アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女

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1名無しさん@ピンキー
オリカたんハアハア
2名無しさん@ピンキー:2006/01/26(木) 15:20:50 ID:lYp4W6zs
YU-NO?
3名無しさん@ピンキー:2006/01/26(木) 19:54:50 ID:x1/wKuU2
これはガスト総合スレでいいんじゃね?
4名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 15:02:30 ID:e83exLk1
終了
5名無しさん@ピンキ−:2006/01/28(土) 20:50:25 ID:aUjyPfTb
 こ ん な エ ロ い R P G は 初 め て だ
6名無しさん@ピンキ−:2006/01/29(日) 01:25:07 ID:8wTYEAw1
明らかに途中の会話シ−ンでヤってます
7名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 03:06:28 ID:fPM8Gmjb
それ目的のために買いました(笑)今オリカを仲間にするために必死です
8名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 15:48:58 ID:CnrZPoNW
なに?エロいだぁ?買うしかないじゃねえか!!!
9名無しさん@ピンキ−:2006/01/29(日) 22:02:34 ID:8wTYEAw1
ttp://image.blog.livedoor.jp/ex11_news4vip/imgs/a/e/ae3a3460.jpg

↑まぁ、全てはこれらの狙った会話シ−ンが原因なのだがw
ちなみに、オリカのライナ−監禁っぽいEDがある(あくまでその後の予想だけど
10名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 02:08:32 ID:DIorTU0e
>>9
テラワロスwww
こんな会話本当にあったのか?
11名無しさん@ピンキ−:2006/01/30(月) 12:55:31 ID:K+6ruj2u
>>10
順番が少し違うけどホント、しかもボイス付き。
オリカ役がエロゲ−声優なのもわかる気がするよw

他には概出だけど・・・
・ドロッとしたあれが口の中に入った時なんか、震えが来るほどの美味しさだよ。
・この形で、背中に押し込んで…大丈夫!全部…入れて…
・ありがとう…もう少し…このままでいさせて…でも今日はありがとう。ライナーに入れてもらえて幸せだった。
・だってライナー…入れてる間ずっと、あたしを護ってくれてたもの。ねえ…次の時も…ライナーに入れて欲しいなぁ…。
・あれ?もしかして…あたしを見てたら我慢できなくなっちゃったの?でも、まだダメ…。

↑こんなことをPS2で言ってくれる、オリカマンセ-。
まぁ、他のキャラもオリカほどではないけど危険発言するが
12名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 12:59:09 ID:IuzLfe82
これってあれか?心中するときに「お前を独占できるのが快感だ〜」とかいうセリフがあるゲームだっけ?
13名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 14:19:07 ID:6FmQzYpu
>>11
宮崎ってエロゲ出演はまだだろ?
14名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 17:29:50 ID:V3x/QDcX
というか、アルトネリコやったらエロゲ声優いけるね
修練の場みたいなもん
15名無しさん@ピンキ−:2006/01/30(月) 18:21:36 ID:K+6ruj2u
>>13
IZUMOとか色々出演してる
16名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 18:51:27 ID:K+6ruj2u
さらに追加・・・

【オリカ】
・ライナー…。貴方を独り占めにできる快感が、こんなにも凄いものだなんて…自分でもビックリしてる。
これから死ぬまで一緒だって思うだけで、全身に稲妻が落ちたような刺激が走るよ…。
…ライナー…。大好き…超好き、凄い好き!死んでも好き!殺したいくらい好き!!言葉には言い表せないくらい…好き…

・イヤじゃないよ。入れる時に少し痛むって聞いてるから、正直、ちょっと怖いってのはあるけど…

【ミシャ】
・…なんだか…未だに信じられない…。私、ライナーにホントに全部、見せちゃったのね…。
・「うぎゅ」とか「もへもへ」とか「あん、ダメ…」とか「ライナー、そこは…」とか…
・夜這いするのは絶好のチャンスだよ でも痛いのはいやかなん、何?私じゃ夜這いする気にならない?

【???】←とりあえずネタバレ防止
・すごーい!きのこきのこ!
・え…恥ずかしいよ…
・…ごめんね…。まさか、こんなに早いとは思わなかった…。


17名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 18:56:18 ID:6FmQzYpu
>>15
IZUMOはヒロインたちは裏表同じ声優だが
以外のキャラはPC版と別の声優だぞ(裏名義とかじゃなく)
18名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 19:19:46 ID:K+6ruj2u
ttp://www.hameko.net/uploader/rd.php?get=hame_4176.lzh

↑問題のシ−ン見つけたのでどうぞ
19名無しさん@ピンキー:2006/01/31(火) 07:31:45 ID:I66LDlG9
>>17
ヒロインだけじゃなく宮崎たちがやってた4聖獣の4人だけがPC版と違うだけで他は主人公含めてPC版と同じらしい
あと、ぐぐったりとか調べてみたが宮崎の偽名でのエロゲ出演はひっからなかったよ
20名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 21:43:23 ID:ChvWRVgG
hos
21名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 23:20:01 ID:wLA3+mTq
本スレはエロ話ばっかりなのに誰もこねーな
22名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 01:24:32 ID:wSvUvYv8
元がエロいから書きにくい・・・想像を膨らませにくい・・・
23名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 01:27:52 ID:Mj8EuT2c
書いたとしてもガスト総合に落とすがな
24名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 02:52:56 ID:Nvpc6F1R
誰かライナー×ミシャ×ハマ書いてくれないかな…ライナー×悪魔オリカ×天使オリカでも…すまん、私には文才無いんだ
25名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 02:58:28 ID:IKlB3dOI
一番手っ取り早いのは

オリカのコスモスフィアLv6で天使が来なかった場合
26名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 03:47:54 ID:vb0+IgKk
ぬるぽ
27名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 06:31:47 ID:zmBZrBDo
28名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 08:08:04 ID:9h6LcIaz
結局、宮崎のエロゲ出演ってマジなのかウソかどっちなんだよ!
29名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 14:28:33 ID:FQQ6xmYZ
Q.「アルトネリコ」って変な名前。トルネコの大冒険とは関係あるの?

A.ありません。
Ar tonelicoの「Ar」はおそらくラテン語のars(主格。語幹は多分ar)から引っ張ってきたと思われます。
広く「人工」を表す概念。人によって形作られた物や体系のこと。
「トネリコ」は実在の植物で、北欧神話の世界樹ユグドラシルのモデルだと言われています。
つまりアルトネリコとは、「人工の世界樹」のようなものかも。
(ちなみにトネリコとは日本語なので「tonelico」で検索してもこのゲーム関連しか出てこない模様)

30名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 14:32:02 ID:FQQ6xmYZ
sage忘れスマソ
オリカがヤヴァイ
ライナーをry
31名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 17:44:10 ID:uDmYb9kA
つうか塔の事だよね
32名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 23:15:00 ID:9KWggjeS
ライナーの馬鹿を少し直して
ミシャオリカハーレムルートなネタなんぞを練ってるが……
ライナーエロパロできるぐらいエロくしてミシャのこと覚えてたらオリカとくっつけんの難ー。
33名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 00:36:13 ID:kLyVoMeg
「Y」で通りすがりの人に見られて新たな快感に目覚めちゃうミシャとか

しかしエロくしようとすると途端に書き進められなくなるチキンな俺
34名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 02:00:57 ID:FXCcGCuD
>>28
普通に指摘した奴の勘違いだと思う。
まあ隠された過去があるかどうかは知らんが。
35名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 02:01:19 ID:pJT9YOJZ
日常とかエロ寸前までなら書けるんだけど
そこからの描写がどうにも納得いくものが・・・
あれですか実体験でもう少し経験値稼いでこいってことですか
36名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 10:55:14 ID:FXCcGCuD
>>33,>>35
微エロ歓迎、だと思うなぁ。
生々しくなくとも>>33の様な羞恥系とか見れたら嬉しいぞ。
これ以上はSS書きのスレとかで。
37名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 10:59:35 ID:XqPRsbz5
つか中盤からでも
ライナーを男として少し正常に直してやれば
エロパロ的には十分なんだよな
38名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 11:16:55 ID:BAka6v37
ライナーから手を出さなくても、夜会話時に我慢できなくなった
ヒロインの方から襲っちゃう展開でも全然違和感ないな
39名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 13:40:17 ID:mv5Yd92s
「……ライナー?なに作ってるの?」
宿屋に宿泊中、いつものように部屋で調合をしていると、オリカが暇そうに顔を覗かせた。
「ああ、ちょっと喉が渇いたから、何か飲もうかと思ってね」
「へぇ……そういえばライナーの作る料理を見るの、あたし初めてかも」
「あれ?オリカ、見たことなかったっけか?」
「ないよ。ライナー、そういうグラスメルクするときはよくクルシェとしてるから、あたし見たことないの」
「ああ……そういやそうだったな。それじゃ、これでも飲んでみる?」
「え?」
俺はたった今出来たばっかりのドリンクをオリカに渡した。
透き通った、綺麗な青色をしている。
「きれい……」
「まあ、中身は普通なんだけどな。良かったら味見してくれないか?」
「え……あたしでいいの?」
「もちろん。オリカじゃなかったら、こんなこと頼んでないかもしれない」
「えへへ……ちょっと嬉しいかな……。それじゃ、いただきます♪」
ゴクッ。
「……どう?美味しいかな?」
今回はちょっと挑戦してみたから、味には自信がないんだよな。上手く出来たとは思うんだけど。
一口飲んだオリカは、しばらく呆然と固まったあと、ゆっくりとその場に倒れた。
「お、オリカ!?どうしたんだ!?そ、そんなに不味かったか!?」
「ライナー……あたし、なんだか身体がジンジンするの……」
「そんな……!失敗はしていないハズなのに……?」
慌ててレシピカードの材料を確認した俺は、そこで大失敗に気づいた。
40名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 13:41:27 ID:mv5Yd92s
「……レシピカードの上に、何か覆いかぶさってる……?」
他のカードと入り混じっていて、都合よく材料の部分だけ違うレシピのものになっていた。
恐る恐るそのカードを手に取ってみる。そこには……。

媚薬。

「びっ……び……びがく?」
媚びるクスリ?しまった、自分でもワケの分からないものを作ってしまった!?
「ライナー……」
「お、オリカ!ごめ―――」
そこまで言いかけて、俺はオリカに押し倒されていた。
「え?」
呆気にとられてオリカの顔を見ると、オリカは頬を赤らめ、荒い吐息をこぼしていた。
「ライナー……あたし、身体が熱いの……」
「お、オリカ!?大丈―――」
その言葉を遮るように、俺の口をオリカの唇がふさいだ。
「はむ……ん……」
「ん……オリ、カ……?」
くちゅり、味を確かめるようにオリカは俺の口内に舌を入れた。
ぴちゃぴちゃと卑猥な音が静かに響き渡る。
やがてオリカが口を離すと、お互いの舌からつうっ、と糸が引いた。
オリカは相変わらずに焦点の定まらない目をしている。
41名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 13:42:36 ID:mv5Yd92s
「―――ん!?」
微妙に身体が熱い。なんだろう、この変な感触は……って!?まさか!!
「く、口移しされたのか!?媚薬を!?」
咄嗟に口を拭うが、もはや手遅れだった。ジンジンと身体が火照っていく。
「あ……う……」
「ねぇ、ラ・イ・ナー。あたしと気持ち良くなろう……?」
「う……オリカ……ま、待って……」
「この格好じゃダメ?いいよ……ライナーの好きな服でしてあげるから……」
「ちがっ……違う……う……」
限界だった。
ついに俺は耐え切れず、今度は逆にオリカを押し倒してしまっていた。
「ライナー……あたし、嬉しい……」
「オリカ……!!」
再び唇を重ねる。互いの舌が暖かく溶け合い、その勢いは増していく。
「ふ……ん……ライ、ナ……」
長いキスをしながら、両手を豊かな胸に持っていく。服の上から優しく包むように撫でた。
「んっ……!んん……」
オリカは気持ちいいのか、とろけそうな目でどこかを見つめている。
俺の両手はもはや留まるところを知らず、乱暴ともいえる程にオリカの胸を弄っていた。
手の動きに合わせて形を変えていく、心地良い手触り。
柔らかい感触にそそられた俺は服を脱がすべく、オリカの肩に手をかける。
「ひゃっ!く、首筋は……」
そういえば、オリカの弱点はここだったか。俺はうなじから鎖骨にかけて、キスの雨を降らせる。
「いやっ!そこはダメ……!!ひううっ!!」
42名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 13:43:44 ID:mv5Yd92s
オリカはじたばたと両足を動かすも、俺はしっかりと押さえつける。
そのまま思う存分にオリカを弄り続ける。オリカの呼吸が激しくなってきていた。
「ライナー……っ!!首は……っ!!首はダメなのぉ……!」
「気持ちいいだろ?もっと気持ちよくしてやるからな……」
手をゆっくりと胸から下半身へと滑らせていく。オリカは意図に気づいたのか、身体を震わせる。
スカートの下からすっと手を潜り込ませ、やがてその部分に触れた。
「んんっ!!」
オリカは身体をくねらせ、薄く汗をかいた太ももで俺の手を挟み込む。
しかし、俺の指先は巧みに動き、オリカの秘部を布の上から弄り始めていく。
すでにその部分はびっしょりと濡れていて、布は身体にぴったりとくっ付いていた。
くちゅ……くちゅ……。
「ライ……ナ……!!そ、そこいいのぉ!もっと……もっとして……!」
俺は下着に手をかけると、するりとそれを脱がせる。汗ばんだオリカの太ももを掴み、
そっと両足を開かせた。
「やぁ……あんまり見ないで……」
オリカの秘部は愛液でつやつやと濡れていて、綺麗なほどに毛はひとつもなかった。
RTはみんな生えないのだろうか。まあ、そんなことはどうでもいい。
俺は顔を近づけると、その場所を舌で丁寧に舐め始める。舌を動かし、舐め回す。
「やああっ!?ライナーっ!!ダメぇ!!つ、強すぎる……んっ!」
オリカの声はもはや完全に艶かしく、女の喜びに溢れていた。
43名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 13:44:46 ID:mv5Yd92s
「もうダメ……ライナー、あたし……もう我慢できないの……!」
「……分かった」
俺は舌を離すと、自分のズボンに手をかけ、素早く脱いだ。
そそり立ったモノをオリカの前に見せ付ける。オリカは呼吸が荒いまま、まじまじと見つめる。
「すごい……大きい……」
「……いくよ?」
オリカはこくりと頷く。俺はオリカの両足を開かせたまま、ゆっくりと挿入していく。
「あ……入ってる……ライナーの……入ってるよ……」
オリカの中は予想以上に狭く、入れるだけで壊れそうなほどだった。
半分ほど入れた辺りで、何かに阻まれるような感覚があった。これが……。
「えへへ……」
見ると、オリカはぽろりと涙をこぼしていた。途端に俺の顔色が引いていく。
「い、嫌だったか?それとも、痛かった?」
「ううん……どっちでもないの……」
そう言うと、オリカは今まで見たことのないような微笑みで、素直な瞳で俺を見上げた。
「……うれしいの。ライナーに、初めてをあげられて……」
「オリカ……」
「ねぇ、ライナー……もう媚薬の効果、切れてるでしょ……」
「―――あ」
「もう……ライナー激しかったから、あたし、必死に我慢してたんだからね……」
「オリカ……ごめんな……」
俺はもう一度優しくキスをすると、正状位でオリカを抱えなおした。
「オリカ。俺のこれからの想いは、媚薬なんかじゃない。本当の俺の気持ちだから」
「……うん。あたしの全部、ライナーにあげるね……」
44名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 13:45:49 ID:mv5Yd92s
俺は一気に貫いた。ミシッと感触が伝わり、オリカは痛みに耐えるように食いしばった。
「んうっ……!!」
「ご、ごめん……痛かっただろ?」
「ううん……平気だよ。延命剤やインストールに比べれば、こんなの平気だから……」
「……それじゃ、動くよ……」
ゆっくりと腰を動かす。俺のモノはオリカの狭い腔内でぎゅうぎゅうに締め付けられて、
長くは持たなそうだった。
「んっ……あっ……はぁっ……!」
オリカの中をかき回すように、時には優しく、時には乱暴に突き上げる。
激しい熱がふたりの境界をなくし、まるで溶け合ったかのような感覚。
「はぁっ……んっ……はぁ……!んうっ……ああっ……!」
オリカは目をつぶり、押し寄せてる快感に身をゆだねている。
「ライナっ……!あたし……もう……もう……イっちゃう……!」
「俺もだ……オリカ……」
「一緒に……一緒にぃ……んんっ……!」
「いくよ、オリカ……!」
込み上げてきた快感を、一気にオリカの中に解き放つ。
「ああっ……あああああぁぁぁぁぁんっ!!」
力を使い果たした俺たちは、しばらく抱き合うように身を寄せ合い、その余韻に浸っていた。
45名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 13:46:58 ID:mv5Yd92s
「ライナー、オリカ!ふたりとも遅いよ!」
翌朝、宿屋のロビーの集合に遅れた俺とオリカは、さっそくクルシェから叱責をくらった。
「ご、ごめんなさい……」
「ああ、ワリィ……ちょっと寝坊した」
「なんだぁ?二人そろって何かヤってたのか?ははははは!」
瞬間、ミシャの強烈な蹴りが老け顔の脛に直撃する。
「あはは、変なオヤジはほっといて、行こっか。ライナー」   「―――おぐァッ!?」
「そうだな。みんな、準備はいいか?」   「い、痛い……!!折れた……これ折れた……!!」
「なーんかキャラ被ってんだよな……俺と……」   「痛い……誰か……」
「何か言った?アル兄ぃ」   「……」
「なんでもねぇよ……ったく。おら、行こうぜライナー」
「ああ。それじゃ行こうか」
ふとオリカと目が合い、くすっ、と微笑み、俺たちは宿屋を後にした。
46名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 13:56:13 ID:qx7TkGNB
>>39
(゚д゚)ウマー

GJです。
47名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 14:01:14 ID:viIs/MW6
>RTはみんな生えないのだろうか。
何この神の如き設定


ラードルフ総司……・゚・(ノД`)・゚・
48名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 14:54:02 ID:fALkOEc9
シュレリア様のダイブの元ネタがミュールの所為で『18禁(ス○ートナイツみたいな奴)』になっていたら…もちろんライナーは悪の幹部さ
…くそう、文才が上がるグラスノ無いかな
49名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 15:31:09 ID:7+b312Nh
夜の公園で一人で練習汁
50名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 17:41:00 ID:Sn+9s8lz
>>48
その動き、いただきだ!
51名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 17:41:25 ID:FXCcGCuD
>>48
何度も繰り返されると流石にウザス・・・・ ('A`)
52名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 18:28:37 ID:kLyVoMeg
老け顔……・゚・(ノД`)・゚・。
53名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 18:36:04 ID:5GEQs4R4
>>48
もしかして、自分にインスコ・・・・
54名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 19:47:28 ID:ZCbsHBlS
テラエロス
55名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 21:13:22 ID:cJ1n7PW9
俺のケータイで>>39-45のなかでも一番大事な>>43-44が読めないのは何故?
56名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 01:33:59 ID:gWBDwrfy
DPが足りない
57とんすけ:2006/02/06(月) 05:12:14 ID:vbYlTbJY
ライナー×シュレリア 書いてみました。
投下しまする
58とんすけ:2006/02/06(月) 05:13:41 ID:vbYlTbJY
「ライナー、ダイブ屋行こう」
「…解かりました、シュレリア様」

シュレリアのどこか有無を言わせぬ表情にまたか、と内心ため息をつきながらライナーは顔を上げる。
その気持ちが顔に出ていたのかシュレリアは不機嫌そうにライナーを見やった。

「ライナー…私にダイブするのはいや?」
「そういう訳じゃないですけど…。この頃ミシャとオリカと会うのが心苦しいんですよ…」
「ふぅん、じゃああの娘達も一緒に誘う?
 二人のコスモスフィアの奥底まで潜ったならわかるでしょう。二人が貴方とそうなりたいと望んでいることは」

シュレリアは意地悪そうな微笑みを浮かべると、挑発するようにするりとライナーのあごをなで上げる。

「そんな…オリカとミシャにそんなこと…」
「…まぁ、そんなことはどうでもいいの。早く行きましょ」

ぷいと背をむけてとっとと部屋を出て行ってしまう。
ライナーはがっくりと肩を落としながらそれに続くのだった。
59とんすけ:2006/02/06(月) 05:14:54 ID:vbYlTbJY

―ダイブ屋―
「おじさん、ダイブ一回」
「あいよ。それにしても、お二人さん毎日のようにダイブしてるね。コスモスフィアでデートでもしてるのかい?」

ある意味的を射ているその言葉にライナーは苦笑をもらした。
そして、シュレリアに続いてダイブユニットにもぐりこんだ。


60とんすけ:2006/02/06(月) 05:15:41 ID:vbYlTbJY
「いらっしゃい、ライナー」
「…ああ」

希薄だった意識が覚醒し、目を開けるとそこはいつもの小奇麗かつ可愛らしいシュレリアの私室。
いくつものうさぎグッズが占領しているベッドの上、そこにライナーは寝そべっていた。
シュレリアは白いワンピースを着て、巨大な1/1サイズのELMAのぬいぐるみを抱いていて、
ベッドサイドからライナーの顔を覗き込んでにこりと微笑んだ。

「じゃあ、今日はどうしよう。
 昨日はウエディングドレス着て結婚初夜シチュだったから、今日ははだエプで新妻シチュにしようか?」

うっとりと頬を高潮させながらそんなことを言うシュレリア。
そう、二人は誰にも邪魔されないコスモスフィアで毎日のように逢瀬を重ねていたのだった。

「…シュレリア様、もうこんなことやめましょうよ。こんなこと…良くありません」
「またそんなことを…。何回も言ったじゃない、ここは現実じゃないんだから実際に私に手を出したわけじゃないのよ。
 気にしなくてもいいの。私が好きでやっているんだから」
「でもっ!」
「もう、私は貴方が好きなの、ライナー。だから肌を重ねることはなにも不自然じゃないの。…ん」

自然な動作でベッドに上がり唇を合わせると、ライナーに上から覆い被さる。
柔らかな彼女の乳房が二人の間で押しつぶされる感触と唇の熱さに、ライナーはトマトのように赤くなった。

「んぅ…、ぁむ…、っちゅ…うふふ。もうこんなになってる」
「うぁ・・・」

腰をぐりぐりとライナーの股間に押し付け、そこに熱く硬いものを感じると妖艶に微笑む。
服の上からその熱をサラサラと撫でるとライナーは思わず喘ぎをもらしてしまう。

「クス、可愛い。ねぇライナー。ここ、苦しそう」
「ちょ、シュレリア様っ」
「出してあげる」
61とんすけ:2006/02/06(月) 05:16:19 ID:vbYlTbJY
ライナーの制止も聞かず、驚くほどの素早さでズボンの前を開け、下着をずり下ろす。
力強く起き上がったソレにシュレリアはほぉ、とうっとりとしたため息を漏らした。
そして、ソレに細い指を這わせる。

「あぁ、熱い…。ライナー、これすごいよぉ…熱くて、硬くて…」
「うぁっ、シュレリア様っ」
「うふふ…。あぁむ…れろ…ちゅ、ちゅるちゅる…」
「くぅ…」
「あは、今ピクンてしたよ。気持ち良いの?」
「…はい」

もう逆らっても意味がないと思ったのかライナーは素直に頷いた。
もっとも、ここで止められても彼自身困ってしまう。

「なら、もっとしてあげる。はむっ…じゅっ、ちゅぅぅ…ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅるる…」
「はぁ…、気持ちいいです、シュレリア様…」
「嬉しい…。あむ・・・んむ…じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ…ぢゅるるぅ」
「くぁ…シュレリア様、もうっ」

シュレリアは限界が近いのか切羽詰った声をあげるライナーを見て嬉しそうに微笑むと、さらにスパートをかける。

「んふぅ…じゅ、じゅ、じゅ、じゅぷ、あむ、はぁむ、ぢゅうぅぅぅぅ…」
「シュレリア様・・でるっ」
「あむっ、良いよ、ちゅぅ、出して…ちゅうううぅぅ」
「くぅっ」
「んんっ!」

シュレリアの強力なバキュームに耐えかねて、ついに脈動と共に大量の精が放たれる。
しかしシュレリアはなれた様子でそれを口内で受け止めると、
多少飲みづらそうではあるものの、それらを嬉しそうに嚥下した。
62とんすけ:2006/02/06(月) 05:17:07 ID:vbYlTbJY
「ちゅぅっ…こく、こく……ん、うふふ、ごちそうさま」
「シュレリア様…」
「今度はライナーの番。私を気持ちよして…気絶するくらい思いっきり。
 獣のように激しく犯して、私にあなたの印を刻んで」

何故だろうか。
言っていることは限りなく淫らであるのにも関わらず、
ライナーの眼にその姿は聖女のように神々しく、優しく思えるのだった。
あぁ、だから俺はこの人に惹かれているんだ。そう自然に自覚してしまう。
そしてその純粋さを汚したくてしょうがない。
その優しげな顔を快楽に歪ませたい、めちゃくちゃにしてやりたい。
そんな獣欲と嗜虐心がふつふつと湧き上がる。

「…いいんですね。手加減なんかできませんよ」
「いいよ…ライナーの思うが侭に私を、犯して」

その言葉を聞いた瞬間、ライナーの残った理性は焼ききれた。
63とんすけ:2006/02/06(月) 05:17:50 ID:vbYlTbJY
手始めにその純白のワンピースにてをかける。
そして力を込め…

ビリリリィィッ!!

一気に引き裂いた。

「きゃっ」

可愛い悲鳴を耳にしつつ、シュレリアをあお向けにベッドに押し倒す。
そして引き裂いた布切れを使ってその細い手首を堅く拘束した。

「あん、そんな…縛るなんて…」

そんなことを言いながらもシュレリアの言葉には被虐心による喜色が混じり、乳首は期待に硬く立ち上がっていた。
花園を守る薄布も期待から溢れた蜜によってしっとりと湿り、そこに淫らな形を浮き上がらせている。

「シュレリア様、俺のをしゃぶって濡らしていたんですか?」

シュレリアの多少小さくも柔らかくしっとりとした乳房を揉み、乳首を指で転がしならライナーは意地悪そうにそう聞く。

「はぅんっ…、そんなぁ…」
「はむっ…いやらしい…まだ触ってもいないのに、こんなに…」
「きゃぁんっ、そんな、噛んじゃいやぁ…」

片手で乳房をこね回し、さらに残りの乳房を甘噛みしながら、シュレリアの股間へと手を伸ばす。
その意味をなさないほど濡れ、透けているショーツ越しに彼女の恥丘をなでる。

「凄く濡れてますよ、シュレリア様。それに、凄く熱い」
「ぁん、そんな…」
「乳首もぷっくりと勃ってるし…」
「きゃうっ、らいなぁ…」
「どうかしたか?シュレリア様」
「いぢわるしないで」

拗ねたような声をあげるシュレリアにクスリと微笑すると、ライナーは体を起こした。
64とんすけ:2006/02/06(月) 05:18:45 ID:vbYlTbJY
「ライナー?」

突然肌に触れていた温もりが消失し、不思議そうに呼ぶシュレリア

「犯して欲しいんだろ、獣みたいにさ」
「え…?きゃぁっ!」

ライナーはシュレリアをうつ伏せにひっくり返すと、
拘束した彼女の両手をベッドのポールに固定した。
そしてシュレリアが体勢を決めかねている内に、その腰をぐい、と引き上げる。
これで腰を高く突き出し誘うような姿勢になったわけだ。
シュレリアはこの姿勢が恥ずかしいのかもぞもぞと体を揺らす。
それが図らずとも突き出した尻を振る形となり、一層いやらしく見える。

ライナーは既に意味を為さないショーツを横にずらすと、
完全に復活し、先ほど以上に勃起したソレを彼女の秘裂へとあてがった。
65とんすけ:2006/02/06(月) 05:19:29 ID:vbYlTbJY
「いくよ、シュレリア様」
「ライ、ナあああぁっ!ああぁ…、ライナーの熱いのが入ってくる…」
「動くよ」
「ちょっと待っ、ふあぁんっ、あんっあぅっ、あっあぁぅっ」

ぬちゃっ、ぬちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ…

シュレリアが挿入の余韻に浸ろうとするが、それに関わらず最初から速いスロトークで腰を打ちつける。
彼女のそこは小さめな体にふさわしく狭い。
豊富な蜜に溢れているので痛みこそないものの、
はじめからの手加減なしのハイスピードに内壁を無容赦に擦りあげられ、ただ翻弄され喘ぐしかなかった。

ぢゅぐっ、ぢゅっ、ずちゅっ、ずふっ、ぐちゅっ…

「ああぁっ!んあぁっ!ふあぁ、あうぅ、あっあっあっあぅっ!
 らい、なっ、はげっしっ、ぁあんっ!」
「はっ、はっ、シュレリア、さまっ!気持ち、いい?」
「はぁあっ!いいよっ、らいなあぁっ!気持ちいいっ!あぁんっ!」

技巧も配慮もない、正に獣の性交。
ライナーもシュレリアも互いに貪欲に流れ出る快楽を貪っている。

ずちゅっじゅっ、じゅっ、ぐちゅっ、ちゅぶっ…

「らいなぁっ!らいなあっ!あぅっ!」
「シュレリア様っ、凄いっくあぁっ!」
「イクッ、イクよっ、ライナあっ!私っ、もうっ」
「いいよっ、イッて!いっぱいイッて!」
「あっ、ふあっ、イクっ、イッちゃうっ、いっぱいっ、いっぱいイッちゃうよぉっ!」

じゅっ!じゅっ!ずちゅっ!ぐちゅっ!ぶじゅっ!

「イッて!シュレリア様っ」
「だめぇっ!イクっ!イクイクイクイクぅぅぅぅっ!―――――――――っ、あああああああぁぁぁぁっ!」
「うあぁ!」

シュレリアの絶頂による収縮にがライナーのソレを締め上げる。
そして、遂に限界に達する。
ライナーは射精の予兆に震えるソレを力の限りシュレリアの膣内へ突きこんだ。

ずんっ!

「ふああぁあああっ!」
「くぅぅっ!」

どくん、どくん、どくん…
そんな音が聞こえそうなほどにライナーのそれが脈動する。

「あ、あうぅ…、出てるぅ…膣内に…熱いの…」

己の奥底に叩きつけられる白い欲望の感触にシュレリアはうっとりと眼を閉じた…。
66とんすけ:2006/02/06(月) 05:20:05 ID:vbYlTbJY





「ただいまー」
「ただいま戻りました。遅くなってすいません」

既に日も暮れ、夕食時になって連れ立って帰ってきた二人。
当然のごとくそこにはツンツンとした嫉妬娘とむっつり顔の腹黒娘が出迎えた。

「ちょっとライナー!遅いわよ!今までどこ行ってたの!シュレリアと二人で!」
「ふふふ、別にライナーが誰とどこに行こうと私には関係ないもんね。どうせ私のことなんかどうでも良いんだ」
「ちょっ、待ってよミシャ、オリカ…。言い訳ぐらいさせてくれ…」

二人の娘にそれぞれ違う責められ方をされおろおろしているライナー。
その後ろでシュレリアはニヤリ。

「えいっ」

抱きっっ!!

「「ああああぁぁっ!!」」
「ちょっ、シュレリア様っ!」

二人の隙(?)をついてライナーに後ろから抱きついたシュレリア。
そして二人を見やり、ニコリと邪気のない笑みを浮かべた。

「ライナーは、私のですっ♪」

END

P.S.この後ライナーはオリカとミシャのコスモスフィアにて、どんすけとハマにこっぴどくしかられたとさ。

67とんすけ:2006/02/06(月) 05:21:47 ID:vbYlTbJY
投下終了 

ふむ・・・こんなんシュレリア様じゃねぇ・・・・orz
キャラ立てむずいなぁ
68名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 05:33:28 ID:14xSWl/z
エロパロのキャラなんてそんなもんさ・・・
69名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 19:21:54 ID:JLDnz098
クリアしたらなんか書いてみる
70名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 22:49:03 ID:/WJ9PDU0
エンディング脳内補完したのでも書いてみるかな……
エロでもなんでもないが。
71名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 23:09:50 ID:0PfXJIya
まあちょっと書いてみろよ
72名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 23:43:46 ID:BYJE0eqp
というか、職人は書くならこっちの方がいいと思うぞ。
【ガスト総合】アトリエロSS・part4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1089869140/
73名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 23:43:58 ID:CP7eG7sP
>>67
ありがとう、息子が勃って歩き始めました
74名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 01:16:53 ID:XOXEi2Hn
>>72
そっちに落とすから安心しる
75名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 22:28:23 ID:kBb34N11
もしかしてライナーは受けなんじゃないかと思い始めた
76名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 22:33:59 ID:0IUwLQfa
もしかしたらも何も最初から受けじゃないのか?w
77名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 05:29:04 ID:W6OlzHQw
確かに、攻めに回った時は…無いな
取りあえずミシャ、Yミシャ、シノビミシャ、バブルオリカ、悪魔オリカは確実に攻めっぽい
78名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 18:11:16 ID:6XZYfu3B
少なくとも俺の考えるライナーは
コスモスフィア内でハマにキスの練習をするか聞かれたら何も答えずに
ハマが腰砕けになるほど濃厚なディープキスをやってのけてる
79名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 18:14:38 ID:F/h8Phxw
おk、ハマテラモエスwwwwwwwwwwwww
80名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 18:44:46 ID:6vGwWbSk
ワロスwwwwwwww
81名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 19:55:42 ID:W6OlzHQw
>>78
『ズキュゥゥゥゥゥゥゥーン』って音しないよね?>ハマとのキス
82名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 19:58:11 ID:fb+dg4r4
ひゅろろろろろって小さい音が鳴るよ。
83名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 20:33:17 ID:3Cds8eyu
天使オリカと悪魔オリカが言い争っています

悪魔オリカ「チャンスよ、ここで一気に既成事実を作ってしまうのよ」
天使オリカ「待って、迂闊に攻めたらかえってライナーが引いちゃうわ。ここは、じわじわと退路を塞いぎながら行くべきよ!」

根は仲良しのようです
84名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 20:34:04 ID:oQQdzUmy
                     ,,..- 、,.へ_
       ォ─- 、.,_      ,. ''"´::::::/::::::::::>-       ____,.、
        ';ヽ::::::::::::::\   〈::::::::::::::::::::/:::::二ニ=- _,,..-''ニ´::::::::7/´
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       / `ヽ!::::::::ト!、::::::'、::::::::::::::::iハ:::::::';::::/|::::::::::ハ--‐''"  rノ 
    ,.-‐-'、ヽ、.___|::::::::i. !,ゝ!:、!、:::::::::;イ !,.ニト、:::」::|:::::::::::::';____,,..イ⌒ヽ.
   〈     \ ,.イヽ;:::|.〈 ト  i`ヽ-' '´!、 `'| 〉!::|::::::::::::|::',/     i
    ヽ、  O  `ー、:::::i::`ゝ ゞ-'     ゞ- '' |i:::||:::::::::::||:::',     |
     ヽ.  ○   ヽ从"          "/|:::|::|::::|::::|:|::::',  ,.--〈
       ヽ    O ヽ.>.、,  ‐-  _,.イ、::ヽ;ト、::::|::::::ハ::::',/   ヽ.
        `,      ` ` ̄`"'=─='"ヘン ヽ、!-ヽ:i::::::::|::';::'ヽ、_ノ| /
         ',         ○   :::::::/´   ヽ;-r-|:::::::|::ト,ヘ::::,.'"/
        /'〉、   o         /     ヽiゝヽ|:::::::|:|/i::/ /
        !  /ヽ.     o   /       / .r-|::::::|/_ゝレ' /ヽ.
        >、___ノ     __,.-'"       /Yヽ;|::::/ヽ へ/  i
     , -'"´   ',     ,ィ´_          /     レ'    〈__/
   //      !  (と_  `ー-、      ノ           iヘ、
  [/´ 〉       ',    7 _   7、____,.-'"γ⌒ヽ       i  \
   ヽへ.,__,.へ 「´ ゝ、  しi ハ , /     ゝ.___ノ  ○    |   ヽ.
    iヽ、__二ン i: : : : ヽ、  `´ `´                 /    ハ
    `ヽ、____フ ヽ、: : : : |ヽ、_                 /    //
            `'ーr-|: : : :`>..、.,____        _,,.. '"     //
              ! L: : : : : : :,,..-‐'"`""''""´ ̄        / /
              ヽ7 ̄ ̄ ̄/                 / /
               | ,  /                 |  |
               `^ー'´                  \ \
85名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 20:52:15 ID:KAd/dwzQ
>>83
( ゚д゚)・・・・


(゚д゚)どっちも悪魔じゃん。
86名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 21:06:09 ID:gRNoAMY+
>>85
いやいや、ここはどっちかというと堕天使だろw
87名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 22:01:19 ID:W6OlzHQw
いや、根は同一人物なのだから本来は仲良くて当然

…ただミシャだと話は違ってくる、ミシャは『使命』が『ライナー』と同列にあるから…だから誰も気付いてないかもしれないが『武者ミシャだけライナーが好き』と言ってなかったりする
88名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:38:46 ID:ugkhTS4A
最初、鎧ミシャ見たとき
某騎士王に見えたのは俺だけではあるまい
89名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 01:01:23 ID:RllGuRvO
某騎士王の鎧はプレートメイルだっけ?
90名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 07:35:53 ID:6x0BK5zW
>>88
俺は雪山の対鎧ミシャ戦で黒騎士王に見えた
91名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 07:57:55 ID:KRldGkcb
鎧シュレリア様に思う存分いたぶられたい。
冷酷な口調でチンポ踏みつけてるけど仮面(装甲?)の下の素顔は
感じまくってんの
92名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 09:29:19 ID:fIZkFlPG
>>77
むしろそのラインナップを無理やり組み伏しがしてやりたい
93名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 12:34:40 ID:JCcZ3G1p
>>88
胸が
いやなんでもない
94名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 19:37:14 ID:fIZkFlPG
クラシックメイドミシャが見たかった
オリカはパーラーで
95名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 01:17:34 ID:ZJuWHkPP
妄想のまま書き連ねたら15レス分くらいになっちまった……長すぎる気がス
96名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 01:35:57 ID:XRo5HcCL
>>95
気にせず貼るんだ
気がひけるならテキストうp
97名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 02:00:34 ID:phiFnoXB
>>95
ティムポとSSは15ぐらいなら適正サイズだ
98名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 02:15:36 ID:NEfc0b2t
>>97
不覚にもワラタ
99名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 02:43:00 ID:/Yjs4WdY
前後編や3部作にしてじらしプレイと言う手もあるぞ
100とんすけ:2006/02/10(金) 03:03:43 ID:BbZyodY6
なんか本編で『せらうさドレス』なるものを入手
セーラー服にウサミミバントのセット・・・明らかにネタ

シュレリア「・・・うさぎ」
ライナー「シュレリア様は着られないようですよ」
シ「じゃあ、ライナー着てください」
ラ「はあっ!?何言ってんですか!?」
シ「でも装備できますよ?」
ラ「マジかよっ!?」

ホントですw
101ミシャ×ミシャ:2006/02/10(金) 03:11:20 ID:ZJuWHkPP
じゃあお言葉に甘えて張ってみます。
およそ3年ぶりくらいに即興ぶっつけで書いたんで、変なとこは大目にみてくれると有難いです。
102名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 03:11:58 ID:BbZyodY6
>>78
思ったんだが、ハマって身長どのくらいなんだ・・・。
あの乗ってるオカリナが『海風のオカリナ』原寸大だとしたら相当ちっさいよ・・・。
ディープなのするにしても口に入んなかったりしてw

>>100
名前消し忘れたorz
103ミシャ×ミシャ:2006/02/10(金) 03:15:07 ID:ZJuWHkPP

 すこーん

 ミシャのコスモスフィアに降り立った直後、随分とイイ音がした。俺の後頭部から。
「いっ!?」
 頭を押さえて振り返ると、いつにも増して怒っているハマの姿。
「ちょっと! アンタ最近ミシャに何かしたでしょ!?」
「な、何か? いや、覚えが無いけど……」
「この惨状を見なさいよ!」
 袖を引っ張られ、ストーンヘンジから世界を見渡す。
「これは……」
 山と海、街と塔。まったくの平穏そのものだ――――ただ一点を除いて。
「な、なんだありゃ!?」
「またアンタの所為に決まってるのよ! ここもようやく落ち着いたと思ったのに……」
 世界のど真ん中。大地を真っ二つにするように巨大な切れ目が走っている。
「なんでこんな事に……?」
「それはあたしが聞きたいのよ……」
 溜息をついて、ハマは疲れたようにオカリナに抱き付く。
「こうなったのは、ミシャが喧嘩してるせいなのよ」
「ケンカ? 誰とだ?」
「……ミシャと、に決まってるのよ」
「ああ……なるほど」
 今度は俺が頭を抱える。あのコスモスフィア激闘の日々を思い出してしまった。
 詩魔法の回数を増やしに来ただけなのに、一体何でこんな事に……。
「とにかく、責任取りなさいよね」
 ハマがオカリナで背中を突っつく。俺は妙に重い脚をなんとか動かして、亀裂の方へ向かった。

 ミシャ――2人のミシャは、すぐに見つかった。
 亀裂の始まる場所、いのちの塔の目の前に、いつも俺たちがキャンプをする時に使うテントが立っていた。
 その中から、2つの声。というよりも罵声? ちょっと文章にするのも躊躇われる科白も、ちらほら。
「ハマ……危険かもしれないから、ちょっと待っててくれ」
「わかったのよ。気をつけてよね……」
 ハマを少し離れた場所に残して、テントに近付く。ますます大きくなる2人の声。
 意を決して、テントを叩く。
 軽く叩いた音は軽く大声にかき消されるも、テントの中は嘘みたいにぴたりと静かになった。
 ……怖い。怖すぎる。しかし。
104ミシャ×ミシャ:2006/02/10(金) 03:16:43 ID:ZJuWHkPP
「えーと、ミシャ?」
 幕を上げ、中を覗く。次の瞬間、腕を思いっきり引っ張られて、俺は中に転がり込んだ。
「ライナー!」
 真正面から抱き付かれた。ミシャの匂いと、腕と胸の感触。
「ちょ……いきなり何してるのよっ!?」
「あ、こら!」
 殆ど無いミシャとの隙間に、もう一人のミシャが無理やり割り込む。
 何とか引き剥がして、牽制するようにミシャを睨む――小さいミシャ。
「あの……ミシャ?」
「ライナー、もう、ずっと待ってたのよ。待ちくたびれたわ」 おとなミシャが微笑む。
「何言ってるの。ライナーは私のところに来てくれたのよ。ねえ?」ちびミシャが振り返る。
 ――俺も伊達にコスモスフィアを踏破していない。今回の原因はすぐに思い当たった。
 つい先日、天覇研究所の深部でミシャの躰の大きさを変えられる事を知って、それを試したばかりだ。
 小さい方がいいの? なんて訊かれたりもした。それがこうして喧嘩の原因になっている訳だ。
 テントの様子に見覚えがあると思った。グラスメルク中だったか、グラスノ結晶が散乱している。
「あなたみたいにチビっ子じゃライナーには釣り合わないわよ」
「一度小さくなってみてくれって言われたの、もう忘れたの?」
 ……原因が解っても、どうしようも無いけど。
「私の方がライナーの力になれるわ。体力だってあるもの」
「レーヴァテイルに体力なんて必要ないわよ。詩なら問題ないし」
「詩声だって大きいわ。出力に多少関係あるんじゃない?」
「ただのダミ声ね。大きければ良いってもんじゃないのよ?」
「それにしたって、小さい方が良い訳ないじゃない」
「無駄に大きいより燃費が良いのよ。遊びじゃないのよ」
「服だっていろいろ選べるわ。あなたは全然少ないわよね?」
「それは単に偶然じゃない! 小さいままなら私のが増えたわよ!」
「そういうの、負け惜しみって言うのよ」
「くっ……でも、ライナーは私のパジャマ可愛いって言ってくれたわ!」
「……へ?」
 俺?

「そうよ、似合ってるって言ってくれたわ」
 ふふん、と無い胸を張るちびミシャ。
「俺そんなこと言っ――」
「でもそんなの社交事例よね。大体、色気が無いもの、あなた」
「いろ……ふん、下手に胸ばかり大きいだけよ、そんなの」
「あら。ライナーは当然、胸が大きい方がいいわよねぇ?」
「い、いや……別に俺はそ――」
 ぐいと俺の腕を引いて、おとなミシャが抱きかかえる。柔らかく、暖かい感触。
「ほら、赤くなった」
「やめなさいよ! ライナー困ってるでしょ!?」
「困らないわよ。いいえ、むしろ……」
 ミシャの吐息が頬に当たる。頭がぼうっとする。ミシャの躰はとにかく柔らかくて、心地良い。
「ライナーだって、エッチなのが好きよね……?」
「そ、それは……」
「ねえ、ライナー。私ならライナーの想い、全部受け止めてあげられるのよ……」
 いつの間にか、ミシャの手によって俺の手が豊満な胸の上に導かれていた。
 思わず、それを揉んでしまう。
「あ、んっ」
 反応するミシャの声がまた、俺の脳に響く。
「ライナー……」
 寂しげに目を伏せるちびミシャ。
 しかし、すぐに顔を上げ、俺のもう片方の腕に抱き付く。
「わ、私だって、それくらい……できるわよ」
「ミシャ……」
「ねえ、ライナー。私って、魅力、無い?」
 ちびミシャが上目遣いで俺を見る。悲しさというより、寂しさの篭った瞳の色。
「そんなことは……ないけど」
「じゃあ……」 ちびミシャは言葉を切って、俺の胸に顔を埋める。「私、ライナーと……したい」
105ミシャ×ミシャ:2006/02/10(金) 03:18:03 ID:ZJuWHkPP
「ええっ!?」 俺の驚きを余所に、おとなミシャが笑う。
「無理よ、あなたじゃ」
「で、できるわよっ」 ちびミシャが飛び付いてくる。
 受け止めきれずによろけた俺は、ミシャに押し倒されるようにして絨毯の上に転がった。
「んんっ」
 強く押し当てられる唇。かちりと歯が当たって一瞬たじろいだミシャは、けれどすぐにまた押し当てる。
 今度は長い口づけ。薄く目を開けると、ぎゅっと目を閉じているミシャの顔が目の前にある。
 息が続かなくなって、どちらともなく口を離す。荒い吐息がテントに篭る。
「ね? ライナー……」
「でも、それは」
 ちびミシャの躰は、俺の腕の中にすっぽり収まってしまうほど小さい。
「お願い、私だってライナーが好きなの。からだの大きさで区別されるなんて……イヤよ」
 そうか。ずっと躰の大きさで思い悩んできたミシャだから。
 現実では割り切ってる風に見えたけれど、根はもっと深いものなんだ。
 けれど、かと言って、ミシャを苦しませる事になってしまっては本末転倒。どうすれば……。
「ふう」 黙っていたおとなミシャが、ひとつ溜息をつく。「まったく、仕方ないわね」
「ひゃっ!?」
 ちびミシャの背後から抱き付いて、星詠の衣をずり下ろす、おとなミシャ。
「私が手伝ってあげる」
「なっ……え!?」
「大丈夫、悪いようにはしないわ」
 帯を解かず、青い衣を適当にまとめると、ぴたりと躰に張り付いたボディスーツがあらわになる。
 僅かに膨らんだ胸に手を這わせ、さするように揉みしだく。
 顔を真っ赤に染めるちびミシャ。その背徳的な光景は、しかし恐ろしいほどに優しい。
「さ、ライナーも。手伝って」

 言われるままに、俺もミシャの躰に手を伸ばす。胸に触れる。小さい、けれど柔らかい。
「は……ふぁっ」
「あら、やっぱりライナーに触られる方が感じちゃうのね」 私もそうだしね、とおとなミシャは艶やかに微笑む。
 そして、おとなミシャの手がごそごそと衣の下で動いていたかと思うと、ちびミシャが急に手でそれを遮る。
「や……」
「じっとしてなさい……っと」
 一気に下着をずり下ろす。
 慌てて足を閉じるちびミシャ。茹ったような顔色で、目に涙を溜めている。
「これ脱がすの難しいんだから。……さ、どうぞ、ライナー」
 唾を飲む。
 衣を着崩したちびミシャの躰は桃色に染り、肌からは良い匂いがする。
 右手を胸に残し、もう一方で白い太ももに触れる。すべすべとした手触り。
「は、恥ずかしい……よ……」
 手を少しずつ上に。ぴたりと閉じられた脚も、その肌の滑らかさが災いして、動きを妨げる障害になれない。
 やがて、ミシャのそこに指先が触れた。
「ひゃっ!?」
「ミシャ……濡れてる」
「い、言わないでよぉ……」
 両手で顔を隠してしまうミシャ。けれど構わずミシャの秘部を触る。
 驚くほど熱く、濃密。入り口を指でこねると、その度にミシャの躰が震える。
 粘つく液体が、中から溢れてくる。それを指に絡め、さらに大胆にそこを弄る。
「ら、ライナーっ……、や、そ、そればっかり……ひゃんっ!?」
「あ、ご、ごめん……」
 気付けば、かなり長くそれをしていた。ミシャの反応に見惚れていた。
 くたりと横たわり、荒い息を吐いているちびミシャ。
「もういいわよね……?」
 おとなミシャが、ちびミシャの頬を優しく撫でる。うなずく、ちびミシャ。
「さ、ライナー」
 深く考える事もできない。俺は服を脱ぎ捨てると、ちびミシャの脚を割って直に濡れた部分を見る。
 恥ずかしそうにしていたミシャだが、それ以上に俺のものを見ていた。
「おっきい、よ」
「ミシャ、俺……。痛かったら、痛いって言えよ。すぐ、やめるから」
「じゃあ、痛い、って、絶対、言わない」
 ちびミシャは僅かに微笑む。
106ミシャ×ミシャ:2006/02/10(金) 03:19:06 ID:ZJuWHkPP

 ほぐれ、濡れてはいるものの、未だ狭いミシャの中。俺はゆっくりと埋めていく。
 まるでミシャの躰を裂くようなその感覚に、少し怖くなる。
 やがて……まだ浅いそこに、挿入を遮るものを見つける。
 ミシャは、強く目をつむっている。
「ミシャ」
 呼ぶと、薄く目を開けるミシャ。
「大好きだ、愛してる」
「……わたし、も」
 一筋の涙。それを指で掬い取り、腰を押し進める。
「ああっ……、う、い、いた……」
 ミシャは咄嗟に自分の指を噛んだ。
「だ、大丈夫か?」
「へ、へいき……よ」
 こうなったら、ミシャは多分、絶対に「痛い」とは言わないに違いない。
 俺は心の中で謝りつつ、ミシャの奥底にまで進んでいく。
 半分を過ぎたところで、突き当たった。思いのほか勢いがついて、ミシャが喉を鳴らす。
「……ライナー?」
「ああ……全部、入ったよ」

 見守っていたおとなミシャが、ちびミシャの頭を持ち上げる。結合部をまじまじと見るちびミシャ。
「す、ごい……。あんな、おっきいのが……」
「頑張ったわね」
「と、当然よ」
 強がるちびミシャ。
「あら、そう」 それまで優しげにしていたおとなミシャは、ニヤリと笑う。「さて、ライナー?」
 おとなミシャは、その体勢から、俺の顔を引き寄せる。
「あっ!? ぐ、き、きつい……よ……!」
 ミシャの濃厚なキスと、ミシャの躰を押し潰す様な動き。
 そして、すぐに離れる。ずるりと動く膣内。息を切らしてちびミシャが喘ぐ。とんでもない感覚。
 俺は自ら挿し入れ、そして抜き出す。赤い血が視界の隅に見えるが、気に止める事ができない。
 ぴっちりと収まったミシャの中がもたらす快感は、これまでに体感した事の無いものだ。
「あうっ……ら、らいなっ……はやい……よぉっ」
 ちびミシャの苦しげな声に耳を貸そうとすると、それを遮るようにしておとなミシャが俺の口を貪る。
 舌を絡め、唾液を流し込む。膣を割り、愛液が音を立てる。
 肉体的な快感と精神的な快感が両極端に存在している。
「らい、なぁ……」
 口を解放され、俺はその寂しさを、されるがままに貫かれていたちびミシャに求める。
 唇を噛む。先ほどとは違い、今度のミシャはおずおずとそれに応える。
「俺、もう……」
 狭すぎる膣内、限界はすぐに訪れた。
 もうミシャを気遣っている余裕はどこにもない。ただただミシャの中を蹂躙する。
 けれど、ミシャは、そんな俺にぎゅっと抱き付いた。
「ライナーっ!」
 ミシャの一番奥深くで、白濁が弾けた。ありとあらゆる隙間を埋め、さらに中へ入り込んで行く。
 どくどくと律動するのが、自分なのかミシャなのか、それすら判らない程の一体感。
 入り切らない精液がミシャの中から溢れ出して尚、俺はその小さい躰を抱いたままでいた。
107ミシャ×ミシャ:2006/02/10(金) 03:20:15 ID:ZJuWHkPP
 ゆっくりとモノを抜くと、ごぽり、と精液が溢れる。ちびミシャは四肢を投げ出して、ぐったりと絨毯の上に横たわっていた。
 浅い息が聞こえなければ、死んでいるのかと思ってしまうほどだ。
「ごめん、な……」
 目には涙の跡。それを拭いてやる。
「さて、と。次は私ね」
「え?」
 またしても押し倒される。すごい既視感。
 おとなミシャは、いつのまにか、とっくに、服を脱いでいた。
「い、いや、でもそれは」
「ライナー」 おとなミシャは目を伏せる。「やっぱり、成長した私はイヤなのね……」
「そ、そんな事はないけど!」
 なにせすぐ隣には、俺の吐き出した液体を浴び眠ったままの、もうひとりのミシャがいるわけで。
「こ、これは、何と言うか罪悪感が……」
「小さいミシャには出来て、大きな私には出来ない、って言うのね」
「出来る! でき……るけど、ほら」
 ドツボだ。こうなる事は最初から予定通りであろう。
「大丈夫よ、私の方が、おとな、なんですからね」
 腕を組んで、ミシャは自分の胸を持ち上げる。その圧倒的な存在感。
「あ、ライナー……すごい」
 思わず反応する自分に泣きたくなる。硬くなったモノに、ミシャはそっと触れる。
「じゃあ、今度は私の処女を、奪ってもらおうかな」
「ミシャ……」
「行く、わよ……」
 ミシャのそこは、触れてもいないのに、既に滑り光っていた。俺の上に跨って、ゆっくりと腰を落としていく。
 ちびミシャに比べれば、幾分余裕がある。しかし、それでもまだ狭い。
 照れ笑いを見せるミシャ。
「大きい……わね。ライナーの」
「無茶、するなよ?」
「……ぜんぜん。小さい私だって、できたんだもの」
 それがきっかけになったのか。ミシャはそこから一気に腰を打ちつけた。

「うっ……く……」
「お、おい……」
 しばし、ミシャはそこで固まっていた。しかしすぐに腰を上げ、ゆるゆると動き始める。
「ミシャ大丈夫か?」
「うん……平気。痛いのって、最初だけ、みたい」
「それならいいんだけど……」
 ミシャの膣内は、包み込むように蠢く。痺れていた感覚に、激しい快感が戻ってくる。
 まるで何か新しい玩具でも見つけたように、必死にひとつの動作を繰り返すミシャ。
 血の混じった愛液が溢れ、ぽたぽたと垂れる。
「やだ……なに、これ……。気持ちいい……」
 口を半開きにして、熱い吐息を漏らす。これまで見た事の無い、艶かしい表情。
「ね、ライナーも、動いて」
「いいのか……?」
「ええ」
 言われるがままに、下から大きく突き上げる。
「ふあんっ!?」
「み、ミシャ?」
「だ、だいじょうぶ……」 微笑んで、自分からも動くミシャ。「一緒に、しましょ」
 2人で動き始める。最初のうちはバラバラだったリズムが、次第に同調していく。声にならない声。その最奥に届く度、彼女は悲鳴に近い喘ぎを漏らす。
「あんっ、ふあっ、す、すごいよぉ……こんな、きもちい、なん……て」
 さらに大胆に動き出すミシャ。大きく腰が浮いた瞬間、モノが膣から抜け、入り口を強く削った。
「ひっ!?」
 びくんと躰を痙攣させて、ミシャが崩れ落ちる。
「み、ミシャ?」
「あくっ……は、は、はっ……」
 うつろな目。心配になって、ミシャの頬に触れる。
「へ、平気。ごめん……」 荒い息を何とか落ち着かせ、ミシャが顔を赤くする。「私だけ、イっちゃった……」
「そ、そうか……」
「うん……。ね、私、疲れちゃった。今度は、ライナー上になって……好きなようにして、いいよ」
108ミシャ×ミシャ:2006/02/10(金) 03:21:05 ID:ZJuWHkPP

 体勢を入れ替えて、再度挿入する。
 一層喘ぎ声が大きくなる。しかし、その声すら美しい。ミシャがレーヴァテイルである事を思い出す。
「らいなぁ……」
 物欲しそうに、おとなミシャがせがむ。
 少し余裕ができた俺は、彼女を満足させる為に若干動きを変えつつ、ひたすら突き続ける。
 しかしそんな余裕もすぐに吹き飛んだ。膣の襞は様々な形で俺を受け止め、追い立てる。
「……おかえしよ」
 そこに、一段低いイントネーション。一瞬、誰の声か気付かない。
「み、ミシャ?」
「ライナーは続けて。私は、もう十分貰ったから」
 ちびミシャが、躰に付いた液体もそのままに、ニヤリと笑う。どこか、おとなミシャより怖い。
「……え?」
 行為にも慣れ、淫靡に蕩けた目を宙に向けていたおとなミシャは、覆い被さる影に視線を落とす。
「私ばっかり痛いなんてズルいわ」
「え、え? や、それ……くっ!?」
 ちびミシャの手には、赤いグラスノ結晶。
「うああっ!? そ、それ、は……っ」
 仰け反るミシャ。それに呼応して膣内が急激に収縮した。
 子宮口に達するまで飲み込まれたモノがぎちぎちと締め上げられる。
 それを見て、ちびミシャが結晶をインストールポイントからずぶずぶと取り出す。膣が緩み、何とか腰を引く。
「は、はっ……」
 そして再度、挿入。次いで摘出。
「ひいっ!? くっ、あぐっ! や、つよ……強すぎるっ、やめ……」
 開発が進んだミシャのインストールは、もうあまり痛みを伴わない。しかし、状況が状況だった。
 強制的に痛みと快感の狭間を行き来させられ、ミシャは震え、ただ喘ぎを漏らし続ける。
 俺もそれは同様だ。収縮する膣は自由にモノを掴み、離し、自然と出し入れを助ける。
「ミシャ……愛してる……」
「あふっ……、らいな、わたしも……、あ、また……っ」
 もう既に自分の力で動いていた。快感を貪るのに、自律で動かない筈がない。
 ミシャの中が吸い込むように蠢く。それに逆らわず、一番奥に突き付ける。
「あ……らいなぁ、のが、またおっきく、なって…………くあっ!?」
 二度目の放出も、変わらず弾け飛んだ。しかし今度は、吐き出した傍から、中へ吸い取られていく。
 鼓動なのか射精なのか、どくどくと躰が律動する。膣の奥でもたらされる熱にミシャが喘ぐ。
「でてる……らいなぁのが、たくさん……」

 グラスノ結晶を抜き取ると、ちびミシャはそそくさと座り込んだ。
 おとなミシャからモノを取り出すと、白濁液がどぷどぷと音を立てて流れ出す。
 ぐったりとして、動かない。そのままにしておく訳にもいかず、精液を拭き取る。
「……ライナーって絶倫だったのね」
 ちびミシャの一言。
「そ、そうなのか?」
 とんでもなく気恥ずかしい。これは決して本人を目の前にして行う作業では無いに違いない。
 拭き終わって、傍にあった毛布を掛けてやる。
「ね、ライナー」
「なんだ?」
「その、ね?」
 妙に歯切れの悪い、ちびミシャ。
 そこで気付いた。が、既に遅し。
「私のも拭いて欲しいんだけど」
 ちびミシャはおずおずと脚を広げる。当然そこは俺が汚したままだ。
「す、すぐに!」
「ひゃっ!?」
 何が何でも俺の所為である。今になって、ちびミシャの時の罪悪感がぶり返してくる。
 そして、ミシャのそこに触れようとして、それが随分と危険な行為である事を思い出す。
 ――今更だが。
「や、優しく……ね?」
「あ、ああ」
 ミシャの真っ赤な顔を見て、男の甲斐性ってのは悲しいものだと、そんな事にようやく気付いた。
109ミシャ×ミシャ:2006/02/10(金) 03:22:03 ID:ZJuWHkPP

「――で、どうだったのよ?」
 ストーンヘンジ。
 ハマと一緒にここまで戻ってきた俺は、そんな質問にどう答えて良いか考え込んでいた。
「も、問題ないぞ。解決した」
「……そう、それならいいのよ」
 それだけで質問は終了した。ハマは遠くを見ている。あの亀裂は消えて無くなった。
 普段なら、ミシャの様子やら俺の対応やらを聞き出して、散々文句を付けてくるだけに、少しの違和感。
「なあ、ハマ」
「な、何なのよ?」
「調子悪いのか?」
 むっとした顔をするハマ。こっちの方が"らしい"と思ってしまうのは、ちょっと可哀想か。
「何でもないのよ。ちょ、ちょっとしたことなのよ」
 何でもある。明らかに様子が変である。
「――って、もしかして、お前……」
「も、ももももしかしないのよ! 何も見てないのよ!」
「……はぁ」
 そりゃ気にもなるだろう。あれだけ騒いでいれば。
「か、勘違いしてるのよ! 何も見てないって言ってるのよ!!」
「ああ、わかったって」
「もう帰んなさいよっ!」
 こりゃだめだ。
 と言うか、次ここへ来る時も、ハマはこのまますべて覚えている訳だ。やりづらい事、この上ない。
「ええと、またな。ハマ」
「もう来なくていいのよ!」
「そういうわけにも……」
 大体、詩魔法の回数、増やしてないし。
「じゃあ」
「あ」 ふと、ハマが固まる。「ま、待ちなさい……よ」
「え?」
「ついで、だから。ひとつお願いがあるのよ」
 ハマがふらふらと近付いてくる。
「なんだ?」
「言っておくことも、あるのよ」
「ああ」
 目の前で止まると、俺とハマの視線が合う。
「覚えておいて。ミシャが好きなものは、私だって――」
 近付く。
 さらに近付く。
 ――ひょっとして、と思った時には、既にハマの小さい唇は離れていた。
「ハ――」
 呆然として、その名前を呼ぼうとした俺の視界には、

 すこーん

 すごい勢いで振り回されたオカリナがあるばかり。
「……大好き」
 唯一、小さな囁きだけ、耳に残して。
110ミシャ×ミシャ:2006/02/10(金) 03:24:20 ID:ZJuWHkPP
おわりです。

とりあえずミシャのが無かったので、頑張ってみました。
ほんとはハマも絡む予定だったんだけど冗長になったので割愛。



……クロニクルキーを聞きながらこんなん書いてる俺超ライナーww
111名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 04:23:59 ID:bYy3SzId
>>110
超グッジョブ
しかしハマに一番萌えているオレガイル
11267:2006/02/10(金) 05:17:52 ID:BbZyodY6
>>110
GJ!
結晶の出し入れっていう発想がすばらしいw
はぁ、おれももっと書けるように精進せねば
113名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 06:33:32 ID:NEfc0b2t
>俺超ライナーww
今新しい(ry
114名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 08:45:07 ID:QQ4/BAJL
>>110
GJ!
なにげにハマ人気だなw

しかし、ガスト総合とどっちに投下すべきか迷ってるうちにミシャの先越された…orz
115名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 10:07:32 ID:mbo8f60D
>>110
grrrreat!!
ハマモエス
116名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 11:07:46 ID:PIhUgxq8
おk、ハマテラモエスwwwwwwww
117名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 13:32:11 ID:iDmGXjLe
オリカ→延命剤と称して司祭に何度も
ミシャ→捕らえられてた時にボルドに
シュレリア→使徒の祭壇から戻ってこない時にアヤタネに

を基本として陵辱路線しか妄想してない俺は超ライナーになれないorz

過疎ってくる頃合を見ていつか投稿するよママン(´・ω・`)ノシ
118名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 16:20:02 ID:fu7qTMNz
>>110
萌え死ぬwwww
果てしなくGJ!!
119名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 19:11:15 ID:hd9CyGz5
シンガーエンジェルを、仮想世界としてじゃなくて
一つの話として書いてみようかな
もちろん俺脳内設定&展開で
120114:2006/02/10(金) 22:22:20 ID:IaSxBlyZ
もたもたしてたら余計に投下し辛くなるし、ライナー×ミシャ投下していいですかね?
微妙に110と被ってる部分がありますが。
121名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 22:23:09 ID:nfXz3pvo
なんでもこいよ
122114:2006/02/10(金) 22:34:08 ID:IaSxBlyZ
では、投下します。
123114:2006/02/10(金) 22:34:56 ID:IaSxBlyZ
ダイブ屋にて。いつものようにライナーがミシャにダイブを行う。
一瞬目の前が白くなり、ライナーの意識が宙に浮いた。次の瞬間には、ミシャのコスモスフィアに立つ……はずだったのだが。
「あれ?」
そこはミシャのコスモスフィアに入る手前の場所だった。
「あら、また来たのね」
オカリナを抱えたハマが、ライナーを見つけてふわふわと寄ってきた。
「でも残念。今のミシャは、あんたにこれ以上自分の中を見せたくないのよ」
「いやちょっと待ってくれ」
ライナーは慌ててハマの発言を遮る。
「現実世界でもっと互いの信頼関係を築けっていうんだろ。でも、おかしいぞ?俺はちゃんとステータス画面でこのレベルがOKなのを確認してから来たんだが…」
「そういう台詞はどうかと思うのよ……でも、ステータスがどうであれ、事実としてミシャはあんたを拒んでるのよ。最近新しく出来た不安と不満のせいで」
「不安と不満?……俺、ミシャに何かしたのか?」
「そうね。原因は間違いなく、ライナーのせいなのよ」
「そうか……俺、また知らないうちにミシャを傷付けてたのかな……?」
「傷付けたといえばそうなのよ。まあ、今回は事情が事情だから、超鈍感なあんたには答えを教えてあげるのよ」
「それは助かる!教えてくれ!」
超鈍感とか言われた事はひとまず置いておいて、ライナーはハマの言葉に耳を傾ける。
「あんた、最近ミシャとだけじゃなくて、他の女の子とも仲が良いでしょ」
「へ?…オリカの事か?」
「誰だっていいのよ。とにかくあんたの気が多いから、それがミシャの不安になってるのよ」
124114:2006/02/10(金) 22:36:05 ID:IaSxBlyZ
「気が多いって、おい…」
「体はちっちゃくても、ミシャは一人前のレディなのよ。いっぱしに嫉妬するし、独占欲だってあるのよ」
「えーと……つまり、ミシャは俺が他の女の子と仲良くしてるのが気に入らないと?」
「度が過ぎるのはそうなのよ。今までは多少不安な気持ちがあっても、ライナーなら大丈夫だって信じる気持ちが強かった。でも、最近はそれが揺らいでる。ぶっちゃけて言うと、ライナーを誰かに寝取られるんじゃないかって思ってるのよ」
「ね、寝取られ!?」
「そうなのよ。それと同時に、もっとライナーと深く繋がりたい……ストレートに言うと、これを欲しがっているのよ」
これ、と言いながらハマは手を、親指を人差し指と中指で挟むような形をしてみせた。
「子供がそんな表現するな!」
「細かい事にうるさいのよ。いいから、現実世界に戻って出会い茶屋でも何でも行って、やる事やってくるのよ」
「や、やる事って……ちょっと待ってくれよ。俺とミシャはそんな関係じゃないぞ。レーヴァテイルとの信頼ってのは、そういう男女の愛情とはまた別だろ」
「ライナー、本気で言ってるなら怒るのよ」
ハマは不機嫌そうに言葉を続ける。
「ミシャはあんたの事をレーヴァテイルとして以前に、一人の女として慕ってる。これは紛れもない事実なのよ。そもそも、これだけ深いダイブを受け入れるほどの関係でキスの一つもしてないっていうのは、どうかと思うのよ。この甲斐性なしの朴念仁」
「そ、そこまで言うかよ!さっきだって、超鈍感とか…」
「言わせてもらうのよ。心の護として、ミシャの内面に不満感を与えてるあんたの消極性は、排除すべき害悪なのよ」
「消極性?」
125114:2006/02/10(金) 22:36:57 ID:IaSxBlyZ
「あんた、今まで散々ミシャがアプローチしても、その超ド級の鈍さでスルーしまくってたでしょう」
「アプローチって…」
「それに、レーヴァテイルとパートナーの関係が親密になれば、精神的な繋がりだけでなく肉体的な繋がりを求め合う。これは普通の男女と同じで、特に珍しい事でもないのよ」
「そ、そうだったのか?」
「ライナー、ミシャが初めてのレーヴァテイルってわけじゃないんでしょ。以前にそういう事はなかったの?」
「あるわけないだろ!」
「あらそう。つまりライナーは童貞なの」
「くっ……」
否定はできないが、こんな小さな女の子に言われると何故か無性に悔しい気がする。
「何はともあれ、そういう事なのよ。これ以上ミシャの精神世界に入りたいのなら、現実世界で一線を越える事なのよ。それじゃ、さよならなの」
「えっ、ちょ、ちょっと待てハマ!それ以外に何か方法は…ああ遠ざかってく……ハマー!ハマさーん!」
「さん付けはやめてなのよ!オヤジ臭いから!…あ、大事な事を言い忘れてたのよ」
「何だ!?」
期待を込めてハマを見るライナー。
「避妊はちゃんとしなきゃだめなのよ。万一の時は責任を取るのよ」
「そういう事じゃなくてーっ!」
一言叫ぶのを最後に、ライナーは現実世界へ強制送還された。
126114:2006/02/10(金) 22:37:34 ID:IaSxBlyZ
確かに、ミシャの様子に思い当たる節はあった。普段から熱っぽい視線を送ってくるし、夜会話の時にやたら体を寄せようとする。かと思えば、ライナーがオリカと喋っていたりすると、時折火を噴きそうな目で睨んでくるのが一度や二度ではない。
(なるほど、嫉妬と独占欲か……)
何となくだが、ライナーはハマの言っていた事を理解する。
「ライナー、どうかしたの?さっきから私の事見てるけど」
「いや…」
休憩中にミシャの事をそれとなく観察していたライナーは、慌てて目をそらした。

困った話だが、ダイブした先でハマにあんな事を言われてしまったせいでライナーの方がミシャを妙に意識してしまい、つい避けるような行動を取ってしまう。夜の会話もどこか上の空で、それがまたミシャにとっては堪らなく不安を感じさせる。悪循環だった。
そんな二人のすれ違いは、普段の行動の端々にも現れ、周囲がそれに気付かないはずもなかった。
127名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 22:38:26 ID:mM1CdAvM
支援
128114:2006/02/10(金) 22:38:50 ID:IaSxBlyZ
「ねえ、ライナー。最近、ミシャちゃんと何かあったの?」
ある夜の宿屋。ライナーの部屋を尋ねてきたオリカが、開口一番にそう言った。
「いや、その……あったと言えばあったというか…」
「……ひょっとして、ミシャちゃんにダイブして何かあったの?」
「…うん」
「それじゃあ、私は何も聞けないね。二人で解決しないと」
「そうだな…」
「でもね、ライナー。これだけは言っておくよ」
「?」
「今、ライナーがそうして悩んでいる間にも、ミシャちゃんが傷付いてるっていう事を解ってあげてね」
「え?それって、どういう…」
「言葉通りの意味だよ。それじゃあ、私はもう帰るから」
用件はそれだけだったのか、オリカはさっさと部屋を出て行ってしまった。
「……」
しばらく座って考え込んでいたライナーは、やがて意を決して立ち上がり、部屋を出た。
129114:2006/02/10(金) 22:39:33 ID:IaSxBlyZ
深呼吸を一つ。いつになく緊張しながら、ライナーはドアをノックした。
「ミシャ、今いいか?」
「……開いてる」
ライナーが部屋に入ると、ミシャは少し沈んだ表情でベッドの上に座っていた。大きな枕を不安そうに抱え、二つに結った髪は、まるで叱られた犬の尻尾のようにしょげている。
「ミシャ、あのさ…」
「……何?」
話しかけても反応が薄い。怒っているようにも見える。
(……参った。どう切り出せばいいんだ?)
今までは、ライナーに話題の無い時は向こう側がいくらでも話題を振ってきていたので、こういう状況は初めてである。
「その……ごめん」
だからまず謝った。
「俺、自分で言うのもなんだけど、鈍いから……今まで、ミシャを傷付けてたのなら、謝る」
真摯に頭を下げる。
ミシャはずっと黙っていた。やがて、ぽつりと呟いた。
「何で、ライナーが謝るの?」
か細い声が震えていた。ライナーが顔を上げると、ミシャは大粒の涙を目に溜めていた。それに気付き、ミシャは枕に顔を埋めた。
「ライナーが謝る事なんて無い。私が悪いんだから」
「そ、そんな事は…」
「嘘!ライナーは私が嫌いになったんでしょ!?」
「誰もそんな事言ってないだろ!」
「言わなくても解る!だってライナー、この前ダイブ屋に行ってから、ずっと私の事を避けてる……見たんでしょ、私の嫌な所や、汚い所……だから、私の事嫌いになったんでしょ!?」
「あ…」
130114:2006/02/10(金) 22:40:28 ID:IaSxBlyZ
ライナーは、オリカの言葉の意味、そして自分の愚かさを思い知った。
ダイブでコスモスフィアへ行くという事は、レーヴァテイルの内面を直接覗くという事。その中には人間と変わらない感情や思いがあり、決して綺麗なものばかりではない。レーヴァテイルとパートナーによっては、高度なダイブを行う事で仲違いする例だってある。
つまり、深いレベルのダイブはそれだけレーヴァテイルの不安も大きくなるのだ。もし、そのダイブを受け入れた結果、パートナーに嫌われたら……そんな恐怖が、常につきまとっている。
最近のライナーがミシャに取っていた態度は、まさにその恐怖を直接刺激するものだった。
ミシャは恥も外聞も無く、ぼろぼろと涙を零していた。嗚咽混じりの声が部屋に響く。
「ライナーなら受け入れてくれるって、信じたかった……だけど、やっぱりだめだよね。私の中は、見かけで取り繕えるようなものじゃないから……覚悟は、してたよ。だから、謝らなくていいよ。私が嫌いなら、嫌いってはっきり言って。その方がよっぽどいいから…」
「そんな事は無い!!」
ライナーはミシャの言葉を強く否定し、、その目を自分に向けさせた。
「俺はミシャを嫌いになんてならない!」
「え……で、でも」
「今言った事は全部ミシャの誤解だ。確かに、ミシャのコスモスフィアで危ない目にあったりもする。だけど、俺はそれもみんな含めてミシャの心だって思ってる。そんな事でミシャを嫌いになったりしない。絶対にだ!」
131114:2006/02/10(金) 22:41:05 ID:IaSxBlyZ
「……本当?」
「ああ」
力強くライナーが頷くと、ミシャはまたぽろぽろ涙を零した。
「ミシャ?俺、また何か余計な事…」
「ううん、違うの。これはホッとしたから……泣き虫でごめんね。でも、よかった……私、ライナーに本気で嫌われたら、もう生きていけないもん…」
「お、大げさだな…」
「大げさなんかじゃない。本当の事だよ」
ミシャはウサギみたいに赤くなった目で、じっとライナーを見据える。
「私は、ライナーが好き。今でも、これからも」
「ミシャ…」
「ねえ、ライナー。私の事、嫌いじゃないんだよね?」
「ああ」
「じゃあ、好き?」
「……好きだよ」
「どういう『好き』なの?」
「どういうって、それは、その……」
「私は、ライナーの事が女として好きだよ」
真剣な顔で、ミシャは思いを告げた。
132114:2006/02/10(金) 22:41:35 ID:IaSxBlyZ
「ねえ……ライナーはどうなの?」
「俺は…」
ハマに言われた事が頭をよぎる。少しの間を挟んでから、ライナーは言った。
「好きだよ。俺も、ミシャと同じ気持ちだ」
「……嬉しい。ねえ、ライナー。こっちに来て」
ミシャはベットの縁に腰掛け直し、ライナーを手招きする。少し間を空けてライナーが隣に座ると、すかさずミシャがその間を詰めた。二人分の重みでベッドが軽く軋む。
いたずらっぽく微笑んで、ミシャはライナーに肩を寄せた。
「えへへ……ところでライナー、一つ聞いていい?」
「何だ?」
「私の事、嫌いになったんじゃないなら、どうして最近は避けてたの?」
「あー、それは…避けてたつもりはなかったんだけど……ちょっと色々、意識する事があってというか」
「ライナーが私の事を意識してたの?」
「まあ、そう…」
「へえ〜」
にんまりと、底意地の悪そうな笑みを浮かべるミシャ。
133114:2006/02/10(金) 22:42:05 ID:IaSxBlyZ
「な、何だよ?」
「ライナーにも可愛い所があるなー、と思って」
「どういう意味だよ…」
「だってライナーって鈍感な上、色恋に疎いもの。そんな所も嫌いじゃないけどね。たまにじれったくなる。今だってさ…」
肩を寄せていたミシャは、そっとライナーの服の裾を掴んだ。上目遣いにライナーを見つめる。
「こうして、お互い好き合ってるんだから……キスの一つぐらいしてよ。私、見かけはこんなでも、もう大人なんだから」
「ミシャ…」
少し逡巡してから、ライナーはミシャを抱き寄せた。そのまま、二人の唇が重なる。
「ん…」
目を閉じたライナーは、ミシャの柔らかい髪の匂いを感じる。それをもっと感じていたいと思った時、唇が離れてしまう。
唇を触れ合わせるだけの軽いキスだったが、ミシャは幸せそうだった。
「私、今のがファーストキスなんだ」
「…俺もだよ」
「そうなんだ。プラティナでガールフレンドとかいなかったの?」
「いるわけないだろ。任務があるし、もっと前は騎士になるために鍛錬と勉強で忙しかったし…」
「私のためじゃなくて?」
「え?」
「ううん、何でもない!……それよりも、ライナー…キスだけでいいの?」
134114:2006/02/10(金) 22:42:40 ID:IaSxBlyZ
ミシャはライナーに体重をあずけながら、甘えるような声で誘いをかける。
「私はいいよ……ライナーが望むなら。全部ライナーにあげてもいい」
「ミシャ…」
「それとも、やっぱりこんな子供の体じゃ嫌?」
「いや、そういうわけじゃなくて…」
「じゃあ、何?」
「その……やっぱりミシャが辛いんじゃないか…」
「……うん。わかってる。ライナーはそういう性格だもんね」
「ミシャ?」
ミシャは目を閉じ、大きく深呼吸する。それから、ライナーに向けて目を見開いた。
「ライナー、セックスして」
「はい!?」
あまりにストレートな一言に、ライナーは目を丸くする。そういえば、過去にこれと似たような台詞を聞いた気が。
「痛いのとかは百も承知なの!でも、私はライナーならいいと思ってる。だから、して……女の子にここまで言わせて、まさか断らないわよね?」
「わ、わかりました」
頷くライナー。もし断りでもしたら、間違いなく詩魔法で吹き飛ばされていただろう。
135114:2006/02/10(金) 22:43:12 ID:IaSxBlyZ
もう一度、二人の唇が触れる。今度は深く、舌を絡ませ合う。
「ん…ぁ……ふぁ」
次第にミシャの顔が赤くなり、恍惚としてくる。しばらくしてライナーが唇を離すと、ミシャが首に手を回してそれを引き戻した。
「ライナー、もっと…」
ミシャの方からまた唇を重ねる。舌を絡め、交ざり合った二人の唾液が糸を引く。
「んん……ぅ」
何度もキスをしながら、ライナーは手をミシャの衣装にかけた。
「……あれ?」
服を脱がそうとするのだが、なかなか上手くいかない。
「もう……何してるのよ。せっかちね」
焦っているライナーの代わりに、ミシャが自分で手際よく上半身をはだけさせた。きめ細やかな白い肌が露わになる。控えめに膨らんだ乳房の真ん中に、ピンク色の小さな乳首がつんと立っていた。
「ごめん…」
「謝らなくていいよ。お互い初めてだもん……ほら」
ミシャはライナーの右手を取り、自らの胸に導く。
136114:2006/02/10(金) 22:43:46 ID:IaSxBlyZ
「私、こんなにドキドキしてるでしょ?」
「あ、ああ…」
手の平に収まってしまうほどの乳房。小さいが肌には瑞々しい張りがあり、柔らかさの奥に果実のような固さを感じる。そのさらに奥に、ミシャの鼓動の高まりがある。
「ライナー……好きに触っていいよ」
「うん…」
ライナーが少しだけ力を込めて、ミシャの乳房を揉む。
「あっ……」
「痛いか?」
「ううん、平気」
「続けるぞ」
「うん…」
両手で抱きしめるように、ミシャの胸を掴んだ。そのまま、優しく撫でるように揉んでいく。
「ん……ぁ…はぁっ」
ミシャの吐息が、少しずつ艶を帯びてくる。感じているようだ。
「ねえ、ライナー」
ふとミシャが不安そうな顔をした。ライナーが手を止める。
137114:2006/02/10(金) 22:44:19 ID:IaSxBlyZ
「……やっぱり、男の人って大きい方がいいんだよね?」
そう言ってミシャは自分の胸を見下ろす。視界を遮るような事は一切なく、ストンと見下ろせてしまう。
「それは、人によると思うけど…」
「ライナーはどうなの?」
「え?…お、俺は、別に大きくても小さくてもいいと思うぞ」
「そういう答え方ってずるい」
「じゃあ、どう答えろっていうんだよ?」
「それくらい自分で考えて」
「……その、ミシャは小さいのが似合う…痛たたっ!?」
「次、そんな事言ったら…つねるんじゃなくて詩魔法撃つから」
「わ、悪かった」
「それじゃあ、ライナーも服を脱いで。私も全部脱ぐから」
ミシャはベッドを下りて帯を解き始めた。ライナーがもたもたと上着を脱ぐうちに、もう下着だけになってしまう。
「ライナー、遅ーい」
「仕方ないだろ。俺だって、人並みに緊張してるんだから」
「私はライナーよりもっと緊張してるんだからね」
そうは見えない…という台詞は喉の奥で止めておく。
138114:2006/02/10(金) 22:45:25 ID:IaSxBlyZ
ミシャは潔く下着も脱ぎ、生まれたままの姿になった。微かに膨らんだ胸。すらりとした足。すべすべの恥丘に、ぴっちりと閉じた縦筋。神秘的な魅力を湛えた幼い肢体が、惜しげもなく晒される。
「そんなにじろじろ見ないでよ……えっち」
「ご、ごめん…でも、綺麗だよミシャ」
「本当?」
「ああ」
「ありがと…」
ようやく服を脱ぎ終えたライナーに、ミシャは体を寄せてもう一度キスをする。
「…して。ライナー……」
抱き合い、耳元でそっと囁く。ライナーはミシャの体を抱えると、ベッドの上で仰向けにさせた。
「ミシャ……俺も初めてだから、下手だと思うけど…」
「そんなの気にしなくていいから……ライナーのしたいようにして」
「…わかった」
ライナーはミシャの小さな体に重なり、耳から首筋へとゆっくり丁寧に舌を這わせる。
「あ…ん…」
歯がゆいようなくすぐったさに、ミシャが身をよじる。
首筋にキス。それから舌を乳房に。
「んっ……ふぁ…ぁ」
優しく愛撫を続けられると、次第にミシャの声に甘いものが混じってきた。顔が火照ったように赤い。目も熱っぽく潤んでいる。
139114:2006/02/10(金) 22:46:14 ID:IaSxBlyZ
「あ……んぁ…」
小さな乳首を口に含み、舌先で転がすように愛撫する。
「ひゃうっ!?ライナー、だめ、それ変になりそう……あっ、あっ」
吸い上げると、ミシャは強い反応を見せる。この辺がかなり敏感らしい。
「あっ、ん……ライナー、もっと弄って…んっあっ」
ライナーが舌先で乳首を刺激するたび、ミシャは気持ちよさそうに声を上げて腰をくねらせる。
ライナーが右手でミシャの下腹部をまさぐると、ミシャの秘所は十分に潤んでいた。軽く指を潜らせてみると、湿った熱を感じる。
「ライナー……私、もうだいぶ…感じてるみたい…」
「そうみたいだな…」
「ごめんね、私ばっかり……ライナーにも、してあげるから」
ミシャはベッドの上で身をよじり、体勢を変える。ライナーとミシャがお互い横たわったまま逆さになる。
ミシャは躊躇うことなく、ライナーの男根の先端にキスする。離れてから、もう一度。今度は唇で亀頭を包み込むように。そのまま舌でまんべんなく愛撫する。
「んんっ…んっ…ふぁ……ライナーの凄く熱いね。気持ちいい?」
「ああ、凄くいい…」
「うふふ……やっぱり万事予習が肝心ね」
意味ありげに微笑んで、ミシャはライナーのカリ首をぺろりと舐め上げる。
140114:2006/02/10(金) 22:47:36 ID:IaSxBlyZ
「う…くぅ」
ライナーは、押し寄せる快感の波に負けじと行動する。ミシャの割れ目を指で広げ、露わになったそこに舌を這わせる。
「やっ、ちょっと…」
今さらになって羞恥心が出たのか、ミシャはライナーのを握ったまま顔を真っ赤に上気させる。
「ミシャのここも、凄く熱くなってるぞ」
「はぁ…ん……舌、入れちゃだめぇ…」
そのまま互いにぎこちなく愛撫し合う。水っぽい淫らな音が部屋に響く。
二人の性器はすっかり濡れそぼっていた。
「ライナー……そろそろいいよ」
「ああ…」
もう一度、仰向けになったミシャにライナーが覆い被さる。
「うん、そこでいいの……初めてだから、ゆっくりね」
「わかってる…」
膣口に男根をあてがい、一つ深呼吸する。ミシャはまだ子供の体だから、当然、性器の発達もそれ相応でしかない。それが不安ではあったが…
「……いくぞ?」
「うん」
ライナーが腰に力を込め、ぐっと押し込む。濡れそぼった狭い入り口は、意外とあっさり先端を受け入れた。
「いっ……っ…」
だが、ミシャは当然ながら痛みを感じていた。
「大丈夫か?」
「平気、だから……お願い、途中で止めるとか言わないで…続けて、ライナー…」
141114:2006/02/10(金) 22:48:22 ID:IaSxBlyZ
「……じゃあ、続けるぞ」
ライナーはミシャの腰に手を回す。先端だけ入れた状態から、少しずつ慎重に、時間をかけて挿入していく。初めて男の侵入を許した膣内は、痛いほどの締め付けだった。
「あ…あっ…っ」
ライナーの背中に回されたミシャの手が、知らず知らずに爪を立てている。しかし、ミシャはそんな痛みより何倍もの痛みを感じている。ライナーは歯を食いしばった。
長い時間をかけて、先端が行き止まりになった。破瓜の証が、シーツに点々と落ちる。
「ミシャ……最後まで入ったよ」
「うん…わかるよ……私、ライナーと一つになれたんだ……」
ミシャの瞳から、また涙が流れる。
「あ、やっぱり痛いか?」
「ううん、そうじゃなくて……これは、嬉しいのと、ホッとしたのが半々…かな」
ミシャは指で涙をぬぐうと、照れ隠しのように微笑んだ。
「私…もうずっと前から、ライナーとこうして結ばれたかったんだ……でも、ライナーが、他の誰かと結ばれるかもしれないって、不安にも思ってた。そんなの絶対に嫌だって…」
「…そうか」
ハマからも聞かされていた事だが、直接本人の口から聞いて少し安心する。これで良かったのだと。
「ライナー。こんな事までしたんだから、絶対に浮気なんかしたらだめだからね。私、許さないから」
「わ、わかったよ」
「よろしい。それじゃあ、さ……続けていいよ」
「もう大丈夫なのか?」
「うん。だいぶ楽になったみたいだから…」
「なら、動くぞ…」
142114:2006/02/10(金) 22:51:33 ID:IaSxBlyZ
ゆっくりと揺らすように腰を動かす。それだけでも、狭い膣内は十分な快感を与えてくる。
「っ…ぁ…ん…ふぁ」
少しずつ動きを強くしていく。破瓜の傷みを残しながら、ミシャも感じているらしい。
「んっ、あ……ライナー、もっと…激しくして…いい、よ…っ」
目の端に涙を溜めているミシャの足をライナーが持ち上げ、その体勢でより強く腰を打ち付ける。
乱暴といえるほどの勢いで、ライナーはミシャの幼芯を貫き、かき回す。
「あっあっ、ライナー、いいっ…ああっ…もっと、してっ……んっ」
激しく動かせば動かすほど、二人の交わる部分は、とろけそうなほど熱を帯びている。初めてなのに、ミシャは痛みより快感が勝っていた。
ミシャが嬌声を上げるたび、まだ未発達の膣壁が、ライナーの男根をきつく締め付ける。断続的なそれが、ライナーには堪らない刺激になっていた。
互いに初めてとは思えないほど、二つの性器が淫らな蜜にまみれている。
「あっ、いいっ…ライナー、もっと……中で動かして…んああっ」
「くぅ……ミシャ、俺、もういきそうだ…」
「うん、いいよ……いって……もっと、強くして……ああっ、ライナー!」
「いくぞっ、ミシャ…っ」
奥深くまで突き入れ、ライナーはミシャの中で果てた。
「あっ…あっ…あああああっ…っ…」
同時にミシャも頂に達する。
射精は一度に留まらず、ミシャの中で何度も脈打ち放たれる。幼い子宮に、欲望のまま大量の白濁の液が注ぎ込まれた。
143114:2006/02/10(金) 22:52:13 ID:IaSxBlyZ
「ライナー……凄くいっぱい出したね」
中出しした事を怒られるかと思ったが、荒く息づくミシャはとても嬉しそうだった。
男根を引き抜くと、ミシャの膣口から精液が溢れ出してくる。それを見てから、ライナーはハマに言われていた避妊云々の事を思い出したが、今さらどうしようもない。万一の時は責任を取らなければ。
ライナーはちり紙を取ってミシャの秘所を丁寧に拭く。それを終えると、脱力した二人はそのまま抱き合ってベッドに沈み込んだ。
「ライナー」
「ん?」
「キスして」
して、と言いながら、ミシャは自分からライナーに軽く口付けた。
「……ねえ、ライナー。私、こうしてるのがとても幸せだよ……ライナーは?」
「ああ……俺も同じだよ」
「うん……ずっと、こうしていられたらいいのにな…」
ミシャはライナーの腕に抱かれながら、そっと目を伏せた。
144114:2006/02/10(金) 22:53:20 ID:IaSxBlyZ
(でも、私は……星詠だから……)
いつかはこの世界の為に、詠わなければいけない。それが使命。再びその時がくれば、こうして愛する人と睦み合う事も、もう出来ない。
ミシャはライナーの背に回した手に力を込める。
「ミシャ?」
「何でもない……ライナー、もっと強く抱きしめて」
「ああ…」
言われるまま、ライナーは優しく力強く、ミシャを抱きしめる。
「ライナー」
「ん?」
(……こうしていられるのは、今だけだから……)
「……大好きだよ」
(だから今だけ……当たり前の、幸せな恋をさせてね)
精一杯の願いを込めて、ミシャはもう一度ライナーに口付けた。
145114:2006/02/10(金) 22:54:25 ID:IaSxBlyZ
以上です。
146名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 22:55:27 ID:mM1CdAvM
)b
147名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 22:55:51 ID:nfXz3pvo
>>145
GJ!!ミシャかわいいなぁ
148名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 23:50:47 ID:yeZJuq0M
>>145
よく考えるとライナーはダイブするためにしてるんだな
最低だwww
つっても全然読んでないが
149名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 23:54:46 ID:ox/Dq4TI
愛とか恋なんて言葉はあんまり使わないでほしい
逆に萎えちゃいます
150名無しさん@ピンキー:2006/02/11(土) 00:23:03 ID:5Cx3CxSJ
そういえば、使徒の祭壇でミュールをオリカに遷すって時のテキストによれば、
オリカが司祭達に何か「ひどい事」をされたようでしたが?

そんだけ
151名無しさん@ピンキー:2006/02/11(土) 00:40:31 ID:vWGNrgnI
>>145
乙&GJ
ヨカタヨ 言いたいことを言ってるハマワロスwww
152110:2006/02/11(土) 00:59:15 ID:w2C1VmKc
レスくれた皆アリガト-ヾ( ゚д゚)ノ゙
やっぱりハマ人気あるのね。どんすけもそうだけど、性格に口調とキャラ立ってるからなぁ。

>>114
乙ですお。仕方ないとは言えネタ被りスマン(´・ω・`)ポ
まあ何にせよミシャ萌え&ダイブはネタとして使い易すぎるwという事で。

>>149
極めて禿同。そこは悩み所。
言わば「愛してる」なんて言葉はLv4アルトネリコみたいなもんで一撃必殺すぎて萎えるんだけど、
使うと文章量を大幅に短縮できるから、こういう短期決戦で投入すると圧縮できて便利なんです。
153114:2006/02/12(日) 00:22:13 ID:GRRsgaHe
皆さん、レスありがとうございました。それと>>127支援サンクスでした。


>>110
いえ、こちらこそすみませんでした。
確かにダイブは何でもありな部分がありますからねw
オリカとシュレリア様はミシャが小さくなれるのを羨ましがってたし、仮想世界でそれを実現とかもいけそうだ…


>>148
あー、確かにそうなりますよね……言葉足らずというか、書き方まずくてもうしわけないです。


>>149
そうですね。私は萎えるというほどでもないですが、多用すると安っぽくなるのは否めないかと。
154名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 01:49:01 ID:w905Bzq0
保守ります。
15567:2006/02/12(日) 02:33:23 ID:O0/dlHfw
おつかれ〜、そしてGJ!
ミシャがいじらしくて可愛いですねぇ。

そしてオリカは悪魔オリカとなるw
156名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 16:52:36 ID:/lh+mel2
あげぬるぽ
157名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 18:18:49 ID:E6pP4Y8E
>>156
ガットネリコ
158名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 01:19:07 ID:sywqkx1A
良スレ万歳
ミシャかわいいよミシャ
159名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 02:16:18 ID:FdxWjEo/
ラストはミュールをもっとイジリたかった
160名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 03:48:52 ID:xy2fx2Ej
「――それでは、シュレリア様、お世話になりました」
「はい。……ライナー、オリカさん、お元気で」
「それじゃあ」
 グングニルに向かって歩き出す2人。その後姿を見送るシュレリア。
 キッと閉じられた唇。しかし、それは小さく震えていた。
「……ライナー」
 2人は止まらない。
「……い……ないで……」
「はい?」
 オリカの手を引いてライナーが振り向く。
「シュレリア様、何か言いましたか?」
 シュレリアは顔を硬直させ、目を伏せた。手が、脚が震える。
 しかし彼女は意を決したように、真っ直ぐにライナーの視線を捉えた。
「行かないで、ライ――――」

「…待ちなさイ!!!」
 全く予期せぬ、第三者による割り込み。
「「「え?」」」
 全員がドアの方を向く。
「ライナー・バルセルト。コレは一体どういうコトですカ」
「げっ」
 そこには、伝説のβ純血種、かのウイルスの母、ミュールの姿があった。何故か怒っている……ように見える。
「ミュール!? あなた、姿が見えないと思ったら……。これまで何をしていたんですか!?」
「シュレリア、貴女との決着はイズレつけるとして……」
 小柄な少女ほどの背丈しかないミュールは、自分よりも頭2つ大きいライナーを真正面から見上げた。
「ライナー・バルセルト」
「は、はい……?」
「貴方はワタシに言いましたね。『ヒトとウイルスが共存できる世界を作る』と……」
「い、言いました……っけ?」
 ぴき。
 ――何か音がした。
「そんな大言壮語をブチ上げた貴方ガ! ヨリによってヒトリのレーヴァテイルと連れ添ってナニをするかと思えばオルゴール製作!?」
「ひいっ!?」
「フザケナイで! アノ時言ったコトはすべてウソだったというのデスか!?」
「う、嘘じゃないです! 俺はいつだって皆一緒に居れればいいなーと思ってますから! まじで!」
 ……これは後日談になるが、この時、この会話を隣で聞いていたオリカのコスモスフィアでは、悪魔側が再逆転した。
「デハ、そうなるヨウに努力していただきます」
「……努力?」
「ええ、プラティナに残り、ヒトとレーヴァテイル、そして、このワタシとの関係改善に尽くしていただきマす」
「えええっ!?」
「文句、でもおありで?」
「い、いえ……」
 得体の知れない物体に入ってる時よりも、こっちのが怖いのはナゼだろうか。ふとライナーはそんなことを思った。
 ミュールは全身から噴出していたオーラのようなものを引っ込め、横目でライナーを睨む。
「では、今後、貴方はワタシ付きの従者とします」
「……は?」
「チョウド良いでしょう。貴方の親友であるアヤタネもいますし」
「ちょ、ちょっと待ちなさい! 聞いていれば何を勝手な事を!」
 唖然としていたシュレリアが慌てて叫ぶ。
「……はぁ、やっぱり私って要らない子なのかな……」
 地べたに座り込んでユーテリアの床に花丸を描いているオリカ。
「ど、どうしろってんだーーー!」
 三者に囲まれ、悲劇の主人公は叫ぶ。
 プラティナの澄んだ空の下、新しい時が始まる。

         Phase3 END ...
         ... Phase4 Start

------
こうですか? わかりません!
161名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 11:54:49 ID:FdxWjEo/
わかってるではないかっ!
GJ!!
162名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 13:15:53 ID:eBUDffxR
不覚にもミュールに萌えてしまったじゃないかw
163名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 14:32:20 ID:WdpGK+4L
ミュールかわいいよミュール


そして完全に忘れ去られてるミシャ(ノ∀`)
164名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 17:59:04 ID:1sjKY6G9
ま、女性キャラはもう一人いるけどな。
165名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 19:45:29 ID:dlwPdVRn
女性キャラだけなら結構いるぜ?
166名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 20:59:05 ID:58YfCTPN
ハマは俺の嫁だから
俺はミシャの心の住人
167名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 21:23:05 ID:5YFdQLih
今日クリア。

このスレの影響でミュールに持ってたイメージが……
何だありゃ、貞子かと思っちまったよ。
168名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 22:01:15 ID:Gct4Xh2Y
>>160
GJ!
ミュールかわいすぎ
決戦前にアヤタネが「母さんのこと、よろしくお願いします」ってやけに丁寧だったのはこのことを見越していたのか!w
Phase4ではブラストラインどころか成層圏をぶち抜く規模の展開で、お茶の間サイズの痴話喧嘩を繰り広げるのをキボン
169名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 23:36:15 ID:LpCm1eX4
クルシェを書いて欲しかったり。
鷹の爪痕や竜の巣などで良い雰囲気だったし。
170名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 23:51:30 ID:MU8p0gFK
>>160
GJです。ミュールとは意表をつかれました

でもオリカ派な俺は
> 地べたに座り込んでユーテリアの床に花丸を描いているオリカ。
で撃沈しました

ラスト前のパーティ内会話とかで、
全然話聞いてなさそうに地面にお絵かきするオリカが可愛くて仕方がない
171名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 03:09:55 ID:t4VTqJVm
>>160
GJっす
そういえばミュールってロリなんだっけ。
シュレリアのダイブで見ただけだから忘れてたw
172160:2006/02/14(火) 03:29:02 ID:OzbOQxht
×後日談
○余談
なんかヘンだと思った。

一先ず、ミュール萌えなんて推測の域を出ない訳ですがそこを詩に紡ぎ実体化させる事こそが萌えへの第一歩です。
と意味不明の主張をしておきます。

てか、ライナーのレーヴァテイルに対する愛情は異常ww
ミュールにまで手を出し最早とどまることを知りません。クルシェには見向きもしないくせに。

>>170
オリカかわいいですよねぇ。
人が会話してる後ろで、無言でなんか色々やってんですよね。
173名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 03:29:22 ID:JyjSYvPH
社長×ライナーを書こうとしたが
俺の文才のなさはラードルフの存在感のなさクラスなので
無理であった
174名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 03:49:01 ID:C1mlj/JZ
>>172
作者さんに同意いただけるとはうれしい限り

> てか、ライナーのレーヴァテイルに対する愛情は異常ww
そりゃクルシェも「ボクもレーヴァテイルなんだ」って嘘つきたくなりますよね
初見でライナーの本性を見抜くクルシェには脱帽(とっかえひっかえとか
175名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 05:41:21 ID:RlvTv3CA
グラスメルク教えてくれた人の所に居た
女の子とかは無理か…
あとメイメイやその妹とか
イカン妄想ばかり広がってくる
176名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 21:14:21 ID:r0yO3wIv
> てか、ライナーのレーヴァテイルに対する愛情は異常ww
これって本編に理由とかでてた?
177名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 21:18:21 ID:4HBtljsp
>>176
ないな。痴呆と共に裏設定ありか?
178名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 21:25:08 ID:r0yO3wIv
だよなあ、あんなに強調してるから絶対伏線だと思ってたのに・・
179名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 21:28:23 ID:4HBtljsp
いきなりガタガタになった3章のシナリオも含めて土壇場で弄ったんかねぇ?
竜の村も何の意味なかったし。
180名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 02:21:00 ID:hX/ovmov
書いてみた。今は反省している。クルシェ、竜の巣にて。

覚悟はずっと前にしていた筈なのに・・心が痛い。
竜の巣にてガルツベルンに渡された工具箱。
「はあっ」
漏れるため息。視界がぼやけて見えるのはきっと気のせい。
「心配させちゃったかな」
思わず工具箱を持って皆の前から逃げ出してしまった。
「クルシェ!」
クスッと唇の端が苦笑を浮かべる。あのお人好しの馬鹿らしく追い掛けて来たらしい。
馬鹿で、後先も考えない猛進野郎で・・けど、底抜けに優しくて。
心は痛いけれど、耐えられない程でも無いのはきっとあの馬鹿と、仲間達のお陰。
「ライナーっ!」
僕は涙を拭ってあの馬鹿の名を呼ぶ。
終わった恋心と、ほんの少しの・・始まらない恋心を混ぜて。
181名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 02:42:14 ID:hjy84qO2
>>176
遅レスですまないが、ゲーム開始時のステータス欄の説明に
「レーヴァテイルをとても大切にする少年」って書いてあったw
んで、初めてカルル村に行った時天覇のレーヴァテイルかばってるし
やっぱどう考えても普通じゃないと思う

>>180
う〜ん、綺麗な内容だけど、クルシェ分が足りない気がする
あと「僕」じゃなくて「ボク」って書かないとボクっ娘じゃnうわなにをするやm(ry
182160:2006/02/15(水) 03:22:36 ID:I5cLEkHf
クルシェにRTの件で突っ込まれた辺りでは、
実はライナーの母親がRTで早くに亡くなったんじゃないかと考えたりしました。
まあ、話が一切出てこないんで妄想止まりなわけですが。

>>179
竜の巣にテル族が住んでるというのも意味不明なんですよね。あそこってリルラ派遣では「テル森」だし。
ガルツベルンやルーク含め、何かしら企画はあったけどポシャったと考えるのが妥当かな……。
183名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 03:39:24 ID:JQexKk8d
「昔は髪だって長かったし、普通にワンピースとか着てたんだよ」
その台詞に対する反応に、どうという期待があったわけでもない。だが、
「えっ、そうなのか!?」
……予想していたとはいえ、心底意外という顔をされたのは、何か感じるものが無いでもなかった。
正直に言えば、少しショックだったのかもしれない。

だからといって……

(何やってるんだろうな、ボク…)
1人ほたる横町を歩きながら、クルシェは心の中で呟く。
もし今、クルシェを――少なくとも、最近のクルシェを――知る人が彼女を見れば、驚くか、そもそも彼女である事に気付かないのどちらかだろう。
着ているのは、いつもの武骨な作業着ではなく、シンプルなレモンイエローのワンピース。クルシェのお気に入りだ。あくまで昔の、だが。
髪型も、無造作に撫で付けたショートヘヤーではなく、綺麗なロングのウィッグを被っている。
顔だって、機械整備の油などどこにも見あたらない。化粧などしていないが、それでも十分に綺麗だ。
微妙に沈んだ気持ちが、微かに憂いを帯びた瞳になって表れている。それもまた、儚げな魅力をかき立てる。
一言で言って、今のクルシェは美少女だった。驚くほどに。
普段の彼女が可愛くないわけではないのだが、今のこれは……ちょっと反則でしょうというぐらいだ。普段とのギャップがあるだけに。
こうして歩いていても、道行く男の10人中9人は振り返る。今までナンパされてないのが奇跡だった。
久々に実家へ帰り、衣装ダンスをひっくり返していたのが2時間ほど前。
そしてこのような大変身を遂げたわけなのだが…
(これでボクは何をしようっていうのさ?)
昔の自分に格好だけ戻してみても、どうにもならないではないか。やってみてから気が付いた。
(こんな格好でライナーに会ったって、珍獣扱いされるのがオチだよね…)
はぁ、と深いため息をつく。このまま宿へ帰る気になれず、さっきから適当にうろうろしていた。
「お嬢さん」
と、そんなクルシェの耳に聞き覚えのある声が。
振り向くと、見慣れた顔があった。
「ジャ――」
「失礼。こんなにも青く澄み渡った空の下で、貴女のような美しい方が心を痛めているのを見て…声をかけずにはいられませんでした」
名を呼ぼうとしたクルシェを遮り、ジャックは歯の浮くような台詞を言ってのける。
(まさか……気付いてない?)
からかわれているのかとも思ったが、どうやら違うらしい。クルシェが考え込むのをよそに、ジャックはくさい台詞を長々と続ける。
「今こうして私が貴女と出会えたのは幸運でした。貴女のその美しい瞳と髪は、この世界のどんな宝石でさえ敵わないほどに輝いている」
(髪って、これカツラなんだけど…)
全然気付いていない様子のジャックは、ひとしきりクルシェを褒めちぎった後、定番の誘い文句を出す。
「よろしければ、ご一緒にお茶などいかがでしょう?」
「……」
差し出された手を見て、しばし沈黙。
(……ま、たまにはこういうのもいっか)
楚々とした仕草で、クルシェは何も知らないジャックの手を取った。
「ええ、少しなら…」
「では、参りましょう」
内心でガッツポーズを上げているだろうジャックに手を引かれながら、クルシェはほたる横町を歩いていく。
歩きながら、何となく周りの風景を眺めてみた。
昔から馴染んだ町並み。無くなったお店もあれば、新しく出来た道もある。変わらない場所というものは無い。だけど、本質は何も変わっていない。クルシェにはそれが解る。
(……こんな格好で男の人と歩くのって、何年ぶりかな)
少し、過去の事を思い耽った。
今、自分の手を引いているのがライナーだったら……と想像してみたりもする。だが、ジャックというのもこれはこれで面白い。
(さて……どういうタイミングでばらしてやろう?)
少しうきうきした気持ちになったクルシェは、我知らず微笑んでいた。


余談。
心臓が飛び出すぐらいジャックを驚かせて満足したクルシェは、せっかくだから他の仲間の反応を見てみた。もちろんライナーも。
その結果、レーヴァテイル3人は、今までほぼノーマークだったクルシェをやたら警戒するようになりましたとさ。
184名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 03:53:09 ID:JQexKk8d
ちょっとクルシェを書いてみました。お目汚し失礼。
185名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 04:47:24 ID:ZkqLzTZU
>>184
GJ!ジャックwピエロw
186名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 05:33:40 ID:U5VnKNb2
あああーーーーー!
ワンピースロングヘアクルシェをゲーム内で見たかったよォォーーーー!!
187名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 12:58:41 ID:3C5NIXD3
>>184
GJ!
わお、クルシェ、新たなる台頭って感じw
本編ではやっぱりクルシェとジャックがカップリングなんですかねぇ?
188名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 13:03:10 ID:stF0ACMW
>>187
ジャックが気になってるとはキャラ説明にあったけど、
ゲーム内でそういう描写が無いからカップリングっていう印象は薄いなぁ。
いや、ミシャルートなら描写あるのか判らんけど。
189名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 13:06:02 ID:n3Ml2I1h
ミシャルートでもそんな描写ないけど
お前らいつの間にフラグ立てたんだって感じだった
190名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 13:24:52 ID:nw3nIfOJ
そりゃ、近くのテントでインスコしたり
イチャイチャされてたら、正常な男女なら変な気にもなる罠
191名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 14:44:41 ID:3C5NIXD3
>>190
いやいや、さすがに男女同じテントはないだろう。
キャンプ宿会話の背景から考えるに、男女は別れてるくらいの大きさだと思う。
192名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 15:14:48 ID:raAdy5C+
個室っぽくなってるしな。



・・・宿屋会話で訪ねてきた三人娘が鉢合わせ、なイベントあったらよかったのに
193名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 15:22:19 ID:nw3nIfOJ
でも、危険を考えて普通はそんなに距離は離さないよな。
だとすると、やっぱり声は漏れると思うぞ
194名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 15:27:49 ID:xRlgd6Hq
>>192
こうですか!?


シュレリアとギシアンしてる所にミシャ登場
なにやってんのよ!ライナは私の〜と言いながら、シュレリアともみくちゃバトル
半裸の二人に巻き込まれたライナがいさめようとした所に



包丁をもったオリカ乱入
195名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 15:50:01 ID:nadJbOgN
そんな三人の争いに疲れたライナーははジャックと酒場に。
そこでウェイトレスをしていた健気そうな女の子に心の天秤が傾いていく、と。
196名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 16:11:59 ID:Tw1NqKLv
ミュール 「母です」
ライナー 「父です」
アヤタネ 「( д ) ゜゜」
197名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 16:21:20 ID:+mOxUqi/
>>196
昨日の親友が今日は父親かwww
ワロスwww
198名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 21:24:02 ID:ELbbYqYq
漏れは
アヤタネ「お父さんがほしいな」
とかいいつつミュールにライナーの写真持ってくるのを想像していたよ…
199名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 23:57:51 ID:8s0IWWHx
ライナーの子供は百発百中でRTに・・・
親バカとかそういうのを超越しそう
つかプラティナ総帥になんかなったりしたらRTの理想郷完成ですがな
200名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 00:11:48 ID:EanXfSaD
魔法でハマ喚んで、お父さん言わせればミシャの勝ちだ。
と言うかハマを、ハマのSSを!
201名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 07:13:15 ID:fxD8O13m
「シュレリア様が料理を作ってくれるみたいだが、全然想像できない」
「少し覗きに行ってみよう」
グツグツグツグツ
「これを持って行ったら、ライナーどんな顔するかなぁ〜」
銘菓オボンヌ
ソリッドうさこ
コンティニュー

グラスノ結晶
「コレも入れちゃえ〜♪」
 武器をなまくらに
→味覚をなまくらに
 防具をなまくらに
「( д ) ゜゜」
202名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 09:14:09 ID:JyA9bDCC
>>201
ちょwww味覚騙して1回殺して生き返らせる気かwww
203名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 11:08:26 ID:/XnLWnx3
つか、この作品エロゲ批評空間に感想あるのねwww
ミシャかわいいよミシャ
204名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 18:26:38 ID:hfMdOPXB
どっかで書いたことだけど、個人的にはCERO18貰うの覚悟でもっと際どくやってほしかった
中途半端で色んな意味で困るからw
もう開き直るくらいの勢いを見せてほしかったな

まあ、そうなってたら今より更に客層を選ぶことになってただろうけど
205名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 18:30:39 ID:YpCWjxHW
妄想で補完するのです。
妄想力を鍛えるのです。
206エロガイムMk2:2006/02/16(木) 19:23:42 ID:sg9WKLCF
>>205
やめんか!!!
血迷って中の人にまでハァハァしたらどうすんだよ!
といってるが宮崎羽衣ちゃんにハァハァしちゃった漏れガイルOTL
207名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 20:26:21 ID:be+G9BCL
>>201
>コンティニュー
お前は漏れか
208名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 21:41:38 ID:Wn9HoS8P
DPとは魂の通貨 意志の銀板
ダイブする事 ダイブされる事とは こういう事

「お元気なのか?まだ生きてるのだ?」

リルラ!!

「そんなに驚かないでほしいのだ
 リルラはどこにでもいるしどこにもいないのだ」
「スピカからの伝言をお伝えするのだー♪」


スマソ
209名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 22:26:48 ID:MY4oEzep
>>201
丁度外伝呼んだばっかで手足の生えた棺桶に乗って高速移動しながら逃げる子供ミシャ
なんて想像したぞ
210名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 00:08:39 ID:9O4S+HM2
ハマを書いたつもりが、なんだかワケわからんモノになりました。
ていうかシュレリア様がでしゃばり過ぎたw

でも投下。……あ、エロくなくてスマン、エロの住人たちよ。
211オカリナ召還:2006/02/17(金) 00:13:24 ID:9O4S+HM2

「ね、ライナー。ちょっと聞きたい事があるんだけど」
 夜、部屋を訪ねてきたミシャは開口一番こんな事を言い出した。
「どんすけ、っていうヌイグルミが、オリカのコスモスフィアには住んでるのよね?」
「そうだけど……それが?」
「で、私のコスモスフィアには、波摩が住んでるのよね……?」
「ああ……住んでる、けど」
 言いたい事が解らない。ライナーは首を傾げる。
 しかしミシャはそれ以上に難しい顔をして、呟いた。
「……オカリナ……よね?」
「……オカリナ……だな」
 なるほど。言いたい事は解った。
「いや、何と言うか、オカリナに乗っかった女の子だぞ」
「え!? そうなの?」
「そうだよ。確かにどんすけと違って、ハマはオカリナに乗っかってて、オカリナ自体では無いな。見た目は」
「そうだったんだ……。私てっきり、コスモスフィアでのライナーはいつもオカリナと話をしてるんだと思ってたわ」
「……それはちょっと危ない人だなぁ」
「……私もそう思う」
 しばし無言。
「ライナー」 ぼそり、と。ミシャが呟く。「私、波摩に会ってみたい」


「――理論上は可能です」
 拗ね気味のシュレリアが回答した。
「既に塔へアクセスできるミシャさんなら、自コスモスフィア内のオブジェクトを塔にマウントされたバイナリ野へムーブする事も可能でしょう。
 それ自体はライナーがダイブしてやってもらうとして、バイナリ野へ移動したオブジェクトを私がさらにコピーし、アドミニストレータ権限でフリップフロップのクラスを上書きすれば、実体化できます。
 あくまでコピーであり、オブジェクトが保持できる導力エネルギー分しか存在できず、コスモスフィア内へデータの再継承もできませんが、その実体は本物と変わりません」
「そうか、良かったなミシャ!」
「ライナー、意味解らないからって長文の説明を無視するなんて酷いです……」
 シュレリアが本格的に拗ねた。
「要は、ライナーがハマに塔へ入るように言って、それからシュレリア様が何かするだけですよね? なんだ、思ったより簡単そうね」
「そうだな。じゃあ早速、物は試しだ」
「ええ。じゃあダイブ屋へ行きましょ」
「……みんな私の苦労なんて知らないんだもん。バイナリ広域検索するのだって面倒だし、適当にクラス追加なんかしたらデバッグしないといけないし、
 S.P.Uにお願いしてコンパイルするのも大変だし、ヒュムノス無しでの導力エネルギーの供出申請だって規制されてて権限張って通せるのは私だけなのに…………」
 シュレリアは拗ねている。
「ではシュレリア様、よろしくお願いします!」
「お願いしますね、シュレリア様」
 にこやかに笑う2人を見て――シュレリアは手元にあったペンを投げつけた。

212名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 00:15:16 ID:9O4S+HM2

「ミシャが……?」
「ああ。ハマに会いたい、ってさ」
「そうなの……」
 ミシャのコスモスフィア内。
 ストーンヘンジに降り立ったライナーを出迎えたハマに、ライナーは一部始終を話した。
 ハマは最初戸惑った表情を見せていたが、やがて笑って肩を竦める。
「わたしはいつも会ってるから、改めて会いたいって言われるのは、ヘンな気分なのよ」
「ああ……そりゃそうか」
「でも」 柔らかい笑顔。「嬉しい」
「……そか」
 ハマはライナーが自分を見ているのに気付いて、赤くなって顔を背ける。
「そ、それにしても、また随分と無茶をするのね。管理者にお礼を言わないとダメなのよ」
「そうなのか?」
「実体化なんて規格外の動作、ものすごい力を使うに決まってるのよ」
 うーむ、と唸るライナー。
 ハマはそんなライナーに溜息をついて、世界を貫く命の塔を見上げた。
 現実のミシャと会う――そんな事は、心の護であるハマにとっては、普通であれば到底実現し得ない事態であった。
 彼女が見るミシャは、いつでも何かに固執している、まるで子供のような存在だ。理性を求め、欲望を求め、自我を求め。
 だからこそ心の護たるハマが必要であり、ハマ自身もその役割を誇らしいものと考えている。
 けれど現実のミシャは、これまでハマが出会ってきたミシャとは全く異なる者であり、かつ、全てと同一である者。
 ミシャを護るハマを生み出した、ミシャである。


 ダイブから帰還したライナーは、ミシャと共にシュレリアの元へ戻る。
 ライナーに言われた通り、ハマは命の塔を経由して塔バイナリ野へ向かっていた。それを受け、プラティナ大聖堂ではシュレリアがいろいろな処理をこなしている。
 なにせライナーとミシャは、彼女が何をやっているのかサッパリ理解できない。ぶつぶつとコマンド(と様々な文句)を呟いているのを、2人はしばし見守っていた。
 ふう、と溜息をつくシュレリア。
「良いでしょう」
「できましたか?」 ミシャが身を乗り出す。
「面倒なのでS.P.Uを2.5sec借りてデバッグを行いました。問題ない筈です。あとこれはライナーにツケておきます」
「……ツケ?」
 聞き返したライナーを無視して、シュレリアが立ち上がる。
「使徒の祭壇へ向かいましょう。予想より出力が高いので、導力プラグでの実体化を指示しました。その方が安定しますから」


 使徒の祭壇には、誰も、あまり良い思い出が無い。
 甲高く鳴る靴音、低く唸る機械の群れ。かつてウイルスが出現し続けたそこは、歴代の騎士達の血が滲んだ、呪われた場所であるとも言える。
 だからこそ、と言うべきか。彼女を待つ間、誰もがその光景に違和感――それはとても喜ばしい違和感を、その胸に感じていた。またひとつ、時代が新しいものに更新されようとしている、その瞬間。
 ミシャは、祭壇に着くまで無言だった。
 緊張している? いや、それは違う、と彼女は思う。
 言わば、何か聖なるものに出会おうとしている、そんな感慨。ずっとずっと、自らのコスモスフィア――心を護り続けてきた存在。いざ波摩に会うとなって、その気持ちは急激にミシャの中で大きくなっていた。
 最初に掛ける言葉を考えるも、何も浮かんでこない。けれどそれは、どこか暖かいもどかしさだった。
「実体化します」
 シュレリアの言葉に、一同がプラグを見る。
 溢れる白い光。フリップフロップ変換は正しく行われ、そこには――ひとつのオカリナがあった。
「……波摩?」
 ミシャが呼ぶ。オカリナの後ろに隠れた耳がぴくりと動いた。
 ライナーとミシャが歩み寄ると、そっとハマが顔を出した。真っ赤だった。
「ちょっと……出迎えが多すぎなのよ」
 ハマの言う通り、そこには大聖堂に居たほぼ全員が集まっている。
「あなたが……波摩?」
「ミシャ……」
 見上げたハマに、ミシャは手を差し伸べる。
 初めて出会う筈なのに、ミシャはハマを知っていた。その不思議な感覚に戸惑って、ミシャは微笑む。
「はじめまして、波摩」
「はじめまして、ミシャ」
 ハマはミシャの指先に触れ、静かに言った。
「いいえ。……わたしの、おかあさん」
213名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 00:16:15 ID:9O4S+HM2
「――かわいい……。なんか、ほら、プチぃし……」
 ハマは、シュレリアのツボに来たらしい。
 散々ぶつくさ言っていたのを完全に忘却し、彼女は惚けた表情でハマを眺めている。
「それにしても、アンタはアンタのままなのよ」
「そりゃ俺は俺だけどさ」
「現実ではもっといい男なのかと思ってたのよ。ミシャと釣り合うくらいの」
「あのなぁ」
 苦笑するライナーに、ミシャが微笑む。
「仲良いのね」
 ぴくりと耳を震わせて、ハマが声を上げる。
「そ……そ、そんなことないのよ!」
「……あら」
 精一杯に否定するハマに、ミシャは驚く。
「嫌われてるの?」
「……そうらしい」
「べ、別に嫌ってはいない……のよ」
 ハマが赤くなってそっぽを向く。
「いや、嫌われてる気がするんだが……」
「そんなことないのよ」
「そうかぁ?」
「そうなのよ!」
 プチプチ言っていたシュレリアや、いつの間にか顔を出したレアード、果ては何故か居たオリカにクルシェにアヤタネあたりまでもがハマの大声に反応して3人を見る。
「だってアンタは、わたしの…………、なのよ」
「え?」
 ミシャが聞き返す。
 ハマは真っ赤になって、はっきりと、告げた。
「ライナーはわたしのおとうさんなのよ! 嫌いなわけ……ないじゃないのよ」

 しーん、と静まる周囲。

「おとう……さん?」
「波摩、それって」
 頬の筋肉を引きつらせているシュレリア。対照的にニヤケが止まらないミシャ。
「そうなのよ。ライナーがおとうさんで、ミシャがおかあさんなのよ」
『ライナー』
「は!?」
 システム的に光るべき変身を思いっきり無視し、シュレリアは瞬時にリンゲージを纏っていた。
『使徒の祭壇からウイルスの発生を確認しました。状況を開始して下さい』
「ちょ、ちょっと待って下さいよ!!」
 慌てるライナー。しかしそこに颯爽と現れる影。
「させないわよ!」
 よりによって白無垢を着込んだミシャが、ライナーの腕を取ってシュレリアの前に立ちはだかる。
「娘をやらせはしない!」
『こ、こんな事に協力したのがそもそもの過ちでした』リンゲージを通してもシュレリアの声が震えているのが丸解りである。『ライナー! S.P.Uの使用料金、給料から天引きしますからね!』
「し、使用料金!?」
『120万リーフです』
「ひゃ…………」
 固まるライナー。
「そんなのズルいわよ! 新婚家庭はいろいろと入用なのに!」
『い、言わせておけば……!!』
 溜まる詩魔法。広がるハーモニクス。
 世界最大の決戦が、今、始まる――――。

 一方。
「どんすけも可愛いけど、ハマちゃんも可愛いなぁ」
 爆発と絶叫がこだまする中、ハマをなでなでして和むオリカ。
「……なるほどなのよ。こっちも強敵なのよ」
 ミシャとライナーの前途に、ハマは深く深く溜息をついた。
「がんばれ、おとうさん」
214名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 00:17:13 ID:9O4S+HM2
おしまい。

グダグダです。ハマがメインの筈だったのに、何でこんな事に……。
215名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 00:19:55 ID:dcBpBfr6
エロないのかよ!!でもいいや、うまいから。GJ!
216名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 00:22:10 ID:cgHeHASs
思った通りの展開だw
217名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 00:33:59 ID:CWehOyLQ
120万なんて羅針盤量産すればあっという間と思ってしまった俺は汚れてますね
218214:2006/02/17(金) 00:34:34 ID:9O4S+HM2
あ、そもそも>>200の発言が発生元だと表記するのを忘れました。
>>200とハマに心からの感謝を。
219名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 00:39:46 ID:cgHeHASs
>>217
だいたい99個作って売れば一回の利益が二十万くらいだ
六回すれば120万は軽いな
ただ問題はライナーが戦闘挟んでいるとはいえ短時間で594個も羅針盤作れるかどうかだ
普通かなり疲れると思うんだが・・・
220名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 01:02:52 ID:6tbsMi2Q
それぞれのヒロインのスタイルってどんな感じなんだろうな。
大人ミシャが一番大きい?
221名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 04:07:27 ID:5MVEzig6
「ライナー」
「……」
「ライナー」
「…………」
「ライナー!」
「……何ですか、シュレリア様」
ほたる横町の宿屋の一室。三回呼ばれてようやく、ライナーは目線も上げずに答える。ライナーとは主従の関係であるシュレリアに対してあるまじき無礼だったが、今の彼はある作業に没頭していた。
ライナーとシュレリアの足下には、もう数えるのも面倒なほどの羅針盤が山のように並べられている。どれだけ長い間グラスメルクし続けているのか、当人にもわからないぐらいだ。
「ライナー。一体いつまで羅針盤を作り続けるつもりですか?」
なるべく感情を抑えた声で、シュレリアが問う。
「……トレカをコンプするまで、です」
揺るぎない力を瞳に込め、ライナーがそう言った。シュレリアはがっくりと肩を落とす。
シュレリアは知らないが、過去にミシャが危惧していた事が今こうして現実となっていたのだった。
ライナーは一心不乱に羅針盤を作り続ける。そして99個出来たら店に売る。何で99個で区切るのか知らないが、とにかく売る。
そしてアルトレカを買ってきて袋を開いては「あとナンバー…が……それと秘密情報の……」などとぶつぶつ呟いているのだ。はっきり言って恐い。不気味。ぶっちゃけ廃人に近い。
そんなライナーになっても、見捨てない仲間達は偉いものだ。単にバカなのかもしれないが。
他のメンバーがどう思っているのか知らないが、少なくともシュレリアは、
(いい加減にしてください……)
と、つっこみたさに胸を痛くしていた。
もはや考えなくても手が勝手に動くかのように、ライナーは高度なグラスメルクをこなしていく。この情熱を旅の本筋に向けていれば、たちまち世界が平和を取り戻すだろう。
「はぁ…」
そんなライナーを見ながら、シュレリアは深く大きなため息を吐いた。
この手のカード収集が人気なのは、何も今の時代に限った事ではない。第一紀よりも遥か過去……シュレリアや塔が生まれるよりずっと昔から、人々の間で盛んだったらしい。
シュレリアは以前、今となっては骨董品どころではなく古いカードの画像を見た事がある。アニメチックなモンスターの描かれた、子供向けのトレーディングカードだった。一時期やたら流行したらしく、関係者は「金を刷っているようだ」と語ったとか何とか…
「よーしっ、80個目!」
やたらハイテンション(当然ながら寝てません)にグラスメルクを続けるライナーを見て、シュレリアは「過去にもこういう人達がいたから、カードは隆盛したんでしょうね…」と感慨深く思った。
(……お茶でも入れてあげようかな)
ペースは一向に落ちないが、ライナーの表情には疲労が見え隠れしている。絨毯の上に腰掛けていたシュレリアは、立ち上がり一旦部屋を出ようとした。
「……う…」
その背中に、呻くような声が届く。振り向くと、さっきまで羅針盤作りに忙しかったライナーが、俯せに倒れていた。
「ライナー!?」
どうやら、過労で倒れたらしい。
222名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 04:09:56 ID:5MVEzig6
慌てながらも適切にライナーを介抱したシュレリアは、必要あるのか知らないがソファの上で膝枕をさせていた。
「無茶をしすぎるからです、ライナー。今度こんな事があったら、もうカードは購入禁止命令を出しますからね」
「すみませんでした、シュレリア様……」
頭の上に濡れタオルを置いた状態で、寝そべったライナーが弱々しい声で答える。膝枕に対するコメントは、疲労のためか特に浮かばないらしい。
「とりあえず、今日はもうゆっくりと……ライナー?」
「zzz…」
よほど疲れていたのか、さっきまで起きていたはずのライナーは、シュレリアの膝の上で深い寝息を立てていた。
「全くもう……」
思わず呆れ声が出る。純粋一途で猪突猛進な単細胞が、誤った方向へ情熱を向ければどうなるか……これは実に良い例だった。
しかし、そういった事とは裏腹に、シュレリアは少し嬉しそうだった。自分の膝の上に、無防備なライナーの寝顔がある。何だかライナーを一人占め出来ているような気がして、我知らず口元が緩んでいた。
(こうしてると……ライナーって結構かわいい顔してるんですよね。カード集めに夢中になるなんて、まだまだ子供っぽいし…)
シュレリアは、指先でライナーのほっぺをぷにぷにと突いてみる。特に反応は無い。熟睡しているようだ。
(…………キス……とかしても起きないかな?)
などと考えてしまい、ボッと音が鳴るほど顔が赤くなる。そしてブンブンと首を横に振る。
しかし、それからまた考え込む素振りを見せ、しばらくしてからそっとライナーの顔に自分の顔を寄せ……るけど着陸地点からかなり上空で停止・上昇。引き続き待機しつつ黙考。一人パントマイムを続けるシュレリア。
(千載一遇のチャンスではあります。ですがしかし、こういうのは互いの同意の上でこそ意味があり……でも、ちょっとぐらいなら……いえ、やはりいけません。私情はここでは自重していただきます……ああ、でも……こんなチャンスってやっぱり滅多に無いし…)
シュレリアの明晰なる頭脳が大葛藤を展開する。これがオリカならば、コスモスフィアで天使と悪魔が一大闘争といったところか。
…で、結局。
「……軽く触れるぐらいならOKですよね?」
誰に断っているのか知らないが、一言そう言ってからシュレリアはライナーの寝顔に唇を寄せた。
「……ん」
意外なほどあっさり、二人の唇が重なる。
「zzz…」
当然ながら、ライナー反応ゼロ。
(……つまんない)
キスしてしまった事よりも、物足りなさが先に来る。恋する乙女は我が侭なのだ。色々と!
「ライナー。そろそろ起きて下さい……起きないと、またキスしますよ。今度はディープで。いいんですか?」
「zzz…」
全然起きないライナー。
(本当にしちゃおうかな……ディープに)
とか考えながら、今までその手の経験の無いシュレリア。当然及び腰。どうしようか迷いながら、視線を中途半端に泳がせる。
「あ……」
その時、ちょっと困った物…というか状態を見つけてしまった。
(ラ、ライナー……男性器が…)
仰向けに寝たライナーのズボンの股間の辺り。テントが張られている。
(い…いわゆる、疲れ……何とかいうやつですね)
シュレリアは冷静を装いつつ、かなり動揺している。
(ど、どうしましょう……構造上、男性は溜まった精子を定期的に出さないといけないんですよね……ここは、何とかしてあげるのが親切なのかも…)
かなりずれた思考を繰り広げたシュレリアは、おそるおそるライナーの股間に手を伸ばした。
シュレリアの細い指先が布越しに触れた途端、そこがびくりと反応する。驚いて手を引っ込めたシュレリアだが、また気を取り直して手を伸ばす。
「熱い…」
下着とズボンとを挟んでも、膨張したそこの熱を十分手の平に感じる。
そのまま、ズボン越しにさすってみる。少し固くなってきたようだ。
(脱がしても大丈夫……ですよね?)
起きる様子が無い事を再度確認し、シュレリアはライナーのズボンのベルトに手を掛け――
223名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 04:10:42 ID:5MVEzig6
「ライナーっ、いつまで羅針盤作ってるつもりなの!?」
さすがにしびれを切らしたのか、怒り顔のミシャが部屋のドアを威勢良く開いた。
その目が見たのは、ソファの上、奇妙な姿勢で固まるシュレリア一人。まるで大きな何かを投擲した後のような。
「あれ?……シュレリア様、ライナーは?」
「え、あ……そ、そこに、います、けど」
しどろもどろなシュレリアが指さす先……部屋の隅っこ。意識の無いライナーが横たわっていた。何か、近くの壁に激突したような跡があるのは気のせいだろうか。
「ちょっとライナー、何で床に寝てるのよ?」
「か、かなり疲れていたらしく、作業しててそのまま寝てしまいました……あははは…」
らしくない誤魔化し笑いを浮かべながら、シュレリアは(ごめんなさい……本当にごめんなさい、ライナー……)と、ひたすら心の中で謝っていた。
224名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 04:11:31 ID:5MVEzig6
>>219の発言で瞬間的に思いついたネタです。心から感謝を。


>>220
ヒロイン限定なら
大人ミシャ>オリカ>シュレリア≧ちびミシャ
だと思う。
225名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 04:12:58 ID:BY/iuS+z
>>224
どうみてもこうです
大人ミシャ>オリカ>ちびミシャ>シュレリア
226名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 04:18:15 ID:5MVEzig6
>>225
もう一度確認してみた。


……うん。そうかも。
227名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 06:05:25 ID:kZOvtR9w
>>223
遅くなったが共にGJ! いいね!

オリカ×ハマ
228名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 08:20:57 ID:TpEMPp7i
投げ飛ばさないでください、しゅれりあ様

ところで、クレセントクロニクルのタスティエーラの管理権限を
オーバーライドできないのは問題ではありませんか?
229200:2006/02/17(金) 10:35:42 ID:qBiWf1gQ
>>214
終始ニヤニヤしっぱなしでした。
サンクス&GJです。
230名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 13:23:42 ID:BZDbGkJG
>>214
萌えた。
けど後で読み直して我愛弥はどうなると考えてしまった俺ライナー
231名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 16:36:32 ID:LEUI8T3m
ジャック「オババ様」
タスティ「オババはやめて」
ミシャ 「おばあ様…」
ジャック「婆様」
フラウト「ババ様」
タスティ「orz」

232名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 17:51:56 ID:zSJjg6SH
>>230
そういえば、ミシャの詩はなんて読むかさっぱりわからんね。
233名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 20:00:11 ID:BZDbGkJG
>>232
コピってぐぐれ。
というかLV.4で日本語で言ってるじゃない。
でも微妙にニュアンス違うのか?
234名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 20:16:36 ID:R5wPUWgx
我愛称は某少女漫画で知ったな
235名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 20:23:05 ID:cOn4XYrY
>>234
ふしぎ遊戯の事かー!!!!!
236名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 20:30:27 ID:jHKK4dwG
>>234
らんまで知った
237名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 20:33:19 ID:BY/iuS+z
>>234
第二外国語の授業で知った
238名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 20:33:36 ID:CWehOyLQ
うぉーあいにー
239名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 21:13:22 ID:682ueZP3
>>234
64のマリオカートで知った
240名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 22:00:21 ID:y7RLZqZh
ニーソで知った
241名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 22:31:25 ID:0hKbxPfU
浮気ライナーを踏みながらクロニクルキーを詠うミシャ
縛ったライナーにパージャで迫るオリカ
ライナーが帰ろうとするとサスペンドするシュレリア様
夜な夜なハーモニウスを囁きに来るミュール


EXECの平和時利用が思いつかないよハマン
242214:2006/02/17(金) 23:17:19 ID:9O4S+HM2
>>223
そのシュレリア様は知識だけ先行してるってのはベタだけど素敵ですw
むしろ下は置いといて、完全に行き過ぎのディープを実践しそうで怖い。

>>229
いえ、こちらこそどうも。
ハマの存在はミシャ一歩リードの大きな要因ですね。ミシャ派としては大切です。

>>230
「実体化したハマ(コピー)が消滅する際、コスモスフィアのハマ(本物)へは記憶が継承されない」
という逃げ道が用意してあるので何でもヤリ放題……もとい、切ないラストが保証済みですお(´ー`)
243名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 23:33:46 ID:frXTw/Cc
今クリアしたところだがエンディングの淡白さに泣いた
244名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 01:20:47 ID:XmNBJ7oj
OVA延びた?
取説に2/22って書いてあるように見えるけど俺の目の錯覚?
245名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 07:58:26 ID:r/FNe3pr
きっとシュレリア様の人気に驚いて追加シーン作成してるんだよ。
それかゲームが売れたからOVAを続編も可能なシナリオにしてるとか。
246名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 16:50:58 ID:Lry2plqo
ミシャ-世界の終わりで詩い続ける少女-RPG←今ここ
シュレリア-世界の終わりで迷子になり続ける少女-迷宮脱出ゲーム
オリカ-世界のどこかでオルゴールを作り続ける少女-音ゲー
クレア-世界の酒場で謳い続ける女性-ミステリADV
クルシェ-世界の空を飛び続ける少女-シューティング
247名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 17:05:15 ID:1w/ksnsq
ある古代の機械のレシピを手に入れ それを作ると
何と普通の人間にもダイブ出来る機械が出来てしまった
ライナーの精神世界にダイブしたオリカ
しかしダイブした世界はいきなり深層心理だった!
オリカはそのまま煩悩剥き出しライナーに犯されていく…

というシチュを思いついた
248名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 18:52:36 ID:YNjV8EmZ
>>246
> オリカ-世界のどこかでオルゴールを作り続ける少女-音ゲー
穴猿のようなオルゴール作るオリカ
249名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 19:48:52 ID:p5H43fz2
俺の中ではなぜか
ふたなりのシュレリアが
みさくら化してる
250名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 00:00:59 ID:lpbul5dq
やっぱりアレだよな…
リンケージなシュレリア様→S
装甲取って素のシュレリア様→M

がいいんだよな…
251名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 00:26:08 ID:QpP4QAlP
>>249
おれもおれも
252名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 02:48:50 ID:fZ2ak8mi
>>235
おれはそれのOPで覚えた
253名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 11:02:42 ID:mC1fDnJf
いとおしーいーひとーのーたーめーにー♪

ヒロインの下着シーンにハァハァではなくドキドキしていたあの頃の純粋さを取り戻したい……
254名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 18:35:35 ID:XlZOO6Ot
レ「当たり前だ、お前の子を見るまでは死ねん
 もう、相手は決まっているのだろう」
ラ「安心しろ親父、数ヶ月後に5人ほど見れるさ」
ミ「!」
シュ「!」
オ「!」
255名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 18:42:27 ID:KMXaKF0f
>>254
なんて素敵なライターなんだ
256名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 19:10:47 ID:2D+AQJ/4
>>254
誰と誰と誰と誰と誰の子だ
257名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 19:26:30 ID:ZAmCGciV
名前のあるレーヴァテイルは
オリカ、ミシャ、シュレリア、クレア、ミュール
計算は合うな
258名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 20:18:15 ID:3iRveyJx
スフィア内のミシャとオリカ逆レイプされるライナーきぼん
259名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 20:21:00 ID:r781kFs4
>>258
概ねゲームの中そのものじゃ
260名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 22:33:13 ID:RH6HdMyD
どんすけオリカとちびオリカに
逆レイープされるって考えると…
(´・ω・`)
261名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 22:39:53 ID:Og8IZOZY
>>257
レーヴァテイル限定なのか。
262名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 00:33:06 ID:qdHW/bEc
ライナーはRTじゃなきゃ、起たないだろ
263名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 00:51:45 ID:rcaUCg6q
萌え分が足りない。動悸、息切れ、胸焼け等の症状が現れてきた。
エロくなくてもいいから誰か何か書かんかな……。
264名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 02:40:20 ID:5HPZ3es+
レアード「当たり前だ、お前の子を見るまでは死ねん
 もう、相手は決まっているのだろう」
ライナー「安心しろ親父、数ヶ月後に5人ほど見れるさ」
ミシャ  「!」
クルシェ 「!」
クレア  「!」
オリカ  「…!」
シュレリア「///」
265名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 11:29:46 ID:rLip4VT5
>>264
五つ子か?
266名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 16:41:20 ID:W1OUrTGl
思いついた、なんとなく書こうと思った。初SSだけどね(´・ω・`)
でも仕事が終わるのが0時辺りなんだ・・・その時に萎えてなかったら書くかも。期待はしないで欲しい
あと、携帯からだから、できたら携帯からだとどれくらい字数が入るか教えて欲しい。さすがに書いて消えると・・・(´・ω・`)
267未完成1/2:2006/02/20(月) 22:29:31 ID:qdHW/bEc
明日には、イム・フェーナに行かなくてはならない。
天覇から、私のヒュムノスであるクロニクルキーを取り戻した私たちは、ネモで1夜を明かすことにした。
「嫌だな」
ベットに寝そべった私の口から、そんな言葉が自然とでた。
別に、世界のために謳うのが嫌なわけじゃない、謳うことは好きだし、何よりそれがリューンの血統たる私の宿命なのだ。
だけど、それらに譲れないくらい大切なのがライナーと一緒に居られなくなることなのだ。

ヒュムノスを、私の心の中に戻す時、ライナーは全てを思い出してくれた。
ライナーの記憶には、詩魔法による封印が為されていた。
恐らく、レアードかシュレリア様がライナーに施したのだろうがクロニクルキーの影響でその効力も消えた
だが、今となっては、そんな事はどうでも良かった。

私が謳う使命を持っていなければ、これからライナーと一緒の日々を過ごせただろう。
だけど、これで十分だった、ライナーが私の事を思い出してくれた、一緒に旅もできた。
短い自由な時間だったけど、心残りなど―――。

コンコン

ふと、ドアを叩く音に気がつき思考を中断させた。

「ミシャ入っても良いかい?」
「ライナー?どうしたの?」
部屋に入ってきたライナーは沈んだ表情で、何も言わなかった。

「どうしたのよライナー、らしくないわよ?」
「ミシャ、イム・フェーナへ行くのは止めよう」
ライナーの発言は意外だった。
268未完成2/2:2006/02/20(月) 22:30:52 ID:qdHW/bEc
「あそこへ行ったら、ミシャはまた、謳わなきゃならなくなる。
 ミシャはずっと謳ってきたんだ、もう謳う必要なんて無い。
 ウィルスが出てきても、俺が全て片づけてやる!、だから。」

私は、続く発言をライナーの頬に手を当てて止めた。
そして、私の心も決まった。

「ありがとう、ライナー。
 でも、それは駄目。
 クレセントクロニクルに封印されているのは、第2期の終末をもたらした史上最強のβ純血種。
 シュレリア様でさえ、封印することしかできなかったのよ。」

「そんなの、やってみなければ判らないだろ。」
「ううん、良いの。
 ライナーが私の事を思ってくれただけで。」

「ミシャ…」
ライナーが私を抱きしめてくれた。

「俺、ミシャと離れたく無い
 ようやくまた会えて、記憶も戻ったのに。」
私もライナーを強く抱きしめる
「私もライナーと離れたくない、離れたくないよ。
 この温もりを知ったら、もう一人じゃ謳えないよ。」

いつの間にか涙が溢れていた。
ライナーが更に強く私を抱きしめる。

ライナーの耳元で囁く
「だから…」
「私をライナーのものにして。私にライナーの温もりを分けて」
「ライナーの温もりが有れば、これからずっと、謡い続ける事だってできる」
269名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 22:32:17 ID:qdHW/bEc
正直エロシーンで激しくつまってる…(;´Д`)
でも、せっかく作ったのでとりあえず投下。
エロシーンの修行積んで出直してくるノシ
270名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 22:36:16 ID:qdHW/bEc
あと、激しくオナニー臭が強くてスマソ
記憶とか操作されていないと、漏れがライナーを許せなかった
271名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 01:12:46 ID:KeKCgSZB
セラフオリカとのセクロスきぼんう
272名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 09:48:55 ID:7QMu0nvs
天覇側のRTのおねぃちゃん方の日記とかあればなぁ。

「今日もまた子守唄謳わされた。一人で寝れないのかと小一時間・・・」
「ここ最近頻繁にダイヴされる。ダイヴが終わった後のこっちをみる目が怖い」

とか。
273名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 12:52:10 ID:46S2xr77
子守唄は教会ですが
274名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 16:33:32 ID:7QMu0nvs
ならどっちもあればいいなーって事で。
275名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 17:07:42 ID:/+xxHl4J
【7:12】兵士の笑い声で起床。まだ眠い。うがいをする。喉が掠れて力が出ない。装備はしない。アクセは持ってない。
【7:22】朝食のかわりにグラスノをつめる。体がダルい。イヤになる。
「パトロールにいってこい」ボルドの言葉だ。うるさいんだよ。私は警察じゃないただのRTなんだよ。
【7:35】ダルいパトロール出発。通路ではうるせぇ自販機がわめいている。壊すぞ。
【7:43】「買って〜!」スピカが叫んでいる。私にどうしろっていうんだよ。
【7:50】猫飴購入。子供に飴をパクられたらしい。うだつの上がらない奴だ。
【8:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早く宿舎へ帰りたい。
【8:46】ボルドがニヤニヤしている。
【9:30】早朝パトロール終了。
【9:40】帰宅。
【9:45】お腹がすいた。グラスノを詰める。また体が重くなる。
【10:11】みんなで談笑。ボルドの笑い声にみんながいらつく。
【11:20】ライナー登場。
【11:22】「天覇!おまえらの好きにはさせない!」 相変わらず元気な奴だ。
「やめて〜!壁を壊さないで!」本当はどうでもいい。隊長早くこい。
【11:40】メカミドリに襲われる。キモい。喉が掠れて力が出ない。
【11:42】「おまえらどきやがれ〜!」ボルドだ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【11:43】「これが天覇のチカラだ〜!」さようなら、ザコ兵士127号、こんにちはザコ兵士128号。ボルドがニヤニヤしている。
【11:45】「いくぞ〜!KEI-BO!!」ただの鈍器だ。
「ここは一旦引くぞ!」このセリフには飽き飽きしている。
【11:49】戦闘終了。「大丈夫?」格好だけ聞いてみる。
【11:53】隊長が来た。「RT!助けに来たぞ!」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【12:30】帰宅。宿舎前でイカルガがまた暴れていた。ボルドがニヤニヤしてこっちを見ている。いやがらせか?殺すか?
【12:42】昼食のかわりにやっぱりグラスノを詰める。私を何だと思ってるんだ。
【13:12】「パトロールに行ってこい」ボルドの言葉だ。もうかよ。早えんだよ。
【13:35】またもやダルいパトロール出発。
127号を殴り飛ばしたイカルガが、庭ですやすや眠ってやがる。蹴ったろか。
【13:50】他のRTと合流。私達はどうも企業の本分を超えてる気がする。
【14:01】隊長がまた叫んでる。ボルドにKEI-BOを取られたらしい。ボルドは隊長に恨みでもあんのか?
【14:43】雨が降ってきた。髪が濡れるとかなわんので切り上げる。どうせこんな街に事件なんかねえよ。
【14:48】昼のパトロール終了。
【15:05】帰宅。やはりボルドがニヤニヤしている。
【15:30】みんなで談笑。スピカを追ってミシャが来やがった。暇な女だな。
【15:50】嫉妬したライナーが再び登場。お前らどっちも要らねぇよ。
【16:02】ライナーが社長を人質に取りやがった。
「やめて!社長を離しなさい!」延命剤なくなっちゃかなわんからな。あれ?隊長は?
【16:10】メカミドリに襲われる。キモい。喉が掠れて力が出ない。
【16:32】「おまえらどきやがれ〜!」ボルドだ。いつの間にどこへ逃げてやがったんだ。
【16:33】「これが天覇のチカラだ〜!」さようなら、ザコ兵士128号、こんにちはザコ兵士129号。
【16:35】「いくぞ〜!KEI-BO!!」やっぱただの鈍器。
「ここは一旦引くぞ!」ひとっ飛びで画面外に逃げてやんの。お前の素早さ、何かに活かせよ。
【16:39】戦闘終了。そろそろ死にたい。
【17:53】隊長が来た。「RT!助けに来たよ!」遅い。遅すぎる。うだつ(略
【18:30】晩飯。グラスノを詰めたと思ったら、赤じゃなくて紫だった。私は装備じゃねえよ。
【19:45】風呂に入る。隊長に覗かれないように気を遣う。
【20:30】ボルドや隊長と談笑。眠みいよ。
【21:00】就寝。明日もまた同じ一日だ。
----
こうですか?
276名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 17:10:56 ID:xT2Rpf9O
>>275
こまけ〜な オイwwww
277名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 17:23:30 ID:GyLK2XR5
どんすけ×♀×擬人化×ツンデレ=うほっ
278名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 10:08:06 ID:CSM3VRJZ
>>275
RT荒み杉www

●月×日 ☆☆☆
今日は戦闘中に無理やりかき氷を食べさせられた。
こめかみにキーンときた。許せない。

●月×日 ☆☆☆☆☆
今度は戦闘中に無理やりみりん干しを食べさせられた。
普通は軽く焼いてから食べるものではないだろうか。
少しお腹が痛くなってくる。許せない。
279ミュール日記:2006/02/22(水) 11:58:22 ID:sOYG9R1e
○月×日
子守唄みたいなのが聞こえなくなって目が覚めた。暇だし今日から日記を付けることにする。

○月×日
塔の中を色々探ってみる。別に変わりなし。シュレリアが塔のてっぺんでえらそうにしててむかつく。

○月×日
退屈なので、ちょっとシュレリアに喧嘩を売ってみる。とりあえず意図的にバグを作ってけしかけてみた。

○月×日
この前のバグでプラティナはだいぶ騒ぎになったらしい。せっかくだからもっと本格的にやってやろう。というわけで自立行動できるウイルスを作ってみた。名前はアヤタネ。

○月×日
経歴の偽造なんかに不安はあったけど、アヤタネはちゃんとプラティナに潜り込んだらしい。とりあえず、何かお土産を買ってくるよう伝える。

○月×日
アヤタネがオボンヌとかいうお菓子を箱買いしてきた。友達のオススメとか。なかなか美味しい。今度は3箱買ってこさせよう。

○月×日
アヤタネがエレミアの騎士に選抜された。私の子だから優秀で当然だ。それと、例のオボンヌの友達も同じ騎士になったらしい。
とにかく、これでアヤタネがシュレリアの近くに居られる機会が増えた。さて、これからどうしよう?

○月×日
前にシュレリアのガーディアンをパクって作ったELMA−DSが勝手に出て行ってしまった。やっぱり犬にはちゃんと鎖を付けておかないと。
攻撃が効かないことに焦るシュレリア。笑える。結局その場はアヤタネがELMA−DSを引っ込めてくれた。よく気の利く子だ。

○月×日
オボンヌがパージャを探して下に降りたらしい。さすがに下の事まで気が回らないから、とりあえずほっとく。パージャが来たら来たでいいや。どうせやられるのは犬だし。

○月×日
何か知らないうちに細かいウイルスがだだ漏れしてる。人間はどうでもいいけど、プラティナのレーヴァテイルにはホントごめん。
アヤタネ頑張れ。超頑張れ。
280ミュール日記:2006/02/22(水) 11:59:01 ID:sOYG9R1e
○月×日
子守唄を詠っていた子がオボンヌと一緒に塔へ来た。何故か知らないけど、子供のまま成長してない。でも胸は私よりある。不公平だ。

○月×日
バカ犬が暴走。私の言葉を勝手に使ってイオンプレートを一枚落とす。もうね、アホかと。バカかと。下に住んでるレーヴァテイルが迷惑するでしょうが。

○月×日
タスティエーラが昔のこと持ち出して私の悪口を言っていた。むかつく。

○月×日
オボンヌがパージャを持ってきて、それでバカ犬をやっつけた。グッジョブ。
でも、相変わらず細かいウイルスがだだ漏れ中。面倒くさいから放置。
一番言うこと聞いてくれるのが自立行動可のアヤタネってどうなのこれ。

○月×日
ミシャ(子守唄の子)が小さくなったのは、クロニクルキー(子守唄)のヒュムネクリスタルを奪われたのが原因らしい。オボンヌ達はそれを取り戻すため頑張るとか。アヤタネはアヤタネで何かやりたい事があるとのこと。
私は疲れたから少し休もう。この場所、寝心地だけは良いし。

○月×日
やたら騒がしくて目が覚めた。またウイルスが暴れているのかと思ったけど、違うらしい。下の教会とかいうのが、わざわざ塔に来て喧嘩している。面倒くさいからこれも放置。

○月×日
リンカが聞こえた。いまどき塔と接続するとか、物好きもいるもんだ。
それとアヤタネ。何か私のために色々頑張ってたらしい。気持ちは嬉しいけど、普通に寝てたよ。

○月×日
また子守唄が聞こえるっぽい。眠くなってきた。

○月×日
アヤタネ、やや暴走。私が寝てるうちにシュレリアの体を乗っ取った。そこまでする気なかったんだけど。ここで引っ込むのもアヤタネに悪いから、とりあえず便乗。塔を支配してみる。

○月×日
ずっと詠いっぱなしで可哀想だがら、ミシャをクレセントクロニクルから出て行かせる。

○月×日
一度は直接行ってみたかった塔のてっぺんへ。眺めは良いけど寒い。

○月×日
オボンヌ達が来た。しかもアヤタネを倒して。久々に怒った。痛い目見せてやろうとしたけど、返り討ちにされる。何かもう嫌になってきた。自棄になる。
そしたらシュレリアがサスペンドを詠いだす。そこまでしなくても――
281ミュール日記:2006/02/22(水) 11:59:37 ID:sOYG9R1e
○月×日
リネイションが詠われたらしい。とりあえず生き返った。子守唄が聞こえるけど眠いのを我慢して、ちょっと暴走気味だったアヤタネに文句言ってやろうと思い復活させる。その途端、やたら使命感溢れる目で出て行った。人の話をちゃんと聞け。
追記:サスペンドのせいか、昔やったゲームのデータがdj

○月×日
シュレリアが塔の外に出て行った。管理者のくせに無責任だ。羨ましくなんかない。

○月×日
オボンヌとシュレリアが塔のバイナリ野で何か話をしていた。どうやら仮想体験で遊ぶらしい。むかつくから悪戯してやる。

○月×日
私がシナリオを弄ったとも知らず、オボンヌとシュレリアは仮想体験を楽しんでいる。いい気味だ。

○月×日
私シナリオの仮想体験もいよいよ終盤。仮想とはいえシュレリアが泣いているのは胸がすく。

○月×日
仮想体験がエンディングを迎えた。けど、どちらかというと綺麗な終わり方になってしまった。反省。
次はもっと救いの無いエンディングにしなければ。過去の作品を参考にしてみよう。

○月×日
次回作の構想を練っていたら、私がシナリオを弄っているのがオボンヌにばれたらしい。そのせいで酷い目に遭った。もう止めとこう。

○月×日
いつのまにか、部屋の前にタスティエーラが仁王立ちしている。何やってんの?

○月×日
アヤタネが一つしか残ってないプラズマベルを落とそうとしていた。だから下に住むレーヴァテイルの事を考えろというに、どいつもこいつも。オボンヌ達が阻止してくれたけど、ついでにアヤタネを取られた。返せ。

○月×日
アヤタネ、言うことを聞いてくれない。とりあえず、むかついたからオボンヌ達にA.B.R.をけしかける。でも負けた。不貞寝する。

○月×日
オボンヌ達が部屋にやって来た。
いきなりミシャがウン年前に私が作った詩を詠い出す。恥ずかしいから。凄い嫌がらせだから。見てないで止めてよアヤタネ。「お願いします」じゃなしに。
何かもうね、後はやけくそ。戦って負けて、詠って……疲れたから、日記書くのも今日で止める。
282名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 12:49:49 ID:HPe8IYxa
>>278
桜かよ
283名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 18:40:05 ID:9TwzqToI
>>279-281
ワロスwww
だが>>280ラストの日記はいつ書いたのかと問い詰めたい。

そういやこのゲーム、ファルスといいボルドといい、悪党の割にマメに日記書く奴らばかりだな…
284名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 18:53:32 ID:jrfJiJ35
>>281
ミュールモエスwwww
285名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 20:24:36 ID:NTLk7xE3
>>281
やっぱミュールいいなw
行動原理が「RTの平穏のため」しか無いから普通に良い人なんだよなぁ。

>>283
そりゃもちろんリネイションで生き返ってから
「……あ、こないだの日記書いてない」
286名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 20:32:22 ID:cnNJcVwm
>>281
ミュールかわいいよミュールw
ELMA−DSは暴走したっていうのいいねw
287名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 20:37:52 ID:RZ516ygL
ラストバトルはハーモニウスを歌われた恥ずかしさと
全裸の自分にオボンヌが迫ってくる恐怖で起きたものですかww

288名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 22:51:21 ID:YynnVmqq
しかも全員せらうさ装備とかしてたら
289名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 22:52:22 ID:+7NIRPVJ
ミュールいいねえ。
エンディングのとき、どう思っていたか知りたいよ。
290名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 23:22:13 ID:EBFklK2U
ライナーもはやオボンヌwwwwwwww
291名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 00:21:04 ID:9u4Esuvz
オボンヌTシャツ誰か作ってくれ
292名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 01:20:26 ID:0kcAR33z
>>280
オリカのコスモスフィア乗っ取ってティリア神演じたことが抜けてるだろ
293名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 01:40:03 ID:3BzsDSd5
>>292
あれってほんとにミュールだったんだっけ?
294名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 09:09:34 ID:Nlxd6BcF
実はあれはオリカの妄想だったからミュールは関知していませんってことじゃね?
295名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 10:26:46 ID:JykwuqmZ
ファルス達を動かすために、オリカの心の穴から入った(感染?)んじゃなかったっけ?
296名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 10:54:30 ID:zDIG6oNC
それだと、アヤタネがファルス阻止に動いた理由がつかん罠
297名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 14:04:32 ID:0kcAR33z
別にアヤタネはなんか行動起こしたわけでもないし
あの時点ではまだライナーの味方を演じてたからついてっただけっしょ
ミュールが司祭をウイルスまみれにしてもうイラネって感じだったから倒しただけで
298名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 14:20:06 ID:zDIG6oNC
ミュールは復活できれば、それで良しなんだべ?
なら、ファルスはどうでも良いとしても
オリカを救出に入るライナーは阻止すべきなんだと思うんだ。
そうすれば、リンカで復活出来るわけだし
299名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 14:29:15 ID:0kcAR33z
まだ敵と悟られたくなかったとか
あるいは最初から管理者であるシュレリア様を乗っ取るつもりだったんでしょう
そのためにエレミアの騎士としてシュレリア様の傍を離れなかったんだし
300名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 14:55:44 ID:zDIG6oNC
最初からシュレリア乗っ取るのなら、ELMAタソと戦っている時に乗っ取れば良かったんでね?
301名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 18:18:29 ID:0kcAR33z
今通ったけどプリズムガーデンでアヤタネが目的言うじゃん
シュレリア様の隙をついてシュレリア様の中にミュールを呼び込むことって
オリカにリンカを謳わせてミュール活性化→アヤタネがシュレリア様乗っ取る→ミュールをシュレリア様の中に入れるって流れだろ
つまり上のミュール日記書いた奴はストーリーをもっとよく理解して出直して来いってこった
302名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 18:48:49 ID:k/ytncka
>>301
真面目な話なら理解する必要があるだろうけど
こういうのは多少おかしくてもいいんじゃね?
303名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 19:15:43 ID:2OOhNmSF
お前らマジキモイな
シンガーエンジェルでミュール見たけど
キモイだけじゃん
なんでこんな盛り上が…

>>281
ミュールテラ萌エシュwwwwwwwww
304名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 21:04:57 ID:QzseKWUK
>>279-281
なんかアヤタネってミュールに可愛がられてんだなとオモタ。
305名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 22:25:28 ID:6vQSJJiH
ぶっちゃけID:0kcAR33zは空気を読めるようにして出直してこいってこった。

>>281
ミュール白いよミュール
306名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 22:26:24 ID:LFvMrZ0u
黒オリカと黒ミシャの逆レイプまだ〜
307281:2006/02/23(木) 23:54:51 ID:CXPxacQW
皆さん、レスありがとうございます。

自分はまだオリカルートをプレイしていなかったので、その辺りの記述をぼかしてしまいました。その点を不快に思われた方には申し訳ありません。
それとフォローをくれた方々、ありがとうございました。

>>283
285の仰っている通りでお願いします。

>>304
それを感じて貰えたら凄く嬉しいです。
308名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 23:59:57 ID:0kcAR33z
ID変わる前に言っとく
もう来んな
309名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 00:06:20 ID:f5kAdwGo
空気読めないID:0kcAR33zもな
310名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 01:06:47 ID:/qO/pViV
オリカEDはラブラブ感出てるのにミシャEDはあまり感じない
311名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 01:32:18 ID:zZ31foNC
とりあえず最萌えはどんすけでいいのか?
312名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 01:34:19 ID:69NZm2bH
ここで>>281に準じたミュールを投下。

台詞は(犬が喋ってた言葉+>>281)/2の感覚で。
313名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 01:34:55 ID:69NZm2bH
 正直、何でこうなったのか分からない。新手のいじめか?俺には判りようが無いけど。
 シンガーエンジェルで見事な鬱ゲーライターの腕を発揮した某氏と俺の上司がお茶している。
「で、相も変わらず管理者の名の下にウイルスを放置かつ権限を振り回して下界へフリーパスかしら?」
「どこかの誰かが作ったウイルス増殖プログラムを早く削除出来ればとても都合が良いのですが」
「そんなウン年前に作ったプログラムの構造なんて覚えてると思う?」
「まぁ、覚えていないでしょうね」
「それはそうとそこのオボンヌ、アールグレイお代わり」
「ライナーをオボンヌ扱いしないで下さい」
 最大の疑問はなぜこの二人がこんなにも仲睦まじくお茶をしながら俺に給士をさせているかだが、
理由はファンタスマゴリアを歌った数ヶ月後...................

**********

「むー」
 オリカからジェラシーを感じる。
「なんでこー、訳もわからずレシピ通りにしか作らない人が器用かなぁ」
「人に軽く『やってみようよ!ねぇ……』なんて上目遣いでやらせてるRTの台詞とは思えないな.....」
「器用過ぎるのも問題だよ」
 こう聞くとオリカルートで終わった気もするが、一応現在地はプラティナだ。図書館の司書室だ。
 ちなみに現状はオルゴールを作らされている俺という状況。オリカ、公私混同していいんだろうか。
 今し方完成したオルゴールは見た目は悪くないもので、タイプは方形の箱にディスクをセットすることによって
曲を流すことが出来る。虹色の円盤の先祖とも言えるものだ。
 テーブルを模したような形をしながらも側面にはオボンヌのレリーフを彫ってある。なかなか良い出来だとは思
うがオリカがしかめっ面をしながら「ライナーが好きならいいんだけど」とあまり気に入って貰えなかったようだ。
なぜだ。これをプラティナ印の新名物グッズに出来ないだろうか。販売部のおじさんに今度聴いて見よう。
「ねぇ、ライナー、それの音さっそく聞かせてよ」
 オリカが待ちきれないとばかりに言ってくる。そのワクワクしたような目線は正直性欲をもてあます。違う。
「俺のを聞かなくたって、オルゴールなんていつも聴いてるんじゃないのか?」
「ライナーのがいいの!」
 ネジを回す。キリキリ言わせて巻く心地まで気持ち良い。何度でも言おう。良い出来だ。

 ちゃちゃらーちゃ ちゃちゃらーちゃ〜♪
314名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 01:35:44 ID:69NZm2bH

「言の勾玉やー♪」
 良い曲だよな、リグヴェーダ。クロニクルキーと並ぶ神曲だろ。

 ゾワッ

「・・・・・・ライナー」
 どうした、オリカ、そんな冷ややかな視線で見てくるなんて。
「…もういいよ」
 プイ。という効果音がつかんばかりに視線をわざとらしく逸らしてきた。正直可愛い。だが
「え、俺なにかした?」
 にしても怒っている。何故だ。ここは一つ、ツキカナデで作っておくべきだったのだろうか。
しかし残念、月奏買ってないんだよな、俺。星詠派だし。
「…ライナーのバーカ」
 出て行ってしまった。だから、俺何かしたか?


 捧げや 捧げや 言の勾玉や....
 癒せや 癒せや 呪り永久に真に.....

「そうそう、名曲だよな、リグヴェーダ」
「そうね、自分でも割りと気に入ってるわ。自棄の産物だけど」
「ミュールの辛さと喜びがひしひし伝わってきたな。まるでツンデレだ」
「いや、別にツンデレじゃないし、恥ずかしいからハーモニウス止めて欲しかっただけなだけど」
「またまた謙遜しちゃって」
「黙れオボンヌ」

 かこつは運命 すまふ術なし.....
 孤独にねんじ かく歩む道......

315名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 01:37:44 ID:69NZm2bH

 彼女の口から出るヒュムノスはやはりか細い、救いを求めるような声が確かに聞こえた。
 窓から入る微風とは言えない風にも気の遠くなるほど伸ばした床にまでつく髪は殆ど動じない。
 シュレリア様の真似であろう、サマーブリーズも良く似合うようだった。
 こうみるとやはり美少女と言うに相応しいが、その異様に白い肌がその様を貶めている。
 表情はその寂しげな雰囲気に反してどうでも良さそうな顔をしている。
 でも、これは、まだ、全てを受け入れることが出来ずに泣いているかのような雰囲気をもっていた。

「なんだかんだ言って寂しかったんじゃないのか?」
「そうかもしれn」
「ってうぉぅぁミュール!?!?」
 今の今まで服を着ているので気づかなかった。ていうか音沙汰無いとか思わせておいて急に出てくるなよ。
「本気で黙れオボンヌ。これが天然というから驚きね。仮想世界の不条理ゲーもびっくり」
 俺は今、人として駄目って宣言されたのか?
「いや、なんなんだよ、不条理ゲーって」
「それはそうとオボンヌ。今の顔は割りとかっこよかったわ」
「何が……、?!」
 いきなり顎を上げてキスをされた。
 窓の光だけのほの暗い室内でもつやつやと輝いていた唇が触れるのは正直性欲をもてあます。



「そういえばオボンヌ、フレンチキスなんて言葉ってまだ人間にある?」
「俺の純潔を返せ」


316名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 01:39:45 ID:69NZm2bH
続けると長編になってしまいそうだ。
この辺で止めとこうλ.....
317名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 02:32:42 ID:ow/wuAUK
いつのまにかスレがウィルスに侵食されてしまった件について。

とりあえず>>316は早く続き執筆キボンヌ
318281:2006/02/24(金) 03:16:33 ID:R3bl3+kn
>>316
正直凹んでいましたが、元気が出ました。ありがとう。そしてGJ!
319名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 04:41:09 ID:uDrvpzO5
暗い暗いと言うよりも、進んでエロを書きましょう。
ということでエロいのできました。エロくなかったらごめんね。

……なんかいろいろと間違ったけど。
320新レベル7:2006/02/24(金) 04:42:36 ID:uDrvpzO5

「ライナーっ。ねー、どこ行ったのよーっ!?」
 遙か遠方に巨大な塔を望む街道で、ミシャは声を張り上げていた。
「まったく……こんな見渡しの良い所ではぐれるなんて」
 ――この事態の根本は一体何で、そして誰なのか、今となっては定かではない。
 ライナー、ミシャ、オリカの間で繰り広げられた壮大な喧嘩は、1週間程の時間を費やし、ようやく収束を迎
えようとしていた。
 この喧嘩、元はと言えば、両者のコスモスフィアを綺麗に完了してしまったライナーの安直さに原因があるの
かもしれない。しかしその後、事を大きくしたのは当のミシャとオリカ。プラティナやテル族はまだしも、果て
は教会や天覇を巻き込んでの騒動になり、鎮火までに多大なご迷惑を方々にお掛けしまくったのだった。
 結果、2人は仲直りすべし、と上から(レアードや亜耶乃を含むメンバーで構成された特別委員会である)の
勅令を受ける。そして、だったら相手を知らないといけない、と主張するライナーの提案で、ミシャは人生初め
てのダイブを行う事となった。
 で、道に迷っているワケである。
「オリカは見つからないし、ライナーは居なくなるし、どうなってるのよ……もう」
 盛大に溜息をついて、ミシャはとぼとぼと元来た道を戻っていた。オリカの世界には1つの大きな街と1つの
巨大な塔以外には、さして目立つ施設は無い。塔のふもとにオリカが居ると言ったライナーについて行ったもの
の誰にも会えなかった2人は、さらに街を目指して歩いていた筈だった。――途中、ライナーの姿が忽然と消え
去るまでは。
「はぁ……ちょっと疲れたかも」
 精神世界でも疲れるんだなぁ、とか考えつつ、ミシャは街道沿いに転がっていた樹の側に傍を下ろす。
 オリカのコスモスフィアは、とても平穏な世界だった。オリカらしいな、というのがその第一印象。静か過ぎ
るような気もするが、街でも何でもない只の道なのだから仕方が無いのかもしれない。ただ、オリカやライナー
の話では、ヌイグルミのどんすけが出迎えてくれるという話であったのだが、その姿がまだ見えないのが少々気
にかかる。
 穏やかな陽光と頬に当たる微風。
 ミシャは、樹にもたれ掛かったまま、目を閉じて深く息をついた。
321新レベル7:2006/02/24(金) 04:45:09 ID:uDrvpzO5

「……んぅ……」
 息苦しさに呻いて、ミシャは寝返りを打った。堅く冷たい床に手を着くと、その感触で急に目が覚める。
「……え?」
 唖然として、ミシャはしばらく暗い部屋の壁を見つめていた。
 やがて、慌てて起き上がろうとして、ジャラジャラと耳障りな音を鳴らす鎖に気付く。鉄鎖は、すぐ傍にある
石柱から伸び――ミシャの首に填められた赤い首輪に繋がっていた。
「なっ……何よ、これ」
「あ、気に入ってもらえた?」
「あ、オリ……カ……?」
 聞き慣れた声にホッとして振り返ったミシャは、オリカの姿を見て声を失う。
 オリカは、いつか見た露出の極端に多いコスチュームを纏い、妖艶な笑みを浮かべて、ゆったりと足を組んで
座っている。その格好自体は、確かに見た事があるものだ。しかし、その表情は、ミシャの知っているオリカの
ものでは無かった。
 微笑、と言うよりも、嘲笑。人を見下したような、気に障る笑顔。
「ようこそミシャ、レベル7へ。お逢いできて、とっても気分が良いよ」
「それは、どうも。……で、これ、なに?」
 鎖を手に取ってミシャが訊く。既に警戒レベルは最高に達していたせいか、抑えた筈の言葉尻が若干ぶれた。
どうやら、ライナーが危惧していた"今はたぶん大丈夫だけど、一応留意しておいて欲しい非常に危険な事態"に
遭遇しているらしい。
「私からのプレゼント」 うっとりとしてオリカは言う。「最高に似合ってるよ、うん」
「有り難い事ね」
 "この"オリカの意図は、ミシャにはよく解らない。解るはずもない。しかし、これがあまり平穏な状況でない
事だけは確かだ。
「オリカ。歓迎してくれるのは嬉しいし、プレゼントも素敵なんだけど……ちょっとこれ、息苦しいわ」
「そう? でも仕方ないよ。ミシャは大好きだけど、捕まえておかないと何をしでかすか、わからないからね」
「……別に、何もしないわよ」
「ウソつき」
 即答したオリカにかちんときて、ミシャは身を乗り出す。
「嘘じゃないわ。ねえ、私はオリカは仲直りしようって言ってダイブしてるのよ? それなのに、こんな風にし
たんじゃ、ライナーだって――――ぁぐっ!?」
 突然鎖が引っ張られ、ミシャは尻もちを付く。何とか首輪を手で押さえ付け、誰が鎖を引いたのかと振り返っ
た。
 けれど背後には、石柱と暗がりがあるのみ。
「ごめんごめん、ちょっとムカっときちゃったから」
 にこやかにオリカが言う。
「そ、そう……」
「ほんとう、ごめんね。でも……ね、ライナーの名前は、私の前では呼ばないで欲しい、かな?」
 ミシャはここにきて、コスモスフィアを甘く見ていた事を後悔していた。
 当然、そそのかしたライナーにはしっかりとお灸を据えねばならない。……しかし今は脱出が先だ。
「わ、わかったわ……。私は、ここでじっとしてればいいのね?」
「さすがミシャ、私なんかと違って理解が早いね」
 返答が用意できない。そんな事ない、と言おうとしたミシャは、結局口をつぐむ。
 オリカはここがレベル7と言った。だとすれば深層心理だ。どのような言であれ刺激するのは危険である。
「あれ、だんまり?」
「……私といても、つまらなくない?」
「ううん、私はすっごく楽しいよ。だって優等生のミシャが首輪付けて床に転がってるんだよ? あはははは、
おっかしーっ。……ね、すっごくおかしいよね?」
 唇を噛んで、ミシャは無言を通す。ここはオリカが飽きるのを待つしかない。
322新レベル7:2006/02/24(金) 04:46:08 ID:uDrvpzO5
「どうしたの? ミシャ。いつもはライナーに話し掛けてばかりなのに……私とじゃ、つまんない?」
「そんな事は、ないわ」
「だって、おしゃべりしてくれないよ?」
「じゃあ、何を――」
「私みたいなバカとは話したくない?」
「っ……」
 逃げ場がない。
 今更ながらミシャはそれを実感する。このオリカは、この世界における暴君だ。それも、最高に意地が悪い。
「まただんまり……」
 空気も揺らさず、オリカが椅子から立ち上がる。つかつかとミシャの傍に歩み寄ると、目の前の冷たい床に座
り込んだ。その座り方はまさにオリカ本来のもので、それだけでミシャは嫌な気分になる。
 うつむいた顎を掬って、オリカはミシャの顔を覗き込む。
「綺麗な瞳……」
「……行ったら、いいじゃない。その……彼のところに」
 しびれを切らしてミシャは踏み込んだ。
 オリカはきょとんとして――小さく笑う。
「決めた」
「え? ……ひゃっ!?」
 ミシャは急に押し倒されて声を上げた。かろうじて頭を打つのだけは避けたが、そのままオリカに押さえ付け
られてしまう。
「今日はミシャで遊ぼっと」
「な!? ちょ、ちょっとやめなさいよ!」
 服を脱がし出すオリカの手を慌てて捕まえようとしたものの、逆にそれを何かに絡め取られる。見れば、ミシ
ャの腕に巻き付いている何か縄のようなもの。
「邪魔だよ〜」
「く……な、何よこれっ!?」
 ミシャは既に身動きがとれない。体にはオリカが乗っかり、腕は頭の上で縛られている。それでも抵抗するミ
シャを見て、オリカはひどく嬉しそうに笑う。
「あははっ。大丈夫だよ、ミシャのキレイなカラダにキズを付けるような事はしないから……」
「や、やぁっ!」
 爪を立ててミシャの服を無造作に破り取る。露わになるミシャの胸を、オリカは力任せに掴む。
「いたっ!? い、痛い……よ……」
「おっぱい大きい……」 呟きながら、ぐにぐにと揉みしだく。「ズルいなぁ……。スタイルもいいんだもん、
なんだか妬けちゃうな」
「やめて……やめて、オリカ。こんな……」
「やめない」
 服を剥ぐオリカの手は止まらない。ミシャが悲鳴を上げる間も無く、最後のショーツもオリカは取り払って投
げ捨ててしまった。
 羞恥に顔を染めたミシャは、目に涙を浮かべて顔を逸らす。しかしオリカはそれに目もくれず、すべすべとし
たミシャの白い肌に手を這わせていた。頬から肩へ、そして胸へ。ピンクの突起を潰すように転がして、ミシャ
の反応を見る。
 それでもミシャはただじっとしているだけ。
「かわいくないの」
 ぼそっと言って、オリカは唐突にミシャの太股に指を滑らせた。
「あ……ひぅっ」
「あれ、ここがいいのかな?」 オリカはクスリと笑って、太股の間をまさぐる。「それともこっちかな?」
「お、おねがい、そこは……」
 まだぴっちりと閉じられたそこへ、オリカの指が割るように軽く入り込む。
「へぇ、キレイ、と言うか、触った事すらない感じだね。オナニーしたことないの?」
「っ!?」
 身を硬直させて、ミシャが首を振る。
「な、無い、わよ……」
「ウソ……じゃないっぽいね、これは」
 指を離して、オリカはミシャの表情を見遣る。強気だったミシャの怯えて泣いている顔は、今のオリカにとっ
ては最高の調味料だ。その震えを止めてあげるかのように頬を撫でて、オリカは優しく囁く。
「じゃ、わたしが教えてあげる」
323新レベル7:2006/02/24(金) 04:48:05 ID:uDrvpzO5

 片足を大きく持ち上げ、オリカはそこに顔を埋めた。
「ちょっと、オリカ! や、やめっ……!?」
 触れた舌の感触に、ミシャは悲鳴を止めるので精一杯だった。ちろちろと舌を器用に動かして、オリカは狭い
入り口をなぞるように舐める。唾液をまぶし、それを塗り込むよう丹念に。ミシャはそれでも声を出そうとはし
なかったが、徐々に息は乱れ始めていた。
 もう一息、とオリカは少女のようなそこを舐めながら、さらに指ですぐ上にある突起に軽く触れる。
「いっ!?」
「あ、強すぎた? ごめんね」
 謝罪の言葉を漏らしつつ、オリカは指を止めない。そこへ触れる度にミシャが悲鳴を上げるのが面白くて、
そして可愛らしくてたまらない。反射的に動く脚を掴まえつつ、じっくりと愛撫を続ける。
 ひとしきりそうして愛撫をしていたオリカは、舌に唾液とは違う味が絡んできた事に気付く。粘ついた液体が
少しずつミシャの中から零れてきていた。
「ミシャ、濡れてきたよ?」
「や、ぁ……」
 ミシャの反応は薄い。いやいやと首を振ってはいるが、荒い息はもう隠しようがない。
「気持ちよくなってきちゃったんだぁ」
「そ、そんなことない……わよ……」
「……まだ、わかんないかな」
 ぐい、とオリカはミシャのクリトリスを押し潰す。
「ひぃっ!? い、いたいっ!」
「ウソをつく人は、オシオキだね」
 オリカはミシャの脚を持ったまま身を乗り出した。脚を180度に広げられてミシャは呻いたが、気にせず
そのまま胸にしゃぶり付く。そして空いた指を、僅かに口を開いた膣に少しだけ挿入した。
「いやぁっ!? おねがい……お、おねがいだから、それ……それだけは……」
 その軽い侵入に、ミシャは取り乱して懇願する。
「ミシャ……みっともないなぁ」
「ぐすっ。だ、だって……ひぐっ、それだけは……」
「だいじょうぶだよ……」 オリカはそっと指を抜いて、それを自分の口に含む。「破るような事はしないよ。
ただのお勉強だからね……今日は」
 割れ目の上を濡れた指でなぶる。愛液が絡んで、随分と滑らかになっている。
324新レベル7:2006/02/24(金) 04:48:43 ID:uDrvpzO5
「あぅ……ふぁ……」
 たがが外れたのか、ミシャは少しずつ声を漏らし始める。上気した表情で、けれどずっと目を瞑っていた
ミシャは、薄目を開けて乳首を口の中で転がしているオリカを見た。そこにあったのは、先ほどまでの妖艶で
見下すような様子では無く、何か大切なものを慈しむような仕草。
 少なくとも、ミシャにはそう見えた。
 殆ど未知の感覚に思考の大半を奪われていたミシャは、それにふと安堵を覚える。体の力が抜けて――膣口
からトロリと愛液が溢れた、その感触も判ってしまった。
「すごい……もうベトベトだよ」 オリカが囁く。
「んっ……ぁ、あくっ、んぅ……」
 嬌声とまで行かないまでも、ミシャの声は快楽に染まっていた。
「気持ちいい?」
「……き、きもち……いい……」
「そっかぁ、ミシャは縛られて弄られても、気持ちいいんだ」
「ぅ……うん……きもち、いい……の」
 オリカの指の動きが速くなる。そのミシャを追い詰める動きに、体は正直に反応する。思わず動いてしまう
腰を抑え、オリカは指をまた僅かに沈める。今度はミシャの拒絶も無い。入り口を上下に擦り、溢れ出す液体
を塗り込んでいく。
「あうっ、や、すごぃ……。お、おりかぁ……あたし、なんか……」
「イっちゃう? ミシャ、そんなに気持ちいい?」
「わ、わかんないよぉっ……ひぅ、あんっ」
 オリカの口と指に翻弄されて、ミシャはただ悶えるままに声を上げる。絶頂に関する知識があまり無いミシャ
は、自分の置かれている状況が正しく判断できない。オリカの言葉も理解できない。ただ、何かとてつもなく
急かされているような感覚だけがあった。
「じゃあ……イかせてあげる」
 宣言して、オリカは唐突に、ミシャのクリトリスを指で弾いた。
「っ!!?」
 声も出ず、ミシャは背中を反らせて硬直した。軽く痙攣するミシャの体を、オリカはそっと支える。
 途切れ途切れの呼吸が、ミシャの絶頂の様子を物語っていた。開けられた目からぽろぽろと涙がこぼれる。
 しばらくして、ようやく戻ってこれたのか、ミシャは大きく息をつく。そして怯えるように体を丸めた。
「ん、頑張ったね」
 オリカがミシャの頭を撫でる。ミシャはその温もりが嬉しかった。嬲られ続けた部分は未だに快楽の残滓を
発し続けていたが、とりあえず事が終わったという事実だけは実感できる。
 ミシャを抱き寄せて、オリカが訊く。
「すっごい気持ちよかったんだね」
「……うん……」
 素直にうなずく。オリカの胸の中は暖かさに満ち溢れていて、酷く抗い難い。
「私も嬉しいよ……ミシャがこんなエッチなんだって判ったから」
「そう……なの?」
「うん」
「そっか……」
 何だろう。ミシャは思う。
 こんなオリカの優しさこそ、自分の求めていたものなのではないだろうか。いつも自分を抑え付けてきたから
こそ、何も隠し通す事のできないという状況は、どこか不安で、けれどとんでもなく安らかだ。
 そう、この行為は、似ている。あれに似ている。
 それは、既に経験した事のある――
「ミシャ」
「ぁ、ふ」
 オリカが強引に口付けをする。
「もう一度……いえ、もっと、ずっと、しようか?」
 口を離して言った言葉に、ミシャは頷く。
「ミシャは気持ちいいこと大好きだね……」
「うん……」
 何か一瞬、気付きかけた違和感が軽く飛んでしまう甘美な響きに、ミシャは脳が痺れるのを感じた。
 触れるオリカの指に、ミシャは同じように体を震わせる。
 思考に靄がかかる。
 風景が白くなる――。
325新レベル7:2006/02/24(金) 04:49:29 ID:uDrvpzO5

「――落としたよ。強制ログアウトはあまり良くないんだが……」
「悪いな、ホーライ」
 眠り続ける2人のレーヴァテイルの顔色をそわそわして見守るライナー。
 オリカにダイブしたミシャが帰ってきていない。そもそも今回のダイブに制限時間を設けていたライナーは、
時間いっぱいまでミシャをコスモスフィアで探したものの、結局探し出せずに帰還していた。すると、ミシャは
一向に目覚める気配が無い。しばらく待ったが、ダイブ屋の提案もあり、結局は強制的に回線を落とす事で、
ミシャの意識をこちら側に引き戻す事になった。
「ミシャ? オリカ?」
 2人の肩を揺すると、先にミシャが目を開ける。
 ダイブ屋にほっとした空気が流れた。
「よかった、どうなる事かと思ったよ」
「らい、なー……?」
「ああ……大丈夫か?」
 様子のおかしいミシャの顔を、ライナーが覗き込む。
 ミシャはたっぷり10秒ほども固まっていたかと思うと――瞬間沸騰した。
「きゃぁぁぁぁっ!?」
「ぐほぁっ!?」
 ものすごい勢いで繰り出された掌底が顎にクリーンヒット。脳を揺らされてダウンするライナー。
「な、ななな、な……」
 手で体を隠すようにして、ミシャはゆっくりと周囲を確認する。
「だ、ダイブ屋……?」 はああああ、と溜息をつく。「あ、あれは……冗談抜きで危なかっ……た?」
 危ない、と言うか、既に被害を受けたのでは、と考えたミシャだったが……あまり考えない事にした。
 とにかく、夢などとは比べものにならない程、圧倒的なクオリティで記憶は完璧に残っているのである。もう
忘れる事などできそうにない。軽いか重いかは不明だが、とにかくトラウマになったのが自分自身ではっきりと
自覚できた。
「……んー?」
 その脇で目覚めて、むうー、と背伸びをするオリカ。
「あ、ミシャちゃん、終わったのかな?」
「そ、そう、ね……」
 目尻をぴくぴくと動かして、辛うじて平静を保つミシャ。オリカの笑顔が、目に痛い。知識として、
コスモスフィアの中の事は本人は知らないと解っていても、ちょっと冷静になれそうにはなかった。
「あれ!? ライナー、なんで床で寝てるの?」
 椅子から抜け出してライナーに駆け寄ったオリカは、その頬をつんつんと突っつく。
 ミシャもそれに続いて――続こうとして、体中に残る"あの"感覚に、ぶるっと震える。けれど、何とかそれを
抑えて、オリカの肩をポンと叩いた。
「ね、オリカ」
「ん? なに? ミシャちゃん」
 振り向くオリカは、いつも笑顔だ。
「とりあえず、あれね、仲直りよね」
「そ、そうだね……」
 喧嘩してた手前、未だバツが悪いのか、オリカは照れる。
 しかしミシャは既にそんな場所には居なかったのであった。
「……じゃあ、次はオリカの番、よね――」
326新レベル7:2006/02/24(金) 04:51:57 ID:uDrvpzO5
オワタ
もとい、終わり。

逆レイプものだった筈が――いや、逆レイプものなんだけど、なんか違うような?

ライナーミシャオリカの酒池肉林逆レイプを希望の方スマソw 書いてたら変わってっちゃった。
だって3Pって書くの難しいんだもん。
327名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 05:36:43 ID:As+l8qvT
⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ユリキター
328名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 06:33:00 ID:gf7niiO6
>>318
二次創作でどっかおかしいところがある、なんてのはよくあるんだからあんま気にスンナ。
特に279-281みたいなネタ系ならね。

ガチでシリアスなのを書きたかった場合はまた少し変わってくるだろうけど。

>>326
ゴチです。朝からなんてものを…(*´Д`)ハァハァ
で、コスモスフィアでのことってダイブされた側は覚えてるんだっけ?

と、こうなる。説教になったのでとりあえず抜いてくる!ノシ
329名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 20:35:09 ID:JNc3k0nj
この世界ってメガネあるのかな
330名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 20:45:22 ID:/qO/pViV
ダイブ屋
331名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 23:03:17 ID:gHPZ7Dz8
>>316
ミュールかわいいよミュールw
続きをお願いしますw

>>326
GJ!
この後ミシャにダイブしたオリカがどうなったか気になるw
332名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 00:17:05 ID:jazMAB/w
>>328
本来は覚えてないはず
だけど今回は強制終了だから覚えているって事でいいんじゃないか?
333名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 00:56:55 ID:mN89jkLY
ジャックはG-ウィルスの調査してたのか
334名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 01:31:05 ID:eb3Zh0Db
>>329
カイエル・クランシー
335名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 01:46:23 ID:4OWZt946
>>329
さらに追い討ちをかけるが、トークでエリカが「メガネを掛けるのは嫌」と言っている。
336名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 08:47:02 ID:x297PmNN
・・・エリカ?
337名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 13:47:51 ID:b94Mi0vY
ギャーース

うるせー口が滑ったんだよバーカバーカヽ(`Д´ )ノ
338名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 18:25:44 ID:k5KYeGXu
>>337
モエス
339名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 22:35:01 ID:fpRYg+DC
シュレリア様分が足りないので誰か補給を
340名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 22:44:06 ID:ld2nCJQ2
シュレリア様の胸が足りないので誰か補給を
341名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 23:11:02 ID:grv1TMMC
シュレリアは射程外なので却下。
342名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 02:00:55 ID:AUK2WyNv
シュレリア様に足コキして欲しい
343名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 04:48:15 ID:Ik4+G8TH
>>332
オリカ覚えてるみたいな描写はないと思う。


このスレのおかげでミュールへのイメージが90度(ちょい萌→激萌)変わった。ありがとう。
344名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 15:52:17 ID:4SH3+Qvw
>>279-281
なんかこれおかしくねえ?
なんでミュールは関与してません的な内容なの
アヤタネはミュールの指示で動いてたんだろ
345名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 18:00:50 ID:HTtki9+8
             _____,. -─ - 、
            く. / !      \
     ,..-‐- 、   /   ' 、   :::...:: \
   / ,. -- 、 `ヽ.r〈     \      \
  / /    ヽ  `\\  ..::: \     ヽ.
  i  !   ,.-'"     \\     `''ー--‐''" i
  ヽ. ヽ/         \\     _    」
    >   ´●        \\  く \  i \ 
   />    ,.'"´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ. 、.,_へ `二二i
   ト、    i     ▼      i    ̄ ̄!
   |:::::>  ゝ、_______人_________,.イ    <:::|
   i∠_____ /  /--,─‐,---ヽ ヽ.     >!              |
    ',:::::::::/i  .ハ-!-ハ ハ! -!-ハ  i   <:::::!               |
     ヽ、/ | | irr-!、 V ,r‐-t:、! |    >´              J
      `''-| i i ゞ-'    ゞ-'゛! l.| ,.イ      <クマー?
      /| |ハ、"   _   ",.イ || ̄::::ヽ、
     /::::::| |:::ー>ー--‐=''´:::| /:::::::::::::::::\
   ∠:::::::::::::ヽ!::ハ:::::::::::::/!:::::::::レ'::::::::ハ::::::::::::\
     ̄77ヽ;::::/ヽヘ:::::::::/_」:::::::::::::/--ヘ:::::::「 ̄  
    //  、!:::::L___ヽ∠___ヽ_:::∠!   __!ヽ!ヽ.
   /  !-、 `''ー--、:::::::::::,.-──'^ヽ (::::|   ',
  /   !/     !─‐ !        ン!   ハ
  !   ヽ/⌒L___ノ──'ゝ、    (ヽ/ !  / i
  |     7 ̄         ̄ ̄ 'く\/)| /  /
346名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 19:47:11 ID:pRCI46Sg
>>345
どんすけーお腹空いたー
347名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 22:06:20 ID:F0B0KINa
>>346
つメシジュース
348280:2006/02/27(月) 00:59:13 ID:bQrpHE91
>>347
「んんっ!?・・・んく、んく、んく・・・ぷぁっ。
 あぅ・・・どろどろしたの、ちょっとこぼれちゃったよ・・・」
349名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 08:50:39 ID:Vgpq0y2b
シュレリア様には心の護はおらんからなぁ
350名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 14:32:23 ID:T8CFr7v2
心の護というよりミュールが出張ってきて

「またきたの?あなたもシュレリアも暇なのね」

とか言い出しそう。
そしてシュレリア様とミュールでピリピリ空気の中、新しいシナリオのゲームでも始めそうだ。
351名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 15:53:10 ID:R1FGvS5U
オボンヌデイズ
352名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 16:25:43 ID:PcvlVHNh
私は、おはようのキスがしたくて――その欲求が抑えきれずに――彼の口枷を外そうと手を伸ばした。
彼だってもう、私がどんな風に彼のことを思っているか理解してくれたはず。無闇に声を上げたりはしないと思う。
口枷に手が掛かる。なぜか彼の顔は怯えているように見えた。そんなわけないのに。
口枷が外れて、
「ライナ――」
「この変態女っ! 近寄るな、触るんじゃねえ!縄をほどいて俺を家に帰せよっ!」
ライナーは絶叫した。
「変態?」
無意識に、私はリンケージで殴っていた。無意識なのだから、加減なんかできるはずもない。
パンッ、という甲高い音が四、五回もしただろうか。気が付くと、両の頬を真っ赤に腫らしたライナーが倒れていた。
酷いことをしてしまったと思う。今の彼はあの女の影響を受けているから、私を受け入れてくれるに時間がかかるのはしかたがないのに。
私は謝ろうと口を開いて、
「ごめん――」
けれどそれは、ライナーのさっき以上の大音量の叫び声にかき消されてしまう。
「助けて! 助けてくれっ! ミシャ!」

一瞬、目の前が白くなったような気がした。
顔面をリンケージで蹴った。
なんで、私の気持ちを分かってくれないんだろう。こんなに大切に思っているのに。
馬乗りになって、リンケージを無茶苦茶に叩き付けた。
どうして、あの女の名前なんて呼ぶんだろう。よりによって、あの女の名前を。
叩くのをやめると、両手を拘束してあるせいで顔を庇うこともできないライナーは、
ぼろぼろになって鼻からは血を流していた。
「やめて……やめてくれよ……」
弱々しく呻く彼にまた口枷をはめて、手足の拘束を確認してからクローゼットに押し込める。
一緒に朝食を摂ろうと思ったのに――。

まあいい。私がプラティナにいってる間、ひとりでいれば頭を冷やしてくれるだろう。
そうすれば、誰が本当にライナーをかけがえなく思っているか理解してくれるはず。
353名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 16:39:34 ID:v/AgVqQn
((((((((;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガクブルガクガク
354名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 16:51:57 ID:U76qMyDH
シュレリア様テラコワスwww
355名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 17:50:13 ID:c9ce7Cyt
こ、これが監禁エンドってやつか…!
356名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 18:22:39 ID:TWtFKBbE
>>349
>シュレリア様の心の護
つ[ソリッドうさこ]

>>352を見て確信しますたgkbr
357名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 19:09:27 ID:XHHYloIT
>>352
キタコレwww

やっぱ適応範囲が広いよこのゲーム。
正直どんなんでも書けそうだw

>>328,332,343
オリカは覚えてない風に書きましたお、一応。

……ああ。
あんな事を覚えててなお余裕で笑ってられる、と思われてんのか、オリカ……。
358名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 19:15:30 ID:z82DCzG2
>>352
これがオリカやミシャでも違和感が無いからさらに怖い
359名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 19:36:52 ID:dyIXFNt8
思いが強いほどそれがひっくり返ったときの反動強いからなあ。
かわいさあまって憎さ百倍なコスモスフィアならライナー死んでる。
ミシャのLv6とか、助けなけりゃ死んでるし。
360名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 19:53:35 ID:yH18hifq
>>350

「また来たの?あなたもシュレリアも暇なのね」

 ライナーとシュレリアが、目を丸くして私を見つめる。
 まあ、シュレリアにダイブして私に出迎えられたら、分からなくもないけど。

「・・・どうしてあなたが、また私の中にいるんですか!」
「あら。だって、私がプラティナに入ったら大騒ぎじゃない。ならここに来るしかないでしょ」
「・・・次は塔に防壁を張ってさしあげます」
「無駄よ、私の方が腕は上だし。
 それよりライナー、この服どう?昔のデータから見つけたんだけど、ゴスロリっていうらしいの」
「え?あ、ああ。良いんじゃないかな」
「ライナーっ!!」

 思わず、といった感じで返事をするライナー。
 シュレリアが面白い反応を見せてきた。ぷくく。

「くっ・・・大体!毎度毎度何しに私の中に来るんですかあなたは!!」
「あら。だって私ライナーに『一緒に幸せになろう』って言われたけど、
 その具体的な方法手段予想結末一切こっきり説明されてないのよね。
 これじゃ、ヒトと幸せになりたくてもなれないわ」
「そんなのその服と一緒に独りで過去ログから調べてきなさい!!」
「ええ、ちゃんと調べたの。
 そうしたら、男が女に『一緒に幸せになろう』って言うのって、生涯共に生きる"妻"になってって意味らしいの」
「なっ・・・・・・た、確かに言ってましたけど・・・っ」
「あんな優しいこと言われたの初めてだった。
 それに、この言葉は私に生きる"意味"と"価値"を与えてくれると思う。ヒトを憎んでいた頃と違うものを。
 だから私、応えたいと思うの」
「意味が!意味が違います!!
 ああもうライナー!!業務命令です!前にコイツを追い出したように、もう一度どっかにやっちゃってください!!」
「あ、この指輪のこと?」

 左手の甲をさし出して、シュレリアに薬指に光る指輪を見せる。
 件の時の指輪だけど、もうデータの意味は書き換えてるから人畜無害もーまんたい。

「ライナーにはめてもらった指輪ね。
 これも調べたんだけど、男が女の左手の薬指に指輪をはめるのって、結婚の約束らしいじゃない」
「らぁ〜〜〜い〜〜〜なぁ〜〜〜!!!」
「い、いや!あの時は無我夢中で・・・」

 痴情の縺れ、な修羅場が目の前に展開され始めた。
 ここで更に追い討ちをかける。ふふふ。

「今の世を知らぬ無垢な身ですが・・・きっとライナーが幸せを教えてくれると信じます。
 私を、あなたの好きなように染めてください、ライナー」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!」
「しゅ、シュレリア様!落ち着いてください!シュレリア様!!」

 くすくす。やっぱりこの二人面白い。
 ライナーに悪い気もするけど、もうちょっと楽しませてもらおうかしら。
 あ、それなら次にからかうネタも探しておかないと。
 ふふふふ。
361名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 20:00:14 ID:XPp8RZf0
>>360
ミュールかわいいよミュールwww
惜しむらくは、立ち絵がなかったことか・・・
362名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 20:16:25 ID:K2Vz3AVc
>>361
今すぐシュレリア様LV5にダイブだ!
363名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 20:28:26 ID:EnRnfkhi
改変をありがたがるなんて程度の低いスレだな
知らないほうが幸せだった?
364名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 20:31:30 ID:yH18hifq
やっぱ既出ネタだったか。
道理で書いてる本人もどっかで見たことある気がしたはずだ。
365名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 20:32:25 ID:PcvlVHNh
ライナー「だからどうしてくれんだよアヤタネぅ!!
アヤタネ「ご…ごめんなさい 僕…
ライナー「ごめんですむかよ!! 見ろよこれ
アヤタネ「で…でもぉ
ミュール「アヤタネ…どうかしたの?
ライナー「アヤタネが動力ライン切って壊れちゃったんだよそのカナデ!!
アヤタネ「ごめんよライナー 僕 弁償するからさぁ
ミュール「そうね…私もお金を出すわライナー雄君 いくらくらいするものなの? これ…
ライナー「フン!! お金なんてもらってもダメだね だって僕ら買えねぇもん ロステクだしGガンダムだし 弁償なんてできっこないだろ!!
ミュール「ま…アヤタネ あなた あんなの見てるの?
アヤタネ「…
ライナー「そうだ!! 母さんでいいや 
ミュール「え…
ライナー「母さんがこのDVDの代わりをしてくれたら 弁償しなくていいよ
  おいアヤタネ  母さんの名前は!?
アヤタネ「……… み…ミュール
ライナー「ミュール おっぱい見せろ!!
ミュール「えっ?
ライナー「おっぱいだよ 早く!!
ミュール「は はい…
アヤタネ「か…母さん
ミュール「て…ライナー君 やっぱりやめましょう こんなこと…ね
ライナー「ダメだ!! だったらこのカナデくっつけて動くようにしてくれよ
  カ・ナ・デ!! カ・ナ・デ!!
366名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 20:34:20 ID:EnRnfkhi
>>364
いや、上のシュレリア様のやつ
367名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 20:43:47 ID:cu7JagWM
>>365
ちょっと待て。
ミュールはブラしてないんじゃ。
平和になっても裸で森林浴してたし。
368350:2006/02/27(月) 21:30:42 ID:T8CFr7v2
>>360
グレイト。なんとなく思いつきで書き込んだんだがナイス。感服いたした。
ミュール立ち絵はもうちょい使ってもくれても良かったと思うネ。
残念でしかたない。
369名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 23:42:45 ID:bQrpHE91
>>360
GJっす。
このごろミュールネタ増えてきたのかな?
個人的には好きだからどんどん増えてほしいかも。
370名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 00:25:35 ID:kM8lImxB
ここのライナーが一番イイやつだ。
371名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 01:05:38 ID:QD4v2ZYf
>>352

またミュールのイタズラですね
ミュール(*´д`*)ハァハァ
372名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 02:42:58 ID:3KUXk9Ak
ダイブした時のシュレリアの服って
実はミュールの趣味だったりして…
373名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 03:03:21 ID:3iIlL1FY
元々「普通の学園もの」だった以上、
シンガーエンジェル変身のセリフはミュール考案なような……
374名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 03:36:21 ID:M7OnXWbW
少女はごく普通の ありふれた娘でした

昼は学校に通い、週末はファミレスでバイトする普通の女の子 ←この辺までゲーム本体

しかし彼女には人にはいえない秘密がありました    ←この辺からミュール介入

そう、その秘密とは…

彼女は実は悪のウイルスから平和をまもる

シンガーエンジェル シュレリアだったのです
375名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 08:41:57 ID:mzaoSqIe
やってることは夢見る婦女子と変わりないな、ミュール
376名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 13:10:02 ID:jidzx/tx
少女はごく普通の ありふれた娘でした

昼は学校に通い、週末はファミレスでバイトする普通の女の子 ←この辺までゲーム本体

しかし彼女には人にはいえない秘密がありました    

そう、その秘密とは…

彼女は実は悪のウイルスから平和をまもる ←この辺からミュール介入

シンガーエンジェル シュレリアだったのです
377名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 16:19:41 ID:5uYndlsN
>>363
Σ(゜□゜ )お前ミュールだな!!
378名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 23:42:26 ID:xB6tF6/D
>>376
ミュール介入前の澪羅の秘密ってなんだーーー!!
379名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 01:02:16 ID:jjcvLdtb
少女はごく普通の ありふれた娘でした

昼は学校に通い、週末はファミレスでバイトする普通の女の子 ←この辺までゲーム本体

しかし彼女には人にはいえない秘密がありました    

そう、その秘密とは…

頼菜とは血の繋がっていない妹だったのです!

とかベターだろうな
380名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 06:37:36 ID:E0ANBfEL
しかしライナー等メインキャラの和名はある程度は
はっきり出てるけど(ミシャのフルネームが謎だけど)
他のサブキャラ一同の名前を和名にしたらどうなるんだろうなぁ。
ミュールとかだと美柚瑠(みゆる)とかになるんだろうか。
シンガーエンジェルな世界だと織香の母ちゃん・・・か?
381名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 13:04:42 ID:put5Mo8b
ジャック…雀
クルシェ…工琉志
ラードルフ…空気
アヤタネ…絢胤 箕嵩(そのまんま)


無理あるね。これ。 
382名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 14:06:39 ID:0lQWBDYQ
なんのこっちゃ
383名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 14:45:06 ID:l60ZeMeK
和名っていうか、当て字、な。
384ミュール:2006/03/01(水) 15:22:55 ID:2jDkyU/a


( ´・ω・`)ミュー
385名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 15:39:01 ID:DIjb3b+o
シンガーエンジェルの話を書き直すって、このスレ的にアリ?
386名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 16:24:49 ID:VbL8zofB
その際には是非触手モノで。
387名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 16:37:37 ID:k4seTumQ
ヴァリスがR18復活するくらいだからどんどんやれ
388名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 22:35:46 ID:WgR3hPh7
ヴァリスって誰だっけ
389名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 22:45:18 ID:BjKNPd19
夢幻戦士
390名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 23:48:59 ID:Xond2eG4
今月自由にできる金が1万ちょい
OVAとドラマCDと資料集買おうとするとどうしても足が出るヽ(`Д´)ノ
391名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 23:54:46 ID:yvqXD0qF
>>390
明日から昼飯抜きだな。(゚Д゚ )
392名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 00:05:28 ID:9V/8VU+h
くうくうお腹が鳴りますた(´・ω・`)
393名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 00:05:38 ID:uTKM97CL
初回特典を狙うなら、とりあえずは資料集を後回しというのが賢い選択ではなかろうか。
ここでの会話についていけなくなる可能性が極大だが。

……DSLiteは買えない物として、こっちに金を回すか?
394名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 01:04:35 ID:f3Fnj6gN
俺はゲーム本体しか持ってないよ…
サントラもヒュムコンもほしいよ…
でも金無いから資料集で我慢するよ…
395名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 01:07:51 ID:rolXrs32
>>394
君も明日から昼飯を抜こうじゃないか。(゚∀゚)
396名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 02:42:50 ID:GssSR5Br
ミュールネタが増えるのはとても嬉しい。
というわけで一つ投下します。
397名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 02:43:31 ID:GssSR5Br
 全ての戦いを終えてプラティナに帰還した夜。ライナーの自室にノックの音が響いた。
「はーい、どうぞ」
 オリカかミシャかシュレリアか…そう思っていたライナーだが、来訪者はその誰でもなかった。
「夜分すまない、ライナー。少しいいかい?」
「アヤタネ?」
 珍しく夜に訪ねてきたアヤタネに多少驚きながらも、ライナーは椅子を勧めようとした。
「いや、話をするのは僕じゃない」
「どういう事だ?」
「……ライナー」
 アヤタネは少し間を置いてから、言った。
「母さんが、君と話をしたいと言っている」


「ここか……」
 塔内部。プラティナから割と近い区画の小さな一室が、アヤタネに言われた場所だった。ライナーがシャッターに近付くと自動で開いた。
「来たわね」
 無機質な金属の壁に囲まれた小さな部屋の中。ぼんやりとした照明の中、ミュールが立っていた。白い肌が、微かに青みがかり浮き立っている。地面まで届きそうな髪を流れるままにして、紅い瞳が悠然とライナーを見据える様は、どことなく神々しくさえあった。
「っ!?」
 だが、ライナーはそれらを直視する事ができなかった。
「?……何で目をそらしてるの?」
 小首を傾げてライナーの様子を伺うミュール。
「な…何で裸なんだよっ!?」
 ライナーはストレートにその疑問をぶつけた。言われてから、ミュールは自分が一糸纏わぬ姿である事に気付いたようだった。
「あ、ごめん。ずっとこれだったから、無頓着になってた」
「風邪ひくから……は、早く何か着ろよ…」
 薄暗いのでミュールには解りづらいが、耳まで真っ赤にしながらライナーがそう言う。
「何を照れてるの。前に、仮想世界やクレセントクロニクルで見たじゃない」
 訂正。ばっちり解ってました。
「そういう問題じゃないだろっ!」
「いちいちうるさいわね。着ればいいんでしょ。アヤタネに何か持ってこさせるわ。あ、そうだ」
 裸のままのミュールは、目どころか全身の向きをそらしまくるライナーにてくてくと歩み寄る。
「ねえ。何かお菓子を持ってきてよ」
「……え?」
「人を訪ねるなら、お土産の一つぐらい持ってくるのが礼儀でしょう」
「いや、そっちが急に呼ん…っ!……だんじゃ、ないか」
 うっかりばっちり前を見てしまいそうになり、ライナーは首を限界まで曲げて対抗する。
「ついでに、人と話す時は目を見る」
「見られるかっ! ……お菓子を持ってくればいいんだな?」
「うん」
「わかったよ……」
 踵を返すと、ライナーは急いで部屋を出て行った。
398名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 02:44:37 ID:GssSR5Br
 オボンヌ一箱を持ったライナーが戻ってくると、いつの間にか部屋には小洒落たテーブルと椅子が用意されていた。ついでに照明も強くされ、明るい中でミュールは両足をぷらぷらさせて椅子に腰掛けている。
「おかえりー」
「……何だそれ?」
「見ればわかるでしょう。お茶の用意よ」
 テーブルの上にはティーポットとカップが二つ。これはつまりミュールとライナーの分だろう。
「服を持ってきてもらうついでに、アヤタネに用意させたの。立ちっぱなしだと疲れるでしょ」
 流石はアヤタネ。護衛・戦闘・家事・料理とそつこなすだけはある。仕事が速い。
 だがしかし、ライナーにはそれよりもつっこまなければならない部分があった。
「……その格好は何なんだ?」
「え? 言われた通り、服を着たんだけど」
 そう言うミュールが着ている服は、Yシャツ一枚……だけだった。
「それは厳密には服を着たと言わないっ!」
「何で? 服ってよく知らないから、アヤタネには『ミシャとかが着てるようなやつで』って伝えたんだけど」
(ア、アヤタネぇぇぇぇぇっっ!!)
 今はここに居ない馬鹿正直な友に向かって声にならない叫びを上げる。ミシャにこれを着せていたのは、他でもないライナー本人なのだが。
「それにしても、この服って動きやすいのはともかく、防寒の意味は成してないわね。こういうのって流行ってるの?」
「いや、だから厳密には服装じゃなくて……その…」
「まあ、ともかく服は着たんだから、貴方も座って」
 向かいの席に着くよう勧めるミュールだが、ライナーがそこに至るにはまだ乗り越えなければならないポイントがある。
「あの……ちゃんと前を閉じてくれないか?」
 ミュールはYシャツをただ羽織るだけで、前をはだけたままだ。それなり以上にボディラインの起伏があるミシャとは違い、ミュールはかなり……というかダイレクトにツルペタなのだが、やはり目のやり場に困る。
「あ、そっか」
 また言われて気付いたのか、ミュールはYシャツのボタンを留めていこうとする。
 が、不器用なのか、一つめのボタンで悪戦苦闘している。眉毛を八の字にして、自分の胸元に視線を落としたまま唸ること数十秒。
「…………う〜」
「……ひょっとして、ボタンを留めるの初めてか?」
「うん……ちょっとこれ、入れる穴の方が小さすぎない?」
「そんな事ないはずだって」
「絶対小さいよ。入らないし……はぁ、もう疲れた。ねえ、貴方が留めて」
「なっ!?」
 椅子に座ったまま両手を広げて胸を突き出し「早くしろ」と言わんばかりのミュール。ていうか、そんな姿勢とったら色々デンジャラスですから。見えますから。
「じ、自分で留めろよ……」
「留められないから言ってるんでしょ。ほら、早くしてよ」
「くっ……」
 儘よとばかりに、ライナーは覚悟を決めた。
 視界に映る物を極力記憶に残さないよう努力しながら、ミュールの羽織るYシャツに手を伸ばす。
(平常心だぞライナー……そうだ、相手はまだ子供じゃないか……緊張なんか…)
 と言い聞かせながらも手が震えてしまう。
「ちょっと、くすぐったいってば」
「わ、わるい」
 焦ってしまい、なかなかボタンも留められない。これではミュール本人がやるのとほとんど変わりなかった。
「……貴方も結構ぶきっちょね。ひょっとして初めて?」
「他人のを留めるのはな……」
「あ、一番上のは外して。ちょっと首が苦しい」
「ああ…」
 何で夜中に呼び出し喰らった上、こんな事をしなければならないのか……ライナーは無性に悲しくなってきた。
399名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 02:45:48 ID:GssSR5Br
 数分後、ようやく全てのボタンを留め終わる。
「はー、やっと終わった。せっかくアヤタネが入れてくれたお茶が冷めちゃうから、早く座って」
「ああ」
「あ、お菓子は?」
「はいはい…」
 オボンヌの箱を差し出す。
「ありがと」
 見かけ相応に無邪気な笑顔。
 つい先日まで、自分達にとって倒すべき敵……結局ライナーはそれとは真逆の道を選んだわけだが、ともかく相容れ難い存在だと思っていたミュール。しかし、なかなかどうして。こうして向かい合っていると、少し(?)我が侭な普通の女の子だった。
(でも、そういうものなのかもしれないな……)
 冷徹で私情を許さないシュレリアだって、装甲を脱いでからは驚くぐらいに感情豊かな少女だったのだ。真実とは得てしてこういう物なのかもしれない。
 妙に悟ったような気持ちで、ライナーはようやく席に着いた。
「しかし、何でこんな場所なんだ?」
 テーブルに用意された二人分のティーセットを前に、ライナーが話を切り出す。もてなしの用意もしてあるが、塔の内部というのはあまりくつろげる空間ではない。
「私がプラティナに直接出向いたりしたら、騒ぎになるでしょう。それに貴方と二人きりじゃないと、できない話だから…」
 Yシャツの裾を手で弄りながら、ミュールがそう答えた。
「話って?」
「……貴方、この前言ったわよね。私に、一緒に幸せになろうって」
「ああ」
「それに対する最終的な返答はいずれ伝えるとして、やっぱりその前に私達は互いの事をよく知る必要があると思うの……その、これからお付き合いする上で」
「……そうだな。その通りだ」
 いつかタスティエーラに話した事を、言わずともミュールが理解してくれていた……そう思い、ライナーは笑みを浮かべた。
「ありがとう。ミュールがそう言ってくれて、俺すごく嬉しいよ」
「っ…」
 素直にライナーが礼を言うと、何故かミュールは顔を真っ赤にしていた。
「かっ、勘違いしないで。まだOKしたわけじゃないんだから…」
「?……ああ、そうだな」
 長い年月にわたる人に対しての憎しみが、そう簡単に解けるというのも甘い話だ。こうして話をしてくれるだけでも、大きな前進と言わなければならない。
「焦らなくていいよ。これからゆっくり、互いに解り合っていけばいい」
「そ、そうね。そういうわけだから、こうして私達の懇親の場を設けてみたというわけ」
「そうだったのか……わざわざありがとう」
 事情を了解して、ライナーはほっと一息ついた。
「とりあえず、お茶をどうぞ」
「ああ、いただきます」
 ほどよく温いお茶を一口飲むと、だいぶ気持ちも和んできた。
 しかし、ミュールの方は……どうしたのか、俯き加減でもじもじとしている。
400名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 02:46:21 ID:GssSR5Br
「どうしたんだ?」
「ん……その、こういうのって初めてだから……今さらなんだけど、どんなお話すればいいのかなーって……えへへ」
 恥ずかしそうに苦笑するミュール。
「ライナー。普段、ミシャやオリカとは何を話してるの?」
「別に変わった事は話してないよ。世間話もするし、戦闘でのことや、あとグラスメルクやコスチュームについてとか」
「へえ……じゃあさ。私のこの服ってどう思う? 可愛い?」
「か、可愛いけど……普段着るような服じゃないぞ、それは」
「え? ミシャはいつも着てるんじゃないの?」
「いつもじゃない。今はたまたま……まあ、その、次はもっと普通の服を選んでくれ。アヤタネにも言っておくから」
「うん、わかった。確かにこれじゃ裸とあんまり変わりないもんね」
「ああ、そ――っっっ!?」
 ミュールが少し前傾姿勢でYシャツの襟をぴろーんと伸ばしていたのを、ライナーばっちり目撃。口に入れていたオボンヌを思いっきり喉に詰まらせる。
「んっがんっぐ…っ」
「ど、どうしたの? 大丈夫!?」
 慌てて駆け寄るミュールを手で制して、お茶を一口。
「…はぁっ……」
 それでようやく一息ついた。
 羞恥心が無いわけではないのだろうが、ミュールはこういう面での恥じらいが無さ過ぎる。いずれ女性陣に教育してもらうべきだろうか。
「慌てて食べるから。話には聞いてたけど、よっぽどオボンヌが好きなのね」
「聞いてたって……誰に?」
「アヤタネから」
「アヤタネが?……ひょっとして、他にも何か言ってたか?」
「うん、まあ、色々」
「色々…」
 限りなく不安が襲うが、別に知らされてまずいような事は無い。はずだ。しかし、何となく気恥ずかしかった。
「私もオボンヌはとても気に入ってるの。これからはライナーに買ってきてもらおうかな」
「おっ、そうなのか。そいつは嬉しいな!」
 大のオボンヌフリークとして、こんな所で同好の士を得られたのは望外の喜びである。
「いやぁ、俺の周りには好きには好きだけどそれなりって奴ばっかりでさ。ミシャなんか俺が昔、無理に食べさせてたせいで、苦手になったりしてるし…」
「それは勿体ないわね。ていうか、無理に食べさせるのは止しなさい」
「反省してるよ……」
「まあ、これからは一緒にオボンヌを食べたくなったら、私が付き合ってあげるから」
「ああ、ぜひ付き合ってくれ」
「…………ところでさ……その、ライナーはミシャとはどういう関係なの? あと、オリカとかシュレリアとか…」
「え!? ど、どういうって、それは……みんな大切な仲間だよ」
「……それだけ?」
 上目遣いにライナーを見るミュール。少し不安げな表情。
「まあ……多分」
「曖昧ね……貴方、人から優柔不断って言われるでしょう」
「ご名答です…」
「……ライナー。もう一度聞くけど、貴方は私に言ったわよね。一緒に幸せになろうって」
「ああ、言った」
「だったら、けじめを付けるのも優しさじゃない? それに、私も……プロポーズされてたって、やっぱり不安なんだから…」
「?……えっと、それはどういう――」
401名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 02:47:11 ID:GssSR5Br
 その時。
 ドカンッッ!!
 と、大きな音が部屋の入り口……シャッターの向こうから聞こえた。誰かが破壊しようとしている?
「ちっ……もう気付かれたのね」
 ミュールは忌々しげにシャッターの方を向く。それとほぼ同時に、向こう側から爆破。シャッターが吹き飛ばされた。
「な、何だ!?」
 驚くライナー。もうもうと立ちこめる煙の向こうに、キラリと光る銀色の髪。
「らぁ〜いぃ〜なぁ〜〜〜……!!」
 響く詩声容赦なく、塔にはびこる悪を討つ!! 管理者シュレリア、浮気があったら即・見・参!!
「どこを検索しても見つからないと思ったら……まさか…まさかこんな所で、よりによってミュールと密会などしていようとは……!」
 怒りに震えるシュレリアの声。バックにゴゴゴゴゴゴ……と効果音を背負い、全身からオーラが立ち上り毛が逆立っている。
「ちょっ…待って下さいシュレリア様! 何をそんなに怒ってるんですか!?」
「これを怒らずにいられますかっ!? 私というものがありながら、こんな……ライナーはそこまで小さい子が好きなんですか!? 私だって小さいのに、中途半端だとか言うのですか!?」
「いや、何の話ですか一体!?」
「見苦しいわねシュレリア」
 慌てふためくライナーを尻目に、余裕たっぷりの笑みを浮かべたミュールが前に出る。
「ミュール、その姿は……そんなミシャの二番煎じでライナーの気を惹こうと…!」
「嫉妬かしら? どうせ貴方は、その普段着とごつい装甲しか着たこと無いんでしょ」
「失礼な! 仮想世界でのコスチュームを、ライナーは褒めてくれました!」
「所詮は仮想世界。しかも私が用意したシナリオの上でじゃない。結局、貴方は私の手の中で踊っているというわけね」
「くっ……やはり、私達は解り合えない存在のようですね!」
「少なくとも、私と貴方はそうかもね。でもライナーは違う。共に生きようと言ってくれた。私はそれに応える。ね? ライナー」
「へ? あ、ああ……そ――」
「認めませんっ! 貴方なんかにライナーを渡せるものですかっ!!」
「本音が出たわね。いいわ。かかってきなさい。今ここで決着を付けてあげる」
「上等です!」
「ふ、二人とも、落ちつ…うわあああ!?」
 ライナーの悲鳴が響くと同時に、宿命の戦いが始まった。
 共にレーヴァテイルとして最強クラスの力を持つ二人が、全身全霊で詩をぶつけ合う。
 ミュールがELMA-DSを繰り出せば、シュレリアがA.B.Rで迎撃する。反撃に繰り出された光の御子を、今度はミュールがアルトネリコで相殺する。声も枯れよとばかりに死闘を繰り広げる二人。
 当然のように巻き添えを食らいまくっているライナーは、薄れゆく意識の中で思った。
(そういえば、シュレリア様が仮想世界で着てた衣装もミュールが用意してたのかな……どうでもいいけど)

 数十分後。巨大な炭(ひょっとすると元ライナー)が横たわる傍で、全身から湯気が出るほど汗をかいた二人が向かい合っていた。あちこち汚れたりしているが、怪我らしい怪我は少ない。しかし、互いの疲労は相当なものだった。
「ふっ……思ったよりやるわね。オリジンの名は伊達じゃない、ってところかしら」
「貴方こそ……詩魔法単体で私と渡り合うなんて、憎たらしいぐらい見事なものです」
「……」
「……」
 見つめ合う二人。ミュールが不意に含み笑いを漏らす。釣られるように、シュレリアが微笑んだ。
 全力でぶつかり合った二人の間に、いつしか清々しい空気が吹き抜けていた。
「シュレリア。この場は引き分けとしましょう」
 ミュールがすっきりとした表情でシュレリアに手を差し出す。
「異議無しです。せっかく平和になったのですから、つまらない武力争いは避けるべきですね」
 シュレリアがその手を取る。両者の間で、固い握手が交わされた。
「ライナーの事については、これからじっくり白黒付けていきましょう……」
「望むところです。ミュール……」
 微妙に歪んだ友情が形成される中、炭ライナーの魂は今にも体から離れていきそうになっていた。
402名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 02:49:12 ID:GssSR5Br
以上です。
後日談として入院したライナーを書いたけど、よく考えたら詩魔法で治療できるじゃん。というわけで削除。


RTのコスチューム。戦闘開始時に着替えているけど、夜の会話では普段から着ているような内容。どっちが本当なのか。
このSSでは普段も着ているとしてみました。
403名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 03:04:18 ID:BFUKgBu2
>>402
上手すぎw

後日談も見たいな
404名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 07:07:51 ID:ln+RS2yS
>>402
GJ。ミュールネタいいね。
俺も後日談が見たいな。
405名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 11:31:34 ID:MkaurNsV
こういうのドラマCDで描かれないかなぁ・・・
406名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 15:21:20 ID:qnxipExX
最高すぎw
詩魔法じゃ表面の治療くらいで、深い治療は無理と予想
というわけで書いた後日談見たいな
407名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 15:23:34 ID:5/o5Fwtl
こんな二人にこき使われてる塔カワイソス
408名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 15:52:00 ID:uVx7H97s
>>402
最強RT2人が、どっちが治療するとかでもめる中、ミシャとオリカがかっさらう方向でここは一つ。
409名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 15:57:59 ID:KgA16Fdn
>響く詩声容赦なく、塔にはびこる悪を討つ!! 管理者シュレリア、浮気があったら即・見・参!!

やばい、このシーン是非見たい
てかはまりすぎだろw
410名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 16:35:17 ID:HCqN57ah
なんか○○スレ化してきたね
411名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 16:36:46 ID:Rmi4rrmg
最初からだろ
412名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 16:38:27 ID:HCqN57ah
ミュール日記から狂いだした
413日記といや:2006/03/02(木) 16:55:37 ID:uVx7H97s
○×月 ○×日
インストール多すぎ。ちょっとくらくらする。
延命剤は上手くなったけど他がきつい。
許せない。

○×月 ○×日
コスモスフィアの進行が、ミシャに追い抜かされた。
まだ2段階下だったはずなのに。
許せない。

○×月 ○×日
衣装、ミシャは既に白無垢になっていた。
こっちはまだリリスなのに。
許せない。

○×月 ○×日
ようやく最終段階になった。
でも最近、シュレリア様とばかり話してる。
許せない。

○×月 ○×日
最後の最後でやられた。
そんなにツンデレロリッ子が好きかこの甲斐性なしオボンヌ。
許せない。

414名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 17:06:53 ID:HCqN57ah
☆がないので却下
もうここはエロじゃなくネタの投下場所と割り切るか
415名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 17:10:55 ID:fxjpHVGe
過疎ってるよりマシ
エロか…どうすっかな
416名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 17:15:53 ID:c4daMt6I
>>413
そしてジェノサイドヒロインへ
417413:2006/03/02(木) 17:18:44 ID:uVx7H97s
すまん調子に乗った。
@でがんばって短めでもエロ投下する。
418名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 22:54:10 ID:3nxNsBXY
媚薬のような効果のグラスノ結晶があってもいいよな?
それとか「かなり感度Up」とか
419名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 23:18:50 ID:nkiLZygI
「響きあう感覚」
インストールしたRT全員の感覚を共有させる…はマニアックか。
一人を責めつつ二人焦らす、なんてプレイをライナーが出来るとは思えんしな。
420名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 23:51:03 ID:JNm08ga1
むしろ素でやってるから困る
421名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 00:06:24 ID:GQpDdLy3
う〜ん・・・骨組みはある、が文に起こせない

最近、ミシャとライナーとが微妙に近づきつつある状況に
危機感をもったオリカとシュレリアが結託して子供ミシャにはできないような
且つ未遂でもライナーがこちらを意識せざるを得ない行動のために
夜襲をするもミシャはライナーの部屋に既にいる
そこからオリカ、ミシャ、シュレリア×ライナーの普通が3回(+百合が2回?)後は4Pで
ライナーが瀕死になって終わり、見たいな感じなんだが
422名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 00:09:28 ID:NK5goFYh
Lv6のオリカの望む形でパラダイムシフトを起こさせるとか。

今思ったが、Lv6以降はパラダイムシフト条件をセクースにすればいい。
423名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 00:14:09 ID:2v5+IKAm
>>422
お前頭いいな
424名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 00:40:52 ID:1gC9gzcI
>>402
激しくGJ
やっぱミュールイイネw

それにしてもこの頃ここはエロが足りないなぁ・・・
425名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 00:42:38 ID:K2x4eyoI
本編でエロ分を補給できるから逆にエロ妄想し難い罠
426名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 00:52:44 ID:eEmN/gF1
だからと言って!
427名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 00:59:51 ID:tIbCdqsp
質問。
インストールポイントがある場所はRTそれぞれ違う訳だが、
逆にいえば尻とかま○こにあるRTもいる訳だよな?
そういうのって、インストールはどうするんだろ・・・
428名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 01:09:24 ID:+D8CvBfq
>>427
マイグラスノを挿入すると吸収されてパイプカット
429名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 01:09:31 ID:/YVius2g
>>427
さすがに体の内側にインストールポイントは無いと思われるので、性器には無い。
表皮にあると考えて、尻や下腹部、股関節ギリギリの内股が限界だと思われ。
まあ教会や天覇だとRTの扱いはひどく下等なので、そりゃもう相手の意思とか無関係じゃないか?

って言うか天覇だと性欲処理もさせられてそうだな
430名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 01:12:23 ID:eEmN/gF1
ミシャがボルドにレイプされるSSまだー?
一般兵に輪姦でも可ですよ
431名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 01:29:53 ID:+D8CvBfq
>>430
大丈夫、クリムゾンがきっと描いてくれるから
432名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 01:35:16 ID:QQCh3Sxy
ああ、たしかにそのうち出しそうだな
433名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 01:38:11 ID:TEW2CDLL
くやしいっ……でも(ry
434名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 02:48:54 ID:K2x4eyoI
ミシャほいほい着いて来る
      ↓
男たちに囲まれる
      ↓
媚薬をインストールされる
      ↓
「く、くやしいっ(ry」
435名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 06:02:07 ID:UTiiQYMH
それはいやだ('A`)
436名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 09:40:58 ID:BZTbe3fv
謳う事の意味を知るRPG
437名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 12:03:52 ID:W3Z7aUrO
このスレの問題点

『リルラ分が足らない。』


………ごめんなさいorz
438名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 12:16:06 ID:btgZZq2C
ま、まさかアル兄×リルラなのかーーッ
439名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 14:01:24 ID:iZCBkxjy
むしろリルラ×アル兄
440名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 14:17:44 ID:nlbdZDIp
このスレのせいで >>438>>439 の違いが
わかるようになってしまった俺に励ましのお便りを…orz
441名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 14:28:46 ID:1gC9gzcI
>>429
教会は扱いが酷いとは言って無かったよな、確か。
天覇は・・・なんか部下の暴走っぽいよな。
アヤノはそんなことするキャラじゃないし。
442名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 14:33:13 ID:HhbLdCIF
>>429
んで、壊れかけなRTが居ると。処理専用の。

性格の割りにクレアさんが派手なのは、まあ色々とあったからだと推測(同一意見既出)
443名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 14:42:02 ID:kRZ+qOY4
延命剤を入れるために、教会で司祭に裏へ連れてかれる時
「ライナー・・・・」

ってシーンで妄想したのは俺だけだろうか
444名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 16:04:08 ID:89wjfsQK
延命剤を作れるのが教会と天覇の2組織しか無い以上、RTとしては隷属するしか無いんジャネ?


「ほら、お前の欲しがってた(ピーー)だ。たっぷりくれてやるよ」
「い、いや!そんな大きいの無理よっ!」
「何言ってやがんだ。(ピーー)が無いと生きられないカラダのくせに」
「で、でも・・・」
「ああもうウルセエ。お前が嫌なら俺からやってやる。ほら後ろ向け!」
「きゃあっ!」
「さあて、それじゃ入れてやるとするか」
「痛っ!」
「どうした、まだ先っちょしか入ってねえぞ」
「うぐ・・痛・・・っ」
「ほ〜らほら、どんどん入っていくぜえ」
「・・あぅ・・ひい・・・」
「どうだ、あんなでかい(ピーー)が全部入っちまったぞ」
「はぁ・・・あ・・・はぁ・・・」
「どうした、どんな気分だ」
「はぁ・・・痛かったけど・・・何かキモチイイのが、カラダに染み渡ってく感じ・・・」

以上5分で書いた、あるRTの延命剤注入図
あくまで延命剤デスヨ?
445名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 16:34:19 ID:luV/DHSB
六角板の下敷きになった研究所にはそういった奴隷同然のRTが
多数いて、社長に知られる事なく消えて入ったんじゃないかとか
考えると泣けるね。ボルドならやってそうだし。
446名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 18:56:39 ID:GQpDdLy3
>>444
18禁ラピュタを髣髴させる
447名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 20:26:40 ID:D2ap0n/+
>>437

リルラは、おはようのチュウがしたくて――ガマンできなかったのだ――アル兄ぃの口枷を外そうと手を伸ばしたのだ。
アル兄ぃだってもう、リルラがどんな風にアル兄ぃのことを思っているか理解してくれたはずなのだ。無闇に声を上げたりはしないと思うのだ。
口枷に手が掛かったのだ。なぜかアル兄ぃの顔は怯えているように見えたのだ。そんなわけないのだ。
口枷が外れて、
「アル兄――」
「このおませ娘っ! 近寄るな、触るんじゃねえ!縄をほどいて俺を家に帰せよっ!」
アル兄ぃは絶叫したのだ。
「おませ娘?」
無意識に、リルラは《狂エル戦士ノ魂》を握り締めたグーぱんちで殴っていたのだ。《狂エル戦士ノ魂》なのだから、加減なんかできるはずもないのだ。
ガッ、という鈍い音が四、五回もしただろうか。気が付くと、両の頬を真っ赤に腫らしたアル兄ぃが倒れていたのだ。
酷いことをしてしまったのだ。今のアル兄ぃはあの女の影響を受けているから、リルラを受け入れてくれるのに時間がかかるのはしかたがないのだ。
リルラは謝ろうと口を開いて、
「ごめん――」
けれどそれは、アル兄ぃのさっき以上の大音量の叫び声にかき消されてしまったのだ。
「助けて! 助けてくれっ! クルシェ!」

一瞬、目の前が白くなったような気がしたのだ。
顔面を《破壊神の力》で蹴った。
なんで、リルラの気持ちを分かってくれないのだ。こんなに大切に思っているのに、なのだ。
馬乗りになって、《乱れ撃ち》で無茶苦茶に叩き付けたのだ。
どうして、あの女の名前なんて呼ぶのだ。よりによって、あの女の名前を。
叩くのをやめると、両手を拘束してあるせいで顔を庇うこともできないアル兄ぃは、
ぼろぼろになって鼻からは血を流していたのだ。
「やめて……やめてくれよ……」
弱々しく呻くアル兄ぃにまた口枷をはめて、手足の拘束を確認してからクローゼットに押し込めたのだ。
一緒に朝ごはんを食べようと思ったのに、なのだ――。

まあいいなのだ。リルラがお使いにいってる間、ひとりでいれば頭を冷やしてくれると思うのだ。
そうすれば、誰が本当にアル兄ぃをかけがえなく思っているか理解してくれるはずなのだ。


・・・クソ改変でスマン。
カッとなって書いた。今は後悔している。
448名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 20:35:41 ID://WXhf+E
>>447
リルラ怖いよ
怖いよリルラ
449名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 20:38:38 ID:aDwji5RG
>>447
こっ・・・ここはエロパロ板じゃないのかーーーッ!!!!!!(((((((((;゚Д゚))))))
450名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 20:42:17 ID:Jkg4POyn
もうリルラがキチガイにしか見えない
451名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 23:42:13 ID:y7lj4Bre
 △月 ×日
セーラーガールを着て天覇研究所へ行ったミシャが
ランドセルを背負って帰ってきた。
その日の夜はオボンヌ3箱は消費した。

 △月 ○日
シュレリア様が戦闘でコケて鼻血を出した。
「助かりました、ありがとう!」
それでも凛々しいシュレリア様、鼻血拭いてください。

 ○月 △日
バブルパッションでプラティナをうろつくオリカを見かける。
最近ジャックが居ない。

 ○月 ×日
休日。アヤタネとデパートに行く。
物陰からシュレリア様が覗いていた。
シュレリア様、鼻血を拭いてください。

 ×月 ×日
ほたる横丁のカード屋でどんすけの後姿を見かけた。
最近オリカが遠く感じる。

 ×月 △日
部屋に大人用Yを着たミシャが・・・
その日の夜はレプリカホルンを使う事態になった。


 ×月 ○・・・

ん?
はーい、 どうぞ 

・・・アヤタネ?
452名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 00:22:12 ID:VahaQjPL
OVA、ドラマCD、資料集予約した!
金が微妙だけどもう知ったことかヽ(`Д´)ノ
453402:2006/03/04(土) 02:35:18 ID:XqQ479hE
レスくれた人、ありがとう。
後日談といっても短いし、今さら蛇足な気がしますが……


 プラティナにある病院の個室。ベッドに横たわるライナーの姿があった。ミュールVSシュレリアのレーヴァテイル頂上決戦に巻き込まれたライナーは、シャレにならない重傷を負っていたのだった。
 枕元には仲間達からの見舞い品が置かれ、壁には何故か『病室内詩魔法禁止』の張り紙。
 それを見ながら、包帯ぐるぐる巻きのライナーは大きなため息をついた。
「ライナーっ!」
「ミュール! 病室内では静かにしなさいと何度言ったら分かるんですか!」
「シュレリアこそうるさい。用があるのは私なんだから、外で待っててよ」
「なっ……そもそも事の発案は私なんですから、私がライナーに話します。貴方こそ外で待ってて下さい!」
「どっちでもいいから静かにして下さい……」
 メチャクチャ騒がしく現れた見舞客二人に、うんざりしながらライナーがそう言う。二人ともハッとして口を噤んだ。
「えーと……ライナー。少しいいですか?」
 シュレリアが控えめな声で話しかける。
「何ですか?」
「実は、オリカさんやジャックさん達は、もうすぐ帰られる事になったんです」
「そうなんですか……この体じゃ、見送りにも行けそうにないな」
「それでですね、その前に私達で一つ、詩を紡ごうという計画を立てたんです」
「詩を?」
 世界中の人達から『想い』を集め、ヒュムネクリスタルを創る……ライナーはシュレリアから大体の説明を聞いた。
「今から世界中の人に、想いを聞きに出発するのですが――」
「その前に、まずライナーの想いを聞きに来たの」
 肝心な部分をミュールに言われて、シュレリアのこめかみがピクピクと震える。
「ねえ、ライナーはどんな想いを詩に込めたい?」
 シュレリアの怒りなど気にもせず、ミュールは身を乗り出してライナーに尋ねる。
「俺の……想い、か」
 ライナーは無邪気にこちらを見つめるミュールと、その背後で殺気を立ち上らせるシュレリアを眺める。
「そうだな……みんなが仲良く、争い事なんて無く、日々を平穏に過ごせたらいいな……切実に」
 痛いほどの願いを込めてそれを伝えたライナーは、ゆっくりと目を閉じた。頼むから、ここで喧嘩はしないでくれよと祈りながら……。


こんな感じです。
454名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 02:36:56 ID:XqQ479hE
足りぬなら 足してみせよう エロ成分

そんなことを言いながら大してエロくない上、短くてスミマセン。
ED直前のミシャ投下します。
455名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 02:37:31 ID:XqQ479hE
「私……ライナーと離れたくない。ライナーと色んな所を旅したいの」
 頭上には星が瞬くアプサラニカ広場で、ミシャは自分の思いの丈を打ち明けた。
「ライナーと一緒にいられたら、私……他には何も要らないの……」
 涙が溢れて止まらない。耐えきれなくなって、ライナーの胸に飛び込む。ほんの少し、拒絶への恐怖を抱きながら。
 だけど、ライナーは優しく、その手をミシャの背に回してくれた。
「……ミシャ。俺でよかったら……俺も、ミシャとずっと一緒にいたい」
 その瞬間、ミシャの涙は喜びの色を帯びた。何年もの月日を重ねた想いが、今こうして報われたのだ。
「あ……ありがとう。ライナー……ずっと傍に、いてくれるよね?」
「ああ。約束する」
 ライナーの手が、ミシャの髪を撫でる。その温もりに、ミシャは心から安らぎを感じた。
 心の底から、気持ちが溢れるような感覚。気付いた時には、ミシャは自分からライナーと唇を重ねていた。
「んっ……」
 しっとりと暖かく、柔らかい感触。
 ライナーは一瞬だけ驚いていたが、すぐに優しく応えてくれた。
 つま先立ちになっていたミシャは、唇が離れるとバランスを崩しそうになる。しかし、ライナーがすぐに抱きかかえてくれた。
「ご、ごめんなさい……」
 自分からキスしてしまった恥ずかしさも手伝って、ミシャはつい謝ってしまった。
「いや、俺の方こそ……」
 照れ隠しか、頭をかくライナー。いつもと変わらず、優しいけど、どこか煮え切らない態度。
「……ねえ、ライナー」
 躊躇いがちに口を開くミシャ。自分の顔が真っ赤に火照っているのが解る。でも、言わずにいられない。
「あの……その……」
 目を閉じて、顔を俯かせる。恥ずかしくて、ライナーの顔なんて見られなかった。
「私……ライナーとしたい」
 ライナーが息を飲んだのが気配で解る。思い切って顔を上げたミシャは、いつもの半分も回っていない頭で台詞を紡ぎ出す。
「私、ライナーが好き。だから、私を全部貰って欲しい。あなたと、一つになりたい……」
 本気も本気。精一杯の勇気を振り絞って、はっきり言い切った。
 ライナーは戸惑いの入り交じった目で、ミシャを見つめている。
 ミシャはもう目をそらさず、じっとそれを見つめ返す。
「本当に……いいのか?」
「何度も言わせないでよ。バカ……」
「わかった。俺からも言うよ。ミシャ……君と結ばれたい」
「……うん」
 ミシャは小さく頷く。一筋、頬を雫が伝っていた。
456名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 02:38:00 ID:XqQ479hE
 宿の一室。ミシャはベッドに腰掛けていた。衣服は纏っていない。生まれたままの姿で。
 成熟した大人の色香と、少女の瑞々しい溌溂さが同居した体。ライナーは思わず見とれてしまっていた。
「そ、そんなに見ないでよ……」
 耳まで赤くしながら、ミシャは胸元を両手で覆っている。
 ライナーなら見られても構わない。そう思ってはいたけど、やはりいざとなると恥ずかしかった。
「綺麗だよ、ミシャ」
 ライナーは肩を抱き寄せると、ミシャに二度目のキスをした。口を浅く開き、舌先が触れ合う。
「ん……んぁ」
 次第に深く、二人の舌が絡み合う。互いに求め合い、唾液が交ざり合う。
 キスを続けたまま、ライナーはミシャの体を仰向けに押し倒した。離すと、今度はミシャの首に唇を移す。
「あっ……」
 たったそれだけで、ミシャの体から力が抜けてしまう。ライナーの唇が首筋をなぞっていく。
 ライナーの手が、露わになっていたミシャの豊麗な乳房をそっと覆う。優しく撫でられると、少しくすぐったい。
「ライナー……もっと、強くしていいよ」
「いいのか?」
「うん……」
 ミシャが頷いてから、ライナーは強くその胸を揉みしだく。
「あっ…あっ……」
 少し痛い。だけど、ライナーが激しく愛撫するたび、体の芯が熱くなってくる。薄桃色の先端がつんと固くなっていた。
 ライナーが乳首を口に含み、吸い上げる。
「ひゃぅっ……んっ……あっ」
 舌先で転がすように舐められると、一気に高まりを感じた。
「あっあっ……んああっ」
 ライナーの舌が乳首を弄るたびに、高い声を上げてしまう。
 優しく、時に激しく、愛撫が続けられる。熱く高まっていたミシャの胸は、いつしか心地良い快感に満ちてきた。
 ミシャの太ももを撫でていたライナーの手が、秘所へとかかる。指先が軽くそこに触れると、ミシャは敏感に反応して腰をくねらせた。
「大丈夫か?」
「うん、平気だから……続けて」
 ライナーはミシャの足を開くと、露わになったそこに口付けた。
「んっ……」
 大事な所を見られるだけでなく、口で愛撫されている。快感と羞恥が綯い交ぜになって、ミシャは目を伏せた。
 まばらな陰毛に覆われたそこの中を、ライナーの舌がまさぐるように舐める。
「ラ、ライナー……そんなことしたら、汚いよ」
「汚くなんかないよ。ミシャはとても綺麗だ」
457名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 02:38:32 ID:XqQ479hE
 もう準備は整っていた。
「ミシャ。いいか?」
「……うん」
 ミシャ深呼吸を一つして、覚悟を決める。緊張しているのはライナーも同じだ。
 ライナーが先端をミシャにあてがう。ミシャの体がぶるりと震えた。今さらだが、怖い。
 どうやってこの恐怖を紛らわそうかと考えた時、ライナーの唇がミシャのそれに重なっていた。
「っ――……」
 初めての時と同じ。しっとりと暖かく、柔らかい感触。たったそれだけで、怯えが解けていく。
「行くぞ、ミシャ」
「うん……」
 震えは止まっていた。ライナーの背に手を回し、ミシャは全てを受け入れようと心を決める。
 少しずつ、ミシャの中にライナーが入っていく。
「っ…あ…あぁ……」
 痛みは当然あった。だけど辛くはない。
 段々と深く繋がっていく。そして、一際大きな痛みが全身を貫いた。
「ああっっ……っ!」
 破瓜の痛みに、ミシャは涙を零した。
「ライナー……やっと、結ばれた……」
 溢れるような喜びが、ミシャの胸に込み上げている。
 ライナーは繋がったまま、ミシャを優しく抱きしめた。
 もう一度キス。今までのどれよりも深く。
 ゆっくりと、ライナーが腰を動かしていく。
 またミシャを痛みが襲うが、苦にはならない。この痛みがこうしてライナーと結ばれた証と思うと、むしろ心地良かった。
 ライナーが何度もミシャの中を往復する。ミシャはその動きに全てを委ねながら、少しずつ快感を覚えてきた。
「あっ…あっ……ライ、ナー……んぁっ」
 繋がり、激しく動きながら、ミシャはライナーの背に回していた手に力を込める。
「ライナー……大好き、だよ……っ」
「っ……ミシャ…」
「これからも……ずっと一緒だから、ね……」
「ああ、ずっと一緒だ……くっ」
 限界を感じたライナーが、強く腰を打ち付ける。
「ミシャ……いくっ!」
 ミシャの奥深くで、ライナーは絶頂を迎えた。
「あ、あ……ああああっっ……!」
 体の中に熱い迸りを感じながら、ミシャは頭の中が真っ白になる。夢の中にいるような浮遊感。そのまま、視界も白くなっていった。
458名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 02:39:13 ID:XqQ479hE
 ベッドの中で、ライナーに寄り添い眠っていたミシャは不意に目を覚ました。時間はまだ夜のようだ。
「……ライナー?」
 返事は無い。ライナーもすっかり寝てしまっている。
 上体を起こしたミシャは、しばらく傍らで眠るライナーを見つめていた。昔に比べて、大きく、逞しくなった体。だけどこうしていると、この可愛い寝顔だけ昔から変わらない。
 微笑みながらミシャは、もう一度だけライナーと唇を触れ合わせた。
「……ありがとう……ライナー」




以上です。
459名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 03:34:08 ID:v7IHQHwu
GJ!
460名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 07:29:13 ID:8aUp9Tc3
イイヨイイヨー。スタンダードなのもイイネ!
461名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 08:47:33 ID:pIIUYAoi
でも選択肢によってはヤリ逃げするライナー
462名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 17:52:32 ID:2SmXoUM6
>>461
             /:.:.:.:.:/:.:.:'"~ ヽ:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.',
               |-ー':.:.:.:.:.:ヽ _ノ:.:.:.:.:.:.:.:`ー-:.:.:!
               !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
            l--ー― ''''''""""````'''''' ―ー-l
         __,,,,  -―''''''"" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄` ''';;;;―- ,,,,__
    ,  ''":.:.:.:.:.:.:.:.:.:._,, -ー=ニニ;, ""i!r=ニニ==''ー-、:.:.:.:.:.:.:.:.:.゛`  、
   (:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ'i;;;| ;=ニ( )ヽノi  ミ{;<( )ニ=、   |;;;il/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_ノ
     ``''' ―ー- ;;_:i`! /` - '", ';;; ⌒ ;;;`,;;`'''  ヾ l,'"`;―ー '''"´
               l |      /i   ;;ハ `    ノ l.ソ .l
            .| l.    ./`-=、_,=-ノ、   i   !/ .,'   
            !.' ,   i!    l !   ゙i!  l!  .,' /   思い出させんな!!
            `-ゝ   i! ;,'"⌒゛ヽ,; .i!   .,' ‐"      ライナーは殴るがな!!
              ',   i! (~i ̄ ̄i~! .|   ./       
       ,,-―、   /:..l .l! |! ',t--ーt/ i! / ,'       
        /i  :::',  ,./:.:.:.', ',',  ` -ー' . ノ .,' /,,,__
       ノ.i ',  :::! '゙:.:.:.:.:.:.ヽヽ   `''''''"   / ,' ',`-ヽ二二ニ'' ー-、
   __,,,.! .ヽゝ ,,,_:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:` \.、    __ノ./  ',:.:.:.:\:.:.:.:.:.: ̄ ̄` 、
, '":.:.:/ ;;     ::::|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ニ二ニ- '"ヽ、 ',:.:.◎:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
, '":.,!ヾ   ...:::::::::!ヽ,:.:◎:.:.:.:.:.:.:.:.\ /ヽ_,,,,_|::\',:.:.:.:.<:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
463名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 18:53:07 ID:N6sdVW4B
むしろ選択肢なくなってエンディングとか、そう考えればいいじゃないか。
でなきゃ別展開の第三部が発生とか。
464性懲りもなく:2006/03/05(日) 00:19:38 ID:bPUFnwFJ
○×月 ○×日
シュレリア様だけでなく、ミュールというライバルが増えた。最初はリンゲージを装備していたシュレリア様は、ここの所、装備をしていない。
結局の所、コスモスフィアは全て見られてるんだから、ミシャと共同戦線となろうともアドバンテージは重要。
私とミシャ、どっちが先でも恨みっこなし。でもシュレリア様とミュールに物理的専制を取られるのだけは絶対阻止。

○×月 ○×日
突撃…した。ごめんミシャ。歩くと変な感じ。
なんで、延命剤とインストールの時と違って上手いのよ。
まさか、シュレリア様とのダイブのときに…くっ、ぬかった。

○×月 ○×日
大人ミシャが、昨日の私みたいな歩き方に。
ただ、表情は晴れやかとは言いがたい。やっぱダイブに消えるあの二人に気づいたか。

○×月 ○×日
…今度はちびミシャが…って、おい。

「流石に滞空岸壁は勘弁してくれ…っ!」
「ダメ? 借り切るの?」
「そ、そうじゃなくて、野外とかってあんまりゆっくりできないし」
「タオル1まいとかで連れまわしてた責任取ってね」
「あああ、そうだった…って、ちょ、ま、まって、オリカさん!」
「問答無用っ」

反省。
465名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 01:19:22 ID:UIjQfH8p
投身自殺でもするのか?
466名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 02:14:10 ID:7eNX5G9W
○月×日
ライナーに延命剤入れてもらった。
痛かったけどうれしかった。

○月×日
ライナーが私のコスモスフィアのレベル6をクリアした。
妙に体が熱い。その…とくにアソコとか。
なんだかライナーか恥ずかしそうな申し訳なさそうな顔でこっちを見てた。
なんか、バスタオル一枚のコスチュームになれるようになった。
……コスモスフィアの私は何やってるんだろ?

○月×日
ライナーが私のコスモスフィアのレベル7をクリアした。
なんか、前よりも体が熱いんですけど…
少しふらふらするし…
ライナーはこっちを見ると顔を真っ赤にして、変な感じしないかって聞いてくるし…

○月×日
ライナーが私のコスモスフィアのレベル8をクリアした。
……下着が濡れてるんですが。
うう……こんな状態で歩けないよ……
ていうか体がやけにだるいし……
やっぱり、コスモスフィアでライナーと……
しかもまた変なコスチューム手に入れちゃったし。
コスモスフィアの私はこんな趣味なの?
ああもう、こんな恥ずかしい服で戦えないよ……

○月×日
ライナーが私のコスモスフィアのレベル9をクリアした。
……大洪水です。下着替えさせてください。
もう、今度こそはライナーに問いたださないと。
って、なんか新しいコスチューム装備させられてる。
ついでに左手の薬指にホワイトリングが……

○月×日
ライナーが私のコスモスフィアを全部見た。
やっぱりコスモスフィア内で私とやってるらしい。
どおりでインストールが痛くないわけだよ……
こ、今夜は長くなりそうだよっ!
467名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 02:15:25 ID:7Nrwj6Q6
オリカかわいいよオリカ
468名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 03:29:10 ID:0nORGo5l
おぉ、いつの間にやらエロ分大補給ではありませぬか!
ありきたりだけどそこが良い>>458とか抜群ですw
それにしても、日記形態はやってるね。
以前のミュールの日記が火付け役かな。

>>466の積極的なライナーとコスモオリカに万歳w
469名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 07:16:48 ID:33q3B0RA
長文読むのがだるくなってくる俺には日記形式の方がさくっと読めていい!
470名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 13:03:52 ID:o4/Urf/G
なんか>>451の続きが地味に気になるのだが…
471名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 13:10:02 ID:bPUFnwFJ
ボエ新パターン
LV3
「ライナー 拘束 プレイ は 苦手ー!?」
「バスタオル この間 ぴらりと めくれたー!」
「巫女さん プレイは 半脱ぎ 確定ー!」

LV4
「普段は 奥手 なのに テクニック 沢山あるって どうなのー!?」
「悪魔服 慌てて 着たから さっき ハミ出て たー!」
「天使の 鎧で 部分解除 ライナー マニアック すぎー!」
「新婚 プレイ するとき なんで 後ろ ばっかり なのー!」
「昨日の 晩は 激しくて 半日 腰が やばかったー!」

オ「こういうのどうかな」
ラ「…勘弁してくれ」
オ「もう使っちゃったけど、事実だし」
ラ「何ィー!?」
ミ・シ「…ちょっといいかしら、ライナー(ぴきき)」
472名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 18:52:58 ID:7fLKQF+O
ライナー「ダイブだよ早く!」
ミシャ「は、はい…」
オババ様「ミシャ…」
ミシャ「ラ、ライナーやっぱりやめてよ…。こんなこと…ね?」
ライナー「ダメだ! だったらクレセントクロニクルに一生籠もって謳ってろ!」
ライナー「ダ・イ・ブ! ダ・イ・ブ!」
473名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 22:20:50 ID:eSeQuD/k
>>472
ライナー好きの俺でもそのライナーにはブチキレタ
474名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 23:31:25 ID:UIjQfH8p
>「昨日の 晩は 激しくて 
なんか
恋するオリカはせつなくて
が浮かんだ
475名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 00:13:40 ID:X7LO41PB
RTのオナ日記などと色々妄想してしまった
シュレリアはなんか凄そうだなぁ
(´д`;)
476名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 00:39:37 ID:zRA4VvDF
アヤタネに打ちのめされたライナーの目の前で、
ウィルスの黒いのに前から後ろから絡みつくように犯される……
必死に呼びかけるライナー
ボロボロの彼を気遣おうとしながらも抵抗虚しく堕ちていくシュレリア
やがて気遣いの声の中に甘い吐息が混じり始めた時、シンガーエンジェルは己の隠された性癖を知る――

「ああ……っ……見ないでぇ、ライナぁ……っ」

そんなのがシュレリア様のオカズだと信じてます
477名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 01:01:31 ID:Wvhx5zEE
はっと飛び起きた。
「…なんでこんな夢を…」
記憶は朧ながら、悪夢というか淫夢というか、そんなものを見てしまった自分を自己嫌悪。
「欲求不満、なのかしら」
というよりは一番の問題はライナーがいけない。そうにきまって…ああもう。惚れてしまった弱みだ、あんまり悪し様に言えない自分がいる。
多分…下着はすぐに替えないといけないだろう。苦労をかけるが、ELMAにこっそりもってきてもらわないと。
「シュレリア様〜朝ですよ、そろそろ朝食の時間なので起きてください」
ドアをとんとんと叩く音と共に、ミシャの声が聞こえる。慌てて起きるとまた転びそうなので、ゆっくりを身を起こす。
「先に向かっててください、今から向かいま…」
身を起こしてベッドに視点を向け、凍り付いてしまった。下着を替えないといけないのは事実だが、これはちょっとありえない!
「ちょ、ちょっと体調悪いのですが…」
とっさに言う。ベッドには大きく染みが…。
(ど、どうしてこんな、私ってこんなにイヤらしい子だったの!? あああああ)
ヘタをしたら余分な噂を巻き起こしかねない、この管理者たる私が…。
「え? 大丈夫ですか? ライナーに言って何か、薬を調合してもらいますけど」
「だ、だだ、大丈夫ですっ、一休みすれば。すいませんが(証拠隠滅してからなので)今日の出立は昼以降で」
「? わかりました。あとで様子を見に来ますね」
気配が遠ざかる。
ほっとするのもつかの間、急いで下着と服(スタンダード)の替えをELMAにもってこさせた上で、惨状を呈しているベッドを詩魔法で・・・
「シュレリア様、大丈夫ですか?」
(いきなり来ないでー!)
びっくりして詠唱が暴発。

…こんな妄想。原因は>>476
478名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 02:12:51 ID:XHsLd6Zk

・朝、魔法が暴発したこと

「シュレリア様ー」
「は、はい!?」
「ど、どうしたんです? 顔が赤いですけど」
「い、いえ、その、な、何でもないです」
「? わかりましたけど……やっぱり心配だな、本当に大丈夫ですか?
 朝のこともありますし……」
「あ、朝……――っ!?」
「しゅ、シュレリア様? やっぱり熱とかあるんじゃないですか?」
「――〜〜っ、その、大丈夫だから!
 ライナーは気にしないで!」


・先日、魔法が暴発したこと

「そういえば、この前は結局何してたんです?」
「この前って?」
「ほら、シュレリア様が魔法を暴発させたときです」
「あ、あれは…その…っ。
 さ、最重要機密! ライナーは知っちゃだめなの!」
(魔法を使うのはそうだとして、暴発しちゃった理由は何なんだろう…)


その後の宿会話を妄想してみた。


ハーレム書きたいけど、辻褄合わせとかが難しいな。
479名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 20:04:21 ID:wUX+USlv
パージャDLされたほうはコスモスフィアに押しかけられた上水晶漬けの全裸見られたことをどう思ってるんだろう
480名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 20:13:21 ID:5drOak3N
>>479
ヒント:コスモスフィアでの記憶はない
481名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 20:19:56 ID:wUX+USlv
現実に戻ったらジャックとかラードルフはムラムラきちゃうと思うんだ
482名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 20:29:29 ID:v7nMWJR+
ラードルフは大丈夫だ。
ジャックも何故か大丈夫だ。
483名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 20:50:00 ID:v7nMWJR+
ちょっと投下して様子見。

・鎖骨を触られたときについて

「ライナー、ちょっといい?」
「どうした、難しい顔して?」
「この間のインストールのとき、その…なんで知ってるの」
「え、えーと、ダイブしたときに聞いた」
「うう、弱いと知っててあえて触るんだ、エッチ」
「え、エッチも何も、インストールはきっちりやらないと、苦しいのが続くだろうし…」
「だからって押さえつけるんじゃなくて、そっと撫でたりとか禁止だよっ!」
「ごめん、もう少し気をつける。それでも触っちゃったときはごめんな」
「う、ううんいいよ、気遣ってくれてるんだし、でも、毎度着替えないといけなくなるし」
「? なんで?」
「なんでもない! 乙女の秘密はダイブだけじゃわからないんだよっ」
484名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 01:12:27 ID:wj5CeAh+
>>483
オリカかわいいよオリカ(´д`)

485名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 01:12:41 ID:98DASMWX
そこで常時バブルパッションですよと。
これなら大丈夫だ(*゚∀゚)b

まあ、俺はシュレリア様LOVEだからオリカがどうなろうと興味ないがな。
486名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 02:16:17 ID:tt7txbAt
中央に巨大な三本の光るガラスケースが鎮座する薄暗い部屋。
数多のウイルス揺り籠であり、同時に現世にその存在を繋ぎ止めるための家でもある機械が静かにその駆動音を響かせている。
ここはミュール団の核とも言える重要なエリアである。
普段は機械の発する微かな明滅しか映らないこの部屋の壁に、今は二人分の人影が写っていた。

「あなたは……。こんな所に私を連れてきて、一体何を企んでいるの?」
そう言った声の主は塔ヶ崎澪羅 ――― シンガーエンジェルとも呼ばれている銀色の髪を持つ少女。
少女は普段その一部だけを編み、残りを真っ直ぐに垂らしている髪を紺色の帽子の中に入れている。
そして同じく紺色で生地の薄い服に身を包み込んだ格好のまま、天井から伸びるウィルスの触手に両手を捕らわれていた。
「ようこそ ミュール団へ。そして、お帰りなさい…シュレリア」
銀色の少女の前に立ち、どこか芝居掛かった仕草で両腕を広げるのは豊かな金色の髪を持ち、その輝きに劣る事ない華やかな雰囲気を纏った女性。
ウィルスによる世界征服を目論む、ミュール団の総帥であるクレアである。
この場に第三者がいれば、シンガーエンジェルがミュール団の手によって捕縛されてしまったのだろうと両の瞳を伏せるのだろうが、この位では捕らわれた少女自身の心を縛る枷には足り得ない様子。
言葉こそ発しなかったが、澪羅は強い光を湛えた瞳を真っ直ぐにクレアへと向けていた。
「ふふふ、そんな怖い顔をして。…もしかして、デートの途中だったかしら?」
「べ、別に。頼菜とはそういう関係じゃ…」
「そうよねぇ。彼、あなたに対して冷たかった物ねぇ…」
「っ……」
クレアが微笑みながら片手を頬に添えるのと澪羅の表情が曇るのは同時であった。
487名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 02:18:17 ID:tt7txbAt
強い抵抗の意志を内包した少女の心を少しずつ崩そうとするように。
クレアは言葉を続けながら、ゆっくりと少女に近づいて行く。
「可哀相なシュレリア…。でも大丈夫よ。これからはまた、私があなたを使ってあげるから」
「うるさい!私はあなたなんかのものじゃ……んぅっ!?」
動けない身体を揺すり、クレアに反論の声を上げようとする澪羅。
しかし、その一瞬の隙をついて近づいたクレアが澪羅の口を自らの唇で塞いでしまう。
「ん…んぅ……ぷはっ。…な、何の、つもり…?」
すぐに首を右に曲げ、澪羅はクレアの唇から逃れる。
驚きからであろう。澪羅は頬を僅かに紅潮させた顔で金髪の美女を睨みつけた。
「あら?言った筈よ。あなたを使ってあげるって。あなたはただ私を受け入れて、頷いてくれれば良いの」
鋭い視線に射抜かれてもミュール団トップにしてこの場の絶対者たる余裕は崩れない。
クレアは口元に笑みを浮かべ、首を横に振ろうとした澪羅の唇を再び奪ってしまう。
その力は先程よりも強く、澪羅も身体を震わせるのみで逃れる事ができなかった。
「ん!?…ん…ちゅ……んく……んんっ…………っ」
合わさった二人の部分から、少しずつ 湿った水音が生まれてくるのだった。



空気を読まずに妄想投下。
やがて頼菜が現れて、>>476へと続くと良いなと思いつつ長過ぎたので切り上げ。
一応、シンガーエンジェル 第3話の裏的な位置付けのつもり。
488名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 10:41:50 ID:jzY7LWpy
487付近の出来事で・・・

近くからこそーり観察中のミュール女史
「・・・?こんな展開だったかしら・・・」
「モチーフにしたデータは・・・これね」
「えーと何々・・・ところどころ読み込めないわね・・・」


「魔・・・う・・・し・・・ょ・・・・・アイ?なんだかよく判らないわねぇ。こんなのが紛れ込んでたのね」
「面白そうだからもう少しっと・・・」





だぁぁ。ワケワカラン。
489名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 18:50:30 ID:TSMhdtqY
>>488

アイ=ミュール
リン=シュレリア
メグ=ミシャ
マユ=悪魔オリカ

ってなキャラ配置が一瞬で脳内に浮かんだ俺はゆらぎ
490エロは492から:2006/03/08(水) 02:48:19 ID:QESMFf9p
ミシャのレベル9が終わってから数日。一時ガチで消滅しかけたコスモスフィアもすっかり平和を取り戻した。
「(平和はいいのよー。ぽかぽか陽気なのよー)」
死んでもライナーの前では見せないようなにこにこ顔で、ふよふよとのんびり散歩するハマ。
やることが無いので暇だという事もあるのだが、それ以上に彼女はこの世界を散歩することが好きだった。
「あら、ハマ。よかった、元気そうね」
「あら、(チャイナの)ミシャー。そっちも元気そうで何よりなのよー」
ぶんぶんと小さな手を振って返答するハマ。こんな些細な日常も、一度死んだ身ならば尊いものである。

命の塔でチャイナミシャ、森の中で忍びミシャや歌の精のミシャと、街でパジャマのミシャと出会い、
またその度に微笑みが生まれた。一時に比べ、このコスモスフィアの何と穏やかな事か。
ふとハマは自分の作り主であるバカ親父の顔を思い浮かべ、心の中で少しだけ感謝した。

今日は随分ミシャ達と会う日らしい。船でセーラーミシャと遭遇し、ハマはしみじみとそう思った。
他愛の無い会話を続けること少々、ふとセーラーミシャが真面目な表情になって、こんなことを話し始めた。
「そう言えば…最近甲冑とYを見てないのよね。ついでにスピカも…」
「言われてみれば…私も見てないのよ」
ハマも相槌を打つ。二人して一度街に戻り、パジャマのミシャにもたずねてみたが、返答はNo。
「何かあったのかしら?」
「ちょっと嫌ーな予感がするのよ…」

あと行っていないところといえば、月ノ館か、はたまた山か。セーラーミシャは山に向かうと言い出したので、
ハマは月ノ館へと急いだ。
道中、一直線に森を突き進むハマ。とそこへ草を掻き分ける音と、誰かの荒い息遣いが聞こえた。
何かあったのかは分からないが、少なくとも吉報とは考えがたい。ハマは大急ぎで息が聞こえるほうへと向かった。
「ハ…ハマ…? 助けて…」
「(甲冑の)ミシャ! 一体何があったのよ!?」
491エロは492から:2006/03/08(水) 02:48:48 ID:QESMFf9p
そこにいたのは探し人の一人、甲冑ミシャ。目的の一つを達成しながらもハマは全く喜ぶ気にはなれなかった。
ミシャ御自慢の甲冑は見るも無残なほど破壊されており、申し訳程度に右の二の腕や右の肩周りを覆っているだけで、
もはや鎧と呼べる代物ではない。髪は乱れ、胸や足が露出し、息も絶え絶え。肌には赤いみみずばれがいくつも
生々しく残っており、裸足のまま走り続けたためか、ふくらはぎから足の裏に掛けて、数え切れないほどの裂傷がある。
「助けて…」
遂に倒れこんでしまった甲冑ミシャの顔に駆け寄るハマ。今すぐ街に運んで手当てをしなければいけないのだが、
ハマではそれは不可能。セーラーミシャと分かれた事を心底から悔やみつつ、とにかく誰か人を呼んでこないと、と
思って辺りを見渡し……ここでハマの視界が突如として真っ暗になった。触感から言って、誰かに袋詰めにされたらしい。
激しくじたばたするも、到底ハマの力で抜け出せるものではない。袋の持ち主が歩き出したのを感じたハマは、
このコスモスフィアで一体何が起こったのかと思い、心底から恐怖した。

「ようこそ、ハマ。真・月ノ館へ」
「ぷはぁ! 一体何す……」
大声で叫んだハマだったが、最後まで言うことなく息を飲んだ。
目の前にはYミシャとスピカ、そして先ほど分かれたセーラーミシャと、甲冑ミシャの、それぞれ異常な姿があった。
甲冑ミシャは手足を縛られ、更に猿轡をさせられて床に転がされている。セーラーミシャは、セーラー服のボタンをはだけ、
下半身には何も着用しないというある意味Yミシャと被ってる格好で四つんばいにさせられている。そして、その背に座って
鞭を片手に微笑んでいるスピカに…Yミシャだけは普通の格好だった。
「ご、ごめんね、ハマ…私、もう逆らえな…」
「椅子が喋っちゃダメでしょ」
セーラーミシャにスピカの鞭が飛んだ。パチンという乾いた音と、同時に嬌声。
あくまで微笑を絶やさないスピカに、ハマは人生始まって以来の恐怖を覚えた。
「なななななななな何やってんのよあんた達……」
「ハマ、落ち着いて…」
諭すようにYミシャがハマに近づく。ハマ自身には何も拘束させられていないのだが、早い話動転してしまって
立ち上がるとかオカリナで飛んで逃げるといった選択肢が浮かばなかったのだ。Yミシャにひょいと摘み上げられて
初めて、ハマは自分が今余裕で逃げられた事を悟った。
「やー! はーなーしーてー!!」
「じたばたしても無駄よ。大人しくしないと、スピカお姉様にあんなにさせられちゃうわよ」
Yミシャはそう言うと、顎で甲冑ミシャを指した。瞬間、全身を硬直させるハマ。
「あらあらそんなに怖がっちゃって。お姉様、こっちは説明なりなんなりで忙しくなりそうですんで、そちらも適当に
お願いします」
「はいはい、じゃ、また楽しみましょうね、(甲冑)ミ〜シャ。うふふふ…」
女王の風格を漂わせ、スピカは立ち上がった。それに追従するかのようにセーラーミシャが後ろに続く。
二人が近づいてくるのを見て、甲冑ミシャは恐怖で目をカッと見開いて涙を流し、全身を震わせた。猿轡が無かったら、
耳もつんざく絶叫があたりに響いたことだったろう。

鞭の音色と甲冑ミシャのくぐもった悲鳴をBGMに、Yミシャはハマに諭すように語りだした。
馬鹿みたいに長い話になったので都合により箇条書きにすると以下のようになる。
・星詠の使命から開放されたので甲冑ミシャは激弱まった。
・それを気にスピカがコスモスフィア総奴隷化計画を発動。
・同時期、Yミシャコスモスフィア内総エロ化計画発動。スピカと利害が一致したので同盟。
・セーラーミシャ、速攻で陥落。ただ今甲冑ミシャ調教中。現在に至る。
492ここからエロ:2006/03/08(水) 02:49:29 ID:QESMFf9p
「あらあら、やりすぎちゃったかしら」
どこか遠くで誰かがそう言ったのを、甲冑ミシャは耳にした。汲めども尽きぬ涙で顔はぐしょぐしょになり、
体中が真っ赤になって、痛いが極まって熱く感じる。霧のようにぼんやりした輪郭の誰かが自分に近づいてくる
のが何となく見えたが、それが誰なのかさえ今の彼女には判別できなかった。
「ほら、何か言う事があるでしょ?」
誰かが自分の口から何かを取り、優しくそう告げたのを甲冑ミシャは感じた。
言いたい事なら山ほどあるのに、声を発することさえだるい。もはや、甲冑ミシャを縛る縄など必要ない。
彼女からはもう逃げる体力も、気力さえ失われているのだ。
「許して…」
やっとの思いで甲冑ミシャは言葉を紡いだ。瞬間吼える鞭の音。
「そうじゃないでしょ?」
鞭は甲冑ミシャの顔の横数センチに着弾した。石造りの床が欠けるほど強烈な一撃に、甲冑ミシャの涙が更に溢れる。
誰かが自分の体を仰向けにするのを―――ここでようやくスピカだと認識できた―――甲冑ミシャは感じた。
いわゆるマウントポジションを取って、鞭の感触を確かめさせるようにひたひたと頬にあて、更にスピカは続ける。
「許すとか許さないとかじゃないの。くどいようだけど私はあなたを奴隷にしたいんだから、それ相応のセリフがあるでしょう?」
「そんなの分からない…お願い、もう堪忍して…」
再び鞭が唸る。スピカが放った閃光は、甲冑ミシャの右足の爪先を正確に射抜いた。
「うあぁああぁあぁぁあぁぁぁあ!!!!」
「ああもう…。(セーラー)ミシャ、この子の口を塞いであげて頂戴」
「かしこまりました、ご主人様…」

スピカが立ち上がると、セーラーミシャは甲冑ミシャに重なり、両手を背中に回した。痛覚がよみがえり、悶える甲冑ミシャ。
「かわいそう…。痛かったでしょ?」
どこか艶やかな口調でセーラーミシャは呟いた。甲冑ミシャを優しく抱き、そして頬を、涙の筋を舐める。
頬から耳へ、耳から首へ。首からまた耳へ。セーラーミシャの舌が甲冑ミシャの顔を舐り回す。
その度に、鞭の熱さとは違う何かが、少しづつ甲冑ミシャの体から湧き出てくる。
不意に、唇同士が触れ合った。セーラーミシャの舌が甲冑ミシャの唇を割り、口の中を優しく癒し続ける。
お互いの舌がお互いを撫でる。くちゅくちゅという音が辺りに響く。互いの唇から漏れる唾液が艶かしく光る。
ここ数日痛覚以外の何も与えられていない甲冑ミシャは、この微笑ましい程度の快楽にも過剰に反応してしまう。
そしてそれ以上に、セーラーミシャの優しさが嬉しかった。愛撫、という言葉の体現のようなセーラーミシャの舌使い。
自分を愛しんでくれる存在がまだいたのだ。それがこの上なく嬉しくて、違う意味での涙が一筋頬を伝った。
たっぷり一分半は続いただろうか、またしても不意にセーラーミシャは顔を上げた。
瞬間、甲冑ミシャに生まれる喪失感。
「ね、キモチイイっていいでしょ? 痛いの、もう嫌じゃない?」
「うん、痛いの、もう嫌…。」
幼児退行でもしたかのように、甘ったるい声で訴える甲冑ミシャ。その様子を見て、スピカは邪悪な笑みを漏らした。
「そうよね。痛いのって、辛いもんね。でもね、一つとてもいい方法があるの。痛いのも…キモチよくすればいいのよ」
セーラーミシャの言葉に、まるで意味が分かりませんと首を傾げてきょとんとする甲冑ミシャ。
「そうよねー。(セーラー)ミシャは打たれてよがっちゃう変態だもんねー」
再びスピカが21禁の笑みを浮かべて二人に近寄る。鞭を舞わせて優艶に近寄るその姿はラスボスさながらである。
コツ、コツ、等しくリズムを刻む靴音と、その後に待つであろう激しい痛みに顔を強張らせる甲冑ミシャ。表情から
その心中を察したセーラーミシャは、安心して、と掌にメッセージを込め、甲冑ミシャの頬を一つ撫でた。
何一つ前触れも無く鞭が爆ぜた。着弾点はセーラーミシャの背。容赦無く二度、三度と振るわれる鞭。
それに一拍遅れて響き渡るセーラーミシャの悲鳴、荒い呼気。耳に入る全てが、甲冑ミシャの心を深くえぐった。
493まだエロ:2006/03/08(水) 02:50:17 ID:QESMFf9p
「止めてぇっ!!」
甲冑ミシャは叫んだ。
「もう、止めて…。私達を虐めないで…」
「ふふっ、虐めねぇ。あなたはともかく、こっちはそうでもないみたいよ」
そう言うとスピカはセーラーミシャの秘所に指をそわせた。粘着質の音と共にスピカの指にまとわりついた
白みがかった粘液。指を開いて、その粘っこさを甲冑ミシャに見せびらかせながら、スピカは続けた。
「ほら、この子は鞭でこぉんなに感じる変態なの。そうでしょ、(セーラー)ミシャ?」
セーラーミシャは答えない。ただ甲冑ミシャに弱弱しくしがみ付き、乱れた呼吸を辺りに晒すだけだった。
無視されたのが癪に障ったのだろう、絶えない笑顔に一筋入れたスピカは、
セーラーミシャの髪を鷲づかみにし、無理やり首を引っ張り上げた。
「(セーラー)ミーシャ。お返事は?」
「はいぃぃぃぃ!!私は鞭で打たれて感じてしまう変態奴隷です!!」
「はい、素直でよろしい」
その言葉に満足したのか、スピカは手に絡めた髪を解放した。引力に導かれるまま、甲冑ミシャの顔の横に
落下したセーラーミシャの頭部。再び重なり合う肌と肌。美しく、また無残な二人のオブジェは、スピカの脳内麻薬を
更に分泌させ、心臓の鼓動を早めた。
「あ、あれがキモチよかったの…?」
甲冑ミシャは、恐る恐るセーラーミシャに訊ねた。何かの間違いであって欲しいという思いが言葉を紡がせた。
あんなに痛そうだったのに、肉が裂け、血が流れているのに、あれほど悲鳴を上げていたのに、それが快楽だ
なんて、そんなことありえない。言わされているに違いない。そう信じた
「うん、痛いのもキモチイイって分かるとね…。ご主人様がとっても優しくぁぅう!!!」
今度は剥き出しの臀部に、平手による無言の一撃が飛んだ。注意深く聞くと、悲鳴だと思っていたものが、
実はスピカに媚びるような、艶やかに濡れた声だったという現実を認識してしまい、甲冑ミシャは激しく動揺した。
「いつだって私は優しいわよー? ほら、今だって…」
「ひゃぁぁぁぁ!!?」
そう言うとスピカは甲冑ミシャの足の縄を解き、いきなり秘所に指を突っ込んだ。
「あっ、あっ、いやっ、ああぁ…やめっ」
いくら悶えても、セーラーミシャにがっちりと抱かれている状態では、とても百戦錬磨のスピカの妨害は
出来ない。スピカの神業による快感と、指先一つで玩具のように弄ばれているという被虐性とがブレンドされ、
徐々に甲冑ミシャの心を蝕んでいく。ひたすらに痛覚のみ与えられていた数日前とは比べ物にならない。
そんなある種屈折した幸福感さえ、彼女は感じてしまっていた。
「あっ、ああっ、あぁぁぁ!!」
足を攣らせんばかりにピンと伸ばし、一際甲高い嬌声を上げて、遂に甲冑ミシャは絶頂を迎えた。
494ここまでエロ:2006/03/08(水) 02:51:07 ID:QESMFf9p
胸を弾ませ、余韻に浸る彼女を微笑ましく一瞥すると、セーラーミシャはくるりと甲冑ミシャの下側に回った。
ちょうど上下が入れ替わった格好になる。そしてセーラーミシャは目で合図を送った。スピカは鞭で返した。甲冑ミシャの背に。
「うあぁぁぁ!!!」
急転直下、喉も裂けよと背中を仰け反らせて悲鳴を上げる甲冑ミシャ。セーラーミシャは、そんな甲冑ミシャの
首に左手を回し、また秘所に右手を忍ばせ、更には足同士を絡めて優しく囁いた。
「ほら、痛いのもキモチイイと思うのよ」
スピカに及ばぬものの、それでも余韻の残る甲冑ミシャを高ぶらせるには余りあるセーラーミシャの指技。
それと同時に降り注ぐ、手の縄を吹き飛ばすほどのスピカの鞭。快楽と痛覚。どちらも気が遠くなるほど力強い感情だ。
(いやっ、キモチイイ!!痛い!もう止めて、狂っちゃう!!)
自分の声さえ遠くなっていくのを甲冑ミシャは感じた。いっそ狂えたら、何十度も描いた悲壮な妄想が、
あるいは現実に起こるかもしれない。パニック状態の頭に僅かに残る理性で、そう思った。
『痛いのも…キモチよくすればいいのよ』
「(ああ、そんなの、無理……)」
『キモチイイって、いいでしょ?』
「(うん、もっと、もっとキモチよくなりたい……)」
『痛いのも…キモチよくすればいいのよ』
「(痛いのも、キモチイイ…? これが、キモチイイ…?)」

理解、認識、それにともなう改竄。そうだ、これはキモチイイんだ。痛いんじゃないんだ。いや、自分は痛いのも
キモチよく出来るんだ。あるいはそれは自己暗示かもしれない。しかし、コスモスフィアという世界において念は絶対である。
それ以上にミシャの気質もあるだろうが、とにかく、甲冑ミシャの中で何かが弾けた。
「ああっ、いい!! 凄い!! 気持ちいい!! キモチイイよぉ!! ああっ、もっとしてぇ!!」
このミシャも堕ちたか。発狂しそうになる歓喜と、脊髄を震わせる快楽とで一杯になりながら、スピカは鞭を振るい続ける。
背中、足、腕、尻、既に肌色の部分の方が少なくなってしまっているほどでありながら、しかし甲冑ミシャは確かに悦んでいた。
それを見て、自身も高ぶっていくセーラーミシャ。セルフハーモニクスとでも呼ぶべき共鳴状態が二人の間にあった。
「それ、イっちゃいなさいっ!!」
「「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
スピカはセーラーミシャと甲冑ミシャの秘所を同時に、渾身の力を込めて打った。二人のミシャはとどめの一撃に、
潮まで吹いて反応し、そして同時に果てた。二人の表情は当然のように一緒だった。

「ほら、私に何か言う事があるでしょ?」
スピカが、優しく声を掛けた。甲冑ミシャは振り返り、気だるそうな、しかし満ち足したたような顔でこう言った。
「私を、いっぱい虐めてください、ご主人様ぁ…」
495名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 02:52:45 ID:QESMFf9p
・ハマとYミシャは明日書きます
・長いよね
・純愛とか書けませんが何か
・つーか長いよね
・描写ぬるいとか逆に需要ないとか重々承知です
・マジで長いよね
496名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 04:45:24 ID:4Fpq8V36
ぬるぽ
497名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 06:25:03 ID:h4YrKUpp
>>490
GJ
続き気になるぜ
498名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 09:56:57 ID:HtnM0+nH
GJ。
同じく続きが気になるのぅ。
499名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 11:43:29 ID:aZsFBOAF
>>495
何て痛エロいんだ、午前なのにハァハァしてしまったじゃないかGJ
ミシャったらスピカのこと奴隷計画発動するような人だと思ってたなんて、流石Mっ娘w
500名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 18:35:41 ID:kE8KzT/5
500
501名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 18:57:23 ID:K9ckORcQ
空気読まずにラー様のごとく投下
ダイブしてもまだ「や」ってない状況を想定。

・着替えの洗濯が多い件について
「街についてからクリーニング屋に一括で頼んでるけど、やっぱ多いよな、洗濯物」
「お風呂にすぐ入れる訳じゃないから、女の子の着替えをこまめにするのは重要だと思うよ」
「やっぱそうか。旅に支障が出てる訳じゃないけど、やっぱり女の子ってきれい好きだもんな、気配りできなくてごめん」
「うんうん、そういう事にしとこうよ。ライナーのせいなのもあるし」
「へ? なんで?」
「な、なんでもないよ! …えーと、細かくは聞いてないけど、ミシャやシュレリア様も着替え、多いの?」
「ミシャは一緒に旅をするようになってから、オリカと同じくらい洗濯物が増えてきたなー。シュレリア様の服は特殊だから洗濯いらないらしいけど」
「!? ふ、ふーん、増えてきたんだ…そっか、そうだよね、レベル同じだもんね」
「???」
502名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 21:04:41 ID:oRbFZMTb
そこはかとなくエロくて
イイ!!
503名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 22:11:11 ID:kE8KzT/5
ここは一つオリカ×シュレリア×ミシャ×ミュールの乱交で(マテコラ
504名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 23:11:42 ID:D3wF2X37
>>503
ネタはあるが書ききれるかわからない。
それでいいならやってみるが。
……レズじゃないよな?
505名無しさん@ピンキー:2006/03/08(水) 23:23:21 ID:pP0BhNDO
>>504
wktk
506名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 00:07:35 ID:Dyjde+6u
ここで
クルシェ×ライナー

とか言って見る
507名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 00:32:47 ID:3rQeSM6M
悪魔オリカ×どんすけ
508名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 01:36:20 ID:nPA2fOoW
「ふふっ、大きくできた♪」
「や、やめて下さいオリカさん! いくら拙者でもこればかりは……」
「可愛いよ、どんすけのこれ? いい子いい子してあげるからねー、ナデナデ」
「っ……! だ、大体、ただのぬいぐるみの拙者にこんなものをつけるなんて……」
「私がどんすけの為に作ってあげたんだよ。確かに歪だけどさ、気に入らない?」
「そ、そんなこと……オリカさんが、拙者の為に作ってくれたのなら……ただ……」
「ふーん。じゃあいいよ。今度ライナーに作って貰うから」
「なっ、あの男に拙者のこれをっ!?」
「大丈夫、ライナーは凄腕メルクだし。きっと素敵な形に作ってくれるよ。大きくて、固くて丈夫で」
「そ、そんな……拙者……拙者……!」
「むっ、そんなに気に入らないの? あーあ、可愛いと思ったのになー、お揃いの悪魔の翼」

自分には無理でした。
509名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 03:36:11 ID:roFTHtk7
>>504ですが、とりあえずいってみますね。
状況はご都合で許していただきたく。
510名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 03:37:07 ID:roFTHtk7
ライナー・バルセルトは現状に頭を抱えていた。
……正確には、彼は現在頭を抱えることなどできないのだが。


全てが終わって、特に誰と塔を出ることもなくプラティナに残った。
レアードの言っていた総帥になることも、最近は少しずつ考え始めている。
一方エレミアの騎士団の方では、ライナーを次期団長に、という声も上がっている。
どちらか、あるいはどちらも選ぶ必要があるだろう。
何時ぞやの大見得を切っておきながら自分はのうのうと平の騎士、というのは流石に虫が良すぎる。
少しずつ、時に劇的に変わりつつある世界で、自分は何をすべきかをライナーは考えるようになった。
そんなある日のことだった。


「……げ、なんだこりゃ」

プラティナ図書館の一角。
ライナーは政治に関する書物を相手に苦戦していた。
レアードに話してみたところ、読んでみろと渡された教本を試しに読んでみたのだが……

「全っ然わかんねぇ……」

まあ、理解できるわけがなかった。
早速政治はやめようかなと思い始めたライナーだったが、ぐっと思い止まる。
とりあえず、この本くらいはどうにかして頭に入れておこう。
まだ数ページ開いただけだ。いや、数ページ開いてこれなのだから、もっと頭を使うのだろうが。
とにかく、ここには図書館だけあって様々な本がある。
時間はかなり掛かりそうだが、幸い急を要するわけではない。
そう思い、さっそく読解に取り掛かる。
ひたすらに読み、わからない部分は検索システムを活用して別の書を読む。
頭の回りは悪いが、物覚えだけはいい自分の頭に感謝しながら、ライナーは解読を進めていった。
そんなこんなで、時刻は昼を過ぎた頃。
昼食を食べていざ再開とライナーが作業を始めたときである。
ひょっこりと顔を出してその光景を見た元星詠の少女はまず目を疑い、そして大声を上げた。

「嘘、ライナーがすごく真面目に勉強してる!?」
511名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 03:38:14 ID:roFTHtk7
「……そりゃ、俺の頭は良くないけどなぁ」
「いや、だからごめんって」

机に突っ伏して言うライナー。
ちょっと泣きが入ってるのは気が滅入っている証拠だろう。
ミシャはそんなライナーのフォローを続けている。
傍目には何だか不思議な光景だろう。

「……で、何でミシャがここにいるんだ?」

ふと気付いたライナーが疑問を口にする。
目の前にいる少女は現在ホルスの翼を旅して回っている最中のはずだ。
オリカやラードルフとは今でも交流があるが、ジャックやクルシェ、そしてミシャとはその後会うことはなかった。
会えたことは嬉しいが、何故プラティナへ来たのかは気になる。

「あら、ライナーは私が来ちゃまずかった?」
「そんなことはないさ! むしろ嬉しいけど、ミシャは旅の途中だろ?
 せっかく自由になったんだから、もっと楽しんでくるかと思ってたんだけど」

世界は広い。
まさか旅を終えた、なんてことはないだろう。
何せ何時かは精神崩壊寸前になるくらい自由に憧れていたのだ。
そうすると、ちょっとした休憩みたいなものだろうか。
確かにプラティナの施設は無駄にいい。
今は客も訪れているが、昔は一体何故宿屋があったのか。
何時ぞやまでまったく気にしていなかったが、今になって思う。
まあ、そういう街だから居心地はいい。
そういうことなら、ミシャが来たのも当然だろう。
ライナーは勉強で疲れた頭でそんなことを考えた。

「うん、まあ、確かにね……」

ミシャは何故だか言葉を濁していた。
それを見て、ライナーは何かあったのかな、と暢気に考える。
そして次の瞬間。

「旅は楽しかったんだけど……やっぱりやめたの」

ライナーの時間が凍りついた。
512名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 03:39:01 ID:roFTHtk7
「……え、マジで?」
「ええ、マジで」

辛うじて本気かを尋ねれば、笑顔で頷くミシャの顔。

「どうして?」

自由を満喫しに旅に出たはずなのに、何故旅をやめてしまったのか。
疲れで一層おバカになっているライナーは気付かない。
別に旅に出ずとも自由は味わえることを。
さらに言えば。

「それは……その、やっぱりライナーと一緒じゃなきゃ意味がないのよ」

今の彼女には自由よりも優先されるものがある。
……これに関しては、残念ながら筋金入りの朴念仁では気付くはずもない。
コスモスフィアでその瞬間に立ち会っているはずなのだが、すっかり忘れているらしい。

「そういうもんか?」

現にまったくわかってない顔でそんなことをぬかすライナー。
まあ、今に始まったことではないのでミシャは気にしない。
というか、気にしているようではライナーと結ばれるのは無理だとすら考えている。

「そういうものよ」

これが惚れた弱みなのかな、とミシャは思う。
結局、ミシャはそんなライナーとの一時が何より好きなのだから。
惚れた弱みといえば、とミシャは少し忘れかけていたことを思い出した。

「そうだ、ライナー」
「ん?」
「オリカも来てるから」

と、ミシャが言うのと同時に。
ちょうどミシャがそうしたようにひょこりと顔を出して。

「ライナーが勉強してるって聞いて、差し入れに甘いもの作ってきたよ」

オリカは満面の笑顔で、相も変らぬ神秘の一品を差し出した。
513名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 03:41:27 ID:roFTHtk7
「オリカさん、ミシャ! お久しぶりです、お元気そうで何より!」

久しぶりにプラティナへ姿を見せた二人を見て、シュレリアは嬉しそうにそう言った。
ライナーが二人を連れて大聖堂へ向かったところ、中からちょうどシュレリアが出てきたのである。

「お久しぶりです、シュレリア様」

礼儀正しくミシャが答える。
オリカはといえば、シュレリアの姿を見て、思ったままを口にした。

「シュレリア様、まだその格好なんですか?」

シュレリアは仲間だった頃と同じくレオタード姿だった。
う、と漏らし、シュレリアは気まずそうに答えた。

「その……元の生活に戻るにあたって、リンケージに戻そうと思ったのですが」
「わたしがやめろって言ったの」

大聖堂から出てきたミュールが言葉を継いだ。

「……その上、アヤタネに命じてリンケージ一式強奪させたわけです。
 着ようと思っても着れません」
「私は着ようとしていたら剥ぎ取って来い、としか言ってないけど」
「結果は同じです!」

まったくもう、とこぼすシュレリア。
最早諦めているのか、それ以上の追求はしなかった。
しかしアヤタネは一体どこにリンケージを隠したのだろうか。
ジャックたち以上に行方の読めない親友をライナーは思った。
514名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 03:42:09 ID:roFTHtk7
「で、ライナーは何? 両手に花を自慢に来たわけ?」

RT二人を引き連れたライナーを、ミュールはあまり面白くなさそうな顔で見る。
……ミュールは何時の間にやらプラティナの行政に参加するようになった。
その関係かは知らないが、ライナーとはよく顔をあわせるし、話もする。
日の光を浴びたせいか、以前より顔色はよくなっている。

「ば、馬鹿、そんなわけあるか!」

ライナーはミュールの発言を全力で否定した。
確かに、ライナーは自慢するつもりはないだろう。
だがまあ、両手に花なのは間違いないわけで。
ついでに言えばそこに今自分がいないのも、ミュールにとっては気に食わないことなのであった。

「とりあえず、積もる話はあとにしましょう。
 お二人は今日は宿に?」
「ええ、そのつもりです」
「他にないしね」

シュレリアたちの話を聞いて、そういえば、と時刻を確認する。
あたりは暗くなってきていた。

「そうだ、ライナーは?」
「俺は家に帰るよ。もう少しくらい読んでおかないと」
「読む? 何か小説でも買ったんですか、ライナー?」

いえ、とライナーは答えようとする。
が、それより早くオリカが答えた。

「ライナーが勉強してるんですよ。それも政治について」
「正気ですかライナー!?」

何か尋常ならざるものを見る目で見るのはよしてほしいなぁと思いつつ。
ライナーの精神状態は再び下降を始めるのだった。
515名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 03:43:20 ID:roFTHtk7
……そして現在に至る。
家に帰り、教本を多少読み解き。
いつの間にか眠ったのだろう。そこまではいい。
だが、とライナーは思う。
いったいなんだってこんな殺風景なところに、しかも両手を縛られているのだろうか。
というか、ここはもしかして。

「塔の……バイナリ野……じゃないか?」

シュレリアにダイブしたとき、仮想世界が始まる前。
たしかこんな感じの世界だったような、とライナーは思い出す。

「正解。ライナーにしては上々よ」
「……ミュール、お前か」

最早自分を馬鹿にしているのもどうでもいい。
とりあえず、元凶はなんとなく、否応なく理解できた。

「で、なんで俺がここにいる?」

ただの人間のライナーが、塔のバイナリ野に行けるはずがない。
そんなことはダイブ屋に行かない限り――

「アヤタネに、メイメイのところのダイブ施設まで拉致ってもらったの」
「アヤタネェェェーーー!!」

なんだか裏で暗躍している親友のことが、正直わからなくなってきたライナーだった。
さらには便利屋にされてる気がするアヤタネが哀れであった。本人どう思ってるのか知らないが。
516名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 03:46:22 ID:roFTHtk7
とりあえず前半で区切っときます。
挫折しなければ、このあとエロスに行く予定です。
517名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 04:07:43 ID:H6nfpPpE
どーでもいいが、アヤタネとゆー字面を見ると、
反射的にアヤタチミチムネとか読んでしまう……
518前編通してあんまエロくないかも:2006/03/09(木) 05:19:45 ID:MMlbqIGC
少し時を戻す。(具体的には>492からの続き)
「…とまぁ、そういう訳」
「そういう訳もこういう訳も無いのよ!!」
ハマ、マジ切れ。いやまぁ、(性)奴隷になれと言われてキレない方がおかしいのだが。
心の護であるハマは本来マスターである存在に対し敵対することは無い。しかし、例えば
オリカレベル5のどんすけや、ミシャレベル8のハマのように、自身の意思や良心と明らかに
反する状況であった場合、あえてそれに反抗する程度の自由はあった。そして、現在状況は
明らかにハマの思う平和なコスモスフィアから遠いものであった。
「怒らないで。どうせ怒っても無駄なんだから。素直な女の子の方が好かれるものよ」
「近寄らないで! …それ以上近づいたら攻撃するのよ! 本気なのよ!
 それが嫌だったら直ちにこん」「はいはい怖い怖い。やれるものならやってみなさいな」
肩をすくめて嘲るように吐き捨てるYミシャ。その神経を逆撫でするリアクションの見事さたるや、
どこぞの四天王の三人目(お色気担当。魅了の呪文が脅威)がはまり役である。

Yミシャの思惑通り、割と頭に血の上りやすいハマは本気で詠唱を開始した。
「懲らしめてあげるのよ! 我愛弥!」
「はいはい。風護、いらっしゃい」
ハマの放った暴風は、Yミシャの青魔法によって容易く相殺されてしまった。
全力チャージの必殺技が呆気なく破られ、ハマはショックのあまりオカリナからずり落ちそうになる。
「そ、そんな、無傷なんて…いくらなんでも嘘なのよ…」
「さすがに無傷じゃないわよ。そうね、うっかり木の枝で頬を切っちゃった、程度には痛かったかな?」
舞った埃をぱたぱたと払いながら、一歩一歩ハマの元に歩み寄るYミシャ。その様子に恐れをなして、
ハマはなりふり構わず全力で逃亡した。
「逃げ場なんてないのに、ご苦労な事ね。韋駄天、来なさい」
勝ちが決まっている勝負と言うものは、負けが決まっている勝負よりも尚つまらないものかもしれない。
Yミシャは、そんな取り止めの無いことを思い、そしてハマを追った。
519↑全編:2006/03/09(木) 05:20:22 ID:MMlbqIGC
ハマの逃亡劇は五分と続かなかった。あっさりと追いつかれ、オカリナを取り上げられて無力化され、
果ては吸収風船で力を抜き取られて気絶させられ、完全に喋るマスコットと化したハマ。それを再びひょいと摘み上げると
Yミシャはスピカばりの笑みを見せ、そのまま地下のアレな部屋まで歩いていった。
部屋の扉を開け、明かりをつける。扉を閉めたら、ハマをぽいっと部屋に投げ捨てる。ぽて、ぽて、と
ぬいぐるみのように床で二回ほどバウントしたのを見届けると、Yミシャはその場に座って、ハマが立ち上がれる
程度に回復するのを待った。無抵抗な者を嬲ってもつまらないとでも言わんばかりに。
「不可思議、ハマを大きくする事って出来るかしら?」
「やろうと思えば」
「じゃあ、よろしくね」
目が覚めたとき、ハマはどれだけ驚くだろう。そして動揺するハマの心の隙間をこじ開け、奴隷という新たな使命を
植えつけるのだ。心の護を自分の手で侵略し、陵辱し、遂には性奴隷化する。想像するだけでぞくぞくして腰が砕けそうだ。
かつて、星詠だったミシャの中には時が無かった。天覇で軟禁されていたときには自由が無かった。
しかし今は何もかも思いのまま、ほしいまま。Yミシャにとって、これ以上の幸福は他に無かった。

「ん…んん……ん〜〜〜〜!?!?」
ハマは何か気がかりな夢から覚めると、自分が全裸で壁に貼り付けられ、
しかも人間大に巨大化していることに気が付いた。反射的に紡がれた絶叫は、いつの間にか嵌められた口枷に阻まれた。
「おはようハマ。気分はいかが?」
「んんーんー!(ほどいてー!)」
「あらあら、気に入ってくれて嬉しいわ」
「んんーん!(ちがーう!)」
Yミシャはハマの唸り声を無視し、妖艶な笑みを浮かべ、猫を思わせるしなやかさでハマに抱きつき、頬を撫でた。
せめてもの抵抗と、ぷいとそっぽを向くハマ。意を外されたYミシャは一瞬真顔に戻ったが、またすぐに余裕の笑みを浮かべた。
「あらあら。…まぁ、そこが可愛いんだけどね。それに、そうじゃないと張り合いがないし…」
ハマがまた唸り声をあげたが、Yミシャはまたしても無視。放置して、部屋の隅にある妖しさ15000%の箱からごそごそと
アレなアイテム群を取り出し、またハマの元に戻ってきた。
「私は痛いのよりこっちのほうがいいかなって思ってるんだけど、どうかしら?」
見せびらかすように、頭に?が五個ほど浮かんだハマ。痛いのとは要するに森での甲冑ミシャのような悲惨な状況にさせられる事だろうが、
じゃあこっちとはどっちの事? そしてその親指サイズの卵みたいな物体は何? ハマの頭の中で、疑念がひたすら渦を巻き続けた。
「ああ、これ? これは人魚のウタ缶をちょっと改造したものよ。本当は謳っているレーヴァテイルに突撃するものなんだけど、これは…」
謎の卵アイテムを持ったまま、Yミシャは即興で謳い始めた。途端に物凄い勢いで振動を始めるアイテムを見て、ハマは
ますます頭の?マークを増やした。
「ふふっ、まだ分からないの? じゃあこうしたら分かるかしら…?」
Yミシャは、飴を舐めるように卵アイテムを口に含んで唾液を絡め始めた。数秒の後口から取り出すと、
今度はハマの秘所に無理やり突っ込んだ。いきなりの衝撃と苦痛で悶え苦しむハマ。がちゃがちゃという無機質な
鎖の音色とハマの悲壮な呻きの二重和音が部屋一杯に響き、Yミシャの心を少し満足させた。
「はい、口枷外してあげるわ。さぁハマ、これで私が謳ったらどうなると思う?」
「嫌嫌嫌嫌ミシャ止めて止めて止めるのよお願いだからぁあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
星詠の美しい声色、そして16ビートを刻む悲鳴。ここには、自分の望むほぼ全てがある。
少なくとも今、Yミシャは絶頂にあった。
520名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 05:21:26 ID:MMlbqIGC
「♪was yea ra ks tasyue anw noes tes spica♪」
「んぁっ、やぁっ、らめっ、ミシャ、やめるのよぉっ!!」
「♪was yea ra ks tasyue anw noes tes mea♪」
「やぁぁぁもう許してぇぇぇぇ!!」
「♪Was yea ra ks tasyue anw noes tes♪」
「あぁっ…………やぁぁぁぁぁぁ!!!!」
既に二時間近くこの繰り返しである。Yミシャはひたすらこの三種(実質一種)の詩を謳い続け、ハマは
ひたすら悶え続けた。何度気をやったとしても下腹部の刺激は止まず、またミシャの詩も終わりを告げることは無い。
桃色に火照るハマの美しい肌、そこに流れる艶やかな汗、そして聞く者を虜にするような媚声。それを舐めるような
目つきで眺めながら謳うYミシャも、興奮ですっかり上気していた。何しろYミシャ自身もこの詩を聞いているので。
このままではいつか気が狂ってしまう。僅かに残る理性でその事を確信しているが、しているからと言って
何が変わるわけでもない。ハマに許された行為は、ただ悲鳴のような嬌声をあげ続けることだけであった。
「(もうダメなのよ…キモチよすぎて死んじゃうのよ…)」
「♪was yea ra ks tasyue anw noes tes spica♪」
「(ダメよ…私は心の護なのよ…ここで私がへたったらミシャの深層心理がますますまずい事になっちゃうのよ…)」
「♪was yea ra ks tasyue anw noes tes mea♪」
「(ああぁぁぁぁぁもういっそ狂っちゃったら楽かも……)」
ハマが本気であちらにダイブしかけた時、はたと詩が止まった。
「ふぅ、疲れちゃった。じゃ、私は寝るから。それじゃあね」
そう言うと、Yミシャは本当に部屋を出て行ってしまった。ハマは息を整えるためと、そして心からの安堵からとで、
大きなため息を一つ吐いた。
「(な…何があったのかは分からないけど…とにかく、助かったのよ……)」
疑問は残るが、とにかく今は考える事自体がおっくうだ。目を閉じ、呼吸を整え……ハマはそのまま意識を失った。
521名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 05:22:18 ID:MMlbqIGC
夢の中ですらハマは悶えていた。
何十本の触手が自分にまとわりつき、口を荒々しく舐りまわし、絞るように胸を弄り、太ももを羽毛のように撫で、
秘所にはイボのついた直径三センチ程度のモノが高速ピストンしており、クリトリスは吸盤状のもので吸われ、
果てには耳の穴さえ愛撫されていた。その圧倒的な快楽と言ったらない。それこそ全てを投げ打ってでも余りある代物だった。
なまじ夢であるが故に、その快感は現実世界(コスモスフィアだが)では得られない遥か高みにまでハマの精神を連れて行く。
そして遥かリンカーネーションの彼方まで吹き飛びそうなほどに昂揚した瞬間、ハマはいきなり現実に引き戻された。
「あら、おはよう。元気そうで何よりだわ」
Yミシャの、この状況下では逆に不適当な朝の挨拶。
「なななななななな何やってんのよ、この変た……!!?」
夢から覚めてもまた愛撫。もっとも、無数の触手と六本の手という違いはあるが。
ハマにまとわり付いていたのは、セーラー・甲冑・Yの各ミシャ達。彼女らが手で塗っているのは、ぶっちゃけて媚薬である。
何故甲冑ミシャがそっちサイドにいるのかとか、人の寝込みに何やってるのかとか、あと全員全裸なので
誰が誰やらわからない、などと言った全うな突っ込みさえ出てこないほどの強烈な疼きがハマを襲う。
「あ…うぁ…あ、あ、あ…何なのよ、これ…」
「媚薬よ。私達からのプレゼント、死ぬほど味わってね」
(一応)セーラーミシャが、(これでも)感謝の気持ちを込めて言う。
「ねぇ、ハマ…キモチイイ?」
(こう見えても)甲冑ミシャがハマを抱擁し、そして耳元でこう囁いた。
更に耳たぶを甘く食む。濡れた耳に息を吹きかける。そんなささやかな刺激さえ、今のハマには凶器だった。
「んやぁぁぁぁぁ……!!!」
「キモチイイっていいよね…?」
胸を撫でる。楽器と化したハマがまた切羽詰った悲鳴を上げる。
「ね、だから一緒に奴隷になりましょ…?」
「そんなの嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ」
0.07秒で即答。同じ顔をした三人が同じ感情を抱いて表情をシンクロさせた。
「どうして? だってハマ、よく考えて。耐えたところで意味はないし、どう足掻いても結局選択肢は一つなのよ?」
「嫌に決まってるのよぉぉぉぉ」
「ふぅ、仕方ないわね。じゃ、…やりますか」
「いっちゃいますか」
早くも痺れを切らしたようにYミシャが呟き、セーラーミシャが相槌を打った。
「ごめんねハマ。…でも今が辛ければ辛いほど、より一層キモチよくなれるから」
甲冑ミシャが、何らの励ましにもなっていない励ましを送った。そして胸に手を当て、詩を謳い始めた。
Yミシャが謳い続けた、あの詩を。
522名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 05:23:00 ID:MMlbqIGC
「「「♪was yea ra ks tasyue anw noes tes spica♪」」」
「「「♪was yea ra ks tasyue anw noes tes mea♪」」」
結局のところ、やっている事自体は先ほどと同じである。しかし、質はともかく量が違う。
まず第一に、謳い手が三人であるために、詩が強い事。そして第二に、アイテムの質が悪いという事だ。
先ほどよりも遥かに効果の薄いアイテムをハマの秘所に遠慮なく押し込み、三人でこのフレーズを
輪唱し続ける。必然、先ほどよりも高い詩の効果と、先ほどよりも弱い刺激を与えられ続けることになる。
達する事も出来ず、耳を塞ぐことも出来ず、快楽という名の拷問を一時間以上受け続け、もはやハマの
精神はとうに限界を超えていた。頭の隅々まで詩が響き渡り、それ故自我は薄れ、体は脱力しきって、
体重のかかる両手首からは血が流れ、しかしそれでもハマへの陵辱は止むことは無かった。

「「♪was yea ra ks tasyue anw noes tes spica♪」」
「「♪was yea ra ks tasyue anw noes tes mea♪」」
「ね、ハマ。奴隷になるって誓う? 誓ったら、楽にしてあげる」
この拷問が始まってから初めて、セーラーミシャがハマにこう訊ねた。ハマは最後の気力を振り絞り、二度首を縦に振った。
「(ああ…やっと楽になれるのね……)」
「ダメよ。ひょっとしたら私達を騙そうとしてるのかも知れないわ」
Yミシャのその言葉に、セーラーミシャは底意地の悪い笑みを浮かべ、また詩を謳い始めた。
「(いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!)」
今、仮に「奴隷にしてあげるからライナーを殺して」と言ったなら、ハマは笑ってライナーを刺し殺そうとしただろう。
今、仮に「奴隷にしてあげるから自殺して」と言ったなら、ハマは喜んで舌を噛み切ろうとしただろう。
「(お願い…ミシャ様…ハマは何でもしますから…だから助けて…)」
既に正常な思考などハマに望むべくも無い。そもそも、この詩に侵食されきった頭で物を考えられること自体が奇跡に近いのだから。
523名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 05:23:32 ID:MMlbqIGC
「「♪was yea ra ks tasyue anw noes tes spica♪」」
「「♪was yea ra ks tasyue anw noes tes mea♪」」
「じゃあもう一度聞くわよ。奴隷になるって誓う?」
ハマは答えられない。糸が切れたようにだらりと下がった首からは、ほとんど呼吸さえ聞こえない。
Yミシャは、あららと言わんばかりに肩をすくめ、残る二人に詠唱を止めるよう指示し、ハマの秘所から例のアイテムを
取り出し、そして最低限の体力を回復させるためにほんの少しだけ金丹の力を借りた。
「ハマ、何か言いたい事はない?」
右手の中指でくいとハマの顎を持ち上げ、無理やり視線を交えさせた。Yミシャの目に何時間かぶりに移ったハマの顔は、
まるで痴呆でも起こしたかのように無残な、しかし欲情だけはそそるものだった。人は一日足らずでここまで変わるものなのか、と
実にどうでもいい事をしみじみ思ってしまう。

言える事、なんて一つしかない。もう、自分にはこれしかない。ハマ――にとてもよく似た少女――はそう思った。
心の護としての尊厳と使命を失い、思い出のオカリナも取り上げられ、瞳から生気が失われ…彼女は既にハマではなかった。
失うものがあれば、得るものもあった。例え僅かでも自分に残っているもの、いや与えられたものを手繰り寄せ、
ハマのような少女は小さな、本当に小さな声で、こう告げた。
「私を、奴隷にしてください……」



オチ
「ラーイーナー、大好きっ♪ 愛してるっ♪」
素っ裸でライナーに抱きつくミシャ。それに答えて力強く抱き返すライナーも、身に何もまとっていない。
要するに、現実世界でこういう事があったからコスモスフィアでもあんな事があったのだった。
ミシャのコスモスフィアは良かれ悪かれライナーによって開発されていくのだ。今までも、そしてこれからも。
524名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 05:25:07 ID:MMlbqIGC
・途中までは純愛とか書こうと思ったんです信じてください
・また長いね
・ヒュムノス語、文法的にはあってるはずなんだけど、実際こんなくどい言い回しするかは疑問
・本当長いね
・スピカのスペル、多分あってると思うんだけど、ソルシエールにpがないとかだったら卒倒
・長いのにエロくないよね
525名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 07:09:06 ID:umazEAzD
イイヨイイヨー
大きくなったハマがどのくらいなのかがすげぇ気になった。
やっぱ子供ミシャくらいかなーなんて思った。
コスモスフィア内は修羅場でも外じゃラブラブなんだなw
526名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 18:17:34 ID:OyV6Nlyt
やばい、萌えて抜けるわこれw
文章上手すぎw
あとちょっと絵が欲しいな、描いてくれる神はいないかな?
527名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 18:20:45 ID:uQtIO11i
夜、訪ねて来たシュレリアに、ライナーは尋ねた。
「シュレリア様、もしかしてずっと同じ服なんですか?」
「はい。そうですよ。私はこれしか服を持ち合わせていませんから。」
まるで当然の如くシュレリアは答えた。
「やっぱり…。シュレリア様、服、洗ったほうがいいですよ」
ライナーはそう言い放った。
「もしかして…私…臭いますか?」
ライナーの一言に泣きそうになりつつシュレリアは尋ねた。
それに対し、ライナーは無言で首を一度だけ縦に振った。
「分かりました。いますぐ洗います。ライナー、着替えはありますか?」
ライナーはどうしようと言わんばかりの顔をし、そしてこう答えた。
「…オボンヌTシャツだけです…」
すまん、続きが思い付かなかった…
528名無しさん@ピンキー:2006/03/09(木) 19:07:14 ID:kw0M5srr
成長しないってことは新陳代謝がないわけだから汗なんてかかんと思うしニオイなんてしないはず
529空気読まない奴:2006/03/09(木) 20:19:34 ID:no2Hj+UU

・全部見たあと、その後のこと

「まだやっぱり、ダイブしてるよね」
「詩魔法の事もあるけど…その、ダイブしてるのって楽しいし、どんすけとも話せるし」
「その日までに思ってたことも、やっぱりわかっちゃうの?」
「心次第で変化するから、ダイレクトにわかるって訳じゃないけど。まあ全部、見ちゃったしな…大体は察しがついちゃったり」
「そうだよね、コスモスフィア全部見られて…見られ…」
「…オリカ?」
「(小声)LILIMの衣装のときにゾクっときたり、バブルパッションでどきどき感がたまらなくなったり…」
「ど、どうした? おーい?」
「(小声)外でとか星の見える所とか想像しちゃったりでもでも強引はちょっととか…あ…やば」
「????」
「(いきなり大声)オ、オリカ、なんていやらしい子!(ふるふる)」
「あ、あのー、お、オリカさーん、聞こえてるー?」
530脳内補完:2006/03/10(金) 05:43:51 ID:XF29pGUz
「ミシャ……俺、バカだからさ、どうすれば全部うまく行くのかなんて思いつかない。
だけど、最後にはきっとみんなで笑える世界が作れると思ってる。ミシャも、シュレリア
様も、誰も犠牲になんかならない。当たり前に暮らせる未来がきっとあるはずなんだ」
「…………」
「多分、これから俺が言うのはとても酷い事だと思う。みんなも、俺の事を軽蔑してくれ
てもいい。でもこれだけは約束する。俺はシュレリア様をつれて、必ずここに戻ってくる。
みんなが幸せに笑える未来を探すために」
「ライナー……」

「だからミシャ……謳ってくれないか」

「……ひとつだけ」
「え?」
「ひとつだけお願い……抱きしめて。ギュッと」

「……約束、だからね」
「ああ、約束だ」
531名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 05:56:56 ID:QF6ALlqB
>>528
それじゃあ自己再生もしなくなっちゃうから
多分、人間よりは少ないけど体臭はあると予測

本編でもドッコイパヘとか普通に食ってるし
532名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 06:45:32 ID:XF29pGUz
細胞のテロメアが制御されてたりするんじゃないかとか思ってみる。
普通の人間と同じように食事をして新陳代謝もおこるけど、細胞の
分裂に限界は訪れないと。だから不老。
ゴメン、テロメアとかその辺は凄い付け焼刃な知識。

シュレリア様が臭くならないとしたら、リンケージやスタンダードに
清潔を保つ為の機能があるか、細胞レベルでその辺が抑制されてる
とか、そんな感じじゃないかな。
533名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 09:02:15 ID:k9/QjPkw
毎日、ガーディアンELMAが必要な着替えを届けて、洗濯物をプラティナに持ち帰ってクリーニング屋に出しているらしい。
付近住民への配慮から常時はお供させられないため、朝と夜、宅配ついでにシュレリア様に甘えて帰るのが日課です。

ちなみに最近、下着の洗濯物が多くなってるそうです。厳重に袋詰め

…などとかいてみる。
534名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 10:43:15 ID:6rwugLxQ
>>533
喉を撫でると甘えるELMAを想像してしまった責任を取れ
535名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 10:58:15 ID:UOIXhR9P
>>532
大自然とグラスノの神秘ですべて説明がつきます。
深く考えてはいけません。ヽ(´ー`)ノ
536名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 11:08:53 ID:GeTz5ZuD
シュレリア様ってうんこするの?
537533:2006/03/10(金) 12:35:05 ID:S+Gf/PzX
>>534
つ「なでてもらえなかった日に、スネてスタンダードの代わりにスク水置いてったELMA」
538名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 14:26:38 ID:GeTz5ZuD
「ライナー、一緒に大聖堂へ行こう」
「い、嫌だ」
「早くしないと遅刻しちゃうよ」
「うるさいうるさい!、お前だけで行けよ」
「私は、ライナーと一緒に大聖堂へ行きたいんだもん」
「帰れ!」
「ねー、ライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナー
ライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナー
ライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナーライナー」
「やめろおおおおおぉぉぉぉっっ!!!」
「もう、仕方がないなぁライナーは」
そういって、オリカが後ろを振り向くと、何事かつぶやき始めた。
誰か、他にいるのか?
でもいまさら、誰が!
思わず身を乗り出すと、再びオリカが俺を見返した。
「ほら、XXXXXさまも言ってあげて下さい」
−−−−?
今、何って言った?
イマ、ダレノナマエヲヨンダンダ?
「何をしているんですか、ライナー?早くしなさい!」
「えっ!?」
「まったく、規則正しい生活を送らなきゃ駄目って言っているじゃないですか」
XXXXXさまだ。
この声、この言い方は間違いない。
姿は見えないけど、オリカの後ろに居るんだろう。
でも、XXXXXさまは、その楓にXされたはずで、
「もう、聞いているんですかライナー!!」
「は、はい!」
ああもういい。これはXXXXXさまだ。
俺がそう思うんだからそれで良い。だから。
「だから聞いてください。オリカがオカシイんです!」
「シュレリアさま!!」
539名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 14:27:40 ID:GeTz5ZuD
「う、そ、だ、よ」
オリカの手には、シュレリアさまだったモノの首が握られていた。

「うあああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁっっっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!」
「あははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははは
ははははははははははははははははははははははははははははははは」
「大聖堂へ行きましょう、ライナー。3人一緒にね」
540名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 14:31:09 ID:PVR0V/cE
>>539
オリカの鳴く頃に
541名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 15:14:22 ID:MRv2AjJ9
うわぁ……

・最近ミシャにインストールしてないこと

「そういえば、最近インストールしてないわよね」
「あ、ああ。そうだな」
「何でインストールしてくれないの?」
「え!?いや、それは……」
「ちゃんとやっておかないと、戦うときに困るんじゃない?ねえ、せっかくだから今やってよ」
「……ミシャが元の姿に戻ってからやりずらいんだよな……」
「どうして?」
「どうしてって、その……胸が……」
「!!!べ、別に全部見るわけじゃないし……!」
「(小声)そ、それに、ライナーにだったら……見せたり触ったりしても……」
「え?なんだって?」
「な、なんでもないの!なんでも!」
542名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 15:42:47 ID:UFUM+QAf
シュレリア様ー!
543541:2006/03/10(金) 16:17:19 ID:MRv2AjJ9
ああ、ミシャが大きい方だってこと書くの忘れてた
544名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 17:09:59 ID:bU0TyIW7
今日本屋に行ったらアルトネリコの漫画置いてあったんだが、これは買い?
545名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 17:34:30 ID:BF5+BzaP
ふと思ったんだけど、ライナーがミュールにはさいやの指輪をつける時
絶対ミュールを押し倒してるよね…
546名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 18:25:56 ID:9pKxQJ/d
それなら指輪に限らず、首輪つければいいジャマイカ

裸に首輪!(゚∀゚)
547名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 22:42:04 ID:QF6ALlqB
なんかよく分からないが

裸に首輪は大人ミシャが一番似合う気がする
548名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 22:44:31 ID:XF29pGUz
ラードルフも似合うと思う。別の意味で。
549名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 01:10:06 ID:UwzuBslk
空気ネタが来るか?
550名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 01:28:28 ID:huuJrHwB
>>544
マンガもう発売してたのね・・・
連載してることは知ってたけど・・・
もちろん買いっしょ
551名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 01:31:28 ID:gskwhBYa
外伝だぞ?まぁ、本編なぞられると、未完で終わったり大抵駄目だからな。
それにヒロインを一人に絞らなくちゃいけないし。
552名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 01:32:58 ID:huuJrHwB
>>527
RTが着られる服の装備品て何があったっけ?
オボンヌTとグラミソールと・・・てこれは薄すぎか

せらうさドレスが着せられれば良かったのに・・・。
着られる女性キャラがクルシェだけってどういうことよ(^^;
553名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 01:36:14 ID:huuJrHwB
>>551
外伝つってもキャラ違うしな
ヒロインを一人に絞るどころか、原作キャラは登場しないらしいし
もともとヒロインは一人じゃね?
どっちかっつーとマンガ版のパーティのテル族の青年がツボキャラっぽくて気になる。
554名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 02:21:23 ID:XRU5F87L
>>553
本編を漫画化したらルートを一つに絞らなきゃならないって意味で言ってるんだと思う
555名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 03:17:43 ID:uaffIdeX
>>554
そゆこと。

本編のストーリーに関わり無い(まったく無関係ということでなく)話をつくるのはいいと思う。
ゲームの漫画を見たいとも思うけど、どうしても悪くなるから。
556名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 09:42:51 ID:v0YKO66O
再び空気読まないで投下

ガーディアンELMAの朝は早い。マスターであるシュレリアの起動予定より早く起きて、朝の着替えを用意して持っていくとともに、寝起きでうろうろするシュレリアの保護をしなければならないからだ。
リンゲージを装備していない状態のシュレリアの寝起き直後は、まるで夢遊病のごとく部屋をうろうろし、誰も側にいない状態で部屋のドアが開いていようものなら途端に迷子になる(確定)。
ただ、大変だとは思わない。そう造られているだけかもしれないが、何よりマスターの役に立つ事が嬉しい。
さらに寝ぼけているシュレリアは動くものがあるとむぎゅぅーと抱きついて離れないので、至福の一時である。
今日の滞在先はイム・フェーナ。
装甲データをロードし、ちょっとふあふあにして出かける事にする。
557名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 10:48:59 ID:v0YKO66O
続き

部屋に入るとマスターはまだ寝ていた。
ただいつもの安らかな寝顔ではなく、布団から覗いている顔は心なしか表情が歪み、息があらい。
心配になりバイタルスキャナ起動するも、何かの免疫異常や調整機能の異常ではないらしい。
少々の恍奮状態にある。
「ん…らい…」
ピクンと体が跳ね、大きな溜め息の音。あと少しすれば起きてくるだろう。
さっきの事は何も見てないし聴いてない事にする。共有記録領域から隔離、後程破棄しよう。
「…ぉはょぅ〜…」
ベッドからゆるゆる腕を伸ばして頭を撫でててくれる。マスターの完全起動までは、喉を撫でてもらったり、頬を寄せたり、抱きつかれたりと通常時より甘え放題なので、しばらく至福の時を過ごす。

「ELMA、現在状況の報告を」
管理者としてのマスターが起動し終えた。塔内の状況を暗号化して送信。至福の時が終わったのは残念だが、毅然としたマスターこそ忠誠を捧げるに相応し…い…様子が変だ?
ベッドの様子を一瞥するなり表情が真っ赤になってからさぁっと血の気が退く。
「し、下着の替えを早く! あああ、お漏らしなんて思われたら…あうあう、だからといって真実なんか絶対無理…」
無論、用意は御座います。最近のお約束ですし。
「いつもとか言わないで!絶対共用記録は破棄!」
他当番も同じ時刻に記録破棄の痕跡が。
「ああっ、スタンダードにまで浸食が」
リンゲージ装備なら見えないのでは
「さ、最近ライナーはリンゲージ無しを」
衣装の替えはこの予備だけなのですが
「緊急ですからそれで!」

シュレリアを起こしにきたライナーが見たものは、白いワンピース水着を着つつシーツにくるまった姿だった。

尻切れ蜻蛉スマソ
558名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 11:32:19 ID:YThdpA77
十分萌えたよ、乙。
ELMAも大変だなw
559名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 12:20:23 ID:v0YKO66O
どうもオリカを書くときよりエロ結晶の純度が足らない
純愛や陵辱は他の優秀な職人に任せるとして、もっと面白萌エロいのを書けるよう修行してくる
駄文スマソ

申し訳ないのでウザいかもしれないが妄想プチ投下

プチポルタポルタ(電動)
「ライナー、これが何か知ってて作ったんですか」
「マッサージ機としか説明無かったですね、これ。疲れたときにツボに押し当てたりして使えそうなんで作ってみました」
「反対に疲れると思います、本来の設計思想からすると」
「どんな意図の代物なんすか、マッサージ機なのに疲れるなんて」
「ライナーのエッチ…」
「な、なんでそうなるんですか!」
「こんなのは没収です、特に女性陣には教えたり見せてはいけません、駄目っ」
560名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 15:41:49 ID:AvB9wNlg
ちょっと似たようなネタ…今書いてるような、俺。あ、あんまり気にしないで
561名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 19:19:31 ID:wo51DdRX
リンゲージじゃなくてリンケージな
562名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 22:45:55 ID:BUOil3+7
大自然の野原をELMAに乗って楽しそうに駆け抜けるシュレリア様を幻視した
563名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 00:54:01 ID:ZOG4YxA3
ELMAじゃ小さくて、ちょっと重そうな様子を見せる
「わ、私が重いんですか!?」
といわれて慌てて走り出すELMAであった
564名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 02:30:28 ID:kvz0DLMW
ELMA可愛い・・・・一体欲しいね、便利そうだし。
それにふわふわのエルマってのも良いっすねw
565名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 03:16:59 ID:T29lEZ/A
生体金属なので温かみや柔らかさを備えています
566名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 11:23:33 ID:/PWiiten
シンガーエンジェルの時に「メカライオン」呼ばわりされてて
ミュールが出てきてフュージョン!とかやるのかと思った俺。

他にもELMAが分離してシュレリア様にガシーンとドッキング


は無いな、うん。
567名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 11:35:13 ID:Q1zSlbHn
                     ,. '゙!
                   ,.' ´   :::|
             ,.'´ __    ::l、 /`,
           ,.'´   〈 ,.::`ヽ   `  :::::i
          ,.'´     ∨::;;: /゙,    ::::::::l
     _ ,/               ̄   r‐_、::::l
  / ,. -              >、_,  レ'::::iヽ |
 /  i′             ,′ ヽ_, ヾ'..ノ::l
_,.!   {                ヽ_ ノ  .::::::::::::|
 ゙,   ヽ                ..  ::::::::::::::::::l
  ゙、  \                 ::::::::::::::::::::::::!
シュレリア様の”おとうさん”想像図

画・らいなーばるせると
568名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 13:54:40 ID:HpztnQDp
ありえそうで嫌だw
569名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 14:53:24 ID:ca3YvqY0
>>566

「とうとう追い詰めたわミュール・・・いえ、ミュール団真の黒幕、漆黒のミュール!」
「追い詰めた・・・?ふふ、罠に招き入れられたの間違いじゃない?シンガーエンジェル」
「その余裕もこれまでよ!
 ELMA、強化装甲モード!一気にかたをつけます!」

 アオーーーン (ELMA登場)
 シャキーーン (ELMA分解)
 カシーーーン (ELMA合体)

「人世の平和に潜む悪 幸せ挫くミュール団
 たとえ天が許しても チビっ子達は許さない!
 愛と正義の名の下に! シンガーエンジェル悪を討つ!」
「変形型自律強化外骨格ELMA・・・そう、貴女のために作り上げた、最高のパワードスーツ。
 貴女がミュール団を裏切りさえしなければ、世界は私たちの元で統一国家を築くはずだった・・・
 シンガーエンジェル、今からでも遅くはないわ。私と手を組みましょう」
「力による統一に何の意味があるというのです。
 人々を強いる世界に何の意義があるのです!
 これが最後の戦いです・・・構えなさい、ミュール!」

「・・・純ね。純故に矛盾。
 シンガーエンジェル。貴女のそういうところ、好きよ」
「黙りなさい!
 ・・・・あなたを倒して、世界に平和を取り戻ります」
「かまわないわ。
 私もあなたを倒して、再びミュール団を再興させる。私達を拒絶しない世界のために。
 お出でなさい、ELMA-DS!!」

 アオーーーン (ELMA-DS登場)
 シャキーーン (ELMA-DS分解)
 カシーーーン (ELMA-DS合体)

「なっ・・・黒い、ELMA・・?!」
「驚く必要はないわ。
 私は貴女と同じタイプの人造生命体・・・いえ、ちょっと違うわね。
 "人間に作られた"私をベースに造った人造生命体が、あなたよ。シンガーエンジェル」
「・・・わ、私と・・・同じタイプ・・・?
 人に作られた・・・」
「もっとも、このELMA-DSは貴女用に造られたELMAを改良したものだけど。
 失望したかしら。私達を作り、拒絶した人間に」
「・・・例えそれが事実であったとしても・・・
 あなたが人々を脅かす存在であることに変わりはありません!」
「・・・素敵よ、シンガーエンジェル。
 憎たらしくて滅ぼしたいくらい、とても素敵」
「もう話は終わりです・・・決着を、つけます」
「そうね、始めましょうか。
 この世界の命運を掛けた戦いを」
570名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 16:39:01 ID:/PWiiten
>>569
ヤラレタ。強化外骨格かー。GJだっぜ!
そして頼奈がELMAとフュージョンしてサイボーグ(?)ライナーになって
シンガーエンジェルを助けるわけか。



んでもライナーって名前はGGGより特急の方がしっくりくるなぁ・・・
571名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 17:24:15 ID:NvYeBYVF
ジェネシックガオライナー





すまん、言ってみただけだ
572名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 18:12:31 ID:MYl2XMRb
オボンヌの力は絶対無敵?
573名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 20:34:59 ID:YJgW887t
>>572
ある意味無敵。
574名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 21:20:53 ID:YOvrxbjH
ウイルスよ、オボンヌになれぇぇぇぇぇぇっ!






ごめん、言ってみただけだ
575名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 22:42:17 ID:YJgW887t
流れぶった切りでわるいが
いまシュレリアEND後のSSで
シュレリアとライナーの初デートと初体験の話
書いてるんだが、需要はあるだろうか?

576名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 22:48:24 ID:rvVND5av
>>575
それを言っておきながら、投下しなかったら「アルトネリコ」ぶっ放つ
ごめんなさい・・・許してください。期待して待ちますYO
577名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 23:58:43 ID:fWuMroOH
唐突にラードルフがA.B.R.3機と合体して
「グレートラードルフ」になるというデムパを受信した。
578名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 00:01:24 ID:lhEBRtQm
>>577
よし、それでいっちょエロパロ書いてくれ。
579名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 03:46:17 ID:wWfto37i
>>575
まだデートの場面にすら到達していないが、途中まで投下してみる。

ライナー・バルセルトは朝が弱い。
普段はエレミアの騎士としての使命感からか、なんとか早朝でも
起きられるようにしているが(それでも月に1度は遅刻する)、
休みの日となると、昼過ぎまで寝ていることもしょっちゅうである。
何せ夢が寝て暮らすであるから、そんな彼に早起きを要求することは、
大変な労力を必要とするのである。
「ライナー起きて! 朝だよ! あーさー!」
それ故に今現在、彼女――ライナーの上司であり、塔の管理者、
そして今は彼の恋人でもあるシュレリア――は如何にして、
この低血圧野郎を起こそうかと、四苦八苦している最中なのである。
「うぅ……全然起きない……」
そして試みること10数分、はやくも挫折しかけていた。
それにしても、彼にとって憧れの人でもあったシュレリアが、わざわざ
起こしに来ているというのに――眠っているからしかたないとはいえ――全く
無反応なのもいい度胸ではある。
「はぁ……」
どうやら、一時休憩することにしたらしい。ライナーの寝ているベッドに
もたれかかるようにして座り込み、そして小さく呟いた。
「せっかくのデートなのにな……」

580名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 03:47:25 ID:wWfto37i
〜数日前、リンカーネイションにて〜
「はぁ!? それじゃあ何!? 付き合い始めて2ヶ月以上経ってるのに、
 まだ何もしてないわけ!?」
「ちょっ!? そんな大声で言わないでくださいよ! ミュール!
 誰かに聞かれたら…!」
「こんな所まで聞き耳たてにくる人間なんていないわよ、それより今の
 話本当なの? シュレリア」
「うぅ…ほんとうですよう…」
「はぁ…ライナーが唐変木なのはわかるけど、あなたも相当な奥手ね」
そう言って、ミュールは手元の紅茶に口をつけた。
あの戦いの後、シュレリアとミュールは、折をみつけては2人
(たまにライナーやアヤタネも一緒)でこうしてお茶会を開いているのだ。
お茶会といっても、大抵はミュールがシュレリアをからかって、
シュレリアがオロオロアタフタするのをミュールが楽しむ。
というのが通例だが、今回は少し違った。
というのも、いつものようにミュールがシュレリアをからかおうと
「そういえばライナーとはどこまで進んだの?」
と聞いてみたものの、一向に答えが返ってこないのだ。
最初はただ単に照れているだけかと思ったが、いつものシュレリアなら
答えないにしても、何かしらのリアクションが返ってくるはず。
そしてもしやと思い。
「もしかして…進展無し?」
と聞いてみたら、案の定シュレリアは顔を真っ赤にして、小さくコクリと
頷いたのであった。
581名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 03:48:29 ID:wWfto37i
「で、でもキスくらいだったら!」
「どうせ子供がお遊びでやるような軽いやつでしょ?」
「うっ…」
精一杯の見栄をあっさりと一刀両断され、シュレリアは元々小さめな体を
さらに小さくした。
因みにキスはまだ1度しかしたことが無い。
「全く…普通の男ならいざ知らず、相手はあのライナーよ! ライナー!
 ライナー・バルセルト! もっとガンガンいかないと!」
ライナーとの付き合いは短いが、それでもあの男の鈍さは会話の節々から
ビシバシと伝わってくる。
そんなウィルスの母もビックリな超鈍感男と、彼氏いない歴約700年の
組み合わせ、先が思いやられると思ったが、その矢先にこれである。
「そ、それはそうなんですけど…でも…」
普段の凛とした態度からは、想像もつかないほどの小声でボソボソと喋る
塔の管理者を見てミュールが思ったことはただ1つ。其れ即ち。
(…駄目だこりゃ)
であった。

とにかくこのままではまずい。シュレリアの彼氏いない歴約700年は2ヶ月前に
更新ストップだが、清い乙女歴約700年はいまだにカウント中なのである。
永遠の乙女…とか言えば聞こえはいいが、彼女の場合比喩ではなくマジである。
いくらなんでもそれは悲しすぎる。
(…ここは私が人肌脱ぐか)
いちいち人の色恋沙汰に口をだすのもどうかと思うし、よく考えたら自分も
彼氏いない歴、及び清い乙女歴380年と、なかなか気合が入って…まぁ
それはともかく以前は敵と味方だったとはいえ、彼女とは前世代からの付き合いだし、
なにより今は友達同士である。
困っているのなら力になってあげたい。その考えは間違ってはいないはず。
582名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 03:49:19 ID:wWfto37i
(だとするとまずはデート…かしら?)
とはいえ相手はミュールもビックリの超奥手カップル。さてどうしたものか…。
そこまで考えてミュールはあることをおもいだした。
以前ライナーも交えてお茶会を開いた時に、ホルスの翼のネモという町が話題に
上ったことがあるが、そこに大唄石公園というデートスポットがあるらしく、
以前シュレリアはそこへライナーと2人で行こうとした――つまりデートに
誘おうとした――ことがあるらしいのだ。
もっともその時はシュレリアの誘い方も婉曲的だった上に、相手はあの鈍感オボンヌ。
結局未遂に終わってしまったようだが、少なくともその時のシュレリアは
デートに誘える程度の度胸――と言うには少々心もとないが――はあったのだ。
ではどうして今はそれを失ってしまったのか?
(多分、この子は安心しちゃってるのね)
それがミュールの出した結論であった。
以前、自分がまだクレセントクロニクルに封印――あまり思い出したくは
ないが――されていた頃、ライナーの仲間であったRTは後2人いたはずだ。
たしかオリカとかいう名前の代3世代のRTと、星詠なのにクレセントクロニクルを
出たり入ったりさせられてた、自分と同じβ純血種のRTのミシャ。
聞いた話では2人とも、ライナーにコスモスフィアの最深部まで見せたらしい。
ということは2人とも相当ライナーの事を信頼、いや、恋愛感情を抱いていたと見て
まず間違いない。
自分のコスモスフィアを持たないシュレリアはさぞかし焦ったことだろう。
その焦りがシュレリアにある程度大胆な行動をとらせたのだ。
だが今、シュレリアはライナーの恋人。あの2人じゃなくて自分を選んだ。
その事実がシュレリアの心に無意識の内に甘えを生んでいるのだ。
(だとしたら、あとは簡単ね…)
要はまたシュレリアを焦らせればいいのだ。何かかなり強引な気もするがまあOKだろう、
というわけで。
「作戦開始」
とても楽しそうに、ミュールは小さく呟いた。
583名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 03:50:47 ID:wWfto37i
「あ〜あ、それにしてもライナーも可哀想ね、付き合い始めてから2ヶ月もおあずけなんて」
「うっ…、で、でもそれはライナーも…」
「あのねぇ、考えてもみなさい、今は恋人同士だけど、あなたはライナーの上司でもあるのよ、
 ライナーにしてもそんな簡単に態度を変えられるわけ無いでしょ」
大仰にため息をつきシュレリアの反駁を切って捨てる。
「…そ、そうなんですか?」
「そうよ、まずはあなたの方からアプローチしないと」
「うぅ…」
更に小さくなるシュレリア。そんなシュレリアを見て。
(まずは第一段階成功っと)
と、心の中でガッツポーズをとるミュール。
とりあえず非は自分にあるとシュレリアにおもわせることができた。
と言っても別にシュレリアに全部が全部、非があるわけではない。
寧ろ気の利かないライナーにこそ非がある訳だが、そんな事あのニボンヌに言っても
馬の耳に念仏。単に人心掌握するならこの元宿敵の方が簡単だからそうしているだけ。
さあ、ここからが本番だ。
「でも、もしこのまま進展がなかったとしたら…」
そこでわざと言葉わ切る。
「し、したら…?」
次のセリフを聞き逃すまいとするシュレリア。そして。
「ライナー、浮気しちゃうかもしれないわねぇ」
さも深刻そうに、でもどこか楽しそうに、そうミュールは嘯いた。
「へっ?」
一瞬、ミュールがなんと言ったか理解できなかったのだろう。少したってから。
「ええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!?????????」
世界に響き渡る程の大声をあげる、RTオリジンであった。
584名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 03:51:53 ID:wWfto37i
「さすがに叫び声も美声ね」
叫んだあと硬直しているシュレリアに声を掛ける。
「あ、ありがとう…ってそうじゃなくて! ライナーが浮気なんて!」
「ありえない話じゃないわ」
「ありえません!!」
ミュールのセリフを一刀両断。しかしミュールは。
「あなた、自分が告白した時のシチュエーション覚えてる?」
と切り返す。
「…!!」
そのセリフを聞いたシュレリアは再び硬直。「なんでそんな事を知ってるんですか!」
というツッコミすら出てこない。そして思うところがあるのか、段々その顔が青ざめていく。
「ねぇ、あなた知ってる? アヤタネからきいたんだけど、ライナーって
 エレミアの騎士に所属してるRTの間でも凄く人気があるんですって」
これは嘘である。
「え、え、まさかそんな…」
しかし、おもいっきり騙されるシュレリア。
「もしかしたら、今プラティナで誰かがライナーに告白してるかも…」
「……」
確かにライナーはRT限定だが、やたらもてる。いままで気にしたことはなかったが、
もしかしたらRTを誘惑するフェロモンでも散布しているのかもしれない。
「も、もしこの仮定が真実だとしたら…」
ぶっちゃけありえない話なのだが、シュレリアの脳内ではすでにこの仮定が断定に、
すり替わっているようであった。以下シュレリアの妄想

〜どっかの建物の屋上〜
シ「ライナー今、なんて…?」
ラ「わかれよう…そういったんだ」
シ「ど、どうして!?」
ラ「…他に好きなRTが出来たんだ」
シ「そんな! 酷い! 私たち、これからなのに…これからなのに!!」
泣き縋るシュレリア。
ラ「ごめん…でも無理なんだ、これ以上本当の気持ちを黙っていられないんだっ!
 …本当に好きな人の事をッ!!」
走り去るライナー。
シ「ま、まって! ライナー! きゃあ!!」
追いかけるシュレリア、でも4歩目でこける。
ラ「…っ!!」
止まらないライナー。
シ「ライナァーーーーーー!!!!!!!!」
シュレリアの叫びだけが空しく屋上に木霊するのであった。
〜妄想終了〜

585名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 03:52:46 ID:wWfto37i
「い、いやぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」
と、大声を上げ部屋から走り去るシュレリアと(部屋をでるまでに2回こけた)。
そんな彼女を見送り。
「ちょっといじめすぎたかしら…」
と笑顔で呟くミュールであった。

〜そして現在、天空都市プラティナ〜
とまあそんな感じでプラティナにダッシュで戻り、大聖堂でアヤタネと雑談していた
ライナーの首根っこを捕まえ。
今度の休みの日――つまり今日――にデートの約束をこぎつけたのだが。
「んが〜!! んご〜〜!!!」
これである。
「はぁ…」
奇妙ないびきをかく恋人を見下ろし、本日何度目かのため息をつくシュレリア。
「とにかく早く起こさないと」
もう9時はとっくに回っている。このままでは本日の予定に支障をきたしてしまう。
「……よし!」
今度こそはと、場合によっては詩魔法も辞さない覚悟でライナーのベッドに
よっていき…そこで気づいた。
「今、私達2人きり…」
しかもライナーは爆睡中。
「………」
沈黙。それから数分がたった後、シュレリアは頬を赤らめ、そしてライナーに近づき。
「らいな〜、おきて〜、おきないとキスしちゃうよ〜」
と、小声で呼びかける。
…返事は、無い。
586名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 03:53:36 ID:wWfto37i
「じゃあ、キスしちゃうからね〜」
そう呟き、ライナーに顔を近づけるシュレリア。あと30センチ。
「……ライナー」
いまどきラブコメですらやらないような、恥ずかしい行為だが、
彼女が密かに憧れていた恋人同士の風景の1つが、これであった。あと20センチ。
「んが〜!! ぐえ〜!!!」
あいかわらずいびきがうるさい、しかし、それすら気にならないほど
心臓の鼓動が激しい。あと10センチ。
「…!!」
あとすこしで唇と唇が触れ合う、そして…。
「しゅれりあさま〜」
「ひえ!!!」
と、いきなり自分の名前をよばれ一気に2メートルほど飛びずさる。
「いえ! あの! 違うんですライナー!! いえ! 違くは無いんですけど!
 とにかく違うんです!!!」
そして自分でも訳のわからないセリフを、そこまでまくし立てたところで気がついた。
「んが〜!! ぎょぴ〜!!!」
「……寝言?」
ライナーはいまだに夢の中であると。
「私の夢…みてるんだ」
なんだかうれしくなり、その顔に笑みをうかべ…
「みしゃ〜、おりか〜、みゅ〜る〜」
笑顔のまま、凍りついた。
「……」
そして10秒程たった後。
「起きろーーー!!! この腐れオボンヌーーーー!!!!」
爆音と、腐れオボンヌの悲鳴がプラティナの空に木霊したのであった。

〜続く〜
587名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 03:57:43 ID:wWfto37i
っていうかマジでこれなんてエロゲ?
な内容になっちまった…。
一応近い内に続きを投下しようと思っているんだが。
588名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 04:01:47 ID:9rhGAVqw
リアルタイムでGJ!
続きを待ってますよ
(・ω・)ノ
589名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 04:05:05 ID:3ZIokBGz
お、ヒュムフォントの中の人だ。

>>587 乙!
続きはエロだよ、な? 期待しているぞ
590名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 04:37:05 ID:+IN+UNm+
>>587
GJ!
続きを期待。

ミュールの性格とか設定、書き手それぞれに差があって面白いな。
591名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 12:18:41 ID:LwyaK6jd
ニボンヌww
592名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 12:22:05 ID:AjiQW9Kj
小話を一つ・・・


プラズマベル巡回中のライナー君。
そこに何故か付いてくるシュレリア様とミュール女史。
「なんで貴女までついてくるんですか」
「いいじゃない?塔の中は歩いて見たことなかったし」
「それとも二人っきりになれる所を邪魔されて悔しいのかしらぁ?」
「っな!?ななななななにをいきなり!??!」
「あら。その通りのようねぇ・・・」

・・・いつもの口喧嘩、止めようがないのでいつも苦笑のライナー君。
「今日という今日は・・・手加減しませんよ!」
「へぇー。いつも手加減してたのねぇ。全力だったように見えたけど?」
「ちょ!・・・こんな所でそんなドでかいの使わないでくだ・・・うわぁぁぁぁ!」

どどーん

「あ・・・・?!」
「あーあ。やっちゃった」
「ライナー!ライナー!!あああああ・・・私はなんてことを・・・」
「見てらんないわねぇ・・・」ゴソゴソ

「さぁよみがえるのだーこの電撃でぇー」
バリバリバリ!(ボルトエンジェル使用)
「ちょっとミュール!貴女何をやって!・・・ぇ?」
「うーん、あれ?さっき巻き込まれて・・・あれ?」
「おお。なんと成功してしまったぞー(棒読み)」
「何を言ってるんですか!あのまま消し炭になったらどうするつもりですか!」
「まぁ生き返ったんだからいいじゃない?」
「それになんていうセリフで・・・」
「太古の昔はあのセリフで使ってたっていうわよ?」
「そんな無茶な・・・」
「(゚Д゚;≡;゚д゚)」
一人置いてけぼりなライナー君でしたとさ。
593名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 19:19:32 ID:Tnsv8cUa
それなんて戦車物?
594名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 22:40:51 ID:DqOC4RQw
ささやき えいしょう いのり …ねんじろ!
595名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 04:19:54 ID:CPiR9Pi7
デムパ投下

メルク中歩き回ってたシュレリア様がすっ転び
荷物に突っ込み「マモレーズ」を頭から・・・
        ↓
ライナー慌てて拭こうとするが
中途半端な「マモレーズ」の効果で全身性感帯に
        ↓
「あっ・・ライn・・止めt・・」
しかし我らがニボンヌ男はそんなシュレリア様の様子に気付かず



という擬似ローションプレイってのはどうよ!
596名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 10:55:00 ID:xL5uJmcB
>>595
よし、任したぞ。
597名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 01:00:19 ID:LCsCk/ou
>>587
GJ! そして、
> でも4歩目でこける。
で吹いたw
598名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 04:22:54 ID:22i1C3O7
つーか、常時ぷかぷか浮いてて、手足退化せんのだろうか……
599名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 07:07:21 ID:Lama1WuD
なに?手足が退化するだと?ヒッヒッヒ…
600名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 16:37:19 ID:g+05pyNE
>>595
擬似ローションプレイ? こんな感じかねぇ?

今日も今日とて、羅針盤作り。日課と化したその作業の中、暇を持て余すシュレリア。
「ライナー、飛空艇で需要があるとは言え、毎度その数を作ったりして疲れませんか?」
「既に慣れましたよ、日課と思えば苦にもなりません。ま、みんなが資金気にせず旅ができると思えば」
そうなのだ。旅の費用はライナーが担っていると言っても過言ではない。
メルクとしては既にかなりの域に達しているせいか、今の会話の間も手は休まず動き続けている。
「資金繰りに困るよりはいいですけど…お話する時間が取られてるようで、ちょっと…」
「う…そう言われると…これで最後の1つなんで、暫くお待ちを」
作業の手が早まるが、それだけ集中する訳でもあり、会話が途切れてしまう。
「むー」
部屋をうろうろするシュレリア。手持ち無沙汰になり、何の気なしに荷物袋に向かう。
様々な部品、材料、薬品、武器、防具諸々。どれだけ入っているんだと言うくらい大量の荷物。
(どう持ち運んでいるのか謎よね)
それは言わないお約束。

「そういえば、夢追いの水の瓶、貰っていいんだっけ」
荷物袋に収まる箱に、目的の瓶はダース単位で積まれていた。
「この重量、バカにならないと思うんだけど」
だから、キニシナイで下さい。
「んしょ…ちょっと奥すぎる…んっ、もう少し…」
指先が届く、掴んだ。箱をひっぱり上げようと踏ん張ったそのとき。
「あっ」
踏ん張った先に、アコルドナイトが転がっていた。つるんと滑って、慌てて踏みとどまろうとした所にカミナリキノコが。
「ひゃぁっ!?」
しびれに体が跳ね、滑った挙句、ぺたんと尻餅をつく。荷物袋からパン、と乾いた音が響いた。
「もう、色々ありすぎです…え?」
袋から上がる妙な煙、多分、クラッカー型の回復剤が暴発したのだろう。
煙から飛び出し、目の前にくるくると回りながら放物線を描いて落ちてくる1つの瓶。マモレーズと呼んでいる危険薬物。このままでは瓶にぶつか…いや、蓋が開いた。戦闘中は危険なその中身がぶわっと広がりながら…。
(何を冷静に見つめているの! は、はやく避けないと!)
加速された感覚の中、水の中にいるときのように動かない手足を懸命に動かし動かし動かし…でも、それは無駄だった。
「きゃあ!」
「シュレリア様!?」
最後の羅針盤をくみ上げたライナーが見たのは、散乱した道具袋の中身と、服にべったりとついた薬品の様子に泣きそうになっているシュレリアの姿だった。

続く。次メインね。
601名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 17:28:35 ID:g+05pyNE
続き。

「大丈夫ですか、シュレリア様!?」
「だ、大丈夫です…薬品のほうは、活性化してない状態でしたから…」
素での持ち運びは危険なため、敵に使用する能力低下型のアイテムは不活性状態にして持ち運んでいるのが幸いした。
なのだが…。
(だ、だめ…感覚が過敏に…)
人肌に触れ、完全活性とは言わないものの、マモレーズが効力を発揮しはじめている。
「い、今拭くものをもってきます!」
ライナーは慌てて周囲を見渡し、つぎはぎの布を引っつかむとシュレリアに近づいた。
(来ないで! お願いだから)
しかしそこはライナー。ささやかな願いは敵わなかった。
「この布で、体の前を拭いて下さい。腕とか背中のほうは俺が…すぐに着替えも用意します」
顔、背中、腕、優しくふき取られていく。ただ、今はその緊張した作業の手が。
(…体が、熱い…)
触れるその全てが、神経が剥きだしになったような体を優しく嬲っていく。頭がぼうっとし、息が荒くなり、一撫でされる度に体がびくんと跳ねる。
「シュレリア様、大丈夫ですか!?」
あまりにも妙な様子に心配になり、肩を掴み、真剣な眼差しでシュレリアの顔を覗き込むライナー。
(ああ、だ、だめ…首に触れちゃ…)
体がびくんと跳ねた。軽く達してしまったらしい。このままではライナーのことだから…。
「誰か呼んでき」
「だ、だめぇ!!!」
類稀なる集中力で、短時間で詩を紡ぎ、鳩尾に叩き込む。軽く吹っ飛んだ程度だが、その際に壁に激突した。
「ごめん…ライナー…」
ライナーは壁際で目を回して倒れている。用心の為、最後の力を振り絞って、夢追いの水を投げつけておく。ただ、それがシュレリアの精一杯だった。体はどんどん熱くなり、衣擦れ、自分の髪、そして空気の流れすら体を蹂躙し、高ぶった神経を舐め上げていく。
「あふっ、だめ、また…また来ちゃう…あああっ!? どうして止まらないの?」
どこを行くわけでもなく、床を這い回り、跳ねる下半身を押さえようともがく。
「怖いよ、あう、ああ、あああああ、あ…た、助けて…もうやだ、もう…ああぅっ」
のたうちまわり、床に散乱するグラスメルクの材料。
「おかしくなる、おかしくなっちゃう…ふぁあんっ! 死んじゃうよ、ああー!!」
びくびくと、まるで電撃が直撃したかのような具合に体が跳ね、小さな唇の端に泡が浮かび、それでも体の反応は止まらない。股間からは湯気が上がり、床に染みが広がっていく。
かひ、かひ、と酸欠のような状態で息をする。落ち着いたかと思いきや、体が再び激しく反応する。
「や…いや、もういや、知らない、こんなの知らないよぉ!」
がくがくと体が動き続ける中、作りかけのポルタポルタが転がってくる様子が目に入る。
「あ…ああ…」
逃げられない。作りかけとはいえ、今の状態で直撃したらどうなってしまうのか。いや、それとも期待をしているのか。
「あああっ!? あはぁあああああー!!」
絶叫のような、獣のような、喉も枯れ果てんばかりの叫びをあげると、その小さな体は、導力が切れた玩具のように床に倒れ伏した。

次の日。
「あいたたた…昨日、何があったんだっけ…朝、荷物が妙に整理されてたのはいいけど」
申しわけなさそうに、シュレリアが口を開く。
「作業中にアイテムが暴発したんです。ごめんなさい、ライナー、勝手にいじったりして…」
「暴発ですか…どうりで体が痛い訳だ…でも何が暴発したのやらさっぱ」
いきなり、シュレリアがライナーの顔を覗き込む。
「思い出すの、禁止です。無駄にしてしまったアイテム類は、あとで補填しますから」
満面の笑顔で、事務的に、しかし底冷えのするほど恐ろしく強い口調で言われてライナーは黙り込む。
「わ、わかりました。でも今度から暴発しにくいよう工夫するんで、何がぼ」
「禁止」
「は、はいっ」
散々な目にあったシュレリアだが、あれだけ効果あるんだから…工夫次第でライナーに使うのもありかもしれない、などと思った。


むう、また落ちが弱いか。ローションでもなんでもねぇな。
すまねぇ、こんな感じでよろしいか諸兄?>>595-596
602名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 21:49:46 ID:BxCZV+Jk
オリカの恋の手伝いをするためオリカの精神世界をいじくるミュール。
ミシャに性知識を教えるタスティエーラ。

というのをAA保管庫の相関図を見て思った。
603名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 01:35:31 ID:RFIT0KSt
「……なぁ、ジャック。止めようぜ、こんなこと……」
「あ?ここまで来て帰るって言うのかよ、お前は。根性の無ぇ奴だな……」
「話が違うだろ?“オボンヌ食べ放題の店に連れて行ってやる”って言ったから来たのに……」
「ンなもん、後でいくらでも食わせてやるから、静かにしてろよ」
「はぁ……」
ライナーはがっくりと肩を落として、満月の浮かぶ夜空を見上げた。
ついさっき、宿屋の部屋で“オボンヌでも食いに行こうぜ”とジャックに誘われて
ネモの夜道を歩いてみれば、いつの間にか宿の女湯が覗けるという場所を目指していた。
オボンヌの期待を砕かれたライナーは当然腹を立てたが、ジャックの“後で奢る”という言葉に
そそのかされ、結局は付いて来てしまったのだ。
ガサガサと草むらを進み、ときどきジャックが周囲を警戒する。
やがてライナーが四度目のグチをこぼしたとき、二人は腐った木の壁に行き当たった。
 「ほら、行き止まりだよ。やっぱり帰ろうって」
 「いや、ここで正解のはずだぜ。確か……この辺に……」
ジャックが木を慎重に調べはじめる。その背中を脱力気味に眺めていると……
 「……おっ。あったあった」
目的のものを見つけたのか、ジャックは後ろ手でライナーを招いた。
 「この穴だ、この穴。ここから女湯が覗けるんだよ」
 「……本当なのかぁ?」
 「ちょっと覗いてみようぜ」
帰ろうとは言うものの、悲しいかな男の性か。ライナーは渋々ながらも顔を寄せた。
小さな切れ目から、中の様子をうかがってみる。
604名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 01:36:28 ID:RFIT0KSt
 「……うわ」 「……うおおッ」
二人は同時に声をもらした。覗いた先には、はたして裸の美少女が四人もいたからだ。
ミシャ、オリカ、シュレリア様、クルシェの四人がお湯につかって団欒している。
満月なのが幸いして、明かりなしでも十分見ることが出来た。
 「う、うわ……」
初めて見る仲間の裸に、ライナーは鼻血を抑えた。
 「……おい、静かにしろよ……」
二人はごくりとツバを飲み込み、向こうの様子に耳を傾ける……。

 「―――それでライナーったら、オボンヌを食べないと遊んでやらないって言うのよ?」
お湯に肩までつかった大人ミシャが、オリカとシュレリア様を相手に世間話をしている。
 「ライナーってば、すっごく小さいころからオボンヌ好きだったんだから」
 「うふふ……子どもの頃のライナー、私も一目でいいから見たかったですよ」
 「あたしは……なんとなく想像できるかなぁ」
シュレリア様がくすくすと笑い、オリカがそれに続く。
 「ライナーにプラティナを案内してもらった時もオボンヌ買ってたもん」
 「よほど好きなんですね、オボンヌ」
 「アル兄みたいに嫌いになってくれないかなぁ……」
 「三食全部オボンヌにしたら、きっとライナーも根を上げると思うよっ」
 「オリカ……それはちよっとやり過ぎかも……」
 「いえ、ライナーにはそれくらいでちょうどいいんです。長年護衛されてきたから分かります」
 「むしろもっと好きになるかも……」
605名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 01:37:28 ID:RFIT0KSt
 「お前のことばっかじゃねぇか……」
 「そうみたいだな……」
二人はぼそぼそと呟き、また目を凝らす。
すると、奥で頭を洗っていたクルシェが立ち上がり、三人の輪に戻ろうと歩き出した。
美人体型とは言えないが、比較的すらりとした体つきに目が離せない二人。
 「クルシェ……意外と胸あるんだな……」
 「いやらしいぞ、ジャック……」
 「見ておいて何言ってんだよ、お前は……」
 「―――それにしても、ホルスの翼のお風呂は気持ちいいですね」
シュレリア様は心地良さげにすーっと身体を伸ばし、泳ぐように水面を動いた。
その谷間はないに等しいが、綺麗な素肌が
 「実にそそるな」
 「誰に言ってんだよ、ジャック……」
 「―――私も、こんな大きな露天風呂は久しぶりかしら」
ミシャは大きく背伸びをして、うっとりと満月を見上げた。露になったその胸は
 「デカいな」
 「ジャック……」
 「―――ろてんぶろ?ミシャちゃん、なにそれ?」
 「こういう野外のお風呂のことを、そう呼ぶのよ」
 「へぇ……あたしも好きだな、浪漫風呂……」
 「露天、ね。露天」
オリカはゆっくりと立ち上がり、タオルも巻かずに縁に腰かけた。
606名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 01:38:14 ID:RFIT0KSt
月夜に照らされて、ほんのりとピンク色に染まった肌を惜しげもなくさらすオリカに
二人は思わず息を呑んだ。
 「ライナー……オレ、お前を殴りてぇ……」
 「何を言うんだよ、いきなり……」
 「やぁ、二人とも。何をしているんだ?」
突然の第三者の声に二人は死ぬほど飛び上がり、慌てて振り返った。
 「ら、ラードルフ!?」
 「ばっ、おま、静かにしろッ……!!」
草むらを抜けてくるような道なのに、どうしてラードルフがいるのだろう。
そんな動揺を感じ取ったのか、クルシェはひとり異変を察知した。
 「……誰かいるの?」
その一言にムスメ三人もぴたりと固まり、クルシェの睨む方向を目で追う。
 「……ね、ねぇ……あそこ、木に穴が空いてない……?」
 「ウソ……もしかして、覗き……?」
 「だ、誰かいるんですか!?」
シュレリア様の声に三人は硬直し、さすがのラードルフでも自分の過ちを理解した。
 「ま、マズいことをしたようだな……」
 「当たり前だよ、このボケッ……!!」
 「とにかく逃げよう……!」
主人公らしからぬ言動でライナーは逃げようとするが、ヒュッと何かが飛んできた。
 「……お?」
どこかで見たことがあるような物体。どこか、遠い昔に見たような……?
 「メッソー?」
607名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 01:39:15 ID:RFIT0KSt
どかーん!
目の前に降ってきたメッソーの衝撃で、ライナーは後ろ……つまり木に激突した。
腐りかけていた柵はいとも簡単に壊れ、もくもくと煙が立ち込める中、お湯に頭から突っ込んだ。
 「あちっ!」
ライナーはすぐさま体を起こし、逃げようとするものの、何者かに腕を掴まれる。
 「……ライナー?」
見ると、タオルを巻いたクルシェが無表情で腕を掴んでいた。
 「………………いや、俺はルーク。人違いだ―――あべし!?」
顔面パンチに吹っ飛ばされて数メートルを飛ぶ。またお湯に落下し、派手な水しぶきを上げた。
 「いてて……」
頬をさすりながら上体を起こすと、微妙な寒気を感じて動きを止める。
恐る恐る振り返ると、そこには、
 「……ラ・イ・ナー?」
般若のような笑顔で、ミシャとオリカとシュレリア様が待ち構えていた。
 「い、いや、違うんだ!ジャックが誘ったんだ!それで、その無理矢理連れて来られて、
  ええと、事故って言うか、オボンヌは好きだけど、いいもの見たよって言うか、違うんだ!」
言い終わった瞬間、オリカがライナーを突き飛ばし、その上に馬乗りになった。
 「ライナぁ……言い訳はいらないの……」
 「は、はい?」
 「ライナー……ひどいです……私、もうお嫁にいけません……」
見ると、シュレリア様はひっくひっくと泣き始めている。……いや、どこか演技のような。
ミシャとオリカがライナーの四肢をがっちりと抑え込み、ゆらゆらとシュレリア様が迫ってくる。
 「だからぁ……責任取ってよね?ライナー♪」
 「ボクはいいや」
クルシェはすたすたと脱衣所に歩き去り、ライナーの悲鳴を背中に露天風呂を後にした。
チェーンソーを片手に。
608名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 01:40:02 ID:RFIT0KSt
 おまけ。


 「……僕が寝ている間に色々あったみたいだね……」
翌日。アヤタネが目を覚ましてみると、ライナーは枯れ木のようにしおれはて、
オリカとミシャとシュレリア様は何故か機嫌がよさそうで、クルシェはいつも通りで、
ジャックとラードルフの姿は見えなくなっていた。
 「ら、ライナー……君、何かしたのかい?」
 「何でもないんだ……あは、あはははは」
壊れたように笑うライナーに、アヤタネは思わず後ずさりした。



 「……ということがあったんだよ、母さん」
 「先を越されたッ!!!!」
609名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 01:43:10 ID:RFIT0KSt
露天風呂でキャッキャ ウフフなものを想像していた方、すみませんでした……。
機会があればそっちのほうも書きたいと思っています……。
あと、会話に困ったらオボンヌを入れろって、アヤタネが言ってた!
610名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 01:57:42 ID:6pYGTl/3
>>600-601>>603-609
二人とも(・∀・)イイヨイイヨー!とりあえずオボンヌ(?)ドゾー

      , - 、, - 、
   , - 、i'・e・ ヽ,,・ァ, - 、
  4 ・   ゝ - 、i'e・ ヽ、・ァ
  ゝ   i e・  ヽ、 ,,.-''´|  
 |`"''-,,_i   ,,.-''´    |
 |    "'''i"    ,,.-'"
 `"''-,,_.  |  ,,.-''"
     "'''--'''"
611名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 06:42:46 ID:HUG82Sil
>>603-609

ちょwwラードルフ無実wwww
612名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 06:46:24 ID:uGoDc4Ah
何気にラードルフ初登場じゃね?
613名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 08:15:27 ID:n02Q96fq
ラードルフ(´・ω・`)カワイソス
614名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 08:37:09 ID:djnKKydm
ミュールの反応カワユス
615名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 15:56:43 ID:vMMttADS
ラードルフ空気嫁、だな
616名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 16:53:39 ID:oDNXPf+o
シュレリアとライナーのデートの話がなかなか書きあがんないので、その場しのぎで投下。
ttp://www-2ch.net/up/download/1142494424509838.HOBTNC
妄想を膨らますために書いたシュレリアの(勝手に)私服設定。
617名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 17:17:02 ID:iSJDRoAJ
シュレリア様スレで、駄文を貼ってきたんだが・・・、こっちの方がいいのか?
618名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 19:14:48 ID:XaYeirh1
「ミシャ、産んでくれないか」
「「!!!!」」
619名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 19:18:57 ID:p9GNLXAe
俺とシュレリア様の子供を
620名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 19:23:07 ID:oOAZlLQu
孕ませライナー
621名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 19:30:14 ID:A2a3eJRu
>>616
お前うまいな
622名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 20:55:55 ID:043voem+
>>621
ありがと。んじゃ調子にのってもう一枚。気晴らしで書いた落書き。
ttp://xxxxx.dyndns.tv/~nadesiko/up/img/621.jpg
よく見ると次のページのシュレリアの(勝手に)私服設定が透けてる…。
623名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 21:21:00 ID:XaYeirh1
ばつくらい漢字で書いてくれw
624名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 21:32:41 ID:TUFpkvVo
謝れ!どんすけに謝れ!
625名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 21:43:14 ID:IER5ZN2o
空気様が格好良い件

626名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 22:01:37 ID:3HKRblwn
どうでもいいけど文字列板に貼ったほうがよくね?
627名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 22:03:48 ID:+vWuxOhG
ちゅーか、空気じゃねえw
628名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:02:22 ID:wC8E0hsT
オリカと一緒にカルル村に移住してから、半年が過ぎようとしていた。
オルゴール屋のほうは怖すぎるくらい順調だ。狭い世界ゆえの口コミの早さで、あっという間に
噂は広まっていった。今は生産が追いつかないほどに売れ行きが伸びてしまっている。
そんな日々の生活を楽しんでいたある日、シュレリア様がやってきた。
忙しい職務の合間をぬって、様子を見にきてくれたみたいだ。
護衛でアヤタネも一緒についてきた。……いや、それだけなんだけど。
次の日、旅をしているはずのミシャがやってきた。たまたま近くを通ったので、
顔を見にきたとのこと。ジャックとクルシェの熱々ぶりに頭を痛めているらしい。
次の日、プラティナにいるはずのミュールがやってきた。どうやらヒマだったので、
シュレリア様をからかいにきたとのこと。アヤタネも知らされていなかったらしい。

問題なのは、誰一人として帰ろうとしないということだ。


 「ライナー……?」
案の定、オリカは不満そうに頬を引きつらせ、眉間にしわを寄せた。
 「みんな……いつになったら帰るのかなぁ……?」
 「さ、さぁ……どうなんだろうな」
オリカの機嫌が悪いのも分かる。来客が増えたせいもあってか、その、最近してないのだ。
少しでも隙を見せれば「オリカに飽きたらいつでも相手してあげる……」とかミシャが来たり、
「ライナー……私なら永遠に若いままですよ……?」とかシュレリア様が暴走したり、
「ライナー……裸を見た責任は取るわよね……?」とかミュールがこじつけて来るし、
「ライナー……オボンヌ食べる……?」とかアヤタネがそっちの道に引きずり込もうとしてくる。

 「勘弁してくれ……」
さすがの俺も疲れ果て、三人から逃げるように家を後にするのが日課になってしまっている。
最近オリカにダイブしてないけど、たぶん黒いことになっているんだろうな……。
629名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:03:20 ID:wC8E0hsT
 「ライナー……もう寝ちゃった……?」
ある日の夜、寝室でいつものようにウトウトしていたところ、オリカの声で意識を取り戻した。
 「いや、まだ起きてるけど……」
カルル村の宿屋からもらってきたダブルベッドはちょうどいい大きさで、寝返りを打つと
オリカの落ち込んだ顔が目と鼻の先に現れた。
出会ったころのように元気がなく、毛布の端をぎゅっと握り締めている。
 「ライナー……あたし、自分が怖いよ……」
 「オリカ?」
 「心の中で、幸せを邪魔されて怒ってる、もう一人のあたしがいるの。ライナーとの
甘い新婚生活を邪魔するなら、ノコギリで分割しちゃえって、ずっと声が聞こえるの……」
 「ノコギリ……」
 「あたし、もうこれ以上ライナーをお預けされるのは嫌……!」
 「オリカ……大丈夫だよ」
目の端にたまった涙を指先ですくい、優しくその頭を抱きしめる。
 「俺はオリカを嫌いになったりはしない。……それに、その」
 「……ライナー?」
 「……俺も、オリカとしたかったから」
精一杯の勇気を出してささやくと、オリカは久しぶりに穏やかな微笑みをみせた。
 「うん……しよう、ライナー……」
630名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:04:07 ID:wC8E0hsT
そっとオリカの頬を撫で、軽い口付けを交わす。舌を入り込ませ、互いの唾液を絡めあう。
 「ん……ちゅ……はむ……」
ずいぶんお預けされたせいか、オリカは積極的に舌を絡めてくる。
 「オリカ……エッチだなぁ」
 「ライナーが……んっ……してくれない、からだよ……」
両手でオリカのパジャマを脱がし、露になった豊かな胸を優しく包み込む。
 「あうっ……ひゃん……」
堅くなった先端を指先で転がし、摘みあげる。ぎゅっと手を握り締め、オリカは快感に耐える。
長いキスを終えて唇を離すと、互いの口から糸がつうっと引いた。
すでに呼吸は荒く、肌はすっかりと火照っている。ライナーは顔を伏せ、その胸に口付けた。
 「やっ……!んん……!」
ちゅううっと吸い付き、両手でオリカの身体をゆっくりと愛撫していく。
 「はぁっ……!い、いいよぉ……っ」
手を這わせて下腹部に到達すると、下もすべて脱がせてしまう。
口を離して秘部を覗いてみると、すでに愛液でびっしょりと濡れ、下着と薄い糸を引いていた。
 「やだ……あんまり見ないで……」
 「綺麗だよ、オリカ……ん」
オリカの片足を持ち上げ、そこに顔を埋める。オリカは慌てて頭を抑えようとするも、
ライナーのもう片方の手が邪魔をしてとめられない。
愛液で濡れる秘部を舌でちろちろと舐め、その入り口周辺をなぞるように愛撫する。
オリカはもはや声にならない喘ぎ声を漏らし、その快感に必死に耐えている。
 「んふぁ……!んっく……!んんっ……!」
舌先を軽く侵入させ、中を丁寧にほぐしていく。奥から愛液が溢れ、ライナーの舌を少し濡らした。
顔を離し、オリカの太股からお尻にかけてをゆっくりと撫でる。焦らすようなその行為に、
オリカは切なそうに太股を擦り合わせ、腰をくねらせた。
 「らいなぁ……意地悪しないで……」
631名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:04:56 ID:wC8E0hsT
 「ふふ……分かったよ」
指先をオリカの秘部に這わせ、その入り口から中に入り込む。
ぬるっとした感触とともに、ゆっくりだが確実に侵入していく。
指を奥まで差し込むと、いきなり膣内をかき回すように指先を震えさせた。
 「ひゃああっ!や、やぁ……そんな、激しっ……!んううっ!」
くちゅくちゅと卑猥な音が響き、オリカは涙をこぼしながら快感に身を委ねる。
 「ああっ……!だめぇ、来ちゃう……っ!何か来ちゃうよぉ……!!」
さらに力を込めて、オリカの膣内を陵辱するようにかき乱す。
 「だめぇっ……!あぁ……!出ちゃう、出ちゃうよぉ……っ!」
 「オリカ、ほら、イっていいよ……!」
 「らいなぁ……!!んんっ……やあああぁぁぁぁっ!!」
オリカの身体はびくびくと痙攣し、秘部から盛大に潮吹きをした。
その勢いはとまらず、どんどんとシーツを濡らしていく。
 「ああっ……!!とまらないよぉ……っ!!ふあぁっ……!!」
腰を痙攣させ、涙目で快感に溺れるオリカ。そんな様子を見てか、ライナーはひどく
高まっていくのを感じた。
 「オリカ……!」
 「……はぁ……はぁ…………ふぇ?」
ようやく落ち着き始めたオリカの腰を掴み、自らのモノを膣にあてがう。
そのまま呼吸を挟まずに一気にオリカを突き上げ、腰を打ちつけた。
 「ひぐっ!だ、だめぇっ……!まだ、イったばかりなのに……っ!ふぅぁんっ……!!」
オリカの静止を聞かず、ただ自らの快感のためにオリカを突き上げる。
ぐちゅぐちゅと接合部から音がもれ、火照った身体の疼きを抑えるために、ひたすらにかき乱す。
 「やぁぁっ!ライナーっ!ライナーっ!!」
互いの名前を呼び合い、両手を絡ませて愛を確かめ合う。大好きな人と想いを
分かち合うために……。
 「オリカ……っ!俺、もう……!」
 「いいよっ……!早く……来てぇ……っ!!」
限界が近い。ライナーは快感に呑まれ、さらにオリカを強く突き上げる。
 「イくよ……!オリカ…………ッ!!」
 「イっちゃう!!イっちゃうよぉっ!!……やっ……あああぁぁぁぁっ!!!」
ドク……ドク……。
オリカの最奥で絶頂を迎え、そのすべてをオリカの中に放った。
 「あぁ……中に……出てる……」
互いに身体を抱き合い、オリカは心から幸せそうな微笑みを浮かべ、優しくキスを交わした。
 「ありがとう……ライナー……ちゅっ」
632名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:05:46 ID:wC8E0hsT
オリカの膣から引き抜くと、大量の愛液と白濁色のものがどろりと溢れ出した。
ふたりはくすくすと笑い、カーテンの隙間から差し込む月の光を眺めた。
 「ライナー……なんだか今夜は激しかったよ……」
ライナーの胸に頭をもたれさせて、オリカはうっとりと呟く。
 「はは……オリカが誘うからだよ」
 「さ、誘ってなんかないよ!?あたし、そんなにエッチじゃないもん」
ぷーっと頬を膨らませ、拗ねるオリカに苦笑しつつ、ライナーはゆっくりと瞳を閉じた。
 「……ライナー、大好きだよ。……おやすみ……」





おまけ。


 「……僕が寝ている間に色々あったみたいだね……」
翌日。アヤタネが目を覚ましてみると、ライナーとオリカは何故か機嫌がよさそうで、
ミシャとシュレリア様とミュールは何故か機嫌が悪くなっていた。
 「か、母さん……?どうかされましたか……?」
 「何でもないわよ?うふふふふふふ」
壊れたように笑うミュールに、アヤタネは思わず後ずさりした。



 「……ということがあったんだよ、ラードルフさん」
 「先を越されたかッ!!!!」
633名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:07:13 ID:wC8E0hsT
リンカを聴いていたらムラムラきたので書いてしまった。
今も反省していない。

すみませ、自重しますorz
634名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:08:25 ID:ImjEeDCT
>誰一人帰ろうとしない
ワロタwww
ぐっぢょぶゅ
635名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:14:58 ID:UrsqTzsF
>>632
ちょww空気なに言ってんのww
636名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 01:21:33 ID:ej8ZzfYc
GJ!もうオリカ=ノコギリが定着しちゃってるしw

それから>>622のラー様をAAにしてみた。初めてなんで大目にみて
                          __
  、                   __,,..-':::::::'ヽ へ
. つ                 ,,..- '’..::::::::::::::::::::::::::::::::\
.  ιナ            _(::::::::::::丶,.:::::::::::ヽ::::::ヽ::::::::ヽ
     よ          /::::::::::::::::::::\;\\::::丶::::::\:::::::ヽ
  _|_ ._.|_    .|:::/:/::∧丶::ハヽ. \\;::丶:::_- ,:::::::ヽ
     / |_|_|    .|;:::|::l::::l \リ_, V一,'ヽ!'ヽ! // ヽ::::::丶
  /|\..|_|_|     l::: !::l::;i  廴リ,.-''   ,  丶 丿/::::/
    |     |      :l:::ハ:::!::l          !!   'ヽ/::::/
               V \;:/          .i' ';,._.  \
.     /  \ヽヽ       <_-    _ - 、<´  〆 . /  丶
.     ノ    \         ''ヽ-´   ヽ `i l´   /  /./ ̄|
                      ハ   ,..イ. ‖  / ∠.;/
        ヽヽ/           ヒ,,´. '     / ∠./
          /            \,,,,,...  イ.;.;.;/
637名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 02:25:36 ID:o71PgBlk
 「……ということがあったんだよ、○○」
 「先を越されたッ!!!!」

このパターン2連に吹いたwwww
お二方GJ
638名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 03:23:16 ID:TFQxgOOj
アルトネリコの新作ゲームのつもりでこんな設定考えてみた。
ウイルスに感染されたライナーを助ける為に3人のRTがダイブする。

レベル1

そこは広大な空間に複数の扉が並んだ世界だった。
「ここがライナーの精神世界?初めて人にダイブしたけど、何だか変わっているね」
 オリカは周囲を見回しながら、驚きの声を上げた。
「人間の精神世界はコスモスフィアと違いますから。これはライナーの精神を塔のバイナ
リ野に展開させて、作り上げた仮想空間です。ですが、私たちの目的はウイルスを倒すこ
とですから、この世界で起きたことが塔経由でライナーの精神世界にも変化をもたらすよ
うにしてあります。この世界でウイルスを倒せば、実際のライナーの精神に巣食っている
ウイルスも倒すことができます。ただし、ここでライナーの精神に傷を与えてしまえば、
本当のライナーの精神も傷ついてしまうのです」
 シュレリアはいつもと変わらぬ様子で静かに説明をした。オリカは納得するようにうな
ずいたが、ミシャが疑問の声を上げた。
「でも、それって危険じゃない?一度シミュレートで確かめてから、改めて実行するとか、
一度ライナーの精神のバックアップを取ってからにするとかにした方がいいじゃないかし
ら」
「安全の為にはそうしたいところなんですけど、残念ながら、人間の精神を完全にバック
アップすることは塔の力を持っても不可能なんです。正確には私の速さでは不可能。人間
の精神は連続しているようでいて、実は不連続なものなのです。その全てのパターンを正
確に保持し続けることはできません。どれか一つが欠けてもライナーはライナーでなくな
ってしまいます。人間は私たちレーヴァテイル以上に複雑な精神構造をしているのです」
ある時点での精神構造のパターンを保存することは可能でも、それは人間の精神の停止
画像のようなものなのだ。そのデータだけでは再生することができない。また、コピー
を取ることでウイルス自体が複製される危険性もある。
「ふ〜ん。じゃあ、ライナーの深層心理で私のこと好きって思わせられれば、本当の世界
でもあたしのこと好きになってくれるのかな」
 オリカがとんでもないことを言い出した。
「ちょっと、オリカ。何を言ってるのよ!シュレリア様の言ってること分かってるの?」
「そうですよ、オリカさん。私たちはなるべくこの世界に余計な干渉を与えないようにし
なければなりません」
639名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 03:25:41 ID:TFQxgOOj
「でも、ライナーの鈍感さがもう少しまともになったら良いと思わない?」
 そう言われて、二人は少し黙ってしまった。
「・・・それもそうね。せめて、二人っきりのときくらいはもう少し何かしてくれても」
「ミシャまで何てこと言うんですか!それは、私だってライナーの甲斐性なさには時々、
イライラしますけど、そんなことするのはルール違反ですよ!ライナーだって、あなたた
ちにそんなつもりでダイブしてきたわけじゃないでしょう?だったら、私たちだってライ
ナーに対して誠実に対応すべきじゃないんですか?」
 シュレリアの言葉は正論であり、二人はすぐにすまなそうな顔をしてみせた。
「そうですよね。ごめんなさい。そんなのライナーに悪いわよね」
「うー。私も反省。もう変なこと考えるのは止めるよ」
が、そういって二人をいさめたシュレリア自身も含め、そのことを僅かにも意識しな
いではいられなくなる三人であった。
「それで、シュレリア様。これからどうするんですか。これだけの数の扉を一つずつ調べ
て回るんですか?」
 オリカが少し気が遠くなりそうなことを言った。
「確かにこれだけの数の扉を全て調べるのは骨が折れるわね。時間もかかりそうだし。そ
うしている間にもライナーの精神が壊されちゃかも知れない」
ミシャも思案顔である。
「ライナーには心の護とかいないのかな?案内してもらえれば良いんだけど」
オリカの呟きをシュレリアは否定した。
「残念ながら、人間には心の護は存在しませんよ。ただ、理論的にはライナーの様々な人
格がいる筈です。彼らは現実のライナー自身とは少し違っていたり、司る記憶の領域が違
っていたりします。彼らの手助けを得られれば良いのですが・・・」
と、そのときどこからか声がした。
「おーい!」
三人がその声のする方向に目を向けると、扉の一つから見慣れた人物が出てくるとこ
ろだった。
「「「ライナー!!!」」」
三人の声が重なった。現れたのは三人が良く知るライナーそのものだった。鎧と剣を装
備した格好も同じなので、少し拍子抜けした。
「良く来てくれたね。俺の為に。皆、ありがとう」
ライナーは朗らかに笑った。
640名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 03:26:22 ID:TFQxgOOj
「ライナー、あなたは?」
シュレリアが確認するように言った。
「俺は皆の安全を守る為にライナーが作り上げた人格です。エレミアの騎士としての使命
感やレーヴァテイルを守ろうとする心、それから世界の人々を守りたいと考えている心が
元になっているんだ」
「殆どいつものライナーと変わらないのね」
「そうかも知れない。でも、俺が持っているのはただ皆を守ろうとする心だけなんだ。そ
の先、戦いになるだろうから、少しでも皆の力になろうと思って」
「戦いって?」
オリカが聞いた。
「ウイルスはすでに俺の深層心理にまで攻め込んできているんだ。そのお陰で俺の中の人
格が幾つか乗っ取られちまった。人格は各階層ごとに心理や記憶を占拠して、それを完全
に書き換えようとしている。それが終わったら、もう俺は俺でいられなくなる。完全にウ
イルスの操り人形になってしまうんだ。だから、そうなる前に乗っ取られた人格を倒さな
きゃならない。俺自身が倒すことで、その人格は俺に戻る。皆にはその協力をして欲しい
んだ」
「現実世界で私たちが使える詩魔法やコスチュームはこの世界でも使えるようになってい
ます。ウイルスはライナー自身を使って、私たちに様々な攻撃を仕掛けてくるでしょう。
そして、それは本当のライナーではありません。惑わされないように注意してください」
シュレリアが補足した。
「大丈夫だよ。何があってもライナーの心は私が守る」
「星詠の力を見せてあげるわ」
オリカもミシャも確信を持ってそう言った。
「頼りにしてるぜ。それじゃあ、行こう。レベル2への扉はあそこだ!」
こうして、ライナーを取り戻す為の戦いが始まった。

続く。(この後、記憶喪失ライナーや鬼畜ライナー。そして待望のエロライナーが出る予
定。書けそうだったら、書いてみます)

sage忘れてすいませんn
641名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 03:46:49 ID:9IqXUtal
>>640
GJ!! 記憶喪失ライナーとかどんなのか気になるな。

ところで今更だが、ここでの画像投下はスレ違いだったろうか?
642名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 03:56:44 ID:reoWesvq
>>641
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1139301507/l50
こっちの方が良かったやも知れず。でも新しいラードルフが生まれたので個人的には良しw
643名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 04:23:18 ID:ljcr7USH
>>642
わざわざどうも。
あとSSの方はなるべく今週中には仕上げたいと思ってる。
644名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 19:18:35 ID:i+7EG8hc
オリカについて、「かみさまの(ry」というコミックに出てくるシスターの子のキャラを混ぜると面白いかなとか思う。
鼻血のかわりに下というこのスレ補正だが。
645名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 21:43:32 ID:dFa/JszT
幼女ミシャに逆レイプされるオボンヌまだー
646名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 06:17:47 ID:slwk0FnX
続き書いたら偉い長くなった。しかもあんまエロくない。

レベル2

ウイルスに精神世界を牛耳られたライナーを救うため、ライナーにダイブした三人のRT
たちは彼女を守るという騎士道精神を持ったライナーの人格と共にレベル2へ降り立った。

「ここは・・」
ミシャが意外そうな声を上げた。
「プラティナじゃん」
 オリカが間の抜けた声で続けた。
そこはプラティナそのままの世界だった。
「プラティナに見えるけど、ここはあくまでも俺の精神世界だよ。プラティナをベースに
した仮想世界なんだろ」
「ライナーがそういう説明をできるのって、何だか意外ですね」
シュレリアが感心したように言った。
「何だか、私の知っているライナーじゃないような気がします」
「そりゃ、ないですよ、シュレリア様」
「でも、ライナーって別に頭が悪いわけじゃないのよね。ちょっと記憶力に問題があると
思うけど」
ミシャはフォローのようでフォローになってないことを言う。
「俺の記憶力や理解力を邪魔している奴がいるんだから仕方がないだろ。俺が表向き馬鹿
なのはあいつのせいだ」
騎士ライナーは心外そうに言いつつ指を指した。その先には一人の子供がいる。
「あれって?」
オリカが訊ねるように言うのをミシャの声がかぶった。
「ライナー!」
ミシャは嬉しそうに子供の方へ駆け寄ると、その子供を抱き上げようとした。
「え?お姉ちゃん、誰?」
「誰って。あーあ、このライナーもまたそのセリフなんだ。ミシャよ。忘れたの?」
「ええ?ミシャは知ってるけど、お姉ちゃんみたいに大きくないよ。もっとちっこくて、
いじけんぼで、子供みたいな奴だよ」
子供のライナーが大人のミシャの見分けがつくわけがない。
「でも、少し似てるかも。もしかして、お姉ちゃんとか?あ、でもミシャに兄弟はいない
って聞いたような」
647名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 06:18:44 ID:slwk0FnX
「この子もライナーなんだ。可愛い〜」
オリカが子供ライナーを抱き上げた。
「ちょっと、何だよ。誰だよ、お姉ちゃんは。子供扱いするなよな!」
子供ライナーはジタバタしたが、オリカは放さない。
「あたしはオリカだよ。そんなこと言ったって、子供じゃん。ライナーの子供ができたら
こんな感じになるのかな〜」
「ちょ、ちょっとオリカ。何言ってるの!?」
ミシャは黙っていられなくなり、オリカから子供ライナーを取り上げた。
「ライナーに変なことしないでよ!子供の頃のライナーの思い出は私だけのものよ!」
「別にこれは思い出とかそういうんじゃないでしょ?ミシャちゃんが独占する権利はない
と思う」
ミシャとオリカの取り合いで、子供ライナーは二人の胸やら腕やらでもみくちゃになっ
た。傍目には羨ましい光景ではあるが、当の本人にしてみれば、迷惑極まりないようだ。
「やめてくれよ。放せって!」
「あっ」
子供ライナーは二人の手から逃れ、駆け出してしまった。
「べ〜っだ。変な姉ちゃん!!」
あかんべをして去っていくライナーを見ながら、シュレリアはぼ〜っとしていたが、は
っとしたように真顔に戻って言った。
「あの子が記憶障害の元っていうのはどういうことなんです?ライナー」
「簡単に言えば、子供の俺のトラウマが原因ですよ。人間の人格や記憶は精神的なものに
左右されがちなんです」
「トラウマ?ライナーにトラウマなんてあったの?」
ミシャが失礼なことを言ったが、ライナーは特に反論しなかった。
「それで、トラウマってどんなものなのですか?」
「それは俺の口からは言えません。聞きたければ、あいつ自身に聞いてくださいよ。でも、
どうやらここはウイルスに汚染されていないみたいだし、早く次の階層に行った方が」
「あたしはライナーのトラウマって知りたい!」
オリカが天上天下ぶりを発揮した。
「いや、でも、そんな暇は・・・」
「だって、ライナーはあたしのトラウマを癒してくれたもん。あたしだって、ライナーに
何かしてあげたいよ」
しかし、オリカの本心としてはライナーのトラウマに対する興味の方が強かったのは事
実である。
648名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 06:19:22 ID:slwk0FnX
「ミシャちゃんは?」
「わたしは、そりゃライナーのためになら、何だってしてあげたいけど、今はそんな場合
じゃないかも知れないし。ウイルスを倒すことの方が先決だと思うし。シュレリア様?」
ミシャはシュレリアに判断を委ねた。
「そうですね。確かに今はウイルスを倒すことが先決です。ライナー、この階層は本当に
ウイルスの汚染はないのですか?」
「ええと、多分大丈夫な筈です」
「多分じゃないですよ。完全にウイルスの脅威がないことが分からないと」
シュレリアはもっともらしいことを言った。
「とりあえず、この階層が本当に安全かどうか確認しましょう。状況を見て、時間がない
ようならすぐに切り上げて次の階層に向います」
というわけで、子供ライナーを捜すこととなった。
「それでライナーはどこへ行ったのでしょうか?」
「ミシャちゃんの方が詳しいんじゃない?」
「そうね。わたしの記憶が確かなら、ライナーはあそこにいる筈だわ」
案の定、ライナーはそこにいた。
「おっちゃん。いつもの!」
「おや、ぼっちゃん。またオボンヌかい?」
そこでは大量のオボンヌを買い占める子供ライナーがいた。抱えきれない程のオボンヌ
の箱を持ったライナーの顔はどこか陶酔している。
「あ!そうだ。これじゃミシャの分が足りないや。おっちゃん!同じだけ買わせてくれ
よ!」
「ちょ、ちょっとライナー、止めてよ」
思わずミシャが止めに入る。
「オボンヌなんてもう見たくもないんだから」
「げっ!また来たのかよ、姉ちゃん。お姉ちゃんには関係ないだろ!これはミシャに上げ
るんだから」
「関係大有りよ!」
「まあ、まあ」
声を荒げるミシャをなだめるように、騎士ライナーが割って入った。
「とりあえず話を聞いてくれよ。このお姉ちゃんたちがお前と話をしたいんだってさ」
「誰?あんた?」
「俺はお前だよ」
649名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 06:20:00 ID:slwk0FnX
「え〜〜???また訳分かんない人が出てきたよ。俺、疲れてるのかな」
そこへシュレリアが現れて子供ライナーに語りかけた。彼女はいつの間にかリンケージ
を着ていた。
「あなたはレアードの息子、ライナー・バルセルトですね。宜しければ、話を窺いたいの
ですが」
「え!もしかしてシュレリア様!!」
子供ライナーはオボンヌを取り落とすほど驚いた。
「そうです。そしてこの人たちは私の友人です。あなたには重要なことを聞きたいのです」
シュレリアは慇懃に言った。少し大人気ない。
「わ、分かりました」
ライナーは渋々頷いた。
場所が変わって、ライナーたちは宿屋にいた。
「それではライナー。まず聞きたいのはこの世界のことです」
「この世界のこと?」
「この世界で最近変なこととか、妙なことはありませんでしたか?今までとは違ったこと
とか、知らない人が来たとか」
子供ライナーは暫く考えたが、頭を振った。
「知らない。何もない」
が、シュレリアはその様子に違和感を覚えた。
「ライナー、あなた、嘘はいけませんよ。正直に言いなさい」
「知らないよ。何も起きてない。何も変わってない!」
ライナーはかたくなに否定した。急に黙り込んで、側にあったオボンヌの箱を開けると
それを一心不乱に食べ始めた。
「ライナー。これは大切なことです。この世界の命運がかかっているのですよ」
ライナーは世界の命運という言葉に反応したようだが、やはりオボンヌを食べ続けてい
る。
「おい!はっきりしろよ!!何黙ってるんだよ」
騎士ライナーが詰め寄ろうとするのをミシャが妨げた。
「待って」
ミシャはライナーの隣に座った。
「ねえ、ライナー。何があったの?わたしに教えてくれない?」
子供ライナーはミシャのことをじっと見つめていたが、やがて俯き加減になってぼそぼ
そと言った。
650名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 06:20:29 ID:slwk0FnX
「やっぱり似ている」
「え?」
ライナーは泣きそうな顔をしながら、暫く何かに耐えているようだった。中々話し出そ
うとしなかったが、ミシャたちは根気良く待った。そしてようやくライナーは語り始めた。
「ミシャがいなくなったんだ」
何かを言おうとする騎士ライナーを制して、シュレリアは先を促した。
「謳わなきゃならないって。ずっと前から決められていたことなんだって言ってた。どこ
か遠いところで、一生謳い続けなきゃいけないんだって。俺はすぐに帰ってくるんだと思
ったけど、やっぱり帰ってこなかった。だから約束したんだ。俺がミシャを迎えに行くっ
て」
「エレミアの騎士になって?」
ミシャが優しく聞いた。
「そうなんだ。約束したんだ。だけど、あいつが邪魔するんだ。あいつが絶対にお前は騎
士にさせないって。勉強しろ、勉強しろ。お前の運命はプラティナの総帥になることだ。
それ以外に道はないんだって」
「それって・・・」
オリカが確かめるまでもなく、ミシャやシュレリアには見当がついていた。ライナーに
そういうことをいうのはただ一人しかない。
「オヤジだよ」
ライナーは吐き捨てるように言った。
「ミシャがいなくなってからずっと俺はあいつに勉強させられていた。毎日、毎日、寝る
時間もなく。俺が剣の修行をしたいっていっても許してくれなかった。それに、何かにつ
けてミシャと比較するんだ。ミシャはもっと理解が早かった。あいつはもっと頭が良かっ
たって。記憶力も計算力も段違いだって」
「ええ?何それ」
ミシャが呆れて言った。他ならぬミシャ自身も散々レアードにはスパルタ教育を受けた
が、まさか自分を引き合いに出してまでライナーを叩きつけていたとは。
「ミシャの為にエレミアの騎士になりたかったのに、勉強させられて。そのくせミシャと
比較されるばっかりで、何だか俺はミシャを嫌いになりそうだった。その内、あいつの言
うことを素直に聞くのが嫌になったんだ。頭なんか悪い方が良い。理解できない、覚えら
れない振りをしていたら、その内あいつは呆れるようになった。それでやっと俺は解放さ
れたんだ。それからはもう何もかも反発するようになった。あいつのことを殺してやりた
いとも思うようになったよ」
651名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 06:21:12 ID:slwk0FnX
「そんな・・・」
そこまで親子関係が破綻しかかっていたとはミシャにも初耳だった。いがみあってはい
ても、本当のところではつながってるように思ったのに。
「だから、俺はミシャとの思い出ごとその部分の記憶を封じているんだ。心の中でだけ繰
り返して、ミシャとずっと一緒にいるんだ。ミシャがいなくなると親父に対する憎しみと
か、ミシャへのコンプレックスが生まれてくる。忘れてしまった方が楽だったからな」
「でも、そのせいでミシャとの思い出を表層に持ってくることができなくなってしまった
じゃないか」
騎士ライナーが溜息をついた。
「だって、しょうがないじゃないか!あのままじゃ俺は親父もミシャも嫌いになるばかり
だったんだ。俺はミシャも親父も嫌いになりたくなかった!だから・・・」
子供ライナーはボロボロと泣いた。そんなライナーをミシャは優しく抱きしめた。
「そう。ライナーも辛かったのね」
少しもらい泣きしかけていたオリカが不思議そうに聞いた。
「でも、それだけ憎んでた割には今はそうでもないよね。最近、ある程度良好になってき
たとはいえ、その前もそれほどいがみ合っていたわけじゃないでしょ?」
「それは・・・」
子供ライナーはミシャの胸の間から声を出した。
「もっと後になってから、親父がああなった理由が分かったから。あいつはあいつなりに、
母さんのことで必死だったんだ」
「お母さん?」
「母さんは死んだよ。ウイルスとの戦いに巻き込まれて。それからあいつは母さんに誇れ
るような息子に育てるんだって誓ったらしい」
「そうだったの」
オリカとミシャは感慨深げに息を吐いた。が、シュレリアは無言だ。
様子が変なことに気づいて、オリカが声をかけた。
「シュレリア様?」
「!!な、なんでもありません!」
明らかに狼狽して、何だか声も乱れまくっているシュレリアは必死に取り繕ったが、そ
の仮面の中がぐしょぐしょなのは明らかだった。
「子供の頃の人格形成で記憶力の良し悪しが決まるというのは強引な気もしますが、一応
分かりました。少なくともここはウイルスに汚染されてはいないようです」
シュレリアは長いことかけてやっとそう結論付けた。
652名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 06:22:07 ID:slwk0FnX
「それにしても、レアードのスパルタは困ったものね。実際、人を人とも思わないという
か、子ども扱いできないというか、褒めることを知らないというか、憎むべき偏差値教育
の賜物というか」
ミシャは自分の過去を思い出しつつ段々と胸がむかむかする思いだった。
「あたしも分かるな。勉強苦手だったから。自分でも悔しいのに、人にそれだけ責められ
たら死にたくなっちゃうよ。それにしても、ライナーもミシャちゃんにコンプレックス感
じたりするのか〜」
オリカは思わず言った。
「あら、オリカ。あなた、わたしにコンプレックス感じてるの?」
「え?いや、別に?β純血種だから何さ!とか、運動音痴のくせにのこのこついてくるな、
なんて思ってないよ!」
「そう・・・」
不穏な空気が立ち込める前に、シュレリアが提案した。
「さあ、もう良いでしょう。次の階層に向いましょう」
「そうですよ。結構、時間をロスしましたよ」
騎士ライナーが言った。
「もう行っちゃうの?」
子供ライナーは寂しそうに言った。
「うん。もうわたし達はいかなきゃならない。この世界を守る為にね」
ミシャは微笑んだ。
「ねえ、ライナー。あなたがミシャを嫌いになりたくないために、ミシャのことを忘れた
のは仕方がないけど、今のあなたは過去の記憶も乗り越えられる筈よ」
ミシャは子供ライナーに語りかけた。
「ミシャだって、暗い部屋の中であなたと過ごした楽しい日々を思い出すのは必ずしも幸
福なことじゃなかったわ。過去が楽しければ楽しいほど、現在の辛さが身にしみる。それ
でもミシャはあなたのことを忘れなかったわ」
囚われのミシャにとってはライナーとの思い出は支えでもあり、足枷でもあった。幸福
を知っているからこそ、耐えられない痛みというものはあるのである。
「そうだね。ごめん、ミシャ。俺、自分のことばかりで、ミシャの気持ちを考えてなかっ
た」
子供ライナーは急に大人びたことを言った。
「そうそう。大体、わたしだってレアードにそりゃもう、散々な目に遭わされているだか
ら、正直あの人がわたしのお義父さんになるのかと思うと胃が痛くなることもあるし」
「ちょっと、ミシャちゃん。ドサクサに紛れて何言ってるのよ!」
オリカがたまりかねて口を挟んだ。
「ライナーを洗脳するのは止めてよ!」
「洗脳なんて。わたしはただ、」
「止めなさい!」
シュレリアが一喝した。
「きりがありません。いい加減、この辺でお開きにしますよ」
「はい・・」
「は〜い」
二人は申し訳なさそうに言った。
653名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 06:22:47 ID:slwk0FnX
「ありがと。何だか、俺、楽になったよ」
子供ライナーは元気に言った。
「もう少し俺、過去の記憶と正面から向き合ってみる。頑張るよ」
「頑張ってくださいね」
シュレリアも微笑んだ。
「それにしてもライナー、オボンヌと涙で顔とか服とかグショグショだよ。ちゃんと洗い
なね」
オリカが笑っていった。
「あ、ホントだ。これじゃ恥ずかしいな。まあ、いいや。ちょうど良いからお風呂入って
来るよ」
「お風呂?」
「うん。プラティナの宿にはすっげーでっかい風呂があるんだ。露天風呂からジャグジー
まで完備してるし、景色は最高だし。プラティナは寒いから、風呂はこの町の必需品なん
だぜ」
それを聞いた三人娘は急に落ち着かなくなっていた。
「そういえば、子供の頃は良く一緒にお風呂入ったわよね。久々に一緒に入ろうか?」
ミシャが子供ライナーに微笑みかけた。
「ミシャちゃん、何言ってるのよ!そんなの許さないよ」
「別にオリカに許される筋合いはないわよ。わたしはライナーとは一緒に寝たことだって
あるし」
「それは子供のときの話でしょ?」
「だって、このライナーだって子供じゃない」
「ちょ、ちょっと待てよ。そんなことしてる場合じゃないだろ?」
騎士ライナーが呆れたように言った。
「ねえ、シュレリア様?」
が、シュレリアはどこか上の空だ。
「子供の、ライナーと、一緒に、お風呂・・・」
「シュレリア様??」
「戦いを前に英気を養うのは重要かも知れませんね」
「いやいや、待ってくださいよ。俺は、」
「誰もあなたと入るとは言ってません。このくらいの年齢の子供なら、別に女性と入って
も問題ないと思いますけど?」
「いや、それでもおかしいですよ!」
「大丈夫。精神世界でのことはライナーの意識に上ることはありませんから」
「そういう問題じゃないですって!!」
が、騎士ライナーの騎士道精神も虚しく、三人の魔女、もとい三人のRTと子供ライナ
ーはプラティナのお風呂に向うこととなった。
そこで行われたこと。何があったかということについては知る由もない。
もしかするとレアードによるスパルタ以上のことが子供のライナーの精神に傷を与えた
かも知れないし、新しい何かを目覚めさせたかも知れない。
そこでライナーは色んなものを見ただろう。また、摘んだり、引っ張られたり、触られ
たり、またその逆もあったかも知れない。
どちらにせよ、子供の頃の記憶というものは曖昧で、女湯に入ったことなどどうという
こともあるまい。
そんなこんなで、次はレベル3だ(続かないかも)
654名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 08:10:13 ID:MTtoVUS7
|д゚)b GJ!
ライナーの母親設定は今のところは設定資料待ちだけどこれはこれでイイ!
三人に風呂でもみくちゃにされるチビライナー・・・それはそれで見ものだw
655名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 15:39:35 ID:T3dxKzLn
おぉ、何か脳内でゲーム風に再生すると結構いいな
ちょっと改行気になったけど…
656名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 17:03:07 ID:MFeUsR3/
続けて下さいGJだから
657名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 20:39:02 ID:z4zOwMKx
記憶喪失とか鬼畜とかどうでもいいんでさっさとエロライナーを登場させてくれまいか?
次は鬼畜でその次でエロなんだろ?
つまりあと一回耐えなきゃならんわけだ
エロを登場させるために記憶喪失と鬼畜のストーリーがどうしても必要というならそれはしゃーないけど
ダイジェスト的にエロまで飛ばすことは無理?
658名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 21:48:32 ID:6NkshM+M
>>657よ落ち着け
更新を連打しつつ神の降臨を待つのだ
659名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 00:28:39 ID:ozNnyR+E
ここは素晴らしいインターネッツですね!!
ここまで書いたんだから完結編までお願いしますよ、職人さん。
途中で終わった時の悲しさといったらそりゃあもう……
660名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 01:26:51 ID:eUXIuW0x
エロライナーはレベル7くらいじゃね?
個人的には極悪人ライナーとかいじけライナーとか見てみたいが。
661名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:07:19 ID:fFrK1R4k
あえてショタライナーをじっくり堪能する描写をリクしてみる
662空気読まずに投下。エロは>666頃:2006/03/19(日) 02:21:08 ID:ojP3DaBS
ミュールは脅えていた。目の前に立ち、自分を救うなどとふざけた事をのたまうニンゲン達の、
そのあまりの強大さに、である。
↓↓何しろこんな状態なのである↓↓

ライナーLv100
エオリアの小夜曲  王者のコンジョー  ヘイスト   マッハな速さ   全能の力
エアメタルジャケ  狂エル戦士ノ魂   破壊神の力 マッハな速さ   全能の力
天地のオカリナ   神速の極み     破壊神の力  マッハな速さ  全能の力

クルシェLv100
Jの憂鬱       狂エル戦士ノ魂  破壊神の力  マッハな速さ   全能の力
エアメタルジャケ  神速の極み    ヘイスト     破壊神の力   全能の力
太陽のランプ    王者のコンジョー 破壊神の力  マッハな速さ   全能の力

アヤタネLv100
絶影&斬無    王者のコンジョー 破壊神の力   マッハな速さ  全能の力
エアメタルジャケ 狂エル戦士の魂 破壊神の力   マッハな速さ  全能の力
太陽のランプ   神速の極み    ヘイスト      マッハな速さ  全能の力

シュレリアLv100
スタンダート
グランドクラウン どんすけのちから どんすけのちから テラメモリー 全能の力
トポロジーリボン どんすけのちから どんすけのちから テラメモリー 全能の力
↓インスコ↓
ライフフィル   ヤバすぎる切れ味 コスモサファイア コスモサファイア コスモサファイア
ブラストフィル  ヤバすぎる切れ味 エターナルエコー コスモサファイア コスモサファイア


数百年分の憎悪も掻き消える、確定的な死の恐怖。
ミュールは震え、そして不意に自分の人生を省みて
――あぁ、本当にろくな事が無かったな…と悟ると、一陣の涙を走らせた。
663空気読まずに投下。エロは>666頃:2006/03/19(日) 02:21:40 ID:ojP3DaBS
ここは平和なヴィオラ森。
その最奥地、丁度ライナーとオリカが出会った辺りで、ミュールは十字になって静かに物思いに耽っていた。

結局、あの人間は自分を殺さなかった。あるいはタスティエーラの敵である自分を。どうしてだろう。
考えれば考えるだけ疑問が浮かぶ。そのどれもに答えが出ない。
寝返りを一つうつ。右腕が枕代わりになる。
あの人間は、結局何がしたかったのだろうか。私を救う? 救ってどうなる。確かに、私とて当然死にたくは無いが…
今度は左腕が枕になる。身体同様、思考も行ったり来たり。
平和? それならば私を殺せばよかっただけの話だ。それだけで、奴らにとっては全てが丸く収まるのだから…。
ミュールはライナー達を思った。あれだけの強さだ。私一人を滅ぼす事ぐらい容易いだろう。
彼らの立場からすれば、私を殺さない理由が無い。私を殺すのは当然だ、必然だ。
本当なら、普通なら、私はあの時死んでいたはずだ。何故。
小鳥が一匹、ミュールの腕に止まった。今や邪気の欠片も持たぬミュールだ。小鳥にしてみればミュールの腕は、
ちょっと色が変で妙に低い位置にある枝にすぎない。その小鳥の可愛らしさといったら。
ミュールはふふっと微笑を浮かべた。空を見上げれば青空、白雲。そして遥か彼方まで伸びる塔。肌に感じるは
青葉の茂み、温かい土、優しいそよ風、小鳥の爪。世界とはかくも美しいものだったのか。
クレセントクロニクルの一件以来、何度も思った事ではあるが、その度に新鮮な感動がミュールの心に生まれてくる。
そして、ミュールはその度にしみじみと思うのだ。
「生きてるって、いいなぁ…」
不意に眠気が襲ってきた。安らかな眠り。起きたら太陽が出迎えてくれる。もう闇と共に生きる事もない。それが嬉しい――――

睡魔が来たなら惰眠を貪り、それに飽いたら体を起こし、腹が減ったら木の実を食し、満ち足りたなら戯れる。
これがここ最近のミュールの生活だった。ある意味とても健康的な生活スタイルである。
さすがにまだ人里に乗り込む気は起きなかったし、ミュールにしてみればこれはこれでとても幸せだった。
664まだエロくないよ:2006/03/19(日) 02:22:11 ID:ojP3DaBS
いつものように眠りから覚め、太陽が出迎えてくれたことに感謝し、上体を起こして目を擦ると、
ミュールは自分の目の前によく見知った来客がいる事に気が付いた。
「ミュール…こんなところにいたのですか」
「御機嫌よう、シンガーエンジェル」
瞬間、顔を沸騰させたシュレリア。予想通りのリアクションが得られたことが嬉しく、子供のように
ケタケタと笑うミュール。九割自業自得ながら、何だか無性に悔しくなったシュレリアは声を張り上げた。
「か、からかわないでください!!」
「気にしないで、ただの皮肉よ。それで、何の用?」
そう言うと、ミュールは足を組み替えてあぐらをかき、シュレリアの顔を見上げた。無論、全裸で。
女性として、人間として、一言二言言いたくなったシュレリアだったが、何となく口では勝てないような
気がしたのであえて流して話を続けることにした。
「実は、特に理由はないのです。無理を言って暇を貰って…ただあなたの顔が見たくなったのです」
「あなたでもセンチメンタルなんて感情があるのね。…タスティエーラも死んで、あの頃を知っているのは
もう私だけだものね。寂しくなったのかしら?」
ガルツベルンを華麗にスルーしつつ、先読みでミュールが答えた。少しだけ考え、無言で頷くシュレリア。
自分より遥かに遅く生まれた人が、自分より早く老いて死ぬ。同じ時間を共有できる人がいないという事は、
自分がその時生きていたという証がないという事だ。望めば半永久的に生き続けられるシュレリアだからこその
感傷が、彼女の心を虚しく覆っていた。
「…そうかも知れませんね。考え様によっては、あなたは私の最古の知人ですから」
ガル(ryシュレリアも、自分の心を包み隠さず答えた。
「まぁ、あまり良い知り合いとは言えないわね」
嘲るようにミュールは笑った。ミュール自身は気付いていないのだが、憎むべき怨敵であるシュレリアを前にして、
嘲る程度で済ませられるという事自体、大変な心の成長である。恨みは断ち切られ、今のミュールは純そのもの。
シュレリアはその事を悟ると、とても心の中が温かくなるのを感じた。
「隣…いいですか?」
「いいわよ。ご自由に」
665次からエロいよ:2006/03/19(日) 02:22:47 ID:ojP3DaBS
ミュールとシュレリアが肩を並べて座っている。
数百年前の人間が見たら眼科か精神科に行きたくなるような光景であろう。
「ところで…世界は今どうなっているの?」
「そうですね…。さして時が経ったわけではないですが、随分平和になりましたよ」
「レーヴァテイルは?」
「大丈夫。平和とは、皆のものですから」
「そう…。よかった…」

「…二つほど良いかしら?」
「なんでしょう?」
「何故…ライナーは、あなた達はあの時私を殺さなかったの?」
空はどうして青いの? と言い換えても自然なほどの真摯さと純真さで、ミュールは訊ねた。
その口調や顔と言葉の内容とのあまりのギャップにシュレリアは面食らったが、すぐさま
心を立て直すと、あえてミュールと視線を交差せずに言葉を紡いだ。
「それは…私から言うことではないでしょう」
「つまり、自分で探せということ?」
「えぇ。ライナーがあなたの心を理解したように、今度はあなたがライナーの心を理解してください」
「…その言い方はずるいわ」
頬を膨らませ、視線を逸らし、ストレートに拗ねるミュール。あぁ、ミュールとは本来こういう人間だったのだ。
シュレリアはミュールの一挙手一投足に胸を打たれ、そしてふと過去の戦争を省みて、その目に涙を滲ませた。

「もう一つ。こっちはかなり切実なのだけど…」
言うが早いかミュールはシュレリアを押し倒し、両手首を掴んで自由を奪うと、いきなり唇を重ね合わせた。
「――――!!!_?*+>!p!な、何するんですか!?」
「睡眠欲と食欲はいいんだけど、性欲は一人じゃどうにも満足できないの。手伝って」
こんな辺境に迷わず来れたかと思ったらこういう事だったのか。ここから迷うのか。むしろ踏み外すのか。
いきなり淫魔の類に変身した目の前の知人を眺め、シュレリアは今、本気でこの場に来たことを後悔した。
666ここからエロいよ:2006/03/19(日) 02:23:33 ID:ojP3DaBS
(ここから読む人のためにハイライト。シュレリア様はミュールに押し倒されました。以上)


唇を重ねるだけの子供だましのキスは、程なくして舌同士を舐り重ねる激しいものへと変化した。
ミュールはシュレリアの頭をしっかりと抱きかかえ、得られる快感を逃がすまいと一心不乱に口を蹂躙した。
口蓋、歯茎、頬の裏、そして舌。五分はシュレリアの口の隅々まで犯し続けただろう頃、突然ミュールは口を離した。
「…邪魔ね」
酸欠のせいで息も絶え絶えになっているシュレリアの服を乱暴に脱がせるミュール。
再び体を重ね合わせると、今度は全身で快楽を貪るために体を捩り、そしてまたしてもシュレリアの口を塞いだ。
上半身を捩って、互いの乳首を擦り合わせる。口内で舌を絡ませる。シュレリアの足で、自分の太股を撫でる。
どれもがシュレリアにとって未知の体験であり、パニック状態になるほどの暴力的な快楽に襲われる。
言ってしまえば全てはシュレリアという道具を使ったミュールの自慰であり、シュレリアの得ている快感など
二次的な副産物に過ぎないのだが、それでもシュレリアの心を吹き飛ばして余りある代物だった。
過程はどうあれ、人間を滅ぼそうとしたほどの攻撃的気性の持ち主であるミュール。
その後はどうあれ自己を殺してまで平和な世を作ったほどの自己犠牲精神を持つシュレリア。
極端な凸形と、極端な凹型の、つまりは正反対の性格。ある意味情事に耽るにはうってつけではあった。

二人の(外見的は)美少女がその淫靡な姿態を露にし、その白い肌を桜色に上気させ、情事に耽る。
唾液の撥ねる音、鼻から漏れる桃色の吐息、艶かしいフェロモンの混じった汗。
見るものが見れば、その場で昇天しても悔いは無いだろうと思わせるほどの絶景であろう。

不意にミュールは唇を離すと、いきなりシュレリアの足を抱えて、自分の耳の側まで持ってきた。
シュレリアはあまりの恥ずかしさに顔を覆い、首をぶんぶんと振って否定の意を表明した。
「ここは嫌なのかしら?」
首を縦に二度振る。
「恥ずかしいから?」
再び、縦に二度。
「あ、そ」
ミュール、ただ聞いただけ。ぐいっともう片方の足を抱えると、難なく同じように運んだ。
丁度シュレリアの体は、腰を中心として折りたたまれた格好になる。そして、露になったシュレリアの
三角地帯に自らのそれを押し当てるミュール。男女でいうなら、正常位の変形版と言ったところか。
胸の中を期待一色に染め、少しだけ腰を動かすミュール。ただ数センチ動かしただけで、二人の
嬌声が和音となって辺りに響いた。
「あぁっ、これすごい! すごいいぃ!!」
我を忘れてミュールが叫ぶ。聞く者全てを欲情させそうなほど、心に浸透する喘ぎ声だ。
「や!抱いて!ぎゅってしてぇ!」
ミュールの手を振りほどき、むしろ自主的に手足をミュールに絡めたシュレリア。こちらもこちらで我を忘れている。
シュレリアの望むまま両手を背中に回して、力の限りの抱擁。それに満足したシュレリアは、
自身の体の位置を調整し、一番具合の良い場所を探し当てると、今度は自らも腰を動かし始めた。
心の充足などあったものではない、ただ自分が快楽を得るためだけの獣の情事。
詩などとはとても言えない二人の声は、しかし二人の間だけで興奮を高め続ける詩魔法として作用し続けた。
どちらか一方が達しても、まだどちらかが快楽を貪る。同時に達したとしても、飽きることなく肉欲を喰らい続ける。
ひたすらに暴走を続ける二人だったが…少なくとも当人達はとても幸せだった。
667ここまでだよ:2006/03/19(日) 02:24:09 ID:ojP3DaBS

ここでひどく現実的な話をする。
いわゆるレズっ気のある女性達が情事に耽る場合、男のような具体的な終了合図はない。
そのため、行為の中断理由は以下の三つに大別される。レズスキーは熟知すべし。
1)切りがいいから(電池が切れたから・気分が覚めたからもここに含まれる)
2)時間的都合
3)体力的都合


日が暮れたどころか既に景色は闇の中。ミュールはまたしてもあぐらをかき、さすがに精魂尽き果てて
気絶してしまった素っ裸のシュレリアを腿に乗せ、のんびりと夜風を堪能していた。
今日起きたのは太陽の位置的に真昼頃で、今が気温的に日付の変わり目という事は、どうやら二桁時間は
互いを貪り続けていたと言う事らしい。一秒で出た概算に自嘲気味に笑うミュール。
足の上の旧敵は、実に満ち足りた顔をして眠っている。HPにしてたっぷり十倍は差があるためにミュールに
してみれば体力的には結構余裕だったりするのだが、それでもその顔は満足気である。
生まれてこの方、これほどの享楽を味わったことはない。他人の(主にオリカの)コスモスフィアを
こっそり盗み見したりしてやり方自体は何となく分かっていたのだが、まさかこれほどとは。
生きていると色々な事がある、とは知識としては知っていたものの、まさにその通り。
「これも平和の賜物ね…」
星が瞬く夜空を見上げ、ミュールはぽつりとそう呟いた。
そして自分の独り言に刺激されたのか、思考を巡らせてある一つの結論に達した。
「そうか…ライナーは、私にも平和を味わって欲しかったのかな…」

視線を向ければ、そこに塔は立っている。あの中で暮らし続けた数百年と、最近の生活を思い比べる。
…そんなもの比べる必要もない。自分のせいで世界は随分狭くなったが、それでも塔に比べれば広すぎるほどだ。
平和な世界、尊い世界。美しい世界。彼がくれた世界…。存分に堪能させてもらおう、命ある限り。
668読む必要ないよ。あとこれで終わりだよ:2006/03/19(日) 02:25:49 ID:ojP3DaBS
・俺にしてみれば純愛なんです信じてください
・長い
・ミュールほどいじりやすいラスボスも珍しい
・マジ長い
・シュレリア様こんな淫乱じゃない気がしてならない
・どうでもいいけど長い
669名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:26:56 ID:vuIVJiMq
リアルタイムでGJ!

ところで
>>602
>オリカの恋の手伝いをするためオリカの精神世界をいじくるミュール。
これ書いたんだが、投下するのは少し間を置いてからの方がいいかね?
670名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:41:20 ID:ojP3DaBS
まだ380kbだし、いいんじゃね? ROM的にも一気に読めるし。
671名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:46:33 ID:vuIVJiMq
ではいきます。>>602さんのイメージとはかなり違っているかもしれませんが…
作中の時間設定とかはかなり適当。あとライナーはミュール未見。
672名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:47:10 ID:vuIVJiMq
 そこは、一見すると何の変哲もない宿の一室だった。しかしライナーは違和感に首を傾げる。
「あれ?……俺、オリカにダイブしたはずなのに……ストーンヘンジはどうしたんだ? おーい、どんすけー!」
 状況が掴めないライナーはどんすけを呼ぶ。だが、いつもならライナーがコスモスフィアに来た途端、良くも悪くもすぐ飛んでくる心の護が、今日に限って来ない。
「……変だな。とりあえず、ここがオリカのコスモスフィアなのは間違いないはずだけど……」
「ライナー?」
 聞き覚えのある声。オリカだ。ライナーはホッとして声がした方に振り返る。
「オリカ! よかっ――っ!?」
 振り返った姿勢で固まった。オリカは身に何一つ纏っていない……裸だったのだ。
 ライナーはよく観察する余裕など無かったが、質感のある乳房に、程よくくびれた腰のライン。全身が軽く汗ばみ、火照ったように上気した肌はほんのり桜色に染まっている。何か、妙になまめかしかった。いや、裸という時点でもうかなりアレなんだが。
「オ、オリカっ、その格好は……な、なんかまたあのバスタオルみたいな……ってそれどころじゃないだろ、大胆過ぎ……ああもう何言ってんだ俺は……」
 予想外の事態に動揺しまくっているライナー。どこをどうつっこんでいいのか分からず、しどろもどろになっている。
 しかし、オリカはそんなライナーに構わず、剥き出しの体を恥じる様子も見せない。熱に潤んだ瞳でライナーを見つめ、しなだれかかるように寄ってくる。
「らいなぁ……」
 本当に熱でもあるかのように、視線はふわふわと定まらず、足取りもおぼつかない。だが、意識はしっかりしているようだ。ライナーの事を真っ直ぐに見て、服の裾を掴んでくる。
「オ、オリカ……?」
 直視など出来るはずもなく、目をそらすライナー。しかし間近にはオリカの生の体温を感じるわけで……心臓がどうにかなりそうなぐらい高鳴っていた。
「い、一体どうしたんだよ? ここはオリカのコスモスフィアだろ? ひょっとして、レベル6みたいな……」
「それは少し違うわね」
 今度は聞き覚えの無い声。ライナーが振り返ると、いつの間にか一人の少女が部屋の隅に立っていた。髪は長く、瞳が赤い。白い肌に包まれた肢体は、オリカよりずっと幼い……で、これもまた裸だ。
「だ、誰だ!?」
「別に誰でもいいでしょう。偶然か必然か知らないけど……ようこそ、ライナー・バルセルト。一応、歓迎するわ」
「何だよそれ?……一体、ここはどこなんだ?」
「オリカのコスモスフィアよ。ただし通常の階層ではなく、特別室みたいなものね。心の護も干渉できない……」
 悠然とした物腰の少女は、ゆっくりとライナーに歩み寄る。
673名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:48:11 ID:vuIVJiMq
 ライナーの背後には裸のオリカがいて、また前方からは謎の少女が裸で迫ってきて……逃げようにも逃げられない。
「ここのオリカは、私が色々と"調教"してあげてるの」
「ちょ、調教……?」
「そうよ」
 少女は無邪気とも見えるような笑みを浮かべた。しかし目は蠱惑的に光り、子供とは思えない淫靡な空気を漂わせている
「現実の方で、この子は少し引っ込み思案な所があるから。それを補う意味でも、ここでオリカの淫らな部分を育ててあげてるの。私が手ずからね」
「そんな事を…」
「ふふ……受け入れたのはオリカよ。私はきっかけを持ち込んだだけ。貴方だってこの状況で、かなり昂ぶってるんじゃない?」
「なっ……そんなわけ――」
「じゃあそれは何?」
 少女は視線でライナーの下半身を指す。ズボンの膨らみが、少女の言葉を証明していた。
「いや、これは生理現象というか、この状況では無理のない事であって――」
 慌てて弁解しようとするライナーだが、少女は涼しい顔でさらりと言ってのける。
「その通り。無理のない事よ。だから我慢する必要なんて無い。もっとも、そっちはもう我慢出来ないみたいだけどね…」
「え?」
 少女は「そっち」と言ってライナーの後ろを見ていた。振り返ると、オリカが熱にうかされたような顔でライナーを見ていた。
「オリカ……?」
「ライナー……私、会いたかったんだよ」
「うわ……!?」
 オリカの両手が、強くライナーの体を抱きしめる。弾力に溢れる乳房が、ライナーの背中に直接押しつけられる。乳首の形まで、はっきり背中越しに分かるほど。
「っ!? あれ!? 俺、服を……」
 オリカに抱きしめられるライナーは、いつの間にか裸になっていた。服を脱いだ憶えなど無いのに。
「だから言ったでしょう。ここはオリカのコスモスフィア。加えて、そのオリカは欲望に対して、物凄く忠実なの。貴方は既に取り込まれている……」
 話しながら少女は、いきり立ったライナーの男根にそっと手を這わせる。細く白い指が、敏感になったライナーの先端をくすぐるように撫でる。
「うあっ…」
「あ、ずるいよぅ……私も」
 ライナーの背中に寄りかかっていたオリカが、手を回してライナーの男根を掴む。
 前と後ろから、二人の少女がライナーの分身を手で弄くりまわす。
674名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:50:04 ID:vuIVJiMq
「ふ、二人とも、止め……くっ」
「体は正直ね。もうこんなに固くして……」
「そんな事…っ」
「我慢しちゃ嫌だよ、ライナー……私、ライナーと気持ちよくなりたいのに……」
「オ、オリカ……?」
 背中越しに伝わるオリカの鼓動。抑えきれないほどの淫らな熱が、柔らかい膨らみを通じて分かってしまう。
「ふふ……じゃあ、ライナーがその気になるよう、もっとしてあげましょうか。オリカ」
「うん…」
「え、え? わわっ……!?」
 慌てるライナーの目の前にオリカと少女が膝をつく。そしてライナーのいきり立った男根に左右から舌を這わせた。
 二人の舌先が絡み付くようにライナーを愛撫する。竿全体が二人の唾液で濡れていく。
 ぴちゃぴちゃと、いやらしい音が部屋に響いていた。
「くぅ、うっ……」
 ライナーの口から、思わず息が漏れる。抵抗しようにも、まともに思考できないほどの快感が頭を支配していた。
 オリカが鈴口にキスして、そのまま躊躇うことなく亀頭を口に含む。
「んぅ…んっ……はふ……ちゅ」
 男根を頬張りながら、うっとりした表情でオリカが愛撫を続ける。
 カリ首を唇で擦るようにくわえながら、舌で亀頭を転がすように舐っていく。
「うぁ……オリカ……っ」
「だいぶその気になってきたみたいね……オリカも嬉しそう」
 少女はそう呟くと、オリカにぶつからないよう下に潜って、根本から睾丸の部分を吸い付くように愛撫しはじめた。
「くうっ…!?」
 痺れるような快感がライナーの背筋を走る。
「ふぅ…ちゅ……んぁ……気持ちいい? ライナー…」
「ああ、凄く……気持ちいい……うっ」
 少女二人の大胆かつ細やかな愛撫に、ライナーの限界は近かった。
「オ、オリカっ、出るっ」
「んっ……んんぅっ!」
 先端をオリカにくわえられたまま、ライナーが最初の絶頂を迎えた。
 白濁の液体がオリカの口内で爆発する。口を離したオリカの顔を、後から脈打ち出てくる精子がどろどろに汚していった。
「ああ……ライナーの……こんなにいっぱい…」
 顔から乳房まで、精液にまみれたオリカが恍惚と呟く。
「良かったみたいだけど、まだまだこれからよ。ねえ、オリカ……」
 少女が含んだような笑みを漏らす。オリカほどではないが、少女の顔も精液に汚れていた。
「うん……」
 頷いたオリカが唾液と精液にまみれたライナーの男根を、浄めるように舐め上げていく。少女もそれを手伝うように、交互にライナーを舐め上げる。
675名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:50:56 ID:vuIVJiMq
 二人に舐られて、さっき出したばかりのライナーはまた昂ぶってきた。
 オリカの方も、もともと興奮状態にあったのが、さっきまでの行為ですっかり高まり、股間をいやらしく濡れそぼらせている。
「かなり出来上がってきたわね……ベッドに行きましょうか」
 淫靡な光を目に浮かべ、少女はオリカの手を取った。
 ベッドの上に導いたオリカを、少女は背中から抱きすくめる。
「ふふ、こんなに体中熱くして。よっぽどライナーが待ち遠しかったのかしら」
「うん……だって、ずっと待ってたんだもん…」
 少女の手がオリカの乳房を掴み、荒く揉みしだく。オリカの口から甘い吐息が漏れ出す。
「はぁっ……ああん…」
 少女はそのまま手を下ろしていき、濡れそぼった秘所に指を潜らせた。
少女の細い指がそこを弄くるたび、くちゅくちゅと音が立ち、オリカが気持ちよさそうに体をくねらせる。
「あっ、やっ……あぁぁ」
「こんなにぐちょぐちょにして……本当にいやらしくなったわね」
「ふぁ……だって、気持ちいいから……ひゃうっ」
 少女が突起を摘むように擦る。
「くっ……ふぅっ」
 激しく擦り上げながら、少女はオリカの鎖骨に舌を這わせた。途端、オリカの全身がビクリと震える。
「あっ、そこっ、だめ……あっ、ふあっ、あっ」
 口では抗いながら、オリカは快楽にとろけそうな表情をしていた。
「んっ、ふ…ゃ…ああ……!」
 切なげな声をBGMに、少女はオリカの首筋にキスの嵐を降らせる。指で弄ぶ秘所からは蜜が溢れ、シーツに小さな水たまりを作っている。
「んぁっ、私…もう……あ、あ、ああーっっ……!」
 オリカは強く声を上げ、脱力したようにシーツにへたり込んだ。どうやら絶頂を迎えたらしい。
「はぁ……はぁ……」
「素敵よ、オリカ……私まで興奮しちゃったわ」
 荒く息をつくオリカの首筋に、少女がまたキスをした。今度は感じさせるのではなく、慈しむように。
「いつもよりずっと敏感だったわね。本番前なのにイっちゃって……まあ、お互い様かしら。ねえ? ライナー」
「え? あ……そうなのか」
 ベッドの傍で軽く放置プレイを喰らっていたライナーは、間抜けな返事をしてしまう。
 それはともかく、女同士の淫らな絡みを見せつけられたライナーの男根は、さっきよりさらに張りつめていた。
676名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:51:48 ID:vuIVJiMq
「ふふ……速くオリカとまぐあいたいでしょ。こっちへ来なさい」
 誘う目と声で、少女がライナーを呼び寄せる。ライナーは言われるまま、夢見るような足取りでベッドに上がった。
 三人分の重みでベッドが軋む。淫らに汚れたシーツの上で、ライナーがオリカと向き合った。
「さあ、オリカ……いよいよ本番よ」
「うん……」
 背後から手を回す少女に導かれ、オリカはおずおずとライナーに向けて脚を開く。若草のように楚々とした恥毛。その下で、露わになった女性器が、蜜にまみれ淫靡に濡れ光っていた。
「う……」
「恥ずかしいの?」
 目を伏せてしまったオリカに、少女が後ろから声をかける。
「少しだけ……その、怖い」
「大丈夫よ。私の時とそう変わらないから」
「うん……」
「私の時……?」
「ええ」
 ライナーの疑問に、少女はまたさらりと答える。
「このオリカの処女は、私が散らせたから」
「なっ!?」
「心配しないで。あくまでここでの話よ。現実に影響は無いわ」
 内面はともかく……という言葉を、少女は胸の中で呟いておく。
「だから遠慮しなくていいわよ、ライナー。貴方の好きなようにして……」
 少女がオリカの秘所を指で広げる。
「ここに入れたいんでしょう?……オリカも欲しがってるわよ」
「ライナー……来て」
「……」
 まだ少しだけ残っていたライナーの理性が、この瞬間に消し飛んだ。
 ライナーはオリカの入り口に先端をあてがい、擦りつける。愛液を滴らせた花弁の上を上下するたび、水っぽい音が立つ。
「もう準備は万端よ……早く入れてあげて」
 オリカの背中から少女が声をかける。
「じゃあ、いくぞ?」
「うん……」
 ライナーがオリカの上にのしかかり、蜜の絡んだ男根を押し込んでいく。
「あ、ああ……らいなぁ…」
677名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:52:19 ID:vuIVJiMq
 あっさりと、オリカはライナーのものを受け入れた。根本まで入った所で、ライナーは動きを止める。
(オ、オリカの中……凄い、気持ちいい…)
 動かなくても、絶妙な収縮でライナーのものを締め付けてくる。
 軽く揺らすと、とろけるような熱を持った膣壁が、絡み付くようにヒダで男根を擦り上げる。
「ライナー、もっと……もっと動いて」
(そんなこと言われても……動いたらすぐ出そうだ…)
 入れたばかりなのに、もうライナーは射精感に堪えていた。
「ふふ……今にもイっちゃいそうな顔してるわね」
「うっ……」
 横から見ていた少女に見抜かれて、ライナーが焦る。
「気にすることないわよ……貴方が望むままにすればいい。オリカもそれを望んでいるから」
 少女は手を伸ばし、二人の結合部に指を絡める。
「あっ…あんっ…」
「こんなに熱く、ヒクヒクさせて……ほら、オリカが待ちかねてるわよ」
「え…あ、ああ」
 少女に焚き付けられて、ライナーはゆっくり動きを開始した。オリカに気を遣ってではなく、自分が暴発しないよう慎重に。それを見て少女はまた笑いそうになっていたが、我慢してあげた。
「あっ、ふあっ…あっ…ゃ」
 ライナーが往復するたび、オリカは恍惚として声を上げる。
「ふあっ、あっ、あっ、あっ……らい、なぁ……もっと、もっとして……」
 少し落ち着いてきたライナーは徐々に動きを速くしていく。
「あっ、んくっ、いいっ、いいよぅ、ああっ…」
 オリカも自ら腰を揺らしはじめる。互いに交じり合う激しさを増し、否応もなく快感が高まっていく。
「ライナー、もっと……もっと強く! ふああっっ」
「オリカっ!」
 オリカの背に手を回し、強く抱きしめる。激しく腰を打ち付けながら、オリカの首筋を唇で吸い上げる。
「あ、あ、ああっ、やっ…いいっ…そこ、凄く……はあっ、ああ……壊れちゃう……壊れちゃうよぅ!」
 身悶えながら、オリカもライナーの背に腕を回した。固く抱きしめ合いながら、激しく求め合う。
「ライナー……私、もう、もう…っ」
「俺も……オリカ……っっ!」
 限界が近いことを悟り、ライナーが動きを加速する。男根がより深く出入りし、赤く充血した花弁をかき回す。
「ライナー、このまま……このままっ…んぅっ」
「っ……いくぞっ!」
 ライナーが深く、オリカの内部を突き上げた。
「あ、あ、ふああっっ!」
 最奥を突いた瞬間、オリカは絶頂に達して身を震わせた。
 ライナーも同時に達し、オリカの膣内に大量の精液を注ぎ込んだ。
678名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:52:55 ID:vuIVJiMq
「はぁっ…ぁ……ライナーの、お腹の中で出てる……熱い…」
 ライナーがゆっくり男根を引き抜く。オリカの膣口から精液零れ出た。
「オリカ、良かった?」
 横に座っていた少女が訊ねると、オリカは意外としっかりした声で答える。
「うん。凄く、気持ちよかった」
「そう……私とどっちが良かった?」
「え!? そ、それは……やっぱり、ライナーの方が…その」
「ふぅん……そうなんだ」
 オリカの答えを聞くと、少女は何故か意地の悪そうな視線をライナーに向けた。
「じゃあ、もっと気持ちよくなりたい?」
「うん。もっと、もっとライナーが欲しいよ」
「そう。それじゃ、頑張ってライナー」
「い!? さ、さすがにもう…」
「そう言いながら、やる気満々じゃない」
「え……?」
 二度放出したにも関わらず、ライナーの男根は勢い衰えず反り返っていた。
「ど、どうなってんだ?」
「あはは。当然じゃない」
 声を上げて笑った少女は、戸惑うライナーに言って聞かせる。
「ここはオリカのコスモスフィアよ。オリカの望む限り、貴方もオリカ自身も尽き果てる事は無い……ふふふ…」
 愉快そうに笑って、少女はオリカに絡み付くように身を寄せた。オリカの首筋をペロリと舐め上げる。
「はぅ…ん…」
「さあ、続けましょうか……まだまだお楽しみはこれからよ」
「ライナー、来て……」
「ちょっと……待て。それじゃ、俺はいつになったらここから…」
「このオリカが満足したら、解放されるわ。いつになるか知らないけど」
「そ、そんな…」
「ライナー、来ないならこっちから行くよ」
 愕然とするライナーに構わず、オリカがその股間に顔を埋めて男根を口に含む。
「んっ……ふぅ…ちゅ」
「う、あっ……オ、オリカ。俺を、解放してくれ」
「ん……だーめ。私、今までずっとライナーを待ってたんだから……待ってた分だけ、ずっと一緒だもん」
「そん――っ」
 言葉が途切れる。頭の中が真っ白になる。
「らいなぁ……もっと…もーっと気持ちよくしてあげるからね」
 オリカが愛しげに囁く。
 ライナーの意思は、再び思考を支配し始めた快感に押しつぶされていった。


 このコスモスフィアでの"調教"は、後に世界が平和を取り戻してから、オリカと少女――ミュールの関係に深く影響を及ぼすのだが……それはまた別の話。
679名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:53:26 ID:vuIVJiMq
以上です。
680名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:56:06 ID:ojP3DaBS
夜遅くに乙。さぁ、とりあえずお互い明日のレスを妄想してガクブルしながら寝よかw
681名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:58:44 ID:vuIVJiMq
そうしましょうかw
682名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:10:09 ID:wi297Fv6
(ま〜た長くなりましたが、とりあえず書きました。ちゃんと完成するのか甚だ不安です。
後、エロにはあんまり期待しないでください。今回、何もないし・・・)

前レベルで子供ライナーのトラウマを新たに、もとい、解消した一行はいよいよレベル3
に到達した。やや悲壮な表情の騎士ライナーを尻目に、オリカとミシャは楽しそうだった。
シュレリアだけは少し反省をしているようだ。もっとも一番暴走したのは彼女だったのだが。

レベル3

「ここがレベル3です」
騎士ライナーは疲れきった表情でそう言った。
その世界は大分現実離れしていた。仮想の町や村があり、それらは一つの塔の中にある。
「これって、アルトネリコ?」
ミシャが訊ねた。
「そのようですけど、私達レーヴァテイルのコスモスフィアにある光の塔とは意味が違い
ますね。これはあくまでもライナーの心象風景を形作る光景に過ぎません」
シュレリアはそう分析した。
「そういえば、ライナーの精神世界を進んでいるのに、パラダイムシフトとか起きてない
よね。それなのに先に進めて良いものなの?」
 オリカが思いついたことを言った。
「人間にパラダイムシフトはありませんから。少なくともダイブで人間の精神に意識改革
をもたらすことはできません。そういうシステムとは違いますから。ただ、私達と同じよ
うにライナーも自分の心を他人に曝け出したくないという欲求はある筈です。ここまです
んなりと通してくれたのは一応、私達がライナーに信用されているということ。それとラ
イナー自身があまり自分の内面を隠さない人間だということなんだと思います」
「ただ、これ以降は俺自身も気づいてない色んな部分が出てくると思う。それを皆に見せ
ることができるかどうかは分からないけど、頑張って見るよ」
ライナーがそう付け加えた。
「この世界に入って、少し違和感があった。きっとここにはウイルスがいる」
ライナーは更にそう言った。それから、ふと何かに気づく。
「そう言えば、ここでの戦いだと前衛が俺一人しかいません。皆を守ろうにも身体は一つ
だし、三人とも後衛ってわけにもいかないと思うんですけど」
683名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:10:44 ID:wi297Fv6
「そうですね。ですが、ここは精神世界ですから、単純に肉体的な弱さは問題になりません。
あくまでも精神力の差です。とりあえず、私はリンケージがありますから、前衛の一人に
なりましょう。後一人はミシャとオリカさんのどちらか防御力に自信のある方がなってください」
「防御力?」
「精神的なタフさです」
「それならあたしかな。最近、何だか簡単にへこたれなくなったし」
オリカが名乗り出た。
「確かにそうよね。最近のオリカって、図太いというか、無神経というか」
「何それ!」
「最初の頃からしたら、ちょっと考えられないけどな」
「ライナーまで!」
「ほらほら。そんなこと言ってる場合じゃありませんよ。一応、戦闘に備えてコスチュー
ムも用意しておいてください」
見た目は防御力がありそうだという理由で、オリカはセラフ、ミシャは甲冑を選択した。
「それから、前衛のオリカさんと私はなるべく青魔法を使いましょう。二人がかりで防御
力を高めれば、結構いけると思いますから。ミシャはいつも通り、赤魔法を使ってください」
「分かりました」
「それで、ウイルスがいそうなところはどこかな?」
「それは僕が案内するよ」
どこからか声がして、何者かがライナーたちに近づいてきた。
「アヤタネ!」
ライナーたちの目の前に、アヤタネが現れた。
「どうしてここに?」
「どうしてって。僕はいつだってライナーの心の中にいるよ。もっと深いところでは結構
大変なことになっていると思うけど」
「アヤタネ。あなたは本物のアヤタネですか?それともウイルスですか?」
シュレリアが警戒しながら聞いた。
「いやだなぁ、シュレリア様。僕はあくまでもウイルス生命体ですが、この世界を侵す
ウイルスではありませんよ。それから現実の僕でもない。僕はあくまでもライナーの中の僕です」
684名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:11:15 ID:wi297Fv6
「結構深いところでは大変なことになってるってどういうことだ?」
「もっと深いところでは僕と同じように、ライナーが大事に思っている人たちがいるって
ことさ。だから、かなり大変なことになると思う。でも、今はまずこの世界のライナーを
何とかしなくちゃ」
アヤタネは微笑んでいった。
「この世界のライナーってどんな人格なの?」
オリカが聞いた。
「この世界のライナーは女嫌いなんだ」
「女嫌い?」
ミシャが驚きの声を上げた。
「ライナーは女性に奥手だろ?それは精神レベルで苦手意識があるからなんだ。女の子を
どう扱って良いのか分からない。理解できない。そういう気持ちが固まっていたところを
ウイルスに乗っ取られて、より強く女性を嫌悪し、怖がるようになってしまっている」
「それは大変なことですね」
いつになく、真剣なシュレリアである。
「でも、ライナーってレーヴァテイルに凄い優しいよ。嫌っているようには見えないけど」
オリカが不思議そうに言った。
「それは僕のお陰なんだよ」
「はっ?」
「ライナーは僕を見て、僕のように優しい人間に対して憧れを持ったんだ。そして潜在意
識がそれを模倣した。まあ、元々苦手というだけで嫌ってたわけじゃなくて、どう対応す
れば良いか分かってなかっただけみたいだから、ちょうど良い手本になったんだろうね。
ライナーの根本は優しさでできてるしね」
頭痛薬の構成成分みたいな口ぶりで、アヤタネがライナーを評した。
「おいおい。本当かよ」
騎士ライナーはちょっと驚いていった。
「ライナーが僕にそう言わせているんだから本当だよ。あくまでも表層に近いレベルでの話だけどね」
「うーん。確かに俺はアヤタネに多少コンプレックスあるけど・・・」
「え?そうなの?」
ミシャも驚いた。
「今アヤタネに会って、何となく気づいた。俺はどこかでアヤタネに憧れている部分があ
るんだよな。無意識に手本にしていたのか」
685名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:12:40 ID:wi297Fv6
「人間はそういうものですよ。自分の理想とするものを持っている人間が側にいれば、
相手を尊敬しますし、目指そうとするものです。そうしたお互いの関わり合いで
成長していくものです」
シュレリアが訳知り顔で言う。
「さあ、ウイルスの元へ案内するよ」
アヤタネに連れられて、塔を登った。途中、雑魚ウイルスに何度か遭遇したが、三人の
RTの敵ではない。実際のところ、騎士ライナーの存在意義はラードル、もとい、空気、
じゃなくて、あまりない。
「ここが女嫌いなライナーのいる場所さ」
そこは機械の城だった。門は堅く閉じられ、砲台や巨大な主砲なんてものまである。
「それじゃあ、気をつけてね」
「おいおい、アヤタネも一緒に戦ってくれるんじゃないのか?」
「悪いけど、僕は案内するだけさ。戦いをサポートすることはできない」
アヤタネは申し訳なさそうに言った後、意味深な顔をしてみせた。
「くれぐれも気をつけてくれよ、ライナー。敵は必ずしも外にあるとは限らない。僕は君
が変になってしまわないか不安だよ」
「な、何だよ、それ」
それに答えることなく、アヤタネは消えてしまった。
「とにかく行きましょう。一刻の猶予もありません」
「でも、シュレリア様。どうやって城の中に入るんですか?」
オリカが城壁を見上げていった。簡単に進入できるようなものではない。
「わたしに任せて」
ミシャが自信ありげに言った。見ると彼女はしのびミシャの姿になっている。
「はっ!」
かけ声と共にミシャは跳躍した。同時に鍵縄を繰り出し、城壁の上にかけた。通常の
ミシャからは考えられないような敏捷さで、器用に登っていく。
「門を開けてくるから待ってて!」
「凄い!ミシャちゃん」
「精神世界はイメージが力になるからな」
「だったら、あたしだって」
オリカは目をつぶって何かを念じる仕草を見せた。セラフのコスチュームになり、
気合を入れる。だが、背中の翼がパタパタ動いただけだった。
686名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:13:19 ID:wi297Fv6
「駄目だ〜、飛べないよ」
「その鎧は飛ぶっていうイメージがないからな」
「う〜、何か悔しい・・・」
暫くすると門が音を立てて開いた。中からミシャが手招きする。
「さすが、ミシャ」
「えへへ。まあね。それにしてもライナーの心の中にこっそり進入するみたいで、結構快感」
「権謀術数が得意そうだもんね。ミシャちゃんは」
オリカがぼそりと言った。
「何ですって!」
今ひとつ、緊張感がないまま城内に入る。しかし、中にはウイルスが沢山待ち構えていた。
更に城の構造も複雑に絡み合い、銃器や隔壁が道を塞いでいる。
「何てこと」
「これはいけませんね。でも、いちいち相手にしていられません。突っ切りましょう!」
シュレリアの号令の下、一同はウイルスの群れに突っ込んだ。
騎士ライナーが先陣を切り、シュレリアはブラストフィルで強化を、オリカはライフ
ウォームを唱え、ミシャは気の玉と樹氷玉を適度に撃つ。
一丸になって走り抜け、何とか追撃を逃れたところで、全員疲労困憊していた。城の
中央付近らしい広場で一息つく。
「ああ、何だかあたし、もの凄い疲れたよ」
「わたしも。何でだろう?いつもより、詩魔法が重い気がする」
「精神世界のせいで、アイテムも使えませんしね」
三人とも消耗していたが、騎士ライナー自身はそれほど疲れがないようだ。
「俺はちょっとその辺、偵察してきますよ。皆は休んでいてください」
「あ、待ってください。分散はしない方が・・・」
シュレリアがライナーを止めようとしたとき、城の奥へと続く扉が開き、何者かが現れた。
「お疲れさん。こんなところまで良く来たね」
現れたのは皆が良く知ってる人物だった。
「クルシェ!!どうしてこんなところに?」
話しかけようとしたライナーだったが、クルシェが投げつけてきたものに驚いて大きく後退した。
687名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:14:03 ID:wi297Fv6
ドカーン!!
「な、何をするんだ!!メッソーを投げるなんて」
「悪いけど、これ以上先へ進ませることはできない」
クルシェは冷酷に言った。
「何だって!?どういうことだ?」
騎士ライナーは剣を抜いて、クルシェに立ち向かった。
休んでいた三人も急いでその場へ駆けつける。
「どういうことだも、何も。僕はライナーを守る為、君たちをこれ以上先へ進ませるわけ
にはいかないんだ」
「あなたはウイルスに感染しているのですか?」
「そういうわけじゃないよ。ライナー自身はどうなのか分からないけど。ライナーはただ、
怖がっている。君たちが来るのを恐れているんだ」
「何よ、それ、どういうこと?」
ミシャが心外そうに言った。
「言ったままの意味だよ。ライナーは女が嫌いなんだ。恐れてもいるし、遠ざけたいと願っている」
「でも、クルシェも女じゃない」
「ライナーはどうやら僕のことを女と見てくれてないみたいだ」
クルシェは少し残念そうに言った。
「まあ、そういうわけだから、このまま帰ってくれるなら、手出しはしないよ。帰りの安
全も保障してあげる。この階層のライナーは放っておいて」
「そういうわけにはいきません」
シュレリアははっきりと言った。
「そうよ。ウイルスを倒さなきゃならないし、ライナーに女嫌いになって欲しくないわ!」
ミシャも引き下がらない。
「じゃあ、仕方ないね。戦うしか」
クルシェはそういうと両手に沢山の黄色い棒を取り出した。
「あれは・・・」
ライナーはぎょっとした。
「ポルタポルタ!!」
ちゅどどどっど〜ん!
十数個のポルタポルタが投げ込まれ、周囲に電撃が閃いた。
更に電離化合液やら、扇風ばくだんやら、沢山の属性爆弾が雨あられと降ってくる。
688名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:14:34 ID:wi297Fv6
「ちょ、ちょっと何なのよ、これ?」
ミシャが悲鳴を上げる。
「ミシャ、オリカさん、属性防御の魔法を!」
サンダーガードと氷護で何とか防御壁を作り上げる。爆風が収まり、何とか体勢を整える。
「何でクルシェはアイテムが使えるの?」
 オリカが疑問に思ったことを口にした。
「本当にアイテムを使っているわけじゃないよ。ここはライナーの精神世界だからね。僕
のイメージがこういう攻撃を可能にしているんだ」
クルシェは律儀に答えた。
「それにしても、そうやって属性防御されるとやっかいだなぁ。やっぱりこれで戦うしかないのか」
そして周囲に耳障りな音が響き渡った。
「か、勘弁してくれよ・・・」
「あれって、クルクルズバズバとサメーンじゃん」
「な、何で二刀流なのよ!!」
「ブラストフィル!私たちを守って!!」
シュレリアが必死になって防御魔法を召喚したが、現れた精霊は無残にも切り刻まれた。
「ひえええええええええ!!」
「ライナー!あたしたちを守って!!」
「ちょっと、まて〜〜い!!」
オリカに突き飛ばされ、ライナーがクルシェの前に投げ出された。
「ようこそ、ライナー」
クルシェはにっこりと笑いかける。
「こ、殺さないでくれ〜!」
「大丈夫。僕がライナーを殺すわけないじゃん」
「へ?」
「敵はあくまでもあの三人だよ。ライナーは邪魔にならないところにいてくれれば問題はない」
「な、何よ、それ」
オリカがむっとして言う。
「ライナー、それならクルシェを後ろから羽交い絞めにするのよ!」
ミシャの指示に反射的に従おうとしたライナーだったが、クルシェの潤んだ瞳に遮られた。
689名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:15:08 ID:wi297Fv6
「ライナー。僕を見捨てるの?」
「い、いや、そういうわけじゃないんだけど」
「ライナー!!」
向こうからは三人の強力なプレッシャーがライナーを追い詰める。このとき騎士ライナ
ーは女嫌いだという人格に深く共感した。怖い。本当に女って恐い。
「す、すまない。俺はあくまでもあの三人を守らなきゃならないんだ!」
ライナーは意を決してクルシェを背中から押さえつけた。彼女は意外に華奢で、あっけ
なくその動きを封じることができた。
「そう。やっぱりライナーはあの三人が好きなんだね」
クルシェはぼそりと呟きながら、両手に持った武器を放した。
「そ、そういうわけじゃないんだけど、この場合は、」
「良いよ。気にしないで。僕にはルークがいるし、それに大切な相棒もいるしね」
意味深なクルシェの言葉に呼応するように城全体が揺れるような爆音が響き渡った。
何かが近づいてくる。
「げっ、あれは」
現れたのは巨大な重機、斑鳩2号だった。
そのままにもしていられず、ライナーはクルシェを解放するとシュレリアたちの下へ向った。
「シュレリア様!これはもう」
撤退するしかないと考えたライナーだったが、シュレリアの判断は違っていた。
「ぶっ潰します」
何だか、気合が入っている。
「ここまでしてわたしたちを排除しようとするなんて、上等じゃない。ライナーには覚悟
してもらわないと」
ミシャも燃えていた。
「あったまに来た!何が何でも先に進むんだから」
オリカの闘志も最高潮。
そして。
ページの都合と関係なしに、戦いはあっという間に終わった。
三人は最強のコンビネーションで、立て続けに攻撃魔法をぶっ放し、二匹のドラゴンと
A.B.R.によって斑鳩2号は跡形もなく粉砕されたのだった。
クルシェはJの憂鬱で迎え撃とうとしたが、もはや三人の鬼神の前にはなす術がなかった。
690名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:15:55 ID:wi297Fv6
騎士ライナーはただ、おろおろするばかりだ。
「さあ、ライナーの下へ案内してもらいましょうか」
ミシャがそうすごむと、クルシェは観念したように言った。
「仕方がない。案内するよ。でも、一言だけ言わせてもらえば、そのままライナーの
ところへ行ってもやぶ蛇だよ」
「どういうこと?」
「ライナーが恐がっているのは正に女性のそういうところなんだから。これ以上追い詰め
てどうすんのさ。このまま行けば、益々自分の殻に閉じこもるだけだよ」
「じゃあ、どうすれば良いの?」
「ライナーに女性の魅力というか、良いところを見せてやれば良いんだ。天の岩戸。北風
と太陽だよ」
「なるほど」
「でも、具体的にはどうすれば良いの?」
「そんなことくらい自分たちで考えてよ。三人寄ればって言うでしょ。僕は知〜らない」
その後、クルシェの案内で、女嫌いのライナーがいるという部屋の扉の前までやってきた。
クルシェはもう関係ないとばかりにどこかへ行ってしまった。
「ちょっと、ライナーはあっち行ってて」
騎士ライナーを追いやって、三人は顔を付き合わせた。
「それでどうする?女嫌いっていっても別にトラウマがあるわけではないみたいだけど」
「そうですね。極端な部分はウイルスのせいでしょうし。ライナー自身の女性嫌いが改善
されれば、ウイルスを引き剥がすことができると思います」
「色気で攻めようか」
オリカが提案した。
「い、色気って、何言ってるのよ、オリカ」
「だって、女性の魅力ってそういうことじゃない?ライナーそういうところ鈍いから、
これを機会に少しは目覚めさせた方が良いと思う」
オリカは何だか自信ありげだ。
「それともミシャちゃん、自信ないの?」
「そんなことないわよ!オリカなんかに負けないんだから!」
図らずも乗せられてしまったミシャだったが、ふと気づいてシュレリアの顔を見た。
691名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:16:38 ID:wi297Fv6
「シュレリア様?」
「そうですね。お二人がそういう作戦でいくのならば、やってみる価値はあると思います。
私も一応、他の方法を考えてはみますが、とりあえずそれで様子を見るのが良いかと」
シュレリアは笑顔でそう言った。
「ほら、やっぱりこれが良い作戦なんだよ。よ〜し、あたしの色気でライナーを虜にしちゃうんだから」
「どーせ、私なんか・・・」
「え?シュレリア様、何か言いましたか?」
「いいえ、何にも。では行きましょうか」
 シュレリアは平静を装った。
方針が決まったので、騎士ライナーを呼んで、扉を開けさせた。しかし、中はもぬけの空だった。
「どういうことだ?罠だったのか」
ライナーが身構えるが、特に敵が襲ってくる様子もない。
「頭に来るわね。逃げ出したのかしら」
ミシャは不機嫌そうに部屋を見渡した。再び城内を探さなければならないのだろうか。
突然、部屋の中央にゲートが開き、何者かが転送されてきた。
「ライナー!大変だ。この階層の主人格だったライナーが」
「アヤタネ!」
「どうしたのです?」
再び現れたアヤタネにシュレリアが事情を問うた。
「形勢が悪いと考えたここのライナーが次のレベルに逃げ込んだんだ。次のレベルだけで
も厄介なのに。困ったことになったね」
アヤタネは憂慮に耐えないといった感じで溜息をついた。
「次のレベルって・・・」
「話している暇はないよ。僕がライナーの逃げ道をトレースして、君たちを送るから、
早く何とかしないと。次の階層のライナーとここの階層のライナーが出会ったら、面倒なことになる」
アヤタネは転送の準備を始めた。
「ちょっと待ってくれ!もう少し説明を!!」
騎士ライナーは何とか話を聞こうとしたが、いい加減話の展開を進めなければならない
という神の采配により、強引にライナー一行はレベル4へと転送された。
692名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 05:41:02 ID:DnknGdPY
終わり・・・かな?
お三方GJ!さらに乙!

リロードしたら新着がすごい数だったけど、
職人が多重降臨してたのね…
これから気合入れて読むお(`・ω・´)
693名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 17:00:18 ID:2U3cHHh0
途中までだが>>579->>586の続き。

「あ、あの〜、シュレリア様?」
昼時は閑散としているプラティナの居住区に、2人分の足音が響く。
シュレリアとライナーであった。
かつては主従関係であった2人(一応今も)だが、今は晴れて恋人同士、しかも今日は初デートである。
本来ならば、もっと幸せな空気を振りまいても良いようなものだが、今2人を取り巻く空気は重い。
空気の発生源はシュレリアである。
ライナーはどうにかしてこの重い空気を和らげようと、さっきからシュレリアに話しかけているのだが。
「………ふん!」
「うっ…」
この通り、取り付く島も無い。
(やっぱり朝、寝坊したことを怒ってるんだろうな…)
当然、朝自分が放った寝言のことなど知る由もないライナーはそう考える。
ならばその事を謝るのがスジだろう。たとえ聞く耳など持ってくれなかったとしても、何もしないよりはマシだ。
そう思い、声をかけようとしたその矢先、今まで無言だったシュレリアが口を開いた。
「ライナー」
「はっはい!! なんでしょう!?」
いきなり機先を制され、妙にうわずった声で返事をしてしまうライナー。
「………」
それから10数秒がたち、いつまで経ってもシュレリアが2の句を告げない事を、
ライナーがいぶかしみ始めたところで、シュレリアが再び口を開いた。
「…朝、どんな夢を見てたの?」
「へっ?」
てっきり、寝坊の件を糾弾されるのだとばかり思っていたライナーは再び素っ頓狂な声をあげる。
「あ、朝って、今日のですか?」
「そうに決まってるでしょ? 一体どんな夢を見てたの?」
「ど、どんなって言われても…」
なんとなくだが、夢を見ていた事は憶えている。
しかし、どんな夢を見ていたのかは断片的にしか思い出せない。たしかどこかで戦っていたような気がするが、それ以外はあやふやだ。
だが、彼女の表情を見る限りでは、「思い出せません」では許してくれそうも無い。
なんとかして、記憶の中から夢の内容を引っ張り出そうとしたところで、ある事に思い当たった。
「もしかして俺…、何か変な寝言、言ってました?」
「…!!」
シュレリアの顔がこわばる。どうやら図星のようだ。
「あの、俺どんな寝言言ってました? どうも夢の内容が思い出せなくって…」
なんとなく、火に油を注いでいるような気もするが、一応聞いてみる。
「し、知りません!!」
「いや、知らないって事は無いでしょう? シュレリア様が不機嫌な理由って、寝坊のことじゃ無かったら、
これくらいしか思い浮かばないし…」
「………」
沈黙。それからややあって。
「名前…」
シュレリアがポツリと呟く。
「名前?」
「寝言で名前、呼んでた」
「名前って…誰のですか?」
シュレリアが恨めしそうにライナーを見上げる。そして微かな逡巡の後、語り始める。
「最初は…私の名前を呼んでくれたの」
「シュレリア様の…」
「でもその後、オリカさんとミシャ、後ミュールの名前も呼んで…」
(シュレリア様にオリカとミシャ、後ミュールの名前…? あっそうか!!)
なぜそれで怒るのかはサッパリだったが、それで思い出した。
(俺、2ヶ月前のクレセントクロニクルでの戦いの時の夢を見てたんだ!)
ようやく夢の内容を思い出したライナーはシュレリアに夢の内容を語った。
694名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 17:01:20 ID:2U3cHHh0
「2ヶ月前の…」
「はい、んでその時に皆の名前を呼んだんです」
「そうだったんだ…、ごめんなさい、私ちょっと勘違いしてた」
話を聞き終えたシュレリアはなんとも申し訳なさそうな表情でライナーに謝る。
「いや、別に謝ることは無いっすよ。元はと言えば、思いっきり寝坊してた俺が悪いわけですし」
恐らく、本当に気にしていないのだろう、ライナーはあっけらかんと答える。
「うん…、そう言ってくれると、助かる」
そう言って、シュレリアは今日始めてライナーに笑顔を見せた。その笑顔に、ライナーの心音が微かに早まる。
「それじゃあ仲直りって事で」
ライナーがデートの再開を促す。
「うん」
シュレリアもそれに応じる。
「それじゃあ行きましょう、シュレリア様」
そうして、歩き出そうとしたところで、不意にシュレリアが口を開いた。
「でも…、やっぱりちょっと複雑かな?」
「えっ?」
思わずライナーが聞き返す。
「夢の事だよ」
「夢の…?」
「うん、でもそれがワガママだってことはわかってる。本当はさっき私が怒ってたのだって凄く理不尽な事だもん。
夢の内容なんて自分でどうこう出来る物じゃないし、ライナーがどんな夢を見ようと私には口を挟む権利なんて無い」
シュレリアの言葉にも表情にも、既に先ほどまでの様な棘は含まれていない。ただ少し寂しそうな笑顔を浮かべるだけ。
「でもやっぱり、私にもライナーを独占したいって気持ちはあるから…。
夢のなかでも、ライナーを誰か他の人に取られるの…、ちょっぴり悔しい」
「シュレリア様…」
そこでライナーはようやく気がついた、シュレリアが怒っていた理由と自分の鈍さに。
そして、気づいたからには、言わなければいけない事がある。
「ラ、ライナー!?」
ライナーはシュレリアを抱きしめていた。
「大丈夫ですよ、シュレリア様」
そしてゆっくりと、ひとことひとこと、噛み締めるようにシュレリアへと言葉を紡ぐ。
「俺にとっての1番は、これからもずっとシュレリア様ですから」
今、自分が一番聞きたかった言葉。
「あ……」
自分の中で不安が氷解していくのがわかる。いや、それ以前に抱きしめられたとき、既にそんな物はどこかに吹っ飛んでいたのだが。
(暖かい…)
気持ちよさそうにライナーの胸に顔を埋める。
現金なものだと、自分でもそう思う。でもそんな自分は嫌いじゃ…いや、もうそんな事はどうでも良い。
もっとライナーに甘えたい。甘えていいよね? 甘えちゃおう。
695名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 17:02:50 ID:2U3cHHh0
「……それ、本当?」
少し、拗ねた様に言う。
「ほ、本当ですよ!」
「信用できない」
本当は疑ってなどいない、ただもう少し長くこの恋人の胸に顔を埋めていたいから。これは単なる時間稼ぎ。
「じゃあ、どうしたら信用してくれます?」
「えっ?」
「言ってみてくださいよ、俺なんでもしますから」
なんでもしますから。それを聞いた瞬間、シュレリアの頭脳がフル回転した。さて、どうしてくれよう?
頭でもなでて貰おうか? いや、それ自体は魅力的だが、それだけでは少々物足りない。
愛してると百回言わせる? …ちょっと空しい。
シュレリア様ではなく、ご主人様と呼ばせてみようか? いくらなんでもまずいだろう、それは。色々と。
そして考えた結果、もっともオーソドックなところにおちついた。
「じゃあ、キスして」
そう言って目を閉じ、顔を上げる。
「え、ええ!?」
うろたえるライナー。
「ほら、早く!」
もどかしげにシュレリアが唇をんっ、と突き出す。
「………」
どうやら観念したようだ。ライナーも目を閉じ、シュレリアへと顔を近づける。
そして2人の唇が、重なった。以前した時と同じ、子供が遊びでする様な軽いキス。
だが、シュレリアにとっては、これで十分だった。そして数秒が経過し、唇が離れる
「えへへ…」
「………」
顔を真っ赤に染めるライナーと、同じく顔は真っ赤だが、にへら、と頬を緩ませるシュレリア。
そんな自分達を客観的に見つめ、シュレリアは<バカップル>と言う第1期の言葉を思い出していた。
「…これで信じてくれました?」
「うん、信じた」
そう言って、名残惜しげにライナーから離れる。
「それじゃあ、いこ? ライナー」
先立って歩き出すシュレリア。
「あっ待って下さいよシュレリア様!!」
追いかけるライナー。
デートはまだ、始まったばかりだ。
696名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 17:04:36 ID:2U3cHHh0
「…先が思いやられるわ、これじゃあ」
こっそり2人の後をつけていたミュールが少しあきれ気味の口調で言う。
「まあでも、仲直り出来たんですし、結果オーライですよ。母さん」
そして、ミュールについて来たアヤタネが親友と上司を擁護する。
実際あの2人にしては――多少トラブルこそあったものの――出だし好調と言えるだろう。
「うむ、雨降って地固まるだな」
ラードルフもそれに同意する。
因みにミュールとアヤタネの2人とも、黒いコートに黒い帽子、おまけにサングラスと黒ずくめである。
ミュールが言うには、この格好が尾行の際の正式な衣装らしいが、どう考えても余計に目立つ。 
おまけにミュールのコートは、サイズが大きすぎる(アヤタネでちょうど良い位)ため、思いっきり引きずっている。
裾を踏まれたりしたら、まずこけるだろう。
「うん…、それはわかってるんだけど、どうにももどかしくって」
とかなんとか言いながら、ミュールの顔は仄かに赤い。あの2人のバカップルぶりに当てられた結果であった。
「セイては事を仕損じる、だぞミュール君」
「あの2人にはあの2人なりのペースがあるって事ですよ」
そんなミュールを2人は優しく諭す。
2人がかりで諭されたミュールは不満そうな顔を浮かべたが。
「…まあ、ギリギリ及第点ってところかしら」
反論は無駄だと思ったのだろう、少しそっぽを向きながら、そう答えた。
そんなミュールに、アヤタネとラードルフは顔を見合わせて笑う。
「…何、笑ってるのよ」
そう言い、ミュールが膨れっ面でアヤタネを睨む。
自分はこの男の創造主であるはずなのに、何だか思いっきり子ども扱いされている気がする。
「いえ、単なる思い出し笑いですよ」
いつもの笑顔で、アヤタネが答える。
「むー」
精一杯の威圧を込めてはなった言葉を、あっさりと受け流され、ミュールは更に頬を膨らませた。
自分で造っておいてなんだが、どうにもアヤタネには頭が上がらない。
「ほら、2人とも、グズグズしてるとライナー達を見失ってしまうぞ」
そんな、どこか微笑ましげな2人に向けてラードルフが声を掛ける。
「ほら、早く追いかけましょう? 母さん」
まるで、先ほどのライナーとシュレリアの様子を再現するかのように――男女は逆だが――先立って歩き出すアヤタネ。
「って、待ちなさいよ! アヤタネ!」
そしてミュールもアヤタネの後を追おうと…したところで気がついた。何か1人、多くないか?
「って、誰よあなた!?」
「ラードルフ!?」
驚くミュールとアヤタネ。そんな2人を見て、ラードルフは。
「2人とも、出歯亀はよくないぞ?」
そう言って、歯をキラリと輝かせた。
697名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 17:05:37 ID:2U3cHHh0
「へえ…ライナーの仲間の…」
「うむ、ラードルフだ。まあ、好きに呼んでくれたまえ。…他に質問はあるかね?」
自己紹介(無論、ライナー達の後をつけながら)を済ませたラードルフが、質問を促す。
ならばとミュールは口を開く。質問は山程あるが。もっとも気になっている事だけ尋ねる事にした。
名前の呼び方は自由で良いといっていたな。なんと呼ぼうか? そこまで考え、この男に相応しいナイスなネーミングが浮かんだ。
「えっと…、それじゃあ空k」
「それは却下だ」
0,5秒で、却下された。
「…じゃあ、ラードルフ。なんであなたがプラティナにいるの?」
結局普通に呼ぶ事にしたらしい。ミュールがラードルフに問いかける。
「うむ、それはだな…」
ラードルフの説明を要約するとこうであった。
彼は、近い内に開始される予定のプラティナとホルスの民、そしてテル族の合同計画の打ち合わせの為にプラティナにきたらしい。
しかし、プラティナ側の事情により朝一で開始されるはずだった打ち合わせが、夕方頃に延期になってしまった。
それならばとライナーに会いに行こうとしたところで、ライナー達の後をつけるミュールとアヤタネを見つけた。
と言うのが、事の次第であるらしい。
「というわけで、デートの事なら私にまかせたまえ!!」
ラードルフが胸をたたく。
「………」
軽く、眩暈を覚えた。
なぜ、いきなり話がそこまで飛躍するのか。そもそもデートするのは自分達じゃないし。
と言うかさっき出歯亀は良くないとか自分で言ってなかったか? 色々と、突っ込み所満載ではあったが。
「…勝手にして」
どうせ駄目と言っても無駄だろう。ミュールはそう判断した。
「うむ、そうと決まれば話は早い、行くぞ、2人とも!!」
ラードルフが走り出す――何気に、ライナー達を見失いかけていた。
「っていうか、大声ださないでよ! 見つかるじゃない!!」
そしてミュールが追いかける。
「………」
そんな2人を見てアヤタネは思う。
先が思いやられるのは、自分達の方ではないか? と。

〜続く〜
698名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 17:06:23 ID:VLu0wAgu
よ、ようやく読み終わった…
サメーンに笑ったよ
こりゃ資料集出たらラッシュ起こるんじゃないか?
699名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 17:10:04 ID:2U3cHHh0
前回に引き続きそれ、なんてエロゲ? な内容…orz
しかも今週中に書き上げたい、とか言ってたわりにまだこんだけだし。
まあ、でも今後はもちっと早く続きを投下できると思う。
出来たらいいな。
700名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 17:19:20 ID:19xTx5Yv
エロなしを延々分割投下するのはどうかと思う
しかも引っ張っておいて肝心のエロは1レスとかザラだし
俺はパロも好きだけどパロだけ続けられるのは正直つらい
701名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 18:06:17 ID:2U3cHHh0
>>700
そうか、スマン。このデートの話はエロまで後もうちょっと掛かるが。
今後、もし他になにかSSを書くとしたら、その辺も考慮に入れようと思う。
702名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 22:50:36 ID:6f/sQ5Hb
701氏には期待してる。
オレが見たかったヤツそのものだww
703名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 00:59:48 ID:vs/2z8eX
>>700
キャラスレがもうちょっと正常に機能してれば分散させられそうなのにねぇ。
実質このスレにしかSS投下されてこないし・・・

ともあれ神々の続編期待しております。
704名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 01:15:05 ID:f38nm+aH
>>700には悪いが俺は
>>693-697見たいなの大好き
これからもがんばってください
705名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 01:23:50 ID:XHKatkQ+
俺も>>693氏みたいなの好き
つーかエロ無くても楽しめる
706名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 19:46:16 ID:in3VkZcQ
>>702>>705
禿同
707名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 21:43:39 ID:ygjtOChS

こいつは書き手に媚びてるだけのような気がする
708名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 23:37:47 ID:u+edXCKO
とりあえず
退かぬ!媚びぬ!省みぬ!
709名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 00:04:42 ID:h1a2C7Jx
正直、エロが無きゃ嫌 多くなきゃ嫌 とか言ってるやつは下半身直結だと思うんだ
民度が下がってるゾッ☆
710名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 00:16:14 ID:zbuZhSVJ
暇だからいきなり次回予告してみた。

「さようならシュレリア…」
血を浴びたオリカの微笑みは冷たく美しかった。
そしてオリカはついにライナーを手に入れる。
次号『シュレリア復活の時!裏切りのライナー』お楽しみに
711名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 00:31:53 ID:tdvWkFIA
シャレにならんなww
712名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 01:15:26 ID:LqIInpQR
>>707
憶測でモノを言うなよwww
荒れる元じゃね?www

言うまでも無く俺も荒れる元だが
713名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 04:12:50 ID:NVQWg4Az
>710
人物の関係が理解できん……
タイトルで「復活」言ってる人が殺されるとかどーなんだ。
714名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 04:17:22 ID:Ahr95QBK
3人の名前入れると予告が自動作成される>>いきなり次回予告
使い古された上に面白くないから個人的に好きじゃない
715名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 09:20:21 ID:h9Lu1pf7
ようするにコピペだったと
716名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 11:35:13 ID:ohnsA/Vj
>「さようならシュレリア…」

ここが今週の放送分だったんじゃないのか?
717名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 13:33:39 ID:+6cqbpze
肉日記かと思ったぜ
718名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 15:25:23 ID:i8CgDsnI
しっかしOVAとは思えん低クオリティな作画だなヲイ
719名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 15:50:59 ID:DSQuwtjp
 「値段はともかく、バケツ一杯食べたいよ」
ある昼下がりのほたる横丁。例の暗号を耳にしたスピカは、不敵な笑みを浮かべて振り返った。
 「あらあら、穏やかじゃないわね……。今日は彼女とデートかしら?ライナー」
 「えへへ、よく分かったわね。そうなのよ、今日はライナーとデー……」
 「み、ミシャ!今日は買い物に来ただけだろ!?」
 「……甲斐性無し」
ミシャにぐりぐりと爪先を踏まれて悶えるライナーを前に、スピカはくすくすと笑った。
 「仲がいいのね。それで、今日はどんな用件かしら」
 「いつもと同じよ。グラスノ結晶を買いに来たの。……本当はデートのはずだったんだけどね」
 「ミシャ……足が……」
 「あらあら……それじゃ、今日はこんなところね」
高品質のグラスノ結晶を覗かせるスピカ。ふたりは真剣にひとつひとつを確かめていく。
するとミシャは値札の付いていないグラスノ結晶を見つけ、不思議そうな表情をした。
 「スピカ?これ、値札が付いてないけど……」
 「ああ、それね。それは残念ながら非売品なの。非常に珍しいグラスノだから」
 「非常に珍しい?」
 「そう。リル……相方さんが偶然見つけたものなんだけど、凄い効果を持つのよ」
 「凄い効果?……いったいどんな効果なの?」
 「そうね……ミシャになら教えてあげてもいいわ。これはね……」
スピカは辺りを見回す仕草をして、こっそりとミシャに耳打ちした。
 「……“感度”を上げるグラスノ結晶なのよ」
 「かっ……!?」
一瞬で何から何まで真っ赤になるミシャを横目に、ライナーはきょとんとしている。
 「ミシャ?なんだって?」
 「かっ、あの、えっと、その、しっ、知らない!!」
 「……はい?」
しばらく顔を真っ赤にして両手で顔を隠していたミシャだが、やがて意を決して口を開いた。
 「スピカ……それ、欲しいわ」
 「言うと思った。でもね、これは非売品なの。ちょっとやそっとじゃ売れないわよ」
 「う〜……」
 「……まあ、考えないこともないわ」
 「ほ、本当!?」
 「ただし……条件があるの―――」
720名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 15:51:51 ID:DSQuwtjp
 「―――ドキッ!レーヴァテイルだらけの押し相撲対決〜っ!」
盛大にファンファーレを鳴らすスピカとは対照的に、呼び出されたムスメたちは呆然としている。
 「ミシャちゃん……。えっと、どうしてあたしたちは水着を着ているの?」
 「な、なんだか裸でいるみたいで、すーすーします……」
興味津々で水着を弄るオリカと、恥かしそうにもじもじするシュレリア様。
そんなふたりを前にして、同じく水着姿のミシャはがっくりと肩を落とした。
 「ええと……まず、ここはほたる横丁の室内プールね」
両手を広げるミシャ。彼女の後ろには小さなプールがあり、真ん中には浮島がひとつ。
 「あの浮島の上でスピカを相手に押し相撲で勝ったら、高品質グラスノ結晶をもらえるのよ」
 「スピカさんを相手に……ですか?」
 「そう」
三人は浮島の上のスピカを見つめる。スピカはもちろん水着姿で、その豊かなバストを誇らしげに
自慢しながら仁王立ちしていた。
 「……なんかムカつくね」
オリカが引きつった笑みで呟く。シュレリア様も物凄い勢いで頷く。
 「おーい……」
部屋の隅で、何故か檻に入れられたライナーが情けない声を上げる。
 「あのぅ……俺は何故、檻の中なんでしょうか……」
 「真剣にやってもらうために、ライナーも賞品に入れちゃったのよ。うふふ」
柔らかな笑みで檻の鍵を見せるスピカ。ライナーはもう諦めたのか檻の中で絶望し始めた。
 「恥かしいですけど、ライナーのためなら……私、頑張りますね……」
もじもじと移動を開始するシュレリア様。
胸元に“れいら”と書かれたこんいろの水着は身体にフィットしていて、その華奢な身体の
ラインをよりいっそう際立たせる。さらに少しだけお尻がはみ出ていて……。
 「シュレリア様!お尻!」
 「い、いやぁっ!?」
真っ赤になって両手で隠し、お尻の部分を指先でいじるシュレリア様。
 「あらあら……一番手はあなた?これは余裕ね」
 「そ、そんなことないです!負けませんよ!」
 「それと……言い忘れていたけど……」
スピカは人差し指を立て、唇に当てて言った。
 「その水着……水で溶けるからね?」
721名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 15:52:43 ID:DSQuwtjp
「水で……溶け……えっ、えええぇぇぇぇーっ!!?」
もはや全身を真っ赤にさせたシュレリア様は、頭から湯気を出しながら混乱する。
同じくそんなことは聞いていなかったミシャは身体の大事な部分を隠しながら詰問した。
 「スピカっ!?聞いてないわよ!?」
 「当然よ。言ってなかったもの」
ああ、忘れていた。スピカはこういうタイプだったってこと……。
再び肩を落とすミシャの横で、オリカはこれまた興味津々に水着を弄る。
 「水で溶けちゃうんだ……わ、本当だ……」
 「な、なに試してるのよ!?」
軽く水を当てて試すオリカを見て、ミシャは本格的に頭が痛くなってきた。
 (だ、大丈夫……!まず一番手はシュレリア様に行かせるのよ……!)
なんとか踏ん張って顔を上げると、シュレリア様はすでに浮島の上にいた。
スピカと対峙し、いきなりグーに力を込めるシュレリア様。
 「い、行きますよ!……えいっ!」
忘れていた。
シュレリア様の突進はいとも簡単に避けられ、足をひっかけられてバランスを崩し……。
 「―――あ」
そのままプールに頭から落下した。……彼女はミシャ以上に運動音痴だということを。
 「い、いやあぁぁぁっ!?と、溶けてるぅぅぅ!!」
じわじわと溶け始める水着。すでに破られたように肌が露出し始めている。
 「シュレリア様!こっちです!」
ライナーが檻の中から叫び、プールの中であわあわするシュレリア様を誘導する。
 「ら、ライナーっ!?なに誘ってるのよ!!バカっ!!」
 「……そ、そうですっ!え、ELMA!!」
722名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 15:53:35 ID:DSQuwtjp
シュレリア様が胸を隠しながら手を掲げると、空中から白いガーディアンが落下した。
 「……なっ!?」
目を見張るスピカ。シュレリア様はELMAの背中に乗り、ほっと安堵の吐息をもらした。
 「ELMA!岸まで全速前進です!」
命令通りに犬かきで水上を走るELMA。スピカは予想外の逃げ道に歯を噛みしめる。
 「甘かったわね……でも」
くるりと振り返り、ミシャとオリカを指差す。
 「あなたたちは呼べないわよね?ふふふ……」
 「ひ、ひいい……」
後ずさりするミシャの横で、オリカはひとり不敵な笑みを返す。
 「ふっふーん!もう見切ったよ、スピカさん!」
 「な、なんですって……!?」
 「次はあたしの番だよ。ライナー、見ててね!」
かなりの自信があるのか、意気揚々と浮島に向かうオリカ。唖然とするミシャの側に、
ELMAに乗ったシュレリア様が到着する。
 「オリカさん、ずいぶんと気合いが入ってますね……」
ハッハッと尻尾を振るELMA。すっかり忘れられているライナーは切なそうにそれを眺める。
やがて浮島の上でスピカと対峙したオリカは、人差し指をスピカに突きつけた。
 「行くよっ……えええええいっ!!」
ただの突進。
 「……はい?」
ミシャがぽかんと口を開けたのと同時に、オリカは呆気なくプールに落ちた。
 「ひゃっ!?冷たい……」
 「オリカ!?何か作戦があったんじゃないの!?」
 「えへへ……もちろんあるよ……」
くるりとライナーに向きを変えるオリカ。シュレリア様は「まさか……」と驚愕する。
 「ライナー……あたしの身体を見て……」
水着が溶けようがおかまいなしに水中を進むオリカ。ライナーは即座に鼻血を噴出す。
 「お、オリカーーーっ!!?」
 「きゃっ……もう、股のほうも溶けちゃったよ……ライナー……」
わざと身体をくねらせて、焦らすように接近する。
723名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 15:54:26 ID:DSQuwtjp
 「えへへ……全部溶けちゃった……」
このムスメは確信犯だ。敵に回してはならない。
浮島の上でスピカはそう思った。
 「オリカーーーっ!!今すぐ変身して服を着なさいっ!!塔結線を撃つわよ!!」
本気で怒鳴るミシャをつまらなそうに見つめ、オリカは仕方なくどんすけに変身する。
 「ちぇっ……ライナー、今度はあたしの全部を見せてあげるね……えへ」
 「まったく……!!」
完全に疲れ果てたミシャはよろよろとその場に崩れ、両手を地面について考える。
 (もう私しか残ってない……!どうすればいいの……!?)
 「ふふふ……ミシャ、覚悟は決まったかしら?」
 「……くっ!」
このまま戦っても、落とされるのは目に見えている。何か作戦を練らないと……!!
 「ミシャ……もういいよ……」
 「ら、ライナー……?」
振り向くと、檻の中でこちらを見つめるライナーがいた。
 「もう十分だよ。だから、ミシャまでそんな思いをする必要はない」
そんなライナーの周りをシュレリア様とオリカが囲んでいる。
 「ライナー……今、変身を解いたら……あたし、どうなっちゃうと思う……?」
 「ライナー、裸より溶けかけのほうがいいですよね……?ほら……とろとろ……」
とりあえず気の玉を打ち込んだミシャは、浮島のスピカをキッと睨みつけた。
 「もういいわ!ヤケクソでやってやるわよ!!」
724名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 15:55:23 ID:DSQuwtjp
 「スピカ!あなたには絶対に負けない!」
ミシャはスピカを前にして、謎の構えを取る。
 「な、なに……?」
 「行くわよ……!必殺!!」
ミシャの腕が音速で動く。そのスピードはかなり速く、スピカにも捉えることができない。
 (は、速い……!?)
スピカが思わず目をつぶりかけた、瞬間。
 「あっ!!あんなところにすっごいグラスノ結晶が!」
 「―――なんですって!?」
振り向くスピカ。しかし目の前にはただプールが広がるのみで……。
 「あ」
背中からミシャに蹴飛ばされ、スピカはそのまま水中へと沈んでいった。


 「……と、余力の都合でついに手に入れたわ」
うきうきと両手でグラスノ結晶をいじるミシャ。その横でライナーが不満げに呟く。
 「なあ……もう教えてくれたっていいだろ?そのグラスノ結晶、どんな効果なんだ?」
 「だ、だめっ!!これは……後でライナーにインストールしてもらうの!」
 「詩魔法を強化でもするのか?」
 「えへへ……もっと凄い効果だから……期待しててね、ライナーっ♪」
ぎゅっとライナーに抱きつくミシャ。ライナーは頭をかきながら、なんだかなぁと思うのであった。
日本世界一キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!くぁwせdrftgyふじこlp;@
725名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 15:56:15 ID:DSQuwtjp
おまけ。

 「……ということがあったんだよ、アヤタネ」
 「うん、知っていたよ。僕もあの場にいたからね」
 「―――は?」
 「ELMAにクラックして、乗り移ってたんだ。母さんとじゃれてたら、いきなり呼び出されちゃって」
 「じゃ、じゃあ……あの時のELMAは……」
 「僕だよ」
 「…………そうですか」





 「……ということだったらしいよ、母さん」
 「年中裸の私には関係ないわね」
726名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 15:57:23 ID:DSQuwtjp
すみません。エロくないし、変な一行が入ってしまいました。
ちょっと神の咆哮浴びてきます。
727名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 16:11:27 ID:GXDb7B18
>>726
GJ!続き…手に入れたグラスノをインストールしたミシャを期待してるっ!!

それから日本世界一キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!くぁwせdrftgyふじこlp;@
728名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 17:00:18 ID:i8CgDsnI
>エロくないし
わかってるなら(ry
729名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 18:05:25 ID:LqIInpQR
>>724
日本世界一キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!くぁwせdrftgyふじこlp;@
確信犯めっ
でも俺も嬉しいから(ry
730名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 19:05:35 ID:QpBbwY/j
>>725
ついにミシャktkr!
続きオボンヌ!!
731名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:09:53 ID:8qzf8EFf
(もう言い訳ができない。長い。そして、エロも少ない。でも、レベルが進むまでには
何とかやってみるつもりです。なるべくお付き合い下されれば幸いです)

レベル4

「いてっ!」
ライナーたちは地上からやや浮いた位置から地面に落ちた。騎士ライナーの上にミシャ、
オリカ、シュレリアの順でなだれ込む。
「いてててて!重い!痛い!!早くどいてくれよ!」
「重いって失礼だな!あたしそんなに体重ないもん」
「わたしのせいだっていうの?オリカは色々と食べすぎなのよ!」
オリカとミシャが言い争いを始めようとしたが、ライナーが叫んでアピールした。
「どうでも良いから早くどいてくれー!」
「どうでも良くなんかないよ!」
そう拘ろうとしたオリカだが、一人しりもちをつき、二転くらいしてやっと起き上がった
シュレリアがそれを嗜める。
「まあまあ、とにかくどいてあげてください。そのままではライナーが可哀想ですよ」
促された二人がどいたことで、やっとライナーは起き上がることができた。
「ふ〜、酷い目に遭った。アヤタネの奴め・・・」
ライナーはとりあえず怒りの矛先を避けるため、話題を変えることにした。
「この階層にはアヤタネはこれないのでしょうか?」
シュレリアがライナーに訊ねた。
「さあ?良く分からないけど、別に来れないということはないと思います。あいつを避け
ているわけではないし」
「それにしても変な世界ね」
ミシャが周囲を見渡して言った。
そこは殆ど荒野だった。それでいて、何だか子供の落書きみたいな木や草が生えていた
り、池のような、沼のようなものまである。
「あ、変なのがいる」
オリカに言われるのは心外だろうが、事実変な生き物がいた。カエルのような、おたま
じゃくしのような、妙な形の生き物が池から空に飛び込んだ。
ここにいると変な感覚になる。朝が夜のようだし、昔が今さっきのことのように思える。
「あ、何かこの感覚に覚えがあると思ったら、あの童謡に似ているんだ」
オリカが思い出したように言った。
732名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:10:37 ID:8qzf8EFf
「童謡って?」
「あたしが子供の頃良く歌っていた唄だよ。ちゃんとした奴じゃないけど、色々物事を
逆転させる詩なんだ」
オリカはそういって歌ってみせた。
「昔々の今さっき。兵隊ぞろぞろ二、三人。モクモク曇った晴れの日に、めくら婆さんに
見つかって、足なし爺に蹴飛ばされ、糸こんにゃくで首吊って、豆腐の欠片で足切った♪」
「何それ?」
ミシャが呆れて言った。
「遥か昔の遊び歌ですね。私も同じようなものをデータとして持ってますよ」
シュレリアは特に感慨もなく、淡々と言った。
「今日は朝から夜だった。からりと晴れた雨の日に、遠い南の北極に、若い女の爺さんが
黒い白馬にまたがって、前へ前へとバックした♪」
「まだあるよ、昔々のつい最近、その日は朝から夜だった♪」
「ああ、もう良いってば。頭が変になりそう」
ミシャは耐え切れず、オリカを止めた。
「それで、その歌とこの世界に何の関係があるの?」
「分からないけど、ライナーの中の変な部分がここに強烈に出てるんじゃない?」
「オリカに言われると凄く傷つくな」
騎士ライナーは溜息をついた。
「ここにいても仕方がないですから、とりあえず他の場所に行きましょう」
シュレリアがそういって先へ進もうとするのをオリカが止めた。
「駄目だよ、シュレリア様は超絶方向音痴なんだから。先導なんかしようとしたら、遭難確定だよ」
「お、オリカ。そういうことはオブラートに包んで、」
「そうですね。失礼しました。じゃあ、オリカさんが案内してくれます?」
シュレリアはいつもの笑顔で応じた。
「任せて!そうだな〜、ライナーが逃げたのはきっとあっちだよ」
さっさと歩き出すオリカに戦々恐々としながら、一行は歩き出した。
「それで、オリカ。こっちだという根拠はあるのか?」
「別にないよ。何となくだよ」
「おいおい・・・」
それでも暫く歩くと道が開け、一つの村に到達した。どうやら、カルル村をベースにしているらしい。
「ほら、着いた」
「何だか腑に落ちないが、まあいいか」
村に入ろうとする一行を待ち構えている人物がいた。
733名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:11:25 ID:8qzf8EFf
「ラードルフ!」
「遅かったな。待ちくたびれたぞ」
ラードルフはやれやれという顔をしてみせた。
「あなたはライナーの中のラードルフなの?」
ミシャが訊ねるとラードルフはうなずいて見せた。
「そういうことだ。俺はガイド役さ。そういう役割しかないんだがね」
ラードルフは少し被害妄想入っているらしい。
「そんな!ラードルフのことは皆、充分頼りにしてるよ」
「別にフォローしなくても良いよ。俺はいじけてなんかいないから。それより、前の階層
のライナーを探しに来たんだろ。それならタワーガーディアンに立てこもっているから早
めに何とかしてくれ」
「そうなのか。それじゃあ、行こう!」
騎士ライナーが駆け出そうとしたが、何故かミシャが動かない。
「う。あそこに登るの?」
「そうだよ。何だよ、今更。これまでにも散々登ったじゃないか」
「あ〜そうか、ミシャちゃん、高所恐怖症だもんね。何で今まで平気だったんだろ」
「平気なわけじゃないわよ!ただ、話題になってないだけで」
「下で待ってるか?」
「いいえ!行くわ!!」
というわけで、普通の人間でも恐いんじゃないかという梯子を登って上にたどり着いた。
その瞬間、いきなり銃弾の洗礼を受けることとなった。
「どわわわわ。何なんだ、いきなり」
「いいから早く登ってよ!」
まだ途中にいるミシャにせっつかれて、ライナーは銃撃の前に身を晒すことになった。
かろうじて、安全な場所に避難する。
「あそこを見てください」
シュレリアが指を指すところを見ると、そこに様々な銃器を抱えたライナーがいた。
さしずめ、武装ライナーといったところか。
「また子供なのね」
ミシャがいうように、そのライナーは子供だった。ただし、レベル2で会ったライナー
ほど小さくはない。大体、13、14歳くらいだろうか。
店の屋根に登って、奥の方でバリケードを張っている。
「近寄るんじゃねえ!!ぶっ飛ばすぞ!」
武装ライナーは啖呵を切った。
「ライナーもああいう時期があったのね」
「秘密基地とか作って遊んでそうだよね」
「おいおい。そんな場合じゃないだろ」
734名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:12:27 ID:8qzf8EFf
騎士ライナーが嘆息するように、このままでは近づくこともできない。
「どうします?作戦を練り直しますか」
シュレリアがそういうのをオリカが否定した。
「あたしに任せて」
何だか、やけに積極的なオリカである。
「どうするつもりだ?」
「いいから、見てて」
オリカはウインクをして、ライナーの前に立つと、両手を広げて進み出した。
「近寄るな!」
「撃たないで、ライナー。何にもしないから」
オリカは武装ライナーに微笑みかけて、少しずつ歩き始めた。彼女は今、コスチューム
も着ていない。スタンダードのままだ。
「大丈夫かしら」
ミシャは心配そうに見つめている。
「きっと、オリカさんは何かの確信があるのですよ」
シュレリアはオリカを信じているようだ。
オリカはある程度進み出ると、ちょうど真ん中辺りで立ち止まった。
するといきなりしなをつけて、胸を強調するようなポーズを取った。そのまま武装ライ
ナーにウインクする。更に今度は座り込んで、足を斜めに組んで、スカートの中を見せる
ような仕草をした。
「何やってんだ、あいつ」
「・・・お色気攻撃?」
オリカは大真面目なのだろうが、傍目にはからかっているようにしか見えない。
ズガガガガン。
案の定、銃撃が再開されて、オリカは逃げ帰ってきた。
「おかしいな。結構自信があったんだけど。ライナーって不感症?」
「何だよ!それ」
「オリカじゃ子供っぽ過ぎるのよ。わたしがお手本を見せてあげる」
そういって立ち上がったミシャだったが、結果は同じだった。オリカよりは色っぽさを
作ることはできたのだが、そもそもこの作戦は正しいのだろうか。
と、シュレリアが立ち上がった。
「まさか、シュレリア様?」
「大丈夫。私に任せてください」
シュレリアまでもが妙な作戦の実行をするのかと思われたが、そうではなかった。シュ
レリアはオリカたちと同じように進み出た後、武装ライナーに向けて語りかけた。
「ライナー。そうやって恐がるのは止めて。武器を持って相手と対するなんて、あなたら
しくないわ。冷静に話合いましょう」
「うるせえ!子供みたいな奴に言われたくないやい!!」
シュレリアは戻ってきた後、皆に背を向け、膝を抱えて肩を落とした。
「あ、あの。シュレリア様・・・?」
735名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:13:03 ID:8qzf8EFf
「どーせ、私なんか。子供みたいって。子供じゃなくて、みたいだなんて。やっぱり私は
中途半端なんだわ・・・」
小さな声で、ぶつぶつ言い出した。銃撃されるより深い傷を与えたらしい。
「これじゃ、埒が明かないわね」
「実力行使、するか?」
力ずくで相手を取り押さえようかと考え出したとき、異変が起きた。
爆音が上がり、激しい銃撃と武装ライナーの叫ぶ声が聞こえる。見るとそこにはリンケ
ージを着たシュレリアが武装ライナーと戦っているところだった。
「シュレリア様!!」
驚いたライナーたちだったが、彼らの後ろから声がした。
「わ、私じゃないですよ」
「シュレリア様が二人いる?」
リンケージを着たシュレリアは淡々と攻撃を続けている。その姿は冷厳で、絶対的な威
圧感を持っていた。
「詠唱、開始します」
最大火力で武装ライナーを攻撃するため、シュレリアはELMA−DSを召喚し始めた。
「まずい、止めないと!」
攻撃を止めさせようとしたライナーたちだったが、別の場所から邪魔が入った。
「させないわよ」
「うわああああ」
ライナーたちの上から巨大な木が降ってきた。その圧倒的な存在感に一瞬身を硬直させ
てしまい、かわすことができなかった。
どっか〜ん☆
木の根の間に挟まれてしまったライナーたちの前に、小柄な人物が現れた。
「あ、あなたは」
「ミシャ!?」
そこにいたのはマジカルシャワーを着たミシャだった。勿論、ちびミシャである。
「あなたたちに邪魔はさせない。さあ、聴きなさい!」
ちびミシャは凱亜爆砕を歌い始めた。身動きできないライナーたちの頭上に徐々に巨大
なハンマーが作られていく。
「ちょっと、待ってくれ!何だってミシャまで敵になるんだ?」
「わたしにも分からないわよ!」
混乱するライナーたちを後方で、シュレリアが何とか木から抜け出していた。こちらは
スタンダードのシュレリアである。
「何とかしないと・・・」
煙に紛れて、こっそりと裏から回り込もうとしたシュレリアだったが、その先に別の人
物が控えていた。
「お、オリカさん?」
736名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:13:41 ID:8qzf8EFf
オリカはしゃがみこんだまま、地面をいじいじしている。
「あ、あの。どうしました?」
恐る恐る近づこうとしたシュレリアだが、オリカは上目遣いにこちらを向いた後、そっ
ぽを向いて、今度は地面に「の」の字を書き始めた。
「シュレリア様!違う。それ、あたしじゃない!」
背後を振り返ると、そこには相変わらず木に挟まったままのオリカの姿があった。
「え?」
咄嗟に避けようとしたシュレリアだったが遅かった。
「ライナーの甲斐性なしーーー!!!」
声の塊が振ってきて、シュレリアを吹っ飛ばした。
「行くわよ〜、それ!!」
一方、ちびミシャはバーストした凱亜爆砕を今正に振り下ろそうとしていた。
「させるもんですか!」
やや遅れながら同じく詩を歌っていたミシャが、魔法に魔法をぶつけて相殺させる。衝
撃が周囲に走り、ちびミシャは後退した。その隙にオリカがオリカ一号を呼び出して、そのパンチで木を取り除いた。
「これは、どういうことなんだ」
立ち上がった騎士ライナーの前に、ちびミシャ、オリカ、シュレリアが立ちふさがった。
リンケージごしにシュレリアの声が響き渡る。
「ライナー。邪魔は許しません。この場を引かなければ攻撃します」
「あたし、ライナーと戦いたくないよ・・・」
オリカが後ろの方で小さく言った。
「お前たちは何者だ?ウイルスがシュレリア様たちに化けているのか?」
「そうじゃないわよ」
ちびミシャが前に進み出た。
「わたしはライナーの思い描くミシャ。オリカやシュレリア様も同じよ」
「どうやら、そのようです」
やっと立ち上がったシュレリアがオリカの肩に支えられながら、ライナーの下へ歩み寄る。
「彼女たちはライナーのイメージや記憶を下に生み出された私たちの分身。恐らく、アヤタネの言っていた大変なことというのはこのことでしょう」
「そう。わたしたちはライナーの理想像ってわけ」
ちびミシャが得意そうに言った。
「わたしたちはライナーが望む通りの姿を見せるのよ。強さも性格も、想いもね。あなた
たちはこの世界では偽者なのよ」
「仮面を脱いだら威厳の欠片もなくなったお子様とは違う」
機械的な声が冷酷に告げる。
「調子に乗って、度のキツイキャラを生み出してる誰かさんとも違う」
陰のあるオリカが言い放った。
「そんな・・・」
ミシャが絶句した。
「度のキツイ誰かさんって誰のこと?」
オリカはややピントがずれている。
737名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:14:18 ID:8qzf8EFf
「お前たちの目的は何だ?俺たちを倒すことじゃないのか?」
「今は違う。私たちの使命は前の階層から来たライナーを排除し、吸収させることだ」
「吸収って?」
はっとしたライナーが武装ライナーを探そうとしたが、瓦礫に紛れてその姿が見えない。
「あいつを助けないと!」
「邪魔をする気ですか?」
冷厳なシュレリアが騎士ライナーをロックオンする。
「ミシャ!オリカ!シュレリア様!!」
騎士ライナーは三人に呼びかけたが、返事はない。
「どうしたんです?あいつを助けないと!!」
「助けると言っても、所詮は女嫌いなライナーでしょ?そりゃ、その気もなくなるわよ」
ちびミシャが言った。
「そうだよ。それに、ライナーが理想とするあたしたちに叶うわけがないって気づいたんでしょ」
陰のあるオリカが言う。
「あなたもここで消え、吸収されるが良い」
冷厳なるシュレリアはELMA−DSを召喚して、ライナーを攻撃した。
「うわああああああああ!!!」
爆風。
騎士ライナーのいた場所は何もなくなった。
「さあ、予定通り、もう一人のライナーも消しましょう」
シュレリアたちは立ち去ろうとする。
「待ちなさい」
本当のシュレリアが止める。
「何?今更何の用が・・・」
振り返ったシュレリアはミシャとオリカに支えられた騎士ライナーを見て、言葉を止めた。
「そう。あの攻撃を防ぐとはね」
「わたしたちに勝てる気でいるの?」
ちびミシャが不敵に笑った。
「偽者のくせに」
陰気なオリカはやっぱり口が悪い。
「偽者はあんたたちの方でしょう?」
ミシャが自信を持っていった。
「昔のあたしたちなら、躊躇したかも知れない」
オリカが続ける。
「でも、私たちはもうそんなことで揺らいだりしません。ライナーと私たちの絆はその程
度のものではないのだから」
「伊達にこれまで長い旅を続けてきたんじゃないんだから!」
「最後までわたしたちに付き合ってダイブしてくれたライナーをこんなところで見捨てる筈がないわ」
「その証拠を見せてあげましょう」
三人は騎士ライナーを守るようにして立つと変身を始めた。
738名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:15:18 ID:8qzf8EFf
「この世にライナーがいる限り」
「この世に詩がある限り」
「華麗なる愛を謳って見せます。シンガーエンジェルズ推参!!」
「(言えない。俺には絶対に言えない・・・)つーか、少し違うんじゃないのか?」
変身した彼女達は、オリカはマルローネ、ミシャはエルフィール、シュレリアはリイタ
のコスチュームに変わっていた。シンガーエンジェルというにはキャラが違う。
「いいのよ、別に。これはライナーがわたしたちの最後までダイブした証なんだから」
現実のミシャも何故かコスチュームに合わせてちびになっていたが、その辺は精神世界
だからアリなのだろう。
「くっ!」
リンケージのシュレリアは体勢を整え、詩を歌い始めた。残りの二人もそれに倣う。
シャドウと華とスラッシュソードが召喚される。
「遅いわね」
ミシャは遅れて歌い始めたが、バーストスピードは先に歌い始めた三人よりも早かった。
あっという間に黒い天使が召喚され、その力は極限まで高められる。
「疾風迅雷!!」
「セラフィフライア!!」
オリカも同時に魔法を発動し、白と黒の雷が融合された稲妻が詠唱中の三人を襲った。
未完成の魔法ごと吹っ飛ばし、完全に無力化する。
「ライナー!止めを」
シュレリアの呼びかけで、エナジーフィルの守護を受けた騎士ライナーが次々と三人を
切りつけ、彼女達は消えていった。ライナーの心の中に戻ったのである。
「あっけないものね。所詮は偽物ってとこかしら」
「あの私たちはどうやら、過去の私たちのようでしたからね。詩魔法自体も弱いものばかりでしたし」
「ねえ、それより、中坊ライナーは?」
武装ライナーを中坊呼ばわりにするのはオリカである。
「あ、そうだ。早く助けださないと」
騎士ライナーは瓦礫に飛び込んで、ライナーを探した。女嫌いで武装していて、中坊ら
しいが、放ってはおけない。
三人のRTたちも協力してやっと瓦礫に埋もれた中坊ライナーを見つけたが、彼は虫の息だった。
「早く回復魔法を!」
「うん」
オリカがライフシャワーを唱えたが、変化がなかった。ミシャの極楽金丹でも同様である。
「どういうこと?」
「これは・・・」
シュレリアが中坊ライナーの頬に触れて確かめる。
「生命力がないという問題ではないようですね。どうやら、ウイルスに感染されているようです」
「何だって?じゃあ、パージャを・・・」
「いえ。パージャで分離して倒す、という方法は取れません。この子の中にいるウイルス
はごく小さなものなので、私たちが攻撃しても無駄です。また、再生と複製能力が高く、
一匹や二匹倒しても意味がないのです」
「この子、体温がどんどん下がってるわよ」
ミシャが心配そうに言う。
「寒いなら、ミシャちゃんの氷護とか、あたしのフレイメアで何とかならないの?」
「属性攻撃とは違いますから。この子の身体を温めつつ、回復魔法とウイルス除去のために
直接この子の中に詩を送り込むしかありません」
シュレリアは目をつぶって考え込んだ。
「それじゃあ、宿屋にでも連れて行こう」
騎士ライナーの提案で、一行は宿屋に移った。
739名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:15:54 ID:8qzf8EFf
「このままこのライナーが消えたらどうなるの?」
 ミシャが疑問を口にした。
「それは・・・俺が倒して吸収するというわけとは違うから、多分ウイルスに感染して
いる別の俺に吸収されるんだろう。その場合、こいつは完全に俺の中から分離してしまう」
「つまり?」
「結果的には“女嫌い”だという部分に対する外的な干渉を全て受け付けなくなるだろうな。
それは俺が後でこいつを吸収したライナーを倒しても変わらない。俺の精神的な構造の中
に女嫌いを強い形で抱え込むことになる。それも歪んだ状態で」
「じゃあ、早く何とかしないと!」
オリカが焦っていった。
目をつぶってずっと考え込んでいたシュレリアがやっと言葉を発した。
「方法はあります」
「本当ですか?」
「本当?」
ミシャとオリカが同時に言う。
「それには、ミシャとオリカさんの協力が必要です」
「俺も手伝います!」
「いえ、ライナーにできることはありません」
シュレリアは断言した。
「ただ、この方法は、あの、ちょっと、」
「あたし、何でもやる!ライナーのためだもん!」
「わたしもよ」
「お、俺にできることがないってどういうことですか?」
シュレリアはライナーを無視して、オリカとミシャに向き直った。
「この方法は、ちょっと、恥ずかしいですよ?」
「え?」
「どういうこと?」
シュレリアは意を決して言った。
「このライナーの中のウイルスを消すには、単に分離するだけでなく、同時に倒す必要が
あります。それから、弱った身体を回復させ、温める必要もあるのです。それらを全て同
時にやりつつ、完全に全身に回った全てのウイルスが消滅するまで続ける必要があります。
それには私たちが交代で、詩を歌い続ける必要があります。ここは精神世界なので、その
詩についてはある程度応用が利くのですが、イメージのこともありますし、最も効果的に
ライナーの身体に詩を浸透させ、温めるにはあることをしなければなりません」
シュレリアは回りくどい言い方をする。
「それでどうするんですか?」
「シュレリア様!」
「あの、それはつまり・・・」
シュレリアはぼそぼそといった。
740名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:16:30 ID:8qzf8EFf
「聞こえないよ。もっと大きな声で・・・」
オリカが焦れて促した。
「は、裸に、」
「え?」
「裸になって、ライナーと抱き合って、温めるんです」
シュレリアはやっと聞こえるくらいの大きさで言った。
「は?」
「雪山とかで、やるじゃないですか。あのベタな感じで何ですけど。私たちレーヴァテイ
ルは音が起源の生命体ですから、特に精神体は完全に音の波長が常に身体を覆っています。
詩を歌うことで、身体全体から音が生まれるわけです。だから、全身を患部に当てて、直
接詩を送り込むことで、より強くその効力を発揮することができるのです。ライナーの中
の状態を確認しやすいですし、また、温めるというイメージも保ちやすいんです。お二人
が嫌なら、私だけでも・・・」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!!何を言ってるんですか??」
騎士ライナーはもう完全に取り乱していた。
「幸い、相手はまだ完全には大人でないわけですし」
「いや、でも、それは、」
「命がかかっているわけですし」
「あくまでも精神世界でのことで、本当に裸で重なるわけじゃないのよね」
ミシャがちょっと顔を赤らめていった。
「み、ミシャまで?いや、待てよ」
「そうだね。ライナー自身は意識を失っているみたいだし。それに、この方法なら、ライ
ナーの女嫌いな部分もなくなるんじゃないかな」
オリカも反対はしないようだ。
「待てって!いいじゃないか。こいつがいなくなったって、ちょっと女に対して苦手意識
があるとか、鈍いとか、その程度のことだろ?」
「ライナーは黙ってて!」
ミシャがぴしゃりと言った。
「これはもう、ライナーだけの問題じゃないの」
オリカがきっぱりと言う。
「じゃあ、決まりですね」
シュレリアはほっとしたように言った。
「一刻の猶予もないですから、すぐに始めましょう。ライナーは外で待っててください。
まだ、この階層のライナーの人格もいますし、警戒はしておいた方が良いでしょう。必ず、
このライナーは助けます。だから、あなたは私たちを守るという使命を守ってください」
シュレリアはそう騎士ライナーに有無を言わせぬ調子で言うと、ライナーを締め出した。
ライナーは混乱した頭で暫く唸っていたが、仕方なく、表に出て、頭を抱え込むのだった。
さあ、そんな感じで次回は未だにレベル4だ。少なくとも前半はなるべくエロくするが、どう展開するかは分からねええええええ。
741名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:25:46 ID:lcwZS0hG
>>740
GJ、次回も期待だな。うはwwwwwwwwwおkwwwwwww
742名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 21:27:08 ID:i8CgDsnI
全部書いてから投下するのは無理?
果たしてこれはエロパロに投下すべきものなのか
キャラスレでもらった阻止とかアホなことしてるのが原因か
743名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 22:04:25 ID:ZRobbmBX
>>740
乙。超乙。

>>742
あんまりケチケチしたこと言いなさんな。
じきにエロくなる言ってんだから見守ろうや。
ちうか気に入らないなら自分で熱いパトスを投下するのもアリですぜ。
744名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 23:51:05 ID:da9kOXs0
RPG最萌トーナメント
http://www.geocities.jp/rpgsaimoe/index.html
アルトネリコのプレイヤーは絶対数が少ないので本命以外のキャラにも支援頼む.

3/24 第7組  スピカ・ニール
3/24 第8組  亜耶乃(アヤノ)・ライザー・エルデューク
3/25 第10組  メイメイ
3/26 第11組  クレア・ブランチ
3/26 第12組  波摩(はま)
3/27 第13組  クルシェ・エレンディア
3/28 第16組  シュレリア
3/30 第19組  彌紗(ミシャ)・アルトセルク・リューン
3/30 第19組  リルラ・ロス・レーテル
3/31 第22組  オリカ・ネストミール
745名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 09:46:04 ID:xUXEtjfu
ライナー、初出勤の日。
ライナー「いよいよ、今日から俺もエレミアの騎士に・・・! あ、シュレリア様。」
シュレリア「よく聞けクソ虫ども! 貴様らは騎士団入りを希望した史上最低の存在だ。
      いままで育ててくれた家族、共に過ごしてきた友人は貴様らに裏切られたわけだ。
      クソの役にも立たないクソ虫どもが今ここにいる。
      だが──
      見込みのあるクソ虫どもだ。
      私はシュレリア。 本日をもって貴様らのボスとなる。おめでとう諸君。
      ようこそエレミアの騎士団へ」
ライナー「・・・。」
746名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 12:34:16 ID:R2BEx97K
ここでライナー(女体化)×オリカだ
747名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 20:00:02 ID:v4NRnCaD
アルトネリコ この世の果てで終わり続ける少女
748名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 20:27:51 ID:f1RjDbU3
アルトネリコ この世の終わりで果て続ける少女
749名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 23:05:56 ID:YMDcLdga
ミシャに逆レイプされるライナーまだー
750名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 14:51:39 ID:N+AQcNdV
アルトネリコ この少女の終わりで続ける果て世
751名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:25:04 ID:QnOpEB/h
レベル4続き

宿屋の一室。
三人のレーヴァテイルに貞操を奪われようとしている厨房(13、14歳)ライナー、もとい、ライナーを救うべく、その裸身を露わにしようとしている健気な三人のレーヴァテイル。
オリカはバブルパッション、ミシャはYシャツ姿、シュレリアは比較的脱ぎやすいと
いうことで、サマーブリーズに着替えていた。
ライナーには毛布がかけられていて、すでに上着やズボンは脱がされている。女性が怖
くて、武装していたライナーは身体中に様々な武器を仕込んでいたが、今はパンツ一枚
以外、何も身につけていない。
彼が女嫌いになった理由にはレベル2でのことが少なからず糸を引いているのではない
かと思われるが、それに薄々気づいているのは外で待つ騎士ライナーのみである。
「いいですか」
シュレリアが顔を赤らめたままオリカとミシャに語りかけた。
「これは私一人で何とかできる問題ではありません。あなたたち一人でも駄目です。三人
が協力して、初めてこのライナーを救うことができます。だから、なるべく私情を捨てて、
お互いに自分の仕事をこなしましょう。一人で無理をしないように。ライナーの中のウイ
ルスは複数で、強力ですから、消耗したら交代するようにしてください。多分、一回りく
らいでは完全に回復させられないと思いますから」
シュレリアは前掛けを外し、ファスナーを下ろし始める。
「まず私がライナーの状態を確認しつつ、有効な詩を紡ぎますから、二人はそれを参考に
してください」
自分以外の誰かがライナーを抱くという展開には少なからず嫉妬心が生まれるものだが、
それはこの際、耐えるしかない。あくまでもライナーを救うためである。それに、ライナ
ーがやや低い年齢の姿だというのが救いである。
一番手がシュレリアというのはこの中で一番、対ウイルス戦の経験者だからである。変
に揉めるよりはと、ミシャは自ら最後の順番を選択した。忍耐力が一番あるということも
あるし、しんがりを務めるにはそれなりに能力も必要だ。
シュレリアは下着姿になると、おずおずと毛布の中に潜り込み、ライナーの隣に寄った。
毛布の中で、下着を脱いで、その後、やや躊躇してからライナーのパンツも脱ぎ下ろした。
全身に回ったウイルスを除去するためにやむを得ない処置として。
隣で眠っているライナーは年齢が幼い為に、シュレリアと同じくらいの身長だった。
レアードの息子であるライナーを知ったのは随分昔からだが、それでもその頃はやんちゃ
な坊やと言った印象で、特に関わりがあるわけでもなく、顔見知りという程度のものだった。
管理者としての彼女はあらゆる者と距離を置き、常に中立をはかっていたので、ライナー
自身からしても遠い存在だったろう。そんな彼が騎士見習いとして入隊して、エレミアの
騎士となるまでにはまだ数年を要する。
752名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:25:40 ID:QnOpEB/h
彼女からすれば、人間は物凄い勢いで成長する。この男の子が僅か数年で、あの青年に
成長するのだから、人間とは凄い生き物だ。自分は千年近く生きても殆ど変わりがないと言うのに。
シュレリアは羞恥に顔を赤らめながら、そして自分の心臓の鼓動の早さを自覚しながら、
ライナーを抱きしめた。その身体は驚くほど冷たく、命の火が消えようとしているのは明
らかだった。精神的な死も、何らかの形で肉体に影響を及ぼすことを考えれば、やはり一
刻の猶予もない。
彼女は全身で(ミシャやオリカの視線を意識しないように)、集中してライナーの身
体をまさぐり、その内部に巣食っているウイルスをスキャンした。いまや、ウイルスはラ
イナーの精神構造体を分解し、それらを栄養源にして増殖している。
大体の感触をつかんだ後、紡ぐべき詩を構築する。彼女自身、精神体なので、それは容
易い。もっとも、この詩は現実世界で使えるようなものではないが。
シュレリアはライナーの頭を自分の胸に当てながら、歌い始めた。詩は彼女の喉や口か
らだけでなく、全身から波動として現れ、ライナーの中へ浸透する。
ウイルスを排除しつつ、ライナーの回復力を改善させるのだ。冷たく、生気の感じられ
ない部分を探しては自分の身体を接触させて、その部分を癒した。ライナーの身体は次第
に温まり始めていたが、その代わりシュレリア自身の力が奪われていく。
自身が倒れれば、今度は自分がウイルスに浸食される。ある程度の頃合を見て、オリカ
と引き継ぐ必要がある。だが、ライナーと裸で抱き合っているということが、彼女にとって
例えようのない幸福感を与えていたので、中々その気になれない。
「シュレリア様」
オリカに声をかけられて、シュレリアははっとした。
「シュレリア様、顔が青いですよ」
いつの間にか彼女はかなり力を消耗していた。唇は震え、詩の力も十分に発揮できない。
「ごめんなさい、オリカさん。後は宜しくお願いします」
シュレリアはやっとライナーから身を離して、毛布から抜け出した。今度は自分自身が
回復する必要がある。
「任せて」
オリカはどきどきしながら、毛布に潜り込み、中でバスタオルを外した。最初の頃より
はやや赤みを帯びてきたライナーの顔だが、未だその身体は冷たいままだった。レベル2
で子供のライナーとお風呂に入ったものの、あれは完全に幼かったので、こちらが恥ずか
しいということはなかったが、今回は違う。
途中で目を覚まさなければ良いが、と思いつつ、オリカはゆっくりとライナーを抱きし
めた。小さな身体だが、ところどころごつごつしている。ついつい身体の内部のことより
も、外側のことを気にしてしまうのを抑える。
ウイルスの状態をスキャンして、オリカも詩を歌い始めた。
753名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:26:16 ID:QnOpEB/h
時折、身体を動かして、自分の肌とライナーの肌が密着するようにする。興奮と羞恥で
目が回りそうだったが、何とか抑えた。気のせいか、以前にもライナーと密着したような
気がする。その時は自分も随分積極的だったようだが、少なくともライナーも自分も裸で
はなかった。
自分が裸なだけでなく、相手も裸だというのが気恥ずかしさを増進させる。裸でただ抱
き合っていることの方が、よっぽど恥ずかしいし、何だか直接的だ。気を紛らわそうとし
ても、オリカはライナーのあの部分が気になって仕方がなかった。
直接手をやって触ってみたいとか、見てみたいという欲求をかろうじて避けているので、
オリカの詩の集中力はやや欠いたものになる。
で、オリカもミシャに言われるまで、自分自身の状態を把握することができなかった。
気づいた時にはかなりの力を消耗していたのだ。
「わたしが代わるわ」
「うん。お願い」
ミシャに交代した。
ミシャは毛布に入る前に、Yシャツを脱いだ。待っている間に覚悟は決まっていたし、
やっと自分の番が来たという思いもある。
毛布の中で下着も脱ぐと、すぐにライナーの身体を抱き寄せた。
やっとこうすることができた。そんな安心感が彼女を包んだ。
ライナーは大分温かみを帯びていたが、まだ自分で体温を作り出せるほどには回復して
いないらしい。ミシャはライナーを抱きながら、ライナーの匂いを感じ、思わずライナー
の頭にキスをした。
それを見ていた二人が声を上げたが、気にしない。
ミシャは詩を歌い始めた。今まで歌ってきたどんな詩よりも想いを込めて。レーヴァテ
イルの使う歌は攻撃や癒しの詩が主だが、状態を変化させることのできるものは少ない。
相手を魅了する詩があれば良いのに、などと考えたことは何度もある。
そんな方法でライナーの心をつなぎとめても仕方がないのだが、ついそう思ってしまう
のは仕方がない。ただ、そんなものがあったら、多分、オリカやシュレリアと歌合戦をす
る羽目になるだろうが。
「う・・」
「ライナー?」
今まで昏睡状態だったライナーに初めて反応があった。
シュレリアとオリカもライナーの側に顔を寄せて確認する。
「まだ、意識は戻りそうにないわね。でも、大分回復したみたい」
ミシャがほっとして言ったが、シュレリアは注意を促した。
「回復しかけが一番、危ないのです。ウイルスの方も改めて攻撃を再開するでしょう」
その言葉に気を引き締め直したミシャは改めてライナーを強く抱きしめた。確かに内部
のウイルスの数は減少しているようだが、その動きが活発になっている。
754名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:26:52 ID:QnOpEB/h
ミシャは歌いながら、ライナーの身体に触れた。首筋から背中に手を当てて、ウイルス
が活性化している部分を探す。今まで浅い息しかしていなかったライナーが、次第にはっ
きりとした呼吸をし始めていた。
息が首筋にかかって、ミシャは段々と変な気分になってくる。
ともすれば、淫らな気分になりそうな自分を抑え、あくまでもウイルスをスキャンして
退治することに集中する。もし、この部屋に二人っきりだったら、正直抑えられたか、自信がない。
「ミシャ、気をつけて。多分、ウイルスはその内、私たちの詩を邪魔しようとする筈よ」
シュレリアが注意を促した。
その言葉通り、ウイルスの動きに変化があった。それに応じるようにライナーの身体も
動き出す。最初はみじろぎする程度だったが、詩を嫌がるようにミシャから離れようとし出す。
ミシャはそれを押さえつけながら、歌わなければならなかった。横から抱いているだけ
だと離れてしまうので、太ももでライナーの身体を挟んで上に乗る。
更に胸を押し当て、上半身の動きも封じる。
「やっ」
思わず声を上げてしまったのは、ライナーが手でミシャの身体を押しのけようとしたか
らだ。その際、ライナーの手がミシャの胸に触れた。
始めのうちは暴れるだけだったライナーの動きは、次第に目的を持っていく。ウイルス
の目的は詩を止めさせることだ。ライナーをどう動かせば、詩が止まるかを学習していく。
「あ」
思わず反応する身体を、声を抑えて、何とか詩を続けていたミシャだが、ライナーの手
が意志を持つように動き出したのには耐えられなくなった。
「ん、うんっ」
「やだ、ライナー」
ライナーの手がミシャの胸をもみ始めたときには、実はライナーの意識が戻っているの
ではないかと思ったくらいだ。
その光景を見ているオリカやシュレリアも平静ではいられなかった。止めさせたいとは
思うが、そうもいかない。ただ、互いに身体の芯から湧き上がる何かを感じる。
「ん、はあ」
歌い続け、動き回るライナーを押さえ、ライナーの手の動きを耐え続けることで、ミシャの
精神力はあっという間に消耗してしまう。ミシャはこの後の展開に不安を感じながら、
毛布をのけて、這い出した。
「シュレリア様。ウイルスを完全に消滅させるのに、後どれくらいかかるんですか?」
「分かりません。まだ暫くかかりそうですが・・・」
シュレリアも先のことを考えて、不安になった。問題はウイルスの学習能力だ。今は
まだ、身体を離そうと抵抗するのと、胸を少し触る程度だが、こちらの反応に合わせ、
その手段を変えてくるとすると・・・
755名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:27:27 ID:QnOpEB/h
それでも、シュレリアは再び、ライナーを抱いて詩を歌い始めた。
「う、ふぅん」
ライナーはすぐにシュレリアの胸を触り始めた。最初は乱暴にまさぐるだけだったが、
その力を強くしたり、優しくしたりして、こちらの反応、詩に対する集中力が切れる隙を
つこうとする。
「いやっ」
ライナーがシュレリアの乳首をいじり始めた。反応があるとなると、執拗にそこを攻め
始めるから始末が悪い。
声を上げないように、歌い続けるようにするが、どうしても集中力が途切れてしまう。
ライナーはシュレリアの身体中を探るように手を移動した。背中や首筋、脇腹などから
お尻の方にも手が回ったが、シュレリアは耐えた。触れられたとき、余計な反応をしなけ
れば、それと気づかれはしない。
むしろ、それとなく、こちらが誘導してしまえば良いのだが・・・
「あっ!」
ライナーの手が、あの部分に触れたときは、思わず声が出てしまった。
最初は撫でられるだけだったのだが、次第に指を使って、一つずつ確かめるようになぞ
っていく。その度に、シュレリアは小刻みに反応しては小さく声を漏らした。
手で抗うべきなのかも知れないが、そうすると結局、歌うことよりもただ、抵抗するだ
けで、時間が過ぎてしまう。相手の攻撃に耐えながら、こちらも攻撃を続けるしかないの
だ。相手の学習能力が高いか、こちらのウイルス駆除力が高いかの勝負である。
シュレリアは強く意志を持って、詩を続けた。ライナーの手の攻撃は次第に激しく、巧
妙になり、また、シュレリアの弱点を学習していく。シュレリアは完全に濡れていたが、
よく耐えた。この状態でオリカと代わるのはどうにも悔しかったが、それでも仕方がない。
「オリカさん、お願いします」
シュレリアは喘いで言った。
オリカは返事ができなかった。
さっきから、ミシャやシュレリアが責められてるのを見て、頭の中がおかしくなりそう
だった。嫉妬する思いもあるし、自分の番が来て欲しくないような、それでいて来て欲しい
ような、そんな混乱した思いだった。
それでもシュレリアに促されて、毛布に入り、ライナーを抱く。
ふとんの中は湿っていて、湿気が中にこもっている感じが嫌だった。ライナーは早速、
オリカの豊満な胸をもみ始めた。覚悟してはいたが、思わず声が出てしまう。
「あん、んっ・・ん」
どうせ触られるなら、普通の年齢のライナーの方が良かっただろうか。中学生くらいの
ライナーでは少し物足りない。
756名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:28:04 ID:QnOpEB/h
いや、そういうことではないのだ。あくまでもこれはウイルス退治なのだから、気にせ
ず歌わねばならない。
しかし、オリカは閃いた。
一方的に攻撃されるだけだから、駄目なのだ。攻撃は最大の防御なり。
オリカは馬乗りになるとまず、ウイルスが多くいる場所をスキャンした。まず見つかっ
たのはライナーの腕の付け根の辺りである。
「よ〜し」
オリカはその部分に口を近づけて、キスをするように詩を歌った。その効果はてきめん
で、より強力に詩の効果を発揮する。
「ちょっと、オリカ!何やってるのよ!」
ミシャが思わず声を上げたが、オリカは身振りでその意図を示した。あくまでもウイルスを倒すためである。
オリカの攻撃で、ライナーの動きが一時的に止まった。オリカはウイルスの集結箇所を
探しては、直接詩を当てて、集中的に攻撃をしていく。
しかし、追い詰められたウイルスは更にライナーの身体を動かして、反撃に出た。
詩を歌うわけでもないのに、手だけでなく、ライナーの口を使って、オリカの身体に触れ始めたのだ。
オリカの行動を真似しただけなのだろうが、結果的には相手に新たな手口を与えたことになってしまう。
「いや、やっ、や、やだ」
胸を両手で優しく揉まれた後、乳首を舌でなめられて、オリカは思わず攻撃の手を緩め
てしまう。守勢だったライナーは攻勢に転じ、今度は激しく胸をもみ、しゃぶり始める。
更にその手がオリカのあの部分に触れ、シュレリアで学習した手際の良さで、巧妙な攻
撃を再開した。オリカは思わず腰を上げ、腕を払おうと抗ったが、それは逆効果だった。
相手が嫌がる部分こそが弱点なわけだから、ライナーの手は更にその力を強めた。
ライナーの精神体が13、14の年齢で構成されていたのでまだ良かったが、そうでな
ければとっくに組み伏せられていただろう。
ライナーは右手でオリカの下半身を攻めながら、左手でオリカの頭を引き寄せた。
「ひゃあうぅ!」
その際、首筋に指が触れて、オリカは全身に鳥肌を立てた。
ウイルスはその反応を見逃さない。即座に首に腕をからめ押さえつけると、首筋を中心にキス攻撃を始めた。
反射的に立ち上がろうと腰を下ろしたところで、すかさず指を入れられてしまう。すっ
かり塗れそぼったオリカはその指を容易く受け入れてしまった。
「ひぃやぁやややああああああ!!!」
抗いようがなくなったところで、首筋から鎖骨の辺りへと唇と舌が這い、オリカはその
快感に我を失いかけた。もうこのまま、されるがままに身を委ねたい。
自ら、腰を動かそうとするのに抗って、オリカは何とか意志を取り戻す。
「ごめん、ミシャちゃん。あたし、もう歌えない」
必死の思いで、涙ながらに懇願する。
757名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:28:40 ID:QnOpEB/h
「分かった。どいて」
ミシャがオリカに代わった。
ミシャはシュレリアやオリカの様子を見て、戦略を練っていた。
確かに、単に守勢に回っているだけでは駄目だが、あまり攻めすぎるとやぶ蛇になる。
まず、ミシャはこれまで通り、ライナーの身体を抱きしめてから、詩を歌った。ライナ
ーは詩を止めさせる為に、ミシャの身体に舌を這わせ、撫で回し、触れ、いじり回した。
「あ、ぁん。うん。ん、あはぁ」
時々、声を上げたが、ミシャは耐え続けた。彼女は耐えることには定評がある。オリカ
よりも、シュレリアよりもずっと忍耐力があるのだ。
シュレリアは感度がありすぎるし、オリカには弱点がある。ミシャ自身、感じないわけ
ではないが、彼女は自分の中の快楽や感情をコントロールする術をよくわきまえているの
である。
ライナーの指がミシャの中に入って、中をかき回そうとする。ライナーの年齢が幸いし
てその指の長さがあまりなかったのが良かった。その拙さが時に武器になることもあった
が、ミシャ自身も開発されていないので、痛みがそれを紛らわせた。
ミシャは受けに回りながら、時折反撃に出た。オリカを倣って、ウイルスをスキャンし
ては、直接詩を当てることで消滅させる。ウイルスが分散したら、身体中を包むようにし
て詩を歌うなど、全て相手の動きに合わせて対応した。
効果的な対応で、弱体化して最後の抵抗をしていたウイルスは次々に陥落した。
殆どのウイルスが消滅したことを確認して、ミシャは一息ついた。その時。
ミシャは下腹部に反応を感じて、心拍数を上げた。
「え?・・と」
ミシャが動揺しながら少し身を起こしたとき、ライナーがうっすらと目を開けた。
「ライナー!」
オリカが声を上げて、側に寄った。ライナーの目はまだ焦点が定まっていなかったが、
呼びかけに反応があった。
「大丈夫ですか?ライナー」
シュレリアも側に寄り、ライナーの手を取った。
「お、オリカ?ミシャ・・・シュレリア様・・・」
弱々しく声を出す。
「あなたはウイルスに感染していたのです。まだ動いてはいけませんよ」
「あたしたちのこと分かるの?」
「分か・る・・」
ライナーの息は荒く、弱い。無理に身体を動かしていたので、ライナー自身の力も消耗しているのだ。
「ライナー。もう少し我慢してね。完全にウイルスを追い出すから」
ミシャは動揺を隠しながら笑顔で言った。
758名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:29:16 ID:QnOpEB/h
「ライナー。まだ女性が怖いですか」
シュレリアは優しく聞いた。
「いえ。もう怖くないです・・・俺の為に、皆が必死になって助けようとしてくれたのが
分かりましたから・・・凄く、温かいし、柔らかくて、気持ち良かったです・・・」
そのセリフがむしろ一番恥ずかしかった三人だった。
「んっ」
ミシャが悲鳴を上げた。ライナーの手がまた動き始めたからだ。
「ちょっと、ライナー、どさくさに紛れて、」
しかし、ライナーはあまり反応をしなかった。
「まだ、身体の感覚が、戻ら・・ない」
再び意識を失いかけるライナーを見て、シュレリアははっとした。
「まだ、完全にウイルスが除去されていません。撲滅しないと」
それから急に赤くなって、ミシャにおずおずと尋ねた。
「あの、ミシャ。ライナーの身体に変化はありますか?」
「ひえ!?え、えええと」
ミシャは慌ててしまい、どう答えれば良いか分からなくなった。ただ、その反応が答を示してもいた。
「・・・変化があるんですね。でしたら、詰めの段階に入る必要があります」
シュレリアは消え入りそうな声で言った。
「変化?詰めの段階って、何のこと?」
オリカは状況が分からない。
「つまりですね。ライナーの体内に溜まったウイルスの残党と死骸を体外に放出する必要
があるのです。回復しかかっているライナーにはその準備ができている筈なのですが」
「え?ライナーが吐きそうだってこと?それともトイレとか??」
オリカはまだ分かっていない。
「そうではなくて、その、特殊な形で、溜まっているので、出してあげないと」
「そ、それって。もしかして、わたしたちの中にってことですか?」
「ち、違います!そんなことをしたら、今度は私たちがウイルスに汚染されちゃうじゃな
いですか。そうではなくて、その、別の方法で」
「何?ミシャちゃんとシュレリア様だけで。あたしにもちゃんと分かるように教えてよ」
オリカはやっぱり分かっていない。
「私の口からは・・・ミシャ、説明してあげて」
「わたしの口からですか!!?」
真っ赤になったミシャだが、暫く逡巡した後、オリカに問い詰められてようやくぼそぼそと説明し始めた。
「聞こえないよ」
他に誰もいないのに、ミシャはオリカに顔を寄せて、耳打ちした。
「やだ、ミシャちゃん。耳に息吹きかけないで・・・え?どういう・・えええええええ!!!」
ようやく事情が分かったオリカも顔を真っ赤にして、両手で顔を隠した。
759名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:29:51 ID:QnOpEB/h
「躊躇している場合ではないですよ。また、ウイルスが盛り返してくるかも知れませんし。
今度は、三人がかりでやりましょう。全力で一気にかたをつけます」
ミシャはためらいながらも身体をずらし、自分とライナーにかかっていた毛布をどかした。
ライナーの身体が露わになり、先ほどからミシャの下腹部に当たっていたものがお披露目された。
「可愛い・・」
オリカが思わず口にする。
それはまだ赤かった。
「あの、手で、するんですか?」
「私にも良く分かりませんけど、データによれば、手とか、口とか、胸とか、それから、
足とかも使うらしいです。この場合はウイルスの除去が目的ですから、手で触れて、後は
詩で何とかなると思います」
「口でしたりするの?」
 オリカは未知の領域の知識を得て、訳も分からず興奮した。
「あ、飲んだりしたら、駄目ですよ。表面に触れるくらいなら、ウイルスが進入すること
はありませんけど、体内に取り込んだりしたら、また大変なことになりますから」
「とりあえず、誰がやるの?」
ミシャはもう覚悟を決めていた。
「一度くらいだと全部は出ないでしょうから、何回か試す必要があると思います。それか
ら、残りの二人は体内に詩を送り込むことになります。一人は身体を当てて、もう一人は
口から・・・」
つまり、一人は人工呼吸、一人が身体を押さえつつ肌を合わせ、もう一人は毒を吸い出すと、
そういうわけだ。それらを同時に、完全にウイルスが消えるまで繰り返す。
問題は順番だった。一体誰が、最初に何をやるのか。
感情が入ると決まらないので、合理的に判断することになった。経験のなさは全員一緒
なので、知識だけはあるシュレリアが統括する意味も含めて真ん中。一番度胸があるオリ
カが下。体力が回復しきっていないが、歌い続けることには自信があるミシャが上になった。
何とか体勢も決めて(どんな体勢やねん)、ウイルス駆除を開始する。
ミシャがライナーに口づけをして身体の内部に詩を送り込み、シュレリアは歌いながら
ライナーを抱き、オリカが隙間から手を伸ばし直接刺激する。
「やだ。可愛い。どうすれば良いの?」
「とりあえず、手でウイルスの反応あるところを確かめて、刺激してください。口でする
かしないかは個人の判断に任せますから」
760名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:30:27 ID:QnOpEB/h
シュレリアの指示に従って、始めは恐る恐るだったオリカの手の動きも適切になってきた。
「凄い。どんどん固くなってくよ〜」
感情が昂ぶったオリカは我慢しきれなくなって、舌を這わせ始めた。詩を歌うことも忘
れてはいないが、しなくても良いことまでし始める。
すでにミシャは唇を合わせるだけでなく、舌を入れていた。貪るようにキスを続ける。
反射的にライナーも反応しているがそれに物足りなさを感じ、ライナーの手を引き寄せて、
自分の胸を触らせる。
シュレリアも二人に乗せられて興奮していた。何度も繰り返し身体をこすり合わせて、身体中にキスをする。
レーヴァテイルの精神は深い部分でつながっているのだが、ここで塔を経由しないリン
クが生まれようとしていた。裸の精神が共鳴し合い、詩を通じて互いの感情や感覚まで共有し出す。
三人はもはや一つの生き物のように同じ意志と感覚と感情を一致させていた。
「ひあ!!」
唐突にライナーが放出して、オリカは悲鳴を上げた。彼女の顔に白濁した液体がべっと
りとかかった。この中で何億というウイルスが死滅しているのだ。
「うわぁ。凄い。ねばねばしてるよ〜」
メシジュースみたいだと思ったが、飲んではいけないらしい。
「代わりましょう」
今度はシュレリアが上、オリカが真ん中、ミシャが下を担当する。
放出したばかりなのに、ライナーはそそり立ったままだ。
ミシャはまず汚れたそれを舌で舐め上げて、綺麗にした。飲み込んではいけないので吐
き捨てるのだが、ふいに奇妙な欲求が湧き上がるのを何とか抑える。
声は喉から、そして腹から出るので、唇を動かす必要はそれほどないが、詩と舌の動き
を両立させるのは普通難しい。それを難なくこなすのはレーヴァテイル天性のものかも知
れない。唇や舌の動きがそのまま詩になり、身体全体がリズムを刻む。
シュレリアは遠慮がちにライナーの口を吸っていた。彼女はどこか陶酔しながら、キス
を重ねる。時々、ライナーの頭を撫でたり、軽く頬をつねったり、じっとその顔を見つめ
たりする。
オリカはライナーの手を自分の中に導いていじらせていた。もう一方の手は自分の胸や
首筋を触らせ、その快楽の波に合わせて詩を歌い続ける。もう無意味に自分を抑制したり
しない。自分の感覚と詩は完全に同期していて、乱れることがない。
程なくして、ライナーが果てたので、また交代する。
オリカがライナーにキスをして、ミシャが身体を押し付ける。シュレリアはゆっくりと
ライナーに舌を這わせながら、これまでにもまして美しい歌声を奏でていた。
この頃になると、三人の意識や自我はほとんど失われていた。彼女達はライナーを慈し
み、癒し、浄化していくだけの道具のようにも感じられる。勿論、そんなことはなく、彼
女達は自分の意思で行動しているし、例えようのない悦びをも感じている。
761名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:31:03 ID:QnOpEB/h
しかし、ライナー自身の意識は殆どないままで、全てが終わった後、彼が目覚めたとし
ても彼は何も覚えていないだろう。ただ、深層心理に刻まれるだけだ。
三度目の放出が終わった後は、三人は順番とか位置とかに関係なく動き始めた。それぞ
れが思い思いの行動をしたが、それらは調和と友愛の旋律を奏でるのだった。シュレリア
とミシャが一緒になめ、ミシャとオリカで挟み、オリカとシュレリアが詩を歌う。三人で
奏でるシンフォニー。
そして、完全にライナーの中からウイルスが除去されだ。
「終わりました・・・」
「ああ、もう。自分が何をやったのか覚えてない」
「何か、変な習慣ができそうな気がするよ」
三人とも服を着ることも忘れて仰向けに倒れた。
「これってもう、したのと変わりないですよね」
 シュレリアが息を切らせて言う。つーか、ある意味逆レイプじゃん?
「ライナーのことだから、何も覚えてないですよ、きっと」
さすがはミシャである。よく分かっている。
「でも、すっごい中途半端な気がするんだけど・・・」
オリカは欲求不満が溜まったようだ。
暫く休んで、起き上がったが、ライナーは眠ったままだ。その寝顔は病人のようだ。
「これって大丈夫なの?」
オリカがシュレリアに聞いた。
「仕方ありませよ。病気も同然だったんですから。それに、多分ライナーは相当苦痛だった筈です」
「え?ああいうのって気持ち良いんじゃないですか?」
 ミシャが驚いた。
「いえ、その、現実ではそうなんでしょうけど、これはあくまでも治療ですから。私たち
と触れてる部分は癒しがあった筈ですが、放出する瞬間は痛みを伴ったと思います」
「それってトラウマになるんじゃ・・・」
「それは多分、大丈夫です。全部克服していましたから」
「そういえば、外のライナーはどうしてるんだろう?」
オリカの言葉で他の二人も思い出す。かなりの時間(精神世界での体感時間だが)が過ぎている筈である。
「何か、会うのが凄く気恥ずかしいんだけど」
ミシャが顔を赤くして頭を振った。
「服を着て、呼びに行きますか。待ちくたびれているかも知れません」
シュレリアがスタンダードに着替えて、気を整えた。オリカとミシャもそれに倣う。
宿屋を出ると、騎士ライナーは剣の稽古をしていた。
「おっ、やっと終わったんですか」
ライナーは剣を振るのを止めて、振り返った。顔を合わせるのが気まずくて、三人は微妙に目を逸らす。
762名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:31:38 ID:QnOpEB/h
「あいつは?」
「中で寝てるわ」
「じゃあ、目が覚めたら合体してこの階層のライナー探しに行きましょう」
「え?合体って??」
オリカが妙に反応する。
「いや、人格を統合しておくだけだけど。パラダイムシフトってわけじゃないけど、この
先はある程度力が必要だから」
シュレリアが返事をしようとしたとき、背後で爆発が起きた。シュレリアもミシャもオ
リカも爆風で飛ばされ、前のめりに倒れる。
宿屋が木っ端微塵に吹っ飛んだのだ。地面の底から炎が上がり、大地が巨大なあぎとと化す。
ライナーは三人を助け起こしながら、穿たれた穴を覗き込んだ。それは地の底から抉られた穴だった。
「なんてこった」
「ねえ!あの子は?」
ミシャが叫ぶ。中学時代のライナーがいた部屋は今はもうない。
突如世界が揺れ動き、暴走を始めた。
「駄目だ。この階層は崩れる。この穴に飛び込もう」
「どういうことなんです?」
 シュレリアが説明を求めた。
「下の階層。多分、レベル8の俺が攻撃してきたんだ。レベル3の俺とそれからレベル4
の俺もやられたんだろう。階層の支柱を失ったことで、世界が崩壊しているんだ」
「それじゃあ、何とかしないと!」
「だから、この穴に飛び込むんです。これはレベル5にも通じている。せめてレベル5を味
方につけないと、あいつには勝てない」
「あいつって?」
「今は説明している暇はない。行こう」
ライナーは三人のレーヴァテイルを促して、先に穴へ飛び込ませた。
「ちくしょう。ウイルスのせいで、あいつが覚醒することになるなんて」
ライナーは一人歯軋りをして、悔しがった後、意を決して彼女たちの後を追った。
(次回はエロくないよ)
763名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:36:01 ID:wkkKoMMj
txtでうpするとか無理なん?
764名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:47:39 ID:BGh4WzwY
>>763
それはそれでスレの存在意義を否定しないか?

ともかく今回もGJ >>762
765名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:47:49 ID:wkkKoMMj
いちおー感想としては状況説明ばっかで山場がない(ように思える)からひたすら平坦な感じ
ここまでオリ設定全開だともうついていけません
ホントごめん
766名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:56:31 ID:UsEBndEk
長いな。
サイトでも作れば?
767名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 00:48:07 ID:LgSj7qv+
これはこれで俺は好きダナ。こういうのもまた良し。
768名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 11:53:59 ID:teL713c4
ミシャメインならなんでもいい俺

762氏gj!
769名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 20:21:39 ID:e7upJJ5u
OVAは酷い
オリカのパンツ以外見るべきところがないなんて……
フェイマもラードを詩で支援するだけでストーリーに一切絡まない
770名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 22:48:45 ID:Pm1Hc0YD
レベル5

ライナーたちはかろうじてレベル5に降り立った。
レベル8から通じる穴は、間の階層全てを貫いていたのだ。
「折角、あの子を助けたのに!」
ミシャが悔しそうに言う。
「また、ウイルスに汚染されちゃうの?」
あれだけ苦労してやっと退治したのに、水の泡である。オリカは身体の奥から熱くなるものを感じた。
「一つだけ、幸いなのは女嫌いな部分を直せた後ということですね」
シュレリアも脱力していたが、何とかそう言った。
「女嫌い、直ったんですか?」
ライナーが意外そうな顔で言ったので、三人は思いっきり焦った。
「た、多分ね。大丈夫だと思うの」
「それなら、そいつらを取り込んだレベル8を倒せれば何とかなると思うんだけど」
ライナーは珍しく自信なさそうだった。
「ライナー。レベル8って?」
シュレリアは気になっていることを聞いた。
「簡単に言えば、エスです。イドの化け物。全ての欲求であり、生存本能の根源ですよ。
ちなみに俺は超自我の代表格みたいなものなのですが、それ程力はありません。レベル8
はそれだけでなく、タナトスまで持っている。あいつに目覚められると俺はどうなるか分からない」
シュレリアは目を見開いて驚いた。
「ライナー?あなたがそんな難しい言葉知っているなんて、何だか夢を見てるようです」
「注目すべき点はそこじゃないんですけどね」
ライナーは苦笑した。
「井戸の化け物って?カエルか何かがいるの?」
オリカだけは分かっていない。ベタな聞き間違いで勝手な想像をする。
「馬鹿ね。そうじゃないわよ。人間の心の中の構成をいうの」
ミシャは説明しようとしたが、オリカに分かる形で伝える自信がなくなり、黙り込んだ。
「んーよく分からないけど、要するに悪魔ライナーってこと?」
「まあ、それが一番単純で分かりやすいかな」
ライナーは笑って答えた。ただし、天使ライナーは存在しない。それはこの騎士ライナ
ーのことを指す。だから、対比させるなら、レベル8はドラゴンのようなものだと言える。
「とにかく、俺はレベル1と2の力しか持っていない。あいつは恐らくレベル3と4を取
り込んだ。だから、せめて俺はレベル5と7を味方につけたいんだ」
「階層の人格って深いほど強いんじゃないの?」
 オリカは不思議そうに聞いた。
771名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 22:49:46 ID:Pm1Hc0YD
「人間の場合は必ずしもそうではないんだ。それに何だかんだといっても、有意識と無意
識の間には結構な力の差がある。そのバランスを取るのが自我なんだけど、それはお互い
の引っ張り合いで決まるしなぁ」
「本当に、どうしてあなたがそんなことを話せるのか、不思議でしょうがないですね」
シュレリアは結構拘る。
「レベル6は?」
ミシャはさっきのライナーの話で抜けている階層の人格について、質問した。
「あー、レベル6はどっちかって言うと、レベル8よりだから、元々勘定に入れていないんだ」
ライナーは申し訳なさそうに言う。
「それじゃあ、すぐに行動しましょう。かなり時間をロスしましたから」
シュレリアがリーダシップを発揮して言った。
階層を貫く崖となっている部分から離れ、歩き始める。この世界は星空に覆われていて、
やけに星が綺麗だった。元々、ソル・シエールは星がよく見える。
「何だか、ロマンチックだなぁ」
オリカが嬉しそうに言った。
「ホントね。暗闇は好きじゃないけど、これだけ星が瞬いてくれていれば、寂しくないわね」
ミシャも空を見上げていった。
「文明の停滞期には汚れた空が天を覆い、ろくに星も見れなかったと聞きます。その代わり、
地上に星が瞬いたという話ですが、皮肉なものですね」
シュレリアは感慨深げに呟いた。
「ところで、ライナー。この階層のライナーはどんな人格なんですか?」
「そうそう。レベル4のライナーとも会ってないわね」
「う〜ん」
ライナーは暫く黙って何かを探るように唸った。
「どうやら、この階層のライナーは力の象徴みたいですね」
「力の象徴って?」
「俺の精神の中で、主に力を担当する人格です。夢見がちで、考えなしに行動する奴」
「あはは。それってライナーそのままじゃん」
「オリカ・・・」
「ライナーはロマンチストなんですよ」
 シュレリアは笑顔でフォローした。
「レベル4の俺は現実主義者で主に知恵を担当します」
「今のライナーも結構頭良いと思うけど?」
「知識と知恵は違うんだよ。俺は情報と論理を持っているだけで、新しいものを組み立てる能力がないから」
「へえ」
オリカも感心してみせた。
772名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 22:50:22 ID:Pm1Hc0YD
「レベル2や3のライナーとはタイプが違うんですね」
「あいつらは過去の記憶がメインですからね。人格によって管理する記憶の領域が違うん
ですよ。だから、人格の死は記憶の消滅だし、記憶を失うということは人格の欠如を意味します」
ただ、記憶の管理者は交代することもある。人格と記憶は密接に関連しているが、そう
でない自由な部分もあるのだ。
町の明かりが見え出した。最近できたばかりの町のようだが新しい。基本はネモを元にしているらしい。
「よう。ライナー」
町の入り口で待っている男がいた。
「ジャック!」
「よく来たな。待ってたぜ」
ライナーはジャックに駆け寄ったが、ジャックはライナーを素通りして三人娘の下へ向った。
「待っていましたよ。お嬢さん方。ミシャ、相変わらず美しいな。オリカ、お前、本当に
そそる身体してるな。シュレリア様。疲れていませんか?良かったら、これから景色の良
いレストランで食事でも・・・」
「おい!ジャック。何だよ、俺を待っていたんじゃないのかよ」
「うるさいな。お前なんか待ってねえよ。さっさとここのライナーでも探しに行けよ」
「このアル兄はらしいわね」
「最初は空気が重いとか、幼いとか言ってたくせに」
「折角の申し出ですけど、私たちはやることがありますから」
シュレリアは丁重に断りを入れた。
「あーあ、やっぱ駄目かよ。全く、何でライナーばっかり・・・」
ジャックはぶつぶつ言い出した。
「何で、ジャックはそんなに意地が悪いんだ?」
「意地が悪いのはお前の方だろ、ライナー?どうして俺がレベル5なんだ!」
「結構深いところだと思うけど、不服なの?」
ミシャが不思議そうに聞いた。
「深さなんて関係ないんだよ。俺だってあの世界で楽しくやりたいのに!ライナー!俺をレベル6に連れてけ!!」
「レベル6って・・・?」
 シュレリアの問いを適当に誤魔化し、ライナーは別の話題を振った。
「ジャックにはリルラがいるじゃないか」
「冗談じゃねぇ!あんな子供っぽいの」
773名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 22:50:56 ID:Pm1Hc0YD
「それにしてもリルラって歳いくつなの?」
 オリカが訊ねた。
「アル兄がイム・フェーナを出たのが、6年前でしょ。その頃から知り合ってたわけだから・・・」
「成長すれば、結構な美人になるかも知れませんよ」
シュレリアが適当なことを言う。
「うん?でもなあ、それまでがなぁ」
ジャックは悩み始めた。
「そんなことより、この階層の人格がいるところに案内してくれよ」
「只じゃ教えられねえな」
ジャックは手を差し出した。
「何が欲しいんだ?」
「ミシャかオリカのどっちかくれ」
ガツン!
ミシャの鉄拳攻撃が決まった。
「わ、分かったよ。冗談だって。俺はライナーの中のジャックなんだから、逆らうわけないだろ!」
ジャックは涙目で町外れを指差した。
「この階層のライナーはあの町外れにある廃屋に住んでいる。せいぜい頑張りな。あいつ
は気合で青い獣を斬るような奴だからな」
ジャックはそう言って去ってしまった。
「結構強いってこと?」
「唸れ疾風!を生み出すくらいだからな・・・」
気合で何とかしようと修行した結果だ。
ジャックに言われた通り、廃屋へ向った。そこは昔の道場のようなところだった。何や
ら厳しい門構えと屋敷の雰囲気だ。広い庭は荒れ放題で、妙な器具や壊れた岩などが散乱
している。そして、それ以外に驚くものが転がっていた。
「これって・・・」
ミシャが戦慄した様子で言った。
「ウイルス・・・だよね」
オリカも息を呑んで、ライナーの肩にしがみ付いた。
そこには何百というウイルスの死骸の山が積み上げられていたのだ。
「どういうことです?」
シュレリアが警戒しながら、周囲を見渡した。
ライナーは壊れた建物の中に大声で呼びかけた。
「いるんだろ!出て来い!!」
物音がして、何者かが現れた。それは装束のようなものを着たライナーだった。
さしずめ、武闘家ライナーといったところか。
774名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 22:51:34 ID:Pm1Hc0YD
「よお。来たかライナー」
鷹揚とした様子で、気さくに呼びかけた。特に敵意などは感じられない。
「シュレリア様たちも来たんですか。大変だったでしょう」
「これはお前がやったのか?」
騎士ライナーは憮然として言った。
「ああ、そうだ。つい先日大量に発生しだしてな。雑魚なんだが、弱すぎて逆に面倒にな
ったから親玉もまとめて倒してやった。それからは平和なもんだ」
武闘家ライナーはあくびをかみ殺した。
「凄い・・・」
「大したものね」
オリカとミシャが感心して言う。
「それじゃあ、あなたは別にウイルスに感染しているわけではないのですね」
シュレリアは武闘家ライナーに確認した。
「ああ。俺がこんな連中にやられるわけがない」
さすがに自信に満ちている。心なしか体つきも普通のライナーより逞しい気がする。
「お前に頼みがある」
騎士ライナーは仕方なくといった感じで切り出した。
「この世界、俺の精神は今ウイルスに汚染されている。それだけならまだしも、あいつが目覚めちまったんだ」
「ああ、レベル8のことか」
「そうだ。そいつを倒すのにお前も協力して欲しい」
「嫌だね」
武闘家ライナーはにべもなく断った。
「やっぱりか」
「え?」
「どうして?」
オリカとミシャが納得できないという感じで問うた。
「こいつは強いけれど、協調性とか、助け合いということを考えない奴なんだ」
騎士ライナーは吐き捨てるように言った。
「当然だろ。俺は一人で充分強いし、誰かの為に何かをするつもりもない。ウイルスだろ
うが、レベル8だろうが、恐れるものは何もない。一人きままに、そして自由に生きるの
が一番だ。他人なんか、面倒なだけだろ」
「ライナーの中にもこういう人格がいたなんて・・・」
シュレリアも驚いている。
「どうしても協力しないというんだな」
「ああ。協力して欲しいなら、力ずくで来い」
武闘家ライナーは不敵に笑う。
「そんな。自分同士で戦うなんて」
「仕方がない。ミシャ、シュレリア様もオリカも下がっていてくれ」
騎士ライナーは剣を抜いて構えた。
775名無しさん@ピンキー
「戦うなら、私たちも」
「これは俺の戦いです。邪魔しないでください」
騎士ライナーは譲らなかった。
「てやあああああ」
気合と共に剣を振りかぶって騎士ライナーが間合いを詰めた。武闘家ライナーは低く剣
をかわすと、そのまま足払いをする。
騎士ライナーは反転してそれをかわし、至近距離からインパルスを放った。
「唸れ疾風!!」
カマイタチの刃が武闘家ライナーを襲う。
「そよ風だな」
武闘家ライナーはせせら笑った。
「唸れ旋風!!!」
武闘家ライナーは寸前で騎士ライナーの剣と風の斬撃をかわすと、頬を切りながら、
カウンターで拳を撃った。拳を中心に旋風が巻き起こり、騎士ライナーの防御を弾いて、
その身体を吹っ飛ばす。
騎士ライナーはそのまま建物の壁が壊れるほど叩き込まれ、反動で前のめりに倒れた。
「ライナー!」
オリカの悲鳴が上がる。
「あはははは。お前の技は全部、俺が生み出したものだぜ?現実世界の俺がまだ扱えない
技でさえ、俺はすでに持っているんだ。助け合わなきゃ戦うこともできない弱っちいお前
なんかが相手になると思ったか?」
武闘家ライナーは追撃もしないで高笑いをしてみせる。
「ち、ちくしょう」
ダメージで身動きのできない騎士ライナーと武闘家ライナーの間にシュレリアが割って入った。
「これ以上はさせません」
「シュレリア様!これは、俺の戦いです。邪魔しないでください!」
 騎士ライナーは強く叫んだ。
「ライナー、勘違いしないで下さい」
シュレリアは厳しく言った。
「あなたの存在意義は何です?」
「俺の、存在意義?」
オリカとミシャも倒れたライナーの下へ駆け寄った。
「あなたの存在意義は“誰かを守ること”でしょう?そんなあなたがどうして一人で戦う
のですか?自分独りを守る事しかできない相手と戦うのに、どうしてあなたまで一人で戦
おうとするのです。私たちはライナーと共に。そしてあなたも私たちと共にあるのではないですか?」
シュレリアは悔し涙を流しながら諭した。