのまま前半が終わった。
605あか:2011/02/19(土) 20:14:44.83 ID:Ska35bvh
ハーフタイム、ベンチの選手がさっきまで試合が行われていたピッチの上で動いているが、先輩の姿はない。
「たぶん、後半の頭から出ると思う」
って涼平くんが教えてくれた。

後半が始まると、やっぱり先輩(石垣さんっていうらしい。)は他のメンバーに混ざって試合に出てきた。
アナウンスで交代が告げられるとサポーターが大きく盛り上がった。
「お調子者だからね、サポーター受けは良いみたい」
って言ってるけど、涼平くんは嬉しいのかちょっと笑顔になっていた。
606あか:2011/02/19(土) 20:20:26.02 ID:Ska35bvh
試合終了の笛。
「いやー、今日当たってたな、石垣さん」
隣の涼平くんはさも当然そうに呟いたけど、あの活躍は凄かった。
後半からの出場で体力はあったんだろうけど、相手をかわして綺麗なパス。決勝点のお膳立ては、素人目から見て完璧だった。
「じゃ、咲子さん、行こう。時間あるなら、何か飲んでく?」
「あ、うん。」
立ち上がって彼について行く。
スタジアムを出た後、駅の近くにあったカフェに入る。
席に着いて、注文を済ますと彼は私に尋ねてきた。
「初めてのJリーグ観戦どうだった?」
「凄かった! サポーターもだし、選手も凄い上手かったし。」
そう言ったら彼は複雑そうな顔をしながら「まあ俺達はアマチュアだからね、サッカーのやり方もちょっと違うし」って。
コーヒーを飲みながらそういう話をしていると、もう外は暗くなり始めていた。
「おっと・・・そろそろ帰らないと、だよね」
607あか:2011/02/19(土) 20:22:09.33 ID:Ska35bvh
私の家は門限がそんなに厳しいわけでもないが、彼が心配して言ってくれたせっかくの言葉を拒否するのも悪い気がして、一緒にカフェを出た。
私は「自分の分は自分が出す」、って言ったんだけど誘ったのは自分だからって固持して、結局奢ってもらうことになった。
駅まで一緒に歩いて、切符を買って改札を抜けた。
「じゃ、また学校でね」
って笑顔で言うと、彼が「あ・・・、ちょっと待って」って言いながらバッグを漁る。
「良かったら、これ、貰ってくれない?」
って差し出してきたのは石垣さんのいるチームのユニホームをモチーフにしたストラップ。
「良いの? 貰っても」
確認すると彼は頷いたので、私は「ありがとう!」ってお礼を言って受け取る。
「俺たち、好きなクラブがライバル同士だからさ。Jリーグなら良いかな、って。他にJリーグに好きなチーム出来たらどうしても良いから」
って。
「本当にありがとう! 大事にするね」
それから私達は改めてバイバイ、って言って電車に向かった。

帰路、私は彼に貰ったストラップを見つめる。
好きな男の子にプレゼントを貰うって、こんなに嬉しいことなんだ! って。
援交のお金で買ったブランド物のネックレスやピアスより、大切なもので。
どうしようかなあ、やっぱり携帯に付けるのが良いかなあ、って。
どうやら思っていたより、私は楊涼平中毒らしい。
608あか@作者:2011/02/19(土) 20:22:48.37 ID:Ska35bvh
とりあえずここまで。

>>602
支援ありがとうございますっ!
609名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 20:57:50.84 ID:wHqVxQf/
>>608

よかったよ
楽しみだ
610名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 10:57:14.13 ID:Uuv1wW5x
乙!
611あか@作者:2011/02/20(日) 17:12:14.94 ID:Ix/vi05N
すいません、作者の背後事情により、今後更新がしばらく停滞します。

必ず完結させるので、ご了承いただけると助かります。

失礼しました。
612名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 19:02:33.85 ID:qtrDISb9
>>611
待ってるぜ!がんばって
613名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 15:38:33.00 ID:IMW7UVLG
age
614名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 02:37:41.97 ID:g0VADyMH
こんなスレあったのか
一言だけ言わせてもらうと
ビッチな娘はビッチなままだからいいと思うんだが
ツンデレキャラからツンデレをなくすようなものだろう
615名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 13:44:20.82 ID:aMGVIwhe
変化の過程を楽しむスレなのさ。
616名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 19:55:25.71 ID:N1+a1MXg
>>614
進化なのだ
617名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 22:39:16.04 ID:aYLXKw/+
ビッチが好きなんじゃなく
元ビッチが一途になった時のギャップが萌えんだよ
618名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 23:47:41.99 ID:g0VADyMH
なるほど
ビッチが好きっていうよりも一最終的に途に思ってくれる人が好きってことなのか
結局ビッチじゃないな
619名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 23:55:31.72 ID:yzcF/hCG
レス乞食したいだけなんだね、可哀想に
620名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 00:22:46.55 ID:fJrpMgC7
ずっとビッチがいいんだったら淫乱スレあるよー
621名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 00:29:40.86 ID:G2EXQpGB
先生が教え子食べまくって
一途になる話ないかな作ってくれないかなかな?
622名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 00:33:00.12 ID:h+p0owIY
>>1読めない子に限ってgdgdと話し続けるからな
623あか@作者:2011/03/07(月) 01:44:59.10 ID:okZItpTf
需要あるか分かりませんが、私生活にめどがつきそうです。

近日中に更新再開します。
624名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 02:00:31.59 ID:9luyMgOM
需要あるかとかわざわざ言わなくていいって。
自信を持って、でも自信過剰にはならず、「おらよっ」て感じで出してくれりゃいい
面白かったら、次も楽しみにするんだから
625名無しさん@ピンキー:2011/03/09(水) 09:09:40.43 ID:zfRRb6UQ
>>624

言いたい事は分かるんだが、お前の指摘の仕方がすげえムカつく
なんでこのスレの住人って全体的に上から目線なの?

626名無しさん@ピンキー:2011/03/09(水) 10:44:41.27 ID:xYtIWoI/
大丈夫
上から目線なのは、なにもここに限ったことじゃないから

何にせよ待ってまっせ
627あか:2011/03/09(水) 23:32:42.55 ID:7zjmNO+q
勘違いされそうだけど>>625さんは僕じゃないです。
2レス分だけ投下します。
628あか:2011/03/09(水) 23:33:17.11 ID:7zjmNO+q
「じゃ、行ってくる!」
そう言って、彼はヨーロッパへ。
U-17ワールドカップの代表に選ばれた彼は、いつの間にかすごいことになっていた。
国内では早くもJクラブが争奪戦を始め、大学も視察に来ている。
また、知名度も抜群に高くなった。
学校内じゃ名前を知らない者はいないし、街中でもよく声をかけられる。
この間は深夜のスポーツ番組でもサッカーコーナーで特集が組まれていた。

「でね、あっくんがね。・・・聞いてる?」
おっと、危ない。
「内田が? どうしたの?」
内田篤人をあっくんと呼ぶ彼女に話しかけられるようになったのは最近だけど、彼女は内田の顔ばかり見ていて、サッカーにはあまり興味がないらしい。
だから、私も彼女の話の内容にもあまり興味が持てず、つい流し聞きをしがち。
その後も内田について熱く語っていたが、急にあの名前が出てきた。
「そういえば、今日、楊の試合だね」
629あか:2011/03/09(水) 23:33:56.62 ID:7zjmNO+q
「あ、そうだね」
「この間までその辺にいたのに、急に遠くにいっちゃったよね」
そう言って、彼女は他の女子グループに向かって行った。
この間まで側にいた・・・?
そんなこと、ない。
私からすると遠い、光っている、キラキラした世界。
そこに彼は最初からいたし、あなたもいた。
私は、踏み外してしまった。
それだけのことだ。

その日の夜、日付の変わった午前3時に彼の試合が始まった。
世代別とはいえ、日本代表だ。地上波で中継されている。
今日は予選リーグの最終戦、勝てば決勝トーナメントが決まる試合。
初戦の相手に引き分けたのが響いてか、後がない状況に追い込まれている。
630名無しさん@ピンキー:2011/03/11(金) 10:59:29.30 ID:ho+Mt3MQ
続きwktk
631あか:2011/03/11(金) 23:30:35.67 ID:omFNRgFf
国家斉唱が終わり、ピッチに選手が広がった。
試合開始の笛が鳴り、彼は機敏に動く。
相手は世界トップクラスのイタリア、それもイタリアサッカー史上最高の逸材と呼ばれる選手も出ているらしい。
あっと言う間に前半が終わって、後半。

イタリアの10番がボールを持ち、ワンフェイント入れて左足で放ったボールは日本ゴールのネットを揺らした。
絶対に勝たなければならない試合の失点。
俯く日本の選手に向かって涼平くんが手を叩いて何か叫んでいる。
「まだまだこれからだ!」
なんて言葉が聞こえてくるような顔。
集音マイクで拾われてないけど、私には分かる。
632あか:2011/03/11(金) 23:31:07.30 ID:omFNRgFf
試合再開。
涼平くんはドリブルを仕掛け、相手を一人二人とかわし、仲間にパス。
彼の顔がアップで映り、その表情をどこかで見た気がして。
直後、画面が再び俯瞰的になったとき、涼平くんがボールを受けた。
ワンフェイントをいれて、右足でシュート。
綺麗な弾道を描いたそれは、白い波を起こした。
同点弾!
彼はイタリアの10番のプレーをそっくりそのまま、いや、むしろ距離があった分涼平くんの方が難しいかな? とにかく、真似してみせた。イタリアの至宝のプレーを!
「ふふふっ」
つい、笑い声が漏れた。
何て楽しそうにサッカーをするんだろう、彼は。

イタリアも格下に負けられないという意地か、積極的に攻め上がってきた。
それを跳ね返し続け、後半ロスタイム。
ついに彼がボールを受けた。
股抜きで相手を抜き、シュートを撃とうとしたその時、彼の体は宙を舞った。
633あか:2011/03/11(金) 23:31:34.92 ID:omFNRgFf
強い笛。
涼平くんを倒したイタリアの10番にイエローカードが出て、日本のフリーキック。
彼は悶絶し、苦悶の表情を浮かべながら左足を押さえている。
文句をつけるイタリアの選手を無視しながら審判はフリーキックの準備を整える。
その間に何とか涼平くんも立ち上がり、仲間と何か話しながらボールをセットした。
笛が鳴って。
彼が蹴ったボールは虹を描きながらゴールに吸い込まれていく。
キーパーが伸ばしたその指の先をまるで嘲笑うかのように走りながら、ネットを揺らした。
スタジアムの大歓声がテレビ越しに伝わってきて。
涼平くんは笑顔でベンチに走って行く。
選手みんなにもみくちゃにされながら、彼はカメラに向かって指差した。
もう時間は残ってない。イタリアがキックオフをしたその瞬間、レフェリーの強い笛が三度鳴り響いた。
634あか:2011/03/11(金) 23:32:32.45 ID:omFNRgFf
イタリアの10番とユニフォームを交換し、何かを笑顔で話している。
そういえばイタリア語の勉強してたんだったっけ? インテルの試合をイタリア語の放送で見たいからって言ってたはず。


『監督に続きまして、今日の試合で見事なツーゴールを決め、決勝トーナメントに導いた楊涼平選手です! おめでとうございます』
「ありがとうございます」
ふふ、緊張してる緊張してる。
彼は分かりやすく固くなっていて。
『一点目のシーンは、どんなイメージだったんでしょうか?』
「イタリアの10番の選手の先制点を意識していました。同年代で世界トップクラスの選手なんだし、お手本にしてやろうと思って」
『では、二点目のフリーキック。そしてそのきっかけとなったドリブルは?』
「あれは、昔の試合で似たようなプレーをしたことがあったんです。印象的な試合だから記憶に残ってて。で、日本人に股抜きされたら、彼らも冷静に対処できなくてファールをもらえるんじゃないかなって」
昔の試合? それって、もしかして・・・。
私の記憶の中でも1、2を争う、その大切な思い出。
635あか:2011/03/11(金) 23:34:06.98 ID:omFNRgFf
『それは、どんな試合だったんでしょうか?』
「国体代表の時のちっちゃい試合だったんですけどね。大切な人を初めて誘ったので印象に残っています。見てるー?」
『なるほど。それでは一点目に意識したという彼とユニホーム交換をしていましたが、彼とは何か話しましたか?』
「今度はセリエAのサンシーロで一緒にやろうって言われました。インテルでトップになるって。」
『最後に、日本のファンにメッセージを』
「皆さんの後押しがあって決勝トーナメントを決められました。ありがとうございます。優勝目指して頑張るので、これからもよろしくお願いします」
『ありがとうございました、今日ツーゴールの楊選手でした。』

・・・待て待て待て待て。
あのフリーキックのシーンはどう考えても私が初めて誘われたあの試合のものだ。
股抜きからファールを貰うその場所、弾道まで完全に。
そういえば、試合中のあの顔はもしや同じことをしてやろう、ってことでどこかで見た気がしたのだろうか。
・・・ということは。
「大切な人って、私・・・?」
顔が熱い。
でも確かに誘われた時点で好意は持たれてたんだよね、たぶん!
ていうかあのビッチだった頃の私はそう思ってたし!
午前5時30分。早朝の私は混乱気味だ。
636あか:2011/03/11(金) 23:34:46.35 ID:omFNRgFf
結局、涼平くんはあのイタリア戦の最後のプレーで足を痛めたらしく次戦を欠場。
決定力を欠いた日本は決勝トーナメント一回戦で姿を消した。
そして今日。
ヨーロッパから日本に帰ってくる彼を迎えに空港に向かった。
まだかな、まだかな。
「だーれだ?」
「きゃっ」
急に視界が真っ暗になった。
こんなことをするのは、彼しかいない。
「涼平くん、でしょ?」
「違いまーす」
そう言われ、明るくなった視界をもって振り返ると、同世代の男の子と、涼平くん。
「やめろよ、ユウ」
「はいはい。悪かったって、涼。で、初めまして、紅宮さん。センターバックの白石です、よろしくねー」
・・・ああ、分かった! 日本代表の白石勇気。この間の試合も出てたはずだ。
「君が涼の『大切な人』なんでしょ? あの試合のあと、チーム内はその話題て持ち切りでさあ・・・」
「その話は良いから! 早く帰れよ」
真っ赤になった涼平くんをからかうように分かった分かったと言いながら、彼は私に「じゃ、またねー」なんて言いながら去って行った。
637あか:2011/03/11(金) 23:36:31.30 ID:omFNRgFf
「あー・・・何か・・・その・・・ご、ごめん」
そう言う彼の顔は何だか可愛い。
「ううん、何が?」
そう返すと、もう何も言わずに真っすぐに出口に向かって行って。
今日は疲れてるだろうしこのまま送って帰ろうかな、なんて思っていた。
そこで。
「あんた、ユリだろ? また相手して欲しいんだけど、連絡先も知らなかったしさ」
急にオヤジに手首を捕まれた。
そして、青ざめる顔。
ユリ、それは。
私の−−援交用の名前。
「ユリ? 誰ですか?」
近くにいた楊くんがそれを否定するように近づいてきた。
「来ないでっ・・・!」
悲鳴のような声で拒否し、オヤジの顔を見る。
何だか愉快そうに涼平くんを見て、問いかけた。
「あんた、こいつの彼氏か?」
不審に感じたのだろうか、彼は私をちらっと見た後に答える。
「違います、今は」
そう言うと、オヤジはさも愉快そうに笑いながら言う。悪魔の言葉を。
「コイツはなあ、援交してたんだよ。俺みたいなオヤジに何回もヨガってきて」
ああ・・・もうダメだ。
私は捕まれた手首を振りほどき、涼平くんを振り返ることもなく、後ろから聞こえる私の名前を呼ぶ声も無視して出口に向かって走った。
638あか@作者:2011/03/11(金) 23:37:36.89 ID:omFNRgFf
ちょっと急過ぎるターニングポイントだったかな?

とりあえずここまでです。
639名無しさん@ピンキー:2011/03/12(土) 20:27:03.96 ID:3qVKrodY
「見てるー?」ってトコにサッカー選手らしい馬鹿さ加減が表れてますなwww
GJです。
640名無しさん@ピンキー:2011/03/14(月) 17:21:20.49 ID:+TzY6MY5
うーん
641194:2011/03/17(木) 00:07:16.73 ID:acDc8kks
前回投下した話はスレ違いだったようで失礼しました。

今回は…
エロ導入前までになってしまいますが、投下します。

前スレ952のサブキャラをメインにした話です。
642194:2011/03/17(木) 00:08:29.26 ID:acDc8kks
世界中のみんなが祝福してくれるような幸せな二人の結婚。
懐かしい顔ぶれが揃った中で今日の主役が声をかけてきた。

「隼人、今日はありがとう。
連絡もなかなかないし、忙しいみたいで来てくれるか不安だったんだ」
「お前の式だぜ?何があっても絶対に出るよ。
まあようやくフリーのギタリストで食えるようになってきたから、多少は無理が利くのもあるけどな」
「結局あのときのバンドのメンバーで今も音楽やってるのは隼人だけだもんな。
みんな地元に残って普通に就職して、お前一人だけが夢を追って東京に出て、今はその夢を叶えて…
お前は俺たちの誇りだよ。一緒にバンドやっててよかったって思う」
「そういってくれると嬉しいよ。豊、末永く幸せにな」
「ありがとう。一生かけてあきちゃんを幸せにするよ」

そう豊と話をしているところにウエディングドレスを着た今日一番の主役、亜希ちゃんが来た。

「隼人君、ありがとう。本当に来てくれたんだね」
「亜希ちゃん、おめでとう。今日は一段と綺麗だね」
「こら!隼人!!三田村さんに言うぞ」
「大丈夫だよ、聞いてるから」
「優奈!久しぶりだね」
「亜希、おめでとう!」
「ありがとう。優奈…」
「亜希?泣かないでよ」
「…うん、ごめんね…優奈が来てくれて嬉しくて…」
「亜希の結婚式だもん。何があっても絶対に行くよ」

亜希ちゃんにつられて優奈ちゃんの瞳にも涙がにじむ。
祝福をして祝福をされる。
そんな友達同士だったら当たり前のことも、もしあの日わずかにでも歯車が狂っていたら実現しなかったかもしれない。
感慨に浸りながら二人を見守っていたら豊が呟いた。

「隼人、ありがとう。お前が三田村さんを支えてくれたから俺とあきちゃんも幸せになれたんだ」
「よせよ。俺はただ優奈ちゃんに惚れただけだ、お前のためなんかじゃない」
「わかってるさ。でもそれでもお前のおかげだよ。感謝してる」
「お前の選択も俺の決意も何も間違っていなかったってことだ」
「ああ、俺もお前も、あきちゃんも三田村さんもみんなが幸せになれたんだよ」

中学の同級生だった佐野豊と二人で【lyric craft】というバンドを組んでいた高校時代。
バイト先の先輩で、バンド【DESPERADO】のリーダーをしていたトシさんこと高木俊之さんが俺たちを気に入ってくれて、
DESPERADOが主催するライブに出させてもらうようになってしばらく経った頃、ヴォーカルの大島紘成さんが受付の手伝いにと
付き合いだしたばかりの彼女を呼び、一緒に来た友達が亜希ちゃんと優奈ちゃんだった。

「なあ、豊。あの日も今日みたいに空が綺麗で風の気持ちいい日だったよな」
「ああ、俺たちが高三の頃だから、もう八年も前になるんだな」
「八年…長いな…」
「ずいぶんと前だった気もするし、でもついこの間だったような気もするんだよな」

あの夏からどれだけの月日が経ったとしてもきっと色あせることはない。
豊との友情が続く限り、そして彼女が俺のそばにいてくれる限り。
それはまるで水彩画のように淡い色合いのままに俺の胸に焼き付いているから。


643夏の水彩画:2011/03/17(木) 00:09:44.18 ID:acDc8kks

彼女とその友達を迎えに行ったヒロさんが、チケットを受付に置きに行った豊と話しながら戻ってきた。

「まさかお前が江梨と同級生だったなんて思わなかったよ」
「それは俺も一緒です。松岡さんとヒロさんが付き合ってるなんて、世間は狭いもんですね」
「なんかあったんすか?」
「ああ、ハヤト、今日手伝いに来た俺の彼女がユタカの同級生だったんだ」
「マジっすか?かなりすごい偶然ですね。そういえばお友達も来るとか…ひょっとして友達も?」
「まあ、そういうこと。俺の同級生」
「で?ユタカ的にはどうなんだよ?」
「どうって言われても…まあ三人ともうちのクラスでは群を抜いてんのは事実だよ」
「それはテンションが上がるねー!、ヒロさん、今日の主役は俺たちがもらいますよ」
「お前はそういう風にテンションが上がるとダメダメになるからほどほどにな」

そう言って俺の肩をたたき、ヒロさんはリハのためにステージに向かった。
下手な奴がやるとイヤミにしかならないようなこともヒロさんにかかればサマになってしまう。
二枚目ってのは本当に特だななんて先輩に対して失礼なことを考えながらヒロさんの背中を見送った。

「ヒロさんの言う通り、俺達は俺達のスタイルを貫くだけだな」
「まあ、根本的に二人組でギターとヴォーカルだけの俺達とスタンダードな四人組バンドのDESPERADOじゃ比較するものでもないからな」
「そういうこと。
ところでハヤト、お前がっつきすぎじゃないか?」
「お前みたいに美人な彼女がいる奴にはわからねーこともあるんだよ」

いつもの軽口のはずが、豊の表情がかすかに曇る。

「ん?どうかしたんか?ひょっとして喧嘩したとか?」
「そんなんじゃねえよ」
「でも最近来ないし、話も聞かないな。何かあったのか?」
「まあ、いいだろ?それよりもいいライブやることを考えようぜ」

豊はあいまいな笑顔を浮かべながら煙草に火をつけた。



644夏の水彩画:2011/03/17(木) 00:10:47.13 ID:acDc8kks
俺達の出番も終わり、客席に行ったら三人組の女の子が俺達に寄ってきた。
豊が俺に肘をぶつけたことからして、この三人が例のクラスメートだろう。

「佐野くん、チョーかっこよかったよぉ!!」
「ああ、ありがとう」
「今日ね、うち達も打ち上げに来ないかって誘われたの。佐野くんたちも来るんだよね?隣の席に座ってもいい?」
「まあ、別にかまわないけど…」
「えっと、ユタカのクラスメートなんだよね?はじめまして、俺はギターの門田隼人。みんなからはハヤトって言われてます」
「はじめまして、ヒロくんの彼女の松岡江梨です」
「私は宮本亜希。そしてこの子が三田村優奈。よろしくね」

ヒロさんの彼女の江梨ちゃんは少し気が強そうな美人。
亜希ちゃんはスレンダーで背も結構高くて少しクールな感じがするタイプ。
でも俺の目は優奈ちゃんを見たまま止まっていた。

一目惚れなんて安っぽいドラマの中だけのものだと思っていた。
まさか実際に自分がするなんて思いもしなかった。
江梨ちゃんと亜希ちゃんが二人とも美人タイプなだけに可愛い系の優奈ちゃんがより引き立つ。
それこそ顔のつくりから背の高さ、雰囲気と俺の好みのタイプのど真ん中だった。

「ハヤト、どうした?美人の前に出て緊張でもしたのか?」
「あ?ああ、そうかもな、いい目の保養になったよ」
「ふふ、面白い人だね。でもそんなお世辞言ったって何にも出ないよ?」
「いやいや、お世辞なんかじゃないですよ。毎日顔を合わせられるユタカがうらやましい」
「ヒロ君もそうだけど、バンドマンはそんな風に女の子を口説くものなのなんだね」
「ヒロさんは特別ですよ。あの人はキザな言葉さえ絵になる人なんですから」
「ハヤト、ヒロさんに言うぞ?」
「少なくとも俺の中では褒め言葉だ」
「二人はいいコンビだね。ライブも息が合ってたし」
「うんうん、ホントにかっこよかったよ!!佐野くんがこんなにかっこいいなんて知らなかったもん」

初めて会ったとき、彼女の目には俺は映っていなかった。
生まれて初めての一目惚れは片思い…

それは俺の人生の中でも一番暑くて長い夏のはじまりを告げるものだったのかもしれない。


645夏の水彩画:2011/03/17(木) 00:11:27.83 ID:acDc8kks
そして梅雨が明けて本格的な夏が始まる頃。
翌週に控えたライブに向けて豊が書いた新曲の詞に曲を作るために俺達二人はスタジオに来ていた。
【first love song】というタイトルのその詞を読み、俺は前回のライブ後の豊の言動の意味がわかった。

「なあ、ユタカ」
「ん?」
「これ聞いて気付いてくれなかったらどうするんだ?」
「は?何言ってるんだよ?意味がわからねーんだけど」
「しらばっくれんなよな、何年ツレやってると思ってんだ?亜希ちゃんはたぶん気付いてないと思うぜ」

亜希ちゃんの名前を出す根拠はあった、でも確信はなかったからある意味カマをかけたようなものだった。
でも、それで堪忍したのか豊は素直に答える。

「わかってる。もし気付いてくれなかったら仕方ない、俺達は結ばれる運命じゃなかったんだって諦める。
でも、よく気付いたな」
「まあ、これだけストレートな詞だったら誰かに伝えたいんだなってことくらいはすぐにわかる。
で、今こんな曲を書くなら、あの三人の誰かだろ?」
「でもだからってあきちゃんだってことは…」
「簡単な話だ。
まず江梨ちゃんはない。お前がヒロさんに対してそんなことができるわけがない。
そして優奈ちゃんだったらこんな回りくどいことをする必要がないだろ?あれだけお前にべったりなんだから。
そうなると亜希ちゃんしかいないってわけだ。それに何よりも亜希ちゃんは瞳ちゃんに雰囲気が似てる」
「参ったな…すべてお見通しか」

そう呟く豊に質問をぶつける。

「いつからなんだ?」
「…同じクラスになってすぐ」
「でも覚えてるのはあきちゃんって呼び名だけで、フルネームも覚えてなかったんだろ?」
「それでも初めて会ってすぐに気付いた、面影が残ってたって言うのかな。
俺がずっと会いたかったのは彼女だって」
「まあ、俺はお前を応援するよ。
でも、一つだけ覚えとけ。お前達二人だけが幸せになれたらいいって問題じゃないってことをな」
「三田村さんのことか」
「優奈ちゃんはお前に真剣に惚れてる。傷付けずに済むことはできないかもしれない、でもいたずらに彼女を傷つけたら…」
「ハヤト…お前…」
「お前は他人の気持ちには本当に鈍いな」
646夏の水彩画:2011/03/17(木) 00:12:37.89 ID:acDc8kks
「ねえ、ハヤトくん」
「ん?」
「歩き疲れちゃったし、飲む場所もなさそうだし、ここで休まない?」



豊の気持ちは亜希ちゃんに届いた。
ライブが終わり打ち上げ会場についてからいないことに気付いた豊がどこにいるかを察したように迷いもなく走り出した亜希ちゃん。
手をつなぎ戻ってきた二人は少しだけ申し訳なさそうな、でも幸せなそうな表情だった。

豊から昔聞いた初恋の話。
それが叶うことは親友として嬉しいことだし、俺自身優奈ちゃんと近づくチャンスではあった。
でもショックを受けた優奈ちゃんの表情を間近で見てしまったら手放しで喜ぶことはできなかった。

『友達が幼馴染と再会して、約束が叶って…幸せになったんだよ?
うちだって嬉しいんだもん。今日はとことんまで飲まなきゃ』

涙をこらえ、自らに言い聞かせるように優奈ちゃんはそう言った。

『そんな強がりはいらないんだよ。
言い聞かせたりなんてしないで自分の心に素直になればいい。
辛いときは辛いって泣けばいいんだ』

そう言いたかった、でも言えなかった。
黙って見守るだけ、彼女の傷が少しでも癒えるようにそばにいるだけ。
でもこの夜はどこまでも付き合うつもりだった。
それが俺が彼女にできる唯一のことだと思っていたから。



647夏の水彩画:2011/03/17(木) 00:13:08.63 ID:acDc8kks
「この部屋いいでしょ?このホテルではこの部屋がうちの一番のお気になんだ」
「そうなんだ…」

優奈ちゃんに連れられて入ったラブホテルで俺はどことなく居心地の悪さを感じていた。
彼女が使い慣れているさまを見てショックを受けたこともある。
でも高校三年にもなって処女なんてことはないと思っていたし、俺自身経験はあるからそれは大きな問題じゃない。

「ねえ、ハヤトくん。うちとこういうとこ来るのそんなに嫌だった?」
「そんなことないよ。正直嬉しい気持ちだってあるくらいで…でもこんな流れで来たくなかったっていうか」
「…どういうこと?」
「優奈ちゃん。今から俺が言うことは、君を慰めたり元気付ける為にいうことじゃない」

優奈ちゃんは不思議そうな、でもどことなく不安そうな表情で俺を見つめる。
もっと気の利いた台詞やシーンを用意して伝えたかった気持ち。
今言ったって本当の気持ちは伝わらないのかもしれない、でも伝えるしかなかった。
今を逃したら言えなくなりそうな気がしたから、届かないような気がしたから。

「俺は初めて会ったときから君のことが好きだった。一目惚れってやつだ」
「…うそ…」
「嘘じゃない、嘘なんかじゃない」
「なんでうちなの?亜希も江梨もうちよりよっぽど美人だし…」
「優奈ちゃんみたいな子が俺のタイプだから。それ以外に理由なんて要る?」
「うちはハヤトくんの友達を好きになって、佐野くんにあれだけべったりしていて…
ハヤトくんの気持ちを知らなかったといってもハヤトくんの気持ちを踏みにじるようなことをしたんだよ?」
「そりゃ確かに複雑な気持ちにはなったよ。でも優奈ちゃんが豊を好きになったように俺も優奈ちゃんを好きになった」
「…ダメだよ…うちはそんなに優しくしてもらう価値のある女じゃないよ」
「価値があるかどうかなんて自分が決めることじゃない。俺にとって優奈ちゃんは誰よりも価値のある人なんだ」

暫くの沈黙の後、彼女の目から涙がこぼれた。

「…優奈ちゃん?」
「ごめんね、急に泣いちゃって…嬉しくて…」
「…」
「うちのことをそんなにも思ってくれる人なんて今までいなかったから。
エッチするときは『かわいい』とか『好きだよ』とか言ってくれるけど、ハヤト君みたいに温かい言葉をくれた人なんていなかったの」


648夏の水彩画:2011/03/17(木) 00:13:46.70 ID:acDc8kks
『うちの過去を知っても同じ気持ちでいてくれる?』少しうつむきながら彼女は俺に問いかけ、過去を語り始めた。
中学生の頃、おとなしくて目立たない生徒だった優奈ちゃんはあまり多くの友達もいなく、自分の居場所を見つけられずにいた。
そんな中でクラスの中心にいる女子生徒に誘われて行ったカラオケで、その子の友達の男達に輪姦されて処女を失った。
甘い初恋を夢見る年頃の少女にとって最悪な初体験。でも彼女はそのときに気付いた。
抱かれるときには男は自分に優しくしてくれることを、自分だけを見てくれることを。
そしていつの頃か彼女は見ず知らずの男に抱かれることを繰り返していた。
たった一晩でも自分をお姫様のように扱ってくれる。
それが彼女が行きずりの男に抱かれる理由だった。

「だけどね、やっぱり本気で恋をしたいって思ったことも何度もあったの。
でもうちを本気で恋愛対象として見てくれた人なんていなかった。
そんなときに江梨と亜希と仲良くなって、江梨に言われたの。『自分を安売りするな』って」

彼女の話を聞いて、暫く何も言葉にできずに黙っていたら彼女は言葉を続けた。

「やっぱり嫌だよね、うちみたいなビッチは。
わかってるんだ、うちみたいな子はまともな恋愛なんてできないって」
「そんなことない…」
「気遣ってなんてくれなくていいよ。ごめんね、今日は付き合わせて。
もともと叶わない恋だってわかってたはずだったのに一人夢を見て、そしてハヤトくんを巻き込んで…最低だよね、うちって。
ハヤトくん、こんなうちを好きだって言ってくれて嬉しかったよ」

そう言って部屋を出ようとする彼女を俺は背中から抱きしめた。

「…ハヤトくん?」
「行かないで…」
「…うちみたいな女、やめたほうがいいよ…何人に抱かれたかもわからないくらいだし」
「過去なんて関係ないよ。俺は今の優奈ちゃんが好きになったんだから」
「うちのせいでハヤトくんを不幸にするかもしれないよ?」
「同じ不幸なら優奈ちゃんのいない不幸より一緒にいての不幸のほうが何倍もいいよ」
649夏の水彩画:2011/03/17(木) 00:14:56.84 ID:acDc8kks
とりあえず今回は以上です。

続きはまた改めて…

皆様方、ご自愛ください。
650名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 23:14:56.59 ID:CohGGCj6
651名無しさん@ピンキー:2011/03/20(日) 01:07:19.37 ID:cPhEJuoG
652名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 00:33:31.09 ID:jZr+/NsU
正直
好き、しよ以降からオナニーだったりレベルひくかったりでつまんね

653名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 19:19:53.59 ID:mvr6WS9x
>>652
来なければいいじゃないか
654名無しさん@ピンキー:2011/03/24(木) 11:42:59.86 ID:VL1xYr2P
>>653

最近投下されてる以前の作品は好きだし。
お前に来る来ないを指図される覚えはない。
ここの質が下がったのを嘆いていただけ
655名無しさん@ピンキー:2011/03/24(木) 15:22:01.59 ID:Gx9HwYzj
>>654
オー!コレガジャパニーズツンデレデスカー?
656名無しさん@ピンキー:2011/03/24(木) 16:08:35.67 ID:F5qoSzIZ
>>654
それをわざわざ言う必要は無いと思う
657名無しさん@ピンキー:2011/03/24(木) 17:54:54.35 ID:uMuje7mb
ほんとに好きなら、投下しづらい空気にはしないだろ
好みに合った作品を投下してもらえなくなるかもしれないんだぞ

だから、荒らし認定でおk
いちいち相手にしなくていいよ
658名無しさん@ピンキー:2011/03/24(木) 18:49:58.92 ID:VL1xYr2P
はいはい荒らし荒らし
そうですね
すみませんでしたレベル低いとか言っちゃてー

659名無しさん@ピンキー:2011/03/24(木) 19:27:54.39 ID:zZHqVqUX
最近TVで見る美食家(笑)みたい
アレと違って多くの店を巡りそれで職が貰えるレベルじゃないから余計に滑稽だけど
ttp://skm.vip2ch.com/-/hirame/hira017875.jpg
まさにコレ
660名無しさん@ピンキー:2011/03/25(金) 02:36:10.59 ID:nqmTVfVr
>>655でオチてんだから相手すんなよ
661名無しさん@ピンキー:2011/03/25(金) 08:26:52.59 ID:fxtmJKbT
書き手の皆さんは気にせず投下して下さいね!
662名無しさん@ピンキー:2011/03/26(土) 05:37:34.52 ID:3SmV0Bk4
そうか、もう春休みか。
だから昼間っから子供が私服で出歩いてんだな。
663淡雪の花:2011/03/28(月) 00:18:17.84 ID:xxhbFDk5
ずっと君が好きでした…
ずっと君を見ていました…
初めて君に出会ったのは淡雪がちらつく寒空の下
真っ白く化粧を施され、どこか物悲し気に揺らめく町に、綺麗な花が咲いたのです
あの日から、僕はいつだって君に惹かれていたんです
でも僕は君のように明るい性格でも無く、華やかな外見をしている訳でもありません
君のように人から好かれる人間じゃないんです
だから僕は君に近付く事無く、触れる事無く生きていこうと思っていました
なのにどうしてですか?
君はある日、僕に声をかけたのです
「ねぇ?そうやって私の事見つめていて楽しい?」
鈴の鳴るような凛とした事が僕に向けられます
664名無しさん@ピンキー:2011/04/02(土) 15:22:15.17 ID:PfLpoy7D
age
665淡雪の花:2011/04/03(日) 14:52:14.49 ID:TTGf8ebV
予期せぬ事態に僕の思考能力は完全に停止しました
何故自分が彼女の瞳に写っているのかまったく分からないのです
「…ご…めん…君が…その…あんまり綺麗だったから…」
意味不明な謝罪が口をつきました
その謝罪に彼女は眉をひそめると
「なにそれ?」
そう言って不愉快そうにそっぽを向いてしまいます
重たい沈黙が僕と彼女を支配しました
「……っ…」
ついに耐え切れなくなった僕がその場から立ち去ろうとしたその時です
「お代は頂くから」「え…」
「私の事見ていたいんでしょ?だったら貴方は今日から私の召し使いよ」
意地の悪い笑みを浮かべて彼女は僕を蔑むように見つめました
その瞳の力強さに、僕はただ一度小さく頷く事しか出来ません
その日から、僕と彼女のかなりおかしな主従関係が始まりました
666名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 13:33:07.34 ID:3PVAqks1
hoshu
667名無しさん@ピンキー:2011/04/09(土) 20:37:48.31 ID:DHO7q8OP
ビッチ系の女が一途に成る瞬間のタイプ別

@ツンデレタイプ→「このオタクがキモいんだよ!」とか言いながら常に側に居たりして、段々デレ度が増す

Aヤンデレタイプ→好き過ぎて病んだ状態に成る
「ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君、ビッチ君」

B無口タイプ→人を人と思わない女が初恋をむかえた小学生のように真っ赤になり何も喋れなくなる

Cクールで素直タイプ→ズバリ大胆にアプローチをしてくる「ビッチ君が欲しいの…こんな気持ち初めてだ…で、でも…もう我慢出来ない!」

D身を引こうとするタイプ→彼のことが好きなのだが自分が相応しく無いと想い身を引こうとする

「あたいなんて… あばずれ… ビッチ君に相応しく無い……
 え!? な、な涙… ーーッ! イヤ! 嘘… な、な、なんで……」

皆さんどのタイプが好き?
668名無しさん@ピンキー:2011/04/10(日) 00:49:02.30 ID:N57A0ypi
なんだかんだで@だよね
669名無しさん@ピンキー:2011/04/10(日) 10:45:24.02 ID:4SVHocXL
王道は@だね
そしてBやDも好きだ。
というかBのようなどんなことでもやっているのに
主人公相手だと小学生レベルの接触に心乱れて
照れて挙動不審になるのが大好物でニヤニヤするな
670名無しさん@ピンキー:2011/04/10(日) 11:30:18.79 ID:4SVHocXL
書き込みに来た妄想を投下するの忘れてたw
以下メイドビッチ妄想(長文注意)



主人公はあるお屋敷のメイドでお仕えする坊ちゃまが好きだった
しかし旦那さまから夜伽を命じられてしまう
旦那様に抱かれる前に坊ちゃまに初めてを捧げたいと思い
夜伽の事を言わずに坊ちゃまに迫ると
こんなふしだらな女だとは思わなかったと罵られ拒否される。
その後失意のまま旦那様に抱かれて
坊ちゃまにはオレの次には父かと軽蔑されやけっぱちになり
実は名器で身体を与えるだけで自分の意のままになる旦那様をみてビッチへと開花
奥様にばれて屋敷を追い出される前にお屋敷で開かれた夜会で貴族漁り
その屋敷でメイド兼愛人として雇ってもらい→それの繰り返しで
主人公は一部の貴族では知る人ぞ知る
高級娼婦よりも素晴らしい一夜を過ごせるビッチメイドとして有名になる。
ある屋敷でまた潮時かと思い、新しい貴族に目をつけ誘惑。
暗い庭園に誘いこんな所ではと嫌がる駆け引きでイチャイチャしていたら
その台詞だけを鵜呑みにした若い男に助けられる
するとその男は坊ちゃまだった……
あの時は悪かったとビッチだと誤解してお前の気持ちを考えなかったと謝る
こうなってしまったのは自分の所為かとお屋敷から独り立ちしていた坊ちゃまは
自分の屋敷にメイドを雇うことに。
メイドはやっぱり坊ちゃまを心の底では忘れられてなくて
誠意を尽くして謝ってくれる坊ちゃまに気持ちは再熱
でも坊ちゃまが親切にしてくれるのはこうなってしまった責任から
自分が旦那様や男たちに抱かれ続けていたのはもう消せなく
本当のビッチになってしまったのでその気持ちは隠しておこうと思っていた。

坊ちゃまは坊ちゃまで昔からメイドの事を好きで恋心を秘めていたが
坊ちゃまを好きな別のメイドが嫉妬して
あの子は男を誘うふしだらな女なんですよと吹き込まれていたが信じていなかったのに
本当に迫られて混乱し拒否したその後、父親のお手付きになったと知って
嫉妬と怒りといろんな感情でメイドにつらく当たってしまっていた
その後誤解で、メイドは無理矢理父親に抱かれたと知りすごく後悔して探して謝ろうとしていた。

……まで妄想していたがこの話の着地点が見えないw
671あか@作者:2011/04/11(月) 22:59:09.78 ID:W08A+Wel
今まで停滞させてすみません。

復帰させていただきます。
672名無しさん@ピンキー:2011/04/11(月) 23:44:56.97 ID:D8koQTIo
>>669
アタイって時代設定いつだよwww
レディースの総長とか?


>>670
なにそのメイドさん スゲエ虐めてぇ
なんかハッピーエンドとかにはあんまりしたくない設定だと思うのは自分だけ?
虐めたいハアハア
673名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 09:58:12.80 ID:l+0wz7z9
神よ早く萌えさせてくれ
674名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 20:52:14.01 ID:pJ1Wba9l
最近某事件の影響で仕事が重労働…orz
に成ってる(言い訳?)せいか…書く暇がない(T_T)ので妄想だけ垂れ流しておく…

主人公は数年前火災により本人を残して家族全員を亡くした…

その火災の原因は実は某大企業の欠陥電化製品だった…

身よりの無い主人公は、その大企業の会長宅に引き取られる(企業の美談作りの為)

一方主人公の幼な馴染みのヒロインAは元々内向的で主人公に大幅に依存していたのだが、主人公が側から去ることによって生活が一変、清楚で大人しい子が荒んだヤンキービッチ女となる

そして主人公は家族を奪った大企業の会長宅に引き取られという今の環境に、鬱々とした日々を過ごしていた…

さらに…その会長宅には孫娘のヒロインBが居て、主人公に対して、乞食! 寄生虫! とか完全に頭からバカにした態度を取っていて、主人公の復讐心を駆り立てていく……

長文スマン…

ようは高飛車お嬢様とヤンキービッチ女と主人公(男)
みたいな三角関係風のビッチものが読みたいだけなのw‥‥

以上妄想の垂れ流しでした。
675名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 18:03:14.55 ID:DHQwUsyM
複数ヒロインものは面白いんだけど話が長くなるし落としどころが難しくて完結が難しいんだよなぁ
それとヤンキービッチと高飛車お嬢様も良いけど属性が似たものでは無くて・・・

例えばビッチ女と天使の心を持つ聖女のダブルヒロインで主人公が

「君は今の時代に考えられない程の清い心の持ち主だ。
 けど俺は・・どんなに汚れていても、アイツのことがほっておけないんだーーッ!」

みたいな台詞を吐き一途に成ったビッチ女の方を選ぶという展開のほうがスレ的には萌えるかもしれない

676名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 00:13:13.48 ID:jnAUjzTS
>>675
あえてその設定で主人公と聖女を相思相愛でくっつけて横恋慕したビッチの切ない恋心を見たいと思うのは自分だけ?
677名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 00:26:20.92 ID:O+d42U1w
>>676
いや…それは有りだろう

ビッチ系って切なさは重要なファクターの一つだ

ただ‥ビッチ女が挫折感や屈辱を味わった末に主人公と結ばれるジェットコースター的な展開は好きだったりする

後スレ的にはビッチ女が恋心を抱く迄とか結ばれる迄とかが当スレの作品の主流だが‥複数ヒロインで無くても泥棒猫的なキャラが現れてビッチ女の心を掻き乱す展開なんかもみたい

保管庫の作品でライバルキャラが出てくる作品は有るが、大体ビッチヒロインのかませ犬的なポジションなので、泥棒猫キャラを登場させたりすると、また‥スレ的には面白い作品に成る可能性が高いと個人的には想う
678名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 01:43:32.93 ID:hM8tRMQP
親の躾が厳しい品行補正な女の子が何故ビッチになったかのプロセスも重要だろ
そういう紆余曲折があってビッチななった女の子の満たされない心を云々っつーのがいーんじゃねーか
679名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 01:44:44.57 ID:zrJQRlkx
いいなそういうの滾ってくるなw

自分が>>674みたいなのを書くとしたら
お嬢様はビッチが失った清純だった頃とそっくりな人で
前の私の方がやっぱり好きなのよねとか
どうせ私は汚れてるんだわ……とか葛藤する方向性に行きそうw
680名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 15:54:47.06 ID:jnAUjzTS
でもそのお嬢様もビッチなんだよね?
…いや、まてよ
ビッチはビッチでもその美貌と御家柄で散々男は弄んできたがプライドが高いから簡単に股を開かずまだ処女は失っていないとかどうだろう?
そしたらヤンキービッチが汚れてるのは私だけ…とか苦悩出来るではございませんか?
その反面お嬢様は、主人公が自分より再会したヤンキーに構うから幼なじみに嫉妬…とか
ダメかしら…
681名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 16:18:52.23 ID:hM8tRMQP
ヒロインを2人して三角関係にする理由はなんだw
俺はどちらかというと惹かれ合う二人を綿密かつ濃密に描写して欲しい派だからなー
あと処女である必要性ってないだろ、ビッチっつーからにはそれなりに男性経験もあってスレてないと
ただヤリマンである必要性ってのもまた不必要なんじゃないかなと
良いとこの生まれで美人なら付き合う男もそれなりの男だろうし
682名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 00:56:49.55 ID:zdog8LCY
>>681
まあ‥色々な考え方があるが、君が言うあるカップルの関係を念密に描く手法も一つの王道だが

複数ヒロインや三角関係風の作品だとヒロイン事の視点や主人公(男)側の視点の移り変わり、修羅場wや揺れ動く心、キャラごとの歓喜とどん底など話の変化がつけやすい点が上げられる

>>680がレスしたようにヒロインの対比もメリットの一つだろう

ただ‥書き手が上手く調理出来れば読み手側がハラハラドキドキする展開が見込めるが、キャラごとに関係を丁寧に描写しないと君が言うようにヒロイン達と主人公の関係がぼやけてしまう危険性もある

ようするに作品が長編に成ってしまう事は覚悟しないといけない訳だw

最後にビッチヒロインが処女の是非だが‥特にこだわる必要は無いだろう
当スレの保管庫の作品の中(初期)には、特に男性経験が豊富で無くても男を小馬鹿にした高飛車女や腹黒いビッチ系で一線を越えさせ無いビッチヒロインも存在したし、書き手の描写しだいだと思う

どちらにしてもスレ的には色々なタイプの作品が投下された方が良いということでw
683名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 12:03:49.12 ID:5LvGw6H5
>>681
なんで他人の考え否定するような良い方すんの?
>>681に悪気がないとしても、ちょっと不愉快になったんだけど…
人それぞれなんだからふ〜んそんな萌え嗜好もあるんだで良いじゃん
少なくとも自分は>>681の王道的な嗜好もそういう萌え嗜好もあるなで終らせた

しかも>>680>>674のネタの話の流れならそういう(お嬢様が処女)のも話が盛り上がりそうで良くない?って妄想しただけでしょ


684名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 12:36:40.15 ID:OxTbVFkA
680はビッチヒロインと対比するためのライバル(お嬢様)も
またビッチであれば尚更対比につながり
さらにビッチヒロインとの対比でお嬢様のビッチは仮想ビッチであれば
さらにビッチヒロインが思い悩む要素が増えるお!って言ってるのに
681は仮想ビッチのお嬢様がヒロインの
新たな妄想だと勘違いしてるんだと思ったw

まぁ仮想ビッチはビッチじゃないって
過去レスさかのぼれば議論の元になってるしねー
反発でても仕方ないけど書きかたにもよると思う
685名無しさん@ピンキー:2011/04/17(日) 09:30:51.47 ID:9ktCyRRD
まあモチつけ‥

このスレの縛りはビッチな女が一人の男に対して一途に恋心を抱くという事だけな筈

確かにヤン系のスレと違ってヒロインを複数出したり、泥棒猫とかは違和感が有る者もいるかもしれないが

逆に登場人物を増やして人間関係のドロドロ(恋愛の)や葛藤を描くのは作品を盛り上げるのによくある手法だ

だからビッチヒロインと主人公がいたら別に疑似ビッチや聖女などを絡ますのは作品を膨らませる技術の一貫と視るべきで

レスに対して反レスをしたら荒れるだけだし、職人もスレ上の意見を採用しにくくなるだろうw

このスレの作品的にいえば腹黒ビッチの別所さんや山下くんの海野さんなどが主人公とビッチヒロインに絡んだりしたが

あれをもう少し踏み込んで、もしくは複雑にして、どうすれば、もっと作品が良くなるかという部分で話をすべきだ

まあ‥大体障害が有ったり挫折が有ったりした方が後のカタルシスが大きいのは名作の一つのセオリーで有ろう

グットエンドだろうとバットエンドだろうと……

686名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 00:20:08.14 ID:PjM1kw5D
この流れで妄想したお嬢様ビッチ
ヒロインは母一人子一人で暮らしていたが
小学校の頃母が死んで父親だというお金持ちに引き取られるが
そこで接待と称した取引相手に体を売る事を強要される
娘になぜそんなことをさせるのと驚愕するヒロインだが
心では嫌がってても調教されて淫乱に
昼は淑女、夜は娼婦のごとく作品に仕立てあげられる。
そして男嫌い&女子高で男に免疫なく育ってきたが
あるきっかけで男の人を好きになり……で思い悩むビッチとかどうだ

裏設定としては
父親は母親の事好きだったが捨てられて
再び会いに行っても抱くなら金払えと言われて
可愛さ余って憎さ百倍で娘も実は自分の娘ではないと疑ってる
でももしかしたら自分の娘かもしれないので本番はしてない
(DNA鑑定とかできない時代ぐらいがベターかな)
母親は父親の事を本当に愛してたが身分違いで父親の親から追い出され
身の程を知って嫌われ追い払うつもりで父親に体を売りつけたが
それでもあきらめない父親に嬉しくもあり追い払えなかったが
子供が出来て雲隠れして→父親がやっとの事で母親見つけたら死んでいたとか
687名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 06:43:28.79 ID:Tnbg12kV
投下まだかな?
688名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 20:45:30.14 ID:IH4B1s+f
この不自然な改行!
689名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 07:05:39.27 ID:rmD6DLEO
ビッチの定義を考えてみた‥‥

ビッチ - 雌犬、不快、押し付けがましい、嫌な女などの意味を指す罵倒語。本項で解説。
(日本の英日辞書[1][2]等にて“ふしだら”“尻軽女”等の意味と解説があるが、どの英英辞典、英語版Wikipediaにはそのような意味の解説はなく、
ネイティブスピーカーも性的な意味をもって使うことはない。ただし、2パックは金目当てで性交をする女性を特に指し、ビッチと呼んだ。
→“ふしだら”等女性を性的に罵倒する言葉は“whore”または“slut”)
ビッチは、本来、イヌ科のメスについて使われる言葉である。この言葉を人間に使う場合は、
喜ばしくない人物。
意地悪で敵意を持っている人物。
横暴であるか、信頼できない人物。
等に対して使われる。特に、女性に対して使われる事が多い。
この言葉は、1400年代ごろから使われだした[3]。変種としては、1925年から『怒りっぽい』という意味で“bitchy”が用いられ、
1930年から『不平不満を言う』という意味ではto birch がある[3]。テレビドラマ『ダイナスティ』でライバル同士にあるKrystleとAlexisの間でも用いられ、
テレビ番組の検閲に引っかかることもなかった。
また男性に対する罵倒語としてサノバビッチ(son of a bitch:ビッチの息子)がある。

WiKiより‥‥‥

まあ。ビッチという単語は必ずしも淫乱、非処女である必要は無く“嫌な女”全般をビッチと呼ぶようだ‥(今言ってるのは一般論だ)

所で上のレスも読ませてもらったが、こだわりを持つことは悪いことでは無いが、それに固執して
「こうで無くては駄目だ!」

と成るとスレの投下の頻度が減ってくるし読み手が書き手に制約をつけてはスレ的には善くない(こだわり過ぎて衰退したスレは沢山有る)

これは書き手に媚びろ! と言っているわけでは無い
要は読み手は自分の世界観に合った作品にレスを着ければ良いのであって、価値観の違うものに関しては傍観すれば良いのである

そして多種多様の作品の中から名作が産まれる

※最後に上にあった三角関係ビッチとか誰か書いてくれないかなぁ‥‥
♪〜θ(^O^ )
と国語が1だった自分が呟く……
690名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 09:31:54.79 ID:ik087z2C
今、その三角関係を自分なりに書いているんだけど…かなり拙い文章だ
でももし他に誰も書いてないなら、そのうち投下させて貰いたい
よろしいだろうか?

691名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 10:26:08.87 ID:9PdRKekW
投下待ってるよ
同じ題材・ネタでも書く人によっては違うだろうから
あんまり気にしないほうがいいんじゃないかな
692名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 12:19:29.43 ID:rmD6DLEO
>>690
素晴らしいo(^-^)o
スレ上の雑談を早速創作のアイデアとして生かすとはスレ住民及び職人の鏡だーーッ!!

全裸待機でいつまでも待ってるぜーーッ!!!!!

693名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 14:03:18.45 ID:OYOL+ko1
悪いことはいわんから
空気の読めない顔文字は止めろ
694名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 13:33:09.45 ID:q0E/ixv/
>>689
>>692
異様にテンション高すぎて怖いよ…
もっと落ちつけよ…
695名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 20:36:15.43 ID:wn3/t4RV
荒らしで無いみたいやし‥別にええんでないかいw

ワシも投下が待ちどおしいでェ‥
696名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 21:47:30.18 ID:TiSNa9ip
意図的な荒らしとゆとり等の空気が読めない(甲子園のライトスタンドで巨人応援するような)事で荒らしてるパターンがあるけど後者に属すると思う
697名無しさん@ピンキー:2011/04/26(火) 07:00:06.26 ID:LjBkMLka
>>696

この話題を引っ張るアンタもね
698名無しさん@ピンキー:2011/04/26(火) 13:04:51.23 ID:K2H5GNSa
>>697
なにムキムキしてんの
そういうレスも悪い流れを助長してるってわからないの?
まあオレのこのレスもそうなんだけどね
699名無しさん@ピンキー:2011/04/29(金) 20:10:56.74 ID:5sVHozaV
金髪外人お嬢様と幼馴染みの足立花をクールにしたみたいなヤンキーの組み合わせだと萌えそう

700名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 06:19:41.38 ID:ELuL34Y3
ゴールデンウイーク中に投下あるかな?
701名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 09:25:27.65 ID:zaQNBp8z
ないと思う
702名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 20:26:44.64 ID:JuqnZ5d1
山下と川上、海野の人の作品読みたい
703名無しさん@ピンキー:2011/05/02(月) 16:52:52.46 ID:X7uDkepe
ところでおまいら、ビッチの切ない恋心を連想させるような良い歌はないかね?
自分は大塚愛関連を聞くと何故か一途になったビッチを連想して一人ビクンッビクンッしてしまうのだが
おまいらにもそんな歌があれば是非教えてほしい
いや、教えて下さい
704名無しさん@ピンキー:2011/05/02(月) 19:52:34.68 ID:taCgw0jp
全然知らないんで言うんだが、西野カナとかそういうイメージw
705名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 01:32:17.35 ID:ZTb1snnM
投下待ち保守
706名無しさん@ピンキー:2011/05/06(金) 20:26:39.44 ID:35GARHjn
707名無しさん@ピンキー:2011/05/06(金) 23:36:32.35 ID:hXiJ4WDV
投下が無いとやっぱり過疎るなぁ‥おい!
最近レス有るの週末だけじゃねぇか……(苦笑い)
708名無しさん@ピンキー:2011/05/07(土) 04:22:28.01 ID:q82TEpFG
709名無しさん@ピンキー:2011/05/08(日) 23:29:36.41 ID:RPQQlpr4
まとめのトップ絵がLVネタだと今更気付いた
LVネタが結構エロいだけにあの絵のお姉さんが喘いでいるのかと思うとちょっと興奮するんだぜ
710名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 23:55:17.64 ID:HQ3ZM7cP
>>709
もう勘弁してあげて下さい…
あんまりにも羞恥プレイで泣きそう


711名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 07:59:14.82 ID:KgduHEdp
ビッチがヤリチンに惚れる
712名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 11:11:36.81 ID:XNNVK79w
セーフティ・フレンドの女教師と陸上部主将のからみがスゴク気になるんだけど、このはなしってどっかで読めんの?
713名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 13:08:47.14 ID:51Slj8I2
夏の水彩画の続きを待ってる
714名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 20:25:19.78 ID:ptlk+mOE
B型H系最後まで読んだけど、正にここを漫画にしたようなストーリーだった
715名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 10:16:58.17 ID:4Ecmwlv4
>>714
あれはビッチというよりビッチ予備軍の子が恋によって成長する話ではないかと。
基本山田は一途だしね。頭がエロ親父的でかわいそうなだけで。
ラブコメ漫画では大傑作の部類ではある。
716名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 00:38:37.01 ID:ZEnTB7jz
妹の方がヤってる事からしてこっち向きだな>BH
717名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 18:10:59.41 ID:M/pVPYYH
あれは本当に妹が恋したらこのスレ向きだなと思ってたけど
最期まで妹は計算高いままだったなのがおしかったw
ラスト周辺カップルの話があっただけに期待してたんだが…
718あか:2011/05/19(木) 00:40:47.99 ID:HYoVq7fy
…最悪だ。
あの日以来、私は家から出られていない。自分の部屋に引きこもって、お腹が空いたときだけキッチンに向かう。トイレに行く。それだけだ。
あとはひたすら部屋で大人しくしている。何も考えない。考えられない。
時折「どうしたの?」「大丈夫?」なんてメールは届くが、それにいちいち返信を打つ気力も無かった。
もうじき、この生活が始まって一週間くらいだろうか。
まだ、『楊くん』からは連絡が無い。
それに安心している自分と、寂しさを覚える自分がいて。
元々住む世界が違ったんだと思っていたはずなのに。それがはっきりあらわれてしまっただけなのに。
何でこんなにもやる気がでないんだろう。
外を眺める。そういえば、初めて彼の試合を見に行ったのもこんな天気だったっけ。
そのとき、一通のメールが届いた。
719あか:2011/05/19(木) 01:00:55.71 ID:HYoVq7fy
…最悪だ。
「それで、涼はどうしたいわけ?」
ユウは呆れたような目で俺を見てきて。それがわかんねぇから相談してんだよ、なんて言えない。
「まさかお前、隠し事をされてたってだけで好きじゃなくなりましたー、なんてことはねぇよな?」
軽く頷いて肯定の意を示す。好きじゃないわけじゃなくて。ただ、頭の整理がつかなくて。
あの空港での事件以来、彼女は学校に来てない。
俺だってあの親父の発言を鵜呑みにしたわけではないが、彼女の反応は肯定の意を示しているようで。
「それはちがうけど…」
「まぁ、さ。お前がやりたいようにやれよ。つかお前、明日選手権予選だろ? 練習は?」
「午前中であがり。スーパーシード(特例的なシード。ベスト4や準々決勝までシードされる)のおかげで次もう決勝だし」
「あ、そう。じゃあ俺はじっくり偵察させてもらうかな。わざわざでてきてやったんだし。」
720名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 03:56:33.81 ID:pchzIp5s
待ってた!乙。
続きwktk
721名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 15:05:39.23 ID:FCCNWGMM
乙乙!
続き楽しみにしてる
722あか:2011/05/20(金) 00:25:55.93 ID:cxTwZUUN
「ま、あんま心配してないけど紅宮さんのこと引きずって負けるなよ。お前にリベンジするためにあの後頑張ってきたんだからな」
軽く頷いてみせる。
去年まで大したことがないサッカー部はこの一年で大きく変わった。俺が代表に入って、それで何人かうまい一年が入ってきて。いつの間にか県内でもトップクラスの高校といい勝負をできるようになった。
それで、夏のフェスティバル(非公式の大会)でユウの高校にも勝ったし、選手権出場経験高にも勝てた。
今回の大会は俺が召集されたおかげでスーパーシードにも入れたし、あと一試合勝てばうちの高校史上初の選手権だ。
体のキレも良い。チームメイトも去年以上に揃ってるし、今のチームで選手権に出たい、勝ちたい。
でも、メンタルが何かふっきれなくて。
あの日以来、心に何かを背負ったままプレーしてる。
「じゃ、今日はそろそろ行くわ。そんなに気になるなら、連絡してみろよ。隠し事の一つや二つ、許してやるのが男の器量だぜ?」
そう言い残して、あいつは俺の部屋から出て行った。母さんの「ご飯食べて行けば良いのに」との声に、「集中したいと思いますし、今日は遠慮します」って言っているのが聞こえる。
723あか:2011/05/20(金) 00:32:50.14 ID:cxTwZUUN
さすがに、援助交際をしていたらしい、とまでは言えなくてユウには重大な隠し事をされた、と言ったのだが、隠し事だと考えると少し気分が軽くなって。
とりあえず、明日だ。明日、勝って。それからだ。
でもその前に。咲子さんにメールを打とう。
長いこと打ってなかったから何だか緊張して手が震える。
落ち着いて、誤字の無いように一字一字書いていく。
送信した後も、メールの中身を確認して。
「…良い天気だ」
何となく外を眺めて、懐かしい思いになった。
724名無しさん@ピンキー:2011/05/20(金) 00:35:30.81 ID:PZZuJqUR
相変わらず投下マナー悪いなこいつ
725あか:2011/05/20(金) 00:40:41.82 ID:cxTwZUUN

「さすがに、決勝ともなると人数多いな」
歓声を聞いて、思わずつぶやく。
世代別代表の試合のときに今以上の観客の試合ももちろんあったが、部活のサッカーの独特の熱を感じる。
先頭を歩くのは小学校からずっと一緒にサッカーしてきた先輩。それに続く俺、そしてチームメイト。
入場して、ピッチ内で軽くパス回し。決勝にもなると綺麗な芝ピッチのドームだ。
咲子さんともここに試合を見に来た時が懐かしい。
…感慨にふける暇はない。審判の笛がなり、俺たちはピッチの中央に集まる。
「これに勝てば全国、行くしかない! 行くぞおぉっ!」
っしゃあ! みんなが大きな声で応える。
さぁ、全てが始まる。
726名無しさん@ピンキー:2011/05/20(金) 23:58:58.60 ID:rQq7L+Vz
うぉぉ!w
久しぶりに来てみたら、投下されていて嬉しい。
続き待ってます!
727あか@作者:2011/05/21(土) 01:32:16.44 ID:/9MTAtGY
2レス分だけ投下させていただきます。
細かく分かれて申し訳ありません。

>>724
すいません。
728あか:2011/05/21(土) 01:34:55.69 ID:/9MTAtGY
今頃、彼はピッチの上の立っているのだろうか。
昨日届いたメールをまだ開けないまま、私は開いた携帯の画面を見つめる。
確か、うちの高校は始めての選手権予選決勝にコマを進めていたはず。
本当ならもちろん見に行くつもりだたんだけど、あんなことがあってしまってはその計画もご破算になってしまった。
何日も部屋にいるとすることが無くて、結果としてパソコンでサッカーの動画を見たりしてしまって。その度に楊くんのことを思い出してしまう。
「…テレビ、点けようかな」
スタジアムまで行ってないとはいえ、やはり試合は気になる。
自分の部屋にテレビがない私は、携帯を操作してチャンネルを合わせる。
画面に緑の芝が映って、私は実況に耳を傾ける。
『さあ、前半20分を過ぎて0対2、依然蒼清学園リードです』
…そっか、うちの高校、負けてるんだ。楊くんもこの間の試合で負傷してたのがまだ悪いのかな、なんて思ってみたり。
その瞬間。
アップで移る楊くん。今まで見た中で、一番苦しそうな顔で走る彼。
729あか:2011/05/21(土) 01:38:52.08 ID:/9MTAtGY


『さあ、蒼清学園のコーナーキック。ここで決まると勝敗は決定的なものになってしまいます!』
実況が大きな声で説明を始める。
蹴られたボールはそのまま相手の選手にピッタリ合って。ヘディングが放たれる。
…やられた。
ネットが揺れる様子を思い描いた瞬間、彼がいた。
『ク、クリアっ! フォワードの楊くんがライン上でクリアしましたっ!』
ピッチ上に向けられた集音マイクに彼の激が拾われる。
『まだまだ、これからだっ! 顔上げろ! 盛り上げていこうぜ!』
…。そっか。
彼は怪我なんか関係ない、ただ、いつでも。全力でサッカーをしている。
それで、私は?
考える暇は無い。財布だけつかんで、私は家を飛び出した。
730トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:05:25.66 ID:iZNg0iu+
「おとうさーーん」
「おかぁさーーん」
 パチパチ…目の前は真っ赤な火の海…
 ちっ! また昔の夢か…
「ゆういちろうーーッ!!!」
「ゆうちゃん…にげてぇーーッ!!!!!」
「消防が来たぞ−ー!!」
「火のまわりが早い…」
 
 けたたましいサイレンの音と真っ赤な灼熱地獄…
「これでは誰も…」
「奥に人が…」
 ゴオゴオという炎の音と真っ赤な視界…薄れゆく意識の中で微かな足音が聞こえる。
「よし! 突入するぞ…」
「気をつけろ! 柱が脆く成ってる」
「発見しました!」 
「うっ! 父親と母親はもう……」
「子供がいます!」
「よし! まだ息があるようだ」
****
 俺の名は岸裕一郎。十年前の火災で家も家族も友達も全て失った。
 原因は有る大企業の欠陥電気ストーブであった為、火災後唯一の生存者の俺を巡って補償問題で醜い親戚が出てきたり、マスコミの餌食に成ったりしたが、紆余曲折の末その大企業が俺の身元引受人と成った。
 結局企業の生存とお涙頂戴で世論のバッシングをかわそうとの意図だろう…
 ふっ…くだらない…
 まあ。責任を取って経営サイドが総退陣の後、外資系企業が買収して俺の身元引受人に成っているので現会社を恨むのは筋違いかも知れないが……
 ん…場面が変わった…一人の小さな女の子…真夜か……
 しかし。ここ数年同じ夢をループして観るなぁ…(苦笑い)
「ゆうちゃん…ひっく…ふぇ… 
 い、いっちゃいやだ…
 うぇ…」
「……泣くな真夜」 
「でも…わたし…ゆうちゃんが居ないと……」 
「うるさいなぁ…俺以外の友達も居ない…誰とも喋れない…
 いい加減にしてくれ…」
「ひどい…
 うぇええ−ーッ!!!
 ゆうちゃん…わたしのこと…お嫁さんに…もらうって…言った…うぇえ…」
「いつまで俺に甘えてるんだ…」
「いっちゃだめ−ーッ!!!」 
 真夜は俺の幼な馴染み…俺が居ないと誰とも喋ることが出来ない程俺に依存していた。まあ。可愛いし幼な馴染みとしての情は有ったのだが、その時の俺は精神的に
余裕が無くて、ただ煩わしいという感情だけが支配していた。 そう…俺は迷わず、すがりついてくる真夜を突き飛ばしていたのだ。
731トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:07:21.58 ID:iZNg0iu+
「やかましいーーッ!!!
 いつまでも纏わりつくんじゃねぇーッ! 
 ずっと…ずっと…ずっと誰かに頼って生きていくなんて出来ねぇんだよーッ!
 俺はお前の保護者を演じるのは飽き飽きしてたんだ…
 いつまでも…人は…同じ…じゃあ…居られない…」
「ちが…違うーーッ!!
 ゆうちゃんは…ゆうちゃんだもーーんッ!!!
 うわぁああぁああんーーんッ!!!!!」
「……自分で立つんだな………真夜…」
「ゆうちゃん…まっーー!!!」
 真夜はうずくまったまま動かない。今想えば真夜とは、もっと違う別れ方が有ったかもしれない。
 ただ俺は後悔している暇は無いのだ。
****
 ロスチャイルド家 食堂
「ジャップ! 遅いわよ!!
 いつまで眠ってるの寄生虫の分際で!!!!!」 「その…寄生虫のおかげで、欠陥商品を売った企業から脱却出来たのはどこの企業さんで……フラン」
「ふ、フラン!!
 フランソワーズお嬢様でしょうーーッ
 居候の分際で生意気だわ!
 それと! 欠陥商品を売ったのはジャップの会社でロスチャイルド家は関係無いわよ!!」
「ふっ…へいへい…箱入りお嬢様…」
「止さないかフラン…」
「でも…お父様。ジャップが…」
 
 俺の朝の風景だ。
 現在俺は欠陥商品を売って致命的ダメージを受けて不渡りを出した日本企業を買収したユダヤ系アメリカ人のロスチャイルド家で生活している。
 金の亡者の親戚に引き取られるより、この方が良かったのかもしれない。
 
 朝から俺に絡んでくるのはフランソワーズ・ロスチャイルド。  ロスチャイルド家の一人娘だ。
 容姿は長いウェーブの掛かった金髪、透き通るような白い肌、青い綺麗な瞳はハリウッド女優も逃げ出す程の可憐さで、人形のようだが
 わがままお嬢様の属性なのか、父親が俺に気を使うのが面白く無いのか、昔からやたら俺を敵視している。
 まあ。この女も俺の踏み台に過ぎないのだが…
「所でユウ。
 朝食を一緒にどうだね」
「NO Thank you
 ミスターロスチャイルド…
 朝の補習が有りましてね…」
「ならリムジンでフランと一緒に送らせよう」
「いや…それも断ります。
 俺はロスチャイルド家の人間では無いし…ただの日本人ですから」
「そうか……」
732トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:13:29.46 ID:iZNg0iu+
「い、いい加減にしなさいよぉ…
 イエローの分際でぇええ…お、お父様に口答えするなんてぇえ…」
「おいおい…フラン。
 食事中に立ち上がり、そんなに肩を震わせて興奮するのはロスチャイルド家のご令嬢の名折れに成るんじゃないか」 
 ふっ…このへんにしといてやるか…
 フランの奴…白い肌を真っ赤に染めて肩を震わせて今にも噛みつかんばかりの表情。
 十年間辛抱してきた俺からすれば付き合いきれないの一言だが、高校を卒業して進学するまでは、あまり波風は立てない方が良いだろう。
「ミスターロスチャイルド…
 失礼しました。
 それでは学校に行ってきます」
「うむ…」
「(こ、この…イエロージャップが…
 覚えていなさいよ…いつかわたしの前に跪かせてやる…)」
****
 聖マリスト学園
 現在俺が通っている高校は聖マリスト学園という。通称天国と地獄。
 通称の由来だが、元々はミッション系の超エリート進学校で卒業生には官僚や政治家や一流企業の経営者などごまんといるが、学園経営者(ロスチャイルド家)
の方針で三年前から問題児や社会的弱者の更生施設を兼ねて学園の同じ敷地内だが、校舎や体育館や職員室等が全く別の小さい全寮制の学校が有る。
 勿論表向きは生徒間の交流は無いしむこうは教員も警察官や自衛隊あがりや、問題児更生のスペシャリストで完全監視体制をとっている。
 それでも更生してスポーツなどで名を馳せた者も居るらしく、一定の更生機関としての評価は受けているとのこと。
 まあ。俺からすれば偽善的なロスチャイルド家らしいやり口だと、苦笑いするしかない。話がそれたが、抜群の環境を自画自賛するエリート揃いの本校と問題児だらけの監獄のような更生施設が
同居するところ…
 人呼んで、天国と地獄というわけだ。
 俺?俺は一応本校に居る。
 これでも成績は良い方。
 一言いっておくが俺は別に映画の主人公みたいにロスチャイルド家を相手に家族のリベンジしたり、乗っ取るつもりなど毛頭無い。
 ただ事件後人間の醜さを見せつけられて、独りで生きていく決意を固めただけだ。  その為には未成年の内はロスチャイルド家の援助も必要との結論に成った。
 
733トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:16:22.32 ID:iZNg0iu+
 フランに対する俺の冷笑的な態度も、当主のミスターロスチャイルドが事業家らしくリアリストで、自分の一人娘に媚びへつらう者より、毅然とした態度の者を評価するからである。
 おっと…お客さんだ。
 俺は今裏の学園の体育館裏にいる。
 裏の学園って更生施設の方ね。
 何の為?呼び出しだよ…
「おう! ええ度胸や」
「ひゃははは…」
 相手は五人で…札付きの悪。
 多分フランがけしかけたのだろう。
 彼女は俺を叩き伏せたいらしいからな…
 屋敷に着た当初からそうだった。おかげで腕っぷしは随分上がったが。
 さて…先手必勝。まずは相手が俺を囲む前に、一番近くの奴を叩く。
「ぐはっ!」
「こ、この野郎ーーッ!」
 ムキに成って突っ込んでくる男の脚を払い容赦なく顔面を踏み潰す。
「ぎゃあぁああーーッ!!!」
「ひぃいいい」 
 顔面が血だらけの男を見て、怯んでぼーっと立ちつくす奴の髪を掴み、顔面に膝蹴り。
「ぐわぁああぁああーーッ!!!」
「まだ…やるかい?」
「い、いや」
 後は不適に笑ってやると…残りの奴は戦意喪失だ…パターンか。
「おおかた…フランソワーズお嬢様に言われてきたのだろうが、無駄な努力は止めることだな…」
「………」
 はい。この間五分。今日は早く終わったな…人を見かけで判断するからこうなるんだ。さて…帰るか。
「くくく…お前強いな……」
 誰?もう一人いたのか…あ、あいつは確か……
「おいおい…インターハイ出場選手が何のようだ?西条…」
 西条剛。ボクシングでインターハイ出場。更生施設の希望の星の一人だ。
 こいつまで出張ってくるとは…
「なぁに…練習だよ。練習」
「ふうん…」
 ふう…フランの奴…よほど頭に来たようだ…西条まで引っ張ってくるとは…格闘技のスペシャリスト相手だと…ちーと分が悪い。
 気取られないよう近づいて、奇襲有るのみ。ボクサーの弱点は…
「シュ……」
 距離二メートル。俺は蹴りを放つ。靴が脱げ西条に向かって飛んでいく。これは織り込み済み。
「ふん…」
 西条は鼻で笑い余裕でかわす、これも織り込み済み。
「…………」
 俺は自分の左足を軸にして体を右方向に回転させ、回転途中で左足を折り曲げて左膝から地面に着地する。
734トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:28:04.56 ID:iZNg0iu+
 そのあと体を滑らすように回転させながら右足を大きく広げ、相手の足を背後から足払いで刈り取って相手の体を薙ぎ倒す。
 簡単にいうと水面蹴りを放った。
「ッーー!!!」
 ボクサーは下半身への攻撃に免疫が無い。無様に倒れるのみ。まあ。なんとか奇襲が成功しただけだが…後は踏み潰すのみ。
「ぐわぁああぁああーーッ!!!!!」
 西条は顔面を血だらけにしてのたうち回る。まあ…鼻の骨は折れたかな?
「ボクシングは試合だけにするんだな…」
 
 ふう…やれやれ。この分だとその内ヤクザあたりをけしかけられるかな?
「ぐっ…まだ立てない…岸裕一郎。お坊ちゃん本校の癖にあんなに強いだなんて……」
「役立たず!」
「ひっ! お嬢様…」
「西条…役立たずは処分してあげるわ」 「や、やめてください…踏みつけないで…鼻が折れてーー」
「ふん…」
「ぎゃあぁああーーッ!!!!!!」
「あははははは…ジャップめ…必ず潰してやるわ!」
****
 紅真夜
「おい! 出所だ…」
「ふん…」
「赤毛の真夜…いや紅真夜。
 お前女子少年鑑別所何回目だ?
 お前素材は結構可愛いんだし、その若さで人生捨てんなよ…」
「ふふふ…口説いてるつもりかい?
 そうさねぇ…もう…男に興味は無いけど五万なら良いョ
 あははははは…」
「だ、誰が貴様みたいな気の狂った女と……お前…相手が死んで無かったから良かったけど、普通灯油を頭からかけて火をつけたら死ぬぞ!
 次は未成年とはいえ実刑は免れないと思え!」
「はっ! 余計なお世話だよ」
「とにかく保護観察の手続きが有るから待ってろ」
 人生を捨ててる?あたしは自分の脚で立って歩いてるだけ何だがねぇ…
 きっかけは十年前…今まで依存して人生の全てだった幼な馴染みが目の前から去ってからだった。
 途端に虐め…良くあるパターンさねぇ…
 要するに今迄はその幼な馴染みの庇護の元にいたってこと…
 大人しく人と上手く喋れなかったあたしは、それは執拗に虐められた…
 ある日いつものようにボロボロにされて…死ぬまでつきまとうって言われて…気づいたら相手を家庭科の裁ちハサミで刺していた。後は語るまでもない…
 人殺しよばわりされて…まともな人生を歩めるわけはない…
 あたしからすれば降りかかる火の粉を振り払っただけさねぇ…
735トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:29:11.41 ID:iZNg0iu+
 そりゃあ頭から灯油かけて火をつけたり、ナイフで切り刻んだり、ペニスを食い千切ってやったこともあったっけ…
 家庭はそれをきっかけに崩壊。両親は離婚。それからは生きるため何でもしたか…
 別に幼な馴染みを恨んじゃいないさ…
 ただ今のあたしの姿を見せたいだけ…
 ねぇ…ゆうちゃん…
「おい…紅真夜。次の行き先が決まったぞ…」
「へぇ…どこ?」
「聖マリスト学園だ…」
「もしかして…あの更生施設?」
「まあ。お前が更生出来るとは思えないが…」
 聖マリスト学園か……………
736トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:35:39.75 ID:iZNg0iu+
「へへへ…ゆうちゃん♪」 
「何だよ。人の顔ジロジロ見て」
「内緒」
「おかしな奴だなぁ…」
 夢か…察するに、これは子供の頃の夢だな。男の子が一人、女の子が一人。
 心霊現象ということも考えられるが…俺霊感ねーし。
 男の子の方は多分俺。自動的に女の子の方は真夜か…別に懐かしいとは思わないけど、深層心理ってやつか? 
「ちょっと待っとけ。トイレ行ってくるから」 
「えーーッ! ゆうちゃん…嫌だよぉ」
「はぁ!? トイレぐらい行かせろ!」
 ここはたぶん外…人物にフォーカスがかかって景色はぼやけているが、昔よく遊んだ公園と想われる。
 しかし真夜の奴チビ俺にべったりだな。
 人差し指を口に入れ、俯きながら泣きそうな顔をして、チビ俺の服の裾を離さないようにしっかり引っ張っている。
 チビ俺は真夜の頭を撫でながら、しょーがねぇなぁ、みたいな顔。
 昔の俺って面倒みが良かったんだな……ふっ。
「真夜は俺のお嫁さんに成るんだから、ちゃんと俺の帰りを待ってないとだめだぞ」
「ほんと! ほんとにほんと! 真夜のことお嫁さんにもらってくれるの?」
「ああ…」
 おいおい…チビ俺。なだめる為とはいえ、いきなりプロポーズするなよ…
 真夜の奴嬉しそうな顔…
 そう言えば真夜をなだめる度にこうしてたっけ…
 場面は変わり一人俺を待つ真夜。
 真夜の奴今頃は…
 ちっ! 過去は捨てたし後悔はしないはずだろう! 夢にほだされるなよ俺。
 ん…?誰か来た。ああ…あれは同じクラスだった松永か…人畜無害なおたくだった記憶が有る。
「やあ。真夜だよなぁ
 岸はどこにいるの?」
「………ィレ」
「え!? 聞こえねぇんだけど」
「…………」
「おい! 泣きそうな顔すんなよ…
 岸にゲーム貸してだいぶ経つから返してもらおうと思っただけだよ…
 これじゃあオレが虐めてるみたいじゃあねぇか…」
「…ふぇ……ゆうちゃん…」
 ふーーっ…真夜は本当に雛鳥みたいだな…松永なんて、なんも怖くないのに…
 雛鳥の世界は親鳥以外は全ては敵という。しかし松永の困った顔は傑作だが…
「おい! 松永! 何真夜を泣かしてんだ!」 
「ゆうちゃん♪」
「岸…」
 押っ取り刀で駆けつけたな…俺。
 ナイトみたいで格好いいやん。
737トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:37:42.69 ID:iZNg0iu+
 真夜も目をキラキラさせて急いで俺の後ろの定位置に。松永の奴は複雑そうな顔だな。

「おい! 松永! 何真夜を泣かしてんだ!」 
「ゆうちゃん♪」
「岸…」
 押っ取り刀で駆けつけたな…俺。
 ナイトみたいで格好いいやん。
 真夜も目をキラキラさせて急いで俺の後ろの定位置に。松永の奴は複雑そうな顔だな。
「人聞きの悪いこと言うな…
 おい岸。この間貸したゲーム早く返せ」
「あ…そうか。悪い悪い…」
 松永と談笑をする俺。真夜にフォーカスが当たる。話の輪に加わらず、ただ俺の背中にすがりつくだけだ…
 そうか…そうだったんだ。
 俺が真夜に依存させることを許していたし、俺自身がそれに酔っていたのか…
 本当に真夜のことを想うのなら、話の輪に加えて自立を促すべきだった。
 結局俺って今も昔も自分のことばかりで変わらな……
 何後悔してんだよ…くそっ! 暗転。 ****
 ロスチャイルド邸
 ふう…いつの間にか寝てしまったか…
 のどが渇いたな…今何時だ?
 まだ二十時…
 食堂に行くには応接間を通らなければならないのが面倒なのだが。仕方ない…
 自室を出て応接間の奥の食堂に向かう。 
 応接間にはロスチャイルド氏とフランがくつろいでいた。
 フランは風呂上がりか、ローブを着て生乾きの金髪が艶やかに光って艶めかしい雰囲気を漂わせる。
 フランは応接間に入ってきた俺を一瞥した…
「ジャップ!」
「………」
「居候の下等イエローが、何わたしを無視してんのよ!」
「俺の名はジャップでは無い……」
「猿の名前なんて、どうでも良いことだわ」
「用が無いのなら行くぞ…」
 絡んでくるフランを付き合いきれないとばかりに、俺がフランの前を通り過ぎようとすると…
「待ちなさいよ!」
「なんだ…」
「わたしは疲れているので、マッサージをしなさい」
「は!? そんなもん使用人に頼め」
「使用人は忙しいの! 暇なのはあんただけよ…」
「ちっ!」
「それにイエローモンキーがわたしの身体に触れる機会なんて、今後一生有るか無いかだし、感謝して欲しいものだわ」
 ふ…嘘つけ。
 また何か企んでそうな顔だなフラン。
 フランが俺に肩揉めだの、脚揉めだの言うのは始めてではない。多分俺が使用人以下だと周囲に見せつけたい一心での嫌がらせだろう。

738トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:44:26.22 ID:iZNg0iu+
 ただ隣にロスチャイルド氏が居るのは好都合。レディファストの国の人間だし、心象は良くなるか…
「分かった…」
「あははははは…
 いいわ。これからは自分の立場はわきまえることね…ジャップ」
 勝ち誇った顔で俺の方を見るフラン。
 まあ…お前は俺の踏み台にすぎん。今の内に傲っておくことだな…
 フランをソファーに寝かして肩から指圧していく…金色の鮮やかな髪から甘い香が漂う。昔の俺なら少しはドキリとするんだろうが、今の俺には無縁の世界だ。
 ただフランの顔は少し紅潮しているように見える。まさかな…
「ふふふ…結構上手いじゃない」
「そりゃあどうも…」
「どんな下等生物でも、それなりに取り柄があるものね」
 ほざいてろ…俺は心の中で呟きながら、無言でフランの肩から腰にかけて指圧していく。フランの息遣いが多少荒くなり、目を瞑って気持ち良さそうにしている。
 ヒステリー女は肩こり症が多いってのは本当のことらしいな。
 腰を揉んでいると、俺の股間になにやら、柔らかい感触が…
 よく見てみると…フランの手!?…
 俺がフランを睨みつけると、フランが不敵に薄笑いを浮かべながら小声で囁く。
「………お父様に知られたくなかったら、騒がないことね」
「……何を考えてる」
「……ふん…飼い犬にご褒美を与えてるだけよ…」
 フランは大胆にも俺の竿をズボン越しに直接さすりだしてきた、今にもズボンのジッパーに手をかけそうな雰囲気だ。
 そうか…分かった…俺が騒げばロスチャイルド氏に悪戯されたってことで訴え、俺をこの家から追い出す寸法か…
「……うふふ…だんだん固くなってきたわね…」
 固く成ってるのは単なる生物的生理現象。別にこの高飛車女に欲情したわけではない。しかしロスチャイルド氏は気づいて無い風だが、ここは毅然と振る舞うのが吉だろう。
 俺はフランの手を捕ると軽く捻った。
「お嬢様。失礼」 
「痛!」
「………静かに。ロスチャイルド氏にばれるぞフラン…」
「……くっ!」
「お嬢様失礼しました。自分は学校の課題が有るので、これで失礼します」
「………」
 余裕の笑みを浮かべフランを見る俺と苦々しい表情のフラン。その時俺とフランのやりとりに無関心風だったロスチャイルド氏が、こちらに顔を向けると…
「わははははは…フランよ…お前の負けだな…」
「お父様…わたしは…別に…」
739トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:46:12.80 ID:iZNg0iu+
「ミスターロスチャイルド。それでは失礼します」
「ユウよ…これからもフランのこと…よろしく頼むぞ…」
「何のことですか?」
「わははははは…」
 愉快そうに笑うロスチャイルド氏。やはり気づいていたか…狸め…
 まあ良い。所詮俺が自立する為利用しているに過ぎないのだからな…
「(ジャ、ジャップゥウ!!! わたしに恥をかかせたこと…よく覚えてなさいよぉお!!!!!)」
 少しやりすぎたかもしれない。ただ俺としては降りかかる火の粉を払っただけだ。そう想う俺はフランの憎悪の目もこの時は全く無関心だった。
****
 岸洋子
 今日は日曜日。唯一の身内洋子姉こと岸洋子と会う日だ。
 唯一といっても別に俺の親戚は沢山居るのだが、事件後関係は断絶していて、今付き合ってるのは洋子姉だけということ。
 洋子姉は父方の従姉で昔からスポーツ大好きの文武両道の活発少女で、確か合気道で国体優勝の経験もあったっけ。
 面倒みがよすぎるのは今も変わらないが、事件後、金の為に俺をマスコミや企業に売る親戚の中、ロスチャイルド家に行く羽目に成った俺を最後まで庇い、引き取られるのを反対していたのが、
当時大学生だった洋子姉だ。
 今は刑事をしているので時々しか会えないが、俺が唯一昔に近い姿で会える存在で、社会人に成った今では俺に学費の面倒をみるから一緒に暮らそうと会う度に言っている。
「ユウくん♪ そろそろ私と一緒に暮らす決心がついた?」
「………ごめん。洋子姉」
「あーーん。がっかりだわ…
 まだ昔のこと引きずっているの?」
「いや…あれは一生涯忘れないだろう。
 というか独りで生きていける術を身につけたい…ただ…それだけなんだ…
 その為にはロスチャイルド家にまだ居る必要があるっていうか…」
「誰も信用出来ないとか?」
「……………うん
 あ…でも洋子姉は別だよ」
「無理しない…無理しない」
「いや…無理をしてるっていうか…洋子姉と暮らすと多分俺…昔のこと忘れて洋子姉に甘えちゃう気がするんだ」
「私としては甘えて欲しいんだけどなぁ…」
740トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:52:18.16 ID:iZNg0iu+
「ごめん……洋子姉…今は親戚の連中も別に恨んじゃいないさ…
 ただ弱く子供だった俺が淘汰されただけのこと…
 だからこそロスチャイルド家を利用してでも誰にも蹂躙されない自分に成りたいんだ…」
「……やっぱり無理してる。
 私からすればユウくんは昔の優しいユウくんのままだよ」
「優しい? 俺が!?」
「やっぱり無理してる…  辛気臭い顔して……分かった! ビールでも飲み行こっか…」
「洋子姉?俺高校生だよ…少年課の刑事がやばいんじゃない?」
「あははははは…
 男がそんな細かいこと気にしてたら出世できんぞぉおーーッ!」
 洋子姉は俺の頭をヘッドロックの要領で抱え込むと、ぎゅうぎゅうとしめ上げる。合気道の達人なので、軽くしめているのだがツボにはまって痛い…
 だが押しつけられた柔らかい胸の感触と、何故か懐かしい匂いが心地いい…
 いかん…涙が出そうになってくる。
 洋子姉と会うと自分の心が裸にされて決心が挫けそうになるが、十年も耐えてきたのは伊達ではない。
 今では心のオーバーホールと割り切ることが出来るようになった。
「痛い、痛い洋子姉。じゃあ甘えさせてもらって、今日は洋子姉に奢ってもらおうかなぁ」
「こ、こいつーーッ!  あははははは…」
「洋子姉…」
 やっぱり心の安らぎは必要だな…洋子姉…俺が自立した時は、その時は…きっと…洋子姉と……
 俺が洋子姉への思いに浸っていると、洋子姉がふと視線を落とし、ぽつりと呟く。
「ねぇ…ユウくん…真夜ちゃんのこと覚えてる?」
 突然真夜のことを切り出す洋子姉…
 夢のことも有るし一瞬ドキリとさせられる。
「勿論覚えてるさ…」
「会いたい?」
「会いたくないと言えば嘘に成るけど…
 今の俺は昔のことは……洋子姉だけで良いっていうか…
 何か知ってるの?」
「ううん…何でも無い……(言えるわけ無いか)」
「へんなの?」
 この時俺は…ささやかな日常に嵐が吹き荒れることを想像出来ずに、洋子姉との甘いノスタルジーな時間に浸りきっていた。
****
 聖マリスト学園更生施設
「おい! 聞いたか今度来た転校生…」
「ハクイスケらしいなぁ…姦るか?
 ひゃはぁははは…」
「ばか! 赤毛の真夜だぞ…」
「赤毛の真夜?」
741トライアングル☆パンデモニウム ◆WXGiSVZK0w :2011/05/22(日) 10:54:22.49 ID:iZNg0iu+
「赤毛の真夜?」
「暴走族の総長をガソリンでバーベキューにして、ヤクザの幹部のペニスを喰い千切り、教員をナイフでめった切りして何度も鑑別所に入った紅真夜のことだ」
「ゲーーッ! おれ知らずに声掛けなくて良かったよ…」
「触らぬ神に祟り無しだな…」
 くだらない…悪の集まりとか聞いていたがこんなもんか… 
 まあ…あたしも有名に成ったのか、害虫が避けて通ってくれるように成ったのは、喜ばしいことか…
 来て僅かだが授業などほとんど出ていない…かったるいし…勉強の方は更生施設なだけあって、未だに中学レベルだし…
 あんなの教科書読むだけで八割以上はとれる。あたしにびびって誰も絡んでこないようだし、暫くはのんびりとさせてもらいましょうかねぇ…
「所で岸裕一郎の件だが…」
「(岸裕一郎!?)」
「フランソワーズお嬢様。今度は二十人以上人を集めるらしいぞ…」
「知ってる! シーーッ! その名前出したらやばいって…
 実はおれも声かけられた」
「あいつ…見かけによらず強いんだよなぁ…この間はボクシング部の西条さんがやられたし…」
「えーーっ! あの西条さんが…」
「ばか! おめぇは声が大きいんだよ…」
「しかし…そこまでして岸を叩き潰そうとするなんて、あいつお嬢様に何したんだ?」
「さあな…岸はロスチャイルド家に住んでるらしいし…男と女の遺恨じゃねぇの」
「えーーっ! マジ! 岸って何者?」
「さあな…十年前の企業の過失でなんたらかんたらって聞いたけど…よくわかんね」
「今度は本職のヤクザにも声をかけてるみたいだし報酬も相当出るらしいぞ」
「なら、いっちょ頑張りますか…」
 こんなとこに居たんだ…
「ふはは…あは…あははははは…あははははははははははははははははははははははははははははははははははは…
 ゆうちゃんみっけ♪」


以上です。いずれまた……
742名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 18:22:26.99 ID:rvszHAuD
>>674の人?
743名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 22:54:30.60 ID:hch/rOFa
みんな尖ってるなあ
楽しみだ
744名無しさん@ピンキー:2011/05/26(木) 21:24:49.81 ID:eE+Aa9gk
藤林丈司
745名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 12:31:59.08 ID:4M9HzSAy
>>690です
まだ途中だけど三角関係ネタを投下させて貰って大丈夫でしょうか?
他の方も書いて下さっているみたいなのでその方が投下し終わってからの方が良いのかな…とちょっと悩んでます


746 忍法帖【Lv=1,xxxP】 :2011/05/29(日) 13:12:19.35 ID:Z6nO331b
>>745
ぜひお願いします。投下が多くて困ることはないので。
747名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 16:12:17.15 ID:78EL0fZY
前のレスでも気にしないでってレスもらってんのに誘い受けうざいな
そんなことぐらい自分で考えない気持ちを強く持ってないと
ちょっと絡まれただけで投下しにくくなるぞ
748名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 16:52:29.23 ID:4M9HzSAy
すみません
投下の作法とかわからなかったもので、同じテーマで投下されてる時に自分も投下したら失礼にあたるんじゃないかと思って確認したかっただけなんです
多分今日中に投下します
すみません
749名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 20:19:37.51 ID:dlhmrieg
>投下の作法
知りたければSS書きの控え室っていうスレに行けばいいと思うよ
ひょっとして最近は控室に行かない書き手さんが増えてるのかな…
750名無しさん@ピンキー:2011/05/30(月) 10:47:32.15 ID:iMgPv2ln
あの
751名無しさん@ピンキー:2011/05/30(月) 11:11:30.91 ID:iMgPv2ln
途中で送信押しちまった
あのさ、お前等少しばかり心狭すぎるんじゃねえか?
誘い受けうざいどうのこうの
作法がどうのこうの
お前等小姑かなんかか?
マジな荒らしやかまってちゃんならまだしも
ちょっとした質問ぐらい普通に答えるくらいしてやれ
それかスルーだろ
そんなだからせっかくの投下が無くなるんだよ

752名無しさん@ピンキー:2011/05/30(月) 21:33:43.84 ID:ET80dfVt
>>748
アマチュアの匿名掲示板ですし気楽に
投下してください。
スレルールは勿論有りますが、堅苦しい
ことは抜きで先ずは慣れることです。
小姑みたいな住民も居ますが、悪気は
無いはずですし、あなたの投下にGJ
を贈る住民もきっと居るはずです。
他人の目を気にせず勇気を持って
堂々と作品を投下してください。

753名無しさん@ピンキー:2011/05/31(火) 19:08:02.41 ID:pthv7KXj
>>751-752こそおかしいよ
投下がみたいからってマナーないのを許容する
レスなんかしてたら普通はフルボッコだよ

それに749は教えてちゃんに投下作法知りたいならここ見ればいいと
教えてくれた親切な人であって
748は二度同じ事を聞くようなかまってちゃんに
気を強く持てよとまで励ましてんのに
二人とも2向いてないんじゃない?
754名無しさん@ピンキー:2011/05/31(火) 22:32:04.06 ID:WtgLv3Cm
>>751-752
こいつらはこのスレに必要のないがん細胞であり、老害。
755名無しさん@ピンキー:2011/05/31(火) 23:59:29.13 ID:pthv7KXj
いやそこまではいってない…
756名無しさん@ピンキー:2011/06/01(水) 00:11:26.11 ID:hJI0Vo1m
うーん、双方の意見足して2でわったら?
お互いに一理あると思うんだよね 
マナーを軽んじれば叩かれるのは当たり前
でもちょっとした事で噛みつくのもスレを 
廃れさせる原因になる
何事もバランスが大事なんじゃない?
757名無しさん@ピンキー:2011/06/01(水) 01:31:26.77 ID:gDsg5YuR
とゆうわけで745はがんばって‼

まあ次から気を付ければいいさ
758名無しさん@ピンキー:2011/06/01(水) 01:50:32.77 ID:OPmSPNwT
新参ですが、午後あたりに短いのうpしますね
759名無しさん@ピンキー:2011/06/01(水) 03:56:57.34 ID:Uf2fjnYK
>>758
待ってます!
760名無しさん@ピンキー:2011/06/02(木) 19:27:47.66 ID:kpJKiUW9
もう無理か…このスレ
761名無しさん@ピンキー:2011/06/02(木) 20:11:40.80 ID:kpJKiUW9
もう無理か…このスレ
762名無しさん@ピンキー:2011/06/02(木) 23:18:00.67 ID:gsN8Ih77
>>759
>>758だけど、書いてたら想像以上に長くなったので来週頭になるかもしれません
のんびり待っててください
学園モノです
763自治厨は早く死ね:2011/06/02(木) 23:31:30.41 ID:j8JzZH6n
>>753-754
作品なんて投下しないと解らないのに
いちいちこういうのは駄目だとか、こんなのはフルボッコとか職人を脅かすような自治厨はスレの癌で有る。
大体ssスレなのに作品投下が有ってなんぼだろうwそれを上から目線でウンチクをたれる基地害は一日でも早く、くたばって欲しい。
職人さん。投下が有って始めてスレが成り立ちます。蛆虫自治厨はその内野垂れ死にするはずですから、安心して投下してください。
764名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 01:48:43.78 ID:TJGeEPhs
またーり待てばよい
765名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 08:41:52.35 ID:FYX11qym
763の読解力は流石にヤベェな素数を数えてまったり待てばいい
766名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 09:48:18.32 ID:DXH42Cg0
その前に>>745ってかまってちゃんなの?
他の職人への配慮が感じられるのは自分だけ?
もしこれがかまってちゃんとか誘い受けって
ものに当てはまるなら自分の認識改めなきゃ
と思います
767名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 17:39:51.72 ID:S1AzhYCh
>>766
止めておけ。
また基地害自治厨が湧いてくるぞw
投下より自分の気に入る気に入らない
でレスしてる連中だ
彼等にレスを返す=ss投下が無くなる=スレが廃墟に成るという事だから
揉めるのが好きでないならスルーが無難

768名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 20:09:49.24 ID:SM7oIPh8
藤林丈司
769名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 20:28:05.14 ID:FYX11qym
マジレスすると
一理もあることを自治厨だ気違いだの一言ですませるのもどうかと……
投下さえあればルール無用でやりたい!という方も十分厨で嵐だよ
770名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 20:57:19.80 ID:YrFi5hs8
OK分かった
下手な事聞いた自分が悪かった
ただ別にあれがかまってちゃんにあたるのか
聞いてみたかっただけなんだ
もし自分が投下するとしても同じ事聴いちゃいそう
だなって思ってさ
例え以前に気にするなってレス貰ってても他の
人の投下が途中だったらちょっと後込みするというか
反対に何も聞かず投下したら逆に叩かれるんじゃない
かとかさ
ss書きの控え室も読んでみたけど結局こたえはでんかった
難しいな
771名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 21:02:18.93 ID:1fYLR1fe
>>770
死ねよ
772名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 21:14:18.56 ID:io10P1pz
>>770
一度宣言してそして質問してるんだし
同じことを何度聞かれても「大丈夫」としか答えられないから
誘い受けっぽく受け取られたんじゃないかなと思うが
ネタが被っているという事が悪いのなら
先に書いていた人が完結しても投下できないと思うし
本当に747の言うとおり
>そんなことぐらい自分で考えない気持ちを強く持ってないと
>ちょっと絡まれただけで投下しにくくなるぞ
ってなると思う。
後は投下の最低限のマナー守ればいいと思うよ。
773名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 22:28:26.88 ID:PlLodQtC
>>771
てめえが死ぬ消えろくず


>>772
ああそっか
考えてみればそうだよな
レスサンクス勉強になったよ
774名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 23:51:53.86 ID://v29V+Z
住人同士で口汚い言い争いばかりしてると
ますます職人さんを遠ざけてしまうということに、
もうちょっと自覚的になった方がいいと思うよ。
775名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 23:58:05.99 ID:1fYLR1fe
>>773
てめえが死ぬ消えろくず

てめぇのSSなんて読みたくねぇよゴミwww
776名無しさん@ピンキー:2011/06/04(土) 06:16:51.82 ID:nM+DRYtW
>>773>>775
まあまあ。感情的に成っても不毛な議論に成るだけだから
基本的にネタが被るのは気にしなくて良い
別ssに成るんだし、パクリとか盗作で無ければ問題無い
むしろ“投下しても大丈夫でしょうか?”
と何回も訊ねると自虐とか誘いネタとかの誤解を受けて、イラッと来る住民も居るし
かえってスレに迷惑がかかるし、投下もし辛くなるし、折角書いたssがお蔵入りに成るのは勿体無い
作品投下が問題無ければ黙って投下すべし
後は簡単な原則だけだが‥ビッチヒロインが登場すれば良いし、他の作品投下後数時間投下間隔をあけるとか、作品投下は事前にコピペして纏めて投下するとか基本的なことだけだろう

投下後評価を受けるか受けないかは気にしなくて良い
何故ならば素人のss投下スレだし、GJをもらえれば励みになると思うし、滑ったと思ったら、またやり直せば良いだけのこと
後は投下かするかしないかは本人が考えることだ
住民側は黙って投下を待つべし(別作品も含めて)
777名無しさん@ピンキー:2011/06/04(土) 07:27:24.28 ID:8oCdqaSC
>>775
バカだこいつww
絡むにしても読解力ねぇwwくそわろた
778名無しさん@ピンキー:2011/06/04(土) 19:48:15.08 ID:nM+DRYtW
>>777
だからーーあッ! や・め・と・け
>>775
言い返すなよ
荒らしたいなら別だがw

パクリ、盗作以外でビッチヒロインが一途に成るssなら、基本的にOK
(ネタ被りも別ssなら問題無し)
後投下は数時間は間隔を空けて
(今現在は問題ない)
投下は書き溜めて纏めて投下が望ましい
こんなもんか‥‥
異論や反対は有るかな?

779名無しさん@ピンキー:2011/06/04(土) 19:58:45.91 ID:vb6Chbkk
投下感覚は一日開けるか、同日ならば数レス着くまでって感じがするかな
あとは投下初めに○レス使いますか終了後は終わり宣言するぐらいかね
そうしないと待っちゃうからね
780夏の水彩画:2011/06/05(日) 04:53:22.90 ID:3OBnAsM/
今回で完結させるつもりでしたが、思ったより長くなりそうなので一区切りとして
投下させていただきます。

エロまで今回はいけなかったのは申し訳ないですが、完結までには必ずシーンを
入れますのでご容赦ください。

投下する側も最低限のマナーを守るのは当然のことですね。
書き手と読み手が居て、お互いに尊重しあってこそスレは成り立つもの。
それは私自身肝に命じていこうと思います。

では…
781夏の水彩画:2011/06/05(日) 04:54:18.70 ID:3OBnAsM/
「同じ不幸なら優奈ちゃんのいない不幸より一緒にいての不幸のほうが何倍もいいよ」

聞くのも恥ずかしいような台詞のはずなのに、ハヤトくんのその言葉が嬉しくて胸の高鳴りを抑えられなかった。
肩を抱く彼の手をそっとほどき、向かい合って目を閉じる。
一瞬の静寂の後に優しくて暖かい唇が重なった。
今までに何度もしてきたことがとても新鮮に、そして初々しく思えてくる。
このままこの心地よい時間が続けばいいのに。
でも同時に思ってしまう、このまま流されていいのかとも。
彼は見た目も悪くないし、優しい。
それに何よりも自分のことを好きでいてくれる。
でもだからこそ彼の優しさに甘えてるだけで、想いに応えられないようにも思えてしまう。

「ねえ、ハヤトくん」
「なに?」
「うちね、今自分の気持ちがわからないの。ハヤトくんは優しくてとても素敵な人だと思う。
でも、ついさっきまでうちは佐野くんのことが好きだったわけで、今ハヤトくんとキスしたことも雰囲気だったり勢いだったり…」

言い終わる前に抱き寄せられて、ハヤトくんは微笑みながら言った。

「たとえ今は俺のことを好きでいてくれなくてもいいよ。俺は絶対に君に惚れてもらえるようになるから」
「ハヤトくん…」
「今すぐ付き合うっていうことに抵抗があるなら、友達からはじめよう。
もうすぐ夏休みだし、一緒に出かけたりして少しずつ俺のことを知ってもらって、それで決めてくれればいいから」
「…うん。早く気持ちに整理をつけるね」
「いい返事が聞けることを期待しています」
「うちもハヤトくんの気持ちが変わらないように努力しなくちゃね」
「優奈ちゃんは今のままでいてくれればいいんだよ。それだけで誰よりも素敵なんだから」

それ以上はお互いに何も喋らなかったけれど部屋を支配したのは重い沈黙ではなくて心地よい静寂だった。


782夏の水彩画:2011/06/05(日) 04:54:56.29 ID:3OBnAsM/

「ごめんね、遅くなっちゃって」
「いや、俺も今着いたばかりだから。あっ、なんか飲む?」
「えっと、どうしようかな?ここから映画館までは結構かかるの?」
「そうだね、15分くらいかな」
「じゃあ向こうに行ってからにしてもいいかな?」
「了解。それじゃあ行こうか」

夏休みに入ってすぐ、ハヤトくんと初めてのデートは映画を見に行くことになった。
最近できたシネコンじゃなくて、かなり古くからある小さな映画館。
映画好きしか行かないと言われている映画館で上映してる映画はどんな話なのか、
それと同じくらいに初めてに近いデートらしいデートが楽しみで洋服も髪型もメイクも朝から悩みに悩んでいたのは内緒だったりする。

「ねえねえ、ハヤトくん」
「ん?どうしたの?」
「今日行く映画館ってうち行ったことないんだけど、ハヤトくんはよく行くの?」
「最近はたまに行くくらいだけど、昔はよくじいちゃんに連れてってもらってたね」
「おじいさんに?」
「うん、二年前に死んじゃったんだけど、じいちゃんは映画とか音楽が好きでよく映画館とかライブハウスなんかに連れてってもらったんだ」
「じゃあ、ハヤトくんが今バンドをしてるのもおじいさんの影響なんだね」
「そうだね。かなりじいちゃんの影響は強いよ、ギターもピアノもじいちゃんに教えてもらったわけだし」
「ピアノも弾けるんだ?うちもね、小さい頃ピアノ習ってたことあるんだよ」
「そうなんだ、今も触ったりする?」
「ううん、小学校の頃にやめちゃったからもう弾けるかもわかんない」
「一度覚えたことだし、そう簡単には忘れないよ。他には何か習い事とかしてたの?」
「特に何もしてないよ。小さい頃は絵を描くのが好きで、絵ばっかり描いてたの」
「へえ、今度見てみたいな。優奈ちゃんが描いた絵」
「小さい頃のだもん、恥ずかしいからダメだよぉ」

そんな風に話をしながら歩くと楽しくてあっという間に映画館に着いてしまった。
もう少し話をしていたかったなんてちょっと思ったりしたけど、それは映画を見終わってからにしよう。


783夏の水彩画:2011/06/05(日) 04:55:36.44 ID:3OBnAsM/
「どうだった?」
「すごいよかったよ。あの亡くなった恋人役の人がすごく印象に残ったの」
「ああ、三崎梢ね。元アイドルとは思えないくらいにうまい女優さんだよね」
「やっぱり三崎梢だよね、うち達が小学生くらいの頃にめっちゃテレビとか出てた人だよね?最近見ないと思ったら女優になってたんだ」
「この映画の監督の作品が好きで上映したらほぼ欠かさず見てるんだけど、ここ最近はよく出てるよ。
確かなんかスキャンダルがあってテレビに出なくなったんじゃなかったっけ?」
「うん、確か誰か俳優さんと不倫してたんだよ。ママに『不倫って何?』って聞いて怒られた記憶があるもん」
「ははは、確かに小学生の子供に聞かれたら説明に困るね」
「ねっ、でもその頃はなんで教えてくれないかすごい不思議だった気がする」

流行の3Dなんかがあるわけでも、人気俳優が出ているわけでもない地味な映画だったけど、
登場人物の思いが丁寧に表現された作品だった。
ハヤトくんがこういう映画が好きなんだろうなっていうのはなんとなく想像できていた。
うちが幼い頃に好きだった絵のように特に奇をてらうのではなくて、ただ表現したいものをシンプルにありのままに表現する。
どこかハヤトくんと共通するところがあるかなと思えて少しだけ嬉しくなった。

「さて、お腹すかない?何か食べたいものある?」
「えっとねぇ…」

それから食事をして、商店街をいろいろ見ながら夕方まであっという間に時間は過ぎていった。
いろいろな話をして、二人でたくさん笑って…
こんなに自然な自分でいられる男の子に出逢ったことなんて今までなかった。
これが恋なんだろうか?
一緒にいることが楽しくて、もっともっといっぱい話をしたくて、いっぱい相手のことを知りたくて…
きっと恋なんだと思う、きっと三田村優奈は門田隼人に恋をしている。
でも今はまだ言えない。
この想いが本当に恋だと確信を持つまで、溢れるくらいになるまで。
それがうちのことを好きだと言ってくれたハヤトくんに対してのうちなりの誠意だから。


784夏の水彩画:2011/06/05(日) 04:56:13.44 ID:3OBnAsM/
「はじめまして、ウォーターレコードの指宿と申します」
「あ、はい、門田隼人です」

バイト先の楽器屋に着いたら店長に事務室に呼ばれ、そこには知らない男の人がいた。
大手ではないけどバンドマンならそれなりに知られたレコード会社の人がこんな楽器屋に何の用なんだろう?
そんな風に訝しげにしていたら指宿さんと名乗る男の人は握手をしてきた。

「思ったとおり、いい指をしているね」
「はあ…」
「君達のライブをこの間見ました」
「そうなんですか、ありがとうございます」
「私は回りくどい言い方が嫌いなんで、率直に言います。君は音楽で食っていく気はあるかい?」
「ええ、まあ食っていけたらって程度ではありますが、そうなればいいと思ってます」
「もし仮にヴォーカルの彼とは別になっても?」
「えっ…」
「こないだのライブを見て思ったんだけど、君のギターと彼の声は合っていないね」
「そんな!」
「あくまでも私の主観ではあるがね。もし一人でも音楽をしていく気があるんなら連絡をください」

指宿さんはそう言うと名詞を渡して部屋を出て行った。

バンドをやっている人間として願ってもいないチャンスではある。
でも一緒にやってきた豊と袂を分かつことが正しいのだろうか?
これからも続けていけば二人でやることを認めてくれる人が現れるかもしれない。
そうだ、そう信じてこれからも豊とバンドを続けるほうがいいに決まっている。

それに優奈ちゃんのこともある。
一緒に遊べば素敵な笑顔を向けてくれるし、きっと俺たちはいい方向に向かっている。
もし話を受けたら上京する必要もあるだろうし、そうなったら彼女と会えなくなってしまうかもしれない。
ちゃんと付き合って、将来を考える頃になれば一緒に行くことも考えられるけど、今はそんな段階じゃない。


785夏の水彩画:2011/06/05(日) 04:56:43.44 ID:3OBnAsM/
「ねえ、ゆーちゃん。最近元気ないけど、なんか悩み事でもあるの?」
「え?そ、そうかな?特に何もないけど…」
「嘘、絶対何か悩んでる」
「はは、気のせいだよ。悩み事なんて何もないよ」
「じゃあなんでさっきから左耳をずっと触ってるの?昔から嘘ついたりごまかすときに左耳触るの癖だったでしょ?」
「え?そんな癖ある?」
「うん、私のお菓子を黙って食べちゃったときとか、ぬいぐるみを壊しちゃったときにもやってたの覚えてない?」
「全然…そんな癖があったんだ…」
「ふふ、それで悩み事って何?私達の間で隠し事なんてするの嫌だよ」
「実は…トシさんのとこにレコード会社から連絡があったんだって」
「DESPERADOがスカウトされたの?」
「いや、聞いてきたのは俺たちのことらしくて、トシさんはハヤトのバイト先を教えたんだって」
「すごいじゃん!ゆーちゃんたちがスカウトされたってことでしょ?そんなすごいことなら早く言ってよ。
あ、もしかして私と離れ離れになるのが嫌だった?そんなの私はゆーちゃんに付いていくよ」
「それがハヤトから何の連絡もないんだ。トシさんからその話聞いたのは一週間くらい前で、さすがにもう来てると思うんだけど」
「一週間…確かにそろそろ連絡があってもおかしくないよね。てことはハヤト君がゆーちゃんに言ってないってこと?」
「だからおかしいなって思うんだけど、なんか聞きづらくてさ。
実は昔ハヤトに言ったんだよ、バンドは長くても大学の間までしかやらないって」
「でもそんなチャンスがあったらゆーちゃんだって挑戦したいでしょ?」
「もちろん。でも理由はそうじゃない気もするんだ」
「どういうこと?」
「つまり誘われたのはあいつ一人だけだってこと。だから俺に気を使ってんじゃないかって」
「でもlyric craftはゆーちゃんの歌があってこそだよ。だからハヤト君だけがスカウトされるなんて…」
「ありがとう、あきちゃん。でもね、自分を卑下するわけじゃないけど、あいつは俺なんかよりも何倍も才能を持ってる。
ギターのテクやバンドを引っ張る力、曲作りのセンス。どれを取っても先輩バンドの誰よりもあいつは飛びぬけてるんだ。
だからあいつだけが認められるってことは十分にある。
そしてそうなったら俺のことなんて考えずにあいつにチャンスをつかんでほしい」
「ゆーちゃん…」
「なんか青臭いことだけど、俺はマジでそう思ってる。あいつはこんな地方で埋もれる奴じゃない」
「…そうなったら優奈、どうするんだろうね…」
「…え、ああ…」


786夏の水彩画:2011/06/05(日) 04:57:24.46 ID:3OBnAsM/
八月も半ばになった頃にトシさんの呼びかけでバーベキューに行くことになった。
メンバーはトシさん、美奈さん、ヒロさん、江梨ちゃん、豊、亜希ちゃん、そして優奈ちゃんと俺。
見事に俺たち以外はカップルばっかりというわけで、たぶんみんなが俺たちをちゃんとくっつけようと気を使ってくれたんだと思う。

「で、なんで俺たち二人が釣りをしなきゃならんのだ?ユタカ?」
「知るか。せっかく澄川に来たんだから魚を食べたいってのはあるだろ。この辺はうまい魚が獲れるからな」
「いや、だからなんで俺たち二人がってことだよ」
「そりゃ年の若い男が行くもんだろ。トシさんは火の番人だし、ヒロさんは料理長だしな」
「確かに」
「さっさと釣って戻ろうぜ」
「ああ」



八月も半ばになった頃にトシさんの呼びかけでバーベキューに行くことになった。
メンバーはトシさん、美奈さん、ヒロさん、江梨、佐野くん、亜希、そしてハヤトくんとうち。
見事にうちたち以外はカップルばっかりというわけで、たぶんみんながうちたちをちゃんとくっつけようと気を使ってくれたんだと思う。

ハヤトくんと佐野くんが釣りをしに行っている間に、うちたち女四人とヒロさんで野菜やお肉の下ごしらえ、
トシさんは一人でコンロを設置して、火を起こしている。

「江梨、そのペットボトルのタレは牛肉用のタレだから漬けるのはもう少し後でいいよ、先に鶏の下ごしらえからしよう。
美奈ちゃん、そこのキャベツはざく切り、玉ねぎは輪切り、ピーマンは半分に落として種を取るだけでいいから」
「亜希、ヒロさんって何者?お肉のタレも全部作ってきたって感じだよね?それにあの持ってる包丁もなんかプロみたいなのだし」
「炭焼き屋って焼肉屋さん知ってるでしょ?あそこの息子さんなんだって」
「そうなの?結構何店もある大きい焼肉屋さんでしょ?江梨ったら玉の輿…」
「はいはい、亜希ちゃんも優奈ちゃんも手を動かして。私一人で全部の野菜は切れないからお手伝いよろしくね」
「あ、ごめんなさい。すぐに手伝います」


787夏の水彩画:2011/06/05(日) 04:57:52.11 ID:3OBnAsM/
暫くお互いに釣りに集中してそれなりに魚を釣った頃に不意に豊が話しかけてきた。

「ハヤト、最近…どうなんだよ?」
「どうって何が?」
「何がって、それゃつまり…」
「優奈ちゃんとのことか?」
「ああ、そう!三田村さんとはどうなんだよ?進んでんのか?」
「まあ、それなりにって言うか…まあ、それなりに…」
「なんだそりゃ。一緒によく出かけたりしてんだろ?付き合ってんじゃないのか?」
「確かによく遊びには行くけど、お互いに付き合おうとは言ってない」
「何でだよ?好きなんだろ?伝えたんじゃないのかよ?」
「好きだよ。誰よりも好きで大切な人だ。想いだってあの日に伝えて俺は待つって言った」
「で?答えを今でも待ってるってか?」
「悪いか?」
「違うだろ?東京に行くか悩んでてそれ以上になれないでいるんだろ?」
「ユタカ…なんで?」
「トシさんからそれらしいことを聞いた。お前のとこにスカウトが来たって」
「でもそれは断った」
「何で?」
「俺たちは二人揃ってlyric craftだ、だから俺だけが誘われても意味がない」
「…バカじゃねえの?お前」
「何だと?」
「俺とお前じゃ持ってる才能が段違いなんだよ。俺はそこまで上がれる器じゃない、でもお前はこんなとこで埋もれる奴じゃない」
「ユタカ…」
「チャンスなんだろ?掴めよ」
「でも優奈ちゃんが…」
「ハヤトくん。うち、一緒に行っちゃダメかな?ハヤトくんに付いていきたいの。一番近くでハヤトくんの応援をしていたい」

気付けば後ろには優奈ちゃんがいて、豊は俺たちにゆっくりと話をしろと言い、みんなのもとへ戻っていった。


788夏の水彩画:2011/06/05(日) 05:10:42.50 ID:8Miu+Iom
連投規制にかかってしまいましたが、元々区切りの予定の箇所だったので今回の投下はここまでにさせていただきます。

次回投下はこの続きの区切りがいいところまでまとまったところで行います。

携帯から失礼致します。
789名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 19:50:25.23 ID:CX8wIqmQ
投下乙彼
790名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 21:07:49.17 ID:CnjUMfKR
スレチかもだが、ビッチが一途なるエロゲって何かある?
このスレ見始めてイロイロ探してたんだけどないんだよな
このスレの住人のオススメあったら教えてくれ
791 忍法帖【Lv=4,xxxP】 :2011/06/05(日) 21:11:04.27 ID:Q6gci0qy
とりかえっ娘しよっ
位しか思い浮かばない
792名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 22:32:35.48 ID:6LLmMwOW
>>790
とりあえず「SEXFRIEND」は定番じゃなかろうかと
793 忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2011/06/06(月) 00:58:30.55 ID:73qaJL0j
>>788
投下乙!
優奈の気持ちが離れ離れになるということで
この瞬間に絶対この人が好きに変わったのか
そしてハヤトの答えも続き気になる
794名無しさん@ピンキー:2011/06/06(月) 18:25:27.14 ID:qDuGJs3j
>>790
下級生の真由美は最高だとあれほど…
795名無しさん@ピンキー:2011/06/08(水) 08:17:57.40 ID:EpOyXV8X
ねぇ…何で俺が真由美をいちおしするとみんなレスが
止まってしまうの?真由美が何かしたっていうの!?
ひどいわあんまりよ
796 忍法帖【Lv=4,xxxP】 :2011/06/08(水) 18:52:51.86 ID:xbmmJ6m6
スレスト真由美っ……!
という冗談は置いておいて
普段から過疎ってるスレだから気にするなよw

下級生はしたことがないけれど
序盤からエッチ可能だがそれでは落としたことになりませんっていうのがいいな
797名無しさん@ピンキー:2011/06/08(水) 22:33:07.74 ID:ou5c4t7D
今腹黒ビッチ読み直してたんだけどさ、別所凄いかわいそうに思えてきた
高校のダサい時から克哉の事好きだったんだな
寝取られみたいなもんだよな、有華にはかわいそうだけど別所さんの恋心が
報われるバージョンも読みたいなと密かに思った
798 忍法帖【Lv=4,xxxP】 :2011/06/08(水) 23:06:10.02 ID:xbmmJ6m6
確かに始まりが有華は打算からで貢がれるの当然で
御金目当てだったのか!と意固地になる克哉に
お金返そう!って最後まで思わなかったのがちょっと引っかかってた
反対に別所さんは純粋にずっと思ってたんだよな
そう思うと切ないけどすれ違いになっちゃうなw
799名無しさん@ピンキー:2011/06/08(水) 23:46:35.11 ID:ou5c4t7D
切ないよな
何か色々妄想しちゃってさ
有華に克哉取られて自暴自棄になって
色々男とっかえひっかえしたのかなーとか
有華に近付く為にオシャレの努力とか
してそうだな!とか
歯痒かっただろうな…自分は純粋に好き
なのに有華は打算的に近付いてくし
それでも克哉は有華好きなわけだし
くぅ…!
800名無しさん@ピンキー:2011/06/09(木) 05:33:03.65 ID:hPJ/2Q7t
まあ‥その有華が結局自分には克哉しか居ないと気づいて一途に成る所にビッチssとしての味噌があるんだと思う。
801名無しさん@ピンキー:2011/06/09(木) 15:30:35.12 ID:zwB2a+OY
作者の許しがあるなら別パターンで別所ルート書きたい
どうですかダメですか
802名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/10(金) 00:04:20.63 ID:iLFYHxSJ
>>801
テンプレートに二次禁止は出てないのでスレの主旨にあったssであることと、原作者に対する敬意が有れば、別に良いんじゃない
803腹黒です:2011/06/10(金) 02:36:06.85 ID:1eW4HFqw
自分のことが話題になったので久々に

>>801
どうぞどうぞ!
気を使わず好きにしちゃってください
別所(田辺)さんは克哉に振られて、
ヤケで男と遊びまくりだからビッチですからスレにも合致するかと



前々から佳奈子主人公のビッチ小説を細々と進めてるんだが、なかなか上手く行かない
好きなのに本気だと思ってもらえず健気に頑張る女の子って、王道だけど難しい
腹黒ビッチの出発点も、清楚系処女ビッチは存在するのか?だしなぁ・・・
804名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 19:11:25.52 ID:DhoETX1S
>>803
ご本人様登場とは…乙であります。
って、佳奈子もそういう苦労している子なのね。ホロリ
まぁ、パラレルワールドあり、ということですな。
俺としては、やっとこさ幸せになった有華と克哉くんの話を読みたい側だがw
そういうパラレルありならば保管庫にもある「舞」の、
達人が過去を振り切ってちゃんと結ばれる話も…。
805名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 21:27:15.18 ID:iYe9IWrw
所で>>745の投下は未だかな?待ってるんですけど(^_^;)
806名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/13(月) 21:42:46.63 ID:TCWplBU5
作者の許しきた!
ありがとう!では頑張って書きます
いつになるか分からないけれど気長に待ってくだされ
てか、自分も三角関係書いてるから、それ終わってから
手をつけます!
807名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/14(火) 20:22:17.22 ID:vyIkSKQK
>>803
腹黒さんも新作を期待します。
808名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/18(土) 00:50:09.58 ID:+cK03fdi
最近出筆宣言している人が多い割には、忍法帖規制に巻き込まれたりしてるのか?
レスが止まってる。ひねた見方でスマンが投下するぞ詐欺に成らないことを祈る。
809名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/21(火) 22:20:47.49 ID:yaq8KpVO
カァーΣ^)/ カァーΣ^)/
過疎ってるなぁ‥
みんな何処へ行ってしまったのか‥‥

カァーΣ^)/ カァーΣ^)/
810名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/22(水) 19:39:22.42 ID:PIBD1qbP
みんな規制か?
811名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 20:15:02.75 ID:1ste5PLa
812名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 20:15:24.99 ID:1ste5PLa
813名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 20:15:46.01 ID:1ste5PLa
814名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/29(水) 01:30:36.90 ID:8SvgUiEO
誘い受けは
投下されるまでは真に受けない、投下されたらSSを読むので気にしない
でいいと思う

ところで、あの花のあなるはもう少しちゃんとビッチだったらなあと思った
815名無しさん@ピンキー:2011/07/02(土) 23:27:03.38 ID:yVrx99G8
ほっしゅほしゅ☆ゅ
816名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 18:25:52.94 ID:wlCVx/MG
うむ…雑談すら無いとチト寂しい物があるのぅ……(-.-)zzZ
投下プリーズってところか……
817名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 18:47:56.76 ID:5LevEVbC
版権ではないが既存キャラなら、ギャル実×やる夫とか良いかも……
ウェットなようでドライなやる夫と、ドライなようでウェットなギャル実の、つっけんどんなカップル。

ギャル実「やる夫ってば超ウケるんですけどwww」
やる夫「うっせー離れろビッチ。べたべたすんな」
818名無しさん@ピンキー:2011/07/04(月) 00:33:31.98 ID:QKTNQyg+
風俗嬢が風俗をやめるきっかけとか知りたい。
結婚で、やめるとかだとこのスレまんまになりそうだ。
819名無しさん@ピンキー:2011/07/08(金) 18:47:19.34 ID:mouMBlVc
ちょっと質問ここで出たネタをゲーム化とかしたらまずいかな
いやもちろん話の発展の仕方や結末は自分で作るから
問題ないと想うんだけど
820名無しさん@ピンキー:2011/07/08(金) 19:05:27.44 ID:YVovWtHr
ゲーム化したら是非お知らせくだされ
821名無しさん@ピンキー:2011/07/08(金) 20:58:24.99 ID:jy8DmAE1
作品だったらやばいけどネタには著作権ないからいいんじゃない?
こんなゲームやりたいみたいな妄想を書き込むスレだと
このネタゲームにしていいとかレス主に確認して作るのが最低限のマナーだけどね
822名無しさん@ピンキー:2011/07/08(金) 23:34:54.11 ID:2bf5jlQu
了解ありがとう!
じゃあ頑張って作ってみるよ
形になったらお知らせさせてもらいますんで
宜しく
823名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 02:23:25.02 ID:3oXbGe6R
まてまて、書き手に了解はとれたのかい?
面倒でもとらないとだめだ
824名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 07:50:30.63 ID:LYPDOx55
うっ…そうか危ない危ない 
三角関係ネタでゲームを作ろうかと思ってます
作者さん大丈夫でしょうか
825名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 09:34:24.29 ID:3oXbGe6R
作品名を書いて、良いかどうか訊いてみ
ん?でもネタってことは、まだSSにもなってないネタだけのことかな
それなら、無くてもいいかも
826名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 11:31:03.97 ID:CRGr8PfX
てか最初から「ネタ」使いたいってそう言ってたじゃんw
作品じゃないんだし、ネタだしだけなんだから作者ってほどでも
ないでしょwww問題ねーよ
ゲーム化出来たらいいねーマジなら楽しみにしてるよ


827名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 14:06:08.74 ID:YkLU+m2q
ありがとうございます
頑張って作ってみます
828名無しさん@ピンキー:2011/07/16(土) 12:50:34.12 ID:Y57b1rIH
このビッチめ!って言いながらエッチしたい今日この頃
829名無しさん@ピンキー:2011/07/16(土) 17:14:51.58 ID:1m1DkKny
それでごめんさい!ごめんさい!って
泣きながらも感じ過ぎてこしふっちゃうような
女だったら最高なのに
830名無しさん@ピンキー:2011/07/16(土) 18:15:29.37 ID:4WMSTIJv
俺だけの尻軽女になってくれないか(キリッ
831名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 00:30:26.40 ID:PzJPhHPw
夜王かよw
832名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 21:26:06.52 ID:9tAt5t74
ストレッタ〜吸い尽くす美少女〜の概要 著世徒ゆうき
美少女・ルマは同級生の岡田を見張りに、体育倉庫で男子学生とHの真っ最中♪
フェ○に手コキと、大胆にHを迫っていくルマ。
しかし、顔についた精液まで舐めとっても満足しないルマは、ついに見張りの岡田に目をつけて・・・

直ぐに一途に成るのではなく歪んだ愛情も良いかもしれない。
833名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 11:38:56.31 ID:qj3qz4mF
ストレッタってルマ一途になったっけ…
細かい詳細教えておくれ
834名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 02:09:59.27 ID:YIlZIzwP
>>832
ビッチが一途になるのが純愛的じゃないのも良いもんだよね。
ルマみたいに自分の底なしの性欲を満たしてくれるオスが見つかったとか、
そういうビッチだからこそのシチュも好きだ。
エロゲの最終痴漢電車3の身体を持てあました芸能人が、
主人公のテクにメロメロになっていくシチュとか大好物w
835名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 03:45:15.05 ID:t87alRSx
そういうのは「一途になった」とは俺的には言わんな
「堕ちた」っていうんだよw

『一途になる』のはやはり愛がないとダメだ、と俺は思う
836名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 09:50:49.51 ID:7q+VPk4X
そうだね
それは一途とは言わないね
まあ、テクでメロメロになった後にビッチが
「あれ…いつもと変わらず気持ちいいのに何か満たされない」
とか「Hだけじゃなくて普通にイチャイチャしたいな…」とか
体だけじゃ満足出来なくなるなら良いと思うけど
837名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 12:56:51.93 ID:8tzOhEaC
それなら
主人公よりテクが段違いに上手い男を登場させて
あれ?気持ちいいけど満たされない
主人公とご飯を一緒に食べたいな
と思うようになる展開の方が
838名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 13:06:26.62 ID:oXs3AwNa
大学時代からの親友の婚約者が、
自分の交友関係の中にいる男ほぼ全員とヤッて、高校2年までに2回も堕ろした超絶ビッチだった時は仰天したな
「委員長だの風紀委員だのってあだ名がついてた優等生がそのまま大人になりました」って感じの人になってた
九九もできないって噂されてたほど勉強できなかったのに、学校の先生になってたし
親友は過去を全部知った上で付き合ってたそうだから、このスレ向きの話だと思うが、自分でもネタっぽいにもほどがあると思う
839名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 21:56:41.32 ID:b4GrByZr
>>837
何でご飯なのん?ごめん
ちょっと面白かった
840名無しさん@ピンキー:2011/07/21(木) 02:51:17.02 ID:mXOogH7I
>>838
何その親友裏山
841名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 00:39:34.76 ID:ZybyS/ZR
アニオタの幼馴染みのお願いでコスプレエッチするヤリマン黒ギャル娘
842名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 01:37:30.25 ID:GxJNuhgm
好きだった幼なじみがいじめられているのを助けることができなくて
その結果幼なじみが引きこもってしまったフラグが見えた
843名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 23:11:02.92 ID:ZybyS/ZR
>>842
自分は明るい和姦イメージしてたけど、そっちの方がいいですね。
844名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 14:20:25.68 ID:iJjCFHFO
何かもうここも廃れた?
845名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 17:20:21.85 ID:HYbdscYP
何を言ってる
846名無しさん@ピンキー:2011/08/02(火) 19:46:17.92 ID:EobFKDUs
レオパルドの『金髪〜』はどれもこのスレ的に良い。

DQN娘、ビッチ娘が冴えないオタクにデレるってのは最大級のファンタジーかつギャップ(落差)萌えだ。
847名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 16:43:45.82 ID:N+V+AGtU
フロントミッションの漫画版で良い感じのビッチ一途エピソードがあった。
物心ついた時から売春で生活していた女の子が、
街が戦場になっても生活のために敵兵の客を取っているところを、
強姦されていると勘違いしたおっさん軍人に救われる話。
おっさん軍人がまさに気の良い叩き上げ軍人って感じでまたカッコイイし、
ロリ系売春婦とのカップルがまた切なかった。
戦後にジャーナリストに
「軍人は嫌い。乱暴だし女を物みたいに扱う最低の客よ。
でも、あの人だけは……自分から抱かれたいって思った」
と答えるくだりで号泣した。
848名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 01:23:15.90 ID:gtvRyrXK
珍しくハッピーエンドだったな
849名無しさん@ピンキー:2011/08/13(土) 03:15:00.53 ID:6LEb4iSP
ビッチ萌えの幼馴染みのためにビッチ化する少女
850名無しさん@ピンキー:2011/08/13(土) 15:59:00.13 ID:ixyH03Iu
>>849

幼なじみは主人公が好きだけど、ある日主人公が処女って面倒くさいよな
男なれしててすぐやらしてくれる女が良いとか友達と話してるのに遭遇
主人公の為にビッチ化してせまってみたら、何故かショックを受け付けている
主人公
実は主人公は童貞で、ビッチ好きも友達に童貞がばれない為の嘘だった
主人公から冷たく突き放された幼なじみが絶望にむせび泣く


ってのを妄想した
851名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 01:28:22.65 ID:xMzzFhlG
>>850
もちろんその後はハッピーエンドだよな?
852名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 13:25:03.87 ID:gwpH1Vqq
ハッピーエンドを返してもらいにいけばいいじゃないか。
853名無しさん@ピンキー:2011/08/15(月) 13:01:13.32 ID:8BFWkrim
どゆことー?
まあ基本的にハッピーエンドが良いんじゃなかろうか
でもあれだな、幼なじみは凄い病んデレじゃないか?
854名無しさん@ピンキー:2011/08/16(火) 23:01:19.04 ID:XYMe7aoA
好き、しよ!のエロシーンまだー?
ずっと待っていますよ
855名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 13:19:45.02 ID:aVC43VIn
ヤンデレというか依存デレになるのもいいな。
主人公以外全く男に目が行かなくなるくらいの重い愛し方になるやも
しれんけど。
856夏の水彩画:2011/08/21(日) 23:01:09.40 ID:EANpB7Wv
皆さんが期待されているものではないですが、投下させていただきます。

優奈もいい人にめぐり合って…
と軽い気持ちで書いたはずなのに、完結までもう少しかかりそうです。

そういったシーンもすいません、もう暫くお待ちを…
857夏の水彩画:2011/08/21(日) 23:01:58.69 ID:EANpB7Wv
あまり持ちなれない包丁を握りながら美奈さんと亜希と三人で野菜を切っていたら、不意に亜希が話しかけてきた。

「優奈、最近どう?」
「どうって何が?」
「何がって、それはつまり…」
「ハヤトくんのこと?」
「そう。ハヤト君とは最近どうなの?進展してる?」
「まあ、それなりって言うか…まあ、それなりに?」
「何それ。よく一緒に出かけたりしてるんでしょ?付き合ってるんじゃないの?」
「一緒に出かけたりするけど、お互いに付き合おうとは言ってない」
「そう…まだ気持ちの整理、つかない?」
「ううん、そんなことはないよ。佐野くんのことならもう大丈夫。うちのわがままだから」
「わがまま?」
「うちね、きっとハヤトくんのこと好きになってる。でもまだハヤトくんがうちを好きだって言ってくれる気持ちに釣り合わない、
うちのことをこれだけ好きでいてくれるハヤトくんに対してそんな中途半端な気持ちで付き合いたくないの」
「…それでハヤト君が夢を諦めることになっても同じこと言える?」
「亜希…どういうこと?」
「ハヤト君ね、スカウトされたんだって。そうですよね?美奈さん」
「…トシがユタカに言ったのね?」
「はい、ゆーちゃんは確証はないけど多分そうだって」
「トシのところにハヤトのことで問い合わせがあって、ハヤトのバイト先を教えたのは本当よ。
それで、ハヤトがあまりいい返事をしなくて、説得してほしいとトシに連絡が入ったのも」
「ハヤト君はゆーちゃんと一緒にやりたいって思いもある。でも、優奈と離れたくないって気持ちのほうがもっと強いの」
「でも言ってくれたらうちは付いて行くのに…何で言ってくれなかったんだろ…」
「恋人になら言えると思うよ。でもまだ付き合ってもない相手にそんなこと言える?」
「…」

気付いたら包丁を置いて、ハヤトくんのもとへ駆け出していた。


858夏の水彩画:2011/08/21(日) 23:02:45.22 ID:EANpB7Wv
「「えっと…ごめんね」」

優奈ちゃんが隣に座り、暫くの沈黙の後にお互いに同じタイミングで同じ言葉を発した。

「ごめんね、ハヤトくん。うちがいつまでも返事を待たせていたから」
「いや、そんな…優奈ちゃんは悪くないよ。もともと今のタイミングじゃ行こうなんて思ってなかったんだから」
「でも、もしうちたちが付き合ってたらハヤトくんはうちに相談してくれたでしょ?」
「それは…まあ、そうかも知れないけど…」
「でしょ?だからごめんね」
「優奈ちゃん?」
優奈ちゃんが俺の胸に顔を沈めながら話し始める。
「ハヤトくん、みんなハヤトくんのことを応援してるんだよ、ハヤトくんがギタリストとして大成するのを祈ってるんだよ」
「わかってる。でも俺はユタカと今までやってきたんだ、だから俺はあいつの一緒にこれからもバンドをしたい」
「佐野くんは一番ハヤトくんの成功を祈ってる。大切な友達だから、大切な仲間だから、じゃなかったらあんなこと言わないよ。
どんな気持ちで佐野くんはああいったと思う?きっと辛かったと思う、でもそれがハヤトくんのためだって思ったから言ったんだよ」
「…あいつ、バカだよ…」
「その気持ちを受け止められないハヤトくんはもっとバカだよ!」
その後の言葉は嗚咽にかき消された。

優奈ちゃんの涙が収まるまでどれくらいの時間が経ったのかはわからない。
とても長い時間が過ぎたような気もするし、ほんの少ししか経っていないのかもしれない。
でもそんなことはどうでもよかった。
決意ができたのだから。

「優奈ちゃん、さっきの言葉はあの日の返事でいいのかな?」
「…うん。今更かもしれないけど、受け入れてくれる?」
「これから先、苦労させることばかりかもしれない、夢だって本当に叶うかわからない。それでも俺と一緒に居てくれる?」
「うちこそハヤトくんをちゃんと支えられるかわからない。何かあったときにおろおろして余計にイライラさせるかもしれない、
でも誰よりも近くでハヤトくんを見ていたい、応援していたい。
そんなうちでもいいならずっと一緒に居させてください」
俺のTシャツを濡らす涙を拭うことさえもせずに彼女に口づけた。



859夏の水彩画:2011/08/21(日) 23:03:23.38 ID:EANpB7Wv
夏の日差しが照りつける中、俺たちはその暑さにも気付かないくらいに夢中で口づけをしていた。
ふと見た優奈ちゃんの顔は汗と涙でメイクも崩れている。
それさえも可愛く、そして愛しく思えてきて思わず見つめてしまっていた。
そんな俺の視線に気付いたのか優奈ちゃんは顔を逸らした。

「うち、今すごい顔してるでしょ?見ないで…」
「確かにメイクは崩れてるけど、それでも優奈ちゃんは可愛いよ」
「そんなの褒め言葉じゃないよ。好きな人だから悪いとことか不細工なとこなんて見られたくないんだもん」
「好きな人だからどんな状態でも愛おしく思えるんだよ。どんな優奈ちゃんでも俺は好きだから」
「もう…またうちを泣かして…もう知らないから…」
そう言って頬を膨らませた優奈ちゃんを抱く力を少しだけ強める。
「幸せな涙しかもう流させないから。何十年経っても俺は今みたいに優奈ちゃんが好きだって言うよ」
「うん。うちもハヤトくんのことが好き。おじいちゃんとおばあちゃんになってもずっと好き。
いつまでもハヤトくんに好きでいてもらえるように、可愛くいられるように頑張る」

本当に幸せなときには言葉なんて要らないことを俺は初めて知った。
何も言わなくても何もかも伝わる、ただ抱き合うだけで、ただ見つめ合うだけで。



「おう、やっと戻ってきたか。その様子だとお互いにいい結論を出したみたいだな」
「はい、トシさん。待たせてすいませんでした」
「気にすんな。俺たちは先に食い始めてたし、こっちこそ悪かったな、待ってなくて」
「そんな。俺たちのためにこんなお膳立てまでしてくれてありがとうございます」
「礼ならそこで魚をおろしてる奴に言いな」
そう言ってトシさんが指差す先に居た豊は俺が視線を向けると同時に目を逸らした。
スマートで器用に何でもこなすように見えて、実は不器用な豊。
改まって面と向かって礼を言うなんてしたらあいつはきっとこそばゆいと言うだろう。
だからこの感謝の気持ちは胸にしまっておこうと思う。
きっといつかお互いに笑いながら話せる日が訪れるから、その時まで…


860夏の水彩画:2011/08/21(日) 23:03:49.99 ID:EANpB7Wv
夏休みが終わり新学期が始まり、卒業後の進路の面談も終わったある日。

弁当も食い終わり、校舎裏で音楽を聴いていたら一つの影が近づいてきた。
何か話しかけてきたけれど無視をしていたらイヤホンを取りあげられた。
「門田くん、先生が話してるの聞いたんだけど。東京行くって本当?」
「だったらなんだって言うんだ、お前になんか関係ないだろ」
「関係ないことないわよ、元カレが有名人になるかもしれないんだから」
無視したいのも当然だ。
クラスメイトで一年の頃に付き合っていた、中島美鈴が話しかけてきたのだから。
「そんな昔のことを言われてもな、もう何の関係もないって言ったのはお前のほうだろ?」
「ええ、そうね。でも私はあなたの才能を見誤ったみたい。もう一度やり直してあげようと思って」
「笑えない冗談だな、お前なんかとやり直す気なんて皆無だ」
そう言い捨てて中島の横を通り過ぎたところで奴は呟いた。
「へえ、そんなに三田村のこと大事なんだ?」
何でこの女から優奈ちゃんの名前が出てくる?
戸惑い立ち止まった俺に中島が言葉を続ける。
「あれ?三田村の出身中学聞いてなかった?」
どこかで聞いたことのある中学の名前だと思っていたら、そうか、この女と一緒だったんだ。
「その様子だと察してくれたみたいね」

そう言って下品に笑う中島に殴りかかりたい衝動を抑えながら辛うじて言葉を出す。

「…何が望みだ…」
「三田村と別れて私と付き合う。簡単なことだし、悪い話じゃないでしょ?」
「ざけんな、そんな最悪な話に乗るか。お前と付き合うくらいならゲイにでもなったほうがマシだ」
「ふうん?随分なことを言うわね」
「お前みたいな性根の悪い女にはこれでも勿体無いくらいの言葉だ」
「そんな性根の悪い女と付き合っていたのはどこの誰だったのかしら?三田村が知ったらどう思うかしらね?」
勝ち誇ったような表情で去っていく中島に最後は何も言えなかった。


861夏の水彩画:2011/08/21(日) 23:04:19.25 ID:EANpB7Wv
中島に言われた言葉がいつまでも頭に残り、イライラを抱えながら帰ろうとしたら校門のそばで影が動いた。
「ハヤトくん」
「優奈ちゃん?どうしたの?」
「ハヤトくんと一緒に帰りたくて来ちゃった」
「そうなんだ…」
「迷惑だった?」
「そ、そんなことないよ!あまりに嬉しくて、その…なんて言うか…驚いたって言うか」
「ハヤトくんが嬉しいって思ってくれるならうちも嬉しいよ。それだけで幸せだよ」
そう言って笑顔を俺に向けてくれる優奈ちゃんを見ていると俺も幸せになる。
こんなに可愛くて素敵な女の子と付き合えている今が俺の人生で一番幸せなときだって実感する。
中島に何を言われようが俺は優奈ちゃんのことが好きだ、優奈ちゃんとならどんなことだって乗り越えられる、
どんな困難からだって彼女を守っていける。

「あれ?優奈じゃない?どうしたの?」
「あ、中島さん…久しぶり…」
「そんな堅苦しい呼び方しないでよ。昔みたいに美鈴でいいわよ」
まるで見張っていたかのようなタイミングで中島が来た、優奈ちゃんの様子からこいつのことは苦手なのだろう。
「何の用だ」
「何の用も何も中学の同級生に久しぶりに会ったから話しかけただけよ?悪い?隼人」
「ハヤトくん?美鈴…ちゃんとはどんな関係なの?」
「あ、知らないんだ?私達、昔付き合ってたの。ねえ隼人?」
「…ああ、昔な」
これ以上ないくらいに『昔』という言葉を強調して答える。
「それでやり直そうかなと思ってたら、今は三田村と付き合ってるなんて聞いちゃったからイラッときたの」
「…」
「ねえ、三田村。あんた本当に自分が隼人にふさわしい女だと思ってるの?あんたなんて本当はネクラで…」
「やめろ!中島!」
「あんたが処女をなくした日のこと隼人が聞いたらどう思うかしらね?」
「てめえいい加減にしろ!」
「やめて…ハヤトくん…」
「…優奈ちゃん…」
「ごめん…今日は帰るね…」
無理に笑顔を作って優奈ちゃんは走り去っていった。


862夏の水彩画:2011/08/21(日) 23:04:43.69 ID:EANpB7Wv
「ふふ、やっぱり三田村は隼人にふさわしい相手なんかじゃないわね。あんなことで逃げ出すなんて。
ね?わかったでしょ?やっぱりあなたの相手は私のほうが合ってるのよ」
「ああ、よくわかったよ。やっぱり俺の相手はお前じゃないってな」
「あの子の過去のこと知っても同じこと言える?処女なのに無理しちゃってねえ」
「…知ってるよ、そんなこと。優奈ちゃんはそのことも俺に話してくれた。それでも俺は優奈ちゃんと一緒に居ることを選んだ」
「…どうして?どうしてそこまで」
「なあ、中島。…お前哀しい奴だな、そんなこと言って悦に浸る暇があるんだったらもっとやることあんだろ」
そう呟いた俺はどんな表情をしていたのだろう?
怒りなのか、憐れみなのか…きっと悲しい表情をしていたと思う。
かつては縁があった相手がこれほど最低なことを言っていること、
そして俺自身が彼女に何も与えることができていなかったことが何よりも悲しく、そして辛い。
「本当に大切な相手に出逢えたらきっとわかる。お前にそんな相手が現れるかはわからないけど、出逢えたらきっとわかる」
「何よそれ?何が言いたいの?」
「そのままの意味だよ。本当に大切な相手に出逢えたら過去とか何も関係なくなる。理屈じゃないんだ」
「あなたにとってその相手が三田村だっていうの?」
中島は納得がいかないような複雑な表情で俺を見ている。

無理もないと思う。
中島と付き合っていた頃の俺は自分のことしか考えていなかった。
学年でもトップクラスの美人で、この地域では有数の地主の娘。
そんな女と付き合っていれば男としてそれなりに箔も付く。
正直そんな気持ちで俺は彼女に近づいた。
今思えば俺は中島の肩書きに惚れたようなもので、中島美鈴という一人の人間と向き合ってはいなかった。

「ごめんな、中島。お前にはそんなことしてやれなくて」
「ちょっと!!隼人!」
何か言おうとしている中島のほうへはもう目も向けずに優奈ちゃんを追いかける為に走り出した。



863夏の水彩画:2011/08/21(日) 23:07:07.76 ID:EANpB7Wv
今回の投下は以上とさせていただきます。

次回はそういったシーンが入ることになります(現在書いている最中)ので、
ここまでエロがないのはご了承ください。
864名無しさん@ピンキー:2011/08/22(月) 22:38:23.00 ID:4q8RcZPP
好き、しよ!エロまだー?
865名無しさん@ピンキー:2011/08/31(水) 22:39:06.18 ID:LppPh8mE
あげ
866名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 07:18:23.62 ID:B7suuw1i
投下が有ってもスルー。
このスレ終わったな…
867名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 15:34:33.46 ID:8pnzHZx1
GJ。
ちっと台詞パートで、情景描写が少なかったけど、
中島って言い方とかに、距離感があっていいな。
868名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 23:28:16.28 ID:8ILd8Kyg
いや、投下があってもスルーというか
ただ単純に好き嫌いのスルーなんじゃないの?
と思っていたんだけど…
だって別に自分がGJと思わなかったらスルーして問題ないんでしょ?
869名無しさん@ピンキー:2011/09/12(月) 19:06:58.40 ID:MY+vXWKv
スルーという名の優しさがあるという事を知らないなんて…哀れな
870名無しさん@ピンキー:2011/09/12(月) 20:29:21.06 ID:lpAKC21q
主観でつまんねーSSになんでいちいちGJせんといかんの(´・ω・`)?
スルーされるレベルなんだからもっと精進して投下しよう!って奮起せんの(´・ω・`)?
871名無しさん@ピンキー:2011/09/12(月) 22:14:57.43 ID:vqVXLcuG
正直叩かれないだけマシだよね
他の過激なスレなんか
つまんねーもん投下すんな、誰もお前のレベル低い文章なんか読みたかねーって散々叩くもんね
このスレの住人は全然マシだよ
どちらかというと優しいよ
872名無しさん@ピンキー:2011/09/13(火) 16:48:51.78 ID:mvcr1FB2
しょうがないじゃない先が全然気にならないんですもの
てゆうか、ヒロインのうちっていう一人称が無理やりと
いうか、違和感あり過ぎて気持ち悪い
ギャル特有の言いまわしをしたかったんだろうけど、使いこなせないなら
最初から使わないで標準の私とかあたしで良かったんじゃん?と思う
まあそれ以前に文章のレベル低いのがGj貰えない最たる原因だと思うけど
873名無しさん@ピンキー:2011/09/14(水) 01:25:44.10 ID:nIawwFHG
こんなやり取りが交わされてるスレだと書き手は逃げるんじゃないか?
874名無しさん@ピンキー:2011/09/14(水) 08:33:16.12 ID:mTDCFB2v
まぁ、それ目的の荒らしなのでは
875名無しさん@ピンキー:2011/09/14(水) 08:36:36.00 ID:21o9AloQ
その文句は>>866に言ってやってくれ。黙っていれば誰も傷つかなかったのに……。
876名無しさん@ピンキー:2011/09/14(水) 19:48:31.19 ID:ougRmtqp
>>866がきっかけとはいえ、それ以降の釣られてレスした野郎らのほうが明らかに問題だけどな
まあ、こんな過疎スレにとどめを刺せたんだから、レスした奴らも本望なんだろうけど
877名無しさん@ピンキー:2011/09/16(金) 19:20:37.81 ID:D1mKnRsi
>>863
遅くなったがGJ
中島さんの腹黒ビッチっぷりがすごく気になるw
878名無しさん@ピンキー:2011/09/19(月) 23:38:20.15 ID:2AN4F2aB
過疎スレの分際で一人前に批評するバカが居てワロタ(^w^)
別にGJ言わなくても乙の一言も無い。文章も書けない癖に‥
まあ、このスレも次は無いな。
879名無しさん@ピンキー:2011/09/20(火) 06:18:21.50 ID:Y+21fDRE
いーからさっさと落とせよwww
次スレいらねーからなwww
880名無しさん@ピンキー:2011/09/20(火) 20:54:38.29 ID:e7BqRuwt
>>879
そんなことは貴様如きが決めることではない。
881名無しさん@ピンキー:2011/09/21(水) 19:13:36.52 ID:swj5mHnP
何?この殺伐とした雰囲気は
ダメだよ仲良くしなくちゃ
よーしそれじゃあおじさんが下級生の真由美の
魅力について小一時間語っちゃおうかな
真由美はだな……でれた後のHが最高なんだよ
今までは快楽主義者だったのにマジ惚れした途端に
「あたし意外にこんな事しちゃダメだよ…あんたは
あたしだけの…あたしだけの…!」
と独占欲を出し
「ゴムはつけないで、あんたとの間に何も
入れたくないから…」
と今までなら有り得ない事を知らない懇願する
最高だろ!?あとはビジュアルがもうちょっと可愛い
ければ言うことないんだけど…今風の萌絵になって
リメイクしないかな…無理か
882名無しさん@ピンキー:2011/09/21(水) 19:16:40.29 ID:swj5mHnP
ごめんおじさん興奮し過ぎてsage忘れた…
883名無しさん@ピンキー:2011/09/21(水) 19:17:08.36 ID:swj5mHnP
ごめんおじさん興奮し過ぎてsage忘れた…
884名無しさん@ピンキー:2011/09/21(水) 20:36:32.72 ID:28AUB7pd
落ち着けよ
885名無しさん@ピンキー:2011/09/23(金) 23:37:18.98 ID:nsopdRDu
川上と山下のその後とか観てみたいな。
886名無しさん@ピンキー:2011/09/24(土) 01:40:23.89 ID:Mf5Hpr7W
はよ落とすぞw
次スレいらねーからなwww






887名無しさん@ピンキー:2011/09/24(土) 02:28:08.13 ID:UY9E/SVN

あーなんか人妻もんとかで一途ビッチとかどうよ
金の為に金もちの旦那と結構して散々好き放題
やってたけど、ある日一人の純朴な貧乏学生と出会う
そこから始まる一途な恋とか
888名無しさん@ピンキー:2011/09/24(土) 11:50:33.23 ID:85uFAmW+
旦那は完全に踏み台なんだな
889名無しさん@ピンキー:2011/09/24(土) 12:13:40.31 ID:uUzIYtO9
すまん個人的にNTR属性ないというか
その場合なら旦那で心洗われて
旦那に一途になってほしいなと思ってしまうw
890名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 22:34:05.91 ID:FoOrBu6B
嫌未亡人やもしくは王家の側室という設定なら有り得るぞ。
891名無しさん@ピンキー:2011/09/30(金) 22:25:37.67 ID:tZhyOfN8
理想のssが投下されないなら自分で書くのがエロパロ板の掟。
先ずはプロットから作成してみょう!

小説の書き方・プロットの作成、完成形
http://homepage2.nifty.com/suemoritakumu/1-040.htm
ぷろったー 〜 プロット作成訓練ββ
http://plotter.rgr.jp/
自作小説用・プロット作成ガイド(仮)
http://jhnet.maxs.ne.jp/tentatively/umakunaritai/

892名無しさん@ピンキー:2011/10/05(水) 23:07:44.76 ID:PlU7frUa
書いているうちにこのスレの定義にあっているのかわからなくなってきたけど、
保守がてら投下。

大学生の男女です。
893わたしは恋をする 1/13:2011/10/05(水) 23:27:22.63 ID:PlU7frUa
第一話

 あーあ、今の私って“やな女”なんだろうな。
 そう思いながら冷やかに目の前の少女を見やる。

 いかにもこの前まで高校生でした、という風の幼さをまとった少女。
 流行の色に髪を染めて、きちんと化粧をして、爪の先まで気合の入った
英恵(はなえ)を見上げる瞳は怯えている。

 どうしてこんなことになったんだっけ、どうしてこんなに汚く
なっちゃったんだけ、どうして――。
 つるつると心の上辺をすべる思考を切ったのは、少女のか細い声だった。

「あの、雄介さんの彼女、さん、ですか……?」
 ゆうすけさん、だって。
 黒く焦げ付くような怒りがぶわりと腹の底からせりあがり、
英恵はとっさに眉をひそめることで堪えた。

 それでも、意地悪な声は彼女の理性を振り切って唇からほろほろと
零れ落ちていく。
「彼女じゃないよー」
「えっ」
「ただ、仲良かっただけ。週一でセックスするくらいに」
 一瞬期待した後にどん底に落とされて、呆けたように立ちすくむ
少女に、英恵は優しく微笑んでみせた。
894わたしは恋をする 2/13:2011/10/05(水) 23:33:23.88 ID:PlU7frUa
 実際、雄介と英恵は仲の良い友人というくくりで収まる関係ではあった。
 普通と違ったのは、そこに体の関係が含まれるという点だけだ。
 もっとも、これまで雄介に特定の恋人はいなかったし、英恵に至っては
雄介以外にも複数の男と関係があった。

 にっこり笑って小首を傾げるだけで、男はすぐ言うとおりになる。
 男たちの独占欲を浴びて、それが爆発する寸前で逃げるのが快感だ。
 たがだが二十歳になったばかりの小娘が興じる遊びではなかったが、英恵は
いつからか奔放にそれを楽しんだ。

 雄介も彼女ほどではないが同種の人間だった。
 気軽に英恵と寝て、後腐れなく、そのことで生じるさまざまないざこざを
楽しんでいる風でさえある。いや、あった。
 
「でもねー、あんな可愛くって純粋そうな子にまさかはまっちゃって、
しかもそんなことになってようやく私も気づいちゃうなんて、ばかなのかなぁ」
「さっきから何言ってんのかわかんねーよ酔っぱらい」
「私もよくわかんない」
「バーカ」
「ムカつく」
 勢いよくジョッキをテーブルに叩きつけて、けれど思った以上に硬く大きな
音が響きわたったことに慌ててまわりを見渡す。
 大それた意地悪をしでかすくせに小心者な彼女を鼻で笑って、佐藤は
グラスに口をつけた。
895わたしは恋をする 3/13:2011/10/05(水) 23:44:09.69 ID:PlU7frUa
 サークルも学年も違う。佐藤とは確か学園祭の警備でパートナーを
組まされ、そこからだんだんと飲み友達になった。

 電話番号は知っていてもメールアドレスは知らないし、飲むときに
必ずたこわさを注文することは知っていても彼女がいるかは知らない。
 そういう、楽な相手だ。

「佐藤って最初はもうちょっと礼儀正しかった気がする」
「そっすか? 尊敬の念が消えたかな」
「……あーそうですか」
 年下なのにずけずけとものを言うところも楽でいい。
 空いたジョッキをテーブルの端に押しやって、そろそろ焼酎でも
いくかとメニューを広げる。
 下戸の佐藤は、ジントニックをちびちびと舐めるように飲んでいる。

「で、結局何。今日ってふられたから残念会?」
「ふられたんじゃないもん。付き合っても告白してもないんだから」
 子どものように頬を膨らますと、佐藤が大げさにため息をつく。
 雄介ならこういう仕草をすると「英恵かわいい」とにこにこしていたっけ。
 そんなことを思い出しては心臓がじくじくと痛む。

 振られていないけど「寝るのはもうやめよう」と言われた。
 「俺、やっと好きな子できたよ」と言われ、真剣な顔で「俺は英恵も
大好きだから幸せになってほしいよ」と言われた。

 まさかその瞬間に恋心を自覚するなんて、ばかもいいところだ。
896わたしは恋をする 4/13:2011/10/05(水) 23:53:06.14 ID:PlU7frUa
第二話

 こんな日に他の男のところに行ってもむなしいだけだ。
 それでも、雄介が何度も訪れたマンションに帰る気にはなれなくて、
佐藤と別れたあとすぐに男の家に足を向けた。

 男は英恵が急に訪ねてきたせいか少し驚いたようだった。
 けれどすぐ柔らかく笑って抱きしめてくれる。
「どうしたの英恵、酔ってるの?」
「飲んだからね」
「肌が赤い」
 くすくす笑いながら、男の指が英恵の首を撫で、V字にゆったりと
広がったニットの胸元を撫でた。
 英恵は敏感だ。
 あっという間に心臓が跳ねて、耳に息を吹きかけられると途端にくたりと
体の力が抜けた。

 服の上から、ブラジャーのホックをはずされる。
 一気に脱がされるかと思いきや、男はニットの上からごく軽く、乳首を
こすった。
 ぴくんと震えた肩に男は目を細くした。深い呼吸でどうにか平静を
保とうとする英恵の呼吸の合間をぬってもう一度。少しごわついた布地と
一緒に敏感な部分を押し潰され、英恵は思わず声を出す。

 のけぞった喉元に舌が這った。ああ、とため息にも嬌声にもとれる
音がもれ、煽るような自分の声に英恵は顔を赤らめる。
「ベッド、行こ、よぉっ……」
 男の首筋にかじりついて許しを請えば、男は満足げな笑い声を喉の奥で漏らした。

◇◇◇

897わたしは恋をする 5/13:2011/10/05(水) 23:56:23.97 ID:PlU7frUa
 雄介の夢を見た。
 まだ体の関係もなく、雄介くんと呼んでいた頃だ。
 その頃にはもう英恵はすっかり英恵で、色んな男に手を出しては
問題を起こしていた。

 誰の男を寝取っただの、どこのサークルの男が食われただの、色んな
噂――もちろん真実もたくさんある――に疲れていた頃だ。
 その日もなんとかくんの彼女とかいう女が友人を連れて文句を言いに
サークルの部室まで来ていて、浴びせられる悪口にうんざりしていた。

「調子乗ってるよねー。大して可愛くもないのにさぁ」
「ねえ。人の男取って楽しい? 汚い女」
「サイッテー。ブスのくせに」
 英恵も自分のだらしなさは自覚しているので彼女たちを非難することも
できないが、それでも傷つくものは傷つく。
 嵐に堪えるように無言を突き通す英恵に飽いたか、女たちは口々に
罵りながら、やがて離れていった。

 部室に英恵しかいないからいいものの、誰かが来たら気まずくて
恥ずかしいなあという焦りもあったから好都合だ。
 ほっと息をついたところで、カランと何かが落ちる音がした。

 まさかと壁際に回ってみれば、空の缶ジュースを慌てて拾い上げる
雄介と目があってしまった。
898わたしは恋をする 6/13:2011/10/05(水) 23:59:42.29 ID:PlU7frUa
 横に吹き出しをつければ間違いなく「しまった!」と書いてある
顔に、すべてを悟る。
「あー、びっくりした。女の子って怖いよね」
「……雄介くん、見てたの? いつから?」
「ジュース買いに言ってたんだけど……入りづらくて」

 苦笑する雄介に慌てて謝ると、彼は首を振って、
「大丈夫だよ英恵ちゃん。英恵ちゃんは可愛いんだから」
ぽんぽんと頭を撫でた。

 「大して可愛くもない」とか「ブス」とか言われたことで英恵が
傷ついていると思ったのだろう。
 英恵が傷ついたのはもっと別の何かだったが、思いもかけない
優しい声と手に泣きそうになった。
 もっと撫でてほしかった。
 優しさに触れていたかった。

 なんだ、結局はじめの方からずっと好きだったのかと気づいたときに
目が覚めて、場違いに明るい空気に英恵はこっそり目元をぬぐった。
899わたしは恋をする 7/13:2011/10/06(木) 00:03:08.23 ID:PlU7frUa
第三話

 家に帰りたくなくて、友達の家を転々としている。
 雄介とあの可愛い子がめでたく付き合い始めたと聞いて、サークル
からも足が遠のいた。
 最初は男たちの家に通っていたが、はたと気づいてしまってやめた。
 物腰や顔立ち、体つき、みんなどこかで雄介に似ていた。雄介の
代りに色んな男と寝ていたのかと自分の執着をつきつけられて、
いたたまれなくなって連絡を絶った。

「俺ン家だけはやめてくださいよ。英恵さん料理できなそうだし」
「お客様に家事をさせる気?」
「普通家に泊めてもらったお礼に料理とか片づけとかすんじゃねーの」
「男も家事できないともてないよ。私は顔がいいから大丈夫だけど」
「いや大丈夫じゃねーし」
 佐藤と飲む回数もぐっと増えた。
 雄介とは似ても似つかない粗野な言い回しがありがたい。
 「佐藤と友達でよかった」とにっこりすれば、うんざりした顔で
おざなりな返事をされた。
 まったくもってかわいくない後輩だ。

「英恵さん、こんな毎日飲んでたらダメになっちゃうんじゃね」
「毎日じゃないもん」
「ほぼ毎日じゃん。俺、誰よりも英恵さんと会ってる気がするんだけど」
 雄介とはもう会わないの、とにやにやした顔で聞かれ、冷酒を
ぶっと吐き出すはめになった。
900わたしは恋をする 8/13:2011/10/06(木) 00:05:20.79 ID:PlU7frUa
「ゆ、ゆ、ゆう」
「別に噂にはなってねーよ。英恵さんが酔っぱらっては雄介の
話するだけ」
「雄介さんって呼びなさい。佐藤の方が後輩なんだから」
「そこかよ!」
 ぱん、と強めに額をはたかれて英恵はうめく。
 うなるついでに「もう会わない、ようにする」と決意をぼそぼそと
言ってみた。
「私、雄介のこと、すごく好きだったみたい。だからもう、誰とも
寝ないでおく。……いや、寝るなら雄介と全然違う人にする」

 だらしない自分がこのままずっと男と寝ないのは無理だろうという
確信もあって、結果的には消極的な決意になった。
 佐藤はむっつりと黙りこんで英恵を見ている。
 不機嫌そうな顔に、英恵はふっとほころぶように笑った。

「佐藤っていい子だよね。もしかしなくても心配してる?」
「ばっかじゃねーの。あんなテンプレみたいな天然に負けるとか」
「しかもね、すっごいくだらない意地悪もしちゃったよ」
「あーあ、やな女」
 ぽんぽんと小気味よい悪口が降ってきて、英恵はふふふ、と笑う。
 笑ううちに視界がにじんだ。ふふふ、と声を出すとにじんだ視界が
ぱちんと零れる。ぱたぱたと頬をすべり、てのひらに落ちた。
 笑い上戸だと思っていたが、案外自分は泣き上戸なのかもしれない。

◇◇◇

901わたしは恋をする 9/13:2011/10/06(木) 00:07:21.67 ID:Hf7FbQep
 会わない会わないと言っていれば本当に会わないものなのかと
英恵は少なからず驚いた。
 バイトの仲間が数人立てつづけに辞めた。おかげで英恵のシフトが
増え、それを理由にサークルに顔を出すことはほぼなくなった。
 最後に「あんまり来れなくなる」と挨拶に行ったときでさえ、
雄介は講義でいなかった。

 店長に言ってなるだけたくさん、そして遅くまでシフトを入れて
もらえば、家に帰っても夢も見ず眠れる。
 大学に行ってまじめに講義を受けて、ときどき友達や佐藤と飲む。

 そんなことを数ヶ月繰り返して、ゆっくりゆっくり、心に残る
雄介の気配を薄めていく。

 うまくいったと思っていたそれは、けれど、一度でも会ってしまえば
たちまちに揺らぐ程度の浅いものだったのだ。
 久しぶりに、しかも中庭の自動販売機なんて微妙なところで
ばったりと顔を合わせてしまい、英恵は頭が真っ白になった。

「英恵! 何かすっごく久しぶり。サークル来いよー」
 彼女に意地悪を言って困らせたこと、聞いてないの?
 そう言いたくなるほど爽やかな笑顔だ。
 羞恥と場違いな怒りがぎゅうっと心臓を縮みこませ、それなのに
その笑顔を見ているとそこに甘い疼きが加わる。
902わたしは恋をする 10/13:2011/10/06(木) 00:16:58.60 ID:Hf7FbQep
 まだ好きかもしれない。断定すると一気に崩れてしまいそうで
怖いから、臆病にも空とぼけてみせる。
 好きかもしれない。
「雄介、久しぶり。彼女は元気?」
「あ、そうだよ。英恵、あいつにすごいこと言ってくれたね」
「……あー……可愛いからつい意地悪言っちゃった」
「泣かれたよ。参った、あれは」
 苦笑しながらもひとみが優しい。
 泣かれて、たぶん文句もたくさん言われて、雄介はきっといっぱい
謝って、そうしてうまくいったのだ。

「よかったね、雄介」
 心からの言葉だった。
 雄介がこんな風に笑うことを英恵は知らなかった。泣く女をそれでも
自分の手元に必死に置いておく男だということも。
 すべては彼女が相手だからだ。
 だから胸を噴き出すような感情に蓋をして笑ってみせる。
「英恵は最近そういうのないの?」
 鈍い男め。憎まれ口を喉の奥に押し込む。
 邪気なく微笑む雄介に、力ない笑みを返したときだった。

「あ」
 雄介と英恵の声が重なった。それからもうひとつ、第三者の声も。
 引き寄せられて、どんと肩が誰かの胸板にあたる。雄介の
きょとんとした視線をたとって、英恵も視線を持ち上げる。
 
 面倒くさそうに眉根を寄せた佐藤の目が、英恵をまっすぐに
睨みつけていた。
903わたしは恋をする 11/13:2011/10/06(木) 00:20:46.36 ID:Hf7FbQep
第四話

 英恵を引き寄せた腕をぱっと外し、佐藤が気まずげに視線を
放り投げる。
「……す、んませ、ん」
 態度を決めかねているような声だ。
 もしかしたら絡まれていると誤解したのかもしれない。
 あるいは、雄介の言葉を聞いていたのかもしれない。

 ぎゅう、と胸が痛くなった。
 今更のように雄介の声が小さな針のようにちくちく英恵の
心臓に降りかかってくる。
 佐藤の腕をぐいと捕まえ、英恵は雄介に向かっておどけたように
微笑んでみせた。

「さっきの話、この子が関係してるかもよ。じゃあね、雄介」
「え! マジで! ちょっと待って英恵」
「やーだ! じゃあねー」
 ぱっと瞳を輝かせた雄介にけらけら笑って、英恵は佐藤の腕を
引っ張って歩き出す。
 佐藤はおとなしくついてきてくれた。

 中庭を抜け、講義棟を抜け、正門を通り過ぎる。
 病院を横目に大きな月極駐車場を横切り、マンションの
エントランスに入ろうとしたところで制止がかかった。
「英恵さん、ここは?」
「私の家。405号室」
「はぁ? 何で――」
「寝よう」
 大きく目を見開く佐藤を一瞥し、英恵はもう一度、きっぱりと言った。

「寝よう、佐藤。もう全部忘れたい」
904わたしは恋をする 12/13:2011/10/06(木) 00:27:46.77 ID:Hf7FbQep
 鈍い男なんて大嫌いだ。
 女の意地悪にも、その真意にも気付かない男なんて。
 大嫌い大嫌い、でも本当は。
 ぐるぐるとまとまりのない言葉が宙を舞い、しかし終着点も
見つけられず心のあちこちに転がっていく。

 怒りのせいか、驚きのせいか。雄介の何でもない一言に
頭を殴られたような衝撃を覚えたことは事実だ。
 寝る相手にしてはいけない男を――友達をむりやり誘ってしまうくらい。

 佐藤は目を見開いたまま、しばらく何も言わなかった。
 やがて掠れた声が「何で」と呟く。
 勢いづいたのか、英恵が口を開くより先に、
「だって英恵さん、あいつがまだ好きなんじゃねーの」

 語尾の上がらない、断定の響きに薄くわらう。
 かもしれない、なんて逃げ道をこの男は作ってくれない。
 かわいげのない後輩だ。
 でも、同時にすごく優しい。今も真剣にひとみが話しかけてくる。それで本当に
いいのか、と聞いてくる。

 その目に睨みつけられ、すっと頭が冷えた。
 とんでもないことを言ってしまったという感覚が遅れて
やってきて、英恵はうつむく。
「……佐藤、ごめん」
「うん」
「何か、きついなーって思ったときにちょうど佐藤がいたから、つい」
「ついかよ」
「面目ない」
「あんま危ないことすんなよ英恵さん」
905わたしは恋をする 13/13:2011/10/06(木) 00:30:39.74 ID:Hf7FbQep
 はあ、と荒っぽいため息を吐かれ、英恵は眉を下げた。
 自分のよくない噂を佐藤はきっと知っているだろう。
 今更誰と寝たところで変わりもしない英恵を、けれど彼は心配
してくれたのだ。

 ごめんね、と最後にもう一度謝ると、佐藤はフンと鼻を鳴らした。
「やっぱりまだ好きなんじゃん」
「はあ、そうなのかも」
「半年くらい経つんじゃないっけ? まだ忘れられないんすか」
「はあ、情けないことに」
「俺が忘れさせてやろうか」
「はあ、そ……んん!?」
 ぎょっと顔を上げる。しまった動揺した、と思ったときにはもう
顔が熱くなっていた。

 いつものほほんとしている上に男をたぶらかしてばかりいるので
誰に気づかれたこともないが、英恵はすぐに動揺するし顔も赤くなる。

 頬が絶対、赤い。
 ほとんど泣きそうな英恵を見下ろして、佐藤が心底呆れたと
言いたげに声を張り上げた。
「バッ……! 冗談に決まってんだろうが!」
 頭を豪快にはたかれて、視界に星が散る。

 ぐらぐらする頭をさすって文句を言いながら、ショックが尾を
引いていないことに英恵はほっと息をついた。
 じわ、と目元に何か熱いものが浮かんでくるのは、頭が痛いから。

 心臓は痛いし存分に引きずっている。でも、英恵はまだ笑える。
906名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 00:35:29.24 ID:Hf7FbQep
いったんここまで。
スレの容量も残りのレスも微妙なところなので、続きは次スレにてさせてください。
1000まで一途なビッチに期待。
907名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 16:50:50.24 ID:Kx9OOZi3
>>906
投下乙
英恵もちゃんとビッチっぽいしこのまま続けていいんじゃないか
908名無しさん@ピンキー:2011/10/07(金) 21:11:24.57 ID:6uSupznA
>>906
いいよいいよー
続きも期待してます
909名無しさん@ピンキー:2011/10/08(土) 13:34:40.92 ID:RFavGHPO
おおお!
これがどう一途になっていくのか見ものだぜ
910名無しさん@ピンキー:2011/10/08(土) 13:48:35.93 ID:L7tTkAdx
雄介に対して一途になっていくんじゃないかと思うけど
俺は佐藤を推したい
911名無しさん@ピンキー:2011/10/09(日) 07:06:36.60 ID:Yl7AbCu7
え?
佐藤ルートじゃなかったの?これ
912名無しさん@ピンキー:2011/10/09(日) 19:41:58.56 ID:GJRUXbNH
ビッチ萌えなオタクが幼馴染みを自分に都合の良いビッチに調教
913名無しさん@ピンキー:2011/10/10(月) 00:15:29.15 ID:uIBAzVGr
佐藤ルートか…
914 忍法帖【Lv=10,xxxPT】 :2011/10/14(金) 15:40:31.32 ID:q3Wb149R
保守
915名無しさん@ピンキー:2011/10/17(月) 02:14:36.42 ID:mV5x+O2u
このスレではちょっと邪道かもしれないコネタ。
注意:両想いになってもほかの男とやっちゃうビッチ。


真央(まお)は中学校のころはじめての彼氏が出来たけれど、その彼は絶倫でちょっと変態だった。
それで真央はパイズリもフェラもアナルも青姦も。
バイブを入れてのデート、下着を付けないで一日すごしたり・・・・と。
特殊な痴漢プレイも全て彼氏にみんなやってるよと言われると「普通の男女がやるエッチ」だと勘違いしてた。
そして快楽に溺れた真央は、気持ちいい事がやみつきになっていき、感覚が麻痺してた。
彼氏が友達を連れてきて三人でエッチしようと言ったときも。
はじめはおかしいと抵抗したけど、彼氏が望むならとこれも当たり前のことだと思ってた。
彼氏が一番大好きなら、いいと思ってた。
真央の勘違いは高校生になっても続く。
中学生レベルの女の子は性に興味津々の癖に、そのことについては恥ずかしがって話さなかった。
だから、真央は皆そういったエッチの事はおおっぴらには話さないだけで、皆していると。
その勘違いが持続していたのだ。
高校生になると彼氏とのエッチをおおっぴらに話す女子が増えてくると、真央は自分と彼氏の関係がおかしいことに気がつく。
そして、悲しいけれど真央は彼氏と喧嘩別れしてしまった。
その頃にはもう彼氏には愛情が無くて・・・・でも、教え込まれた体は疼く。
友だちと合コンに言って、ダメだと思ってもお持ち帰りされる。
でも彼氏との特殊なプレイに慣れていた真央には、はっきりいって物足りない。
だからといって、彼氏でもないのにエッチしちゃうことはいけないことで・・・・
分かっていても合コンでお酒を飲んでスキンシップが多くなって。
体を触られると気持ちよくって、もっともっと気持ちよくなりたいと抵抗できなくなっていく。

そんなビッチな生活をしていた真央が初めて恋をした。

合コン帰りにエッチな気持ちよりも、お酒をのんだ気持ち悪さのほうが勝って一人で帰ってた。
多分お酒に何か混ぜてたんだろう。その時の真央にはわからなかった。
そんな時にトイレを借りようと入ったコンビニで心配してくれた、店員の女の子。
吐いてたら背中をさすってくれたり、水をくれたりと・・・・
お客さんが少ない時間だったからかもしれないけど介抱してくれて、タクシーも呼んでくれた。
そんな大騒ぎした割には家に帰って次の日の夕方にはすっかり元気になったけど。
それで、何故かその子の顔、さすってくれた暖かい手の感触が忘れられなくて。
次の日にそのコンビニに言ってお礼を言いたくて、その子のシフトを聞き出した。
そしてその時間に行ってみると・・・・・女の子だと思っていた子は、女の子のように可愛い男の子だった。
あの朦朧とした意識では女の子に間違ったのは仕方ないけど、正常な頭では男の子だって、ちゃんと分るような可愛い顔。
でもふんわりした喋り方や可愛い顔に似合わず、言葉の端々や考え方、中身はすごくしっかりしてて男らしい。
しかも聞いてみれば真央より年上の受験生だった。名前は史敏(ふみとし)君。
史敏君に会いたくて、真央はその家に帰るにはちょっと遠回りのコンビニに通った。
受験生だから史敏君のシフトは少ない。
会えたり会えなかったり。
そんな事で一喜一憂したり。
服装もメイクも、史敏君の隣にたってもおかしくないおとなしい感じに真央は変えた。
元彼にも・・・そして今までエッチした男の子とも感じたことのなかった気持ちに真央は気付かなかった。
気づいたときは真央は史敏君に初恋してると気がついて泣いた。
あんなに体を重ねて、男性遍歴は普通の女の子より遥かに多いのに、はじめての恋。
元彼とは何となく付き合って、何となく好きだなと思った・・・・けど今の気持ちと比べるとあれは恋じゃなかった。
そして同時に、こんなビッチな真央のことを史敏君が好きになってくれるなんてないと気づいた。
真央の過去を聞けば、話せば意外と古風で硬派な史敏君が軽蔑すると。
それで、真央は史敏君に会えなくなる。会いに行けなくなる。
916名無しさん@ピンキー:2011/10/17(月) 02:24:46.09 ID:mV5x+O2u
二ヶ月は史敏君の居るコンビニに行かないか、行っても入らずに働いている姿をこっそり覗くぐらいだった。
そしてある日の放課後、いつものようにコンビニにこっそりのぞきに行こうとした道の途中で真央があったのは史敏君だ。
なんで今日は道路で史敏君を見るんだろうかと、いつもコンビニの制服しかみたことなかったので。
敏史君の制服姿にすごくびっくりする真央。
――すごくなのはいつもの見慣れた服じゃないのと、制服が偏差値が高くて有名な学校だったからだ。
目があった瞬間、真央は即ダッシュで逃げた。
会いたくてたまらなかったけど、会うのが怖かった。嫌われるのが怖かったから。
でも史敏君はあっさりと真央に追いついて手をつかんだ。すると真央は逃げられない。
それどころかもっと触って、抱きしめて・・・・無茶苦茶にしてと、思ってしまう。
でもそんなことを言うと、嫌われると思っていた。
そんな真央に史敏君は言った、付き合って欲しいと。最近真央がコンビニに来なかったから学校の近くで真央を探してたと。
そして真央はその告白に「はい」と返事する。

卑怯にも全てを隠して。

ちゃんと将来のことを今から考えてちゃんと勉強して。
キラキラしててフツーの学生生活を送ってる、爽やかな史敏君にふさわしくない汚い女だって自分が一番良くわかってる。
自分が今までやってきたことは、知らなかったとは言え軽蔑されること。
そして、今でもそれが真央の中では当たり前で、誘惑に負けそうになってる。
でも卑怯だとわかってても史敏君を失いたくなくて、真央は隠すことを選んだ。
友達にも紹介しないし、真央の過去を知られないように努力した。
幸せだけど本当の自分を隠すつらい日々。
本当の自分は好きになってもらえない子。嘘の自分でも好きになってもらおう。
もっともっと史敏君とえっちぃ事したい。史敏君の裸ってどんなのしてるんだろう、形は、色は? 舐めたい、舐めて欲しい。
そんな痴女だと軽蔑されても仕方ないことをデートの時はずっと考えてる。
でも史敏君の考える男女交際って・・・・真央には物足りない健全だ。
手をつなぐとか、映画見に行くとか・・・・遊園地の観覧車の中でしたキスは唇に触れるだけ。
全年齢の少女雑誌で夢見る乙女がするようなデート。
一方真央は成年誌レベルの刺激が欲しくてたまらない。
でも、爽やかな史敏君を見るとそんなこと言えなくて。言ってしまったら軽蔑されると我慢する。
今までビッチだって罵られても、ヤリ目的でさかった目で公衆便所のように見られても何とも思わなかった、のに。
もし史敏君にそんな目で見られたり嫌われたと思うだけで、涙が出てきそうなほど胸がきゅっと痛くなる。

そんな時。花火大会の帰り、史敏君が送ってくれるって行ったのに大勢の人がごった返すホームで真央ははぐれてしまった。
ケータイのメールで真央の家の駅で降りて会おうと連絡を取ると、ぎゅうぎゅうの電車で真央は痴漢にあってしまう。
今まで、自分でエッチな気分を収めてきた真央にとっては、久々の人から与えられる刺激に、すぐに感じてしまう。
服の上から触られたとき、やめてくださいと抵抗したのに。
小さく消え入るような声に、真央がおとなしい子だと勘違いしたのだろう、実際は真央は感じないように我慢してたのに。
痴漢の動きは段々と大胆になっていき、手は服の中に侵入した。そして、ブラの上からでも乳首がビンビンに張り詰めていることに気がつかれる。
すると大胆になり、下半身も触る。もう真央は抵抗できない。
ダメだとわかってるのに、敏史君にも触らせたことがないのにと思いながらも与えられる快感に酔っていった。

気が付けば、降りる人の波に押されて痴漢に引っ張られ電車を降りていた真央。
痴漢にまるで恋人同士のように、人気のない場所へと連れて行かれると、たいした抵抗もできないままに犯された。
まるで熱でうかれているように、思考も体も麻痺して言われるままにパイズリしながらフェラして立ちバックで腰を降って、純粋に快楽だけを求める。
元彼に教え込まれたように・・・・そして流されるまま気持ちいいことだけがしたくなる。
「気持ちよくなりたい」真央の頭にあるのはそれだけだった。

白濁の生臭い臭いにまみれて、気がつくと真央はひとり残されていた。
バッグの中の携帯がキラキラと輝いて震えている。

真央は泣いた。
自分の心の弱さと、史敏君を裏切ってしまったという気持ちで罪悪感で胸が押しつぶされそうで。




続くかも?
917名無しさん@ピンキー:2011/10/19(水) 17:40:32.10 ID:Uv5vMZlS
一途になってないじゃん
淫乱のほう行け
918名無しさん@ピンキー:2011/10/19(水) 21:50:49.30 ID:YTDz/U/9
彼氏としてみたら愛あるセックスが良すぎて失神
もう他の男なんて考えられないのぉぉ!ってなれば一途だよ
919名無しさん@ピンキー:2011/10/20(木) 15:11:19.44 ID:3u5onhtn
>>917すまん

心は一途でも体はタバコが我慢出来ないように我慢できない
っていうビッチが>>918のようなオチで
身も心も一途になった話が書きたかったんだが
このスレ向きではなかったみたいですまんね
投下迷うスレに続きはとうかするよ
920名無しさん@ピンキー:2011/10/20(木) 17:47:59.28 ID:bAMgWn14
>>919
ちょw
ここで止めたらますます一途じゃないよ
てかその展開まさにこのスレ向きで素晴らしすぎる
921名無しさん@ピンキー:2011/10/21(金) 08:44:38.46 ID:SZlsJTTV
>>919
マジでか
そのオチになるなら最高
頼む投下してお願い
922名無しさん@ピンキー:2011/10/25(火) 20:33:09.28 ID:o3rWoe2o
ビッチ娘が陰湿オタクに快楽堕ちさせられて従順になるのとかは?
923名無しさん@ピンキー:2011/10/26(水) 01:56:44.18 ID:2Jh8vWW/
一途じゃないじゃん
924名無しさん@ピンキー:2011/10/27(木) 18:54:23.40 ID:DrW/eBIN
>快楽堕ち
従順ってえと肉奴隷展開っぽいが、それより単に彼のチンポにメロメロ、ラブラブという展開なら良いや
925名無しさん@ピンキー:2011/10/28(金) 23:11:30.73 ID:bYlIoWNM
>>922
http://kotobank.jp/word/一途

いち‐ず 〔‐ヅ〕 【一▽途】

[名・形動]
1 他を考えないで、一つのことに打ち込むこと。また、そのさま。ひたすら。ひたむき。「―に思いつめる」「学問―の人」
2 一つの方法。
→ひたすら[用法]

言葉通りに取るなら「快楽堕ちさせられて従順になる」というのは
一途では無く単なる淫乱化だろ。
>>924みたくなるのが一途ってやつだ。
926名無しさん@ピンキー:2011/10/29(土) 00:01:28.66 ID:lOw09/iB
2年ぶりだ
このスレ1番好きだった
927名無しさん@ピンキー:2011/11/04(金) 23:59:48.05 ID:BnxwPx34
保守
928名無しさん@ピンキー:2011/11/08(火) 17:34:37.30 ID:61vQ9dFc
ヤンキーっ娘(レディース?)のオラニャンは該当するのだろうか。
929名無しさん@ピンキー:2011/11/12(土) 11:38:31.42 ID:rCp4e7Al
女ヤンキーがビッチなんだったらデレ=一途で該当するんじゃないかな。
はすっぱな女がごく普通の優しい男に惹かれるっていいよね。
930名無しさん@ピンキー:2011/11/12(土) 15:58:16.85 ID:pOMV272k
山下と川上の話が1番すきだ
保守
931名無しさん@ピンキー:2011/11/12(土) 20:30:35.01 ID:d55mkd56
>>924
援交少女が女遊びに長けたオジサンのテクに堕ちてそのまんま愛妾コースまっしぐらとか……
932名無しさん@ピンキー:2011/11/12(土) 22:19:17.75 ID:Z0/k/ViQ
>>931
それいいなぁ
男なんて腰振ってアンアン喘ぐ演技しちゃえば
一時間ぐらいで万単位稼げるんでチョロイ金ヅルw
とか思ってた援交少女がおじさんに開発されて
はじめての気持ちいいセックスにメロメロに
相手には絶対付けさせるのにオジサンには
生でやってーとねだるまでになるとかいいなぁ
933名無しさん@ピンキー:2011/11/15(火) 20:57:39.10 ID:CHHZARg4
>>932
いいシチュエーションですな。
934名無しさん@ピンキー:2011/11/15(火) 20:59:18.14 ID:CHHZARg4
そのまま孕ませSEXとかもたまんねぇ。
935名無しさん@ピンキー:2011/11/16(水) 22:41:25.97 ID:nVbPYKEX
まて、それはおっさんのテクニックにだけ惹かれるの?
まず心をおっさんにおとされてからテクニックでメロメロに
してほしいな
936名無しさん@ピンキー:2011/11/17(木) 02:00:49.71 ID:XTxohsDg
同意
心の繋がりがあるから一途と言われると思う
そうじゃなかったら、ただの淫乱じゃないか
937名無しさん@ピンキー:2011/11/17(木) 20:26:03.10 ID:7MTHT5Zf
932だけどこのスレの趣旨が一途になるだから
それは当たり前のことで込で話してたw
938名無しさん@ピンキー:2011/11/19(土) 07:56:31.54 ID:DOVee//s
いっつもエッチな格好して誘惑している女悪魔さんとか淫魔さんが、人間の男に一目惚れして以来おしとやかな格好と振る舞いをするように。
でも人間の彼の前では、以前のイヤらしい服装でベッドイン♥ 「こんな格好するのは貴方の前だけなんだからね」と柄にもなく恥ずかしがる。

……とかは萌える。でもビッチに含まれるかは疑問。しかしビッチの定義はなんだろう。
939名無しさん@ピンキー:2011/11/19(土) 11:56:40.07 ID:fD2QENuO
ビッチの定義って難しいよね。
人によって性行為というものに対しての道徳的観点が違うし…
世の中には、一度でも他の男とHしたり、非処女ならビッチ確定って人もいるわけだし
色々だ

自分のビッチ定義としては、軽いノリでHできる典型的尻軽はもちろん、自ら望んだ訳
じゃ無くても(脅迫されてHとか、政略結婚の末しょうがなくとか)その自分の状況を
受け入れて(諦めだとか、抵抗心をなくしたりだとか)しまい。想い人じゃない男に
股を開いた時点でビッチ確定だ
そのかわり、何度レイプされようが必死で抵抗して心が屈していなければ、自分はビッチとは
思わない。
要は性行為を愛もないくせに受け入れてしまえば、そいつはビッチだと
自分は考えてる
940名無しさん@ピンキー:2011/11/19(土) 13:52:05.13 ID:WQSBuEEu
自分もそんな感じかな
極論だが愛があってするなら3人でやってもビッチじゃない。
好きな人が二人いてどっちも選べなくて
どっちとも同じで差がないのならビッチとは自分は呼べない
よくある双子の兄弟に愛されてどっちも選べずっていうのがそう

多分たいていの人はこれはビッチだって言うだろうけどね
エッチしてなくても彼氏が過去いただけでビッチだっていう層も居るし
ほんと人それぞれだよね
941名無しさん@ピンキー:2011/11/21(月) 20:21:56.52 ID:/fQs1v4p
おいおいおい、脅迫された子をビッチ扱いはちょっとひどいだろw
レイプに屈しなかった子はNOTビッチなのは分かるけど。

自分はビッチっつーと単に軽い気持ちで誰とでもやっちゃうタイプとか、
いわゆる女スパイ的な別の目的のためにセックスを道具に使ってるタイプだな。

女スパイが「あんた相手だとどうも調子狂うわ」とか言って、損得関係ないセックスしたら
それだけでなんかビッチが一途になった感を覚える自分はおかしいのだろうか。
942名無しさん@ピンキー:2011/11/22(火) 14:10:16.10 ID:tA7bimqq
さらに一歩踏み込んで、「あんたは私専用なの」と独占欲が持ち始めたら一途になってきたと思い、
「この仕事終わったら足洗うわ」となって一途になったと思う自分からしたら甘いと思う
943名無しさん@ピンキー:2011/11/24(木) 00:01:01.01 ID:FrXV0Faq
売春婦みたいに仕事でやってんのはビッチに含まれんだろう。
やむにやまれぬ事情があって〜はっきり言ってとかも微妙だ。

「自分から」「理由もなく」「楽しんで(遊び感覚で)」不特定多数の男と交わってる女じゃねえの?
944名無しさん@ピンキー:2011/11/24(木) 00:02:34.20 ID:FrXV0Faq
いかん打ち間違えた「〜とかもはっきり言って」だ。
945名無しさん@ピンキー:2011/12/01(木) 20:40:39.50 ID:tOdf2Wws
前あった毒の名花ってSSの続き見たい
946名無しさん@ピンキー:2011/12/08(木) 19:15:13.73 ID:bJBugyRW
真面目な熱血お巡りさんと非行少女ってのが浮かんだけど俺には文才が無かった
947名無しさん@ピンキー:2011/12/08(木) 22:59:13.81 ID:bucqMk2H
なにそれ萌ス・・・
警察系に強い人に是非ともSSにしてホスィ
948名無しさん@ピンキー:2011/12/08(木) 23:01:24.46 ID:bucqMk2H
連投ごめん
よくありだがビッチの関係している人間に連続通り魔とかやばい人とか居て
お巡りさんに一途になったからと拒否った瞬間に
逆上して殺されそうになる→お巡りさんが助けてくれるっていうお約束がいいなぁ
949名無しさん@ピンキー:2011/12/16(金) 15:22:53.28 ID:t/wd9+ea
保守
950名無しさん@ピンキー:2011/12/21(水) 22:13:19.27 ID:Iop7mSam
何股もかけてるようなビッチが(微妙にモテる)男に惚れて
独占したいと思うんだけどよくよく考えると何人かいた独占欲の強い男も同じ様な事言ってたなーって思いだして
その男達がどんな気持ちで居たかがようやくわかって
どんだけ酷い事してたんだろうとか色々考えちゃうっていうのはベタだけど良いよね
951明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:31:28.11 ID:fRw2Bq6q
以下12レスいただきます。

・エロなし

NGワード;明美と岡沢
952明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:33:32.14 ID:fRw2Bq6q
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1/12
「悪いけど付き合えない」
 目の前の男は私こと丹羽明美に信じられないことを言った。
 放課後、新校舎と旧校舎の間で私とそいつは向かい合っている。
「な、なんで!?」
 曰く、私の交友関係が気に食わないらしい。別にいいじゃん、五股でも……いや今は六だっけ?
 愛されるならたくさんの人に愛されたいし、そんな私とデートしたり一緒に寝たりするのなんて光栄じゃない。
 まあ、なんか勘違いした男が浮気するなとか言うけど、そういう奴一人で私が満足できるわけないし。
「俺は帰るけど、もっと人の気持ちをわかるようになった方がいいよ、丹羽さん」
 そう言って、男(そういや名前知らなかった)は鞄を持ち直して帰っていった。
「んー……」
 まずい。
 何がまずいってあの男に振られた事じゃない、最近目に見えて告白の成功率が下がってる事だ。
 髪型もいわゆる清楚系だし、顔も良い、ついでに身長も150台後半で女としてちょうど良い、なら問題は……
 下を見ると学生服がスっと下まで伸びていた。問題はこれか。
 いや、でもこの胸はやっぱり私の唯一の短所として必要でしょ。完璧な女じゃ逆に近寄りづらいだろうしね。
どうせさっきの奴も恋人がどうとか言いつつおっぱい星人だっただけだ。私は悪くない。
「よしっ! 帰ろう!」
 野良犬にかまれたと思って私はこれを忘れることにした。急に空いちゃった予定は彼氏でも呼び出そう。
953明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:36:48.22 ID:fRw2Bq6q
2/12
「うあー最近男日照りー……」
 彼氏は七人共(よく考えたらあと一人居た)バイトとか何かで昨日は会えなかった。
 私を独りにするとか彼氏共は何を考えているんだろう。今度一人一人に高い貢ぎ物を請求しよう。
 というわけで昨日寂しい夜を過ごし、涙で枕を濡らした私は机の上で伸びていた。
「それ、私への当てつけ?」
「ひかりは彼氏いないのがアイデンティティだから良いじゃない」
 丸められた国語の教科書が頭に降ってきた。
「痛いじゃない」
「私の心はもっと痛い」
 すこんっと良い音を響かせてまた叩かれた。こんなんだから彼氏できないのよ。
 彼女は園山ひかり、何というか長いこと一緒にいる親友のようなものだ。
「っていうか明美、彼氏居なかったっけ? ……それも十人くらい」
「今はもう七人……」
 すこんっ
「まだ七人でしょ、いい加減一人に絞りなさいよ」
「愛するよりも愛されたいマジで」
 すこんっ
 国語の教科書でこう何度も叩かれるとちょっとイラッとするけど、まあつきあいも長いし大目に見てやろう。
「ほら、あのお金持ってる大学生とかサッカー部の主将とかいたでしょ」
954明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:39:54.65 ID:fRw2Bq6q
3/12
「二人とも振られた……」
「え、そうなの?」
「浮気するなんて最低だーだって」
 思い出すだけで腹が立つ、私くらい美人なら浮気しなきゃほかの男に失礼でしょ。
「あーあんたが悪いね」
「なんで!?」
 ごすっ
「……〜〜!!」
 国語の教科書の角で叩かれた。畜生覚えてろよ……
「当たり前でしょ、あんたはアラブの石油王か」
 私より恋愛経験の少ない(ここ重要)ひかりに説教される覚えはないのだが、叩かれた頭が痛くてしゃべれない。
 その後もひかりは、日本ではどうのとか、浮気がいけないだとか、一般論で私がだめな理由をくどくどと話す。
「全く、あんたは相手のことを考えることを知りなさい」
 またそれだ、私だってちゃんと考えてるのに、なんでそんなことを言うんだろう。
「……じゃあ、どうすればいいのよ」
「どうするって言うか、浮気しなければいいのよ」
 ぺちんっ
 こんどは私が叩いた。ひかりの頭はあんまり良い音がしない。
「……理由を聞きましょうか」
「ひかりはぜんっぜんわかってないね、私みたいな女の子とおつきあいしたい男の子なんていっぱい居るんだから」
「で、その男の子は付き合ってどうしたいと思ってるかわかる?」
955明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:43:01.60 ID:fRw2Bq6q
4/12
「ヤりてーっておもってる」
「……ごめん、あんたってそういう子だったね」
 む、なによそのかわいそうな物を見る目は。
 ひかりの考えていそうなことは、どうせ古くて凝り固まった価値観なんだろうけど、この顔はちょっとムカつく。
「はぁ……どうしてこの子はこんな風に育っちゃったんだろう」
「なによーじゃああんたの言うとおり一人に絞ってやってやるわよ」
 飽きるまで。
「じゃあ一人に絞らないとね、今つきあってる男から?」
「うん、じゃああいつにしよ、ほらバンドやってる……」
 私は携帯をとりだして彼氏フォルダを開いてメールを立ち上げる。
「え、今送るの?」
「どうせいざとなったら新しい彼氏作ればいいっしょ」
 <他に好きな人ができましたさようなら>
「っと、はい一斉そうしーん」
 飽きた男にはいつもこう送ることにしている。大体どんな奴かとか聞いてくるけどそんなのは無視だ。
「あれ、明美……」
「ん?」
 ひかりが不思議そうな顔をして私を見る。なによ、あんたがいったんじゃない。
「一斉送信って、そのバンドやってる彼にも……」
「……あっ」
 気づくと同時に送信完了の文字。
「送られちゃった……」
 血の気が引く、というのはこういう状況なんだろうか。一気に体温が下がったような気がした
「ええっ!? 間違って送ったってすぐ送らなきゃ! って明美?」
「……いやな夢を見たの、付き合ってる彼氏全員にお別れのメールを」
 すこんっ
 ……はい、わかってます。夢じゃないですよね。
 ああ、どうしよう。
956明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:46:10.40 ID:fRw2Bq6q
5/12
<ふざけんなよビッチが>
 放課後、そんなメールが届いて七人目の彼氏が他人になった。
「くおお……」
 まさか誤送信だって言い訳したらそこから浮気がバレるとは……
 しかも全員からビッチと言われて別れる羽目になるとは思わなかった。
 誰に振られようがどうでも良いけどタイミングが悪すぎる。
 まさかこの私が、世の男に愛を(性的な意味で)振りまいている私が、彼氏ナシになるなんて……
「明美ー、何とかなった?」
 ぺちんっ
 元凶が明るい調子で話しかけてきたので数学の教科書を丸めて叩いてやった。
「うううー……あんたのせいよ、ひかり」
「あー、だめだったかー、まあ彼氏居ないのもさ、なれれば悪くないわよ」
「なれたくないーオメコに蜘蛛の巣が張るー」
 こうなったら繁華街でおっさんでも捕まえて……やっぱ止め、おっさんの裸想像したら吐き気してきた。
「こうなったら今から彼氏作るわよ! ひかりに彼氏ができるくらい今はあり得ない状況だし!」
「あんたの中であたしはそういう位置づけなのね……もうつっこまないけど」
 そうと決まれば教室の男子に片っ端から話しかけなきゃ。
「……って、あれ?」
 男がぜんぜん居ない、というか私とひかりの他に二、三人しか人が居ない。しかも女の子だけ。
 おかしいなと思って時計を見ると、放課後になって三十分位たっていた。そりゃ人もいないわ。
「男全員帰っちゃってるじゃない!」
 すこんっ
 数学の教科書を取られてそのまま一本取られた。
「なぜ叩かれたの私」
「いや、男居るから」
 ひかりが指した指の先には、教室の隅でイヤフォンしながらラノベを読んでるオタク(名前知らない)が居た。
957明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:48:22.97 ID:fRw2Bq6q
6/12
「いやいやひかり、人間には三つ性別があってね、男と女とオタクね、ちなみにオタクは恋愛市場から……」
 すこんっ
 はい、わかってます。
「オタクかー……」
 彼氏が居なくて今ものすごい緊急事態とはいえ、この私がオタクと付き合うとか有って良いのかな?
「どうせあんたのことだから、オタクと付き合うとかあり得ないとか思ってるんだろうけどね」
 う、図星……
「ぐぬぬ……わかったわよ! あいつにする!」
 そういって私は勢いよく立ち上がる。
 ひかりの想像通りにさせるのは何か癪だし、彼氏増やすまでのつなぎだと思えば……
 大股でオタク(やっぱり名前知らない)の机の前まで歩いていくと、机に手を叩きつけてこちらを向かせる。
「え、何……丹羽さん」
 オタクはあわてた様子でラノベを閉じて、イヤホンを耳からひっこ抜いた。
「あんた、私と付き合いなさい!」
「う、うん、いいけど……」
 よし、彼氏ゲット!
 丹羽明美、彼氏居ない歴五分以内でストップ!
958明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:51:27.19 ID:fRw2Bq6q
7/12
 未だにポカンとしているオタクから目を背けてひかりに視線を送る。ひかりも唖然としていた。
「あんたの度胸には毎度のこと驚かされるわね」
「断られるわけないんだからさっさとやればいいのよ」
 今回なんかもてなさそうなオタクだし、チョロいもんよ。
 オタクの方は読んでいた本を鞄にしまって、帰るための準備を始めているようだ。
「いや、一人に絞るって話の後だったからてっきり厳選するんだと思ってたのよ、あたしは」
「あ」
 いかん、忘れてた。
 いやまだ大丈夫、そんな自分で決めたルールでもないのに律儀に守る方がどうかしてるのよ。
 そう、明日にでも別の彼氏を作ってあのオタクと別れれば問題ない。
「あんたまさか……」
「えーと、丹羽さん、俺はどうすればいいかな?」
「と、とりあえず! カラオケいくわよ! えーと……」
 そのまんまオタクって呼んでも良いけど、なんというか眠そうな顔と妙に柔らかい雰囲気といい……
 オタクっていうより、どこかの癒し系ゆるキャラみたいな奴だ。
 趣味は完璧オタクなんだろうけど。
「岡沢だよ、丹羽さん」
 語呂良いし、こいつのあだ名オタ沢で決定。
「そういうわけだから、じゃあね、ひかり」
 不安そうに私達を見ているひかりに手を振って空いてる方の手でオタ沢の手をつかんで私は教室から出ていった。
959明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:52:32.15 ID:fRw2Bq6q
8/12
 まさかカラオケで時間いっぱいまで歌い続けるとは思わなかった。
「楽しかったよ、ありがとう」
 まあ私も結構歌ったけど、女の子と、しかもこんな美人と一緒にいて変な気を起こさないとかマジで変な奴だ。
 早速ヤるのもちょっとがっついてるようでイヤだけど、フェラくらいはしてあげても良いかなーと思ってたのに。
 そんなわけで夜の駅前を二人で歩いてるわけだけど、今まで付き合ってきた男となんか違うんだよね、こいつ。
 胸チラしても押しつけても恥ずかしがるだけだし、そんな嫌悪感もないし彼氏なんだから襲ってきてもいいのに。
「ところで丹羽さん、付き合ってって言われたからそうしたんだけど、用事って何だったの?」
「は?」
 なに言ってんのこいつは。
「いやいや、用事って何? 付き合ってるんでしょ、私達」
「え……えええ!?」
 オタ沢が本気でビビってる声を上げる。
 もしかしてこいつ「恋人として」じゃなくて「用事があるから」だと思ってたのか?
 ってことは、さりげなく彼氏居ない歴数時間……?
「いいから付き合いなさい、私と! 恋愛感情を持って!」
「え、いや……でも俺、丹羽さんの事全然知らないし」
「いいから! 私だってあんたみたいなオタクの事全然知らないから!」
「そんな、お互い知らない人同士で付き合うなんて、なおさらダメだよ」
 ああ、こいつのことよくわかんないけど、これだけは分かるわ……一緒にいるとイラつくタイプだ。
「あーもー、分かったわよ! 今日のはデートじゃなくてただ遊んだだけ! それでいいでしょ!?」
「ちょっ、丹羽さん!?」
 回れ右して自分の家の方向に足を向ける。彼氏は居なくなるし変な振られ方するし、今日は厄日ね。
 後ろでオタ沢が何か言ってるけど、私にはもう興味も何もなかった。
960明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:54:32.10 ID:fRw2Bq6q

9/12
 ああ、今日は本当に厄日だ。
 今までそういう事がなかった訳じゃないし、ていうか半年に一回位あったし、そこまで怖いわけじゃないけど。
「明美さぁ、俺言ったよな、浮気したら絶対許さないって」
「はぁ……だから別れたんでしょ?」
 近道しようと思って通った公園の真ん中、目の前には四人の男、まあ多分やることはヤることなんだろうけど。
「それだけじゃ気が収まらねえんだよ!」
「……ってちょっと、離しなさいよ!」
 男のうち一人が私の腕を掴む。
「なんだよ、いいじゃんどうせ浮気してたんだし、俺らにも抱かせろよ」
「なんで付き合ってもいないあんた等に抱かれなきゃいけないのよ!」
 残りの三人も私の腕を掴んだり服を脱がせようとしたり、強い力で私を押さえつけてくる。
 数回経験してるとはいえ、慣れる訳じゃないし、怖くない訳じゃない。
 さらに付け足すならこういうのは優しくしてくれないから嫌いだ。
「うるせえな、何か口につっこんで黙らせちまおう、どうせ口は使えねーし」
 そう言うと元彼の男は手持ちのスポーツバッグからタオルを取り出して私の口にそれを押し込んできた。
 あまりに強く押し込まれた所為でのどの奥からカラオケ店で食べた物が上ってきて苦しい。
 口の中いっぱいにタオルが詰め込まれると、次は私を引きずって茂みの奥へ向かい始める。
 ああ、結局今回も犯されちゃうんだ。
 私は力を抜いた。どうせマグロになってればつまらなくなってすぐ終わるから。
961明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:56:07.56 ID:fRw2Bq6q
10/12
「お、こいつようやく観念したか、さっさとヤっちまおうぜ」
 ああ、ひかり……うらむからね、あんたを。
「へへっ、その後どうするよ?」
「まあ俺んち連れ込んでセックス三昧だな、おまえ等も参加していいぜ」
 え、ちょっと待って、ここでヤって終わりじゃないの?
「おっと、動くなよ、どうせやること同じなんだから抵抗したって無駄だぞー」
 いつだったか、家で監禁されてそのまま犯されまくって死んじゃった事件を思い出した。
 これはやばいって、今までのよりずっとやばい、死ぬ。
 さっきまで力を抜いていた体にもう一回力を込めて、必死に体を動かす。
「や、やめろおまえら!!」
 裏がえりがちの声がその場に響いた。
「……なんだお前」
 見ると、足がガクガクふるえているオタ沢が居た。
「い、いやその……そう言うことは良くないと……って宇わっ!?」
 話の最後の方に進むに従って語気が弱くなり、挙げ句の果てオタ沢が歩き出すと同時に足をもつれさせて転んだ。
 一瞬でも助かると思った私がバカだった。
「ハハハッなんだこいつ、バカじゃねえの?」
 バカっていうかヘタレっていうか……あ、でもこれなら……
962明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:56:57.38 ID:fRw2Bq6q

11/12
「あっ!? 待てよこのアマ!」
 気が抜けたのか、呆気にとられたのか、私を押さえつける男の力がゆるんでいたので、私は遠慮なくふりほどいた。
 そして、遠慮なく逃げる。いやあ生きてるって素晴らしい。
「え、ちょっ、逃げるの!? 丹羽さん!?」
「ちっ……お前、責任はとれよ……」
「うわわ、ご、ごめんなさいっ!」
「ごめんで済んだら警察はいらねえんだよ!」
「ぎゃああ! 警察必要なの俺の方……ゆ、許してー!!」
 そんな会話が聞こえてきたが、そんな物は無視だ。
963明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:57:36.06 ID:fRw2Bq6q
12/12
「ってわけで昨日はあんたの所為でひどい目にあったのよ……」
「いわゆる身から出た錆じゃない」
 昨日は本当に災難だった。
 彼氏は居なくなるしオタ沢と付き合ったと思ったら自覚してなかったし、元彼とその取り巻きに襲われかけるし……
「で、結局彼氏は作れなかったのね」
「うん、でもしばらく男はいいかな、ちょっと今回はさすがにあぶなかったし、いろいろ冷静になる」
 彼氏いない歴は更新しちゃうけどね。
「あ、丹羽さん、おはよう、あの後大丈夫だった?」
 声のした方を向くと、顔半分がガーゼで埋まってるオタ沢が居た。
「うわっ!? 岡沢君どうしたのその顔!」
「あーうん、でもしばらく関わらない方がいいよ、あんたも昨日みたいなのはゴメンでしょ?」
 ひかりは無視して、私はオタ沢に言ってやった。
 相当かっこわるいとはいえ、助けてくれたんだし、忠告くらいはしてあげよう。
「でも俺たち付き合ってるんでしょ? それおかしくない?」
「え?」
 何で? ていうか付き合ってすら居なかったじゃん。
「別れた後しばらく考えたんだ。そんでつきあい初めてからお互いのことを知るのも悪くないなって思ってさ」
 結果はこれだけどね、と付け足してオタ沢は笑う。
 ってことは、私って今彼氏居る状態?
「……岡沢君、君って本当に良い人だね」
「ふーん、まあおもしろいし、オタ沢くらいなら付き合っても良いか、よろしくね」
 涙を拭くジェスチャーをしているひかりはほっといて、私はオタ沢に笑いかけた。
964明美と岡沢:2011/12/24(土) 03:58:48.56 ID:fRw2Bq6q
以上、乱文失礼しました

続きは気が向けば、という事で
965名無しさん@ピンキー:2011/12/25(日) 20:19:22.32 ID:wcQuYom9
>>964
投下乙
メリークリスマス!
ビッチ!

966名無しさん@ピンキー
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