【高津カリノ】WORKING!!エロパロNo.4

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1名無しさん@ピンキー
ヤングガンガン連載中のファミレスバイト4コマ漫画WORKING!!の他
web上で連載中のブタイウラ/WORKING!!などの高津カリノ作品の総合エロパロスレです。

【スレ住人達のお約束】
・かりのん(現隠しページ)は簡単に見つかります。がんばって。
・旧隠しのログは現隠しのどこかにうpされてます。
・が箱はサイトのどこかにあります。
・同人誌、裏設定、隠し、旧隠しの話題のネタバレOK。
・うろん内のアドレスを貼るのと現在見られない画像のアップはやめましょう。

・801ネタはヤオイ板でお願いします。
・荒らし、煽り、誹謗中傷等はスルーでお願いします。
・sage進行でお願いします。

・エロパロ、恋パロ以外のパロの投下もOKです。
・絵はまとめサイトかまとめwikiの絵板に投下してください。
・投下された作品の転用、転載はやめてください。


高津カリノのパロディまとめサイト
ttp://www.room01.com/~wish/gahako/index.html
高津カリノのパロディまとめwiki
ttp://wiki.livedoor.jp/gahako_uron/d/FrontPage

◇前スレ◇【高津カリノ】WORKING!! エロパロno.3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1158439119/
2名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 20:32:47 ID:5BwAgWP3
    , ⌒ r ― ― -- 、       __________________________
   /          ` 、     f
   l    /ハルWVNwv !    | 【YG版WORKING!!】 (通称犬組)
   |    _l、┃  ┃ r´  _ < ヤングガンガン連載中の働かないファミレス4コマです。
  ノ   ( ヽY  r┐〃!ヽi/ノ  |
  i     i リー ゝ' -イ,. リ/.  |【うろん版WORKING!!】 (通称猫組)
  !ハ    | <)\‡‡jV〈 /      | うろんなページ連載中のやっぱり働かないファミレス4コマです。
  ヽ`l  .ノ | _|,    Y .       | 犬組と微妙にリンクしてたりします。
  、__ノ 「 ̄Τl ォ゙  ''i゛         |
   ̄ ! |.  | | ||゙''''゙`ゝ、       | 【ブタイウラ】 (通称ブタ)
    リト‐-∪」l  ノノミ      | うろんなページ連載中のサーカスしてないサーカス4コマです。
     <三三三彡イー'.     |
         |::::| |::::|         | 【がはこ】
         |::::| |::::|         | 高津カリノと同一人物です。
         l::/. ヽ::!       ヽ__________________________
3名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 20:33:58 ID:5BwAgWP3
         _.. 、, -―-- 、
         , ´        ヽ
        /            `、
      l ./!_」_/ /!ハN_i__li 、  }
       | !´ハV`j |ヽト´ハ/`l j  |
        、N ─‐   ―― |r‐y!   ト
.        lゝ〃      〃  ノ| |    ン
        'へ.   ヮ   _ ィくヾ. l
   〃    ノ `フiーェュ≦ト、〉、ヽ \_,
     | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄!∠
     |    WORKING!! 3巻    |ノ
     f~)                    (ヽ
     !ィ'   2007年1月25日発売 {_ノ
. ------!                  |-------

    , ⌒ r ― ― -- 、
   /          ` 、  ガンモバコミックで
   l    /ハイWNメwv !  WORKING!!番外編1〜4話配信中ですよー
   |    _l、┃  ┃ r´    ドラマCDが来年発売に決定したよー
  ノ   ( ヽY   _ 〃!ヽi
  i     i リー | i__-イ リ
  !ハ    | <)\ | V ヽ
4名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 20:34:40 ID:5BwAgWP3
◇関連スレ◇

◇本スレ◇ 【高津カリノ】 WORKING!! を語ろう no.39
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1164571473/

◇桃色の雑談ができるスレ◇【高津カリノ】WORKING!!難民スレ10【うろん】
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/pinknanmin/1164553629/

◇エロールはこちらで◇【WORKING!!】高津カリノ総合ピンクキャラスレ5
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/erochara/1164556637/

高津カリノ WORKING!! 声優予想スレ
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1154682496/
【WORKING!!】 鎌倉志保萌えスレ
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1160745996/
WORKING!!(キャラネタなりきりスレ)
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1159017606/



◇次スレへの引継ぎについて◇
450KB を超えたら残り容量に注意しながら投下してください。
480KB を超えたら次スレが立つまで投下は控えてください。
5名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:58:12 ID:yBi0aYR9
5Get
6 ◆PRpFTyRR8k :2006/11/30(木) 00:36:42 ID:yJx4kVlj
新スレ乙です。

と言うこと新スレ祝い?で投下します。

伊波×小鳥遊 エロありです。
7アイスロッド ◆PRpFTyRR8k :2006/11/30(木) 00:39:21 ID:yJx4kVlj
「伊波さん」
「きゃー!!!!!」


バイトが休みの夜、人気のいない時間、
そして店員が女性である時間を見計らって
買い物に行った帰りの伊波まひるが、突然後ろから呼び止められる。

「…悲鳴あげるのは止めてもらえますか、
痴漢扱いされたら困るんで」

声に覚えがあって振り向くと、そこには小鳥遊宗太がいた。

「た、たた、小鳥遊君…ば、バイト帰り?」
「そうです」
ため息混じりに小鳥遊が答えると、もう北海道の夜は凍てついており、
吐く息が白く染まる。
「伊波さんは買い物ですか?」
「そ、そう、アイス……」
「Σアイスって、このクソ寒いのに…?」
喋りながら歩き出す。どうやら行きがかり上、送ってくれるらしい。
「えと、お風呂上りとか…ストーブでほてったりとかして、
冬の方がアイス食べたくならない?」
しどろもどろと伊波が答える。
「しかも懐かしい…チューペット」
「す、すきなんだもん……」
と、言ったところで、自分で言った「好き」という単語に反応した伊波が赤くなる。


8アイスロッド ◆PRpFTyRR8k :2006/11/30(木) 00:40:09 ID:yJx4kVlj


「……」
少し無言の間があったあと、公園を通ると、小鳥遊が話題を変えた。
「…伊波さんは冬でも暖かそうですよね…」
「うっ?うん、そうね…冷え性しらずではあるわね…」
「温かいというか、熱持ってますよね…いいなぁ、寒さ知らず」
小鳥遊が、少し伊波の方に寄って来た。
伊波の体温が余計に上がる。
緊張しながら
『これからウチに来ない?』の一言を言おうか言うまいか迷っていたが
「今日は家に帰らないといけないんですよね」
と、先に断りを入れられ、伊波がわかりやすく落ち込む。

「ここでしちゃいましょうか」
「え」
手を引っぱられると、公園の茂みの中に引き込まれた。
「え…えっ、小鳥遊君……だって、外」
「大丈夫ですよ、伊波さん暖かいから、風邪引きません」
「そ、そうじゃなくて ……あっ」
言っている間に木に寄りかからせられ、コートのボタンを外され、服の上から胸を触られる。
「あ、やだ、だめ……!!」
思わず殴ってしまいそうになったが、腕に引っかかったコートが邪魔で、殴れない。
セーターの中に手を入れられ、ブラのホックを外される。
「ひう…!!!」
小鳥遊の冷たい手があちこちに触れ、いつもより強い刺激が伊波を襲う。
「大丈夫ですよ、服は脱がしませんから……」
「あむ……ぅ……」
小鳥遊がそういって伊波に口付けをし、舌を絡ませると、
伊波が持っていた買い物袋がドサリと落ちた。

9アイスロッド ◆PRpFTyRR8k :2006/11/30(木) 00:40:50 ID:yJx4kVlj


「ふ……む……はぁ……ん……」
呼吸するため絡ませる舌を離すと、息が白くなる。
「伊波さんの体、あったかい……」
小鳥遊がセーターの中の伊波の体を撫で回す。
「んっ……んん…!!あっ……んっ」
冷たい手が、乳首に触れた。
「あれ、やっぱ寒いんですか?こんなに乳首立たせて……」
首筋に舌を這わせながら、クリクリと乳首を弄る。
「やっんっ……つめた……ぁ……」
伊波の吐息が熱くなる。
「声出したら通行人に見つかりますよ…」
注意とは裏腹に、乳首を抓る。
「ひ いいっ…っっ…!!!!!」
伊波が快感に喘ぐのを堪える。
「伊波さん……ちゅ……れろ……」
首筋に舌が這うと、その痕が冷気を帯びて冷たくなる。
「あああん……つめた………」
「…体はどんどん熱くなってますよ……そんなに冷たいのがいいですか…?」
「ひ い……ぁ……」
「――…一本もらいますね」
荒く息をする伊波の足元の買い物袋を漁り、チューペットを一本取り出す。

10アイスロッド ◆PRpFTyRR8k :2006/11/30(木) 00:43:26 ID:yJx4kVlj
「ぁ……ぁぁ………」
「…へえ、凍ったままで売ってるんだ…丁度いいや」
するりと、セーターの中にそれを入れる。
「ひゃっ……!!!あ!!!あああっ……あ あ…!!!」
じゅっ、と体に冷気が走る。
「あ、た、たかなしく……や……」
伊波が刺激と快感で涙目になりながら首を横に振る。
「いやですか……?こんなにココは熱くなってるのに?」
「ひ……!!!」
小鳥遊が伊波のスカートに手をいれ、下着の上から秘部に触れると、
そこは水分を帯び、伊波の体中で一番熱くなっていた。
「あ…ああんっ……あ…!!」
ぺと、ぺとと体中に冷たいものを当てられるたび体は収縮し、
反比例してゆるんだ秘部から熱い愛液が溢れる。
「気持ちいいんだ…これが……やらしいな伊波さんは…」
乳首をグリグリとチューペットで押す。
「ひゃあああっ……ああんっ……!!!たかなしくん…!!!」
体中から湯気が出そうなほどに、伊波が声を殺しながら興奮し、喘ぐ。
「ほら……ココが一番熱いですよ…?」
まだ凍ったままのチューペットを、伊波の秘部に下着の上からあてがう。
「あっ!!!! ひぃいいっ…!!!!」
思わず大きく声を上げてしまう。

「あぁぁ……つめたぁ……あああんっ……」
「溶けそうですよ、アイス……そんなにいいですか?」
するりと下着を太腿まで下ろし、今度は直接秘部にあてる。
「やっ!!!!ああああっ、だめぇ…!!!!」
ポトポトと熱い愛液が枯れた草むらに滴る。
「アイスにこんなに感じて……悔しいなぁ…」
といいつつ、ふっ、と冷笑すると、
「そんなにいいなら入れてあげますよ…」
「っ…!!!?や、やああんっ…だ、だめ……ひっ……!!!!」
チューペットの方向を変え、熱くゆるくなった伊波の秘部に
ずぶずぶと埋め込んでいく。
「ひ、い、いや…ああああっ……!!!!あっあっ!!だめぇ……!!!」
「何言ってるんですか、こんなにダラダラ垂らして……」
「つめた…ああああっ!!!!ひぃ……!!!ぁっ……!!」
「……ほら、奥まで入った…」
脚を立てるギリギリまで無理矢理開かせ、チューペットを奥まで入れた。
11アイスロッド ◆PRpFTyRR8k :2006/11/30(木) 00:45:09 ID:yJx4kVlj
「ぁ……ぁぁぁ……」
快感と羞恥、少しの恐怖で伊波の足がプルプル震える。
「動かしますね」
くちゅくちゅと、小鳥遊がチューペットを上下させる。
「あっあっあっあっ!!!うごく……つめたいのっ……あああっ!!」
感じて痙攣すると、どさりとコートが落ちて手の自由が利くようになった。
「あああああっ、つめたい……!!あっ…たかなしくんっ……」
だがその手は小鳥遊を殴らず、小鳥遊の首の後ろに絡まった。
「気持ちいですか伊波さん…」
「き、き……気持ちいい……あ あ あ……ああんっ…!!!」
背後の木と小鳥遊にぎゅっと挟まれながら、足を浮かせ、開いていく。
「ひいぃいっ……冷たいのっ、つめたいの 、きもちいいっ…ああんっ
私の中に、つめたいの、あたってる……あああああっ!!!」
小鳥遊の手の動きも早まっていく。
「伊波さんの中が熱いから…溶けてるじゃないですか…」
「あっああああっ、やあああんっ!!!溶けるのいやぁ…あっあっ」
「溶ける前にイかせてあげますね」
グリグリと上下左右にチューペットをうねらせる。
「ひうっ!!!あっああああっ!!!いいっ……ああああんっ!!!!やぁああんっ!!!
いくっ…たかなしくんっ……!!わ、わたし、つめたいのでイっちゃうぅ……」
はぁ、はぁと白い息が二人の周りに散る。
「イってください……!!」
「っ…あっひっああああああっ…!!!!」
ぐいっと半溶けになったチューペットを奥に押し込むと、
伊波が絶頂を迎えた。

12アイスロッド ◆PRpFTyRR8k :2006/11/30(木) 00:46:48 ID:yJx4kVlj
「はぁ、はぁ、はぁ ……ぁぁ……」
足を小さく開いたまま、伊波が快感の余韻に耽っている。
秘部からも小さな湯気が上がっていた。
「た、かなしく……」
制服から、小鳥遊が自分のものを取り出す。
「一人だけ気持ちよくならないで下さいね…」
というと、伊波の膝を持ちM字に足を開かせ木にもたれさせると、
「はっんんっ…!!!」
伊波のまだ熱いソコに、自分のモノを突っ込んだ。
「あっあっあっ!!!たかなしく……!!!たかなしくんの、熱いぃ…ああんっ!!!」
「伊波さんの中は…まだ冷たいですねッ……っ!」
先ほどの冷気と寒さで、いつも熱い伊波のソコもいつもより締まっている。
「あっあああああっあああんっ!!!あ、ああっ!!たかなしくんの やっぱ いいっ…!!!」
「…さっきまでアイスで喘いでたくせに…」
荒い息で不満そうにそういうと、また激しく腰を打ち付ける。
「ああっ!!あああんっ!!!ご、ごめんなさ…あああああっ!!!」
人が気付くほどに大きな声で喘ぎ、足を小鳥遊の腰にきつく絡ませる。
「小鳥遊くんのがっ……あああっ、小鳥遊君のが、一番すきぃいいっ!!!!」
「いなみさ……」
小鳥遊のモノをぎゅっと中で締め付ける。
「たかなし あああっくんのっ、あっついの、中に、中に入れてぇ…!!!
ああんっ、ああああっ!!!いいのっ…ぁはあああっ!!!ああんっ!!!」
「……っ でるっ……伊波さんっ!」
「た、たかなしく……!!!!!!あっ……あああああああああんっ!!!!!!






っ……は……… あ あったかぃ………」



13アイスロッド ◆PRpFTyRR8k :2006/11/30(木) 00:47:22 ID:yJx4kVlj




「ただいまー」
伊波が火照った顔で家の居間のドアを開けた。
「遅かったわね」
台所で伊波の母が冷凍食品の整理をしている。
「う、うん、ちょっと………」
冷凍庫を開けて、チューペットの袋を突っ込むと、
足早に二階に戻っていった。

「…変な子」
と言いながら冷凍庫を開けると買ったばかりのはずの
チューペットの袋が空いていた。
母が首をかしげる。






「……あの子帰り道でアイス食べたのかしら、……2本も」


14 ◆PRpFTyRR8k :2006/11/30(木) 00:48:39 ID:yJx4kVlj
以上です。某所のレスにちょっと話題に出てたのを
ネタにしてみました。
15名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 01:34:53 ID:/XnZtdl3
向こうのスレ覗いてたんですかw
小鳥遊はサディストだなぁ・・・・って2回戦!?
16 ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:35:39 ID:3GmsVQ5I
GJっす。チューペットってもう名前からして卑猥ですもんね。うん。

お初ですが、ちょっと長いのを投下します。
鬼門鬼門と謳われる足立×村主のエロありSSです。お暇のある方、是非お付き合いください。
17素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:36:37 ID:3GmsVQ5I
「あの時は本当にごめんね、村主さん……」
 休憩時間、ソファに座ってぼんやりとくつろぐ村主さんに向かって、改めて深々と頭を
下げた。
 バレンタインのチョコレートを頂いておきながら、手作りと聞いた瞬間に昏倒し、あろ
うことか本人をホラームービー扱いした件についてだ。
「足立君……。いいわよ、そんなに何回も謝られると、かえってこっちが申し訳なくなる
から」
「いや、でも……」
 冷静に自らの取った行動を振り返ると、あまりの失礼さに自然と頭が下がってしまう。
 村主さんだって、ほら、……………………女の子なんだし。
「今、とても失礼な思考の隙間がなかったかしら?」
「いえ、けして!」
 村主さんは虚ろな、けれど針金のように鋭い視線でこちらを見据えてくる。
 いつものことながら、喜怒哀楽のどの色を含んでいるのかわからないその瞳が、やっぱ
り若干俺は苦手だった。心臓をひょいとつまみ上げられたような気分になってしまう。
「あの、本当に、申し訳ないって思ってるから……」
 それでも、ひるまずにしっかりと見つめ返して、謝る。
 すると彼女はふぅ、と溜息をついて、
「……もう、許したと言っているのに、これ以上何を言えというのかしら……」
「う、まあそうなんだけど……」
「じゃあ、足立君」
「え?」
 彼女はすっと立ち上がると、正対してこちらを見上げる。
「一つ、お願いを聞いてくれるかしら?」
「え、な、何を?」
「そうねぇ……」
 特に何か決まっていたわけではないようだ。でも、お願い事を頼まれたなら、謝罪の形
としてこれほど分かりやすいものはない。
「……お寿司」
「へ?」
「お寿司が食べたいわ」
18素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:37:16 ID:3GmsVQ5I
 寿司か。おごりとなるとちょっとキツいかな。あ、それともまさか、うちに食べに来る
つもりとか……。
「作って」
「は、つ、作る?」
「今日」
「今日!?」
 時刻は、もう閉店間際だった。

「足立ー、ホントに締め全部おまかせしていいのかー?」
「ああ、河野今日オールだろ。疲れてるんだから早めに帰れよ」
「どういう風の吹き回しだよまったくー!」
 無邪気な笑顔で背中をバンバンと叩いてくる河野に、はは……と乾いた笑みを返すのが
精一杯だった。

「お疲れさま、後は全部私がやっておくわ」
「いや、まあそれはいいんだけどさ」
「? なにかしら、妃?」
「いや、なんか足立も……。まあいいや、お疲れ」

 他のスタッフを早々に帰し、フロアとキッチンの後始末をそれぞれ済ました。
「こっちは終わったわよ」
「ああ、うん。じゃあ……、帰」
「…………」
「……作り始めますか」
「そうね、お願いするわ」
 相変わらず、無言の強制力がある人だな……。
 でもまあ、俺が言い出したことなんだし、多少の無理は聞いてあげないと。
「えっと、フロアのほうで休んでいてもらってもいいけど……」
「一人で座っていてもつまらないじゃない」
「そ、そっか。……じゃあ、せめて後ろに立つのはやめてほしいかな……」
「あらそう」
 というわけで、横からじっくり観察されながら寿司作りが始まった。
 気合……、入るなあ……。
19素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:38:00 ID:3GmsVQ5I
 炊飯器は全て明日の準備に使われているので、ご飯は先にラップで包んでおいたものを
使う。軽く酒を振ってから包みなおして、電子レンジに入れた。
 ご飯を加熱している間に、合わせ酢を作る。
「ネタもあまり大したものじゃないし、ご飯も温めなおしだからね。これだけはちゃんと
作っておかないと」
「ふうん……。ちょっと舐めてもいいかしら」
「ん、別にいいけど」
 材料を混ぜ合わせた小鉢をひょいと覗き込んで、小指にちょいとつけてぺろりと舐める。
「……? どうしたの、足立君?」
「い、いや、なんでも……」
 細い指、薄くすらっとした唇の艶かしい動き。間近で見てしまった。
 まいったな……。こんなことで動揺している自分がいる。

 電子レンジが終了音を響かせる。ご飯を取り出してボールに移して軽くほぐしたあと、
合わせ酢を全体にかけながら混ぜ合わせる。
「あ……、いい香りがしてきたわね」
「そうだね、ちっちゃい頃からよく嗅いでいるけど、この匂いは好きなんだ。……よし、
こんなもんかな」
「うちわで扇いで冷ませばいいのかしら?」
「うん、しばらく蒸らしてからだけど」
「そう。じゃあそれはわたしがやろうかしら」
「あ、やってもらえるかな? 俺はその間にネタを切るから」
 お刺身セット用のブロック刺身を何種類か冷蔵庫から取り出す。
 彼女は口が小さそうだし、あまり大きく切らないほうがいいかな、などと考えつつ切り
身をさばく。
 傍らでは、酢飯をパタパタ仰ぐ村主さん。なんか、こういう淡々とした動きが似合う人
だな……。
「共同作業ね……」
「あ、あはは、そうだね……」
「何かこう、頭に2文字くらいの修飾語を添えたくなるくらいの共同作業ぷりね……」
「は、はは……」
20素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:38:35 ID:3GmsVQ5I
「これくらいでいいかしら」
「うん、上出来」
 シャリは1粒1粒がツヤツヤと輝いている。あとは、握るだけだ。
「お手並み拝見ね……」
「はは、拝見ってほどのものじゃないよ」
 右手でシャリ、左手にネタを掴んで、ネタにワサビを塗った上にシャリを乗せて軽く抑
える。くるりと返して形を整えるように握り、横に回してまた握る。完成。
 うん、久しぶりに握ったけど体は覚えてるな。
 あとはもう、丁寧な繰り返し作業だ。料理はスピードが命。さくさく握ろう。
 4貫ほど握ったところで、村主さんがぽかんとしてこっちを見ているのに気づいた。
「ど、どうしたの?」
「いえ……。足立君、お家でやっぱり修行とかしているのかしら?」
「いや、修行ってほどのことはしてないけど……。そうだね、店の手伝いでよく台所には
入るけど、あとは見よう見まねだね」
 作る料理は寿司に限らず、いろいろやってきたからなあ。
 親父はそろそろ本格的に寿司作りを学べって言ってるけど、作るだけならまだしも大勢
の客の前に立って相手をすると考えるだけで心臓が……。
「なんだかすごく手際がいいし……、詳しいことはわからないけど、形とかもものすごく
きれい。店で出されるものと大差ないんじゃないかしら」
「ははは、村主さんそれは褒めすぎだよ」
 そうかしら、とぼやきながら彼女はしげしげと俺の握った寿司を見つめている。なんだ
か少し照れくさい。
「あ……、そうだ」
「? どうしたの、足立君」
「いや、なんか村主さんに褒められたのって初めてじゃないかなって」
「……そうかも知れないわね」
「いや、だからどうしたってわけじゃないんだけど」
 なんだか奇妙な嬉しさがこみ上げてくる。馬鹿みたいだな俺、これじゃまるで、
「子供みたいね……」
「はは……、その通りだね」
 こらえ切れなくなって、つい笑みをこぼしてしまう。村主さんはそんな俺を呆れずに、
けれどやっぱりいつも通りの淡々とした表情で見つめていた。
21素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:39:12 ID:3GmsVQ5I
 出来上がった寿司を盛り付けている間に、村主さんには先にフロアのソファテーブルで
待っていてもらった。カーテンも締め切って真っ暗な店内の片隅にだけ明かりが落ちている。
「はい、お待たせしました」
 ぼんやりと待っていた彼女の前に、お皿に盛り付けた寿司とお茶を差し出す。
「おいしそうね……。ありがとう、足立君」
「うん。さ、食べてみて」
 いただきます、と丁寧に手を合わせてお辞儀すると、すこし醤油をつけて寿司をぱくり
と頬張る。
「……うん。おいしいわ、とっても」
「そっか。よかった」
 村主さんは、すぐに次の寿司に箸をすすめる。なによりも達成感をくれるのは、率直な
言葉と態度だ。喜んでもらえたようで、こっちも自然と笑顔になれる。
「足立君も座ったら?」
「あ、そうだね」
 重苦しいコックコートを脱いで、テーブルの向かいに腰かけようとした矢先、村主さん
ははい、と少し奥にお尻をずらして隣を空ける。
「……えっと」
「どうしたの? 早く座ったら?」
 一瞬迷った後、おずおずと村主さんの隣に座る。
 さも当然の流れという風に、彼女は涼しい顔をしている。
「…………おいしい?」
「おいしいわよ」
 笑顔に少し苦しいものを浮かべながら、少し渇いた喉にお冷を流しこんだ。

 村主さんは、黙々とお寿司を食べている。
 静まり返った誰もいない店内には、手にしたグラスの氷の音がときおりカランと響くだけ。
 たまには、こういうのもいいな。仲の良い人と、ゆっくりで静かな時間を過ごすのは嫌
いじゃない。
22素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:39:44 ID:3GmsVQ5I
 とはいえ、もう時間もだいぶ遅い。食べ終わったら送って帰ろうかな。
 そんなことを考えていると、村主さんがことりと箸を置いた。
「ちょっと食べ切れそうにないわ……。足立君も食べる?」
「あ、ちょっと作りすぎちゃったかもしれないね。じゃあ、いただこうかな」
「自分で作ったものなんだから、遠慮せずに」
 言いながら、彼女は寿司を一つ掴む。
 さっきまでお箸で食べていたのに……と思いきや、ネタに少し醤油をつけると、
「はい、あーん……」
「えっ、ちょ、あの」
 細くしなやかな指に挟まれた寿司をずいっと眼前につきつけられる。ご丁寧に、左手を
口元に添えて。
「どうしたの、早く食べないと崩れちゃうわよ?」
「いや、あのね、村主さん……」
「あーん……」
 聞いてない。
 眼前に迫り来る寿司。逃げる余地はない。
 おまけに村主さんは遠慮なく体を密着させてくる。これは……ちょっと色々とまずい。
 仕方なく、差し出された寿司にかぶりつき、少し体を離した。けれど、村主さんは寿司
に添えた手を放そうとしない。
「ほら、もっとちゃんと口に含まないと落ちちゃうわよ」
 いや、これ以上いくと村主さんの指まで口に含んじゃうんだってば。
 と、寿司をくわえたまま目で訴えてもなかなか聞き届けてもらえない。結局そのまま無
理やり引き込むように寿司を奪い取った。
 手に付いたご飯粒を舐めながらチッと舌打ちが聞こえたような気がするけど、ここは無
視しておこう。
「……おいしい? 足立君」
「んぐ……、いや、おいしいんだけどね……」
「それはよかったわ」
 村主さんは涼しい顔でお茶をすすっている。
「そうじゃなくて、村主さん」
「なに?」
23素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:40:16 ID:3GmsVQ5I
「あのさ、あんまりよくないよ、こういうことは」
「こういうこと?」
「今日、こうやって2人で残ってることもそうだけどさ……。俺はこんな性格だから大丈
夫だけど、他の人だったら勘違いしちゃうよ」
「……勘違い?」
 村主さんは湯飲みを置くと、テーブルの上に視線を落としてそのまま黙ってしまった。 ……余計なこと、言ったかな?
「……私、勘違いしてほしいわけじゃないのよ」
「え?」
 少し、声のトーンが変わった。
「それって……」
「勘違いって言ったわね。なにを勘違いするの?」
「え、いや、それは、その……」
「……」」
 村主さんはうつむいたまま何も言わない。
「……村主さんが、俺のことを、とか」
「……」
「逆に、俺が、その、君のこと……。……ごめん、何言ってるんだろ、俺」
「……だから」
「え?」
「だから、足立君のその気持ちは勘違いなの?」
「……それは」
 答えに窮する。
 彼女のことは、確かに気になる。
 だけど、それはただ「不思議な子」だからってだけじゃないのかって、そう考える自分
もいる。
 彼女にとって俺は単なるからかい甲斐のある同僚。それ以上でも以下でもないように振
る舞うのが付き合い方。向こうも同じだと思っていた。
 ほら、今日だって俺をいじるためにわざわざ閉店後まで残ってこうやって……。
「……あ」
「?」
24素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:40:50 ID:3GmsVQ5I
「勘違いじゃ、ないかもしれない……」
 いつもと同じようで、ちょっとだけ違う二人きりのひと時。
 なんだかそれが、妙に好ましく思えてしまって、自然にそんな言葉が口をついていた。
 ふと横に目をやると、彼女は伏せていた顔を上げ、虚ろで奥深い瞳でこちらを見ていた。
 その眼差しをまっすぐ見つめ返して、優しく両肩を掴む。
「……足立君」
「さっき、勘違いじゃないって言ったよね」
 細い肩。制服の布地越しにほんのりと体温が伝わってくる。鼓動が高まる。
「じゃあ、村主さんの俺への気持ち、それも俺の勘違いじゃないってことでいいのかな……?」

「……さあ」
 頭が30センチほど急降下した。
「あ、あのねぇ村主さん……!」
 真剣に言ってるのに、と頭を上げたその眼前。息のかかる距離に彼女の顔があった。
 ぴんと張った濃いまつげに、細く整った鼻筋。そして、グロスでも塗っているかのよう
につややかな薄い唇。
「他の人にはしないわ……」
「え……?」
「こうやって、私がワガママを言ったり、からかったりするするのは、足立君だけよ」
 その言葉で、一瞬理性が遠のいて、
「ごめん……」
 そのまま、引き込まれるように口づけた。

「ん……」
 微塵の抵抗もなく、村主さんは俺のキスを受け止める。ちゃんと目も閉じてくれてる
 お茶のおかげか、彼女の唇はほんのりと温かい。厚くはないけれど、ぴんと張った弾力
のある感触に数秒だけ触れて、離れた。
 村主さんは、自分の唇を指ですっと撫で、感触を反芻しているようだった。
「……キスって、ごめんって言ってからするものなのかしら」
「いや、ついっていうか、いきなりだと思ったから……」
「そうね、いきなりね」
 村主さんは、ついとまた顔を横に向けてしまう。
25素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:41:21 ID:3GmsVQ5I
「駄目、だったかな?」
「……」
 答えない。
 普段の俺だったら、怒らせたのかなと慌てたかもしれない。
 でも、その頬がみるみるピンク色に染まっていったから。口をきゅっとつぐんで、崩れ
そうになる表情を抑えていたから。
「じゃあ、今度はもっとちゃんとするよ……」
「あ、足立君、んぅ……」
 もう一度、肩を抱き寄せて唇を重ねた。

「む……んん、あむ……」
 さっきよりも、すこししつこく。唇で唇を弄ぶようにキスを重ねる。
 ぺろりと舌で舐めて誘うと、あちらも舌をちょろっと出してきた。ちろちろと先端を突
き合わせる。少しざらりとした、粘り気のある摩擦。
「……! や、む、うぅ、れむ」
 そのまま舌を村主さんの口に差し入れる。
 じゃれる猫のように、絡み合う舌と舌。いつの間にか、俺は彼女を背もたれに押し付け
るようにして唇をむさぼっていた。されるがままの彼女は、ときどき低く喉を鳴らす。
「んん……、ぇぅ、……ふぅ」
「ごめん、ちょっと苦しかった?」
「そ、それは、大丈夫なんだけど……」
 少し息を荒くして、顔を紅潮させて、目を泳がせて。
 珍しい、動揺している村主さんだった。
「くっ、あはは」
 失礼とわかっていながらも、思わず笑ってしまう。
「…………」
 眉の端を少し吊り上げて、むっとした。これも珍しい。
「あっ、ご、ごめんね。でも、ちょっと……はは」
 駄目だ。普段と違う顔を見せる彼女がちょっと、可愛すぎて。
「……なんだか癪ね」
 ぞわっとするような声で呟くと、今度は彼女が俺の肩に掴みかかってきた。
26素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:41:51 ID:3GmsVQ5I
「む、村主さん、なに、うわっ」
 村主さんは、俺の両肩を掴むと、ソファに膝を突いてくるんとソファに乗り上げ、俺の
腿の上にまたがった。
 目の前にはエプロンに包まれた胸。見上げると、逆光を受けてそびえる村主さんの形相が……。
「何を怯えているのかしら?」
「おびえてません!」
「まったく、足立君て本当に……」
「な、なに?」
「……されてばっかりも悔しいからお返し……」
 俺の頬を両手で包み込んでくいと持ち上げキスをしてきた。……女性に頭上から迫られ
るのは初めてだ。
「ん、……ちゅ、む、あむ、ん……」
 村主さんは、鳥が餌をつつくように唇を何回も甘く噛んでくる。
 肩からはらりと垂れた髪を撫でる。細くてふんわりとしたその束をかきあげてやり、そ
のまま背中に手を回す。後ろ髪の流れに従いながら、背中を撫でた。
「……! む、う、うん、んむ、ちゅ……」
 敏感なのか、キスが震えた。
「むあ……、ん……、もう、足立君たら……」
 そのまま撫で続けると、キスを止めて遠慮もなく膝の上にぺたりと座り込んでしまった。
 小ぶりだけど肉感のある臀部の感触がズボン越しに伝わってくる。
「もう、足立君て意外とエッチなのね……」
「そ、そう……かな?」
「じゃあ、おしおき」
「は、はい?」
 何故そうなるのか何をするのか。きょとんとする俺をよそに、村主さんは後ろに手を伸
ばした。
 カラカラとどこかで聞いた音がするかと思ったら、彼女の手には氷が……。
「!」
 バッとシャツの襟口をしめる。
「そんなことしないわよ」
 信じられないという俺の視線を無視して、村主さんは濡れた氷をおもむろに口に含んだ。
27素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:42:21 ID:3GmsVQ5I
 そして、
「っ!?」
 すっと近づいて、今度は下方から突き上げるようにキスをしてきた。
「ん……、ちゅ、ぇむ、んん」
 果敢に舌を差し入れて、氷を押し付けてくる。当然ながら冷たい。めちゃくちゃ冷たい。
 さっきはあれほど熱かった舌もすっかり冷えて、まるで保冷ジェルのようだ。
 まったく、どこで覚えてきたんだろこんなこと……!
 こちらも負けじと押し返す。二人の舌の間で氷はみるみる解けて、唾液と混ざって繋が
った口腔を満たし、じゅるじゅると淫靡な音があふれ出す。
「あぅ、ちゅぷ、む、ちゅ……、ぅぅん、あむ、んく」
 溶けた水が隙間から漏れて、ぽたぽたと雫になって落ちる。唇を離すと、村主さんの口
の脇からは一筋の水の跡。
「ほら、こんなことするから……」
 袖でちょいちょいと拭いてあげる。
「……どこ見てるの」
「足立君、興奮してるわね」
「いや、そりゃ、まあ……」
 村主さんの視線はこぼれた水が落ちた辺り、……この姿勢でもわかるくらいにぐんぐん
と隆起した男性自身に注がれていた。
「っ!? ちょ、ちょっと村主さん、なにす、ぃ!?」
「何って、拭いてあげてるんじゃない」
 確かにハンカチは握られているが、明らかに布を拭く手つきじゃない。
 レバーを操作するようにくりくりと弄り回されるたび、下腹部が疼きを上げる。
「ぁ、ちょ、ちょっと、だめだってば……!」
「こんな風になるのね……、触るたびにピクピクする……」
「んあ……! も、もう、やめなって!」
「……足立君、したいの?」
 ペニスを握る手を離さずに、村主さんは上目遣いで聞いてくる。
「えっ、え、えーと……」
「……」
「……したいよ。ちょっと、我慢できそうにない」
「そう」
「…………するよ?」
 黙ったままこくりと頷く村主さん。同意は得られた……のかな?
28素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:42:55 ID:3GmsVQ5I
「ん……む……」
 口づけを交わしながらエプロンの肩紐を外し、襟のリボンを解く。
 シャツの襟元から、すらっと浮き出た鎖骨が覗く。唇をスライドさせ、そこを舐めるよ
うにキスする。
「んあ……や……」
 つるりとした肌を舐めるたびに、舌や膝に乗っかったお尻からふるふると振動が伝わる。
 シャツのボタンを外し、ごく淡いグレーブルーのブラジャーに手をかける。カップの間
のホックを外して、覆われた乳房をそっと露出させた。
「可愛い胸だね……」
「…………」
「い、いや、失礼な意味じゃないよ?」
 大きさこそ控えめだけど、ほぼ乳白色に近い乳房はお椀のようにきれいな曲面を描いて
いる。
 指先でそっと下から押し上げるように触れる。軽い、けれどそっと包み込んでくるよう
に柔らかい。
「ん……、……っ、あ……」
 そのまま、両方の乳房を円を描くような動きで揉み上げる。
 くにくにと形を変える柔肉の向こうで、トク、トク……と心臓がペースを上げているの
を感じる。
「んんっ、ふ……、ぅん……」
 指の動きに合わせてきゅっと一文字に結んだ唇から声が漏れる。
「村主さん、気持ちいい……?」
「なんだか……、んっ、足立君の指、硬くて……」
「すこし痛い?」
「そんなことなくて、んうっ……」
 あまり刺激に慣れていないのかもしれない。
「じゃあ、ここはどう?」
「……! そこ、う……ん」
 乳房を脇からくっと軽く持ち上げ、突き出た乳首を親指でくにくにと押さえる。
 少しくすんだ桜色の乳首は、刺激に反応してきゅっと充血し、固くなる。
「や、あ、いゃ、……んあぅっ」
 張り詰めた乳首を反動をつけてピンと離すと、ひときわ高い声で悶えた。
29素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:43:26 ID:3GmsVQ5I
 呼吸が少し荒い。色素の薄い頬も、ほんのりと桃色に染まってきている。
「村主さん、ちょっとこっち寄って」
「ん……、……っ!」
 腰を抱いて、彼女の体を引き寄せる。ちょうど目の前に来た乳房の先端を口に含み、乳
首をべろりと舐める。
「ん、ああ、ほんとに、む、ぅん、子供みたい……」
「そうだね……、んっ」
 コリコリとした乳首を甘く挟む。そのまま口先でぐいぐいと乳房を押して、唇いっぱい
に柔らかな弾力を味わう。
「ん、んん、あっ、もう……」
 しょうがない人、という目で胸元の俺を見下ろしながら、そっと背中に手を回してくる。
背筋に伝わる、細い指の感触。
 乳首を口に含んだまま、腰に回した手を下に滑らせ、スカートの上から小さなお尻を撫
でる。
「んっ、あ……、……や!」
 スカートの裾を通り過ぎた手をくるりと返して、滑り込ませた奥先に触れる。
 弾力のあるお尻を覆う、さらさらした手触りのショーツ。その中心、股布の底部に指を
滑らせると、
「少し、湿ってるね」
「……!」
 顔にぽっと赤い色が灯る。……駄目だな、普段とギャップのある表情をされると、それ
だけで嬉しくなってしまう。
 布一枚ごしに押し当てた中指に、優しく力を込めて秘部をこねる。ショーツの奥で柔ら
かな襞状の入り口がぐにぐにと動いて、少しずつ指が沈んでいく。
「……脱がせたほうが、いいね」
 じゅ……、と愛液がショーツに染みこんでくるのを感じて、一旦指を止めて秘部を覆っ
ている布地をずり下ろす。
「ひあっ、や、ん、んんん……」
 晒された下腹部を撫でながら、つつつと指を下の方へと沿わせていく。陰毛の茂みにぶ
つかったところで、優しく押し込むようにマッサージする。
「指、入れるよ」
「え、い……あっ、ああっ」
30素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:43:58 ID:3GmsVQ5I
 濡れた割れ目にあてがった指をくいと曲げて、ぬめりとした膣内へと少しずつ挿入する。
 熱い愛液を滴らせる内壁が中指を柔らかく締め上げる。
「ん、っ、もっ、ゆっくり……」
「うん、優しくするから、大丈夫だから」
 不安そうに震える腰をそっと抱いて、けれど指の動きは休めない。
 皮膚がふやけそうな中指を根元まで膣内に差し入れると、今度はそれをゆっくり引き出
し、しゅっ、しゅっ……と緩慢なピストン運動へと移行する。
「あ、あっ、いや、ああ……っ」
 リズムに合わせるように、村主さんの口から嬌声が漏れる。目を閉じて、必死に羞恥に
堪えている。
「気持ち、いい? 村主さん」
「んっ、んん、よく、っ、わからないわ……、あっ」
 残念だけど、強がりだっていうのが普段出ない表情からわかってしまう。
「じゃあ、これはどう?」
「んっあ……!」
 指をくいと鍵型に曲げ、指先でぬるぬるした内壁をなぞるようにして前後させる。
 少し隙間の広がった割れ目から、ちゅく、ちゅくと水気のある摩擦音が立つ。
「だめ、それ、んやっ、う、ん、あぅ……!」
「感じる?」
「馬鹿、足立君の、ば、ああ!」
 今まで聞いたことのない色と量の声。唸りが、密着したお腹から響く。
 もう、止められない。中指は、絶えずに満ちる愛液を掻き出すようにいつの間にか動き
を変えている。
 指の動きを早めるたびに、立てた膝ががくがくと揺れて、漏れ出る喘ぎ声が高くなる。
「んっ、あっ、あだち、く、……っ、も、私、だめ、これ以上は、んん……!」
 ぐちゅりぐちゅりと、いっそう潤いのある音を立てる秘部。手のひらには、少し粘り気
のある水溜りが出来ていた。
「大丈夫、村主さん、もっと感じて……」
「い……あ、だ、いや、駄目だってば……! 〜〜っっ!」」
 きゅうう、と膣が締まる。快感のあまり、村主さんは体をくの字に曲げて寄りかかって
くる。このまま、最後まで――
「――うっひゃぁっ!!??」
31素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:44:29 ID:3GmsVQ5I
 いきなり背中を冷たいものが通り抜けて、情けない声を上げて飛び上がる。
 慌ててシャツの裾をぱたぱたと払うと、軽い音を立てて氷が床に落ちた。
「も、もう、こんなことしなくても言ってくれれば……!」
「………………」
 言っても聞かなかったと、見下ろすジト目が非難してくる。
 いつもと変わらない表情に見えて、ものすごく目が潤んでいたり眉がぴくぴく震えてい
たりするあたり、けっこう本気で怒ってる。
「……ごめんなさい」
「……まったく、足立くんがこんな人だったなんて」
「い、いや、それは」
 普段はまったくこんなじゃないんだけど、その……、村主さんの反応ひとつひとつが何
だか愛おしくて、つい欲望のタガが外れてしまうというか。……なんて言えないな。
「……ふぅ。また、私ばっかりになっちゃったわね」
「む、村主さん、何して……」
 彼女は腰を机から下ろしたかと思うと、そのままするすると机の下に潜ってしまった。 ちょうど俺の足の間に収まるように、ってまさか。
「ぱんぱんね……」
「うっあ、ちょ、ちょっと」
 ひょっこりと肩から上を出した村主さんは、もうずっと盛り上がりっぱなしの股間を子
供の頭のように優しく撫でてきた。
 ベルトを解き、ジッパーを下ろすと、張り詰めたトランクスの中に手を差し入れて無理
矢理――
「いっ!? ちょ、痛いってば!」
「あら、ごめんなさい」
 ――やや乱暴に、膨張したペニスを引っ張り出してきた。
「へぇ、こういう形なのね……」
 言葉のニュアンスに納得と疑問と狼狽を織り交ぜらせる俺をよそに、村主さんは躊躇も
なく膨張するペニスをぱくっと口に含んだ。
「うっわ、あ……」
「んむ、ん、……しょっぱいのね」
 一言簡素な感想を漏らして、村主さんはまた唾液の溢れる口で俺のペニスを刺激しにか
かる。
32素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:45:00 ID:3GmsVQ5I
「ん、ちゅ、む、ぅん、じゅる……、ん」
 滑らかな唇が竿をくるっと囲み、表面をぬるぬると刺激しながら前後する。
 特にカリの部分を通り抜けると、指先にまで突き抜けそうな快感が走りぬける。
「く、あ、村主、さん」
「ちゅぷ、ん、ん、んむ、ぅ」
「む、村主さんてば!」
「ぅ?」
 机の下からひょっこりと出ている顔が、何の用かと聞いてくる。
「あ、あのさ、そろそろ」
「……。ん、そうね」
 股間から手を放したのを確認すると、一旦テーブルから離れて、村主さんが起き上がる
のを手伝う。
「さて、どうしようかな……」
 ソファの上でするのがベストだけど、当然狭い。我慢するしかないか……。
「よいしょ」
 考える俺を脇目に、村主さんはテーブルに腰かけた。
「な、何してるの」
「こうすれば、いいんじゃないかしら」
 そう言って、彼女はテーブルの上にためらいもなく寝転んだ。
 ……まあ、すでにフロアでこんなことしでかしている以上、マナーも礼儀もあったもん
じゃないんだけども。
「もう……。じゃあ、これ敷いて。そのままじゃきっと、背中痛いから」
「あら、ありがとう」
 彼女が上体を起こすのを手伝いながら、脱いだコックコートをテーブルの上に敷く。
 改めてコートの上に寝そべる彼女。髪はふわりと乱れ広がり、開いた襟口から覗く胸は
少し滲んだ汗が鈍く光を照り返している。
 本当に、脳がくらくらしそうなほど扇情的な姿だった。
「どうしたの、足立くん……?」
「え、ああ、ごめん」
 M字に折り曲げた両足を掴んで、ぐっと開く。抵抗はない。
 陶器のように白くて細い足。その中心に位置する秘裂はてらてらと濡れて、何かを待ち
受けるように緩慢に収縮している。
33素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:45:30 ID:3GmsVQ5I
 そっと指で触れてみる。
「あっ……、もう、さっきいっぱい触ったじゃない……」
「ごめんね、ちゃんと見てなかったから」
「見なくて、いい、あっ」
 優しく、入り口の襞をこねるように刺激する。温かい愛液が指の間に染みる。
 左手で掴んだ膝小僧が、すこし暴れだす。
「や、あっ、も、もう、いいってば、ああっ……」
「いい、かな。じゃあ、ちょっと腰こっちに動かして」
 村主さんは言われるままもぞもぞとテーブルの端のほうへとにじり寄る。
 テーブルの高さはちょうどいい。腕を村主さんの膝関節の下に通して足が落ちないよう
に支えて、ペニスをヴァギナの正面にあてがう。
「……入れるよ」
「ええ」
 村主さんの表情は、いつもと変わらない。変わらないように見える。
「……怖い?」
「……怖く、ないわ」
 思わず、苦笑する。寄り添うと、無表情の奥の感情が少し見え隠れして、それがなんだ
かとても愛おしい。
「村主さん」
「んっ、む……うん」
 覆いかぶさるように顔を近づけて、キス。唇を離すと、少しだけ表情が和らいだ気がする。
「入れるよ」
「ええ。んっ……んんっ」
 少しずつ、村主さんの中へとペニスを滑り込ませていく。熱くぬるりとした内壁は、す
こしきついくらいの抵抗がある。
「ああ……っ、……っ!」
「ふぅ、ぅ、……大丈夫、村主さん?」
「……、ええ、平気、よ」
「ちょっとずつ、動かすからね」
「あ……、ん、んんっ、ん……」
34素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:46:01 ID:3GmsVQ5I
 亀頭が柔らかい粘膜の間でうごめくたびに、じんじんとペニスの付け根に快感が響く。
「すごい、いいよ、村主さん」
「ふぅ、うん、んっ、ん」
「村主さんは、どう?」
「…………」
 赤い顔をふいと横に向けて、答えない。
 その沈黙が全てを語っているんだけども、それじゃ少し物足りない。
「ちょっと、強くするよ」
「え、……あ、あん、い、あっ、ああ……!」
 ストロークを長くして、少し角度をつけて中を衝く。
 膣壁をこつん、こつんと叩くように突き上げると、そのたびにぴくっと中が締まり、彼
女の声も高くなる。
「だめ、そ、やっ、あ、ん、んんっ、あ!」
 停止を呼びかけるように伸びた手は、すぐに力なくだらりと下がる。彼女の中で、何か
が高まっているのが見てわかる。
「うっあ、すごい、くる……」
「あだ、ち、く、っあ、ん、んああっあ……!」
 入り口のあたりで、小さく出し入れを繰り返す。一番締まりのいいところだけに、彼女
の反応もひときわ高い。
 シャツの裾を乱暴に引き出して手を滑り込ませ、すべすべした腰をきゅっと掴む。
「ぃう……! くすぐったいわ、足立くん、んんっ」
 村主さんの体がぞくぞくと震えるのが可愛くてしょうがない。
 そのまま腰を両手で抱いて、引き込むようにしてピストンする。
「あっ、あっ、ん、あ、んんんっ」
 ゆさゆさと揺れる制服。いつの間にか村主さんの口からは唾液の筋が引かれている。
「む、あむ、やぅ、んむ……」
 それを舐め取るようにキスを浴びせる。汗に混じって巻き上がる髪の香り。
 いつも通りの、奥底の知れない瞳がすこし潤んでいる。
「好きだよ、村主さん」
 鼻の引っ付くような距離で、その瞳を見つめて囁く。
「…………私も」
 一言、独り言のようにぼそっと呟いて、続きはなかった。
 けれどそれだけで十分だった。
35素直に「スキ」と言えない君の ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:46:32 ID:3GmsVQ5I
「んっ……、あ、ああっ! 足立、くん……!」
 太腿をぐっと掴んで、今までよりも深くペニスを突き立てる。
 腿の裏側を親指でマッサージするように刺激する。ペニスを搾り取るように締まってい
た膣が、さらにきゅうっと縮みあがる。
「んぁ、あ、いや、だめ、い、く……! あああぁ……っ!」
 村主さんの体がびくんと跳ねる。
 その次の瞬間、こっちも性感が臨界に達する。
「ごめん、出、る、く……っ」
「や、あ、あぁ……っ」
 びゅっ、びゅっと村主さんの細い体の中に精子を放つ。下半身全体から生気が搾り取ら
れるようだった。
「ん、あ、すごい、出てるのわかる……」
「っあ、……ごめん、なんか急に来ちゃって……ぅ」
 体に力がうまく入らなくなって、村主さんの体に重なるように突っ伏す。まったく、本
当に初めてだなこんなの……。
「しちゃったわね」
「しちゃったね……。ごめんね、何というか、段取りも何もなくて……」
 申し訳ない、と顔を上げると、そこには、

「ふふ、本当にしょうがないわね、足立くんは」

 小悪魔的な、けれど不思議と自然な笑顔があった。



「痛……っ、……ふぅ」
「足立さん……、何だかいつにも増してぼぅっとしてますね」
「また村っちと何かあったのかなー」

「……なんか、浮かれてるな」
「あら、そうかしら。極めていつも通りだと思うけれど」
「いや、私の勘違いかも知れないが」
「……そうね、そう見えるというなら、きっとそうなんじゃないかしら、ね」

-fin-
36 ◆Joc4l4klOk :2006/12/01(金) 01:48:18 ID:3GmsVQ5I
以上です。長いので、お時間があるときにごゆっくりと。
読んで頂けたなら幸い、感想いただければまた幸いです。それでは。
37名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 01:52:43 ID:54G9j3Ad
一言だけ言っておこう。

GJ!!
38名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 02:44:32 ID:ZqziMGDz
感動したっ!!

正直、あださゆでここまで書ける人が居ると思ってませんでした。
GJ!!!
39名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 03:05:35 ID:1n40gWbO
すんばらしい!GJ!!
40名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 07:22:06 ID:JUUAXp/Z
ちょ、海藍スレにも同時に長編投下してるじゃないですか
凄いよ、GJすぎる
41浜谷太一 ◆yl1SBmcic. :2006/12/01(金) 12:55:50 ID:GMhs/7H6
今回のお話の内容です
【高津カリノ】 WORKING!! を語ろう no.39
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1164571473/192-199

誤字がひとつあります
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1164571473/198の
変体は正しくは変態です

最後の伊波はすごいです色んな意味で
42名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 13:52:33 ID:FYgqzS4d
身の振り方を考え直すが聞いて呆れるな。
真性だからしょうがないか。
43名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 17:09:19 ID:LS7ggde4
847 :浜谷太一 ◆yl1SBmcic. :2006/11/28(火) 02:35:16 ID:NcnxQOPz
>>846
すまないが、詳細とか希望していい

場合によっては身の振り方を考え直そうとも思っています



場合によらなかったらしいな
44名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:51:05 ID:VSHIB8PC
◆Joc4l4klOk 氏やばい。GOOD JOBつーかむしろGOD JOB。
ていうか ◆PRpFTyRR8k 氏といいお前らなんてエロいんだwww
とにかくGGJ!
45名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 14:19:24 ID:/DrnW2dK
あえて非王道カプを書くor読みたいんだけど
非王道カプを書くうえで注意することはある?
46名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 14:35:18 ID:ppR1PxAd
反応薄くてもめげない
47名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 14:54:00 ID:Loelf3l8
では
タカナシX杏子を
48百話 ◆ewTRcAf49U :2006/12/02(土) 17:42:24 ID:QKvvtlc1
毎度、漫喫からです。
新スレお疲れ様です。
エロじゃない気がしますが一応、小鳥遊家の話で…。
49百話 ◆ewTRcAf49U :2006/12/02(土) 17:43:05 ID:QKvvtlc1
暗い夜道、バイトを終えて家路に向かう小鳥遊。

(今日、伊波さんとあんな事になるなんて…)
小鳥遊は昼間の出来事を思い出しては、一人でにやけていた。
店で抱き合って、キスをした。しかも胸まで揉んでしまってパンチラのおまけつき。
(あ──。やっぱりあの時トイレでオナっとけばよかったな)
ズボンの前をメニューで隠しつつ、股間が収まるのを待っていたがよくばれずに済んだものだ。
あの時の伊波の匂い、声、そして掌に残ってる控えめな胸の感触。
目を閉じて思い出すと、じわじわとアソコに血が集まりだした。
(…よしっ、決めた! 家に帰ったら伊波さんで思いっきりオナニーしよう!)


「ただいまー」
ガラガラと戸を開けると小鳥遊は手早く靴を脱いだ。
「お兄ちゃん、おかえりー」
「なずな…姉さんたちは?」
「いるよ、みんな」
(ちっ…いるのか)
「なんで?」
「いや…別に…ちょっとトイレにいってくる」
自分の部屋には鍵が無い、今の時間で安心してオナれるのはトイレが一番都合がいい。
さりげなくカバンで前を隠しつつなずなの前を横切る小鳥遊。
「…お兄ちゃん、カバン持って入るつもり?」
なずなが不思議そうに言う。
「えっ!…あぁそうだな。忘れてた。はは」
トイレのドアの横にカバンを置いてドアを開けた。
「…うわっ!!」
慌ててドアを閉めると中から不機嫌そうな声が。
「…宗太。入る時はノックをせんか」
「か、一枝姉さんこそ鍵ぐらいしろよな」
「なんだ鍵ぐらい…忘れる事もあるだろ。そんな時の為に入る方がノックをするんだ。知らんのか?」
「し、知らねーよ、そんな屁理屈」
「…侮辱罪だな。しかも不法侵入、わいせつ物陳列罪、プライバシー侵害罪…私は悲しいぞ、宗太」
「わいせつ物…ってそれは姉さんだろ…それに日本にはプライバシー侵害罪なんて無いって聞いた…」
──ガチャッといきなりドアが開いたとたん、中からロール紙が飛んできた。
「しゃらくさい! お前が法律云々言うなんて百年早い!あっちへ行け!」
パンツを下ろしたままの姿で立ち上がっているのでヘアがはっきり見えてる。
「わかった、わかった…早く閉めろよな…姉さん丸見えだから」
「なずな…宗太を殴ってもいいぞ」
そう言うと一枝はドアを閉めた。
50百話 ◆ewTRcAf49U :2006/12/02(土) 17:44:04 ID:QKvvtlc1


「……お兄ちゃん災難だったね…」
なずなが心配そうに見ていた。…でも顔がちょっと笑ってるが。
「まぁ…いつもの事だからな」
返事をしながらカバンを拾う小鳥遊。だが頭の中はあの事しか無かった。
(それよりもオナニーだ。…くそっ、トイレが使えないとは…一枝姉さん長いからな…)
とりあえず部屋に向かう小鳥遊になずなが声を掛ける。
「お兄ちゃん。お風呂は…」
(風呂…そう!風呂だ!鍵こそ無いが風呂なら誰も入ってこない!)
「今から入る」
「駄目、入れないの」
「な、なんで?」
「あのねぇ…梢おねえちゃんが入ってる時に中で…いっぱいその…吐いちゃって。飲みすぎで」
「はあ? じゃあ洗えばいいだろ」
思ったようにオナニーが出来ないので、つい声が大きくなってしまった。
「あ、洗おうとしたんだけど…排水管が詰まっちゃったんだもん。…梢おねえちゃんので…」
なずなの目が潤んできた。
「な、なずな…ごめん。そうと知らずにきつく言っちゃって…ごめんな」
「…ううん、気にしてないよ。これくらいへっちゃらだよ。いつものお兄ちゃんに比べれば」
「そ、そうか…」
なずなの頭を撫でながら心底申し訳ない顔ではあったが、頭の中はやはりあれしかない。
(風呂も駄目か…梢姉さんもどれだけ吐いてんだ?)
梢を恨んでも仕方が無い、これに近いことはよくある事だ。さすがに風呂が詰まるのは初めてだが。
(もう、自分の部屋しかないな…少々危険が伴うが仕方が無い)
やはり店でしなかったのが痛い。あの時なら存分に楽しめた筈だ。
伊波の匂いやパンツを思い出しつつ、胸を揉んだばかりの手でしごきまくる。
(くっ。やっぱりあの時やっとけば今頃こんな苦労は…)
今日何度目かの後悔をしているとなずなの視線が気になった。
「どうした…?」
「お兄ちゃん…ここ変だけど…なにか入ってるの?」
なずなが自分のズボンの膨らみを指して不思議そうに言う。
「こ、これは!…おしっこが溜まってるってことなんだ。はは…」
「…男の人ってそうなの?」
まだ熱い視線を股間に向けているので小鳥遊は焦った。
「なずな!…その、あまりそんな所見るなんていくら家族でも…」
「あっ…そうだよね。…ごめんねお兄ちゃん。へへ」
無邪気に笑うなずなの頭をもう一回撫でると、小鳥遊は部屋へと向かっていった。

51百話 ◆ewTRcAf49U :2006/12/02(土) 17:44:47 ID:QKvvtlc1
部屋の前に来たとたんプ〜ンとお酒の匂い鼻をつく。
(梢姉さんか!)
素早く振り返るが誰もいない。
「…気のせいか」
ドアに向き直り、ノブに手を掛けたその時。
「宗太ちゃ〜ん! おっかえり〜。」
「うわっ!」
急に後ろから抱きつかれて驚く小鳥遊。
「こ、梢姉さん!どこから?」
「あのねぇ…なずなちゃんのお部屋にいたの…そしたら宗太が帰ってくるんだもん。ラッキーてやつ?」
「何がラッキーだよ。ったく…酒臭い!離れろって」
「ええ〜? いいじゃないの別に…可愛い姉と可愛い弟が抱き合っても。ねっ」
「…いくら姉さんでもそんな格好で抱きつかれたら俺が困るだろ!」
下はともかく上に着てるのがタンクトップ一枚。
さっきから背中に豊満な乳房がぐいぐいと押し付けられていたので小鳥遊の顔がやけに赤い。
「あら?…あらあら?…宗太ちゃんも・し・か・し・てぇ〜?」
「…なんだよ」
「この私の魅力パンパンな身体にメロメロになっちゃった!?」
「んなわけないっつーの!…いい加減には・な・れ・ろ」
腕を振りほどこうとすると梢が変な声を出す。
「あぁ〜ん。宗太のえっち」
「ああ!…なにが!」
「いま宗太の腕が私のおっぱいを…こう、ぐにって…もう、触りたかったら言えばいつだって」
「だ・ま・れ……ほら、ドア閉めるからあっちいってくれ」
勢いよくドアを閉めると廊下から梢の甘えた声が聞こえた。
「宗太〜。私はいつでもいいからねぇ〜」
「俺はよくないの」
無理やり入ってくるかと思いドアを押さえいたが、さすがにそこまではしないようだ。
力を入れていた手をドアから離したら自然とため息が出た。

52百話 ◆ewTRcAf49U :2006/12/02(土) 17:45:17 ID:QKvvtlc1
「さて、やっとできるな…オナニーが」
小鳥遊は机に向かって仁王立ちしていた。
あらためて口に出すと、オナニーという言葉はちょっと恥ずかしい。
ジッパーを一気に下げて中から息子を出す。大事な息子は床に平行な位で半立ちってところ。
(これは決して梢姉さんに反応したんじゃない。伊波さんのがまだ残ってた…筈)
なんとなく伊波に失礼な気がして、小鳥遊は頭の中から梢の感触を消し去った。
いま小鳥遊の頭の中は伊波の事でいっぱいだ。
(よし…今がチャンス。…伊波さん…)
目を瞑り伊波のパンツを思い出しながら右手で息子をゆっくりしごきだす小鳥遊。
(そういえば、パンツに染みがあったけど伊波さん…濡れてた?)
あんな状況ではいくら伊波でも感じて濡れてしまうのか。
そんな事考えたせいか、さらに硬度が増す息子。手の動きもそれに比例して加速していく。
(い。伊波さんのあんなとこ…伊波さんの…いっ伊波さん!)
その時、部屋の中で急に声がした。
「…お兄ちゃん、入っていい?…っていうかもう入ってるんだけど…」
「えええぇっ!!!」
固まる小鳥遊。当然手の動きも止まった。
「なっなずな!…な、何してんだ!?」
顔だけで振り返るとなずながドアの前に立っていた。
「あのね…お兄ちゃんと一緒に寝ようかな、と思って…駄目?」
「お、お兄ちゃんと?なんで?」
手の中で息子がだんだん小さくなっていくのが感じられた。
「…お兄ちゃんやっぱり変。なんで顔だけこっちなの?」
「いや…急に声がしたんでびっくりしてさ…こんな姿勢に…」
なずなに気づかれないように息子に帰ってもらう。

53百話 ◆ewTRcAf49U :2006/12/02(土) 17:45:51 ID:QKvvtlc1
「…で? なんで一緒に?」
身体ごと振り返ってから気づいたが、なずなの格好がいつもと違う。
「ごめん。その前に聞きたいんだけど…なんでそんな格好なの?」
「明日ねぇ、体操のテストがあるの。その練習をしてたんだけど…」
(だからと言って、わざわざ体操服にならなくてもいいだろ)
なずなからすれば本番と同じ格好の方が気分が出ると言ったところだろう。
しかし、小学生とはいえ背丈もあるし出るところも出始めているなずながそんな格好をしていると、
いくら小鳥遊でも目のやり場に困ってしまう。
(胸の感じが伊波さんみたい…いや、こんなに無いか…って俺は何を!)
「ああぁ…」
妹であるなずなと彼女である伊波を比べてしまった自分にショックを受けその場に崩れる小鳥遊。
「お、お兄ちゃん大丈夫?」
心配して小鳥遊の前にしゃがみこむなずな。
「だ、大丈夫さ。ちょっと立ちくらみが…」
「本当?」
「本当だって…」
そう言って立ち上がろうと前を向くと真っ赤なブルマが目に入ってきた。
しゃがんでるので太ももと太ももの間が少し膨らんで見える。
「だだだ大丈夫!だ、だからなずなもほら、立って!立って!」
目を瞑りながら慌てて立ち上がる小鳥遊になずなも驚きながら一緒に立ち上がった。
「そ、それよりなんで自分の部屋で寝ないんだ?」
顔を赤くした小鳥遊が話を戻す。
「だって私のベッドには梢おねえちゃんが寝てるんだもん」
(またあいつか…)
小鳥遊の頬が引きつった。
「お姉ちゃん重いから動かせないし…隣で寝るとお酒くさいんだもん」
確かに、そのまま梢と寝かせたらなずなに酒の匂いがうつってしまう。
風呂も壊れているのでそのまま学校へ行ったらテストどころじゃない。
「…わかったよ。一緒に寝よう。…俺も今から寝ようと思ってたんだ」
「やったー。…お兄ちゃんと一緒なんて久しぶりだよね?」
「そういえば…昔はたまに寝てたよな」
なずなが自分の枕を小鳥遊の枕の隣に置いた。それだけはしっかり持ってきたようだ。
「早く、早く。お兄ちゃん布団に入って!」
先に布団に入ったなずなが満面の笑顔で小鳥遊を誘う。
(…今日は結局オナニー…できなかったな…まあいいか)
「ちょっとの間こっちを見るなよ」
「なんでー?」
「パジャマに着替えるから」
「見てちゃ…駄目?」
「駄目」

小鳥遊が着替え終わってベッドに入る頃にはなずなの寝息が聞こえてきた。


54百話 ◆ewTRcAf49U :2006/12/02(土) 17:48:26 ID:QKvvtlc1
以上です。反応薄くても気にしない…けど
出来れば感想よろしくお願いします。

返事はかなり遅くなるけど
55名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 23:09:53 ID:XUol4P9M
百話 ◆ewTRcAf49U 氏
いつも愉快な話GJ&お疲れ様です。

保管の際にタイトルが必要ですのでタイトルをお願いします。

56名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 22:44:31 ID:M2yaOHZ1
キャラの呼び方で質問なんだけど、小鳥遊は山田を普段は「山田さん」、
怒るというか素が出ると「山田」と呼び捨て、でよかったかな?
あと、八千代は「葵ちゃん」で合ってる?
57名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 22:47:38 ID:nw8ZGWJp
正解!
もしかして小鳥遊×山田、八千代×山田、小鳥遊×八千代のどれかですか?
58名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 22:56:05 ID:M2yaOHZ1
ありがとうございます。
だが、残念……! そのどれでもない……!
59名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 23:19:29 ID:zieqpCdw
>>58>>47じゃないか?
60名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 23:27:12 ID:RkODyawc
とにかくwktk
61名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 23:38:06 ID:tJCTXeev
八千代が足りない。今の俺には。
62名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 00:20:46 ID:DybA4V3p
あー絵板のヒシン×リリザが悶えるほどいいわー
いなぬーも最高。でもおっぱいはもうちょっとないと思う
63名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 09:44:25 ID:iP2Q4jx0
え、伊波のおっぷぁいはあれくらいじゃないの?
むしろNo.16さんが前に書いた村主の乳がでかすぎた気がした。
64名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 09:47:28 ID:1mgwfGYi
それ、がはこもよくやる癖だから>胸を大きく描いてしまう癖
65名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 11:46:26 ID:luiS6edP
乳には男のロマンが詰まってるから割り増しになるんだよ。

二人の職人が男かどうかは知らんが。
66名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 13:02:29 ID:vxvXtr/D
確か手塚先生が特徴を際立たせて描け、女なら胸を大きく
というようなことを言っていた気がする
67名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 17:02:12 ID:DybA4V3p
手塚先生は結構デフォルメきつい絵だったからな
68名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 23:38:38 ID:tDXcfBPE
最近投下が少ないな
69名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 02:10:58 ID:4G5+5Tmt
二日前に投下があったばかりのような。
他の過疎スレにも住み着いてる人間としては、
このスレの投下少ない発言にはよく驚かされるな。
70名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 09:22:13 ID:ChAlMJJy
同じく。少し遠まわしに催促してるんだろうか。
71名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 12:56:55 ID:XNHKh0g5
接客態度の華しか見ていないくせに
ソレが彼女の素の姿だと勘違いして、彼女に惚れてしまう客のSSお願いします
72名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 13:27:05 ID:aFFjjdHs
埋め荒らしのお願いを聞いてくれるほど心の広い人はいるのかなあ
73名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 14:34:04 ID:WbX5h5NM
催促じゃなくてどちらかと言えば
自分の好きなカプの投下まだって感じじゃね?
74名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 14:35:46 ID:WbX5h5NM
73は70へのレスね
75名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 19:34:11 ID:mpVYcFwF
華ちゃん、志保ちゃんのファンの客が
思い余って襲い掛かってしまうSS希望

特に後者は、原作者の例の夢みたいな内容で
76名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 22:58:40 ID:3mImGBqK
>>75
いいなソレ!
77名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 23:25:24 ID:aCLYYd0E
希望とか言ってないで自分で考えるんだ
78名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 02:25:53 ID:H0XCfSFD
アリシンのSS読みてえ…
79百話 ◆ewTRcAf49U :2006/12/06(水) 22:05:28 ID:Zg5qA26c
55さん感想ありがとうです。
もし、まとめにいれるのであれば
タイトルは、「百七話の続き」で。
実はあの後に1レス分あったんですが
書き込みしてなかったようです。

相変わらず中途半端ですみません。
しばらくの間やめます。

80名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 22:12:23 ID:QmlowpKF
>>79
やめるのか・・・・残念だ。
また気が向いたら投下お願いします。
81名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 00:47:06 ID:Ax1sEHw7
ここで進藤詩穂をキボンしてみる
82名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 05:14:13 ID:D88vQDTh
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1164571473/561

何かネタに使えそうですね
83名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 11:12:55 ID:jqUooOe2
>>82
自演乙
84名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 19:02:22 ID:T7zTuYOt
85名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 19:12:06 ID:lNn/1Er0
>>84
>>1・sage進行でお願いします

あとあんまり他スレのレスを直で引っ張ってくるのも良くないですよ
86名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 21:09:48 ID:v2tBKDON
梢姉さんはブラコンだ。
姉弟と言えども朝から胸を押しつけるように首は締めない。
87名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:56:06 ID:X57cBSLs
>>86
小鳥遊の股間も梢姉さんの胸には反応したりするのかな
88名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 21:43:32 ID:7Aii7Ffo
>>87
大きさ云々柔らかさに悶々するんじゃね?
89名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 12:59:06 ID:7WTpWPCC
最近、スレが寂しいと嘆く人がいますが
、職人をもっと褒めたたえれば投下がもっと増えますよ。
90名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 03:01:27 ID:KSHAkGq9
工業高校と縁がないんだが、この高校ってそんなにすごい高校なのかな?
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E5%B7%A5%E6%A5%AD%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E9%99%84%E5%B1%9E%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%8A%80%E8%A1%93%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%AD%A6%E6%A0%A1
工業高校出身者がいたら、解説お願い。


そういえば、猫組にも犬組にも工業高校生がいないな
91名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 03:18:51 ID:6A83K5fp
すごくないから失せろ浜谷
92名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 09:56:23 ID:JIE1Gc3D
正直さー、おまいら誰の、どんな作品を待ってるのよ?
ただ待ってるだけじゃ、職人さんも書いてくれねーじゃねーの?
93名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 13:06:20 ID:Oj1/6+qd
暗くて文学チックで憂鬱展開な作品
94名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 22:25:51 ID:K8fg74qg
個人的にはベテラン陣の職人さんが減ったのが気になる。
ベテラン陣の職人さんが好きだったカップリング要素がうろんから減っているので
執筆する気にならないと勘ぐってしまう。

比較的最近の職人さんは投下を続けているので最近の職人さんが好きなカップリング要素が
まだうろんでは続いてるとは予想はできるが。
95名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 22:29:06 ID:kEPiPRa1
1スレから4スレで扱ってるカップリングにそんなに変化ないと思うけど
96 ◆Joc4l4klOk :2006/12/12(火) 01:31:20 ID:ovEBeUSz
微妙に最近投下少ない?
というわけで、犬組WORKING!!のSS投下します。ほぼ全員参加。のはず。エロはないよ。
ありがちというか、タイトルですぐにばれてしまいそうなネタです。

前回のSSに感想くださった方、ありがとうございましたヽ(´ワ`)ノ
さゆりんの無反応ぷりに苦労した甲斐がありましたですよ。
97SWITCHING!? ◆Joc4l4klOk :2006/12/12(火) 01:32:17 ID:ovEBeUSz
「おはようございます」
ファミリーレストラン「ワグナリア」の厨房に向かって挨拶する。
もはや学校生活と同じくらい日常の一部となったバイトの時間の始まりだ。
健全な学究の徒としていかがなものかと思われるが、自分の生活と将来のためだから致し
方ない。
「あ……、かたなし君。お、おはよう」
「おはようございます、先輩」
そんなやや乾燥気味の生活サイクルに一つの潤いを与えてくれるのが、この種島先輩。
なんてったって、小さい。とにかく小さい。
何を食べたらこんなに小さくなれるのか、調査して今すぐうちの家族にフルコースで振る
舞いたいくらいのミニサイズだ。
「? どうかしましたか、先輩?」
「べ、別に、なんでも……」
なんだか、妙におどおどしているというか、警戒されているような。また何か隠している
のかな?
「まあいいか、今日もよろしくお願いしますね」
胸より下、ちょうどいい位置にあるポニーテールの頭をぽんぽんと撫でる。
ああやっぱり可愛いな先ぱ
「い……、いやあああぁぁぁーーっっ!!」
「ゴふっっ!?」
次の瞬間、斜め下からかち上げるような正拳突きがみぞおちを貫いていた。
身長の3乗に比例して少ないはずの体重で、しかし砲丸のように重たい見事な一撃。
ああ、伊波さんには顔を殴られてばかりだったから腹は鍛えてなかったなあ……などとぼ
んやり考えながら崩れ落ちる。
「せ、せんぱい……、いきなり何を……」
「怖い!」
腹を抱えて鈍痛に悶える俺を、固めた拳をわななかせて見下す先輩のほうが怖い。でも可
愛い。怖カワイイ? いかん、思考が乱れてきた……。
「もう、いきなり頭なんか触んないでよ! かたなし君のバカーっ!」
涙目で叫ぶと、先輩はパタパタと走り去ってしまった。
98SWITCHING!? ◆Joc4l4klOk :2006/12/12(火) 01:32:58 ID:ovEBeUSz
「そ、んな……」
殴られたダメージよりもよっぽど衝撃的な一言に、ついにガクリと膝を落とした。
先輩に、嫌われた? あんなにきっぱりと拒絶されるなんて……。

「いったい、どうして……」
「わっ、小鳥遊君、大丈夫!?」
ぽろぽろと涙を流していると、背後から伊波さんの声がした。
「いえ、けほっ、身も心も全然大丈夫ではないんですが……えっ」
ふっと気配が近づいたかと思うと、伊波さんは俺の腕をぐっと抱えて、起き上がらせてく
れた。
「ちょ、なっ、なっ」
「小鳥遊君……」
殴られる、と咄嗟に身構えたが、
「もー、いったい何があったの?」
……拳は飛んでこない。
なんだか今日の伊波さん、やけに落ち着いてないか……?
「あ……、いや、その、先輩の頭を撫でたら、なぜか思いきり殴られて……」
「それは殴られるよ……。種島さん男嫌いなのに」
「………………は?」
様子がおかしいだけかと思ったら、何を言ってるんだこの人は……?
「でも、種島さんのパンチ食らってももう平気みたいだね。やっぱり小鳥遊君は強い子だねっ」
「……伊波さん、伊波さんですよね?」
「もー何言ってんの小鳥遊君ったら」
バシッと胸を叩かれる。
おかしい。何もかもが全力で間違ってる。
少なくとも、俺の知ってる伊波さんは男の近くでこんな朗らかに「えへへ」と笑ったり
なんかしない。
いや、間違っているというより……。
99SWITCHING!? ◆Joc4l4klOk :2006/12/12(火) 01:33:52 ID:ovEBeUSz
「伊波さん、ちょっと……」
「なにー?」
無邪気に顔を寄せてくる伊波さん。ああもう違和感。
深呼吸をひとつ、意を決して恐る恐る伊波さんの頭に手を伸ばし、撫でる。
「わ。もう、私のほうがお姉さんなんだから、子供扱いしないでよー」
……ここまでしても怒らない。それどころか、まるであやされる子犬のよう。
「これは、まさか……」
「?」

「伊波さん、お客さんがお呼びです」
「あ、はーい。今行くね」
山田に呼ばれて、伊波さんはフロアに駆けていった。
「……気づきましたか、小鳥遊さん」
「ああ。だがその前に言っておくが、ナチュラルに人に仕事を任せるな山田」
「さすが小鳥遊さん、夢の中でも手厳しい……」
「当たり前だ……。って、夢?」
「そうです。これは小鳥遊さんが見ている夢なんです。この夢の中では、なぜか皆さんの
性格、というよりキャラが入れ替わってるんです」
「ああなるほど、身も蓋もないオチだな……」
まったくろくでもない。が、確かにそう考えればあの二人の行動は納得がいく。
「ちょっと待て、夢なのになんで殴られた腹がこんなに痛むんだ」
「そんなこと山田は知りません」
くそ、妙なところでリアリティのある……。

「ん? 皆さん……、ってことはまさか他の人も」
「そうですよ、ほら」
山田が指差した先、そこにはチーフが、……のんきに生クリームをすすっていた。
「チーフ……、何やってるんですか」
「ぅぅ、甘い……。あ、あら、小鳥遊君。何って、仕事してるのよ。チーフは仕事しない
のが仕事なんだから……けほっけほっ」
店長と入れ替わってるのか……。ていうか、なんか無理してないか?
100SWITCHING!? ◆Joc4l4klOk :2006/12/12(火) 01:34:32 ID:ovEBeUSz
「八千代」
休憩室から店長が出てきた。すすすとこちらに近づいてきたかと思うと、チーフにぴたり
とすり寄った。
うわあ、いつもと立場が逆転しただけだけど、なんか絵的に非常にきつい……。
「なんだ小鳥遊。文句か」
「何も文句はありません逆らいません刀をしまって下さい」
って帯刀まで入れ替わってるのかよ! この人にこんなもん持たせたら始末に終えないじ
ゃないか……!
店長はフンと鼻を鳴らすと、腰元の鞘に日本刀を納め、またごろにゃんとチーフにすり寄る。
「杏子さん……。……はっ、駄目よ私ったら」
至福の表情で店長を抱き寄せていたチーフは、気を入れなおしてキッと店長を睨んだ。
でも顔は赤い。
「ゴホン。杏子さん、私にパフェを作って、くださ、……くれ」
「………………わかった」
自分の役柄を思い出して、厳しく店長に命令するチーフ。
対して店長は、実に渋々といった様子でチーフから離れて調理台に向かった。
「ああ、杏子さんが私のために……」
申し訳ないやら嬉しいやら、チーフは複雑な表情でそれを見守る。
のろのろとパフェの材料をかき集め、いざ調理台に立った店長は、……そのまま固まって
しまった。
ぐー、と響く、心もとない腹の音。
「きょ、杏子さん……」
「だ、大丈夫だ八千代、パフェくらい簡単に……」
言いつつ、コーンフレークの開封口に手を差し入れかけている店長。いや、よく耐えてい
るほうだと思う。本気で。

店長が、己の食欲と戦い作業は何も進まないこと数分。
「…………やっぱりダメ! 杏子さんが料理するなんて! 私が作って、杏子さんがそれ
を食べなきゃ駄目なの!!」
101SWITCHING!? ◆Joc4l4klOk :2006/12/12(火) 01:35:14 ID:ovEBeUSz
チーフは、どいてくださいっ、と店長をはねのけるように調理台に立つと、ものの数秒で
特大サイズのフルーツパフェを作り上げた。
「どうぞ、杏子さん……っ」
「うむ」
満面の笑顔でパフェを差し出すチーフと、もの欲しそうな餓鬼(ああ、ぴったりの言葉だ
な)の顔つきで早速それをぱくつく店長。
チーフの愛が、世界の掟(ルール)を打ち破った瞬間だった。
「ていうか、これじゃいつもと変わりないじゃないか……」
「そうですね」
「ずいぶんといい加減な夢だな、おい?」
「だから、山田は知りません。自分の頭に文句言ってください」
まったくだ……。どうしたんだろ俺。やっぱ疲れてたのかな……。

「何遊んでんだ小鳥遊、山田」
「佐藤さん。いえ、ちょっと店長とチーフが……」
「あ? ……いつも通りじゃねえか」
いや、今はね。
「山田、これ3番テーブル」
「えー」
「えーじゃねえ。さっさと行け」
 不承不承といった様子で仕事に戻る山田。
「お前もさっさと仕事しろ、小鳥遊」
「あ、はい、すいません」
よかった。佐藤さんはまともぽい……。
「じゃあ早速、あそこのゴミ出しといてくれ」
「……は? いや、俺皿洗いありますし、キッチンで出たゴミはキッチンの人が出すのが……」
「そうか、仕方ないな」
佐藤さんはふー、と溜息をつくと、ぴらりと一枚の写真を取り出した。
102SWITCHING!? ◆Joc4l4klOk :2006/12/12(火) 01:35:52 ID:ovEBeUSz
「ってまさかその写真は……!」
「察しがいいな小鳥遊……。ほんとにびっくりするくらい女の子だな、お前の幼少期は」
「か、返してください!」
取り返そうと手を伸ばすが、あっさりと身をかわされる。
「というわけでだ。よろしく」
くそ、相馬さんに比べて実に率直に脅してくる……。感心すべきかせざるべきか。
「ふふ……、しかし甘いですね佐藤さん」
「何?」
「これはあくまで夢の中なんですよ。いくらここで俺の悪評が高まろうとも、現実の人間
関係には何の影響もない! 一時の恥に耐えれば済むことです。だから、そんな脅しには
屈しません!」
俺は高らかに言い放った。佐藤さんはいつも通り少しも表情を動かさないが、反論も出来
ない様子だ。勝った……!
「……ふぅ、そうか、仕方がない。じゃあこの写真は種島に見せてくるか」
「え……?」
「ただでさえ今は男嫌いの種島だ。この上小鳥遊が女の子の服を着て喜ぶようなちょっと
お近づきになりたくない人だと知ったら、どうなるだろうな」
こ、この人は……。
「どんな目でお前を見て、どんな言葉をお前に浴びせるんだろうな、お前にあんなに懐い
ていた種島が……。夢の中の事とは言え、現実のお前はその記憶を引きずることになる。
お前はそれに耐えられるかな……?」
脅迫という武器を手に入れると、ものすごく普通に嫌な人だ……!
「…………行ってきます」
「おう」
涼しい顔の佐藤さんに見送られつつ、水物が多くてクソ重たいゴミ袋を3つ担いで店を出た。
もうやだ、こんな夢……。

一方、相馬さんは真面目に働いていた。

103SWITCHING!? ◆Joc4l4klOk :2006/12/12(火) 01:36:29 ID:ovEBeUSz
「はあ、いつになったら覚めるんだこの夢……」
ゴミ袋を収集かごに放り込んで、深く溜息をつく。
そこにひょっこり現れたのは……。
「……先輩」
「か、かたなし君……。さっきはごめんね……」
先輩はこちらを警戒しつつも、ぺこりと頭を下げて謝ってくれた。
「いえ、俺がいきなりあんなことしたのが悪いんです。こちらこそ、すみませんでした」
俺も、深く頭を下げる。
そういえば、現実の先輩とケンカなんてしたことなかったな……。
はちゃめちゃな夢だけど、これはこれでいい体験だったのかもしれない。
「……えへへ、仲直りだね」
顔を上げた先輩は、照れくさそうに顔いっぱいの笑顔を浮かべた。
「……ああ! やっぱり先輩可愛い!!」
こんな笑顔を前にして、我慢できるはずがない!
「ひっ……、きゃああああああぁぁっっ!!!」
思わず抱きつこうとした俺の顎に、先輩のアッパーカットが見事に炸裂――

「うっ、うぅぅ……。はっ」
「あら、起きた宗太? なーんか、だいぶうなされてたわよ?」
「……それはお前が人の顎蹴り上げてるからだとは思わんのか」

「あ、おはよー、かたなし君っ」
「お、おはようございます。先輩……」
「? なんでそんな遠くから挨拶するの?」
「おはよう種島さん。……と、小鳥遊君」
「あ……、伊波さん。ちょっといいですか?」
「何……、ひっ!?」
近づいてきた伊波さんの隙を突いて、思うさま撫でてみた。あ、夢の中と感触がいっしょ
「キャーーーーーーッッ!!!」
次の瞬間、過去最高レベルのパンチをお見舞いされた。軽く宙に浮いたかもしれない。
「よかった……。殴られた……。現実だ……」
「か、かたなし君……?」
「小鳥遊……。最近のお前の変態具合は目に余るものがあるぞ」

-END-
104 ◆Joc4l4klOk :2006/12/12(火) 01:37:33 ID:ovEBeUSz
以上です。
次は(たしか)鬼門と呼ばれてたあの2人を書きたいなあ、とか。
遅筆なので忘れた頃にまたやってくるかもしれません。では。
105最終回の、そのあとは:2006/12/12(火) 11:15:33 ID:XoxiJuDu
改札を出たところに彼はいた。
柱に寄りかかり、茫、と空を眺めている小鳥遊を見て、伊波は少し立ち竦む。
彼の見る空には、厚く雲が垂れ込めている。寒冷前線の南下に伴う、冬の始まり。
感傷など入る余地もなく、この街は雪にうずもれてゆくのだろう。
今夜から雪が降りだし、明日には積雪が観測できるだろうとも、今朝のニュースでは伝えていた。
小鳥遊はまだこちらに気づかない。だから伊波は、もう少しだけ彼の姿を眺めていた。


来年の春から、伊波は大学生になる。
なる、といっても、彼女の高校は元々、エスカレーター制の学校なので、受験勉強にあくせく追われることもない(まじめな彼女は優秀な成績を維持し続けていたが)。
だから、こうして年の瀬になっても、街を出歩いている。
アルバイトは、続けている。あの不思議な店で、おかしな店員たちと。

「たかなしくん。」

そして、毎週日曜日には、彼と出歩いていた。
「最終目標」を、何度も何度も続けている。
伊波の声を聞き(そこで初めて)彼女に気づいたように小鳥遊は視線を戻し、
それから、おはようございます。といった。伊波も答える。
それから、差し出された手をつなぐ。
二人でこうして会うときは、必ず手をつなぐ。
どちらかといえば、小鳥遊が気にしているようだった。
大義名分…というほどでもないが、建前上は、
この行為自体は最終目標なのでやはり必要だろう、と小鳥遊は思っている。

そして歩き出す。
意識せずにつなげるようになったのは何度目のデートからだったろう。
つい最近だったようにも、ずっと昔からだったようにも思える。
そのどちらでもあったのかもしれない。
小鳥遊の手は冷たく、(冬場の家事のためか)少しざらりとしている。
伊波の手より大きく、節々が硬い手。この手に引かれるのが、伊波は好きだ。
さて、どうしましょうかね、という小鳥遊の呟きを、半ば上の空で伊波は聞いていた。
106最終回の、そのあとは:2006/12/12(火) 11:17:59 ID:XoxiJuDu
二人で過ごすときは、特に何も決めずに過ごす。
そのまま、ちょっとしたカフェに行くこともあれば、そのときその時の流行りの映画を見たりもする。
たいていは、そのままあてどもなく商店街やモールをふらつき、雑貨やウインドを観ている。
日曜日の朝なので、閑散として人通りは少ない。
普通の高校生なら学校の帰り際、こんな風に友人と、あるいは親しい異性と、街に繰り出して遊ぶのが正しい姿なのだろうが、小鳥遊の身の上ではそうも行かず、
今日も早朝から家事、食事の準備、姉妹の世話を一通りこなし、こうして、夕方買い物に行くまでのわずかな間、彼に存在する休日を伊波と過ごしている。
男の子と女の子が付き合う、ということをたゆまずやっている。
彼が、何のため、だれと、どこに行くのかなどとっくの昔に気づいている彼の姉妹は、朝から煩(うるさ)かった。長女には責任を連呼され、次女には行かないでと纏わりつかれ、三女にはからかわれ、そして末の妹は朝から機嫌が悪かった。
彼女らのことを思うと気が重くはなるのだが、でもまぁ、それはそれ、と小鳥遊は気を取り直す。
少なくとも、今ここには自分が気持ちを向けている人がいる。
つないだ手の先の彼女は、彼の心の去就には露と気づかず、楽しそうにモールを眺めていた。
彼女の手は冬場でも暖かい。
本当に初めのころの(最終目標を始めたころの)、不必要なまでの力みもない。
彼女の歩みにあわせ、緩(ゆる)やかに歩く。それだけの時間でも、よいと思う。

小鳥遊の視線に気づいたのか、つと伊波は小鳥遊を見やる。
穏やかな、優しい顔つきをしていた。
自らの、屈折した父親の愛情を受けた境遇を分かり、解ってくれた人。
私を理解し、そして変えようとしてくれた人。
どこか、自分と境遇の似ている人。
今日のカッコ、可愛いですね。と伝えられる。
顔が真っ赤になるのが自分でも感じられる。
心持たっぷり三秒かけて、…うん、ありがとう。とだけ、ようよう言葉を返す。そこで初めて、手を握り締めていたことに気づいてあわてて力を緩める。痛くなかっただろうか。
ほめてもらいたくて、一生懸命選んだ服。
一番最初のデートの時もほめてくれた。だから、毎回一生懸命選んでいる。
そうやって、どんどんどんどん好きになる。

雑貨屋で、彼女に似合いそうなヘアピンを買ってあげた。
彼女は悦ぶ。大切にとっておいて、それから使うらしい。
小鳥遊は少し照れた。
ハンバーガーショップで、子供向けのセットを二つ頼む。
(子供向けの)おまけをあげると彼は喜ぶ。
相変わらずだと伊波は少し呆れた。
107最終回の、そのあとは:2006/12/12(火) 11:21:16 ID:XoxiJuDu
小鳥遊は伊波の部屋にいる。
彼女の母は、毎週日曜日には遠方の、彼女の父親のところへ出かけてゆく。
伊波は、大丈夫、と胸をはっているが、おそらくうすうすは感づいている、と小鳥遊は思っている。
伊波は、ベッドに座ったままこちらを見つめている。

彼女とはもう、キスも、その先も経験している。
伊波は、両腕を体の後ろに回し、腰のややしたのあたりで両手をタオルで縛られている。
室内なので、今まで着ていたコートは着ておらず、シャツとスカートをはいている。
男を殴ることが好きで(だいぶ落ち着いたとはいえ、今も治っているとは言いがたい。現に相馬は相変わらず餌食となっている)、
一方で彼女は小鳥遊に抱かれるときはもう必要ないのに、こうして拘束されることを求めた。
小鳥遊が膝立ちでベッドに乗ると、伊波は薄く目を閉じる。
彼女の両の二の腕に手をかけ、彼女の、やや開いた唇に口をつける。
少しついばみ、感触を楽しんだ後、彼女の髪に手をやり、指を通し、愛でる。
ヘアピンを、カチリ、と音を立ててはずすと、ぁ…とつぶやき、伊波が目を開ける。
小鳥遊が、ヘアピンをはずすと、伊波は待って…と彼に伝え、彼の肩に体を寄せ、腰を少し浮かせた。
どうするのか…と小鳥遊が思っている間に、彼の顔に口を寄せ、
そのまま彼のメガネの蔓を唇でくわえ(歯を、けして立てずに)、小鳥遊のメガネを器用にはずした。
 メガネを、小鳥遊の顔から取り去った後、伊波はボールを取ってきた子犬のような目で彼を見やった。
その目がなんとなく、ほめてほめて、といっているようで、内心少し噴き出しながら、
小鳥遊は彼女の口からメガネを受け取り、ありがとう。と伝える。
彼女の頭を少しなでると、気持ちよさそうに伊波は目を細めた。
メガネと、ヘアピンをサイドテーブルにおいてから、もう一度、今度はややゆっくりとキスをする。
薄く唇を開かせ、舌をゆるくからませ、息を継ぐ。
伊波の体が、こわばらないよう、背や、首筋や、二の腕などに手を回し、ゆるりと撫で、髪に指を通し、決して力の入らぬようにしてゆく。
 シャツのボタンに手をかけ、はずしてゆく。種類が少ない、と嘆いていたブラジャーが露になる。
シャツの内側から手を回し、そのままホックをはずすと、伊波が小さく震えた。
小鳥遊は、彼女をベッドに寝かせ、彼女の両腕が体の下敷きにならないよう注意を払った上で、彼女の下着に指をかけ、上にひきあげる。
伊波の、小さな胸が露になり、伊波はぅぅ…と少しうめいた。
かまわず、小鳥遊は乳首に人差し指を這わせ、なでる。彼女の胸は小さい代わりに、とても敏感で、先端の乳首からその周りを、つつと人差し指でなぞってやると、ぁぁ…と伊波が小さく嬌声をあげる。
かわいい…とつぶやくと、うー、と伊波が抗議の声を挙げる。
彼女は胸に対するコンプレックスが強く、そういってもなかなか信じず、
ほめるたびに拗ねるので苦労するのだが、本当に、小鳥遊は彼女のおっぱいと、そこを攻められているときの彼女はすごくかわいらしいと思っている。
伊波さんかわいい…、というと、今度は顔を真っ赤に(もともと少し赤かったのを、さらに)して、今度は沈黙する。
この年上の女性は、彼と接しているときだけは、ひどく幼く(十二歳以下云々、ではなく、彼に心を預けきっている、という意味で)感じられる。
何か、年上なのにほうっておけないところがあり、対男性恐怖症以外のところでもひどく危なっかしいところがある、
そんなところに、自分は惹かれているのだろう、と小鳥遊はぼんやりと思う。
108最終回の、そのあとは:2006/12/12(火) 11:24:57 ID:XoxiJuDu
彼女の胸を攻める。
舌を這わせ、親指と人差し指で乳首をつまみ、
こすり合わせるようにし、あるいは両手で包むようにし、
決して彼女が痛がらないように、注意を払いながら、胸を口に含み、吸う。
「ぁっ…、ん…」
伊波は、小さく漏らす。
伊波の両胸に五指を這わせ、ゆっくりとなでながら、そのまま小鳥遊は舌を彼女の胸の中心から、臍の辺りまで這わせてゆく。
彼の教育と調教の賜物か、彼女はもうかばんの中に鉄板も重りも仕込んではおらず、
ここ最近ではだいぶ筋力も衰え(つまり、普通の女の子に近づき)つつある。
それでも、往年のトレーニングの成果のためか、スタイルはとてもいい。
すらりとしたおなか、お臍の周りに舌を這わせ、
胸においていた片方の手で彼女のわき腹を少しなで、腰骨のあたりも指でなぞる。
伊波は目を瞑ったまま、口を半開きにして荒く息をついた。

ふと、伊波の体から小鳥遊の感触がなくなり、すっと視界が暗くなる。
不思議に思い、伊波が目を開けると、彼女の顔を覗き込むように小鳥遊がいて、
少しいたずらっぽく、伊波さん、すごいやらしい顔してた。といった。
恥ずかしさで伊波がふぇ、と泣きそうになると、
俺は好きですけど、と伊波にだけ伝わるように小鳥遊がつぶやき、
それから彼女の唇を吸い、彼女の目じりに舌をつたわせ、なぞった。
それから、彼女に腰を浮かさせ、スカートを脱がせ、下着を脱がせる。
両足を上げさせ、下着を腿から膝の辺りまでずらし、両の足首から引き抜く。
下着を脱がせた後、彼女の両膝の後ろ辺りに手をかけ、
そのまま両足を抱え込ませるように引き上げる。
太ももをなで、力が決して入らないようにしたまま、両足を開かせた。
股の付け根のところに手をやり、親指と中指で、女の子の大切なところをあける。
ぅぅ…と伊波が漏らす。目が、少し涙でにじんでいる。
伊波の、女の子のところはうっすらと湿っている、
人差し指で入り口をなぞると、伊波が震えた。
そのまま敏感なところへ指を置くと、背をそらせる。
 一度、小鳥遊は伊波の足を下ろしてやり、自分の服を脱いだ。
彼のものは固く、屹立していて、伊波はそれをみてまた少し涙を目に溜める。

 それから、彼女をうつぶせの状態にさせ、(手は拘束されたままなので)肩の辺りに枕をおいてやり、
苦しくないようにしてから、彼女の膝を立たせ、背を弓なりに、お尻が上向くような態勢にさせる。
 この格好だと、彼女の大切なところはすべて見えてしまう。女の子のところも、小さなお尻のあなも。
 伊波のからだは震えている。小鳥遊に大切なところを観られてしまっている恥ずかしさで、心のしんとは別の場所で震えていた。
だから、小鳥遊は伊波のおへその辺りを、彼女が落ち着くまでなでていた。
おなかや、背中をゆったりとなで、彼女が落ち着くようにする。
余計な力が入らぬよう、おなかの中心に手のひらを合わせ、ただ慈しむようになでていた。
 やがて、落ち着いたのか、それとも小鳥遊にすべてを預ける意思が勝ったのか、伊波の震えが落ち着く。
伊波の髪を撫で、こめかみにキスをすると、
それが合図のように伊波は目を閉じた。
109最終回の、そのあとは:2006/12/12(火) 11:27:54 ID:XoxiJuDu
小鳥遊は、伊波のお尻の谷間をつ、と人差し指でなぞった。
そのまま、お尻のあなの中心に人差し指をあて、円を描くようになぞる。
伊波はふぁ、と泣きそうになりながら耐える。
 一度、人差し指をお尻からはなし、今度はもう片手の人差し指を伊波の女の子のところの入り口に差し入れ、
ゆっくりとなじませながら、奥に沈めてゆく。
「ふ……、うぅ…」
と小さく息を伊波は漏らす。
奥の、コリッとあたる壁のようなところに指を置いたまま、
しばらくなじませ、もう一方の手を伊波の、小さなお尻の穴に沿え、
くっと力をいれ、開かせるようにし、それから舌をつたわせる。
舌を、お尻の穴に突き立てるようにし、おしいれるようにする。
「ぁぁ…、ぅ…」
伊波が喘ぐ。そのまま、口を離し、もう一度、人差し指を、お尻のあなに沿え、
今度は手首全体を使って、くっくっと人差し指全体をお尻に埋めてゆく。
伊波は耐えている。やがて、両手の人差し指が両方とも伊波の中に埋まり、
それをこすり合わせるように、ゆるやかに動かす。
「うぁ…、あ…、…あぁっ…」
伊波は啼き、泣きながらゆるやかな波に身を任せている。
彼女の中で、小鳥遊が人差し指と人差し指を合わせてこすり上げ、
そのたびにこちゅ、こちゅっ、と音を立て、つゆがあふれる。
小鳥遊は、そうやってしばらく、伊波のお尻のあなの中とおんなのこのところを触わり、
それから両指をゆっくり引き抜いた。
伊波の、おんなのこのところはてら、と光り、伊波はくた、と腰を落とし、脱力した。

小鳥遊はそのまま、伊波の手の拘束を解いてあげ、伊波が肩にまとっていたシャツと、ブラジャーを脱がせ、
伊波をあおむけの状態にし、その上に覆いかぶさるようになる。
伊波の、おんなのこのところと、自分のちんちんを近づけ、その間に、
伊波は小鳥遊の首に手を回し、顔と顔が近づくような体勢になる。
目をあわせ、いいよ、大丈夫、と無言の会話をしたあと、小鳥遊は、伊波の入り口に手を沿え、
自分のものをそこにあてがい、少しなじませ、それからゆっくりと押し入れた。
少し、伊波がこわばり、それから力を抜くように、伊波は目を閉じ、長い息をはいた。

 小鳥遊のからだに自らを寄せる。小鳥遊のにおいがし、それだけで自分が昂ぶるのを伊波は感じる。
喘ぎ、嬌声を上げる自分を、もはや伊波は止められない。
「あっ…ふっ…んっ…」
 伊波は小さく声を挙げ、小鳥遊の首に縋り、啼き、そして小さく震えた、
小鳥遊は、腰を挙げ、伊波のおんなのこの奥のほうをこするように自分のものを引き上げ、
入り口でこすり、また挿入し、一方で彼女の胸を、掌で包み、いとおしく撫でる。
何度か、挿入を繰り返し、そして自分がこれ以上は長く保たないと思い、
強く、彼女を掻き抱き、伊波が何度目かにうち震えたとき、いっそう昂ぶり、強く彼女の中に精を放った。
 とく、とく、と彼女の中に精が送られ、やがて小鳥遊は自分のものを引き抜く。
彼女の中からはこぷ、と小鳥遊の精が零れ落ちた。
伊波は、もう一度だけ、ん、と小鳥遊にキスをねだった後、
小鳥遊と目をあわせ、恥ずかしそうにし、しばらく寄り添っていた。

110最終回の、そのあとは:2006/12/12(火) 11:28:46 ID:XoxiJuDu
「たかなしくん。」

伊波は、彼の名を呼んだ。彼は答える。
先週の日曜日から降り積もり始めた雪は、今週の日曜日には見事に積もっていた。
冬が始まり、街の装いは一変する。
彼に手を引かれ、駅構内のコーヒーショップに入る。
値段表をみながらふと、イブ、どうしましょうか?と彼が尋ねてくる。
さすがに何も決めないのもどうかと思いますし。

そうか、来週の日曜日はクリスマスイブなんだ。と伊波は思い当たる。
できるはずないと思っていた恋人と過ごす、生まれてはじめてのクリスマスイブは、どんな風になるんだろうか。
どこか遠くへ出かけてもいいかもしれない。
普段はできないけど、イブくらい、私から手をつないでみたい。
お父さんやお母さんの追及を考えると気が重いけど、でもまぁ、それはそれ。

だから。
「えっとね。」
どうしよっか。伊波は微笑って、そんなふうに答えた。
111名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 13:11:54 ID:Kbjr5Mur
あー、こういうコミカルな話好きだ
入れ代わりネタ自体はよくあるけど、王道過ぎて書き手の文章力が問われるよなあ
オチも王道だからマンネリだと思う人がいるかもしれが原作の雰囲気よく出てるよ
今回も良いもの読ませてもらいました乙乙
次は鬼門だからルース×セリですか?


そういえばひねった設定のネタはそれだけで強烈だよな
本当に何回も読み返す時はそういうネタの話が多いかな
112 ◆AScENEek/6 :2006/12/12(火) 14:13:58 ID:h22sUaW5
初めまして。
ここのスレを見てちまちま書いてたものが上がったので
投下させて頂きます。
小鳥遊×伊波で、エロは無しです。
113半歩前へ ◆AScENEek/6 :2006/12/12(火) 14:14:55 ID:h22sUaW5
 「ありがとうございましたー」
 
 飲食店には、ディナータイムと言うものがある。ランチタイムと並んで客の入りがピークを迎える
時間であり、普段から客の少ないワグナリアにおいてもそれは確かに存在する。まあ、それが
とてもささやかではあるのだが。この日も大した混雑を見ることなく、閉店時間をかなり前にして
ホールから最後の客が帰っていった。そこからは新しく客が入ることも稀なため、雑談などを交
えつつ、ゆっくり店を閉める準備をするのが常となっていた。
 最後の客が女性だったこともあり、レジ打ちを済ませて客を見送った伊波は人のいなくなった
テーブルを端から拭き始めた。ふと、視線を少し離れた小鳥遊に向ける。慣れた手つきで食器
をトレイに載せ洗い場へと向かう。何気なく見つめていたその姿がホールから見えなくなると、
伊波は小さくため息をついた。
 そんな様子を遠くから眺める人影二つ。
 「……やっぱり何とかしてあげたいなぁ」
 「そうねえ。まひるちゃんの男性恐怖症を治す絶好のチャンスでもあるし、応援してあげたいわ」
 八千代の言葉に二人で頷く。だがすぐに種島は困ったように八千代を見上げた。
 「でも、どうしたらいいのかな? 」
 「そうねえ……」
 「何の話? 」
 『きゃあっ! 』
 突然割り込んできた相馬に、種島と八千代の二人が仰け反る。
 「もうっ、いきなり驚かすなんてひどいよ相馬さん」
 「別に驚かそうとしたわけじゃないんだけどね。で、話してたのってもしかして小鳥遊君と伊波さ
んのこと? 」
 八千代は再び驚いたように相馬の方を見た。
 「どうして相馬君そのことを? 」
 「そりゃあ、伊波さんを見てれば分かるよ」
 「それじゃあ、相馬さんも手伝ってくれるの? 」
 種島が嬉しそうに相馬を見上げる。
 「もちろん。上手くいけば僕らへの被害も減るだろうし、ね」
 そう言って相馬は『にっこり』と笑った。
 「じゃあどうすればいいか、三人で考えよう! 」
 「ああ、それなんだけどさ」
 「何かあるの?」
 「いやそうじゃなくて、小鳥遊君はどうなのかなって」
 「かたなし君?」
 「そう。彼が伊波さんのことをどう思ってるのか知っておいた方が、役に立つんじゃないかって」
 「そうね、二人を近づけるには大切なことよね」
 でしょう?と言いつつ苦笑する相馬。
114半歩前へ ◆AScENEek/6 :2006/12/12(火) 14:16:40 ID:h22sUaW5
 「というわけで種島さんよろしく」
 「ええっ!? わたし!?」
 またまた大きな声を上げる種島。
 「そ、種島さんは小鳥遊君のお気に入りだし、彼も素直に答えてくれると思うんだけど」
 「う、うーん……」
 「わたしもそう思うわ」
 「……うん、頑張ってみる」
 不安げな表情ながら種島はこくりと頷くと、トテトテと小走りでちょうど裏から戻ってきた小鳥遊の
方へ近づいた。
 「かっ、かたなし君!」
 「何ですか先輩?」
 いつも通りの笑顔を向ける小鳥遊を前に、種島はやや上気した頬と気持ちを落ち着かせるため
少し息を整えてから口を開いた。
 「いきなりなんだけど……その、い、伊波ちゃんの事どう思う?」
 「伊波さんですか?」
 顎に手をあて、うーんと少し言葉を探してから、
 「歩く危険動物ですかね」
 さらりと言われて種島はうっ、と詰まる。
 「た、確かに男の人殴ったりしちゃうけど……じゃ、じゃあそういうのがなかったら、どう!?」
 「そうだったら本当に有り難いんですけど……でも、そうですね……」
 再び顎に手を当て、今度はやや真剣に小鳥遊は悩むと、
 「……いい人だと思いますよ」
 ぽつりと言った。
 「ほんと!?」
 「何だかんだ言って真面目で、一生懸命ですからね。仕事も人間関係も。……まあ例の厄介な
ご病気の所為で、こっちとしては殆ど台無しですけど」
 「えっとね、それじゃあ伊波ちゃんの事、好きか嫌いかで言ったら!?」
 何だかもう目をキラキラさせて種島は更に問い詰める。その勢いに押されながらも小鳥遊は聞き
返した。
 「え……ちょっと先輩? 何でいきなりそんなに飛躍するんですか?」
 「いいからいいから! それで、どっち!?」
 「うう、参ったまぁ……でもまあ、その二つしか選択肢が無いんだったら、一応は好き、ってことに
なるんじゃないでしょうか」
 「きゃ〜〜☆☆☆!!」
 「あの、だから別に異性としてじゃなくですね……って聞いてます?」
 「……とまあ、小鳥遊君側の評価はこんな感じみたいだよ。伊波さん」
 突然の相馬の声に小鳥遊が咄嗟に振り返ると、顔を真っ赤にした伊波と目が合った。
115半歩前へ ◆AScENEek/6 :2006/12/12(火) 14:18:01 ID:h22sUaW5
 『あ……』
 思わず言葉を失って目を逸らす二人。その様子を横目で見ながらぽぷらが相馬と八千代の傍に
駆け寄った。
 (ちょっと相馬さん、何で伊波ちゃんを? )
 (うん。何だか小鳥遊君の方もいい感じみたいだから、思い切った方がいいかと思って)
 (でもちょっと強引じゃなかったかしら? )
 (そうでもないんじゃない? ホラ…… )
 小鳥遊は赤面する伊波につられて思わず頬が熱くなるのを自覚して、慌てて落ち着けと自制する。
そして気まずい沈黙を何とかしようと小さく咳払い。
 「え……と。さっきの、聞いてました? 」
 顔を背けたままこくり、と頷く伊波。
 「じゃあ誤解に無いように言うとですね、アレはあくまでも無闇に男の人を殴らないという前提なら
伊波さんの性格は人として好感の持てるものであると言う話であって、異性として意識してのことじゃ」
 「でも……って……」
 「え?」
 「私のこと好きって……」
 「あー……と、それもですね、さっきの前提で好きか嫌いかを言うなら嫌いになる理由が特に見当たら
ないからっていうか……その……」
 そう言いつつ、恋愛感情を含まないながらも目の前の異性の事を好きだと認めた事実を改めて確認
する様な自分の言葉に、冷めかけた頬が再び熱を持ち始めて言葉が続かなくなる。
 またも訪れる気まずい沈黙。
 「……休憩行ってきます」
 耐え切れなくなった伊波が小走りにその場を離れるのを、小鳥遊は言葉も無く見送った。その後で
非難の目を傍観者達に向ける。
 「中々上手くいかないねぇ」
 「……一体何のつもりなんですか」
 どこか楽しげな相馬の口調に、思わず怒気がまじる。
 「かたなし君が怖い……」
 「あ、あの、そのね、別に何かいたずらしようと思ったわけじゃなくてね……」
 その時、
 『きゃあ!!』
 鋭い伊波の悲鳴と、聞き慣れたくはなくても耳に馴染んでしまった鈍い音がセットで響いた。嫌な予感
と言うか確信を持って半ば諦めたように小鳥遊は休憩室の方へ走りだす。
116半歩前へ ◆AScENEek/6 :2006/12/12(火) 14:19:23 ID:h22sUaW5
 「……大丈夫ですか」
 休憩室のドアの前でうずくまっていたのは佐藤だった。珍しい、つーか被害を受けているのを見るのは
初めてじゃないかと思いつつ小鳥遊は声をかける。
 「……」
 対する佐藤は無言のまま、咥えていたのであろう煙草とライターを床から拾うと立ち上がって火をつけ
、長く白い煙を吐いてから口を開いた。
 「……小鳥遊」
 「はい?」
 「伊波の事はお前に任せてあったよな」
 「ええまあ、不本意ながら」
 「最近どうだ」
 「どうって……本人は加減が出来たとかちょっとだけ我慢できたとか言ってますが、結局殴ってますから
あんまり進歩してませんね」
 「そうか」
 そう言ってまた深く吸い込んだ煙を吐き出す。そして唐突に小鳥遊の肩を掴んだ。
 「あの……佐藤さん?」
 「分かってんなら、早 く 何 と か し ろ よ……!」
 「う゛……」
 佐藤の手に異様に力がこもる。相変わらずの無表情の下で、どうやらかなり怒っているらしい。それに
気圧されて言葉が出なくなる。
 「何してるの佐藤君?」
 「……何でもねーよ」
 小鳥遊がどうしようか悩んで内にタイミングよく後からやってきた八千代の言葉に、佐藤はあっさり引き
下がった。
 「……そりゃ、俺だって殴られるのは嫌ですしそうしたいと思ってますけど、伊波さんのアレは相当根が
深そうなんで時間をかけないと……」
 「その間の被害はどーすんだよ」
 「そう言われても、俺一人じゃ……」
 「佐藤君、あんまりあせっても上手くいかないよ?」
 ひょっこり現れた相馬が横から口を挟む。
 「……なら何かいい方法があるのかよ」
 「その事で私達も話してたんだけど……」
 「さとーさんは何か無いの?」
 「チッ……しょーがない、今回は俺が手助けしてやるか」
 言うや否や目の前のドアを叩いた。
 「オイ伊波。開けるぞ」
117半歩前へ ◆AScENEek/6 :2006/12/12(火) 14:21:21 ID:h22sUaW5
 ドアを開けると、休憩室の端っこの椅子で一人頭を抱えていた伊波が顔を上げた。が、佐藤の姿を見て
また小さくなった。
 「あうぅ……さっきはその、すいません……」
 「それはもういい。それでだ、伊波。ちょっとこっち来い」
 そう言って佐藤は手招きするが、ますます萎縮してこっちを警戒している。
 「やっぱり怒ってる……?」
 「何もしやしねーっつの。いいから早く来い」
 ようやく、それでもビクビクしながら伊波はゆっくり入り口まで近づいた。伊波が立ち止まると、佐藤は横に
立っていた小鳥遊の首根っこを捕まえて自分の前に立たせ、
 「用があんのは、コイツだ」
 腰の辺りに蹴りを入れた。
 「うわっ!? ととっ……」
 何をされたのか理解する前に反射的にバランスを保とうと踏ん張った小鳥遊の視界に、突然の出来事に
意識するより早く迎撃体勢に入った伊波の拳と、申し訳なさそうな顔とが飛び込んだ。
 ――このまま踏ん張れば何とか止まれるけどああそれじゃあ結局殴られていつもと同じだしでもどうしたら
ああくそう佐藤さんやっぱり機嫌悪いままだったのかなこんな八つ当たりみたいに人をけしかけて何の
つもりだよこのまま抱きつけとでも?まあ確かにいつもと同じ結果になるならもしかしたら上手く転ぶかも
知れないしやっぱりただ殴られるのも痛いからやだしもうここは万に一つに賭けるしか――
 刹那の決断。小鳥遊は伊波の拳に向かうかのように、止めかけた足を更に半歩踏み込んで体を滑り込
ませた。男はまず近づくことの出来ない、ある意味絶対領域へ。
 
 結果、伊波の唸りを上げる拳は小鳥遊の髪を掠めるに留まり、小鳥遊は伊波と密着する形で止まった。
かわいい悲鳴を上げながらも反対の拳を振り上げようとする伊波に、心の中ですいませんと言いつつ小鳥遊
はやや覆いかぶさるように抱きついて伊波の両腕を押さえる。予想される激しい抵抗に思わず伊波を抱きし
めたまま小鳥遊は固く目を瞑った。
 ――しかし。
 「……あれ?」
 いつまでたっても伊波の反撃は無かった。即座にボコボコにされるものと疑っていなかっただけに恐る恐る
目を開いて、そこでようやく気がついた。
 「あ……」
 伊波は自身の腕の中で震えている。俯いているので表情を窺う事は出来ないが、暴れるような素振りもなく
ただ小さく震えている伊波に小鳥遊の好む小動物が怯える姿が重なって、ひどく罪悪感が沸き起こった。
 「あの……」
 何とかしようと必死に言葉を探しながら小鳥遊が声をかけた瞬間、伊波はビクッ、と体を震わせ、
 「きゃぁぁぁぁぁっっ!!」
 突然弾けたように叫びだした。
 「いやぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!」
 伊波にとって恐怖そのものである男に、それを退けるための拳を掻い潜られあまつさえ抱きすくめられる
――恐らくは体験したことの無い未知の状況にパニックを起こし、それが爆発したのだろう。
 それからひとしきり叫ぶと、伊波は両手を力なく下げたまま、小鳥遊の腕の中で幼い子供のように泣き
じゃくった。
118半歩前へ ◆AScENEek/6 :2006/12/12(火) 14:22:30 ID:h22sUaW5
「う……えぐっ……ひっ…く……あぅぅ……」
 重苦しい空気の中、小鳥遊は伊波の耳を自分の胸に当てるように抱き直すと片方の手で頭を優しく撫で、
もう片方の手で背中をあやすように叩いた。触れる度に伊波の体が震えたが、小鳥遊は黙ってただ優しく
それを続けた。

 やがて、頭を撫でる小鳥遊の手が、伊波の明るいブラウンの髪を梳くような動きに変わってしばらくした頃、
時々小さく嗚咽を漏らすものの伊波は何とか泣き止んだ。ある程度安心もしたのかその両手は小鳥遊の
背中に回っ……たりは流石にしなかったが、シャツの裾をきゅっと掴んでいた。
 「落ち着きましたか?」
 「うん……」
 小さく返す伊波に、小鳥遊は小さくため息をついた。今更になって、八千代さんに代わって貰った方がよか
ったかな、などと考えていると伊波が腕の中で身じろぎした。
 「何だかね、小鳥遊君の心臓の音聞いてると……安心する……」
 頬を赤くした伊波に少し気恥ずかしそうに言われて、小鳥遊もちょっと赤くなる。
 「あー……と、その、前に心臓の音を聞かせると、赤ちゃんが安心して眠りやすくなるって聞いたことがあっ
たんでやってみたんですが……効果があったようで、何よりです……」
 言いながら、小鳥遊は周りの生暖かい視線に気付いてますます赤くなって声が小さくなる。
 「それで……伊波さん。もう離れても、大丈夫ですか?」
 その言葉にギクッ、と伊波の体がこわばる。
 「む、無理……たぶん、いま小鳥遊君の顔見たら私何するかわかんない……」
 瞬間、和やかになってきていた場の雰囲気と小鳥遊の背筋に冷たいものが走った。
 「だから、もう少しこのままで……」
 「そ……れじゃあ仕方ないですねー。は……はは……」
 ちょっと幸せそうな伊波の表情とは対照的に、小鳥遊は青ざめて乾いた笑いを上げる。
 「でも、いつまでもこうしてるわけにはいきませんし、どうしましょうか……」
 「う、うん……どうしよう……」
 寂しそうに伊波が答えるが、それを意に介さず小鳥遊は首を捻って視線を宙に泳がせた。
 「うーん……その、俺の顔を見なければ何とかなりません?」
 「それなら何とかなるかも……」
 「じゃあ、伊波さんが目を瞑ってる間に素早く八千代さんに代わってもらいましょう。いいですか?」
 「……わかった。頑張ってみる」
 「それじゃいきますよ」
 「ええ?もう!?」
 「ホールをずっと空けたままにしておけないですし……」
 「う……」
 「なら伊波さんに合わせるので、良ければ言ってください」
 「うん……」
 こくり、と小さく頷くと伊波は2、3度深呼吸してからぎゅっと目を閉じ、僅かに震えた声で言った。
 「いいよ……」
 「……せーので離れます。……せー」
 「ああ!!」
 「うわ!!」「きゃあ!!」
 背後からの大声に驚いて二人の動きが止まる。慌てて小鳥遊が肩越しに後ろを向いた。
119半歩前へ ◆AScENEek/6 :2006/12/12(火) 14:25:30 ID:h22sUaW5
 「何ですかもう! って山田!?」
 その山田は見てはいけないものを見てしまったように立ち尽くしている。
 「伊波さんの悲鳴を聞いて屋根裏から駆けつけてみれば……そんな……そんな……っ!」
 「……? どうしたんですか?」
 「お二人が何の愛憎劇もなくあっさりと情熱的に抱き合う関係になってるなんてっ!!」
 そういってよよよ、と種島にすがりついた。種島は訳も分からずとにかく山田の頭を撫でている。そして
伊波と小鳥遊は数瞬の空白の後、前触れもなくぼっ、と耳まで赤くなってどちらからともなく体を離した。
 「いや、その、違うんですこれは……!」
 「そそそそうなの、誤解なのっ!私はただ小鳥遊君に抱きしめてもらってただけでね!?」
 「ええ!?ちょっと伊波さん何言って……」
 そこで、はた、と二人の動きが再び止まる。

 ――見詰め合う二人。

 ――それは、いつもの距離だった。



 「えーと、その、伊波さん?」
 「小鳥遊君……ごめん」
 直後に伊波の拳が空を切り裂いた。しかし、何とかギリギリで堪えたのか僅かに顎先を掠めただけで
、その一撃は顔面を捉えなかった。その事に驚きつつも小鳥遊は何とか距離を取ろうとする。
 だが、体がその意思に追随する前に、小鳥遊の体が唐突に膝からストン、と落ちた。ぞっとして自身を
見下ろすと、さっきとは反対の伊波の拳が見え

 バキィッ!!

 ゲームか何かでしか耳にしないような音と共に天に向かって突き上げられた伊波の拳に、強制的に
小鳥遊の姿勢が元に戻る。小鳥遊は完全に意識が遠いところに逝ってしまっているが、それでも体は止
まらなかった。小鳥遊の体が崩れ落ちる前にボディとテンプルを撃ち抜き、とどめとばかりに渾身の右で、
 「ごめんなさい小鳥遊君ー!!」
 中心を貫いた。
 冗談みたいに吹っ飛んで廊下の壁に激突し、小鳥遊は役目を終えたスタント人形のごとく崩れ落ちた。
120半歩前へ ◆AScENEek/6 :2006/12/12(火) 14:28:18 ID:h22sUaW5

 「違うの!今のはあんまり恥ずかしくてつい!!」
 「わかったわ!まひるちゃん分かったから落ち着いて!」
 謝りながら尚も小鳥遊に近づこうとする伊波は八千代に抑えられ、
 「かたなし君死んじゃだめー!!」
 虚ろな目で床を見つめてヤバ気な痙攣をする小鳥遊に種島は泣きつき、
 「あちゃー、結局こうかぁ」
 「楽しそうだな、お前は」
 「そんなことないよ?」
 佐藤と相馬はいつもの調子で、
 「えーっと……もしかして山田のせい……?」
 一人取り残された山田は相馬に説明してもらうまで事情が飲み込めなかった。


 後日、小鳥遊と伊波の関係は、目が合うとお互いに恥ずかしそうにすることが一時期あっただけで、
やっぱり伊波が殴るのでそれ以上の進展はなく、事を急ぐと小鳥遊の命に関わることが分かったため
八千代と種島も目立ったことはしなかった。何も進歩がなかったとも言えないが、ほぼ現状維持な
二人であった。


 ちなみに、相馬が山田に事の顛末を説明した後に何かを話していたのだが、
 「別に叱ってたわけじゃないよ?」
 「怒られたりはしてません」
 と二人が言うだけなので、その中身は全く謎のままだった。
121 ◆AScENEek/6 :2006/12/12(火) 14:34:38 ID:h22sUaW5
……というわけで以上です。
他の方とタイミングがかぶってビビっております。

何分筆が遅いにも程があるので、時間を見つけてちまちまやってたら本気で一月近くかかりました。
一応は原作の雰囲気に準じて創ったつもりですが、クレーム大歓迎です。
122名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 15:39:33 ID:xKG46InM
ワハハハハハハハ!圧倒的じゃないか、このスレは!誰だ!最近投下少ないとか抜かした奴は!

>>96>>105>>112
GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
123名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 17:04:14 ID:OCBceB6f
まさか、こんなに連続で投下が……。
お三方、かなりのやり手ですな。
GJです。
124名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 18:55:05 ID:ecJO+F1D
ミナサンGJデス
125名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 19:34:43 ID:FeSQsays
アダルト版ミクシーやってみませんか?
http://hhhabc2010.atukan.com/
126名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 23:28:18 ID:o8k5ia4x
かなり高レベルな作品だった!
次回作も期待しても良いですか!?
127名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 00:06:21 ID:sb9wAN0O
>>126
どの作者に言ってるんだ?

あまりに連投だと、感想がまとめられちゃうねぇ。
128名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 09:35:41 ID:dFEuxrSZ
こんなの見つけた

●【欲望】ヘタクソなエロパロを書くスレ【垂流し】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1165400248/

万が一向こうで・・・
な事になったら、まとめとかどうするのですか?
129名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 11:39:26 ID:l+PEMeCh
わざわざ貼らなければ万が一は無かったように思いますが・・・
130名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 15:39:31 ID:FzZqT7NR
万が一ってなにさ
131名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 16:08:37 ID:1hKXODJw
わざわざ自分で下手くそなんて卑下して投下するような作品保管する必要ねえだろ。
あっち見る限りネタとしてやってるぽいけど。

つーか、別スレのアドレス貼るな。
132名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 00:04:03 ID:E7beoODK
絵板の貧乳率が高くなってまいりましたw
133名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 00:02:59 ID:NjhG071/
村主がマグロ気味+反応薄で、足立は変に積極的ではない足立村主が読みたい。
134名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 00:42:40 ID:/r2aoTzg
えろくもなんとも無いわけだがw
135名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 01:36:25 ID:JW2YjsmK
>>17のSSでは両方積極的すぎてお気に召さなかったのかw
でもそれだと、そもそも話が(セックスが)始まらないんじゃ…。
136名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 01:45:48 ID:IaULkoyR
最近はSSにエロを求めてないな
純粋面白い文書を読みたいというかなんというか
悲しい恋みたいな欝展開で暗い話を頼む
137名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 01:56:49 ID:0o1krFGQ
うーん、自分は・・・結構イチャついてる感じの足立村主が読みたいな。
138名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 08:30:54 ID:NjhG071/
訂正
×変に積極的ではない
○変に積極的過ぎない
言い方が拙かった
139No.16:2006/12/17(日) 14:08:00 ID:9cMpyUQO
SSできましたので投下します
一人ヒシリリ強化月間第三弾
ヒシリリでエロあり、あとナサヤ大暴れ

タイトルは『おねいちゃんは妹思い』です
140No.16:2006/12/17(日) 14:10:45 ID:9cMpyUQO
「それじゃ、おれはここで」
「あ、はい……ありがとうございました……」

自室で本を読んでいたナサヤは扉の向こうから聞こえた声に視線を上げる、次いで扉が開くと妹が紙袋を抱えて部屋に入って来た。
「おねいちゃん、頼まれたもの買って来たよ」
「ありがとう、リリザ……楽しかった?」
そうナサヤが問うと、リリザは顔を真っ赤にしていそいそと自分の箱に隠れるように入ってしまう。
その様子を見たナサヤの顔が綻ぶ、微笑ましい、しかしどこかもどかしいのも事実であった。
妹が純情であるのは、まぁ別段悪いことではないが、しかしどうにも引っ込み思案すぎる、とナサヤは思う。

今でもナサヤは折につけ用事を作っては、リリザにお使いを頼んでいる、その時には必ずヒシンに付き添いを頼むようにもしている。
最初はリリザを箱の外、町に慣れさせる、それが目的であったのだが、ここ最近はそれに新しい意味が加わり始めていた。
付き添い、と言うだけなら、別にルースでも構わないのだ。それをわざわざヒシンに限定しているのは、リリザがヒシンのことを想っているからに他ならない。

要は、口実を付けて二人をデートに送り出している訳である、先程の言葉の意味はそういう事だ。

妹に直接「ヒシンのことが好きなの?」と確認を取ったわけではない、しかし言葉や態度の端々に見えるものからそれは容易に想像が付いた。
というより、団のメンバーは殆んどがそれに気付いている。気付いていないのは当のヒシンくらいのものだ。
それがまた、ナサヤが妹を不憫に思う一つの要因でもあるわけで。
まぁしかし、確かにリリザの態度は判りやすいがヒシンもまだまだ子供である、察しろと言うほうが酷かもしれないし。
また、きちんと想いを伝えないリリザにも原因が無いわけでもない。ヒシンの方もリリザのことは憎からず想ってくれているようではあるのだが……。

どうしたものか、とナサヤは考える。

ここで極普通の姉ならば、幼い雛達を暖かく見守ってやろう、と思うだけで終わるのだろうが。
ナサヤはそういう意味で普通の姉ではなかった。
お互いの背中を思い切りどんと押してやる、そういう姉だったのである。
141No.16:2006/12/17(日) 14:12:36 ID:9cMpyUQO

それから数日後の夜、ヒシンはナサヤの部屋の前に来ていた。
所用で町に出かけ、夕方帰った自室の机の上に手紙があったのだ。

『ヒシンへ
今晩9時、私の部屋に来なさい。その際守ってもらう事が3つ。
1.入るときに音をたてない。
2.中に入っても音をたてない、声も出さない。
3.私が良いと言うまで部屋から出ない。
以上。もしこれを守らなかったり、そもそも来なかったりした日には。
酷いことになるわよ?』

最後のあたりは明らかに脅迫だよなぁ、と思いつつ。まあでもこれくらいならまだマシな方か、と思うあたりもうヒシンも大分周囲に毒されているような感ではあるが。
ともあれ、約束の9時である、また何か面倒なことが起きるんだろうな、と予測しつつ、ヒシンは指示通り音をたてずにドアノブをまわし、部屋に入る。

中は真っ暗であった、明かりは付けられていない、今晩は満月だったはずだが今はちょうど雲で隠れているのだろう。
暗くてよく判らないが、確かに人の気配はする、少々大きいが息の漏れるような音もする。
未だに団長の意図が読めない、からかわれているのだろうか?
暗がりの中、怪訝な表情をするヒシン。その時、月を覆っていた雲が晴れる。カーテンを開けたままの窓から入ってきた月の光が、室内を淡く照らし出した。

ヒシンは思わず息を呑んだ。

ベッドに腰掛けたナサヤの膝の上で、目隠し以外その身に何も纏っていないリリザが、ちょうどヒシンに見えるように体を向けて白い脚を拡げて居たのだ。

小柄なリリザを、女性としてはやや大柄なナサヤが抱きかかえるように座り、後ろから伸ばしたナサヤの手が、リリザの股間の辺りで妖しく撫でるように蠢いている。
擦って、撫でて、そして時折指先を割れ目に少し沈めて。そのたびにリリザが鼻息を漏らす、その口は何かに耐えるように固く結ばれていた。
142No.16:2006/12/17(日) 14:14:28 ID:9cMpyUQO

え、団長、え、ナニ……一体、何してるんですかっ!?

混乱で思わず声が漏れそうになるヒシン、それに気付いたナサヤが右手をリリザから離し、二本指を立てて見せる。

2.中に入っても音をたてない、声も出さない

絶句して後ずさるヒシン、すぐさま、ナサヤの立てられた指が一本増え、三本になった。

3.私が良いと言うまで部屋から出ない

そして、にっこりと、ナサヤが微笑む。

もしこれを守らなかったら……酷いことになるわよ?

思考も、身体も、固まってしまったヒシン。それを確認したナサヤはリリザの耳元に唇を近づけて、囁いた。
「もういいわよ、リリザ、声出しても」
その言葉を待ちわびていたように、リリザは大きく口を開けて喘ぎ始めた。
「あ、あっ、ん、おねいちゃん……なんで、こんな、あっ」
「んー? 気持ち良くない?」
「気持ち、イイけどぉっ……ふぁっ、姉妹で、こんなの、おかしいよぅ……んぅ」
くちくちと割れ目をいじるナサヤの技巧に、リリザは息も絶え絶えに疑問を口にする。目隠しされているため、音もたてていないヒシンの存在には未だ気付いていない。
ダメと言いつつも、リリザは快感に抵抗することが出来ない、幼い肢体が青白い月明かりの下ですらはっきりと判るほどに肌を紅潮させている。
そんな痴態を見せられては、ヒシンの股間はすぐに固く膨張してしまう。それを見て取ったナサヤは再び妹に囁いた。
「姉妹でおかしいなら……じゃあ、誰ならイイの?」
「え……」
「折角目隠しで見えないようにしているんだから、誰かさんの指だと思ってごらんなさいな」
「そんな、でも……んんぁっっ!」
躊躇う妹を促すように、姉が先程よりも強く、しかし正確に指を動かす。リリザは簡単に切羽詰った声を上げた。
「ほら、誰の指ならイイの? 誰の指が欲しいの? 言ってごらん?」
143No.16:2006/12/17(日) 14:15:43 ID:9cMpyUQO

「……ンさん……」
消え入るような、リリザの声。
「もっと大きな声で」
そう言うとナサヤはきゅ、と濡れた割れ目の上で芽吹いた肉芽を抓まむ。
「きゃうぅっ!」
びくんとリリザの腰が跳ね上がった。
「大きな声で言ってごらんなさい」

「ヒ、ヒシンさん! ヒシンさんのがイイのぉっ!!」

思いがけずリリザの口から発せられた自分の名前に、ヒシンは驚く。

そんなヒシンの混乱など知る由も無いリリザは、紅潮した頬に目隠しの下から涙を伝わせながら堰を切ったようにあられもない嬌声をあげる。
「ヒシンさん、ヒシンさぁん……ヒシンさんの指で、気持ちよくして欲しいのぉっ!」
「じゃあ、この指はヒシンの指よ…どんな感じ?」
「気持ちイイ、気持ちイイですっ、ヒシンさん……ん、ふぁっ、きゃん」
嬌声の合間合間にヒシンさん、ヒシンさんと繰り返し名を呼ぶリリザ。
呼ぶことでヒシンに愛撫されているのだと思い込もうとするリリザの姿は、当のヒシンが見ても、また姉のナサヤが見ても、充分過ぎる程にいじらしい。
「あぁもう、ホントに可愛いわね、このコは。なんだかヒシンにはもったいない様な気がしてきちゃった」
リリザの首筋にキスをしながらナサヤは言う。
「リリザの初めて、私が貰っちゃおうかな……」
ナサヤが割れ目に入れていた指に、少しだけ力を入れて押し込んだ。

「いや、駄目おねいちゃん! それだけはダメぇっっ!!」

途端に我に返ったように、リリザは必死になってその指を拒む。
「中は破らないで、初めては、初めては……」
ナサヤの膝の上で、半狂乱になったかのように身をよじるリリザ、慌ててナサヤはその細い腰を掴んでリリザが膝から落ちないようにする。
「あぁっ、解ったからリリザ!」
「初めては、ヒシンさんにあげたいのぉっ!!」
もう指はリリザの秘裂から抜いているのだが、リリザの混乱は収まらない。なまじ視界を遮っている分、不安も増幅されてしまったのだろう。
仕方ない、とナサヤはリリザの目隠しに手をかける、しゅるりと衣擦れの音をたてて、目隠しを解いた。
144No.16:2006/12/17(日) 14:17:16 ID:9cMpyUQO
今までまったくの暗闇だったリリザの視界が、唐突に月明かりに照らされる。ゼロの状態に慣れたリリザにとっては月光と言えども充分過ぎる程明るかった。

「……え……?」

リリザの目に映るのは、当然目の前に立っているヒシンの姿。
一瞬で、リリザの頭の中は真っ白になる。
「なん、で? ……何で、ヒシンさんが、きゃうっっ!!」
リリザの疑問の声を遮るように、再びナサヤがリリザの秘裂に指を這わす、肉芽を指でこね、乳首を抓む。
「おねいちゃ、ん……待って、くぁ、止めて」
それまでの愛撫とは明らかに違う、リリザを昇り詰めさせようとするナサヤの愛撫に、リリザは止めるように懇願する。しかしナサヤは手を止めない。
「こんな、こんなのって、ひぁっ……お願い、見ないで」
見ないで、という言葉に、ヒシンはどきりとする。
「見ないで、ヒシンさん、くぁ、はふ……見ないで、下さい、ひぅ、こんな、ところぉっ……見ないで、見ないでぇっ」
よだれを垂らし、涙でぐちゃぐちゃになって尚も快感に抗うことができない顔を、両手で頬を押さえて隠すようにしながらいやいやと左右に頭を振るリリザ。
秘裂をナサヤの指が擦るたびにくちゅくちゅと水音が漏れ、乳首はぴんと勃起し、汗まみれの肢体を真っ赤に染めて快感に翻弄されているリリザの姿は。
淫らとか、はしたないとか、そんな言葉を思い浮かべるより先に何よりも、美しかった。

少なくともヒシンは美しいと、綺麗だと思ったのだ。

「あ、あ、くぁ、だめ……だめ、おねいちゃん、もう、ホントに……く、イッちゃ、う」
限界が近いと見て取ったナサヤは、さらに激しく指を動かし、首筋に舌を這わす。
「お願いです、ヒシン、さん、ひぁ……見ないで、ひぅ……見られて、イッちゃうなんて、あ、ふぁ、イく、イく、見られてるのにぃ、イっちゃう、イっちゃうよぉ……あぁ、あ、あ、あ、あぁぁっ」

「ああああぁぁぁぁぁっっっーーーーーーーーーーーーっっっっ!!!」

ぴん、とリリザのつま先が伸びると次の瞬間にはリリザの割れ目から勢い良く透明な液体が噴出した。
145No.16:2006/12/17(日) 14:18:26 ID:9cMpyUQO

激し過ぎる快感と余韻にぐったりと力を失ったリリザの体躯を、やさしくナサヤはベッドに横たえると立ち上がり、ヒシンの方に近付く。
未だ硬直したままのヒシンの肩にぽんと右手を乗せた。
「じゃ、後は若い者同士に任せるわね」
「え!? いや、ちょっと……」
ヒシンの戸惑う声を他所に、ナサヤはドアノブに手をかける。
「あ、もう声は出して良いわよ」
とだけ言い残して、あっさりと部屋から出て行った。
残されたのは立ち尽くすヒシンと、ベッドの上でうつぶせになってめそめそと泣いているリリザだけである。

「……です」
しばらく泣いていたリリザがふと消え入るような声を、顔を伏せたまま漏らす、がその声は小さすぎてよく聞こえなかった。
「な、なに?」

「酷いです、ヒシンさん……おねいちゃんとグルになって、こんなの……」

「ご、誤解ですよリリザさん。さっきのはナサヤさんに声を上げちゃだめだって……」
慌てて弁解しようとしたヒシンであったが、そこまで言って言いよどんでしまう。
確かに最初はナサヤの命令があったからだが、しかし途中からは明らかに違う。
部屋から出ようと思えば別に出ることは出来たのだ、後でナサヤになにをされようとも。
それをしなかったのは、ヒシンが内心でここに留まって居たかったからに他ならない。

「いや、こんなの言い訳ですよね……出ようと思えば出られたんだし、おれがそれをしなかったのは……その……」

「リリザさんが……その、あんまり綺麗で、可愛かったから」

思わずリリザは、少し顔を上げる、その顔は耳たぶまで真っ赤に染まっていた。
「さっきの……本当ですか?」
ヒシンが問う。
「さっきのって?……っ!」
「その、俺の指で、とか、初めては、とか……」
「あ、あ、あ」
ぱくぱくと、口を開けたり閉じたりしているリリザ、冷静に今思い返しているのだろう、自分がヒシンの前で何を言ったのか、と言う事を。
146No.16:2006/12/17(日) 14:19:19 ID:9cMpyUQO

わ、私、ヒシンさんの前でなんて事を、なんて事を……。

恥ずかしいとか、到底そんなレベルの話ではない、ただでさえ著しく内向的なリリザなのだ。
想い人の目の前であられもない姿を晒しながら、しかも口走った台詞が『アレ』である、自分が存在した事実ごとこの世から消え去りたいほどであろう。
「ええと……リリザさん?」
一言も発せずに口を開け閉めだけして意識を飛ばしていたリリザに、おずおずとヒシンが声をかける。それでようやくリリザは我に返ることができた。
「ご、ごめんなさい……迷惑ですよね、あんなこと言われても……」
「? どうしてですか?」
なぜ迷惑なのか、意味が分からないヒシンは問い返す。
「だって、こんな、地味で根暗で、胸もちっちゃくて、でもお尻だけ大きいような女の子に、あんなこと言われても……」

「そんなことないよ! リリザさん!」

強い声で、リリザの言葉を否定するヒシン。びく、と肩を震わせた彼女がようやく顔を上げ、ヒシンの顔を見れば、ヒシンは真っ直ぐにリリザの瞳を見詰めていた。

「だって、俺……リリザさんのこと、好きだから」

一瞬、リリザはヒシンが何を言っているのか解らなかった、ヒシンは尚も続ける。
「だからリリザさんがあんなにもおれのこと想っててくれたんだ、って解って、凄く、嬉しかった」
「ヒシンさん……」
夢のようだった、リリザにとって己自身はコンプレックスを生み出すだけの存在でしかなかったのに、そんな自分をヒシンが『好き』と言ってくれている。

「リリザさん、好きだ」
もう一度、ヒシンが言う。

「私も、ヒシンさんのこと……好き、です」
リリザも勇気を振り絞って、言うことができた。
147No.16:2006/12/17(日) 14:20:12 ID:9cMpyUQO

そこまでドアの外で聞いてから、ゆっくりと音をたてないようにナサヤはその場を離れる。
どうやら上手くいったようだ、もうここまで来れば大丈夫だろう、リリザもヒシンも、お互いの気持ちを確認しあったのだから。
しかし、なんとも初々しい告白だったではないか、聞いているこちらの頬まで熱くなってくる。大人の恋も良いが、ああいう純真な恋もやはり良い。

さて、とナサヤは考える、今晩はもう自室には帰らないほうが良いだろう、あの二人の邪魔になるだけだ。となると、

……グランのところにでも行こうかな……




ゆっくりと、ヒシンはリリザの身体をベッドの上で仰向けになるように転がす。
月明かりにリリザの肢体が、ぴんと立った乳首や、まだ濡れそぼった秘裂があらわになる。
ベッドに膝をついて、ヒシンはリリザの顔に己の顔を近づける、リリザもその意図に気付いたようだ、気付いて尚、抵抗はしなかった。

リリザの唇にヒシンの唇が重なる。

恋人同士が口付けの際に互いの舌を入れることはヒシンも知っていた、何でそんなことを、とそれを知ったときは疑問に思ったものだが、
いざ自分が好きな人とキスしたとなったら、なんとなくだが解ったような気がした。
おそらく、理屈ではないのだろう。
ゆっくりと、リリザの唇を割って舌を差し出す、彼女の肩がちょっとだけ強張ったが、すぐに意を決したかのようにヒシンの舌に己の舌を絡めてきた。
くちゅくちゅと、舌と唾液が絡み合う音が室内に響く、顔の角度を変えたり腕で相手を抱き寄せたり、頭を撫でたりしながら、二人はたっぷりと口付けを交わした。

ようやくヒシンは唇を離す、唾液がつうと糸を引いて切れる。
初めての恋人同士のキスの感触に、リリザの表情はとろんと蕩けきっていた。おそらく今の自分の顔もそんな表情なのだろう。
148No.16:2006/12/17(日) 14:20:51 ID:9cMpyUQO

「いい、ですか? リリザさん?」

おずおずと尋ねるヒシン、何の事かは言ってはいないが、けれどヒシンの求めているものはリリザにも理解できた。
正直、少し怖かったが、『初めて』に怖いと思うよりも、ヒシンに求められているという事実のほうが、リリザにとっては遥かに重い。
だから、ゆっくりとではあるが迷うこと無く頷くことが出来たのだ。

「はい……私の処女、貰って下さい」

その言葉を聞いたヒシンは、逸る心を押さえつけて着ていたものを脱ぐと、リリザの上に四つん這いになるように覆いかぶさる。
もう一度口付けて、そのまま右手をリリザの股間に伸ばした。
一瞬、彼女の身体が強張ったが、すぐに力を抜いてヒシンの手を受け入れる。もうそこは先程のナサヤとの行為で充分に潤んでいたのだが、
念を入れる意味もあって、ヒシンは先程のナサヤの指の動きを思い出しながら愛撫をする。
ナサヤのそれに比べれば、明らかに拙い技術なのだが、しかしリリザは姉の指の時よりも何倍も感じた。
「ん、んぅ……ふ、んふ、んぁっ、ん、ん」
キスをしながらなので声は出ないが、鼻息が乱れる。ヒシンはようやく唇を離すと今度はリリザの首筋に唇を押し付けた。
「ん、ぷぁ……は、はぁっ、くぁ、ヒシンさん、あ、あぁっ、ひぁっ、ヒシンさんっ」
リリザは右手をヒシンの頭に、左手を背中に回し、ヒシンを抱き寄せる。
彼の指も、唇も、髪や密着した肌すらも、気持ちいい。


「ヒシンさん、もう……」
暫らくヒシンのするがまま、愛撫に身を任せていたリリザであったがこのままではそれだけで達してしまいそうなので、ヒシンにも促す。
それに、自分だけ快感を貪るのも申し訳ない。
「私の方は、もう大丈夫ですから……だから、ヒシンさんも……」
顔を真っ赤にしながら、ヒシンを受け入れたいと乞うリリザにヒシンはキスで応える。
「わかりました」
そう言ってヒシンは己の陰茎をリリザの秘所にあてがう、ヒシンも、リリザも、心臓が早鐘を打ったように高鳴っていた。
お互いの鼓動が聞こえるのではないか、とすら錯覚するほどに。
149No.16:2006/12/17(日) 14:28:04 ID:9cMpyUQO
「じゃあ、行きます」

そう告げるとヒシンは腰を前に送り出す、もうとろとろになっているリリザのそこは、ずぷ、とヒシンの先端を沈ませた。
すぐに何かに遮られる感触を先端に感じる、リリザの処女であろうと察したヒシンは少し力をかけてそれを貫いた。
「っっっ!」
リリザの顔が痛みに歪む、心配そうにヒシンが顔を覗き込むと、リリザは少し無理をして笑みを浮かべた。

健気な女の子だと、ヒシンは思う。これほどの娘に好かれて、そして好いている事に、ヒシンの心が熱くなる。
この娘に相応しい男にならなければ、この娘を一生かけて大切にしなければ。
口付けと同時に、ヒシンはそう心に誓った。

あまり激しく腰を使わずに、リリザの乳首を弄ったり肉芽を撫でたりすることにヒシンは心を砕いた。
ゆっくりと時間をかけて愛撫しているうちに、固く口を結んで痛みに耐えていたリリザの唇から、少しずつ吐息が漏れ始める。
「ふ、ふ……くぁ、んぅ、ん、あ」
焦らず、じっくりと時間をかける、少しずつ腰を動かしてもリリザは痛みに眉根を寄せなくなっていった。
「あ、あん、ひゃ……んん、はぁ、ふぁっ、ん、きゃん」
痛みが少し和らいで余裕が出来たことで改めて『ヒシンに抱かれているのだ』と気付き、リリザの顔が快感に染まり始める。
いつの間にかヒシンのものもリリザの中に根元まで全て納まっていた。
ヒシンの方の快感も凄い、ぬるぬると、しかしみっちりと締め付けてくるリリザの胎内は信じられないくらい気持ちよかった。
吐息を漏らしながら腰を動かすヒシンを見て、リリザはヒシンが自分の肢体で気持ちよくなってくれているという事に言いようのない充足感を感じていた。
自分の身体で快感を感じてくれているのが素直に嬉しい、そう思うとまた自分も気持ち良くなってくる。

「ヒシンさん、ヒシンさぁん! 好き、大好き!」
「リリザさん、リリザさんっ!」

じゅぷじゅぷと、結合部から音が聞こえてくる。互いの吐息と互いを呼ぶ声も。
「ヒシンさんになら何されてもいいの、いじめられても、エッチなことでも、なんでもいいの!!
だから……ずっと一緒にいて! ずっとヒシンさんの傍にいさせて!!」
「ずっと一緒にいます、おれがリリザさんのことを一生かけて守ります!!」
「嬉しい、嬉しいです、ヒシンさん……」
ぽろぽろとリリザの目から涙がこぼれる、ヒシンがそれを指で拭い、頬に、額に、目蓋に、唇に、キスを降らせた。
150No.16:2006/12/17(日) 14:32:45 ID:9cMpyUQO

「あん、ふぁぁっ、ヒシンさん、気持ちイイです……ひぁっ、あ、あ、くぅん、ふぁ」
「おれも、気持ちイイです、リリザさんっ」
「あぁっ、ダメ、もうイっちゃ、う……や、くぁっ、はぅ、ん、イっちゃい、そう、です、んんぁっ」
リリザの嬌声が、徐々に切羽詰ってくる。絶頂が近いのだろう、そしてそれはヒシンも同じことだった。
「リ、リザさん、おれも、もう……」
「ん、んぅ、出して、下さい……中に、出してぇ、ひぁっ」
リリザがヒシンをぎゅうと抱き寄せる。
「全部、ヒシンさんの、あん、全部……あ、あぁっ、私の中にぃ、きゃぅっ、出して、ください」

「あ、あ、あふ、ぁあっ、ひゃん、ヒシン、さん、くぅ、あ、ふわ、あ、あ、もう、ダメ」
「リリザ、さん、リリザ、さん……く、う、出る」
「ふぁ、出して、出して、あ、うぁ、ああ、あ、イっちゃ、イく、ああっ」

「ああああああぁぁぁぁぁぁっっっっっっーーーーーーーーーー!!!」

絶頂を迎えたリリザの中が、ヒシンのものを一際強く締め付ける。

「っ!!!」

たまらずヒシンもリリザの胎内に精液を解き放った。

「は、あ、ぁ、ふわ……出、てるぅ」
真っ白になりそうな意識の中でリリザは己の中で跳ねるヒシンの陰茎と、そこからどくどくと流れてくるヒシンの精液の感触を感じる。
リリザは強くヒシンを抱きしめながら、その感覚に酔いしれた。
「熱い、よぉ……」

射精が終わるまでの間、二人はずっと抱き合ったままで時間を過ごした。余韻に小さく震えるリリザの頭をヒシンはやさしく撫で続ける。
長い時間をかけてようやく射精が収まる、しかしヒシンのものはリリザの中で未だ固さを保ったまま、一向に萎える気配が無い。
そのことに気付いたリリザが、ヒシンの顔を見る、お互いに目が合って、思わず二人とも頬を染める。
151No.16:2006/12/17(日) 14:36:38 ID:9cMpyUQO

「ええと……ごめん、リリザさん、全然収まらないんだ……もう一回、いいですか?」
恥ずかしさに耐えて、ヒシンが口を開いた。リリザに悪いと思いつつ、一応尋ねてみる。
するとリリザはこくり、と首を縦に振り。ふわりと微笑んだ。
「私は、大丈夫です、から。だからヒシンさんの好きなだけ、何度でも……私の身体で、気持ち良くなって下さい……」

うわ、可愛い……
頬を赤らめながら、そう言ってくれるリリザを、ヒシンは掛け値なしに可愛いと思い、

結局朝までで計6回、いたしてしまった。

最後のほうにはリリザも蕩けるほどに感じていて、明け方近くまで愛し合い、そしてそのまま二人で同じベッドで眠りに付いた。







翌朝、ルースが部屋にいないヒシンを探していると、妙に艶々して満足げなナサヤが微妙にやつれたグランと遅めの朝食をとっているのを見かける。
珍しいこともあるもんだ……。
と思ったルースではあったが、それを口には出さない。おもむろに近付いてヒシンのことだけを尋ねる。
「ナサヤ、ヒシン知らないかな? 朝から見ないんだけど、部屋にもいないみたいなんだ」
「あー、朝寝でもしてるんでしょ」
「朝寝って……部屋以外のどこで?」
ルースが素直な疑問を口にする、ナサヤはにやにやと楽しそうに笑みを浮かべて言った。

「いいところで、じゃない?」

「?」
ナサヤの言葉の意味が理解できないルースは、怪訝な表情を浮かべるが、ナサヤはそれ以上の説明はしなかった。
可愛い妹が愛しい人と結ばれて初めて一緒に褥の中で目覚めを迎える、起きて最初に愛しい人の顔を見る、その何ものにも換えがたい幸福に、邪魔を入れたくは無い。

あぁ、私ってなんて妹思いの姉なのかしら。

ルースもグランも良く状況が解からない中、ナサヤはいつまでも上機嫌であった。
152No.16:2006/12/17(日) 14:44:25 ID:9cMpyUQO
以上です。
明らかにヒシンよりナサヤが目立ってますね・・・少し反省。
153名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 21:46:09 ID:e7wjOrzQ
>>152
いいもん見させてもらいました
ああ、こういう本当の意味での純愛とかいいなあ…和む
154名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 22:12:42 ID:IaULkoyR
ヒシン×リリザよりもグランさんが…
No.16氏乙
155名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 22:22:59 ID:nslCnR1l
>>152
乙です、そしてGJです!
156◇XoxiJuDu:2006/12/18(月) 13:47:40 ID:8Env7U1A
トリップはこれで大丈夫ですか?
あださゆSSです。

タイトルは雪女の本心です。
157雪女の本心◇XoxiJuDu:2006/12/18(月) 13:48:35 ID:8Env7U1A
「ほらみて足立くん。雪が、降ってるわ。」

そういって、彼女は掌を空にかざした。
彼女の掌に辿り着いた雪は、そのまま彼女の中に溶けるように消える。
彼女の手には、俺がいつかあげた手袋がはめられている。
溶けてしまった雪を見て、残念そうに、ふう、と彼女は息を吐いた。
街灯の光に映える彼女の溜息。早く、積もらないかしらね、と一人呟く彼女の頬はどこまでも白い。
どこか、現実感のない光景。いつか見た夢のように、彼女は、本当は伝承の中の住人なのではないだろうか。
雪の精の化身、自分の気に入った男を、深い山の奥へ連れ去るという。

そんな彼女の姿に、見惚れていた。
だから、彼女が言葉を発したことにも、気づかなかったのだ。
ねぇ、足立くん?…聞いてるの。という村主さんの問いで、慌てて我に戻る。
「あぁ、うん。なに?」
「聞いてなかったのね。」
「…あ…、…ごめん。」
村主さんは、訝しげな顔つきだ。幸い、聞こえなかった理由には気付いていないらしい。
雪が、積もればいいなって言ったの。そうすれば、雪で遊べるわ。
(俺をおもちゃにして、が抜けてる…)とは思うけれども、口には出さない。
出せばどうなるかなんて、とっくの昔に学んでいる。
「雪、好きなんだね。」
と聞くと、彼女はそうね、と答えた。冬も好きよ。だって、雪が積もるもの。とも続ける。
…つまり、雪なんだ。と呟くと、何よ、おかしい?とすごまれた。
「…いや、あの…」
「何よ。」
「いや、村主さん、らしいなって。なんだか、村主さん、冬が似合うって感じがする。」

確かに、彼女「らしい」。春夏秋冬、ひととせの中で一番彼女に似合うのは、やはり冬だと思うから。
…そうかしら。と彼女は答えた。心持、嬉しそうなのはたぶん、気のせいじゃないはずだ。
それで後は、できればで良いから、冬の間、俺をおもちゃにしないでほしいんだけれども…。

くしゅ、と彼女が小さくくしゃみをした。風邪引くよ、早く車乗ろ?と促して、
彼女はようやく助手席のドアを開ける。時刻はもう、午前一時を回っていた。

こうして、彼女の好きな、冬が始まった。

『雪女の本心』


158雪女の本心◇XoxiJuDu:2006/12/18(月) 13:49:07 ID:8Env7U1A
最近、業務が終わったあと、村主さんを送っていくことが多くなった。
もともと、車でファミレスに出勤しているのは俺と店長だけで、
今は冬だし、夜一人で帰すのはどうかと思うから、それはいいんだけど…。
終業まで働くのは、普通フロアチーフなんだろうに、何故かこのファミレスでは高校生がチーフをやっている。
当然、高校生は十時には帰ってしまうので、必然的に(年上組では一番よく働く)彼女が、
十時からラストまでのフロアチーフのように働いている。
うすうすは感じているけど、やっぱりこのファミレス、どこかおかしいよ…。

そんなわけで、フロアは村主さんが、厨房は俺が、締めを行うような体制になっている。
ほかの連中はといえば、河野はなんだかんだで気がつけば消えてるし、
妃さんは育児教育に悪いんだと店長を説き伏せ(そもそもなんでお店で育児なんだ?)、
毎回十一時には彼女(と姫ちゃん)を店長に送らせていた。
斉木君はそもそもフロア自体が無理だし、進藤くんは夜のアルバイトがあるし、
鎌倉さんも、進藤くんがいないときは絶対にシフトに入らないし…。
みんな、ほんとに働かない…。

そんな感じで、ほぼ必然的に、村主さんと俺がラストを締めている。
まぁお客は少ないし、店長もいい加減だから、
十一時あたりからは締めの作業に移れるからいいんだけれども、それでも厨房の締めは日をまたいでしまう。
その間、彼女は厨房で(つまり、フロアが終わったあとは)、じぃと俺を待っている。

ただ待ってるだけなら、いいんだけれども…。

「今日はポケットなんだ…」
村主さんは冬になると、こうやって俺をおもちゃにして遊ぶ。
今日はコートのポケットに雪を詰められた。
そういえば、さっき厨房の後片付けをしているときに、
パタンと裏口が閉まる音がしてたな…。
きっとあの時、雪を集めにいったんだ…。
フードは確認したけど甘かった。彼女は悪びれずに、注意力散漫ね、といった。
そういう村主さんの両手には、(こういういたずら用に)俺があげた手袋がしっかりはめられている。
彼女は、俺へのいたずらのため、しもやけを起こすほどに熱中して雪をかき集めていたことがあったのだ。
バ…もとい天然なのか…。
そんな彼女を心配して、手袋をあげる俺も俺だけど…。
損な性格だとは、自分でも思う…。

変わったこともある。
彼女に手袋をあげて以来、たまに襟首から放り込まれるものは雪からカイロに変わっていた。
ごわごわするけど、あったかい。
これは、やっぱり、手袋のお礼なのかな…。

159雪女の本心◇XoxiJuDu:2006/12/18(月) 13:50:03 ID:8Env7U1A
村主さんが、また焼いてきたの。といって、ケーキを取り出したのは、そんないつもの終業後のときだった。
彼女のケーキはおいしい。今日はチョコシフォンらしく、カカオのいい匂いがする。
いつの間にかちゃんとコーヒーも用意されてて、就業後に疲れた体には素直にうれしかった。
いただきます。といってから、カウンターに二人並んでいただく。
「あ、おいしい。」
「普通に?」
「あ…ご、ごめん…」
「別に謝らなくてもいいわよ…普通においしいなら、良かったわ。」
「…あぅ。」
僕は、前彼女がこうしてケーキを焼いてきてくれたときコメントに大失敗して、普通においしい。といってしまっていた。
彼女は怒ったのか、それともそのフレーズが気にいったのか、しばらく「普通に」と語頭につけて、僕をからかった。
こんどはちゃんと、すごくおいしい。と伝える。
言葉は大切だ。ちゃんと考えて使えば、きちんと言葉は伝わるから。
でも。
「ほんと?…うれしい。」

この笑顔は、あまりにきれい過ぎて、言葉なんてメじゃなくなってしまうんだ。


村主さんは、贔屓目にみてもきれいだと思う。
白銀がかった長い髪も、感情を通さないように不思議に煙る大きな眼も、整った顔立ちも。
あの笑顔も。
天然で、変なところはあるけど、性格だって決して悪いわけではない。

なら、彼女のことが好きなのか、と聞かれれば、…やっぱり…自分がわからない。
彼女の笑顔に、自分自身が捕らわれていることは確かだ。
あまりにも綺麗で、思い出すたび心臓が痛くなって顔色が悪くなるけれども…。
最近は、なんとか逃げずに耐えられるようになったし…。

思い出すたびに、心臓が痛くなる。
なのに、彼女の笑顔は、俺の心を捉えて離さない。


160雪女の本心◇XoxiJuDu:2006/12/18(月) 13:50:44 ID:8Env7U1A
「村主さん、これ、よかったら…」

次のシフトのとき、彼女にそういってマフラーをあげた。
彼女はそのときも、終業後には厨房で俺が締め終えるのを待っていた。
「…マフラー?」
「えーと、うん。あの、この前のケーキのお礼とか。」
村主さん、雪遊びすきそうだし。風邪引かないようにって。
引かないわよ、子どもじゃないんだから。と彼女は言うけど、
子どもみたいに雪集めに熱中した挙句、しもやけになっていた…ことは指摘しない。

「…ありがとう。」

その日、首から投げ込まれたカイロは、二個に増えていた。
早くかえりましょ、と言った彼女の首には、僕があげたマフラーがしっかりと巻かれていた。


時々、村主さんは俺のこと、どう思っているんだろう。
そう考えては煩悶する。

嫌われてはないだろう。好かれては…たぶん、いると思う。
憑かれているのかもしれないけど…。
二年前、バレンタインに言われた、本命かもという言葉。
同じく一年前、本心をはぐらかしたかのような
「す……ごくおどろいてくれるかと思って」という言葉。
俺が驚いたのに、怒った村主さん。

繋げていった先の答えは、もう見えているんじゃないだろうか。


次の出番のとき、彼女に、付き合って。と言われた。
いつものことだったから、いいよ。と答えた。

そうして、次の日、彼女の買い物に付き合っている。
キャンパスといくつかのスプレー、絵の具を画材屋で買った後、
駅前のカフェで休憩した。
このお店は通りに面しているから、街に降る雪が良く見える。
平日のせいか、それとも雪のせいか、お客は俺たち二人だけのようだった。
ぼんやりと外をみると、街全体が雪に沈んでゆくように見える。
所々に光る飾り付けは、クリスマスが近いからだろう。

このお店ね、いつもはもっと人がいるのよ。今日は空いているわね。
そう村主さんは呟いた。お世辞にも、あんまりはやっているお店ではなかったと思うので、
たぶんそれは、俺がスケジュール帳と財布の中に入れたお札のおかげだと思う。
そうなんだ。とだけ返した。彼女は、そう、と答えた。
こういうのがデートなんだって、彼女は果たしてわかっているのだろうか。
まぁ、わかっていて、こんな言い方をされても困るのだけれども…。

「来週もね、付き合ってほしいの。」
「来週?あぁ、うん。いいよ。」
「できれば、その次も。」
いいけど…、いっぺんには買えないんだ。というと、やっぱりダメかしら。と呟かれる。
こころもち、寂しそうに。
いや、大丈夫、大丈夫だよ!と慌てて答えると、ありがとう。とお礼を言われた。

自分が眼を細めて、微かに笑っていたこと、彼女は気付いていないだろう。
きっと彼女は意識してないんだろうけど、
そっちのほうが、よっぽど魅力的だった。
そんな顔も、できるんだ。そんなふうに冷静に考えられたのはずっと後のことで。

161雪女の本心◇XoxiJuDu:2006/12/18(月) 13:51:28 ID:8Env7U1A
そのときは、ただみとれてしまっていた。
壮絶なまでに綺麗な、あの笑顔ではない、意図しない笑みに。
そして、俺はようやく、気づいたんだ。

どうしたの?と彼女が俺の頬に手を伸ばすまで、俺は我を失っていたらしい。
触れられた手は冷たく、そこから俺の体温を奪うようだった。
その冷たさで、我に戻り、それから自分の今の状況に思い当たる。
つまり、えと、村主さんの手が…。

…生まれて初めて椅子から転げ落ちた。心底、ほかのお客さんがいなくて良かったと思う。
不思議そうに俺を見る彼女と、それから良くわからない言い訳を始める自分までは記憶にあるんだけれども。
家に着くまでは、いったいどうやって帰ったのかさっぱりわからなかった。

気づいたことは、忘れなかった。
俺は、村主さんが、好きなんだ。


「クリスマス、足立くんどうするの?」
次の出番の帰り、駐車場でそんなふうに聞かれた。少しのあいだ、絶句する。
まさか、村主さんにそんなこと、聞かれると思ってはいなかった。
「…あ、うん。…特に、考えてない、けど。」
「…ふぅん。」
どうしたんだろう、彼女は。ここ最近連番が続いていて、疲れているのかな。
…あんまり働く機会はないから、疲れようもなさそうだけど…。
「…ところで、寿司屋はクリスマス、祝ってもいいのよね。」
「…寿司屋とか、たぶん関係ないよ…。」
…やっぱり、どこか彼女は寿司屋の生態を勘違いしているような気がする。
なんだ、そこらへんに興味があったのかな、と思っていたら。

「…じゃあ、私と付き合って。」
今度こそ、絶句した。
「…足立くん。」
「…は、はいっ!」
「…だから、付き合ってほしいんだけど、ダメかしら。」
「…あぁ、えぇと、うん。そうだよね、うん、大丈夫。
 画材を買うんだよね。」
「そうじゃなくて…映画とか、何かおいしいものとか食べたりに。」
あの、それは。
世の中の普通の恋人というやつがやるもの、なんだけど。

固まったまま、混乱する。彼女の本心がわからない。
ちゃんとわかってるんだろうか。そういうのは…。
それとも、なにも考えずに?

そこまで思いやってから、つと彼女を見やると、彼女は相変わらずあの感情の見えない
煙る目で俺を見つめていた。
真剣な目をしていた。
からかわれてるのかな、という俺のほんのちょっとの邪推を吹き飛ばすように。
それで思い当たる。
彼女は、何も分かってない訳じゃない。
何も考えず、言葉を発している訳が無い。
バレンタインのこと。
「付き合って。」という言葉。
「映画とか、何かおいしいものとか食べたりに。」

それらすべてが、彼女の、意思表示なのだとしたら。

162雪女の本心◇XoxiJuDu:2006/12/18(月) 13:52:23 ID:8Env7U1A
「…あのね、村主さん。」
「……何?」
「…あ、ええと、うん。
 えぇとね。大切なこと、いうよ?
 そういうのは、恋人同士がやるべきで。」
「………」
「でね。恋人ってのは、好きな人同士がなるもので…。」
「……」
「それで、うん。俺は、村主さんが、……好き……だから。」
だから、恋人になって、そういうことしたいなって、思うんですけど…。

彼女は、動かなかった。目をぱちくり、とさせたまま固まっている。
雪が降って無くてよかった。降っていれば俺らの頭には今頃雪が積もっているだろう。
彼女はなにか、迷っているようだった。

「あの…。」
「………」
「えぇと、その。」
「………」

忘れてもらって…と一番情けない言葉を俺が発しそうになったとき、彼女は
ふっと顔を上げ、俺と目をあわし、つつつつ、とこちらに寄ってきた。
そのまま、ぴと、と俺の胸に身を寄せる。
あまりに突然の事態で、なにがなんだかわからない。
彼女の背に手を回すことも思い当たらないまま、硬直する。

「……う、え…と。」
「………」
「…む、村主さん…?」

どう、伝えればいいのか、わからないの。
考えれば、考えるほど、言葉を失くしてしまって。
だから…。
彼女は小さく、そう呟いた。

だから、村主さんはこうやって行動で示したんだ…。
初めて、彼女の心のそのままが見えた気がする。
言葉ではなく、その態度で。

163雪女の本心◇XoxiJuDu:2006/12/18(月) 13:54:10 ID:8Env7U1A
彼女の背に手を回す。初めてその手の内に抱いた彼女は、華奢なからだをしていた。
なにか、どうしようもなく愛しくなる。
腕のうちにいる彼女は、安堵するように長く、息を吐いた。
「…答えを…聞かせて欲しい…かな。」
そう聞くと、彼女は少し言葉に詰まるようだった。
まだ、考えちゃってるのかな。

「……」
「…あの、村主さん。」
「…うん。」
「…あの、こういう時は、…思ったままでいいんじゃないかな。」
「………」
…そうね、そうかもしれない。
少しの沈黙の後、そう言うと、彼女は顔をあげて。

「好きよ。足立君。」

そういってくれた。
俺らはそのまま、長く長く、キスをした。


こうして、村主さんと本当の意味で付き合っている。
彼女は相変わらずだ。仕事が終わったら俺の帰りを待って、
休日は画材を買うために俺を呼び、そしていたずらに余念が無い。
今日も首元から雪を放り込まれた。
…いったい、その情熱はどこから出ているんだろう…。

彼女の手と首元には、俺があげた手袋とマフラーがしっかり着込まれている。
少なくとも、いたずらに熱中するあまり風邪を引くことはなさそうだ…。
このままだと、俺が引くかもしれないけど…。

三度目のプレゼントは、揃いの指輪にしようかな、と俺は最近思っている。
164◇XoxiJuDu:2006/12/18(月) 13:58:18 ID:8Env7U1A
以上です。あださゆはかいてて疲れました…。
165名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 14:44:39 ID:M/dty5Gg
いや、あださゆらしくてすげーGJ
166名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 14:59:02 ID:uFWTJU8F
トリは#のあと好きな文字列だよ


多少あださゆらしくなくて強引だなと感じましたけど
それ以上にあださゆしてたので総じてすごくGJ!!です。
167名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 18:39:24 ID:d8SWDEmH
r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ.__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ  ⊂(。Д。) モダエシネソウデマンゾクデス
168名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 19:34:43 ID:FLURpr0f
うわあww
すげぇGJ!!!

ほんと、めっちゃ足立村主らしいSSだ・・・w
エロじゃなくても楽しめた・・・素敵なSSをありがとう!
169名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 22:14:08 ID:c6Bpvquf
ちょと質問

このスレのあださゆの作品の評価が異常に高いのは
扱ったカプが人気の高いあださゆだから?
このレベルの文章で人気の低いカプだったらどう思う。
あださゆはエロい。
170名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 22:24:50 ID:d8SWDEmH
>>169
人気が高いからというのもあるかもしれないが、
この二人はとかく恋愛方向が想像しにくいんだと思う

ほぼ受身でそもそも好きと思ってるのかどうか自分でもわかってない足立
もしかしたら主体的に動くのかもしれないけどずれた天然ではずした攻めをしてくる上
その動機とか心理状況がちっとも読めない村主

困難なのでこれに手を出す職人さんはとてもエロい
もとい偉い
171名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 22:38:53 ID:Ttaqx3xe
村主というとすぐりと読んでしまうから困る。

しかしGJ!
172名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 22:39:06 ID:IJR6RNn1
そんなにレベルは低くないと思うけど・・・。
>>169的には上の、もしくはさらに上のあださゆものの純粋な文章力は
あんまり高くないのかい?
173名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 22:44:27 ID:uFWTJU8F
うろんのカプは人気が高い低い、公式非公式に関係なく恋愛感情が有るか無いかのが
よく分からないことも多いし(ペアでも恋愛感情無い場合も多い)
困難だとしてもちょっと理由としては弱いかな。

足立×村主は人気が高いのにSSが今まで無くて熱望されてたところに投下されたから
通常よりも少し良い評価を受けると考えてる。
同じように通常よりも少し良い評価を受けるようなことは他のカプでも有ると思う。

そもそも二次創作だと人気の高いカプはそれだけで高い評価を受けるからなぁ。
それにエロパロ板と普通の小説だと評価の基準が違うからなんとも言えない。
例えば、小説(全年齢、エロ小説問わず)としては高評価でも
エロパロ板のSSと考えると並かそれ以下になる場合も多い。
しかも、ここは二次創作だから文章力や話の構成以上にカプの人気の度合いが影響する。

それにしても職人はすごいよな。多くの人を悶えさせれるんだから。
174名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 22:50:05 ID:uFWTJU8F
>>173に追記

あっ、素直に「スキ」と言えない君のと雪女の本心の純粋な文章力はなかなか高いと思う。
個人の好みがあるから>>169がどう思ったか知らないけど。
175名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 01:03:57 ID:J5K5TSGR
>173見て気づいたことがある
ルースはセリアーに振られると思われる節がある
・二人の間の子供はいらないとルースはセリアーに言っている
・露出系の服をルースはセリアーにしないように頼んでいる
・セリアーに性的なことを一切教えていない(それどころが遠ざけている)

傍から見たら、ルースはセリアーを女性としてみていないように取れるんですが
176名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 01:08:20 ID:QoxdGYgh
>>175
アレはルースが全部エロフラグ回避するために必死なんです
ホント彼はギリギリの所で踏みとどまっています
それ以上はセリの裏設定にかかわってくる話なんで申し訳ないが自粛
177名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 05:48:08 ID:dq20K3i7
>>175
お前はいったいルースの何を見ているんだ
178名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 14:47:27 ID:QGz3A8FE
>>176
裏設定自粛しないとだめなのか?
テンプレにはOKと書いてあるぞ
179名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 03:42:52 ID:8910W3ke
>>175
ただ単に我慢してるだけじゃない?
自分は女だけど、もし男だったら、好きな人に露出の多い服は着せないと思うけどな。
ルースはセリを大事にしたいんじゃないかな。
ここまで踏みとどまれる男も珍しいとは思うけど。
180名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 10:18:04 ID:Nb3SEvGf
しかしルースは結構もったいないことしたな
主役を降板するということは、セリがヒロイン降板することも意味することにぜんぜん気づいてないし
181名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 14:42:47 ID:s0Gc05lI
>>179
がはこの人ができてる企画に、ルース(およびヒシン)が項目にないのもうなづける

「お前はすげーよ」 byアレス

まさにその通り
182名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 16:04:34 ID:8910W3ke
アレスなんかは、性欲に忠実っぽいからなw
183名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 19:46:43 ID:DFK3tAc1
そういえばブタの世界はコンドームとか無いんだっけ?
いや、SMの類やうさぎ屋があるからコンドームぐらいあるか
184名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 21:02:15 ID:3w0I/qFt
日本でも江戸時代からあったくらいだから(ゴム製ではなかったけど)、あの世界にあっても特に不思議ではない
185 ◆pHOciV4VyA :2006/12/21(木) 21:19:55 ID:YboORFvb
前回、感想を下さった皆さんありがとうございます。
トリップ、こんどこそ失敗してなければいいのですが。

あださゆSSです。
タイトルは魔女の楽しみです。
186 ◆pHOciV4VyA :2006/12/21(木) 21:21:20 ID:YboORFvb
今日はとてもいい日だった。
天気は一日中冬晴れだったし。
趣味でやってるバンドの新曲もなんとか纏まりそうだ。
バイト先は相変わらず暇だったし。
まぁ今日も一日平穏無事に終わりました、めでたしめでたし。
そんな風になるはずだった。
なるはずだったんだ。

「ご機嫌ね、足立君。」
彼女に、歌をうたってるのを聞かれるまでは。

『魔女の楽しみ』

「うわぁ!」
いきなり真後ろから声をかけられて、思わず叫んでしまう。
あわてて振り向くと、そこには声の主…村主さんが立っていた。
…相変わらず、気配がない…。
「人の声聞いて叫ぶなんて失礼ね。」
「…あ…えと、ごめん…。あ…フロア、もう終わったんだ…。」

それは村主さんがいきなり声をかけるから…と反論したいとこだけど、最近はもう諦めた。
何を言っても無駄というか、のれんに腕押しというか。
村主さんもそこはあんまり気にしていないらしく、
「…そうね、今日はお客さんいなかったから。」
そういいながらキッチンのイスに腰掛けた。

この店では、俺と彼女が出てるときは大体二人で、
村主さんがフロア、俺がキッチンの締めを分担してやっている。
ただ仕事の性質上、どうしてもキッチンの片付けはフロアより時間がかかってしまうので、
彼女はいつも自分の仕事が終わると、こうしてキッチンに来て俺を待っている。

で、それはまぁ、いいんだけれども…。
187 ◆pHOciV4VyA :2006/12/21(木) 21:22:04 ID:YboORFvb
「さっきの続きは『のんびり雲が泳いでく』でよかったかしら。」
「…やっぱり聞いてたよね…。」

聞こえただけよ。村主さんはそう、しれっと答えた。
…失態だ。今月三番目くらいの失態だ。
流しを掃除しながら苦悶する。
ご機嫌でうたを歌ってる姿なんて恥ずかしいとこを、よりにもよって彼女に見られるなんて。
曲自体は昔、朝やってた子供向けの番組で流れてたやつだから、
同世代の彼女が知っていてもおかしくはないんだけど。

「さっきの曲、好きなの?」
「…うん…まぁ…それなりに。」
「足立君が歌ってるの、初めて聞いたわ。」
「………そうだろうね。」

俺はバンドをやるくらいには音楽が好きだけど、人前で歌うのは好きじゃない。
できればバンドも、曲だけ作って本番の演奏は裏でやってたい。
だって目立ちたくないし…。
いや、バンドやってる人間として間違ってるのはわかってるんだけれども。

「…のね。」
「…え?」
「うた、上手いのね。」
「…あぁ、うん。…ありがと。」
「…ほかには歌わないの?」
「……さっきのは。」
「え?」
「…忘れてください…。」

どうしようかしら。彼女は無表情のままそういった。
外見は変わらないけれども、村主さんはすごく楽しんでいる。
最近わかった。彼女は、俺をいじめるのがとっても楽しいらしい。
諦め半分、残りも…やっぱり諦めだ。
たまに、ごくたまにだけど、反撃してみたいけど。
…悲しいから、笑っちゃおうかしら。とか絶対大変な目にあうに決まってる。

その後も彼女は、帰りの車中でもやれ、
「雪が降ってるけど歩いて帰るつもりだったの?」だの、
「寄り道ってどこに?」だの、
散々何かにつけ、無表情のまま、実に楽しそうに俺をからかった。

…今月二番目の失態くらいには格上げされるかもしれない…。
うぅ…。
188 ◆pHOciV4VyA :2006/12/21(木) 21:22:56 ID:YboORFvb
次の出番。
おはようございます、と店内に入ると、先にシフトに入っていた村主さんがトコトコ寄ってきた。
「あ、おはよう、村主さん。」
「おはよう。ねぇ足立君、今日は。」
「今日はって?」
「何を歌ってくれるのかしら。」
「…もう許して。」

…まだ続いてるんだ。どうやら彼女の中では前回の俺の失敗は久々の大当たりだったらしい。
そんな当たりは正直要らないんだけど…。
今月の失態、遂にトップに躍り出る。
はぁ…。

そんなこんなで終業後。
彼女はいつもどおり、フロアの片付けを手早く終わらせ、キッチンへやってきた。
今日は俺も相当警戒している。間違っても鼻歌なんか歌うもんか。
村主さんは今日も定位置に座っている。態度はいつもどおりながら、少し不満そうだ。
そ、そんな顔したって歌わないよ。
とかなんとか思っていたら。
気がつけばいきなり彼女の姿が消えていた。

かたん、と静かにドアの閉まる音が聞こえた。
振り返ると村主さんが消えている。あぁ、きっと雪を集めに行ったんだ。
彼女は冬になると雪を集め、そして俺にいたずらをする。
けど今日はチャンスだ。やられっぱなしなのは半ば諦めたけど、
そう何度も同じ手は食わないってのは証明しとかないと。

キッチンの片付けはとりあえず置いといて、裏口をそっと抜け、村主さんのあとを追う。
彼女はどうやら駐車場あたりにいるらしい。
彼女に気づかれないように、静かに近づく。
と、やっぱり彼女はそこにいた。
駐車場にしゃがんで雪を集めてる。
幸い、こちら側には背中を向けててこっちは見えないみたいだ。
もうちょっとで、肩を…。

と、そこで。
俺はとんでもないことに気づき、同時に聞いてしまった。
189 ◆pHOciV4VyA :2006/12/21(木) 21:23:34 ID:YboORFvb
村主さんは小さく、うたを口ずさんでた。
とても楽しそうだ。というか、こんなにご機嫌な村主さん、初めて見た…。
なんだか、白雪姫に食べさせるりんごを作ってる魔女のようだった。
食べたら、どんな風になるんだろうって顔してる。
あっちはずいぶん物騒だけど、こっちの魔女はずいぶん…。

…すごく声をかけるのが躊躇われるんだけれども…。
と、彼女は気配に気づいたのか、ふと後ろを振り向いた。
目が合う。
ぴた、と彼女は歌うのも、動くのもやめ、静止した。
止まる時間。村主さんは完全に固まっている。
…あ、え、えっと…。
ど、どうしよう…。
「あの…村主さんが出てったから。」
「………。」
「えっと…ついてってみたんだけど。」
「………。」
「…あの…。」
「……。」
「続きはたしか、『迷い道裏道』…だっけ?」

…ポロっと言ってしまった。言ってから、あ、まずい…とは思ったんだけど。
後悔先立たず、すべては後の祭り。
村主さんがピク、と動き、それからもう一度僕を見た。

調子に乗って、魔女の部屋を覗き見した小人さんは。
あわれ彼女にとっちめられてしまいました。

さーと音を立てて顔から血の気が引いていく。
なんだかすごくいやな予感がするんだけど…。
ってなんで村主さん両手いっぱいに雪をかき集めてるの?
…ってそれ持って寄ってこないで!前から雪入れようとしないでって冷たいって!
うわぁぁ!

………
190 ◆pHOciV4VyA :2006/12/21(木) 21:24:08 ID:YboORFvb
帰りの車中。
村主さんはあれからずっと不機嫌だ。
俺を雪まみれにした挙句、さっさと更衣室に引っ込んでしまった。
あわてて、キッチンを慌しく片付け、がたがた震えながら着替えを済ませたんだけど。
がたがた震えてるのが、果たして寒さなのか恐怖なのか自分でも良くわからなかった。

俺をあれだけからかったのに、理不尽だ!とはちょっとだけ思うけど、
もうその理不尽さにもすっかり慣れてしまった自分がいる。

彼女は助手席に座って外を眺めている。不機嫌オーラが満載だ。
おかげで普段はカーステレオはつけないんだけれども、今日だけはFMにお世話になっている。
FMラジオの深夜の妙なテンションで、なんとか車内の空気は最悪一歩手前で抑えられていた。
こういうときの音って大事だ。
ラジオはにぎにぎしくてちょっと苦手なんだけど、今日だけは感謝しよう。

「…さぁ、次のリクエストはPNミラクルコニーちゃん!でーす!曲は和田アキ子で『さあぼうけ』ぷち。」

うわぁ。
顔色が再び悪くなる。
前言撤回。…いくらなんでもこのタイミングでその選曲は無いだろう。
…村主さんは無言でステレオに手を伸ばすと、問答無用でラジオをストップさせた。車内に静寂が戻る。
気まずい…てか村主さんがこ、怖い…。
静寂は続く。間が持たない…。
や、やっぱりもう一度謝ろう…としたとき、静寂を破ったのは村主さんのほうだった。

「……足立君。」
「…は、はい!」
「……さっきの、ことなんですが。」
敬語が逆に怖いです。
「…あ、いや、うん。…はい。」
あらゆる言い訳を考えて…諦めた。無理だ。
「…もし…妃とかに、いったら。」
「…言ったら?」

悲しくて、笑っちゃうんだから。と彼女は言った。
俺は一も二もなく了承する。言いません。と。
それでどうやら、彼女の中では俺への口止めは完了したらしい。
なんとか許してもらえたみたいだ。
…もともと、言うつもりなんて無かったけど。

「…うん。大丈夫。でも…」
「でも…?」
「村主さん、歌うまいんだね。」
「…やっぱり今笑っちゃおうかしら。」

…運転中は勘弁して。そういいながら、俺はほっとする。
…やっぱり、ご機嫌斜めなままでいられたくはなかったし。
彼女の弱み(ってほどでもないけど)を握れるのは、そう悪い気分ではない。
調子に乗ったらまた痛い目見るんだろうけど…。

少しだけ、彼女のうたう姿を頭の中で反芻して。
俺はなんだか少し浮ついた気分のまま、家路をたどって行った。
191 ◆pHOciV4VyA :2006/12/21(木) 21:27:06 ID:YboORFvb
以上です。最初sageなくてすみませんでした。
192名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 21:55:43 ID:3yRSrLP2
ほのぼのしてるんだか殺伐としてるんだかイチャイチャしてんのかギスギスしてんのか
それがあださゆクオリティ

実にトレビヤン
193名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 23:37:37 ID:DFK3tAc1
◇XoxiJuDu=◆pHOciV4VyAであってる?


話を通じてキャラの関係が変化したとかでもなく
いちゃつくわけでもない日常描写が上手いな。
非生産的な一端もあるがこの手の話の作りが上手いとれびあん。
194名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 00:23:26 ID:mmsC7DVh
うん。キッチンの方が上がるのは早いよ。
どうでもいいツッコミだったね。
GJ
195名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 02:02:46 ID:aCJDSqEC
いいねーほのぼの。
GJw
196名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 08:37:49 ID:dR5uQlRz
キッチンは「ラストオーダー」が終わったら閉めちゃうからね。
大体閉店時間の30分前だ。
新人バイトでない限り、その前から必要なところ以外は閉め始めてるもんだし。

あださゆの関係はGJ
197名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 19:51:11 ID:n6M7d/Y8
こうなったらさとやちののキッチンプレイ頼む。
妊娠しそうな奴で。
198名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 21:42:03 ID:ttr8fhky
何が「こうなったら」なんだw


だが俺も読みたいな・・・・
199名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 22:12:54 ID:WsnJsHFx
なんかあの二人はそういう露骨なラブラブシチュエーションが想像しにくいなー。

(や、だめ、私には杏子さんがいるのに、でも、感じちゃう……!(ビクビクッ

みたいなのの方が。ごめん、後ろは余計だった。
200名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 23:33:51 ID:ZADn7peD
【ファンシー】がはこのお願い【ロリコン】
http://ex9.2ch.net/test/read.cgi/net/1166584799/


こんなスレ見つけたけど、関連スレに入れるべきなのかなあ?
201名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 23:58:40 ID:EEflzjKJ
>>200
多数のサイレントマジョリティーを(ry
202名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 00:37:37 ID:CcH6aTwO
入れるべきとか頭おかしいのかと
203名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 00:52:40 ID:7fDe2fJ+
そこで失恋したやちこをだな
204名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 17:28:51 ID:EemgaATt
一日投下無いだけでさびしく感じてしまう

葉子さんと村主母の百合って萌えるよね
205名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 21:18:23 ID:/0M+aF7V
一日投下ないだけでさびしくて感じてしまう

と読んでしまった俺もう病気
206名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 17:35:56 ID:bfUEyDHg
梢姉さんのおぱーい降臨
207名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 07:44:25 ID:0bfNLorG
まひる、八千代、梢姉さん、この三人のどれか読みたい・・・。








梢×まひる とか。
208名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 10:33:11 ID:bXDhPtLJ
梢とまひるはあるだろが
wikIいってこい! 

つーか、ここの住人は伊波とあださゆの話だけで
十分なのなwww
209名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 10:42:49 ID:MgmpEus7
あださゆはそんなに人気ジャンルじゃないっつーか、投下自体が少なかったのに、
最近になって多いのは何故なんだろ?
210名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 10:54:37 ID:YYM6qBnN
マイナーカプ投下してもそんなに受けないし
あださゆのリクが多かったし、あださゆを投下したらウケルと思ってんじゃね?
211名無しさん@ピンキー:2006/12/27(水) 10:57:22 ID:TsmxpCXP
葉子×華で
娘が東田とあやしい関係になってるのを葉子さんが問いただしたら
娘が否定するので、何か色々あって娘を手マンして
東田とやってるのか確認するのはどうだろうか?
212名無しさん@ピンキー:2006/12/27(水) 20:25:17 ID:PtSvhsUp
華→葉子の呼び方が"おかん"一択だから
ちょっと醒めそう
213名無しさん@ピンキー:2006/12/27(水) 23:45:14 ID:Ma7HdS1o
おっかぁぁん…おかぁぁぁぁんっ…お……か……ん

こうですか?わかりません
214名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 14:49:21 ID:0Ya/iQmZ
保守
215名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 19:06:32 ID:ZZ2cUrJf
男女カプよりも実は百合のほうが思いつく
216名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 23:01:21 ID:ZOyqBQar
沙衣子×ミリきぼんぬ
217名無しさん@ピンキー:2006/12/31(日) 23:10:00 ID:wYwf/vx4
もう十日も投下がないのか




いや、洒落じゃないですよwwww
2180/4 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/01(月) 00:13:26 ID:OYfsMwyJ
拙作投下
某スレより妄想を拝借しました

小鳥遊×伊波 エロなし

「ユキフルアツイヨル」
2191/4 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/01(月) 00:14:00 ID:OYfsMwyJ
その日は冬の北海道らしい日だった。
北海道と言えば雪、雪といえば北海道と言われるほどこの土地は雪が多い。
この日も多数の例に漏れぬ、雪の降る、とても空気の冷えた日だった。
そしてここは北海道。昨日までの雪も当然融けずに残り、道行く人全てに確実に苦難を与える。



伊波まひるは困惑していた。
先日の一件以来、彼女はバイト先の仲間と共に帰宅する、という新たな習慣が加わったからだ。
それだけならまだよくある話、その相手と友好を深めているというだけのことだ。

だが、今現在まひると共に歩いている相手が彼女にとって最大の問題であった。
そもそもまひるは極度の男性恐怖症だ。
その原因はまひるの父親に起因するのだが、それはともかく彼女の意識において、
男性とは殴る標的扱いなのである。
そして帰り道を共にしている相手、小鳥遊宗太・16歳男性。
初対面以来これまた日常の習慣のように殴り続けてきた相手である。

しかしながら彼は自分の世話役(回りの店員は飼い主と言ってからかうが)であり、
最もまひるの病気の治療に熱心な人物と言える。
よって彼はまひるにとって一番身近な男性とも言えよう。
こうして共に帰宅しているのも、病気の治療のために彼が提案したことなのだ。
病気の治療のためとは言え、男性と共に歩くことは今までまひるの人生には無いことだった。
彼女の困惑は無理もない、が。 
事態をややこしくしているのはそれだけではない。
なぜなら、今まひるの横にいる人物、小鳥遊宗太は、まひるにとって片思いの相手だというのだから。
思えば
「好きなのに嫌いなの!!」その相手と共にこうして帰路を行く、
まひるにとっては、人生に革命がおきてしまったも同然なのかもしれない。
2202/4 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/01(月) 00:14:40 ID:OYfsMwyJ
そんな二人の帰路はいつもこうである。
まず、人通りの少ないところを行かなければならない。
まひるが道行く男性を殴ってしまってはいけないからだ。
かといって、怪しい道を通ることもしない。二人はそもそもまだ学生の身だ。
そんなわけで、二人の行く道はかなり遠回り、時間のかかる道となっている。
だが、治療に時間が掛けられるということと、
好きな相手と一緒にいられる時間が長いということは両者にとって良いことなのかもしれない。

二人の会話はとりとめの無いものだ。
家族のこと、店のこと、学校のこと。しかし、まひるにとってはそんな会話でも楽しいものであった。
好きな相手との会話だというのはもちろん、
これまで男性と会話するということ事態が彼女にとっては困難なものだったから。

そして二人の歩き方というか姿勢もなかなかに可笑しい。
手をつないでいる。ただしマジックハンドで。
男性との肉体的接触が発作のスイッチと知った小鳥遊の秘策である。
しかしながらこの歩き方、なかなかに歩きにくいものかもしれない。
ロープとか、手錠などと違い、伸縮・柔軟性に欠けるので、
相手のペースに合わせて歩くことが要求されるのだ。
ゆえに、


「きゃっ!」
この様に、道につまづいてしまったとしてもそれは決して恥ずかしいことではない。
そもそも二人が歩いているのは人通りの少ない道である。
除雪が甘く、足をとられてしまう道だったのだ。そうそれがたとえ北海道の住民であったとしても。
2213/4 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/01(月) 00:15:10 ID:OYfsMwyJ
だがまひるは幸運であった。そばにいる相手が、とっさに身を挺してかばって、
まひるの身体を受け止めてくれたからだ。

「伊波さん、大丈夫ですか?」

そう幸運だった。普通ならば。
肉体的接触は、発作のスイッチである。反射的に手を硬く握り、拳をつくる。
小鳥遊もそれを察し、目をつぶり歯を食いしばる。
例え殴られることが嫌であってもしかしそれが当たり前であるかのように。
だが、まひるは決して恩知らずの人間ではない。今彼女は葛藤と闘っていた。
殴りたい衝動と殴りたくない理性。まひるもまた目をぎゅっとつぶる。

助けてくれたんだから殴っちゃいけない、でも殴りたい、
でも小鳥遊君は殴っちゃだめ、どうしても抑えられないでもダメっ!!

ふと目を開く。そこには覚悟を決めた小鳥遊の顔。

私の責任なのに、耐えて、くれてる?
殴って、いいの? 殴りたく、無いの?




わ た し は 、 ど う し た い の ?





2224/4 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/01(月) 00:15:42 ID:OYfsMwyJ
小鳥遊宗太は困惑していた。
自分のした行為、いやそれ自体は善行であり後悔はしてないのだが、
そのせいでまひるを不用意に刺激してしまった。
その為にまた殴られることを覚悟し、痛みをこらえるために目をつぶったはずだった。
だがしかし、彼の予測した衝撃は来ることはなかった。
その代わりに彼に与えられたものは、彼が今まで知らなかったもの。
静かな吐息と衣擦れの音、それから頬に触れるぬくもり、
そしてなにより、この唇のやわらかい感触はいったい・・・・・・!?



目を開いた時には少し涙を浮かべたまひるが目の前にいた。
何かをつぶやいている。だが何を言っているのかわからない。心臓の音がうるさい。
目の前からまひるが走り去っていく。だが追えない、立ち上がれない、声が掛けられない。



確かにその日の北海道は寒い日であった。・・・・・・はずだった。
空気は切り裂くように冷たいし、手のひらの雪は確かに体温を奪っていくのに、





自分の頬が、身体が、
なぜこんなにも熱いのだろう?
223名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 01:39:27 ID:QSuHBtaO
年明け直後に投下とは……しかしGJ!

短いけど、ほんわかしてていいですね。
224名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 21:48:59 ID:HJscFTfR
GJ!!
ラブコメ臭がすげーして好きだ。こういう話は好きだ。


WIKIの編集でコテみたいなのがあるじゃんか
あれはどうやったら登録できるの?

225名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 23:31:41 ID:Z0u11QP4
livedoorID(登録無料)取ればいいっぽい
226名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 23:59:24 ID:HJscFTfR
dクス

どっちにしてもめんどくさそうだn
227名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 01:07:46 ID:PB8QV2wx
今年もエロパロ・エロ絵が豊作な一年になりますように。
もう一ヶ月でこのスレも一周年ですね
228名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 01:09:26 ID:uQXtYjiV
なによりも良質な燃料が豊富に得られますように
229名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 21:09:07 ID:wcvnSexJ
あけまして、おめでとうございます。
昨年は色々とありがとうございました。
なんも投下できないけど、とりあえず挨拶だけ。
230名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 02:16:07 ID:bvLu7SYs
最近working読むようになったんだけど、姫の父親が相馬とかいうネタを聞いたんだけど真相はどうなの?
ほんとなら元ネタはどこですか?
231名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 02:19:58 ID:QHwxhTBr
232名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 02:21:12 ID:nHfQsmwP
・相馬×妃について教えて?
 →旧隠しで相馬×妃がありました。写真を持ってる相馬の台詞をペイントで塗りつぶしてみましょう。

画像はらくせれを隅から隅まで嘗め回すように探してくれ
233名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 02:28:51 ID:SV9vP9y3
既に充分なヒントが出てるからたぶん見つかるだろうしこれは置いといて
〜というネタを聞いた、と言うのならその場で真相を聞けばいいのに、
なんでわざわざこんな時間にこんな場所で聞くのかがすごく疑問だ
234名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 13:20:25 ID:YkIA7ZDb
何度もこの話題が出るたびにぐりぐり塗ってみてたんだが、ようやく『塗りつぶす』の意味が分かった
2350/14 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/04(木) 00:21:04 ID:Lhvn7Eah
2作目投下

ttp://wiki.livedoor.jp/gahako_uron/d/%b1%ab%a4%ce%c3%e6%a1%a2%bb%b1%a4%f2%a4%b5%a4%b5%a4%ba%a4%cb%cd%d9%a4%eb%bf%cd%b4%d6%a4%ac%b5%ef%a4%c6%a4%e2%a4%a4%a4%a4

のネタをいただきました。これの続きのつもりで書きましたので、
先に上記のリンクに目を通してからお読みください。

佐藤×八千代 エロなし
シュガーがえらく多弁なので苦手な人は注意です。



「それが、いちばん大事。」


2361/14 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/04(木) 00:21:38 ID:Lhvn7Eah
轟を脱衣所にひとり残し自室に向かう。俺もさっきの雨で少し濡れてしまったからな。
もちろん、轟にやる着替えやタオルだって必要に決まっている。
程なくしてシャワーの音が聞こえはじめる。
・・・・・・ああ、さっきまでの轟、何かあるのかと思ったが、
あの分ならどうやら考えすぎだったのかもしれねえな。
明日になれば鳥みたいに何もかも忘れて、また店長にベタベタくっついて、
そして俺にノロケ話を延々と聞かせて・・・・・・。
・・・・・・ッ、自分の勝手な想像で機嫌悪くなってるだなんて、アホくせぇ。


自分の着替えを済ませ、轟に渡す衣服も準備ができた。
・・・・・・当たり前だがアイツの下着はないから、こればかりは乾燥機の働きに期待するしかない。
あー、もうこれで準備が終わっちまった。
風呂場のほうに目を向ける。どうせ、アイツ、まだ出てこないんだろうな。
女性の風呂は時間がかかるってよく言うからな。
とりあえず、コーヒーでも入れて時間を潰すか。そう考えながら、ヤカンに水を汲み始める。
そうだな・・・・・・どうせなら、アイツ用に多めにお湯を沸かしておくか?
アイツ、コーヒーでよかったか?それとも紅茶・・・。
・・・いや、アイツの場合日本茶とかのほうが似合うか?
待てよ、体を温めるならホットミルクのほうがいいかもしれない。
・・・・いやいや、風呂上りなら冷たい飲み物を用意してやったほうがいいか?
と、ふとヤカンに視線を戻したら、水が溢れてしまっていた。ちっ、何バカなことを俺はやっている?
くそっ、落ち着かねぇな。何をそんなに苛立って・・・いや、浮かれてる?
まったく、俺は何処のガキだっつーんだ。女一人部屋に連れ込んだからって・・・・・・。


2372/14 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/04(木) 00:22:20 ID:Lhvn7Eah
2人分でも多すぎる量の水が入ったヤカンを火にかけ、タバコに火をつけた。
先端から出る煙を眺めながら、苦笑いをする。
自覚ができるとある意味気楽なのかもな。確かに俺は轟が部屋に来たことを喜んでいる。
今にも声を上げて笑い出したいくらいだ。昨日までの俺に比べりゃ、だいぶ前進したんじゃねぇか?
そんなことを考えながら一本吸い終わった。
が、ふと思った。こんなニヤニヤしてアイツの前に出たら、気持ち悪いやつと思われるに違いない。
浮かれてられる時間はないみたいだ、と今度は自分を平常心に戻すために2本目に手を出す。
思い切り煙を吸い込んで、そしてはき出してみた。
イライラとか、モヤモヤとか、浮付いたモンが、
こうやってると少しは煙に混じって出て行く、そんな気がする。
そうこうしてる内に、ヤカンの湯も沸いたようだった。
中身をポットに移し、先に自分の分のコーヒーを入れてしまう。
そうだ、轟は何処へ行くつもりだったんだろうな。
少しはよゆうがあるのか? 予定とか、時間の心配とか、正直させたくないんだがな。
上がってくるまで待ってもいいが・・・・・・。まあいい、飲み物のことと合わせて、今の内に聞いてしまおう。




2383/14 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/04(木) 00:22:51 ID:Lhvn7Eah

と、ここで何かおかしいことに気づいた。さっきから、ずっとシャワーの音が止まっていない。
女ってヤツは、入浴中絶えずシャワーを使うものなのか?
「おい、轟!」
あまりケチくさいことは言いたくないが、一応家主として一言ぐらい言っておかなけりゃな。
「あまり無駄遣いをしないでくれよ?」
だが、轟から返事が返ってこない。あまりにもシャワーの音が大きいから、聞こえてないんだろうか?
仕方ない、もう少し大きな声で注意してみるか。隣の部屋に聞かれてなきゃいいんだがな。
「轟!シャワーの出しっぱなしは止めてくれ!」
・・・・・・だが、返事がない。くそっ、あいつ、どういうつもりだ?

・・・・・・・・・・・・・ッ!?
バカか俺は!! 今日のアイツ、やっぱりおかしくなってるんじゃないか!? 
・・・・・・だが、まだそうと決まったわけじゃない。もう一度呼びかける。
「轟、何か返事をしろ!」
・・・・・・クッ、これでも返事がない。
「おい轟!しっかりしろ!どうした!」
どうだ!? ・・・・・・止むを得ないか!?
「轟、返事をしないならドアを開けるぞ、いいのか!?」
実際に開けたくはないが、これでも返事がないとなると・・・・・・ああ、早く返事をしてくれ!!
だが願いむなしく、やはり返事がない! ああ、くそっ、最後の手段をとるしかないじゃないか!
これで勘違いなら変質者決定、だが、背に腹はかえられない!
急いでタオルを持ってきて、最後にもう一度だけ大声を上げる。「轟、開けるぞ!」






239名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:22:51 ID:ayJb3ItD
旧隠しのログを発見、うわ〜あんなわかりやすい場所にあったのに気が付かなかった。これとイラスト置き場ので過去ログの漫画は全部になるのでしょうか?
しかし、パラレルとはいえどういう経緯がってあんな感じになったんだろ
特に公務員がホテル女を弄るのを純粋に楽しんでるあたりがなぁ
2404/14 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/04(木) 00:23:30 ID:Lhvn7Eah
風呂場の扉を開けると、轟はシャワーに打たれていた。
床に座り込み、身動きせず、視線も返さず・・・・・・まるで、最初からずっとそのままであったかのように。
その、静けささえ感じる光景に、俺は口を開くことができなかった。
シャワーを止め、タオルで轟の体を包んで、それからようやく言葉を発することができた。
「轟・・・・・・。」
目を、背ける事ができなかった。そこに轟の柔肌があったから、なんかじゃなくて。
轟の、何も見えていないようなその瞳から、視線が動かせなくて。
「轟・・・・・・。」
もう一度、絞り出すように声を出す。自分に、確認させるために、言い聞かせるために。
笑顔が浮かんでいない目の前の女性が、今まで自分が知ってたその姿と重ならない。
今度は、大きく息を呑んで、自分も床にしゃがみこむ。少しでも、こいつの中に届くように。願うように。
「・・・・轟。」
まだ返事は返ってこない。
「轟。」
何度でも問いかけてやる。視線は絶対に離さない。俺には何もできないのかもしれない。
だがあきらめない。笑顔のない轟八千代なんて認めない。たとえその笑顔の先に自分がいなくても。
「轟。・・・ッ」
堪えろ。たかが数回で投げ出すな。お前の気持ちと、これまでの時間はその程度のものか?
何度でも、何度でも、届くまで。
「・・・ッ、轟・・・!」


「ん・・・さとう、くん?」
!! ようやく目を覚ましたか! と、そこでこっちも思わず我に返ってしまう。
俺、女性の入浴してるとこに乱入してたんだよな。
そう思うと、目の前の轟の姿に対して急に申し訳なくなって、即座に視線をそらす。
「ごめんなさい・・・・・・心配かけたわね」
幸い、と言うか轟に問いただす意思はないみたいなので、要件だけ告げて、ここを出よう。
「こっちこそすまなかったな。・・・・・・もう風呂はいいだろ。そこに着替えとかを
 ・・・ああ、ちょうどいいタイミングで乾燥機が止まったから、下着は自分のを使ってくれ。
 出てきたら、何か飲み物入れてやるからな。」



2415/14 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/04(木) 00:24:16 ID:Lhvn7Eah
意外にも、轟が出ていたのは早かった。もう気持ちが落ち着いてくれていれば幸いだったが、
テーブルに着いたこいつの表情は、今日、外で出会った時のその表情のままだった。
くそっ、今度はどうする?轟に何かあったのは間違いない。
だが、何があったのかを聞くべきなのか? 確かに知りたい。だが、知るのが怖い。
聞いてどうする? そしてどうやって聞く? 拒絶されたらどうする?
チッ、こっちがフリーハンドで選択できるってのに、模範解答がわからない。
だが、放っておけない。どうせ器用に立ち回れやしない。

「轟、今日のお前、一体どうしたんだ?」
轟は返事をしない。さっきからうつむいたままだ。
答えたくないのか? 迷っているのか? ・・・・・・まあいい、何かしゃべりだすまで、待ってやるさ。




気づいた時にはどのくらい時間がたっただろうか。
10分か、20分かそれ以上の時間か。轟に入れてやったコーヒーは、すでに冷めてしまった。
「コーヒー、入れなおすな」
そういって、席を立つ。あせるな。そう自分に言い聞かせながら。

背中を向けてから、小さく声が聞こえた。

「・・・・・・一番じゃなかったの。」

「・・・・・・? とどろ・・・・・」
言いかけて止まる。
もう一度轟が口を開き、言葉を発する。その言葉に、残された力を使いきるかのように。




           「わたしは、あの人の、一番じゃなかったの。」




2426/7 コマ数まちがえました  ◆IvnjwJNKhY :2007/01/04(木) 00:26:11 ID:Lhvn7Eah
轟の口から出てきた言葉は、確かに俺の耳に届いた。
「わたしは、あの人の、一番じゃなかったの。」意味は考えるまでもない。即座に理解できる。
だが、感情が、追いつかない。轟が、失恋したんだって、ただそれだけの事のはずだというのに。

やっとの思いで轟に視線を戻す。普通のヤツなら、これを好機と思うのかもしれないな。
だが到底そんな気にはなれない。何故だ。
・・・・・・そうか。目の前の轟は、泣いているからか。
俺は、轟のこんな姿を見たくなかったから。
一体、こいつに何を言ってやればいいんだろうな。
「俺にとってはお前が一番だ」?
「店長は一番じゃなくてもお前を大事に思ってる」?
バカバカしい。轟にとって、それらの言葉にどれだけの価値があるんだろうな。
本当に、俺に出来ることは少ない。でも、何でもいい、少しでもこいつの力になれたら。
小石一粒水面に投げただけの効果でもあれば。


「轟、前にお前の背後に幽霊が見えるって話をしたよな。
 あの時はずいぶん楽しそうに見えた幽霊だったが、今日はずいぶん悲しそうに見えるんだ。」
我ながら、何を言い出しているんだろうな。
「今まで一人の相手見続けてたから、その相手に何かあったとき、
 どうしたらいいのかわかんなくなっちまうんだろうな。
 でもな、そんなことになってもその幽霊、決して相手から離れようとはしないんだ。
 ・・・・・・どうしてだろうな。」

・・・・・ホント、どうしてだろうな。届くとも限らないものに手を伸ばして、もがいて、倒れて・・・・・・。
でも立ち上がってまたついていこうとする。
「大事なんだよな。相手のことが。時に自分の幸せよりも・・・・・
 いや、その相手の幸せが、自分の幸せなのかもな。
 だからそのために、自分の出来ることをしようとする。」

そうだ、自分の出来ることをするしかないんだよな、結局。

「幽霊がさ、言いたそうにしてやがる。自分に出来ることは何もないかのって。
 幽霊のクセに健気なヤツだよまったく。
 ・・・・・・いや、お前に言っても仕方なかったな。幽霊の願い、かなうわけじゃねーのにな」

ホント、救い様ねーよな、こうでもしないと、自分の気持ち伝えられないなんてな。
ケッ、こんなことで、こいつの心動くとも思えねーが・・・・・・。
2437/7  ◆IvnjwJNKhY :2007/01/04(木) 00:26:52 ID:Lhvn7Eah
「くす・・・・」


ん!?
「な、何かおかしいことでもあったか?」
バカな・・・・・・いや、こいつはバカだったが・・・・・・。
「佐藤君は、本当に優しいのね」
「あ、ああ・・・・・。いや・・・そんなことは・・・・・。」
「だから、わたし佐藤君のことが、男性の中では一番好きなのね。」
ウグッ!? こ、こいつ、このタイミングでそんなこと言うか!?
「轟・・・・お前、もう大丈夫なのか?」
「ううん・・・・・でも、わたしも佐藤君の言ってる幽霊のことを見習ってがんばるわ!
 お風呂、ありがとう! じゃ、また明日ね!」
「お、おい轟!?  おい、傘ぐらい持って行けよ!   ・・・・・・あーあ、行っちまった。」



急に体の力が抜けてきた。さっきまで肩肘張って倒れは一体なんだったんだ!?
いや轟! 何だアイツの立ち直りの速さは、バカだと思ってたけど、ホント理解できねぇ!
それに、アイツ何をがんばるつもりだ!? 俺は敵に塩を送ってしまったのか?
なんだか笑いがこみ上げてきた。これはヤケになった笑いか?
いや違う、これは満足した笑いだ。そうだ、何の問題がある? 轟は立ち直った。それでいいじゃないか!


窓の外に目をやった。もう雨は上がり、空は晴れていた。
明日は、あいつ、どんな表情をしているんだろうか?


244 ◆IvnjwJNKhY :2007/01/04(木) 00:27:23 ID:Lhvn7Eah
以上です
不手際失礼しました。
245名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:29:41 ID:ayJb3ItD
うわ〜〜ごめんなさい、投稿中のど真ん中に書き込んでしまいました
246名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:48:25 ID:ayJb3ItD
つか、らくがきまんがの方だしなぁ
ところで、塗りつぶすの意味がよくわかりません
247名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:57:14 ID:ayJb3ItD
塗りつぶし見つけました……うわぁ、こっちの方の写真持ってる相馬のせりふでしたか
248 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/04(木) 01:10:15 ID:+KQ55SqN
佐藤カワイソスというか不器用ww
新年早々GJでした!!!


連投はなるべく避けたかったんですが
明日からまた旅行に出かけるので
季節モノだし、投下させていただきます。


小鳥遊×伊波でエロ有りです。変態です。
249ひめはじめ ◆PRpFTyRR8k :2007/01/04(木) 01:12:15 ID:+KQ55SqN
「うー…おなか重たい……」
元旦の昼下がり、伊波まひるがお腹を撫でながらよたよたと人通りの少ない路地を歩く。
腹が苦しいのは正月料理を食べ過ぎたわけでも、
妊娠しているわけでもなく、
「やっぱり着物なんか着るんじゃなかった…」
正月の晴れ着が、伊波の細い体には重すぎたのである。

正月すら仕事で、というより娘の「病気」で家に帰って来れない父のために
晴れ着で写真を撮って送ってあげましょう、という頼みをしぶしぶ聞いたのだったが、
やはりやめておけばよかったと後悔する。
せっかく着たんだからもう少しこのままで、と母に言われ、
とりあえず年賀状を出しに出歩いてみたものの、足取りは重い。

「成人式は洋服にしたいな…って、私が成人式に出れるわけ無いか」
男の人も当然いるし、とため息混じりにつぶやく。
気持ちまでだんだん重たくなってきた。
「うう、何かホントに気分悪くなってきたよぅ……」
知らない家の塀にもたれかかる。
どうしよう、正月早々救急車で運ばれちゃうのかな、もし救急車とか
病院の人が男の人 だったら… 

取り留めの無い事をかんがえながらも意識はだんだん遠のいていく。
目を閉じてしまう直前、自分を呼ぶ声を聞いたような気がしたが、反応できなかった。




250ひめはじめ ◆PRpFTyRR8k :2007/01/04(木) 01:12:55 ID:+KQ55SqN



「………さん、伊波さん」
「………ぅ………」
目を覚ました伊波は目の前の人間を見て仰け反る。
「たたたたたたたたた小鳥遊君!!!?」
「あ、大丈夫そうですね。」
ふぅ、と小鳥遊が安堵とも呆れとも取れるため息をつく。
「ど、どうして……え?夢?」
「何寝ぼけてるんですか、ココは俺の家で俺の部屋、
伊波さん死ぬ所だったんですよ?」
「え、あ…そういえば私、気分が悪くなって……」
「酒を買出しに言ってた梢姉さんが偶然発見しなかったら凍死してましたよ、
新年早々ニュースになってたところです」
「ひ…」
伊波がぶるっと震える。
「まぁ、元気そうで何よりです。一応一枝姉さんが着付け緩めてはくれたんですけど
伊波さん晴れ着着てたんでベッドに寝かせられなかったんで」
ベッドにもたれかかる形で、毛布を肩から被っていた伊波に、
小鳥遊が温かいお茶を差し出す。
「ありがと……こ、梢さんにも一枝さんにもお礼言わなきゃ……」
「あ、お構いなく。居ないので。」
「え」
「一枝姉さんとなずなと梢姉さんは、親戚の家に顔を出しに行ってます。
今日は戻りません。」
「え……」
「次女は…いますけど……部屋から出てきません」
新年早々〆切前でカンヅメなので、と小鳥遊が続けたが伊波には聞こえない。
251ひめはじめ ◆PRpFTyRR8k :2007/01/04(木) 01:14:19 ID:+KQ55SqN


『ふ、ふたりっきり……』
意識しだすと、急に恥ずかしくなってくる。
せっかく好きな男の部屋に入れたのに、周りを観る余裕も無い。
「で、でもあ、小鳥遊君親戚のとこいかなくていい…の?」
「正月の準備で疲れ果ててるんですよ、親戚の相手もめんどくさいし。
不謹慎ですけど伊波さんが倒れてくれて正直助かりました」
「そ、そっか……」
小鳥遊に聞こえそうなほど、伊波の心臓がバクバク鳴る。
「伊波さんは新年早々ついてないですね」
「う、うん………」
「……一年の計は元旦に有り、って言いますよね」
「う、うん、言うね……」
「今年も男嫌い治すために頑張りましょうね」
「う、うん、がんばる……」
返事をするので精一杯である。
「………着物、可愛いですね」
「う、う……ん…………!?」
空返事しそうになったのを、褒められた事に気付き顔を真っ赤にする。
「可愛いですけど、脱ぎましょうか…」
小鳥遊の顔が近づいてくる。
「え、なん、なんで……」
「話し聞いてましたか?
『一年の計は元旦に有り、今年も男嫌い治すためにがんばる』
ですよ?」
「Σぇぅ」
「こういうの『姫はじめ』って言うんですよね」
小鳥遊の手が、着物の上から伊波の太腿に触れると、びくっと反応する。
「だめ…だめだよ、手に何もしてないから、なぐっちゃう…」
ぎゅ、と握りこぶしを作ったが、力が入らない。
何だか恥ずかしさとは別に、体が熱い。
「あ、すいません、梢姉さんが気付けに日本酒飲ませちゃったんですよね…
お酒回ってきましたか?」
喋りながら、あちこちを触る小鳥遊に、手が出せない。
力の入らない手で小鳥遊のシャツをぎゅっと握るばかりである。
「ぅ、でも、脱いじゃったら私…着付け、できな……」
黙らせるように伊波の唇がふさがれると、伊波の手から力が完全に抜けた。

252ひめはじめ ◆PRpFTyRR8k :2007/01/04(木) 01:15:10 ID:+KQ55SqN
「…着物脱がせるの初めてだな…」
ひとしきり舌を絡ませた後、伊波を後ろから抱きしめる形で座り、
伊波の耳に息を吹きかけたり、舌を這わせたりしながら、
どうしたものかと小鳥遊がつぶやく。
「あの…ん……か、し衣装で……」
ぴくん、ぴくん、と小鳥遊の舌にいちいち反応する、
伊波が言いづらそうにそういうと、小鳥遊が少し笑って
「皺にならないほうがいいですか?」
と、裾から手を入れ、何重にもなっている布を探り、
下着の上からいきなり秘部に触る。
「ぁ……ん……は……」
年末バイトやら何やらで全然小鳥遊に触れられていない体が、
敏感に指の動きを感じ、悦ぶ。
その様子を確かめるように、小鳥遊の指が秘部を絶えず攻めていく。
「あ……たかなしくん………」
伊波の吐息が、熱を帯び、体は熱くなる。
「へぇ…着物でも下着はするんだ……」
もう片方の手は着物の仕組みを確かめるように、
あちこちを弄る。
一枝が既に緩めた帯がずれ、着物がたちまち着崩れていく。
「ぁぅ……」

「……帯と言えば、お約束の……」
先ほどの酒と、小鳥遊の指ですっかり出来上がってしまった伊波を
小鳥遊が自分にもたれかからせるように立たせ、
こうかな、と帯締めと帯揚げを取り、帯び結びを外す。
「よっ……」
「ひゃ……ぁ……」
帯を引っぱると、伊波がくるくると回った。
「はは、お約束だ」
そそるというわけではないが面白い、と思いながら引っぱり続け、
その反動で伊波がベッドにどさっと仰向けに倒れる。
「め、目まわるよぉ……」
伊波の着物は完全に崩れ、襟や裾から肩や太腿が露になり、その姿は何とも扇情的だった。
「伊波さん何か色っぽいですよ…」
小鳥遊が上着を脱ぎながら伊波の上にのしかかる。着物の襟に手を掛け、
胸を露にする。と、タオルが出てきた。
「あ…… ちがうの、細すぎて着物が崩れるからって、入れられて」
伊波が所在なさそうに言い訳する。
「…着物って大変なんですね。」
苦笑しながらタオルを投げ捨て、こちらは下着をつけていない胸に触る。
「んっ……!!」
たちまち伊波の小さな胸の突起が、硬く勃つ。
人差し指でクリクリと弄りながら深いキスをし、膝を秘部に擦り付ける。
「あ……た、たかなしく……ぁぁ……んっはむ……んん…」
三箇所を一気に攻められ、伊波がシーツの上でビクビクとうごめく。
「そんなに動いたら皺になっちゃいますよ…」
そんな発言を他所に、先ほどより強めにあちこち刺激する。
「あああんっ…やあ……たかなしくん…だ めぇ………ああんっ……」
小鳥遊が体を少し下にずらし、今度は舌で乳首を攻め、指で秘部を再びさわる。
「はわ……や…ああああんっ……ああん……」
「さっきより濡れてますね……下着から溢れそうですよ…」
「あぅぅ……だめぇ……き、着物に付いちゃうぅ………」
伊波がぷるぷると真っ赤な顔で首を横に振る。
「…じゃあやめましょうか」
ぐりっ、と指で強く押すと、愛液がショーツから染み出てきた。
「あああ!!だ、だめぇ……やめないで…あん!!」
小鳥遊が伊波の膝を立てさせ、ショーツをずらすと、
露になった秘部とショーツの間にいやらしい糸がたっぷりと引いた。
253ひめはじめ ◆PRpFTyRR8k :2007/01/04(木) 01:16:16 ID:+KQ55SqN
「やん、あ、たかなしく……」
そのまま太腿に手をやり無理矢理広げ、
伊波のとろとろになった秘部を丸見えにさせると、
「着物に垂れないようにしないとですね…」
秘部を覆うように口を付け、舌でレロレロと愛液を舐め取る。
「ひゃあああああああ……あああ!!や、やああんっ……!!!」
舌が動くたびに伊波の体が痙攣し、喘ぎ声が漏れる。
「せっかく舐め取ってるのに、どんどん出てきてますよ伊波さん」
舌の動きを休めず、小鳥遊が呆れたように罵る。
「だって……だってぇ……!たかなし君の舌、舌が  ぁ あああああ……
や、やめてぇ……だめ、だめぇ……!!」
だめ、だめ、とうわ言のように繰り返すと、ますます伊波の秘部から
とぷとぷと滑った液が溢れ出す。
「だめですか…?こんなに感じまくってるのに……」
虐めるように、指を伊波のヒクヒクしているそこに入れると
「ああああああ!!!」
伊波が汗ばんだ体を仰け反らせた。
「入れて欲しくないんですか………?ここに」
そのまま指を膣内でゆっくりグリグリと動かす。
「あ、ああああ、ああああああ……は……」
たまらず伊波が腰をうねらせる。
「伊波さん…どうして欲しいですか?」
「ぁ  ぁ  ぁぁ…入れて欲しい  ぅ…  ……入れて……」
皺だらけになった着物の上で、は、は……と息を荒くさせ、伊波が懇願する。
254ひめはじめ ◆PRpFTyRR8k :2007/01/04(木) 01:16:50 ID:+KQ55SqN

「伊波さん……何か今日はいつにも増して可愛いです……」
鮮やかな柄の着物から胸と下半身を覗かせ、
足を広げて愛液を溢れさせる伊波をまじまじとみつめながら、
小鳥遊はジーンズから硬く大きくなった自分のモノを取り出す。
「たかなしくん……」
伊波の濡れたそこが、小鳥遊を入れたくてウズウズしている。
小鳥遊が仰向けになっている伊波の腰を掴み、
ベッドの上に膝をついている自分に寄せる。
「んぅ………」
小鳥遊の先が、伊波の入り口をグリグリと刺激する。
「入れますよ…」
ずぷずぷと自分のモノを埋め込んでいく。
「あ、あああんっ……は、ぁ………ん」
奥まで入った瞬間、何かが切れたように小鳥遊が激しく腰を動かす。
「あああっ!!!あ、あああんっ!!!小鳥遊君!!いぅ…!!!」
ガツガツと膣内を上下する小鳥遊に、伊波が激しく喘ぐ。
「ああああっ!!たかなしくんの、すご、なかで……い、いい…いいのっ…!!!
たかなしくん!たかなしくぅん!!!」
伊波の足が、小鳥遊の腰にガッチリと絡む。
小鳥遊が腰を動かしながら体勢をずらし、
手で胸を揉みながら絶えず腰を動かすと、伊波は悲鳴とも喘ぎ声とも取れる声を上げる。
揉みくちゃになった着物の上で、小鳥遊と伊波が激しく交わりあう。
「いぅ……ひ……は……ああああんっ!!あ、あああっ!!たかなしく……
すごい……い…よ…は、あああっあああんっも、もっと、もっと…!き、気持ちい……あああ!!」
「いなみさ…かわい……」
上下の動きに加え、左右にも動かし、伊波を刺激する。
「たかなしく……ああ!!すご……い……あ、だめ、だめぇ、イっちゃう…!!」
「……俺も……」
「ひ、は、なか、中に出して………は、ああああっ……」
狂いそうなほどに喘ぎながら、伊波が懇願する。
「…着物が……汚れるから……?」
「ちが、うの……中がいいの……!!たかなしくんの、中で、きもちいいの…!!
出して……だしてぇ……!!ひ……!!!」
「………っ、伊波さ……、でます……ッ!」
「っあ……!!!!!!ああああっ!!!!!……ぅく……っ!」
小鳥遊の長い射精を恍惚の表情で受け止める伊波。
膣内から収まりきらなかった精液と愛液が垂れ落ちていた。

255ひめはじめ ◆PRpFTyRR8k :2007/01/04(木) 01:18:05 ID:+KQ55SqN



とっぷりと日も暮れた道を伊波が一人で歩く。
紙袋にはちょっと皺になった着物と小物一式が入っている。
先ほどの行為で汚れた襦袢は小鳥遊が洗って乾燥してくれた。
気付けができなくて、帰りどうしよう、と思っていたのだが、
小鳥遊の妹であるなずなが
「着物きついだろうから起きたら私の服着るように言って」
と小鳥遊に自分の洋服を預けてくれたらしく、
現在伊波は小鳥遊なずなの服を着ていた。サイズも丁度いい。
「いたれりつくせり……」
今日は小鳥遊家のほぼ全員に世話になってしまった。


着物なんて着るモンじゃないなぁ……。

年早々人に迷惑をかけた反省と共にもう着物はいいな、と思ったが、

「着物可愛いですね」


という小鳥遊の言葉を思い出し、


「でも…たまにはいいかな……」
恥ずかしそうにつぶやくと、ちょっと小走りで伊波は家路を急いだ。

256 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/04(木) 01:20:17 ID:+KQ55SqN
以上です。着物の仕組み間違ってるかも知れない…。
今年も拙いエロばかりですが投下したいと思います。
エロ万歳。
257名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 01:58:36 ID:uSMCpNra
おお、いなみん可愛いよいなみん! GJ!

残念ながら、帯は二巻き半ぐらいしかしないので
帯締め外した時点で崩壊、クルクルは無理だって
ぐらいで、着物のこともだいたい合ってるよ。
タオルが出てきたところ、リアルでワロタ
258名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 12:23:23 ID:FehdYXlv
◆IvnjwJNKhYと◆PRpFTyRR8k、乙そしてGJ。
とくにいなみんエロは、実家帰省中で自家発電できない身にとっては
なかなか応えたぜw

>>247
お前は無礼にもほどがあるから、今年1年はROMってなさい。
一応言っておくが、割り込みしたことを言ってるんじゃないぞ?
259名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 17:41:46 ID:J0kk+W6I
ドMのいなみんもエロくて良いけど
絶倫の小鳥遊の男の子の部分をひたすら舐めたり、手や足で奉仕させるのよくね?
260名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 17:44:17 ID:J0kk+W6I
259だが


それにしてもエロがなくてもエロかったー
だってやちが濡れてるんだぜムッハー!!!

いなみんの帯をほどくのもエロかったー

君達GOOD!!
261名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 15:56:46 ID:8UP/907i
セリアーって絶対攻め担当だよな
消された画像とか見る限り
262うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
263名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 21:26:42 ID:TqaU4+Ti
◆PRpFTyRR8kの伊波は男嫌いが治る前に
小鳥遊の子孕みそうな勢いだな
264名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 23:28:41 ID:mnjUugir
中田氏大好きッ子だからなぁw

それにしても帯クルクルはできないんだ…。
時代劇とかのはギャグなんかな
265名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 23:46:26 ID:hKDOCvFc
>>264
花魁とかの着ている着物の場合、帯もすんごく長いので可能。
現代で「クルクル」できるのは、舞妓さん相手ぐらいかも?
266名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 23:49:29 ID:q4+iSzKu
百回回されると忍法コマ回しを習得
267名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 23:50:36 ID:Kd4DlJWR
ポゲラルゴ〜
268名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 00:14:02 ID:eRWPBmVw
キャラ解釈とキャラ改変の定義
ttp://retro85.blog33.fc2.com/blog-entry-780.html

執筆の参考になるかもしれない
269 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/06(土) 01:53:00 ID:YwTP2VYX
帯クルクルできないのか…orzシツレイシマシタ
着物で検索して書いてみたが着物の構造難しいッス。
男のロマンってことで見逃して下さいw

今年はブタも挑戦してみたい…
が結局小鳥遊伊波になる悪寒
270名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 01:55:30 ID:+3ESvwrK
                 ハ_ハ
               ('(゚∀゚∩ イインダヨー!
                ヽ  〈
                 ヽヽ_)
271名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 21:55:42 ID:eRWPBmVw
>>269
ブタならアリ×シンヤかグラン×ナサヤがエロいと思うんだ
272名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 00:01:53 ID:mEAkKlFI
ここでサズのうさぎハーレムを提案してみる
273名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 14:44:41 ID:XwZWKacU
それはサズを女と知った上でのハーレムなのか…
しかしあんな年中鼻血出してる店長の店でよく働けるよなぁ

ていうかお客さんがうらやましいって言って自分がうさぎやるの辞めてるのに
店長になっちゃったら余計に手が出せないよね
274名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 14:56:34 ID:UUL1xRFQ
眺めるのが楽しいんじゃないか
275名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 21:06:41 ID:Ut6//C3A
ぜったい、サズはエリカにバニーコスをさせると思う
276名無しさん@ピンキー:2007/01/08(月) 23:16:39 ID:EVqTjhLt
614 :名無しさん@ピンキー:2007/01/08(月) 23:14:27 0
誰か攻めのいなみんを創造できないのか

俺?いやぁむり


616 :名無しさん@ピンキー:2007/01/08(月) 23:15:28 0
届けエロパロ職人さんに>>614の想い



貼っておきますね
277名無しさん@ピンキー:2007/01/08(月) 23:17:37 ID:mCIvIq2t
ちょwww
278名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 02:34:46 ID:n8zXB47j
攻めいなみん……

そうか、そんな手もアリか……
279名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 22:38:12 ID:GaMZRK8W
せめみんと名づけよう
280名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 23:44:59 ID:/BHyDPHE
もうなにがなんだか。
281名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 13:04:56 ID:Nma/3W3s
なんかこのスレいつもよりちょっとだけ過疎気味だね。

妃と杏子さんが榊をどちらが満足させられるか3Pするのはどうだ?
282名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 13:17:29 ID:REwKml36
投下の合間の雑談、絵板への感想を難民の方でやってるからそう見えるんだな
職人もあっち見てるみたいだし
283名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 14:02:48 ID:svXEgcrU
難民スレはもう見る気がしないなあ
少しはましになったのかな
284名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 14:07:28 ID:61rZAEnO
>>283
何を持ってマシとするのかわからないけど今のところ荒らしは沈静化してる
人増えると多分もっと楽しくなる
285名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 14:18:01 ID:svXEgcrU
>>284
thx
じゃあまた難民の方にも顔出してみるよ
286名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 15:48:25 ID:aVj30DCb
2ちゃん閉鎖したら…wikiに投下すればいいのか。
287名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 21:33:40 ID:wHS34Yp/
wikiの人がyykakikoの垢取ってくれれば喜んで移住する
288名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 09:35:49 ID:Xh0pZByV
もう佐藤×八千代しか無くね?
289名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 21:58:39 ID:Zxox55up
なにがだ
290名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 23:10:03 ID:TJ6a59mc
八千代からシュガーを襲うのを読んでみたい
291名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 23:39:36 ID:f6VHVS5C
八千代がシュガーを襲うっつーと…
きょこさんがシュガーに熱視線を送ってる事に気付いた八千代が、帰宅途中のシュガーを後ろから刀で……とかか?
292名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 00:39:17 ID:HnrknG/s
きょこさんに勃たないようにしてあげるわ!みたいな?
293名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 23:51:55 ID:HnrknG/s
投下ないのう
294名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 23:57:02 ID:3FujwROr
職人が不足してきたな
スレ1スレ2とかは驚異的な投下率の頃があったのに…
295名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 23:58:24 ID:NY4Qn9j9
一時期すごい過疎におちいったこともあったけどな
長い人がいなければ落ちていた
296名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 00:00:12 ID:MFvzJIYg
昨年末は21日が最後の投下
次は元日まで無かった

その次は3-4日(2作)
その日を基準に考えれば
まだ同じ程度しか間隔開いてない
297名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 00:07:42 ID:8/55quSI
>>295
長い人が再びこのスレに活気を戻してくれるかもな
298名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 00:08:38 ID:IimkW6Yj
そういやしばらく来てないな
299名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 03:33:57 ID:MFvzJIYg
【高津カリノ】WORKING!!難民スレ20【うろん】
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/pinknanmin/1168799234/


   / ̄ ヽ      __ / ̄ \
   | , -‐ 、,..:::⌒::´:::::::::`::ゝ ⌒) |
   | l_ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ'_ノ
   ヽ  /:::::::::::::,::::::::::,:::::::::::::::::::::、
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     i::::{l:|.ッ=ミ    r=t ,|::::f|  !                 |
       }f ハ! ,,,   ,  ,,, ノ^i八 | /)  ス レ ッ ド が    (\
     _.リゝj`   ┌‐┐  バノt:| / /〉             (_\ヽ,
       ハ::`::..、 弋_.フ ,.ィ゙:::カ{ `〈 '´之_.  新 し く  ★   iニヽY
         !ヾ::::::l゙ ー - l::! i´ 〉   | ´,--'             `ヽヽ〉
    , ヘ-‐tー{ ̄^7 .「 ̄'‐TT^ヽ!  ニィ  な り ま し た .     |ノ
   ./    ヽ ヽ ゙゙゙{'。'〉゙゙  ! |  |   }               |
  (      〉 \  Y     | i j  _ノ___________|
  /|       `、   \_|___ノ ./  /     ヽ、 /   /
  i        \       /   /    ,. - '´    /
  |        ,.-ゝ、  /    ,ハ!     /     /
  ノ      /    '´     / ∧   /\  /
300 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/16(火) 03:33:19 ID:z8SwMhnR
どうもです。久しぶりに投下します。
と、言ってもあまり需要のないと思う公務員とホテル女 エロ有りです。
しかも一人エッチものなんで、軽く読み流して下さいw
301一人上手 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/16(火) 03:34:09 ID:z8SwMhnR
「んぅ…」
薄暗い部屋の中、宮越華が目を覚ます。
隣を見ると、さっきまで一緒にいたはずの恋人、東田大輔の姿がない。
「あれえ…?」
ぎしぎしとベッドを軋ませながら、ふとんをめくったりして探すが、やはりいない。
「コンビニにでも行ったのかな…」
ぶるっ、と震える。先ほどまで東田に抱かれていたため、華は一糸まとわぬ姿で寝ていた。
布団から起きて露出した上半身が、冷える。

「うー…」
あわてて布団をかぶる。どうやら人一人抜けた分、寒くなって目が覚めたらしい。
「はー…」
もぐった布団からは、恋人のにおいがした。
「………起きたらもっかいしてもらおうとおもったのにな…」
枕に顔を押し付ける。一人だけの部屋に静寂が広がった。

302一人上手 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/16(火) 03:34:54 ID:z8SwMhnR
「んっ………」


静寂に耐え切れなくなったのか、冷えた体を温めようとしたのか、
恋人がいとおしくなったのか、横になっていた華の指が自らの秘部に伸びる。
くちゅ、とぬめりを感じた。先ほどの行為の名残だろうか。指がよく滑る。
「あんぅ………」
中指で口の部分を掘り起こすように刺激し、
人差し指でクリトリスを押す。すぐに暖かい愛液が溢れ出してきた。
ふとんのすれる音が大きく聞こえる。
「は………ぁ……あんっ………は………」
目を閉じて、先ほどの行為を思い出しながら自らを愛撫する。
一種の罪悪感があるのか、太股はきつく閉じたままだ。
「はぁ……はぁ……」
息を荒くして仰向けになる。足をピンと伸ばし指を動かすといっそう快感が体に走る。
「ぁぁ……ひがしだぁ………は…………」
ぐちゅぐちゅと卑猥な音を耳に感じながら、ちょっと考えて、
足を少しずつ広げる。
むき出しになった性器から愛液があふれてくる。
「っあ……!」
右手のみだったのが左手も加わり、左の指でクリトリスを痛いほどに繰り、
右の中指と人差し指を膣に突っ込み、ピストン運動を始めた。
「は…!あああ……ひがしだ……ひが、しだ……」
布団が床にずれ落ちたのも気にせず、一人で自慰行為にふける華。
「あああ……ひがしだあ………」
目をぎゅっとつぶり、恋人を感じる。

303一人上手 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/16(火) 03:35:34 ID:z8SwMhnR


と、


「何」

「ふ…えぇ……!!」
声に気づいて目をあけると、ベッドに東田が座って、華をニヤニヤと見ていた。
「ぁぅ、み、みてたのか……ぁ」
指が止まらない。
「うん、ちょっと前から」
「どこいって……」
「コンビニ」
「ぁ……言えよ………ぁぁ……」
華の頭の中が、恥ずかしさと、何かわからない新しい気持ちでいっぱいになる。
「俺がいない間に一人でヤってたんだ……」
東田がぐちゃぐちゃになった華の秘部の前に座る。
「一人でこんなにぬらして……そんなにオナニー気持ちいい?」
「うぅ……いい…けど…ひがしだのが……いい…」
は、は、と息を荒くしながら華が答える。
「しよ…にかいめ……」
入れて、と言わんばかりにぬれた秘部を指で広げて見せ、東田を求める。
「駄目。俺を待たずに一人で始めたんだから、一人でイけば?」
東田が冷笑する。
「見ててやるから…」
そういいながら、東田は華の膝を持ち上げ、自分の肩にかけた。
「ぇぇ……」
華は戸惑うが、東田に見られているとことにより
自慰行為独特の心地よい罪悪感が増してきているのも確かである。
現に、華の自分をかわいがる指の動きは止まらない。

304一人上手 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/16(火) 03:36:54 ID:z8SwMhnR
「はぅ………ん………ぅ……」
東田の顔が自分の秘部に近づいている卑猥な体制のまま、
華が秘部に指を差込み、まさぐる。
「……は……ぁぁ………」
愛液で指先がふやける。恥ずかしい自分を見られてる、そう思うと一層感情が昂ぶる。
「……俺にされてるのを想像しながらやるもんなの?」
華のぬめった指の動きをまじまじと観察しながら、東田は尋ねた。
「ん……そんな感じ……か……な……」
「俺、こんなに下手じゃないよ…華がもっと気持ちよくなるところ知ってる」
そういうと、東田が華の手首をつかみ、クリトリスから少しずれた付け根の部分に導く。
「ひ!!う………あああ」
「ほら、ここだよ、華が好きなのは…。いつもこうやって」
華の指に手を沿え、その部分を繰り回す。
「ぁぁぁぁ!!!!あ、……い………!!!」
「いいだろ?ここ触るとすぐ濡れる……あとここ……」
膣の入り口の襞を、さわさわとなぞらせる。
「ぅくぅ……ああ、あ、あああ…!!」
「ここも華は感じる……自分の体のことなんだから、ちゃんとわかってないと」
添えた手についた愛液をぺロリと舐め、東田が冷笑する。


「ほら、自分でやって」
「は、い………」
まるで勉強を教わる子供のように華は素直に応じた。
「ん あ、は……!!」
ぐちゃぐちゃと先ほどよりも音が水っぽくなり、
「あああああああ……!!」
華の吐息も、喘ぎ声も大きくなっていく。
「気持ちいいだろ?」
「き、もちいい……ああ、あああ……と、止まんない……指が……」
がくがくと太股を震わせながら、狂ったように指を動かす。
「淫乱だな、お前は…」
「う、んん……!!」
「俺に見られてるのに、こんなにやらしく指動かして…こんなに濡らして」
東田の言葉に、華は顔を逸らす。
「見られてるから気持ちいいのか…?」
東田に責められれは責められるほど、だぷだぷと愛液が零れだしてくる。
「んん……見られてる……やらしいの、見られてる……あ、ああ、み、見られて」
うわごとのように華がくりかえす。華の両手はもう体とは別の生き物のように
様々な動きで秘部を甚振り、指を何本も挿入させていた。
「東田……ひがしだぁ……あ、あああ!!あ、ああ!!」
体がビクビクと痙攣しだす。
「イっちゃ…うう!ひとりで、イっちゃうよぉ!!、ひがしだぁ!!!」
息を切らせながら叫び、挿入させた指を、ぎゅぷ、と奥に突っ込んだ。
「あっあ!!!!…………あああ………」
ビクン、と大きく反応すると、小さくプルプル震えて、
「はあ……は……ぁ」
息を荒くしながら、使っていた手をベッドにばふっ、と置いた。

305一人上手 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/16(火) 03:37:57 ID:z8SwMhnR


「……この変態」
蔑む様に小さく笑いながら、東田は華の足を自分の肩からベッドに下ろした。
「だって、東田が……」
ごろんと体制を横にして、ごにょごにょと言い訳する。
「いなかったから………」
「俺とできないときはいつもしてるんだ…」
「う!!た、たまにだぞ!!!?何日もしてくれないときとか、つい……」
「ふーん……」
東田のそっけない返事のあと、会話が途切れる。
いづらそうに華が上体を起こした。
「で、でも あの、他の人はどうか知らないけど、わ、私
一人じゃイけなくて……」
「…さっきイってたじゃん」
「イってないんだ、何か最後はいっつも気、抜けちゃって…だからその
お前とヤッてるのが物足りないとかじゃなくて…」
「……」
「却って一人でヤると寂しくてというかもっと」
「俺とヤりたくなるんだ」
東田が、意地悪そうに笑う。
「う………」
図星という具合に、華がシーツをぎゅっとつかんだ。
「…じゃあ寂しい華ちゃんをお慰めしましょうか」
東田はそういうと、ぐいっと華を抱き寄せ、キスをした。
「はむ………」
華も素直に応じ、軽く舌を絡ませる。
「一人じゃキスもできないしな……」
そうつぶやいて東田は上着を脱ぎ、華に体をうずめていく。
「あん……」
華の腕が東田の背中に絡みついた。
















「ところで東田……何でコンビニ行ってたんだ?」
「…コンドーム無くなったから買いに行ってた」
306 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/16(火) 03:42:26 ID:z8SwMhnR
以上です。何かマニアックでスマソ。
うろんの更新が再開すると張り切る俺。
307 ◆eQ/o7VO3ZI :2007/01/16(火) 03:46:58 ID:saThVj6X
エロい!エロいよ!!
もうとにかくGJとしか言いようがありません
連日連夜の祭りで嬉しい悲鳴です
308No.16:2007/01/16(火) 20:01:18 ID:jwqTe4Zp
久し振りのSSだーーー!!
華がエロすぎですw GJ!!!
309名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 23:13:19 ID:i5OTHlF8
テラGJ!!
310名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 22:52:42 ID:k9dhFutx
◆PRpFTyRR8kGJだwエロくて困るwww
◆PRpFTyRR8kは東田×宮越が好きみたいだけどパラレルバージョン派か?w
俺は高校生バージョンも好きだww
311 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/17(水) 23:09:28 ID:r1Zhfejv
高校生東田宮越も好きだが
俺はマゾッ娘が大好きなんだ!!!!!!!1
312名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 23:11:38 ID:i3iKaHJJ
>>311
スカートたくしあげをお願いします
313 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/17(水) 23:14:36 ID:r1Zhfejv
>>312
ちょw 誰の?SS?イラスト?
314名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 23:14:56 ID:k9dhFutx
>>311
パイズリフェラ、チアコス、家庭教師のおねーさん手コキをお願いします
◆PRpFTyRR8kたんの好きなエロコスは何ですか?
315名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 23:18:15 ID:i3iKaHJJ
>>313
え、えーと、恥ずかしがりつつ興奮するシチュエーションなら手段もキャラも問いません。。。
316 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/17(水) 23:23:03 ID:r1Zhfejv
>>314-315
妄想が膨らんだら何かに使わせて頂きますw

好きなコス…




素肌シャツとか素肌セーターとか、そういうのがいいッス
317 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/18(木) 00:28:28 ID:5sDhtqOs
連投失礼します。
SS投下いたします。

杏子と榊 エロ有りです。
318ご馳走様 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/18(木) 00:32:38 ID:5sDhtqOs
夜遅くまで続いた勤務の後、タイミングを見計らったように携帯の着信音が鳴る。
着信の相手の名前を見ると、その携帯の持ち主―――榊研一郎はため息をついた。
携帯の液晶には「白藤杏子」。旧知の「友」からの電話である。
「榊、焼肉奢って」
電話の相手は一言用件を伝えると、ぶっきらぼうに電話を切る。
切れた携帯を見ながら榊は再びため息をついた。


いつもの深夜営業の焼肉屋でおち合い、約束?通り焼肉を奢る。
相変わらず、というか年齢を追うごとに更に増す
杏子のその食いっぷりに、榊は感嘆とも言える本日三度目のため息をつく。
こんな細い体で、よくこんなに食べることができるものだ。
というよりも昔からこんなに食べていて、よく太らないものだ。
「…ご馳走様」
黙々とひとしきり食べきったあと、ぱん、と手を合わせて杏子が呟いた。

いつもであれば、「じゃ」と言ってそのままか帰ってしまうのだが、
今日は「お前んちで茶でも飲ませろ」と言って来た。
「…別にいいけど」
榊がそう言うと、杏子は「よし」と独り言のように呟き、
榊より先に彼の家の方向に歩いていった。
319ご馳走様 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/18(木) 00:33:21 ID:5sDhtqOs
「はい」
「ん」
出されたコーヒーを飲みながら杏子がぼんやりとテレビを観ている。
そういえば、今日はあまり喋らないな、と榊は思った。
いつもは適当な雑談くらいはするものであるが。
まぁ、沈黙が気まずくなるような間柄でもないので、特に気にせず、
自分も座ってテレビを観る。




「………」

番組の内容が、何度か変わり、「今日の番組は終了します」のテロップが流れた。
もうかれこれ数時間経っている。
ファミレスの営業は夜遅くまで、そのあと食べに行き、こうして過ごして、
時計を見ると、午前3時。
「……そろそろ帰ったら?」
普通は送るよ、とでも言うべきなのだろうが、杏子は下手すれば榊より強いので
それは余計なお世話というものである。
一瞬、杏子の眉間に皺がよった。
ガッ、とテーブルを掴むと、そのままテーブルを引っくり返す。
空のコーヒーカップが床に転がる。
「ちょ……」
向かいに座っていた榊が驚愕するのもつかの間、
杏子がお構い無しに榊の胡坐をかいている膝にのしかかってくる。
「…重いんだけど……」
榊が嫌そうにつぶやくと、ぎゅむ、と杏子が頬を抓った。
320ご馳走様 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/18(木) 00:33:56 ID:5sDhtqOs


「な、何…今日なんかおかしくない?白ちゃん…白藤さん?」
「………」
杏子が珍しく口ごもった。少しの沈黙のあと、
「お前……自分の店で……」
ぼそぼそと喋りだす。
「は?」
のしかかられた状態のまま、榊が呆ける。と、いらついたように杏子が
榊を押し倒し、今度は胴にのしかかり、胸座を掴む。
「ぐっ…何?店で何かした?」
「自分の店で……赤ん坊と…女侍らしてるらしいな……」
杏子の目が座っている。いや、もともと座ってはいるが、目つきがいつもより一層怖い。
さすが元ヤンキー…と榊は他人事のように考える。
普通の付き合ってる男女なら、これはいわゆる修羅場なのだろうが、
この二人の場合、高校時代からの「付き合い」ではあるが「付き合っている男女」
ではないので
「お前……私を差し置いて……店の女に手を出して……




その店員と赤ん坊に…メシ奢ってるな……?」

ただのよくわからない言いがかりになる。

「……あのねえ……」
胸座をつかまれたまま、榊がため息をつく。
「お前の金は、全部私の食費だ」
「いや何言ってんの!横暴な!!」
「子供は育てても食えんぞ榊」
「食べないよ!君じゃないんだから!!!!」
榊がむくっと起き上がると、杏子が手を離し、ぺたんと座り込んだ。
子供のようにすねた顔をしている。
「…ていうか何でそんな事知ってるの?」
「ウチのキッチンの相馬ってやつが、写真持ってた」
「……何でまた……。とにかく、その店員の…妃さんとはなんでもないし」
何でこんな弁解を、と馬鹿らしくなりつつも続ける。
「確かにその赤ちゃんは可愛がってるし、…たまにお金もあげてるけど、
……なんにもないから……」
言い切ってもやはり馬鹿らしかった。
「…奢ってるじゃん」
「いや、俺の金だし……」
「…お前は一生私にメシを奢り続ける義務があるんだからな…?」
「ないよ…いいよもうこの話は、今日も奢ってあげたんだしいいじゃん。はい、終わり。」
強引に榊が会話を終らせた。杏子が不服そうな顔をする。


「……腹へった」
「……」
321ご馳走様 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/18(木) 00:34:29 ID:5sDhtqOs


呆れてモノも言えない、と榊が思っていると再び杏子が胸座を引っぱり
「んぐっ」
榊に無理矢理唇を被せる。
くちゅくちゅと杏子が貪るように舌を絡ませてくる。
唾液と、杏子が薄くつけている口紅で唇が滑る。
「ぷは………」
しばらく舌を絡ませると、お互い息苦しくなって、口を離した。
「……何」
「何って、お前んちに来たらこれしかすることないだろ」
杏子があっけらかんとそう言い、糸が引いた口元をぬぐう。
そして何ら恥じる事もなくセーターを脱ぎ、ジーンズのボタン、ホックを外すと
自分の子宮のあたりに手をやり、
「こっちの腹減り……」
とつぶやく。
「………」
榊は小さなため息をつくと観念したように杏子を体に埋めさせた。
322ご馳走様 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/18(木) 00:37:23 ID:5sDhtqOs
「あむ……」
榊の上にのしかかり、杏子が耳たぶや首筋に舌を這わせる。
「ちゅ……はむ……ん……」
「………ぅ………」
榊が小さく喘ぐ。普段人より数倍多く、舌を使っているから、かどうかはわからないが、
杏子はやけに舌使いが上手い。
あちこち舐めながら、杏子が榊のYシャツのボタンを乱暴に外していく。
自身も脱ぎきれてなかったジーンズを邪魔そうに脱ぎ捨て、
何とも妖艶な上下黒の下着姿で榊を見下ろす。
高校時代から知っているとはいえ、いや、知っているからこそ
そのプロポーションの良さに思わず榊が見とれた。
少し息を荒くした杏子が床に両手を付き、榊に四つん這いでまたぐ形になると、
「……後ろ、外せ」
と耳元で囁く。言われるまま榊が両手で背中のホックを手探りで見つけ、
金具を少しずらすと、プチンと音がして、下着で押さえつけられていた乳房が、
はちきれるようにたぷんと露になった。
榊が後ろに回していた手をつつつと前にもって行き
豊かな乳房を揉みしだくと
「ん………」
杏子が少し顔を赤らめ、感じる。
手に力を入れ、指でグリグリと乳首を繰ると
「ぁ………んっ……く……」
プルプルと床に付いた両手が震える。手だけで体を支えるのに耐え切れなくなったのか、
今度は肘を突く。杏子の胸が榊に一層近づいた。
「…… はぁ はぁ ……っ ………舐めろ……」
杏子がたぷ、と胸を榊の口元に寄せる。
「ん…」と榊が小さく返事をすると胸を掴み、れろれろと乳房や乳首を嘗め回す。
大きな乳房が顔に埋もれて、息が苦しくなる。
「んく……は、 あ………いいっ………あ…!」
もっと、とでも言わんばかりに胸を押し付けていく。
榊の唾液で杏子の乳首や谷間がどろどろになる。

323ご馳走様 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/18(木) 00:40:26 ID:5sDhtqOs
「んッ!!?」
杏子がビクン、と体を強張らせる。
榊が胸を刺激しながら、膝を杏子の秘部に下着の上から触れて来たのだ。
グリグリと、そのまま膝頭を強く押し付けると
「は あ ああぁっ……!……」
杏子がいつもとは違う声で喘いだ。
「濡れてる……」
「…………榊のクセに…」
榊の口からポツリと出た言葉に、杏子が顔を赤くしながら毒づくと
、体勢を下にずらしていく。
カチャカチャと榊のベルトを外し、ズボンを下し、
榊のモノを取り出した。
「お前が私を攻めようなんて、100年早い…」
そう言うと、かぷっと榊のものを口にくわえ、
アイスキャンディーでも食べるのようにぺろぺろと舐め始める。
「く………」
その下使いに榊がビクンと反応する。
「れろ……くちゅくちゅくちゅくちゅ……ぐちゅ……」
唾液をたっぷり含ませて貪るように榊のモノをぬめらせると口を一度離し
「…勃ってきた……」
手でそれを梳きながら堅く大きくなったものを確認すると再び口に含め
杏子が口を使ってピストン運動をする。
「ぁ、ぁぁ………」
榊が杏子の黒髪をぎゅ、と掴み、押し付ける。
んぐ、と杏子が喉にモノが詰まりそうになるが、怒らない。
「クチュ……気持ちいいか、榊……ほら……」
今度は先ほどの行為で水っぽくなった胸で榊のものを挟む。
「……んっ……よく滑るな……ぁ……ん……」
乳首を榊のモノに寄せて、自分にも刺激を送りながら
胸の谷間にモノを挟んだまま、上下に動かす。
「んっ……榊……れろ…………」
さらには胸に挟んだまま、榊のモノの先端をちろちろと舌先で弄び、
「くっ…!」
刺激に耐え切れず、少し噴出した榊の白い液体を顔で受け止めた。
それをぺろりと舌で舐め取ると
「ちゃんと口の中で出せよ……」
窘めるようにそういい、口にモノを再び含め、
胸と口で榊のモノを締め付ける。
「ぁ、ぁ、し……ろ……で、出る………」
荒い息で、榊が限界を告げる。
「んん……」
杏子が返事代わりに搾り取るかの如く一層榊を締め付けると、
ビクンと脈打ち、杏子の口内に大量に射精された。
「んく……んん……っ、ん、……」
杏子は目を細めてその刺激を味わい、ゆっくり、ごくん、と飲み込んだ。
324ご馳走様 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/18(木) 00:41:21 ID:5sDhtqOs
「ん……」
その余韻もかみしめず、杏子が再び榊のモノを手で扱く。
「まだ元気だな……」
確認するようにつぶやくと上体を起こし、杏子は自分で下着を下す。
あらわれた秘部からは愛液が溢れ出している。
「こっちの腹も一杯にしてもらわないとな……」
そういうと、榊に了承も得ずに、自らのそこに榊のものをずぷずぷとはめこんだ。
「んっ………」
それが奥まで達すると、杏子が色っぽい声を出す。
「ぁあ………」
そしてその快感を味わうように、上下に動き始める。
「ぁ、ぁ………くっ………うう………は……」
愛液がだぷだぷと結合部から溢れてくる。
「く…」
榊も杏子の腰を掴み、動かす腰にさらに動きを加えながら快感を貪る。
「ぁ、ぁぁ、さかき……っ、くぅぅぅ………あ、ああ!!」
杏子が顔を天井に向け、大きく喘ぐ。
上下に揺れる胸の片方を自ら揉み、抓る勢いで乳首を刺激する。
「あ、ああ、イイ………榊……榊………ぁ、ぁぁぁ!!!」
ぐちょぐちょと卑猥な音が大きくなっていく。杏子の入り口がヒクヒク震えるのを榊が感じた。
「イク………も……あああっ!!」
「お、俺も………」
「あ、ああ、あっ!!!!くぅ………!!」
ビクン、と二人の体が痙攣した。
「ああああああっ………!!!!!!」
ぎゅぽ、と降り立つように榊に勢いよく座り込み、榊のモノを膣の奥の奥まで差し込むと
榊が絶頂を向かえ、再び放たれた精液が杏子の膣壁に激しく噴出された。


325ご馳走様 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/18(木) 00:41:57 ID:5sDhtqOs


「ふー……」
たらふく食った後のように、杏子が満足げに息を吐いた。
「…満足ですか…」
付き合ってもいないのにまたやられてしまった、と少し後悔しつつ、
早々と服を着た榊が杏子に服と下着を投げ渡す。
「うん」
杏子は素直にそう答え、もそもそと服を着る。
服を着終わるとすっくと立ち上がり、
「じゃ、ご馳走様」
と行って振り向きもせず手をひらひらさせ、玄関の方に向かっていった
「…………」
その後腐れのなさは正直感心する、と榊が思いつつ、
自分もさっきまでの情事がなかったように
転がっているテーブルを起こすと、背後から


「…他の女には奢るなよ」


と声が聞こえた。直ぐにドアがバタンと閉まる。


カツカツと去っていく杏子の足音を聞きながら、
コーヒーカップをテーブルに戻し、


「奢れないよ…体持たないもん」


また、ため息混じりにそう呟いた。
326 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/18(木) 00:44:05 ID:5sDhtqOs
以上です。マゾッ子好きといいつつ女攻め気味で。でもムズカシス。
327名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 01:03:16 ID:w7GeEPnz
    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 ジェラシー!ジェラシー!
  (  ⊂彡
   |   | 
   し ⌒J

くいしんぼう萌えですた
328名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 22:21:19 ID:Kuf7idn6
>>◆PRpFTyRR8k
GJ!!連投うれしいよきょこさんかわいいよエロイよパイズリフェラクリアー
329名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 00:54:28 ID:ElhCfGin
>>◆PRpFTyRR8k

おいおい攻めなおなごも書けるんかい貴方は・・・・

  /\___/\ 
/ ⌒   ⌒ ::: \ 
| (●), 、(●)、 |    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,,   |  < やるじゃん 
|   ト‐=‐ァ'   .::::|    \_____ 
\  `ニニ´  .:::/ 
/`ー‐--‐‐―´´\ 
330名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 00:55:27 ID:Yt8g12EW
>>328
だーかーら、ノルマじゃねえってばwww
331名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 19:58:40 ID:25bwPjky
くそぉー職人のやつ、
ちょっとエロいSSが書けて、料理が上手で、包容力があって、性別問わずに人に優しくて、絶倫で、
イカセ上手で、亀甲縛りをマスターしてるだけのくせに
こんなにみんなに褒められやがって!
俺と結婚してくれ!!
ちゃんとご奉仕するからさ。
332名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 23:47:05 ID:RT0UUqog
ここの職人は実は大半が女
333名無しさん@ピンキー:2007/01/20(土) 00:20:11 ID:OJq0p/Bz
◆PRpFTyRR8kも女


だったらどうしよう
334名無しさん@ピンキー:2007/01/20(土) 00:23:54 ID:8W47X6h5
女だったら俺の彼女になってくれ
335名無しさん@ピンキー:2007/01/20(土) 21:36:19 ID:OJq0p/Bz
エロパロは書き込めるんか
336名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 23:54:32 ID:pljpekKu
過疎ってる
337名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 23:55:27 ID:M0HCgJjw
昨晩別所で連続投下されたんだけどね
338名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 02:06:03 ID:GbCrWW5y
絵板のこと?それともSS?
SSならどこかおせーておくれ
339名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 02:07:07 ID:RMSkVfvu
>>338
絵板
340名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 02:07:52 ID:GbCrWW5y
即レスサンクスw
絵板は見てる。SSも盛り上がって欲しいなぁ。
341名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 02:11:47 ID:0rqn9lyD
SSは驚異的に投下してた初期の人達が去ったからなぁー
同人にいったとか噂もあるけどどうしてるんだろ・・・
342名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 15:15:22 ID:0STELEa9
難民スレに小ネタみたいなSSSみたいなのは投下されてるけどね
それで、難民スレの妄想に感化されて、もう少しまとめれば
SSになって投下されて賑わうのにね

いや、催促してるわけじゃないけどマイスターの負担が心配で。

あと、シリアスがここの雰囲気に合わないと考えて
投下しないって人がいるかもしれないがそんなことは無いよ。
うろんキャラの心情や設定や立ち位置や人間関係を
掘り下げるとシリアスにぴったりだと思う。
ブタは本当はシリアスにしなきゃいけない連中が
ギャグやってるのもみんな知ってるだろ。
343名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 22:25:01 ID:0rqn9lyD
>>342
色々と思惑があると思うが
マイペースに好きな傾向のSSを投下すればいいよ
344名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 23:11:40 ID:+o9EKN01
あんまりにも過疎なんで、試しに書いてみた。

需要があるとはとうてい思えない、「悟×姫パラレル」「エロなし」です。

初めて何でご講評をよろしく。
345勝負師:2007/01/22(月) 23:12:35 ID:+o9EKN01
 高校三年ともなると、三学期は午前中で学校が終わる。
二月からは、自主登校になるはずだ。友達とファーストフードで
軽い昼食をとった後、俺は受験勉強でもするかなとまっすぐ家へ帰った。
「ただいまー」
と、疲れた声を出しながらドアを開けた。すると奥から
トタトタという音とともに、
「悟ちゃん、おかえりー」
姫ちゃんが奥の居間から、玄関へとやってきた。

「ああ、姫ちゃんか・・・いらっしゃい、どうしたの、今日は?」
「今日はね、悟ちゃんの家へ、おつかいに来たの」
「あ、そう・・・あれ、妃姉ちゃんは?」
よく見れば、玄関には家族の靴と、姫ちゃんの靴しかない。
「姫ねぇ、一人で来たのー」
「ということは、家の前にある自転車は、あれは姫ちゃんの?」
「そうだよ」
「一人でがんばってきたんだね。えらいえらい」
頭をなでると、にぱっと彼女は笑った。
そういや妃姉ちゃんの笑顔って、見たことないや。
妃姉ちゃんって、どんな顔して笑うんだろう。ちょっと
想像がつかない。
346勝負師:2007/01/22(月) 23:13:33 ID:+o9EKN01
「え・・・と、もう一度聞くけど、妃姉ちゃんは?」
「足立さんの家へ行っているよ」
「そうか・・・姉ちゃんと遊んでいるのかな?」
さゆり姉ちゃんも、学生の頃にバイト先で知り合った
足立さんのところに嫁いでもう、何年経つだろう。
足立さんの家の寿司屋が休みの時とか、たまに帰って
きたりするけれど、今日は来ていないようだ。

「ところで、お使いは済んだの?」
「これからだよ。お母さんがね、悟ちゃんのお母さんから
魔よけのお札をもらってこいって。でね、いまつくって
もらっているの」
「そ、そうなんだ・・・」
うちの家族のうち、女の方はどうも霊感があるらしい。
母さんは時々テレビの霊感コーナーにでているし、
姉ちゃんも時々『見えている』ようだし。足立さんも、
魔よけのお札を寿司屋のあちこちに張っているらしい。

「ねー、悟ちゃん、遊ぼうよ」
うちの家族の霊感について考えていると、姫ちゃんが
そんなことを言い出した。
「え・・・俺、これから勉強しようと思っていたんだけど」
「えー、悟ちゃんのケチー。ちょっとくらいいいじゃない」
「でもなぁ・・・」

「悟、ちょっとくらいいいじゃないの」
「母さん・・・」
「はい、姫ちゃん。お待たせ。お札はこの通り袋に入れておきます。
悟、姫ちゃんも久々にあなたに会うんだし、あなたも勉強ばかり
では息が詰まるだろうから、気分転換にどう?」
347勝負師:2007/01/22(月) 23:14:03 ID:+o9EKN01
 姫ちゃんを見ると、大きな瞳にじっと涙をためている。
泣かすのもかわいそうだし・・・、ちょっと遊んであげるか。
「わかった・・・じゃぁ。着替えてくるから、待っててね」
そう姫ちゃんにいって、自分の部屋へと向かった。

「さて、着替えも終わったし・・・」
独り言を言いながらドアを開けると、目の前に姫ちゃんがいた。
「あれ、迎えに来てくれたんだ」
「ううん。悟ちゃんの部屋で遊びたいの」
「あ、そう・・・で、なにをして遊ぼうか」

 すると姫ちゃんは、満面の笑みを浮かべて、
「トランプでブラックジャック!!」
といった。
「えっ・・・」
てっきり、おままごとのたぐいと思っていた。百歩譲って
トランプゲームとしても、神経衰弱か七並べだろうと。
「姫ちゃん、そんなの知っているんだ・・・」
「うん、家でも、お母さんやおばあちゃんとやるよー」
小学校低学年ながら、頭の回転の速い子だと思っていたけど、
まさかそんな高度なゲームを知っているとはね・・・
妃姉ちゃん、いったいどんな教育をしているんだ・・・
「わかった・・・じゃあ親は最初俺で、負けたら交代でいい?」
「それでいいよ。やろやろ!!」
348勝負師:2007/01/22(月) 23:14:47 ID:+o9EKN01
 さすがに自分からやろうと言い出しただけあって、なかなか
手強い。俺の3勝2敗くらいのペースで進んでいった。ふと、
時計を見ると、もう四時を回っていた。
「姫ちゃん。そろそろ帰らないと、暗くなるよ」
「そうだね・・・じゃぁ、最後の勝負ね」
姫ちゃんがたどたどしい手つきでカード二枚ずつ配った。
姫ちゃんのカードのうち、見えているのはスペードのエース・・・
自分の方は、ハートのクィーンと、クラブの5・・・ということは、
15か・・・セオリー通りスタンド(待ち)かなと考えていると、
姫ちゃんが、
「ねぇ、この勝負、負けた方が、勝った方のいうことを
何でも聞くというふうに賭けない?」
といいだした。

「えっ、なんだって・・・」
こんなことを言い出すからには、彼女はよっぽど自信があるに
違いない。伏せてある方の札は、まさか絵札で、ラックジャックが
できているとか・・・いや、でも、さっきまでのプレイで、絵札は
結構たくさんでていたはずだから、今更出る可能性は少ないし・・・
まさか、その今更出たからこそ、大きく出ているのだろうか・・・
349勝負師:2007/01/22(月) 23:16:32 ID:+o9EKN01
 悩み出すときりがない。
「どうするの?スタンド(待ち)?ヒット(もう一枚)?」
と姫ちゃんも追い打ちをかけてくる。彼女の顔から、手の内を
読もうとしても、こんな時に限って、妃姉ちゃん譲りの無表情だ。
「姫ちゃんは・・・勝ったらなにを願うの?」
「それは秘密だよ」
相変わらず無表情で答える。読めない。セオリーならスタンドだけど、
6以下なら、こっちはセーフなんだから、勝負をねらっていってもいいし、
姫ちゃんも自信があるからこういうんだろうし、ブラックジャックでなくても、
20や19の大きい手だから、あんなことを言いだしたのかもしれないし、
でも、7以上が出たらドボンだし、絵札はさっきまでのプレイで出ていたし、
でも、もしかしたらよりによってこんな時に出るかもしれないし、
もしも負けたら、なにをいわれるんだろう、まさか、妃姉ちゃんの娘
だから、ヴィトンをくれなんて言い出すかもしれないし、ああああああ・・・

「ねぇ、早くぅ」
よし、もしも負けても、小学校低学年だから無茶なことはいわないだろう。
ここは勝負だ!
「よし、ヒット!!!!」
「はい」
配られたカードはクラブの9・・・ということは・・・
「ドボンだね・・・姫の勝ちーっ!!!」
姫ちゃんが手をたたいてよろこんでいる。俺は文字通りorzとなった。
350勝負師:2007/01/22(月) 23:17:42 ID:+o9EKN01
「ところで姫ちゃんの手は・・・」
がっくりしながら聞くと、彼女はにこにこしながら、伏せてあるカードを
裏返した。
「えーと、ダイヤの4・・・ということは15?」
ふつうなら、親は17以下ならもう一度引かないといけないから、十中八九姫ちゃんが
ドボンだ。実際俺がステイしたら、彼女は手札が17に届いていないから、
自動的にもう一枚、俺が引いたあの9を引いて、ドボンになるはずだったのだ・・・

「姫ちゃんは・・・勝負師だね・・・」
「一世一代の勝負だったんだから・・・悟ちゃんなら勝負してくれると
思ったの・・・」
「ははは・・・負けたよ。じゃぁ、お願いを聞こうか」
「じゃあ、これに名前とはんこを押して」
彼女は自分のポーチから茶色の紙を取り出した。
「どれどれ・・・えっ、『婚姻届』って・・・」
「悟ちゃん。姫を将来お嫁さんにしてね」
「ちょっと、姫ちゃん、これは冗談きついよ」
「悟ちゃん、姫が嫌いなの?」
彼女の大きな瞳に涙がたまっていく。
「いや、嫌いじゃないけど、俺と姫ちゃんは十以上も年が違うし・・・」
「姫は年の差なんて気にしないよ」
「それに俺よりいい男が将来きっと見つかるかもしれないし・・・」
「姫は、悟ちゃんがいいの」
「でも俺はロリコンじゃないし」
「悟ちゃんは姫が嫌いなんだーっ」
351勝負師:2007/01/22(月) 23:19:06 ID:+o9EKN01
 突然彼女は泣き出した。身近な女性が泣いたことなど見たことがないから、
おろおろしてしまう。とりあえず姫ちゃんをなだめるために、お願いを聞こうか。
それに、四、五年もすれば、彼女も婚姻届のことなど忘れるだろう。
「姫ちゃんわかったよ・・・お願いを聞くよ」
「グスン・・・ほんとうに?」
「ああ、本当だとも」
仕方がないから、学生服の胸ポケットからボールペンを取り出してサインした。
「悟ちゃん・・・レディーを泣かせたんだから、責任をとって」
「責任て・・・」
と訪ねると、彼女は、目をつむって、頬を俺の方に向けた。

「えーと・・・」
これはもしかして、キスをしろということなのか?
「姫ちゃん・・・」
「んっ」
さっきより一段と俺の方に近づいた。仕方がないか。俺も目をつぶって
姫ちゃんに近づいて、暖かく柔らかい頬にキスをした。
352勝負師:2007/01/22(月) 23:19:54 ID:+o9EKN01
「悟、姫の相手をしてくれてありがとうな。姫、帰るぞ・・・」
その瞬間に、部屋のドアが開いて妃姉ちゃんとさゆり姉ちゃんが
顔を出した。

「あ、ママー、さゆりお姉ちゃん」
「二人とも・・・いらっしゃい・・・」
「おい、悟・・・姫は嫁にはやらんぞと言ったはずだが・・・」
「悟・・・いくら彼女がいないからって、姫ちゃんに手を出すとは・・・」
「姫ねぇー、悟ちゃんと婚約したのー」
「何だと、このロリコン。おまえだけは信じていたのに・・・」
「あぁ、身内から犯罪者を出すなんて・・・」
「頼むから静かにしてくれーっ」
353勝負師:2007/01/22(月) 23:21:19 ID:+o9EKN01
 なんとか、二人に事情を説明して、納得してもらった。
「それじゃぁ、姫、帰ろうか」
「あぁ、どっと疲れた・・・」
「なに言ってるの・・・悟が負けなきゃこうならなかったのに・・・
お友達もそうだといっているわよ」
「姉ちゃん。また『見えて』いるんだ・・・」
「悟ちゃん、じゃあバイバイのキス」
「姫ちゃん・・・またそういうことを・・・」
「してくれなきゃ帰らない!」
「悟。足立が送ってくれるって、配達用のワゴンを表に待たせているんだ。
もう姫の自転車も積み込んだ頃だろうから、あんまり待たせるのも
悪いし、頼むわ。」
「いったい妃姉ちゃんは姫ちゃんに待ったをかけるのか、背中を押して
いるのかの、どっちなんだよ・・・」
「悟、あきらめなさい。あなたはこうなる運命だったの」

 妃姉ちゃんもさゆり姉ちゃんも、相変わらずの無表情で俺を見ている。
キスをしてもしなくても、結局二人から攻撃されるなら結果は同じか・・・
俺は一生この三人には勝てないんだろうなと思いながら、姫ちゃんの頬に
もう一度キスをした。
354勝負師:2007/01/22(月) 23:22:01 ID:+o9EKN01
以上です。お粗末様でした。
355名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 23:37:51 ID:z0rDwvT3
なかなか新鮮でGJですた。

1行あたりの文字数はもう少し多めに見ても大丈夫ですよ。
Wordなら、A4縦の標準設定に、MSPゴシック12のフォントで書いてみて、
その枠に収まってない行を改行するぐらいでいいと思います。
もちろん、文章のテンポを重視する場合は早めに改行してもいいですし。
356名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 23:53:17 ID:0rqn9lyD
こういう未来パラレルは二次の王道で好きです。
特にマイナーキャラの未来パラレルはメジャーキャラよりも創作できる部分が
多くて、面白いですよね。
会話中心で分かりやすかったです。
357名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 00:16:26 ID:9d1EARf8
>>355
普通に字数で言えよ
358名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 00:19:38 ID:dTNTPMsD
>>357
失礼。
俺実はWordなくて字数表示のないテキストエディタで代用してたから
面倒で字数数えてなかったんだ
359名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 15:19:17 ID:pNKir556
姫ちゃん…恐ろしい子!!



悟はこうしてロリコンになってゆくんだな
360名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 18:33:54 ID:Q8sv3DfF
感想やご指摘ありがとうございました。

エディターはOpenOfficeを使っていますが、少し安全策をとりすぎましたかね。

今度は、「高校生 東田×宮越」「エロあり」に挑戦してみました。
無駄に前ふりが長いので、お暇なときにでも。
361ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:34:49 ID:Q8sv3DfF
 休日のお昼は家族連れで忙しい。こんな時にテキパキと働いている宮越さんを見ると、
さすがにあの若さでフロアチーフだなと思う。そう感心していると、
「おーい、東田」
「何ですか、宮越さん」
「帰りにちょっとつきあえ」
ときたもんだ。油断大敵とはこのことか。仕事も一段落したときに、
「今日はなにをご所望で、お姫様」
と、あえて下手に出てみた。
「東田。『ごしょもー』ってなんだ」
「すみません。言い換えます。今日はなにをおごればいいんですか」
「ひ・み・つ」
ブリッコ攻撃されてしまった。ちくしょう、難しい言葉を使った仕返しか…

 ようやく上がりの時間が来たので、手早く着替えて控え室で宮越さんを待つ。
「待たせたな東田」
「ええ、少し」
「悪かったな…じゃあ。今日はいつも世話になっている分と、待たせた分のお返しだな」
「じゃあ、今日は宮越さんがおごってくれるんですか?」
「ひ・み・つ」
また来た。少しクラクラきた。
「じゃあ、しゅっぱーつ!」
俺たちは、いつものルートを歩き出した。しかし、彼女の家の近くで、急に宮越さんは
ルートを変えた。
「ちゃんとついてこいよ」
「どこに行くんですか?」
「いーから、いーから」
と言いながらついた場所は、スーパーだった。
362ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:35:33 ID:Q8sv3DfF
「東田、カートを頼むぞ」
「あのー、まさかと思いますけど」
「なんだ?」
「食材を買うつもりですか?」
「そうだぞ」
「でもって、宮越さんが料理するんですか?」
「もちろん」
「で、それを俺が食うと」
「よくわかったな」
「ではさようなら」
「またんかい」
「いやだー、俺は死にたくない!」
「落ち着け東田、周りを見ろ」

 確かに、今俺が叫んでしまったせいで、完全に注目を浴びている。どこぞの若夫婦が、
「見てみて、かわいいカップル」
「そうだね。昔の僕らみたい」
と言っているのが聞こえてきた。むかつく。
「東田、もしもおまえが帰ったら」
「帰ったら?」
「おまえについていって、おまえの家で料理してやる」
「さぁ、宮越さん。なにからいきましょうか」
もしも宮越さんが家に来て料理をしたら…味覚によるテロと、家族のフィーバーという
内ゲバが簡単に予想されたので、よりましな方で妥協することにした。
363ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:37:00 ID:Q8sv3DfF
 宮越さんが前を歩いて食材を選び、その一歩後を俺がカートを押しながらついていく。
「あのー、宮越さん」
「なんだ」
「なにを作るんですか?」
「失敗しないように、無難にカレーライスにしようかと」
「じゃあ、なぜちくわが、かごの中にあるんでしょうか?」
「えっ、カレーにちくわをいやか?」
「入れませんよ、ふつうは!宮越さんの家で入れるんですか?」
「入れてないよ。ふつうに作ったら面白くないから、オリジナルを出そうと思って」
「オリジナルを出そうとするから、失敗するんです!」
「わかった…ちくわはナシな」
宮越さんは渋々ちくわを棚に戻した。ほかにもカレーに関係なさそうなものを
手に取るたびに、俺がツッこむと言うことを何度か繰り返した。

「たでーまー」
「お邪魔します!」
「おかんはテレビの仕事でいないから、そんな気合いの入った挨拶をしなくてもいいぞ」
言えない…死なないように気合いを入れていただなんて…
「じゃあ、東田はその辺に座ってテレビでも見ててくれ。着替えてくる」
「あのー、宮越さん。手伝いましょうか?」
少しでも被害を減らそうかと思って、下手に出てみた。
「いや、全部私がやらなきゃ意味がないだろ?」
「それもそうですけど、待っているだけでも暇なんで…」
「じゃあ、米をといで炊飯器を仕掛けてくれないか。米は炊飯器の棚の下にあるし、
じゃあ、頼むな。その間に着替えてくるわ」
そういって宮越さんは自分の部屋へとむかった。
364ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:37:43 ID:Q8sv3DfF
 台所は少し雑然としていたが、さすが親は料理研究家、いろんなものがそろっている。
「えーと、炊飯器のある棚…これか」
棚の下には米袋がそのままおかれていた。よく見ると、口は輪ゴムで縛ってあり、袋の
中には、無造作に計量カップがつっこんであった。
「豪快というか、いい加減というか…」
輪ゴムをはずして、計量カップで米を量って、炊飯器の釜に入れた。それから水でといで、
炊飯器にセットした。
「これでよし」
「東田、ありがとうな」
いつの間にか宮越さんがセーターにスカートという姿に着替えて台所に来ていた。
これが普段着なんだろう。そして、居間の椅子に投げ出してあったエプロンをつけていた。
「いえいえ、これくらいは。で、次はなにを手伝いましょうかね」
「いや、東田はお客様なんだから座っていてくれ」
「でも、二人でやった方が早くできますよ」
「早くできても、飯が炊けてなければ、意味ないじゃないか」
「それもそうですね…」
「だろ、ほら、居間へ行った行った」

 追い出されてしまった。仕方がないから、言われたとおりにテレビを見て
待つことにした。宮越さんのチョコの味や形から考えて、てっきり『ウギャー』とか、
『アリャー』とか言いながら作っているのかと思ったけど、いたって台所は
静かである。ただ、時々聞こえてくる包丁の音が不規則なのは、料理になれてない
証しに思えるが。
365ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:38:42 ID:Q8sv3DfF
「痛っ!!」
突然悲鳴が聞こえた。席を立って台所へと向かう。
「宮越さん!どうしました?」
「包丁で指を切った…」
少し涙目になって、左の人差し指を押さえていた。確かに赤い血が見える。
「えっと、とりあえず止血しなきゃ…」
思わず俺は、宮越さんの手をとると、血が出てる指をくわえてしまった。
「ひ、東田…」
宮越さんの顔が間近に見える。彼女の涙なんて滅多に見ないから新鮮だ。そのまま
しゃぶりつづける。

「東田…あついよ…」
気がつくと、宮越さんが頬を真っ赤にして俺を上目遣いで見ている。
あわてて俺は宮越さんの指を解放した。すると、彼女はそのまま俺にもたれかかってきた。
仕方がないから、そのまま受け止めた。彼女の顔が、ぽすっと俺の胸あたりに収まる。
「東田…なんで私の指をしゃぶったの?」
「い、いや、とっさのことで気が動転して…」
いかん。まだ動転している。
「わたしは……うれしかったよ…やさしくしてくれたから」
「そ、そうかな」
「そうだよ。東田はいつも敬語だし…おごれと言ったら…いやそうな顔をするし…」
「そんなこと気にしていたんだ…」
「わたし…女としてみてもらえていないと思っていた…」

 その通りですが何か?と答えようもんなら、なにが起きるかわからないから黙っていた。
「学校の友達に聞いたらね…」
「つきあいだして一週間も経つのに、送るときに手もつながない…いつも敬語で呼ぶ…」
「そんなの…彼氏、彼女のつきあいじゃないって言うんだ…」
「だから、このまま東田に愛想を尽かされたまま、別れるのかと思っていた…」
「今日…初めて東田が…わたしに優しくしてくれた…」
宮越さんは胸から顔を離し、目をとじて背伸びをしてきた。
「お願い、東田……」
「えっ、それって…」
キスをしろということなんだろうか?
「印が欲しいんだ…女に恥をかかせるなよぅ…」
なんか、こう…しおらしい宮越さんを初めてみた。
366ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:39:39 ID:Q8sv3DfF
「やっぱり私じゃ、むぐっ」
空いていた手を宮越さんの後ろに回してきゅっと抱きしめ、そのままの勢いで彼女に
キスをした。しゃべっている最中にしたせいか、唇をかまれたけど、そのまま続けた。
宮越さんも、手を俺の首の後ろに回してきた。しばらくその体勢を続けていたら、
宮越さんの方から離れた。
「プハッ…死ぬかと思った…」
「鼻で息をすればいいのでは?」
「でも…東田の味がした…」
そういえば、宮越さんのとは違う血の味が口の中ににじんだ。
「なぁ、東田…」
「なんですか?」
「今日は、おかんは仕事の後親父のところに行って、帰ってこないって書き置きが
あったから…」
どうにも、逃げ場がないようです。バレンチヌス様。毒をくらわばか…
「わかりました、宮越さん…部屋へ案内してください」

 彼女に続いて、彼女の部屋に入り、後ろ手で扉を閉めた。
「へへっ。少し散らかっているけど、モガッ」
振り向いた彼女を抱きしめ、もう一度キスをした。あまりにも驚いたせいか、
されるがままになっている。しばらく彼女の唇を味わうと、今度はこちらから唇を離した。
「東田ぁ…びっくりしたよ」
恨めしそうな目で見ている。
「華…」
「えっ」
今度はキョトンとした顔になった。
「おまえはかわいいな」
「えっ、えっ、えっ……」
今度は真っ赤だ。
「いや、その百面相を見ているとな…」
「おまえのせいだー!」
と言いながら胸をぽかぽかとたたいてきた。その手を取り、左手の人差し指をまたなめる。
「ひゃあっ」
「血は止まったけど…華の味がするよ…」
今度は手を握ったまま、キスをした。俺から舌を差し入れて、絡ませあう。
彼女も、おずおずと絡めてくる。お互い握っている手に力が入る。
二人とも緊張しているんだろう。息苦しくなったのか、また彼女から離れた。
367ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:40:25 ID:Q8sv3DfF
「東田ぁ…また、あつくなってきたよ…」
「それじゃぁ、セーターを脱ぎますか…はい、バンザイしてー」
彼女は素直にバンザイをした。そこで俺は彼女のセーターをたくし上げて、脱がせた。
「東田のは、私がする…」
「じゃあ、どうぞ…」
今度は俺がバンザイした。彼女はたどたどしい手つきで脱がせてくれた。シャツのボタンに
手をかける指がふるえている。
「東田…男の体だね…がっしりしてるし、おなかが割れている…」
「華ちゃんも女の体ですよ。きれいだ…」
「まじまじと見るな、ばかぁ」
怒ったのかタックルをしてきた。びっくりしたけど、何とか受け止めた。そのまま、
またキスをする。キスをしながらブラジャーをはずそうとしたけど、はずし方がわからん。
仕方がないから、そのまま強引にたくし上げた。反動で胸がぷるんと出てきた。

「あっ…」
(思ってたより、大きいんだな、女の子の胸って…)
キスをしながら、片手で胸をもみしだく
「東田ぁ、電気…消して…」
「いやだ、華のかわいいところを、すべて見たいんだ」
「もう、ばかぁ…あっ……んんっ…くふぅっ」
乳房の周りを攻めた後、突然乳首をつまんだ、とたん、
「ああっ」
と彼女が叫んだ。
(感じているのかな)
と思い、軽くかんだり、吸い上げたり、変化をつけてみた。
「あっ…ひ、東田ぁ…感じ…る、よう…」
「そう?じゃぁ、もっとしてあげるよ」
今度は完全に彼女をベッドに押し倒し、両手と唇を使って攻めていった。
「あっ…うんふっ…さっきよりも…すごい…」
もう胸は唾液でべとべとだ。その声に満足した俺は、そっと片手をスカートの中へと
差し込んだ。中はすごい熱気だった。けども、このままでは秘部に近づくことができない。
368ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:41:09 ID:Q8sv3DfF
「華…」
「何…?」
「スカート、脱いでくれないと、先へ進めないよ…」
彼女はベッドに寝たまま、のろのろと、でも器用な手つきで、ホックをはずして、
スカートを脱ぎ、中途半端にたくしあがったブラジャーをとった。その間に、
俺もジーンズを脱いだ。

「東田ぁ…それ、すごいね…入るかなぁ…」
彼女は俺の股間のモノを指している。まだトランクスを脱いでいないから、わかりづらい
かもしれないが、俺のモノはすっかり興奮して、トランクスでテントを張っている。
親父さんとも別居中と言うから、大人の男のアレを知らないのだろう。ましてや
勃起した姿なんて。
「うん。でもこれが入るんだよ…痛くないように十分ぬらしておかないとね」
「ああっ、東田ぁ…せつないよう…早く続き…」
「ゴメンゴメン」

 そういって、下着の上から彼女の秘部に軽くふれた。
「しめってるね」
「東田のせいなんだから…」
「腰を浮かせて」
彼女は素直に浮かせた。手を差し入れて下着をはぎ取り、完全に生まれたままの姿にした。
「華…こんな言葉しかでないけど、きれいだよ」
「ばかぁ。何度も恥ずかしいことを言うなぁっ」
口では反撃しているが、手を出すよりも、快感のほうが体を支配しているのだろう。

「じゃあ、華…足を広げて…」
「うん…」
とは言ったものの、緊張のせいか広がらない。
「しかたがないな…」
俺は胸から順に、下の方へと手や唇をはわせていった。そしてへそを舌でチョンとつつくと、
彼女の体がびくっとふるえた。その瞬間に太股に手をやって、足を広げた。つけねを
みると、処女を証明するかのように、ぴったりと閉じた秘部が見えた。
369ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:41:43 ID:Q8sv3DfF
「ああっ…」
恥ずかしさからか、彼女は目をぎゅっと閉じた。
「すげぇ…」
ついそんな言葉が出てしまったが、そこはわき出した愛液で、すでにびしょぬれだった。
思わず、ゴクッとのどを鳴らしてしまった。
「よしっ」
と気合いを入れて、指でそうっと割れ目を開いた。
「あ…東田ぁ…」
「やさしくするから」
そっと舌でなめあげていく。
「あああっ……んふぅ…つうん…やだぁ……」
と言いながら彼女の手はが何かを求めてうごめいている。だから、彼女の胸に
手をおいてやり、自分でさらに高めさせるようにした。
「華…おいしいよ、おいしいよ」
「東田ぁ…もっと、もっとちょうだい……」
「わかった…」
今度は舌だけでなく、指も使って、刺激する。
「あああっ……んんっ……あはあぁ…、東田ぁ」
彼女の顔を見ると、俺と目があったとたん、彼女はうなずいた。
「それじゃぁ、とその前に河野さんにもらったやつを…と」
(河野さん…『宮越さんとつきあっているんだって?万一に備えてこれ』って渡して
くれましたけど、その万一の時が今なんですね…)
と考えながら、なれない手つきでコンドームをつけた。
370ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:42:41 ID:Q8sv3DfF
「東田ぁ…どう…したの?まさか、ここまできて…」
「ちがうちがう。コンドームをつけていたんだ。まだ赤ちゃんは早いでしょ」
「赤ちゃん…」
彼女は赤い顔をさらに赤くした…さらに、感じて息も絶え絶えのはずなのに続けて言った。
「なぁ…東田…入れる前に………好きだといえ……」
「はぁ?」
「東田は…私…のことが嫌い……なのか?…好きだから…」
「好きだよ」
自分でも驚いたけど、あっさり俺の口からは『好き』という言葉が出た。
「うれしい…私も…東田が…す…す、す……」
真っ赤になっているけど、言葉が続かないようだ。
「それで十分」
優しく彼女にキスをした。
「うん…やさしくしてくれよ……」
「努力はする」
そう言って、おれはナニを入り口にあてがった。処女と童貞…失敗してもお互い様だ!
などと思いながら、ゆっくりとナニを進めていった。

「すごい…きつい…」
「ああ…東田のが…入って……」
しばらく進むと、やや少し抵抗感を感じた。これが噂の処女膜か。
「華…いよいよだよ…いいね」
「ここまで来て、そんなことを聞くな、ばかぁ」
怒られてしまった。俺も覚悟を決めて、彼女の太股を抱えて、一気に腰を押し出した。
とたんに、
「あーーーーっ」
と悲鳴が聞こえた。股間を見ると、彼女の秘部から一筋の血が…
「華…ありがとう」
「東田ぁ…私たち、ついにつながったんだなぁ…」
「どう?まだ痛い?」
「痛い…でも、少し落ち着いた。」
「じゃあ、少しずつ、動かすよ」
「あっ…つっ……くふっ……」

「本当に大丈夫か」

「んふっ…まだ少し……痛みはあるけど…我慢できなく…はない」

それを聞いて、少し腰の動きに変化を付けた。浅く動かしてみたり、グラインドしてみたり。
「あ……はふんっ……いいよう…」
「お、俺も気持ちいい……腰が止まらないよ、華…」
実際、彼女の中はキツキツで、俺のナニを締め上げてくる。もう限界も近そうだ。
371ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:43:22 ID:Q8sv3DfF
「はっ…華…」
「あ…ううんっ…ああああ……なに?」
「俺……もう…限界だ…」
「そ…そう…私も…なんだか…」
「そ…そうか…一緒に…」
「一緒に…イケたら…」
その声を聞いて、俄然腰の動きをスピードアップする。頭の中で、白い星が
ちらついているようだ。そのちらつきが大きくなってゆき、はじけたとたん、
俺は彼女の中に放出した。
「くっ、ふーっ!!」
「うん、あっ、あーっん!」

 ことを終えた後は、交代に風呂に入って汗を流した。俺が風呂に入っている間に、
汚れたシーツもかえたようだ。そのまま帰るつもりだったけど、彼女が泊まっていけ!
友達が言っていたが、ヤッた後の男は冷たいと言うが、おまえもそうなのかなどと
おこるものだから、そのまま泊まることにした。激しい運動のせいで腹も減ったから、
先ほどの作りかけのカレーの続きを作り、遅い晩飯をとることになった。ご飯はもう
すでに炊けているから、二人で共同で作ることにした。
「東田…まだ挟まっている感じがする…」
鍋で肉を炒めながら、潤んだ瞳で俺を見つめる。彼女が指を切らないように、
今度は俺が野菜を切っている。
372ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:44:08 ID:Q8sv3DfF
「ところでさ…東田」
「何でしょう、華ちゃん」
「い、いきなり下の名前で呼ぶな!」
ポカポカとたたいてくる。何だ全然元気じゃないか。こっちは包丁を持っている
のに危ないなぁ。ようやく落ち着いた彼女は、お湯を鍋に入れて、灰汁を取り始めた。
「えっとな、東田…これで私はおまえのモノだし、おまえは私のモノだよな」
「きゅっ、急になんてことを言い出すんですか?」
「東田は私のことを好きだと言ってくれたし、おまえは一生私の料理を食べて
くれるんだろう?」
「はぁ?なんですと…」
「あのじーさんが、私らに愛があれば、私の料理が上達するって言ったじゃないか…
つまり、私らがつきあえば、私の料理は上達するんだろう?と言うことは、私らが
一生を貫く大きな愛を誓えば、ものすごく早く上達するだろうし、おまえも一生安心
じゃないかと思って」
「そ、そうなんだ…すごい理論だね…ところでそこに俺の意志は?」
「とにかく、よろしくな、ダーリン!」
「ダーリン言うな!!」
どうやら、俺はどうしようもない深い闇にはまったのかもしれない。果たして宮越さんが
描いたような明るい未来になるのか、どうなんだろう…
「このカレーの出来で、俺の将来が決まるのかな…」
そうつぶやいて、切った野菜とカレールーなどを一度に鍋にぶち込んだ。
373ある日の彼氏と彼女:2007/01/23(火) 18:45:06 ID:Q8sv3DfF
以上です。では、お仕事に行って来ます。
374名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 18:49:40 ID:dTNTPMsD
華様かわえぇ
375名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 22:48:59 ID:zvGOSmFN
あぁ華ちゃん可愛いよカワイイよGJ!!
376名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 22:52:45 ID:8cSy98KC
華様エロカワGJ!!
姫ちゃんもカワイス!!!
377名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 23:21:00 ID:cdLq07Ux
難民スレの流れを見て書いてみた。

「VS小姑」

 「で、今日から働かせていただきます、小鳥遊なずな、16歳、高校生です」
ミーティングの最初に、音尾さんがみんなに紹介してくれたので、その後に続けて元気に
挨拶した。ふふっ、お兄ちゃんと伊波さん、目が点になってる…今まで秘密に
していたもんね…
「なずなちゃん…バイトが決まったって、ワグナリアだったの…」
「はい。伊波さん。どうぞよろしくお願いします」
「なずな…おまえ俺のふだんの生活を見ていて、よくここを選んだな…」
あきれたようにお兄ちゃんが言う…
「うん。でもね。お兄ちゃん毎日毎日バイトに行っているんでしょ?いやならやめているよね。
それでも続けているんだから、まぁ、悪い職場ではないかなと思って…」
そんな殊勝な返事をしているけど、本当は違うの・・・だって、大学に行ってからの
お兄ちゃん、高校の時と違って、朝帰りするようになったの。問いつめたら「飲み会だよ」
とか「サークルのコンパだよ」とか言うけれど、絶対違う…だって、知らない石鹸の
においをさせて帰ってきたり、首筋に…その…キスマークらしきモノをつけていたり
するし、これって絶対女ができたはず…だから、お兄ちゃんの行動を監視するために、
わたしはここへ来たの…もしもお兄ちゃんをたぶらかす不届き者がいたとしたら、
絶対いびり倒してやるんだから…

ゴメン。ここで力つきた…続くかどうかわからん…
378名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 23:36:10 ID:zvGOSmFN
是非とも続けて欲しい
素晴らしすぎる
379VS小姑:2007/01/23(火) 23:47:49 ID:cdLq07Ux
 心の奥底で闘志を燃やしているうちに、ミーティングが終わった。
「なずなちゃん。こんにちは。フロアチーフの轟八千代です。それじゃあ、今日は初日
だから簡単なやつから行こうね。ついてきて」
「はぁい」
元気に返事してとことこついていくと、そこはキッチンだった。
「じゃあ、まずは食器の洗い方と、片づけかたから説明するわね。でも、キッチンの
ことは、キッチンスタッフの方が詳しいから、キッチンに人にバトンタッチするね。
佐藤君か、相馬君、どちらかお願いできないかしら」
「じゃあ、僕がやろうか」
「あら、相馬君、珍しい…じゃ、お願いするわね」
そういうと八千代さんはフロアの方に戻っていった。佐藤さんも、倉庫の方へ食材を
取りに行った。
「君がなずなちゃんか…」
「えっ…知っていたんですか?」
「うん。種島さんや伊波さんから聞いていたし、なにより、小鳥遊君が、『うちの一家
にふさわしくない、自慢の妹ですよ』と言っていたからねぇ…」
もう、やだぁ、お兄ちゃん…
380VS小姑:2007/01/23(火) 23:58:02 ID:cdLq07Ux
 相馬さんは丁寧に教えてくれた。食器をふくときは、指紋が付かないようにねとか、
ゴミ出しが重たければ、男子スタッフに代わってもらえばいいよとか言ってくれた。
「相馬、小鳥遊イモート」
「佐藤さん」
「結構時間たったろ、ちょうど今客足も少ないから、休憩に行って来いよ。」
「じゃあ、お言葉に甘えて…なずなちゃん、行こうか」
控え室にはいると、相馬さんがコーヒーを入れてくれた。
「あ、ありがとうございます」
「いやいや、新人さんだからサービスしないとね」
「相馬さん…お兄ちゃん、わたしのこと、ほかにもなんて言っていました?」
「『出来がよすぎて末恐ろしい』って…」
むぅ。しつれいな…すべてお兄ちゃんのことを思って、女を磨いてきたのに…
後で憶えておきなさいよ、お・に・い・さ・ま…
「お兄ちゃんて、職場ではどんな感じでしたか?」
まずは遠回しに聞いていこうっと。相馬さんって、気配りが上手だから、
人間関係詳しそうだし…
381VS小姑:2007/01/24(水) 00:02:30 ID:cdLq07Ux
ホント、とりあえずお休みです。続きは…今週中に投下できたらいいなという感じで。
382 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/24(水) 00:59:16 ID:yLyr00O1
おお、にぎわってますなw
姫も華もなずなもカワイス……
みんなGJ!!!!エロスです。

賑わいに少しでも貢献できれば。

足立村主…じゃなく
寿司屋と嫁のエロ投下します。
383 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/24(水) 01:03:58 ID:yLyr00O1
真夜中、薄暗い部屋の中、ぼんやりと古びた天井を見つめる。
カチ、コチ、と無機質な時計の音だけが響いている。

眠れない…と足立正広はため息をついた。

実家のすし屋を継ぐ…為に家を手伝いだしてからもう数年経つ、
魚の仕入れで早く起きるのは当然で、そのために早く寝るのも当然なのだが、
たまに若い頃の不摂生が祟っているのか、目がさえてしまうことがある。
今日はまさにそんな日だ。

時計を見ると夜10時。
昔はまだバイトしてた時間だな、と足立は昔を懐かしむ。


「あなた」



びくっ、と足立が体を強張らせる。
そろりを隣を見ると、隣の布団で背中を向けて寝ている
…と思っていた妻の、さゆりがいた。
そうだ、時計の音しか聞こえないということは、妻も寝てなかったんだ、
と今更ながらに足立が気付く。

「眠れないの?」

ごろりと、さゆりが足立の方を向く。
部屋が暗いと一層妻の言い知れぬ雰囲気が倍増されている気がする。
384 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/24(水) 01:04:41 ID:yLyr00O1
「うん、何か……起こしちゃった?」
申し訳なさそうに、足立が答える。
「ううん、私も寝れなかったから……」
「そうだよね、寝れないよねこんな早くから…ごめん」
「別に謝って欲しいんじゃないわ」
「…ごめん……」

なんともぎこちない会話が続く。

しばらく会話が途絶え、再び時計の音が大きくなる。
足立の耳にはさっきより重く聞こえる。

すると、きゅ、と寝巻きの浴衣の袖をさゆりが掴んできた。


「むら……さゆりさん?」
驚いて思わず旧姓で呼びそうになるのを慌てて言い直し、
さっきより布団を深く被っているさゆりを見る。

「……今日、おかあさんに『早く孫の顔が見たい』って言われたわ……」
「こっ……!」
思わず足立の声が大きくなる。
「ゴメン、ああもうなんか…母さん……ほんとごめん!!
何言ってんだ一体……!!」
袖を掴んだ手を握る。
「…ちがうわ、私の母……お義母さんはそんな事言わない…」
「あ……」
言いかねないかも、と足立は苦笑いした。
さゆりが、握られた手をぎゅ、と握り返す。
「あなた、子供、欲しくないの?」
「ぅっ……いや……」
足立が口ごもる。
「ほ、ほしい……けど……」
そういえばここ一週間ほど、してない。
385 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/24(水) 01:08:06 ID:yLyr00O1
「………」
さゆりが手を離し、布団にもぐる。
「!」
もぞもぞともぐらのように布団に盛り上がった道を作ると、
足立の下半身部分で止まる。
ごそごそと布の擦れる音がすると、足立がビクンと痙攣した
「っあ、さ、さゆりさ…」
布団の中で、さゆりが足立のものを手で弄ぶ。
「ぅぅ……ぁ」
足立が息を荒くすると、一層布団がもぞもぞと蠢く。
「っ!!」
くちゅくちゅ、と篭った音が布団の暗がりから漏れてくる。
「さゆりさん……ッ!」
熱さに耐え切れなくなって布団を剥がすと、
さゆりが足立のモノを薄い唇で挟んで上下させていた。
「ぅふ……」
十分に堅く大きくなった夫のそれを確認すると、上体を起こし、
長い髪をかきあげる。
崩れた浴衣がずり落ち、控えめな胸がむき出しになっている。
「………」
その姿に見惚れながら、足立も上体を起こし、上に乗っかっている妻の髪を撫でる。
「んぅ………」
無言で唇を重ねると、そのまま上にのしかかっているさゆりが、
先ほど愛撫した足立のモノをずぷずぷと埋め込んでいく。
「っあ……」
足立がプルプルと快感で震える。
「あなた……」
息を荒くして、顔をほんのり赤く染めたさゆりがまっすぐ夫を見据えてくる。
「………んッ……」
そのまま、膣の奥まで到達した足立のモノを味わうように、
腰を上下させる。
「ぁ………は、……くぅ………」
は、は、と息を弾ませ、控えめに喘ぎながらさゆりが腰を動かす。
「さゆりさ……ん………ッ」
狭い入り口に搾り取られるような快感を足立がひたすら享受する。
「ぁ、ぁ、………ぁぁっ……!!!」
「さゆりさん……!!」
「ぁ、………んんっ……!!!!」


386 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/24(水) 01:08:55 ID:yLyr00O1
「……」
「………えっと」
お互い絶頂を迎え、いまだ自分の下半身に乗っかった妻の、
着崩れた浴衣を軽く直してやる。
「………」
さゆりはうつむいたまま、無言だ。
「………ぁ、の………?」
何かマズイ事をしただろうか、と不安になりつつ、足立が恐る恐る話し掛ける。
「………私ばっかり………」

ぽつりと、さゆりがつぶやいた。


「え……?」
足立が気の抜けた返事をする。
「私ばっかり……私から ばっかり……」
うつむいたまま、イライラしたようにさゆりが続ける。
「あなた…私のこと 嫌い?」
「Σいや、そんなことないよ!!」
「私とセックスするの嫌?」
「Σそんなことない …ええ!!!?」
元気に返事をしたあと、改めて足立が驚いた。


「……」
何となく足立は察した。どうやら自分ばかり攻めているのが気に入らないらしい。
てっきり攻めるのが好きだとばっかり思っていた。
「さゆりさん……」
足立が顔を見ようと肩を掴むと、さゆりが思いっきり顔を横に逸らす。
髪が揺れてちらりと見えた顔は、恥ずかしいのか悔しいのか、涙目のように見えた。
「さゆりさん……」
肩にある手を、そのまま背中に回し、抱きしめる。
「……あなたから始める時も『してもいいかな』とか…」
ぶつぶつとさゆりが耳元で毒づくのを、苦笑して聴く。
「そんなのわざわざ聞かなくても……夫婦なんだし……」
「さゆりさん……ええと……」
「………何よ……」
「……もう一回してもいいかな……」
「………私の話聞いてた…?」
足立が抱きしめていた手を緩めると、呆れたようにさゆりがつぶやいた。
だが、もう怒る気は失せたようだ。
「さゆり…さん」
足立の方から、さゆりに深いキスをする。
387 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/24(水) 01:12:21 ID:yLyr00O1
「んっ……む……」
くちゅくちゅ、と激しく舌を絡ませながら足立が乱暴に浴衣の肩を掴み、下す。
「んっ……!」
さゆりの控えめな胸を押し潰すようにグリグリと弄る。さゆりの体がびく、と反応した。
「くちゅ……さゆり……んっ……」
時折呼吸のために口を離し、また勿体無いように唇を重ねる。
さゆりの細い腕が足立の首に絡む。
「んっ、あなた………は……」
ぐにぐにと乳房をまさぐっていたが、少し手の動きを変え、今度は指で
先端の突起をくりくりと回す。
「………ん……ッ……」
その刺激に、思わずさゆりが重ねていた唇を離す。
「気持ちいい?さゆりさん……」
「ばか……ぁ…!」
唾液を口に伝わせたさゆりが毒づくのを聞くと、
足立が今度はさゆりの乳首に舌を這わせる。
「んん……」
夫の首に回っていたさゆりの手に力が入る。
「ぁ……ッ」
舌先で、ころころと堅くなった突起を転がすと、
さゆりが小さく声を漏らした。そのまま口をかぶせ、
水っぽい舌でれろれろとまた乳首を弄ぶ。
「ぁぁ……!」
さゆりが思わず足立の頭をぎゅっと掴む。
「可愛い…さゆりさん……」
ちゅ、ちゅ、と胸や乳首に吸い付きながら、いとおしそうに足立が囁いた。

388 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/24(水) 01:16:31 ID:yLyr00O1
「あ、あなたのもおっきくなってる……」
さゆりがはぁはぁと肩で息をし、指で足立のモノをつぅとなぞる。
足立に乗っかったままのさゆりの下の茂みに触れる足立のモノが、
先ほどよりも大きく堅く脈打っていた。
「うん…でも、もう少し……」
足立がそういうと、さゆりを自分から下ろし、布団に寝かせ、上から覆いかぶさった。
舌を胸の下のほうから臍、そして下の口の方に這わせてくる。
「っあ……あなた……だめ……」
艶っぽい声で拒否する妻の声を他所に、足をぐいっと広げ、
さゆりの秘部を露にした。
「さゆり……」
結婚したとはいえまともに見る事があまりない妻の大事な所を
いとおしむ様に見つめ、ゆっくりと舌を這わせる。
「んっ……っ……」
さゆりがビクビクと反応する。手で口を押さえ、喘ぎ声が漏れるのを我慢しているようだ。
「さゆりさん、もっと声聞かせて…」
虐める様に、クリトリスに舌を充て、刺激する。
「っぁ……ぁぁぁ……!」
首を横に振り、快感に耐える。
それとは裏腹に、秘唇からはだらしなく愛液が漏れ出している。
くちゅ、くちゅといやらしい音を和室に響かせながら丹念に舌で愛撫する。
「あ なた……も、ゆるして……」
さゆりが秘部に覆いかぶさっている夫の髪を力なく掻き毟る。
「ダメ……」
「っあっっ……!」
秘部を弄びながら、指でクリトリスと摘むと、
さゆりが今日一番の悲鳴をあげた。

389 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/24(水) 01:17:24 ID:yLyr00O1

「さゆり……」
足立がぐちゃぐちゃになった秘部を確認し、
上体をずらし、高揚した気分で、妻の顔を見つめる。
「ぅ……」
羞恥と快感で、妻の顔は今までにないくらいに紅潮し、色っぽく乱れていた。
「さゆり……可愛いよ…」
汗ばんだ肌にくっついた髪を避け、再びキスをした。
「ん……」
普段とは別人のように、素直にそれを受け入れる。
唇を重ねたまま、相手を受け入れたくてたまらなくなっている
性器をじゅぷじゅぷと重ねあわせる。
そのまま糸が切れたようにお互い腰を動かし、快感を享受する。
「ぁぁ……」
さゆりが腕を背中に回す。
「さゆり……っ」
足立は頬や口元に優しくキスをするが、
下半身は激しく妻の胎内を打ちつける。
「あなた、 あなた……ぁぁ……」
小さな声で、しかし激しく、妻が喘ぐ。
「だめ……もう……」
涎を垂れ流しはぁ、はぁ、と苦しそうにさゆりが限界を継げた。
「んっ……俺も……一緒に…」
かき回すように、激しく妻の中を刺激する。
「あっ…………はっ……!!!」
「さゆり……ッ!!!」
最後に勢い良く突き刺すと、さゆりの中に大量に精液が廻る。
「あなたっ……んっ、は、あああああっ……!!!!」
さゆりも絶頂を迎えると背中に回していた手に力が入り、
引っかいてしまった夫の背中から、少し血が滲んだ。



390 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/24(水) 01:18:04 ID:yLyr00O1



「あなた」
冷たい手が、首筋に触れる。
「っわああああっ!!」
あだちの火照った体に電撃が走った。
「朝よ…と言っても、午前3時だけど」
「あ、ああ…」
足立が慌てて時計を見る。
「えっと…もう少し寝てていいよ、俺準備して行くから…」
「そう……?」
寝ぼけた様子でさゆりが返事をする。
足立には妻が何だかいつもより可愛らしく見えた。
「い、行ってきます…」
ちょっと顔を赤らめ、体を起こそうとする。が、もう一度座り込み
さゆりの方を向くと、ちゅ、と、頬にキスをした。
「………」
さゆりが頬に手をやりあっけに取られる。

「い、行ってきます!!」

それの10倍は動揺した様子で、足立がばたばたと走り去っていった。






その音を聞きながら、さゆりが小さく微笑むと、

「……行ってらっしゃい…」


嬉しそうにポツリとつぶやいたのだった。
391 ◆PRpFTyRR8k :2007/01/24(水) 01:21:20 ID:yLyr00O1
以上です。足立は正広と書くべきなんですがわかりづらいので足立にしました。

投下します、と言った後に誤字脱字の見直しするの忘れたのに気付いたorz
後でwiki編集します。
あとタイトル忘れてました「夫婦の蜜ごと」です。重ね重ねスマソ。
392名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 01:23:20 ID:xK2RtWWZ
>>391
オチで萌え死にました。


Wikiに予定地だけ作っておきますね。
393VS小姑:2007/01/24(水) 01:33:39 ID:3yDK4aSI
エロい、エロいよさゆりん!!GJです。
394VS小姑:2007/01/24(水) 01:36:46 ID:3yDK4aSI
あ、せっかくですから、続きを投下してから寝ます。なんか、こう、乗りに乗ってさっきまでキーをたたいていたんで。
395VS小姑:2007/01/24(水) 01:37:52 ID:3yDK4aSI
「なずなちゃん…猫をかぶってもだめだよ…」
「えっ…」
「君は、僕と同じタイプの人間だろう。なんとなくわかるのさ。」
「……」
「さぁ、言ってごらん、君の本音を」
わたしは無言で相馬さんを見つめた。相変わらずほほえんだまま、その瞳はわたしを
見つめている。その瞳は、何もかも見抜きそうな色をたたえている。わたしは、
ふーっと大きく息を吐くと、相馬さんを見つめていった。
「…わたしは、お兄ちゃんをたぶらかしている泥棒猫を知りたいんです」
「知って…どうするの?」
「もちろん…制裁を下します」
「制裁って、怖い言葉を使うね…」
「いえ…制裁すら生ぬるいですよ。わたしが小さい頃は…お兄ちゃんの愛情はすべて
わたしのものだったのに…わたしが大きくなるにつれて、お兄ちゃんはわたしを見なく
なった…わたしはお兄ちゃんの一番でなくなってしまった!お兄ちゃんを奪ったひとが
わたしは憎い!」
「なずなちゃん落ち着いて…」
つい、声をあらげてしまった。
「すみません…」
「おちついたかい?」
「ええ…」
「よし…兄をしたう君の純な心に僕は感動したよ。じゃあ、少しヒントをあげよう」
「ヒントですか?」
「そこからは、君の力で解決してごらん。ほら、こどもの頃を思い出してごらん。
自分の力で手に入れたときの喜びは、人から単に与えられたときよりも
うれしかっただろう?」
小学生の頃を思い出した…宿題がわからなくてお兄ちゃんに聞いたとき、お兄ちゃんは
単に答えを教えるのではなく、解き方を優しく教えてくれた。そして、『よし、よくできた。
なずなは偉いなぁ』と優しく頭をなでてくれた…
396VS小姑:2007/01/24(水) 01:38:47 ID:3yDK4aSI
「相馬さん…ぜひ、お願いします」
「うん、じゃあまず小鳥遊君の交友関係を洗ってみよう。小学生から高校の頃まで
怪しい人はいるかい?」
「いえ…お兄ちゃん、友達が少ない人でしたから、女の知り合いなんてなおさら…」
「うん。そうだろうね。大学はどうだい?サークル関係とか?」
「サークルは、『アライグマ研究会』とやらに無理矢理入らされたって言ってました。
実体は男たちだけの酒飲みグループだって。」
「うん。あの大学って、その手の遊び系サークルが多いよね。実際、『アライグマ
研究会』は、かわいい名前のくせに、野郎どもだらけさ」
「ということは、学校関係はセーフ。まさか、このお店ですか!」
「何で、そこで答えをいっちゃうのさ。『よく気がついたね、ワトソン君』と
言いたかったのに…」
「だっ、誰なんですか!お兄ちゃんの相手は!」
「まぁおちついて、おちついて…じゃあ、順番にこの店の女性陣を考えてみよう」

「えーと、店長、轟チーフ、種島さん、伊波さん、山田さん、そしてわたしですよね」
「そうだよ、亀さん」
「店長さんは…」
「小鳥遊君の好きなものは?」
「小さいもの…ですよね」
「そう。店長を見てどう思う?」
「わたしより大きいかも…」
「じゃあ?」
「セーフですね…じゃあ、あの優しそうな轟チーフ?」
「朝のミーティングの時の彼女はどうだった?」
「ずっと店長のそばを離れませんでしたね…」
「そう。それに、小鳥遊くん以外で、轟さんを好きな人がいるって、小鳥遊君も
知っているから、小鳥遊君が轟さんに手を出すなんてことはないよ。そうだろう?」
「ええ、お兄ちゃんは人のものを簡単にほしがったりするような人じゃない…
じゃあ種島さん?」
397VS小姑:2007/01/24(水) 01:39:38 ID:3yDK4aSI
「種島さんを見て、なずなちゃんはどう思う?」
「小さくって、かわいらしくって、バッチリお兄ちゃんのストライクゾーンだと思います!」
「そうだね…まずは容疑者Aだ。次は伊波さんか…」
「男の人が苦手で、殴ってしまうという人ですよね…除外ですね」
「ところがどっこい、彼女のヘアピン…あれ面白いのをつけているだろ」
「ええ…二十歳の人がするにはかわいらしいかも…」
「あれって、小鳥遊君がほめてから、毎回違うのをつけているのさ」
「な、なんだってー!!!!十分恋する乙女じゃないですか!容疑者Bですよ」
「最後に山田さん…彼女のこと…小鳥遊君はなんて言っている?」
「いつも働かなくて困る…って愚痴をこぼしています。」
「じゃあ、これで決まりだね。容疑者を二人にまで絞ったのだから、後は君の力だよ」
そう相馬さんが言い終わったとたん、バターンと音を立てて控え室の扉が開いた。
「おい相馬!いつまでダベってんだ。いい加減に交代しろ」
「山田、超疲れました…なずなちゃん代わってください…」
「おっといけね。それじゃあ、労働しますか」
「すみません、山田さん…気がつかなくって…」
あわててフロアへと飛び出した。

 それからのわたしは、仕事をしながらお兄ちゃんと二人の容疑者を観察し続けた。
もちろん、新入りだから仕事を覚えなきゃいけないから、ずっと見ているわけには
いかないけど…そして二、三日たつうちに何となくわかってきた。お兄ちゃんが
種島さんを見る目は、恋人を見る目ではない。なんかこう、親戚のおじさんが、
小さなこどもを見る、そう、大泉逸郎的な瞳だ。伊波さんを見る目も、恋人を見る
目ではない。それどころか、時々冷たい色を見せるときがある。わたしは訳が
わからなくなって、相馬さんに聞いた。
398VS小姑:2007/01/24(水) 01:40:47 ID:3yDK4aSI
「相馬さん」
「なんだい、なずなちゃん」
「お兄ちゃん情報は、正確なんですか?」
「あ、ひどいなぁ。『壁に耳あり障子に目あり、ベッドの下に相馬あり』と
言われるくらいに、手広く情報を集めているんだから」
「本当ですか?」
「よし、じゃあためしに…某月某日、酔っぱらっていたお姉さんを連れて
帰ったなずなちゃんは、お姉さんに命令されて近所の不燃物置き場に」
「ぎゃあっ!相馬さん!やめてください。信じますから…」
「そう。じゃあ、信じてくれたご褒美に重大ニュースを」
「なんですか?」
「今日は伊波さんの好きな、恋愛小説の発売日…でも…」
「でも?」
「彼女は男の人が苦手だから…」
「店員さんが男の人だったら買えないかもしれない」
「『しれない』じゃなくて、『できない』だろうね…そこで小鳥遊君が…」
「お兄ちゃんが…まさか、一緒に買いに行くとか!」
「ご名答、小林少年。後は君の力でやってごらん」
その日は、後は仕事が手につかなかった。

 わたしは早番だったので、お兄ちゃんたちよりも先にあがった。でも、お兄ちゃんと
伊波さんは遅番だから、待ち伏せをしなきゃいけない。だからお店の近くのコンビニへ
行って、コミックやファッション誌を読んでいた。
「そろそろ…だよね」
わたしはコンビニを出て、お店の通用口の近くの暗がりにたたずむ。五、六分ほど
たつと、通用口が開いて、伊波さんが出てきた。
「あれ?一人だけ?」
と思った直後、
「もー、相馬さんのせいですよー!」
と言う声とともに、お兄ちゃんが出てきた。
「すみません、伊波さん。相馬さんにつかまっていて…」
「ううん。小鳥遊君…いつものことだから…」
そして、お兄ちゃんは伊波さんと並んで歩き出した。わたしの背筋に電流が走った。
「そ、そんな…」

 それからは残酷な現実が、次々と目の前に現れては過ぎ去っていった。
伊波さんと並んで歩くお兄ちゃん、伊波さんから財布を受け取ってお店に入る
お兄ちゃん、財布と本を伊波さんに渡すお兄ちゃん。スーパーで伊波さんと
買い物をするお兄ちゃん。そして…伊波さんの家へはいるお兄ちゃん…

 おにいちゃんて、小さいものが好きなんじゃなかったの?伊波さんって年上だよ?
大きいよ?でも、胸の方はわたしが大きいんだよ?伊波さんって、男が嫌いじゃ
なかったの?お兄ちゃんはそりゃ昔は女装するくらい、かわいらしい顔だけど、
今ではトランクス派なんだよ?それなのに、それなのに、それなのに……
駆けだしたわたしは、何かにドンとぶつかると、そのまま気を失ってしまった。

399VS小姑:2007/01/24(水) 01:41:48 ID:3yDK4aSI
じゃあ、今度こそおやすみなさいませ。
400名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 16:55:23 ID:SkeLpsBE
トランクス派とか関係ねぇw
401VS小姑:2007/01/24(水) 19:40:34 ID:y737h6VZ
エロい神様が脳内に光臨しません。

だからやっつけ仕事で書いたエロ無しをかわりに投下します。
402VS小姑:2007/01/24(水) 19:41:16 ID:y737h6VZ
 ……………しろっ…………ずな………おいっ……なずなっ
何か音が聞こえる…音?そういえばわたしは……お兄ちゃんの後をつけていって、
とんでもないものを見て、その後走り出して…ハッ!

 気がつくと、わたしは誰かに抱えられていた。目が慣れてくると、薄暗い街灯に
照らされた、お兄ちゃんの顔が見えた。
「お、おにいちゃん…」
「ああ、良かった…心配したよ…そして、ゴメンな、なずな…」
「えっ……」

 お兄ちゃんの話をまとめると、どうやら歓迎のために大がかりなドッキリをやろうと
したらしい。スーパーでの買い物も、わたしの歓迎会のための買い物だったらしい。
相馬さんの話しも、わたしをあおりたてるための話だったらしい。落ち着いたわたしは、
お兄ちゃんと一緒に、伊波さんの家に入った。居間のドアを開けた瞬間に、店の人々が、
「ようこそ!なずなちゃん!!」
とクラッカーを鳴らしてくれた。もう…みんな、うれしいやら、おどろくやら…

 あまり遅くならないうちに、歓迎会は終わった。佐藤さんが車で送ってくれるって
言ったけど、お兄ちゃんが、
「なずなと二人にしてください」
と言ったので、二人で夜道を歩いて帰ることにした。

 「何度も言うけど…ごめんな、なずな」
「ううん…もういいの…みんながわたしをよろこんで迎えようとしてくれたのは、
わかったから…」
「伊波さんの玄関から入って、裏口へすぐ出て、『ドッキリ』の看板を出すはずが、
うっかり時間をかけすぎたからなぁ…あわてて出たところへ、おまえが走ってきて、
衝突したというしかけさ」
「ところで…おにいちゃん…」
「なんだい」
「伊波さんとは…その…本当になんにもないの?」
「なんにもって…まぁ、伊波さんは店でできた知り合いの一人って感じかな?」
「じゃあ、なんでわざわざ本をかわりに買ってあげたりしたの?」
「うーん。伊波さんのリハビリに協力しているという感じかなぁ。前に一度
かわりに買ってから、習慣になってるんだ」
「そうなんだ…やさしいんだね」
「いや、これは伊波さんには内緒だけど、実は伊波さんの好きな本って、
泉姉さんの本なんだ。売り上げをを増やすためと言う意味もあるんだから、
深く勘ぐるなよ。」
403VS小姑:2007/01/24(水) 19:41:53 ID:y737h6VZ
「お兄ちゃんには…いま、おつきあいしている人は…いないの?」
「ようするに、彼女がいるってか?いないよ、そんなの…俺が小さいもの以外に
興味ないの、知っているだろ?」
「じゃあ、この際だから聞くけど、某月某日、うちでは使わない石鹸のにおいをさせて
帰ってきたよね…あれって…」
「某月某日?…ああ、それは店の掃除や雪かきをしていたときに、うっかり転んで
泥だらけになって、山田の石鹸を借りて体を洗ったからかな?」
「某月某日には、その……キ、キスマークをつけて帰ってきた…」
「某月某日?…ああ、それは店に虫が入ってきて、チーフの代わりに追い出そうとしたら
刺されたからかな…」

「じゃあ…信じていいんだね…」
「信じるって…天地神妙に誓って、彼氏彼女のおつきあいをしている人はいないよ」
わたしは立ち止まった。お兄ちゃんも二、三歩行きすぎて立ち止まった。
「どうしたんだ、なずな」
「じゃあ、今日びっくりさせたお詫びと、彼女がいないという証拠に、キスして」
「キスって…なんでおまえにしなくちゃいけないんだよ!」
「してくれないと信じない!それに、家に帰ったら、お姉ちゃんたちに、
『お兄ちゃんと伊波さんはデキている』って言いつけるからね!」

 しばらく沈黙があった。その後お兄ちゃんは、フーッとため息をついてから言った。
「わかった…なずな、目を閉じて…」
わたしは、軽く目を閉じるとつま先立ちになった。胸がドキドキする。その直後、
おでこに暖かい感触があった。
「えっ…」
「おまえは妹だからな…これが精一杯」
「もう…」
はぐらかされちゃったけど、まぁいいや、最初の第一歩と言うことで。
「場所を間違えたから、その責任をとって腕を組んで歩け!」
わたしはそう叫ぶと、お兄ちゃんに飛びついた。
404VS小姑:2007/01/24(水) 19:43:31 ID:y737h6VZ
どうやったら、エロい神様って脳内に光臨するんでしょうかね。

SS書きの偉大な先達のみなさま、教えてください。
そして読者のみなさま、燃料を投下してください。
405名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 23:21:18 ID:nY8HTyOQ
>>404
明日まで待ってくれ。
明日は読者にとってかなりの燃料が注入されるから。
406名無しさん@ピンキー:2007/01/25(木) 00:01:54 ID:y2rSwwjh
妄想すればいくらでも浮かんでくる

なずな乙でした
407名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 00:00:39 ID:ZZ2cUrJf
ブタ分が足りない
408名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 02:00:07 ID:ikURY6JV
あだむらはいいなぁw
409Vs小姑 another story:2007/01/26(金) 19:50:08 ID:BYLqkYA+
投下します。398の続きで、また別のお話ということで。
410Vs小姑 another story:2007/01/26(金) 19:51:43 ID:BYLqkYA+
 ……………ギシッ…………くぅん………ガチャ……ああっ
何か音が聞こえる…音?そういえばわたしは……お兄ちゃんの後をつけていって、
とんでもないものを見て、その後走り出して…ハッ!

 気がつくと、わたしは体を動かそうとして、身動きがとれないのに気がついた。
それよりも、目の前で行われている衝撃的な行為を見て、もう一度気を失いそうに
なった。だって…両手を手錠で後ろ手に拘束されている伊波さんと、お兄ちゃんが
裸でベッドの上でからみ合っていたから…
「(もがっ)」
「ふっ、うん…ああ、なずな…気がついたかい?騒がれると困るから、布テープで
口をふさいでいるけど、息はできるよな?」
「(こくっ)」
訳が分からないまま、わたしはうなずいた。
「ちょっと、待てよなずな…もうすぐ第一ラウンド終了だから…じゃあ、伊波さん、
なずなが気がついたから、かわいい姿を見てもらおうよ…」
お兄ちゃんはそういうと、伊波さんを抱きかかえてベッドに腰掛けた。お兄ちゃんの
モノは、天井を突き刺すかのように、天を向いている。そして伊波さんの足を大きく
開けると、わたしに見せつけるかのように徐々にめり込ませていった。
「なずな、見てごらん…」
お兄ちゃんは伊波さんを抱きかかえたまま腰を動かし始めた。お兄ちゃんのモノが
伊波さんの秘部から出入りするにつれて泡立つ。あまりにも信じられない光景で、
頭がゆであがりそうになる。
411Vs小姑 another story:2007/01/26(金) 19:52:57 ID:BYLqkYA+
 「なずな、目を逸らすな…さぁ、伊波さん…ラストスパート…だよ」
「ああっ……くふうんっ…ああっ、なずなちゃん……見ないでぇ…お願い…」
「ふふっ…伊波さん、いつもより興奮しているねぇ…ほら、もっと見せつけてやろうよ…」
「いいっ……いいのっ、くふぅ…、ああ…いやぁ…」
「うっ……締め付けがっ…伊波さん…外と、中、どっちがいい?」
「今日はっ、ふっ、ああんっ、だいじょう、んっ、な日だから、中、中でぇっ」
「ううん…は、それっ、ああっ、イクッ、イクよ」
お兄ちゃんがそういった後、二人はビクンと体をふるわせた。
「ふふふっ…なずなに見られて、伊波さん、ものすごく興奮をしていたよ…
ほら、気絶している…」
そういえば伊波さんは目を閉じてぐったりとしている。そして、お兄ちゃんは
抱きかかえていた伊波さんを、静かにベッドに横たえて、わたしの方を向いて
ベッドに腰掛けた。さっき出したばかりだというのに、まだいきり立っているモノに
つい目が向いてしまった。あわてて目をそらす。

 「ちょっとかわいそうだけど、手首と足首を縛らせてもらったよ…」
確かに、手足の自由が利かないままで、三角座りのような格好で床に座っていた。
「なずな…おまえ、店からずっと俺たちをつけてきたんだろう?」
わたしは小さくうなずいた。
「あんなバレバレな尾行じゃ、誰だって気づくさ…」
それじゃあ、知ってて、あえてそのまま…
「そう。そしてそのままこの家に入った俺は、まっすぐ裏口から出ておまえを
捜そうとしたんだ。まさか、出た瞬間におまえと出くわすとは思わなかったけどな」
それじゃあ、気を失ったのは、お兄ちゃんとぶつかったから…
「うまく鳩尾に入って気を失ってくれたから、後は簡単だったよ…さぁ、ようやく現状が
わかったかい?」
わたしは、またうなずいた。
「よし、落ち着いたようだから、布テープははずしてやろう」

 「ぷはっ、ひどいよ!お兄ちゃ、モガッ」
叫んだところを、手で口をふさがれた。お兄ちゃんの顔が近い。でも、時々見せた
あの冷たい瞳をしている。わたしは思わず目をつぶった。
「なずな…いい子にしてくれるかい…」
そういって手を口からはずした。怖くなったわたしは、静かにうなずいた。
412Vs小姑 another story:2007/01/26(金) 19:53:30 ID:BYLqkYA+
「さて、なずな…ご感想を一言」
「おにいちゃん…伊波さん…何でこんなことに…」
「そりゃぁ、おまえに現状を手っ取り早く理解してもらうためさ。ごらんの通り、
俺と伊波さんは、もうふつうじゃぁないんだ」
「なんでこうなるの!お兄ちゃんって小さいものしかダメなはずで、伊波さんは
男の人がダメなはずじゃぁ…」
「ああ、四年前はそうだったな…ただ、何の因果か、伊波さんは男嫌いを直すために、
俺相手にリハビリを開始したのさ…そりゃあ、最初はひどいもんさ。家まで送るときも
マジックハンドごしに手をつなぐ有様だったしね」
つまり、一枝お姉ちゃんや梢お姉ちゃんが言っていた、お兄ちゃんが送っているという
女の子は伊波さんだったのね…
「最初は、『お手』『やっぱムリ!!!!』というパターンで、俺が襲われる方だったけど、
そのうち俺には、聞こえるようになってきたんだ…『狂エ…』『堕トセ…』『ナニモカモ
壊シテシマエ…』とね…そこからは、俺も伊波さんも徐々に『目覚めて』いって、
俺の大学進学の頃には、伊波さんは支配される喜びに、俺は屈服させる喜びに…
いっちょうあがりさ」

 「お兄ちゃんのために一生懸命勉強して、お兄ちゃんのために家事を手伝って…
ああ…お兄ちゃんのために急いで成長したのに…」
涙がポロポロとこぼれてきた。幼い頃からの努力がいっさいがっさい裏切られた…
お兄ちゃんはもう手の届かないところにいってしまった。なんて惨めなんだろう…
お兄ちゃんは冷たい瞳のまま続けた。
「なずな…俺もおまえの気持ちなど、とっくに気づいていたさ…でも、おまえも兄離れを
しなければいけないから、ちょいとショック療法のつもりでな。それに、おまえは俺と
血のつながった、大切な大切なかわいい妹…だからこそ…この俺の、小鳥遊宗太の
呪われた血を目覚めさせるわけにはいかないよ…伊波さんを巻き添えにしただけでも、
十分俺は地獄へまっしぐら。ましてやおまえを巻き添えにしては、天国にいる父さんや
俺に留守を任せている母さんに申し訳ない…」

 ………わたしは……わたしは…わたしは体をふるわせて叫んだ。


A:「ううん。なずなもお兄ちゃんや伊波さんと地獄へ堕ちてあげる。
  おねがい、一緒につれていって!!」

B:「わかった…お兄ちゃんから卒業する…でも、最後に一つだけお願いを聞いて!!」

C:「お兄ちゃんどいて!そいつ殺せない! 」
413Vs小姑 another story:2007/01/26(金) 19:54:43 ID:BYLqkYA+
個人的にはAルートが一番萌えるけども、Cルートも捨てがたい…どうしたもんだか…
414名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 21:23:23 ID:Na3N9oTS
GJです!!
Bにして欲しいなw
それなら流れ的に最後のお願いや兄卒業後の恋愛も
書きやすそうだし何よりハッピーエンドになりそう
なずなは幸せになって欲しいです!
415名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 21:56:00 ID:SopRJe5D
Aを希望します!!
416名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 21:58:43 ID:CMeQZ3IK
見てると思うけど向こうから転載

D お兄ちゃんのマネをさせて!
E お兄ちゃん女装して!
F 生ぬるい!男と女のなんたるかを極めてないわ!

あとフェラも話題に上がってる
417Vs小姑 another story ◆NeUP3MRSP. :2007/01/26(金) 22:01:35 ID:BRzEgHgn
 あー、いい風呂だった(AA略)トリップ成功してるかな?
 
 どうも。ここ最近「勝負師」「ある日の彼氏と彼女」「VS小姑」を
連続で投下した者です。今後はトリップつけます。まぁ、トリップが
なくても、推敲の後でもやらかす「じゃあ」と「じゃぁ」のタイプミスや、
会話中心の展開で、おおかたの人がお気づきだと思いますけれども。

 以外とBルートの需要が多いですね。D、E、Fルートは、予想の
75度斜め上をいっていましたけど、電波を受信したら、書いてみたいな。

 では、妄想しながら眠りにつきます。
418名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 23:26:30 ID:NZueDPJX
ああん。新職人登場でGJだわーーー。
419名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 23:37:13 ID:AiHi9zVu
Bだ なずなには苦汁を舐めて欲しくない
414の言う様になずなを幸せにしてやって欲しい

420名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 09:39:12 ID:j7y7ssqa
唐突に思ったんだが、宗太が女の子で他は男の小鳥遊家はかなりエロいな。
梢姉さんがやべえwww
421名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 12:29:36 ID:XeTMPJi7
全パターンきぼん。
422名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 14:54:13 ID:9D1i+qKW
泉姉さんの需要ってある?
個人的には物凄くツボなんだが
423名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 17:39:33 ID:EvdYd/Va
>>422
あるよ。


ところで小鳥遊きょうだい全員の5Pとか、誰か書いてくれんかねえ。
三巻の携帯再録でツボったもんで。
流石に多すぎて収集つかなくなりそうか。
424Vs小姑 another story sideB ◆NeUP3MRSP. :2007/01/27(土) 19:14:54 ID:p9ElAME6
投下します。とりあえず需要の多いBルートで。ちなみにエロ無しです。
425Vs小姑 another story sideB ◆NeUP3MRSP. :2007/01/27(土) 19:16:28 ID:p9ElAME6
「わかった…お兄ちゃんから卒業する…でも、最後に一つだけお願いを聞いて!!」

 お兄ちゃんは、一瞬フッと笑うと続けていった。
「いい子だ、なずな…さぁ、言ってごらん。でも、『一度だけ抱いて』とかはナシな」
「うん、わかっている…あのね、お兄ちゃん、一生かかってでも、伊波さんを幸せに
してあげて…幸せの形は、愛の形はいろいろあるけども、伊波さんが『お兄ちゃんと
つきあって良かった』と思えるようにしてあげて…」

 お兄ちゃんはポカンと口を開けた。その後、穏やかな顔で言った。
「100%守るという約束はできない…けど、努力は…する」
「お願いだよ…」
言い終わった後、わたしの両目に涙があふれた。
「あ、あれ、なんでだろう…ぐすっ」
だめだ、次から次へと、涙があふれてきてしまう。
「泣く必要なんてないさ…」
お兄ちゃんが優しくタオルで涙を拭ってくれた。ああ、いつもの優しいお兄ちゃんだ…
「ありがとう、お兄ちゃん…約束、だよ…」

「ありがとう…なずなちゃん…そして、ごめんなさい、大好きなお兄ちゃんを
奪ってしまって…」
伊波さんの声が聞こえてきた。どうやら気づいていたらしい。
「伊波さん…お兄ちゃんをとられたのは、その…ショックだったけど、伊波さんもお願い、
お兄ちゃんを幸せにしてあげて…でないと、小鳥遊家の小姑たちは恐ろしいんだよ」
「うちの一家では、おまえが最強だろうから、おまえさえ納得してくれるなら…」
お兄ちゃんは立ち上がると、伊波さんとわたしの拘束を解いてくれた。
426Vs小姑 another story sideB ◆NeUP3MRSP. :2007/01/27(土) 19:17:13 ID:p9ElAME6
「もうちょっとおまえが泣き叫ぶかと思って、それをBGMに第二段…と考えていた
けど、あっさり毒を抜かれてしまったよ。伊波さん、今日は、もうナシにしよう」
「小鳥遊君…仕方がないね。でも、あのっ、さっきはすごかった…」

暗くてよくわからないけど、伊波さんは真っ赤になっているようだ。だって、この部屋の
気温が心なしか、さっきからあがっているから。わたしも、さっきのお兄ちゃんと
伊波さんの行為を思い出して、顔が真っ赤になる。
「伊波さん、さすがにドロドロだから、シャワーを借りていい?」
「…どうぞ」
「なずな、おまえどうする?一人で帰れるか?それとも俺を待つか?」
いつものお兄ちゃんの口調で聞いてくる。わたしは間髪入れずに答えた。
「一人にしてくれると、うれしいかな…」
「わかった…本当に大丈夫だな?」
「うん…じゃぁ、伊波さん、さようなら。お兄ちゃん、お先に」

 わたしは荷物を持って、伊波さんの部屋を出た。薄暗い廊下を静かに歩き、玄関から
外に出た。そして考えないように、考えないようにと、来た道を逆にたどりながら、
ただ無心に駅前の商店街の方角をめざして歩いた。でも、商店街に入るとCDショップ
からの音楽が耳に入ってきた。

Love me love me say that you love me
fool me fool me go on and fool me
 愛して愛して それがムリなら愛していると言って 
 だましてだまして わたしをだまし続けて…か
427Vs小姑 another story sideB ◆NeUP3MRSP. :2007/01/27(土) 19:18:49 ID:p9ElAME6
 あまりにもさっきまでのわたしの心境を反映しているので、一瞬涙が出そうになった。
でも、そこは涙をグッとこらえた。お兄ちゃん。なずなはお兄ちゃんを卒業します。
だから、お兄ちゃんも、ちゃんと約束通り伊波さんを幸せにしてあげてね。でないと、
小姑の嫁いびりをやっちゃうよ? ずっと二人を監視するよ? お姉ちゃんたちにないこと
ないことを吹き込むよ? あ、今度バイトに行ったときは、どんな顔して挨拶をしたら
いいのかな? バイトの人たちには言ってもいいのかな? もしかして相馬さん、今日の
出来事もどこかでみているんじゃあないでしょうね? そんなことを考えながら空を見ると、
流れ星が一つ走った。あわてて、消えないうちにお願いをした。

(あ、流れ星…どうか、新しいすてきな出会いがありますように…)

 お兄ちゃんみたいに、お店で出会いがあるかな? でも、お姉ちゃんたちを見ていると、
小鳥遊家の女たちって男運が悪そうだし…ううん、約束通りお兄ちゃんを卒業して、
わたしはわたし、自分の愛の形を探していくことにしよう。そう心に新たな誓いを
刻みつけると、家へ向かって駆けだした。
428Vs小姑 another story sideB ◆NeUP3MRSP. :2007/01/27(土) 19:19:59 ID:p9ElAME6
3巻で初めて携帯収録版をみたけど、やっぱなずなはいい娘ですね。
同時に、将来がとても頼もしそう。
作中に出てきた曲は、The Cardigans の Lovefool です。
429名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 20:23:46 ID:mUqa+Y+C

この変態め!!

 ( *´∀`)      n
 ̄     \    ( E) ビシ
フ     /ヽ ヽ_//
430名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 23:14:50 ID:WgXeQKD0
GJ!!なんかいいな
なずなが愛の形を見つけた後の話ってないんですか?

全く関係ないけど斉藤見ると
ドリカムのもしも雪ならを思い出すんだがどうなんだろ?
431名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 23:15:20 ID:WgXeQKD0
GJ!!なんかいいな
なずなが愛の形を見つけた後の話ってないんですか?

全く関係ないけど斉藤見ると
ドリカムのもしも雪ならを思い出すんですがどうなんでしょう?
432名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 23:16:31 ID:WgXeQKD0
すいません ミスしました
433Vs小姑 another story sideC ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 01:09:19 ID:RBsIZ7dt
>>430
ご感想ありがとうございます。
>なずなが愛の形を見つけた後の話ってないんですか?

そこまでの電波は受信できませんでした。書けたら今後
やってみたいですけど。

さて、sideBを投下してから飯を食い、遊んで、飲んできたんですが、
ボウリングをしている最中になんか変な電波を受信してしまいました。
おかげさまでスコアはぼろぼろでしたけど。そこで、悔し紛れに、
帰ってきてから下書きに一部手を加えて、sideCを若干変更しました。

ただ、その分なずなが大暴れしていますので、なずな萌えの方は、
スルーした方がいいかも。
NGワードは、「エロあり」「アナルあり」「下克上」「インセスト」です。
434Vs小姑 another story sideC ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 01:10:00 ID:RBsIZ7dt
「お兄ちゃんどいて!そいつ殺せない! 」

 普段はおとなしいわたしが、『殺す』なんて言葉を使ったせいか、お兄ちゃんは、
一瞬固まった。チャンス!わたしは三角座りの体勢から飛び跳ねると、お兄ちゃんに
体当たりした。
「イテッ!!」
お兄ちゃんがうめく。その間に梢お姉ちゃん直伝の技により、手と足の拘束をはずした。
「なずな、何をす」
間髪入れずに、お兄ちゃんを押し倒し、馬乗りになる。そしてわたしを拘束していた
タオルや布テープなどを使って、今度はお兄ちゃんを拘束する。
「油断大敵だよ、お兄ちゃん…わたしは、梢お姉ちゃんから、万一に備えての技を
たっぷりと習っていたんだから…人類って不思議だね、足首と手の親指を拘束される
だけで身動きがとれなくなるの。どう、お兄ちゃん…拘束される気分は…」
「いいわけないだろ!!」
「そう? そのうち良くなるかもよ?」

 さて、今度は泥棒猫の方っと…伊波さんはいまの騒ぎで目を覚ましそうになっている。
大急ぎで足首を拘束する。伊波さんの股間は、乾いてきてはいるけども、まだ
お兄ちゃんの残滓が見られた。許せない、許せない、許せない!!
拘束が終わると、今度はわたしのかわりに床に座ってもらう。床におろしたときの衝撃で、
伊波さんは目覚めたようだ。
435Vs小姑 another story sideC ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 01:10:43 ID:RBsIZ7dt
「気がつきましたか、伊波さん」
「なずなちゃん、これは…」
「伊波さん、よくもお兄ちゃんをたぶらかしてくれましたね…今度は、わたしが
奪い返す番ですよ…」
わたしは、伊波さんに見せつけるように、お兄ちゃんに近づいた。

「なずな…やめろ…気が狂ったのか…」
「あら、わたしに見せつけるように伊波さんと励んでいたお兄ちゃんにそんなことを
いわれるなんてね…お兄ちゃん、伊波さんよりすごいことをしてあげる…」
まず顔…女の子みたいに整ったきれいな顔…瞼から…鼻から…耳…唇…キスの雨を
降らせる。首筋に伊波さんがつけたキスマークを見つけた。頭に来たので、
伊波さんの三倍ほど強く吸い付く。

胸…女の子と違って小さいけど、乳首…
「あれ…乳首がたっている。うれしいな、わたしで興奮しているんだ」
「やめろ。やめるんだ…なずな…」
お兄ちゃんは踏ん張っているようだけども、時々唇の隙間からうめき声が聞こえる。
体からは男の人の汗がにじむけども、わたしにとっては媚薬のよう。ますます興奮してくる。
おへそ…お兄ちゃんはビクッと跳ねた。もう…かわいいんだから…

 いよいよ、お兄ちゃん自身。堅くなってきてはいるけど、さっきわたしに見せつけた
ときのような鋭さはまだ見えない。
「えへへへ…それじゃぁいただきます」
舌を突き出すようにして下から上へ舐めあげる。空いた手で、袋を優しくマッサージ。
フェイントで先っぽをつつく。大きくあけてくわえてみる。とにかく、考えつくばかりの
ことをやってみた。その成果、徐々に堅くなり、先っぽからは透明の汁が出てきた。
「うれしい、お兄ちゃん…もう、十分かな」
「やめ…るんだ…なずな…今ならまだ…戻れる」
436Vs小姑 another story sideC ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 01:11:37 ID:RBsIZ7dt
「お兄ちゃんは、その気でも、わたしにその気はないの。だって、ほら…」
わたしはお兄ちゃんに見せつけるかのように、服を一枚一枚脱いでいった。
ただ、ブラジャーを外すときだけは、伊波さんの方を向いた。
「伊波さん…その貧相な胸では、お兄ちゃんもきっと満足できなかったと思います。
お兄ちゃんを天国に連れていくために、わたしはこの体を磨いたんですよ…」
「なずなちゃん…お願い、正気に戻って…」
「何をいってるんですか、このメスブタがっ!!その目でじっくりと見ておきなさい…」
ゆっくり、見せつけるようにブラジャーを外して、伊波さんの胸につけた。
「うふっ…スカスカ…食っても食っても栄養はどこに行ったんですか?わたしの場合は、
お兄ちゃんの愛情こもった料理のおかげで、こんなに大きくなったんですよ…悔しい
ですか?」 

伊波さんは恥ずかしそうに顔を逸らした。さぁ、いよいよ最後の一枚。
「お兄ちゃん…よく見て」
お兄ちゃんの目の前で、静かにショーツをおろす。ツーッと糸が引く。
「なずな、もうこんなに濡れているの。もう、我慢できないよ…」
そのままお兄ちゃんの上に馬乗りになり、モノを中心に当てると同時に、腰を下ろした。
「くっ…いっ…ぐっ…あーっ!!!!」
痛みは感じるけど、お兄ちゃんとのつながりだと思うと、我慢できなくはない。
思い切って腰を下ろすと、子宮にズドンと衝撃が来た。どうやら全部収まったらしい。

「うれしい…お兄ちゃんに初めてを捧げることができて…」
お兄ちゃんはもう、うつろな目をしている。
「お兄ちゃん、さぁ、一緒に天国へいこ…」
ゆっくりと腰を上下させる。それを見た伊波さんが叫ぶ。
「やめて、なずなちゃん!!おかしい、おかしいよ」
「伊波さん…くやしいですか…ふふふっ。奪われた悔しさを身をもって味わってくださいね。
437Vs小姑 another story sideC ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 01:12:31 ID:RBsIZ7dt
 徐々に激しく動かす。お兄ちゃんの口からもあえぎ声が聞こえ出す。うれしい、わたしで
興奮してくれているんだ…
「なずな…もう、やめろ…やめろ…」
「ダメよ、お兄ちゃん、最後まで行かなきゃ…」
「やめろなずな…もう、もたないんだ」
「そう、じゃぁ、いっぱい出してね…」

 動きをますます加速させる。お兄ちゃんの顔つきが険しくなってきた。よっぽど
我慢しているんだろう。わたしも、痛みよりも、甘いうずきが体内におきてきた。
「お兄ちゃん…お兄ちゃん…お兄ちゃん…」
「なずな…なずな…もうだめだ…」
「うれしい…わたしの中へ、なずなの中へ出してぇっ!!!」
そう叫ぶと、わたしの中でお兄ちゃんのモノがはじけた。
「くっ…ふうっ…」
わたしは胸をのけぞらせて、甘い感触にしびれた。
438Vs小姑 another story sideC ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 01:13:34 ID:RBsIZ7dt
「お兄ちゃん、本番はこれからだよ」
落ち着いたわたしは、お兄ちゃんをうつぶせにする。その後伊波さんの部屋を
少し家捜しすると、ようやくブツを発見した。
「さて、伊波さん」
「…?」
「これは何ですか?」
「マジック…ハンドだよね…」
「そう、お兄ちゃんと伊波さんを結びつけた、あのマジックハンドですよね」
「よく知ってるね」
「うるさい!この泥棒猫!!」
わたしはマジックハンドで、伊波さんの頬をたたいた。
「思い出のこのマジックハンドを、これから使わせてもらいますからね…お兄ちゃん、
お兄ちゃんにとっては、お仕置きの時間だよ…」
「なずな…何をする…」
お兄ちゃんがうつぶせのままでうめく。
「お兄ちゃん…刑務所の中で一番恥ずかしいリンチって何か知っている?」
わたしはそういうと、お兄ちゃんのお尻に近づいていった。
「なずな、まさか…」
439Vs小姑 another story sideC ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 01:15:00 ID:RBsIZ7dt
「あははははっ、そうだよ…屈辱的だよね…妹にお尻の処女を奪われるなんて…
お兄ちゃん、楽にしないと痛いだけだよ…」
わたしはマジックハンドの取っ手を菊門に当てると、徐々に埋めていった。
「グググッ…やめろ、なずな、やめてくれぇ!アッー!!!!」
「入っちゃったね、お兄ちゃん」
片手でマジックハンドを動かし、もう片手で体のあちこちに触れ、唇も使って、
お兄ちゃんの感じるところを刺激する…相変わらずお兄ちゃんはうめき声を上げる。
「おにいちゃん…お兄ちゃんがいけないんだよ…」
「なずな…やめてくれ」
「お兄ちゃんがわたしだけのものになってくれないから、こんなことをしなくちゃ
いけないの…いい?お仕置きだよ、これは…」
最後には、お尻の快感か、わたしの愛撫による快感か区別が付かなくなったのか、
お兄ちゃんのモノも元気を取り戻してきた。
「ああ、お兄ちゃん…うれしい、わたしで感じてくれているんだ…」
体も熱くなってきた、もう最後かも知れない。
「じゃあ、いっちゃえ」
耳の裏を舐めあげると、お兄ちゃんの先端から精液が飛び出した。
「さ、お兄ちゃん。記念写真を撮ろうね…」
わたしは、自分の携帯のカメラを起動した。
440Vs小姑 another story sideC ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 01:16:19 ID:RBsIZ7dt
「なずな…やめてくれ」
「お兄ちゃん、実の妹のテコキとお尻の穴で感じていっちゃうなんて、変態だよね…
誰にも知られたくないよね…だったら、わかるよね。伊波さんとは、別れて…」
お兄ちゃんは力無くうなずいた。

 それからは、表面上はふつうの兄妹に戻った。お兄ちゃんとやったのは、あれっきり。
おにいちゃんは時々わたしに対しておびえた瞳を見せるけど、約束を守って伊波さんと
別れたみたい。ちゃんとバイトが終わったらまっすぐ帰ってきて、朝帰りなんて少なく
なったし。

 今日は久々に五人兄妹そろっての晩ご飯。お兄ちゃんが炊き立てのご飯をよそって
くれる。炊き立てのご飯の香りが漂ってきたが、わたしはそのにおいをかいだ瞬間に
吐き気を憶えた。あわてて洗面所に駆け込む。
「うぷっ…げぷっ…」
「大丈夫か?なずな…」
一枝お姉ちゃんが心配してたずねる。
「うん。なんとか…」
返事をすると、お兄ちゃんと目があった。ふふっお兄ちゃん…理想の家族に、また一歩
近づいたかな…


441Vs小姑 another story sideC ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 01:19:50 ID:RBsIZ7dt
以上です…スミマセンスミマセンスミマセン!!!!

いや、ほらわたしもなずな萌えの一員なんですけどね、
好きな子を、こういじりたいというか…何をいっても
言い訳になりますね…

それから、まとめの編集さん、いつもありがとうございます。
出かけてから帰ってくるまでの間にまとめられているなんて…
仕事が速くて丁寧でGJです。
442名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 01:22:37 ID:B53TSdoJ
>>441
GJ!!
良い病みっぷりに感動した!!

それと投下しますよ
443『泉日和』:2007/01/28(日) 01:23:52 ID:B53TSdoJ
「助けて、宗ちゃん……」
 いつもの如くバイトを終えて家に帰り、朝頼まれていた通りに泉姉さんの部屋をノック
したところ、返ってきた第一声がそれだった。その声は悲壮感に満ちているが、この程度
のことは日常茶飯事だ。昔からそうだったし、毎回心配していたら問題姉揃いの小鳥遊家
では暮らしていくことなど出来はしない。正確に言うと心配をしなくてもやっていけない
状態なので、バイト先に居る時間の方が安らいでいるのだが。
 俺は溜息を吐くとドアを開き、一歩後退した。こうやって少し距離を取っておかないと
酷い目に遭うのが分かっているからだ。下手をすれば距離を取っても巻き込まれてしまう。
「今日は一段と酷いな」
 開いた瞬間に雪崩のように溢れてきたのは紙の山、泉姉さんの書き損じた原稿の山だ。
パソコンを使えば良いと思うのだがどうにも使えないらしく、結果として毎回このような
参事になっている。特に今日は締め切りの日だったので、余計に量が多いのだろう。
 軽音。
 山の一部が崩れ、白い色とは対照的な影が除いた。
「宗ちゃん、おかえり……」
「ただいま」
 泉姉さんはゴミの山を掻き分けながら這い進むと、だらしなく廊下に横になる。しかし
崩れた山が襲いかかり、再び埋もれてしまった。長い黒髪や黒い服装、トレードマークの
ようになっている万年筆のインクのせいで全体的に黒いイメージがあるのだが、今の状態
ではそんな色の欠片も無かった。僅かに覗いている指先だけが、泉姉さんの存在を示して
いるのみだ。もう三十も近い年齢だというのに、こんな間抜けな状態に毎回なってしまう
のだから恐ろしい。そんな存在が俺の姉だというのだから、もっと恐ろしい。
444名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 01:25:38 ID:6qspj+Oq
>>441
こちらこそどういたしまして、です。
ところで編集前に確認させていただきたいのですが、
Cルート掲載の際に、NGワードも同時に掲載した方がよろしいでしょうか?
SSの各リンクページと、「another story」からのリンクとそれぞれあります。
445『泉日和』:2007/01/28(日) 01:26:23 ID:B53TSdoJ
 俺は泉姉さんを引き抜くと、少し離れた壁に立掛けた。そして用意しておいたゴミ袋を
広げると、原稿用紙を詰め始める。このくらいのことをするだけで部屋は驚く程片付くし、
時間もあまりかからないので本人がやるのが一番だ。しかし部屋を片付けるのが苦手だと
いう泉姉さんは、それすらも出来ないのだ。以前一度自分でやろうとして、余計に酷くなっていたと一枝姉さんが言って
いた。これはもう、苦手だとかそんな次元ではないのかもしれない。
 そんなことを考えながら作業をしていたら、気が付けば終わっていた。
「ありがとう……」
「はいはい、どういたしまして。飯は食ったか?」
 軽く首を降るのと同時、泉姉さんの腹が鳴った。
「何で食っとかないんだよ」
「お仕事忙しくて……」
 これもいつものことだが、締め切り直前で只でさえ寝ていないというのに食事まで抜く
なんて、このままでは本当に体を壊してしまう。常に力が足りていないのは自覚している
筈なのに、何のつもりだろうか。一枝姉さんや梢姉さんを誉めるのは胃が痛くなるけれど、
食事だけはきちんと取っているあの二人を少しは見習ってほしい。
 これだけは甘やかすのも駄目かと思い、文句を言おうとすると、
「それに……」
 と言葉を遮られた。
「可愛い弟と一緒に食べたかったし……」
 余計な考えの見えない、純な瞳で見つめられ。言葉を完全に失った。こんなことを言わ
れたら、もう何もい言い返すことなど出来はしない。行き場を失った言葉の代わりに、口
からは大きな溜息が出た。つくずく甘いと思う。
「さっさと顔を洗ってこい、その間に準備しとくから」
「うん」
 心の底から嬉しそうな顔をする。
 そんな表情を見ていられなくて、俺は踵を返した。
446『泉日和』:2007/01/28(日) 01:27:29 ID:B53TSdoJ
 鈍音。
 振り向けば、床に突っ伏した泉姉さんの姿があった。
「ごめんね、宗ちゃん。力が全然入らなくて……」
 そういえば今日でもう三徹だ。朝は食べているのを確認したが、夕食を食べていないの
は勿論、もしかしたら昼も抜いていたかもしれない。泉姉さんが仕事に追われ食事を抜く
のは家族の共通認識だ、皆声をかけなかった可能性も高い。だとすれば、無理もない話だ。
「ほら、掴まれ」
 高い身長だとは思えない程軽い体を背負い、洗面所に向かう。
「ありがとう、宗ちゃん……」
「そういや、原稿は?」
 何となしに訊くと、嬉しそうな声で、
「うん、終わったわ……」
 三日前は全然出来ていなかったようなのに、大したものだ。
 洗面所に着くと、お湯を少し温めに設定して蛇口を捻る。乗り掛かった船だし、先程の
ような状態では顔を洗うのも無理だろう。洗面台に体を寄りかからせると、頼りない動き
で淵に掴まっている泉姉さんの顔を洗い始めた。
「ごめんね、宗ちゃん……」
 言いながら振り向くが、それが良くなかった。泉姉さんはバランスを崩し、体制を立て
直そうとしてノズルに掴まった。洗髪も出来るようにホースが着いているそれは、当然の
ように固定台から外れてしまう。倒れてもノズルを握っていたせいで湯が飛び散り、二人
とも全身ずぶ濡れになってしまった。怒りすら沸いてこずに、俺は肩を落とす。
「シャワーにするか」
「うん……」
 何て世話の焼ける姉だ。
 適当に服を脱がし、浴室に放り込む。全身が濡れているのは俺も同じなので全裸になり、
その後に続く。普通ならば羞恥心が働くのだが相手は家族だし、それにこんなことも度々
あるので照れはもう消えていた。認めたくないことだが、これも俺と泉姉さんの日常生活
の一部となってしまっているのだ。照れは無いが、ある意味では女装より辛いものがある。
447『泉日和』:2007/01/28(日) 01:29:40 ID:B53TSdoJ
 軽く暗い気分になりながら泉姉さんの髪を洗い、続いて体を洗う。まずは足から、次に
腕、最後は胴体だ。背中を洗っていると、不意に高い声が聞こえた。
「妙な声を出すな」
「うん、ごめんね……」
 今日は家に帰ってきてから、こればかり聞いている気がする。
 続いて胴体の前面、特に胸の辺りを擦っていると、またもや黄色い声が聞こえてくる。
聞き間違えであってほしいが、残念なことに声は女のそれだった。音がよく響く浴室では
それが顕著で、大分出来上がっているのか耳を済ませば荒い息まで聞こえてきた。
「さっきの話だけどね……」
 さっき、というのは小説の話か。
「最初は全然駄目だったの……。でもね、姉弟もののお話を思い付いて、私と宗ちゃんの
ことを考えながら書いてみたら驚くくらい早く進んだの……。こうだったら良いな、って」
 珍しく長い言葉が続く。
「それでね、洗ってもらってる間にそのことを思い出してたら」
 変な気分になり、喘ぎ声が出たという訳か。
「宗ちゃん、こっちも洗って?」
 細い手指で割れ目を広げると、シャワーのお湯では有り得ない、粘り気を含んだ液体が
垂れた。これの意味するところは分かっているし、描写に必要という理由で泣き付かれ、
何度かその行為をしたこともあった。その光景を思い出し、股間が反応してしまう。
「これで最後だぞ?」
 行為の度に言っているような気がする。姉は好きではないのに、とことん甘いらしい。
 俺はボディソープを多目に手に取ると、指先を入口に這わせた。丹念に塗り込み、時間
をかけてほぐしていく。生々しい音と温度、柔らかな感触、壁にもたれて喘ぐ泉姉さんの
姿が俺の本能を刺激した。心に押されて手指の動きを早めれば、愛液の量も多くなる。
448『泉日和』:2007/01/28(日) 01:31:26 ID:B53TSdoJ
「宗ちゃん、気持ち、良いの」
 それはそうだろう、ツボは知り尽くしている。
 ほぐれてきたのを確認すると、ゆっくりと指を沈めてゆく。数は多くないがそれなりに
こなしている上、液の多さもあって大した抵抗も無く進んでいった。
「痛ッ」
「大丈夫か?」
 辛いなら無理にする必要はない。弱っている体に負担をかけてまでしようとは思わない。
「うん、大丈夫。ちょっと染みただけ……」
 そう言っているが、念の為に少し丁寧に指を動かした。激しくすると危険なので元から
それほどのものではないが、今の更に少し弱めたものが丁度良いのか、気持ち良さそうに
声を漏らしている。体の状態とは裏腹なあどけない表情は、まるで幼子のようだ。
「俺と身長は変わらないのに」
 干支など同じだというのに。
 なのに、何故だか可愛く見える。
「待て俺」
 相手は一回りも年上、しかもタッパもある。
 しかし、年齢で言えば先輩も年上だ。身長に関しても普段は這っているか座っているか、
高い場合でも立ち膝状態で、せいぜい俺の腹の辺りまでしか無い。胸はそれなりにあるが、
思い出してみると先輩のものも小さくはない。そして何より、普段の行動だ。仕草も内面
も幼くて子供のように常にべったりと甘えてくるし、常に危なっかしい感じがする。俺が
姉達の中で、唯一甘くしてしまう程に。
 もしかしたら、好みの弩真ん中かもしれない。
 そう思うと、泉姉さんがとても愛らしい生き物に見えてきた。
「泉姉さん超可愛い!!」
「ふふ、ありがと宗ちゃん」
 見れば見る程可愛い。しかも普段小さいものを見るときとは別の、特別な愛しさのよう
なものが込み上げてくる。これが、人を好きになるということだろうか。
 思わず抱き寄せ、頭を撫でる。
449『泉日和』:2007/01/28(日) 01:33:14 ID:B53TSdoJ
「ね、宗ちゃん。そろそろ、お願い……」
「ごめん、すっかり忘れてた」
 唇を重ね、細い体を横たえらせる。
「入れるぞ?」
 頷いた泉姉さんにもう一度唇を重ね、固くなっている竿の先端を当てた。腰に力を込め
進めると、僅かな抵抗の後、一気に奥まで届いた。僅か一瞬の間に強い快感が背を走り、
脳がとろけてしまいそうになる。キツく締め付け、ゆるく動く膣内の感覚に、思考が飛び
そうになってしまった。あまりの刺激の強さに、暫く腰が動かせなくなる。
「動いて、宗ちゃん……」
 こちらをじっと見つめてくる泉姉さんの髪を軽く手で鋤き、俺は漸く腰を動かし始めた。
一突きする度に可愛い声で小さく鳴き、奥をこじるように動かせば膣内のひだがうねって
絡みついてくる。胸を吸い、豆をいじれば大きな喘ぎ声を出して体を弓なりに反らせた。
与えられる快楽が強いのか、目尻には涙まで浮かべている。
「大好き、宗ちゃん……」
「俺もだよ」
 何度も唇を重ね、舌を交わらせ、深くまで責めたてる。
「も、イきそ……」
 俺もそろそろ限界だ。
 動きを激しくして、一番深いところで放出する。同時に達したらしく、一滴残さず絞る
ような動きで強く締め付けられた。痙攣の波が与えてくる不規則な刺激を名残り惜しいと
思いながら引き抜くと、その動きで感じたらしい泉姉さんの吐息が胸に当たる。
 呼吸を整えるように、は、と長い息をして、泉姉さんは笑みを浮かべた。
「ありがとう、宗ちゃん……。とっても、嬉しかった……。また、してくれる……?」
「良いよ、泉姉さんの頼みだし」
「ありがとう……」
 言った直後、泉姉さんの腹が豪快に鳴った。
「……先にメシにしようか」
「うん、ごめんね……」
 やはり最後まで上手くいかないのが、泉姉さんだ。
450ロボ ◆JypZpjo0ig :2007/01/28(日) 01:36:14 ID:B53TSdoJ
今回はこれで終わりです

二次創作は初めてですが、原作の雰囲気の再現は難しいですね
原作無視してんじゃねぇよ馬鹿野郎!!という感じです
でも頑張ります、目指せ姉妹コンプ
451名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 01:38:43 ID:6qspj+Oq
ロボ ◆JypZpjo0igさん割り込み失礼しました。

◆NeUP3MRSP.さんもロボ ◆JypZpjo0igさんもGJです。
珍しいタイプの作品を一夜で2つも読めて新鮮でした。
452 ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 01:50:36 ID:RBsIZ7dt
あー、いい風呂だった(AA略)

>>444
いつもありがとうございます。NGワードは抜きでもいいと思います。

>>450
描写が丁寧でGJです。泉…普段物静かな、大人の女が
甘える姿…イイじゃないですか!!!!
453名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 01:51:33 ID:6qspj+Oq
>>452
了解しました。
454名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 02:35:11 ID:28kqTuOZ
>>443 狂おしいほどGJ!

3巻見て泉姉さんが一番好きなキャラになったwww
455名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 09:17:47 ID:UvCSIyTa
ロボさん、>>441さんGJ!
>>441 Aパターンエンドはないんですか?
456名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 11:07:56 ID:lQn/oFYo
そーいや、wikiの過去スレのログ、見れないんだけど…。
bRだけ。俺だけか?
457まとめID:NFzv658w:2007/01/28(日) 17:19:06 ID:rS/9M2y4
 久しぶりに投下します。

 小鳥遊×山田 エロ無し タイトル『兄妹』
458まとめID:NFzv658w:2007/01/28(日) 17:20:14 ID:rS/9M2y4

 山田は、音尾さんのようなお父さんが欲しいです。

 山田は、八千代さんみたいなお母さんが欲しいです。

 そして・・・山田は・・・



「・・・田・・・山田・・・・山田さん・・・・・山田!」

 私を呼ぶ声がして、私はビックリしました。
 パフェを作るために持っていた生クリームを持つ手にも力が入って、もう完成しかけていたパフェにクリームが溢れてしまいました。

「・・・ぼーっとしているから声かけてみたら・・・!!」

 小鳥遊さんを見たら、小鳥遊さんは顔に手をあてて溜息をついていました。どこか怒っているようにも見えます。

「すいません。山田ぼーっとしていました」
「見てりゃ分かります。・・・はあ、また佐藤さんに怒られるぞ」
「すいません。でも山田頑張ります」
「何をだ! ・・・まあ、練習中だっただけマシかな。山田さん、食器整理お願いします。ここの始末は俺がやりますから」
「分かりました」

 小鳥遊さんは手早く、溢れて落ちてしまったクリームを拭き、出来損ないのパフェを杏子さんにあげにいきました。
 ・・・それくらい私がやるのに。私がこぼしたのに・・・。
459兄妹:2007/01/28(日) 17:21:30 ID:rS/9M2y4

「・・・どうしたんですか? ここはいいですから早く」
「・・・はい」


 小鳥遊さんは嫌な人です。
 私が失敗するとすぐに怒ります。すぐに家に帰れとか言ってきます。あれをするなこれをするなって口うるさいです。
 でも・・・

「あ、山田さん。食器重くないですか?」
「大丈夫・・・です」
「ほ、ほら。無理しないで。重かったら危ないから俺とかキッチンの人に」
「・・・はい」

 とても優しい時もあります。

「全く、ただでさえ皿割りまくっているのに、まとめて割られたらたまったものじゃないですからね」

 ・・・やっぱり嫌な人です。
 小鳥遊さんはきっと私の事が嫌いです。
 だったら私も小鳥遊さんなんて嫌いです。私の事を嫌いな人を私は好きになりません。

「次は皿洗いお願いしますね。・・・どうかしましたか? 顔赤いですよ?」
「・・・え?」

 確かに私は小鳥遊さんが聞いていたら嫌な顔をするようなことを思っていました。
 でも・・・顔が赤くなるようなことを思ったつもりはありません。

「なんともありません。山田は平気です」
「・・・そうですか?」

 ・・・小鳥遊さんは、優しいのでしょうか? 嫌な人なのでしょうか?

 考えていたら、何だか暑くなってきました。空調の調子が悪いのでしょうか?
460兄妹:2007/01/28(日) 17:22:13 ID:rS/9M2y4

「おー山田。皿洗いか。皿割るなよ」
「割りません」
「あ、山田さん。皿割らないようにね?」
「割りません」

 ・・・私、信用されていません。
 私だってバイト始めて結構経つし、皿洗いくらい普通にできます。・・・今は1日に1枚くらいしか割りません。

 ・・・? でも、今日は何だか足や手に力が入りません。
 皿を持っても、何故だか震えてしまいます。
 それに、さっきまで暑かったのに、段々寒くなってきました。


 一瞬、視界が真っ暗になって、手を思わず皿から離してしまいました。
 皿が床に吸い込まれていって、けたたましく音が鳴って割れてしまいました。

「あーあ。山田。またやっちまったな」

 ・・・佐藤さんが何か言っているけど、何故かよく聞き取れません。

「山田さん大丈夫? 怪我ない?」

 相馬さんの声も、何だか・・・重なって聞こえるような気がします。

「あー。山田さんまた皿・・・山田さん?」

 小鳥遊さん? 山田、少しおかしいです・・・小鳥遊さん。

 足から力が完全に抜けたのが分かった気がします。
 その後は、何も見えなくなって、床に体が当たった痛みだけが伝わってきました。

 ・・・佐藤さんや相馬さんの声が聞こえた気がしました。
 そして・・・・小鳥遊さんの声も・・・・
461兄妹:2007/01/28(日) 17:23:08 ID:rS/9M2y4



「あ」

 目を開けると、白い天井が見えました。
 そして、ここが休憩室だと分かりました。そして、自分がシーツをかけられて横になっているということも。
 起き上がろうとしたら、頭が殴られたように痛くて、思わず、

「いたっ・・・・」
「あ、山田さん起きましたか?」
「・・・たかなしさん?」

 横に顔を向けると、休憩室のテーブルの上におぼんを運んでいる小鳥遊さんがいました。
 すぐに私の近くに座って、溜息をついてから、

「全く、風邪ひいているなら無理しないでくださいよ」
「か・・・ぜ?」
「そうですよ。・・・まあ、気づけなかった俺も悪いんですけどね。はい」

 小鳥遊さんはおぼんから皿を一つ手にもって、レンゲを皿に沈めて、山田の目の前にレンゲを持ってきました。
 レンゲからは白い湯気がたっていて、香りで、それがおかゆなんだと分かりました。

「これ・・・」
「相馬さんが作ってくれました。佐藤さんは頭痛薬をくれましたし。頭も痛いんでしょう?」
「・・・はい」
「とりあえず、何かを食べないと薬も飲めませんから。ガマンして食べてください。はい」
「自分で食べられます」
「いいから。はい、あーんして」

 ・・・何だか恥ずかしいです。
 でも、おかゆはとても美味しそうで、それに・・・小鳥遊さんの顔もとても優しそうで。

「・・・あ、あーん」
「はい」

 ゆっくりとレンゲを私の口に運んで、小鳥遊さんはおかゆを流し込んでくれました。
 おかゆは想像していたよりも温度が低くて、とても食べやすいです。

462兄妹:2007/01/28(日) 17:25:56 ID:rS/9M2y4

「・・・美味しい」
「良かったですね。後でちゃんと相馬さんにお礼するんですよ? ある程度落ち着いたら薬を飲んで」
「・・・はい」

 ・・・小鳥遊さん、優しい・・・。

「小鳥遊さん、仕事は?」
「え? いやあ、店長が山田さんの看病をしてやれって。それに、山田さんの世話は元々俺の役目ですしね」
「でも・・・」
「いいから。俺も妹の風邪で看病をするのには慣れていますから。はい、おかゆ」

 またレンゲが差し出されたので、私は口を開けておかゆを食べました。
 おかゆは二口目でも変わらず美味しかったです。

「・・・それにしても、どうしましょうかね。山田さん、ここの屋根裏部屋に住んでいるんですよね?」
「はい」
「どうしましょうか・・・看病する人がいませんね」
「あ、山田大丈夫です。気にしないでください」
「駄目ですよ。風邪をひいている時にあんな場所で休んでも意味ないですよ。・・・そうだ、少し待ってくださいね」

 小鳥遊さんはおかゆの入ったお皿を私の横に置いて、「食べられるならしっかり食べてくださいね」と笑顔で言ってから、休憩室を出て行きました。

 ・・・・・・

 もう一度、起き上がろうとすると、やっぱり頭が激しく痛みました。でも、なんとか座っている状態になることはできました。
 継続して頭は痛いし、肌寒く、喉も痛いです。
 風邪をひくのなんて何年ぶりでしょう。とても久しぶり、ということだけは分かります。

 横に置いてあるおかゆを足の上に乗せて、食べてみました。
 手に力が入らなくて、やっぱり大変でした。
 それに・・・小鳥遊さんが食べさせてくれた時よりは、美味しくないような気がします。

「お待たせ山田さん」

 小鳥遊さんが休憩室に帰ってきて、自分でも笑顔になっているのが分かりました。
 すると小鳥遊さんも笑顔で、私に、

「今日は俺の家に泊まってください。俺の姉、3人の内2人が今夜はいないらしいんですよ」
463兄妹:2007/01/28(日) 17:27:15 ID:rS/9M2y4
「ええ!!」

 思わず大声を出してしまいました。自分の声が頭に響いて、頭が痛いです。

「無理するなよ・・・。いいんですって。妹の部屋に泊めるように頼みますから」
「い、いいです・・・大丈夫です」
「いいから。今電話して妹に許可取りましたし。気にしないで」
「・・・は、はい」

 な、何だか・・・今日の小鳥遊さんは優しすぎておかしくなりそうです。
 風邪でよかったです。顔が赤くなっても分かりづらいですから。

「あれ、熱でも上がったかな・・・顔が赤いですけど」

 やっぱり小鳥遊さんはやっかいです。

「は、はい」
「どれ」
「・・・え?」

 いきなり小鳥遊さんが、私の額に手を当ててきました。

「た、たたた小鳥遊さん!!?」
「何ですか。熱があるかどうか確かめているだけですよ」

 や、やっぱり小鳥遊さんはどこかおかしいです!

「ふむ・・・やっぱり熱高いですね。とりあえず俺のバイト時間が終わるまではゆっくり休んでくださいね」
「は、はい」

 何だか、今日の私頷いてばっかりです。

「よお小鳥遊」

 休憩室のドアを開けて、佐藤さんが入ってきました。

「あ、佐藤さん。ほら、山田さん、お礼して」
「あ・・・頭痛薬、ありがとうございました」
「別に。ところで、お前山田の事自分の家に泊めるんだろ? 店長が、もう帰ってもいいだってよ」
「え?そうなんですか? ・・・じゃ、山田さん、歩けます?」
「あ、はい。頑張ります」
464兄妹:2007/01/28(日) 17:28:27 ID:rS/9M2y4

 シーツを横にどけて、足に力を入れようとしましたが、上手く力を込めることができません。
 何回も立ち上がろうとしますが、立つ前に頭がくらくらして・・・

「おっと、大丈夫ですか山田さん」

 倒れかけたところを小鳥遊さんに支えられました。
 佐藤さんも、頭をかきながら私の所に来て、立たせるのを手伝ってくれました。

「これでよし。お前の家そこまで遠くないだろ? タクシーでも頼めや」
「そうします。俺は家で着替えるし・・・あ、山田さんの着替え」
「それなら、轟・・・八千代が屋根裏からとってきているはずだ」
「わあ。良かったですね山田さん。仲間思いの職場で」
「・・・はい」

 ・・・山田、音尾さんに拾われてよかったです。




「ほら、山田さん。家に着きましたよ。立てますか?」
「だ、大丈夫です」

 さっきよりは体に力も入るようになって、タクシーから自力で降りることができました。
 小鳥遊さんはすぐに私の肩を支えてくれました。

「じゃ、入りましょうか」
「あ、あの。小鳥遊さん」
「ん?」

 至近距離ですぐ近くに小鳥遊さんの顔があって、少し恥ずかしかったんですけど、続けて話します。

「あの、すいません。山田・・・迷惑かけてばっかりで」
「・・・えい」

 頭を軽く叩かれました。痛くはないですけど、訳が分かりません。

「病気や怪我をした時は、大人しく誰かに甘えるものですよ。謝る必要なんかないです。・・・それに」
「・・・それに?」
「・・・何だか、山田さんと話していると妹が増えたみたいで新鮮なんです」
「・・・!」
「だから、気にしないでくださいね」
「・・・はい」

 小鳥遊さんに支えられながら入った、小鳥遊さんの家は・・・とても、温かい気がしました。
465兄妹:2007/01/28(日) 17:29:56 ID:rS/9M2y4
 山田は、音尾さんのようなお父さんが欲しいです。

 山田は、八千代さんみたいなお母さんが欲しいです。

 そして・・・山田は・・・山田は・・・


 小鳥遊さんみたいな、お兄さんが欲しいです。



おまけ

「・・・山田さん。前に妹と思ってなんでも言って下さいって僕に言っていたんだけどなあ・・・少し、本当に少しだけ・・・嬉しかったんだけどなあ」
「どうした相馬。つべこべ言わず働け」


 終
466名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 18:22:31 ID:ibKhu2qC
GJ!!
山田カワイイ!!
467Vs小姑 another story sideA ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 21:14:44 ID:1EUkrAeP
GJです。すねる山田もかわいいけど、
この山田もイイですね

さて、最後に残ったAルートを投下します。

NGワードは「エロあり」「インセスト」「3P」です。
468Vs小姑 another story sideA ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 21:16:02 ID:1EUkrAeP
「ううん。なずなもお兄ちゃんや伊波さんと地獄へ堕ちてあげる。
おねがい、一緒につれていって!!」

 しばらくこの部屋は沈黙が支配した。蛍光灯の明かりがしらじらしい陰を投げかける。
「それでいいのか、なずな…」
うめくようにお兄ちゃんがつぶやく。
「もう正常な恋愛も、結婚も、ましてや…子供を作ることさえできないんだぞ…」
「お兄ちゃんがいれば、なずな大丈夫。ううん、お兄ちゃんしか欲しくない…」

「くくくくくく…あはははははっ!!」
独裁者を陰で操る参謀のような笑い声がこだまする。お兄ちゃんが顔を伏せたまま、
肩をふるわせている。
「わかったよ、なずな…最高だなお前は!!」
お兄ちゃんは顔を上げると、冷たい瞳でわたしをまっすぐ見つめていった。
「よし、天国へ行くような気持ちで地獄へつれていってやるよ」
お兄ちゃんはそういうと、わたしをいわゆるお姫様だっこの形で抱き上げた。そして、
顔を近づけてささやく。
「最後にもう一回聞く。いいんだな、なずな…」
「いいよ、お兄ちゃんが一緒なら…たとえ閻魔様の前でも…」
最後は言葉にならなかった。だって、お兄ちゃんがそのままキスをしてきたから。
「うふん…」
短いキスで終わった。あれ、これだけ? そう思っていると、お兄ちゃんはわたしを
自分の膝の上に座らせる格好で、ベッドに腰掛けた。堅いモノがお尻に当たって、
なんか変な気分。そう思っていると、もう一度キスされた。
469Vs小姑 another story sideA ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 21:16:42 ID:1EUkrAeP
 べちゃっ…ジュルっ…あむっ…舌を絡ませあい、お互いの唇を舐めあげる。
お兄ちゃんの唾液をのどの奥に流し込まれる…わたしの脳は甘い気持ちで
支配される。どれくらい時間がたっただろう、どちらからともなく唇を離す。

「どうだ。なずな…」
「もう…なにも…かんがえられない」
「よし、ここから先は服を脱がなきゃいけないからなぁ…」
お兄ちゃんはそういうと、わたしの手足の拘束を解く。自由に動けるはずだけど、
なぜか力が入らない。
「あれ、なんか変…」
「拘束も長かったし、興奮しすぎて、力が入らないんだろう」
そう言いながら、お兄ちゃんは優しくわたしの服を脱がせていった。あっというまに
下着だけにされてしまった。
「なずな…おまえのスタイル…最高だよ」
「お兄ちゃんのために、大きくなったんだから…」
「さぁ、ご開帳だ」
慣れた手つきでブラを外し、ショーツをおろす。伊波さん相手にすることで手際が
良くなったのかもと思うと、少し腹が立つ。

「寒くないか? なずな」
「ちょっと、でも…大丈夫」
「なぁに、すぐに暑くなるさ…」
そう言うとお兄ちゃんの手が胸の方へ伸びてきた。触れるか触れないかのタッチから、
優しくマッサージするような動き、かと思うと胸の頂へと激しく動く。同時に、舌で
顔のあちこちを攻められる。唇から耳の裏、べとべとにされていくけど、冷たい
という感じよりも、だんだん体が熱を帯びてくるのがわかる。
470Vs小姑 another story sideA ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 21:17:35 ID:1EUkrAeP
「どうだ…なずな…」
「なんか…くすぐったいような…」
「うそをつけ、こんなにからだを火照らせているくせに…」
「でも…」
「そんな分かり切ったウソを言う子には、お仕置きだな…伊波さん、気づいているん
だろう…」
お兄ちゃんがそう言って、ベッドに寝かされている伊波さんの方を向いた。
わたしもつられて伊波さんの方を向く。
「小鳥遊君…なずなちゃん…どうして…」
伊波さんは静かに涙を流していた。お兄ちゃんは冷たく伊波さんをながめると言った。
「うるさいな…賭けは俺の勝ちだ。お約束通り、これからショウタイムだ!」
「お兄ちゃん…どういうこと?」
「なに、俺と伊波さんの関係を見せつけて、おまえがどう反応するかを賭けていたのさ。
伊波さんは、おまえが泣きわめいて逃げる方に。俺は、おまえが俺たちの輪に加わる
方に。どうだ? 俺はこんなイヤな男なんだけど、それでもいいのか?」

 そんな背景があっただなんて…でも、もう引き返せない。わたしはゴクリとつばを
飲み込むと叫んだ。
「いい、やめないで!最後までして!!」
「だってさ…伊波さん…じゃぁ、伊波さんもなずなを気持ちよくしてあげるのを
手伝ってくれないか」
お兄ちゃんがそう言うと、伊波さんは口ごもった。
「でも、そんな…」
「ふーん。そんな口をきくんだ…俺となずなの姿を見て濡らしていたくせに…」
お兄ちゃんは素早く片手を伊波さんの股間に差し込んだ。
「これはなんだい?伊波さん。説明してくれるかなぁ」
お兄ちゃんはそう言いながら人差し指と中指を開けた。半透明な糸を引く。伊波さんは
目をそらした。お兄ちゃんは声を一段と低くすると続けた。
「この淫乱のド変態が…伊波さんも俺たちと同じ仲間なんだよ。このループから
抜けることなんてできないのさ…」
なまじ怒鳴られるより、迫力がある。わたしも冷水をかけられたような気持ちになった。
観念したのか、伊波さんはうめいた。
「ううっ…わかりました小鳥遊君…協力します…」
「よし、いい子だ…」
お兄ちゃんは満足してうなずき、言葉を続けた。
「じゃあ、伊波さんは上の方を気持ちよくしてやってくれないかな。俺はこっちだ。」
471Vs小姑 another story sideA ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 21:18:34 ID:1EUkrAeP
 そう言うとお兄ちゃんは、わたしをベッドに寝かせるが早いか、膝の裏に手を
差し込むと、足を大きく広げた。伊波さんは手を拘束させたまま、体を器用に
ひねると、わたしの上半身に覆い被さってきた。そしてわたしの胸にしゃぶりついてきた。
「ああ、なずなちゃん…ごめんね…ごめんね…」
「なずな…きれいな割れ目だなぁ…俺がここを見るのはいつ以来かな? 
昔はおしめを換えたこともあったし、俺がおまえを風呂に入れたことも
あったよな? 懐かしくて感動するね」
お兄ちゃんはそう言いながら、手を這わせてくる。

 二人に見られている恥ずかしさと、二人から与えられる快感で、わたしの体は
一気にヒートアップしてくる。知らないうちに口から甘い声が漏れる。
「あっ…ふうんっ…あっ…いやぁっ…」
「ああぁ…なずなちゃんの胸、大きい…何を食べたらこんなに大きくなるの?
いいなぁ…うらやましい…」
「やあっ、そんなこと……いわないでぇっ! ふあああぁっ! ひゃああん!」
「おいおい、なずな…たっぷりしみ出てきたぞ…伊波さん。もっともっと欲しいってさ」
「ふあっ…やぁん……くふうぅぅっ……お兄ちゃんも…いじめないでぇっ!」
まるで体全体が性感帯になったかのように攻められる。快楽の波に引きずり込まれ、
全身から汗が噴き出してくる。

 このまま攻められるづけるのかと思っていたら、突然二人の動きがピタリと
止まった。
「おいおい、なずな…どうしたんだい? 物欲しそうな目をしてさぁ…」
お兄ちゃんが冷たく笑う。でも、二人の技で高められたこの体からは、熱が引かない。
「何をして欲しいのか、言ってごらん。俺はなずなのためならなんだってやるよ」
わたしを十分にその気にさせておいて、それ以外口にする選択肢をなくしておいて、
その上でなお、わたしに聞いてくる…つまり、わたしの口からその言葉を
言わせたいのだ。
「お兄ちゃんの…いじわる…」
せめてもの反抗に、そんなことを言ってみる。
「そんなことを言って…それはこのまま続けてもいいということなのかなぁ?
それともやめてくれということなのかなぁ…」
お兄ちゃんはおへその上で『の』の字を描くように指を動かす。絶妙なタッチで、
また徐々に高められる。あぁ、お兄ちゃんにはかなわない…自然とわたしの口は
その言葉を口にしていた。
「イかせてぇ…お願いだから、お兄ちゃんのモノで貫いてぇ…ちょうだいっ!!
わたしを、なずなをめちゃくちゃにしてぇっ!!」

472Vs小姑 another story sideA ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 21:19:12 ID:1EUkrAeP
「ふふふっ…そこまでお願いされちゃぁ、しょうがねぇなぁ…かわいい妹の
お願いだから、ちゃんと聞いてやらないと」
お兄ちゃんはそう言うと、わたしの目を見つめてささやいた。
「なずな…男と女の契りを交わすぞ。覚悟はいいな」
「うん。お兄ちゃんこそ、逃げ出さないでよ…」
その横から、伊波さんの無粋な声が聞こえる。
「ねぇ小鳥遊君。お願い、正気に戻って…それだけはやめて…」
「伊波さん…そんなこと言わないで。わたし、お兄ちゃんと一つになれて、
うれしいの…その感動に水を差さないで」
「ああ…なずなちゃん…」
伊波さんは目を閉じた。

「じゃぁ、いくぞ」
その言葉が終わると、入り口にお兄ちゃんのモノが当たる感触がした。
「んふっ!!」
一瞬息を詰まらせる。が、やがて徐々に侵入してくる。
「あふっ、あ、ああぁっ…やぁああっ…」
「くっ」
お兄ちゃんが一瞬声を詰まらせた瞬間、わたしの体内にズドンという衝撃が走った。
おそらく、お兄ちゃんのモノが子宮を突き上げたのだろう。
「ああああああっー」
わたしは絶叫すると、体を弓なりにのけぞらせた。それを聞いたお兄ちゃんがつぶやく。
「じわじわ痛い思いをするより、瞬間的な痛みの方がいいと思ってな。なずな、
痛いか?ゴメンよ」
「うん…少し痛い…でも、我慢できない痛みじゃない」
「そうか…さて、おれたち兄妹はもう引き返せないところまで来てしまったな…
さぁ、その先に何があるのか、探検にいこう」
473Vs小姑 another story sideA ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 21:19:57 ID:1EUkrAeP
 そう言うとお兄ちゃんは動き出した。浅く…深く…遅く…速く…不規則な動きを
繰り返す。そのたびに声が漏れる。
「ふっ…あ、あんっ……はああんっ…やぁっ…」
「なずな、もっと大きな声を出してもいいんだよ。いや、むしろ伊波さんに
聞かせてやりなよ」
「はぁぁっ、いやんっ…お、お願い、今はっ…わたしのこと…だけ、考えてぇっ!!」
「おまえは…以外とわがままだなぁ」
「ねぇ…キスっ…してっ、切ないのっ」
「わかったよ、お姫様」
あえぎながら、舌を絡ませあう。お兄ちゃんは唇から離れると、伊波さんの方を
向いていった。

「伊波さん…ほら、スネていないで、こっちを見てごらん」
「すねてなんか…」
「見るんだ…」
そう言われた伊波さんが、わたしとお兄ちゃんがつながっている部分をながめる。
ものすごく恥ずかしい。伊波さんがつぶやく。
「ああ、すごい…白く泡立っている」
「そうだろう…ほら、伊波さんも…なずなを気持ち良くしてやって…」
お兄ちゃんに言われた伊波さんが、わたしの股間に近づいてくる。
「わたしの時も、こんなのかなぁ…」
伊波さんの言葉が終わると、わたしは秘部に新たな刺激を感じた。伊波さんが
吸い付いてきたようだ。かと思うと、伊波さんはお兄ちゃんの方を向いたて、
胸にキスしたりしている。どうやらわたしとお兄ちゃんの交互に刺激を
与えようとしているらしい。
474Vs小姑 another story sideA ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 21:21:36 ID:1EUkrAeP
「あっ、あ、あ、あああああぁ!! きゃふううぅっ!! ふひゃうっ! 
きゃうぅ!! すごい…止まらない…」

それからというもの、お兄ちゃんと伊波さんに攻め続けられた。
体のあちこちに刺激が与えられる。もう体が言う事を聞かない。
爪をシーツに食い込ませる。お兄ちゃんに突かれるたびに…
伊波さんに舐められるたびに…足の指を握りしめる。腰と首が人形のように
跳ねるたびに汗が飛び散る。そして、頭の中で白い光が
ちらつくのを感じる。
「きれいだよ、なずな…その白い足のイヤらしい動き…もう、たまらないね」
「なずなちゃんすごい…おっきな胸が、ぷるんぷるん…飛び跳ねている」
体だけでなく、言葉でも攻められる。でも、そんなことを気にしていられない。
わたしはただ、お兄ちゃんのモノをくわえ込んで、燃え上がることしか考えられ
ないようになっていった。

 わたしの頭の中でちらついている星がだんだん大きくなってきた。おそらく
新星の爆発のように、そのちらつきが飛び散ったときが、『イク』ってこと
なんだろうと思う。そう考えていると、お兄ちゃんが言った。
「さて、そろそろ…くふっ…ラストスパートっ…だっ。伊波さん、離れて…」
お兄ちゃんの言葉に従って、伊波さんはそっと離れた。お兄ちゃんの腰の動きが
激しくなる。
「なずな…おまえはっ、俺のものだっ…そうだなっ!」
お兄ちゃんの質問に対して、答えはあっさり出た。
「はいっ…くふうっ…なずなは…お兄ちゃんとなら…ああんっ…どこへでも…
なずなは…きゃふぅんっ…お兄ちゃんの、ものですっ!!」
そう叫ぶと、わたしは両手をお兄ちゃんの首の後ろに回し、足を腰の裏で
クロスさせた。
「ああっ、もうだめぇ…お兄ちゃん…イクうっ!!」
「よし、なずなっ…たっぷり出してやる!!俺のものだと、刻んでやる!!」
475Vs小姑 another story sideA ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 21:22:51 ID:1EUkrAeP
 その声の後、二人の腰のぶつかり合う音だけが部屋の中に響く。もう戻れない。
全てを女の、いや雌の本能にゆだねて、わたしははしがみつくようにお兄ちゃんに
抱きつく。息が一気に荒くなる。声のトーンが上がり、体がふるえ出す。
「ああっ…なずなっ!なずなっ!!いくぞっ!!!」
お兄ちゃんが、そう叫んだ瞬間、頭の中のちらつきが爆発した。
「あ、あっ、ふあああああぁっ!!!!」
わたしは叫び声をあげ、体を弓なりに反らした。お兄ちゃんのモノがはじけ、
子宮にそそぎ込まれたことを感じる。頭の中から足の先まで、快楽に支配される。
すべてが満たされた感覚に、知らずに涙が出てきた。

 しばらくして、少し快楽が落ち着くと、わたしはドサリとベッドにへたり込んだ。
「おにいちゃん…すご、かった…」
「なずな、最高だよ…」
「小鳥遊君…なずなちゃん…すごい…」
けだるい空気があたりを支配する。それをお兄ちゃんがうち破る。
「さてと…」
お兄ちゃんはそう言うと、わたしの胎内からモノを引き抜いた。ズルリという
感触がした。知らずに声が漏れた。
「さぁ、夜も長いことだし…続きの前にきれいにしてもらおうかな」
お兄ちゃんはそう言うとベッドに腰掛けた。
「伊波さん…なずな…どっちが上手にペニスをきれいにするか勝負だ…
勝った方と先にヤルことにしよう」
わたしは伊波さんと顔を見合わせた。お互いにコクンとうなずくと、わたしは
右から、伊波さんは左から、お兄ちゃんのモノへ挑みかかった。
476Vs小姑 another story sideA ◆NeUP3MRSP. :2007/01/28(日) 21:23:55 ID:1EUkrAeP
以上です。とりあえずこのシリーズは終了ですね。
477名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 21:33:45 ID:pKUdrRRn
一番槍GJ!
478名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 21:48:29 ID:6CLHY9tm
東田が宮越だけじゃなく、永田、雛子、ミリに手を出す話を希望する。
むしろ、学園編で話を展開させるとちっちゃい先輩として種島も参戦可能。
岩崎は親友ポジションで。
479名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 21:51:51 ID:6CLHY9tm
あっ、更新したらなずながきてたー



くそっエロスエロスエロス
今晩たっぷりと15回は読んでやる
GJ
480名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 22:13:00 ID:J5RKIzRl
GJ!
三作も書くなんて天才か!?
ところで430が言ってた愛を見つけた後の話って
Aルートの小鳥遊伊波の賭けがあったじゃないすかあのとき伊波の言った様に
泣きわめいて逃げてその泣いてるのを誰かに慰めてもらって
そこから恋が始まって
愛の形を見つける的ストーリーでどうですかね?
481名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 22:24:21 ID:3wVuNH3x
まだかきかけなんだけど小鳥遊と相馬がひたすら話すって内容のはスレ違いかな?
エロい話題も殆ど無いんだけれど
482名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 22:29:54 ID:J5RKIzRl
別にいいんじゃないんですか?
投下がないよりいいし
最近エロ多かったからそれがあっても
良いと思いますよ
483名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 22:30:30 ID:6qspj+Oq
>>481
ルール上は何の問題も無いと思われ
484名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 22:31:11 ID:XP5V7Xlv
とりあえずメール欄のsageをちゃんと半角でお願いします…
485名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 23:07:28 ID:3wVuNH3x
では、完成したので投下します
ひたすら小鳥遊が相馬におちょくられています
基本的にエロ無いです
486名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 23:08:10 ID:3wVuNH3x
北海道某所にあるファミリーレストラン“ワグナリア”
昼時の軽い混雑も収まり、客も全員いなくなった時間帯
「かたなし君。あとはよろしくねっ!」
「はい、任せてください先輩」
ワグナリアにおいて癒し担当の種島が元気に手をふって後輩の小鳥遊に後を任せて帰っていった
にこにこと見送った小鳥遊だが、種島の後姿がみえなくなると大きなため息をついて肩をおとした。仕事はもう残っていない
暇つぶしに雑談しようにもフロアに残されているのはひたすらパフェをむさぼる店長と彼女に給仕して悦に入っているチーフだけ
「休憩しようかな…」
小鳥遊はそうつぶやくと、休憩室へと向かっていく が、通路でキッチンスタッフの相馬が彼の進路を妨害した
「ごめん小鳥遊君」
「……相馬さん、その謝り方とセリフはもしや…」
小鳥遊は、以前幼少時の写真を相馬が落としたために種島に変態扱いされた事を思い出して真っ青になっている
相馬はその様子を見ながら「いやいや、今回は違うよ」と前置きして小鳥遊をキッチンに連れ込んだ
「で、なんなんですか相馬さん」
「ほら、杏子さんがちょっと席はずすとかしたら、轟さんが俺らにノロケ話してくるんじゃないかと思って」
「…佐藤さんはどうしたんですか?」
「今日はシフトが夜に入ってるんだよだから問題なんじゃないか。あのね、轟さんも僕らが話してる最中割って入ってまで惚気ないと思うんだ。
 だからしばらく一緒に話してようよ」
487名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 23:09:05 ID:3wVuNH3x
小鳥遊は相馬の提案に乗るかどうか迷った
相馬という男の性質は小鳥遊だけでなくこの店で働く者は大抵知っている
彼は人の弱みを握り、恐怖による支配が得意だ。むやみに話してこれ以上弱みを握られるというのは避けたい
「だめかな?」
「だめというわけでは――っ?!」
相馬は自分の胸元に一枚の写真を持っていた。ピンクでフリフリの服を着た、うさぎのぬいぐるみを抱えている…小鳥遊宗太5歳の写真だった
「どうやったらこんなかわいい写真取れるのかなって話とかしたかったんだけど…しょうがないなぁ…」
「…お、お話させてください…」

「…けどそのまま話すのも話題無いですね」
小鳥遊が少し困った風に笑うと、相馬は待っていましたとばかりに瞳を輝かせた
「じゃあ、ちょっとだけ刺激のある嘘をついたげるよ」
「いや相馬さん、ウソとわかってていわれるのは…」
相馬は小鳥遊の手をぎゅっと握り、滅多に見せないような鋭い目つきで小鳥遊をみつめて
「実は俺、ホモで佐藤君が好きなんだ、どうしよう小鳥遊君」
「え、え?!えぇぇーーー??!!そ、そんな重い話題いきなり俺にカミングアウトされても困りますよ?!」
相馬はくびをぶんぶんとふる小鳥遊の手を放して楽しげに会話を再開させた
「あっはっは、びっくりした?やだなぁ小鳥遊君、俺がそんな風に見える?」
488名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 23:10:32 ID:3wVuNH3x
「い、いや。相馬さんの生態は山田さんと同じくらい謎に包まれているように見えるので…信じかけました」
「嘘って前置きしてるのに酷いなぁ…じゃあ話題変えよう。嘘ばっかりじゃ飽きちゃうからね、基本的に一発ネタだし」
「そ、そういえば山田さんシフト入ってない時も店内にいるのに今日は出てきませんね!」
小鳥遊は自分の話題になるのを恐れて、強引にバイトメンバーの山田葵を引き合いにだした
「うん、お給料入ったし音尾さんも帰ってきてるからって、音尾さんにお願いして洋服買いに行ってるよ」
「…なんで詳しい事情まで知ってるんですか?」
「山田さん本人が昨日嬉々として知らせてくれたからね。あんなはしゃぐ山田さんはじめてみたよ」
「へぇ…」

―デパート
「くしゅっ!」
「山田さん、大丈夫?」
せきこむ山田に音尾がオロオロしながら気を使う。山田は音尾にかまってもらえるのがうれしいのかわざとらしいくしゃみをつづける
「へくちっ…やまだは少し風邪気味みたいです…くしゅん。でも音尾さんになでなでしてもらったらなおります」
音尾は山田の頭にそっと手を乗せてなでる
山田は幸せそうにニコニコしているのだが、音尾は人が良過ぎるために咳がわざとだったとは気付かないようだ
「屋根裏は寒いのかもしれないね、無茶したら大変なことになっちゃうからね…」
「はい、がんばるのは程ほどにします」

「なんだか山田がろくでもないこと言ってる予感がする!」
489名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 23:11:23 ID:3wVuNH3x
「小鳥遊君たまにとんでもないほど鋭い直感が働くよね…もしかして弁護士のお姉さんの影響かな?」
小鳥遊の動きが止まり、血の気が引いていく。たしかに小鳥遊家長女の一枝は弁護士だ
「…そ、相馬さん…?な、なんで…」
「ほら、俺この辺の奥様方と知り合いって言ったことあるよね?一枝さんの離婚も一時期噂になったし旧姓の小鳥遊って結構珍しいし…」
さびついたロボットのように不自然に相馬から顔を背け、無駄と知りつつも小鳥遊は一応反論する
「べ、別に同じ苗字ってだけで俺の姉とは…限らないじゃないですか」
「その反応で今更否定するのもどうかと思うけれど…大丈夫、梢さんからちゃんと聞きだしているから」
「あのバカ姉!!なんでほいほいと家庭事情話すんだ?!」
「まぁまぁ、扱い方さえわかれば面白いお姉さんだと思うよ。俺は彼女にするの遠慮したいけれど」
「そういわずもらってやってください。俺に被害がこなくなるんで」
「…いや、だから遠慮するって。人懐っこいだけで伊波さんタイプって事だし」
手をぴるぴるとふりながらも、相馬の顔には少しだけ焦りが浮かんでいる
彼は口でねじ伏せようも無い相手が苦手で、おそらく三女の梢はいくら脅しても屈しないタイプであると見切っているからだろう
490名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 23:13:19 ID:3wVuNH3x
少しだけやり返せた事にすっとしつつも、小鳥遊はちゃんとフォローを入れる
「冗談ですよ、俺だって相馬さんが義兄になるのはちょっと…」
「だよね……あ、じゃあ義兄じゃなくて義弟なら大丈夫ってことかな?なら妹さん嫁にちょうだい」
「何言ってるんですか?!」
相馬はさっきの小鳥遊と似たような表情をつくり、悠々としている
「冗談だよ、同属の人と一緒にいるのは疲れそうだし、何より4年まって16と24でもちょっと犯罪臭いもん」
「ちょっとどころじゃないですよ…」

 ガー ピンポーン

「あ、小鳥遊君お客様が来たみたいだよ」
「ホントだ、じゃあ俺行ってきますんで」
小鳥遊がフロアにかけていく様子をみながら、相馬はポツリとつぶやいた
「いやー、しかし小鳥遊君もからかってみるもんだね…今度から種島さんいないときは小鳥遊君で遊ぼう」

491名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 23:14:42 ID:3wVuNH3x
以上です

投下後一部相馬の一人称が「僕」になってるのに気付きましたけど
できれば無視していただけるとありがたいです
492名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 23:24:59 ID:6qspj+Oq
ID:3wVuNH3xさん、タイトルをお聞きしてもよろしいでしょうか?
493名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 23:27:50 ID:3wVuNH3x
タイトル考えてなかった…
じゃあ 昼下がり で
494名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 00:00:05 ID:GboH8zxw
今日の投下作品はどれもよかったぜ
ペース早くて最高だぜ
495名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 01:19:19 ID:lWy91Jab
小鳥四姉妹の絡みのキャラを宗太以外にするなら誰でしょう?
YG版じゃないキャラになるんでしょうか?
496名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 01:29:38 ID:KMbBJ10a
>>495
YGでいくならこんなのはどうだろう
一枝&相馬    情報通相馬が弁護士一枝の弱みを握って脅す
泉&伊波     憧れの小説家の正体を知って宗太に紹介してもらったところ小説のネタにといじくり倒される
梢&佐藤     生殺しでストレスが溜まった佐藤に酔った梢が絡んで勢いで
なずな&ぽぷら 百合に目覚めたぽぷらだがことりちゃんが無理なので妹を

497名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 01:59:01 ID:1gHaufll
                                                 , - ー ─- 、
                                               /         ヽ、
                                              r             ヽ
                                             !   /i          ヽ
【高津カリノ】WORKING!!難民スレ24【うろん】                  l     ! |            ',   新
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/pinknanmin/1170002003/  ,'  l | !  l !          |   ス
                              Σ             | | | ,' ヽ | | !         !   レ
                                \           l l | !   ヽヘ l |  l    -<   だ
                                  \         レ ! l/     リ N ! i l  _,i
                                   \         ヽl       ヾ|,  | |ノ
                                     \         ` ,        ソ イ
                                      \         ヽ  _ , ィ ~「_
                                        \          r─'''"~´|__!
                                         \         L,,.;:-−''i 丶,
                                          ("´)       /     ',_i
                                          \\     /        |
498名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 21:12:02 ID:pdAI3KUe
>>496
いいなソレw
猫まで入れるなら
一枝&田坂 へまをして裁判になったが金が払えないから体で…
梢&斉藤  酒屋で愚痴の言い合いから意気投合して…
なずな&悟 なんつーか年齢的に?
泉はひきこもりだから家に来てくれるキャラがいないから無理でした…
ま こんなんでどうでしょう?
499名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 21:18:09 ID:3Kr/20dt
だからきちんと半角でsageと入れとくれ・・・まさか自分宛に言われたと気付いてない?
500名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 21:28:47 ID:pdAI3KUe
すいません
多分これで半角なってると思います
501まとめID:NFzv658w:2007/01/29(月) 23:01:22 ID:zqZuYr7s
連日投下。
佐藤×八千代 エロ無し タイトル 貰った勇気を君に
502貰った勇気を君に:2007/01/29(月) 23:03:08 ID:zqZuYr7s
 何で俺はここで働いているんだろうな

「じゃあね佐藤君」

「おう」

 私服姿で更衣室を出て行く相馬を見送る。

 もう店は閉店時間だ。更衣室には俺しかいない。
というか、更衣室から出ても本当に数人しか残っていないだろう。
タバコを吸っていたため大分時間を食った。・・・今日は遅くなるな。

 白いバイトの制服を脱ぎ、畳む。一瞬でできる辺り、長い間バイトをやっているということを実感できた。
私服に着替え、更衣室を出た。

(本当に・・・何でだろうな)

 ハッキリ言って、このレストランは変だ。
何が変か? 当然、働いている人間がだ。

小さい物大好きの変態高校生
超小さい女子高校生
男を見ると殴る暴力女子高生
いるのかいないのか分からないマネージャー
特技が脅しのキッチン仲間
何だか素性の分からない女
でかくて乱暴で大食いの店長

 そして・・・・

「あ、佐藤君今から帰るの?」

帯刀しているフロアチーフ

「ああ」

「私もこれからなの。色々してたら遅くなっちゃって」

 少し困ったような顔で、ソイツは俺に話しかける。
その姿はまだ制服で、これから着替えるようだ。
どう答えればいいかはよく分からないが、とりあえず

「そうなのか、仕事熱心だな」

 と、無愛想に答える。
503貰った勇気を君に:2007/01/29(月) 23:04:13 ID:zqZuYr7s
 あまりよくないというのは分かっているが・・・優しい言葉なんか出てこない。いや、出してない・・・の方が正しいんだろうな。

「昔からやっているから、もう家事みたいなものよ?」

「・・・ま、俺もキッチンの仕事は全部分かるしな」

「そうでしょう? 佐藤君もバイト長いしね」

「・・・そうだな」

 本当、何で何年もバイトしてるんだろう。

「まあ、俺は行くからな」

「ええ、気をつけて帰ってね」

「・・・あんがとよ」


 轟に背を向け、俺はレストランへの入り口へと向かう。
そして、自動ドアを開き・・・レストランを出た。

 立ち止まり、そこでまた考えてみた。


 何で、ここでバイトしているんだろう?

 時給が凄くいいわけではない。

 何だか毎日楽しいことでいっぱいというわけでもない。

 確かに、種島をからかうのは面白いといえば面白いが・・・

「結局は、アイツだよな」

 頭に最初に浮かぶのは、帯刀チーフの顔。

 今まで何回も同じことを考えた。
そして、最終的に行き着くのはある女性。

 そして、その笑顔。

「・・・俺も・・馬鹿みたいだよな、ガキみたいに」

 毎日のように相馬にからかわれるが、自分だって分かってる。
 でも・・・勇気がねえな。
 ハッキリと自分の想いを伝える勇気が。

 ・・・うわ、俺何考えてるんだ。恥ずかしい。
504貰った勇気を君に:2007/01/29(月) 23:06:11 ID:zqZuYr7s
「・・・馬鹿みてえ」

 閉店したレストランの入り口で、タバコを1本くわえた。
ライターで火を点け、すっかり慣れた煙を吸い込む。
空気中に吐き出すと、外灯などで煙は予想以上にハッキリと見えた。

 こうやって、考えて、詰まったら煙吸って。
 何やってんだろうな俺。
 大学もつまんねえしなあ。
 ・・・俺、もしかしたらここが憩いの場なのかもな。
 仕事してれば嫌なことなんてあまり考えなくていいし。
 それに・・・会えるしな。
 ・・・やっぱり間違いねえな。俺がバイトしている理由なんて、電車で一目惚れした女にまた会いたくて電車に乗る学生と同じだ。

 会いたいんだ。ひたすら、彼女に。
 俺は・・・会いたいんだ。

「あれ、佐藤君?」

 横から聞こえたその声に振り返る。
 そこにいるのは、外灯の光に金髪が輝いている、彼女。
私服で、少し困惑したように俺の顔を見ている。

「・・・タバコ吸ってた」

「もう、ぽぷらちゃんも言っていたけど、ほどほどにしないと体に悪いわよ?」

「20歳過ぎているから問題ねえよ。お前は早く帰れ」

「冷たい言い方・・・」

 よよよと悲しむ様子の彼女を見て、溜息が一つ漏れる。
 何で惚れたんだろうな。いや、何となく分かるけどよ。

「なあ轟。お前店長のために何年もバイトしているんだよな?」

「そうよ〜? 杏子さんのために尽くすのが私の生きる道だもの♪」

「そうかい」

「何でそんなこと聞くの?」

 そう聞き返され、しばらく黙り込んだ。

「なんつうかな。何で俺はここで長い間バイト続けていんだろと思って」

「? 別におかしいことじゃないと思うけど・・・」

 おかしいのはお前らだ、とはとても言えず、続ける。

「なんつうかな・・・俺もよく分かんなくなってきた」

「そう? ・・・でも、私は佐藤君がいるこのレストラン、好きよ?」

 そう、確かに言った彼女の顔に目を向ける。
彼女はほんの少し照れくさそうに顔を俯けて続けた。
505貰った勇気を君に:2007/01/29(月) 23:06:59 ID:zqZuYr7s
「いつもぽぷらちゃんは佐藤君の事色々言っているけど・・佐藤君はいつも優しいわ」

「優しい・・・? 俺がか?」

「さっきだって、荷物運んでくれたでしょ?」

「・・・」

「だから、そんなに悩まなくてもいいんじゃないかしら? 佐藤君は佐藤君よ?」

「・・・そうかもな。まさかお前にそんなこと言われるなんて思ってなかったけど」

「私だって、たまにはこういう話するわよ?」

 首を傾げながらこちらを向く彼女を直視できなくて、俺は正面に視線を移した。
こういうところまでガキくせえな。

「・・・そうだな。少しはやる気出た」

「ありがとう♪」

「礼言われる筋合いはねえけどよ」

 ふと空を見上げた。
そこには、夏の星が空いっぱいに散らばっていて綺麗だった。
 轟を見ると、俺が見たのに気づいてから、空を見上げた。
そして、口を開けて笑顔で、

「綺麗ね・・・佐藤君」

 お前ほどじゃねえけどな。なんちゃって。

「ああ。すげえ綺麗だ」

「佐藤君も星とか見るのね?」

「見ちゃ悪いか」

 そう聞くと、轟はゆっくりと首を振った。

「そんなことない。・・・星を見ていた時の佐藤さんの目、凄い澄んでいたわよ?」

 何の戸惑いも無くそう言われ、また視界をすぐに空へと戻す。
星空は生きているように、点滅して、世界を全て包んでいるかのように広がっている。
真っ暗なはずの夜が、その星の存在で、影ができるほどに明るい。
コンクリートの地面に、二人分の影が濃く映っている。

(そういや、真面目に星空なんか見るの何年ぶりだろうな・・・)

最後に見たのは、恐らく中学生か高校生の時だろう。
 何だか・・・悩んでいたのが馬鹿らしくなってきたな。

(久々に見る星空が、コイツと二人きり・・・)

 いいシチュエーションだ。
 でも、俺に告白とかそういうでっけえ勇気は無い。
せいぜい、これから一緒に帰るとかそんな程度だろう。いや、それでも俺は満足だけどな。
506貰った勇気を君に:2007/01/29(月) 23:07:57 ID:zqZuYr7s
「あ、そろそろ帰らないと・・・じゃあね、佐藤君!」

 ほらな。そうそう人生甘くない。
 別にいいんだ。俺はこのままで。
 バイトを続けてれば、いつでも会える。今焦ることは無い。

 でも・・・

「おい、轟・・いや、八千代」

 気が付けば呼んでいた。

 八千代は振り返った。振り返った時の髪の揺れ方が綺麗だった。

「何〜?」

 オイオイ何呼んじゃってんだ俺。青春真っ盛りの中学生か。
 言葉なんか考えてねえぞ。何だ、今呼んだのは誰だ。違う、俺じゃない。きっとドッペルゲンガーだ。あ、俺だ。

 言え、「やっぱ何でもない」って。楽勝だろ?
 言えば楽になるだろ? 言え、言うんだ俺。
 そうだ。俺はコイツに会う為にバイトしてんだ。だったらまた後で・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 やなこった。

 1回しか無い人生、ちょっと焦っても・・・バチはあたらねえだろ

「来週、空いている日あるか?」

 満開の星空に勇気付けられた。

 ほら

 1歩、踏み出せた
507まとめID:NFzv658w:2007/01/29(月) 23:10:15 ID:zqZuYr7s
終わりです。
以前書いた「神への願い」と少しシチュエーションが似ています。
あと、改行多くてすいませんでした。
508名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 23:11:58 ID:NgBh4LOt
GJ。
超GJ。
509名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 23:13:22 ID:hTrVJJ+f
背中がかゆくなりました。GJ。
510名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 23:15:57 ID:QO7FLAzG
痒いぞかんしゃくおこる。(褒めている
511名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 23:16:43 ID:2vN7KAcP
なんかニヤニヤして読んでた自分が恥ずかしいw
超乙
512名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 00:18:20 ID:WERq2CJZ
GJ!
この後が気になりますなw
513名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 18:26:12 ID:/iJH2riJ
佐藤・・・恋、してるなw
GJw
514名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 20:35:18 ID:YNs46ExD
そういえば足立×村主って
村主視点で書かれた話ってなくね?
515名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 21:14:44 ID:2pJTxadp
>>514
村主の思考がわかりづらいからじゃないかと思う
516名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 21:18:44 ID:bz3RSaTT
佐藤×八千代話を
やっちー視点で書けたらその人はとてもすごい人だと思う
517名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 22:16:15 ID:8o9OMAKE
いつもと違う側に視点置いたら
すごいいいと思うんだ
518名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 22:38:15 ID:3haAVe5P
キエエエエエ!!
むずがゆいなあ。GJ
519 ◆NeUP3MRSP. :2007/01/30(火) 23:07:34 ID:uLJU+AlP
宗太です
姉たちを見てから、佐藤さんを見ていると、純な心を取り戻す気がします。

宗太です
一瞬で椰子の木を作り上げる佐藤さん…少しでいいですから、チーフにその努力を向けてください。

宗太です
梢姉さんの酒癖が直りません。噂の『サッポロソフトのタンクローリー配達』を試しましょうか。

宗太です
学校でも先輩が女装をねだってきます。クラスメイトの目が冷たいです。

宗太です
鍵をつけていても、なずなにはすべてが筒抜けな気がします。

宗太です
伊波さんと衝突したとき、「なずなよりも小さい」と思ったのは秘密です。

宗太です
「姉妹とは血がつながっていないんだ」と母さんに言われたところで目が覚めました。

宗太です
宗太です
宗太です
宗太です…
520 ◆NeUP3MRSP. :2007/01/30(火) 23:08:40 ID:uLJU+AlP
ネタがわかないんで今日はこんだけ。
これから先もしばらく投下はムリかも。
521名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 23:47:56 ID:DfI7Vf94
ちょっとだけ吹いたw
522名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 00:18:31 ID:Dm2OsM0z
山田のエロがどうしようもなくみたい…
523名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 13:37:12 ID:YREXlFJw
>>522
お前は俺か?
524名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 20:28:09 ID:ZH5KSHZC
同士!
525名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 21:09:02 ID:4jO3z2vm
杏子さんに似てるからって理由でやちに…
相馬に正体をネタに脅されて…
佐藤があまりにも仕事を覚えないとか言って…
小鳥遊が伊波のときみたいに褒めて両者合意で…
音尾への愛がおさえられず暴走して…
山田のエロとりあえずネタはこんなんかな?
526名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 22:54:34 ID:dxjBS6nZ
>>525
たねたねやまやまいちゃいちゃ
527名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 23:48:19 ID:ZTM3PUfA
小鳥遊の女タラシの能力を使えば大丈夫
528名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 00:36:30 ID:9oW737i2
小鳥遊の女装にときめいた
529名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 21:14:21 ID:gqg4Iyj/
伊波父の言ってた霊能者って沙衣子さんでいいのかな?
530名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 22:57:15 ID:PBSkK0er
そうだと思うよ
531名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 23:32:43 ID:7FuCLwOT
いや、そんな明言は一切無かったと思うが?
532名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 02:08:58 ID:rzx3OXgu
あの作者様からいってそういうウラ設定を付けてそうだが
確証は一切ないはずです
533名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:09:18 ID:w3GgBSA1
もし東田と小鳥遊が勤務するバイト先が
逆だとどういう話になったんだろ?
534名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:11:10 ID:z0ozMT5/
二人とも速攻で辞めて終ってたと思うよ(特に小鳥遊)
535名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:12:20 ID:o0UFVXjK
東田はまじめなで温和な店員のままだっただろうな
536名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:19:49 ID:eYKpycIr
>>535
殴られたり店長が働かなかったりやっぱり家族が遊びにきたり相馬に脅されたりで
やっぱり歪んだ性格になるんじゃないだろうか。
537名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 21:38:27 ID:DvUJAjYO
東田と小鳥遊が勤務するバイト先が
逆のSSが読んでみたい気もする。
538名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 23:51:08 ID:dgdxoN+1
>>537
やばい、それいいかも・・・
539名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 23:55:46 ID:DvUJAjYO
誰かWIKIの編集をしてくれよ
540名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 00:07:08 ID:bWpFDNMT
即興だが>>537を成立させてみる
ただし東田の移動のみ、そしてあまり話しとして成立してません
絡むキャラ大幅削減してます
541名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 00:08:09 ID:bWpFDNMT
東田がいつものように学校帰りにバイトに行くと、珍しい仕事内容を店長から聞かされた

「増援…ですか?」
「うん、姉妹店なんだけど今日に限ってシフトを盛大に間違えた挙句入っている人が急用でこれなくなったらしくて」
「それはその店の店長がアホなだけで俺と何の関係があるんですか」
「頼むよ東田君、今日は男の人が行っても安全だから」
「今日"は"?」

東田は釈然としなかったが、柳葉の相手を延々とする事と知らない店で働く事の後者のほうをとる事にした


「…はぁ…疲れた…杏子さん、なんで今日フロア私しかいないんですか?」
「八千代も山田も風邪らしくてな…伊波は外食にでも行ってるのか連絡つかねーし、小鳥遊も電話したらまた妹が高熱出したとかで相当テンパっててな…だが安心しろ。友達の店から増援と食料を取り寄せている」
「増援?」

種島が杏子に聞いた直後、従業員入り口から黒髪の男性が2人入ってきた
東田と榊だ。榊は白いビニール袋に箱状のものを5つほど入れて持ってきている

「シロちゃん、バイトの東田君つれてきたよ」
「よう榊。食い物は?」
「2Lアイスいくつかもってきたからがっつかない様にね」
「…ちょっとたりない」
「この間焼肉おごったんだからガマンしなさい」
542名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 00:08:47 ID:bWpFDNMT
店長同士のやり取りを無表情のままみつめている東田に、種島が思い切って声を掛けた

「私種島ぽぷら!今日はよろしくねっ!」
「あ、はい。東田浩輔といいますよろしくお願いします…小学生のお手伝いって事は店長さんとかの娘さ グハッ!」

不用意なことを口走った東田に杏子の拳が飛び、もう2〜3発と意気込む杏子を榊が取り押さえる

「シロちゃん!東田君シロちゃんの年齢知らないし、おちついて!!」

榊に言いくるめられてむすっとしながらも、杏子が東田と種島のほうに向き直り指示を出す

「今日は種島と東田しかいないからな、頑張って働くように」
「頼んだよ東田君。僕は自分の店のほうに戻っておくから」
「……はい」

種島に手を貸されて起き上がった東田は、返事をするのがやっとだった

ちらちらとやってきては去る客の相手をしながら、東田と種島は雑談しだした

「この店、あの手が先に出る店長がやってて普段ちゃんとまとまってるんですか?」

至極当然の疑問だろう。普段「ダメでないと駄目」な榊店長が常識人にみえるような店長だ

「杏子さんはたしかにちょっと乱暴なとこもあるけど、店員のこと考えてくれてるよーひがしだ君のいるほうはどうなの?」
「俺が普段働いている環境…基本的に男性が女性に振り回されてますね。店長は妃さんにたかられて姫ちゃんの面倒みさせられてるし、足立さんは村主さんに服の中に氷入れられて悶絶してるし……にぎやかですよ?」
543名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 00:09:51 ID:bWpFDNMT
ふっ と冷たい目で笑う東田に少し不安感を感じた種島は話題を転換する

「そういえば、ひがしだ君はかたなし君とおなじ16歳なんだよね?がっこうどこだっけ?」
「東坂高校ですね」
「あ!おんなじだ!!すごい、私もかたなし君も東坂だよ!」
「…小学生が入れたのか…知らなかった。飛び級認めてたんですね」
「ちっ、ちがうよ?!いいそびれてただけで私17歳で年上だからね?!」

自動ドアとチャイムの音で話が途切れる
対応に追われる二人

そんな風にごくごく平和に閉店時間が訪れた

「ひがしだ君ありがとうね、電話したら明日からは伊波ちゃんもかたなし君もこれるって」
「いえいえ、こちらが感謝したいぐらいです。今日は宮越さんにいろいろとねだられて疲れることもありませんし」
「あぁ、そっちのフロアチーフさんだね」
「はい。では俺もう帰りますから」

2Lアイスをすべて食した杏子も、東田を見送る

「…なんかいつもより静かだったな店内」
「杏子さん、もうたべちゃったんですか?!」
「うん。結構うまかった…帰りに八千代の看病にでも行くかな、今日は自分で色々して疲れた…」

翌日

「かたなし君かたなし君。昨日大変だったんだよー」
「あぁ、すみません行けなくて。何人ぐらい居ましたか?」
「私とさとーさんと杏子さんしかいなかったから、姉妹店からひがしだ君が増員にきてくれたんだよ。病気にはきをつけようね」
「そうですね」

「あー…東田!ゲームしようぜ!」
「嫌です。そんな暇あるなら皿洗い手伝ってください」
「ちえ。ひがしだはさ、もうちょっと彼女に気を使うとかしねーのかよ」
「普段気を使いすぎて色々と消耗してますから」

それぞれの店が、普段と同じように動く
今日も平和だ
544名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 00:12:15 ID:bWpFDNMT
とりあえず自分的にはこんなんなりました
小鳥遊が東田のほうに増援に行ったほうがよかったかもしれないです…

ちなみに学校が同じってのは、ながたんの制服と17品目想定範囲外の種島がコートの下に着てた制服が同じなのを確認してから書きましたが…どうなんだろ

パラレルでもし逆だったら、って言うのとは違っていて済みませんでした
545名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 00:59:08 ID:4sZrqHAb
GJ!なんかそれっぽかったw
しかし個人的にはたねっこには東田の事を
「しがひだ君」と呼ばせたいw
546 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/03(土) 01:10:45 ID:iqdOwQfw
GJ!たねのほのぼの感がいいですね

>>545
「しがひだ君」って、江戸っ子ですかいw
547 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/03(土) 01:16:24 ID:iqdOwQfw
先週はいいネタが浮かんできたんですが、今週は脳内に
神様が降りてきません。なんかいいシチュないですかね。
548名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 03:43:05 ID:UaZVf6l7
>>534
姫がいるよ!
549名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 06:07:20 ID:2+BD2hWv
「大輔ですよっ!!」
550名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 12:45:02 ID:bWpFDNMT
>>549
素で間違えてた…(父親とまざった)
551名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 23:34:58 ID:Kt+LspYb
>>547
レストランのメンバーで慰安旅行という言葉が思い浮かんだ
けれど普通バイトは参加するかな
552名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 07:35:02 ID:HA+5gX5y
らくがきを見ていると、小鳥遊は姉妹店の方がいいぽいね。
553名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 18:21:02 ID:+I4E2AO1
もし入れ替えるんなら
小鳥遊−東田
伊波−宮越
佐藤−足立
相馬−河野
白藤−榊
轟−村主
で良いと思う?
554名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 19:24:52 ID:alG2BHF/
>>553
それって結局のところ意味な・・・
くないな

猫には進藤・鎌倉・斉木・妃・岡が残るし
犬には種島・山田・音尾が残るから
555名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 21:12:23 ID:rZmpVeGB
>>551
その辺は、まぁパロだからあんまり気にしない方向で。
なんにしろ、非常にGJな発想ですな。
556 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:45:19 ID:TNXLfI37
>>551

とりあえず、「研修旅行」の前半戦妄想しました。

相変わらず伏線もへったくれもない会話が多いので、
お暇なときにでもどうぞ。
557研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:46:01 ID:TNXLfI37
「研修旅行?東田のバイト先が?」
「だってさ…週末に二日も店を閉めて…豪気な店だよなぁ」
「それなんてエロゲ?」
岩崎に話した俺がバカだった…岩崎を無視して、帰りの支度をして廊下に出た。

 ところが岩崎が追っかけてきて捕まってしまった。階段を下りながら話す。
「なぁなぁ、どこに行くんだ?」
「なんでも山の温泉に行くらしい」
「店のみんなでか?」
「店を閉めて行くんだからそうだろ」
「いいなぁ…おまえも行くってことは、バイトの女の子も行くんだろ?想像したら…」
「勝手に興奮してろ」
「せっかくのチャンスじゃないか」
「なにが?」
「ほら、おまえ店の女の子とつきあっているんだろ?一歩進むチャンスじゃないか」
「こっちにはそんな気はこれぽっちもないんだけどなぁ…」
「まぁ、週明けの報告を聞かせてもらうわ。じゃ、俺は部活行くな」
そう言うと岩崎は体育館の方に向かった。俺は生徒用玄関に向かい、そのまま外へ出た。

「ああ、東田君…ちょうどいいところに…」
店に入り、休憩室へ行くと岡さんがいた。
「なんですか、マネジャー」
「遅くなってごめんなさい。これ研修旅行の詳しい案内ね」
ワープロ書きの紙を渡された。まるで遠足のしおりだ。
「明日は結構早い目に集合するから、遅れないでね。あと、バーベキューもやるから、
汚れてもいい格好を持っていく方がいいわね…」
「ご丁寧にありがとうございます」
俺は礼を言ってから、更衣室へ入った。例の紙はあとで見よう。そのまま着替えて、
シフト通りの時間に入った。
558研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:46:33 ID:TNXLfI37
「なぁ、東田」
「何ですか宮越さん」
「ゲームは誰が持って来るんだ?」
「河野さんがそういうのの係りじゃないんですか?」
「そっか、じゃ聞いてくる」
宮越さんは早くも浮かれているらしい。ほかのフロアスタッフは、いつも通り
淡々と仕事をこなしているのに…こんなところにも宮越さんらしさが出るんだな。

「聞いてきた!」
「どわっ!」
突然宮越さんが現れるから、びっくりしてしまった。
「ちゃんと遊び道具は河野が用意してるってさ」
「そうですか。予想通りだな…」
「東田、ついでに言っておくが、明日は卓球で勝負だぞ!」
「はぁ…イヤだと行っても決定してるんでしょう?」
「当然だ!わたしたちはライバルだろ!」
「俺たちそんな関係でしたっけ…」
そんな会話をしながらも、時間は過ぎていった。

 翌日…遅刻だけはさけるために、集合時間の二十分前には駅前に着くように
した。すでに店長や岡さん、村主さんたちが来ていた。
「おはようございます。店長」
「やぁ、東田君…早いね」
そんな挨拶を交わしているうちに、続々と集まってきた。
「じゃあ、しゅっぱーつ!!」
妙にテンションの高い宮越さんの声にあわせて、みんなぞろぞろと歩きだした。
559研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:47:05 ID:TNXLfI37
「ここで一発ホームラン 燃えろ燃えろ 宇野!!」
「河野…わざわざ『ウノ』のコールするのにそんな手間をかけるな…ていうか、
おまえって中日ファンだったのか?」
電車の中では、はしゃぐ河野さんに、つっこむ足立さんという漫才が繰り広げられていた。
はじめからこんなテンポで持つのかね…村主さんや妃さん、斉木さんは相変わらず
淡々としている。宮越さんもはしゃぎながらウノに参加している。店長は姫ちゃんの
相手をしているけど、まるで本当の親子のようだ。鎌倉さんと進藤さん…鎌倉さんの
ポケットマネーでグリーン車へ行ったようだけど、どうなっているのか…深く考えないことに
した。そうこうしているうちに、駅に着いた。

「じゃ、ここからは迎えのマイクロで移動ね」
マネジャーの引率で改札を出ると、バスが待っていた。そこから山道を揺られること、
小一時間も山道を揺られていくと、現地に着いた。山奥にしては…と言っては失礼
だが、立派な旅館だ。俺にでも、そこそこの格があるんだろうと言うことがわかる。
女将に迎えられて玄関に入る。
「ようこそ…遠いところをお越しくださいまして、ありがとうございます。」
ロビーでしばらくボケッとしていると、チェックインの手続きを終えたマネジャーが
やってきた。
「部屋割りは…わたし、近藤さんと姫ちゃんが501号室、鎌倉さん、村主さんと
宮越さんが502号室、榊君と進藤君、斉木君が503号室、河野君と足立君、東田君が
504号室ね。じゃ、荷物を置く時間などを考えて…三十分後に、バーベキュー場に集合ね」
マネジャーにそう言われて、みんなぞろそろと移動した。
560研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:49:41 ID:TNXLfI37
「じゃ、俺たちは用意があるからお先に行くよ」
足立さんがそう言うと、手早く荷物をまとめて立ち上がった。
「え…そんな、店でも忙しいのに、ここでも料理の準備だなんて」
「東田君…宮越さんが何かをする前に手を打たないとね…」
「そういうこと!もう慣れっこだからまかしておきなよ!」
河野さんまでそう言うので、お二方に任せることにした。
「じゃ、俺は鍵を閉めてから行きますね」
「うん。東田君頼むよ、さ、河野行くぞ」
そう言うと二人は出ていった。

「さて…俺も行くか…」
鍵を閉めて振り返ると、宮越さんたちの姿が見えた。
「鎌倉さん、村主さん、宮越さん…これから移動ですか?」
「おう東田!楽しみだな!」
「足立君たちは先に行ったの?」
「うふふふ、志保小学校以来だから楽しみー」

 相変わらずにぎやかな人たちだなと思いながら移動した。バーベキュー場では、
すでに足立さん、河野さんや店長が準備を住ませて、野菜や肉を切っていた。
「あ、ひでーなー、河野…人の楽しみをとりやがって…」
宮越さんがブーブー言う。そこを河野さんが言いくるめる。
「いや、宮越さんには大役があるよ。米をといで炊いてくれなきゃ。ご飯を炊くのって
難しいんだよ?腕の見せ所じゃないか」
「よーし、それなら任せておけ」

 宮越さんは喜々として飯ごうをかかえて走っていった。
「河野さん?」
「なに?東田君」
「あんな大役を任せてもいいんですか?」
「まさかご飯を炊くので失敗しないだろう…もし失敗しても、お粥かリゾットかチャーハンに
すりゃ、何とか格好はつくし…ま、一応東田君見張りに行ってよ」
「わかりました。じゃ、ここはお任せします」
561研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:50:46 ID:TNXLfI37
 俺はそう言うと流しへ向かった。
「あ、ちゃんとといでいますね…宮越さんのことだから洗剤を使って米をとぐかと思ったけど」
「東田…おまえわたしをバカにしているだろう」
そんなことを話しながら、準備をした。いよいよ火にかけるとき、宮越さんが次から次へと
薪をくべようとしたのには閉口したが…

「それじゃ、みんなそろったところで、かんぱーい」
店長の音頭取りで食事が始まった。店でまかないを食べるときと違って、屋外で
食べるのは普段と違ってなんかうきうきした気分になる。河野さんが焼肉番長ぶりを
発揮して、肉や野菜を取り分けていってくれるけども…
「進藤君!野菜も食べなきゃ」
「あら、犬にはタマネギを与えちゃダメなのよ!」
進藤さんと鎌倉さんは相変わらずだし…
「宮越さん、ピーマンを入れるよ?」
「ピーマン嫌いだからパスな」
宮越さんは相変わらずマイペース…
「村主さん!!ビールを冷やしていた氷を入れないで!!!」
村主さんと足立さんはいつものコントだ。結局、いつも店で見られる光景が
場所を変えただけにすぎなかった。

「ふー…満腹満腹…ごちそうさまでした」
なんだかんだいいながらも、楽しいひとときが過ぎた。そこへ店長の声が聞こえる。
「後かたづけにはいる前に確認するけど、晩の六時から宴会場で食事だから、
それまでは自由時間ね。温泉に入るなり、散歩に行くなり、各自でゆっくり過ごして」
「はーい」
と言う声とともに、各自で後かたづけに入った。すると河野さんが声をかけてきた。
「東田君?」
「はい、何ですか?」
「温泉で作戦会議な?」
「えっ?作戦って…」
「まぁ、来ればわかるよ。五時には温泉においでよ」
そう言うと、河野さんは今度は斉木さんに声をかけていた。俺は首をひねりながらも、
食器をかかえると炊事場へと向かった。
562研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:51:25 ID:TNXLfI37
「さて、五時前だし…温泉に行くか…」
着替えと浴衣をかかえて温泉へ向かった。
「あ、東田君も来たか…これでそろったな」
河野さんが声をかけてきた。見渡すと、すでに男の店員はすべて集合していた。
足立さんが河野さんに聞く。
「なぁ、作戦会議ってなんだよ」
「このあと宴会だろ?そのあとだ…」
「そのあとって?」
「せっかく旅行に来ているのに、温泉につかって飯を食っておしまいというわけには
行かないだろ?当然二次会だ」
「まぁ、そう言う流れになるかもな」
「二次会では当然王様ゲームだ…そこでたとえば東田君…『店長とキスしろ』とか
言われたら?」
「それは勘弁して欲しいですね」

 河野さんは続けた。
「そこでだ、あらかじめサインを決めておこう。単純に手をどこにやるかと言うことで。
右手を頭の後ろに回したら一番、左手を頭の後ろに回したら二番、と言う形だ。」
「なるほど、それなら男同士でキスとかの変なことというのはさけられますね」
俺は納得して頷いた。河野さんもうなずいて続ける。
「そう。みんなもわかってくれたか?じゃあ、詳しいサインは…」
河野さんの音頭取りで打ち合わせは決まっていった。

 あらかた打ち合わせが決まると、河野さんたちは先にあがっていった。
俺は一番遅く来たので、もう少し残ることにした。ふと奥の方を見ると、
『露天風呂はこちら』という看板が見えた。
「ふーん。露天風呂もいいかも…」
そうつぶやくと露天風呂に移動した。
「あー…いいねぇ…こう雄大な景色の中に一人ポツンといるというのも…」
肩まで湯に浸かると、俺はそうつぶやいた。しばらくすると、隣…つまり女湯から
妃さんたちの声が聞こえてきた。
563研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:51:57 ID:TNXLfI37
「うーん。たまには温泉もいいよなぁ。そして湯船で杯を傾けるのも」
「妃ったら、『露天風呂に酒持ち込み禁止』って書いてあるのに…」
「堅いことを言うな村主…鎌倉もどうだ」
「うーん。志保は宴会でユータ君に注いでもらうまではいいわぁ」
「じゃあ、宮越…は未成年だからダメだな。しかし、宮越…おまえ結構いいスタイル
しているなぁ」
「妃…ジロジロ見るなよ。おまえだって、一児の母のくせに、肉もたれてないし、
大人の色気があるじゃねぇか」
「ふっありがとよ、最近は少し太ったけどな…鎌倉や、村主も、服を脱いで見れば、
スレンダーでうらやましいよ」
「ううん。志保、妃さんみたいなボンキュッボンの大人な体型には憧れるけどな…」
「そうかい?しかし、村主…腰が細いなぁ…ねたましいったらありゃしないね」
「その分バストがないから…」
「大丈夫だよ。最近は貧乳萌えのオトコも多いし、足立も普通の男じゃないから、
確実な需要はあると思うけどな」
「なんで足立君の話が出てくるのよ…」
「時々一緒に帰ったりしているんだろ?隠すなよ」
「隠すなって…そう、一緒に帰ると言えば、宮越さん、あなたと東田君は最近どうなの?」

 突然俺の話が出たからドキッとした。のぼせそうだから湯から上がろうかとしたけども、
今動くと物音がして、女湯に聞こえるかも知れない…
「別に…おごってもらったりとか…送ってくれたりとか…今までとかわりはねえな」
「おまえらそれでつきあってと言えるのかよ…」
妃さんのあきれた声が聞こえてきた。
「しょーがねぇなぁ。それじゃあこの後ふたりっきりにしてやろうか…」
「おう、妃。そうしてくれるか!」
564研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:52:52 ID:TNXLfI37
 思わず俺は、『なんだってー』と叫びそうになった。でも、
「あいつとは卓球で勝負をつけないとな!」
と言う宮越さんの声が聞こえてきたので、『ああ、良くも悪くも宮越さんらしい…」と
思った。女湯はしばらく沈黙に包まれた。それを鎌倉さんがうち破る。
「だめよ宮越さん。あんないい物件はとっつかまえておかないと…」
「そうか?」
「宮越さんから告白したんでしょ?」
村主さんが追い打ちをかける。とどめは妃さんだ。
「おまえらキスとかはしてないのか?」
「しようと思ったら逃げられたけど…」
「やっぱ、おまえら何とかしないとな…ちょっと話があるから耳を貸せ」
「いいけど利息は高いぞ」
その後はヒソビソ話に切り替わったようで、良く聞こえない。女性陣が話しに集中
しているうちに、俺は静かに湯船から出た。
565研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:53:23 ID:TNXLfI37
宴会の方は、いかにも温泉宿の食事という感じだった。いつも不思議に思うんだが、
なぜ山奥でも刺身が出るんだろうね…二十歳以上には酒が出て、盛り上がってきている
ようだ。河野さんがカラオケのマイクを握りしめて『大都会』を絶叫していたり、
その後に妃さんにマイクを渡そうとして、妃さんの全力での抵抗が見られたり…
きがつけば、俺や宮越さんにも酒がつがれていた。なんだかからだがポカポカしてきた。

「それじゃあ、中締めと言うことで…二次会は五〇四号室で二〇分後ね」
河野さんの合図で宴会は終わった。
「東田君…荷物持ちを手伝って」
「あ、はい」
河野さんや足立さんと一緒に、売店で飲み物やお菓子を買って、五〇四号室に運び込む。
部屋には布団が敷かれていたが、いったん隅へ追いやった。そうこうしているうちに
みんながゾロゾロと集まってくる。

「では、拡大二十歳同盟の会を初めまーす」
「河野…拡大って何だ?」
足立さんのツッコミに河野さんが答える。
「だって、いつものメンバー以外の人もいるし。堅いこと言うな…じゃ、飲み物を配って、
食べ物も、そうそう…」
河野さんのしきりで始まった。まずはババ抜きからスタートしたが、相変わらず宮越さんは
トランプゲームが弱い。注いで語尾を言い終わる前のしりとり。これまた、宮越さんの
前でつっかえる。ダメだよ河野さん…こういう頭を使うゲームは…

 でも、みんなキャッキャいいながら結構盛り上がってきた。そして俺や宮越さんも、
河野さんに勧められてアルコールを口にしていた。暑くなってきたので上着を脱ぐ。
「さぁ、ではいよいよ王様ゲーム!」
河野さんはそう言うと、鞄の中から割り箸をとりだした。おやつの入っていた小さな瓶に
割り箸を入れると、軽くシャッフルしてみんなの前に置いた。みんな順番に引いてゆく。

566研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:54:33 ID:TNXLfI37
「あ、俺が王様だ…」
「東田君…お手柔らかに頼むよ…」
足立さんがそう言いながらサインをだす。右手で頬杖だから三番か…ほかのみんなの
サインもチェックした上で命令を出す。まずは無難に…進藤さんなら許してくれるだろう。
女の番号がわからないのはつらいけど、肩もみくらいなら…
「よし、五番が六番の肩をもめ!」
「うふふふ。志保がユータ君の肩を揉めばいいのね…」
ユラリと鎌倉さんは立ち上がると、進藤さんの背後に回る。
「ちょ、志保ちゃん、やめて、そこ肩じゃ…」
「ゴメン…進藤さん」
俺はつぶやいた。

 次は村主さんが王様だった。表情が読めない。
「七番の人…ワインを一気飲みね…」
村主さんにしてはひどい命令って、七番って俺じゃないか!河野さんや妃さんがあおる。
「さぁ、東田君。王様の命令だ!GO!」
「東田…ちゃんとやらないとわたしが女王になったら…」
ええい、しかたがない!一気にあおる。また、体が熱を持つ。こんなことを繰り返して
いるうちに、頭が回らないようになってきた。
567研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/04(日) 21:55:28 ID:TNXLfI37
とりあえずここまでです。さて、王様ゲーム、ほかは
どんな組み合わせがありますかね?
568名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 21:57:24 ID:NVYVU1eM
>>567
東田はアルコールじゃ一切酔いませんよ
569名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 23:11:57 ID:TGjT0D7s
続きが見たくなりますいつもw
570NFzv658w:2007/02/04(日) 23:40:37 ID:EXV/Rsvp
間に挟む形で申し訳ないですが、作品を投下します。
佐藤×八千代 エロなし  タイトル 共通の笑顔
かりのんの妖精ねたが混じっていますが、内容は捏造です。
571NFzv658w:2007/02/04(日) 23:41:47 ID:EXV/Rsvp
変な夢を見た。

・・・俺の好きな女が小さくなって、俺の家にいて、俺色々な奉仕をしてくれる夢。
・・・奉仕っていやらしい意味じゃねえぞ。普通に家事だ。
そいつは、小さくてあまり役に立てないくせに全部一生懸命頑張って。
俺が嫌味を言っても、何度も何か手伝おうとして。

朝起きて、色々と嫌になった。死にたいと思うくらい恥ずかしい夢だった。

でも、それでも・・・

俺は、嬉しかった。
572共通の笑顔:2007/02/04(日) 23:42:48 ID:EXV/Rsvp
「相馬。お前・・・どんな夢見る?」
「どうしたの? 突然」

勤務時間中、あまりに暇なので、そう尋ねた。
相馬は「うーん」とお玉片手に少し考えて、

「昔の事とかかな。あと、たまにいい脅・・・説得の話が夢に出てきたりとか」
「へえ。後者はさておき、お前もそれらしい夢見るもんだなあ」
「酷いなあ。・・・そういう佐藤君はどうなのさ」

夢の事なんか聞いたのは間違いだと思った。
尋ねた相馬の声が、後半ウキウキしているのが分かって、俺は無視しようと決め込んだ。

「まあ、どうせ佐藤君の夢なんて、予想できるけどねえ」
「・・・うるせえ」

・・・ま、予想できるだろうなあ。
恥ずかしい話だけど、俺が夢に思うほどの物、人は限られているからな。

「何? 夢でも見たの? いやあ、佐藤君も結構こどっ!」

相馬の腹に一撃拳を沈めると、相馬は黙り込んだ。相変わらず暴力に弱いな。

「この話は終わりだ。いいな相馬」
「何? どんな話?」

突然後ろから聞こえた声に、俺らしくもなく猛スピードで振り返る。

「ねえ、二人で何の話をしていたの?」

そこに立っていたのは、間違いない、俺の思い人。

「・・・八千代か。何だ、聞いていたのか?」
「ううん。たった今来た所だから聞いていなかったわ。ねえ、どんな話?」
「・・・何でもねえよ」
「あのね、佐藤君が轟さんっ!!?」

フライパンを横に相馬のデコに叩きつけると相馬は悶絶して黙った。誰でも黙るわな。
八千代は・・・あらあら、といった表情だ。俺の表現もまんまだな。

「私がどうしたの?」
「だから何でもねえって」
「・・・私に聞かせたくないような話?」

そう言って、八千代は少し悲しそうな顔をした。
胸が痛い。何時も笑顔のコイツにそんな顔をされると、弱い。男ってのは駄目だな。

「・・・そんなんじゃねえよ。ただ、男同士の会話って奴だ。な、相馬」

言いつつ、相馬の首をさりげなく絞める。
相馬は小さく苦しみながら、コクコクと何度も頷いた。
573共通の笑顔:2007/02/04(日) 23:43:27 ID:EXV/Rsvp
「あらそう? ・・・でも、折角佐藤君といいお友達になれたのに、少し寂しいわ」

・・・抱きしめてえ・・・
はっ、心とはいえ本音を漏らしちまった。危ない。八千代はともかく相馬なら心まで覗き込んできそうだ。
とにかく、俺なんかとのことで寂しそうに俯く彼女を見るのは俺にとって苦痛であり、勿体無いとも思う。
お前には笑顔が似合うんだ。お前は悲しい顔をする必要なんか無いんだ。
ただ、俺の心が弱いだけなんだ。

「・・・夢」
「え?」
「夢の話だよ。深くはいわねえけど、どんな夢をみんな見るのか気になったんだよ」

そう答えると、横で相馬が噴き出す声が聞こえたが、流石にこれ以上叩くのは相馬に対する僅かな良心が痛みそうだ。
八千代は、顔を明るく・・・何時もの笑顔に戻し、話し始めた。

「佐藤君も、夢とか見るのね♪」
「・・・お前までそう思うのかよ」
「ち、違うの。そうじゃなくて・・・佐藤君って、クールだから少し意外かな?って・・・」

困ったように指をもじもじさせる彼女もやっぱり可愛くて、俺はその一挙一動を見ていた。・・・いや、見惚れていたというのが正しいのかもしれない。

でも、同時に、一つの悲しさもあった。

「お前が見る夢ってのは、やっぱり店長の事か」

思わず言ってしまって、しまった、と思った。
この問いかけに対する八千代の答えは決まっているのに。
何故・・・俺は自分を追い詰める。
自分の余裕を失くす。

「うん! やっぱり、杏子さんの事を夢見るのが多いわ♪」

やっぱり、か。

「だろうな。お前の考えなんてすぐ分かるよ」

自分に舌打ちを漏らす。思いやりの欠片もない、自分の言葉に。

「そう? ・・・あ、でも、昨日ね?」

八千代が話し始めた所で、客が店に入ってきた。

「あ、私行くわね?」

今は小鳥遊や種島がフロアにいないので、八千代はすぐに接客へ向かった。
すぐに、いらっしゃいませー、という彼女の声が聞こえてきた。
自分達にもすぐに仕事が回ってくるだろうと、準備を始める。

「何を言おうとしていたんだろう・・・轟さん」

・・・確かに俺も気になるけれど。

「知らん」

とりあえず、そう答えた。
574共通の笑顔:2007/02/04(日) 23:44:10 ID:EXV/Rsvp
「結局、何だったんだ。あの夢は」

従業員入り口から店を出てすぐの所で、俺は煙草をふかしていた。
吐き出す煙が、すぐに冬空へと溶け込んで流れていく。

(俺の願望・・・なんだろうな。まあ、それらしい夢だったな)

心でそう納得しながらも、どこかイライラが募るのか、先ほどよりも勢いよく煙を吸う。
多量の煙を流しながら、八千代の顔を思い出した。

何時も満点の笑顔の八千代。こんな俺にも、好意的に接してくれる八千代。
でも、アイツの中の一番は俺じゃねえ。
俺に向ける笑顔よりも、ずっと輝いた笑顔を向けるのは、いけすかねえ店長。
働きもしないで、ぐーたらで、食ってばかりの店長。
何時まで経っても、俺とあいつだけの空間で、あいつが店長に見せる笑顔を俺に見せることは無いだろう。

「・・・ちっ!」

店の薄汚れた壁に拳を叩きつけた。
気分は、ちっとも晴れなかった。拳の痛みが残っただけだ。
叩きつけた拳を、そのまま額に持っていった。
汗だくだった。

(何で俺は・・・こんなに不安になっているんだ)

怖いんだ。
このままの関係がずっと続いて、結局、何の発展もないまま終わってしまうのが。
その時は、何日、何ケ月、何年と先なのかもしれない。
でも・・・不安なんだ。

真っ昼間だが、またあの夢を見たいと思った。
夢の中の、小さい八千代は・・・店長に見せるような笑顔を俺に向けてくれていた。
現実逃避? そんなのは言われなくても分かっている。
でも・・・俺は・・・

「佐藤君。休憩?」

本日二度目の突然のサプライズに、また猛スピードで入り口の扉を見る。
そこには、店のゴミを運んできた八千代がいた。

「・・・ああ」
「休憩室で吸えばいいのに」
「吸っているの、俺ぐらいだからな。悪いだろ、臭いとか付くと」
「・・・やっぱり、佐藤君は優しい」

やっぱり?

「やっぱりって何だよ」
「普段から佐藤君は優しいけど・・・ほら、さっき言いかけたことがあったでしょ?」
「ああ」
「その夢ね・・・佐藤君が出てきたの」
575共通の笑顔:2007/02/04(日) 23:44:53 ID:EXV/Rsvp
思わず落としそうになった煙草を持つ手に、慌てて力を入れた。
・・・今、何て?

「変な夢だったの。私がまるでぬいぐるみみたいに小さくて、色々と佐藤君の手伝いをしようとするの」

自分で、目が見開いているのが分かった。
・・・何だ、その夢は。

「でも、失敗ばかりで。それで、夢の中でまで佐藤君にノロケを聞かせて」

ふふっ、と笑いながら、八千代は俺を見ながら話している。
俺も、無意識に八千代と目を合わせ、話を聞き続ける。

「でも、佐藤君は優しいの。ありがとう、とか。もういいよ、とか」
「・・・それで、やっぱり、か・・・?」
「そう。・・・もしかしたら、夢に、杏子さん以外の人が出たの初めてかもしれない」

笑顔で八千代は俺に微笑んだ。
俺は、はっとして、ずっと合わせていた視線を無理矢理外し、そっぽを向いた。

「変な夢だな」

相馬が聞いていたら、自分だって似たようなものじゃない、と言われていただろう。
でも、真面目に聞いて返事をするのもあまりに馬鹿馬鹿しすぎて。

「本当にね。・・・でも、気のせいかもしれないけど・・・」
「・・・けど?」
「夢でだけど・・・私、初めて、佐藤君の笑顔を見た」
「・・・!!」
「普段、一回も見たことないのに、夢の中の佐藤君は私に笑ってた」

微笑んでいるであろう彼女の顔なんか見られるわけがなくて、
ただ、聞くことしかできないわけで、

「綺麗な笑顔だったわ。・・・そうだ、佐藤君、笑って! 笑って!」

八千代のいきなりの発言に、俺はむせかけたが、

「馬鹿言ってんじゃねえぞ。とっとと仕事もどれ」

と、八千代の顔を見ずに手を払った。

「残念・・・。じゃあ、佐藤君はどんな夢を見るの?」
「・・・内緒かな」
「ずるい! ねえ、一個でいいから!」
「うるせえなあ。ほら、店長が待ってんぞ」
「後で教えてね?」
「・・・ああ」

そう言って、彼女は店の中へと戻って行った。
・・・気づくと、煙草はもうほとんど灰になっていて、灰を地面に落とし、踏みしめた。
そして、もう一本取り出し、火を付け、また吸い込んだ。

「・・・ばっかじゃねえの」

少し震えた声を絞り出した。
店の中に戻るわけにはいかなかった。

この、赤い顔で帰ったら、相馬に笑われらぁ。
576共通の笑顔:2007/02/04(日) 23:45:29 ID:EXV/Rsvp
あいつが店長に向けるような笑顔を、俺は二人だけの空間で見ることはできないのかもしれない。
でも・・・夢だけど。ただの、妄想だけど。

俺は、あいつの最高の笑顔を。俺だけにくれる最高の笑顔を。
あいつは、俺の見せたことのない笑顔を。

昨日、同じ時間で。

俺達は、笑って顔を合わせていたんだ。

馬鹿らしい、本当に馬鹿らしい夢だけど。

俺達は昨日、同じ場所で・・・笑ってたんだ。
577NFzv658w:2007/02/04(日) 23:46:53 ID:EXV/Rsvp
以上で。
終わり方がイマイチ気に入ってないですが、こんな感じで。
時間とアイディアが浮かべば、八千代目線も書いてみたいと思います。
578名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 01:16:56 ID:aBBc77KL
素敵なさとやちGJ!

最近、犬組の最萌えがいなみんからシュガーにシフトしつつ
あるのは俺だけでいい・・・
579名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 01:36:21 ID:GHG2Fmlz
>>578
>シュガー萌え

俺を忘れるなよ、相棒。
580名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 02:35:58 ID:8tva3bLM
その隙に山田さんのファーストチッスは俺が貰って行きますね

山田と相馬の組み合わせってありそうで意外とないんだな
581名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 11:33:48 ID:t/Wwe2pO
相馬と妃で子供までいるし相馬からませづらいのかも知れん

山田→相馬→相馬が山田をはぐらかしまくる

って図なら想像はできる
582名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 17:21:04 ID:c+Epv22S
むしろ山田のからみは
小鳥遊にして欲しい
583名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 21:21:01 ID:wSiHIM5T
うむ、やはり小鳥遊総受だな。
584名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 22:24:07 ID:FI1e8i/x
俺は小鳥遊には攻であって欲しいと思う
585名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 22:24:47 ID:QXI6LTzN
そこでせめいなみんですよ
586名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 22:57:05 ID:yD+metiV
そしていつのまにか攻守逆転してしまう、いわゆる襲い受け(?)がスタンダードなプレイになるのではないかと愚考するんだ。
587 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/05(月) 23:18:22 ID:l2d+TP8a
研修旅行の後半戦を投下します。

エロはありませんので念のため
588研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/05(月) 23:19:52 ID:l2d+TP8a
もう何回王様ゲームをやったのだろう…なんかいろいろと凄いものを見たけどなぁ…
村主さんに膝枕される足立さんとか、河野さんが斉木さんの頭にナニを乗せて
『お殿様』とか、斉木さんと妃さんの二人羽織とか、店長の裸踊りとか…
俺にはなぜか知らないけど、『飲め』だとか『ダッシュで××を買ってこい』など
の、悪酔いをさせようとしか考えられないものがまわってくる。おかげで正常な思考が
できなくなってきた。

「スミマセン…俺、気分が悪くなってきたんですけど…」
ギブアップを伝えると妃さんが言った。
「じゃあ、女王権限でこれがラストな…一番と八番…キスをしろ!!」
って、一番って俺じゃねーか…八番はだれだろう。もうろうとしながら見渡すと、
宮越さんが元気良く手を挙げていた。
「八番はわたしだ!!」
「えっ…」

絶句する瞬間とはこのときだろう。前のファミレスでは無事逃げ切ったのに、今度は
周りを店のみんなに囲まれて…逃げ場がありません。どうしましょう。そこで俺は
この際合法的な手段を使うことにした。

クラッ

「東田!!」
「東田君!」
みんなの声が聞こえるが、目の前が真っ暗になった。

 気がつくと部屋は真っ暗だった。部屋も冷え切っている。でも、頭の部分だけは
妙に暖かい。
「ん?」
頭を起こすと声が聞こえた。
「気がついたか、東田…」
「宮越さん…まさか、膝枕…」
589研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/05(月) 23:20:48 ID:l2d+TP8a
 二次会はいつの間にか終わっていたらしい。部屋はきれいに片づけられている。
この部屋には俺たちだけだ。
「あれ、みんなは…」
「酔い覚ましにまた風呂に行っているよ」
「そうか…ゴメン宮越さん…寒かったでしょ」
「まぁな…でも東田の寝顔を見られたから、面白かったよ。おまえ結構かわいい顔
してるんだな…」

 一番見られたくない人に見られてしまった…顔が真っ赤になる。
「ところで東田…」
「なんですか」
「おまえ、まだ命令を実行していないぞ」

 立ち上がって逃げようとしたが、まだ酔いが醒めてないのか、足がもつれて
盛大に転んでしまった。
「ふっふっふっ…もう逃げられないぜ」
「うわーん、犯されるぅー!!」
「人聞きの悪いことを言うな…それに…女に恥をかかせるな」
どんどん宮越さんの顔が近づいてくる…体は金縛りにあったように動けない。

 気がついたときには、唇に暖かいものが触れていた。ああ、もうお嫁にいけない…
長く感じた十数秒が終わると、宮越さんが叫んだ。
「やったー!!見事に成功」
とたんに、控えの間のふすまが開いてみんなが顔を出した。妃さんがたばこの煙を
吹き出すとつぶやく。
「作戦通りだな…宮越…」
「妃…頼りになるぜ…」
590研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/05(月) 23:21:41 ID:l2d+TP8a
 我に返った俺は妃さんに尋ねた。
「それって、どういう…」
「んー?おまえたちのいままでの関係を温泉で聞いてな。いっそ背中を押してやろうと思って。
河野の考えたサインなんて単純だから見破るのは訳ねーよ。だから、女グループは
おまえらを上回るサインをつかって、とにかくおまえを酔いつぶすことにしたのさ…」

 そうか…妃さんの方が一枚上手だったか…何よりも店の人全員に知られたのが
まずい…これからどうしよう…
「からかうつもりはないから、安心しなよ」
「河野さん…もしかして、最初からグルだったんじゃないでしょうね」
「まさか…妃の姉御に逆らった俺たちがバカだったのさ。ゴメンね」

「東田君…宮越さんの気持ちをわかってあげて…」
「村主さん…」
「前に、あなたがキスをしてあげなかったて言っていたときの宮越さん、本当に
寂しそうな顔をしていたんだから…女の子を泣かせちゃダメよ」
どうあっても外堀を埋められてしまったようです。俺は軽くため息をつくと、
宮越さんに向かって尋ねた。

「宮越さん…」
「何だ東田」
「あらためて聞きますけど、俺とつきあっていて楽しいですか?」
「んー、まぁまぁかな」
「わかりました…今度は俺がイニシアチブをとりますけど…たまには宮越さんが
おごってくださいね」
「えー、男がおごるのが当たり前じゃんか」
「じゃ、公平に勝負して決めますか?」
「勝負か?わかった!よし、卓球場に行くぞ!!」
宮越さんは立ち上がると、俺の手を引っ張って走り出した。これからも彼女に
引っ張り回されるんだろうなぁ…でも、最終的には俺の思うとおりに動かしてやろう…
と思いながら、みんなの拍手に送られて部屋を出た。
591研修旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/05(月) 23:24:01 ID:l2d+TP8a
以上です。
いつものことだけど、最後がドタバタオチになってしまっていますね。
今後もよりいっそう修行を積みます
592納豆舐め舐めプレイ!:2007/02/05(月) 23:28:59 ID:zsx2TkOB
あっと思ったときはもう遅かった。
手から離れたそれはゆっくりと放物線を描きながら離れていった。
そして間の悪いことに、同時にドアの開ける音がした。

「避けてください!」

咄嗟に口から出た言葉は、無常にもそれを認識させるのには遅かった。

からんからん‥こん

時間が止まったかのように固まる。
山田がそう感じているだけだった。

「これは、一体何なんでしょうか?」

びくっ

「……今、流行のエステです。山田のおススメですよ」

小鳥遊さんは、割ったお皿がバレタ時と同じく笑顔だった。
お椀から出た納豆は、小鳥遊さんの体に満遍なく降りかかっていた。

「ふふふふふふ」
「えっと……お肌ツルツルですよ?」

私はとても混乱していた。

「――そうかそうか。お前が納豆を無駄にするはず無いよな」
「ええ、その通りです。山田で独り占めするのも悪いので小鳥遊さんにも教えてあげようと」
「それで、そのエステとやらは、この後どうするんだ?」
「その……な…納豆を舐めます」

続かない
(上のレス見ながらちょっと妄想しただけなので^^; SS投下後で間が悪いですがorz)
593名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 23:54:21 ID:ZZ2cUrJf
GJ!!
最近はエロやナイーブな話だけでなくギャグ系も増えてるな
このスレの活性化はうれしいよ
594名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 00:07:09 ID:rgH992H8
超GJ!!!
2作ともいいです
>>592はこのあと山田が納豆を舐め取る所まで見たいなw
595納豆舐め舐めプレイ!2:2007/02/06(火) 01:38:30 ID:4qb62xEU

「じゃあ、舐めてください」

小鳥遊さんの表情は笑顔のままだった。けれど、空気が変わった。
小鳥遊さんが近づいてくる。一歩進むごとに、心臓の音が大きくなってくる。

「さ…先に」
「なにかあるんですか?」

小鳥遊さんはもう目の前だった。

「体中に納豆を伸ばすのを忘れていました」
「……山田さんは、それは本当にやるんですか?」

小鳥遊さんは表情を一変して、真剣な顔で言った。
だから、山田は―――小鳥遊さんを押し倒した。

「小鳥遊さんは優しいです」
「へ?」
「山田はお兄さんが欲しかったんです。お兄さんだったはずなのです」

小鳥遊さんの服を脱がしていく。彼は呆けた顔で私を見ていた。
上着を脱がした所で、ハッとした様子で慌てだした。

「山田さん。冗談は止めてください」
「冗談じゃないです。小鳥遊さんが悪いのです。山田はいつも本気です」

そして、私は、彼にキスをした。


「んっ…」

唇を重ねるだけのキス。だってファーストキスなのだから、それは仕方がないと思う。
納豆味のファーストキスは、とても甘かった。

「山田は本気ですよ」

彼は目を瞑っていた。だから、私は彼のYシャツを脱がしていった。
半裸になったところで彼は言った。

「俺は山田さんの事をそういう対象で見る事ができません」
「わかっています。でも、小鳥遊さんは抵抗しなかった」
「……山田さん。今からでも止めませんか?」

私は彼の上着や髪についた納豆を掬って、彼の胸に塗りつけた。

続く(レスがあったので続けてみる)
596納豆舐め舐めプレイ!3:2007/02/06(火) 02:48:13 ID:4qb62xEU
「嫌です」

納豆を胸全体に満遍なく広げていく。
彼はずっと私を見ていた。

「小鳥遊さんは、こういう事をするのは嫌ですか?」
「嫌いとか好きじゃないです。恋人でも無いのにするのはおかしいですよね?」

手は胸からおへそに移っていた。

「だったらっ……今だけでも山田の恋人になってください」
「俺にはそういうことは出来ません」
「駄目ですか?でも、山田は我侭だから従いません」

私は手を止めた。

「そういえば小鳥遊さんは舐めてくださいって言ってましたよね?」
「それは―――」

ぺろっ

彼の胸板に舌を這わす。汗と納豆が混ざって、何とも言えない味が広がる。
納豆の香りは彼の匂いを覆ってしまったけれど、舐めるたびになんとなく分かった。

びちゃぴちゃぴちゃぴちゃ

「小鳥遊さん。美味しいですよ」

舐めるのを止めて、彼を見てみる。

「………ハァ。舐めるだけですよ」

彼は私を説得するのを諦めたようだ。舌を這わせるのを再開する。

ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ

無機質な音が続く。彼の体を舐めるたびに頭がぼうっとしてくる。

ぴちゃぴちゃ―――――

舐めていくうちに、体がどんどん熱くなって来たので、ついに私も上着を全部脱いだ。
彼が慌てたのがちょっと面白かった。ついでに、机の上にある納豆のパックを開けて、私の体に掛けた。


続くかも?(舐め取る所までやったので今日は終わり。要望があれば続く。しかしエロなんて書いたこと無いよ!)
597名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 18:30:16 ID:/i4FSIPY
A−boyな容姿キャラに彼らはどう接するか気になる
598名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 20:43:42 ID:9vHJ3k++
山田と種島のおまじないというか呪いが効いて
伊波が全体的に小さく、もしくは子供になったら
小鳥遊の反応が面白そうだ
599名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 21:06:01 ID:aZaFu/IJ
>>596
wktk
600納豆舐め舐めプレイ!4:2007/02/06(火) 23:25:29 ID:4qb62xEU
納豆の感触は熱くなった体には冷たくて気持ちよかった。

「山田にもエステをお願いします」

そう言って、彼の手を私の胸に当てる。

「……」

抵抗はしなかったけど、彼はそこから動かなかった。
その手は熱いはずなのに、私の体の熱を奪っていってるような気がした。
無言の時間に堪えれなくなって、また彼にキスをした。

「山田は魅力ないですか?」
「うっ…」

彼が顔を横に背けようとしたので、彼の頬を両手で掴んだ。
頬は、今までの冷たさが嘘のような熱さだった。

「……純情にも程がありますよ。小鳥遊さんが動かないなら、もう、それでもいいです」

掛けた納豆を小鳥遊さんの胸に移す。

「自分でやりますから」

そう言って、私は彼に抱きついた。

「最初からこうすれば良かったです。一気に二人で出来てお得です」

彼の胸板に私の胸を重ねて、滑らす。納豆が胸の先に当たって思わず声が出た。

「ぁっ…ぅ…小鳥遊さんは気持ちいいですか?」

言った瞬間、彼は私とキスをした。私が離れないように首に手を回して。
私の唇に割り込んで、彼の舌が入ってくる。
私が戸惑っているうちに、彼の舌は口内を蹂躙していく。

「ぷはっ………ええ、とても気持ちいいですよ」

唇と唇の間に出来たアーチは、まるで納豆の糸みたいだった。


続く(帰りが遅かったのでorz 後、2回くらいで終わりそうです)
601 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/07(水) 00:41:41 ID:Y5oKUY+h
納豆プレイの最中ですが、投下します。

需要の少ない、ながたんです。

NGワードは「一人エッチ」
602ふられた夜 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/07(水) 00:43:58 ID:Y5oKUY+h
 家へ帰って来て、部屋のベットに腰掛けた時、ふとベットの横に置いてある鏡に
写る自分を見て、なんとなくつぶやきがこぼれた。
「あーあ、今度こそ失恋したかな…」
お店で東田君から、宮越さんとつきあうことになったと聞かされた。前々から
東田君と宮越さんは仲が良かったけれど、これではっきりしたわけだ。でも、
東田君はすぐに別れると言っていたけど…結局わたしには魅力がなかったのかな?
お兄ちゃん情報では、お団子頭の女子高生は似合っていればいいと言っていたのに…


 気が付いたらわたしはベットに横たわり、制服のまま仰向けになっていた。そして
セーラー服の胸元や裾のホックを外し、胸元やおへそに手を差し入れていた。
「ふうっ、はあぁんっ……」
静かにブラジャーをたくし上げる。
(宮越さんよりは小さいけど…)
周辺から頂へと指がはい回る。
「あんっ…くぅん……」
(いやだ…イヤらしい声が出ている)

いつのまにか息がずいぶんと熱く、そして甘くなっていた。時間がたつのも忘れ、
自分で自分を高めていく。想像に身を委ねると、自然と声が出てくる。

 頭の中で考えているのは、一組の男女の交わり。思い人の名前が自然とあふれる。
「ひが…しだくぅん…」
枕元には文化祭の時の記念写真。友達ととったものを大きく引き延ばし、彼の部分
だけを切り取って飾ったもの。

 初めてこういうことをするわけじゃない…何度か彼を思い描いてシタことはある。
けれども今日はいつもより激しい妄想が頭の中を渦巻く。彼はわたしの唇を強引に
奪い、わたしの胸を蹂躙する。

「いや…そんな…もっとやさしく…」
声を荒げて喘ぐわたしの声など無視するかのように、ゆっくりと彼は責めを激しく
していく。胸を揉み、その頂を口で吸われるごとに、わたしは彼に訴える。
でも、
彼の手…わたしのこの手は決して動きを緩めない。
603ふられた夜 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/07(水) 00:46:05 ID:Y5oKUY+h
 わたしの想像にあわせて、自然とわたしの声が荒くなってきたのもわかる。
「ああんっ、やん…はげ…しい…す…ごい…」
空想の彼の舌が胸からお腹、
腰へと這う。そして彼の手が、足にかかる。
「いや…そこは」
懇願したものの、あっけなく開かされた…というのは自分に対する言い訳かな。
結局拒否するポーズを見せたものの、ゆっくりと足が開く。

 今度は触れるか触れないかの微妙なタッチで、手が内股から足の付け根をはい回り、
大事なところに触れそうになると逃げる。そうやってじらした後には、ゆっくりと
舌がはい回る。そのたびに嬌声が漏れる。

 ついには、大事なところへ到達する。根元に触れるか否かのタイミングで、
わたしは思わず足を閉じようとするけど、彼はを許してくれない。わたしの抵抗も
むなしく、舌が…手が…わたしの薄い茂みからくぼみへと侵入してくる。

「きゃっ! いやぁぁん!」

びくんっ! と腰が跳ねた。
(ああ、東田君…いつもより…すごい)

 あまりの刺激に、わたしは反射的に自分の秘部に舌をのばしている彼の頭を
押しのけようと、手に力を入れる。でも…その手が逆に彼の頭を押し付ける形に
なり、快感はますますヒートアップする

「きゃううんっ! やあああぁんっ!!」
想像が挿入の段階に入った途端、
今までよりも高く、大きな声であえいでいた。左手はスカートのより奥をめざして、
より激しく動く。右手は腰からセーラー服の中に入れて、胸をより強く揉みしだく。

「ああ、ひがしだくうん…そんなに……すごい…」
わたしは制服姿のまま、
ベットの上で自らの指が生み出す快楽に逆らえなくなっていた。想像の中で、
彼のペースが早くなる。パンパンパンと激しく腰を打ち付けられ、グチャグチャに
中をかき回される…わたしは無意識に指を出し入れするペースを上げる。
自然と腰が動く。

「はふん! きゃうん! そん…なに、激しく…しないでぇ! ああん!!」

想像の中の東田君に懇願する。でも空想の中の彼は…相変わらずの無表情のまま
わたしを責め続ける。つまり、自分の指が、わたしの意志に反して動くということ…
604ふられた夜 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/07(水) 00:48:46 ID:Y5oKUY+h
 下着やセーラー服をもどかしげに押しのけるように、より責めは力強くなっていく。

同時に自分自身が高まってきたこともわかる。そう、何度も自分を慰めたときに感じた
光の瞬きが、脳内にちらつく。いつもより激しく点滅し、しかも大きい光の玉…

「あ、あ、ああっ…いく、ふああぁん!! もうだめぇ!!」

光の点滅に合わせるように、東田君の動きも激しくなる。とどめの一撃とばかりに
突かれた瞬間、光の瞬きが膨張して、はじけた。



「あっ、ああああぁぁぁっ!!!」

体を弓なりにそらせる。左手は秘部に差し入れたまま、右手は胸を握りしめたままで、
足の指先はシーツをつかむかのように握りしめる。きゅうっと膣が収縮する感覚に、
想像の中で東田君の精子を注がれるように感じた。


 長いような短いような高まり…やがて静かに感覚が引いてくると、わたしはゆっくりと
ベッドに崩れ落ちた。荒い息を吐きながら、わたしの意識は空想と現実との境界を
漂う。やがて空想の東田君の顔が近づいてきた。わたしは静かに唇を重ねた。


「……あ……」

想像の中でキスをされ、その顔を見た。最近は見かけなくなった、優しいあの笑顔…
その瞬間、わたしの意識は現実を取り戻した。

 ベットに膝をかかえて座り、
先ほどの行為でしわだらけになったベットのシーツを見ながら、わたしはぼんやりと
さっきの想像を思い返していた。
(いつもより…凄く感じた……そして…東田君の笑顔…やさしかった…)

 もやもやとした気分は体を動かせばはれるなんて嘘だ。いつもわたしはこうやって
自分を慰めてしまう。そのたびに軽い嫌悪感を感じていたけど…ううん。決して
恥ずかしいことじゃないんだと考えをあらためた。そして新たに誓う。
「やっぱり東田君…あきらめきれない。わたしの手で、宮越さんから、
あの優しい東田君を奪い返すんだ!!」
どこから攻めようかな?料理は勝っているから、体…美貌を磨こうかな?
わたしはそんなことを考えながら、ゆっくりと着替え始めた。
605ふられた夜 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/07(水) 00:49:24 ID:Y5oKUY+h
以上です。セーラー服の構造はよくわからんので、その辺のツッコミはご勘弁を
606名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 01:26:43 ID:E7+/kPBG
GJ!
607納豆舐め舐めプレイ!5:2007/02/07(水) 06:06:21 ID:NUiomOqI
「もう止めれませんから」

クルリと視点が逆転する。彼に組み敷かれていた。

「……優しくしてください」
「注文は、受け付けません」

彼の手が触れると体が少し硬くなった。自分から誘ったからといって、緊張しないわけが無かった。
それに気付いたのか撫でるようにして、私の肌を刺激していく。

「ちょっとくすぐったいですね」

私の声に反応してか、手の動きが変わる。掴むように少し強く、揉まれた。

「んんっ」
「先ほどは俺もくすぐったかったですよ」

いつもの笑顔で彼は言った。続けて乳首に唇を当てて、―――強い刺激が頭を通り抜けた。

「くぅんっ」

胸から出た熱が冷めてしまった体を急激に温めていく。

「はぁぁ…」

余韻が波紋を広げていき、どんどん私の体が熱くなっていった。

ゆっくりと彼の舌が鎖骨からおへそまで余すところ無く這っていく。
舌が動くたびに、ぞくぞくとした快感が背骨を駆け上がる。
彼が顔を上げた時には二人が動くたびに出来ていた納豆の糸はほとんど無くなっていた。

「舐め取った後は、どうするんですか?」
「……………」

納豆を伸ばすために撫で回していたのに今更気付いた。
その先の手順なんて考えていなかったから、無言でギュッと抱きついた。
彼は少し呆れたように息を吐くと、私に軽くキスをした。心臓がぴくんって高鳴った。
彼の手が太股を撫でる。円を描くように上に向けて。
緊張を感じ取ったのか、手はそのままに、おへそにキスの雨が降ってきた。

「た‥小鳥遊さんっは…テクニシャンですね」
「お褒めに与れて光栄です」

お気に召さなかったのか太股が抓られる。唐突の痛みに顔を顰める。

「っ……酷い…です」

恨みがましく彼を見るが、彼の頭は太股の間に移動していた。
抓られたところにひやっとした感触がした。思わず足を閉じようとしたけれど、彼の手に阻まれた。
痛みを無くすかのように、しつこく、抓った所を唇で舐ってくる。舐めて吸って噛んで。
じんじんと頭に上ってくるものが脳をぼやけさせていく。

「はぁはぁ…んっ…ぅん…」

股の付け根は、もう舌の目の前だった。
608納豆舐め舐めプレイ!6:2007/02/07(水) 06:06:55 ID:NUiomOqI

下着越しに舌の感触がした。

「くぅぅっ」

声が出そうになるのを我慢する。周りに聞こえてしまいそうだったから。
ぺちゃくちゃと舌の動きは止まらない。

「あっあっ…たかな…しさ‥んっ」

舐めるのを止めるように、両手を彼の頭に当てる。
だけれど、押し返す力なんて残っていなかった。

「ひゃあああ…んっ…くるしっ…」

今までに感じた事のない快感の波が、
脳みそをぐるぐるにかき回して、目がチカチカする。

―――ズッ

直後に直接、彼の舌が、私の膣に侵入した。

「ふぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!!」

目の前が真っ白になる。全身が電流が流れたように痺れた。全身が脱力する。
イクというものがこんなに気持ちいいものだと始めて知った。

「……はぁ…ふぅぅぅ……っっあうっ」

イッた余韻に体を任せていると、彼の舌は再び動き始めた。
まだ敏感な体は、それに反応して、私に声を鳴かせた。

「山田はっ…おかし…おかしくなりっ…そうですっ」

彼は舌を深く突き入れて、溢れる愛液を一気に啜った。
言葉にならないコエが響き渡る。意識が飛んだ。
体はエビのように反って弛緩していた。


気が付くと、彼は顔を上げてこっちを見ていた。

「気持ちよかった?」

何食わぬ顔で彼は言う。あんまりにもいつもの顔だったのでキスをしてやった。

「何が…何だかわからなかったです」
「山田さんは、こういう事をするのは始めてそうですね」
「小鳥遊さんは違うのですか?山田は小鳥遊さんが初めてですよ」
「俺も初めてです。自分から誘うものだから、もうしているものだと…」
「山田は清廉潔白ですよ。純な乙女ですから。
……小鳥遊さんが初めてというのは、正直信じられないのですが」

じとーと彼の顔を見る。と、彼が服を着ていることに気付いた。
609納豆舐め舐めプレイ!7:2007/02/07(水) 06:07:58 ID:NUiomOqI
「何で服を着てるんですか。まだ最後までやってないです」

彼は頬を掻きながら困ったように言った。

「……やっぱり、あんな始め方でするのは間違っているから。
山田さんがどうこうというわけじゃないです」
「山田はショックですよ。小鳥遊さんは私の恥ずかしいところをあんなに見たのに」
「それは、山田さんの自業自得という事で」

いつもの調子が戻ったのが余裕綽々の笑顔で返してくる。

「うーーうーー」
「唸ったって駄目なものは駄目です」
「山田だって小鳥遊さんの恥ずかしい姿をいっぱいみたいです!」
「………ふっ」
「―――!」

小鳥遊さんはやっぱり優しくないです。小憎たらしいです!
もうもうもうもうっ山田を怒らせたらどうなるか思い知らせてあげます!!

「小鳥遊さんの馬鹿ーーーーーーーーーーー!!!」

そう言って、私は机に残っていた納豆をぶつけて、脱兎のごとく部屋を出て行った。
後ろから声が聞こえたけど、聞こえない振りをして。
だって立ち止まったら―――今度こそ本当に押し倒してしまいそうだったから。

山田はいつでも本気なのです。


終わり (エロは…最後まで書けませんでしたっ(くわっ))
610名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 14:34:21 ID:1wt2LmwE
納豆うめぇ
611名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 19:10:07 ID:+4DXYhF4
GJ!
612名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 19:35:15 ID:wNQEWWBI
これは……よろしいな(゚∀゚)b!!
613 ◆K5p0fqkSV. :2007/02/07(水) 21:36:42 ID:NUiomOqI
ID分かれちゃったので鳥を取っておきます。
>>592>>595-596>>600>>607-609
614名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 23:18:57 ID:HcmVemv7
そういえば今はここは
誰と誰が絡むSS待ち何だろうか?
個人的には足立×村主なんだが…
皆さんは何が来て欲しいですか?
615名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 23:22:45 ID:oWAwu/cC
過去にも投下あったけど東田×雛子を希望する
616名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 23:51:19 ID:l+deAFPb
榊×杏子を希望
617名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 03:23:35 ID:mPLCMBpj
何が読みたいのか考えてて
急にねっとりとしたSM見たいなとか思ってしまった
縄似合うの誰だろう…
轟さんとか似合いそうだなあ

駄目だ、寝るw
618名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 03:36:22 ID:iBum5OfO
種ちゃんやいなみん、やちときょこさんとかで
619名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 06:32:33 ID:eHa9ls1j
山田・・・。
620お腹減った…飯をくれ1 ◆K5p0fqkSV. :2007/02/08(木) 11:35:29 ID:upnBYzC0
「…腹減った」

いつも通りの店長の言葉。
机の上には既に何枚もの皿で丘が作られているというのに、
毎日のように変わらず、ぎゅるるるうるるという音とともに発せられる。
見慣れた光景に、今日も同じように溜息を吐いて返す。

「今日はチーフが休みなんですから、もう諦めてください。ここまで佐藤さんが作ったのは奇跡ですよ?」

そう。同じ光景に見えるようで、今日は少し違った。
何枚も重ねられた皿はいつもだと3倍はあったし、パフェだって2桁になる場合が多い。
その理由はチーフがいないから。前のように風邪に掛かったらしいんだけど、
症状も同じというわけにはいかなかったらしく、少し重いらしい。ということで、今日はお休みしている。

「……腹が減ったら仕事ができんだろ」
「元々仕事しないじゃないですか」
「馬鹿者。それはお前がみていないだけだ」
「そうですね」

これだから、年増は。と思う。
バイトを始めてから、かなりの月日が経ったけれど、店長が仕事をしている姿は見た事がない。

「何だ、その目は。お前、信じてないだろう?」
「ええ、もちろん」
「………………」

憮然とした顔でこちらを睨んでくる。それをどこ吹く風と受け流して、新規のお客さんに対応しに行く。
まだ慣れていなかった頃だと従っていたであろう視線も今では無視する事が出来る。
注文を取って帰ってくると、店長は動かずにそこにいた。腕組みをして何かを考えている。

「………よしっ」

何か嫌な予感がしたから、足早にそこを去ろうとする。と、制服の襟を引っ張られた。

「何を…逃げようとしているんだ」
「そ…そんなことはないですよ?卓のお客さんが空くので、そこの処理に行こうとしたんです」

今までに無いくらい間近に店長の顔があったから、思わず舌がからむ。
返答する間に、丁度いい所に席を立ったお客さんがいたので、口実にさしてもらった。

「そうか。それはあれか?」

そう言って、店長が指を指した先を見ると、既に伊波さんが対応していた。
そういえば女性しかいなかったな。伊波さんは女性だと本当に出来るなぁ。心で涙を流す。

「仕事が無くなったな。……来い」
「あー…はい。わかりました…わかりましたから、もう襟を放してください」
「む…外してなかったか」

今、気付いたらしい。あれだけ食べて空腹というのも信じられないが、これは、かなり参っているのか。
店長についていってスタッフルームに入る。店長は立ち止まらずに自分のロッカーを開け鞄から何かを取り出していた。

「小鳥遊。これで大量に食える物を作れ」

財布から1万円札を差し出す店長。――何を考えているんですか!?口から言葉が出る前に店長の言葉が遮る。

「どうした。店長らしく仕事をやろうというのに、それに不満があるのか」
621お腹減った…飯をくれ2 ◆K5p0fqkSV. :2007/02/08(木) 11:36:03 ID:upnBYzC0
店長の目つきはまさに虎だった。―犬組だけど―慣れたと思ったのは僥倖だったらしい。
…とても怖いです。

「お前。料理が出来るらしいじゃないか。伊波から聞いたぞ」
「まぁ、出来ますけど」

なんて事を言ってくれるんだ、伊波さんはっ……と別に怒る事じゃないし。気が動転しているのを収める。

「じゃあ…頼むぞ」

店長は俺の両肩を叩くと、押すようにして、スタッフルームから俺を追い出した。
反論する間もなく、追い出された俺は、一万円を持って立ち尽くしていた。
しかし、よくよく考えると、店長をこれ以上空腹に晒すのは危険な気がする。
かなり目つきが危なかったし…。さっきの事を思い返して、命令に従うことにした。
ふと服を見て、外に出るから制服を着替えようとしたけれど、スタッフルームに戻る事は出来なかった。
…料理の匂いが入るからとのこと。スタッフルームに入ったのはそういうわけだったか。
仕方ないので、制服のままで買いに出ることにした。
途中、先輩に呼び止めたので、店長の用事があるのでフロアに出れないことを伝えておいた。



「買って来ましたよ」

スタッフルームの中に入る。店長はソファで寝ていた。胃袋も寝ているみたいで音はしていなかった。
寝ている姿は初めて見たけれど、初めてじゃないみたいだった。……誰かに似ている。
何も掛けずに寝ていたので毛布をかけて置いた。起こすと面倒なりそうだったので止めた。
さて……料理開始だ。

…………作る場所が無かった。スタッフルームは事務所と兼用しているから簡易キッチンはあるけれど、問題は数だ。
1万円分の材料ともなると、優に10人前は普通に作れてしまう。
量で作れるものを選んだとはいえ、その品数は簡易キッチンの許容量を簡単に越してしまっている。

「どうすればいいんだ…」

暫く、途方に暮れる。時計を見ると、後2時間でディナーに入りそうだった。

「駄目もとで、佐藤さんに頼んでみよう」

早速、キッチンに向かう。材料も持って行く事にする。店長が買ったと言えば、もしかしたら貸してもらえるかもしれないし。



「………小鳥遊。何で、言わなかった」
「逆らえませんでした」

今はお客さんがいないらしく、佐藤さんと相馬さんは雑談していた。

「まぁ…そうだな、お前にはまだ無理か」
「先に僕たちに相談していれば、店のもので済ましていたのにねー」

何で相談しなかった、俺。一万円渡された時点で行けばよかったと後悔する。
佐藤さんは、気だるげに頭を掻いて、肩をすくめた。

「仕方ねえな。……ディナーまで後1時間50分くらいか。そうだな、ぎりぎり二時間はいけるか」
「え…あ、ありがとうございますっ」

こんなに簡単に許可が出るとは思っていなかったので、返事が遅れる。
622お腹減った…飯をくれ3 ◆K5p0fqkSV. :2007/02/08(木) 11:36:36 ID:upnBYzC0
「まー、その代わり、全部自分でやれ。出来るんだろ」
「それは大丈夫です。ていうか、これ以上、手を煩わせれませんよ」
「良かったねー。佐藤君が許可を出したなら、僕もおーけーだよ」
「相馬さんもありがとうございます」

フッと肩の力が抜ける。もう気が抜ける仲間だといっても、緊張していたみたいだ。

「貸すといっても、ディナーまで客が来ねぇわけじゃねえから、一つは開けていてもらうぞ」
「全部は流石に使えませんよ」

苦笑しながら、返答した。
それから、二時間は目の回るくらいの忙しさだった。



スタッフルームの中に入る。やっぱり店長は寝たままだった。お約束のように毛布を剥ぎ取ってはいなかった。
準備してから起こせばいいと思ったので、テキパキと料理を並べていく。
フルコースというわけじゃないが、料理はテーブルを占領していた。それを見て、一仕事終わったなぁと、少し満足した。
と、店長を起こさないと。

「店長。起きてください」

無反応。

「店長。飯ですよ」

やっぱり無反応。
しょうがないので、肩を揺すってみる。

「店長。飯、無くなりますよー」

今度は少し、反応した。肩を揺するのを続ける。
と、手を掴まれた。強い力で引っ張られる。反射的に出した手で転ぶのは防げたが、掴まれた手は店長の胸のあたっていた。

「―――!!!」

言葉にならない声が出た。体が固まる。店長の息が聞こえるくらい顔が近くにあった。
今日はなんていう厄日なんだ…。頭の中で頭を抱えた。

「すー…すー…」
「………」

店長の寝息が規則正しく吐かれる。まるで時限爆弾みたいだ…今の状況からすると、それもネガティブなものに思えた。
このままにしていても埒が明かないので、店長の手を剥がそうとする。
痛いほど握り締めているわけでもないのに、剥がそうとすると万力のように動かなかった。
まだ店長は起きなかった。

「………榊」
「?」
「………」
「空耳かな」

何か、喋った気がしたけど、変わりは無かった。
部屋に入ってから10分経っていた。
……料理冷めるなぁ。俺は遠い目をしてあさっての方向を見る。
623お腹減った…飯をくれ4 ◆K5p0fqkSV. :2007/02/08(木) 11:37:07 ID:upnBYzC0
ヌポ

「え"」

店長が掴んでいた手を加えていた。

はむはむはむ

「はまへっま…」

何か呟く。と、そこで店長の目が開いた。一気に血が逆流する。サーっていう音が聞こえた気がした。
店長はボーっと暫く俺を見て、口から指を離すと、頭を掻いた。

「飯か?」
「は、はい」

あまりの事に、簡単な返答を返すのでいっぱいだった。
店長が体を起こそうとしたので、慌てて邪魔にならないように避ける。

「お。かなり作ったな」
「…1万円も使えばこうなりますよ」
「ふむ。ご苦労」

加えていた事はどうでもいいらしい。気にしていた自分が次第に馬鹿らしくなってくる。
とりあえず目的は果たしたので、退出する事にした。

「じゃあ、もうディナータイム入っちゃってるので、フロアに戻りますね」

出入り口に向かっていく。

「ん…。小鳥遊、お前も食べていけ」
「へ?」
「……作れとは言ったが、この量は私でも無理だ」
「残せばいいんじゃないですか」
「まずくなる。食べ物を粗末にするな。飯は一番うまい時に食え」
「………」

本当に今日という日はなんという日なのだろう。まぁ…いいか。
フロアの皆にごめんと心の中で謝って、店長の対面に座った。

「店長。今日はどうしたんですか?」
「なにがだ」

八千代さんがいないとはいえ、まさか自分のご飯を他人に分けるなんてあり得ない。
絶対、おかしい。

「店長が自分のご飯を分けるなんて、始めてみましたよ」
「む。そうか。……駄賃と思っておけ」
「はぁ…」

釈然としないものを感じるが、本人が食えと言ってるんだから、それに従うことにした。
会話も無いまま、料理を食べる音だけが続いていく。
二皿目が終わったときに、店長の食べる音が消えた。店長の前には既に8皿も積み上げられていた。

624お腹減った…飯をくれ5(終) ◆K5p0fqkSV. :2007/02/08(木) 11:37:51 ID:upnBYzC0
「小鳥遊」
「なんですか?」
「こっちに来い」

何でかわからないが、今の店長はおかしいので、素直に従うことにする。店長の目の前に立った。

「今日はお前、素直だな」

顔を掴まれると、続けてキスをされた。ちょっと待て。何だこの展開は。

「んー、やっぱり美味くないな」
「な、な、な…」
「顔が赤くなってるぞ。もしかして、した事なかったか」
「―――」

店長は笑っていた。涙を流しながら。でも、えらく楽しそうに。それはまるで少女のような笑顔だった。
唐突に笑うのを止めた。店長は俯いて言った。

「……夢を見た。結局、吹っ切れなかったんだな。私は」

そして、店長は倒れた。
慌てて店長を抱き起こす。おでこに手を当ててみると、相当な熱があった。
顔も汗も表面に出す体質ではないらしい。こんなところまで性格を出さなくてもいいのに。
ソファに店長を運んで、佐藤さんに報告した後、看病を伊波さんに代わってもらった。
ディナータイムの真っ最中だったので、目まぐるしい忙しさに、唇の熱はどんどん消えていった。
いつの間にか閉店の時間になっていた。


スタッフルームに戻ると、店長は起きていた。他の皆も揃っていた。1万円分の料理も半分が残ったままだった。
自分の家に帰れるくらいは復活したらしいけど、心配だということで、俺が指名された。
今日はほとんど店長に付きっきりだったからとの事。チクショウ。
その後、程ほどに雑談をして、解散した。残った料理は、取り分けていたので、感染しないだろうと、各自で持って帰ってもらった。

「今日はすまんな」

店長の家は徒歩で帰れる場所にあるらしい。店から出て数分したところで店長が言った。

「…誰にでも調子の悪い時はあるので、気にしないでください」

キスを思い出してしまって、顔を背けて言った。少し頬が赤い。
そういえば、倒れる前に言った言葉が気になった。

「吹っ切れなかったって何の事だったんですか?」

口に出したところでわかってしまった。店長の眉がぴくりと動いたけれど、ただそれだけだった。
きっと昔、失恋したのだろう。…恋が無縁な人じゃなかったんだ。
店長の頬を見ると、うっすら紅くなっていた。
無言で進む中、店長の家に着いた。

「今日のことは、忘れろ。誰にも言うなよ」

別れ際にそんな事を言われたので、

「店長に子供時代が無かったっていうのは訂正しておきますね。すみませんでした」

と、返しておいた。無言で頭を叩かれたけれど、一発当てると家の中に入っていった。
後姿を見て、あの寝姿は一枝姉さんに似ていたんだなと納得した。
だから、店長はあまり好きではなかったのだけど、少し何かが変わった感じがした。

後日、チーフに殺されかけたのはいうまでも無い。
625 ◆K5p0fqkSV. :2007/02/08(木) 11:53:38 ID:upnBYzC0
エロ無しの小鳥遊×杏子さんです
626名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 15:43:40 ID:iBum5OfO
NiceなGJ!
627名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 16:47:49 ID:+7ohjNb1
やち空気嫁www
GJ!
628名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 20:38:26 ID:uBPlwypU
GJ!!
こんなんいいな!!
>>614
足立×ミリっちが見てみたいなw
629名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 20:54:57 ID:fvasleu3
ほんわかぁぁあああッЩ(゚Д゚Щ)!!


これもよろしいな(゚∀゚)b!!
630 ◆K5p0fqkSV. :2007/02/08(木) 20:56:21 ID:upnBYzC0
少し5番目の訂正を。
>キスを思い出してしまって、顔を背けて言った。少し頬が赤い。
>そういえば、倒れる前に言った言葉が気になった。
キスを思い出してしまって、顔を背ける。少し頬が赤い。
そういえば、倒れる前の言葉が気になった。

漫画を改めて読み返すと、杏子さんってかなり喋ってますね。精進します^^;
次は小鳥遊から離れよう…。
631 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/08(木) 22:52:14 ID:SEpmWg9G
>>620
小鳥遊×杏子とはちっとも考えつきませんでした。

ほんわかした感じでよろしおますな。

さて、「研修旅行」ときたら、次は「修学旅行」です
前半戦ですので、今回はエロはありません。
632修学旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/08(木) 22:53:21 ID:SEpmWg9G
「いーい湯だなぁ…ハハハン」
「よくそんな歌を知っているな岩崎…つーか、のんびりしてると飯に間にあわんぞ」

 タオルを頭にのせ、いかにも温泉を満喫しています…という様子の岩崎へ、東田が
声をかけた。相変わらず岩崎はのんびり答える。
「なーに…まだまだ余裕だって」
「でもな、あんまりのんびりしてると、脱衣場がたいへんなことになるぞ」
「それもそうだなぁ…ホンジャマ、東田、そろそろあがりますか」

 岩崎はそういうと浴槽から出た。後に東田が続く。着替えながら岩崎が東田に話しかける。
「何度も言うけど、修学旅行に『スキー+温泉』とはねぇ…」
「ま、東坂の先生は年寄りが多いからな…スキーなら昼間はインストラクターに
任せておけばいいわけだし…」
「その間に先生方は、旅館でのんびりとご休憩ってわけか…あーあ、教師って稼業は
楽そうだねぇ」
「でも、いろいろと大変な問題もあるだろ?ほら…不登校とか…」
「そーいや、そうだな…」
相変わらず、柳葉ミリは登校していないようである。

 部屋に戻ると、部屋班の友人たちは戻っていた。彼らが口々に文句を言う。
「おせーぞ、おめーら」
「わりー、わりー」
岩崎が頭をかきながら答えた。
「俺たち先に行くからな…東田、ホレ、鍵を頼むな」
友人から投げられた鍵を東田がキャッチした。
「じゃ、岩崎…俺たちもさっさと着替えを片づけて、飯食いに行こうぜ」
「ん…俺、先に髪を乾かしてから行くから、おまえ先に行けよ、鍵は預かる」
「わかった。じゃ、お先に」
東田は手早く荷物を片づけると、廊下へと出ていった。
633修学旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/08(木) 22:54:24 ID:SEpmWg9G
 髪を乾かした岩崎は、あらためて時計を確認する。
「18時15分…飯の集合5分前、やべ…遅刻遅刻」
彼はつぶやくと、部屋の鍵を閉めて廊下へ出た。そして食堂には向かわずに、
スキーウェアの乾燥室へ行った。そこには滝川雛子が待ちかまえていた。

「遅かったわね、岩崎」
「スマン。髪を乾かすのに手間取った」
「さて…この後のことの打ち合わせよ」
「ああ、いかにして東田と永田をくっつけるかだな…」
「そう…東田とバイト先の子とは結局まだ何もないみたいだし…ここで永田の背中を
押してやらなきゃ…あの子自分からは動かないタイプだし」
「東田も、その子の話をすれば意識がどっか行くからな…永田さんなら東田を真人間に
戻せるかも」

「さて、手早く言うけど、どうせあんたたちも、食後はどこかの部屋に集まって、
トランプかウノでもするんでしょ?」
「ああ、ちょうど俺たちの部屋が会場になっている」
「わたしたちも、まぁ似たようなもんなんだけどね…でね、就寝時間間際、つまり
解散前の時間あたりをねらって、誰かが東田の服におおっぴらにジュースをこぼすの。
今の服…ジャージが寝間着代わりだから、当然東田は布団に入れない。そこで、
『女子の階にある小浴場に乾燥機があるから、そこで洗えばいい』と言って、
小浴場に行かせるようにして。こっちは永田に同じようなことをするから。」
「小浴場って、たしか使用禁止じゃなかったか?」
「あら、それは修学旅行委員のわたしが、先生にうまく説明するわ」
「なるほどね…そして二人が小浴場でバッタリ」
「その場面をわたしたちが見つければ、既成事実の出来上がりと…」

「滝川屋…おぬしも悪よのう…」
「いえいえお代官様ほどでは…昼間は、あんたが東田をほったらかしにして
上級者用コースに行ってくれたおかげで、永田は東田と仲良く初級者用コースで
滑ってたわけだし。その時のあの子の顔は輝いていたわ…」
「ま、なんにせよ勝負は今夜、解散前だな?」
「そうよ、岩崎…うまくやってね」
「やべ、もう集合時間を回っている」
「じゃ、行きましょうか」
634修学旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/08(木) 22:55:17 ID:SEpmWg9G
 わいわい言いながら食事を済ませ、彼らは自分たちの部屋へ引き上げた。
昼間のスキーで疲れているとはいえ、若い彼らにはこれからが修学旅行のお楽しみである。
彼らの部屋に、クラスメイトたちが集まってくる。
「よー、岩崎…ウノを持ってきたぞ」
「俺は紙麻雀…でも、おまえらできるか?」
「東田はトランプの係りだったよな? ちゃんとあるか?」
「俺なコッソリと水筒にウィスキーを詰めてきたんだ…水割りでも作ろうぜ」
「バカ!部屋が酒臭くなったら、点呼の時にどう言い訳するんだよ…」
大騒ぎである。もちろん女子の部屋の方でも似たような光景が繰り広げられたわけだが…

 年頃の男たちだし、修学旅行という雰囲気も手伝って、自然と異性関係の話になる。
友人たちが東田に話しかける。
「東田…おまえって彼女いたよな」
「まぁ、そんな感じだけど、そのうち別れるんで」
「なんでよ、もったいないなぁ…もしかして、永田さんに乗り換える気か?昼間も二人で
一緒に滑ってたしなぁ」
「あれは、岩崎が俺を放って勝手に上級者コースに行ったからだし…それに永田さん
だけじゃナシに、滝川さんもいたぞ?」
「おー、実は滝川さんねらいだったのか…そーかそーか…滝川さんと言えば岩崎よ」
635修学旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/08(木) 22:55:59 ID:SEpmWg9G
 離れたところでカブをやっていた岩崎が、名前を呼ばれてやってくる。
「呼んだか?」
「飯の前におまえと滝川さん一緒に来たな…さてはデートの約束でも」
「そんなわきゃねーよ。旅行委員同士の打ち合わせだ」
「またそんなぁ」
岩崎は時計を見た。
(二一時二〇分…点呼一〇分前、そろそろかな…)
岩崎はウィスキーの水割りを持ったコップを持って立ち上がった。
「そろそろ片づけ…うわっぷ」
そして友人の足につまずいたふりをして、中身を盛大に東田の頭へと降り注いだ。

(吉本新喜劇も真っ青のわざとらしさだな…)
岩崎の思いとシンクロしたのか、東田が文句を言う。
「岩崎…どーすんだよ、これ」
「スマンスマン東田…女子の階に小浴場があって、そこには乾燥機もあるから、
体と服を洗ってこいや」
「女子の階って…先生に見つかったらどーすんだよ!」
「それは、旅行委員の俺が、ちゃんと報告してやるから、行った行った…」
「わかったよ…でも、この部屋の後かたづけは頼むぞ…」
「まかしときな…」
岩崎の声に送られて、東田はタオルと石鹸を手にして廊下に出た。
(先生の点呼の直後に小浴場に行けばいいか…)
岩崎はそう考えながら、後かたづけを始めた。
636修学旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/08(木) 22:56:43 ID:SEpmWg9G
 同じ頃、女子の方でも似たような騒ぎが起きていた。共学の学校では、普段は
男子の目がある手前、あまりはじけていないが、修学旅行の部屋は男女別…
ということで、男子の人気投票だの、先生の悪口だの、インストラクターの目線が
イヤらしいだの、かなりはっちゃけた話をしていた。そんな中、友人の一人が
永田に話しかける。

「ねー永田…うちのクラスでは、アンタ誰がいい?」
「え…わたしは、東田君かなぁ…」
「そういや、あんたたいいつも一緒につるんでるもんね…わたしは東田とあんまし
しゃべらないからよくわかんないけど…東田のどこがいいの?」
「うーん、気がついたら、いいなぁって思うようになっていたけど…」

(うんうん、恋に恋する女の子だねぇ…お姉さんがきっかけを作ってやるから、
後は自分できっちりおとしてきな)
雛子はそう考えながら、ジュースの入った紙コップを持つと立ち上がった。
637修学旅行 ◆NeUP3MRSP. :2007/02/08(木) 22:58:13 ID:SEpmWg9G
とりあえず今日はここまでです。後のプロットは、
永田ルートも雛子ルートもいちおうできてるんだけども、
健全ルートで行くべきかエロありルートで行くべきかが悩みです。
638名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 23:15:07 ID:gjc1LMXj
ながぬーとか納豆とか小鳥遊杏子とか修学旅行とかたくさん投下あるねGJ!!!!!!!!1

雛子ルートでエロを希望するけど
両方も捨てがたいなぁ
639名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 23:37:09 ID:It6YSaYQ
いきなりミリ登場!とかおもしろそう
640名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 05:28:56 ID:ikHfKqm1
修学旅行いいですねー。いっその事、雛子+ながたんでGOだ。

チラシの裏
泉の小説家になるきっかけを書こうとしたけど、一枝との絡みが難しいね。
641名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 20:51:12 ID:fXuUlrkl
>>614
自分も足立×村主だなー。
あの二人の微妙な雰囲気がものすごくいい。
642名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 21:04:44 ID:l8cQnSfS
>>641
俺もだ
あのくっつきそうでくっつかない微妙な空気がいい
643名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 23:07:24 ID:YYkFzhQ7
今日は投下無いな

と普通に思ってる俺は贅沢ものだな
644名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 23:16:55 ID:/Rgab2Mh
>>614
俺は
恋愛なら榊×杏子(学生)か小鳥遊×伊波
エロなら東田×ミリか相馬×山田です
足立×村主ならどっちでもOKです
645 ◆PRpFTyRR8k :2007/02/10(土) 02:27:02 ID:NWDWTfZM
難民スレの妄想に感動したので投下します。
何も考えずに壁を書いたのに…w


小鳥遊伊波エロ有り、個室トイレプレイですw
646 ◆PRpFTyRR8k :2007/02/10(土) 02:28:37 ID:NWDWTfZM
「じゃこれ、とりあえず着ててください。洗濯しようと思ってもって帰ってきたんですけど。」

大雨の音が外に響いている中、
よりにもよって公衆トイレで、
小鳥遊宗太はしれっとそう伊波まひるに言った。

「え、あの……」
「濡れたままじゃ風邪引いちゃいますよ」
雨に濡れて家路を急いでいた所、バイト帰りの小鳥遊に会った伊波は
びしょ濡れのワンピースが肌にまとわりつき、
体は冷えてすこし震えている。
傘は小さすぎて二人は入れず、
とりあえず公園の公衆トイレで雨宿りする事になった。
「ほら、早く」
「う、うん……向こう向いててくれる?」
「………」
黙って小鳥遊が後ろを向く。
肌に張り付いて脱ぎづらい服をもぞもぞと脱ぐ。
脱いだ服はトイレの個室のドアにかけた。
「……下着もびしょ濡れ……」
ぼそっと伊波がつぶやいた。
647 ◆PRpFTyRR8k :2007/02/10(土) 02:29:31 ID:NWDWTfZM

「……あの……」
「なんですか」
「Yシャツちょっと短い……下のほう…」
「そりゃあバイトのですから。中に入れる前提なんで短めなんじゃないですか?」
「ううう、でも」
「着替えたんですね?」
そういって返事も聞かずに宗太が振り向いた。
「Σやっ」
慌てて伊波がシャツの裾を下に引っぱって隠す。
だが、やはり短いのか、下まで届かない。
下の薄くて柔らかな茂みが指の隙間から覗く。
「ぷっ…下着まで脱いでる…」
その姿に欲情するより先に、小鳥遊が吹き出した。
「だっ、だって、下着も、ぐちょぐちょで くしゅん!!」
濡れた服を脱いだとはいえ、Yシャツ一枚では流石に寒いようだ。
「…寒いですか?」
「うん……」
ぐす、とすすりあげて伊波が返事をする。
「じゃあ暖かくしましょうか」
「え どやって」
伊波がきょとんとするといきなり小鳥遊が伊波の肩を掴み、
殴る暇も与えずぐるっと後ろを振り向かせ、壁に押し付ける。
「…公衆トイレで裸Yシャツなんて…どんなシチュエーションなんだか…」
そういいながら小鳥遊は手を腰に回し、伊波の雨で濡れた下の茂みに
指をそっと差し入れた。
「はぅ……」
伊波がピクン、と反応する。
「体冷たい…まだ濡れてますね。温めましょうね……」
さわ、さわ、ともう片方の手で体中をそっと触れ、
茂みの奥底まで指を突っ込むと
「……ココが一番濡れてる」
くりっと中を軽く掻き回す。
648 ◆PRpFTyRR8k :2007/02/10(土) 02:32:28 ID:NWDWTfZM
「あうぅん……だ、だめ、こんなところで……」
「そうですね、この大雨だし、誰かが俺らみたいに雨宿りしに来るかも…」
くちゅくちゅと下の襞をなぞり弄りながら小鳥遊が囁く。
「男女共用ですからね…男が入ってくるかも」
「や、や……」
伊波が壁に手をつき、快感に耐えながら困った声を出す。
「見られちゃいますね…伊波さんの恥ずかしい姿」
「やぁっ……たかなしく……」
「……何かさっきより濡れてきてるんですけど……」
たぽたぽたぽ、と軽く指を秘部に入れピストン運動すると
「ふにゃ……あ……は……」
気の抜けた伊波の声と共に、愛液が一層溢れ出す。
「男に感じてるとこ見られるの想像して濡れてるんですか…淫乱だな…」
「あ、あ  ちが、  たかなしく……ああ!」
「ほら、来ますよ…人が来ますよ?」
いたぶるように言葉を繰り返し、秘部を弄る。
「あああああ……」
伊波の体はたちまち熱を帯び、冷えた体には温かい汗が滲みだした。
649 ◆PRpFTyRR8k :2007/02/10(土) 02:35:58 ID:NWDWTfZM
「こんな汚いところでこんなに感じて……」
「んっ、んんっ」
だらだらを愛液を垂れ流す下の口を締めるかのように、
もう片方の手で堅く立った乳首を捻る。
だが逆に秘部からはいやらしい液体がますます滴り落ちる。
「こんな汚くて臭いところで、入れて欲しいですか?伊波さん」
顔と手をトイレの壁に着き、尻を突き出して愛撫に耐える伊波に、小鳥遊が囁く。
「したい……したいです……」
雨の音に消え入りそうな声で、伊波がつぶやく。
「…聞こえないです、もっとおっきな声で、はっきり」
「したいですっ……」
は、は、と伊波が息を荒くして懇願する。
ふ、と小鳥遊が笑うと乳首をきゅうっと抓った。
「ああああ!!!したいですぅっ…!!小鳥遊君の、まひるの中に、い、入れて!!
いれてくださ……!!!」
その刺激がスイッチとなったかのように、壁に向かって大きな声で伊波が叫んだ。
「……誰かに聞こえたかもしれませんよ?」
そういうと、小鳥遊がいきり立った自分のモノをバックから伊波の濡れた秘部に埋め込む。
「あ   あああ……」
「……」
650 ◆PRpFTyRR8k :2007/02/10(土) 02:36:37 ID:NWDWTfZM
伊波の体が悦びでフ震えているのを感じ取ると、
ゆっくりと腰を動かし、伊波の中をこねくり回す。
「あ、   ああああ、 は、 たかなしく……」
快感で膝をガクガク震わせながら、伊波が喘ぐ。
「伊波さん……ホントに変態ですね……っ」
投げかける冷たい言葉とは裏腹に腰の動きはゆっくりと、焦らすように攻める。
「あ、たかなしく……もっとぉ……もっと ついて……」
じれったい刺激に耐えかねて、伊波が強請る。
「こうですか…?」
さっきより、少し早く、腰を動かす。
「ん、んん……!!」
待ち望んでいた刺激に、伊波が声を漏らす。
「もっと……」
「伊波さんはエッチだな……ほら……」
がつがつと奥に入れ、ギリギリまで出し、また挿入する。
「あっ、あっ、たかなしく、いい…!!」
「トイレでこんなに感じて…下に滴ってますよ…!!」
「いい、いいの!!たかなしくぅうん!!!ああああ!!!」
「変態…」
ぼそっ、とつぶやくと、ぐるっ、っと膣内でモノを掻き回すと、そのまま抜き取った。
「え……」
ゆるくなった体に拍子抜けしたように、伊波が小鳥遊のほうを向く。

651 ◆PRpFTyRR8k :2007/02/10(土) 02:41:17 ID:NWDWTfZM

「伊波さんの着替え取ってきます。なずなの服でいいですよね?」
何事もなかったようにズボンを上げ、、小鳥遊が言う。
「え……」
伊波は何が何だか分からず、おろおろしている。
それを面白そうに見ながら小鳥遊は伊波の濡れた服も取り、
「伊波さんの服も乾燥させるんで、持って行きますね。」
「ちょっとまって!!?」
伊波がはしたないない姿のまま、小鳥遊に詰め寄る。
「わた、わたし、どうしたら…!」
「…人が来るって行ったらすごく嬉しそうだったから、
俺が帰ってくるまでそのままで待っててくださいよ…」
するっ、と先ほど挿入していた部位に触れる。
「あぅ」
「いい子で……個室にいてもいいですけど、ドア閉めたら、お仕置きですよ?」
小鳥遊がめったに見せることのない笑顔を伊波に向ける。
そのまま口付けをして、くちゅくちゅと舌を絡ませると、伊波の瞳は
先ほどと同様に熱を帯び、従順になった。
「か、帰って来てね……」
「……」
無言で微笑んで、小鳥遊はそのまま早足でトイレから出て行ってしまった。

「ああ……私って……」
こんな仕打ちをされても、言う事を聞いてしまう自分に伊波はちょっと呆れる。
だが、誰か来るかも、という不安感は、確かに気分を高揚させるものがある。
「やっぱりわたし へんたいなのかな……」
疼く体を押さえきれず、小鳥遊が戻るまでのせめてもの慰みとして、
個室の壁に背を付け、細い指先で秘部の入り口を弄る。



「ああ……たかなしく……」



誰もいない公衆トイレに、伊波の声だけが響くのであった。
652 ◆PRpFTyRR8k :2007/02/10(土) 02:42:49 ID:NWDWTfZM
以上です。即興だったんでちょい不自然だったかも…。

あ、タイトルはそのまま「トイレプレイ」で。
653 ◆PRpFTyRR8k :2007/02/10(土) 02:44:37 ID:NWDWTfZM
言い忘れてました。
某スレのレスとかを勝手に参考にさせていただきました。
不快だったらスマソです。
654名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 04:18:10 ID:mJFqnvr2
(良い意味と性的な意味で)いなみん変態だー!!
655名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 11:18:21 ID:ytqT6lCq
トイレプレイを進言した者です・・・GJ!!
656名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 23:13:35 ID:1Zmi9tuH
もしも犬と猫が1つの店舗だったら
どんな感じの店になってたんだろうか?
657名無しさん@ピンキー
>>656
小鳥遊が姫をかわいがるのは鉄板