アルトネリコ世界の終わりで謳い続ける少女その4

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1名無しさん@ピンキー

ここはアルトネリコ関連のSSを書き込むスレだ。
とりあえずエロ非エロは問わん。
我こそはと思うものはどんどん投下するがいい。

前スレはここだ

http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1145695523/l50

その前は・・・よくわからんな
むう、そう言うな、私はデスクワークは苦手なんだ、勘弁してくれ。
2:2006/08/10(木) 08:52:11 ID:b1dD0wxo

ん?まだ何か用か?
ああ、それの始末か。
たしかに立てるだけ立ててほったらかしはないな。すまんすまん。
さて、ではどうするか・・・
ん〜?どこを見ているんだ?
・・・胸か。前スレではろくに反応もせんかったというのに、まったく、調子の良い奴だ。
まあいい、お望み通りこの胸でしてやろう。
ムニッ
ほう、私の胸ではさんでもまだ顔を覗かせるか、たいしたものだ。
よおし、ならばこの頭はたっぷりと口でなぶってやろう
ぺろっ、あむ、む、ちゅばっ、んむ、ちゅくちゅく、
ムニッムニッ
じゅる、ちゅ、む、じゅぷぅっ、ん、どうした?遠慮せずに出していいんだぞ
なに?私の中に入れたいというのか!?
ははははははっ、なかなかいい度胸だな、気に入った!
だが、入れるからには私が満足するまでは付き合ってもらうぞ、覚悟しろよ。
ぐちゅ、ずぷぷっ
んんっ、おお、これは・・・どうやら楽しませてくれそうだな。
んおっ!こら、いきなり腰を振るな、うっ、くおぉ、こんなっ、はげしっ、おほぉっ!
貴様、おぉう、ねこをかぶって、おったな、くぅっ!あ、あふうっ!ん、いいっ!
おくまで、おおう、とどいて、ああっ、あううっ!う、うあぁっ!
くっ、もう、おあぁ、この私が、イかされるのかっ、ああっおおぅっ、もう、うはぁぁぁあんっ!!

はっ、はっ、はっ、はぁ・・・、貴様、中に出しおったな?
まったく、何も知らんような顔をして、やってくれる。
ふふ、だが、気に入った、気が向いたら私のもとにくるがいい。
いつでも、とは言ってやれんがお前のためならば可能な限りは時間を取ろう。
待っているぞ。
3名無しさん@ピンキー:2006/08/10(木) 09:35:18 ID:dTgelLWn
また漢字間違えてるな・・・。前スレ立てた俺の責任とはいえ・・・。
詩う、な。
4:2006/08/10(木) 10:33:15 ID:b1dD0wxo
え?
…あ、ホントだ。
いやでもさ、“詩”の字は確かに「うた」って読めるけど送り仮名つけて「うたう」では読めないよ
実際変換もしてくれないわけだし…
変なサブタイつけるガストが悪いのっ!
っていうことにしといて。
5名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 21:15:46 ID:JW3w06ht
おお!また立ったのか!
それにしても前スレのアヤタネ×タスティエーラは最高だった。
今度はどんなSSが投下されるか楽しみだ。
6名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 01:15:51 ID:lxBtbple
そういやオリカのSS書いてた人はもう書かないのかな
ただでさえ職人少ないのに更に過疎るぞココ
7名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 12:05:14 ID:2wLFh60A
過去の職人さんらは今何処
8名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 22:52:51 ID:CZpdsGuD
ageオボンヌ
9名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 21:57:34 ID:sSXikAJu
とりあえず過去スレな

アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1138255263/

アルトネリコ 世界の終わりで〜 その2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1143209376/

アルトネリコ世界の終わりで謳い続ける少女その3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1145695523/
10名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 13:52:43 ID:QKPbNK8z
そろそろオリカのSSが見たい。
11名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 10:38:53 ID:2PWFT+yQ
>>9
ありがとー

しかしほんとに過疎ってんな
関連スレのそこかしこでSS書いてる人は見るのになぁ…
まあ、あんまり寂しいんでとりあえず〜
12Practice1:2006/08/20(日) 10:40:19 ID:2PWFT+yQ

コスモスフィアに入るなり、凍てつくような視線に射竦められる。
「あ〜、ハマ?ど、どうしたのかな〜?」
俺のことをお父さんと呼んだことすらある小さな女の子相手に
あきらかにびびってる自分が情けない。
「ライナー、アンタこないだのアレはどういうことなのよ。」
「え、え〜っと、こないだっていわれても…」
心当たりがない。
前回ダイブしたときはミシャと三人で結構なごやかにすごしたはずだ。
現実世界でのミシャとのトラブルもない。
「なに?心当たりがないとでも言うつもりなの?」
にらみつけてくるハマの目がかなり本気でこわい。
「い、いや、その、なんていうか…」
必死に記憶をたどるがここまで怒らせるようなことをした覚えはさすがにない
かといって堂々となんの心当たりもないという度胸もない。
われながら情けない話だ。
「う〜〜、このあいだのアレよっ!私を使ったでしょっ!」
ハマを使うって、そんなことっ
「あ〜〜っ!」
一瞬やばい方向に考えがいきかけたけど、思い出した。
「ようやく思い出した?
 で、どういうことなのよっ!アレはっ!」
アレは…そりゃ怒るかぁ…
13Practice2:2006/08/20(日) 10:40:59 ID:2PWFT+yQ

「なんであの娘だとうまく吹けるのに私だとあんなめちゃくちゃになっちゃうのよっ!
 そんなにあの娘がいいのっ!?私のことなんてもうどうでもいいって思ってるの!?」
ハマは涙目になりながら支離滅裂なことをわめきちらしてる。
ハマの言ってるあの娘ってのはたぶんあれだ、天地のオカリナのことだ。
俺は普段ミシャからもらった天地のオカリナを使ってるわけだけど
このあいだミシャが最近あんまり使ってなくてかわいそうだから、って
海風のオカリナ、つまり波摩を俺に貸してくれた。
海風のオカリナと天地のオカリナは見た目は多少違うけど楽器としては全く同じものだ
当然いつも通りに演奏できるはずだった。
でも、いざ吹こうとするとハマの顔が浮かんで
前にキスの練習がどうとか話したのを思いだして…
まあとても演奏にはならなかったわけだ。
そりゃハマが怒るのも当然だろう。
しかし、どうなだめたもんかな…
「ライナー、そんなに私のこと嫌いなの?」
うだうだと思い返していた俺の耳にハマの声が入ってきた。
「まさか!そんなことあるわけないだろ!」
ほとんど反射的にこたえる。
「じゃあどうしてあの娘ばっかり上手に吹けるのよ
 口じゃなんとでも言えても、態度がものがたってるのよ!」
「違うって、あれはハマが…」
「私のせいだっていうの?ミシャはちゃんと演奏することはあんまりなくっても
 手入れは毎日してくれてるのよ!音がおかしくなってたりなんて絶対ないのよ!」
「いやそうじゃなくって」
「ふんっ、どうせ男なんてみんな若い娘がいいのよ
 あんなに真剣に向き合ってくれるのなんて最初だけなのよ!このケダモノッ!」
14Practice3:2006/08/20(日) 10:41:34 ID:2PWFT+yQ

なんかだんだん痴話げんかじみてきたな…
つーかハマからみると天地のオカリナも女の子に見えてるのか?
そういやミシャがことあるごとに天地のオカリナに
名前をつけてやれって言ってくるんだよな。
いっぺんシャレで丼助って言ってみたら
もっとかわいい名前にしろってすごい顔で睨まれたっけ。
やっぱりミシャは女の子のつもりで作ってるんだよな、たぶん。
…だめだ、あんまり意識すると今度は天地のオカリナまで吹けなくなる
今はとにかくハマをなだめないと
「いや、だからそんなんじゃないって
 俺ハマのこと使ってちゃんとした演奏したことなかったからちょっと緊張してたんだよ。」
「私もあの娘もおんなじオカリナなのにそんな緊張なんてするわけないのよ!」
「それは…」
まあその通りだな。
とはいえハマとのキスを想像して緊張しただなんて言うわけには…
「ほら、やっぱり嘘ばっかりなのよ!
 わ、私のことが嫌いならはっきりそう言えばいいのよー!」
だいぶエキサイトしてるなあ…
言うか、そうでもないとおさまりそうにない。
「わかったよ、ほんとのこと言うから少し落ち着いてくれ。」
「う・・・」
もう涙でぐしょぐしょになった顔で
神妙な視線をこちらに送りながらハマは押し黙る。
「俺がハマをちゃんと吹けなかったのは、その…
 海風のオカリナを吹くとハマとキスすることになるのかなとか
 おかしなこと考えちゃってたからだよ。」
さすがに照れくさい、というかみっともないというか恥ずかしいというか
まあとにかく頭を掻きながら俺が言うと
「ふぇ・・・、///」
ハマはあっという間に真っ赤になった。
15Practice4:2006/08/20(日) 10:42:21 ID:2PWFT+yQ

「な、な、ななななな、何言ってんのよアンタはっ!
 そんなっ、た、ただのオカリナ相手に、そんな、キス…とか、そんな…」
それはもう本当に心の底からそう思う。
どうしちまったんだ、俺?
「もう、ホントにバカなのよ、こんなしょうのない人がお父さんだなんて
 娘に欲情しちゃうような変態がお父さんだなんて、」
「ちょっ、まてまてまてっ!欲情はしてないぞっ!ちょっとどきどきしただけだって!」
「それでじゅ〜ぶん変態なのよ。」
「うっ…」
返す言葉もないな…
「とにかく、さすがにそれは人としてどうかと思うのよ。
 オカリナ吹くたびにどきどきするなんてあきらかに社会不適格者なのよ。
 人間失格なのよ。」
ハマの言葉がグサグサと胸に刺さる。
しかしいくらなんでもそこまで言われるようなことかなあ…
「こ、これはちゃんと矯正しなきゃだめなのよ
 私をちゃんと吹けるようになるまで…」
「あ、ああ、そうだな。」
ハマの妙な迫力に押されて同意の返事をしたけど
矯正って、なにさせるつもりなんだろう?
「そ、それじゃ…」
ハマは目を閉じて心持ち顔をあげる
「さ、早くキスするのよ」
16Practice5:2006/08/20(日) 10:43:56 ID:2PWFT+yQ

…は?
「え、えーっと、ハマさん?」
なぜか敬語になる
「なによ。」
「なぜそこでキスをするという話になるのでしょうか?」
「な、なぜじゃないのよ!
 キスしてるって思って緊張するのなら、キスするのに慣れちゃえばいいのよ
 簡単な話じゃない。」
…そうか?
なんか違う気がするんだが…
「なによその目は?
 それじゃほかに方法があるってゆーの?
 それとも一生私を吹けなくってもいいってこと?」
「ま、まさか、俺だってちゃんとハマで演奏したいさ。」
「じゃ、じゃあ、ほら。」
ハマは再び目を閉じる。
「じゃあ、キスするぞ。」
「い、いつでもいいのよ!」
意を決してハマを抱き寄せ、顔を近付けていく
やばい、心臓がバクバクいってやがる
オカリナ吹こうとした時なんてくらべものにならない
ほんとにキスしたらどうにかなっちゃうな、これは
…そういやハマは平気なのかな?
ふと頭に浮かんだ疑問を振り払いきれずハマの胸に手を当ててみた
ふにふに
ああ、やわらかいなぁ…
ゴスッ!
「誰も胸をさわれなんて言ってないのよっ!この変態セクハラ鈍感スケベおやじっ!!」
頭にオカリナの一撃を食らって俺の意識は遠のいてゆく
まったくなにやってんだろうな、俺…
17名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 10:50:00 ID:2PWFT+yQ
えー、終わり?
って自分で聴いてどうするよ
なんかどうやっても続かなくなっちゃたんだよう
うう、続き思いついたら続けるかもしんないです。中途半端でスマンです。

ホントにみんな戻ってきてよ〜
18名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 12:46:45 ID:DMQ0T1EA
GJ!
まぁ、無理して続けようとしなくてもいいと思う。十分和めたしw
しかし、ほんとかわいいなハマ
19名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:57:16 ID:Dw8L8Kbk
GJGJ
やっぱハマはツンデレだな
20名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 20:40:49 ID:gZjoZfED
>>11
本スレで痛いss書いてた奴が来ても困るがな
21名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:27:23 ID:mNUKrG91
カソ
22名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 15:06:23 ID:mV3QHQGQ
23名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 15:44:47 ID:pg1UNgXH
とりあえず前スレ埋めないとな・・・
24名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 08:49:53 ID:CHPY5j20
>>18-19
GJサンキュー!

人が居ないのは確かだけどエロパロスレとしては標準的に流れてる気もする。
まあなんとか週一くらいで頑張って書いて維持だけはしてくつもり
そうこうしてる内にまた誰か職人さんが来てくれればいいな〜って感じかな?

前スレは…上手いことちょうど良い長さのが書けたら落として埋めてみるよ。
どのくらいがちょうど良いのかまだいまいちつかめてないんだけど
25名無しさん@ピンキー:2006/08/26(土) 16:45:12 ID:51CX2xxX
うわ、二日越しで連レスですか…orz

まあいいや、気を取り直していこうか。
とりあえず以前シュレリア様のドラマCDが出るんならこんな感じがいいな〜
とか言いながら書いてたんだけど、書きあがる前にほんとに出ることになっちゃって
なんとなくタイミング外してお蔵入りになってたやつを仕上げてみた。

ライナーとシュレリア様が最初に会ったときの話ってことで。十年くらい前かな?
とりあえずライナーはこのくらいの才能がある人でもいいよな〜って思ってる。
なんかそんな感じで。
26Smile:2006/08/26(土) 16:46:18 ID:51CX2xxX

最近珍しいことにレアードが愚痴をこぼしている。
なんでも最近息子さんが剣術の修行を始めて
勉強がおろそかになっているらしい。

レアードの息子さん、確かライナーとかいう名前だったはず。
生まれたばかりの頃に一度見せてもらったことがあったけど
もう剣術を始めるくらい大きくなったんだ。
人間の成長って本当に早い。

興味がわいた私は、レアードに内緒でライナー君の様子を見に行く事にした。

ライナー君はエレミアの騎士になると言っているらしい。
それはつまり、私の護衛を勤めるという事にもなるわけだから
さすがに私の事も知っているだろう。

リンケージを着たままでは無闇に驚かせてしまいかねない。
そう考えて、少し心細いけどリンケージを脱いでレアードの家に向かった。

でもよく考えたらレアードの家なんてそう何度も行っているわけではなく、
道がよくわからなくなってしまった。
どうしよう・・・

メイメイもいないし、自分で何とかしようとあちこち動き回っているうちに
なんだかよくわからない所に出てしまった。
もう帰り道もわからない。
本当にどうしたら良いんだろう・・・
27Smile2:2006/08/26(土) 16:46:58 ID:51CX2xxX

途方に暮れていると、ガンガンと金属を打ちつけるような音が聞こえてきた。
音がするほうに行ってみると、7〜8才位の男の子が
小さな身体に不釣合いな大剣を振り回していた。

まだ幼いというべき背格好のその子は、
その年頃の子供とは思えないほどの真剣な表情で
目の前の大きな岩を打ちつづけている。

たぶんこの子がライナーなのだと直感した。
レアードとは目鼻立ちも似ていないし、髪の色も違うけれど、
その真剣な瞳の奥にあるものは同じものに見えたから。

とはいえ確信を持てるほどの自信はない、
本人に確かめてみようと舗装のされていないその空き地に足を踏み出したとたん
なにかに足を取られたのか私は思いっきりこけてしまった。

頭から地面に飛びこんでしまった私に男の子が駆け寄ってきた。
「だ、だいじょうぶ?お姉ちゃん。」
男の子は私を助け起こして、顔や身体についた土を払い落としてくれる。

「ホントにだいじょぶか?けがとか、いたいとこない?」
「大丈夫です、どうもありがとう。」
お礼を言ってたちあがると
男の子は私の無事が本当に嬉しいと言わんばかりの満面の笑みを浮かべた。
28Smile3:2006/08/26(土) 16:47:44 ID:51CX2xxX

「よかった。それにしても、こんな何もないとこで転ぶなんてお姉ちゃんドジだなあ。」
子供らしい無遠慮な言葉を放ち、無遠慮に笑う。
「そ、そんな、なにもないことなんてありません!さっきは何かにつまづいて・・・」
「何にもないってば、お姉ちゃん面白いなあ。」

何か反論しなければと思っていると、男の子が手を差し出してきた。
「俺、ライナー。ライナー・バルセルト。お姉ちゃんは?」
「え!?ああ、はい。私は・・・」
まさかシュレリアと名乗るわけには行かないし、ええっと。
「私は、レイラと言います。よろしく、ライナー君。」

握手なんてするの、すごく久しぶりな気がする。
やっぱりライナー君だった男の子は人懐っこい笑顔のまま、
エレミアの騎士を目指して剣の修行をしているのだと自己紹介をしてくれた。

「俺、エレミアの騎士になってウイルスたちをぜーんぶやっつけてやるんだ!」
ライナー君はそう言って無邪気に笑った。
「そう、なんだ・・・。がんばってね。」
子供らしい荒唐無稽な夢を頭から否定することもできず、私は言葉を濁す。

自己紹介が終わると、ライナー君はまた大きな岩を相手に剣を振り出した。
ガンッ!ガンッ!
岩を打つたびに彼の体にも少なくない衝撃が走っているのがわかる。

「ねえ、ライナー君。どうしてそんな大きな岩を打つの?素振りとかじゃダメなの?」
彼の小さな体に掛かる負担が心配になって、私は思わず声をかけていた。
「ダメだよ。俺、この岩を割らなきゃいけないんだから。」
29Smile4:2006/08/26(土) 16:48:30 ID:51CX2xxX

ライナー君の答えはあまりにも無茶なものだった。
「そんなの大人でも無理です!ライナー君じゃ体のほうが先に壊れてしまうわ!」
「そんなのやってみなくちゃわかんないだろ!」

ライナー君が大きな怒鳴り声をあげる。
「あ、・・・ごめん。」
けれど、私の顔を見てすぐにそのことを謝ってきた。

「みんな、無理だって言うんだ。
塔のウイルスを全部やっつけることなんてできないって・・・
でも・・・、だからっ、無理なんてないって、やってできないことなんてないって!
俺は!やってみせなきゃならないんだっ!!」

今まで以上に大きく剣を振り上げて、強く岩に叩きつける。
ガインッ!
「うわっ!」
無駄に力を入れすぎたためか、当り所がおかしかったためか、
その身体に不釣合いな大剣はライナー君の手を離れて宙を舞った。

「あっ、大丈夫!?」
「こんなのっ、なんてことないっ!」
駆け寄る私を制して足もとの剣を拾うその手は、痛々しく腫れあがっていた。

「くうっ・・・」
剣を握るだけでも痛いのだろう、軽くうめきをもらす。
「うぐっ、うおおおぉぉっ!!」
けれど、その痛みを振り払うかのように雄叫びを上げながら
ライナー君はまた剣を振り始める。
30Smile5:2006/08/26(土) 16:49:30 ID:51CX2xxX

「もうやめてっ!そんな無茶をしたってなんにもならないでしょう!」
さすがに見ていられなくなってライナー君の腕を押えたけど、簡単に振り払われてしまう。
「はなせよっ!俺は、俺は約束したんだっ、ウイルス達をやっつけて
必ず助けにいくって、ミシャと約束したんだっ!だから、こんなケガくらいっ!!」

ミシャ
ライナー君のいうその名前の少女を、私も知っていた。
この世界の人柱として今も歌い続けている少女の名。

そういえば、ライナー君は彼女と知り合い・・・幼馴染だった。
そんな約束をしていたんだ
だから、自分が傷つくのもかまわずにあんな無茶を・・・

私にはミシャの苦悩を止めることができない
いや、そもそも彼女が苦しんでいるのも私の力が足りなかったせいだ
その私にはライナー君を止める資格もないのかもしれない。
でも、せめて、その痛みだけでも・・・

Was ki ra gyen fhyu fusya anw near
Wee ki ra suwant walasye lurrea art viege

!!
詩が、ひろがっていく!

最初、何が起こっているのかわからなかった。
詩が加速し、想いはどこまでも広がっていく
これは、ハーモニクス!!
31Smile6:2006/08/26(土) 16:50:15 ID:51CX2xxX

「これ、詩・・・?」
ライナー君の手の腫れは見る間にひいてゆく
そして、その手に握られた剣にはほのかな光が宿っている

ほんの一瞬、その光にぼんやりと見とれていたライナー君は
再びしっかりと剣を構え直すと、さっきまでよりもずっと静かに
けれどもっと力強く、剣を振り下ろした。

「はああぁぁぁっっ!!」
剣は光だけでなく、強烈な衝撃波をまとって大岩に振り下ろされる。
そして
大きな岩の塊は、真っ二つになっていた。

それを見つめるライナー君の顔はめまぐるしく変わった。
自分でも信じられなかったのだろう、唖然とした表情はやがて喜びに変わり
そして私の顔を見るなり落胆に変わる。

「レイラ姉ちゃん、ありがとう。でも・・・」
「あなたの力ですよ。」
「えっ!?」

ライナー君の表情の意味はわかる。
あの岩を割れたとしても、自分の力でなければ意味がない、というのだろう。
けれど
「私が謳ったのは傷を癒すだけの詩。剣の切れ味を増したりはしません。」

「でもっ、だけどっ!」
「今のはハーモニクス。エレミアの騎士の使う技です。」
「エレミアの騎士の!?」
「はい。レーヴァテイルと同調することで、詩と剣の力を増幅させる技。」
32Smile7:2006/08/26(土) 16:51:37 ID:51CX2xxX

正確には騎士だけが使う技、というわけでもない。
ハーモニクスは純然たる技術であり、それなりに努力さえすれば誰にでも使える。
もちろん各人ごとの得手不得手はある。習得の早さも、効果の強さも人それぞれ。
けれど、まったくなんの教えもなしにこんなにも強く詩を、心を震わせるなんて・・・

「あなたはきっと、素晴らしい騎士になれますよ。」
「レイラ姉ちゃん・・・、ありがとう。」
にっこりと、笑う。
その笑顔がとてもまぶしくて、
私はこのほんの短いあいだで、もうその笑顔が大好きになっていた。

レーヴァテイルの詩なしでは成り立たないものだとしても
ハーモニクスもあの時剣に宿った衝撃波も、ライナー君自身の力が創り出した物だ。
本人にもその実感は少なからずあったのだろう。

沈みかけた夕日を見やり
いつもは暗くなるまでやるんだけど、なんて言いながら
ライナー君は帰り支度を始めた。

「ねえ、レイラ姉ちゃん。
レイラ姉ちゃんはエレミアの騎士と一緒に戦ってるの?」
ハーモニクスだのなんだのの話をした以上、それを誤魔化してもしかたがない。
「ええ、そうですよ。」

「そっか。
あのさ、いつか俺がエレミアの騎士になったら
俺、レイラ姉ちゃんのパートナーになれるかな?」

一瞬、胸の奥に熱いなにかが走った。
とても懐かしい、少しせつないような感覚。
この子はどこまで理解して、どういう意味でパートナーと言ったのだろうか?
それはわからないけれど、
けれど・・・
33Smile8:2006/08/26(土) 16:53:18 ID:51CX2xxX

「はい。あなたがパートナーになってくれたなら
いつかそんな日が来たなら、私も・・・信じられるような気がします。
この塔にいる全てのウイルスを、きっと、やっつけてしまえるって。」

自分の口をついて出た言葉が
ライナー君を励ますための言葉なのか
それとも私自身の本当の気持ちなのか、
それは言葉を手放した瞬間に、あっという間にあやふやになってしまう。

「うん!」
でも、ライナー君の、今日だけで何度も見たその笑顔の、
そのどれよりもまぶしい今のこの笑顔だけで
私は自分の言った事は間違いではないと思えた。

輝く太陽のようなその笑顔が、いつか
私のなくしてしまった暖かい朝の世界を取り戻してくれる。
そんな希望が心に満ちてくる。

この胸にそんな小さな希望が生まれる度に
私はいつもすぐに捨ててしまっていた。
最初から、あきらめてしまっていた。

だけど、今はもう一度
しっかりとこの新しい希望を抱きしめて生きていきたいと思う。
ううん、そう生きていける。

何度もふりかえりながら遠ざかる小さな後姿を見送る、その私も
今はきっと
彼と同じ顔で笑うことができているはずなのだから。


                       FIN
34名無しさん@ピンキー:2006/08/26(土) 18:43:55 ID:As9v3yB3
>>26-33
GJ。
ガチで癒されたよ。
35名無しさん@ピンキー:2006/08/26(土) 21:04:01 ID:UeGBsXEx
超GJ!
こういうの大好きだ
36名無しさん@ピンキー:2006/08/27(日) 14:20:39 ID:4xRq0zYQ
GJです

そして帰れないシュレリア様萌え
3725:2006/08/29(火) 18:55:08 ID:okYiTEwv
あ、結構評判良い
うれしいうれしい。

>>36
それをオチにするかどうかでむちゃくちゃ悩みましたよw
38名無しさん@ピンキー:2006/08/29(火) 20:09:39 ID:kj45vPrn
誰か・・タスティの話を頼む。
39名無しさん@ピンキー:2006/08/29(火) 21:37:01 ID:K4pfpQ8Z
エロ無しなら書けるのだけど……
40名無しさん@ピンキー:2006/08/29(火) 22:18:15 ID:06oNyX5F
>>39
本スレ荒らした夏厨の羊は書かなくていいよ
41名無しさん@ピンキー:2006/08/29(火) 23:07:52 ID:+20mXB5P
羊って本スレで長いss書いた房だっけ?
あれ荒らしたんじゃなくてss書いたせいで叩かれたんじゃなかったか?
その後本スレが荒れたような・・・てか非エロってだけで羊と判断するのはどうかと思うが
42名無しさん@ピンキー:2006/08/29(火) 23:57:08 ID:YK60uS3A
>>40
SS落とすスレで書き手にくるなという奴は、まずは自分でSS落とせと
話はそれからだが、元々誰だろうと拒む理由はない

とりあえずエロ非エロは問わないのがスレ方針らしいので
かける奴はガンガン書いとけ
43名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 11:39:53 ID:HPDywvub
このスレ昔から非エロが多いから
44名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 11:46:20 ID:yvcUIdyG
元がエロだからしかたねぇべ?
45名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 19:32:02 ID:5zrtUSZQ
誰でもいいから・・タスティの話を頼む。
46名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 20:35:48 ID:iNGh0VCu
四年経ってもライナーは誰ともくっついてない件
47名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 20:44:16 ID:ejAYZfeA
ってか、ひょっとして寂れた?
いま職人さんっているのか?
48名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 21:21:21 ID:6Y3jVmjP
今は職人一人っぽい
前スレは二人かな?
49名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 21:23:47 ID:ejAYZfeA
じゃあ、次スレでは0人か・・・・
5039:2006/08/30(水) 21:38:57 ID:HMMTF+7G
本スレはあまり行かないんで羊って人は知りませんが、あまり歓迎される雰囲気ではないみたいなので去ります……
51名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 22:08:14 ID:ejAYZfeA
マジで帰らないでくれ・・・・ただでさえ職人が少ないというのに・・・・・・・・
とりあえず40の言葉は気にしないでくれよ
この手の空気が読めない子はどのスレにだっているんだし気にしてたらキリがないって
52名無しさん@ピンキー:2006/08/31(木) 00:23:00 ID:CHJTi/ZQ
>>51
返事が無い・・・ただの屍のようだ
53名無しさん@ピンキー:2006/08/31(木) 07:18:48 ID:yN/CNhwX
またずい分空気悪くなったな。
54名無しさん@ピンキー:2006/08/31(木) 08:06:02 ID:znWM1kYk
もともとエロバロはこんなもんだがなー
55名無しさん@ピンキー:2006/08/31(木) 14:36:27 ID:eJq6YNWg
なにやら悪い空気が漂っている?

「いやーっ!ライナー、ジャックさん、助けてーっ!」
「どうしたんだオリカ!なにがあったんだ!?」
「ラードルフがっ!ラードルフがおかしくなったのっ!」
「ゲボハハハハハーッ!
この世のRTはみんな俺のモノだー!俺のために謳うがいい、このラードルフ司祭様のためになー!!」
「これは…!いったいどうしちまったんだ、ラードルフッ!!」
「チッ、なにやらいきなり空気が悪くなったと思ったら、こいつが原因かよ!」
「そ〜れ!ただでさえ短いオリカのスカートをめくってやれー!」
「キャーーッ!」
「なっ!」
「ふっ、白にクマのバックプリントか。やっぱりガキだな。」
「ジャックさん〜〜〜!!」
「うわっ、冗談だ冗談、オリカちょっとまてっ!詩魔法はやめろっ!」
「そうだぜオリカ、ジャックだって悪気があったわけじゃないんだから
 ジャック、どんすけはクマとかにみえるかもしれないけど一応トラなんだ
 間違えちゃいけないよ。」
「ラ〜イ〜ナ〜!
 しっかり見てるんじゃないわよっ!
 っていうか見たんなら見たでもうちょっと気のきいた反応してよね〜〜〜!!」
 ちゅど〜〜ん!
「ふう、これで悪は滅んだわ。一件落着だね♪」

仕事が休みなのをいいことに勢いで書いた
今は反省している。
56名無しさん@ピンキー:2006/08/31(木) 20:23:45 ID:3yNboaS5
ワ ロ タ w w
57名無しさん@ピンキー:2006/08/31(木) 20:32:41 ID:GRRkL8nS
ラードルフを呼び捨てかいオリカ
58名無しさん@ピンキー:2006/08/31(木) 22:10:10 ID:CHJTi/ZQ
>>55
いいよいいよ〜ww
夏の終わりにいいもの見れました
本当にありがとうございました
59名無しさん@ピンキー:2006/09/02(土) 15:38:10 ID:PoLf3OxA
前スレでオリカのSS書いてた者です
久しぶりにネタ浮かんだんで、過疎阻止の為に俺も投下させてもらいますぜ!
60ねこネコ子猫 1/10:2006/09/02(土) 15:39:08 ID:PoLf3OxA
雨が降っている。
土砂降りで滝のような雨音。
ソル・シエールはよっぽどのことがないかぎり気候に変化は無い。

現在、彩音回廊故障中

「…はあ……雨、アメ、あめ〜」
窓の外の雨をボーッと見ながらため息をついたのはオリカ。
ここはネモの宿屋のオリカの部屋。
「こんな土砂降りじゃ外に出られないよ…」
時折窓に打ち付ける雨を見る。
窓を開けてしまうと、雨が部屋に流れこんでくるので開けられない。
真っ黒な雨雲と同じく気分まで暗くなりそう。
とりあえず彩音回廊が直るまでは、旅を中断することにしたパーティ。

「退屈だなぁ…クレアお姉ちゃんの店を手伝おうと思ったけど、
雨が酷くて、今日はお客さん一人も来ないってことで休業しちゃったし…」

ライナーと話相手になってもらうと思って、さっき部屋に行ったオリカだが、
本人は疲れているらしく、昼になってもいびきをかいて寝ていた。
起こすのも悪いと思ってそのまま自分の部屋に戻ってきた。
「あのまま寝ているライナーを襲っちゃばよかったかなぁ…」
危険な考えをする少女。
「なーんてね。あはは……はぁ…」

「な〜にが、なーんてね。よ、オリカ」
61ねこネコ子猫 2/10:2006/09/02(土) 15:40:20 ID:PoLf3OxA
「はわっ!!」
突然後ろからの声に驚いて、振り向くオリカ。
そこにはミシャが腕を組んで立っていた。
「ミシャ……驚かさないでよもぉ…」
「驚かすつもりはなかったんだけど、ノックしても返事がないからよ」
「あの…い、今の話、何処から聞いてた?」
「寝ているライナーを襲っちゃ━━」
「わーわー!冗談だよ冗談!!」
オリカは慌てて両手を振る。
「そう。冗談ならいいんだけど、オリカならやりかねないからね〜」
ミシャはイタズラっぽい笑みを浮かべる。
「ムっ…どういう意味?」
「暇だったから遊びに来たんだけど迷惑だった?」
「ううん、実はあたしも暇だったんだよ…」
「まぁ一人でブツブツ独り言言ってたら暇じゃないわけないわよね」
「う…うるさいなぁ…」
「それにしても、凄い雨よねー」
ミシャは窓から、空を見上げる。
「みんな大丈夫かな…」
オリカが言ったみんなとは、シュレリア、ジャック、クルシェ、ラードルフのこと。
この四人は今、彩音回廊を直すために飛空艇で現地へ向かっている。
ライナーは、気持ちよく眠っていたのでシュレリアが
『起こすのは気が引けるので寝かせておいてあげましょう』
という気遣いで置いていった。
62ねこネコ子猫 3/10:2006/09/02(土) 15:41:25 ID:PoLf3OxA
オリカとミシャはお留守番。
「この大雨だと心配よね…飛空艇とか雨で前が見にくいと思うし。
まぁアル兄達がついてるから大丈夫だと思うけど」
「そうだね」
と、オリカが返事をすると。
「……ん?…ミシャ、今何か聞こえなかった?」
「え?」
ミシャがオリカに向き、オリカは耳に全神経を集中させる。

「…猫?……猫が鳴いてる…?」
オリカは手を耳に持って行く。
「私は何も……雨の音しか聞こえないわよ。
気のせいじゃないの?」
「気のせいじゃないよ……今にも消え入りそうな……そんな声…」
部屋の中は豪雨の音で他の雑音など入ってくる余地もないほどだが、
オリカには外から猫の鳴き声が聞こえるらしい。
「本当ならオリカ、あんた凄い地獄耳ね…」
ミシャが感心していると、
「助けなきゃ…」
オリカは走り出し、部屋を出て行く。
「!!
ちょ、ちょっとオリカ!?外は大雨よ!」

オリカは階段を一段飛ばしで降りていき、勢いよく玄関の扉を開け外へ。
「うあっ!思ってたより酷い雨…!」
外へ出るやいなや、オリカは無数の雨の槍を全身に受ける。
そして猫の鳴き声がした方へと走り出す。

「何処…何処にいるの?」
63ねこネコ子猫 4/10:2006/09/02(土) 15:43:13 ID:PoLf3OxA
バシャ!バシャ!っと水浸しの地面を蹴る足音。
オリカは既に全身が濡れ、靴は水を全て吸収してしまっている。
「確かこの辺りで…!」
首を左右に振り、辺りを見回すオリカ。
早く見付けないと、自分も雨で体力を奪われてしまう。
「お願い……もう一度だけ鳴いて!」
場所を更に特定するため、もう一度鳴いてと願ったその時

「━━にゃあ…!」

助けを呼ぶような猫の鳴き声が
「!!……いた!!」
そこには横たわった、白い子猫が一匹。
何度も地面を引きずったのか、体はところどころ汚れている。
「にぃ…」
「大変…凄く弱ってる…!」
オリカは子猫を抱きかかえ、宿屋に急いで戻る。

宿屋の扉を勢いよく開けたオリカ。
そこにはミシャが、驚いた顔で立っていた。
「ミシャ!」
「オリカ!ずぶ濡れじゃない!?」
オリカの髪の毛から服に至るまでびしょ濡れで、ポタポタと水滴が落ちている
「早く、服を脱いで風呂に入り━━」
「ごめんミシャ!今それどころじゃないの!」
オリカはミシャの言葉を振りきるように、自分の部屋へと走り出す。
「お、オリカ!!」

部屋に戻ったオリカは引き出しからタオルを取り出し、びしょ濡れの子猫をベッドの上に
64ねこネコ子猫 5/10:2006/09/02(土) 15:44:18 ID:PoLf3OxA
タオルで包み込むように優しく力強く子猫の体を拭く。
「大丈夫だからね…あたしが、元気にしてあげるから」
「…にぃ」
子猫は震え、今にもでもその命が消えてしまいそう。
ミシャが走って部屋に入って来る。
「オリカ、この子猫は私に任せて早く風呂に入って!」
「でも…」
「風邪引いて倒れたら、みんなに迷惑かけることになるのよ!?」
「わ、わかったよ…」
「さぁ急いで脱いで!」
ミシャは無理矢理オリカの服を脱がす。
「こっ、ここで脱ぐの!?」
「脱いでスグにバブルパッションになればいいでしょ?」
「そ…そうだけど恥ずかしいよ!」
「誰も見てないし、女の子同士で何を言ってるのよ。
早く脱がないと風邪引いちゃうから、
着替えは適当に動きやすい服に変身すればオッケーね」
オリカが下着姿になると、

「ふあぁ〜…よく寝たな〜。
騒がしいけど何かあ………た……の…!」
突然部屋に入ってきたライナーは下着姿のオリカを見てしまい…

「!…いっ……イヤアアァアアーー!!」

両手で体を隠して悲鳴を上げる下着姿のオリカ。
「ごっ!ごめんオリカ!まさか、下着姿になってるなん━━!」

バッチーーーン!!

65ねこネコ子猫 6/10:2006/09/02(土) 15:45:37 ID:PoLf3OxA
「よし、濡れたところは全部拭き取ったわ」
「ミシャ、この猫どうしたんだ?」
左頬にオリカの手形がクッキリと浮かんだライナー。
「さっきオリカが外で見付けてきたのよ…」
「外!?だって雨降ってるんだぞ?
…あっ、だからさっきオリカは服を……」
「それよりも、どうしよう…
この子猫、雨に打たれすぎてたせいか、かなり弱ってるわ…」
「う〜ん…メガミルクを飲ませてみるか?」
ライナーは、皿に注いだメガミルクを子猫に与えてみるが、
息もするもやっとで飲む気配は無い…
「やっぱり無理みたいね…哺乳瓶とかあればいいんだけど…」
「哺乳瓶か……哺乳瓶ねぇ…」
ライナーは手をアゴに乗せて考える。
「……あっ!ミシャ!」
「何か良い考えが浮かんだのライナー?」

「えっと……その……」
ライナーはミシャの胸元を見る。
「え?…どこ見て……
っ…て、ライナー何考えてるのよ!!」

バッチーーーン!

「冗談だったのに…」
両頬にオリカとミシャの手形がクッキリと浮かんだライナー。
「冗談でも言っていいことと悪いことがあるでしょ!?」
ミシャは顔を赤くして怒鳴る。
「ご…ごめん…」
「…それに、母乳なんて…出ないわよ…まだ……」
66ねこネコ子猫 7/10:2006/09/02(土) 15:46:42 ID:PoLf3OxA
「何か言ったかミシャ?」
「な、なんにもない!」

「子猫は大丈夫!?」
ドタドタと足音を立てながら部屋に戻ってきたオリカ。
服はスクワートに着替えている。
「タオルでくるんで温めてるんだけど…このままじゃ…」
「そんな…どうにかならないの…!」

オリカとミシャが、感傷に浸っていると、ライナーが口を開く。
「なぁ、詩魔法で治せないのか?」

「!!」

オリカとミシャは驚いた顔でライナーの顔を見る。
「わっ!なに?ごめん!俺なんかマズイこと言った?」
ビビるライナー。
「そうよ!詩で治せるわ!
ドタバタしてたからすっかり忘れてた…」
「ライナー、さっすがー!」
「そ、そう?照れるなぁ…」
「じゃあ早速謳うね!」

オリカは詩魔法ライフウォームを謳う。
体力が尽きかけていた子猫はみるみると回復していく。

「……にゃあ〜!」
「起きたわ!」
子猫は起きあがり、横に置いてたメガミルクを飲み始めた。
「やったぁ!やったよ!」
オリカは喜びの声を上げる。
「おっしゃ!これでもう安心だな!」

三人は手を取って輪になり
「やったー!やったー!」と叫びながら飛び跳ねる。

「騒がしいですけど、どうしたんですか?」
67ねこネコ子猫 8/10:2006/09/02(土) 15:47:41 ID:PoLf3OxA
そこに現れたのは、キョトンとした顔のシュレリア。
「あっ、シュレリア様!シュレリア様もホラ!」
オリカはシュレリアの手を強引に引っ張り、
「お、オリカさん?え?!」
シュレリアを含め4人で輪になって、
「やったー!やったー!」と飛び跳ねる。
「ななな、何なんですかぁこれ!?
あの皆さん、そんなに回らないでくだ…!
わた、私の…目も……まわ……っ!」

ズデーーン!!

目を回し、顔面からコケるシュレリア。
「しゅ、シュレリア様!」
地面に倒れたシュレリアを見るライナー。
「大丈夫シュレリア様!?」
同じくオリカ。
「ご、ごめんなさいシュレリア様!」
同じくミシャ。

「ら、ライナー…緊急事態…です…
ホルスの翼が……もの凄い勢いで…クルクル…回って…ます…」
「回ってるのはシュレリア様の目ですから…」
子猫がベッドからピョン飛び下りコケたシュレリアに近付く。
「にゃ〜」
「…あ、うさこ……こんな所にウサギがいるなんて…珍しいですね…」
「シュレリア様、ウサギじゃなくて猫だよ〜」
屈んで子猫を持ち上げるオリカ。

「二人共、外を見て」
ミシャが窓の方を指すと、いつの間にか雨が止み、空は晴天が恵まれていた。
68ねこネコ子猫 9/10:2006/09/02(土) 15:48:45 ID:PoLf3OxA
「わぁ…さっきまでの大雨が嘘のようだね!」
子猫を抱えたオリカも外を見る。
「にゃ〜にゃあ〜」
「シュレリア様、直ったんですね」
「はいライナー、無事に彩音回廊は修復できました」
座りこんでるシュレリアはニコッと笑う。



4人は子猫を放すため、外へ出た。
すっかり晴れたネモだが、まだ雨が降ったひんやりとした空気が残っている。

「じゃあ、ここでお別れだね」
オリカは抱きかかえていた子猫を、ゆっくりと地面に下ろす。
「にぃ〜……」
子猫はオリカの足をスリスリしてくる。
「オリカ、すっかりなつかれちゃったわね」
「うん…でも、飼うわけにもいかないし…」
「ふにゅ〜…」
子猫は寂しそうな顔をしてオリカを見る。
「ごめんね……でもココに来たらいつでも会いに来るから…」
オリカは子猫の頭をなでなでする。
「! オリカさん見てくださいあれ」
「えっ?」
シュレリアが指す方に大きい猫が二匹こちらを見ている。
「もしかして、この子猫の親かな?」
ライナーも子猫の両親と思われる猫を見る。
「……お行き…ママとパパが待ってるよ…?」
「にゃ〜」
子猫は4人に背を向け、親の下へとゆっくりと歩き出した。
69ねこネコ子猫 10/10:2006/09/02(土) 15:49:49 ID:PoLf3OxA
そして親子三匹揃うと、お礼を言うように「にゃあ」と鳴き、
仲良く一緒に歩き始め、奥へと消えて行った。

「行っちゃったな…」

「うん、でもちょっと寂しいわね…」

「バイバ〜イ!ヌレヌレー!また会いに来るから待っててねー!」

「!?
オリカ?今なんて言った?」

「え?バイバイ、ヌレヌレーって…」

「ぬ、ヌレヌレ?…オリカ…もしかしてそれ……!」

「うん、ミシャ、子猫の名前だよ。良い名前でしょ?」

「ヌレヌレって、オリカ…どこからそんな名前が…」

「初めて会ったとき、びしょ濡れだったから、
『ヌレヌレ』って付けたんだよ、ライナー」

「な…なんかイヤラシイ名前ね……ヌレヌレ…ヌレ…」

「とても良い名前だと思いますよ、オリカさん」

「えへへー、でしょ?
シュレリア様わかってる〜!」

「は、ははは…まぁいいか」

「…いいの?」

「多分…」


おわり
70名無しさん@ピンキー:2006/09/02(土) 16:57:04 ID:40xeCq1j
GJ!
オリカさんは本スレやキャラスレじゃすっかり黒い人になっちゃってるからなあ…
やっぱり天然で何の悪気もなく全部台無しにする一言を吐くのが彼女の持ち味だよねえw

あ〜、いやしかし戻ってきてくれてよかった
このスレ本気で俺一人で埋めるのかとか思ってたよw
また何かネタが浮かんだら落としに来てね〜
71名無しさん@ピンキー:2006/09/02(土) 17:36:23 ID:vmDXLHfw
>>60-69
ガチでGJ。
癒されたぞ。私は感動した!
72名無しさん@ピンキー:2006/09/02(土) 20:14:49 ID:INSTJ1RW
いい(ネーミング)センスだ
73名無しさん@ピンキー:2006/09/03(日) 01:12:05 ID:qKH1WNo5
>>70
どもです
実はエロネタに詰まって、何度も書き直したりして結局書けず、
非エロに戻ったしだいで…orz

確かにオリカは、本スレでゲーム以上に黒くされてるけども、別に面白いから構わないw

>>71
ありがとう。
癒しまで意識して書いたつもりはなかったんだけどw

>>72
それなんてスネーク?
74名無しさん@ピンキー:2006/09/04(月) 07:52:14 ID:YnzrKs1X
オリカモエス
75名無しさん@ピンキー:2006/09/05(火) 22:17:06 ID:L6JFwEFO
シュレリアのエロが読みたい
76名無しさん@ピンキー:2006/09/05(火) 23:12:21 ID:l4yz8AGi
シュレリアたまモエル
77名無しさん@ピンキー:2006/09/07(木) 18:31:41 ID:/eu25VTC
オリカがライナーをレイプすると言う風の噂を聞いたのだが本当か?
78名無しさん@ピンキー:2006/09/07(木) 18:50:30 ID:G0H0xpNp
バスタオル一枚で押し倒したり
悪魔風の格好で束縛したりするね
79名無しさん@ピンキー:2006/09/07(木) 19:08:26 ID:PcJLcT7j
当たり前だが、未遂で終わる
というか何で上げるのよ、おまいらさん…
80名無しさん@ピンキー:2006/09/09(土) 02:37:39 ID:HcaqR+6W
「ライナー、もっと動きなさい! これくらいじゃ満足できません! 700年分溜まってるんですから。これは命令です!」
「それって公私混同じゃ。それにもう無理です……うっ」
81危険なグラスノ 1/12:2006/09/09(土) 20:57:03 ID:CWYWk4iS
「ライナー。ちょっといいですか?」

扉をノックし、ガチャッと開けたのはシュレリア。

「あ、はい。どうぞシュレリア様」
「突然なんですが、ライナーにインストールしてもらいたいものが…」
「インストール?」
「はい」

ライナーに、見せたものは一つのグラスノ結晶。
シュレリアの手の平の上で輝いている。

「これ…何の効果があるグラスノなんですか?」
「それが、私にもわからなくて…」
シュレリアは、ゆっくりと首を振る。
「わからないって、このグラスノは何処で…?」
「この前、ほたる横丁で迷子になってしまったときに、
スピカさんから頂いたものです」
「あ…あの人から貰ったものですか…!
止めておいたほうがいいと思いますよ…」

ライナーはひきつった顔で、シュレリアの手に乗ってるグラスノを見る。

「何故ですか?」
「だってあの人…うさんくさいと言うか、何考えてるかわからない人ですし…
これもどんな効果があるのか……怪しい…」
「…ライナー、何の根拠も無く、人をとやかく言うものではありません。
スピカさんは、ご好意でこのグラスノを私にくれたんですよ?」
シュレリアは少しムッとした表情になる。
82危険なグラスノ 2/12:2006/09/09(土) 20:57:55 ID:CWYWk4iS
「す、すみません…
そういうつもりで言ったわけじゃ…」
反省しライナーは、顔を伏せる。
「あっ!…いえ、私も言い過ぎました…
それよりも、このグラスノをインストールしてみてください」

「は、はい…(だ、大丈夫かな本当に…)」

背中を見せ、シュレリアはインストールする体制に入る。

「シュレリア様、何かあったらスグに外しますからね…」
「まだそんなことを言ってるんですかライナー?
絶対に大丈夫です!何も起こりません!」
「は、はいっス!ごめんなさい!」

ライナーは恐る恐る、シュレリアのお尻より少し上にある、
インストールポイントにグラスノ結晶を挿入していく。

「━━んッ…!」
グラスノはシュレリアの体内に入っていく。

「痛くなかったですかシュレリア様?」
「はい、大丈夫です。
ライナーは、優しく入れてくれますから、痛みなんてありません」

幼さが残る笑顔で、シュレリアはクルリとライナーに振り向いた。

「そ、そうっスか…
で、何か変化とかはあります?」

「……そうですね…
これと言って特に…」
シュレリアは自分の体を、確かめるように体を動かしてみるが、
何も変化は無いようだ。
83危険なグラスノ 3/12:2006/09/09(土) 20:58:50 ID:CWYWk4iS
「違和感とかは?」
「うん…何もありま……っ!」

言葉を詰まらせ、シュレリアの表情が少し曇る。

「?
どうしました、シュレリア様?」
「……あ…いえ、別に…」
「でも、顔色が悪いですよ…」
「…な……ハッ…何でも……ない…!」
「シュレリア様…?」

何でも無いと言いながらも、シュレリアの足元がだんだんフラフラになり、
立っているのもやっとな状態に見える。

「━━!!
あっ!ぁアァッ…!か……体が…!?」

突然声を荒らげ、その場に崩れ落ちるように、シュレリアは四つんばいに倒れる。

「シュ、シュレリア様ぁ!!」
ライナーは、慌ててシュレリアに駆け寄る。
「…らぁ、ライナー……ハァッ、ハッ…」
「一体何が!?凄い汗ですよ!」

シュレリアの顔からは、汗が滴り落ち、前髪は崩れ息遣いも荒い。

「はぁ…ハァ!……ライナッ…」

崩れた前髪の隙間から、シュレリアはライナーの顔を見上げる。

「しっかりしてください!」

ライナーがシュレリアの背中に触れると、

「━━はぁうッ!!」

ビクンとなり顔を上げる、シュレリア。

「いっ!?す、すみません!
俺、何処か変なとこ…?」
84危険なグラスノ 4/12:2006/09/09(土) 20:59:51 ID:CWYWk4iS
「うううっ!ライナー……わ、私…変です…!」

「やっぱり、さっきのグラスノ結晶が!?」
「ハァ…ハァ…ハァ…」
シュレリアはライナーを見つめたまま息を切らしている。
「今、グラスノを外しますから!」

ライナーがインストールポイントに手を伸ばそうとしたとき

「待って!」
「━!?」
ライナーの手首を、シュレリアは力強く掴んだ。
「ハァ…大丈夫です、ライナー……私の体に異常はありません…」
「いや、ありますよシュレリア様!
顔色悪いですし、汗も…!
たった今、自分で変と言ったじゃないですか!」
「アレは嘘です……そんなことより…」
両膝をつき、シュレリアはゆっくりと立ち上がる。
「……シュレリア様?」

「ライナー…私、体がほてって熱いんです……だから……」
「はい?」

「……私を…抱いてください…」

自分の胸に手を置き、シュレリアは真剣な眼差しでライナーを見付める。

「は、はあ!!?」
ライナーは驚愕しながらも自分の耳を疑う。

「命令です…さあ……」
「め…命令って…急にどうしたんですか!?」
「どうもしない…
この体がそう望んでいるんです…」
「それがどうかしてるんですよ!」
85危険なグラスノ 5/12:2006/09/09(土) 21:00:45 ID:CWYWk4iS
「駄目……ですか?」
「だ、だ駄目ですよそりゃ!」
「…ライナーは、私のこと嫌いなんですか?」
哀しげな顔をし、シュレリアはうつ向く。
「き…嫌いとかじゃなくて、マズイっスよこんなこと…!」

「私がいいって言ってるんですから、ライナーは気にする必要ないんですよ?」
ジリジリとシュレリアは、ライナーに近付いていく。
「しかし…親父にバレたら、俺処刑されちゃいますって…」
ライナーもジリジリと後退していく。

「レアードには私が言っておくから大丈夫です。だから安心して」
「いいです、いいです言わなくても!
親父の独断で俺、殺されてしまいますから!」

後退するも、狭い部屋の中では壁はスグ背中を付け、
銀髪の髪を揺らしながら、シュレリアはライナーの目の前まで来る。

「お願いです、ライナー…私を……」
シュレリアはその真剣な表情を崩さないが、
顔は赤く染め、息遣いは荒いままだ。

「ま…マジっすか…?シュレリア様…」
「はい…だって、このままだと私、眠れない……」
切ない表情で、シュレリアは訴える。
「(多分、グラスノのせいだ、シュレリア様がおかしくなってるのは…)」

「今夜、一晩だけでいいですから…」
86危険なグラスノ 6/12:2006/09/09(土) 21:02:08 ID:CWYWk4iS
「……わ、わかりましたシュレリア様…」
「ほ、本当ですか!?ライナー…」
「え…ええ…」

顔を上げ、シュレリアは笑顔になるが、それも一瞬で、また真剣な顔つきになる。

「ではライナー、は…始めましょう…」
「(なんとかスキを見てグラスノ結晶を、外すしかない…!)」

シュレリアは無言でライナーの胸板に密着するように顔を置く。
「しゅ…シュレリア……様?」
「……ライナーの胸…硬くて暖かいです…」
「そ…そうっスか……
(これなら、気付かれずに、インストールポイントに手を伸ばせる!)」

再度インストールポイントに、ライナーが手を伸ばしかけたとき。

「ココも硬くてなってのでしょうか…?」
「━━うっ!?」

ライナーは自分の下半身に衝撃を覚えると、
そこにはシュレリアがライナーの股間をスボン越しから掴んでいた。

「フフ…やっぱり、少し硬くなってるみたいですね?」

ライナーの股間をスボン越しから、
シュレリアは揉んでみたり上下に動かして擦ってみたりする。

「うわっ!…し……シュレリア様…!そ、そこは……!」

シュレリアは屈み、ライナーのズボンのチャックをゆっくりと下ろし、
その中から現れた肉棒を取り出す。
87危険なグラスノ 7/12:2006/09/09(土) 21:03:09 ID:CWYWk4iS
「大きい……ライナー、これを気持ち良くしてあげます…」
「…ュ……レリ…様…っ!」

右手でライナーのペニスを固定させ、口に含みシュレリアはフェラをし始める。

「…んっ……あぷっ、むうッ……あむ…ふぐ……」

顔を動かし口に含んだペニスを舌で絡めたりし、シュレリアは時に舌先で裏筋をチロチロ舐める。

「━━ハッ!…あぁ…!くうぅッ…!」
「感じているんですね、ライナー?嬉しいです…」

ねっとりしたシュレリアの舌でライナーのペニスを唾液まみれにする。
そして、激しく上下に舐め始めるとライナーは。

「うッ!で…出る!!シュレリア……さっま……くっ!」
「…!!
んんうーッ!……ゴク、コクン…」

ライナーの射精した精液を飲むシュレリア。

「━━か…はっ!!
ケホッ!コホッ!……ハァ…ハァ……んく…」

量が多かったのか、シュレリアは精液を喉に詰まりそうになり、思わず放してむせる。

「ハっ、ハァ…ハァ……す、すみませんシュレリア様…」

飲みきれなかった精液は、シュレリアの顔や体に少しかかってしまった。

「いえ、とても濃くて美味しかったです…
えと……わ…私の、口の中は…いかがでしたか?ライナー…」
88危険なグラスノ 8/12:2006/09/09(土) 21:04:13 ID:CWYWk4iS
顔を真っ赤にし、戸惑った表情をしながら、シュレリアはライナーの返答を待つ。

「…ヌルヌルしてて凄くよかったです…」
「ほ…本当ですか?痛かったら、私どうしようかと…」
「痛いなんて…俺、こんな気持ち良いの初めてで…」
「フフ。ありがとう、ライナー」
照れながらも、シュレリアはニコッと笑った。
「…シュレリア様………今度は、シュレリア様を気持ち良くしてあげますよ…」
「は…はい、ライナー、よろしくお願いします…」

何か忘れてないか?エレミアの騎士…。

シュレリアをベッドに寝かせ、ライナーはその幼き体を愛撫する。

「アッ…ふあぅ!う…ん…ン…ふ……んっ」

シュレリアの胸の小さな膨みが出来た乳首を、指でクリクリと摘んだり、舌でペチャペチャと舐める。

「ふぅぁん…く、くすぐった……はッ…あァ、あ!あ……ッ!」

感じる度にシュレリアは体を、ピクンピクンと動かす。

「…シュレリア様って感じやすいんですね…」
「ハア…恥ず…かしいから……あまり言わないでくだ……ひゃわ!あッ…」

下腹部へと移動し、ライナーはシュレリアのアソコを指でいじる。

「━━ふあっ!ライナーの指が…ン…!」
89危険なグラスノ 9/12:2006/09/09(土) 21:05:09 ID:CWYWk4iS
「シュレリア様……もうかなり濡れてますよ、ココ…」
「はっあ…ッア!…あぁ…んうッ!
もっと…もっといじってくださいライナー…」

クリトリスを摘んだり、アソコの中に指を入れグチャグチャに動かすライナー。

「ハっ、アァ!アッ!くはッ!はうッ!!…
はぁッ!ライナー、も…う…挿れ……て!」
「…はい……じ…じゃあ、挿れます…」

ライナーはシュレリアの足を広げ、自分の肉棒を膣内へと入れていく。

「うッ…狭…い……!」
「ふああああぁ……は、入ってくる…っ!」
「…動かしますよ?シュレリア様……」
「優しくしてください…ライナー……」

シュレリアの体を気遣うようにライナーは腰を動かす。

「…アッ…いぁあ…あん!くああッ…アアン…!」

ライナーのペニスを出し入れする度に甘い声を出すシュレリア。

「…どうですか、シュレリア様?」
「ン……気持ち…いいです…
も、もっと動いても構いませんよ……?」

トロンとした笑顔でシュレリアはライナーを見つめる。
その笑顔に吸い込まれるように、ライナーは今より激しく腰を動かす。

「ううんッ!ああッあアンッ!!
ライナ!は、激しいれす!…くああぁッ!!」
90危険なグラスノ 10/12:2006/09/09(土) 21:06:17 ID:CWYWk4iS
「くっっ!シュレリアさま!
シュレリア様の中…締め付けがキツくて……!!」

ギシギシとベッドも音を立てるほどライナーは腰を動かす。

「ふあっ!アッ!はッ!キャ…ン!あはあぁァん!!あああんッ!!!
ライナー!私!…私、気持ち良すぎて……もう限界ですぅ!!」

あまりの気持ち良さにシュレリアは、目から涙をポロポロ流す。

「ぐううッ!俺も!……もう!」
「ライナ!…はああッ!一緒に…一緒にイってくださ…!!」
「━!!
くっあッ!あっ……イクッ!!」
「…!!
ひあっ!あッ!ああァッ!
ふあぁああぁあーーーぁん!!!」

ライナーはシュレリアの体に精液をぶっかけた。

「あふッ…熱い…ライナーの精液が、私の体に溢れてる…はぁ…はぁ…」
「はっ…はーっ、はーっ…シュ…シュレリア…さま…はぁ…」
「はふ…はぁ…ライナー……最高でした…」
「い、いえ…そんな…。
すみません、シュレリア様…俺…シュレリア様の体を…」
「謝らなくていいんですよライナー。
私が望んだことなんですから…」
「……でも、シュレリア様は、俺より立場が上なのに…
こんな…俺なんかが…」
91危険なグラスノ 11/12:2006/09/09(土) 21:07:30 ID:CWYWk4iS
ライナーは罪悪感から、歯を食いしばりシーツを千切れるくらい掴む。

「わ…私は、ライナーとは、管理者とエレミアの騎士という立場ではなくて…
対等な立場として私を見てほしいんです…」
「えっ…シュレリア様…それってどういう…
(…アレ?俺、何か重要なこと忘れてないか?)」
「あの…そのですね…えと…わたしは……私、ライナーのことが━━!」
「あーっ!思い出したぁ!!」
「ひぇ!?」
「シュレリア様、ちょっと背中を!」

飛びかかるように、ライナーはシュレリアの背中に手を伸ばす。

「キャア!!
ライナー、まだやるんですか!?」
「ちち、違いますよ!」

ようやくライナーは、シュレリアのインストールポイントから、
さっきのグラスノ結晶を取り出した。

「このグラスノが原因で、シュレリア様は…」
「ライナー?これさっきの…」
「これのせいで、シュレリア様は、おかしくなってしまったんですよ…」
「なっ!し…失礼ですね!
私は何処も、おかしくなってません!
…た…ただ…それを入れた後…
体が熱くなって、凄く変な気持ちになっただけです……」

シュレリアは顔を赤くして、ライナーから目を背ける。
92危険なグラスノ 12/12:2006/09/09(土) 21:08:38 ID:CWYWk4iS
「…それが、おかしくなったって言うんじゃ……
とにかく明日、スピカに返しにいきますから!」
「……べ、別に返さなくても…」
「へっ?」
「な、何でもありません!」

翌日、ライナーとシュレリアは仲間に内緒で、スピカに会いにほたる横丁へ。

「あらあら。それは大変だったわねぇ」
いつもの笑顔でスピカは振る舞う。
「た、大変てもんじゃないっスよ!
おかげでこっちは…!」
「シュレリアさんと、あ〜んなことや、こ〜んなことになっちゃったんでしょ?」
「い、言わなくていい!
シュレリア様も、何か言ってやってください!」
「あの、スピカさん…これ…ありがとうございました」
「あらあら。どういたしまして」
「お礼言ってどうするんですか、シュレリア様!?」
「あらでも、ライナーも、まんざらでは無かったんでしょ?」
「…そ、それは……まあ……
と、とにかく!このグラスノは返すよ!」

ライナーは、スピカにこの危ないグラスノを突き返した。

「あらあら。残念ねぇ…」
「さぁ、帰りましょうシュレリア様!」
「え…あ…待ってくださいライナー!」

二人は逃げるようにスピカから放れていった。

「……なかなか、効力が高いみたいねコレ…
今度は、ミシャかオリカにあげてみようかしら……な〜んちゃって…
うふふふふ…」

裏世界の女王は、今日も元気に笑顔で商売します。


おわり
93名無しさん@ピンキー:2006/09/10(日) 08:35:41 ID:fasgcE0g
GJGJ!
ええよーええよーシュレリア様
94名無しさん@ピンキー:2006/09/10(日) 14:31:11 ID:dkm/jX9x
わーい、シュレリア様のエロだ〜!GJ〜!!
95名無しさん@ピンキー:2006/09/11(月) 07:02:50 ID:AQTcM2LD
>>93
GJサンクス!

>>94
GJありがとうです。
しかし性描写をもっと細かく書きたい…
セリフで誤魔化しすぎだ俺…orz
96名無しさん@ピンキー:2006/09/11(月) 23:55:55 ID:bCU7qqPZ
>>95
あ〜全然駄目だな。もっと勉強してきなさいw
97名無しさん@ピンキー:2006/09/12(火) 00:05:08 ID:nWcBP3GX
>>95 うおお、シュレリア様!!!!GJ!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・非処女か!?非処女なのかッ!?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・それもまたヨシッ!!
98名無しさん@ピンキー:2006/09/12(火) 20:25:38 ID:AqJa3hAn
>>96 何様だコイツ?
99名無しさん@ピンキー:2006/09/12(火) 20:46:08 ID:a8dLApAm
OK、続編を期待してるぞ。

もはやグラスノには媚薬効果ありすぎて俺たちのダイキリティが硬度を増していくぞ。
100名無しさん@ピンキー:2006/09/12(火) 21:52:14 ID:gqiqUJwL
塔ヶ崎澪羅も忘れちゃならねぇ あれは別モノだろう
101名無しさん@ピンキー:2006/09/13(水) 16:44:10 ID:aqYMeu+L
>>96
どこが駄目だったか言ってみw
102名無しさん@ピンキー:2006/09/13(水) 19:35:54 ID:evowF3jk
通りすがりの荒らしじゃね?
上げてるし。ほっとけ
103マイナーライナー:2006/09/16(土) 03:49:52 ID:WDiBFTOx
今日も今日とて平和なプラティナ。
やることも少ないため、騎士であるライナーとアヤタネは3日も休みをもらっていた。
ライナーはいつもの如くオボンヌを頬張りながら、のんびりとソファで寛いでいる。
一方アヤタネもいつもの如く不器用なライナーに代わり掃除や洗濯など家事をこなしていた。
ライナーはなぜアヤタネがここまでしてくれるのか全く理解できなかったが、
理由を問うてもはぐらかされるだけだったのでいい加減何も言わなかった。

「・・・ねえ、ライナー」
「あ?」
簡単な昼食を作ったアヤタネが皿を置くと、妙に真剣な声音で言った。
「ずっと気になってたんだけど、ライナーの服って変わってるよね。特に下」
オボンヌの箱を脇にやって、ライナーが首を傾げる。
「お前の鎧のほうがよっぽど変わってるだろ・・・てか悪趣m」
「ふふ・・・ライナー?」
「い!いや、なんでも・・・ないです」
白い顔に浮かんだ真っ黒な笑みと立ち上るオーラに、ライナーは慌てて口を噤んだ。
「・・・まあいいよ。でね、ライナーのそれ、半ズボンだよね?」
「はぁ?・・・まあ、そう・・・なるのかもしれないけど」
アヤタネが何を言いたいのかまったくわからないライナーは訝しげに目の前の男を見やる。
しかし彼は謎めいた微笑を顔に浮かばせたまま、まるで歌うように爆弾を投下した。
「シュレリア様が言ってたよ。ライナーは 絶 対 領 域 フ ェ チ なんだって」
「ぶっ!!?」

『ライナーは、恐らく自分の美脚を絶対領域という巧みな方法でアピールしたいのでしょう。
女にはないしなやかな筋肉!焦らしに焦らしまくりながらもわずかに覗く小さな面積で
その脚線美を見せつけまくりたいに決まっています!』

「・・・ああ、あんなに興奮したシュレリア様は初めて見たよ。
ライナーはあの方を確信犯的なやり方で虜にしてしまったわけだ」
104マイナーライナー:2006/09/16(土) 03:51:20 ID:WDiBFTOx
どこか恍惚とあさっての方向を見つめるアヤタネに、ライナーは身を乗り出して必死に否定した。
「んなわけあるか!ってかシュレリア様がそんなこと言うはずがないだろ!!」
「ほら、またそうやってさりげなく絶対領域を見せつけてくるじゃないか。
ライナーは罪な男だね・・・同性まで誘惑しないと気がすまないのか?」
とんでもないことまで言い出すアヤタネに、さすがのライナーも切れた。
「もういい!シュレリア様に直接確認してくる!ついてくんなよ!」
・・・肩を怒らせて部屋を出て行くライナー。
その後には、妖しげな笑みを張り付かせたひとりの男だけが残った。
これは、まだあの事件が起こる少し前の出来事・・・・・・




誘い受けライナーが書きたかっただけだった。後悔はしていない
この後シュレリア様(鎧付き)に襲われる誘い受けライナーをどこかの神が投下してくれることを祈る
105名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 15:31:17 ID:pHNCv+Kf
悪くないな。
106名無しさん@ピンキー:2006/09/17(日) 17:19:13 ID:kR7ZaSB/
ちょw肝心なとこ他人任せかよww
文は悪くないな…アヤタネいい奴?
鎧着たまんまのシュレリアタソがアツく絶対領域について語ってるなんてちょい萌エス
107名無しさん@ピンキー:2006/09/19(火) 20:30:30 ID:8LHvDR91
なんかスレが2ちゃんみたいになってる
108名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 13:58:25 ID:ltZzrZnB
なんとなくage保守
109名無しさん@ピンキー:2006/09/22(金) 00:08:26 ID:q1ZP1EEC
( ^ิ౪^ิ)
110名無しさん@ピンキー:2006/09/22(金) 15:34:15 ID:W6TvrBwv
絶対領域の続きみてえ・・・
というか過疎り気味?
111名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 09:36:59 ID:LflJuARX
もともと職人の数じたい減少ぎみだったからな
キャラスレとかでもSSを落とす人はほとんどいないし
っていうか、アルトネリコ関係のスレ全般でSSが忌避されてる傾向があるのは気のせいだろうか?
112名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 10:51:49 ID:fn9wZ3hz
前に本スレでいきなり投下しちゃうような空気読めない人が現れたあたりからかな
113名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 18:24:19 ID:LflJuARX
羊氏だっけ?なんかそのせいで本スレ荒れたらしいけど
114名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 19:07:17 ID:SGD+ARxm
マジSSを投下する場所じゃないからな本スレは。
115名無しさん@ピンキー:2006/09/23(土) 23:10:41 ID:fn9wZ3hz
>>113
それ以前に一人いたんだよ
116名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 09:51:36 ID:zJ0sTmlQ
>>113
羊さんの前にミシャのSS(ミシャはぜんぜん出てこずオリキャラがえんえんと語るという)を投下したヤシがいったのさ。
羊さんが投下したのはその後。

だけどその後にミシャSSの作者と思われるヤシの書き込み羊さんを煽りだして、それでスレが大荒れした。
まあ、本スレで投下した時点で空気読めないってのは一緒だしあまり羊さんは擁護できないけど、
個人的にあのひとのSS結構好きだ。独特の空気というかテンポというか。同じSS書きとして参考にさせてもらったり。

P,S
今月は大学の準備で忙しいですが、10月からは積極的に投下していきたいと思ってます。
さいきん人が少なくなったかもしれませんが、まだまだアルトネリコ萌えは消えてません!!
117113:2006/09/24(日) 12:28:28 ID:ua1BPvVY
>>113>>115
そうだったんだ、サンクス
>>116
潮騒ありがとう
新作たのしみにして待ってます
118113:2006/09/24(日) 12:31:11 ID:ua1BPvVY
>>113じゃなくて>>114
スマコ
119名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 17:03:42 ID:RbZShuD/
うぅ…プニルたん萌え〜!とか言って書き始めたはいいがさっぱり進まんorz
でもいい加減落とさないと「プニルって何?」状態になりかねんので(もうなってるorz)
とりあえず半分だけ〜

ところでナールってレーヴァテイル?それとも人間?
よくわかんないんでぼかして書いてるけど誰か知ってたら教えて〜
120Slei-pnir1:2006/09/24(日) 17:05:08 ID:RbZShuD/

ヒュ〜〜〜〜〜ドゴォオオッ!!
ヴィオラ森をうろうろとしていたナールのすぐ近くに、それは轟音とともに落下してきた。
「けほっ、けほっ、いったいなんなのよ〜!?」
もうもうと巻き上がる土煙がはれると
なぎ倒された木々の向こうに、小さな子供が裸でうずくまっているのが見えた。
「え!?うそ!子供?でもあれって尻尾…よね?
 もしかして話に聞くテル族なのかな…。」
お尻の辺りまで伸びている暗灰色の髪から
さらに続いていくように同じ色をした少しごつごつした感じの尻尾が生えている。
よく見ると頭には波打つような形をした深い紫色の角が伸び
背中にはどうやら翼らしきものも長い髪の間から見え隠れしている。
得体が知れなくはあるが、その顔立ちはあくまであどけない子供にしか見えず
とりあえず危険ではなさそうだと判断したナールは近付いてみることにした。
「あなた、大丈夫?」
声をかけてみるが、反応はない。どうやら気を失っているようだ。
ひどいケガでもしているのではないかと身体をあらためてみるが
落ちて来た時の衝撃がかなりのものだったにも関わらず
目立った外傷は見当たらない。
「 それにしても…いったいどこから落ちて来たのかしら?」
空を見上げると、雲ひとつない青空がどこまでも広がっている。
「それは目が覚めてから本人に聞けばいいか。
 とりあずこのままってわけにはいかないし、家までつれて帰りましょう。
 よっ、と。」
見た目に違わず、非力なナールでも抱き上げられるほどに軽いその子を
しっかりと抱きかかえ、ナールはカルル村へと急いだ。
121Slei-pnir2:2006/09/24(日) 17:06:16 ID:RbZShuD/

「ふ、ん、んん…、!」
がばっ!
「うがーっ!やったなこのツンツンあたまーー!!
 ……って、あれ?」
飛び起きるなり大声で叫ばれ、ナールは両手で耳をふさいだ。
「ちょっと、いきなり叫ばないでよ、びっくりするでしょ〜
 でも気が付いてよかったわ、その調子なら大丈夫だとは思うけど痛いとことかない?」
ケガこそなかったものの、土ぼこりで汚れきっていた身体をきれいにして
幸い女の子だったので自分の小さい頃の服、大きく背中の開いたワンピースを
着せてソファに横たえた途端に、彼女は飛び起きて大声を上げたのだった。
「おまえは…人間?
 あーっ!なんだこの姿!なんで人型になっちゃってるんだ!?」
「ヒトガタ?よくわからないけどあなた空から落ちてきたのよ。
 ひゅ〜〜、どか〜んっ!って。」
「落ちた…?わたしが?そんなっ!まさか、わたしはあんなヤツに負けたのか!?
 ガルツベルンならまだしも、あんなツンツン頭の人間ごときに…!」
怒っている、というよりはむしろ呆然とした調子で彼女はつぶやく。
「人間ごときってことはあなた人間じゃないのよね。
 やっぱりテル族の人なの?」
とりあえず身体の調子を心配することはなさそうだと思い
ナールは気になっていたことをたずねてみた。
「なっ!?テル族だと!?このわたしを、
 誇り高き竜の女王スレイプニル様をあんな下等な連中と一緒にするなっ!」
「ちがうの?ごめんね〜、私テル族って話で聞いたことしかないから。
 それで、あなたは竜の女王で、え〜っと、すれい…ぷにる?ちゃんなのね。
 なんだか言いにくいからプニルちゃんでいいわよね。」
声を荒げる少女をよそに、ナールはマイペースに話を進める。
「いいわけあるかっそんな情けない呼びかたっ!
 人の名前を勝手にヘンなところで切るな〜〜!!」
「あ、私の名前はナールよ、おじいちゃんとお店やってるの。
 よろしくね、プニルちゃん。」
とことんマイペースなナールの前で、プニルは延々わめきつづけていた。
122Slei-pnir3:2006/09/24(日) 17:08:15 ID:RbZShuD/

「はぁ、はぁ、はぁ、おまえ、人の話全っっ然聞かないな。」
「ちゃんと聞いてるわよ〜。
 プニルちゃんのナワバリに勝手に入って来た人達に注意しに行ったら
 ケンカになっちゃって、それでやられて落ちてきちゃったんでしょ?
 酷いことする人達もいるものね〜。」
ナールはコトコトと煮立つシチューの様子を見ながらこたえる。
「だから〜!プニルって呼ぶなってばぁ!」
さすがに疲れたのか、プニルに先ほどまでの勢いはない。
「はいどうぞ、お腹すいてるでしょ?」
「なんだこれ?食べ物か?」
そう尋ねはするものの、差し出されたおわんを素直に受け取り
クンクンと匂いを確かめているのは、それが食べ物だと半ば確信しているからだろう。
「そうよ、結構美味しく出来てると思うんだけど
 プニルちゃんのお口には合うかな?
 ね、食べてみて。」
うながされ、プニルはおそるおそる口をつけた。
「ん…、おいしいっ!」
「ほんと?よかった〜!
 それじゃ、たくさんあるからいっぱい食べてね〜。」
ナールがそう言うよりも先に、驚くほどの勢いでプニルはシチューをたいらげていく。
「うふふ、ほんとにお腹すいてたのね。」
ナールと祖父、いつもの二人分の分量のおよそ倍近い量あったはずのシチューは
あっという間に量を減らしていき、鍋が空になるのも時間の問題だ。
「あらら…。おじいちゃ〜ん!」
「なんじゃあ〜〜(・ω・)」
「今日は晩ごはん抜きね〜」
「なんでじゃあ〜〜(iдi)」
123Slei-pnir4:2006/09/24(日) 17:09:42 ID:RbZShuD/

「ふ〜ん、それじゃそのグラスノがないとおうちにも帰れないんだ。」
「竜の姿に戻れないと飛ぶこともできないからな。ツンツン頭にやられたときに
 力だけがグラスノ化して飛び出してしまったんだと思う。」
結局もう一度夕食を作り直して三人で食べた後
ナールとプニルはこれからどうするか話し合っていた。
「じゃあそのツンツンさんが持ってるのかもしれないわね。」
「たぶん…。人間がその力を引き出すのは不可能だけど
 それでもかなり強力なグラスノとして使えるはずからな。」
「……ねえ、その人って今朝塔の上に向かって飛んでったってことよね?」
「うん。人間の造ったヘンな機械でな。」
「それで金髪のツンツン頭の戦士さんなのよね?」
「そう。…まさか、しってるのか!?」
つかみかからんばかりの勢いでプニルはナールを問いただす。
「ええ、もしかしてライナーさんかな〜って。」
「らいなー?なにものだ?」
「え〜っと……うちのおじいちゃんのお弟子さん。1日コースだけど。」
考えてみたが、ナールにはそれ以外にライナーのプロフィールが思いつかなかった。
「あのじーちゃんの弟子はみんな塔の上に向かうものなのか?」
「いや、そうゆうわけじゃないんだけど…
 ま、まあやることやったらいつかここにも顔を出しにくると思うから
 それまでは家にいればいいと思うわ。」
当たり前のように言うナールにプニルは怪訝な顔を向ける。
「なんでおまえ…ナールはそんな、わたしにやさしくするんだ?」
「なぜって、プニルちゃんが可愛いからに決まってるじゃない。」
「か、かわいいとかゆうなっ!」
プニルの顔は一瞬にして真っ赤に染まってしまう。
「それに、なんだか妹が出来たみたいで嬉しいのよね〜。」
「妹!?む〜、わたしのほうがずっとずっと年上なんだぞ、まったく…」
ぐちぐちと文句を言いながらも、プニルの表情はどこか嬉しそうだった。
124Slei-pnir5:2006/09/24(日) 17:13:00 ID:RbZShuD/

「どう?まだ眠ったまま?」
タワーガーディアンのへさきに立ったプニルにナールが聞いた。
「ああ、波動をほとんど感じない。」
なぜか高い石柱の上に建てられているナールの店の周りは風が強い。
プニルの髪とワンピースの裾はその風にあおられてそよいでいるが
長い尻尾は風などとは無関係にプニルの意思だけでふらふらと動いている。
「それはそうとプニルちゃん、尻尾下ろさないとお尻見えちゃってるわよ〜。」
「べつにいい。客がきたらおろすからへーきだ。」
「そ、そう…。ね〜、おじいちゃ〜ん。」
「なんじゃ〜〜(・ω・)」
「プニルちゃんのほう見たら突き落とすわよ。」
「わ、わかっと〜〜る(((;゚д゚)))」
数日前、突然詩魔法が効果を失った。
プニルは誰よりも早くそれに気付いた、それも、それこそ誰も気付いていない
その根本の原因である塔の機能停止という事態に。
「ねえプニルちゃん、もしかしたらヴィオラ森に怪物が出なくなったのも
 塔が眠っちゃったことと関係があるのかな?」
「なくはないとおもうけど、よくはわかんない。
 大気に満ちる波動が急にへったせいで力が出なくなってるとか
 それともそのことを警戒してひっこんでるとかかな、とはおもうけど…」
「そっか…。」
現状だけ見れば悪いことなどないように思えるが
ナールの胸の奥からは言い知れない不安がひしひしと募ってくる。
「ん?ナール、客が来たみたいだぞ。」
人の気配をいち早く察知したプニルは、自分で言った通り尻尾を下ろし
先っぽを器用に動かしてワンピースの裾を整えた。
「え?あら、ほんと。誰か上って来てるわ。」
125名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 17:18:22 ID:RbZShuD/
とりあえずここまで〜
えっらい中途半端だけどなるべく早く続き持って来るんで勘弁して〜

続きはいいからエロを書けとか言われそうだが…w
126名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 21:38:28 ID:r3gvSB7G
この話にエロは不要 プニルちゃんにもえ
魔竜印シール返して!って言ってるのを想像してしまった
127名無しさん@ピンキー:2006/09/25(月) 08:09:40 ID:TrP0VlGI
そもそもエロ関係ないしな
このスレ
128名無しさん@ピンキー:2006/09/26(火) 16:11:47 ID:obWGN8Bj
>>120
うおっ!本スレで生み出されたプニルがSSになってるw
ナールは普通の人間だと思うけど、あんまり出番無いしどっちでもいいんじゃない?
プニルはツンデレキャラっぽいね
というかポチョマーだけ顔文字付きってw
129名無しさん@ピンキー:2006/09/28(木) 10:18:27 ID:17TJwkKF
つづき〜
前半は>>120->>124

ツンデレむずかしい…orz
130Slei-pnir6:2006/09/28(木) 10:21:29 ID:17TJwkKF

タワーガーディアンの階段を登るのは本当に結構重労働で
わざわざやってくるのは近隣の遺跡を探索してまわる冒険者くらい。
そして今回やってきたのも、やはりいかにもそれらしい格好の男だった。
「ふぅ〜〜、毎度毎度ここまでくるのはひと仕事だぜ。
 お!久しぶりだなナールちゃん、なんかきれいになったんじゃないか?
 うわっ!」
ナンパな口調でナールに話しかけた途端
プニルの尻尾に足をすくわれ、男はおもいっきりすっころんだ。
「いってぇな!だれだっ!ん?お前か、このガ…キ……」
怒鳴りつけようとプニルの方を向いた途端、その姿を見た男は絶句する。
「ふんっ、薄汚いテル族が。ナールになれなれしい口をきくなっ!」
「えっ!ジャックさんがテル族!?」
「なっ!」
ジャックと呼ばれた男はあわてて自分の頭に手をやるが、帽子はかぶったままだ。
「お前、何者だ?なんで俺がテルだってわかる?
 いや、その前にその角と尻尾!テルのもんにしちゃでかすぎる、いったい…」
「いくら角や尾をかくしたところでわたしの目をごまかすことなどできはしない。
 まあ、わたしをテル族などと間違えなかったことはほめてやるがな。」
這いつくばるジャックの前で腕を組んで仁王立ちしながら思いきり見下すプニル。
「ふふん、その賢明さにめんじて教えてやろう。わたしは誇り高き竜の女王、すれ
「プニルちゃんよね〜。」
「ぷ、ぷにる…?」
「ナ〜〜〜〜ル〜〜〜〜!!
 よけいなこと言うなっ!ちがうぞテル族!プニルなんて名前じゃないっ!
 わたしの名はスレイプニル、竜の女王スレイプニル様だっ!」
「スレイプニルだと!?そんなまさかっ!あいつは俺達が倒したはずじゃ…」
「なに?」
まだ倒れたままのジャックをプニルはあらためてよく確認しなおしてみた。
「あ〜〜〜〜!よく見たらおまえ、あのツンツン頭のなかまじゃないか!
 こらっ!わたしの竜の力かえせっ!」
ジャックの胸ぐらをつかみ、軽々と持ち上げて問い詰める。
「ぐ、やめ、おまえっ、し、しまるっ、うぐう…」
どれほどの力で締め上げているのか、十分に屈強な身体をしているはずの
ジャックの顔が、見る間に蒼ざめ簡単に気を失ってしまった。
131Slei-pnir7:2006/09/28(木) 10:22:19 ID:17TJwkKF

「うげ〜〜死ぬかと思った…。なんつうバカ力だ。
 やっぱり姿は変わってもブラストラインの悪魔にゃ違いねえってわけかよ。」
「また勝手におかしな呼びかたをして〜〜!
 だいたいブラストラインってなんだ!人の住み処にぶっそうな名前つけるな!」
「物騒そのものじゃねえか!
 まっとうな生き物じゃ数分ともたねえような場所だぜ!?」
「え、そうなの?」
「ナ、ナール!違うぞ、すごくキレイなとこなんだ
 砕け散ったグラスノがキラキラきらめいてて
 ぶつかり合う波動がプラズマになってバチバチはじけてて
 わたしのお気に入りの場所なんだから!
 そうだ!ツンツン頭からグラスノを取り戻したらナールもつれてってやる!」
「死ぬぞ、あっちゅう間にな。」
呆れたように言うジャックにつかみかかろうとするプニルを
なんとか押さえながらナールは話を本題に戻す。
「それで、プニルちゃんのグラスノですけど…」
「ああ、あん時の戦利品にあったやつだな、魔竜印シールとか言うのだろ?
 グラスノやら装備品やらは全部ライナーに預けっぱなしだから俺は持ってねえぜ。
 でもよ、お前も無理に戻らなくてもいいんじゃねえのか?
 その格好のままでも別に不便なことがあるってわけじゃねえみてぇだしよ。」
「うるさい、テル族のたわごとなどに耳をかす気はない。」
けんもほろろなその態度にジャックはどことなく自分に通じるものを感じた。
「テルは嫌いか?」
「ああ、きらいだ。自分の持つ力をあますことなく使って生きてこそ、生命は輝くんだ。
 やつらは自分達どころか他人の力までただ大きいというだけで封じようとする
 その行為はこの世の何者も輝かせたりはしない。」
やはりプニルの想いにはジャックがテル族に背を向けた理由と重なるものがある。
「わたしはこの世でただひとり二対の翼を持つ八肢の竜スレイプニル、天空の覇者だ!
 この命がつきぬうちは、決して羽ばたくことを止めたりはしない!
 …そう、わたしは飛びつづけるんだ、力の限りにな。」
「力の限り、か。そうだな…」
彼女にグラスノを返すのはきっと人間やテル族にとっては危険なことだ
それでも、返してやるのが正しいことなのだと、ジャックはそう思った。
132Slei-pnir8:2006/09/28(木) 10:23:28 ID:17TJwkKF

「へえ、結構とれるもんだな。」
「基本的にただの石ころですから、結構落ちてます。」
「そりゃそうか、わざわざモンスターと戦って手に入れてた俺達って…」
翌日、ナール達は店に置く商品の材料を集めるため
ジャックを引きつれ三人でヴィオラ森に来ていた。
「ナール〜!いっぱいあったぞ〜!」
プニルは両手いっぱいにグラスノの結晶を抱えている。
「わあ!プニルちゃんすご〜い、えらいえらい♪」
「うが〜、子供じゃないんだから頭なんかなでるな〜!」
言葉とは裏腹にプニルの顔は満面の笑みだ。
「しかし、本当に出なくなっちまってるんだな、モンスター。」
「ええ、でもなんだかそれも不気味で、悪い事の前兆なんじゃないかなって…」
「そりゃ考え過ぎだろ。」
「そうだぞナール、考えすぎだ。
 この森のやつらがおとなしいのは…ほら、あいつらのせいだ。」
プニルの指す方を見ると大きなドラゴンが三匹、こちらに向かってきていた。
「あいつら、塔が止まったせいでもといた場所に住めなくなったみたいだな。
 やつらがこの森の連中をエサにしだしたから、おびえて出てこなくなってるだけだ。」
「のんきに解説してる場合かよっ!あいつら俺達を狙ってるぞ!」
「へ?あ……」
「おいおい…」
あきれつつもジャックはホルスターからごつい銃を取り出し、臨戦態勢を整える。
「ふん、この姿のままでもあんなやつらくらい!」
そう言った瞬間プニルの手の中のグラスノが輝き、光る結晶が長い爪の形をとる。
「媒介なしでグラスノから力を引き出すのか…、たいしたもんだな。」
「てやっ!」
かけ声を発し、大地を蹴る。
そのたった一度の跳躍でプニルは手近な木の頂まで到達していた。
そのまま木の幹を蹴りつけると次の瞬間にはドラゴンの頭上に身を躍らせている。
「うりゃっ!」
振り下ろされた爪は太い角を容易に切り落とし
その強固な鱗を紙のように引き裂いていく。
「うがあっ!はずしたっ!」
それでもその攻撃は頭をかすめるだけで終わり
そのまま落下していくプニルの目前には怒り狂ったドラゴンの牙がせまっていた。
133Slei-pnir9:2006/09/28(木) 10:24:28 ID:17TJwkKF

「うがっ!うああぁぁっっ!!」
いかつい顎はプニルの小さな肩を砕かんばかりに喰らいついた。
「きゃあぁぁぁっ!プニルちゃんっ!!」
「チッ!」
ジャックはプニルの肩をくわえこんだドラゴンの腹に連続して弾丸を叩き込む。
「はなせバカっ!こっのーっ!」
その攻撃にひるんだ隙に自分を捕える顎から力づくで逃れ
渾身の蹴りをお見舞いしながらその反動を使って素早く大地に降りた。
「プニルちゃんっ!」
「ナールはじっとしてろっ!!このくらいへーきだ!」
「でも!」
プニルのまっ白だったはずのワンピースが今は深紅に染まっている
間違っても平気には見えない。
「あいつの言う通りだ。普通あんなのに噛みつかれたら片腕は確実に持っていかれる。
 見た目はガキでもあいつはナールちゃんよりずっと頑丈にできてんのさ。」
ジャックにまでそう言って止められては
戦いに関しては素人のナールは従わざるをえない。
「とは言うものの…」
驚異的なことにプニルの出血は既に治まりつつあるようだが
深手を負っていることには変わりない。状況の不利は明白だ。
「おいっ!どうすんだ!?俺の銃じゃ牽制がやっとだ
 悔しいがお前の蹴りのほうがよっぽど効いてやがる。
 このままじゃどうにもならんぜ!なんか手はねえのかよ!!」
「…さっきから、お前がそれを使うたびに少しだけど竜の力と似た波動をかんじる。」
「それ?こいつのことか?」
ジャックが自分の銃を指すと、プニルはうなずいた。
「わたしのものほど強くはなくても竜の力を封じたグラスノを使ってないか?
 もしそうならわたしによこせ、うまく取り込めれば
「ほらよっ!」
プニルの言葉が終わるよりも早く
ジャックは銃からグラスノを引き抜き、投げてよこす。
「おまえ、テル族にしちゃものわかりがいいな。」
「テルの名も生きかたも、とうの昔に捨てちまったんでな。
 そいつも結構貴重なグラスノなんだ、しっかり頼むぜ!」
134Slei-pnir10:2006/09/28(木) 10:26:15 ID:17TJwkKF

「雷竜の力か…模造品みたいだけど、よくできてる。……よし、いけるっ!」
プニルの手にしたグラスノが眩い光を放ち、周囲を白く塗りつぶしていく。
「え!?これ、プニルちゃん、なの?」
光が消えた後に現れたのは、小さな山ほどもある巨大な岩の塊のようなものだった。
目を丸くするナール達の前で、その岩の塊がゆっくりと翼を開いていく。
岩肌にしか見えないその表皮が、しなやかに、なめらかに動いていくさまは
まるで夢でも見ているかのようだ。
「竜…、これが、本当の…」
四枚の翼は空を覆いつくさんばかりに開かれ、
見上げるナールの瞳にはただその暗灰色の竜の姿しか映らない。
あまりにも巨大で、あまりにも威容。
さっきまで見ていたドラゴンがこれと同じ生き物だ、などとは
たとえ寝言でも誰も言ったりはしないだろう。
ウゥゥグゥアアァァァーーー!!
地を震わせ、天に響き渡る雷のような咆哮をあげると
八肢の竜は大地を蹴り翼を羽ばたかせた。
その巨体にも関わらず、風に吹かれた羽毛のように軽やかに舞いあがると
すでに逃げ出そうとしていたドラゴン達にあっという間に追いすがる。
「さすがにすげぇな、まるで格が違う。てんで勝負になってねえぜ。」
三匹のうち、両の手で二匹の頭を持ち、もう一匹は首根っこに深く噛みついて捕え
巨竜は暴れのたうつ獲物達をものともせずに悠然と遥か天の彼方まで運んで行く。
「…ジャックさん、本当にあれ…あの子に勝ったんですか?」
「あー、いや、…詩魔法ってのは偉大だよな、ほんとに。
 まあそれに、あいつにも弱点ってのがあってな。」
カッ!と、天空に凄まじい光が放たれた。
あの巨大な竜の姿すらもはや黒い点にしか見えないほどの上空で
さながら天を引き裂くかのように一直線に伸びて行く光は
もはやなにかの天変地異にしか見えない。
「あいつ、あの技使うと疲れ切って寝ちまうんだよ。」
ヒュ〜〜〜〜〜
ナールの耳についこのあいだ聞いたのと同じ落下音が響いてきた。
135Slei-pnir11:2006/09/28(木) 10:29:05 ID:17TJwkKF

「ふ、ん、んん…、!」
「プニルちゃんっ!」
プニルが目を覚ますのと同時に、ナールは枕もとに駆け寄る。
「よかった、ちゃんと目を覚ましてくれて…、本当によかった。」
かなりの無理をしたためだろう
彼女はあれから丸二日以上も眠りつづけていたのだ。
「ナール…、どうして?」
「え?どうしてって、なにが?」
「ナール、あのとき、わたしが竜に戻ったとき、こわがってた。すごく…。」
「えっ!それは…、違うの、そんなこと…」
とっさに否定の言葉が出るが、確かにその時、ナールは恐怖を感じていた。
「…ううん、怖かったわ。」
プニルの勘は鋭い。
いや、もはや勘と呼べるようなものではなく、わかってしまうのだろう。
それならば無駄な言い訳など意味がない。
「でも、すごく怖かったけど、それでも
 それでも私はプニルちゃんが好きなの。おかしい、かな?」
ただ、素直な気持ちをぶつけるしかないだろう。
「ナール…」
「…ねえ、竜の姿に戻れるようになったら
 プニルちゃんの住んでる場所まで連れて行ってくれるって言ってたよね?
 私、行ってみたいな、大きなプニルちゃんの背中に乗って…。だめかな?」
「ナール…!ああ、言った、わたしはうそなんて言わない、だめなんてことないっ!
 ナールの行きたいとこなら、どこへだってつれて行ってやる!」
「本当?塔の頂上とかでも?」
「そんなのすぐだ!塔のてっぺんにはな、銀色の髪の女が住んでるんだぞ。」
「銀色の髪の女の人?もしかして女神様!?」
「まさか、わたしが行くたびに驚いてキャアキャアさわぐようなやつだよ?
 それで、あわてて逃げだして、必ず階段でこけてごろごろ転がってくんだ。」
「あ、あはは…ドジな人なんだ。それは、たしかに女神様って感じじゃないわね〜。」
「だろ?それでな、………」
とりとめのない会話をかわす二人はまるで本当の姉妹のように見える。
もし、いつか彼女が竜の姿を取り戻す日が来ても
“ブラストラインの悪魔”が再び現れる日は、もう二度とこないのかもしれない。


                        おしまい。
136名無しさん@ピンキー:2006/09/29(金) 00:39:35 ID:egPF8Tbk
スレイプニルってOVAでライナーに真っ二つにされなかったっけ
それでも生きてたのかスゴス
137名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 00:03:06 ID:jB1V1B8F
桃太郎だって桃を真っ二つにされたのに生きてたジャマイカ
138名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 13:21:59 ID:PQxGhgIt
>>137
おまい頭良いな
139名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 17:30:08 ID:j6YI1iWD
>>138
それでいいのか
140名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 18:18:14 ID:9eDt9HAC
ハリボテのでっかい竜の中で必死になってるプニルたんモエ
141名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 23:32:33 ID:PQxGhgIt
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっぉぉぉぉぉぉぉっぉぉぉっぉっぉっぉおおおおおおお!

プニルタンかわいいよプニルタン
142名無しさん@ピンキー:2006/10/02(月) 23:43:23 ID:wpz1Ed8E
くそう・・・こういうとこでこそ、絵がないからこそ、
心動かすものがある
それに立ち会ってしまったぜ
シリーズ化マダー?
143名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 08:06:36 ID:lqYub9Th
正直、オリキャラはどうかと・・・
なんかミシャスレの彼を思い出す
144名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 13:25:50 ID:8LhxvhQi
激同。
こういうオリキャラは一発ネタで十分だ。
145nanashisan@pinki-:2006/10/03(火) 17:11:02 ID:VwWaqGsB
age-
146名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 20:32:22 ID:pFxFdRe7
まあ、さすがにスレ違いか・・・・今後プニルタンスレは新スレでも立ててそっちでやる?
147名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 20:37:02 ID:pFxFdRe7
ってか、立ててきた。


アルトネリコのプニルタンでエロパロ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1159875367/
148名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 21:35:11 ID:XHUyph0W
>>147
おまえは阿呆か。
149名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 21:43:25 ID:8LhxvhQi
>>147
何マジでスレ立ててんだ馬鹿
150名無しさん@ピンキー:2006/10/04(水) 08:13:22 ID:j5Lh3WhP
まあ、これで荒れたら無視すればいい……
151名無しさん@ピンキー:2006/10/05(木) 13:32:28 ID:cKPXUf3N
時々ミシャのエロを書きたくなる。
それは別にいいんだが…
誰か俺にタイトルとオチをつけるセンスをくれorz

ハマの実況(?)書いてたら「できるかな」思い出した。
年がばれるなw
152sleepy1:2006/10/05(木) 13:33:04 ID:cKPXUf3N

「ふわぁ〜〜、ん〜〜〜〜」
あら、もう朝なのね。
で、相変わらずミシャは寝ぼけてる、と。
ほんと、どうにかして欲しいのよ。
「よし!完成だ〜!
 うあ〜〜眠ぃ〜〜、って、もう外明るいし…
 あ、ミシャもう起きてたのか。
 でもゴメン、俺もう限界っぽい。わるいけどちょっとだけ寝かせてくれ。」
え!?ちょっとライナー!寝ぼけてるミシャほったらかしにして寝ちゃダメなのよ!
あ〜!ホントに寝ちゃった!
「ん………、ライナー、どこ?」
ちょっとミシャ、いくらなんでもたった今布団に入ってきた相手を探して
キョロキョロするのはどうかと思うのよ。
ほら、ちょっと下のほう見ればいるでしょ?
「ライナー…?」
そうそう、そのバカ面さげて眠ってるのがライナー。
「ふふっ、ライナーかわいい♪」
そのアホ面のどこがかわいいのよ
あーあ、嬉しそうに頭なんかなでちゃって
まあうろうろしてまた自分の頭打ったりするよりましだけど。
「ほっぺた〜♪ぷにぷに〜♪」
なにやってるのよ…
確かにちょっと気持ち良さそうだけど
ってミシャ!ライナーの口に指入っちゃってるのよ!
ばっちいから早く抜きなさい!
153sleepy2:2006/10/05(木) 13:33:53 ID:cKPXUf3N

「ん…、ぺろっ♪」
なに舐めてるのよ〜〜!
「うふふ〜♪間接キス〜〜♪」
ミシャ〜、間接じゃないキスだって毎日してるのに
そんなことでそんなに喜んでどうするのよ〜〜
え?今度はなにしようってのよ?
あ!ちょっとミシャ、寝てる相手にキスしようだなんて!
女の子がそんなはしたないことしちゃだめなのよ〜!
「ん〜、ちゅっ♪」
あ〜も〜
「んふふっ、ちゅっ、ちゅっちゅっ♪」
はあ…、まあたのしそうだからいいけど。
いつのまにかそい寝しちゃってるし、二度寝したりしちゃだめなのよ!
「ラ〜イナ〜♪ラ〜イナ〜♪だ〜いすき〜よ〜♪」
ライナーにほおずりしながらおかしな歌唄うのもやめて〜
聞いてるこっちが恥ずかしいのよ〜
「ぺろぺろ、はむはむ、」
ちょっとミシャ止めなさい!
ライナーのほっぺたなんか食べたらおなか壊しちゃうのよ〜!
あ、ミシャ、もしかしておなかすいてる?
そうなのよ!いい機会だからシャキッと起きて朝ご飯つくっちゃうのよ!
そしたらライナーきっと驚くわよ〜
ほらほら、いつまでもライナーのほっぺ舐めてないで
きっちり起きてしゃんとするのっ!
154sleepy3:2006/10/05(木) 13:34:48 ID:cKPXUf3N

「ん〜〜ライナーのにおい〜♪」
ライナーの胸に顔埋めてるし…
そんなことしてたらホントにまた寝ちゃうのよ。
「はぁ…、いいにおい…」
そんなうっとりするようなにおいなんてしないのよ。
もういいかげんちゃんと目を覚ますのよ〜!
「ライナー……、
 ん…ちゅ…ちゅむ…ちゅぴ…」
ちょ、ちょっとミシャ!?
なにやってるのよ!
そ、そんないやらしい音立ててキスするなんて
まだ朝なのよ!?外なんてばっちり明るいのよ!?
えっちなことする時間じゃないのよ〜〜!!
「ライナー、らいなぁ…んふっ、ちゅうぅ…ふあぁ…」
もう完全にスイッチ入っちゃってるのよ…
こらー!ライナー!あんたもいつまでも寝てないで起きるのよー!
このままじゃ…
ってミシャ〜!服脱いじゃダメ〜〜!!
「ふぁ、あつぅい…
 ライナーもあついよね…?」
ミシャ!どこさわってんのよ!やめなさ〜いっ!
「ふふ、やっぱりあつくって…大きくなってる…
 すぐ、だしてあげるね…」
ライナーのバカッ!スケベ!へんたいっ!
疲れて寝るとか言っといてなんでそんなとこばっかり元気にしてるのよ〜!
155sleepy4:2006/10/05(木) 13:36:03 ID:cKPXUf3N

「あは♪まだちょっとやぁらかいかな?」
や、やだ、ミシャ、早くしまって〜!
そんなの見たくないのよ〜!
「すぐ、硬くしてあげるから…
 ちゅっ、れろれろ…」
あ、だめよ、そんなとこにキスしたり舐めたりなんて、汚いのよ〜
うそ、ライナーのまだおっきくなるの…?あぁ…
「んん…ちゅる、ちゅっ、あむ、はむ…ぺろぺろ…」
ミシャぁ…、そんなやらしい音させたらだめなのよぉ…
わ、私までヘンな気分になってきちゃうのよ…
「く…うぅ…んん…ぅああ…」
ちょっと、ライナーまでおかしな声ださないでよお〜
「ライナー?うふふ、ライナー、気持ちいいんだ…うれしいな
 もっともっとよくなって…
 ちゅ、じゅる、ちゅばっ、ちゅる…ぴちゃぴちゃ…」
あぁ、ミシャ…、そんな一生懸命になっちゃって
そんな、ぎゅって握ったりしてもへいきなの?ライナー痛くないの?
「う…く…んうぅ…、ふ、はぁ…はぁ…」
ライナー…気持ちよさそうなのよ…
「ライナー、すごくびくびくしちゃってるよ
 もうすぐなのね…
 んっ、ちゅっ、はむっ、むちゅ、ちゅぷっ、じゅるるっ、ぴちゃ、ちゅうぅ〜!」
え?あ!すごい…びくん、びくん、って、出てる…
精液、出ちゃってるのよ…
「ちゅ、ん…、んく。
 ふふ、おいしぃ…
 まだたれてる…ぺろぺろ…」
そんなの美味しいわけないのに
どうしてミシャはそんな美味しそうに舐めちゃうのよぉ〜!
156sleepy5:2006/10/05(木) 13:36:50 ID:cKPXUf3N

ねえミシャ、もういいでしょ?
これ以上こんなの見せられたら私おかしくなっちゃうのよ。
「んちゅ、ちゅっ、ちゅぅ〜、
 あはぁ、ライナーったら、またおっきくなってる…
 いいよ、でもつぎは私も…、ね?」
うそ…いれちゃうの?
だめよミシャ、ライナーもどうして起きないのよぉ!
「んふ…、ふあぁ、ライナーのオチンチン入ってくるよお…」
あぁ…、奥まで入っちゃったのよ
「あついの、奥まできてる…、ライナー、動くね
 んんっ、ふあぁっ!」
あぁん、もうやめてぇ!
ぐちゅっ、ぐちゅっ、っていやらしい音が頭のなかまで響いてきちゃうのよぉ〜
「はっ、あぁっ、いいのっ!ライナー!すごくいいのおっ!
 あんっ、わたし、すぐ、すぐイっちゃうよおっ!」
もう、だめっ!私もヘンになっちゃう
どうしよう…、からだが熱いのよ…、だれか…、らいなぁ〜!
「あっ、あっ、いっ、くふぅぅっ!ふあっ、ああぁぁぁんっっ!!」
ミシャ、イっちゃったの?うぅ、私はどうすればいいのよぉ…
「はぁ、はぁ、はぁ、ライナーのびくびくしてる…
 また出してくれたんだ…、うれしい…
 はぁ、はぁ、ふうぅ……」
え!?ミシャ、結局また寝ちゃうの?私ホントにどうしたらいいのよ!?
う〜、ライナー!今度ダイブした時、絶対責任とってもらうんだから〜っ!!



                  おわり
157名無しさん@ピンキー:2006/10/05(木) 18:21:13 ID:ehSADSyn
エロいな
158名無しさん@ピンキー:2006/10/06(金) 01:47:12 ID:01qk9/l7
エロいよ
159名無しさん@ピンキー:2006/10/06(金) 23:36:24 ID:yXuu3c1w
エロいか?
160名無しさん@ピンキー:2006/10/07(土) 03:24:37 ID:MbDn8LhO
から愛を込めて
161名無しさん@ピンキー:2006/10/07(土) 22:04:52 ID:gRH77XaE
何この流れ?
162名無しさん@ピンキー:2006/10/07(土) 22:26:00 ID:MU5GTAcL
エロパロだし
163名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 08:26:02 ID:5MhKn++G
あげ
164名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 23:09:50 ID:PrSbf8t1
誰か前スレのログうp
165名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 23:18:51 ID:KHbmqtLq
何で?
166名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 23:43:52 ID:jxiV7ffk
前スレのSSを読みたいからとかじゃないか?
167名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 02:53:13 ID:N2kpUKzI
絶対領域の続きマダー?
168名無しさん@ピンキー:2006/10/13(金) 07:42:03 ID:tSUGrOyY
このスレももう終わりだな
169名無しさん@ピンキー:2006/10/13(金) 08:13:29 ID:whDJfY9M
あんまりエロパロに来たことは無いんだけど、まあこんなものじゃねぇの?
キャラスレのほうがSS投下されてるってのも変な話しだが
170名無しさん@ピンキー:2006/10/13(金) 08:46:07 ID:76dAOeFN
>>168
これが普通。職人が少ないから仕方がない。
前スレもよく埋まったほうだと思うぞ
171名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 16:32:41 ID:ZxkFu7qK
>>168
じゃあお前が何か書けばいいじゃないか。
172名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 22:29:20 ID:orcEZn2N
すでに過疎化が始まっている以上、職人の1人2人でこの流れを止めることは出来ないと思われ
173名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 23:02:36 ID:rajzdAP9
前スレもこんな感じだったじゃん。今更過疎とか言われてもな。
174名無しさん@ピンキー:2006/10/15(日) 00:31:55 ID:7H03kG0t
>>167
続きは気になるがあれって他の人が投下してもいいんだろ?
藻舞なんかアイデアないのか?
絶対領域のって読んだときはなにも思わなかったけど
今考えたらなんか腐女子向けとも取れるような
175名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 11:10:04 ID:pEcN0ris
久しぶりにSS投下させてもらいます。

前回の>>60で書いた「ねこネコ子猫」の続きというか、大して繋がってないけど、
前回のネタが若干会話に出てくるくらい。
176トリプルピンチ 1/15:2006/10/16(月) 11:10:59 ID:pEcN0ris
━ほたる横丁・宿屋━

ライナーの部屋。

〈ドカーン!〉

ゴホ! ゲッホ! いけね…メルク失敗した……。
というかグラスメルク失敗なんていう設定あったっけ?

まぁいいや。喉渇いたから、休憩して飲み物でも買ってこようかな。

ん?あれ? なんか、部屋の中が広くなってないか?
──なっ!え!? ど、ドアがデカい! 何で? ドアノブまで届かないぞこれじゃ!!
ま…まさか、これは部屋が広くなったんじゃなくて、俺が小さくなった!?

ちょ! え? エッ? えっ?

……と、とにかく考えててもしょうがない…誰か呼ばないと!
おーい、誰かいないか!? このドア開けてくれ!!

〈トットット…〉

! 足音? おーい!開けてくれー!

「あれ? ライナーの部屋から鳴き声が……?」

この声はオリカ?
オリカ!オリカ! 開けてくれ!!
「ライナー。ドア越しから猫の鳴き声がするよ?」
猫? 何言ってるんだ? そんなことよりここ開けてくれよ、オリカ!
「聞いてる? 部屋に猫が入りこんでるみたいだよ?」
猫なんて入りこんでないから、早く開けてくれー!
「……いないの? 入るよ?」
177トリプルピンチ 2/15:2006/10/16(月) 11:11:51 ID:pEcN0ris
ふう…よかった、オリカが来てくれて……

〈ガチャ〉

おーいオリカ! ココだ、こ──

!!!

「……ライナー?」
わ、わぁーー!! ごめん、オリカ、違うんだ!
決して下からスカートの中を覗こうとしたわけじゃなくて……!

「あは、かわいい〜!」
……へっ?

「君、何処から迷いこんだの?」
は、はい?……何を言って? ちょっ屈むな! 見える見える!
「ライナーは……いないみたい…」
いるよココに! 今、俺を見たじゃないか!?
わっとと…! いきなり抱き上げるなよ。
「窓は閉まってるのに、この子どうやって入ったんだろ?」
おーい、オリカ〜。俺の話し聞いてる?
「ねえ、猫ちゃん。ライナーが何処に行ったか知らない?」
だからいま話かけてる俺が、ライ──

……ねこ?

「…って、知ってるわけないよね。その辺に散歩でも行ったのかなぁ?」
待て…どういうことだ?……猫? 今オリカは俺を見て猫って言ったよな?
「猫ちゃん、お腹空いてる?」
……やっぱり…オリカは俺を見て猫と…。
猫の鳴き声とは、俺のことか。鏡があれば自分の姿を確認できるんだけど。
「ん〜…何か食べ物あったかな? ミシャちゃん、何か持ってないかな…」
178トリプルピンチ 3/15:2006/10/16(月) 11:12:50 ID:pEcN0ris
俺は、オリカに抱き抱えられたまま移動することに…。

「あっ、そうだ。君の名前は何にしよう?」
え? なま…え?
「……う〜〜〜ん…」
……そ、そんなに見つめられる恥ずい…。
「この黄色の毛並……トゲトゲ頭……ライナーに似てるかも……?」
──えっ?
「うん、決めた! 君の名前は『ネコナー』だよ!」

え? ええーーっ!?

「よろしくね! ネコナー」
オリカは満面な笑顔で俺を高く持ち上げる。
ね、ネコナー……『ナー』しか原形を留めてないけど…
あの時の猫みたいなヌレヌレとかつけられるよりマシか…な…。

「ライナーに見せたら、きっと喜ぶよ!」
そのライナーが俺なんですけど…。



で…結局、俺に与えるエサが無く、買い物に行くことに。
オリカ。自分で言うのもなんだが、いくら猫好きでも野良猫にここまでしなくても…。
そういえば俺まだ、猫になった自分の姿を見てないな。

「よし! サイフ持ったし、行こうかネコナー」
オリカはサイフをウエストポーチに入れて、準備完了したみたいだ。
……やっぱ、エサはキャットフードなんだよな…? 猫だし…。
「あっ、オリカさん。出掛けるんですか?」
シュレリア様…。
179トリプルピンチ 4/15:2006/10/16(月) 11:13:46 ID:pEcN0ris
「シュレリア様。この猫ちゃん、見て見て!」
オリカは嬉しそうな顔をしながら俺をシュレリア様の目の前まで持ち上げる。
し…シュレリア様、顔近すぎです……!(照)
「また拾ってきたんですかオリカさん?」
「違うよ。ライナーの部屋にいたんだけどさ、この猫ちゃん。ライナーに似てると思わない?」
「……言われてみれば、確かに似てますね…」
─ははは…。
「えへへ。でしょ? あまりに似てるからネコナーって付けたんだ」
「ふふ。そうなんですか。ライナーが猫になったらこんな感じなんでしょうね」
シュレリア様…まさにその通りです……。
「今からこの子のエサを買いに行くんだけど、シュレリア様も一緒に来る?」
「はい。では、ご一緒させていただきます、オリカさん」
「シュレリア様は方向オンチなんだから、しっかりあたしに着いて来てね」
「は…はい」
オリカ…また心臓に悪いことを……。
「じゃあ、行こ!シュレリア様」

はあ…。ん? 何か背中に柔らかいものが…?
──こ、れはまさか!? オ…オ、オリカの胸が俺の背中に当たってる!!
おわわわわっ!

「ど…どうしたのネコナー!? …んっ!
 そんなに胸元で暴れ…ないで…っ! はぁうッ…!」
180トリプルピンチ 5/15:2006/10/16(月) 11:14:45 ID:pEcN0ris
あわわ!ごめんオリカ!

━ほたる横丁・宿屋付近の街道━

オリカ。自分の足で歩くから降ろしてくれないか?
…っと言いたいが、言葉が通じないのでどうしようもない…。
それにしても、オリカの胸は柔らか………っ!
──って俺は何を考えてんだあぁぁーーー!!

「オリカさん。ライナーは何処に行ったんでしょうね?」
─ギクッ!
「さあ…部屋にいたのはこのネコナーだけだったから、何処かに出掛けたのかな?」
「…まさか、このネコナーがライナーなんてことは……?」
─ギクギクッ!
「あはは。まっさか〜! 猫になれるなら、是非あたしもなりたいよ」
その「まっさか〜」が、起こったんだよ何故か……。
「そうですね。人間が猫に化けるなんて聞いたことありませんし」
俺も聞いたことありません…。その本人が化けるまでは…。


〈ダッダッダッダッ!〉

ん? 後ろから誰か走ってくる。

「おっと、ごめんよ!」

「あうッ!?」
─うわっ!?
「オリカさん!?」
誰かがオリカの背中にぶつかってきた。
オリカは前から倒れてしまい、俺もオリカの手を放れて地面に落ちた。
「いたたた……」
「オリカさん、大丈夫ですか?」
「う…うん。平気だよ…」
181トリプルピンチ 6/15:2006/10/16(月) 11:16:02 ID:pEcN0ris
いってー…何だ今のオッサン?
「ネコナー、ごめんね。ケガしてない?」
平気だオリカ。
「…!! オリカさん!ポーチのボタンが開いてます!」
「…えっ!」
オリカは腰にあるポーチに手を回してゴソゴソしているが、まさか!
「……無い…サイフが無いよ、シュレリア様…!」
─なにっ!?
「やられました…! 今の男はスリです!」
「そ、そんな…!?」
あっの野郎…待ちやがれぇ!!
「あっ!ネコナー待って、危ないよ!」
「私達も、あの男を追いましょうオリカさん!」
「う、うん! わかった!」

「チィッ! あの小娘共、もう気付きやがったか。だが所詮はガキ…どうとでもなる」



俺達はスリをしたオッサンを全速力で追いかける。

「待てぇーー、ドロボー! サイフ返してよー!!」
「は、犯罪ですよスリは! ハァ…ハァ…待ちな…さい……っ!」
オリカはまだ余裕で走ってるけど、シュレリア様の表情がだんだん険しく…。
「シュレリア様。辛そうだけど大丈夫?」
「も…問題ありませ───はわッ!」

〈ビターーン!〉

「! シュレリア様!?」
が…顔面ゴケ──! いつものことだけど…。
「あつ…うう……すみません、オリカさん…」
182トリプルピンチ 7/15:2006/10/16(月) 11:16:54 ID:pEcN0ris
「それより平気? 顔おもいっきり打ったみたいだけど…」
「だ…大丈夫です……さあ、行きましょう」
ハッ!マズイ! このままじゃ奴を見失ってしまう!
オリカ、シュレリア様。俺は先に行ってるから!
「! ネコナー!?」

!! あの路地裏を回った…! 逃がすかよ!

「……へへっ。どうやら撒いたようだな」
そいつはどうかな?
「どれどれ…」
…オイッ!
「…ほう、3000リーフか。ガキのくせに結構持ってたな」
コラッ! 聞いてんのか?
「さて、今日はこれで何か飯でも食うかね」
無視するな! オリカのサイフを返せ!
「だぁーー!ウルセーな、さっきからこの猫はニャーニャーと!」
──え、猫? あ…そうだった…俺いま猫だったんだ…。
「あっち行け! 蹴り飛ばされてーか!?」
そっちこそ、ひっかき回されたいか!?
「何だこの猫? やる気か!?」
サイフを返せこのスリ野郎ー!!
「──!! つっ! この猫…俺の手の甲に傷を……!」

へっ、どうだ! 猫だからって舐めるんじゃな───ッ!!
視界がぶれたと思うと同時に、脇腹に激痛が走り。気付くと俺は地面に倒れていた。
俺はスリ野郎に蹴り飛ばされた。
183名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 14:26:33 ID:iqfIH8tL
a
184名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 14:38:49 ID:IXx+X//p
なぜ止まる
185トリプルピンチ 8/15:2006/10/16(月) 14:57:39 ID:pEcN0ris
「クソ猫が…人間様に傷を付けやがって!」
痛ぅ…!たった一撃でこれかよ…! 体が動かない…。
「オラ!」
──あぐっ!!
「オラ、オラァ!どうしたおい!? さっきまでの威勢は!?」
がっ!あが!…づッ……!
俺は何度もオッサンに足蹴にされ、その度に地面を転がっていく。

「このまま、ほたる横丁から投げ落としてやるぜ」
は…放せ! クソ野郎……!

「確かここですよオリカさん。ネコナーがこの路地裏に入っていったのは」
「ネコナー!ネコナー! 何処にいるの?」

「おっ?さっきの譲さん達じゃねえか?」
「ド、ドロボー…! あたしのサイフ返──…!!」

オ…リカ…シュレリア…様……。

「ね!…ネコ…ナ……?」
驚愕した表情でオリカは俺を見ている……オリカ、ごめん…。
「ん? この猫。お前のペットだったのか?」
「酷い…! 貴方、自分が何をやってるのか、わかってるんですか!?」
「あぁ?見ろよこの傷! ご主人様のしつけがなってねーせいでこうなったんだ!」
「…! そんなかすり傷で、ここまでやることないじゃない!」
「反省する気があるなら、オリカさんのサイフと、その猫を返しなさい。今なら通報はしません」
186トリプルピンチ 9/15:2006/10/16(月) 14:58:26 ID:pEcN0ris
「はははは!反省!? そんなもの毛頭ないね。
 通報? やれるもんならやってみな!」
「──!! シュレリア様…あたし、もう我慢できない……!」
「えっ…! オリカさん?」
「こんな奴…痛い目見ないとわからないよ!」
「痛い目だと? そんな細い体で、何が出来ると言うんだ譲さん?」
オリカ……まさか!
「よくも…よくも、ネコナーを……!!」
「オリカさん! いけません!詩を謳うのは!」
「!? 詩だと? まさかお前ら…レーヴァテイルか!?」
「聴かせてあげる!あたしの詩を!」
「やめなさい!オリカさん!!」

「嫌だ! Weel wol ga exec sosar──」

「おおっと待ちな! この猫が見えないのか?」
「!!」
「俺に魔法を当てると、この死にかけの猫まで巻き添えになるぞ?」
く…っ!
「あ……うう…ネコナー…」
「(…ネコナーには悪いですが、助かりました…
 こんな場所で魔法が発動したら大変なことに……!)」
「さあどうする?」

「…お……お願い…お金はあげるから、その子を返して…」
「…何だと?」
「オリカさん……」
「……くく。あぁ、いいぜ……正し!」
「…まだ何かあるんですか?」

「下着もよこせ」
「…え?」
187トリプルピンチ 10/15:2006/10/16(月) 14:59:28 ID:pEcN0ris
「聞こえなかったのか? その茶髪の譲さんの下着もよこせと言ったんだ」
…野郎…!
「な…一体何を言ってるんですか…!?」
「3000ぽっちじゃ、この傷の慰謝料にならねぇよ。
 それに、譲さんは俺を魔法で殺そうとしたしなぁ…」
「そんなの…大袈裟です!」

「…わかったよ……下着…あげればいいんでしょ?」

「!? 駄目ですよオリカさん、そんなことをしては!」
シュレリア様の言う通りだ!やめろオリカ!
「あたしの下着一枚で、ネコナーが助かるんなら……これくらい大丈夫だよ、シュレリア様…」
「オリカ…さん……」
「物分かりのいい譲さんだ。流石そんなミニスカ履いてるだけあるなぁ…
 パンツ見られても恥ずかしくも何ともない、イヤらしい娘さんなんだなきっと」
「─!! そ…そんなこと…!」
「脱ぐ前に、まずそのスカートをたくし上げてパンツ見せろ」
「──う……っ!」
「こ…この痴れ者!」
「そこの銀髪の譲さんは黙ってな」
「く…。(これ以上、オリカさんを辱めるつもりなら、流石に私も黙っていられません……!)」

くそ…こんな体じゃなければ!

「ゆ〜っくりとスカートを上げるんだ。徐々に見えていくのがたまんねーんだよなぁ…」
188トリプルピンチ 11/15:2006/10/16(月) 15:01:05 ID:pEcN0ris
やめろ…やめてくれオリカ!
「う…うう…う……!」
「そうそう…ククク。何をそんなに恥ずかしがってるんだ?
 パンチラ当たり前のスカートのくせに…」
「(…ネコナーを助けるためだもん……でも…でも…こんな奴に…こんな!)」

「ほ〜う、白か…俺の好きな色だぜ。さぁどんどん上げて行こうか?」

「…うぅ……も…もう許して…」
「…あ?」
「もういいでしょ? お願いだよ…他のことなら何でもするから…」
「オリカさん…」
「…何でも……と言ったな?」
! クソ野郎の口元が緩んでる……まさかコイツ!

「なら、やらせろ」
「えっ? なに……を…?」
「──カマトトぶってんじゃねぇよ! 淫乱娘のくせしてよ!」
「!! あっ嫌!やめっ!放してっ!!」
「この猫がどうなってもいいのか!? お?」

このクズ野郎が…!

「もうやめなさい! これ以上オリカさんに何かしようものなら!!」
「謳うってか? ならこれならどうだ!!」
「──むぐぅ!? んうッ……(しまっ!口を手で塞がれ……!
 力が強くて放れません…!)」
「ははははは! レーヴァテイルもこうなっては形無しだな!」

シュレリア様! くそ!くそ!チクショー!!
189トリプルピンチ 12/15:2006/10/16(月) 15:01:59 ID:pEcN0ris
「くくく…二人まとめて相手してやるよ! ありがたく思いな!」

「ひッ…! ああ…あ……(助けて……助けてライナー!!)」
「ん〜ー! ン…う……!(ライナー…お願い助けて……ください!)」
「ん? 譲さん達。涙を流して、そんなに俺と遊ぶのが嬉しいのか? ははははは!」

──許さねぇ…!!

!!

「!? うおっ!何だこの光は?」
「!? ね…ネコナーが光ってる……?」
「んむむー…(この光は!?)」

何だ? 俺の体が光って……視界が真っ白に……。

「……!!!? な!何だキサマ!?」

「オリカ…シュレリア様…」

「ら……ライ…ナ…ライナー!!?」
「ん〜〜…──ぷはっ! ライナー!? 一体何処から……?」

「…俺…元に戻った……のか?」

「ど…ど、何処から現れたキサマ!?」
ライナーの眼光が鋭くクズ野郎を睨む。
「…そんなことより、さっきはよくも、好き放題に蹴ってくれたな? このクズ野郎……!」
「け、蹴る? 何のことだ…」
「こういうことだぁ!!」
いうが早いか、ライナーの右足がクズ野郎の脇腹に重い一撃が入る。
「──がッ…!!」
クズ野郎は脇腹の痛みで、体を丸め苦悶の表情を浮かべる。
190トリプルピンチ 13/15:2006/10/16(月) 15:02:55 ID:pEcN0ris
ライナーはクズ野郎の左頬を右手で殴る。
「あごぁ…ッ!」
「今のはシュレリア様の傷み!! そして、これが……」

ライナーは大きく腰をひねり、左拳を後ろへ持って行くと──

「これが、オリカの傷みだあぁぁーー!!」
気合いの鉄拳をクズ野郎の右頬にクリーンヒットし、クズ野郎は白眼を向いて地面へと倒れた。

「サイフは返してもらうぜ…。オリカ、シュレリア様、大丈夫か?」
「…え? う、うん。大丈夫だよ、ライナー」
「お陰で助かりました。ありがとう、ライナー」
「…よかった…元に戻れて……」
額の汗を手首でライナーは拭った。
「ねえ、もしかして、ネコナーが…ライナーだったの?」
「あ…あぁ、何でかわからないけど、猫になってしまってたんだ。
 ごめんな二人共…もっと早く元に戻れてれば…」
「いいです。私達は特に外傷も無いですし」
「そうだよ。ライナーのほうが、キズだらけじゃない」
「え? あっ!そうだった……イテテテテ…思い出したら、体中の痛みが……!」
「もう…ほら。治してあげるからこっち来て」
「さ…サンキュー、オリカ…いつつ」



「…オリカさん。あのとき、私の静止も聞かず、謳おうとしましたよね?」
191トリプルピンチ 14/15:2006/10/16(月) 15:04:02 ID:pEcN0ris
「あう…」
「もし、このような狭い場所で、魔法が発動していたらどうなってたかわかるはずです。
 あと、赤魔法はヒトに向けて放つものではないのですよ?」
「ご……ごめんなさい…。でもシュレリア様も、あたしを助けよと謳おうとしたよね?」
「そ…!それは………すみません…」
「まあまあ。あのときのオリカとシュレリア様の気持ちは、よくわかるよ。
 今回はおあいこってことでいいじゃないか。な?」
「ごめんね…シュレリア様」
「いえ…私のほうこそ、ごめんなさい」

「そういえば、あの謳う寸前のオリカ。メチャクチャ恐かったぞ」
「え?」
「こう…凄い形相で、あの野郎を睨ら痛い痛い痛い痛い!!」
「ラ・イ・ナ〜?……治してほしくないの?」
「すみません、すみません! なぁ!治してください!」
オリカはひきつった笑顔で、ライナーの脇腹をグリグリしている。
「…だって…あのときは、ネコナ…ライナーをどうしても助けたかったから…」
「ご…ごめん…。ありがとな、オリカ」

「ライナー。そういえば、何故猫になってたんですか?」
「あっそうだ! あたしもそれ凄く気になる!
 いいなぁ…猫になれるなんて。あたしもなりたいよ」
192トリプルピンチ 15/15:2006/10/16(月) 15:05:22 ID:pEcN0ris
「…それがメルクやってたら失敗して、爆発したと思ったら猫になってたんだ…」
「メルク失敗!? 初めて聞きました…」
「じゃあ、猫になれたのは偶然みたいなものなの?」
「うん…そういうことになるかな…」
「じゃあ、もうなれないんだ…。あ〜あ…あたしもなりたかったなぁ…」
とても残念そうにオリカは肩を落とす。
「あまり良いもんじゃなかったぞ? 言葉が通じないしな…」
「人間としての意識はあったんですね」

「それって…あたし達の一部始終のこともわかってたんだよね?」
「ああ…だからさっきオリカの詩が……?」
「あたしのパンツ……見た?」
「…!! み、見てない見てない!」
「見たでしょ?」
「見てないよ!」
「見た。絶対見てた」
「うッ…は…反省しますオリカ!ごめんなさい!」
「やっぱり……ライナー、もう少しこっちに来て…」
「オリカさん…顔、恐いです…」

「ライナー…来てって言ってるのに、どうして後退りするの?」
「だって、オリカ…絶対怒ってるし、俺に何をする気だ……?」
「…えへへ。ライナーにすっごい良く効く、詩を謳ってあげようかと思ってね…」

「!! あー!何故だがわからないけど、急に痛みが引いたぞ? 俺、さささ先に帰ってるから…じゃっ!」

「あっ、コラ!待って、ライナー!」
「もの凄く嫌な予感がするから待たない!」
「平気平気! ちょっとチクッとくるだけだから!」
「チクッて───なああぁぁ!? デカイ!オリカ!それデカイ!」

「いっけぇーー!!」

「!!! ぎゃああああぁあーーー!!」


おわり
193名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 15:12:07 ID:pEcN0ris
>>184
途中で止まった理由は、連続投稿規制せい…orz
前はこの規制無かったのに…

>>184
オリカスレの書き込み見てくれた人かな?
マジありがとう。
194名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 17:04:53 ID:1c4ukZIu
相変わらずライナー不幸だなw
本編と違ってこれといっておかしな行動しないのになあ、ちょっと正直なだけで。
しかしひとが書いてるの見るとオリカってすっごい動かしやすそうに見えるのに
自分で書こうとするとさっぱりなんだよな、やっぱり相性なんだろうけど…

それはそうと連続投稿規制って!?SS投稿板でそれはないよ〜orz
具体的にはどうなのかな?見たとこ8レスでストップしてるけど
8レスで何時間とか空けないといけないとかなの?
195名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 21:32:04 ID:pEcN0ris
>>194
いい雰囲気で終わらせてもいいんだけど、何か恥ずかしいのでライナーには最後あぼんしてもらうw

9レス目を書き込んだときに「連続投稿ですか?8回目」みたいなこと言われて、どうしようもなくなった…
でも8回目で規制されるなら、193で規制されるはずなんだけど、ダメ元で書いたら書き込めた…。
もしかして、時間置けば書き込めたのかな?
196名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 21:48:21 ID:IXx+X//p
イイヨイイヨ−最高だったよ
197名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 23:42:29 ID:SW+/1UGC
>>176-192
オリカエロすぎ
198名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 18:35:30 ID:uuSpwF/8
>>195
う〜ん…
一度検証しないとダメなのかな?
でもそのときには10レス位の書かなきゃいけないんだよねえ?
…今の俺の調子じゃ厳しい感じだorz

って、とりあえず他のスレ見てくりゃいいのか
……18レス20分かからず落としてたよ→ハルヒ(谷川流)スレorz
何が原因なんだろう???
199名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 18:41:17 ID:/6mzIEbe
つか、板全体の書き込み量との相対だから、
投稿数自体は関係ないぞー>連続投稿ですか
 
人がいないときなんかだと、3回書いた時点でひっかかったりするし。
 
回復も時間次第で、10〜50分あったり。
過疎板の宿命さね。
200名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 21:33:10 ID:pWZOQmt3
せっかく職人が来てくれても連投できないこんな世の中じゃあ・・・・
201名無しさん@ピンキー:2006/10/18(水) 08:12:10 ID:qhJ/yND4
べつにいいじゃん
202名無しさん@ピンキー:2006/10/18(水) 09:51:09 ID:xYKg+CMW
>>196-197
ありがとう。

>>198
ハルヒって涼宮ハルヒ?
見たことないけど、かなりの人気があるみたいだな…

>>199
マジすか…前スレとあまり変わらないスピードだと思うんだけど、この規制は勘弁して orz
203名無しさん@ピンキー:2006/10/18(水) 18:41:41 ID:EpJN5N4L
>>199
なるほど、あんまり人がいない時間帯だとやばいって事か
長いものを落とすときは平日より日祝、昼間より夜にやった方が良いわけだね
またムダに長いの書いちゃった時は気をつけるよ〜
204名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 02:40:20 ID:vVtMFkuC
>>202-203
職人ガンガレ超ガンガレ!
205名無しさん@ピンキー:2006/10/20(金) 23:52:01 ID:OheZZgfo
age
206名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 19:32:01 ID:T8zbN9CL
数少ない職人。これで現在の職人が消えたら終わりだなこのスレ。
207名無しさん@ピンキー:2006/10/23(月) 16:28:15 ID:aMAVum1z
質問なんだがもしかして保管庫って無い?
今やっててもう少しでクリアーなんだが前の作品は見れないのかorz
208名無しさん@ピンキー:2006/10/23(月) 20:09:09 ID:GEGbIktm
保管庫は無いっぽい
209名無しさん@ピンキー:2006/10/24(火) 19:48:39 ID:7x4KMBYN
だれか作ってくれない?
210名無しさん@ピンキー:2006/10/24(火) 22:18:18 ID:Xh06eoQ3
言い出しっぺの法則
211名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 08:09:47 ID:cDi9U0qa
そんなスキルなんて無い!!
212名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 12:57:06 ID:Nz9w47A0
過去に縛られるな。今を見ろ。
213名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 18:37:24 ID:Mf/lQSAa
過去から目を背けろだと?
漢なら全部抱えて前を見ろ!!
214名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 21:48:01 ID:4hoG7sQ/
ガストショップは詐欺か
サイドエクストラで出演にライナーってあったのに蓋を開けてみれば女同士でワイワイ騒いでるだけ
もっとエロエロを期待してたのに!
215名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 23:10:40 ID:TDirpEKM
何故ここに書く?
十分エロかったじゃん。インストールの話とか
216名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 14:23:38 ID:5XQGmwog
雑談は本スレでな。
217名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 23:40:09 ID:GYDwB/tk
上げる
218名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 12:39:04 ID:BRis80Et
なんとなく書いてたんだけど本スレみてるとどうもドラマCDと
内容がかぶってるんじゃないかという疑いがでてきた…

とりあえず俺はまだ聞いてないとだけ言っとくw
まあ、かぶってたからどうだって話ではあるんだけどさ。

くどいようだがオリカ難しい…orz
219Confabulation1:2006/10/29(日) 12:39:52 ID:BRis80Et

「あの…、オリカ、いる?」
その日オリカの部屋のドアを叩いたのはミシャだった。
「は〜い!って、ミシャ…ちゃん?な、なあに?」
一緒に旅をしているとはいえ、それだけで問答無用で仲良しに、
なんて上手くいくものでもない。
おのおの事情があってのこととはいえ
どちらも積極的に人付き合いをした経験があまりないうえに
なかば恋敵のような関係であることもあって
仲良しどころかお互いちょっと苦手意識があるくらいだった。
「その…、ちょっと、その、聞きたいことがあって…
 いいかな?」
「う、うん…」
いったい何を聞かれるのか?と不安な気持ちになりながらも
オリカは彼女を部屋に招き入れた。
「それで、聞きたいことってなに?」
ミシャとオリカ、二人の接点はほとんどひとつしか無い
それは、二人とも同じ人を好きだということ。
たぶんミシャの話もライナーに関することなんだろう
そう思ってオリカは少し身構えていた。
「その…、あのね、オリカって、その、ブラジャーしてるわよね?」
「…え!?」
けれどミシャの口から出たのはまるで予想外の問いだった。
「してなかった?」
「そりゃしてるけど、どうしていきなりそんなこときくの?」
「うん…、ほら、私このあいだまで必要なかったけど、その、急に大きくなったでしょ?
 したほうがいいかなって思って、でも、よくわからなくって…
 男の人たちに聞いてもしょうがないし、クルシェやシュレリア様は…ねえ?」
「う〜ん、あの二人はいらなさそうだもんね。」
220Confabulation2:2006/10/29(日) 12:40:33 ID:BRis80Et

女の子が四人もいるのにまともにブラジャーが必要になるのが
今までひとりきりしかいなかったというのもかなりどうかと思う話だが
それが彼女らの現実だった。
「でも、着替えたら勝手にでてこない?」
オリカの経験上では着替えのときには下着までしっかりと具現化されている。
「それだと好きな服が着れるわけじゃないじゃい!
 誰のせいだか知らないけどなんか極端な服が多いし…
 あなたはもっといろんな服着たいって思わないの?」
「え!?う、う〜ん…」
どうやらあまり思ったことがないらしい。
「はあ…、あなたって…」
ミシャは疲れたようにため息をついた。
「だって、服なんて高くてあんまり買えないしぃ…」
教会に所属していると基本的に現金収入がなくなってしまう
確かに服を買う余裕なんてあるわけがない。
「それはそうかもしれないけど…
 もしかして私、聞きにくる相手間違ってた?」
「だ、大丈夫だよ!さすがにず〜っとこの服だったわけじゃないし
 ブラのつけかたくらいちゃんと知ってるから!」
言うなり、オリカは服を脱ぎだした。
「ちょっと!いきなり脱がないでよ!」
「べつにいいじゃない、女の子どうしなんだし。」
「そういう問題じゃないでしょ!」
つくづく扱いにくい相手だと思いながら、ミシャは目をそらした。
「でも脱がないと着れないし…」
「それはそうだけど、心の準備ってもんがあるでしょ!
 ホントにもう…」
221Confabulation3:2006/10/29(日) 12:41:21 ID:BRis80Et

軽く息を整え、オリカと向き合う。
知り合いに規格外が多いためについ見過ごしていたが
オリカの胸もなかなかのボリュームだ。
形もきれいで張りがあって同性のミシャから見ても魅力的に感じる。
「ん〜と、じゃあつけてみるからちゃんと見ててね。」
外したばかりのブラジャーを手にしてオリカは説明を始めた。
「まず肩を通して…それから、
 こう…下を向いておっぱいをカップに入れて、背中のホックを留めるの。
 あとはこう…やって整えて、はい出来上がり〜!」
「ふ〜ん、そんなに難しくはなさそうね。」
「それはそうだよ。毎日やることなんだから。
 難しかったらたいへんだよ。」
「…あなたは毎日やってるわけじゃないんでしょ?」
「そ、そうだけど、毎日やってる人もいっぱいいるんだからおんなじことだよ!
 ほらほら、ミシャちゃんもやってみて。」
ずいぶんオリカのテンションが上がってきた。
どうやら人になにかを教えることができるのが嬉しいようだ。
「えっ!?ここで?今から!?」
「あったりまえじゃない。
 ほら、脱いで脱いで!」
「やっ!ちょっと!やめてよ!」
「女の子どうしなんだから恥ずかしがることないじゃない。」
「だからそういう問題じゃないってば〜〜!」
222Confabulation4:2006/10/29(日) 12:42:02 ID:BRis80Et

ミシャの制止などには耳も貸さず、オリカは服を脱がせていく。
「う〜ん、前から思ってたけど
 ミシャちゃんの服って複雑なつくりしてるよね〜
 脱がすのたいへんだよ。」
「だからっ!脱がさなくっていいって言ってるじゃない!」
今では体格にもそれほど差はないはずなのに
ミシャの抵抗なんてあってないものみたいにオリカは楽々と服をはぎとってしまった。
「なんか、こうして見るとミシャちゃんってけっこう巨乳のひと?」
どこかの社長や某有名歌姫みたいな最終兵器クラスとはいかないが
それでもオリカよりはある感じだ。
「あ、あんまりじろじろ見ないでよ…」
「え〜!ミシャちゃんだってさっきわたしのおっぱいじ〜って見てたじゃない!」
「それは、あなたがいきなり脱ぎだすから…
 きゃあっ!」
いきなりオリカがミシャの胸をさわってきた。
「すごいっ!やわらか〜い!」
「や、やめなさいよっ!」
ミシャはあわてて身をひるがえし逃げ出すが
上半身裸のままでは部屋を出ることもできず
たいした広さもない部屋の中であっという間に追い詰められてしまった。
「さあ、おいつめたわよ〜。かんねんしなさ〜いっ!」
「ちょっとオリカ、そういう冗談は笑えないからやめてよ
 あ、あとその妙な手つきも…」
オリカはなにやら瞳をあやしく光らせて
指をわきわきといやらしい感じに動かしている。
「ふふふ…、ミシャちゃんかくご〜!!」
「いや〜〜!!」
223Confabulation5:2006/10/29(日) 12:42:59 ID:BRis80Et

「うわ〜〜!やわらかくてすべすべしててあったかくて、
 ずっとさわってたくなっちゃうよ〜!」
ミシャを後ろから羽交い締めにするように捕まえて、オリカは思う存分胸を揉みまくる。
「胸をさわりたいんなら自分のさわればいいじゃないっ!
 あんっ、いやぁんっ!」
「あ〜っ!いやぁ〜ん、なんてか〜わい声だしちゃって
 ミシャちゃんもしかして気持ちよくなっちゃった?」
「そ、そんなわけっ、あぁんっ、あっ、やだ、もうやめてよぉ〜!」
オリカがなにを考えてさわっているのかはよくわからないが
妙にツボを心得たさわりかたにミシャはだんだん本気で感じてきてしまう。
「あぁ…、おねがい…オリカ…、
 もう…あ、あぁんっ!もうホントにやめてぇっ!ふあぁんっ!」
「ミシャちゃんの声、全然いやそうじゃないよ
 どっちかっていうと気持ちいいみたいに聞こえる…」
「そ、そんなわけっ、ひぃぃんっ!」
たぶん偶然だろうが、オリカの指先に硬くとがってしまった乳首を
強く押されてミシャは軽く悲鳴を上げてしまった。
「あっ!なに!?痛かった?」
「あ、はぁ、はぁ、痛くはないけど…」
「じゃあ、気持ちよかったってこと?」
「え!?ち、ちが、ひゃぃんっ!」
否定しようとしたところでオリカに乳首をつままれる。
「あは、やっぱり乳首が気持ちいいんだね
 ね、どんなかんじ?」
「はぁ、はぁ、そんなの自分のでやってみればいいじゃない!」
「あ、それもそうだね〜、やってみよ〜っと!」
224Confabulation6:2006/10/29(日) 12:43:31 ID:BRis80Et

「ふぅ…、なんでブラジャーのつけ方聞きに来ただけなのに
 こんな目にあってるんだろ、私。」
「ね〜、ミシャちゃ〜ん、わたしの乳首つまめないよ〜?」
ようやく開放されて息を整えているミシャに、オリカののーてんきな声がかかる。
「知らないわよっ!自分で揉んでればそのうちたってくるでしょっ!」
「う゛〜、自分じゃうまくできないんだもん…
 そうだ!ねえミシャちゃん、わたしのおっぱいもんでよ。」
「なんで私がそんなことっ!」
「じゃあやっぱりわたしがミシャちゃんのおっぱいもむしかないか…」
オリカの瞳が再びミシャをとらえてあやしくかがやく…
「ちょ、ちょっと、その目はやめなさいってば!
 わかったわよ、やればいいんでしょ?」
「やったー!だからミシャちゃんってスキよ、えへへ…」
「なにが“だから”なのよ、まったく…」
小声で文句を言いながら
さっきオリカがそうしていたように、背中から胸に手をまわした。
「きゃっ!ミシャちゃんの手、冷たいよ。」
「そんなこと言われても…」
「えへへ、手が冷たい人は心があったかいっていうよね〜」
「え!?」
いきなりそんなことを言われ、ミシャは返す言葉を失ってしまう。
「…始めるわよ。」
225Confabulation7:2006/10/29(日) 12:44:55 ID:BRis80Et

少し顔を赤らめながら短くそう言って、オリカの胸を揉みはじめた。
「あぁ…、ふふふっ、なんか、うん、気持ちいいよ。」
さっきのミシャとはうってかわって
マッサージでもされているような調子でオリカは笑っている。
(なんか、しゃくにさわるわね…)
仕返し、というわけでもないだろうが
このまま『あー気持ちよかった』で終わられるのはいい気がしないようで
ミシャは手の動きに変化をつけていった。
「ん…、あ、なんか…、あっ!んん…ミシャちゃぁん…」
ぐいぐいと押し潰すように乳首をこねまわすとオリカの声色が変わってくる。
「うふふっ、オリカの乳首、ちゃ〜んとたってきたわよ
 えっちな娘ね。えい!」
「きゃん!違うよ、わたしじゃなくてミシャちゃんがっ、あぁんっ!」
「人のせいにしないの。で、どんな感じなのかしら?
 それが気になって私に胸揉ませてるんでしょ?
 ほら、言ってみなさいよ。」
「あふぅん、あ、あのね、乳首をくりくりってされると
 おっぱいのさきがびりびりってしてぇ、はぁん、ヘンな声がでちゃうのぉ、」
「ちょっと、なにホントに感想言ってるのよ!」
「それに、背中にミシャちゃんのおっぱいがあたって、気持ちいいの
 あぁん、もっとしてぇっ!」
「えっ!」
確かに言われてみるとさっきから自分の胸をぎゅうぎゅうと押し付ける形になっている。
意識しだすと、まだとがったままの乳首が
オリカの背中にこすれる感触が急に気になりはじめた。
「お、おかしなこと言わないでよ、そんな…」
「あ…、やめちゃいやだよぉ…!」
226Confabulation8:2006/10/29(日) 12:45:38 ID:BRis80Et

オリカは離れていこうとするミシャのほうに振り向き、
そのままベッドに押し倒してしまう。
「ハァ、ハァ、ミシャちゃん…、いっしょに気持ちよくなろ…」
「オ、オリカ?なにスイッチ入っちゃってんのよ!?正気に戻りなさいよっ!
 って、あっ、やんっ!!」
ミシャの腕を押えつけたオリカは、お互いの乳房を重ねて
そのあいだで硬くなった乳首同士を絡みあわせるようにしてこすりつける。
「あぁ〜ん、ミシャちゃんのおっぱい気持ちいいよぉ〜!」
「はぁっ!だめぇっ!乳首こすらないでえっ!」
「いやっ!もっと、もっとこするの!いっしょに気持ちよくなろうよおっ!」
オリカは激しく身体をゆすり
二人の敏感なところを刺激しつづけて絶頂に向かっていく。
「んあぁっ、いやぁ、もうゆるしてぇ、ゆるしてよぉっ、おりかぁっ、もう、あぁぁっ!」
「ミシャちゃんっ!きもちいいよぉっ!ふぁあっ!」
「だめ、だめぇっ!こんなのぉっ!いや、ひ、いやあぁぁぁっ!!」
「あぁぁっ、ミシャちゃん、ミシャちゃぁんっっ!あ、あぁっ!くうぅぅんっっ!!」
二人はほとんど同時に達してぐったりと折り重なった。
「はぁ、はぁ、なんで、私が…こんな目に…」
「あはぁ、ミシャちゃん…、きもちよかったね〜、えへへ♪」
疲れきったミシャとは対照的にオリカは妙に元気だ。
「ミシャちゃん、だいすき!ちゅっ!」
「ん!んんっ!ちょっと、なにするのよアンタ!私そんな趣味ないからねっ!」
おもいっきり唇をうばってきたオリカをふりはらって叫ぶが
当のオリカは相変わらずのほほんとしたまま軽く答える。
「そんな趣味って?」
「………はぁ、もういいわよ。ホント、つかれる娘。」
227Confabulation9:2006/10/29(日) 12:47:09 ID:BRis80Et

「ミシャちゃん、もしかして…怒ってたりする?」
「………」
脱ぎ散らかされていた服もきちんと着なおして
ミシャがようやく一息つけたところでオリカがそんなことを聞いてきたが
もうすでに怒りも冷めかけていたミシャは答えに詰まってしまう。
「…ミシャちゃん?」
「…ふぅ。とりあえず、その“ちゃん”付けはやめてよ。私のほうが年上なんだから。」
「あ…、うん!わかったよミシャちゃ…じゃなくて、ミシャ。」
ぶっきらぼうに言われたその言葉を、オリカは最大限良いほうにとったようだ。
「でもああいうのはホントにもうイヤだからね、わかった?」
「うんうん、わかってるって。」
どこまでわかっているのか不安になるような笑顔でオリカは何度もうなずく。
「ふふ、少し…仲良くなれたかな?わたしたち。」
「まあ、そうかもしれないわね。」
ミシャはそっぽを向いているが、照れているだけなのは誰が見てもすぐわかる。
「あのね、わたしミシャにずっと言いたかったんだ、ありがとうって。」
「え?なによそれ?」
「いっぱい助けてもらったから。リンカ謳ったときとか…」
「あれはべつに、アンタのためってわけじゃ…」
「ふふ、あれだよね〜、ミシャは照れやさんだよね〜。
 あのね、ちゃんと聞こえたよ、ミシャの…想い。わたしのこと心配してくれてた。」
ミシャの顔はますます赤くなっていく。
「ほんとにありがとうね。」
「………。ねえオリカ、私今度下着とか買いに行こうと思ってるんだけど
 よかったら一緒にいく?」
「いいの!?うんっ!もちろんいくよっ!
 そうだ!わたしミシャにかわいいお洋服えらんであげる!」
「ごめん、悪いけどそれだけは遠慮させてもらうわ。」
「え〜、そんな〜〜!!」


                       おしまい
228名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 19:27:42 ID:WqmITw+n
良かった、GJ!
ドラマCDは、やたらとオリカはミシャを褒めまくってる。
一歩間違ったらこんな百合になりそうな感じはあるけどw

書きにくいキャラは、ゲームやらドラマCD聴きまくって、口調や性格を覚えるしかないかと。
229名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 18:39:04 ID:/VdOPslW
俺のダイキリティがインパルス!!
230名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 17:24:32 ID:D2F/GUty
>>228
オリカは陰陽が極端な上に本スレとかの壊れ具合のせいでキャラがつかめなくって
自分の中でどれが本当のオリカなのかわからなくなるんだよね

とりあえず戦闘の時の「うんうん」とか「いい調子だよ」とかの印象で書くんだけど
そうするとどんどんお馬鹿に…w
231名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 19:13:43 ID:Tcp1Qd9n
うんうん
232名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 19:19:25 ID:KtUX/Qv6
いい感じ!
233名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 16:27:31 ID:QKFlgNTj
なんとなくミシャとシュレリア様の仲を悪くしてみるテスト〜
でもこれこそsideシュレリアのミュールがこんな感じなのかな?
ちまちま書いてるミュールのコスモスフィア話を書き終えるまで怖くてドラマCD聞けなくて
永遠に聞けなくなったりしそうだけどorz

ミシャはレアードすら呼び捨てるのにシュレリアには敬語だから
苦手か嫌いか、とにかく仲は悪そうかな?とか思ってる。
単にライナーがそうだからってだけの理由な気もするけどw
234Jealousy 1:2006/11/05(日) 16:28:37 ID:QKFlgNTj

大きなえりのついた可愛らしいブラウス、
動きやすくて着心地のよさそうなショートパンツ、
そしてなによりうさこの耳をかたどったラブリーでキュートなカチューシャ。
「ああ、なんて素敵なんでしょう!
 なぜ私達はこの服を着れないんでしょうね…。」
「着たくないからです。そんなマニアックな服。」
窓辺で何かの本を読んでいたミシャは
私の至極当然のはずの疑問にけんもほろろな返答をしてくる。
「そんな!可愛いらしいじゃないですか!」
「う〜ん…、可愛いとは思うけど
 自分で着るとなるとわたしもちょっとどうかな〜って思うな。」
私と一緒に荷物の整理をしていたオリカさんも、私の意見に同意はしてくれない。
「そんな、オリカさんまで…!
 でも、せっかくライナーが作ってくれたものじゃないですか!
 着たいって思わないんですか?」
「ライナーにそのへんのセンスは期待してません。
 それに私は二度もオカリナを作ってもらってますから、それだけで十分です。」
「あー!わたしもぬいぐるみもらったよ〜
 ほらほら、どんすけっていうの!かっこいいでしょ〜!」
どこから取り出したのか
オリカさんは結構大きなぬいぐるみを私に見せつけてくる。
「ふ、ふたりとも、いつの間にそんな…
 私はなにもプレゼントしてもらってないのに……」
「そうなの?あ、でもほら、物より思い出って言うじゃない
 なんかそんな感じなんだよ、きっと。」
「そうですよ、良い物を贈られたかどうかで
 誰かからの愛情をはかるなんて間違ってます。
 あ、もちろん私がもらったオカリナはライナーの手づくりで
 た〜っくさんの想いと愛がこもってるんですけどね。ふふっ。」
勝ち誇るようにミシャが笑う。
…くやしい。
235Jealousy 2:2006/11/05(日) 16:29:09 ID:QKFlgNTj

「あ〜!どんすけだってわたしがさみしくないようにって
 ライナーが作ってくれたんだから!ライナーの優しさ、てんこ盛りだよ〜♪」
「うぅ…、ライナー…どうして私だけ…、くすん、」
「あ、でもシュレリア様ももらってたじゃない!
 ほら、このあいだ、オボンヌいっぱい買ったから〜って。」
「そうでした!ライナーはオボンヌ大好きなのに私に分けてくれたんです!」
あんな、外から見てるとおかしいとしか思えないくらいの好物を
普通は他人に分けたりしないものね。ええ、しませんとも!
「そうなんですか。よかったじゃないですか、シュレリア様。」
「はいっ!私、愛されてないわけじゃないんですね。」
「もっとも、ライナーは誰にでもオボンヌ食べさせようとしますけどね。
 それこそ、そのへんの野良犬とかにでも。」
「うん、そうだよね。このあいだねこちゃんにもあげてたよ!
 やっぱりライナーは優しいよね〜。」
「わ、私はワンちゃんやネコちゃんと同じ扱い…」
確かにライナーはものすごく優しいけど
なにもそこまで無差別に優しくしなくってもいいのに…。
「私には“あ〜ん”ってしてくれましたけどね。」
「なんですって!!」
ミシャがまた勝ち誇った笑みを浮かべる。
「それはミシャちゃんがそうしてくれないと食べないって言うからじゃない。」
「だって私オボンヌ嫌いなんだもの。
 そのくらいしてもらわないと食べようなんて思わないわ。」
ミシャったらなんてわがままを!
いったいどうしたらそんなふうに甘えられるんだろう?
うらやましいなぁ…
「そうなの?わたしはおいしいと思うけどなあ、オボンヌ。」
「お!どうしたんだ?三人そろって。
 なんかオボンヌの話してたみたいだけど。」
オボンヌの話題が始まった途端、ライナーが現れた。
どうしてそこまで好きなのにワンちゃん達にまであげてしまうんだろう?
そういう所は本当に理解できない。
236Jealousy 3:2006/11/05(日) 16:29:38 ID:QKFlgNTj

「あ、ライナー。
 先に言っとくけどオボンヌならないわよ。」
「え〜!!そうなのか、残念だな…。」
本当にものすごく残念そうな顔をする。
「あはは、ライナーってほんとオボンヌが好きだよね。」
「まあな。って、なんでオリカはどんすけ抱いてるんだ?」
ライナーは当たり前みたいにぬいぐるみの名前を呼んでる。
本当にライナーから貰ったものなんだ…、いいなぁ…
「え?ああ、自慢してたんだよ
 ライナーがプレゼントしてくれて嬉しかったって。」
「そうなのよ。それで、私もオカリナ貰ったって言ったら
 シュレリア様が拗ねちゃって。
 『私はなにも貰ってないのにずる〜い!』って。ねえオリカ?」
「え!?ち、違います!私は決してそんな…」
「うん、シュレリア様いじけてたよ。
 ねえライナー、かわいそうだからシュレリア様にも何か作ってあげてよ。」
二人とも何を言い出すんですか!
それじゃまるで私が意地汚い人みたいじゃない!
「そうだったんですか。すいません、シュレリア様、気が付かなくって…」
「違います!私は断じてそんなことは言ってません!!」
「じゃあシュレリア様はライナーからの贈り物なんて欲しくないってことですか?」
「あ、当たり前です!
 だいたい私はライナーのマスター、上司なんですから
 部下からなにか貰おうなんて
 そんなあさましいことを思うわけがありませんっ!!」
237Jealousy 4:2006/11/05(日) 16:30:58 ID:QKFlgNTj

「ですって。」
「そりゃ…そうですよね
 シュレリア様が俺なんかから何か貰っても
 べつに嬉しかったりはしませんよね…」
あれ?なんだか思ってたのとは違う方向に話が進んでない?
「ちょっとシュレリア様、言いすぎだよ…」
「う…」
言われてみれば、あまり言わないほうが良いことを言ったような気が…
「いいんだよオリカ、俺のグラスメルクで作れる物なんて
 どうせたいしたもんじゃないんだからさ。
 シュレリア様も気にしないで下さい。」
「違います、ライナー!
 私は決して…」
「ライナー!そんなふうにいわないで!
 ライナーの作ってくれたオカリナは私にとってはなによりも大切な宝物なんだから!!」
誤解を解こうと声をあげた私の言葉をさえぎってミシャが口をはさんでくる。
「ミシャ…」
「そうだよ!わたしも今はライナーのくれたどんすけがいちばん大事だよ!」
オリカさんまで…。
これじゃもうすっかり私が悪者じゃない。
「オリカも…ありがとうな、二人とも。」
ライナーが優しい笑顔で二人の頭をなでてる
いいなぁ…、じゃなくてっ!
「あ、ち、違うんです、私はそんなつもりじゃ…」
必死に言い訳するけど
もう誰も私の言葉なんて聞いてくれない…
うぅ…泣きたくなってきた…。
238Jealousy 5:2006/11/05(日) 16:31:45 ID:QKFlgNTj

いたたまれなくなって部屋に戻った私は隅っこにうずくまっていた。
「うぅ…どうしていつもこうなっちゃうんでしょう?
 素直になにか欲しいって言ってればそれですんだのに…くすん。」
拭っても拭っても涙が出てくる。
「ううん、それよりもライナーのことも傷つけてしまった…
 ちゃんと謝らなきゃ。
 でも、ちゃんと謝れるかな、私…
 またなにかおかしなこと言っちゃったら、今度こそ嫌われちゃうかも…
 どうしたらオリカさんやミシャみたいに自然に甘えられるんだろう?」
さっきの二人を思い浮かべてみる…。
なんだかミシャは意地悪な目で私を見てた気がするなぁ…
「そうよ!ミシャがあんな言い方するから、つい勢いでおかしなこと言っちゃうのよ!
 なんかニヤニヤしてたし、きっと私にあんなことを言わそうとしてわざとやってるんだわ!」
「シュレリア様〜、いる〜?」
大きな声を出したところに誰かの呼ぶ声が聞こえて心臓が止まりそうになった。
「は、はいっ!どうぞ!
 あ…オリカさん?なにかごようですか?」
入ってきたのはオリカさんだった。何かの包みを大事そうに抱えている。
「えっとね、はい、これ。」
「これは…?」
「お洋服だよ。さっき、ライナーがシュレリア様にって作ったの。」
「えっ!」
私さっきあんなこと言っちゃったのに、どうして?
「ミシャちゃんがね、
 ライナーの前だと素直になれないだけで本当にいらないなんて
 思ってるわけないから何か作ってあげたらって言うから。」
「ミシャが…」
あぁ、私はなんて酷いことを考えてたんだろう
全部自分が悪いのに、誰かのせいにしようだなんて…
239Jealousy 6:2006/11/05(日) 16:32:54 ID:QKFlgNTj

「じゃ〜ん!ほら、シュレリア様が着たいって言ってた
 せらうさドレスをレーヴァテイルでも着れるように改造したんだよ〜!」
「あ…!」
「わたしとミシャちゃんも手伝ったんだ
 ライナー達は向こうで待ってるからはやく着がえてみて!」
オリカさんとミシャも?あぁ…
「はい…、うぅ、グスッ、」
「ど、どうしたの!」
「すみません、私、嬉しくって…。
 オリカさん、ありがとうございます。」
「お礼ならわたしじゃなくってライナーに言わないとね。」
「はい。それに、ミシャにも…お礼を言わないと…。」
お礼じゃなくて謝らないといけないんだけど、
いきなりそんなことを言っても何の事だか分からないものね。
せめて精一杯のありがとうを伝えなくちゃ。あぁ、本当にありがとう、ミシャ。
「うん、そうだね!」
「それじゃ、早速着替えてみます!」
「うんうん、わたしも手伝ってあげるよ。」
オリカさんに手伝ってもらいながらせらうさドレスを着てみた。
こ、この服…
「あの、オリカさん…、これ、胸のところが思いっきりあまるんですけど…」
「あれ?おっかしいな〜
 いくらシュレリア様がぺったんこでも一応女の子なんだから
 最低でものこくらいはあるはずだってミシャちゃんが言ってたのに…」
「い、“一応”女の子…、“最低でも”このくらい…!?」
ミシャ、わざとね?わざとやったのね〜!!
「シュレリア様ってほんとに女の子?」
「当たり前ですっ!!
 うぅ〜〜、ミシャめ〜〜〜!おぼえてなさ〜〜いっ!!」


                          おしまい
240名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 17:04:16 ID:AJu3WQFx
>>239

シュレリア様最後までカワイソスwww
241名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 00:35:13 ID:f1oTaQnq
>>230
すぐ泣くシュレリア様だなw
だんだん精神年齢が下がって…

本スレのオリカに惑わされないでくれw
自分が書くオリカは、後半のポジティブオリカがベース。
明るく活発なキャラは個人的に書きやすく、この性格が好みのタイプだから。
242名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 17:30:18 ID:XMZKHFt2
>>240-241
オレ、シュレリア様には泣き顔が似合うと思うんだw
あ、でも実は本編じゃ泣きまではしてないのか
けど「ふぁ〜ん」とかは泣き声だよね、たぶん。じゃ、やっぱ泣き虫って事でw

俺もオリカは別に腹黒キャラではないと思うんだけどねえ、何で本スレじゃあんなことになってんだろ?
243名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 20:55:59 ID:OdES50IX
あの「ふぅあん」は泣いてるというより、照れてるようにしか見えない…
一応管理者だし、それなりの場数を踏んでるんだから泣き虫までは行かないような…
まぁ、未だに子供っぽい一面を持ってるのは明らか。

オリカはスクールデイズが問題なのかもね
あと「殺したいほど好き」とか
244名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 20:37:25 ID:/QzzNGp1
上げ
245名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 20:38:45 ID:2qYQVUrk
>>242
ナチュラルブラックって感じだよな
246名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 00:45:20 ID:AOlTAlXq
ここって書き手何人いるの?
247名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:50:04 ID:PiTrV/Xk
>>246
自分も含めて二人らしい。
発売時期は職人さん沢山いたけど、俺はここが過疎に入った頃に来たから、全盛期の頃を知らない…。

続編出たら、また活気が戻ることを願って、SS投下させてもらいます。
頼むから連続投稿規制に引っかからないでくれ…!
248ライナーが悪いんだよ! 1/10:2006/11/14(火) 20:51:46 ID:PiTrV/Xk
その日の夜。全員が寝静まった頃、一人の少女、オリカがライナーの部屋の前に立っていた。

「……」

ドアの前に立ち、ドアに目を凝らすオリカは、開けようか開けるまいか悩んでいる。
変わりに閉じていた口が重く開く。
「…ら、ライナー……起きてる?」
回りには聞こえない程度に発する。
寝ているのか、聞こえていないのか、ライナーから返事は無い。
少し待った後、何かを決心したのか、オリカは息を飲み、ドアノブに手を伸ばしてゆっくりとドアを開けた。

わっ…! 鍵閉まってないよ……ライナー不用心だね…。

鍵が閉まってたらどうするつもりだったのだろう?

部屋の中は真っ暗だが、窓に刺す月夜の光で、ほんの少しだけ明るい。
そして、オリカは足音を立てず慎重に部屋に入り、ゆっくりとドアを閉めた。

少し部屋を見渡し深呼吸した後、唇をキュッと閉じ真剣な表情で、ライナーの寝ているベッドへと歩を進める。
そこには薄暗くてわかりにくいが、ベッドにぐっすり寝ているライナーの寝顔がそこにあった。
手を伸ばせば届く距離で、
「ライナー…起きて」
囁くように言ったオリカだが、ライナーは無反応だ。
249ライナーが悪いんだよ! 2/10:2006/11/14(火) 20:52:56 ID:PiTrV/Xk
「…ライナー、ライナー、起きてってば」
今度はちょっと強めに言葉を発っし、ライナーの右肩を手で軽く揺すってみるが、
寝息を立ててぐっすり熟睡している。

「……もう」
呆れ顔で唇を尖らせるオリカ。

だが、この程度では起きるヒトはそうはいない。
実はオリカはライナーが本当に熟睡してるか確認しているだけで、起こす気など更々無い。
逆に起きてもらっては困る。

オリカはライナーを夜這いしに来たのだから。

「……こうなったら」
ライナーの顔を凝視し、オリカは何かを決意した。

ライナーの顔の近くにゆっくりとベッドに両手を付いて、真剣な表情で寝ているライナーを見つめる。
その差わずか30センチ。
オリカはライナーを見つめながら、ごくりと唾を飲み、
「…お、起きないなら……キス、しちゃおう…かな……?」
ふるふる震えながら、徐々に顔をライナーの唇に近付けてゆく。
息がかかるくらい顔を近付け…。
ごめんね、ライナー!
心の中で叫び、オリカはライナーの唇へ──!

ぱちっ!

「!!」

なんと、ライナーが起きてしまった。
驚き心臓が跳ね上がりそうになるオリカ。

「……あ…ああ…あの……えっと…」
250ライナーが悪いんだよ! 3/10:2006/11/14(火) 20:53:59 ID:PiTrV/Xk
突然のことでオリカは顔をこわばらせたまま硬直している。
どうしよう、どうしよう! 何か言わなくちゃ!
怒られると思い、冷や汗をかきながら必死に言い訳を考えるオリカ。
「…アハハ…あ…あたし……部屋、間違っちゃったみたい……!
 ご、ごめんねライナー、起こしてちゃって…じゃあ、おやすみ…」
必死で笑顔を作るが、顔がひきつっているのが自分でもわかる。
そしてぎこちなく部屋を出ていこうとドアのほうへ向いたその時。

「──!?」

オリカの左腕をライナーが掴む。何かと思い、オリカは弾かれたよう振り向いた。
「ら…ライナー? 怒って……る?」
震える声で言うオリカ。
「怒ってないよ、オリカ……」
寝ぼけているからだろうか、ライナーの声は低い。
「そ…そう……じゃあ、あたし部屋に戻るから」
だが立ち去ろうとしても、ライナーは手を放そうとしない。
「あの、ライナー…この手、放してくれないかな……?」
しかし、ライナーは無言のまま手を放さない。
「ね、ねえってば……! 放してくれないと、あたし帰れな……」
「俺を夜這いしに来たんだろ?」
「!!」
バレた……!? 驚き顔を強張らせるオリカ。
251ライナーが悪いんだよ! 4/10:2006/11/14(火) 20:55:16 ID:PiTrV/Xk
「な、何を言ってるのかな〜? あたしは、部屋をまちが──」
不意に腕を引っ張られ、ライナーのベッドに崩れるように倒された。
「……えっ?」
オリカは目を丸くしながら気付くと、背中にベッドの感触がし、ライナーに馬乗りにされている。
見えるのは天井では無く、月夜の光に映るライナーの顔。

「ら…ライナー?」
「言ってたじゃないかオリカ…。『キスしちゃおうかな…』って」
! 聞かれてた! 思わず顔を真っ赤にするオリカ。
「うッ……起きてたの?」
「ああ。オリカが、俺の部屋に入って来たときからな」
唇の端を歪めるライナー。
「…ね、寝たふりしてたなんて……酷いよ」
オリカは弱々しく言い放つ。
ライナーは笑いながら。
「どっちがだよ。夜這いするほうがよっぽど悪質だぞ?」
「そ…それは……」
オリカは恥ずかしげに目を反らした。
「だから、叶えてやるよ」
ライナーの顔が徐々にオリカに迫ってくる。

「!! ま、待って!何をするの!?」
「何って、キスしようとしてるんだよ」
「待っ──……んっ、んうッ…!」
有無も言わさず、唇を重ねたライナー。
そして、ゆっくりと顔を放した。
252ライナーが悪いんだよ! 5/10:2006/11/14(火) 20:56:22 ID:PiTrV/Xk
「これで、満足した?」
ニヤリと笑って見せるライナー。
「うーッ……」
オリカは、ふくれっ面で顔を横に向けてライナーから視線を外す。
「でも、俺はこれだけじゃ満足できないんだけど…」
そう言うとライナーは、オリカの太ももに手を伸ばす。
「きゃッ!?」
驚き、両手をついて半身を起こすオリカ。
ライナーはオリカの右ももを回すように擦る。
「女の子の足って感じだな……スベスベだ、オリカのフトモモ」
「い……やッ、やめて」

無視して、今度はオリカの股のところを触り始める。

「わ、ちょっとライナー!そんなとこ!!」
「あまり大声上げると、外に漏れるぞ、オリカ」
オリカは慌てて片手で自分の口を塞ぎながら、
「やめてってば……!」
オリカのアソコをパンツ越しに指でグニグニするライナー。
「あッ…! やあ!あ……ンッ」
片目を瞑り、眉を歪めるオリカ。
「あれ? 感じてるのか?」
ニヤニヤしながらオリカ見る。
「かっ…感じてないよッ!」
「へぇ…」
オリカは顔を真っ赤にして反論するが、ライナーは構わず
オリカのアソコのスジを指でこすり続ける。
「あ…は…ッ! ダメ……ダメだってば……ッ」
253ライナーが悪いんだよ! 6/10:2006/11/14(火) 20:58:03 ID:PiTrV/Xk
「嫌がってるのか本当に?」
「当たり前…だよ……ッ!」
「…そんな顔してるように見えないぞ?」
「そ、それは…っ! ン…あッ、そこは……ッ」
「? どうした?」
「そ、こ触ったら……はッ…う、うぅん………はああ…ッ」
オリカは大人しくなり、うっとりした表情で吐息を漏らしている。
「……気持ち……良いのか?」
ライナーは少し怪訝な顔でオリカを見る。
「…はぁ、はっあ……」
オリカのいかにも感じてる魅惑的な表情を見たライナーは、
「お…オリカ……っ」
ごくっ…と唾を飲み、オリカの唇へ飛び込むように口付けをした。
「!? フムッ!んうッ……!」
オリカは驚き、目を大きく見開く。
ライナーはオリカの口の中に舌入れ、絡め、オリカの口の中をかき回す。
「あく…ライアー……そんな…んく、ンく…ふあッは……!」
「はぁ……オリカの、その感じてる声が…凄い、良い…」
ライナーの率直な感想にオリカは戸惑い頬を赤くする。

服を脱がし、その露になったオリカの裸体に視線を走らせるライナー。
「や…っ。ライナー、恥ずかし…」
恥ずかしげに視線を微妙にずらすオリカ。
ライナーはオリカの胸の先端を口に含み、舌先で転がし胸を揉む。
254ライナーが悪いんだよ! 7/10:2006/11/14(火) 20:59:19 ID:PiTrV/Xk
「ッ…あっン……!」
ピクンと体が反応する。
片方の胸は乳首を指で摘み、クリクリするライナー。
「んあぁ…あ…ふうぅ……ッ」
「嫌じゃなかったのか?」
「──だ……だって、ライナーが……」
泣きそうな顔で声を落として言うオリカ。
「もしかして、こんな無理矢理されるの、好き?」
悪戯っぽく笑み浮かべるライナー。
「ち、違うよ」
弱々しくオリカは反論する。
「…俺、我慢出来なくなってきた」
と言って、ライナーはいそいそとズボンのチャックを下ろす。

「……えっ?」
ライナーはオリカのパンツを両手で付かんでスルスルッと脱がしていく。
「え…あ…ッ! ライナー……」
オリカは目を丸くする。
「……挿れるよ…」
「…い…入れるの?」
オリカのアソコを指で触り、十分に濡れていることを確認する。
「こ……怖いよ…あたし…」
オリカの表情が曇り、弱々しい声が更に弱くなる。
「駄目か? でも、俺もう……!」
オリカの両足を畳むように持ち上げ、ライナーのペニスがオリカのアソコにゆっくりと入る。
「あッ──!! あぁアッッ!」
目を大きく見開き、顔を歪めるオリカ。
亀頭まで入り、今度は根本まで入れ始めるライナー。
255ライナーが悪いんだよ! 8/10:2006/11/14(火) 21:00:36 ID:PiTrV/Xk
ライナーの…ライナーのが入って……ッ!
「あッ…うああ…ア……っ!」
「…オリ…カ……くっ!」
根本まで入り、ライナーは腰を動かし始める。
「──んっ、うっ、うンッ!んンッ!」
オリカは顔を赤くし、両目を瞑り、眉を歪めて唇を力強く閉じている。
「うっ…オリカ………」
徐々にライナーの腰を動かすスピードが速くなる。
「あッ、はうっ!あうう! ライナァ……!」
「気持ち良い?」
囁くように聞くライナー。
「あぁッは! あた…しっ…!」」
感じているのか、確認するようにライナーは腰の動きを速くする。
「わっ…!わかんないよッ! あっああん!」
「くっ!オリカの中、ゴリゴリしてて気持ち良すぎだ……うう!」
「ふああ、あッ!ライナー!
 あたし!んあッ!おかしくなる!」
「! オリカ。俺、そろそろ……!」
オリカの腰を両手で掴んで、激しく腰を揺するライナー。
「あぁあァッ! あッ!ライ……ナー! イクッ!イキそう!!」
「ぐううぅっ!オリカぁ!!」
「ハァッ、はッアン!ライナー!!」
「オリカ!」
「ライナぁー!」
「オリカ!」
「ら、ライナー…?」
「オリカ!」

「……えっ?」



「──オリカ!」
256ライナーが悪いんだよ! 9/10:2006/11/14(火) 21:01:34 ID:PiTrV/Xk
「──!!」
目をパチリと開けたオリカ。
目の前にはライナーが、心配そうな表情でオリカを呼んでいる。
「……オリカ。大丈夫か?」
「…ライナー……? あ、あたし…」

少し間をとったあと、半身を重々しく起き上がらせる。
周りを見渡すと外は明るく、部屋の中は朝の空気が流れていた。
気付くと汗をびっしょりかいていて、服まで染み込んでるのがわかったオリカは、
うう……気持ち悪い…シャワー浴びたいよ…。

「オリカ。うなされてたみたいだけど、平気か?」
「あ、うん。大丈夫だよ、ライナー」
「よかったー。なかなかオリカが起きてこないから、
 呼びに行ったらうなされてたから心配したぜ…」
ライナーが安堵の表情をする。
「…ちょっと、夢を見てて……」
「どんな夢だったんだ?」
「…どんな……?」

夢見た内容を思い出し、オリカは突然、頬を赤く染める。

「! 顔が赤いぞ。やっぱ熱とかあるんじゃ……?」
ライナーはオリカの額に手の平を乗せると。
「……!!」
オリカは目を見開き、更に茹でダコよに顔を真っ赤にする。
「!! あつッ! オリカ!マジで大丈──」
オリカは枕をムンズッ!と掴んでライナーに投げつけた。
257ライナーが悪いんだよ! 10/10:2006/11/14(火) 21:02:59 ID:PiTrV/Xk
枕が顔面に命中し、後ろに倒れそうになるライナー。
「な…何するんだよいきなり!」
ライナーは鼻を押さえながら涙目。
オリカは顔を真っ赤にしながら怒った表情で、
「ら…ライナーが悪いんだよ!」
「えええぇ!?」
オリカの理不尽な発言に驚き仰け反るライナー。
「……ライナーが…ライナーのせいで、あんな夢を……」
うつ向き、口をもごもごするオリカ。
「えっ、何?」
聞こえなかったので、ライナーは顔を近付ける。
「!! な、何でもない!
 シャワー浴びたいから、もう出てってよー!」
「は、はい!」
ライナーは肩を落として、トホホと言いながらドアへと歩き出す。

「……ライナー」
「…ん?」
「ごめんね……」
「朝から怒鳴ったり謝ったり、忙がしいなオリカは」
ライナーはクスっと笑い、オリカはまたムッとライナーを睨む。
「もうみんな、食堂に集まってるから、早くオリカも来いよ」
「うん、わかったよ」
「じゃ」
「あ、待ってライナー」
「?」
「ライナーも、一緒にシャワー浴びる?」
「…はっ?」
「…冗談だよ」
「じ、冗談かよ!」
「本気にしちゃった?」
「そんなわけないだろ!!」
「あはは! ライナー、顔真っ赤だよ」

「もう勘弁してくれ…」


おわり
258名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 17:42:10 ID:WjmwIVqh
ライナーが微妙にらしくないと思いきやそーゆーオチですかw
夜這いするオリカにはまったくもって違和感ないのになあw

つーか書き手って二人だけだっけ?
まあ二人にしちゃにぎわってるほう…だといいなあ…
259名無しさん@ピンキー:2006/11/18(土) 07:21:05 ID:TJoSIWja
ほしゅ
260名無しさん@ピンキー:2006/11/18(土) 14:12:43 ID:ppXVUVnu
オリカさん欲求不満ですかw
261名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 16:41:32 ID:mbTBXwHd
262名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 17:41:04 ID:YcBDIiKe
……なんかやっちゃった感が激しく漂うものを書いてしまいました。
でもエロパロだし、なんでもありだよね?


ま、なにもないよりましってことで
263DriftGame1:2006/11/21(火) 17:41:37 ID:YcBDIiKe

いつも通りにダイブしてやって来た、いつも通りのストーンヘンジ。
ん? なんだこのボロ布は
青い雑巾みたいなそれを拾おうとした瞬間、それはいきなり浮き上がった!
「うわあっ!」
そしてあろうことか喋り出す!
「おや、これはこれはライナーさんではありませんか。
 どうにも情けない姿をお見せしてしまいましたね 」
「って、不可思議かよ。 あーびっくりした。
 しかし、一体どうしたんだ? 確かに情けない姿になっちまってたが 」
このてるてる坊主の親玉みたいなのは不可思議
えーっと… なんかよくわかんないやつだ。
「ライナーさん、先程からなにかとても失礼なことを考えてはいませんか?
 私はミシャに頼まれてバイナリ野の検索と拾ってきたデータの修正をしていたのです。
 ただ、それが思いの外てこずってしまいまして、あのように力尽きていたのです 」
? 微妙にちんぷんかんぷんな説明だな
「…要するに、先日体験していただいた”お遊び”をまたやろう、という話です 」
「ああ! なんかいろいろ頑張ったのにドリフのコントみたいなオチになっちまったアレか 」
「ドリフのコント?」
「あったんだよ、昔。 必ずセットがガタガタ崩れてオチるコントが 」
「…まあ、別にどうでもよろしいですが。
 で、また体験していただけますよね?」
なんか今ものすごい冷たい目で見られた気がする…。
ま、まあいいや。 なんだかんだで結構面白かったしな、またやってみるか。
264DriftGame2:2006/11/21(火) 17:42:49 ID:YcBDIiKe

「えっ!? ここは… 俺の家、なのか?」
光につつまれ、別の世界への出入口になったストーンヘンジから
一歩足を踏み出した俺が立っていたのはプラティナの俺の自宅の玄関だった。
パタパタパタ…
唖然として突っ立っている俺の方へ足音が近付いてくる。
「あっ! あなた、お帰りなさい 」
現れたのは言うまでもなくミシャだ。
和服に白い割烹着、長い髪は邪魔にならないように後ろでまとめられている。
なんていうか…
「ハマのコスプレ?」
「コスプレ? 確かにハマとはお揃いだけどこういうのはコスプレなんていわないわよ。
 っていうか家に帰って愛する妻が出迎えたっていうのに、最初に言うセリフがそれ?
 もっと他に言うことがあるでしょ?」
愛する妻、ときたか。
まあ今回はそういう設定ってことだな、ここは合わせとくべきだろう。
「ああ、ごめんごめん。
 ただいま、ミシャ 」
…あれ? ミシャの不機嫌な顔がなおらない。
「それだけ?」
「え!? いや、それだけ? とか言われてもな、まだなんかあったっけ?」
「もうっ! ただいまのキスはどうしたのよっ!」
マジか…
いや別に嫌がるようなことでもないんだが、今回も疲れることになりそうだな。
「あー、…ただいまミシャ、愛してるよ 」
チュッ
「うふふっ♪ ありがとう、私も愛してるわ、あ・な・た(はぁと)」
265DriftGame3:2006/11/21(火) 17:43:59 ID:YcBDIiKe

決して、断じて嫌なわけではないけれど
どうにも止められないため息をついていると
廊下の向こうからハマの声がした。
「ミシャ〜 」
「あ、ハマ!」
ミシャはその声の方へ向かうとハマを抱いて戻ってくる。
「きゃ、ちょっとミシャ、離すのよ、こんなことしてる場合じゃないのよ!」
「もう! ミシャじゃなくてお母さんでしょ?
 ほら、ハマもお父さんにお帰りなさいしなさい 」
「そんなことよりお鍋ふいちゃってるのよ〜!」
「えっ! たいへん! あなた、ハマのことお願いね!」
そう言ってハマを俺に預けると、ミシャは台所へ向かってすっ飛んでいった。
「はあ、まったく疲れる世界を作ってくれたものなのよ 」
「ほんとにな。 って、ハマは正気なんだな 」
「正気って言いかたはどうかと思うのよ 」
「いや、前の時のミシャは俺のこともわからないくらい役になりきってたからさ 」
「ふ〜ん。 でも今回はなにをしてるのかちゃんと自覚してると思うのよ
 ただものすごくノリノリなだけで 」
それは… どっちがタチ悪いんだろうな
「まあ、ほかの人はそうはいかないでしょうけど。
 そもそもミシャのイメージで存在してる人たちなわけだし 」
「ほかの人?」
ちょうどその時、階段から誰かがおりてきた。
「あ、クルシェ…」
「あ、アニキだ。 お帰り。
 ミシャ義姉さ〜ん、晩ごはんまだ〜?」
軽く挨拶だけしてとっとと台所へ行ってしまう。
「アニキ?」
「義理の妹って設定らしいのよ 」
…なんか、頭痛くなってきた。
266DriftGame4:2006/11/21(火) 17:44:48 ID:YcBDIiKe

「設定って言えばさ、そもそもどういう世界ってことになってるんだ?
 前はなんか、マンガかなんかだったみたいだけど 」
「あんまり詳しくは知らないのよ。 なんだったかしら?
 え〜と確か…“ラブラブ新婚生活シュミレーションADV”なのよ 」
「それなんてエロゲだよ。」
不可思議の奴も一体どこからそんなもん見つけてきたんだか。
「いや、でもさ、新婚なのに子供がいんのか?」
「『運命の悪戯によって引き裂かれた二人が奇跡の再会を果したとき
 彼女の腕には二人の愛の結晶が抱かれていた 』ってことらしいのよ 」
「…なんか、ある意味そのまんまのシチェーションでシャレになってないぞ、それ 」
「まあ、とりあえずミシャの好きなようにやらすしかないのよ。 本人ノリノリだし 」
う〜ん、確かにミシャ嬉しそうだったもんな、ここは付き合ってやるしかないか。
「あなた〜 ハマ〜 ごはんできたわよ〜 」
「おう、今行く〜
 ま、とりあえず腹ごしらえだな。 行こうぜ 」
ミシャの声に返事をして、ハマと一緒に居間へと向かう。
近づくにつれて結構いい匂いがただよってきた。
それだけでさっきまでの不安がすっとんで
なんだいい世界じゃないかなんて思ってしまう。
現金だな、俺も。
美味そうな匂いにわくわくしながら扉を開けると
そこにはテーブルに並んだ見た目にも美味そうな料理と
さっき会った俺の義妹らしいクルシェと、いなくていいのに親父の奴と
それになぜかシュレリア様までテーブルについていた。
「あらおかえりなさいライナー 」
267DriftGame5:2006/11/21(火) 17:47:21 ID:YcBDIiKe

えっらい棒読みでお帰りなさいとか言われる。
「あんたは人のこと言えないのよ 」
うっ… 痛いとこついてきやがる。 つーか人の心を勝手に読むなよな。
「で、シュレリア様も俺の妹なのか? それとも一応年上だから姉か?」
「アンタの義理の母親なのよ 」
「母親あ!?」
「大きな声で言わないで下さい! 私だって好きでやってるわけじゃありません!
 だいたいどうして私がレアードなんかの妻をやらなきゃいけないんですか
 私だってライナーと新婚生活がしたかったです、うぅ…」
「私では不服ですか…」
「不服です!」
意外と容赦ねーな、シュレリア様
ん? でも…
「なんかシュレリア様は役に取り込まれてないな 」
「あの人は特殊だから。
 時々ああやって意識が流れこんでくるのよ、害はないからほっとくけど 」
「じゃあアレ本人なのか?」
「ミシャの一人格に近い感じだと思うのよ。
 とりあえずこの世界の事を現実のあの人が覚えてたりはしないと思うわ 」
じゃあ前に出てきていきなり『つきあって下さい 』とか言ってきたのも…
いや、まさかな。
「ライナー、いつまでそうやって突っ立っているつもりだ? とっとと席につけ。 だいたいお前はいつもそうだ、
へらへらへらへらとしてばかりでいつまでたっても落ち着きがない、ようやく所帯を持ったというのにそんなことでは
まだまだ一人前には程遠いわ! よく聞け、ワシがお前くらいの年の頃にはなあ…」
「うるさいな、こんな時にまで親父の説教聞きたくねーよ。 まったく…」
とはいえ確かにこのまま突っ立っててもしょうがない
俺は座ろうと開いてる椅子を引いた。
「ライナー!」
「なんだよっ!」
「ハマはこっちだ。」
なにやら微妙に照れたような気味の悪い顔で自分の隣の子供用の椅子を指差す。
268DriftGame6:2006/11/21(火) 17:48:24 ID:YcBDIiKe

「さあ、ハマはなにが食べたいのかな〜? じーじが食べさせてあげるからな〜」
 その席にハマを座らせた途端、親父が見たこともない生き物に変わった。
「親父…、なんてこった…!」
「べつにひとりで食べられるのよ 」
「義父さん、気持ち悪い 」
「ロリコン 」
「まあまあ、いいじゃない。 お義父さんもハマが可愛いくってしょうがないのよ 」
頭を抱える俺達を軽くたしなめながらミシャも席につく。
「これで全員なのか?」
「なに言ってんの、当たり前じゃない。
 そんないきなり家族が増えたりなんて… まぁ しなくはないか
 アニキが頑張りゃ まだまだ増えるもんね〜 」
「ちょ、ちょっとクルシェ! やだ、そんな、それは確かにもう一人くらいなんて思うけど…」
ミシャがやたらに熱っぽい目でこっちを見つめてきた。
こういうときはどんな反応すりゃ良いんだろうな?
「ま、まあ、そのうち、な 」
「あなた…」
適当に誤魔化したつもりが結構良い雰囲気になってしまったみたいだ。
みんな見てるんだけどなあ…
「え〜 コホンッ!
 無駄話はそのくらいにして、そろそろ食事にしませんか?」
ちょっと困ってるとシュレリア様がニッコリと笑って軌道修正してくれた。
でもその笑顔にはなんともいえない迫力があって正直怖い。
「あ、は、はい! いただきまーす!」
ヘンな迫力に押されて俺は大急ぎでご飯をかっこんだ。
「ん? これうまい! ミシャがつくったんだよな?
 いつの間にこんな腕上げたんだよ〜 」
「そんな、私はただあなたのことを想って作っただけよ
 でもそうね、愛情が一番の調味料って言うなら、きっとそのおかげだわ
 だって私、あなたへの愛情なら誰にも負けないもの 」
頬を染めてうつむきかげんになるミシャが愛らしい。
新婚生活、けっこういいな♪
「いやぁ〜、かわいい嫁さんにうまい料理、最高だよなあ。 俺は幸せ者だよ〜 」
「あなた…。 私も、しあわせ(はぁと)」
269DriftGame7:2006/11/21(火) 17:49:34 ID:YcBDIiKe

ゾクッ!
なんて感じにミシャといちゃついていると、横から凄まじい殺気を感じた。
「あ、シュレリア様…? え、えっと、なにか…お気に障ることでも…」
「いえ、なにも!」
絶対なにもないとは思えない調子でそう言うと
シュレリア様は目の前にあるみそ汁に口をつけた。
「まぁ! なんて塩っ辛いおみそ汁!
 ミシャさんったらこんなものを飲ませて私を高血圧で殺すおつもりですか!?
 なんておそろしい嫁なんでしょう!!」
「そんな! 私、愛するライナーのお義母さまにそんなひどいことをしたりしません!
 お口に合わなかったのでしたらすぐに作り直してきますから
 そんな悲しいことをおっしゃらないで下さい… 」
「またはじまった…。 義姉さん、そんなのいちいち真に受けなくていいんだからね。
 って、だいたいアニキがこういう時かばってあげないといけないんじゃん
 しっかりしなよ!」
クルシェはそう言うけど、なんかしなをつくって崩れ落ちてるミシャからも
シュレリア様と同じオーラを感じるんだよな
う〜ん、こういう時は…
「なあハマ、たのむ! なんとかしてくれ〜 」
「はぁ…、ホントに情けない男なのよ。
 しょうがないわねえ…
 ミシャ〜、お風呂に入れてほしいのよ〜 」
「はいはい、すぐ大人ぶるくせにまだまだ子供なんだから♪」
案の定、ミシャはさっきまでの様子とは打って変わって明るく応える。
やっぱり演技だったか…
「またんかミシャ!
 ハマを風呂に入れるならばこのワシがっ!!」
親父がそう言った瞬間、その場の空気が凍りついた。
どうやらみんな同じ気持ちのようだな…
「「くたばれっ! このロリコン親父いぃぃっ!!」」
親父は俺達全員の攻撃をその身にうけて星になった。
270DriftGame8:2006/11/21(火) 17:50:07 ID:YcBDIiKe

「あ〜 疲れた。 あれ? …いや、俺の部屋で間違いないよな?」
もともとたいして広くない俺の部屋は大きなダブルベッドにすっかり占領されていた。
それ以外は全くもって見慣れた俺の部屋だけど、それだけで微妙に落ち着かない。
「なにも無理矢理こんなでかいベッド押し込まなくても… まあいいやちょっと休もう 」
コンコン
誰かがノックする音がした。 たぶんミシャだろうな。
「アニキ、いる?」
と、思ったらドアを開けてきたのはクルシェだった。
「なんだ、クルシェか 」
「義姉さんじゃなくてがっかりした?」
「別にがっかりってことはないけど。 なんか用でもあるのか?」
「ん〜、別に用ってほどのことはないんだけど…
 義姉さんとはどうなのかな〜って 」
「どうって、なにが?」
「う、うん…、その、ちゃんと仲良くしてるのかな〜? なんて…
 って、そんなの聞くまでもないよね、毎日ラブラブだもんね、」
なんか妙に歯切れが悪い。
「ミシャとなにかあったのか?」
「まさか! ボクはミシャ、って、その、義姉さんとは友達…だったんだから
 ボクがアニキの義妹になるまえからさ…」
そうなのか!?
って、今回のゲームの設定ではって話だよな。
つーかクルシェが義妹だってのもまだピンとこないのにそんな話されてもなあ…
「びっくりしたよ、いきなり出来ちゃったアニキを親友に紹介したら
 幼なじみだっていうんだから。 その上あっというまに結婚しちゃうし…
 ま、ハマのこととかもあるからしかたないんだけどさ 」
そんな話になってたのか。
「ちょっとかっこいいアニキができたって自慢するつもりだったのに
 ミシャのほうがずっとアニキのこと詳しいんだもん。
 ほんと、ずるいよね…」
271DriftGame9:2006/11/21(火) 17:51:24 ID:YcBDIiKe

なんだ? この雰囲気、やな予感がするな…
ずるいとかいうのが気にはなるけど、早めに話切り上げたほうがよさそうだな。
「でも俺のことなんて知ってたってなんの得にもならないんだし、そんなの気にすんなよ 」
「損とか得とかじゃなくって、ボクはもっとアニキのこと知りたい…
 それに、アニキにもっとボクのこと知って欲しいんだ…」
やっぱりなんかヘンだ、上手く言えないが明らかに俺の苦手な雰囲気だ。
どうかわす?
いや、そもそも俺にこの場をしのげるスキルなんてあるわけがないんだが
「アニキ…!」
「うわっ!」
いきなりクルシェに抱きつかれてそのままベッドに押し倒される。
「ちょっとまてクルシェ! え〜っと、その、あ、そうだ!俺達兄妹じゃないか!!」
そういう問題でもないんだけど、ここはそう言っとくのが正しいんだろう。
「兄妹になったのなんてついこのあいだの話だよ
 ミシャがいるからって思ってガマンしてアニキって呼んでたけど…
 ボクだって、ボクだってミシャに負けないくらいアニキのこと好きなんだから!!」
マジか… って、ちがうちがうっ! あくまでこの世界では、だ!
そんな都合いい勘違いするな、俺! ここはちゃんと断るんだ!
「ごめんオリカ、 俺、君の気持ちにはこたえられないんだ
 俺にはミシャが…」
「ちょっとライナー、オリカって誰?」
「へ…? 俺そんなこと言ってたか?」
「言ってた。
………誰?」
クルシェが、っていうかなんかこう… 空気が怖い。
「あーっと、その… 誰、だろうな、あははは…」
とりあえず俺から離れたクルシェの様子をうかがいながら
逃走の手立てを考えてみる。
「もしかして逃げようとしてる?
 でも無理だよ、RTいないし。」
誰だ!そんな仕様にしたやつ!!
272DriftGame10:2006/11/21(火) 17:52:31 ID:YcBDIiKe

「ねえ、答えてよ。 じゃないと…
 ボクのサメーンが火を吹くことになるよ?」
ギュイィィィーーン!
どっから出したんだかクルシェの手にはいつのまにかチェーンソーが握られている。
「それをサメーンって呼ぶんならオリカの名前くらい知っててほしいんですけど…」
「また言った。 相手がミシャだからって我慢してたけど
 そんなどこの馬の骨とも知らない女と浮気してたなんて、ね。」
なんで俺はこう余計なことばっかり言うかな…
誰か〜 助けてくれ〜〜
「ライナー!」
え!? マジで助けか?
「ミシャか!? たすかっ………しゅれりあ、さま?」
「………どうやら、助けは必要ないようですね。 では。」
シュレリア様は凍りついた笑顔で去っていこうとする。
「あ〜〜〜〜!! すいませんすいませんすいませんっ!
 二度と間違いませんからたすけてくださーいっ!!」
「できれば一度も間違えないで欲しいものですけど
 まあ、しかたがありませんね 」
「ちょっと母さん、そこ退いてくれないかな?
 ボク、今からその浮気者の始末をつけなきゃならないんだけど 」
「本当にその“母さん”だけはやめて欲しいんですけどね…
 ともあれ話が通じる状況ではなさそうです。
 ライナー、ここは退却すべきでしょう 」
「はい、俺もそう思います 」
口調が落ち付いてるときのシュレリア様はやっぱり頼もしいな
個人的にはいつもこの調子でいて欲しいもんなんだが
「では、ここはおいとまさせていただきますね。 さようなら、クルシェさん 」
「あ! こら! まてー!!」
クルシェがなにを言おうがRTさえいれば100%逃げられるのがアルトネリコの法則だ。
「わるいなクルシェ。
 いや、それにしても本当に助かりましたよ、シュレリア様。
 ありがと… 」
273DriftGame11:2006/11/21(火) 17:55:19 ID:YcBDIiKe

バタンッ!
礼を言おうとしたところで、逃げこんだ部屋の扉を後ろ手で閉められた。
「…あの、シュレリア様?」
「ようやく二人っきりですね、ライナー 」
またこのパターンかよ
「あの、シュレリア様、俺にはミシャが…」
「ミシャは関係ありません! 今ここにいるのはわたしとライナーだけなんですよ?
 やることはひとつじゃないですか!」
いったい何をしろというつもりですか、シュレリア様…
「残念ですけど、二人だけじゃありませんよ。」
「!! ミシャ!いつからそこに!?」
「人の夫に手を出そうだなんて、いくらなんでも節操がなさすぎるんじゃありません?
 それとも、千年も男日照りが続くと恥も外聞もどこかに置き忘れてしまうものなのかしら?」
「ち、ちがうもん! 千年じゃなくて七百年だもん!」
「たいして違いません。 いいからとっとと私のライナーから離れなさい!!」
「うぅ… いやよっ! ライナーはやっと見つけた私の王子様なんだからっ!」
「いい歳してなにが『私の王子様 』ですか。 口で言ってもわからないというなら…
 Wee i ga heighte yor art keen viega …」
「なっ! 歌魔法!? ミシャ、いくらなんでもそれは!」
「いい度胸ねミシャ、β種がわたしに歌で挑もうだなんて。 返り討ちにしてあげる!
 Wee ki ra exec hymme sosar …」
「ちょ、シュレリア様まで! やめてくれ二人ともっ!」
止めようと二人のあいだに割って入ったが今更それで止まるわけもなく…
ちゅど〜ん
「うわあぁぁぁぁっ!!」 
  ・
  ・
  ・
「ケホッ、ケホッ、結局爆発オチかよ!」
「ライナー、大丈夫? 顔、まっくろになってるのよ、それに… 」
「ハマか。 みなまで言うな、頭が見事なアフロヘアになってるんだろ?」
「鏡もないのによくわかるわね 」
「“お約束”だからな。
 …なあ、お約束ついでに最後に一言、いいか?」
「? べつにかまわないのよ 」
「ダメだ、コリャ 」
「ハァ………ひどいオチなのよ 」
呆れかえるハマの呟きを聞きながら
俺はそのまま仰向けにばったりと倒れた。

                   おわり
274名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 23:04:26 ID:4nqMkQWI
王道なオチもたまには良い物ですねぇ・・・・・・
275名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 22:55:41 ID:NXnuPytR
ライナー×クルシェが見られると思ったのに・・・
276名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 15:58:22 ID:o708kvHa
RTがいないから逃げれないという理由が最初わからなかったけど、そういうことですかw

エロパロというか、このゲームのCSの設定を使えば、もはや何でもアリかとw
277名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 13:14:05 ID:J8Dxl98H
塔ヶ先零羅、16歳、どこにでもいる高校1年生
彼女は、ウイルス生命体から人々を護るシンガーエンジェル、シュレリアだったのです!

新番組、シンガーエンジェルシュレリア、第1回「シンガーエンジェル、シュレリア見参!」どうぞお楽しみに!
零羅「ウイルス達を撃退し、あなたのハート護ります!シンガーエンジェル、シュレリア見参!」
頼那(言えない……俺はこんな事言えない……!)



勢いでやった、今はネタ集めしている
278名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 20:37:27 ID:gT4dCM1U
wktk
279名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 18:04:33 ID:XOd2IYIs
wktk
でもシンガーエンジェル全四十六話とか全部書いたら脳みそ腐りそうだなw

>>257
ごめん、ライナーとのガチエロはミシャ以外書けないのorz

てなわけで今回はライナー×ミシャのガチエロで
最初はネタ優先でサクッと書くつもりだったんだけど思ったより尺の長いエロになっちゃった
まあそれはそれで別にいいんだけど、おかげで最初と最後でえらい雰囲気違ってたり…orz
ハァ、難しいね
280E-Harmonics1:2006/11/26(日) 18:06:05 ID:XOd2IYIs

「レーヴァテイルの歌声と騎士の武器を共鳴させ、双方を劇的にパワーアップさせる!
 それが…それがハーモニクスだっっ!!」
「なっ、なによいきなり、
 ハーモニクスがどうかしたの?」
入ってくるなり大きな声を出したライナーに、私は目を丸くする
「そのハーモニクスを応用し
 ミシャのあえぎ声と俺のチンポを共鳴させて双方の快感を劇的に増大させる!
 そう、それが! それがエロ・ハーモニクスだっっ!!」
 ………
いきなりなに言いだすかと思えば…
「それって、ようするに私とエッチしたいってこと?
 それなら素直にそう言えばいいじゃない 」
とは言うものの、ホントにライナーの方から誘いに来てるのならたいした進歩だと思う
「いやそうじゃなくて… まあ、そうじゃないこともないんだけどさ
 ほら、世の中も平和になっちゃって
 戦闘でハーモニクスすることもあんまりなくなったじゃたいか
 でもせっかくの技術をこのまま眠らせるのもどうかな〜 って思ってさ 」
「それでエッチの時に使ってみようってこと?」
「そう! 戦闘とエッチするのってなんとなく似てるし、上手くいきそうな気がしないか?」
いくらなんでもそんな簡単なものじゃないとは思うけど…
でもせっかくライナーが積極的になってるんだからここで水をさすことはないわよね
「そうね、上手くいくかどうかはともかく
 もとがハーモニクスなら危ないこともないでしょうしね
 ライナーがしたいんだったら別に構わないわよ、私は 」
「よし!それじゃあさっそくやってみようぜ!」
「ふふ、なんだか今日はずいぶんやる気まんまんね。 いいことだわ
 じゃあいつも通りおっきくしてあげるから…」
「あー! ちょっと待った!
 今回はフェラチオは無しだ!」
281E-Harmonics2:2006/11/26(日) 18:07:00 ID:XOd2IYIs

「ええっ!? どうしてよ!?」
「さっきも言ったろ?
 エロ・ハーモニクスはミシャのあえぎ声と俺のチンポを共鳴させる技なんだ
 ミシャが俺のチンポをくわえてたらあえぎ声もなにもないじゃないか
 だから今日は俺がミシャを気持ちよくしてやるよ 」
「そういうものなの?
 でもほら、それにしたっておっきくしないことには始まらないでしょう?」
「そこまでしてもらわなくても
 いろいろやってればそのうち勝手に大きくなるよ 」
「そうなの!?」
「そんな驚くようなことでもないだろ
 ミシャだってフェラチオしてるだけで気持ちよくなるんだろ?
 それと同じことさ 」
確かにそれはそうよね
さすがに最初の頃はフェラチオとかしてなかったんだし
あ、でもそれって…
「もしかして今日はこれからライナーが
 私の、その… アソコを、な、舐めたりとかするつもりなの?」
「まあ、そういうことだな 」
「そう… なんだ…
 ちょっと、恥ずかしいかも…」
「そんなもんか?
 まあ、嫌なんだったらそんな無理にする気はないけどさ 」
「ううん、ライナーがしてくれるのなら、むしろ嬉しいくらいよ
 ただ、ちょっと恥ずかしいってだけ。
 大丈夫だからそんなへんに気を遣うようなことしないで、ライナーの好きにして…」
「好きにしてって、また刺激的な言葉だな 」
「えっ! ち、ちが…わないけど、その…
 もうっ、からかわないでよ 」
「あはは、ごめんごめん
 まあ、あれだ、そういうことでそろそろ始めるか 」
「うん…」
282E-Harmonics3:2006/11/26(日) 18:08:37 ID:XOd2IYIs

裸になってベッドでライナーが服を脱ぐのを待っていると
なんだかものすごくドキドキしてきた
「えーっと、どうしたものかな?
 そういや俺の方からってのはあんまりしたことなかったんだよな
 なんかちょっと新鮮な感じだ 」
「新鮮っていうか、緊張する。
 私はどうしてたらいい?」
「ミシャはリラックスしててくれればいいよ 」
簡単に言うけどそれがいちばん難しいと思う
「ね、キス… して 」
「わかった 」
ライナーは、ちゅっ、ってふれるだけの優しいキスをしてくれる
それだけで私の緊張は半分くらい解けてくれた
「いやしかし、ほんとこうしてるだけでもいい感触するよな 」
たぶんライナーが言ってるのは私のおっぱいのことだろう
こうやって覆い被さってキスをするだけでも
おおきな今の私の胸はライナーに当たってしまう
「私も… こうしてるだけでちょっと気持ちいいかも 」
「そうなのか? やっぱり胸って感じるんだな、それじゃあ…」
「もう、そうじゃなくて、あんっ!」
胸が気持ちいいとかじゃなくって、ライナーとくっついてるのが嬉しかっただけ
そう言いたかったのに、ライナーの手にふれられると
やっぱり気持ちよくって声がでちゃう
「う〜ん、やっぱりなんていうか… 大きいな 」
「あん… ライナーも、やっぱり大きいほうが好き?」
「え? どうだろ? 俺はべつにミシャだったらどっちでもいいけどな 」
さりげなく人が真っ赤になるようなことを言ってくる
いつもは気のきいた言葉なんてまるで言わないくせに
ホントにずるいんだから…
283E-Harmonics4:2006/11/26(日) 18:09:49 ID:XOd2IYIs

「んっ! あふぅん、ダメ、ライナー、そこ、そんなにしないで… 」
私がごちゃごちゃ考えてる隙に、ライナーは乳首に口をつけてきてた
「でも気持ちいいんだろ?
 痛かったりするんならやめるけど 」
「痛くはないけど、んふぅっ!」
痛くないって言ったとたん
ライナーはすぐにまた私のおっぱいの先に口をつけて責めはじめる
「ひぃん! あ、だめぇ、そんな赤ちゃんみたいにすっちゃぁ、あぁ! ふ、んうぅ!」
「なあミシャ、なんでそう声おさえようとするんだ?」
「だって、んっ、恥ずかし、いっ! あぅんっ 」
「ちゃんと声だしてくれないと困るんだけど 」
「え…? はぁっ! なん、んぅっ、でぇ?」
ライナー、できたら話するか愛撫するかどっちかにしてほしいんだけど…
私、おかしくなっちゃうわ
「いや、さっきも言ったけどエロ・ハーモニクスは
 ミシャのあえぎ声と俺のチンポをシンクロさせる技だから 」
あれ、本気だったんだ…
「それに恥ずかしがることなんかないわけだしさ
 ミシャの声、すごく可愛いし、俺はたくさん聞きたいぜ 」
だから、そういうのはずるいって
恥ずかしいものは恥ずかしいんだし…
あ、そうだ!
「…わかったわよ。
 そのかわり『愛してる 』って言って 」
「え!? お、おう、わかった
 あ〜、その、えっとぉ…」
「ほら、ライナーだって恥ずかしいことは言えないでしょ?
 私だってライナーの『愛してる 』とか『大好きだ 』とかもっとたくさん聞きたいのに
 えっ! きゃあっ!」
私がそう言い終わるかどうかくらいのところで
ライナーは私をぎゅ〜って抱きしめて、そのまま… キスをしてきた
「んっ! んん…… ん、ふわぁあ……」
「ミシャ、愛してるよ 」
………
だから、ずるいってばぁ…
284E-Harmonics5:2006/11/26(日) 18:11:01 ID:XOd2IYIs

「ふうぅ、ん、くぅっ 」
「ミシャ、気持ちいいか?」
「あ…」
約束、だものね
「うん、気持ちいい あっ、ああんっ! ライナー!
 気持ちいいの! あぁっ、いいのぉっ!」
あぁ… 恥ずかしいよぉ…
「ミシャ、ありがとう
 もっともっと気持ちよくしてやるからな 」
その言葉通り、ライナーはさっきまでよりずっと激しく私を責めはじめた
「ひっ! だめ、そこっ 乳首噛んじゃっ あひぃぃんっ!」
「やっぱり声出したほうがミシャも感じるんじゃないか
 まだ全然さわってないのにこんなになってる 」
「やあぁぁんっ! 掻き回しちゃダメぇぇっ!」
自分の声以上にアソコがたててるクチュクチュって音が頭に響いてくる
「やだぁ えっちな音、たてちゃいやぁ… あんっ! 気持ちよくなっちゃうぅ…」
「それでいいんだって
 ミシャが可愛い声聞かせてくれるから、ほら、俺のもこんなに…な?」
ライナーが私の手をとってオチンチンをさわらせてくれた
ホントに、びっくりするくらい熱くて、硬くなってる
「私の… 声聞いて、それだけで… あぁ…」
そんなふうに思うと、すごく嬉しい気持ちになってくる
「ライナー、もっと… もっとして! 私も、ちゃんと気持ちいいって、声だすから…」
「わかってる 」
おっぱいに顔を埋めるみたいにして愛撫してくれていたライナーは
一度離れて、私の両足に手をかけた
「あっ! や、いやぁ!! それはだめ、足ひろげたりしちゃだめぇっ!!」
「すごい… こんなになるんだな…
 すごくいやらしく濡れてひかってて、ひくひく動いてるよ 」
「いやあぁぁっ!! そんなの説明しないでっ!」
それこそ顔から火がでそうなくらい恥ずかしいのに
私の身体はその恥ずかしさが気持ちいいって言ってるみたいにどんどん火照ってくる
「なんか、うまそうだな…」
285E-Harmonics6:2006/11/26(日) 18:12:17 ID:XOd2IYIs

「あっ! うそっ! だめっ! それはだめよっ、そんなとこに口つけるなんてっ!
 あっ! や、あはぁぁっ!!」
ぺちゃぺちゃっていやらしい音をたてながら
ライナーは私のアソコを舐めはじめた
「あっ ひぃぃっ だめよ、ライナー ふあぁっ! そんなとこ汚いからあっ! 」
「汚くなんてないさ
 ミシャの身体なんだから、どこだって最高に綺麗だよ。
 それに、すごく美味しい 」
「ライナぁ…」
ものすごく恥ずかしいけど、ものすごく嬉しい
それに、ものすごく… 気持ちいい…
「ライナー、あはぁあっ! ライナー! いいのっ!
 私、すごく気持ちいいのっ! お願い、もっとぉ、もっとしてぇ…!」
私のはしたないおねだりにこたえて、ライナーの愛撫は激しさをます
「はぁっ! ライナー! そこっ! あぁんっ! 舌で、そんな
 ふあぁっ! 転がされたら、ひゃぁんっ!」
「そこって、どこ?」
ライナー、ひどい
私にえっちな言葉、言わせよううとしてるっ
「わ、私の、私のお豆ぇ… はぁぁんっ!
 クリ、クリトリスを、舐めてぇ… ひいぃんっ! 噛んじゃだめえぇっ!!」
「気持ちいいのはクリトリスだけ?」
舌でクリトリスをこねまわしながら
ライナーは指をアソコに入れて掻き回してくれている
「あぁ… ううん、そこだけじゃない、アソコも…」
ダメ…、きっとアソコなんて言葉じゃ許してくれないわよね…
「わ、私…、オ、オマンコも、オマンコも気持ちいいのっ!
 ライナーが指でいっぱい掻き回してくれてるオマンコも、
 クリトリスと同じくらい気持ちいいっ! あはぁぁっ! 気持ちいいのぉっ!!」
「そろそろいけるか…? よし!」
「え!? あ、あぁぁっ! なにこれ!? あ、あ、すごい、近づいてる!?
 うあぁっ! 体中に、気持ちいいのがぁっ! せまってくるぅっ! あふれてくのぉっ!
 あぁ、いいっ!! や、もうだめぇっ! イクッ イっちゃうぅぅーー!!」
ライナーがなにかした、そう思った次の瞬間に
私は体中を駆け抜けていく快楽の波動に導かれて
あっという間に絶頂に達していた
286E-Harmonics7:2006/11/26(日) 18:13:46 ID:XOd2IYIs

「はぁ、はぁ、はぁ、」
ぼんやりと意識が戻ってきても、私の身体はまだ絶頂の余韻にうちふるえていた
「ふぅー、どうやらうまくいったみたいだな、エロ・ハーモニクスは 」
確かに、さっきの感覚はハーモニクスとよく似ていた
でもまさかホントにやっちゃうなんて…
「あんな適当なアイディアをホントに実行したあげくに
 しっかり成功させちゃうあたりがさすがライナーよね
 ホント、感心するわ 」
「へへ、ミシャもずいぶん気持ちよさそうだったもんな。 大成功だよ 」
…ミシャ“も”?
もしかしてライナーも?
ちょっと気になってライナーの腰の辺りを見ると、シーツに染みができていた
「ライナー、それって…」
「ん? ああ、まさかさわってもないのにあんなに気持ちよくなるとは思わなくてさ
 油断してたぜ、あはは…」
やっぱりアレ、ライナーの精液なんだ
ちょっぴりもったいないかも
「でも今のでだいたい感覚はつかめたからな
 次はこんな情けないことにはならないさ
 さあ、こっからが本番だぜ!」
「え…」
ここからが本番だなんて、そんな…
さっきみたいのこれ以上されたら、ホントにおかしくなっちゃう
「ん? どうしたんだ、ミシャ?
 もう疲れちゃったか?」
「………ううん、大丈夫。
 ねぇ ライナー、私さっきすごくえっちなこといっぱい言っちゃってたけど
 私のこと、嫌いになったりしてないわよね?」
「そんなの当たり前だろ?
 さっきのミシャもすごく可愛いかったぜ 」
「さっきよりすごいことされたら、もっともっとえっちになっちゃうかもしれないけど…」
「そしたら、もっともっとミシャのこと好きになるんじゃないかな?
 まだ俺の知らないミシャを見せてくれるってことなんだからさ 」
「ライナー ………うん。
 見て… まだ私自身も知らない私まで、全部
 全部、ライナーに見て欲しい…」
「ミシャ…」
ライナーは私をそっと抱きしめて、優しくキスをしてくれた
287E-Harmonics8:2006/11/26(日) 18:15:01 ID:XOd2IYIs

「それじゃ、いくぜ 」
「ええ、いいわよ
 あ、でもライナーさっき一回だしちゃったんじゃ…」
「あれくらいじゃ全然おさまってくれないよ
 今日のミシャはとびっきりえっちだからな 」
「も、もう! ライナーがそうさせてるんでしょ?
 私ばっかりのせいにしないでよ 」
確かにライナーのオチンチンはまだまだ元気いっぱいみたい
ホントはそれが私のせいだっていうなら嬉しいくらいなんだけど
照れ隠しにちょっと怒ったふりとかしてみる
「あはは、ごめんごめん
 じゃあ今日のふたりはとびきりえっちだから
 何回でもオーケーってことで、な 」
「うん、それならいいわ 」
私達は微笑み合いながら、どちらからともなくキスをした
「ん… はぁ ライナー、はやく… ちょうだい 」
「どこに、なにを? 」
今日のライナーは、いじわる
「私の… 私の、熱く… 濡れちゃってる… あぁ…
 オ、オマンコ、に… ライナーのオチンチン… ほしいの…」
「今日のミシャは本当にえっちだな、
 よ〜し、たっぷりしてやるからな 」
「うん、はやく、はやくっ ふぁっ! ああぁっ!!」
ライナーは私の膣内に一気につき入れてきた
さっきたくさん愛撫してもらってぐちょぐちょになってた私のオマンコは
抵抗なんかするわけもなくライナーのオチンチンを飲みこんじゃう
「すごいよ、ミシャのマンコ
 熱くってとろとろになってるのに、すごく締まって絡み付いてくる…」
「あぁ… ライナーのオチンチンも、すごく熱くって、奥まで届いてるのぉ…
 こうしてるだけでも、すごく… きもちいい…」
さっきのもすごかったけど
やっぱりちゃんと入れてもらうのは全然違う気持ちよさがある
「そうだな、でもこのままで終わりじゃないぜ 」
「うん… たくさん動いて、もっと… ライナーも気持ちよくなって…
 あ、はあぁんっ! ライナ、そんなっ! 奥までぇっ! きてるのぉぉっ!」
ライナーのオチンチンは、少しゆっくりめだけどすごく力強く
グイッ グイッ って押し上げるみたいに一番奥を突いてくる
288E-Harmonics9:2006/11/26(日) 18:17:39 ID:XOd2IYIs

それだけでもいつも以上に気持ち良いのに、今日はそれだけじゃなかった
「ようし、そろそろ始めるぞ、ハーモニクス 」
「あぁ、 うふぅ、はじめる って…?
 え? あ、あはあぁぁっ! あぁっ くるっ! ライナー! ライナーがきてるのぉっ!
 私の中にっ ふあぁぁんっ! すごいのっ あぁっ 私の奥のっ 奥までぇっ!
 届いてるぅっ!!」
オマンコにオチンチンを突き入れられる
その感触、その感覚が私の全身を突きぬけていく
ううん、それだけじゃない
ライナーのとても優しくて、大きくて
でも、熱くて激しい想いが私の身体と心をまっすぐに貫いていくのをはっきりと感じる!
「くうぅぅっ! ミシャ! 俺、ミシャに全部つつまれてるみたいだっ! うあぁっ!!」
“私に全部つつまれてる”ホントならわかるはずのないライナーのその感覚が
今の私にははっきりとわかる
身体も、心も、全部ぴったりと重なっているような
そんなとても幸せで、すごく気持ちのいい感覚が私を満たしていた
「ああぁぁっ! はあっ ライナー! これすごいっ! すごいよぉっ!
 ライナーが、あぁっ! かきまわしてるぅっ! ふあぁぁっ!
 私を全部かきまわしてるのぉっ!
 気持ちいいっ! 身体中ぜんぶきもちいいのぉっ!
 もう私、わたしぃっ! ぜんぶオマンコになっちゃってるぅぅっ!!」
「ミシャ! 俺もっ! うあぁぁっ! だめだ、もうなにもかんがえられないっ!
 ミシャッ! 俺、もうっ!」
「ああっ! イクッ! ライナーがっ! わたしもっ! イっちゃうぅぅっ!!
 あは、はあ、あぁぁんっ! いっしょにぃっ いっしょにイッちゃうのぉぉっ!!」
「ああ、一緒にっ! ミシャと一緒にっ! くっ! うわああぁぁぁっ!!」
「ライナー、ライナーッ! ライナァァーッ!! ああっ! イクッ! イクうぅぅぅっっ!!」
   ・
   ・
   ・
とても心地良い重さと熱さに覆われてる
目は開いてるはずなのに、焦点がまるで合わなくてなんにも映らない
耳元でライナーが荒く息をついている
「………ライナー…」
なにか言葉を言ってみようと口を開いたら、自然に愛しい人の名前がこぼれ出た
「………ミシャ 」
すぐに耳元で私の名前が呼ばれた
「すごく、幸せ…」
「ああ、 ……俺も、幸せだよ 」
今日はこのまま眠ろうと思う
きっとライナーとおなじ夢が見られるだろうから
きっと、すごく幸せな夢が…

………すごく、えっちな夢になっちゃうかもしれないけどね、うふふ♪


                      おしまい
289名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 21:59:25 ID:BXOEysOW
えらい激しいな
GJ
290名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 22:17:24 ID:9WB/S/gi
あげ
291名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 00:13:45 ID:wQxB0ySO
さげ
292名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 17:06:27 ID:wO0kZBJo
相変わらず人いないな〜
293名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 21:46:43 ID:lIXUEBzg
何を今更
294名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 06:01:11 ID:JeSBEWWq
ほす
295名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 17:08:53 ID:IUIWs1O6
シンガーエンジェルシュレリア、UPできるくらい書けるまでもう少しかかりそうです。
それは何故かと言われるとオリカendがもうそろそろ見れそうだかr……
あ、シュレリア様、なんてプライマル・ワード詠唱してるんですか?しかも30000%って一体何(ry
ぎゃ(以下略)



と言うわけでまだ暫く掛かりそうなのでご報告までに


当座の問題はメイメイをマスコットキャラ風に使うかどうかと、変身シーンで服を弾け飛ばすか否か……


あれ?シュレリア様、なんで光の巫女詠唱(以下エンドレス
296名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 06:59:33 ID:5ap9b2kS
メイマイ騎士団?
297名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 21:50:51 ID:v0q3eQke
シンガーエンジェル、か。懐かしいな。
俺も昔シンガーネタで少しだけ書いてみたが、当時のスレの空気に合わないノリだったので凍結した覚えがある。
>>295に超期待!
298名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 20:31:42 ID:uh37fz2R
わざわざ予告するなんてよっぽど自信あるのか。
299名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 22:27:20 ID:NeZRDOd+
シュレリア好きの俺にとっては最高の知らせ!
300名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 07:21:37 ID:Kqqzgy+k
wktkしながらほしゅ〜
301名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 14:01:25 ID:cb4zRAoK
下がりすぎだろ
302名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 15:38:19 ID:Q4RkLDjL
落ちなければ問題無い
303名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 02:49:30 ID:JdzPMN/G
オレンジ君?
304名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 12:38:04 ID:kUxA19JY
保守
305名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 20:46:00 ID:IIsR6wRN
予告してから随分と時間かかってるな
勢いで予告して、まともにプロット出来てないんじゃないか?
306名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 13:25:19 ID:IIu54frO
まあマターリ待とうぜ
数少ない職人が消えるのは避けたい
307名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 15:45:47 ID:k2gzxB8l
逃げた?
308名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 21:31:52 ID:/pIjcaQb
凄い長編書いてるんじゃないか?
100レス行くほど
309名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 12:22:28 ID:/5GUYQmd
>>308
そんなの読みたいと思わない。
310名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 21:06:01 ID:BvmnYq73
じゃあ凄い長編なみの構想なんだろうけれど、いまはそれを1行に収まるよう調整中なんだよ、きっと。
311名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 23:55:28 ID:G2vcr6/n
予告した当の本人は何も言ってこないね
312名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 08:08:52 ID:focov1Yw
なんかフインキ悪いな
313名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 00:31:43 ID:+m1F7yUo
そんなにシンガーエンジェル見たいのかお前ら
314名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 16:50:51 ID:ZcEKoaIk
気がつきゃ一ヶ月ぶりとか泣けてくるな…
まあそのぶん無駄にボリュームだけはあるんだけど、おかげで上手く投下できない可能性が…

とりあえず先に謝っとく、上手くいかなかったらゴメン。もうほんっっとーーにゴメン
あとシュレリア様ファンの人もゴメン。俺なんかシュレリア様にああいうイメージあるんだw
315Little!01:2006/12/24(日) 16:54:28 ID:T+icyIcl

ある朝目が覚めると、俺の身体は小さくなっていた。
小さいと言っても人形のようになっていたわけじゃない
子供の頃の姿になっていたんだ。
はじめは夢かと思って頬をつねったりしてみたけどしっかり痛かったし
目を覚ました場所は間違いなく俺の部屋だった。

とりあえず親父に見つかるとやっかいなのでこっそり家を抜けだすことにした。
ありがたいことに着ている服は寝間着じゃなくて普段着だったからそのまま外へ出られた。
 しかしどうしたものだろうか? う〜ん…
だめだ、ひとりで考えていても埒があかない、誰かに相談してみるか。

 こういうよくわからない出来事について相談できる相手は…

・やっぱりシュレリア様だろう
>>333
・子供になるといえばミシャしかいない
>>323
・オリカなら勢いでなんとかしてくれるかも…
>>325
316Little!02:2006/12/24(日) 16:55:09 ID:T+icyIcl

「「シュ〜レ〜リ〜ア〜様〜 」」
「あ〜そ〜ぼ〜 」
「って、オリカ! 遊びに来た訳じゃないでしょ!」
「あはは、なんかつい…」
 オリカ、勘弁してくれ…
「は〜い、どなたですか〜?
あら… オリカさんにミシャ、と、その子は… まさか、ライナー!?」
「すご〜い! シュレリア様一目で見破ったよ!」
「見破るって変装とかじゃないんだから…」
 でもまあ一発で気付いてくれるってのはなんか嬉しいよな
「えっとそれで、何をして遊ぶんですか?」
 シュレリア様、マジ勘弁してください…

「そんなわけで、どうにか元に戻る方法はないものかと思って…」
「そうなんですか… でも私もちょっとそういう現象には心当たりがありませんね…」
 いくらなんでもそりゃそうか、困ったなあ…
「ねえライナー、さっきから思ってたんだけど、なんで子供になってるの?」
「アンタねえ… 今さらなに言ってるのよ…」
 ミシャが頭を抱える。 俺も床に突っ伏したい気分だ。
「いえ、オリカさんの疑問ももっともですよ。
とにかく原因がわからないことには対処のしようもありませんし 」
「ああ、確かにそれはそうですね。 オリカも考えてくれてるんだな 」
「え? え? えへへ… そんな、照れちゃうよ 」
「絶対なんにも考えてなかったわね…
でもまあそういうことなら一度事件現場…、ライナーの部屋へ行ってみましょうよ 」
「そうだな 」
「あ、誰かちゃんとシュレリア様見張ってなさいよ、また迷子になられたら困るから 」
「な! なにを言うんですかミシャ! 私は迷子になんて… 」
 シュレリア様が何を言おうがもっともな意見だ。

・俺がしっかり手をつないでおく
>>324
・現状一番体格の良いオリカに任せる
>>334
317Little!03:2006/12/24(日) 16:55:46 ID:T+icyIcl

「ただいまー」
 親父がいないのを確認するように、俺は小声で帰宅の挨拶をしてみる。
「ライナー? もう! 朝っぱらからどこ行ってたのよ!」
 それでもミシャは敏感に聞きつけたらしく、ぱたぱたとこっちへ走ってきた。
「今日は一緒に買い物に行くって… ライナー…?
なんだかいつもより小さく… っていうか完全に子供じゃない!
ちょっと! いったいどうしちゃったのよ!?」
 さすがにこの頃の俺をよく知っているだけあって、別人だとかは一切考えないようだ。
「いや、俺にもよくわからないんだよ、今朝起きたらこんなになっててさ…」
「今朝起きたらって…、寝る前に何かヘンなものとか食べたりした?」
「晩飯の後はなんにも食ってないよ。 なあ、ミシャ、なんかわかんないか?」
「私の身体が大きくなったり小さくなったりするのとはわけが違うわよ。
 ライナーはレーヴァテイルじゃないんだから…」
「やっぱりそうだよなあ…」
「それより、痛い所とか、苦しかったりとかはしないの?」
「ん、いや、それはないよ。 大丈夫だ 」
「ホントに? う〜ん、それならとりあえず様子を見てみない?」
「様子を見るって… ほっとくってことか?」
「ほっとくって、そんな言い方しないでよ。
原因もなにもわからないのに下手なことしたら、
それこそ取り返しがつかなくなっちゃうかもしれないでしょ?
とりあえず命とかに別状がないんなら、今は経過を見ながら焦らずに対策を練るほうがいいわ。
それに、また明日の朝になったら戻ってる、とかかもしれないんだし 」

・そんな理屈こねられても不安なものは不安
>>326
・さすがミシャ、一理あるな
>>335
318Little!05:2006/12/24(日) 16:56:40 ID:T+icyIcl

「え! ちょ、ライナー…よね?」
「どういう意味だよ、それ 」
「だって、そんな気のきいたこと言ってくれたことないから…
ね、ホントに… 恋人でいいの?」
「ま、まあ、なんつーか…」
 さっきはなんか自然に言っちゃったけど、あらためて聞かれると恥ずかしいな。
ミシャはなんか瞳を潤ませてじっと俺を見てるし…
「あー、うん、いいんじゃないか? その、恋人で 」
「言ったわよ! ちゃんと聞いたんだから!
今さらやっぱりなしとかダメなんだからね! あ、子供だったから〜とかもダメよ!」
 えらい剣幕で念を押される。 そんなに信用ないかな、俺…
『日頃の行いを考えれば当然なのよ 』
なんかミシャの心の声が聞こえた気がした。 なぜか、どちらかといえばオリカの声で。
「わかってるって、いくら俺でもそこまで往生際は悪くないさ 」
「その言い方は微妙に失礼な気がするんだけど…
まあいいわ、今日は許してあげる。 えい!」
 ちょっと聞いたことがないくらい楽しそうな声をあげて
ミシャはしっかりと俺の腕をつかまえた。
「おいおい、いくらなんでもこれじゃ歩けないだろ?」
「そんなことないわ、ちゃんと歩けるわよ 」
 そりゃ、確かに不可能ではないだろうけど…
「これじゃ 家に帰るまでに日が暮れるぞ?」
「いいじゃない、ゆっくり歩いていけば。 私はそのほうが嬉しいしね♪」
 なるほど、確かになそう考えりゃある意味合理的なのか。
「う〜ん♪ やっぱり背が同じくらいってのはいいわね。
ねえ、しばらくそのままでいなさいよ、今日一日でずいぶん慣れたでしょ?」
「いや、こっちは好き勝手大きくなったり小さくなったり出来るわけじゃないから 」
「あは、そうだったわね。 でもまあ、どんな姿でもライナーに変わりはないもの
一緒にいられるんならそれでいいわ 」
 なんか、ミシャにそう言われるとなんか俺もこのままでいい気がしてくる。
実際今日一日たいした問題なかったし、戻る時はほっといても勝手に戻るんだろうしな。
「ライナー、ずっと、ず〜〜っと、一緒にいようね!」

・俺のおかしな、けど、幸せな一日はこうして過ぎていった
>>339
319Little!06:2006/12/24(日) 16:57:21 ID:T+icyIcl

「うわあぁぁぁ〜〜〜!!」

 真っ暗になった俺の目の前に、白く光る文字が浮かび上がってきた。

GAME OVEAR

・ああ、そうか、これは…
>>339
320Little!07:2006/12/24(日) 16:57:59 ID:T+icyIcl

「へえ〜 プラティナってビルばっかりだと思ってたけど
こんな場所もあるんだね〜」
 オリカを連れてきたのは、確かにプラティナでは珍しい緑地公園の奥
結構よく繁ってる森の中が、ぽっかりと空いて広場みたいになってるところ。
実は立入禁止の場所だったりするんだけど気にしたら負けだ。
「夜にここから空を見るとさ、すごく綺麗に星が見えるんだ。
今日はまだちょっと時間が早いけどな 」
「ふ〜ん… よくここで星を見てたんだ 」
「うん 」
「…ミシャちゃんと一緒に?」
「そう、よく二人でさ… って、ええっ!?」
 今、ミシャって… まさか!
「オリカ… もしかして…?」
「あははっ、もちろん気が付いてたよ。
ちょっとちっちゃいだけであとはそのまんまなんだもん、わかんないわけないよ 」
「でも! なんかずっと子供扱いだったじゃないか 」
「だって、ライナーってなんか弟にしたい感じだな〜って前から思ってたし、それに、
それに… 最初は気付かなかったから…」
 オリカは少しうつむいて言う。
「そんな! そりゃいきなり子供になってたりしたら気付かなくて当然だろ!」
「でも、ミシャちゃんなら気付くでしょ?」
「それは、だってミシャは…」
「時々ね、思うの。 やっぱりミシャちゃんにはかなわないのかな…って。
だから、ありがとう、ここに連れて来てくれて。
なんかちょっとだけおいつけたかなって、そんな気がする 」
「オリカ…」
「星空はまだ見えそうもないけどね。 あ…!」
 オリカにつられて空を見上げると、夕日に照らされてどこまでも紅く輝く月が輝いている
「綺麗…」
「ああ… こんな綺麗な月、初めて見た 」
「初めて? そっか、ミシャちゃんと見てたのは、お星様… だもんね。 そっか…
ねえ、ライナー、わたしいいこと思いついた。 目を閉じてくれる?」
「え? …こうか?」
 俺は言われるままに目を閉じた。
「なんで小さくなっちゃったのかはわからないけど
こういうのを治す時はだいたいこうするんだよね…」
 ちゅっ…
 オリカのくちびるがふれたのは、俺のおでこ
ちょっと残念だったけど、それでもこのおかしなまじないを解くには十分だったみたいだ。

・妙に熱い額の感触だけを残して、俺は今度こそ本当に目を覚ました
>>339
321Little!08:2006/12/24(日) 16:58:41 ID:T+icyIcl

 シュレリア様に連れられてやってきたのは天文台だった。
「メイメイは… いませんね? よし!」
 ガッツポーズ? いやまさか、こんなときにガッツポーズなんてするわけないよな。
「そ、それではライナー。 とりあえず… その… 調べますから、あの…
ふ、ふ、ふ、服を脱いでください 」
「はい、わかりました 」
 なんかシュレリア様はものすごく緊張してるみたいだ。
やっぱり俺のために慣れないことを無理してやってくれてるってことだよな…
せめてこれ以上負担にならないようにしないと。
 俺はそう思って言われるままに服を脱いでいく。
「えっと、下も…ですか?」
「は、はい! ぜひっ!」
 うう… さすがにちょっと恥ずかしいな…
「え〜っと… これも、ですか?」
 もうパンツ一枚なんですけど…
「はいっ! もちろんですっ! ハァハァ」
 相手はシュレリア様だってのに異常に身の危険を感じるのはなぜだ?
なんか目が血走ってるし…
「あ、あの〜… 大丈夫ですか? シュレリア様… なんか、その、お加減が悪そうな…」
「ハァハァハァハァ、もうガマンできないっ! ライナー!!」
「うわっ! シュレリア様、なにをっ!?」
 いきなりシュレリア様が飛びかかってくる!
「うわあぁぁぁーーー!!」
 その時、シュレリア様の後ろに小さな人影が現れ、バカでかいハンマーを振り下ろした!
「えいっ!」
 ゴンッ!!
「うきゅぅ〜〜〜〜 」
「シュ、シュレリア様〜! お前はいったい誰だっ! て、メイメイ!?」
 そこにいたのはこの天文台の主(だよな?)メイメイだった。
小さな体に巨大なハンマー… なんかミシャの魔法にこんなのいたっけ…
「対象のスペクトラムに大幅な乱れを検知しました。
強制終了します。」
 なにを言ってるのか意味不明だが、果てしなく事務的な口調に不吉な予感がよぎる。
「あ…、もしかして、俺も?」
「対象のスペクトラムに大幅な乱れを検知しました。
強制終了します。
よいしょっ、と。 え〜〜いっ!」

・メイメイは大きなハンマーを振りかぶり、当然のように俺の頭めがけて振り下ろした
>>319
322Little!09:2006/12/24(日) 16:59:26 ID:T+icyIcl

 そういや、プラティナでオリカとゆっくりしたことってないんだよな
いい機会なのかもしれない。
「じゃあ、俺が案内してやるよ 」
「ほんと!? ありがとう、ライナー君ってやさしいんだね 」
 ちょっとだけ腰を落として、今の俺よりほんの少しだけ高い目線で
オリカはにっこりと笑った。
「どうしたの? ライナー君。 顔赤いよ?」
 にっこり笑ったオリカが、俺をまっすぐ見つめてくる。
なんていうか、オリカってやっぱりすごくかわいいんだよな…
「? お姉ちゃんの顔に何かついてる?」
「! い、いや、なんでもないよっ! えっと、どこ行きたい?」
「う〜ん、そうだなあ… そういえばもうお昼だね、
ちょっとお腹すいてきたからなにか食べたいかな?」
「わかった! それじゃあ 」
「あ、さすがにそれはないと思うけどお昼にオボンヌはイヤだからね 」
 釘を刺されてしまった…

・仕方ない、前にアヤタネが美味いって言ってた店にでも行くか
>>328
323Little!10:2006/12/24(日) 17:00:17 ID:T+icyIcl

「って、ミシャは今俺の家にいるんじゃないか、今から戻るのか…」
 とはいえ親父のやつはもう仕事に行ってていないはずの時間だな。
一度戻るのも手かもしれない。

・やっぱりシュレリア様を頼るか
>>333
・仕方なく俺は一度家へ帰ることにした
>>317
・なるようになるさ、その辺をうろついてみよう
>>325
324Little!11:2006/12/24(日) 17:00:46 ID:T+icyIcl

「まったく、ミシャにも困ったものよね。 私にあんなこと言っといて、自分が迷子になるなんて 」
 たしかにミシャとオリカの姿は見えない。 だが…
「えっと、シュレリア様、ここ… どこですか?」
「え!? わ、私は、ほら、あんまりプラティナの街を出歩いたりしないから…」
 俺の家と大聖堂なんて毎日往復してたはずなのに…
なんで知らない場所に出るんだ? まったくわけがわからない。
「ライナーのお家はどこでしたっけ…?」
「いや、俺にも、ちょっと…」
 つまずいて転びかけたシュレリア様を助けたそのほんの一瞬、オリカ達から目を離した。
それだけのことなのに、次の瞬間には二人の姿はなく、俺達は見知らぬ場所にいたんだ。
 とりあえず堅く握った手だけは一瞬たりとも離してはいないけど、それが良かったのか悪かったのか…
「もしかして… 私達も迷ってしまったのでしょうか…?」
「…おそらく 」
 俺達が迷子なのは間違いないだろう。 たぶん“俺達も”ではないと思うけど…
「あの、シュレリア様はいつも迷子になった時はどうしてるんですか?」
「そうね、とりあえずじっとしていても始まらないので適当に歩きまわって…
って、私はそんないつも迷子になったりしてないから!」
「あ、そうでしたね、すいません 」
 なるほど、むやみに動き回らないほうがいいってことだな。
「でもね、あ、決して、間違っても“いつも”ではないのよ!? でも、たまにね
道がわからなくなった時はね、すごく心細くって、その… ちょっと泣きたくなったりするんだけど
今日はライナーがいてくれるから… すごく心強い 」
 シュレリア様…
「俺、ずっと傍にいます。
たとえこんな姿になってたって、俺はシュレリア様の騎士ですから。
必ずシュレリア様の事、お護りします!」
「ライナー… ありがとう 」
 シュレリア様がつないだ手にもう片方の手をそえて、俺をじっと見つめる。
「こうして手を握ってるとライナーのひたむきな想いが伝わってくる…
ライナーは本当にいつもしっかりと私を護ってくれてる。 こんな、たいへんな時でも…
それなのに、私は困ってるあなたのためになにもしてあげられない…」
「なに言ってるんですか! そんな、俺のためにだなんて…
シュレリア様はいつももっと大勢の人のために頑張ってるんですから 」
「ちがうの、そうじゃなくて、私はあなたの、ライナーためになにかができる私でいたいの!
そうじゃないと… 私はいつまでたっても“あなただけの私”になれない…」
 シュレリア様は肩を落とし、涙ぐんでうつむく
しっかりと握っていた手も力無くほどけてしまった。

・俺はどうすればいい…?
>>331
325Little!12:2006/12/24(日) 17:02:28 ID:T+icyIcl

 確かオリカはプラティナに来てるはずだけど… どっかで会えるかな?
「どうしたの、ぼく? 迷子?」
「えっ? あ、オリカ!」
「ええっ! すご〜い! なんでお姉ちゃんの名前わかったの?
プラティナじゃ結構よくある名前なのかな?」
「そうじゃなくて! 俺だよ俺! ライナーだよ!」
「ええ〜っ! すご〜〜い!! お姉ちゃんの友達にもライナーって人がいるんだよ。
そういえばキミにちょっと似てるかも 」
 だめだ、まず俺がライナーだってことすら理解してくれない。
やっぱりほかの二人のところに行くべきだったかな…。
「そうだ! ねえキミ、オボンヌ食べる?
お姉ちゃんのお友達のライナーはオボンヌ大好きなんだ〜 」
 なにっ! オボンヌゥッ!?
「くれるのかっ!? 食べる食べるっ!!」
「あはは、やっぱり君もオボンヌ好きなんだね〜 ほんと、そっくりだよ。
はい、どうぞ 」
「ありがとうっ!」
 あぁ、オリカのとこに来てよかった… 本当によかった…!
「ねえ、キミ。 さっきからきょろきょろしてたけど、もしかして迷子になっちゃったの?
お姉ちゃんが送ってあげようか?」
 …勘違いされてるのはアレだが、
せっかくだからミシャかシュレリア様のところにでもつれていくか。
 ミシャは俺の子供の頃知ってるし
シュレリア様も…まあ最悪FFTスペクトラム認証でもすれば確認してもらえるしな。
どちらかから説明してもらえればオリカもわかってくれるだろう。

・ミシャは俺の家にいるはずだ
>>329
・シュレリア様は大聖堂かな…?
>>332
326Little!13:2006/12/24(日) 17:03:29 ID:T+icyIcl

「そんなこと言われたって…
だったらどうする? お湯でもかけてみる?」
 俺はインスタントラーメンかなんかかよ…
「そんなんで戻ったら苦労はないって 」
「まあ、そうよね、お湯につかるくらいなら苦労の内には入らないわよね。
とりあえず試してみましょ、私お風呂沸かしてくるわ 」
「え、おい、ちょっと…」
 確かに風呂に入るだけなら問題はないが、まさかそれで戻るわけもないだろうし
そうなると次に何が待っているやら…
「ミシャ、俺やっぱりシュレリア様のとこ行ってくるよ〜 」
 わざととどかないような声で言って、玄関のドアを開ける。
 ドンッ!
「うわっ!」「きゃあっ!」
「いったぁーい! も〜 いきなり飛び出してこないでよ〜! 誰〜?
…って、ほんとに誰?」
「オリカ!? なんで俺の家に!?」
「え? なんでって暇だったから… 」
「ふ〜ん、それじゃちょうどよかったわね。
今からライナーお風呂に入れるから手伝ってくれない?」
「あ、ミシャ… じゃあこの子ライナーなの? かわいい〜!!」
 前門の虎、後門の…なんだっけ? まあとにかく俺の命運は尽きたようだ。

「えへへ、ライナーってばほんとにかわいらしかったね〜 」
「ううっ… もうおムコに行けない…」
「私がいつでも貰ってあげるから気にしないの!」
「でもあれだけいろいろやったのに結局戻らなかったね、どうしようか?」
「そうね、あんまり気が進まないけど
シュレリア様のところにでも連れて行くしかないんじゃないかしら?」
「そうだね、なんたってカンリシャさまなんだもの、なんとかしてくれるよね。
ほら、ライナー! ぼ〜っとしてないで行くよ〜!」

・俺は二人にずるずる引きずられてシュレリア様のところへ向かうことになった
もうおムコに行けないフラグにチェックして >>316
327Little!14:2006/12/24(日) 17:04:23 ID:T+icyIcl

「な〜んて、ね 」
 え?
「今はそんなことで争ってる場合じゃないものね。
ライナーを元に戻すのがなにより先決なんだし 」
「あ、それはそうだよね。
どうせライナーに決めろって言ったって誰も選べないんだし 」
 …なんか遠回しにヘタレだって言われてる気がしてきた。
「優柔不断ですものね… 筋金入りの…」
 シュレリア様は直球ですか… 自業自得とはいえ軽くヘコむなあ…
「でも、それじゃあどうするんですか? 順番にキスしていくにしても問題は残りますし…」
「三人同時にすればいいじゃないですか 」
「同時って、ライナーの口はひとつしかないよ?」
「キスなんてどこにでもできるでしょ?
両方のほっぺたと… あとはおでことか 」
「なるほど… では私はおでこで…」
「だめよ、そんなこと言って隙を見て唇を奪う気でしょ?」
「な、なにを言うんですか! 私そんなずるいことしません!」
 シュレリア様、目がおよいでます…
「そうかしら? 私ならやるわよ、間違いなくね。
だから私はほっぺでいいわ。 おでこはオリカね。
オリカならどうせ照れちゃって唇になんて出来ないでしょうし 」
「う! ミシャちゃんするどい…」
 どうやら図星らしい。 まあ俺も唇はさすがに恥ずかしいもんな。
「まあ…確かにそういうことなら安心ですね。 それでいきましょうか 」
 シュレリア様がそう言うと、みんなが俺のまわりに集まってきた。
左にミシャ、右にシュレリア様、そして正面にオリカ…
な、なんかもうこれだけでドキドキしてくるんだけど
これで今からキスしようってんだよな、それも三人同時に…
「ライナー、顔真っ赤だよ…」
「あ、ホント、かわいいったら♪」
「そうですね
それではみなさん、いきますよ。 ライナー、目を閉じて… 」
 シュレリア様に言われて、俺は瞳を閉じた。
 ちゅっ!
  ちゅっ!
 ちゅっ!
 それぞれの場所に、なんとなく微妙に感触の違うそれぞれ唇がふれた。
ああ… あれだな、もう死んでもいいとかって、たぶんこういう時に使うんだな、きっと…

・そして俺は幸せな夢から目を覚ました
>>339
328Little!15:2006/12/24(日) 17:05:08 ID:T+icyIcl

「あーおいしかった! ライナー君いいお店知ってるね〜 ちょっと意外かも 」
「はは、まあね 」
 サンキュー、アヤタネ。 やっぱり持つべきは友だな。
「じゃあ次は… やっぱりお買い物かな?」
 う〜ん、なんか普通にデートみたいになってきたな。
子供なんかになってなけりゃなあ…
「ライナー君、早く早くっ!
案内してくれるんでしょ〜?」
「あっ、ごめんごめん。
でも女の子の買い物するとこなんて俺もデパートくらいしか知らないや…」

「結局なんにも買わなかったけど、よかったのか?」
「うん♪ 同じようなものでも、やっぱりプラティナのものはちょっと変わってるからね
見てるだけでも楽しいよ 」
「それならいいんだけど 」
「う〜ん、なんだかもうけっこうな時間だね。
そろそろ帰らないとダメだよねえ?」
「え? あ〜 うん、まあ…」
 別にほんとの子供じゃないんだからまだ平気だけど
それを言っても聞いてくれない気がする。
ず〜っと子供扱いだったからなあ…
「じゃあさ、最後になんかとっておきの場所とかってないかな?」
 う〜ん、とっておきとか言われても…

・ちょっと危ないかもしれないけど、あそこなら…
>>337
・確か、昔ミシャと…
>>320
329Little!16:2006/12/24(日) 17:06:06 ID:T+icyIcl

「ミシャ〜 いるか〜?」
「ライナー!? ちょっと今までどこに…」
「あ! ミシャちゃ〜ん、久しぶり〜 」
「オリカ!? そんな、ライナー… 私をほったらかしにしてオリカといたの…?」
 う…、そういや買い物行くとか約束してたっけ。
「い、いや! 違うって、そうじゃ、なく…」
 言い訳をしようとして、ミシャが怒ってるわけじゃないことに気付く。
これは怒ってるんじゃなくて… 泣いてる!?
「あ… ご、ごめんっ ミシャ でもこれは違うんだよ、あの、その…」
「やっぱりミシャちゃんはライナーが子供になっててもすぐにわかるんだね、すごいなあ…」
 しどろもどろになってる俺の隣で、オリカがつぶやいた。
「子供…? あー!! ライナー、いったいどうしちゃったの!?」
「いや、なんか朝起きたらこうなってて、それで困っちゃってさ
なんかオリカなら勢いでこう、うりゃーーってなんとかしてくれるかな〜 とか思って…」
 どうやらオリカのつぶやきのおかげで少し状況が好転してくれたみたいだ。
「それはいくらなんでもちょっとオリカに失礼じゃない?」
「あ、わたしもそう思った! ライナーったらひどいよ〜!」
「ごめんごめん。 …ってオリカ、俺のことわかるのか!?」
「え? なにそれ?」
「いや、さっきまで別人だと思ってたんじゃ…」
「ああ、そのこと。
そりゃ最初はわかんなかったけど、ほんとに最初だけだよ。
ライナーって子供の時から全然変わらないんだね〜 それはそれでびっくりよね 」
「ふふ、オリカのほうが一枚上手だったってことみたいね 」
 俺は別にオリカを驚かそうとか思ってたわけじゃないんだけどなあ…
まあなんとか雰囲気がなごんでくれたからよしとしよう。
「で、どうしたらいいと思う? ミシャ 」
「えっ!? 私? そんな、いきなりふられても…
…そうね、やっぱりシュレリア様に相談するのがいいんじゃないかしら?
無駄に何百年も生きてるわけでもないでしょうし 」
「いや、でもこの姿で行くと止められないか?」
「まあその姿じゃねえ… いいわ、その辺の手続きは私がやるわよ 」

・よし、それじゃあシュレリア様のところへ行くか
>>316
330Little!17:2006/12/24(日) 17:07:15 ID:T+icyIcl

「そう…。 でも、これからどうするの?」
「う〜ん、とりあえず家に帰ってみようかと思います。 ミシャもいるはずですし 」
「それなら私も行くっ!」
「いや、そんな、お忙しいでしょう?」
「大丈夫、そんなことよりライナーの方が大事だもん。
それにそっちはレアードに任せとけば平気よ!」
 親父…すまん。

「ただいま〜 」
「あっ! ライナーったらどこ行って…
ちょっと、なんでシュレリア様が一緒なの?」
 まてミシャ、それより先につっこむところがあるんじゃないのか?
「ミシャちゃん、ライナー帰ってきたの〜?
あれ? シュレリア様だ。 そっちの子は… もしかしてシュレリア様の!?」
「そんなわけありません! ライナーですよ!」
「わかってるわよ。 で、なんで朝から姿の見えなかったライナーが
シュレリア様と一緒にいるんです?」
「え〜! うそ〜! だって、子供だよ〜!?」
 なんかみんな混乱してるな。
「あ〜、ちょっとまて、いいから落ち着いてちょっと話聞けって! 実は…」

「ふ〜ん。 朝起きたら子供になってて、それでシュレリア様のとこに相談しに行ってた、と 」
「まあ、そういうわけだ。 で、オリカはなんで家に来てるんだ?」
「え? 暇だったから遊びにきたんだよ。 他に知り合いとかいないしね 」
 なるほど。
「それで、二人ともなんか元に戻る方法に心当たりとか…」
「え〜! そんなのわかんないよ〜 」
「そもそもなんでそうなったのかを調べるのが先じゃないの?」
「それはもっともな意見ですね。 ライナー、何か心当たりは?」
「えっ? 心当たりって言われても…」
「あ! もしかしてオボンヌの食べ過ぎとか!」
 オリカ…、いくらなんでもそれは…
「有り得ますね。 ライナー、昨日はいくつオボンヌを食べましたか?」
「ちょ、シュレリア様までなに言いだすんですか!」
「ほらライナー、バカはほっといて寝室いきましょ 」
「ミシャ!? あなた寝室でライナーとなにをするつもりですか! そ、そんな破廉恥な!!」
「原因を究明するんです! ライナーが子供になった場所はどこでしたっけ!?」
「あ… 」

・とにかく、皆で俺の部屋へ向かうことにした
>>334
331Little!18:2006/12/24(日) 17:08:03 ID:T+icyIcl

 今にも泣き出しそうなシュレリア様はとても小さく見えて、本当の子供みたいだ。
本当の子供みたいなのは今の俺も同じだけど。
…そうか、だったらいちかばちか… 他に方法も思いつかないしな。
「あ〜、あのさ、別にほら、俺、全然困ってないしさ、子供になるのも悪くないもんだよ。
せっかくだからちょっと童心にかえって一緒に遊ぼうか? シュレリアちゃん 」
「!!」
 シュレリア様が顔をあげて、目を丸くしてる。
う… さすがにシュレリアちゃんはまずかったか?
「な、な〜んちゃって〜…」
 これで誤魔化すのは無理があるな… やっぱり素直に謝ったほうがいいか?
「ライナー… “シュレリアちゃん”は… ちょっと恥ずかしいです… 」
 やべっ!!
「あ! すいませ…」
「呼び捨てで! その… 一緒に遊ぶなら“シュレリア”って呼び捨てが、いいです 」
 怒って… ない、のか?
「えと、あ〜〜、…じゃあ、シュレリア 」
「はい!」
「まあほら、塔の中とかじゃないんだし、道なんて誰かその辺の人に聞けばわかるんだから
ちょっと探検気分であちこち行ってみようぜ 」
「うん!」
 よかった、シュレリア様が笑ってくれた。
迷子になったあげく遊んでたとかオリカやミシャにばれたら酷い目に会いそうだけど
今はその事は考えないようにしよう…
「行こう!」
 シュレリア様の手をとって駆け出そうとするが、シュレリア様は俺の手を握ったまま動かない。
「ライナー、ありがとう。
わたしもいつかきっと… あなたの手をひいてあげられるようになるから
その時まで… 」
「ずっと、そばにいる。 どんな姿になってても、シュレリアのそばに… 」
「ライナー!」
 潤んだ瞳でシュレリア様が笑う。
俺達はまたしっかりと手を握って見知らぬ街へ駆け出した。

・倒れるくらいまでひとしきり遊んで、俺の不思議な一日は暮れていった
>>339
332Little!19:2006/12/24(日) 17:09:01 ID:T+icyIcl

「ごめんね、だめだって…」
 大聖堂はプラティナの中枢のひとつだ。
 仮にも聖堂だけに開放されている区画もあるにはあるが
基本的には一般人の立ち入りは禁止されている。
 俺はエレミアの騎士だから顔パスだったけどオリカはそういうわけにはいかない、
当たり前みたいに追い返されてきてしまった。
 もう少し早い時間だったらこっそりシュレリア様のところに行くこともできたんだけど
今じゃ騎士連中も暇なもんだから日中は無闇に警備が厳しいんだよなあ…
「どうしようか? もうお家に帰っちゃう?
それともお姉ちゃんが一緒に遊んであげよっか?
お姉ちゃんねえ、実は今日すっごく暇だったんだあ♪」

・家に帰ってミシャに相談する
>>329
・開き直ってオリカと遊ぶ
>>322
333Little!20:2006/12/24(日) 17:09:56 ID:T+icyIcl

「あの〜、シュレリア様…」
「はい、どなたで…! あ、あなたはまさか、ライナー!?」
 シュレリア様は一目で小さくなった俺を俺だと見ぬいてくれた。
なんていうか、うれしいな。
「そうです。 なんか朝起きたらこんなになってて… どうなってるんでしょうね?」
「ライナー… なんて可愛らしい姿に… ハァハァ 」
 シュレリア様の目がわずかに血走って、妙に息が荒くなってるみたいに見える。
いや、たぶん俺の見間違いだとは思うけど。
「…あの、シュレリア様? な、なんかその… 目が怖いんですけど…」
「え? はっ! い、いえ、なんでもありませんっ!
それにしても、いったい何があったの?」
「それが、よくわからなくて、
 シュレリア様なら何かわかるかもしれないって思ったんですけど…」
「ライナー… 私のこと、頼りにしてくれたんだ。 うれしい…
でも、ごめんなさい
私も人間がいきなり子供に戻ってしまうなんて事象には心当たりがないの 」
「そうですか…」
「けど、もっと詳しく調べてみれば何かわかるかもしれない。
その、上層部まで来てもらうことになっちゃうけど… 」

・そこまでお手数をおかけするわけにはいきません
>>330
・ありがとうございます。 シュレリア様に全てお任せします
>>321
334Little!21:2006/12/24(日) 17:10:53 ID:T+icyIcl

 そんなわけで事の起こりがあった俺の部屋にやってきた。
「へえ〜 けっこうキレイに片付いてるね〜 」
「こういうのは殺風景って言うのよ、物がないだけ 」
「ん〜っと、あら? なんにも…」
 ちょっと目を離した隙にシュレリア様がベッドの下をあさっている。
「あの、シュレリア様… 何をしてらっしゃるんでしょう?」
「え!? いえ、これは… あの、なにか怪しい物がないかと…
け、決してえっちな本とか探してたわけではありませんから!」
「ああ〜! 定番だよね〜 ベッドの下!
ね、ね、シュレリア様、どんなのがあった?」
「それが見当たらないんですよ…
ライナーにしては珍しく凝った場所に隠しているのかもしれませんね 」
 あること前提ですか、シュレリア様…
「そんなのあったらこんなに簡単に女の子を入れたりするわけないでしょ?
二人とも真面目にやりなさい!」
「ゴ、ゴメンなさい…」
「すみません…」
 ミシャ、ありがとう。 もうなんかおまえだけが頼りな感じだよ…
「ライナーが子供になっちゃったのは今朝なんだから、
なにか具体的な原因があるとしたら最近この部屋に増えたものが怪しいわ。
この前来た時はなかったもの… これね!」
「あ! それは昨日広場の露店で買って来た“オボンヌ目覚まし時計”!!」
「ライナー… そんなあからさまに怪しいものを買わないで下さい!」
「い、いや、だって…」
「…分解してみるわ 」
 ミシャは俺の返事も待たずにテキパキと時計を分解していく。 ああ… 俺のオボンヌ目覚まし…
「異常がなければちゃんともとどおりにするからそんな目で見ないの!
あら? なにかしら、この紙切れ…?」
「それは… 大昔にまじないにつかっていた呪符みたいですね 」
「おまじない?」
「どちらかといえば呪いでしょうか 」
「ええっ! 俺、呪われてたんですか!?
そ、それで、どうすればその呪いは解けるんですか!」
「え… いえ、さすがにそこまでは…」
「もう! シュレリア様ったら、呪いを解くって言ったらアレしかないでしょ〜?
お姫様のキッス!」
「なるほど、定番ね。 問題は… 誰がライナーのお姫様なのかってことよね?」
 ミシャの台詞で一気にこの場の緊張感が増した。
俺、どうなっちまうのかな…

・もうおムコにいけないフラグが立っている
>>336
・そんなものに心当たりはない
>>327
335Little!22:2006/12/24(日) 17:13:14 ID:T+icyIcl

「それじゃ、そういうことで
お買い物に行きましょ、約束通りにね♪」
「ああ、わかったわかった、ちゃんと行くからひっぱるなよ〜 」

「あれだな、子供二人じゃ変な顔されるかと思ったけど意外と平気なんだな 」
「デパートだからでしょ? 別の場所に親がいると思ってるのよ、きっと 」
 あれから半日近くもデパートを歩きまわって、結局買ったのは髪飾りひとつきり
女の子の買い物は時間かかるって言うけどホントだな…
 だいぶ遅くなった昼飯は最近出来たオープンカフェのハンバーガーだ。
ミシャがプラティナに戻ってからまだそれほど時間はたってないけど
この手の店には確実に俺より詳しくなってるよな。
「でもさ、なんかオシャレな店とか言ってたからちっちゃいのが出てくるかと思ってたら
けっこうボリュームあるよな、すごい美味いし、俺常連になっちゃいそうだ 」
「ふふ〜ん、私の情報網をなめないでよね♪
でもこのハンバーガーの大きさはちょっと予想外だったわ 」
 俺でもあごが外れそうなくらいのハンバーガーをミシャがかぶりつくのは無理らしく
パンズと具をわけて食べるはめになってる。
「そうやって食べてるとお上品なお姫様みたいだよ 」
「なに言ってるのよ、私は普段からお上品でしょ〜? なんてね、ふふふっ♪」
 ころころと笑うと、ミシャは少し真面目な顔をした。
「でも、上品かどうかはともかくお姫様なんてのは願い下げよね 」
「そうなのか?」
「だって、もううんざりなんだもの、そういうのは。
私は特別な何かになんてなりたくない… 普通でいいの、普通の、ただの…
そうね、ただの“ライナーの幼なじみでいいわ。 とりあえず、今はね」
「ミシャ…」
「それとも… ただの“ライナーの恋人”…にしてくれる?」

・そうだな、そっちのほうがいいな
>>318
・…うまく、こたえられない
>>338
336Little!23:2006/12/24(日) 17:14:28 ID:T+icyIcl

「も・ち・ろ・ん、私よねえ〜?」
 真っ先にミシャがしなだれかかってくる。
「あ〜! ミシャちゃんずるい! わたしだよね? ね? ライナー
あ〜んなとこまで見ちゃたんだもん! ね〜?」
 オ、オ、オオオオリカさん〜〜ッ!? シュレリア様の前でなんて事を!
「あ、あんなとこまでって… 何を見たって言うんですか! オリカさん…!」
「違いますシュレリア様ッ! 誤解です! 別にそんなんじゃ…」
「一緒にお風呂に入ったんだよね〜 」
 あぁ… 言っちまったよ…
「い、一緒に… お風呂…? そんな!」
「ちょっとオリカ、自分ひとりだけ特別みたいな顔しないでよ! 私も一緒だったんだからね!」
「な、なんですってえ〜〜!!
そんなぁ… どうして、どうして私だけ仲間外れなのっ!? ライナー!?」
「あ、あれはミシャ達が元に戻す方法を調べるって言って無理矢理!」
「あら? ライナーもなんだか嬉しそうにしてたじゃない。 ねぇ?」
「うん! デレ〜〜 ってなってたよ 」
「………どうやら二人とも悪質なウイルスに取り憑かれているようですね… 即刻排除します!
Wee ki ra … 」
「もうウイルスなんてどこにもいないでしょうに
まったく、年増のヒステリーなんて見るに耐えないわね、やるわよ! オリカ!!」
「ええ〜! 私がやるの!? 詩だったらミシャのほうが!」
「あの詩を謳うの! それで…ゴニョゴニョ 」
「…うん、うん、なるほど! それならいけるかも! わかった、やってみる!
いっくよー! 『ボエ』〜! すぅ〜〜
シュレリア様はー! 七百年でー! 何百回フラれたのー!? もう行かず後家決定だねーー!!」
「ぎゃっふぅぅ〜〜〜んっ!! ………ぐすんっ、一回だけだもん、…がくっ 」
「やった! わたしすご〜い!!」
「えらいわオリカ! さあライナー、どっちにキスして欲しい?」
「え? い、いや、そんなこと聞かれても…」
 どっちも可愛いし… シュレリア様のことも気になるし
っていうかシュレリア様の介抱とかしなくていいのか?
ああ! 俺はどうすりゃいいんだ〜〜??
「 ……ライナーの優柔不断… 」
 小声でボソッとつぶやかれたオリカのその台詞は、俺の頭上で形を持った。
「あ、まだボエの効果残ってた…」
 小声だけに小さいのだが、恐ろしく重そうに見える…。

・当然、それはそのまま俺の頭に落ちてきた
>>319
337Little!24:2006/12/24(日) 17:15:18 ID:T+icyIcl

「うわああぁぁぁ〜〜!! すご〜〜い!!」
 オリカを連れてきたのは大聖堂の尖塔の上。
「時々ここから遠くを眺めてたんだ、俺 」
「へえ〜 ライナー君は高いとことか好きなんだ 」
「あ〜… うん、まあ、そうかな?」
「わたしも高いとこって好きだな〜
でもここはさすがにちょっと… 下見れないよ。
ライナー君は全然平気なの?」
「まあね 」
 落ちるのにも慣れてるしな。
「すご〜い、やっぱり男の子だね〜
ねえ、わたしはやっぱりちょっと怖いから、つかまっててもいい?」
「ああ、いいよ 」
 言ったとたんにオリカは後ろから俺に抱きついてきた。
「え!? ちょ、オリカ、それは…」
 ちょうど頭のうしろにオリカの胸が当たって…
いやもう当たるどころかもう、これはなんていうかその…
「どうしたの?」
「い、いや、その… ちょっとこれはさすがに気持ち良すぎっていうかなんていうか…」
「え? あっ! やだっ! ライナーのえっちー!!」
 ドンッ!
 えっ!? 今の『ドンッ!』ってまさか…
「きゃあっ! ライナーーーー……!」

・ものすごい勢いでオリカの声が遠ざかっていく…
>>319
338Little!25:2006/12/24(日) 17:16:08 ID:T+icyIcl

「………」
「………」
 しばらくの間頬を朱に染めて俺を見ていたミシャは、やがてうつむいて軽くため息をついた。
「ふう…、かえろっか…」
「あ… 」
 振り返り歩いていくミシャの後を俺は言葉もなく追っていく…

・俺の奇妙な一日は、こうして終わりを告げた
>>339
339Little! エピローグ:2006/12/24(日) 17:18:00 ID:T+icyIcl

 俺はゆっくりと体を起こした。
「ライナーさん、お疲れ様です。 気分はいかがですか?」
 すぐ後ろから、メイメイの声がかかる。
「大丈夫だよ、みんなは?」
「皆さん特に問題はないようです。
私の新しい機能は問題なく作動するようですね 」
 今度天文台を一般開放することになったとかで、メイメイもお客さんに楽しんで貰うために
ダイブシステムを改良したゲーム機能を付けたんだそうだ。
今回はオリカやミシャ達とそのテストを頼まれて来てたってわけだ。
「それにしてもライナーのちっちゃい頃ってあんなだったんだ
けっこう可愛いかったね〜 」
「ええ、本当に… はぁ…」
「シュレリア様、目がアブナイ人の目になってますよ…
私はどっちかっていうと今のライナーのほうがいいと思うけどな。
どうせなら子供になるとかよりもっとこう…
そう! 女の子になっちゃうとか!! そういうのはどうですか? シュレリア様 」
「ミシャ、あなた… 天才だわ!」
「え〜、気持ち悪いよ、それ〜! そういうのはアヤタネの方が似合うんじゃない?」
 なんかイヤな方向に話が行ってるな…。 早めに逃げとくほうがいいか?
「メイメイ、俺、ちょっと急用を思い出したからもう行くな 」
「はい、お気をつけて 」

「ホント、わかってないわね〜 オリカは。 こういうのは似合う似合わないじゃないの
ライナーにプラティノドレスとかグラミソールとか着せてみたくならない?」
「そうですよ、せ、せらうさドレスとか… ああ、うさこライナータン、ハァハァ 」
「あ〜、それはちょっとおもしろいかも、って、ライナーは?」
「あ! 逃げた!!」
「ミシャ、オリカさん、追いますよ!」
「「お〜〜!!」」
「あらら、皆さんお気をつけて〜
また天文台におこしの際には、メイメイと遊んでくださいね〜 」

                 END



「ふう、ここまでくれば大丈夫だろ 」
 ♪ピンポンパンポーン
「ただいま、塔内におきまして迷子の管理者を探しています。
シュレリア様をお見掛けになった方は、至急天文台のメイメイのところまでお連れ下さい。
繰り返します… 」
 さて、これはミシャあたりが仕掛けた罠なのか、それともマジなのか、判断に迷う所だな…
340名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 17:27:26 ID:T+icyIcl
テスト終了〜〜
どうにかちゃんと機能してるみたい、よかったああぁぁ〜〜

まああれだ、クリスマスって事で楽しんでくれれば幸いです。
ではまた〜
341名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 21:02:35 ID:nS7KYPnN
ゲームブックかよ!!w
342名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 03:34:22 ID:LzdzpxI1
なんでシュレリア様がショタコンなんだ?激しく偏見だな。シュレリア様ファンの俺は激怒している。でも久々の投下に感謝!GJ!
343名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 08:52:34 ID:w+I5bfz5
そういやシュレリア様メインの話が少ないなここ
344名無しさん@ピンキー:2006/12/26(火) 23:22:23 ID:16rtkFrg
>>314
これは凄い!
なんとまぁ凝ったシステムを…
オリカルートのもう一つのEDヒドw
GJ!です。
345314:2006/12/28(木) 15:40:40 ID:glv0Z9qm
こう… OP見るたびにライナーを突き落としたい衝動にかられてねえ…
どじっ娘や高所恐怖症には期待できないのでオリカさんにお願いしましたw

シュレリア様については… やっぱり怒られたかw
でもショタってよりはライナー萌えってつもりだったんだけどな、もうライナーならなんでもハァハァする感じでw
…もっと悪いですね、スミマセンです。
あとシュレリア様メインの話が少ないのは現状継続して書いてる書き手が若干二名でそれぞれオリカ派とミシャ派だから。
346名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 21:40:18 ID:c5k6ZqFx
シュレリア様メインの話は今書いてたりする。
内容はシンガーエンジェルじゃないので申し訳ないけども…

>>345
よく滑り落ちないなと見る度に感心するわw
347名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 21:42:43 ID:MsvHBq0E
>345
>どじっ娘や高所恐怖症には期待できないのでオリカさんにお願いしましたw

その後どこぞのエロゲヒロイン宜しくライナーを調教監禁…
あれ?これなんてバブルパッション?
348名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 14:51:10 ID:UPdRslNg
今年ラストの投下。
来年も、また何か話が浮かんだら書かせてもらおうと思います。
349お暇な”管理”者 1/13:2006/12/29(金) 14:52:41 ID:UPdRslNg
━天文台━

寝転び本を読んでいるのは、毎度お馴染み、搭の管理者シュレリア。
その表情はとても退屈そうだ。

そのシュレリアはため息をつき、
「メイメイ」
「はぁ〜い。何でしょう? シュレリア様」
目を擦り、眠た気に答えたのは、セキュリティプロトコルのメイメイ。
「退屈です…」
「そうですねー」
「とてつもなく暇です……」
「平和ですよねー」
「何か面白いことないですか?」
「ありませんねー」
「……メイメイ、適当に流してないで、少しは考えてください」
ジト目で睨むシュレリア。
「とはいっても、シュレリア様、
 ココには何もありませんからー」
「はぁ……わかりました、もういいです」
本をパタンと閉じて、シュレリアは立ち上がる。
「少し、その辺りを散歩してきます」
「了解しました。迷子になったら、いつでも呼んでくださいね」
「うっ、子供じゃないですから、もう迷子になんてなりません!」
顔を赤くして、歩き出そうとした瞬間。
「──わッ!」
──ズデン!
足がもつれてシュレリアはコケた。
「い…たた…」
──バサバサバサバサ!
「キャアッ!」
乱雑に山積みにしてあった本が滝のように落ちてくる。
350お暇な”管理”者 2/13:2006/12/29(金) 14:53:43 ID:UPdRslNg
「あらら。シュレリア様が本の束の下敷きに」
メイメイはポケーッと、本に埋もれたシュレリアを見ている。
埋もれた本の中から這いずるように、シュレリアはモゾモゾと出てくる。
「お…重いです……」
頭だけ出たシュレリア。その姿は手足を引っ込めた亀のよう。

「貴方、何をやっているの?」

突如、シュレリアの頭上から声が響いた。
目の前に裸足の誰かが立っている。
シュレリアはゆっくり顔を上げるとそこには、
膝まで伸びた長い漆黒の髪と紅い瞳を宿した全裸の少女。

「──ミュール!?」

ミュールは怪訝な顔でシュレリアを見下ろしている。

「何よ、そんなに驚いて?」
クスッと笑うミュール。
「いつも言ってるように、裸で出てきたら誰だって驚きます」
「それもう聞き飽きたわ」
ミュールは目を閉じ、聞き流すように手をプラプラさせる。
「全く……何か用ですか?」
本に埋もれたままなので、上目使いでミュールを見るシュレリア。
「たまたまそこを通りかかってたら、貴方の悲鳴が聞こえたから見に来ただけよ」
「これは……その…あはは…」
恥ずかしそうに笑うシュレリア。
「…布団も買えないほどお金が無いのね、シュレリア……」
351お暇な”管理”者 3/13:2006/12/29(金) 14:54:46 ID:UPdRslNg
ミュールは可哀想な眼差しでシュレリアを見下ろしている。
「ち、違います! ちょっとした事故でこうなったのよ。
 そうですよね、メイメイ?」
視線をメイメイに移すと。
「すぅー、すぅー……」
メイドロボは寝息を立てている。
「寝てるわよ、あの子」
ミュールは低い声で言う。
「……」
「じゃあ私、帰るから」
そっけなく言い、ミュールが踵を返そうとしたとき。
「待ってください。せっかく来たんですから、お茶を煎れますよ」
「別にいいわ」
「まあまあ、そんなこと言わずに」
「いいわよ、気を使わなくて」
「時間は取らせませんから」
シュレリアを無視して退室しようとすると。

「退屈なんですよー! 少しでいいですから、遊び相手になってくださーい!」
部屋中に響き渡るようにシュレリアは叫んだ。
「し、シュレリア! 子供じゃないんだから情けない声出さないで」
怒ったような困惑したような表情で振り返るミュール。
「あ…ご、ごめんなさい……つい」
頬を赤くしうつ向くシュレリア。
ミュールは、ふぅ…と、ため息をつき。
「わかったわよ。お茶、煎れてもらえるかしら?」
「えっ?」
今何と言ったのか確かめたいようにシュレリアは顔を上げた。
352お暇な”管理”者 4/13:2006/12/29(金) 14:56:07 ID:UPdRslNg
「だから、お茶、飲んでいくわよ」
「……あっ、は、はい! 喜んで!」
満面の笑顔になったシュレリア。
「管理者が聞いて呆れるわ……」
現在、亀さん状態になっているシュレリア。
本の束から抜け出そうと体に力を入れるが。
「ん……ンンッ!」
抜け出せない。
「ミュール、ちょっと私の手を引っ張ってくれますか?」
困った顔でシュレリアは右手をミュールにかざす。
「……仕方ないわね」
しぶしぶとシュレリアの手を掴み力任せに引っ張る。
「いい、痛い痛いッ! ミュール、もう少し優しく引っ張ってください」
「もう、面倒ね…」
「身体が千切れちゃいますよ……」

カサカサカサカサ──

「ッ……!」
シュレリアは息を呑む。
黒くて小さな黒い物体がシュレリアの目の前を横切って行った。
「? どうしたの、シュレリア」

「キャアアアァーーーーッ!!」

本日二度目のシュレリアの絶叫。
「!? うるさいわね! 何なのよ?」
「ミミュミ、ミュール! 早く助けてッ!!」
「今、引っ張ってるから黙ってて!」
「ゴ、ゴゴ…ゴ、ゴキ! ゴキゴキ……!!」
身体や唇を震わせて擬音を発しているシュレリア。
「何、ゴキゴキって?」
「早く早く!」
353お暇な”管理”者 5/13:2006/12/29(金) 14:57:29 ID:UPdRslNg
シュレリアを引っ張り、太ももまで出る。
あとは自力で脱出するやいなや、素早くミュールの後ろに隠れた。
「どうしたの? 私の背中は何もないわよ」
ミュールの背中に隠れ、山積みの本の束を凝視する。
「ミュール、バグです」
小声でボソッと言うシュレリア。
「はあ?」
シュレリアの予想外のセリフにミュールは首を傾げる。
「バグが出現しました。速やかにデリートしてください」
「私が? どうして? 貴方がやればいいでしょ」
「む…無理です……私には、あのバグは手に追えません」
「あのバグって、何処にいるの?」
ミュールは辺りを見渡すが、バグの気配は無い。
「目標は気配を消すのが得意なんですよ。
 そう安々と補足できないです」
「ふぅん、そうなの」
「はい。ここはこっちもジッと待ち、相手の出方を待ちましょう」
「なら、あのメイドロボも避難させたほうがいいんじゃない?
 不意打ちされたら流石の私も反応できないかも」
「あ、いえ…それは大丈夫です。
 メイメイは何の心配もいりません」
「戦闘用ではないでしょ?」
「とにかく、メイメイは大丈夫なんです」
「そのバグはどんな攻撃をしてくるの?」
「攻撃はしてきません」
354お暇な”管理”者 6/13:2006/12/29(金) 14:59:31 ID:UPdRslNg
「……シュレリア、真面目に聞いてるのよ」
首だけ横に動かして、睨むミュール。
「お、大真面目ですよ私は」
「攻撃してこないなら、何をしてくるの?」
「ええっと……。主に、恐怖……でしょうか…」
「恐怖……精神攻撃ね」
「ま、まぁ、そのようなものですね」
そういえば、シュレリアが悲鳴を上げたときから様子がおかしい。
私の背中に隠れ震えている。
「まさか、シュレリア…そのバグの精神攻撃にやられたの?」
「えっ? ああ……そ、そうです。
 だから、ミュールしかいないんですよ。ね?」
「厄介ねそのバグ……相手の精神を乱し、戦闘不能にしてしまうなんて」
「うんうん」
シュレリアはコクコクと頷く。
「でもココだと分が悪いわ。外に出て、相手を引き付けないと」
「無理ですミュール。目標は絶対にこの部屋から出ません」
「えらく詳しいのね」
「それはもう、何百年も遭遇してますから」
自慢気に発するシュレリア。
「そんなに? よく今まで無事だったのね」
「その時はメイメイが排除してくれてましたから」
「戦闘用でもないメイドロボが、どんな方法を使ったの?」
怪訝な表情でミュールはすやすや寝ているメイメイを見る。
355お暇な”管理”者 7/13:2006/12/29(金) 15:00:38 ID:UPdRslNg
「シュレリア、そのバグはどんな姿形を?」
真剣な表情になるミュール。
「大きいので手の平サイズくらいでしょうか。
 色は黒くテカテカしていて、その上すばしっこくて……」
ミュールの眉がピクリと動く。
「しかも時々、飛んで来るんですよ。あれが凄く嫌で怖くて」
「シュレリア……」
「何ですか?」
ミュールは人形のようにゆっくりとシュレリアに振り向き。
「それ、バグじゃないわよね?」
「えう…ッ!」
声をつまらせ、シュレリアの表情がこわばる。
「ただの虫よね?」
低い声が更に低くなる。
「私がソレを知らないとでも思ったの?」
ミュールは更に詰め寄る。
「……あ、その……あの…」
バツが悪そうに顔を伏せるシュレリア。
と、何か思いついたように顔を上げ。
「ま、魔物ですアレは!そう魔物! 間違えました」
ミュールはシュレリアをジ〜〜ッと睨んでいる。
その紅い瞳はシュレリアの蒼い瞳を捕えて離さない。
「み、ミュー……ル?」
シュレリアはひきつった笑顔で名前を呼ぶ。
「……シュレリア」
重い声がシュレリアにのしかかる。
「は、はい……」
消え入りそうな声を出すシュレリア。
「帰る」
冷たく言い放ち、ミュールが一歩踏み出すと。
356お暇な”管理”者 8/13:2006/12/29(金) 15:01:35 ID:UPdRslNg
「えっ!?」
「全く、真面目に聞いて損したわ。何がバグよ魔物よ」
ツンとした態度でテクテク歩くミュール。
「だ、駄目! 待って、行かないで!」
慌てて両手でミュールの片手をガッチリホールドしたシュレリア。
「放して!」
振りほどこうとするミュール。
「騙したことは謝ります! でも私、アレが苦手なんです。
 お願いミュール、退治してください」
シュレリアはすがるように訴える。
「たかが虫一匹、自分で何とかしなさい」
「それが無理だから頼んでるんじゃないですかー」
「なら詩でも謳えば?」
「そんなことしたら、ここが壊れます!」
「メイドロボが退治してくれるんでしょ?」
「メイメイは次いつ起きるかわかりません。
 明日まで起きなかったら、私どこで寝ればいいんですか?」
「ココで寝ればいいじゃない」
「気になって眠れません!
 寝不足だと仕事に支障がきたします」
「さっき退屈だって言ってたわよね?」
「それは今日の話です。明日は忙しいかもしれないじゃないですか」
「あーもう……ああ言えばこう言う」
呆れたように頭をグシグシかくミュール。
「ミュール、お願い! 一生のお願いだから、あのバグをやっつけてください」
357お暇な”管理”者 9/13:2006/12/29(金) 15:02:45 ID:UPdRslNg
虫一匹で一生のお願いをするのもどうなのかと…。
シュレリアは脅えた子犬のようにミュールにすがりついている。
もう泣く5秒前という表情だ。
「……ミュール、今この搭を救えるのは貴方しかいないんです…どうか……」
「随分と話が大きくなってるわね……。
 救われたいのは搭じゃなくて貴方でしょ?」
「私は搭と一心同体ですから、同じようなもんです」
ミュールはもう観念したように、
「はぁ……わ、わかったわよ。今回だけよ。もう…」
「あ、ありがとう、ミュール!」
嬉しさのあまりミュールの首に抱きつくシュレリア。
「──ちょ、ちょっと何!? シュレリア、くすぐったいからやめて!」
顔が真っ赤になるミュール。



「シュレリア、それで? そのゴキ──」
「わああぁ! その名前は言わないで!
 聞くだけでも、失神しそうです」
「……それで、そのバグは何処に逃げたの?」
「多分、私が下敷きになった、あの山積みにされた本のあたりかと」
シュレリアが指す先に、先ほど下敷された分厚い本の数々が山積みになっている。
高さはこの二人と同じくらいだろう。
「私が排除するから、シュレリア、貴方は本をどかしていって」
358お暇な”管理”者 10/13:2006/12/29(金) 15:03:46 ID:UPdRslNg
「わ……わかりました」
シュレリアは小さく頷き、バグが隠れた場所であろう辺りの本をソ〜っとどかしていく。
「ふう……いませんね……」
と、胸を撫でおろすと。

「──あっ」
と、ミュール。

ダッシュでミュールの背後に隠れるシュレリア。
「いた? いました?」
興奮した声で言うシュレリア。
「いいえ、まだいないわ」
冷めた言葉で返すミュール。
「じゃあ何で『あっ』って言うんですか? 『あっ』て」
「私、何か持たなくていいの? 手で捕まえるならそうするけど」
「素手で捕まえるのはちょっと……」
長さ50センチほどの紙を何枚も重ねて丸め、ミュールに装備させた。
叩けばバシッ!と音がする。
これで叩かれたら、バグもひとたまりもないだろう。
「では、第2ラウンドいきましょう」
シュレリアは勇ましい顔でミュールを見る。
「はいはい」
ミュールはやる気なさそうな顔で、丸めた紙を軽く手首で振り回している。

5分後……。

「いないですね……」
「……そう」
ミュールは退屈なのか。あくびをしている。
「ミュール、できれば本をどかすの手伝ってほしいんですけど」
「嫌よ。めんどくさいもの」
「うー……」
359お暇な”管理”者 11/13:2006/12/29(金) 15:06:23 ID:UPdRslNg
これ以上何か言うと本当に帰られそうなので、シュレリアは黙ることにした。

10分後……。

「んしょ」
ズッシリした分厚い本を両手で持つシュレリア。
「シュレリア、見間違いだったんじゃないの?」
「絶対いますよ。ちゃんとこの目で目撃しましたから」
「どうかしらねぇ……」
すると。

カサカサカサカサ──!
シュレリアの足元に小さく黒い物体が現れた。
しかしシュレリアは気付いていない。

「──シュレリア! 足元!」
「はわあ!!」
ミュールが叫ぶと同じに、シュレリアがミュールの背後へ跳んだ。
「ミュール! いつもの調子で!!」
「いつもって何よ!?」
ミュールは丸めた紙を上段に構えて、力いっぱいバグに向かって振り下ろす。
──バシンッ! 乾いた音が響く。
だが、バグではなく地面を叩いた。
「ッ! 避けられた!?」
ミュールは素早く首を横に向け、バグを目で捉える。
再び上段に構え振り下ろすがまた避けられてしまう。
「くっ! 以外とすばしっこいわね」
ミュールは唇を噛む。
しかもバグを見失ってしまった。
「ど、何処に行ったんでしょう?」
シュレリアはオロオロしながら首を左右に振る。
360お暇な”管理”者 12/13:2006/12/29(金) 15:07:32 ID:UPdRslNg
ミュールも辺りを見回す。
──発見! バグはシュレリアの後ろにある壁を登っている。
「後ろよ、シュレリア!」
「ひえ!?」
弾かれたように、シュレリアは後ろを振り向く。
なんと、バグが羽根を広げてこっちに飛んで来た。
「いやーーッ! 来ないで来ないで来ないでぇーー!!」
シュレリアは叫びながら逃げる。
それとは逆に、ミュールは飛んで来るバグを目で捉え。
「これで終わらせてあげる」
極めて冷静に言い放つミュール。
丸めた紙を両手で上段に構え、間合いに入ったところを──

──ズドン!! 見事、バグを叩き落とした。

「終わったわよ、シュレリア」
「……えっ?」
シュレリアは寝ているメイメイの後ろに隠れていた。
「た、助かりました。ありがとうミュール」
シュレリアに安堵の表情。
「ほんと、世話のやける管理者ね……」
「あはは……」
苦笑いのシュレリア。
「もっとしっかりしたら? 私よりも歳上なんだし」
「今回アレじゃなければ、ちゃんとした対応ができましたよ」
「あっそ」
突き放すように言うミュール。
「むッ……信じてませんね?」
ふくれっ面するシュレリア。
「それじゃあ私、帰るわね」
361お暇な”管理”者 13/13:2006/12/29(金) 15:08:40 ID:UPdRslNg
「まだ待ってください。お茶を煎れますから」
「えっ?……そうね、頂こうかしら。何だか疲れたし」
「この椅子に座ってて。スグにお持ちしますから」
ミュールを椅子に座らせると、シュレリアは奥へと歩いて行った。
テーブルで頬杖するミュール。
少しして、シュレリアが戻ってきた。
……が、手には何も持っていない。
「お茶は?」
「えっと……」
シュレリアの表情が曇っている。
「どうしたの?」
「実は、お茶を切らしてたみたいで……」
ミュールはもう怒る気にもなれなかった。
「そう……。いいわよ、別にお茶を飲みにきたわけじゃないから」
「駄目です! これだと私の気がすみません」
「ならどうするの?」
「一緒にプラティナまで買い物に行きましょう、ミュール」
「はあ?」
ミュールは目を丸くする。
「楽しいですよ? 買い物も」
ニコニコ顔のシュレリア。
「いい、行かない。待っててあげるから一人で行ってきて」
そっけなく言い返すミュール。
「私を一人で行かせたら、いつ帰ってこれるかわかりませんよ?」
迷子になるからだ。
「なら、帰るわ」
ミュールが立ち上がろうとしたとき、シュレリアはミュールの手を掴み引っ張る。
「一生のお願いですから、同行してください」
「ちょ、放して……! 一生のお願いはもう使ったでしょ?」
「そんな細かいことはいいですから」
「なっ! 卑怯よシュレリア!」
「その前に服を着せないといけませんね」
「ヒトの話を聞きなさい!」
「私のリンケージ着ますか?」

「それは絶対に嫌!」


おわり
362名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 14:48:17 ID:TDirpEKM
シュレリア様ヘタレすぎww
363名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 17:56:49 ID:9p0HwJsD
だがそれがいいw

まあシュレリア様にGの相手は無理だろう
でもオリカさんは平気なんだろうな、きっと
364名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 21:05:02 ID:iSFWuYIs
あけおめ〜
とりあえず元旦のうちに新年一発目落としとく
みんな今年もよろしくね〜
365Happy? New Year1:2007/01/01(月) 21:06:54 ID:iSFWuYIs

  [新春お料理コンテスト]

 クレアさんのお店のカウンターにはそんな垂れ幕がぶら下がっている。
お正月って事でさっきまで男性陣みんなで餅つき大会をやってたんだけど
今度はそのお餅を使って女性陣が料理を作ろうってなわけだ。
 でも…

 ボゥッ!
「ちょっとクルシェ! なんで丸焼きバーナーなんか使ってるのよっ!」
「いや、こっちの方が手っ取り早いかと思ってさ… 」

「あの… オリカさん、その葉っぱいくらなんでも赤すぎませんか?」
「大丈夫大丈夫、モンダカバブーの葉は赤ければ赤いほど美味しいんだよ〜」

「…おっとすまない、悪いが私はそろそろ教会に帰らなければならない時間だ。
今日は久しぶりにみんなに会えて楽しかったよ、またな 」
「え? ちょ、ラードルフ!」
 止める間もなくラードルフは行ってしまう。
「ジャック、どうしよう… って、あれ? ジャックは!?」
「あら? さっき急用を思い出したって言って出て行っちゃったわよ 」
 薄情なジャックに代わって、厨房から出てきたクレアさんが答えてくれた。
「あの… 厨房のなか、どうなってるんですか?」
「安心して、食べられない食材を用意した覚えはないし
とりあえず作るものはお雑煮に決めてあるから
そこまで問題のあるものは出てこないわよ。 …たぶん 」

 どうしよう、かぎりなく不安だ…
366Happy? New Year2:2007/01/01(月) 21:07:50 ID:iSFWuYIs

「ライナーおまたせ。 あら? アル兄達は?」
「逃げた… みたいだね。 今度会ったらとっちめてやる 」
 厨房からミシャとクルシェが出てきた。
「アル兄ッたら失礼ね!
まあいいわ、もともと私が食べて欲しかったのはライナーだけなんだし
はい、ライナー。 熱いから気をつけてね 」
 ミシャの差し出したお椀の中には、餅だけでなく人参や牛蒡なんかの野菜と
可愛らしい模様の入ったお麩かなにかが入っている。
「なんだ、ちゃんとできてるじゃないか、心配することなかったな。
じゃ、いただきます 」
 胸を撫で下ろしながら箸をつけてみる。
「ん〜〜〜 」
 ちょっと、しょっぱいかな?
「どうかな、ライナー?」
「いや、うまいよ 」
 ほとんど反射的にそう答えてみたけど、ミシャの目が疑いの眼差しで俺を見ている。
顔に出ちゃってたかな…
「…ちょっと、しょっぱいかな?」
「あ〜、やっぱりお塩入れすぎちゃったかあ…。
最初がすごく味が薄くて、少しづつお塩入れてくうちに味がわかんなくなってきちゃって…
ゴメンね、ライナー 」
「いや、でも全然うまいって! このくらい気にすることないさ 」
「ライナー… ありがとう 」
367Happy? New Year3:2007/01/01(月) 21:09:24 ID:iSFWuYIs

「はい、じゃあ次はボクのね 」
 さっきバーナー使ってたやつか… 不安だな。
ドキドキしながら椀を開けると
澄まし汁に焼いた餅が入っただけの意外とシンプルな普通の雑煮が出てきた。
「なんだ、普通じゃん 」
「それ、どういう意味?」
 クルシェに軽く睨まれる。
「いやだって、さっきの様子じゃどう考えても真っ黒焦げだろ?」
「あのさあ、いくらなんでもあんな墨みたいになったの人に食べさせるわけないでしょ?
ちゃんと捨てて焼き直したよ 」
 やっぱり焦がしてたは焦がしてたんだな…
まあ今目の前にあるのはきちんとしてるんだから文句はないけど。
「それじゃあ、いただきます 」
 モグモグ…
「どう? 意外とイケルでしょ?」
「うん、いい味出てると思う。 でも…」
「でもなに?」
「なんかこの餅、ガス臭いんだけど…」
 確かに焼き色はいい感じなんだけど、明らかに食べ物からはしないはずの匂いがする。
「なるほどね、なんで調理専用のバーナーなんてものがあるのか
ずっと不思議に思ってたけど、そういうことなんだ 」
「アンタね、そんなわけわかんない事に納得する前に言うことがあるでしょ?」
「あはは、ごめんね、ライナー 」
368Happy? New Year4:2007/01/01(月) 21:10:42 ID:iSFWuYIs

「はいっ! ライナー! できました!!」
 やたらと嬉しそうな声をあげながらシュレリア様が厨房から飛び出してきた。

 …そして、言うまでもなくこけた。

「きゃああぁ〜〜ん!!」
「シュレリア様っ!」
 座席に座ってる俺が反応しきれるわけもなく、シュレリア様はそのまま顔面から…
「いった〜〜い! ふえぇ〜〜ん…」
 そしてお椀は…
「おっととと、」
「クルシェ、ナイスキャッチ!」
 なんとかクルシェが受けとめてくれたらしい。
「うぅ… ありがとうございます、クルシェさん。
ライナー、どうぞ、食べてみてください 」
「は、はあ…」
 なんかもうもの食う心境じゃないんだけど… まさか食わないわけにもいかない。
肝心の雑煮の方はシンプルな白味噌仕立てでなかなかうまそうだしな。 食うか。
「いただきます 」
 !!
「甘っ、あっまぁ〜〜!!!」
「え? え? お雑煮って甘いものじゃ…」
「シュレリア様、それ、お汁粉 」
「あ… ラ、ライナー、大丈夫ですか?」
「あ、いや、ちょっとびっくりしただけですから。
汁粉と思えば結構いけますし 」
 白味噌じゃなくて白餡だったんだな…。
汁粉にしてもかなり甘いけど、まあ割りきって食えばこんな食べ物もありだと思う。
「そうですか、よかった…」
369Happy? New Year5:2007/01/01(月) 21:12:02 ID:iSFWuYIs

「わたしが最後になっちゃったね。
でもよ〜く煮込んだぶんいい味出てると思うよ〜、はいっ!」
 オリカの差し出したお椀の中身は…
「え〜っと、オリカ、これなはなあに?」
「なにって、お雑煮だよ、ミシャちゃん 」
「…少なくとも私の知ってるお雑煮は
こんな溶岩みたいに泡立ってる真っ赤なお汁の中に
 紫色のかたまりが入ってたりはしないんだけど 」
「ふ〜ん、お雑煮って地域によって違うっていうもんね。
スクワート村じゃ昔からこんな感じだよ 」
 オリカのセリフにみんなが一斉にクレアさんのほうを見ると
クレアさんはものすごい勢いでぶんぶん首を振った。
「さあライナー、どうぞ召し上がれ 」
 にっこり笑顔で迫られてはとても食べたくないなんていえない…
「う、あ、ああ… い、いた、だきます…」
 覚悟を決めて口にはこぶ。
「う、うぐっ! って、普通にうまいじゃん、これ 」
「うそっ!?」
「本当ですか、ライナー? なにもそこまで気を使わなくてもいいんですよ!?」
「も〜! ミシャちゃんもシュレリア様も失礼だよ!!」

「それで、誰のお雑煮が一番美味しかったの?」
「ちょっとクレアお姉ちゃん! そういうの聞くのよそうよ〜 」
「う〜ん、そうだなあ… 去年食ったアヤタネの雑煮が一番うまかったかな?」
 ……………
「ライナー、ちょっと表出なさい。」
「な、なんだよミシャ 」
「ライナー、これは命令です。」
「え? そんな、シュレリア様まで…」
「ライナー、覚悟は出来てるよね?」
「オ、オリカ、ちょっと、おい、まてよ、ひっぱんなって…」

『うぎゃあ〜〜〜!!』
「新年早々近所迷惑だよね〜」
「…私、余計なこと言っちゃったかしら 」
「言わなくていいこと言ったのはライナーのほうだから気にすることないよ。
それよりおかわりちょうだい、ボクはクレアさんのお雑煮が一番美味しいな 」
「うふふ、ありがとう 」

              おしまい
370名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 14:19:55 ID:5jmYcNcM
おお,タイムリーなネタ!GJ!
371名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 01:43:48 ID:VA8yv3tT
超GJ。萌死した
372名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 03:02:18 ID:Dm9mOISQ
つまんねーssばっかりだなー
こんなの何が面白いんだお前ら?何処に萌える要素が入ってんだよww
描写説明が下手過ぎて誰が喋ってるのかわかんねーし
373名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 03:25:34 ID:VbKgTQLQ
>>372
お前の出番だスネーク
374名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 23:22:36 ID:Dm9mOISQ
もっと頑張れよ職人の諸君
375シンガーエンジェル・シュレリア:2007/01/04(木) 00:50:00 ID:ZvNxxjmI
 朝、彼女はもの凄くぼ〜っとした状態で目を覚ます。
いやいきなりバチッと目が覚めて「今日も朝から爽やかだー!」とか言ってる奴が居

たらそれはそれで恐いが。
「ぅ〜〜〜〜〜〜」
彼女の名は塔ヶ先零羅、只今16歳。
ある一点を除けばごくごく在り来たりな少女。
寝ぼけ眼のままむにむにと何事か口の中だけで呟くと、フラフラとベッドの「上」に

立ち上がり、一歩踏み出す。
ずるぺちっ!
当然のごとく足を踏み外し、コケた。

376名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:50:36 ID:ZvNxxjmI
 世界は、誰も知らないところで危機に晒されようとしていた。
 ウイルス生命体と、それを使って世界征服を企む組織、ミュール団。
 人々はまだ、誰も何も知らないまま、ミュール団の暗躍を許そうとしていた。
 だが、しかし。
 影があるためには光が必要なように、世界を護るため、立ち上がった少女が居た。
 彼女の名は……シンガーエンジェル・シュレリア!



シンガーエンジェルシュレリア
原作 アルトネリコ〜世界の果てで詩い続ける少女〜
企画 ネタスキーなおまぃら
377名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:51:50 ID:ZvNxxjmI
CM入り
◎ \鍋\
(´・ω\/)<この番組は御覧のスポンサーの提供でお送りする
CM明け
378名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:52:25 ID:ZvNxxjmI
【第1話:シンガーエンジェル、シュレリア見参!】


 彼は原瀬頼奈、18歳。
ごくごくありきたりな高校生で、運動神経は良いが他はほぼ人並み
土曜の午後だというのに一緒に出歩く彼女も居ないので、彼は独りで街をぶらついて

いた。
「はぁ……せっかくの土曜だってのに金無し予定無し彼女無し……」
足下の小石を蹴り上げてみたところ、壁に跳ね返って自分の額に当たった、どうやら

運も無いらしい。
「何か映画でも見るかな……」
せっかく街まで出たのだから、と繁華街の映画館を見て回る
【怪異連続殺人事件24時間!その時家政婦と婦人警官と女教師と女弁護士と犬と大

首領は見た!Xファイルに秘められた謎と大総統の陰謀とは!?】
「……ダメだ、タイトルからして冗談ヌキで詰まらなさそうだ」
というか、2時間ドラマなのか特撮なのかアニメなのか連ドラなのかハッキリして欲

しいとも思う。
「あれ?頼奈?」
379名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:53:00 ID:ZvNxxjmI
 ふいに掛けられた声に驚いて辺りを見回すと、直ぐ側に頼奈の幼馴染み、織香がい

た。
「なんだ、織香か」
「なんだ、とはご挨拶ね〜、独りで寂しそうにしてるから声掛けてあげたのに」
そう言いながら、頼奈の背後にある映画の看板にチェックを入れる
「あ、【怪異連続殺人事件24時間!その時家政婦と婦人警官と女教師と女弁護士と

犬と大首領は見た!Xファイルに秘められた謎と大総統の陰謀とは!?】ってもうや

ってたんだ、面白そうだよね〜」
目を輝かせて看板を覗き込む幼馴染みの姿に、頼奈は頭を抱える。
「本気で言ってるのかヲイ……」
「本気も本気だよ〜、見ていこう?」
取った手をぶんぶん振り回す幼馴染みをやんわりと引きはがしつつ、頼奈は溜息をつ

く。
「俺はパス」
「え〜〜〜〜!?」
なにやら文句をいう幼馴染みをその場に残し、頼奈は別の何処かを探して彷徨い出す

380名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:53:40 ID:ZvNxxjmI
 いわいるベッドタウンと言われる街にも、それなりの娯楽施設や飲食店はある。
今日、頼奈が足を運んだのもそんな中の1つ……。
「いらっしゃいませ、1名様ですね?こちらにどうぞ」
ウエイトレスの一人に案内されて席に着き、コーヒーと軽食を注文する。
待つ事十数分、「お待たせしました」の言葉と一緒にコーヒー皿とカップが置かれ、

熱いコーヒーが注がれた。
………頼奈の膝の上に。
「ずあちゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!?」
「あぁっ!ご、ごめんなさいっ!」
ドジなウェイトレスやメイドさんというと萌える人も居る、というのは十分知ってい

たが、実際問題自分が被害に遭うと「萌え」等とは言ってられない。
コーヒー零した犯人……胸元のプレートには「塔ヶ先」と彫り込まれている……は慌

てて布巾を取り出して拭いてはいるもののそれなりに染みにはなるだろう、というか

かかった位置が微妙な場所であるが為に反応しないように気合いを込めるので精一杯

だったりした。
381名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:54:28 ID:ZvNxxjmI
 で、結局店長の鶴の一声によって頼奈と零羅は頼奈の替えの服を買いに出された。
「はぁ……さいってー……せっかくの休み前だって言うのにバイトしか予定がない上

こんな事になるなんて」
「えらい言われ様だなぁ……」
一応端から見ればコーヒー掛けられた被害者と言う事になる頼奈は、あえてそう口の

中で呟くに留めた。声に出したら何か酷い事になりそうだったから。
「何か言った?」
「いや、なんにも」
一見高嶺の花って感じだけど……と頼奈は心の中で呟く。
(……実際の処、変わらないんだよな)
隣で愚痴りながらもそろそろ気持ちを切り替えている少女の姿に、頼奈は妙なところ

で感心を覚える。
それに見方を変えればこの状況も悪くない、阿鼻叫喚の悲鳴を上げて逃げまどう街の

人々、何かを見据えて驚愕する、隣にいる少女、そして破壊音
「………ゑ?」
思わず頼奈も周囲を確認する。
382名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:55:07 ID:ZvNxxjmI
 其処は、戦場だった。
いや、それは言い過ぎだろ、と頼奈は自分自身に突っ込みを入れる。
周囲を見回し、最初に目に飛び込んできた物は。
身長57メートル、体重550トン♪……ではなく、3機の戦闘機のようなもの、そ

れがあれよあれよというまに変形合体を行い、巨大な人型ロボットになったのだ。
人間で言えば頭部に当たる部分に双眸は無く、変わりに単眼のカメラが何かを探すよ

うに動く。
「……ウイルス……!」
「え?」
「ごめん!私、行かなきゃ!」
刹那、少女は走り出す。
己が戦うべき戦場に向けて。
383名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:55:49 ID:ZvNxxjmI
 バイト先の喫茶店はまだどうにかその形状を保っていた、客も業務員も避難したの

か誰も居ないが、それは寧ろ彼女にとっては好都合だ。
「メイメイ」
「シュレリア〜、ウイルス生命体がでてきたですよ〜」
「情報が遅いっ!」
零羅がポケットから出した小型の人形が、いきなり動いて喋り始める。
が、今はその説明をしているヒマすら惜しい。
「じゃあシュレリア〜、変身するですよ〜」
「うん!」
二人が目を閉じ、意識をシンクロさせる。
「デュアル・ハーモ起動〜、相転移サーキュラー出力実働域に到達〜、リンケージ、

転位開始〜」
「「エクスチェンジ!コード・シュレリア!」」

零羅はメイメイとシンクロし、思いの力を集める事によってシンガーエンジェル・シ

ュレリアへと僅か1ナノ秒で変身するだの!
では、その変身プロセスをもう一度見てみよう

 眩い光が零羅を包む、その光の中で零羅が身に纏っていた衣類は一度分子レベルに

分解され、メイメイの内部に収められる。
続いてメイメイがバイナリ野から保護用ボディスーツを転位、両手足、腹、首、胸と

防護スーツを身に纏い、唱力集積アンテナを兼ねたヘッドセットが転位され、変身は

完了する。
384名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:56:33 ID:ZvNxxjmI
 街は、混乱の最中にあった。
破壊のための破壊を繰り返すロボットに対して現用兵器はほぼ役に立たず、悪戯に被

害を増やすだけ、という結果に落ち着いている。
そんな中を頼奈は走っていた、ただ一人の少女を捜すために。
「くそっ……何処に……!」
油断……とでも言うのだろうか、気が付くと彼は、ロボットの射軸ど真ん中に居た。
ロボットの腹部砲口が開き、そこに向けて粒子が収束していく。
「やば……!」
刹那、膨大な閃光と重粒子の渦が放たれた。
頼奈の人生にピリオドを打つそれ。
破滅的なエネルギーで頼奈の身体そのものを素粒子レベルまで分解できるそれ。
死の影は、飛び込んできた1つのシルエットによって完全に無力化された。
「大丈夫!?」
「っ……?君は……?」
「危ないから、退がって!」
頼奈の言葉をかき消すようにそう言うと、少女はロボットをびしっ!と指刺する。
「弱きを助け、悪しきを討つ! 幸せのメロディー届けます!」
ついでカメラが俯瞰のまま零羅の周囲をくるりと回り、顔のアップ、最後に全身を映

した処で
「シンガーエンジェル・シュレリア見参!詩に代わって、お仕置きよ!」
びしっ!と決めポーズ。何故か此処だけCVが三石琴乃だったりする
その頃頼奈は
(……言えない、俺はこんな事言えない……)
と恐れおののきつつ呆然としていた。
385名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:57:09 ID:ZvNxxjmI
 とりあえず前口上が終わるまで律儀に待っていたロボットは漸く活動を再開してパ

ンチ一発、ビルの壁をも易々と砕く強力な拳だが、シュレリアはそれを軽々と避ける


「遅い遅い!鬼さんこちら!」
ひらりひらりと相手の攻撃を避けながら、少しでも敵を頼奈から遠ざけようと動く。
幸いウイルス生命体はシュレリアに対する攻撃を優先する傾向がある、とメイメイが

解析したばかりなので、これで誘導出来る、と思っていた。
しかし、そのロボットはあろう事かシュレリアに牽制程度の光線を撃つくらいで、頼

奈の方に向かって歩き始めていたのだ。
「……いけない!」
早口で呪文を詠唱し、手の中に光の弾を生み出す。
「唱力開放!プライマル・ワード!」
大きく振りかぶり、光の弾をロボットに向けて投げつける。
しかしそれはロボットの装甲を一部削り落とすだけに留まった。
386名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:57:44 ID:ZvNxxjmI
 閃光が収まると、目の前に小さなロボットのような物が居た。
「あ〜、気が付いたですよ〜」
「ぅ……?」
「えっと、シュレリアがロボットを引きつけるから〜、あなたは早く逃げt」
ずしん。
重々しい音が背後から響き……メイメイが恐る恐る振り返る。
其処には、大きく足を上げたロボットが立っていた。
その足これからどうするの?
そんな事を思わず聞くほど、頼奈も馬鹿ではない。
素早くメイメイを抱え込むと、間一髪、足裏のプレスから逃げ延びる。
「……プライマル・ワード!」
先刻の少女……シュレリアが光の弾をロボットにぶつけ、どうにか注意を自分の方に

向けさせようとしているが、当のロボットは意に関する素振りも見せない。
「メイメイ!アイツに詩が効かないんだけど!?」
「きっとアンチハーモニクスフィールドを持ってるですよ〜、まずそれを破る処から

始めないと〜」
「どーすりゃ良いのよ!そんなん!」
「ん〜……そうですねぇ……」
メイメイは数秒考えると……
「えいっ♪」
シュレリアを頼奈の方に向けて押し出した。
「え?」
「きゃっ……」
不意を打たれたシュレリアは抵抗すら出来ずに頼奈の方へと倒れていき……そして…



CHU♪
387名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:58:20 ID:ZvNxxjmI
 ……物の見事に唇と唇が重なっていた。
いわいるキスと言うヤツだ。
(そんなモン都市伝説だよ!ヘッ!)
と言っていた友人の顔がふと頼奈の脳裏によぎる……が、それ以上に
(や……柔らかい……)
そんな良く判らん感想が頼奈の脳味噌を支配していた。
「めっ……メイメイ!いきなり何……」
「そんな事よりシュレリア、早く変身するです〜」
「もうしてるわよ!それよりいきなりなんて事するの!私の大切なファーストキスが

ぁぁぁ……」
「仮契約に必要だったですよ、それよりもシュレリア、リンケージを装備するです〜


「リンケージ?」
聞いた事がないのだろう、シュレリアは軽く小首を傾げる。
「シュレリアの詩を強化する特殊装甲ですよ、変身する時と同じノリで叫ぶです〜」
「はいはい」
シュレリアは軽く息を吸うと、まだ頬に赤みを残したまま手にしたロッドを天へ掲げ

た。
「アーマライト!リンケージ!」
388名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:59:00 ID:ZvNxxjmI
 何かが暴発したような光が辺りを覆い、それが収まった時、シュレリアは分厚い装

甲を身に纏っていた。
「これが……リンケージ……?凄い……力が溢れる……!」
「あの〜」
隣から、少々困ったような声が聞こえてくる。
そちらを振り返ると、其処には中世の騎士の様な鎧を身に纏った頼奈の姿があった。
「こりゃ一体……?」
「仮契約の力ですよ〜、今日からあなたはエリミアナイツ・ライナーです〜」
「ち……ちょっと待てよ!」
メイメイのお気楽な言葉に頼奈が突っかかる
「それについては後回し!ライナー、いきますよ!」
また律儀に待ってたロボット(身長57メートル、体重550トン)を前に、シュレ

リアが声を上げる。
「ライナー、兎に角その剣で相手を殴って動きを止めるです〜、ライナーは動きを止

める事は出来てもウイルスにトドメは刺せないですよ〜」
「くそ〜……こうなったらやってやる!」
メイメイの声を聞いてか聞かずか、既に半分やけくそ……そんな感じでライナーは剣

をロボットの頭部に叩き付ける。
衝撃に負け、ロボットは大きく体勢を崩す。
2発目、3発目とライナーの攻撃は確実にロボットを押し返す。
そして
「ウイルス、無に還りなさい……!唱力全開!シルヴァホルン!」
放たれた全力の詩魔法は、アンチハーモニクスフィールド毎ロボットを消滅させた。
「ウイルス消滅を確認〜、シュレリア〜、リンケージを解除するですよ〜」
「え?……ちょっ……ちょっとま!」
一拍遅かった。
一瞬だけ光が広がったと思ったら、頼奈と零羅の二人は仲良くそこに突っ立っていた


………全裸で、しかも此処はラブホの真ん前。
「………」
「……」
「〜〜〜〜〜〜〜っ!馬鹿ぁっ!」
「俺かよ!?」
カルい頭をぶん殴るような小気味よい音が、辺りに響いた。
389名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 00:59:42 ID:ZvNxxjmI
 〜ミュール団、秘密基地
「……αβγは失敗したようです」
「やはり、正面からの力押しでは勝てん……という事か」
暗闇の中、声だけがそこに響く。
「だが、次は有ると思うな……シンガーエンジェル、シュレリア」
声はそのまま闇の中へと溶けていく。


 運命はかくて騎士と歌姫を巡り合わせる。
「塔ヶ先零羅よ、よろしく……え〜と……」
「原瀬頼奈、頼奈で良いよ、宜しく、塔ヶ先さん」
硬く握った手は、友情の証で……
「そう言えばメイメイ、仮契約であれだったら本格的にはどうするの?」
「そりゃ決まってるですよ〜、仮契約がキスな以上本契約なら頼奈と零羅が一発……」
「「どっせぇーーーーーーーーーーーーーーいっ!」」
カキィィィィィィィィィィィィィン!という澄んだ音と共に、メイメイは空高く吹き

飛ばされた。



ED/エクス:サスペンド
390/シンガーエンジェル・シュレリア:2007/01/04(木) 01:00:18 ID:ZvNxxjmI
◎ \鍋\
(´・ω\/)<この番組は御覧のスポンサーの提供でお送りした
391名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 01:03:00 ID:xqyrr1TZ
リアルタイムGJ
そして宇宙刑事乙
392名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 01:30:16 ID:qalf0WlF
なんてこった…。GJ以外の言葉が見つからねー
393名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 01:31:23 ID:u6i1I/Vx
宇宙刑事?何かのパロなのかこれ?
仮契約とか、某魔法先生みたいだな
394名無しさん@ピンキー:2007/01/04(木) 01:48:26 ID:+pnN5Z+2
蒸着でぐぐれ
395名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 08:17:35 ID:uE+y6wVb
よくやってくれたぜ…なんか素直に感動
396名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 09:27:22 ID:z3+POpD7
最近シュレリア様のSSが増えてきたな
397名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 11:41:54 ID:mEhshYti
プチツンデレっぽく,甘甘なロリとくるとたまに人気も出よう
398名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 01:02:17 ID:xVPrSmGY
落ちちゃう
399名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 00:38:23 ID:jxUH35Hv
保守しちゃう
400名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 13:27:16 ID:OA72GbdH
うあぁ
ネタがでねぇ…


ってなわけでとりあえず保守。
401名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 23:48:31 ID:deJBDYqK
セイヤ
402名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 22:19:21 ID:imNERv+R
まさかこのままだと落ちる…?
403名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 19:52:52 ID:IX0LwKrg
ついにこのスレに終わりが来たようだ
404名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 19:53:48 ID:VjRY3KoQ
う〜、なんか寂しくなってきたし、また無駄に長くなってきたので
書きかけだけど半分落とします〜

で、読む前の注意
・えー、でも俺ドラマCDとか聞いてないし〜(買ったけど)
・いや、ゲーム本編はマルチエンディングなんだからさ
 エンド後の話なんてたとえオフィシャルでもifにすぎないんだよ
・人の性格なんて一生変わらないものじゃないんだよ、オリカさんがそれを証明してるだろ?
…ただの言い訳ですね、すみませんorz
実は夏頃からぼちぼち書いてたんだけど難航してて…ってやつで、
いまさらプロットから変えるのもアレなんでミュールの性格等は華麗にスルーしつつ読んでやって下さい。

ああ、前言い訳はみっともないなあ…
405Love Song01:2007/01/21(日) 19:54:53 ID:VjRY3KoQ

「うん! 美味しい〜
 ライナーってばホントに料理上手になったよね〜 」
星空の下、ライナーと二人で食べるごはんは
高いばっかりのレストランなんかよりずっとずっと美味しい。
「こういうキャンプ料理なんかだともう完全にライナーの方が上手よね
 お菓子作りとかなら負けないんだけどな〜♪」
「ミシャ 」
ライナーの声が、私の雑談をさえぎった
普段あんまり聞かない真剣な声音に、私の身体にも自然と緊張が走る。
「なにかいる 」
私にはよくわからないけれど、何かの気配を感じたみたい
「俺の右斜め後ろ。 見えないか?」
言われた辺りをみると
暗闇のなかでなにか小さな影が岩陰に身を隠すのが目に入った。
「うん、なにかいる。 あんまり大きくない、人間の子供くらいかな?」
声をひそめてライナーに教える。
「敵かな?」
小さいからって油断はできない
あれよりもっと小さくても危険なモンスターはいっぱいいるもの。
「わからない 」
”わからない”とは言うけど、ホントに危険な相手だと判断したなら
ライナーはもうとっくに戦闘態勢に入ってるはず。
「人間…だな。
 たぶんひとり。
 殺気は感じない。
 気配をまるで消せてないから盗賊のたぐいでもない。
 どっちかっていうとこっちが警戒されてるのかな?」
私に対して、というより確認するみたいな感じでつぶやく
最後のほうはもう声の緊張はずいぶん解けてたから危険はなさそう。
「迷子かな…?」
「いや、迷子って。 ひとりで旅してる人だと思うぞ。」
うぅ、笑われた…
でもライナーの緊張は完全に解けたみたいね。
406Love Song02:2007/01/21(日) 19:55:28 ID:VjRY3KoQ

「呼んであげたほうがいいかな?」
「そうだな 」
ライナーが嬉しそうに笑う
私が誰かのために何かをしようとしたとき、ライナーはいつもこんな顔をする。
なんだかちょっと照れくさい。
でも、ライナーが求めてくれている私と、今の私が少しずつでも近づいているのなら
それはやっぱり嬉しいことだなって思う。
「ねーっ そこのひとーっ そんなところに隠れていないでこっちにいらっしゃいよーっ
 わたしたち、なにもおかしなことなんてしないからーっ 」
 ………
返事がない…
「怖がられてるのかな?」
「どうだろ?」
ライナーはちょっと考えた後、隠れてる誰かに向かって声をかける。
「よかったら一緒にめし食わないかー?
 大勢で食ったほうが美味いからさー!」
 ………
やっぱり反応なし、
と、思った瞬間、岩陰からひょっこりと人影が出てきた。
「お腹すいてたのかな? ふふふっ 」
旅してる人にとっては食べ物は結構深刻な問題で、笑い事じゃない
それはわかってるんだけどやっぱりこうも素直な反応をされると笑っちゃう。
「悪いよ、ミシャ 」
ライナーにたしなめられちゃった。 えへへ
なんて言ってるうちに隠れてた人はすぐそこまで来てる
やっぱりちっちゃくて、すごく髪が長い。 女の子だったんだ…
って、この女は!
407Love Song03:2007/01/21(日) 19:56:01 ID:VjRY3KoQ

私達の前に現れたのはミュールだった。
「君は、ミュール…!」
ライナーがその一言を言うまでにずいぶん時間がかかった。
でもその一言を言ったきりでまた沈黙が流れる。
気まずいなぁ… それにせっかくの美味しいご飯が冷めちゃうし…
「ねえ、とりあえずご飯食べちゃいましょうよ 」
「えっ? あ、ああ… でも…」
私は道具袋から食器をもうひとそろい出して、スープをよそう。
「はい。 食べられなくはないでしょ? 美味しいわよ 」
ミュールは私が差し出したお椀とライナーの顔を交互に見比べている。
戸惑っているのはわかるんだけどなんでライナーの方を見るんだろ?
それわたしたの私なんだけど…。
「食べてみてくれよ、口に合うかはわからないけどさ 」
ライナーがにっこりと笑うと、ミュールはおずおずとスプーンを手に取った。
なんだかその態度のひとつひとつが微妙に引っ掛かる。
うつむきかげんで口数が少なくて、他人と距離を取りたがってるみたいな態度…
ああ、そうか。 最初に会った頃のオリカに似てるんだ。
ちょっと苦手なのよね、こういう娘。
「どうかな? やっぱり口に合わなかったか?」
無言でスープを口に運ぶミュールにライナーが不安そうに聞いた。
「大丈夫…。 …あたたかい。」
微妙にずれた返事をしてくる。
「え? そ、そっか… 」
私の方見て困った顔されても…
え〜っと、
「そういえばあなた、いままでなにしてたの?」
「べつに、なにも…」
あー、もうっ! ホントにやりにくいったらっ!
408Love Song04:2007/01/21(日) 19:56:39 ID:VjRY3KoQ

 結局まともな会話もできないまま私達は食事を終えた。
そしてそのまま気まずい時間が過ぎていく…
「あっ、そうだ!」
ライナーが何か思いついてくれたみたいで、荷物袋をあさりだした。
「あったあった、これこれ 」
そう言って取り出したのは…
「それ、ヒュムネクリスタル?
 って ハーモニウスじゃない!」
「ああ、もともとミュールのなんだし
 旅先で会ったら返そうと思って持って来てたんだ 」
「あのねえ…」
軽く頭痛がしてきた。
「そもそも一番最初にそれを紡いだのはミュールなのよ!?
 クリスタル返してどうするつもりなのよ?」
「え? え〜っと、ダウンロード…してもしょうがない、のか… あ、あはははっ 」
まったくもう…
「しょうがなくは……ないわ。」
え?
「その詩も、その詩を紡いだ時の想いも、私はとっくに忘れてしまったもの。
 貴女が謳ってくれるまでは、そんな詩を謳ったことすら忘れていたわ。
 だから、もしよかったら返してくれると……嬉しい。」
「ああ! もちろんさ!」
ライナーが嬉しそうにクリスタルを差し出すけど、彼女は受け取ろうとはしない。
「クリスタルだけ渡されても……困る。」
「あ、そうか。 ダウンロードしないとな。 像の前とかは別に気にしなくていいよな?」
「いいんじゃない? 形だけのものらしいし 」
それに、その像って昔ミュールを倒した人達って話だった気がするしね。
409Love Song05:2007/01/21(日) 19:57:20 ID:VjRY3KoQ

「それじゃあ早速… って、その前にヒュムネコードを聞かなきゃだめなのか 」
そういやそんなのもあったっけ。
「確か心の護に聞かなきゃならないのよね。
 …ってことは、ダイブしなきゃだめってこと?」
「まあ、そういうことになるな…」
あんまり嬉しくないな、それ。
「でもさすがにダイブってわけにはいかないよな。
 やっぱりクリスタル渡して、ってことで…」
嬉しくない気持ちが顔に出ちゃってたのか
ライナーが私を見ながらそんな風に言ってくれる。
それなのに
「別に構わないわ。 ダイブ……して。」
さっきまで押し黙ってたくせに、なんだか乗り気な感じにミュールが言う。
「いいのか? あ、いや、でもな…」
「好きにすれば!」
“どうしよう?”って視線を向けてくるライナーに、つい声を荒げちゃう。
「じゃあ… 明日ネモに戻ることにするか。
 ミュールもそれでいいか?」
「わかった。」
「…ミシャ、ごめんな 」
あんまり聞きたくない、ライナーの申し訳なさそうな声が胸を締め付ける。
結局、ちゃんと返事はできなかった。
410Love Song06:2007/01/21(日) 19:57:54 ID:VjRY3KoQ

「眠らないの?」
眠れなくてテントの外に出てみると、ミュールがひとりで座ってた。
「あまり…眠くはならない。」
それで、終わり。 やっぱりこの娘とまともに会話するのは無理そう…。
会えたら話したいこと、たくさんあった気がするのにな。
「…彼が私にダイブするのは……いや?」
せっかく話しかけてきてくれたかと思ったら、答えにくすぎる質問。
「そりゃ、うれしくはないわよ。
 ライナーは私の、私だけのパートナーなんだもの…」
それでも、結局そんな風に答えてしまう。
「ごめんなさい…」
謝られてもうれしくない。
「一度だけ… 一度だけに……するから。」
「一度じゃ無理よ 」
反射的にそう答えてた。
「………」
「自分の心も心の護も、そんなに都合よく動いてなんてくれないわ。
 そんな簡単なものじゃない
 あなたまだ人の心ってものがわからないの!?」
ホントに、自分の心だっていうのにままならない。
今だってこんなこと言いたいわけじゃないのに…
「…ごめんなさい。 言いすぎ、よね。
 ダイブされるのもけっこうたいへんだから、休んでおいたほうがいいわよ 」
「わかったわ。」
「…おやすみなさい 」
明日までに、気持ちの整理つけないとダメね…。
411Love Song07:2007/01/21(日) 19:58:25 ID:VjRY3KoQ

 明けて翌日。
私はライナーにお姫さま抱っこされたままシルヴァプレートを降りていた。
ミュールはおとなしく後をついてきてる。
なんでこんなことになったのかはよく覚えてない。
私にわかるのは、昨日夜更かししたせいで
今朝はそれこそありえないくらい寝ぼけてたらしいってことだけ。
「ライナー、ほら、その、そろそろ人が住んでるとこだから…」
「そうか? 俺はべつに構わないけど 」
「私はちょっと恥ずかしいから…」
そう言うとライナーは私をそっと下ろしてくれた。
自分から言い出したくせに、ライナーのぬくもりが離れていくのが寂しくて
せめて、って思って片手をぎゅっと握る。
そのままネモのダイブ屋につくまで私はライナーの手を握ったままでいた。

 先にダイブ機に入って行ったミュールを見送って、私はライナーに話しかけた。
「ライナー、昨日はごめんね。 あ、今日もだけど… 」
「え?」
「ヘンな、その… やきもちやいて困らせちゃったでしょ?」
「それは謝ったりするようなことじゃないさ、
 ミシャが嫌がる気持ちだってわかんなくはないしな 」
ライナー…
「ありがとう。 でも、気にしないで。
 これからあなたはあの娘にダイブするんだから
 余計なこと考えないで彼女のことだけを想ってあげなきゃ、ダメよ 」
「ミシャ…。 ああ、わかってる。 ありがとうな 」
そう言うと、ライナーは私の髪をそっとひと撫でしてダイブ機に向かっていった。
「がんばってね、ライナー 」
412Love Song08:2007/01/21(日) 19:59:02 ID:VjRY3KoQ

 ここがミュールのコスモスフィアか
ストーンヘンジの辺りはミシャと変わらないみたいだな。
って、いけないいけない、さっきミシャにも言われたところじゃないか
今はダイブに集中しないとな。
「………よし!」
とか気合いを入れたはいいけど、どうしようか?
とりあえずこのままここに居てもしかたないし…
…なんか忘れてるな、なんだ?
あ、心の護か
そもそも今回の目的はヒュムネコードを聞くことなんだから
心の護に合わないことには話にならない。
しかしおかしいな、ハマやどんすけはダイブするなりすっ飛んできたのに…
キョロキョロ辺りを見渡すが、それらしい影はない。
小鳥が一羽いるくらいだ。
まさかとは思うけど、こいつなのか?
ピリリリリ チッ、チチチ、ピリ、ルルルリ〜
そう思った瞬間に、小鳥はひと声あげると飛んで行ってしまった。
「どうしたもんかな…」
なんて考えててもしょうがない。
ミュールが現れる気配もないし、とりあえずここからでるか。
そう考えて、さっきの小鳥が飛び去って行った方へ向かって俺は足を進めた。
413Love Song09:2007/01/21(日) 19:59:47 ID:VjRY3KoQ

「なんだ、ここ? すごい…!!」
息をのむ、ってのはこういうことだろう。
ストーンヘンジを抜けた俺の目の前に広がったのは大きな街だった。
いや、街とかってそういう言葉で表現していいものなんだろうか?
ネモやほたる横丁でも人の多さにびっくりしてたけど、ここはその比じゃない
ぱっと見渡したその視界に入るだけでも、カルル村の人口より多いくらいの人間が行き来してる。
家族連れや友達同士、ちらほら見かける恋人達… なんか、みんな楽しそうだ。
そして立ち並ぶ建物はプラティナにあるビルよりも高くそびえていて
しかもどの建物も妙に変わった色や形をしてるから見てるだけでも楽しくなってくる。
「は、あはは… すごいな…、あははははは、」
なんかもう笑うしかない感じだ。
ここはミュールの知ってる街なんだろうか?
だとするとずっとずっと昔の街ってことになるんだよな。
人間ってのはこんな凄い場所まで造れちまうもんなのか…
ただただ感心しながらその街を歩いていると、前からきた人とぶつかりそうになった。
「おっと、って、あれ?」
俺はちゃんと避けたけど、相手はまるで避けようとしなかった。
だから軽く肩がぶつかるくらいはしたと思ったのに、そんな感触はまるでない。
「?」
もしやと思ってそのへんの街路樹にふれてみるとスッとすり抜けてしまった。
「やっぱり幻なのか…」
ちょっと残念な気はするけど
そもそもコスモスフィア自体現実じゃないんだし
たとえ幻でも本当なら一生見られるはずがない場所なんだもんな。
「おっと、まずいまずい、観光気分にひたっててどうすんだよ、ミュールを探さないと 」
414Love Song10:2007/01/21(日) 20:00:40 ID:VjRY3KoQ

 しかし、ここにいるとなると探すの大変なんてもんじゃないよな。
背の高い建物に阻まれて、この世界の他の場所どころか命の塔すら見えない。
「あの、すいません 」
街の人に話しかけてみてもまったく相手をしてくれない。
まあ、幻だもんな…。
 《滅べ》
え? 今なにか…
ドンッ!
「うわっ!」
いきなり、地面から何かに突き上げられるような激しい衝撃が走った。
「なんだ!? いったい何が起こってるんだ!?」
周りの人達も何が起こったのかわからない様子で、不安げな顔をしてる。
 《滅べ》
またさっきの声が聞こえたかと思うと
今度はありえないことに大地が墜落していく飛空艇みたいにグラグラと揺れ出した!
「うわっ! やばいぞ、これ…
 そうだ、ミュール! ミュールは無事なのか!?」
 《滅べ》
またあの声が聞こえる。
でも、この声…
さっきから聞こえるこの声には聞き覚えがある。 まさか…
 《滅べ》
やっぱり… これは、この声は、ミュール!
「ミュールッ! どこにいる!? これは君がやってるのか? 答えてくれ! ミュールッ!!」
俺が叫んでも返事はこない。
 《滅べ》
ただ同じ、つぶやくような声が静かに響くだけだ。
その声の冷淡な響きとはうらはらに、周囲はひどい有様になってる。
人々は逃げまどうか、立つ事も出来なくなって地に伏せている。
男のものか女のものかもつかない悲鳴が四方八方から渦を巻くように聞こえてきて気が狂いそうだ。
415Love Song11:2007/01/21(日) 20:02:10 ID:VjRY3KoQ

「ミュール! ミュールッ!!」
 《滅べ》
!! 上か!?
その声が上から聞こえた気がして空を見上げようとした瞬間
これまでとは比較にならないほど大きく地面が揺れた。
「くっ!!」
立っているのがやっとで空を見上げる余裕もない俺の目の前で
地面に大きな裂け目が刻まれていく…
右往左往していたたくさんの人達がそこに飲み込まれ
立ち並ぶビルさえも真っ二つに引き裂かれて崩れ落ちていった。
「あ… そんな… こんな…! ミューールッ!!」
天を仰いで叫んだ俺の視線の先に、ミュールはいた。
空高く浮かんでいる彼女の表情はここからではまるでわからない。
 《滅べ》
ただその声は淡々と、なんの感情もこもっていないかのように聞こえる。
「ミュール! もうやめろっ! なぜこんなことを…!
 もう、もうやめてくれえぇーーっ!!」
 《滅べ》
俺が声を枯らして叫んでも、返ってくるのは冷たい響きだけだ。
「ミュール、なぜ… うわっ!!」
大地を走る亀裂が俺の足元にまで延びてくる。
その先で、小さな子供が必死で裂け目の縁にしがみついているのが見えた。
「うぅ… 誰か… 誰か助けてぇ…」
何を思うより先に、俺はその子に向かって駆け出していた。
(間に合ってくれえっ!)
断崖となった大地から離れてゆくその小さな手を、すんでのところで捕まえた!
…はずの俺の手は、なにひとつ感触を残すことなくその腕をすり抜けてしまう
あぜんとする俺の目の前で、その子は悲鳴を上げることすら出来ないまま
あっというまに真っ暗な空へ消えていった…
「う、あ、あぁ… うわああぁぁぁーーーっ!!」

…つづく
416次回予告:2007/01/21(日) 20:03:20 ID:VjRY3KoQ

 薄暗いダイブ屋にシステムの緊急停止を求める警告音がこだまする
 ミュールのコスモスフィアで見た光景に心を折られ、ひざまづくライナー
 私はどうすればいい? こんなとき、私はライナーに何をしてあげられる?
 私は… 私は!

 「私はただ……返したかっただけ。」

 「ライナーの、バカーーッ!!」

 「ミシャがいるから、俺なんだ 」

 次回「Love Song 後編 」お楽しみに!

 Was yea ra chs hymmnos mea an infel tes yor.
417名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 22:01:13 ID:MX2Cql3C
ネ申
418名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 23:49:33 ID:5EDL5+ib
久しぶりに来たら神が降臨してた

G J !
419名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 00:49:26 ID:XTdoHAxs
てすと
420名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 08:49:13 ID:/CxxVeoU
保守
421名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 19:21:37 ID:MiFEvVBV
神だな、うん GJ!!!
422名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 15:16:16 ID:aIxk3v2x
保守。
2周目でもやってssネタ考えてくるか・・・
423名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 19:22:19 ID:XcYmwA+R
うわあぁ…なんか評判いいのは嬉しいけど、果てしないプレッシャーが…
なんとか書き終わったけどめちゃくちゃ不安だ…

でもまあそんなこと言っててもしかたないし、落としますね〜
楽しんでもらえるといいなあ…

前編は>>405->>415
>>416もかな?

では、どうぞ。
424Love Song12:2007/01/27(土) 19:23:03 ID:Zs+b4AR6

 ビーー!! ビーー!!
けたたましい警報が鳴り響く
「ちょっと! なによこれ? なにがあったっていうの!? ライナー!!」
ダイブ屋のおじさんがあわてて機械を緊急停止させている。
まさか、ダイブ事故?
ライナーに限って、そんなこと…
でも、この状況はどう見ても事故が起きてるとしか考えられない
茫然としている私の前に、停止したダイブ機からライナーが転がり出てきた。
「ライナー!」
落ちるようにして床にはいつくばったライナーは、そのまま小さくうめいてる。
「ライナー! ライナー! しっかりして! ねえ! ライナー!!」
「くっ、う、うぅ…」
かけよった私の腕を力無くつかみながら、ライナーはうめき続けてる。
「ライナー… 泣いてるの…?」
いったいなにが… いったい、ライナーはなにを見たっていうの?
私は遅れてダイブ機から降りてきたもうひとりの気配を背中に感じて振り返った。
「ちょっとアンタ! ライナーになにを…!」
なにを見せたのかと聞こうとして、彼女もまた今にも泣きだそうな顔をしてることに気付く
表情そのものは変わらないけれど、それが一目でわかったから
私は彼女にそれ以上なにも言えなくなってしまった。
「ライナー…」
なにがあったのかはわからない
でも、今確かにライナーは傷ついて苦しんでいる。
だったら、私はライナーを助けてあげなきゃ、癒してあげなきゃいけない
ライナーは私のたったひとりのパートナー、世界で一番大切な人なんだもの!
425Love Song13:2007/01/27(土) 19:23:37 ID:Zs+b4AR6

「ライナー、大丈夫よ。 私がついてるから 」
くずれ落ちている愛しい人をそっと抱きしめようとしたとき、弱々しい力で袖を引かれた。
「…?」
さっきからライナーはずっと私の腕をつかんでた。
まるで力の入らない様子のその手が私の腕を滑り落ち
広い袖口に必死にからみついている。
「…ライナー 」
だけど、その手が求めているのは私じゃない。
地につき、ガタガタと震える膝も
うなだれた上体をやっとのことで支えている肩も
それでも、もう一度自分の力で立ち上がろうとしてる。
私にはそれがわかってしまった。
うつむいて私からは見ることのできないその瞳も、きっとまだあきらめてはいない。
だったら、私はどうすればいい?
今抱きしめてしまったら、きっとライナーはもう立てなくなってしまう。
だったら、私は、私は…
「ミュール! まだそこにいるわね!? そのままそこにいなさいよ!
 前みたいに消えてしまったら、もうホントに許さないからっ!!」
背を向けたままミュールに釘を刺し、私はそっとライナーの顔を上げさせた。
瞳を伏せ、うなだれたライナーの顔は見ていられないくらい痛々しい
でも、だからこそ私は…
私は、大きく右手を振り上げた

 パンッ!

 乾いた音が響く
「ミ、シャ…?」
呆気にとられたような顔でライナーが私を見た。
426Love Song14:2007/01/27(土) 19:24:15 ID:Zs+b4AR6

ライナーの頬を張った手のひらが熱い。
「なに情けない顔してるのっ!?
 あなたは私のパートナーなのよっ! もっとしゃんとしなさいっ!!」
手だけじゃなくて、目頭まで熱くなってきた。
ダメ、ここで泣いたりしたら全部だいなしになっちゃう。 こらえないと…
「私が好きなのはすごく頼りになって、いつもカッコよくしてるライナーなの!」
嘘。 私はどんなライナーも好き、ライナーの全部が大好き。
「そんな、みっともなくはいつくばってるライナーなんか… だいっきらいよっ!!」
嘘。大嘘。 たとえなにがあったって、私がライナーを嫌いになるなんてことない… 絶対!
「う… ぐすっ… だ、だから… だから、ちゃんと立って… 自分で…
 できるでしょう? あなたは、私の… 私の… うっ、うぅ… ぐす、ひっく 」
もうどうにも涙がとめられなくなって、結局泣きだしてしまった私の前で
ライナーはゆっくりと立ち上がった。 自分の、その足で。
「ライナー…」
「あっ、と…」
まだ少しふらつくみたいで、私の肩に手をつく。
「くっ、まだ膝が震えてやがる…
 なあミシャ、さっきのもう一発頼めるかな?」
「なっ…! ひ、人が…」
人がどんな思いであんなことしたと思ってるのよ!
どんなに辛かったか… それを、簡単にぃ〜!!
「ライナーの、バカーーッ!!」
 ッパーーンッ!!
「いっってえぇぇ〜〜!!」
さっきよりもはるかに盛大な音が、狭苦しいダイブ屋に鳴り響いた。
「あいたたた、はは、でもこれで本当に目が覚めたぜ 」
「バカッ! バカバカバカバカバカバカバカッ! ホンッットのバカっ!!
 うっ、うぅ… うわああ〜〜ん…」
私はライナーの胸に顔をうずめて泣きじゃくった。
「ミシャ… 本当に、ありがとうな 」
ライナーは私をぎゅっと抱き寄せて、そっと髪を撫でてくれる。
「ミュール、頼む。 もう一度俺を君にダイブさせてくれ!」
427Love Song15:2007/01/27(土) 19:25:05 ID:Zs+b4AR6

左頬が、熱い
精神世界のはずのこの場所に来ても、ミシャに叩かれた頬に熱が残っている。
きっと、この熱さはミシャの想いそのものなんだろうな…
この想いに応えるためにも、もう二度とあんな無様な姿をさらすわけにはいかない。
俺は決意を新たにして、ストーンヘンジを後にした。

 その街の風景は最初に訪れた時とまったく変わらなかった。
立ち並ぶ建物は整然とし、行き交う人々は活気に満ち溢れている。
ミュールはこの光景が憎いんだろうか?
いや、仮に憎んでいるのだとしてもそれはもう過去の話のはずだ。
あの時に聴いたミュールの詩は今も俺の心に響いている
そこには憎しみなんてひとかけらも感じなかった。
ミュールの心は、俺に何をうったえようとしているんだろう?
 《滅べ》
「きたか…」
さっきと同じように、地面が揺れる。
 《滅べ》
その静かな声が聞こえるたびに、大地の揺れが激しさを増し
周囲の喧騒は… 悲しみと嘆きの声は大きくなっていく。
 《滅べ》
ミュールの心が何を思ってこんなものを俺に見せているのかはわからない
でも、俺はこの光景から決して目をそらしてはいけないと思う。
それはミュールの心に目を背けるのと同じことだから…
 《滅べ》
巨大な裂け目が縦横に走り、逃げ惑う人々を、立ち並ぶビルを
街を、飲み込んでいく。
428Love Song16:2007/01/27(土) 19:26:10 ID:Zs+b4AR6

「くっ!」
俺は強く拳を握り、目の前の惨劇に必死で耐えた。
きっと、シュレリア様やタスティエーラも同じものを目にしたはずだ
もちろん、ミュールも。
だから、俺だけが逃げだしていいわけがない。
「うぅ… 誰か… 誰か助けてぇ…」
さっきダイブした時と寸分違うことのない光景。
それが幻なのだと、救おうとする行為が無駄なのだと、身に染みるほどにわかっていても
それでも俺は体が動くのを止められなかった。
脇目もふらずに走り、片手でどうにか地面に引っ掛かっているその子の腕を掴む。
けれど、やはり俺の手にはなにもふれはしない
「くそっ!」
俺のことなど映ってはいないはずのその瞳が、
それでもなにかをうったえるように俺を見据えてくる。
「俺は… ぐ、うぅ… ミシャ!」
自然とその名が口をついて出た。
まだ熱の残る頬に手を当てると、折れかけた心に芯がもどってくるように感じられる。
「ミシャが… 俺を護ってくれている…!」
また、あの子の手が離れ、奈落の底へ落ちていく
俺は決して目をそらすことなく、その姿を強く強く心に焼き付けた。
429Love Song17:2007/01/27(土) 19:27:26 ID:Zs+b4AR6

そうして、俺は世界の全てが崩れ去っていくさまを見つめつづけた。
熱く火照る頬に手を当てたまま…

やがて全てが消え去り、ただ闇だけが支配する世界がおとずれると
そこにミュールはひとりたたずんでいた。
「滅べ… 滅べ…」
今なおかすれるような声でつぶやき続けている
ただ静かに、涙を流しながら…
「ミュール… もう、いいんだ。
 もう、みんな終わったことなんだよ…」
「滅べ… 滅べ…」
ミュールはまるで俺の声なんて届いてないみたいに、ただ同じ言葉をくりかえす。
ついさっきの俺もこんなふうだったんだろうか?
「ミシャ…」
俺はゆっくりと、手を振り上げる。
「!」
ミュールはおびえるようにかたく瞳を閉じた。
 ………
だめだ、なぐれそうもない
どうも俺にはミシャのまねは無理みたいだ。
というか、ミシャにはかなりとんでもない無理させてたんだな、俺。
二発目が痛かったわけだ…
「…ふぅ、」
ため息とともに腕を降ろし、俺は震えるミュールの小さな肩を抱きしめた。
430Love Song18:2007/01/27(土) 19:27:58 ID:Zs+b4AR6

「!! なぜ?」
「もう、いいんだ。
 これ以上ひとりで傷つく必要はないよ 」
「あなたは! …あなたたちは、知らない。
 …なにも、知らないから…」
「そうかもしれない。
 だけど、もし君の犯した罪が決して許されないものだとしても、
 この世界の誰が… たとえ君自身が君を許さないんだとしても、
 それでも俺は…」
“君を許す”そう言おうとした瞬間、落ちていくあの子の顔が脳裏によみがえった。
あれは確かに現実じゃなかったのかもしれない
けれど、彼女が数え切れないほど多くの命を奪ったのはまぎれもない事実だ
その中には、あの子のようななんの罪もない子供だって大勢いただろう
俺はそれでもミュールを許せるのか?
「俺は… それでも…」
あの時、シュレリア様とタスティエーラは
何も知らない俺の出した答えを受け入れてくれた
二人は俺が見たような幻じゃなく、本当の惨劇をその目にしたはずなのに
それなのに、俺が今さらあの時の答えを間違いにしてしまっていいわけがない!
(……すまない )
心であの子に詫びる。
詫びたところで許されることなどないのだろうけれど…
…ああ、そうか。 そういうことなのかもしれない。
「それでも… 俺は、君を許す。
 そうすることが君と同じ罪を背負うことなのだとしても
 いや、そうだっていうんならなおさら、俺は君を許すよ。
 君を許して、俺もつぐなっていく
 俺達の生きる、この世界に…」
431Love Song19:2007/01/27(土) 19:29:20 ID:Zs+b4AR6

 俺の腕のなかでミュールが泣いている。
「うっ ううっ、ぐす、ひっく…」
さっきまでと違ってわずかに鳴咽をもらしながら。
「何故? どうしてあなたはそこまで…」
「え? いや、どうしてって言われても…
 俺がそうしたいと思ったから。 じゃ、だめかな?」
「あなたは… あなたは本当に、馬鹿な人…!」
バカかあ… さっきミシャにもさんざん言われたっけ
「やっぱりバカなのかなあ? 俺 」
「馬鹿よ。 でも、あなたが馬鹿な人で…よかった。
 本当にありがとう。」
ミュールがそう言ってくれた瞬間、まばゆい光があたりを包んだ。
「この光は、パラダイムシフト!」
どうやら、俺とミュールはストーンヘンジにいたらしい
「パラダイムシフト……あなたの、おかげね。
 それじゃ… 私、行くわ。」
「ああ、わかった 」
ミュールは少しの間だけ、名残惜しげに俺を見つめた後
光の中へ消えていった。
ピリリ チッ、チチッ
「え!?」
いつからそこにいたのか、ストーンヘンジの石柱にとまっていた小鳥がひと声鳴いた。
「おまえ…やっぱり、ミュールの心の護なのか?」
そいつは石柱から俺の肩へ飛び移ると
ピィ〜リリ、チチチッ
またひと声だけ鳴いて飛び去っていった。
耳元でささやかれたその最後のひと声が
“ありがとう”って聞こえたのはきっと俺の思い違いじゃないだろう。
432Love Song20:2007/01/27(土) 19:30:20 ID:Zs+b4AR6

ダイブが終わるとすぐに、私達は宿屋に転がり込んだ。
ちゃんとパラダイムシフトしたおかげで表情こそ晴れやかだったものの
ミュールもライナーも疲れきってたから。
「ごくろうさま、疲れたでしょ? 子守唄でも歌ってあげましょうか?」
「ありがとう、ミシャ。 でも、俺は大丈夫。
 だから、できたらミュールについててやってくれないか?」
ふう、すぐこれだもの
まあ確かにミュールのことも少しは心配だし、いいけどね。
「わかったわ。 でもちゃんとおとなしく休むのよ?」
「わかってる。 ていうか、さすがに今日は疲れたからな 」
「うん、 それじゃあ… あ! そういえばヒュムネコードは聞けたの?」
いろいろあってすっかり忘れかけてたけど、それが今日のダイブの目的だった。
「え? あー! わすれてた!!」
「はあ…、これだもの 」
でもどの道一度じゃ無理だったでしょうし、しかたないか。
「じゃあ明日もダイブ? それとも少し時間空ける?」
「う〜ん…」
今すぐにでも! なんて言い出すかと思ったら、なんだか随分難しい顔をしてうなってる。
「どうしたの? もうミュールにダイブするのは嫌になっちゃった?」
「そうじゃなくてさ… ミシャ、今朝言ってたろ?
 余計なこと考えないでミュールのことだけ想ってやらないとダメだ、って 」
「ええ、言ったわね 」
「俺もその通りだと思うんだ。
 でも、俺はもうミシャのことを心から抜いちゃったら俺じゃなくなるんだよ。
 今の俺はさ、 ミシャがいるから、俺なんだ 」
433Love Song21:2007/01/27(土) 19:30:50 ID:Zs+b4AR6

「ライナー…」
「今日だって、ミシャがいてくれたからなんとかきりぬけられた 」
ライナーは私がひっぱたいた頬に手を当ててそう言う。
「だからさ、俺はもうミシャ以外の誰かにダイブするべきじゃないと思うんだ…」
「……うん 」
ミュールには悪いけど、やっぱりそんな風に言われて嬉しくないわけない。
「でも、ミュールのことはどうするの?
 クリスタルだけわたしてダウンロードはなしにしちゃう?」
「それなんだよなあ… なんかいい方法がないもんかなあ…」
「う〜ん… とりあえず、ミュールとも話してみるわ。
 それでもいい方法が浮かばなかったらシュレリア様にでも相談してみましょう 」
相談っていうか、たぶんあの人はミュールのヒュムネコード知ってる気がするのよね。
「そうだな、頼むよ 」
「うん。 それじゃ、ちょっと行ってくるね 」
「あ! ミシャ 」
部屋を出ようとしたところで呼びとめられた。
「なに?」
「いや、今日は本当にありがとうな。
 だいぶ無理させたみたいだし…」
「いいの。 あなたが辛いときは私も辛い、ただそれだけのことだもの。
 だから謝らないで 」
だいたい何を言いたいのかはわかるから、先に断ってしまう
そんなこと言われても嬉しくないしね。
「え… あ、ああ… その、うん 」
案の定謝るつもりだったみたいでライナーは口篭もってしまった。
「ふふ、じゃあね 」
「ミシャ! …その、愛してる 」
 !!
「ちょ、ちょっと! いきなりなに言いだすのよ!」
「いや、ミシャが喜ぶのならこれかなあ… って
 それに、俺はやっぱりミシャのこと愛してる。 なんか、今日は本当にそう思ったからさ 」
「……ありがと 」
それだけ言って、私は部屋を出た。
でもすぐにはミュールのところへ行けそうにない
先に絶対真っ赤になってるこの顔をなんとかしないとダメだわ…
434Love Song22:2007/01/27(土) 19:31:25 ID:Zs+b4AR6

「ミュール、私よ。 入ってもいい?」
「開いてるわ。」
微妙にずれた返事をされる。 なんだかもう慣れてきちゃってるけど
部屋に入ると、ミュールはなにをするでもなくベッドに腰を下ろしてた。
「大丈夫? 今日は結構大変だったと思うけど…」
「彼は?」
「平気よ。 さすがにちょっと疲れてたみたいだけど。
 自分の事はいいから、あなたの様子を見てこいって 」
「そう…」
喜ぶかと思ったら、ちょっと複雑な顔をされた。
「あなたは平気?」
「……… MULE_TEIWAZ_ARTONELICO」
「え?」
それって、まさか…
「私のヒュムネコード。」
「なんで? どうして知ってるの!?」
「自分の名前だもの……知らないわけがないわ。」
「でも、じゃあなんで!?
 それがわかってるなら最初から教えてくれれば、あんな…
 いったいどういうつもりなのよっ!」
「…ごめんなさい。」
ミュールはびっくりするくらい素直に謝ってきた。
ライナーがあんなにも傷ついてしまったことは彼女にとっても本意じゃなかったんだろう。
435Love Song23:2007/01/27(土) 19:32:03 ID:Zs+b4AR6

「どうしてなの? あなたは何がしたかったの?」
私はつとめて声を押えてもう一度聞いた。
「……返したかった。」
「返す?」
「そう。 私はただ……返したかっただけ。
 彼のくれた想いを…ほんの少しでも…」
コスモスフィアを操作してライナーが喜ぶような世界を見せたかったってこと?
それが上手くいかなくって…
でも、だからってライナーがあそこまでボロボロになるような世界になるものなの?
「ライナーは… なにを見たのかな…?」
コスモスフィアでのことをなぜか私達は覚えていられない
だけどなんとなく、ミュールはそれに心当たりがあるような気がして私は聞いてみる。
「たぶん……滅び。」
案の定、答えは返ってきた。
「滅び? 第二期の?」
「…そう。 いつも……夢に見る光景。
 落ちてゆく、翼… 崩れてゆく、街… 消えてゆく、命…」
それは… 確かにショッキングね
「そんなもの、見せたくはなかったのに…」
「…そうかしら?」
ふと、思ったことが口をついて出てしまって、私は言ってから少し後悔した。
「どういう……意味?」
やっぱりミュールは少しムッとした顔をしてる
でもそれは怒ってるっていうより悲しんでるみたいに見えた。
「あなたはもうライナーを傷つけたり苦しめたりしようなんて思ってない
 それは私もわかってるわ。
 でも、初めてのダイブだもの、本気で隠したいって思ってることが形になったりはしないわよ 」
436Love Song24:2007/01/27(土) 19:33:10 ID:Zs+b4AR6

「………」
どうやら彼女もそれについては疑問を感じていたらしく、考えこむ表情になる。
「…たぶん、あなたは知って欲しかったのよ、本当の自分を
 全部知って、その上で受け入れて欲しかったんだと思う。
 私もね、最初の時はすごくいいとこ見せようって思ったんだけど…
 失敗しちゃったみたいだし 」
「そう…なの?」
「うん… だって、パラダイムシフトしてダイブから覚めた後、 私ほっとしたもの。
 少しくらいみっともないとこ見せたって、ライナーは私を嫌いになったりしないって
 それがわかったの。 心がそう感じたのよ。
 それって、コスモスフィアでみっともないとこ見せちゃったってことでしょ? 」
「私も……それと、同じ?」
「たぶんね。
 いいところを見せたいって思うのは好きになって欲しいからでしょ?
 でも、どんなに好きになってもらえても
 ひとつ悪いところを見られただけで嫌われるんじゃ意味がないじゃない
 だから私達の本当の心は一番大切な人に悪いところも見せようとするんだと思う 」
「……そうね。 そして彼は受け入れてくれた。」
うん、パラダイムシフトしたってことはそういうことだものね。
「そしてあなたの心は成長してる。 自分で何か感じない?」
「…眠るわ。」
ホントに唐突に話切ってくるわよね、この娘…
「そ、そう…。 あなたも疲れてるのに長居しちゃったわね、ごめんなさい 」
「睡眠をとりたいわけでは…ないわ。
 今日は……いつもとは違う夢が見られる。 …そう、思ったから。」
ああ、そういうこと。 一応脈絡はあったわけね。
「そっか、いい夢見られるといいわね。 おやすみなさい 」
「…おやすみ、なさい。」
437Love Song25:2007/01/27(土) 19:33:50 ID:Zs+b4AR6

Wee ki ra exec hymmnos Harmonius.
Was yea ra chs hymmnos yor...
En chsee fwal fwal yor...
exec drone hymmnos Harmonius enter MULE_TEIWAZ_ARTONELICO.

次の日の朝早く、私達はまだ人気のない大唄石公園でダウンロードの儀式を行った。
「この詩… この想い… ああ… 私は…!」
あの詩、あの想い、私もよく知っている。
「どうかな? 気分は…」
「…昨日、夢を見たの。 私は大勢の人の前で謳っていた…
 でも、その詩がどんな詩なのかはわからなかったわ。」
なにか大切なものを包み込むように両手を胸元で合わせてミュールは微笑んだ。
「その詩を……ようやく思い出せた。
 二人とも、本当にありがとう。」
私とライナーも、顔を見合わせて微笑む。
「どういたしまして。
 でも大勢の前で謳う夢を見るなんて、あなたももしかして歌姫志望なの?」
「歌姫…? そうね、それもいいかもしれないわね。」
ごく軽く、社交辞令程度に返してくるけど、なんだか結構乗り気に見える。
「あはは、こりゃまた手強いライバルができちゃったな。 俺達も頑張らないと!」
「な〜に言ってるのよ、ソル・シエールで一番の歌姫は私に決まってるわ 」
「随分……強気なのね。」
さっきとはうってかわったするどい目つきでミュールは私をにらんでくる
なんとなくわかってたけどプライド高いなあ、この娘。
「強気もなにも、私にはあなたにもクレアさんにもないものがあるんだもの 」
「……それは、なに?」
「決まってるじゃない! 世界で… 一番の… 私だけのパートナー!!」
私はそう言って、ライナーの腕に飛びつくみたいに抱きついた!
438Love Song26:2007/01/27(土) 19:34:45 ID:Zs+b4AR6

「え!? ちょ、ミシャ、それは言い過ぎだって 」
ライナーは顔を真っ赤にして照れまくってる。
ミュールは一瞬目を丸くしたあと、にっこりと微笑んでくれた。
「それは…確かに敵わないかもしれないわね。
 貴女が彼を思って謳う詩は、きっと素敵な詩…
 ねえ、聴かせてくれるかしら? 貴女の詩。」
まさかミュールがそんなこと言ってくるなんて思わなくて、今度は私が目を丸くした。
「だってさ、こいつは気合入れないといけないな 」
「うん! あなたがそう言ってくれるなんて、本当に嬉しい!
 私、頑張って謳うから!」
「ふふ、ありがとう。」
ミュールが微笑む。 とびっきりの笑顔。
私も精一杯の想いを込めて、とびっきりの詩を謳おう
私の、世界一のパートナーへのありったけの愛を込めて!

Rrha...
 Was yea ra chs hymmnos an infel tes yor.

Wee yea ra enter tes yor en rre yos hynne ks maya mea syec.
Wee yea ra faja tes sphilar syec aiph yos yaha.
Wee paks ra kiafa yos hymmnos.
 pak an hymmne fusya mea forgandal vit ieeya art syast hymmne.
Was touwaka erra irs an yor, na chs ar enesse van na urr revm chs iem.

Wee ki ra hymme en hymme,
Wee i ga firle anw pomb enesse enesse.

Wee yea ra murfan yor,
 Wee yea ga murfan yor,
  Was zweie ra firle yor.

Was au ga na haf wart sos yatse ar enesse tes yor.
Was yea erra gyen hymmnos art yos ar wart “アイシテル”


                    FIN
439名無しさん@ピンキー:2007/01/27(土) 23:43:51 ID:Ad3DaxeH
その作品のみを送るストイックさとも相俟ってGJだ
440名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 23:57:20 ID:qUB7lUDc
GJ!ミュールはアルトネリコの4人目のヒロインだよな!感動した!
441名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 19:54:15 ID:RE8xGjI+
神 GJ!! 感動した
442名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 19:29:04 ID:B6Mva6Tv
あぁ、どうやら期待外れ〜 ってなことにはならなかったようでひと安心。

ヒュムノス詩のこととか言いたいことは掃いて捨てるほどあるけど掃いて捨てたw
きりがないしね。
でもさすがに日本語訳くらい書いといたほうがいいのかな…?
443名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 00:03:37 ID:tDzETsf0
訳は欲しい
444名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 17:43:57 ID:0x0ujf3h
了解
じゃあとりあえず>>437の冒頭から
これはゲーム中のダウンロードのシーンで使われてたのとほぼ一緒
Fou paks ra (ちょっとドキドキする)をWee ki ra (とても集中している)にして、
あとダウンロードする対象をミュールにしてあるだけ。
訳はこんな感じ

Wee ki ra exec hymmnos Harmonius.
 ヒュムノスハーモニウスを実行します。
Was yea ra chs hymmnos yor...
 貴方は詩になる
En chsee fwal fwal yor...
 そして二枚の翼をその身に纏う
exec drone hymmnos Harmonius enter MULE_TEIWAZ_ARTONELICO.
 ヒュムノスハーモニウスのミュールへのダウンロードを実行します。

これはヒュムノサーバー(ttp://game.salburg.com/hymmnoserver/)の検索で
単語の意味だけ拾ってもだいたい同じ意味になるはず。

で、>>438の詩
とりあえず詩ってことで体裁整えたかな〜り意訳な訳を置いときますが
こっちは単語や文法を自分の勝手な解釈で使ってるから
ヒュムノサーバーで単語の意味だけ拾っても???になる部分が多いと思う。
なんかつっこみあればまたそのつど、ってことで。
長いのでレスまたいで次におとします。
445名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 17:49:51 ID:0x0ujf3h

Rrha...
 言葉にならないほどの想いが私の胸の中にある
  その想いをただ貴方に伝えたい…
 Was yea ra chs hymmnos an infel tes yor.
  貴方への愛と共に、詩になります

Wee yea ra enter tes yor en rre yos hynne ks maya mea syec.
 貴方の声が私の心に魔法をかけて、しかっりと捕まえてしまう
Wee yea ra faja tes sphilar syec aiph yos yaha.
 貴方の笑顔が私の心を育てていく
Wee paks ra kiafa yos hymmnos.
 pak an hymmne fusya mea forgandal vit ieeya art syast hymmne.
 貴方の詩が聞こえる。
  私を包むその波動と共に未来を紡ぐ、折り重なる調べが希望を見せてくれるから
Was touwaka erra irs an yor, na chs ar enesse van na urr revm chs iem.
 いつまでもそばにいたい、かなうことのない夢が日常に変わっても私の想いは唯一つ

Wee ki ra hymme en hymme,
Wee i ga firle anw pomb enesse enesse.
 謳っても謳っても、私の想いは尽きることなく胸に溢れてくる

Wee yea ra murfan yor,
 Wee yea ga murfan yor,
  Was zweie ra firle yor.
 貴方を想うだけで心に喜びが満ちてくる
  でも、ただ想うだけではもう足りない
   もっと貴方を感じたい

Was au ga na haf wart sos yatse ar enesse tes yor.
 ああ、どれほど言葉をつくしてもこの想いの全ては伝えられそうにない
Was yea erra gyen hymmnos art yos ar wart “アイシテル”
 私の心をこんなにも強くふるわせたのは
  貴方の“アイシテル”のたった一言だったのに




と、まあこんな感じの訳になります。
446名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 15:15:58 ID:xuNygSdg
ヒュムノス訳を読むと無闇に有り難い気持ちになるのは俺一人か?
447名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 22:26:49 ID:3DCA/XaZ
ヒュムノス使いこなせてるのが凄杉
448名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 23:23:14 ID:rYCczTLp
俺もヒュムノス勉強したいんだが、設定資料集があればいいかな?

オススメ無い?


スレ違いだがスマン('A`)
449名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 19:02:08 ID:Do8HPtq+
紙媒体ならパーフェクトガイド(攻略本)の方が詳しい。

ネット上なら前述のヒュムノサーバー(ttp://game.salburg.com/hymmnoserver/)や
未完成小事典(ttp://hymmno-dict.com/)
あとアルポータルのトウコウスフィアでやってるシュレリア様のヒュムノス語講座あたり。

書いてて一番ありがたかったのは未完成小事典さんとこかな?
一応最終チェックはヒュムノサーバーでやってたけどね〜

あと>>438の詩とかホントにテキトーでとても使いこなせてるレベルではないですよ〜
まあ現状あまりにも語彙が無いからテキトーじゃないと何も書けなかったりもすんだけどw
450名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 22:13:33 ID:r0AEzE65
人がいない…
451名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 23:48:27 ID:ZubYQM0J
いますが
452名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 02:21:02 ID:PCtNP6YK
いません
453名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 19:07:01 ID:pywQXbA7
『バレンタインって事でミシャの話を書いていたら
 いつの間にかハマがメインの話になっていた』

な… 何を言ってるのか わからねーと思うが(ry

そんな感じですw
454Valentine01:2007/02/14(水) 19:08:24 ID:pywQXbA7

 その日、ミシャのコスモスフィアには、朝から甘い香りがただよっていた。
「ミシャ〜、朝からなにやってるのよ〜 」
「なにって、決まってるでしょ? チョコレート作ってるのよ 」
たしかにそれは聞くまでもない、ただよう香りだけで十分わかる。
なにより今日はバレンタインデーだ。
「チョコなら外のミシャが昨日作ってたじゃない 」
「外は外、内は内でしょ?
 それにほら、今準備してるのはチョコレートフォンデュだもの
 外じゃなかなかむずかしいでしょ? こういうの 」
たしかに旅の最中に鍋を持ち出して、というのは少々無理のある話だ。
「あの男は口に入るんならなんでも一緒なのよ
 どーせ『でも俺はやっぱりオボンヌのほうがいいな 』
 とか言い出すに決まってるのよ 」
「そうね、だからちゃ〜んとオボンヌも用意してあるわよ
 そのためのフォンデュなんだし 」
「ミシャ〜、なにもあのバカ相手にそこまで気を使う必要はないのよ〜 」
外のミシャも大概のものだが、レベル9のこのミシャの
ライナーへのいれこみ具合はちょっと度が過ぎている気がする。
「もう、ダメよ、そんなこと言っちゃ… ハマもライナーのこと大好きなくせに、
 あ、そうだ! ハマも一緒に作らない?
 材料ならいくらでもあるし、ハマもライナーにチョコレートあげたいでしょ?」
「え!? べ、べつに私はそんなのあげたくないのよ!」
べつにチョコをあげたいとは思っていなかったのは本当だが
大好きなのは図星直撃だ。
「そんなこと言って、ほっぺ真っ赤になってるわよ〜 」
否応もなくうろたえるハマの頬をツンツンとつつきながら
ミシャがからかうように言う
「う、うぅ…」
相手がライナーなら照れ隠しにひっぱたいているのだろうが
ミシャ相手ではそういう訳にもいかず、ただただ顔を赤くするしかない。
455Valentine02:2007/02/14(水) 19:08:58 ID:pywQXbA7

「それじゃあハマはどんなの作る? オーソドックスにハート型?
 それともチョコレートケーキとかにする?」
どうやらチョコを作ることはもう決定事項のようだ。
「う、ゔ〜… そんなこといわれても…」
とはいえそんな都合よくぽんぽんとアイディアが出てくるものでもなく
ハマは困り果ててオカリナをいっそう強く抱き寄せて考え込む。
「ん? オカリナ? ハマはチョコでオカリナ作るの?」
その姿を見て、なにを勘違いしたのかミシャがそんなことを言ってきた。
「ふぇ!? オカリナ… チョコで作れちゃうの?」
「チョコレートはけっこうどんな形でも作れちゃうわよ 」
「へぇ… じゃあ私、オカリナ作ってみるのよ 」
なんだかんだでハマも乗り気になってきたらしく、目を輝かせている。
「それじゃせっかくだし、そのオカリナで型とって実物大の作っちゃおうか?」
「うん! きれいな音が出るように頑張ってみるのよ!」
「う〜ん、演奏するのはさすがにちょっとムリかも…」
小さく苦笑しながら、ミシャはハマのための道具を準備し始めた。


「思ってた以上にきれいにできるものね、
 ちゃんとオカリナの形になってるじゃない 」
「う〜、まだこのへんのディテールがイマイチなのよ…」
ハマはすっかりチョコレートづくりに夢中になっている。
「意外と凝り性だったのね… ライナーに似たのかな?」
「ラ、ライナーは関係ないのよ!
 だいたいあの男はそんな繊細じゃないのよ!」
「繊細って言うのは少し違うけど
 でも一度はまるとすっごい集中するわよ、今のハマみたいに 」
「そんなことないのよ! あんなのと似てなんて…」
くすくすと笑うミシャの前でぶつぶつと文句を言いながらも
ハマは手を休めることなく自分とほぼ同じサイズのチョコと格闘しつづけた。
456Valentine03:2007/02/14(水) 19:09:30 ID:pywQXbA7

「う〜ん… ま、こんなものなのよ 」
ようやくできあがったオカリナチョコは
色以外は形も大きさも本物と寸分違わぬ見事な仕上がりを見せていた。
「ミシャはああ言ってたけど、吹いたらちゃんと鳴っちゃいそうなのよ
 …ちょっと試してみるのよ♪」
好奇心を抑えきれずに、ハマはオカリナチョコの吹きぐちに口をつける。
 フヒュ〜〜〜
一応鳴るには鳴ってくれたが、ちょっと間の抜けた音がした。
「うぅ、やっぱりムリなのよ…
 でも、あまくておいしいのよ〜♪」
かるく吹いてみただけでもチョコの甘さが口の中に広がる
ペロペロなめてみると幸せな気持ちになってきた。
「ふふ♪ あまぁ〜〜い♪
 って、ダメなのよ! せっかく作ったのに自分で食べてどうするのよ!」
きれいにできていたオカリナチョコは、吹きぐちのところだけ
わずかにゆがんでしまっていた。
「あ〜ん、早く直さなきゃ!」
「ハマ〜! ライナー来てくれたわよ〜
 早くいらっしゃ〜い!」
「え!? うそ! ど、どうすればいいのよ〜!」
オロオロと右往左往するハマのところへミシャが顔を出す。
「どうしたの? もしかしてチョコまだ仕上がってないの?
 あ! ちゃんときれいにできてるじゃない、これならライナーも喜んでくれるわ!
 さ、行きましょ!」
どうやら作った本人以外には気にもならない程度のゆがみらしい。
「う… わかったのよ 」
ライナーも気づかずにいてくれることを願いながら
ハマはチョコをかかえてミシャと共にライナーのところへ向かった。
457Valentine04:2007/02/14(水) 19:10:00 ID:pywQXbA7

「ライナー、いらっしゃい!」
「おう、ミシャ! それにハマも、相変わらず仲良いな 」
「心の護と仲の悪いレーヴァテイルなんていないのよ 」
べつにそんなつもりはなくても
この自分の生みの親のにやけた顔を見るとつい悪態をついてしまう。
「アハハ、そりゃそうだよな… ってハマ!
 どうしたんだ、そのオカリナ? 真っ黒だぞ!」
辺りに充満する甘い匂いだけでも十分察しはつきそうなものだが
この頭のネジを数本どこかに置き忘れて生まれてきた男に
それを求めるのは酷な話のようだ。
「…ライナー、それチョコレートだから。
 …ハマの手作りの 」
「え?」
「ハァ…、アンタの無神経さにはホント頭が下がるのよ 」
ふたたび悪態をつきながらも、ハマはひそかに胸を撫で下ろしていた
この調子ならチョコのわずかなゆがみなんて気がつくわけがない。
「あ、いや、その…
 あ! でもそのオカリナがチョコって事はもしかして俺に?」
「そ、そんなことあるわけないのよっ!」
「あたりまえじゃない 」
ハマとミシャが口を開いたのはほとんど同時だった。
「ちょ、ミシャー!」
「いまさら照れてもしかたないでしょ?
 ハマったらライナーに喜んでもらうんだってすごく頑張ってたんだから 」
「そんなこと言ってないのよ〜 」
確かに言ってはいなかったが、
そういう気持ちで作っていたのは事実だったから、ハマの否定の声も強くはならない。
458Valentine05:2007/02/14(水) 19:10:46 ID:pywQXbA7

「そっか! ありがとうな、ハマ!」
そして、このバカの数少ない長所である異常な素直さにハマは弱かった。
「うぅ… ほら、受け取るのよ!」
ライナーにチョコをわたすと、どこからともなく取り出したいつものオカリナに
身を隠すようにしがみついて恐る恐る様子をうかがう。
「すごいなー! よくできてるじゃないか、なんか食べちゃうのがもったいないくらいだ 」
やはり溶けかけた吹きぐちには気がつかない。
「バカなこと言ってないで早く食べちゃうのよ!」
「そうそう、置物じゃないんだから眺めてるだけじゃダメよ、ちゃんと味わってあげないと。
 残念だけどそれを外の世界にまでは持ってくわけにはいかないんだしね 」
「そりゃそうだな。 じゃあハマ、いただくよ、ほんとにありがとう。
 さて、どこから食べるかな…」
そんなことを言いながら、しばらくチョコを手のなかでもてあそんでいたが
結局は演奏するように両手でかまえた。
吹きぐちのところから食べることにしたらしい
(ふぅ… よかったのよ。
 あそこから食べてくれればさっき舐めちゃったのはもうわかんなく…)
「あー!!」
「な、なに? どうしたのよハマ?」
「や、やっぱり食べちゃまずいのか?」
「な、ななななんでもないのよ!」
ライナーが今口をつけようとしたところは
さっきハマが口をつけたところ、
このままだと間接キスになってしまうことにようやくハマは気がついた。
(どうするのよ! いまさら食べるななんて言えないのよー!!)
「えーっと、食べて… いいんだよな?」
「う…」
べつに間接キスがイヤなわけではない
どちらかといえば嬉しいくらいなのだが、とにかくどうしようもなく恥ずかしい。
「い、いいからとっとと食べちゃうのよ!」
口ごもっていて埒が開くわけもなく、意を決してちょっと乱暴にライナーをうながす。
「お、おう… じゃ、いただきま〜す 」
459Valentine06:2007/02/14(水) 19:12:12 ID:pywQXbA7

(あ〜〜! く、口つけちゃったのよ〜〜!
 私、ライナーと間接キスしちゃったのよ〜〜!!)
オカリナの陰でひとり身もだえるハマをよそに
ライナーはおいしそうにチョコをほおばっている。
「どう? ハマのチョコおいしい?」
「ああ、すごくうまいよ!
 なんかハマの味がするな〜 なんちゃって…」
「!! バ、バカなこと言ってんじゃないのよ〜〜!!
 そんな、私のあ、あ、味だなんてそんなの、するわけ… な、ないのょぅ…」
ライナーのくだらない冗談に反応して大声をあげるが
すぐに真っ赤になって声も聞き取れないくらい小さくなってしまう。
「ハマ、さっきからどうしたんだ? 調子でも悪いのか?」
「ライナーがおかしなこと言うから恥ずかしくなっちゃっただけよ 」
なにかしら察したらしいミシャがフォローを入れてくれた。
「そ、そうなのよ! おかしなこと言ってないでとっとと食べちゃうのよ!
 ミシャの用意したチョコだってあるんだから 」
「そうなのか? はは、今日はほんとにチョコレート三昧だな 」
のんきに笑いながらチョコにかぶりつくライナーをにこやかに見つめつつ
ミシャはハマを抱きかかえて耳元で話しかける。
「もしかして、あのチョコ直接味見しちゃった?」
やはり、鈍感な誰かと違って気づいたらしい。
「! う、うん…」
「ふふ、間接キスね♪」
「ち、ちがうのよっ! 私はべつにそんなつもりじゃ…」
「わざとだなんて思ってないわよ。 でも、うれしかったでしょ?」
ハマは返事をすることもできずに顔を赤くしたままうつむく
「うふふ、いいバレンタインになったわね。
 さあ、私のフォンデュはたくさん準備してあるから、ハマも一緒に食べましょ、」
「…うん! ミシャ、ありがとうなのよ 」
ミシャがフォンデュの鍋を火にかけると、
それまで以上にかぐわしいチョコの香りがあたりに広がる。
本当にいい一日になりそうだなと、ハマも心から思った。


             おしまい
460名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 19:50:26 ID:cvWjZPce
GJ! 大変癒されました
461名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 19:52:56 ID:R4hgkj8N
GJ!
職人減って来たな
462名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 00:59:07 ID:BommvWPP
元から少ないじゃん
463名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 18:13:21 ID:GxmZzKLq
ほしゅ〜
464名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 09:18:27 ID:gu8iuTHl
age
465名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 09:27:09 ID:6YvA/jJt
初めて来たんだが、保管庫ないのかここ?
466名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 12:47:07 ID:kxsz3IHd
DJ!!でも職人がいないと盛り上がらんな
467名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 17:53:43 ID:KGTTjZo3
保管庫は無いんじゃなかったっけ?
468名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:27:29 ID:kTOd323c
保管庫は無いはず。
だから2chブラウザに過去の奴を残してる。
469名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 00:17:53 ID:MId1BaSl
1と3のテキストデータ保存してあった。
2は知らん。
470名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 09:02:03 ID:u+Vi8ga5
落ちるっぽいか
471名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 13:06:11 ID:CBB2GkV7
ここはもうダメか?
472名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 17:36:57 ID:LcdE0+h3
実質活動してた職人は二人だけだからな
473名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 19:32:10 ID:j5hwZH0B
もし最後なら前に投下されたSSうpってくれないか?
474名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 21:17:22 ID:QMijVWgX
前に投下されたSSって何個あると思ってるんだよ…
475名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 23:51:32 ID:JwD1AWjA
誰かが保管庫作ればすむ話なんだよな・・・
でも、あいにくと俺にはそんなスキルは無い・・・
ログなら上げれるけどな。
476名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 00:05:45 ID:QI/0pSh6
他力本願で悪いがホントに誰か保管庫作ってくれ。頼む。
477名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 00:27:20 ID:wP6HxffE
そこまで見たいとは珍しい奴だなw
だが俺も無理だ
478名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 04:19:03 ID:Fs4Q5qf6
今日、出先で小説が買えます様に
その小説が『かのこん』ぐらい抜けます様に
479名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 04:49:39 ID:DFgHjUPt
いや、もう出てたが。
ついでに言うと下の役にはたたん。
コスプレイラストなら有るが
480名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 06:16:52 ID:BUYztHp3
でも俺シュレリア様のボディスーツ姿だけでも抜けれるぜ?
481名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 20:46:36 ID:y8DqvSRe
延命剤イベはあったけどな。
482>>478:2007/03/15(木) 23:56:04 ID:Fs4Q5qf6
>>479-481
御忠告感謝する

読了 
ライナーの鈍感さは、もう不能ってレベルじゃね?
483名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 20:10:07 ID:x/Qdd45v
最初のメルクイベントで、これはオリカルートED後話か?とか期待してた俺。
484467:2007/03/17(土) 17:55:13 ID:/UXyuv3k
久々に来たが476は俺じゃないぞ
485名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 17:25:48 ID:nFOfmJhL
昨日小説買って読んだ
ついでに久方ぶりにここの存在を思い出し、過去ログほじくり返しつつまとめ中
その1はだいぶまとまったんだけど、保管庫うpするのにいい場所ない?
486名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 18:03:57 ID:kEXApMXh
ていうか今気づいた。>>22あったのか・・。
487名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 17:15:10 ID:RtEiybDD
一応できたんで置いときますわ
http://artonelicoss.h.fc2.com/
488名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 22:45:47 ID:0QeV+J/+
乙。
489名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 23:10:10 ID:UoUkJbgH
>>487


ざっと見てみたけど「1-508(悪魔オリカxどんすけ)」がちゃんと繋がってないみたい。
それから「1-180(クルシェ)」に180と183がまとめてあるけど、書いた人が違うし内容も繋がり無いよ。
490名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 23:25:28 ID:cilppz/c
こうして見るとたくさんあるな
491名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 10:12:54 ID:nJX3J6A5
>>489
修正した
流し読みしながらまとめてたから気づかんかった
サンクス
492名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 19:23:35 ID:Fy9e/ydY
保守
493名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 14:09:11 ID:7bwIgXcs
もう落ちるぞこりゃ
494名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 17:57:09 ID:2n779TzQ
久しぶりに来てみたら保管庫とか出来ててビックリ
>>487さん乙でした〜

とりあえずスパロボ一周したのでw 保守がてら投下〜
495Fascinating01:2007/03/27(火) 18:01:11 ID:2n779TzQ

その日、ライナーは天文台にやって来ていた。
「ふぁぁ… それで、どういったご用件でしょうか?」
たった今目を覚ましたばかりのメイメイは、まだ眠たそうにまぶたをこすっている。
「うん、メイメイってさ、すごい古い時代に産まれたんだろ?」
「そうですよ。 だいたいシュレリア様と同い年くらいです 」
「なんか俺、最近グラスメルクが楽しくってさ
それで、昔の技術とかにも興味でてきて…」
「?」
軽く言いよどむライナーにメイメイは小首をかしげた。
「あー その、さ… もし嫌じゃなかったらメイメイの身体、調べさせてくれないかな?」
「!! ぶ、分解ですか…?」
カタカタと小さく震えながらおびえた目をむけてくるメイメイに
ライナーはあわてて説明する。
「いや、まさか! 分解なんてしない、っていうか出来ないって!
 関節とかどうなってるのかとか、ちょっとさわらせて欲しいかなって…」
誤解を解こうとして言った自分の言葉が
それはそれで別の誤解を招きそうなことに気付いて、また言いよどむ。
「ほっ、よかったです。
 そういうことならメイメイは全然かまいませんよ 」
「ほんとか? ありがとうな、メイメイ 」
どうやらそちらの誤解はされなかったようで、胸を撫で下ろしながら礼を言った。
496Fascinating02:2007/03/27(火) 18:01:42 ID:2n779TzQ

「えーっと、それじゃあ… 髪の毛さわってみていいか?」
「はい、どうぞ 」
にっこりとほほえむと、ちょこんとその場に正座する。
「じゃあ、さわるよ 」
ライナーは、そっと髪にふれた。
「すごい、サラサラの髪だな… 人間と全然変わらないんだ 」
「そうですね、さわった感じはほとんど変わらないと思います。
 でも材質は全く別物なんですよ 」
「ふ〜ん」
感心しながら、髪の毛の感触を確かめていく
「はあぁ…、なんだか頭を撫でてもらってるみたいで
 気持ちよくなってきました 」
ほわ〜んと少しだけ頬を赤らめながら、メイメイは目を細めた。
「はは、ほんと、そんなとこまで人間そっくりなんだな。
 この髪飾りはなんか意味あるのか?」
「センサーやアンテナが入ってます 」
「…センサー?」
「目や耳の役割をする装置です。
 そとから物の温度を計測したり、物体の放つ波動を検知したりできます 」
「へえ〜 波動の検知ってあれだよな、隔壁認証の…」
「はい、FTTスペクトラム認証による個人の特定もできますよ。
 隔壁認証の時は塔から送られてくるデータを照合しているだけですけど 」
「そっか… あ! じゃあアンテナってのは塔との情報のやりとりに使うやつだな?」
「そうです! ライナーさんは頭がいいですね 」
興味があると言うだけあって、多少は勉強していたらしく
結構専門的な話になっても会話がはずんでいる。
497Fascinating03:2007/03/27(火) 18:02:18 ID:2n779TzQ

「え、え〜っと、次は…
 あ! じゃあ手とかさわってみていいか?」
さすがに気まずいようで、ライナーはなるべく無難そうな場所を選んだ。
「あ、はい。 どうぞ、さわって下さい…」
しかし、メイメイは顔を赤くして、恥ずかしそうにうつむきながら手を差し出してくる。
「う、うん…
 ここも思ったより柔らかいんだな、それに… あったかいや 」
「…ライナーさんの手も、あたたかいです
 シュレリアさまが好きになったの、わかる気がします…」
自分の手をつかんでいるライナーの手を両手で握り返し、
メイメイは顔を上げて少し潤んだ瞳でライナーを見つめた。
「いや、別に手があったかいからとかは関係ないんじゃ…」
「そういうことではないです…
 こうしているだけで、なんだか胸の奥がぽわ〜ってなってくるんです 」
「む、胸の奥ねえ…、」
一応は彼女が機械で出来ていることを認識しているライナーは
そのあまりにも人間と変わらない物言いに少々とまどってしまう。
「ほんとうですよ? …ほら 」
メイメイは握っていたライナーの手を、そっと自分の胸に当てた。
「あ… なんか、ドキドキしてる…?」
人間の心臓の鼓動とはいくらか違うものの、わずかな脈動が指に伝わる。
ライナーの指は無意識のうちに
その小さな鼓動を確かめようとメイメイの胸元をまさぐった。
「あふっ! あぁん、ライナーさぁん…」
「えっ!? あ、ごめ…」
「あっ! いやです! やめないでください…」
自分のしていたことに気づいてあわてて手を離そうとするライナーを制し
メイメイはせつなげな瞳を向けてお願いする。
498Fascinating04:2007/03/27(火) 18:03:06 ID:2n779TzQ

「え、え〜っと、次は…
 あ! じゃあ手とかさわってみていいか?」
さすがに気まずいようで、ライナーはなるべく無難そうな場所を選んだ。
「あ、はい。 どうぞ、さわって下さい…」
しかし、メイメイは顔を赤くして、恥ずかしそうにうつむきながら手を差し出してくる。
「う、うん…
 ここも思ったより柔らかいんだな、それに… あったかいや 」
「…ライナーさんの手も、あたたかいです
 シュレリアさまが好きになったの、わかる気がします…」
自分の手をつかんでいるライナーの手を両手で握り返し、
メイメイは顔を上げて少し潤んだ瞳でライナーを見つめた。
「いや、別に手があったかいからとかは関係ないんじゃ…」
「そういうことではないです…
 こうしているだけで、なんだか胸の奥がぽわ〜ってなってくるんです 」
「む、胸の奥ねえ…、」
一応は彼女が機械で出来ていることを認識しているライナーは
そのあまりにも人間と変わらない物言いに少々とまどってしまう。
「ほんとうですよ? …ほら 」
メイメイは握っていたライナーの手を、そっと自分の胸に当てた。
「あ… なんか、ドキドキしてる…?」
人間の心臓の鼓動とはいくらか違うものの、わずかな脈動が指に伝わる。
ライナーの指は無意識のうちに
その小さな鼓動を確かめようとメイメイの胸元をまさぐった。
「あふっ! あぁん、ライナーさぁん…」
「えっ!? あ、ごめ…」
「あっ! いやです! やめないでください…」
自分のしていたことに気づいてあわてて手を離そうとするライナーを制し
メイメイはせつなげな瞳を向けてお願いする。
499Fascinating05:2007/03/27(火) 18:03:55 ID:2n779TzQ

「もっと… もっとさわって欲しいんですぅ
 ライナーさぁん…」
「う… どうすりゃ、いいんだ?」
どこまでも気の効かないライナーでも
愛らしいメイメイの嘆願をそ知らぬ顔で受け流すことは出来なかった。
「もっと… ふれてほしいです…
 ライナーさんを感じたいんですぅ…」
まるで熱にうかされたみたい言いながら 
ストンと倒れ込むようにライナーの胸にその身をゆだねる。
「あっ メイメイ…」
なかば反射的に、ライナーはその小さな体を包むように抱き留めていた。
「ライナーさんもドキドキしてます…
 ふしぎ、ですね…」
「ああ… そうだな 」
同意の言葉を返してはいるが、
ライナーにしてみれば女の子を胸に抱いているこんな状態では
むしろドキドキしないほうがおかしいくらいだ。
完全に硬直してしまっているライナーの腕の中で、
メイメイはもぞもぞと姿勢を変えて胸にうめていた頭を上げる。
「わたしも… 気持ちよくしてあげます… ぺろっ 」
「うわっ! メイメイ!?」
メイメイはライナーの首すじにぺろぺろと舐めだした。
「シュレリアさまはこうすると気持ちよくなってくれるんですよ… 」
500Fascinating06:2007/03/27(火) 18:04:28 ID:2n779TzQ

ライナーにとっては首すじを舐められる感触は、
不快でこそないが気持ちいいという感じでもなく、
ただひたすらくすぐったかった。
「ちょ、メイメイ、それくすぐったいから勘弁してくれっ!」
「そうなんですか? シュレリア様とは違うんですね…
 ライナーさんはどこをなめると気持ちいいですか?」
「いや、どこもなめなくていいから…」
ライナーのつれない返事にメイメイはあからさまにつまらなさそうな顔をする。
「そ、そんな目でみられても…」
「う〜ん… それじゃあ、キスをしましょう 」
「いいっ!? そ、それもちょっと… マズイって 」
「そんなぁ… ライナーさん、わたしのこと嫌いですかぁ?」
今にも泣きそうな顔でそんなことを言われて拒絶できる男などいるわけがない。
「う… ま、まあキスくらいなら…いいか。
なんかハマともしてることになってるみたいだしな…」
「ほんとですか!? うれしいです!
やっぱりライナーさんはやさしいですね 」
にっこりと満面の笑みで笑うと、すぐに瞳を閉じる。
ライナーはまだいくらかのためらいをみせながらも
メイメイの小さな体をそっと抱き寄せる。
そして、二人の唇が触れ合おうとしたその瞬間、天文台の扉が開いた。
「はぁ〜〜 やっと着いた〜…
 メイメイったら、また居眠りしているんでしょう! ちゃんとナビゲートしてくれないと困り………」
入ってくるなりなにやら愚痴を言おうとしたシュレリアは、言い終わることなく絶句した。
501Fascinating07:2007/03/27(火) 18:05:22 ID:2n779TzQ

「あ〜 シュレリア様、いらっしゃいませです
 今メイメイはライナーさんにキスしてもらっているので少々お待ち下さい 」
「キ、キスですって〜〜!!
 ライナーッ!! どういうことですかっ!? やっぱり小さい娘の方がいいんですか!?
 そういうことなら自慢じゃありませんが私だって十分小さいですよっ!!」
予想外の光景にかなり混乱していらしく、シュレリアはよくわからないことをまくし立てる。
「これは違うんです! あの、その、」
「とにかくいつまでも抱き合ってないで離れなさーい!」
「は、はいっ!」
シュレリアの叱責を受け、ライナーはメイメイから離れようとするのだが
メイメイの方はしっかりと抱き着いたまま離れようとしない。
「ほら、メイメイ、シュレリア様もああ言ってるからさ…」
「でも、メイメイはまだキスしてもらってませんよ?」
「ラ、ライナー! いったいメイメイになにをしたの!?」
メイメイの頑なな態度はライナーに原因があると判断し、シュレリアはライナーに詰め寄った。
「べつにおかしなことなんてなにも!
ちょっと身体を調べさせてもらってただけ…」
そこまで言ったところでシュレリアの顔に怒りと共に軽蔑の色が浮かぶ。
「って! いや、その、最近昔の技術とかに興味がでてきたから
 それで、あの、決してやましい気持ちでは…」
「……キスをすると何か昔の事がわかるんだ、ライナーは。」
「いえ……そういうわけでは………」
未遂とはいえ現行犯で目撃されている、
何を言っても言い訳にもならない事にライナーもようやく気がついた。
502Fascinating08:2007/03/27(火) 18:06:17 ID:2n779TzQ

「ライナーさん、はやくキスして下さぁい…」
修羅場の空気を全く気にすることなくメイメイはキスをねだり続けてくる。
「……いいじゃない、キスしてあげれば 」
「え!? い、いや、でも…」
「そのかわり! 私にもキスしなさい!!」
「ええっ! な、なんでそうなるんですか!?」
「私だってこう見えても第一期の技術の粋を集めて造られてるんだから
 昔の技術に興味を持ってメイメイを調べるっていうのなら
 私も同じように調べるのがすじというものでしょう!?」
「………はい。」
シュレリアの迫力に負け、ライナーはおとなしくうなずいた。
「では、そういうことで。
 ほら、メイメイ、早くすませてしまって 」
「はーい。 さあ、ライナーさん、してください 」
シュレリアの後押しをもらい、嬉々とした笑みを浮かべながらメイメイは再び瞳を閉じる。
完全に逃げ場を失ったライナーは、覚悟を決めたようにぎゅっと目を閉じて
メイメイのかわいらしい唇にくちづけた。
「ん… ふぅん… ライナーさぁん…」
「ん、んん!? メ、メイメ、うわっ! んむぅ!!」
単に唇を触れ合わせるだけのつもりでいたのライナーにたいして
メイメイはより積極的なキスを求めていたようで、
驚いて逃げようとしたライナーの唇を追って濃厚なキスをしてくる。
「んん…… ふわぁ… ライナーさん、激しいですぅ…」
「ははは… う!」
苦笑いをしかできないライナーをシュレリアの刺すような視線が貫いた。
503Fascinating09:2007/03/27(火) 18:07:21 ID:2n779TzQ

「ち、違いますシュレリア様、今のはどちらかといえばメイメイが!」
「…ライナー、今のでなにか昔の技術の事わかったの?」
「い、いえ…なにも…」
「そう。 それじゃあ私とはも〜っと激しいキスしなきゃダメよね?」
「……は、はい…」
全く目が笑っていないシュレリアの笑顔に気圧されてライナーは人形のようにただうなずく。
「それじゃあ、メイメイ、代わってちょうだい 」
「はいです 」
さっきのキスで満足したらしく、メイメイはライナーの腕をすりぬけてシュレリアと交代した。
「あの… ほんとにするんですか?」
「なあに?メイメイはよくて私はダメだってゆーの!?」
「そうじゃないですけど…、
なんていうかこう、順序というか状況というか…」
「う、それは…そうだけど…
 ……でもそんなこと言ってたらいつまでたってもなんにもないままなんだもん…」
「え?」
「なんでもない!
 とにかくキスするっていったらキスするの!!」
そう言って、シュレリアはぎゅっと目をつむる。
「はい! キスしなさい!」
「めちゃくちゃやりにくいです、シュレリア様…」
「は〜や〜く〜!」
「わ、わかりましたよ、はあ… 」
504Fascinating10:2007/03/27(火) 18:07:54 ID:2n779TzQ

完全にだだっ子と化したシュレリアに対抗する術を持たないライナーは
軽くため息をつくと両手でそっとシュレリアの肩を掴んだ。
「あっ…!」
ライナーの手の感触を感じて、シュレリアは思わず目を開けてしまう。
「シュレリア様? どうかしましたか?」
「あ… その…」
思った以上に近づいていたライナーの顔を見て、いまさらながらに恥ずかしくなったらしく
シュレリアの顔は真っ赤になっていた。
「あ、あの…えっと…、
 あ!そのシュレリア様っていうのやめてほしいの
 今だけでいいからシュレリアって呼び捨てにして…ほしい…の…」
なにか言わなければと思って言った自分の台詞にまた恥ずかしさが増したらしく
少し俯き加減になってしまう。
「……ダメ?」
「い、いえっ! そんなことは…」
彼女につられてか、ライナーの頬にも赤みがさしている。
シュレリアはその顔をうつむきかげんのまま、うわめづかいに期待にみちた目で見上げる。
「あ、えっと…」
とっさに気の利いた言葉が浮かぶ訳もなく、ライナーは助けを求めるようにメイメイの姿を探すが
視界の端に映ったメイメイはすやすやと寝息をたてていた。
505Fascinating11:2007/03/27(火) 18:09:10 ID:2n779TzQ

「う… あ〜、あの、その… シュ、シュレリア?」
「は、はいっ!」
「え、えっと… キ、キス、しますね 」
「は、はい…」
どうにかキスをする体勢にはなったものの、ふたりともすっかり緊張しきって
目を閉じるどころかまばたきすらできなくなっている。
否応なしに見つめあってはわずかに視線をそらし、しばらくもしないうちにまた見つめあう
などというじれったいことを何度か繰り返して、ようやく意を決したらしいライナーがシュレリアの肩をつかむ手に力を込めた。
「シュレリア様っ!… じゃなくて、その、シュ、シュレリア…」
「………」
シュレリアはなにも答えず、ただこくんと頷く。
ふたりはゆっくりとくちづけをかわした。
ただ唇を触れ合わせるだけのキスだというのに、
シュレリアの閉じた瞳の端にはおそらく喜びのためであろう涙が滲んでいる。
「ん…、ふぅ… ライナー…」
「あ… シュレリア…」
唇が離れてもふたりはお互いを捉らえた視線を離そうとはしなかった。
「ライナー… も、もういっかい…」
シュレリアはライナーの首に手をまわし、甘えるような声で再びキスをねだる。
「シュレリア…」
ライナーはそれに応えてもう一度くちづけた。
506Fascinating12:2007/03/27(火) 18:09:49 ID:2n779TzQ

「ん… ふわぁぁ… あー! シュレリア様がライナーさんとキスしてます〜!」
「!」
「! いや、これは違うんだよ、その…」
突然目を覚ましたメイメイの声にふたりはあわてて体を離した。
「ず〜る〜い〜です〜」
「な、なにいってるのよ! メイメイもさっきしてたじゃない!」
「シュレリア様とはしてません〜!」
「え?」
予想外の言葉に面食らったその隙をついて、メイメイはあっという間にシュレリアを押し倒す。
「ちょ、ちょっとメイメイ!
 あっ! ん、んん! む〜〜!」
そしてシュレリアが止めるより早くその口をふさいでしまう。
「んんんっ! ぷはあっ!
 も〜〜! なんてことするのよっ! せっかくライナーがキスしてくれたのに
 これじゃだいなしじゃない!!」
「はぁ… シュレリア様ぁ…
 シュレリア様のキス… あまくっておいしいですぅ…」
メイメイはうっとりと目を細める。
「満足したのなら離してよ〜
 あ〜ん、もういっかいライナーにしてもらわないと…」
「? ライナーさんならお帰りになりましたよ 」
「ええっ!?」
確かにライナーの姿はどこにも見当たらない。
「ライナーさんもお忙しいんですね 」
「そんなわけないじゃないっ!
 なんでこんな状況で逃げちゃうのよライナーは!
 普通は男の人にだっておいしい場面でしょ〜〜!?
 もうっ!ライナーのバカ〜〜!!」
「んん… きっと照れ屋さんなんですよ、ふわあぁ…」
そう広くもない天文台にこだましたシュレリアの叫びに答えるのは
メイメイの今にも眠りに落ちそうな生あくびだけだった。
507名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 18:13:07 ID:2n779TzQ
あ、終わりって入れ忘れた・・・orz
オチらしいオチはついてない気もするけど終わりです。
508名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 19:36:39 ID:0/G5RYLz
この甘さGJ!良かった!
509名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 09:30:21 ID:a81CHNae
>>507
GJ&乙です
メイメイの天然は最強か・・・

保管庫に収録させていただきました
>>497,498がかぶってたのでそこは修正させていただいてます
510名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 17:36:24 ID:+Yf6qVLE
えっ? マジデスカ…
 ・
 ・
 ・
…マジだorz
これからは気をつけます
つーか前やったゲームブックとかでこんなミスすると全部おしゃかだもんな
ほんとに気をつけよーっと
511名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 18:26:30 ID:KNh9AJhw
512名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 21:04:34 ID:vDfq8K2A
しゅ
513名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 21:33:08 ID:E9Ayb3bK
だ!
514名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 11:37:44 ID:OOio46bu
ぜ!
515名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 00:35:41 ID:XUwNVC0b
お前ら保守ばっかしてないでたまには何か投下しろよ
516名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 01:21:24 ID:EjEpYk1b
非エロしか思いつかない。
ネタをくれ、スネーク。
517名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 02:10:19 ID:ool/0dVc
ネタかぁ・・・・
つ最後のオリカ(ミシャ)かシュレリアを選ぶ所で誰かを選びその後の新婚生活エロ(確かミシャはあった気が)

ごめんこれくらいしか思いつかん。職人待ちアゲ
518名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 14:50:41 ID:XoDxG+Qp
とりあえず2発売オメ
519名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 16:51:36 ID:qnj1VRXb
2効果で活気が戻ってくるといいな
520名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 17:07:26 ID:hVGVHgje
続編決定記念カキコ。
521名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 23:08:32 ID:h1NjxRs1
ルカは秘書所
ダイブで意気投合してそのまま宿へなんてザラと主
522名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 03:05:38 ID:ZosWP1RY
2発売も決まったしさあ、誰かライナー×オリカでも頼む
523名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 05:31:18 ID:ysC7Q+6E
ファミ通見たら一番にクローシェの胸が瑠珈にあったらよかったのにと思った俺は・・・orz
もうこれはクロア×ココアに期待するしかないと顔すら出ていないキャラに期待した俺は負け組
524名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 20:29:15 ID:SPijG6rN
ああ、よかったまだ落ちてない
525名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 01:49:07 ID:KHyXvXiX
保守。2効果に期待
526名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 12:52:41 ID:e2IBsVME
なんか1よか期待が…持てない
良い意味での裏切りがあることを願う
527名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 18:03:41 ID:sOnvAXZL
そもそも続編出せる最後だったか?
528名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 20:48:16 ID:qo6rrLoI
obsnが空気嫁なEDだったことしか思いだせん。
529名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 19:04:28 ID:++aLHeqY
ミュール可愛いよミュール
530名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 20:05:32 ID:kFmUEwaf
本スレより

>724 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2007/04/25(水) 18:01:10 ID:Hw2sn/6B0
>ファミ通情報キタ

 ttp://ameblo.jp/gemgemmania/
 >■『アルネトリコU』
 >・風呂に結晶を沈めて、そこにレーヴァテイルが浸かると体に結晶の力が送り込まれる。
 >↑どう見ても入浴イベントです本当にあry
531名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 00:14:41 ID:JGvm8sKY
アヤタネの「ここにいたのか母さん(うろ覚え)」というセリフの意味を考えてたんだが
某スレ見てて謎がわかった
おそらく歌った後に

ミュールがゼロのルイズに召喚されたようd(ry
532名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 00:51:07 ID:vtthGRp6
ここ雑談スレになったのか?
533名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 17:56:25 ID:LlQHmHRy
職人さんがいなくなっちゃったんだからしょうがない
534名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 05:20:54 ID:Wg/OSgBR
なんで投下がない!?
こんなエロゲネタには困らないだろうに!
まあ2効果をまつか。てな事でクロア×ココア希望
535名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 21:52:16 ID:LG42le9k
>>531
某スレkwsk
536名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 07:08:56 ID:ffppQtMA
もう・・・・無理なのか?
2が出るまでもう作品は投下されないのか?
537名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 12:37:16 ID:NO3yapz+
逆に考えるんだ
2が出ればまた盛り上がると考えるんだ
538名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 05:06:16 ID:Xoh7xMbN
>>537鬼才現れる。
2待ち
539名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 14:34:50 ID:bRf4OpZQ
お前らが謳ってくれれば…何か新しいSSが紡げるかも知れないんだ
540名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 01:01:54 ID:7sOUa8VD
そして誰もいなくなった…
541名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 01:40:35 ID:C7mQHt8k
いいや
まだ俺がいるぜ
542名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 07:33:45 ID:7+Uo2K1c
俺もいる
543名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 07:46:44 ID:Fw+E0xcu
お前だけに、いいカッコさせるかよ
544名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 09:16:46 ID:Jqrv/CnB
だが、ソレもこれで終わりだ
545名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 21:08:32 ID:9hhZuVVU
>>539-544
そんなにいるのに誰もSSを紡がないのにワロタ
相変わらず監視してる奴らは多いなw
546名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 21:26:21 ID:7sOUa8VD
読み手しかいない罠
547名無しさん@ピンキー:2007/05/15(火) 13:09:07 ID:rG3d+ish
SSは書いたがお前らにフルボッコされるから無理
548名無しさん@ピンキー:2007/05/15(火) 22:24:56 ID:hYTQxrql
>>547
それを乗せないと逆にフルボッコ
549名無しさん@ピンキー:2007/05/15(火) 23:59:43 ID:vbORL+Dh
自信無いのか?チキン野郎め
550名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 02:46:51 ID:rx4sIUJ8
>>547ちゃんと筋の通った批評するし、感謝の気持ちは忘れない。
だから投下してくれ頼む。供給がとだえてからもう随分経つんだ。
551名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 09:49:29 ID:gnjsqecL
最後に投下されたのは3月か…
552名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 11:26:10 ID:f3UU9WYT
去年の4月あたりからごく少数の職人で何とか持ってただけだからな
553名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 12:53:18 ID:gnjsqecL
愛に溢れる作品ばかりじゃないか
554名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 02:11:20 ID:48un/f7g
2は1より大々的に宣伝されてるし、その効果で結構増えてくれると嬉しいが・・・・
555名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 02:40:17 ID:WAmkEN6F
ふむ
俺のゴミのようなSSでも構わないのだな?
556名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 01:14:57 ID:5QVTdsCA
ウゼーよいい加減
知り合いじゃねーんだからお前の書いたやつがゴミかどうかなんて知るわけないだろ
投下する気無いんなら書くな
557名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 01:19:44 ID:o2w8U/14
2の情報はまだか
558名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 08:06:05 ID:LHvnLrMt
ここの空気は最悪だな
そりゃ職人も消えるわけだ
559名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 09:31:09 ID:j/AfRc8k
職人が作品を投下したりコメントしたりする度に叩くカスがいたからな。
正直このまま職人さんは来なくていいとすら思っているよ。どんなことしてもカスに叩かれるの確実だから。
560名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 10:30:01 ID:DF30g6ac
さぁこの最悪な空気を浄化するために投下するんだ↓
561名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 10:56:30 ID:qXYyK3h/
てめぇら人間がまずは愛を語れみゅ
562名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 18:06:44 ID:fsoHYepk
オリカは黒可愛い
563シュレリア,ミュール:2007/05/19(土) 03:26:04 ID:XTAmJrPi
 「ねえ」
彼女の声がする。
私のすぐ隣から、私の手に繋がった彼女の手から、
声もぬくもりも響き渡ってくるような、
そんな風に、少し少女趣味な思考で彼女を感じ取る。
 「はい?」
私が素っ気なく返事をすると、彼女は相変わらずの拗ねた笑顔で、
繋がった手を握り返すように、きゅっと可愛らしい反応を返してくれる。

今は春。
桜の季節は過ぎてしまったけど、それでも春。
どこか遠くに出歩くなら、きっと今が一番楽しい、そんな気がする。
私達がプラティナから降りて観光に来たのも、今がたまたま春だったからだ。
通り過ぎる並木道は、数週間前までは桜並木だったのだろう。

 「そろそろ休憩にしませんか?」
 「あんたに任せるわよ」

桜の時期を逃したのは私の所為でもあった。
でも結果的に、ここが桜並木であるうちは彼女を連れてくる事は出来なかっただろう。

 「どうですか?こういう風景も悪くないでしょう?」
 「…別に、あんたが来いって言うから来ただけ」

一際大きい桜の木に、寄りかかるようにして座り込む。
お互いに肩を並べ、手は繋がったまま。
風に乗って流れる緑の香りが暖かい。
今の私達は、一つの絵になるくらいに春に溶け込んでいるだろう。
曲を添えるとしたら、ピアノとヴァイオリンが良さそうだ。
私はあるはずのないカメラに向かって、そっと笑みを送った。
564シュレリア,ミュール:2007/05/19(土) 03:27:42 ID:XTAmJrPi
 「…ねえ」
隣から彼女の声がしたかと思ったら、私の体には若草色にも見て取れる程白い腕が絡まっていた。
そのまま彼女は私に倒れ込むようにすり寄る。
 「…暇よ」
口ではそう言いながらも、彼女の表情は柔らかく、安堵に満ちていた。
 「そうですね、でも悪くないでしょう?」
猫のようにすり寄る彼女の頭を、長い髪を、そっと添えるように撫でる。
その白さとは対照的な黒いワンピースから伸びた腕が、私の体を優しく抱きしめる。
 「……別に」
照れ隠すように、私の胸元に顔を押しつける彼女。
そんな彼女の、どこまでも直向きで、純粋な愛情に、私は少々心が痛む。

 「…どうして、こんなとこまで来たのよ」
 「そうですねぇ、春だからでしょうか」
 「……そう、嫌いじゃないわよ、ここ」


私、塔の管理者は、世界が平和になった今、もはや管理と呼べる程の仕事はしていない。
日々の見回りや、騎士達との合同訓練程度しかすることはないのだ。
暇ではあるが、平和とはきっとこういう事なのだろう。
その頃の私は、ライナー達とは別れ、以前と同じ孤独な管理者として毎日を過ごしていた。
そんな時に私が行く場所と言えばリンカーネイションしかない。
眺めも好きだし、あそこは私に言わせれば聖地のようなものだ。
そこで星見をしている時に、彼女が来てくれた。
ミュール、彼女は初めこそは余所余所しかったが、私の事を気遣ってくれているようで、
彼女の方から会話が始まる事も多かった。
元々愛情を受けなかった彼女、なのに私には暖かい情を投げかけてくれた。
彼女の優しさ、強さ、儚さが私には痛かった。
私は今までの、この何年間にも渡る時間の謝罪を込めて、彼女を愛そうと思った。

けど、今思えばそんなものは必要なかったと思う。
彼女は強い。
初めから私に謝罪など求めてはいなかった。
だから彼女は私の反応に戸惑いを感じただろう。
でもそのおかげで、私達はこんなにも親密になれたのだ。


リンカーネイション。
今日も、ここで彼女と約束をしている。
彼女に会ったら、たくさん大好きって言おう。
565名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 18:00:41 ID:5W0zOqPo
566名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 18:27:25 ID:U17h5ur+
>>563
>>564
いいな、何か綺麗な感じで

他所ではありえないようなシュレリア様とミュールの関係が気に入った
567名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 00:30:43 ID:SgrnZd4S
>>563GJ

本当に過疎ってんなぁ
568名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 01:05:44 ID:wUlhMIf4
過疎と言われちゃ出てくるしかないぜ
569名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 19:58:35 ID:M+2DyEq2
久しぶりにSS投下されたのにこの過疎っぷりはもう駄目だな
570名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 04:04:58 ID:p9nd+MWE
2は何時でる!?
それが過疎への特効薬だ!

てかこんな露骨なエロRPGネタには困らないはずなんだけど・・・
571名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 06:21:46 ID:4kOepNz/
ネタには困らないと言うが、それなりのプロットを考えるのは大変なんだぜ?
単にキャラ同士がギシギシアンアンしてるSSなんて面白くないだろ?
572名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 10:29:28 ID:YDfTyOgD
俺は百合しか書けないしなぁ…
573名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 11:32:39 ID:fBYJn3V4
あまりにもエロネタが露骨過ぎると、逆に想像がかきたてられないという話も聞くしな。

一般向けのゲームのエロ二次創作は多いのに
エロゲの二次創作が少ない理由と一緒じゃないかw
574名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 00:28:33 ID:0olQaJ38
>>572
何か問題でも?
575名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 00:33:00 ID:FB6fXCY5
レズ百合池
なんのための住み分けかと
576名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 00:34:06 ID:dtsYM8Ot
アルトネリコ関連スレはあらゆる流れを受け入れるぜ
577名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 23:27:23 ID:EUZHxY34
今回のRTは【欲求】があるらしいな。






本屋で抜いてしまったジャマイカ。
578名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 23:38:12 ID:1uPF8jvP
変態!
579名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 00:02:09 ID:UrOA5xdk
【エロ教師】 教え子の女子小中学生6人や教え子の母複数人と性交しまくり、鬼畜先生に懲役7年求刑

・18歳未満の小中学校の教え子計6人にみだらな行為をしたとして、強姦(ごうかん)罪
 などに問われた群馬県太田市の元市立小中学音楽教師 岩井彰人(旧姓 吉田彰人)被告(31)の論告
 求刑公判が10日、前橋地裁(結城剛行裁判長)であり、検察側は懲役7年を求刑した。

 検察側は「被害に遭った教え子らは、好意を抱いていた教師から性欲のはけ口とされた」
 と指摘した。

 論告によると、岩井被告は昨年3月から11月にかけて、12−16歳の教え子に計24回、
 県内のホテルなどでみだらな行為をした。被害者には小学校教諭時代の教え子だった
 当時12歳の女児もいた。
 http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20070510-196611.html
580名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 07:29:44 ID:bquIk/vO
おや、久しぶりに来たら意外とにぎわってる
みんなで頑張って2が出るまでになんとか総合スレに立て替えようぜ!
ってなわけで>>572もガンガン書いちゃえ

そう言う訳で賑やかしがてら久々に投下〜
581amica intimo01:2007/05/28(月) 07:32:57 ID:bquIk/vO

「やっほー! ミュールちゃーん、久しぶりー!」
「…また、あなたなの? はぁ…」
むやみに元気いっぱいのオリカをミュールはうんざりといった様子で迎えた。
人里離れた所をうろうろしているミュールを見つけるのはアヤタネでも難しい、
だというのに、なぜかオリカだけは特に苦労して探すでもなく
しばしばミュールのもとへやってきては他愛もない話をして帰っていくのだ。
「で、今日はなに? この前みたいな愚痴や惚気話なら勘弁して欲しいんだけど。」
「大丈夫! 今日はね〜、ちょっと相談したいことがあってきたんだ 」
「………」 
ミュールはオリカの言葉に眉をひそめたが、特になにも言わず話を聞く体勢に入った。
以前オリカを利用した事に多少の後ろめたさでも感じているのか
ミュールは彼女に対してあまりきつく当たらないようだ。
あるいは単にオリカの独特の雰囲気に流されているだけなのかもしれないが…
「ミュールちゃんってアヤタネの産みの親なんだよね?」
「そうね 」
「アヤタネって人間じゃないんだよね?」
「そうね 」
「じゃあさ、アヤタネにダイブってできるの?」
「そうね… ウイルス体とレーヴァテイルはまったく別のものよ、
 だけど…」
「うんうんうん!」
意味ありげに間を開けるミュールにオリカはこれ以上ないくらいの勢いで食いついてくる。
「アヤタネみたいに高度に知性や感情が発達した個体なら、理論の上では不可能ではないと思うわ 」
「やったあっ!」
手を叩いて喜ぶオリカにミュールは悪戯っ子のような楽しげな目を向けながら言葉を続ける。
「でも無理よ。 そのためのシステムがないもの。
 レーヴァテイル用のダイブシステムではどうにもならないわ 」
「ええぇ〜〜! そんなぁ〜〜!」
わざとなのか天然なのか、大袈裟なリアクションをとるオリカにミュールの頬もわずかに緩む。
オリカ本人にそんな意図はないのかもしれないが
この場のペースを握っているのは実のところ完全にオリカの方だろう。
「でも、どうしてアヤタネにダイブしようなんて考えたの?」
その証拠に、さっきまでつっけんどんだったミュールの声色は
もうすっかりやわらかくなってしまっている。
582amica intimo02:2007/05/28(月) 07:34:11 ID:bquIk/vO

「うん、それがね〜 このあいだクレアお姉ちゃんとライナーの話してて、
 その時にライナーのどの辺が好きなの?って聞かれたんだけど
 わたしちゃんと答えられなくって…」
さっきまでのハイテンションぶりが嘘のようにオリカは一気に肩を落とす。
「好きなのは間違いないのに
 どこが? って言われるとわからなくなるの、なんでだかわかんないけど…」
「…それで、その話とアヤタネにどういう繋がりがあるの?」
多少呆れたような響きはあるものの、ミュールの声には苛立ちも咎めもない
ただ単に、このままでは話が進まないと判断してのつっこみのようだ。
「ああ、うん、それはもうちょっとあとね。
 それでね、わたし、こんな時自分のコスモスフィアが見られればな〜 って思ったの 」
どうやら一応は話が核心に近付いていっていることを察し、ミュールも黙って聞いている。
「でも、それは無理でしょ? 考えてみたら自分で自分にダイブするってなんかヘンだしね。
 けど、ほかの人にだったらレーヴァテイル同士でもダイブはできるじゃない!
 だったら誰かライナーのこと好きな人にダイブすれば
 その人がライナーを好きな理由がわかって、
 それでわたしがライナーを好きな理由もちょっとはわかるかな〜?
 って、思ったの 」
「……それなら、アヤタネよりあの星詠の娘の方がいいんじゃない?」
「ミシャのこと?
 うん、わたしもそう思ってミシャにお願いしたんだけど…」
オリカは顔を曇らせる。
「断わられたの?」
「ううん、ダイブはさせてもらったの、でも…なんていうのかな?
 ミシャの心にいるライナーはすっごいカッコよくなってるんだろうな〜
 って思ってたのに…」
「かっこ悪かったわけ?」
「カッコ悪いっていうか… いつもとあんまり変わらなかったよ。
 あー、でもなんかいつもよりもっと頼りなくってもっと情けない感じだったかも
 わたしダイブが終わった時ミシャに『イマイチ 』って言っちゃってすっごい怒られたし 」
「ふーん 」
話はすっかり脱線しているが、意外に興味をそそられたらしく
ミュールはわずかに身を乗りだして聴いていた。
「それでね、次はシュレリアさまかな〜? って思ったんだけど
 シュレリアさまにはダイブできないらしくって…。
 あとライナーを好きでダイブできそうな人はアヤタネかな〜? って 」
583amica intimo03:2007/05/28(月) 07:35:25 ID:bquIk/vO

「…シュレリアにダイブできないってことはないと思うけど 」
「えっ? そうなの!?」
ひとりごとのようなミュールの小さなつぶやきをオリカは聞き逃さない。
「ええ。 でもコスモスフィアには辿り着けないから同じ事と言えばそうなんでしょうね 」
「??? 結局ムリなんだよね?
 あーあ、アヤタネもムリってことはこれで全滅かー
 …ねえ、ミュールちゃん、実はライナーのこと好きだったりしない?」
「そっ、そんなわけないでしょ!」
「あ〜っ!あわててるっ! 顔赤〜い!! もしかして図星? ねえ、図星だった?」
「違うって言ってるでしょう!!」
「う〜ん…あやしい。 それじゃあさ、とりあえず私をダイブさせてみない?
 そうすればミュールちゃんがライナーを好きかどうかはっきりするじゃない 」
「駄目よ! 私のコスモスフィアにはあんな男なんかいないわ
 それに、どんな危険な場所かわかったものじゃないのよ!?」
「… ミュールちゃん、わたしのこと心配してくれてるの?」
「ち、ちがっ!」
「そんな優しいミュールちゃんの心が危険なわけないよ?」
「くっ…」
オリカの優しいほほえみにミュールは返す言葉を失う。
そして、ようやく自分がオリカのペースに完全にのまれていることを自覚した。
「………コホン。
 確か…アヤタネにダイブしたいんだったわよね?」
「え? うん、そうだけど… できるの?」
「現存するダイブシステムで不可能なら可能にするためのシステムを造ればいいだけ。
 あのグラスメルクとかいう技術でもその程度の物はできるはずよ 」
「ミュールちゃんそんな機械作れちゃうの!? すご〜い!!」
「私はシュレリアの構築したあんな得体の知れない技術を習得する気はないわ。
 でも概要は把握してるからレシピ?とかいうのは用意してあげられる 」
「うん! じゃあそれをライナーに渡して作ってもらえばいいんだね?」
「別にあの男である必要はないと思うけど、まあそういうことね 」
「わかった! ありがとう、ミュールちゃん
 やっぱりミュールちゃんは優しい人だよ!」
「それはもういいから 」
透けるように白い頬に朱を浮かべて、ミュールは軽いつっこみをいれた。
584amica intimo04:2007/05/28(月) 07:37:05 ID:bquIk/vO

「母さんっ!いきなり呼び出すなんていったいなにがっ…」
全てが終わり、皆で詩を紡いだあの時以来、アヤタネに母からのコンタクトなど一度もなかった。
だというのに突然の、それも有無を言わさぬ呼び出し
よほどのことがあったのかと取る物もとりあえず呼び出されたシルヴァプレートに来てみれば
そこに待っていたのはぽつんと置かれたテーブルに着いてのんきに茶をすする
母ことミュールとオリカの姿だった。
「ああ、きたわねアヤタネ。 まあそこにお座りなさい。」
「は、はあ…」
「はい、お茶どうぞ〜 」
「あ、どうも…」
ミュールにうながされ席につくと、オリカが湯飲みを差し出してきた。
戸惑いながらもアヤタネは湯飲みに口をつける。
「ねえねえ、一応先に聞いときたいんだけど
 アヤタネってライナーのこと大好きだよね?」
「ぶっ! ケホッ ケホッ…」
オリカの不躾な質問にアヤタネは飲みかけたお茶を吹き出した。
「ああもう、汚いわね 」
「す、すいませんっ 」
アヤタネは慌ててハンカチを取り出して飛び散ったお茶をていねいに拭いていく。
「それで、ライナーのこと好きだよね?」
「え、ええ、それはまあ…」
確かにライナーはアヤタネにとって大切な友人であり、好きという言葉が充分にあてはまる相手だが、
そのライナーの恋人候補であるオリカに聞かれると
どうにもそれ以上の意味があるように思えて困惑してしまう。
「でしょうね。 なんといっても私より彼を取るくらいだものね 」
「母さん! 違います、あれは決して母さんをないがしろにしたわけではっ! 」
「アヤタネはライナーにゾッコンLOVEだもんね〜
 ほんと、男の人でよかったよ、女の子だったら絶対勝てなかったもん 」
585amica intimo05:2007/05/28(月) 07:38:09 ID:bquIk/vO

「…あの、なんの用も無いのなら僕、帰ってもいいですか?」
ここへ来てほんのわずかの間にすっかり疲れきった調子で
ため息混じりにアヤタネは言う。
「用も無いのに呼ぶわけが無いでしょう?」
ミュールの声にははっきりと怒りが混ざっている。
「なんの用事かは知りませんが、それと僕がライナーを好きかどうかは関係ないでしょう?」
「そんなことないよ! おおありだよ!」
ひるむことなく反論するものの、それもオリカにあっさり否定されてしまう。
「……いったいなんの用なんですか?」
逃げ出すことをあきらめて、アヤタネはミュールに向き直った。
しかし、ミュールは視線でオリカを促すと再び茶をすすりはじめる。
「えっとね… 」
「できれば手短にたのむよ 」
オリカがまともに話出す前に釘を刺すのは
いくらかの時間でも共に旅をした経験からの行為だろうか
「え? ああ、うんうんわかってるって!
 あのね、わたし達アヤタネにダイブしたいの 」
「ダイブ…? 僕はレーヴァテイルじゃないから…」
「ぬかりはないわ。」
いち早く逃げ手を打とうとするアヤタネの前で、ミュールは腕を組んで言い放ち
机の下からごちゃごちゃと計器のついた金属の箱のようなものを取り出した。
そこから伸びる何本かのコードの先にはヘルメットが接続されている。
「あの、それはいったい…」
「ライナー特製アヤタネダイブマッシーンだよ 」
ある意味このうえなくわかりやすいネーミングは十中八、九オリカによるものだろう。
「設計は私がさせてもらったわ、フフ…」
「……色々と聞きたいことはありますが、とりあえずひとつだけ確認させて下さい。
 僕に拒否権はありますか?」
アヤタネの問い掛けにミュールが返したのは
天使のように優雅なほほえみだけだった。
586amica intimo06:2007/05/28(月) 07:39:03 ID:bquIk/vO

「だいたい話はわかったよ。
 でも、僕の中のライナーも現実とそう変わらないと思うけどね…」
「まあそれはダイブしてみればわかることだから。 ほらほら、これかぶって!」
オリカはゴテゴテと珍妙な機械がとりつけられているヘルメットを
アヤタネにかぶせた後、自分も同じ物を装着する。
「…なんていうか、異常に似合うよね、キミは、そういうの 」
「そうかな? えへへ、照れちゃうよ〜 」
「いや、あの…」
ため息混じりに出た言葉を真に受けられ、アヤタネは苦笑すら返せない。
「もってまわった皮肉が通用する相手じゃないわよ、その娘は 」
「別に皮肉のつもりでもないんですが…
 って、なんで母さんまでそれかぶってるんです!?」
「私もダイブするからに決まってるでしょ 」
ミュールはアヤタネを一瞥することすらせず言い放つ。
「…この機械、誰か見てなくてもいいんですか?」
「私が設計して貴方の愛しのライナーが造ったマシンよ。
 信用できないわけ?」
「ハァ… わかりました、もういいです。 好きにして下さい 」
しつこくライナーとの仲を揶揄され、アヤタネは完全に諦め切ったように吐き捨てた。
「も〜 怒っちゃダメだよ〜
 アヤタネには心の護がいないからミュールちゃんがその代わりにダイブするんだよ?」
「ちょっと! 余計なこと言わないっ!」
あわてて遮る態度が、オリカの言っていることを肯定している。
「母さん…」
「な、なによ… もうっ! ほら、早く始めるわよっ!」
アヤタネの嬉しそうな視線に顔を赤らめながら、ミュールは強引にマシンを作動させた。
587amica intimo07:2007/05/28(月) 07:40:26 ID:bquIk/vO

「は〜〜〜 ここがアヤタネのコスモスフィア… なんか殺風景だね 」
ただひたすらにどこまでも続く地面に、昼とも夜ともつかないぼんやりとした明るさの空
オリカの言うように、かなり殺風景な場所だ。
「急ごしらえの装置だからアヤタネの持ってるイメージの全てを
 こちらに伝えきれてはいないのよ。
 そうね…向こうの方が比較的安定しているわ。
 人がいるとすればあちらよ。」
「なんにも目印ないのによくわかるね〜 さっすがアヤタネママン! すっご〜い!」
手を打ち合わせて感心するのとほとんど同時に
オリカはミュールの指し示した方向へ向かって歩きだす。
「ちょっと! 一人で行かないでっ! 待ちなさいってば!」
ミュールに呼び止められたオリカは足をとめて振り返った。
「も〜 なにしてるの〜?
 早く行くよ、アヤタネママン 」
「あんまり安定した場所じゃないんだから勝手に動かないで。
 あと! おかしな呼び方をするのもやめてちょうだい!!」
そのへんの女の子なら身をすくませてもおかしくないような剣幕のミュールに
オリカは「は〜い♪」と軽く返してまた歩き出した。

並んで歩く二人の周囲の風景が突然ガラッと変化した。
「えっ!? なにこれ? いきなりプラティナに来ちゃったよ 」
「だから、あまり安定してないのよ。
 早く目的を果たして帰ったほうがよさそうね。」
ミュールの顔にわずかに不安の色が浮かぶ。
「そうなんだ… なんかよくわかんないけどミュールちゃんがそう言うんなら急ごっか 」
「めずらしく聞き分けがいいわね… まあ、いいことだわ。
 それで、彼がいそうな場所はどの辺りなの?」
「う〜ん… やっぱり大聖堂なんじゃないかな?
 ライナーがいなくてもレアードさんとかいると思うしね 」
「そう 」
ミュールはオリカにしては的を得た意見にうなずいた。
588amica intimo08:2007/05/28(月) 07:41:44 ID:bquIk/vO

「ごめん下さ〜い。 ラ〜イナ〜〜 いる〜〜?」
「ここ一応公共の施設でしょ? そんな友達の家に遊びに来たみたいな調子でいいわけ?」
「大丈夫だよ、ライナーだって親子で住んでるんだし 」
「…公私混同もいいところね。
 全く、これだから人間というのは…」
実際にはライナー親子は大聖堂に寝泊まりしているわけではなく、オリカの認識には大きな誤りがあるのだが
ライナーもレアードも確かに自宅より大聖堂に居る時間のほうが長いため、
判断としては間違っているとは言い難い。
「あ! レアードさん!」
「なんだ? ライナーがどうしたというのだ 」
その証拠に、あんな呼び掛けでもしっかりと成果が返ってくる。
「レアードさん、ライナーいますか?」
「ライナーはおらん。
 あの放蕩息子め、またふらふらとどこかをほっつき歩いているのだろう…
 まったく、そんな暇があるならば本のひとつも読んで勉強するべきだとは思わんか?
 だいたい遊びまわっているなら遊びまわっているでとっとと嫁の一人もつかまえてこんか!
 自分を好いておる女子を放ってのこのこ出歩いていてはワシはいつになったら孫の顔を………
「ちょっと、これいつまで続くのよ?」
「う〜ん… ずっと、じゃないかな?」
さほど声をひそめることもせずに話す二人を全く気にもとめないレアードは
確かに放っておけばいつまでも一人でしゃべり続けるのだろう。
「…もう此処には用はないわね。 行きましょう。」
ミュールは呆れかえってきびすを返す。
「あっ! 待ってよ、まだシュレリア様に会ってないよ〜?」
「シュレリアがいるなら此処よりもリーンカーネーションのほう…
 いえ、この世界がそこまで再現している可能性は低いわね。
 何処にいるかわかる?」
「え〜っと… ねえ、レアードさん、シュレリア様どこにいるかわかりますか?」
「あなた… そんなのに聞いたところで役に立つわけが…」
「む? シュレリア様ならば奥の部屋だ。
 先程までライナーの奴が警備をしていたのだが、あやつめ大切な任務を放りだしおって………
オリカ達の存在などあってないもののようにライナーへの愚痴を言い続けていたのに
意外なことにレアードは質問にはきっちり答えた。
「…わけがわからないわね。」
「コスモスフィアなんてそんなものだよ。
 ほらほら、きっとシュレリア様ならライナーの居場所知ってるよ、早く行こっ!」
589amica intimo09:2007/05/28(月) 07:44:25 ID:bquIk/vO

レアードに教えられた部屋にシュレリアはいた。
うさぎの形をしたクッションを枕代わりにうつぶせに寝そべって
スナック菓子をばくつきながらなにやら中身のなさそうな薄っぺらい本を読みふけっている…
「あら、ライナー? 早かったわ、ね…」
振り返ったシュレリアとふたりの目があった。
「オ、オリカさんにミュール!?どうしてここに!!」
どうやら他人には見られたくない醜態を晒している自覚はあったらしく、
シュレリアはあわてて居住まいを正して無理矢理に平静のふりをする。
「え〜、 コホンッ
 二人とも、突然連絡もなく来るなんて
 なにか緊急の事態でもありましたか?」
しかしそんなことでごまかされる人間などいるわけもない。
「…シュレリア、今日ほど貴女を情けなく思ったことはないわ。」
呆れを通り越してワナワナと怒りに打ち震えているミュールをオリカがなだめる。
「まあまあ、確かにかなりショッキングな現場だったけど
 べつにほんとにこんなことしてるってわけじゃないし
 あくまでもアヤタネのイメージなんだから、ね?」
「どうかしら? アヤタネにはシュレリアの監視を命じてあったんだから
 周りに人の居ない場所では案外ずっとこの調子だったんじゃないの 」
「あー、ありえるかも…
 で、でもほら、あーっと、えっとぉ……
 あ! ほら、ライナー探さないと!」
必死になってフォローを考えた末にオリカの口から出たのは話題のすりかえだった。
「ねえシュレリア様、わたしたちライナー探してるんだけど
 今どこにいるかしらないかな?」
「ライナーならお菓子が無くなりそうだったから買い出しに……
 え〜、コホンッ
 ライナーは資材の調達任務に出ています。
 特に急を要す任務ではないのであまり関係のないお店を見て回っているかもしれませんが…」
「いちいち取り繕うのやめてちょうだい。 欝陶しいから。」
「お菓子買いに行ったんならライナーが行くとこはひとつしかないよね!
 ほら、早く行こっ!」
怒りの覚めやらぬ様子のミュールの腕を取って、オリカはそそくさと部屋を後にした。
590amica intimo10:2007/05/28(月) 07:46:32 ID:bquIk/vO

オリカの向かったオボンヌ屋に、やはりライナーは居た。
「あっ! いたいた
 おーーい、ライナーーー!!」
たいした距離はないのだが、ライナーを見つけたことがよほど嬉しかったのか
オリカは大声をあげながら両手をぶんぶんと振ってライナーを呼んだ。
「ん? ああ、オリカじゃないか、今日も元気だな〜
 はい、オボンヌ 」
「え? あ、うん、ありがと 」
いきなり差し出されたオボンヌをオリカは途惑いながらも受け取る。
「おや、ミュールちゃんも一緒か、ふたりは仲良いんだな
 はい、オボンヌ 」
まるでそれが当たり前の事のようにライナーはミュールの手にもオボンヌを置いた。
「…なにこれ?」
「これ? オボンヌだよ、ライナーの大好物のお菓子 」
怪訝な顔で自分の手に置かれたものを見るミュールに、オリカが説明した。
「いや〜、今日も雲ひとつない良いオボンヌ日和だよな〜
 ぱくっ、もぐもぐ
 うん! こう天気がいいとオボンヌもいっそう美味く感じるよ、あっはっはっはっ 」
オボンヌをそれは美味しそうに食べながら、おかしいくらい爽快な表情で笑うライナー
「シュレリアといいコイツといい…
 やっぱりアヤタネの着眼点にも問題があるのかもしれないわね…」
ミュールは頭を抱えている。
「アヤタネは悩み多そうだからね〜
 こういう明るい感じあこがれるんじゃないのかな?」
「“明るい”というより“能天気”でしょうに、これは。
 はぁ、シュレリアにしろこの男にしろ随分と極端なイメージが出ているようね
 設計にミスでもあったかしら?」
「極端…かな?」
オリカはミュールが感じているほどの違和感は感じていないようだ。
「それで、あなたが彼を好きな理由は理解できた?」
「う〜ん、明るい人ならライナー以外にもまわりにいた気がするしなあ
 やっぱりよくわかんないよ 」
「ふう、とんだ無駄足だったわね。 長居は無用よ、戻りましょう 」
「うん、しょうがないね…」
二人がその場を去った後も、ライナーはひたすらオボンヌを食べながら笑いつづけていた…
591amica intimo11:2007/05/28(月) 07:47:43 ID:bquIk/vO

「で、どうでした? 」
ダイブを終えて一息ついたところで、アヤタネはオリカに成果を尋ねた。
「うん、やっぱり普段とあんまり変わらなかったよ 」
「だから言ったじゃないですか…」
「ちょっと!」
予想通りの顛末にオリカに軽く文句でも言おうとしたアヤタネをミュールがさえぎる。
「変わらないって、あの男普段からあんな調子だっていうの!?」
「いや、僕に言われましても、僕自身は何を見たわけでもありませんし…
 どんな感じだったんですか?」
アヤタネはミュールをなだめつつオリカに聞いた。
「どんなって… オボンヌ食べてあっはっはっはー ってかんじだったよ 」
「なるほど、それならおおむね普段通りかと。 何か問題でもありましたか?」
「おおむね普段通りって! 問題なんてものじゃないでしょう!?
 私があの時どんな気持ちであの男を受け入れたと思ってるのよっ!
 シュレリアやテルの連中はおろか、アヤタネまで力を貸すような
 そんな、そこまでの相手だと思ったから話を聞こうって気になったのに…
 それがあんな白痴まがいのうすらバカだっただなんて!!」
ミュールは顔を真っ赤にして机をバンバン叩きながらわめき立てているのだが
アヤタネにもオリカにも、その姿はなんとなく微笑ましく映った。
「な、なによあなた達! どうしてそんなニヤついてるのよ!?」
「いえ! 別にニヤついてなんて…」
「だってさ、今のミュールちゃん、カレシの悪口言ってる女の子みたいなんだもん 」
「なっ… いきなりなんてことを言いだすのよ!!」
「やっぱりミュールちゃんもライナーのこと好きなんだね〜
 やっぱりわたしミュールちゃんにもダイブしたいな。
 ねぇ、いいでしょ? ねぇねぇねぇ〜」
「だからっ! 私はあんな男のことなんてなんとも思ってないのっ!!
 やっ!ちょっと、こっちに迫ってくるのやめなさいっ!
 ア、アヤタネッ! 笑って見てないで助けなさ〜い!!」
外見にはこれといって似たところなどないのだが
こうしてじゃれあっている二人はどこか姉妹のようにも見える。
この場から脱したいと思えばいくらでも手段はあるはずなのに
そうはしないあたり、ミュールも口で言うほど嫌がってはいないのだろう。
少なくともアヤタネはそう判断した。
「つーかまえーたっ♪ さあ〜 おとなしくわたしをダイブさせなさ〜い!」
「放しなさいっ! って、やだっ! おかしなとこさわらないでっ!
 アーヤーターネーーーッ!!」
ミュールはもうほとんどオリカに抱き抱えられているような状態でいる。
かつては想像もできなかったミュールの生き生きとした姿を見ているのが嬉しくて
後で叱られる覚悟をしながら、アヤタネはもう少しこのまま見守ることにした。

                      おしまい
592名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 11:42:14 ID:pPK8Np9X
GJ
お母さんったら^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
593名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 13:26:59 ID:SJpsdFcO
なんてツンデレ…
594名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 22:49:42 ID:HPgZg0lv
GJ
とりあえず保管庫に入れる時はオリカの台詞の一部を「みゅうちゃん」に変更希望。
595名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 03:00:52 ID:sMWKPDRW
すごいほのぼのした。
ゴッドGJ!!
596名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 23:08:55 ID:lbC1DvA/
萌えるラスボスってのは素晴らしい発想だと思う
597名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 19:28:10 ID:+OYW0VNK
過疎ってる過疎ってる言うわりにはレスいっぱい付くね、いいことだ
みんなありがとね〜
598名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 16:17:43 ID:rOuwsfeX
質がよきゃレスはつくよ。また投下してください。保守して待ってますから。
599名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 22:06:06 ID:UV2rO2SZ
管理者権限でシュレリア様がライナーをリンカーネイションに呼び出して拉致監禁する話まだー?
600名無しさん@ピンキー:2007/06/04(月) 02:37:42 ID:ivzt5M90
そしてそれが純愛ラブラブになる話まだ〜?
601名無しさん@ピンキー:2007/06/04(月) 02:43:50 ID:YUR6/0eJ
ライナーは超絶にニブチンの上人が好いからな
シュレリア様のツンの部分で上司風吹かされても気にしてないけど
「この人パワーハラスメントがひどいなー」
ぐらい思ってたりして
602名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 20:26:03 ID:dPsZedzb
パワーハラスメントならレアードからたっぷりされてるからな
奴にしてみりゃシュレリアの職権濫用なんてかわいいモンだろ
603名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 20:33:26 ID:0p18GJKJ
>パワーハラスメントならレアードからたっぷりされてるからな

レアード×ライナーというホモで近親相姦な想像をしてしまったがどうしてくれるw
604名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 21:00:15 ID:tTIPkfUD
なんかライナーの内心吐露しまくりの日記でも読んだらあまりの脈のなさにシュレリア様ショックで引きこもりになりそうだな
605名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 19:19:34 ID:ynk2b/1A
もともとリンケージにひきこもりだったけどな…
606名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 01:17:21 ID:el9z7+CW
リンケージで隠れてるとこは全て性感帯だからしょうがない
607名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 14:22:39 ID:CaEDa8Nc
ほとんど全身じゃねーかw
608名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 20:55:20 ID:uR1aKCl2

「ひゃうぅんっ!!」
「うわっ!」
「ちょっとライナー! シュレリア様になにおかしなことしてんのよ!!」
「ええっ!? お、俺はただ肩をさわっただけだって!」
「だ、だいじょうぶです、ミシャ 」
「でも、なんだか顔色が… 熱でもあるんですか?」
「あふぅぅんっ!」
「きゃっ! なんでおでこにふれただけでそんな声だすんですか!?」
「もしかしてシュレリア様って… えいっ!」
「ひゃうぅ〜んっ! オ、オリカさんっ! いきなり太腿さわらないで下さいっ!!」
「やっぱり! シュレリア様ってたくさん感じちゃう人なんだ!
ふっふっふっ…」
「あ… あの、オリカさん?
あっ! やっ! やっ、ダメです! 耳はダ、くぅぅんっ!」
「ちょっとオリカ! やめなさいよ!
ライナーも見てないで助け… って、なにうずくまってるの!!」
「あ、いや、ちょっと鼻血が…」
「十八歳にもなってこのくらいで鼻血なんか出してどーするのよっ!!」
「あんっ! ミ、ミシャ、ツッコミはいいから ひゃんっ! 助けて あ、あぁんっ!!」
「すご〜い、背中も首も感じちゃうんだ〜! シュレリア様のえっちぃ〜♪」
「は、いやっ、そこダメッ! お尻はダメェ〜!! あ、やぁん、もうっ、もうらめぇぇぇ〜〜っ!!!」


こんな感じですか? 先生!
ぼくこどもだからよくわかりませんけどーーwww
609名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 22:56:14 ID:e4R6o/Ab
GJだ!
先生は嬉しいぞ!
610名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 00:48:33 ID:hO4BIIrQ
しかし何故シュレリア様にロリっ娘製造機を使用しないのか
611名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 09:32:41 ID:KGION4ac
あれ以上小さくしてどーすんだ?
612名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 10:26:08 ID:C7/sNSWW
16じゃロリとはいえないって人間も結構いるからな
小学生くらいになってほしいんだろう
613名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 23:34:50 ID:sP8gAfQV

             '´  ̄ ̄`ヽ、
             /   へ `ヽ ヽ \
         //, //  `ヽ  ハ、!ヽ
         〃 /      `\ヽii!|
         !i!小l ノ    `ヽ liiii!i!|
         |i!i!l ●    ● |l|ノi!i| 
          |!ii⊂⊃ 、_,、_,⊂⊃!il!i!i!i|
         |ii|ii/⌒l,,、 __, イ|iil!!i!ii!i|
          |i!ii/  /     |iilヽi!!ii|
614アルトギアソリッド:2007/06/27(水) 13:33:23 ID:Mr1YJtQx
アヤ『ライナー、いいものを手に入れたよ』

ライ「いいモノ?」

アヤ『敵のガーディアンだ』

ライ「動くのか?」

アヤ『導力もOKだ。ライナー、今から・・・・』





アヤ『雲 海 に 沈 め て や る ! 』




むしゃくしゃしてやった
元ネタ知らない人ごめんなさいorz
615名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 14:48:22 ID:/74uSQQP
ほっしゅ
616名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 13:55:21 ID:a0zDeQZt
保守
617名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 14:14:59 ID:Sn5SVhu3
保守
618名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 02:52:17 ID:M7/PaabA
2発売まで保守
619名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 02:00:51 ID:99xDVg/p
もうここも終わりか・・・
だが保守
620名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 06:16:38 ID:tnBfY6+G
最初に言っておく「オレ、別にジャックのこと嫌いじゃないよ?」

…いじめやすいキャラはいいキャラだよね〜♪
621High risk01:2007/07/09(月) 06:17:46 ID:tnBfY6+G

「ご苦労様。 またなにかあったらお願いしてもいい?」
「ええ、構わないですよ。 俺も勉強になるし 」
「うふふ、ありがとう、ライナー君 」
スピカはパーフェクトな営業スマイルで礼を言いつつ、ライナーから小瓶を受け取った。
「あんまり安請け合いしちゃだめよ、ライナー
 際限なくこき使われるから 」
「あらミシャ、こき使うだなんて人聞きが悪いわねぇ
 ちょっとお仕事をお願いしてるだけじゃない 」
「仕事だって言うんなら報酬くらい出しくれるとうれしいんだけど 」
ミシャが難癖をつけているのはスピカがどうこうではなく
昨晩ライナーがメルクに没頭しすぎてろくに話も出来なかったことが主な原因だ。
ついでに今現在ライナーの顔がだらしなく緩んでいるのも不機嫌に拍車をかけているのは言うまでもない。
「まあまあ、スピカさんにはいろいろ世話になってるんだしいいじゃないか、な?」
「まあ! 誰かさんと違ってライナー君は優しいのね〜
 ライナー君にだったらも〜っとお世話してあげちゃうわよぉ 」
ミシャをなだめるライナーに、甘えた声を出しながらしなだれかかるスピカ。
「ちょっと! なにしてるのよっ!!」
それを見たミシャはすぐさまライナーを引っぺがしてスピカを睨みつける。
「あら、こわ〜い うふふ♪」
どうやらスピカの目的はミシャとライナーをからかうことだったらしく、それは楽しそうな顔で笑った。
「う゛〜〜 ライナー! もう用はすんだんだから行くわよっ!!」
頬を真っ赤にして膨らませているミシャの顔はある意味とてもかわいらしく
スピカがからかいたくなる気持ちもよくわかる。
「いや、ちょっと待ってくれよ。 俺、スピカさんに聞きたいことがあるんだ 」
「聞きたいこと? なあに?
 胸のサイズ? パンティーの色? ライナー君にだったらなんでも教えてあげるわよ
 あ、でも体重と年齢は聞いちゃダ・メ・よ」
622High risk02:2007/07/09(月) 06:18:39 ID:tnBfY6+G

「ラ〜イ〜ナ〜〜!!」
スピカの軽口はミシャに効果抜群だ。
メラメラと燃えるオーラを背にしてライナーを睨みつけている。
「違うって! 俺が聞きたいのはスピカさんのことじゃなくってその薬のことだよ 」
「これのこと? 取引相手のことは残念だけど秘密よ 」
受け取った小瓶を軽くふりながらスピカは先に断りを入れた。
その表情はとてもにこやかだが、目には有無を言わさぬ迫力がある。
「いえ、そうじゃなくって…
 ……それ、結局なんの薬なんですか?」
「は…?」
「ライナー………」
ライナーの純度100%の天然ボケにスピカは言葉を失い、ミシャは頭を抱えた。
「なんでそういつもいつもよくわかんないままよくわかんない物を作っちゃうのよー!」
「い、いやほら、レシピがあればさ、なんとかなっちゃうっていうか…
 ほら、俺あんまり難しいこと考えるの得意じゃないしさ、ははは…」
「笑ってごまかすんじゃないのっ!」
ミシャの言葉は辛辣だが、さっきまでのスビカを睨みつけていた時とは明らかに表情が違う。
「どうしようかしら、これ?」
スピカは彼女の目にはじゃれあっているようにしか見えないふたりを横目にひとりつぶやいた。
「どこかで効果を試しておかないと不安よね…
 …あ、そうだわ!うふふ…♪」
なにか思い付いたらしいスピカは
犬も食わない痴話喧嘩状態に突入した二人のもとを静かに離れていった。
623High risk03:2007/07/09(月) 06:19:17 ID:tnBfY6+G

ジャックは突然、全身の毛が逆立つような激しい悪寒に襲われた。
「!! なんだ…? まさかこんなところでモンスターでもあるまいし…」
彼が一度は棄てた故郷、イム・フェーナはこの世界でも最も防備の行き届いた安全な街のひとつ。
ジャックが今いるのは、その中でも中枢に程近い場所、族長がずっと残してあった彼の自室だ。
「………気のせい、だよな?」
そうつぶやいて、わずかに気を緩めた瞬間、ジャックは突然後ろから羽交い締めにされた
「ぅおわぁっ!?」
「アル兄〜ッ!! や〜〜っと見つけたのだ〜〜!!」
「なんだリルラかよ… あんまりおどかさねーでくれ…」
「べつに驚かしてなんてないのだ
 アル兄こそ隠れてちゃダメなのだ!」
ジャックは特に逃げ隠れしているつもりなどないのだが
それを言うならばリルラの言い分も正しいのだろう
ジャックが勝手に驚いていただけのことで、『おどかすな』は筋違いだ。
「…で、なんか用でもあんのか?」
あからさまに渋々な調子でジャックは用件を尋ねる。
「うん! アル兄に届けものがあるのだ 」
「届けもの? 俺にか?」
リルラの用件を、どこかへ連れていけとか旅の話をしてくれとか
その辺りだろうと考えていたジャックにとっては意外な返答だ。
「うん。 スピカから… これっ!」
リルラはかわいらしい小瓶を差し出す。
「これを、オレに? スピカさんがか?」
「そう、アル兄とリルラにプレゼントしてくれたのだ〜
 ラブラブなふたりがこれを使うとも〜〜っとラブラブになれるのだ!!
 え〜いっ!」
624High risk04:2007/07/09(月) 06:20:00 ID:tnBfY6+G

リルラは、その小さな手の上に置かれていた小瓶を注視しているジャックの目の前で
勢いよくフタを開け放った。
ポンッ
景気のいい音が響いたかと思うと
小瓶からもうもうとあやしげな色合いの煙がたちこめて二人を包み込む。
「ゲホッ!ゲホッ! なんだよこりゃあ…
 うっ! な、なんだ? なんか、身体が…」
「ケホッ! ふにゃあぁぁ〜〜 」
煙を吸い込んだジャックは胸を押さえて膝をつき、
リルラはぐるぐると目を回しているようだ。
「ハァ、ハァ、ハァ… ぐっ! 身体が、熱い…」
「はにゃあ〜 リ、リルラ… リルラ、にゃんらかあっついのだ〜〜」
苦しげなジャックと楽しげなリルラ。
だが、ふたりの身体に起こった異変はほとんど同じものだ。
「なんなんだ、この薬…?
 ヤベェ、絶対にヤベェ… うぅ、くそっ!」
薬の正体が強力な媚薬であることをジャックは直感的に悟ったが、
急激にもやがかかっていく思考はその直感をまるで取り合おうとはしない。
ただひたすら『ヤバい』という感覚だけを頼りに必死で抵抗するジャックに対して
リルラはすっかり媚薬に惑わされていた。
「あう〜〜 あ〜つ〜い〜!あっついのだ〜!!」
駄々っ子のように叫んだかと思うと、一転して黙々と服を脱ぎ始める。
その裸体が視界の端に写った時、ジャックの股間がはちきれんばかりに反応した。
「つっ! うぅ…」
窮屈なズボンの中の痛みに思わず股間を押さえるジャックに
既に全裸になったリルラがフラフラと近付いてくる。
「ふあぁ… アルにぃ… そこ、どうしたのだ…?」
「リ、リルラ…」
混濁した意識のなかで、懐かしい呼び名で自分を呼ぶ懐かしい声にかろうじてその名前を口に出すが
その姿を見た瞬間に理性は弾けとんだ。
625High risk05:2007/07/09(月) 06:20:51 ID:tnBfY6+G

せつなげに瞳を潤ませ、頬に朱をともした少女は、もはや彼の知る『こうるさいガキ』ではなかった。
一族の掟からすれば申し訳程度の頭巾を外しただけだというのに
銀河のように流れるテル特有の美しい銀髪が
幼さばかりの面持ちを美しい少女に変えてしまっている。
まだまだ未成熟な肢体はすっかり上気して
あちこちに見えるわずかな成長のしるしを染め上げ、際立たせていた。
「うぁ… アル兄、アルにぃ…」
まるでそういった知識を持ち合わせていないというのに
リルラは導かれるようにジャックの股間に手をのばす。
「うぅっ! うあぁ…」
ズボンごしの感触に快楽とも痛みともつかないうめきをあげるが
ジャックにリルラを制止するそぶりは見られない。
「あうぅ… これ…これが欲しいのだ… アル兄の…おちんちん…」
ジャックの股間を撫でていた手が、緩慢ではあるもののつかえることもなくベルトを外し、
ジッパーをさげてその中の剛直を取り出してゆく。
「ああ、すごいのだぁ…」
いまにもはちきれそうにそそり立ジャックのペニスを前に
リルラは満面にとろけたような笑みを浮かべてそれにほお擦りし、そのまま舌を這わせはじめた。
「んぁ、ん、れろ〜〜、びちゃ、んふ、れろれろ…」
たっぷりと唾液を絡めた舌をのばして根本からゆっくりと舐め上げ
そのままわざとらしいほどに水音を響かせながら先端に口をつける。
さすがに男の性感帯などしる由もなく、目に写る淫靡さ程には刺激を与えられてはいないのだが
薬の影響で過剰に高ぶったジャックにはそれでも充分すぎた。
「おっ、うぅ… ぐっ、うおぉぉっ!!」
「きゃっ! あうっ! これ、なんなのだ? いっぱいでてる…
 うあぁ… ヘンな匂い… ぺろっ、うぅ〜 味もヘンなのだぁ…
 んっ、ぺろっ、でも、ヘンは味なのに、もっと欲しいのだぁ… 」
勢いよく噴き出された白濁液を顔中に浴びて一瞬目を白黒させるものの
リルラはすぐに自ら進んでそれを求め始める。
626High risk06:2007/07/09(月) 06:21:35 ID:tnBfY6+G

精を放出しながらも、全く勃起のおさまる気配を見せないジャックの分身は
リルラの柔らかな唇がふれる度にビクビクと震えては濁った液を吐き出していた。
「ぴちゃ、ちゅっ、ふあぁ… おいしいのだぁ… んん、ぴちゃぴちゃぴちゃ…」
リルラはすっかり精液に夢中になっている。
それを見ているジャックの方は、出すものを出していくらか落ち着いたのか
ほとんど意識が飛んでいるかのような深刻な状態からわずかに回復していた。
「はぁ〜〜〜、ふうぅ〜〜〜 リルラ……」
ふかく息をつくと、やや乱暴にリルラを床に押し倒す。
「きゃっ! アル兄? なにするのだ、リルラもっとおちんちん欲しいのだぁ〜」
床に倒されたことよりもペニスから引き離されたこと抗議するリルラに、ジャックは覆いかぶさっていった。
「ふぇ? ア、アル兄、なにを… ひゃうっ!
 あ… アルにぃ、おっぱいなめたのか? あ、ふぁ、それ、くすぐったくてキモチイイのだぁ 」
乳房とはとても言えないような平らな胸だというのに、
媚薬の効果もあってかリルラは立派に快楽を感じている。
ジャックの舌に触れられる度、褐色の肌の上で鮮やかな紅色に染まった
幼い突起は硬さを増し、卑猥に尖っていく
「はっ、はうぅっ! うあっ! アルにいっ!
 なんか、リルラ、リルラっ! うあぁっ!!」
無理矢理に高められた性感に翻弄されながら、リルラは胸への愛撫だけで
ごく軽いものとはいえ生まれて初めての絶頂をむかえた。
「うぁ… はぁ、はぁ、はぁ… あぁ………」
一瞬の放心の後、体中に広がって行く余韻に浸っているリルラに
ジャックは休む間を与えまいとするかのように股間へと手をのばす。
「あぐっ! い、いたいっ! そこ痛いのだアル兄ッ!!」
ぴったりと合わさったままの秘裂に指をねじ込まれ、リルラは悲痛な声をあげた。
だが、今のジャックがそんなことを気にとめる訳もない。
627High risk07:2007/07/09(月) 06:22:26 ID:tnBfY6+G

先程の絶頂の際に零れた蜜を潤滑剤にして、窮屈な割れ目を引き裂くように広げながら
今度はリルラの唇を奪おうと顔を寄せる。
「あうぅ… アル兄ィ… リルラ痛いのヤなのだぁ…」
必死に哀願してくるリルラを気にも止めず、ジャックはリルラにくちづけた。
「あうっ! ん、んむっ! ん、 んふぅ………」
唇を塞がれ、無遠慮に舌で口内をなぶられると、涙混じりだったリルラの声色は
すぐにさっきまでの艶を含んだものに戻っている。
「んはぁ… アル兄、ちゅーしてくれた…
 これでもう、リルラはアル兄のお嫁さんなのだ…
 えへへ、うれしいのだ♪」
誓いのくちづけには程遠い乱暴な行為だというのに
リルラは満面の笑みと痛みとは別の涙を零してそれを受け入れた。
「んあっ、また、ちゅーして、んんっ!、ん…
 ちゅ、んむ、ふぅん… んあっ! ダメェ、おまたはまだ痛い、んむうっ! ん、ふぅ…」
ジャックはリルラの可憐な花びらのような唇を好き放題に蹂躪しつつ
股間のもうひとつの花びらを執拗に押し開いていく。
「はふぅ… アル兄ぃ、もっとリルラにして欲しいのだ…
 リルラ、アル兄のお嫁さんだから、痛くってもガマンするのだ! だから…」
少しはリルラの言葉が耳に入っているのか、それともたまたまタイミングがあっただけか
それは定かではないが、ジャックは乱暴な愛撫でわずかに開いた
幼い秘唇に自身の猛り狂うモノを突き立てる。
「ひぐうっ!! ぐ、う、うぐぅ…」
媚薬の効果があるとはいえ明らかに無理がある挿入のその激痛を
歯を食いしばって耐えているリルラに、ジャックはお構いなしに腰を打ち付けていった。
628High risk08:2007/07/09(月) 06:23:13 ID:tnBfY6+G

「うあっ! ぐぅっ… うあぁっ!! あぐ、うぅ…
 お腹、お腹の奥ぅ! なんか熱いのだ…
 あう、うっ! うん あふ、ふあぁ… アル兄、アル兄ぃ…」
あまりの痛みに痛覚が麻痺してしまったのか
徐々に痛みとは別の感覚を訴え始めた。
「あぁ… 熱い、アツいのだぁ… アツくて、アツくって、ヘン、なのだぁ…!
 アル兄ぃ… リルラ、リルラぁ… きもち、いい…」
念願が叶ったという幸福感と強力な媚薬の効果が
リルラの幼すぎる肉体では本来感じられるはずのない快感をもたらしはじめる。
「うああっ! いいっ! いいのだっ! リルラ、気持ちいいのだっ!
 アル兄のオチンチンが気持ちいいのだっ! ふぁ、あ、あんっ!
 もっと、もっとぉ… りるら、ふあぁぁっ!!」
リルラは次第に絶頂へと上り詰めていく、
そして、きつく絞りあげるように締め付けてくるリルラの狭い膣を行き来している
ジャックの剛直も、すでに限界に達しようとしていた。
「あっ、あっ、ああっ! アル兄ッ! もう、リルラもうっ!
 お、おかしく、おかしくなっちゃうのだあぁ… あぁ、ふ、んんっ!
 ふあ、あ、ああぁっ! あ、ダメ、ダメなのだっ! あぁんっ! リルラ、もう、だめえぇぇぇっっ!!」
リルラが達するのとほとんど同時に、ジャックは獣の咆哮のような声をあげて
その胎内にありったけの精を注ぎ込んでいく。
「んあ、あぁ… 入って、きてるのだ… アル兄のが… おなかに…
 リルラ… リルラ、アル兄でいっぱいにされちゃったのだぁ… あぁ、うれしいのだぁ…」
半分意識が飛んでしまったような朦朧とした調子でリルラがつぶやく。
そこに覆い被さっていたジャックはどうやら完全に意識をなくしてしまったようで、そのまま倒れ込んだ。
「むぎゅ! む、むがー!、ま、まぐいい、むぐぎいおだー! もご、むぐ、むぐぐ…
 ぷはぁ、…んー、アル兄… ちょっと重いけど、気持ちいいのだぁ… ふわぁ…
 ふう、んん… すぅすぅ…」
リルラはしばらくジタバタともがいていたが
どうにか呼吸を確保できると、すぐに静かな寝息をたてはじめた。
629High risk09:2007/07/09(月) 06:24:15 ID:tnBfY6+G

「あっ! いたいた。 スピカーー!!」
前回はぐらかされた薬の正体を聞き出そうとスピカを探していたミシャとライナーは
なにやらリルラと話し込んでいるスピカを発見した。
「お! ミシャとライナーなのだ! ふたりは今日もラブラブなのか?」
「もっちろんラブラブよー!」
リルラの唐突な挨拶にまったく動揺することなく返すミシャ。
「おー! そうか、それじゃリルラとアル兄と同じなのだ〜♪」
リルラとミシャは互いの両手を打ち鳴らすと、そのまま手をつないで珍妙なダンスを踊りはじめる。
「えっと、スピカさん、この間の薬なんですけど…」
わけのわからない挨拶から常人には理解出来ない世界に入った二人をよそに、
ライナーは本題に入った。
「あ、ああ、アレ? えーっと、バッチリだったわよ〜 ホント、ライナーくんは頼りになるわよね〜」
スピカは珍しいことにばつの悪そうな顔をしながら話をはぐらかそうとするが
意外なところから疑問の答えは返ってくる。
「お薬? そーだ! ライナーにもお礼しなきゃなのだった!
 あのラブラブ薬作ってくれたのライナーだろ? おかげでリルラとアル兄は毎日ラブラブなのだ〜♪」
「ラ、ラブラブ!? じゃあ、あの薬ってまさかホレ薬だったんですか?
 ってスピカさん!?」
リルラの発言に気をとられている間に、いつの間にかスピカの姿は消えてしまっていた。
「ちょ、スピカ? なんでいなくなちゃうのよ!?
 う〜ん、なんかアヤしいわね… ちょっとリルラ、それってどんな薬だったの?」
大抵のことには動じないスピカの不審な行動をいぶかしんだミシャはリルラを問いただす。
「ん? こーんな形のビンに…」
「そうじゃなくって、使ったらどうなったのかって聞いてるの 」
630High risk10:2007/07/09(月) 06:25:31 ID:tnBfY6+G

「ああ、そっか。 あのな、アル兄の前で蓋を開けたらポンッ!ってなって
 モワモワ〜って煙がでてきたのだ。
 そしたらリルラ、なんか熱くなってきたから裸になったのだー!
 それでな、アル兄のおちんちんがぐわー!っておっきくなって
 それを見てたらリルラなんだかドキドキして、アル兄のおちんちんが欲しくってたまらなくなっちゃって
 ペロペロなめちゃったのだー!
 そしたらアル兄オチンチンからどぴゅどぴゅーってミルクみたいなのいっぱい出して…」
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょーっとまった! ま、まさかリルラ、アル兄と…しちゃった、の?」
リルラの嫌というほどストレートな告白に、ミシャは軽く青ざめながら核心を追求する。
「しちゃったって、なにを?」
「だ、だから、その、アル兄の…それ、いれちゃった…の?」
「うん! 口にもお股のあなにも入れたのだ!!
 あ、お股のあなはおまんこっていうのだ、さっきスピカが教えてくれたのだー!」
いまひとつはっきりしない物言いのミシャの問いに、これ以上ないくらいはっきりとリルラが答えた。
「あ、あの薬… ヤバい薬だったってこと…か?」
かなり犯罪的な行為の片棒を担がされたことに気付いてライナーはダラダラと冷や汗を流している。
「ア、ア、ア、アル兄ぃぃーーーっ!!
 クルシェならまだしもリルラに手を出すだなんてっ!!」
一方のミシャはむやみに熱くなっていた。
「いや、この場合悪いのは主にスピカさんじゃ… って、聞いてないな…
 なあリルラ、この話、俺達の他には誰にも言ってないよな?」
「ううん、さっきスピカに話したし、フラウトには一番にしたのだ!
 あとオリカとクルシェにも! それからあとな…」
ライナーとしては“俺達”の中にスピカも入れたつもりだったのだが
そんな些細な事などまるで問題にならないと言わんばかりに
リルラはライナーの知り合いもそうでない者も片っ端から名前を挙げ続けていく。
「なにしてるのライナー! 早くイム・フェーナに行ってアル兄をとっちめるわよ!!」
「お、おう…」
いきり立つミシャに返事をしながら、ライナーは自分達が着く頃には
最低でも虫の息程度にはなっているであろうジャックの身を案じた。
「がんばれ、ジャック…」
ほたる横丁の路地裏から僅かに見える青い空を見上げ、祈るように呟いてから
ライナーは肩をいからせてイム・フェーナへ向かうミシャの後を追うのだった。

                 END
631名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 07:05:33 ID:gUSsQCzW
アワワワワワワワ

GJであります
632名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 11:54:20 ID:BWoTrjaL
ジャック\(^o^)/オワタ
633名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 23:13:20 ID:etisumJg
ジャックカワイソスwwwww


それにしてもGJだ
634名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 08:10:08 ID:dDE1/meh
港から突き落とされるジャックが脳内に浮かんできた
635名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 18:55:37 ID:d6qc1Rj4
そこで塔のてっぺんのリーンカーネーションから
紐無しバンジージャンプの刑ですよ
636名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 16:04:34 ID:OkQ+jQQt
そしてブラストラインで放電をくらいつつプニルちゃんのブレスで消されるわけですね。
GJ!
637名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 06:09:13 ID:nxHSp54x
久々のGJ!!
2の発売日まだ決まらないのか・・・
ここが活気付くのを楽しみにしているのに。
638名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 13:15:17 ID:B6IqVYCW
GJありがとー!
これでゲーム本編に出た女性キャラはみんな脱がしたぜー!
って思ってたらミュール母さんがまだですたorz

ああ、よかった。 俺にはまだネタが残っているんだ…w
639名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 15:22:31 ID:LvhNlOqt
>>638
ミュールを「脱がす」のは無理じゃね?w
640名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 19:40:50 ID:4Nowrqmg
シャドウミュール時のあの外側のアレをだな
641名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 22:30:34 ID:DKh9+4Pf
きぐるみよろしく背中のチャックを開けて脱がすんだな
642名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 23:29:13 ID:8oubl+UE
しかし2は大変そうだよなぁ…。

電プレの記事によると、メインヒロインの2人以外に
100人のレーヴァテイルが登場して仲間になるって話だしw

まぁメイン以外の100人はストーリーに絡まない、わずかな個々イベントしか無いだろうけど
それでも100人分の顔とキャラグラと設定は用意されているわけだ。
どうするよ、ゲーキャラ板に102人分のカワイイスレが立ったらw

その暁には責任持って>>638に102人分脱がしてもらわなければな!w
643名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 04:01:38 ID:lVX+tnwo
>>642あははははははは!!!!!!!!!!!!!
お前wwww最高だよwww
クロアが103P(いやココナ入れれば104Pか)に耐えきれる絶倫である事を祈るのみだ。
644名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 14:16:26 ID:EZL636mD
645名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 21:34:53 ID:99kGCQdT
>>643
大半がクローシェ追っ駆け隊だからレズ物になるんじゃないかと
646名無しさん@ピンキー:2007/07/18(水) 16:03:27 ID:pDT+gzMx
カウンセリングするのはクロアとルカらしいからすごくなりそうだな
647名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 02:50:59 ID:hBxQWNCF
そろそろ発売日決まらないかなぁ
648638:2007/07/20(金) 23:44:26 ID:PMWVIqBY
>>639
服を着ていないなら着せればいいだけじゃな〜い

ってなわけでみんなにひとつ聞きたいんだが、
このスレ的には「ブルマ」or「ブルマー」どっち?
いやまあ、別にどっちでもいいんだろうけど、なんとなく気になっちゃってさ…


あと>>642
殺 す 気 か !!w

100人もいたら10年たっても書ききれねーっての!




つーかそもそも俺じゃ100人も書き分けられねーから…orz
649名無しさん@ピンキー:2007/07/21(土) 00:35:27 ID:jnrHFr8C
>648
あえて「男物の短パン」で
つか短パンCS既に書いた後だし

質問の答えは「ブルマ」で
650名無しさん@ピンキー:2007/07/21(土) 00:36:19 ID:gLmGG1ZV
>>648
俺はどっちでも構わんが。
ちなみに某ギャグ漫画家が某ギャルゲーのアンソロで主人公に主張させていた内容によると

『「ブルマー」っていうより「ブルマ」って言ったほうがクるもんあるよね』

だ、そうだw
しかしそんな事を聞くということは…。
そうか、次のSSは服を着ていないミュールを哀れんで
手持ちの服の中からよりにもよってENJIBを貸すシュレリア様とかそういう展開か!?w
651名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 06:22:54 ID:tZ3PA1rC
2のメインは親子丼だろ・・・普通に考えて・・・
652名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 07:06:17 ID:FD6AnMPS
>>649-650
ああ、やっぱり「ブルマ」か
ちょっと調べるとブルマーが正しいっぽいんだけど、なんかそれはな〜
とか思ったから聞いてみた。
ありがとね〜♪
653名無しさん@ピンキー:2007/07/25(水) 04:22:33 ID:DGXcwKNa
本当に今年中に発売されんのかよ・・・
654名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 05:29:42 ID:kRXIr/kH
10月25日にようやく決定


活性化願ってるぜ!
655名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 17:26:58 ID:BXQXFctp
>>652
いっそのことエクササイズウェアでいいんじゃない?
656名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 04:20:45 ID:nRlPwZDf
保守
657名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 04:39:44 ID:6bh9T3XI
ヒロインの【欲求】か・・・そしてお風呂か・・・



エロ期待
658名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 08:02:27 ID:aLe+VIlq
>>655
却下

そして着せたはいいが結局脱がしてない俺も却下orz
まあヤることはヤったけどさ
659Scramble01:2007/08/04(土) 08:04:02 ID:aLe+VIlq

みすぼらしい木桶に汲まれた井戸水はよく澄んでいる。
もぎたてのキュウリをその澄んだ水でかるく洗い、パリッ! といい音を響かせてかじり、
「うん、美味しくできてる 」
満足気に微笑む。
持て余すにも程があるというくらいの暇にあかせて始めた園芸だったが
自分の性には合っていたらしい、などと瑞々しく実った野菜を見ながら改めて思った。
「ライナーに持っていったら喜んでくれるかな?
 もう随分会ってないし、行ってみようかな…」
そうやってひとりごちていると、突然後ろから大きな声がかかる。
「アヤタネ!!」
「!! か、母さん!?」
彼を呼んだのは彼の産みの親、ミュールだった。
「お、お久しぶりです…。
 えっと…、なにがあったんですか?」
アヤタネが恐縮するのも無理はない
なにしろミュールの全身からあからさまに怒りのオーラが噴き出しているのだから
「アヤタネ! 私を抱きなさいっ!!」
「ええっ!? いきなりなにを言い出すんですかっ!!」
「いいから早くっ!!」
鬼気迫る、といった勢いに思わず押し切られそうになるが
さすがにこればかりはそう簡単に折れるわけにはいかない。
「ちょっと待って下さい、そんな、訳も解らず女の人を抱くなんてできませんよ
 いったい何があったんですか?」
「何がじゃないわよ! あの女、たかだか男に抱かれたくらいの事で偉そうに…
 シュレリアごときに子供扱いされるいわれなんてないわっ!!」
とりあえず正論をぶつけると、激昂しながらもだいたいの事情を吐露してくれた。
「あー、なるほど。
 どういったいきさつでそんな話になったのかはわかりませんが
 たぶんあの人もそういった経験はないと思いますよ?」
660Scramble02:2007/08/04(土) 08:05:22 ID:aLe+VIlq

ライナーがその後誰を選んだのかはアヤタネは知らないが
少なくとも結婚したという話は聞いていない。
そして、あのライナーに限って婚前交渉はありえない話だ。
「そうなの? ふーん…
 でも、それならそれで都合がいいわ。
 私を抱きなさい、アヤタネ」
劣勢を覆すことと優勢を得ること、目的は変わっても手段は変わらないらしい。
「いや、無理ですそれは。 さすがに 」
「無理? 無理というのはどういう意味?
 まさかこの私に女としての魅力がないとでも言うつもりじゃないでしょうね!?」
おそらくは女性的魅力のことについてもシュレリアにからかわれたのだろう
ミュールはアヤタネの思惑とはズレたところで憤慨している。
「いや、そういうわけでは… まあ、確かに母さん相手では興奮はしかねますけど 」
思わず正直な感想が口をついて出た。
「な・ん・で・す・っ・て〜〜!!
 じゃあ誰なら興奮するっていうの!? あのオリカって娘? それとも星詠の娘?
 まさかシュレリアに欲情するなんて言わないでしょうね〜〜!!」
「そういう話ではなくて、ですね、」
「そういう話でなければどういう話よ!
 … ま、まさかあなた! あのライナーという男に!!」
「違いますよ!!
 シュレリア様といい母さんといい、なんでそういう方向へ持っていきたがるんですか!!」
「ううっ!! シュレリアと同じ発想? この私が…」
ミュールは膝をつき、がっくりとうなだれる。
実の所シュレリアがアヤタネとライナーの仲を邪推しているという確たる証拠はなかったのだが
なんでも言ってみるものだ。
「あらぬ誤解を招きますから不用意な発言は控えるようにして下さいね。
 では… 」
今のうちとばかりにくるりと背を向け、逃げ出そうとするが
「待ちなさい 」
そうは問屋が卸さない。
661Scramble03:2007/08/04(土) 08:06:41 ID:aLe+VIlq

「男色の気がないというのなら私を抱けるでしょう?
 いえ、あなたにそんな趣味がないことを証明するためにも私を抱くべきね 」
どうやら逆手に取られたらしい。
この手の小賢しい智恵くらべでは、どうあがいてもアヤタネはミュールにかなわない。
「はぁ…… 仮にするとして、まさかこんな表でするつもりですか?」
「なにか問題でも?」
「犬や猫じゃないんですからできる訳ないでしょう?
 …あと、いいかげん服着ませんか?」
いまさらではあるが、ミュールは相も変わらず一糸纏わず白い裸体をさらしている。
「いちいち五月蝿いわね、これからまぐわおうってのに服を着るもなにも…
 もしかしてアレなの? あなた、半脱ぎフェチとかいうやつなわけ?」
「とりたてて半脱ぎにこだわるつもりはありませんけど
 男だって雰囲気やシチュエーションを気にするものなのは事実です。
 母さんはなにか思い違いをしているようですが、
 目の前に裸の女性がいれば問答無用で欲情するというものではありませんよ 」
諭すように言う。
外見からしても完全にアヤタネのほうが年上としか思えない。
「相応の手順を辿れってこと? 面倒な話ね…」
「定型化した手順があるわけではないですが、
 事に及ぶ前にもっと知っておくべき事はあると思いますよ 」
いくらか納得しかかっているミュールにここぞとばかりに畳み掛ける。
「…そうね、シュレリアも未経験だというなら慌てる必要もないし
 単に事をいたしたという事実よりも男を欲情させる手管を身につけるのもいいわね。
 ではアヤタネ、その時を楽しみにしてらっしゃい。 ふふふ…」
それでどうにか納得したらしいミュールは、不穏な笑みを残して姿を消した。
662Scramble04:2007/08/04(土) 08:08:07 ID:aLe+VIlq

数日後、アヤタネはライナーの家で手製のサラダをふるまっていた。
「うん! キュウリもトマトも美味い!
 アヤタネは料理だけじゃなくて野菜作りの才能もあったんだな 」
「才能なんてほどのものじゃないよ。
 でも、結構むいてるかな、とは思うんだ 」
「そっか、確かにアヤタネは剣とか振ってるよりそういうのの方が似合うよ
 って、それは失礼か、あんな強いんだもんな 」
「いや、そんなことないさ、すごくうれしいよ。
 ありがとう、ライナー 」
ピンポーン
久しぶりの親友との語らいに水をさすようにチャイムが鳴る。
「ん? 客か? ちょっと待っててくれな、アヤタネ 」
催促するように二度、三度と鳴らされるチャイムに急かされてライナーが出ていった。
「誰だろう? やっぱりオリカやミシャなのかな?
 まさか…… いや、それはないよね、」
一瞬頭に浮かんだ嫌な予感を振り払うが
「ええっ! ミュ、ミュールッ!?」
それが当たってしまうのが世の無情である。
しかも普通にミュールが訪ねてくれば歓迎するだろうはずのライナーが
あんなおかしな声をあげるあたり、絶対に普通の訪問ではない。
「ライナー! いったいなにがっ…」
慌てて玄関に向かったアヤタネは、一瞬ライナーの前にいる人物が誰なのかわからなかった…
いや、わからないのではなく、信じられなかったのだ。
今日のミュールは全裸ではなかった。
彼女は水着を着ている。
白いワンピースタイプで、胸のところに大きなゼッケンが貼られ、
『みゅうる』と名前が書かれている…
白色は見慣れないが、いわゆるスクール水着というやつに違いない。
そしてなぜか、そのスクール水着の上からブルマをはいている。
こちらはよく見る紺色のものだ。
そして極めつけに、背中に真っ赤なランドセルを背負っていた…
アヤタネは一言も発することもできないまま、がっくりと膝をつく
その時に見えたミュールの足元には、
かわいらしいさくらんぼのワンポイントがついた靴下があった。
663Scramble05:2007/08/04(土) 08:09:40 ID:aLe+VIlq

「あら、アヤタネったら…
 いくら私が魅力的だからってなにもひれふす必要なんてないのよ、うふふ…」
やたら優雅に微笑む姿がその珍奇な衣装に全く似合っていない。
「な… なんなんですかっ! そのおかしな格好はっ!!」
「おかしな格好とはなによ!
 太古の時代から現代にいたるまで、ありとあらゆる記録から分析した
 最強の萌えスタイルに決まっているでしょう!?
 いったいどこがおかしいというのっ!!」
「どこがもなにも、まず“萌え”とか言い出す時点で間違ってます!!」
自分のセンスを頭から全否定するアヤタネに食ってかかるかとおもいきや、
ミュールは意外と涼しい顔をしている。
「たまにいるのよね、こういう頭の硬いのが…
 全く、あなたにはがっかりだわ 」
蔑むようにアヤタネに言った後、ミュールはライナーの方へ向き直った。
「ライナー・バルセルト!」
「えっ! お、俺!?」
完全に固まっていたライナーがミュールの呼び掛けにはじかれたように反応する。
「あなたなら理解出来るわよね、この私の魅力が。
 いつぞやはシュレリアのスクール水着程度に随分ご満悦だったんですもの
 今だって、もう堪らないんでしょう?
 いいのよ、我慢しなくて… さあ、私を抱きなさ… もがっ!」
ミュールの言葉が終わる前にアヤタネが素早く口をふさいだ。
「ライナーごめん! なんか母さん調子が悪いみたいだからっ
 これで失礼させてもらうよっ! またねっ 」
それだけ言うと、アヤタネは人一人を抱えているとは思えない凄まじいスピードで去っていく。
「おう、またな…」
それだけ言って、開きっぱなしの玄関の扉を閉めて自室に戻る途中
ライナーは足を止め、ふと何かを思い出したようにつぶやいた。
「いや、やっぱり白スクは邪道だよな、紺か黒の旧スクじゃないと。
 ゼッケンに平仮名書きがいい感じだっただけになあ…」
664Scramble06:2007/08/04(土) 08:11:55 ID:aLe+VIlq

「ハァ、ハァ、ハァ…」
ミュールを連れたアヤタネはしばらく滞在するつもりで取ってあったホテルの一室に駆け込んだ。
「母さん、いいかげんにして下さい!
 その格好だけでも恥ずかしいのに、ライナーにまで手をだそうだなんて…!」
「なに言ってるの! 元をただせばあなたが素直に私を抱かないのがいけないんでしょう!?」
「元というならそれ以前の話ですよ!
 なんで僕が母さんを抱いたりしなきゃならないんですか!」
やはりライナーにまで手を出そうとしたことが逆鱗に触れたらしく
アヤタネの語気は自分でも気付かないうちにかなり荒くなっている。
無論、それに臆すようなミュールではない…
「…なによ、そんなに… そんなに私のことがイヤなの…?」
「えっ!?」
はずなのだが、意外な事にミュールは瞳に今にも零れ落ちそうな涙をためていた。
「あっ…! 違います、違うんです母さん!
 僕は母さんを嫌うなんて、そんなこと絶対にありません!
 僕はただ…」
「わかってる… 無理言ってるって事くらい…
 けど、私だって普通の女の子みたいに経験してみたいのよ
 なのにこんな! …こんな子供みたいな身体じゃ、誰も相手になんて… 」
「母さん…」
わずかにうつむき、唇を震わせ、なにかをこらえるように胸元でかたく手を握りしめて
ミュールは切々と語る。
「貴方には迷惑な話だってわかってるわ…。
 でも、他に頼める人なんて…
 それに… 私は、貴方が… 貴方の事が…」
恥じらうように視線を背けるいじらしい姿を、アヤタネはそっと抱き寄せた。
665Scramble07:2007/08/04(土) 08:13:29 ID:aLe+VIlq

「母さん… 僕は…」
ミュールはアヤタネの胸に手をあてて、きつく抱きしめようとする腕にほんの少し抵抗する。
「お願い… ちゃんと、名前で呼んで… 」
「あ… はい。 その… ミュール… 」
腕の力を抜いてアヤタネに身をゆだね、ミュールは幸せそうに目を閉じると
ずっと瞳の中に留まっていた涙がようやく頬をつたって流れていった。
「ああ、シロー…!」
「………」
「………」
「………誰ですか? シローって…」
「………ふぅ、私の完璧な記憶力にも困ったものね。」
どうやらなにかの受け売りで演技をしていたらしい。
「フ、フフフフフ…」
アヤタネの口からこぼれる笑い声が怖い…
確実に、そして相当に怒っているのは明白だ。
「あ、あなたが雰囲気とか言うから! こういうことなんでしょう?」
さすがにまずいことをした自覚があるのか、ミュールの逆ギレにはキレがない。
「フフフ… いいでしょう、わかりました。
 そこまで言うのなら相手をしてあげますよ、ミュールちゃん…」
猫の子でもつかむようにひょい、とミュールを持ち上げ、ベッドの上に座らせる。
ぶっきらぼうだが乱暴というほどではない態度にミュールは少し安心した。
「ふ、ふんっ、初めから素直にそうしていればよかったの、きゃっ!」
強がりを言おうとしたところで両足を持ち上げられて仰向けに倒されてしまう。
「痛っ! ちょっとアヤタネ! あんまり乱暴にしないで!!」
実際には乱暴というほどの勢いはなかったのだが、
背中に背負ったランドセルのせいで軽く背中を打ちつけてしまったようだ。
「ああ、すいません。 リュックサックがあるの忘れてました。
 まあ、せっかくの“萌えスタイル”なんですし、そのまま背負ってて下さい 」
「リュックって…! ランドセルよ! 間違えないで!!」
666Scramble08:2007/08/04(土) 08:15:18 ID:aLe+VIlq

どうでもいいことに抗議してくるミュールを無視しながら
アヤタネは持ち上げていたミュールの足を膝を立てておろしてMの字の形に開かせる。
「あらためて見ると意外と隠すところは隠れてるんですね… 」
「ど、どこ見ていってるのよ!」
「どこって、ここですよ 」
そう言って、大きく開かされた股の中央を人差し指でなぞった。
「ひゃうっ! い、いきなりさわらないで… やっ!」
「見た目ほど厚くないんですね、ちゃんとワレメの形が指につたわってきます。
 どうです? 気持ちいいですか?」
外側からは見えないそのワレメにそって指先を上下させながら
アヤタネは淡々とした口調でミュールに聞く。
「ん… こんなの、たいしたことないわ…」
顔を紅潮させながらではあるが、確かにまだまだ余裕があるようだ。
とはいえ、見た目ほどではなくとも充分に厚い生地の上から
少しなぞられた程度にしては反応しすぎだろう。
「そうですか。 でも、別に何かの勝負をしているわけではないんですから
 痛かったり気持ち良かったりしたらちゃんと言って下さいね 」
「う… わ、わかってるわ!
 だけど、今のは本当にたいしたことなかったのよ 」
ミュールはちょっと拗ねたように顔をそむける。
「じゃあ、続けますね 」
そんなミュールの様子を気にとめることもなく
アヤタネがブルマの股間の部分をめくると
その下からはパンティではなく、もう少し厚手で光沢のある生地が出てきた。
「…そういえば水着でしたっけ、それ 」
「そうよ、白スク。 白いスクール水着。
 シュレリアなんかの古臭い紺スクとは違うの!」
「知りませんよ、僕はシュレリアさまの水着なんて見たことありませんし…」
アヤタネはないかこだわりがあるらしいミュールの主張に辟易と返しながら
考えあぐねるように白い水着の股間をブルマをずらしている手の指先で軽く愛撫している。
667Scramble09:2007/08/04(土) 08:16:50 ID:aLe+VIlq

「ん、んぅ… 邪魔なら、脱ぐけど…?」
「…いえ、なんだか特殊な形状をしているのでたぶん大丈夫です。
 手、離しますけど足閉じないで下さいね 」
さっきよりも一枚分薄い布ごしの愛撫に耐えながらの提案をやんわりと断り
アヤタネは水着と肌の間に指を一本滑り込ませると、
脚の付け根辺りから入れた指をゆっくりと股間の辺り…
お尻からまわりこんで股間を覆う布と、下腹部を覆う布の継ぎ目まで移動させて引っ張り上げた。
「あぅんっ!」
「あ、痛いですか?」
「痛くないわ。 ちょっと…、ちょっと、おどろいただけ、
 あ、あなたがいきなりおかしなことするから!」
なにかをごまかすように大きな声をあげて抗議する。
「そうですか。 ならいいです。
 ここ、おかしな形してますよね。 この辺りが新しかったりするんですか?」
その抗議をさらっと流して、クイッ、クイッ、と小刻みに股間の布を引っ張りながら
なんとなく気になっていたことを聞いてみた。
「あっ! んん、それは旧いタイプ、んぅっ! だけど…
 新タイプなんて、あっ、スク水とは言わないのっ!」
アヤタネは生地の伸縮性や強度を確認するつもりでやっていたのだが
ミュールにとっては大切な部分を刺激される愛撫になっていたらしい。
「気持ち良いですか?」
「な、なに言ってるの! こんなの、別に…」
「生地が食い込んで…少し、透けてますよ?」
「え? あ…」
そう言われて自分の股間に目をやると、アヤタネの言う通り
キツく食い込んだ生地がはっきりとスリットを浮き上がらせ、
しかも押し開かれたその中央はミュール自身のもらした愛液でわずかに透けて
白い水着の生地を奥からキレイなピンク色に染めていた。
「こんな、わたし… 」
「ちゃんと言ってくれないと、加減がわかりませんから 」
「うぅ… す、少し…気持ち良かったわ…
 あぁ… 恥ずかしい…」
はしたなく足を開いて股間を濡らしている自分の姿がありありと脳裏をよぎり
ミュールは顔を真っ赤にしている。
668Scramble10:2007/08/04(土) 08:18:31 ID:aLe+VIlq

「フフフ、貴方にもちゃんと恥じらいというものがあったんですね。 フフフフフ…」
アヤタネは安堵から笑っているのだが、
その笑い声は何か良からぬことをたくらんでいるようにしか聞こえない
「ア、アヤタネ? なにをするつもりなの…」
ミュールがめずらしく不安げな顔になるのも無理はないだろう。
「なにって、御自身の望んだことでしょう?
 ほら、直接さわりますよ 」
「あっ、ちょっと待っ、ひゃうぅっ!」
人差し指と中指で引っ張り上げたスクール水着を固定したまま
親指を食い込んだ布地の下に入れて、必然的に少し強めの愛撫を開始する。
「思った以上に濡れてます。 フフ、ほんとに感じやすいんですね…」
「そんなことっ、あふっ! あっ、あなたが悪いん、くうぅっ!でしょう?
 あっ! やあぁっっ!」
何かを探すように上へ下へと動いていたアヤタネの指が
ミュールの一番敏感な部分…クリトリスを探り当てた。
「ああ、ちゃんとここも感じるみたいですね、よかった。
 慣れていないと痛がったりする人もいるみたいですからね 」
「わ、わたしは…なれてなんて… ひゃぅ!」
「わかってますよ。 あなたはただ普通より敏感なだけです。
 だから安心して気持ち良くなって下さい 」
言葉通りにとれば優しい気遣いだし、実際アヤタネはそういうつもりで言っているのだが
この状況でむやみに落ち着いた物言いをされると揶揄されているようにしか聞こえない。
「あっ、ダメッ! あぁ、いやぁ… うっ、うあぁ… あ、ひぃぃっ!!」
クリトリスの根本にそっと爪をたてて、しごき上げながら器用に皮をむかれ
ミュールは息を詰まらせながら絶叫した。
「あっ、あっ、はぅ… 」
「フフフ… 本当に、フフ…」
相変わらず何か含みがありそうな笑みをこぼしつつ、
アヤタネは水着を引っ張っていた指で最後に性器オマンコ全体をひと撫でしながら指を抜く。
「はぁ… はぁ… ! ア、アヤタネッ! 何をしてるのっ!?」
669Scramble11:2007/08/04(土) 08:20:19 ID:aLe+VIlq

ミュールの視線の先ではアヤタネがべったりと彼女の愛液がついた指に
これみよがしに舌を這わせていた。
「はい?」
「そ、そんな汚いことしないでっ!」
「汚なくなんかありませんよ。 ほら 」
愛液と唾液でテラテラと光る指先を、
混乱してきつく閉じることのままならない口に含まされる。
「ふぁ、ひひゃあぁ ひゃひまわひひゃらめぇぇ〜
 あむ、むうぅ… ん、ぷあぁ… 」
「ね、大丈夫でしょう? フフ 」
口の中を掻き回され、よだれを垂らしながら涙目になっているミュールに、アヤタネは微笑みかけた。
「口の中も一種の性感帯ですし、ちょっと良かったでしょう?
 ああ、そうだ。 これなら…」
ミュールの唾液がたっぷりとついた指を再び股間へ近づけると
もう片方の手でブルマごと水着をまくって性器をあらわにする。
「あ… また、そこをいじるの?」
「いえ、今度は…」
アヤタネは水着をまくっている指を下にずらし、別の指でお尻を開いて
愛らしいピンク色のすぼまりを露わにさせた。
「ここを責めてみましょう 」
「ちょ、そこってまさか… ダ、ダメよそんなとこ、ひっ!」
自分自身のよだれにまみれた指でお尻の穴にふれられ、ミュールは短く悲鳴をあげる。
「力を抜いて下さい。 指が入りませんよ?」
「力を抜いたってそんな所に入らないわよ! 無茶しないでっ!」
「ふう、しかたないですね 」
かたく閉じられたすぼまりを人差し指の先で解きほぐすようにいじりながら
さっき皮を剥かれ、今も尖ったままのクリトリスを親指で押し潰した。
「ひいぃぃっ!! か、はあぁぁ… う、くうぅっ!」
敏感になっているクリトリスへの強烈な刺激に悲鳴を上げ
大きく息をついて身体の力が抜けたところで人差し指を根本近くまで突き入れられる。
「フフ、どうです? けっこう簡単に入りましたよ。
 別に痛かったりはしないでしょう?」
670Scramble12:2007/08/04(土) 08:22:55 ID:aLe+VIlq

あるいは痛いと言えばアヤタネはすぐにもやめてくれるのかもしれない。
ふと、そんな考えが頭をよぎったが
「…い、 痛… くは、ないわ…」
なぜかミュールはそう答えていた。
「そうですか。 それなら、きっとこちらでもすぐに気持ち良くなれますよ。 フフフ…」
「そんなこと… あるはずない、わ…」
弱々しく否定するものの、まるでこれからの行為を待ち望むように身体からは力が抜けてしまっている。
そんなミュールのお尻の穴の奥を、アヤタネの人差し指はくすぐるように撫で回していく。
「ふ、うぅん… あ… こんなの、こんなのが…」
「こんなのが… どうなんですか?
 フフ… もっと、こう… したほうが素直になれますかね?」
指先をくねくねと動かすだけの愛撫に、指全体をぐりぐりとねじる動きを加えられ
「んくぅっ! ううん…
 うそよ、こんな… んふうぅ… ふあぁっ!」
さらにゆっくりと引き抜いてはまた突き入れられる。
「ほら、お尻からもイヤらしい汁が溢れてきましたよ?」
アヤタネの指をずっぽりとくわえ込んだお尻の穴の様子ははっきりとは見えないが、
指を突き込まれる度にグチョッ グチョッ!と卑猥な音が鳴っているのが嫌というほど聞こえてきた。
「うっ! あっ! あぁ… 気持ち、いいっ…!!」
「前の方では言ってくれなかったのに… お尻、弱いんですね 」
「んあっ! あっ! そんなっ! んああっ!
 でも、だって!、気持ちいいんだものっ! うくぅっ! 」
“気持ちいい”と、一旦口に出して言ってしまうと
途端に快楽の歯止めが効かなくなってしまう。
「ああっ! お尻、お尻の穴気持ちいいっ!! 奥も、入口のところも、
 すごいのっ! あっ! もっと、もっとぉ…!」
「もっと、と言われても… これでもかなり激しくしているつもりなんですがね
 ああ、そうだ。 それならこちらも一緒にしてあげましょう 」
アヤタネは大きく広げたままのミュールの両足の間に顔を埋めていく
「アヤタネ? なにを… あっ! ダ、ダメ! そんなところに口をつけるなんてっ! あひっ!」
お尻の穴を掻き回す度に奥から溢れてくる愛液を舌先で掬い上げ、
剥き出しのクリトリスにたどり着くと、そこを唇で挟み込んでちゅ、ちゅっ、とリズミカルに吸った。
「はあぁっ! あっ! くるっ、なにか、おくからぁ…」
そんなことを何度かくりかえすうちに、ミュールのオマンコはヒクヒクと痙攣しはじめ
お尻の穴も締め付けを強めていく。
「あうぅっ! ダメッ! もうダメェー!! いひゃぁぁ
 くるのぉぉっ! あっ! ひぁっ! もう、ふああぁぁぁっっ!!」
そして、ミュールははしたない大声を上げながら激しい絶頂を迎えた。
671Scramble13:2007/08/04(土) 08:24:33 ID:aLe+VIlq

「フフフ、ずいぶん派手にイッたみたいですね…」
「はぁ、はぁ、はぁ…」
肩で息をしながら焦点の合わない視線をさ迷わせているミュールから
まだお尻の穴に突っ込んだままだった指を一気に引き抜く。
「ひぃっ!」
「さて… これだけやっておけば前偽は充分でしょう。
 そろそろ本番にいかせてもらいますよ 」
「ほん…ばん?」
まだ絶頂の余韻から覚めきっておらず、言葉の意味をはかりかね
戸惑っているミュールの前でアヤタネはおもむろにズボンを下ろした。
「あっ…!」
その股間で大きくそそり立っているモノにミュールの目が釘付けになる。
「そ、それ… そんなのが…入るの?」
醜悪、とまでは言わないものの、どこかグロテスクな迫力のある勃起しきったチンポは
ミュールの想像…あるいは何かの文献で調べた(おそらくはひどく歪んだ)知識…よりも随分大きく見えた。
「大丈夫ですよ、こんなに濡れてるんですから 」
「ひゃうっ… そ、そうよね… だいじょう、ぶ…よね…」
虚ろな目でチンポを注視し続けるミュールが不安がっているものと思ったアヤタネは
またブルマと白い水着を大きくめくり、愛液でトロトロになったオマンコを指で掻き回しながら気休めを言うが
ミュールがアヤタネのチンポを見つめながら胸の奥でこらえていたのは、不安ではなく強い欲情の方だった。
「だいじょうぶ、だから… あぁ…
 ねぇ、は、はやく、それをちょうだい! アヤタネぇ…」
「…少し、やり過ぎましたかね 」
そんな台詞が思わず口をついて出たが、今更後に引くわけにもいかない。
「では、いきますよ 」
覚悟を決めると、狙いを定めて一気にチンポを突き入れた。
「あぐっ! ううぅっ!!」
ミュールは痛みに顔をしかめる。
「うう…! さすがにキツい…! だ、大丈夫ですか?」
「う、うぅ… はっ、はぁ、はぁ… あ、熱い…
 これが… セックスなのね… あぁ…」
672Scramble14:2007/08/04(土) 08:26:24 ID:aLe+VIlq

ミュールのオマンコは破瓜の血すら流れ出ないほどギュウギュウにチンポをくわえ込んでいるというのに
当の本人はもう既に痛みよりも快感を感じているようだ。
「つくづく困った人ですね… フフ…」
苦笑しながら、アヤタネは腰を動かしはじめる。
「ん!くうぅぅっ! あ、はあぁ… うんっ! んうぅっっ! は、あぁ… はぁ、はぁ、」
ゆっくりとチンポを引き抜き、またゆっくりと奥まで突く。
動く度にミュールは苦しげに声をあげるが、動きが止まると熱い吐息を漏らした。
「あぁ… アヤタネ… もっと、 動い、んおぉぉっ!
 あぐ、んうぅっ! あぁ、お腹…全部、引きずり出されるみたで、いぃ…
 んふ、ふあぁぁっ! んく、あぁ…
 また、奥まで…アツいので… はぁ、はぁ、いっぱいになってるぅ… うあぁ…」
そうすることが気持ちいいらしく、ミュールは自分の状態を逐一に実況しはじめる。
「んぅっ、うあぁぁっ! お腹、持っていかれちゃうぅっ!!
 あぁ、早く、戻してぇ… おチンポ、お腹の奥に…
 ふうぅっ! ん、ああ!? あ、なに? まだ届いてないわよ? もっと、奥に…
 ああっ! ダメッ! まだ抜いちゃっ!」
ある意味余裕たっぷりのミュールに対して
あまりの締まりに切羽詰まっているアヤタネは動きを変えて勝負に出た。
「あぁ… そうよ、入れて…
 んうぅっ! 違うのっ! もっと奥にぃ… んあぁ… そんな、んくっ、あっ、あぁ、
 イヤ、そんな、入口でクチュクチュされても、ん、ふぅ… あぁ、気持ち、いい
 けど、でも、でも… 足りな、んあああぁぁっ!!」
しばらく焦らした後、一気に突く。
「あ、あぁ… イ、イィィ…」
そのやり方が幸を相したようでミュールは軽くイッたようだった。
「あ、ううん… ふ、う、んぅ…
 ふあぁ… また、そんな、入口のとこを…、んふぅぅ…
 あぁ、イヤぁ… いつ? いつ、ふぅぅん… くるのぉ? んあ、イヤらしい音、して、ふあぁっ!
 あ、アヤタネ… いまの、奥までこなかっ、んふぅぅ… また、またそこで焦らすのぉ…?」
673Scramble15:2007/08/04(土) 08:28:15 ID:aLe+VIlq

浅いところをじっくりと掻き回して、奥まで届かない程度に深く突く。
「んふ、ふあ、あぁ、はやく、はやく奥に、んううぅっ!
 あぁぁ… あっ、あぁ… おかしく、なっちゃう… こんなのじゃ、あ、くううぅぅっ!
 んあぁぁっ、もうダメェ… アヤタネぇ、奥に、私のいちばん奥にぃ… オチンチンちょうだぁぃ…!」
「そう、ですね。 僕も、もう限界のようですから…
 出してあげますよ、一番奥にね 」
「出す…? あぁ… 精子、ね… んふぅ… ちょうだい、わたしに… アヤタネの精子… あぁ… んうぅっ!
 んあぁ… う、うそつきっ! きてないじゃないっ! んふぅっ!
 そんなのじゃ、そんなのじゃたりないのぉっ、ふあぁっ!
 あ、ああ… ん! お願い、お願いだから、んふぅっ! もっと奥の、んあっ!
 奥に! んん…! ちょうだ、んあぁ… 下さいぃっ! ふあぁ…
 わたしの… ミュールのおまんこのっ、ああっ! いちばん奥にぃっ!  
 アヤタネの精液下さいぃぃっ!! あっ! んあ、あはあああぁぁっっ!!!」
要求されたわけでもない屈服の言葉を言い終えた瞬間に
ちょうど限界をむかえたアヤタネがミュールの奥の奥に射精し、
待ち望んだその一撃にミュールはどこまでも高い絶頂の波に飲み込まれていった。

「大丈夫ですか? しっかりして下さい、」
「あ、あー… スゴかった、わ…」
アヤタネにぺちぺちと頬を叩かれ、飛んでいたミュールの意識が戻ってくる。
「ふ、ふふふふふ… こんなに凄いだなんて… ふふふ…」
満足気で、どこか怖い笑みをもらしながらミュールはベッドから立ち上がった。
「うふふふふ、シュレリアのやつ、この事を話したらさぞかし悔しがるわ! さっそく行かないと!」
「ちょ! 母さん!? せめてシャワーくらい浴びて」
アヤタネが止める間もなくミュールは一瞬で消えてしまう。
「からにしましょうよ!
 って、もういないし… 」
あのマニアックな格好で、股間からは血と精液の混ざったものを溢れさせながら
人に会いに行くなど正気の沙汰ではないが
その辺りの正気を期待できる相手ではないことはアヤタネが一番よく知っている。
「当分… シュレリア様達には会わない方がよさそうですね… はぁぁ……」
シュレリアどころか、そこから広まる噂のせいでライナー達とも暫く距離を置かなければならないことを
頭のどこかで悟って、深い深い溜め息をつくアヤタネであった。


               END
674名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 08:53:06 ID:odL8tY/c
ミュールが可愛い…
    _   ∩
  ( ゚∀゚)彡 旧スク!旧スク!
     ⊂彡
675名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 04:56:08 ID:batCgCXW
GJ!!
そしてほのぼのな名作を投下してくれたあなたに瑠珈をプレゼント。



クローシェ様は俺が貰っていきますね
676名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 08:44:38 ID:x+BHmkz1
GJ!
だがライナー貴様はやはり許し難い。
紺、若しくは濃紺のスク水はそりゃ王道だろうさ、だがしかし白が邪道だと?
貴様はあの白の清潔感と白なのに厚みで透けない美し(ry
677名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 09:33:58 ID:x3HnQPaA
GJ!!萌えた!!



じゃあ今日中にレスが付かなかったらミシャは俺のな。
678名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 09:36:47 ID:1Bj+AeMU
とりあえずミシャはお前のものにはさせない
679名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 03:39:27 ID:L92u1xp7
>>678早すぎるwwwwwwwww

じゃあ今から24時間レスが無かったら、シュレリア、ココナ、リルラ、子供ミシャ、ハマ、ミュール、タスティエーラは俺の嫁。
680名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 05:05:35 ID:0dljxLpH
おまい嫁多すぎ
681677:2007/08/08(水) 11:24:49 ID:kSxDHCjo
こういうのは皆反応いいのなwwwww


ミシャは俺の隣で寝てるぜ?
682名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 12:23:22 ID:4BMzPUJQ
それアヤタネ
683名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 04:22:18 ID:LtqK8DzY
とりあえず>>679のロリメンバーは全員俺がクレセントクロニクルに保護した。
俺が内から鍵をかけて誰にも入れないようにしてくる。
684名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 19:09:17 ID:Ggc0U+7b
そう言い残して、>>683は誰もいないクレセントクロニクルに一人閉じこもった。

その後、彼の姿を見た者は誰もいない…
685名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 10:29:47 ID:Kg1Rp8jk
>>684
俺がサーキュラでロリメンバーを脱出させておいたからだぜ!
686名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 14:11:53 ID:+zwuBts7
久しぶりに来たらおまいらのやり取りに吹いたwww


ちょっとオマイラのことが好きになってきたぜwww
687名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 14:35:00 ID:bNx+dJzm
クルシェかわいいよ
688名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 02:29:07 ID:Nmhhvs7f
誰か俺に文才の上がるグラノスをインストールしてくれ


頼む……エロが書けない……
689名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 04:11:59 ID:HCdEDUqj
いや、アンタに挿入口はねーだろ
690名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 20:11:01 ID:2DOvbri9
>>688
尻をこっちに向けろ
691名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 04:13:43 ID:ad3hBSax
わざわざ尻である必要はない。鼻や耳でも頑張ればイケる
692名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 14:28:31 ID:xiJoASDK
ミシャ!ミシャ!ミシャ!ミシャぁぁああうわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ミシャミシャミシャぁううぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!彌紗・アルトセルク・リューンたんのインストールの穴をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!シコシコしたいお!シコシコ!シコシコ!穴穴シコシコ!パンパンシコシコ…きゅんきゅんきゅい!!
ドラマCDのミシャたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
あぁあああああ!かわいい!ミシャたん!かわいい!あっああぁああ!
ベスト版も発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!現実じゃない!!!!あ…ドラマCDもゲームもよく考えたら…
ミ シ ャ ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!
この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?パッケージのミシャちゃんが僕を見てる?
パッケージのミシャちゃんが僕を見てるぞ!ミシャちゃんが僕を見てるぞ!凪良絵のミシャちゃんが僕を見てるぞ!!
ゲームのミシャちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはミシャちゃんがいる!!やったよケティ!!ひとりでできるもん!!!
ど、ドラマCDのミシャちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああんあシュレリア様ぁあ!!リ、リルラ!!アヤタネぇええぇえ!!!オリカぁぁあああ!!
ううっうぅうう!!俺の想いよミシャへ届け!!クレセントクロニクルのミシャへ届け!
693名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 17:57:02 ID:rfauK0La
ちょwww
誰か医者呼んでー!
694名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 20:18:04 ID:54lPDyXo
>>693


>>692の為に詩を80000%まで溜めたんだけど

解放していい?
695名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 22:56:40 ID:qU7togfb
>>694
奇遇だな俺もだ
俺は300000%溜めたが
696名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 23:46:27 ID:rfauK0La
>>694、695
やってくれ。

さらば>>692
君のことは忘れない。
697名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 01:42:56 ID:As9OBYie
>>696

許可くれるの遅いから、カンストしちゃったよ

>>692
くらえー!カンストした詩ー
698名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 04:41:08 ID:DRDi8iAl
トネリコをプレイしてから早数週間、こんな神スレに出会えるなんて
三謳神様ありがとう

ところでオバb…タスティエーラの話は小ネタしかないの?
699名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 05:45:27 ID:p6wiokvy
>>698
つ保管庫 ( http://artonelicoss.h.fc2.com/ )
確かいくつかあったはず… 
俺も一応全女性キャラでエロ書くぜ! とか言いながら一本書いたし
で、↑これ前回ミュールの書いて少なくとも本編のキャラだけなら達成したと思ってたら
まだメイメイとカナデとナールさんが残ってた…orz
2が出るまでには何とか! できるかなぁ…

とか言いつつ今回は前回消化不良気味だったスク水をいつものミシャ×ライナーでリベンジ
なんかもうアルトネリコとか関係なくなってきてるけど、エロパロってそういうもんだよね? ね?
700SUKUMIZU01:2007/08/27(月) 05:46:45 ID:p6wiokvy

「ねぇライナー、 この水着サイズ合わないみたいなんだけど…
 もしかして間違えてちっちゃい時用の買っちゃったんじゃないの?」
一応、そう聞いてみる。
でも、この水着が子供用なことくらい、ライナーにもらった時からわかってた。
飾り気のない紺色のワンピース
胸のところには白いゼッケンが付いてて、誰が書いたのか
かわいらしい丸っこい字で『みしゃ』って書いてある…
いわゆるスクール水着ってやつ、大人の着る物じゃない
「いや、着れないことはないハズなんだけど… ムリかな?」
確かに着れないことはない
ってゆうか、もう着ちゃってる。
でも、胸もお尻もギュウギュウで少しはみ出しちゃってるくらいだし
アソコも… かなりキツい感じに食い込んでる。
鏡なんかなくても、すっごいエッチな格好になっちゃってるってわかる…
「着るには着れたけど…
 ヘ、ヘンだったりしても、サイズ間違えたライナーが悪いんだから… 笑わないでよ?」
さっきから会話が白々しい気がして仕方ない
「ああ、わかってるって!
き、着替え終わったんなら、そっち行っていいか?」
ライナーもわたしも最初からわかってる、これが泳ぐための衣装じゃなくって…
エッチのための小道具なんだ…って
「…うん。 来て… ライナー」
701SUKUMIZU02:2007/08/27(月) 05:47:24 ID:p6wiokvy

バスタブとカーテン一枚で仕切られた狭い脱衣所で、
私はドキドキしながらライナーが来るのを待った。
着てるだけで勝手にめくれちゃって
たぶん半分くらいしかお尻を隠してくれてない水着の生地を指先でなおして、
ぴっちり密着してまる見えになってるのと全然かわらない乳首を片手で隠して、
ただでさえハイレグ気味なくせに、食い込んで下の形をしっかり写してるアソコを
フトモモをぴったり閉じて少しでも見えないようにして、
でも… そんなことになっちゃってるのをライナーがちゃんと気付いてくれるように、
全部を隠してしまわないように計算してちょっと斜に構えたポーズをとって…
「おじゃましま〜す… おおっ!!」
おおげさな声をあげて、ライナーの目がわたしに釘付けになる。
身体の上を… 胸を、お尻を、アソコを… ライナーの視線がなめ回していく
それが、すごくうれしい…
「あんまり… ジロジロ見ないでよ、エッチ…」
だけど、エッチな女の子だなんて思われたくなくって、そんな風に言ってしまう
でもどうしよう、ちょっと不安だ。
普通の男なら、だからって素直に目を逸らしたりなんてしないんだけど
なんたってライナーだからなぁ…
まあ、目をつむったりしたらこっちから抱き着いちゃうだけだけど
「くぅ〜〜〜 キターー! 来ましたよこれはっ!!」
横目で様子をうかがってると、ライナーは突然ヘンな叫び声をあげた。
「スク水=ロリ! 確かにそれはベストバランスマッチング!
 だがあえて! そこをあえて大人の女性に着せてみる!
 そのチャレンジ魂が今ここに結実したーーッ!!」
「あ、あの、ライナー?」
「本来決して露出度の高くないスク水が、完全に性の凶器に!
 セクシャルバイオレンスウエポンに変わっているッ!!
  これがスク水の持つアンリミテッドミラクルパワーなのか!?
 ああ、オレは今、奇跡を目の当たりにしているんだぁ…!!」
702SUKUMIZU03:2007/08/27(月) 05:48:06 ID:p6wiokvy

………えーっと、
このまま見てても埒明かないみたいね、しょうがないなあ…
わたしは小声で雫神を謳った。
ブオォォー
手の平サイズの青い竜が吐き出した吹雪がライナーの頭を包み込む
「どう? ちょっとはアタマが冷えた?」
「あ、ああ、悪い、ちょっと興奮しすぎてたよ…」
ライナーは霜が降りて真っ白になった頭を下げた。
「もう、興奮するのは構わないけど、わたしをほったらかしにしないでよ…
 恥ずかしいのガマンして着てるのに、ライナーが見てくれなかったらバカみたいじゃない 」
さっきと反対のこと言っちゃってるけど、
あの調子じゃどうせ耳に入ってないだろうからいいわよね。
「あれ? でもさっきは見るなって…
い・い・わ・よ・ね!
「…あー、いや、気のせい…かな?
 うん! 気のせい気のせい、間違いない! アハハハハ… 」
言葉にしなくてもライナーはちゃんとわかってくれる
ホント、心が通じ合ってるってステキなことだわ。
「…ふぅ。 しかし、あらためて見るとすごいことになってるよな 」
ライナーは、またわたしの身体を上から下まで、確認するみたいにじっくり眺めて言った。
「うん、わたしもそう思う。
 でも、わかってて着せたんでしょ?」
さっきの暴走っぷりから見て想像以上だったんだろうけど…
「そりゃそうだけどさ、これは想像以上だよ 」
うん、それはわかってる
でもそうじゃなくって、
「想像以上…って、想像以上にどうなの?」
色っぽいとか、セクシーだとか、ライナーの口からそんな言葉が聞きたくて、
わたしはさらにつっこんで聞いた。
「想像以上に…エロいな 」
 ………べつに、いいけど
703SUKUMIZU04:2007/08/27(月) 05:49:25 ID:p6wiokvy

「それで、その想像以上にセクシーなわたしを、ただ見てるだけで満足なの?」
気を取り直して、拗ねるみたいな上目使いでライナーを挑発する。
「えっ!? そりゃあ さわったりしてみたい…よな?」
この期に及んで曖昧な疑問形… ちょっと冷やしすぎちゃった?
しょうがないなぁ…
「わたしは… さわったり、その、ライナーの好きなようにして欲しい…
 たくさん… 愛してほしいな… 」
身体を隠していた手を解いて後ろで組む
自然と胸が張られて、窮屈な水着からこぼれたおっぱいを突き出す感じになっちゃってて
ただでさえ浮き出てた乳首も、いつの間にか少し硬くなって
イヤらしく尖りはじめてるのがハッキリ見えちゃってるし…
あぁ… やっぱりこの格好、すごく恥ずかしい…
「お、おう! それじゃあ遠慮なく…」
ライナーは、それはそれは嬉しそうな顔でわたしの胸にふれてきた
「んっ!」
それだけで、わたしは全身が震えるくらい感じてしまう。
「おお…!!」
両手でわたしのおっぱいをわしづかみにして、ライナーが感嘆の声を上げる。
嬉しい。
そしてそのまま、子供が甘えるみたいにわたしの胸に顔を埋めた。
「ああ… このスク水の心地よい肌触りとミシャの胸の絶妙な弾力…
 オボンヌの皮と餡の織り成すハーモニーに優るとも劣らない、夢見るような気持ち良さだ…」
うっとりした表情でスリスリとわたしの胸に頬擦りするライナーが可愛い
オボンヌと比べられるのはなんかアレだけど。
704SUKUMIZU05:2007/08/27(月) 05:50:30 ID:p6wiokvy

まあライナーにしてみれば最大級の賛辞のつもりなんだろうと気を取り直して
わたしはライナーの頭を優しく撫でてあげる。
「ライナーったら、赤ちゃんみたいよ? うふふっ 」
「ん〜、赤ちゃんか、それもいいな 」
そう言って、ライナーは水着の上から乳首に口をつけた。
「あっ! やだ、ホントに赤ちゃんになっちゃうつもり?
 って! あんっ! や、ちょっと、赤ちゃんはそんなイヤらしい吸いかたしないわよ〜!」
唇で乳輪ごと乳首をくわえて、舌先でチロチロと一番先っちょを舐めたり、
舌全体でグイグイ押し潰すみたいに弄んだり、歯を立ててコリコリ甘噛みしたり…
「あっ! あぁん… らいなぁ… それ、気持ちいい… あっ!」
すっかり浸ってたら、いきなりライナーが口を離した。
「おお… 水分を吸ってすっかり色が変わっている…!
 これもスク水の持つ神秘な魅力だよなあ… 」
ライナーの言う通り、紺色のスクール水着はライナーがしゃぶりついた部分だけ
黒に近い濃紺に変色して、ますます乳首っぽさを増してる
まるで自分の身体が別のものに変わってしまったみたいで…
ライナーに、変えられてしまったみたいで…
「ライナー… もう片方も、して…
 そしたらわたし、わたし…」
どうなっちゃうんだろう…?
「もう片方? ああ、そっか、もう片方ね、わかった任せとけ!」
「あはぁっ! うぅん…」
ライナーがまたさっきみたいにわたしの胸に吸い付いてくる。
「ああっ! ライナー、いいっ! 気持ちいいっ!! ふあぁ…!」
存分にしゃぶり尽くしたライナーが口を離すと、もう一方の乳首も濃紺に染まっていた。
「スク水乳首の出来上がりだな。
 しっかし… マジエロいな、これ 」
705SUKUMIZU06:2007/08/27(月) 05:51:49 ID:p6wiokvy

「うん、すっごく…エッチぃ…
 この水着着てると、わたしもいつもよりずっとエッチになっちゃいそう…」
ホントはとっくになっちゃってるけど
「そうなのか? どうやらミシャにもスク水のよさがわかってきたみたいだな。
 よーっし! 今日は徹底的にスク水の魅力を教えてやるぜ!!」
ライナーはズボンを脱ぎ捨てて、すっかり大きくなってるオチンチンをさらけ出した。
「あ…! うん、教えて、ライナー…
 わたしにこの水着のエッチな魅力… そのオチンチンでたくさん教えて!」
わたしのその返事に満足そうにうなずくと、
ライナーはわたしをバスタブの縁に座らせて、オチンチンをおっぱいに当ててくる。
「くう〜! やっぱりスク水の感触はサイコーだな〜!」
おっぱいに当たるライナーのオチンチンはすごく熱くって、わたしも感じちゃうけど
水着ごしだとなんだかもどかしい。
「ライナー、これだったらわたし、裸のほうがいいんだけど…」
「あっ! 悪い悪い、つい夢中になっちゃって…
 こっからが本番だぜ!」
そう言って、水着の脇…押し潰されちゃってるおっぱいの横の方から
おっぱいの下側にできてる水着との隙間にオチンチンを挿入してきた。
「あっ! ああっ! 入ってくるっ!?
 わたしのおっぱいに、ライナーのオチンチンが入ってきちゃうぅっ!!」
「うおぉっ! すげえっ!
 柔らかくてすべすべしてるミシャの胸と張り詰めてるスク水生地の微妙な摩擦感があぁっ!
 くうぅっ! これは思ってた以上だぜっ! こ、腰が勝手に動いちまうっっ!!」
ライナーがリズミカルに腰を振り始めると
当然、オチンチンはわたしのおっぱいをこすりながら行き来し始める。
706SUKUMIZU07:2007/08/27(月) 05:52:48 ID:p6wiokvy

「あっ! あっ! 犯されてるぅっ! わたし、ライナーにおっぱい犯されてるのっ!!
 ああっ! いいよぉ… おっぱいアツくて、 あひっ! ち、乳首も、こすれちゃって… 」
さっきライナーが舐めてくれて、そこだけ濡れてたものだから
オチンチンが動くたびに乳首がすごい勢いで水着に引っ張られる。
「あはぁぁっ! ライナー! ライナーッ!!
 こんなの、あぁっ! 気持ちよすぎちゃうっ!
 おっぱいよすぎて、おかしくなっちゃうぅっ!!」
「ハァ、ハァ、お、俺も気持ちいいよ、ミシャ… う、あぁ… もう、出ちまいそうだ…
 ミシャ、このまま… ミシャのおっぱいに出していいか?」
「うん、出して… 精液、ライナーの精液わたしのおっぱいにたくさん出してぇっ!!」
わたしが大きな声ではしたないお願いをすると、ライナーの動きがさっきより激しくなった。
深く突き入れられたオチンチンは反対側まで届いて
両方のおっぱいに熱い快感をくれてるし
激しい動きにめくれ上がる水着も、両方の乳首を痛いくらいこすってくる。
「あっ! あっ! あぁんっ! おっぱいが、おっぱいがぁっ!!
 わ、わたしも、もうっ! もうイッちゃう! ライナーッ!」
「おう! 出すぞ、ミシャ! くっ! ううぅぅっ!!」
「は、あああぁぁんっっ!!」
水着の中でライナーのオチンチンがビクンビクンってはねて
わたしのおっぱいに熱い精液をたっぷり吐き出した。
「あぁ… おっぱい、水着の中で精液まみれになっちゃってる…」
「ああ、ごめん、めちゃくちゃ気持ちよかったからな、すげーたくさん出しちまった… 」
「ううん、いっぱい出してくれてうれしい…
 うふふ… おっぱいの間でヌルヌルしてる… 」
自分でおっぱいを持って動かすと、クチュクチュって音と、
ライナーの精液のイヤらしい匂いが胸の間から立ち上ってくる。
707SUKUMIZU08:2007/08/27(月) 05:53:47 ID:p6wiokvy

「うおっ、ちょっと待ったミシャ! そんなことされたらまた出ちまう!」
「わたしはべつにいいけど…、あんっ! 」
わたしがそう言うのに、ライナーはオチンチンを抜いてしまう。
「いや、スク水にはまだまだいろんな魅力があるし、こればっかりってわけにはな 」
え? それって、まだえっちしてくれるってこと…よね?
やったあ!
「わかったわ、それじゃあ次に行く前に… それ、いっぺんキレイにしましょ♪」
ライナーのオチンチンは精液でベタベタになってる。
わたしはまだじんわりお汁がにじんでるオチンチンの先っちょにキスをした。
「ちゅ! ちゅ、ちゅう〜〜… ん、おいしい… あ〜ん はむっ 」
そのままオチンチンの中に残ってる精液を吸い出して、先っぽをくわえる。
「ちゅむ、んむ、ちゅくちゅ… ふぁ…
 ん、ぺろぺろ、れろれろれろ…」
口の中でオチンチンの先をキレイにした後、
横から全体を舐めてライナーの精液を味わってく。
「ちゅ…ん、もうついてないかな? ぺろぺろ… うん、全部舐めちゃった、うふふ♪
 ねえ、次はなにしてくれるの?
 わたし、さっきから… アソコがせつなくってしょうがないの…
 もし、ダメじゃなかったら… コレ、入れてほしいなぁ… 」
舐めてたら我慢できなくなってきちゃって、
わたしはオチンチンに頬擦りしながらおねだりした。
「あー、確かに待ちきれないって感じだな…
 う〜ん、スク水プレイはひと休みにして、普通にエッチしようか 」
ライナーは愛液が染み出して、乳首と同じようにすっかり変色したわたしの股間を見ながら
わたしのおねだりに応えてくれる。
708SUKUMIZU09:2007/08/27(月) 05:54:30 ID:p6wiokvy

「それじゃ… って、ここじゃ高さ合わないな、ミシャ、後ろ向かないか?」
「後ろ? ああ、そうね、お風呂の方が深いものね 。 んしょ!っと、」
わたしが一回りして浴槽に足を入れると、ライナーもこっちに入ってきてわたしの前に立った。
「そ、それじゃあ… 来て… 」
ライナーが入れやすいように大きく足を開く
なんか今さらだけどすごく恥ずかしい
「よっ、と…う〜ん、さすがにスク水の上からじゃ無理か… いや、でも…」
「あぅんんっ! そんな、焦らさないで、ちゃんと入れてよぉ… 」
水着ごしでも伝わってくるオチンチンの熱さに
アソコが溶けちゃったのかと思うくらいにエッチなお汁をたらしてる。
もうホントにガマンできない…
それなのにライナーは何度も何度も水着の上から熱いオチンチンをぐいぐい擦りつけてくる。
「ライナー! 意地悪しないで! わたし、わたしもうホントにおかしくなっちゃう…!」
「いや、もうちょっとでなんとか… おっ! よし、それっ!」
「んああぁぁぁっ!! あ……… 」
水着を押しのけ潜り込んできたオチンチンに
一番奥を思いっ切り突き上げられ、わたしはまともにイッてしまった。
「あっ! 悪い! ちょっと強過ぎたか?
 スク水が食い込んでてなかなかずれてくれなかったからさあ…
 お〜い、ミシャ〜 大丈夫か〜?」
「ふぁ… らいなぁ… ん…、うん、へいき… すごくキモチイイから… 」
なんだか自分でも何言ってるのかわからない、ダメかもしれない
す〜〜〜、は〜〜〜、
ちょっと大きめに深呼吸したら、頭のもやが少し晴れた。
709SUKUMIZU10:2007/08/27(月) 05:55:18 ID:p6wiokvy

「…うん、大丈夫。 ライナーがあんまり焦らすから先にイッちゃった
 次はライナーの番よね? わたしの中でいっぱい気持ちよくなって♪」
わたしはライナーが気持ちよくなってくれるようにアソコをキュッと締めてあげる。
「うぉ…! そんな締められたら入れてるだけで出ちまうよ 」
冗談めかして言いながら、ライナーは腰を振り始めた。
ゆっくり入口の辺りまで引き抜いて、それよりは少し速めにまた奥まで入れて…
「えっ!? ああっ! ライナー! 水着っ! 水着がっ!!」
さっきはイッちゃってたから気付かなかったけど
アソコの脇から無理に入れたものだから、水着がちゃんとめくれてなくて
「ああ、スク水が一番外側でチンポをコスってくるよ。
 クリにも引っ掛かってるからミシャも気持ちいいだろ?」
そう、割れ目の真ん中で引っ掛かって
ライナーが動くたびに一番敏感なお豆を刺激してくる。
「んあっ! あぁ! うん、水着がっ、あはぁっ!
 水着がお豆をいじってて、ああっ! 気持ちいいのっ!!」
「だろ? スク水ってやっぱりサイコーだよな!」
「うん、水着…スク水、気持ちいい…!!」
わたしの言葉に満足そうに笑うと、ライナーは両手でわたしのお尻を持って抱え上げた。
「きゃ、ああっ!」
とっさにライナーの首に腕をまわして抱き着いたけど、
それでもわたしの体重のほとんどをアソコにささったオチンチンが支えてる…
お尻を持ってくれてるからホントはそんなことはないんだろうけど、そんな感じがした。
「このまま動くから、しっかりつかまっててくれよ」
「え!? ちょ、ちょっと待っ…んああっ!!」
ライナーにはわからないだろうけど実はこんな高さでもわたしは怖かったりするから、
言われるまでもなくしっかりしがみついてる。
710SUKUMIZU11:2007/08/27(月) 05:55:58 ID:p6wiokvy

でもそのせいでライナーが大きく腰を揺らすと、ぴったり密着してる乳首まで擦れちゃってて…
この体位、いろんな意味で刺激的すぎるわよ、ライナー…!
「あっ! あんっ! ライナー! 激しっ! んんっ! スク水、食い込んじゃうっ! ああぁっ!」
ただでさえわたしの一番奥を突き上げちゃう体勢なのに、ライナーの腰の動きはすごく激しい。
おまけにただ着てるだけでもキツいスク水が引っ張られて、お尻にまで食い込んできてる。
「でも、ミシャはそれも気持ちいいんだろ?」
「う、うん、気持ちいいのっ、アソコと… お尻まで、 えっ!? ひぃああぁぁっ!!」
ライナーがいきなりスク水のお尻の生地を引っ張りあげた。
ちょっとバランスが崩れて怖かったのと、
アソコと、お豆と…お尻の穴までものすごく感じちゃったのとで
わたしは悲鳴みたいな喘ぎ声を出してしまう。
「ダメッ! あんっ! スク水、はぁんっ! そんなクイクイひっぱっちゃ、
 あぁんっ! おかしくなっちゃうぅっ!!」
ライナーは激しくわたしを突き上げながら、器用にスク水をクイックイッとリズムよく引く
「んっ!あっ!ああっ!もう、わたしもう…っ!」
アソコの奥の奥を突かれて、おっぱいの先をゴシゴシ擦るみたいに刺激されて、
スク水を引っ張られてアソコとお豆とお尻の穴を押さえ付けながら擦られて…
こんなの、こんな気持ちいいのに耐えられるわけない
「ライナー! わたしもう! また! イッちゃう! ああっ! イクッ!
 んあぁっ! あ、はああぁぁぁっっ!!!」
「うわっ、ミシャ! くっ!」
わたしがイッてアソコが締まったせいでライナーもイッたみたいだった。
711SUKUMIZU12:2007/08/27(月) 06:57:36 ID:p6wiokvy

いつもならそのまま奥にいっぱい出してくれるんだけど
今日はわたしをバスタブの縁に降ろしてすぐに抜いてしまう。
「あ、ライナー… まだ抜いちゃイヤ…」
さすがに疲れちゃったんだろうからしかたないかなって思うけど
口からは自然とそんな台詞が出ちゃった。
「うっ、うっ! はぁ、はぁ、はぁ… 」
「あ… 」
まだ射精の途中だったオチンチンは、抜かれた後も
わたしのお腹の上にどぴゅどぴゅって精液をまきちらしてく
「ふう、せっかくのスク水だから最後はぶっかけないとさ…
 ああ… この白と濃紺のコントラスト…
 これだからスク水は紺スクに限るっていうんだよなあ…」
そう言われてみると、ライナーがお腹の上に出してくれた精液は
紺色のスク水の生地に白い花が咲いてるみたいに見えなくもない
「うん、なんだか綺麗…」
…って、わたしもずいぶん毒されちゃったみたいね。
まあエッチの趣味が重なるのは悪いことじゃないからいいけど
「さて、なんかスク水もベタベタになっちゃったし、このままシャワーでもあびるか?」
「うん、 あ、でもこのまま流しちゃうのはもったいないなぁ… 」
わたしはお腹に零れたライナーの精液を指で掬って口に入れる。
「んふふ〜 なんかいつもよりおいしいかも。
 ねえライナー、これやっぱり子供用なんでしょ? 次に小さくなったらまた着せてね!」
「え? おう! もちろんだって!
 ああ、理解のある恋人を持って俺は幸せ者だぜ…」
小さくなったらどんなことしてくれるんだろ?
これってなんでだか知らないけどお腹のとこ開いてたりするし、そこに入れたりとか…かな?
ふふふ、楽しみだな〜♪


                      おしまい
712名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 07:36:23 ID:FwK6xQF8
>>699
むう、ピンポイントに一行分見落としていたみたいだ。
朝から幸せな気持ちになれたよ、ありがとう

・・ていうか朝から何やってんだwwww
スク水テラエロスでしたGJ!
713名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 23:02:45 ID:9BJ5Bosc
>>712


感想が……浮かばない
ひたすらGJ!!!!
714名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 04:33:23 ID:Lm7s0tKI
フル勃起GJ!!

ひたすらにエロイな・・・
715名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 13:56:09 ID:p8Noqrxp
保守
716名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 04:59:23 ID:Q7LWsCIi
ふはははは!!スク水ミシャはもらった!!

という訳でGJ!!!
717名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 20:04:51 ID:feor0eXH
>>716



718名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 01:08:29 ID:z3b/fJmT
保守
719名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 01:41:25 ID:yN2Jks8k
ヒロインが人気なのも解るんだ
オババ様達も人気なのが解る

…クルシェって需要有るよね?嫌、有るよな。うん。無いなんて言わせない。
少なくとも俺には有る。って事でクルシェとハマとスク水ミシャは貰っていきますね。

遅ればせながら>>699GJでした!!!
720名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 11:35:09 ID:DYd8g4uv
>>719
お前にはやらん
俺g(ry
721名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 12:11:30 ID:amIN82y2
>>720


お前にもやらん




さてと、黒いオリカをもらt(ry
722名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 00:56:05 ID:PkStPde6
>>719-721
お前等にはやらん





よし、俺はシュレリア様を(ry
723名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 01:33:45 ID:AF++IXNc
>>719-722
お前等いい加減にしろよ


ちなみにミュールは俺が(ry
724名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 21:09:19 ID:1E22sOsA
>>719-723


お前らいい加減にしろよ



さてと、ぬるぽ!!
725名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 23:08:17 ID:A5Lt7/Bj
>>724
  ∧_∧
  ( ・∀・)   | | ガッ
 と    )    | |
   Y /ノ     人
    / )    <  >__Λ∩
  _/し' //. V`Д´)/
 (_フ彡
726名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 07:43:44 ID:o9ZlKoi7
ならば新作に期待をしつつ瑠珈は俺の肉便器
727名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 08:23:59 ID:/VYCax6U
だから、大人ミシャは俺の隣で寝てるんだぜ?
728名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 08:31:39 ID:MCS0b31W
どっちもねーよ
729名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 07:13:50 ID:R3AWeKja
朝っぱらからAltonelico2を予約してきたぜ〜
しっかし最強コンボセット¥17200って…orz
今度はいくら使わされんだろねぇ?

それはさておきGJサンキュー!!
あと1〜2本書けばここも新スレに交代だね〜
2が出れば人も増えるだろうし、がんばるぞー!
730名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 13:01:31 ID:HeEQBl2W
731名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 17:05:42 ID:+1noQNjW
1時間以内に書き込みなかったらミュールは俺の嫁
732名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 18:21:00 ID:Sf4M6g6o
なんだミュールか
733名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 06:48:33 ID:T3rN39MS
なんだとはなんだ
734名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 11:16:42 ID:T0wFMjHB
なんだとはなんだとはなんだ
735名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 18:23:45 ID:EFhlhkea
…なんだろうねぇ?
736名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 23:52:26 ID:4T6ceaQ2
さすがにこのスレでパタリロネタは通じなかったかw
737名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 10:10:03 ID:0dJ7o7Aj
だがここで保守だ
738名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 09:51:30 ID:V/HDQ+dL
エロ無し シュレリア、ライナー、ミシャ

『つまみぐい』1/2

 シュレリア一行は今日もバトルを終えて、宿屋に戻っていた。一汗かいてウイルスを倒したのは
壮観である。彼女はすぐに宿屋の台所に行って、楽しみにしてた林檎ウサギを作り始める。疲れ
たあとの林檎は最高である。
 最初はたどたどしかった林檎の皮むきも、さすがに彼女は慣れてきたのかいつもより早く剥けた。
そしてお皿には林檎の可愛いウサギがいくつか乗せられていく。
「か、かわいい!」
 楊枝をそれら一つずつ刺して、お皿いっぱいに並べた。シュレリアはお皿をいろんな方向に向けて
見つめまわしていく。時折ツンツンと人差し指で触ってはため息をもらしていた。
「可愛い。でも、そろそろ」
「ねえ、シュレリア様。聞いて聞いて、こっちに来て」
 オリカの部屋から声が響いた。またか、とシュレリアは思う。しかし、そこは上司のつとめ。いくら彼女
の脈絡の突飛のない話でも、聞く余裕を彼女は持ち備えていた。
「は〜い、なんですか?」
 なんだかんだ言って、話し相手がなかった昔よりのことを考えると嬉しいのである。シュレリアはすぐに
彼女の部屋に行った。

「ふぅ〜、疲れました。たまにはオリカさんも、わけわからない話をやめてほしいですよ」
 シュレリアは疲れて肩を落とした。しかし、すぐに笑みが顔に広がっていく。
「さあ〜食べるですよ、ウサギちゃん」
 テーブルを見回すが、空の皿がひとつだけ置いてあった。
「あれ?」
 シュレリアは机の下、引き出し、椅子の上やごみ箱を探してみる。しかし、見つからない。しだいに
焦って、キョッロキョロと慌て始めた。
「ない……ない。ない!」
 絶望感が彼女に襲い掛かる。疲れがどっと出てくるのを感じた。
「シュ、シュレリア様。どうかした?」
 ミシャが部屋から出てきて聞いてきた。
 シュレリアはハッとする。もしや、そんなはずが。
「ここにあった林檎ウサギしらない?」
「ああ、それ!」
 ミシャは困った表情をして言った。
「ライナーが食べちゃった」
「ライナー! ライナーですね。許しません、上司としてしっかり言わなくては」
 シュレリアはすぐにライナーの部屋へ向かった。後ろでミシャの声が聞こえたが、たぶんたいした
用でないはずである。
739名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 09:53:39 ID:V/HDQ+dL
2/2

 勢いをつけて彼女はドアを開け放った。衣装も戦闘用に変えて、準備をする。
「ライナー。あなたはなにをしたか分かってますか?」
 白々しくライナーは呆然とこちらを見ている。憎たらしい演技である。
「そうですか。あくまでも白を切るのですか」
「え、ちょっと待て。な、なにか俺がしたのか?」
 ライナーの涙声が聞こえる。しかし、今日は上司としても許さないつもりにしている。
「そう。今あなたのお腹の中にある林檎ウサギちゃんのことですよ」
 シュレリアは屈みこんで楊枝を拾い、ライナーに見せ付けた。
「たまには屋内で唄の練習も良いかも知れませんね」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。ごめん、ごめん。なんでもするからここでやめくれ」
 ライナーはわけがわからず必死にどけ座した。でも、今のライナーを許すような余裕をシュレリアは持ち合
わせてない。
 でも……彼女は”なんでもする”に思考を止めた。これは――いやいや、ここで許すわけにはいかない。
「いいえ。……準備は良いですか?」
「ヒイイイイイイイイイ」
「ちょーーーーっと待って、シュレリア様!」
 ミシャの声だ。仕方ない、唄を言いかけた声を止めて彼女に振り返った。
「あの、それが、ね」
「言いたいことは分かりますが、ライナーがしたことは上司として許しませんからね」
 ミシャは困った顔をして首を横に振った。
「ごめんなさい。私も食べてしまったの。シュレリア様が上司として私たちに林檎を剥いてくれたと
思って、それで……」
 シュレリアは驚いて聞き返す。
「そ、それはどういうことです?」
「……ごめんなさい」
 ミシャの話を聞くと、毎回戦闘で素晴らしい戦いを繰り広げるシュレリア様は、さらに
デザートまで用意してくれる素晴らしい上司として感謝して食べたのである。
 素晴らしい上司……シュレリアは何度も反芻してくりかえしていく。
 シュレリアは戦闘服から通常服に戻り、ドアから二人を見る。
「シュレリア様!」
 ライナーだ。また笑ってくれている。カーッと顔が赤くなるのが分かった。
「素晴らしい上司ですか……ライナー、美味しかった?」
「はい」
「美味しかったです」
「そう、それは良かった」
 シュレリアはチャンスだと思った。こんなチャンス、滅多にない。
「ライナー。上司として命令します。なんでもするなら私のためになにか作りなさい」
「いえ、それは公私混同では?」
 しくしく。やっぱりライナーはライナーだった。               END
740名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 10:00:31 ID:a2lse+B1
朝っぱらからなんてものを・・・・/(^o^)\


超乙
741名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 11:57:22 ID:BFfK5Ktj
( ̄^ ̄)
742名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 10:21:06 ID:5ZTWJafh
ちょww癒されたww
超絶GJ!
743名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 14:07:02 ID:KHv0Mr2x
GJ〜

だがシュレリア様のことだ、ウサリンゴひとつ作るにも指先はキズだらけに違いない。
今すぐ舐めまわして癒してあげないとっ!!
744名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 16:06:14 ID:AeRP8Eha
>>743
それポチョマー
745名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 06:01:47 ID:dbm6zqBe
age
746名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 06:51:49 ID:IYTA+eDw
あと1ヶ月頑張ろうや。
747名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 15:58:06 ID:qr/cn7qR
ほしゅ
748名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 19:13:58 ID:y4l9F0XA
469k
749名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 17:25:34 ID:xsyyNFnw
保守します
750名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 23:25:05 ID:9JcO1dzo
ナールさんのエロ書いてたらなんだか長くなってきたのでいったん投下します

751Delivery01:2007/10/04(木) 23:25:52 ID:9JcO1dzo

「おじいちゃん ただいまぁ〜
 はあぁぁ つかれたあ〜〜 」
ナールはようやくといった様子ではしごを登りおえると、そのままへたり込んだ。
「やっぱり二人きりのお店で配達はムリみたい、毎日こんなことしてたら体がもたないわ 」
「そうか、いいアイディアだと思ったんじゃがのう…」
立地的にありえない場所にあるタワーガーディアンの繁盛具合は当然のごとくいまひとつだ。
その筋では有名なポチョマーの店ということで生活に困らない程度には
稼いでいるものの、たまには贅沢のひとつもしたくなる。
だから二人でいろいろと無い知恵を絞っているのだが、なかなか上手くはいかないようだ。
「おお、そうじゃそうじゃ、お前に手紙が届いておったぞ。 ほれ 」
「え? 誰からだろう… って、これ私じゃなくてお店宛てじゃない
 おじいちゃん、ボケてもいいけど徘徊とかしないでね、落ちちゃうから 」
祖父にわりときつめの突っ込みをしながらナールは封を切って手紙に目を通す。
「あ〜ん、これ配達の依頼じゃない、今やめようって決めたとこなのに…
 ま、しょうがないか、これが最後ってことで。
 え〜っと、品物は… ウサギのブローチ、で
 届け先はリーンカーネーションのシュレリアさん、ね
 ?? リーンカーネーション? どこよそこ?」
ナールの問いかけに祖父は首を振るばかりだ。
「カルル村の周りにそんな場所ないわよね? ネモのほうかしら…
 でも、このお店に張り紙しただけなのに、どうしてそんな遠くの人から注文が来るんだろう?」
「はて、なんでかのう?」
ふたりは仲良く首をかしげる。
「なんて考えててもしょうがないわね。
 ネモにも随分行ってないし、買い出しがてら行って探してみましょ 」
752Delivery02:2007/10/04(木) 23:26:40 ID:9JcO1dzo

カルル村からネモへ行くにはチェロ森を通らなければならない
モンスターもでる危険な場所だが、ナールには魔物避けの香があった。
「あらら? もう湖なんだ… ちょっとペース速かったかな…?
 う〜ん、イナイイナイもまだもつし、ちょっと休んでいきましょ 」
休むと言いながら、靴を脱いで湖に入っていく
どう見ても水遊びする気満々だ。
「あはっ、冷た〜い♪ 気持ちいい〜♪ きゃっ!」
スカートのすそを持ち上げて浅瀬を裸足で跳ね回るうちに
ナールはバランスを崩して湖にしりもちをついてしまう
「あいたた… あ〜ん! びしょ濡れになっちゃったあ… うぅ…早く着替えないと… 」
もとより一泊や二泊ではすまない旅だ、着替えの衣類は用意されている。
ナールはバッグから適当な服を取り出すと、手近な草むらに身を隠した。
「誰も見てないとは思うけど… パンティまでびしょびしょだし、一応ね 」
ガサッ!
「!!」
下着を脱いだナールは自分のすぐ後ろに何者かが草むらをかきわけて
やってくる気配を感じ、とっさに身体を隠しながらしゃがみ込む
「いやっ! 見ない…で、って… モ、モンスター!?」
だが、そこにいたのは、黄色いぷにぷにとした可愛いらしいモンスター、ポムだった。
基本的にはおとなしい生き物のはずなのだが、時折凶暴化して人を襲うことがある。
「ひっ…! メ、メッソーは… あっ! バッグおいてきちゃった… ど、どうしよう…!」
753Delivery03:2007/10/04(木) 23:27:31 ID:9JcO1dzo

しゃがんでしまっていたために逃げだす機会を失ってしまったナールは
もはや身をすくませて震えることしかできないでいた。
「や、やだ、やだぁ…! こ、こないでぇ… ひぃっ!!」
しばらくナールをじっと見つめていたポムが、勢いよく飛び掛かってくる
「キャーーッ!!」
甲高い悲鳴をあげるナールだが、彼女を襲ったのは体当たりの痛みではなく股間に当たる妙な感触だった。
「え…? ちょ、ちょっと! なにしてるのよっ!
 こらっ! 離れな、あんっ! や、やだ、そんなことしたらくすぐった、はぁん! や、やめてよぉ…!」
ポムはナールの股間に顔を貼付かせてうごめく
「あ、んん… だめ、舐めちゃ… あ、ああっ! やだやだ、ちょっと! だめだってば! ホントに、あっ! いやっ!
 あ… だめだめっ! ねえ、もう離れてよぉ…! こ、このままじゃ、お、おしっこ漏れちゃうっ!!」
どうやら少し前から尿意をもよおしていたらしくナールは切迫した声をあげた。
しかし、ポムがそんなことを意に解す訳もない
「いやぁぁ… そこ、そんなとこつつかれたら、あっ! ひぃ… もう、ほんとにだめぇっ!
 あ、も、もう無理、あっ、だめ、ああっ! いやいやっ! あぁぁっ! でちゃうぅっ! ふああぁぁっ…!!」
軽い絶頂をむかえて脱力したナールの股間から小さく弧を描いておしっこがこぼれた。
ポムはそれをうれしそうにそれを浴びている。
「はぁ、はぁ… もしかして… あなた、おしっこ飲みたかったの…?」
「ポムゥッ!(^×^)」
人の言葉が通じるかどうかは怪しいところだが
ポムはナールの問い掛けに明らかに肯定ととれる鳴き声をあげた。
「うぅ〜 こ、この… スケベモンスターッ!!」
「ポムゥゥ〜〜〜!! (。×。)」
754Delivery04:2007/10/04(木) 23:28:28 ID:9JcO1dzo

「う〜〜、ついてこないでよおー! もー…」
ネモの街についたナールは、なついてしまったのかずっと後を付いて来るポムと一緒に
店に必要な物の注文をしながらあちこちでリーンカーネーションについて聞いてまわった。
しかし、なにひとつ情報を得ることが出来ないまま、あっという間に日は落ちてしまい
仕方なく宿に戻ったナールは最後の望みをかけてその宿の酒場に立ち寄っていた。
「あーあ、やっぱり誰も知らないかぁ… あちこち旅してる行商人の人も知らなかったし、
 もしかして地名じゃなかったりするのかなあ…?」
「何か探し物?」
カウンターについてぐったりとしているナールに冷たい水の入ったグラスを差し出しながら、
酒場の女主人が優しく声をかけてくる。
「あ、はい。 リーンカーネーションのシュレリアっていう人に届け物を頼まれたんですけど
 誰も知ってる人がいなくて…」
「シュレリア…って、確か…」
「! も、もしかして知ってるんですか!?」
「あなたの探している人かどうかはわからないけれど、
 私の知り合いにそんな名前の娘がいるわ 」
この酒場のあるじが歌姫として有名なのは知っていても
まさかそれほど顔が広いとは思ってもいなかったナールは、
ネモについてすぐに彼女に聞き込みをしなかったことを少し後悔した。
「あ、じゃあ、リーンカーネーションってどのあたりなんですか?」
755Delivery05:2007/10/04(木) 23:29:25 ID:9JcO1dzo

「ごめんなさい、それはわからないの。
 でも、彼女たぶんプラティナの人だからそれもプラティナの地名だと思うわ 」
「プラティナ!? そんなぁ プラティナなんてどうやって行ったらいいのよ〜 」
せっかくはるばるネモくんだりまで来たのだから、最悪ほたる横丁あたりまでなら行く覚悟はしていたのだが
いくらなんでもプラティナというのは無茶過ぎる。
「いくらなんでもプラティナじゃあきらめるしかないかぁ… 」
再び肩を落とすナールを見て、女主人はなにか考え込むように首を傾げた後、意を決したように話しかけた。
「でも、プラティナまで行った人がいないわけじゃないわ。
 私の知ってる人にも何人かいるし…
 その人に頼んでなんとか行けるように手配してもらうから
 よかったら、私と一緒に行ってみない?」
「えっ!! ホントですか!?
 それは、行けるのなら是非お願いしたいですけど…
 でも、いいんでか? 見ず知らずの私なんかのために…」
ナールの問い掛けに、彼女は優しく微笑みを返す。
「私も、何か機会があれば一度行ってみたいって前から思っていたのよ
 だから気にしないで
 それに、本当に行けるかどうかは聞いてみないことにはわからないから…」
「ありがとうございます! えと、クレアさん!」
思い出すのにわずかに時間がかかったが、ネモの歌姫の名前はナールも知っていた。
「明日の朝聞きにいってみるから、お昼前にでもまた来てちょうだい。 えーっ、と…」
「あ、ナールです! それと、行くのなら私も一緒に行きます!」
「そう? それじゃあ一緒に行きましょう、ナールさん 」
756Delivery06:2007/10/04(木) 23:30:39 ID:9JcO1dzo

数日後、イム・フェーナに向かいシルヴァプレートを上ってく二人の姿があった。
「噂には聞いてしたけど、新しい司祭さまってほんとにいい人なんですね〜!
 プラティナ行きの手配もすぐしてくれたし、
 クレアさんのお店の店番に巫女の人達まで貸してくれるなんて!」
「そうね、ラードルフさんはとてもいい方だわ…」
クレアの知り合いというのは教会の司祭のことだったらしい
ナールの言う通り、至れり尽くせりの対応をしてくれたのだが、
なぜかクレアの表情は冴えない。
「あの娘たち、本当に大丈夫かしら…」
どうやら店番を買って出た巫女達が心配なようだ …あるいは彼女らに任せてきた店の方かもしれないが。
「心配することないですよ、なんかお友達もいっぱい来てくれてましたし… 」
「ポムッ! ポム〜〜ッ!! (`×´)」
他愛のない話をしながらのんびりと歩を進める二人の後を着いて来ていたポムが
突然近くの茂みに向かって唸るような声を上げ始めた。
「ちょっと、うるさいわよ! 今クレアさんと話してるんだからしずかに…」
ポムを叱り付けようとするナールの言葉を、今度は別の声がさえぎってくる。
「フラフラ〜〜」
「な、なに!? 今の気が抜ける声… 」
「! フラフラワーだわ! 気をつけて!!」
クレアが叫んだのとほとんど同時に、茂みの奥からモンスターがおどりでた。
「フラフラ〜〜!」
757Delivery07:2007/10/04(木) 23:31:39 ID:9JcO1dzo

緊張感のない声の主は愛らしい少女の姿をした植物型モンスター、フラフラワーだ。
見た目に反してとてもタフな上に高い回復能力をもっている。
相当強力な歌魔法でもなければ倒すのは難しく
そして現状でそんな詩を謳う余裕はとてもつくれそうにない
「ナールさん、逃げるわよっ!」
「は、はいっ!!」
一瞬で状況を判断したクレアが号令をかけるが、モンスターの動きはそれよりさらに早かった。
「いただきぃっ!」
「え!? きゃあっ!!」
突然フラフラワーの頭についた“つぼみ”がワニの口のように大きく開き、ナールにかぶりつく
「ナールさんっ!!」
「かぷりっ♪」
フラフラワーは花弁でナールを捕らえると、そのままつぼみの中に飲み込んでしまった。
「ああっ!そんな… ナールさんが…!」
「ポムゥ〜〜ッ!(i×i)」
『いや〜〜! なにここ? ベタベタしてキモチわる〜い!
 誰かー! クレアさーん! 助けてー!!』
完全に食べられてしまったと思ったクレアとポムはうちひしがれたが
どうやら大きくふくらんだつぼみの中でナールはまだ生きているらしい。
「モグモグ〜〜 ペロペロ〜 コチョコチョ〜♪」
『ひゃっ! ちょっと! やだ、な、舐められてる!? いや〜〜! 食べないで〜〜!
 あんっ! な、なに!? どこ触って… きゃあんっ! だめ、アハハハハ、そこくすぐったい〜〜!』
758Delivery08:2007/10/04(木) 23:32:24 ID:9JcO1dzo

「えっと… とりあえず、しばらくは大丈夫そうね…
 でもどうしたら… 赤魔法なんか使ったらナールさんまで巻き込んじゃうし… 」
安堵しつつも困り果てるクレアの横で、ポムは必死にフラフラワーに体当たりを繰り返している。
「ポムー! ポムー! (`×´)」
「フラフラ〜♪」
だが、ポムの与えるわずかなダメージなど、フラフラワーの回復能力の前ではなんの役にもたっていない。
一方、つぼみの中のナールは命の心配こそないものの、それなりにピンチにおちいっていた。

「あんっ! もうやめてよ、くすぐったいってばあ〜!」
つぼみの中で幾重にもかさなっている花弁の群れが、ナールの身体のあちこちを撫で回す。
それこそくすぐったい程度のその攻撃の目的は、決してナールを笑わせることではなかった。
「えっ!? なによこれ! 服、溶けてきちゃってる!?」
どうやらフラフラワーのつぼみの中で分泌される溶解液は器用なことに服だけを溶かしてしまうようだ、
先程から全身をまさぐっていたのはこのためだったらしい
「ちょっと! あなた女の子なんじゃないの!?
 わたしを裸にしてなにがうれしいのよっ! ひゃあっ!!」
すっかり全裸になってしまったナールの股間に微妙な硬さのものが押し当てられる
どうやらフラフラワーの“めしべ”のようだ。
「な、なによそれ…? まさかそれを私に入れる気なの…?
 や!、だめっ! 私まだしたことないんだからっ! 初めてがモンスターなんていや〜〜!!」
狭いつぼみの中ではほとんど身動きができないが
ジタバタと暴れるとさすがにめしべの狙いを外すくらいはなんとかなる
『あれれ〜? ぐいぐい! む〜、ヌルヌル〜〜! 』
「やだっ! 押し付けてこないでってば! あんっ!
 あ、なに? ヌルヌルしたのが出てきてる… あっ! あぁんっ!」
フラフラワーはめしべの先から粘液を出し始めた。
ヌルヌルの粘液にまみれためしべは、ナールが動くたびに股間をすべって大事な部分を絶妙に刺激する。
「あぁ… やだ、なんだか… アソコを舐められてるみたいで… ちからが抜けちゃうよぉ…
 このままじゃほんとに入れられちゃう…! あぁ、助けてクレアさぁ〜ん!」
759Delivery09:2007/10/04(木) 23:33:30 ID:9JcO1dzo

ナールが必死の叫びをあげている頃、クレアは歌っていた。
「〜〜♪ ふぅ、このくらい謳えば… いけるわね、ボムくん?」
「ポムッ!(^×^)」
どうやらポムに青魔法を聞かせていたらしい
「それじゃあ行ってちょうだい!」
「ポムゥーーー!!(`×´)」
クレアの号令で、青白いオーラを身にまとったポムがフラフラワーめがけて勢いよく突進した。
「フラフラ〜〜!!」
「きゃんっ!」
ポムの攻撃でばったりと倒れたフラフラワーのつぼみから、ナールが転がり出てくる。
「ナールさんっ! 大丈夫!? 怪我はない!?」
クレアはほとんど全裸で体中粘液まみれのナールを抱き起こした。
「あ… クレアさん… わたし、髪の毛とか溶けてませんか?」
「え? ええ、なんともないみたい、ちょっと、お手入れがたいへんそうだけど…」
ナールのいかにも女の子らしい心配に、かるく戸惑いながらも
そんな心配ができるくらい無事なことにクレアは胸を撫で下ろす。
「はぁ、それにしてもありがとうございます、クレアさん 」
「ううん、あなたが無事で本当によかったわ。
 それに、お礼ならあのポムくんに言ってあげて 」
クレアにうながされ、まだ倒れたままのフラフラワーの方へ目をやると、
「ポムポムポム〜 (^×^)」
「イヤイヤ〜〜ン!!」
ポムはフラフラワーの胸を舐めまわしていた。
「…アレに、お礼ですか?」
「……… と、とにかく着替えないと! 私、替えの服持ってくるわ 」
760Delivery10:2007/10/04(木) 23:34:16 ID:9JcO1dzo

「そういやわたし裸だったんだ… だ、誰も見てないよね…? きゃっ!」
ナールは両手で胸を隠しながら周囲を警戒するが
その不意をついてなにかが突然お尻を撫でた。
「このっ! スケベモンスター!! って、あれ?」
有無を言わさず踏み付けるが、犯人とおもしきポムはいまだにフラフラワーにまとわりついている。
「じゃあこれは…」
足元を確認してみると、ほのかに青白く光る石があった。
「にょ〜〜〜(>・<)」
そして近くの草むらには黄色いヌイグルミのような生き物がか細い鳴き声をあげている
尻尾の先に結晶をつけたモンスター、にょ? だ。
「あっ! ごめんなさいっ!」
あわてて足をどけるとグラスノは地面に吸い込まれるように潜ってにょ? の背中に納まった。
「にょ? にょ〜 にょ〜 にょ〜〜 (>・<)」
尻尾が自由になったにょ!は一瞬不思議そうな顔をすると、猫なで声で鳴きながらナールにすり寄ってくる。
「な、なによ、謝ったじゃない… 」
怒っているわけではなさそうだが、それだけに相手の意図がつかめない。
ナールが困っていると、にょ? は尻尾をのばしてまたナールのお尻を撫でてきた。
「きゃあっ! なによ! 人に謝らせといて、結局あなたもスケベモンスターなんじゃない!
 あっ! こらっ! やめなさいってば!!」
足先で追い払ってもしつこくまとわりついてくるにょ?を、ナールは再び踏み付ける。
「にょ〜〜〜♪(^・^)」
「な、なによその嬉しそうな声は…? もしかして… 踏んで欲しかったの?」
「にょっ! にょっ!(^・^)」
どうやらそのとおりらしい。
「もー!なんでこの世界のモンスターは変態ばっかりなのよ〜〜!!」
761Delivery11:2007/10/04(木) 23:35:01 ID:9JcO1dzo

「ふむ、なるほどな、事情はわかった。 テル族はあなた方への協力を惜しむことはない。
 しかしシュレリア様が届け物をホルスの人間に頼まれるとは… この世界は本当に変わり始めているのだな、
 よもや人間が使い魔を連れ歩く時代がくるとは思いもしなかった 」
「……別に使い魔とかじゃないんですけど… ほんと、なんで追い払ってもついてくるのかしら…?」
ようやくたどり着いたイム・フェーナで、早速族長の元を訪ねたたナールとクレアの後ろには
道中で出会ったモンスター達がついてきている。
「この子達ナールさんが好きなのよ 」
「そんな素直な意味の“好き”ならよかったんですけどね… 」
小声で話す二人の声は届いていないのか、族長はマイペースに言葉を続けた。
「それで、プラティナへ行く手段だが、幸い手元に相転換サーキュラがあるからこれを使うのが良いだろう。
 リーンカーネーションは塔の最上部だがプラティナから先の事はレアード殿に相談してくれ
 そのラードルフ殿からの紹介状があれば取り次いで貰えるはずだ。
 では、一足先に氷の瞳で待っているぞ 」
「え?」
族長は言うだけ言うと姿を消してしまう
「ちょっと、あの… 私たち、氷の瞳がなんなのかも知らないんですけど… 」
「氷の瞳は地名かなにかみたいね、ほら 」
途方に暮れるナールにクレアは地図のような物を差し出した。
「あ、すいません、今居るのがこのホルンの辺りだから… 結構距離ありそうですね… 」
「そうね… でも私達の目的地はここなんだから、このくらいでまいってちゃだめよ 」
クレアの指した塔の頂上には、確かにリーンカーネーションと書かれている。
「うわぁ… これは配達料余分にもらわないと割に合わないわね、
 …それにしても、よくこんな地図持ってましたね?」
「さっき貰ったのよ、パンフレットですって。
 テル族は排他的だって聞くけど、私達と交流するのが嬉しくてしかたがないって人達もいるみたい 」
「へ〜、そういう人達が頑張ってくれたら、
 そのうちこことかプラティナにも簡単に行き来できるようになるかもしれませんね 」
「そうね、でも今はまだ地道に歩くしかないわ、頑張りましょう 」
762Delivery12:2007/10/04(木) 23:36:07 ID:9JcO1dzo

「はぁ〜、それにしても随分高い所まできちゃいましたね〜 」
「そうね、ナールさんは高い所が好きなの?」
「はい! 私のお店も高い所にあるんですよ〜
 おかげでお客さん来なくって… 」
「待ちなさいっ! そこの二人!!」
のんびりと話をしながらイオンプレートを上る二人の背後から突然声がかかる
「誰っ!?」
クレアが身構えながら振り向くと、そこには四人の女の子がいた。
「フフフ…、あたし達は…」
おそらくは先程の声の主であろう女の子が言葉を切ると、
脇にいた残りの三人がひとりづつ前に出て見得を切っていく
「セラビースト!」
「セラバード。」
「セラハートですぅ〜♪」
「セラリーダー! 四人揃って………」
なぜかそこで固まってしまう
「………えっと、四人揃って…なに?」
どうしようもない空気にナールが尋ねてみると、セラリーダーは突然がっくりとひざまずいた。
「…ダメよっ!! やっぱり四人じゃおさまりが悪いわっ!
 奇数… 奇数じゃないとっっ!!」
「リーダー… ごめんなさいですぅ〜 ハートが、ハートがジャマしてるんですぅ〜 」
「なに言ってんだハート! ボク達は仲間じゃないかッ!!」
「ビーストの言う通りよっ! あとひとり加えればすむだけの話なんだからそんなこと言っちゃダメッ!!」
「り、りぃだぁぁ〜〜 」
ひし、と抱き合うセラハートとセラリーダー。
「…まあ、なんかそういうわけだからさ、キミらどっちか一緒に来てよ 」
763Delivery13:2007/10/04(木) 23:36:59 ID:9JcO1dzo

突然始まった三文芝居に二の句が告げないナール達に、
仲間達を冷ややかに見ていたセラバードが簡潔に彼女らの要求を告げた。
「え…、あ〜 あの、私達、先を急ぐので… ねえ、クレアさん?」
「ええ、どうぞ他をあたって下さい 」
「だめよっ! あたし達にはどうしても五人目が必要なのっ!
 みんなっ、とりあえずふたりとも捕まえるのよっ!」
セラリーダーがビシッ!と指を差すと、残りの三人が一斉に飛び掛かってくる。
「いや〜〜! ………? あれ?」
ナールはとっさに身を縮めたが、誰も襲い掛かってはこなかった。
「ちょ、ちょっと、どうして私ひとりに全員で… きゃあっ!」
「ふあぁ〜〜 ボクふかふかなおっきいおっぱいだ〜い好き!」
「あぁ〜ん、ビーストったら両方とっちゃうなんてずるいですぅ〜
 ハートにもかたっぽ揉ませてくださ〜い 」
「…まったく、ふたりともお子様だな
 こういう豊満な女性は胸よりも尻の方が魅力的なものなんだ、
 やわらかくてすべすべしてて… フフ… 」
「いやっ! はなしてっ!はなしな、 あんっ! あ、いやっ!
 なに脱がしてるのよっ! はぁんっ! ダメ、そんなトコ吸っちゃ…
 うしろのあなたもパンティに手を入れてこないでっ!!」
どうやら突撃した三人はそろいもそろってクレアを目標にしたらしい。
「……なんで?」
なにか微妙に理不尽なものを感じるナールだったが、すぐに気をとりなおす。
「じゃなくて助けないと! ほら、あなた達も… ってなによだれ垂らして見てるのよっ!!」
「ふ〜ん、やっぱりその娘たち、あなたが使役してるんだ、
 こんなファンシーなモンスターを使う魔物使いなんて初めて見たわ 」
セラリーダーはポム達に指示をだそうとしたナールの前に立ちはだかると、
いきなりその胸を両手でわしづかみにした。
「きゃあぁぁぁっ!! いきなりなにするのよっ!」
振り払おうとするが、セラリーダーの身のこなしは素早く、ナールではとても振り切れそうにない
「あっ、あぁんっ! やだ、やめて! 揉まないでよぉ〜!」
「う〜ん、やわらかくっていいおっぱいだけど… ボリュームがな〜
 やっぱりあっちの巨乳のお姉さんかな?
 ポム使いは貴重なんだけど貧乳はもうお腹いっぱいだしね〜 」
764Delivery14:2007/10/04(木) 23:38:42 ID:9JcO1dzo

ナールにぴったりくっついて胸を揉みしだきながら好き勝手な事を言っている
「だ、誰が貧乳よっ!! そりゃクレアさんみたいに立派じゃないけど、
 私だって人並みにはあるんだからっ!!
 もうゆるさないわよ〜〜!!」
セラリーダーの無遠慮な言葉が逆鱗に触れたらしく、
ナールは顔を真っ赤にして怒りながら腰に付けたポーチから緑色のたてぶえを取り出した。
「え!? そ、それはまさか風切りの… 」
「一撃必殺っ! えーーいっ!!」
「キャアアァァァーーー!!」
ナールが使ったのは相手を一撃で戦闘不能にする恐るべきアイテム、風切りの縦笛だ。
実はかなりの実力があるセラリーダーも、この必殺アイテムの前ではひとたまりもない
「ふっふ〜ん、見たか、これがおじいちゃん直伝のメルクの成果よ!
 さあ、クレアさんも助けないと、えーっと、これとこれ… それにこれも!
 えいっ、えいっ! えーいっ!」
ナールはポーチから赤青黄色の色とりどりの小瓶をとりだすと、
クレアにたかっている三人娘に次々と投げ付ける。
「あれ? あれれ? からだのちからが抜けてく… なにこれ? ボク、どうしちゃったの!? 」
「なっ、なんだ!? 服が勝手に脱げて…! なんなんだよこの薬は!?」
「あ〜れ〜れ〜? な〜ん〜だ〜か〜 み〜ん〜な〜は〜や〜く〜な〜っ〜て〜な〜い〜?
 あ〜 ハ〜ー〜ト〜が〜お〜そ〜い〜の〜か〜♪」
能力を激しく弱体化させる薬をいっぺんに浴びた三人は、もうまともに動くこともままならない。
「あなたたち、出番よ、やっちゃって!! 」
「ポム〜〜(^×^)」
「フラフラ〜〜 」
「にょ〜〜(^・^)」
ナールの命令を受けた三匹は嬉しそうに三人娘に襲い掛かっていった。
もちろん、命ではなく貞操を奪う方の“襲う”で、
「さて、あとは… 」
ナールは緑色の縦笛を手にしたままセラリーダーににじり寄る。
「えっ! いや、ちょっと待って! ホラ、あたしもう動けないし…
 だ、だいたいその笛であたしをどうしようってのよぉ〜〜!!」
「問答無用よっ!」
「ひいぃぃ〜〜ん! かんべんしてぇぇ〜〜!!」
765Delivery15:2007/10/04(木) 23:40:11 ID:9JcO1dzo

お仕置きタイムが終わった後、セラリーダー達はナールとクレアの前で深々と頭を下げていた。
「「ほんとーに申し訳ありませんでしたっ!!」」
声をそろえて謝っている。
「ナールさん、この娘達も反省してるみたいだし… 」
「まあクレアさんがそう言うなら…
 あなた達、仲間を増やすのはいいけど、あんな痴女みたいな真似はもうしちゃだめよ、わかった?」
諭すように言うナールに、四人はコクコクと何度も首を縦にふる。
「はい、わかりました。 本当にご迷惑かけちゃって…
 あ、そうだ! お詫びと言ってはなんですけど… 」
セラリーダーはポケットからホイッスルを取り出して差し出してきた。
「なにそれ、綺麗な笛だけど… 」
「これは、モンスター使い娘の間に伝わる“ドラゴン呼びの笛”です。
 ポムやにょ? を使役できるあなたならドラゴン使いになれるかもしれませんから
 どうせあたしたちが持っててもしかたないものだし、どうか貰ってやって下さい 」
セラリーダーはナールの手にホイッスルを握らせる。
「ふ〜ん… 」
ナールは受け取ったホイッスルを少しの間じっと見つめた後、おもむろにそれを吹いた。
ピリリィィィーーーー!!
「ちょ、いきなり吹くなんて! 度胸ありすぎですよっ!!」
「そうですぅ〜! 先にお友達になっておかないとぉ、来てくれてもおそわれちゃいますぅ〜〜!!」
「なんですって!?」
セラリーダーとセラハートの焦りまくった声に、クレアもあわてふためく
「ナールさん! いくらなんでも軽率すぎるわ! もし本当にドラゴンなんて出てきたら… 」
「ちびっちゃいのならいいけど、でっかいのだとボクらじゃかなわないよー! ど、どーしよー!?」
766Delivery16:2007/10/04(木) 23:40:58 ID:9JcO1dzo

「風が… 変わった。 くるぞ、とびっきりヤバいのがな… 」
鳥使いであるセラバードは飛行してくるもの気配には敏感らしく、空の一点を見つめてつぶやいた。
「そんな… ど、どうすればいいの!? 逃げたほうが… え?」
半ば混乱しかけているクレアの頭上に唐突に影がさす。
それと同時に目の前にいるセラリーダー達の顔があっという間に青ざめていった。
「あ、あ、あ、あれ、って… ま、まさか、まさか…!!」
「よりにもよってアレが来るか… サイアク、だな 」
セラバードがすべてを諦めたようにつぶやく
自分達の上に落ちた影がものすごい勢いで広がっていく恐怖に耐え切れず
ゆっくりと振り返ったクレアはその選択をすぐに後悔した。
「あ、あぁ……… 」
青い空を一面真っ黒に塗り潰しているのが、たった一頭の生き物なのだと理解した瞬間、身体の震えが止まらなくなる
四枚の翼を持つ巨大な竜は、ゆったりと羽ばたきながら、彼女達の立つプレートの前に静止した。
途切れ途切れの足場は、この生き物には小さすぎるのだ。
そして獲物を求めるかのようにその長い首を彼女達の方に伸ばしてくる
その時、ナールがスッ、と前に出た。
「だ、だめ… 」
クレアが引き止めようとはりあげたつもりの声は、まるで囁きのようになってしまう
当然それで歩みを止めるわけもなく、ナールは既に黒い竜の頭の隣までたどり着いている
「……?」
だというのに、竜はまるで攻撃をする気配を見せない。
それどころか、ナールが頭を撫でようと背伸びして伸ばした手の下にわざわざ頭を降ろしてくる
「ふふ、いいこいいこ、
 あ、みんな、紹介するわね、この娘は、えと、スレイプニルちゃん。
 わたしの妹みたいなものかな〜♪」
角の根元辺りを撫でられて気持ちよさそうに目を細めている竜の様子を見る限り、ナールの言葉に嘘はないのだろう。
「い、妹? そう、なの… はぁ、」
緊張の糸が解けて一瞬倒れてしまいそうになるのをなんとか踏みとどまると
キッ! と眉を吊り上げてクレアはナールのところへ歩いていった。
「ナールさん… そういう大事なことは先に言っておきなさーーいっ!!」
「えっ!? あ、はいっ! すみませんでしたぁ〜!!」
767名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 23:48:24 ID:9JcO1dzo
やはりスレが限界のようで… 続きは次スレで
で、立てなきゃいけないんだけどスレタイどうしよう?
タイトルとか苦手なのでいい案があれば是非

あと、ナールとスレイプニルの関係は>>120〜で
微妙に荒れたんでプニルは出しませんけど
768名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 20:27:41 ID:v2RPDspn
タイトルはそのままアルトネリコ〜5でいいんじゃないだろうか
次作を考慮するなら多少は変えたほうがいいかもだけど
769名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 04:20:24 ID:0GT4CRN5
新作まであと3週間程度だしアルトネリコ5【1&2】か【総合】に変えるのもいいか?

さて・・・>>767GJ!!!
こういう暗さがほんの少したりとも無いほのぼのなお話は安らげますな。
次スレでも楽しみにしてる
770名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 03:36:48 ID:9rESTEl8
771名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 16:57:18 ID:UwWpoCaE
「アルトネリコ総合エロパロスレ その5」
でいいかな?
772名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 18:49:38 ID:Hbf4XF5c
悪魔(あくま)・・・役所で受理されず父親は覚せい剤で逮捕
海月彰(かるあ)海聖亮(かしす)・・・火事でどっちかが焼死
稀夕(きせき)・・・祖母に殺害される
聖那(せな)・・・父親の車に轢かれ死亡(セナの死亡事故後に命名)
斗夢(とむ)・・・脱輪したトラックのタイヤに轢かれる
叶夢(かなと)・・・祖父の車にチャイルドシード未装着で乗っていたが道路標識に激突死

凱鳳(がお)・・・親戚15人が誰も気付かず鬼怒川で水死
奈竜(なる)・・・プールで水死
龍櫻(りゅうおう)・・・犬触れなくて家出し、湖で水死
龍翔(りゅうしょう)・・・母親に埋められる
聖楠(せいな)・・・母親の勤める風俗店事務所で同僚の男性に暴行を受けて死亡

優亜(ゆうあ)・・・キチガイ同級生に殺される
優民(ゆうみん)・・・火事で母と兄とともに焼死
悠海(ゆうあ)・・・防波堤から海に転落し、水死
騎士(ないと)・・・父親の知人に誘拐される
楽(のの)原始(げんし)・・・母子家庭半焼で焼死
日々太(びいた)智足(ちたる)・・・温泉地の毒ガスで一家全滅

真琳(まりん)・・・母親の元カレに刺され死亡
真鈴(まりん)・・・両親がパチンコ中に自宅が火災になり焼死
俐緒(りお)・・・両親パチンコ中、駐車場で5時間車内放置され熱射病死
雷音(れお)・・・落雷感電死
激流(あまぞん)・・・風呂で溺れ死ぬ
夢路(メロ)…夢に向かってフルパワー→デリヘル
隆聖(りゅうせい)・・・ポケモンカーを見ようと歩道から飛び出し乗用車にはねられ死亡
773名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 18:51:04 ID:Hbf4XF5c
 先日、孫が熱中してるという漫画を拝見したのですが、そのあまりな内容に唖然としました
この漫画は、一人の青年が名前を書くだけで人を殺せるノートを拾うところから始まるのですが、 その青年の名前が、『 月 』 と書いて 『 ライト 』 というのです

ライト、つまりright。右です。この漫画の主人公は右翼を象徴しているのです!
そして、この青年は自ら神と称し、正義のためとノートを使って虐殺を始めます

さながら、戦中徴兵された青年達がお国のためにと殺人を繰り返す姿を彷彿とさせ、薄ら寒くなりました

その後、ライトの敵としてLというキャラが登場します。いうまでもなくrightに対するleft、左翼を意味するものですが、キャラの描写がひどいのです

ライトは、東大に首席合格する美男子なのに対し、Lは麻薬常習者のごとく虚ろな顔とホームレスのような風体をしています

左翼の象徴たるLを落としめることにより、右翼がいかに優れているかという思想を植え付
ようとしているのです

しかし、この背筋が凍り付く展開がまっていました
なんと、この漫画のヒロインを拉致監禁してしまったのです

まさしく日本最大の汚点である従軍慰安婦拉致の再現、しかもそれを正義として描いてるのです もはや正視できないと、そこから先を読むことを放棄しました

それからしばらくして、ふとこの漫画がどうなった気になり手にとってみると、なんとLは殺されてしまっていたのです

Lは謀殺され、右翼の勝利となったのです。 あまりの右傾ぶりに呆れ果ててしまいました
唯一の救いといったら、現在この漫画が掲載されていないことでしょうか
今後、このような偏った思想を植え付ける漫画が世に出ないことを祈ります


774名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 18:54:40 ID:Hbf4XF5c
なんかいかにも就職活動中って感じの女子大生が真昼間の
ファーストキッチンで胸とかバンバン揉ませてるわけ。同じ年くらいの
男子大学生ぽい奴に。しかもスーツの内側に手入れて直で揉んだり
してるわけ。なんか女のほうも廻りを気にしながらも小声で
笑ったりしてるわけ。「ヤダァ♪」とか言いながら。

俺は思ったね。お前ら独身中年なめんな、と。お前らのすぐ隣に座ってる
俺はお前らの様子見ながら正直、勃起してんだよ。ていうか信じられないよ。
素人同士で金のやり取りもなく胸揉むなんてよ。俺はヘルスで平均40回ぐらい
揉むわけ。12,000円で40モミ。1モミ300円。俺はそいつら見ながら「あ、300円」
とか「また300円」とかカウントしてたわけ。で、そのカウントが6,000円ぐらいに
達した時、突然こみ上げてきたわけ、嗚咽が。押さえ切れないほどの憤怒が。
で、声に出して泣き出しちゃったわけ。真昼間のファーストキッチンで。独身中年が。

急に声をあげて泣き出した俺を珍獣でも見るように一瞥した挙句、クスクス笑いながら
店を出ていくそいつらの後ろ姿を見ながら俺は思ったわけ。これはもう階級闘争だ、と。
謂なき触穢の鉄鎖に蹂躙された日陰者の人権は闘争によってしか解放されないのだ、と。
そんなわけで俺は闘うわけ。ここに常駐するグズなお前らも闘え。取り戻せ。矜持を。
775名無しさん@ピンキー
俺、妹の結婚式に「相手は美男美女が多いのに、お兄ちゃんみたいなブサイク出したら、
うちがどう思われるか分からない」という理由で出席拒否されました。
親が出席を勧めても「もう相手には兄は死んだ事にしてあるから無理」と返事。
親もその言葉を聞いて了承。

当日。
携帯の電源を切って、家から300キロほど離れたサービスエリアでバイクを降り、
携帯を確認すると親戚と親と妹から結構な数のメールが入っていた。
内容を確認し、三者の発言を総合すると、披露宴で親戚が俺が来ていないのを妹に尋ね、
隣にいた新郎に「それ誰?」と聞かれた妹が言葉を濁していると新郎の親戚が「二股かけてる男なんじゃないの」と
酔った勢いで冗談めかして言った。

それを聞いていた新郎父が「二股をかけているような女なんぞいるかぁ!」と叫んだのを皮切りに
その後の披露宴は非常に殺伐とした空気の中で行われ、現段階では妹とその旦那はホテルから場所を移して
二次会に移っているが、双方の両親と親戚がホテルの一室に集まり、これから先の事を話し合っている真っ最中。

仕方ないので、親に連絡。
親は戻ってきて相手に説明してくれと言ったが、妹の行いに半ば切れていた俺はこう言った。
「あんな理由で出席拒否されて、親戚に根回ししていなかったあなたがたのミスでしょ。それを今更戻ってこいですか。
奴がどうなろうと知ったことじゃないし、俺は死んでるんでしょ。なんで親戚にもそう言って押し通さないかなぁ。ってことで無理! じゃ」

電話を切り、タンクバッグの一番奥に突っ込みツーリング再開し、結局家に帰ったのは三日後。
親にその後の話を聞くと、妹は洗いざらい新郎に話したが、兄弟を(話の上で)殺す娘は願い下げとなり、破談