【友達≦】幼馴染み萌えスレ19章【<恋人】

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1名無しさん@ピンキー
 幼馴染スキーの幼馴染スキーによる幼馴染スキーのためのスレッドです。
■■ 注意事項 ■■
 *職人編*
エロパロ板のスレですが、エロは必須ではありません。
ラブラブオンリーな話も大歓迎。
書き込むときはトリップの使用がお勧めです。
幼馴染みものなら何でも可。
*読み手編*
 つまらないと思ったらスルーで。
わざわざ波風を立てる必要はありません。
2名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 22:06:20 ID:jbYjvCn/
前スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ18章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1242741528/

17代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ17章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1231947127/
16代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ16章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1221583669/
15代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ15章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1205778691/
14代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ14章【<恋人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1199161005/
13代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ13章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1187193091/
12代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ12章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1179023636/
11代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ11章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171471579/
10代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ10章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1161975824/
9代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ9章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1153405453/
8代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ8章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1147493563/
7代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ7章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1136452377/
6代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ6章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1130169698/
5代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ5章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1117897074/
4代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ4章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1110741092/
3代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ3章【<恋人】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1097237524/
2代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ2章【<恋人】
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1078148899/
初代スレ:幼馴染みとHする小説
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1073533206/
3名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 22:06:55 ID:jbYjvCn/
*関連スレッド*
気の強い娘がしおらしくなる瞬間に… 第9章(派生元スレ)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1206353662/
いもうと大好きスレッド! Part 5(ここから派生したスレ)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1230646963/
お姉さん大好き PART6
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1216187910/

*これまでに投下されたSSの保管場所*
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/

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次スレはレス数950or容量480KBを超えたら立ててください。
では職人様方読者様方ともに今後の幼馴染スレの繁栄を願って。
以下↓
4:『窓越しの恋』紀一郎5 (10/11)  ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/14(水) 22:11:05 ID:jbYjvCn/
<前スレ762続き>

 翌日は夜半に、いつも通りに顔を見せた愛美だったが、なんだかぎこちなかった。
 俺が嫉妬して、みっともない真似をしたことが気にさわったのか。
 こんなことになるのなら、俺の気持ちを封じ込めるか、もしくはいっそのこと正直に打ち明けてお
けば良かったのか。
 机で勉強する愛美の隣で暗記物をやってる俺が、たまに手がぶつかるだけで、びくりと身を震わせ
る。
 ふと気が付くと視線を感じるのだが、顔を上げると慌てて反らす。
 風呂上がりらしいシャンプーの甘い香りが項から漂う。
 その白さに見とれていると──顔を上げた愛美の視線と合うのだが、気まずく反らす。
 消しゴムを落としてしまって座ったまま横着しながら取ろうとする愛美を横目で見て、代わりに取
ってやったら受け渡すときに一瞬指先が触れた。
 白い繊手の意外な冷たさに身体の奥が痛む。
 呼吸が苦しい。
 その指先に口づけして、舌でねぶりたいと、エロ親父のような想いが込み上げる。
 いよいよもって、性犯罪者の発想だ。
 苦しくなって、わざと愛美に意地悪なことを言う。
「お前、この問題にそんな時間掛けていたら、受からないぞ」
 間違いではないのだが、我ながらそんな言い方しなくてもいいと思う。
 愛美は今急成長中なんだ。あまりの背伸びは却って危険だ。
 わかっているのに。
 俺を見上げる愛美の瞳には涙が光っていた。
 泣かせた! 好きな子を!
 自己嫌悪で頭がぐるぐるする。
 こんなことなら、今までのまま窓越しに見つめるだけの方がまだよかった。
 最悪だ、俺は。
「泣くなよ」
 途方に暮れて愛美の肩を抱く。
 潤んだ瞳が俺を見つめる。
 頭が真っ白になってフリーズした俺は、何を思ったのか、愛美に口付けしていた。
 最悪すぎる。
5『窓越しの恋』紀一郎6 (11/11)  ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/14(水) 22:12:43 ID:jbYjvCn/
「なんで?」
 全く、なんてツラしてやがる。
 何でって訊きたいのはこっちの方だ。
 ここでの俺が取るだろう行動パターンは3つ。

 1、素直に告白
 2、誤魔化す
 3、押し倒す

 素早くそれぞれの結果をシミュレートしてみて、どれも最悪だと頭を抱えた。
 結局俺はどれも選べず愛美を見つめる。
 大きな瞳が更に大きくなって、涙の跡で潤んでいる。
 可愛くって仕方がない。
「愛美……」
 名前を呼ぶだけで苦しい。
「あのね、紀一郎」
 何かを言おうと、愛美は口を開いたが、しばしの逡巡の後、その言葉を飲み込んだ。
 そしていつもの顔になって、ぷうと頬を膨らます。
「ふざけるにも程がある!」
 へ?
 俺は今、とんでもないアホヅラを晒していたに違いない。
「あのね。偶然ぶつかった事故なのかもしれないけど、あれは私のファーストキスなんだよ?」
 あ? ぶつかった? 事故?
 こいつ、何情報を自分勝手に編集してるんだ?
 あれはどう考えても『意図的に行ったキス』だ。
 お前、そんなに俺のこと“幼馴染みのお隣の紀一郎”にしたいのかよ?
 俺はそこまで男として見て貰えないわけ?
 なんか哀しくなってきた。情けねえよ。
「あのなあ」
 俺は強い口調で愛美に言った。が──
 愛美は小さく震えていた。
 その顔を見たら、何も言えなくなる。
 愛美、頼む。俺を見て。俺のこと男として見て。
 祈るような気持ちで見つめる。
 だがヘタレな俺は愛美の哀しい設定を飲み、『偶然』『事故で』『唇が触れただけ』を装った。
「わりぃ。でも、役得?」
 空々しい道化染みた軽薄な口調に吐き気がする。
 哀しい道化を前に、愛美はようやくいつもの調子を取り戻した。
「私、何度も言ってるけど、紀一郎と一緒の志望校じゃないんだから。ハードル上げないでよ」
 可愛い顔でぷんすかしている。
「ああそうだったな。まあ、地帝だろうが駅弁だろうが、もうちょいチャチャッと解け!」
「イエス!マム!」
「誰がかーちゃんだ」
 ああもう、どんどんドツボ。
 俺、ホント限界かも。

6 ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/14(水) 22:14:44 ID:jbYjvCn/
容量を確認せず投下したため、前スレの最後に誘導を貼れず、
申し訳ありませんでした。
テンプレ等全部貼れたと思うのですが、不足等がありましたら
フォローをよろしくお願い致します。
7名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 22:26:34 ID:vEXv0nRg
8名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 23:17:31 ID:+YPy+B/g
>>6
GJついでに上げ
9名無しさん@ピンキー:2009/10/15(木) 00:08:00 ID:EUFhKjya
>>6
投下&新スレ乙。いよいよ紀一郎が我慢できなくなってきた感じで楽しみ。
10名無しさん@ピンキー:2009/10/15(木) 07:17:15 ID:lRwLGnEQ
>>1
乙彼
11名無しさん@ピンキー:2009/10/16(金) 05:36:01 ID:Se1495dI
あれ?続きはまだでしょうかGJ
12『窓越しの恋』 ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:17:05 ID:afNwKoGx
完結。12レスお借りします。
13『窓越しの恋』愛美5 (1/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:17:55 ID:afNwKoGx
 好きな人がいるって言われてようやく気が付いた。
 私、紀一郎のこと好きだ。
 小さい頃から友達だったし、再会してからも友達で、あまりにも自然で全く気が付かなかった。
 紀一郎と私の知らない誰かが笑い合ってる姿が浮かんだ。
 そんなの、ない。
 なんの根拠もなく、私こそが隣でバカやっているべきで、他の誰かじゃ嫌だと思った。
 我が儘だ。
 よく分かりきってる。
 哀しくて辛くてぐちゃぐちゃになって、図書館に行った帰り夜は紀一郎のとこ行くのをすっぽか
した。
 翌日の図書館もすっぽかしたけど、さすがに夜は反省してまた紀一郎の部屋に行く。
 でも、今度は顔をまともに見れない。
 ちょっとのことで胸がどきどきするし、顔も赤くなる。
 紀一郎もいつもの俺様悪魔じゃないし。
 ぎくしゃくしてたら消しゴムを落とした。
 横着して座ったまま拾おうとしたらぐらり、椅子が滑った。
 とっさに紀一郎が助けてくれて顔を赤くしてたら拾ってくれた。
 受け渡す瞬間、心臓が止まる。
 やだ。なんで紀一郎なのにこんな気持ちになっちゃうの?
 もう頭の中がぐるぐるする。
「ありがと」
 声まで震えてる。
 混乱した頭で数式解いても、そうでなくても苦手な数学。全然閃かない。
 もたもたしてたら、呆れたような紀一郎の声。
「お前、この問題にそんな時間掛けていたら、受からないぞ」
 嫌われた。
 とりもなおさず、私がバカだからだ。
 私はずっとビンボーのせいにしてたけど、紀一郎を知って気付いた。
 全国一番は伊達じゃない。
 紀一郎はずっと努力している。
 私は自分で情報収集もせず、環境に乗っかって真面目にこなしていたら他人がどうにかしてくれ
ると甘えていただけだった。
 自分で本当に必要なものは何なのかとは考えなかった。
 紀一郎のことを真面目に考えるようになって、色々なことが見えてきた。
 情けない。
 涙が出てくる。
 ふいに肩を抱かれた。
 え?と驚いていると、みるみるうちに紀一郎の顔が近づき、唇が重なっていた。
 たった一瞬の出来事が永遠に思えた。
 全身の細胞が沸き立ち歓喜の声をあげていた。
 でも、紀一郎の顔を見ると、明らかに後悔の色を浮かべている。

  好きな子──いるよ。

 紀一郎の言葉が蘇る。
 これは弾みなんだと気が付いた。
 大好きな人を困らせたくなくて、わざと明るく偶然の事故と決めつけた。
 紀一郎もいつもの調子で役得とか言っている。
 これでよかった。
 よかったんだと思おうとした。



14『窓越しの恋』愛美5 (2/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:18:33 ID:afNwKoGx
 紀一郎と別れて自室に戻った私は声を殺して泣いた。
 紀一郎、好き。
 真面目で不器用で俺様だけど頼れる男。
 でも、今の私のままじゃ駄目だ。
 紀一郎の好きな人(どんな人かは分からないけど)には敵わない。
 机に戻って鏡の中の私を見る。
 地味な三つ編み、眼鏡の見慣れた顔が見返す。
 姿も頭も。何もかも、紀一郎の隣には並べない。
 私は覚悟を決める。
 紀一郎の隣に並べるようになって、この気持ちを伝えよう。
 駄目なのは承知。
 それでも誰の手も借りず自分自身の力で立った姿を紀一郎に見てもらいたい。
 私は一心不乱に勉強を再開した。



 紀一郎の部屋にはもう行かない。
 それでも会いたくなったら、窓の外を見る。
 まだ点いている灯りに元気が出る。
 紀一郎はまだ頑張ってる。
 だから私も頑張る。
 紀一郎の唇の感触が蘇る。
 永遠を思わせた幸福が蘇る。
 紀一郎──。
 掻きむしられるような想いが胸を焦がすけど、大きな溜め息の後に勉強を再開する。
 勉強のやり方は紀一郎が教えてくれた。
 だから頑張る。

15『窓越しの恋』紀一郎7 (3/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:19:07 ID:afNwKoGx
 愛美が来なくなって1年。俺は久しぶりに銀翠会の夏期講習に出た。
 銀翠会とは中高一貫向けの塾で、東大や国公立医学部に驚くべき合格率を誇っている。
 授業が始まるまでの時間、仲間とは騒がず一人でぼーっとしていたら、声を掛けられた。
「久しぶりじゃない」
 本城裕佳梨。
 俺と同じ銀の戦士で、小学生時代三ツ谷研で一緒だった頃からの仲だ。
 当時本城は三ツ谷研で俺と同じ最上位クラスに在籍していて、成績順の座席の、最前列一番端を
競っていた。
 結局、女子最難関の楓陰女学院に見事合格。今はまた銀で共に戦っている。
 華やかな美少女で、いつも自信のオーラを纏っている。気が強く、頭がいい。
 銀でもやっぱり最上位クラスで、俺とまた競っている。
 だが、俺はコイツのことが苦手だ。
 自分と似た臭いがするからだ。
 受験をスポーツのように楽しんでいる。
 全くコイツも小学生から成長していない。
 去年の夏前、コイツから付き合ってくれと言われた。
 その時はもちろん断った。
 コイツのプライドを傷付けると後で面倒そうだったのでかなり湾曲して断ったのだが、どうも
納得していないフシがある。
「どうしたの? 元気ないね」
「あー失恋した」
 思わず本当のことを言ってしまって後悔した。
 面倒事の予感がした。
「ええ? 原口が失恋?」
「いいだろ……ほっとけよ」
「可哀想……相手は?」
「秘密」
 本城を見つめる。
 誰もが振り返るような美少女。勝ち気な強い目が印象的だ。
 コイツと付き合っていたら、確かに楽だっただろう。
 まず相手が俺に惚れている。面倒臭い感情をもて余すことなく、案外簡単にベッドインだって
可能かもしれない。
 放っておいても多分同じ大学に行くだろう。
 いつも傍にいられて、嫉妬に狂う必要もない。
 ──リップグロスで艶々輝く肉感的な唇が情欲をそそる。
「ねえ、授業の後にカラオケ行かない?」
 それもいいかもな。
 疲れた俺はもう何も考えられなかった。

16『窓越しの恋』紀一郎7 (4/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:19:35 ID:afNwKoGx
 カラオケに行くはずだったのに、俺は半ば強引に本城をラブホテルに誘っていた。
 断ってくれたらいいとヤケクソだったのに、本城は真っ赤になりながらもこくんと頷いた。
 女傑の印象があった本城の意外な姿に、つい可愛いと思ってしまった。
 塾から少し行くとラブホテル街がある。
 俺達はその一つに入った。
 割と落ち着いたところを選んだつもりだ。
 パネルを選び、指示に従いエレベーターに乗って部屋に行く。シンプルな品のいいインテリアの
部屋。
 部屋に入ると本城は頬を染めて小さく震えていた。
 その姿はあの日の愛美を思い出させた。
 だが、愛美と違って本城は背が高い。
 180越えの俺ほどではないがモデル体型でスタイルもいい。
 小柄で実は巨乳の愛美とは全く違う。
 本城の強い瞳が今は潤んで俺を見ている。
「原口──」
 俺のファーストネームを呼ばれなくて助かった。
 呼ばれていたら、俺は愛美への想いが吹き出して何もできなくなっていただろう。
 本城は瞳を閉じて俺にキスをせがんだ。
 あの愛美との甘美な一瞬が蘇る。
 俺は自分の弱さを自嘲しながら、欲望に従った。
 初めてのディープキスだったが、すればするほど胸が冷たくなった。
 愛美との一瞬が眠れなくなるほど熱いものだったのと正反対だ。
「シャワー浴びる」
 本城が頬を赤らめたままバスルームに消えた。
 普段とは全く違う本城を可愛いと思う反面、心はどんどん冷えていく。
 哀しいことに、こんな状況だと言うのに息子がピクリとも動かない。
 俺、この年でインポですか?
 ついこの前まで、あまりの横暴さにもて余していた暴君が、やっと童貞卒業と言う段階で役に立
たない。
 本城が知ったら何と言うか。
 柔らかくて驚くほど情熱的な本城のキスに萎えたままとは、お前、何様?
 息子に叱咤する。
 おい、勃て! 勃つんだ!!


17『窓越しの恋』紀一郎7 (5/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:19:57 ID:afNwKoGx
 ホテル付属の短い部屋着を着て本城は現れた。
 思わず見とれる。見とれる程、本城は綺麗だった。
 やや険のある美貌、と思っていたのだが、目の前の本城はその堅さが取れてひたすら美しかった。
 思わず「綺麗だ」と褒めると、身の置き所がないとばかりに羞恥する。
 こんな可愛い娘が俺に惚れていて、その躯を開いてくれようとしているというのに、俺はインポ
だわ愛美への未練たらたらだわ。
 この女体に失礼だというものだ。
 俺はバスルームに行く替わりに、本城に正直に話した。
「ここまで来て──本当に悪い。俺、お前のこと抱けない」
「どういうこと?」
 ああ、プライドを傷つけられ、怒っている。
 そりゃそうだよな。
 そこで俺は嘘をつく。
「緊張しすぎて勃たないんだよ」
 嘘なんだが、半分は本当。
「見てみるか?」
 わざと言ってみると真っ赤になって首を振る。
「俺、初めてだし。お前もだろ? 俺、失恋直後だし、混乱してるんだよ」
 これは本当。
「本城──裕佳梨はこんなに魅力的なのに」
 引き寄せ、口付ける。
 どこのホストだよ?
 我ながら臭いセリフがポンポン飛び出す。
 本当に好きな子には何も言えず、優しい言葉ひとつ掛けてやれないのに。
「俺は駄目なヤツだからお前には相応しくないよ。本当にごめん──」
「──紀一郎!!」
 何でここで俺の名前を呼ぶの?
 引き裂かれ、壊れそうになりながら本城の肩を引き寄せようとした瞬間、愛美の顔が浮かんだ。
 真っ暗な闇の中に光る、白い灯台のような明るさだった。
 俺、何やってんだ?
 ぶつかりもしないで駄目だと決めつけ、ひたすら逃げまくって。
 ──なんて情けねえ。
 その時、ケータイが鳴った。
 本城と離れ着信相手を見ると、見慣れない番号。
 不審に思いながらも出ると──魂が震えた。
 涙が出てきた。救われた──と俺は生まれて初めて目に見えぬ神に感謝した。


18『窓越しの恋』愛美6 (6/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:20:30 ID:afNwKoGx
 久しぶりに紀一郎の顔を見た。
 痩せたな──これが第一印象。

 今朝、紀一郎に会いに行ったら夏期講習に行っていると言われた。
 叔母さんに携帯の番号を訊く。
 叔母さんはにこにこして教えてくれた。
 何故だか応援してくれているような気がした。
 紀一郎と今晩会う約束をして今、いつものように部屋にいる。
 紀一郎は痩せたが、顔だけはにこにこと微笑んでいた。
 なんだか大切な玩具を手にした子供みたいだ。
 胸がキュッと締め付けられる。
「あのね。夏の前に受けた東大模試の結果が来たの」
 東大と聞いて、紀一郎はぴくっと顔に緊張を走らせる。
「見て。この判定」
 紀一郎は壊れ物を扱うように手を伸ばしてそれを受け取る。
「すげえ!」
「うん。頑張った。紀一郎に近づきたかったから」
「──俺?」
「うん。紀一郎、私、あなたのことが好き」
「ま……愛美!!」
 紀一郎は顔をくしゃくしゃにして笑った。
「俺が言おうとしたのに、取るんじゃねえ」
 紀一郎に抱き締められた。
「愛美、好きだ。ずっと好きだった。言いたくて言いたくて苦しかった」
 紀一郎の告白に胸が震える。
 ぎゅって抱き締められて息が出来ない。
 く、苦しい。
「き、紀一郎!!」
「ん? ああっ?!」
 紀一郎は可笑しくなるぐらいに慌てた。
 優しさに涙が出る。
 私を宝物のようにそっと抱き締め、キスをした。
 身体が沸き立って歓喜の声をあげていた。


19『窓越しの恋』紀一郎8 (7/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:20:59 ID:afNwKoGx
 今日の愛美は可愛かった。
 例のバイト代の残りを使ったそうでコンタクトにしているし、髪も下ろしている。
 服の感じも少し違う。フリマで買った古着らしいが、ひらひらした小花のワンピースは愛くるし
い愛美に物凄く似合っている。
 これが全て俺のためだと言われて──嬉しくないはずがない。
 あーもう、今までの苦労はなんだったの?
 俺、明日には死ぬんじゃないの?
 それぐらいハッピーだ。
 大事なお姫様を扱うように、そっと抱き締めもう一度キスをする。
 信じられない。あの愛美がこの腕の中で頬を染めて口づけを受けている。
 そっと舌を送り込んでみた。
 すると、小さく震え、身をくねらす。
 可愛い!!
「ヤバい……俺、幸せすぎて明日死ぬかもしれない」
「バカ? そんな簡単に死なないで。私、紀一郎と同じ大学行くために頑張ってるんだから」
「愛美?」
「紀一郎みたいに理系は無理だけど、文III目指す」
「愛美!!」
「まだまだだからもっと頑張る。それに引き換え、紀一郎!」
「は、はい」
「あなた、今回の結果なに? 名簿、ランク外じゃない。何やってたの?」
「すみません」
「それに痩せちゃって。ちゃんとご飯食べてる? 叔母さん、心配してたよ」
「はい」
「ちゃんっと規則正しい生活! 最近、この部屋掃除した? しかもっ!! 何、このゲームの山。
漫画の山!!」
「────」
「今受験の天王山なんだよ!! 私と一緒に大学行きたくない?」
「行きたい」
「もう。私、紀一郎の部屋、いつまでも灯りが点いてるから、まだ頑張ってるって思って必死だっ
たのに」
「え? 愛美、お前も見てたの?」
「お前もって──紀一郎も?」
「お前に引かれると思って内緒にしてたけど、俺、お前の部屋の灯りを毎日見てたんだ」
「紀一郎!」
「窓越しで、こんなに近いのに遠い距離が哀しかった。ホント、俺、ずっと好きだったんだよ」
「じゃ、前に言ってた好きな人って?」
「え? そんなこと言ったっけ。俺の初恋はお前だし、今もそう」
「私の初恋も紀一郎だよ」
「そうか──そうなるか」
「うん。恋ってのがずっと分からなくて、気付くのが遅くなっちゃったけど」
 愛美は花のように笑った。
 幸せ過ぎて死にそうになりながら、俺は愛美を抱き締め、唇を重ね、舌を絡め合わせた。
 そして欲望に忠実に、そっとその豊かな胸に手を伸ばした。
 愛美は拒絶することなく、小さく震え甘い吐息を漏らした。
 愛美が受け入れてくれている──その事実が嬉しくて、下半身の痛みを意識し
ながら俺は愛美にさらに激しく口付ける。

20『窓越しの恋』愛美7 (8/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:21:27 ID:afNwKoGx
 紀一郎との大人のキスにぼうっとしてたら、胸を触られていた。
 それだけで躯がぴくんと跳ねる。
 あ…と声があがるだけで、紀一郎が嬉しそうに笑う。
「紀一郎嬉しそう」
「うん、嬉しい」
 俺様悪魔は嘘みたいに素直だ。
 紀一郎が嬉しいと、私も嬉しい。
 胸に灯った火は全身に広がり、躯の奥を溶かす。
「はぁ……っん」
 自分の声じゃないみたい。
 紀一郎に一枚一枚脱がされる時、胸が震えた。
 どきどきしすぎて、私こそ死んじゃいそう。
 胸を包むようにしてやわやわと指先だけで揉まれると、躯の芯が溶けて溢れてくるのを感じた。
 何なの?この感覚は。
「いや……あん……」
「愛美……色っぽい」
「バカ…何言うの?」
「可愛いよ」
「嘘…………あんっ!!」
「ほら、乳首こんなになってる」
「あ、あ、あ……」
「先がこりこりしてる。舐めていい?」
「いや……」
 私の返事も聞かず、桃色の乳輪に吸い付き、舌先で刺激した。
「あ……ん!」
 どうしよう……私、変だ。
 くすぐったいのに、その奥から信じられないほどの甘い疼きが湧いてきて、躯中を駆け巡る。
 だめっ……
 紀一郎が躯中にキスをする。
 その部分がどんどん熱を持って、躯の奥に伝わり、足の間の秘密を溶かす。
 こんな感覚知らない。
 紀一郎は私をどこに連れていこうとしているんだろう?


21『窓越しの恋』紀一郎9 (9/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:21:53 ID:afNwKoGx
 小さな愛美が俺の腕の中で小さく喘いでいた。
 妄想の中の愛美とは全く違う反応が新鮮で、感動に包まれる。
 可愛い、可愛すぎる。
 感度がいいのか、唇を落とし、舌先で舐めあげ、吸い上げるだけでその度に甘い声をあげる。
 俺の肩を掴む手が震える。
 ベッドに抱き下ろしてキスを再開。
 愛美とのキスは厭きない。歯列をなぞり絡め合い舌先でつんと刺激する。
 唇を離す瞬間、苦し気に甘い吐息を漏らす。
 愛美が俺の愛撫に感じている。
 夢のようだ。
残るは小さな下着一枚になったので、下着の上からその奥の形を確かめる。
 昔、図鑑にあった男女の躯に興奮した小坊、中坊時代を思い出す。
 あれが俺が医学部を意識したきっかけだと言ったら呆れるだろうか?
 保健の副読本にあった女性器の図解に、膣にクリトリスに興奮した。
 心の奥でアンダーライン引きまくったよ。
 あまりにも興奮したんで、産婦人科なんかも真面目に考えたりもした。
 なんつうエロガキ。
 直接見るのは惜しくて、下着の上から優しく愛撫した。
 ああ。俺の指に反応して下着に小さな染みが広がってきている。
 吐息は今や明らかな嬌声となり、甘く優しく響いてる。
 澄んだ鈴を思わせる可愛い声。
「愛美……気持ちいい?」
「ん?あ?…わかんないっ……でも凄くヘンな感じ……熱いの……あ…あ…あ…あ!!」
 躯を捩らせ股を擦り合わせている姿はあまりにも可愛すぎたが、もうさすがに我慢できず下着に
手をかけ剥ぎ取った。
 白く円い裸体と、とろとろと流れ落ちる愛液に頭を殴られたような衝撃を受ける。
 しかもっ!無毛。
 愛美、パイパンかよ?!
 身動ぎするだけで、躯の奥の桜色の神秘がちらりと窺えるし、すげえ!
 やべえ。マジ感動する。
 大きな胸が荒い呼吸に上下しながら時たまぷるんと揺れる。
 横になっていても、形が崩れない。
 綺麗すぎて、動きが止まったら、愛美がそっと目を開けた。
 長い睫毛が色っぽい。
「恥ずかしい──」
 胸と局部を手で隠し、全身を染めて横を向く。
「何言ってるの。もっと恥ずかしいことしようよ」
 久しぶりに意地悪く笑ってみた。
 泣きそうな顔をしたかと思ったが、みるみるうちに怒りに変わり、俺を睨む。
「意地悪」
 そんなところも可愛い。



22『窓越しの恋』紀一郎9 (10/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:22:16 ID:afNwKoGx
 自分も服を脱ぎ捨てて、愛美と二人裸で向き合う。
 俺の躯をちらりと見て、愛美は小さく震えた。
 俺は愛美の足を大きく開き、おもむろに肉芽に舌を這わせた。
 もう赤く顔を出しているそれは扇情的だ。
 舌先で舐めあげ、震わせる。
 俺が唇で愛撫しようとした時恥ずかしがって散々焦らしていたのが嘘のように官能的だ。
 愛美が俺の手で大人に目覚めようとしている。
 その姿は酷く淫らだ──。
「愛美……すげえ色っぽい」
 耳許に囁けば頬を赤らめる。
 だが、下半身は俺の手に身をくねらせているのだ。
 淑女と娼婦が同居するかのような仕草がエロイ。
 中に指を差し込んだ。
 ぴくりと身を震わせ、眉をしかめる。
「痛い?」
「うん……でも大丈夫」
「愛美のここ、柔らかくてトロトロに溶けてる。触ってるだけでイきそう……」
「やぁ……」
「でも馴染んできたよ。もう痛くない?」
「うん…でも、なんかヘン……あっ」
「すげー可愛い。愛美、大好き」
「私も……」
「ここ、ざらざらしてる。指で触るだけでホント気持ちいいんだけど」
「もう…実況しないで! 恥ずかしいから!!」
「何で?」
「なんででもっ!!」
 また、ぷうと頬を膨らます。
「そういや、俺達のファーストキス、お前誤魔化しやがったな」
 わざと意地悪く言って、でも手は胸と中と敏感な突起を愛撫する。
「お前、あの時俺がどんな気持ちだったと思ってるの」
「ごめん…あっ……あっ」
「無理矢理キスして悪かったけど、それでも俺の精一杯の気持ちだったんだぞ」
「そんなこと……言わなかったじゃない……」
「言えなかったんだよ……好きすぎて」
「わたしも…あの時、嬉しかっ……ああっ…」
 そうか。俺達は両思いで遠回りしていたのか。
 一瞬、昼間に思いっきりビンタされた痛みと泣き顔を思い出した。
 流されずに良かった。愛美が電話してくれて良かった。
 愛美が、壊れかかった俺を救ってくれた女神様のように思えた。
 俺は一生賭けてお前を大切にするよ。
 口には出さず、そう誓った。

23『窓越しの恋』愛美8 (11/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:22:45 ID:afNwKoGx
 足を割り、強い痛みと熱い塊が襲った。
 あまりの痛みに紀一郎の背中に爪を立てる。
 でも声をあげたら、階下の叔父さんや叔母さんに聞こえちゃう、と唇を噛む。
「ごめん、愛美。早く終わらせるから」
「ううん、大丈夫。嬉しい」
「愛美……!」
 紀一郎に抱き寄せられ、彼の膝に跨がるようにして繋がる。
 紀一郎は動かず、私の息が収まるのを待ってくれてる。
 その優しさが嬉しい。
 思わず身動ぎすると、くち、と水音がした。
「お前と繋がってるとこ、丸見えだぞ」
「え?」
 視線を辿って俯くと──きゃあ!
「お前のオマンコに俺のが入ってるのが丸見え。やらしいな」
「いや……!」
「しかも汁が溢れて俺の膝まで垂れてるよ」
「止めて……」
「そんなに気持ちいい?」
「いや──」
「ほら、ここ好きだよな?」
「ああ!?」
 繋がったまま腰も動かさず、合わせ目の突起を探る。
 それだけでまたあの甘い疼きが全身を駈ける。
「自分から腰動かしてやらしいな」
「酷い!」
「酷い男は嫌い?」
「───バカ……」
「そうだよ。俺、お前の前ではバカなんだよ。好きすぎてぐるぐるになって──みっともなくて。
お前の前だけだよ」
 意地悪なのに、優しくて、それでいて情けないけど、強い。
 ああ、私、本当に紀一郎のこと好き。
「優しくしてくれる?」
「当たり前だろ。俺の大事な愛美なんだから」
「意地悪、もうしない?」
「それは無理。意地悪されてお前いつも悦んでんじゃん」
「そんなこと……」
「あるって。今だって言葉で責められて、お前の中きゅんきゅん締めながら、腰はやらしく動いて
るし」
 ずん、と下から突き上げた。
「あんっ……」
「やらしい声。すっげー可愛いけど、親父たちが起きるよ」
「あ……」
 紀一郎は私に口づけ、嬌声は吸い込まれた。
「もう…気持ちよすぎて我慢できない。痛くするけど、ごめん」
 そう言うと私を押し倒し、力強く腰を打ち付ける。
 紀一郎とのキスが熱い。
 紀一郎と繋がっているとこも熱い。
 紀一郎の躯から汗が滴り落ちる。
 痛みの奥で沸き上がる、甘い快感。
 ──紀一郎!!
 くっと唸り、紀一郎は大きく身を震わせた。
 痛みよりも強い幸福感が広がり、私は自分から口づけをせがんだ。



24『窓越しの恋』愛美8 (12/12) ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:23:06 ID:afNwKoGx
 紀一郎が避妊具を始末している背後から抱き付く。
 甘く震えるような幸せが広がる。
「愛美。お願いがあるんだけど」
 ベッドの上で正座して真面目な顔をする。
 私も慌ててそれに合わせるけど、お互い全裸で少し間抜け。
「何?」
「俺、頑張って東大行って医者になるから──いつか結婚してくれる?」
「いいよ」
「よっしゃあ!!」
 思わずガッツポーズの紀一郎の口許を慌てて塞ぐ。
「バカ。聞こえちゃうよ?」
「問題集やってるときいつもだから、どうせ気にしてないよ」
 そう言った後、いつものニヤニヤ笑いを浮かべる。
「全裸でプロポーズって、なんだか神聖だな」
「え?」
「古代の儀式っぽい。しかも、契りを交わした直後。婚姻関係を結んだ後だ」
「契り=結婚と考えればそうだね」
「じゃ、お前、俺の奥さん?」
「いや、まだ……」
「奥さんと言ったら、飯だ。明日、いつもの図書館行くぞ。弁当用意しとけ」
「なにぃ?」
「この前の倍な。材料あるか?」
「多分──」
「じゃ、明日は8時半集合。お前は朝早い。もう寝ろ」
 はい? なんで急に。
 甘い言葉も何もなしですか?
「お前、いつまでもここにいたら、もっかい犯すぞ。今度は泣きわめかせる」
「ええ?!」
「健全な男子高校生ナメんな。一晩中ヤっていたって足りないぐらいだ」
「ちょっ……」
「痛くて大変だろうからと俺が情けをかけてるうちに帰れ。明日、寝坊すんなよ」
 慌てて下着とワンピースを着る私に、俺様悪魔が笑いかける。
「愛してるよ、愛美」
 ちと、早まったかもしれない。


<FIN>

25『窓越しの恋』 ◆q5zSSkwO.2 :2009/10/16(金) 14:23:31 ID:afNwKoGx
以上になります。
26名無しさん@ピンキー:2009/10/16(金) 21:09:27 ID:dzKfZKeX
GJ!
楽しく読ませていただきましたっ!
27名無しさん@ピンキー:2009/10/17(土) 11:51:46 ID:mtuiSXir
>>20
GJ
28名無しさん@ピンキー:2009/10/17(土) 18:02:26 ID:UNwb+Ajy
GJ!
いいなぁ
29名無しさん@ピンキー:2009/10/19(月) 08:51:48 ID:jefliYUd
住人の決める最高の幼馴染みは?
30名無しさん@ピンキー:2009/10/19(月) 12:55:14 ID:Tgbjeqqw
>>29
最高の幼馴染みというか、幼馴染み自体が最高です
31名無しさん@ピンキー:2009/10/21(水) 19:26:22 ID:aUGfwaQl
本城裕佳梨が出てきた意味とかあんまないよね。
あの場面だけ蛇足っぽかった。

それ以外は堪能させていただきましたGJ。
32名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 02:33:04 ID:17zAQr6y
関西幼馴染みの番外編マダー?
33名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 09:37:27 ID:qzuSpDrY
>>29
個人的にはToHeartのあかりかな
今まで意識して無かったのが…ってのが好き
他にも色々王道行ってるし
34名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 20:50:36 ID:47pN7IQD
左だな。いつまでも子供だと思ってたらryなんてツボすぎるぜ
35名無しさん@ピンキー:2009/10/23(金) 05:38:34 ID:1A+luPcG
今号の三丁目の夕日が幼馴染み話で
話的に萌え方向じゃないけど設定的にいい感じだった
36名無しさん@ピンキー:2009/10/23(金) 22:58:29 ID:L79s94Kt
今期のにゃんこいの幼馴染がいい感じだ
昔は幼馴染って勝ちフラグだったのに
最近は最後に引いちゃうパターンが多いな
37名無しさん@ピンキー:2009/10/23(金) 23:56:33 ID:O1ExImWp
無念極まりないねまったく
38名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 07:57:25 ID:AKjkmb6f
最近の勝ちフラグは義妹。
39名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 17:39:59 ID:NOaFdy6c
>>36
肝心なところでヘタれたけどな…
40名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 20:20:21 ID:NOaFdy6c
幼稚園でベロチュー、
小学生でペッティング、
中学生で素股とフェラチオを経験。

でも結婚するまでは清い体でいようねと誓い合った幼馴染カップルで誰か。
41名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 21:16:35 ID:rJJVFn4o
挿入してなければ清いのか……ゴクリ
42名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 00:13:45 ID:b91oZasP
アナルはどうなんです?
43名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 00:20:34 ID:+vskgvGt
>>42
高校の入学式の晩に家族会議でOKというケツ論が出たようです。
44名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 02:41:11 ID:xlV+r/As
家族会議とかほほえましいかんじでいいなw
45名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 12:15:26 ID:6QeOkq4L
>>43
家族ぐるみで既に許嫁なのか。

まずは、幼稚園編期待
46名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 16:10:49 ID:+3KBBHve
実際、幼馴染みで許婚って本人達はどう思うものなんだろうな?
47名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 17:26:05 ID:nrnkaJ1S
>>46
相手が好き 嬉し恥ずかし
相手が嫌い なんでこんな奴とorz
48名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 17:26:21 ID:74O5BfZr
最初は反発し、親の言いなりになるまいとする。
お互いに意見が一致。仲良く婚約破棄計画を練る。そのうち親友に。
しかし時が経つにつれお互いしかいないと気付くが昔の約束に縛られお互いに踏み出せない。

(中略)

誤解とか婚約破棄とかライバルとかすったもんだの末結婚する。
49名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 17:28:33 ID:74O5BfZr
>>46
マジレスすると、時代と家柄と本人たちの意識によって違うだろう。
50名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 21:17:45 ID:kKSJmWBS
他板で見つけたコピペ

765 名前:名無しさん@お腹いっぱい。sage2009/10/28(水) 16:47:15 ID:DHzjU8El
俺、小学生のときに同級生の子にプロポーズしたことあるんだけど
そのネタで小学校で「あいつが私にwぷぷぷ」って6年馬鹿にされ、
中学校で3年馬鹿にされ、高校でも3年馬鹿にされ
今だに夕食の時に馬鹿にされる
51名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 22:04:09 ID:Vlr1B8bH
何を今更、レスが50年ほど遅いぞ。
52名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 22:39:08 ID:SC9/oBRI
>>50
オチに萌えた
53名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 23:39:31 ID:zqxzjyHy
定期的にこのコピペ紹介されるなw
54名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 00:24:08 ID:U+smes+S
というかそれ感動のSS化を果たしたぞw
55名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 01:02:42 ID:Dl0sYdiz
あと辞書の奴もあったよな
ナツカシス
56名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 02:24:01 ID:pWtoo/wX
あれSSになってるの?
57名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 09:34:21 ID:+unGk+Un
俺も知りたい
58名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 17:43:08 ID:m3j6m/xF
59名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 20:16:53 ID:oS+yeQ/z
また懐かしいモンをwww
60名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 21:09:14 ID:3Gvdyysa
>>58
ああこれ読んだなって思いつつ開いたらやっぱり読んでた
こう思ったの何回目だ
しかし何度読んでもいいなこれ
61名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 22:59:48 ID:UtPB9hbu
>>55
これだな

57 名前:水先案名無い人[] 投稿日:2005/08/30(火) 10:00:03 ID:pu7NI/QK0
中学の時、英語の辞書忘れたから隣の女子のを共同で使わせてもらった。
家も近所だし気さくで話しやすいやつだったもんで、
彼女が見てない隙に、ふざけてその辞書の「vagina」の項を○で囲んでやった。
…あれから10年以上が経ち、そんな事ずっと忘れてた。
盆休みで実家に帰省して仕事の整理をしてた時の事。
英語の辞書が必要になって、中学時代のを探し出して使った。
そしたら憶えの無い落書きをみつけた。「penis」が○で囲んであって
余白に「お返しだバーカ昼休みに図書室で待つ」と書いてある。
それで思い出した。あの時あたりからだったか、
彼女は昼休みになると真っ先に教室から出て行くようになった。
俺は「何委員だか知らないけど忙しいんだなぁ」なんて思ってた。
中学最後の昼休みも、彼女は教室にいなかったっけ…。

で、嫁にそれ見せたら顔真っ赤にして「今頃みつけるな!」だって。
62名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 23:54:12 ID:akn4v9Em
>>55
あのSSは永遠に神だなあ
投下のたびに萌え狂ったものだった
63名無しさん@ピンキー:2009/10/31(土) 04:40:35 ID:mjixpckD
>>36
今更だけどにゃんこい見てみた
確かにあれは良い幼馴染だ
64名無しさん@ピンキー:2009/11/01(日) 04:17:36 ID:UXX1AkVf
にゃんこいは原作のマンガがさらにいい
アニメはあそこまでやらないだろうなぁ
65名無しさん@ピンキー:2009/11/01(日) 11:03:11 ID:Z0xZpEsG
378 既にその名前は使われています 2009/11/01(日) 10:49:22 ID:vUYgowu4
小6の時、クラスの一部の女子が1000円でおっぱいさわらせてるとかって噂が流れた。
その事を仲のよかった女子にふと話してみたら、
「あんたも触りたいの?だったら1000円もって放課後家に来て」
と反応が返ってきた。
正直そいつの事を好きだったんでショックを受けたんだが、それ以上におっぱいの誘惑に負けて小遣い握りしめてそいつの家に走った
んで服の上から人生初めてのおっぱいタッチ
まあそこらへんの詳細ははぶくが、終わったあと冷静になってふと聞いてみた。
他のやつにも金はらったらさわらせるんだよな、と
そしたらあっさり、うん、といいやがった。
そっかーとかいいつつ大ショックを受けてたらさ。
けど、ぼそっと

「…他の男子は一億円なんだけどね」

だってさ
結婚した今も、おっぱい触ろうとしたら1000円要求されるw
66名無しさん@ピンキー:2009/11/01(日) 11:21:01 ID:Ouq/VO+V
>>55>>58
やっぱり本物にはかなわないな、うん

でも、皆さんありがとう。またモチベーションが上がったら投下再開するぜ!
67名無しさん@ピンキー:2009/11/01(日) 15:10:19 ID:Xy6e17h7
>>65
一番大事な所省くなよorz
改まっておっぱい触るとか凄い緊張なんだろうなあ。
68名無しさん@ピンキー:2009/11/01(日) 22:25:11 ID:G7ji3E+Q
>>65
うわ、名にコレ、なにこれ、凄いきゅんとなったw
コピペだってのわかるけど、なんか凄いいいな、これ!
69名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 21:20:00 ID:NZN6BCS0
双方の親が子供をくっつける気満々で、

出張だ、実家で法事だと理由を付けては子供を泊まりに行かせる。
お湯がもったいないからと小学生高学年まで一緒にお風呂に入らせる。
タイミングを見計らって着替えをしてる時に部屋に行かせる。
両家で温泉旅行に行って混浴の家族風呂に誘導。
大人はこっちで酒を飲むからと口実を付けて子供を同室で寝させる。

そんな話を親の視点で読んでみたい。
70名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 21:29:48 ID:2M57ZE4Z
趣味嗜好は人それぞれなのは分かってはいるが、inpioを容認する大人の登場は許しがいた。
大人に隠れてやるものだ、見つけたら大人はしかるものだ。

>>69
ところで言い出しっぺの法則というものがあってだな、がんばれw
71名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 22:11:32 ID:GTrn7dlL
>>70
ロミジュリ効果狙いでしかるんですね、わかります
72名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 01:42:05 ID:7TVQ+XwE
俺はそらのおとしものの幼馴染も好きだけどなぁ。主人公がエロい事をすると制裁を加えるが、実はその娘も結構エロい
事を考えている(というかそういう夢を見た)のが良いね。
73名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 05:05:35 ID:7Bixqe/z
そらおとは透明人間になるとことか、主人公が非常識な力を使って日頃口うるさい幼馴染に報復する、ってシチュのシーンに妄想を掻き立てられたよ
74名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 15:08:31 ID:OVq2/UBY
初体験は幼稚園、それからお互い以外の体は知らない、とかいい。
75名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 18:58:15 ID:C09ZBuJ8
「冷静に考えて幼稚園は早いだろ……」
俺はパソコンの画面を見ながら呟く。そりゃもはや病気の類だわ、うん。
「…………」
などと呟く俺の横で、俺を睨む幼なじみ。
「……な、なんだよ」
「……お前、自分の事例は無視か」
「は?なんだよ」
俺とこいつは幼なじみであり……少し前から、恋人同士でもある。
かと言って、幼稚園から関係を持ったりはしなかった。ほら潔白だ。
「じゃあ、初体験を覚えているか?」
「へ?あ、あぁ、もちろん……この間、だよな」
こいつと恋人同士になったとき、勢い余って身体の関係までできたのは、お互いに記憶に新しいはずだが。
だが、ますますこいつの視線は厳しくなる。おかしいな、何を怒っているんだ?
「……最後に一つ、聞くが。お前が、私を「女」として扱ったのは?」
「え、そりゃお前……あ」
ようやく気付いた俺。こいつはためにためた怒りを爆発させる。
「そうだ、お前が私を女として見て身体を弄ったり何なりしたのは小4の夏休みだったな!」
「あ、いやそれは、若気の至り……」
「若気の至り!?お前が私の身体を……そ、その、とにかく色々したおかげで一時期トラウマになりかけたんだぞ!?」
「だ、だから悪かったってば!許せ、許して!」
ポカポカとこちらを殴るのを必死にガードしながら懇願する。
そう、性教育とか第二次性徴とか諸々の影響で「女」に興味を持った俺は、
手近な「女」……幼なじみのこいつに、「実験」と称して色々やってしまったのだ。

例えば。
『ん、はぁ……な、なんか、変な感じぃ……』
『ほら、ちゃんと立ってろよ。……なんか濡れてきたぞ』
とか。
『こ、このカッコはまずくない、か……!?』
『いいじゃん、ドキドキしてるだろ?』
とか。
『そ、そんなに大きなの、入らない……』
『先っぽだけだよ、先っぽだけ』
とか。
『お、お母さん、いるのに……や、これ、丸見え……』
『大丈夫、おばさんはうちの母さんと話してるし』
とか。

つい先日、その「最終実験」として、告白と初の交わりを体験した……のだが。
「お、お前が散々、私を弄ぶから……私は、こんなになってしまって」
顔を俯かせたその先には、ちょっと身体に不釣り合いな、大きな胸。
赤い顔で、もじもじと身体を動かす様子に、俺もいつもの「悪い癖」が出て。
「……また、実験するか?」
「ば、バカ!」
ついつい出た、あの時から変わらない誘いの言葉に罵倒を返された後、
「……だ、だが。私をこんな身体にした……その責任は、取ってよね?」
上目遣いで、赤い顔で見つめられた俺は、一気に襲い掛かってしまったのだった。




……さすがに犯罪だと思ったので投下した。幼なじみは関係ない気がしてきた。反省はしている。
76名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 19:15:57 ID:LvmTNY9k
>>75
GJ! いやそういうのに興味が出来た時に無茶なお願いしちゃうのも幼馴染だよな!!
77名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 21:46:35 ID:JINvvN3N
>>75GJ
おっきしました。
晩御飯にお肉を食べた後なので、痛いぐらいです。
78名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 23:22:06 ID:097+2ftV
>>75もふぇた
79名無しさん@ピンキー:2009/11/04(水) 08:34:24 ID:P/K1dPgA
小ネタ。※ほぼ会話文だけなんで、感じ取ってください。



 
「あっ、おかえり〜っ」
「ぜぇ、はぁっ、ぜぇ、はぁっ、っ……はあぁぁっ、言われた通り、10km走って、きた」
 ゲームで負けた幼馴染みが帰って来た。
「はい、おつかれさま。じゃあ、もう一つのお願い行くね?」
「別に良いけど、私しばらくは動けないわよ?」
「それじゃあさ、うつ伏せになってよ。おシリ触らせて?」
「はっ!? バカじゃな……」
「約束、破るんだ? 良いよそれでも……ボクも約束を破っちゃうから」
「んぐっ、ちっ……本当に触るだけだかんなっ!?」
「うんっ! さわるだけさわるだけっ」
「んっ!? あの、さっ……私の勘違いなら悪いんだけど、もしかして……チンコ挿れようとしてねーか?」
「ちっ、違うよぉっ! 触るだけだってば!! お尻の中を、チンコの先で触るだっ……け、ふんっ!!」
「ふぎぃぃっ!!? うっ、ぐっ、ふざけんなテメェ!!!」
「痛いイタイいたいっ!! おしり締めないでっ!! 千切れるっ、ちぎれるぅっ!!!」



 ボクと幼馴染みの約束。
 幼稚園児の頃の約束。
『あ、あのさ? 将来は、さ? 私と結婚しなさい!!』
『う〜〜ん……うんっ! いいよっ!!』
 この約束が有る限り、彼女もボクとの約束を守るだろう。
80名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 13:24:26 ID:hDFBWfts
許婚と幼馴染みって結構属性がかぶってるよな。
81名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 18:28:20 ID:pocQbtI1
許嫁は幼いときに決められるものだからなぁ。
82名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 20:15:26 ID:rgrXNRtR
藍より青しの葵ちゃんみたいな子とかね
83名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 20:47:17 ID:vztJoE+g
許婚属性付きの場合、「大人になったらこの人と結婚するんだ」という認識のため、
どこか態度が他人行儀になったり相手に反発したり、あるいは憧れを感じたりと、
普通の幼馴染同士の親密さとはまた違った微妙な人間関係が生まれてくる気が。

【結論:どちらもおいしい】
84名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 22:50:39 ID:gJ+nsOzi
「あのな、結衣。前から言ってるけど、オレのことなんか気にしなくてもいいんだぞ?」
いつものように……甲斐甲斐しくもオレに弁当を渡してくる結衣に、オレは一言返した。
「……私は、あなたの妻になる女だから」
普段は無口である結衣は、口を開けばこれしか言わない気がする。
個人的に、それは何だか間違っていると思うのだが。
「……なぁ、結衣。確かにオレとお前は許婚ってことになってるよ?」
「そう、私はあなたの許婚」
とりあえず、事実確認はできた。
幼なじみであるオレと結衣は、同時に幼い頃からの許婚でもある。
「うん、けどな?それはほら、小さなときに親が勝手に決めた話じゃないか。な?」
「確かに。決めたのは、あなたの両親と私の両親」
ちなみに、両家が互いの子供を夫婦にしようと考えたのは、オレと結衣が三歳のときだったりする。
いくら何でも早すぎる気が、しないでもない。他の事例は知らないが。
「……だからな、お前が別に嫌だったら、無理に「未来の妻だから」なんて振る舞うこと、ないんだから」
「………」
結衣は黙ってしまった。しかし、オレは心配なのだ。
結衣はこの通り、自分の気持ちをあまり表に出さない。
言われたことは、ある程度こなしてしまう能力もある。
ワガママも言わない、文句も言わない。頼まれたことを、黙々とするタイプなのだ。
だから、自分の好きな両親からの頼み……幼なじみとの許婚の約束に縛られてやしないか、なんて考えてしまう。
「ほら、お前だって……何だ、若いんだから。恋くらい、したいだろ?」
「……まるで貴文が若くないみたいな言い方」
厳しいツッコミだ。だからオレは敢えて流す。
「お前だって、好きな奴見つけて……好きに恋愛する権利がある。「許婚」なんて縛りに囚われること、ないんだから」
そう、せっかく可愛くて、ちっこくて、甲斐甲斐しくて……
こんなにできた女、オレにはもったいない。
誰かもっと、いい相手が……
「1つ、教えて」
「ん、何だ?」
無口で、しかもいつも通りの無表情。
そんな結衣に、オレはわずかな苦しさを感じ取る。長く一緒だから、わかる。
「…………私は、貴文の邪魔になってる?」
…………は?
「いやいや、それはない。むしろ結衣には感謝してるんだよ。お前は、本当に大事な奴だから」
だからこそ、お前は幸せになれ……と。そう言おうと思ったのだが。
「……なら、何も問題はない」
何だろうか、結衣のほっとしたような……わずかに朱に染まった顔に、二の句が継げなくなってしまう。
「貴文。私とあなたの「許婚」という関係は……私にとって、悪い縛りじゃない」
何だこいつ。なんでこんなに、うれしそうに……
「私にとって、それは「絆」だ。あなたと私を結び付ける……大事な、大事な繋がりだから」
…………あぁ、そうかい。
全く、バカらしい。オレはせっかく、お前の幸せを願ってたっていうのに。
「昔から切れない、大事な縁……私から切るなんて、あり得ない」
「……こんなオレのどこがいいのやら」
「全部」
即答だ。これは笑うしかない。
「私が貴文の邪魔にならない限り、私はあなたの傍にいたい」
結衣が、それでもいいか、と聞いてくる。
答えなんか、決まってる。
「お前が傍にいないオレの人生なんて、あり得ないよ」

共に歩む。最初から決まっていたその道を。
オレと彼女は、手を繋いで行くことにした。



やはり即興で書くべきではないな。
幼なじみ分が足りない。誰か頼んだ。
85名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 01:17:34 ID:PEy+C++F
問題なんてないッ!GJッ!
86名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 12:25:34 ID:jhQZNyg3
>>84
巧い!
しっかりと幼なじみ設定が活きている。
これだけの文章量にしっかりと詰め込まれている。
これはいいわ。
87名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 23:45:44 ID:KC8vTWQW
『なじみの床屋』

 午前十一時。客足の少ない、穏やかな土曜日。
 彼女がカウンターで雑誌を広げていると、玄関先のドアベルが鳴った。
「いらっしゃ……なんだ」
「そこまで言いかけてやめるなよ」
「何か用?」
「床屋に用事ったら一つっきゃないだろ。今、大丈夫か?」
 見たところ客はいないので、訊くまでもないのだが。
「訊くぐらいなら予約入れなって。アポイントメントは社会人の基本でしょ」
「やろうとは思うんだけど、家が近いからつい怠けちまうんだよなあ」
「なるほど」
 ポンポン、と店の奥に移動した彼女は手近な椅子の背を叩く。そこに座れということだ。
 誘われるまま、彼は店に足を踏み入れたが。
「おじさんは?」
「出かけてる」
「お前だけ?」
「うん、そう」
「帰る」
「帰るな」
 シャツの襟を引っ張り、椅子へと引き摺っていく。
 彼も観念したのか、抵抗らしい抵抗はせず椅子に納まった。
「本日はどのような感じに?」
「面接に行っても恥ずかしくないような感じに」
「かしこまりー」
 首元にタオルを巻き、さらにマントを被せる。
「三十分後に予約があるから、ちゃっちゃとやっちゃうよ」
「やれるのか?」
「アンタの髪なら失敗してもまあいいかって思えるから」
「俺は思わない」
「冗談よ。お父さんがアンタの髪切るの、ずっと見てたから。真似してやってみる」
「大丈夫なのかよ……」
「一応免許もってるもん。髪型はいつものでいいんだよね?」
「ああ、いつもので」
 まずはシャンプー。仰向けに寝かせ、頭を洗面台へと持っていく。
 顔に薄いタオルをかけてから、髪全体を濡らし、泡を立てて洗ってゆく。
「昨日髪洗った?」
「……あー」
「うわあ」
 タオルで髪を拭き、湿りが少しだけ残っている状態になったら、鋏を入れる。
 シャキ、シャキ。
「伸びてるね」
「そうか? 三ヶ月ほっといただけなんだけど」
「普通は月一で切るものなの」
「……そうかあ?」
「アンタだって前はそれくらいのペースで来てたじゃない」
「今は公務員試験の勉強とか、就活で忙しいんだ」
「ふーん」
「学生って暇で気楽なもんだと思ってたか?」
「別に。床屋だって客がいないときは本当に暇だし」
 シャキ、シャキ。
88名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 23:47:11 ID:KC8vTWQW
「んー……」
「何さ」
「いや、今お前に髪切られてるんだな、って思って」
「だって私、理容師だし。うち、床屋だし」
「ああ、そうだな」
「……アンタさ、自分ンちで働ければ良かったって思う?」
「うーん……どうかな。曲りなりにも、将来の夢が家業を継ぐことだった時期もあったけど」
「私はこうやって、望みどおり理容師やってるけど……アンタは、ほんとのところはどうなのかなって」
「別に思いつめちゃいないよ。今となっては、やめるべくしてやめたと思ってるからさ」
「そう?」
「ああ。親父は継がなかったし、爺ちゃんも俺が使い物になるまで持ちそうになかったしな」
「そう……」
「何であれ、俺が中学生のうちに店じまいしてくれて良かったよ。進路の軌道修正できない頃にされるよりは」
 シャキ、シャキ。
 シャキ。
 しばらく切っていると、彼女がふと手を止めた。
「……」
「なんだ?」
「ひげ」
「ひげ?」
「髭が気になる」
「ああ……これはいいよ、自分でやるし」
「私が気になるの。もういい、髭も剃るから」
「三十分で終わらすんじゃなかったのか」
 もうすぐちょうど三十分。予約していた客を待たせるわけにはいかないだろう。
 そのとき、またもドアベルが鳴った。
「ほら、お客さんが――」
 入ってきたのは、彼女の父親だった。
 予約していた客は、そのすぐ後にやってきた。今は、同じく戻ったばかりの店主に髪を切られている。
 ぶらりとやってきた彼には、鋏を剃刀に持ち替えた彼女がつきっきりだ。
「顔剃りの前に、髪の方仕上げちゃうよ」
「おう」
「……」
「どうした」
「いや、無防備だなって」
「はあ?」
「相手が刃物持ってるっていうのに、されるがままっていうのは」
「いや……だって、床屋なんだからしょうがないだろ」
「そう、床屋ってだけでみんな無防備になっちゃうんだよね。信用しすぎ」
「……なんだそりゃ」
89名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 23:48:24 ID:KC8vTWQW
 仕切りなおして、顔面にクリームを塗る。
 目に入らないように、目蓋を閉じる。いたって自然な動作だ。
「閉じたね」
「そりゃ閉じるよ」
「なんか、キス待ちみたいだよね」
「……」
「……んー」
「ばっ」
 慌てて目を開けた。すぐ眼前に、彼女の顔があるぐらいの覚悟はあった。
 だが予想に反して、彼女は粛々と作業を進めているだけだった。
「おい……」
 心なしか、彼女の父親の視線を感じた。余所見をしていて大丈夫だろうか。
 顔剃りも終わり、仕上げのシャンプー。
 最初と同じ手順で、彼はまた仰向けにされる。
「さっきの、床屋ってだけで信用するって話な」
「うん」
「それだけじゃないだろ。やっぱり、何度も切ってもらってるからってのもあると思うぜ」
「私、アンタの髪切るの初めてだけど」
「……あー、なじみの店だから、に訂正する。なじみの店の新人なら、まだ許せる」
「そう?」
「うん。でも俺、ここ以外の床屋に行ったことないから、比較とかできないけど」
 小学生のころから、そうだった。カットしてもらうなら、必ずここの店。
 親に言われるまま通ううちに、この家の娘とも仲良くなり、いつも一緒にいるようになった。
 かといって店内にいつまでもいると、外で遊んで来いと二人して彼女の父親から笑って追い出されていた。
「そっかそっか……美容院とかに行ったりしないの?」
「しない。お洒落したところで見せる相手もいねえ」
「……うわあ」
「引くなよ」
 彼女のしなやかな指が、切られたばかりの髪に差し込まれる。
 シャカシャカ。
「……これで、次に会うのはまた三ヶ月後かあ」
「保証できんな」
「そうだね。前に、半年近く来なかったこともあるもんね」
「まあな」
「そのときだよ。浮気してるって思ってたの」
「してないって。この店一筋です」
「……うわあ」
「ちょと待て。今、どこで引いた?」
「本気で半年も髪切らなかったところ」
「……さいですか」
「就職決まったら、来なくなっちゃう?」
「来られるように、市役所勤めを目指すよ」
 シャカシャカ。
90名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 23:50:16 ID:KC8vTWQW
「でもさ。別に、店に来るのを待たなくてもさ」
「ん?」
「いわゆるプライベートで会えばいいじゃんか」
「どっか連れてってくれるの?」
「そうだな。んじゃ、」
 視界の端に、彼女の父が映った。心なしか、こっちを見ている気がする。
「あー……うん、やっぱいいや」
 シャカシャカ。
「どこか痒いところはありませんか」
「……歯痒いです」
「それは自分で何とかしてくださーい」
 実に楽しそうに、わしわしと洗う。
 最後の最後にドライヤーをかけて、彼の散髪は終了した。
「はい、終わりでーす」
「どうも」
 三十分で終わらせるといっていたのに、かかった時間は実に一時間。
(髭剃りって三十分もかかるもんだったっけ?)
 剃ってもらったのは髭だけではないが、こんなに時間がかかったのは初めての気がする。
 まあ彼女がまだ技術的に父親に追いついていないということなのだろう、と口には出さず納得しておく。
「ちなみに仕上がりはこんな感じです」
「……坊ちゃん刈りかよ!」
「いつもの、でしょ?」
「子供のころの話じゃねーか!」
「似合ってるよ」
 悔しいけど、自分でもそう思う彼だった。彼女の笑顔に丸め込まれたわけではないと思いたい。
 彼がカット代を払い、店を出て行こうとしたとき、今まで黙っていた店主が娘の名を呼んだ。
「十二時だ。昼飯食って来い」
「はーい」
 ドアに手をかけたまま止まっていた彼の背中を押し、店の外へ出る。
 ちらりと振り返ると、彼には、床屋のおじさんが笑っているように見えた。
「さ、何食べに行こうか?」
 彼女の背中でドアが閉まり、ドアベルが鳴った。
 午後十二時。客足の少ない、穏やかな土曜日。


>>87-90
午前中、切られながら考えてたのを文にしてみた
惜しむらくは行き着けの床屋に娘さんなんていないこと……
91名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 23:52:16 ID:7HiT9Etn
おお、穏やかだねぇ、ホントに。
いい感じだ。GJ!
92名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 04:31:29 ID:ZDQqYIfR
ゆっくり幸せな時間が流れていくのを感じる。
心が温かくなった。
マスターも台詞ないのにいい味出してる。

>「どこか痒いところはありませんか」
>「……歯痒いです」
個人的にお気に入り。
93名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 05:17:38 ID:QlAc5J3k

GJ!!
ぽかぽかしました。
いいな〜床屋の幼なじみ。




髭を剃るときに、胸がムュニュ を妄想したのは俺だけ・・・・
94名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 09:37:33 ID:xZHaTqC3
GJです。床屋の地域密着感と幼馴染みは相性がいいね。
95名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 16:05:57 ID:ugMDVo5n
GJ!

いい雰囲気出てたね。こいいうの大好きです。
96名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 17:23:26 ID:MkZJV2Ax
>>75
GJ
恋人になる前から開発とかいいね。
97名無しさん@ピンキー:2009/11/09(月) 05:52:56 ID:zmwcmM7o
坊っちゃん刈りで就活大丈夫なのかちと心配。
ほんわか温かくなった。GJ!!
98名無しさん@ピンキー:2009/11/09(月) 10:41:41 ID:8xwu8kgx
>>97
「坊ちゃん刈りが嫌だったら近いうちにまた来なさいよ」
という真意があると脳内補完した
99浮草:2009/11/09(月) 19:42:43 ID:LtOWMDZy
投下します


「美〜香っ、愛してるよっ」
「あーはいはい」

いつも通りの台詞を吐く貴士を私は片手を振って追い払った。

「あー、なんだよ、冷たいな〜。俺、本気だよ?美香の事大好きだって」
「はいはい、私もよ〜」

適当にあしらってると諦めたのか、私の下をふらふら離れていく。

「杏子〜、今度の水族館デート何時にする?」

そして即座に別の女の子に声をかけはじめた……。
せめて私の目の前で同じクラスの娘に声かけるなよ。

「はぁ……」

私はため息をひとつついてそれを見送る。
幼なじみの貴士は校内外にその名を轟かす超プレイボーイで、千人の女の子と付き合っているとか言われている。
女の子のを見たらとりあえず声をかけるのは当り前だし、相手を問わなければ一日100回は「大好き」だの「愛してる」だの言ってるらしい。


「あんたそのうち女の子に刺されるよ」

ある日そう忠告してやったのだが、

「女の子の腕の中で死ぬなら本望だね」

と返してきた。ダメだ、こいつ、とその場はそれ以上は何も言わなかったのだが……。
その日の夜、私は道端でボロ雑巾のようになった人間を発見した。
そいつは顔が痣だらけになってたが私の幼なじみによく似ていた。……というか間違いなく貴士だ。

「何やってんの、あんた」
「昔……付き合ってた……女の子の所に行ったら……今のカレシがいて……もう二度と近づくなって……」
「殴られた訳ね。にしてもずいぶんやられたのね。ちょっとやりすぎ……」
「それを今日だけで三人分……」
「なっ」

絶句してしまった。呆れる事すらできない。最初の一人に殴られた時点で懲りればいいのに。
とりあえずぼろぼろの貴士を見ていられなくて私は声をかけた。

「はぁ、全く……立てる?歩けるならウチに来なさい、手当てくらいしてあげるから」

貴士は無言で起き上がるとのそのそと後ろからついて来た。
100浮草:2009/11/09(月) 19:43:55 ID:LtOWMDZy

手当てが済んだ後も貴士はしばらくしょぼくれていた。

「日に三度も振られるなんて……、オレ本当はもてないのかな?」
「女の子に声をかけまくってる事に対する反省はないみたいね……」
「美香は相変わらず冷たいし、オレこのままどんどん女の子に嫌われてっちゃうのかな……」
「あーもうっ!めそめそしないでよ、うっとうしい!大体ね」

私はそこでビシッと貴士を指差した。

「私があんたの事嫌いだなんて一言も言ってないでしょ!」

ポカンと口を開ける貴士。

「……え?あ、いや、だったらどうして」
「私はね、その場のノリで出た軽い愛の言葉なんていらないのよ!」
「……」
「全然気付いてなかったみたいね」
「あ、うん、ゴメン。いや、だって美香って素っ気ないし、オレが女の子と遊んでても呆れるだけでヤキモチとか焼いてくれないし……。普通、他の娘の方が好きなんじゃ、とか心配にならない?」
「ならないわよ。だって」
私はそこでちょっと得意げに胸を張った。

「貴士の一番は私だってわかってるから」

ボンッと火がついたように赤くなる貴士。その表情の変化がおかしくて思わずニヤニヤしてしまう。

「気付いてなかった?貴士さ、私に好きだの愛してるだの言う時、絶対に私の目を見ないんだよね」
「な……、あ……」
「昔っから変わってないよね」

あの頃を思い出して笑う。照れ臭い事は相手の顔を見て話せなかった貴士の事を。
自分でも気付いてなかった事を言い当てられて、貴士はぶすっとしていた。

「よくわかってんだな、オレの事……」
「当然よ。何年あんたの事見てきたと思ってるの」

昨日今日好きになった娘たちとは違うのだ、と言外に含ませて、私は貴士の頬に手を当てた。

「貴士、軽い言葉はいらないから、今度は私の目を見て想いを伝えて」

こんなふうに、と呟いて額をこつんと突き合わせた。そして真っ赤になっている貴士の顔を真っ直ぐに見つめて言った。

「貴士、大好き」
101名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 02:12:13 ID:wXDePRDa
こうしてまた一人、ヤリチンに騙される女が生まれるのであった……。
102名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 17:51:09 ID:kBk+DaWK
結局モテる奴ってのは、いつも幼馴染みをキープしてるんだよ畜生!
103名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 23:17:41 ID:nG7YlmHy
>>99
貴士かわいい。
萌えた…萌えた…!


所でここパロディ有りだよね?
まとめサイト見てきたけど、オリジナルがかなり多かったので…。
104続・幼なじみが告白される幼なじみモノ(笑):2009/11/10(火) 23:42:43 ID:/x2cogLz
そう、全くその通り!
本当にね、幼なじみを持つ男って、大概は幼なじみをキープしてる感じだよ。失礼とは思わないのかな。
「……なぜ、オレを横目で見ながら言うんだ」
自覚もないの?
せっかく僕があれだけお膳立てしたのに、しかも互いの思いはバレバレなくせに、結局ムキになって告白しなかったじゃない?
キミが密かにモテていることと併せれば、彼女をキープ扱いしてるんじゃないか、って気にもなるよ。
「バカ抜かせ。誰がオレみたいな男」
……じゃあさ、今ポケットにしまってあるそれは、何?
「……!な、何の話だよ?」
ふぅん、しらばっくれるんだ。でも手は正直だね。左ポケットにしまってるんだ?手で押さえてるよ。
「ぐっ!……だ、ダメだ、これは見せられない!」
ん、おーい委員長、彼が面白いもの隠してるよ。
「なっ?!な、ないぞ、何にも隠してなんか……」
なんて嘘だよ。隙あり〜。
「あっ、てめえ!」
ふむ、なになに………………あぁ、やっぱり。
「……な、なんだよ。つーか勝手に読むなよ」
いや、どこからどう見てもラブレターだな、と。封筒に入ってないのは怪しいけど。
「後半は無視か」
うーん、これはなかなか、かわいらしい字だね……僕らの後輩と見た。
「い、いいから返せ!」
あっ、と……まぁいいけど。で、告白は受けるの?
「ま、まぁ、とりあえず会ってみないことにはわからん。すっぽかすのも失礼だろうし」
彼女というものがありながら?
「べ、別にオレとアイツは付き合っては……!」
はいはい、だから別に関係なし、ね。一生やって……あ。
「な、何だよ、次は騙され……あ?」
「なーにを言い争ってるのよ、カンペでも見つけ、た……?」
……あーあ、知らないっと。
「お、おいっ!いや、な、何だ、これは違っ……」
「『あなたが好きです。あなたに直接、私の思いを伝えたいと考え、手紙を書きました。放課後、屋上に来て下さい』
……ふ、ふーん?立派にラブレターなんかもらったの?」
「あ、いや、だからこれは」
「いいじゃない、別に。「あんたを好きだ」なんて奇特な人間、これから一生現れないわよ?」
「な、何か怖いぞ……っと」
「あ、あんたは、その奇特な人間を幸せにしてあげなさいよ……わ、私は別に気にしないんだから!ふんっ!」
「お、おい!……くそ、何なんだよ……」

親友が気に掛かり、屋上の給水塔に隠れて様子を伺う。こういうのを、野次馬根性っていいます。覚えておこうね?
いや、実は全然。隠れた場所がまずかった。まぁこっち来てよ。
「何だよ、全く……で、お前以外には誰もいないんだろうな?またアイツがいたら嫌だぞ」
僕は見かけてないなぁ。さすがに告白現場覗くのは気まずいんじゃない?
で、返事は?
「…………断ったよ」
うわ、もったいないな!あんなかわいい娘だったのに。
「……お前な、知っててからかうのやめろ……オレが、アイツ以外は好きになれないことをな」
付き合わないくせにね。ま、それはいいよ。別れ際、笑顔だったね?
「い、いや……『先輩の好きな人ってどんな人か』って聞かれたから、アイツの話をしたら、笑われた」
ん、なんで?
「『先輩、よっぽどその人が好きなんですね』だと……んなバカな」
はぁ、本当……うらやましい。僕も幼なじみが欲しいなぁ。
さて、惚気話で気分がドロドロする前に帰りますか。委員長に報告するんだよ、ちゃんと。
「するか!」

「…………バカ、丸聞こえよ」


……以上、昔終わった話を掘り起こしてみるテスト
105名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 05:18:04 ID:T432Wzt+
>>104
このシリーズすごく好きです。
106名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 15:31:42 ID:1M02RUwl
>>104
この二人は、どっちかの葬式でようやく告白だな。
107名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 17:57:16 ID:9wnTM9bY
>>103
問題ない、存分にやりたまえ。やってください。
108軍曹編:2009/11/12(木) 02:22:55 ID:1erMFYFA
実家に帰省したら幼なじみが変貌していた。まるで鞄の中のTHE 歩兵の軍曹のように。
俺が東京の大学に行く前に見た彼女は気弱な女の子で、離れたくないと言って泣いた程、涙脆かった。
実家の戸を開けた時、彼女達がいた。彼女の名前は江田島まりん、隣に姉の江田島亜美が立っていた。
二人と居間に上がると二人とも勝手知ったる…とばかりに振る舞っていた。
まあ、6歳(亜美ねえは7歳)からの付き合いだしな。
そして飯を作って貰い、三人で食べた。片づけが終わった後、亜美ねえは帰ったがまりんは俺の部屋に入ってしまった。
俺は部屋に入る事もできず居間でくつろいでいた。二階からまりんが降りて来た。
格好は先程まで着ていたワンピースでは無く、“俺の”迷彩服だった。
「まりん、今まで俺の部屋の手入れしてくれてありがとう。母さんから聞いてる。」
まりんは可愛い声でこう言った。
「東京帰りのクソ虫野郎にしては立派な心がけね。夏休み中シゴキ倒してやるから覚悟しなさい。」   
109軍曹編:2009/11/12(木) 02:56:26 ID:1erMFYFA
は?クソ虫?何かの聞き間違いだよな?ひろ君って呼んでくれるはずだよな?
「このアタシがアンタみたいなクソ虫の専任教官になったげるのよ?嬉しいでしょう?」
俺の部屋のフルメタルジャケットのネタか?まあ合わせてやるか。
「サー、イエッサー!」俺はまだ、まりんをナメていた。
直後、顔を胸に埋められてしまった!豊かな胸は幸せを与えてくれる代わりに呼吸を塞ぐ。
鋭い声で「アンタには私が男に見えんのかコラ?もういっぺん返事しろ。」腕が後頭部を圧迫する。
「サー!イエス、マム!」死にたくないので叫ぶ。すると解放された。酸素を求めあえぎ呼吸がおこる。
「クソにふさわしい名前を考えてやったわ。ヒロポン二等兵だ。良い名でしょう?」
正直、放心状態だった俺は無意識で返事をした。
「ヒロポン、聞いて驚きなさい、家に来てもシャブは置いてないわよ?どう?シャブりたい?」
意味が分からない、覚醒剤みたいなあだ名で呼ばれている事自体訳分からん。
「サー、ノーマム!」うかつにイエスと答えた瞬間白いクスリを取り締まる公務員に捕まってしまう。
家の両親が帰ってきた。
「おう浩希、帰ってたか。まりんちゃんも居るのか。話は弾んだか?」
 
110軍曹 ◆NPOwqeTsTo :2009/11/12(木) 03:28:28 ID:1erMFYFA
今日はここまで。 
次回、軍曹編2
気弱っ娘が如何に鬼軍曹になってしまったか?
軍曹状態の発動条件は?
について書きます。 
111名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 05:56:14 ID:6QBK2G46
なんか突然面白そうな話が始まったぞ。
続き期待。
112名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 02:49:14 ID:uXGfzYbW
江田島平八
113名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 08:56:10 ID:OW1fR9DT
二人だけの秘密の想い出の場所で結ばれるとかいい。
114名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 15:01:11 ID:uHvDfMQN
押し入れの秘密基地
115てす:2009/11/13(金) 19:02:06 ID:0R2Iwr3n
>>110
面白い。続き期待
116名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 17:53:31 ID:YJgXMgmW
>>114
秘密基地いいよね。
117『ボクが奴隷に落ちるまで』契約日:2009/11/15(日) 00:13:11 ID:P251SBgI
次から投下。
まだ触りだけで、幼馴染み分は少ないです。
NGはタイトルで。
118名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 00:18:06 ID:P251SBgI
何故かエラー出て投下できない……orz
すみません、時間空けてからまた来ます。
投下される方は先にどうぞ。
スミマセンでした。
119名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 01:06:32 ID:f4e9RMpJ
期待待機する。ガンバレ。
120名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 08:56:43 ID:T8i0af1P
改行は60行まで。
幅は適当に成形してから投下するといいよ。
待ってます。
121『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/11/15(日) 12:28:27 ID:P251SBgI
今度こそっ!!

次から投下。
今回は幼馴染み分が少ないので、
嫌な方はタイトル『ボクが奴隷に落ちるまで』でお願いします。
122『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/11/15(日) 12:30:36 ID:P251SBgI
1
 走る、走る。走る……
 廊下を、階段を、学校を。二人分の飲み物を持って教室まで。不良の居る、机の前まで。
「はぁっ、はぁっ、はぁぁっ……買って、来たよ?」
 前まで来て、机の上にパックを置く。レモンティーとミルクティー、どっちにするの? と。
 だけれども、ボクを見つめる瞳はツマらなそう。どんな返答をされるか、余裕でわかっちゃうよ。
 きっと不良は、こう言うだろう。


「俺はどっちも要らねぇから、オメェが両方とも飲め」


 やっぱり。コイツは唯、ボクをパシリにしたかっただけ。逆らえないと知ってるから、困らせたいだけなんだ。
「うん……」
 このクラスは26人。机の並びは5×5。窓側の五番目がコイツの席で、ボクはピョコンと飛び出たその後ろ。誰も話し掛けない、不良の後ろ。
 コイツはボクより背が高くて、ボクより勉強できて、ボクより格好良いけど、ボクよりも友達が少ない。ボクとしか、喋らない。
 昔は優しくて、いつもニコニコしてモテてたし。共通の幼馴染み、月影 摩耶(つきかげ まや)といっつも遊んでた。
 だけど中学校に上がった頃から笑わなくなり、露骨に苛つく表情をするようになり、喧嘩ばっかりするようになり……
 そして高校生になって、摩耶だけが違う高校に入った今、髪を赤く染めてすっかり不良の仲間入り。
 親からも見放され、名前さえ呼んで貰えない。「おい」とか「おまえ」で済まされてる。
 クラスメイトも、学校の先生だって名前を呼ばない。呼んだら返事をするから……会話しなくちゃイケないから、名前は決して呼ばれない。
 呼ぶのは二人。幼馴染みの、ボクと摩耶ちゃんの二人だけ。





    『ボクが奴隷に落ちるまで』





 二人だけ。ボクとコイツの二人だけ。
 放課後の教室。初秋の夕焼けが差し込む窓際の席で、コイツはイスを跨ぐように後ろ向きに座り、ボクが書いてる日誌を見てる。
 この学校は日直を一人ずつするから、日直の人がこうやって残るのも仕方ないと思う……けどさぁ。
「日直の仕事を代わってあげてるんだし、手伝ってくれてもいいじゃん」
 不良はボーっとするだけで、黒板消しの掃除も、花瓶の水変えさえ手伝ってくれない。
 元々の日直はコイツなのに……自然と愚痴も出ちゃうよ。
「あぁっ? わけわかんねぇ、オメェは俺の奴隷だろ? 何で俺が手伝わなきゃいけねーんだよ?」
 まっ、ですよねー。はいはい、期待したボクが馬鹿でしたよーだ!!
 だけど良いさ、仕事はたった今おわったし。それに……奴隷になるのは今日までだしね。日誌を職員室に届けたら、ボクの奴隷はそこでリミット。
「それじゃあボク、届けて来るね?」
 書き上げた日誌を手に取り、不良の返事も聞かずに、急いで教師を出て廊下を駆ける。
123『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/11/15(日) 12:35:37 ID:P251SBgI
2
 やった、ヤッタ! やっと奴隷生活とさよならだっ!!
 身体はアツアツ、心臓ドキドキ、気分は高揚して、溢れるテンションMOREべた〜。足音だって楽しそうに響いてる。


 『なぁ、俺と取り引きしねぇか?』


 そう言われたのが一週間前。一週間に交わした、ボクと不良幼馴染みの奴隷契約。
 ボクがパシリに、奴隷になる代わり、その代わりにボクへ……

「はぁっ、はぁっ、ただいまっ!!」

 職員室からの帰り道、全力で飛ばして教室の前まで戻り、ガラリとドアをスライド。


 ――随分と、おそかったなぁ?


 スライドして、室内へと踏み込んで、後ろ手に戸を閉めて鍵を掛ける。
 だって教室にはボクしか居ないから。ボクしか居ないなに、幼馴染みの声は聞こえるから。
「えっ、と……どこ?」
 教室の中はオレンジ。夕日だけが唯一の明かりで、赤く、黄色く、コントラストに染め上げ、幻想的な空間を作り出している。
 だけど、幾ら見渡してもその姿は見当たらない。声はするのに、目に映らない。


 ――俺の名前を呼べよ、勇斗(ゆうと)。


 まるで糸。声の糸。空気中に漂う匂いの一つ一つが、一本一本が、細く不可視な蜘蛛の糸。
 それが身体に次々と絡み付き、教室の奥へとボクを誘(いざな)う。
 ゆっくり、ゆっくり。オレンジ色の風景の中を、前へ、前へ、歩かせる。
 勇斗、とボクの名前を絶え間無く呼んで、それでも気づけないボクを嘲笑うようにして。ゆっくり、ゆっくり、前へ、前へ。
「あっ……」
 すると見える。残り数歩の位置まで近付いて、ようやく幼馴染みの姿が目に映る。ようやく、理由がわかった。
 嗚呼、だから? だから気付かなかったの?

「おかえり、ゆーと」

 コイツは背が高い。ボクが150しかなくて小さ過ぎるってのも有るけど、コイツは180ぐらい有るし。
 コイツは髪が赤い。腰のラインまで伸ばされて、僅かな痛みも無くサラサラとなびいてる。
 赤い髪に、カラーコンタクトを入れた強気な赤い瞳、いつでも水気を帯びてる赤い唇。膝上の短いスカートから覗ける赤いタイツ。
 そして机に置かれた制服の上着に、赤色のブラジャー。
「ただいま、サキちゃん」
 コイツは、ボクの幼馴染みは、幼馴染みの瀬戸山 サキ(せとやま さき)は、教室の窓際を背もたれにして立ち、カーテンで裸の上半身を隠していた。
 目を細め、口元を吊り上げて微笑みながら……
124『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/11/15(日) 12:38:15 ID:P251SBgI
3
 ふぅぅっ、はぁぁっ。
「んくっ……ふぅぅっ、はぁぁっ」

 ほんと、見つからない筈だよ。幻想的な風景に、これ以上が無いぐらい溶け込んでたんだから。
 ふぅぅっ、はぁぁっ。
 心と一緒に深呼吸。ノドが熱い、焼ける。唾液を幾ら飲んでもカラカラカラ。たくさん空気を入れ換えて冷やさないと、すぐに身体がオーバーヒートしそう。
「それじゃあ、頑張ったゆーとに、ふふっ……ご褒美を、やらねーとな?」
 赤い背景に溶ける、全身を赤でコーディネートしたサキちゃんに、逆光で透き通る、カーテン越しのシルエット。カーテン越しの胸とお腹。
 缶コーヒーも挟めそうな大きいおっぱいに、色っぽく曲線を描く腰のくびれ。
 タイツを穿いてるのだって、ムチムチの太股がイヤで、細く見せる為にわざとキツ目ので締め付けてるんだ。
「そっ、そうだよ! 約束なん、だからっ……おっぱいみせてっ!!」
 ボクはサキちゃんを見上げて見つめて、サキちゃんはボクを見下ろして笑う。
 思えば、始まりはたったの一言。
 『なぁ、ゆーと? オレのおっぱい……見たいか?』
 いつものようにサキちゃんがボクの部屋で、
 いつものようにベッドに寝そべってマンガを読んで、
 いつものようなトーンでとんでもない事を言った。
 驚いたボクは、それでも首を縦に振る。見たいっ!! と間髪置かずに大きな声で。
 毎日、まいにち、目の前でプルプル震えられた、そりゃー見たくもなるよね?
 『そっか、見たいかぁっ、それなら……なぁ、オレと取り引きしねぇか?』



 おっぱいを見せる代わりに、これから一週間、ゆーとはオレの奴隷な?



 そして堪えた一週間。毎日パシリで足はフラフラ。だけど、それも報われる。
「ほらっ、それじゃあ3分だけな? ゆーとが見たがってたサキちゃんのおっぱい、しっかり目に焼き付けとけよ?」
 胸元で押さえられたカーテンは放され、ハラリと落ちてサキちゃんの身体から離れた。
125『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/11/15(日) 12:40:06 ID:P251SBgI
4
 白い肌に、カワイイおへそに、おっきなプリンおっぱい、おっぱ……
「ちょっとサキちゃん!! なんなんだよソレ」
 インチキ、インチキ、インチキっ!! ズルい、ズルい、ズルいぃっ!!! 高まってた気持ちは、もの凄い速さでクールダウン。
 ブラをしてたわけでも無い。手で隠してるわけでも無い。だけどっ!!
「なんだよ、ったってなぁ……ニ、プ、レ、ス、だよっ……知らないか?」
 知ってる、知ってるけどっ、何で着けてるのっ!?
 トップにペッタリ貼り付いて、先っちょも、周りのピンク色部分も殆んど見えない。
「えいっ!!」
「びー」
 剥がそうと手を伸ばしても、サキちゃんの手に肩を押さえ付けられて届かない。
 チクショウ、ちくしょう!! ギッと下唇を噛み締める。
「なんだよ、ゆーとは乳首が見たかったのか? オレはおっぱいを見せるとしか言ってねーぜ?」
 なんだよニヤニヤしてっ! そんなのヘリクツだよっ!!


 ――だからさ、次は1ヶ月だ。


「えっ?」
 見下ろす顔は、一瞬で真剣に流移した。
「1ヶ月、ゆーとがオレの奴隷をしてくれんなら、このおっぱいに……さわってもいいぜ?」
 そして、けしかけられる次の契約。ボクの欲求をすん止めして、ボクが断れないのを利用して。
 アクど……過ぎるでしょ!? おあずけ食らって、我慢できるわけないよっ!!
 俯いて床を見て、悩んでるフリして強がるのが精一杯。

「触っていい時間は?」
「30分」

「ニプレス、剥がしちゃっていいんだよね?」
「どうぞ」

「触るのは、手じゃなくてもいいの?」
「どうぞ」

「例えば、チンコで胸の間を触るとか……は?」
「どうぞ。ゆーとの、好きなようにしていいぜ? でっ……どうする?」

 どうするも何も、ボクの心は決まってる。
 ゴクリとノドを鳴らし、俯いたままひざまづき、この不良ヤンキーの、幼馴染みの、
「ボクを……奴隷にしてください」
 奴隷に再び舞い落ちる。
126名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 12:41:42 ID:P251SBgI
今回はここまで。
昨晩はスマンかったです
127名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 15:53:45 ID:hq9PFCu+
>>124
イかされノートの人?
期待
128名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 04:06:38 ID:ljpu8UsD
面白い。続き期待。
129名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 12:54:10 ID:OiP0LRcC
最初男だと思ったww
面白いです
130名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 14:01:20 ID:bkS5nEJ5
楽しみに待ってるよ
131名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:39:58 ID:bwAXa22H
>>65のコピペから電波を受信したので書いてみた。
一応内容は合わせてあるけど、いろいろと違ってるところもあるので元ネタ、
位に考えてください。

新婚の後輩との帰り道。
この後輩は飲み会の間散々惚気ていた。それを聞かせられた意趣返しとして俺、木野匠は、俺と嫁の馴れ初めを話していた。
他人の惚気がどのくらい砂糖を吐かせるものなのか、教えてやろうなんて酒に酔った頭で考えたわけだ。
「俺と嫁さん、裕実っていうんだけどさ、は中学の時に出会ったわけだ」
まあ中一の時は同じクラスになってさ、家が近くて、帰り道が同じだったこともあって結構話して、意気投合してたのよ。
中一が終わったときには、異性の中では一番の友達でさ、まあお気に入りの女の子だったわけよ。
とはいえガキだからさ、それがすぐ好きに直結するわけでもなく、曖昧だったわけだ。
で、中二に進級したら、生憎違うクラスになっちゃってさ、そのころってさ、変なプライドもあるじゃん。
わざわざ女子と話すために違うクラスに行くのも恥ずかしくてね。
だから話すのは、たまたま帰り道で一緒になったときだけ、くらいになったのよ。
とはいえ、根本的に気は合うわけじゃん。話しているうちに盛り上がっちゃってどっちかの家の前で、二時間くらい立ち話したりもしてたのよ。
まあそんな感じに、付き合ってて、夏休みが明けたのよ
その頃学校で、変な噂が流行ったわけだ。


「おい、木野、お前知ってるか」
「ああ?なんだよ」
「うちの学年の女子で千円でおっぱい触らせてくれる女子がいるらしいぞ」
「はあ?おっぱい?千円?高くね?」
千円といえば、僕のお小遣二ヶ月分だ。
「いや、安いんじゃないか?うちの父さんこの前おっぱいパブとか言うところ行って何万円も使ったって、母さんに怒られてたし」
「へぇ。じゃあ安いのか」
「つーかそんなのはどうでもいいんだよ。おっぱいだぞ、おっぱい。触ってみたくないのか?」
「いや触ってみたいけど」
脳裏に、高橋裕実の柔らかそうで、他の女子より少し大きなおっぱいが浮かぶ。
うん。是非とも触ってみたい。
「匠、幾ら持ってる?」
「今?」
「今に決まってるだろ」
「五百円」
たしかそれくらいは財布にあるはずだ。
「俺もそれくらい持ってる。二人合わせれば千円だな」
「ああ」
「触らせてもらいに行こうぜ」
「ちょっと待て、触らせてくれる女子はわかってるのか?」
「いや、分からないよ」


132名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:40:18 ID:bwAXa22H
・・・・・・なんだこの馬鹿。
ふと窓から校庭を見ると、裕実が鞄を持ち、校庭を横切って帰っていくのが見える。
「馬鹿」
「馬鹿とはなんだ。だから一緒に探しに行こうぜ」
もう僕の心は、当然だが、この馬鹿の馬鹿話に付き合うよりも裕実と一緒に帰るほうに動いていた。
僕は素直に自分の心に従う、鞄を持って教室を駆け出した。
「断る。じゃあな」
「おい、木野っ、この裏切り者っ。おっぱいを捨てるのかっ」
馬鹿と馬鹿の声を置き去りにし、僕は階段を駆け降り、校庭を横切って裕実を追いかける。
「裕実、待ってくれ」
校門を出て少ししたところで裕実の背中を見つけ、大きく声を掛ける。
彼女が振り返り、女の子っぽい柔らかい顔と、セーラー服に包まれて、柔らかそうに膨らんでる胸がこっちを向く。

うん、触ってみたい。

そんなことを考えたからか、僕は裕実にさっきの馬鹿が言っていた噂の話をしていた。
「男の子って、そんなおっぱいが好きなんだ」
裕実はくすくすと手を口に当てて笑う。
「いや、男ってことじゃなくて、あの馬鹿がさ」
「おっぱいなんて、重いし、痛いし、そんな良いもんじゃないのに。でも触りたいんだね」
裕実は独り言のようにそう呟いて、僕の方を見て、こう続けた。
「いいよ。千円で触らしてあげる。家に来て」
思考が止まった。
続けて衝撃が襲ってくる。
裕実の体に触った男がいることも、裕実がそんなことをしていることも、全部がショックだった。
でも、衝撃を受けている理性とは裏腹に、僕はわかったすぐ行く。と言い残し、自宅に走っていた。
お年玉の残りの五百円と、財布の五百円。
合わせて千円を握りしめて、僕は裕実の家に走った。
「わ、はやい。上がって。お母さんいないから」
そう言って、僕を家に上げる裕実は場慣れしてるように見えて、僕は得体の知れない気持ちに包まれる。。
初めて見る裕実の部屋は、綺麗に整頓されていた。
何処に腰掛けるか迷い、結局ベッドの上に座る。
裕実がここでいつも寝てるんだ。
思わず鼻を布団に寄せて、匂いを嗅いでしまう。
我ながら変態チックだ。
足音が近づいて来て、僕は素早く体を戻す。
133名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:41:04 ID:bwAXa22H
「お茶持ってきたよ」
お盆を持って部屋に来た裕実は、僕の前に女の子座りで座る。
セーラー服に包まれた華奢な肩と、そこから柔らかく膨らむ胸。
細い腰を通して、胸と同じくらい柔らかそうなお尻。そして細い足。
僕は生唾を飲んで、握りしめていた千円を差し出す。
「はい」
裕実は僕が出したお金を数える。
「まいど」
にっこりと笑って、お金を机の上に置きに立つ。
再び前に座った時、心なしかさっきより近くに、僕の腕が届きそうな所に座った感じがした。
「どうする?脱ぐ?それとも服の上から触る」
「服の上から」
何も考えずに、ただ早く触りたいという感情でそう答えた。
「了解。いいよ」
後ろに手をつき触りやすいように体を軽く反らしてくれる。
僕はもう一度生唾をのみ、手を伸ばした。
「やわらかい」
最初は人差し指で突く。少しづつ指を増やし、全体を揉むようにしていく。
その度に裕実のおっぱいはふにふにとした感触を伝え、反発してくる。
「ん・・・あんまり、強くしないでね。その、痛い、から」
「わかった」
僕が裕実のおっぱいに夢中になるのに時間は掛からなかった。
五本の指をフルに使って、外から回り込むように、絞るように、わしづかみにするように、様々な触り方をする。
そんな風にしているうちに、セーラー服の上からじゃなくて直に触りたくなる。
もう裕実のおっぱいのことしか頭にない僕は、断りもせずにセーラー服の下から内側に手を潜りこませた。
「あっ……やっ…そのっ上からじゃ、ないの」
ブラジャーをくぐり抜け、直におっぱいを触る。
服の生地を介さない直の柔らかさともっちりとした肌触りが伝わってくる。
「ごめん。我慢できなくて」
手を動かしたまま言う。
「分かった。ふぅっ……分かったから、ちょっと待って」
裕実がベッドによっかかっていた体を起こし、そう言ったので、僕は渋々手を離す。
「こっちの方がいいでしょ」
深呼吸して息を落ち着かせてから、セーラー服を脱ぎ始める。
目の前でくぎづけになっている僕を誘うように、ゆっくりと。
「これも取っちゃうね」
134名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:41:26 ID:bwAXa22H
続いてブラジャーに手をかけ、それも取ってしまう。
目の前に現れた白く、丸みを帯びた体。その中でも一際丸く柔らかそうなおっぱい。
……おちんちんが痛いくらいおっきくなるのを感じる。というか少し痛い。
「どうする?これも脱ぐ?」
裕実がスカートを持って軽く揺らす。
「うん」
裕実がスカートに手をかけ、ストンと落とす
少し躊躇して、パンツにも手をかける。
脱ぎ散らかされた制服の上に、パンツが投げられる。
「私だけ脱いでるのも変だから、匠君も脱いでよ」
「分かった」
僕は興奮しすぎて、なにかを考える余裕なんかなかったのだろう。
言われるとおりにワイシャツを脱いで、上半身裸になる。
「下も?」
下を脱いだら、大きくなったおちんちんも見られてしまう。
さすがにそれは恥ずかしかった。
今ならまだ厚い制服の生地の中に目立たないでいられる。
「下はいいよ」
裕実はそういって、ベッドに横になる。
「続きをどうぞ」
妖艶としか言えない表情をし、腕を頭の上に置き無防備なおっぱいを僕に晒す。
僕はベッドに上がって裕実の上に跨がり、おっぱいに手を触れた。
下から揉み上げ、桃色の突起に手をかけ、軽く潰す。
全体を揉みしだき、先端に口を寄せ、赤ちゃんのように吸い上げる。
片方を吸い、甘噛みし、もう片方を揉み、軽く潰す。
その度に反応する祐美が見たくて、ただこの気持ちいいものに触っていたくて、僕は執拗におっぱいを弄っていた。
「はあぁっ……たくみくんぅっ…ちょっと……あぁ…待って」
僕は裕実のその言葉で、ようやく手を止める。
目の前の裕実の体は、真っ白だった肌が桃色に紅潮し散々弄った胸は桃色を越えて赤くなっていた。
目もとろんとしていて、口の端からはよだれまで垂らしている。
その姿に僕のおちんちんはいたいくらい大きくなる。これを裕実のあそこにいれると、凄く気持ちいいらしい。
「裕実、その、おちんちん入れていい?」
もう僕は自制とかそういう言葉を忘れて、思ったままに動いていた。
「……いいよ」
僕はズボンとパンツを脱いで裕実の両足の間に座る。
「わ、凄い、大きい」
135名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:42:02 ID:bwAXa22H
僕のを見たらしく、驚きの声をあげる。多分はじめてみるんだろう。
僕にとってもこんなになったおちんちんをみるのは初めてかもしれない。
こんなに大きくなったのも初めてだし、先端の皮の隙間から中身みたいな赤いやつが見えるのも初めてだ。
しかもそこは、おしっこしたわけじゃないのに、透明の液体で濡れている。
裕実は深呼吸をする。
「匠君」
「なに?」
「もう断らなくていいから。・・・・・・匠君のしたいようにして」
「……いいの?」
さっきのとは違う赤い顔をして、頷く。
おちんちんの痛みが、少し強くなった。

僕は、裕実の足をもって、大きく開く。
赤ちゃんみたいにつるつるのそこは透明の液体で光っていた。
指を割れ目のところにあてる。
どこにおちんちんが入るんだろう。
その場所を探そうと、ぴっちりと閉じた割れ目の周りを指で撫でてみる。
「ふぅっ…ん……はぁ」
裕実がくぐもった声をあげ、指にぬるぬるとしたものが絡み付く。やっぱりこの中に入るんだろうか。
僕はぬるぬるをしっかり人差し指に絡めて、傷つけないようにゆっくりとぴっちりと閉じた割れ目の中に入れる。
「ひゃぁあ」
指は入ったけど、中かどうなってるのかがわからない。
僕は左手を添えて、割れ目を少しだけ開いてみる。
「痛かったら言ってね」
割れ目の中に見えたのは……赤貝?
赤貝みたいな綺麗なピンク色のが、てらてらと光っていた。
そしてその中にもう一つ割れ目みたいなのがある。
ここに入れるのかな?
ピンク色のやつの上や、割れ目の中を指で擦る。
「やぁっ…そこっ…だめっ……はあっ」
そのまま弄っていると、いきなり左腕を引かれ、危うく裕実にのしかかりそうになる。
「匠君……はやく、もう我慢できない」
目の前に近づいて祐美に涙ぐんだ目で見つめられる。
僕は思わず祐美の唇に僕の唇を重ねた。
一回、二回と、何度か唇を合わせる。
最後に少し長い間唇を合わせて、僕は身を起こす。
136名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:42:42 ID:bwAXa22H
「入れるよ」
首が縦に振られたのを見て、僕は自分の幹のところを持って、もう片方の手で割れ目を少し開く。
先端を合わせ、少しだけ腰を前に出す。
「ふゃぁあ……匠君、こっち来て」
裕実が腕をこっちに伸ばす。僕はおちんちんの位置を変えないようにして、腕を肩の上について、体重をかけないようにのしかかる。
そうしてから、一息に腰をつきこんだ。
「きゃうっ……ああぁっ」
裕実が声をあげ、全身で僕に縋り付いてくる。
「うわ」
僕は僕で、ぬるぬるとした柔肉に全体をきつく締められて、出てしまいそうになる。
首と腰に手と足が回されて抱きしめられ、あそこではおちんちんがぎゅうぎゅうと締め付けられる。
僕は全部が裕実に絡み付かれてるような感覚を覚えながら、腰を前後した。
「やあっ…ふぁあ……んんっ…ひゃぁああっ」
「裕実、僕もう」
「ひ、ひいよっ……きてっ…きてっ…うああっ」
僕は呆気なくイってしまいそうになり、最後の意地で、渾身の力を込めて突き込む。
「あっ…そんな…おく……だめっ」裕実の体が震え、あそこが、ぎゅっ、ぎゅっときつく締め付けてくる。
僕はその変化に耐えられず、一番奥で、精液を出した。
「あっ…うああああああっ…やあっ…」
裕実に渾身の力で抱き着かれ、締め付けられ、腰から下をすべて吸い取られるような感じがする。

僕は全部を裕実の中に注ぎ込み、突っ伏すように裕実の横に転がった。
部屋に、僕と裕実の荒い息だけが響く。
裕実はこんなことを、他の男にもやらせているのだろうか。
女の子の初めては痛いっていうけど、痛がってなかったし、やっぱり。
「ねぇ」
「なに?」
「他の男子にも、お金貰ったらやらせるの?」
「……うん」
「そっか」
胸の中を黒いものが埋める。無性にムカつき、どこかで嫌だと叫んでいる。
「……他の男子は一億円だけど」
だから僕は裕実のその呟きを聞いたとき、多分本当に嬉しかったんだとおもう。



137名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:43:20 ID:bwAXa22H
とまあこういうことがあったわけだ。
初エッチのところは適当にぼかして、嫁の可愛さを強調して語ってやる。
「その人が今の奥さんですか?」
「そうだ」
何だこの後輩。
感動した、
みたいな顔をしてやがる。
「中学生ですよね。じゃあもう15年じゃないですか。先輩、僕も先輩みたいな夫婦になれるよう頑張ります」
後輩はそんなこと言ってしきりに頷いている。
そもそも、よく俺の年なんか覚えてるな。
全く、変な奴だ。

そのあと後輩と別れ、わが家に帰り着く。
あんな話をしたからか、今夜は凄くしたい気分だった。
「ただいま」
「おかえりー。お風呂?ご飯?飲み会だって言ってたから夜食だけどんっ」
出迎えに玄関まできた裕実の唇を奪ってやる。
「裕実を食べたいな」
「ん、千円」
俺はポケットから財布を抜き取り、渡してやる。
「幾らでも持ってけ泥棒」
「毎度あり」
裕実がにやっと笑う。
それを見て、俺はもう一度唇を重ねた。次は大人のキスだ。


以上です。
138名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:57:30 ID:AdJ7WAOQ
>>137
俺が砂糖吐いちまったぜ
139名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:58:57 ID:5EvdpFT5
>>131
超乙
奥さんが今までの千円札全部とっておいたりしてたら更に萌える
140名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 00:55:28 ID:YBMbIkCG
>>137
GJ

>>139
逆算で何回目か分かるなw
141名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 08:29:45 ID:9Aqs3oiv
>>134
GJ
142名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 13:35:13 ID:x0XKxnh+
>>137
GJ!萌えた
143名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 21:30:00 ID:+HkZMFDF
>>137
GJ!
この夫婦の生活を妄想すると、にまにましてしまうな。

>>139
俺は、たまに旦那の財布の中が千円増えてると、妄想して萌えたんだけど、どうだろう。
144名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 22:01:38 ID:O/A59WEQ
>>143
その発想は無かったwww
145名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 22:23:23 ID:3LdhAmed
でも、ほのぼのできるいい発想だ
146名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 15:19:15 ID:ZRMOIikh
>>143
今は、奥さんがお金払って旦那に胸揉んでもらってるんですね。
147名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 16:09:53 ID:c2K4tV8L
月々二万円の小遣いをすべて千円札で支給される旦那
148名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 17:20:43 ID:eHYV7Tn3
月20回か…エネルギッシュだな
149名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 17:34:48 ID:ZRMOIikh
週休二日制か。
150名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 19:24:14 ID:Xz4GlzDc
YesNo枕ならぬYesNo千円。
財布の中の特定場所に折り畳まれた千円が入っていたら、今日はOKよの印。
151名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 23:37:02 ID:PXdNSYKR
凄い夫婦だなwww
152名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 19:04:28 ID:Tj7Qq90K
>>150
放送初期からたまに見ているが、「YesNo枕」の意味を理解したのが今年だorz
153名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 20:17:48 ID:YWsYBu3B
>>152
夫婦の営みにいらっしゃ〜い
154名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 17:21:43 ID:2JOFHfut
不覚にも吹いた
155名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 23:20:34 ID:UMN3vvue
そらから降ってきた幼なじみ
156名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 16:42:53 ID:uGvwT97S
幼なじみ、投下します。
157名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 16:53:05 ID:uGvwT97S
空から幼なじみが振ってきた。

お袋に、お向かいさんの親父さんが入院中と聞いて、雪掻きしてやるべと、向かったんだが。
まさか・・・幼なじみが降って来るとは。
豪雪地帯に生まれた者としては、屋根の雪降ろしを終えた後のダイビングは、お約束だとは思うが・・・。

「梅子さ〜ん」
「・・・」
「竹松梅子さ〜ん!」
「ふっ、フルネームで呼ぶなっ!」
「じゃー何と呼べば良いのかね?」
「そっ、それは昔みたいに、アリスお姉たんと・・・」

ほぼ全身雪の中に埋まってはいるが、止めをさしてやろう。
俺の暗黒史と一緒に埋まってしまえっ!。

「らめっ!、止めて〜そんなにいっぱい白いのを〜」
「・・・」
「・・・」
「・・・さて、とっとと雪掻きやって温泉いくべ」

ん〜結構山積みだけど、雪降ろしは終わってるし、一時間ぐらいで終わるだろう。
よしっ、とっとと終わらせて、久々の村営浴場の露天風呂を堪能するべ。

158名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 16:55:58 ID:uGvwT97S
《ごそごそ、がばー!!》
おう、もう復活か。

「わたーしーもー温泉行くっ!」

言うと思った・・・。

「俺、第一浴場に行こうと思ってるの、混浴だべよ」
「なーに意識してんの、昔あんなに一緒に入ってたべ」
「それとも、ないすなバデーに成長した私を意識してんだべか?」

ん〜22才になっても小学生から変わらず、身長150cm、体重は不明だか軽そう、
髪型も十年来変わらずの伸ばしっぱなしのロング、乳も・・・
ま〜でも、艶やかな白い肌、大きな瞳と長めの睫毛、バランスが整った、少し小さめの鼻と切れ長の口、
顔だけは、村の公民館で見た、ディズニーアニメのアリスに今だに似てるな・・・。

159名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 16:59:52 ID:uGvwT97S
「浴場で欲情・・・てへっ!」

何かむかちゅく。
頭の上に持ち上げ、雪の山に放り込む。

「・・・酷いよ、大人の女性にする事じゃ無いよ〜」
「大人の女性は屋根ダイブしません」
「昔の可愛らしい武志ちゃんが、都会から帰って来たらろくでなしにっ!」
「いいもん・・・、温泉から上がったら、カフェアルバートでガレットを奢ろうと思ってたんだけと、止めるべですよ!」

カフェアルバートのガレット・・・。
村に有る、唯一の洒落た店で出す絶品のガレット・・・大好物なんだよなー。

「あー何だ、とっとと雪掻き終わらせてしまうべ」
「・・・」
「早く終わらせんと、入院中のとっちゃが起き出して雪掻きに来んど」
「・・・」
「・・・温泉にも行くんだべよ」
「・・・おっ、お!ー」

4つ違いの幼なじみ。
何時も一緒だった幼なじみ。
変わってしまってたらと緊張したけど、まだ大丈夫みたいだな。

「テレレレンレレーン♪」
「武坊はレベルが上がった」
「つんでれを覚えーたー」

よしっ!、もう一度屋根から落としてそれから埋めよう。



了。
160名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 17:04:24 ID:uGvwT97S
すみません、終わりっす。
>>155で妄想しました。

では!
161名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 17:20:10 ID:g0WUIfoF
なんかいいなこれw

混浴編はまだですか?
162名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 18:11:18 ID:oaCZmzHE
ほのぼのとしてて良いねえ
163名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 21:48:14 ID:hromEjqh
雪下ろしとは盲点だった。
方言も良いものだなGJ!



幼い頃に引っ越して行った幼馴染みに高校で再開。幼馴染みの話す引っ越し先の方言に戸惑う……ってシチュエーションを思い付いた。
個人的には大阪か京都だな。てかそれ以外はあまり知らなくて萌えないw
164名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 23:41:52 ID:kEzN/2h4
雪国経験者の俺は余裕でイメージできたぜw
165名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 02:25:34 ID:tMdV0SM+
ハーフな幼なじみってないかなあ。
幼少期、容姿のせいでイジメられてるところを男が助けて
「俺がこれからずっと守ってやる!」
とか言っちゃうわけ。
中学生になり、その幼なじみの娘がそれはそれは大変な美少女になり、周りからちやほやされちゃうわけ。
でも、勿論その女の子は男一筋なのね。
ある日、とうとうその女の子が隣に住む男の家に夜ばいを・・・


無いな。
166名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 04:31:21 ID:lAPaQr0i
>>165
どっかで見た気が・・・
幼スレじゃなくて強気な娘が〜スレの方かも
red.ribbonの保管庫にあるはず
167名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 08:52:12 ID:jVI8tZgO
>>165
あるあるあるあるあるあるあるあるあるある
168名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 10:22:39 ID:GLxvuuPT
169名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 10:23:27 ID:GLxvuuPT
スマンしくじった

>>166
探したけど見つからんかった
170名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 10:26:30 ID:di96J3LF
>>166
あーそういやあったかも。

それにしても幼馴染ってなんて素晴らしいんだろう。
171名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 11:47:59 ID:lAPaQr0i
>>169
オリジナル・シチュエーション系の部屋>2号室>8-140様:『ワタシ・がむしゃら・はい・ジャンプ』
これだった。夜這いじゃなかったけど
172157:2009/11/22(日) 14:57:27 ID:ILMNTP0l
えーと、幼なじみを振った者です。
[振った]を見て、恥ずかしくて泣きそうでした。

調子にのって続きです。
まだ露天風呂までたどり着きません。

すみません。
173157:2009/11/22(日) 14:59:57 ID:ILMNTP0l
「ただいまー」
「もう帰ってきただか・・・」
「もっといちゃついてても良かったのにな〜」

おいおいお袋・・・。
雪掻きの合間に、梅姉ちゃんにブレーンバスター、バックドロップ。
半泣きの梅姉ちゃんが、復讐心で掘った落とし穴、それに気が付いた俺が梅姉ちゃんを放り込む。

どの辺にいちゃつきがあったんですかね?

「・・・温泉行くから支度するわ」
「ニヤニヤ、二人で行くんだべ」

あー確かに二人でだけど、〈ニヤニヤ〉は普通は発音しねーよ。

「第一浴場行くんか?」
「そうだけど」
「第一浴場か、昔っから武志は、あの露天風呂が好きだったからなー」
「梅子ちゃんにお願いして、武志を連れてってもらっただよ」
「・・・何でそんな顔してんだお袋」
「ニヤニヤ、もう二人は大人だべし余計ことは言わないよ・・・」
「あー思いだすべさー、あたしが父ちゃんと結ばれたのは・・・」

はいっ!止めて下さい。
そのまま続けるなら、氷室の中に葱と一緒に保存します。

「ぴんぽーん♪」

家にチャイムはねーよ、口で言う必要は無いべや・・・

「ぺんぽーん♪」
「武坊、アリス@梅姉さんが迎えに来たよー」

・・・間にアットマーク、何時の人だよ。

「あー、少し待ってくれー」
「お袋、タオル出して・・・」

あれっ?、何時の間に玄関行ったんだお袋。

「・・・貴女ね、私の武志にまとわり付く、素性の分からぬ雌猫は」
「何を言うのかしら、貴女こそどんな権利があって、私の武志に粘着するのかしら」

さて、小芝居をやってる間に、支度、支度と・・・。

174157:2009/11/22(日) 15:03:27 ID:ILMNTP0l

「お待たせっと・・・」
「・・・お前なー」

玄関には、青色のワンピース姿、ご丁寧に白いエプロンまで着けた、美少女が・・・

「・・・痛い」
「何がですが」
「・・・お前、成人女性」
「おうっ!、酒も煙草も孕みもオッケーだべ」
「・・・半袖の夏服」
「どうせ、車で移動だから大丈夫だ」
「・・・その服、小学生から着てるやつ」
「ニヤリ、覚えていたんだな」

ニヤリは発音しなくもいいよ。
ああっ!もー止めて下さいです。
俺の暗黒史つーか、トラウマつーか・・・青いせっ、性つーか ・・・もろもろの物が襲ってくるんですけれど。

「・・・まだ似合うだべか?」

ヤバい、正直可愛です。
四六時中一緒だった、頃を思いだしてしまったので、負けは確定だけど・・・

何かむかちゅく。

「あー、確かに昔と同じく良く似合いますです。」

・・・何だよ、その満面の笑み。
「えーと、ちなみにブラジャーは、まだジャ〇コの子供服売り場の、初めてのブラジャーコーナーですか?」

おー珍しい、むくれっつらだ。

「・・・私に触手があったら武坊を、あーしてこーして・・・」

あーあ、梅姉ちゃんがぶつぶつ何か術祖を始めたよ。

「・・・梅子恐ろしい子、武志が大好きな、そのドレスを着てくるなんて・・・」
「そのドレスを見たあと、武志は毎日のように語ってたわ」
「まるでふしぎの国のアリ・・・」
「うおーい!・・・」
「小芝居やめっ!。」
「風邪ひくべよ、とっとと行くっ!」

あーもう、梅姉もお袋も二人してニヤニヤしやがって。
お袋、手を振るのは良いが、何故に握り拳、何故に人差し指と中指の間に親指を入れる・・・。

175157:2009/11/22(日) 15:16:28 ID:ILMNTP0l
やれやれ、15才で家を出た気持ちは、梅姉ちゃんと会ったら吹き飛んでしまったなー。

んーと、 俺は梅姉ちゃんとどうなりたいんだろう?。

んーと、考え始めた時点で駄目な気がする。

何で俺は、梅姉ちゃんと離れたんだろう・・・

「あーっ、車の鍵が・・・」
「どうした梅姉ちゃん?」
「はっ、排水溝に・・・」
「・・・」
「はっ、半袖で寒いので、武坊ん家のおこたで待ってるです。」
「・・・」
「玄関のポストの裏に、スペアキーがあるです」
「・・・」
「武坊は取ってくるで・・・おうっわ!」

はい、雪山に放り投げました。
176157:2009/11/22(日) 15:20:53 ID:ILMNTP0l
とりあえず終わりです。

すみません、近日中には露天風呂編に行きたいとは・・・。

177名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 18:40:45 ID:di96J3LF
>>176
GJです!
ほのぼのとしてていいよねえ。

さ、いつ進展があるのかな・・・w
178名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 01:26:41 ID:UfE/+Mdf
>>125の続き。
後10分後ぐらいに投下。
今回までは幼馴染み分が少ないので、そう言うのが嫌な方は、
タイトル『ボクが奴隷に落ちるまで』で、NGお願いします。
179名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 01:34:32 ID:UfE/+Mdf
あれ
180名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 01:35:12 ID:UfE/+Mdf
181『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/11/23(月) 01:36:49 ID:UfE/+Mdf
1
 真っ赤だなぁ、真っ赤だなぁ、秋の夕日は真っ赤だなぁ♪ サキちゃんのオめめも真っ赤だよぉ♪♪
 アレから二日後の夕方、学校帰り、制服のまま。ボクの家、ボクの部屋、ボクのベッドの上で、サキちゃんは寝転がって漫画を読み、ボクはその端に座って地図帳をめくる。
 来月までに好きな町へ行き、そこがどんな町なのかを写真付きでレポート発表しなくてはいけないのだ。
 必ず2〜4人のグループを組み、もちろんサキちゃんとのフタリぼっち……なのに、電車の時刻から下調べから、全部ボクがやってるよ。
「まっはふもぉ」(コロコロ……)
 口に飴を咥えながら、舌の上でコロコロ転がしながら、歩くルートを赤ペンでなぞって行く。
 んっ、それにしてもコレ美味しい。机に置いてあったけど、いつ買ったんだっけ? う〜〜〜ん、まっ、いっか。
 まずは電車で駅前まで行って、そこから商店街、小さな映画館、その後に……

「なぁ、ゆーと? オレさ、机の上にチュッパチャップス置いてたよな?」

 ぐにゅりと、突然に背中へ柔らかな感触の負荷が掛けられ、後ろから抱き着くように両腕を首に回された。
 耳を暖かな吐息が撫で、聞こえる声はこの部屋に居るもう一人の人物。おっぱい……当たってるんだけど? 言わないけどさ。
「ひらないよ?」(コロコロ……)
 チュッパチャップスかぁっ、サキちゃんがいっつも咥えてる飴だよね? やっぱり分からないから、視線は地図帳に落としたまま、知らないと答える。

「はぁっ? んなわけねぇだろ? ゆーとの部屋でしか食わねぇんだから」

 それでもサキちゃんは食い下がり、ボクの言葉を全く信用してない。
 産まれた時から16年も幼馴染みしてるのに……疑うなんてヒドイよっ!!
 ってセリフを言おうとした瞬間。ピコーン、豆電球!! 大事な事を思い出す。
「ん〜っ、て、ほらっ! 机の引き出し見てみて? いっぱい有るんじゃない?」(コロコロ……)
 机の上に置いてあった飴を、邪魔だからと引き出しにしまったのだ。ふぅぅっ、危ないアブナイ。
 だがそれでも、のしかかる力は減って行かず、むしろ増えて全部の体重を掛けられてるイメージ。
「ねぇよ! オレは、な? 曜日ごとに舐める味を決めてんだ。毎週、毎週、決まった数を買ってんのによ、今日のチョコミント味が……無いんだよ。これは、どう言う事だゆーと?」
 そして嫌なイメージもフラッシュバック。サキちゃんの声は徐々に低く冷たくなる。
 ああ、そうだ。飴を仕舞う時、一個ぐらい良いかなって……コロコロ。うんっ、やっぱり美味しい! チョコミント味だっ!!
「ぼ、ボク買ってきゅるよっ!!」(コロコロ……)
 サーっと血の気が引き、ベッドから立ち上がろうとして、

「待てよっ、さっきから口に入れてる、コロコロ鳴らしてんの吐き出せ」

 力を入れても、少しもその場から動けない。逃がしてくれない。
182『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/11/23(月) 01:37:54 ID:UfE/+Mdf
2
 唇の間からハミ出てるプラスチックの棒を、力強く掴んで引っ張られる。
 心境は水戸黄門開始から45分後。飴を盗んだ悪党なボクは、印籠を突き付けられてホールドアップ。
「んっ、ふぁい」
 べぇー。観念して口を開けば、すぐに抜き取られて目の前でクルクルと回される。
 そして何の躊躇(ちゅうちょ)も戸惑いも無く、ボクの耳元に顔を寄せて、
「はぁぁっ、ゆーとの唾液でベトベトだなっ♪ まったく……ぢゅっ、やっぱりゅ、ちゅるちゅるちゅる、チョコ、はあぁっ……ミントじゃねぇか!!」
 美味しそうに飴を舐め始めた。舐めると言うよりは吸い付くように、しゃぶり尽くすように、ちゃぱちゅぱと音を聞かせるように。
 あっ、間接キス……とか、サキちゃんは気にしないのかな? って思ったけど、背中からドキドキ伝わってくるよ。
 ついでに、ガリガリって噛み砕く音も聞こえてくる。やっぱり怒ってる……よね?
「サキちゃんゴメンっ!!」
 今度こそサキちゃんの腕をほどいて逃れ、ベッドから下りて振り向いて、目さえ合わせずに土下座する。
 一呼吸。二呼吸。三。四。五つも置いてから、返事さえしてくれない幼馴染みへ、ゆっくりと顔を上げた。鬼が居た。
「ゆーとぉっ、オメェさぁ……奴隷としての自覚が、まるで足りねぇよ」
 噛んでいたプラスチックの棒部分を、ペッと部屋隅のゴミ箱へナイスシュート。
 イライラの募った表情で睨み、腕を組んで足を組む。ベッドを椅子代わりに腰掛け、ボクを見下して罰の執行。
「じ、かく?」
 組まれて上に在った右足はボクの目前に差し出され、相変わらず赤いタイツに覆われてる。
 ああ。なんとなく、何となくだけど予言できそう。ってよりも、この現状、この状況なら、考えられるのはコレしかない。
 サキちゃんの瞳は三日月の形で微笑み、口横も両サイドが吊り上がり、発するのは的中する一言。


「おいっ、奴隷……ご主人様の、アシの、ユビを、ナメろっ」


 ふぅあふぅあ、スーパービンゴ。やっぱり最悪な想像通り。
 足の指を舐めろって、幼馴染みに言う台詞じゃないよっ。でも、興奮す……ちがうちがうっ!! 今回はボクが悪いから、仕方なくだよっ!!
「うっ、ぐっ……はい」
 プライドなんかペッ、ゴミ箱へナイスシュート。あーんと口を拡げ、舌を限界まで伸ばして、ぴちゃり。舐め始める。
 親指の裏側から沿うように、爪の表面まで丹念に。タイツのゾリゾリとした舌触りを挟み、猫がミルクを飲む動きで丁寧に舐めて行く。
 ぴちゃ、ぴちゃ、ぺちょり。
 もう夕方だし、ムレて汗臭いと思ったけど、そんな事は無い。いつもと同じ、足の指だって同じ柚子(ゆず)の香り。
 味気も無くて、もしかしたら汗でしょっぱいのかな? って程度。
「んんっ!? ふふっ、くすぐったい♪ それじゃあ、奴隷には質問に答えて貰おうかな? ウソは……つくなよ?」
 視線だけで見上げれば、姫の機嫌は全回復。気持ち良さそうに身震いしてる。
 このままなら、けっこう早く許して貰えるかも。
「ちゅ、ぢゅっ、ふぁいっ」
 ぎゅにっ、ぎゅぢゅぎゅぢゅっ……
 指を口に含んで甘噛みし、コクンと首を振る。ウソは、ダメね?

「昨日は、オナニーしたか?」




   『ボクが奴隷に落ちるまで』
    〜契約満期まで後27日〜
183名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 01:42:35 ID:UfE/+Mdf
184『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/11/23(月) 01:45:05 ID:UfE/+Mdf
3
 身体が止まる。口が止まる。息すら止まる。封殺されて瞬間硬直。
 ボクはサキちゃんを見上げ、サキちゃんはボクを見下ろす。二人の視線はぶつかって、多分の高差で交差する。
 本気……だよね? それならいいよ、どーせ高校生になったらみんなしてるし、してないって方がウソなんだから。
「むぢゅちゅっ、ふぁいっ……ひまひた」
 だったら真実を述べるだけ。先月から父親が単身赴任で海外に行って、母親はそれに付いてった。
 二年後の、ボクが卒業間近になるまで帰って来ない。家には一人で……そしたら回数だって増えちゃうよ!!
 昨日も、漏れずに、オナニーした。今月はこれで皆勤賞。
「よろしいっ♪ では、ゆーと君の部屋にはエッチなDVDや本が在りませんが、オカズはどうしているのですか? ちなみに、夕食のオカズなんて答えたらブッ飛ばすから♪♪」
 なんでボクのエロ本事情まで知ってるんだよっ!!? まぁ、そりゃエッチな本やDVDは見たいけどさ、ボクには要らないんだ。
 買えないんじゃなく買わない。買う必要がない。
 サキちゃんは笑ってる、微笑んだままだけど、少しずつ、少しずつ、追い込まれてる。
 そう、ボクがオカズにするのは二人だけ。昨日はその内の一人。誰よりも綺麗で、格好良くて、オッパイが大きい、幼馴染み……だけど、本人の前で言えないよっ!!
「ちゅぱっ……んっ、それは、マヤちゃん、とか」
 結局はもう一人の名前で誤魔化す。もう一人の幼馴染みの名前で、この場を乗りきろうとする。
 でもっ、

「ふぅん、でっ……オレはっ?」
「はいっ!?」

 気付けば巣のド真ん中。念密に誘導された蜘蛛の糸に、絡め取られた餌の虫。
 ボクの瞳はまんまるで、口は開いて閉じれない。上擦った声を吐き出すのが精一杯。
「オレは、オナニーのオカズにしてくれないの?」
 頬っぺたは赤くなってるはず。サキちゃんの頬っぺただってほんのり赤いんだから。
 それにやっぱり、答えを聞くまでは満足しないんだね? 冗談じゃ、ないんだね?
 そしたらさ、そんなのさ、言える訳ないよ……オレをオカズにすんな!! ってキレられるかも知れないし。
「サキ、ちゃんはっ、オカズになんか……しなっ、ひぎゃっ!? イタイっ! ひたひぃっ!!」
 なぁんて考えが甘かった。嘘は途中で遮られ、足の親指と人差し指で、器用に舌を挟まれて引っ張られる。
 ギチッとつねられて伸ばされて、舌全体が凄く痛い。ボクのベロがっ!? ボクのベロがぁぁぁっ!!? もげるっ、もげるぅっ!!!
「嘘は付くなって、言わなかったか? オレの名前を切なそうに呼びやがってよぉっ……隣の家だぜ? オレの部屋からこの部屋まで、手を伸ばしゃ届くんだぜ? 聞こえてねぇとでも思ってたのかよバーカ♪」
 ボクのベ……はっ? 聞こえてたって、オナニーしてる時の声が?
 いや、今の言葉はもっと深い。
「そん、なっ」
 だいたい、オナニーを始めたのは小学五年の頃。その頃から部屋位置は変わってない。つまりその頃からサキちゃんに聞かれていたんだ。
 それを今までボクに隠してて、それで今のボクをけなしてる。
「嘘を付く奴隷には罰をやらなきゃ、なっ? 今日からオレが許可を出すまで、オナニーは、キ、ン、シ……わかったか?」
 もうこんな事を言われても、微塵だって反論できない。サキちゃんの瞳は三日月の形で微笑み、口横も両サイドが吊り上がったまま。
 そしてボクに見せ付けるのは、録音再生画面の携帯電話ディスプレイ。
 何件も、何件も。再生ボタンが押されれば、どれでもオナニーロードショー。だから……
「はい」
 って言うしか、残ってなかった。
185『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/11/23(月) 01:49:49 ID:UfE/+Mdf
4
 奪い取ろうと手を伸ばしても、素早く反らされて携帯をオッパイの間に押し込んでしまう。
 胸元からストラップだけが垂れ出て、女性の特権をフル活用してる。ぐぎぎっ……ズルい。
「まっ、今日はこんなもんか? これ読んだら勝手に帰るから、下でメシでも食って来いよ?」
 ゴロリン。サキちゃんは再びベッドに寝転がり、ボクが買ったジャンプをボクより先に読み始めた。
 名前、瀬戸山サキ。幼馴染みで時代遅れな不良ヤンキー。そして趣味は……ボクが買ったジャンプをボクより先に読んで、ボクに内容を話す事。
「おおっ!? 大人になったカイルとフレデリカが助け……」
 最悪だーっ!! 楽しみにしてたのにぃっ!!
「あーあー、きこえなーい!!」
 耳を塞いで大声出して、一階のキッチンまでダッシュ、ダッシュ、ダッシュ。
 くそぅ、こうなったらヤッてやる、ヤッてやるってば!!
 服を裂いて、ビリビリ。
 ニプレス剥がして、ベリベリ。
 ぱっぱして、パッパ。
 中に出して、ジャー。 
 3分待ってできあがりぃっ!!

 リビングでソファーに座り、完成したカップラーメンをすする。
「まったくぅ、ズルズル、良く考えたらコレ、ズルズル、脅迫じゃないのっ? ぷはぁ〜っ、ごちそうさまでした。はい、おそまつさまでした」
 溜め息吐いて一息吐いて、何度考えても納得いかない。さっきは雰囲気で頷いちゃったけど、やっぱりオナニー禁止は厳し過ぎるよ。
 サキちゃんだって月に二回ぐらいはしてるだろうし、何でボクだけ!?
 そう思ったら不条理は募る。気付けば自室にダッシュ、ダッシュ、ダッシュ。
 だけど、
「ちょっとサキちゃ……ってアレ? 寝て、るのっ?」
 ドアを開けて入室すれば、抗議する相手は熟睡中。ベッドに仰向けで横たわり、小さく、小さく、可愛い寝息。
 赤く長い髪を翼のように広げ、両手をヘソの上で組み、足は両方とも膝を曲げて立ててる、サキちゃん独特の就寝ポーズ。
「早く起きないと、イタズラしちゃうよ〜っ?」

 すぅー、すぅー。

 よしっ、イタズラしよう!! ターゲットは既に決まってる!!
 狙うのは下半身。赤いタイツに締め付けられてるムチムチお肉。
 それは膝の裏側。太股とふくらはぎ挟まれた秘密の桃源郷。体育座りみたいに足を折り曲げた時だけ現れる、チンコのぎゅぽぎゅぽスポット。
 ここに挿れて腰を振ったら、モチモチして、プリプリして、更にタイツがゾリゾリして気持ち良いんだろーなぁ。
 一度に三つの感触を味わえるのっ? なんてお得なんだぁっ!!!
 はあぁぁっ、ヤバい……興奮してきたよ。まぁ、サキちゃんとの約束はオッパイ触らないってだけだし、別に良いよね?
「ふぅっ、ふぅっ、んっ……はあぁぁっ、サキっ……ちゃん」
 呼吸が荒い、身体が熱い、チンコが苦しい。限界まで勃起して、ファスナーの金具が先端に食い込んで凄く痛い。
 そう、これは仕方の無い事なんだ。ベッドの隣に立ち、チンコも立ち、赤い髪の白雪姫を見下ろす。
「食後のデザート、いただきますっ」
 そして目の前で手を合わせて一礼。サキちゃんが起きるのが早いか、ボクがイクのが早いか……勝負ッ!!



「オレ、ゆーとに食べられちゃうの?」



 視線がぶつかった。パッチリ開かれた瞳が、ジィーっと不思議そうにボクを見上げてる。
「あ」
 だけど不思議そうに感じたサキちゃんの瞳は、瞬間湯沸し器より瞬間に沸騰した。
 震えるボクは怖くて一歩も動けない。

「オナニーすんなっつったろうがっ!!」
「サキちゃんごめんなさいぃぃぃぃぃっ!! でもオナニーじゃなくて、ふともも&ふくらはぎズリだよぉっ!!!」

 土下座をして謝罪して、男らしく言い訳もせず、ただひたすらに許しを請うだけだった。
186名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 01:52:49 ID:UfE/+Mdf
今回はここまで。次から、幼馴染み分も増えて行きます。

それと色々すみません。なぜかスレッドが壊れてます的なエラー出て、何回も失敗してしまいました。
187名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 11:41:48 ID:aT/1LeF0
>>186
GJ!
188名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 17:06:13 ID:sS7QmwdX
>>185
犯るのはオナニーじゃないよね期待
189名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 00:00:28 ID:ME72x4pK
>>165
本屋行ってスーパーダッシュ文庫の「ベン・トー」の二巻以降を買ってくるんだ
いいか、初登場は二巻だ
苛められてたとかの気弱系じゃなく、クォーターだが、某幼馴染禁止スレで
最強の敵と恐れられてる幼馴染に会えるぞ
190名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 05:08:02 ID:icKeCt4H
>>165
昔になんかで見たシチュエーションだな…
漫画だったかラノベだったかすら覚えてないけど。

幼馴染の金髪娘が自分の髪の色が違うことで苛められて、墨で黒くしようとするんだけど
男の子が「もったいないな、綺麗なのに」とかいうところから関係が始まる話


うーん、なんだったか思い出せねぇ
191名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 08:31:29 ID:OloC5Tgg
漫画であったな…そんな感じの

ベツモノだと思うが、同じように金髪を黒く染めたんだけど、染め残しがあって
それをゴミと勘違いした男が取ってあげようとしたら髪の毛でした…というのもあったなぁ
192名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 09:15:20 ID:L+40XLRd
>>190

昔、サンデーに連載してたサダデイズにそんな感じの話があったな・・・
193名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 09:57:05 ID:UvbhKypw
>>186
おもしろい
けどソックリなの別スレで見た気がする
本人だよな?
>>192サラダデイズじゃね?
194名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 15:18:00 ID:4bp9oOYr
東鳩のレミィを思い出した。
195名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 17:46:22 ID:Xrs7PLJF
>>193
イかされスレ?
196名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 21:10:11 ID:UvbhKypw
>>195自己解決した
俺の勘違いだった
197名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 08:54:56 ID:zz/c2C6/
幼馴染みのほっぺたは玩具です
198名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 17:41:17 ID:SOq4tpvr
幼馴染みのおっぱいは玩具です。
でも、揉み過ぎると大きくなるという都市伝説があるから気を付けよう。
199名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 22:39:21 ID:+4FNZb7j
大きくなったところで誰か死ぬのか?
200名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 01:22:37 ID:rpYurHGi
>>192-193
なるほど、サラダデイズか
剣道の話も幼馴染だったな、あれはw
201名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 01:54:56 ID:7F+HUeXV
幼馴染のおっぱいは理想を体現したかのような巨乳である
幼馴染が巨乳だから巨乳好きになったのか、はたまた理想に幼馴染のおっぱいが追い付いてきただけなのか
それは卵が先か鶏が先かの理論に通じるものがあるので置いておく事にする
問題はその幼馴染のおっぱいを揉むべきか否かという点だ
そりゃあ理想が手の届く所にあるのだから揉みたいという気持ちが起こらないはずがない、男として
しかし揉んでしまうと幼馴染のおっぱいは今より大きくなる、それはよろしくない
いくら巨乳好きだからとはいえ限度はある、大きくなりすぎて見た目が良くなくなるようでは困るのだ
さて、どうしたものか


まあおっぱいの大きさがどうであろうと幼馴染に対する根本的な気持ちは変わらないのだけれども
202名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 17:30:49 ID:1dfNKV+f
>>201
揉む以外にも、乳責めの方法はあるんだぜキラッ
203名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 20:13:00 ID:/8my+EIV
>>202
乳をじっーと眺め、愛でる?

洗濯前のブラジャーを、クンカクンカする?




変態さんだな俺
204名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 23:47:54 ID:1D6HoIUE
舐めたり、吸い付いたり
205名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 00:38:48 ID:vgAnBh5C
昔は互角だったのに段々片方だけが強くなってって、みたいなベタなシチュエーションが好きだと、最近気づいた。
206名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 16:07:01 ID:7QFD2mbS
>>205
堪えられなくなって、男が女の子を犯しちゃうのとかいい。
207小ネタ1:2009/11/27(金) 19:14:54 ID:hXze9PRf

小さい頃は俺の方が高かったのに、今では彼女の方が2センチ高い。


「寒くなってきたよねー」
「…ほんとにな」

塾からの帰り道、隣りを歩くスタイル抜群の幼馴染みと目線の高さは悲しいかな、同じだ。
下に目を向ければタイツに包まれた長い脚が制服のミニスカートから伸びている。
白く息を吐く彼女の横顔は、まだ幼いが整っていてかわいい。
いや、めちゃくちゃかわいい。

「…何見てんのよ」
「いや、鼻水出てるから」
「もう、普通そういうこと言う?最悪ー」

照れ隠しの悪態も慣れたものだ。
いつ好きになったかなんてもう思い出せない。
自分のものにしたい。
でも自分と彼女には差がありすぎる。

「模試の結果、どうだった?」
「別に。……下がった」
「あらま。ドンマイ」
「そういうお前はどうなんだよ」
「A判定に決まってるじゃん」
「…そうだよな」
「もうすぐセンターなんだから、気ー抜いちゃだめだよ。
 なんなら勉強教えてあげるから」

中学校までは学力も身長も自分の方が勝っていたのに、どうしてこうなったのだろう。
地元の進学高に二人一緒に入ったまでは良かったのだ。
高校生になった途端、彼女は体も学力もグングン成長して。
顔のかわいさと明るいキャラクターも手伝って、今では学年で一二を争う人気者になってしまった。
高校生になったら彼女とどうにか進展したいと思っていたのに、劣等感とくだらないプライドに邪魔され、もう3年が経つ。

「最近、成績下がってない?おばさんが悩みでもあるのかって心配してたよ」
「別に。最近サボってたからさ」
「なら良いけど。ちゃんと勉強しなさいよ」

…お前のせいだ。
本音を言えたらどんなに楽だろう。
グラドルみたいな体をして、毎晩のように窓を通って俺の部屋にやってくる。
しかもパジャマで、暖房が壊れたとかいうくだらない理由でだ。
自分が部屋に帰っていったあとに俺がナニしてるかなんて、こいつは知らない。

208名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 22:33:44 ID:NWSN7mNe
わっふるわっふる
209名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 22:50:28 ID:vgAnBh5C
なにげない書き込みからまさかの…
wktk


しかし、刹那いよな、このシチュ。
210小ネタ2:2009/11/28(土) 17:37:09 ID:srx/deiD

コンコン、と窓が鳴る。
口が開きかけたところでカラカラと開く。

「お邪魔しますっと」
「お前なあ、返事待ってから開けろよ」
「別に良いじゃん。何、エロ本でも広げてたの?」
「アホか」

ニヤッと笑うと問題集を広げていた机をのぞき込んでくる。
彼女の体で妄想するのに忙しくて、そんなもの読む余裕なんて無い。
…それにしても、顔が近い。
色素の薄い、柔らかそうな髪が俺の頬をかすめる。
―あれ?

「何、お前いつ髪切ったの」
「今頃気付いたの?先週ですー」
「毎日見てたらわかんねえよ」
「都築君なんか10メートル先にいても気付いてくれたのにさ」

…また都築か。
内心うんざりしながら再び問題集に目を落とす。
生徒会で仲良くなったらしく、最近話題に上る事が多い。
今時流行りの草食系とかいう言葉がピッタリのメガネ野郎だ。
スラッと長い脚に知的な黒ぶちメガネは女子にも人気らしい。
傍から見てもこいつに気があるのは見え見えだが、到底俺など敵わない相手だ。
211名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 17:56:07 ID:dnOESaRJ
>>210
どんどん劣等感が溜まってくのがいいな。
いつ爆発するか期待
212小ネタ3:2009/11/28(土) 18:16:01 ID:srx/deiD


「都築君と言えばさー……」
「なんだよ、歯切れ悪い」

お前の口から男の名前なんて聞きたくない。
でも頭のすぐ左上から降ってくる声を聞いていたくて、つい話を催促してしまう。
考えがバレないように、目の前のノートにシャーペンを滑らせる。

「……あのね、」
「うん。」
「………あのね」
「聞いてるよ」

シャーペンのカリカリという音だけが響く。

「好き、なんだって私のこと」
「…は?」

思わず顔をあげる。
視線がぶつかる。

「今日告白されたの、都築君に」
「――返事は」
「OKした。」

俺をまっすぐ見て静かに言う。

―いつものように断ったんじゃ無いのか?
―これから都築と勉強したり、キスしたりするのか?
―俺じゃなくて。

モテるものの、その手の誘いはいつも断っていたから油断していた。
ずっと想い続けてきた大切な幼馴染みを、他の男に奪われてしまう。
いや、元々俺のものでは無かったじゃないか。
だいたい俺とこいつが釣り合うはずが無いじゃないか。

焦りと嫉妬と絶望で言葉が出ない。
目頭が熱くなる。
駄目だ、ここで泣いたら本物の負け犬だ。

213小ネタ4:2009/11/28(土) 18:34:05 ID:srx/deiD

「…祥太?」
「お前、なんで―」
「やめて。」
「な、何」
「お前って呼ぶの。やめて」

人が必死に涙をこらえているというのに、真顔で言ってくる。

「な、なんだよ、今さら」
「やめて。本当はずっと嫌だった、お前って言われるの」
「……ゆ、い」

駄目だ、名前を呼ぶと駄目だ。
隠してきた想いが溢れてしまう。

「祥太?」
「ゆ…い。祐衣」
「…なんで泣くの?」

最悪だ。
こんな姿見られたくない。
どこまで情けない男なんだ、俺は。
溢れてくる涙を止められずに、祐衣から顔を背ける。

「祥太、」
「なんだよっ」
「こっち向いて」
「うるせえな、もう帰れよ」
「なんで泣くのか教えてくれたら」

嗚咽まじりの汚い声で返事をする俺に対して、祐衣は全く動じていないかのように静かな声で言う。
もうどうにでもなれ。
どうせ俺のところへは来なくなるのだ。

「…お前が、好きだから」
「お前じゃなくて」
「あーもう!祐衣が好きだから!」
「ほんとに?」
「だからもう帰れ!」

怒りに任せて顔をあげた瞬間、祐衣の細い腕が頭に回された。
胸に抱き寄せられたと気付くまでに、5秒。

214小ネタ5:2009/11/28(土) 18:44:09 ID:srx/deiD

「な、なにして」
「…ごめんね、祥太」
「…謝るくらいなら帰ってくれよ」
「ごめんね、さっきの嘘」
「………はあ?」

思わず腕を振り払って椅子から立ち上がる。
祐衣を睨むと、おかしくて溜まらないという顔でクスクス笑いだした。

「…どういう事だよ」
「だから、都築君の話はぜーんぶ嘘。」
「………」
「アハハ、変な顔」

慌てて涙を拭う。

「だから!どういうつもりだって聞いてんの!」
「だって、祥太昔から私の事好きでしょう?なのにいつまで経っても手出して来ないから、カマかけてみちゃった」

気付いてたのか、こいつ。

「…性格悪いな。人の片思いを弄んで楽しむとか最悪だぞ。」
「片思いじゃないじゃん、私も好きだもん」

―――何だって?
さっきから心臓が忙しい。

「マジかよ」
「うん。」
「…いつから?」
「昔すぎて忘れちゃった。」
「なんで俺なんだ?」
「わかんないよ。気付いたら好きだったんだから」
「チビだし頭悪いのに」
「気にしすぎ。勉強は教えてあげるし」
「情けないし、女々しいぞ俺」
「そんなこと私が一番わかってるよ。それでも好きなの」
「ほんとにほんとだな?」
「ほんとにほんと」

祐衣が笑う
215小ネタ6:2009/11/28(土) 18:53:23 ID:srx/deiD

夢みたいだ。
また目頭が熱くなる。

「…さっきの、もう一回言って」
「私も好きだもん?」
「ちゃんと。名前も」
「…私も、祥太のこと好きだもん」

祐衣が名前を呼べと言った理由がわかった気がする。
好きな奴に名前を呼ばれるのが、こんなに心地良いとは思わなかった。

「…また泣くの?」
「泣かねーよ」
「声、震えてる」
「……もう、黙れ祐衣」

我慢出来ずに祐衣の口を塞ぐ。
俺の唇で。

「――ほら、」

長いキスの後、祐衣が目を開けて言う。

「身長同じくらいで、良いこともあるでしょう?」

俺がぽかんとしていると、体屈めなくてもキスできるから、と笑った。

つられて笑う。

「あ、やっと笑った」
「うるせーよ」


おわり
216名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 18:56:07 ID:srx/deiD
>>205を見て思い付きで投下してしまいました
小ネタのつもりが長くなってすみません。
そしてエロ無しすみません。

お粗末様でした。
217名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 19:11:23 ID:J4QFw8BW
GJ!
一番槍。
こういう関係だと、付き合っても確実に尻に敷かれるなw
218名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 19:35:23 ID:fC7wyaX6
小出しかと思って一番槍逃しちまったがGJ&完成乙

好きだって気付かれてた時点で容易に将来が予想できるなw
219名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 00:52:41 ID:sAFlWawY
なんだ、喧嘩して修羅場にならないのか。
つまらん。
220名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 00:53:26 ID:8uLZRYTb
悶えるほどにGJ。
女ってさといよね。
221名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 01:27:12 ID:JcfKncbW
>>219
喧嘩もできないほどヘタレ男ってのが良いじゃないか
222名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 12:12:03 ID:/rTQSr+b
>>109を待ってるんだが、マダか?
223名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 13:41:41 ID:d4tnIupI
ボルボX氏の続きはまだか?
224名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 19:40:26 ID:MLuDwiTz
>>221
ヘタレ男が、好きな女の子にだけ、好きだからこそケダモノになるのがいいんじゃないか。
225名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 15:11:59 ID:2F7GbI7b
オタク少女と幼馴染みの少年の日常
226名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 20:42:42 ID:PJAInKsv
>>225

ちょうど今そのネタで一本書いてるんだが、行き詰まってる。なんかアイデアをくれ
227名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 23:32:18 ID:PfJ4kLTj
228名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 00:31:33 ID:tnMdIJYu
幼なじみの女の子が名前の書いてない無いラブレター贈るって小説が自分の幼なじみ好きの原点なんだがなんて作品だったか
229名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 00:32:44 ID:tnMdIJYu
すみません
スレ違いでした
捜索スレあったとは
230名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 00:41:52 ID:OVle6aPh
センチメンタルグラフティじゃないだろうな。
231名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 01:39:57 ID:tnMdIJYu
違います。
ネット上で見た覚えがあるんだがもう何年も前だし消滅したろうな
232名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 02:30:35 ID:0F8eClSS
そういう話最近買ったエロマンガでみたな。おもしろかった。
233名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 04:30:17 ID:P0okdMYw
>>231
むしろそれvipで見たわw
幼馴染が隣に引っ越してくる奴
234武志と梅子:2009/12/02(水) 07:09:27 ID:MEX59daA
武志と梅子を書いた者です。おはようございます。
続きを書きました。
すみません、まだお露天風呂にたどりつきません。

投下します。
235武志と梅子:2009/12/02(水) 07:11:04 ID:MEX59daA
少し反省しました。

半袖の女の子・・・もとい女性を雪山に突っ込むのは、漢のやる事ではないです。慌てて抱え起こしました。

「ウルトラひゃっこいです!」「すまん、半袖だったっけ」「雪、払うからじっとしてな」
「ふっ、服に染みる前に早くです!」

バサバサ、パンパン。

ぷっ。髪の毛まで雪まみれだな。

梅姉ちゃんを引き寄せ、髪の毛に付いた雪を落としてると、急に梅姉ちゃんが変な声を上げた。

「ひゃん!」
「何ですか、その変な声」
「あっ、あのな、あのな、武坊とこんなくっついたの久々だべ・・・」
「んっ?」
「だっ、だからな、だからな、だからな・・・」

梅姉ちゃん、何を言ってるんだ?。何で顔が真っ赤なんだ?。

今日は、梅姉ちゃんを散々投げ飛ばしたりしたけど、今みたいに温もりを感じる距離では無かったか。
近いか?。近いかな?。近いよな・・・。

気が付けば、梅姉ちゃんの体温、匂い、柔らかさを感じる距離。
屈んで腰に手を回して、髪の毛を鋤いてるのってまるで恋人達がイチャイチャしてるみたいだな・・・。

236武志と梅子:2009/12/02(水) 07:12:13 ID:MEX59daA
「少し背の高い〜♪」

お袋、少しじゃ無いけどな。いや、突っ込む所違うな。

「お袋、何時から其所にいる」「そして何をしてる」
「可愛い二人を愛でてるの」
「そんなに暇なのかよっ!」
「そだそだ!急がねば」
「何か用事か?」
「診療所が忙しいみたいなんだわ」「お父ちゃん助けに行ねばなんね」
「うおいっ!急げよっ!」
「そっだな・・・」「梅子ちゃん、すまんけど武志の晩御飯お願いしていいべか」
「あっ、まかして下さいです」「武坊を更に大きくするっす」
「梅子ちゃんありがとな」
「武志、私は父ちゃんと向こうに泊まるからな」
「じゃ、続きをどぞっ!」

車に乗り込み、お袋は去ってった。

お袋、息子の恥ずかしい姿を愛でるのも良いけど、患者さんを診るのを優先しようよ・・・

「つっ、続きは・・・」

んっ?何か言ったか梅姉ちゃん。車の走る音で聴こえんかったよ。

「何か言ったか?」

「・・・私、どうすれば良いんだべ?」
「何を?」
「私達変わっていくんだよ」「良いのか悪いのか分からないんだけど」
237武志と梅子:2009/12/02(水) 07:13:07 ID:MEX59daA
「・・・」

逃げないんだ。やっぱりお姉ちゃんなんだな。俺も同じ事を考えてたよ。

「梅姉ちゃん、俺も・・・」

おいっ!梅姉ちゃん。何ですかその顔はっ!。その《むちゅー》キス待ちの顔は。

突っ込んで欲しいんですか?。欲しいんか?。欲しいんですかっ!。

俺は梅姉ちゃんを抱き上げ、顔を引き寄せた。
頬を染めた白い顔、閉じた瞳の上の長い睫毛、そして切れ長の艶やかな唇。

《チュッ》

キスをした。

おー、びっくりしてるな。目が点になってますよ。

「ジャイアントスイングで雪山に突き刺さると思ったですよ」
「やるか?」
「やですよ」
「俺も村を出て、少しは成長したべ」

「えーとな、今回の里帰りでな何か結論がでるかもな」「たからあんまり急かすな」
「・・・」
「じゃ、ちっと待っててくれ」
俺は着ていた革ジャンを、梅姉ちゃんに掛け、鍵を取りに玄関に向かった。

顔が熱い。雪山に埋まったら、気持ち良いだろうな・・・。

238武志と梅子:2009/12/02(水) 07:14:29 ID:MEX59daA
青色のワンピースに白いエプロン。

思い出す昔の事。


『さくらおばちゃん、どこへいっちゃたの?』
『うめこおねいちゃん、ぼくおなかがすいたの』


俺が6才、梅姉ちゃんが10才の時、梅姉ちゃんの母親桜さんが亡くなった。
幼馴染みで一番の親友の、桜さんを亡くしたお袋は、深く悲しんだ。そして、大きな問題に直面した。
大きな問題とは、俺の育児である。

この村に診療所をつくる事を目指して、医者に成ったお袋と、お母さんに成る事を目指して、お母さんに成った桜さん、違う夢を持っていた二人だけど、一つ同じ夢を持っていた。

239武志と梅子:2009/12/02(水) 07:15:30 ID:MEX59daA


『幼馴染みを作ろう』『私達の子供を幼馴染みにしよう!』


お袋は、同僚の医者であった親父と結婚して、夫婦で村に帰ってきた。そして無医村であったこの村に、二人で診療所を開いた。


『育児ならわたすがやるだよ、約束守ってくんろ』
『実はな〜・・・』『はなから当てにしてたんだ』


お袋は約束を守り、梅姉ちゃんの幼馴染みである俺を産んだ。
桜さんは診療所で働くお袋に変わって、俺を娘と同じく、大切に育ててくれた。


『このこな〜に?』
『あなたの幼なじみよ』
『おさななじみってなに?』
『すっごく、良いものなの』『だからいっぱい可愛がってあげてね』
『うんっ!いっぱい、い〜っぱいかわいがる』


梅姉ちゃんも、俺をいっぱい可愛がってくれた。


240武志と梅子:2009/12/02(水) 07:17:02 ID:MEX59daA


お袋はどうするか悩んでいた。

医師を休み俺を育てるか。父の実家に俺を預け、医者としてこのまま診療所で働くかと。


『ぼく、とおくにいっちゃうの?』『うめこおねいちゃんとも、はなればなれになっちゃうの?』


まだ幼い俺は、母を亡くした梅姉ちゃんの気持ちを慮ることも無く、自分の不安を言うだけだった。
梅姉ちゃんは自分の悲しみを微塵も出さず、俺をひたすら慰め続けててくれた。


241武志と梅子:2009/12/02(水) 07:18:37 ID:MEX59daA


『ならないっ!』『ならないです!』『お母さんの代わりはわたすがするです!』


お母さんとお揃いの、大好きな青色のワンピース。子供用でも大きすぎる、白いエプロン。
梅姉ちゃんはお母さんのお手伝いする時の、お気に入りの格好でキッチンに向かった。


『出来たです』
『こどもは、ひをつかっちゃいけないんだよ』
『うるさいです』『早く食べるです』


少し甘い炒り玉子、焼いたハム、四つに切ったトマト、トースト。

これが、梅姉ちゃんが俺に作った初めてのご飯だった。

食べ終わった後、梅姉ちゃんは俺を抱きしめて言った。


『武坊は心配すんな』『わたすが守るから』


すでに梅姉ちゃんより大きな俺を、背伸びをし、力一杯抱きしめながら言った。

242武志と梅子:2009/12/02(水) 07:20:04 ID:MEX59daA
桜さんの四九日の法要の時だった。


『お母さん後は任せて下さい』『わたすが世話します』『わたすが武坊の面倒見ますです』


梅姉ちゃんが、桜さんのお墓の前で言った。
近くに居た俺の両親、梅姉ちゃんの親父さんは、暫くの間固まり・・・

そして大爆笑をした。


『だって、チビっちゃい梅子ちゃんが大人びた口調で、お前の面倒見るって言ってんだもん』『お前は、梅子ちゃんをうっとりと眺めてるし』


桜さんは、梅姉ちゃんが幼い頃から家事全般を手伝わせていて、梅姉ちゃんはもう大体の家の事が出来る様になっていた。


『私も出来るだけ家に居れる様にしますから』


村の世話役であり、地元の生産物の売り込みに日本各地を飛び回っていた、梅姉ちゃんの親父さんは、今の仕事を他の人に任せて、なるべく地元に居るようにしてくれた。

それから九年間、俺はチビっちゃい梅姉ちゃんに守られて生きてきた。

243武志と梅子:2009/12/02(水) 07:21:21 ID:MEX59daA

「ひゅーん、ひゅんひゅーん、ぱしゅーんっ!」

やれやれ、物思いにも浸ってられないか。
さて、突っ込みを入れんとな。

「梅姉ちゃん、何だよそのへっぽこ音」
「くちターボですよ」「隣が重いんで車が加速しないからですよ」

何だよ、くちターボって。確かに俺は、要らんぐらいで大きく成ったけどな。

梅姉ちゃんの作るご飯の所為か、持ってるDNAの所為か、元々でかかった俺は、今や身長185cmオーバー、体重90sの立派な体型に成長いたしました。

「なー梅姉ちゃん」
「なーに?」
「第一浴場行くの止めて、別の所行かないか?」
「なしてだよ?」「やっぱり恥ずかしいんか?」
「いや違う、違うんだ、公共浴場だから他の人も入ってくるべ、俺は良いけど梅姉ちゃんがな・・・」
「心配してくれてんのか?」「あっ、ありがとうなっ」
244武志と梅子:2009/12/02(水) 07:22:38 ID:MEX59daA
誘導成功かな?。
今言ったことは、嘘では無いんだけど。
第一浴場は大好きだけど、今の精神状態での梅姉ちゃんとの混浴は何かきついです。
それに、梅姉ちゃんは合法とはいえ《ろり》だから、下手すると通報の恐れが有るし。

「心配してくれて有難いんだけど」「安心してくんろ」
「何で?」
「ほれっ」

梅姉ちゃんは、コンソールボックスを開けて、何やら取り出した。
んっ、鍵か?。何の鍵だべ?。

「もうつくだよ」

最近出来た、温泉を利用した除雪システムのおかげて、道には雪がほとんど積もって無く、車はすんなりと第一浴場にたどり着いた。

変だな。俺は回りの雰囲気に違和感を感じた。

「梅姉ちゃん、何か閑散としてるな。」「なしてだ?。」
「さー着いただよー」

んっ、入り口にチェーン?、何か看板が・・・。
看板には、《閉鎖中》と書いてあった。

「へへーん、貸し切りですよ」

勝ち誇ってやがますね。
分かりました俺の負けのようです。

245武志と梅子:2009/12/02(水) 07:24:58 ID:MEX59daA
今回は以上です。

早くお風呂に浸からせたいです。
246名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 07:28:29 ID:+B6g5PTA
>>244
合法ロリと二人っきりで混浴、堪んねぇな。
期待
247名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 15:26:32 ID:Ma4arChC
……ふぅ

まったくもってうらやまけしからんな、この二人は
248名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 00:34:25 ID:n+8dsysj
いいよいいよー
249名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 01:21:35 ID:INdT/YAc
二人の親GJすぎるww
やっぱり幼馴染は代々伝えなきゃいけないよな。
250名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 08:31:55 ID:9X+M5wRL
『ウルトラひゃっこいです!』に萌えた
ちゃっこいのにお姉ちゃんなのがたまらんな
251 ◆uC4PiS7dQ6 :2009/12/04(金) 18:53:19 ID:QM4yQNQX
>>185の続き。
次から投下。
252『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/04(金) 18:55:50 ID:QM4yQNQX
1
 さいあく、最悪だ。ちょーさいあくぅっ!!
「うぅっ……頭がズキンズキンするよぉ」
 チンコ弄り禁止命令から一週間が経過し、ボクは律儀に守ってたけど限界突破。
 だから昨日の夜、バレないようにお風呂場でシャワーを出し、オナニーしようとしたら、ガチャ、ガラッ、ナニシテンダユート? サキちゃんが制服のまま入って来た。
 男は精子を溜め過ぎると夢精する事を熱弁したけど、結局は理解されずに怒られただけ。そしてその間、ボクはタオル一枚の裸も同然だったから、
「ふぅ、ふぅ……ったく馬鹿が。ほれっ、あーんしろ」
 風邪をひいた。ベッドでパジャマ姿で、上半身だけを起こしてフーフーしてくれたオカユを食べる。
 茶碗からレンゲで掬われ、サキちゃんにフーフーされ、口元に差し出され、パクリ、モグモグ、ゴックン。
 動くのもダルいボクの代わりに、洗濯もしてくれたし、学校に連絡もしてくれたし、こうやってオカユを作って食べさせてくれる。まぁ、風邪ひいたのはサキちゃんのせいなんだけどさ。
 でもそれでも、朝早くからずっと世話して貰ってるし、こんな献身的な幼馴染みを見たら、嫌でも罪悪感は膨らんでく訳で。
「一人で食べれるから、だいじょぶじょぶ。サキちゃんは学校に行って? まだ遅刻しない時間なんだし」
 ベッドの隣で椅子に腰掛け、片手に茶碗、片手にレンゲを持った、染められた赤い髪に、赤いコンタクトに、やっぱり赤いタイツを穿いてるサキちゃんには、学校を休んで欲しくない。
 早くクラスのみんなと仲良くなって欲しいんだ。せめて挨拶ぐらいはできるようになってくれないと、全部がボク経由になっちゃうから。ボクが居ないと、両親とさえ会話ができないから。
「あっ? なんだよ……オレ、ジャマか?」
 ボクより背が高くて、ボクより格好良くて、運動神経良くて、頭も良くて、家事だってこなすサキちゃんだけど、ボクが居ないとケンカしかできない。
 サキちゃんを怖がらずに話せるのが、ボクとマヤちゃんだけってのは、凄く寂しいと思うんだ。だから、そんな悲しそうな顔しないで。
253『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/04(金) 18:57:12 ID:QM4yQNQX
2
「ううん、けど……ちょっと熱っぽくて頭痛がするだけだし、それにこの部屋にいると、ボクの風邪が移っちゃうかもよ?」
 もっともらしい理由で、理屈で、この部屋から追い出そうとしても、
「はぁぁっ……なぁ、ゆーと? オレだけが学校に行ってどーすんだよ? オレは誰と話しすりゃいいんだ? だから気にすんな、ゆーとの風邪なら移ってもいいから」
 目を閉じて、顔を小さく左右に振るだけ。長い髪もつられてユラユラ左右に揺れる。
 そして再び目を開けて。サキちゃんの瞳は赤、さみしがりなウサギと同じ赤い色。
 ってかさー、ボクの風邪なら移ってもいいってさー、ドキドキしちゃうんだけど!! 熱がさがんないよぉっ!!
「んーっとさ、ボクの勘違いかも知れないんだけどさ」
 だってしょうがないよ、昔からサキちゃんの事を好きだったんだから。
 そしたらさ、もしかしたらって勘違いもしちゃうよ。出来る限り後腐れの無い言葉を選んで、幼馴染みの関係が壊れないセリフをセレクトして。
「なんだよ?」
 視線が合う。ジッとボクを見詰めてる。みんなが目を反らし、ボクだけが平気な凝視眼光。
 深く、深く、呼吸を一回。頭の中で何度もリハーサルして、もしかしたらを声で紡(つむ)ぐ。
「サキちゃんてさ、もしかしてボクの事……スキなの?」
 もしかしたら、もしかしたら両思いかも知れない。
 そんなハチミツたっぷりアイスこんもりのハニートーストよりも甘い考えで、確率はフィフティフィフティかな? なーんて甘い算段で、ボクをスキなのって聞いて。


「はっ……はああぁぁぁぁぁっ!!? べ、べつにゆーとなんて好きじゃねぇしっ!!! 一人だってから、幼馴染みのオレが看病してやってんだろっ!!?」


 だよねー。否定はアッと言う間も無く、早い口調で完全にブチのめされた。
 ボクは落ち着いてるフリをして、表情を変えないので精一杯。
「うんっ、だよね? わかってる、よ」
 あーあ、サキちゃんに振られたら、彼女になってくれそうな人はマヤちゃんしかいないのに。
 生涯の彼女候補二人の内、一人がここで消えてしまった。
「っ……わかってねぇよ。ちっ、コンビニ行って冷えピタシート買ってくっから、おかゆ食ったら寝とけ」
 呟きに続けて舌打ちし、茶碗とレンゲを押し付けて、その姿までこの部屋から消してしまう。
 自信、あったんだけどなー。
「あははっ、これは告白してもフラれちゃうよね? んむっ……おかゆオイシ」





   『ボクが奴隷に落ちるまで』
    〜契約満期まで後21日〜

  
254『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/04(金) 18:59:29 ID:QM4yQNQX
3
 気が付けば家のリビング。昼間でもカーテンは閉め切られて薄暗い。ソファーの真ん中にボクが座り、右にサキちゃん、左にマヤちゃん。三人並んでテーブル越しのテレビを見てる。
 正確にはテレビじゃなくて、父親が隠してた無修正のアダルトDVD。
 ああ、思い出した。これはボクが初めて性に目覚めた日。ボクが、精通した日。
 両親は出掛けてボクだけ留守番で、マヤちゃんとサキちゃんが遊びに来て、かくれんぼしてたら、見つけた。
 小学一年の時、三人とも6歳の時、マヤちゃんがショートカットで、サキちゃんの髪はまだ黒かった時。三人でしたエッチな秘密、三人でシた……アナルセックス。
 最初はボクの家だけだったけど、しばらくすると学校でもするようになった。朝に、昼休みに、放課後に。教室で、図書室で、プールで。
 体育の授業、みんなはビート板を使って泳ぎの練習をしてるのに、ボクら三人は泳ぐ真似。
 首から上だけ水面に出して、その下じゃ水着をズラして、じゅぽじゅぽパンパン腸内射精。
 結局その関係はバレずに一年経ち、二年生になってクラスが別々になるまで続いた。

 ──ああ、夢か。

 ここまで記憶を遡り、やっと自分が夢を見てると思い知る。
 だって、サキちゃんがまだ、優しいから……

「んにゅ」

 やっぱり。ボケる視界がゆっくりクリアに。
 目の前には見慣れた赤い髪、見渡せば見慣れた机にクラスメイト。シンと静かな授業中、詳しく解析すればテスト中。
 ボクは問題も確認せずに鉛筆を転がし、マークシートを最速で埋めたんだった。どーせ国主催の学力調査テストだし、成績には関係ないし、通信簿には何も心配ない。
 そう決めて机に突っ伏し居眠りして、病み上がりの身体を回復させていたのだ。

 時計を見れば、テスト終了の合図まで、残り15分ちょい。

 うーん、また寝るには時間が短過ぎる。辺りは真剣で静かだし、威圧してピリピリさせる係のサキちゃんが、テスト開始と同時に眠てるから、みんな集中してできてるんだねっ♪
 って事は、暇だって事で、イタズラするしかないって事だよ♪♪
「んーっ」
 右手を前へと差し伸ばし、サキちゃんの背中にかかってる髪を左右に落とす。
 起きちゃうかな? とも思ったけど、小さな吐息は途切れない。よしよし……じゃ、さっそく。

 スーッと撫でるように、サキちゃんの背中を黒板代わりにして、人差し指だけで文字を書いていく。
255『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/04(金) 19:00:35 ID:QM4yQNQX
4
 カタツムリが這うぐらいのスピードで、一文字、一文字、的確に、

 お こ の み や き た べ た い

 今夜の夕飯をリクエスト。何となく急に食べたくなったから。
 て言っても、サキちゃん寝てるから意味ないか。一瞬ぴくっとしたけど気のせいだよね? ぜーんぜん起きないし。
「よっ」
 すぐに次の単語を指で刻む。


 す き


 平仮名で。ぴくっ。


 ス キ


 片仮名で。ピクピクッ。


 好 き


 漢字で。比区比区比区っ。


 大好き おこのみやき


「はあああぁぁぁぁぁぁぁああ!!?」
「うわっ!?」
 だから作って……そう繋がる筈だったのに、突然に立ち上がられて書けなくなった。
 ガタンッ!! 大きな物音と声を発して席を立ち、クラス中の視線を一身に集める。
「ちっ、なに見てんだよテメェら……コロスぞ? オラッ、ふざけやがって、ツラ貸せよゆーと!!」
 そんな視線も睨むだけ。睨むだけで、クラスメイトは視線を再びテスト用紙に逃がす。教師でさえ知らぬ素振り。
 まだ高校へ入学して一年も経たないのに、みんな『あこがれ』てるのに、みんな怖がってる。仲良くなるキッカケさえ有れば、友達だって沢山できるのに。
 なんて事を、手を引っ張られて歩きながら、廊下を引きずられながら、先歩く幼馴染みの髪を眺めながら、誰も居ない秋空ひろがる屋上に連れて来られるまで、ボーっと考えていた。
「もう、学校じゃすんなよゆーと?」
 屋上の中央、数十センチの距離で対峙して、ボクが見上げてサキちゃんが見下ろす、二人が会話する時のいつもの格好。
 ほんのり頬っぺた赤くして、やっぱり恥ずかしかったんだね? かっわいんだからん♪
「はい、ご主人様の命令とあらば」
 にやける表情を隠しつつ、ボクは文句も言わずに頷くだけ。わかったよサキちゃん……学校では、もうしない。家だけにするよ。
「ちっ、ほんとにわかってんのかよオメェ?」
 すると聞こえる舌打ちの音。不機嫌な時と、照れてる時だけ聞く事ができるレアSE。
 そして変化する足の向き。踵を返して教室へ帰ろうとする。
 目に映るのは後ろ姿。赤いタイツを纏ったムチムチの太股に、安産型確定の引き締まったお尻。
 昔はそこに、ボクのチンコ出し入れしてたんだよなー。
「サキちゃん!! サキちゃんて、さ……何で髪を赤くしたの?」
 そう思ったら、さっきの夢を思い出したら、自分でも意識しない内に呼び止めてた。
 ここに来たのとは真逆、ボクがサキちゃんの手首を掴んで。
256『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/04(金) 19:01:09 ID:QM4yQNQX
5
 以前は黒く自然な色だったのに、今は深紅クリムゾンレッド。この色に意見が有る訳じゃなくて、この色に変えた理由が、今更になって気になっただけ。
 サキちゃんはボクの台詞に驚いてるけど、頬っぺはほんのり赤いまま。
「はっ? 意味なんてねーよ、オレが赤を好きってだけだ……あっ、言っとくけど、たまたまオメェと好きな色が同じってだけだかんな? オメェの為に赤く染めてんじゃねぇから、勘違いすんなよゆーと?」
 ふーん、好きだからかぁ、意外と普通の理由……んっ? なんで勘違いなんだろ?
「勘違いなんてしないよ? だってボク、好きな色は黒だもん」
 そうだ、ボクは赤が好きなんて一度も言った事が無い。少し考えてみたけど、やっぱりない。うん、ないよ。


「はっ、はあああぁぁぁぁぁぁぁああ!!? はっ、はあっ!? だってガキの頃、赤が好きだって言ってたじゃん!?」


 それでもサキちゃんは引き下がらない。ボクの肩に手を置き、ぐわんぐわんと前後に揺らしてくる。
 もしかして、勘違いしてるのはサキちゃんじゃないのかな? 多分、小学生の頃に集めてたアレで勘違いしたんだ。
「いやアレは、ウルトラマンが好きだったから赤い物を集めてただけで、色自体はそんなに好きじゃないよ?」
 赤い瞳が見開かれる。ぐわんぐわんからも解放される。
「ちっ……オレ今日よ、ケンカの予約あっから先に帰るわ。じゃーな」
 呆気に取られて、ボクは屋上に一人きり。サキちゃんが校門を走り過ぎるまで、授業終了のチャイムが鳴るまで、ベンチに腰掛けて下を眺めてた。
257『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/04(金) 19:04:13 ID:QM4yQNQX
6
 眺めてたら、眠ってた。キッチリ放課後に目が覚めて、先生に怒られて、帰宅して冷蔵庫の前で唸ってる。
「うむむーっ」
 食材が無い。サキちゃんがまとめ買いしててくれたストックが切れたのだ。モノの見事にすっからかん。
 ボクも調理は好きだし、凝ったのにだってチャレンジする。だけどそれは、冷蔵庫に食材が入ってればの話し。入ってなければ、コンビニ弁当にカップラーメン当たり前。
 食材を選ぶって行為が、どうしても面倒臭くて仕方ない。スーパーに行くときは、毎回サキちゃんに付き添って貰ってるし。
 そのサキちゃんも、今日は遅くなりそうだしなー。ああん、カップラーメン生活スタートかぁ……

 ──ビンボー♪


 チャイムがキッチンまで届く。
「はーい、開いてますよー」
「開けろよクソ野郎っ!!」
 あら珍しい、サキちゃんが玄関から来た。てか、チャイム押せるなら開けれると思うんだけど。
 でも理不尽な説教をされるのは嫌だから、急いで玄関に向かってドアを開けた。
「サキ、ちゃん?」
 あけた、ら……


「おう、久し振りに夕食はオレが作ってやるよ」


 サキちゃんが両手でホットプレートを抱えて立ってた。肘に買い物袋を下げて、そこから見える『お好み焼きの粉』。
 だけど、肝心なのはそこじゃない。そこじゃないけど、まだ言わない。
「ふふっ、うん♪ ちょーどソレが食べたかったんだ♪♪」
「そ、そっか……偶然だな!」
 サキちゃんはリビングテーブルにホットプレートを乗せると、同じくテーブルの上で玉を作り始めた。
 ボールの中に卵を入れ、水を入れ、粉を入れて、ソワソワソワ。ボクがサキちゃんから視線を僅かにズラしても、混ぜながら少しずつ視線に入ってる。
 手の動きも落ち着かないし、必要以上に髪を掻き上げるし。そんなに邪魔なら、いつもみたいにアップにすれば良いのに……なーんてね♪
 本当はわかってる。肝心な事をさっぱり言って貰えないから焦ってるんだ。これ以上じらしたら悪いかな?
 ボクが言わなきゃイケない事。ボクがホットプレートよりも早く気付いた大切な事。


「サキちゃん、黒い髪、似合ってるよ……凄く綺麗だねっ♪♪」


 サキちゃんの髪の色が、艶々の黒色に変わってた事。
 着てるのは制服のままだけど、タイツまで赤から黒に変わってた。
「う、うるせっ、赤に飽きただけだ。ウゼェからジロジロ見んじゃねぇよ」
 あはっ、見ないとそわそわして、ボクの視界に入って来るクセにぃっ♪
 その後はモーマンタイ。焼くのから取り分けまで、全部サキちゃんがしてくれた。
「サキちゃんてば、お好み焼き作るのも上手いんだね!! きっと素敵なお嫁さんになるよ」
 とても、美味だった。


「なら……しろよ、ちくしょう」


 ボクが洗い物をして帰る間際、そうだ、どうやってチャイム押したのって聞いたら、蹴ったって言われた。
258名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 19:05:00 ID:QM4yQNQX
ここまで。
今回は以上です。
259名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 20:38:20 ID:JLFfmxlA
ああ・・・俺もこんな子欲しい・・・
260名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 21:14:38 ID:SLPJLm9P
>>254
過去編待ってます。
261名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 03:45:20 ID:gLSrXdhq
ベタベタだけど窓越しに来る幼なじみって良いよなあ。
「やっほー、今日も来たよ!」みたいな。
262名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 04:03:20 ID:e33FpRTs
偶然にも誕生日が一緒で新生児ベッド時代からの幼馴染
今まで男の方が先に産まれたと思って年上ぶってたのだが、
午前と午後を間違えてた等の理由で実は女の方が早かった事が発覚する
(こういう場合親に「何故教えなかった」と訊くと「面白いから黙ってた」と言われるのが常)
これをきっかけに2人の関係はどのように変化するのだろう

というネタ
263名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 07:19:25 ID:l6yMkG4Z
>>257GJJJJJJJJJJ!!
サキかわいいヨー!!
264武志と梅子:2009/12/05(土) 18:51:13 ID:91yhCos4
武志と梅子を書いた者です。こんばんは。
続きです。お風呂入りました。
微量のえろ有りです。
265武志と梅子:2009/12/05(土) 18:52:04 ID:91yhCos4
「何で閉鎖してるんだ?」
「何して梅姉ちゃんが鍵を持ってんだ?」
「それはだな〜」

梅姉ちゃんは説明した。
現在、温泉管理組合の長をしている、親父さんの入院中、第一浴場の管理を任されたこと。
上がり湯用の湯沸し器を、客が少ない今の時期に更新したこと。そして今日、湯沸し器の運転確認をしようと思ってたこと。

「だから安心してくんろ」
「通報されることは無いですよ」

見透かされてましたか。

「ムフフ〜、ゆっくりするですよ〜」

第一浴場は、脱衣場、上がり湯、露天風呂に別れていて、その全てが男女共用だ。
したがって服を脱ぐとこから、俺は、心を試されることになった。

うおっ!、何も躊躇もなく脱ぎ初めやがった。少しは羞じらえろよっ!。
って、何を凝視してんだよ俺。いや、意識して無いなら普通に見れる筈だな。
いやいや、親しき仲にも礼儀ありだな。いやいやいや、でも見たいかも。男の子だもん。
って、何を考えてるだ俺。《ろり》でつるぺたの梅姉ちゃんで興奮なんか・・・。
嘘つくなっ!。するだろっ!。

頭の中がぐるぐる回る。・・・昔の事を思い出す。
266武志と梅子:2009/12/05(土) 18:53:06 ID:91yhCos4
10才の夏、俺は初めての射精をした。
梅姉ちゃんと、川で水遊びをした後、二人で昼寝をしていた時だった。

『梅姉ちゃん、そんなところさわらないで・・・』
『おちん○んいじらないで・・・』

夢の中で、水着姿の梅姉ちゃんが、当時の俺が考えもしない所ろを弄っていた。

『おちん○んいじめないで!』
『痛いの!おちん○ん変になっちゃうの!』

梅姉ちゃんは、俺の手を胸に寄せた。
『エッチな事させないで、梅姉ちゃん!』
『あっ、あっ・・・つっ』
『ううっ、うめこおねいちゃん!』

『梅姉ちゃん?』

気が付けば、いつもの梅姉ちゃんの部屋、梅姉ちゃんのベッド、梅姉ちゃんの匂いだった。

梅姉ちゃん暑いよ。

梅姉ちゃんは、俺を抱きしめながら寝ていた。

ふと、自分のパンツの中に、違和感を感じ様子を観た。

何なのこれ?。僕・・・射精しちゃたの?。ここでしちゃたの?

知識としては、知っていた射精。しかし梅姉ちゃんと一緒に居る時に。
恥ずかしさと、罪悪感に苛まれ、慌てて部屋を飛び出した。

梅姉ちゃん、ごめんなさい、ごめんなさい。

梅姉ちゃんでえっちなこと考えてごめんなさい・・・。
267武志と梅子:2009/12/05(土) 18:53:57 ID:91yhCos4
「トイレに行ってくる!」
「風呂、先に入っていて!」
「あっ、武坊・・・」

俺はトイレに駆け込んだ。
鼓動が止まらない。
落ち着け、俺の心。落ち着け落ち着け、俺のちんち○ん。

身体が冷えた。
少し落ち着いて来たので、脱衣場の様子を窺ってみた。

梅姉ちゃんは・・・居ないな。
さてさて落ち着いてっと。梅姉ちゃんと風呂なんて、散々入ったではないですか。

んっ?何だべあの白いのは。

床に白い物が落ちているのを見つけた。

えーと、ブラジャー的なものですね。ブラジャー的なって要するに、成人女性が付ける感じではなく、スポーツブラだからですね。
やはりジャ○コの、初めてのブラジャーコーナーで買うんだべか?。

俺は、まだ少し温もりの残る、それを拾い上げ、顔によせ匂いを嗅いだ。

いつもの梅姉ちゃんの匂い。少し甘い匂い。俺の好きな匂い。
268武志と梅子:2009/12/05(土) 18:54:52 ID:91yhCos4
《ギー、バタン!》

「武坊ー」
「湯沸し器オッケーだから、上がり湯使えるよー」

ビクッ!

設備室から梅姉ちゃんが出てきた。

そうだ、湯沸し器の確認をするって言ってたな。

・・・あわわわっ!、どっ、どうするべ?。

どうもこうも仕様が無く、慌ててブラジャーを衣類カゴに放り込み、露天風呂に向かった。

「先に入ってる!」
「さっきと逆ですよー」

無意識に何をやってるんだ俺っ!。ばれて無いよな?。お願いします、ばれてません様に・・・。

全てを隠すような湯気を抜けると、昔と変わらない姿の、露天風呂があった。
俺の好きなこの露天風呂は、回りを森に囲まれ、入っていると、別な世界に来た感じがする。

変わって無いなー。程好い温度と、アルカリ性でぬるりとした湯。気持ち良いなー。
そうそう、そっちは立って入れるぐらい深くて、梅姉ちゃんと、飛び込んだりしたよな〜。

《バシャーッン!》

うあっ!、何か飛び込んで来た。・・・何かじゃねーよ、梅姉ちゃんでしかねーよ!。

飛沫で目を閉じた俺が、目を開いたら、そこには梅姉ちゃんが居た。

・・・スクール水着を着た梅姉ちゃんがいた。
269武志と梅子:2009/12/05(土) 18:55:42 ID:91yhCos4
「・・・痛い」
「何がですか」
「・・・お前、成人女性」
「おうっ!酒も煙草も孕みもオッケーだべ」
「・・・スクール水着」
「わたすは日本一、すくみずの似合う22才だべ!」
「・・・その水着、小学校から着てるやつ」
「ニヤリ、覚えていたんだな」

ニヤリは発音しなくてもいいよ。つーか、さっきも同じような会話しただよっ!。

「裸ん坊だとな、え〜とだな、武坊が恥ずかしがってだな、みっ、みっ、密着出来ないかも」
「と思ってだな・・・」
「着ちゃいましたですよ・・・」

髪をアップにまとめ、スクール水着を着た梅姉ちゃんは、不思議な雰囲気を醸し出していた。

えーと、梅姉ちゃんは元々綺麗な人なんだよな。口に出しては言わんけどさ。
髪の毛を上げた顔は、少し大人びて見えるなー。口に出しては言わんけどさ。
22才で、スクール水着を着た、ちっちゃいつるぺた美人さんですか 。
何でだろうな?妖艶な感じがするのは。
270武志と梅子:2009/12/05(土) 18:57:01 ID:91yhCos4
「・・・?」

気が付くと、目の前に梅姉ちゃんの顔があった。

「武坊どうしただよ?」
「何だか変だよ」
「なっ!何でも無いっ。」
「さーてと、温泉堪能したから上がるとするかっ!」
「はやっ!早すぎですよっ!」

む〜ん、こっちは裸ん坊ですよ。防御力0ですよ。すらいむ程度のモンスターにも、殺られてしまいますよ。
梅姉ちゃんは、防御力は低いだろうけど、常時チャームの魔法が出来る、伝説の[すくみず]を身に纏っているのに・・・。

「ゆっくり・す・る・だ・よ」
「・・・二人きりだし」

早い・・・何か展開が早いです。
やばい・・・落ち着いて下さい俺のち○んち○ん。

梅姉ちゃんは、俺の手を取りこう言った。

「抱っこしてやるから」
「ゆっくり暖まろうな」

抱っこですか・・・抱っこしてやるですか。
271武志と梅子:2009/12/05(土) 18:57:49 ID:91yhCos4
俺の膝の上に乗り、腰に手を回し、頭を胸を預けて、梅姉ちゃんは寛いでいた。

梅姉ちゃんの、《抱っこをしてやる》時の体勢だ。

小さい頃の俺は、梅姉ちゃんと、ぴたぴた引っ付くのが好きだった。よく抱っこをせがんだ。

『りっ、りふじんです!』

俺を抱っこしていた梅姉ちゃんは叫んだ。自分より大きくなった俺を、抱っこするのを理不尽と思ったらしい。

俺の寂しそうな顔を見てこう続けた。

『安心してけろ、今度からこうやって抱っこしてやるから。』

そう言って膝に乗り、腰に手を回し、頭を俺の胸に預けた。

それからは、俺が寂しそうにしていると《抱っこしてあげる》と言い、膝に乗ってきた。

「ふ〜・・・ぬくいね〜武坊」
ピンチです。スクール水着のすべすべとした生地が、ぬめりのあるお湯と相まって、不思議な気持ち良さを醸し出しているんです。
落ち着いて下さい、俺のちん○ん。
俺は膝を伸ばし、バレリーナのように足首をクロスさせ、ちんち○を腿に挟み込んでいた。

「久々だべ、武坊を抱っこするのは」

端から見たら、俺が抱っこしてるしか見えんけどな。
272武志と梅子:2009/12/05(土) 18:59:01 ID:91yhCos4
段々と会話が少なくなってきた。気まずい感じでは無く、此所の雰囲気が、俺達二人の気持ちを、飲み込んだみたいだ。

空は冬の曇天。もうもうと立ち上がる湯気。そして森に囲まれ、全ての物から切り離されてるような露天風呂。
其所には、俺と梅姉ちゃんしか居ない。

「・・・」
「・・・」

沈黙が続いた。
昔は梅姉ちゃんと引っ付き、黙ったまま時間を過ごす事が多かった。
俺の好きな、幸せな時間だった。

「なー武坊・・・」
「この露天風呂入ると、別な世界に来た気がするなー」
「・・・」
「その世界でも、わたすは幼馴染みで、お姉ちゃん何だべか?」
「・・・」
「それとも、その世界では、二人は違っているんだべか?」
「違う関係なんだべか?」

「切ないだよ・・・」

梅姉ちゃんは、顔を胸に埋め、震えながら言った。

泣いてるのか?

梅姉ちゃんは強い人だ。お母さんが亡くなっても泣かなかった。俺を守るために。
俺は、そんな梅姉ちゃんを泣かせてしまったのか・・・。
273武志と梅子:2009/12/05(土) 19:00:01 ID:91yhCos4
俺は、一番大切な人を悲しませてるのか。
俺は、一番好きな人を守れないのか。

「梅姉ちゃん、今まで俺を守ってくれて、ありがとうな」
「守られた分だけ、守り返せるような人に成るまで、言うつもりは無かったんだけど」

「・・・けど言います」

俺は、梅姉ちゃんを抱きしめて言った。

「俺は幼馴染みの梅姉ちゃんが好きです」
「俺はお姉さんの梅姉ちゃんが好きです」
「俺の全てを守ってくれた、梅姉ちゃんが好きです」

「そして」
「一人の女性の梅子さんが好きです」

「・・・好きです、好きです、好きです」

気持ちを溢れさせてしまった。けど後悔は無かった。

「・・・むっ、むぎゃ〜」

何だ、この変な声?

「くるしいですよ〜武坊〜」

おあっ!、きつく抱きしめ過ぎか・・・。

「・・・すまんです」
「ウッ、ウルトラくるしかったですよ!」
「ぷんぷんですよ!」
「武坊には、れでぃーの扱いかたを、教えねばですよっ!」

スクール水着を着てる淑女ですか・・・。

「そ・れ・か・らっ!」

梅姉ちゃんは深呼吸をして言った。
274武志と梅子:2009/12/05(土) 19:01:15 ID:91yhCos4
「私は幼馴染みの武坊が好きです」
「私は弟の武坊が好きです」
「私を守ろうと頑張る武坊が好きです」
「一人の男性の武志さんが好きです」

「・・・好きです、好きです、好きです、好きです」

「じゃー俺は、好きです、好きです、好きです、好きです、好きです」
「・・・わたすなんて、好きです、好きです、好きです、好きです、好きです、好きです!」
梅姉ちゃんが、指を折りながら言い始めた。
梅姉ちゃん、勝負する所違うよ・・・

俺は、梅姉ちゃんを黙らせる為、顔を引き寄せ、恋人達のキスをした。
275武志と梅子:2009/12/05(土) 19:02:24 ID:91yhCos4
《ちゅ・・・あむっ・・・れろ・・・くちゅ・・・くちゅくちゅ・・・》

梅姉ちゃんの舌が、俺の歯を割り、おずおずと俺の舌に絡み始めた。

ディープキス?ディープキスですかっ!

当然の如く、初めてのディープキスで、俺の頭の中は、気持ち良さと恥ずかしさで真っ白になった。
真っ白になり、大切な事を忘れていた。

「ぷはっ・・・はあはあ・・・」
「いっ、息が出来ないですよ」
「鼻ですれば良いのでは・・・」
「そだな」

俺が、また顔を引き寄せキスをしようとした時だった

「あっ!・・・ひゃっ!」
「たっ、武坊・・・」
「こっ、これ・・・」

俺のちん○んは、すでに腿の束縛から解放されていた。
かちかちに勃起した、俺のちん○んが、梅姉ちゃんの股間に当たっていた。

「くふっ、んっ・・・」
「んっ、んっ・・・」
「・・・た〜け〜ぼ〜、これはどうしただ〜」
「ニヤリ」

本当にニヤリと笑った。

股間を俺のちん○んに擦り付け、妖艶に笑った。
276武志と梅子:2009/12/05(土) 19:05:24 ID:91yhCos4
今回はこれまでです。

改行等々、試行錯誤中です。
ではでは・・・
277名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 20:51:09 ID:Le1R8Axj
>>276
やばい。俺のテンションがだだ上がり。
俺もすすすすすすす好きです。
GJ。
278名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 13:37:42 ID:fqVfVxV3
>>275
ついに来た!
着エロ期待
279名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 15:18:37 ID:ciOCti1U
>>258
今回もGJ!
ゆーともサキも二人揃ってすんごいアホだなw 確かにある意味お似合いだ。
まだ見ぬマヤも負けず劣らずのアホっぷりを見せてくれるのだろうか? 期待してます!

>>275
相変わらず梅姉の半歩ズレた感じが萌えます。
「ニヤリ。」とか梅姉といっしょに小声で呟きながら読んでた俺キメエ
280名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 16:26:04 ID:x5SgIT68
>>276 GJ!
次も期待だよ
281名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 11:30:32 ID:Qdpv2K7m
1
282名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 11:31:16 ID:Qdpv2K7m
ごばく
283名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 19:42:17 ID:obeRnRUW
>>108マダー
284どーでもいい小ネタ:2009/12/11(金) 15:35:55 ID:Mkp766aX
「おーい、コージー」
「ん?」
4限目が終わって昼休みに入り、教科書など前の授業の片付けをしていると、アイツに呼ばれた。ちなみに自分の名前は浩二で、苗字は富田ではない。
「お、サツキ。んじゃ飯食おうぜ。」
一緒に食事をするのはいつもの事である。
「それがさー…弁当忘れた…」
ほう…私が丹精込めて作った海苔弁を忘れて来るとは良い度胸だな、貴公。とはいえ、忘れたのだからしょうがないか。
「さっさと売店行って買って来な」
「財布も忘れた…だからコージ、頼む!」
この女、更に金までたかるか…まあ、忘れたものはしょうがない。無言で財布から500円玉を取り出して握らせる。後できっちり取り立てたるわい。
「サンキュ、じゃあ買って来るね!」
「40秒で購入しなー!」
「120秒で頑張る!」
そう行って皐月は教室からダッシュで外に出て行く。
こっちとしては弁当忘れた馬鹿を待っている義理は無いので、さっさと自分の弁当を開ける。
「いただきます」
ともかくこれを言わねば食事という気分になれない。まあ、言わない奴もそういないと思うが。
さて、華麗な箸捌きを決めようと海苔弁を手に取った時、やはり一緒に食う事の多い前田と大森が話しかけてきた。
285名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 15:38:07 ID:Mkp766aX
「なあ浩二くんよ」
「なんだよ」
前田に返す。
「お前、本当に大山と仲良いよな。あんなクール美人が幼馴染みなんてうらやましいぜ、コノヤロー」
「…」
うるさい前田と違って、大森は何も喋らない。というかこの女は普段から喋らない。
「しかし前ちゃんよ、お前には大森がいるだろうに…」
この二人も幼馴染みである。ついでに付き合ってる。
「いやいや、コイツはクールだけどね、美人というか、カワイイって感じだからね。やっぱ、男ならクールビューティに憧れるだろ」
おい前田、横にいる大森がかなり複雑な表情しているぞ。…とは教えてやらない。
前田はまだべらべらと喋っており、面倒だから全部聞き流すつもりだったが、何を思ったか突然質問して来た。本当に面倒な男だ。

「でさ、やっぱりお前って朝は毎日大山に起こしてもらっているわけ?家、隣なんだろ?」
考える。昔はよく起こして貰ったが、最近では自分から起こしに行く場合も多い。
「いいや、そうでもない。」
「へぇ…じゃあ弁当は?それ大山の手作り?」
違う。今日の弁当はわしが育てた、もとい作ったものだ。だいたい、
「作った本人が忘れてちゃ話にならねー」
まあ昨日の弁当は皐月謹製だったがね。
286名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 15:39:17 ID:Mkp766aX
「そうだよな…そういえばお前らん家ってどっちも共働きだよな。じゃあさ、毎晩ご飯作って貰ったりとかは?」
「ないね。」
大抵は一緒に作っているからな。どうでもいいが聞き耳立てている連中が増えてきたな…
「つまんねーな。じゃあ、部屋の窓で行き来とかは?」
「そりゃ毎日だな。」それを聞いた前田が、やたら嬉しそうな表情をする。
「マジで?マジで!?スゲェ、都市伝説じゃないんだ!リアルギャルゲーじゃん!」
「うぜー…」
ハイテンションになって余計に鬱陶しくなった前田の横から、大森が、何故か今まで誰も俺達2人に聞いて来なかった質問を放った。
「付き合ってるの?」
小さい声だったが、その瞬間、目の前のやかましい馬鹿を含めて教室全体が静かになる。おい、全員で聞いてたのかよ。さすがにビビったぞ。
287名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 15:41:26 ID:Mkp766aX
教室の中をぐるりと見渡してみると、みんなじっとこちらを見ている。せめて目ぐらい反らせ。
すると、教室の向こうで、男子の出席番号最後の山田が何やら険しい表情でこちらを見ているのを見つけた。まあ、大体の察しはつく。
…しかし、すまない、私にはサツキがいるのだよ。君の想いには応えられない…まあ君が男な時点で論外なんだがね。
心の中で彼に謝罪した直後、再び大森に聞かれる。
「ねえ、どうなの?あなたたちは付き合ってるの?」
そりゃもちろん。
「当たり前田のクラッカー!」
教室がシンと静まったままなのは、何故だろうか。沈黙が続く状態で、ようやく私の幼馴染みが帰って来た。
「コージ、遅くなってごめ…何?ここは葬式会場か?」
「ええ、色んな意味でね。」
288名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 10:10:27 ID:fcKimS9O
終わり?
289 ◆uC4PiS7dQ6 :2009/12/13(日) 13:02:08 ID:spF3p/v9
>>257の続き
290『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/13(日) 13:04:36 ID:spF3p/v9
1
 ヒカリアレ/ハレルヤ。神様が言いました。小学生の頃から身長が伸びない哀れな男に。毎日ジョギングや筋トレをしてても、その効果は一向に現れない。
 顔つきだって昔のままで、子供っぽいし、女の子っぽいし、目も大きいし。そんなだから……そんなだから、『あの時』レイプされたんだ。
 まだ三人とも8歳とか9歳とか、教室の掃除用具ロッカーに隠れてアナルセックスしてた時。放課後に先生が見回りに来て、バレないかとドキドキしながら腸内射精してた時。
 あっ、あっ、って服を噛んでても小さく漏れる声を、後ろからボクが手で塞ぎ、びゅくびゅく精子を注ぎ込んでた時。マヤちゃんの中に、サキちゃんの中に、日替わりで、毎日、毎日。
 そんな時、区内の子供会で山奥の温泉へ泊まりに行った。今でも憶えてる……宮城県の、作並の、一の坊。大人5人に子供15人。昼は河原で魚釣り、夜はホタルの見学ツアー。料理も美味しかった。
 問題が起きたのは深夜、時間で切り替わる天然露天風呂が女性の時間帯。無理矢理に促され、三人で露天風呂へ行く事になって、髪をちょこんとしたツインテに結ぶ。
 そして脱衣場で浴衣を脱ぎ、タオルも巻かずに露天風呂の大きさに驚いて、一望できる自然の景色に喜んで、大切なモノを見落としてた。見落としてたまま、温泉に足を浸けた。
「あれ〜っ♪ 男の子は入って来ちゃダメなんだぞ?」
 立ち昇る湯気の向こう、御盆を湯面に浮かべ、お猪口で酒を飲み、ニヤニヤと笑いながらこっちを見てる、四人の若い女性。
 おぼろ気だけど、みんなスタイル良くて、綺麗な、OL……とかだと思う。
「んっ、チンチンおっきくなってるね? てか……その歳でセックスしてるの?」
 だけど、そんな彼女達を見たから反応したんじゃなく、マヤちゃんやサキちゃんとアナルエッチできると考えてたから、脱衣場に入る前から勃起してた。
 更に最悪で、そんなボクらの関係を即座に見抜かれ。逃げ出そうと二人の手を取っても、三歩も進まない内に全員確保。
 右手はマヤちゃんと左手はサキちゃんと繋いだまま、三人とも岩床に仰向けで押し倒され、腰を跨がれて馬乗りに押さえ付けられる。
「へっへ〜っ♪ 私イチバンね〜っ♪♪」
 残った一人はボクのお尻に指を挿れ、前立腺だけを的確に擦り上げて萎えさせてくれない。
 ボクは本当の意味ではまだ童貞だったけど、その初めては、顔さえ思い出せない行きずりの女性に奪われた。
 跨いでいた腰を僅かに後ろへズラし、温泉でトロトロに熱くなってるヒダ穴の中へ、じゅぷじゅぷ、ぢゅぶぶぶぶぶぶぶっ!!
「ぉ、おっ、おほぉっ……この子っ、スゴいよぉっ、アイツのより全然おっきい♪♪」
 足をM字に開き、膝に手を着いて、接合部をボクに見せ付け、腰だけを激しく上下に動かす。
 そんなに凄いの? 次は私ね? 聞こえてくる外野の言葉に混じり、左右から微かな泣き声も耳に届く。ゴメンと手を離しても、すぐにどちらも握り返された。
「わたし、キミのチンポ奴隷になろっか? それとも、あかちゃん産んじゃおっかなー? 産んじゃっていい? パパにしちゃっていい?」
 相変わらず目を三日月の形にしてボクを見下し、気持ち良さと言うよりは、精液を強制的に搾り取る動きでチンコを刺激し続ける。
 産まないでください! パパにしないでください! イキそうだったから本気でお願いしてた。

「ふふっ……ウソ、よっ♪ 当たらない日だから、ほらっ、遠慮しないで中出ししてっ♪♪」
 でも、結局は四人全員に膣内射精させられて。もう痛いからヤメてって言っても許して貰えなくて。
 解放されてからも、そのままお風呂でしばらく泣いて、ワンワン大声で肩を寄せ合って泣いて。
 そこでボクは2人に誓った。もう、マヤちゃんとサキちゃんとしかしないからって。
 これが、未だに成果は出てないけど、身体を鍛えるようになった理由。
 これが、ボクのトラウマ……
291『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/13(日) 13:07:15 ID:spF3p/v9
2
 になる事は全く無く、三日もしたらみんなケロっとしてた。
 ただ暇だから、ただ何となく、ただボーっと、初体験を思い出してただけ。
 だって仕方ないよ……目も見えない、言葉も喋れない、声も聞こえない。ついでに身体も動かせないじゃ、考え事する以外なんにもない。
「今日はマヤが来るから早く帰れ」
 放課後にサキちゃんから言われ、急いで帰ったら、部屋のドアを開けたら、部屋の中に、

「ずいぶんと遅かったな、ゆーと?」

 サキちゃんが居た。右手を肩から水平に真っ直ぐ伸ばし、ぐぐっと腰を捻って勢いを付けてる。
 マヤちゃんと久し振りに会えるかなーとか、どうやって先回りしたのかなーとか、そんな事を考えてたら、
「くろぉぉぉぉぉすっ!!」
 振りかぶった腕でサキちゃんにラリアットされ、
「ぼんばぁぁぁぁぁっ!!」
 背後からも衝撃に襲われた。首がサンドイッチされ、このままじゃマスク取られちゃうよぉ。

 それで気を失って倒れて、気付いたら視界は真っ暗。何も見えない喋れない聞こえない。付けられて、噛まされて、掛けられて。
 わかるのは幾つか。椅子に座らされ足は開かされ、足首はイスの脚と、手首は背もたれの後ろで縛られてる事。
 右肩に何かを乗せられ、それが固定されてる事。
 ズボンとパンツを脱がされて下半身が裸にされてる事。
 変な薬を飲まされたのか、勃起が収まらない……のに感覚が殆ど無い。まるで麻酔をされたみたいで、ついでに力も入らないから身体を揺する事もできない。
 ボクをこうしたのはマヤちゃんとサキちゃんだから、二人に何かされてるなーってのは、恐らくチンコ触られてるなーってのまでは想像可能だけどさ。
 例えチンコを触られてても、五感が効かないんじゃ少しも興奮しない。気持ち良くない。
 んーっ、んっ? アレ? もしかして今、射精した? それすらもアヤフヤ。こんなので射精させるなら、オナニーさせてよっ!!
 とか思ってたら、背中に胸が当たる。大きさから言って……どっちも同じぐらいだから分かんないや。
 そして首に腕を回されて、前で組まれて、ギュッ。絞められて、ぐえっ! 出せない声を吐き出した。再び意識は闇の中。

 再び目覚めればベッドの上。たぶん夜で外は真っ暗。
 その外から、カーテンで遮られたベランダから、僅かに開いた窓の隙間から、サキちゃんとマヤちゃんの会話が聞こえて来る。

「もしかしたら他の男も好きになれるかも……と、付き合ってはみたんだが、な」
「それなのに手も繋ぐの嫌だから、こんなの撮って別れるってか? ヒデェ女だなマヤも」
「良い男なんだぞ? 私を中学一年の頃から好きで、高校だって私を追ってきたらしいんだ。カッコイイし、頭も良いし、とても優しい奴だよ」
「ふ〜ん、そこまで言うなら一回ぐらい会ってみてぇ気もすんな? 点数つけるとしたら何点ぐらいだ?」
「まぁ、九十九点をやっても良いんだが……ふふっ、一万点の男を知ってるからな私は。片思いだって、彼は3年……私は15年、年期が違うさ。それとなサキ、間違っても私の学校に来るんじゃないぞ? パニックになるのは目に見えてる」
「あぁ? 髪は黒くしたんだぜ? そんなバレねぇよ」
「バレるだろ? 身長が180を越える女はそう居ない」
「なっ!? オレの身長は179、まだ170センチ台だ!! 証拠を見せてやっからちょっと来い!!」

 ガタガタとベランダを渡る音。二人でサキちゃんの部屋に行ったんだ。
 そんな光景を想像しながら、やっぱりボーっとしながら、ボクはゆっくり眠りに落ちた。




   『ボクが奴隷に落ちるまで』
    〜契約満期まで後15日〜
292『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/13(日) 13:07:50 ID:spF3p/v9
3
 季節は秋。休日。紅葉も広がり、すっかり涼しくはならない。太陽メラメラギーラギラ、ぶり返した気温は夏まで逆戻りで、メラとギラの使い過ぎはMPも喉も空っぽにする。
 つまりは暑くて……
「うへぇ、ノド渇いたぁっ」
 ジュース飲みたい。レポートを書く為に遠くの町まで来て、寂れたシャッター通りの風景なんかを写真に撮る。
 眩しい日差しがアスファルトまで唐揚げる蜃気楼の中で、ボクがメモを取り、写真を撮り、人に声を掛けて話しを聞く。
 二人で来てるのに、働くのはボク一人。不良は五歩も離れて後ろに居るだけ、何も手伝ってくれない。ずっと知らんぷり。
 たまに消えて、自分が食べるアイスを買って、一人でペロペロちゅぱちゅぱしてる。でも良いんだ、文句は言わない。何故なら……


「おねーちゃーん、早く見よーよぉっ!!」


 ボクは子供のフリをするから。不良を姉って設定にして、小学生の弟のフリをする。元気よく、大きな声で。
 ウエストポーチから名札を取り出し、それを左胸に付けて自分は小学生だと自己暗示。
 ボクは、『3ねん1くみ かしわぎ ゆうと』。ボロなんて見せない。服装だってTシャツにスパッツだし、誰でも勘違いする筈だよ。
 駅近くに在る小さな映画館の前、お姉ちゃんと呼びながら不良の腕に抱きついて引っ張り、クエスチョンマークが無くならない内に受付まで連れて来る。
「こども一枚、おとな一枚くだしゃい!!」
 そう、この状況……料金を払うのはボクじゃ無い。ハッと気付いて見下ろし睨む、黒い髪の不良が払うのだ。
 どうせ学生手帳なんて持ってないだろうし、上はアルバのタンクトップにシルバーゴールドのスカルネックレス。下は黒タイツにハーフジーンズ。長い髪は腰の位置まで伸びて、赤いカラーコンタクトを入れた瞳は険しく輝く。
 身長だって高いし、初めに大人だと言われれば、大人なんだと思い込むには充分すぎる。
「ちっ」
 不良は舌打ちしながら相応以上の料金を支払い、
「フッ」
 ボクはニヤニヤ止まりません。やった、やった、やったぁよぉっ!! Oh〜♪ 初めての映画♪ サキちゃんと映画♪ デュフフフフフフッ♪♪
 そうして一緒に見るのは、アクション映画でもホラー映画でも無くて、最初に視界へ入った小さなポスター。そこに書かれてたタイトル。無名の役者だけで構成された恋愛映画。
 恋愛映画を、二人で見よう。
293名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 13:12:48 ID:spF3p/v9
294名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 13:13:24 ID:spF3p/v9
295『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/13(日) 13:14:56 ID:spF3p/v9
4
 A〜Zまで列の有るだだっ広いシアターホールなのに、最前列の中央に家族連れが一組。その二列ぐらい後ろに若い女性が四人。
 そして一番後ろの左端にボク達。壁側から、ボク、サキちゃんの順番。
 薄暗い明度を保ち、臨場感をきちんと煽ってくれる良ホールなのに、映画を見てるのはこの三組だけ。たった三組。
 でも映画の内容は、
「しゅ、しゅごい、しゅごしゅぎる……」
 思わず呟く程に泣ける悲哀映画だった。まだ序盤、それも開始20分で涙が潤む。
 隣に座ってるサキちゃんだって、アクビする真似して何度も目を擦って涙を拭ってるし。

 ストーリーは、幼い双子の兄妹が、両親の虐待を受けながらも身を寄せ合って暮らす話し。毎日、まいにち、神様に祈り、いつか幸せに成れますようにと願い続ける。
 だけど祈りは届かず願いは叶わない。保険金を掛けられて実の両親から殺されそうになる。そして雪の降る夜道を兄妹は手を繋いで逃げて、取り壊しの決まった屋根の無い教会で神を睨んだ。
 十字架に掲げられたキリストのシンボルを、もう頼まないと、もう信じないと、貶(けな)して、バカにして、二人は互いを求めて抱き締め合う。

 それで今は、恐らく序盤の山場。テレビドラマみたいにボカシてるけど、間違いなく幼い兄妹のラブシーン。
 直接的な映像は流れないけど、絶えず吐息が漏れ、愛を誓い合うのは、音声だけでもかなりなエロス。でもまだ感動の方が勝ってるから勃起はしないけどさ。
「なぁ、ゆーと……溜まってツラかったら言えよ? 手とか口でならヌイてやっからさ」
 だけど、サキちゃんは違ったみたい。
 視線は前に向けられたまま、体制も座った時の足を組んだまま、言葉だけを隣のボクへと投げ掛ける。だからボクも視線を前に向けて、言葉だけで隣のサキちゃんに返答する。
「なら、オナニーさせてよ」
 ちょろっと考えてみたけど、直接して貰ったら押さえ切れずに最後まで求めちゃいそうだし、久し振りにするから激して痛がらせちゃうかもだし。
 それなら、未だに禁止されてるオナニーを許可してもらう方が良いよ。って思ってたけど、
「あー、それはダメ」
「ざんねん」
 一瞬で却下された。何かさ……最近、色々と期待しちゃう事が多いんだよね。しかもそれを見透かされてるしさ。
 昨日の夜も、爪を切ってたらニヤニヤ笑われた。そんなに深爪にしてどうするんだ? って、その指でどうするんだ? って、その指を挿れたいのか? って。ボクも笑って誤魔化したけど。

 シたかった……

 今日はせっかく遠くの町まで来たんだから。不良のサキちゃんを知らない町なんだから。こんなチャンス二度と無いかもと知れないんだから。
 でも、朝にサキちゃんが起こしに来て、ボクがおはようって言ったら、開口一番で「期待すんなよ?」って言われた。それでおしまい。
 映画は双子の兄妹が成長して、二人で高校生活を送るシーンまで進んでる。
 飽きっぽいサキちゃんも相変わらず集中して見てるし、勿論ボクだって全然ダレない。あっ……と、そうだ! 映画の感想もレポートに書いちゃおう!!
 そう思って携帯電話を取り出し、保存メールをメモ張代わりにして、印象深い場面を簡単に書き込んでたら……
「なぁ、ゆーと……ここでしてやろっか?」
 またサキちゃんから声が掛かった。だけど今度は、何故こんな事を言い出したのかって理由がわかる。

「もしかして、映画に影響されてる?」
「べつに」

 ウソ。影響されてるクセに。
 お願いすればしてくれるだろうけど、ここじゃ間違いなくバレちゃうしなー。

「だって他の人がいるんだよ?」
「べつに」


「バレちゃうよ?」
「べつに……オレはかまわねぇ」

 やっぱり影響されてる。人は少ないけど近くに居るし、ボクもドキドキして凄く興奮するだろうけど、けどボクは、エッチなサキちゃんの姿を誰にも見せたくない。
「うーん、やっぱりヤメとく。それとねサキちゃん? 例えボク達が兄妹だったとしても、たぶん今と同じ関係になってたよ♪♪」
 そんな想いを、映画を見て感じた想いに加えて、サキちゃんの顔を覗き込んで伝えた。真っ直ぐ、真っ直ぐ、微笑んで。
「はっ、当たり前の事をイチイチ言うな……ったく、気が変わったから、もうしてやんねぇよばーか」
 そしたら、薄暗いから勘違いかも知れないけど、頬っぺたが少し赤くなった気がした。それと後から、映画代をきちんと請求されました。まる。
296『ボクが奴隷に落ちるまで』:2009/12/13(日) 13:15:49 ID:spF3p/v9
5
 ※ここから下はオマケで、今回の番外編みたいな感じ。勇人が気を失ってた時の中身。


 一人暮らしの男子高校生○○が学校から帰って来ると、郵便受けにA4サイズの封筒が入っていた。
 差出人の名前が書かれていなかったので不思議に思いながらも、○○はアパートの自室に戻って封筒を開けてみる。すると中には、メモ用紙が一枚とDVDが一枚。
 メモ用紙には綺麗な文字で、『コレは一回目の再生が終わったら自動的にデリートされる』と書かれていた。
 ○○はこの綺麗な文字に見覚えが有った。つい先日、思いの丈を全てブチ撒け、お試しと言う形ながらも付き合う事になった彼女……月影 摩耶(つきかげ まや)の文字とソックリなのである。
 不安を押さえながらも、○○はカーテンを閉め、部屋を暗くして、DVDを再生した。



 ザ────────ッ。



 不安は的中した。
「スマンな○○……私たち付き合って1ヶ月も経つのに、キスはおろか、手すら繋いであげれなかったな?」
 画面の中で摩耶は制服のまま。咥えていたヘアゴムで肩上まで伸びた後ろ髪を一つに束ね、短いポニテを作り、赤いフレームの眼鏡を外し、ゆっくりと、頭を下げた。
 そして椅子に座っている男の前で膝立ちになり、足の間で男の顔を、カメラを、上目遣いに見つめる。
「本当にスマン、だけど理解して欲しい……もう私の口はな? 勇人の、ご主人様専用のクチマンコなんだよ」
 だが○○は、そんな摩耶の告白を聞いても、大してショックは受けなかった。
 三年間も片想いを続け、名義上こそ彼氏彼女の関係になったが、最初から摩耶の心に自分の場所は無いとわかっていたから。敵わないとわかっていたから。
 このDVDもつまりは……



「だから、な? もう○○にキスもできないし、おチンポもペロペロしてあげれないのだよ」
 学校では本音をズバズバと言い放ち、切れ長のツリ目は冷たい印象を振り撒いて居るのに、今は違う。
 摩耶は愛おしそうに、恍惚とした表情で小さいままのペニスに頬擦りをしていた。
 はぁぁっ、と温度まで伝わって来そうな熱い吐息を吐いて、自ら進んで男の股ぐらに顔をうずめる。
「私を好きだって言ってくれたよな? 昔から好きで、高校まで同じ所に入って来てくれて、告白してくれたよな? これでも、嬉しかったんだぞ?」
 徐々にペニスは硬さを増し、太く、逞しく、血管すら浮かび上がらせて勃起し始めた。
 触れる前は赤子のように小さく、皮の中に収まって余る程だったが、既にそんな面影は微塵も無い。
 凄まじい膨張率で凶悪になり、バキバキに張り詰めて反り返る。日本人の平均サイズなど軽く越え、白い恥垢の固まりをかしこにコビリ付かせていた。
「ふふっ、凄いだろ? 匂いだってスゴい……あぁ、んちゅ♪ じゅぷちゅっ♪ ふんん……んはあぁっ、この日の為に、ご主人様には我慢してて貰ったから……はあぁっ、カスが多くて大変だよ♪♪」
 その汚れを嫌な顔一つせず、むしろ嬉しそうに、舌先を使って丁寧に恥垢をこそぎ落として行く。
 唾液をたっぷりと含ませて、裏スジにまで唇を這わせて、ペニス全体を粘着質なトロトロで濡らす。
「私は最低だから、私はこれで幸せだから、私の事は忘れて、もっと素敵な子を見つけてくれ。私は、ずっと好きだった幼馴染みと結ばれるから……ほらっ、お前も来い」
 そして摩耶は画面に手を伸ばし、撮影器具の後ろまで手を伸ばして、もう一人の人物を隣に引っ張り出した。
「あっ、うん……ふうっ、ぢゅぱっ」
 その人物も摩耶とは違うが制服を来て、瞳と同じ赤い色で頬を、耳まで上気させている。
 だがその人物も摩耶と一緒で、何の戸惑いも無くペニスを口に咥え込んだ。
「ん、ん、んっ、んっ、んっ!!」
 ぢゅぽ、ぢゅぽ、じゅぽ! じゅっぽ! じゅっぽ!!
 挿入感を煽る為に顔を前後させ、ノドの奥まで使ったディープスロート。しかしそれでも、ペニスの半分ほどまでしかカバーできていない。
「バイバイ○○、別れはお前の方から、気持ちの整理が着いてからで良い。こんな女を、二度と好きになるなよ?」



 ザ────────ッ。



 DVDはここで途切れた。○○が摩耶との交際を、お試し期間を終わらせたのは、この二日後の事。
297名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 13:18:44 ID:spF3p/v9
今回は以上です。

>>127スレがいつの間にか無くなってたので、別な感じで書き直そうかなと。
298名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 14:47:15 ID:tjgXPfqT
>>297
新スレ建ってるよ。
299名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 18:12:38 ID:sajevPjb
おもしれいな。ごちそうさま
300名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 07:32:07 ID:KQEQpY7r
面白い
301名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 12:23:41 ID:y9GKs6zZ
映画の内容ってキモウトスレのあれだよね?
302合コン 4on4 (1/3):2009/12/15(火) 23:49:42 ID:PTMjFiME
飲み屋の店員に待ち合わせをしていることを告げると、席に案内してもらえた。
「悪い悪い、お待たせ」
「遅ェぞ!合コンするときゃ、30分前集合で作戦会議と決まってるだろうが」
出迎えたのは、今回の幹事役を買って出てくれたカズキ。
果たしてそんな決まりがあるのかは、合コン初参加の俺に判断はつかなかった。
そもそもこの会合は、そんな俺のためにカズキが「一肌脱いで」開かれたもの、らしい。
メンツは賑やかしのカズキ、いわゆる草食系のジュンペイ。堅物のシュウタ。皆、大学で知り合った友人だ。
そこに俺を含め、4対4で合コンは行われる。
「ほれ見ろ、打ち合わせする時間もなかったじゃねえか」
と、カズキが指差すのは、店に4人組の女の子が入ってくるところだった。もしや、あれが。
カズキが手を挙げて「よ」と呼びかけると、先頭の子が「よ」と返してくる。親しい間柄のようだ。
彼女たちがテーブルを挟んだ反対側に座り、いよいよ準備が整った。
「じゃ、まずは自己紹介から行こうぜ」
さっき名前を出したので男連中は省く。覚えなきゃならないのは女の子の名前だ、俺は集中した。
「あたしはナミコ」
「ミカでーす」
「か……シオリです」
言った順から、さっきカズキと合図してたリーダー格の子、気の強そうな子、顔を俯かせて引っ込み思案そうな子。
彼女たちが軽めに挨拶を済ませる中、最後の1人だけは深々とお辞儀をする。
「初めまして、ナオと申します。ふつつかものですがよろしくお願いします」
「ちょ、そんな堅くならなくてもいいから!」
それはともかく、合コンに必要な最低限の情報は出揃った。ついに幕が切って落とされる――
「あの」
その役目を担ったのは、意外にもジュンペイだった。草食と噂の彼が、いったいどんな話題を振るのだろうか。
「ミカさん、ちょっといいですか」
なんと、まさかの指名。どうしたんだジュンペイ、と皆の視線が2人に集まる。
「この近くに住んでますか?」
「お、おいジュンペイ。いきなり住所聞くとか」
「うん、この近所だよ」
「ミカ、あんたもそんな正直に答えないで」
互いの組の引率係であるカズキとナミコが調停に入るも、2人は気にする様子もなく。
「僕のこと、覚えてません?」
「……もしかして……昔、近所に住んでたジュンちゃん?」
おっと。
「わあ久しぶり!こんなところで合えるなんて……もう、戻ってきているなら連絡してくれたらいいのに」
「いやあ、もう何年も経ってるし、昔の縁を引っ張り出すのも迷惑かなって」
「そんなことないもん!会いたかったよ、ジュンちゃん!」
「ミカ、ちゃん……」
ジュンペイとミカは、とても他人が入り込めない雰囲気になってしまった。
かくして、合コンは彼らを取り残して……いやむしろこっちが取り残されて進行する。3対3で。
303合コン 4on4 (2/3):2009/12/15(火) 23:50:52 ID:PTMjFiME
「へー、ナオちゃん合コンは初めて?」
「はい、だからちょっと緊張してます。カズキさんは、慣れてそうですね」
ナオはさっきから口数が一番多い、突如覆ったやるせない空気を見事に盛り返した功労者だ。
だいぶ場が温まったところに、トイレに立ったシオリが戻ってきた。なぜか、メガネとマスクをつけて。
「……」
気になるが、詮索していいものかどうか。
再び温もりを失った合コンの席に、シオリは男性陣に背を向けるようにして座る。
どうも、シオリは異様にビクビクしている気がする。まるで顔を見せたくないように。
気になるが、詮索していいものかどうか。
「……」
「どうしたシュウタ」
「いや、ちょっとな」
と、シュウタはシオリの顔に素早く手を伸ばす。何と積極的な。
なぜかこっちがハラハラしながら見ている前でシュウタは、彼女の眼鏡を外しマスクもはぎ取った。
そして一言。
「……やっぱり、カオリか」
「何よ!そういうアンタなんかシュウタじゃない!」
意味がわからない。が、無理もないかもしれない。
シオリ改めカオリは、顔を真っ赤に、目には涙すらたたえている。テンパってしまっているのだろう。
ところで彼女の言動とは別に、俺はこの展開の意味がわからない。
「お前、何でこんなところに」
「どうだっていいでしょ。シュウタこそ何でこんなとこにいるの、似合わないよ」
確かに、堅物で融通の利かない彼に合コンは似合わない、それは男子グループでも確認した総意でもあった。
だが人数が足らなかったので、無理を言って来てもらったのだとカズキは言っていた。
「友達の頼みでな、断れなかった」
「ど、どーだか。本当は、女の子と……その、いちゃいちゃするのに興味があったんじゃないの?」
「お前はそれが目当てか」
「しっ、質問に質問で返さないでよ!」
なんだなんだ、何が起こってるんだ、いったい。
「あの、もしかして、知り合いだった?」
ナミコが渦中に飛び込んで行った。なんという男気。
「まあ、そんなところだな」
「ちょっ……面倒見てあげてるお隣さんを知り合いで済ませないでよ!」
「何で眼鏡なんかかけてたんだ。視力が悪いわけでもないのに」
「うっ……それは……」
「何でだ」
「……だって、シュウタがいたから……」
「俺がいたから何だ」
「だって……」
「何だ」
「……っ、もういい!シュウタの馬鹿ぁ!」
「おいカオリ――すまん、後は頼んだ」
何を頼まれたのだろう、ああそうか、会計か。かくして食い逃げ犯2名は店外へ飛び出していった。
これで2対2か。
304合コン 4on4 (3/3):2009/12/15(火) 23:52:29 ID:PTMjFiME
シュウタから、カオリと仲直りしたとのメールが来たのを合図に、合コンはお開きとなった。
確かにこれ以上続けるような雰囲気でもなかった。主に、引率役の2人が。
お節介が過ぎるかもしれないが、俺はカズキとナミコについても気になっていた。
合流のときこそ親密さ匂わせた彼らだったが、いざ合コンが始まると様子が変わった。
あまり話しかけないし、できるだけお互いを避けているように思えたのだ。
「……あーあ、なんかのあてつけかね、これは」
不意にカズキがつ呟いた。
「そんなつもりないわよ。このメンバーになったのは偶然じゃない」
「そうさな。だからなおさら、神様に嫌がらせされてんじゃねえかって思うぜ」
互いに目も合わさないが、会話のテンポが良い。まるで長年コンビを組んでいるかのように。
「……お前とのこと、ふっきろうと思ってやった合コンなのにな」
「ふっきれてなかったんだ」
「ああ。ガキのころからつるんでる奴と付き合って、別れて……すぐ切り替えられるって方がどうかしてるぜ」
「へえ……良かった。あたし、どうかしてなかったんだ」
「ナミコ……ごめん」
「もう慣れたよ。あんたの遠回りは昔っからだ」
一度も好きとか言っていないのに抱擁まで持ってこれるとは、呆れた2人である。
こうして俺のためにと偽って開かれた合コンは、次々とカップルを生んだ。奇しくも、その全てが幼馴染の組み合わせ。
そして、残ったのは……。

「何だか、おかしなことになっちゃいましたね」
「……」
俺の袖を指で引く、おっとり天然系のお嬢様というイメージの、ナオ。
実をいうと、俺は人間観察に忙しく、一応主役であるはずなのにまともな会話ができていなかった。
それ以上に、とてつもなく厄介な懸案事項もあったから、おしゃべりを楽しめるはずもなかったのだ。
「……ナオ」
「はい、なんでしょう」
「なんで、来たの」
「私の目を盗んで合コンなんて、許すわけがないでしょう?」
きゅっ、と袖をつまむ指に力が入る。ひいっ。
「お友達のナミコさんに、あなたとのことは伏せてメンバーに入れてもらったんです。あなたを見張るために」
「な、何もそこまでしなくても」
「でも、参加して良かったです。やはり幼馴染は結ばれる運命にあるんですね」
いや、俺と君は幼馴染というよりいとこ――なんて反論を試みようものなら何をされるかわからない。
せっかく機嫌よさそうにしているし、ここは放っておいて嵐をやり過ごすのが賢明というものだ。
「あ、でもカオリさんはかわいそうでしたね。幼馴染をただの知り合い扱いするシュウタさんはひどいです」
「そうだね」
「他人のふりをするあなたはもっとひどいですけど」
しまった、カマかけだ! しかも刈り取る気マンマンの!
「帰ったら――覚悟してくださいね?」
ぎゃあ。


                以上、小ネタでした。
305名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 23:58:44 ID:l1TDuRUL
なんというカオスwww
306名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 01:31:30 ID:uaElmYI7
それぞれの続きを期待するのは酷かだろうかw
307名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 12:24:43 ID:gsTnihCn
>>306
俺も期待してたw
308名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 14:44:53 ID:xinsqMIr
ブ〜リ〜ザ〜ド♪ブリザ〜ド♪
309武志と梅子:2009/12/19(土) 02:46:58 ID:nO7Ipenw
武志と梅子を書いた者です。こんばんは。
続きを書きました。少し長めです。すみません。
えろです、着えろです。
310武志と梅子:2009/12/19(土) 02:47:54 ID:nO7Ipenw
柔らかい感触。初めて触れる艶かしい感触。

少しめり込んでる?。これがおまん○この感触?。梅姉ちゃんのおまん○この感触なのか。

亀頭の先を、ほんの少しめり込ませ、梅姉ちゃんは腰を微妙に動かしていた。

「ねぇ、武坊」
「武坊は、お姉ちゃんで興奮しちゃうの?」
「・・・お姉ちゃんみたいな、ろりでつるぺたの身体で、おちん○ん硬くなっちゃうんですか?」

何なんだ?。何なんだよその顔は。こんな梅姉ちゃんは初めてだよ。

頭が痺れる。頭が働かない。梅姉ちゃんが、俺のすべてを支配してた。
目の前ある、妖艶で綺麗な顔。水着越しの柔らかい感触。そして艶かしい吐息。
俺は身動きが取れず、言葉を発する事も出来なかった。

「武坊は、お姉ちゃんで・・・お姉ちゃんのこと考えて、おなにーとかするのかな?」
「・・・教えて」

梅姉ちゃんが、俺の手を取り自分の胸に寄せた。

おっぱい!、ちっ、ちっちゃいけど柔らかいな・・・。それに、先端が硬く尖ってる。

慎ましいけど柔らかい、女性の脹らみ。そしてその頂点は、水着越しの感触でも、分かるぐらい硬くなっていた。
311武志と梅子:2009/12/19(土) 02:48:44 ID:nO7Ipenw
「ふふっ♪」
「こんな、ちっちゃなおっぱいでも、武坊はおちん○んを、びくびくさせちゃうんだ」
「びくびく、びくびく、してるよ」

肉茎の脈動が止まらなかった。
梅姉ちゃんは、顔を引き寄せ囁いた。

「ねぇ〜武坊」
「私はねぇ、武坊を思ってね、いっぱい、いっぱい、えっちな事しちゃったよ」
「いっぱい、いっーぱい、おなにーしちゃった」
「ねぇ、こんなお姉ちゃんは嫌い?」
「いやらしい、んんっ・・・えっちなお姉ちゃんは嫌いかな?」
「んっくっ、ん、んっ」
「想像でね、ん・・・武坊はね、私の事をね、んっ・・・」
「私の事をね、んっ、滅茶苦茶に・・・滅茶滅茶に・・・んんっ!」

腰の動きが大きくなってきた。俺の首に手を回し、うねうねと動かしていた。
俺はお湯のぬめりとは違う、梅姉ちゃんのぬめりを、亀頭に感じた。

梅姉ちゃん・・・溢れてる?。梅姉ちゃん感じてる?。

「んっ、んっ・・・んんっ」
「はっ、はっ・・・はひぃ」

淫らな吐息。淫らな身体。淫らで綺麗な顔。
何かが壊れ、衝動が走った。もう止まらなかった。
312武志と梅子:2009/12/19(土) 02:49:41 ID:nO7Ipenw
「あっ!・・・あああんっ!」
「んぐっ!、たっ、武坊?」

梅姉ちゃんを抱きしめた。
臀部を引き寄せ、梅姉ちゃんの股間を肉茎に密着させ、俺は動き始めた。

「んあっ、んあっ!、んんんっ〜」
「ひっ!、たっ、武坊」
「たっ、武坊、いっ、いきなりっ!」

俺は腰を振り、肉茎を梅姉ちゃんの股間に擦り付けた。
肉茎の先から根元まで使い、梅姉ちゃんの割れ目ををなぞり、抉った。

「こうして欲しかったんだよな」
「んんっ!」
「弟みたいな奴に、ちん○んをおま○こに擦り付けられたかったんだよな」
「ちっ、ちっ・・・ひぐっ!違うの」

水着越しでも、おま○こが柔らかく拡がってきてるのが分かった。肉茎を更にめり込ませ、俺は腰を振った。

「なー梅姉ちゃん」
「呼ばないでよ!、こんなっ、こんなとき、おっ、お姉ちゃんって呼ばないでよっ!」
「蕩けてるよ、おま○こ」
「あっ、ああっ!」
「尖ってるよ・・・乳首」
「ひゃっ!ん〜んっぐっ
「だめっ!、摘まないで、摘んじゃ駄目、駄目なのっ!」

脹らみの頂点は、水着を突き破る位に張り出していた。俺はその頂点を摘まみ、捏ね回した。
313武志と梅子:2009/12/19(土) 02:51:06 ID:nO7Ipenw
「駄目なの、摘まんじゃ駄目なの、駄目なのっ!」
「壊れちゃう!おっぱい壊れちゃう」

梅姉ちゃんの淫らな言葉を、聞くたびに、肉茎が脈動し硬くなった。
俺は梅姉ちゃんを、もっと淫らにさせたくなった。淫らに蕩けた梅姉ちゃんを、見たくなった。

「梅姉ちゃん、俺にこういう事して欲しかったんだよな」
「んっひっ、ひっ!、武坊」
「梅姉ちゃんをいっぱい壊しちゃうよ」
「俺・・・もう止まらないから」

腰の動きを激しくした。梅姉ちゃんの尻を掴み、おま○こを更に、肉茎に押し付けた。

「ひっ、ひぐっ!」
「たっ、武坊、止めて下さい」
「止めて、止めて、止めてっ!」
「初めてなの、・・・んっ、こんなの初めてなの」
「こっ、怖いの」
「んっ?、何が怖いの?」
「んっ、んふっ、違うの、違うのっ!」
「何が、違うか言ってよ、梅姉ちゃん」
乳首を少し強く摘まんだ。
「つっ、摘っ、摘まんじ、あっ!、あぁっ!」
「変わっちゃうのっ!、ちっ、違うお姉ちゃんになっちゃうっ!」
「あんっ、ああんっ!こんなお姉ちゃん、嫌われちゃうのっ!」
「んあっ!、んあっ!、」
314武志と梅子:2009/12/19(土) 02:52:08 ID:nO7Ipenw
「私、おかしいの、壊れちゃうの」
「ひっ!・・・きっ・・・気持ちいいの、気持ち良くて壊れちゃうのっ!」

梅姉ちゃんの顔が蕩けた。
強張っていた顔が、全体に赤く染まり、段々と柔らかくなった。目は虚ろになり、焦点があってないようだ。

梅姉ちゃんは綺麗だ。
淫らで綺麗だ。

淫らに蕩けた梅姉ちゃんを見て、肉茎が更に張り詰めた。

「ひゃ!、かっ、硬いの。また硬くなってるの」
「何が硬くなってるの?梅姉ちゃん」
「おっ、武坊の、おっ、おち○んがっ!」
「何で分かるのかな。」
「・・・ああっ!」
「な・ん・で・分かるのかな」
「言ってみてよ」
「お・ね・い・ちゃん」

動きを激しくした。
腰の動きを大きくし、梅姉ちゃんの尻を掴み上下に揺すり、亀頭が水着を破るような、激しい擦り方をした。

「激しすぎ・・・ああっ!」
「武坊のねっ、・・・んっ、武坊のねっ、おち○んがねっ・・・ひっ・・・私のおま○こにねっ、擦れてるの」

「私壊れちゃう。蕩けちゃうの。気持ちいいの」
「だから、擦って、擦って、擦ってよ!」
「武坊のおち○んで、私のおま○こ擦ってくださいっ!」
「おま○こ擦ってっ!」
315武志と梅子:2009/12/19(土) 02:52:58 ID:nO7Ipenw
梅姉ちゃんの身体が硬くなり、微妙に震えている。何かを耐えてる様だ。

「梅姉ちゃん」
「俺はどんなになっても、梅姉ちゃんが好きだよ」
「ひゃっ!、あぁ〜ん」
「えっちで淫らな、梅姉ちゃんも好きだよ」
「えっちで淫らで、壊れた梅姉ちゃんでも好きだよ」
「ひぐっ、ひっ!・・・たっ、たっ、武坊っ!」
「だから・・・壊れて、俺の上で壊れて下さい」
「はひっ、はひっ!・・・壊して、お姉ちゃんを壊してっ!」

梅姉ちゃんが抱き付いてきた。腋の下から、背中に手を回し、自分の双丘の、硬く尖った先端を俺の胸に押し当ててきた。
梅姉ちゃんの、おま○こが水着の下で、うねうねと動いていた。
俺は、肉茎の動きを更に大きく激しくした。

「おっぱいも擦れてるのっ」
「おっぱいとおま○こがいっぱい擦れて気持ちいいのっ!」
「もう駄目なの」
「もう駄目なのっ、駄目なのっ!」
「梅姉ちゃん達して、俺の上で壊れてっ!」
「はひっ、達します、ひゃっ、壊れます、武坊で、ひぐっ、ひぐっ、壊れちゃいますっ!」

「んあああっ!、んぐっ、んぐっ、あっ!、あああああぁっ!」
「ひぎっ・・・」
「・・・」
316武志と梅子:2009/12/19(土) 02:54:02 ID:nO7Ipenw
梅姉ちゃんが、脱力している。意識も、何処か遠くに行ったみたいだ。

なー相棒、俺は何をしたんだべな?。何か心の奥底の、獣が目覚めた的なみたいな・・・。
んー何だべ?。

俺は、まだいきり立っている、ちん○んに語りかけた。
返事は無かった。

あっ!梅姉ちゃん・・・。

梅姉ちゃんが、俺の身体をずり落ちお湯に落ちた。

うおっ!、いかんいかん、梅姉ちゃ・・・。
ぷっ!。

梅姉ちゃんが、うつ伏せでぷかぷか浮かんでいた。上に纏めていた髪は、ほどけて湯に広がっていた。そしてスクール水着の臀部は・・・。

ぷぷぷっ!、尻に食い込んでますがなっ!。

さっきの行為のせいか、スクール水着が、尻にTバッグ状に食い込んででいた。

ナチュラルTバッグですかっ!。
・・・ぷっ、何かお尻をぺちぺち叩きたくなるな。うん、ぺちぺちしたいな。
おっと、いかんいかん、回収せねば。でも可愛らしいな、梅姉ちゃんのお尻・・・。

白い小さなお尻を見て、ちん○んの硬直が増しそうになった時だった。
317武志と梅子:2009/12/19(土) 02:54:56 ID:nO7Ipenw
「けっ、けだものがいるです」
「けだものは退治せねばっ!」
「くらえですよっ!」

梅姉ちゃんが、大きく足を振り上げ、俺の脳天にめがけ踵を落とそうとした。
ぬめりある温泉の底は、当然滑りやすく、梅姉ちゃんは、足を滑らせ転けた。そして沈んだ。

[底がすべりやすいです注意!!]

俺は、露天風呂に掲げられてる看板を見ながら、ぺちぺちと、目の前にある梅姉ちゃんのお尻を叩いた。

「おーい、梅姉ちゃんいい加減おっきしてー」
《ぺちぺち》
「大丈夫ですかー」
《ぺちぺちぺち》
《ぺちぺちぺちぺち》

うつ伏せで、ぷかぷか浮かんだままの、梅姉ちゃんを見て少し心配になった時だった。
梅姉ちゃんが、奇声を上げ立ち上がった。

「みゃーっ!」
「・・・けだものっ、きちく、ごくあくひどう!」
「れっでぃーのお尻をぺちぺちするで無いですよっ」
「武坊の育てかた間違えたですよ」

梅姉ちゃんは、水着のお尻の、縁の部分に、指を掛け、食い込みを直していた。
男の子が大好きな、萌える光景だった。
思わず笑みがこぼれた。
318武志と梅子:2009/12/19(土) 02:56:02 ID:nO7Ipenw
「武坊っ、にまにましない!」

俺は笑みが止まらなかった。

「にまにま」
「口に出してゆーなですよっ!」
「武坊、正座っ!」
「武坊、正座するですよ!」
「説教するだよ」
「らじゃー」

軽く敬礼し、俺は湯の中に正座をした。梅姉ちゃんも向かい合わせに正座をしようとした。
湯面は、正座した俺の胸ぐらい。当然だが、梅姉ちゃんは顔まで浸かった。

「むがっ!ごぼごぼ、・・・ぷはっ!」
「はっ、はあ、はあ」
「りっ、理不尽です!」
「どちらかって言うと、気が付かない、梅姉ちゃんの方が、理不尽だよ」
「うるさいですよ」
「とにかく説教ですよ」

梅姉ちゃんは、腰に手を当て、ふんぞり反りながら語った。

「武坊、さっきのは何なんですか」
「こっちの都合も顧みず、けだもののようにわたすを・・・
「んっ・・・」

梅姉ちゃん、頬を赤らめ、股をもじもじ合わせて、言うの止めて下さい。
まだ、俺のおち○ん元気なままですから。

「梅姉ちゃん、ごめんなさい」
「えーと、なんと言うか、そのですね」
「梅姉ちゃんが、見たことが無い感じで」
「綺麗でなんで」
「抑えが効かなかったです」
「・・・すみません」
319武志と梅子:2009/12/19(土) 02:56:46 ID:nO7Ipenw
「そっ、そうですか」
「じゃ、じゃあ、すーぱーお姉ちゃんもーどは、成功だっただかな?」
「何?、スーパーお姉ちゃんモードって」
「えっとだな・・・えろえろなお姉さんがだな、年下の男の子をだな、リードする的なだな・・・」
「その〜、わたすの体型って、一部の人しか喜ばない、希少な体型だべ?」
「だから少し頑張ってみただよ」

「頑張りました・・・」


梅姉ちゃんは胸に手を添え、頬を赤らめ言った。
確かに効果抜群だったけど、そこまで気にする事は、無いと思うだけどな。
んーどう言えば良いべかな。

「梅姉ちゃん、俺は気にしないだよ」
「梅姉ちゃんが、ろりでつるぺた、ずんどうで、ちちなし・・・」
「武坊、なんぼなんでもひどいですよ!」
「いやいや違う違う、違うだよ」
「えーとだな、好きな人とふれ合う事になったんで」
「俺・・・」
「俺、抑えが効かなっただよ」
「好きな人は、大切に扱わないと駄目だよな」
「梅姉ちゃんを、大切にしたいです。」
「いっ、いやいや、わっ、わたすも気持ち良かったから・・・違う違う」
「わたすも、武坊が好きだよ」「武坊を、大切にしたいですよ」
320武志と梅子:2009/12/19(土) 02:57:39 ID:nO7Ipenw
「でっ、でもな」
「ちょっと、何だ、もう少し、優しくしてもらわないと」
「次の段階が、こっ、怖いかもです」

《ちゅっ》

梅姉ちゃんがキスをした。優しい、啄むようなキスだった。

「優しくしてくんろ・・・」

堪らなかった。この目の前にいる、俺の好きな人の全てが欲しかった。
俺は、梅姉ちゃんを引き寄せ、キスをしようとした。

「ちょっ、ちょっと待つだべ」

あれっ?、良さげな雰囲気だと思いますが。

「聞いた話だとな・・・うんとだな、この温泉って、武坊が、こさえられた温泉みたいなんだよ」
「因みに私も、どうも此処で、着床したみたいなんだな」

えっ!何っすかそれ。

「おば様が、そんなような事を言っていただよ」

お袋、桜さん、何をやってるんですか。そしてお袋は、それを自分の娘みたいなのに、伝えるのかよ。

「続きは、わっ、私の家でね・・・」

俺もその方が良いです。

「あっ、あのな」
「武坊の子供が、欲しい訳じゃ無いのですよ」
「むしろ、今すぐだな」
「いやいや、違う違う、何となく、こっ此処でではな・・・」

[むしろ]は、取り敢えず無視 するけど、気持ちは分かるです。
321武志と梅子:2009/12/19(土) 02:58:36 ID:nO7Ipenw
えーと、取り敢えず温泉を出ますか。
俺は立ち上がり、上がり湯に向かおうとした。

「武坊、ちょっと待つだよ」
「あっ!、はっ、はい」

梅姉ちゃんは、俺のちん○んを握っていた。

「ニヤリ」
「武坊、わたすはお姉ちゃんとして、この危険な、にょっきり棒を、このまま腫らしたままには、しちゃいけないと思うんですよ」

[にょっきり棒]って何だよ。もう少しまともな言い方があるべや。

「梅姉ちゃん、にょっきり棒は止めて下さい。何か萎えます。」
「たーけーぼー、何を言ってんだ」
「かちかちですよ」

すみません、嘘でした。萎える気配は無いです。

「お姉さんに、ま・か・せ・て」

うっ、また雰囲気を変えてきた。

「また、スーパーお姉ちゃんモードですか」
「いんや、ちょーうるとらすーぱーお姉ちゃんもーどですよ」

超ウルトラスーパーお姉ちゃんモードって・・・

「梅姉ちゃん、普通で御願いします」
「普通でですか」
「普通でよろしくお願いいたします。」
「はい、分かりました。普通お姉ちゃんもーどで行いますです」
「よろしくお願いいたします」
322武志と梅子:2009/12/19(土) 02:59:24 ID:nO7Ipenw
俺は、湯船に膝から下を入れ、洗い場に仰向けに寝そべっていた。こんこんと流れる掛け流し温泉の湯が、背中を浸しているので寒くはなかった。

あー、雲が厚くなって来たな。また雪が降りそうだ。
俺は、空を見上げていた。下半身を見ないですむように。

「むーん、凶悪な代物ですだよ」
「小っちゃい頃も大きかっただけども、今や、[えくすかりばー]とでも言うべき物に」
「でも、武坊の一部だと思うと、いとおしいですな」

ちん○んに、ぷにぷにとした、柔らかい感触が・・・。
ちらりと下半身を見ると、梅姉ちゃんが浴槽に浸かったまま、ちん○んを頬擦りしていた。

止めて下さい梅姉ちゃん。恥ずかしいです。それに、好きな人にそんなことされると、俺の獣がまた目覚めてしまいます。

「武坊、どうしただよ、恥ずかしいんか」
「んー、あー、少し恥ずかしいかな」
「気にすることは無いだよ」
「武坊が小っさな時は、[しーしー]のお世話をしたものですよ」

確かに俺は、おしっこの仕方を、梅姉ちゃんに習ったけど・・・。
ちくしょうっ!。年上の幼馴染みって奴は質が悪い。こうゆう時に、小さい時の話を、言い出しやがる。
323武志と梅子:2009/12/19(土) 03:00:32 ID:nO7Ipenw
「その、しーしーの世話をした、四才年下の男の子のおち○ちんを、どうするんだべか?、梅子お姉さん」
「うー、武坊が意地悪もーどになったですよ・・・」
「子供の頃から面倒みたんだ、大人になっても面倒みるだよ」
「一生、私が面倒みるだよ!。」

梅姉ちゃんが、肉茎を舐め始めた。ぎこちなく、探るように。

優しく丁寧な舐めかただった。肉茎を全て残さず、舌が舐めまわしていた。根元から先端まで、舌が触れない所は無かった。
俺の肉茎は、硬度を増していった。

「ぷっ!、ぷっはー」
「はぁ、はぁ、武坊、こんな感じで良いんだべかな?」
「あっ、ああ・・・気持ちいいです」
「けれども言っておきます」
「梅姉ちゃん、人間は鼻でも呼吸が出来るんですよ」
「そだな」
「ではっ!、お姉ちゃん・・・頑張りますっ!」

梅姉ちゃんは、口を大きく開き、亀頭を口に含んだ。

「んっぐぅっ・・・!」

苦しそうだった。目にうっすらと涙を浮かべ、口からは涎が溢れていた。
それでも、口の中で舌を蠢き回していた。

《んっちゅ、んっちゅ、ちゅぽっ》

梅姉ちゃんは、左手を肉茎の根元に添え、顔を前後に動かし始めた。
324武志と梅子:2009/12/19(土) 03:01:27 ID:nO7Ipenw
《ぐちゅ、んっふっ、ぐちゅ、んっふっ》

梅姉ちゃんは、左手で肉茎を搾るようにしごいた。そして、亀頭を含んだ口の動きを、少しづつ,リズミカルに早くしていった。

「んっ、んんんっ〜んんっ?

問いかけてる?。
俺は下半身に目をやり、梅姉ちゃんに答えた。

「梅姉ちゃん、凄く気持ちいいです・・・」

淫らな光景だった。
梅姉ちゃんは、湿った髪を右に寄せて垂らし、俺の肉茎を頬張っていた。
左手は、一定のテンポで肉茎をしごき、右手は湯船の中で・・・。

「梅子お姉さん・・・湯船の中で、何をしてるのかな?」
「んんっ!」
「右手は何処に行ってるの?」
「んっぷっ、んんんんっ〜」
「おま○こを弄っているだよね?」
「年下の幼馴染みの、ちん○んをくわえながら、おま○こ弄っているんだ」
「梅子お姉さんは、こんなにいやらしい人だったんだ」
「んっぐっ・・・んんっ、んー」
「ぷはっ!、はあ、はあ、はあ・・・たっ、武坊」
「お、お姉ちゃんを虐めないでくんろ・・・」

梅姉ちゃんは、口を放したが、左手は肉茎をしごき、右手はお湯の中であやしく蠢いたままだった。
325武志と梅子:2009/12/19(土) 03:02:17 ID:nO7Ipenw
梅姉ちゃんと俺は、幼い頃からの付き合いだ。だから、言葉の端々やニュアンスを感じて、相手の望むことを、言う事が出来る。
今までずっと、そうしてきた。

「梅姉ちゃんは、こうゆうこと考えて、オナニーするんだ」
「年下の幼馴染みに、虐められて感じちゃうんだ」
「ひっぐっ!・・・違うだよ・・・」
「違わないよね」
「まだ、ちん○ん触ってるし、 おま○こまだ弄ってるよね」
「ひっ・・・だって、だって」
「寂しかっただよ」
「たっ、武坊が遠くに行っちゃうし・・・」
「だっ、だからな、ひっ、一人でな・・・」

梅姉ちゃんの本当の気持ち。明るく見送ってくれた、梅姉ちゃんの本当の気持ち。

「んっ・・・武坊が近くに居るだよ」
「んっふっ・・・武坊と触れてるだよ・・・ああっ!」

梅姉ちゃんは、肉茎とおま○こを弄るのを止めなかった。

俺は目の前に居る、好きな人が愛おしかった。けれども、滅茶滅茶にしたくなった。

「梅姉ちゃん、だったら、二人でもっと気持ち良くなろうよ」

俺は体を起こし、梅姉ちゃんを引き寄せた。
326武志と梅子:2009/12/19(土) 03:03:23 ID:nO7Ipenw
「武坊、恥ずかしいだよ」
「いわゆる、[しっくすないん]の体勢だべ」

梅姉ちゃんは、俺の下半身に頭を向けて跨がった。

「梅姉ちゃん、俺を気持ち良くしてください。」
「俺も、梅姉ちゃんを気持ち良くするだよ」
「う〜、何だか怖いだよ」

《んちゅ、んちゅ、ぐちゅ》

梅姉ちゃんが肉茎をくわえ始めた。口の中で、全てを味わうように、舌が蠢いていた。

「梅姉ちゃん、気持ちいいよ。 もっと俺のちん○ん味わってよ」
「んっぐっ、んんんっ」
「俺も、梅姉ちゃんを気持ち良くするよ」

俺の胸元にある、いやらしい梅姉ちゃんの股間。中心部は、身体から出た液体で、濃い染みになっていた。
俺はその中心部を指で軽く擦った。

《くちゅっ》
「んっ、んんんっ!」

口の動きが止まった。

「梅姉ちゃん、お口の動きが留守ですよ」
「んんんっ!」

俺は指を立て、筋目を付けるように、上下に擦り始めた。

《くちっ、くちゅくちゅ》

梅姉ちゃんの、股間の中心部がおま○この形に泡立ってきた。ゆびが擦れた後が、白く泡立った。
おま○この、会わせ目の突起も、浮き上がってきた。
327武志と梅子:2009/12/19(土) 03:03:57 ID:nO7Ipenw
俺は、会わせ目の突起を、指で押した。

「くはっ、ひっ!、はあっ、はっ、はっ・・・」
「武坊、そっ、そこっ、ひぐっ!」

俺は突起を上下に引っ掻くように弄った。

「武坊、武坊、そこっ、そこはね・・・あっ、ああっ!」
「梅姉ちゃん、俺を気持ち良くしてくれるはずだったべ」
「もう全然、お留守になってるよ」
「だって、そこはね・・・あ、あ、あああっ!

指の動きを止めなかった。中心部の滑りを、突起に擦り付け、突起を身体に埋め戻す様に、強く捏ねぐり回した。

《ぐっちゅ、くちゅくちゅ》

「梅姉ちゃんも、ここを弄るんだろ」
「正直に言ってよ・・・お姉ちゃん」
「ひっ!、はっ、はいっ、弄る、弄るだよ」
「でも、でもっ、そんな激しくないだよっ!」

「たっ、武坊、もう許してくんろ・・・またお姉ちゃん壊れるだよ・・・」

俺のちん○んも限界だった。全てを、吐き出しそうなぐらい、張り詰めていた。

「梅姉ちゃん、俺も限界だよ」
「二人で一緒に壊れよう」
328名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 03:37:12 ID:OTdPkSWe
すみません連投規制です
329武志と梅子:2009/12/19(土) 04:01:02 ID:nO7Ipenw
「武坊、こっ、これで良いんだべか・・・んんっ、んっ」

梅姉ちゃんは、俺の股間に跨がった。そして、肉茎とおま○こを擦り合わせた。

「んっんっ、んっ・・・武坊・・・これ気持ち良すぎるだよ」 「気持ち良すぎて、んんんっ、怖いだよ」
「梅姉ちゃん、俺も気持ちいいよ」
「だから一緒に、いっぱい壊れちゃおう」
「一緒に上り詰めようよ」

梅姉ちゃんの水着の、おま○この部分が泡立っていた。それを人差し指にとった。

「梅姉ちゃんの、おま○こ泡立ってるだよ」

指を、梅姉ちゃんに突き付けた。

「もう、どろどろだよ」
「ひっ!、あああっ!、武坊が虐めるの」
「虐めないで欲しいの・・・」
おま○この擦り方が、激しくなった。言葉とは裏腹に、いやらしい言葉を掛けられると、感じ方が激しくなるようだ。

《ぐちゅぐちゅ、ぐちゅぐちゅ》

淫らな音が響いていた。

俺は、壊れ上り詰めるために、ラストスパートに入った。

「たっ、武坊!、動いちゃ駄目なのっ!動いちゃ・・・ひゃっ!」

俺は、腰を上下にスライドさせた。肉茎で、梅姉ちゃんの股間を抉る様に激しく動いた。
330武志と梅子:2009/12/19(土) 04:01:51 ID:nO7Ipenw
「だめっ、だめっ、んっひっ!、動いちゃ駄目な・・・ひゃっ!」
「今度はねっ、お姉ちゃんがねっ、気持ち良くするのっ!」
「武坊をねっ、気持ち良く、ひぐっ!・・・お姉ちゃんがね」

もう少しで、上り詰めそうだった。一緒に上り詰めたかった。
俺は、梅姉ちゃんを引き寄せ、抱きしめた。

「梅姉ちゃん、一緒に壊れてよ、一緒に上り詰めようよ」
「はいっ、はひっ!一緒に壊れます、上り詰めますっ!」

《くっちゅくっちゅくっちゅ》

限界がきた。亀頭が膨らみ、射精が近いことを知らせた。

「ひゃっ!、おち○ん大きくなったのっ!」
「梅姉ちゃん!、俺っ、もう駄目だ、出るよっ!」

「私も、もうだめなのっ!」
「武坊、来て、私で出して、私で出してっ!」
「出るっ、出るっ!」
「ああっ!、出てるの、あついのいっぱい出るのっ!、火傷しちゃうのっ!、武坊の精子熱いのっ!」

強烈な射精だった。精通したときに近い、痛いような快感だった。

梅姉ちゃんは、硬直したまま、震えていた。
俺も、強烈な快感のため、身体が動かなくなった。
331武志と梅子:2009/12/19(土) 04:02:32 ID:nO7Ipenw
梅姉ちゃんの震えが止まった。
硬直も収まり、身体が弛んだその時だった。

《しょぼっ、ちろちろ、じょぼじょぼっ〜》

下半身に、生暖かいものが、広がってきた。

ん〜これは[しーしー]ですな。困りましたね〜、どう対処すれば良いべかな?。
梅姉ちゃんを傷付けずに、華麗にスルーする方法 って何だべ?。

梅姉ちゃんは、俺の胸に顔を埋めたまま、喋り始めた。

「うっ、うううー」
「・・・いけないだよ」
「なっ、何が、いけないだ、梅姉ちゃん」
「わたす・・・お嫁に行けないだよ」
「22才になって、お漏らしするような娘を、嫁にもらってくれる人はいないだよ」
「しくしく」

あーあ、分かってるだよ・・・何を言ってほしいか、分かってるだよっ!。そして[しくしく]は口に出して言わないだよっ!。

今、抱いている人は、幼馴染みで、お姉ちゃんで、俺の好きな人である。その人の耳元に顔を寄せた。そして俺は、彼女が望んでる言葉を囁いた。

「へっへーん♪」
「武坊ったら、気が早いだな〜」
「ちなみに、わたすは白無垢希望なっ!」
「にまにま」

本当ににまにましてやがるっ!。
むかちゅくけど、まっいいか・・・。
332武志と梅子:2009/12/19(土) 04:05:24 ID:nO7Ipenw
今回は以上です。
長らくスレを占領して、すみませんでした。
物語はもう少し続きます。

ではでは。
333名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 07:33:58 ID:u4vzApqb
>>313
GJ
遂にエロ来た!
リードしようと頑張るロリ姉ちゃんエロいよハァハァ
334名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 12:41:46 ID:uP1Z1MfJ
>>332
この空気がすきです。
疲れた心に一服の清涼剤と回春剤。
台詞回しがいちいちえろい。
素晴らしくGJ。
335名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:50:36 ID:bxhjeFVw
力作乙であります!
336名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 20:50:32 ID:D8liQFi7
GJ
ええい本番はまだかッ
337名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 01:16:32 ID:bPcMFLXl
gj

ところで昨日幼なじみの保管庫みて萌えつきた後、俺がバトルマンガの主人公なら非情でグロテスクな戦いをするぜ!と妄想。いつのまにかねていたんだがその時みた夢。
幼なじみ(誰?)と一緒に俺は帰路につく。ここまでは思い出してもふつうに萌える。しかし、幼なじみに異変。暴走しだす幼なじみ。そこから俺(爪)スネ夫母(チェンソー)チームと幼なじみ(ゾンビ)の グロい戦闘が華やかに行われたよ
スネ母つえぇよ。何でスネ夫の生首で華麗に幼なじみの首切ってんだよ。右手の爆音の主つかえよ
338ボルボX ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:32:46 ID:uURxI1CV
>>332
GJです! 楽しく読ませていただいてます。

久しぶりに投下します。毎回、間隔空けすぎてゴメンナサイ。
339桜の花の満開の下〈四〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:33:33 ID:uURxI1CV
 手水場の横に、切り株と鉈。
 頭上に染井吉野が花咲き匂う、神社の境内である。

 昨夜の観桜会で、神剣盗難の厄にみまわれた山の神社には、息苦しくなるようなものものしい空気がただよっている。
 自営業をいとなむ坂松市の戸主や、青年会の若者らが、仕事や学業を中断して、手の空いた者から交代で詰めかけてきていた。

 境内には警官の姿も一名のみ見られる。しかし盗難事件ごときであれば、警察はさほど役には立ってくれない。
 国家統治上の狂気の沙汰なる「地方関税」の影響がまわりまわった結果として、警察機構は破綻寸前となっている。以前の威容を失墜させ、地方では呆れるほどに衰微して、今日では地域のお荷物とみなされていた。
 その警察も、さすがに今回の事件を捨て置くことはできなかったらしい。形だけでも取り組む様子を見せたというところだろう。
 とはいえ、ふだんから治安維持は市民の自衛団体と協力していることもあり、捜査にしても青年会の幹部をむげに退けることもできないのだった。

 その青年会の代表であるところの渋沢京介は、切り株の前に立って見下ろしていた。妙に気になり、目が離せなくなっている。横にいる友人に訊いた。

「あのさ……満(ミツル)、これは何かな」

 年輪も立派なその切り株には、刃渡り一尺ほどの鉈が突きたっている。錆びかけた刃が木にがっしりと食いこみ、真っ二つになるほどの大きなひびを入らせていた。
 その組み合わせは、じつにおどろおどろしい光景となっており、ただでさえものものしい社の庭の一角に、言い知れぬ存在感をただよわせていた。

「ああそれ、鳥居くぐってすぐに夕華ちゃんが投げた。ほら、薪わり場あるだろ。あそこから一呼吸で」

「……そりゃあ……すごいね」

 鳥居の横の薪わり場から手水場まで、距離にして二十数歩。
 京介の背にじわっと冷たい汗がにじんだ。

「おかげで、乱闘騒ぎがあっという間に終結を迎えたぜ」

 満も、心なしかうそ寒そうに長着の襟をかき合わせ、順序だててぽつぽつ語りだす。

 神社に駆けつけた夕華と柿子、それに満が、境内入り口に踏みこんだとき、目の前の庭には美絵の言ったとおりに乱闘が展開されていた。
 十余名の人々が、社務所から神社の庭へところげ出て、入り乱れ殴りあっていたのである。
 怒号飛びかう庭を一望するや、夕華はそばに落ちていた鉈をすぐに拾いあげた。

「そのまま、庭のこっち側の、この切り株をめがけて鉈を投げてさ。
 木が割れる音も思いのほか大きくてよ。胸ぐらつかみ合って大喧嘩していたおっさん達、全員手を止めて首をめぐらせてさ。
 インパクトって重要だよな。横から叫んでも耳に届かないくらいヒートアップしてた連中が、肝と一緒に頭を冷やしたみたいでよ」

「あはは、だ……だいぶ早く片付いたんだなと思ってたら」

 乾いた笑いしか出ない。
 京介が、泣きやんだ美絵を連れて神社に駆けつけてきたころには、狂騒は名残しか残っていない状態だったのである。しかし、そんなことがあったとは。

「あとは柿子ちゃんが前に出て、『場所もあろうに浄界で乱闘沙汰など』という主旨の説教を手短にかましてよ。
 加えて夕華ちゃんが『刀盗人を目撃した子の供述は、何度も記録にとっているのでしょう。すこし小さな子を休ませてやっていただけませんか』と頭を下げて、それで終了だ。
 青年会の提言には、毎回、『なにを青二才が』と鼻先で笑う対応しやがる糞親父どもが、目を白黒させて粛々と従ったぞ」

 自信喪失ぎみにぼやいた満が、ふと声をひそめた。

「ところで京介、一刻も早く夕華ちゃんに釈明したほうがいいんじゃないか。美絵のこと。
 さっきバレたから。お前が一時つきあってた相手が美絵だってことは」

340桜の花の満開の下〈四〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:34:25 ID:uURxI1CV

「…………そう、まあ仕方ないさ」

 京介の口ぶりだけはいさぎよいが、あいにく顔色が、生き血を抜かれたように蒼白になっている。
 夕華との縁はほぼ切れていると思っていた観桜会のときまでならともかく、今ではさすがに京介ものみこんでいる。
 かつての関係を修復しようとしはじめた自分たちにとって、その話題は鬼門以外のなにものでもないだろうと。

 にもかかわらず話題どころか、助けを求める美絵にすがられ、その場面を夕華にばっちり見られた。よろしくない事態であることは間違いない。

「満、夕華さんは何か言ってた……?」

「何も。無言。とくに表情にも出してねえよ。
 けどお前、真っ二つになった切り株が目の前にあんだろ。危機感を覚えるには、この光景だけでじゅうぶんだと思わねえ?
 早いうちに謝るなり釈明するなりしたほうがいいぞ」

 言われて京介は、追いこまれた表情になる。後ろめたさを色濃く面に出しながら、かれは「そうだね……早いほうがいいか」とつぶやいた。
 どのみち、腹をくくって夕華に話さなければならないことがあるのだ。美絵とのことは、その話と関係なくもなかった。

「しかし、お前と美絵の事情もよくわかんねえな。数年ごしの友達から一転して付き合って、すぐ別れて、話もしなくなってよ。でもお互い嫌いあってるわけじゃねえんだろ。
 なにがあったのか話したくなったらいつでも相談してくれ」

 好奇心あらわにそう言い出した満に、京介は無言で首を振った。いっさい聞かないでくれというサインである。
 どれだけおちゃらけた態度であろうと、満が他言しないことなどわかってはいる。だが、それでも、こればかりは余人にしゃべっていいことではなかった。

「ま、余計なお世話か。それじゃ、とりあえず夕華ちゃんが山上から戻ってくるのを待って――」

「青年会のおふたり」

 横合いから低い声がかかり、京介と満は、首をめぐらせてきょとんとした。
 くたびれた烏帽子をかぶった水干姿の老人が、やつれきった雰囲気を身にまとわせて立っていた。

「あのう、来ていただいたところでさっそくですが、刀の盗難の件について調べてもらってもいいですかな」

 老人は目をしょぼしょぼさせて言った。寝不足と心痛のためか目の下にはくまが浮き、赤い鈴のように丸く剥きだされた眼球は充血している。
 その老人がだれだか、むろんふたりとも幼児のころからよく知っていた。気まずいごまかし笑いが瞬時に浮かぶ。満があたふたと手を振った。

「ぐ、宮司のおっちゃん、心配ない、心配ないから。これからとりかかるところだったから。そうだよな京介」

 常識的に考えて公務が先である。京介も諦めるほかない。

「う……うん。宮司さん、それではまず、刀が盗まれたときの状況について詳しくお聞かせください」
341桜の花の満開の下〈四〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:35:45 ID:uURxI1CV
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 本殿の左手にある社務所の、やや奥まったところにある一室には、幼い証言者のための布団が敷かれている。
 刀盗人に、抜き身をつきつけられて脅されたという七歳の女の子が、床にふせっているのである。名を麻衣というらしいその女児は、いま昏々と眠りこんでいた。
 布団の横には、若草色の着物を着た少女がついていた。ボブカットの髪も愛らしいその少女は、高橋美絵といい、麻衣の姉である。

(そして、京介の元彼女、ねえ)

 室内の第三の人物である渋沢柿子は、すりガラスのはめこまれた格子戸の前で正座し、面がはりついたような無表情で高橋姉妹を――とくに姉のほうを――注意ぶかく見ていた。
 耳にとどく麻衣の寝息が、深く、間隔が長いものとなって少ししたころ、柿子は声をかけた。

「どう、麻衣ちゃんは完全に寝ついたかしら?」

「はい。……よかった、やっとぐっすり眠ってくれた。いまのところ、悪い夢を見る様子もないみたいだし」

 安堵の色もあらわに、美絵が布団から離れた。柿子にとっても、それに異論はない。
 「ほんとよかったわ」とうなずいた柿子に向きなおり、美絵は愚痴めいたことを口にした。

「この子、夕べからずっと、刀盗人の話をさせられてて。
 その合間にうつらうつらできても、夢にうなされてすぐ起きるという繰り返しだったんです」

「……ほんとに、ここの男どもは。小さな子供ひとり気づかえないなんて、余裕がないったらありゃしない」

 「男ども」に関しては、いまの柿子は舌打ちしたい気分に満たされている。
 と、すりガラスを通して背後の廊下から、遠慮のないざわめきがまた聞こえてきた。柿子の眉の角度が、あからさまな苛立ちをしめす。
 社務所の入り口から廊下にいたるまで詰めかけた、十五、六名ほどの田舎親父たちの会話である。

 乾物屋、桶屋、錠前屋、金物屋、植木屋、瓦焼き、石工……
 さっきまで神社の庭で胸ぐらをつかみあっていたかれらは、仲たがいをきれいさっぱり忘れたように顔を寄せ合い、好奇心に満ちた声で無遠慮にさえずりを交わしていた。

 誰だったんだ、鉈を投げたあの背の高い娘っこは――何言ってるんだおまえ、ありゃ夕華様だ――京口子爵家の一人娘だ――なんで京口の姫御がこんなところに来る――
 まるで近頃の若い男みてえな出で立ちをしてたな――ああ、そういやあ洋服なのにスカート無しだった――珍しい格好だが騒ぐほどのことかよ、帝都の流行りか何かだろう――
 ふうん、あれが京口家の――え、お前もお嬢様を見たことなかったのかよ――実はおれも夕華様のことは初めて見るんだが――へっ、本当に坂松市民かよお前らは――
 やっぱり川の東の連中は田舎もんだな、お嬢様の顔も見たことがないとは――なにをぬかす、京口の奴ばらの顔など一生見んほうがよかったわい、けたくそ悪いわ――
 おいくたばりぞこないの因業じじい、墓土の臭いのする口を閉じやがれ――うるさいぬか味噌野郎、わしの祖父さまは京口為友の人でなしに家を焼かれたんじゃ――
 そんなの百五十年も昔の話じゃねえか、俺の先祖だって焼かれてるけど俺は気にしてねえよ――そうそう、気にしちゃきりがない、東岸はどこもたいがい焼かれてるだろ――
 そんなことよりお嬢様、いつこっちに帰ってきていたんだ――おいおい今さらだぞ、昨日もこの神社に来なすっていたじゃないか――しかし聞きしに勝るべっぴんだのう――
 部屋に美絵や麻衣と残っている、ちんまい娘っこは侍女かね――ちげえよ、ありゃ渋沢家の娘だ、京介坊ちゃんとは腹違いでな――へえ。にしても、きつい性格だなあ――

342桜の花の満開の下〈四〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:37:15 ID:uURxI1CV

(せめてすこし話し声をおさえろってのよ)

 柿子のひたいに青筋が浮きかけた。
 ささやきというには、少々ならず声が大きい。わざとこちらに聞かせているのではないかと疑いたくなるくらいである。山のカラスでさえ、もう少しつつしみ深く鳴くであろう。
 話の内容もぶしつけ極まるもので、怒鳴りたくなってくる。本人たちに悪気はないにしても。

 ふと正面で麻衣が洩らした。

「やっぱり、あのひとが夕華お嬢様だったんだ」

 そのつぶやきに、柿子は眉をもとの角度にもどして、自分と正座で対面している麻衣を見つめた。
 柿子のおしはかるような視線にさらされて、麻衣はおかしそうに口元をほころばせた。

「どうかしましたか、柿子さん。柿子さんでしょう? 京介の姉の」

「……そうよ、美絵ちゃん。久しぶりね、六年ぶりだわ」

 こちらもしいて笑みを浮かべ、久闊を叙する言葉で応じた。美絵の顔にうかんだ、内面の読めない微笑を凝視しながら。
 「いまの美絵ちゃんはどういう子か」と、柿子は満にさきほど訊いていた。そして返ってきた答えが、ずっと忘れがたく頭にこびりついているのである。
 いわく「そうだな、ちょっと柿子ちゃんに似てるぜ」と。

(あたしに似てるってどういうことよ)

 どうにも警戒を捨てられなくなっている。そんな自分自身をごまかすように、柿子はせき払いして美絵に話しかける。

「あー、えっとね、美絵ちゃん、あたしや夕華の顔を見覚えててくれたの?」

「いえ、申し訳ありません。実をいうとそれほどはっきりとは」

 その正直な言葉を聞いて、(けっこう歯に衣きせず言う子ね)と柿子は感想を抱いた。相手によっては、礼儀知らずと思われかねない直截的な物言いである。
 まあ、視覚記憶が薄くても無理はない。京介と同い年の美絵が、坂松市に転校してきたのは、柿子や夕華が小学校を卒業する年だった。
 したがって、同郷の幼馴染といっても柿子や夕華は、子供のころの一年足らずしか美絵とは共有していないのだ。

「でも、わかりますよ」

 と、美絵は口元にほのかな笑みをきざんだまま言った。

「とくに夕華お嬢様のことは、今日はじめて会ったとしてもわかったと思います」

「どうして?」

「聞いた背の高い、すごくきれいな人ですもの。
 そして、ならんで歩いていた京介の態度を一目見たら、あれが『夕華さん』だってぴんときますよ。
 帰ってきているとは聞いたけど――あの二人、さっそくよりを戻していたんですね」
343桜の花の満開の下〈四〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:38:25 ID:uURxI1CV

 一瞬とまどい、柿子は言うべき言葉を探した。

「……たしかに夕華だけど。よりを戻したとは……」

 そもそも、厳密には、夕華と京介に付き合っていた過去はない。

「あら、まだでした? ――ああ、戻そうと京介が口説いていたところだったんですか。
 だったら、わたしが邪魔することになって、京介に悪いことしちゃったかな」

 そう言いながら、美絵の静かな微笑はまったく崩れない。そして一貫して、声に抑揚がない。

 これは厄介かも、と頭を痛めながら、柿子は、この場にいない弟に心中で痛罵を投げた。

(余計な問題の種をまきやがって、アホ京介)

 「男ども」のうち、誰よりもとくに弟に対して、柿子は腹の虫がおさまらなかった。
 夕華が見合い話を片端から断っていたときに、のうのうと京介が恋人を作っていたということが、いまの状況をよりこみ入ったものにしているのである。
 なにやら、弟にもうかがいしれない事情があるらしいことは察していたが。

 四苦八苦して苦りきった顔を出さないようにしている柿子の前で、麻衣はふと目を遠くした。

「ねえ柿子さん。お嬢様って、すごい人ですね」

「……えー……そうかな……? 特技は多いけど……」

「あんな短い間に、麻衣を安心させてくれたもの。わたしがこの部屋に戻ったら、あれだけ怯えていた麻衣がもう眠そうにしてた」

 その言葉は、山上へ花を手向けにいった夕華が、その前にこの部屋でしていったことを指しているのだろう。
 夕華は、指圧や按摩を麻衣の体の何箇所かにほどこしたあと、温かい手のひらで麻衣の目元を覆いながら、「怖いことはもうないから大丈夫」と、たゆたうような声で柔らかくささやきかけていた。
 その治療にも似た行為が、ひどい緊張状態にあった麻衣から丁寧に恐怖をとりのぞき、身心を弛緩させていったのである。
 傷を負った小鳥のように震えていた女児が、とろとろと夢半ばの状態になるまで数分もいらなかった。

「わたしにはできなかったな、ああいう真似は。ずっとそばにいてなだめてたのに」

 微笑がやっと崩れる。ふっと虚脱してしまったように、麻衣は目をわずかに落として言っていた。
 ようやく美絵の本音をかいま見たと柿子は感じた。肩をすくめる。

「いやいや、それは……あいつ武道やってるから。整経整脈だか活法だか、そのへんの呼吸ならよく知ってるってだけで……。
 それに、夕華は子供が好きだからね。寝かしつけるのとかは得意だし」

「ああ、そういえば京介から聞いたことがありました」

 微笑が戻る。
 なぜあたしが対戦するはめになっているのだろう、と根本的な疑問を抱きながらも、柿子は腹を決めた。

(和気あいあいとなごむ気がそっちにないなら、遠慮なく情報収集させてもらうわよ)

344桜の花の満開の下〈四〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:39:50 ID:uURxI1CV

「たしか京介と付き合っていたのよね?」

 のっけからストレートを放つ。

 それはこの社会では、良家の娘に対する発言としては、けっして軽い問いではない。
 交際は結婚前提であるべきと信じる大人はまだまだ多い。
 であるからには、実際には幾多の恋愛をくりかえしている一握りの若年層も、付き合った別れたなどという自らの経歴は、よほど親しい者以外にはひた隠すのが普通である。

「そうですよ。もう別れましたけれど」

 だが美絵はいささかも動じなかった。鏡で日光を照射するように、まっすぐはね返してくる。

「なんで京介だったの?」

「うまくいったら玉の輿でしたからね。惜しくも失敗しましたけど」

 かと思えば平然と偽悪的な冗談にまぎらわせる。たしかに大胆なところがある少女だった。
 ただし、戦術的にはさほど上手い手とはいえない。
 人間は、たちの悪い冗談をいったん口にしてしまえば、相手がそれに沈黙で答えたとき、重圧を与えられていると感じてしまうものである。

 そういうわけで柿子はすかさず言葉を切り、見透かすように視線を当てて待ちつづけた。
 しばしの時間を経たのち、美絵は物憂げに「嘘ですよ」と言った。

「なぐさめてあげよっかなあ……と思ったんです。
 夕華お嬢さんが婚約したってうわさが広まったときで、あいつ見てられないくらい落ち込んでたから」

「どちらから別れ話を切り出したの」

「――――京介です」

「どうして別れることになったの?」

「……柿子さん、意外に詮索好きなんですね」

 矢継ぎばやに投げかけられる踏みこんだ問いに、とうとう美絵は顔をしかめた。柿子はそこで一歩引いた。

「しつこくしてごめんなさいね。わたし根が厚かましいのよ」

 美絵は、どこか捨て鉢な態度で「どうしても知りたければ京介に訊いてください」と言った。

「たぶんあいつ、かたくなに『僕が悪い』の一点ばりで通すだけでしょうから、無駄だと思いますけど」

「本当に京介が悪いのならば、償いはさせるわ」

 柿子は真顔で言った。今度は搦め手だが、これもまた攻めの手だった。
 虚をつかれた表情で、美絵は口をうすく開けた。だめおしのように「どうなのかしら?」と柿子が問いただしたとき、美絵はうろたえて顔をそむけた。

「いえ、償いなんて……そういうのとは違います。わたしたち、どっちが悪いとかじゃ……」

345桜の花の満開の下〈四〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:40:22 ID:uURxI1CV

 取り乱し気味に洩らしたいくつかの言葉のうちから、少年に対する罪悪感と怨みという相反する感情がないまぜになった、複雑な響きが聞きとれた。
 湿った切ない想いの残り香をかぎつけて、柿子は思わず嘆息する。
 美絵と京介のあいだにどんな事情があったのかはまだわからない。だがどうも、それなりに入りくんだ事情のようだった。

 と、われにかえったように美絵がぱっと面をあげた。狼狽の色がぬぐいさられて、ふてぶてしいほどの冷静さを取り戻すのを柿子は見た。
 次に起こったことは柿子にとっても予想外だった。
 美絵はその場に指をついて、ゆるりとお辞儀したのである。

「申し訳ありません、償いもなにも、こちらが頭を下げるのが先でした。わたしったら、まだお礼をしていなかったなんて。
 柿子さん、ことをおさめてくださって本当にありがとうございました」

 唐突かつ大胆な手に、こんど虚をつかれたのは柿子だった。ペースを乱され、不覚にもどぎまぎする。
 こうまで丁重な礼を述べられるとは思わなかった。

「い、いきなり何……大人どもの喧嘩の話? そんなの別にいいわよ」

「それではこちらの気がすみません。妹はあなたがたのおかげで休めたんですから。
 もちろん、のちほど夕華お嬢様にも、青年会のおふたりにも、きちんとお礼を述べさせていただきます」

 なお厄介なことに、真摯な声のうちにある謝意それ自体は、まぎれもなく本物と思われた。
 苦笑いして美絵に頭をあげるよううながす柿子は、内心、痛恨の念をいかんともしがたい。

(あーもう、逃げられた)

 本来は柿子が首をつっこむことではないだけに、流れを失えば、いまさら聞きなおすわけにもいかない。
 どうも、美絵はなかなか食わせ者のようだった。

346ボルボX ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:41:23 ID:uURxI1CV
続いて(五)投下します
347ボルボX ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:42:44 ID:uURxI1CV
¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥

 夕華の祖父が死んだ庵跡には、野草が茂っていた。
 四方の雑木林からも枝やつるが伸び、どう見ても前に訪れたときより、草木の侵食が進んでいた。

 焼けて山中の更地となった空間のなかで、歳経た山桜が一本、薄茶の葉とともに花開いている。幹の片側が焦げて黒ずんでいる木だった。
 老いた桜の木から少し離れて、庵に隣接して掘られた井戸の石組みも見える。
 こちらも、やはり石組みに黒々と火の痕が残っている。

 のどかな春日中にあってさえ滅びの影をやどすこの場所に、京口夕華は音無く革靴を踏み入れた。
 春のことで山中とはいえ草の丈はそう高くはない。蛇には注意する必要があるが、夏とはちがい歩くくらいはわけもなかった。これが盛夏だと人の肩まで草が伸びているのだ。

 満開の花と井戸を目印として近づき、桜の幹に立てかけるようにしてそっと花束を置いた。綾坂先生の道場の庭からもらってきた花束である。
 最初はふもとの祖父の墓にそなえるつもりの花束だったが、こちらでもいいだろう。祖父へと手を合わせる。
 雑念を払ってしばらく黙とうした後、ふさがれた井戸の石組みを軽く払って、腰をおろす。

 一息入れてから、夕華はあらためて焼け跡に瞳の焦点をあてた。

 ――庵が焼けたのは、五年前だった。焼け跡からは祖父の遺骸が見つかった。
 その衝撃の知らせが女学校に来たとき、夕華が最初に示した反応は、悲嘆というより理解の拒絶だった。そんなに唐突にあの祖父が死ぬはずがない、と思ったのである。

 祖父は、気力の充溢はいうにおよばず、体も壮健そのものに見えた。なにしろ、ひとりきりでの山ごもりを趣味としていたくらいだった。
 月に一度は、市街から一歩出たところにあるこの山に登り、庵に寝起きして幾日かをすごすのが常だったのだ。
 心臓にときおり痛みが走るという持病はあったけれども、それは壮年のころからであり、本人をふくめて誰もいまさら問題にはしていなかった。

 それが間違いだったのだろう。

 夕華の面に静かな悲愁がにじむ。
 壮健に見えていてもやはり、体は衰えていたということだったのか。
 飛んで帰った夕華が自失の態で出席した通夜の席で、近隣の者たちが、検死を終えた警察の見解なるものをささやきかわしていた。

 おおかた水を沸かすべく囲炉裏に火をおこしていたときに、心臓の発作が来たのだろうということだった。
 そして倒れたはずみに、炉に服の袖なり木製の道具なりの可燃物が突っこんだようだと。火はそこから燃え広がって、倒れ伏している前子爵と庵をのみこんだのであろうと。
 祖父の遺体は、黒焦げを通りこして縮んでいたらしい。それが京口子爵家の当主であると確認できたのは、歯を調べてのことだったという。

(う……)

 夕華は知らずみぞおちに手を当てた。通夜の夜の話を思い出すのではなかった。
 記憶に触発されてか、土と木々とほかのなにかが焼けた、あの胸の悪くなるにおいまでが思い起こされていた。
 ここに最初に花を手向けに来たとき、嗅いだものだ。

(……いやな感じ)

 なぜだかわからないが、このとき夕華はひどく不安になっていた。

 その感覚を振り切るように、そばの山桜へと目を転じる。
 祖父が愛でたであろう山桜を見るうち、この木はよく生きているものだと感嘆がわきおこる。
 じつに、この老樹が花を咲かせているのは不思議としか言いようが無い。樹皮が半分焼けているのである。

348桜の花の満開の下〈五〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:43:50 ID:uURxI1CV

 (桜ってこんなに強かったかしら)と、夕華はまぶしげに目を細めた。桜の品種が違うが、たとえばふもとの境内に植わっている染井吉野などは、ひ弱な木だと聞いている。

 この焼け跡から、往時の無残さは薄れていた。
 それはこの桜にかぎらず、植物の生命力が輝いているためだった。人工物ではなく自然によって、空白が埋められつつあった。
 更地をとりかこむ広葉樹林は、この春も新緑をあふれさせていた。灰を養分にしているのか、山道沿いでもこのあたりが特に、植物の勢いが盛んという気がする。
 いま腰かけている焦げた井戸も、緑のつたかずらが這いまわっている。

 栄える緑と火の痕跡とが、盛衰の対比をなしていた。

 飛び来た日雀(ヒガラ)が山桜にとまり、枝を這う虫をついばむやまた羽ばたき去っていく。
 日雀が去って揺れる下枝ごしに、夕華はどこを見るともなく、悠遠なまなざしをかなたへと向けた。

 ふと、祖父が酒をかたむけながら度々口ずさんでいた唄が、幻聴のようによみがえってくる。
 祖父の死んだ当事の記憶に触発されたのは、嗅覚だけではないようだった。

  世に人栄え人沈み、国また興り国滅び……
  綺羅充満せる王覇の宮、陣鼓どよもす万騎の帥、
  春朦朧の夢にして、露のしずくの光なる。
  権能四海を蓋うとも、金箭強弩を誇らんも、
  いずれ不易のものぞなし、流転輪廻にほかならず……

 周りの木々のこずえが鳴る音に、祖父のあの詠吟が混じっているような気がした。懐かしいのに、いたたまれない。

 夕華の記憶にある祖父は、細かいことを気にしない磊落な人柄だった。
 だが、無常ということをもっともよくわかっていたのは、祖父だったのかもしれない。
 心のすべてがその人の表面上から測れるわけではないと、今の夕華は骨身にしみて知っている。

 京口子爵家が渋沢家によって市議会の席を追われ、坂松第一の家の座から蹴落とされたのは、祖父が家を継ぐ直前のことだったという。
 かれは若いころ喧嘩っ早かったというが、家を継いだのち、権力を取りもどすべく積極的に争おうとはしなかった。むしろ祖父は、渋沢家と和解する道を選んだ当主だった。
 孫娘である夕華を、産まれたばかりの京介に出会わせたのもかれである。

「変わらないものはないね、お祖父様」

 ぽつねんと洩れた声には、寂しげな愁いがあった。
 零落の運命にあらがわず生きた祖父が、もくろんだ唯一の政略らしい政略は、孫娘と渋沢家の跡継ぎを結婚させることだったのだろう。
 両家の和合をはかる祖父のその意図も、かれの急死によって頓挫した。

 それでも自分と京介との個人的な絆だけは変わらないと、夕華は長く思いこんでいた。
 本当は今もそう信じたいのだが……残念ながらそれも、とうに薄れていると昨日突きつけられた。
 そうなると残ったのは、「一緒にいてなんとなく歯車が噛み合わない」という、ささやかながら致命的な問題のみである。

349桜の花の満開の下〈五〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:45:17 ID:uURxI1CV

 つまり夕華は、京介と「元通り」の距離を取り戻すにはどうしたらいいのか、という悩みを新たに抱えていた。

 もっとも、昨日までの夕華とて、昔に比べて会話がぎこちないことを、全く気にしていなかったわけではない。
 深いところまで踏みこむ勇気はなかったが、たまの会話の折々に自然な微笑を交わすくらいはしたかったのである。
 遅まきながらこの一ヶ月は、恋の作法について、柿子から借りた読み物で独学してもいた。

 だが、小説であれ詩であれ、実践の具体的なところはろくろく教えてくれないのだった。「疎遠になってしまった好きな男の子と、上手に話す方法」など載っていない。

 借りたろまんす本に書いてあったところでは、運命の恋人同士には、霊感のごとき合い通じる感覚があるという。
 はじめて会った瞬間にその運命に気づくし、目と目を見交わすだけで相手の心のすべてがわかるらしい。
 それらはしょせん、らちもない創作物の知識だということはわかっている。鵜呑みにしたわけではもちろんない。

 それでもつい、今の自分と京介の状況にひきくらべてしまったとき、あまりの違いに悄然としてしまう。

 長年、幼いころの思い出と、契りを結んだという事実の存在に甘え、深く踏み込むことはしてこなかった。そのつけが今、回ってきているのである。
 これまでの、素っ気無いと勘違いされるほどに慎重すぎた態度は、思いきって改めなければならない。
 だが、どんな態度で接すればいいのかわからないのだ。昔は、ずっと一緒にいることを意識すらしていなかった少年が相手なのに。

 悩むうちに、(昔……子供のころは)と考えていた。
 そのころなら、あの男の子と自分は誰よりも近しかった。それこそ仲のいい姉弟同然だった。

 この場所にだって、下の境内である祭りのたびに、何度か遊びに来た。
 浴衣のすそをひらめかせて山道の鳥居の下をくぐり、じゃんけん遊びで、石段をとびはねるように上り降りした。

 自分や柿子が、樹上の鳥の巣をのぞこうとして、浴衣で木登りに悪戦苦闘している間、京介はたしかこの井戸のそばで花の中に座りこみ、おとなしくシロツメクサの冠を作っていた。
 女の子のように恥ずかしげに笑う五歳の彼に花冠を差し出され、ゆうかちゃんにあげると言われた。

 だが、知らず浮かびそうになっていたほほ笑みは、出ないまま消えた。
 前にも増して惨めな気分におちいったのである。

(――過去なんて。いまは違う、もう昔とは……)

 そこで、美絵を抱き止めてなぐさめていた京介の姿が思いうかんだ。
 その前まで夕華と話していたときよりずっと、自然なふるまいに見えた。
 暗く伏せた瞳に浮かぶ、愁いの陰が濃くなる。

 切ない痛みが心臓を噛む。
 そのやるせなさに混じって、熱い溶岩に似た醜い感情があった。それの正体がなんなのかは、夕華自身も気づいていた。

(……いやだな、これ……)

350桜の花の満開の下〈五〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:46:30 ID:uURxI1CV

 薄れた絆に代わるように、嫉妬という感情が芽ぶいているのである。
 そのどろどろした熱さは、たびたび悩まされてきた夜の情欲にどこか似ていた。身を内側から焦がすようで、それでいて虚しい。
 女としてはじめて抱いたその感情のせいで、ますます自分が制御できなくなりそうだった。

 実際、あの鉈はやりすぎた。
 下の境内にふみこんだとき、頭に血がのぼった大人たちの乱闘を止めるために、夕華は鉈をなげうったのである。
 その行動自体は、ややとっぴにすぎるとはいえ、猫の喧嘩を止めるためにバケツで冷水をあびせかけるのと変わらない。

 だが、気合をふくんで鉈を手から放ったとき、自分の心はどうであったか。
 直前まで脳裏にあったのは、美絵を抱きとめる京介の姿だった。それがあの折にもやはり浮かび、激情が瞬時にふくらんで――
 あの一瞬、自分は、その凶暴な衝動を抑えようともせず、むしろ身をゆだねて、技にその鬱憤をこめてしまっていた。
 無想無念の教えは遠い彼方、明鏡止水の境地などどこへやらで、頭が冷えると情けなさにほぞを噛むばかりである。

 あのようなことをしてはならなかった。武を用いる資格など、あんな心境になった時点で消え失せていたのだから。
 単にやきもちで八つ当たりした、で済まされることではない。少なくとも夕華の内では。
 思い返すほどにつくづくと自己嫌悪がつのっていた。自分の弱さが許容できない。

「……ばか」

 その小さな声は、自分と少年のどちらに向けたものか、夕華自身にもよくわからない。

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 山麓に神社本殿と墓地付き寺院をかかえるこの山は、坂松市の聖地である。
 中腹から山上にかけての道沿いには、庵や塔頭、また末社や眷属を祀るほこらが、神仏混交の態をなして無節操に散らばっている。
 背後にははるかな彼方まで山脈が連なり、新人の猟師がうかつに山奥へ行こうと試みて遭難することが度々あるほどの深山である。

 本殿のあるふもとから、石段となった山道を上がってしばしのところに宝物殿があり、その横には小さな末社があった。そこから山道を外れて、やや林に踏み込んだ地点である。
 青年会の幹部二人は、宮司に案内されてその場所に訪れていた。

「見事に防獣ネットが破れていますね。これならたしかに人一人くらいはくぐれそうだ」

 京介は、人界と山界を隔てる長城のごとき網の、大きく裂けた箇所を検分しながら、そう言った。
 この目の粗い網は、もともと山の動物への対策である。
 山林のすぐそばに田園があるこのあたりでは獣害が深刻であった。畑のみならず、坂松市街へと獣が侵入した事例も、一度二度ではない。

 しまいには獣の口がおごったのか、山に餌が豊富にある年でさえ人里に下りてきていた。猪や鹿が米や野菜をむさぼり、猿が果実を荒らして蜜蜂の巣箱を壊す。
 そのような次第で数年前、徹底的な対策がとられた。猪鹿が森から出てくるのをふせぐための網が、山中の参道沿いをすらふくめて、広範囲にわたって設置されたのである。
 猿は木の上を伝って網を越えてきたが、かれらは次々と猟師に撃たれた。残酷なようだが、網を越えてはならないと群れの生き残りに悟らせるためである。

351桜の花の満開の下〈五〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:47:17 ID:uURxI1CV

 京介は背後の宮司をふりあおいで問いただした。

「ここのみが破られていたという話ですが、刀盗人はここから山奥を目指したというわけですか?」

 ひかえていた宮司が、苦々しげな口ぶりで答えた。

「おそらくはそうでしょうな。そこの小屋に通う炭焼き夫の証言からして、この裂け目は以前には無かったものです。網が裂かれたのはまさに昨夕であろうと見ております。
 下に集っている者たちがいうには、盗人が網を破って深山へと逃げ入ったのではないかと。
 よってそのとき以来、猟師まで動員して山狩りは続行中という次第です」

 そう言ったときの宮司の、憤激と苦悩と疲労をまじえた表情は、かれが夜を徹して報告を待ちつづけたことを示していた。言うまでもなく、それは徒労に終わったのだろう。
 隣にいた鈴木満が、腕をくんで独語した。

「山中へ、ね。――やっこさん、抜き身の刀を持って逃げているわけか。
 古刀に傷がつかなければいいがねえ」

 そのひとりごとを聞きとめた宮司が、うなずいて嘆声をあげた。

「まったく。いや本当に、このようなゆゆしき事態になるとは、先人に顔向けできませぬ。
 何百年もほこらに安置して無事であったというのに。今の世になって、すぐ横の錠つきの宝物殿に移したとたんに!」

「ふうん」

 宮司の愚痴に、満は深く思案に沈む表情となっている。
 京介は、抱いた疑念を宮司にぶつけた。

「刀盗人は、本当にここから山奥に逃げて行ったのでしょうか?
 網が裂かれているのは確かですが、お話によると、この先には細い獣道がひとつ通じているきりだそうで。その道を人が通ったような痕跡は、いまのところ見つかっていないのでしょう。
 刀盗人が網を破ったのは、追っ手の注目をここに集めておくためで、本人は悠々と別の方面から逃げている。そういうようなことは考えられませんか」

 問われて宮司は、困惑を面に出した。
 ただしそれは、予想外の問いだったからではなく、自分でも不可解な状況を説明せねばならない苛立ちによるもののようだった。

「それを言い出した者はすでにいました。
 ほかのところの網も無論、ひととおり以上は調べてあります。夜のうちに何度も、朝日が昇ってからも人に駆け回ってもらいましたとも。
 そして、ここ以外にはやはり痕跡が見つからなかったのです」

 満がぱちんと指を鳴らした。

「待った。痕跡が見つからないというが、猟師や猟犬だって見落とすことがあるんじゃないのか。
 たとえばだ……たしか、猿がこの網を越えてくることがあると聞くが。木の枝を伝って向こう側に行くことができる場所があるってことだろ。
 つまりだな、盗人は猿よろしく木をつたって網を越え、向こう側へおりて、予想外の方面から逃げた。
 網のこちら側で手がかりをさがしまわる追っ手は、その地点にさしかかっても、まさかそんな場所が重要とは思いもよらず、つい素通りしてしまっているんじゃないか。
 あらためてそういう木の根元を犬によく嗅がせれば、盗人の臭いを見つけたりするかもしれないぞ。どう、おっちゃん」
352桜の花の満開の下〈五〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:48:05 ID:uURxI1CV

 満の当てずっぽうもまた、即座に宮司に駄目だしされた。

「いいえ。猿が越えてくるような地点は、狩人はよく記憶しているはずと存じます。猿の駆除も請け負うかれらにとって、けっして印象の薄い場所ではございますまい、むしろ念入りに調べているのではないかと。
 それにたとえ、そばを通ったのみであれ、かれらがたやすく手がかりを見逃すはずはありません。あなた、経験豊かな猟師の眼力がどのようなものか知っておられますか。
 かれらは、折れた枝や乱れた落ち葉から、どのくらい前にどのくらいの大きさの動物が森中をくぐり抜け、体を横たえたか読み取ることができるのですぞ。
 それは完璧はございますまいが、抜き身の刀などを手にして山中を疾駆しているであろう盗人が、かれらの目にとまる痕跡をまったく残さないとは信じられませぬ」

 断言されて、少年たちはあっという間に行き詰まった。二人そろって頭を悩ませるのみである。
 なにしろ宮司に言われたことは全て、いちいちもっともその通りなのだ。

 獣が山道にさまよい出てこぬよう、道に沿った林の中に設置された網は、さながら結界である。
 ということは逆も同様で、人もまた、山界への侵犯をはばまれるようになっている。山道をゆく人が、道を外れて林に踏みこんでも、たちまち網にぶつかるのだ。
 許可なしに気まぐれに山に分け入り、鎮守の森の奥へぶらりとおもむくようなことは叶わなくなっていた。

 山を生き物とすれば、山中に通された道は体内の消化器官であり、網はその消化器官の内壁である。そのくらいぴっちり道に沿っていた。

 実を言うと、網に覆われていないところもちらほらある。
 だが、それはたいてい急斜面の崖などになっていて、獣さえも通ることをためらうようなところである。
 崖面の地質はもろく、出っ張りには落ち葉が積もり、手をかければぼろぼろと崩れて簡単に落石する。移動にはよほどの注意が必要になる。

 つまり、網のある箇所を避けて深山に逃れようとしても、抜き身の太刀を手にしているかぎり難しい――ましてや跡を残さずに、短時間で移動するなど不可能だ。
「盗人が出て行ったとするなら、この破れ目から以外にはありません」と宮司が断言するのも無理はなかった。

 だが、考えることを放棄するわけにもいかない。京介は気をとりなおし、両手で眼鏡の位置を直してから問いただした。

「もうひとつよろしいですか。その刀盗人、そもそも山中ではなく、ふもとへ下りて市街のほうに逃げたということはありませんか」

「それもありますまいな。ふもとの本殿周辺は、もともと観桜会が開かれていたことにくわえ、騒動がもちあがったことで夜通し人が集まっておりました。
 まして不審者は白刃を手にして、狐の面に白い襦袢(じゅばん)を身につけております。
 いかに夜といえど月が出、かがり火も焚かれておりました。そのような異様な風体が人目につかないはずがございません」

「そういえばそうですね。でもお面は脱げばいいし、服はあらかじめ用意していたものに着替えればすむのでは。
 白襦袢でしょう? もとが着物の下につけるものなのだから、和服であれば着替える必要すらありません。ゆかたでもさっと上から着れば、観桜会に集まっていた人たちとさほど変わらなくなりますよ。
 このあたりではまだ、洋服の人のほうが少数派ですし」

 この意見に、宮司は「一理ございますな」とうなずき、それからやはり否定にかかった。

「ですが、やはり刀が問題となります。ほかはともかく、盗んだ刀はどうします? よしんば、ふもと方面へ逃げたにしても、神剣は山中に置いてまいったはずです。
 しかしながらその刀が見つかりませぬ。
 刀身が四尺に達する長大な太刀の刀身ですよ。いかに山中とはいえ、隠し場所がそうそうあろうはずもないのです」
353桜の花の満開の下〈五〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:49:17 ID:uURxI1CV

「では、山中の溜め池や井戸に放りこんだとかは……」

「それもすでに考えられました。このまま刀が見つからねば、一応、手当たりしだいに水の底をさらってみることになっております。
 ですが個人的には、それはないのではないかと。水中などに長時間放置すれば、刀身が急速に劣化しかねませぬ。むろんそれは価値の下落になります」

 宮司の答えをふと聞きとがめたか、満が口をさしはさんできた。

「価値が落ちる、か……つまり宮司さん、神剣はやはり売られる目的で盗み出されたと考えてらっしゃるわけで?」

 宮司は顔をしかめ、「狂乱の者の仕業でなければ、それがもっとも有りそうなことですからな。ほんとうは考えたくもないですがね」と洩らした。

「ご存知と思われますが、昨今、銘刀は信じがたいほどの高値で取り引きされています。国内のみならず、海外にまで収集家がいますからな。
 政府が『銘刀、ことに四百年より以前に鍛造された刀は、これを国外に流出させることを禁ず』と法を定めたために、かえって海外の闇市場では値が吊りあがっています」

「説明されなくても若者でも知っていますよ、宮司さん。
 刀狩り団は坂松市にも出ましたからね。あれは撲滅されましたけど」

 刀の値の急速な高騰は、この国のすみずみに、それこそ坂松市のような田舎にまで影響を及ぼした。
 一時は刀狩りなどという現象さえ起きていたのである。盗人が、寺社や旧家へ押し入って秘蔵の古刀を奪い、国内外の盗品市場へと流す。
 「現象」と呼ばれるのは、その犯罪が、特定の組織が専門的に手がけていたものではないためである。そこに、より深刻さがあった。
 無数の窃盗グループが各地に散発的に現れ、単独犯はそれより多いという状況だったのである。

 そういった刀目当ての窃盗・強盗は、いまでもなくなったわけではない。
 古刀の値は、常軌を逸した高騰をしていたときと比べればさすがに下がったが、まだじゅうぶんに高いのだ。

 古刀だけが危ういわけではない。目利きからはほど遠い犯罪者が、安物の刀であろうと見さかいなく奪おうとすることがある。
 徒党を組んだ不良少年たちが、ふだんから帯刀している者に目をつけて、路上で襲撃するという事件も頻発していた。それはどちらかといえば度胸試しに近い面もあるのだろうけれど。

「ともかく、刀が盗まれる理由の多くは金銭のためです。この神社にあった刀もおそらくはそのために狙われたのでしょう。
 あれは伝承のとおりならば、国宝となってもおかしくない逸品です。海外持ち出しどころか売買そのものが禁止されるでしょう。
 であれば逆に、最初から法を無視した盗品市場にあっては、かえって高値がついてしまう品なのです」

「なるほど、聞くほどに貴重なお宝だと思えてきましたよ。
 しかしこうも思ったんだけどさ、この神社でのいままでの保管状況、ちょっとお粗末なものだったんじゃないかなあ」

 ずけずけと満が述べる。たしなめる目線を京介は友人に送った。
 腹を立てたふうもなく、宮司は「おっしゃるとおりです」と素直に首肯した。

「早く対策しておくべきでした。いっそ国にでも贈呈してしまえばこんなことにはならなかったでしょう。
 盗まれた刀は、厳密には、神体として祀られていたものではないのですから、その意味では手放してもかまわなかったのです。
 ためらっていたのは、銘の真贋が見極められなかったからです。
 先に述べたとおり、伝承どおりならば名のある刀匠の作品なのですが、なぜこのような場所の末社に安置されていたかが、文献には記されておりません。
 もっとも銘が偽りであったとしても、あの古さの保存状態のいい刀というだけで、かなりの値がつきますが」
354桜の花の満開の下〈五〉 ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:49:48 ID:uURxI1CV

 宮司は背後を示した。

「神剣はもともと、あちらのほこらにおさめられていたのです。
 一年前に宝物蔵に移されました。若い禰宜(ねぎ)が一貫して管理にあたっていました。
 宝物蔵の扉には、あらたに錠前屋を呼んで取りつけさせた南京錠がつけられていたのですが、その錠を壊して曲者は盗み出したのです」

 京介と満は、指された方角へ注意をかたむけた。木立の合間から宝物殿と石のほこらがかろうじて見える。

「近いうちに専門家に連絡して、あらためて鑑定を頼もうかとも思っていました。
 昨夜の観桜会のおり、それを渋沢翁ふくむ古老たちに依頼するついでに、余興としてゆっくり拝見していただこうかと考えていたのですがね。
 お披露目をするその前に奪われてしまったというわけでございます」

 うなずいて聞き入っているとき、京介はふと葉群を透かして遠くに動くものを見た。
 視線をわずかばかりめぐらせる。

(――あ)

 その麗姿を見いだしたとき、例によって心臓がはねた。
 そびえる樹幹の間隙から、山道を下ってくる夕華が見えていた。
 林の向こうを仰ぎ見ていることを不審に思われたのだろう、満と宮司がこちらを注視するのを感じた。そしてかれらの視線もまた夕華へと向く気配があった。

 祖父に献花をすませてきたらしき夕華は、幾重にも立ち並ぶ小さい鳥居をくぐりぬけて、苔むす石段を降りてくる。
 足取りはたしかで、おなじ華族でも、かよわい公卿の女とは違ってなよなよとしたものではない。だがそのなめらかな歩調には、風雅と言うに足る優美さがあった。
 速さはするすると流れるがごとくだが、身ごなしは逍遥として春風に乗るようで、せかせかした印象はない。深山の仙女のような歩みだった。

 見過ごしていれば、ほどなく彼女はこちらに気づかないまま通り過ぎるだろう。

「夕華さん」

 勇気を出して、声をかけていた。
355ボルボX ◆ncmKVWuKUI :2009/12/20(日) 01:55:52 ID:uURxI1CV
今回は以上です。
またエロ無しですみません……代わりというのもなんですが、
二次元ドリームマガジンVOL.50の「学園退魔師・御堂茜」特集に、ボルボX名で応募したエロSSが採用されました。
文章は3Pほどですがごまさとし先生が挿絵をつけてくれています。拙作のエロなどを期待してくれる方はぜひそちらで。
356名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 06:33:38 ID:v5k3cva0
GJ
357名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 12:41:58 ID:F3F66moP
ボルボXさんが来た!
待ってましたGJ
358名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 15:45:43 ID:xGBVQiSH
>>337
スネ夫の前髪の切れ味w
359名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 20:55:24 ID:+jjKw9Qb
待ちすぎて風邪をこじらせたぜ・・・
360名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 22:14:20 ID:Vl7q4LAX
うおおおおおおおおおおおおおおお
続ききてたああああああああああああああああ
361名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 22:26:27 ID:+jjKw9Qb
京介ェ…
もっとしっかりしろ
362名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 03:09:42 ID:eiX20gBr
GJです
ところでボルボXさんの自サイトって存在するんですかね
他の作品も読んでみたいんですが…
軽く検索かけても出なかったからないんかな〜
363名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 07:27:06 ID:lzX+uWCl
エロパロ板のゼロ魔スレにボルボ氏の書いてた作品があるよ
364名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 13:31:51 ID:82o68Z+p
>>355
スレチだよ・・・
365名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 22:50:49 ID:mCN+Ozy9
>>364
>355です、すみません……
自分などの作品を好きと言ってくれている一部の方々にお知らせしたくて(>362の方、自分のHPとかはないです)、
投下した勢いのまま、ろくに考えずスレチなことを書いてしまいました。
猛省します。
366名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 02:15:18 ID:/mLvBgTW
いやあ、別にいいんじゃね。
定期的に投下してくれているんだし。
何も書かずに宣伝だけだとアレだが。
元々過疎ってるんだし、多少の融通は利かせてもいいと思うぜ。
367名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 03:51:01 ID:im2kEiJf
うむ
368名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 02:34:53 ID:GN85bhwE
4年生で知り合いそれから友達って幼なじみに入るのか?
369名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 02:53:41 ID:VN8eVRvv
年齢に関わらず、幼い頃からの親しい付き合い、と本人たちが感じるかどうかじゃないかな。

小4くらいからの付き合いなら、中学時代では幼なじみとはいまいち言えないと思うけど、
高校まで一緒なら幼なじみを名乗ってもいい気がするw
370名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 03:23:21 ID:8hO8VtJc
ラノベで小5〜中2まで一緒で幼馴染って言い張ってるのあったな
371名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 09:58:47 ID:uqDeXLsK
ズルズル
       o
      ▼/)
     ̄ ̄|/■

12月31日の午後6時から午後12時までの6時間は
1年間で最もそばを食べる人の多い「そばの6時間」です。
貴方の幼なじみももれなくそばを食べています。
普段はあどけない顔して世間話してる幼なじみもそばを食べています。
貴方が片想いしているあの綺麗な幼なじみもそばを食べています。
貴方にもし年頃の幼なじみがいて、いま隣の家にいないのでしたら間違いなく外でそばを食べてます。
貴方と別れたあの幼なじみも貴方がその娘と食べたそばを別の男と食べています。
貴方の将来の恋人や結婚する相手となる幼なじみは、いま煮えたぎるそばをヒィヒィ言って食べています。
すべてを諦めましょう。そして、ともにそばを食べましょう。

372名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 10:39:57 ID:Oh5EQpQ8
>>371
きさま、ラノベ板の馴染み禁止スレと内通しているなッ!
373名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 18:17:21 ID:v1/e6Zs6
たぶんこのスレだと思うんだけど
幼馴染みが魔法使いなSSってなかったっけ?ファンタジーじゃなくて現代物でさ
ひさしぶりに読みたくなったんだけど、催眠スレとか超能力スレとかも見てるから、どこだかわからなくなったorz
タイトルもキャラの名前もおぼえてないです
374名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 18:26:01 ID:v1/e6Zs6
自己解決
保管庫にありました
375名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 02:02:04 ID:0OLLICAF
まじで?タイトルは?
376名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 21:01:51 ID:TgcGRupk
んー
『シロクロ』に影響されてss描いてみたはいいけど
案外難しいものですねーw
コレがなかなか進まない
『シロクロ』呼んだこと無い方は是非読んでください
良作ssなので
いやマヂで
377名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 21:02:55 ID:TgcGRupk
んー
『シロクロ』に影響されてss描いてみたはいいけど
案外難しいものですねーw
コレがなかなか進まない
『シロクロ』呼んだこと無い方は是非読んでください
良作ssなので
いやマヂで
378名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 21:05:29 ID:TgcGRupk
あげてしまった・・・・他のスレ上げて誤魔化してきま・・・
379名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 23:15:59 ID:qYizlOZB
やめなさい
痛さが倍加するだけだ
380名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 06:05:16 ID:xzgQTMEO
>>378
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1261220649/141
141 名前: 名無しさん@ピンキー 投稿日: 2009/12/27(日) 04:01:16 ID:GH+WDXtq
神モテ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1258747508/379
379 名前: 名無しさん@ピンキー 投稿日: 2009/12/27(日) 03:01:00 ID:GH+WDXtq
目立つ 派手

お前か?
381名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 16:06:09 ID:9FF47DR1
ゲームの話なんだけど
大倉都子みたいな幼なじみってどうよ
382名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 19:25:51 ID:Gu3KqIIT
幼馴染代表として結婚式でスピーチしてやりたいね
383名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 20:29:39 ID:oOFJIvIn
>>380警告はしたはずだぜ?セニョーール!!

>>381信者からすると究極だそうな
ここじゃなくヤンデレ(軽度)向きだと想うけどねw
384名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 21:20:48 ID:ed/dYkIu
>>380
いや俺じゃない
そもそもIDも違うと思うw

ssも今頑張ってるのだが如何せん・・・進まんorz
ぃゃ・・・初めて書くってのはキツイね
まぁ頑張るから期待せず待っていて欲し・・・
385名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 12:46:07 ID:T1tMDIh9
>>377が痛すぎてみていられない


386名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 14:32:52 ID:860sR6eX
同意
387名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 15:22:48 ID:Qfzr/yWI
>>384
誰も期待してないから書かなくて良いよ
半年ROMれ
388名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 22:25:00 ID:aVYvRpae
まあまあ。誰にだって初心者のころはあるよ。
>>384
耳が痛いだろうが聞いてほしい
書き手を名乗ったうえで(しかも肝心のSSはまだ無し)、レスを多く書き込む人は、
自分に注目してほしいかのように思われて、反感を買いやすい。
「そのうち投下するから」「期待せず待っていて」などとレスせず、
実際に投下するときにだけ書きこめばいいんだよ。
389名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 01:27:50 ID:OwiAAXGj
>>384

お断りします
   ハハ
   (゚ω゚)
  /  \
((⊂ )  ノ\つ))
   (_⌒ヽ
   丶 ヘ |
εニ三 ノノ J
390名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 01:59:14 ID:Su7v68bh
このスレの住人だがラノベ一冊も読んだことない俺は異端だろうか
391名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 02:28:32 ID:OwiAAXGj
\               U         /
>>390

  \             U        /
             / ̄ ̄ ヽ,
            /        ',      /     _/\/\/\/|_
    \    ノ//, {0}  /¨`ヽ {0} ,ミヽ    /     \          /
     \ / く l   ヽ._.ノ   ', ゝ \       <知るかバーカ!>
     / /⌒ リ   `ー'′   ' ⌒\ \    /          \
     (   ̄ ̄⌒          ⌒ ̄ _)    ̄|/\/\/\/ ̄
      ` ̄ ̄`ヽ           /´ ̄
           |            |  
  −−− ‐   ノ           |
          /            ノ        −−−−
         /           ∠_
  −−   |    f\      ノ     ̄`丶.
        |    |  ヽ__ノー─-- 、_   )    − _
.        |  |            /  /
         | |          ,'  /
    /  /  ノ           |   ,'    \
      /   /             |  /      \
   /_ノ /              ,ノ 〈           \
    (  〈              ヽ.__ \        \
     ヽ._>              \__)

392コインランドリー ◆NVcIiajIyg :2009/12/29(火) 03:40:47 ID:SILum1w7
昼過ぎに目覚めると爺さんは出かけていた。

このところ夜勤が多いせいか昼夜逆転の俺と、規則正しい老人の爺さんは生活がすれ違っている。
顔をあわせるまもなく互いの用事で席をはずす。
仕事だけが原因ではない、ことは内心気づいていた。
――忙しいのは誰のせいだ。
――身動きが取れないのは。
俺が爺さんに苛立って仕方がないのだ。
動きが遅いのは老人だから仕方がないと、頭では分かっている。
ばあちゃんが亡くなってから妙に肝が小さくなり、ちょっとしたことでも病院に行きたがるようになった。
若い頃の飲酒喫煙が祟って咳も多く、そのたびに暗い顔をする。
病院への送り迎えで俺の休日も休息もたびたび削られ、爺さんの年金は診察台へ消えていく。
無論、俺の小遣いは減る。
不況で給与が減ったうえ、更にこれでは何も出来ない。
台所で水を飲み、半分は流しに捨てた。

――面と向かって言えるわけがないじゃあないか、こんなことを。

顔に出すわけには行かないじゃないか。
目を見ただけできっと分かられてしまう。
爺さんももう分かりかけているから俺を避ける。

何はともあれ日々は回る。
シャツ類と作業服と爺さんの溜めていた洗濯物と、タオル類を突っ込んで適当に洗剤を溶かす。
その間に髭をそり、ぼさついた髪を濡らして固形食糧を口に運ぶ。
ぱさぱさしているので牛乳で流し込むと軽くむせた。
かつて洗面所に備え付けだった乾燥機は、ばあちゃんが亡くなって間もなくご臨終した。
乾燥機にも感情があるのだろうか。
ばあちゃんを慕って後を追ったと考えれば今更ながら許せる気もする。
なんにせよ、買い換える余裕もなくはないが、コインランドリーのほうが二人分なら安い。
洗濯機がとまったところで籠に詰め込み、サンダルを突っかけて歩いて五分。
車で来ればよかったか、と思う。
しとしと雨が降っていた。
393コインランドリー ◆NVcIiajIyg :2009/12/29(火) 03:41:48 ID:SILum1w7
「あ」
最近良く遭遇する、乃理歌さんが先客だった。
「雨ねえ」
「……そうだね」
7kgの洗濯機脇にある椅子で、乃理歌さんは漫画を読んでいた。
暇そうでいいな、この姉さんは。
失業中だと聞いていた年上の幼馴染みは、十年以上も地元を離れていたのだが、
勤め先の倒産に伴って両親の願いを断りきれず、実家に戻ってきた。
(断っておくが別に俺のためでもなんでもない。)
それでまたしょっちゅう、ご近所なので出くわす関係になった。
本音を言えば。
こちらは彼女に会ってしまうと、気まずいので会いたくはなかった。
小中高と何でもなかったはずの彼女の匂いが、今は心苦しい。
軽くウェーブの掛かった茶髪と近所用のジャージ、を、ちらと見やって手元の洗濯籠に手を伸ばす。
硬貨の投入を待って、乃理歌さんが話しかけてきた。
「今来てるってことは、仕事は夜勤?大変ね」
「別に。乃理歌さんこそ、婚活は順調ですか」
蹴られた。
足の脛をがんがんとヒールで蹴られています今も。
「ぃやかましい」
「痛いイタイイタ、ちょ、マジで痛い」
「和義の癖に何言ってんの?私の心のほうが痛かったんですけど。
 これは心の痛みの一割。本当はこの十倍心が傷ついているって言っているのよえぇ?分かった?」
「はいはい、すみませんすみませ、悪かった、だからやめて。
 あー、ていうか今その、読んでる漫画、何?」
しまった話題をそらそうとして言ってみたけどよく見たら漫画の表紙に「30婚」って描いてあった。
ものすごい顔で睨まれた。
殺される前に目を逸らすと幸い、追求はそこでやんだ。
平屋の天井を打つ雨音はこれでもかと強くなっていた。

……改めて、乃理歌姉さんは完全に好みの範疇外なのだと思う。

いくら優秀でやる気があっても、三十過ぎた女性を田舎では正社員にはしてくれないとぼやいている。
それはそうかもしれない。
優秀なのは自称かもしれないが、まあ、昔から生徒会などしていたので誇張でもあるまい。
「派遣も今じゃ需要ないし。でもパートじゃ仕方ないのよ」
「求人ないなら仕方ないじゃん。夜出れば?」
「夜の仕事すると今度は出会いに響くのよッ」
ま、そりゃあそうか。
「それに母さんが許してくれないわ、偏見がすごいんだもの」
適当に相槌を打つ。
乃理歌さんのお母さんはいいところのお嬢さんらしく、昔から厳しそうだった。
でも。
結婚が決まらないとぼやいている彼女を見ていると安堵もするのだ。
たとえ本意じゃないとしても、こんな平日の昼もコインランドリーで漫画が読める生活が羨ましい。
そして同時に、恵まれない環境になった彼女を見て、俺だけじゃあないんだと安堵するのだ。
醜い。
「和義」
「んー」
「悩み事があるって顔してる」
「乃理歌さんには、わかんないよ」
乃理歌さんは、しばらく口をつぐんだ。
それからまた、漫画を読み始めた。
ごんごんと回転するドラムの中で、作業着が踊る。
乃理歌さんの薄い香水の匂いが胸に痛んだ。
本当は世界で一番、彼女にだけは、こういう姿を見られたくないはずだった。
後ろ暗い悔いを飲み込み、ただガラス窓の雨粒を眺めた。
乾燥機は回り続けている。
394 ◆NVcIiajIyg :2009/12/29(火) 03:42:32 ID:SILum1w7
エロくも甘くもなくですが、保守がてらということで。
395名無しさん@ピンキー:2009/12/30(水) 20:57:56 ID:J0Fzhh1W
>>394
これは嬉しい保守だ
続きがあるなら楽しみに待ちます
396名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 01:55:41 ID:KlxCjI9T
毎度毎度いいですねぇ。NVcIiajIyg氏のこういう保守ネタは自分すごく好きです。
・・・が、乙だけ済ますのも失礼なようで、といってもべらべらと感想を書くようなネタでもなく
ありがとうと思いつつ感想レスも書かないことが多かったので、今までのも含めてありがとうカキコ。
また、いつかちょいと長めのも書いてくれるとうれしいです。
397名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 10:38:31 ID:hRPwNv0y
次から
>>296の続きを投下。
398『ボクが奴隷に落ちるまで』:2010/01/04(月) 10:41:07 ID:hRPwNv0y
1
 灰色の空。何かの比喩では無く、空は、灰で、灰色に、色付く。太陽光さえ遮って、気温は真逆に反比例。
 汗が垂れ、汗が溢れ、致死量までアクセルを踏み込んで体力を奪う。それまでの熱帯火山。それまでに人々を寄せ付けない。
 されど目標は天高く。灰色の空を掻き分け、噴煙の海を遊泳する。
 深紅の翼を優雅に広げ、聞いた者に恐怖、絶望、敗北のマイナスイメージを植え付ける巨大な咆哮、巨大な躯。
 それは、噴煙を纏(まと)う大空の王者……火炎竜リオレウス。
 四桁を超えるハンターの皮膚を裂き、肉を喰らい、身体を焼く。
 そう。火炎竜は、確かに強かった。
 リオレウスは、間違いなく強かった。
 だが火炎竜は、リオレウスは、足も引きずる満身創痍。
 誇りを埃に変え、プライドは切り落とされた尻尾に置いて来た。
 火炎竜の遊泳は逃走。リオレウスの咆哮は悲鳴。助けてくれと鳴き叫び、その願いは決して叶わないと思い知る。
 違ったのだ。これまでの人間とは。
 体格が違う、知識が違う、装備が違う、経験が違う。そして何より格が違う。
 これまでのハンターは毒を使った。出血毒を、神経毒を。
 これまでのハンターは罠を使った。痺れ罠を、落とし穴を。
 果てはスタングレネードで閃光漬けにもされた。
 これまでは、そんな状況を楽しみながらも鎧袖一触できていたのだ。
 だがコイツは? 毒も、罠も、閃光玉さえ使わない。
 毒も、罠も、閃光玉も、火炎竜程度には使ってくれない。
 左手には暑さを凌ぐ特殊なドリンクを、右手にはマ王の化身……角王剣アーティラートを。
 もう逃げてはいられない、飛んではいられない。傷付いた翼の限界リミット。
 もう戦うしかない。地上に降りて、最後の決着。





MAYA『弱らせたから、そろそろ出てこい』
 画面にマヤちゃんからのメッセージ、ボクの時間を持て余した妄想タイムは終わり。すぐにタイピングを返す。

U-to『りょーかい』
SAKIchu-♪『おう』

 屈めていた身を立ち上がらせて、マヤちゃんのキャラが居るフィールドの中央まで全力ダッシュ。モンスターの着陸地点に罠を仕込む。サキちゃんはその間、アイテムを調合して爆弾の準備。
 ボク達は、ずっとこの形でゲームを進めて来た。マヤちゃんが殆ど一人で戦って、ボクとサキちゃんは隠れて観戦するだけ。
 トドメを刺す段階になると合図され、ボクが罠を仕掛けてサキちゃんが爆弾ドカン。
 だけど今回は、二人ともザコ敵のイノシシに一回ずつヤラれてしまい、後一回でクエスト失敗。まぁ、これで倒すだろうけどさ。

MAYA『さき』

 モンスターが罠に掛かり、身体の動きを止める。後は爆弾二発で終わり……んっ? ペイントが切れてるぞ?
 そんな時は、持ってて安心ペイントボール。やぁっ!! ペイントボールを投げる。
 するとそこには、モンスターの下で爆弾を仕掛けるSAKIchu-♪(サキちゅー、ピカチュウの親戚かな)が……

 どかぁぁぁぁぁぁん♪♪
 褒賞金が0になりました。
 クエストを失敗しました。

「ゆぅぅぅとおぉぉぉぉぉっ!!!」

 リビングからボクの部屋まで怒声が届く、足音が響く。
「ああん、ゆるしてぇぇっ!!」
 ボクは只々、土下座をして待ちわびるばかり。



   『ボクが奴隷に落ちるまで』
    〜契約満期まで後9日〜
399『ボクが奴隷に落ちるまで』:2010/01/04(月) 10:42:48 ID:hRPwNv0y
2
 ボクは自室で、サキちゃんは下のリビングで、マヤちゃんはマヤちゃんの家から。
 三人でオンラインゲームのモンスターハンターしてたけど、サキちゃんのワガママな独断で解散させられた。
 そして今、パラパラ舞い落ちるパウダースノーの下、クリスマスイルミネーションに彩られた街の中で、両手一杯の荷物を持って息を切らす。寒さで、疲れで、その両方で。
「うぅっ……アイス食べたいよぉ」
 三歩も前を歩く不良を、楽しそうに左右へと揺れる長い髪を、小声で恨めしく唸るだけ。
 左手の袋には冬服モリモリ、右手の袋には雑貨が沢山で、荷物係は愚痴をグチグチ。
 今日は午前中だけ文化祭の話し合いをして授業は終わり。それからサキちゃんの作ったチャーハンを二人で食べて、平和にモンスターハンターを三人でしてた。
 だけど軽い手違いから後は、サキちゃんの怒りゲージをなだめ、「ちょっと顔貸せよオラッ!」と制服のまま無理矢理に寒空へ引っ張り出され、九駅も離れた都心の街を、一時間以上も連れ回されてる。
 見上げればショッピングビルの液晶モニター。その左上には『2時30分』。サキちゃんが夕飯の準備を始めるのが6時くらいだから、まだまだ三時間は両手が開かない計算。
 見渡せばカップル、カップル、カップル。右も左もチュッチュちゅっちゅ。ボクも彼女を作ってチュッチュしたい。
「なぁ、ゆーと……本当にヌいてやらなくて大丈夫か? オレはここででも良いし、手早くクチでしてやるぞ? なんなら昔みたいに、オレの頭を掴んで腰を振ったっていいしな」
 信号待ちで追い付いて、隣に並んで足を止めたら、サキちゃんは眉尻を下げ、心配そうにボクを見る。そう思うなら、オナニーさせてくれても良いのに。
 それにココでヌいてくれるって、小学生の時みたいに試着室の中でかな? でも、まぁ、うん。今更しないよ。目標達成は、契約満期は、既に手を伸ばせば届くから。
「ボク、しないよ? 約束の日が来たら……サキちゃんのおっぱいをメチャクチャに使うから」
 途中でインターバルは有ったけど、一ヶ月間も溜めて熟成させた特濃ミルクで、身体をドロドロのベチョベチョの真っ白なショートケーキにしてやるんだ!!
 それまでは我慢、我慢ガマン。もにゅもにゅ。我慢できなくなったら水かけて冷やそう。
「ちっ、一気に爆発されると大変だから言ってんのに……ああもうっ、知らねっ!! 好きにしろバカっ!!」
 サキちゃんの頬っぺは赤く染まって、待ってた信号は青く変わった。
 一人は笑って一人はそっぽ向いて。雑音溢れる人混みの中を、二人並んでゆっくり歩く。まだまだ時間は有るんだし、ゆっくり、ゆっくり、歩いて行こう。
400『ボクが奴隷に落ちるまで』:2010/01/04(月) 10:43:54 ID:hRPwNv0y
3
 ってな具合に、何のアクシデントも無く進むのは、とても難しい事なんだ。
「ああ、っと……ちょっくら選んで来るからよ、レジん所で待ってろ」
 メインストリートから道を一本外れれば、街の雰囲気はガラリと変わる。静かに、静かに、静かに。人口密度はすっからかん。
 高層ビルに遮られて、太陽を知らない影の道。そこの奥の奥に在るのは、黄色い看板のDVDショップ。
「えっ? あ、うん」
 DVDショップとは言っても、中はそこら辺のスーパー並みに広く、なのに客は僅かで、売ってるのは普通のDVDじゃない。
 右を見ても、左を見ても、天井を見ても、どこを見ても裸の女性が目に映る。エロいポスターに、エロい本に、エロいDVDに、バイブやオナホなんかのアダルトグッズ。
 そんな店内の更に奥の奥へ、サキちゃんは堂々と制服姿で消えてった。ボクだって制服のままだけど、レジ越しに店員と視線が合ったけど、「いらっしゃいませ」以外の声は聞こえない。
 店員はまだ二十歳ぐらいの綺麗な女性で、椅子に腰掛け、カウンターに本を立て、『ろりろりメイト1月号』と表紙に書かれた濃いタイトルの本を眺めていた。
 まぁ、変わった趣味だなとは思うけど、思うだけ。それ以上の感想も感情も無い。慣れちゃってるんだ。だってサキちゃんも、小さい女の子が好きだから。
 本人はバレてないと思ってるけど、たまにボクが夕飯を作ってる時、リビングで待ってるサキちゃんに視線をやると、小学生の女の子が主役の料理番組を赤い顔して見てる。
 アレは恋してる顔だね、うん。バレバレだよ♪ 本人が長身をコンプレックスにしてるから、小さい子に憧れてるってのも有るだろうけどさ。
「んっ!? ん〜〜〜っ、んむぅっ……買おう、かな?」
 そんな事を考えながらキョロキョロしてると、目先を固定させられたのはレジカウンターの前。そこに並べられた、『激薄! 一箱三枚五百円!!』の煽りが入ったコンドーム。
 どっ、どうしよう……もう少しでクリスマスだし、もしかしたら、もしかしたら、ボクもセ、セ、セ、セっ、セックスするかも知れないし、買った方が良いよね?
 CanCamだかan・anだかに、クリスマスを恋人と過ごす為、みんな相手を探すのに必死で、カップルの成立が一番多い時期である。とか書いてたし。
 だからボクだって街で逆ナンされて、クリスマスはしっぽりとニャンニャンする可能性も有るかもだし。あんあんアンっ♪ にゃんにゃんみ゙ゃ〜〜っ♪♪
 よ、よし。買ってやる、買ってやるってば!!
「あの、コレくだしゃひ!!」
 荷物を一旦床へ降ろし、空回り捲ってオカしな活舌になりながらも、コンドームを取ってレジに置く。
 前掛けを着けたおねーさんは、その商品をチラ見すると、読んでいたエロ本を伏せてボクの手首を優しく掴む。
 あくまでも自然な流れで、あまりにも自然な流れで、ニコリと微笑んで言葉を紡ぐ。

「どうします? プラス五千円で、そのコンドームを試せますよ?」

 それだけじゃない。そのままボクの手を引き寄せ、口を開き、何の躊躇いもなく人差し指を咥え……
「わわっ!? えっ、遠慮します」
 ようとした処で、素早く引っ張り戻す。あー、心臓イタイ。サキちゃんに見つかったら大変だったよ。
「あら、そっ? ざぁんねん」
 おねーさんは慣れてるのか、何事もなくレジ打ちして、コンドームの箱に購入証明のシールを貼る。
 なるほど、この店ではこんなサービスをしてたんだね? 今度は一人で来よう。
「あは、ははっ」
 レジに五百円玉を置いて、コンドームはズボンのポケットへ。荷物を再び持ち直す。
 うーん、ちょっとチンチンおっきくなってきちゃった。しばらく出してないから、そろそろ夢精もしちゃいそうだし……やっぱり、サキちゃんにヌキヌキして貰おっかな?
「おまたせさん。ほれっ、会計すっから表で待ってろ」
「あ、あのさサキちゃん。家に帰ったら手でお願……痛っ、ああん」
 その旨を戻って来た幼馴染みに伝えようとしたら、言い切る前に店外へと押し出された。
 右手でボクを押し、左手は買ってきた商品を隠すように自らの背中へ回して。
 だけど見えた。商品の種類も、造形もわからないけど、箱の隅に書かれた商品名だけ、確かに見えた。

 『フロッグピロー 平木鏡美』って……なんなんだろ?
401名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 10:45:44 ID:hRPwNv0y
中途半端で短いですが、今回はここまでです。


>>301はい、アレです。
402名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 12:46:44 ID:ZIO1Whph
GJ
403名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 07:58:25 ID:hSWEC3df
早くつづきを
404名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 18:10:41 ID:rF+en+oi
保管庫読み漁ったら青葉が最萌えになった
405名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 23:08:24 ID:sxsLVhK5
久々読み返すと結構あっという間に時間たつもんだな
今宵の〜とシロクロの渋いお茶と甘いお菓子の組み合わせとか
懐かしい
406名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 18:21:55 ID:vqY4kbC5
>>400GJ!!
>『フロッグピロー 平木鏡美』
をググったぜ・・これ買ってどうすんだよwww
407名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 00:35:03 ID:+MN7SbAR
ここでは初となりますが、年末に一本書きたくなって書いてみました
書きたくなって、という割りには年をまたいじゃったんですが

ちょいと長いので連投に引っかかる可能性がありますが、その場合は一度中断して明日の夜続きになると思います
では
408さとがえり 1/13:2010/01/07(木) 00:40:40 ID:+MN7SbAR
 地元の高校を出た俺は自分のオツム相応な東京の短大へと進学し、2年間せっせと勉学と
就職活動に励んだ結果、昨今の厳しい就職事情をはねのけて某大手企業の内定をゲットした。

 そして、地元を離れて2年目の年の瀬。
 久々に雪の降り積もる地方都市の実家へと帰省した俺を待っていたのは、両親不在の我が家と、
その留守を預かる懐かしい女の子の笑顔だった。

「おかえり!お兄ちゃん!」

 そう言って俺を蕩けるような笑顔で迎えた女の子を前に、俺は結構な間、ぽかーんとマヌケな
顔を晒していたように思う。
 それくらいその女の子……2つ下の幼なじみで妹分の茉奈(まな)が、変貌を遂げていたからだ。

 まず顔だが、元々タレ目で童顔だったけど、今では年相応の大人っぽさも備えた美少女になっていた。
 ショートカットだった髪は背中にかかるほどに長くなり、俺の胸のあたりだったはずの頭の位置も
肩のあたりになっていたし、なにより体つきはかなり女らしくなっていた。
 特にぺったんこだった胸は、爆乳という程ではないものの大きく盛り上がって激しく自己主張していた。

 まあ、女の子がちょっと見ないうちにえらくキレイになったなんてのはよく聞く話しだし、実際俺と同じく
東京の大学に進学したクラスメイトにもそういうのは居たので別段驚く話でもないんだろうけど……

「どうしたの?」

 怪訝そうに俺の顔をのぞき込む茉奈の視線で俺は我に帰った。

「……まさか、私のこと忘れちゃったとか言わないよね?」
「いや、茉奈だろ。ずいぶん見違えたけど……」
「見違えたって……どんなふうに?」

 ちょっと言葉に詰まる。いや、素直に言ったからってどうってことはないんだけど。
 ちょっと口ごもってから、俺は素直な感想をいうことにした。

「うん……綺麗になった。」
「えっ、本当!? やった〜♪」

 そう言ってぴょんと飛び跳ねて喜ぶ茉奈……中身は元の茉奈のままのようだ。

「お兄ちゃんが褒めてくれたから、今晩のお夕飯はお兄ちゃんの好きな物沢山作るね。
 ほら、早く上がって上がって!」
「あ、ああ。」

 俺は茉奈に腕を引っ張られながら、2年ぶりの我が家に足を踏み入れた。

                   ◇

 物心付く前から俺と茉奈はいつも一緒だった。
 そもそも親が幼なじみ同士で、俺が生まれたときにはすでに家族ぐるみのつきあいだったらしい。

 まあ、そんな感じだったので俺と茉奈も兄妹のように育った。
 小さい頃はいつも一緒に遊んでいたし、学校に通うようになっても登下校は一緒だった。
 茉奈と顔を合わせない日なんて、1日もなかった。

 それが激変したのが2年前。俺が大学進学にあたって東京でひとり住まいをすることになった事で、
それまで普通であった「2人一緒に居ること」が不可能になった。
409さとがえり 2/13:2010/01/07(木) 00:43:03 ID:+MN7SbAR
 茉奈は地元の高校で2年生になり、俺は東京の大学の1年生となった。

 子供の頃からの相方と離れ離れになったことに俺もどことなく寂しさを覚えたが、おふくろからの
話で聞いたところでは茉奈はそれ以上だったらしい。

 もともと喜怒哀楽がはっきりして、押しの強い方ではないけれど明るい性格だった茉奈がすっかり
落ち込んでいたという。

 俺の方はというと、日々の単位履修と学費の足しにするバイトの忙しさに紛れて、いつしか寂しさも
忘れていた。
 薄情なことに茉奈の存在とともに、今の今迄綺麗さっぱりと。

                   ◇

 久々の実家の匂いに心地よさを感じながら、居間のソファーに腰をおろした。

「親父達はどうしたんだ? よそ行きの靴がなかったけど。」

 キッチンの方に入っていった茉奈に質問すると、すぐに声だけの答えが帰ってきた。

「あ、お父さんたちは4人で旅行だよ。今年は温泉で年越しなんだって。」
「……帰ってくる息子放置して旅行かよ。」
「だって、お兄ちゃん去年帰ってこなかったでしょ。だから今年は旅行を予定に入れてたんだって。」
「いや、去年はバイト抜けられなかったし。」

 コンビニの店長に正月のシフトを頼み込まれて断れなかったから……給料弾んでくれたし。

「私だって去年待ってたんだよ。」

 そう言いながらちょっとふくれっ面の茉奈はお盆を手に居間に戻ってきた。
 お盆に載せていた急須からお茶を注いで俺の前に差し出しながら愚痴を続ける。

「ずっとお兄ちゃんに会えると思ってたのに……おかげで受験勉強にも手がつかなかったよ。」
「それはすまん。」
「まあ、推薦とれたけどね。」
「おいっ!」

 全然勉強できてるんじゃねーかよ。

「で、茉奈はなんで一緒に行かなかったんだ?」
「誰もいないとお兄ちゃんかわいそうでしょ。それに……」

 茉奈はちょっとはにかんだ笑顔でちょっと言い淀んでから答えた。

「茉奈は、お兄ちゃんに会いたかったんだもん。」

 うわ、その笑顔は……心臓に悪い。

 茉奈は俺がどぎまぎしている間に自分の湯のみにもお茶を注ぐと俺の隣に腰をおろした。
 肩にかかるぐらいに伸びた綺麗なストレートがフワリと舞っていい匂いがする。
 自分の知っている茉奈とは違う女の子の香りにまたドキッとしながら、それを誤魔化す
ように質問した。

「……で、どこの大学に行くんだ?」
「東京の○×大学。」
410さとがえり 3/13:2010/01/07(木) 00:48:02 ID:+MN7SbAR
「へぇ……じゃあ茉奈も春から東京に来るのか。」
「うん。でもお父さんが一人暮らしは心配だって……あ、そうだ、ねえお兄ちゃん。」

 ぽんと手を打って茉奈が俺の方を見る。

「お兄ちゃん東京の会社に就職したんでしょ? ってことは、東京に住むんだよね。
 私、お兄ちゃんと同棲しようかな。」
「は?」

 今同棲とか言ったか?
 同棲っていうと……それは俺と茉奈が恋び……

「お兄ちゃんが一緒なら私を守ってくれるし、変な虫もつかないってお父さん信用してくれると思うし。」

 ……俺の気のせいだったようだ。

「ああ、『同居』か。ああ、そうだな。俺はおじさんには信用されてるし。」

 昔っから茉奈は俺にくっついて歩きたがるので聞いたことがある。
 そうしたら「虫除けだよっ。」と答えたのだった。
 まあ、茉奈にとって俺は何時までも良き兄なのかもしれない。

 実際、長い間兄妹のように過ごしてきたこともあって、お互い「役柄」が染み付いている部分もある。

 茉奈の言動にいちいちドキドキしてしまっているのは、久しぶりにあった茉奈が自分の知っている
イメージと乖離しているからに過ぎない。
 慣れればそのうちこの気持も落ち着くんだろう。

 最近女っ気がなかったから変な期待が膨らんでしまっただけだ……多分。

                   ◇

 案の定、夕食が終わってひと息つく頃にはいつもの調子を取り戻した。
 今は茉奈と二人、こたつに入ってのんびりみかんを頬張りながらTVで洋画を鑑賞中。
 TV画面ではこれからまさに濃厚なラブシーンに突入しようとしているところだ。

「ねえ、お兄ちゃん。」
「ん?」

 茉奈が視線をTVに向けたままで尋ねてきた。

「向こうの生活楽しい?」
「うーん……今のところはなんとも。学費と生活費は親父達が出してくれてたけど、卒業後の事考えて
 バイトで貯金作ってたし。」
「ふうん。」
「そういう茉奈はどうなんだ?」
「私? 私は……寂しかった、かな。」

 いつの間にか茉奈はこちらを見ていた。

「友達もいるけど……いつも一緒だったお兄ちゃんが居なくなって……寂しかった。」
「……そっか。でもいつかは二人とも別々の道に進むんだし、仕方ないんじゃないか?
 寂しいなら彼氏でも作れば良いじゃん。お前モテない方じゃないだろ。」

 まだ俺がこっちにいた頃は、普段俺が一緒に居たせいで茉奈にアタックしてくる男はほとんど
居なかったけど、それでも年に一人か二人交際を申し込んでくる奴は居た。
 茉奈は全部断ってたみたいだけど。
411さとがえり 4/13:2010/01/07(木) 00:51:14 ID:+MN7SbAR
「ん……お付き合い申し込んできた人はいたけど、全部断った。」
「勿体無いな。」
「だって……私は本命居るもん。そんな気持ちで付き合うの失礼でしょ。」
「へぇ、本命居たのか。」

 そいつは初耳。

「そういうお兄ちゃんこそどうなの? 彼女の一人もできたの?」
「だからそういう暇はなかったよ。同じ大学とかバイト先で知り合った女友達はいるけど、友達どまりだな。」
「ふーん、お兄ちゃんそういう方面のマメさが無いもんね。鈍感だし。」
「ほっとけ。」

 俺がむくれてみせると茉奈がケラケラと笑った。

 そしてひとしきり笑った後で、茉奈は再び口を開いた。

「で、鈍感なお兄ちゃんに教えてあげたいことがあるんだけど。」
「はいはい。俺はどうせ朴念仁だよ。で、何だ?」
「私の本命はね、お兄ちゃんなんだよ。ねぇ……私が恋人じゃ、お兄ちゃんはだめかな。」

 は?
 おいおい、冗談は止せ、と言おうとして止まる。
 茉奈の眼差しは真剣で、そして必死だった。

 俺はどう答えたらいい?
 どうやったら茉奈を傷つけずに……
 いや、なんで断ること前提になってるんだ?
 別に茉奈と俺は本当の兄妹でも何でもない、幼なじみだ。
 付き合ったって問題ないし結婚だってできる。むしろ親父達は大喜びだろう。
 でも俺の気持ちは? ……なんて答えりゃいいんだろう。

 しばらく俺は口をパクパクさせながら茉奈から視線を外せずに居た。
 すると、茉奈は恥ずかしさがこみ上げてきたのか、いきなり耳まで真っ赤になると、
オロオロと視線を泳がせて、そしてうつむいた。

「ご、ごめん、お兄ちゃん。困らせちゃったよね。」
「ま、茉奈。」
「でもね、本当だよ。茉奈の本命はずっと昔からお兄ちゃんだったんだよ。
 ずっとずっとずっと、おばあちゃんになっても……ずっとお兄ちゃんのそばに居たいよ。」
「茉奈……」

 俺はどうしたいんだろう……
 茉奈に掛ける言葉を見つけられずに、俺は沈黙するしかなかった。

                   ◇

 あの後、長い沈黙に互いに居たたまれなくなってそのまま床につくことになった。

 俺は2年ぶりの自分の部屋で布団に潜り込む。
 ……眠れねぇ。

 茉奈の真剣な「告白」を聞いてしまったことで俺の頭はいっぱいになっていた。
 意味もなく寝返りをなんどもうつ。でも眠れない。
412さとがえり 5/13:2010/01/07(木) 00:54:01 ID:+MN7SbAR
 しばらく悶々としたあとで、遠慮がちに扉をノックする音が聞こえた。

「お兄ちゃん……」

 そう言いながらパジャマ姿の茉奈は部屋に入ってきた。

「どうした?」
「一緒に寝ても良い? ……少しお話したいの。」

 さっきの事があったあとで一緒に寝るなんて……とも思ったが、茉奈の性格を思い返す。
 茉奈は俺には嘘をつかない。多分本当に話したいことがあるんだろう。

「ほら、こっちに来いよ。」

 端に体をずらすと、布団をめくって茉奈を招き入れた。
 茉奈が布団に潜り込み、俺の胸に頭を預ける。

「二人で寝るの、久しぶりだね。」
「ああ、茉奈が中学生になる前だよな。」

 茉奈は俺のパジャマの胸のあたりを掴んでうつむいたまま話し始めた。
 さっきまで風呂に入っていたのだろう。茉奈の体温は高くて、石鹸の香りがした。

「ね、お兄ちゃんは小さい頃私が言ったこと覚えてる?」
「いつの?」
「んと……お兄ちゃんが小学校に上がったとき。」

 ……考えてみたが、全然記憶が無い。

「……すまん、わからん。」
「だよね……私その時、『大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになる』って言ったんだよ。」
「ベタだなぁ。」
「でもね、小学生、中学生となっていくに連れて、お兄ちゃんにとっての私は限りなく『妹』に
 近づいていって……私はそばに居るだけでいいって思うようになってたんだ。
 でも、お兄ちゃんに彼女ができるのは見たくなかったから、いつもくっついてたの。」

 そういう意味での「虫除け」だったのか……てっきり茉奈が言い寄ってくる男を避けるためだと思っていた。

「でも、お兄ちゃんが大学に行って、一人ぼっちになって解ったんだ。私はやっぱりお兄ちゃんじゃなきゃ
 ダメだって。」

「茉奈……」
「茉奈はお兄ちゃんが好きだよ。お兄ちゃんの恋人、茉奈じゃだめかな……」

 そう言って、茉奈は俺の胸に顔をうずめた。

 俺は茉奈の頭を撫でて、それから覚悟を決める。

「本当に俺で良いのか? 世の中には俺より良い男はゴマンと居るんだぞ。」
「……茉奈は、お兄ちゃんがいい。」

 そう言って、茉奈は顔をあげると俺に唇を重ねてきた。
 茉奈の唇はひんやりしていて……かすかに震えていた。
413さとがえり 6/13:2010/01/07(木) 00:57:02 ID:+MN7SbAR
「……ふう。」

 唇が離れると、恥ずかしくなったのか茉奈は再びうつむいて俺の胸に顔を押し付けてきた。

「茉奈……大丈夫か?」
「うん。ちょっと……恥ずかしくなっちゃって。」

 まあ、大人しい茉奈にしては頑張った方かもなぁ。
 胸にすがりつく茉奈の体を布団の中で軽く抱き寄せる。茉奈の体の柔らかさと温かさが心地よい。

 まあ、俺の良いところも悪いところもこれ以上無いほど茉奈は良く知っている。
 それでも俺を選んでくれるのならうまくやっていけるだろう。
 今までだって、兄妹のようでもあり、恋人のようなものでもあったのだから。

「じゃあ、茉奈と俺は今から恋人同士だ。」
「いいの?」
「今更嘘でしたなんて言ったら俺泣くぞ。色々覚悟完了しちゃったんだからな。」

 茉奈の顔がぱぁっと輝いてぎゅっと俺に抱きついてきた。

「嘘なんてつかないよ。知ってるでしょ? 茉奈はお兄ちゃんにはウソつかないって。」
「ああ、わかってる。」
「嬉しい……今日はもう離れたくないな。」

 俺の胸に顔をうずめたまま茉奈がつぶやいた。

「じゃあ今日はこのまま一緒に寝るか。茉奈もその方が良いだろ。」
「うん……」
「じゃ、朝までこのまま抱きしめててやるから。おやすみ。」
「え?」

 茉奈が意外そうな顔で俺を見る。

「……どうかしたのか? やっぱり別々に寝た方がいいか?」
「……えっち、するんじゃないの?」
「は?」

 茉奈が耳まで真っ赤になりながらぼそぼそと言った台詞に耳を疑った。

「だって、男の子って、付き合うとすぐにしたがるって……友達が言ってた。」
「いや、俺も男だから、したくないってわけじゃないけど……」

 いきなりそっち方面の話に流れが変わって、自分の腕の中の茉奈の体の感触がひどく艶かしく
思えてくる。

「それに……今まで兄妹みたいな物だったからキスだけじゃ恋人になった実感が湧かないよ。
 だから……私を普通の女の子みたいに扱って欲しい。」

 そこまで消え入りそうな声で言って、茉奈は俺の体にぎゅっと抱きついてくる。
 柔らかい胸の感触……たぶんノーブラの……に理性と本能がせめぎ合う。

 正直、事を急いて色々と失敗することを恐れていた。
 一度茉奈を抱いてしまえば、今までのようには茉奈を見られなくなる。
 兄妹に戻るという逃げ道はなくなる。
414さとがえり 7/13:2010/01/07(木) 01:00:00 ID:+MN7SbAR
 でも一方、妹としてではなく女の子としてみて欲しいという茉奈自身の願いでもある。

 ウジウジと迷っている俺を見かねたのか、茉奈がまた唇を重ねて来る。
 ただし今度は、重ねた唇を介して舌を割り込ませてきた。

 茉奈はあっけに取られている俺の口内の奥に舌を差し込み、俺の舌の上をザラリと撫でた。
 ぞくり、と背筋がざわめく。

 茉奈はたどたどしい舌使いで俺の舌の上を舐め、舌の裏をねぶり、左右の歯茎をなぞった。
 溢れ出る二人の涎が口からこぼれ、頬を伝って布団に落ちてシミを作る。

 据え膳食わぬは何とやら。そんな言葉が脳裏をよぎる。
 そして必死な茉奈の姿に、愛しい、独占したいという感情がムクムクと首をもたげ、理屈を
押さえ込んだ。

 俺は初めてのディープキスの余韻で惚けていた茉奈を布団に組み敷いた。
 惚けながらも少し驚いたように茉奈が俺を見上げる。

「本当に良いんだな? 一旦始めたら、もう止まらないぞ。」

 茉奈がこくん、と一つ頷く。

「キス……して欲しい。」

 茉奈の願いに、初めて俺から唇を重ねた。

                   ◇

 薄く開いた唇の間から舌を滑り込ませると、茉奈の舌がそれを出迎えてからみ合った。

「ん……ふ……んふん……」

 茉奈の鼻にかかった声が恐ろしく艶っぽい。
 舌の表面がこすれ合う度に興奮の度が増して行く。

 どれほどの時間だったのかは分からない。たっぷりと舌を絡め合ったあとで唇を離して改めて顔を見ると、
茉奈は頬を染めてぐったりとしていた。
 視線もどこかうっとりとしていて、俺を見る視線が恐ろしく熱っぽい。

 俺も熱に浮かされたように、茉奈の胸へと手を伸ばす。

「あ……」

 俺の指先が胸に触れた瞬間、茉奈の声が漏れた。
 力加減が分からない。恐る恐る、なでるように茉奈の胸に触れる。

「くすぐったい、お兄ちゃん。」
「ご、ごめん。加減が良くわかんね。」
「ん、もっと強くても大丈夫……それに、直接触って欲しい。」

 茉奈の言葉にしたがって、俺は茉奈のパジャマのボタンに手をかけた。
 一つ一つ胸元のボタンを外していくと、想像以上の落差を持つ胸の谷間が顕になる。

 まだ男に触れられたことの無い双球は、仰向けでありながらもその強い弾力で形を保っていて、
その頂上はしっかりと上を向いていた。
 俺は吸い込まれるように茉奈の白い胸に手を伸ばして乳房をやんわりと握る。
415さとがえり 8/13:2010/01/07(木) 01:02:02 ID:+MN7SbAR
「ん……」

 茉奈が再び短く声を上げる。
 程よい弾力を持った茉奈の乳房を撫でさするように揉みしだくと、手のひらの下で乳首が硬く
盛り上がってくる。
 固く尖った乳首を人差指と中指の間で挟み込んで弄ぶと、茉奈がぴくり、と体を波打たせた。

「結構大きいんだな。2年前はぺったんこだったのに。」
「ん……ぺったんこじゃないよ。でもこんなに大きくなったのはお兄ちゃんのせいなんだから。」
「俺のせい?」

 茉奈はちょっと拗ねたように視線をそらすと、ぶつぶつと語り始めた。

「お兄ちゃんが居なくなってから……自分で、お兄ちゃんのこと考えながら……その……触ったりとか……」
「茉奈、意外とエッチな子だったんだな。」
「え、エッチじゃないもん。 ……あ」

 俺が右の乳首をぺろりと舐め上げると茉奈が嬌声を上げた。
 調子に乗って乳輪を舌でなぞったり、乳房の下の境目のあたりを指でなぞったりすると、
腕の中で茉奈の体がぴくぴくと跳ねた。

「うん……や……お兄ちゃんの方がえっちだよぉ。」
「おれは男だもん。男はやらしーのが普通なの。」
「ずるい……あ、お兄ちゃんくすぐったいよ。」

 茉奈のお腹のおヘソのあたりを撫でてみると、くすぐったいばかりではない、甘ったるい声が
茉奈の口からこぼれた。
 柔らかいお腹の感触をたっぷり堪能したあとで、パジャマのズボンのウエストに指をかける。

「あ、」
「……脱がすぞ。」
「……うん。」

 パジャマのズボンをするりと下ろすと、生白い茉奈の両脚と、淡いピンクの下着に包まれた下半身が
顕になる。
 一部にレースをあしらったピンクの下着に手を伸ばすと、指先が触れた瞬間、茉奈の体がピクンと震えた。

「緊張してるのか。」

 茉奈がコクリと頷く。

「でも、やめないぞ。」
「……わかってる。続けて。」

 茉奈の下腹の膨らみをサラリと撫でたあとで、ふっくらとした肉付きの恥丘へと指を進めた。

「ん……」

 布の上からでも他よりも熱い体温を感じる。
 指先が股間をなぞる度に茉奈の口から熱っぽい吐息が漏れた。

 しばらく愛撫を繰り返したあとで、紅潮した茉奈の顔を見てそろそろいいか、とウエストから内部へと
指先を潜り込ませた。
416さとがえり 9/13:2010/01/07(木) 01:05:12 ID:+MN7SbAR
「あ、お兄ちゃん……」

 先程よりもはっきりと体温の厚さを感じながら指先を下着の奥へと進める。
 が、予想していた感触がなかった。

「茉奈……毛はどうしたんだ?」

 はっきり言ってムードブチ壊しな質問だった。
 そしてそれは茉奈の羞恥心に触れたようで、耳まで真っ赤になった。

「私気にしてるのに……」
「ということは元から無毛なのか……剃ってるのかと思った。」

 18年目にして知る真実。幼なじみはパイパンだったのか……って、生えるのは2次性徴以降
なんだからわかる訳がない。一緒に風呂入ってたのは小学生の頃までだし。

 俺はさらに奥深くまで指先を潜り込ませた。
 指先が粘膜の感触と、そしてヌメった湿り気を捉える。

「やっぱり茉奈はエッチだな。なんかもうぬるぬるしてるぞ。」
「……」

 茉奈は真っ赤な顔でぷいっと視線をそらした。
 俺は中指をスリットに這わせるとぬるりと粘膜を撫で上げた。

「ひうっ、」

 茉奈の体がピン、と跳ねた。
 もう一度、スリットを擦り上げる。

「はんっ、」

 茉奈の漏らす嬌声が、俺の本能を刺激する。
 夢中で茉奈のスリットを刺激する行為に没頭した。

 指で粘膜をこする度に茉奈の体がぴーんと反って、くたりと弛緩する。
 そのたびに口から嬌声が漏れ、激しい息遣いにあわせて乳房がプルプルと震える。
 その光景が余計に俺の本能を刺激して、なお一層行為が激しくなる。

「はん、あっ、あんん、あ、お、お兄ちゃん、いくっ、イッちゃう、」

 その直後、茉奈の体がひときわ大きく反ったかと思うと、今度はくの字に折れ曲がってガクガクと
痙攣した。下着に潜り込ませていた俺の手が大量に分泌された粘液にまみれてヌルヌルになる。

「はっ、はぁっ、はーっ、はー」
「イったのか。」
「うん……お兄ちゃんにされてるって思ったら……我慢できなかった。」

 そう言って、茉奈はニコッと笑う。
 ここでそれは反則だ。むちゃくちゃ可愛いくて、自分のものにしたくてたまらなくなる。

 だけどそんな俺の葛藤を打ち消すように、茉奈の一言が追い打ちをかけた。
417さとがえり 10/13:2010/01/07(木) 01:08:00 ID:+MN7SbAR
「ねえ、今度はお兄ちゃんので……して。」

                   ◇

 茉奈の愛液で濡れて役に立たなくなったパンティとパジャマの上着を脱がせた。
 俺もパジャマとトランクスを脱ぎ捨てて、お互いの体を隠すものはもう何も無い。

 布団の上には全裸で横たわった茉奈が待っていた。
 俺のナニはもうさっきの茉奈の痴態で痛みを覚えるほどに固くなっていて、下腹部に張り付くほど
そそり立っていた。

「思ってたのよりおっきいんだね……」

 茉奈が俺のを見てちょっと驚いたように言った。

「これからこれを茉奈の中に入れるんだぞ。大丈夫か?」
「多分……さっき一回イッたし。大丈夫だと思う。」

 確かに……さっき手でイかせたときに、十分に濡れたはずだ。

「じゃ、行くぞ。俺も初めてだから上手にはできないかもしれないけど。」
「うん……」

 ギンギンにいきり立っている我が息子の先端を茉奈のスリットの綻びに擦り付ける。
 それだけで発射しそうになるのをこらえて、狙いを定めた。

「この辺りか?」
「ん…もうちょっと下。」
「ここか?」

 茉奈のスリットをなぞっていると、ある箇所で先端が浅くめり込んだ。

「ん、そこ……」
「じゃ、行くぞ。」
「いいよ……来て。」

 そう言って茉奈が自分の足を俺の足に絡めてくる。

 俺は茉奈の膣口に自分のモノをあてがったまま、茉奈の腰に手をかけて力任せに突き出した。

「うんっ、はっ、ああっ!」

 狭くギュウギュウと収縮する茉奈の膣口を力任せに押し開く。
 茉奈が身をよじるが、腰は俺ががっちり押さえ込んでいるので逃げることはできなかった。
 そして亀頭が飲み込まれたあたりから急に楽になり、一気に根元までつるりと茉奈の中にのみ込まれた。

「うわっ……は、入った。大丈夫か?」
「う、うん……思ったより、痛くない、かも。」

 荒い息遣いで茉奈が答えた。でも言葉とは裏腹に茉奈はぼろぼろ泣いていた。

「ほんとに痛くないのか? お前めちゃめちゃ泣いてるぞ。」
「だって……嬉しいんだもん。やっとお兄ちゃんだけの物になれた……」

 そう言いながら茉奈は笑って、目からボロボロ零れる涙を手でぐしぐしと拭った。
 ……めちゃめちゃ茉奈が可愛く思えてきた。
418さとがえり 11/13:2010/01/07(木) 01:11:01 ID:+MN7SbAR
 改めて俺のモノが飲み込まれた茉奈の下腹部に眼をやる。
 茉奈の胎内は熱くて時々ヌルヌルとうごめいて俺のモノを刺激している。
 別に自分が巨根だと言いはるつもりはないが、茉奈の中にあれだけの容量の物体を入っているのか
と思うと不思議な感じがする。

「お兄ちゃんのおちんちん……すごく熱い。」
「茉奈の中だって……熱くてぐにぐに動いてるぞ。」
「そんなこと言わないで……恥ずかしいよ。」

 そう言って顔を隠す茉奈が可愛くて、俺はちょっと意地悪な気分になる。
 顔を隠していた手を掴んで組み伏せると、恥ずかしがる茉奈の唇を奪う。
 そしてしばしの間、お互いの舌を絡め合わせた。

 つながったままで茉奈の躯を抱きしめる。茉奈の柔らかい肌の感触が心地よい。
 そして……たっぷりとディープキスを堪能したあとで唇を離すと、茉奈が言った。

「お兄ちゃん、動いても良いよ。動いた方が気持ちいいんでしょ?」

 正直、もう我慢の限界だったし、熱っぽいその言葉がたまらなかった。

「じゃ、行くぞ。はっきり言ってあんまり手加減できないかもしれない。」
「いいよ。お兄ちゃんの好きなようにして。」

 その言葉で、最後の自制は消え去った。

 根元まで茉奈の中に飲み込まれていたものをカリ首の見える辺りまでズルリと引き抜く。
 その時、ペニスにまとわりついた茉奈の愛液に血が混じっているのが見えた。

 そして、再び熱い茉奈の胎内へと俺のモノを挿入する。
 奥の壁を叩いた瞬間に茉奈の膣が俺のペニスを引き絞るようにキュッと締まる。
 そしてまた引き抜くと今度はビクビクビク、と痙攣するように茉奈の膣内がうごめいた。

「茉奈の中……すごい反応してるぞ。もしかして気持ちいい?」
「そ、そんなこと、ないもん。」

 言葉とは裏腹に、俺のピストン運動に合わせて声が跳ねる。

「うっ、くっ、はっ、やっぱり、茉奈の中、反応してるぞ。」
「やっ、やぁっ、そ、そんなこと、無いもん。わたし、そんな、エッチじゃ、あん、いや……」

 素直じゃない茉奈の中をペニスでこね回すと、押えきれないよがり声が茉奈の口からこぼれた。
 でもこれはやばい、俺も……イキそう。

「俺、もう、持たない。」
「イっていいよ、お兄ちゃん、あ、お兄ちゃん。」
「茉奈!」

 切なげな茉奈の声で一気に上り詰めた俺はペニスを根元まで押し込んで茉奈の奥底に先端を
押し付けた。

 ペニスの根元が痛くなるほどの射精感。
 尿道を通して俺は精子を茉奈の胎内へとありったけぶちまけた。
419さとがえり 12/13:2010/01/07(木) 01:13:05 ID:+MN7SbAR
「うっ、く……」

 愛しい女を犯す、男としての根源的な喜びで体中にゾクリと快感が走った。

                   ◇

 まぶたを通して朝日の明るさを感じ、俺は目を覚ました

 まだ回転の怪しい頭で布団の中を探ると、自分は人肌で気持ちの良い抱き枕を抱えていた。

 ……ん? 抱き枕。

 一瞬よくわからなくて、くっついたままの上まぶたと下まぶたを無理やりこじ開けてみると、
目の前には綺麗なつむじがあった。

 お……そうだった。
 昨日は茉奈と若さに任せて励んだまま力尽きて一緒に寝たんだった。

「ん……」

 超低速で思考している間に茉奈も目がさめたのか、俺の腕の中で身じろぎして顔を上げた。

「あ……おはよう、お兄ちゃん。」
「よう、おはよう。」

 ……キスしそうな距離で恥じらってる顔がむちゃくちゃ可愛いぞ。
 茉奈も昨日の二人の行為を思い出して今更恥ずかしくなっているようだ。
 とりあえず……この場はキスだろう。うん。

 恥らって固まっていた茉奈の唇をさっと奪うと、茉奈は硬直が溶けたようで顔は赤いままでにっこり
笑って、俺の胸に顔をうずめてきた。

「しちゃったね……私たち。」
「ああ結構濃厚な奴を……そういえば、避妊のことすっかり忘れてたな。」

 たっぷり心ゆくまで何度も中出ししてしまった……

「まあ、いいか。できちゃってたらその時だ。できればデキ婚はしたくないけど。」
「いきなり結婚まで話飛んじゃうの?」
「おまえ……年とっても一緒に居たい、なんてまるっきりプロポーズだろ。」
「え? あ、私そ、そんなつもりで言ったんじゃ……」
 茉奈が耳まで真っ赤になって布団の中に潜る。こいつ、気づいてなかったのか。
「それに茉奈ももう結婚できる年だし、一応俺も春から社会人だから問題ないだろ。それに……」
「それに?」
「責任とらないなんて言ったら、お前と両親どもに殺される。」
「それはそうだね……」

 茉奈は俺の腕の中でクスクス笑った。そして、ちょっと嬉しそうな笑顔を見せた。

「でも、お兄ちゃんが私をお嫁さんにしてくれるつもりなのはうれしいな。」
「覚悟を決めたっていったろ。茉奈は俺のそばに一生一緒に居るんだから。」
「うん。じゃ、とりあえず……朝からだけど、する?」
「へ?」
420さとがえり 13/13:2010/01/07(木) 01:14:29 ID:+MN7SbAR
 茉奈が恥ずかしそうにそう言って俺は気がついた。
 まあ、その、マイサンが臨戦態勢で茉奈のお腹をつついていたわけだ。

「いや、これは朝立ちといって男の生理現象で、」
「する?」

 茉奈が再び、からかうように聞いてきた。
 実際、腕の中の茉奈の人肌の感触のせいで、ぶっちゃけ収まりがつきそうも無い。

「まあ、軽く……」
「じゃ、しよ、お兄ちゃん。」

 まあ、今日は昼までに起きれば良いか……
 そして夜は二人で年越して初詣に行って……二人の将来について神様に願をかけることにしよう。
421名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 01:16:20 ID:+MN7SbAR
無事投下完了っす

読んで楽しんでいただけたなら幸いです
422名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 01:23:26 ID:7yKRBBmN
GJ!
王道やなあ
すばらしいなあ
423名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 09:40:15 ID:OVTuQ84r
パイパン幼馴染は良いね
424名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 11:18:10 ID:8b2xeT8C
「冬コミに持って行った自分のコスプレ写真集が販売停止になって泣きそうな思いで実家に帰ってきた」
コスプレイヤーとその幼なじみで写真家の卵(彼女がコスプレをすることは知っているが販売停止になるような
コスプレをすることは知らない)との秘密の撮影会という電波を受信した。
425名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 12:57:26 ID:IBFyjzAS
>>301のタイトル教えてくれ。気になってしょうがない
426名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 17:46:15 ID:8/e3s/sz
>>420
まさに王道って感じだGJ!!

>>425
これのその3て部分だな。
http://www7.atwiki.jp/kimo-sisters/m/pages/445.html?guid=on
427名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 00:14:58 ID:KnhMIkkv
年下幼馴染・・・最高だな
428名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 08:06:13 ID:8dic2z0q
>>426のURL踏んだらAntiVirが反応した
429名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 17:51:03 ID:6QrgjhRu
Avira Premium Security Suite で検査したところ反応しなかった。
何の警告を出したんだ?>428
430名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 19:04:29 ID:8dic2z0q
>>429
どうやら↓の件に引っかかったのようだ、お騒がせして申し訳ない
http://www.fenrir.co.jp/blog/2010/01/avira_antivir.html
431名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 17:54:45 ID:pdC0L6/e
>>415
gj
432名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 18:06:06 ID:1nK2ywtz
俺の股間のモノを出して頬ずりしている女。
従姉妹であり幼馴染でもある
先日、お互いの初めても献し、念願の恋人にもな・・・

彼女はニヤニヤしながら言う。
「これを剥いていいのは私だけだからね、分かった?」



俺は彼女の奴隷だ
433名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 18:26:38 ID:i2Zf1Sl7
いつバナナの話になるのかと期待して読んだんだが……
まさかここで終わりなのか
434名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 00:04:15 ID:5iG8NWeq
つまり

俺、小学生のときに従兄弟の子に告白したことあるんだけど
そのネタで小学校で「これを剥いていいのは私だけだからね、分かった?」って6年奴隷にされ、
中学校で3年奴隷にされ、高校でも3年奴隷にされ、今だにアノの時に奴隷にされる

こうですねわけわかりません
435夢(ただし起きているときに見るもの):2010/01/14(木) 00:23:07 ID:zhPmL/b2
 その日和彦は朝から幼なじみのあゆ子の家に呼ばれてやって来た。
なぜかあゆ子はとても上機嫌で、和彦の顔を見るなり喜びを押えきれないとばかりにはにかむ。
「どうした? いつも以上に締まりの無い顔になってるぞ」
「もお、からかわないでよぉ」
そう言われても和彦にとってあゆ子をからかうのは子供の頃からの一番の楽しみだ。
あゆ子の方も全然悪い気はしないようで、鼻歌まで歌いながら和彦を自室に通した。

 あゆ子の部屋はいつもどおり綺麗に片付いていた。
女の子の部屋としては少々殺風景だが、ずっと昔に和彦がプレゼントした
くまのぬいぐるみを未だに飾ってあるのはいかにもあゆ子らしい。
部屋に入るなりあゆ子は机の上の古びた冊子を取り上げて和彦に見せた。
「昨日押し入れを整理してたらこんなの見つけちゃったんだ。なにかわかる?」
「これって……幼稚園の文集か?」
ボロボロの表紙には「ももぐみ みんなのえがお」と書かれている。
かすかな記憶を頼りにすれば、それは幼稚園を卒園する時
クラス全員のプロフィールをまとめた文集のはずだった。
「あったりー! ね、懐かしいでしょ?」
あゆ子はたいそう嬉しそうだが和彦は今ひとつ乗り気になれなかった。
当時の自分がろくなことを書いているはずがない。
「あのさ、おれの将来の夢って……」
「ん? 見てみる?」
パラパラとページをめくるあゆ子。
案の定、そこには下手くそな字で「せかいせいふく」と書かれていた。
見なきゃ良かったとおもいっきり思った。
「えへへ、かずくんらしいよね」
「勘弁してくれ……」
溜息をつく和彦とは対照的にあゆ子の上機嫌はとどまるところを知らない。
「ねえねえ、あたしのも読んで?」
この幼なじみに頼まれるとどうにも嫌とは言えない和彦はしぶしぶページをめくる。
もりしまあゆこと書かれたページ。
その中の一文に和彦は呆気に取られた。

  かずくんのおよめさんになりたい。

「あゆ子、これって……」
「あのねかずくん……あたしずっと同じ気持ちなんだ。
 ずっとずっと、そう思ってたんだよ……」
あゆ子は和彦の胸に頭をうずめそうつぶやいた。
甘い香りと柔らかな感触が和彦の意識を包みこむ。
「まったく、お前ってやつは……」
和彦はあゆ子をそっと抱きしめ、己の幸せを噛みしめた。
誰よりも大切な人にこんなにも一途に愛されているのだから。
「大好きだよ、あゆ子」
436名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 00:24:34 ID:zhPmL/b2
 しばらくそのまま言葉もなく抱きしめていると、
和彦にちょっとしたいたずら心が生まれた。
なにより彼は健康な男子だった。
「ほんと、お前は昔から変わってないよな。
 ……こっちはずいぶん成長したけど」
邪な笑みを浮かべてセーターの上から幼なじみの胸を揉む。
たっぷりとした、それでいてマシュマロのように柔らかい乳房が和彦の思うままに形を変える。
「も、もう、何するの?」
あゆ子は顔を真っ赤にしてすがるような目で和彦を見上げる。
「だってあゆ子があんまり可愛いから」
胸への愛撫に加えて耳を甘噛むとあゆ子はこらえ切れず吐息を漏らす。
「あ……はうっ。だめだよぉ……」
その反応が楽しくてさらに首筋や唇に舌をはわせる。
あゆ子はすっかり抵抗する力をなくしてされるがままになっていた。
「脱がすよ」
答えを聞かず両腕を上げさせセーターをめくりあげると、
シンプルな白いブラに包まれた胸が現れた。
それも間違いなくクラスで一番大きいであろう巨乳だ。
和彦は片手で器用にブラを外し、優しく乳首に口づけた。
「どうしてこんなに大きくなったんだろうな……」
「そ、それは、かずくんが、ひゃうっ、いっぱい揉んだからだよぅ」
「その前から結構大きかったと思うけど……」
実のところ理由なんてどうでもいいわけで、大切なのはこの魅力的な胸を
自由にできるのは世界で和彦だけということだ。
そして和彦はあゆ子の女体が何を望んでいるかを十分に熟知していた。
例えば鎖骨が意外な性感帯だということ。
時折互いの指を絡ませることがなかなかに重要だということ。
乳首を吸いながら脇下や太ももを撫でると素晴らしい反応を返すことも体に染み付いている。
そうして舌と手の平だけの決して激しいとは言えない愛撫でも
あゆ子は何度も軽い絶頂に達してしまうのだった。

「挿れるよ」
すでに全裸にしていたあゆ子の脚を開き、正常位でゆっくりと肉棒を挿し込む。
それだけであゆ子は大きな声を上げて背を反らし、最奥まで達した瞬間完全に達した。
ただでさえ狭い膣は一層締まり、和彦の肉棒に極上の快楽を与える。
何度交わってもこの感触だけは慣れるということがなかった。
気を強く持たなければあっという間に射精してしまうだろう。
すでに半分意識を飛ばしているあゆ子を見て、
和彦は自分たちの桁外れの相性の良さが少し怖くなるほどだった。
どう考えたってこの先他の女性と付き合うことはありえそうにない。
自分たちは一生幼なじみである初恋の相手から逃れられないのだ。
(幸せもんだよ、つくづく)
苦笑いを浮かべて愛しい人の髪を撫でる。
柔らかい頬に優しく口づけ、それを合図に和彦は大きな抽送を開始した。
大きく引き、大きく打つ。
最初はゆっくりと、次第に速く。
そのたびあゆ子の反応も激しくなっていく。
「ああっ、ああっ! もうだめっ、またイクっ、イクッ!」
和彦もまたあまりの気持ちよさに次第に体のコントールを失っていった。
ここまで来るともう技術も何もない。
若い二人は互いの情欲をぶつけ合いどこまでも混ざり合っていく。
そして和彦にも限界が訪れ、脊髄を突き抜けるような快楽とともに
おびただしい量の精液があゆ子の子宮を満たしていった。
それと同時にあゆ子もまたこれまでで最高の絶頂に達し全身を震わせて失神するのだった。
437名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 00:25:33 ID:zhPmL/b2
 あゆ子が目覚めたのはそれからどれほど経った頃か。
気が付いたときにはすでに新たな快感が全身を揺らしていた。
「か、かずくん? もう、何してるのよ」
「ごめんあゆ子、腰が勝手に動いちゃうんだ」
若く健康な和彦が一度の射精で収まるはずもなく、また抽送を始めていたのだ。
あゆ子も当然のように間を置かず快感に溺れ、彼のなすがままになった。
和彦はあゆ子の肢体を引き寄せ対面座位の形になり、
深く舌を絡ませながら腰を突き上げた。
2度目とは思えない大量の精液が吹き出したあとも恋人たちは休むことなく交わり続け、
後背位や騎乗位などにもなりつつ何度も何度も絶頂に達した。
ついにはとうとう二人とも力尽きて泥のような眠りにつき、
目覚めたときには空はすっかり暗くなっていた。

「始めたのが朝だったから……どれぐらいヤッてたんだろう?」
あゆ子は泣きそうな目になりながら和彦をぽかぽかと叩く。
「ばかばか、もう、またエッチだけで一日潰しちゃったじゃない」
「あはは、でも気持ちよかっただろ?」
「う、うん……」
「あゆ子ほどエッチな女の子は世界中どこ探してもいないからな」
「ば、ばか! 違うよかずくんのせいなんだから!」
やっぱりあゆ子をからかうのは楽しい。
子供の頃からの一番の楽しみだ。
(――いや、今の一番はエッチすることかな?)
などと考えつつあゆ子を抱き寄せキスをする。
どんなにからかってもこれをするとすぐ機嫌が良くなるのも昔から変わらない。
「えへへ〜」
案の定あゆ子はとろけるような笑顔を浮かべ和彦に体重を預ける。
今なら少々恥ずかしい台詞でも言える気がした。
「あのさあゆ子」
「なに?」
「おれ、あゆ子のお婿さんになりたい」
「……うん」
腕の中の幼なじみをぎゅっと抱きしめると、彼女は安らかに目を閉じた。



おわり
438名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 01:03:03 ID:osQTMKow

>>434
しかしそれだと一行目からギョニソーだろうが・・・
439名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 08:27:50 ID:wSa7DyTf
>>437ぐっじょ!
ツンデレ彼氏だなw
440名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 15:29:28 ID:Rf/3f196
保守
441名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 21:55:31 ID:BXpEHFVU
age
442Sweet Omelette Chapter1 1/9:2010/01/22(金) 00:24:00 ID:G6khweNu
 冷え込んだ土曜日の朝。早朝という程でもないが昼にはまだ遠い時間に、俺はとあるマンションの
廊下を歩いていた。
 ある部屋の前で止まって、部屋番号を確認して、チャイムを押す。

 ぴんぽ〜ん。

 ………………

 …………

 ……

 返事はない。

 やっぱりまだ寝てるな、こりゃ。
 俺は一つため息をついて、キーホルダーについている鍵の一つを扉の鍵穴に差し込んだ。



    〜 Sweet Omelette 〜 Chapter 1



 自己紹介が遅れたが、俺は赤塚秋生(あかつかあきお)。
 秋に生まれたからという安直かつそのまんまな理由で親父が名前をつけたらしい。

 で、今年で高校3年生。
 もう正月もとっくに過ぎて世間では大学入試が目前だけど、専門学校への進学が決まっている
俺には関係なくて、全くもって気楽なものだ。

 今日は約束があって、知り合いの部屋を訪ねることになっていたんだけど……

「ハル姉……居るんだろ?」

 俺はドアを開けて中に声をかけた。
 この部屋の主がいつも仕事で履いてるローヒールも近所を出歩くときのサンダルも玄関にあった。
 シューズラックの靴も特に欠けてる様子も無いし。

 スニーカーを脱ぎ捨てて、勝手知ったる他人の家に上がりこむ。
 このマンションの部屋は風呂場を除けば2つ。
 そのひとつ、リビングには誰もいないけど、食卓の椅子にはハンドバックとスーツの上着が
掛かっていた。
 俺はそれを手にとって、奥の部屋へと向かった。

 「……」

 途中、洗面台の前にスーツのスカートと、脱ぎ散らかしたままのストッキングが落ちていた。
 生々しいなおい。
 スカートとストッキングを拾い上げてさらに奥へと進む。

 「……」

 ゆうしゃ は ぶらじゃあ を てにいれた!
 寝室のドアノブにぶら下がってましたともええ。
443Sweet Omelette Chapter1 2/9:2010/01/22(金) 00:27:00 ID:G6khweNu
 ここまで来てわざわざ拾わないのもどうかと思うので、ドアノブからブラジャーを取り上げた。
 ……でっけぇ上に甘ったるいいい匂いがするな畜生。
 コチトラ性欲旺盛な高校生男子だぞ。

 いろいろ浮かんでくる煩悩は無視して今まで拾い上げた衣類のひとつにブラジャーを加え、
俺はドアを開けた。

 そこはこの家では寝室として使われている部屋だ。
 でも中に入るとそこは本の海だった。

 部屋の一番奥、窓際のところにベッドはあるんだが、そこに到るまでの床は積み上げられた
雑多な本で埋め尽くされていた。

 そして奥のベッドの上。
 薄手のブラウス一枚でハードカバーを手に突っ伏しているダメ人間……もとい、若い女が居た。

 これがこの部屋の主で蒔苗春香(まかなえはるか)。
 俺はハル姉って呼んでるけど……ハル姉は俺の4つ上の幼なじみだ。
 某企業の秘書課に努めるOLで、会社では美人で評判らしい。

 元々うちの隣の家の娘さんで2年前に短大卒業、就職と同時に実家から電車で2駅の
このマンションで一人暮らしを開始した。
 で、昔からの腐れ縁もあってたまに来るんだけど……
 無類の読書好きで乱読家。おまけに本が捨てられない質で、俺が定期的に片付けないと
この部屋は本の海に沈むことになってしまう。

 要するに、今日は此処に来たのは遊びにではなくてハル姉をたたき起こして部屋を片付ける
ためだった。

 昨夜のハル姉は会社から帰ってきて即座に寝室にひきこもり、そして読書にふけったのだろう。
 そして力尽きてそのまま就寝。多分そんなところだ。

 獣道を歩いてベッドに近づく。ハル姉はベッドの上でブラウス一枚を羽織ってうつ伏せで
寝こけている。おしりが丸出しだけどとりあえず今日はパンツは履いていてくれた。

 前に風呂上りのバスタオル1枚のあられも無いで寝ていたことがあって、その時はしこたま
説教した。でも本人はあまり気にしていない風だったけど。
 あの後脳裏に焼き付いたハル姉の悩ましい寝姿のせいで俺もひどい目にあった……色々な意味で。

 ベッドのそばまでたどり着いてドア口からでは見えなかった顔をのぞき込む。
 顔は窓の方を向いていて、でかくて分厚いレンズの入った黒縁メガネをかけたまま、
薄く開いた口元から涎をたらして気持ちよさそうに寝ていた。
 でも寝落ちしながらも本は汚さないように反射的に逃がしてるあたりにハル姉の本への
偏愛ぶりが伺える。
 ちなみにこのメガネはハル姉がダメ人間モードの時に愛用しているので俺はダメメガネと
呼んでいる。本を読む時に視界が広くて良く見えるんで気に入ってるんだそうだ。

 こりゃ枕カバーを洗濯しないとダメだな、と思いながら頭をバシバシと叩いてハル姉を叩き起こす。

「おーいハル姉。朝だぞ。」
「ん……」

 ハル姉が寝返りをうつと、凶悪と言っても良いほどの落差を持つの胸の谷間が顕になる。
 俺はそれから目をそらしつつ、今度はほっぺたをペチペチと叩くとやっと目を開けた。
444Sweet Omelette Chapter1 3/9:2010/01/22(金) 00:30:00 ID:G6khweNu
「あれ、アキ君……おはよう。」
「はいおはよう。部屋片付けるからさっさと起きてくれよ。あと目の毒だから着替えてくれ。」
「?」

 俺に言われてハル姉はボサボサの頭……綺麗なストレートのロングヘアーなのに勿体無い……を
バリバリと掻きながら自分の姿を見回した。

「別にアキ君に見られても気にしないって言ってるのに。なんなら襲ってくれてもいいし。」
「襲わねぇよ。朝飯作るからさっさと起きて。」

 ハル姉が戯言を言っている間に俺は手にしていたスーツを綺麗にハンガーにかけて、出口へ
足を向けた。

「あ、アキ君。」
「なに?」
「あたしアキ君のオムレツがいいな。」
「了解。」

 後ろを向いたまま右手を上げて答えると俺は寝室をあとにした。

                   ◇

 一応ハル姉の名誉のために断っておくけど、ハル姉は巷にたまに居る「不潔でも平気」とか
「ゴミ屋敷でも気にしない」とかの女とは違う。
 外聞は気にする質だし、部屋の掃除もちゃんとする。整理整頓が苦手なだけだ、たぶん。

 俺はリビングの一角にあるキッチンに立つとまず薬缶に水を入れて火にかけ、冷蔵庫を開けた。
 中を物色してレタスとトマト、それに卵を取り出す。

 食器棚から適当な皿を取り出して、洗って切り分けたトマトとレタスを盛り付ける。
 そして買い置きの食パンをトースターに1枚突っ込んでタイマーを回す。

 トースターで食パンが焼けるまでの間にフライパンを火にかけ、小さいボールに卵を3つ
割入れて塩少々と砂糖をたっぷり入れて素早くかき混ぜた。

 フライパンが温まったところでバターを一欠け放り込み、卵を流しこんでかき混ぜる。
 かき混ぜつつ、固まり始めたところで素早く卵をフライパンの先の方へ寄せて、トントンと
リズミカルに柄をたたきながら卵を巻いていく。
 卵が1回転して綺麗なフットボール形に丸まったところで火からおろして、先程レタスと
トマトを盛りつけておいた皿に盛り付けてオムレツの完成。

 うん、プルプルの半熟だし形も文句なし。なかなかの出来。

 丁度のタイミングで焼きあがったトーストも載せて皿をテーブルに運んだところでハル姉も
リビングに顔を出した。
 先程とは違って部屋着にしているだぶだぶジャージにダメメガネ姿で、ボサボサに乱れている
髪はとりあえず後ろでゴムで束ねて引っ詰めにしていた。

「んー、いい匂い〜」

 ハル姉が俺の背中にぴとっと張り付いて肩ごしにスンスンと鼻を鳴らす。
 いや、当たってるし……

「当ててんのよ。」
「なぜわかる!? ……つか、いいから席につけよハル姉。」
「はぁい。コーヒー煎れたらね。」
「薬缶にお湯沸してあるから。」
「はぁい。」
445Sweet Omelette Chapter1 4/9:2010/01/22(金) 00:33:00 ID:G6khweNu
 ハル姉がキッチンでコーヒーを煎れている間に、俺はハル姉の席に皿をおいて、開いた席に
腰掛ける。
 少ししてカップを2つ持ったハル姉がテーブルに戻って来てそのうちの1つを俺に差出し、
席に付いた。

 席に付いたハル姉は黄色いオムレツを見て顔を輝かせると、嬉々としながらトマトケチャップを
絞り、フォークで一欠け切り取って口に放り込む。

「ん〜、やっぱひアキ君のおむれちゅおいひ〜」
「食ってからしゃべるか、しゃべってから食うかどっちかにしろよハル姉。」
「ん……んっ。アキ君お母さんみたい。でもおいし〜」
「オムレツなんてどこでも食えるだろ。ハル姉料理下手なほうじゃないんだから自分で作れるし。」
「こんなにキレイで絶妙の焼き加減のは無理よ。」
「だったら家に来れば親父が食わせてくれるよ。」

 実はうちは爺さんの代から続く洋食屋で、俺のオムレツの焼き方も親父に仕込まれたものだ。
 店に来れば親父が焼いた、俺よりも旨いオムレツが食えるはずだ。
 だがハル姉はフォークを動かしたまま異を唱えた。

「……おじさんが焼いてくれるオムレツは甘くないもの。」
「そりゃそうだ。普通のプレーンオムレツは砂糖なんか入れないからな。」
「あたしはアキ君の甘いオムレツにケチャップたっぷりかけて食べるのが好きなの。」

 ハル姉はそう言って嬉しそうにパクパクとオムレツを頬張った。

                   ◇

 俺が甘いオムレツを最初に作ったのは中学校に上がって間もない頃。
 中学に上がると同時に親父は俺に料理のイロハを教え始めた。

 俺は家業の洋食屋が好きだったし、旨い料理を作り出す親父の手が好きだった。
 だから料理の修行は苦でも何でもなかった。

「あたし、アキ君の料理食べたいな。」

 俺が料理修行をしているのを知った、当時高校生だったハル姉がそう言って親父にねだった。
 親父は修行中の俺の素人料理を家族以外に振舞う事を許してはいなかったけど、子供の頃からの
付き合いで親父はハル姉を娘同然に可愛がっていたので、その願いはあっさりと受け入れられた。

 それで、当時唯一まともに作れる料理として俺はプレーンオムレツを作ることにした。

「じゃあ、あまーいの。作って頂戴。」

 甘いの?
 それなんて玉子焼きだよ、と思いながらも俺はハル姉の望みどおりの甘いオムレツを焼き上げた。
 普通ならこれに店特製のデミグラスソースをかけて出す。
 でもこのソースは爺さんと親父が試行錯誤しながら作ってきたもので、俺のヘボい出来の
オムレツだって美味しくなる魔法のアイテムと言って良い。それはなんとなくずるい気がした。
 それで俺は親父の作ったデミグラスソースじゃなく、トマトケチャップをソースとしてかけて出した。
446Sweet Omelette Chapter1 5/9:2010/01/22(金) 00:36:00 ID:G6khweNu
 今考えれば焼き加減も整形もほめられたもんじゃなかったけど、それでも美味しそうにハル姉が
食べてくれたことを今でも覚えている。
 それがハル姉に最初のオムレツを振舞った俺の思い出だ。

 それ以来、機会があるごとにハル姉に催促され、その度にオムレツを作っている。
 おかげでオムレツの腕は相当上達した。
 まあ、今は他の料理も色々作れるんだけど、親父との約束を守ってハル姉以外に料理を
振舞ったことはない。
 ハル姉は俺のお得意様第1号で、今のところ唯一のお客だ。

                   ◇

 ハル姉が食事するのを眺めながら俺はコーヒーをすすって、先程までの有様の訳を問いただした。

「んで、昨日はいつ帰ってきたんだよ。本読んで寝落ちってことは結構遅かったんじゃないの?」
「んー、そんなことないよ。はむ……昨日は1年ぶりにお気に入りの伝奇物の続編が出たから……
 はむ、帰りに本屋で買ってそのままベッドに入って読んでたの。休みだから徹夜でもいいやって
 思って。」
「ハル姉の読む速さだったらそんなのせいぜい1時間か2時間じゃないの?」
「だって……んっん、3回は読んだもの。」
「3回!?」
「うん。1回目は普通に読んで、2回目と3回目は伏線とかを回収しながら読んで……4回目
 辺りで寝落ちした。」
「だから加減てものを覚えろって。」
「気を付けてるつもりなんだけどねー、ついついハマっちゃって。ご馳走様〜」
 俺としゃべってる間にもフォークを止めずにオムレツとトーストを完食したハル姉は両手を
あわせてぺこりと頭を下げた。
「はいお粗末さま。じゃ、寝室片付けるからハル姉は洗濯機回す。涎の染み込んだ枕カバーも
 忘れずに。」
「はいはい。あ、洗濯してる間にシャワー浴びるから、アキ君寝室の片付け先にやってて。」
「あいよ。」

 ハル姉は俺にせっつかれて面倒臭そうに腰をあげると、リビングを出て行った。
 俺も食器を洗ってから寝室へと向かう。

 床の上に散らかっている雑多な本をまず集めて、雑誌やハードカバー、文庫本などに分ける。
 古雑誌は紐で縛ってまとめ、整理番号の付いた図書館の貸出本は部屋の隅においてある
キャスター付きのキャリーバックを引っ張り出してきて詰め込み、残りの本はある程度ジャンル分け
してベッドの上に集める。

 そして一通り片付いたら軽く掃除機をかけておしまい。
 ここまでで1時間弱。

 ちなみにリビングが本に侵略されることはまず無い。
 ハル姉曰く、「リビングは客を通すこともあるし〜」だそうで、見えるところは散らかさない
ように気を付けてるらしい。

「あ、ご苦労様〜」

 丁度掃除機をかけ終わった頃合で、ジャージ姿に濡髪のハル姉が寝室に入ってきた。

「洗濯は?」
「ん〜、今乾燥機で回ってるところ。」
「じゃあ今日古本屋に持ってくやつ振り分けてくれよ。髪は俺がドライヤーかけるから。」
「おっけ。」
 返事をしたハル姉はベッドに腰掛けると、ベッドに乗せられていた本を手にとってよりわけ始めた。
 俺はというと、部屋の隅にある化粧台からドライヤーとブラシを持ってきてハル姉の湿った
ロングヘアーにドライヤーをかける作業にかかった。
447Sweet Omelette Chapter1 6/9:2010/01/22(金) 00:39:00 ID:G6khweNu
 ハル姉は昔からパーマや染髪を嫌っていて、就職してからも黒髪のストレートで通している。
 俺は水分を含んだ髪を傷めないように注意しながらドライヤーを当てて乾かし、丁寧に
ブラッシングして本来の艶とさらさら感を持ったストレートヘアに仕上げていく。
 この作業も最初の頃はうまくいかなくて散々文句を言われたものだ。

 サラサラに仕上がった髪をブラシで梳いて最後にバレッタで留めて完成。
 起き抜けのボサボサ髪とは似ても似つかない綺麗な髪になった。

「ほら、終わったよ。」
「ん〜、こっちも。」

 ハル姉の前にある本の山を見ると、残す本と売る本の山で明らかに残す本が倍くらい多い。

「残す本多すぎない?」
「だって……こっちの本は売りたくないもん。」
「また少し実家に持って帰らないと本棚に収まんなくなるぞ。」

 寝室にある2つの大きな本棚はすでに8割方埋まっている。これでもかなり処分している方だ。
 とはいえ、こあまり無理強いしても色々とごねられるだけなので早々に引いて、売る本を先程の
キャリーバックに詰め込む。……む、今回はちと容量が厳しいかも……よっ、と。
 ギリギリファスナーがしまった。

「じゃ、俺はリビングで待ってるから、早く支度してくれよ。」
「は〜い。」

 支度を整えるハル姉を残して、相当な重みになったキャリーバッグをゴロゴロと引きずりながら
俺は寝室をあとにする。
 最初はエコバックで本を持ち歩いていたんだけど、本の重みが尋常じゃないのでディスカウント
ストアでキャスターバッグを買ってきて詰めるようにした。それ以来このスタイルが定着している。
 キャスターバッグはすぐ持ち出せるように玄関に置いて、俺はリビングでTVを見ながら
ハル姉の支度を待った。

「アキ君おまたせ!」

 そろそろしびれが切れるかという頃、ハル姉がリビングに姿を表した。
 起き抜けのだらしの無い姿とは一変、デニムパンツに薄手のハイネックセーターのシンプル
ながら体のラインが際立つ服装に身を包み、薄化粧ながらバッチリメイクも施したハル姉は、
外での評判に違わない「デキル女」に見事に化けていた。
 メガネもダメメガネではなく流行りの細長いデザインのおしゃれなフレームのものに替えている。

「何時もながらこえーな。」
「ん? なにが?」
「いや、何でもない。」

 女は魔物だとおもう。

                   ◇

「寒いけど天気が良くて気持ちいいね。」

 そう言いながら前を往くハル姉の足取りは軽い。
 白いダウンジャケットを羽織り、カシミヤのマフラーを巻いて防寒もバッチリなハル姉は、
キャスターバッグをゴロゴロと引っ張る俺などお構いなしですたすたと先を往く。
448Sweet Omelette Chapter1 7/9:2010/01/22(金) 00:42:00 ID:G6khweNu
「ハル姉、早い。」
「あ、ごめ〜ん。」

 文句をぶーたれると、ハル姉は俺を置き去りにしているのに気がついて戻ってきた。
 そしてキャスターバッグを引くのとは反対の腕にぶら下がった。

「お詫びにあっためてあげる。」
「いいよ。恥ずかしいし。」

 それに当たってるんだ……胸が。

「だから当ててるんだってば。」
「読心術!?」
「そんなのアキ君の顔見れば一発でわかるよ。何年幼なじみやってると思ってんの?」

 そう言って、ハル姉はニヤニヤ笑いながらなお一層俺の腕に胸を押し当ててくる。

「それにしても、でっかくなったよね。もうあたしと頭半分ぐらい差が付いてるし。」

 そう言いながらハル姉は俺の肩に頭をゴツゴツと当てる。

「そりゃそうだろ。俺だってそろそろ成長期も終わりなんだし。普通に行けば女性平均身長並の
 ハル姉よりは男性平均身長並の俺の方が背も高くもなるさ。おまけにハル姉ハイヒールとか
 履かないし。」
「だってヒールって足むくむんだもん。スニーカーサイコー! それにしてもアキ君、昔は
 このくらいでちっちゃくて可愛かったのにな。」
「そりゃ何年前の話だよ。」

 自分の胸の辺りに手をかざすハル姉に突っ込んだ。

「でもアキ君もう高校卒業か。もう大人だね。」
「成人式はまだ2年も先だよ。来年もまだ学生だし。」
「アキ君大学だっけ?」
「調理師専門学校。こっから電車で3つ先にあるとこ。」
「ふーん。でもアキ君おじさんとこで修行だから行かなくても良いんじゃないの?」
「親父が調理師免許ぐらいとっとけってさ。それに親父は実技は教えてくれるけど栄養学やらの
 座学は教えてくれないし。」
「ふーん。」

 何故かがっかりするハル姉。

「……なんだよ。」
「ん〜、アキ君がお店継いだらあたし雇ってもらおうと思ってたのに。」
「はぁ?」

 なんじゃそら?

「働くにしたって俺が店継ぐのなんてまだまだ先だろ。親父だってまだしばらくはピンピン
 してるんだし。」
「そっか……」
「……なんか会社で嫌なことでもあったの?」
「ん、まあねー、社会人は色々とね……あ、古本屋さん通り過ぎちゃう。続きはまた後で。」
「ん、ああ。」
449Sweet Omelette Chapter1 8/9:2010/01/22(金) 00:45:00 ID:G6khweNu
 いつの間にか馴染みの古本屋の前にきていたので二人で入る。
 キャスターバッグに入っていた本を売り、そしてその何分の一かの本を買って……ここで俺が
ツッコミを居れないと目を輝かせるハル姉は閉店まで店を出ないだろうし、持ち切れないほどの
本を買い込むことになる……店を出る。

 そして今度はそこから数分の距離にある公立図書館へと向かって借りていた本を返し、
貸出制限いっぱいの本を借りる。もちろん借りる本を吟味するのに軽く数時間かかるので、
俺はその間料理本のコーナーで時間をつぶす。

 なんだかんだでハル姉の家を出た時とさして変わらない重さのキャスターバッグを引きずって
図書館を出た時には昼をかなり過ぎていた。

「じゃあ、お昼はおねぇさんが奢ってあげよう!」
「よっ、月給泥棒!」
「月給泥棒言うな!」

 俺にツッコミつつハル姉はケラケラ笑う。
 つられて俺も笑う。そして少しだけハル姉の笑顔にドキッとする。
 ハル姉の笑顔は可愛い。普段外で見るハル姉は綺麗で格好いいけど、俺と居るときに見せる
笑顔は年よりも子供っぽくて無邪気で、時々心臓に悪い。

 俺たちはどこで昼飯を食うかでちょっとした論争を繰り広げたあとで、最近見つけた小洒落た
カフェに入る事にして、そこでランチプレートを頼んだ。
 俺はチキンのグリル、ハル姉はロコモコだ。

「で、会社でなんかあったの?」
「ん? ああ、朝の話ね。」

 俺が切り出すと、ハル姉はちょっと憂鬱そうな顔で話し始めた。

「別に会社の仕事は良いんだけどね。課長は良い人だし、同僚とも仲良くやってるし。」
「じゃあ何が良くないの?」
「ん〜、あたしってほら、美人じゃない?」
「自分でいうなよ。」

 まあ、ハル姉は美人だけどね。スタイルも良いし。

「話が続かないからそういうことにしといて。で、まあ、美人には男が寄ってくるのよ。」
「そりゃあ、見た目で人を選ぶな、なんていうけど第一印象は見た目だからね。」
「そういうこと。あたしもまあ、割とお食事に誘われたりとか、そういうこともあるのよ。」
「ふーん。良いことなんじゃないの? ハル姉だってお年頃なんだから、デートの一つや二つして
 いい男でも捕まえりゃいいんだよ。」

 そう言いながらも、俺の胸が少しチリチリした。
 だがハル姉はそんな俺の心を知ってか知らずか、吐き捨てるように言う。

「いい男ね。そんなの居ないわ。ナンパ野郎ばっかり。」
「ずいぶんあっさり断言するんだな。」
「あいつらはね、あたしの顔しか見てない。高い宝石つけてるのといっしょよ。いい女を侍らせて
 自慢したいだけなのよ。あたしがそういうの嫌いなの知ってるでしょ?」

 ハル姉はそうつまらなそうに言った。
450Sweet Omelette Chapter1 9/9:2010/01/22(金) 00:48:00 ID:G6khweNu
「中でもね、最近うちの課に顔出すようになった社長のバカ息子が居るんだけどさ。
 こいつがあたしに最近しつこく言い寄ってて。でも立場上邪険にできないし。
 社長は良い人なんだけどね。」
「ふーん。大変なんだな。」
「あーあ、いっそ不細工に生まれてれば良かったのにな。」
「世の女性を敵にまわすような贅沢なこと言ってんじゃねーぞ。」
「でもさ、そうすればアキ君みたいに『私の顔』じゃなくって『私自身』を見てくれるでしょ。」

 そう言ってハル姉はコーヒーを一口飲んだ。
 確かに、ハル姉が美人じゃなかったとしても、俺とハル姉の関係は変わらなかったかもしれない。
 でも、それでも……

「綺麗じゃなくてもハル姉はハル姉だと思うけどさ……でもやっぱり、綺麗で格好良くて俺の
 憧れのハル姉でいて欲しいな。」
「ふーん、アキ君意外と面食いなんだ。」
「そりゃぁブサイクよりはね。」
「ふーん……じゃあ、あたしはアキ君のために綺麗で居られるように頑張りますか。」

 そう言ってニカッと笑って見せる。
 会話が一段落ついた丁度いいタイミングで注文した料理の皿もやってきた。

「じゃ、食べようか。」
「うん、頂きまーす。」

 二人で手をあわせて、それからスプーンに手を伸ばした。

                   ◇

 冬の日は短い。
 冬至が過ぎて日が長くありつつあるとはいえ、3時を過ぎると夕日が赤く染まってくる。
 その夕暮れの帰り道をハル姉と歩く。

「今日も付き合ってくれてありがとうね。」
「別に……日課みたいなもんだし。定期的にハル姉の所にこないとあの部屋本で埋もれるし。」
「それでもアキ君が世話焼いてくれるの、あたしは嬉しいよ?」

 そう言って、ハル姉がにっこり笑う。
 そして、ハル姉のマンションと駅へ向かう道への分岐に差し掛かる。

「今日は有難うね。気をつけて帰ってよ。」
「うん。」
「今度はいつ来るの?」
「今は割と時間あるから、来週の土曜日かな。」
「来週の今日ね。待ってる。」
「待ってるって……いっつも寝てるじゃん。待ってるなら起きててくれよ。」
「うーん、起きられたらね。じゃ、ばいばい。」
「じゃーな、ハル姉。」

 そうやってその日は別れた。
 ハル姉が重そうなキャスターバックを引きずって自分のマンションへと帰っていくのを
見届けてから、俺は駅へと歩き出した。


 これが今のハル姉と俺の日常で関係のすべて。
 姉弟のようであり、恋人のようでもある。
 俺はそんなふわふわした関係が心地よくて、でもアクションを起こすことで壊れることを恐れて
そこからずっと進むことができずに居た。
451名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 00:49:07 ID:G6khweNu
前回は年下で妹分だったので今度は年上で
でもハル姉は年上っぽくない、おねぇちゃん風を吹かせない友達感覚のおねぇちゃんです

全部で3話程度を予定していますが、今のスピードだと最後まで書くのに2ヶ月ぐらいいりそうな気が
452名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 06:28:14 ID:DEgwXyUV
GJ!
453名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 09:56:59 ID:66rgRRdE
楽しみにしてます
454名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 13:59:43 ID:0CKT8W2+
GJ!
ハル姉がRODの読子さんに見えるのは俺だけじゃないよな
455451:2010/01/23(土) 23:22:36 ID:TFkprx/w
ダメ人間モードのビジュアルはあんな感じです >読子リードマン
あいにくアニメも小説も見たこと無いので性格はわかりませんが

名作との呼声も高いアニメなので今度出るBDコンプリートBOX買おうかと思案中…
456名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 11:33:23 ID:Wya4a4Ja
BDがない時代のアニメをBDで見る必要なくね?
現にBDアニメってそれほどでもないし・・・
457名無しさん@ピンキー:2010/01/25(月) 00:55:56 ID:JsFsOtdf
テレビがいいのならBDで見たらそれなりに良さが分かる。
458幼なじみ×幼なじみ=? ◆vAaRO7zj8k :2010/01/25(月) 18:12:03 ID:5csGBP0o
お久しぶりです。
かなり遅くなりましたが、前スレ優秀幼なじみ番外編です。
459幼なじみ×幼なじみ=? ◆vAaRO7zj8k :2010/01/25(月) 18:12:48 ID:5csGBP0o
どうヤレばいいか……ねえ……。

大体同じ部屋にいるとぴとっとくっついてくるけど、だからと言ってOKサインとは限らないんだよな。
その気になってぎゅっと抱きしめると、今日は疲れてるーなんて言われることもある。
ならくっついてくんな!と思わなくもないが、べたべたいちゃいちゃしているだけで結構満足らしい。
まあ、気持ちもわからなくないのだが、滾ってしまっているととても虚しい気分になるぞ。
だから、前もってそんな雰囲気になる前に「今日はエッチしていいか?」と聞いたらムードがないと怒られた。
非常に合理的だと思ったのだが、中々女の子は難しいもんだ。
ディープなキスを何度もして、そのまま耳を甘噛みしたり首筋を唇で撫でたりして胸を触ってそれで抵抗しない時は
そのままいってOKと思って間違いない。
あ、キスは忘れんなよ。女の子はそこが大事らしい。俺たち男はどーしても胸とかま○ことか直接的なところに
興味を持つが、女の子はムードなんだ。そこを間違えると文句を言われるし、下手したらしばらく機嫌が悪い。
めんどくさい?そうだなあ……正しい答えを出すためにはきっちり順番を間違えず計算しなきゃならないだろ?
女の子もそれと同じだ。でないと、計算間違いして変な答えが出る結果になる。気をつけろよ。
服は……好きにしたらいいんじゃないかな。全部脱いで抱き合うのがいい人もいるし、着衣の方が恥ずかしくないという人もいるみたいだ。
優子は……まあ…………えっと、その日の気分。
……いいじゃないか!あんまり詳しく話したなんてバレると大変なことになるんだよ!
順番としては胸を触ってムードが出てきたら……つまり結構感じてきたら、ゆっくり胸から手を体沿いに下ろしていって
尻とか局部とかにいけばいい。

460幼なじみ×幼なじみ=? ◆vAaRO7zj8k :2010/01/25(月) 18:13:50 ID:5csGBP0o
それで雰囲気で流してヤレるかって?……それは知らん。
怒られないか?……怒られたら言い訳するんだよ。えーと、あんまり可愛かったから、とか、好きなんだ、
とかそういうことを言えばなんとかまるくおさまるんじゃないかな。
つまり『君が魅力的だからふらっときちゃったんだー。好きだからだよ』みたいなことを言えば、嫌われることはないって。
ホス……!!違う!慣れと言ってくれ。慣れと。
……え?もっと詳しくはちょっと……。
……お前本当に聞きたいのか?詳しいところを聞いて次から優子と普通に応対できるか?
妙な行動するとバレるんだぞ。ほんとーに聞きたいのか?
優子と俺が、友人と友人が詳しくナニやってるか、ほんとーに聞きたいのか?
……うん。わかればいいんだ。
ああ。じゃあまたな。智恵さんにもよろしく。

ブツッと携帯を切る。
賢は相変わらずやっぱり賢だ。
どういう意味かと言われたら困るが、なんというか、離れても友人が友人のまま昔っぽい間柄というのは嬉しい。
人付き合いがよく、百大にだってたくさん友人がいるだろうに、こういう話をわざわざ俺にしてくるところが嬉しいというか。
変わらぬ友情とか言うとクサい感じで体がかゆくなるが、こういうのはなんだかいいものである。
461幼なじみ×幼なじみ=? ◆vAaRO7zj8k :2010/01/25(月) 18:14:16 ID:5csGBP0o
なんでも、賢は最近、後輩の子といい感じらしく、告白してつきあえたらいいなあと思っているらしい。
まだ告白してないのに初体験の心配というのも気が早い話だが、まあ妄想は自由だ。
いい感じと思いつつダメになる、というのが賢のいつものパターンだが、今度は賢が言うとおり本当に上手くいくのかもしれないし。
智恵さんの方も、たまに彼氏ができたと思ったらすぐ別れたりしているらしい。
……正直、賢は智恵さんとつきあうのかと思っていたが、そうもすんなりはいかないようだ。
従姉弟で幼なじみ、というだけでなくあの二人は、むしろ姉弟のようなものだ。
ずっと一緒にいただけに、他の選択肢はないのだろうかとお互い足掻いているようにも思える。
まあ、最後は結局落ち着くところに落ち着く気はするのだが、もしかしたら別の相手とまとまるのかもしれない。
こればかりは神ならぬ身である俺にはわからないことだ。


「秀くん、何考えてるの?」
「いテえっ!!!!優子そこは握るなっ!潰れる!俺のタマが潰れるうっ!」
自分の性器を触られている時に他のことを考えるのは、文字通り命がけである。俺は我に返って慌てた。
さっきまで賢と電話をしていたのだが、そのことを思い出していたのを気付かれたらしい。
ちなみに、俺たちは今真っ裸である。
優子の部屋のベッドに腰掛けた俺の脚の間で、優子が俺の性器を口に含んだり嘗めたり握ったりしているのだ。
いや、つまりフェラチオってやつだけどな。
「いや、優子も上手くなったなあって……昔はぎこちなかったのになあ」
上目遣いで不機嫌そうに俺を睨んでいる優子に慌ててフォローする。
だって俺のモノは今、まさしく優子の手のひらの上だ。その恐怖。わかるだろ?
「まあね。いっぱい勉強したからね」
一転、機嫌をなおした優子は嬉しそうに俺のを撫でた。はにかんで笑う。
実はこいつは最初から上手かった。
実践ははじめて、とか言っていたから本やインターネットや友人からの耳学問であることは確かだが、それを差し引いても
上手かった。慣れない俺はすぐにイカされてしまったものである。
知能の高い人間はエロいという説をどこかで聞いたことがあるが、学習能力やコツをつかむのが上手いという点に注目すると
つまりどちらも同じようなものなのかもしれない。
462幼なじみ×幼なじみ=? ◆vAaRO7zj8k :2010/01/25(月) 18:14:38 ID:5csGBP0o
「秀くんにはいっぱい気持ちよくなって欲しいもんね」
清純派アイドルのようなあどけない笑顔で、大きくあけた口にぱっくり俺のをくわえ込む様は本当にいやらしい。
優しく鈴口を舌で撫でた後、横笛を吹くように根元まで円を描くように舌でたっぷり嘗め回し、それと共に袋をやわやわと揉みしだく。
俺の息が荒くなってきたのを見ると、喉奥まで俺のを飲み込んで、顔ごと上下させ、時折吸い上げる。
温かい唾液と口内と、まとわりつく舌がなんとも言えず快感だ。
「く……優子……」
優子が強く吸い上げる。そのまま出していいと言う合図だ。
優子の頭を掴んで固定させ、湧き上がる熱を解放する。
「んんっ……んっ!」
くぐもった呻き声と、ごくりごくりと飲み下す音がする。
「……んぷっ!」
口から飲みきれなかった白濁が泡になって噴出す。
苦しいだろうに、俺が全部射精し終わるまで、たとえ俺がひきはがそうとしても優子は離れない。
「ん……は……」
そんなに長くもない射精が終わり、優子の頭が俺から離れる。俺のモノと優子の口の間に白い糸が引いた。
「ん……じゃあ、ちょっと口ゆすいでくるね」
口元を拭って裸のまま優子が立ち上がる。
「別に俺はこのままでいいのに」
「だって秀くんにもっとキスして欲しいもん。やっぱり自分の味がしたらヤでしょ?」
「……まあ……」
そりゃイヤに決まってるが、じゃあそれを優子に飲ませている自分はどうかと言われたら、なんだかなと思わなくもない。
優子なりの気遣いなんだろうし、ついつい甘えてしまう。
まあ、優子が口をゆすいでいる間はもちろんえっちは中断だし、行儀良く裸でベッドで待っているのは間抜けといえなくもないが
そこに文句を言うのはわがままというものだろう。
463幼なじみ×幼なじみ=? ◆vAaRO7zj8k :2010/01/25(月) 18:15:13 ID:5csGBP0o
戻ってきたら、次は俺のターンだ。
中断でお互いに冷えてしまった体を温めるように抱き合ってこすりあわせる。
キスをして舌をからめながら、頭や腕、腰や尻をゆるゆる撫でて、温まってきたところで胸を揉む。
こりこりした乳首を舌で責めながら、クリトリスを愛撫する。
優子はクリトリスがものすごく感じるらしい。他の部分はそっけないほどに綺麗で白く、控えめで小ぶりなのに、なぜか
クリトリスは大きくてずるむけだ。
既に勃ち上がっているそれを優しく撫でるだけで、いやらしい声をあげて体を仰け反らせる。
「秀くん、早く挿れてぇ」
「何を?」
俺が聞くと、ほわんと嬉しそうに笑う。
「秀くんのおちんちんが欲しいの。挿れていっぱい動かしてぇ」
優子はこういう卑語を言うのが嫌いではないらしい。むしろ興奮してくると自分から言いたがる。
恥らう相手に言わせるという楽しみがないのは寂しいが、これはこれでエロいのでいい。
「じゃあ、いくぞ」
軽くしごいてかたくすると、ベッドの脇に置いてあるコンドームを手際よく装着する。
優子を横に寝かせ、足を開く。
松葉崩しの体制になるように圧し掛かってゆっくりと焦らすように挿し入れると、ため息のような甘い吐息を漏らし、喘いだ。

突然だが、今日の目標は、優子をナカでイカせることである。
クリトリスが好きな優子をクリトリスでイカせたことはある。挿れながらクリをいじると優子は結構あっさりイってしまう。
しかし、やっぱり男としてはコレでイカせたいと思うのが人情というやつだろう。
特に最近はフェラが上手くなってきた優子に押されがちである。ここらで一発逆転を狙いたいところだ。
幸い俺のモノは少し細めだが、実はかなり長い。優子に全部挿して根元が少し余る程だ。
最終的な目標としてはボルチオ性感である。それ以外にも体位をいろいろ試して優子のイイところをじっくりとさぐって……。
464幼なじみ×幼なじみ=? ◆vAaRO7zj8k :2010/01/25(月) 18:15:33 ID:5csGBP0o

「…………う?!」

優子の膣がきゅっとしまり、脳天まで快感が突き抜けた。
「な……んだ?」
なんとか息を整え、優子を見ると、いたずらっぽい顔でにやりと笑った。
「よかったでしょ?」
言葉と共に、優子の腰が蠢き、またきゅっと膣が締まる。
「うわっ!」
「ここ、しめると男の人はすごくいいんだってね。秀くんも気持ちいいんだぁ」
ぬるぬるした膣が何度も俺のものを揉みあげるようにしごく。
「毎日ここを締める運動して鍛えたんだよ。いっつも秀くんにすぐイカされちゃうから、ちょっと悔しかったんだ」
そもそも俺はそんなに耐久力がある方ではない。というか、むしろ……少し、早いのだ。
優子の腕が俺の背中をゆっくりと撫でる。首筋を甘く噛まれ、押し当てられた柔らかい胸が俺の乳首を刺激する。
外も中も絡みつかれ絞り上げられるような快感のなか、俺はあっさりと射精した。
「ふふ。秀くん、可愛い」

完敗だった。

なんだろう。俺たちはそもそもやっぱり最初から競争することが運命なのかもしれない。
最高の頭脳に誰もが認める美人、家事も万能(掃除除く)ときたら、それどんなエロゲ、だ。
いや、エロゲでもこんなオーバースペックはまずない。
けれどもそれは罠だ。
優子は俺に尽くしたいだの俺を立てるようなことを言いながら、やっぱり俺を支配したくてたまらないのだ。
それに溺れてしまえるような優しくてへたれな主人公になってしまえれば俺も楽なんだろうが、俺だって男の矜持ってやつがある。
優子に何もかも甘やかされてそれで人生いいとは思えない。
俺は負けず嫌いで、オンリーワンよりナンバーワンがいいのだ。
ある意味それは不幸かもしれないが、これは生まれもった性格で、変えることは出来ない。

465幼なじみ×幼なじみ=? ◆vAaRO7zj8k :2010/01/25(月) 18:16:04 ID:5csGBP0o
というわけで、俺は今、唸りながらインターネットの画面とにらめっこしている。
膣締めという技を会得してしまった優子に、哀しいかな早い俺の息子では対抗できない。
ならば……道具……。
しかしなあ、そこに頼ってしまうのはどうよ。男としてどうよ。
……いや、ローターぐらいなら、そんなに大したことない遊び感覚で使えるだろうか。
優子の弱点であるクリで失神するまで散々イカせれば……。
それともプレイの方向にいくか?SMとか?
あんまり重度のSMは俺自身がイヤだが、軽く縛ったり目隠ししたりする程度なら擬似的な上下関係ができて優位にたてるかもしれない。
目隠しと道具で放置とか……。
でもそれって本当の優位と言えるのか?
うーん、と腕を組んでバカな悩みを抱えながら、俺はひたすら唸った。

結局俺と優子は、一緒にいる限り、果てしなく主導権争いを繰り広げることになるのかもしれない。
めんどくさいけど、仕方ないともいえるだろう。俺は結局、優子から逃げられないんだから。
だって、それはつまり……惚れた弱みってやつだからだ。

466名無しさん@ピンキー:2010/01/25(月) 18:26:33 ID:5csGBP0o
以上です。
読んでいただき、ありがとうございました。
467名無しさん@ピンキー:2010/01/25(月) 20:51:44 ID:KlujjLtJ
GJ
まさか続きを読めるとは思っていなかったわ
468 ◆uC4PiS7dQ6 :2010/01/26(火) 21:34:54 ID:NMHbhRSG
次から>>400の続きを投下
469『ボクが奴隷に落ちるまで』:2010/01/26(火) 21:37:14 ID:NMHbhRSG
1
 ひゅうるり〜、ひゅうるり〜らら〜、ひどい〜、吹雪です〜っ♪
 冬の夜。月は見えない、星は見えない、雲は見えない。カーテンを閉め切ってるから、当然見えない。
 開けたって同じで、数メートル先の視界すら遮る、白くて冷たい雪の風。
 だけど自宅はオール電化でポッカポカで、そんな家の中で、そんな自分の部屋で、ボクは一時間も掛けて空気を入れる。
 浮き輪用のプッシュ式ポンプを使い、額から汗を垂らして、フロッグピローに、ラブワイフに、隣で監視する幼馴染みがオーケーを出すまで。
 そしてついに……
「んっ、そんなもんでいいぜゆーと」
 取り扱い説明書とにらめっこする顔が上げられ、停止命令が掛けられたのでした、まる。
「ううっ……もぅ、握力なくなっちゃったよぉ」
 やっとの思いで完成したのは、アニメのヌードイラストがプリントされた『フロッグピロー 平木鏡美』。
 足の付け根にはオナホールが装着され、ハードローションが溢れんばかりに注がれている。
 そして始まるのは……
「良いかゆーと、セックスっつーのはよ?」
 不良少女によるセックス講座。
 サキちゃんは制服姿のまま。ベッドに座って足を組み、手には教鞭を持ち、珍しく赤い縁の眼鏡を付け、髪は後ろで一つに纏めてポニーテールに。
 対するボクは真ん前。床の上、フローリングの上で正座して、同じく制服姿のままで講師を見上げる。
 隣には準備が整ったフロッグピローが置かれ、なんだかとっても情けない気分。




   『ボクが奴隷に落ちるまで』
    〜契約満期まで後7日〜




 昨日の夜、「親とケンカしたから暫く(しばらく)泊めてくれ、つか泊めろやオラ!」と、サキちゃんが巨大なスポーツバッグを抱えて家に来た。
 有無を言わせず入り込まれ、ボクの部屋にしかないベッドを取られ、仕方なく布団で寝たけど、慣れてないせいか一睡もできずに朝チュン。
 しかもサキちゃんは、おヘソ丸見えの超ミニなタンクトップとハーフパンツをパジャマ代わりにするから、視線をどこに合わせて良いかわからない。
 二人でぷよぷよしてても、横で揺れるぷよぷよがチラついて勝てないし、顔を見るとニヤニヤしながらスケベって言われるし……はぁっ。
470『ボクが奴隷に落ちるまで』:2010/01/26(火) 21:39:23 ID:NMHbhRSG
2
 今日も学校の授業が終わって帰宅して、悔しいから制服姿のままでぷよぷよしたけど、結局は昨日のイメージが頭を離れず隣のぷよぷよをチラ見してしまい、またスケベって言われて終わり。
 だったけど、事件は夕食の後に起きた。サキちゃんが作ってくれた豚の生姜焼きを二人でコタツに入って食べ、後片付けしてテレビを見ながらお茶を飲んでる時。
 それこそ唐突に、何の前触れも無く……

「なぁ、ゆーと? もう限界なんだろ?」

 視線は前のテレビへ、言葉は隣のボクへ。その内容は省略されて伝えられるけど、その意味は確信で伝わって来る。
 つまり、溜まってるんだろ? とか、ヌきたいんだろ? とか、その辺り。だけど驚かないし、答えはずっと変わってない。
「んっ。ガマン、するよ……その時まで溜めとくんだ」
 ボクもお茶をすすり、視線はテレビへ、言葉はサキちゃんへ。
 別に怒らせる事は発して無いつもりだったけど、隣から手が伸びて来て頬を摘ままれ、つねられ、

「バカっ!! こっちは凄い久し振りなんだぞ? 思いっきりされたら、オレ壊れちゃうだろっ!?」

 罵られた。頬っぺが痛くてボクは涙目で、何故かサキちゃんも頬っぺを赤くして涙目。「それとも、オレをメチャクチャにしたいの?」って、意味がわからない。
 エッチするんじゃないし、おっぱいの間でゴシゴシするだけなんだけど? そう言う約束だしね。
 それでも不安なのかな? もしかしてボクが暴走すると思ってる……とか?
 取り敢えず痛いから、サキちゃんの手を離そうとしても、ぐにぃっと頬っぺが伸びて、余計に痛いだけだった。
「ふぁぶん、やさしゅくしゅるひ……おっぱいらけで、マンゾクすふよ?」
 優しくするし、おっぱいだけで満足する。
 宣言を終えた後、やっと頬っぺから手が離れ、その手は僅かに下へスライドしてボクの胸ぐらを掴み、引っ張られ、身体ごと引き寄せられ、顔は息が掛かる程に近く。
 つまり、こんな宣言じゃ、サキちゃんは何一つ納得してない。
「どーだか、信用できねぇな。ソーローでデカチンでゼツリンのくせにっ、オレとマヤを……どれだけ失神させて来たと思ってんだテメェは?」
 ゴチンと額がブツかり合い、鼻先が触れ合い、二人の距離は更に近くに。唇を突き出せばキスだってできる。
 でもしない。思ってしまったから。もしかしてサキちゃんは、何かとイチャモンをつけて、ボクとの約束を破ろうとしてるんじゃないのかと。
 そう考えたら、顔は赤いだろうけど、心は急速冷凍で冷めて行く。結局、最初から守るのつもりは無かったんだなって。
「じゃあ、どうすれば良いの? それとも、約束を守るの、イヤになっちゃった?」
 只々、ボクを奴隷して、からかって、弄んで(もてあそんで)ただけ……

「ちげぇよ! 一回スッキリしとけって言ってんだよオレはっ!!」

 アレっ?
471『ボクが奴隷に落ちるまで』:2010/01/26(火) 21:41:04 ID:NMHbhRSG
3
 そして今、制服のズボンを脱いで、トランクスも脱いで、フロッグピローにのしかかったまま固まってる。チンコが勃たないんだ。
 プリントされてる絵も可愛いしエロいなって思うけど、思うだけ。幾ら見つめ合って、このキャラクターとセックスしたいとか、おかずにしてオナニーしたいとかは思いもしない。
 だからフロッグピローの、キャラのアソコに、オナホールの挿入口に、ふにゃんこふにゃんにゃんなチンコを押し付けてるだけ。
「ったく、これじゃあ教えれないだろうが……仕方ねぇな。ほらっ、コッチ見ろよ。オレの、サキちゃんの、秘密の場所を見せてやっからさ」
「ひみ、つ?」
 だったけど、横からサキちゃんの足がニュッと伸びて来て、足の甲でボクの顎を持ち上げて、強制的に振り向かせる。
 秘密の場所って単語でボクをあからさまに誘惑して、声のする方を見上げざるをえなくする。
「そうだぞゆーと? ふふっ、女の子の……いちばん大切な、ト、コ、ロ♪」
 フロッグピローに身体を乗せたまま、顔だけを上に、視線だけをサキちゃんへ。
 無言で口がスケベと形作り、赤い瞳が見下して笑う、ベッドに腰掛けた幼馴染みへ。秘密の場所へ。
「ど、どうせウソなんでしょ? からかってるんでしょ? わかってるんだからねっ! ボク騙されないからねっ!!」
 見せて!! サキちゃんの見せてっ!! どこまでも肥大化する鼓動が、身体から裏返って死んじゃいそう。
 心臓は一秒でトップギアに変わり、冷静を装った……つもりだけど、バレてるんでしょ? ドキドキしてるって、セリフだけだって、バレてるんでしょ?
 なら良いよ、スケベだよボクは!! だからサキちゃんの、サキちゃんのセーショクキを見せてっ!!

「おぼえてるかゆーと? 初めてココでシた時の事を、さ?」

 まるで犬のよう。ボクは息を荒くして四つん這いになり、間近の正面からサキちゃんを見上げる。
 しならせてた教鞭は胸の谷間にスルスルと差し込まれ、足は肩幅に広げられたまま、両手でスカートの裾を掴み、ゆっくりと……ゆっくりと、めくられて行く。
 黒いタイツは面積を増し、比例してサキちゃんの口横はツリ上がり、ボクの心拍数は界王拳。
「はぁっ、んっ……おぼえて、るよ。サキちゃんとの初めては、電車のっ、はあぁっ!」
 加えて起爆剤を投げ入れるのは、サキちゃんと、マヤちゃんと、初めてエッチした時の記憶。思い出すだけで射精しちゃうかも。
 マヤちゃんとは放送室で。全校生徒に連絡事項を伝えながら、スイッチをずっとONにしながら、パンパンって肉のぶつかる音を拾われながら、ボクは中出ししてマヤちゃんはロストバージン。
 サキちゃんとは満員電車の中。隅っこで二人抱き合って、片足を持ち上げて挿入した。喘ぎ声は雑音で聞こえない、子供の身長なら視線に入らない映らない。
 そう高をくくって、実際にはバレたけど、構わず見せ付けた。隣に立っていた気の弱そうな若い人妻に、サキちゃんのアクメ顔と、ボクの膣内射精を、目的地に着くまでずっと……
 どうしてそんな所でしたのかと言われれば、誘われたから。脅されたから。どちらにも、「エッチしてくれないなら、犯されるって叫ぶから」。そう言われて逃げ道は無かった。
472『ボクが奴隷に落ちるまで』:2010/01/26(火) 21:43:04 ID:NMHbhRSG
4
 外は白い雪が降り、積もり、閉じきった部屋の中は、サキちゃんの匂いで溢れてる。
 甘い、甘い、アイスたっぷり、ハチミツたっぷりのハニートーストより更に甘い、脳の奥をチリチリと刺激するような、チンコをおっきくさせる甘い柚子の香り。
「んくっ……」
 唾液の量は無尽蔵に増える。飲み込み続けなきゃ、すぐに口内はいっぱいいっぱい。
「大変だったよなぁ? オレはイッた後にオシッコ漏らしちまうし、ゆーとはオレを正面から抱き締めて、何とか服に吸わせようとしてたし、なぁ?」
 ピリピリビリ、ビリィィィッ……
 破られる。黒いタイツが。浮き出るワレ目の上が。サキちゃんは両手の親指と人差し指でタイツをつまむと、まるでポテトチップスの袋でも開けるかの様に躊躇無くそれを破いた。
 足の付け根、身体の中心、そこに丸く穴が出来て、白い下着が直接見える。際どい角度が入った、アソコのスジまで形のわかるセクシーショーツ。
「はぁっ、んっ、うん……だけど、マヤちゃんにも言ってないから」

 ──ゆーとのオシッコ飲んであげるから、わたしがオモラシしたのは誰にもナイショにして?

 電車を降り、二人で駅の障害者用トイレに駆け込んで、暗くなるまで鍵を掛けて隠れてた。
 服を脱いで洗い、裸を備え付けのタオルで拭く。その最中に言われた取り引き。
 ちょっとオシッコしたいから反対の方を向いててって言ったら、「ゆーとのオシッコ飲んであげるから、わたしがオモラシしたのは誰にもナイショにして?」と、急に膝立ちになってチンコを咥えた。
 まだ汗と、精液と、膣液と、破弧の血と、サキちゃんのオシッコがこびり付いてたのに、ボクの制止も聞き入れず、ジュポジュポと顔を前後に動かしてフェラを始める。
 唾液で汚れを溶かし、舌先でこそぎ落として、嫌な顔せずにノドを鳴らして飲み下した。そして本当に、精液とオシッコが出るまでボクの背中に回した腕は離さず、そのどちらもお腹の中へ。
「まぁ、オレがゆーとのオシッコを飲んだ……ってのは、バラしちまったけどな♪」
 そう。今でもお漏らしは秘密にしてるけど、取り引きの内容は翌日にサキちゃんがマヤちゃんにバラした。そしたら何故かマヤちゃんにも飲ませる事になっちゃったよ。
 マヤちゃんにもジュポジュポされて……ぁぁああああああ!! いつだって、いつだってボクの思い出には、幼馴染みとのイケナイ出来事がある。サキちゃんと、マヤちゃんと、今だって。
「サキちゃ、サキちゃっ!! 早く見せてサキちゃん!!」
 サキちゃんの右手人差し指は、破かれて産まれた穴の中。パンツと肌との隙間に差し込まれ、クロッチ部分に引っ掛けられている。
 そのまま少しでも横にズラせば、六年振りに見える秘密の場所。凄く興奮して、思考回路もとっくにダウンした。
 チンコはガチガチに勃起してるし、多分カウパーも滲んでる。だから……
「なぁ、ゆーと? おっきくなった?」
 サキちゃんの、この質問に、ボクは疑う余地なく、頷いてしまった。
473名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 21:43:53 ID:NMHbhRSG
今回はここまでです。
474名無しさん@ピンキー:2010/01/27(水) 01:31:15 ID:JWOI4xfZ
これは期待待機!!
475名無しさん@ピンキー:2010/01/27(水) 01:34:56 ID:/NWUzG2P
そうか・・・胸以外全部済か・・・
476名無しさん@ピンキー:2010/01/27(水) 23:07:31 ID:+UT7SWmX
まずは>>451 GJ!

ずっと規制で書き込めずこんな遅くなってしまった

続々と投下乙です
楽しみにそれぞれの続きを待ってます
477名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 04:19:57 ID:zuGEuMcB
お前等に容姿と年齢がストライクな幼馴染みが居ると仮定する
一つだけ属性を付けられるとしたら何を選ぶ?

ちなみに俺は「(年下で)しっかり者」属性
口では不満そうにしながらも、実は内心世話を焼けて嬉しい年下系幼馴染みが好きです
478名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 05:57:04 ID:aBFMMxXn
「一途で健気」「素直になれない(ツンデレ)」「悪友系」のどれかに該当すればおいしいです^q^
479名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 09:30:50 ID:SadRlxd8
一つだけと言いつつ二つ付けるのか
480名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 12:19:16 ID:qnG8Wh42
料理上手以外にないだろ
481名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 12:29:32 ID:RJV4X5Im
つるぺた
482名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 14:39:03 ID:+9iC/BzF
デレデレ一択
483名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 16:05:46 ID:a/VjOgNz
ヤンデレ
ただし愛情を注いであげると無害化できる範疇で
484名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 20:39:00 ID:BWIfp8BF
んー…
「アルビノ」
485名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 20:48:59 ID:bqshhEvo
甘えんぼう
486名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 21:54:34 ID:5fGNMK/3
>>483
それは「ヤキモチ焼き」で良いのではなかろうか?
487名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 00:06:21 ID:05/3SxUs
大愚であること
488名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 09:03:28 ID:lRpwNCp7
「この大愚ら凡愚!」

一文ちゃんみたいな子が幼馴染みならな……。
489名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 13:29:53 ID:8FZMyxEj
まぁ幼なじみは妹子のほうだが
ていうかこのネタはマイナーすぎるだろ
490名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 00:31:08 ID:/i1NwcWN
まさかのいけとこか。巫女っちゃんの胸を揉むのは俺だ!
491名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 07:27:49 ID:45iY8ggt
とりあえず>>488が年下わんこ系幼馴染み好きのM属性持ちだと言うことは分かった。
492名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 13:34:32 ID:HW1Psgcl
>>491
一文に踏まれたいわぁ
493名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 00:43:21 ID:BJKiguQq
案外有名なのね、あれ……

妹子のクーデレ具合もいいよね
494名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 05:12:38 ID:6UQ+Q2//
>>491を見て、いけとこの一文ちゃんとやらが気になってしょうがない
495名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 10:11:48 ID:BJKiguQq
ろくでなしの詩でググるときっと幸せ
496名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 11:54:59 ID:DcDewSZt
ただし糖尿病に注意
497名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 15:06:38 ID:ObEnYAxG
ずっと昔からの付き合いだけどそれでも一緒にいるとドキドキしてくれるならそれで…
498名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 13:10:21 ID:JE1qTBa0
普段は軽口を叩き合ったり悪口を言い合ったりしてるが、どちらかがピンチになったらどちらかが全力で助ける、そんな
間柄であったら……。
499名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 01:05:34 ID:bFb5pgl3
キン肉マンとテリーマンしか思い浮かばねえ。
500名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 17:55:30 ID:ncLKcgLz
元気いっぱいの小学生幼馴染みとお風呂
501名無しさん@ピンキー:2010/02/07(日) 01:40:32 ID:H539CWkY
元気の有り余ってる子供を風呂に入れるのは大変なんだぜ?

水鉄砲でバトルしたり
洗いっこが格闘になったり
シャンプーが目に入って泣き出したり
百まで数えろって言っても聞かずに飛び出したり



……ふむ……



慧はアパートの隣の部屋に住む小学五年生の元気な少女だ。
慧の家とは家族ぐるみの付き合いで、彼女も幼い頃から俺のことを兄ちゃん兄ちゃんと慕ってくれる。
両家とも共働きだから、彼女の帰宅後の世話は全面的に俺の仕事だ。
活発な慧は友達と散々外で遊んで来ても遊び足りないようで、食事作りと並行して相手をしなきゃならんからマジ大忙し。
風呂の時も、元気の有り余ってる慧は片時も静かにしない。誕生日に買わされたでっかい水鉄砲を抱えて、早く早くと催促して来る。

でも、最近はなんだか少し様子がおかしいんだよな……。

例えば、水鉄砲の反撃が乳首に当たると変な声を上げたり、
洗いっこから始まった格闘中に急に身をよじらせて震えたり、
向かい合った姿勢で頭を洗ってやっていると何故か目を開いていたり、
膝の間に座らせて湯舟に浸かっているとすぐに真っ赤になって飛び出したり。

一体どうしたんだろうか。心配だ。





こんな感じでひとつ。
502名無しさん@ピンキー:2010/02/07(日) 11:06:53 ID:6pH0PEmv
流れ豚切りで投下します
予定10レスです
503Sweet Omelette Chapter2 1/10:2010/02/07(日) 11:11:08 ID:Nbr9obs0
「お前は玉無しか?」
「……出し抜けに失礼なこと言ってるんじゃねぇよ。」

 俺が自分とハル姉の関係を説明して、それを聞いた友人の小馬鹿にした台詞に、軽くムッと
しながら俺は言い返した。



    〜 Sweet Omelette 〜 Chapter 2



 季節は春。
 俺は高校を卒業して、調理専門学校へと進学した。

「いいか、相手は一人暮らしの女で、しかもそのマンションの鍵をお前に与えている。」
「鍵が無いと寝こけてるハル姉をたたき起こせないだろ。」
「そうだ、寝室に入ることまで許していて、しかもあられも無い寝姿を見られても怒るどころか、
 むしろ襲って良いとまで言っているんだぞ。」
「ハル姉の冗談かもしれないだろ。」
「いいや、明らかにそれは誘ってるだろ! 据膳食わぬはなんととやら、そこまでされて
 ピクリともしない男なんて、まさにタマをどっかにおっことして来たとしか考えられないだろ。」
「うるせぇ。」

 ここで今俺に対してバカみたいな熱弁を振るっているこの男。
 こいつは調専に通うようになってから知り合った友人で名を西村という。
 同じクラスの同い年で、無類の女好き……かどうかは分からないが、四六時中女にモテる事
ばっかり考えてるナンパ野郎なのは間違いない。
 どういうわけだかクラス分けされた先でこいつと妙にウマがあって、それ以来友人としてよく
一緒にあそびにいったりもしていた。

「で、そのタマなし呼ばわりの俺を引き連れて合コンとか、人選を間違っているとお前は
 思わないのか?」
「いや、お前にそんな年上のいい人が居るとは知らなくてな。お前にも出会いの場を与えよう
 という友への心遣いだよ。」
「で、本当は?」
「それが相手の子がさ、1対1じゃ遊びに行きたく無いっていうからさ、じゃあ2対2ってことで
 向こうも友達連れてきて合コンってことで話付けたんだよ。
 というわけで赤塚くぅん、お・ね・が・い。」
「だー、男がしなつけても気持ち悪いだけなんだからヤメロ。付き合ってやるから。」
「流石心の友だぜ。アリガトウ赤塚くん!」

 ……というわけで、俺たちはこれから女の子と合コン、なのらしかった。

 合コンの待ち合わせ場所はとある居酒屋。
 少し離れたその居酒屋へ向かう俺たちはてくてくと歩道を歩きながらさっきのような馬鹿話に
花を咲かせていたのだった。

 そして歩いていると、後方から耳慣れない甲高いエンジン音が聞こえてきた。
 西村はそのエンジン音に反応して後ろを振り向く。

「お……すげぇ、ありゃあ……」
「ん?」

 西村が後ろを見て目を輝かせてるので、俺も振り返ってエンジン音の発生源を確認すると、
ずいぶんと車高が低くて鋭角的なデザインの車が後方からこちらへと走ってくるのが見えた。
504Sweet Omelette Chapter2 2/10:2010/02/07(日) 11:13:59 ID:Nbr9obs0
「すげー、ありゃ、」
「カウンタックだっけ?」
「ちがーう!ガヤルドだ!しかもスパイダーじゃねーか。」

 そんな違いわかんねぇって。
 そういや西村は女の子だけじゃなくて車好きでもあった。
 カネがないんで愛車は中古の軽らしいけど。

 そのスポーツカーはふらふらと蛇行しながら俺たちの横を追い越して、すぐ先で路肩に停車した。
 そして少し間が有ってドアが開くと、見覚えのあるスーツ姿の女が下りてきた。

「あれ、ハル姉?」
「え、あれが噂のハルカさん?」

 西村、目を輝かせながらハル姉を気安くハルカさんなんて呼ぶな。

 さてそれはともかく、ハル姉は遠目に見てあまり機嫌が良くなさそうだった。
 運転席側から降りてきた男と何か口論になっているようにみえる。
 俺はすぐにその場へと駆け寄った。

「……だから、お付き合いのお話ははっきりお断りしたはずです。」
「別に付き合ってくれなんて言ってないさ。でも一度ぐらい食事に付き合ってくれても良いだろ。」
「そうやって何人女子社員を毒牙にかけたんですか。」
「これまたストレートな物言いだね。」

 男は高そうな車に相応な、コレまた仕立てのいいスーツに身を包んだニヤけた二枚目だった。
 絵に書いたようなスマイルを浮かべながらハル姉を引き止めている。
 ……なんというか、嫌な感じだ。西村のように愛嬌のあるナンパ男とは違う、遊びなれた感じの
男に見えた。
 俺は助け舟を出すつもりでハル姉に声をかけた。

「ハル姉。」
「え? あ、アキ君。」

 俺が声をかけると、ハル姉は一瞬ポカンとして、それからささっとこちらに走りよってきて
手持ち無沙汰にしていた俺の右手にぶら下がった。

「……君は? 蒔苗君の弟さん?」
「え、あ、俺は、」
「私の『彼氏』です。」

 は?
 相手の男に誰何されて、俺がなにか答えようとするより先にハル姉が言い切った。

「ふぅん。ずいぶんと子供に見えるけど。年下趣味とは知らなかったな。」

 どこか小馬鹿にしたように男は言った。
 でも別に腹も立たない。俺はジーンズに上着を羽織って教科書の入ったナップザックを
ぶら下げた見るからに学生なわけで、実際何の力も無いガキンチョといっても良い。
 でもハル姉はそうではなかったようで、

「年は関係ありません。あなたのようないい加減な人と違って彼は私を大事にしてくれますから。
 此処から先は彼に送ってもらいますから結構です。さようなら。」
505Sweet Omelette Chapter2 3/10:2010/02/07(日) 11:17:03 ID:Nbr9obs0
 ハル姉が拒絶の言葉で突き放すと、男はむっつりとした表情で車に乗り込み、けたたましい
エンジン音とともに走り去った。
 男が居なくなったところで、改めてハル姉に話を聞くことにした。

「……で、これはどういう事なの?」
「アキ君こそ、なんでこんな所にいるの、って、そっちの彼は?」

 ハル姉に言われて西村の存在を思い出した。

「俺のことすっかり忘れてただろ。」
「いや、そんなことはないぞぉ。」
「うわ、ぜってー嘘だ。」
「あなたはアキ君のお友達?」

 ハル姉に聞かれて、西村は居住まいを正すと一分の隙も無いスマイルで答えた。

「西村って言いマース。おねぇさんは蒔苗春香さんですね。いや、噂に違わずお美しい。」
「あら、ありがとう。」
「お暇ならこれから一緒に合コンなどいかがでしょうか。」

 西村からジャブが繰り出されたが、ハル姉もまた鉄壁の笑顔でそれを軽々と跳ね返す。

「うーん、今日はご遠慮するわ。また今度機会があったら。それより、アキ君借りて行っても
 良い?」
「ええ、どうぞどうぞ。」
「ありがとう。じゃ、アキ君はもらっていくわ。バイバイ。」

 あっさり売り飛ばされた俺はハル姉にぐいぐいと引っ張られて今来た道を戻る。
 口をはさむ間もありゃしない。

 そしてハル姉に引っ張られて電車に乗り込んだあとで、俺は気がついた。
 そういや西村のやつ、一人で合コンどうする気なんだろう。

                   ◇

 ハル姉のマンションの最寄り駅で電車を降りた俺たちは駅近くの居酒屋へと入った。

 電車の中でハル姉はなにも言わず、駅を出た途端に「今日は飲みたいから付き合って。」と
ハル姉のおごりで居酒屋へと入ることになったのだった。

「おにーさん、ビール二つと枝豆、それにざる豆腐の冷奴とだし巻き玉子、鳥からあげ
 持ってきて。」
「ハル姉、俺未成年。」
「イイから付き合ってよ。別に飲んだ事ないわけじゃないでしょ。」
「まあ、親父の晩酌にたまに付き合ってるけどさ。」

 そうこうしている間に店員の手によって素早くビールとお通し、それに枝豆が運ばれ、
俺の目の前にも良く冷えたビールのジョッキがどんとおかれた。

「はい、乾杯。」
「はいはい、わかったよ。」

 ジョッキを突き出すハル姉に、俺は諦めて自分のジョッキを手にするとハル姉のジョッキと
カチンと打鳴らした。
 するとハル姉はジョッキを口に当てたかとおもうと喉を鳴らして一気に飲み干した。
506Sweet Omelette Chapter2 4/10:2010/02/07(日) 11:19:14 ID:Nbr9obs0
「おにーさんおかわり。」
「速いってハル姉。ハル姉ってお酒強いのか?」

 ハル姉とお酒を飲むのはコレが初めてだから、ハル姉が強いのか弱いのか、酒癖も良いのか
悪いのかさっぱりわからない。

「ん〜、全然弱い。」
「だったら少しは加減して飲めよ。」
「今日は飲みたい気分なの。」

 お代わりが届くとすぐに口をつけて一口二口飲むと、ジョッキをどんとテーブルに叩きつけた。

「で、今日は何があったの? さっきの男のせいだろ。」
「そうよ。社長のバカ息子。あんにゃろ、うちの課長にも圧力かけてきたのよ。」
「社長から何か言われたとか?」
「違うわ。あのバカ息子を溺愛してるのは社長の奥さんなんだけど、奥さんは取締役でね、
 そっちからなにか言われたみたい。で、あたしにバカ息子と付き合ってくれないかって。」

 忌々しそうに言うと、ハル姉はまたビールを煽った。

「で、ハル姉はどうしたのさ。」
「会社内でも何人も女子社員泣かしてるって評判の男よ。言ってやったわ。コレ以上無いくらい
 はっきりきっぱりお付き合いは嫌ですって。で、帰ろうとしたら家まで送るって言い出して、
 しつこいから今回だけって事で車に乗ったんだけど。」
「で、さっきのあれか。」
「そう。途中で食事だけでもって言い出して。ホテルのレストランでよ。そのままうまくホテルの
 部屋に連れ込もうって魂胆よ。」
「で、逃げ出したと。」
「そう。そこにたまたまアキ君がいて……って、さっきはあそこで何してたの。」

 大分酔が回ってきているのか、据わった目つきで俺をジトッと見て問い詰めてきた。

「いや、西村に無理やり誘われて……女の子と……合コン……しに行く途中だったんだけど。」
「……」

 ……ハル姉の目に剣呑な光が宿っていた。

「……ハル姉?」
「……アキ君は、あたしが獣の毒牙に掛かりそうなその時に、ピチピチの若い女の子と合コン
 しようとしてらんら。」
「いや、別に俺はそういうつもりもなかったんだけど、成り行きで……」

 なんか、雲行きが怪しくなってきた。

「そーらよね。あらしみらいな年上のおばはんより若い子のほうがいいよね……
 おねぇちゃん捨てられちゃうんら……」
「いや、誰もそんなこと言ってないじゃん。」

 なんとなく絡み酒っぽい感じになってきた。

「大体、ハル姉まだ22だろ。どこがおばさんなんだよ。」
「らって、アキ君より4つも年上なんらよ。あらしは大人で社会人れアキ君は未成年れ学生らもん。
 あらしは20ひゃいでアキ君はティーンエイジャーぢゃん。若い子のほうが良いって言われても
 仕方らいもん。」
507Sweet Omelette Chapter2 5/10:2010/02/07(日) 11:22:03 ID:Nbr9obs0
 枝豆をもぐもぐ頬張りながらビールをぐびぐびあおってハル姉はすっかり拗ねまくっていた。

「あーもう、どう言えば良いんだよまったく……」

 こっちもだんだんつき合いきれなくなってきてビールをあおった。
 良く冷えたほろ苦い液体を飲み下してお代わりを頼む。

「大体ハル姉こそ、さっきいきなり俺のことを彼氏なんて言って、こっちの気持ちはお構いなし
 かよ。」
「……あらしの彼氏役嫌らった?」

 う、捨てられた子犬みたいな目でこっち見んなよ。

「……別に、そういう訳じゃ。」
「じゃあ……アキ君あらしの事しゅき?」
「なんで両極端なんだよ……いや、まあ……」

 ……ここで簡単に自分の気持を吐露してしまって良いのか、一瞬躊躇した。
 そうしたらハル姉のやつ、ブスッとした表情で一言。

「……やっぱり嫌いなんら。」
「だー! 少しは考えさせろよ。」
「じゃああらしのことしゅき?」

 ……くそっ、もうどうとでもなれ!
 お代わりで運ばれてきたビールを再び煽って、ぼそぼそと答えた。

「まあ……すき、かなぁ……」
「……」
「……ハル姉?」
「えへへへへ。」

 ハル姉は満面の笑顔……というより、デレーっとした酔っぱらいの顔で笑った。
 ……俺の言った事、酔が覚めたあとも覚えてるんだろうか。

「アキ君にしゅきって言われちった〜 しあわせ〜」
「はいはい、好きに言ってろよ。それにしても、あの男どうすんの? 今日のあれで手を引いて
 くれりゃいいけど、そうは思えないぞ。」
「ん〜……そうらね〜……ろうしようかにゃ〜…………ぐう。」

 早っ!
 もう潰れた! ジョッキ3杯でもうダウンかよ!
 って、俺もすきっ腹でビールをがぶがぶやったせいで結構回ってる……
 そして、タイミング悪く運ばれてきた冷奴とだし巻き玉子と鳥からあげを前に、少し途方に暮れた。

                   ◇

「ん……あれぇ。」
「あ、起きた?」

 ハル姉を背負いながら、俺はハル姉のマンションへ向かっていた。
 俺自身も酔っていて少し足取りがふわふわしているので気をつけながらゆっくりと。
508Sweet Omelette Chapter2 6/10:2010/02/07(日) 11:25:00 ID:Nbr9obs0
「起こさないように気をつけながら歩いてたんだけど。自分で歩く?」
「ん、このままがいい。」

 そう言いながら、一度上げた頭をまた俺の肩に預けてきた。
 ハル姉の髪が揺れて、シャンプーのいい匂いが俺の鼻をくすぐった。

「アキ君の背中、広くて逞しいな。」
「親父に鍛えられてるから。料理人にはパワーが必要なんだとさ。」

 実際重い寸胴鍋を持ったり、片手で重いフライパンを振り回したり、パワーが有って困ることは
ない。
 親父なんて結構マッチョな体してるしな……しばかれるとめちゃめちゃ痛いんだよ。

「昔はあたしがアキ君をおんぶしてあげたのに。」
「……そりゃ俺が小学生の時の話だろ。」
「いつの間にか、アキ君も『男の子』から『男』になってくんだね。」

 そう言って、ハル姉は俺の背中にぎゅっと抱きついた。背中に胸があたってるんだけど……
 それから、ハル姉は一つため息をついてつぶやいた。

「……会社、辞めちゃおっかなぁ。」
「あの男の事? 辞めてどうするのさ。」
「……お嫁さんにでもなるかな。」
「相手は?」
「……アキ君が貰ってよぅ。」

 ハル姉はぎゅっと抱きつくと、そう俺の耳元でささやいた。
 その台詞が妙に色っぽくてドキッとした。

「俺はまだ学生だって。大体なんで俺なんだよ。」
「アキ君はねぇ……オムレツなの。」
「オムレツ?」
「甘くってふわふわで優しくって、いつだってあたしにはあったかいの……」

 そう言って、体を俺の背中に預けてまた眠ってしまったようだった。

「そんなの……おれだって同じだよ……」

 俺は一人つぶやいた。
 いつだってハル姉は明るくって、一緒に居るだけで楽しくなる。

 そうこうしている間にマンションにたどり着いて、エレベーターで登って部屋の前まで来た。

「ハル姉、鍵……って、寝てるか。」

 仕方ないのでハル姉を背負ったまま自分のポケットから鍵を引っ張り出してドアを開ける。
 そして玄関で一旦ハル姉をおろして靴を脱ぎ、ついでにハル姉のローヒールも脱がせて、
お姫様抱っこで奥の寝室へと向かった。
 寝室のドアは都合よく半開きになっていて、ハル姉を抱えたまま背中で押すだけで開けることが
できた。

 部屋は月明かりが差し込んでいたけれど薄暗かった。
 床の上には本も散らかっていて電気を付けたいところだったけど、あいにく両手でハル姉を
抱き抱えているせいでつけられなかった。
 油断をすれば床に散乱した本の山に蹴躓くので、足先を探りながら部屋の中を進む。
 慎重にそろそろと進んで、ようやくベッドにたどり着こうとした最後の最後でハードカバーらしき
本の山を思いっきり蹴っ飛ばした。
509Sweet Omelette Chapter2 7/10:2010/02/07(日) 11:28:00 ID:Nbr9obs0
 「痛ッ!」

 まるでタンスの角にぶつけた時のような小指の痛みで悶絶しながらベッドへと倒れ込む。
 とっさにハル姉の上に倒れこまないように体を捻った。

 ぼふぼふっ!

 ハル姉の体と俺の上半身がベッドの上に落ちる。
 抱えていたハル姉をかばうのに精一杯で受身を取れずに胸から落ちて一瞬息が詰まり、
激しく咳き込んだ。

「げほっ、げほっ……うっく、痛ぇ……」

 結構激しく打ち付けたつもりだった足の小指はそれほどでもなかったようで、指先が少し
じんじんしているだけだった。

 呼吸を整えてから立ち上がり、ベッドの上のハル姉を見ると。
 ハル姉は乱暴にベッドの上に放り出されたにも関わらず、まだ眠っていた。

 スーツが皺になるな、と気がついて、上半身を抱き上げてスーツの上着を脱がす。
 そして、少し躊躇してからスカートのホックとファスナーを下げてスカートを脱がせた。
 脱がせた上着とスカートはハンガーにかけておく。

 ベッドの上のハル姉はというと、上はブラウス、下はパンツの上に黒いストッキングという
格好で、まだすやすやと眠っている。
 寝顔を見てメガネが掛けっぱなしになっているのに気がついて、ハル姉の顔からメガネを外した。
 メガネを外した寝顔は年よりもあどけなくて、うっすらと開いた唇からはスウスウと寝息を
立てていた。
 なんとなしに、手を伸ばしてそのうっすらと開いた唇をそっとなぞる。

「ん……」

 ハル姉が少しだけ身じろぎして、わずかに開いたブラウスの胸元から胸の谷間が覗いた。
 ボリュームの有る胸元が呼吸に合わせて上下し、その布の下にある物の存在感を主張する。
 さらに下に眼をやると、しどけなく投げ出された黒いストッキングの脚があって、ひどく
扇情的に見えた。

 その時の俺は酔が残っていて……いつもよりも理性の箍が緩んでいたのかもしれない。

 そのハル姉の脚がひどく魅力的に見えて……手を伸ばし、ストッキング越しに太ももを
するりと撫でた。張りがあって、滑らかな太ももの感触にくらくらする。
 そして、その手のすぐ横にはハル姉の、下着に包まれた下腹部がある。

 触れてみたい。そう思って、ふと我に帰る。これ以上はまずい。
 ごくりと固唾を飲んで、そろりと手を離そうとした。

「……触ってもいいんだよ。」

 その言葉に振り返ると、ハル姉が目を覚まして俺を見ていた。

「いや、これはっ、ち、ちが、うわっ!」
510Sweet Omelette Chapter2 8/10:2010/02/07(日) 11:31:00 ID:Nbr9obs0
 慌てて一歩引こうとしたところで、ハル姉に手をとられてベッドに引き倒された。
 一瞬布団で視界を失って、慌てて仰向けになると同時に俺の腰の上に何かがどさりと乗っかって
押さえ込まれる。
 見上げるとハル姉が馬乗りになっていて、上から俺の顔をのぞき込んでいた。

「はっ、ハル姉っ。」
「……あたしは、アキ君とこうしたいって、ずっと思ってた。」
「……」

 ハル姉は俺の顔に両手を添えると、自分の顔を俺に近づけてきた。
 そのまま目を閉じて、俺の唇と自分の唇を重ねてくる。
 しっとりとしたハル姉の唇が俺の唇に吸い付く……初めてのキスは、口紅とアルコールの味がした。
 それだけで俺の頭の中がショートしたように真っ白になる。

 少しの間、ちゅ、ちゅ、ちゅ、と、ついばむようにキスをしてから唇が離れる。
 でも顔は至近距離のままで、ハル姉の瞳が俺の瞳をのぞき込んだ。
 そして少しの間見つめ合ったあと、また唇が重なる。
 今度はハル姉の舌が俺の口の中へと滑り込んできて、俺の舌先をとんとんとつついた。
 そして、舌がふれあって絡み合う。
 ハル姉の体の柔らかい感触と、舌の絡みあうヌルヌルとした感触に俺はとんでもなく興奮していた。
 心臓が跳ね回っているのかと思うような動悸で息苦しくなって、呼吸も荒くなる。

「んふ……アキ君興奮してる。」

 ハル姉は上半身を起こすと、そう言って妖艶に笑う。
 ハル姉が視線を落とした先。ハル姉の腰の下にある俺のジーンズの股間がパンパンに膨らんでいた。

 ハル姉はちょっとだけ腰をずらすと細くてきれいな指で俺のジーンズの上をまさぐって
ボタンを外し、ファスナーも引き下げてトランクスの布地をずり下げる。
 姿を表した俺のペニスは大きく膨張し、いきり立ちすぎてほとんど腹に張り付いていた。

「すごい……男の子のってこんなにおっきいんだ。」

 どこか興奮しているような声色でそういうと、ハル姉は俺のペニスの上に腰をおろした。
 腰を使ってパンストに包まれた股間をこすりつけて俺を嬲る。

「すごく熱いよ……どう? 気持ちいい?」

 パンストと下着の薄っぺらな布地を通して、俺もハル姉の股間の熱を感じ、興奮は益々高まる。
 目の前の女を犯したくてたまらない。
 酔いで開放された本能のせいで、頭がそれしか考えられなくなっていた。

 俺はムクリと起き上がると、ハル姉の両手を押さえ込んで逆に押し倒した。

「きゃっ! あっ、アキ君!」

 遅倒したハル姉の唇を俺の唇と舌で犯し、白い首筋に唇を這わせる。
 俺の唇に付いていたハル姉の口紅が、ハル姉の酔いでピンク色に染まった肌に赤いラインと
キスマークを記していく。

 鎖骨にキスマークを付けて唇を離し、一度起き上がると今度はブラウスの前を開いた。
 いちいちボタンを外すのさえもどかしく、ほとんど無理やりバリバリと力任せに引っ張り開くと
ハル姉の荒い呼吸に合わせて上下する双球が顕になる。
 ブラジャーを無造作にずり上げて、転げ出た右の乳房にむしゃぶりついた。
511Sweet Omelette Chapter2 9/10:2010/02/07(日) 11:34:03 ID:Nbr9obs0
「あっはっ、アキくぅん!」

 張りのある左胸を乱暴に揉みしだきながら右胸の乳首を口に含んで舌で舐め回す。
 左手のモチモチとした感触に夢中になりながら、口の中の乳輪を舌先でくるくるとなぞると、
その中心の乳首が硬く凝って大きく膨張するのを感じた。
 乳首がぷっくりと立ち上がってきたのを感じて、今度は左胸に吸い付く。

「ひやっ……んんっ。」

 ハル姉の口から嬌声が漏れる。
 その声がなお一層俺を興奮させる。

 左の乳首も固く立ち上がったのを感じて口を放すと、そのまま胸の谷間に顔をうずめた。
 ハル姉の体臭の甘い香りを吸い込みながら舌と唇で肌を味わい、そのままお腹の中心を下がって
形のいいお臍を舌先で刺激する。ピクンとハル姉の体が跳ねた。

「や、そこっ、だめっ、」

 彼女の訴える声などお構いなしに俺は執拗に臍を犯す。
 その度に腹筋がブルブルと緊張して、ハル姉の口からは甘い嬌声が漏れた。
 たっぷりと舐ったあと、舌先が離れたときにはハル姉はぐったりとなっていた。

「はぁ、はぁ、あ、や、そこ、」

 俺は脱力して荒い息を吐いていたハル姉の股間に手を伸ばして触れた。
 人差し指でふにふにと、ストッキングのクロッチ部分を刺激する。

「や、はっアキ君、だめっ」

 先程よりも大きく身をよじるハル姉の姿にますます俺の興奮度がアップする。
 その姿だけで、俺の股間は爆発寸前なまでに硬くふくれあがっていた。

「や、はああんっ、くうっ、」

 指先の動きに合わせて、クチクチと言う湿った音が混じり始める。
 わずかに指先にぬめりを感じたところで、俺はパンストに手をかけると、下着ごと引き下ろした。

「あぅっ、やっ、恥ずかしい……」

 ハル姉が羞恥心で顔を背けた。

 俺の眼前にハル姉の胸元から下半身まで顕になった裸身があった。
 下腹部に目を落とすと、薄く申し訳程度に覆う陰毛の下に、濡れて月明かりの下で光る
ショッキングピンクの性器が覗いていた。
 俺は少しの躊躇もなくハル姉の腰を抱え込んで両脚を開き、その付け根に顔をうずめた。
 間髪を入れずにハル姉のぷっくりとした秘裂にべろりと舌を這わせる。

「ひゃぁっ!」

 今までで一番の悲鳴がハル姉の口から漏れた。
 舌を這わせる度に腰がガクガクと波打って俺の口の周りをハル姉から溢れでた愛液が汚していく。

 俺はヌメる唇を柔らかくて白い内腿に這わせ、キスの雨をふらし、そのすべすべとした肌を
舌で存分に味わった。
 そして再び秘裂の粘膜に舌を割り込ませる。
 ハル姉の口からは止めどなく喘ぎ声がこぼれ、秘裂は充血して少しづつ綻び始める。
512名無しさん@ピンキー:2010/02/07(日) 11:34:13 ID:H539CWkY
支援?
513Sweet Omelette Chapter2 10/10:2010/02/07(日) 11:37:00 ID:Nbr9obs0
「いやっ、はっ、あっ、あ……あああんっ!」

 ハル姉の体がひときわ大きく弓なりに反ったかと思うと、ぐったりと崩れ落ちた。
 ハル姉の秘裂は充血しきってぴくぴくと痙攣し、メスの匂いを放って俺を誘っている。
 体を紅潮させてぐったりしているハル姉を見下ろしながら、俺はジーンズとトランクスを
脱ぎ捨てた。

 中に突っ込んでかき回したい、突き上げたい……めちゃくちゃに犯したい。
 もうそれしか考えられないほどにオスの本能が頭を支配して、俺の股間の物はガチガチに
反り返って爆発しそうになっていた。

 力なく投げ出されたハル姉の脚を抱え上げ、秘裂に俺の先端を押しあてる。

 荒い息で獣のような唸りをあげながら腰を突き出すと、尖端は粘液でスリットをつるりと滑って
上へとそれてしまった。だがそれだけでも異常な快感が背筋を駆け上る。
 もう一度尖端の位置を手で修正して、ハル姉の秘裂に押し当てる。
 だが反り返るほどに硬くなった俺のペニスは再び狙いを外してつるりとスリットの上を滑った。

「ううっ!」

 好きな女の性器にこすりつけている、たったそれだけの事実と粘膜をこすりあげる刺激で
俺のペニスは爆発した。精子が恐ろしい勢いで噴出して飛び散り、ハル姉の躰を白く汚していく。

 信じられないほどの長さの強烈な射精のあと、強烈な脱力感に襲われて俺はベッドに転がった。

「んく……はぁっ、はっ、はっ、はぁ……はぁ。」

 快感の波が引いて頭が冷えてくると、さっきまでの強姦にも近い自分の行為が思い出されてきた。
 誘ったのはハル姉だとはいえ、ただ欲情に任せてひたすら一方的に犯すかのような行為は、
今まで大切にしてきた関係を壊すのに十分な物だったと俺は後悔した。

 体を起こしてハル姉を見る。先ほどイってしまったときに気を失ったのか、ハル姉は寝息を
立てて眠っていた。
 そして体は粘液にまみれ、俺のペニスから放出されて飛び散った大量の精子はお腹の上全体を
汚していた。

「くそ……」

 自分の行為に後悔し、そして次に目を覚ました時にハル姉にどんな顔をして何といえば良いのか、
俺にはわからなかった。
514名無しさん@ピンキー:2010/02/07(日) 11:39:33 ID:Nbr9obs0
アキ君ヤりぞこないの巻
次もこのくらいのペースで書けそうな気がするのでたぶん2週間後ぐらいに
515名無しさん@ピンキー:2010/02/07(日) 15:58:52 ID:Y3vIRH5Z
ヒャッハーGJだァー!
516名無しさん@ピンキー:2010/02/07(日) 18:20:15 ID:snMxmY/u
>>514
GJです。あーあ、これだから童貞はw
次こそは結ばれますように……。

>>501
慧ちゃん可愛いなw こっちもSSで読みたい。

517名無しさん@ピンキー:2010/02/09(火) 19:50:27 ID:+2mfTfU2
GJです!
アキ君……次こそは

合コンちょっと気になるw
518BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:34:10 ID:emKk2UNz
少し気が早いですがバレンタインネタを一つ。
エロは極微小です。
519BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:35:53 ID:emKk2UNz
誰もいない家は、真っ暗で寒い。
「ただいま」
返すものもいない声は、虚しく闇に吸い込まれた。
僕は玄関にコートをかけた後、手洗いうがいをしてから駆け足で二階に駆け上がる。
自室に転がり込み、凍える指で電灯と暖房をつけた。
乾燥した温風が肌を撫でる。
暖かくなるまでには時間がかかるだろう。
僕は身震いしながらスーパーのレジ袋をひっくり返した。
固形栄養食や菓子パンと共に、伊予柑が二個床に転がる。
その一つを手に取り、洗いもせずに皮を剥いていく。
ほのかな甘い芳香が小さな部屋に充満する。
汁気たっぷりの果実をすすりながら、ふと気になってカーテンを開け放つ。
隣の家も、二階のみに電気の光が灯っていた。
その電気がついている二階の部屋は、この部屋から身を乗り出して手を伸ばせば届きそうな距離にある。
僕はもう一つの伊予柑を手に取り、お隣向かいの窓を開いた。
窓際に取り付けられている赤い木箱。
郵便ポストを模したそれの蓋を開けると、果物を投函して声をかけることなく窓を閉める。
折角温まってきた空気も、幾分外へ逃げてしまった。
僕はかじかんだままの指で携帯電話を開き、アドレスのトップを選択する。
『余った伊予柑をお送りします。受験で忙しいとは思うけど、しっかり栄養を取ってください』
四苦八苦しながらメールを打ち終えると、他にすることも無く僕はベッドの上に転がった。
部屋にはまだ甘い香りが漂う。
顎を引いて本棚の上に目をやる。
うっすらと埃を被った広口の瓶。
去年から一年間漬け込んでいる伊予柑の皮。
例年なら、これを刻んで生地に混ぜ、彼女はチョコレートケーキを焼く。
――――はい、こーちゃん
甦る去年の、一昨年の、ずっと前からの記憶。
硫酸紙と色紙でラッピングされたケーキ。
チョコレートとピールの甘い香り。
彼女の笑顔。
――――今年のバレンタインチョコだよ
突然握ったままの携帯電話が震え出し、僕は追憶から覚めた。
電話を開くと発信元を確認せず通話を選ぶ。
「もしもし」
『あ、こーちゃん?』
腹筋に力を込め起き上がると、再びカーテンを開く。
向かいの窓から、携帯を耳に当てた女の子が手を振っている。
僕の姿を確認してにっこり。
『窓、開けなくていいよ。寒いでしょ』
520BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:37:21 ID:emKk2UNz
最近の携帯電話は料金サービスが充実している。
彼女の電話番号へは、一定時間以上かけなければ通話が無料になるサービスを選択していた。
月一度の料金精算が近いので、余った時間を使い切っても問題ない。
『伊予柑、受け取ったよ。ありがとう』
「うん」
会話が途切れる。
通話中の雑音と、エアコンの排気音だけがやたらと耳に響く。
「受験、そろそろ追い込みだろ。話しててもいいの?」
『へーき。今休憩中だから、ちょっとだけ。
こーちゃんとお話しするのが、わたしにとっての癒しだし』
そう言って彼女は恥ずかしそうに笑う。
『もうすぐバレンタインデイだね』
「うん」
『チョコ、ほんとになしでいいの?』
「今は勉強のほうが大事だよ。何度も言うけど、既製品以外受け付けないからね」
『それじゃつまんないよ』
受話器の向こうで彼女が唇を尖らせているのがわかる。
「心配しなくても、ホワイトデイには何か送るよ。
できれば合格祝いもかねて」
『どうせお祝いするんだったら……』
「え?」
『……ううん、なんでもないよ』
誤魔化すように首を振る彼女。
『それより、今からそっち行っていい?』
「どうしたの? 話が長くなりそうなら――」
『そうじゃないけど……』
少し口ごもる。
『こーちゃんのそばにいたいだけ』
「駄目だよ。僕と一緒だと、勉強サボるでしょ」
『そうかな』
「そうだよ」
残念、と彼女は呟いた。
『……休憩時間、終わっちゃうから。もう切るね』
「うん、体に気をつけて。あんまり根を詰めて、寝るのが遅くならないように」
お母さんみたいだ、と笑われる。
『判ってるよ。お休み、こーちゃん』
「お休み、ユウ」
『――大好きだよ』
切れた。
携帯電話を開いたまま、胸を抑えて顔をシーツに埋める。
かっと体が熱くなる。
心臓が激しく脈動する。
(――大好きだよ――)
彼女の最後の言葉が、僕を狂わせる。
「……一緒になんて、いられる訳ないだろ」

521BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:39:16 ID:emKk2UNz
そもそも、ユウは昔から無防備すぎると思う。
一応男である僕の部屋に、微塵の警戒も無く入り浸る。
夏場は薄着でフローリングに寝転がるし。
冬場は僕が不在の間、勝手にベッドにもぐりこんで寝てしまう。
小さい頃はそれでよかったのだが、いつまでも無邪気ではいられない。
大きくなるにつれ、自然と離れていくべき男女の距離が、近すぎたのも原因だろうか。
「ねえ」
一度聞いてみたことがある。
「僕が怖くないの」
彼女は僕のベッドの上で腹ばいになって漫画の単行本を読みながら振り返った。
大き目のTシャツの襟元がずれ、下着だかキャミソールだかの紐が見えている。
思わず目を逸らした。
「何で?」
「いや、だから……」
応えに窮する。
「僕も一応男なわけだから……、えーと、変な、こと、されないかとか……」
はっきり言うと、見せ付けんな、襲うぞこの野郎と言うことです。
彼女は笑いながら断言した。
「こーちゃんはそんなことしないよ」
「残念ながら、オスの本能というものは、紳士にもヘタレにも関係なく平等に理性を凌駕せんと襲い来るものなのです」
冗談めかしながら彼女の認識を訂正する。
「わたしはそういう対象じゃないと思うけど」
「ユウだからそういう対象なんだよ」
僕は赤くなりながら本音を漏らした。
彼女は目を丸くする。
「ひょっとしてこーちゃん――――」
躊躇いながら、気まずそうに。
「わたしとそう言うこと、したいの?」
「まぁ、そりゃあ……」
二人の間に、重い沈黙が落ちる。
「でもでも、別にそれってわたしじゃなくてもそうなんだよ、こーちゃんは。
その、せ、性欲、を、感じるのって。
わたしより、美人でスタイル良くて、大人の人だったら、そっちの方が良いんじゃないかな」
「何を証拠にそんなことを」
「一番下の引き出しの奥の雑誌」
慌ててそちらの方に視線を向ける。
彼女は僕の様子を見てからからと笑った。
「おっぱいの大きいブロンドさんばっかりだったね。
男の子って、ああゆうのに興奮するんでしょ」
「いや……」
彼女も結構胸はある、とかどうでも良い思考が浮かぶ。
反駁しかける僕をよそに、彼女は立ち上がって勝手に本棚をあさり始める。
「そんなことよりさ」
床にばらまかれるカード一式。
何かを誤魔化すように、ユウは笑顔を作った。
「ウノやろうよ」

522BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:41:08 ID:emKk2UNz
ユウのことが判らない。
僕のことを好きだという彼女のことが。
彼女の言う"好き"は僕の考える"好き"ではないのかも知れない。
恋愛の、性的な、婚姻関係に結びつく"好き"ではないのかも知れない。
彼女の周りに同年代で男っ気がないから浮気なんて考えもしないのだが、それは僕しか恋愛対象になりえなかったと言うことでもある。
もっと彼女が視界を広げれば、彼女自身の判断でもっと良い男性を見つけることだって十分ありえるのだ。
ならば、彼女の身持ちが堅いことはむしろ歓迎すべきで。
キスだとかそのもっと先のことだとか、男と女のごちゃごちゃした物事は、生涯大切にする人のために取っておくべきなのだろう。
僕は幸せそうにその人の手を取るユウを笑って見送る役目。
その日まで、彼女のそばで、ただ見守っていれば良い。

それなのに。
ずっと彼女のそばにいたいと想ってしまうのは、間違いなのだろうか。


「……阿呆臭ェ」
一通り聞き終えた友人の第一声がそれであった。
「いきなりそれは酷くない?」
学生食堂に併設されている喫茶店、そこの安いコーヒーを掻き混ぜながら僕は苦笑した。
「別に酷くは無い。率直な感想を述べた迄だ。
第一、俺は相談に乗って遣るとは言ったが、愚痴を聞いて遣るとは言っていない」
僕はスプーンを手繰る手を止めた。
「愚痴かな」
友人はデミタスカップを傾けながら頷いた。
奢ってあげたコーヒーを口にして、これ見よがしに目をしかめている。
彼の口には合わなかったらしい。
値段の割りに酷くはない、と僕は思うのだが。
「愚痴にしか聴こえん。
要するにお前は恋人からイベントのチョコレートを貰えないと言って拗ねているだけだろう」
「別にそういうわけじゃ……」
友人は溜息をつく。
「聞いていると苛々する。
お前はどこまで都合が良い事ばかり考えているんだ?
"好きな女の子が僕の事が好きかどうか不安です。自分の所為で彼女が傷付くのも嫌です。
だからキスとかは強要したりしません。したいけど。チョコレートも欲しくありません。欲しいけど"
――――知るか。
問題はお前がどうしたいか、何をするかだろうが。
自分だけ逃げ道を作って、何でもかんでも彼女の所為にするな。
大体、毎年本命のチョコレートを貰って置いて、愛されているか不安だ等と、どの口で言えるんだ。
贅沢にも程がある。
それでも好意を確かめたいのなら、自分から愛される努力をしろ」
友人はコーヒーを飲み干すと、図星を刺され憮然としている僕を置いて先に席を立った。
「彼女、受験生だったな」
去り際に、彼は呟いた。
「甘い物でも食わせてやれ」
523BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:42:50 ID:emKk2UNz


わたしは、こーちゃんのことが好きです。
いや、"好き"という言葉は不適当かもしれません。むしろ愛しています。
こーちゃんが笑うとわたしも嬉しくなります。
わたしに甘えられると、彼ははにかんだように、ちょっと目を逸らしながら笑うのです。
こーちゃんに優しくされると胸が熱くなります。
わたしがふさぎ込んで誰にも会いたくない時、けれど一人きりが寂しいとき、手紙やメールでさりげなく励ましてくれます。
彼は真面目で、わたしの基準ではかっこよくて、些細なことでも気を遣ってくれる紳士だと思います。
頼りない部分も、優柔不断な面もありますが、それもひっくるめてわたしは彼を愛しています。
小さい頃から今までずっと一緒で、これからもずっと一緒にいるものだと思っていました。
でも最近は、中々彼と会う機会がありません。
一年前は彼の大学受験でした。
今年はわたしの大学受験です。
彼に会えない日が続くと、わたしの中で今まで知らなかったドロドロした感情が溜まっていきます。
それは、汚くて、浅ましくて、醜い。
「ん……あふ……、んぁ――――こーちゃぁん」
わたしは彼のことを想いながら、一人己を慰めるようになりました。
夜、寝床で一人弄り回すのです。
自分自身ですら良く判っていないその場所を。
幼い頃には考えられなかった行為。
「こーちゃん……こーちゃん……こーちゃん」
本当に、わたしは醜い。
彼は、そんな存在であって欲しくない。
こーちゃんには、むかしのままでいて欲しい。
ずっと綺麗なままでいて欲しい。
でも、そんなのはわたしの勝手な願望で。
都合の良い虚像を彼に押し付けているに過ぎません。
こーちゃんは、ピーターパンじゃない。
ずっと子供ではいられない。
きっとわたしより先に、大人になってしまう。
大人になってしまった。
「こぉ――ちゃ、ん」
背筋が一瞬ピンと伸びた後、躯が震え、中からじわりと熱いものがにじみ出てくる。
でも、全然満たされない。
体の芯が、彼を欲している。
こーちゃんが、欲しい。
そんなことを考えてしまう自分が情けなくて、涙が滲みます。
わたしは息を整え、のろのろと身を起こしました。
「勉強……しないと」
524BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:44:33 ID:emKk2UNz
こーちゃんは、わたしのことが好きだ。
だけど、この"好き"はわたしの"好き"とは違う。
家族というか、身内というか、幼馴染としての"好き"。
恋愛感情じゃない。
だから、わたしは子供のままでいたい。
子供でいる間は、いつまでも彼の傍にいられるから。
大人になってしまえば、もう後は一人で生きていかなければならないから。
わたしはこーちゃん以外の誰かを好きになって。
こーちゃんはわたし以外の誰かを好きになって。
段々と距離が離れて行き、やがてはお互いのことを忘れてしまう。
いやだ。
そんなのは、いやだ。
だから、わたしは大人になりたくない。

どうしてピーターパンは、大人になる前にわたしを殺してくれないのだろうか。

突然、充電器にかけておいた携帯電話が震え出す。
わたしはひどく驚いて、誰も見ていないというのに急いで乱れた服装を整えました。
深呼吸して落ち着きを取り戻し、携帯電話を開きます。
メールの着信が、一件。
こーちゃんからだった。
一行、
『Happy Valentine's Day』
何のことかと数秒いぶかしみましたが、思い当たるところがあって、部屋の窓を開けて郵便ポストを模した木箱を開けました。
冷たい空気が流れ込んできて、わたしは急いで中のものを手にとって部屋に戻り、窓を閉めます。
箱の中にあったのは、リボンでラッピングされた紙袋。
袋を開くと、硫酸紙に包まれた不恰好なチョコレートのお菓子が。
見るからに手作りです。
……どういうことでしょう。
こーちゃんでしょうか。自分からはほとんど料理をしないこーちゃんが作ったのでしょうか。
「い……いただきまぁす」
手を合わせてから、わたしはその黒いカタマリを恐る恐る口に運びました。
…………。
……………………。
はっきり言って焼きすぎです。焦げています。
配合を間違えたのか、生地が粉っぽくて口当たりが悪すぎです。
気泡もダマができていて、一部分だけぺしゃんこになっています。
でも、甘い。
ピールのいい香りが、鼻腔を満たします。
これは、わたしが毎年こーちゃんのために作っているチョコレートケーキ。
こーちゃんは忘れていなかったのです。
今年はいらないなんて言うから、わたしからのチョコレートなんてどうでもいいのかと思っていました。
――彼にとっても、一年に一度の大切な思い出だったんだ。
わたしはリボンを握り締め、そっと口元にあてがう。
こーちゃんの声が聞きたい。
何となくそう思っていたら、電話が突然着信を知らせました。
525BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:46:10 ID:emKk2UNz


――ユウの声が聞きたい。
何となくそう思いながら、僕はかけ慣れた番号に電話をしている。
そして、伝えなければならない事があった。
ほとんど間を置かずして、通話が繋がる。
『……こーちゃん?』
「うん」
愛しい声が聞こえる。
たった壁二枚を隔てた場所にいる、彼女の声。
「ケーキ、もう食べた?」
『うん。ご馳走さまでした』
なんだか言い方が皮肉っぽい。
「採点をどうぞ、料理長」
『30点。追試決定だね』
実に手厳しい。
三度同じものを焼いて、その内辛うじてましなものを選んだのだが。
『ちゃんとレシピ読んで焼いた?
お菓子なんて基本的に化学反応なんだから、本の通りにやれば誰でもそこそこにはできるんだよ。
とりあえずは、普通のパウンドケーキの小麦粉を、一部ココア粉に変えるだけ』
「一応見たけど、ユウのは結構アレンジしてあるだろ。
ユウがやってたのを思い出しながら、色々試してみたんだけど」
『お菓子作りに冒険はいらないの』
二人して笑い合う。
「で、追試はいつほどにいたしましょう?」
『今度わたしが教えてあげる。
だけど、追試は必要ないよ』
だって、と彼女は囁くように続けた。
『こーちゃんが作ってくれたってだけで、わたし的にはプラス70点。
すごく頑張ってくれたって、わかるから。
100点満点だよ。こーちゃん』
「ユウ……」
526BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:47:40 ID:emKk2UNz
僕は服のあちらこちらに付着したココアと小麦粉の汚れを眺める。
彼女は毎年、こんな苦労を繰り返して来たんだ。
小学生の低学年で既に、食べられるのものを一人だけで作るようになっていた。
今ならわかる、彼女の気持ちが。彼女の想いが。
声を聞くだけじゃ足りない。電話越しじゃもどかしい。今すぐ、ユウの顔が見たい。
僕は彼女の部屋に向かう窓を開け放った。
冷たい風が吹き込むが、構うものか。
「ユウ、悪いけど顔を出してくれないかな」
『え? 今?』
「直接声が聞きたい」
『ちょ、ちょっと待って』
彼女は素っ頓狂な声を上げると、こんな格好じゃばれちゃうよ云々などと唸りながら通話を切った。
壁越しにもユウがばたばたと慌てているのが判る。
別に外に行く訳でもないのに、何をしているのやら。
僕は顔を外気に晒したまま、辛抱強く待った。
心臓が高鳴り、寒さも気にならないほど顔が紅潮している。
数分はたっただろうか、そろそろと向かいの窓が開き、カーテンに身を包んだユウが顔だけを見せた。
「お、お待たせ。ごめんね、寒かったでしょ」
「僕も来たばかりだよ」
「うそつき。お鼻でてるよ」
僕は慌ててポケットのテッシュを探した。
しばらく二人して笑いあう。
「でも、どうしたの急に。お話なら電話でも……」
「ユウ。こんな時期に混乱させてしまうかもしれないけど、どうして聞いて欲しいことがある」
心臓の音がうるさい。顔が真っ赤になっているのが自分でもわかる。
本当に僕は、何を言おうとしているのだろう。
ユウは受験を控えている。彼女がどんな答えを出すにしても、せめて合格発表まで待つべきではないのか。
でも、これ以上僕の感情を曖昧にしておく方が不誠実だと思う。
それ以上に、この想いを抑えられない。
「ユウ、好きだ。
先立つものは何もないけど、結婚してくれないか」
ただ、思うままに胸の中の言葉をぶちまけた。
527BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:49:30 ID:emKk2UNz

……………………
何分たっただろうか。
ユウは目を丸くして硬直していた。
僕はただ彼女の言葉を待っていた。
そして突然ユウの瞳から、大粒の涙がぽろぽろと流れ落ちる。
「そっか……。そうだったんだ……。
こーちゃんも、わたしと、いっしょ……」
「ユウ?」
「わたしも! わたしも、好きだよ! こーちゃんのこと!
ずっと前から、女の子として、好きなんだよっ!」
ユウは窓から身を乗り出して叫んだ。
――良かった。
心底そう思う。
ちょっと考えれば当たり前のことだと判っていたのかもしれない。
何度"好き"と言われても、本気に取れなくて、すれ違い続けた。
いや、勝手に取り違えていたのは、僕だけだ。
「……気付くのが遅くなって、ごめん」
「……うん」
「好きって言うのが遅くなって、ごめん」
「うんっ」
ユウはぐじぐじと袖で涙を拭うと、僕に笑顔を見せてくれる。
「ねえ、こーちゃん」
「なに」
「今から、そっち行くね」
「え?」
止める間もなく、ユウは窓枠に足をかけた。
「しっかり受け止めてね」
「え、ちょ、ちょっと」
えいやっと気合を入れ、ユウは窓から窓へと一気に飛び移った。
少女の体が凄い勢いで僕に向かってダイブしてくる。
「うわっ!」
何とか受け止めることに成功したものの、運動量はなくならない。
二人くんづほぐれつ、床の上に転がった。
ユウが打ち付けないよう、しっかりと体を抱きしめる。
壁に体が激突してようやく静止。
仰向けのまま目を開くと、僕に馬乗りになったユウが優しく見下ろしていた。
「ナイスキャッチ」
「手加減してくれよ、もう子供じゃないんだから」
「そうだね」
ユウがかがみこんで来る。
「子供じゃ、ないんだよ」
何をするべきなのか、言葉は要らない。
二人は瞼を閉じ、顔と顔を近づける。
……
…………
ファーストキスは、チョコレートと伊予柑の香りがした。
528BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:52:51 ID:emKk2UNz
「ねえ、こーちゃん」
「ん?」
二人身を寄せ合い、手を繋いで床に腰掛け、ただじっと窓の外を眺める。
あたたかい。
触れ合う肩からも、体温が伝わってくる。
「わたしの受験なんだけど……」
「ああ」
この分だと、この件が合否に悪影響を及ぼすことはなさそうだ。
ちゃんとデートっぽいデートをしたり、いちゃついたりするのは当分後のことになるだろうが、時間はたっぷりある。
「もし合格したら、お祝いしてくれるんだよね」
「いいよ。何か欲しい?」
彼女は照れ笑いしながら願い事を口にした。
「ご褒美は、こーちゃんが欲しい」
「うん…………え?」
頷きかけて、僕は硬直した。
彼女は顔を真っ赤にして続ける。
「それでホワイトデイのお返しには――――こーちゃんに、わたしをあげたい」
……それって、どう言うことでしょう。
つまりかのじょとぼくとがええとアレとコレと……。
いやまて落ち着け、彼女は籍を入れるとかそういう意味で言っているかもしれない。
何もそんなエロいことばかりを意味するとは。
「だめ?」
「ダメじゃないです」
即答だった。
むしろこの場でおっぱじめてしまいたいくらいだった。
「約束だね。じゃ、わたし戻るから」
そう言って彼女は立ち上がり、ドアノブに手をかける。
「わたし、絶対合格するからね。
今日ももうちょっと勉強してみる」
「う、うん」
お預けを食らったまま、僕は曖昧に頷く。
529BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:54:46 ID:emKk2UNz
「じゃあ、おやすみなさい、こーちゃん。
…………大好きだよ」
「僕も」
ユウが屈み込む。
頬にあたたかい感触。
彼女は逃げるように僕の部屋を後にした。
一分もせず、向かいの窓が開き、さっきお休みを言ったばかりのユウが再び顔を出す。
「こーちゃん!」
「うん?」
僕も窓のそばに向かう。
「わたしのこと、どう想ってる?」
「好きだよ」
さっき言ったばかりだ。
でも、不安になる気持ちは判る。
「聴こえないよ」
「ユウこと、好きだよ」
言葉だけでは、証にならない。
だからと言って、言葉にしなくていい訳はない。
「もっと大きな声で!」
「僕は! ユウが! 大好きだよっ!」
「わたしもっ! こーちゃんが! 大好きっ!」
……近所迷惑にならないだろうか。
それ以前に、誰かに聴こえていたら恥ずかしすぎる。
ユウは満足げににっこりと笑うと、窓とカーテンを閉めた。
僕も顔を真っ赤にして、窓を閉めて部屋に戻る。
部屋の中はすっかり寒くなっていたが、体は熱く火照っていた。
「大好きだよ、ユウ」
一人呟いて、僕はベッドに横になる。
――――大好きだよ、こーちゃん。
壁二枚隔てた向こう側で、彼女もそうささやいている。きっと。
僕は密かに笑いながら目を閉じ、まどろみの中に落ちていった。
530BitterSweet Syndrome ◆MZ/3G8QnIE :2010/02/10(水) 21:57:40 ID:emKk2UNz
投下終了です
531名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 22:00:44 ID:gLG+1rEi
リアルタイムだと…GJです
532名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 22:12:35 ID:4qeD87t/
これは良いものだ
私好みの甘々な話でよかったですw

おらも頑張ってさっさと続き書かねーとw
533名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 00:10:46 ID:k1Q+PIsK
>>530
明日も会社なんだが、お前のおかげでちょっとテンションが上がった。
534名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 01:17:20 ID:cYi8MUzv
お二方ともGJです
535名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 05:32:57 ID:ySO7ADpP
お菓子作りが趣味の男の子が幼馴染みなせいで、バレンタインが嫌いになった料理下手な女の子
536名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 21:22:23 ID:Dyo88FUL
「70点だな」
「ええーっ、満点じゃないの!? くやしぃ!」

 俺が点数を告げると都子はじたんだを踏んで悔しがった。

 俺たちが何をやってるのかと言うと、バレンタインデーのチョコ交換。
 俺は男のくせにお菓子作りが趣味だ。
 特にチョコにかけてはこだわりを持っている。

 で、ある年のバレンタインデー。
 幼なじみの都子が手作りのチョコを義理だと言って俺にくれた。
 で、その時チョコを食べて感想を聴かせてくれと言ったので正直に答えた。

「0点。」

 都子の怒り狂い様ったらそりゃぁなかった。
 でもたぶん溶かして型で固めただけのチョコで、テンパリングもしてなくて舌触りも
粉っぽかったんだから仕方がない。

 で、後で知ったんだけど、これが実は本命チョコで、俺が美味しいといったら告白する
つもりだったらしい。
 つまり、俺はイラン事を言って都子の逆鱗に触れたわけだ。

 で、この日を境に都子はツンツン女にクラスチェンジした。
 それまでは結構仲良かったんだけどなぁ……
 で、年に一度のバレンタインデーに毎年お互いにチョコを作って交換し、都子は
打倒俺を目指して頑張っていたわけだ。

 でも俺も適当に負けておけばいいのに、挑発的な都子の態度についつい張りあってしまい、
全力でチョコを作るもんだから俺の連戦連勝が続いてしまい、都子の怒りを買う一方だった。

「うぐぅ……悔しいけど美味しい……」

 今年の俺はチョコケーキ。
 都子は悔し涙を流しながらもチョコケーキを口に運ぶフォークが止まらないようだった。

「じゃ、今年も俺の勝ちだな。」

 勝ちたくないのについつい意地を張って勝どきを上げてしまい、心のなかで後悔する
俺なのだった……

「ちょ、ちょっと待ちなさいよっ!」
「なんだよ、まだあんのか。」
「……ちょっとあっちむいてなさいよ。」

 仕方なくそれにしたがって後ろを向くと、なにかガサゴソやってる音がして、しばらくして
都子に呼ばれた。

「……こっちむいていいわよ。」
「はいはい……ってうわっ!」
「さあ、早く食べなさいよ。早くしないと垂れちゃうでしょ。」

 振り返ると、都子はパンツ1枚の姿になっていて、常日頃から人目を惹いている大きな胸に
チョコレートシロップをたっぷり塗りつけた姿で俺を待っていた。

 ……評価?
 そりゃもちろん、満点を付けるしか無いさ。
 チョコも、その「中身」も、すっかり堪能してしまったんだからさ。
 今じゃチョコなんかなくても甘々で、周りからはバカップルって呼ばれちゃってるよ。
537名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 21:23:23 ID:Dyo88FUL
リクを見て思いつきで書いてみた
異論は認めるが謝罪はしない
538名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 22:15:55 ID:1+LX804f
ちくしょう色々とやってくれるッッッ!!
539名無しさん@ピンキー:2010/02/15(月) 00:53:16 ID:f04+70aN
>>537
なんてことだ・・・なんてことだ・・・くやしいでもGJぅぅぅっっ
540名無しさん@ピンキー:2010/02/15(月) 22:47:24 ID:XFiXhRZS
幼なじみならなんでもいいのか?
541名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 00:30:27 ID:YRgx4zx6
>>540
質問の意図が読めんわけだが
542名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 01:38:47 ID:8OafVKaS
>>540
なんでもいい。
このスレはお前の全てを飲み込んで尚あまりある器量を持ち得ている。
どんとこいや。
543名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 05:09:39 ID:VyO4LqHt
ただし、NTRとか凌辱とかスカとかグロみたいな特殊シチュは最初に注意書きしてくれよなっ☆
544名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 15:22:21 ID:CedwhSpv
NTRとか凌辱とかスカとかグロでも俺はオールオッケーさ!
545名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 15:30:07 ID:tzEEPP4i
そういうのは属性の強度が幼馴染より上に来るので専用のスレに行くべき
546名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 19:32:54 ID:b7ueJ/nI
「見知らぬ幼馴染」という電波を受信した
547名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 22:04:56 ID:VyO4LqHt
>>546
俗に言う「忘れてる」系か?
548名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 22:16:50 ID:p/ZSULr6
時期ずれたがクリスマスネタはダメかのう

昨日夢で見たんだ
549名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 22:35:07 ID:e9DLMEpH
投下する分には全然問題ないと思うが

ここの住人は好物なら季節なんて無関係に美味しくいただいちゃう悪食なんだぜw
550名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 23:10:34 ID:PfdI+mW7
>>546
つまり何年かぶりに再会したら、ガキ大将だったあの子が正統派美少女になってた
というテンプレですね?わかります

あのころの僕らは親友だった、「性差」なんてものがなかった小学生時代
何をするにも僕らは一緒でサッカーやヒーローごっこ、鬼ごっこなんかにも二人でよく参加していた
かけっこでの勝負は、一進一退の戦いが続き結局、彼女の親の転勤離れ離れになるまでに勝負はつかなかった
七年前にこの町を離れる時、彼女とした約束を僕はまだ覚えている

「また引き分けだな」
「うん…」
「んだよ…しんきくせー顔すんなよ」
「うん…、でも」

親しんだ土地を離れる不安と彼女との別れの寂しさに泣きそうになりながらも何とか答えを返す僕
そんな僕を励ますように彼女は泣きそうな顔でも笑いながら告げる

「…、おれがんばってすげーはやくなってやる!」
「んでおまえとまた会ったときにびっくりさせてやるからな!」
「それまでに他の奴に負けたらしょーちしねーぞ!」
「うん…僕も負けないくらい速くなってみせる!」
「それまで誰にも負けない!」
「それでこそおれのライバルだ!」

そういって彼女と涙を流しながら交わした約束は僕の大切な思い出だ

「懐かしいなこの公園」

再び親の転勤で幼い頃すごした思い出の町に帰ってきた僕春崎昭(はるさき あきら)
引越しの後片付けもひと段落して、昔住んでいた家に再び戻ってきたような気分で町を散歩していると彼女とよく走り回った公園を見つけ公園の中の景色を見ながらつぶやいた

「本当に懐かしいなぁ…よくここであいつとかけっこしてたっけ」

思い出の景色と変らない事に懐かしさを感じて、彼女との勝負の後座っていたベンチに腰を下ろす

「もしかして春崎昭君?」
「へあ?」

聞きなれない声にフルネームを呼ばれ、驚いて振り向いた先には一人の少女がいた
背中まで伸びるストレートの黒髪、絶妙なバランスで整った顔立ち、少し胸は足りないけれどそれを補って有り余るプロポーション、清純という言葉が丸々当てはまるような雰囲気、10人に聞いたら10人が美しいと答えるであろう完全無欠の美少女だった

「やっぱり昭君だ」

微笑みながら僕を懐かしそうに話しかける美少女
しかし、僕にはこんな美少女の知り合いなんていない、残念ながら

「覚えてる? 私、川島 冬美(かわしま ふゆみ)小学生の頃一緒だった」
「冬美!? あの冬美なの!?」

幼かった頃約束をした冬美がこんな美少女になっていたなんて僕には信じられなかった
思い出の中の彼女は言葉は乱暴で、言葉より早く手が出るような子だったはず!こんな清純派美少女になるなんてありえない!
僕はにわかには信じがたい女の変りように唖然として言葉を失った

とりあえず導入だけw何が言いたいかっていうと王道最高!!
551名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 00:11:00 ID:JQFYcdyw
>>550
GJ!王道は正義。
さぁ、続きを書く作業に(ry

外国人な幼なじみとかも個人的にはいいなー、とか思う今日この頃
552名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 00:44:04 ID:6CLxRMao
ぜひ続編を!
553名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 05:26:16 ID:fKrReEev
王の通る道には、それだけいわれがあるってことですね

続き期待してます><
554名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 06:23:04 ID:kqej4HWZ
>>550
GJ!!!!


>>551
外国人な幼なじみ・・・

さぁ、書く作業に(ry
555名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 19:37:36 ID:6BMBj1nL
外国人の幼馴染みものは、気の強い女性がしおらしくなるスレの保管庫で一つ見たな。
あれは良い幼馴染みだった……と言っても、生まれた時からではなく小学校低学年からの関係だったが。

幼馴染みって関係の限界は何処だろう。せめて小学校からの付き合いまでか?
556名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 20:54:04 ID:lrMUNYGu
ワタシ・がむしゃら・はい・ジャンプは定期的に読み返したくなるね
557名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 07:14:33 ID:Ri8dtX7r
>>555-556
読んだ。萌えた。ご馳走様でした。
何か幼馴染み属性に未来と可能性を感じるなw
558名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 09:39:38 ID:It8GR8AM
2chを応援するスレ
http://jbbs.livedoor.jp/internet/7695/
559名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 17:19:53 ID:tQe+nETi
優しくて世話好きで甲斐甲斐しい幼なじみのssはありませんか?
560名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 00:52:22 ID:fhnCtjk1
>>559
まずは保管庫にある作品群を読みまくるんだ!
561名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 01:08:15 ID:r0Fk+2RC
結構読んだんですけど今のところ一つもなかったです。
あんまりこういうタイプのは書かれないみたいですね
562名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 07:27:25 ID:hcnwwmnH
要するに奴隷が欲しいのか
563名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 22:06:49 ID:zad2IEBV
断らない彼女や都合の良い幼馴染は、該当しないか?
564名無しさん@ピンキー:2010/02/20(土) 02:02:41 ID:a1BBrHo7
触発されて保管庫呼んでたら指輪と触れる手が俺的にストライクド直球で素晴らしかった。
565名無しさん@ピンキー:2010/02/21(日) 01:44:37 ID:IlCyVTB4
上げ
566名無しさん@ピンキー:2010/02/21(日) 08:54:25 ID:ooKG51Rc
気が強いけど甘えんぼうな幼馴染みが欲しい。
567名無しさん@ピンキー:2010/02/21(日) 17:42:15 ID:0NT4cZyY
>>550
GJ!!
続き期待
568名無しさん@ピンキー:2010/02/22(月) 23:39:37 ID:j7z2pTvi
素直になれない幼馴染みってうん最高だとかねがね思う。

よし、きのむくままに書いてみるか……
自己満足の域を超えれば上出来かな
569名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 00:04:32 ID:cbDysycp
「俺はこういう性格の組み合わせの幼なじみが見たいのに保管庫にない!
だったら俺が(ry

書く理由なんてそんなもんだ
思うままに書いてしかもそれが賞賛されようものなら発狂するくらい嬉しいもんよ
570名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 19:24:57 ID:f009qmnS
よく冷え込んだ朝目を覚ますと布団の中に潜り込んで自分にしがみついてるような幼馴染が欲しい
571名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 22:42:51 ID:ZuBCcnJ8
取引先の会社の担当が、中学校で引っ越してしまった幼馴染という展開があれば
572名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 03:24:14 ID:hPo8rTEj
離れ離れになった幼馴染みとの再会シチュエーションは良い。
性格が全く変わってないパターンも変わってしまってるパターンも良い。
573名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 14:11:55 ID:6HKHlvOr
久々に会ったら別な男と仲よさそうに見えて
男が絶望しかける展開もイイ
男の行き過ぎた勘違いは幼馴染だとなお輝く
574名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 17:40:32 ID:fCiMKTRP
RPGのような冒険もの作品の幼馴染ヒロインは最高だと思う
575名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 19:58:15 ID:+io+R0hC
アイスダンスで優勝したカップルは幼なじみらしいね。
女性がケガでリハビリ中には、彼女に見立てたサンドバッグを使って練習したらしいよ。
576名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 20:04:37 ID:hPo8rTEj
冒険ものRPGの幼馴染みヒロイン……

テイルズシリーズでいうとTOEのファラやTORのクレア、TOSのコレット
サモンナイトシリーズでいうと3のリシェル

これくらいしか知らんが、確かにタイプは違えど皆最高だな
577名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 21:10:35 ID:uIpnBEWQ
>女性がケガでリハビリ中には、彼女に見立てたサンドバッグを使って練習したらしいよ。

この文章見て「俺って汚れちまったんだなぁ」と激しく実感した
578名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 21:16:04 ID:TZ31LPrx
ボコボコにするほど彼女が憎かったのかよ、と思った俺は汚れてない
579名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:47:16 ID:qNYWh2SS
>>570
>>573
素晴らしい妄想ですね

>>572
どっちかというと変わってないほうが好みかな
昔の性格にもよるが
580名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 19:30:33 ID:pKoA+lD0
お・・・おさななじみが・・・泣いてんだから・・・ちょ、ちょっとは・・・考えなさいよ・・・グスッ
ぎゅ・・・・ぎゅーって・・・するとか・・・・グスッ
なでなで・・・するとか・・・グスッ

581名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 00:02:31 ID:VTmsSEq0
>>580
「……これじゃ、ダメか?」

ちゅっ
582名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 01:12:13 ID:ig3NaQfw
>>580
「……これじゃ、ダメか?」

ドピュッ
583名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 02:36:48 ID:Fo1WaklU
>>546
グリーングリーンの千歳みどりはどうだろう?
584名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 22:52:42 ID:UKXhoHyN
>>575
フィギュアスケートなんて幼馴染だらけだぞ。ちなみにダンスは2位のカップルも幼馴染だ。
日本の安藤と小塚なんかも、安藤が習いに行った先生の息子が小塚だったという幼馴染で、
どっちが先にジャンプ跳べるか競争しあったり、一緒に新幹線に乗って有名な先生のもとへ通ったり、
大きくなったら一緒にオリンピック出ようねって約束したりしてたそうだ。
585名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 05:02:15 ID:McDMpTJf
なにそれもえる
586名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 09:55:40 ID:Yf2DVQl3
>>584
そういえば二人とも同じ会社のような気が・・・
587名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 21:32:06 ID:oaKcfv7P
安藤は大学生じゃなかったけ?中京大でしょ?
588名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 21:47:07 ID:CdArhtT+
ふたりとも大学は中京、会社はトヨタ。

スポーツとか音楽関係とかだと、女の子のほうが突然有名になっちゃって、
週刊誌のグラビアで彼女の名前見つけて腹立つんだけど思わずページめくって後悔…とかありそう。
589名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 22:10:23 ID:/rnYB9LX
でも「婚約会見」しちゃったのは浅田真央と
590名無しさん@ピンキー:2010/02/28(日) 20:08:05 ID:fntRJvk8
長年飼っていた愛猫をなくした幼馴染みの少年を慰めようと、抱きしめて泣かせて甘える少女(年下)。
年下の娘に慰められるシチュエーションって良いよね。
591名無しさん@ピンキー:2010/02/28(日) 21:37:20 ID:A2QtNMlW
>>590
その妄想もらった!!頭の中で短編ひとつできたぜw
592名無しさん@ピンキー:2010/02/28(日) 22:21:59 ID:OkyFfeRY
>>591
さあそれを文章におこして投下する作業に戻るんだ
593名無しさん@ピンキー:2010/02/28(日) 23:45:10 ID:/JenfXHw
確かに年下に慰められるってのはいいな
まとめでも年下ものは少ないし楽しみだ
594名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 01:40:29 ID:xZMusnMp
>>590
そして猫は猫でちゃっかり猫又になって蘇って戻ってくるんですね、異種族幼馴染ですね、わかります。
595名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 02:10:48 ID:T45lP53u
長らく一緒に過ごしてきたせいで波長が一致しすぎた幼馴染
ハグしたいと思った時には相手もハグしたいと思ってる
キスしたいと思った時には(ry
Hしたいと(ry
596名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 02:28:42 ID:pQsSr2Nz
Hしたいと思ったときにはすでに中だししているんですね、魂で理解できました
597名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 02:43:12 ID:p/uetFrw
>>591
期待してるよ
598名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 07:02:38 ID:ZBjvXoRh
眠れないので妄想小ネタ


「なぁお前ってこれからどうすんの?」
「これから?とりあえずこの物件にサインしてワンブロック買い占めかな」
「おい、既に総合トップはお前で決定だろ?次にそこを通過する俺にちょっと優しくしてあげようとか思わないわけ?」
「思わないかな。ほいっとな」
「マジでやりやがった!」

結局最後にCPUにも抜かれ三位という無様な結果に終わってしまった。
「いや、つーかそういうことじゃなくてさ、今後の人生みたいな意味でだよ」
「んー、いきなりそういうこと言われてもねー」
「いきなりってほどでもないだろ。こうやってお前と過ごせるのもあとちょっとだろうしさ」
今は実家にいるがこの春からは東京勤めだ。今までみたく互いの部屋に入り浸ってはだらだらとはいかないだろう
「東京かぁ。飛行機使えば会えないこともないよね」
「お前はどれだけブルジョワなんだよ」
「えっ?そっちが会いにくるんでしょ?」
「お前って本当にいい性格してるよな」
「性格がいいとか急に誉めないでよ。真実とはいえ照れちゃうじゃん」
このままじゃ埒があかんと思った俺は少し真面目なトーンで話し掛けてみることにした
「来年にはお前も卒業だろ?というかもう就活始めるなり進路決めないと普通にヤバいだろ」
大学三年のこの時期にも関わらず俺はこいつが就活や試験勉強をしてる所を見た記憶がない。正直不安である。
「だって進路はとっくに決まってるし」
なのでこいつの口からこんな言葉が出た時俺は鳩が豆鉄砲喰らったような顔をしてたんじゃないかと思う。「……うぇ、もう決まったってお前そんなこと一言も言わなかったじゃねーか」
「だって今初めて口にしたもん。聞かれたから答えただけ」
いや、確かにその通りである。いくら家が隣で物心ついた頃から一緒にいたとはいえ別に報告する義務なんてないのだ。
理性ではそれくらい分かってるのだがこいつの口から直接言われると意外とくるモノがあった。
俺はこいつの一番の理解者でこいつは俺の一番の理解者だと思っていたから。言葉にしなくとも分かり合えてると思っていたから。
軽いショックを受けながらも俺は平静を装い質問をする。
「この時期でもう決まったとなるとかなりの大手じゃないのか?まさか外資とかか?」
「別にそんな大層なものじゃないよ。昔からの夢ではあったけど」
昔からの夢?ますます分からない。なんだか急に遠くに行ってしまった気がする。こんなことになるのならあんな事聞くべきじゃなかった。
そうしたら物理的な距離は離れても今までのような距離感でいられたかもしれなかったのに。
俺がそんな風にネガティブな思考に陥り始めていると「んー一番上の引き出し開けてみて」
と気が抜けたようないつもの声が聞こえた。
「書類が入ってるからさ」
「書類?それって」
「そう。私の進路先」
俺は言われるがままに引き出しを開ける。そこに入ってたのはこいつの名前が書かれた一枚の書類。


そしてこいつの名前の横には俺の名前。
「……ダメかな?」
そう呟いた声は今までで一番可愛かった。
599名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 07:12:08 ID:DeKAGdqi
興奮した(`ω´)=3
600名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 07:43:22 ID:j6zQWmH0
両親に報告に行ったら、
「何だ、まだ出してなかったのか?」とか
「孫の名前を考えたんだが・・・10人ぐらいは頑張れるよな?」とか
言われちゃうんですね。
601名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 20:04:34 ID:OqIUt1G2
幼馴染が寝取られる的なのあったら教えてください
602名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 20:31:35 ID:Jqk4Oq5/
NTRスレで幼馴染モノはありますかって聞いた方いいんじゃないか、多分
603名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 20:32:46 ID:nba6BJPx
つ【NTRスレ】
604名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 22:04:05 ID:b0EfKcMo
書き込もうとしたら鯖落ちとかwwチョンマジで滅びろ…

>>591だけどできたから投下するよ!自分のへたくそな文に身悶えたよ!
605名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 22:08:33 ID:b0EfKcMo
今朝早くに隣家の猫、あやめ様が亡くなったと部活から帰ってきたときにお母さんに報告された
あやめ様との思い出を思い出して落ち込んでいく自分、とりあえず着替えるために自分の部屋のある二階に上がる
猫としてはかなり長命だったなぁ、あやめ様
私が生まれる前から隣の家の健兄(相沢健吾)の家族兼親友だったあやめ様、確か今年で18歳、健兄と同じ年齢だったはず
私の記憶の中のあやめ様はまさにあやめ様と様付けで呼ぶに相応しいほどいつも凛とした老猫で、記憶の中の私はいつもあやめ様に淑女とは何たるかを教えてもらっていたような気がする
あやめ様は本当に変った猫で、私が健兄の部屋でだらしなくねっころがっていると必ず私の上に乗って不満そうに顔をしかめるなど、とても礼儀作法にうるさい?猫だった
私が健兄の部屋に行く時はいつもあやめ様がいて何度もあの、しかめっ面を見ていたような気がする
私が生まれてからの16年に渡るあやめ様の教育のおかげで今の私は友達の前で行儀の悪いことをしないで済んでいると言ってもいいかもしれない
思い出に浸りながらも着替えを終えて隣の家の幼馴染の部屋を覗いてみると、もう昼すぎだと言うのにカーテンが閉まったままだった

「やっぱり健兄も落ち込んでるよね…」

健兄ほどじゃないけれど私だって生まれてから16年間あやめ様と一緒にすごしたから今の健兄の気持ちはよくわかる
健兄にとってあやめ様は家族だけど私にとっても家族でライバルで先生だった
あやめ様に一番色んなことを教えてもらったのは私だと思ってるし、あやめ様が後を譲るとしたら私しかいないと言う自信もある
だから、あやめ様が亡くなって一番落ち込んでる健兄を慰めるのは私の役目だと自分に言い聞かせて隣の家の健兄の部屋に乗り込んだ

「健兄入るよ?」
「おう…」

一応返事はしてくれる健兄、でもカーテンを閉め切った薄暗い部屋の中でベッドにもたれかかっている姿は見ていて辛かった
そして、いつも窓から入ってしかめっ面で出迎えてくれるあやめ様がいない、それが悲しくて涙がこぼれそうだった

「あやめ様のことお母さんに聞いたよ…」
「そうか、悪いな心配かけた」
「そんなこといいよ、…。そのなんて言って良いかわからないけど…。あの…」
「あやめは18年も生きたんだ、猫としては大往生だろ?」
「流石にずっと一緒だったあいつと別れるのは辛いけど。何とか立ち直るさ」
「だからそんなに気にするなよ。お前もそんなんじゃあいつにしかめっ面されちまうぜ?きっとさ…」

健兄のことを慰めようとしたのに健兄の落ち込んだ姿を見たら言葉が上手く出なくて、それでも健兄は逆に私を励ますように貼り付けたような笑顔で笑いかける
辛いはずなのに悲しいはずなのにそれでも笑顔で私を慰めてくれる健兄を見るのが辛くて、でも言うべき言葉が見つからない自分が情けなくて、悔しくて、
だめだと思っていても、ここで泣くべきなのは健兄で私じゃないってわかっていても、私は涙を流れるのを止めることができなかった

「ありがとうな…。あいつのために泣いてくれて」
「ごめん…、なさい…。泣きたいのは健兄の方なのに」
「逆に助かる、悲しいのにさ、涙がでないんだよ」
「こんなに悲しいのに涙が出ないなんてさ、俺ってこんな薄情者だったのかって思う、でも泣けないんだ」
「生まれたときからあいつと過ごしてたのにさ、なんで涙も出てこないんだろうな?」

そういいながらベッドに寄りかかって天井を見上げながらあやめ様との思い出を話している健兄は、今にも壊れてしまいそうなほど危うげな顔をして、私はもう我慢できなかった
606名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 22:08:55 ID:b0EfKcMo
健兄ぃ! 駄目だよ!」
「おまッ! なにしてんだよッ」

いきなり私に抱きしめられて慌てる健兄、私はそんなこと構ってられなかった、今抱きしめなければ健兄が壊れてしまいそうだったから

「そんなに悲しいのに泣けないなんてうそだよ! 泣きゃなきゃ駄目だよ!」
「なにいってんだ! とにかくはなせ!」
「だって健兄壊れちゃいそうだもん! そんなのいやだもん!」
「んなわけねぇだろ! 良いから離せ!」
「私の前で我慢なんかしないでよ! あやめ様が安心できないよ!」
「だから大丈夫だって言ってんだろ!」
「大丈夫じゃないよ! だって私苦しいもん、辛いもん、あやめ様が居ないが!あやめ様が居なくなったのが!」
「健兄はもっと辛いでしょ!? 悲しいでしょ!? だから泣いてよぉ…。」

自分でも何を言っているのかわからなかった、けど悲しそうで辛そうなのに泣けない健兄に泣いてもらうために抱きしめながら叫んでいた

「あいつはさ、最後俺に甘えてきたんだ」

最初は暴れていた健兄だけど私が叫んだあたりから大人しくなって私の胸の中でぽつりぽつりとあやめ様の最後を語り始めた

「細い声で俺を呼んでさ、近づいて抱き上げたらすげー軽くて」
「あんなにやせてたのに、俺がなでたら擦り寄ってきてさ」
「だんだん動きが遅くなってきて、気がついたら目を閉じてて、でもまだちゃんと生きてて」

健兄がだんだんと涙声になる、それを聞いて私は抱きしめる力を強くする、健兄がちゃんと泣けるように、私がちゃんと泣かせてあげれるように

「俺はずっと膝に乗せてなでてたけど、いつの間にか呼吸もか細くなっていって」
「そのあと…。段々冷たくなってきて…」
「何とかしてやりたいのに…。俺は何もできなくて…」
「俺、おれぇ…、ちくしょう…」

その後、私はすすり泣く健兄をずっと抱きしめて、二人であやめ様のために泣き続けた
607名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 22:10:07 ID:b0EfKcMo
色々たぎってやってしまった
正直すまんかった
今では反省している
608名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 23:23:47 ID:Jqk4Oq5/
そこで終わりかよ!
ひと泣きして落ち着いた後の会話とかあるだろ!
ちくしょう!
609名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 03:09:20 ID:g3UNxKFP
よしよし
610名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 03:28:25 ID:PXEzKMYV
>>595                            
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『おれは幼馴染みとHしたいと
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        思ったらいつのまにかHし終わっていた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何をしたのかわからなかった
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    一緒に過ごしすぎただとか波長の一致だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと愛しいものの片鱗を味わったぜ…
611名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 21:23:13 ID:7WtGL4KL
さすがこのスレの住人……
スカウターが異常値叩き出してやがるぜ
GJ

幼馴染みって一緒にいる期間長いから、
だからこそすれ違うよね
そこでしゅんとしてたり素直になれない幼馴染みが愛しくて仕方ない
612名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 21:43:15 ID:SvPoNVdi
あまりにも一緒にいるのが当たり前すぎて、
子供を産む段になって婚姻届を出し忘れていた事に気が付く幼馴染
613名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 21:34:16 ID:8R2iy/MW
出生届を出しにいったら婚姻届を出してなかったで御座るの巻ですね?
614名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 23:19:26 ID:UW1i6gWJ
>>611
家族同然で長年連れ添った熟年夫婦みたいな幼馴染もいいと思うんだ
二人で友人の結婚式に出席した帰りに俺らも結婚すっかとかさらっと言っちゃいそうな関係、最高じゃないですか

後ツンデレ比3:7の世話焼き幼馴染も最高
615名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 01:27:06 ID:sgT7J0TQ
>>614
田舎型と都会型の幼馴染み二人ですね、わかります
616名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 01:33:17 ID:yjsPq5i+
>>615
え、そういう区分なの?w
617名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 03:00:07 ID:sgT7J0TQ
>>616
いや、ツンデレ比3:7の話ね
田舎型と都会型、二人の幼馴染み(+α)が主人公を巡ってドタバタするゲーム
618名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 03:19:26 ID:G+rkA4Gr
青空が見えたりする丘があるんですね
619名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 10:00:34 ID:ofmbQtE3
幼馴染が自分の知り合いの男と凄く楽しそうに話しててモヤモヤしたい
620名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 13:45:13 ID:4DLckbS7
馴染「あれ? ○○ちゃん今週のジャンプ買ってたんだ」
○○「なんだ、お前も買ったのか? 読み終わったら貸そうと思ったのに……って、何でお前までFF13買ってんだよ」
馴染「え? まさか○○ちゃんも買ったの? 終わったから貸そうと思ったのに」

○○「やっぱ長年一緒だと趣味まで似てるのかな、俺たち…」
馴染「そうだね。一緒に買えば無駄な買い物なんてなくなるんだけど…」

○○「んじゃあ結婚して一緒に暮らすか」
馴染「そうだね」



馴染「……なんて軽はずみに返事させて! なんでもっとロマンチックなプロポーズしてくれなかったの!?」
○○「その流れで、さも当然かのように婚姻届にサインしたお前に言われたくないわ!!」
621名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 19:30:03 ID:p91l1Z0H
にやにやしてる俺きもい
622名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 19:43:27 ID:RH2kzucw
ニヤニヤできないやつもまたキモイ
623名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 19:51:56 ID:ofmbQtE3
若干ツンデレ入ってる方がいいな
624名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 23:08:02 ID:wc0xwWZL
向かい三軒両隣で幼馴染3組とか妄想した
女同士で結託したり、男同士でバカやったり、くっつきそうな奴らを後押したりとかやってる作品が切実に読みたい
誰か俺に妄想を文章化するスキルをクレ!
625名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 23:32:17 ID:8CB1s4+K
幼馴染に欲情してる事を自覚してしまって強烈な自己嫌悪に襲われるのがいい
「オカズにしてしまった(するところだった)」ではなく「そういう目で見てしまった」事に対しての方が良い

んで何となくだがこの事象の発現率は幼馴染のおっぱいの大きさに比例する気がする
626名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 00:38:05 ID:DEoFZqx5
>>625
でも女の方は男が中々自分の事を女として見ない事に不満を募らせてるんですね、わかります。
627名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 01:51:34 ID:kRpHTdKp
妄想はええ!
SSはどうなったんや!
628606:2010/03/06(土) 22:28:50 ID:muRXIdvE
>>627
ないなら自分で書けばいいじゃない!
>>608
すっかり忘れていたんだすまない、反省したので続き書いて投下しても宜しいですね?答えは聞いてない!

「あ〜その、なんて言うか…。ありがとな」
「恥ずかしいところ見せちまった、本当に情けないな俺」

ようやく泣けて少し気持ちが軽くなったのか健兄は私の肩をつかんで引き離しそう言った
年下の私の前で泣くのが恥ずかしかったらしくて、健兄は恥ずかしそうな顔で頬を掻く、そんな風に照れてる姿が可愛くて、いとおしくてもっと抱きしめていたい衝動に駆られるけど我慢我慢

「そんなの気にしないでいいよ。むしろうれしかったし」
「私、健兄の役に立っててよかった」
「そうか…。だけどなんというか複雑だな…。男として」

色々と思うことがあるのか健兄は複雑そうな表情で、年下に甘えるとか、男としてどうよ?とかつぶやいてる
そんな風にちょっとすねたような年上の幼馴染が可愛くてつい笑ってしまう

「んだよ」
「なんでもないよ〜」
「言いたいことあるならはっきりいえよ…。ちくしょう…」

私の態度に憮然としてちょっと強い口調で悪態をつく健兄、ようやくいつもの調子が戻ってきたみたいだった
それがうれしくて少しにやけてしまう私をジト目で見る健兄

「だからなんだよ、その顔は?」
「別に?なんでもないよ〜」
「んだよ…」
「あははっ」

そういいながら顔をしかめる健兄を見て、この部屋でよく見たあやめ様の表情を思い出し、思わず声を上げて笑ってしまう

「健兄が泣きたいときはいつでもよんでね?私の胸の中で泣かせてあげるから」
「いやいや、何でそうなる…」
「だってあやめ様に頼まれてるもん」
「はぁっ!?」
「だから、私はあやめ様に頼まれてるの!」
「私が健吾のそばにいられなくなったら私の変わりに健吾をお願いしますって」
「健吾が悲しいときには泣かせてあげてくださいってね!」
「んなわけねーだろ!大体どうやって意思相通してんだ!」
「乙女のひみつです〜」
「はぁ!?」

そう言った私に面を食らってる健兄の部屋から逃げ出す、実際にあやめ様から言われた訳じゃないけれどこれは正解なんじゃないかと思う
あやめ様は私の先生だから大切な人はちゃんとした生徒に任せたいって思うはずだしね

629名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 14:23:59 ID:QMNdUyCk
>>513からの続きでやんす
630Sweet Omelette Chapter3 1/13:2010/03/07(日) 14:26:00 ID:QMNdUyCk
 俺はあの後、ハル姉の体を濡れタオルで清め、下着とパジャマを着せてベッドに寝かせたあと、
ひっそりと部屋を出て……逃げ出した。

 今思えば、それはどれほど身勝手で独りよがりな行動だったのかと後悔してもしきれない話だった。
 それがどれほどハル姉を傷つけたのか、俺がそれを知ったのはおばさん……ハル姉の母さんの
口からだった。



    〜 Sweet Omelette 〜 Chapter 3



 土曜日の午後。
 あの日からは3日経っていた。
 今日は本当ならいつもの約束の日で、ハル姉の家に行って部屋を片付けるハズだったけれど、
あのことがあったせいでハル姉と顔を合わせるのが怖くて行くことが出来なかった。
 仕方なく家の仕事を手伝い、先程ランチの最後の客が途切れて外に仕込み中の札を下げた
ばかりだった。

 カランカラン

 出入口のベルが鳴るのが聞こえて、夜の仕込みの手伝いにかかろうとしていた俺は応対に出た。

「すいません、ランチは終わっちゃったんでディナーまで……って、おばさん。」
「あら、秋ちゃん丁度良かったわ。」

 店に入ってきたのは隣の家のおばさん、ハル姉のお母さんだった。

「えっと、俺に何か……?」
「今ねぇ、ちょっと春香の所まで行ってきたところなのよ。」
「えっ、」

 今ハル姉の事で何か聞かれるのははっきり言ってあまり嬉しくない。
 でも逃げ出すわけにもいかない。
 おばさんはため息を一つついて、困ったように言った。

「それがねぇ……一昨日から風邪で会社休んでるって聞いてちょっと様子を見に行ったんだけど、
 どうも風邪じゃなくて仮病みたいでねぇ……いい年した大人がズル休みしてるみたいなの。」
「はぁ。」
「良くわかんないんだけど、あの子、秋ちゃんに嫌われたーってしょげてて。ベッドでわんわん
 泣いてるのよ。」
「……」

 それは、間違いなく俺のせいだ。
 俺があの後逃げ出して、何のフォローもしなかったせいだと言うのは容易に想像が付いた。

「それでね、なにがあったのか聞いてみたんだけど、あの子頑としてしゃべらなくってねぇ。
 それで仕方なく放って帰ってきたんだけど、秋ちゃんなら解るかと思って。」
「……」
「秋ちゃん、春香に何か嫌な事されたかしら?」
「……いえ。」
「そう? ならいいんだけど。」
「……俺の方が、ハル姉にひどい事して……」
631Sweet Omelette Chapter3 2/13:2010/03/07(日) 14:29:00 ID:QMNdUyCk
 それだけじゃない。
 ハル姉を放り出して……逃げた。
 ハル姉の気持ちなんて、考えずに。

「そう……でも秋ちゃん、反省しているのよね?」

 そんな俺を見て何かを察したのか、おばさんは優しくそう言ってくれた。

「……はい。」
「なら、あの子に会って仲直りしてやって頂戴な。」

 おばさんは俺の手を取ってそう言った。

「あの子、秋ちゃんとは付き合いが長いから、色々わがまま言って困らせていると思うけど、
 秋ちゃんとの事とても大事にしているのよ。だから、できれば嫌わないでやって頂戴。」
「嫌うなんて、そんな……」
「……じゃ、春香との仲直り、お願いね。」

 おばさんは、ハル姉とそっくりな笑顔で笑いかけると店を出て行った。

「……とっとと行ってこい。」

 振り向くと、いつの間にか親父が顔を見せていた。

「話は聞いてた。どうせしょーもない事で春ちゃんとケンカでもしたんだろ。」
「喧嘩なんてしてないよ。でも、俺がハル姉を泣かせたのはその通り。」
「だったらここでグダグダやってないでとっとと行って謝ってこい。どうせ今日だって本当は
 春ちゃんの所に行く予定だったんだろ。」
「……ちょっと、行ってくる。」
「おう。」

 俺はそのまま店を出ようとして、親父に肩をつかまれた。

「なんだよ。」
「お前、コックコートで電車に乗るつもりか。一刻も早く行きたい気持ちはわかるけど、少し
 落ち着いて着替えてから行け。」
「う。」

 そうだった。
 仕事用のコックコートを着ていたんだった。

 踵を返して、店の奥の自宅へ通じるドアをあけようとしたら、また親父に声をかけられた。

「息子!」
「なんだよ……って親父……」
「ガンバレよ。今日は帰ってこなくてもいいからな!」

 ……親父、スゴクいい顔で卑猥な形の拳つき出してんじゃねぇよ。

                   ◇

 30分後、俺はハル姉の部屋の前にたどり着いた。
 チャイムを押してみたけど返事はない。

 仕方なく鍵を使って中に入る。
 靴は全部揃っていたので、出かけてはいないはずだ。
632Sweet Omelette Chapter3 3/13:2010/03/07(日) 14:32:00 ID:QMNdUyCk
 俺は玄関を上がって迷わず奥の寝室へと向かった。
 そしてドアの前で少し躊躇し、それから覚悟を決めて静かにドアを開けた。

 レースのカーテンから差し込む光で薄暗い部屋の中はいつも以上に散らかっていた。
 本棚に収まっていた本もいくらか引っ張り出されていて、足の踏み場もないほどだった。

 奥のベッドに目を遣ると、その上で布団に丸まったハル姉の姿が見えた。
 顔はうつ伏せ気味にこちらを向いていたけど、髪が掛かっていて良く見えない。
 枕元にもいくらか本があるのを見るに、気を紛らわせるのに読んでいたのかもしれない。

 俺は本をよけながらベッドの傍まで近づいた。
 そしてハル姉の顔に掛かっていた髪をそっとよけて顔を見る。

 ハル姉は眉を寄せた難しい顔で眠っていて、いくつもの涙の跡があった。
 ちょっぴり鼻水も出ていて呼吸に合わせてすぴすぴと音がする。

「……アキ君……行かないでよぉ……」

 寝言でそう言うと、ハル姉の目から涙がにじみだしてくる。
 ごめん、ハル姉。
 俺はこころの中で詫びながら、その涙を指でぬぐった。

「ん……」

 俺が触れたことで眠りから覚めたのか、ハル姉は少し身じろぎするとゆっくりと目を開けた。

「……アキ君?」
「ハル姉……」

 俺とハル姉の視線が絡み合い、俺は金縛りにあったように動けなくなった。
 何と言って良いのか、次の言葉を頭の中で探していると、ハル姉の顔がくしゃりと歪んだ。

「アキ君だぁ……」

 ハル姉の目から涙がボロボロとこぼれ落ちる。

「は、ハル姉、泣くなよ。」
「だってぇ……私……アキくんに嫌われたって思ったから……もう絶対来てくれないって思った
 からぁ……もう絶対お酒飲まないから……嫌いにならないで……」

 わんわん声を上げて泣き出したハル姉をどうしたらいいのか軽くパニックになりながらも、
とっさにハル姉の頭を撫でてやった。

「アキ君……」
「俺がハル姉の事嫌いになるなんて無いから……だから泣かないでくれよ。」

 そう言って俺が頭を撫で続けて慰めるとハル姉は少し泣き止んだ。
 そしてハル姉はしゃくりあげながらしゃべり始めた。

「この間……お酒飲んで……良く憶えてないけど、アキ君に無理やりキスして……その後は
 記憶がぐちゃぐちゃで……無理やり押し倒したような気もするし……エッチなことしてた
 気もするし……でも朝起きたらパジャマ着てるし……アキ君居ないし……でも全然何も
 言って来ないし……今日だって全然来てくれなかったし……怒ってるんじゃ無いかって
 思って……でもこっちから電話する勇気も出なくって……ごめんなさい……」
「謝んないでよ……俺が悪かったんだ……説明するから、泣かないでよ。」
633Sweet Omelette Chapter3 4/13:2010/03/07(日) 14:35:00 ID:QMNdUyCk
 必死に弁解しようとするハル姉を押しとどめてなんとか宥める。
 ハル姉の体を抱きしめて背中をさすってやると、すこしずつ泣き止んで嗚咽も収まっていった。

「もう大丈夫?」
「うん……」

 ハル姉が泣き止んだのを確認すると、俺は一歩下がって床の上で正座で座ってベッドの上のハル姉を見上げた。

「ど、どうしたの……?」
「あの日……確かに酔っ払ったハル姉は俺を押し倒したけど……ハル姉の誘惑にのって逆に
 押し倒して……その……強姦みたいな結構むちゃくちゃなことしちゃって……
 それで顔合わせづらくって、色々証拠隠滅して逃げちゃったんだ……その、本当にごめん。
 不安に思わせて、ごめん。」

 俺は全てを白状してそのまま土下座した。
 たぶんハル姉は俺に怒らないだろうけど、でもこんなに不安な気持ちにさせて泣かせてしまった
ことはきっちりと謝らないと。

「……証拠隠滅って?」

 顔を上げてみるとハル姉はきょとんとしていて、俺が何を隠そうとしたのか、わかっていない
ようだった。

「……その、ハル姉の体中なめまわして、その挙句にハル姉のアソコに挿入しようとして……
 失敗して暴発したって言うか……その、ハル姉の体にぶっかけた、というか。
 そういうのを綺麗に拭いてパジャマ着せて……」
「……ぷっ。」

 やっぱり……笑われた。

「アキ君カッコ悪い。」
「おっしゃるとおりです。」
「ねぇ、アキ君……2人で謝ろうか。」
「え?」

 俺がぽかんとしているとハル姉はベッドを降りて俺の前に正座した。

「あたしもアキ君も、両方悪かったんだから、お互いに謝ってちゃらにしよ。」
「あ、うん。」
「じゃあ……」

 そう言って、ハル姉は床に手をついた。俺もそれに習って前傾姿勢になる。

「せーの「「ごめんなさい」」」

 二人でお互いに土下座してそして顔を上げたところで吹き出した。

「あははは、これでお互い負い目は無しだからね。」
「了解。」
「じゃ、仲直りしたところで……あの夜のこと、やり直ししない? 今度は素面で。」
「え?」
634Sweet Omelette Chapter3 5/13:2010/03/07(日) 14:38:00 ID:QMNdUyCk
 そう言ったハル姉の顔は真っ赤になっていて、ちょっと視線も泳いでいた。

「あの夜言ったことは覚えてるの。あの言葉は嘘じゃないから。アキ君の事……好きだから。」
「ハル姉……」

 俺は答えの代わりにハル姉の体を抱きしめて、そして自分から唇を重ねた。
 あの夜とは逆に、俺の方からハル姉の唇をついばむ。

「ん……んふっ、うん……」

 俺とハル姉の唇の間から言葉にならない吐息が漏れる。
 腕の中のハル姉が愛しくなって、そのままベッドに上半身を押し倒した。

「ま、まって、アキ君ちょっとタンマ。」
「ハル姉?」
「しゃ、シャワー浴びさせて。あたしずっと不貞寝してたし、汗臭いし、髪もぐちゃぐちゃだし、」
「俺は気にしない。」
「あたしは気にするの! アタシとアキ君の初めてなんだから、大切にしたいの。
 アキ君は先にシャワー浴びて少し頭冷やしてきなさい!」

 どこから絞り出してるのか、恐ろしい力で押し戻されて俺はそのまま部屋から放り出された。
 どうも部屋には入れてもらえそうも無い……仕方ない、シャワー浴びてくるか。

                   ◇

 部屋に夕陽が差し込んで何もかも赤く染め上げていた。
 俺はバスタオルを腰に1枚巻いただけの姿でベッドに腰掛けて、ハル姉が帰ってくるのを
待っていた。

 ハル姉は俺と入れ替わりにシャワーを浴びに行って、すでに30分ほど過ぎている。
 シャワーだけにしては長すぎだ。

 いい加減待ちくたびれたところで、ドアの向こうからペタペタと言う足音が聞こえてきて
ドアが開いた。

「おまたせ……」
「待ちくたびれた……」
「ご、ごめん。だって……ほら、いろんなところが気になってさぁ、念入りに念入りに、って
 洗ってたらものすごく時間かかっちゃって。」

 そう言いながら、ハル姉は俺の隣に腰をおろした。石鹸のいい匂いがする。

「じゃ……その、しよっか。」

 ……恥ずかしそうに目線をそらしたままそう言うハル姉が可愛い。

「初めてだから……優しくしてよね。」
「ええっ!」
「ええっ、てなによぅ! あたしが初めてってそんなに変?」
「いや、この間押し倒されたときは、なんか経験豊富そうって言うか、エロエロな感じだったし。」
「そ、そんなに変だったのかあたし……ううう、やっぱりもうお酒飲まない……」

 ドヨーンとした表情で凹むハル姉をなんとか慰めようと試みる。
 ネガティブな気持ちでしたくないし……
635Sweet Omelette Chapter3 6/13:2010/03/07(日) 14:39:59 ID:QMNdUyCk
「まぁまぁ、俺と一緒の時なら別にいいじゃん。」
「うん……今度からお酒飲むのはアキ君とだけにする。」
「じゃ、気を取り直して……」
「ん……」

 俺は顔を寄せて唇を重ねた。
 気が急いて暴走しそうになるのを必死にこらえながら、キス。
 そしてたっぷりとハル姉の唇を味わったあとで、ゆっくりとベッドに押し倒した。

「バスタオル、開くよ。」
「う、うん。」

 緊張した面持ちのハル姉が頷くのを確認したあとで、胸の前のタオルの合わせ目を解いた。
 タオルに押さえ込まれていた胸が開放されてぷるんと転げ出る。

 夕日の残り陽に浮かび上がったハル姉の裸身を見下ろして、この間欲に駆られて力任せに
押し倒したときにはわからなかった美しさにため息を漏らした。

 化粧っ気がなくていつもより幼い感じの顔つき。
 白くてなめらかな肌はシャワーで濡れ熱ってうっすらと色づいていて、十分な量感を持った
二つの乳房は仰向けでも高さを失わずに上を向いていた。
 白くて引き締まったお腹に余計な肉は殆どなく、程よくくびれていて、それとは対照的に
女らしい曲線を持った肉付きの腰は俺を興奮させた。
 腰から続く脚は細すぎず、メリハリある肉付きながらスラリと長くまっすぐでとても綺麗だった。

「あんまりジロジロ見られると恥ずかしい……」
「でもハル姉、綺麗だし、スゲー色っぽい。」
「みたいだね……アキ君のソレ……」

 ハル姉に言われて見下ろすと、腰に巻いたバスタオルの前が大きく盛り上がっていて、
いつの間にか痛いぐらいに勃起していた。
 バスタオルを巻いていてもしょうがないので剥ぎとってベッドの横へと落とす。

「わ、結構グロくておっきい……」
「そうでもない、と思うけど。」
「だって……昔一緒にお風呂入ってたときはそんなんじゃなかったし。」
「いつの話だよ……」

 そしてお互い全てをさらけ出した状態で唇を重ねる。
 今度は舌を絡めるディープなキス。涎液が混じり合って、その甘さに夢中になる。

「んんっ。」

 舌を絡め合いながら、ハル姉が苦しそうに吐息を漏らす。
 俺は舌先の感触に夢中になりながらも、体に感じるハル姉の柔らかい胸やお腹、絡みあう脚の
感触に興奮の度合いが一層高まる。

 たっぷりとハル姉の口内を舐ったあとで顔を離してみると、ぼうっとした表情で俺を見ていた。

「酸素足りない……息するの忘れてた。」

 ……ハル姉、可愛すぎ。
 俺はハル姉の右の耳に唇を寄せて耳の裏にキスした。
 ハル姉の体がピクン、と震える
 首筋に舌を這わせて鎖骨にキス。そしてまだ湿ってピンクに火照ったままのハル姉のおっぱいに
手を載せた。
636Sweet Omelette Chapter3 7/13:2010/03/07(日) 14:43:00 ID:QMNdUyCk
「ふゃ……あ、アキ君……」

 ハル姉の口から声が漏れた。
 ハル姉の反応を確かめながら、ヤワヤワとおっぱいを握ってみる。
 しっとりとした肌が手に吸い付いてくる。弾力がありながらふわふわした感触と相まって、
素晴らしく気持ち良い。

「はっ、あ……アキくぅん……なんか、変な気分……先っぽ、ダメ……」

 ハル姉がイヤイヤと首をふるのを無視して、右胸の乳首を口に含んだ。
 乳輪を舌先で刺激して、起ち上がってきた乳首を甘噛みするとハル姉の背中が一瞬反り返る。

「そこぉ……敏感だから……噛んだらダメ……」

 でも懇願なんて聞いてやらない。
 たっぷりと乳首をいじめたあとで、腋の下から体側につーと舌を這わせた。

「ひやぁ!」

 くすぐったがりのハル姉が弱い部分を攻められて悲鳴をあげながらぴくぴくと体を痙攣させた。
 もう一度舌を這わせると再びビクビクと体を震わせる。

 体側部を両手で刺激しながら今度はお臍に舌を這わせた。ここはこの間も弱かった部分だ。

「あぅっ!」

 腹筋がピクンと反応して、ハル姉が奇声を上げた。

「や、そこ、あたしくすぐったいのダメって知ってるでしょ。そこすごく弱いの!」
「でもゾクゾクするんじゃない? この間も結構良い反応してたけど。」

 そう答えながらおヘソの周りをぺろぺろとなめると、ハル姉の体がベットの上で激しく跳ねた。

「はぁうん、や、やんっ! あっ、アキ君、ゆ、許して!」
「じゃ、こっち。」
「あ、そんなとこに顔近づけちゃ……は、恥ずかしいってば。」
「この間だって、同じことしたのに。」
「ええっ!? シャワーとか浴びずに?」
「別に……ハル姉の体だったら、俺は気にしないけど。」
「あっ、あたしは気にするの! ううう……最悪……」

 俺はハル姉の脚を割って、股間へと顔を近づけた。
 すべすべした白い内腿にキスしながら、ハル姉の一番敏感な部分へと近づいていく。

「ず、ずるい……アキ君ばっかり。」

 見上げると、赤い顔で涙目になりながらハル姉が睨んでいた。

「あっ、あたしもする。」
「どうすりゃいいのさ。」
「……アキ君の……おっ、おちんちん、こっちに向けなさいよ。」

 ハル姉の口から飛び出した「おちんちん」の言葉にちょっとだけフリーズして、それから徐に
俺の股間がハル姉の顔の前に来るようにベッドに横たわった。横向きのシックスナインの体勢だ。
637Sweet Omelette Chapter3 8/13:2010/03/07(日) 14:46:00 ID:QMNdUyCk
「これがアキ君の……」

 呟きながら、ハル姉は俺のをおっかなびっくり掴んだ。
 ……うわ、こわごわ触るハル姉の手の感触がヤバイ。

「ん……ぴちゃ……これが男の子の味なんだ……」

 ハル姉が先っぽをペロンとなめた。
 だから、ヤバいって。

 俺も反撃に転ずるべく、ハル姉の股間に顔を寄せた。
 薄い陰毛の向こう。ぷっくりとした割れ目の間から覗く肉芽に舌先を這わせる。

「あんっ。」

 俺のイチモツを含もうとしていたハル姉の口から嬌声が漏れた。
 間髪を入れずに続けてぺろぺろと刺激する。

「はんっ……はもっ……ふぅん……」

 抱え込んでいるハル姉の腰が刺激に合わせてがくがくと震える。
 鼻声で喘ぎ声をあげながらも口に含んだ先っぽへの刺激の手を緩めない。
 うわ……やべ、メチャクチャ気持ちいい。

 さらなる刺激を加えるために、俺はハル姉の割れ目を指で押し開いて舌を割り込ませた。
 そして指も使って刺激し、深い部分まで舐め上げる。

「ふんっ、うううん……ううっ、うん!」

 ハル姉も負けじと尖端を舌で刺激しつつ、胴の部分を指でしごいてくる。
 なんだか妙な意地の張り合いになってきた。
 ……やばい、大分こみ上げてきてる。

「はっ、ハル姉……くちっ、口離して、で、出そう。」

 ハル姉はなぜかイヤイヤと首を振って、そのまま吸い付いて離れようとしない。
 ……あ、やべ、もう出るっ!

 強い射精感で背中がざわり、と快感が登ってくる。
 そして次の瞬間、下腹の奥底が痙攣してハル姉の口内へと精液を勢い良く放出した。
 頭が真っ白になるのと同時に、抱え込んでいたハル姉の腰がガクガクと震えて、腹筋がぴくぴくと
緊張するのが見えた。

「ふむっ、ふっ、ううっ。」

 ハル姉が達するのに合わせて鼻にかかった呻きが聞こえる。
 射精感が収まってから、脱力感を感じながら股間の方を見下ろした。
 ハル姉も達したようで、ぼうっとした顔でまだ俺のを銜えていた。
 ややあって、先っぽが少し吸われる感覚があって、その後ハル姉が口を離した。

「う……んくっ……変な味。」
「の、飲んだの?」
「だって、アキ君のだもん。好きな人のなら平気だよ。」
638Sweet Omelette Chapter3 9/13:2010/03/07(日) 14:49:00 ID:QMNdUyCk
 うわ、そんなこと言いながら笑ってみせるなんて……反則だろ。

「ハル姉、可愛すぎ。」
「何? アキ君? えっ!?」

 早く、ハル姉を俺だけの物にしたい。
 素早く体勢を入れ替えながらハル姉の脚の間に体を滑り込ませて……気がついた。

「あ、コンドームとか用意してない……」
「……そのまま、無しでいい。」
「えっ、でも……」
「たぶん大丈夫……だと思う。」
「本当かよ……」
「だって、最初は中に欲しいから。」
「ハル姉……」
「それに、アキ君はもう私から逃げないよね?」

 ハル姉は、じっと俺を見ていた。
 そのどこか試すようなような眼差しに俺は少し躊躇して、それから改めて先っぽをハル姉の
膣口にあてがった。
 さっき放出したばかりだというのに、俺のペニスはもう硬さを取り戻していた。

「じゃ、そのまましちゃうぞ。」
「うん……あたしを、アキくんの物に、して。」

 この間のように失敗しないよう、手で支えながらおっかなびっくり、腰を突き出す。
 ハル姉の膣口は一瞬俺のペニスの太さを拒絶して耐えた。
 だけど次の瞬間、粘液でヌメっていた膣口につるりと尖端が潜り込む。

「ひっ、」
「は、ハル姉、大丈夫か!?」
「だ、大丈夫だけど……痛いの……」

 ハル姉の目から涙がボロボロとこぼれた。

「泣くほど痛いなら一度抜いて、」
「抜いちゃダメ……」

 俺が腰を引こうとしたら、ハル姉は足で俺の腰を押さえ込んだ。

「い、痛い方が、思い出になるから、いいのっ。」
「そ、そうなの?」
「だから、全部入れて。まだ先っぽだけなんでしょ。」

 ハル姉が俺とつながっている部分を見て確かめると、挿入の続きを要求してきた。
 確かに、ハル姉の中に1/3ほど入っただけで、胴の部分はまだまだ残っている。

「じゃ、ゆっくり入れると辛いかもしれないから、一気に行くぞ。」
「うん。」

 ハル姉が頷くのを確認して、腰に力を込めた。
 すでに一番太さのある先端部分は入っていたので一気にずるんと潜り込んで、一番奥に尖端が
当たるのを感じた。
 痛みのせいか、ハル姉の膣はただひたすらぎちぎちと俺を締め上げていたけど、俺はそれだけでも
かなり気持ちが良い。
639Sweet Omelette Chapter3 10/13:2010/03/07(日) 14:52:00 ID:QMNdUyCk
「少し待って。少し慣らせば、平気になると思うから。」
「うん。今のままでも、かなり気持ちいいし。」
「ねえ……キスして。」
「うん。」

 俺たちはつながったまま、顔を寄せて唇を重ねた。

「もっといっぱいして。これからずっとずっと、数えきれないくらいいっぱいキスして。」
「わかってる。」
「他の娘に浮気とか許さないからね。」
「しないよ。」
「ほ、本当に許さないん……んっ。」

 最後まで言う前にもう一度唇を重ねてディープキス。
 同時に形の良いボリュームのあるハル姉のおっぱいを揉みしだく。
 指の沈み込む感触をたっぷりと楽しんだあとで、硬くコリコリとした乳首を親指でくりくりと
弄んだ。

「うんっ……あんまり弄っちゃダメだってば。」
「だって、ハル姉が恥ずかしそうにしてる顔、スゴク可愛いから。」
「ばか。今日のアキ君、意地悪。」

 上目遣いで睨むハル姉が可愛くてまた唇を奪う。

「ん……んあ……」
「ハル姉、好きだ……」
「アキ君……」

 またハル姉の目から涙がこぼれた。

「えっ? な、なんかマズイことした?」
「違うよ。アキ君があたしを好きだって、初めて言ってくれたから。スゴク嬉しい。
 もう、さっきから涙腺が緩みっぱなし。」

 そう言って笑いながら、ハル姉の目からは涙がポロポロと零れた。
 ……どうやら、飲み屋で言ったことは忘れられているらしい。
 笑顔で涙を流すハル姉を見て、愛しさがこみ上げてまた唇を重ねる。

「んっ……アキ君……もう、大丈夫だと思うから、動いて良いよ。その方が気持ちいいんでしょ?」

 言われて俺は、ハル姉の締め付けが先程よりも緩んでいるのに気がついた。
 代わりに中がヌルヌルと蠢いて、俺のモノを刺激し始めている。
 ヤバイ、思いっきりハル姉の中をかき回したくてたまらない。

「じゃ、動くけど……途中で歯止め効かなくなりそうなんだけど、大丈夫?」
「うん……アキ君のしたいようにして。」

 俺は上半身を少し起こすと、ハル姉の腰に手をかけて押さえ込んだ。
 少し腰を引いて、ハル姉の中に挿入していたペニスを引きぬいてみる。
 胴の部分がハル姉の膣からあふれた粘液と血で、かなりスプラッターな状態になっていた。

「結構血が出てるけど、本当に痛く無い?」
「ん? ちょっとジンジンするけど……もう痛みはそれほどでもないから気にしなくても良いよ。」
「わかった。行くぞ。」
640Sweet Omelette Chapter3 11/13:2010/03/07(日) 14:55:00 ID:QMNdUyCk
 カリ首が見えるくらいまで引き抜いていたペニスを、また根元近くまで挿入する。

「あん……」

 ハル姉の口から嬌声が漏れた。

 最初は乱暴にしないように、ゆっくり優しく、と思っていたのに、繰り返して行くうちに快感で
思考が塗りつぶされた。無意識に、乱暴にハル姉を突き上げてしまっていた。

「うっ、ふっ、はっ、ふっ、」
「あっ、あん、は、あん、はあっ、アキ君、はっ、はげしっ、」

 俺が突き上げる度にハル姉が甘い声を漏らす。
 一突きごとにハル姉は体をくねらせ、突き上げに合わせてボリュームのあるおっぱいがゆさゆさと
揺れる。それを見て俺の興奮はさらに高まり、さらに力強く、何度も突き上げる。

「あっ、あんまり、奥っ、突かないで。なんか、変なの、奥っ、ジンジンするの!」
「無理だよっ、ハル姉の中、気持ち良いんだ。」

 ハル姉の最奥の部分にペニスの尖端があたるとそれに呼応してきゅっと膣が締まる感触に
俺は夢中になった。
 乱暴に腰を打ち付け、ハル姉と俺の呼吸音と肉がぶつかり合う音で部屋の中が満たされる。

 でもそんな状態も長くは続かない。
 限界は突然やってきた。

「うっ、イキそう。出そう。」
「出してっ、あたしの中に、全部、全部、ちょうだいっ。」
「ハル姉、ハル姉っ。」
「うんっ、あん、はん、あっ、」

 ペニスの根元が痛くなるような強烈な射精感がこみ上げてきて、俺はペニスの根元までハル姉の
中に突き入れた。
 尖端が奥の壁に触れる感触を感じながら、俺は最後の枷を解き放った。
 精液が尿道を駆け上り、勢い良く射精する快感で頭がくらくらする。
 少し遅れて、ハル姉の体がブルブルと痙攣して俺のペニスをぐいぐいと締め上げた。

「あっ、はっ、はっ、はぁ……」

 長い絶頂感に酔った後、襲ってくる脱力感に負けてハル姉にのしかからないように両腕で体を
支えた。見下ろすとハル姉もぐったりとしていて、ぼうっと放心した表情で俺を見上げている。
 放心して薄く開いたままのハル姉の唇に、俺は自分の唇を重ねて貪った。

「んっ、んっ……はぁっ、アキくぅん……好き……」

                   ◇

 顔にあたる陽の光のまぶしさで俺は目を覚ました。

 目を覚ますと見慣れない天井で、自分の体に抱きつく暖かな体温を感じた。
 目をやると俺の腕枕でハル姉が眠っていて、俺の体に腕を回して抱き枕のように抱きついて
いたのを見て、昨夜の記憶が蘇った。
641名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 14:57:00 ID:QMNdUyCk
というわけでその3でした
結ばれてめでたしめでたし、として終わりにしたかったんですが、
思ったより長くなって予定してた後日談とか書き出すとだれるなー、とか
後日談的にもうちょっと書きたいなーという気がしてきたので、追加エピソード的にもう一回書く予定です
本当は今回も2ラウンド目があって、ハル姉がエロエロモード突入で騎乗位で、とか考えてたんですが…
書きたい別ネタのストックも出来たんで次は早いうちに…


あと個人的に「武志と梅子」の続き希望
642Sweet Omelette Chapter3 12/13:2010/03/07(日) 14:59:01 ID:QMNdUyCk
 あの後、火の付いた俺たちはそれこそ精魂尽き果てるまでセックスをして、そして力尽きて
眠りに付いたのだった。

「腹減ったな……」

 よくよく考えれば昨日夕方にここに来てからハル姉も俺も夕食もとらずにひたすら貪りあって
いた訳で、おまけに窓から見える日の高さを見るに、朝にしては遅い時間なんだろうと思う。

「……ご飯たべよっか。」
「あ、ハル姉。起きたんだ。」
「んー、体いたぁい……」

 ハル姉が上半身を起こしてうーんと背筋を伸ばすと、パキポキと体中の関節が鳴った。
 その後でイテテ、と言いながら腰をさする。
 当然ながら、その間ハル姉は裸なわけで、その光景は昨日あれだけ絞り出したというのに
下半身にズシンと来る物があった。

「アキ君は体痛く無いの?」
「ん〜、特には。」
「うう、やっぱり年の差なのかなぁ……」

 ハル姉はボヤきながら床に落ちていたバスタオルを拾い上げると体に巻いて立ち上がった。
 ……裾がきわどくて色々見えるんですけど。

「アキ君、目がエッチ。」
「……気のせいだよ。」
「ふーん、まあ良いけど。じゃ、先にシャワー浴びるから。アキ君はその後でね。」

 そう言って、ハル姉は部屋を出て行った。
 後にはベッドの上に俺ひとり。
 昨日、あんなことがあった割にはあまりに普通でそっけない受け答えだった気がする。
 まあ、裸で会話とか、前は考えられなかったことだけど。

 少しの間そんな益体もない事を考えつつ、ゴロゴロとしてからベッドを出た。
 ハル姉がバスルームから出る音が聞こえたからだ。

 服は昨日バスルームで脱いでそのままなので、床の上に落ちていたバスタオルを腰に巻いた
格好でバスルームへと向かった。

 まだ湿気とハル姉の残り香の残るバスルームに入って温めのシャワーを浴びてスッキリする。
 すっきりしたところで服を着てリビングに向かうと、部屋の中にはいい匂いが漂っていた。

「あ、テーブルで待ってて。」

 キッチンではハル姉がなにやら腕を振るっているようで、俺は言われた通りテーブルについて
待つことにした。

「はい、おまたせ〜」

 ハル姉が俺の前に置いた皿には生野菜とトーストが添えられた黄色いオムレツが載っていた。
 いつも俺が作っているやつとまるっきり同じ。

「二人で朝ごはんって、夢だったのよね。」
「いつもは俺に作らせてるじゃん。」
「んー、自分で作るのは二人で食べるときって決めてたから。」
643Sweet Omelette Chapter3 12/13:2010/03/07(日) 15:01:00 ID:QMNdUyCk
 そう言えばいつも俺は家で朝飯を食ってから来ていたから、いつも俺が作ってハル姉が一人で
食べるのを見ていただけだった。

「いつかこういう関係になれたらいいなーと思って、ちょっと願掛けしてたんだ。
 はい、コーヒー。」

 差し出されたコーヒーカップを受け取ると、ハル姉も向かいの席に付いた。
 そしてハル姉は自分の皿のオムレツをフォークで少し切り取って、それを俺の前に差し出した。

「はい、あーん。」
「……自分で食えるよ。」
「えーっ、可愛い彼女のあーんが気に入らないの?」
「こっぱずかしいって。」
「ここにはあたしたち以外だれもいないんだから良いでしょ。はい、あーん。」

 ニコニコとオムレツを差し出すハル姉の圧力に負けて、俺は口を開けた。
 そのままぱくりとオムレツに食いつく。

「甘い……」
「当然。あたしのあまーい愛情がたっぷりこもってるんだから。」

 そう言って笑うハル姉の笑顔は晴れやかで、悪戯っ子のようで、そして今までで最高の笑顔だった。
644名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 15:01:54 ID:QMNdUyCk
やっちまった… orz
投下準備しながらコメかいてたら送ってしまった…
>>641は見なかったことにしといてください
645名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 15:12:32 ID:g0S2R61f
>>644
GJ! そしてドンマイw
ハル姉かわいいよハル姉
後日談楽しみに待ってます
646名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 15:47:44 ID:xmwpy51A
>>644
気づいたらただの神様だった。
GJと何回言っても足りないぜ……
647名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 16:36:03 ID:isBd9Sa+
ヒャッハーGJだー!後日談にも当然期待
まさかのドラ息子の逆襲編だったりして
648名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 18:12:53 ID:nKdr2fWr
>>644
GJ!!!! 後日談期待


オレも武志と梅子の続きまってるんだぜ
649名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 18:53:59 ID:f8OAd+QR
>>644
ああ・・・あんた最高だ・・・。狂おしくGJ!
650名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 21:57:26 ID:Q/XBNaIO
実にすばらしいお話だった
が、個人的には前に投下した作品からもっと時間をおいてから
投下すべきだったと思うな
力注いで書いた作品が他の作品に流されてろくに反応もらえないのは
やる気そがれるんじゃないか
651名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 22:15:37 ID:g0S2R61f
確かに>>628は流すには惜しい出来だ

というわけで>>628氏、GJです
なんかあやめ様がただの猫には思えない。妖精か何かなんじゃないか
652名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 22:45:21 ID:VWE9fFz0
あやめ様は現世に堕ちて受肉した猫神様なんだ
653名無しさん@ピンキー:2010/03/08(月) 03:42:27 ID:iO5HuiVD
16時間も開いてりゃ十分だと思うがね
でもって終わったかどうか分からないからレスつけていいか迷うところだし
654名無しさん@ピンキー:2010/03/08(月) 19:44:35 ID:Zw7Z+gkA
スルーされるって事はつまらんレスする価値もないって事だろうしなw
次は住人をうならせるようなもの書いて見せるぜ!と逆に燃える
俺個人の意見だからあれだけど
655名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 00:44:09 ID:vhw6nz2H
むー、結構構想中のSSが形になってきたが、さすがに容量が……

いつか載せたいものだぜ
っていうか、ここに残せればそれで充分。
656名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 00:50:11 ID:rjY+KrTl
そろそろ新スレですか?
657名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 01:20:02 ID:ckuDtY2h
512KBでしたっけ?500KB?
658名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 03:14:15 ID:rjY+KrTl
512までなんとか持った筈…だけど記憶が不確か
659名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 08:43:04 ID:8cSV4A6b
500KB(=512000B)までです。
660名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 16:27:51 ID:qg13PkoG
661名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 22:24:48 ID:bVkaNViw
>>660
乙!!
662名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 23:35:48 ID:rjY+KrTl
>>659
あぁ

>>660
こっちでも乙
663名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 17:32:46 ID:1BYOl2E1
>>660 乙です
664名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 04:34:42 ID:Gp6zOEqw
埋め立て
665名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 18:29:21 ID:f4ZYLmJR
埋め
666名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 21:27:17 ID:ml79fx0B
病弱幼なじみ
667名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 01:20:35 ID:esobd0Ae
病弱な幼馴染が思い出を頂戴と潤んだ目で…
668名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 02:08:36 ID:zLDecznL
チャーハンを所望した
669名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 19:42:53 ID:Yk8TQtTQ
うめ
670名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 23:29:26 ID:jZraw1BM
病弱な幼馴染がヒロインじゃないけど
病弱な幼馴染の女の子が出てくる話のネタは考えてある
今書いてるのにケリつけたら書くお

というわけで生め
671名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 00:21:49 ID:wJ+OssLE
長身、スタイル最高でフェロモンプンプンだけど、実は甘えん坊で淫乱。
幼馴染の誘惑に勝てない男。

こういう設定好き。

うめ
672名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 19:23:39 ID:YCwVhFZf
普段は暴君だけど幼馴染に対してヘタレな男
そんな幼馴染を上手く操作する女

こういう設定がすき
うめ
673名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 20:06:42 ID:HnM9YuyN
普段はガチガチ堅物な委員長(Notデコメガネ)
そんな幼馴染を上手く操縦する男

こういう設定がすき
うめ
674名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 20:31:03 ID:sU1X2gHB
年上で頑張ってお姉さんぶってるけどその裏で嫌われてないかな鬱陶しいって思われてないかなとか不安になってる幼馴染
そしてやっぱ弟としてしか見られてないのかな、いやいやそんなんじゃ駄目だってなる男

こういう設定が好き
675名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 21:23:48 ID:opwGpwn3
今まで出たの全部好き
676名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 21:55:28 ID:dYJ+oGAb
幼馴染大好きだあああああああああああああああああああ

梅梅
677名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 22:49:13 ID:aAGROMre
苛められてる人付き合いの苦手な女
そんな幼馴染を助けたいと思いつつ自分が標的になるのが恐い男

そして埋め立て
678名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 12:45:49 ID:gRKZViB1
旧家の古風なお嬢さま幼なじみとか、そんなのが割と好みだと気づいた

679名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 16:02:41 ID:f91Em/ZQ
>>678
実は表向きだけ古風で清楚だけど、幼馴染にだけは毒舌フランクなのがすっごく好みだと感じた

680名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 16:04:46 ID:NOjR0tKs
なにこの変な流れ

埋め
681名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 22:31:56 ID:pLdbr2Fv
屋根伝いに窓から侵入しちゃう幼なじみが好き



梅田
682名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 00:30:27 ID:4K+bUUiH
>>679
あー、みんなが知らない一面を独占してるっていいよな

生め
683名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 01:15:52 ID:ZRmv/gMA
俺は何と言っても妹系が好きだ


684名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 01:18:20 ID:bIVZZtEX
しかしまとめに妹系はほとんどない罠


685名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 02:15:55 ID:z8imcPFn
お前ら文字数稼がないとウメにならないんだぜ。

梅子
686名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 02:19:09 ID:OaduZNCH
色々考えたけど導入の友人との会話から進まなかった

687名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 00:16:07 ID:llABRy7y
巫女さんで幼なじみとかいい筈だ、と不意に思った。
神楽とか見てぇ


熟め
688 ◆NVcIiajIyg :2010/03/20(土) 00:35:05 ID:heYojORD
埋めネタを投下。
勢いで書いたので勢いで書いたような話になっていますが埋めということで御容赦
689 ◆NVcIiajIyg :2010/03/20(土) 00:35:53 ID:heYojORD
幼稚園から友人だった幼馴染が遠くに行ってしまうらしい。
可愛らしい外見とは裏腹に、口から毒矢をふきだすと評判であった幼馴染だ。
末っ子なせいか、小生意気なうえに裏表が激しく、
機嫌を損ねると大変な相手には絶対に毒舌吐いたりしない。
主に俺に対して大変にきつい。
幼稚園の頃は毎日泣かされていたし、小学校のときは、あ、思い出したくない。

まあそれでも俺にとっては馴染み深い女友達だったわけだ。

それが、山の向こうのそのまた向こう、本州の端っこの、
日本地図が思い浮かばないがそんな遠くに進学するらしい。
俺には豪雪のイメージしかないところだ。
合掌造りというやつなのか?それは信州?まあどうでもいい。
ともあれ、あまりに衝撃を受けたので彼女を犯すことにした。


とりあえず合格祝いに向かいの家を訪れた。
新生活への準備中の幼馴染――このみは、肩までのふわふわのくせっ毛をかきやって迎えてくれた。

「何だ陽ちゃんか。今、誰もいないから適当なものしか出せないけど。あがる?」
「お、おう」

何いきなり来てるんだよ帰れば?といわれる可能性も考えていたので安堵。
しかし数年ぶりに彼女の部屋に上がったところで、突如、計画が崩れ落ちそうになる。

俺の記憶ではこう、テーブルがあってこうこういう風に動けばベッドが窓際にあって
ドアを開けても見えない位置に、という彼女の部屋の配置があり、
そのうえで犯す計画を立てていたわけである。
――しかし誤算。
数年間彼女の部屋に来ないうちにいつの間にか模様替えがされていた。
しかもいつの間にか部屋の趣味は女らしくなっていた。
昔みたいに漫画雑誌が積み重なっていたりしない。
香水のにおいがかすかに漂っているし、化粧水?とかまで置いてある。
まあ、なぜか壁に元素の周期表(やけにごついもの)が貼ってあったりするのは変わらないのだが。
690 ◆NVcIiajIyg :2010/03/20(土) 00:38:55 ID:heYojORD
ショックという外来語の意味が、今、「言葉」ではなく「心」で理解できた。

いや気を取りなおそう。
動揺は計画の遂行に支障をきたす。
男は度胸というではないか。
ああそうさ、こんなことで諦める俺ではない!
昨今巷では草食男子とやらが流行っているらしいが俺は肉を食う。
肉はいいものだ。どうやら滅茶苦茶にいいものらしいのだ。性的な意味で。
童貞ドリームだのなんだの言われても気にしないさ、
ふ、フハハハハハ……!!なんたって俺はこれから童貞じゃなくなるんだからなあ!!

「……ばっか」

平坦な、声がした。
目の前に湯気の立つ湯呑をドンと置かれて、はっと我に帰る。
お盆にもう一つの湯呑を乗せたまま、このみが傍に立っていた。
(お盆と肘の間でおっぱいのかたちが微妙に歪んでいて堪らない。いいね)

「な、何が?」

聞き返した俺に溜息をつきながら、彼女が机の向かいに回る。
なお、彼女の背中にふわふわのベッドが存在している。
千載一遇のチャンス。
でも、なぜだろう。
このみの笑顔がニコニコしている分、怖くてどうしてだか動けないのです。

「だから。ばかなの?陽ちゃんはなんなの、ばかなの?」

ショートパンツから伸びる浅黒い脚を組んでベッドに座り、彼女が俺を見降ろしてくる。
爽やかな笑顔がだんだんと色を失っていくので、僕は彼女を見上げることしかできません。

「――だから。さっきから全部聞こえてるんですけど。口に出してるんですけど。
こんのスケベ変態強姦魔信じられなーい。
そんなこと考えてうちに来てたわけ?死ねば?今死ねば?
緑茶に蝿取り紙漬けておいたからごっくんと飲んだら?緑の水で毒死しなさいよ。ほらほら。ほらほーら。」

少し長めの足の指が俺をつつくように、白い靴下の下で蠢いているのをじっと見る。
春先だからと開け放された窓から、春一番がびゅうびゅうと吹き込んでくる。
緑茶から立ち上る湯気が押され流れる。

……春だというのに、大変に涼しいこの空気は何としたものか?

「……君が何を言っているのか分からないな」
「ああああああぁもう!!
どうして潔く自分で悪だくみしてましたー!って言わないわけ?
そこで、よく分かったな!今更抵抗しても無駄だぜ!って行動に出ないところがチキンよ。鶏肉。しかもササミ!!」
691 ◆NVcIiajIyg :2010/03/20(土) 00:39:39 ID:heYojORD
うわー
よ、よよよりにもよって肉を食おうとしていた俺を肉呼ばわりしかも淡白な味ここに極まれるササミ扱いですとおおおーー!?
許せん。
俺はこれでも、身体だけは人並なんだ!!
このみは大きいのは胸だけ、それでもせいぜいCカップ、身長だって150cm程度、勝てる勝てる勝てる!
ほら、中学校の頃喧嘩になったときだって、あ、イヤあのときは負けた!

「でもな、もうそうはいかないんだよ。俺は男だ!お前が女だってことを思い知らせてやるぜ……!」
「っ、もう、じゃあこっちだって……っ、わ」

俺に応えて勢いよく立ちあがろうとして、このみは少し足をもつれさせた。
勢い込みすぎたのだろう。
こちらから組み敷くまでもなく、ベッドに仰向け転げてしまった。

「わ、タンマタンマタンマ!」
「待つか、ボケ」

すぐ起き上がろうとするのを逃さないで、腕を掴んで押さえつける。
いろいろと計画は狂ってしまったが、まあ結果オーライである。
腰の下で脚が蹴ろうと蠢いているが、そこもこちらの足で挟んで固定した。

「よし。計画一段階完了。誤差は修正の範囲内。これからおまえを犯す計画に取りかかるから」
「……な、何言ってるのばーか。陽ちゃんにそんな度胸、あるわけないじゃん」

あはは。と笑う彼女が目の前にいて、もつれた髪がまぶたにかかっている。
そこに窓からの光と、俺の身体で遮られた影が被さっていて、少しよろめいた。
本当に遠くに行っちゃうんだな、と思った。
そして、何よりも目の前の彼女が殆ど動じていないのが、一番堪えた。
本気で犯すつもりだったんだけどなぁ。

「少しくらい怖がったらどうなんだよ、このみ」
「うるさーい童貞」
「うっわむかつく。それって俺をばかにしてるんですか、このみちゃん。けしかけておいて何言ってるんだよ」
「ぅわ、ちょ、陽ちゃんくすぐったいってば」

唇はなぜかできなかったので、耳をかんでみた。
エロ雑誌のような効果にはならなかった。
このみがくせっ毛を頬につけて笑っている。
692 ◆NVcIiajIyg :2010/03/20(土) 00:43:22 ID:heYojORD
「だってさぁ」
「なんだよ」
「陽ちゃん、私のこと、好きでしょ」

それが何か。

「それで、私のこと、すっごい大事でしょ」

……だから、それが何か。

気がつけば窓が開いたままだった。
外から卒業式帰りなのか、園児らの無垢な叫びが聞こえてくる。
親御さんたちも絶好調井戸端会議中だ。
このまま犯すのは危険が伴うがさて、窓を閉めに行くべきか、どうするべきか。

「隙ありっ!」
「おぅっ」

不意をつかれて身をはずされ、間抜けな声が出てしまった。
見上げると逆転されていた。
よいしょ、とまたがられて、ずりずりと膝あたりまでこのみの小さな尻が下がっている。
重みがちょっと心地いいとか思っていないよ。
おそるおそる見上げると、毒舌魔がこちらを悪魔の目で見下していた。

「そんでもって、昔っからずっと、私に罵られるの、好きでしょ?
そうじゃなくちゃ私に寄ってきたり、しないよねえ?」
「それが何……い、いいやいやいや待ていや待て、それだけは違うぞ!」
「嘘つけササミ男」
「嘘じゃないと言っと………、」

ぐっと襟を掴まれ、間近に影ができて唇を奪われた。
何度も唇を舐められて、またふさがれる。
耳もいじられる。ええい、くすぐったい。
唯一かわいいところといえば、たまに歯が当たって痛いところか。
何としたものでしょうか。この敗北感。

「…、ぁ、はぁ、よし。勝ち」
「おいこら人のファーストキスを奪っておいて勝ちとかそういう問題か」
「さーて。じゃ、これからもう犯しに来るとかばかなこと言えないように、
陽ちゃんをしつけるから、やめてほしくなったらワンって鳴いてね?」

聞いていないようだ。

18歳になっても結局、喧嘩に負けました。
なお、このみとは今でも文通しています。
会うたびに触っていい場所が10平方センチメートルずつ許可されるのですが、ようやく脇の下に届いたところです。
覚えていた場所に今もほくろがあったのには、感動しました。
693 ◆NVcIiajIyg :2010/03/20(土) 00:45:16 ID:heYojORD
力不足で容量内に犯せませんでした。さらば。幼馴染さいこー
694名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 01:46:40 ID:N3TvfZBF
ニヨニヨしたww
仕事疲れに一服の清涼剤thx
695名無しさん@ピンキー
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           O 。
                 , ─ヽ
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|__|__|__|_   __((´∀`\ )< というお話だったのサ
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                人./ノ_ら~ | ・・・と見せかけて!
           从  iヽ_)//  ∠    再  開 !!!!
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        巛ノi
        ノ ノ                  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ノ')/ノ_ら      ∧_∧       | いきなり出てくんな!!
      、)/:./、      ( ´Д`)      | ビックリしたぞゴラァ!!!
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