ファイアーエムブレム&ティアサガ第22章

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1名無しさん@ピンキー
ファイアーエムブレムシリーズやティアリングサーガの18禁SSスレッドです。

前スレ
ファイアーエムブレム&ティアサガ第21章
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1138489104/l50
作品倉庫
ttp://members.at.infoseek.co.jp/fire_emblem2ch/fe18.html
臨時
ttp://derheiligekrieg.h.fc2.com/safekeep.html
2名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 00:33:03 ID:VVrYQhqA
過去スレ
「ファイアーエムブレムのエロネタでハァハァ… 」
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1004/10044/1004451716.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第二章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1020/10200/1020016530.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第3章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1033/10338/1033828837.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第4章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1042/10422/1042292300.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第5章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1048/10487/1048789718.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第6章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1053/10532/1053271621.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第7章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1057/10572/1057238909.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第8章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1065/10653/1065356946.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第9章
ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1073706816/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第10章
ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1085577911/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第11章
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1091716927/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第12章
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1097309108/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第13章
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1101369533/


ファイアーエムブレム&ティアサガ第14章
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1105165398/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第15章
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ファイアーエムブレム&ティアサガ第16章
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ファイアーエムブレム&ティアサガ第17章
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ファイアーエムブレム&ティアサガ第18章
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ファイアーエムブレム&ティアサガ第19章
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ファイアーエムブレム&ティアサガ第20章
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1132488917/l50
3人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/03/18(土) 01:08:55 ID:fITBWBig
>>1乙ルイーズ
4名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 01:46:33 ID:BRRFGzYw
>>1
5名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 01:49:20 ID:8MP9OuUz
>>1
暗黒竜と光の乙
6名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 01:59:09 ID:WPINXLUB
>>1
FE好きには陵辱家が多いってほんとだなあ……。
姪を持つ身として、FEやってる奴にチップ埋め込んで監視する制度が欲しい。
7 ◆ka5BrNUzcE :2006/03/18(土) 02:42:01 ID:4HkcFfvt
>>1乙&今更ながら新しい倉庫の人乙
保守代わりの小ネタにつきエロ無し。ってゆーかエロ書け自分
8JetStream:2006/03/18(土) 02:42:44 ID:4HkcFfvt
 遠い地平線が消えて、ふかぶかとした夜の闇に心を休める時。
 はるか雲海の上を音もなく流れ去る気流は、
 たゆみない宇宙の営みを告げています。
 満点の星を戴く果てしない光の海をゆたかに流れゆく風に心を開けば、
 きらめく星座の物語も聞こえてくる――

「夜の静寂の、なんと饒舌なことでしょうか」
 背後から彼女を抱いた優男の低い声を耳に受けて、天馬騎士のフュリーは露骨に嫌な顔を浮かべた。
 と云っても彼の声が生理的に嫌だという訳ではなかった。叶うなら口に出して言ってしまいたい位好きだ。
国を出た頃はまだ幼さを残した少し高い声だったのに、こんなバリトンの利いた声も出せるようになったとは。
 二年の歳月が経ったのだと、嫌でも思い知らされる。背中の王子は見違えるように逞しくなった。
 ぞくりと首筋を奏でるような耳元に響く低い声。官能的だけれど、それ故今は鬱陶しいとフュリーは思う。
 優男はそんな彼女の態度を気にするでもなく、あくまで流れるように口上を述べ続ける。
「光と影の境に消えていったはるかな地平線も瞼に浮かんでまいります。
 シレジア航空があなたにお送りする音楽の定期便。
 皆様の夜間飛行のお供をするパイロットは私、吟遊詩人の――」
 とうとう我慢しきれなくなったフュリーが振り向けば、長い髪が彼女の背と優男の胸板との間を擦り抜けて風に棚引く。
「パイロットは私ですレヴィン様。少し黙っていて下さいませんか?今は斥候の真っ最中なのですよ」
 そう言った彼女の耳に、天馬の羽叩きが戻って来た。

「解ってるけど空を見ろよフュリー。折角天馬に仲良く跨って飛んでるのに、月の一つもありゃしねえ。
 まあ月が三つも四つもあったら落ち着かないけどな」
 二人――正確には二人と一頭の天馬が飛んでいる、その更に上空を指差してレヴィンは頷いた。
 月は一つです、と呆れたようにフュリーは言う。
「けど無いなら無いで寂しいモンだよな、そう思わねえか?」
「だから今夜を選んだのでしょう?後生ですから静かにして下さいな」
 まるで聞こえない、と言わんばかりにレヴィンは鼻歌を鳴らす。フュリーは彼と向き合って会話する事を諦め、
真正面から吹き付ける激しい風にも負けまいと手綱をしっかり握り締めた。
 シグルド公子から与えられた斥候の任務以前に、安全な飛行が大切な仕事となっている。
 一人ならば落馬を恐れず向かって行けるのに――

 北に広がる海面は漣立って、遠くから見下ろせば月のない夜でも輝いているように思える。
 その海へと突き出た岬の根元に見える四角い影がマディノの城だ。
 松明が心細く灯っている。照らされた城門の先には夜より更に深い闇。
 呼んでいる。
 あの闇に入ってしまったが最後、存在を溶かされ覆い尽くされ
 引き寄せられるような錯覚からフュリーを救い出したのは、王子の朗らかなバリトンだった。
 それだけでフュリーは安堵する。
 彼がいてくれて良かった。背中で歌うのも許して差し上げなければ――
「それでは今夜お届けするナンバーは、"ルーシー空でダイヤモンドと戯れる"」
 そこまで言ってレヴィンは、自然なテノールへと器用に声をシフトさせて歌う。
 闇より魅力的な歌声に、フュリーはただ空を飛ぶ事が楽しかった頃の自分を思い浮かべながら聴き入った。
 
 ♪汽車犬のように働いた日は 丸太のように眠りたいわさ

 歌が違うんじゃないですか、とフュリーは振り向かずレヴィンに訊く。
 知ってるのかよ、とレヴィンは意外そうに返した。

おしまい
9JetStream:2006/03/18(土) 02:48:21 ID:4HkcFfvt
ゴメンよく見たら書きかけだった。こっちが正解

 遠い地平線が消えて、ふかぶかとした夜の闇に心を休める時。
 はるか雲海の上を音もなく流れ去る気流は、
 たゆみない宇宙の営みを告げています。
 満点の星を戴く果てしない光の海をゆたかに流れゆく風に心を開けば、
 きらめく星座の物語も聞こえてくる――

「夜の静寂の、なんと饒舌なことでしょうか」
 背後から彼女を抱いた優男の低い声を耳に受けて、天馬騎士のフュリーは露骨に嫌な顔を浮かべた。
 と云っても彼の声が生理的に嫌だという訳ではなかった。叶うなら口に出して言ってしまいたい位好きだ。
国を出た頃はまだ幼さを残した少し高い声だったのに、こんなバリトンの利いた声も出せるようになったとは。
 二年の歳月が経ったのだと、嫌でも思い知らされる。背中の王子は見違えるように逞しくなった。
 ぞくりと首筋を奏でるような耳元に響く低い声。官能的だけれど、それ故今は鬱陶しいとフュリーは思う。
 優男はそんな彼女の態度を気にするでもなく、あくまで流れるように口上を述べ続ける。
「光と影の境に消えていったはるかな地平線も瞼に浮かんでまいります。
 シレジア航空があなたにお送りする音楽の定期便。
 皆様の夜間飛行のお供をするパイロットは私、吟遊詩人の――」
 とうとう我慢しきれなくなったフュリーが振り向けば、長い髪が彼女の背と優男の胸板との間を擦り抜けて風に棚引く。
「パイロットは私ですレヴィン様。少し黙っていて下さいませんか?今は斥候の真っ最中なのですよ」
 そう言った彼女の耳に、天馬の羽叩きが戻って来た。

「解ってるけど空を見ろよフュリー。折角天馬に仲良く跨って飛んでるのに、月の一つもありゃしねえ。
 まあ月が三つも四つもあったら落ち着かないけどな」
 二人――正確には二人と一頭の天馬が飛んでいる、その更に上空を指差してレヴィンは頷いた。
 月は一つです、と呆れたようにフュリーは言う。
「けど無いなら無いで寂しいモンだよな、そう思わねえか?」
「だから今夜を選んだのでしょう?後生ですから静かにして下さいな」
 まるで聞こえない、と言わんばかりにレヴィンは鼻歌を鳴らす。フュリーは彼と向き合って会話する事を諦め、
真正面から吹き付ける激しい風にも負けまいと手綱をしっかり握り締めた。
 シグルド公子から与えられた斥候の任務以前に、安全な飛行が大切な仕事となっている。
 一人ならば落馬を恐れず向かって行けるのに――

 北に広がる海面は漣立って、遠くから見下ろせば月のない夜でも輝いているように思える。
 その海へと突き出た岬の根元に見える四角い影がマディノの城だ。
 松明が心細く灯っている。照らされた城門の先には夜より更に深い闇。
 呼んでいる。
 あの闇に入ってしまったが最後、存在を溶かされ覆い尽くされてしまうような気がする。
 それは解っているのに、自分の心に眠る負の感情はとても抗い難く誘惑してくる。

 引き寄せられるような錯覚からフュリーを救い出したのは、王子の朗らかなバリトンだった。
 それだけでフュリーは安堵する。
 彼がいてくれて良かった。背中で歌うのも許して差し上げなければ――
「それでは今夜お届けするナンバーは、"ルーシー空でダイヤモンドと戯れる"」
 そこまで言ってレヴィンは、自然なテノールへと器用に声をシフトさせて歌う。
 闇より魅力的な歌声に、フュリーはただ空を飛ぶ事が楽しかった頃の自分を思い浮かべながら聴き入った。
 
 ♪汽車犬のように働いた日は 丸太のように眠りたいわさ

 歌が違うんじゃないですか、とフュリーは振り向かずレヴィンに訊く。
 知ってるのかよ、とレヴィンは意外そうに返した。

おしまい
10名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 11:12:56 ID:rTtEUSq+
GJ!続きのエロももちろんあるんだよな?
11名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 01:43:36 ID:AkQJ5orv
レヴィン×フュリーはこのスレだと珍しい。
12名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 01:03:23 ID:yoiFKX9i
保守
13名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 01:56:17 ID:YzH7zVj+
GJ!続き待ってます。
14名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 18:28:36 ID:WIgYXatc
保守保守
15名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 01:09:20 ID:qPjMxDge
いつかあの娘のエロが見られることを期待しつつ保守
16名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 16:40:15 ID:44taWh8d
前スレにあったが、パントに飽きたルイーズの男妾になったエルクとギィの話希望
17名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 18:54:30 ID:zZHZ6TaU
色んな事にうろたえまくりの童貞×処女の話希望
18名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 20:37:15 ID:CtpmFj1R
前スレの人を見習って、自分の妄想を形にしてみるんだ!
19名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 22:15:04 ID:c1pASVrm
俺の大好きなホリンとアイラものはあった。
どれも面白くて満足だ。





あぁ…ナバールとフィーナが見たい。
20名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 22:48:14 ID:CtpmFj1R
ナバフィーか…遥か昔書きかけて詰まったものがHDに眠っているよ……。
週末辺り頑張ってみようかな。
21名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 23:05:03 ID:pRyRjVMP
ナバールって掴みにくい性格してるよな。あんまり素を出してなさそうに見える。
22名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 00:57:29 ID:aHD9kPV9
>>20
待ってます
23小ネタ:マシュー:2006/03/23(木) 21:04:42 ID:csvrn4Fl
彼女は華奢且つか弱そうな外見とは裏腹に気が強く、
そしてロリッ子だ。
だから俺はニノを犯したんだ--
ヘクトル様、俺は間違っていますか?
24名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:24:28 ID:/Zgzt24C
ジャファルには最大の復讐だな。
25名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:39:20 ID:o1n//2AP
ナバールは書きづらそうだな・・・
くらえ ひっさつのけん!で射精?
26名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 22:48:47 ID:WCOm/NKR
>>25
ギャグじゃない場合は勘弁して。
27名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 00:54:28 ID:z/kwy+fM
なんとなく聞いてみる。
猟奇系ってこのスレだとNG?
28名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 01:35:12 ID:gm69Oxn1
冒頭に注意書きがあればおk
29名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 01:36:14 ID:Y1G53JNW
OK。ただし一応その旨明記した方が無難かと
30名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 01:40:52 ID:z/kwy+fM
thx
書きあがるかどうかわからないが書いてみる
31名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 01:50:06 ID:Dg1StQUF
あとNGワード設定もな。
名前のところに複雑めなタイトル入れるとか。
32名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 16:55:36 ID:UVUGoRcC
え、IDをNGワードにすれば弾けなかったっけ?
33名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 16:57:46 ID:UVUGoRcC
しまったあげちまった(ノдT)
34人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/03/24(金) 19:26:40 ID:zy8l3VoM
どうも、ダミアン改め人造人間だみゃ〜んです。
今から実験作品を投下しますが、以下の点にご注意ください。

注意書き
・鬼畜や陵辱はありませんが、今回は多分に実験的な要素が含まれます。
よって、人によっては不快に感じるかもしれませんので、ご注意ください。
・この作品はあくまでも実験作品ですので、倉庫への収録はご遠慮願います。

それでは。
35人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/03/24(金) 19:27:33 ID:zy8l3VoM
小さい頃から、あなたはずっと私を見守っていてくれた――――――――

あなたが騎士の叙任を受けたのは、私がまだ幼い少女だった頃。
ちょうどあなたは、騎士として初めて叙任されるところだった。
父上は剣をかざすと、その白銀に光る刃をそっとあなたの肩に当てた。
それをあなたは、ひざまずいて神妙な面持ちで受けていた・・・・・・

あのときから、あなたは、私とずっと一緒だった。
くる日もくる日も、ずっとあなたと一緒。さすがに、お風呂やおトイレは一緒ではないけれどね。
私も、一人の女の子。それを狙う悪しき連中も、たくさんいる。
そんな連中から、あなたは騎士として、身体を張って護ってくれた。

私の行くところ、護衛として常に付き従い、危険からいつも庇ってくれる。
時には彼が、命の危険に晒されることもあった。でも、そんな時、彼がいつも口にしたのは、
「騎士として、当然の務めです。」
という言葉。
そう、私は、あの日から今まで、ずっとあなたの背中を見てきたのです。

多感な思春期を、ずっとあなたと共に過ごしてきた。時には、あなたの心がわからず、あなたに悪しき言葉を発したこともあった。
でも、それも、あなたがずっと、私を護ってくれたから。そんなあなたに甘えてしまって、つい意地悪をしてしまったのです。
本当は、誰よりも、あなたのことを、大切に思っています。

そして、彼は今も、私の傍にいて、私を護ってくれている。
騎士として当然とあなたは言うけれど、あなたは私の心を、ちっとも理解していない。
あなたは、姫として、私を護ってくれている。
でも、私は、あなたを・・・・・・一人の男性として、見ているのです。
あなたにとって、私は主君。でも、私にとって、あなたは、最愛の男性なのです。
私は、あなたを愛している・・・・・・
あなたも、同じ気持ちだと、いいのですけれど・・・・・・

もう、どうしようもないほどに、私の心は、熱く燃え上がっている。
あなたは、気づいてますか?私のこの、あなたを想う気持ちに・・・・・・
私は思い切って、その想いをあなたにぶつけてみました。
すると、あなたは決まってこう言います。
「主君たるもの、臣下には平等に接しなければなりません。」
そう、あなたにとっては、私たちの関係は、君臣。
私にとっては、あなたとの関係は、男女だと思っているのに・・・・・・
あなたのことを想うたびに、私は身も心もとろけそうになるというのに・・・・・・

もはや、我慢はできない。
私は、あなたが欲しいの。私の全てを、あなたに捧げたいの。
それなのに、あなたはちっとも、わかってくれない。
どうすれば、あなたは私のこの想いを受け入れてくれるの?
どうしたら、私は、あなたのものになるの?あなたは、私のものになるの?
36人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/03/24(金) 19:28:09 ID:zy8l3VoM
そうだわっ!あのお人に、私のこの悩みを打ち明けてみましょう!
あのお人なら、私のこの想いを、必ずや理解してくださるに違いない。
そして、救いの手を差し伸べてくださるに違いない。
そう、この世に生を享けてから、ずっと一緒にいる、あのお人なら・・・・・・

「どうしたんだエイリーク、こんな夜更けに?」
あのお人は、こんな夜更けにも起きていた。そう、私の双子の兄。
「実は、相談があるのです。」
「大事な相談なのか?そうじゃないなら、明日にしてほしいんだが。」
「とても大事な相談です。それも、私の一生を左右するかもしれないぐらいに。」
「・・・・・・まあ入りなさい。」
兄上はしぶしぶ私を部屋に入れてくださいました。そして、私は早速用件を切り出しました。
「・・・・・・そうか。それほどまでに、お前はあの男の事を・・・・・・」
兄上は神妙な面持ちで、私の話を聞いてくださいました。そして、兄上はこう返事を下さいました。
「正直、下手な男には、お前はやれないと思っていたが、あの男ならば大丈夫だろう。だが・・・・・・」
「だが?」
「お前は、あの男の気持ちを聞いたのか?もしあいつに、他に好きな女がいるとしたら・・・・・・」
「・・・・・・それは、わかりません。でも、私は、どうしても・・・・・・」
「・・・・・・まあいい。よし、俺に任せておきなさい。さあ、今夜ももう遅い。お前も早く自分の部屋に戻って寝なさい。」
「はい。兄上、話を聞いて下さって、どうもありがとうございました。」

37人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/03/24(金) 19:28:40 ID:zy8l3VoM
翌日・・・・・・

このルネスの重臣一同が、謁見の間に集められました。もちろん、私もいます。そして、愛しのあなたも・・・・・・
今日は、月に一度の、評定の日。早速、玉座の兄上から、指令が下されます。
そして、兄上は、愛しのあなたの名前を呼びました。
「ゼト!」
「はっ!」
「お前に命令を伝える。」
「はっ!何なりと!」
「ちなみに、この主命は、拒否することは許さん。」
「はっ!このゼト、国王陛下の主命をお断りすることなど、ありえません!」
「よし!では命令を伝える!」
そして兄上は立ち上がりました。
「ゼト!エイリークを・・・・・・妻に迎えよ!」
「はっ?」
愛しのあなたは、一瞬驚いたような表情をしました。
「聞こえぬか?エイリークを、妻に迎えよと申している!」
「はっ・・・、そ、それは・・・・・・」
「拒否は許さんといったはずだぞ、ゼトよ。」
「はっ・・・・・・」
「これは、エイリークの、たっての願いでもある。」
兄上がそう言うと、あなたは少し照れたように私のほうを見ました。
「エイリーク様・・・・・・」
「ゼト、私はあなたを、愛しています♥」
私はここぞとばかりに、熱い視線を浴びせます。すると、観念したかのように、あなたは兄上にひざまづいて答えました。
「謹んで、お受けいたします。」
あなたの返事に、周囲はどっと沸きました。
「おおっ!さすがはゼト将軍!」
「おめでとうございまする!」
ああ、今の私は、まるで天にも昇るよう!
こんなにも、幸せな気持ちで溢れています!
私は何のためらいもなく、あなたに抱きつきました。
「エイリーク様、私は、生涯をかけて、あなたをお守りいたします・・・・・・♥」
「ゼト・・・・・・いえ、あなた・・・・・・♥」

38人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/03/24(金) 19:29:11 ID:zy8l3VoM
その夜。

私は初めて、あなたの部屋にやってきました。
「姫、何もないところですが・・・・・・」
あなたがそう言うと、私はあなたの唇を指で塞ぎます。
「ダメです。姫ではありません!」
あなたは少し困ったような顔をしました。
「ええっと、エイリーク様・・・」
「様も要りませんよ!」
私にそう言われると、あなたは黙ってしまいました。
「私も勇気を出したのですから、あなたもさあ、勇気を出して。」
「エ、エイリーク・・・」
「はい!よくできました♥」
「な、何だか・・・照れますな・・・」
「うふふ。それではあなた、さっそく今夜のお夕食を、お作りいたしますね。」
「は、はい・・・・・・」
今はまだ、おままごとみたいな、ぎこちない仕草。
でも、やがて、夫婦になったら・・・・・・きゃっ♥

お夕食を終えて、私たちは部屋でくつろいでいます。とはいえ、あなたは少し脂汗をかいています。
「あなた、そんなに緊張なさらなくても・・・・・・」
「い、いえ、そうなんですけどね・・・・・・ははは・・・・・・」
あなたの言葉に、私の頬も赤くなります。
そう、この後は、私とあなたの、初めての・・・・・・

「さ、さあ、そ、そろそろ、寝ましょうか・・・・・・」
あなたはどもりながら、たどたどしい言葉を口にしました。すごく、緊張しているみたい。
あなたは私の手を取り、ベッドへと私を導きます・・・・・・
あなたの心臓の昂ぶりが、手を伝わって聞こえてきます。
おそらく、私も、同じだと思います。
もう、私たちは、姫と騎士ではない。

男と、女なのです。

あなたに導かれるままに、私は二人の愛の巣へと入っていきます。
そして・・・・・・
39人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/03/24(金) 19:29:43 ID:zy8l3VoM
ギシギシアンアン
40人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/03/24(金) 19:30:28 ID:zy8l3VoM
朝。
私は、まだ眠っているあなたの寝顔を眺めながら、そっと微笑みました。
生まれて初めての、すごい夜でした。
あれが、男と女の、終着駅なのですね。
未だに、私の身体は、熱く火照っています。真夜中の、あの余韻が、まだ全然冷めていません。
ポタ、ポタ、ポタ・・・・・・
ふと私は、自分の股間から溢れる白く濁った粘液に気づきました。
ああ、これが、噂に聞く、男の人の精子なのですね。
これが女の人の子宮に流れ込むと、赤ちゃんができるとか。
昨夜、私も初めて、あなたに、この精子の洗礼を受けました。私にも、赤ちゃんができるでしょうか?
もしそうなら、きっとかわいい赤ちゃんに違いありません。
だって、私と、あなたの子供なのですから・・・・・・♥

「そろそろ、朝ごはんの支度をしなきゃ。うふふ。」
私は裸のまま、ベッドから飛び出しました。そして、戸棚の中にしまってある、可愛いフリル付きのエプロンを身につけます。
あなたは、私の朝食を、気に入ってくださるでしょうか?
そして、私のこの格好も・・・・・・♥

おしまい
41名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 19:42:55 ID:jYaO9VqZ
吹いたwそんなのありかw
42名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 19:45:07 ID:q7GD6Mwc
ダミアン氏はほんとにわからんwww
43人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/03/24(金) 19:47:11 ID:zy8l3VoM
やばい!
貼り終わってから気づいたんだが、「あなた」と「彼」がごっちゃになってる・・・
「あなた」で統一するはずだったのに・・・・・・orz
44名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 22:44:16 ID:k4/OEroZ
ちょwwwwwwwwwwwwwww

おまwwwwwwwwwwwwwwwwww

一番肝心なシーンをwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
45名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 22:53:48 ID:pOR9X2nJ
これは奇襲攻撃だろww
46名無しさん@ピンキー:2006/03/24(金) 23:41:20 ID:XAYHz2Jo
\               U         / 
  \             U        / 
             /ヤナフ ヽ,
            /        ',      /     _/\/\/\/|_
    \    ノ//, {0}  /¨`ヽ {0} ,ミヽ    /     \          /
     \ / く l   ヽ._.ノ   ', ゝ \       <   GJ    >
     / /⌒ リ   `ー'′   ' ⌒\ \    /          \
     (   ̄ ̄⌒          ⌒ ̄ _)    ̄|/\/\/\/ ̄
      ` ̄ ̄`ヽ           /´ ̄
           |            |  
  −−− ‐   ノ           |
          /            ノ        −−−−
         /           ∠_
  −−   |    f\      ノ     ̄`丶.
        |    |  ヽ__ノー─-- 、_   )    − _
.        |  |            /  /
         | |          ,'  /
    /  /  ノ           |   ,'    \
      /   /             |  /      \
   /_ノ /              ,ノ 〈           \
    (  〈              ヽ.__ \        \
     ヽ._>              \__)
47名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 10:35:05 ID:Z18Yj/+8
一瞬、誰かの支援かと思ったじゃねーかよ!!!
48名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 12:01:52 ID:kpjQNVfR
まさか八文字で終わらすとはw
これほどの不意打ちは久しぶり
49名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 12:04:46 ID:d+giQbTz
読者の期待を裏切り、なお読者を笑わせる
まさにGod Job
50名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 14:14:47 ID:fJEks4UI
なんじゃこりゃあwwwwwwwwwwwwwwww
51名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 15:55:40 ID:DWFKrCq1
シグルドとディアドラものが読みたいな
有りそうで無い組み合わせだと思う
52名無しさん@ピンキー:2006/03/25(土) 22:29:55 ID:p30sJfcq
後日談とか無理だしな・・・
53名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 01:21:06 ID:LJ7lRgTs
そもそもディアドラ自体すぐいなくなっちゃうキャラだからなぁ・・・
54名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 01:23:28 ID:awzMFQcO
童貞処女同士だたシグルドとディアドラは知識経験ともに乏しい故に、常人ではまねできないような
変態的なセックスしてくれてるとうれしい
55名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 12:32:15 ID:RcnbLOkj
ちょっwww8文字てwwwwwwうぇwwwwwwwwwハwゲwシwクwワwロwタw



何かネタを挟まなきゃ気が済みそうにないダミヤン氏GJ!!!
56外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/03/26(日) 12:33:12 ID:YP0n7p7F
聖戦十章
「セリス・・・、セリス・・・・ああぁん…」
「だ、誰だ? ぼくの名前を呼ぶのは?」
「・・・セリス・・・・・大きくなって・・・(ちんこが)。…はあぁん」
「も、もしかして母上!? 母上なのですか?」
「・・・こんなに(ちんこが)立派に育って・・・レヴィン様に感謝しなくては・・・・・。ああああぁー!
 ・・・セリス、仲間を、お友達を大切にね・・・いつでも感謝のきもちを忘れないように・・・・あああ、イイのおー!」
「・・・は、はい・・・・母上! 私はついにアルヴィス皇帝を倒しました! 父上の無念をはらしたのです!」
「そう・・・・、じゃあユリウスとユリアは・・・・」
「ユリウスとユリア!? 母上は、どうして二人をごぞんじなのですか?(ユリアもうヤったけど何かまずかったかな?)」
「・・・・・・(ああん。もうダメですよ、セリスの前で)」
「母上・・・?(なんであんなに喘いでるんだろう)」
「セリス(パンパン)」
「あなたは? まさか・・・父上!?(あの不幸極まりないという)」
「セリス、思い上がってはならぬ。
 アルヴィスが倒れたのはおまえの力ではない・・・(運だよ運。私がやられちまったのに)」
「えっ、父上・・・それはいったい!?(やられた奴が偉そうに)」
「セリスよ、人の悲しみを知れ。真実は一つだけではない(パンパン)
 それがわからなければこの戦いは無意味となろう・・・(パンパンパンパンパン)」
「ち、父上! 待って下さい!(さっさと逝け)」
「・・・からだちとんこには気をつけるのですよ・・・。あああぁ。ふああああぁああ。ダメ! イクーっ!」
「母上・・・(何やってんだ父上と母上は)」

「セリスもすっかり大きくなって(パンパン)」
「ああん……激しすぎですぅ……! ま、またそんな…」
「ははは。こうしてまたひとつになれるとはな(パンパン)」
「も、もう……。生きてる間にできなかっかからって…ああっ!?」
「ディアドラ。死んでからもずっと一緒だよ(パンパン)」
「……はい。あなた」

おしまい
57名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 15:56:47 ID:NrwxOa06
58名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 16:48:05 ID:VohJXTwe
>>56
アホでエロイかけ合いって結構好き
59名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 16:49:30 ID:o8ZH97FE
ダミアンワロスwww
60名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 21:18:14 ID:SUsVwq87
ハール・エメリッヒ
61外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/03/27(月) 21:59:03 ID:a/yTHKs1
外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SSを投下します
百合注意
62外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:00:19 ID:a/yTHKs1
 第四章アルム軍。

 キン!
 剣と槍がぶつかり甲高い金属音が響く。
 アルムの王家の剣と馬上の黒騎士ジークの槍が火花を散らし、そして弾けた。
「はっ!」
 そのままの勢いでジークはアルムの横を駆け抜け、すぐに馬を振り返させ、アルムもジークに向き直る。
 今はアルムとジークの一騎討ち。他に気を配る必要はない。またその余裕もなかった。
 これで何度目の激突だろう。
 二人の身体からは汗が滝のように流れ、蒸気すら上がっている。
 戦い始めた頃は東に傾いていた太陽が、今は真上にあった。
 それでも二人の動きは衰えない。いや。それどころかますます冴え渡り、他の追随を許さない領域にまで昇り詰めていた。
「ハハ」
「クク」
 そして汗だくの顔で二人は笑っていた。
 好敵手の出現に。極限まで力を振り絞って戦える悦びに。
 アルムとジークは真、戦う者だった。

 リゲル帝国本土に侵攻し、リゲルの森まで攻略したアルム率いるソフィア騎士団。
 ここで道は二つに別れる。
右に行けば恐山。その先には妖術士ヌイババの館しかない。
左に行けばリゲル平野。その先にはリゲル城がる。皇帝ルドルフのいる敵の根拠地。
 アルムは迷う事なくリゲル平野への道を選んだ。寄り道している余裕も猶予もない。
 ルドルフの首を取り、バレンシア大陸に平和を。それだけがアルムの目標となっていた。
 そして進軍した先のリゲル平野で待っていたのは、ジェローム将軍率いるリゲル騎士団の大部隊。
 いよいよ大会戦か、と誰もが激戦に闘気をみなぎらせる。

 だがリゲル騎士団から駆けてきたのはただ一人の騎士だった。
 黒馬に乗り黒い鎧の金髪のゴールドナイト。実に精悍で美丈夫な騎士だった。
 黒騎士は単騎でアルム軍の前に身を躍らせると、堂々と名乗りを上げる。
「我はジーク。栄えあるリゲル騎士。軟弱なソフィアなど我一人で十分。全員でかかってくるがいい」
と言われて、本当に全員でかかれるわけもなく。
「こいつは僕がやる」
 他の者を抑え、指揮官のアルム自身が進み出る。
「我はソフィア騎士団が大将、聖騎士マイセンの孫、ラムの村のアルム。
 ジークとやら。どれ程の腕か試してやろう」
 わざわざ家系と生まれまで語るアルムに、ジークは目を細める。

 ジークは過去の記憶が一切なかった。
 リゲルの浜辺で深く傷付き倒れている所を救われ、意識を取り戻した時には記憶が一切失われていた。
 その彼を看病し、そして愛したのが聖女ティータだった。ジークもまたティータを愛した。
 その類稀な腕をルドルフ皇帝に買われ、騎士に任じられジークという名前まで賜った。
 だがティータは今はいない。ジークを恐れたジェロームによって人質に取られ、どこにいるかも知れなかった。
63外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:01:57 ID:a/yTHKs1
 どこに居るか分かったらすぐにでも助けに行くのだが。
 そして敵を前にして、ジェロームはジークに命じた。
「おまえの部隊のみでソフィア騎士団を討て」と。
 それは紛れもない捨て駒だった。
 部下を巻き込むのは忍びなく、ジークはただ一人でソフィア騎士団に挑んだのだった。
 ジェロームの卑劣な陰謀の為ではない。ルドルフ皇帝への忠誠故に。ジークは己に言い聞かせて戦場に向かった。

 だがそんな感傷も、いざ一騎討ちが始まると吹き飛んでしまった。
「はっ」
 黒馬を駆けさせ、ジークは槍の一撃を見舞う。ほんの挨拶代わりの突き。
と、アルムの身体が消える。
「上だ」とジークが振り仰ぐと、宙を舞うアルムの身体が落ちてくる。
 咄嗟に上体を逸らして、馬を無理矢理に傾ける。金色の髪が数本中に舞う。
 膝を曲げて地面に着地し、勇者アルムは王家の剣と盾を構えて告げる。
「本気を出せ。見せてみろ」
 不適な物言いに、ジークはニヤリと口端を歪めた。
「おもしろい」
 これほどの強者は、ジークの少ない記憶ではルドルフ皇帝だけだった。もっとも記憶を失う前にもいたのかもしれないが。
 そしてジークはただ目の前を倒す事だけに専念する。それはアルムも同様だった。
 この男は強い。今まで会った誰よりも。
 全力を持って倒す!
 闘志と闘気を限界まで高め、アルムとジークは正面から激突していった。

 そうして始まった一騎討ちは、しかしなかなか決着が着かなかった。
 見守る両軍も固唾を飲んで拳を握り締めていた。
 目の前で最高レベルの最強の実力者同士の決戦が行われているのだ。瞬きすら忘れ対決に見入っている。
 そこに敵も味方も関係なく、ただ戦う者だけがいた。
 そしてそこには勝者と敗者が存在する。
 生き残った者は勝者となり次なる戦いを待ち受け、死んだ者は敗者となり戦いの運命から解放される。
 ただそれだけのことだ。

「はあっ!」
 ジークが繰り出す槍をかわし切れず、アルムは盾で受ける。だがごく普通の盾だ。
 馬の体重と速度を乗せた突きを止められず、貫かれる。瞬間アルムは盾を捨て身を引いた。
 後一歩で槍の穂先は届かない。ジークは槍をしゅっと回転させ、穂先に引っかかった盾を振り払う。
「ふー」
 深く息を吐くアルム。王家の剣を高々と真上の太陽に向け、気合を込める。
「いい気合だ」
 ジークもまた、槍の穂先をアルムの心臓目がけ水平に構える。
 そのまま二人は動かなくなった。
 まるで、次の一手で決着を付けようと申し合わせたように。
 先に動いた方が負けるのか、後に動いた方がそうなるのか。
「はっ」
 ジークが黒馬を駆けさせる。突進こそ騎士の力を最大限に発揮する。
 同時、アルムも剣を振り下ろす。まだ間合いは遠いが。

『ウルディア・ア・ラグラード!!』
64外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:02:59 ID:a/yTHKs1
 振り下ろした王家の剣から放たれた破壊の衝撃波が草原の短い草を薙ぎ払い、ジークに迫る。
「よし!」アルムは確信する。
「はっ!」ジークが馬ごと跳躍する。まさに人馬一体。駆ける勢いのまま高く跳び、衝撃波を遣り過ごすと、
落ちるその先のアルムに槍先を向ける。
「なにっ!?」
 無様に転がってかろうじて避ける。それだけが精一杯だった。
 血しぶきが飛ぶ。アルムの血だ。右腕をやられた。利き腕をやられるのは致命的といえよう。
 右腕の籠手が砕かれ、剣を握る手首まで血が流れる。そして二の腕の闘衣のシャツまで引き裂かれ、その筋肉を晒した。
「!」
 偶然。本当に偶然だが、ジークの目にアルムの右腕が映る。その二の腕、盛り上がった筋肉の十字のあざに。
「右腕に十字のあざだと!」
 驚愕にジークは目を見張る。間違うはずもない。アルムの右腕には、確かに十字のあざがあった。
「くっ」
 血に濡れる手で剣を握りしめ、アルムは構え直す。腕に力が入らない。血で滑り剣を落としそうになる。
 だがアルムの闘気は衰えない。むしろ高まっていた程だ。しかし相対したジークの様子に眉を潜めて怪訝な表情となる。
 全身から立ち昇らんばかりだったジークの闘気が全く消えているのだ。
 そしてさらに驚いた行動に出る。
「この勝負、一時預けた!」
 一方的に言い放つと、馬首を返して自軍へと戻って行ったのだ。
「待て! まだ勝負は付いてない!」
 痛む右腕を引きずるようにアルムが後を追おうとするが。
「待って。お待ちください」
 傷付いた右腕とは反対の左腕にしがみつき、止める者がいた。
 聖女シルクだ。おかっぱ頭の童顔の少女。
「止めるな!」
 鬼気迫るアルムに凄まれ、シルクはひっと身をすくめる。だが腕は離さない。
「駄目です。あの方と戦ってはいけません」
「何故だ!」
 怒鳴り、シルクを引きずりながらもアルムは前に進んでいく。
「もう。駄目ですってば。お願いですから、私の話を聞いてください」
「うるさい! 黙れ!」
 頭に血を昇らせたアルムにはシルクの言葉はまともに聞こえていなかった。
 あの騎士を追い、戦う。ただそれだけしか考えていない。
「腕の怪我も治さないといけないのに」
 シルクはしがみつく腕の反対の右腕を見た。血に濡れた右腕。その十字のあざを。
「どういうことなのシルク?」
 側に馬を寄せ聖騎士マチルダが訊ねる。金髪を一つに纏めた美しい女騎士。
女性の身ながら、ソフィア騎士団でも有数の実力を誇っていた。
 アルムに引きずられながら、シルクが何とか言葉を紡ぐ。
「は、はい。ミラ様からお告げがあったんです」
 聖女シルクに大地母神ミラからの啓示・神託があったのだろうか。とりあえず納得すると、
マチルダは槍をクルッと回して石突でアルムの頭を「えい」小突く。
「……!」
 バタッと倒れるアルムを片手で抱え、マチルダはシルクに呼びかけた。
「離脱します」
「は、はい」
65外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:04:01 ID:a/yTHKs1
 指揮官であるアルムをマチルダが後方に下がらせ、必然的にアルム軍はリゲル平野から撤退する。
 アルム軍初の戦術的撤退だった。決して逃げたとか負けたわけではない。

 そしてアルム軍はリゲルの森まで戻って陣を張った。その森に囲まれる中で、アルムが目を覚まして覚醒する。
「どういうつもりだ!」
 目覚めてすぐ怒鳴り散らすアルムに首をすくめつつ、シルクは傷付いた右腕に治癒を施す。
「ええっと<リカバー>」
 聖なる癒しの力がたちまちアルムの腕の傷口が塞いでいく。
その右腕の十字のあざをシルクはじーっと見入っていた。
 じー。ただ見ているだけのシルクにアルムが苛立つ。
「シルク!」
とアルムに怒鳴られ、シルクはきゃーとマチルダの背中に隠れる。
「ほらシルク。きちんと説明なさい」
「は、はい」
 小刻みに震えながら、シルクはマチルダの背中から顔を出して語り出す。
「大地母神ミラ様から啓示が下りました」
 そう語るシルクの口調はとても厳かで、聖女の神秘さに満ちていた。
「あの騎士様は人質を取られて無理矢理戦わされています。その人質さえ救出すればお味方になると」
 シルクは右手に手を向ける。そこには灰色の岩肌を剥き出しにした殺伐とした山がそびえ立っていた。
リゲルの霊峰、恐山である。
「あの恐山の向こうに人質さんの囚われた館があります。そのついでに恐山にある便利なアイテムを拾うとよいでしょうと、
ミラ様は仰いました」
「……それはまた、随分と親切丁寧で具体的な啓示だな」
「はい。ミラ様は慈愛と優しさの女神です。ああ、ミラ様。深く感謝します」
「ふむ」
 祈りを捧げるシルクを見ながら、アルムは考える。ちょっとだけ。
「よし。では明日、またリゲル平野に攻め込もう」
「ええええ〜」
 シルクは祈りを中断し、拳をぶんぶん振り回してアルムに詰めよった。もう怖くないらしい。
「何聞いてたんですか。先に恐山に行かないと駄目ですぅ」
「いや。恐山に行ってもリゲル城に進軍するのが遅れるだけだ。このままリゲル平野を突っ切って、
あの騎士もろとも撃破するのが手っ取り早い」
「もう。もう。もう」
 ぷーとシルクはぷよぷよのほっぺたを膨らませ、
「あの騎士様は人質を取られて戦わされているだけなんですよ?」
「でもリゲルの騎士だ。味方になるとは限らない」
と言って、アルムは膨らませたシルクのほっぺたをぷに〜と両手でつまんで引っ張る。
「ひゃにしゅんですか〜」
 アルムが手を離すと、シルクはぶんぶんと手を振って、
「もう。なんでアルムは戦う事ばっかり考えるんですか。少しは戦わないで済む方法を考えてください」
「無い」
 きっぱりはっきりとアルムは言い切る。
「あいつは敵だ。戦わないで済む方法なんて無い。敵は倒す。ただそれだけだ」
「はう〜」
 戦士の単純な思考。それ故に全く正しいアルムの思考に、シルクは眉毛を悲しみに曲げる。
66外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:05:08 ID:a/yTHKs1
 ミラの聖女としては力不足を感じるしかなかった。
 シルクは困った表情でマチルダを見る。ソフィアの女聖騎士は首を横に振った。
指揮官としてはアルムが正しいのを理解していたから。
「どうしても、恐山には行かないんですか?」
「うん。行かない」
 すると、シルクはその場で土下座して、深々と頭を下げる。ぎょっとするアルムに真摯な口調で、
「お願いでございます。どうか先に恐山に」
「行かない」
 にべもなく断ると、シルクはじーっと涙を溜めた目で見上げてくる。迷子になったような幼い女の子のようだ。
「ふえ〜ん。アルムのいじわる〜」
「いや、意地悪とかそういう問題じゃなくて」
 アルムはふーと嘆息をつき、シルクのうるうる涙目を受け流す。少しも心は動かない。
今アルムの心を占めているのは黒騎士との決着のみだった。
「大体どうしたのシルク。そんなに反対して。第一次反抗期?」
「第一次!? 私はいったい何歳ですか」
「何歳なの?」
 逆に聞かれ、シルクはうっと唸り、指折り数えて、
「もう。私はアルムより年上なんですよ」
「本当に?」
 思いっきり疑わしげにアルムは見る。おかっぱ頭と童顔と小柄な体で、シルクはまだ幼い少女にしか見えない。
「私のことよりも! 先に恐山に向かってください」
「それは駄目」
「馬鹿ーっ!」
と、突然シルクは怒鳴って、立ち上がるとダーッと駆けていく。
「アルムの馬鹿馬鹿ーっ!」
 アルムが呆気に取られる中、シルクは遠く離れてから、じっと振り返る。。
「馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ーっ!
 強姦魔ーっ! ケダモノーっ!」
 言うだけ言うと、また駆けていく。そしてどてっと転んだ。
「ふえ〜ん」
 泥んこの付いた顔を上げ、涙目で振り返ると、アルムの白々とした表情が映る。
「ふええええええ〜ん」
 そして泣きながら走っていった。恐山の方向へと。
 日は既に西に傾いている。
「ねえアルム君。あれでいいの?」
「いいんですよ。恐山に向かう必要はありませんし」
 マチルダに聞かれ、アルムはふんと鼻を鳴らす。
「ところで」とマチルダさんはニッコリと微笑んで、
「強姦魔とかケダモノとか何のこと?」と聞いた。目は笑っていない。

「アルムのバカバカ〜。分からず屋〜」
 涙目でシルクは尚もアルムの悪口を言っている。そして駆けるのも疲れて、トボトボと歩く先は恐山。
「もうこうなったら。一人で恐山に行くんだから」
 ミラ様、お守りください。祈りを捧げて歩いていく。

 てくてく。

 てくてくと歩いていくと、やがて周囲が赤くなり、リゲルの森を抜ける頃には暗くなっていた
67外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:06:09 ID:a/yTHKs1
 日が沈み夜が訪れる。恐山の麓は静寂に包まれ、動くものの姿は全くない。
「はうー。暗いですぅ」
 着の身着のまま飛び出したので、照明器具も食料も何も持って来なかった。
 ぐー、とお腹が鳴る。
「お腹空きましたぁ……」
 歩きながら空腹のお腹を抱え、目に涙が浮かんでくる。
 みんなの所に戻ろう、という頭に浮かんだ考えを、ぶんぶんとおかっぱ頭を振り回して打ち払う。
「ダメダメ。恐山の館に行って人質さんを助けないと」
 うん、頑張れシルク。と自分で自分を無理矢理励まして、シルクは歩く。

 てくてく。てくてく。てくてく歩くよどこまでも。

「わー。お月様とお星様キレイですぅ」
 暗くなる空にキラキラ輝くは星の光。一際明るく輝くは満月。
 天からの光を受けて、シルクは一心に山道を進んでいく。星空を見上げながら。

「♪かわかわ皮ー ころもを つけたら 被るなのー♪」

 そんな意味不明の歌まで歌いながら、テクテク進んでいく。
 テクテク テクテク テクテク するっ
「あれ?」
 気がついたら足下の感覚が無い。
 上を向いていてシルクは気付いていなかった。崖のすぐ側を歩いていた事に。
そして道を踏み外した。
「きゃ〜」
 真っ暗闇に落ちていくシルクの体。片足で踏ん張ろうとしても、支えきれない。
と、誰かがシルクの腕をぱしっと掴む。
「落ーちーる〜」
「やれやれ。危なっかしい子だねぇ」
「いやー。落ちるー。落ちちゃう〜。死んじゃう〜」
「はいはい。落ちやしないから落ち着きな」
 聞きなれない女性の声。
「ほ、ほえ?」
 そこでようやくシルクは気付いた。
 崖に片足突っ込んだ自分を、腕を掴んで誰かが支えてくれてる事に。
「ほらよ」
と女が腕一本で道側に引っ張ってくれる。
 シルクは寄せられるまま、女に倒れ込み胸元に顔を押し付けてしまった。
柔らかな温もりが顔いっぱいに広がる。
 胸の大きな女の人らしい。
「わ、わわわっ」
 慌てて顔を離して女にペコリと頭を下げた。
「あ、ありがとうございます〜」
「本当に危なっかしい子だねえ。見てられないよ」
 厳しいが優しさを含んだ声。
 顔を上げると、暗闇の向こうに長髪の女性のシルエットが浮かぶ。
さっきの胸の感触と声の感じからすると若い女性らしい。
「夜の山道を明かりも点けずに。死ぬ気かい」
「ごめんなさい……」
「私に謝られてもね」
 女性はふぅとため息をつく。
「何か事情があるんだろ。いいさ。付いてきな」
「ええっと……」
68外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:07:20 ID:a/yTHKs1
 どう返事しようかと考えると、シルクのお腹がグーと鳴る。
「ほらお腹も減ってんだろ。あんた見てられないから。一緒に来なよ」
「は、はい」
 暗闇の中、赤い顔をしてシルクは女性に付いていく。
(これから私どうなっちゃうんだろう)と思いながら。

 女性が案内したのは恐山の麓にある洞窟だった。
 恐山には大小様々な洞窟が無数にあり、ここはその中でも最も大きい部類の洞窟のようで、かなり広い。
 至る所に松明が設置され、中は入り口から明るかった。
 その奥。焚き火の周囲には兵士や魔女が思い思いにくつろいでいる。
「はわ〜」
 洞窟に入り光に包まれ安心したか、シルクははわ〜と安心しきった表情になる。
今まで真っ暗闇の夜道を歩いていたせいか、光がありがたいほど眩しい。
 そして眩しさに慣れると、自分を助けてくれた女性がはっきりと見える。
 真紅の唇に鋭い眼差しと顔付きの美貌の若い女。赤みがかった紫の長い髪を長く伸ばし、深いスリットの入った魔道服を身に付けている。
その胸ははちきれんばかりに大きく膨らみ、白い脚がすらっと伸びているのを惜し気もなく晒していた。
「はわわ〜」
 いかにも魔女といった風情の女性に、シルクはぽかーんと口を開ける。
 シルクは知る由もないが、今はセリカ軍に身を寄せる女魔道士ソニアにそっくりな女だった。
 その女性も、初めて目にするシルクの姿をまじまじと見ている。
 童顔におかっぱ頭にちっちゃい体。白い聖衣はぶかぶかで、いかにも未成熟な幼女といった風情。
 ぺろり、と女性は赤い唇を舐める。可愛い獲物に舌なめずりしたのか。
と、ぽかーんと口を開けていたシルクがぺこりと頭を下げる。
「助けて頂いてありがとうございます。私は大地母神ミラに仕えるシスターでシルクと申します」
「そう、ミラの」と呟いて女性も優雅に名乗る。
「私はマーラ。ここのリゲル軍を任されてる魔女さ」
「へ?」
 マーラの背中、洞窟の奥を見て気付いた。
 焚き火を囲んで兵士や魔女が思い思いにくつろいでいる。どう見てもリゲル軍の軍勢にしか見えない。
武器防具にはリゲルの国旗の模様も見えた。
 それはアルム軍が恐山方面に進軍した場合に備えて配備されていた、リゲル軍の部隊だった。
魔女マーラはその指揮官である。
「お、お世話になりました〜」
 回れ右するシルクの首根っこをマーラが掴んだ。
「まあ、そう言わずに。誰も取って食いやしないよ」
 ふふ、とマーラは薄く笑う。
 そのまま、シルクを引きずるように洞窟内へと進む。
「みんな。お客さんだよ」
「はう〜」
 リゲル軍の中央に引きずり出されたシルクは、周囲の視線にびくっと身をすくめ、またぺこりと頭を下げる。
「私は大地母神ミラに仕えるシスターでシルクと申します」
 じーっと見つめるリゲル軍一同。
「え、ええと。あの」
 周囲の視線に居たたまれない気持ちになって身を固くしてると、マーラがよしよしと頭を撫で、
「ほらみんな。怖がってるじゃないの」
69外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:08:14 ID:a/yTHKs1
 そしてマーラは頭を撫でた手でそっとほっぺたをつつく。ふにふにでぷよぷよのシルクのほっぺたをぷにぷにと。
「可愛い子じゃないかい」
「や〜ん」
 ほっぺたをつんつんされ、シルクは嬉し恥ずかしようにおかっぱの頭を振る。
「かわい〜」「かわい〜」
と、マーラ配下の魔女もシルクのサラサラのおあかっぱ頭を撫でて、ぷよぷよのほっぺたをつついてきた。
「いや〜ん」
 たくさんの魔女のお姉さんに囲まれ撫で撫でぷにぷにされ、シルクは困り顔になります。
その困った顔がまた可愛い。
 その仕草にリゲル軍の男達は「うむうむ」と頷くのでした。

 そうして一通り紹介が済んでから、マーラがパンパンと手を叩く。
「ほらほら。ご飯にするよ。すぐ近くまでソフィア軍が来てるんだから」
 言って、乱れた髪を戻すシルクに微笑み、
「あんたも事情があるみたいだけど。まずは腹ごしらえしてからにしな」
「は、はい」
というわけで、シルクはリゲル軍の皆さんと夕御飯を頂く事になりました。
 敵であるリゲル軍と一緒に御飯を食べるなんてちょっと不思議。

「今日のご飯は何ですか?」
「ああ。デロイアシチューさ」
 マーラが言ったシチューはシルクが初めて聞く料理だった。
「どんなシチューですか?」
「ん? 鍋に何でもかんでも具を突っ込んで、タバスコをたくさん入れるのさ」
「え〜。タバスコですか」
「あはは。辛いのは嫌いかい。でも何でもかんでも入れるから、タバスコで辛くしないと、とても食えたもんじゃないんだよ」
 マーラがカラカラ笑うと、でっかい鍋が運ばれてきて、確かに何でもかんでも具をぶち込んでいく。
 頭をカチ割られ脳をせり出した黄色い電気ネズミ、まだ甲羅の柔らかい生まれたばかりの亀の赤ちゃん、
でっかい亀の卵、イルカなどなど。
 鍋にぶち込まれる具を見てシルクは気付いた。
「お肉ばっかり」
「いいんだよ。肉。肉食えや肉」
 そしてタバスコを大量にかき混ぜて、ぐつぐつと煮込む。

 ぐつぐつ。ぐつぐつ。ぐつぐつ煮込むよどこまでも。

 そうして煮込んだシチューを、みんなで分け合って食べます。
『いただきまーす』
 ぱくぱく。
「ほら。あんんたもお食べ」
「は、はい」
 シルクも皿に盛られた黄色い電気ネズミをごくっと見下ろし、頭から噛り付く。
「はうー。舌がピリピリしますぅ」
「あら。電気抜きが足りなかったみたいだね」
 舌をピリピリさせるシルクに、マーラはコップを差し出した。
「ほら。お飲み」
「はい〜」
 水かと思って、シルクはごっくんと一気に飲み干し―
「ぶはー」と吐き出した。
70名無しさん@ピンキー:2006/03/27(月) 22:08:37 ID:QsgkRmPF
んで、そのまま勢いにまかせて一気したあと当然のごとくバタン。
71外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:09:15 ID:a/yTHKs1
「あらあら。きつかったかい?」
「なんですかこれ〜。にがいですー」
「スピリタス。ただの酒さ」
 言ってマーラは、同じ酒をぐいっと平気な顔で飲み干す。
「ほへ〜」
 赤ら顔でシルクはマーラを羨望の眼差しで見上げる。
「お酒を飲めるなんてマーラさんは大人の人ですぅ」
「あはは。本当に可愛い子だよー」
 マーラの腕が首に回り、シルクはにへらーとはにかんだ笑みを向ける。
「ほら。どんどんお食べ」
「はいー」
 ぱくぱく、と黄色い電気ネズミのお腹に噛りつく。

 ぱくぱく。ぱくぱく。ぱくぱく食べるよどこまでも。

 お腹がいっぱいになり酒が入り、リゲル軍の面々は陽気に歌いだす。

♪西だ 東だ 南だ 北だ♪
♪東西南北、右、左ー♪
♪犬が西向きゃ 尾は東ー♪
♪まわり全部が敵だらけー♪

 楽しそうに飲み食いし、歌って踊るリゲル軍の人たち。
 その様子をシルクは楽しそうに見ながら、ソフィアの人もリゲルの人も仲良しさんになれるといいなーと思いました。

 夕食を済ませぽんぽんもいっぱいになり、マーラはシルクを洞窟の奥の玄室に案内する。
 洞窟の奥はさらに細かく分岐し、白いカーテンで仕切っていた。男用、女用に分かれているのか。
 マーラは部屋のランタンに火を灯すと、藁を積んで白いシーツを被せただけの簡易ベッドに腰を降ろし、、シルクに一つしかない椅子を勧める。
「まあ座りな」
「はい」
 ちょこんと座るシルクと向き合い、マーラは「さて」と切り出した。
「こんな夜中に、恐山に何しに来たんだい?」
「はい」とシルクは説明を始める。
「恐山にの向こうにある館にいる人質さんを助けに行くんです」
 説明終わり。
 マーラはきゅっと寄せた眉に指を添えて、
「ええと。つまり、誰かを助けに行くんだね」
「はい」
「人質さんって誰なんだい?」
「知りません」
「一人で行くのかい?」
「はい」
 話が進むほど、何が何やら。
 マーラは頭を振り長い髪をと豊かな胸を揺らして、
「仲間はいないのかい?」
「いたんですけど、アルムがどうしても行かないっていうもんですから、一人で来たんです」
「ふーん」
 脚を組み、マーラの瞳が鋭く光る。
「アルムってのは攻め込んできたソフィア軍の大将の名前だね」
「はい、そうですよ」
 あっさり平然と言うシルク。
72外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:10:04 ID:a/yTHKs1
「つまり、あんたはソフィア軍の一員だったんだ」
「はい。私はソフィア軍の従軍シスターです」
 ぺったんこの胸を張ってシルクは答える。
「つまり、私とあんたは敵ってことになるね」
「はわ。はわわわわ」
 思い出したように、シルクは口を開いてぱたぱた手を振りだす。
「安心おし。別にあんた一人をどうこうするつもりはないよ」
 マーラの言葉に本当に安心して、シルクは胸を撫で下ろす。
 素直な娘だねえ。そこが可愛いんだけど、とマーラは遠くを見つめて思った。
「でも、ここから先は妖術士のヌイババの館しかないよ」
「そうです。多分、そこのヌイババさんの館だと思います」
「ふーん」
 横を向いたままマーラは考え込む。
「最近、ヌイババは誰かを監禁してるって噂を聞いたね。どうせ妖術士の悪趣味だと思ったが」
「そうです。その人だと思います」
 マーラは正面を向いてシルクを見つめ、
「でも、ヌイババはメデューサとかいう誰も見たことさえない怖ーい魔法を使うそうだよ。
 それでも行くかい」
「行きます」
 即座にシルクは言ってのける。のほほんとした無垢な表情。そこに恐れは無かった。
「よし。分かった」
 マーラはぽんと膝を打ち、
「じゃあ私が一緒に行ってやろう」
「へ?」
「私が行って、話を付けてやるよ。あんた一人じゃ危なっかしくて見てられないからね」
「ええー。そんな。そこまでして頂かなくても」
「遠慮すんなよ」
 マーラはついと鼻を寄せ、シルクの甘い匂いを嗅ぎ取り妖艶に笑う。
「大丈夫。私の親父はドーマ教団の司祭長だからね。シルクちゃんには手出しさせないよ」
「はわー。偉いお父様なんですね」
「偉いもんかい! あの糞親父!」
 突然マーラが怒鳴り、シルクはびくっと身をすくませる。
「ああ、悪い。つい怒鳴っちまって」
 マーラは安心させるようにシルクのおかっぱの髪を撫で、
「あんたが悪いわけじゃないのにね」
 何だか知らないが複雑な事情があるようだ。
 シルクは撫でられるまま、マーラの瞳を覗き込む。
 強い意志を籠め、それがそのまま鋭さとなって表れるマーラの瞳。でも。
その奥にある一抹の寂しさもシルクは感じていた。
 何かを失った寂しさを。
「ほうら。じゃあ今夜はゆっくり休みな」
と、マーラは自分が座る藁ベッドをぽんぽんと叩く。
「ええと」
 シルクは困ったような笑みを見せ、
「わ、私は外で寝ますから」
「あら。外は駄目よ」マーラは赤い唇に笑みを浮かべ、「外は恐ーいケダモノがうようよしてるからね」
「はっ」とリゲル軍の男の人たちをシルクは思い出す。修道院で教えられた
「軍の男たちはシスターの尊厳を踏み躙るだけ」という教訓と共に。
「だから。ここが一番安全なのさ」
 シルクの手を引っ張り、マーラはぎゅっと抱き締める。
73外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:10:55 ID:a/yTHKs1
「きゃっ」
「や〜ん。シルクちゃん柔らかいー」
と、ほっぺたをすりすり寄せてくる。
 シルクの肌は絹のようにさらさらで滑らかで。肌の下はぷよぷよと柔らかい。
 そしてシルクはマーラの豊かな胸の感触を感じていた。
(わー。おっぱいやわらかい〜)
 ぺったんこの胸に豊かな胸が押し当てられ、その柔らかさを伝えていた。
「さ。今日はお姉さんと寝ましょう」
 名残惜しそうにシルクを離すと、マーラはすっかりお姉さん気取りで言う。
遠い日に二人の妹にそうしてきたように。
 
 二人とも靴を脱いで用意した水で足を洗い、少しはさっぱりする。
 それからマーラは魔道服をがばっと脱いだ。
「わ〜」
 その下はドス黒い肌着と細い紐のようなパンティで、マーラの豊満な女体を惜し気もなく晒している。
「あら。シルクちゃんは脱がないの?」
 赤ら顔で見惚れれてるとにマーラが声をかける。
「私はこのままで」
 シルクはぶかぶかの聖衣を着たまま。
「駄目よ。シワシワになっちゃうでしょ。ほらバンザイして」
 言われるまま「バンザイーイ」して両手を上げると、マーラはするっと摘み上げて聖衣を脱がしてやる。慣れた手つき。
「あら」
 その下は白い肌着のみ。下は穿いていない。シルクの貧弱な幼女体と毛も生えてないパイパンを惜しげもなく晒していた。
「きゃーあ〜。かわい〜」
 うっとりと目を輝かせ、パンツ穿いてないシルクの固く閉じた割れ目を凝視するマーラ。
「やー。見ないでくださーい」
 シルクはぷーと頬を紅くして両手で隠してもじもじと身悶え。
「あはは。悪い悪い」
 そしてマーラはランタンの火をを消して洞窟内の小部屋を暗くするとベッドに腰掛け、ぽんぽんと横を叩く。
「ほら。こっちきな」
「は、はい」
 ドギマギしながら、シルクはちょこんとベッドに腰掛ける。マーラからちょっと離れた位置に。
「ほら。こっち来なさい」
とマーラはシルクの腰をを抱き寄せ、そのまま一緒にベッドに倒れ込んだ。
 藁を敷いたベッドはとてもふかふかで柔らかく。
「ぱふ〜」とシルクは深く埋もれ、横からマーラが腕を伸ばしてシルクの頭の下に置き、腕枕してやる。
そしてぷにぷにほっぺにすりすり。
「はわ。はわわ〜」
 マーラにすりすりされるがまま、シルクはベッドの上で固くなる。
「可愛いわねー。シルクちゃんは」
 腕枕したままもう片方の手で、さらさらの黒いおかっぱの髪を取り、鼻に寄せ、気持ちよさそうに香りを愉しむ。
「はうぅ〜」
 匂いを嗅がれ、シルクは恥ずかしさで赤くなっちゃいます。髪をちゃんと洗ったのは何日前か数えてしまいました。
「うふふ。こうしてると、ヘステとソニアのちっちゃい頃を思い出すわ」
 暗闇の向こう、シルクの目が「それは誰ですか?」と訴える。
「ああ。妹だよ。三人姉妹だったのさ」
 そう言ったマーラの瞳は暗闇の向こうでもはっきりと輝いていた。
74外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:11:50 ID:a/yTHKs1
「妹さんがいたんですか」
 今度は声に出してシルクは訊ねる。
「今何処にいるんですか?」
「ヘステはリゲル軍のどこかの部隊にいるはずさ。
 ……ソニアの方は何処に居るかさっぱり分からないが」
「え?」と心配そうにしたシルクに、マーラは優しく微笑んだ。
「いいんだよ、それで。あの子だけ、ソニアだけ生け贄にならずに済んだんだから」
 シルクはミラ教団のシスター、今は聖女。かつての己と同じ聖職者故か、シルクの無垢な純粋さに打たれたか。
マーラはとくとくと語り出す。

 長女マーラ、次女ヘステ、三女ソニア。三姉妹はドーマ教団の司祭、祈祷士ジュダの娘として生まれた。
 当時の司祭長は大賢者ハルク。ジュダはその地位を虎視眈々と狙っていた。
 三姉妹はドーマ神に仕えるシスターとして教団内ですくすくと成長する。
 やがて三人の娘が美しく強く成長したのを見届けると、ジュダは三人をドーマ神の祭壇へと連れてきた。
「喜ぶが良い。おまえたちはドーマ様の贄となるのだ」
 そう言ったジュダの鬼相はもはや父ではなかった。
 父ジュダは三人の娘をドーマ神に売ったのだ。
 そんな事は露知らず、三人は祭壇で神に祈りを捧げる。
 すると何処からともなくするすると触手が伸び、マーラとヘステを絡め取った。
「きゃあっ!」
「ああんっ!」
 神のもたらす快楽は巧妙かつ絶対だった。
 触手が全身の至る所を這い回り、そして内部にまで侵入していく。
 不思議と痛みはない。気持ち悪さすら無かった。ただ気持ちいいだけ。純粋な性の快感だけがあった。
 たちまち圧倒的なまでの甘い快楽が思考を支配し、マーラもヘステも触手に身をくねらせる。
「あああっ……はああぁんぅ……」
「イイ………いいよぉ…きもちいいいいぃぃぃ!」
 触手に身を委ねた姉二人を背に、末妹のソニアだけが何を免れる。
「エクスカリバー!」
 いつの間に修得していたのか、風の刃の魔法で触手を薙ぎ払い、一直線に出口に向かって走って行く。
 マーラもヘステも快楽に翻弄された潤んだ瞳で、その背中を見送っていた。
「ソニア……はあぁ!」
「んんうぅ……あれ? ソニアぁ」
 妹に逃げろと言っているのか、それとも快楽に身を任せろと言っているのか。
 それは当の姉二人にも分からなかった。
 そしてドーマ神の祝福を受けたマーラとヘステは魔女に転生し、ソニアはようとして行方が知れなかった。
 やがてジュダは大賢者ハルクを追い落としてドーマ教団の司祭長の座に就き、
魔女になったマーラとヘステををリゲル軍へと派遣する。
 リゲル帝国内での発言力を高める為に。
 そして現在に至る。

「ふええええーん」
 話を聞いたシルクは予想通りというか何と言うか。大声で泣きじゃくりだした。
「マーラさんもヘステさんもソニアさんもかわいそうですぅ」
 かわいそう。何度もそう言って泣くのだった。
75外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:12:51 ID:a/yTHKs1
「ほらほら。泣かない泣かない」
 マーラは頭をよしよしと撫で、シルクの純粋な涙をぺろっと舐め取る。
 シルクの涙はとてもしょっぱくて美味しかった。
「ふえ?」
 いきなり涙を舐められたシルクはビックリ。きょとんとして泣くのを止めてしまう。
 間髪居れず、マーラは豊かな胸にシルクの泣き顔を押し付けた。
「きゃっ」
 柔らかくてあったかい乳房の谷に挟まれ、シルクはほんわかと胸が甘くなるのを感じた。
「えへへ」
 涙目のまま笑顔になり、胸の甘ーい匂いに身を浸す。
 そう。これはまるで。
「マーラさん。お母さんみたい」
「あら。やだよこの子は」
「えへへー」
と笑い、シルクは胸に頬擦りスリスリ。
「ふふふ」
 マーラもまた甘えん坊のシルクに笑い、頭を撫でてやる。
 まだ魔女にされる前。寝付けないヘステやソニアを、こうしてあやしてやったのを思い出しながら。
 そして家出したままのソニアに想いを寄せる。
(ソニアは今頃どうしてるかね)

 その頃のソニア。
「うふふ。セリカのここカワイ〜」
「やあーん。ソニアさん、そんなところダメですぅ!」
「いいじゃないの。ほらほら」
「いーやーあー。アルムー」
 女魔道士ソニアはセリカ軍で立派に頑張っていました。

「マーラさん」
「ん?」
 胸の顔を埋めたままのシルクが不意に呼びかける。
「私、ソニアさんに会ったら、マーラさんのこと伝えます。お姉さんは、ソニアさんをとっても愛してますって」
「この子は……」
 どこまで可愛らしいのか。マーラはぎゅーと抱きしめてやった。
「むぎゅー」
「うふふ。じゃあ、今日はたっぷり可愛がってやるよ」
 そして魔女の瞳を光らせ、そっとシルクの顔を寄せると唇を重ねた。
「!?」
 突然のキスに目を開かせ、それからシルクは目を細めて閉じる。
 受け入れた、と思ったマーラはそのまま舌を入れた。
 ピチャピチャ、とシルクの温かい口の中を舐めて味わい、舌を絡ませ唾液を交換していく。
「んんふー」
 微かにシルクが身をよじる。
 マーラは脚を絡めて、シルクの細い脚を押さえ込んだ。
「はぁ」
 口を離すと、シルクは赤い顔で熱い吐息を吐く。開いた瞳はすでに潤み、唇はマーラのそれが移ったように赤くなっていた。
「マーラさん……」
「お姉さまとお呼び」
 そう言ってマーラは、今度は白い首筋にキスし、唇の赤を映すように押し付け吸う。
76外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:13:42 ID:a/yTHKs1
 腕枕を外してマーラは横から上にシルクに覆い被さると、さらに深く首にキスを刻み込んでいく。
「や……はぁ……はあ」
 潤んだ目で切ない声を漏らし、シルクはもぞもぞと太股をすり合わせる。その脈動はマーラの脚にもしっかり伝わっていた。
「ふふ。もう感じてるのかい?」
「だって……今日はいっぱいドキドキしましたから」
 はふぅ、と熱い息を吐き、それがマーラの長髪をくすぐる。
「さあ。こっちの中身はどうかな?」
 白い肌着をめくり上げて覗くと、淡く膨らんだ胸の桜色の頂点はピンと張っていた。
「もうこんなにして。いけない子」
「ちがいますぅ。シルクはいい子ですぅ」
 潤んだ瞳でぐずり声で訴えるシルクに、マーラは胸がきゅんと高鳴る。
「かわい〜」
 ちっちゃな胸の蕾にちゅちゅっとキス。
「はうんっ」
 シルクの鼓動が一段高まり胸がせり上がる。マーラは薄い胸に寄せたまま、上目でシルクを見上げた。
「どう?」
「は……はい…切ないですぅ」
 はぁ、と吐く息は甘く切なくて。シルクはとっても切なくなっちゃいました。
 マーラはニヤリと鋭い笑みを向け、シルクから顔を離して上半身を起こして、自らの肌着に手をかける。
「私の体、キレイかい?」
 そうして黒い肌着を脱ぎ、見せ付けるように豊かな胸を揺らした。
「はい…とってもキレイです」
 下から見上げるシルクは、揺れる豊乳をうっとりとした視線で見ていた。
「お母さんみたい…」
 マーラはくすっと笑い、シルクの口に胸を当ててやる。
「ほら。吸ってみな」
「ん…」
 言われるまま、マーラの乳首を口に含んでちゅーと吸ってみる。
 すでにピンと張ったマーラの乳首。母乳は出ないけど、とっても甘くてまろやかで。
 目を閉じたシルクは、ふと遠い日の感傷に浸る。母の乳を飲み、健やかに過ごした甘く懐かしい記憶。
 乳首をちゅーと吸いながら、シルクの目から一筋涙がこぼれる。
 感傷に浸るのはマーラも同じだった。乳を吸われていると、胸がジンと熱くなり、幼い日の妹たちと過ごした日が思い出される。
 長姉のマーラはヘステやソニアの面倒を良く見ていた。今は離れ離れの妹たち。
特にソニアはどうしているか、消息すら掴めずにいた。
「……ソニア」
 乳を吸うシルクのおかっぱ頭をよしよしと撫でながら、マーラは妹に想いを馳せていた。

 その頃のソニア。
「さあ。まだまだですよセリカ様」
「はあああぁ……ソ、ソニアさんもうダメです……!」
「ダーメ。今日は私がセリカ様の当番なんですから」
「きゃっ! もう、そこはダメですってぇ!!」
「あっ、なんかヒクヒクしてる。かわい〜」
「もうやだー。アルムー」
「ふふふ。男なんか忘れさせてあげます」
 セリカと仲良くやってるようです。
77外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:14:37 ID:a/yTHKs1
「ふぅ……」
 長く長く乳を吸っていたシルクがようやく口を離す。
 その頬を伝う涙を舌で拭い、マーラはそのまま口を重ねる。
「ん……!」
 今度はシルクも自ら口を押してマーラを求めた。
 マーラの腕がシルクの背中に回り優しく抱きしめてやる。そうして互いに求め合い、肌を重ねていった。
「んんぅ」
 口を離すと、シルクの口から唾液が漏れる。それをごっくんと飲み込んだ。嬉しそうに。
「えへへ」と笑うシルクに、微笑を浮かべるマーラ。
 それからすっと立ち上がり自ら黒い下穿きに手をかけて脱ぐと、脚を広げて、横になったままのシルクの眼前に、股間を突き出す。
黒いゴワゴワとした陰毛がびっしりと生え揃った茂みのような女陰を。
「どうだい。私のここは」
 シルクはうっと言葉に詰まる。それから思い切って、
「なんだか……怖いです」
「うふふ」
 陶酔した笑みを浮かべ、腰を降ろしてシルクのおかっぱ頭を掴み、マーラは女の茂みをシルクの顔に押し当てた。
ほとんどシルクの顔の上に座ったような体勢で。
「んぐっ!?」
「ほら。舐めな」
「んんー」
 言われるまま、なんとか舌を出してみる。すぐに毛のちくちくした感触が伝わり、慌てて引っ込めた。
だがマーラはなおも腰を突き出してくる。チクチクした陰毛が顔を打つ。
「ん!」
 シルクは思い切って舌を伸ばしてみる。深い毛の向こうに柔らかな肉を感じた。
「ああ。そうそう。そこだよ」
 じっとりと濡れた熱い肉の感触。マーラはシルクの舌を女陰で感じ、うっとりと頬を染めた。
 さらに思い切って舌で肉を舐めてみる。するとマーラは熱っぽい声を出して官能に震えた。
「ああっ。イイ」
 自ら巨乳を揉みしだき、シルクの顔に当てたまま腰を振りだす。
「んんー」
 股間が顔に触れたまま動くので、シルクの顔をザラザラと陰毛が流れていく。ちくちくして痛い。
「あらら。ごめんね」
 ようやく腰を上げ、解放されたシルクは「ほぅ」と熱い吐息を漏らした。
「じゃあ。今度は私が可愛がってやろうか」
 そしてマーラは再びシルクの幼い裸体の上に覆い被さっていく。
 きゅーと目をつぶってシルクはきゅーと身を固くする。きゅー。
「うふふ。固くなっちゃって」
 さらさらの黒いおかっぱの髪をかきあげ、マーラは右の耳たぶをぱくっと甘く噛む。
「きゃっ」
 すると白かった耳たぶがたちまち赤くなった。そのまま耳を口に含んでぺろぺろと舐めていく。
唾液をこすりつけるようにべっとりと。
「や、やだぁ。お耳汚いですぅ」
 耳を唾液まみれにされ、シルクは赤いお顔をさらに赤くしちゃいます。
 マーラは聞く耳持たずお耳をぺろぺろ。耳はべとべとべちょべちょです。
「やーん」
78外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:15:39 ID:a/yTHKs1
 シルクの耳たぶを裏までべっとりと唾液にまみれさせ、マーラはそのまま首筋に舌を這わせ、
シルクの白い首にまたキス。
「はうん」
 そしてそのまま肌に重ねたまま口を舌にずらし、同時にシルクの白い絹に肌に手を這わせる。
 胸に、お腹に、腕に、脚に。
 マーラの手と舌が触れた箇所がたちまち白から赤に変わり。
「あ、ん」
 全身を微妙に愛撫されたシルクは微妙に感じちゃいます。
「ふふふ。かわいー」
 そしてマーラは顔を腰まで下げ、シルクの毛の生えていない幼い秘裂を凝視する。
 ぴったり閉じたたて筋を指で押すと、そこはもうじっとりと濡れていて、指先に熱いぬめりが触れる。
そして秘肉は抵抗なく、マーラの指を受け入れた。
「あら」
とマーラは以外に思いつつも、たて筋を指で左右に押し広げ、中を見てみる。
「は……きゃっ」
 大事な部分を曝け出され、シルクは反射的に声を出した。甘い吐息。
 恥ずかしいけどマーラお姉さまなら平気。
 シルクはされるがまま身を委ねていた。いつの間にか緊張もほぐれ、体からすっかり固さが消えている。
「ふふふ。ここかな」
 マーラは指で開いた肉の分け目に舌を伸ばし、肉皮をめくって肉芽を直接つついてみた。
「ひゃああっ!」
 クリトリスをつつかれ、シルクはぴんと背筋を仰け反らせる。
「や、やだぁ、だめー」
 さらにそのまま幼いヴァギナの膣内に舌を這わせ唾液をまぶしていった。
「はああぁ…! あう! …こわい、こわいですぅ!」
 押し寄せる波が恐怖となりシルクの理性を揺さぶる。
 マーラはヴァギナを舌で責めながら、片手をシルクの小さな丸いお尻に回して、菊穴に人差し指を捻じ込んだ。
「ひいいいぃ!」
 突然のお尻への異物感に、シルクはぎゅっとベッドのシーツをつかみ、さらに背中を反らして顔を上げた。
「だ、だめ! そこダメーっ!!」
 シルクの甘い悲鳴を聞きながら、マーラはするすると指をアナルへと沈めていく。
同時にヴァギナのナカを舌でぐちょぐちょに濡らしながら。シルク自身の液も混ざり合い、そこはもうぐっちょりと濡れていた。
「はああああぁ! あううううううんっ…!?」
 前からは快感、後ろからは異物感を伴う痛み。シルクはその両方に翻弄され、まともな思考を働かせる事もできず、
ただ身体をビクンビクンとベッドの上で飛び跳ねさせていた。
「…やあああああああああっ! こわいいいいいっ!!
こわいよおおおっ! こわれちゃう! こわれちゃうよおおおおぉぉっ!!!」
 叫ぶと同時、マーラはクリトリスを舌で強く突き、お尻に捻じ込んだ指をぐりっと回転させた。
「ひあああああああああああっ! だめえええええええーっ!」
 強烈な刺激と痛み、そして切ない甘み。
 シルクは高々と腰を上げ、そして達した。
「イヤアアアアアアーーッ!」
 股間に埋めたマーラの顔に大量の液が降り注ぐ。
79外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:16:46 ID:a/yTHKs1
「うふふ」
 顔を上げ、お尻に挿れていた指を引き抜くとぺろっと舐めて、マーラは笑った。無邪気に。
「粗相をしちゃって。いけない子」
 そのシルクはハァハァと息を整え、ベッドの上でぐったりと身を沈めている。
「よかったかい?」
 返事はない。
 マーラはシルクの横に寝ると、横抱きに優しく包み込む。
「もう今日は疲れたろう。おやすみ」
 そしてほっぺたにキス。
 明日は一緒にヌイババの館に。
 マーラはシルクの温もりと柔らかさとさらさらの滑らかさを感じながら、
「この子は私が守る」と決心していた。

 だが彼女はリゲル軍の魔女。ドーマ教団最高司祭ジュダの娘。

 翌朝。
 気配に気付いてマーラはさっと目が覚める。
 部屋の入り口に魔女が控えていた。
 マーラはシルクを起こさないようにベッドから起き、身支度を整えると部下の魔女に挨拶。
「おはよう。何か動きがあったかい」
「はっ。恐山の麓までソフィア軍が参りました」
「ほう」とマーラはぐっすり寝入っているシルクを見やる。
 シルクを追いかけてきたか、気が変わって恐山に進軍する気になったか。
 いずれにせよ、敵軍が来るならやる事は一つだった。
「みんなに伝えな。これよりソフィア軍を迎え撃つ」
「はっ」
 部下に指示を送り、マーラは寝ているシルクを振り返る。寂しそうな瞳で。
「行って来るよ。私が帰らなかったらソフィア軍に戻りな」
 目をつむったままのシルクの眉がぴくりと動く。
 そしてマーラはマントを翻らせ、魔女の鋭い瞳に戻ると、部屋を後にした。

「全員揃ったね」
 洞窟の前。整然と列を組んだ自分の配下たちを愛しく見回し、マーラは力強く号令を下す。
「さあ行くよ。ソフィアのブタどもを皆殺しだ!」
『おー!!!』
 各々のエモノを掲げ、マーラの部下達は喝声を上げる。
 全員がマーラに深い忠誠を持ち、祖国防衛に誇りを持っていた。
 彼らにとって、アルム率いるソフィア軍は侵略者でしかない。
 そしてマーラも部下全員を信用し信頼していた。
「さあ行くよ、おまえたち!!!」

 恐山に向かって着々と歩を進めるアルム軍。
 こんな戦略的価値のない場所にどうして進軍するのか。

 おお、アルムよ。どうして行く。いったいそこに何があるというのか。

 ともかく、アルム軍は恐山に進み、そこを防衛する魔女マーラの部隊と遭遇し交戦となった。
「ディーフェンス! ディーフェンス!」
「防御だ防御! 防御を固めろ!」
「リバーン!」「リバウンド、リバウンド!」
「一本! 一本しっかり決めていこう!」
 戦場に怒号が飛び交い、血があがる。その度に誰かが死んでいった。
80外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:17:51 ID:a/yTHKs1
 アルムの前には一人の魔女が立っていた。
 魔女の繰り出すファイアーをかわし、ふところに飛び込むと王家の剣を一閃。
「きゃー!」
 魔女の腹が真横に切り裂かれ、中の臓物がぼとぼととこぼれ落ちる。
「あ、あああ……」
 ぷるるんと飛び出す細長い臓物は大腸だろうか。魔女は傷口を手で抑えるが、たちまち血で溢れ出血は止まらない。
 膝の崩れた魔女に対してアルムは剣を掲げた。
「や、やめて……お願い殺さないで!
 なんでもします。なんでもするから許して! おねがいです!
 家にはまだ幼い子供と妹が……私が帰らないと飢え死にしちゃうんです!
 いやーっ! 殺さないで! 死にたくない! 死ぬのはイヤー!
 ねえ、なんでも、本当になんでもするから!
 ぬ、脱ぐ。脱ぎます。脱ぐから殺さないで! なんでもするから!
 ねえ、見て私の体、きれいでしょ。ちっちゃいときから男の相手は慣れてるからさ。
 口でするのだって上手いんだよ。みんな褒めてくれたんだから。
 や、やめてぇえええええええーっ!! 殺さないで!!!
 死にたくない! まだ死にたくないよ!! 
 これからだってのに! これからいっぱい働いて、弟と妹にいいもんたらふく食わせてやれるのにぃ!
 おねがい! ころさないで!!!」
 衣服を脱いで足下にすがりつく魔女に、アルムは剣を振るう。
「死にたくない……」
 転がる魔女の首が見たのは、首を切られた自分の胴体だった。それが魔女の見た最後の光景となった。
「死にたく……ない………」
 それが魔女の最後の言葉となった。
 最後に思い浮かべたのは幼い弟と妹。
 そして魔女は死んだ。
 その死体を見下ろし、魔女の脱いだ衣服で剣に付いた血を拭い、アルムは新たな獲物を求める。

 雑魚を相手にしても埒があかない。
 アルムは魔女を次々と召還する大元の魔女、この部隊の指揮官マーラに目を向ける。
 マーラもアルムに気付き、真正面から目を向けた。魔女の鋭い眼差しを。
 お互いに名乗らずとも相手の立場を理解したのだろう。
 間合いを計りながら、アルムが訊ねる。
「ひとつ聞く。シルクというシスターが来なかったか」
「ああ、来たよ」
 マーラは口を歪め、
「ふふ。可愛い娘だったわね」
 アルムの瞳がすっと細くなる。
「心配しなさんな。大事に扱ってやったよ。大事にね」
「そうか……感謝する」
 ぺこりとアルムは一礼する。敵に向かって。
「私からも言っておく」
 マーラからも言葉が出る。
「あの子が心配なら、もっと大事にするんだね」
「ああ。そうだな」
 ゆっくりと王家の剣と盾を構えるアルム。
「さて、やるか」
「そうだね」
 マーラも精神を極限まで高める。
 あとは殺しあうだけだ。
81外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:19:10 ID:a/yTHKs1
「<オーラ>!」
 先手を打ってマーラがオーラを撃ち、強烈な魔力の光がアルムを包む。
 ダメージを負いながらアルムが光から飛び出す。
 魔法使いを相手にアルムがやることは一つ。接近して斬るそれだけだ。勇者アルムは弓矢も使えるが、やはり剣の方が手っ取り早い。
 疾走し間合いを詰めるアルムに後方に下がりながら二撃目を準備するマーラ。アルムの方が早い。
 王家の剣が横殴りに一閃。
 確かに肉を切る手応え。だが浅い。
 ぱっ、と魔女服の胸元が切り裂かれ、豊かな乳房が晒される。その胸から血。
 豊満な乳房が真横に切られ、乳首から下が重みでぺろんとめくれ、中の脂肪が露になった。血にまみれ。

―へっ。やるじゃないの。

 胸を切られ、マーラは笑っていた。そこに返す刀で二撃目をアルムは繰り出す。首めがけ。
 がっ、と剣が止まる。マーラが自らの左腕を剣に食い込ませていた。
 アルムの腕なら切断できるはずだが、マーラは剣が勢いを付ける前に腕を差し出していた。
 肉を切らせて骨を断つ。
 腕一本で済めば安いものだ。
「<オーラ>!」
 片手一本でマーラはオーラを放つ。光に包まれながら、片手一本でオーラを撃つマーラにアルムは舌打ちした。
 光に包まれるアルムを見ながらマーラは油断なく瞳を光らせる。その左目に光の中から指が伸びてきた。
 オーラの光の中で盾を放したアルムの左手の薬指。どのみち魔法相手に盾は役に立たない。
 迫る指。それがマーラの左目の見た最後の光景。指がマーラの左目を突く。
「くっ!」
 ぐっと歯を食い縛るマーラ。それだけ。悲鳴もあげず痛みに耐えた。オーラ二発を受けて生きているアルムのタフさに舌打ちする。
 指が引き抜かれる。と目がぽろっとこぼれ、切り裂かれた胸元の前でぶらさがった。神経一本でわずかに繋がっていた。
 痛みは耐えたが剣に食い込んだ腕の力が弱まる。アルムは王家の剣を振り払って左腕を切り飛ばし、そのまま下から突き上げる。
同時マーラが三度目のオーラは放とうとする。

 ぐさ

 早かったのはアルムの剣。オーラは発動することなくマーラの右手にわずかな光を灯すだけだった。
 下から突き出された王家の剣がマーラの秘所を貫き、子宮まで貫通している。
 剣をぐりっと捻ると、秘所も子宮もずたずたに切り裂かれた。
 ごぼっ、とマーラの口から血がこぼれる。
「ヘステ。ソニア」
 それが魔女マーラの最後の言葉。そしてマーラは事切れた。

 アルムは剣を引き抜き、マーラのマントで剣に付いた血を拭い、死体となった女を見下ろす。
 怖い雰囲気だが美しい女。まだ死体は生暖かい。
 どうしよう、と思ったら、聞き慣れた声がした。
「あー。アルムだー」
 鈴の音のような声。
 振り向けば聖女シルクがいた。洞窟から出て来たらしい。
82外伝魔女マーラ×聖女シルク百合SS:2006/03/27(月) 22:20:45 ID:a/yTHKs1
「大変! 怪我してる!」
 オーラを二発も受けたのだ。こうして生きてるのが不思議なほどだ。並の者なら最初の一撃で死んでたろう。
 シルクはすぐさま駆け寄り、怪我だらけのアルムに治癒を施す。
「んー<リカバー>」
 治癒魔法を受け傷が治っていく。アルムはやっぱりシルクの治癒魔法は格別だと思った。
 アルムの回復を見届けると、シルクは背を向けて行こうとする。
 その腕を掴んでアルムが止めた。シルクの腕の細さ、そして白さと滑らかさにドキッとしながら言う。
「どこ行くんだよ」
「放してください。私は一人でも恐山に行きます」
「一緒に行くよ」
「え?」
 振り返ったシルクに、アルムはバツが悪そうに鼻をかき、
「勘違いするなよ。人質がいたんじゃ、あいつも気になって全力で戦えないだろうからな。
人質を助けたら改めて決着は付ける」
「それじゃあ」
「ああ。恐山を越えて館に居る人質を助ける」
「わーい」
 ぴょーんと飛ぶとシルクはアルムに抱きついた。
「わっ」
「わーい。わーい」
 無邪気にすがりつくシルクに、アルムは面食らって頭をかく。
 アルムからは血と汗の匂いがしたがシルクは気にしなかった。
「あ、それなら。マーラさんにお礼を言わないと」
「マーラ?」
 さっきの魔女かな、とアルムは振り返る。しかしそこに死体は無かった。
「あれ?」
 アルムは首を傾げるが、それでいいとも思った。
「あーっ!」
 不意にシルクが大声を張り上げる。
 戦闘はアルム軍の勝利に終わり、マーラの部隊は全滅していた。
 昨日、一緒に御飯を食べたリゲル郡の兵士と魔女。その全員が無惨な骸を晒していた。

 ドーマ教団の聖地、ドーマの塔。その地下にあるドーマの祭壇。
「おお、マーラよ、死んでしまうとは情けない」
 アルムと戦い、敗れ、死んだはずの魔女マーラ。その死体はいつの間にかドーマの祭壇に移送されていた。
 神の神業だろうか。再びその体に命を与えられ、父親であるドーマ教団司祭長ジュダの前に立っていた。
 だがその瞳に以前のような光は無い。完全にドーマ神の操り人形となっていた。
「まあよい。これからも働いてもらうぞ。マーラ」
 父の、ジュダの言葉にマーラは何も反応しない。ただドーマの意のままに動く魔女の姿がそこにはあった。

「ひく……ひく」
 泣きながら、シルクは長いお祈りを終える。
「シルク。もういいかい?」
「はい……」
 戦死したリゲルの人々への供養を済ませ、シルクは顔を上げる。
 死体の中にマーラはいなかった。だからシルクは信じている。また逢えると。
「さあ。行くよ。恐山に」
「はい」
 どこまでも御供いたします。シルクは晴れやかに言い、アルムを追った。

(おしまい)
83名無しさん@ピンキー:2006/03/27(月) 22:22:54 ID:a/yTHKs1
>>70
なるほど。それは素敵ですね。
84名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 15:12:47 ID:BlgaZqn7
>どこまでも御供いたします。シルクは晴れやかに言い、アルムを追った。

外伝氏ww双葉社の小説思い出したwwwというか全く同じじゃねーかwwww
あれはアルムとセリカがくっつくと信じていた俺のトラウマだ
85名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 23:17:30 ID:VHDcIX8b
\               U         /
  \             U        /
             /ティバーン ヽ,
            /        ',      /     _/\/\/\/|_
    \    ノ//, {0}  /¨`ヽ {0} ,ミヽ    /     \          /
     \ / く l   ヽ._.ノ   ', ゝ \       <   G J ! >
     / /⌒ リ   `ー'′   ' ⌒\ \    /          \
     (   ̄ ̄⌒          ⌒ ̄ _)    ̄|/\/\/\/ ̄
      ` ̄ ̄`ヽ           /´ ̄
           |            |  
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         /           ∠_
  −−   |    f\      ノ     ̄`丶.
        |    |  ヽ__ノー─-- 、_   )    − _
.        |  |            /  /
         | |          ,'  /
    /  /  ノ           |   ,'    \
      /   /             |  /      \
   /_ノ /              ,ノ 〈           \
    (  〈              ヽ.__ \        \
     ヽ._>              \__)
86名無しさん@ピンキー:2006/03/29(水) 02:15:44 ID:AWgW9XwK
>>85

いつかファンに殺されても知らんぞwwwww
87名無しさん@ピンキー:2006/03/29(水) 15:15:02 ID:ezva7byz
>>85

住職wwww
88名無しさん@ピンキー:2006/03/29(水) 21:05:26 ID:vpX0cZir
89名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 00:44:16 ID:PW+1GkWI
純愛希望
90外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/03/31(金) 01:23:04 ID:U/RqJq8P
紋章シリウス×ユミナSSを投下します


小説版外伝は俺に絶対出来ない事を平然とやってのける!
そこにしびれるあこがれる!
91紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:24:36 ID:U/RqJq8P
 ばしゃばしゃ

 大海原を一頭の巨大な馬が進む。当然泳いでいるのだ。
 その背には黒い鎧の騎士。
 見ている者がいれば、男も女も見惚れるような美しい騎士だった。
 端正な顔立ちに金髪の髪。引き締まった長身。
 男は黒馬の馬上にあり、ただじっと前方を見つめる。その瞳は晴れ渡り、憂いは無かった。
迷いを振り切った決意の瞳。
 やがて、波間の向こうに緑の陸が姿を見せる。
 馬はとうとう海を越え、大陸間を渡ったのだ。
 そう。男は異なる大陸から渡って来た。故郷の大陸へと。
 だが故郷に戻るためではない。ただ見届けるために。
 男は懐から一つの仮面を取り出す。
 額から目を覆い鼻上まで、顔の上半分を隠す程度の小さな仮面。己を偽るにはそれで十分だった。
 愛する聖女に何も告げず旅立つ直前、賢者リュートが渡してくれた仮面。
 男は仮面を顔に付け、別人へとなりすます。
「今より私はシリウス。ただの傍観者だ」
 ひとり確認するように宣言し、男はアカネイア大陸に戻ってきた。
 上陸した地をホルム海岸という。

「はああっ!」
 傭兵オグマが剣を振るう度、海賊がまた一人倒れる。
「キリがねえな」
 背後に匿ったユベロとユミナに敵が迫らないように注意し、オグマは多数の海賊を相手に孤軍奮闘を強いられていた。
 左頬に十字に傷を持つ歴戦の傭兵オグマ。彼はグルニアの双子の王子と王女、ユベロとユミナを救出すると、
マルス軍との合流を目指して一路旅して来たが、ここホルム海岸で海賊団の襲撃を受けてしまった。
「も、もう駄目なのかなぁ…」
「何言ってんのよユベロ。しっかりしなさい」
 弱気なユベロをユミナが叱咤する。もっともそのユミナも目に涙が滲んでいた。
 金髪の美しい王子と王女。まだほんの少年少女だが、二人とも王族の運命に翻弄されてきた。

 先の暗黒戦争ではドルーア帝国の人質に取られ、戦後もグルニア王国の王族として反アカネイアの象徴とさえた。
 だがその反乱も抑えられ、二人の保護者だったロレンス将軍は壮絶な爆死を遂げる。
 そして反逆者としてラングに捕らえられたユベロとユミナを、潜入したオグマが処刑前に救出。
 その間、美しい少女のユミナがにどれだけ酷い目に遭った事か。
 そして逃げ出した三人だが、今またこうして海賊に囲まれ危機に陥っていた。
「ユベロ! しっかりしてよ」
 目に涙を浮かべながら、ライブの杖でユミナはオグマを癒す。
「う、うん……やってみる」
 ユベロもファイアーの魔道書で援護を始めた。
 王族のたしなみか、ユベロは魔道士、ユミナはシスターの修練を積んでいた。
「よし二人とも。俺から離れるなよ」
 二人の魔法の援護を受け、オグマはニヤリと笑みを浮かべた。
 ロレンス将軍と約束したのだ。ユベロとユミナを守ると。こんな所で死んでいい二人ではない。
 海賊団の背後から巨大な黒馬に乗った騎士が現れたのはその時だった。
92紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:25:36 ID:U/RqJq8P
「ぐはっ!」「ぎゃああっ!」
 突如として悲鳴が上がり、海岸から一頭の巨大な黒馬が姿を現す。その背にある騎士の槍には、海賊が串刺しになっていた。
 金髪の黒い鎧の騎士。だがその顔は仮面に隠されている。
「何者!?」
 オグマが訝しがると、仮面の騎士は彼の背後の双子に見入っていた。
「そこにいるのはグルニアの王子王女か」
「誰だ、てめえ」
「ただの通りすがりだ」
 騎士は馬を翻し、海賊団へと向かっていく。
「子供達を頼んだ」
 言うと一躍海賊の集団に踊り込み、槍を見舞っていった。
「ぎゃああっ!」「ひいっ!」
 仮面の騎士ほとんど一撃で海賊を倒していく。恐るべき力量といえた。
 その力量に恐れを為したか、ハンターの若者が弓を捨てて命乞いしてくる。
「ま、待ってくれ。俺、母さんが病気で薬代を稼ぐ為に出稼ぎに来たんだ。
 頼む、どうか、どうか命だけは助けてくれ。俺が仕送りしないと母さんや弟や妹たちが飢え死にしちまうんだ。
 前の戦争で、俺が居ない間に妹が死んじまったんだ。俺が仕送りしなかったばっかりに。
 な、頼むよ。まだ死ぬわけにはいかないんだ。今度こそ。ちゃんと仕送りして、
母さんの病気を治して、みんなで暮らしたいだけなんだよ。
 ……ひっ! やめろ、やめてくれ! 頼む殺さないで!」
 土下座して許しを乞うハンターの若者の、その後頭部を仮面の騎士は槍で貫く。
後頭部から突き刺さった槍が脳髄を貫き、顔の前、鼻と目の間から突き出した。

「母さん……
 仕送りできなくてゴメン」

 それがハンターの若者の最後の言葉だった。

 やがて南から軍勢が姿を現す。マルス率いるアリティア軍だ。
 もはや海賊団に勝機は無く、次々と討ち取られていく。
 首領が討ち取られ、戦闘は終わった。
「よう。助かったぜ」
 一段落つき、オグマが馬上の仮面の騎士に声をかける。騎士は彼の背後の双子に見入っていた。
その仮面の奥はどんな表情をしているのか。
「俺はロレンス将軍に頼まれて、この子たちを預かってる。いつかはラングの野郎を斬るつもりだ。
 どうだい。一緒にやらないか」
「ふっ。面白そうだ。いいだろう」
 騎士は唇を歪める。今の状況に満足したのか。
 戦いが目の前にあり、戦うに足る理由もある。今はそれでいい。
「ところでお前、なんて名だい?」
 そう言ったオグマの口調は、確かめるような響きがあった。仮面の奥の顔を覗き込むように。
 「ふむ、そうだな」
 そして仮面の騎士は名乗りを上げる。
「私の名はシリウス。そう呼んでもらおう」
「その仮面は?」
「傷があるのでな」
 それを隠している、ということだ。
「まあ、そういう事にしとこう」
93紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:26:36 ID:U/RqJq8P
 オグマは振り返り、ユベロとユミナを見る。
「二人とも。これからマルス王子のアリティア軍に保護してもらいます」
「嫌よ!」
 真っ先に拒否したのはユミナだった。
 さっきまでの泣き顔が嘘のように、眉を吊り上げて、
「マルスはわたしたちをラングに渡したのよ! 信用できるもんですか! あんなケダモノ!」
「それは仕方ないことで……」
 オグマが困ったように頬の十字の掻く。すると、シリウスが馬から降り、ユミナの正面に立った。
「ユミナ王女。マルス王子は決して人を裏切らない信用できる方だ。安心していい」
 見下ろすシリウスの仮面の奥の瞳はとても優しげで。ユミナは見惚れながらシリウスの言葉を受け止めていた。
「もう一度、マルス王子に会えばよく分かるだろう」
とオグマも言うので、ユミナは渋々頷いた。
「いいわよ。そこまで言うなら会いましょう」
 隣で心配そうにしていたユベロもホッと息を吐く。
「ねえ。ところで」
 ユミナはシリウスの仮面を付けた顔をじーっと見上げ、
「どうして仮面なんか付けてるの。カミュ」

「……」

 場の空気が一気に白けた。
「…ユミナ王女。私はシリウスです」
「でもカミュなんでしょ?」
 ユベロ、ユミナはグルニア王国の王子王女。カミュはそのグルニアの黒騎士。
 誰よりも強く美しい金髪の騎士は、強く印象に残っていた。
 オグマはあちゃーと顔をしかめ、ユベロは焦った表情でユミナの袖を引っ張る。
「やめようよユミナ。きっとカミュにも事情があるんだよ」
「ユベロ王子。私はシリウスです」
 苦笑しながらシリウスが訂正する。
「ふーん。まあいいわ。肝心な時に居なかったんですものね」
 ユミナはぷいと背を向けて、それから急に笑顔で振り返りオグマとシリウスの両手を握る。
 右手はオグマ、左手はシリウス。両手に漢状態。
「さあ行きましょう。マルスとやらに会いに」

 ともあれ、四人はマルス軍に合流する。

「よかった、無事だったんだね」
 ユベロとユミナと再会するや、マルスは両手で二人を抱きしめる。
「や、やめてよねケダモノ!」
 身を離しながら、ユミナは面食らい照れていた。
「あの時はすまなかった。二人をラングに引き渡してしまって。
 だがもう二度と君達を危険な目に遭わせないと約束しよう」
「……グルニアを取り戻してくれるの?」
 ユミナの問いに、マルスは力強く頷く。
「分かりました。マルス王子に全てお任せします」
 ユベロが言えば、ユミナも認めざるを得なかった。
 困ったようにオグマを振り向くと、彼は無言で頷いている。
 ユミナはふーと肩の力を抜いた。
「マルス王子。私たちも協力させてください。私は戦う事は出来ませんが杖が使えます」
94紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:27:35 ID:U/RqJq8P
「ぼくも魔道書が使えます」
 揃って協力を申し出る双子を、マルスは力強く頷いて迎え入れた。
「オグマ。今まで二人を守ってくれてありがとう」
「いえ。ロレンス将軍との約束ですから」
 当然の事をしたまでです。そう言ってオグマは背後の仮面の騎士を紹介する。
「彼にも助けられました」
「シリウス。ただの傍観者だが私も協力させてもらう」
「……そうですか。お願いします」
 マルスが差し出した手を、シリウスは軽く握ってすぐ離した。
「一つ。どうして戻って来たんですか」
「君を笑いに来た。そう言えばいいのかな」
「! あなたという人は…」
「私はただこの大陸の行く末を見届けたいだけだ。それが済めば、海の向こうに帰る。
 …大事な人が待っているからな」

 そうして仲間になったシリウスを、マルスはみんなに紹介する。
マルス「今日から一緒に働く事になったシリウスさんです」
シリウス「よろしく」
みんな『よろしく』

 仲間になったものの、アリティア軍の中では居心地悪いのか。
 シリウスは陣地から少し離れた場所で、一人休息を取っていた。
「わー。大きい馬」
 そこに明るい少女の声。ユミナ王女だ。
 好奇心旺盛な瞳でシリウスを乗せていた黒馬を見上げている。
「バリキオン。私の主君の乗馬だった馬だ」
「ふーん」
 ユミナは黒馬から目を離し、改めてじーとシリウスの顔の仮面を凝視した。
「変」
と言って、仮面を指差す。
「そんな仮面付けてたら変。カミュ、いい顔なんだからもったいない」
「私はシリウスです」
「ひょっとして目線隠してたら正体バレないと思ってた? どうせもうみんな知ってるって」
「いえ、ですから」
「まあいいや」
 ユミナは背中を向けて駆け出していく。
「カミュ。また今度ね」
「私はシリウスです」
 ユミナが駆けて行く先にはオグマがいた。
 ユミナはためらいなくオグマに抱きつき、オグマも優しく受け止める。
 屈強の傭兵と幼い王女。いかにも不似合いな組み合わせだが、何故か微笑ましい。

「ユミナ王女。美しくなられた」
 シリウスの仮面の奥の瞳が懐かしさで微笑む。
 そしてもう一人、金髪の王女に想いを馳せた。いや今は王妃か。
「ニーナ……」
 アカネイア王国の姫君ニーナ。今はハーディンと結婚して王妃となった。
 かつてグルニアの黒騎士カミュが愛し、また愛された姫。
 しかし仮面を被った今はシリウス。過去を振り返るつもりはない。
 彼には待っている人がいるから。何も告げずに旅立ったが、きっと待っていると確信できた。
「さて、これからどうなるか」
 シリウスは仮面に指を伸ばしてなぞり、一人呟いた。
95紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:28:36 ID:U/RqJq8P
 ホルム海岸での戦闘を終えたマルス軍に、衝撃の報告がもたらされたのは、その直後だった。
「マルス様!」
 タリア国の王女でありマルスの婚約者のシーダが単身、ペガサスに乗ってやって来たのだ。今はアリティアにいるはずである。
「どうしたんだ、シーダ」
 シーダが突然やって来たのも驚いたが、彼女の口からさらに驚くべき事実が聞かされる。
 アリティアがアカネイア帝国の奇襲を受けて占領されてしまった事。
 エリスは捕らえられ、かろうじてシーダだけが脱出する事が出来た。
 涙顔で話すシーダの肩に手を置き、マルスの瞳に炎が宿る。
「ジェイガン!」
「はっ。これでアカネイアの意図は明白」
 ハーディンの変心をいよいよ確信し、マルスは全軍に告げた。
「これより、グルニアを解放し、祖国を解放する。
 敵はアカネイア、そしてハーディン!」
 マルスがファイアーエムブレムを掲げ、全軍がおうと応える。
 ニーナがリンダに託し、マルスに届けさせた紋章の盾。それこそが、ハーディンの野望を止めて欲しいという、
ニーナの意思の表れだった。
 そしてハーディンの野望が明らかになった今、マルスは躊躇う事無くハーディンに刃を向けるのだった。
 かつての戦友と戦う事に胸を痛めながら。

「ハーディンが……」
 一方、ハーディンの露見した野望に、シリウスもまた衝撃を受けていた。
 ニーナの結婚した相手がハーディンと知り、最初はシリウスも安堵した。
 オレルアンに逃したニーナを保護したのはハーディンだった。彼ならニーナを任せられると信じていた。
 だがその彼が、今や大陸全土の支配という野望に憑り付かれ、こうして他国を歴然と侵略している。
 一体何がハーディンを変えさせたのか。シリウスには皆目検討も付かなかった。
 ただこうしてハーディンの変心を知れば、ニーナの身が案じられた。
「無事でいてくれ」
 今のシリウスには祈る事しか出来ないでいた。

 急ぎグルニアに向けて進軍するアリティア軍。可能な限り距離を進めるが、夜にはやはり宿営を張らねばならない。
 いつものように少し離れた場所でシリウスが天幕の準備をしていると、
「うわあああ〜ん」
 ユミナが泣きながら飛び込んできた。
 真っ赤に目を泣き腫らせている。
「ユ、ユミナ王女!?」
 普段、双子の弟ユベロを叱咤する印象が強いので気が強いが、ユミナも年頃の少女。
 シリウスは優しく少女を抱き止め、天幕の中に誘った。
「わーん。わああああん」」
 固い鎧の胸当てにしがみついて泣くユミナを、シリウスはよしよしと頭を撫でてやる。
 そして泣き疲れてしゃくり声になると、優しく聞いた。
「どうかなされたのですか」
「ひっく……ひっく…」
 涙を飲んで鼻水をすすってユミナは言う。
「あのね。オグマに、私とシーダ王女どっちが大切か聞いたの。
 そしたら『シーダ王女です』だって」
96紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:29:39 ID:U/RqJq8P
「なるほど」
と頷くシリウス。
「とりあえず、オグマを刺せばいいのですね」
「ううん。それはもういいの」
 ぷるぷると首を振るユミナ。
「いいの。私がまだ子供なんだもの……」
 しょぼーんと下をうつむくユミナ。その肩に、シリウスは力強く手を置く。
「そんなことはない。王女はもう立派な姫君です。
 それに、オグマはシーダ王女の仕える傭兵。騎士がそうであるように、主君が大事なのでしょう」
「ふーん」
 まだ涙を残した目で、じっとユミナはシリウスの仮面を見る。
「じゃあ、カミュはどうなの?」
「私はシリウスです」
「そうね。グルニアが大変な時に居なかったんだもんね。忠誠心なんか捨ててるわよね」
「いえ、そういうわけでは」
 困ったようにシリウスは仮面の奥の瞳を困惑させる。
 その様子に、ユミナはくすりと笑った。
「あら。あなたがカミュじゃなかったら、どうでもいいじゃない」
 泣いてるよりは笑ってる方がいい。シリウスも苦笑を浮かべ、言った。
「そのカミュとかいう騎士も事情があったのでしょう。
 例えば、記憶喪失で別の大陸に流れ着いていたとか」
「ふーん。そうなんだ」
 ぽんと機嫌を直して、ユミナはシリウスが寝床にしている毛布に座り込む。
「ねえ聞かせてよ。今までどこで何をしてたの?」
「そうですね」
 シリウスも地面にどっかと座り込んで、ユミナを見つめ返す。
 ランプの火が灯る天幕の中、シリウスは異国の話をしてやった。

「ある国に、記憶喪失の騎士が流れ着きました。
 その騎士は深い傷を負っていましたが、聖女に看病してもらい助かりました。
 やがて二人は恋に落ちました」
 終わり。
「わー。素敵!」
 聞き終わったユミナは、ロマンスに瞳をキラキラ輝かせる。
「ねーねー。それからその二人はどうなったの?」
「さあ。どうなるでしょう」
「ひどいんだ。ちゃんと幸せになるといいな」
「そうですね」
 最初の落ち込みぶりが嘘のように、ユミナは笑顔を見せている。それがシリウスには嬉しかった。
「ねえ」
 ユミナは毛布に転がって横になり、上目でシリウスに問いかけた。
「私は幸せになれるかな」
「なれますよ」
「本当に?」
「はい」
とシリウスが言うと、ユミナは上体を起こして手を伸ばす。
「貴方も手伝ってくれる?」
「無論です」
 差し出した王女の手を取り、シリウスはそっと手の甲に接吻した。忠誠を誓う騎士のように。
「それじゃあ、仮面の騎士シリウス。今日から貴方は私の騎士よ」
「はい。喜んで」
 ユミナの騎士。そう思うと、少女の胸は熱くなった。
97紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:31:17 ID:U/RqJq8P
「じゃあ、最初のお願い。ううん命令よ」
「なんなりと」
 畏まって恭しく跪くシリウス。ユミナはつんと胸を突き出して告げた。
「私を大人にして」
「は?」
「だーかーらー」
 ユミナは恥ずかしげに指をもじもじと絡め、顔を赤らめて、
「私に、大人の交尾を教えなさい」
 思い切った少女の告白に、シリウスはふーとため息。
「そういうのは、オグマにでも…」
「あら、オグマはダメよ。大人になって見返してやるんですから」
 その時の想像でもしたのか。ふふんと鼻を鳴らしている。
「いや、しかし……」
 その時シリウスの胸に浮かんだのは、ニーナか海の向こうの聖女か。
「いいわよ。嘘つき。マルスにでも頼むから。あの人ケダモノだし」
「分かった。分かりました」
 またややこしい事を。シリウスは頭を痛めつつ、自分の荷物の皮袋から酒瓶とコップを取り出した。
「大人になりたいなら。まずはこれを飲んでもらいましょう」
「そうやって、私を酔っ払わせて変な事するつもりでしょう?」
「大人らしいでしょ?」
 とくとくと木のコップに、シリウスは白っぽい液体を注ぐ。色はキレイだがぷーんと匂いがキツい。
「うわっ。なにこれ」
「ただの芋焼酎です」
 さあ、どうぞ。とシリウスが芋焼酎を勧める。これを飲んで寝てくれればいいと思いながら。
「分かったわよ。でも、飲んだらちゃんと教えてよ」
「はい」
 ゆっくり首を縦に振るシリウス。仮面の奥の目が笑っている。
「むー」
 その笑った目が癪に障ったか。ユミナはコップを手にすると、一気にぐいっと傾けた。
「むむー」
 そして赤らめた顔でコップを置き、すわった目を宙にさ迷わせる。
 よし。そのまま寝てくれ。とシリウスは期待したが。
「やっぱ変」
 ユミナのすわった目がシリウスの仮面に止まる。
「取りなさい! そんなの取るのよ!」
 やおらシリウスの上に乗り、仮面に手をかけた。
「わ。お止めなさい」
「取れー! こんあの取れーっ!」
 仮面にかかる手を押さえつけ、シリウスはぱっと両手を上げて引き離した。
「酔ってます?」
「うん。酔ってる」
 赤ら顔でげっぷとユミナはゲップする。
「大体、私を酔わせたのはカミュでしょ」
「私はジークですってば」
「ジークって誰だー!」
「いや失礼。シリウスです、シリウス」
「ふーん」
 とろんとした目で両手をバンザイさせられたまま、ユミナは意外にしっかりした口調で、
「で、こんないたいけな美少女を酔わせてどうする気よ。ケダモノ」
「はぁ。どうしましょう」
 シリウスはすっとぼけている。
98紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:32:20 ID:U/RqJq8P
「ケダモノ。男ってみんなそう。信用できないわ」
 何かあったんだろうか。疑問に思いながら、シリウスは両手を離してやる。
 するとユミナはシリウスが置いた酒瓶を手に取った。
「飲め」
 そして可愛い声でシリウスに突き出す。
「私だけ不公平。あんたも飲めやー」
「はあ。では」
と伸ばした手を無視して、ユミナはさっと酒瓶をシリウスの口にぶち込んだ。
「けちけちせずに一気に飲めー!」
「んがががー」
 酒瓶をシリウスの口に捻じ込んで逆さにし、一気に流し込み。たちまち中身がそのままシリウスの喉に流れ込む。
「んー? もう無くなったか」
 逆さにして一瞬で空になった瓶をユミナは面白くなさそうに放り出す。
「ぐはっ。げはっ」
 芋焼酎で濡れた口を袖で拭い、シリウスは咳き込んで頭を振った。
 頭がグラグラする。視線がグラグラする。脚がグラグラする。

 グラグラ。世界が回っています。

「まさか。酔っ払った? 私が?」
 いや、まだ大丈夫。真の酔っ払いはそうと自覚しない。
 そう。まだ大丈夫だ。落ち着け俺! とシリウスは必死に考える。酔って朦朧とした頭で。
「んふふー。よしよし」
 酒を飲んで無自覚に赤くなってふらついてるシリウスに満足すると、ユミナはさっと立ち上がった。
「あー、なんかクラクラするー」
 急に立ち上がってクラクラする頭と体に高揚しながら、ユミナは着ている白い法衣をよいしょっと脱いだ。
「い、いけません! こんなところで!」
 呂律の回らない口でシリウスが何か言ってるのを聞かず、ユミナはぽいと法衣を投げ飛ばした。
「えへへー。どうー?」
 そこには素っ裸の金髪美少女がいた。

「パ ン ツ は い て な い」

 ぐはーと地面に頭を打ち付ける酔っ払いシリウス。
「うん。あのねー。いつでもオグマとできるように下着つけてないのー」
「オグマぶっころす!」
 ふらついた頭を上げるシリウスに、金髪美少女全裸体がうふふーと笑いながら迫る。
「あははー。シリウスも脱ぎなさいよー。ほらほらー」
「エッチなのはいけないと思います!」
「いいから脱げや」
と、ユミナの手がシリウスの黒い鎧に迫る。そういやまだ鎧着たままだったな。
「いえ! 王女の手を借りずとも!!!」
 急に立ち上がり、やっぱりふらっとふらついてから、シリウスはふんと全身に力を籠め、
「アーマー解除!」
 ばーんと黒い鎧を弾き飛ばす! 気合で!!
「そして脱衣!」
 さらにすたっと跳躍して、着地する一瞬の間に服を脱ぎ終えていた。
 身に着けているのは顔の仮面のみ。
「夜仮面参上! 寝ない子誰だ!」
99紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:33:42 ID:U/RqJq8P
 シリウスの仮面の奥の瞳が怪しく光る。ていうか、夜仮面!?
「夜仮面様!」
 全裸になった金髪仮面騎士を、ユミナはキラキラと見上げていた。そのちんこを。
ふさふさの金色の陰毛に覆われたしょんぼりと縮んだ肉のソフト棒。残念ながらまだ小さいまま。
「少女よ!」
 ぷらぷら勃起前のちんこをぶら下げながらシリウスが言う。
「今夜は俺とお前でダブルパワーだな!」
 何を言ってるんだこいつは? 正気に戻れ!
「夜! 夜夜夜夜夜夜夜夜夜!!!」
 奇っ怪な叫びを上げ、シリウスは布団を手にするとばったばったと上下に揺さぶる。ただそれだけ。
 そしてやっと地面に置くと、ユミナに向かって、
「さあ! ダブルタイフーンだ!」
「はい! 夜仮面様!!」
 何の事か分かってるのか? ともかくユミナは毛布の上に立つと、ぐるぐるろ回る。特に意味は無い。
 そして急に四つん這いになっておえーと吐いた。酔った状態でグルグル回るから。
 おえー、と金髪美少女の口から白いゲロが怒涛のように溢れ出る。
「そうだ! それでいいんだ!」
 その背中をシリウスはよしよしとさすってやる。夜仮面は夜の紳士だぜ!
「夜に抱かれて眠れ。ファイナルキー発動!」
 また意味不明な叫びを上げながら、シリウスは吐いたばかりのユミナの口に股間を差し出した。
 ぷにぷにの縮小しまくったぷにぷちんこを。

 ぷにぷにちんこー。

 そのぷにぷにを見て、ユミナが一言。
「小さい」
「フオオオオオオオオオ!」
 ユミナの言葉が発動の鍵となったか。

 むくむく……むごおおおおおおおおおおおおお!!!

 シリウスのマラが一気に巨大化! 
 ピーンと皮が伸び、先端からはむっくりと亀頭が顔を出す。
「イッツ・ショー・ターイム!!!」
 そしてシリウスはふんふんと腰を振り、巨大化したペニスをユミナに改めて突き出した。
「舐めろ」
「うん。わたし元気だよ!」
 すれ違いのやり取りを交わし、ユミナはぱっくんと巨大なハード棒を口に含む。
 そしてガリッと歯で噛んだ。全力で。

「ふいいいいいぃぎゃあああああああああーっ!!!」

 飛び上がり、悶絶してシリウスは真横に倒れる。
「ああっ。夜仮面様!」
 慌ててシリウスに駆け寄るユミナ。びくんびくんと脈打つペニスには、しっかりと歯形が残されていた。
「ああっ! 誰が一体こんなひどいことを!!!」
 ほほう。
100紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:36:16 ID:U/RqJq8P
「一生の不覚ーーーーーーーーーーー!」 
 横になったままシリウスが無念の涙を飲む。
「この私が、ちんこにダメージを負うとは。未熟!」
 まあちんこ噛まれて平気な人も世の中にはいるからね。
 しかし一度起動したちんこは鎮まらない。歯形を残したまま、シリウスのお腹の上で元気に飛び跳ねていた。
「ユミナ! クロスインだ!」
「うん! ユミナは元気だよ!」
 シリウスの顔に背を向け、その上で脚を広げ、
「よいしょっと」
「くっ……一生の不覚!」
 いかにもお気軽にユミナは腰を降ろす。
 そこには女を待ち構える男の象徴。
「ぎゃああああーっ!」
 顔を上げてユミナが叫ぶ。
 少女の小さな割れ目に、ぶっといペニスが痛ましいほどに突き刺さった。
 というか濡れてもいない少女の幼い秘所に、あまりにも大きすぎる。
 酔って麻痺した感覚が一気に引き戻された。
「頑張れ! 一気にダイブインだ!」
「うん! 負けない! 私には、みんなが付いてるんだもん!」
 目をつぶり覚悟完了して、ユミナは一気に腰を降ろした。
「ヒイいぃぎゃあああああああああああーっ!!!」
 痛みに仰け反るユミナの背中を見ながら、シリウスはその両手を少女に回す。右手でユミナの右腕を掴み、左手は少女の秘所に伸びて入り口の裂け目を引き伸ばした。
「ぎゃあああああ! あがっががっががっががあー!」
 身も裂けるような激痛に、ユミナは両目から涙を溢れさせ、必死に叫んだ。
 ただただ頭が真っ白でもう何も考えられない。
「Xジャーンプ!」
 そんなユミナに構わず、シリウスは下からどんと突き上げ、腰を上下に揺らした。
「ぎゃあああっあああっ!!! う、うごか、うごかないでええっ! ケ、ケダモノーっ!」
 小さな膣を激しくこすられ、息も絶え絶えにユミナは泣く。泣き叫ぶ。
「まだだ。まだ終わらんよ!」
 しかしシリウスの突き上げは止まらない。いやますます早くなる。
「ぎゅっゆうう! あがああっぐうぐぐちゃ!!!」
 ゆさゆさとユミナの小さな体がシリウスの体の上で飛び跳ね、大きく揺れて。
 やがて、二人の結合部からはぐちゃぐちゃと淫らな音が響き、愛液が濡れていた。
「雷電激震!」
「はわあああああああああーっ!!?」
 そしてシリウスが腰を一段と高く突き上げると、膣の中がきゅーと絞まり、ペニスを締め付ける。
「落ちろーっ!!!」
 叫び、放ち、打ち込む。
 ドクン、と熱い放流が下から上に放たれた。
「イヤアアアアアアアアアアアアーっ!!!」
 熱い、熱いマグマ。体内から灼熱の炎で身を焦がされ、ユミナは思考が真っ白に染まった。
「ケダモノオーーーーーーー!!!」
 そしてぐったりと意識を失い、シリウスの上に倒れ込んだ。
「はぁはぁ」
 荒い息を吐き、シリウスもまた汗だくの体を休める。繋がったままのユミナはバタンキューして倒れ込み、その柔らかな温もりを預けている。
「さて。まだまだこれからだ」
 寝ているユミナの顔を覗き込み、シリウスがまた活動しようとした時―
101紋章シリウス×ユミナSS:2006/03/31(金) 01:37:49 ID:U/RqJq8P
「往生せいやーっ!!!」
 天幕にオグマが殴りこんできた。そりゃあれだけ大声出せばね。
「死ねー。このロリー!」
「そりゃおまえじゃー!」
「なんだとー!」
「ケツ出せやケツ!」
「よっしゃー! こいやー! かかってこいやー!」
「ケツいきまーす!」

 翌朝。
 シリウスとオグマとユミナは三人仲良く起きました。
 シリウスとオグマに挟まれて、ユミナはとても安らかな寝顔をしていました。
 それからオグマとユミナは以前より親密になったそうです。

「オグマ。私とシーダ王女どっちが大切?」
「シーダ王女です」
「もう。オグマったら」
 あははと笑うユミナを見て、シリウスはこれでよしと頷くのだった。

 そして戦いは風雲急を告げる。
 グルニア王国を即効で解放したマルス軍はラングを殺すと、すぐさま祖国解放を目指してアリティアへ。
 だがカシミア大橋でハーディン皇帝と遭遇し、退却を余儀なくされた。
 闇のオーブに守られたハーディンには打つ手が無かったのである。
 仕方無しに船に乗り込んで一時撤退し、今は海の上。
(ハーディン)
 船に揺られながら、シリウスは戦いの最中に見たハーディンの変貌に心を痛めていた。
 赤い瞳を光らせグラディウスを振るうハーディンは、かつての彼が知る草原の狼ではなかった。
 一体何がハーディンをあそこまで変えたのか。シリウスには皆目見当もつかない。
 シリウスが頭を振って考えてると、陽気な声が響く。
「カミュ」
「私はシリウスです」
 いつもの言葉と共に振り向くと、ユミナと仲良く手を繋いで少女が立っていた。
 ユミナと同じ年頃で同じくシスターのマリーシア。そのマリーシアが口を開く。
「ねえ。ユミナから聞いたんだけど、とっても上手なんですって?」
「はぁ」
「私のも教えてほしいな」
 そう言ってマリーシアは年相応に無邪気に笑う。
「マリーシア、もう大人だもん」
「あ、ユミナもユミナも。また大人のやり方教えて」
「仕方ありませんね」
 苦笑しながらも、シリウスは二人のシスターの少女の頭を撫でてやる。
「それでは二人一緒に」
「わーい」「やったー」
 喜ぶ少女をシリウスは愛しく見つめる。
 二人のシスターの少女に、かつて愛した二人の聖女を重ねていた。

 待ってていてくれ。ニーナ。ティータ。
 黒騎士は愛する女を想い、また新たな戦いに想いを馳せるのだった。
 でも今は二人のシスターの少女に大人の手ほどき。

(おしまい)
102名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 12:25:03 ID:XY0foJkm
ちょちょっと途中からトーン変わりすぎwwwwwwwwww
全然えろくないよ!でもGJ!
103名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:03:10 ID:2GoTJ0su
名も無いハンター、カワイソス
104名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 19:35:17 ID:rRGl1blK
ちょwwwかしむwwwカワイソスwww
105名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 23:53:30 ID:cUTRxEuR
106名無しさん@ピンキー:2006/03/32(土) 01:10:34 ID:SlS8dsjn
何でこの板に来て腹抱えて笑う破目になるんだ
納得いかねーwww
107名無しさん@ピンキー:2006/03/32(土) 06:22:11 ID:WQI35zTR
>>「いいわよ。嘘つき。マルスにでも頼むから。あの人ケダモノだし」

ここで爆笑したw
108名無しさん@ピンキー:2006/03/32(土) 22:29:02 ID:YjLfFDzm
age
109名無しさん@ピンキー:2006/04/02(日) 18:42:13 ID:F/9Wun21
ageてないじゃん
110名無しさん@ピンキー:2006/04/03(月) 15:28:26 ID:WUUJui0V
sage
111名無しさん@ピンキー:2006/04/03(月) 23:42:00 ID:z/kVaB5W
我々は、職人から作品という名の餌を与えられるだけの家畜ではないッッ
住人よ、いまこそ作品を投下せよ!

俺は家畜だ。
112名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 01:57:37 ID:BKEs9S2p
今更だけど保守代わりに

>>28>>29
ケコーン
113名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 17:51:10 ID:jzhmOKzb
UCC氏、あんなとこにいたのか・・・
114名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 18:36:43 ID:oXw9yJCZ
>>111に触発されかかった人が来ましたよ。
自分は封印烈火だけだがとりあえず過去作品全て読んでおきますか。
投下するにしても5月以降
115名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 21:58:33 ID:s25h6cdI
>>113
kwsk
116名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 22:19:15 ID:7o0+GgEO
            _,, ..-―_=、‐- 、、
        ,.ィ'"´フィfr==- ヘ;;;;;;;;lミ丶、
     ,,-rv:''´彡ァナノノィ     リ;;;;;;ト、 `ミヽ
   ,ノし;l-、ケ/〃イムノ/ノ    ,!;;;;;;l`ヽ、ヾミ:,ゝ、
. ,ri'′,ィ ,/ l//ィソノrニ-  _,,.ィ;;;;;;;;;ヽ、`'ィミ'i,ヾ>、
/  / `´_/;;fr彡'´ -、,_,,z==ァ;;;ノ'i;;iv' ミヽミ>-、 `丶、
.,ィ"  ,,ィ'_ノ!;;シ/  =-''"  _,,ノ;;;;{   l;l   ゞヽヽ _>、
'´ ,ィ"  ,ノ彡'´ x ×   シ;r'"l!l, ,ノll、 ミ、トミミ;;;;>、  `ヽ、
. ,イ } ,/;;;シィ'      //  lヽ  lトr`ヾミミ;;l丶゙) 、、
'′ ,ィ'´;;;;ィ戈"Xx__,,ィシ^ト、*   /l、  ミ;;;;;丶、 ji\
 ,ィ';;;;;;;;ツ"  _,フィriリ/ \/ )/   ,l!ヽ、ヾミ;;;;;;;;;;`iヽ、
,/'lヾ;;;/  ァッ'"/ × /\ f    ,ハ `  `ミ;;;;;;;;;;;ハ \
' l ト;/ ×'´'′    _,ノ  x         il ヾ;;;;;;;;ケl
,,ィl (l   (^ヽ、リ  f   川  / i   ( l   ヾ;;;;/} l
:ll-ヽj   、、 丶、   {         ノ _,ノ⌒} ゙iル /i;ヽ、
'll:::::::l   ゙i`丶、_`ヽ、,,__  )  __,,, .ィシ''",ィ,',iリl /::::l:l
ll―‐l,  丶ヽ、__・二ニュラ'"  ,不f;;;r=≒'''"´ノシ'/ l/l::::::l!
へ、::ヽ,ィ ``''===テ′  /シトミ`ニニ二"´  ,l l-‐-l
  `し'´ {、         ,; l〃 `''==- ノ  ,/ l:::::::::l
      `"^フ,,z __,,.ィ      、   、、 ,イ ∧_:::::::l,ィ
で 育 よ 残7、_  (      ノ    ,.ィア,/ト'  `ー'´ !
き つ り  っ(_X丶、\__,.イ _, -ァ'ツ/ノヾ      l
る 事 強 た,ハヽ`ー~-==-~‐ァヲ´/|`" EX 切 将
ん が く  将,> \`ヽニエニ彡'"/  |  P る  を
だ     早 はヽ,  丶ニ二ニ ィ"  J  が ご  1
!!     く   /丶、____,,. ィ"ハ   集 と  人
        /ヽ            /::l   中 に
        〉:::\          /::〈   し
117名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 23:12:34 ID:6YB8mPPm
>>113
>>115
漏れも見つけた
かなり久々にみて懐かしかったが

ちなみに携帯ゲーキャラ板の某スレにいたぞ
118名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 01:01:57 ID:vCSnE8xL
4月だ。ロイ×ソフィーヤにwktk
119名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 18:55:23 ID:E5Uje2Ez
UCC氏まだかな・・・
120名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 00:42:33 ID:vnnveKBB
レヴィン×フュリーの続きマダー?
121名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 00:50:33 ID:/S0GknfM
ロイ×リリーナにもwktk
122名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 15:53:02 ID:R/IUYKqT
UCCって誰?
123名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 17:43:58 ID:VBwiUMRf
>>1の作品倉庫見ればいいじゃない
124名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 17:52:36 ID:R/IUYKqT
>>122
見てきた、把握した

ミルラハァハァ
125名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 00:10:27 ID:SA16FtWB
あげ
126名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 00:16:38 ID:m2s5wSbN
サゲんじゃねえっ!
127名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 02:09:44 ID:kmnuk1r5
FE新作マダー?
128名無しさん@ピンキー:2006/04/11(火) 02:09:04 ID:ant8dCMZ
サクラスレでダミアン氏が大暴れしている件について
129外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/04/11(火) 22:52:07 ID:NQOAiJ+T
外伝ジーク×聖女ティータSSその2を投下します。

黒騎士編3。前のシリウス×ユミナが黒騎士編4
130外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 22:53:47 ID:NQOAiJ+T
第四章アルム軍ヌイババの館

         深き漆黒の闇の中に
         彼らを見下ろす
         不気味な顔がある

        恐山の主と呼ばれ
         誰もが恐れおののく
         伝説の妖術士
         ヌイババ…

         魂と引き換えに得た
         その暗黒呪文が一度
         彼の口から発すれば

         生けとし生きる者全てに
         確実な死が訪れる

         アルムよ何故行く?
         この恐ろしい山の中に
         一体何があると言うのだ

 
 恐山をてくてく登り、途中で敵を皆殺しにし、アイテムをいろいろ回収して、とうとうヌイババの館までやってきたアルム軍。
 問答無用館に突入し、ヌイババの配下を一層したアルム軍のその前に、妖術師ヌイババ本人が立ちはだかる。
「……出でよメデューサ。今こそ我との契約を果たすべし」
 ヌイババが呪文を唱えると、蛇の顔を持つ奇怪な顔が浮かび上がる。それこそがメデューサ。
ヌイババのみが操る恐怖の魔法。
 さらに魔道の指輪を填めたヌイババは魔法の射程を大幅に延ばしていた。
 しかしメデューサに対抗する手段も、アルム軍は恐山で手に入れている。
「クレーベ。この魔封じの盾を」
とアルムが騎士クレーベに渡したのは、恐山で拾った魔封じの盾。名前通り魔法を封じる盾である。
ただし絶対というわけではない。防ぐ確立九割、受ける確立一割。
「うむ。引き受けた」
 魔封じの盾を受け取ったクレーベは気を引き締めて、ヌイババの呼び出したメヂューサに馬を進めて立ち向かう。
アルムの前の解放軍のリーダーだったクレーベ。最近は妹の天馬騎士クレアや恋人の聖騎士マチルダに較べ、いまいち影が薄い。
「大丈夫かしら兄さん」
「あの人、魔法に弱いから」
 心配するクレアやマチルダの横で、アルムは「大丈夫」と言い切って見せた。
「クレーベがやられても惜しくはない。マチルダさんの方が強いし」
「「いや、そういう問題じゃ…」」と声を揃えるとクレアとマチルダ。
 そうこうしてる間に、メデューサがキッとクレーベは睨む。死の視線。
それをクレーベは魔封じの盾をかざして遮る。
 はたして効果はあったのか。クレーベは平然としていた。
「よし。今だ」
 メデューサさえ封じてしまえばこちらのもの。アルムたちは一斉にヌイババに殺到する。
 クレアが頭上から槍を突き目玉を抉り、
 マチルダが聖なる槍ではらわたを抉り、
 クレーベが止めとばかり心の臓を抉る。
131外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 22:54:43 ID:NQOAiJ+T
「ぬ、抜かったわ……」
 どうと倒れ伏し、自身の館を血で染めてヌイババは絶命した。
「ご臨終です」
 念の為にヌイババの死を確認すると、アルムは敵に黙祷を捧げ、その指の魔道の指輪を外す。
 生命回復機能に加え、魔法の射程を延ばす便利な指輪。さて誰に渡すか。
「デューテ。君にこれを」
 アルムが魔道の指輪を渡したのはオーラ使いの神官デューテ。
「わー。ありがとうございます」
 兄から貰った祈りの指輪を外し、代わりに魔道の指輪を填める。左手の薬指に。
 その様子に、兄の賢者リュートはしくしくと泣き伏せていた。
「はい。じゃあこれは兄さんに」
 そして祈りの指輪は妹から兄に。
「あ、ああ」
 複雑な心境ながらリュートは妹から受け取った祈りの指輪を、左手の薬指に填めた。

 さて。敵を倒したら後は家捜し。
 家捜しは勇者の宿命。家捜しは勇者の宿命。
 勇者アルムは壷の中を調べた。梅干を見つけた。
 勇者アルムはタンスの中を調べた。ヌイババのパンツを見つけた。
 勇者アルムは井戸の中を調べた。井戸の中の蛙を見つけた。

 アルムが家捜ししてると、館の奥から声がした。
「あー。女の人がいまーす」
 鈴の音のような声。聖女シルクだ。
 声のしたのは館の奥にある部屋の中からだった。
「誰かいたのか」
 アルムが声をかけて入ろうとすると、
「だめっ! 入ってきちゃダメ!」
 暗い室内から金切り声が飛んで止められる。
「ここは私が」
 代わりにマチルダさんが部屋の中に入って行った。
 ここは女性に任せようと、アルムが部屋の外で待ってると、やがてシルクが出て来た。
 黒いおかっぱ頭に幼い容姿の聖女シルク。何故か暗い表情をしていたが、すぐに暗さを振り払う。
「ここに閉じ込められてた人です」
 シルクが言うと、マチルダに付き添われ、一人の女性が姿を現した。
 長い緑の髪に、シルクと同じ白い聖衣を身に着けている。
美しい女性だった。そしてそれ以上に清楚で清らかな聖女。
 聖衣の胸の部分が大きく膨らんで、成熟した女性であることを示している。
ちなみにシルクの聖衣はぺったんこでぶかぶか。
「こんな所に閉じ込められて、一体どうしたのですか」
 アルムが聞くと、女性は深々と頭を下げて礼を述べる。
「助けていただいてありがとうございます。
 私はティータ。リゲルの聖女です」
 そして捕まっていた理由を語る。
「私の恋人のジークは、リゲル騎士団の将軍なのです。
 だけどジークは、この戦いには反対していました。
 だから彼の裏切りを恐れたヌイババによって人質にされていたのです」
 そこまで言って、ティータの瞳が揺れる。
「私が助かった事を知れば、きっと喜んでくれるはず。
 ああ、早くジークに逢いたい……」
 恋人を想い、ティータの瞳は愛しさと切なさで揺れるのだった。
132外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 22:55:46 ID:NQOAiJ+T
「私がいれば、ジークは必ず力を貸してくれるはずです」
 どうか私を仲間に、というティータをアルムは快く受け入れた。

 聖女のティータが仲間に加わった。

 仲間になったティータを、同じ聖女のシルクがキラキラと輝く瞳で見上げる。
尊敬と憧れの眼差し。
「ティータさんは聖女なんですよね。私と同じ」
「ええ。そうよ」
 ティータもまた同じ聖女のシルクを、優しく見下ろしていた。小さな女の子を見守る暖かい眼差し。
「よかったー。今まで治療役は私が一人で頑張ってきたんですよ」
「そう。偉いわね」
と褒められて、シルクは無邪気に笑う。
「これからはティータさんが一緒だから、私は後方でゆっくりできますね」
 シルクが言えば、アルムがその小さな肩をぽんと叩く。
「んなわけあるか。これからは二人一緒に治療役」
「えー」
 治療薬は多いに超した事はない。

 それからアルム軍は恐山を下山し、リゲル平野へ向かった。

「ジークー」
 恋人を求め、ティータが大声を張り上げる。十字架に貼り付けにされて。
 アルム軍はティータ救出をジークに知らせる為、巨大な十字架にティータを貼り付けにして晒していた。
「ジークー。私はここよー」
 十字架から叫ぶティータの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
「あのー。なんだか、私たちがティータさんを人質にしているような」
 シルクが全員が思った事をアルムに聞いてみる。
「いいんだよ。分かり易いだろ」

 一方、リゲル平野に展開するリゲル騎士団。
「ジークー」
 十字架に貼り付けにされて呼びかけるティータは、ジークの目にもはっきりと映っていた。
 アルムの作戦は功を奏したのである。
「何? ティータが助け出されたのか」
 ティータの無事を確認すると、ジークの腹はすぐに決まった。
「よし! 全軍ジェロームの部隊に突撃せよ!!」
 ティータを人質に取った憎きジェロームに今こそ牙を剥き、敢然とジークの部隊は突撃していく。
 リゲル騎士団内部で戦闘が始まったのを見るや、アルムもまた全軍に号令を下した。
「遅れるな。ジークの部隊を援護しろ!」
 二つの軍団を相手にし、もはやジェロームの部隊に勝機は無かった。

「はあっ!」
 金髪の見目麗しい黒騎士ジーク。しかしその美しさとは裏腹に、戦場での働きは恐ろしいの一言だった。
 黒い鎧のジークが駆け、槍を振るう度、敵が地に倒れ血で染める。
 ジークが駆け抜けた後は、さながら赤い川のようであった。
 そして彼が狙うは唯一つ。ジェロームの首のみ。
「ジェローム。ティータに手を出した報い、受けてもらう」
「おのれ!  小僧めが!」
 真正面から突撃してくるジークに、ジェロームも馬を駆け突撃をかける。
133外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 22:56:51 ID:NQOAiJ+T
黒騎士とジェロームの馬が交差し―
「貴様等、いい気になるなよ……」
 どう、とジェロームが馬から落ちる。その胸には大きな穴が開き、心の臓が失われていた。
そして主を失った馬はそのまま駆けていく。

 こうしてリゲル平野はソフィア騎士団の手に落ちた。
 戦い終わって、アルムとジークはじっと見詰め合う。
 お互いに剣と槍を手にし、緊張したまま。二人の背後に控える軍勢も、じっと事の成り行きを見守り、静かに見守っている。

「ジークー」
 その緊張を解きほぐしたのは、ティータの声だった。
 十字架から降ろされ、恋人のジークの下に一直線に駆け寄る。
「ティータ!」
 ジークは馬から降りて、はしっと恋人を受け止める。
「ジーク。ああ、ジーク!」
 ジークの胸に飛び込み、ティータはあられもなく泣いた。
「ティータ。よかった。君が無事で本当によかった」
 ジークも戦場を駆け抜けた雄姿が嘘のように、穏やかな表情でティータを抱きしめる。強く優しく愛しく。
「よかったですね。二人とも」
 背後で聖女シルクが涙声で言えば、アルムもまた緊張を解いて王家の剣を鞘に収める。
それが合図だったかのように、両軍ともホッと安堵して、誰はばかることなく抱き合う恋人に祝福を送った。

 そう。戦いは終わったのだ。

「君がアルム君か」
 ティータとの長い長い抱擁を終え、ジークがアルムの下に来る。もちろんその側には微笑むティータが。
「ティータを助けてくれたそうだね。ありがとう、礼を言う」
 ジークが深々と頭を下げる。アルムは顔を上げるのを待って言った。
「ジーク将軍、貴方はこの戦いに反対なのでしょう。
 どうか我々に力を貸して下さい」
「それは出来ぬ」
 ジークは懺悔するような苦い表情で言った。
「ジェロームを倒したのは、奴がヌイババとグルになって人々を苦しめていたからだ」
 そして側にいるティータに目配せして続ける。
「それに……。私は自分が何者か知らぬ。
 分かっている事は、酷い傷を負ってこの国に流れ着いたという事だけ……」
 ティータがジークの腕に寄り添い、身を預ける。傷を負っていたジークを献身的に看護したのは彼女だ。
「陛下はそんな私を温かく迎え、名前まで与えて下された。
 ルドルフ陛下は私にとって父親にも等しい方なのだ。
 陛下を裏切る事だけは出来ない」
 ルドルフ皇帝への深い忠誠が伝わったか。アルムは納得した様子で頷く。
「分かりました……。失礼な事を言ってごめんなさい」
 ティータを助けてもらいながら、協力できないことが心苦しいのだろう。ジークの方こそ申し訳ない表情になる。
「いや…。ん!? アルム君、その右腕の痣はどうしたんだ」
 ジークの目はアルムの右腕の十字の痣に注がれていた。何故だかひどく慌てている。
「痣? …ああ、これはずっと昔からあるんです」
134外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 22:57:52 ID:NQOAiJ+T
 アルムは右腕の十字の痣を見ながら、
「爺ちゃんは赤ん坊の時に付いた痣だろうって言ってたけど、これが何か…」
「そうか…」
 ジークは深く頷くと、目を閉じて何やら決意し、瞼を開く。その瞳にもう迷いはなかった。
「ルドルフ陛下は、かつて私に言われた事がある。
『ジークよ、右の腕に十字の痣を持つ者あらば、その者に全てを捧げよ。その者こそリゲルを……、そしてこのバレンシアを救う選ばれし者なり……』と」

 アルムの背後で、一斉に右腕に十字の痣を付け出す一同。
「ええっ!? みんなもう遅いよ。今更右腕に十字の痣付けたって無駄だよ!」
 アルムの言葉に、みんな「てへー」と舌を出す。
 ただ一人、聖女シルクだけが不安な表情をしていた。彼女の視線もまたアルムの右腕、十字の痣に注がれている。

「それが何を意味するものかは知らぬが、陛下の御意思とあらばもはや迷う事は無い」
 ルドルフ皇帝の言葉の真意は分からない。だがそれが忠誠を誓った皇帝の勅命ならば従うのみ。
 ジークはその場に膝をつき、アルムに向かって頭を垂れた。
 ティータも分からないままそれに従う。
「アルム君、君の力になろう」
 アルムの瞳を見据え、ジークが力強く宣言する。
「私も君と共に戦おう!」
 そして恭しく己の槍を捧げる。
 それは間違いなく、忠誠を誓う騎士の姿そのものだった。
 槍に口を付けて祝福を与え、アルムは槍をジークへと返した。

 Gナイトのジークが仲間に加わった。

 仲間になったジークをアルムはみんなに紹介する。
アルム「今日から一緒に働く事になったジークだ」
ジーク「よろしく」
みんな「よろしく」

 ジークとティータを仲間に加えたアルム軍はリゲル平野の村へと進む。
 ジェロームの圧制に苦しんでいた村は、喜んでソフィア王国の軍を受け入れた。
 他国の軍を喜んで受け入れるのだから、ジェロームの横暴の酷さがありありと窺い知れる。
 とりわけ村人が喜んだのは、ジークとティータの無事な仲睦まじい姿だった。
 二人ともジェロームの横暴から村を救ってくれた恩人だという。
 それを聞いて、ソフィア軍の面々は二人を救った事に安堵するのだった。もしジークを倒してしまっていたら、
どんな罵声を浴びせられていたか。

 そしてアルム軍は村に駐留し夜を明かす。
 晩飯を食い終わると、女性たちは一つの家屋に集まっていた。もちろん新しく仲間になったティータを歓迎する為。
 アルム軍にいる女性の全員が顔を揃えていた。

 祠で盗賊に捕まっていたシルク。シスターから聖女へ。
 南の砦で敵軍に捕まっていたクレア。PナイトからFナイトへ。
 ドゼーの砦で敵軍に捕まっていたマチルダ。パラディンからGナイトへ。
 水門で妖術士タタラに洗脳されていたデューテ。魔道士から神官へ。
 そして妖術士ヌイババの館で監禁されていたティータ。聖女。
135外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 22:58:40 ID:NQOAiJ+T
 全員が何らかの形で捕まっていたアルム軍の女性たち。
 その間、犯され、レイプ、強姦、陵辱されたりしたのだが、その心の傷を一切出さず、にこやかに談笑している。
 年齢的には、ティータとマチルダがやや大人、クレア、デューテ、シルクがまだ少女といった頃合か。
胸の大きさもその順番だろうか。
 もっとも見た目通りの年齢とも限らないが。
 ランプの灯りの下、全員床にちょこんと腰を降ろし、お菓子を食べてお茶を飲みながら、ゆっくりと夜を明かして語り合う。
 
 まずはティータに今までの行程を聞かせてやった。
 ソフィア解放軍の結成、アルムが加わってリーダーになった事、ソフィア城奪還、
宰相ドゼーを打倒してソフィア王国を解放、水門での妖術士タタラとの対決、そしてリゲル本土への進軍までを。

「まあ今まで大変でしたのね」
これまでの行程を聞いてティータが労いの言葉をかける。もちろん全員、捕まっていた間の話をしていない。
 そして誰も捕まっていた間の話は聞かなかった。
 それから話は自然、ジークとティータの馴れ初めへと移っていく。
「ティータさんはどこでジークさんと知り合ったんですか?」
 クレアが聞くと女たちは俄然瞳を輝かせる。
「はい。私が海岸を歩いていると、深く傷付いて倒れているジークに巡り合ったのです。
 ああ、きっと神のお導きでしょう。感謝します」
 深く神に感謝の祈りを捧げるティータ。それから、早く早くと顔を輝かせる仲間を見回して続ける。
「大怪我を負っているあの人をリゲル城まで運んで、私は看病しました。
 あの人の怪我は酷く、ずっと眠ったままですが
そしてとうとう目を覚ましたのです」
 その時を思い出したのか。ティータはうっとりと瞳を潤ませる。
「私は目を覚ましたばかりのあの人の目を見て、たちまち私は心奪われてしまいました。
 きゃー!」
 バンバン、と床を叩くティータを、マチルダが落ち着いてと肩に手を置く。
「失礼。目覚めたあの人は記憶を失っていました。御自分の名前さえも。
 それからたちまち元気になると、その類稀なる才能を発揮して、ルドルフ皇帝に認められて騎士となり、ジークという名前を賜ったのです。
 終わり」
『えー』
 ぶー、と少女たちが不平の声を漏らす。
「肝心な部分が抜けてます」
 クレアが口を尖らせると、ティータはにっこりと微笑んだ。
「はい。私とジークはそれから共に愛し合いました。だって運命ですもの」
 ぽぽぽ、とティータが紅く染まる頬に手を添える。
「あの人のあそこはとても逞しくて大きくて力強くて……私をいっぱいに満たしてくれましたわ。
 きゃー!! なに言わせるんですかー!!!」
 ばんばんばん、とティータはまた床を叩く。あからさまな愛の言葉に、シルク、デューテ、クレアも顔を紅くして、
『きゃー』と黄色い声を上げてバンバンバンと一緒になって床を叩いた。三人は実にまだ少女だった。
 ただ一人マチルダだけがお姉さんらしく落ち着いていたが、その彼女にしてもうっすらと汗をかいている。
 そして全員がはふーと熱い息を吐いて、胸の鼓動を沈める。
136外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 22:59:35 ID:NQOAiJ+T
「それで、皆さんはどうなんです?」
 一転して、今度はティータが聞いてみる。
「皆さん、とても美しくて可愛くて魅力的な方ばかりですもの。素敵な殿方がおりますのでしょう?」
 にこにこと笑顔でティータ聞くと、みんなうっと言葉に詰まった。
「はーい」
 先に口を開いたのはクレアだった。
「マチルダさんは私の兄のクレーベとお付き合いしてます」
「ちょ、ちょっとクレア」
とは言ったものの、マチルダは顔を伏せて、小さく頷く。二人の仲は誰が見ても明らかだった。
「まあ、そうなんですか」
 ティータの言葉にもマチルダは顔を赤らめる。そしてお返しとばかりに、
「クレアだって。グレイ君とロビン君から言い寄られてるじゃない」
「まあ、そうなんですか」
 アルムと同じラムの村出身のグレイとロビン。クレアを巡って、日夜切磋琢磨していた。
「それでどちらを選ばれますの?」
「そ、そんなこと言われても」
 クレアもまた目を逸らして顔を伏せる。クレアの想いはグレイとロビンとは別に、アルムに向けられていた。
 それは実に少女らしい淡い想いで、見ていて微笑ましくすぐに気付いたが、誰もその事は口にしなかった。
 ちなみにアルム当人はクレアの気持ちに欠片も気付いていない。鈍感なのだ。
 
 そしてティータの視線は残り二人、デューテとシルクに向けられる。
「そちらのお二人は?」
「わ、私は別に……」デューテは慌てて手を振り、「兄さんがいますから」
 デューテにはリュートという同じく魔法使いの兄がいる。そのリュートも今では賢者。
「いや、それでいいの?」
 同じく兄のいるクレアが聞くと、デューテは「いいんです」ときっぱり答えた。
「はあ。兄妹仲睦まじいのですね」
 なんだか話が変な方向に進み、ティータはもう一人の少女にに話題を変える。
「シルクさんは?」
「え? 私?」
 ぱたぱたとシルクも慌てて手を振る。
「私はミラ様に仕える身ですから。そういうのは遠慮してます」
「あら。私だって神に仕える身ですよ」
 そう言うティータは確かに同じ聖女。異性と結ばれてはいけないという戒律は無いのだろう。
「い、いいですよ〜。ティータさんみたいに相手もいませんし」
「ふーん」
 しかし今度はデューテが口を挟んだ。
「でもシルク。アルムと仲良いんじゃないの?」
「え?」
「ずっとアルムと一緒にいるじゃない」
「そ、それは。アルムはバレンシアを救う方です。救世主です。
 私はただ聖職者としてお仕えしてるんです」
『ふ〜ん』
 全員がジト目で小柄なシルクを見下ろす。クレアもである。シルクはさらに小さく身を縮ませた。
「そういえば、シルクはアルムに盗賊から助けてもらったんだよね」
 そのクレアが言えば、ティータが「まあ」と手を打つ。
「盗賊から助けられたシスターといえば、ロマンスに事欠かないものよ」
137外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 23:00:31 ID:NQOAiJ+T
「はあ。そうなんですか」
「そうよ。修道院で聞かなかった? 悪い人に捕まって助けてもらったシスターは、
助けてくれた人と恋に落ちるものなのよ」
 そういえば聞いたような、とシルクは相槌を打つ。
 それからハッとなって、
「ダ、ダメですよ〜。アルムにはちゃんとセリカさんという幼馴染がいるんですから」
『幼馴染!』
 しかし俄然、女性たちの目は輝くのだった。
「そう。それは強敵ね」
「幼馴染は手強いものね」
 ティータとマチルダまでもが勝手な事を言っている。
「ふえ〜ん。なんでそうなるんですか」
 シルクがぽよぽよの眉を曲げていると、

 こんこん、

 とノックの音がする。
「少しいいかな」
 扉の向こうからは渋い男の声。
「ジークー!」
 すぐにティータが扉に飛びついて開けると、そこには金髪の美形騎士がいた。
まだ黒騎士と呼ばれる由縁の黒い鎧は着たまま。
「お邪魔したかな」
「いえいえ」
 マチルダがにこにこと微笑んで、中へと促がす。
「よろしかったらどうぞ。ジーク殿もご一緒に」
「いや、私は」
 腕に抱きつくティータに視線を向けてじーくが躊躇してると、クレアとデューテがその手を引いた。
「そう言わずに」
「遠慮しないで」
 二人とも目が笑っている。この新しい玩具を手放す気はさらさらない。
「お茶淹れますね」
 動揺から立ち直ったシルクも、ジークに新しいお茶を淹れ、女五人でジークを囲んで座った。
「は、はあ。頂きます」
 お茶を手に、女五人に囲まれ、ジークは居心地悪そうに座る。
 腕に抱きつくティータはともかく、他の四人は初対面。しかも女だけで男一人の状況。

 女の中に男がひとり。女の中に男がひとり。

 記憶を失う前もこのような状況には慣れていないのだろう。ジークはしばらくそわそわしていたが、
覚悟を決めたかどっしりと腰を落ち着かせる。
「このような時間にどうしたにです?」
 マチルダが聞く。外はもう真っ暗。ランプの灯りだけが室内を照らしている。
「いや、ティータがどこか聞いたらここだと聞いたもので」
 まさか他の女性全員も居ると思わなかったのだろう。
 女だらけの巣にむざむざと飛び込んできた美形騎士を、女たちは目を光らせて見やる。
その目の輝きがジークには未知の恐ろしさを感じさせるが、騎士たる者が女性に怯えてはいけない、
その騎士道精神で何とか平静を保っていた。
138外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 23:01:44 ID:NQOAiJ+T
「ジークさんはティータさんの恋人なんですよね」
「あ、ああ」
 クレアの問いに即答で答えると、ティータが腕にきゅーと強く抱きついてくる。
その胸の膨らみを押し付けられ、ジークは人前だという事に焦った。
 危うく手にしたお茶を落としかけ、ゆっくりと床に降ろす。
 さらにクレアが質問。
「ティータさんのどこが好きになったんですか?」
「え、その……優しいところかな」
 むぎゅー、と今度はティータは体全体に抱きついて、胸をジークの顔に押し付けて刺激する。
「ん、もう、ジークったら」
 ティータの吐く息は熱く、甘い熱を帯びていた。
「こ、こらティータ。人前だぞ」
 あられもない愛の行為に、他の女たちは、

『うきゃー!!!』

と赤い顔で転げ回っていた。こちらもはしたない。
「ティ、ティータ。いいから離れなさい。あとでゆっくり相手するから」
 とジークが言うので、渋々ティータは豊満な身体を引き離す。それでも手は繋いだまま。
 それから全員でお茶を飲み、ホッと一息入れる。ジークとティータは手を繋いでるので片手で。
「はーい」
 今度はデューテが質問。
「ジークさんは記憶喪失なんですよね」
「ああ、そうだ。名前も何も思い出せない」
「じゃあ、私たちが考えてあげます」
「は?」
と言うジークを他所に、女たちは勝手に考え出す。
「きっとジークさんは悪の帝国の手先だったんです」とデューテ。
「それで、敵の国のお姫様を寝取ってたんです」とクレア。
「さらに、自分の国の小さいお姫様もお酒に酔わせて大人の手ほどきして」とシルク。
「それで、そのお姫様は二人ともシスターなんでしょう」とマチルダさん。
 本当に好き勝手に言う女性たちに、ジークは慌てて、
「ちょ、ちょっと待ってくれ。君たちの話をまとめると、私は、悪の帝国の手先で、
敵の国の姫を寝取って、自分の国の小さい姫も酒に酔わせて大人の手ほどきして、
さらに姫は二人ともシスターという、なんだかよく分からないがとにかくヒドい男ということになってしまう」
 まとめたジークに、女たちはふむふむと頷く。と、ティータが両手でしっかりとジークの手を握り、
「ジーク。あなたの過去がどうだろうと、私は気にしませんからね!」
「う、うむ。どうも」
 かく言うティータも聖女。
 ジークはふと、シスターや聖女とは縁があるような気がした。気がするだけ。

「ところでジーク殿」
 今度はマチルダさんが質問。
「もう、この軍には馴染めましたか」
「ああ」
とジークは目の前の女性たちを見やる。
 マチルダはともかく、他はまだ年端もいかない少女ばかり。
139外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 23:02:37 ID:NQOAiJ+T
「最初は女子供ばかりで驚いたが」
 しかし、とジークは思う。
「私は何故か以前にも、このような軍を知ってる気がする」
 そう。女子供ばかりの軍を。
 この軍にいると、奇妙な既志感を覚えるのはそのせいだろうか。
 傷付き、海岸に流れ着いていた自分。もしかしたら、私を倒したのは、そのような軍かもしれぬ、と思うようになった。
「アルムはどう思います?」
 続けてシルクが質問する。
「ふむ」
とジークふと考え込む。
「実に素晴らしい将だ。戦場全体を把握したような采配も見事ならば、戦士としての力量も高い。
 そして何より、配下の者に慕われている。
 あれほどの将を、私は他にルドルフ皇帝しか知らない」
 言いながら、ジークはもう一人、そのような将を知っている気がした。
 それもまた女子供ばかりの軍の将のような気がしてならない。
 ジークを物思いから戻したのは、クレアの明るい声だった。
「でも、どうしてルドルフ皇帝は、『右腕に十字の痣を持つ者に従え』なんて命令したのかしら?」
 クレアの何気ない疑問に、シルクがどくんと早鐘を打つ。幸い誰も気付かなかったが。
 それはジークも考えていた疑問だったが、彼の答えは明白だった。
「さあ。私には分からぬ。きっと深い御考えがあるのだろう。
ともあれそれが皇帝陛下の勅命ならば、私は従うまでだ」
 ジークにとって、ルドルフはあくまで皇帝である。その皇帝がアルムに従えと命じるならば、従うだけだ。

「お茶、お代わり淹れますね」
 みんなのお茶が無くなったのに気付き、シルクがお代わりを用意しようとする。
 それを止めたのはクレアだった。
「もうお茶はいいよ。これからはこれで」
 じゃ〜ん、とクレアが取り出したのは一升瓶。中身は赤ワインだろうか。
「村の人から貰ってきたんだ」
 得意げなクレアに、マチルダは「いつの間に」と呟いていた。
「これからは大人の時間」
 返事も待たずに、木製の杯になみなみと酒を注いでいく。
「え〜。お酒なんて苦いからイヤ」
「私もお酒は」
 断るデューテとシルクにも、クレアは容赦なく注いでいく。
「だ〜め。お酒にも慣れておかないと。酔っ払わせて、変な事しようとする男もいるんだから」
 言いながら、クレアはジークにも酒を注ぐ。自ら杯を上げて受け取るジークは、
そういう手もあるのかと教わった。
 ティータとマチルダは特に不満はないようで、同じく杯を上げて受け取る。
「わ〜。お酒を飲めるなんて皆さん大人です」
 シルクの驚き様に、大人たちはつい微笑を浮かべる。
「では、乾杯」
 言いだしっぺのクレアが杯を掲げる。デューテが聞いた。
「なんに?」
「もちろん。私たちの勝利に」
 それから、仲良く座っている恋人を見て、
「それに、ジークさんとティータさんの再会と幸せな未来に」
『かんぱ〜い』
140外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 23:03:39 ID:NQOAiJ+T
 酒の入った杯を合わせ、一口つける。
 楽しそうな女たちの様子に、ジークもこういうのもたまには悪くないと思うようになっていた。
 横に居るティータも楽しそうな笑みを浮かべ、
「みんな、良さそうな人たちね」
「そうだな」
 悪くない、とジークはワインを飲む。軽い酸味の味が口に馴染む。
「ふふ」
 頬を赤くしたティータがその顔をジークの肩に預ける。
 固い鎧を着けたままの肩。冷んやりした金属が心地良い。
「人前だぞ」「いいじゃない」見せつければいいじゃない、とティータは恋人の逞しい肩で甘い吐息を吐いた。
 ジークはもう何も言わず、恋人の緑の髪に手を置く。

「ジークさん!」
 その前方の床を、シルクがバンバン叩く。顔が真っ赤。
「駄目ですよ! 女の子を酔わして変な事をしたら!!!」
「いや、私はそんな事は…」
 まだしてない、と言おうとしたら、
「ジークさん!」
 デューテが同じように床をばんばん叩く。こちらも真っ赤。
「昔の恋人が追いかけて来たらどうするんですか!」
「どうと言われても……」
 記憶喪失のジークに答えられるわけがない。恋人がいたかどうかも覚えていないのだ。
「ジーク!?」
 デューテの言葉に、ハッとティータが顔を上げる。
「私はいいのよ! 昔の女と一緒になっても! でも私はいつも一緒だから!」
 かく言うティータも顔が赤くなっている。
「ふふ。ジークさんモテモテだね」
 赤い顔でクレアがお代わりのワインを注ぐ。だがもう空っぽ。
「あれ? もうないや」
 凄い勢いで飲み干したらしい。
「あらあら。仕方ないわね、みんな」
 にこやかに微笑むのはマチルダさん。止める気は無いらしい。

「ねえ。ジークさん」
 やはり赤い顔で、クレアはジークに詰め寄る。
「ちんこ見せてー」
「は?」
「ティータさんをだけずるい! ちんこ見ーせーてー」
「いきなりなんだね」
 真っ赤な顔で、むんずとジークの腰を掴む。鎧を着たままなので、直接ちんこは触れない。残念。
「こら。やめなさい」
 ジークが抑えるのも聞かず、クレアはちんこ見せろーとその鎧を脱がそうとする。
「ちんこ見せろー」「見せろー」
 デューテとシルクまで悪乗りして、ジークの腰に群がった。
「き、君たち? 酔ってるだろう」
 ジークが言うと、三人の少女は赤い顔を見せ、
「はーい。酔ってまーす」
「酔ってるから、ちんこ見せろー」
「もう。やっぱり酔わせて変な事するつもりだったんですね」
 酔ってる割には意外にしっかりした口調で、三人はジークの鎧を脱がしにかかった。
141外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 23:05:03 ID:NQOAiJ+T
「あらあら。仕方ないわね、みんな」
 にこやかに微笑むのはマチルダさん。止める気は無いらしい。
「ちんこー」「ちんこー」「ちんこー」と言いながら、ジークの腰に群がる少女三人。
かなり酔っ払い危険。
「こらー! あなたたち!」
 すくっと立ち上がったティータが一喝して、
「ジークのちんこは私だけのものよ!」
 一緒になって脱がしにかかる。
「ティータまで!?」
 どうしよう。ぶん殴ろうか。いやでも酔ってるだけだし、相手は女性だし。
 ジークは迷いながら、腰を守る鎧を必死に抑えた。
「あらあら。仕方ないわね、みんな」
 にこやかに微笑むのはマチルダさん。止める気は無いらしい。
「ちんこー」「ちんこ見せてー」「もう。ちんこかみますよ」「らめぇ。おちんちんみるくー」

 結局、鎧を脱がされ、ズボンに手が掛かった所でシルクがまず寝入り、その寝顔に誘われてクレアとデューテも寝入ったので、
ジークはなんとか難を免れた。ティータさんは自力で正気に戻った。
「ふー」
 あのままだったら、危うく女の子全員を相手に乱交になる所だった。危機から逃れジークは安堵する。
「それではこれで」
 シルク、デューテ、クレアをひとりで背負ってマチルダさんは家を後にする。
一番下にされたシルクは、赤い顔で苦しそうにうんうん唸るが気にしない。
「お二人ともごゆっくり。おやすみなさい」
 二人残されたジークとティータは、顔を見合わせ、マチルダと寝込んだ三人に、
「お休みなさい」と声をかけて見送った。

「さて」
 扉を閉め、ティータはふふと微笑んだ。まだちょっと顔が赤い。
「ジーク。私たちも休みましょう」
「そうだな」
 天井のランプを取ると、腕を絡め、恋人たちは寝室に向かう。
 村人の好意で貸してもらった家屋の寝室には、ベッドはひとつしかなかった。だがそれでいい。
 ランプを机の上に置くと、ジークは鎧を脱ぐ。少女たちの魔の手からジークを守ってくれた黒い鎧。
「お手伝いします」
 背後からティータも鎧の留め金に手をかけた。
「私の鎧は重い」
 先程の記憶を思い出しながらジークが言うが、ティータは意外に器用に胴鎧を外してゆっくりと床に降ろした。
「大丈夫です、こう見えても鍛えてますから」
 微笑を浮かべ、ティータは当たり前のようにジークの鎧を外し、丁寧に並べていった。
「すまんな」
「いいのですよ」
 そして鎧を外して鎧下の綿入れを脱ぐと、ジークの逞しい上半身が晒され、パンツだけの姿となる。
 つつ、とその逞しい胸の筋肉をなぞり、ティータも己の聖衣に手をかけ、一気に脱いだ。
 ジークは慌てて目を逸らす。
 ティータが下に何も着ていなかったから。白い裸体がそこにあった。
142外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 23:06:07 ID:NQOAiJ+T
 目を逸らしたジークに、ティータはにこりと微笑んだ。
「どうかしましたか?」
「いや、その」
 ジークは気を落ち着け、ティータを正面から見つめる。
「美しいと思って」
 嘘だ。最初はやだ驚いただけ。だが今は本当に美しいと思う。
 ランプの淡い光に照らされたティータの白い裸身。
 豊かな胸はまろやかに膨らみ、腰はきゅっと締まっている。その手足はすらっと伸び、
均整の取れた四肢を体現していた。
 長い緑の髪を揺らし、ティータは微笑のまま手を伸ばしてくる。
 その手を取り、ジークは己の頬へと導いた。
「ああ。ジーク。あなたとまた逢えた」
「ああ」
「嬉しい」
「私もだよ」
 そしてジークは真正面から顔を近づける。ティータは目を閉じる。
 ごく自然に唇が重なる。
 二人の呼吸、体温もぴったりと重なる。
 唇から感じる温もりを通して、お互いの存在をしっかりと感じ取った。
 
 ジークはティータを、
 ティータはジークを、
 はっきりと感じ取る。

 口を離し、二人は自然にクスリと笑った。
「ねえジーク。お願いしていいかしら」
「なんなりと」
「笑わないでよ」
「笑わない。誓おう」
「あなたの……その……」
 ティータの目はジークの股間に映る。白い小さな布に。
「その、下穿きをくださらないかしら」
「分かった」
 理由も聞かず、ジークはパンツを脱いで手渡した。金色の陰毛に覆われたペニスがぷらんと揺れる。
「ありがとう…」
 パンツを受け取ったティータは、その布を鼻に寄せ、匂いをかいでうっとりとなる。
「ずっと、大事にします」
 言葉通り、自分の脱いで畳んだ聖衣に大事にしまい込む。

 そしてティータは裸体を惜しげもなく晒し、ジークに歩み寄る。
「今夜はだめ?」
「ティータが望むなら」
 こくんと頷くティータを抱きかかえ、ジークは優しくベッドに降ろす。
 ふわっと広がる緑の髪。
 ジークはその裸体に優しく覆い被さる。
「あっ……」
 つと声が漏れる。それも一瞬。ティータは自ら腕を回して抱きついた。
 熱い体温が、逞しい筋肉が、ティータを包み、そして重なる。ひとつになる。
「ジーク……」
 名を呼び、確かにここにいるのを確かめる。
 そう。ジークはここにいる。この体温、触れる肌はジークのもの。
 ジークが私を抱いている。
 私がジークを抱いている。
143外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 23:07:45 ID:NQOAiJ+T
 唇が重なる。上から下にキス。
 ジークがくちゅりと舌を伸ばしてくる。ティータもまた舌を伸ばす。
 くちゅ、くちゅと舌と唾液が混ざり合う。
「んっ」
 舌を絡めながら、ティータは下から胸を突き上げる。豊かな胸がジークの逞しい胸に触れ、潰される。それが心地良い。
 くちゅくちゅくちゅくちゅ、さらに舌を早めて絡め合う。どちらからとも。
もっと早く。もっと淫らに。
「はああぁ……」
 すっかり頬を赤らめ、ティータは口を離す。溜まった唾液をごくんと飲み込んだ。
 そしてまたキス。
 慣れればキスは意外に感じるものだ。
 びくんと胸に甘い鼓動が沸き起こる。
「んんぅ」
 脚がゆらめき、絡め合う。二人とも脚に力が篭もっていた。
 ジークの緊張がティータに伝わり、
 ティータの緊張がジークに伝わる。
 それが何故だか嬉しかった。

 口を離し、ジークが顔を下げる。
「あっ」
 ティータが声を上げる。ツンと勃起した桜色の乳首を吸われたから。
 ちゅう、と乳首を口に含んで吸い、ジークは豊かな乳房に指を食い込ませる。
「はあぁ」
 顔を上げ、ティータが淫らな声を漏らした。ぎゅっと全身に力が篭もり、手はシーツを掴む。
 ティータの胸は柔らかく、指は深く食い込んだ。ジークはそのまま鷲掴みにして揉みしだき、
縦横無尽に形を変えさせる。
「んんぅ」
 ティータの眉がきゅっと歪む、痛みではなく甘い快感で。
 胸の奥がきゅんと疼きをあげる。
 乳首から口を離したジークは、もう片方の乳首を、指で挟んで擦りあげた。
 大きく尖っていた乳首はコリコリとしこり、ゆらめく。
「ああっ」
 はしたない、と思いつつ、ティータは声を抑えられない。もう抑える気もなくなった。
 指で挟んだ乳首の先端ににキスすると、びくっ痺れが走り、ティータは腰を浮かび上がらせた。
「ああ……ジーク。ジーク」
「大丈夫だよティータ」
「お願い。ここにいて。私といっしょに」
「ああ。ここにいる。ティータの側に」
「うれしい……」
 ティータの目から涙が溢れて零れる。

 愛する人が側にいる。
 愛する人がここにいる。
 それだけで。
 私は幸せ。

 例え今だけだとしても。
 例え偽りの幸せだとしても。
 この記憶だけは。
 嘘じゃないから。
144外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 23:08:36 ID:NQOAiJ+T
 胸から顔を上げたジークは、ティータの両脚を掴んで広げさせる。
「あっ……」
 一瞬だけ脚に力が入り抵抗しようとするが、すぐに力を抜いてされるがまま広げさせた。
もっとも自然に緊張するのは止められないが。
「う…」
 ジークに体の中心を見られ、ティータは今更ながら恥ずかしさに顔を染める。
 緑の陰毛に覆われた女の園。今はしっとりと濡れ、愛する人を待ち受ける。
「いいかい?」
 聞かないで、と言うように、ティータは自らさらに脚を広げる。
 ジークはすでに隆々と勃起して赤黒い肉棒を構えて、脚の間に進ませる。
 そしてぎゅっと目をつぶるティータの首に手を回して抱き寄せ、耳にキスした。
「あっ」
と緊張がほどくと同時、秘穴に棒を差し込む。
「あぁあっ」
 なんの抵抗もなくティータはジークを受け入れ、肉ヒダをめくり上げ、ゆっくりと進んでいった。
「はあっ、ああっ……」
 ティータもまたジークの首に腕を回して抱きしめる。
 そうして抱き合いながら、ジークは肉壁の柔らかい温もりを掻き分けて、奥へ奥へと進んでいった。
 そして遂に奥の壁に到達し、ティータの中をいっぱいに満たす。
「ああ……ジーク…これがジークの…」
 体の中に、ジークを、愛する人を感じ、ティータは泣いた。その涙をジークが舌で舐める。
 そのまま二人は繋がったままじっと動かずにお互いを感じ取る。
 
 ティータの中はとても暖かく柔らかく、そして優しい。まるで母親の胎内にいた時のような安らぎを、ジークは感じていた。
 そしてティータもまた、お腹の中の生命を力強く感じていた。ドクンドクンと脈打つジークの分身。
それはまさに胎児のようなものだった。
 生命が宿ったらこんな感じなのだろうかと、お腹に突き刺さった異物を愛しく想う。
「んっ」
 ジークの眉が曲がる。中に入れた分身を、肉壁が強く締め付けてきたのだ。
 それと同時に腰がむずむずする。
 ジークの疼きが伝わったのだろうか。
「いいの。我慢しないで」
 囁くティータの声に、理性が吹き飛んだ。
 今まで我慢していた分、より激しく前後運動を開始する。
「はああっ!」
 ティータの膣を逞しい肉棒が激しく擦り上げ、クリトリスを刺激する。
「はああっ! ううっ!!」
 揺らされながら、ティータもたちまち白い快感に飲まれ、ジークの背中にしがみつき爪を立てた。
 ただただ気持ち良くて。理性はあっという間に押し流される。
 ハッ ハッ
 ジークの息遣いが耳に遠く聞こえる。すぐ近くなのに。
「はああっ。ああああああっ!」
 ティータの喘ぎ声がすぐ近くに聞こえる。いい声だ。もっと聞きたい。
 ピストン運動を速めに速め、ベッドがギシギシと揺れ、二人の鼓動を伝えていった。
 そしてジークの腰がぴたっと止まり―
 熱い奔流が流し込まれた。
145外伝ジーク×聖女ティータSSその2:2006/04/11(火) 23:09:33 ID:NQOAiJ+T
「アアー!!!」
 瞬間、ティータはぴんと天井に向けて足を伸ばし、達した。
「アアアアア、アアアア、ジーク、ジークー!」
 ふわふわの浮遊感の中、確かに感じるジークにしがみつく。
 背中に食い込んだ爪が肌を破り血が滲んだ。

「ごめんなさい」
「何が」
 長い長い射精の後。腕枕してもらいながら、ティータが謝る。
「背中に爪を立てちゃって」
「いいさ」
 そして今度はジークが、
「私こそ済まなかった」
「何が?」
「その、ナカに出してしまって」
「そんなこと」
 ティータは本当に嬉しそうにお腹をさする。股間からは白い液体が漏れ、まだ何か挟まったような異物感がした。
「いいのよ。あなたの子なら」
「……」
 ジークは何も言わない。天井を見上げたまま。
 ランプの灯りが消え、完全に暗くなる。
 ティータはジークに頬を寄せ、
「ねえジーク」
「なんだい」
 ティータの緑の髪をジークは優しく撫でる。
「私たち、このまま一緒にいられるかしら」
「私たちは一緒だ。これからも」
「そうね。きっとそうよね」
 暗闇の中で二人はキスする。そして泣いた。

 戦後。

 ジークの記憶が戻らない事を祈りつつ、ティータは彼と幸せに暮らす。
 だが−
 激しい戦いの中で、彼の記憶は取り戻されていた。
 が、しかし、自分を愛してくれたティータのためか。
 それともその過去が余りに悲惨だったのか。
 彼は多くを語ろうとしない……。

 そしてジークは何も告げず、ティータの前から姿を消した……。

(おしまい)
146名無しさん@ピンキー:2006/04/12(水) 00:11:22 ID:xod9CfRc
あー、長い
147名無しさん@ピンキー:2006/04/12(水) 11:22:32 ID:kIFUmj9h
GJです
148名無しさん@ピンキー:2006/04/12(水) 17:18:01 ID:d/u5rnnB
GJ!!!GJ!!!
149名無しさん@ピンキー:2006/04/12(水) 21:04:11 ID:3d/1+I5J
\               U         / 
  \             U        / 
             /ウルキ ヽ,
            /        ',      /     _/\/\/\/|_
    \    ノ//, {0}  /¨`ヽ {0} ,ミヽ    /     \          /
     \ / く l   ヽ._.ノ   ', ゝ \       <   GJ    >
     / /⌒ リ   `ー'′   ' ⌒\ \    /          \
     (   ̄ ̄⌒          ⌒ ̄ _)    ̄|/\/\/\/ ̄
      ` ̄ ̄`ヽ           /´ ̄
           |            |  
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  −−   |    f\      ノ     ̄`丶.
        |    |  ヽ__ノー─-- 、_   )    − _
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   /_ノ /              ,ノ 〈           \
    (  〈              ヽ.__ \        \
     ヽ._>              \__)
150外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/04/12(水) 22:59:38 ID:Bh4fOFL1
紋章シリウス×ニーナSSを投下します

黒騎士編5
151紋章シリウス×ニーナSS:2006/04/12(水) 23:01:11 ID:Bh4fOFL1
 ニーナは深い後悔の念に囚われていた。
 自らを罪深い女として。懺悔の海に沈んでいた。
 暗い、ただ真っ暗な海の中で、決して赦されない罪の念に苛まれる。

 ごめんなさいハーディン。
 ごめんなさいカミュ。
 愚かな私を赦して……いいえ決して赦されない。

 アカネイア王国の王女ニーナ。いや今は王妃。金髪の美しい姫。
 彼女は身は今、竜の祭壇にあった。
 ただその生命を暗黒竜メディウスに捧げるために。
 他にも、マリア、レナ、エリスの三人のシスターも。彼女たちは心を操られていた。
 四人の高貴なシスターの生命を受け、メディウスは復活しようとしていた。

 そこに光の王子が神剣を掲げ、仲間と共に駆けつける。

「さあ、ニーナ王妃! 目をさますのだ!!
 しっかりされよ……!!!」

 声が聞こえる。とても懐かしい声。
 だがニーナの意識にはまだ届かない。

「ああ……。私はは罪を犯しました。
 私が、愚かゆえ…ハーディンを 苦しめて」

 誇り高い草原の狼ハーディン。ニーナの夫となった人物。
 彼は心よりニーナを愛した。一点の曇りもない愛。
 その愛を、ニーナは裏切ってしまった。
 他に愛する人がいる故に。
 だから、
「あそこまで…おいつめてしまった。
 ああ……わたしは……
 いったいどうすれば…」

 もはやどうしようもない。
 このまま朽ち果てればどれだけ楽か。

 そこに先程の声が呼びかける。懐かしい声。
「王妃よ……。ハーディン公の苦しみは、マルス王子が解放された」

 その声には真実の響きがあった。
 ニーナの心が上に輝く光に向かって放たれる。
「王は、最後まであなたを愛し、自らの罪を詫びられていた。
 もう、よいのです。
 もうそれ以上苦しむことはない」
 そして声はニーナの心を捉える。

「あなたは、悪い夢を見ていたのです……」
 夢から覚めれば現実。
 そこには黒い鎧の騎士がいた。
 金色の髪の騎士。
「………………………
 あなたは………?」
 まだ夢心地の中でニーナが声の主に訊ねる。
 そして声は、手にしたニーナの心を闇の中から引き上げる。
152紋章シリウス×ニーナSS:2006/04/12(水) 23:02:03 ID:Bh4fOFL1
「ニーナ姫! 負けてはいけない。
 あなたは、それほど弱い人ではないはずだ!」

 誰? 誰なの?
 私を知っているのは。
 私を弱くないと言う人は。

 ニーナの視界がはっきりと黒騎士を捉える。
 そう。金の髪の黒騎士が目の前にいた。
「あ………!
 あなたは…………」
 これは夢だろうか。まだ夢の中にいるのだろうか。
 だったら覚めないで。このまま夢の中に。
「カミユ………!?
 カミユなのね!!」
 それはかつて愛し合った人。
 でも彼は敵。戦いの中で消えたはず。
「なぜ……なぜあなたが・・・
 私は夢を見ているの?」
 それでもいい。またこうして逢えたのだから。
「あなたが生きていたなんて
 ああ……本当に……」
「!………
 王妃よ…あなたは何か思いちがいをしている。
 私は 同盟軍の一兵士シリウスと言う者。
 カミユなど知らぬ……」
 そう語る彼は、顔に仮面を付けていた。仮面の騎士シリウス。

「シリウス…!?
 …そんな…
 いいえ! ちがいます!!
 あなたは……」
 カミュに違いない、という言葉を本人が遮る。
「落ち着いて下さい。
 あなたは、疲れているのです」
 仮面の奥の瞳が揺れる。優しく、そして悲しく。
「私はは、もうすぐここを去らねばならない。
 さあ、ニーナ王妃…あなたはマルス王子のもとへ……」
「あなたは……。
 あなたはどこへ行くのですか」
「私は国へ帰らねばならぬ
 私には……待っている者がいる……」
 その仮面の奥で揺れる瞳を見て知った。
 彼は以前の彼ではないと。
「そう…ですか……。わかりました……。
 シリウス……ありがとう。感謝します」
 全てを受け入れ、ニーナは深々とお辞儀をする。
 その目に浮かぶ水を見せないように。

「………すまぬ……」
「えっ…!?」
 ふと漏らしたシリウスに、ニーナもつい声を漏らす。
 それが彼の偽りの無い言葉だろうか。
「いや…何でもないのだ……。
 さあ王妃よ。もう行かれよ!」
 そしてニーナは、光の王子マルスの元へ行く。
153紋章シリウス×ニーナSS:2006/04/12(水) 23:02:54 ID:Bh4fOFL1
 他の三人のシスター、レナ、マリア、エリスもそれぞれ愛する人の呼びかけで目覚め、
マルスの元に集まっていた。
 四人のシスターが祈り、マルスがファルシオンを掲げる。神剣が光を放つ。
 そして五つのオーブの填め込まれた<ファイアーエムブレム>封印の盾。
 神竜となったチキとマルスが、メディウスの真正面に立つ。
 チキとメディウスが同時にブレスを放つ。光と闇のブレスがぶつかり合い、そして消えた。
「はっ」
 光り輝くファルシオンを手に、マルスが跳んだ。
 剣は吸い込まれるように暗黒竜の眉間に突き刺さる。
 そしてマルスは封印の盾をかざした。
 封印の盾から溢れた光が竜の祭壇を包む。
 そして光が消え去ったとき―
 戦いは終わった。
 メディウスの巨体は消えていた。封印の盾により完全に封印されたのだ。
「さあ、みんな。帰ろう」
 封印の盾を掲げて、マルスは仲間たちに振り返った。
「凱旋だ!」
 今度は歓声が竜の祭壇を包んだ。
 それは紛れもなく勝利の凱歌だった。

 竜の祭壇を後にして、マルス達は飛竜の谷の村まで戻ってくる。
 無事に戻ってきたマルス達を残っていた仲間達は涙と笑顔で出迎えた。
 そしてその日の夜、飛竜の谷の村ではささやかなしかし心には盛大な晩餐が行われた。
 それは長い戦いの終わりの晩餐。仲間達との最後の夜。

 その日だけは王も家臣もなかった。皆が、食い、好きに酔う。
 マルスですら、頭から酒を浴びせられ、赤い顔で笑っていた。そして泣いた。

「ここにいたのですか」
 ひとり皆から離れ、杯を傾けていた仮面の騎士に涼やかな声がかかる。
「ニーナ王妃」
「王妃はやめてください」
 言うとニーナはシリウスの横に、よいしょっと座り込む。地面の上に直接。ドレスが汚れるのも気にしない。
 姫らしくない振る舞いに、シリウスはおやと思った。
 ニーナの手にも杯が握られている。その中身を見ながら、ニーナは独り言のように呟いた。
「マルス王子から聞きました。ハーディンの伝言を。いえ遺言を。
 彼は、ハーディンは最後まで私を愛していたと」
 そしてつと顔を上げ、シリウスを仰ぎ見る。仮面に隠された顔を。
「私は本当に冷たい女かもしれません。
 ハーディンが死んだと聞かされても、側にいる貴方の事が気になってしまう」
 シリウスは黙って聞き入る。そして杯を差し出した。
「ハーディンの冥福を祈って」
「はい……」
 杯を合わせ、二人はこくっと飲み干す。
「ふふ……」
 赤い顔で杯を降ろし、ニーナは赤くなった顔を下に向ける。じっと地面を見つめたまま、
「私、アカネイアの全権をマルス王子に委ねようと思います。
 今の私には、王族の資格はありませんから」
「そうか」とだけシリウスは答えた。
 そのままニーナは続ける。
154紋章シリウス×ニーナSS:2006/04/12(水) 23:04:04 ID:Bh4fOFL1
「王族でなくなった私にはもう何も残りません。
 これからどうしましょう」
「そうだな」とだけシリウスは言う。
 再び顔を上げ、ニーナは訊ねた。
「貴方は、これからどうしますの」
「私には待っている者がいる。
 その人の元に帰らなければならない」
 視線を合わせず、前だけを見てシリウスは告げた。
「そう、ですか……」
 ニーナの視線が落ちる。
 
 …………

 しばらくそのまま二人で座っていると、
「カミュ〜」
 呂律のの回らない声がしてくる。
 ユミナ王女だ。
 彼女は真っ赤な顔でシリウスに近寄ると、
「こんなところにいた〜。
 ねえ、のんでる〜?」
「ええ」とシリウスは頷き、
「それから私の名前はシリウスです」
 言い直すシリウスに、ニーナはくすりと微笑みを禁じ得ない。
「ふふ〜。いいもの見せようか〜」
 じゃーん、とユミナが取り出したのは二冊の魔道書。
「あのね〜。
 こっちがスターライトで〜、
 こっちがマフーなんだよ〜」
 どうやらスターライトの魔道書と、ガーネフが持っていたマフーを持ち出して来たらしい。
「こら。いけません」
 すかさずニーナが魔道書を取り上げる。
「いーやーあー」
 赤い顔でユミナが取り返そうとすると、後ろからやって来たオグマが持ち上げた。
「ほら。二人の邪魔しちゃダメだろ」
 どうもすいませんね、とオグマはユミナをお姫様抱っこで運んで行く。
「えへへ〜。オグマだっこー」
「はいはい」
 仲の良い二人の様子に、シリウスもニーナも優しい眼差しを向ける。
 屈強の傭兵と幼い王女。不釣合いだが何故か妙に似合っている。

 その二人を見送りながら、ニーナはそそくさと二冊の魔道書をドレスの袖に隠した。

 ニーナは「スターライト」と「マフー」を手に入れた!

「ねえ、シリウス」
「なんでしょう」
「今夜だけ。今夜だけ、私に付き合ってくださらない」
 シリウスは天を見上げる。星の輝く夜。その向こうに浮かぶのは緑の髪の聖女。
 今夜だけは彼女も許してくれるだろうか。
「いいでしょう」
 そして二人は、マルスの用意してくれた家屋へと向かう。
 村人の好意で貸してもらった家に。
155紋章シリウス×ニーナSS:2006/04/12(水) 23:04:58 ID:Bh4fOFL1
「さて」
 扉を閉め、ニーナはふふと微笑んだ。まだちょっと顔が赤い。
「シリウス。本当にいいの?」
「ああ」
 シリウスはランプを片手に、腕を絡め、二人は寝室に向かう。
 村人の好意で貸してもらった家屋の寝室には、ベッドはひとつしかなかった。だがそれでいい。
 ランプを机の上に置くと、シリウスは鎧を脱ぐ。今までシリウスを守ってくれた黒い鎧。
「お手伝いします」
 背後からニーナも鎧の留め金に手をかけた。
「私の鎧は重い」
 シリウスが言うが、ニーナは意外に器用に胴鎧を外してゆっくりと床に降ろした。
 王族の彼女が、どこでこういう事を学んだのか。
「大丈夫です、こう見えても鍛えてますから」
 微笑を浮かべ、ニーナは当たり前のようにシリウスの鎧を外し、丁寧に並べていった。
「すまんな」
「いいのですよ」
 そして鎧を外して鎧下の綿入れを脱ぐと、シリウスの逞しい上半身が晒され、パンツと仮面だけの姿となる。
 つつ、とその逞しい胸の筋肉をなぞり、ニーナも己のドレスに手をかけ、一気に脱いだ。
 シリウスは慌てて目を逸らす。
 ニーナが下に何も着ていなかったから。白い裸体がそこにあった。
 目を逸らしたシリウスに、ニーナはにこりと微笑んだ。
「どうかしましたか?」
「いや、その」
 シリウスは気を落ち着け、ニーナを正面から見つめる。
「美しいと思って」
 嘘だ。最初はただ驚いただけ。だが今は本当に美しいと思う。
 ランプの淡い光に照らされたニーナの白い裸身。
 豊かな胸はまろやかに膨らみ、腰はきゅっと締まっている。その手足はすらっと伸び、
均整の取れた四肢を体現していた。
 長い金色の髪を揺らし、ニーナは微笑のまま手を伸ばしてくる。
 その手を取り、シリウスは己の頬へと導いた。
「ああ。シリウス。あなたとまた逢えた」
「ああ」
「嬉しい」
「私もだよ」
 そしてシリウスは真正面から顔を近づける。ニーナは目を閉じる。
 ごく自然に唇が重なる。
 二人の呼吸、体温もぴったりと重なる。
 唇から感じる温もりを通して、お互いの存在をしっかりと感じ取った。
 
 シリウスはニーナを、
 ニーナはシリウスを、
 はっきりと感じ取る。

 口を離し、二人は自然にクスリと笑った。
「ねえシリウス。お願いしていいかしら」
「なんなりと」
「笑わないでよ」
「笑わない。誓おう」
156紋章シリウス×ニーナSS:2006/04/12(水) 23:05:52 ID:Bh4fOFL1
「あなたの……その……」
 ニーナの目はシリウスの股間に映る。白い小さな布に。
「その、下穿きをくださらないかしら」
「分かった」
 理由も聞かず、シリウスはパンツを脱いで手渡した。金色の陰毛に覆われたペニスがぷらんと揺れる。
「ありがとう…」
 パンツを受け取ったニーナは、その布を鼻に寄せ、匂いをかいでうっとりとなる。
「ずっと、大事にします」
 言葉通り、自分の脱いで畳んだドレスに大事にしまい込む。

 そしてニーナは裸体を惜しげもなく晒し、シリウスに歩み寄る。
「今夜はだめ?」
「王妃が望むなら」
「王妃はよして」
 こくんと頷くニーナを抱きかかえ、シリウスは優しくベッドに降ろす。
 金髪がふわっと広がる。
 シリウスはその裸体に優しく覆い被さる。
「あっ……」
 つと声が漏れる。それも一瞬。ニーナは自ら腕を回して抱きついた。
 熱い体温が、逞しい筋肉が、ニーナを包み、そして重なる。ひとつになる。
(カミュ……)
 心の中で名を呼び、確かにここにいるのを確かめる。
 そう。カミュはここにいる。この体温、触れる肌はカミュのもの。
 カミュが私を抱いている。
 私がカミュを抱いている。

 唇が重なる。上から下にキス。
 シリウスがくちゅりと舌を伸ばしてくる。ニーナもまた舌を伸ばす。
 くちゅ、くちゅと舌と唾液が混ざり合う。
「んっ」
 舌を絡めながら、ニーナは下から胸を突き上げる。豊かな胸がシリウスの逞しい胸に触れ、潰される。それが心地良い。
 くちゅくちゅくちゅくちゅ、さらに舌を早めて絡め合う。どちらからとも。
もっと早く。もっと淫らに。
「はああぁ……」
 すっかり頬を赤らめ、ニーナは口を離す。溜まった唾液をごくんと飲み込んだ。
 そしてまたキス。
 慣れればキスは意外に感じるものだ。
 びくんと胸に甘い鼓動が沸き起こる。
「んんぅ」
 脚がゆらめき、絡め合う。二人とも脚に力が篭もっていた。
 シリウスの緊張がニーナに伝わり、
 ニーナの緊張がシリウスに伝わる。
 それが何故だか嬉しかった。

 口を離し、シリウスが顔を下げる。
「あっ」
 ニーナが声を上げる。ツンと勃起した桜色の乳首を吸われたから。
 ちゅう、と乳首を口に含んで吸い、シリウスは豊かな乳房に指を食い込ませる。
「はあぁ!」
157紋章シリウス×ニーナSS:2006/04/12(水) 23:06:58 ID:Bh4fOFL1
 顔を上げ、ニーナが淫らな声を漏らした。ぎゅっと全身に力が篭もり、手はシーツを掴む。
 ニーナの胸は柔らかく、指は深く食い込んだ。シリウスはそのまま鷲掴みにして揉みしだき、
縦横無尽に形を変えさせる。
「んんぅ」
 ニーナの眉がきゅっと歪む、痛みではなく甘い快感で。
 胸の奥がきゅんと疼きをあげる。
 乳首から口を離したシリウスは、もう片方の乳首を、指で挟んで擦りあげた。
 大きく尖っていた乳首はコリコリとしこり、ゆらめく。
「ああっ」
 はしたない、と思いつつ、ニーナは声を抑えられない。もう抑える気もなくなった。
 指で挟んだ乳首の先端ににキスすると、びくっ痺れが走り、ニーナは腰を浮かび上がらせた。
「ああ……シリウス。……カミュ」
「大丈夫だよニーナ」
「お願い。ここにいて。私といっしょに。今だけは」
「ああ。ここにいる。ニーナの側に。今だけは」
「うれしい……」
 ニーナの目から涙が溢れて零れる。

 愛する人が側にいる。
 愛する人がここにいる。
 それだけで。
 私は幸せ。

 例え今だけだとしても。
 例え偽りの幸せだとしても。
 この記憶だけは。
 嘘じゃないから。
 
 胸から顔を上げたシリウスは、ニーナの両脚を掴んで広げさせる。
「あっ……」
 一瞬だけ脚に力が入り抵抗しようとするが、すぐに力を抜いてされるがまま広げさせた。
もっとも自然に緊張するのは止められないが。
「う…」
 シリウスに体の中心を見られ、ニーナは今更ながら恥ずかしさに顔を染める。
 金色の陰毛に覆われた女の園。今はしっとりと濡れ、愛する人を待ち受ける。
「いいかい?」
 聞かないで、と言うように、ニーナは自らさらに脚を広げる。
 シリウスはすでに隆々と勃起して赤黒い肉棒を構えて、脚の間に進ませる。
 そしてぎゅっと目をつぶるニーナの首に手を回して抱き寄せ、耳にキスした。
「あっ」
と緊張がほどくと同時、秘穴に棒を差し込む。
「あぁあっ」
 なんの抵抗もなくニーナはシリウスを受け入れ、肉棒は肉ヒダをめくり上げ、ゆっくりと進んでいった。
「はあっ、ああっ……」
 ニーナもまたシリウスの首に腕を回して抱きしめる。
158紋章シリウス×ニーナSS:2006/04/12(水) 23:08:09 ID:Bh4fOFL1
 そうして抱き合いながら、シリウスは肉壁の柔らかい温もりを掻き分けて、奥へ奥へと進んでいった。
 そして遂に奥の壁に到達し、ニーナの中をいっぱいに満たす。
「ああ……シリウス…これがカミュの…」
 体の中に、シリウスを、愛する人を感じ、ニーナは泣いた。その涙をシリウスが舌で舐める。
 そのまま二人は繋がったままじっと動かずにお互いを感じ取る。
 
 ニーナの中はとても暖かく柔らかく、そして優しい。まるで母親の胎内にいた時のような安らぎを、ジークは感じていた。
 そしてニーナもまた、お腹の中の生命を力強く感じていた。ドクンドクンと脈打つシリウスの分身。
それはまさに胎児のようなものだった。
 生命が宿ったらこんな感じなのだろうかと、お腹に突き刺さった異物を愛しく想う。
「んっ」
 シリウスの眉が曲がる。中に入れた分身を、肉壁が強く締め付けてきたのだ。
 それと同時に腰がむずむずする。
 シリウスの疼きが伝わったのだろうか。
「いいの。我慢しないで」
 囁くニーナの声に、理性が吹き飛んだ。
 今まで我慢していた分、より激しく前後運動を開始する。
「はああっ!」
 ニーナの膣を逞しい肉棒が激しく擦り上げ、クリトリスを刺激する。
「はああっ! ううっ!!」
 揺らされながら、ニーナもたちまち白い快感に飲まれ、シリウスの背中にしがみつき爪を立てた。
 ただただ気持ち良くて。理性はあっという間に押し流される。
 ハッ ハッ
 シリウスの息遣いが耳に遠く聞こえる。すぐ近くなのに。
「はああっ。ああうううっ!」
 ニーナの喘ぎ声がすぐ近くに聞こえる。いい声だ。もっと聞きたい。
 ピストン運動を速めに速め、ベッドがギシギシと揺れ、二人の鼓動を伝えていった。
 そしてシリウスの腰がぴたっと止まり―
 熱い奔流が流し込まれた。

「アアっ!!!」
 瞬間、ニーナはぴんと天井に向けて足を伸ばし、達した。
「アアアアア、アアアア、カミュ、カミュー!」
 ふわふわの浮遊感の中、確かに感じるシリウスにしがみつく。
 背中に食い込んだ爪が肌を破り血が滲んだ。

「ごめんなさい」
「何が」
 長い長い射精の後。腕枕してもらいながら、ニーナが謝る。
「背中に爪を立てちゃって」
「いいさ」
 そして今度はシリウスが、
「私こそ済まなかった」
「何が?」
「その、ナカに出してしまって」
「そんなこと」
 ニーナは本当に嬉しそうにお腹をさする。股間からは白い液体が漏れ、まだ何か挟まったような異物感がした。
159紋章シリウス×ニーナSS:2006/04/12(水) 23:09:21 ID:Bh4fOFL1
「いいのよ。あなたの子なら」
「……」
 シリウスは何も言わない。天井を見上げたまま。
 ランプの灯りが消え、完全に暗くなる。
 ニーナはシリウスに頬を寄せ、
「ねえシリウス」
「なにか」
 ニーナの金髪をシリウスは優しく撫でる。
「私たち、また逢えるかしら」
「……約束はできない」
「そうね。そうよね」
 暗闇の中で二人はキスする。そして泣いた。
 シリウスがその仮面を取る事は最後までなかった。

 仮面の騎士シリウスが姿を消したのは、翌朝の事だった。
 ひとり残されたニーナはしかし涙は見せなかった。
 その代わり、決意の色が浮かんでいた。

 やがて王都パレスに戻ったニーナは、アカネイア国の全権をマルスに譲渡。
 最初は断っていたマルスだが、ニーナの為を想い引き受ける。
 そして国を預け、自由の身となったニーナは人々の前から姿を消した。
 
 彼女がどこへ何の為に行ったのか。それは誰にも分からない。

(ニーナ襲来?編につづく)
160名無しさん@ピンキー:2006/04/13(木) 02:58:21 ID:+pILxIQ8
GJ乙です!!
少し気になったんだが、シリウスが待ち人ってたけど本編でデフォだっけ?
知ってる人いたらキボン
161名無しさん@ピンキー:2006/04/13(木) 15:47:28 ID:NfXlTmBo
三(´・ω・)
ニーナとの会話で「待っている人がいる」とは言ってた
襲来?編楽しみだお
ω・)サッ
162名無しさん@ピンキー:2006/04/13(木) 18:18:30 ID:HfP4TM8C
ところで三日目の人をお待ち申し上げてるわけだが
163名無しさん@ピンキー:2006/04/13(木) 21:37:20 ID:Y0x2vBsQ
>>162
気長に待とうぜ。
プレッシャーかけたらいかん。
164名無しさん@ピンキー:2006/04/14(金) 20:15:36 ID:HBTA9Hzt
似たような話を何度も見たような気がする
あなたはクリムゾンコミックス?
165名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 01:08:24 ID:QJUFblap
ビクッビクッ
166名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 01:45:03 ID:XInbvuKO
くやしい・・・
167名無しさん@ピンキー:2006/04/15(土) 05:15:40 ID:m0MZRVRG
『オトコに貢ぐ女』ってのが最近流行ってるらしい

今の時代、男性の肉体的な癒しを求めてる女が多いって事か

そゆ系の流行ってるとこ、一応紹介→http://home.doramail.com/kgh888448:doramail.com/

168外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/04/18(火) 17:58:48 ID:rA9vPHlg
覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳を投下します
8歳幼女注意
169名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 17:59:09 ID:oAvJaOdb
宣伝が来るような状態か。活性化しないものか。
よし。今更な話でこの手の輩に期待しちゃならんのだが
>>114にエロ無しでもなんでも投下をうわ何をするやめr(ry
170覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:00:14 ID:rA9vPHlg
 ―8年前。
 タニア城はリキアの地に恵みを受け、最盛にあった。
 しかし同時に、王族の統治に反対する山賊の遊撃戦による反乱にも悩まされていた。

 そのタニア城の中庭。
「あ!」
 バチ、と強く木刀を打たれ、まだ幼い女の子が木剣を落とし、いたたと顔をしかめる。
「あーあ。また私の負けだわ」
「フフン」
 勝負の着いた男の子と女の子を、周囲の騎士が暖かく見守っていた。
「これで100敗目ね。どうしてこんなに勝てないのかしら」
 ティーナ8歳。タニアの姫。当時は金色の髪を二つに分けてツーテールにしていた。
「当たり前だ。ティーナに負けるようでは騎士にはなれないからな」
 胸を張って答えたのはガント11歳。年齢以上に良い体格にもう鎧を着ている。
「いいわ。ガントに褒美を与えます。そこにひざまずきなさい」
 木剣を拾いながら言うティーナに、ガントは「?」を浮かべた。
「早く!」
と言われて慌ててひざまずく。
 ひざまずいたガントに、ティーナは目を閉じて木剣を捧げて、
「汝に騎士勲章を授けます」
「え?」
 きょとんと顔を上げるガント。
「ハハハッ」「見ろよ、叙勲式やってるぞ」
 ガントにも大人達にも構わず、目を開けてティーナは続ける。
「ティーナを生涯守ると誓うか?」
「えー!?」
 ワッハハハハ、と大人達は笑っている。
「何よ。文句あるの!?」
「わ……わかったよ」
 渋々ガントが了承すると、ティーナはポケットに手を入れて、
「それでは勲章を授けます」
 はい、と取り出したのは、
「か……貝殻じゃんかよ!」
 えっへんと胸を張るティーナ。
「ワハハ。ガントが騎士になったぞ」
「貝殻ナイトだ!」

 後に『貝殻の守り人』とガントが呼ばれるのはこの時に由来する。

「私もガントを守るからね!」
 年下の姫に言われ、ガントは顔を赤くするのだった。
「姫様。またこんなところに!」
 そこに侍女が口うるさくやって来る。
「お祈りはどうしたのです? さぼってばかりだからライブの杖も使えないのです」
「だって……」ティーナはしゅんとうなだれ、
「がんばってお祈りしても全然できないんだもん。きっと才能ないのよ私…」
 うなだれるティーナをガントは黙って見ていた。何と言っていいのか分からない様子で。
「だからね! 私、剣士になるの!!」
「ひっ。姫様〜」
 
 後にティーナは剣を使って戦っているが、稽古は続けていたのだろう。
171覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:01:23 ID:rA9vPHlg
 ガントの背中に隠れるティーナに、ティーナを背に慌てるガント。
「姫はずいぶんガントがお気に入りのようだな」
「ガントもああ見えてまんざらではなさそうだ」
 そんな仲睦まじい二人を、城の望楼から見ている騎士が二人。
「いい息子を持ったな。ゴルドー」
 声をかけられたのはタニアの騎士団長ゴルドー。ガントの父である。
「うわっ。見てたんですか父上ぇー!?」
 父に見られてるのに気付いて、ガントはまた顔を赤くする。
「ハハハ。いいぞガント!」

―タニア城の騎士団長だった父は俺の誇りだった。父のような男になるのが夢だった。

 しかしその夢の叶う前にゴルドーは亡くなった。

「報告します……。ティーナ様は無事です。
 ですがゴルドーは姫をかばい……」

 父の墓の前にガントは立ち尽くしていた。

 ゴルドーの指揮する山賊退治に、馬車に隠れて付いて行ったティーナとガント。
 ゴルドーがひとりで山賊の根城の洞窟に様子を見に行ったとき、馬車からティーナが飛び出した。
 ティーナは気付いたのだ。洞窟の上、罠を張る山賊に。
 ゴルドーに罠を知らせ、戻ろうとした時、他の兵士までが飛び出して来た。
 彼らからすれば、姫を守る自然な行動。
「来ちゃだめー!!!」
 そのティーナの叫びが合図のように、山賊は縄を切って罠を作動させる。
 ゴルドーティーナのいた入り口付近に大量の岩が落ちてくる。
「父上!!!」
 ガントが最後に見た生前の父親は、落ちて来る岩からティーナを庇う姿だった。
 ゴルドーは死のその瞬間まで、騎士団長としての務めを果たしたのだ。
「父上ー!!!」

 そしてゴルドーは死に、ティーナは生き残った。

 父の墓の前で立ち尽くすガントに恐る恐る近づく影が一つ。
「来るな!」
 鋭い声で咎められ、ティーナはビクと身をすくませる。
「なんであんな余計な事をしたんだ!!
 父さんだけなら、山賊の罠なんて簡単に破れたのに……」
 ガントの固く握られた拳は震え、
「おまえは人殺しだ!!!」
 振り向いた目から涙がこぼれていた。
 ティーナは何も言わず、ザッと近寄る。いや何も言えなかった。
「ちくしょう! 来るなっていってるだろ!!」
「ガント。あの…」
 何とか精一杯振り絞る。そんなか細い声をティーナが出した時、

「うわあああああああああ!!!」

 パアン、と甲高い音が響く。
 ティーナの右頬が赤くなる。
 平手打ちを受けて、ティーナの小さな体が墓場の草の上に転んだ。
172覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:02:15 ID:rA9vPHlg
「おまえのせいで!」
 転んだティーナの上にガントが乗る。
「きゃあっ!」

 ビリリ、と力任せにティーナのワンピースを引き裂いた。高級な絹の服が二つに裂ける。

 11歳とはいえ、ガントはアーマーナイトになるべく鍛えていた。その腕力で服を切り裂く。
 上着のブローチが弾け跳び、ワンピースの上の部分が縦に裂ける。その下の高級な下着にまで手をかける。
「おまえが!」
 白い絹のレースが引き裂かれ、8歳の幼女の白い肌が露になった。
「ハァハァ」
 ぺったんこの小さな胸。その胸に叩きつけるように手を置く。
「いたっ!」
 悲鳴を上げる口を無理矢理、自分の口でふさぐ
「!」
 ティーナの唇はとても甘くまろやかだったが、ガントには味わう余裕もない。
「おまえなんか!!!」
 ワンピースのスカートをめくり上げ、白いパンツを掴む。
「いやあっ! ガントやめて!!」
「うるさい! おまえのせいで父さんは!!」
 一気に引き降ろしたパンツの奥は、まだ毛も生えていないキレイなたて筋。
 当然だろう。ティーナはまだ8歳。初潮も迎えていないに違いない。
「おまえが!」
「うん。いいよ」
 不意に優しい声。
「ガントの気がすむならいいよ。何しても」
「ティーナ!?」
 ティーナの顔を見て、ガントはハッとなった。
 ティーナが泣いている。大粒の涙をポロポロとこぼしている。
 痛みのためではない。服を破られたからでもない。
 ただガントの為だけに泣いていた。
「ガント。私を裸にしたいんでしょ」
 それから何をするかをティーナは理解していない。まだどうやって赤ちゃんが出来るかも知らないのだ。
 一方のガントは、父親から手ほどきをいろいろと受けていた。より多くの子供を生め為に。
「あ、あああ……」
 ティーナの涙、赤い頬、破られたワンピース、そして小さな割れ目。
 ガントは自分が何をしていたか気付き、途端に不安に襲われ、
「わああああああああああっ!!!」
 そして後ろを向いて逃げ出した。
 後にはただ半裸で泣きすするティーナが残される。

 その日の夜。
 ティーナは自室に引き篭も、窓から伸びた机に顔を伏せる。
 破られた服は着替えた。前と全く同じ物に。
 その暗い部屋を訪れる人影。ティーナの父、すなわちタニアの国王である。
「どうしたティーナ。食事も取らずに」
 声をかけるが理由は分かっている。
「ゴルドーのことか……」娘の肩に手を置いて語りかけた。
「気の毒なことだが……。
 おまえがいなかったら兵は皆死んでいたかもしれない。
 おまえの行動は立派だった。悔やむことはない」
173覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:03:11 ID:rA9vPHlg
「友達を失っても!?」
 顔を上げたティーナは泣いていた。まだちょっと赤い頬に涙が流れている。
「だったら私、姫じゃない方がよかった!
 立派じゃない方がよかった!!」
「………」
 父親にもかける言葉が見つからない。
 君主としては耐えなければならない痛み。だがティーナは余りにも幼い。
「ガントに……嫌われちゃった……」
 再び顔を伏せてティーナは泣き続ける。

 それから数日もしないうち、
「ガントが国を出ていく!?」
 その話を聞いたティーナは居ても立ってもいられず、城を飛び出した。
 ティーナの事を思って伏せていたのか。ガントがタニアを出て行くのを知ったのは、その当日だった。
「はぁ、はぁ」
 ティーナは一人で城を出て街道を走る。この時ライブの杖を持ち出していたのは神の御導きか。
 だが城を出ればそこは山賊の出没する危険な地域。それでもティーナは走る。

 ガントに言わなければならない言葉があったから。
 守らなければならない約束があったから。

「ガント!?」
 見えた。ガントの広い背中。見送りに来ていた城の兵士が二人。でもそれだけじゃない。
「殺っちまえーっ!!」
 ガントは山賊に襲われていた。それも1,2,3人。
 不意の襲撃。山賊の斧の一撃を受け、ガントが倒れる。
「ガ……ガントー!!」
 見送りに来ていた二人の兵士が応戦するが、山賊に阻まれ間に合わない。
「楽にしてやるぜ」
 うずくまるガントに山賊が斧を振り上げる。
 ダッと駆け寄る小さな足。
「死ねやー!!」
「ガントォー!!」
 斧が振り下ろされると同時、飛び込んできたティーナがガントに体当たり。
「ぬ!?」
 斧は地面を割り、ティーナとガントは街道脇の崖下に落ちていく。

「わあああああ」
 ガサササと木の枝を揺らしながら、二人は崖下の森にドサッと落ちた。
その瞬間、ガントの胸から血が飛び出る。
「ガ…ガント……」
 ティーナはすぐに顔を上げる。木の枝がクッション代わりになってくれたのだろう。
体は痛いが泣き出すほどじゃない。擦り傷だけで大きな怪我はない。
それに今はガントが心配だから。泣くのは後。
「すごい傷!」
 斜めに走った胸の傷からは血が噴き出していた。鎧を着ていなければ即死だっただろう。
その鎧もぱっくりと割れている。
「待ってて。今ライブを……」
 幸運にも腰に下げていた杖を手に、必死に祈る。
「お願い……かかって!」
 ティーナは祈り、バッとライブの杖をかざす。
174覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:04:02 ID:rA9vPHlg
「………」
 だが何も起こらない。愕然と目を見開くティーナに、ガントが苦しげに呻く。
「城へ……助けを……」
「も……もう一度!」
「山賊が来る…助けを…呼ん…」
「でも……」
 ハァハァとガントの息は乱れ、目に見えて顔色が悪くなる。そして胸の傷からは血が止まらない。
「それじゃ間にあわないよ!! ガントが死んじゃう!!!」
 ティーナは杖をかざしてまた祈る。
 子供心に、ここで諦めたらガントが死ぬと分かっているのか。
 血に染まった自身の手を見つめ、ガントは気を失った。

 倒れてピクリとも動かなくなったガントに、ティーナは何度もライブの杖をかざす。

 何度も何度も。

 やがて雨が降ってくる。

 体が濡れる。それでも一心不乱に杖に祈りを籠める。

 何度も何度も何度も。

 雨の中、ティーナは祈り続けた。

 祈る気持ちを忘れずに。約束を忘れずに。

 この時、山賊に見つからなかったのは幸運としか言いようがない。
もし見つかったら、可愛いらしい8歳の女の子はどんな酷い目に遭ったか。

 目を開ければ水が落ちてきた。雨に打たれガントは目を覚ます。
 バッと起き上がって気付いた。
(傷が…ふさがってる……!)
 鎧の亀裂はそのまま、だがその下の体の傷は治っている。
 気配に横を見れば、ぺたんと座り込み、雨に濡れる幼女。
「ガント…よかった…。私…初めてライブできたよ」
 その手には大事そうにライブの杖が抱えられていた。
 ザー、と降りしきる雨が二人に降り注ぐ。
 グラァ、とティーナの小さな体が揺れてガントに倒れ込む。
「うわっ」
 咄嗟に支えるガント。
「お……おい!」
 触れた体からは高い熱が伝わってくる。今度はティーナの顔色が悪い。
「すごい熱じゃないか!! なんで城に戻らなかった!!」
「だって…約束…でしょ…」
「約束!? 何の約束だ!? おい!!」
 ガントの腕の中でがっくりとティーナは力を失う。
「ティーナ!」
 気を失ったティーナを持ち上げ、ガントは雨の中を進み出した。

「ハッ」
と目が覚めれば、暖かい寝台の中。ティーナは自室にいた。
「もう大丈夫だよ」
 横を見れば父がいた。
「お父様!? ガントは! ガントはどこ!?」
175覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:05:13 ID:rA9vPHlg
「安心おし。ガントも無事だ」
 呼んで来よう、と父は席を立ち、部屋の外に出て行った。
そして部屋の外でそわそわとせわしなく歩き回るガントに、
「ティーナが呼んでいる。会ってくれないか」
「……はい」
 気恥ずかしい表情でうなずき、ガントはティーナの部屋に入った。

 あの後、ガントは一人でティーナを城まで運んだ。
 そしてその途中で約束を思い出す。
 今やガントは確かにティーナの騎士となっていた。

 バタン、と扉を閉め、下を向いていた顔を上げる。
「ガント…」
 ベッドの上で、パジャマ姿のティーナがいた。今は顔色もすっかり戻っている。
 よろよろとベッドに寄り、ガントはその顔色を確認しながら言った。
「もう……体はいいのか」
「うん。すっかり元気」
 はにかんだ笑顔のティーナに、ガントは固く握った自身の拳を見下ろす。
「ガントは? もう怪我は大丈夫」
「あ、ああ……」
 その怪我を治してくれたのは―
「ありがとう」
「え?」
「傷を治してくれて」
「いいの。約束でしょう」
 約束。
 ガントは手の中に握った物を差し出す。
 それは小さな貝殻。
「約束ってこれだったんだな」
「覚えててくれたんだ……」
 嬉しくて、ティーナは胸がじんわりと温かくなる。そして知った。
人は嬉しい時にも涙が出る事を。
「ティーナ?」
「ううん。なんでもないの」
 そして今度はティーナから、
「ありがとう」
「え?」
「私を城まで運んでくれて」
「いいんだよ」
 ガントは手の中の貝殻を見つめ、
「約束、だろ」
「うん」
 二人は顔を見合わせ、そして笑う。
「ごめんな」
「え?」
「この前、殴っちまって……」
「うううん。いいの。それより……」
 先に言われ、ティーナも慌てて言う。
「ごめんなさい」
「え?」
「その……ゴルドーのこと…」
「いいんだよ」
 今なら分かる。
 信じられる者を持った騎士の生き方が。
 
 そうだよな。親父。
176覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:06:15 ID:rA9vPHlg
「私たちってあやまってばっかりね」
「そうだな」
「ねえガント」
 ベッドの上のティーナが自分のパジャマのボタンに手をかける。
「この前の続き……していいんだよ」
「はぁ?」
 この前、と言われてガントは思い出した。墓場でティーナを襲って服を破いた事を。
「ティ、ティーナ!?」
「ティーナはひとりでパジャマ脱げるんだよ。

 ぱじゃっとパジャマ。ぱじゃぱじゃ。

 するっとパジャマの上着を脱いだ白い胸を晒し、熱の為ではなく赤い顔でガントに手を伸ばす。
「いいんだよ。ガントの好きにして」
 幼女とは思えない艶のある笑みに、ガントはごくっと唾を飲み込む。
 股間がむずむずするのを感じる。ティーナを、8歳の女の子を欲しがっているのだ。
 ぺったんこの胸の小さな乳首、可愛い顔の唇がやけに紅く感じる。
「いい、のか?」
「うん。ガントなら」
 こくっとうなずいたティーナに、もう辛抱たまらなくなったか、
「きゃっ」
 ガントはベッドの上のティーナをきゅっと抱きしめ、二つに分けたツーテールに顔を寄せる。
「ティーナ、イイ匂いだ」
「ガントも。とっても逞しい」
 ガントの胸にほっぺたを寄せ、ティーナはにこにこ笑顔。
 一端ティーナを離すと、ガントはその可愛い顔をじっと見つめる。
 そして無意識の内に唇にキスした。
「ん……」
 ティーナも特に嫌がらず受けい入れる。
 甘くまろやかな8歳の唇。ずっとこのまま吸い付いて味わいたい。
 名残惜しそうに口を離すと、ティーナはフフと笑った。
「キス、しちゃったね」
 言葉に出されるとより実感してしまう」
「ねえ。これからどうするの?」
 何をするのか分かっているのか。ガントは聞いてみた。
「ティーナ。何をするか分かってるのか?」
「うん」
 ティーナは無邪気に笑い、
「裸んぼでおままごとするんでしょ? この前、お父様とお母様がやってるの見たもん」
「はぁ」
 ガントはため息をつき、やっぱり8歳なんだなと妙に安心した。
「俺が教えてやる。まずは服を脱いで」

 ベッドの上で立ち上がり、ティーナはパジャマを全部脱ぐ。
 
 パジャッとパジャマ。パジャパジャ。

 よく出来たら花丸二重丸。

 ティーナがパンツを脱ぐ頃には、ガントも服を脱いでいた。
 堂々とぶら下げたちんこは、まだ分厚い皮に守られている。
177覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:07:53 ID:rA9vPHlg
 そして裸になった二人は、ベッドの上で立ったままお互いの体を見せっこ。
「わ〜」
 初めて見るガントの11歳ちんこに目を輝かせ、ティーナは手に取ってみる。
 ティーナのちっちゃな指が触れると、ちんこはぷにぷにと揺れた。ぷにぷに。
「かわいい〜」
「さ、触るなよ」
 お返しとばかり、ガントもティーナの小さな割れ目に手を伸ばす。
 ぴっちりと閉じた股間。その割れ目に添って手を差し伸べると、ティーナはきゃんと声を上げた。
「やぁ……なんかムズムズしちゃう」
 それでも嫌がらず、されるがままガントに身を委ねる。
 ガントは小さな割れ目に手を重ねたまま、もみもみと揉みほぐしてみる。
「や、やだぁ……なんかへんぅ」
 まだ初潮前だというのに、ティーナはむずむずと身を震わせる。
「どうだ。ティーナ」
「うん……なんかムズムズする」
「おしっこしたいような感じ?」
「うん……でもちょっと違う感じ」
 切ない顔でハァと息を吐き、ティーナもまたガントの股間のちんこを手で弄ぶ。

 ぷにぷに

 ティーナの小さい手の中でちんこがぐにゅっと形を変え、そして大きく膨らんでいく。
「はあぁ……ガントのおちんちん、大きくなってるよ?」
「あ……いいんだよそれで。気持ち良いってことだから」
「キモチイイんだ」
 気持ちよくなると大きくなる男の子のちんこ。ちょっと不思議。

 そのまま二人はベッドの上でくちゅくちゅとお互いの股間をまさぐりあう。

「あ……あぅ」
「はぁ……やだ、ガント。なんか……」
 赤く切ない表情で、幼い二人は身をくねらせる。
 くすぐったいような、おしっこしたいような、だけど不思議なムズムズする気分。

 いつしか股間はぐっちょりと濡れていた。おしっこで。

「はあぁん」
 もう我慢できないというように、ティーナはベッドの上にへたれ込む。

すると、ジョオオォ、とおしっこが漏れてベッドを濡らした。
「や、やだぁ」
 赤い顔で嫌々と首を振るティーナに、ハァハァと荒い息で立ったままのガントが股間を差し出す。
「あ……」
 目前に差し出されたガントのちんこ。ピンと斜め上に立ち、大きくなっていた。
先端からはちょっとだけ赤い身が飛び出して、入り口から汁が滴っている。
 ティーナがおしっこを漏らしたように、ガントもちょっとだけ漏らしていた。

「ティーナ」

 そしてガントはベッドの上にティーナを押し倒す。
178覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:12:41 ID:rA9vPHlg
「きゃっ」
 横に寝かされ、上にガントが乗ってくる。
 ガントの逞しく熱い体。とっても汗臭い。
「ん……」
 体の下に感じる、ティーナの柔らかくてすべすべの幼い体。
 それを両手いっぱいに包み込み、そしてさらに深く沈み込む。

「いたいよ……ガント」

 力を抜いて、金色の髪に鼻を寄せる。良い香り。
 二つに分けたツーテールの金髪が揺れ、鼻をくすぐる。
 ちゅっとほっぺにキス。とっても柔らかい。すぐに真っ赤になる。
 
 顔を下に向けると、小さな胸の小さな桃色が目に飛び込んだ。
 鮮やかなピンク。女の子の好きな色。本当は男の子も大好き。

 ツンと指でピンクの蕾に触れると、ピクッと震えた。ティーナの体も小刻みに。
「あっ……」
 無意識に声が漏れる。
 ツンと乳首を突付くと、ピクンと背筋が仰け反る。
「気持ちいいか?」
「うん……なんだかジンジンする」
 こんな小さいのに、まだ初潮もまだなのに、ちょっと不思議。
 ちゅ、と口に含んで吸ってみる。

「あ……!」

 声が大きくなる。
 ちゅーと胸を吸われ、ティーナはなんだか胸がほんわか甘くなる。
 そして胸にしゃぶるガントが無性に愛らしく思えて、その頭に手を置いた。
「ふふ。ガント赤ちゃんみたい」

 赤ちゃんだよ。
 胸の中で呟き、ティーナの、8歳の乳首にキス。
「きゃんっ!?」
 ティーナの小さな体が飛び跳ねた。

 胸から顔を離したガントはさらに顔を下げ、ティーナの股間を覗き込んだ。
「や……汚いよ」
 ちょっと粗相しちゃっかばっかりの小さな割れ目。てかてかと濡れた割れ目に、そっと口を付ける。
「きゃっ!」
 ティーナの手がぎゅっとシーツをつかむ。
 おしっこの、アンモニアの匂いがする幼女の割れ目。だがそれが心地良い。
 くんくんとおしっこの匂いを嗅いで、割れ目に沿って舌を走らせる。
「やああっ!」
 おしっこで濡れた股間をぐっちょりした舌で舐められ、ティーナはまたムズムズするのを感じた。

「だ、だめ。また出ちゃう」

 出しちゃいな。
 ガントは両脚を押さえて、ぺろぺろと割れ目を舐めじゃくる。
 ビクン、とティーナの体が大きく跳び―
 シャアアア、とおしっこが漏れた。
179覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:15:14 ID:rA9vPHlg
「わあああぁん。ガントのいじわるぅ」
 ガントの顔におしっこしてしまい、ティーナは顔を覆って泣き出しちゃいます。
「いいよ」
 だが顔を上げたガントは笑っていた。
「ティーナのおしっこ。おいしかったぜ」
 飲んだらしい。漢なら当然の事だが。

 幼女のおしっこは飲むものです。不味いけど気にしない。

「本当に?」
「ああ」
 ガントはうなずき、己の勃起したちんこを見下ろす。
 ビクンビクンと脈打つちんこ。幼女が欲しくてもう我慢できない!
「ティ、ティーナ……」
「ガント?」
 不穏な空気を感じ、ティーナは引こうとする。
 その足を押さえて大きく広げ、ガントは腰を割り込ませた。
「な、なにするの!?」
「いいことだよ」

 言うと、ガントは皮から飛び出した先端を、小さな割れ目に押し当てる。
おしっこで濡れた8歳の割れ目に。
 そしてぐいっと力を込めて押す!

「ぎゃあああああああああああああああっ!!!」

 絶叫。まるでこの世の終わりのような壮絶な悲鳴。
 割れ目に突き刺さったちんこは、まだほんのちょっとしか入っていない。
それでももう血が溢れていた。

「いたい! いたいったいいたいいたいいたい!!!
 ガントいたいよ! こわれちゃううううぅぅぅーっ!!!」

 ベッドの上でティーナは暴れる。顔を振り乱し、金髪が乱れる。
 ティーナにしてみれば、文字通り身体が引き裂かれる激痛。死にそうな痛みと衝撃が全身を襲い、
小さな体に重く伸し掛かる。
 それでもガントはティーナの両脚をしっかりと抑えて、腰を進ませる。
「くうぅ!」
 先っぽだけだが、強烈な快感に頭が真っ白になる。
女の中にちんこを挿れるのがこんなにも気持ちいいものだと、ガントは初めて知った。

「ぎゃあああああっ!!! イヤアアアアアアアッ!!!
 死んじゃう! 死んじゃうよおおおおおっ!!!」

 ベッドの上で大きく跳びはね、ティーナは泣き叫ぶ。目から溢れた涙がベッドを濡らしていた。
 こんなにも叫んでるのに誰も来ない。誰も聞いていないようだ。

「わああああああああああっ!!! やだあああああああああああっ!!!」

 みしみし、と肉を引き裂き、血を滲ませ、ガントのちんこが中に進んでいく。

「うぎゃああああああああああーっ!!!
 もうやだああああああああああああああああっ!!!」
 痺れるような痛みの中で、ティーナは気を失った。
180覇者の剣ガント11歳×ティーナ8歳:2006/04/18(火) 18:16:44 ID:rA9vPHlg
「はぁはぁ」
 まだちんこは半分も埋まっていない。だがティーナが気を失い、脱力すると同時、
先端に今までにない締め付けを感じ、ガントは果てた。
「うおおおおおおおおっ!!!」
 突き出した腰からぴゅるっと白い液が飛んだ。だがすぐに割れ目からちんこが出てしまい、
ろくに中に入らず、幼女の太股とベッドを濡らすだけだった。
 もっとも初潮前なので妊娠することはないのだが。
「はぁはぁ」
 初めての射精感に呆然となりながら、ガントは涙で濡れたティーナのほっぺたを舐めた。

 それから八年。現在。
「あの日、オレは誓ったんだ。ティーナ様を生涯守ると……」
 ガントの回想を聞いた一同は呆然と佇む。
 アル、ラグナ城主ドバノン、その娘セルディア。
 ガント……おそるべきアーマーナイト!
 ガントに一目惚れしていたセルディアはワナワナと震え、
「あっ。セルディア!?」
 父が呼ぶのも聞かず、部屋を飛び出していった。
「なぜだ……。なぜこんな時に体が動かんのだ!!」
 包帯をグルグル巻きにされた重症の体で、ベッドの上でガントが無念の声を漏らす。
 セルディアを庇って重症を負ったガント。
 その間に、ティーナはベルンの竜騎士ジードに連れ去られてしまった。
 美しいティーナ。 今頃どんあひどい事をされているか。
 犯されたり、レイプ、強姦、陵辱されたりしないか、心配で心配でしょうがない。
「ガント様!」
 そこに飛び出したセルディアが戻ってくる。姫ながら天馬を操る天馬騎士のおかっぱ頭の少女。
「お父様もアルも出て行って!」
 いつもの我が侭で邪魔者を部屋から追い出して二人っきりになると、ベッドの上のガントに迫る。
「ねえガント様。見てください」
 ぺろっと捲り上げたスカート。その下は何も穿いていない。
 パンツ穿いていないセルディアの股間に、ガントは目を奪われた。
まだ毛も生えていない少女の秘所に、
「私……まだ生えていないでしょ?」
 そしてガントの手を取り、自身の胸に導く。
「胸だって小さいし」
 言うように、セルディアの胸は小さい。薄く華奢でまだ淡いほどのしか膨らんでいない。
「ガント様のお気に召されと思うんです」
 まだ体の小さなセルディア。大柄なガントと比べるとより小さく感じられる。
 そのおかっぱ頭と童顔がさらに幼さを強調していた。
「だ・か・ら」
 セルディアはベッドに乗り、ガントのズボンに手を置いた。
「ガント様に満足して頂けると思います」
 触れた股間はすでに大きく膨らみ。
「セ、セルディア姫……」
 ガントは誘われるがまま、セルディアの小柄な体を腕に抱きしめた。
 おかっぱの髪がさらさらと揺れ、鼻腔をくすぐる。
 そして胸をたくし上げ、その淡い乳房に―

(おしまい)
181名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 21:51:00 ID:K17OKVFA
ちょっとまったぁ――――っ!!ガントはロリ街道一直線かよ?!

でもGJ!
騎士×姫だったらこういう話のが個人的には好きだw
182名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 22:53:56 ID:L2GBSkBo
これは個人的にやられたwww
183名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 21:16:29 ID:3zf4W3S4
覇者の剣 曰く、
「ククク・・・あの暗黒街のボスで自称・家具販売業者のギャングスター
は私のせいで出られなくなりましたよ。」

アル・カポネのことかーーーーーーーーー!
184名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 23:42:11 ID:LRHi7eta
なんか内輪ネタで覇者いでるって感じだな。
185名無しさん@ピンキー:2006/04/20(木) 02:16:51 ID:EQ2Vxm0h
おあとがよろしいようで。
186外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/04/20(木) 23:28:26 ID:Rr9o1dM6
外伝アルムとシルクの混浴をセリカが見ているSSを投下します
アルムとシルクの混浴をセリカが見ている注意
 大地母神ミラの解放を目指して、ドーマの塔に向かうセリカ軍。
 迷いの森を抜け、塔を守るドーマの門を突破し、遂にドーマの塔の手前までたどり着く。
 天に向けてそびえ立つドーマの塔。
其処こそはドーマ教団の聖地、そしてドーマ神の鎮座する神の社であった。
 その手前の沼地に脚を踏み込んだ所で、ひとりの祈祷師が待ち受けていた。龍の盾を装備している。
引き連れているのはわずかな数の魔物ばかり。
 その年老いたがなお眼光鋭い瞳が、セリカたちを舐め回すように見回す。
 セリカを始め、美女美少女揃いの一行を。
「ふふふ。可愛いものよな…。だが、まだ殺しはせぬ」
 舌なめずりするように祈祷師は言う。
と、セリカの後方から激しい罵声が飛んだ。
「ジュダ! よくもおめおめと!!」
 女魔道士のソニアであった。
 ギース盗賊団の幹部だった冷たくも厳しい魔女。
 常に冷静な彼女がここまで声を荒げるのは珍しい。
 そして憎悪を隠そうともしないギラついた目で、沼を跳ね飛ばしてジュダに向かった。
「セリカ。とどめは私に頼む」
「分かりました」
 ソニアとジュダの間にどのような確執があるのか、セリカはまだ知らなかった。
 しかしセリカもジュダという名は知っていた。
 ドーマ教団の司祭長ジュダ。いつかは相対しなければならない人物が目の前にいる。
「<エクスカリバー>!」
 魔道の指輪を填めて魔法の射程を伸ばしたソニアが術を放つ。
風の刃が沼を二つに裂き、ジュダを襲う。風の刃を身を受けながら、ジュダは無傷だった。
「どうしたソニア。おまえの魔法などこの程度か」
 ソニアの姿を確かめ、平然とジュダは言ってのける。顔色一つ変えずに。
「あの時、魂をドーマ様に捧げればよかったものを」
「言うな!」
 猛るソニアをセリカが抑えた。
「落ち着いて」
 エクスカリバーを受けてなお無傷のジュダ。龍の盾を持っているとはいえありえない。
 おそらくはドーマ神から特別な力を授かっている。だがセリカはその弱点も聞いていた。
「みんな聞いて。ジュダの弱点は『4,8,12』よ」
 そう伝えてくれた村人はその言葉を残すと同時死んでしまった。
 意味は分からないが、とにかくみんなで合唱してみる。

『4,8,12! 4,8,12!』

 謎の数字を合唱するセリカ軍。傍から見ると、
「馬鹿どもが」
 正直に言ったジュダの言葉に、全員がうわーんと傷付いた。
「よくも」
「言ったわね」
「許さない!」
 天馬を操り、パオラ、カチュア、エストの3姉妹がジュダを囲む。
 天アカネイアの天馬騎士23姉妹。三人ともFナイトになっていた。
 そして三方向から同時に駆け降り、槍を繰り出す。
「「「トライアングルアターック!!!」」」
 三つの槍がジュダの体を貫き、3姉妹は天へと駆け上る。
「ぐはあっ!」
 ジュダが深く傷付き、血を流している。今だけはドーマ神の加護も無いようだ。
 そして龍の盾をもってしてもトライアングルアタックは防げない。
「ソニアさん! 今です!」
 今なら確実にジュダを殺れる。
 そう。殺せるのだ。長年憎んできた実の父が。
 ジュダに手を向けるソニア。ここでもう一度魔法を撃てばそれだけで終わる。
 全てが終わるののだ。
 だが―
 ジュダぬ向けられるべき手は震え、呪文を紡ぐべき口もわなわなと震えている。
 気丈なソニアが目に見えて動揺している。
 そこに何を見い出したか、セリカは自らジュダに近づいて術を放った。
「<ライナロック>!」
 セリカの手から生じた灼熱の炎が、沼を干からびせ、ジュダを包む。
それこそはバレンシア大陸最強攻撃魔法。
 最強連携攻撃と最強魔法を受け、さしものジュダも倒れた。
 肉の焼ける香りが沼地に漂い、ジュダはただの黒ずみと化す。

「あ、ああ……」

 その黒く焦げた死体を見て、ソニアの目から滂沱がこぼれる。
 ソニアはジュダを憎んではいなかったのか。
 事情の分からぬセリカ達には、ソニアの変わり様は理解しがかった。
 ソニアがふらふらとジュダの焼死体に近づこうとした時―
 不意にその遺体がむくっと起き上がる。
 確かに死んだはずなのに!
 そして起き上がったジュダはむくむくと生気ある肌を取り戻し、告げる。
セリカをはっきりと見つめ、

「アルムとか言う小僧を失いたくなくば娘よ……。ドーマの塔へ昇って来い」

「アルム!?」
 不意に聞かされた懐かしい名に、セリカは動揺を禁じえない。
 ラムの村で幼い日を共に過ごしたアルム。今はソフィア騎士団の将軍。何故ジュダがここでその名を出すのか。
 ジュダはアルムとセリカの関係を知っているのか。いやそれ以前に、
「アルムに何があったというの!?」
 問い詰めようとした矢先、ジュダの姿が掻き消える。まるで最初から存在しなかったかのように。
 後にはただ龍の盾だけが残される。褒美のように。
 わずかな数の魔人とビグルを駆逐し、沼地もセリカ軍の手に落ちた。後はただド^マの塔を目指すのみ。
 だがセリカ軍の間に、どんよりと重い空気が漂う。
 ジュダの不気味さ、そして残した言葉が気になっていた。
「おそらくがドーマ神の神業であろう」
 言ったのは賢者ノーマ。セリカ達を育てたノーヴァ島の修道院の司祭。
「ジュダはドーマ神の加護を受けている。倒すのは容易ではない」
 そのノーマの言葉を、セリカはしかと肝に銘じる。それからソニアに聞いた。訊かねばならない事を。
「ソニアさん。ジュダとは一体何があったのですか?」
 今だ蒼ざめた唇を震わせ、心ここにあらずといった表情のソニアは、それでも気丈に言い放つ。
「ジュダは……私の父だ」
 ソニアの話は、セリカを驚かせ、悲しませるに十分だった。
「ジュダは私の父。そして私と二人の姉をドーマ神に売った男だ」
 おぞましい記憶がソニアの胸をよぎる。
 生け贄に捧げられた二人の姉マーラとヘステ。そして逃げ出した自分。
 だが私は帰ってきた。過去を、恐怖を清算する為に。

 父が仇なら、姉がいるというのもセリカは始めて聞かされた。そしてソニアの非情な運命を知る。
「姉はどこに」
「分からぬ」
 ソニアは頭を振る。
「ドーマ神に生け贄に捧げられ、魔女にさせられたはずだ。
 今頃はリゲル軍に加わっているか、あるいは」
 目の前のドーマの塔を見上げる。そう。居るかもしれない。敵として。
 その時、戦えるのだろうか。憎き父ですら討つのを躊躇したというのに。
「ソニアさん。私たちはドーマの塔に行きます。大地母神ミラを解放しなければなりません」
 そしてジュダの言葉も気になった。
 アルムに危機が訪れている。嫌な予感が胸から湧き上がる。
「共に行こう。もう迷惑はかけない」
 その為に私はここに来たのだから。
 ソニアの内なる決意を感じ取り、セリカは全員に告げる。
「行きましょう、みんな。ドーマの塔へ」
「行きましょうセリカ様」「とうとうここまで来ました」
 ジェニーとメイがセリカに寄り添うように付き従う。シスターから聖女になったジェニーと、
女魔道士のメイ。二人ともノーヴァ島の修道院から付いて来てくれた親友。

 セリカ達の旅は終わりを迎えようとしていた。
 それが地獄の始まりとも知らず……。

 ドーマの塔の内部は、ドーマ教団の軍勢や魔物が待ち構えていた。
 それらを排除しながら、上へ上へと昇っていく。
 そしてようやく、ドーマの塔最上階にたどり着く。
「ふふ、ソフィアの王女か。お前が来るのを待っていたぞ」
 そこではやはり、ジュダが待ち構えていた。しかも一人。
 先程の戦いの傷はすっかり癒えている。
 背後で今にも飛びかかろうとするソニアを視線で制して、セリカが聞いた。
「あなたは誰!?」
「わしはドーマ様の第一の下僕。ドーマ教の祭司長ジュダと言う者よ」
「それならお願いです」
 セリカはこれまでの戦いの旅の目的を果たさんと、ジュダに懇願する。
「ミラ様を解放して! 大地母神ミラを元に戻して下さい!!」
 そうすれば全ては平和裏に解決するはずだった。
 だがその懇願に、ジュダは薄い笑いを浮かべる。
「ふふふ……。まあそう慌てるな」
 そしてひとつの水晶球を取り出した。大人の顔ほどのの大きさがある。
「儂の持つこの玉を見てみろ。どうじゃ、懐かしい姿が見えるじゃろう」
 水晶球に浮かぶその姿は―
「アルム!?」
 間違いなかった。アルムの懐かしくも逞しい姿が映し出されている。
「そうじゃよ、アルムだ」
 水晶球に食い入るセリカに、ジュダは楽しげに告げた。
「奴のもがき苦しむ姿を、暫く眺めているのじゃな」

 そしてセリカはじっと水晶球を覗き込むのだった。
 アルムはソフィア騎士団を率い、どこかの山道を歩いているようだった。
 草木の一切見えない、殺風景な山である。
「竜火山。その竜の火口だ」
 親切にジュダが説明してくれる。見れば、あちこちからもくもくと噴煙が立ち昇っていた。
 その火山を、アルム軍は陽気に歌いながら進んでいる。

♪西だ 東だ 南だ 北だ♪
♪東西南北、右、左ー♪
♪犬が西向きゃ 尾は東ー♪
♪まわり全部が敵だらけー♪

 のほほんと歌いながらのほほんと進軍するアルム軍。
 先頭に立つアルムを、セリカは眩しく注視していた。ソフィア城で別れた時よりも、
さらに逞しくそして強くなったような印象を受ける。
「ああ、アルム……ん?」
 とセリカの視線がアルムの横に移る。
 アルムの横。ラムの村ではいつもセリカの場所に、今は見知らぬ少女がいた。
アルムにぴったり寄り添うように、一人の少女が歩いているのだ。
「なに。あの娘は?」
 おかっぱ頭の童顔の幼げな印象の少女。着ている聖衣を見れば、ジェニーと同じミラの聖女と分かる。
 聖女ならば安心できる。だがセリカの胸に嫌な想いが渦まいていた。
「なんでアルムの横を歩いてるのよ」
 本来なら、アルムの横にいるのは自分。自分がいるべき場所に他の娘がいる。
 そんな嫉妬と羨望がふつふつと湧き上がる。

「ふふふ。見ているがよい」
 セリカの胸中を知ってか知らずか、ジュダが水晶球に手をかざした。
と、アルム軍の前方の崖が突然崩れる。そして後方の崖も。
 さらに閉じ込められたアルム軍に、ドラゴンゾンビの一群が襲いかかった!

「なんじゃこりゃー!」
 行く手も後方も崖が崩れて道が塞がれ、閉じ込められたアルム軍。
さらにそこにドラゴンの一群が襲いかかってきた。
 風雲急を告げる。
「全員、迎撃準備!」
 とりあえずドラゴンゾンビを迎え討たんと号令を降す。さすがアルム軍は百戦錬磨と見え、
慌てず騒がず隊列を整えた。
 そしてアルムは横にいる聖女シルクに話しかける。
「シルク大丈夫? 何か必要なものはない?」
「今のところは特にありません」
「ケガとかは?」
「うん。元気よ」
「そうか。よかった 。だったら、他にになにか…」
「アルム。いいのです」
「え?」
「ありがとう、アルム。 気を遣ってくれて。
 でも、心配ないわ 。私は大丈夫だから」
「なら、いいのだけど 。何かあったら、僕に言ってね。遠慮はなしだよ」
「ええ そうするわ」

 アルムとシルクの支援があがった!
 セリカの見ている中で!
「ほら、シルク。これを装備して」
とアルムが差し出したのは、「聖なる盾」。
 人間からの攻撃は防がないが、魔物からの攻撃に対しては絶大な防御力を誇る。
さらに持ち主を治癒する能力も備えていた。
「わーい。ありがとうございます〜」
 早速、聖なる盾をよいしょっと持って装備するシルク。実に似合わない。
「さあ。あのドラゴンゾンビにエンジェルを」
「は〜い」
 勇気凛々、シルクはドラゴンゾンビへと向かって進んでいく。

 一人で。

「あ、あれ?」
 後ろを振り返ったシルクは、誰も付いて来ないのにようやく気付いた。
「皆さん?」
とか言ってる間に、ドラゴンゾンビは接近してくる。
「ふれ〜」「がんばれ〜」
 遙か後方から声援を送るだけの一同。
「ふえ〜ん」
 泣いても仕方ない。
 シルクはぴしっとドラゴンゾンビの団体を指差して、
「あなたたち、それ以上近づくとエンジェルしますよ。いんですか、エンジェルですよエンジェル。
天使様ですよ。痛いんですからね」
 止まるわけもなく、ドラゴンゾンビは牙を剥く。
「<イリュージョン>」
 とりあえず幻の魔戦士を呼び出して周囲を固めると、シルクは今にも襲い掛かるドラゴンゾンビに、
「<エンジェル>!」
 ぽわわんとシルクの顔をした天使様が登場。そしてドラゴンゾンビをぽかぽかと殴る、超高速超強打で。

 WAAAANABIIIIIIIIIIIII!!!

 連打連打連打連打連打連打連打! 強打強打強打強打強打強打強打!
 シルク天使様にボコられ、ドラゴンゾンビは一撃で昇天しました。
「ミラ様に抱かれて眠りなさい」
 そして次のドラゴンゾンビに向かう。

 その様子を、水晶球を通してセリカが見ている。
「へー。あの子やるわね」
 ドラゴンゾンビの一部隊とタメを張るおかっぱの聖女に、セリカは素直に賞賛を送る。でも、
「アルムったらあんな娘にひとりで戦わせて」
 そのアルムは後方でのんびりと声援を送っていた。

「ふれ〜。がんばれ〜」
 「あ、あの。アルムさん」
 おずおずと声をかけたのは聖女のティータさん。
 恋人の記憶喪失騎士ジークと共に仲間になったばかりの人です。
「いいんですか? シルクひとりに任せて」
「大丈夫。あの子は強いから」
「でも……」
「なんだったら、ティータさんが代わります?」
「遠慮しておきます」
 結局、最後は聖なる槍を装備したマチルダさんが手助けしたものの、ほとんどシルクひとりでドラゴンゾンビを全滅させた。
「ふえ〜ん。怖かったです〜」
 泣きながら戻ってきたシルクを、アルムはよしよしと頭を撫でてやる。
「よしよし。頑張ったね。偉い。偉い」
「ばか〜。アルムのばか〜」
「よしよし」
 なおも泣きじゃくるシルクを、アルムは胸の中で抱きしめてあやしてやる。
人目もはばからずに。

 その頃のセリカ。
「こらー! なんでそんな子を抱きしめてるのー!」
 興奮してふーと鼻息を荒くするセリカに、ジュダは淡々と告げていた。
「ふふふ。死竜どもはまだまだいるぞ」

 きしゃー

 倒したと思ったら、またもドラゴンゾンビの一群が山から降りて来る。
 行く手も帰り道も塞がれたアルム達はこれを迎え撃つしかなかった。
「ほら、シルク。また頑張って」
 胸の中のシルクに、アルムは優しく言った。笑顔で。
「………<ワープ>!」
 シルクが一声唱えれば、あら不思議。アルムの姿が消え、ドラゴンゾンビの団体の中に出現する。
「ぬおおおおー!」
 仕方無しに、王家の剣を抜いて奮戦するアルム。
 アルムもまた、ドラゴンゾンビを相手にして一歩も引かない。
「ふれ〜。がんばれ〜」
 シルクは後方からのほほんと声援を送るのだった。

 その様子を水晶球を通してセリカが見ている。
「アルムー! いやー! やめてー!」
 ドラゴンゾンビの集団にひとり立ち向かうアルムに、セリカは水晶球にかぶりつきになっていた。
「あの子ったら! アルムになんてひどいことを!」
「いや、それは同じでは」
というジュダの呟きは聞いていなかった。

 結局、最後にはファルコンナイトのクレアが手助けしたものの、ほとんどアルムひとりでドラゴンゾンビを全滅させた。

「シルクー!」
 すぐさまシルクに詰め寄るアルムだが、彼女はぽかーんと口を開けている。
呆けた表情のシルクに、アルムは心配になって話しかけた。

「シルク。シルクってば!」
「あっ。アルム? 」
「どうしたの、ボーッとして。シルクらしくない。
 ここは戦場だよ。気を抜いたら危険だ」
「ええ。ごめんなさい」
「一体、どうしたの?」
「……ずいぶん遠くに来たなって」
「遠く?」
「あ、土地の話ではないの。『状況』って言うのかしら……。
 私のまわり全てが、ね。
 ……アルム。ソフィアで、私を助けてくれた時の事を覚えている?」
「うん、もちろん。あの頃はラムの村を出発したばかりで。
 盗賊の祠でシルクを見たときは驚いたよ。もうずいぶん前になるかな」
「ええ。私も、アルムに助けられて感謝しています。
 不思議ね。もう十年以上も前の気がするわ」
「シルク」
「フフフ……。 私、馬鹿みたいね。
 どんなに思い出しても、あの頃には戻れないのに……」

 アルムとシルクの支援が上がった!

 そうこうしているうちに、ドラゴンゾンビの第三群が襲来!
 倒しても倒してもキリが無いドラゴンゾンビにうんざりしつつも、アルムはシルクに手を伸ばす。
「さあ行こう、シルク」
「はい」
 その手を取り、シルクはほんのりと頬を染めた。

 その様子を水晶球を通してセリカが見ています。
「何? あの二人は何でさっきから仲良くなってるの? してるの?」
 水晶球の中で肩を並べるアルムとおかっぱの聖女を、セリカはキッと睨んでいた。
 後ろに控えるメイとジェニーが冷や冷やと汗を流している。
「ふふふ……、セリカよ」
 そこにジュダが話しかけてきた。
「竜の山に閉じ込められたアルムを助けたかろう」
「うーん。でも、ずいぶんと余裕ありそう」
 セリカの言うとおり、アルム軍は襲い来るドラゴンゾンビをほとんど一方的に倒している。
 そもそもアルムやシルクがほとんど一人で倒せたという事は、それだけ鍛えてるわけで。
「まだ、もうちょっと見てます」
 なんだかんだで、セリカはアルムの姿を眩しく見ていた。

 次々に襲い来るドラゴンゾンビに、アルムは軍を二つに分けて、交代交代で戦うようにしていた。
 今はそうやって凌ぐしかない。
 もう一方の部隊の指揮を黒騎士ジークに任せ、アルム岩陰に身を休める。
その横で、シルクも同じように休んでいた。彼女は身体に流れる汗をしきりに気にしている。
「あつい〜」
 倒しても倒しても湧き出すドラゴンゾンビ。戦う内にシルクはすっかり汗だくになっていた。
 ただでさえ竜火山は蒸し暑い。その上、最初にひとりで戦わされたシルクは、他の誰よりも汗をかいていた。
「汗くさいですぅ」
 心身の疲労よりも流れる汗が気になっていた。
「ちょっと待って」
 その様子に何を思ったか、アルムはひとりで竜火山の山中に向かう。
噴煙の立ち昇る場所を確かめ、すぐに戻って来た。
「シルク、シルク」
 手招きされて行くと、アルムはこっそりと囁いた。
「向こうに温泉があったよ」
「温泉〜?」
 シルクは疑わしげに眉をひそめ、それからパッと顔を輝かせ、
「行くー。連れてって〜」
という訳で、二人は温泉へ。GO!
 皆から離れるアルムとおかっぱの聖女を、水晶球を通してセリカが見ているわけですが。
「え? あの二人、どこ行くの?」
「きっと逢引よ。きゃー」
と言ったメイは凄い剣幕でセリカに睨まれ、ガクガクと身を震わせる。
「こわい〜。いつものセリカ様じゃない〜」
 メイと一緒にジェニーもガクガクと震えていた。

 二人でとことこと竜火山を登るアルムとシルク。
 二人とも今が戦闘中という認識があるんでしょうか。
そもそも指揮官が戦闘中に離れるなど、非常識にも程があります。

 と言った事をセリカがぶつぶつ言ってるが、当然二人には聞こえません。

 そしてモクモクと煙を上げる温かい泉、略して温泉が見えてきました。
「わ〜」
 それは岩の合間に隠されるように沸いている、まさに秘湯。シルクはうきゅーと手を振り回し、
「お〜ん〜せ〜ん〜」
「おんせん」とアルムも温泉を指差す。
「お〜ん〜せ〜ん〜」
「おんせん」
 てくてくと近寄って、アルムは温泉に手を入れてみる。
「うん。いい湯加減」
 そして鎧の止め具を外して武装解除。
 一人で脱ぎ脱ぎできるもん。
 そしてアルムの脱衣をボーッとシルクは見ている。

 その頃のセリカ。
「だめっ! メイとジェニーは見ちゃダメ!!」
「ふがー」「ふがふが〜」
 メイとジェニーの目を押さえてひとりで水晶球にかぶりつき。
「きゃ〜。アルムったら、あそこがあんなに!」
 むふーと鼻息を荒くします。

 アルムの腰からぷらんと伸びるちんこ。ふさふさの陰毛に覆われたその肉の棒を、
シルクは眉を潜めて見ていました。
「……赤ちゃんの頃はあんなに可愛かったのに」
 そしてアルムの裸体を見た。正面から堂々と。
 逞しく鍛え抜かれた、鋼のような引き締まった身体。しかしまだ少年らしい、しなやかさも備えている。
 盛り上がった筋肉は日に焼けて、より一層精悍さを示していた。
 そして右腕の十字の痣。リゲルの騎士ジークが仲間になるきっかけ。

 その頃のセリカ。
「こ、これがアルムの……!」
 むきゅー。
「きゃー、セリカ様が鼻血出した!」「しっかり! セリカ様!」

 シルクがボーッとしていると。
「シルクはどうする?」
 遠くに飛びそうな意識をアルムの声が呼び戻す。
「は、はい、私もご一緒します」
 当たり前のように、聖衣の裾を摘み上げ、
「実はちょっと冒険してたの。下着つけてないんだ」
 さっとアルムは視線を逸らす。先に脱いだにも関わらず。
 シルクはそんなアルムにはにかんだ笑みと白い肩を見せ、
「…なに恥ずかしがってるのよォ」
(今日、シルクちょっと大胆じゃない?)
 何故かドキドキする少年に、少女はすまし顔で衣服を脱いだ。
 少女の淡い胸も細い腰も。少年にあまりに眩しくて。
 露になった少女の白い裸身に、少年は釘付けになる。赤い顔で。目が離せなくなった。
 少年の視線を微笑みで受け止め、おかっぱの少女は鈴の音のような澄んだ声で言う。
「―どうかしたんですか?」

 その様子を水晶球を通してセリカが見ている。
「どうかしたんですかじゃねえーっ!!!」
 手をわなわな震わせるセリカ。その後方では、メイとジェニーがほうと感心していた。
「やるわね、あの子」とメイ。
「わ、私も今度あれやってみようかしら」と指を絡ませながらジェニー。
「……て、だめーっ! 一緒に入っちゃダメーっ!!」
 セリカの見ている水晶球の中、二人は温泉に入っていく。

「きゃー!」
 どぼーんと、ジャンプして温泉に足からシルクは飛び込み、
「あーつーいー!」
 すぐに飛び出た。
「どうしたの?」
「あついですー」
 熱くなった足先をふーふーするシルク。アルムは笑いながら、
「ほら、足下からゆっくり入るんだよ」
と、言葉通りに足下からゆっくりと温泉に入り、肩まで漬かった。
「足下からゆっくり入る。
 足下からゆっくり入る」
 繰り返し言いながら足下からゆっくり入ります。
 そーと脚の付け根まで入り、あんまり熱くないと気付くと、ちゃぽんと肩まで漬かった。
 そして同じく温泉に浸るアルムにニヘラと笑いかけ、
「お〜ん〜せ〜ん〜」
「うん。温泉」
 両手でばしゃばしゃはしゃいでお湯を飛ばすシルク、アルムはふむふむと頷く。
 おかっぱ頭に童顔の小柄な少女。胸はほとんど平坦で淡く膨らんだ程度。
お湯の中の股間は毛も生えていない。
 見た目も小さいが中身も幼い。清楚というよりは無邪気。
 だがそこがシルクの魅力でもある。
 小さい頃から非常にしっかりしていたセリカにはない魅力もある。
 アルムがボーッとシルクを見ていると、彼女は両手で体を隠してううんと身をよじる。
「いやん。見ないで下さい」
「何を今更」
「えっち」
とお湯を飛ばしてくる。
「やったな」
 アルムも両手でばしゃばしゃとお湯を弾いた。
「きゃー、きゃー」
 頭からお湯をかけられ、シルクのおかっぱの髪が濡れていく。
 二人とも実に楽しそうだった。
 裸でスキンシップするアルムとシルク。
 そんな楽しそうな二人を水晶球を通してセリカが見ていた。
「キエー!」

「ひっ!」
 お湯を飛ばしていたシルクが、急にビクンと身を震わせ、温泉の中で縮みこむ。
「どうしたの?」
「な、なんだか怖いですぅ」
 温泉の中だというのに、シルクは寒気で震えていた。本人にもよく分からないが、
猛烈な寒気を感じてしまう。
「大丈夫だよ」
 シルクに寄り、その白い肩をアルムは抱き寄せる。
「あっ」
 アルムの逞しい胸に顔を寄せ、シルクは顔が紅くなった。温泉の熱のせいだけではない。
「僕が守るから」

 水晶球を通して見ているセリカ。その後方で、
「ぼくがまもるから」「ぼくがまもるから」
 メイとジェニーがアルムの言葉を繰り返す。
「「きゃー!!」」
 そして床をのたうつのだった。聞いているこっちが恥ずかしいらしい。
 そしてセリカは、
「キエー!!!」

「ひっ!」
 シルクを胸に寄せたアルムが、びくっと震える。
「どうしたんですか?」
「いや、なんだか寒気が」
 温泉の中だというのに、アルムはガクガクと震えていた。寒気で。
本人にもよく分からないが、猛烈な寒気を感じてしまう。
「大丈夫です」
 お湯の中のアルムの手を握り、シルクは優しく包み込む。
「あっ」
 シルクの優しい手に包まれ、アルム顔が紅くなった。温泉の熱のせいだけではない。
「私がお守りしますから」

 水晶球を通して見ているセリカ。その後方で、
「わたしがおまもりしますから」「わたしがおまもりしますから」
 メイとジェニーがシルクの言葉を繰り返す。
「「きゃー!!」」
 そして床をのたうつのだった。聞いているこっちが恥ずかしいらしい。
 そしてセリカは、
「ま、負けない! 私はこんな事で挫けないんだから!!」
 ぐっと拳を握り締める。水晶球の中のおかっぱの聖女に向けて。

 さらさらと鼻腔をくすぐるシルクのおかっぱの髪。アルムはそっとその先端を、さらさらとなぞってみた。
「きゃっ」
「シルクの髪。気持ちいいね」
「もう」
 しかし嫌がる素振りも最初だけ。後はされるがまま、アルムにおかっぱの髪を触らせる。
 さらさらと髪に触れるアルムの手。
 ちょっとだけ、気持ちいい、かも。
 さらさらと風が吹き、温泉が揺れ、さらさらとアルムの手が、シルクのおかっぱの髪を梳いていく。
 うっとりとした目つきでシルクは話しかけた。

「アルム。この前は、ごめんなさい」
「この前? 」
「私、昔を思い出して。感傷にひたってた時があったでしょう?
 戦争になったんだもの。まわりが変わるのは、当たり前なのに……」
「でも。変わってないことだってあるよ」
「変わらないこと?」
「僕がシルクの側にいること。
 シルクが僕の側にいること 」
「えっ……」
「昔に戻ることはできないけど、新しい未来は作っていける。
 だったら、前を向いて歩こうよ。
 昔と同じ、いや、それ以上の未来を作るために、さ」
「…クスッ」
「?」
「クスクスクス……。
 アルム。かっこつけすぎよ
「そ、そうかな。やっぱり。実は、自分でも言っててなんか似合わないなって。ハハ……」
「でも……」
「えっ?」
「でも、うれしかった。アルムの言葉」
「シルク……
「アルム。私たち、ずっといっしょよね。 これからも、ずっと…」
「……当たり前じゃないか」

 アルムとシルクの支援があがった!

 温泉の中、アルムとシルクはしっかりときゅっと手を握り合う。
 顔を上げると視線が合い、恥ずかしそうに逸らした。紅い顔で。
 それでも手は繋がったまま。アルムの右手とシルクの左手が。

 水晶球を通して見ているセリカ。
「ジェニー! 今すぐ私をワープで飛ばして!」
「すみません。私はワープを使えません」
「ジュダ!」
「ふふふ、それは無理」
「くうぅ!」
 セリカはじっと温泉の中で肩を寄せ合う二人に、視線を叩き付け、
「何? 何なの、あの幼馴染のような華仲のよさは!
 私がアルムの幼馴染なのに!」
「それは、今現在側にいないからかと」
と言ったジェニーを、セリカはきっと睨みつける。
「こわい〜。いつものセリカさまじゃない〜」
 ジェニーがガクガクと震える程の視線だった。
「ほーんと。仲イイわね」
 メイが水晶球を見て言う。
「裸で一緒にいて何にもないのかな」
「はっ!」
 セリカは慌てて水晶球に視線を戻す。
 どうか何も起こりませんように。
「はい」
 ちらっとアルムの視線が横に向く。
 温泉の中、横でちょこんと手を座っているシルク。その淡い胸元が見えて、アルムは視線を正面に向けた。
「なあ、シルク」
「なんですか?」
 おかっぱの髪を傾け、シルクが下から顔を覗き込む。
「なんでもないよ」
 下からの視線を意識し、何故かアルムは股間がムズムズするのを感じた。
 シルクの裸を身近に感じていると、どうしても下半身がムズムズしてしまう。
「あ」
 シルクは繋いでいない、もう片方の手でアルムを指差し、
「今エッチなこと考えたでしょ」
「……うん」
 正直にアルム。
「えっちー」
 笑ったシルクの顔は、どこか嬉しそうだった。
「……」
 アルムは握った手に力を込め―
 もう片方の手をシルクの白い肩に回し、自分の胸元に再び顔を抱き寄せる。
さっきよりも強く。
「あっ」
 胸に抱き寄せられ、シルクは気付いた。
「アルムの胸。すごくドキドキ鳴ってるよ」
 そのまま耳を澄まし、胸の音に聞き入る。

 ドクンドクンドキドキキュン

 アルムの胸は高まりキュンと鳴っていた。
「ふふ」
「シルクがいけないんだぞ」
「私もです」
 言うと、握ったままの手を自分の胸に導く。
 シルクの薄い華奢な胸の中心。そこに手を触れると、ドキドキと早鐘のような鼓動が伝わってくる。

 ギュンギュンドキドキドクン

 シルクの小さな胸は今にもキュンキュンはちきれそうだった。
「本当だ。ドキドキしてる」
「アルムがいけないんですよ?」
 シルクは胸元からそっと顔を上げる。
 アルムもまた胸元のシルクに視線を落とした。
 上下から二人の視線が合わさる。今度は逸らさない。

 その頃のセリカ。
「いやー! 見たくない見たくない!」
 両手で目を覆っていた。でもしっかりと指の隙間から見ている。
「ほう」「ほほう」
 メイとジェニーはしっかりと水晶球を直視し、温泉の中密着する二人に見入っていた。
「もう一押しだね」
「もう一押しですね」
 メイとジェニーの見解はぴったり一致する。
「いやー。そんなの駄目よおぉ」
 ただ一人、セリカだけが嫌々と首を振っていた。
「あ……」
 シルクの口から声が漏れる。
「もう……どこ触っているんですか」
「お尻」
 アルムの手は小さな白いお尻をぷにっと掴んでいた。
 片手は固く握ったままで。
「もう……」
 お返しとばかり、シルクもアルムの股間に手を伸ばす。
「きゃっ」
 唐突に生暖かいものが指先に触れ、慌てて手を引っ込めた。
「もうこんなにして……」
 アルムのそこは、もうしっかりと固く膨張し上を向いている。シルクの指先が触れ、温泉の中でふらふらと揺れていた。
「シルクこそ。どこ触ってるの」
「ちんこ」
「はっきり言うなよ」
「えへへ」
 イタズラっ子のようにシルクは無邪気に笑う。
 ふとアルムは、この笑顔を大事にしたいと思った。同時に壊してやりたい衝動にも駆られた。
 守りたい保護本能と穢し壊したい欲望。
 その狭間で、アルムはシルクのお尻を強く掴み、固く勃起したイチモツをお腹に突きつけた。
「きゃっ」
 温泉の中で、お腹に突き刺さるアルムの固い分身。それはシルクのおへそに当たり、先端を沈ませる。
「やあぁん」
 おへそに突かれ、シルクもどうしていいか分からなかった。それはアルムも同じだった。
 下半身はシルクの体を求めている。だが理性では拒否していた。
 彼女の笑顔を大事に大切にしたいから。
 この時、アルムの頭にセリカの事があったかどうか。

「アルム……?」
 求められている。はっきりそう自覚し、シルクは温泉の中で身を固くした。
おへそに固い肉棒を感じながら。お尻を掴まれ、手を握りながら。
(求められてるんだ……)
 何故かその事が嬉しかった。女として見られている事が。
 このまま受け入れるのは容易い。いや例え、受け入れなくても襲ってくるかもしれない。
 実際アルムの鼻息は荒く、目はギラついていた。ケダモノのそれ。
 オスを前にして、シルクもまたメスになるか否応なしに迫られていた。
「アルム……」
 シルクの視線がアルムのギラついた瞳を射抜く。アルムは何故か罪悪感を感じた。
 小さな女の子に悪戯するような罪深さ。
「私は……」
 シルクの唇が何とか言葉を紡ごうと必死に動く。妙に紅く感じた。
 今すぐにでもキスしたい衝動を抑えて、アルムはシルクの言葉を待った。

 その様子を水晶球を通して見ているセリカ。
「ジュダ! お願い!! アルムを助けて!!!」
「ならばわしの後に付いて来い」
 遂に懇願するセリカに、ジュダは満足して頷く。
「お前達がその身をドーマ様に捧げるなら、アルムの道もまた開けようぞ」
 そしてジュダはセリカの願いを聞き入れた。
 ゴゴゴゴ

 どこか遠くからの地響きに、アルムもシルクもビクッと身を震わせる。
「な、なに?」
「なんでしょう?」
 温泉の中で顔を見合わせていると、一頭のファルコンが飛んできた。クレアだ。
「あーっ! ずるーい。二人だけ」
 ぶーとクレアは口を尖らせる。
 シルクはそそくさとアルムの背中に隠れる。シルクを背中に庇い、アルムが聞く。
「クレア。何があった」
「あっ、それがですね。道を塞いでた岩が消えて、通れるようになりました。
ドラゴンゾンビも現われなくなりました」
「そうか……」
アルムは知らなかった。それがセリカの自己犠牲だとは。

 アルムの命を助ける代わりに、セリカ達はドーマの塔の地下深くドーマの祭壇までやって来ていた。
「ここに来たからにはもう生きては帰れぬ」
 セリカ軍を前にジュダは宣言した。
「我らドーマ教は人の苦しみを最も尊ぶ。だからすぐには殺さぬ。
 ゆっくりと少しずつ苦しみながら死んでゆくのじゃ。
 お前達の苦しむ姿こそ、ドーマ様にとっては最上の御馳走なのだからな……」
 そしてセリカ達の地獄が始まる。ドーマ神に苦しみを捧げる儀式が。

「さて」
 温泉から上がり、アルムはシルクに手を伸ばした。
 下半身はまだムズムズするが、根性で勃起を抑えこむ。
「行こう。シルク」
「はい」
 どこまでも御供いたします。シルクは晴れやかに言い、アルムを追った。全裸で。

(おしまい)
201名無しさん@ピンキー:2006/04/21(金) 00:01:53 ID:VHjHVZnx
>アルムとシルクの混浴をセリカが見ている注意

読み始める前に冒頭で吹いてしまった件について。どんな注意だよww
202名無しさん@ピンキー:2006/04/21(金) 09:01:49 ID:+oP1zDUl
セリカ様がみてる
203名無しさん@ピンキー:2006/04/21(金) 18:10:52 ID:lngwMfVL
人が苦労して書いた文の揚げ足取るのは嫌いなんだけど、
これだけは言わせておくれ・・・

>アカネイアの天馬騎士23姉妹。

外伝氏の場合、ガチなのかミスなのかよくわからん・・・
一瞬吹いたけどどうなんだろう?
204外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/04/21(金) 20:55:33 ID:nqzqaItv
ミスです
2053日目昼下がり 1/17:2006/04/23(日) 14:13:09 ID:a5kUhCMv
「…………イ……ま? ……大…夫……か? …………ロイ様……あの……」
 自分を呼ぶ声に、ロイはようやく目を覚ました。自室に戻った瞬間、気が遠くなって床に倒れてしまったとこ
ろまでは覚えているが、その後しばらく気を失っていたらしい。何か夢のようなものを見たような気もするが、
あまり良く覚えていない。ロイはぼんやりした頭を振りながら上体を起こし、そこで初めて自分を助け起こして
くれた人物が誰か気付いた。
「……あ、あれ……? ……ソフィーヤ……?」
「……はい……」
 少年の脇に膝をついたまま、ナバタの巫女は小さくうなずいた。ロイが意識を取り戻したことに安心したのか、
わずかに開いた彼女の口から小さな吐息が漏れる。
「……私……ロイ様に……お話があって…………それで……あ……っ!」
 ソフィーヤは短く叫んで、ロイの身体を支えようと手を伸ばした。肘を立てて起き上がろうとしたロイが、腕
に力が入らず絨毯の上にがくりと倒れてしまったのだ。
「ご、ごめん……ソフィーヤ……ちょっと、疲れてて……」
 ロイは無理に微笑んで見せたが、疲労はなはだしい身では笑顔を浮かべることさえ一苦労だった。ましてベッ
ドまで這って行くことなど、まず無理そうである。体力を消耗した理由が理由だけに、ソフィーヤに気を遣わせ
るのは心が痛んだが、しばらくこのまま休むしかないとロイは判断して、細い手で自分の後頭部を支えようとし
ているソフィーヤの目を見上げてささやきかけた。
「大丈夫、僕……ちょっとこのまま……休むから……悪いけど、話は……後で……」
「………………」
 心配そうに眉を曇らせるソフィーヤに弱々しくうなずいてみせると、ロイは目を閉じて小さくため息をついた。
介抱してくれた女性の目の前で、礼もそこそこに寝てしまうなど失礼この上ないと分かってはいたが、体中の精
気が抜け切ってしまっているような有様ではそうも言っていられない。とにかく今は休むことだ、とロイは目を
閉じて呼吸を整えた。ソフィーヤには、後で改めて礼を言おう……。
 リキア同盟軍では比較的新参であるこの巫女のことは、ロイもあまり良く知らない。足元まで伸びた長く淡い
スミレ色の髪と、夜の砂漠のオアシスを思わせる深沈とした紫の瞳が印象的な美少女だったが、おそろしく無口
で、どこか近寄りがたい雰囲気が漂っていたため、あまり口をきく機会もなかったのだ。もっとも「美少女」と
言っても、実際の年齢は外見以上らしい。イグレーヌがそっと教えてくれたのだが、彼女はロイと同じく半分「竜」
の血を引いているため、リキア同盟軍の中ではファの次に年長なのだという。確かに彼女の大きな紫色の瞳は、
時折少女のそれとは思えない程大人びた光を発することがあるが、それでもこの儚げな少女が自分よりもはるか
に年上だと信じるには、かなりの努力が必要だった。
2063日目昼下がり 2/17:2006/04/23(日) 14:13:57 ID:a5kUhCMv
 と、ロイの身体に差し伸べられたソフィーヤのか細い手がそろそろと引っ込められる気配がした。そして布が
擦れるかすかな音がしていたかと思うと、突然少女のひんやりした手がロイのおとがいに添えられ、少年の顔を
彼女の方にねじ向けた。
(…………!?)
 驚いたロイが目を開けると、ソフィーヤの顔が眼前に迫っていた。彼女は上体を折って、少年に覆いかぶさる
ように顔を近づけていたのだ。そして思わず開いたロイの口に、彼女の唇が重なる。
「……ん、んんっ!?」
「……………………」
 ロイは思わず身をよじって逃れようとしたが、それよりも早く口中にとろりとした液体が流し込まれた。舌が
燃えるほど甘いその液体は、つい最近どこかで飲んだような気がするが、多分気のせいだろう。ロイはこくりと
一口飲み下してから、その液体がソフィーヤの口移しで飲まされている事にようやく気付いた。
「……!! ……ん、んん……っ……ぷはっ!! な、なにを…………!?」
「…………あ…………」
 ロイは思わず、ソフィーヤの身体を半ば突き飛ばすようにして押しのけてしまっていた。はずみで床にぺたん
とお尻をついてしまったソフィーヤは、びっくりしたように紫色の瞳を少年に向けている。
「ご、ごめん、ソフィーヤ……! いきなり、そのっ、……されちゃったから……って、あれ?」
 あわてて詫びたロイは、その時はじめて自分が上体を起こしていることに驚いた。さっきまでは指先を動かす
ことさえ困難だったのに、今は全身の端々にまで熱い活力がみなぎっている。疲労で凍り付いていた全身の血は
沸き立つように体中を駆け巡り、朦朧としていた意識も鮮やかに冴え返っていた。
「何か、すごく身体の具合がいいんだけど……これって……?」
「……はい……」
 ソフィーヤは長いローブの裾を直しながら、小さくうなずいた。彼女の手には、黄色い液体の入った小さな瓶
が握られており、おそらく彼女はこの瓶の中身をロイに飲ませたのだろう――口移しで。彼女はロイの目の前に
端座すると、長い紫の髪を整えながらおずおずと口を開いた。
「……最近、ロイ様が……ひどくお疲れのようなので……私……里に伝わる、秘伝の薬を……差し上げようと、
思って……」
2073日目昼下がり 3/17:2006/04/23(日) 14:14:43 ID:a5kUhCMv
「……で、その話を切り出す前に僕がいきなり倒れた、って訳だね……あ、ありがとう、ソフィーヤ」
 すっかり元気を取り戻したロイは、薬を口移しで投与されたこと――つまりはキスしてしまったことを思い出
し、どきりとしてソフィーヤの顔色をうかがった。が、当のソフィーヤは全くそのことを気にしていないのか、
その静かな顔からは何の表情も読み取れない。ロイは照れ隠しに、あわてて別な話題に転じた。
「そ、そうだ……この薬、もしかして『Sドリンク』じゃないの? 神話に出てくるアレを、ナバタの里の人が
独自に作ってみたとか……」
「……え……ご存知だったの……ですか……?」
「……いや、何となくそんな気がしただけだよ」
 けげんそうに首を傾げるソフィーヤに、ロイは何でもないと手を振ってみせた。どんな薬であれ、あれ程体力
を消耗し尽くしていた身体を見事によみがえらせてくれたのだから、感謝しなければなならいだろう。薬効のせ
いなのか、いささか全身が火照ってむず痒くなってきたが、むしろ心地よい感覚だ。どうも肉体のみならず、物
の考え方までが溌剌としてきているらく、ロイは意味も無く笑い出したくなった。
「……どうか、しましたか……?」
「う、うん……なんか、とっても気持ちよくって……身体がむずむずするんだけど……」
「……それは……きっと薬のせいです……この薬は……疲れを癒すだけでなく……心も、明るくしますから……」
 ソフィーヤは僅かに頬を赤く染めて恥らう風情だったが、彼女の目元には霞がかった微笑がゆれている。その
表情がたまらなくロイの劣情を刺激した。気がつくと、ロイの男性自身もかなり元気になってしまっている。少
年は少女の視線から股間の膨らみを隠すように、さりげなく腰をひねって立ち上がろうとした。
「と、とにかく……薬、ありがとう。僕、もう休むから……」
「…………!! あ、あの…………」
 立ち上がりかけたロイを、ソフィーヤは珍しくうろたえた声で呼び止めた。見上げた紫色の瞳が、こわいほど
澄んでいる。
「な、なに?」
「……あの……私…………その…………」
「………………?」
 ロイは再び床の絨毯の上に腰を下ろした。ソフィーヤの言いたいことがまだ他にもあることは察しがつくもの
の、一向に彼女がそれを切り出す気配がない。そのくせ、口移しで投薬するような真似をして、ひどく気を持た
せてくるのだ。ロイはソフィーヤの真意を測りかね、座ったまま彼女が口を開くのを待つことにした。ソフィー
ヤはなおももじもじしていたが、ようやく口をきく決心をしたらしく、顔をあげてロイの瞳を正面から見つめ、
ロイが予想もしていなかった質問を発した。
2083日目昼下がり 4/17:2006/04/23(日) 14:15:25 ID:a5kUhCMv
「……ロイ様は……イグレーヌさんのこと……どう思って、いらっしゃるのですか……?」
「…………え?」
 意外な質問に当惑するロイを見ながら、ソフィーヤはぽつりと続けた。頬にさした赤みが、ますます濃くなっ
てきている。
「……私……昨日の夜……見てしまったんです……ロイ様が、イグレーヌさんと……その……あの…………して、
しまっているのを…………」
 そこまで聞いて、ロイは愕然とした。昨夜就寝前にイグレーヌの部屋に行き、部屋の戸口で交わした「おやす
み前の愛撫」の一部始終を、ソフィーヤが……
「み、見てたの?」
「……はい……私の部屋、すぐ隣ですので……ドアの隙間から…………」
「そ、そう……だったんだ……は、はは…………」
 ロイは引きつった笑みを浮かべ、曖昧にうなずくしか術がない。ソフィーヤは耳まで赤くなりながら、ロイを
見つめつつ上体を前に乗り出した。
「……ああいうことを、されるのは……イグレーヌさんのことが……好きだから……ですか……?」
「……うん」
 ロイもここは躊躇せずに正直に即答した。実際に好きなのだから、そう答えるより仕方ない。ソフィーヤは目
を落とし、深呼吸ともため息ともつかないかすかな吐息を漏らした。
「……そう、ですか………………あの……わ、私…………」
「?」
「…………私……も…………」
 消え入りそうな声で、必死に言葉をしぼり出そうとするソフィーヤ。彼女の切なく潤んだ紫の瞳と目が合うと、
ロイはぼっと顔に血が昇って、思わず少女から目をそらしてしまう。
「……あ、あのさ、ソフィーヤ…………僕、その…………うわっ!!」
 場の雰囲気に耐え切れずに腰を浮かしかけたロイは、抱きついてきたソフィーヤによって床に押し倒された。
仰天して叫ぼうとした彼の口を、ソフィーヤの薄い唇が塞ぐ。
「…………んんっ!! …………む…………んむっ………………ちゅ…………んんん…………っ!!」
 戸惑う少年の唇を割って、少女のぬるい舌が大胆に差し入れられる。ロイに呼吸する間も与えない程、ソフィ
ーヤは何度もロイの口中を舌でかき回し、二人の歯がかちかち鳴るほど激しく顔を押し付けてきた。さっきの薬
の甘い味が、ロイの感覚を痺れさせる。
2093日目昼下がり 5/17:2006/04/23(日) 14:16:14 ID:a5kUhCMv
「………………ぁっ……は…………ごめんなさい…………わたし……わたし…………ちゅ…………」
 なおも激しい接吻を続けつつ、その合間にソフィーヤは何度も詫びた。
「……ごめんなさい…………私……どうしても……言えなくって…………ごめんなさい…………っ!」
「……い、言えないって…………んむっ!! …………んん……ん、な、なにを……?」
「…………わたし……とても……言葉で、言えないので…………こうするしか…………んちゅ…………」
 一方的かつ情熱的なキスを浴びながら、ロイは下半身の固いモノが少女に当たらないよう必死に腰をよじって
いたが、ソフィーヤは柔らかい肉体を容赦なく押し付けて、少年の理性を崩壊させようとしている。
「…………わたしも……ロイさまが……イグレーヌさんに、したみたいなこと…………して欲しかった……でも
…………言えません…………『私を愛してください』とか……『顔中をあなたの熱い欲望でどろどろ汚してくだ
さい』とか……『私が気を失うまで、思うさま抱いてください』とか……『子宮をあなたの愛でいっぱいに満た
してください』なんて…………言えません…………」
 しっかり口にしてるよとロイは指摘しようとしたが、ひたむきに身体を押し付けてくる少女の想いにつっこむ
のは野暮だと思い直し、そっと両腕を少女の背中に回した。
「……だからさっき、薬を飲ませる時も……口で飲ませてくれたの? 僕が好きで、キス……したかったから?」
「…………はい…………」
 ソフィーヤは顔を離し、常に濡れているような瞳をまたたかせた。
「……私も……ロイ様と同じく…………半分、『竜』の血を……引いています……そのことを…うかがったとき
……うれしかったです……好きな人が……私と、同じで……」
 ロイは何となくソフィーヤの気持ちが分かるような気がした。自分が「竜」の血を引くといっても、その「竜」
が何者であるか、本人にもよく分かっていない。周囲の人々がどう思うかは知らないが、複雑かつ謎に包まれた
出自というのは、当人にとってはそれなりに悩む事なのだ。そんな時に同じような身の上の者が近くにいれば、
それだけで心強いのだろう……。
「……ロイ様は……危険をかえりみずに、捕らわれていたセシリアさんを助けて……里を救って欲しいという、
私の願いも…聞き届けてくださいました……これほど強くて、優しい心を持っているロイ様が……私……」
 ソフィーヤは言葉を途切らせたが、ちょっと息を吸い込んで、声を励まして続きの言葉を口にした。
「…………私、ロイ様のことが……好きです…………ロイ様に、お情けをいただけたら……私…………」
 そう言ってソフィーヤは、細い身体をロイにすり寄せてくる。神秘的で近寄りがたい雰囲気のこの少女が初め
て見せる可憐な仕草に、ロイはつい彼女の細い肉体を抱きしめてしまっていた。
2103日目昼下がり 6/17:2006/04/23(日) 14:17:05 ID:a5kUhCMv
「あっ…………」
「……お情け、なんて大したものじゃないけど……僕なんかで、良かったら」
 ロイは一度ソフィーヤから身体を離して素早く起き上がると、両手を差し伸べて少女の細い肢体をひょいと持
ち上げた。滑らかな薄い布に包まれた彼女の身体は、想像していたよりもずっと軽く、ふわりとした感触だ。
「あっ…………」
「ソフィーヤって、とっても軽いね」
 正直な感想を述べつつ、ロイはナバタの巫女を「お姫様だっこ」してベッドに運んだ。少女の長い髪を踏まな
いよう気を付けながら、陽光を浴びて白く染まるベッドに大股で歩いていく。そしてそっと少女を寝台の上に横
たえると、その脇に添い寝するような形で横になった。少女の白い肌が、透けるように美しい。
「…………ロイ…さま…………」
 我慢できないと言うように、ソフィーヤは切なく喘ぎながらロイに抱きついてきた。細い両手を少年の背に回
し、小鳥が餌をせがむように何度も口を突き出して、ロイにキスを浴びせる。
「……つよく……抱いて…ください…………」
 キスの合間に、うなされたようにソフィーヤが懇願する。ロイは口づけに応じながら、そっと手を少女の身体
に回し、ほっそりした女体を抱きしめた。が、少女はいやいやするように首を振って、切ない吐息と共に少年の
耳元にでささやいた。
「……おねがい…です…………もっと、つよく…………きつく………………」
 その熱っぽいささやきに、ロイは不覚にも自制を忘れて腕に力をこめてしまう。音を立てて折れてしまいそう
なほど細いソフィーヤの肉体を、両腕の全ての力を使って強烈に締め付け、腕が痺れるまで抱き締め続けた。
「……くぅっ…………は…………ぁ……ぅっ……く、ううぅ…………っ!!」
 本当に潰れてしまうのではないかと思うほどの強烈な抱擁に、ソフィーヤは少年の腕の中で喘ぎ、悶えて、柔
らかな肉体をくねらせた。そして一声押し殺したうめきをあげると、ひくんっと全身を震わせて、ロイの胸に顔
を押し付けた。どうやら、軽く達してしまったらしい。ロイは腕の力を抜き、荒い息づかいを懸命に抑えようと
するソフィーヤの額にキスした。
「…………ぁ……あ…………」
「……もしかして……いっちゃったの……?」
 ロイはソフィーヤの潤んだ瞳をのぞき込みながら、少し意地悪く尋ねる。問われた少女はほんのり頬を染めて、
目を伏せつつ小さくうなずいた。その恥じらう様がますますロイの男の本能を刺激して、少女の太ももに密着し
た彼の固いモノが、一層大きく、固くなってしまう。その感触に気付いたソフィーヤは、ますます顔を赤くして、
心からすまなそうにつぶやいた。
「……ご、ごめんなさい……私ばかり……気持ち良く…なってしまって…………」
2113日目昼下がり 7/17:2006/04/23(日) 14:17:51 ID:a5kUhCMv
「僕だって、気持ちいいよ。ソフィーヤの身体って、ふんわりしてて……あっ」
 自分だけ達してしまって申し訳ないと思ったのか、ソフィーヤは身体を離すと、少年の服を甲斐甲斐しく脱が
せ始めた。清楚で可憐な乙女が、男の衣服をぎこちない手つきで一枚一枚剥ぎ取っていく情景は、ロイの欲望を
ひどく疼かせる。薬の効果もあって、ロイの肉剣はもう痛いほどに硬直していた。
「ちょ、ちょっと……待って」
「……え……あ…………」
 ロイはソフィーヤを抱き起こしてベッドの上に座らせると、その前に立ち、最後に残っていた下着を脱ぎ捨て
た。解放された少年の勃起が、ぶるんと音を立てる勢いで、清純な巫女の眼前に突き出される。
「…………あ……これが……ロイ様の…………」
 ソフィーヤはまるで珍しい生き物でも見るように目を細め、その突き出されたモノをいとおしそうに手に取り、
先端から透明な液体が滲み出しているそれに、優しく頬擦りした。
「うあっ!!」
 意外な少女の愛撫に、ロイは不意を突かれて情けない悲鳴を上げてしまう。その様子がよほど可笑しかったの
か、ソフィーヤは口の端にかすかに微笑を浮かべた。
「…………気持ち、良かった…ですか…………?」
「う、うん…………あの……できたら、一回……出したいんだけど…………」
「……えっ……は、はい…………」
 ロイの言葉の意味を理解したソフィーヤは、目を伏せて動悸を鎮めるように胸に手を当てた。そして静かに両
手を背に回し、薄紫色のローブの止め紐を緩める。背が割れて着脱できる衣服というのは、髪が半端でなく長い
彼女には至極便利な形状だろうとロイは想像した。ソフィーヤは何箇所かの結び目を緩めると、恥ずかしそうに
袖から腕を抜き、一瞬躊躇した後、思い切って自分の身体からローブを剥ぎ取った。
「………………!!」
「……そ、そんなに……見ないで……ください…………」
 ソフィーヤは両手で胸を覆い、泣きそうな目を見上げてロイに懇願したが、少女の裸体に目を奪われている少
年の耳には聞こえていない。身体つきこそ肉付きの薄い華奢な体躯だが、その肌は雪よりも白く、傷もシミも無
い、完璧にまっさらな素肌だった。その白い肩から、スミレ色の長い髪が幾筋かしゃがんだ足元まで流れ落ちて
おり、鮮やかな対比をなしている。
 だが最もロイの目を引いたのは、彼女の胸と腰のあたりだった。太ももをぴったりと寄せている下半身は幼女
のように細く、腰のくびれも見当たらない。そして今彼女が懸命に手で隠している胸は、およそ隆起と呼べるも
のが見当たらないくらい平坦だった。
2123日目昼下がり 8/17:2006/04/23(日) 14:18:57 ID:a5kUhCMv
 そんなオスとしての不満は、ソフィーヤには言われるまでもなく分かっているらしい。彼女はうつむいて、肩
を震わせた。
「……わ、わたし…………胸が……無くて…………ごめんなさい……ロイ様も、やはり……胸は、大きい方が…
…お好き、ですよね…………?」
 もちろん、とは言わなかった。が、そこはロイの正直なところで、一瞬言葉に窮してしまう。その沈黙で、ソ
フィーヤは全てを察したと言うように寂しげにうなずいた。
「……ごめんなさい……でも、でも…………ロイ様が…満足するように……頑張りますから…………私……」
「そ、そんな……気にしなくて……あっ!!」
 慰めの言葉をかけようとしたロイは、ソフィーヤに勃起を握られてびくりと飛び上がった。ソフィーヤは胸を
隠すのをやめ、両手で少年のものを愛撫しようと勃起に手を添えている。
「…………いつでも……好きなときに、好きなだけ……出してください…………」
 真剣なまなざしでロイを見上げたソフィーヤは、両手で少年の肉剣を砥ぎ始めた。一方の手で先端と傘の裏側
を、もう一方の手で根元のあたりを、滑らかな手でしゅるしゅると擦っていく。
「……くっ…………ぅ……うっ! あ、ま、待って!」
「…………え…………」
 あっという間に頂点に登りつめそうになってしまったロイは、あわてて少女の手を掴んで止めた。ソフィーヤ
は、何か不都合があったのかと心配そうに眉を寄せて、ロイを見上げている。
「と、とっても気持ち、いいよ…………でも、ちょっと……こうして……そう……」
「……こ、こう、ですか…………?」
 ロイの要求した姿勢に、ソフィーヤは驚いて目をしばたたかせた。ロイは彼女を膝立ちにさせると、自分の肉
剣の切っ先を、少女の可愛らしい乳首に押し当てたのだ。
「……で、できれば……これで、して欲しいんだけど…………」
「……は、はい…………え、ええと…………」
 ソフィーヤは困惑つつも、新しい体勢での愛撫を始めた。両手で少年のものを優しく撫でさすりながら、その
先端をちょんっ、ちょんっと、ためらいがちに自分の乳首に触れさせる。何度か繰り返すうちに、少女の薄い胸
の上の小さな桃色の乳首が、徐々に充血して赤みを増し、硬く勃ってきてしまう。肉剣を包む柔らかな手の感触
と、先端の割れ目を刺激する肉の突起の硬い感触が、ロイの欲望を凄まじい勢いで灼きあげていく。
2133日目昼下がり 9/17:2006/04/23(日) 14:20:00 ID:a5kUhCMv
「……うっ……あっ…………い、いいっ……よっ……ソフィー…ヤ………っ!!」
「あっ…………はぁ…………は……ぁ…………!」
 ソフィーヤの吐息に、甘さと熱さが混じり始めている。彼女の可愛らしい乳首は痛々しいほどに尖り、ロイの
先端から滲む透明な液体が、その突起をぬらぬらと濡らして妖しく光らせていた。その湿った可憐な勃起が、少
年の放出口をにゅるっと擦った瞬間、ロイに限界が訪れた。
「あっ……で、でるっ!! そ、ソフィー……あっ!!」
「……ふぁっ…………あ!!」
 限界まで膨らんでいたロイの怒張が、ソフィーヤの手の中で爆発した。ソフィーヤの白く平坦な胸の上に、粘
度の高い濁った体液が勢い良く浴びせかけられる。秘伝の薬の効能のせいなのだろう、この部屋に戻るまでの間
に枯れるかと思うほど射精しまくっていたにも関わらず、ロイの男性から噴出した精液は、信じられないほどの
濃度と量でソフィーヤの胸を汚していく。
「……あっ……ああっ…………あ、つい…………ああ、ああ…………っ!!」
 ソフィーヤは恍惚とした表情で、まだ自分の手の中で欲望の汁を吐き出し続けているロイの本体を見下ろして
いた。起伏に乏しい胸に、白い濁流が幾筋も流れをなして、太もものあたりまで垂れ落ちていく。その衝撃的な
までにいやらしい光景と、ナバタの巫女の半ば蕩けたような表情に、ロイはまだ精を放ち続けている己自身に新
たな活力がよみがえるのを感じた。
「……ソフィーヤ……とっても、気持ち…良かったよ……こ、今度は…………」
「…………あ…………ぇ…え……っ?」
 ロイはソフィーヤの肩にそっと触れて、膝で立っていた彼女を座らせると、彼女の長く美しい髪をそっと撫で
た。そしてそのスミレ色の髪を一房掴むと、まだ脈打っている己のものにくるりと巻きつけた。
「…………えっ……!! そ、そんな…………」
「……や、やっぱり、嫌? ……だよね……」
 ソフィーヤの困惑にロイはさすがに罪悪感を覚え、男性本体に巻きつけた髪をほどこうとした。が、ソフィー
ヤは小さくかぶりを振って、自分の髪にくるまれたロイの勃起を手に取った。
「う……うあっ!」
 絹のようにさらさらで心地よい少女の髪は、これまで味わったことの無い快感をロイにもたらす。もちろん感
触の素晴らしさだけではなく、女性の命とも言える髪の毛で、男性の欲望そのものを愛撫されていることへの背
徳的な満足感もある。そこに追い討ちをかけるように、ソフィーヤはむき出しの先端を自らの口に含んだ。
2143日目昼下がり 10/17:2006/04/23(日) 14:21:21 ID:a5kUhCMv
「…………ん…………は、ぷっ…………ん……」
「くああっ!! あぁっ!! い、いいよ……すごく…………うううっ!!」
 あまりの快感に膝が震えてしまったロイは、思わずソフィーヤの頭部に手をついてしまう。その拍子に肉剣の
切っ先がソフィーヤの口中に押し込まれ、少女は苦しげな呻きをかすかに漏らした。その声が、ロイの獣欲を激
しく煽る。ロイは乱れつつある呼吸を整えながら、無意識の内に腰を揺らし始めていた。
「……僕……子供のころ……マギ・ヴァル大陸の神話って、あるよね……あの話…本で読んだ時にね……あの新
人騎士(弟)が、母親の形見の櫛で金髪シスターの髪を整える支援会話B……あれ……初めて読んだ時……なん
ていうか……その…下品なんだけど…ふふ……

  勃  起

……しちゃってさ……」
 薬がロイの理性を麻痺させているのか、少年は訳の分からないつぶやきを漏らしながらがくがくと腰を振った。
彼自身を握っているソフィーヤの手に自分の手を添え、指を絡めながら、充血し切ったモノをしごきあげる。ソ
フィーヤの髪が傘の裏側に深く絡みつき、小さな口に押し込まれた先端が、少女のぬめる舌先の愛撫に随喜し、
びくりと脈打っている。ついさっきあれだけ放出したにも関わらず、また新たな射精への欲望が急速にたぎり、
ロイは背を仰け反らせて一層腰の動きを速めた。
「ま、また……でそ…うっ!! ソフィーヤ……ソフィーヤぁっ!!」
「…………ん…………じゅ……っ……ぷ…………じゅる……っ!!」
 愛する少年を絶頂に導こうと、ソフィーヤは夢中で口を舌を動かし、ついには肉の幹を半ばまで口に含む。彼
女の小さな口ではさぞ苦しいだろうに、一心にロイを吸い、舐め上げ、また強く吸う。彼女の髪が温かい唾液に
濡れて固くなり、ロイに新たな刺激をもたらした。そしてソフィーヤがつい懸命に吸い過ぎて、「ぶちゅっ」と
下品な音を立ててしまった瞬間、ロイに限界が訪れた。
「……うくっ……い、いくよっ!! 口、あけて…………っ!!」
 ロイは自分の肉刀を発射寸前に引き抜いて、ソフィーヤの清楚な顔の目の前に突きつけた。そして従順に口を
開け、わずかに舌を突き出して射精を待つ巫女のあどけない顔を見ながら、ロイは勢い良く欲望を解き放つ。
「……あっ!! あ、あむっ……か、は…っ……えほっ………………あふっ!!」
 二発目とは思えない勢いで、白い粘液の塊が怒張の先端から放たれた。濃厚な精液は長く尾を引いてソフィー
ヤの開いた口に飛び込み、清らかな乙女の喉の奥を直撃し、ちょこんと可愛らしく突き出された赤い舌を白く染
める。思わず咳き込んだ少女の顔にさらなる白濁液が降りそそぎ、スミレ色の前髪を、反射的に閉じられた右目
のまぶたを、小さいが美しい鼻の頭を、容赦なく汚していった。
2153日目昼下がり 11/17:2006/04/23(日) 14:22:12 ID:a5kUhCMv
「あ……ごめん……髪に、かかっちゃった…………」
 肩で息をしながらロイは謝ったが、罪悪感よりも穢れなき巫女を己の欲望にまみれさせた征服感の方が上回っ
ている。ロイはなおも激しく脈打っているものを、再びソフィーヤの口にねじり込んだ。
「…………っ!! …………むうっ…………おううっ!!」
 ソフィーヤは苦しげに呻きながらも、素直に少年の欲望に応えようと、噴き上げる白い濁流を小さな口いっぱ
いに受け止め、嚥下する。ロイは思わずソフィーヤの頭を掴んで、自分の腰に押し付けていた。
「…………おぐっ…………げ…………ぷぁっ!! ……ん…………んむ…………はぁ、はぁ……」
 喉の奥まで肉剣を押し込まれ、ソフィーヤはロイの太腿に回した手をぎゅっと握りしめた。ようやくロイが射
精を終えたものを引き抜くと、ソフィーヤはくたくたとベッドに倒れ込んだ。
「…………は…………あう………ぅ…………」
「だ、大丈夫……? ……あんまり、気持ち良かったから……」
 二発立て続けに熱い性欲を発散したロイはようやく落ち着きを取り戻したが、白く汚されてぐったりしている
ナバタの巫女の惨状を見下ろし、あわててその脇に腰を下ろした。
「ご、ごめん…………僕、自分のことしか、考えてなくて……」
「…………あ…………い…え…………」
 ソフィーヤは恍惚とした瞳でロイを見上げながら、弱々しくかぶりを振った。全身を汚された少女は、凄まじ
い粘度で右目にへばり付いている精子の塊を細い指で拭うと、それを指先で広げて、粘液が太い糸を引くさまを
呆然と見つめている。わずかに開いた彼女の口から、とろりと白い液体がこぼれ落ちた。
「…………ぷはっ…………ぁ……こぷっ…………」
 男の欲望の塊を指先で弄んでいるソフィーヤを見下ろし、ロイはまた血が騒ぐのを押さえかねた。そうするう
ちに、少女は精液にまみれた指を自分の口に入れ、ちゅぷりと音を立てて想い人の子種を舐め取った。
「…………!!」
「…………おいしい、です…………ロイさまの…これ…………」
 ちゅぱちゅぱと赤子のように指を吸うソフィーヤに、ロイの男性は正直に反応してしまう。ロイは興奮しなが
らそろそろと手を伸ばし、少女の乳首を指先でなぞって、こびりついていた白濁液をすくい取った。そしてその
指を、ソフィーヤの口にそっと差し入れる。
「…………ん…………ちゅっ…………」
 ソフィーヤは音を立てて、ロイの指を綺麗に舐め取り始めた。唾液の温かさと舌の柔らかさに少年の情欲は苛
烈なまでに煽り立てられる。ロイは我を失って少女に覆いかぶさり、その粘液まみれの細い身体を抱きすくめた。
2163日目昼下がり 12/17:2006/04/23(日) 14:23:16 ID:a5kUhCMv
「……ソフィーヤっ!!」
「…………あ……んっ…………ロイ、さ…ま…………」
 がむしゃらな少年の抱擁を、ソフィーヤは優しく受け止める。雄の匂いの染み付いたあどけない口にロイの舌
が割り込み、同時に彼の手が少女の腿を割って差し入れられた。
「…………あ……あっ……」
「んっ…………ソフィーヤの、ここ、もう……ぐしょぐしょだね…………」
 ロイはわざと少女を辱めるように言うと、その濡れそぼつ肉孔にいきなり怒張を挿入した。ぶちゅ、という粘
液質の音と共に、ロイの本体は一気に根元まで侵入し、ソフィーヤは背を仰け反らせて悲鳴を上げた。
「……ああっ!! ……そ、んな……ぁ…………いき、なり…………うっ!!」
「………………!」
 挿入して驚いたのは、ソフィーヤよりむしろロイの方だった。予想にたがわず少女の膣は素晴らしくきつかっ
たが、ただきつく締め付けるばかりなのではなく、ねっとりとロイを包み込むような玄妙な味わいも備わってい
る。腰のくびれもない、童女のような躯つきをしていながら、彼女の膣穴は成熟した女性器そのものなのだ。
「…………あっ……はうぅっ!! ……ごめん、なさい…………いやらしくって…………あっ!!」
 ソフィーヤは腕をロイの背に回して強く抱きつきながら、少年の耳元でささやいた。ロイは夢中で腰を動かし
つつ、ソフィーヤの紫色の瞳をのぞきこむ。
「……ソフィーヤ……」
 自分よりはるかに年上のソフィーヤが男を知っていたとしても、ロイにとって意外ではない。時折彼女が見せ
る大人びた落ち着きある態度に、ロイは以前から彼女が「大人の女」であることを直感していたのだ。だが今こ
うしてソフィーヤを抱き、そのぬめつく肉襞の感触を味わっていると、彼女の清楚で幼い外見との食い違いに困
惑し、かつ興奮してしまう。
 そのソフィーヤは、細い脚をロイに絡めて腰を揺らしながら、懸命に喘ぎ声を押し殺している。が、彼女の膣
の肉襞は、咥え込んだ男のものを蕩かすように妖しく蠢いていた。
「…………くぅ…んっ…………ろ、い、さま…………あっ…………あっ…………」
 少女の熱い吐息がロイの耳元をくすぐり、控え目な歓喜の喘ぎが少年の性欲を高みへと誘う。ロイはソフィー
ヤのあられもない嬌声が聞きたくて、一層腰の動きを速めた。それと同時に、さっきのように彼女の細い肉体を
思い切りきつく抱き締める。
「……ひあっ!! ……あ…………ああっ!!」
 たまらずに高く悲鳴をあげてしまうソフィーヤ。小鳥の鳴き声のように澄んだ音色でありながら、男の本能を
呼び覚ます妖艶なメスの叫びに、ロイは背中をぶるっと震わせるほどの愉悦を覚えた。
2173日目昼下がり 13/17:2006/04/23(日) 14:24:06 ID:a5kUhCMv
「も、もっと……叫んで…………ソフィーヤのいやらしい声、聞かせて…………」
 骨も折れよとばかりにロイはソフィーヤを抱きしめ、さらに彼女の白い首筋にがぶりと噛み付く。敏感な急所
を突然責められたソフィーヤは、そのかぼそい身体からは想像もつかない湿った喘ぎ啼きの声をあげる。
「はぅ…っぅうううっ!! ……あ、はぁっ…やっ、いや、やあぁぁぁっ!!」
 ロイの腕の中で、巫女は身体をくねらせ、悶え、悲鳴を上げる。ソフィーヤが切ない喘ぎを漏らすたびに、彼
女の肉の鞘は激しく収縮を繰り返し、おびただしい愛液で肉刀を濡らしていく。二人の結合部は、ぐちょぐちょ
とすさまじい音を立てていた。
「……だし、て……くだ、さ……あああっ!! だして……ください……んっ……だし…て…………あっ!!」
 精液で汚れた幼い顔を妖しく赤く染め、うわごとのように射精をせがむソフィーヤを見ながら、ロイは激しく
腰を突き動かして一気に絶頂に向かっていく。彼は嬌声をあげ続けるソフィーヤの口を自分の唇で塞ぐと、思い
切り舌を突っ込んで少女の口内をかき回し、そのまま精を解き放った。
「……んっ……むうううぅぅ!! んんうっ、むっ……ぐぅ……うううううっ!!」
 熱い奔流に膣を灼かれ、ソフィーヤは口をふさがれたまま絶叫する。その震える舌を味わいながら、ロイは肉
壷の奥にたっぷりと精を注ぎ込んだ。勢いも量も一向に衰えない白濁液の噴流がソフィーヤの小さな子宮に流れ
込み、肉剣が脈打つたびに少女の肉襞が歓喜にざわめいた。
「むぅー、む…んっ…………んっ…………ふぁ…………はあ、はぁ…………ロイ、さま…………あ…………」
「……まだ、出てる…………ソフィーヤ……そ、そんなに、締め付けないで…………」
 ロイは射精の快感に身を震わせながら、腕の中で悶えるソフィーヤにささやきかけた。泣きそうになりつつ必
死に快楽に耐える切ない表情とは対照的に、ソフィーヤの膣はきつく男のものを咥え込み、貪欲にロイの欲望の
証を吸い取ろうとうねっている。ロイは肩で息をしながら、より深いところで精液を吐き出そうと腰を沈めた。
「……ふううっ……!! ……ろ、い、さま…………もっと……もっと、ください…………」
「え……? あっ!!」
 ソフィーヤは一瞬ぞくりとするような凄艶な笑みを浮かべると、胎内に射精し続けるロイのものを収めたまま、
少年の身体を抱き寄せて寝返りを打った。意外に強い力で、ロイはあっという間に少女の身体の下に組み敷かれ
る形になる。
「ソ、ソフィーヤ……?」
「…………こんど、は……わたしが……うごきますから…………」
 ソフィーヤはロイの上に跨った格好のまま、ゆっくりと上体を起こした。彼女の白い身体はほんのりと桃色に
染まり、薄い胸からくびれの無い腰のあたりまで、ロイの放った精液で汚されている。
2183日目昼下がり 14/17:2006/04/23(日) 14:24:57 ID:a5kUhCMv
「…………いま……ロイさまの、もの……ぴくんって………………よろこんで、くれましたね…………」
 男の欲望に穢された少女の肉体に欲情したことを指摘され、ロイは赤面して目を反らす。だが次の瞬間、思わ
ず悲鳴をあげた。ソフィーヤの膣壁が、射精を終えたばかりのロイの勃起をきゅうっと締め付けたのだ。
「う゛ぅあっ!! あっ…………あうっ!!」
 放出後の敏感なものを、ソフィーヤは絶妙な力加減で締め上げる。ソフィーヤ自身はロイの腰の上でじっとし
ているのに、女性器だけが別な生き物のようにロイのものを嬲っているのだ。
「……ど、うです…か……? ……あ……また……おおきく…………あんっ……」
「うっ…………ぐぅっ…………あうっ!! ちょ、ちょっと、まっ…………ふあっ!!」
 少年の叫びにかまわず、いきなりソフィーヤは腰を揺らし始めた。始めは前後に小さく、そしてすぐに上下に
大きく。結合部から、今放ったばかりのロイの精液がぶぢゅっ、ぶぢゅっと音を立てて溢れ出す。ロイの悲鳴を
上げる様子が嬉しくてたまらないのか、ソフィーヤは本格的に腰と膣壁を動かし始めた。
「あぐうっ!! そ、そんなに……うご…か……あ、あうっ!!」
 ロイの根元から先端までぴっちりと絡みついた少女の柔肉は、うねりあげるように男のものを吸い込んでいく。
とめどなく分泌される熱い蜜がこすれ合う肉と粘膜を包み込み、男女の激しい交合をより律動的にする。少女の
上下運動はますます勢いを増し、ロイは目の前が真っ白になるような快楽の渦に巻き込まれた。
「だ、だめ、そんん……うあっ!! だめだ、おかしく…………なっちゃ……うあああ!! うあっ!!」
 ロイはソフィーヤの腰の動きを止めるべく、慄える手で少女のたおやかな腰に手を伸ばした。が、その手がソ
フィーヤの肌に触れる前に、少女は動きを止めた。それも腰だけではなく、あれほど蠢いていた膣の肉襞までも
が、ぴたりと動きを止めたのだ。
「…………あ…………」
「…………ロイ様が、お望みなら……動きません…………」
 ソフィーヤは上気しつつも落ち着いた声音で言う。一方ロイは、あまりにも急に動きを止められたので、かえ
って不安になった。風が荒れ狂う嵐の夜に、いきなりぱたりと風が止んだようなものだ。
「…………う…………あっ…………」
「…………いかが、されました…………?」
 ロイの心中を見透かしたように、騎乗の格好のソフィーヤが微笑みかけてきた。野に咲く楚々とした花の可憐
な微笑だが、その紫の瞳の奥には底知れぬ情欲の光が灯っている。ロイがぞくりと背を震わせた瞬間、再びソフ
ィーヤの膣がぎゅうっと締まった。
2193日目昼下がり 15/17:2006/04/23(日) 14:25:38 ID:a5kUhCMv
「…………!!!」
「……はっ……う…………うごいて…………ロイ、さまも、突いて……つきあげて…………っ!!」
 見事な呼吸だった。一方的に責められ、高ぶっていたロイの性感を一度休ませ、醒めかかる寸前に再び火をつ
けたのだ。さっき以上の強烈な肉の締め付けに、ロイは少女に言われるまでもなく激しく腰を突き動かしていた。
「ソフィーヤ、いいっ、い…………あっ!! ぼ、ぼく、おかしくなっ…ちゃう…………っ!!」
「……もっと……もっと……!! ……好きです、ロイさま…………ロイさまぁあああっ!!」
 互いの名を呼び合いながら、ロイとソフィーヤは熱烈に絡み合う。ロイが腰を突き上げると、同時に少女も腰
を落とし、自分の奥深くに少年のものを迎え入れる。両者共熱にうかされたように夢中で下半身を動かしている
が、相手を絶頂に導こうとする二人の緩急のリズムはぴったり同調していた。ロイが肉の楔を膣奥まで打ち込め
ば、ソフィーヤはきゅっと肉孔を収縮させる。その刺激が少年を興奮させ、さらに強く少女を突き上げる。二人
は今、文字通り一つになっていた。
「……あっ、ろ、い、さま……わた…し…………くっ…………う…………っ!!」
「い、いくっ…………ぼくもっ…………そふぃ……いっ…………ううっ!!」
 二人は同時に絶頂に達した。ソフィーヤは少年の腰の上で首をのけ反らし、白い腹部をひくひくと痙攣させる。
ロイは少女を下から刺し貫いたまま、肉付きの薄い少女の腰をきつく掴んで、圧倒的な放出の快感に耐えようと
歯を食いしばった。びゅるっという音が聞こえてくるほどの勢いで、少年の白濁液が噴出し、少女の子宮に浴び
せかけられる。ソフィーヤは一声、長く高く啼くと、ロイの胸の上に倒れ伏した。
「…………はぁ、はぁ…………でて、ます…………ロイさまの、あついの…………」
 少女の汗ばんだ肌が、ぺたりとロイの胸に合わさる。ロイは長い射精が終わるまで、そのかぼそい身体をぎゅ
っと抱き締め続けた……

 最後の一滴をソフィーヤの胎内に注ぎ終えたロイは、いまだに硬度を失わない己自身を少女の膣穴から引き抜
いた。二人の荒い息遣いだけが聞こえる部屋の中に、ぽんっと大きな音が響いて、ロイとソフィーヤは思わず顔
を見合わせて苦笑する。
「…………ソフィーヤ……すごく、素敵だった。僕、とけちゃいそうだった……」
「…………私も、しあわせです…………でも、まだ……ロイ様も、私も…………」
「…………う、うん…………」
 まだまだ出来ると言いたげに、ソフィーヤは腰をにじらせた。事実ロイも、このまま気を失うまでソフィーヤ
と愛し合いたかったし、そう出来るだけの活力も蘇ってきていた。
「……でも、ちょっと怖いよ……」
「…………え……?」
2203日目昼下がり 16/17:2006/04/23(日) 14:26:27 ID:a5kUhCMv
「薬のおかげなのか、ソフィーヤが、その……すごいのか、全然衰えないんだ、僕の……これ」
 ロイは幾分恥ずかしげに、少女の下腹部に当たっているモノを脈打たせた。ソフィーヤも頬を染めて、その勃
起を自分の腹部と少年の下腹部の間に挟んですりすりと揉みしだく。
「うっ……あ……だ、だから、その……あのままソフィーヤの中に、挿れたままだったら……他の事を全部忘れ
て、ずっと抱き合っていたかも知れないと思って、さ……あ、もちろん、ソフィーヤとするのが嫌だって言うん
じゃないよ? でも……」
「……わかります…………あの薬は……少し、強過ぎるのです……」
 ソフィーヤは、汗と精液で顔にへばりついた髪を剥がしながら、あの「Sドリンク」もどきの由来を説明した。
あの薬は元々、かつてナバタの里に住んでいた大賢者が、神話にヒントを得て疲労回復のために作ったものであ
った。その研究過程で「性欲増進」という予想外の副作用を発見した大賢者は、自分の青春を取り戻すために媚
薬的効果ばかりを追求し始めたが、すっかり枯れていた大賢者の活力を取り戻すには効能をどぎつくしなければ
ならず、どんどん効果を強めていった結果、こんな薬になったのだという。
 もっとも、薬として「実用化」したのは大賢者が没する寸前で、比較的最近のことらしい。最初の実験台とし
て、時々ナバタの砂漠に魔道研究に来ていたエトルリア貴族の魔法使いに飲ませたことがあったが、効果はてき
めんだった。魔法の研究に没頭して性生活が淡白だった彼が、服薬したその日から数日間、昼夜の区別なくぶっ
通しで弓使いの美人妻と愛し合ったという。以後夫婦仲はますます良好となり、薬が入っていなくても時と場所
を選ばず愛し合うようになったとのことだった。
「………………」
「……そのくらい……強い薬なのです…………」
「……そう知っていて、僕に飲ませたの?」
「…………はい……でも、そのおかげで……お好きな方に…熱い想いを、注ぎ込めるでしょう……?」
 内心密かに思っていた事を指摘され、ロイはぎくりとソフィーヤに目を向けた。ナバタの巫女は目を伏せつつ、
ロイの勃起を再び自分の秘所に導いた。
「あっ……!!」
「……でも……他のかたと、する前に……もう少し、私を……抱いてください……」


 もう少し、という言葉の意味に思いを巡らせながら、ロイは早足でイグレーヌの部屋に向かっていた。結局あ
の後、騎乗位で一回、長い髪にくるまりながら抱き合って一回、ふとしたはずみで目に入った少女の幼いお尻に
劣情を催して後背位で二回、さすがに疲れたと身体を離したがソフィーヤが再び例の薬を口移しで飲ませ、お互
い危険な程精神が高揚してさまざまな体位で抱き合った挙句「ソフィーヤの『…』を『www』に置き換えるハイテ
ンションプレイ」などをして、最終的にあの童女のようなカラダの内外に十二回も精を放っていたのだった。
2213日目昼下がり 17/17:2006/04/23(日) 14:27:17 ID:a5kUhCMv
 それでも恐るべき薬の効果で、ロイのものは一向に衰えていない。彼はついに失神したソフィーヤを自室のベ
ッドの上に寝かせつけ、イグレーヌを訪れようと居館の廊下を歩いている。性欲は燃えるようにたぎっており、
もし途中で誰かに出会っていたら、彼女もしくは彼をその場で犯していたかも知れないが、幸い誰とも出会うこ
となくイグレーヌの部屋の前に着いた。
(……ソフィーヤが、あんなこと言うから……)
 イグレーヌさんが好きなのですね、とか、薬のおかげで好きな人と存分にやれる、などとソフィーヤが少年を
煽ったおかげで、ロイの心の中は、イグレーヌの肉体への想いが痛いほど疼いている。ロイは息を吸い込むと、
部屋のドアを静かにノックした。
「……イグレーヌさん……?」
 返事が無い。ロイは扉のノブに手をかけ、鍵がかかっていないことを確かめると、躊躇なくドアを開けて部屋
の中に足を踏み入れた。
 目指す女性は、窓際にいた。褐色の肌のナバタの守り手は、安楽椅子にもたれかかり、長い脚を投げ出してま
どろんでいた。くすんだ金色の長い髪が、午後の陽光を浴びてきらきらと輝いている。
 ロイは足音を忍ばせて、憧れの女性に近付いた。美しい寝顔にもどこか憂鬱な翳があり、守ってあげたいとい
う騎士道的な正義感が湧き上がる一方で、少年のオスの部分は、このまま彼女の美しい寝顔に一発射精しようと
か寝たまま犯してみようなどとあさましいことを考えている。
 そんな邪念を察知したのか、イグレーヌが椅子の上でもぞもぞと身体を動かした。「ん……んっ……」という
悩ましげな女の声に、ロイの理性は一瞬で消し飛んでしまう。
「……イグレーヌさんっ!!」
 ロイは椅子の上のイグレーヌに覆いかぶさって、びくりと目を覚ました彼女の身体を思い切り抱き締めた。
「……えっ……あっ!! ロ、ロイ様……!?」
「イグレーヌさん……ごめん、でも、僕…………!!」
 ロイは身体を離して、イグレーヌの顔を見た。女の顔には、驚きと困惑の表情が浮かんでいたが、嫌悪の色は
無い。少年は立ち上がって、椅子に沈んだイグレーヌの身体を持ち上げた。自分より大きいイグレーヌの肉体を
「お姫様だっこ」するのは困難かと思ったが、これも薬の効能なのか、意外な程軽々と抱き上げられた。
「……あ……ええっ……!?」
 まだよく事態が飲み込めていなかったイグレーヌも、ロイにふわりと抱えあげられてようやく午睡から完全に
覚めたらしい。彼女は珍しく狼狽して、自分を抱えている少年の顔を見上げた。
「なっ……だ、だめ、だめよ……ロイ様!! ファが……!!」
 ロイはイグレーヌを抱えたまま、部屋のベッドに目を向けた。二つのベッドが隣り合っていて、一方は空いて
いたが、もう一方のベッドの上には、竜族の少女・ファがすやすやと寝息を立てて眠っていた……
(3日目午後に続く)
222名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 14:30:59 ID:a5kUhCMv
>>162様、>>163

何かと忙しく、かつソフィーヤというキャラの難しさのせいで、完成が大変遅れてしまいました。申し訳ありません。
223名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 15:04:09 ID:HFVBnz15
GJ! 手練ソフィーヤエロす

そしてファがクルー! ファ! 幼女!
期待して待ってます。
224名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 15:07:26 ID:w6hKeLDJ
>もし途中で誰かに出会っていたら、彼女もしくは彼をその場で犯していたかも知れないが、

乙。そしてGJ!
あの時以来クレインにそっちも染められたのかロイはwww
225名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 15:16:35 ID:opXjHjxm
>その…下品なんだけど…ふふ……
>
>  勃  起
>
>……しちゃってさ……」

これ見て茶吹いたwJOJOかよwww
226名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 15:18:36 ID:opXjHjxm
>>225
ageちまった・・・スマソ、吊って来るorz
227名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 21:00:52 ID:yWonSM6a
とりあえず、リリーナにはテキーラ酒を持ってきていただきたい
228名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 21:20:47 ID:t44bUItd
GJ!
エロもすごいけどたまに面白い小ネタが出てくるからここ見るのやめられない。
229名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 22:07:23 ID:+HiHWDsO
ハイテンションプレイの様子も描写して欲しかったwww
そしてアトス様にワロス
230名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 22:50:13 ID:Y88Vew0E
アトス様かよw
231名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 01:27:47 ID:p89FmhfH
フランツ……(`A`)
232162:2006/04/25(火) 04:52:58 ID:blJZUGaS
三日目の人、乙でした
激しくGJ
予想外にエロスはソフィーヤに(;´Д`)ハァハァしつつ
小ネタに吹きつつ堪能させて頂きました
ファ様がみてる、なイグレーヌ編にも期待
233外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/04/25(火) 20:35:55 ID:CRK6Wspk
烈火マシュー×レイラ死姦SSを投下します。
死姦注意。
234烈火マシュー×レイラ死姦SS:2006/04/25(火) 20:37:09 ID:CRK6Wspk
 出会いは突然だった。

「へっ……。ドジっちまった…」
 壁に身を預け、マシューはずるずると地にへたれ込む。
 オスティアの密偵として働く事になったマシュー。その初仕事で、
「この様とはなぁ……」
 手でお腹を押さえる。その手が血に染まる。
「俺……ここで死ぬのかなぁ」
 ふと弱気が口を出る。
 霞んだ頭で、俺の柄じゃねえと思いながら。

「あら。もう死ぬ気なの?」

 どこか遠くから声がする。女の声。まるでマシューの内心を代弁するような言葉だった。
 震える体で顔を上げると、そこに女がいた。赤い髪が片目を隠している。
「なんでぇ。美人がお迎えなんて粋な計らいじゃねえか」
 震える唇で軽口を叩く。まだまだ俺も元気だな、と自分で感心してしまった。
「あいにくと、お迎えはお迎えでも、オスティアからよ」
 女は手を貸すでもなく、髪の毛で隠されてない方の瞳で、じっとマシューを見下ろした。
暖かい慈愛に満ちた瞳で。
 霞んだ目で、マシューにはそう思えた。
「立ちなさい。男でしょ」
「へっ……」
 そう言われちゃ、座り込んでるわけにもいかない。
 力の入らない足に力を籠め、震える体に喝を入れ、マシューは壁に手を付けてよろよろと立ち上がった。
 震える膝を真っ直ぐ伸ばすと、お腹から大量の血が溢れ、口からもごぼっと血を吐いた。
 それでも最後の力で、女の顔を見上げる。
 最後に、この女に見取られるなら、それでもいいと思いながら。
 女は涼しい顔で微笑を浮かべていた。

「呆れた。本当に立つなんて」
 気がつけば温かいベッドで寝ていた。
 お腹に包帯が巻かれ、適切な治療が施されている。
「あんたは?」
 ベッドで横になったまま、マシューが聞いた。
「あなたの同業者よ」
 同じオスティアの密偵ということか。
「すまねえ。ドジ踏んじまった」
「いいのよ」
 言って、女はクスッと微笑む。それまでのすました顔が嘘のように。
 こんな顔も出来るのか、とマシューは何故か不思議に思った。
「少し見直したわ。あんな大怪我で立つなんて」
 あんたが立たせたんじゃねえか。と言いたい代わりに、
「俺はマシュー。あんたは?」
「先に名乗るなんて礼儀正しいのね」
 顔を隠す赤毛の髪を揺らして女が名乗る。
「レイラよ。以後お見知りおきを」
 元のすました表情になってレイラも名乗る。
 その表情もいい、とマシューは思った。どんな顔も素直なレイラに思えたから。

 そうして二人は出会った。
235烈火マシュー×レイラ死姦SS:2006/04/25(火) 20:38:54 ID:CRK6Wspk
 再会はいつも突然だった。

「レイラじゃねーか!」
「マシュー……、久しぶり」
 リキア同盟の一つキアラン城。そこで思いがけず二人は出会った。
 マシューは侯弟ヘクトルの御供、レイラは黒い牙≠フ内偵のお仕事の途中。
 いつもすました表情のレイラが、マシューの姿を見たときだけは柔らかくなる。
 ほんの一瞬の変化だったが、それがマシューには嬉しかった。
 すぐさまキアラン城の暗がりに引きずり込んで、束の間の再会に浸る。
「どうしたんだ? また、やばい仕事か?」
「密偵の仕事に、やばくないものなんてないんじゃない?」
「まあな」と言い、マシューはレイラの細い腰に手を回して抱きしめ、唇をふさいだ。
 レイラも目を閉じてマシューを受け入れ、自ら唇を突き出す。
 唇の粘膜が触れ合い、唾液が混ざり、密接に抱き合った体をまさぐり合う。
 この一瞬だけでも、一つになろうとするかのように。
 長い長いキスを終え、ハァと息をついて口を離すと、唾液が二人の口を結んでいた。
「……それで、その仕事はどれだけかかりそうなんだ?」
「目的はあなたたちと一緒。フェレ侯の救出よ。だから……上手くいけば、オスティアには同じ頃には戻れるわ」
 マシューが御供をしている侯弟ヘクトルは、親友のエリウッドの父親探しの旅に協力していた。
 それに関係しているのがレイラが今、内部に潜入している黒い牙=B
 失踪したエリウッドの父親フェレ侯爵エルバートが、魔の島ヴァロールに居るという情報をもたらしたのも、彼女である。
 全てが解決すれば、レイラもマシューたちと一緒に戻れるはずだ。
「本当か!? じゃ、俺の故郷に来いよ」
「マシューの生まれたところに? 何故?」
 唐突な言葉に、さすがのレイラも意図が呑み込めない。
「……家族に紹介する」
「! マシュー……」
 家族に紹介する。それではまるで……。
 マシューの顔から普段の飄々とした笑顔は消えていた。いつになく真摯な表情で、レイラを見つめている。
 レイラもまたいつものすました表情ではなく、ちょっとだけ紅い頬でマシューの視線を受け止めた。
けれど視線を逸らす事はしない。
 彼の言葉、視線を受け止めて、ただ頬を紅く染める。凄腕の密偵には似合わない、ただの女の表情。
 そんな顔もいい、とマシューは再び口を重ねる。
 口を合わせ、今度は舌まで絡める。
 マシューの手が服の上から伸びて胸をまさぐった。
「ん……」
 腕の中でレイラが身悶える。その反応をマシューは愉しんだ。
 服の上からでも、レイラの乳房は柔らかく、しっかりと指が食い込んだ。
 太股を擦り合わせ、脚と脚を絡める。緊張が伝わってきて、相手にも伝えた。
 しかし、それ以上する余裕は無かった。
 口を離し、体を名残惜しそうに離し、マシューはいつもの飄々とした顔になる。
「ハハ、じゃっ、そーゆーこったから! またな」
 くるりと背を向け、マシューはさっさといなくなってしまう。
 それが照れ隠しだと分かっていたが、
「……相変わらず、勝手な男ね。人の返事も聞かないで」
 ぺろっと唇を舐め、レイラは微笑を浮かべた。

 それが二人の最後の再会。生きているときの。
236烈火マシュー×レイラ死姦SS:2006/04/25(火) 20:40:09 ID:CRK6Wspk
 別れはあまりにも突然に。そしてそれは永遠の別れ。

 レイラの情報を元にして、魔の島ヴァロールに上陸した一行。
 フェレ候公子エリウッド、オスティア侯弟ヘクトル、キアラン候公女リンディと、それぞれの家臣を中心にした一行である。
もちろんマシューも付き従っていた。
 魔の島の鬱蒼と茂った樹海を進んでいると、木にもたれる人影を発見する。
「レイラじゃねーか! お前よくここに来れたな!」
 自国の密偵に気付き、ヘクトルが鷹揚に声をかける。
 だが返事は無い。
「……様子が変だ。レイラ? レイ……」
 近づいて誰もが気付いた。
 木にもたれかかったレイラ。その肌は生気のない青ざめた色。唇も青ざめ、開かれたままの瞳に光は無い。
 口の端からは一筋の赤い血が流れ、固まっていた。
「……死んでる……?」
 誰かがポツリと漏らし、全員がその事実を認識した。させられた。
「……ウソだろ。うちの密偵の中でも、1,2を争う実力者なんだぞ、レイラは……」
 まだ信じたくない、認めたくないようにヘクトルが呆然と呟く。
だが彼も理性では理解していた。
 レイラはもう死んだのだと。

 ヘクトルにとってレイラは部下の一人でしかない。他の者にとっても、同僚か、全く知らない赤の他人だった。
 しかしマシューにとっては……
 冷たく動かなくなったレイラを、マシューは跪いてじっと抱える。
 開かれたままの瞳を閉じ、口から流れた血を拭い、死に顔を奇麗にしてやる。
「……すまねぇ、マシュー……」
 ヘクトルが声をかける。いや、それしか声がかけられなかった。
「……なんで、若様が謝るんですか。レイラは仕事でドジった。
 ……それだけのことですよ」
 背中を向けたマシューの肩は震えていた。それでも声はしっかりしている。
「マシュー……。レイラは君の…」
「……この仕事が終わったら、足を洗わせようと思ってたんですけど……。
 間に合いませんでしたね。ははは」
 力なくマシューの空笑いが響く。
 この仕事が終わったら、レイラを家族に紹介して、そして……。
 マシューの夢見ていた幸せは、腕の中の冷たい遺体と共に砕けて散った。
あの日の約束も共に。

 冷たくなったレイラを、マシューはしっかりと抱きかかえて立ち上がる。
「……若様! 俺、ちょっと抜けていいですか?
 ……こいつ、弔ってやんねーと……」
「……ああ」
 短く答えたヘクトルの声は震えていた。手が固く握り締められている。
 許可を貰い、レイラの遺体を抱え、マシューは樹海の中に進んで行く。
 レイラを抱えたマシューには、何の表情も無かった。
 他にも一緒に行こうとするものを、エリウッドが止めた。
「……二人きりにしてあげよう。
 今の僕らにできるのは……そんなことしか……」
 愛する人を失うのがどんな気持ちか。今のエリウッドには分からなかった。
 理性では理解しても、その感情は当人にしか理解できない。
 一同が見送る中、マシューはレイラと二人きりの最後の時間を過ごす為に樹海の中へ消えて行く。
 皆の前でマシューが泣く事は最後まで無かった。
237烈火マシュー×レイラ死姦SS:2006/04/25(火) 20:41:28 ID:CRK6Wspk
「お前……こんなに軽かったんだな」
 冷たくなったレイラを抱え、マシューは淡々と進む。
 抱えたレイラはあまりに軽く、そして冷たく。
 進んで行く内に、その遺体にぽつりぽつりと水が落ちる。
「ちくしょう……前が見えねえや」
 それでもしっかりと前に進んで行く。
 皆の前では堪えていた涙が、後から後から溢れていた。
「レイラ……レイラ……」
 今までのレイラとの思い出が回想される。
 
 春に、桜の木の下で、死体を埋めるついでに愛を確かめあったあの日。
 夏に、無人島に漂流して、二人だけで過ごしたあの日々。
 秋に、地底帝国で、二人だけで冒険したあの日々。
 冬に、雪山で遭難して、二人で暖めあったあの日。

 レイラの声を、
 レイラの笑顔。
 奪われた在りし日の全てが懐かしく、涙となって出る。
 思い出となるにはあまりに早過ぎて、唐突だった。
 もっと、もっともっと、二人で思い出をい作りたかった。
 その想いも涙となって零れ落ち、冷たくなったレイラに降り注ぐ。

 やがてマシューは樹海を抜け、海の見える小高い丘に着いた。
 丘の下では波がぶつかり、荒い海が見える。
「海の見える丘、か」
 そこで草の上に、そっとレイラを降ろした。
「ここなら、お前もいいよな」
 そしてまた思い出す。
「お前、海の見える丘に住みたいなんて言って……」

「なあレイラ」
「何?」
「お前、なんで密偵なんてやってるんだ?」
「いきなりね」
「ああ、いきなりだ」
「気になる?」
「ああ」
「私ね、ちっちゃい頃から夢だったのよ」
「夢?」
「海の見る小さな丘の上に家を建てるの。
 そこでは、私の大好きな人と、子供達がいてね。
 みんなで仲良く暮らして……」
「そうか。良い夢だな」
「笑わないの?」
「笑うもんか……。叶うといいな」
「叶えてくれるんじゃないの?」
「そうだな……」
 ベッドの上でマシューとレイラは口を重ね、また肌を重ねていく。

 かつての情事を思い出し、マシューはふと股間が膨れるのを感じた。
「こんな時に……」
 死体を前に勃起してしまう自分がどうしようもなく可笑しかった。
「これで、最後だもんな」
 そして海の見える小高い丘の上で―
 マシューは最後のレイラとの愛の営みを行う。
238烈火マシュー×レイラ死姦SS:2006/04/25(火) 20:42:26 ID:CRK6Wspk
「おかえりなさい」
 海の見える小高い丘。そこにある小さな可愛らしい家に入ると、愛する女が待っていた。
 ぽかんと口を開けるマシューに、レイラは苦笑を浮かべる。
「どうしたのよ。ボーッと突っ立って」
「ああ、いや」
 マシューは我に帰ると、いきなりレイラを抱き寄せ、ちゅぅと口付け。
「ああん、もう」
と口では言ったものの、レイラは自らもまた口を重ねていった。
 レイラの唇を亜青く冷たく、そして固かった。その体も。
「どうしたレイラ。体が冷たいぞ」
「マシューが暖めてくれるんでしょ?」
「そうだな」
 よっとレイラを抱え、寝室に運ぶ。愛の巣へ。
 抱きかかえたレイラはやっぱり冷たくて。そして軽かった。
 ベッドへ降ろすと、レイラは悪戯っぽく笑う。
「ねえ。脱がして」
「しょうがないな」
 一枚、一枚、丁寧に服を脱がし、下穿きまでマシューが脱がしていく。
「これは記念だ」とパンツは服の中にしまった。
 そしてレイラの裸体を見る。
 均整の取れたしなやかな肢体。細身だが、胸はしっかりと豊かに膨らみ、腰はくびれていた。
そのメリハリのある裸身は、何度見てもマシューは虜にする。
 だが―
「なんだか青白くないか」
 いつもは生気に満ちた肌が、今日に限って青白い。
「もう。言わないで」
 じっと横たわったままレイラが口を尖らせる。
「すまんすまん」
 そしてマシューもまた服を脱ぐ。パンツを脱ぐと、勢いよく勃起したペニスが飛び出した。
「ふふ。もうこんなにしちゃって」
 レイラの手がそこに触れる。その手は冷たかった。
「こいつ」
 手を払いのけ、マシューはしっかりとレイラの裸を抱きしめる。
「あ……」
 レイラの声が漏れる。だが息はしない。
 そしてレイラの冷たい体を、マシューは必死に抱きしめて暖めた。
 普段は柔らかい体が、今日だけはやけに固い。胸もしぼんだように弾力を失い、手で触れても固いままだった。
「レイラ」
 それでもマシューはしゃぶりつくようにレイラを愛する。
 冷たく首にキスして吸い、乳首を吸った。蒼ざめた乳首は、氷のように無味無臭だった。
ただ水っぽい。
 それでもマシューは乳を吸う。赤ん坊のように。
 赤ちゃんが、母親が死んだのに気付かず、乳を求めるように。
 ただおっぱいにしゃぶり、こねまわし、吸った。
「……」
 レイラはもう何も反応しない。ただ横たわったまま、瞳を閉じている。息もしないで。
 どんなに胸を愛撫しても、レイラは冷たいまま。手に触れるレイラの胸の冷たさに、マシューはぞっとなった。
 だが嫌悪感はない。
 愛するレイラには違いないから。
239烈火マシュー×レイラ死姦SS:2006/04/25(火) 20:43:49 ID:CRK6Wspk
 冷たい胸に何度もキスして、マシューはだらんと脱力した脚を広げさせた。
レイラの体に全く力は入っていない。マシューが動かさないと動こうともしなかった。
 何も言わず、何も動かないレイラの股間を、マシューは覗き込む。
 いつもは紅く色付秘肉も、青く固く閉じたままだった。
 指で触れても、少しも濡れていない。なんだか腐臭がするが気にしない。
「レイラ。いれるよ」
 一声かけてマシューは腰を割り込ませ、力を籠める。
 凍りついた肉のように固い肉の割れ目に、暖かい肉棒を突き刺す。
「ぐうぅ……!」
 先端に、冷たい氷のような感触。だが気にせず突き進む。
「うっ。うっ」
 無理矢理進入したレイラの膣は、固く冷たかった。敏感な肉棒にヒリヒリと痛みが走る。
 それでも腰を上下左右に振りまわして、レイラの膣内をかき回した。
 一方的なピストン運動に、レイラの裸が体の下で揺れる。
「レイラ……」
 体の下で揺れ動くレイラが何故か嬉しかった。自然にこぼれた涙がレイラの頬を揺らす。
 熱くなるペニスが、レイラの冷たい体内をも暖める。だがすぐに冷えて、また冷たくなった。
「はぁ、はぁ」
 荒い息がマシューから漏れる。汗がレイラにも伝わっていく。
 だがレイラは少しも息をせず、汗もかかなかった。
 やがて、マシューの頭の中で閃光が生じる。
「くうぅ!」
 突き出した肉棒より、欲望の白い液が放たれ、力無いレイラの体内に注がれ、そして太股まで流れ落ちた。

「レイラ……」
 半分妄想の混じった行為が終わり、マシューはレイラの死体からモノを引き抜く。
 その青い死顔を見下ろし、青い唇にキスした。固く青い唇に。
 そして泣いた。

 一人で穴を掘り、レイラの赤い髪を一房切って遺髪とし、パンツと共に大事にしまった。
「さようなら、レイラ」
 涙でくちゃくちゃになった顔で、穴にレイラを横たえ、埋める。
「いや。またな」
 俺がそこまで行くまで待っててくれ。
 最後に木の棒を組み合わせ、簡単な墓とした。
「なあ、レイラ……。これでいいよな?」
 返事は無い。もう墓の下だから。
 そしてこの場にいないレイラ以外の者に語りかける。
「俺は絶対忘れない。今日という日を。
 そして絶対忘れさせねえ」
 その言葉は、レイラを殺した者、絶対の仇へと向けられていた。
「俺はお前を許さねえ。
 俺に負けて死ぬ時……レイラの名を思い出せ」
 レイラの墓の前でマシューは誓う。
 それは一生忘れてはいけない、永遠の誓い。決して諦めてはいけない誓い。
「俺は俺の一生を賭けて、お前を仕留める」
 マシューの瞳はまだ見ぬ仇への怒りに満ち満ちていた……。

 やがてマシューは、レイラを殺した仇と出会うことになる。
 その時、仇は敵ではなく味方だった。

(おしまい)
240名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 21:46:50 ID:sB/c/vOt
好きカプでシカーンはかなり痛いね
241名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 22:43:28 ID:/WHpm7YL
ああ、倫理観の無さを感じるな。
日本はどこへ向かっていくのか・・・
242名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 23:05:03 ID:IMmTPEbK
倫理観の無さを感じられる人間がいない国にはなってほしくないよな。

スレ的には死姦注意て注意書きもあるしOKなんだろう。
が、それでも一線越えてる場合には拒否反応が出るし
それがあるうちは道徳もかろうじて生きてると確認できる。
世代の違いがあるかもしれんと思うと鬱だが。
243名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 23:08:31 ID:sB/c/vOt
悲劇的な結末を迎えるカプだからこそ、生きていてシアワセな時の話が読みたかったなぁ…。 凹凹
244名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 00:06:29 ID:Z0a1EN3i
そもそも倫理観に触れるものを隔離しておくのがこの板の役目のひとつだと思うけど。

乙。それにしてもシカーンとはかなりの冒険だな。先に寸止めがあるだけに尚更。
245名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 12:47:23 ID:fC1Tljqx
切ない話にGJ
クレクレ君言われても構わん
続きを…ジャファニノなマシューの敵討ち話をキボンヌ。もしくはマシュセラなマシューが救われる話をキボンヌ
246名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 15:21:50 ID:63Cfofwd
マシュー…orz
今まであんまり気にならないキャラだったけど幸せになって欲しいな。
新しい彼女作ってとまで贅沢言わないからオスティアに仕えるなりなんなり彼を救う展開が欲しいところだ
247名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 19:33:21 ID:NVlPjTo6
>>245
そんな要望を出すと、外伝氏クオリティでマシューのニノ死姦とか書いてくれそうだ
248名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 20:20:17 ID:fC1Tljqx
確かに外伝氏が救いのある話を書くイメージはないな…
249名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 20:36:40 ID:D/pJT0yc
ディアドラでエロいの読みたいです
シグルドを死姦、みたいので誰かよろ
250名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 22:20:12 ID:SXKTaXj6
ファラフレイムがネックかな。どうしても死姦ならまず原形を留めさせる手段がないと。
251名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 22:31:43 ID:AhcCbvNC
デュランダルでうっかりヌッ殺されたニニアンの死体はどうしたっけ? 埋めた?
252名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 23:00:25 ID:lBCznObK
>>251

ブラミモンドが復活させましたよ
253名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 23:10:59 ID:yHvrRAlX
ブラミモンドが一晩でやってくれました。
254名無しさん@ピンキー:2006/04/26(水) 23:14:21 ID:lBCznObK
馬鹿野郎ーっ!!
エリウッド 誰を斬ってる!?
ふざけるなーっ!!
斬るなら私以外の竜を斬れ!!
何をやってる!?
255名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 16:12:36 ID:D9w1wC9N
月乙
256名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 21:33:40 ID:5AO2QPWp
まずは外伝氏、三日目氏GJ。
この板で倫理の話を見るとはおもわなんだ。
自分がこのスレの住人である時点であぶれ者なんだという認識はあるけれども

>倫理観の無さを感じられる人間がいない国にはなってほしくないよな
同感。
257名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 23:08:44 ID:HDZC1EaR
外伝氏乙
是非また書いてほしい
258外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/04/28(金) 16:35:38 ID:24pjeIHd
>>233-239烈火マシュー×レイラ死姦SSの続きで、
逆襲のマシュー×ニノSSを投下します。
259逆襲のマシュー×ニノSS:2006/04/28(金) 16:36:56 ID:24pjeIHd
「ニノ……。この戦いが終わったら二人で暮らそう……。
 お前のことは、俺が守る。……この命をかけて」
「うん。ずっと一緒に……。
 ジャファル、あたしのこと離さないで……。
 絶対、絶対……今度こそ約束だよ!」
 お互いの想いをぶつけあい、確認するジャファルのニノ。
 その二人を物陰からじっと見つめている人物がいた。いや、じっと睨んでいる。
 その瞳は、ジャファルへの怒りで燃えていた。
 マシュー。ジャファルに恋人を殺された男。
 彼とレイラもまた、戦いが終わったら二人で暮らすはずだった。
 その約束も、想いも、ジャファルが粉々に打ち砕き、散った。

 後にはただ憎しみだけが残される。

 魔の島ヴァロール。全てが始まり、全てが終わる場所。
 全ての元凶であるネルガルは倒され、竜の門は閉ざされた。
 全ては終わった。全てが終わったなら、後は清算が待っている。

「マシューさん、どこまで行くんですか?」
「ああ、もうちょっとだ」
 魔の島ヴァロールの樹海を、マシューとニノが二人だけで進んでいる。
 マシューはオスティアの密偵で、ニノは魔道士の少女。
 緑のショートヘアのとても可愛らしい少女だった。とても黒い牙≠フ元メンバーとは思えない。
 そして同じ黒い牙≠フ元メンバーで暗殺者のジャファルの恋人とは……。
「えへへ。ジャファルったら何の用だろう」
 戦い終わり、酒宴に浸る一行の中から、マシューはニノだけを連れ出して、樹海に案内していた。
 純情で人を疑う事を知らないニノを連れ出すのは簡単だった。
『ジャファルが呼んでいる』
 そう言っただけで、ニノはニコニコと笑顔で付いて来る。
 ジャファルにはセーラの相手を押し付けたので、しばらくは気付かれないだろう。
「なあ、ニノちゃん」
 前を進みながら、マシューがニノに訪ねる。いつもは飄々とした彼の笑顔は、今は凍りついていた。
 それを悟られない為に、ニノに背を向けている。
「ジャファルの事、好きなのか?」
「え……?」
 ニノは露骨に顔を赤らめ、指をもじもじと絡ませ、
「うん。好きだよ」
 正直に応える。
「そうか……。これから、二人で暮らすのか?」
「うん……。ジャファルね。あたしの事、ずっと守ってくれるんだって」
 マシューの肩がビクッと震える。だがニノは気付かない。
 やがて、樹海が晴れ、小高い丘に着いた。崖下で波がぶつかる、海の見える丘。
「ここだ」
とマシューは言ったものの、ジャファルの姿はない。
「あれ? ジャファルは?」
「すまんな」
 振り返ったマシューは、全ての表情というものが消えていた。
「ジャファルは居ない。嘘をついた」
 言って、丘に建てられた、組み合わせた木の棒に視線を向ける。
「見せたいものがあったんだ」
260逆襲のマシュー×ニノSS:2006/04/28(金) 16:37:49 ID:24pjeIHd
「見せたいもの……?」
 ニノも十字に組み合わせた木の棒を見る。
「誰かの……お墓?」
「ああ」
 頷いたマシューはとても寂しい顔をしていた。
 それでニノにも伝わった。ここにマシューの大切な人が眠っていると。
「レイラ……。この仕事が終わったら、家族に合わせると約束してた女だ」
「そうなんだ……」
 ニノは木のお墓の前に跪き、黙想して祈りを捧げる。
 そんなニノを、マシューは不思議そうに見ていた。
 だが彼もニノと同じように祈りを捧げ、一本の酒瓶を墓前に捧げる。
「レイラ。お前の好きだった酒だ」
 ちらっと覗き見たマシューの顔はとても穏やかで。ニノはなんだか胸が苦しくなった。
「あいつは、この島で死んだ。いや殺された」
「……」
 黙りこむニノの横で、マシューは淡々と語る。
「殺ったのは黒い牙≠フ暗殺者だ。誰か分かるか?」
 ビクッ、とニノの小さな体が震える。わなわなと唇が震え、目に見えて顔色が蒼ざめる。
「まさか……そんな…」それ以上、言葉にならないニノに、マシューが告げた。
「ジャファルだ。レイラの未来を奪ったのは」
 そしてマシューは立ち上がり、膝を落としたままのニノを見下ろす。冷たく。
「ニノちゃんに恨みはないが……」
 腰に下げた愛用の剣を抜く。
「……」
 ニノはお墓にそうしたように、両手を組んで目を閉じた。
「うん……いいよ」
「なに?」
 意外な言葉に、マシューに初めて動揺が浮かぶ。
「それでマシューの気が済むなら。あたしを好きにすればいいよ。
 あたし抵抗しないから、楽にやれるよ。
 でも……お願い。ジャファルだけは許してくれないかな。お願い……だから」
 マシューは目を見張った。
 この少女は『許せ』というのだ。自分の命と引き換えに。
 動揺したままマシューはレイラの墓を見る。
「……なあ、レイラ…。
 本当に……これで良かったのか?
 これが……お前の望んでることなのか?」
 マシューは決心が急に鈍るのを感じていた。
 レイラを殺したジャファルを殺す。
 その為なら、何だってするつもりだった。
 例え無垢な少女を手にかけてでも。
「これじゃ……俺、道化じゃねえか…」
 だが決めなければならない。
 最初の予定通り、ニノを餌にしてジャファルを殺すか。
 あるいは、別の復讐方法を模索するか。
 それとも……全てを許すか。

 どうする? マシュー?
 どうすればいい? レイラ。

 レイラの墓を見つめ、マシューは悩んだ。ほんの少しだけ。
 そして決断する。
 許すか許さないか。
 殺すか殺さないか。
261逆襲のマシュー×ニノSS:2006/04/28(金) 16:38:47 ID:24pjeIHd
 日が西に傾き夕日になる。赤い陽光に照らされ、丘も墓も赤く染まっていた。
 そしてマシューの目の前のニノも真っ赤に染まっている。
 マシューが手に握る剣も真っ赤に染まっていた。

「ふっ……」

 小さく自嘲の笑みを浮かべ、マシューは剣を捨てた。
「安心しろニノちゃん。ジャファルは殺さない。もちろんニノちゃんも」
「えっ?」
 目を開けたニノの目は、驚きと喜びに満ち。
「それじゃ……」
「ああ。復讐なんかしたって、レイラは戻ってこないし……それにあいつも喜ばないさ」
 そうだよなレイラ。マシューはレイラの墓を眩しく見つめた。
 そして幼いニノに、生前のレイラの姿を重ねる。
「その代わり、ニノちゃんに頼みがある」
「うん。いいよ。あたし何でもする!」
 満面の笑顔で言うニノに、マシューは口の端を歪めた。悪戯っ子の笑み。
「俺の家族に会ってくれないか?」
「……え?」
 ニノ、目が点。
「レイラと約束してたんだ。家族に会わせるって。でも無理になっちまった……」墓を見つめ、「ジャファルが殺したから」
「う、うん……」
 マシューの痛みは何となく分かる。自分もジャファルと約束したから。二人で暮らそうと。
 そして思い至った。暗殺者ジャファルは今まで、そういった人達の想いも消してきたことを。
「だからさ。代わりにニノちゃんが俺の彼女になってくれないか」
 はっきり『彼女になれ』というマシューに、ニノは引いた。一歩だけ。
 それはジャファルの「一緒に暮らそう」という約束を反故にする事。
 
 でも―

 でもでも。
「本当に、ジャファルを許してくれるの?」
「ああ」
 レイラの墓を見たまま、マシューが素っ気無く呟く。自分でも馬鹿な事をしてると蔑みながら。

 ジャファルが奪った未来。マシューとレイラの幸せな未来。

 その代わりに自分がなれるなら。
「うん……いいよ」
 ニノは小さく頷いた。その大きな目には涙が溢れている。
「あたし……マシューの…」
 それ以上は涙で声にならない。
「俺の恋人になるか?」
「……うん」
 泣き顔でニノが頷く。
「俺と一緒に暮らして、結婚するか?」
「……うん」
 涙が頬を伝った。
「俺の子供を産むか?」
「………うん」
 そしてニノはマシューの女になった。
262逆襲のマシュー×ニノSS:2006/04/28(金) 16:39:49 ID:24pjeIHd
「だったら、ここで契りを交わしてもらう。いいな」
 レイラの墓の前で、マシューはニノの肩に手を置く。その肩は震え、見下ろす目は涙はこぼれていた。
「ニノ。今日からお前は……」
「俺の女だ」
 そっと口を重ねる。
 軽く唇を合わせただけのキス。
 ニノの口はふわふわと軽く、綿菓子のように甘かった。
「あ……」
 紅くなったニノの頬を、さらに涙が伝い落ちる。
「なんだ。キスも初めてか」
 ニノ無言で頷く。
「しょうがないな。ジャファルはまだ何もしてないのか」
 なら好都合だ。これから仕込めばいい。
「ニノ。服を脱げ」
「え?」
 突然のマシューの言葉に、ニノは何の事だか分からなかった。
「脱いで……どうするの?」
「どうするって……」
 今度はマシューが驚いた。ニノは本当に何も知らないらしい。
「しょうがねえな」
とは言ったものの、目は笑っている。これから、この無垢な少女を俺色に染め上げる、開発していく悦びに。
「ニノちゃん、愛し合う男と女がどうするか、分かるか」
「え……と」
 ニノは目を逸らして、指をもじもじと絡め、
「お話したり、手を繋いだり、その、キスしたり……」
「ふふ……」
 純情な少女らしい発想に、マシューはつい頬が緩んだ。
 そしてちくっと胸が痛んだ。こんなにも純粋な少女をこの手で女にする事に。
「あー……。それは子供のうちだけの事だな。大人になったら、もっとイロイロするもんだ」
「イロイロ?」
「ああ」
 あたしが大人だったら、ジャファルともっとイロイロしてたんだろうか。
ふとニノはジャファルのことを考え、頭を振った。彼の事を考えると、胸が痛むから。
「よし。それじゃあまずは服を脱ぐんだ」
「ここで?」
 さすがにこんな外で裸になるのは躊躇われる。だがマシューは構わずに、マントを脱いでいた。
「俺とレイラも、外でよくやってたさ」
 レイラは野外プレイが好きだったな、とマシューは懐かしく思い出す。
「う、うん……」
 とりあえずマントを取るが、そこで手が止まってしまった。
 マシューはと見れば、自分のマントを地面に広げている。その上で何かするつもりだろうか。
 そして上着を脱いで意外に逞しいしなやかな上半身を晒し、さらにズボンまで手をかける。
「きゃっ」
 ニノはつい顔を背けた。マシューはその反応を楽しむようにパンツまで一気に脱ぐ。
 ニノも男のモノを見るのは初めてではない。ジャファルのモノは見たことはないが、義兄弟のリーガス兄弟のモノはよく見ていた。
 ロイドもライナスも、義理ながらニノを大事な妹として扱った。だから性器を見せることはあっても、挿入する事は無かった。
263逆襲のマシュー×ニノSS:2006/04/28(金) 16:40:41 ID:24pjeIHd
「わー……」
 指で真っ赤になった顔を隠し、ニノは恐る恐る指の合間からそこを見てみる。
 腰からぶらぶらとぶら下がるマシューのちんこ。なんだか可愛らしい。

(ロイド兄ちゃんやライナス兄ちゃんのより小さい……)

 それがニノの、マシューのモノの感想だった。
「どうしたニノ。そのままでいいのか?」
 ニノを内心を知らず、マシューは飄々とした笑顔で近づく。
「なんなら脱がしてやろうか?」
 マシューの手がニノの短いスカートの中に伸びる。
「きゃっ」
 スカートを抑えた時にはもう遅い。手はしっかりとニノの白いカボチャパンツを脱がしていた。
 盗賊ならではの一瞬の早業にニノは目を見張る。
「やっぱお子様だな」
 言って、手にしたカボチャパンツを鼻に寄せて匂いを嗅ぐ。しょんべん臭い。
「やっ。返して」
 溜まらずニノは手を伸ばすが、その手を逆に掴まれた。
「今度は上だ」
 そしてあっという間に青色のブラウスも脱がしてしまう。少しも破らずに。
 気がつけば、ニノはミニスカートにブーツだけという格好になっていた。
「いやっ」
 男女の行為は知らなくても恥じらいはあるのか。ニノは小さな手で小さな胸を隠す。
「ふむ」
 これもなかなかいい。とマシューは思った。完全に脱がすよりも、ミニスカートにブーツだけとはなかなか風情がある。
「ほら」
 そして胸を隠すニノの小さな体を抱える。
「あっ」
 ニノの体は柔らかく、そして暖かかった。勢いで押し倒しそうなのを我慢して、マントの上にそっと下ろす。
「あっ……」
 胸を隠したままお尻を着いて地面に座るニノに、マシューは己の腰を突き出す。
 その股間の肉棒は、すでに鋭く勃起している。これから行われる情事への興奮に。
 涙目で小さく震えるニノに、マシューは冷たく言い放った。
「しゃぶれ」
「え?」
「俺のちんこを口に入れてしゃぶるんだ」
「こ、これを?」
 ニノは改めてジャファルのそこをちらっと見る。
 陰毛に覆われた肉の棒。さっきと違い、斜め上に向かってそそり立ち、なんだか脈動している。
 ちょっと不気味。
「なんで……そんなことするの?」
「俺が気持ちいいからだ」
「気持ちいい?」
 分かってないニノに、マシューは親切に説明してやる。
「女は好きな男のちんこをしゃぶるもんだ。……レイラもそうしてくれた」
 マシューはレイラの墓に目をやる。
 そう言われればニノは従うしかなかった。
 ニノはレイラの代わりだから。
「うん……あたし、がんばるよ」
264逆襲のマシュー×ニノSS:2006/04/28(金) 16:41:34 ID:24pjeIHd
「うーん……」
 薄ーくだけ目を開け、なるべく見ないようにしながら、ニノはその肉棒に口を寄せた。
「歯を立てるなよ」
「うん……」
 そして思い切って口を寄せる。先端の赤い身に。
 その途端、触れた肉棒がぷらんぷらんと揺れた。
「きゃっ」
 ニノは溜まらず顔を背ける。それにちょっとだけ触れたけど何だか苦い。
「しっかりしゃぶれ。……ジャファルを許してほしいんだろう?」
 卑怯だな、と自分でも思いつつジャファルの名を出す。
「う、うん」
 するとニノは従順にペニスへと顔を寄せる。
 動かないようにしっかりと両手で押さえる。怖がってあんまり力は入ってないが、そのすべすべの手の感触だけでマシューはイキそうだった。
「ん……」
 目をつむって、生臭い男のソーセージを思い切って口に含む。
 そう。これはただのソーセージ。そう思う事にした。
「ほう…」
 小さなニノの口は柔らかく暖かく。まさに膣に挿入するのと同じ、いやそれ以上の快感だった。
軽く触れる歯の感触さえ、脳天にビリッと痺れる。
「いいぞ」
 ニノの緑を髪を押さえるように撫で、マシューは動きそうになる腰を全力で抑える。
 そう。これは儀式だ。ニノを確かにモノにする為の。
 口での奉仕は、肉体的な結びつきよりも、精神的な服従感を与えてくれる。
この女を確かにモノにしたという実感を。
「んん……」
 口いっぱいに生臭い肉棒を咥えたまま、ニノもまた動けなくなってしまった。なんだか息苦しい。
 ニノの口はあまりに小さく、一杯に入れてもマシューのソーセージの半分も入っていない。だがその狭さが心地よい。
「そうだ。いいぞ」
 だがそれでも舌からの唾液が分身を包み、確かに濡れる感触を与えていた。
それだけでも心地いいが、やはり物足りない。
「そっちが動かないなら、勝手に使わせてもらう」
 言うと、とうとう我慢しきれなくなって腰を前後に動かす。
「んんぅ」
 一緒になってニノの顔も前後に揺さぶられ、口の中の肉棒に自然に刺激を与えていく。
 カチッカチッと白い歯が脈打つ分身にぶつかり、その度に脳天を痺れるような快感が走った。
「はぁはぁ、いいぞニノ。上手いじゃないか」
 ニノはほとんど何もしてない。ただ顔を揺さぶられ、口の中の肉棒を咥えているだけだ。
「この分ならすぐにレイラのように上手くなれるぞ」
 その名が、ニノの目から涙を落とさせた。行為ではない。
 ジャファルがレイラを殺した、その事だけがニノを苦しめていた。
 だから乱暴な行為も黙って耐える。

(ごめんなさい……レイラさん)

 ニノの口の中が唾液で一杯になり外に溢れ、マシューの分身もまた汁に包まれていた。
 そして分身もまた汁を放つ。
265逆襲のマシュー×ニノSS:2006/04/28(金) 16:42:37 ID:24pjeIHd
「いい子だ。その態度に免じて……口で受け止めろ!」
 どくっ。ニノの口内で欲望が爆発した。
「んんぐううぅ!」
 口一杯に白濁液が溢れ、ニノは口を離そうとしたがマシューに押さえ込まれ叶わない。
 ごぼっごぼっと喉の奥に濃い液体が流し込まれ、ニノは内臓が腐るような気持ち悪さを感じた。
汚水を直接流し込まれるような気味悪さ。
「ふー」
 ようやくマシューが短くも激しい射精を終え、手を離すと、ニノはぺっと口の中の肉棒を吐き捨て、オエーと吐いた。
 その可愛らしい口から、ゲロのように白濁液がこぼれ落ちる。
「なにこれー。にがーい」
 涙目で吐き続けるニノに、マシューは笑いながら、
「知らないのか。これが精液だよ。赤ちゃんの種」
「へ?」
「これが女のお腹の中に入って、赤ちゃんが出来るんだ」
「赤ちゃん……」
 その白濁液で白く汚れたお腹をさすり、ニノは呆然と呟く。
 白く小さなお腹。このお腹にもいずれ新たな命が宿るのだろうか。
「まあ、絶対じゃないけどな」
 呆然とヘタレ込み、お腹を押さえるニノを見下ろし、マシューは出したばかりの欲望が、再び頭をもたげるのを感じた。

 顔を下げ、ニノの口にキスする。
「あっ」
 そして白濁液を舐め取り、口の中まで舌を入れて嘗め回した。掃除するかのように。
「んふぅ」
 ニノの顔が嫌悪に歪む。だが抵抗はしない。
 ぺちゃぺちゃと口の中まで舐めて奇麗にしてやり、マシューは苦笑いを浮かべた。
「やっっぱ苦いわ、これ」
 そしてニノの華奢な裸身に目を映す。

 ニノの未成熟な薄い胸。淡く盛り上がっただけの乳房には、桜色の蕾が色付いている。
その乳首は、まだへっこんだままであった。
「さて。こっちはどうかな」
 しゃがみ、無遠慮にミニスカートの中に手を伸ばす。
「あっ」
 割れ目を直接触られ、ニノは紅い顔で声を上げた。だが、
「なんだ。まだ濡れてないじゃないか」
 ニノの秘肉は乾いたままであった。
 ザラザラとした薄い産毛の感触はするがそれだけ。
 フェラチオをしても感じないのは、知識も経験も発育もまだまだだからか。
「しょうがねえ」
「きゃっ」
 背後に回ると小さく丸まったニノの体を抱え、マシューは膝の上に乗せる。
「な、なに?」
 戸惑うニノに、マシューは背後から手を回して、抱きしめた。
 右手は小さな胸を覆い、左手はミニスカートの中に伸び、そして口で耳たぶを舐める。
「あっ……」
 同時に三箇所に愛撫を受け、ニノはマシューの膝の上で身を緊張させた。
 その緊張がマシューにもはっきり伝わる。
266逆襲のマシュー×ニノSS:2006/04/28(金) 16:43:43 ID:24pjeIHd
「安心しろ。気持ちよくするだけだ」
 言うと、右手が乳首をキュンと摘んで擦り上げ、左手は割れ目にそって指を走らせ、耳を甘噛みしてしゃぶった。
「あっ……やだ、あっ……なんかヘン。ジンジンするぅ」
 背後から抱く腕の中のニノが、びくっと脈動して反応する。
(いい匂いだ)
 緑の髪のお日様の匂いを嗅ぎながら、マシューは無垢な少女のウブな反応を愉しむ。
「やっ………あっ…。へん、なのにぃ。チクチクするぅ」
 はぁ、とニノは熱く甘い息を吐いた。
 乳首を捏ねながら、淡い乳房全体をも揉んでいく。小さな小さな胸が手の中で形を変え、赤くなり、そしてぷくっと乳首が尖った。
「…あっ……やだ、あ…どうしてぇ」
 涙目で喘ぐニノを正面から見れないのは残念だが、揺れる小さな白い背中も興味をそそられる。
「おっ。こっちも濡れてきたか。
 耳から口を離し、マシューはようやく濡れてきた秘所に集中した。
 しゅる、しゅると指でなぞる割れ目も、いつしか濡れそぼっていた。
「はああぁぁん……やだ、おなか、ジンジンしちゃう…」
 初めて感じる濡れるという感覚に、ニノは戸惑ってしまう。
 おしっこしたいようなムズムズする感覚よりも、もっと凄い感覚。
「へん……あたし、へんになっちゃうよぉ」
「ああ。変になっちゃいな」
 くり、と指を微かに入れて中をかき混ぜてみる。
「ひいいぃ!」
 腕の中で飛び跳ねるようなニノの反応の良さに、マシューは前準備を終わらせることにした。
 もっと開発してからでもいいが、そんなに時間があるわけでもない。
 紅い夕日は水平線にかかろうかとしていた。

 ニノの小さなお尻持ち上げて抱え、マシューはレイラの墓の前に降ろした。
「レイラの墓に手を置いて、お尻をこっちに向けるんだ」
「うん……」
 愛撫から解放されてホッとしたのも束の間、ニノは言われるまま木の棒を組み合わせた墓に手をつき、お尻をマシューに向ける。
「もっと高く」
 言いながら、自分でもニノの小さな丸いお尻を高く掲げさせる。
 ミニスカートの中の秘裂がはっきりと伺え、そこはしんみりと濡れていた。
 そして硬さを取り戻した分身を構える。
「いくぞ」
「え?」
 後ろを向いているニノには何が行われるか分かっていない。
 何も知らない分からないニノに、マシューはバックから肉棒を突き刺した。
「ひぎゃあああーっ!」
 レイラの墓にしがみつき、顔を上げてニノが絶叫を上げる。
 みし、みしと肉の壁を突き刺し、肉の棒が突き進む。
 裂けた割れ目からは血が滲んでいた。
「いたあぁ! いたいよおおぉ!!」
「見てろよレイラ」
 ニノが泣きながらしがみつく墓に、マシューは呼びかける。
「お前を殺した男の女を……俺が女にしてやる!」
 そして狭いニノの秘肉に、容赦なく深く埋め込んでいく。己の欲望を。
「ひぎゃああああああっ!!!」
 ニノの背中が仰け反る。その白い背中を愉しげな目で見ながら、奥へ奥へとマシューは進んだ」
「だめえええーっ! こわれちゃう! こわれちゃうよーっ!!」
267逆襲のマシュー×ニノSS:2006/04/28(金) 16:44:48 ID:24pjeIHd
 ニノの悲痛な叫びが、小高い丘に響く。沈む夕日の最後の光がマシューを照らした。
「おおっ! こわれちまいな!」
 そして辺りが暗闇に沈み―
「いやあああああああっ!!!」
 少女の悲鳴が絶叫へと変わる。
 無理矢理奥まで突き刺し、さらにマシューは容赦なく腰を振る。振り回す。
「だめええーっ! こわれる! こわれちゃう!
 あたしが、こわれちゃうよおおっ!」
 胎内からのきしむような激痛にニノは身をよじって泣き叫ぶ。レイラの墓にしがむ手にも力がこもる。
「はぁ、はぁ。レイラ」
 急速に分身に感じる締め付けに、マシューも視界が真っ白になっていた。
 レイラを抱く時に感じた高揚感、興奮。あの時の衝撃がありありと甦る。
「レイラ。レイラ」
 バックから突き立て、ただがむしゃらに腰を振る。幼いニノに、レイラにそうするように。
「はああっ! いたあああっ!」
 接合部からはさらに激しく血が出る。激しい摩擦にどこか擦り切れたのだろうか。
「レイラ!」
 頭にレイラの姿を思い浮かべ、マシューは果てた。
「いやあああっ!」
 胎内に注ぎ込まれる熱いほとばしりに、ニノは本能的に恐怖を覚えた。口で受けたときよりも熱い欲望の塊り。
「はああっ……! 赤ちゃん…できちゃうよおぉ…!?」
「そうだ。産めよ」
 絶頂で痺れた頭でマシューは最後まで注ぎ込み、ニノの腰を放した。
「ああっ……」
 墓にしがみついたまま倒れ込むように座ったニノの股間からは、血と白い液が溢れていた。
 そのニノに、背後からまた抱きつき、マシューが耳元で囁く。
 最後の仕上げだ。
「ジャファルが来たら、こう言えよ」

 日が完全に沈み、完全に暗闇に包まれた丘。
 そこに一人の黒装束の暗殺者が姿を現す。
 ジャファル。ニノと将来を誓い合った仲。そしてレイラを殺した男。
「よう。遅かったな」
 マシューもジャファルも夜目が利く。暗闇でも問題ない。
 そしてジャファルの目は、レイラの墓の前、抱き合うマシューとニノを映していた。
 どちらも全裸だ、座ったまま正面から抱き合い、口を合わせキスを繰り返し、下半身を合わせている。
しっかりと性器が合わさっているのまで、ジャファルの目は見ていた。
「貴様……」
「おおっと、勘違いするな。これは合意の上でだ。なあ、ニノ」
「……うん」
 マシューの腕の中で、ニノがこくんと頷く。
 合意の上での性交渉。即ち和姦だ。
「さあ、ニノ。ジャファルに、俺とお前の仲を説明してやれ」
「うん……」
 弱々しい声でニノは小さく呟く。
「ジャファル……あたしね。マシューの奥さんになるの」
 小さい声だが、はっきりとジャファルには聞こえていた。
「マシューと結婚して……子供を産むの」
268逆襲のマシュー×ニノSS:2006/04/28(金) 16:45:39 ID:24pjeIHd
 ニノの声は震えていた。だが言葉の内容ははっきり聞き取れる。
「そういうことだ。俺とニノは夫婦になる」
 よく言えたとばかり、マシューはニノの頭を撫でてやった。そしてレイラの墓に目をやり、
「お前が殺したレイラの代わりにな」
 ジャファルの目が、初めて大きく見開かれる。だがすぐに元に戻った。
「安心しろ。ニノは俺が幸せにしてやる。お前よりもな」
「そうか」とだけジャファルは言った。
 ニノが幸せになるなら、それでいい。
「そらニノ。ジャファルにお別れの挨拶だ」
「んっ……」
 マシューの腕の中で喘ぎ悶えながら、ニノはジャファルを見た。涙を流し続ける目で。
「さようなら……ジャファル…。もう、あたしの前に……あらわれないで…」
「分かった」
 ジャファルは背中を向け、
「さらばだニノ。幸せにな」
 音も無く暗闇の中に姿を消す。
 マシューに抱かれるニノの目から、大粒の涙がポロポロとこぼれた。

「わあああああああああああああぁぁぁぁぁーっ!!!」

(おしまい)
269名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 18:01:22 ID:MBFMc/k1
そうくると思った。ありがちな展開だな。
シナリオに無理があり過ぎて笑える
270名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 20:05:52 ID:JKB92yFe
いつかの
だからニノを犯した。
ヘクトル様俺は間違っているのですか?を文章化した奴だな
271名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 20:07:45 ID:YSfLGLZQ
ジャファニノ大好きなので激しく涙
しかしジャファルよ…諦め良すぎだべ? マシューに逆襲しろと言いたい。
つかして欲しい。
272名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 20:09:19 ID:VCW6cyY8
ジャfzルがニノの目の前でマシューをレイプすれば無問題
273名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 20:32:41 ID:YSfLGLZQ
真剣に答えるものなんだが801はマジ勘弁。 …三日目の人ならアリかもだが…
274名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 21:20:42 ID:MBFMc/k1
確かにジャファルは諦めが良すぎだな。
ニノの涙が見えてなかったんかい? という以前に、自分に恨みのあるマシューがニノを幸せにすると納得するのがおかしい。
あまりに痛い現実を前に逃げたと言えなくもないが、ニノが何より大事なジャファルが、ニノを見捨てるとはどうにも考えにくい。

ジャファル好きなのでそれが気になった。
275名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 21:35:07 ID:JKB92yFe
サレフは去れ腐という意味
276名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 22:08:34 ID:YSfLGLZQ
274>> 漏れもそう思うがあんまり細かく言うな。
好きな人で無いと分からん事はあるからな。
277名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 22:53:12 ID:T4kJ96Lr
>>273
ほのめかす程度だから文句が出ないわけで、流石にガチでやらかしたらやばいと思うぞ(つД`)

>>274
ニノが大事だという感情に気づいたからこそ、レイラを殺したことの衝撃がダイレクトに来たとか。
大事な存在が無かった頃のジャファルなら何も感じなかっただろうが、もうそうじゃないみたいだからな。
278名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 23:08:21 ID:YSfLGLZQ
なんかジャファニノエロSSが読みたくてムズムズしてきた。
279名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 09:10:31 ID:DZA4hwa5
エルニノ派の俺には無関係
280名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 09:46:26 ID:ZKoMUAXm
どうあがいても、駄作
281名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 09:49:38 ID:XUpKMBwZ
無関係なら黙ってろ
282名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 10:37:08 ID:ZKoMUAXm
外伝、名無しで乙
283名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 12:11:09 ID:1D8xBUWu
烈火は聖戦並みにカプ厨がうるさいな
とか
284名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 13:30:15 ID:tqhmMT2L
>>278

もっとムズムズするんだ、そうすれば書ける
285名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 18:12:06 ID:4Px2uG/J
>>280

確かに駄作。
286名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 19:26:26 ID:+6rbV9p7
外伝さんだって、一生懸命書いてるんです ><;

昔よりはよくなったとおもた
287名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 19:42:00 ID:XUpKMBwZ
個人的な意見でスマンが、和姦にしたのは失敗だったと思う。
「ん?」と首を傾げる所が多く、どうにも話に無理が出過ぎている観が否めない。逆に強姦なら話はまとまったのではないだろうか?
きっとキャラの性格や設定を軽んじてシュチュに走ってしまったんだろう。
正直残念に思う
288外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/04/29(土) 19:50:59 ID:z4OxxRHp
>>233-239烈火マシュー×レイラ死姦SSの続き2で、
ジャファル×大人ニノ死姦を投下します。
死姦注意
289ジャファル×大人ニノ死姦:2006/04/29(土) 19:52:07 ID:z4OxxRHp
「ニノ……。この戦いが終わったら二人で暮らそう……。
 お前のことは、俺が守る。……この命をかけて」
「うん。ずっと一緒に……。
 ジャファル、あたしのこと離さないで……。
 絶対、絶対……今度こそ約束だよ!」
 お互いの想いをぶつけあい、確認するジャファルのニノ。
 その二人を物陰からじっと見つめている人物がいた。いや、じっと睨んでいる。
 その瞳は、ジャファルへの怒りで燃えていた。
 マシュー。ジャファルに恋人を殺された男。
 彼とレイラもまた、戦いが終わったら二人で暮らすはずだった。
 その約束も、想いも、ジャファルが粉々に打ち砕き、散った。

 後にはただ憎しみだけが残される。

 魔の島ヴァロール。全てが始まり、全てが終わる場所。
 全ての元凶であるネルガルは倒され、竜の門は閉ざされた。
 全ては終わった。全てが終わったなら、後は清算が待っている。

「マシューさん、どこまで行くんですか?」
「ああ、もうちょっとだ」
 魔の島ヴァロールの樹海を、マシューとニノが二人だけで進んでいる。
 マシューはオスティアの密偵で、ニノは魔道士の少女。
 緑のショートヘアのとても可愛らしい少女だった。とても黒い牙≠フ元メンバーとは思えない。
 そして同じ黒い牙≠フ元メンバーで暗殺者のジャファルの恋人とは……。
「えへへ。ジャファルったら何の用だろう」
 戦い終わり、酒宴に浸る一行の中から、マシューはニノだけを連れ出して、樹海に案内していた。
 純情で人を疑う事を知らないニノを連れ出すのは簡単だった。
『ジャファルが呼んでいる』
 そう言っただけで、ニノはニコニコと笑顔で付いて来る。
 ジャファルにはセーラの相手を押し付けたので、しばらくは気付かれないだろう。多分。
「なあ、ニノちゃん」
 前を進みながら、マシューがニノに訪ねる。いつもは飄々とした彼の笑顔は、今は凍りついていた。
 それを悟られない為に、ニノに背を向けている。
「ジャファルの事、好きなのか?」
「え……?」
 ニノは露骨に顔を赤らめ、指をもじもじと絡ませ、
「うん。好きだよ」
 正直に応える。
「そうか……。これから、二人で暮らすのか?」
「うん……。ジャファルね。あたしの事、ずっと守ってくれるんだって」
 マシューの肩がビクッと震える。だがニノは気付かない。
 やがて、樹海が晴れ、小高い丘に着いた。崖下で波がぶつかる、海の見える丘。
「ここだ」
とマシューは言ったものの、ジャファルの姿はない。
「あれ? ジャファルは?」
「すまんな」
 振り返ったマシューは、全ての表情というものが消えていた。
「ジャファルは居ない。嘘をついた」
 言って、丘に建てられた、組み合わせた木の棒に視線を向ける。
「見せたいものがあったんだ」
290ジャファル×大人ニノ死姦:2006/04/29(土) 19:53:01 ID:z4OxxRHp
「見せたいもの……?」
 ニノも十字に組み合わせた木の棒を見る。
「誰かの……お墓?」
「ああ」
 頷いたマシューはとても寂しい顔をしていた。
 それでニノにも伝わった。ここにマシューの大切な人が眠っていると。
「レイラ……。この仕事が終わったら、家族に合わせると約束してた女だ」
「そうなんだ……」
 ニノは木のお墓の前に跪き、黙想して祈りを捧げる。
 そんなニノを、マシューは不思議そうに見ていた。
 だが彼もニノと同じように祈りを捧げ、一本の酒瓶を墓前に捧げる。
「レイラ。お前の好きだった酒だ」
 ちらっと覗き見たマシューの顔はとても穏やかで。ニノはなんだか胸が苦しくなった。
「あいつは、この島で死んだ。いや殺された」
「……」
 黙りこむニノの横で、マシューは淡々と語る。
「殺ったのは黒い牙≠フ暗殺者だ。誰か分かるか?」
 ビクッ、とニノの小さな体が震える。わなわなと唇が震え、目に見えて顔色が蒼ざめる。
「まさか……そんな…」それ以上、言葉にならないニノに、マシューが告げた。
「ジャファルだ。レイラの未来を奪ったのは」
 そしてマシューは立ち上がり、膝を落としたままのニノを見下ろす。冷たく。
「ニノちゃんに恨みはないが……」
 腰に下げた愛用の剣を抜く。
「……」
 ニノはお墓にそうしたように、両手を組んで目を閉じた。
「うん……いいよ」
「なに?」
 意外な言葉に、マシューに初めて動揺が浮かぶ。
「それでマシューの気が済むなら。あたしを好きにすればいいよ。
 あたし抵抗しないから、楽にやれるよ。
 でも……お願い。ジャファルだけは許してくれないかな。お願い……だから」
 マシューは目を見張った。
 この少女は『許せ』というのだ。自分の命と引き換えに。
 動揺したままマシューはレイラの墓を見る。
「……なあ、レイラ…。
 本当に……これで良かったのか?
 これが……お前の望んでることなのか?」
 マシューは決心が急に鈍るのを感じていた。
 レイラを殺したジャファルを殺す。
 その為なら、何だってするつもりだった。
 例え無垢な少女を手にかけてでも。
「これじゃ……俺、道化じゃねえか…」
 だが決めなければならない。
 最初の予定通り、ニノを餌にしてジャファルを殺すか。
 あるいは、別の復讐方法を模索するか。
 それとも……全てを許すか。

 どうする? マシュー?
 どうすればいい? レイラ。

 レイラの墓を見つめ、マシューは悩んだ。ほんの少しだけ。
 そして決断する。
 許すか許さないか。
 殺すか殺さないか。
291ジャファル×大人ニノ死姦:2006/04/29(土) 19:54:11 ID:z4OxxRHp
 それから数年後。
「おかえりなさい」
 扉を開けると同時、笑顔で出迎えるニノに、ジャファルは何故だか戸惑ってしまった。
「あ、ああ……」
 そして今日のニノがやたら浮かれているのに気付く。
「どうしたんだ。何かあったか?」
「えへへ。あとで」
 はにかんだ笑みを見せるニノ。その仕草は少女の頃のまま。
 可憐な少女だったニノも、今や女になり、そして母親になっていた。
 奥の部屋から、おぎゃーおぎゃあーと泣き声が聞こえる。それも二つ。
「あー。はいはい」
 すぐさま奥の部屋に駆け込み、泣きじゃくる二人の赤子を抱っこ。
「おなかすいたのー? はい、ごはんねー」
 そして慣れた手つきで胸をはだけ、双子の男の赤ちゃんに胸を吸わせる。
 おっぱいが二つあるのは二人の赤ちゃんが一緒に飲めるように。
 後からついてきたジャファルは、そんなニノを不思議そうに見ていた。
 かつてはほぼぺったんこだった胸も、今では大きく膨らんでいる。
「もう、何見てるのよ」
「ああ、いや」
 何故か照れてしまうジャファルだった。見慣れた光景のはずなのに。
「ん……」
 ちゅーとおっぱいを勢いよく飲む双子を、ニノは愛しく見つめる。
「これからは……お母さんがいなくてもしっかり育つんですよ」

 何故かその日の夕食は豪勢だった。
 と言っても普段が質素だからそう感じるだけかもしれないが。
 子ヤギのステーキを選り分けながら、ニノが言う。
「あのね。今日、マシューさんが来たんだ」
 妻のいきなりの言葉に、ジャファルは瞬時固まった。それも一瞬。
「そうか」とだけジャファルは言った。
 約束の日が来た。それだけの事だ。
「ルゥとレイはね。あそこの孤児院が預かってくれるって」
「ニノ……?」
 だがそのニノの言葉に驚いた表情を作る。ニノと暮らし始めて身に付いた表情だ。
「言ったでしょ。ずっと一緒だって」
「しかし……」
 何か言いかけるジャファルを、ニノはキスで封じる。
 重ねた唇からは、さっき食べた肉の味がした。
「あたしを離さない。約束でしょ」
「分かった」
 頷いたジャファルは、しかし目を潤ませていた。これもニノと暮らして身に付いたものだ。
「すまんな。俺の罪にお前を巻き込んで」
「いいのよ。あたしが選んだ道だから」

 そして夕食を終え、赤ん坊二人を寝かしつけると、二人は一緒のベッドに入った。
「今日は最後だから……うんとして」
「分かった」
 ジャファルは一枚一枚ニノの衣服を脱がし、成熟した裸身を晒していく。
 大きくなった胸は、ジャファルの手にも余るほどだ。
 その乳房にしゃぶって、ジャファルは乳を吸った。赤子のように。
「もう」
 乳を吸うジャファルをニノは優しく抱きしめる。
 そしてジャファルはニノに(省略)。
292ジャファル×大人ニノ死姦:2006/04/29(土) 19:55:13 ID:z4OxxRHp
 翌日。
 ルゥとレイ、双子の赤ん坊を孤児院に預け、ジャファルは家に戻ってきた。
 数年をニノと、そして双子の息子と過ごした宝箱のような家。
「ただいま」
 だが返事はない。家の中はシンと静まり返っていた。
「ニノ……?」
 胸が高鳴る。まさかと思った。
 おくの寝室に飛び込み、ジャファルの両目から涙が溢れた。
 黒い牙≠フ暗殺者だった頃には考えられなかった事だ。
「ニノ…」
 昨日、激しく愛し合ったベッドの上、ニノは眠っていた。それは永遠の眠り。
 安らかな顔だった。
 静かに眼を閉じ、笑っている。祈るように胸の上で両手を組んでいた。

 暗殺者として育てられ、人殺しの道具として生きてきたジャファル。
 そのジャファルを人として生まれ変わらせてくれたのがニノだ。
 そして家族の温もりを教えてくれたのも。
 そのニノは今はもういない。
 ジャファルの暗殺者の業に巻き込んでしまったから。
「すまない……」
 それはニノ自身が望んだ事。
 かつての約束を守るために。
「すまない。ニノ」
 それでも泣かずにはいられなかった。
 涙がポツポツとニノの体に落ちる。
 そしてジャファルは服を脱ぎ全裸になると、またニノの服も脱がした。
 体にも傷はない。傷つけないように殺してくれたのだろう。
 笑顔なのも苦しまずに一瞬で殺されたからだろう。その事実にジャファルは安堵する。
苦しまずに逝けた事に。
「ニノ。俺も逝くぞ」
 だがその前に。最後の愛の行為を。生きた証を。
「奇麗だ。ニノ」
 本当にそう思う。
 生気を失い青白くなったニノ。その肌さえも美しかった。
 昨日そうしたように乳を吸う。硬く冷たい。もう乳は出ない。ただ水のような味がした。
 それでもジャファルは乳を吸う。そこに大切な大事なものがあるように。
 かつては柔らかく弾力に富んだふくよかな乳房も硬くしなびれ、胸の奥はゾッとするほど冷たかった。
 死体はこんなにも冷たいのか。
 それはジャファルにとって初めて知る驚きだった。そして己の罪深さを知る。
 大切な者を失う苦しみと悲しみ。それを教えてくれたのもニノだ。
 そうでなければ、ジャファルは人とはなれなかっただろう。
 だらんと力無い足を広げ、分身を無造作に突き入れる。
 初めての時は痛い痛いと泣き叫んだが、今は何も言わない。
 何度も体を重ね、回数を重ねる内に、二人とも慣れてきて、そして夢中になった。
 そうするうちに産まれたのがルゥとレイだ。大切な二人の宝物。
 ハァハァ、とジャファルは激しく腰を使い、汗をかく。
 だがニノは汗もかかず、ただベッドの上で揺さぶられ続けた。
 うっ、と唸り、ジャファルはニノの冷たい胎内で果てる。
「ニノ」
 泣きながら唇を重ねる。硬く冷たく蒼い唇に。昨日は柔らかった唇はもうない。
 そして泣いた。
293ジャファル×大人ニノ死姦:2006/04/29(土) 19:57:08 ID:z4OxxRHp
「終わったか」
 服を整え、ベッドの上のニノを再び安らかに横たえると、背後から声がかかった。
 マシューだ。かつて恋人をジャファルに殺された男。そしてニノを殺した男。
「俺はお前が来るのを待つつもりだったんだけどな。
 その子が、どうしてもって言うから」
 マシューもまたジャファルと同じ顔をしていた。
「分かってる」
 振り向いたジャファルはもう泣いていなかった。
「殺せ」
 もう何も思い残す事も未練も無い。そんな悟った顔だ。
 マシューは剣を抜き、もう一本をジャファルの前に放り投げる。
「俺からも頼みがある。
 俺を殺せ」
「分かった」
 ジャファルは剣を拾う。これが最後の殺し。

「レイラ。ようやくそっちに逝くぞ」
「ニノ。あの世でな」

 そして二人の男は、お互いの心臓を同時に刺し貫いた。

(おしまい)
294名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 19:59:54 ID:b1x0SFUv
馬鹿野郎ーっ!!
外伝 何を書いてる!?
ふざけるなーっ!!
書くなら死姦以外のジャンルで書け!!
何をやってる!?
295名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 20:02:31 ID:qyLI+zpB
ディアドラがシグルドを弛緩するシチュでよろ>293
296名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 20:23:01 ID:ZKoMUAXm
相も変わらず、駄作
297名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 20:31:16 ID:4Px2uG/J
GJ!! ジャファニノ萌え
>>290と291の間にどんなやり取りがあったのかスゲー気になる。
教えて外伝氏vv
298名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 21:13:12 ID:N1jkHd1J
なんていうか、外伝氏はやっぱり外伝の話を書いてこそだと思った。
299名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 21:14:58 ID:fJ+64BWv
すまんが作品投下するときもトリつけてもらえないだろうか
300名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 21:21:27 ID:ZKoMUAXm
>>299
同感
スレ読み返す時に目障りだからNG登録しておきたい
301名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 21:36:37 ID:XNS91YIN
グダグダうるさい奴だな。
302名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 22:01:56 ID:ZOkKtDzW
ダクダ煩い奴だな。マーティか?
303名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 22:30:11 ID:CSzyiWnv

     ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
⌒′ ̄( ・ω・)<皆仲良くなるように巻いてあげる
 UU ̄ U U   \_____
304名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 23:36:15 ID:/D17YDUn
>>299-300
IDかタイトルをNG登録すればトリが無くても弾けるぞ
305名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 23:41:39 ID:Fekr6IOc
マシュー×レイラ 1レス
ジャファル×ニノ (省略)

幾らなんでも、差がありすぎだろ……
306人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/04/30(日) 00:54:21 ID:BtC6Sp3d
Pacific saury of Meguro(1)

果てしなく続く、戦いの中で――――――

それは突然の出逢いだった。
初めて彼女の顔を見たとき、殺伐としたこの世界が、一面のお花畑に取って代わったような気がした。
大きくて、円らな瞳。白い素肌に、はっきりとした顔立ち。口紅をしていないのに、少女の唇は、赤くて、まるで昆虫たちを蜜に誘う花のようだ。
そして金色のブロンドの髪は、日光に照らされて輝いている。
それとは対照的に、男は切れ長の目に、やや面長の顔立ち。カラスの濡れ羽色といった表現がピッタリの髪。
顔色はあまり良くない。果てしない戦いに疲れ果てた、そんな表情。
そう、少女と男の関係は、まるで光と闇。
明るく輝く少女と、深遠なる暗い闇の男。

だが、光と闇は、切っても切れない関係――――――

光の陰には、必ず闇がある。そして、闇が出来るには、光は不可欠である。

男は少女に恋をした。
己とは正反対の少女。そしてそれは、未来へと果てしなく続く暗い闇に、一筋の光が差し込んだ瞬間。

307人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/04/30(日) 00:55:35 ID:BtC6Sp3d
Pacific saury of Meguro(2)

男の悲劇は、実の叔母に恋慕の情を抱いたことから始まった。

彼がまだ幼き日、突然戦争が始まった。
事の発端は、彼の国の領主の一人が、独断で隣国に攻め込んだ事に始まる。
そこで住民が虐殺されたことに、隣国は激しい怒りを示した。
男の父は、王子だった。そして、祖父が国王であった。
祖父は謝罪するべく、独断で攻め込んだ領主の首を取り、隣国へと出かけた。
だが、祖父は帰ってこず、父はやむなく戦うことに決めた。
その際、父の妹は、まだ幼いその男を連れて、城を脱出した。
この男さえ生きていれば、必ずや国は復興する。父の下した、悲壮なる決断。
それ以来、父との連絡は途絶え、唯一の庇護者は、叔母のみになった。
父の妹といっても、歳は離れていた。どちらかというと、男のほうに年齢は近かった。
そう、庇護者たる叔母も、この時点ではまだ少女だったのだ。
それ以来、男を守る為の、叔母のたった一人の戦いが始まった・・・・・・

そして、突然訪れた別れ・・・・・・バーハラの悲劇。

祖国の隠れ里に避難していた男は、それ以来、叔母の消息を聞くことはなかった。
後に遺されたのは、叔母の、二人の子供だけだった。
子供は、男と女だった。
まだ乳飲み子である二人。保護者が必要なのは、当然である。
悲しむ暇もなく、男は二人の子育てという戦いに駆り出されることになる。
その甲斐あって、二人はすくすくと育った。

「それにしても・・・・・・」
元気に走り回る少女を見て、男はふと呟いた。
本当に、叔母に似てきた。少女を見ると、男の心は、内心、穏やかではない。
身体を張って、自分を護ってくれた叔母に、本当にそっくりになった。そしてそれは、一般に、美人といわれる顔立ち。
美しく微笑む少女。そんな彼女を見ると、危うく保護者としての立場を忘れて、男として接してしまいそうになる。
年を重ねるごとに、その少女は、女を少しずつ開花させてきた。そして今では、立派に成長した。
(思い切って、告白してみようか)
叔母そっくりに成長した、美しき少女。従兄妹ではあるが、彼にはもはや、彼女しか見えない。
そう、男はあのお城を脱出したときからずっと、叔母の面影を追い求めていたのだ。
308人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/04/30(日) 00:56:39 ID:BtC6Sp3d
Pacific saury of Meguro(3)

だが、それは、突然の出逢いによって変わった。

叔母とは似ても似つかない、というか、叔母とはまったく正反対の少女。
金色の髪が光り輝く少女。漆黒の髪を持つ叔母とは、まったく逆。そして性格も、まるで正反対。
慎ましく、どこか影のあった叔母とは正反対の、底抜けに明るい、開けっぴろげな性格。
叔母を理想の女性としていた男にとって、それは衝撃的だった。
(俺は、こんなに暗いのに・・・)
男はそう思うが、少女はそんな男にも、明るい笑顔で接してくる。
(俺は、もしかして・・・・・・)
ふと男の脳裏に沸きあがった、一つの疑念。それを確かめるために、彼女と距離を置いてみると、心にポッカリ穴が開いたようだ。
そう、彼は、その少女に、恋をしたのだ。
少女は、毎日のように、男に纏わりついてくる。その行為から察するに、少女は、俺のことを好きなのだろうか?ふとそう考える。
男は思い切ってその少女に聞いてみた。すると少女は、白い頬をほんのり桜色に染めて囁く。
「あたしもね、シャナン様のこと、大好きだよ!」
そのままぎゅっと男に抱きつく。男はそんな彼女を抱きしめ返した。その瞬間、男の心の蟠りが、音を立てて崩れ去った。
叔母に対する、コンプレックス。その娘をずっと追っていたのも、結局は叔母の面影を追い求めていただけなのだ。
そのとき、彼は理解した。男は、叔母の娘を、単なる叔母の代用としてしか見ていなかったということを。
そんなのは、叔母に対しても、また叔母の娘に対しても、失礼だ。
それを気づかせてくれたのが、この金色の髪の、叔母とは似ても似つかない少女だった。
今、男は、生まれて初めて、叔母の呪縛を離れて、恋をした。
やはり、少女は、男にとっての光であった。闇に疲れ果てた男を導く、一筋の光・・・・・・
「あたしもね、シャナン様のそばだと、すっごく安心するんだ・・・・・・」
少女にとっても、男は安息の地であった。うるさいぐらいに激しい光を、穏やかに包み込む、安らぎの闇・・・・・・

両想い。
二人の心の間には、もはや紙一枚の隔たりもなかった。
俺の心が、即ち彼女の心。隆慶一郎曰く、『相手の視線で物を見ることが出来る、それが惚れるということではないか』。
(俺はパティ、そしてパティは俺)
まったく違った人生を歩んできた二人が、今、こうして初めて人生を共にする。もう、何の躊躇いもなく、男は少女に告白した。
「パティ、愛している。」
少女の小さな、しかし美しい身体を抱きしめると、彼女も何の抵抗もなく抱きついた。
たおやかに匂う、少女の身体・・・・・・
まだぎこちなさは残るけれども、正真正銘、女の身体である。
俺の全てを、お前に捧げる。その想いを込めて、男は少女の唇を吸った。

309人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/04/30(日) 00:57:45 ID:BtC6Sp3d
Pacific saury of Meguro(4)

剣戟や、魔法の轟音が飛び交う戦場。男は少女の手を引いて、その場を離れた。
(申し訳ない、セリス)
内心、男は所属する軍の指揮官に謝ったが、もうこの気持ちを押さえられない。
だが、指揮官は男の弟のような存在である。昔から寝食を共にしてきたし、おしめも替えてやったりもした仲。きっと許してくれるだろう。
戦闘の最中ではあるが、指揮官も男の動きに気づいていた。だが、特に咎めはしなかった。
(僕も、似たようなものだ)
指揮官が剣を振るう中、その指揮官の恋人が指揮官の股間から逸物を取り出し、しゃぶりついている。人のことは言えない。
魔剣ミストルティンを振るう騎士も、恋人を己の膝の上に乗せ、腰を振りながら戦っている。
しかし、それでいても、このセリス軍は、圧倒的な強さを誇った。瞬く間に、敵は全滅した。

男の目の前にいる少女は、短いスカートを穿いている。その下にあるショーツからは、汗とかすかなアンモニアの匂いが漂っていた。
男はショーツを下げると、その下にある少女の香り立つ秘部にそっと口づけした。
汗と尿の混じりあった匂い。そこは将来、男と少女の子供が産まれてくるに違いない場所。
「あ・・・いや・・・」
男がその場所を丁寧に舌でなぞると、少女は鼻にかかったような声で悶える。
ぬめる様な、生々しい感触・・・・・・男の舌が、少女のオンナを刺激すると、オンナは男の舌をやんわりと包み込んでくる。
「んん・・・んああ・・・」
少女は堪らずに、喘ぎ声を上げた。しかし、周りは戦場。その喘ぎ声は、他の音に紛れて、目立たない。
「シャ・・・ナンさ・・・ま・・・あんん・・・」
少女が男の名を口にすると、男は顔を上げて少女を見た。
「パティ、おいしいよ。」
それだけ告げると、男は再び少女の股間に顔を埋める。
男の舌の感触が、さらに少女のオンナを刺激する・・・・・・少女は、一心不乱にしゃぶりつく男の頭を押さえて、離さない。
「あああ!シャナンさまあ!気持ちいいよう!あああ!ああああ!」
少女の喘ぎ声は、もはや悲鳴に近かった。その間、少女の淫らな愛液が、男の口に流れ込んできている。
今、男は、少女を愛している。そして、少女の愛液は、次第に量を増やしていった。
もう、絶頂も近い。そして・・・・・・
「!!!」
大量の愛液が、一気に噴き出る。男の顔は、それによってびしょびしょに濡れてしまった。
少女はそのまま、崩れ落ちるように倒れこんでくる。男は、少女の身体をしっかりと抱きとめた。
「シャナン様・・・・・・大好き・・・・・・」
少女は荒い息をしながら、男に愛を囁く。
男は愛しそうに、少女を抱きしめた。
「パティ・・・・・・愛している・・・・・・」

310人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/04/30(日) 00:58:52 ID:BtC6Sp3d
Pacific saury of Meguro(5)

やがて、戦争は終わった。
自分たちの大勝利。やはり、愛の力は、悪の力よりも勝っていた。
「それではな、セリス。」
指揮官へ別れを告げ、祖国へと旅立つ男。その傍らには、少女がいる。
もはや、二人を阻む者は、誰もいない。男は、祖国に帰ったら、王となる。
二人の身分の違いという点においても、戦いの中で、少女がユングヴィ公爵家の姫であることが判明した。
王と、貴族の姫の結婚。その間に、身分の隔たりなど、あるわけもない。
民衆や家臣たちに、堂々と紹介できるのだ。その際、彼女の前歴に関しては、黙っておこう。男はそう思う。

そして、男と少女は、ついに結ばれた。この美しい姫との結婚。反対する者は、誰もいなかった。
領民の老若男女、身分を問わず、全ての者が、この王と姫の結婚を、祝福してくれている。
民衆の子供たちは、揃って口にする。
「いいなあ。僕もお姉ちゃんみたいな綺麗な人をお嫁さんにしたいなあ。」
すると、この気さくな花嫁は、その子のところに来て、そっと手を握って答える。
「大丈夫よ。あなたが一生懸命頑張れば、きっと私よりも素敵なお嫁さんが来るわ。」
そう言って、花嫁はにこっと微笑んだ。はたして、この笑顔の花嫁様よりも素敵な女性なんて、いるのだろうか?
そんな花嫁様を見て、王となった男もふっと微笑んだ。
この花嫁様は、子供好きらしい。きっと、将来は、賑やかな家庭になるだろう。子供たちがはしゃぐ中で、男とこの妻が、一緒に微笑む。
もはや、男の闇は、恐怖の対象としての暗い闇ではない。あらゆる人々に安らぎを与える闇へと変化していた。
それも、この光り輝く少女との出逢いのお陰。もう、男にとって、少女はかけがえのない存在となっていた。

そして夜。
もうこれからは、誰に憚ることもなく、堂々と愛し合うことが出来る。
男は妻の身体を抱きしめると、いつものように彼女のオンナにむしゃぶりつく。
オンナは、身体を綺麗に洗った後だった。清潔な香りのするオンナ。
戦場でのオンナとは違い、汚くはない。だが、男にとっては、少々不満に思った。
まさか口に出すわけにもいかないので、男は心の中でひっそりと思った。

(やはり、パティのアソコは、戦場に限るな。)

おしまい
311名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 01:24:11 ID:OQ8xH3ow
目黒の秋刀魚ワロス
312名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 07:24:48 ID:MxbqqeBy
外伝氏、だみゃ〜ん氏、GJ!
好きカプなので嬉しい。
「(省略)」だったのは残念だけどね〜
読みたかったヨ
313名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 08:12:36 ID:w2fV3UhN
つか、(省略)ってだみゃ〜ん氏のギシギシアンアンを真似してるだけなんじゃね?
314名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 09:25:27 ID:OrzNPjdX
所詮二番煎じよ
315名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 09:54:53 ID:OQ8xH3ow
(´∀`)←だみゃ〜ん
<`∀´>←外伝
316名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 11:17:36 ID:i48FdGUl
黄色い電気ネズミのときから思ってたんだが、外伝氏って、他の職人の二番煎じが多いよな。
317名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 11:34:31 ID:OQ8xH3ow
だから、<`∀´><ウリの作品はオリジナルニダー

というわけだな
318名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 13:50:45 ID:louT/X83
これまたすごく気になってたけど、普通のファンサイトから
拝借したと思われる文も結構あるよね。
319名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 14:10:57 ID:lW0apRMQ
>普通のファンサイトから拝借したと思われる文
kwsk
320名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 14:20:39 ID:GvZJLB3z
前スレのドズラえもんみてておもった。
ドライもんできるんじゃないかと。しかし奴の周りにはアンアン言うような娘がいないのが難点か。
321名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 14:38:26 ID:XoD0PlLq

    ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
⌒′ ̄( ・ω・)<スレが荒れないように巻いてあげる
 UU ̄ U U   \_____
322名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 16:18:38 ID:9Cr7NH8P
>(俺は、こんなに暗いのに・・・)

ウーロン茶吹いた。ダミアン、おまえってヤツは…
本当に馬鹿だな…!(誉めている)
323外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/04/30(日) 17:51:33 ID:qSdjuZ6L
>>233-239烈火マシュー×レイラ死姦SSの続き3で、マシュー×レイラ・ハッピーエンド。

 魔の島ヴァロール。全てが始まり、全てが終わる場所。
 全ての元凶であるネルガルは倒され、竜の門は閉ざされた。
 全ては終わった。全てが終わったなら、後は清算が待っている。

「終わったぜ。レイラ」
 木の墓に生前レイラが好きだった酒を注ぎ、マシューは墓前に報告する。
「お前の仇も、きっちり取ってやったぜ」
 そして墓前に供えたのは、ジャファルの首。レイラを殺した暗殺者はマシューの手に討たれた。
「ま、ほとんどジャファルが自分から殺されてくれたようなもんだが」
 ニノを人質に取った。そう言っただけで、ジャファルは首を差し出した。実際にはニノには指一本触れていない。
「さて。これからどうすっかな」
 呟くように言うと―

 ぼこっ

 墓の下の土が、いきなり盛り上がる。
「うわっ」
「ニニアンのついでだ」
 声に振り向けば、そこにローブをまとった人物がいた。伝説の八神将が一人、ブラミモンド。
「ま、やるだけやっといたから。お幸せにな!」
 マシューの口調で言うと、ブラミモンドはふらりと姿を消す。
 目を見張るマシューの背後で、土から出てきた誰かが立ち上がる気配がした。
 マシューは振り返り―
「ありがとう……」
 泣いて、レイラにすがりついた。

 それから、マシューとレイラは仲良く一緒に暮らし始める。
「ましゅー」
「なんだい。レイラ」
 生き返った恋人の頬を、マシューはつんと突付く。ほっぺたの皮膚がぐしゃっと歪み肉汁を出した。
「ましゅーましゅー」
 生き返ってからレイラはそれしか言わない。だがそれでもいい。こうして生きているのだかから。
「レイラ愛してる」
「ましゅーましゅーましゅー」
 軽く抱きしめる。レイラの体は硬かった。ところところ肉が腐れ落ち、骨が剥き出しだから。そして肉汁が滴る。
「レイラ。今日もたっぷり愛してやるぞ」
「ましゅーましゅーましゅーましゅー」
 レイラへの愛だけで勃起したイチモツを突き入れる。腐って蛆虫の沸いた秘肉へ。
 腐った内臓がぐちゅぐちゅとかき回され、お腹からぷるんと腸が飛び出す。でも気にしない。
「レイラ。お前はこの腕の中で確かに生きてる。それだけで俺はいい」
「ましゅーましゅーましゅーましゅーましゅー」
 紫の唇にキスする。ぽろんと目玉が落ちて、慌てて拾って捻り込む。
「お前が生きている。それだけで俺は幸せだ」
「ましゅーましゅーましゅーましゅーましゅーましゅー」

 こうして、マシューと腐ったレイラは末永く幸せに暮らしました。
 めでたし、めでたし。

(おしまい)
324名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 18:05:30 ID:MxbqqeBy
そうキタか つかジャファル死んでるー!

こうなったらニノにジャファルをシカーンしていただかなければ!
ニノ、ガンガレ君ならイケる
325名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 19:01:37 ID:K/K+cgjd
死姦がゾンビ姦に変わっただけやないか!
バイオハザードのスレでも女ゾンビをレイプする話は・・・ないというのに!
326名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 19:05:12 ID:LuTDHtAN
馬鹿野郎ーっ!!
ブラミモンド 何をやってる!?
ふざけるなーっ!!
生き返らせるならちゃんと生き返らせろーっ!!
何をやってる!?
327名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 19:55:24 ID:/bQ3x8VX
つーか、最近の流れが気持ち悪くてついていけない。
328名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 21:12:23 ID:K/K+cgjd
ああ、こんな倫理観のない作品が並ぶようじゃ
日本がアメリカの委任統治領になる日も近い
329名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 21:24:40 ID:jy26XLwY
こうなったら外伝さんには死姦を極めて戴きたい
330名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 21:49:14 ID:pMYYldCj
やれ面白くない流れだね
331名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 22:10:29 ID:rVsn1Fkx
ガキは欝なのが嫌いなんです
332名無しさん@ピンキー:2006/04/30(日) 23:45:54 ID:M17829Pk
あくまでもハッピーエンドと言い張るか
333名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 00:19:43 ID:w8UUmLbL
ブラミモンドぉー
リテイクを要求するっ
334名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 00:21:27 ID:MZ5vTGXq
死姦のような陰気で暗い話の方がFEに合っている
と思う奴がいるのを忘れないであげて下さい
335名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 01:05:04 ID:8BH5+DFp
>>334
往年の「野辺の〜」とかな。ただアレは別格の巧さだったからなぁ
336名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 02:52:52 ID:WhNCJK3B
>>335
俺、確かあそこでフリージ家に染められたな。
でも「野辺〜」も良かった。長いのに一気に読んじまった覚えがある。
337名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 05:30:12 ID:twZEXMfs
外伝、読んでないけど乙。
338名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 17:35:40 ID:mgN/5reG
聖魔のオルソン様を思い出した
339名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 23:06:40 ID:UOCi0vZr
>338
それを狙ったんだろう
鬱な話だがそれも悪くない
強姦しようとして失敗したので殺して死姦はヒクがまあ愛するがゆえの過ちだからなあ
正直自分は強姦物よりこっちの方がいいと思う、極少数派な意見だとは思うが
340名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 23:08:37 ID:cryB0xNZ
オルソンとモニカに謝れ!
341名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 00:19:18 ID:ZTEBxl2b
ところでこの板ってグロ禁でないの? ちと気になった。
342名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 01:33:11 ID:R9zUVbg9
グロと801は同じ位に不快。
343名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 05:10:54 ID:39rM6PP0
サクラスレみたいに、一般と猟奇・グロを別スレにしている所もあるけどね。
でもここはグロ書いてるのは外伝氏だけだし・・・
344名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 15:25:52 ID:xZpw+Zz3
>>325
あそこやあそこの二次創作じゃゾンビ姦はフツー

モルフやラグズに続いてゾンビ萌え娘が登場したらワロス
345名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 15:29:09 ID:nPHwsU0e
注意書きあればいいじゃないか・・・
346名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 17:07:45 ID:SjpZSZfc
他所からみりゃグロも801も(ついでに近親も)似たり寄ったりだと思われ
347名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 18:31:18 ID:LBy7XPtq
こんなとこに出入りしてる奴まとめてきんもーっと言われればそれで終了かもな

実際は同属嫌悪でなくある一定のラインは存在してる…ハズ
348名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 18:42:55 ID:q6U+pqPT
戦って…ならまだしも、
拷問を受けての人体欠損はマジにキツイからやめて欲しいと思う
349名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 19:48:02 ID:gxx6aDpU
注意書きさえあればあぼーんできるからな
350名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 22:55:02 ID:2Y139cR3
これなら、くやしい ビクブル ぶるぶるいっぱいのクリムゾンの方がマシ

だって、凌辱の後なのに何か暗くならないからよぉ
351名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 23:14:37 ID:iWKdrnNQ
>>350
暗くなるどころか笑えてくるだろあれは
352外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/05/03(水) 19:07:57 ID:MVCXHGRz
烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SSを投下します。
幼女近親相姦注意。



 ジャファルは実は女でマシューとラブラブになる。
 そう思っていた時期が僕にもありませんでした。
 女体化ジャファルはレイラさんそっくり。
 マシューと女ジャファルは追いかけっこしてるうちに、
「あははー。待てよ、こいつー」
「あははー。つかまえてごらんなさーい」
な関係になったりならなかったり。
353烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SS:2006/05/03(水) 19:09:17 ID:MVCXHGRz
「おにいちゃまー!」
 たたっと駆けて来る幼い妹を、兄は跪いて待ち受ける。
「会いに来てくれたのね! ゼフィールおにいちゃま!」
「やあ、ギネヴィア。元気になったんだね」
「うん! わたし、元気よ」
 兄ゼフィールは成人の儀式を直前に控えた少年。妹のギネヴィアはまだまだ幼い幼女だった。
それもとびきり可愛い美幼女である。
 兄妹とも美しい金髪の持ち主で、兄は精悍で妹は可愛らしかった。身に合った身なりのいい服装をしている。
 ベルン王宮の中庭。兄妹はベルン王デズモンドの腹違いの子供であった。
ゼフィールは正妃のギネヴィアは妾妃の。
 だがそんな違いを感じさせず、兄妹は仲睦まじく抱き合う。
「おにいちゃまー」
 花のような愛らしい笑顔で兄を見上げ、ギネヴィアは下から抱きついて首にしがみつてきた。
 幼い妹を受け止め、ゼフィールは淡い金色の髪をよしよしと撫でてやる。
ふわふわでとっても触り心地の良いブロンドの髪。今はまだ短いが、伸ばせばさぞ美しいことだろう。
もちろん今のギネヴィアもとってもキレイ。
「でも、おにいちゃまが毎日来てくださったら、もっともーっと元気になれるわ!」
「毎日……は無理だけど、なるべく来るようにするよ。かわいい妹のために」
「わあい!」
 ギネヴィアは無邪気に笑い、さらに兄にきゅっと抱きつく。
「おにいちゃまだーいすき!」
「ああ。私もだよ」
 ゼフィールも妹の小さな幼い体を優しく抱きしめる。高価なドレスを通して、幼い柔らかい肉の感触がして、内心ドキリとさせられた。
このまま強く抱けば、壊れてしまいそうな儚い妹。だから優しく抱きしめる。
「えへへ」
 そんな兄の内心に気付かず、ギネヴィアは首の後ろに手を回し、全力で抱きついてくる。
「おにいちゃま。キスして」
 そしてちゅーと口を突き出してくるのだ。
「ギネヴィア!」
 そこに、和やかな雰囲気を壊す大きな音が響く。
「ギネヴィア!! どこにおるのだ!?」
 兄妹の父親、すなわちベルン王デズモンドその人。
「あ、おとうさま! おかえりなさい!」
 兄から離れ、現われた父にギネヴィアはご挨拶。なんてお利口さんなんでしょう。
「おお、ここにおったのか。ただいま。いい子にしてたか?
 ああ、父のちんこにキスをしておくれ。お前は何て可愛いのだろう」
 駆け寄った父に言われるまま、ギネヴィアは幼い唇で股間にキスする。大きく膨らんだ股間に。
「おおう……!」
 それだけで、デズモンドは電撃が走ったような衝撃を受け、腰をかっくんかっくんと揺らし、
恍惚の表情で果てる。
キスされた股間は濡れ、イカ臭い匂いを放っていた。
「おとうさま、くちゃーい」
 ギネヴィアは可愛い顔にゅーとしかめて離れる。
「父上、お久しぶりでございます」
「……ゼフィールか。ふん、母親と同じ嫌味を言いおるわ」
 ようやくその存在に気付いたように、デズモンドは露骨に嫌な顔をする。
354烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SS:2006/05/03(水) 19:10:09 ID:MVCXHGRz
「え!? いえ、私は……」
「まあいい。この城に何の用があってきたのだ」
 ギネヴィアに対するものとは違い、デズモンドの口調はあまりに冷たい。
同じ我が子というのにあまりにも扱いが違いすぎた。
「あ、はい。マードック」
「はっ」
 ゼフィールに呼ばれ、ずっと控えていた腹心のマードックが側による。
若くしてベルン三竜将に選ばれた優秀な将軍。
 分厚い籠手を身につけた手に、小さな生き物を抱えていた。
「先ほどまで森で狩りをしていましたところ……。これを見つけましたので、ギネヴィアにと思いまして」
 ゼフィールが紹介して、ギネヴィアの前にちょこんと座ったのは、可愛らしい仔ギツネだった。
「きゃあっ! かわいい!」
 口に手を当て、ギネヴィアの顔がパッと輝く。
「すごくかわいい!!」
 何度もかわいいを連呼するギネヴィア。でもそんな幼女がさらに可愛いのです。
「この子をギネヴィアにくださるの? ほんとうに?」
「気に入ったかい?」
「うん! ありがとう! おにいちゃま、大好きっ!」
 仔ギツネを抱えるとその柔らかな体毛に、笑顔でほっぺたをすりする。
 その光景はとても微笑ましく、ゼフィールは静かに微笑み、デズモンドはまたも射精した。
 だがそれで冷静になったか、デズモンドは可能な限り温和な声で幼い娘に、
「……ギネヴィア。少し向こうで遊んでいなさい」
「はーい! さ、いきましょうコギツネちゃん」
 もっと広い所で遊ぼうと、ギネヴィアはもらったばかりの仔ギツネを抱えて、中庭の奥へ向かった。

「きゃー!」
 中庭の広い場所に出たギネヴィアは仔ギツネをおろして、ふさふさの体毛をなでなでします。
 ギネヴィアの小さな手で撫でられ、仔キツネさんは気持ち良さそうに目を細める。
ああ、仔ギツネになりたい! くそー!!
「かわいいー」
 仔ギツネを見つめるギネヴィアはとても可愛い、超可愛い! むふー。
「あー。こっち見たわ」
 仔ギツネはちょこんと顔を上げ、きょとんと首を傾げる。釣られてギネヴィアも首を傾げた。
ふわふわの金色の髪がさらさらよ揺れる。
「なーに?」
 ギネヴィアが聞くと、仔ギツネさんはぷいっと顔をそむけた。その仕草がまた可愛い。
「えへへー」
 ギネヴィアはごろんと仔ギツネを転がして仰向けにする。そして気付いた。
「わー。この子、男の子なのね」
 仔ギツネさんの股間には、男の子印がしっかりと付いていました。
「えい」
 そしてそのシンボルを、ギネヴィアはぎゅっと掴む。
 小さな可愛らしいギネヴィアの手。その手に包まれ、仔ギツネのちんこはぴくんぴくんと震動します。
「きゃっ」
 そしてギネヴィアが手を離すと同時、上を向いたおちんちんからピューと水が飛びました。
355烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SS:2006/05/03(水) 19:11:01 ID:MVCXHGRz
「わー。わー」
 間近で仔ギツネちゃんのおしっこを見てギネヴィアは拍手喝采。それだけでなく、
「あー! 虹だー!!」
 丸い放物線を描いて放たれたおしっこの跡に、小さな虹が出来ました。
それは一瞬で消えましたが、ギネヴィアはきゃーと歓声を上げます。
「おにいちゃまにも見せてあげなくちゃ!」
 そしてギネヴィアはまた仔ギツネちゃんを抱え、元の場所に駆けて行きます。
 スカートの中の小さな足をせっせと交互に動かして走るギネヴィア姫。
その手の中の仔ギツネは、腰からおしっこを滴れていました。

「おにいちゃま! あのね、この子ね……。あれ?」
 とことこ走って戻ったギネヴィアですが、もう大好きな兄の姿はありませんでした。
「おにいちゃまは?」
「用ができたとかで帰りおった」
 父デズモンドが素っ気無く答える。
「えーっ! いやよ! いやいや! もっとあそぶの!」
 抱えた仔ギツネをぶんぶん振ってギネヴィアはイヤイヤします。
「ギネヴィア、わしが遊んでやろう、な?」
 股間を膨らませたデズモンドがハァハァ荒い息で迫りますが、
「いやっ! おとうさまより、おにいちゃまがいい!」
 何と素晴らしい妹でしょう。
「わたし、おにいちゃまにおねがいしてくる! この子もってて!」
 仔ギツネを父に預けると、ギネヴィアはダーッとまた走って行ってしまった。
 後には、仔ギツネを抱えたまま、真っ白になるデズモンドが残される。

「……ゼフィールめ。ギネヴィアを手懐けおって…!」

 その後、ギネヴィアが仔ギツネと出会う事は無かった。
 その日の夕食は仔ギツネのステーキだった。

 ベルン王宮の離れにある離宮。離宮は離れているから離宮である。
 ゼフィールと母親ヘレーネ王妃はずっとこの離宮で過ごしていた。
 そして今日。成人の儀を前日に控え、王子ゼフィールは自室で祈りを捧げる。

「……どうか父上と母上が仲良くなりますように。私と、妹のギネヴィアそして妹の母も……。
 みんな、みんな仲良く王宮で暮らせる日がいつか来ますように……」

 それは少年の純粋な祈り、そして願い。
 ただ神にのみ聞かせるだけの言葉だったが、

「うん、いいよー」

 意外な返事が聞こえる。
「ギネヴィア!?」
 目を開けて見ると、扉を小さく開けて、小さなギネヴィアが顔を出している。
「えへへ。きちゃった」
「どうしてここまで」
 とことこ歩み寄る幼い妹を、ゼフィールが抱きとめて頭を撫でてやる。
「よくここまで来れたね。誰にも見つからなかったのかい?」
「うん。だれもいなかったよ」
 そういえば今日はやけに静かだな、とゼフィールは思った。いつも側に控えているマードックの姿もない。
 誰かに見つかったら、ギネヴィアはここまで来れなかっただろう。
356烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SS:2006/05/03(水) 19:12:06 ID:MVCXHGRz
「あのね。わたし、おにいちゃまともっとあそんでほしいの」
「ああ。いいよ」
 ここまで来た妹を無下に帰すのも可哀想だと思い、ゼフィールは小さな妹を抱っこして部屋の奥に連れてってやる。
「おにいちゃまだーいすき!」
 そんな兄に、ギネヴィアはぷにぷにのほっぺたをすりすり。その柔らかさに、ゼフィールは安堵を覚えた。
「さ、着いたよ」
 そしてギネヴィアを大きな寝台に座らせて、靴を脱がしてやる。
「おにいちゃまのベッド。ふかふか」
 靴を脱がしてもらい、ギネヴィアはさっそくゴロンと横になる。
 そして横になったまま花のような笑顔で兄を見上げる。その視線にゼフィールは内心ドキッと胸が高鳴った。
「ねえ、おにいちゃま。さっきのおいのり」
「ああ。みんな仲良くなるといいね」
「うん。わたしはね、おにいちゃまとなかよしだよ!」
 そしてベッドの上で立ち上がり、側に立ったままの兄の腕を掴むと、
「おにいちゃまもー」
「ああ」
 ゼフィールも靴を脱いで、ベッドの上に上がる。
 そして膝立ちになり、幼い妹の腰に手を回して抱いた。軽く、力を入れないように。
 細く華奢な体は、強く抱けばそれだけで壊れてしまいそうだから。
「……だーいすき!」
 そしてギネヴィアも兄に抱きつき、またほっぺたをすりすりと合わせる。
 顔と顔を合わせ、ゼフィールは頭に血が上がるのを感じた。
「あっ。おにいちゃま、あかくなった」
「……ギネヴィアが可愛いからだよ」
 抱擁が済むと身を離し、ゼフィールは妹の柔らかい金色の髪に手を置く。
 その手を握り、ギネヴィアは一歩身を引く。
「あのね。今日はね。おにいちゃまをおうえんしにきたの」
「応援?」
「うん!」
 ギネヴィアは笑顔でうなずき、
「明日はね。おにいちゃまのせーじんのぎしきでしょ。だからおーえんするの」
 言うと、ギネヴィアはベッドの上で跳びはね、
「ふれっふれっ。おにいちゃま!
 がんばれがんばれ、おにいちゃま!!」
 両手を上げて応援してくれます。
「ギネヴィア……」
 思わず目頭が熱くなるお兄ちゃまでした。
「おにいちゃま?」
 目に涙を浮かべる兄に、ギネヴィアはキレイな眉をぽよぽよに曲げちゃいます。
「どうしたの? ぽんぽんいたいの?」
「いや、大丈夫。嬉しいだけだよ」
「そっかー。うれしいんだ」
 一転してギネヴィアはうふふと笑い、くるっと一回転。スカートがふわっと浮かび、ゼフィールの目は釘付けになりました。
その生白いフトモモに。
「それじゃあね。もっとおうえんしてあげる!」
 ギネヴィアはぽんと兄に飛びつき、
「おちんちんふにふに」
 いきなり兄の股間をぺろ−んと撫でる。
「ふおおおおっ!?」
 いkなり大好きな妹に触られたのだ。多少の勃起は止むを得ない。
357烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SS:2006/05/03(水) 19:13:35 ID:MVCXHGRz
>356最終行訂正
×いkなり大好きな妹に触られたのだ。多少の勃起は止むを得ない。

○いきなり大好きな妹に触られたのだ。多少の勃起は止むを得ない。
358烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SS:2006/05/03(水) 19:14:34 ID:MVCXHGRz
「わー。おにいちゃま元気になったーっ!」
 大きく膨らんだ兄の股間を小さな手でさわさわと撫で、ギネヴィアはにこにこ上機嫌。
 だって大好きなおにいちゃまがおうえんで元気になってくれましたから!
「ギ、ギネヴィア……。どこでこんなことを?」
「うん! おとうさまとおかあさまがいつもこうしてるから。
 あのねあのね。こうすると、男の人は元気になるんだって! おにいちゃま元気になった?」
「ああ……! とっても元気だよ」
 恍惚とした表情でゼフィール。その股間の膨らみは限界まで大きくなり、ギネヴィアの小さな手よりも大きくなっていました。
「お外に出してあげる」
 ズボンのチャックを開けてやると、ぽーんと巨大な根のような肉棒が飛び出します。
「わー!」
 金色の陰毛のふさふさと生えた立派な巨根に、ギネヴィアはほっぺたに手を当てて目を輝かせ、
「すごいすごいすごーい! おとうさまのよりもすっごくりっぱ!」
「そうか……」
「おにいちゃま。ギネヴィアのお洋服もぬぎぬぎしてー」
 ギネヴィアは両手を上に向けてバンザイします。上質なドレスを脱がすと、真っ白なシルクの下着を穿いていました。
ぶかぶかのカボチャパンツです。
「見て見てー」
 ギネヴィアはベッドにごろんと横になると、小さな足を精一杯上に上げて、
「わたしね、もうパンツ脱げるんだよ」
 よいしょよいしょとカボチャパンツを脱ぎます。
 座ったままですから、その小さな割れ目がはっきりと見えました。まだ毛も生えていないキレイなピンクの割れ目ちゃん。
 その小さな割れ目に、ゼフィールはごくっと唾を飲み込みました。
「すごいー?」
 立ち上がってニコニコするギネヴィアに、ゼフィールは顔を赤くしながらも、
「ああ、すごいすごい」
「でもね。まだ上は脱げないの」
 再びバンザイしたギネヴィアの、フリルいっぱいに下着を脱がしてやると、真っ白な幼裸が目に飛び込みました。
 真っ白でさらさらでぷにぷにの妹の幼い裸。もちろん胸だってぺったんこです。
「ふううぅぅぅ……」
「おにいちゃま。おかおがあかーい」
「……ギネヴィアがカワイイからだよ」
「えへへ」
 座ったままのゼフィールの巨根はますますはちきれんばかりに膨らみ、水平に伸びていました。
「よいしょっ」
と、ギネヴィアはその股間の上によいしょっと声をかけてまたがります。
「ギネヴィア!?」
 パンパンに張った巨根の上に妹の柔らかな股間を感じ、ゼフィールははふーと熱い息を吐いて腰をビクンと震わせました。
「うごいちゃだめー」
「あ、ああ……」
 今すぐ腰を動かしたい衝動を我慢して、ゼフィールは巨根に乗った妹の割れ目を直接感じます。
 ギネヴィアはそのまま兄の胸にしがみつくと、小さな股でぎゅっと兄の巨根を挟みました。
「ぬううっ……!」
359烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SS:2006/05/03(水) 19:15:30 ID:MVCXHGRz
 衝撃に、覆わず声を出して唸ってしまう兄。
 妹は小さな体を預けるようにゼフィールに抱きつき、小さな脚は巨根をぐいぐいと挟みます。
「むううん……!」
 その度に、ゼフィールは眉を寄せて唸ります。
「おにいちゃま? げんきになった?」
「ああ……」
 ゼフィールは妹の金色の髪を撫で、
「今度は、私がしてあげる」
 妹を優しく抱きしめ、そのままベッドへと押し倒しました。
 ふわっ、と体が横になり、ギネヴィアは上に兄を感じベッドに横になりました。
「おにいちゃま……?」
「大丈夫」
 そして上になったゼフィールは、ゆっくりと妹の顔に口を寄せ、その薔薇色の口に重ねます。
「・・・…!?」
 真ん丸くなるギネヴィアの目。だってだって、大好きなおにいちゃまがいきなりキスしてくれたのですもの。
パーッと顔中が真っ赤になっちゃいます。
 唇が触れ合うだけの軽く淡いキス。
 ゼフィールが口を離すと、ギネヴィアはふふっと甘い顔で笑いました。幼い容姿に似合わない妖艶な仕草に、ゼフィールは胸を高鳴らせます。
「おにいちゃま……」ギネヴィアは兄に手を差し伸べ、「して」
「ああ」
 ゼフィールはその場で自分の衣服を一枚一枚脱いでいく。妹に見せ付けるように。
 しゅるっしゅるっと衣擦れの音がして、逞しい少年の裸体が目の前に差し出された。
いや、その鍛え抜かれた鋼の身体は、もはや少年の基準を凌駕している。
 立派な大人だ。そっしてその逞しい体で、まだ幼い、初潮前の本当に子供の妹を抱く。
「あっ……」
 固く強く、しかし決して傷つけない痛めない様に兄に包まれ、ギネヴィアはポッと頬を染めた。
 どうしてでしょう。さっきから胸がドキドキと高鳴ります。
 その小さな胸を兄の大きな手が包み、さらっと撫でる。
「きゃん」
 両の乳首が一度にこすられ、つい声を上げてしまいました。
 小さな胸に可憐に咲く花。そっとキスしてちゅーと吸います。
「や、あ……」
 腕の中でギネヴィアの小さな体が震え、脚がもぞもぞしています。
 こんな幼い体で感じているのでしょうか。ちょっと不思議。
 口を離し、指で乳首を挟んでコリコリと擦ってみます。
「……はあぁ……あ、やだ…。
 …おにいちゃま、なんだかジンジンするよぉ」
「大丈夫」
 小さな声で囁き、ゼフィールは胸から手を離します。
 そしてその小さな体にキスの雨を降らしました。
 ふわふわの金髪、華奢な首、ぺったんこの胸、ぷよぷよの太股。
 ギネヴィアのぷにぷにの肌を味わうように口を合わせ、そして吸います。
「やあぁ……あん」
 その度にギネヴィアはおしっこしたいようなムズムズしたい感触に襲われ、脚をすりすりと合わせます。
 もぞもぞと擦り合わせる脚を軽く両手で開かせると、ゼフィールは小さな割れ目に添って舌を伸ばしました。
360烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SS:2006/05/03(水) 19:16:25 ID:MVCXHGRz
「やああぁ……!」
 いつもおしっこする場所を兄の舌で撫で撫でされ、ギネヴィアはぎゅっと緊張し痙攣し、
 
 じゃー

 そしておしっこしちゃいます。
「やーん」
 兄の顔に黄色いおしっこがかかり、ベッドに染みが広がります。
 それでもゼフィールは顔を離しません。それどころか、ちゅくちゅくとおしっこを飲んでいます。
「いやああ……あああっ」
 恥ずかしさで体中を真っ赤にするギネヴィアに、ゼフィールは顔を上げてニコッと笑いかけました。
「美味しかったよ。ギネヴィアのジュース」
「もう。おにいちゃまのバカ」
「ははは。ごめんごめん」
 笑いながらゼフィールはおしっこと唾液で濡れた割れ目をさらに大きく広げました。
「おにいちゃま?」
「今度は、私のを飲んでもらうよ」
 ずっと勃起したままの巨根。もう我慢できないというように、ビクンビクンと脈動し、震える亀頭が妹の幼い割れ目にピタッと重ねられました。
「ひっ」
 股間に触れる肉の感触に嫌な予感を覚え、ギネヴィアは身をすくませます。
 けれど兄は両脚をしっかりと広げて離しません。幼いギネヴィアはとっても柔軟で、脚を大きく開かせていました。
「痛いけど、我慢するんだよ」

 ぐっ、と兄の先端が幼い妹を貫いて入り込み、

「ぎゃあああああああ……!!!」

 幼い肉の壁が引き裂かれ、鮮血が溢れます。まだほんの先端が突き刺さっただけ。
 それでもギネヴィアには初めて感じる激痛でした。

「いたあああっ! いやああああああっーっ!!! いたいいいいいいぃぃぃっ!!!」

 顔をのけぞらせ、涎を垂らしながら、小さな可愛い顔が苦痛に歪みます。

「おにいちゃま、いたあああーい!
 おにいーちゃまああああぁぁぁ!」
 普段は可憐なギネヴィアの声が断末魔のように叫んでいる。
「ああ……ギネヴィア」
 苦痛に歪む妹の幼い顔を、ゼフィールは上から微笑んで見ていました。
そして両目から溢れる涙をぺろっと舐めます。
「可愛いよギネヴィア」
 愛しくて可愛くて大好きで。ゼフィールはズンと腰を突きたてました。
 ミシ、と幼肉がさらに裂け、溢れる血はベッドに染み渡り、血の海となっていきます。

「ぎゃあああああああああああーっ!!!」

 白目を剥き、ギネヴィアの口から白い泡がこぼれます。
361烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SS:2006/05/03(水) 19:17:29 ID:MVCXHGRz
 ここまでか。
 まだほんの先端しか捻じ込んでませんが、ゼフィールは白くなる思考で限界を悟りました。
 うっ、と力を入れると亀頭から白濁液が怒涛のように流れ、妹の内部に注ぎ込まれる。

「アアアー!」

 内部から熱湯に焼かれ、遂にギネヴィアは神経を焼き切れて虚ろな瞳でガクッと脱力。
 しかし中に注ぎ込まれたのはほんの僅か。射精の勢いに先端が外に弾かれ、
外に出しても射精の勢いは止まらず、後は幼い妹の裸身を白く染め上げた。
 まだ初潮前のギネヴィア。股間から血を流し、兄の精液で白く白く染まった裸身で、ベッドの上でぐったりと気を失っている。
 口からは白い泡が吹き零れ、虚ろに壊れた目から涙が溢れれていた。
「はぁ、はぁ」
 ようやく長い射精を終え、ゼフィールは一息つく。
 そして精液にまみれた妹を抱き、涙を指で拭い、口にキスした。
「おやすみ。ギネヴィア」
 そしてまた幼い妹の裸身にしゃぶりつく。
 失神して人形のようになったギネヴィアに。

「わー」
 ベッドの上で肌を重ねる兄と幼い妹を見つめる影が二つ。
黒い牙≠フ刺客、ジャファルとニノ。ゼフィール暗殺の命を受けた二人は、扉をそっと開けて中の様子を伺っていた。
「ねえ。あの二人、何してるの?」
 驚いた割にはニノは何も知らないらしい。ジャファルは淡々と言った。
「交尾。男と女が子供を作る行為だ」
「へー、そうなんだ」
 そして改めてベッドの上を見て、
「あんな小さい子でも、ああいうことするんだ……」
 赤い顔でごくっと生唾を飲み込む。
「いや、あの子はまだ子供が出来る体ではあるまい」
 ジャファルの言葉にニノは首を傾げる。
「じゃあ、どうしてあんな事してるの?」
「さあな」
 ジャファルにも分かるはずがない。物心ついた時から暗殺者として生きてきた彼には。
「ふーん……」
 ニノは自分の小さな胸を見つめ、
「あの、その……ジャファル」
「なんだ?」
「あたしと、その、ああいうことしたいと思わない?」
「なんだ急に」
「だって、ジャファルのそこ……」
 ジャファルの股間は大きく膨らんでいる。
 あんな可愛い幼女の情事を見せられたのだ。多少の勃起は止むを得ない。
 ゼフィールの部屋から離れ、ニノはするすると衣服を脱いでいく。
「……ジャファルの好きにすればいいよ。あたし、抵抗しないから楽にやれるよ」
 そしてとうとうニノは全裸になった。
「さ、いいよ?」
 ニノの小さな裸身が暗闇に映える。
 それはまさに闇の白い花。
 誘われるまま、ジャファルはニノを(省略)。
362烈火ゼフィール×幼ギネヴィア近親相姦SS:2006/05/03(水) 19:18:35 ID:MVCXHGRz
 それから約二十年後。
「―かつての兄はとても優しい方でした」
 ギネヴィアから話を聞いたロイは一言。
「ええっと、どこから突っ込めばいいのか僕には分かりません。
 それと最後の二人は一体…?」
 しゅるしゅる。
「そしてどうしてギネヴィア姫はドレスを脱いでるんですか!?」

(おしまい)
363名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 19:25:03 ID:c/206Okd
GJ!
しかし(省略)で大事な所を省かないで下さいよ〜
悶々々…
364名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 19:35:34 ID:dOO68wM+
また(ギシギシアンアン)か・・・
365名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 20:53:40 ID:2579hr9Q
キルロイ×ワユみてぇ・・・
366名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 21:03:06 ID:0ER9EMoG
(省略)・・・見たかったヨ
367名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 02:36:20 ID:IJONG25+
ロリ相手のは・・・UCC氏のエフミルが良かったなぁ

あの人カムバックしないのかな
368人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/05/04(木) 04:57:03 ID:7wv1cZ3i
あんなこといいな できたらいいな
あんな夢 こんな夢 いっぱいあるけど
みんなみんなみんな 叶えてくれる
不思議なポッケで 叶えてくれる

シャナン:パティ。
パティ:どうしたんですかシャナえもん?
シャナン:実は・・・・・・バルムンクの鞘を見かけないのだが・・・・・・知らないか?
パティ:ああ、それなら・・・・・・はい。
シャナン:おい!どうしてそこでパンツを脱ぐのだ!?
パティ:もう!わかってるくせに!シャナえもんの股間のバルムンクを収める鞘は、ここですよ〜(ぱっくり)
シャナン:・・・・・・(本当にバルムンクを突き刺したろか・・・・・・)
パティ:さあ、シャナえもん!あたしのここに、レッツ、インサート!
シャナン:・・・・・・。
パティ:ほら!そこで怖い顔しないの!さあ、あなたの股間のバルムンクを!さあ!ちなみに本物のバルムンクはダ・メ・よ♥
シャナン:この女は・・・・・・

パティ:ああっ!シャナえもんがいっぱい入ってくる!ああっ!太いよお!あああ!あん!あん!あん!

とっても大好き♥ シャナえもん♪
369名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 07:01:39 ID:IJONG25+
…………

こういうのを寝起きに見た時ってもうね…
ただ、キャラの名前がさっぱりだったから調べてこないと

でも、吹いた
乙です
370名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 09:48:31 ID:Z5/jXZEe
本当にバルムンクを突き刺せばいいのに
本当にバルムンクを突き刺せばいいのに

371名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 11:23:10 ID:+WvwsnZE
外伝氏がちまっとでもジャファニノを書いてくれたので、
オイラはとても元気になった。
アリガトン
372人造人間だみゃ〜ん ◆.lt5gYzbQ. :2006/05/05(金) 18:47:24 ID:IJzqrI8D
あんなこといいな できたらいいな
あんな夢 こんな夢 いっぱいあるけど
みんなみんなみんな 叶えてくれる
不思議なポッケで 叶えてくれる

ヨハン:・・・シャナえもん・・・
シャナン:む・・・お前はヨハン。俺に・・・何か用か?
ヨハン:実は・・・我が愛しのラクチェが、全然俺のほうを振り向いてくれないのだ・・・・・・彼女の意中だったシャナえもんは既に、パティと結ばれているというのに!
シャナン:・・・・・・。
ヨハン:ああ、この俺の張り裂けそうな想いは、一体どうすればいいのか・・・・・・!
シャナン:ふむ・・・・・・今現在の、ラクチェの相手は?
ヨハン:今のところ、いないようではあるのだが・・・・・・
シャナン:・・・・・・ともかく、付いて来なさい。
ヨハン:シャナえもん?一体どこへ?
シャナン:いいから、さっさと来るのだ!

ラクチェ:あら?シャナえもん、一体どうしたのですか?ヨハンまで連れて・・・・・・
ヨハン:ああ、我が愛しのラクチェ・・・・・・♥
ラクチェ:はいはい。で、シャナえもんは何の用件でしょう?
シャナン:・・・・・・。(身体が緑色に光る)
ラクチェ:えっ!?流星剣?
シャナン:くらえっ!!!
ラクチェ:きゃああああ!!!ふ、服が全部・・・・・・
(ラクチェ、全裸に。そして、シャナえもん、ラクチェの背後に回り、ラクチェの両足を掴んで左右に開く)
ラクチェ:なっ!何をするんですか!やっ、やめて!!!いやあああああ!!!
シャナン:さあ、ヨハン!これが、お前が夢にまで見た、ラクチェの裸体だ!
ヨハン:い、いや、シャナえもん・・・俺は、ラクチェと相思相愛になりたいだけで、無理矢理犯したいわけじゃ・・・
ラクチェ:ヨ、ヨハン・・・・・・きゅん♥
シャナン:いいのか?お前がいらないのなら、俺がつまみ食いしてしまうぞ?
ヨハン:・・・・・・。
シャナン:さあ・・・・・・(ちょっとだけ赤くなって)・・・・・・レッツ、インサート!ばっちこ〜い!!!
ラクチェ:な、何なんですか!その掛け声は!
シャナン:いや、ちょっとな・・・とある人物に影響を受けてな・・・・・・
ヨハン:ええっと・・・・・・
シャナン:さあ!早くこい!!!
ラクチェ:・・・・・・。
ヨハン:・・・・・・いっていいかな、ラクチェ?
ラクチェ:・・・・・・いや・・・・・・
シャナン:ヨハン!嫌よ嫌よも好きのうちと言うのだっ!
ラクチェ:そ、そんな・・・こんなの、嫌なのに・・・・・・
ヨハン:シャナえもん!もう、もういい!いいから、ラクチェに服を!!!
シャナン:・・・・・・。
ラクチェ:ヨハン・・・・・・♥

その夜・・・・・・

パティ:あっれ〜!どうしたんですかシャナえもん?その顔中の引っかき傷は?
シャナン:い、いや、ちょっとな・・・・・・(あのあと、ラクチェにおもいっきり引っかかれた)
パティ:ダメですよシャナえもん。小さな傷でも、きちっと消毒しないと!
シャナン:あ、ああ・・・・・・それより、耳を澄ませてみろ。・・・・・・あの部屋から、いい声が聞こえてくるぞ。

ラクチェ:ああっ!!!ヨハン!ああああん!!!あん!いい!いいよおおおお!!!あん!あん!あん!

とっても大好き♥ シャナえもん♪
373名無しさん@ピンキー:2006/05/05(金) 22:37:05 ID:BvVtYlyz
ワロスw、乙
374名無しさん@ピンキー:2006/05/06(土) 00:55:13 ID:BRUDbw1k
やっぱり、だみゃ〜んさんが一番!
375名無しさん@ピンキー:2006/05/06(土) 02:37:51 ID:nNGqGyWT
純愛に感動しますた
376外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/05/06(土) 16:07:25 ID:Nji9TXPV
烈火ジャファル×レイラSSを投下します
377烈火ジャファル×レイラSS:2006/05/06(土) 16:08:28 ID:Nji9TXPV
「えーと……。場所ここでいいわよね」
 一軒の空き家でレイラは確認するように呟く。
 いかにも俊敏そうな赤毛の女。片目を隠した前髪がチャームポイント。
 オスティアの密偵である彼女は、現在黒い牙%熾狽ノ潜入していた。
「今日はいい天気ね。絶好の密偵日和なのに、私の仕事ときたらお使いばかり。
……まあ仕方ないか」
 黒い牙≠ノ入ったばかりのレイラは、まだ簡単な雑用しか任せられていない。
だがこうしてコツコツ働いていけば、やがて中心に近づけるだろう。そうすれば、より重要な情報も入るはずだ。

「!」

 急に視線を強め、レイラは振り返る。
「……驚かさないでよ」
 そこにいたのは黒ずくめの男。黒い牙≠フ暗殺者だった。その中でも、最強と云われる『死神』ジャファル。
 初めて見るジャファルは、なるほど死神と呼ぶにふさわしい暗殺者だった。
「どうしたの? ずいぶん遅かったけど」
 指令を渡すべき暗殺者に、レイラは気軽に話しかける。視線は鋭いままで。
「……前の仕事が長引いた」
 感情の無い表情、抑揚の無い声でジャファルが言う。
「へぇ」
 無愛想な男ね、というのがレイラの第一印象だった。そして人を殺すだけの純粋な暗殺者とも。
 人としての感情が一切感じられないのだ。
「……次の依頼があるなら……早く聞かせろ……」
「…次の指令はこれよ」
と指令書を渡そうとしてレイラは気付いた。血の匂いに。
 どうして今まで気付かなかったのだろう。
「どうしたのよ。血まみれじゃない」
 男のお腹からは血が溢れている。腹部は真っ赤に染まっていた。
「……かすり傷だ。気にするな」
「そんなに血が出てて、かすり傷なわけないでしょ。見せなさい」
「傷などどうでもいい。次の標的を……はや……く……」
 淡々とした表情のまま、ジャファルは不意に前のめりに倒れる。レイラは慌てて支えた。
「ちょっと。しっかりしなさい」
 支えた体に力は無く。お腹からは血が流れ続けていた。
「まったく。仕方ないわね。どいつもこいつも」
 嘆息すると、レイラはジャファルを横たえて作業に取り掛かる。

 目を覚ましたジャファルが最初に見たのは、見覚えのある女の顔だった。
「よかった。気が付いたのね」
「……」
 覚醒したジャファルはすぐに身体の状況を確認する。負傷した腹には包帯が巻かれ、適切な治療が行われてた。
「お前は………」
「会うのは初めてね。私はレイラ。よろしく」
 涼しい顔で言うレイラに、ジャファルは表情を変えず淡々と言った。
「……どういうつもりだ?」
「なにが?」
 レイラはすっとぼけたが、ジャファルは尚も追求する。
「黒い牙≠フ掟を忘れたか。共倒れを避ける為、自力で動けぬ者が斬る…」
「ええ、知ってるわよ」
 素知らぬ顔でレイラは言った。
378烈火ジャファル×レイラSS:2006/05/06(土) 16:09:11 ID:Nji9TXPV
「俺は、アジト以外の場所で気を失うようなヘマをやった。
 掟に従い、お前は俺の命を奪って、即刻この場を離れなければならん。
 なのに、何故だ?」
「さあ。どうしてかしら」
 レイラは大げさに肩をすくめて見せた。
「ふざけるなっ!」
 遂に声を荒げるジャファルに、レイラを口に指を立てて見せる。
「駄目よ、大きな声出しちゃ」
 そして彼女のしなやかな手が伸びた。
「……さわ……るな」
 ジャファルの股間に。
「こんなにしちゃって。もう大丈夫ね」
 そこは大きく膨らんでいる。寝起きで勃ったのだろう。朝立ちと同じ。
 おちんちんが勃起するのは血が集まるから。勃つのは血が戻って、元気になった証拠。
「ほら……。私が楽にしてあげる」
 するするっとズボンを脱がし、パンツを下げると、ぽんと肉棒の飛び出す。
「あら。可愛い」
 そのおちんちんを見て、レイラは素直な感想を口にする。
「やーん。まだ皮つきじゃない」
 ジャファルのちんこは、分厚い皮に包まれていた。先端まで。
「ふふ。私が剥いてあげる」
 ぺろっと唇を舐め、レイラの手がちんこの先端の皮に伸びた。
「や、やめろ……」
 触られる度にゾクッとしながらジャファルが怯えた声を出す。ベテランの暗殺者にしては珍しい事だ。
「ひょっとして。こういうの初めて?」
 ぺろーんと先端を捲ると、キレイなピンク色の亀頭が顔を出す。
「……くっ。何がだ」
 顔をしかめ、ジャファルはゾクゾクと腰を震わせる。
「女を抱いたことはないの?」
「だく? 俺がやるのは殺しだけだ」
「なるほどね」
 剥いた亀頭をピンと指で弾くと、ジャファルは「おおう」と声を荒げ、腰をガクンと揺らした。
 どうやらこの男、暗殺一筋に生きてきて、他は何も知らないらしい。
「いいわ。私が教えて、あ・げ・る」
 そう言ってジャファルの手を取ると、自分の胸へと導く。ふくよかに膨らんだ乳房に。
「どう? 柔らかいでしょ?」
 こくこく頷くジャファル。相変わらずの無愛想な顔のまま。
だが手に触れるむにゅ〜とした柔らかーい感触に、何故か内心ドギマギ。
「ふふふ」
 妖艶な笑みを浮かべ、レイラは両手でジャファルの大きな手を包み、きゅーと胸に押し付ける。
手は豊かな乳房に食い込み、そしてぽよよんと弾んでいった。
「……」
 ふとジャファルの目が細められる。手に触れた弾力のある暖かさ。
 失った懐かしい何かが胸の奥でくすぶる。
 レイラはその手を握ったまま顔まで上げると、人差し指の先端をぺろっと舐めた。
「……!」
 瞬時に痺れが走る。甘い衝撃。多くの命を奪ってきた無骨な指。
それがレイラの舌でぺちょぺちょとしゃぶられ、新たな刺激を開発されていた。
「くっ……!」
 ジャファルの目がカッと開かれる。そして手を振り解いた。
379烈火ジャファル×レイラSS:2006/05/06(土) 16:09:54 ID:Nji9TXPV
「あら。指だけじゃイヤ?」
 自分の指をぺろっと舐めたレイラは、その指をぴっとちんこの先端に置く。
ぴくんんぴくんと脈動して天を向く皮付きのちんこに。
 そしてグリグリと先端を微妙に撫で回した。
「…むぅ!?」
 ふわっとジャファルの腰が無意識に浮く。そしてレイラの指に合わせて腰が回った。
初めての刺激に体が正直に動いてしまったのだ。
「どう? 気持ちいい?」
「……むうぅ」
 戸惑い気味にジャファルが唸る。娯楽といったものを全く知らないジャファルは、未知の衝動にただ困惑するだけだった。
「ふふふ……。可愛いわ。そのままジッとしてて」
 噂に聞いた暗殺者『死神』がチェリーボーイと知って、レイラは余裕の笑みを浮かべる。
「かわいい……? 俺が?」
 初めて聞かされる言葉にジャファルはますます戸惑った。
冷酷無情の暗殺者にとって、もっとも程遠い褒め言葉である。
 レイラはツンと上を向くちんこに顔を寄せ、先端に顔を覗かせるピンクの亀頭にちゅっとキス。
「うっ…!」
 また腰がピクッと上下に揺れる。その反応がとても初々しくて可愛い。
「さあ。剥いてあげる」
 そして先端にキスしたまま指でスルスルと皮を剥いた。レイラの手は器用に皮を剥いていく。
「くっ」
 初めて外気に触れたちんこはとても敏感で。新たな刺激にジャファルは歯を噛み締めて耐える。
 だがそれは痛いとかいうものではない。むしろ心地よい、甘く疼くような快感だった。
 そう。ジャファルは生まれて初めて、性の快感を感じていた。
(本当。可愛いんだから)
 必死に無表情を保とうとしつつ、脂汗を流すジャファルの表情を見て、レイラは内心クスリと笑う。
(でも我慢しても無駄よ)
 レイラはぱくっと亀頭を咥えると、先端の割れ目をチロチロと舌でなぞっていく。
「おおうっ……!!?」
 顔を仰け反らせ、ジャファルは腰を一段高く上げた。レイラの顔も一緒に上がる。
 だはレイラは責めを止めない。そのまま金玉袋をくきゅーっと両手で掴んだ。
「ぐああああああっ!!」
 ジャファルの腰が激しく上下に震動し、たまらずレイラは顔を離した。
 その顔にピュッと白い液がかかる。
 ジャファルの脳天に電撃のような閃光が走り、ちんこは精を放っていた。もちろんジャファルの初射精である。
 おめでとう。
「ふふ。ごちそうさま。可愛かったわよ」
 頬にかかった白濁液を拭い、荒い息を吐くジャファルの下半身を洗ってパンツとズボンを穿かしてやると、
レイラは「じゃあねー」と手を振る。・
「怪我人は大人しく寝てなさい。後は私がやっとくから」
 もうジャファルは何も言わず、呆然と宙を見ている。初体験がよほど衝撃だったらしい。
 そしてレイラは隠れ家を出て、べーと舌を出す。
「あー、不味い。やっぱりマシューのがいいわ」
380烈火ジャファル×レイラSS:2006/05/06(土) 16:10:46 ID:Nji9TXPV
 その後もレイラは黒い牙≠フ一員としてこつこつと働き、それなりに信用されるようになった。
 特に黒い牙≠フ黒幕とも言えるネルガルの部下エフィデルに近づけたのは大きい。
 行方不明のフェレ公爵エルバートが魔の島ヴァロールに居るのを突き止め、エリウッドやヘクトル達に報せることも出来た。
 そしてレイラは今、その魔の島ヴァロールにいる。
 そこで思わぬ人物に会った。
「あら。ジャファルじゃないの」
 龍の門と呼ばれる神殿。黒い牙≠フ魔の島での本拠地で、レイラは死神ジャファルの姿を見つけ、気軽に声をかけた。
「久しぶり、元気してた?」
 彼は一人で壁の奥に突っ立っていた。レイラが声をかけても冷たい無表情のまま視線をやろうともしない。
「また、金玉にぎにぎしてあげましょうか?」
 レイラの言葉に、ジャファルはビクッと肩を震わせる。一瞬の事だがレイラは見逃さなかった。
「相変わらず可愛いわねー」
 そしてクスクスと笑う。
「ねえ、あなた。他の人に聞いたんだけど、黒い牙≠フ元からのメンバーじゃ無いんですって」
「ああ」
 ぶっきらぼうに、ジャファルは淡々と語る。
「………俺は赤ん坊の時、ネルガルに拾われた。
 奴の殺人の道具として育てられたんだ。
 …俺は…何も考えない。……感情を持たない。
 ただ、言われた仕事をこなす……それが全てだ」
「ふーん」
 すっとレイラの目が細められる。それも一瞬。
「それで女を抱く悦びも知らなかったのね」
「よろこび?」
「そうよ。とっても気持ちいいの」
「……それは殺しに関係あるのか」
「無いわ」
 あっさりとレイラは言ってのける。
「でも、死ぬほど気持ちいいかしら」
「ううむ」
 とジャファルは唸る。
「あなた、好きな人とかいないの?」
「好き? なんだそれは」
「あー」レイラは頭を押さえて、「まず、そこから教えなきゃダメか」
「お前にはすきな人がいるのか」
「ええ。いるわよ」
 臆面もなくレイラはにこやかに笑みを浮かべる。心の底からの幸せな笑み。
「今度ね。家族に会わせてくれるんだって」
「家族? 会ってどうする」
「どうするってね……。まあいいわ」
 家族のいないジャファルにどう説明したものか。
「あなたにも、家族だ出来ればわかるわよ」
「俺に? 家族が?」
 ジャファルには家族というのがどうにも想像できない。
「そうね。まずは女の扱いから覚えないと」
 レイラの口の端に笑みが浮かぶ。悪戯娘の笑み。
「しょうがない。私が教えて。あ・げ・る」
 ジャファルは嫌な予感を覚えた。だが逆らえない。
「来なさい。女を教えてあげるから」
381烈火ジャファル×レイラSS:2006/05/06(土) 16:11:30 ID:Nji9TXPV
 レイラが案内したのは彼女の私室だった。
 魔の島に着いたばかりだというのに、ちゃっかり寝床は確保したらしい。
「ほら。突っ立ってないで」
 ベッドに腰掛け、レイラは脚を組んで口元に涼やかな笑みを浮かべる。
密偵として最大の武器である女の笑顔。
 だがジャファルは入り口付近に立ったまま微動だにしない。
「ここで……何をするんだ…」
「あら」
 レイラは肩をすくめ、ふーと息を吐いた。
「女にここまでさせといて」
「何をするんだ」
しょうがないからレイラははっきり教えてやる。
「男と女がやることと言ったら一つでしょ。交尾よ」
「こうび?」
「そう。男と女が愛し合って、子供を作るの」
「子供……?」
 ジャファルはレイラの引っ込んだお腹を見て、
「お前は俺の子を産むのか?」
「ああ、大丈夫。ちゃんと出来ないようにするから」
 レイラは宙に視線を逸らし、
「私が産むのはただ一人の男の、子よ」
「そうか」
「でも、ジャファルが何も知らないのも、可愛いけど可哀想だから……」
 レイラはマントを取ると、するすると上着も脱ぐ。
「ほら。あんたも脱いでこっちにいらっしゃい」
「脱ぐ?」
 ジャファルには理解できなかった。服を脱ぐという事は完全に無防備になるという事。
暗殺者として生きてきたジャファルには、人前で裸になる事など自殺行為としか思えなかった。
 もっとも人前で簡単に裸にならないのが普通だが。

「いいから。私を欲しくないの?」
 上着を脱ぎ、白い胸布を取ると、たわわに実った脂肪のかたまりがプルルンとこぼれ落ちて揺れた。
「あー。窮屈だった」
 でかい胸は仕事の邪魔になるのでギリギリまで締め付けていたらしい。
 白く揺れるおっぱいにジャファルは自然目を奪われた。無表情のままで。
「あっ。鼻血出てるー」
 無表情のまま鼻血を出していたが。
「うっ……」
 何故、鼻血が出るか理解できないままジャファルは鼻を押さえる。
「あはは。ほんとカワイー」
 レイラは靴を脱いでベッドの上でごろんと横になる。
そして大きく脚を上げて、スカートをゆっくりと捲り上げた。
「うっ……!」
 鼻を押さえたまま、ジャファルが顔を逸らそうとすると、
「目を離さない!」
 叱責が飛ぶ。目を離してはいけない理由はないが、何故かジャファルは見つめたままになった。
「ほらほら」
 スカートを脱ぎ、すらっと伸びた脚を天高く伸ばす。しなやかな曲線美にジャファルは心奪われていた。
「ここが女よ」
 そして細い紐パンを脱ぐと、紅き陰毛に覆われた女芯が顔を覗かせる。
「ぶっ……!」
382烈火ジャファル×レイラSS:2006/05/06(土) 16:12:23 ID:Nji9TXPV
 それはただの肉の割れ目に過ぎないのだが、ジャファルの鼻から抑え切れない血が噴き出した。
「体は正直ね」
 脚を上げた姿勢からごろんとうつ伏せになり、レイラはニコッとジャファルの下半身を指差す。
 そこはもうパンパンに膨らんでいた。ジャファルは正常な男です。
「嬉しいな。私の体で反応してくれて」
 自分の女の体で、男が感じてくれる。それはとても嬉しく、面白い事だった。
でもどうせなら愛し合う男の方がいいけど。
「ほら。こっと来なさい」
 レイラの穏やかな優しい笑顔。それは子を見守る母親のようで。ジャファルは誘われるまま、ベッドに近寄った。
「ここを解放してあげないと」
 ベッドで横になったまま、レイラはジャファルのズボンをするすると降ろす。相変わらず慣れた手つきだ。
 そして靴とパンツと一緒にズボンを完全に降ろすと、天を向く男のシンボル
が飛び出した。
「かわいいいー」
 自分が皮を剥いてやったちんこを、レイラはぷにぷにと指で弾いてやる。
「ううっ……」
 押さえた鼻からまた血が出た。
「横になって」
 鼻を押さえたままでジャファルは横になる。
「そのままでいいから。手を離して」
 ジャファルが手を離すと、鼻血がドクドクと流れ続けた。
 その顔に、レイラは豊かに実った乳房を押し付けた。
「ほら。柔らかいでしょ?」
「むむ……」
 顔に直接触れる生暖かい柔らかさにジャファルは戸惑った。それはただの脂肪の塊りに過ぎないのに、何故か胸を熱くする。

 何だ。この胸の高鳴りは。
 何だ。この下半身の疼きは。

 未知の感覚に、ジャファルの思考がぐるぐる渦を巻く。
 どうしていいか分からず、ただレイラが何をするか待った。
「かわいい子」
 顔に胸を押し付けたままで、レイラはよしよしと彼の頭を撫でてやる。赤ん坊にそうするように優しく。
 流れ続ける鼻血が乳房にかかり赤い斑点となった。
「ほら。吸って」
 差し出された紅い蕾を口に含むと、ビリッと舌が痺れた。甘い衝撃で。
 そして安らかな乳の匂いがジャファルを包む。記憶に無い遠い過去。
ジャファルもこうして母乳を飲んでいたはずだ。その時の記憶が呼び起こされたのだろうか。
 ただちゅうちゅうと乳首を吸うジャファルを、レイラは愛しく見つめ髪の毛を撫でる。
「……んっ」
 乳を吸われる内、レイラの頬がほんのり紅く染まった。
 ジクンと甘い衝動が彼女の胸にも込み上げてきた。
「まあまあ上手いじゃない。赤ん坊みたいで可愛いわよ」
 レイラが自分から口を離すと、ジャファルは名残惜しそうな顔をした。それも一瞬。
「ふー」
 豊かなレイラの乳房に、ジャファルの鼻血がしっかりと飛び移っている。
 ジャファルの鼻血はまだ止まらない。
383烈火ジャファル×レイラSS:2006/05/06(土) 16:13:20 ID:Nji9TXPV
「ほら。今度はこっち」
 ジャファルの顔の上に立ち、レイラは見せ付けるように股間を広げる。
「!」
 下から丸見えの女蔭にジャファルは息を飲んだ。
 可憐に色付く桃色の肉の割れ目。ふさふさの赤い陰毛。
「可憐だ……」とジャファルは感じた。
「えい」とレイラはそのまま腰を降ろす。
「んんぅ……!?」顔を女の股間でふさがれ、さしものジャファルも目を白黒させた。
「ほーら。味わいなさい」
 そのままレイラはジャファルの顔の上で腰を振る。
「んんっ!!」
 ふさふさの陰毛が顔をなぞり、割れ目の感触が口に触れる。
「しゃぶりなさい」
 反射的に舌を出して、そこに触れる。と、レイラの尻がビクッと震えた。
「うん。もっと」
と言われて、ビチャビチャと舌を走らせて割れ目に唾液をこすりつける。
「……んっ…あん…」
 顔の上でお尻を振り、レイラは自ら飛ぶ差を揉みしだいて乱れた。
 鼻血が陰毛に染み渡り赤毛を紅く染めていく。
 そしてレイラの肉壷からジンと蜜が漏れ、濡らしていった。
 その蜜を味わおうと、ジャファルはより深く舌を伸ばす。
「あんぅ」
 そこに触れる生ぬるい感触にレイラは腰を揺らした。
 初めて味わう女の蜜はとてもしょっぱかった。
「うんしょ」とレイラは急に立ち上がる。彼女の股間は血と愛液でテカテカに濡れていた。
「さあ。本番行くわよ。可愛い坊や」
 下から呆然と見上げるだけのジャファルの頬を撫で、レイラはその手で彼のちんこをぎゅっと摘んだ。
「うっ!」
 レイラのしなやかな手に握られ、ジャファルは腰を浮かす。だがそれは始まりに過ぎない。
 レイラは腰を落とすと、上を向くジャファルのシンボルを中へと導いた。
「やんっ…!」
「ううっ!」
 何の抵抗もなく始めての場所にちんこは包まれていく。
 そこは暖かい肉の壁。熱い汁の滴る肉壁に優しく強く包まれ、ジャファルの神経が一瞬にして焼けた。

「うおおおおおおおおおっ!!!」

 ケモノのような声で吠え、レイラは下からの突き上げに腰を高く上げられる。
 そしてドクッ、と熱い奔流が先端から発射した。
「あっ。ダメ」
 もう遅い。レイラの中にドクンドクンと熱い精子が放たれたのだ。
「あっ……もう。やだぁ」
 レイラが腰を上げて立ち上がると、股間からぽたぽたと白い液が零れ落ちる。
「ふー……」
 そして白い衝撃から立ち直ったジャファルは呆然と宙を見上げていた。鼻からはまだ血が出ている。

「もう。いけない子」
「すまん……」
「まあいいわ」
 レイラはちゅっとジャファルの口にキスし、ベッドを降りる。
384烈火ジャファル×レイラSS:2006/05/06(土) 16:14:11 ID:Nji9TXPV
「私は行くから。また後でね」
「ああ……」
 そしてベッドでまだ呆然としているジャファルを残し、体を軽く拭いて服を着て身支度を整えると、レイラは部屋を出た。
 そして部屋を出ると同時、べーと舌を出す。
「あー、へったくそ。やっぱりマシューの方がいいわ」

 それからレイラは本来の任務である密偵に戻る。
 だがそこで知ったのは恐るべき真実。

(こんな……恐ろしいことになっているなんて…)
 ネルガルとエルバートの会話を盗み聞きしていたレイラは、その内容に蒼ざめた。
 そしてすぐにその場を離れる。一国も早くヘクトル達に報せなければ。
 だがその前に、突如としてローブ姿の人影が立ち塞がった。
「レイラよ。………どこへ行く」
 ネルガルの腹心の部下の一人、エフィデルだ。
「エフィデル様……。その……私は見回りに…」
 咄嗟の嘘はあっさりと見破られる。
「話を聞いていたな? …せっかく目をかけてやったのに」
「くっ」
 やるしかない。そうレイラが身構えた時、
「ジャファル!]
 エフィデルが叫ぶと同時、黒ずくめの暗殺者が姿を現わす。
「!!!!!!」
 それがジャファルと知ってレイラは強い衝撃を受けた。
 そうか。私はこの男に殺されるのか。
「……裏切り者には死の制裁を」
 そしてジャファルが風のように動き、レイラとすれ違う。それだけで事は済んだ。
「…………。あ…………マ…シュ………」
 事切れたレイラをエフィデルは冷たく見下ろす。
「……さすがだな、ジャファルよ。お前の前には何者も立っていられまい」
 ジャファルは何も応えない。無表情のままレイラの死体を見下ろしたいた。
「この女の死体は森の中にでも捨てておくのだ。
 やつらへの……見せしめとしてな」

 レイラの死体を抱え、森の中を進むジャファルは胸に暗い影が疼くのに気付いていた。
 始めは温かかったレイラの死体。それが冷たくなるのと比例するかのように、胸に暗い影が広がる。
「マシュー……。それがお前の男の名か」
 俺はその男に殺されるのだろうか。それでもいいとジャファルは感じていた。
 今までの暗殺者ジャファルには到底有り得ない感傷だった。
 それもレイラの死を腕の中で実感しているからか。
 やがてジャファルは一本の木に、レイラの死体をもたれかけさせる。
 その顔を見て、ジャファルはハッと強張った。
 生気に満ちた顔は蒼ざめ、唇もすっかり紫になっている。
 その唇に、ジャファルは己の口を重ねてキスした。固く冷たい唇に。
 そして泣いた。

 それはジャファルの人間としての初めての涙。

(おしまい)
385名無しさん@ピンキー:2006/05/06(土) 20:29:29 ID:0fCYXwE+
だみゃ〜ん氏 GJ
大好きで☆

外伝氏は外伝作品の方が好きですね…
386名無しさん@ピンキー:2006/05/06(土) 22:01:37 ID:BRUDbw1k
君が今立っている場所は、骨董甲子園が2000年前に通過した場所だッッ!

完全敗北!!
387名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 05:06:14 ID:jBY7DtR/
ワロス! パロときたか
388名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 23:27:02 ID:bWjzFq13
外伝氏と我々の間には強力なATフィールドが張られている
389名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 00:32:20 ID:EWAtxrnl
388>>同感
390名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 01:56:27 ID:xUg9Xs+F

    ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
⌒′ ̄( ・ω・)<SS完成したら投下してあげる
 UU ̄ U U   \_____



    ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
⌒′ ̄( ・ω・)< 本当に完成できるかはわからないけどね……
 UU ̄ U U   \_____
391外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/05/08(月) 17:55:59 ID:OzWQhxAI
烈火エリウッド×ニノSSを投下します。
392烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 17:57:20 ID:OzWQhxAI
「ジャファル。ジャファル」
 呼びながらニノは歩いていた。
 全ての戦いが終わった魔の島ヴァロール。でも仲間のジャファルの姿が見えず、ニノはとっても心配。
「もう……どこ行ったのよぉ」
と今にも泣きそうな目でウルウルしてると、
「大丈夫だよ、ニノ」
 優しい声がかかります。
 フェレ公子の貴公子エリウッドです。キラッと光る白い歯が眩しい。
「あ、エリウッド…様にレベッカ!」
 エリウッドの背中からひょいと顔を出すレベッカに、ニノは表情を明るくする。
 焼き菓子や木の実の首飾りの作り方を教えてくれた大好きなレベッカ。
ニノにとっては初めて出来たお姉さんです。
 その首から下がる木の実の首飾りはニノのお手製。
「ニノ。よく聞くんだ」
「はい」
 エリウッドが真顔で言うものですから、ニノも真顔で緊張しちゃいます。
「ジャファルはね。遠い所に旅立ったんだよ」
「え!? どうして?」
「ニノ。ジャファルが暗殺者だったのは知ってるね」
「は、はい……」
「彼はその罪を償う為に、遠い所に旅立ったんだよ」
「そんな…」
 再びウルウルしちゃうニノに、エリウッドは一転明るい表情になって、
「それでニノ。君の事だが、僕が預かる事にしたよ」
「え?」
 突然の話にニノは首を傾げる。
「ジャファルから頼まれたんだ。君の事をよろしく頼むと」
「え……?」
 さらに首を傾げるニノ。そんな話は聞いていない。
「フェレに来ないか。君は大事な仲間だ。悪いようにはしない」
 笑顔でエリウッドは手を差し出す。
「うーん……でも…」
 もう首だけでなく体を傾けてニノは考える。
 このままエリウッドに甘えていいものだろうか?
「ニノ」
とレベッカが傾いたニノの体を戻して、手を握ってきた。
「わたしからもお願い。フェレに来て」
 レベッカに正面から見つめられ、ニノはキュンと胸の高鳴りを覚える。
「わたしと一緒は嫌?」
「う、ううん」
 ニノはぶんぶんと首を振り、
「レベッカは大好きだよ! 嫌なんかじゃない!」
「わたしもよ。嬉しい」
 レベッカは握ったままの手を、エリウッドの手へと重ねる。
「じゃあ、エリウッド様とも一緒に暮らしましょう」
「う、うん…!」
 なんだか釈然としないままですが、ニノは申し出を受ける事みしました。
「よろしくお願いします。エリウッド様」
 ニノとレベッカ、二人の少女の柔らかい手を握り、エリウッドはきらっと白い歯を光らせる。

 こうしてニノはエリウッドの庇護の元、フェレ領地の片隅でひっそりと暮らす事になりました。
 めでたし、めでたし。
393烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 17:58:32 ID:OzWQhxAI
「たいくつー」
 窓の外の穏やかな風景を見ながら、ニノはハーとため息をつく。
 エリウッドから頂いたフェレの片隅の家で暮らし始めて数日。ニノは早くも退屈していた。
 だって何もする事がないから。
 黒い牙≠ノ居た頃は何かと忙しく働き、エリウッド達の仲間になってからは戦いの日々。
 その頃に比べたら平和で幸福なのだろうけど、何もする事がないのがこんなに退屈だとは思わなかった。
 食料もお金もエリウッドが手配してくれるので、働く必要が無い。
 この小さな家に暮らしてるのはニノ一人なので話し相手もいない。
 ただ毎日、ゴロゴロダラダラと暮らしていました。

「ゴロゴロ」と転がり、
「ダラダラ」とだらける日々。

「たいくつー」
 穏やかに広がる草原を見ながら、同じ言葉を繰り返す。
「よし」
 今度エリウッド様に何か仕事をお願いしよう。あたしにも何か出来るはず。
 ニノはそう考えて、青い蒼い空を見上げる。
「ジャファルも同じ空を見てるかな」
 ぼんやりとお空にジャファルの姿を思い浮かべてると、遠くから誰かやって来るのが見えた。
「あーっ!」
 赤い髪の貴公子と緑の髪をおさげ二つにまとめた少女。エリウッドとレベッカだ。
「レベッカ!」
 待ちきれないニノは家を飛び出し、自分から駆けて行く。
「ニノ。お久しぶり」
 ニノの小柄な体を受け止め、レベッカはよしよしと頭を撫でてやる。
「来てくれたんだ!」
 ニノのあまりの嬉しそうな様子に、今まで寂しい思いをさせたと気付いたのだろう。エリウッドがすまなそうに、
「すまないね。いろいろと忙しいもので」
「ううん、いいんです。会いに来てくれて嬉しいです!」
 亡くなった父の跡を継いでフェレ領主となったばかりのエリウッドは、多忙な日々を送っていた。
正式にフェレ家に仕えるようになったレベッカもそのお手伝い。
それが分かっているから、ニノは寂しい気持ちを我慢していました。
「家にお邪魔してもいいかな?」
「はい! もちろん!」
 エリウッドに笑顔で答え、ニノはレベッカの手を取って小さな家へと案内する。
 そしてお客様にお茶を出します。。
「えへへ。レベッカに教えてもらった焼き菓子だよ」
 ニノが淹れてくれた紅茶の香りと焼き菓子が、とても良い香りを醸し出す。
「ニノは凄いんだね。とっても美味しいよ」
 深く味わうように紅茶と焼き菓子を口に入れ、エリウッドは素直に感心した。
「えへへ」
 ニノは照れて指を絡めて、レベッカをちらりと見て、
「でも、本当に凄いのはレベッカ! お菓子の作り方とかレベッカが教えてくれたんです!」
「でも、ニノのお菓子本当に美味しい」
「うん。ありがとう!」
 レベッカに褒められて、ニノはますます上機嫌。
394名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 17:58:42 ID:ZZL+279z
外伝氏に外伝作品に帰ってきて欲しいです
395烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 17:59:29 ID:OzWQhxAI
「あとね。これも作ってたんだ」
とニノが差し出したのは木の実で作った首飾り。
「これもレベッカに教えてもらったんだ!」
「もう。ニノったら」
「レベッカは凄いんだよ! 何でも教えてくれるもん!」
「凄いねニノは。こんな首飾りまで。僕も欲しいぐらいだ」
「だったら差し上げます! あ、でも、エリウッド様にはこんなの似合わないよね」
「そんなことはないよ。ニノが作った首飾りだ」
 断るわけもなく、エリウッドは木の実の首飾りを受け取って、首にかける。
「似合ってるかな?」
「はい。とっても」
 レベッカが静かに微笑みながら言う。子供の成長を見守る母親のような笑顔だ。
「えへへ」
 レベッカとエリウッド、優しい二人に囲まれてニノはとってもニコニコ。
 そして大事な事を切り出します。
「あの、エリウッド様。お願いがあるんですけど」
 ぐっと小さな手を握るニノに、エリウッドは優しく訊く。
「なんだい? 僕に出来る事なら遠慮なく言っていいんだよ」
「はい! あたしも働かせて下さい!」
 真顔で懇願するニノに、エリウッドはふと思案する顔になる。
「ふむ……。ニノは働きたいのかい?」
「はい! 少しでもみんなの役に立ちたいんです!」
「ふむ…」
 レベッカと顔を合わせ、エリウッドは考え込む。
「あの……。あたしじゃダメですか?」
「いや。そういうわけじゃないんだ」
 ニノを心配させまいと、エリウッドは優しい顔を向ける。

 実はニノを表立って働かせられない理由があった。彼女が黒い牙≠フ元メンバーだからである。
 黒い牙≠ヘ暗殺者集団。その首に賞金が賭けられ、賞金稼ぎが狙っているとも聞く。
最近、黒い牙の残党狩りが活発になっているとの報告も受けた。
 フェレ領主のエリウッドが庇っても、どこまでニノを擁護できるか分からない。
 あまり表に出したくないというのがエリウッドの本心だった。
 どうしたものかと考えるエリウッドにレベッカが提案する。
「あの。エリウッド様」
「なんだいレベッカ」
「ニノはこの家で働かせたらどうでしょう」
「そうだね」
 人目に着かないように選んだ場所だ。ここなら大丈夫だろう。多分。
「それじゃあ、ニノには何をしてもらおうか」
「はい! なんでもします!」
 わくわくとニノは握った手に力を籠めた。
「わたしと同じ仕事はどうでしょう?」
「レベッカと同じ?」
「夜の方です」
「いや、しかし。それは……」
 エリウッドはニノの小柄な体に視線を向ける。
 緑のショートヘアの小柄なニノ。レベッカよりも年下の未成熟な少女だ。
「大丈夫です。わたしが保障します」
「うん。それでいいだろう」
 エリウッドが頷いてニノのお仕事が決まりました。
396烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 18:00:24 ID:OzWQhxAI
「え、なになに? わたし何するの? 何でもします!」
 張り切って手を上げぴょんぴょん飛び跳ねるニノに、レベッカが言う。
「夜伽よ」
「よとぎ?」
 初めて聞く言葉にニノは首を傾げた。
「何それ?」
「夜になれば教えるわ」
 レベッカはにこやかな笑顔をニノに向け、エリウッドに、
「夜にまたお越しください。わたしは準備をしておきます。夕食も用意しておきますので」
「ああ。任せる」
 そしてエリウッドは、「よとぎって何だろう?」と考えるニノに、「また後で」と声を掛けて一端戻った。

「ねえ、レベッカ。よとぎって何?」
「ふふ。それは後で」
 台所に立ち、エプロンを着けたニノとレベッカ。今日の夕食の調理です。
 エリウッド様が食するのですから、うんと美味しいものにしましょう。
「今日は何にするの?」
「そうねえぇ」
 レベッカはおさげの髪をゆらして考え、
「カレーにしましょう」
「わーい! カレー大好き!」
 というわけで今晩はカレーに決定! わーいわーい。
「ニノ。料理で大切なのは何だと思う?」
「うーん……。塩加減?」
「違う!」
 レベッカはびっと包丁を突き出し、
「愛よ!」
「愛……?」
「そう。お金で変えない大切なもの。それは愛」
 レベッカはうっとりと潤んだ目でどこか遠い場所を見ています。
「カレーにとって大切なものは?」
「うーんと。カレー粉?」
「違う!」
 レベッカは包丁をまな板に突き刺し、
「お肉よ。お金で買えない大切なもの…。それはお金で買えない肉!」
 目に浮かぶのは肉に噛り付くエリウッドの笑顔。
「カレーにおける愛はすなわち、お金で買えないお肉。
 それはつまり……」
 レベッカは包丁の刺さったまな板を持ち上げ、
「人肉が欲しーい!!!」
「待ってレベッカ! お肉はあたしが探してくる!」

 というわけで。
 お金で買えない愛のある肉を求めてニノの旅が始まります。
 肉を求めるニノの大・冒・険!
 シャベルとスコップを装備して、ちょっとした冒険に出発開始!
「待っててね、レベッカ。あたし必ずお肉を見つけてみせる!」
 マクガイバーにも負けねー!
「でも、お金で買えない肉ってどこにあるんだろう?」
 とりあえず、庭先をシャベルで掘ってみます。

 穴掘ってー。穴掘ってー、穴掘ってー。

「……お肉出ない」
397烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 18:01:29 ID:OzWQhxAI
 穴を掘っても掘ってもお肉は出ません。ニノはしょぼーんと落ち込んでしまいます。
「ニノ。一体何をしているのかな」
 そこに恐る恐るといった感じで声がかけられる。
「あ、マリナスさん。こんにちわ」
 でっぷり太ったおじさんが荷馬車に乗っていました。
 エリウッド一行の輸送隊を務めていたマリナスさんも、今ではエリウッドの下で働いています。
 ニノの家に荷物を運んでいたのもマリナスのお仕事でした。
「あのね。お金で買えないお肉を探してるんだけど、見つからないの」
「そうか……」
 シャベルを持って穴掘ってうな垂れるニノに、マリナスは哀れみの視線を向ける。
 突っ込んでもいいものかどうか悩んでいる目だ。
「ニノはお金で買えない肉が欲しいのかい?」
「うん!」
 こくんと頷き、ニノはマリナスのお腹を見る。でっぷり脂の乗った突き出たお腹を。
「ねえ、マリナスさん。ナゾナゾしましょ」
 ニノはシャベルとツルハシを交差させ、笑顔でクイズを出します。

「食べれば食べるほど痩せる肉なーんだ?」

 マリナスはちょっと考え―
 答えを思いつき蒼ざめた。
 そしてニノの目は「ご愁傷様です」と語っている。
「いや、待て、待つんじゃニノ」
 マリナスは荷馬車の御者からぷるぷると首を振った。
「ほ、ほら。もっと美味しい肉を教えてやろう」
「本当に?」
 その場でニノはぴょーんぴょーんと飛び跳ねます。
「わーい。マリナスさん大好き!」
「う、うむ……」
 肉の在り処を教え、マリナスはニノの家に配達品を運んで行く。
 そしてニノは新たな肉を求めて冒険の旅へ! GO! GO!!

「ここが……黄色い電気ネズミのいる森!」
 ニノがやって来たのは黄色い電気ネズミさんが住むという森。
「ネズミさんどこかなー」
 テクテク進むと、
「ピカー」
 早速黄色い電気ネズミさんが一匹、すたすたと木の間を歩いていました。
 距離はまだ遠いですが、相手はまだ気付いていません。殺るなら今です!
 ニノはパッと炎の魔道書を開いて呪文を唱えます。
 魔道士のニノは魔法が使えるのです!

   魔法! それは聖なる力。
   魔法! それは未知への冒険。
   魔法! そしてそれは勇気の証!

 魔法家族のニノはまさに魔道も申し子! 呪文だってすらすら言えます。
「ドゥミィルファイルゥン、エセンパサン、ガイラァ、デス・マス・ファイアー!!」
 ぼうと手から放たれた火の玉が黄色い電気ネズミに飛びます!
「ぴかっ?」
 だが寸前、気付いたネズミはひらっとかわしてしまいました。
398烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 18:02:21 ID:OzWQhxAI
「あっ」
 回避された瞬間、ニノは次の呪文を唱えます。それより早く、
「ぴかー!」
 黄色い電気ネズミの全身からピカッと電気が放たれます!

   テレビを見るときは
   部屋を明るくして、はなれて見ましょう。

 全国のちびっ子たちを失神させた悪魔の光! だが俺は何ともなかったぜ!「……!」
 集中して見てたニノは急に目の前が真っ暗になり、ふっと倒れてしまいました。

「ううぅん……?」
 気がついたときは森の中。黄色い電気ネズミの姿はどこにもない。
「いなくなっちゃった……」
 呆然と座り込みますが、気絶してる間に悪い人に見つからないのは幸運でしょう。
悪い人が通りかかっていたら、死ぬまで犯されて、死んでからも死姦されてしまうのです。
全く死姦なんて何が楽しいのでしょう。理解不能です。

「どうしよう……」
 ぐっすんと涙づんていると、

『ニノ……ニノ…』

 お空から声がします。
 ふと上を見上げると、
「ジャファル!?」の姿が空に浮かんでいました。上半身だけ。
「いやー! 死んだ人みたい!?」

『ニノ。心配するな。俺はいつでもお前を見守っているぞ』

「ええっ!? どこから! そんなお空の向こうから言われても!」

『諦めるな。お前なら出来る』

 言葉と共に、ジャファルの姿がすぅと薄くなる。
「ダメッ! 行かないで!」

『忘れるなニノ。お前は一人じゃない』

 なんかそれっぽい事を言ってジャファルの姿は消えてしまいました。
「ジャファル……。アドバイスするなら、もう少しちゃんとしてよ…」
とは言ったものの、ジャファルはもういません。ニノはとりあえず、戻る事にしました。
 
 てくてく歩いて森を出ると、荷車を牽いたおばあさんがいました。
「おばあさん。こんにちわ」
 荷台にはリンゴが積まれています。
「リンゴ売りですか?」
「ああ、そうじゃよ。おまえさん、見たところ魔道士のようだね」
 ニノに視線を向け、おばあさんは一目で正体を見抜いちゃいます。
「うん。あたしニノ」
 シャベルとツルハシを装備した少女魔道士も珍しいでしょうが。
399烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 18:03:37 ID:OzWQhxAI
「そうかニノか」
ふむふむとおばあさんは頷きます。
「何か困った事があるようじゃな。どれ、この年寄りに話してみんか」
「あのね……」とニノは詳しく説明します。
「かくかくしかじかなの」
「そうか。黄色い電気ネズミを捕まえたいのかい」
 おばあさんは荷台からリンゴを一つ掴み、
「ほれ。このリンゴを使って誘き出すといい。あいつらはリンゴの木に登るほど好物じゃからな」
「そうなんだ」
 リンゴを受け取り、ニノははにかんだ笑みを向けます。
「そうだお金。いくらですか?」
「ああ、いい。お嬢ちゃんはどうも他人とは思えなくての……」
 おばあさんはニノを見てどこか懐かしそうに、何度も頷きます。
「じゃあ、これでな」
「ありがとう、おばあさん」
「礼など言うな。体が痒くなるわい」
「あの、お名前は」
「ニイメじゃ」
 リンゴ売りのおばあさんは荷台を牽いて歩いて行ってしまいました。
「ありがとう」
 ニノはその小さな背中にぺこりと頭を下げます。

「よ〜し」
 再び黄色い電気ネズミの森に戻ってきたニノは、最初に出会った木の間にrンゴをポトリとおいて、ツルハシを振り上げて待ち構えます。
 じっと待つことしばし。ニノの頬を汗が拭い、振り上げたままの腕がいい加減疲れた頃。
「ぴかー」
 一匹の黄色い電気ネズミがとことことやって来ます。
「ぴっか〜☆」
 そして嬉しそうにリンゴに噛り付きました。横でツルハシを振り上げるニノは一切気にしていません。
「えい!」
 迷う事無くニノはツルハシを振り下ろします!
 ツルハシの鋭い先端が見事に脳天に突き刺さり、ニノの手にプルンと柔らかい感触が伝わりました。
 刺さったツルハシを引き抜くと、どろっと血が流れ、ピンクの肉がプルルンと飛び出しました。脳味噌でしょうか。
 そしてバタッと仰向けに倒れた電気ネズミの背中に、とどめの一撃。
 ザクッ、と背中にツルハシが突き刺さり、背中をぐしゃっと砕く感触が手に伝わります。
 ビクン、と大きく一回震動して、黄色い電気ネズミは口から大量の血を吹いて絶命しました。
「やった……」
 足を持って逆さに持ち上げ、ニノは頭から脳味噌を垂れ流す電気ネズミを見ます。
「お金で買えない肉! ゲットした!」

 そしてニノは殺害した黄色い電気ネズミを手に、お家に帰りました。
「見て見てレベッカ。ほら!」
「見て見てニノ。狩りに行って黄色い電気ネズミを捕まえたの!」
 レベッカが差し出したのは、大きな目玉に矢の突き刺さった黄色い電気ネズミの死体でした。

 めでたし、めでたし。
400烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 18:04:51 ID:OzWQhxAI
 その日の夕食はカレーです。
 
 ルルーのルゥ。レレーのレイ。

 黄色い電気ネズミの肉をふんだんに使った肉カレー。
 エリウッド様は一口食べ、
「うん。とっても美味しいよ」
 笑顔で言ってくれました。
 ニノもレベッカも笑顔で頷きあいます。
 大好きな人に御飯を美味しく食べてもらえる。こんな幸せな事はありません。

 ぱくぱく。

「ごちそうさま」
「ふふ。お粗末さまでした」
 エリウッドの口の周りについた黄色いカレー粉を、レベッカが舌でぺろぺろ舐めて拭き取る。
「わー」
 その極自然な仕草に、ニノは目を丸くした。
「さあエリウッド様。ワインをどうぞ」
 さらにレベッカはスカートをたくし上げ、パンツ穿いてない股間に赤ワインを注ぐ。
 赤いワインの奥で薄い緑の陰毛が見えた。その股間にしゃぶりつき、エリウッドはワインを飲み干す。
「わー。わー」
 その極自然な仕草に、ニノは目を丸くします。
「すごい! レベッカすごい!」
 手を握り締め、ニノは上下に飛び跳ねます。
「ふふ。ニノも出来るようになるわよ」
 エリウッドに股間を舐められ、赤い顔でレベッカは熱い吐息を吐きます。
「さ、ニノ。夜伽の時間よ」
「よとぎ?」
「そう。さあ、エリウッド様を寝室に案内して」
「う、うん……」
 なんだかよく分かりませんが、とりあえずニノは二人を連れて寝室に移動。
「ねえ。よとぎって何するの?」
 無邪気に訊ねるニノに、エリウッドもレベッカも微笑を禁じ得ません。
「そうね。まずはエリウッド様のお召し物を脱がせて」
「え?」
 きょとんとニノは固まる。どうして服を脱がさなくてはいけないのでしょうか。
「まずはわたしがお手本を見せるから」
 とレベッカはエリウッドの前に跪くと、まずズボンを脱がし、上着からパンツまで丁寧に脱がして、畳んでいく」
「きゃー」
 わざとらしく顔を赤らめて、ニノは顔を手で隠した。
 意外に逞しいエリウッドの裸身。その股間からは、男のシンボルがぶらぶらぶらーんと揺れていました。
「さあ。エリウッド様。ベッドへ」
「うん」
 エリウッドはさも当たり前のように、ベッドに横になる。普段はニノが寝ているベッド。とってもニノの匂いがします。
「見てなさい。ニノ」
 そしてレベッカは、ぺらーんと垂れ下がったままのちんこの先端を口に含むと、ちゅっちゅっとしゃぶる。
 するとどうでしょう。
401烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 18:05:47 ID:OzWQhxAI
「ほら。もうこんなになった」
 レベッカが口を離すとあら不思議。ぷら−んと萎んでいた、シンボルがギンと天井に向けて勃っているではありませんか。
「すごい! レベッカ、なんだか知らないけどすごい!」
 両手を握り締め、ニノは上下に飛び跳ねます。
「さあ、ニノ。今度はなたの番よ」
「え、でも…」
「働きたいんでしょ?」
「う、うん…」
 こくんと頷いたニノに、レベッカは嬉しそうに、
「さあ、ニノ。あなたも脱いで」
 言うと、レベッカは率先して脱ぎ出す。
「わー」
 そのプルンと揺れる形良い豊かな胸に、ニノは驚きました。服の上からでは分かりませんでしたが、レベッカは意外に胸が大きいです。
着痩せするタイプでしょうか。
「ニノも」
「うん…」
 ニノはベッドの上で横になるエリウッドを見ます。彼はぼんやりと天井を見上げていました。
一体何を考えているのでしょう?
「でも……お仕事だもんね。よくわかんないけど」
 意を決してミニスカートを取ると、下は水玉パンツでした。
 そして上着と肌着まで脱ぐと、小さな淡い膨らみが露になります。
 ちっちゃな小さな成長を始めたばかりの淡い膨らみ。
 レベッカの豊乳と比べると、とっても可憐です。おっぱいに優劣なし!
「ニノったらカワイイ」
 もじもじと胸を両手で隠すニノに近寄り、レベッカが最後の水玉パンツを取っちゃいます。
「やーん」
「ほら。エリウッド様がお待ちかねよ」
 ベッドの上のエリウッドは、肉棒をカチンコチンに固くして待っていました。
「な、なにするの?」
「ニノ。あなた男の人に抱かれたことは?」
「ええっ…? 抱っこされたことならあるかな」
「そうじゃなくて」
 レベッカの手が、ニノの股間の割れ目をそっとなぞります。レベッカよりもさらに薄い陰毛が僅かに生えていた。
「きゃっ」
「ここに男のちんこを挿れたことは?」
「な、ないよ! そんなの!」
「そう。じゃあエリウッド様が始めてなのね」
 ニノの小さな肩に手を回し、レベッカはベッドへと導きます。
「さあ。エリウッド様に全てお任せしなさい」
「う、うん…」
 こくんと頷いたニノは真っ赤になっていました。どうしてだか、胸がとってもドキドキしちゃいます。
「横になって」
 誘われるようにエリウッド横になります。
 すると横にレベッカも寝そべり、二人に挟まれる形になりました。右にエリウッド、左にレベッカ。
三人寝ても大丈夫な大きなベッドです。
 そしてエリウッドとレベッカは、ニノのほっぺたに同時に左右からちゅーとキスしました。
「きゃー!」
 両方のほっぺたにキスされて、ニノは大パニック!
402烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 18:06:45 ID:OzWQhxAI
「きゃー! きゃー!」
 真っ赤な顔で固まったニノの小さな貧弱な体を、エリウッドとレベッカは両方から横抱きします。
「きゃあああーっ!!!」
 エリウッドの逞しい手が、レベッカの優しい手が、裸身を抱きしめ、包み、ニノは全身がカッと熱くなりました。
「や……。あついよぉ」
「ふふ。それでいいのよ」
 耳元でレベッカが囁く。
 エリウッドが口を回して、ニノの口を塞いだ。
「…!」
 口と口が触れ、ニノはカッと目を見開く。
「キスも初めて?」
 レベッカが意地悪く聞いた。エリウッドが口を離すと、ニノの目から涙がこぼれる。
「やだ……、こんなのヤだよぉ」
「だーめ」
 レベッカとエリウッドの腕がニノの胸で交差し、小さな胸を同時にきゅっと掴む。
「やだっ…!」
 ドクンとニノの胸が高鳴り、飛び上がった。
 何故だろう。
 小さな胸を軽く掴まれ、ちょっと痛いのに、ちょっと甘い感じ。
 そして胸に手を置いて、再びエリウッドはキスしてくる。
「…ん!」
 口いっおあいに広がる肉の生臭い匂い。さっき食べたカレーの肉の味。
 ツーと頬を伝う涙をレベッカが舌で拭う。
 ちゅ、ちゅくと唇を吸ってエリウッドは口を離した。
 ニノの唇はとっても甘くて心地よく。何度でも味わいたくなる。
 そして胸を握ったまま、二人に手が白い太股に伸びた。
「ひっ…!」
 太股を男と女の手でなぞられ、ニノは固く緊張して力を籠める。
 胸に置かれた手がさらさらと小さな乳房の表面をなぞり、手の平で乳首を転がした。
「ひゃああ……っ!」
 唾を飛ばして、ニノの口から無意識の内に声が出る。ビリッと痺れるような甘い感覚が頭と胸に沸き上がる。
そしてお腹の奥がきゅっと熱く濡れた。
 さわさわと太股をなぞる二人の手が、中心へと伸び、とうとう割れ目をそっとなぞった。
「イヤァぁ…。やああぁ!!?」
 エリウッドの手が前の割れ目をなぞり、レベッカの指が尻の穴を撫でていく。
 そしてニノの腰を、前後からガクガクと揺さぶった。
「ひいぃ!?」
 歯を噛み締めてニノは耐える。だがそれも一瞬。
「やあああっ! あああああああっ!?」
 自ら腰を振ってニノは、二人の指に翻弄されていった。
 エリウッドの指が入り口をなぞり、くちゅくちゅと揉んでいく。レベッカを丸いお尻を撫でていった。
 そして二人はきゅっと胸の乳首を摘み上げる。
「ひいいいいぃ……っ!」
 ニノの腰が一段高く上がり、ガクンと落ちる。手はベッドのシーツを固く握っていた。
 はぁはかと息を乱して汗をかくニノから手を離し、二人ともニィと微笑む。
「ニノったらこんなにして」
 レベッカが覗き込んだ割れ目はテラテラの濡れそぼっていた。
403烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 18:07:34 ID:OzWQhxAI
 ちゅ、とエリウッドがニノ首を舐めキスしていく。
 そしてレベッカはニノの脚を広げさせ、その股間へと顔を埋めた。
「いやあああっ! もうイヤアアアっ!!」
 今更ながら暴れても力が入らない。両腕は首を愛撫するエリウッドに掴まれ、両脚をレベッカが広げたまま。
 そしてレベッカはちゅっとニノの陰核にキスした。
「イヤーっ!」
 絹を切り裂くような短い悲鳴と共に、ニノは押さえつけられたベッドの上で飛び跳ねる。
股間からはジュウと熱い粘液が漏れていた。
 ちゅっとレベッカは汁を吸うが、すぐに苦い顔をする。
「まだまだね。うんと慣らさなくちゃ」
 そして股間にしゃぶりつくように口を合わせ、割れ目をぺろっと舐め上げた。
舌に触れるさわさわの柔らかい陰毛が心地よく、ピンクの秘肉はとっても新鮮な味。
「アっ……。やだーっ! もうやだーっ!?」
 首にキスしていくエリッドは、ニノの上半身をしっかりと押さえつけ、今度は乳首にキスした。
ピンと尖った胸の蕾に。
「はぁ……。やだよぉ。ヤダヤダヤダやだヤダヤダやだーっ!!」
 首をイヤイヤと振り回すと涙が飛び散る。
「もう。仕方ない子」
 股間から顔を上げたレベッカは、場所をエリウッドと交代して両手を押さえて上からニノの涙顔を見下ろした。
「さあ、ニノ。エリウッド様に女にしてもらいなさい」
 その顔は笑っている。
 エリウッドがニノの脚を開かせようと手をかける。
「やだぁ……」
 必死に閉じようとするニノだが、脚に力が入らない。頭がボウとして思考が麻痺してしまう。
 ニノの両脚を広げると、エリウッドは腰を割り込ませる。肉棒はビンビンに固いまま。
「いやだよぉ……」
「いくよ。ニノ」
 涙をぽろぽろと流すニノの女芯に、エリウッドの先端が突きつけられた。
「イヤアアアアアアアアーっ!」
 そしてグイッと肉の棒が突き刺さり、鮮血を流して内部へと入った!
「いたああああっ! いたああああああああああい!」
 絶叫が上がり、飛び跳ねるニノを上からレベッカが押さえつける。
「痛いのニノ? 大丈夫。すぐに慣れるわ」
 わたしがそうだったから、と初めての時をレベッカは思い出していた。
「痛い! 痛い! 抜いて、抜いてよおぉーっ!」
 ニノの願いと裏腹に、肉棒は幼い肉壁を引き裂いて、ゆっくり前に進んだ。
「ぬいてえええっ! ぬいてよおおおおぉぉーっ!!!」
 お腹に突き刺さる異物に、ニノは痛み以上に恐怖を感じた。
「どうして!? どうしてこんなことするのーっ!
 あたしなんにもしてないのに! わるいことしてないのに!?」
 ぐいっ、と突き刺さる肉棒がギチギチに肉壁を広げ、奥まで突き刺さった。
「はぁ」
 エリウッドは満足気な息を吐いて、ニノの体内を愉しむ。
「エリウッド様。どうですかニノは?」
「ああ、なかなかいい。この狭さ、僕のモノをギチギチ締め付けてくれるよ」
 エリウッドがぐいっと腰を引いて中を抉ると、ニノは顔をのけぞらせ、
「うぎゃああああああっ! いたあーい! うごかないでええっ!!」
 涎を垂らして悲鳴を上げ、腰を必死に引く。
 だがそれはエリウッドに刺激を与えるだけだった。
404烈火エリウッド×ニノSS:2006/05/08(月) 18:08:49 ID:OzWQhxAI
「うう……」
 我慢に我慢を重ねていた肉棒が、ニノが動いた事により刺激を受け―
 ドクンと中に射精した。
「あああ……わあああああああああーっ!!」
 中に注がれる熱い水。それが何なのかニノは本能的に悟ったか、全身を強張らせて泣き叫ぶ。
 目からは溢れるほど涙が出ていた。
「く……!」
 腰を突き上げ、ニノの腰をしっかり掴み、最後までエリウッドは体内で放った。
「ああ……あああ……」
 ニノが脱力してベッドに沈み込むと、エリウッドはふぅとモノを引き抜いた。
血と精液が滴って、ニノの太股を汚す。
「いやぁ……。こんなのイヤぁ……」
 ぐったりとうな垂れるニノの瞳は虚ろで。流れる涙をレベッカが舐め取る。
「よかったわねニノ。エリウッド様に女にしてもらって」
「いやぁ……。たすけて、ジャファル…」
 弱々しく呟くニノを、エリウッドは上から抱きしめる。
「…やぁ」
 男の生臭い匂いに包まれ、ニノは緊張した。だが力が入らない。
「さあ、ニノ。もう一度だ」
 ニノのさらさらの裸身を全身で感じる内、エリウッドのシンボルは再び元気になっていた。
「ああ……いやぁ」
「大丈夫」
 レベッカが真っ赤になった耳をしゃぶり囁く。
「いやぁ…。ゆるしてぇ…」
 エリウッドの腕に抱かれ、その体の下でニノは泣いた。
「こんなのって……ないよぉ…」
 流れる涙が少女の頬を伝う。

 それからエリウッドは暇を見つけてはニノの家に通い詰めるようになった。レベッカと一緒に。
 慣れない夜伽に、始めは痛がり嫌がっていたニノだが、回数を重ねる内にすっかり夢中になり、自ら腰を振ってエリウッドを悦ばすようにまでなる。

 そして数年の時が過ぎた。
 レベッカは男児を出産、ウォルトと名付ける。そして彼女はエリウッドの嫡男ロイの乳母に選ばれた。
 さらにそれから数年して、今度はニノが双子の男児を出産、ルゥとレイと名付けられる。
 だがニノもレベッカも、子供の父親が誰かは決して話そうとしなかった。

 そしてエリウッドは日々の激務で、体がすっかり弱くなってしまいました。
 めでたし、めでたし

(おしまい)
405名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 20:44:37 ID:DTUGcCG6
シンジ 「何を・・・外伝君、君が何を言っているのか分かんないよ・・・外伝君・・・」










バシャーン
406名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 21:02:26 ID:FFJ8z0ex
なんつーか小ネタが痛々しい
407名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 21:06:13 ID:nZW4FJqq
セリカの時といい、外伝氏は電気ネズミに相当な恨みでもあるのだろうか
408UCC ◆UCC0ebT.po :2006/05/08(月) 21:21:05 ID:TU+pJ8G4
こんばんは、少々失礼します。
…かなり、お久しぶりになりますけれども。

移行ネタですが、少しばかり投下させて頂きます。
聖魔の光石・ラーチェル触手物です。
409朝、起きたら魔m(ry ◆UCC0ebT.po :2006/05/08(月) 21:21:47 ID:TU+pJ8G4
マギ・ヴァル大陸…様々な国と人々と魔が入り混じれる混沌在る地。
未だ戦乱の真っ直中にあり、大陸のほぼ全土で日夜諍いや争いが生まれていた。
中でもグラド帝国の侵攻が目立ち、それに抵抗するルネス王国軍を中心とした混成軍。
そして、大陸の一辺に大きく位置するロストン聖教国。
今、ここにはルネス軍の総勢が休息を兼ねてロストン城に駐留していたのだった。

城内、とある一室…兵士らの休憩室にて。
既に辺りでは夜が更け、宵闇に包まれていた。
そこに、見張りを終え交代引継を済ませた一人の兵士が入ってくる。
「ふぅ…さてと、ラーチェル様といんぐりもんぐりする夢でも見るか」
一息つきながら、ロストンの王女で守るべき主でもあるラーチェルに対し不埒な事を宣う兵士。
だが、彼は大して気にも止めず日常茶飯事だと言わんばかりの涼しい顔のまま床につく。
疲れていたのか、すぐに静かな寝息が部屋に響き始める。
そして次の日の朝………。
「………っ…うーん…むにゃ…ラーチェル様……」
夜も明けたばかりの頃…兵士はベッドに潜ったまま寝言を呟いていた。
そこまでなら、よくある事だった。
ベッドから伸び飛び出ていた細長いもの、布団を押し上げる球体…それと大きな一つ目。
その兵士の体には明らかな異変が現れていた。
「………ふぁ…?…早いか…?まぁいい、起きておくか………ん?」
兵士は細長いもの…触手で目を擦り、そこで異変に気が付いた。
「な、なな…何だこりゃ…?」
居ても立ってもいられなくなった兵士は、急ぎ鏡台へ。
起き上がる体がふわりと浮かび、そのまま鏡がはめ込まれた台座の前に向かう。
その先の鏡が映した自分の姿は………何と、一つ目魔眼の魔物であるアークビグルだった。
410朝、起きたら魔m(ry ◆UCC0ebT.po :2006/05/08(月) 21:22:48 ID:TU+pJ8G4
「…………………」
その姿を見て沈黙する兵士。
何故、自分がこのような事態になっているのか全く理解出来ずにいた。
しかし、そんな状態でりながら彼の脳裏に一つの言葉が浮かぶ。
「念願の触手プレイが出来るぞ…!」
同時に口にも出していたが、アークビグルの口が何処にあるかは定かではなかった。
兵士…もといアークビグルはそれを実行に移すべく行動を起こした。
その対象は、言う間でもなくラーチェル唯一人だった。
すぐさま、部屋を飛び出しラーチェルの部屋へと向かっていく。
今は1階中央廊下に出たばかり、目指すラーチェルの部屋は3階にあり少々の距離があった。
ここから一直線に階段まで行き、3階まで上がりきる事が出来たなら目標は近くなる。
そこまで誰にも会わずに済むかどうかは、まさに運次第だった。
アークビグルは、浮遊状態のままで長い廊下を漂いながら進む。
シーンと静まった廊下をアークビグルだけが、進む姿はある意味シュールな風景かもしれない。
間もなく、階段が見えてくると機敏な動きで階段を上がっていく。
誰かに見つかってしまえば、確実に騒ぎになってしまう。
そうならない内に、急ぎラーチェルの部屋に着く事が必要だった。
「よし…3階だ…」
3階まで上がったアークビグルは、辺りを見回して誰もいない事を確認する。
変わらずの静けさ…好機と見てか、そこから一気にラーチェルの部屋に続く廊下に滑り込む。
殆ど斜めに突っ込む形で入り、そのままゆっくりと進み始める。
………が、ラーチェルの部屋まで残り幾ばくかという所で扉前に何者かが鎮座していた。
髭を豪快に生やし、赤の革鎧に身を包む巨躯の狂戦士。
ラーチェルの守護神とも言うべきドズラその人だった。
ドズラは目を覚ましているのか、辺りを隙なく警戒していた。
そして、ドズラの視線がこちらを向き…。
「むっ!?」
「あ…」
両者の視線がぶつかるや否や、ドズラは腰に差したキラーアクスを抜き放つ。
411朝、起きたら魔m(ry ◆UCC0ebT.po :2006/05/08(月) 21:23:29 ID:TU+pJ8G4
「魔物がこのような所にまで来るとはのう…ラーチェル様に代わり成敗いたそう!」
「げっ…よりによって………レナックじゃなかったのか…!」
焦るアークビグルに構わず、ドズラはキラーアクスを振るい肉迫してくる。
咄嗟に後方へ飛び、距離を取り間合いを見定めていく。
「…確かアークビグルは………なるほど!」
「ぬうっ…待つのじゃ!わしから逃げられると思うでないぞ!…それぇいっ!!」
何かを閃いたのと同時、裂帛の気合いと共に真っ直ぐ突っ込んでくるドズラ。
射程内にアークビグルを押さえ、手にしたキラーアクスが風を切って振り下ろされる。

ブォウッ…ズガゴシャッ!!

間一髪、風切り音から床を破砕する音に繋がる剛の一撃を回避したアークビグル。
破片が飛び散る中、強固な床をやすやすと粉砕した斧を抜きながらドズラはアークビグルを見据える。
「中々やるではないか…だが、次は当ててみせるぞ、ガハハ!」
「………相変わらず化け物じみた力じゃないか…!まずいな……よし」
「ラーチェル様に代わってお仕置きじゃ!!」
またも猛攻を仕掛けてくるドズラに対し、素早い動きで後退し大きく距離を離す。
頃合いの距離になったのを確認し、向かってくるドズラに魔眼を発動させる。
暗黒の力を凝縮した魔力を放出し、魔弾としてその眼から発射した。
撃ち出された凶々しい闇の魔弾が、障気を振りまきながらドズラへと飛んでいく。
「よし…行けっ!」
「小癪な!」
ドズラは咄嗟にキラーアクスを構え、防御するものの暗黒の魔弾はそれを砕きドズラを守る鎧ごと貫いた。
「ぐぁっ…!」
低い呻き声を洩らして、そのまま前に倒れ伏すドズラ。
ガラン、と砕かれたキラーアクスが転がり、柄の木ぎれも一緒に散っていった。
412朝、起きたら魔m(ry ◆UCC0ebT.po :2006/05/08(月) 21:24:31 ID:TU+pJ8G4
「……や…やった、か?」
眼前で倒れたドズラを眺めながら一人ごちる。
その先には、守り手がいなくなり無防備となったラーチェルの部屋。
「………さて、善は急げだな」
アークビグルはすいすいとドズラの横を通り抜け扉の前に来る。
その前で漂い、触手を伸ばして扉の取っ手にまとわりつかせ…軽く力を入れてみた。
「…………しめた」
幸運な事に、扉に鍵はかかっておらず簡単に開く。
開いたのが分かると、すぐにするりと部屋に侵入し鍵をかける。
中には灯りはついてなかったが、アークビグルの眼には関係のない事だった。
暗闇でもその眼は見えなくなる事は皆無、逆にはっきりとした視界を得ていた。
そして、その視界の一角…部屋の中心にあるベッド。
四方に天幕が掲げられ、汚れなき純白の布団とシーツの中で静かに眠る一人の少女。
先の騒音に気付いた感じは全く見受けられず、ただただ寝ていたようだった。
「…ラーチェル様…あの騒ぎで起きないとは」
アークビグルはラーチェルの寝所に音もなく忍び寄っていく。
天幕の下から入り込むと、すぐ側には何も知らず眠り続けるラーチェルの寝姿。
普段まとめている緑髪は解き、そのまま下ろしていた。
そんな彼女の安らかな寝顔を前にしてアークビグルは、興奮を覚えてか触手をざわつかせる。
「ふっふっふっ…」
よからぬ事を企むアークビグルが、不気味な含み笑いを上げながら触手を伸ばしていく。
そのまま、布団を触手で跳ねのけるとすぐに見えるは薄い桃色のネグリジェに身を包むラーチェル。
「おお…これはいいな…」
呟きつつも触手の動きは止めず、続けてネグリジェの上から胸元を撫で回す。
撫でる中、乳房全体を包むように触手をまとわりつかせていく。
「んっ……ぁ…っ…」
その刺激に眠っているラーチェルの口から小さな声が洩れだす。
段々と締め付ける動きが強まり、きゅっきゅと乳房を搾り始める。
「…ふあ…ぁ……んっ…んん…」
触手の強い動きに伴い艶のある声が増し、麗しいその顔も仄かに紅潮してきていた。
413朝、起きたら魔m(ry ◆UCC0ebT.po :2006/05/08(月) 21:27:18 ID:TU+pJ8G4
「ふふふ、ラーチェル様…いいよいいよ…」
ラーチェルの反応を見て、満足そうにしながら触手を動かす。
やがて、ネグリジェ越しに乳房を締め付けていた触手を離していく。
「はぁ…っ…はぁ……ぁ…」
微かに荒い息をつくラーチェルを横目に、ネグリジェのあちこちへ触手を伸ばす。
続けて、その触手全てに力を込め…一気に引っ張る。
ビリビリッ!と、まるで紙を破くかの如く簡単にネグリジェを引き裂いてしまう。
その下からは、ショーツだけを身に着けたラーチェルの瑞々しい肌の裸身が現れた。
引き裂いた拍子で、露わになった乳房が僅かにぷるりと揺れる。
「…っ…ん…」
裸同然にされたラーチェルはまだ目を覚まさず、小さく身震いをする。
「さてさて、行きますか…」
ラーチェルが起きないのをいい事に、今度は直に触手を胸元を這わせていった。
ぬるりとした生暖かい感触の触手らが、形が整った乳房を包んでいく。
「あ…っ……んんっ……」
先よりも数を増やされた触手は、絶えず蠢きながら乳房全体を刺激し始める。
力の強弱をつけながら、まるで人間の手のように揉みしだく動きを見せた。
「あっ、あ…ん……ぅん…!」
「いい顔だな、流石ラーチェル様…」
悶えるラーチェルと、それを見て楽しむアークビグル。
反応に嬉々として、乳房に群がる触手の動きを早めていった。
「う…ぅ……ん……っ……あっ…?」
その最中、ふとラーチェルの目がゆっくりと開く。
視界に飛び込んできたのは、触手を漂わせる魔物アークビグル。
「あ」
「………ひっ……ま、魔物…!」
414朝、起きたら魔m(ry ◆UCC0ebT.po :2006/05/08(月) 21:28:02 ID:TU+pJ8G4
突然の事で思うように体が動かせず、弱く掠れた声をあげるだけだった。
自分が裸にされている事に気付くと、羞恥で更に紅潮していく。
身体を晒され、魔物から辱めを受けてラーチェルは悔し紛れに歯がみする。
「ここまで来て…ええい!」
アークビグルは目覚めたラーチェルを見るや否や、残っていた触手を勢いよく伸ばす。
ラーチェルの口元まで伸びた幾つかの触手は、僅か開いた口へとなだれ込む。
「う、んっ…!んんっ…!」
口を触手で塞がれ、呻くラーチェルを後目に更なる触手を差し向ける。
その先にはラーチェルのほっそりとした四肢。
腕と脚に巻き付き、束縛し完全に動けなくしてしまう。
「これでよし…」
「んぅ…!んんっ!んーっ!」
必死に抵抗するも、力及ばず触手はびくともしなかった。
寧ろ力は強まるばかりで、抗えば抗うほど不利な状況へと落とされる。
ラーチェルを抑えたアークビグルは、乳房を触手から解放させ離していった。
後には粘液にまみれ、濡れ光る両の乳房。
「次はこっちかな…」
乳房から離れた触手は、肌を伝いながら下方に進んでいく。
すぐに、唯一下着で隠されていた箇所に到達。
「…!んっ!んんーっ!」
不快な感触に苦しげな顔をしていたラーチェルだが、触手の向かった先に感づくと激しく抵抗する。
しかし、それでいて微塵にも動かせない手足。
がっちりと微動だにしない触手は、ぎちぎちっと音を立てながら締め付けを増す。
415UCC ◆UCC0ebT.po :2006/05/08(月) 21:29:15 ID:TU+pJ8G4
…と、今はここまでです…。
相変わらず分割ばかりですみません。

それでは書き手に戻ります。
416名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 21:36:38 ID:FFJ8z0ex
書き手に戻るって…今書き込んだ時はなんのつもりだったんだろう。
417UCC ◆UCC0ebT.po :2006/05/08(月) 21:40:21 ID:TU+pJ8G4
>>416
すみません、言葉がおかしかったですね…。
続きを書く作業に移ろうか…という事です。


久々なもので少々抜けてますね…申し訳ない。
418名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 21:46:36 ID:LN11WC8X
執筆に戻るってことですよね。
続き待ってます。何はともあれ色んな職人さんの作品が増えるのは
喜ばしい。
419名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 22:42:36 ID:Nxkw6TUc
>全く死姦なんて何が楽しいのでしょう。理解不能です。

ディスプレイが噴いた茶で大変なことになってるんですが。
ともあれ外伝氏、UCC氏、乙です。
420名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 22:52:39 ID:EWAtxrnl
外伝氏がどんどん遠い所に行ってしまった…
作品が…というより作風が…
421名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 23:27:16 ID:DTUGcCG6
だからこそ、エヴァンゲリオンのセリフを使ったツッコミが生きる

カキーン
住人 「ATフィールド!?」
422名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 23:27:27 ID:SycAbkTJ
なんだか小ネタのチョイスに狂気を感じるよ、外伝氏……
423名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 23:56:25 ID:DTUGcCG6
             ___, ――一~⌒ー―、
              ̄/             ヽ|)_
           一二 ̄             )  ⌒~
            /  __,一 ̄        ノへ  \
          /                      ヽ
   ヽ     ∠_  /     __,一 ̄          ヽ
    ヽ      ノ ∠                     |ヽ)
    ヽ     ノ   /  - //     从    ヽ  |
    ヽ   /  /  /|/ /     ノ  Vヽ   |  |
     |  /  /  /二二/∠/  // ノ \   |  |      _
      |  (/ | // <タト> / //ノー―ェ、V   |  |    /~
    _,一 ν/(ト|     ̄  // ノ 〔イ云\_ |  ノ人(  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   //     /Vヒ|              ̄ | ノ|ノ|   < さあ、僕をあぼーんしてくれ
  //     ノ  | 、     ,/|        /)ノ W| |/  \_________
 /<     //  | \  _  ̄      / /Vヽ /
 |  ヽ <  />\|  \   ̄ー一   /  |   ヽ
 |  ヽ   ヽ_/  イ   )\       //  |     )
\|  ヽ     <  |     \__ ,一 ̄ /   |      |
  \ V     \ ト、         /   |       |
   \|       \| ||=@    /て   |       |
     \       |  ==//  ヽ  |        ) ,一 ̄
       \     、|_,_∠___|    ヽ|     ,一 ̄
        \    |θ             ,一 ̄
          \ <         _,一
滅びの時を免れて未来を与えられる方法はひとつしか選ばれないんだ。
424名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 00:39:25 ID:GkaXViN3
こらこら、
あんまりにもあおったら外伝氏の事だから、もっと微妙な作品書いちゃうよ。
ほどほどにしましょう。

今、マシュセラでマシューが癒される話を投稿したら当てつけみたいかなぁ?
ちょっといたたまれなくて書きたくなったんだ…
425423:2006/05/09(火) 00:51:29 ID:qIgYhVxD
>>424
              __
           ,,ィ"´::::::::::::``丶、
          /::'";ィ7rリ::ト、::::::::::ヽ
        /:::,ィイァf/::l{:::リル、::::::::::゙!/ ̄ ̄\
        /:::,ィツノ,ィ/:::::lレ,ノハilヾ::::::::|       |
       ,イ// /,jfムl!::ィ'iル7l_llトj:::::::∠  神   |
      ,ィケ::,ルイ`ナ゚'リtTヘィリ。i川:l:::: : |       |
     ,' {l;;lイl'i.:.{':.:.i',, ::::::;广l:::lリl::::::::|  仰   |
     { ,ノ}メハヽr__.:....'::'":.:.:.:l:.,!/::::::: |  せ   |
     /,ィリ::lト. ヽ二二ニャ'.:.l:.{:ヾ:::::: |  の   |
   ,,.ィ"´/{l::l|lヽ  `'ー.:.:.:.:.:.:,.イ}ゞf::::: |  通   |
__ゞ、.:.:.:./.:ゞ洲j丶、__,,. ィ":/l:::::li,:::::|  り  .|
.:.:.:.:.:.:\.:.:.:./リンjl、 :::::::::::::/:::,ィ{l!::::::::: : |  に  |
:::::::::::::::::\::::ソ川,ヽ、 ::/::,イNj:::::::::: : |       |
::::::::::::::::::::::ゝ、::::::ヽ,入rく::_,..,r<ヽ::::::::::::::\__/
::::::::::::::::::::::::::_,, ::-=ョ! l l l ヽヾヨ::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::r'三三彡't:. i, ゙':. ':: } ,} |:::::::::::::
426名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 00:55:44 ID:1Gkj2MG1
読みたいなそれ( ´∀`)ノシ
427名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 19:29:33 ID:lso/uMfN
外伝のオナーニスレはここですか?
428外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/05/09(火) 19:52:53 ID:UJLPumy5
烈火マシュー×セーラSSを投下します
429烈火マシュー×セーラSS:2006/05/09(火) 19:54:07 ID:UJLPumy5
 港町バトン。
 魔の島ヴァロールに渡る為、船を調達にやって来たエリウッドとヘクトル一行。
 だが、魔の島は恐ろしいのか誰も船を貸してくれない。やむなく一行は海賊ファーガスの挑戦を受ける事にした。
 ファーガスのいる船までたどり着けたら乗せてやると。
 そして手下の海賊と戦う一行の中に……密偵マシューとシスター・セーラの姿があった。

「ほら、マシュー。こっちよ早く来なさい!」
「おい、待てよ。…ったく、なんで俺がこいつの面倒を」
「こっちこっち!
 ヘクトル様の言いつけどおり、ちゃんと私の側にいないとダメでしょ?
 私はか弱いシスターなんだから。守ってくれなくっちゃ」
「か弱いシスター? どこに?」
 マシューは周囲を見回すが、か弱いシスターはどこにもいなかった。ただセーラがいるだけ。
「あー。なにそれ!」
 それはオスティアを出発する日の事。

「マシュー。セーラのお守りは任せた」
「えっ!? 俺っすか!」
 ヘクトルに指名され、マシューは自分を指差してしまう。
「うふふ〜。今日からアンタは私の部下よ」
「誰が部下だ!」
 とりあえず訂正すると、マシューは真顔でヘクトルに頼み込む。
「ヘクトル様、お願いしますよ。俺には無理っす」
「マシュー!」びしっとヘクトルはマシューを指差し、
「すでに命令したぞ! このヘクトルが!!」
「とほほ〜」
 というわけで、マシューはセーラ係となった。
「わ〜。よかったわねマシュー。私といっしょで」
 うな垂れるマシューに、セーラはぽんと肩を叩く。
 ピンクのツインテールがチャームポイントのセーラ。確かに見た目は可愛い。可愛いのだが。
「じゃあ私の荷物は全部持ってね! 助かるわ!」
「はあ〜。レイラとは大違いだ」
「何か言った?」
「いいや」
 それ以来、マシューとセーラはコンビで動くようになっていた。

 そして港町バトンでも、
「お店発見!」
 目ざとく見つけたお店にセーラは向かっていく。
「お、おい…」
 マシューが止める暇もあればこそ、セーラはお店にすたすた入っていった。
「わー。見て見て。衣装屋さん!」
「今はそんな事してる場合じゃ……」
「ちょっと試着してくる! 覗いたらダメだからね!」
「誰が」
 さっさと試着室にセーラは入ってしまう。
 マシューはため息をついて、お店を見た。衣装屋らしく服が並んでいる。女性用が多かった。
「これなんか…レイラにいいかな」
とマシューが手にしたのは『猫耳』。
 猫耳レイラを想像して、マシューはボウと頬を赤らめる。目がイッてる。
430烈火マシュー×セーラSS:2006/05/09(火) 19:54:59 ID:UJLPumy5
「じゃーん。お待たせー」
 そこに着替えを済ましたセーラがやって来た。
 いつもの修道服ではなく、何故か魔道服。深いスリットが入っていて、可憐な脚が覗いていた。
「……それは何かのコスプレ?」
 ピンクのツインテールの魔道少女。ううむ。
「ねー。似合うー・」
「似合うといえば、似合うような……。いや、早く着替えて来い。
 こんな事してる場合じゃねえ」
「もう、なによ。マシューなんかサンダーも使えない棒やのクセに!」
「当たり前だ! 俺は盗賊だぞ!」
 そこでセーラはマシューが手にしてる猫耳に気付いた。
「あ、カワイー」
 そして目をにやけさせて、
「レイラにお土産?」
「なっ!?」
 不意の一言にマシューが露骨に焦る。珍しい事だ。
「なんで、レイラが出てくんだよ!」
「ふふ〜ん」
 セーラはビッと指を突きつけ、
「このセーラ様に知らない事は無い!
 アンタとレイラが付き合ってるのはばっちり分かってるんだから」
「はぁ……」
 マシューはぽりぽりと頭を掻いた。
「お前、やっぱりシスターより密偵の方が向いてるんじゃねーか?」
「何言ってんの。私は貴族なんですから。盗賊なんて似合いません事よ」
「はいはい」
「で、それレイラに買ってくの?」
 くいくいとセーラは肘を突きつける。
「なんだ。悪いか」
「ううん。可愛いなって」
 セーラは口に手を当て、ウフフと笑い、
「お幸せに〜」
「そりゃどうも」
 結局、セーラは元の修道服に着替えて何も買わず、マシューはレイラへの土産に猫耳を買って店を出た。
 二人が店を出る頃、市内の戦いの様子は一変していた。
 海賊団だけでなく、黒い牙≠フ一団が乱入してきたのだ。
 そしてその一団を率いるのが、

「…面白い余興だ。我々も混ぜてもらうとしようか?
 フェレ侯公子エリウッド、君は牙≠フ恐ろしさを知らない。嘆きたまえ、私にそれを教わる不運を」

 パラディン、ダミアン!
「む。エリウッド様が危ない!」
 ダミアンがエリウッドに向かうのを見て、セーラはマシューに、
「ほら、マシュー! エリウッド様をお守りするのよ!」
「俺!?」
「ウフフ、権力のある人に恩を売っとくとこの先、いいことあるかもね〜」
「いや、まあ、いいけど」
 エリウッドを守る事に異存があるはずもなく、二人はのこのことダミアンの前に飛び出した。
「叫びたまえ、死を前にした絶望を」
 馬上からの鋼の剣の一撃を、マシューは地面を転がって何とか避ける。
 だがマシューの反撃も届かなかった。
431烈火マシュー×セーラSS:2006/05/09(火) 19:55:56 ID:UJLPumy5
「ちょっとマシュー。しっかりしなさいよ! 怪我しても私が治してやるから!」
「無茶言うな!」
 冷や汗をかいてマシューが怒鳴り返す。相手はパラディン、マシューは盗賊。
 真正面から立ち向かえる敵ではない。
「ちっ。誰か他の奴を……」
 マシューが周囲に気を配ると、その横をダミアンが軍馬で駆け抜けた。
「しまった!」
「邪魔なシスター…! まずはお前からだ!」
「えっ? 私?」
 まず回復役を潰す。無防備なセーラにダミアンの牙が迫る!
「キャーキャーキャーキャァー!! 助けなさいよマシュー!!」
「危ない!」
 咄嗟に飛んで割り込んだマシューの、その背中を剣が切り裂いた。
「ぐっ……!」
「マシュー!」
 背中から血を流して倒れるマシューに、セーラはすぐさまライブの杖を掲げる。だが、
「させるかぁ!」
 ダミアンがセーラの体を横から抱くと、馬上へと抱え上げた。
「なかなかいいシスターではないか……。ちょっとした余興には丁度良い」
「キャーキャーキャーキャァー!! 助けなさいよマシュー!!」
とはいえ、そのマシューは血を流して倒れている。
「てめえ……。セーラに何を…」
「この女、もらっていくぞ」
「きゃー!」
 セーラを脇に抱え、馬を駆けダミアンは去っていく。
「セーラ…」
 その後ろ姿をマシューは見送るしかなかった。

 ドン! と突き飛ばされ、セーラは床に転がった。
 バドンの町の黒い牙≠フ隠れ家。セーラは両手を後ろ手に縛られ、転がっていた。
「ちょっと。何するのよ!」
 キッと睨み上げるセーラの視線を、ダミアンは余裕で受け流す。
「さて、どうしようか」
「キャーキャー! 何よこの変態!」
 縛られてもセーラの口は止まらない!」
「この、下品! 豚! ケダモノ! シスコン! ロリコン! 脳味噌お花畑!」
「こいつ…言わせておけば」
 ダミアンの手が、セーラの修道服の胸元にかかり、一気に引き裂いた。
びりり、と布を引き裂く音が響く。
「キャー!」
 引き裂かれた修道服の向こうには、白い膨らみが覗いていた。
「ふふふ…。いいぞ。もっと叫べ」
「うう…。ごめんなさい」
 セーラは急にしおらしい表情になると、涙目でダミアンを見上げる。
「お願いです。私に、貴方様の素晴らしいちんこをしゃぶらせてください」
「ああん?」
「きっと、とても素晴らしいちんこなんでしょう。お願いです。私に口でご奉仕させてください」
「ふふ…。いいだろう」
 気の強いシスターがいきなり屈服したのに満足したか、ダミアンは上機嫌でズボンのチャックを開けてちんこを差し出す。
「しゃぶれ」
432烈火マシュー×セーラSS:2006/05/09(火) 19:56:45 ID:UJLPumy5
「はーい」
 眼前に突き出されたソーセージを、セーラはぱくっと咥え、
 ぶちっ
 全力で噛み切った。

「ぎゃあああああああああああーっ!!!」

 股間から血を溢れさせ、ダミアン絶叫。
「あー。不味い」
 ぺっとちんこを吐き出したセーラの口は血に染まっていた。
「ぐああああ! ぎゃあああああああーっ!!」
 ちんこを半ばから噛み切られたダミアンは、股間から血を噴出させながら床をのたうつ。
「あーあー。ちんこ切られたぐらいで」
 いや、それは痛いと思うよ。
「きさまー!」
 ようやく痛みが収まったか、ダミアンはギッとセーラを睨み付け、剣を抜く。
「殺す! 絶対殺す!!!」
「ふん。やれるもんならやってみなさいよ。この玉無し!」
 確かにもうダミアンにちんこはない。
「死ねええええぇぇぇーっ!!」
 ダミアンが剣を振り上げると―
 ぶちっとその手首が切り裂かれた。
「ぎゃーす!」
「わりい。遅くなった」
 いつの間に隠れ家を突き止めたか。剣を持ったマシューがそこにいた。
「遅ーい。早くこれほどいて」
「……ああ」
 セーラを後ろ手に縛っていた縄をほどくと、彼女はライブの杖を持ってダミアンの前に立つ。
 ちんこと手首を切られ、ダミアンは血に塗れてうずくまっていた。
「あなたに、聖女エリミーヌのご加護を」
 言うと、杖の反対側の先端を、無造作にダミアンの右目に突き入れた。
「ぎゃああああああっ!!!」
「あなたに、聖女エリミーヌの慈悲を」
 続いて左目。
「ひいいいぃぃっ…!」
 両目を失い視界が真っ暗になる。
「がっ……は…。誇りたまえ…この私に…ぐはっ…」
 何か最後の決め台詞を言おうとしたダミアンの口に、セーラは杖を捻じ込んだ。
「あなたに、聖女エリミーヌの愛を」
 そしてセーラはダミアンを(表現の自由の限界突破につき省略)。

「ふー…」
 ダミアンをただの肉の塊りまですると、セーラはようやく後ろを振り返る。
敗れた修道服はそのまま。
乳房が見えたままだが、セーラはあんまり気にしなかった。
「マシュー大丈夫…」
 壁に背中を持たれかけ座り込み、マシューは苦しそうに乱れた息を吐いている。顔が真っ青。
「へへ……。俺としたことが」
「マシュー!」
 駆け寄ってセーラは気付いた。マシューの背中から血が溢れている。
「あんた…」
 マシューは傷付いたままで、セーラを助けに来てくれたのだ。
433烈火マシュー×セーラSS:2006/05/09(火) 19:57:36 ID:UJLPumy5
「しっかりなさい! レイラに会うんでしょう!」
 血に染まったライブの杖を掲げるセーラの前で、マシューはゆっくりと目を閉じていった。
「レイラ…」
 がくっと力を失った手が床に崩れる。
「マシュー!」

「おかえりなさい」
 家に帰ると、レイラが笑顔で出迎える。
「ああ。ただいま」
 当たり前のようにマシューはレイラに抱きついてキスの雨を降らした。
「もう。あなたったら」
 涼やかな笑みを浮かべ、レイラはマシューの前に腰を落として屈んだ。
「ここもこんなにしちゃって」
 そしてマシューのズボンを手早く脱がすと、すでに膨らんだ肉棒を口に含んでしゃぶった。
「ああ……。レイラ素敵だ…」
 愛する女のおしゃぶりに、マシューは恍惚とした表情で官能に身を委ねた。何だか体が揺れている。
「ひゃはふゅー」
 口にモノを入れたままレイラが何か言う。マシューはとても愛しく、レイラを見た。
 ピンクのツインテールのレイラを。
「あれ? レイラ、髪型変えた?」
 レイラはちんこから口を離して、
「バーカ」
と言って、またモノをしゃぶる。
 体がぐらぐらと揺れる。
 ベッドの脇には猫耳が置いてあった。レイラのお土産に買った猫耳。
 ああ、そうだ。俺は……。

「レイラ!?」
 ハッと目を覚ますと、見慣れぬ天井。
 覚醒したマシューはすぐに周囲に視線を向ける。どうやらどこかの部屋らしい。さほど広くない小部屋。
 そこにマシューは寝かされていた。やけにぐらぐらと地面が揺れている。
「ん?」
 そして下半身からはもにょもにょとした奇妙な感覚。いや快感。
 下に目を向けると、
「セーラ!?」がちんこを口に咥えておしゃぶりしていた。
「何やってんだお前!?」
「ひゃひゅーひょひぃひゃー」
「モノを口に入れたまましゃべるな」
 そのセーラの舌の動きが、またマシューの肉棒に刺激を与えていた。
「口直し」
 口を離してセーラが言う。
「あんな不味いもの入れちゃったから」
 ダミアンのことを言ってるらしい。
「…あれからどうなった?」
「うん。みんな無事で海賊船に乗せてもらったの。今は海の上よ」
「そうか…」
 揺れるのは船の中だからかとマシューは納得した。
 とりあえずみんな無事でホッとした。
 セーラを見ると、破れた修道服を元に戻っている。着替えたのだろうか。
「でもビックリしたわよ。マシューたら急に気絶しちゃうんだから」
「悪かったな」
434烈火マシュー×セーラSS:2006/05/09(火) 19:58:24 ID:UJLPumy5
「でもよかった。こんな元気になって」
 ピンと指でちんこを弾く。
「おおう…!」
 ちんこが勃起するのは血液が集まるから。勃起するのは元気な証拠。
 だがどうでしょう。見る見るうちにマシューのおちんちんはしぼんでしまいます。
「やっぱり血が足りないわね。はい、あーんして」
 とセーラがフォークに刺して差し出したのは焼いたお肉。
「いや、その前にパンツ穿かせろ」
「あーん」
「分かったよ」
 仕方なく、薄く切って焼いた肉片を口に入れます。
 よく噛んでごっくんと飲み込んで、
「上手いな。何の肉だ?」
「ダミアンの肉」
「……なんだって?」
「ダミアン。さっき戦った人、そう言ってた」
「……人肉かよ!」
「やーねー。冗談よ冗談」
「ははは。そうだよなー。冗談だよなー」
 あはは、と笑いあう二人。目は笑っていない。
「はい、たくさん食べて元気になって」
 セーラは笑顔で、ダミアン肉(仮称)をさらに差し出す。
「いや、俺はもういいよ。セーラこそ食べなよ」
 マシューは笑顔でダミアン肉(仮称)突き返します。
「そう言わないでよー」
「セーラこそ食べてみろよー」
 あははーと笑いあう二人。額に汗が浮かんでいる。

 と、その時。

 むくむく。
「なんじゃこりゃー!」
 突如として外に出したまんまのマシューのおちんちんが、むくむくと勃起します。
いや、それだけでなく大きく肥大化しています! 通常の勃起とは明らかに違う。
「俺の、俺の息子がーっ!」
 そして膨れ上がったちんこは、大人の男の腕をども大きくなってしまいました。
「わー。ダミアンの肉を食べるとこうなるのか」
「やっぱり人肉かーっ!」
「やーねー。冗談よ冗談」
 ぱたぱた手を振ると、セーラはよいしょっとベッドの上に乗り、肥大化したマシューちんこをぎゅっと抱きしめた。
「はうっ…! セ、セーラ?」
「大丈夫。私に任せなさい!」
 ちゅっ、とマシューちんこの先端にシスターの唇が触れる。
「あがぁっ!」
 思わず痺れてしまうほどの衝撃がマシューを貫き、セーラの腕の中のちんこもビクンビクンと揺れた。
「うふふ。かわいーっ」
 そしてセーラは長いスカートをたくし上げ、マシューの上に立つ。
 そこでマシューは気付いた。
 パンツ穿いてない。
 セーラのピンクの割れ目には、ピンクの陰毛が生えていました。
435烈火マシュー×セーラSS:2006/05/09(火) 19:59:13 ID:UJLPumy5
「セーラ!?」
「動かないで」
 マシューの腕をほどもあるちんこの先端を押さえ、セーラはそれにまたがると、先端を股間に押し当てた。
「馬鹿っ! やめろ!!」
「レイラに義理立てしてる?」
「うっ……」
 マシューは横を見る。ベッドの脇の机には、猫耳が置かれていた。レイラへのお土産。
「大丈夫。内緒にしててあげるから」
 赤らめた顔で言うと、セーラはんっと腰を落とす。
 しんみりと濡れた秘肉に超勃起した肉棒が突き刺さる!
「くうっ……! やっぱちょっとキツイかな」
 片目をつむり、セーラはぎゅっとマ眉をひそめた。
 しゃぶっているうちに濡れてはいたものの、今のマシューのちんこはあまりにでかい。
「やめろ……。もういい!」
 ベッドの上で、力が入らず微動だに出来ないマシューが懇願するような声を出す。
「情けない声出さないの。私を誰だと思ってるの」
 ぐっ、ぐっ、とでかちんこの先端が肉の亀裂に沈み込んでいった。
「感謝しなさいよ。貴族の私に相手してもらえるんだから」
 そして入った先端を、ぐっと締め付けて咥え込んだ。
「くうううっ…!」
 その強烈な締め付けに、マシューは顔を仰け反らせ、そして頭に電撃が走った。
 ドバアっ! 
「きゃああっ!」
 亀頭から噴水が逆流したような射精が放たれ、セーラを突き飛ばし、マシュー自身へと降り注いだ。
「うわっ」
 自身の精液にまみれ、マシューは言葉もない。
 そして一度に大量の精液を放射したちんこは、しゅるしゅると萎んで元のサイズに戻った。
「あーあー」
 ベッドの上で白濁液まみれで横たわるマシューに、セーラは思わず苦笑してしまう。
 そしてぺろっと一口舐め、
「あー、苦い。やっぱり私に似合うのは貴族ね」

 それから二人はせっせと精液を拭き取る。文句一つ言わずに掃除するセーラを、マシューはちょっとだけ見直した。
「ねえ、マシュー」
「ん?」
「ちゃんと、レイラを幸せにしてやるんだよ」
「分かってる」
「よろしい」

 そうこうするうちに海賊船は魔の島ヴァロールに到着。
 そこで待っていたのはレイラの死体。
 森の中で、木にもたれてレイラは死んでいた。

 冷たく動かなくなったレイラを、マシューは跪いてじっと抱える。
 開かれたままの瞳を閉じ、口から流れた血を拭い、死に顔を奇麗にしてやる。
「……すまねぇ、マシュー……」
 ヘクトルが声をかける。いや、それしか声がかけられなかった。
436烈火マシュー×セーラSS:2006/05/09(火) 20:00:17 ID:UJLPumy5
「……なんで、若様が謝るんですか。レイラは仕事でドジった。
 ……それだけのことですよ」
 背中を向けたマシューの肩は震えていた。それでも声はしっかりしている。
「マシュー……。レイラは君の…」
「……この仕事が終わったら、足を洗わせようと思ってたんですけど……。
 間に合いませんでしたね。ははは」
 力なくマシューの空笑いが響く。
 この仕事が終わったら、レイラを家族に紹介して、そして……。
 マシューの夢見ていた幸せは、腕の中の冷たい遺体と共に砕けて散った。
あの日の約束も共に。

 冷たくなったレイラを、マシューはしっかりと抱きかかえて立ち上がる。
「……若様! 俺、ちょっと抜けていいですか?
 ……こいつ、弔ってやんねーと……」
「……ああ」
 短く答えたヘクトルの声は震えていた。手が固く握り締められている。
 許可を貰い、レイラの遺体を抱え、マシューは樹海の中に進んで行く。
 レイラを抱えたマシューには、何の表情も無かった。
 他にも一緒に行こうとするものを、エリウッドが止めた。
「……二人きりにしてあげよう。
 今の僕らにできるのは……そんなことしか……」
 愛する人を失うのがどんな気持ちか。今のエリウッドには分からなかった。
 理性では理解しても、その感情は当人にしか理解できない。
 一同が見送る中、マシューはレイラと二人きりの最後の時間を過ごす為に樹海の中へ消えて行く。
 皆の前でマシューが泣く事は最後まで無かった。

「よし。ここでいいよな」
 海の見える丘の上。
 マシューはレイラの死体をゆっくりと降ろす。
「レイラ……」
 そしてマシューはレイラの死体の衣服を脱がして抱いた。
 愛する人を抱くのは自然な営み。それは死体でも変わらない。
 死姦は愛の形の一つ。愛があるなら死んでからも愛せるから。

 そしてレイラと最後の愛の行為を終えたマシューは、そこに穴を掘ってお墓を作る。
 木の棒で組み合わせた簡単なお墓に、猫耳を供えた。レイラへのお土産。
「マシュー……」
 声に振り向けば、セーラがいた。彼女だけ付いて来たらしい。
「…なんだセーラか」
「…私はシスターだから」
 そしてセーラは、レイラのお墓の前で祈りを捧げる。
 その姿は神に仕え、死者を弔う聖職者にしか見えなかった。
「……レイラの魂が安らかに眠れますように」
 祈りを捧げると、セーラはマシューを見た。その顔に、一筋の涙が落ちていた。
「マシュー……。泣いたっていいんだよ」
「いや」
 マシューは涙を拭い、
「俺は…立ち止まらない。嘆くことも、悲しむことも…今はしない…。
 ただ、任務を果たす」
「マシュー…」
 レイラの墓の前で、セーラは優しくマシューを包み込んだ。
437烈火マシュー×セーラSS:2006/05/09(火) 20:01:14 ID:UJLPumy5
「セーラ…」
 セーラの華奢な腕に抱かれ、マシューは息を呑んだ。
 そして知った。
 なんだかんだで、セーラがシスターであることを。
「だがな。必ず、レイラの仇は取る…。必ずだ。
 俺は俺の一生を賭けて、必ずレイラの仇を討つ」
 セーラの腕の中で、マシューはギリッと歯を鳴らした。
「うん……。その時は私も手伝うから」
 セーラの頬にもまた、涙がこぼれていた。
「必ず…レイラの仇を討とうね。私もそれまで泣かないから」
「ああ。それまでは…決して泣かない」
 レイラの墓の前で二人は誓う。

 そしてマシューとはセーラは泣いた。

(おしまい)
438名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 20:50:27 ID:RYDSnRJH
設定を上手く生かしてるね、GJ。
H抜きでこういう支援会話があってもいいかとオモタ。
439名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 20:51:03 ID:E5U2nCnJ
>>424
すごく読みたい。楽しみにしてます ノシ
440壷から丼に移住 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:05:19 ID:/jemKFdA
はじめましての勢いでお久しぶりです。
はるか昔にアルテナ様の壷でお目にかかったものです。
親子丼の自給自足にやってまいりました。

親:ラケシス 子:ナンナです。
設定的には聖戦×トラキアのクロスオーバーです。

・近親相レズ描写があります、ご注意ください(注意添付します)
・前立腺をソフトに使わせてもらいました(注意添付します)

だめな方はIDなどでスルーお願いします。
次のレスからはじめます。

441海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:07:58 ID:/jemKFdA
(しまった、タイトルを考えていませんでした)
 話は唐突ながら、イード砂漠でラケシスが発見、保護されたところから始まる。
 すでに歴史の中に埋もれつつあった「バーハラの悲劇」の生きた証人として、また王女の徳と天性の美貌が、再びこの世に現れたのは、アグストリアの民にとって何よりの賦活剤となった。
 アグスティ城のバルコニーで、アレスと一緒に民衆の前に立ったラケシスは、過ぎた日に「アグストリアの至宝」とたたえられた美貌をそのままにして、獅子王の時代が、再び今度はアグストリア全体にとどろくことは、誰の目にも明らかと思われた。
 そのお祭り騒ぎも落ち着いたころ、彼女の城としてあてがわれたノディオンに、ナンナの姿があった。ナンナは、聖戦の後、生まれ育ったレンスターには戻らず、兄デルムッドに伴って、アグストリアにきていたのだ。
「私」
と、くつろぎ姿で、指にエナメルを塗らせるラケシスに、ナンナは不思議そうな顔をして言う。
「お母様がご無事でいらっしゃったのが、まだ不思議なのです。
 どんな幸運やご加護が、お母様を守ってくださったのか」
「そう?」
ラケシスはそれがさして重要でもなさそうな受け答えをした。それまでノディオンにあったのは、おそらくは擾乱の前に描かれたラケシスの肖像だった。
十代半ばと思わせるその顔と今と、目の前の母は衰えるところか、ますますに艶めいて、二人が相対する場面は姉妹といっても差し支えなさそうだ。
「私も、不思議なことがあるのよ」
ラケシスが、塗らせ終わったつめを手を振って乾かしながら言う。
「あなたがなぜ、ここで暮らしているのか。
 リーフ様はどうしたの?」
それにナンナはただうつむくだけだった。
「あんなに仲が良かったのに、私はてっきり、あの方が、あなたを立派に王妃としてトラキアに迎えてくださっているとばかり思っていたわ」
ナンナはまだうつむいている。
「私別に、怒っているわけじゃないのよ。
 どうして?」
「リーフ様には、私よりふさわしい方がいらっしゃったので…」
「そう」
ラケシスは向き直って、奥歯にモノが挟まったような娘の顔を見た。
「かわいらしく、賢く、素直に育ててくれたのはきっとあの人の努力なのね。
 でも、嘘がつけないところを似せなくてもいいのに」
「あ…」
ナンナが目じりを染めた。ラケシスがうふふ、と笑った。
「いいのよ。その話はまた後で聞くわ。
 今は、私がどうしてここにいるのか、話をしないといけないのよね」
442海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:09:18 ID:/jemKFdA
 イザークに入るには、どうしても砂漠を通る必要があった。
イザークと、トラキア半島北部を隔てるように、大きく入り込んだ海を、渡る方法もないではなかったが、身分素性を一切隠しての旅に、そんな余裕は許されない。世情の安定していないのをいいことに、海には海賊が跋扈しているとも聞いた。
それなら、地に足つけた移動の方が確実だったともいえる。
 しかし、その出発のすぐ先に、もう危険は迫っていたのである。

 暗黒教団は、バーハラの悲劇でシグルドにくみした人物を捕らえては、何にかの術をかけ、封印していると、砂漠に入る前に聞いた。
その危険は、ラケシスについても例外ではなく、気がつかれないようにと身をやつして突破を試みた彼女は、難なくイード神殿にたむろしていた暗黒教徒に絡め取られ、ストーンの魔法にかけられてしまった。
 その一部でも破壊されなかったのはせめてもの幸いというもの、だからこそ、健やかな体を取り戻した今、こうしていられるわけだが。

「若かったのね、私も。砂漠がそんなことになっているとは知らなくて、ただデルムッドのところに急ぎたくて、かえって遠回りをしたわ」
ラケシスは自らの失態をそうまとめて
「それで、誰かが助けに来てくれるなんてことも、思いもしなかった」
その「誰か」を、ナンナも良く知っている。
 砂漠で姿を消し、しかし生きているらしい。ほんの少しを手がかりに砂漠に飛び込んで、三年もかけて、母をこの場所に、再び返してくれた人。
「あなたは、それでどうするの?」
ラケシスは、深く思索をめぐらしているらしき娘の顔を覗き込むようにして尋ねる。
「いえ、別に」
「…うそも下手なこと」
砂漠にはほとんど訪れない雨が、ノディオンでは、ただ粛々とあふれる緑をぬらす。
443海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:09:55 ID:/jemKFdA
 ラケシスを探し出したその人は、城にある離れでもてなされていると言う。ナンナはやまない雨の向こうに、その離れをみている。
と、そこから走り出る人影があり、やがて、
「ナンナ?」
と声がした。ナンナはその声に、はっと立ち上がり、それからドレスのすそをぱたぱたぱと直して、座りなおす。
「い、いますわ」
と言うと、
「入ってもいいかな」
と声が返ってくる。
「どうぞ」
入ってきた人物を、ナンナはやっぱり立ち上がって迎え、脇の椅子を進めた。
「いやそれより先に、何か拭くものを」
と言う彼のすがたは、やはり雨の中を走ってきた風情だ。
「傘を差さずにいらしたのですかフィン様」
というと、
「走れば何とかなるかと思ったが、降りが思ったより強くて」
部屋付きのメイドたちに、ぬれた上着を渡して、フィンは軽い苦笑いをした。
「私の部屋なら、断らなくても、普通に入ってよろしいのに」
とナンナが言うと、
「まさか、もうそうはできないだろう」
頭をあらかた拭き終えて、フィンが答えた。
「すっかり成人した女性の部屋に、伺わずに入るのは礼がない」
「でも私は…娘なんですもの」
ラケシスの話がよみがえってくるのを、何度も何度も振り払いながら、ナンナはそう切り替えした。
「娘か」
フィンは、なんとなくさびしそうな顔をした。そして、服が乾くのも待たぬ風情で
「わかった、では行こう」
と立ち上がった。
「どちらに?」
の声は、もう、扉を出て行こうとするフィンには届かなかった。
444海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:11:38 ID:/jemKFdA
(ここから近親相レズはいります)
 フィンは、長いことラケシスと話し込んでいたと言う。ナンナはその中身を知りたかったが、自分から中身を聞くのははばかられて、夜になるのを待って、
「何を、お話されていたのですか?」
と、ラケシスの部屋を訪ねる。
「何だと思う?」
長いすでうっとりと雨の音を聞くように、ラケシスが聞き返す。それからナンナの顔を見て
「秘密」
ふふ、と笑った。
「あの人が、あなたには秘密にしてとお願いしたから、今私から言うことはできないわ」
「そう、ですか」
答えながら、ナンナは、母の肢体を見る。自分が生まれて数歳のころに旅立ち、暗黒魔法の凶事に遭ったのは、ざっと10年ぐらいは前になるだろうか。
しかし皮肉にも、その暗黒魔法は、再び見つけられるまでの時間、母を美しいままに保ってくれた。
 その母が、ふう、とため息をついた。その視線は、明らかに、この部屋からも見える離れに向けられている。
「お話は、本当に、それだけだったのですか」
そう尋ねると、意外とラケシスは「いいえ」と答え、立ち上がってナンナを指で招いた。

 音もなく現れたメイドたちに、全身の服を脱がされて、
「お母様、これは…」
ナンナはおびえあがった声を上げる。同じようにメイドに手伝われ、するりと一糸まとわぬ姿になった母は、質問には何も答えようとせずに
「ナンナ、あなたはもう、どなたかに体を許したことはあって?」
と、逆に質問してくる。ナンナはにわかに頬を染めて、
「そんなこと、ありません」
と答えた。ラケシスはまたふふ、と笑って、
「あなたほどにかわいい人なら、もう誰かいとおしんでいる人がいると思った」
「そういうお話は、ずっと、お断りしています」
「綺麗な体だこと」
その言葉は、ごくささやかに嫉妬がこめられている。
「教えてあげましょうか? 私とあの人が、ここでどんな、長い話をしていたかを」
445海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:13:13 ID:/jemKFdA
(近親相レズ中…)
ラケシスは、エナメルの爪をナンナのあごにかけ、装いを知らないその娘の唇に、自分の唇を絡ませる。
「ん」
ナンナの唇は、固く抵抗している。離すと、
「いけませんお母様、私達は親子で、しかも女同士じゃありませんか」
「いざ殿方に望まれて、何も受け答えのできない娘にはしたくないもの、これは母心よ」
また何か返そうと開いたナンナの唇に、ラケシスはもう一度接触を試みる。歯茎を舌先で撫でる。ナンナが、ふう、と、鼻でため息をついた。
 そのまま、重なるように横になる。顔もさりながら、体も鏡で写したようだが、乳房はまだ固さが残り、その先の色も淡い。その先をひねられて、
「ん」
ナンナは小さくうめいた。ラケシスはやっと唇を離し、
「もうわかったでしょう? こういうことを、していたのよ」
そう囁いた。囁きつつ、頤や胸元に唇を落とし、瑞々しい乳房をもてあそぶ。
「あ」
一度声を上げかけたナンナは、すぐに声を押し殺す。
「んくぅ…」
「ごまかしても無駄よナンナ、一人遊びはすきなのね?」
ラケシスが、娘の乳房の先を、舌先でつつく。
「ふぁ、あ、あぁ」
「そうでなければ、こんなところが気持ちいいなんて、知らないはずですもの」
ねぇ、ナンナ。誘い出すように声をかけたが、娘は何も答えず、おそらくは恥ずかしさからか、顔を覆ってしまっている。
「何も話さないのもつまらないから、あの人の話でも、しましょうか」
ラケシスは、言いながら、ナンナの膝を開く。指で、その真ん中でしっとりと息づく裂け目を一撫ですると、ナンナの体がぴく、とはじけた。
「砂漠からここに来るまでに、こんな関係になるまで、時間はかからなかったのよ」
446海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:14:21 ID:/jemKFdA
(近親相レズ中…)
生え整った茂みをわけ、熱く充血し始めた敏感な、文字通りのつぼみを露出させ、舌先ではじく。
「あああっ」
ナンナがすっかりなまめいた声を上げる。
「あの人は、決して私を名前で呼ばないで、昔どおりに呼んでくれたの」
膨らんだつぼみをつまみあげられて、か細く喘ぐナンナの耳に、ラケシスは吹くように
「あの人に抱かれて、何度も聞かれたわ。『王女、これは夢ですか?』って」
そういい、しかし、言葉とは裏腹の力で、その真ん中に指が、容赦なく打ち込まれる。
「ひっ」
ナンナが身をよじり、枕を握り締めた。
「あら、まだ一本よ。痛いの? それとも、気持ちいいの?」
ラケシスが笑む。指を入れられたまま、まるで自分の物のように、しろいすべらかな肌に唇を這わせ、乳首を軽くかむ。
「あぁあ」
「あら、ぴくってしたわ。お嫁入りもまだなのに、いけない子だこと」
「違います、お母様、私、そんなところ…」
「あら、そんなところなんて失礼を言うものではないわ。大切にしてきたのだもの、自分をほめてあげないと」
抜き取られた指に、とろりと潤いが絡んでいる。ふさがれていたその奥から、新しい潤いがぽつりと落ちる。
「楽になる?」
ラケシスにそう尋ねられても、ナンナは何のことだかわからない、という声を上げた。
「え?」
「聞かせて上げなさいな、あの離れの人に。かわいらしい声で、あなたがもう『娘』でないと言うことを」
ラケシスは、指をナンナの敏感な場所に望ませた。ヒダの中に、しずかに指が埋め込まれ、ちゅく、ちゅく、と一人遊びで覚えた快楽のツボを一気にかき混ぜられる。
「はあ、あ、あああ…」
のけぞって、ふるふると揺れる乳房の先を、ついばみながら、
「まあ、腰の使い方は練習してるの? いけない子」
うずめた指をさらに動かす。ナンナの目はもう焦点もなく、母の指をむさぼるように下腹を持ち上げ、目じりから涙を落とす。
447海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:15:51 ID:/jemKFdA
(近親相レズはここで終わりです)
「ほら、もっと大きな声出さないと、聞こえないわよ」
「できま、せん、あ、ああ…んぁ」
「もしかしたら、聞いているかもしれなくてよ」
「え」
ナンナの声は急に戸惑うが、すぐ、快楽に引き込まれる。
「ん、んん…んぁ、ぁ」
「あら、それとももうだめ? いいのよ、だめなら。かわいらしく、ね?」
ラケシスの手のあしらいが、急に、撫でるように柔らかくなる。それでも、十分に高まりきったナンナはあおられた。
「あん、あ…ぁぁぁぁぁ…」
ぶるぶるっ、と奥底から震えが来て、ナンナは、おのが体を抱きしめながらあられなく上り詰めた。

 両の手足を寝台に投げ出して、事後の陶酔に起き上がることさえできないナンナのあられないすがたを、ラケシスは夜の衣装を調えながら莞爾としてみた。そして
「出ていらっしゃい、覗き屋さん」
と、扉に向かって声をかけた。少し開きかけていたらしき扉は、かぼそい軋みをあげて開き、その向こう側から、年甲斐もなく紅潮したフィンが出てくる。
ナンナがそれに、泡を食ったように起き上がり、着ていたものをかき寄せ、体を隠した。
「結構なご趣味ね」
と、皮肉でもなく言うラケシスに、
「申し訳ありません」
フィンは背中が見えるほど腰を折った。
「お部屋に明かりがあったので、もし眠れずおられるのなら、…お話し相手でも、と」
『お話し相手』の意味を、ラケシスはもうわかったようで、
「ごめんなさいね、ナンナと取り込み中で」
と返した。
「そろそろ帰るんですものね。思い出は多いほうがいいわ」
そうとも言った。ナンナが二人の顔をかわるがわる見やり、
「フィン様…帰ってしまわれるのですか」
と言った。
448海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:16:33 ID:/jemKFdA
「お前には明日、改めて言おうかと思っていた。数日後には帰る」
寝台の空いているところに座り、フィンはまだ上気の残るナンナの頬に手を当てた。
「お前も一緒だ」
「え」
ナンナが頓狂な声を上げた。
「それじゃ、お母様はどうなりますの、トラキアをめぐっていたころは、世間を欺くためでもご夫婦の誓いをなさっていたのに」
「だから、条件付きなのよ、ね」
戸惑いがちのナンナの声に、ラケシスはいともあっさりと言う。
「一年の間、三ヶ月ぐらいはここにいるようにしてくれればいいわ。ナンナ、あなたの静養目的とでも言えば、理由は十分でしょう?
 悔しいけれども、一緒にいた時間ではあなたに負けるもの」
両手の自由の聞かないことをいいことに、フィンはナンナを簡単に引き寄せて、五体ずくめに抱きしめる。
「王女はお美しい。私の心は、ノディオンで最初にお見受けしたときから、この方の足元に額ずいている。
 しかし、お前が生まれた日から、私とお前はずっと一緒だった。
 娘と呼ばせ、王女の形見と思って、ずっと手放しはしなかった。
 そのお前が、『お父様』と呼ぶのが実に苦しそうだった日のことを、私は今でもおぼえているよ。ターラに向かう途中、別働隊から合流したときのお前の顔は…」
「はいはいはいはい、そこでおしまい」
ラケシスがその話の間に、文字通り、顔ごと割って入る。
「それよりも、この状況をおわかり??」
二人が一度顔を見合わせて、「は?」と言うと、ラケシスは、それは妖艶な微笑みを浮かべて、ふたりの肩を同時にぽん、と叩いた。
449海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:19:42 ID:/jemKFdA
 ラケシスは寝台の上で、なまめかしく脚を組んで座りながら、
「どうなの? この子を優しく水揚げするのは、ここで? それともあっちで?」
とフィンに問う。突然の質問にフィンはしばらく呻吟し、
「そ、それは… レンスターに戻り、周知をし」
「もったいない」
その返答にラケシスは肩をすくめた。
「そこに、ちょっと布を引けば後は食べるだけのナンナがいるのに、そうしち面倒くさくお膳立てする必要があるの?
 そういうのをね、『据え膳食わぬは男の恥』っていうのよ」
「で、ですが、ここでは」
「あら、私が見てたらダメ? 混ぜてもらうのはもっとダメ?」
そう上目遣いをするラケシスに、フィンは
「ダメですよ」
と渋い顔をして、立ち上がろうとした。しかし、ナンナがその手を離さない。体を隠していた服がはらりと落ちた。
「私なら、構いません お母様が見ていてくださるなら、安心できそうで」
「ほら」
いわんこっちゃない、という顔をラケシスがした。フィンはがっくりと頭を落とした。

 「教えてあげられることはまだまだありますものね」
もろ肌を脱がされたフィンと、すでに一糸もまとっていないナンナの前で、ラケシスはしたり顔で言った。
「教えて…って、お母様、どういうことですか」
「この人の初めては私がいただいちゃったのよ」
嬉々というラケシスの前には何の隠し事は無駄と観念したらしく、フィンは
「はい、おっしゃるとおりです」
とうなだれた。
450海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:20:45 ID:/jemKFdA
その持ち主の気分に呼応しているのか、もっとも、この特殊な環境で張り切れという話はまず無理と言うものだろうか、出てきたフィンはなんとなく元気がない。
「ナンナ、いらっしゃい」
フィンの脇にはりついていたナンナが、少しく目じりを染めながらにじり寄る。
「男の人のを見るのは初めて?」
「は、はい」
「そうね、これは大体二割ってぐらいかしら」
そういって、ラケシスは、おもむろにフィンに舌をはわせた。
「わ」
「よく見せてお勉強してもらわないとねぇ」
ラケシスが楽しそうに言う。急遽結集した血液が、半ば萎えていたものを、いやがうえにも勢いづかせる。ナンナが目じりを染めて、不思議なものを見るかのように
「…まぁ」
声を上げた。
「いいことナンナ、基本的に男の人の弱い部分は、カリっていう先の部分と」
「はい」
「この裏側の、皮がつながっているところ。ウラスジっていうの」
「はい」
授業自体はいたってまともに聞こえる。まじめに、しかし興奮に頬を染めながら、自分の持ち物をためつすがめつする母娘は、いずれ菖蒲か杜若だ。
しかしフィンはその二人のどちらとも、視線を合わせようとしない。
「やってみる?」
と問われ、
「がんばってみます」
と答えた娘は、自分とは挨拶より濃い接吻もまださせたこともない、小さな赤い唇を開き、亀頭の真下あたりをあまがみした。そうしながら、フィンの反応をうかがうような視線を、ちらちらと投げてくる。
「大丈夫よ、ちゃんと反応してるから」
それをラケシスが微笑みながら眺めている。異様な光景だ。のみならず、
「お留守になってるところは私がしようかしら」
と、ラケシスまでもが唇を合わせてきた。復習するようにナンナは亀頭を責め、ラケシスは嬉々として応用技をつかってくる。このままでは、袋まで吸い込まれかねない。
451海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:21:53 ID:/jemKFdA
フィンの腰がやや浮いてきたのを見て、ラケシスがナンナに耳打ちした。しかし、この近さでは、内容などまるで聞こえてくる。
「先に、穴みたいなものがあるでしょう、そこに…」
「は、はい」
ナンナはまたも、フィンの顔色を伺いながら、亀頭を唇の中に収め、その先端に舌を差し入れてきた。
「うぐっ」
我ながら、情けない声だ。しかし、ラケシスは肩を震わせ笑っている。
「そこも、よくきくところよ」

 二人がかりで責められてはたまらない、
「も、もういけません、これ以上は」
奥歯をかんだ奥から絞るようなフィンの言葉に、
「いいのよ、そのまま出しちゃいなさい」
ラケシスはなんでもないように答え、うらすじを舌で撫でた。
「うぁっ」
直後、ほとばしった白い液体が、母娘の顔と髪にかかる。
「きゃっ」
ナンナは、その雫を指で拭い取った。
「乾いたらぱりぱりになっちゃうわよ」
首を傾げて、母に何か問いたそうにすると、ラケシスは傍の水差しで布を湿しながら
「何だと思う?」
と逆にたずねた。顔を拭かれながら、今度は聞こえないように耳打ちされて、
「え」
ナンナはぱっと顔を赤くした。
「嘘じゃないわよ、あれが、あなたのかわいいところのなかで出てもらわないと、赤ちゃんなんて来ないのよ」
母は平然と生命の神秘を説明し、二人がかりで責められた罪悪感と脱力感で、がっくりうなだれたフィンを、同じように拭き清めた。
 こんなデカダンスな関係、あっていいはずがないと否定する一方で、素直に反応してしまった自分が恨めしい。
 投げ出された彼の片足にまたがるように座り、ラケシスがゆっくりと、もたれ掛かってくる。
「あなたは、そんな事知らないというでしょうけれども」
と、自分の指をくわえて復習するナンナを見た。
「女性について通を自称する人は、『本当の理想の女性は、出会うものではなく、創るものだ』というわ。
 そして、それを実行する人は、投資と言って、小さい女の子を買うそうよ」
「…」
「そういうことよ、兄か、誰かのために創られた私じゃなくて、あなたがナンナを選んだのは…
あなたは自覚していないでしょうけど、あなたが自分のためにナンナを創り上げたからなのよ」
452海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:22:59 ID:/jemKFdA
「まさか」
ぽってりと熟れたその唇を、一見慣れた風にフィンが吸うと、
「嘘じゃないわよ。私とナンナは、似ているようで、ぜんぜん違うわ」
ラケシスは彼を握り、その手を自分に誘導した。
「ん」
そして、自分の手で、彼の指を花びらの中に沈ませて、悩ましく身をくねらせた。
「…いけません、ナンナが」
フィンが耳打ちをする。しかしラケシスは、「アレをみなさい」と言うように、視線を動かした。
ナンナは、二人に背を向けて、張り詰めた糸が突然はじけたように、眠り込んでいた。フィンは片手で、寄せられていた布団をかける。
「優しいのね、妬けるわ」
と、茶化すでもなくラケシスが言うと、フィンの指が、ラケシスの奥にぐっと割り入ってきた。
「あぅ」
何か言い換えすスキもあらばこそ、唇で唇をふさがれ、奥庭を指で探られるうちに、ラケシスは、うっとりと瞳を閉じ、のどの奥で、喘いだ。

 ぽこん。
「ふぁ」
目を覚ますと、ナンナは寝台の外に転がり出ていた。
いつも間にかかっていたのか、羽根布団が自分の体を、落下の衝撃から守ってくれたようで、怪我はどこにもなさそうだ。服は相変わらず着ていないが。
「やだ、私、眠っちゃったんだわ」
そうつぶやいて、ナンナは寄りかかってていた寝台の縁から後ろを振り返った。振り返って、その光景に胸がつぶれるほど驚いた。
「やだ、なに…あれ……」
つぶやいて、ナンナは、羽根布団を頭からかぶった。そっと向き直り、その布団の隙間から、目の前の有様を観た。
453海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:24:51 ID:/jemKFdA
 ラケシスは真横を向いて寝かされ、片足を高く上げていた。自分では、指でしか触れたことのないその場所は、足にあわせて大きく開け広げられて、その真ん中に、フィンが、あの勢いついたものを貫かんばかりに突き立てていた。
いたずらそうな顔で自分に何くれと教えていた母も、今はされるままになっているようで、腰が深く沈むのにあわせて
「あ、だめ、そこ…」
なまめかしく、小声で喘ぐ。
「そう、かき回して…」
手を伸ばせば届くようなところで、母はなまめかしく体をくねらしている。そのうち、体勢が崩れて、二人ともうつぶせる格好になる。それでも、彼女の片足はまげられて、律動のゆさぶりは終わらない。
「お母様…きれい」
それを見て興奮したからだろうか、それとも布団蒸しになっているからだろうか、ナンナは額から汗が滴るのもかまわずに、その光景を見ていた。
 が、その母と、目が合った気がした。そして案の定、
「お目覚めね、眠り姫さん」
と言われた。

 「まあ、こんなに汗かいて」
掛け布団から出てきたナンナは、全身蒸された状態で寝台に上げられる。そのまま、ぽい、と投げられるようにフィンに預けられ、何にかの用でもあるのか、部屋を出て行ってしまう。
「軽蔑するかな?」
と、探るようにフィンが尋ねたが、ナンナはかぶりを振ってそれを否定する。
「だってお母様、綺麗ですもの」
「お前も同じほど綺麗だと、何故気がつかないのだろう」
フィンはうなだれるナンナを自分の胸の上に乗せ上げる。
「あの方を探しながら、三年、お前のことを思い出さない日はなかった。
 こうしてここに来て、私は後悔することばかりだよ」
汗が冷え始めて、寒そうに身をちぢこめるナンナに布団をかけ、顔だけを向かせる。
「いい声だった」
ナンナは、はとさっきのことを思い出し、顔を背けたくなっても、両手で頬を押さえられていては、それもできない。
「寂しかったかな?」
「…」
ナンナの目に、じわりと涙がたまってくる。
「寂しかったです。私のことを振り向かれることもされないで、お母様を探しに行かれてしまって…
 三年も待ちました。生まれてから、何日も離れたことがなかったのに、いきなり三年も…」
いやいやと駄々をこねるように頭を振るナンナを、黙ってフィンは受け止める。
「しかしもうそんな思いはさせない、そのつもりで来た」
「…はい」
「いい子だ」
つい出た言葉が、ナンナの唇でさえぎられる。
「…子どもじゃありません」
「そうだったな」
がば、とフィンが起き上がる。まだ腕の中のナンナに、遠慮会釈もなく、男の唇を絡めた。
454海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:26:13 ID:/jemKFdA
 「んふぁ」
その唇を振り払うように、ナンナが声を上げる。抱きしめる手が下にする、とおりる。腰の下にある、二つのまろみを撫で、彼女から言えば「後ろ」の方から、指が伸ばされてきた。
「あ」
その場所全体を覆うような手のひらの暖かい感触。そして指は意外に優しく、そのつぼみを捉える。思ったよりまだ潤いが残っていた。いやもしかしたら、見てしまったあの行為の興奮が、引きずっているのかもしれなかった。
母の体に突き刺さって、悩ましていたそのものが、手を伸ばせば、触れる位置にある。
 しかしその思惑は悟られていたのか、つぼみがぎゅっと体にねじ込まれるようにされて
「きゅぅっ」
ナンナの体は、また縮こまって緊張する。
「何もしなくていい」
「ふあ、は…」
「ただ、私を見ていればいい」
そのまなざしは優しく、そしていとおしげだ。しかし、かけられた布団の下で、徐々にナンナをあおっていく。ほころんだ花びらの中に指が入っていくのがわかる。つうん、と、鈍い痛みがあがってくる。
「痛いか?」
と問うても、ナンナはかぶりを振ってこらえようとする。フィンの胸の上で、ナンナの手はきゅっと握られ、頬と目じりを真っ赤に染めて、指とはいえ、初めて入ってくる「男」を迎えようとするいじましさ。
 やおらフィンは起き上がり、上に乗せていたナンナを今度は腕の下に組み敷く。
「私を、受け入れてくれるね?」
彼女にしか聞こえない、低い声でささやく。ナンナは、言われたとおり、フィンを見あげるようにしながら、こくり、とうなずいた。
455海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:27:34 ID:/jemKFdA
 ラケシスが何かの用を終えて、部屋に戻ってきたのが、ちょうどそのころだった。
しかし彼女は、寝台の景色を遠巻きに伺うようにして、邪魔をするようなことはしない。
 そこでは今まさに、娘の破瓜が果たされようとしている最中だったからだ。
「だめねぇ、そんなに怖がったら、かえって入らないのよ」
と呟くとおり、ナンナは固く狭まり、添えられた亀頭をはじき返さんばかりである。
「急がないから…力を抜きなさい」
フィンがささやいて、つぼみをいとおしそうに撫でる。
「あっ」
その感覚に誘われて、ふ、と力が抜けるのにあわせて、奥に入ってゆく。そこが全部入れば、後は、ゆっくりと、根元まで入れてしまえばいい。
「…入ったよ、全部」
そんなナンナは、痙攣するような動きをし、痛みを紛らわすように、深く息をついている。
まだ余計な手出しはいらなさそうだ。ラケシスは手の中の入れ物を軽くもてあそびながら、もう少しその様子を見ていることにする。

 ナンナの息が整うのを待っていたように、フィンが動き始める。さっき、ラケシスを相手にしていたものとはまったく違う、滑らせるような動きだ。
「ん…」
ナンナが、やっと鼻にかかった声をあげた。
「ん…ぁ…」
しびれるような痛みは残るけれど、泣き騒ぐほどではない。それよりも、自分の中にあるものが、うごめいて、一人遊びでは得られない、新しい感覚を掘り起こしてくる。
「…んはぁ…」
破瓜を終えた直後とは思えない声が上がる。その変貌振りには、フィンも戸惑っているようだ。
「ナンナ?」
と、正気を促そうとするが、相手からの動きがないとわかるや、下腹をすりつけるようにして、うっとりと真上の男を見つめ、それはまるでねだるよう眼差しだ。
「お続けなさい」
その段になって、やっとラケシスは、ナンナに見えないところからそうささやいた。
「最高の初体験よ。初めてなのにこんなにさせちゃうなんて、罪な人」
混ぜ返しを聞くのもそこそこに、ナンナにねだられるままに、腰を使う。そのうち、こつん、とナンナの奥底に先端が当たった。
456海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:29:17 ID:/jemKFdA
(このレスの末尾から前立腺描写はいります)

「あん」
それとナンナの声が、明らかに連動している。出血もなく、あふれ出てくるのは、彼女の歓喜の蜜だけだ。
そのナンナが、
「フィン様ぁ…」
と、その名前を呼んだ。フィンは、とりもなおさず絡むように彼女の顔に近づき、
「何?」
と尋ねる。
「もっと、ください」
「何を?」
「お母様に、されてた、あの、激しいの…」
「いいよ、あげよう」
ぎしっ、と、寝台のバネをきかせる。ナンナの恍惚とした声が高く上がる。その声が甘い。ともすれば、その気迫に負けそうだ。
「後ろからにしてみなさいな」
弾む寝台の片隅で、ラケシスがささやく。そのようにして、もう一度沿わせると、もうその入り口に抵抗はない。
「ふぁぁぁ」
かえって、その深さが、ナンナをうっとりとさせる。乱れているのに、それでいて、浅ましいところはどこにもない。
ぺたりと、腰から上を寝台に預けて、その上にかぶさると、
「はいそのまま」
とラケシスが言う。
 ずん、と重い挿入感。しかしそれは、ナンナにではない。
457海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:30:55 ID:/jemKFdA
(前立腺描写はここだけです)
「ぁ」
フィンが息を引いた。背後から、がつん、と殴られるような感覚が襲ってくる。
「い、今はおやめください、集中が…」
「だめよ、続けて、あの子、もう少しだから」
ラケシスの言うとおり、ナンナは枕をかき寄せ、抱えるようにして、
「ふぁ、ふぁああ、あ、ああ」
奥深くまで入ってくるいとしい人に、精一杯にこたえている。無意識のしまりとあいまって、腰の使いが、自然と速まる。
「あ、大きくなって…」
ナンナが呟くとおり、背後からの追っての刺激が、ますます彼を暴れさせる。
「大きくて、私の…私の中、いっぱいです、あ、ああ、ああっ」
ナンナは、高く、長く声をあげた。そのとき、フィンも、背後から襲ってくる刺激に負けた。
「ぅくぅっ」
結ばれたままのナンナの中に、焼け付くようにこごったものが注がれる。
しかし、奇跡のような破瓜を終えて、元のナンナに戻りつつある体に、その量はおさめきれるものではなく、すぐに、白いしたたりになった。
458海の親子丼 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:31:52 ID:/jemKFdA
 「お母様」
ラケシスのクローゼットからまとえるものを探して、戻ってきたナンナが
「これ、何ですか?」
と、得体の知れないものをつまんでみせた。
「ああ、それは…」
ラケシスは、そばにあった入れ物の中を見せる。
「羊の腸を綺麗にして、指ぐらいの長さに切ったのを、片方を綴じて、固くならないように、香油につけてあるの」
「何に使うんですか、そんなもの…」
ナンナが怪訝な顔をするのに、ラケシスはそっと耳打ちした。ナンナはそれを真っ赤になってうけて
「本当ですか? …でも、後ろの、方に、なんて…」
という。
「だって今、現に使った後の人がそこに寝ているじゃない。前に試したら意外に本気になっちゃうものだから」
ラケシスが後ろを指差し、ふふ、と笑った。
「私、気がつきませんでした」
「気がつかなかったでしょうね、あなたにはわからないようにやっていたもの」
母娘ははたとお互いの顔を見合って、「ぷ」と噴き出した。
「お母様」
「何?」
「もしよろしかったら、私にいただけますか?」
「これを?」
「はい」
ラケシスは、まじまじと、今熟れたばかりの娘を見て、
「いたずらなところは、どうも私に似たようね」
「はい」
459丼の中 ◆z3RbELqBu. :2006/05/10(水) 14:36:31 ID:/jemKFdA
これで終わりです。

エグくてすみませんでした。
またなにかあったらきます。

お騒がせいたしました。
460名無しさん@ピンキー:2006/05/10(水) 14:50:12 ID:Tyyr2UB/
エロかったよ、GJ。フィン羨ましス
ただ、注意書きがその都度あると萎えちまうんで
次からは初めの一回きりでお願いします。
461名無しさん@ピンキー:2006/05/10(水) 16:38:27 ID:ahexknoK
殺りやがった!
ついにダミアンを殺しやがった!
462名無しさん@ピンキー:2006/05/10(水) 19:38:17 ID:+Sb/eSLr
ラケシスのわがまま王女っぷりとナンナの良い子ちゃんっぷりがしっかり伝わってきて
そこがとてもグッジョブ激しくエロくて良かったです

ただ、最後の羊の腸、あれ塚手ラケシスがフィンのケツにいたずらしてたってことですか?
やっぱりフィンはケツ感じるんですね〜誰が開発したのかは知らないけど(藁
463名無しさん@ピンキー:2006/05/10(水) 20:27:25 ID:oL7maIGC
GJ
そして次スレ

ファイアーエムブレム&ティアサガ第23章
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1147260205/l50
464外伝 ◆9QlRx9nooI :2006/05/10(水) 20:37:57 ID:oL7maIGC
百合親子丼GJ&新スレ乙。

今更ながら臨時保管庫の方ありがとうございます。
明記してないキャラまで表記して頂いてありがとうございます。
465丼の中
レスありがとございます。
注意表示のことは気をつけます(平伏)

羊腸の小径は苔滑らか〜
というわけで
後ろからのちょっかいはありました。
自分は開発も姫だとおもてます。
(個人的には姫でロストしたのも見つけてからだと
かなり笑えて結構です)
普段は純情王道ストレートに普通の親子なもんで
時にはこういう魔球もいかがでしょうかと。


新章が立ちましたので梅ついでに。