ビッチな娘が一途になったら

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767名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 02:21:04 ID:Sp7cYEfd
わっふるわっふる
768ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/19(木) 06:56:23 ID:PBWLJGHP
<国見クンの初恋>・2

「えへへ。やっぱり、来ましたね!」
昨日の夕方に来たメールどおりに、櫛田さんは駅前のカフェで待っていた。
カウンターの上には、ミルクティーと、カバー付の文庫本。
白いブラウスは、会社で着ているのとはちがうけれど、簡素で清潔なのは変わらない。
それは、紺色のスカートと、おとなしめのアクセサリーやバッグといっしょに、
「櫛田さんらしい」格好だった。
……「櫛田さんらしい」?
僕は、自分の頭の中に浮かんだ言葉に、自分で詰った。

──何が、どんなことが、「櫛田さんらしい」ということなのだろう。

火曜日の夜にあんなことがあって、三日間、
櫛田さんは、いつもの櫛田さんだった。
真面目で、明るくて、気配りが利いて──。
僕と目が会うと、何の邪気もない笑顔で会釈をする櫛田さんに、
(あの夜のことは、きっと酔っ払った僕の妄想だ)
金曜日の午後には、そう確信することが出来るくらいに、
櫛田さんは、いつもの櫛田さんだった。
──午後五時に、メールが来るまでは。

「明日の土曜日、午前10時。
××駅前の<カフェ・ファンタスティックス>で待ってます。
P.S.今晩はオ○ニーは控えてくださいね!」

最後の行を目にした僕は、火曜日のあれは、夢ではなく、
──悪夢だったことを思い知った。
769ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/19(木) 06:56:53 ID:PBWLJGHP
「じゃ、行きましょうか」
櫛田さんは、にっこりと笑って立ち上がった。
「あ、いや。来たばっかりだし……」
店に入ったけど、まだ注文もしていない。
さっき「いらっしゃいませ」の声をかけた店員が、
こっちのほうを見ているような気がして、僕はあたふたした。
こんな時なのに、いや、こんな時だからだろうか、
なぜかどうでもいいことが気になる。
それは、きっと、物事を先延ばしにしたいという本能だろう。
小さなややこしいことにかまける振りをして、
もっと厄介で大きなことから目を背ける──。
それは、僕の悪い癖。
分かっている。
分かっているけど──。
「……大丈夫ですよ。そんなこと気にしなくても。
時間ももったいないですし」
櫛田さんが、くすりと笑ってそれを吹き飛ばす。
こんな時でなければ、それは嬉しいことなのだろうが、
僕はそれを、そう捉えることもできず、馬鹿のように立ち尽くした。
「……うふふ」
櫛田さんは、目を細めてまた笑い、
そして立ち上がって僕の手を取った。
「行きましょ、主任」
「えっ……あっ……ええっ?!」
ぎゅっ。
僕の手を取った動作のそのまま、櫛田さんは、それを自分にひきつけ、
ブラウスを大きく盛り上げている胸のふくらみに押し当てた。
柔らかさと、弾力と、体温と。
それを感じると同時に、僕は、櫛田さんに操られるように
彼女に歩調を合わせて歩き出していた。
770ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/19(木) 06:57:39 ID:PBWLJGHP
「んー。こっちです、こっち」
駅前から、三分の路地。
繁華街と風俗街を併せ持つ街は、そこにラブホテル通りを持っていた。
僕と同じか、もっと若い男女が横をすれ違い、
いかにも風俗嬢といった感じの女性が携帯を片手に足早に追い越して行く。
「ちょうど、今の時間が部屋の入れ替え時なんですよねー。
お泊りカップルが帰って、部屋のお掃除が終わるんです。
あ、ここにしましょう!」
櫛田さんは、腕ごと抱え込んだ僕の手に、さらに大きな胸を押し付け、
身体ごと押すようにして、僕をラブホテルの一軒に誘った。
入り口。
「んー。狭い部屋しか開いてないなー。まあ、いっか。安いし!」
ちょっと残念そうにつぶやいてから慣れた手つきでパネルを押して部屋を決める。
「あ、ワリカンでいいですか?」
曇りガラスで目隠しされている窓口の前で振り返る。
「あ、いや。出すよ」
慌てて財布を取り出す。
「いえ、半分だけでいいです」
もたつきながら紙幣を取り出した僕の指先から五千円札だけを抜き取り、
代わりに二千円と四百円を握らせる。
「あ、ちょ……」
返そうとする間もなく、窓口で支払いを済ませた櫛田さんは、
僕の腕に抱きつくと、エレベータの前まで引っ張っていった。
「く、くし……」
「しーっ。こんなトコで名前呼ばれるのは、ちょっと恥ずかしいです」
「あ……」
僕は、自分の失敗を悟って、真っ赤になった。
「ご、ごめ……」
「いいです。あ、エレベーター来ましたね。203号室だから2階です」
そして、僕は、彼女に謝る暇もなく、エレベーターに乗り込んだ。
771ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/19(木) 06:58:10 ID:PBWLJGHP
「やっぱり狭いですねー」
「そ、そうなの……か?」
はじめて入るラブホテルの部屋。
僕にとって広いか狭いかの判断は付かない。
「んー。ここ、高いお部屋はとってもいいんですけど、
安いお部屋だと狭くて不便なんですよー。水周りはいいんですけど」
「ほ、他の部屋に入ったこと……あるの?」
「ありますよー」
あっさりと答えられる。
「だ……」
誰と? と聞こうとして、さすがに思いとどまった。
「んふふー。気になりますか?」
「え……」
櫛田さんが、眼鏡の縁を持って直しながら、こっちを見詰めていた。
「そ、そりゃ……」
「んんー。ここは、全室制覇したかな?
大学のときによく通いました。
その頃、奥さんいる人ともお付き合いしてたので」
「それって……」
不倫? という単語が頭をかすめる。
「あ、学校に彼氏はちゃんと居ましたよ?
既彼のことバレて別れちゃいましたけど」
あっけらかんと続ける。
キカレってなんだ?
「あの頃はちょっとローテきつかったかなー?
彼氏がけっこう敏感で、アパートで他の男の子とできなかったし」
ローテ?
ローテーションのことかな?
不意に「あなたの知らない世界」に突き落とされて、僕は戸惑った。
そんな僕を見て、櫛田さんがまた笑う。
772ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/19(木) 06:58:40 ID:PBWLJGHP
「うふふ。――じゃ、はじめちゃいましょうか。
主任の、童貞クン、ソーシツ!」
「え、ちょっ……!!」
「えーい、世界を取った胴タックル〜!」
かわいい声とともに、櫛田さんが僕のお腹の辺りに抱きついてきた。
いきなりのことにバランスを崩した僕は、
後ろのベッドに櫛田さんごと倒れこんだ。
「……!」
胸元に、櫛田さんの顔がある。
甘い、爽やかな匂い。
髪の匂い。
薄いお化粧の匂い。
デオドラントの匂い。
こんな間近でかいだことのない、女の人の匂い。
肺の中が、未知の、そしてかぐわしい空気でいっぱいになる。
それは、酸素に溶け込んで、僕の頭の中をくらくらさせた。
喘ぐように深呼吸をしようとすると――。
「んふふ。ドーテーくさぁ〜い」
櫛田さんが、先に深呼吸して、言った。
「え……」
「主任、男の子の匂い、ぷんぷんですよぉ〜」
「え、あ……」
頭と頬に、猛烈な勢いで血が上り、世界記録モノのスピードで僕は真っ赤になった。
「私、けっこう鼻が利くんです。
前から、主任のこと、ドーテーくさいなーって思ってました」
「……い、いや、ちょ……。そ、そんな匂いなんてあるの、か?」
「ありますよ〜。夕方なんか、男の子の匂いが、もうぷんぷんっ。
私、くらくらきちゃうくらいです」
「……」
「えへ。でも、これ、けっこう好きな匂いです」
773ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/19(木) 06:59:11 ID:PBWLJGHP
予想もしなかった会話に、僕が半ば呆然している間に、
櫛田さんは、手早く僕のシャツのボタンを外し始めていた。
「ちょ、ちょっと待って。シャワーを……」
そうだ。
こういう時は、シャワーを浴びる。
ラブホテルにはそういう施設もちゃんとあって、
カップルは、セックスの前にお風呂に入って身を清めるのだ。
本とTVドラマとインターネットで得た知識が、
匂いのことが話題に上ったことで記憶の淵から蘇ってきた。
「んん? このままでいいですよ?」
「だ、だって……」
「うふふ、主任、朝、お風呂に入ってきたんでしょ?」
「え……、あ、うん」
昨日の夜から、風呂と歯磨きは一時間置きだ。
「じゃあ、大丈夫です。私も出がけにシャワー浴びてきましたから。
このまま、セックスしちゃって、全然大丈夫。
――主任の匂い、嫌いじゃないですから。むしろ好きなほう、かな?」
「え……」
これも想像の範疇を超えることば。
どきりとしたのは、不意打ちのせいだけじゃない。
「うふふ、じゃ、主任のおち×ちん、見せてくださいね」
あっ、と言う間もない。
ズボンとパンツを一緒に脱がされて──。
「わあ〜! やっぱり、主任、仮性さんだあ〜!」
櫛田さんの、はしゃいだような大きな笑い声。
「えっ、あっ……」
恥ずかしい、という気持ちは、どうしてこんなに素早く頭と心臓を締め付けるんだろう。
目を逸らそうとする。
その僕の顔の上に、櫛田さんの顔が迫って、キスされた。
774ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/19(木) 06:59:44 ID:PBWLJGHP
「うふふ、恥ずかしがることないですよ〜。
仮性包茎の男の人、けっこう多いですから」
「そ、そんな……」
「うん、私の知ってる人の半分以上、おち×ちんが包茎かな?」
何かを思い出すように小首を傾げる仕草をした櫛田さんは、
やっぱりあっけらんかんと言った。
何か、ぞわぞわするものが僕の背骨のあたりを這いずり回る。
それは、嫌悪?
気後れ?
それとも──。
「あはっ、主任のおち×ちん、すごいヤル気満々ですね!」
僕のその強張りを手にした櫛田さんは、目を細めた。
黒縁の眼鏡の奥の瞳がキラキラする。
「そ、そんなこと……ないよ……」
なんでそう言ったのか、よくわからない。
「嘘ですねー。だって、主任、――あの夜からオ○ニーしてないでしょ?」
「えっ……」
「うふふ、図星ですね! だって、お風呂に入ってきたのに、主任のここ、
先走りのおつゆがもう垂れてます。精子の匂いがダダ漏れですよ〜」
「う、うそ……」
自慰をしていないのは、当りだった。
今朝なんか、身体の中に精液が溜まって血液の代わりに流れているんじゃないかと思うくらいだった。
でも、それを相手から指摘されると──。
「うふふ、主任、「今日、童貞捨てられる!」って、期待してきたんでしょ? わっかりやすいなあ」
「!!」
「そりゃ、はじめてのセックスですもん、
せっかくだから思いっきりザーメン溜めて出したいですよね?
うふふ、童貞クンって、みんな同じですねー」
屈託のない笑顔。
また、背筋にぞわりとくる、感覚。
「あの……」
「はい?」
僕の性器を手にする櫛田さん。
清楚なブラウスは、もうはだけられていて、
中の薄いグリーンのブラジャーさえ見える。
非日常的な光景。
それがあまりにも僕にとって非現実的な眺めだったから、
僕は、そんなことが言えたのかもしれない。
「なんで、こんなに簡単にセックスするの?」
「え……。んー。好きだからかな。――セックスが」
問いは、簡単に、本当に簡単に返事された。
そして、僕は、反射的にもがいて、ベッドの上から開放された。
「あ……主任?」
「ごめんっ! 本当にごめんっ!!」
何に謝るのかわからないまま、僕はズボンを履き、
そして、驚いてこっちを見詰めているだけの櫛田さんを残して、
──部屋から逃げ出した。


ここまで
775名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 09:35:59 ID:JE9WlVTE
gj
これから櫛田さんがどうデレてくのか楽しみです
776名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 12:07:00 ID:aX0k4WCP
GJ
性に対する二人の考え方に、ハッキリとした溝があるのな
これからどうやって、その溝を埋めていくのか気になりました
777名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 19:47:24 ID:2tOv+Gox
GJ
ゲーパロ氏すげぇな
778名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 22:21:01 ID:cWWav8K3
GJ
やっちゃうのか?と心配になってしまったがこういう展開で良かったです。
779名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 00:04:41 ID:6ny4Yxh8
大学って、遊ぶ所じゃ無かったのか…。
780名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 07:17:47 ID:WIpMYi37
>>760
つまんね 
>>768
GJ
以上でした。
781名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 08:03:38 ID:EcLXVwaY
こんなビッチに童貞奪われるくらいなら風俗で捨ててこい!

翌日、女が、
「昨夜はすいませんでした。主任が仮性包茎のこと、そんなに気にしてたなんて、知らなかったんです」
とか言い出したら爆笑だ。
782名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 10:30:04 ID:3hpU7073
ガチでビッチが相手では、
逃げ腰の童貞だと決着が早そうだ。
完全に心を許してなのか、それとも強引に食われるのか
783名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 22:16:39 ID:e+hTHDOj
ゲーパロ氏大好きだ
784ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/21(土) 02:08:30 ID:fXkGRDo+
<国見クンの初恋>・3

一週間。
僕の睡眠時間は、このところ、普段の半分だった。
仕事が忙しい――わけではない。
四月に入って、昨年度の事務を〆て整理するのと、
新年度はじめの色々をやるのは、それはそれで忙しいけど、
今年は自分が異動するのではないので、まあ、別に大したことはない。
にも関わらず、僕の目の下のくまが色濃くなったのは、
やっぱり、この間の土曜の、あれ、だ。

櫛田さん。

斜め向いの席の女性を、目の端で追ってしまう。
そのくせ、それが視界に入ろうものなら、
強い光を見たときのような痛みを覚えて、あわてて目を逸らす。
櫛田さんとは、あれから、仕事以外の会話をしていない。
朝晩の挨拶を含めて、一日に五回も事務的な指示をすれば、
彼女とはそれ以上触れないで済む。
――もともと、彼女とはそんな関係だったのだ。
そう言い聞かせて、僕は、お茶をがぶ飲みしようとして、
カップが空っぽなことに気がついた。
「はい」
不意に缶コーヒーが渡される。
「え?」
「部長から。3時のおやつ代わりだそうです」
修羅場の時期は、たまに上司がそんなことをする職場だ。
夕方に牛丼でも差し入れてくれたほうがありがたいが、
このご時勢、そんな企業文化を持ってるだけでも上等なのかもしれない。
僕は、我ながらギクシャクしながらそれを受け取った。
785ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/21(土) 02:09:01 ID:fXkGRDo+
「――あのさ」
「あ?」
「いや、なんでもない……」
「そうか。――で、な。最近はやっぱり地下メシだな。
昭和からあるようなデカいビルあるだろ。ああいうとこの地下のメシ屋が安くて旨い」
「それって年取ったんじゃないの?」
「胃袋は若いぞ。こないだポンドステーキを2枚食べた」
「それは……すごいな」
ぼんやりと受け答えする。
相手は、同期の渡来(わたらい)だ。
同い年の中でも不思議と気が合い、会社の中で僕がタメ口を叩ける数少ない相手。
帰りがけに、玄関ホールで会ったついでに久しぶりに夕飯を食べることになった。
というよりも、渡来のほうから強引に誘われた。
うまい店を見つけたから行こうぜ、だ。
たしかにこいつのお奨めの店は、安くて旨い。
味付けがこってり系で量が多いのが難点だけど。
「あのさ――」
「なんだよ」
「いや……」
何度も言いかけて、何度も途中でやめる。
言いたいのは、聞きたいのは――櫛田さんの話。
渡会は、入社当時の櫛田さんといっしょの部署に居たことがあるはずだ。
その後、僕の部署に来る前にもう一つ移ったけど、
<人事マフィア>を自認する渡来は色んな事を知っているはずだ。
僕が、寝不足でもたれている胃袋を抱えて、
99センチソーセージとか、フライパン丸ごと餃子とかが名物の
無国籍居酒屋についてきたのは、それを期待してのことだ。
――多分。
……あるいは、そうじゃないのかも。
786ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/21(土) 02:09:32 ID:fXkGRDo+
「ひょっとして、あれだ。――櫛田女史のことか?」
99センチソーセージを70センチくらい平らげてから、渡会が言った。
図星。
いや、誰でもわかるか。
「ん。ああ、そう……だね」
「やめとけ。もう寝ちまったか?」
ジンジャーエールをがぶりとやっての、あっさりとした忠告。
毎回思うんだけど、辛口の瓶入りのやつをがぶ飲みできるのは一種の才能だ。
「いや……」
「彼女、不思議と問題は起こしてないが、あいさつ代わりにアレしちゃう系だぞ」
「有名なのか?」
「ん。だな。同じ部署の男はたいてい喰っちまうらしい」
「……お前もか?」
「まさか。仕事仲間とそういう関係になれる感覚がわからないねえ。
会社は金を稼ぐところだぜ。それ以外のものを期待するところじゃないんじゃないの?
しがらみ多いとがんじがらめになるぜ?」
「僕とこうして飲んでるのは、しがらみじゃないのか?」
「――旨い店に付き合ってくれる奴は、しがらみじゃないな」
人事畑一本の総務男は、フライパンにぎっしり詰って出てくる福島餃子をあらかた胃に収めてから返答した。
中身は野菜オンリーとは言え、すさまじい。
「まあ、なんだ。誘われてるなら、断っておけ。
――お前が好きになれそうなタイプとは違うんじゃないかね」
「そうか」
「結構、そういうところ潔癖だろ、お前?」
「……だよね」
「セックスの価値観が違ったら、やっていけないぜ、普通」
「……だ、よね」
「お前のところの親御さんだって、許さないだろ。――ああいう娘は」
「……だ、よ…ね……」
突然、忘れかけていたものを指摘されて、僕はあわててコーラをがぶ飲みして、むせた。
787ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/21(土) 02:10:17 ID:fXkGRDo+
――虫の予感とでも言うのだろうか。
半年ぶりに、自分の実家のことを思いだしたとたんに、連絡が入った。
おおよそ、最悪の形で。
「――兄貴が……?」
取り乱した母からの連絡と、電話を変わった、小憎らしいまでに冷静な父からの連絡。
家を継ぐ予定の兄の死を、僕は、渡会と別れて五分後に知った。


「即死だそうです」
「まだ若いのに――」
「奥さんと子供を残して……」

弔問客はひっきりなしに続いた。
県会議員の家は、そんなもんだ。
大学に入って上京してから、こっち、
あまり戻っていなかった家は、やっぱりどこか落ち着かない。
次の選挙では兄貴は父から地盤を譲ることがすでに決まっていた。
僕は、その十年も前から、それを知っていたし、
次男の、それもかなりできの悪い次男の気楽さで、
離れれば、もう無縁の場所だと思い込んでいた。
だけど、「近所でも評判の息子」が、酔っ払い運転のトラックに追突されて、
この世から消え失せてしまうと、今まで気にもしなかった血の呪縛は、
恐ろしいほどの勢いで僕を縛り始めた。
「――お前に、家を継いでもらうぞ」
こけた頬をした父は、僕を睨んだ。
とりあえず、四十九日が終わるまで、会社は休職。
そんな非常識なわがままが通ったのは、入社自体が、父のコネだったからだ。
結論をなるべく先延ばしにしながら、色々な人に会わされる。
兄貴のときもそうだったけど、父はそれを当然のことだと思っているらしい。
そして、流される僕も、どこかでそう思っていたのかも知れない。
788ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/21(土) 02:10:49 ID:fXkGRDo+
「……結婚?」
「明和(あきかず)の喪が明けたらな。何にせよ、お前に嫁さんは必要だ」
「選挙のために?」
「それもある。が、色々とな」
四十九日の手配を終えて、明日を待つばかりになった夜、父はそう切り出した。
馬鹿馬鹿しくて、返事もせずに僕はそっぽを向いた。
「お前には悪いと思っている。
が、ウチも田巻(たまき)と離れるわけにはいかんのだ。
それに、明和の財産をただで渡すわけにもいかんし」
僕はちょっと嫌な顔をした。
田巻は、明和兄貴の奥さん――多喜(たき)さんの実家だ。
地元の有力者で、父の後援会の幹部でもある。
兄貴の死で、兄貴名義の財産は、法的には多喜さんに渡る。
代替わりを見据えて、かなりの物を兄貴に相続させていたそれを
普通に渡してしまったら、かなりの痛手だ。
父は田巻と何度か話し合い、話をつけたのだろう。
おそらくは――。
「田巻の親族から、お前の嫁さんを迎える。
代わりに多喜さんには明和の財産を、相応分、相続放棄してもらう」
……そんなところだろう。
トータル的には、双方とも何も変わらない。
そう、何も。
ただ、兄貴の位置に僕が代入されただけ。
だから、僕は、ぼうっとして父のことばを聞いていた。
父が、その相手を言い出すまでは。
「田巻の弟のほうの家から、美園(みその)を出してもいいと言われてる」
「ちょっと……。美園ちゃんは、まだ高校に入ったばかりのはずですよ?!」
「もうすぐ十六だ。弟の家のほうは乗り気でな。
その分、本家のほうが、多喜さんの相続のほうで強く言ってくるかも知れん」
多喜さんは、田巻の本家のほうの出だ。
内部で何かと張り合っている田巻の兄弟の噂話を僕は少しだけ思い出した。
「田巻の本家のほうの顔を立てるとすれば、――いっそ、多喜さんか。
それなら、財産は全部放棄すると言ってきては、いる」
「……え?」
兄貴の嫁さん?
僕は、とんでもないことを言い出した父を呆然と眺めた。
「どちらか、選んでおけ。――財産のことは、あまり気にすることはないぞ」
「ちょっ、どちらも――」
返事を待たず、父は部屋の外に出ていった。
そして、僕は途方にくれた。


ここまで
789ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/21(土) 02:12:10 ID:fXkGRDo+
>>782
>逃げ腰の童貞だと決着が早そうだ。

だがここで、詰めろを外して混戦に持ち込んでみる。
櫛田嬢とは別タイプのビッチを投入。

「処女ビッチ」か「熟女ビッチ」か、どちらになるか、まだ決めてません。
どっちかの字面でリビドーがもぞっと来た方は、ここでやるとスレも流れますので、

ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/7952/1237413437/

でその辺をちょこっと教えていただけるとありがたいです。
790名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 07:45:47 ID:yDdECxHa
一つ聞いておきたいんだけど、
それらのビッチは、櫛田さん含めて主人公一途になるんだよね?

なんか、ヒロインのビッチ具合だけが描写されていて、「一途」の気配がどこにもないので心配になった。

まさか、ビッチが書きたいだけじゃないよね?
791名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 10:35:55 ID:4/bWLMq6
あんまり身の回りにビッチばっかり集まってくると、女性不信になるんじゃね?
792名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 00:22:56 ID:Uuktum2Y
>>789
楽しみにしてます。
ビッチよりオトンが嫌なヤツだな。
793名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 02:51:48 ID:kPDlXoNf
俺、熟女ビッチがいいな。でも、三十代は熟女ではないな
794名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 15:44:24 ID:kWPDl9E+
暇を持て余す金持ちの奥さんが芽が出ない芸術家の若い男に金つぎ込む話か?
795名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 17:58:47 ID:ixuJzuhj
今晩はスパイダーマンやるんだ。
久しぶりにあのビッチを見ることにする。
796ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/23(月) 00:12:55 ID:7PlbUMT4
<国見クンの初恋>・4

「――それでは、美園をよろしく」
アクの深そうな顔が、軽く上下する。
お辞儀のつもりなのだろうが、これじゃまるで会釈だ。
「こちらこそ」
父も、軽く頭を下げただけだ。
コメツキバッタのように頭を下げた僕がまるで馬鹿のようだが、
まあ、この場合、そうするほうが当然だろう。
何しろ――。
「……よろしくお願いします」
硬い表情で頭を下げた美園ちゃんは、まだ十五歳。
僕の、きっかり半分の年齢だ。
他人が聞いたら、まちがいなく犯罪だ、と断定するような婚姻。
「美園、そんなに緊張することもない。一志君との結婚は、お前が高校を出てからだ」
「そうですな。せっかく入ったばかりの高校だ、楽しんでおいてください」
「……はい」
喪中。
しかも相手は、先日、本当に二ヶ月前に高校生になったばかりの女の子だ。
さすがに、結納も何もないけど、今日、この場の打ち合わせが、事実上の婚約だった。
僕と、美園ちゃん──田巻美園(たまき・みその)――との。

田巻家は、僕の地元の名家だ。
地場産業の会社をいくつか持ち、父の有力な後援者のひとつなんだけど、
今の本家とその弟の家は、仲があまりよくない。
羽振りのほうは、最近弟のほうが良くて、
まあ、向こうでいろいろとあったんだろうけど、
国見の跡目に対しては、弟のほうが手を出すことになったらしい。
「兄貴のほうは、心配せんでいいからな。わしのほうから、よく言っておく」
田巻氏は大声で笑った。
797ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/23(月) 00:13:26 ID:7PlbUMT4
ここまで、僕の意思は何一つ尊重されず、
また、それを知っている僕もほとんど声をあげなかったために、
「父の跡継ぎ」の話と、それに付随してくる結婚話は、どんどん進んでいった。
兄貴の死。
かわりに僕が家を継ぐこと。
父の地盤を引き継ぐこと。
次の選挙で県会議員に出馬すること。
田巻から嫁を迎えること。
──それは、将棋やチェスの定石のようにワンセットであって、動かせない。
変更すること、変えることは、そのまま失敗――人生を終わらせるのと同意味の大失敗につながる。
それは、10年も離れていたとはいえ、
そういう家に生まれ育った僕にはよくわかっていた。
僕に許される自由は、せいぜいが、その相手を選ぶこと。
──差し出しれた、二枚のカードの中から。
「だいたい、一志君に明和君のお下がりをあてがう、というのも失敬な話だしな。
まあ、兄貴も色々言ってきたようだが……」
「とりあえず、多喜さんと、美恵(みえ)が暮らせるようにはします。
美恵は、私の孫でもありますからね」
「そうしてくれるとありがたい。
まあ、私にとっても多喜はかわいい姪だし、美恵ちゃんはその娘だ」
父の言葉に、田巻氏は上機嫌でそう言い、また笑った。
僕の胸は、少し痛んだ。
結婚相手の候補の片方──美園ちゃんじゃないほう──は、兄貴の奥さんだった人。
嫂(あによめ)には、もちろん何度も会っているし、
兄貴の葬儀では、ずっといっしょだった。
六歳になる娘の美恵ちゃん、僕にとっては姪っ子と悲しみにくれる姿を見るのは悲しかったし、
そして、その彼女と再婚するのは、もっと心が痛む。
人のすることでは、ない。
たとえ、兄の遺産が何百万、何千万かの単位で彼女と、その娘に渡っても、
それは、法的にも正しいことであり、とにかく、僕が家のために彼女と結婚するのは絶対に間違っていた。
798ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/23(月) 00:13:56 ID:7PlbUMT4
だから、僕は、多喜さんとの結婚話は拒絶し、
そしてその結果、もう一人の候補者が僕の結婚相手になることになった。
「……」
父と田巻氏の長々としたか会話を聞きながら、僕は、その相手を見た。
「……」
県一番のお嬢様学校のブレザーを着た少女が、その視線に気付いた。
ぺこりと頭を下げる。
黒い直ぐい髪が、綺麗に揺れ、また元に戻る。
僕は、視線を逸らした。
「お、どうした美園」
「……いえ、なんでもありません」
「わはは、まあ、この子は大人しくてな。
一志君も、かわいがってやってくれ」
「……はあ……」
愛人が何人もいるという噂の田巻氏は、屈託のない、
だけど脂ぎった感じの笑い声をあげた。
「ま、その辺はおいおいでいいだろ。
そうだ、一志君、美園を家に送っていってくれんか。
わしは、このまま本家に顔を出してくる」
「え……」
「これでも箱入り娘でな、一人で帰すのも心配だ。
送り狼も、未来の旦那なら、まちがいが起きても間違いではないからな。
うん、我ながら名案だな」
自分の冗談に大笑いしながら、田巻氏は手を叩いた。
話は決まり、ということらしい。――強引な人だ。
「と言っても、在学中に美園を孕まされても困るぞ。
──その辺は、ほどほどにうまくやるように」
にやりと笑う田巻氏から、僕は思わず目を逸らした。
そして、多分、美園ちゃんも。
799ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/23(月) 00:14:27 ID:7PlbUMT4
「……大変なことになっちゃったね」
車を運転しながら、僕は、後ろの座席の女子高生に声をかけた。
田巻氏が見ていたら、なんて言われるか分からなかったけど、
まだ、隣に座らせる度胸なんて、ない。
すまない、という気持ちはある。
彼女の家が了承してのこととは言え、
仕方のなかったこととは言え、
僕の選択で、彼女の人生が変わってしまったのだから。
──たとえ、それが、消極的な選択の結果だとしても。
……あるいは、消極的な選択の結果だから、なおさらに。
「……」
美園ちゃんは、黙って、窓の外を見ている。
父の後援者の娘として、彼女とは何度か会っている。
彼女がもっと小さくて、僕が学生だった頃、
うちの家が主催のパーティ会場で、子守のように世話したこともある。
美園ちゃん、と呼ぶのもその頃の名残だ。
だけど、それがこんな風になるとは──。
「……ごめん」
思わず、そんな言葉が出る。
「……そうですね。まあ、謝られてもどうにもなりませんけど」
美園ちゃんは、窓の外を眺めたまま、そう返事をした。
「……」
どう答えていいのか、わからないまま、僕は沈黙した。
沈黙は、十秒だろうか、二十秒だったろうか。
「まあ、いつかは誰かとこんな風に結婚させられるとは思っていましたけど。
ちょっと早すぎますよね」
美園ちゃんの声は、昔聞いたものと随分イメージが違って聞こえた。
まあ、当然だろうか。
親しく話した頃からは何年も経っているし、
結局のところ、僕は彼女を本当の意味ではまったく知らない、と言っていい。
800ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/23(月) 00:14:58 ID:7PlbUMT4
そもそも僕は、自分自体のことすら──分かっているのだろうか。
「……ごめん」
もう一度、そんな言葉が口を突いて出てきた。
「そう思っているなら、多喜さんを選んでくれればよかったのに」
不意に、思いもかけなかった返事を聞き、僕は愕然とした。
ハンドルを握っていることを思い出し、スピードを緩める。
……美園ちゃんには、そう言う権利がある。
僕の選択が、結果的にこの事態を招いた。
多喜さんには罪がない。
でも、それ以上に美園ちゃんに罪はない。
「ごめん。本当にごめん。でも──」
「多喜さんにとっては、別に明和さんでも、一志さんでも変わりはないのに?」
「え……」
今度こそ、不意をつかれて、僕はあわててハンドルを切り、路肩に車を停めた。
「危ないです。運転、苦手なんですか?」
冷静な声にも、僕は気を使っている余裕がなかった。
「なんて事を言うんだ、美園ちゃん……!」
「別に……? 事実ですよ。
多喜さんは、自分と美恵ちゃんの生活が保てれば、旦那さんは誰でもいいんです。
──それは私も同じですけど」
「……え?」
美園ちゃんは、くすくすと笑い出した。
──さっきまで、父親の隣で無言無表情で目を伏せていた女の子。
それは、今、僕の車の後部座席に座っている娘と同一人物なのだろうか。
ひょっとして、僕は、何かの手違いで違う子を乗せてきてしまったのではないか。
「一志さんも、アレなんですねえ。
今時、政略結婚なんかするような家の娘が、他に何を旦那さんに求めると思ってるんですか?」
「……」
「最初に言っておきます。一生安泰な暮らしの玉の輿と、リョーサイケンボの取引。
それが、私と一志さんとの結婚の契約条件で、――それ以上は求めないでください」
801ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/23(月) 00:15:57 ID:7PlbUMT4
「え……」
何を言っているのか、分からなかった。
最初は。
だけど──、
「別に、好きだの嫌いだの、そういうのは私たちの間に意味なんてないと思いませんか?」
「……」
「結局、一志さんに期待されてるのは、親の跡を継ぐこと、だけ。
私に期待されてるのは、誰かに嫁いで子供作って家を結び付けていくこと、だけ」
「……それは……」
「それ以外ないことくらい、わかってます。
全部を台無しにすることはありません。
でも、――だったら、それ以外のことは楽しみたいな、って思ってます」
「……美園ちゃん……?」
「高校卒業したら、私、一志さんと結婚します。一志さんの子供産みます。
上手に育てて、国見を切り盛りして、田巻ともうまく行くようにします。
──それ以上は、保障しませんし、求めないでくださいね」
「……」
「私、高校では彼氏作りますよ。家とか、国見の人にもわからないようにして。
中学の時もいたけど、面倒なので卒業のとき振りました。
だから、新しい彼氏。誰にするか、まだ決めてませんけど」
「……」
「たぶん、――結婚しても、そういう相手、作ると思います」
「……」
「あ、当面、セックスは一志さんとしかしないつもりですから安心してください。
疑われるのも面倒なので、一応、バージンから、子供が出来るくらいまでは。
気になるなら、DNA判定もしてもいいですから──その辺は約束ですから、誠心誠意守ります」
「……」
「――だから、そういう夫婦で、そういう生き方でやりましょう。
後は干渉しない──割り切ったほうが、お互い楽、です」
802ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/23(月) 00:16:28 ID:7PlbUMT4
「美園ちゃ……」
何を言っているんだ?
何を言われているんだ?
混乱が、僕を襲う。
「明和さんと、多喜さんだって、そういう夫婦だったんですもん。
私たちも、きっとうまく行きますよ。
あ、でも多喜さんはツバメさんがいたようだから、私よりフマジメ、かな?」
ミラー越しに微笑む15歳の女の子は、
無邪気に、本当に無邪気にそう言い切った。
「馬鹿な……兄貴が……」
「まあ、明和さんもアイジンさんがいたみたいですし、お相子ですね。
一志さんも、破目を外さなければ、別にそういうの、してていいですよ」
「……な……」
「あ、お互い生活はちゃんと守りましょう。
──どうせ、一志さんも私も、家から離れたらこんな暮らしできないんですから」
美園ちゃんは、今乗っている、車のシートをわざとらしい仕草で叩いた。
父から足代わりに与えられた、ベンツ。
東京では乗ったこともない車。
「……」
「……田舎名士の家なんて、そんなもんですよ。特に、ウチは。
私、贅沢するつもりはないですけど、
多分、お金がないのも、使用人がいないのも耐えられない人だと自分で思ってます」
「……」
「だから、中学に入るときに、決めました。
誰と結婚することになっても、そうやって生きていこうと。
──一志さんとは、その辺、上手くやっていけそうな気がします。
好きにはなれそうにもないですけど」
そう言って、美園ちゃんは、にっこりと笑った。
その笑顔に、僕は震えた。
――そして、なぜか、僕は、その時、別の女の子の笑顔のことを思い出していた。


ここまで
803ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2009/03/23(月) 00:18:06 ID:7PlbUMT4
結局、櫛田さんと「貞操」と「好き嫌い」が真逆の方向の
処女ビッチのほうで動かしてみることにしました。

>>790
すみません。
今回もまだデレてませんが、最終的にはくっつく女の子は一途になります。
804名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 00:42:37 ID:cvf1nl9u
GJ!
処女ビッチがどんなもんになるのかと心配したけど、思ってた以上に性格が腐ってて安心(?)したw
805名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 01:17:03 ID:HWijo0nc
ビッチの名にふさわしいビッチだw
806名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 07:22:29 ID:D23Vn05O
主人公に宣言するぶんマシだと思うなぁ。
内心は浮気しまくるつもりなのに、
「これからは、あなただけを愛しますね」
とか言って男を騙すビッチのほうが腐ってる気がする。
807名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 13:19:52 ID:CinodDip
まだまだ序盤でどうなるか予想がつきませんが
ゲーパロ氏ということで期待です!
808名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 22:41:48 ID:uG1xgniO
美園ちゃんが一途になる姿は、、、
みてみたい、みてみたいぞぉおぉぉぉ

もちろん、櫛田さんもね
809名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 03:17:53 ID:D/t1CYEv
実に楽しみだ!
櫛田さんも美園ちんも正直で明けすけなんであまりムカつかないビッチでいい
誰かもいってたが表向き偽善的で裏ではっでビッチが一番ムカつく。まあそれもエロパロ的には…(以下略)
810名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 12:25:40 ID:VkInbhT+
月光条例のエンゲキブが結構このスレの趣旨に合ってそうな気がする
811名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 16:18:58 ID:DVwneVej
ゲーパロ氏の続きは次スレかな?
812名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 02:45:38 ID:pd+rzVO+
職人様方、皆様ホントGJでございます。
…しかしながら。ストライクゾーンに入ってくる話が、
「スイーツと香辛料」以来見つからない自分。(涙)
ああ、悲恋な達人と舞のお話も、意外と受け止められたが。
でもね。「腹黒ビッチ」の有華ちゃんが可哀想だと思うのは違うのか。
克哉のおこちゃまブリに腹が立つのは違うのか。
この上秘密のバイト編でNTRなんぞされたら、涙で溺死する…。
職人様は
>いつか有華視点も書くから、一途なとこはそのときどっさりネタバレします
と言ってくださっているから、それはないと信じているが、
有華に同情している時点で、
自分はこのスレの観点から逸脱してしまったのか?!
…やはり自分で書くしかないのか。ああう。ちょっと頑張る…。
ちなみに、ゲーパロ専用様の方では、両方ともに萎え気味。(苦笑)
物語&設定が素晴らしいだけに、とっても続きが楽しみすぎですが、
美園ちゃんは一途になってもらっても、好きになれそうもない自分がいる。(汗)
親の呪縛から離れ、櫛田さんの笑顔を得て頑張る主人公、
…にはならないんだろうなぁw
813名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 03:19:46 ID:V9muewQ+
長文乙
814名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 09:40:32 ID:gcqiT/ec
釣り?
815名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 14:29:42 ID:56L1qYUd
「もっとぶってください女王様」まで読んだ
816無題
「ねぇねぇ、君らってどんなのが趣味なの?」
「え〜? んー、お金があってぇ、顔良くてぇ、後はぁ……」
「アハハ、そんな奴いないよミキ」
「だってぇ、それぐらいじゃないと私に釣り合わないしぃ〜?」
「わー、この、自意識過剰女!」
「ひどぉいユキィ〜! 私傷ついちゃったぁっ!」
「大丈夫大丈夫、ほら、俺なんか適当だぜ?」
「どの口がそれを言う? そして、それは俺のセリフだ馬鹿者め」
「なんだとぅ!? 鏡見てからものを言え!」
「それも俺のセリフだ馬鹿者め!」
わいのわいの、がやがやがや。
女性特有の甲高い笑い声と、男特有の太い笑い声が耳に障る。
……僕は静かな方が好みなのに……!
居心地がすこぶる悪い。
理由は単純。今まで一言も喋っていないからだ。
場違いなのは分かっていたことなのに、どうして断りきれなかったのか……。
でもそれが、NOと言えない日本人の悲しい性。情けなさに涙。
大体、なんで僕を合コンに呼ぶんだよ。人数合わせでも人は選べよ。
心の中で毒づきながら、慰みに頼んだ烏龍茶をちびちび飲む。
でも、余りに手持ち無沙汰だから、失礼だけど目の前の女性たちを値踏みしてみる。
女性は5人。全員、美人。以上。
情報はそれだけで十分。ていうかぶっちゃけそもそも僕には関係ないし。
だって、悲しいかな、自分のスペックを鑑みれば、その説明として足りてしまうのだから。
顔。希望的観測で平均並。現実は知らん。眼鏡。
体型。もやし。
高校生。オタク。I love 二次元。オーイエー。
うん、これだけでもう説明として足りちゃうね。うん。泣いてなんかない。
あ、あと一つ。話長い。心中描写だけで会話パート超えちゃったもんね。
そして面白くない。これ致命的。一つじゃ足りなかったね。
まあ、なんにせよ、自分以外の男衆が頑張ってりゃいいのさ。
そんなことをつらつら考えていると、
「あ、あの……」
黒髪ロングな女の子が、僕の方を向いて言った。
後ろを振り返っても誰もいない。
ということは、つまり。
……なんか話しかけられたあ――!


ここまで。
文才ない奴が書くとこうなるっつー見本。

続かない